William Engdahl

2019年2月21日 (木)

ベネズエラ石油戦争について語られていないこと

2019年2月17日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 これまでのところ、一体何がトランプ政権を奇異なベネズエラ介入に追いやっているのかに関する議論の多くが、ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官の石油が狙いだと主張する発言に集中している。前回の分析で、我々はいくつかの定義で、世界最大の石油埋蔵量を誇ると言われた巨大なチャベス盆状構造、かつてのオリノコ盆状構造の概要を検討した。今この事実上の戦争が、ベネズエラのチャベス盆地の重油支配より、遥かに多くのことにまつわることが、一層明確になっている。

 最初に、どの石油会社が、地域の石油の様々な権利を既に主張しているかをよく見るのが重要だ。ベネズエラでは、中国石油天然気集団公司と中国政府に指揮された中国石油企業がチャベス時代から重要な役割を果たしてきた。実際、その役割は、ベネズエラ政府が中国に約610億ドル借りるほどになっている。マドゥロ政権の財政問題のため、中国は石油の形で債務返済を受けてきた。2010年から、ロシア国営石油会社ロスネフチが、主にオリノコ/チャベス・ベルトで、ベネズエラ国営PDVSAとの合同プロジェクトに関係してきた。数年前、ロスネフチが、同じく石油で返済される、約60億ドルのベネズエラへの融資を行った。ロスネフチの最近の声明では、今年の終わりまでに、23億ドル支払わなければならない。ロスネフチは、5つの石油プロジェクトに参加し、ガス・プロジェクトでは、100パーセントを保有している。CNPCとロスネフチ、フランスのTotal SAの他、ノルウェーのEquinorと、アメリカのシェブロンのすべてが、ベネズエラ・プロジェクトの少数株を保有しており、大半が政治的危機にもかかわらず留まると誓っている。そこで彼らは、ベネズエラ重質石油について、文書化されたもの以上に何を知っているのかという疑問が湧く。

本当の掘り出し物?

 これら強力な国際石油業界大手が注目している本当の掘り出し物は、おそらく彼らが今活動しているオリノコ重質石油平原の東に横たわっている。本当の掘り出し物は、石油産業において最も堅く守られた秘密の一つ、ベネズエラ、ガイアナとブラジルにまたがる係争地域の巨大な石油埋蔵に対する究極の支配だ。地域はグアヤナ・エセキバと呼ばれている。一部の地質学者は、エセキバ地域と、その沖合に世界最大の石油埋蔵、ベネズエラの重いオリノコ原油より遥かに質が高い石油があると考えている。問題はベネズエラとガイアナ間の数十年にわたる論争のおかげで、石油の本当の品質がまだ分かっていないことだ。

 歴史的に、ベネズエラと、旧イギリス植民地ガイアナの両国がエセキバに対する権利を主張している。1983年に、いわゆるポートオブスペイン・プロトコルが、ベネズエラとガイアナ政府間の平和的解決に時間を当てるため、ベネズエラによるエセキバ埋め立ての12年停止を宣言した。その時以来、特別国連代表者が状況を凍結されている。いずれの当事者も地域で報告された巨大油層を探査しなかった。2018年1月、国連事務総長は、エセキバを、ハーグの国際司法裁判所の仲裁に付し、現在そのままの状態だ。

 今それは厄介な状態にある。2011年9月、ガイアナ政府は150海里以上に大陸棚を拡張するため、大陸棚限界まで、沖合の排他的経済水域の延長を国連委員会に申請した。国連許可を手に入れるため、グアヤナ・エセキバについての非常に活発なベネズエラの主張を無視して、彼らはその区域が領土問題の適用を受けないと宣言した。ベネズエラは強く抗議した。さらに状況を複雑にしているのが、ガイアナは帰属問題で係争中の海域で、国際的石油探検権を授与したことだ。

ガイアナのエクソン

 2015年にガイアナは、元アメリカ国務長官レックス・ティラーソンが、かつてトップだった企業エクソンモービルに石油探査権を与えた。間もなくエクソンは、来年生産が始まれば、ごく小さいガイアナ経済を変えるのに十分な、50億バレルと見積もれる油田を発見した。オリノコ/チャベスの重く、費用のかかる石油と異なり、ガイアナ沖合の石油は優秀で、軽いことに気が付いた。石油専門家は、業界平均の35%と比較して、辺境地域でのエクソン掘削の驚くべき82%の成功率を挙げている。ウッド・マッケンジーの専門家たちは、沖合地域は「次の10年までに、中南米で4番目の産油国に容易になれるし、先行諸国を凌げるだろうと言っている。もしベネズエラとメキシコが生産下落に対処し損ねれば、ガイアナは彼らを素早く上回り、ナンバー2になり得るだろう。」

 これまで、このエセキバ地域全体と沖合が、両国の合意により、石油探査に対しては、立ち入り禁止だったことに留意願いたい。エクソンのガイアナでの発見が、エセキバ地域に膨大な石油があるという考えを裏付けた。

 ここで、ベネズエラのマドゥロ政権と、野党のフアン・グアイド国民議会会長の奇異な合法的大統領という公表の複雑な事態が加わる。もし我々がエセキバの未利用の巨大な潜在的埋蔵にオリノコベルト石油の先を見るなら、今展開している悲劇的ドラマ全体が、より良く理解することが可能になる。

 2015年のエクソンによる発見以来、ベネズエラはガイアナに対する訴えを開始し、時々エクソンの石油探査船を停止させている。マドゥロ体制にとって、状況を複雑にしているのは係争水域のガイアナ沖合のエクソン・パートナーが、マドゥロの最大債権国の石油会社、中国のCNOOCだという事実だ。

 マドゥロ政権が、外国の石油利権にベネズエラを再度開放し、国営PDVSAを再び民有化する自由市場のグアイドに置き換えられるシナリオを想像願いたい。そうなれば、グアイドは、様々な国際的な彼の友人の手助けで、エセキバに対するベネズエラの権利を積極的に主張するだろ。イギリスとフランスとスペインは全て地域に主要石油会社があり、アメリカがグアイドを暫定大統領として認めるのに加わった。ベネズエラが、マドゥロによって支配されている限り、エセキバ沖合油井におけるガイアナの正当性を認めるのはワシントンやエクソンや彼らの後援者に合っている。グアイドが権力を握れば、それは容易に変わり、もろいガイアナに圧力をかけて、ベネズエラの利益になるよう、エセキバ問題を解決することができるはずだ。

 今我々は、中露に公式に支持されたマドゥロが、ワシントン、ロンドン、フランス、(やはりエセキバ地域に隣接している)ブラジルや他の国々に公式に支持されるグアイドによる抵抗を目にしている。地域の危険な地政学カクテルに、更に拍車を掛けているのは、中国が、一帯一路構想にガイアナを公式に取りこみ、北ブラジルのマナウスからガイアナまでのハイウェーリンクを構築して、航路に対して何千マイルも短縮して、ブラジルがパナマ運河に一層効率的にアクセス可能にしている事実だ。大西洋と太平洋との中核的交差点パナマにおける中国の取り組みが顕著だ。2016年、中国のランドブリッジ・グループが、運河の大西洋側にパナマのマルガリータ島港、最大の港を購入し、中国企業に世界で最も重要な商品流通センターの一つへの直接アクセスを可能にした。

 ベネズエラ危機における地政学的危険が、正当性や民主的な選挙の問題や、ベネズエラ国境を遥かに超えているのを悟るのに大量の想像力は必要ない。石油の問題に過ぎないのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。彼はプリンストン大学の政治学位を所有する石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/02/17/what-s-not-being-said-about-the-venezuela-oil-war/

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 国会中継、野党質問のみ音声を出しているが、北方領土問題にからめて、ロシアのクリミア併合を非難するゆ党政治家質問も聞いてしまったのは失敗。欧米が不当な併合に対して制裁を課しているのに、日本は破って良いのか?と。ウクライナで、違法なクーデターを推進した宗主国は責めない。彼はハーバード大学留学中、通商代表部トップと同室だったのが自慢のTPP推進派。

 与党幹部も高級官僚も質問されていないことを延々語って時間を浪費するウソツキばかり。大本営広報部は、統計偽装より、みみずく問題で忙しい。

 植草一秀の『知られざる真実』
統計の 不正で作る 好景気 発覚したら 部下のせい

2019年2月 6日 (水)

ワシントンのベネズエラ・クーデター狂気の背後に石油があるのだろうか?

2019年2月3日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 1月23日、ペンス副大統領は、ワシントンが、選挙で選ばれたマドゥロ大統領ではなく、ベネズエラ国民議会の35歳の議長フアン・グアイドを、この問題を抱えた国の「合法的」大統領として認めるというツイッター・メッセージを送った。遅れを取り戻すことを強いられたとおぼしきアメリカ大統領ではなく、最初はペンスだったという事実が介入について多くを物語っている。疑問は、その理由が、ネオコン安全保障問題担当補佐官ジョン・ボルトンが主張したように石油なのか、あるいは他の何かだったのかだ。証拠は他の何かであることを示しているが、しかしそれは一体何だろう?

 ベネズエラの「正当な」大統領として、グアイドをワシントンが「認めた」のは単にあからさまな国際法違反というだけではない。それは我々が他国の内政に干渉するのを止めるというドナルド・トランプが繰り返した選挙公約を破っている。クーデターの策謀が同じ犯罪実行者によって現地で行われているが、連中を、ウクライナからリビアまで、繰り返されたアメリカ・カラー革命政権転覆作戦の背後にいたCANVASやCIA代理の全米民主主義基金を含め、闇の国と呼ぼう。チャベスとマドゥロ、20年の社会主義経済の後、今ワシントンはなぜこのような恥知らずな危険な措置をとっているのかと多くの人々が尋ねている。1つの説明は石油だが、もしそうであるなら、一部の人が考えるような単純な意味ではないだろう。

 グアイドが正当な暫定大統領だというアメリカ主張の後に続くフォックスニュースのインタビューで、ジョン・ボルトンは、ワシントンの動きの理由として、マドゥロが「権威主義だった」他に、石油が主な要因だったと述べた。ボルトンはフォックス・ニュースで「我々は今、石油資産…を見ている。主要なアメリカ企業と話し合っている」と言って続けた。それから彼は、アメリカは現在世界ナンバーワンの石油生産国であると主張して、このとっぴな発言をした。「もし我々がベネズエラでアメリカ石油企業が本当に石油能力に投資し、生産することができれば、それはアメリカ経済を多いに改善するだろう。」 それで、どうして「再びアメリカを偉大にする」のかについては彼は言わなかった。

世界最大の埋蔵量?

 公式に、ベネズエラに世界最大の石油埋蔵量があるというのは本当で、それは2010年の時点で、サウジアラビアか主張するより大きく、2970億バレルと推定される。それは見事な見出しになるが、紛らわしいものだ

 ワシントンのソフト・クーデターが、到底、現在アメリカにとっても、アメリカ大統領にとっても緊急優先事項ではあり得ないという事実は別として、それが石油についてのものだという主張はおおげさで、世界石油の価格を再び1バレル100ドル以上に上げる壮大な計画の一環でない限り、明らかにジョン・ボルトンや他の連中の詐欺だ。アメリカ湾岸の精製所で、バレロ・エナジーあるいはシェブロンに、ベネズエラ石油を精製させても、クーデター前のマルコ・ルビオ上院議員の主張に反して、アメリカのための主要な雇用増加の源にはなるまい。石油精製は労働投入量が非常に小さい大いに自動化された産業だ。

 だが、ベネズエラ石油埋蔵量の更に綿密な検討も必要だ。大半のベネズエラ石油資源はオリノコベルト、現在ウゴ・チャベスベルトとして知られている場所に位置している。1990年代、ベネズエラの推計「石油埋蔵量」は600億バレルで、今日の推計のわずか20%だった。チャベスが1999年に大統領の座について以降、ベネズエラは石油の莫大な新埋蔵を発見しただろうか? していない。1999年から2014年までの期間にわたり、世界石油価格が上昇する変化する経済的側面を発見したのだ。世界の石油価格が、長い期間、1バレル100ドルを上回りつづけている限り、カナダの重いアタバスカ・オイルサンド同様、ベネズエラの重いオリノコ原油が突然経済的になったのだ。

 我々は確定石油埋蔵量の定義を検討しなければならない。米証券取り引き委員会は「地球科学の分析と工学的データによって、合理的な確実性で、経済的に生産可能と推定される石油とガスの量」と定義している。1990年代、石油価格は、1バレル40ドルを下回っており、広大なオリノコ地域からベネズエラ石油を経済的に生産するのは不可能だった。石油はカナダのアタバスカ・オイルサンドに類似する重いタールのような等級だ。非在来型石油であるタール石油の巨大埋蔵は、経済的に生産可能ではなく、つまり標準的定義によるいかなる「確定石油埋蔵量」でもなかった。オリノコの重い石油を1バレル精製するには、多くをエネルギー投入が必要だ。それは特別な精製所で処理しなければならない。超重原油の石油を回収するのに必要な技術は、オリノコベルトについて、サウジアラビアあるいはロシアや、アメリカ・シェール油よりさえ、ずっと複雑で、高価なのだ。

 2014年、世界の石油価格が1バレル30ドル以下に下落した時、ベネズエラは石油埋蔵量を劇的に下方修正するべきだった。ベネズエラはそうしなかった。ベネズエラは「経済的に回収可能な埋蔵量」を減らすのを怠ったのだ。

 ウエスト・テキサス・インターメディエイトWTI石油の現在の価格は1バレル55ドルをうろついている。さらにアメリカ制裁が、ベネズエラの在来型石油生産をひどく減らし、その大部分、毎日500,000バレルが、アメリカに行く。

 今新しいアメリカ制裁は、国営石油企業、PDVSAに標的を定めている。アメリカ企業はPDVSAと商売することを禁止されている。アメリカ制裁は、石油販売からのあらゆる収入がフアン・グアイド「政権」に管理される資金入れられるよう条件づけており、マドゥロがそれらのアメリカ輸出を止め、アメリカ・ガソリン価格を押し上げることにつながる可能性が高い。

 さらに、ベネズエラ石油は極端に重いので、特別な希釈化学物質で薄めなくてはならない。パイプラインを経由して糖蜜のような重い石油を送るの可能にするには、そうした希釈あるいは薄め剤が欠くことができない。今週まで、PDVSAはアメリカの供給元から全ての希釈剤を購入していた。今それは禁止されてしまい、代用品を見いだす可能性は、カナダ内でさえ、ありそうにない

中国参入

 1988年、チャベス以前に、オリノコの重い埋蔵石油を商業燃料に加工するため、PDVSAはBPと共に、Orimulsionと呼ばれる同社自身の石油乳剤の特許を取った。この発明はベネズエラ重油が石炭と激しく競い合う価格で売られるのを可能にした。だが完全には明確ではない理由で、2007年、チャベス政権は、毎日100,000バレルの石油を生産していたOrimulsionプラントを中国に売却した。プラントは中国融資で建設されていた。チャベスのエネルギー大臣ラファエル・ラミレスは、その処理は「(原文のまま)ベネズエラの極端に重い原油の適切な使用」ではなかったと言って、PDVSAはOrimulsionの生産を終わらせたと発表した。彼は多分若干の債務救済のため、中国の石油会社にOrimulsion特許を与えた。

 現在マドゥロ政権は、残りの石油の大半を、債務返済の代わりに中国と、それほどではない債務返済(より少ない負債)代わりに、ロシアに輸出している。ベネズエラは中国からおよそ600億ドル借りている。その巨額の借金は、2007年、チャベスが最高50億ドルの融資に石油出荷で支払う中国-ベネズエラ共同基金を設立した後、劇的に増大した。

 これは、マドゥロ体制への中国の融資か、他の支援金の劇的増加がなければ、最新のアメリカ制裁で、一部では、年間60,000%と推計され、IMF予測によれば、100万パーセントよりはるかに高い超インフレのさなか、不可欠な交換可能通貨現金で、世界市場にベネズエラ石油を輸出する可能性がほとんどなくなっていることを意味する。

 トランプ財務省によるこうした最新の制裁によって遅れて生じた結果が、今石油価格の急上昇を引き起こし、2020年に好況にしたいトランプの希望を悩ませることになる可能性がある。ベネズエラでの二重権力戦争が長引くか、血まみれの内戦にエスカレートさえした場合、ひどい打撃を受けたPDVSAの残骸を再構築する可能性は、たとえエクソンモービルやシェブロンが、民有化された組織を買収するとしても、何年も先のことだ。今答えられていない疑問は、この最近のアメリカによる政権転覆の取り組みの黒幕連中、CIAや主要国際銀行や、同盟している国際石油資本が、連中によるベネズエラ・クーデター危機を、サウジアラビア王家に対する攻撃をエスカレートさせ、サウジアラビア石油生産の大幅削減を強制するのに使おうと意図していて、うまくタイミングを計った対イラン石油輸出制裁の免責と組み合わせようとしているのかどうかだ。そうした免責が、去年アメリカ中間選挙前に、100ドル以上の石油価格の急上昇を避け、トランプとアメリカの経済を助けた。マドゥロが聖人か否かの問題は脇に置くとして、ベネズエラへのアメリカ介入というボルトン-ペンスの主張を支持するトランプ大統領の決定は、トランプ大統領の致命的過ちということになるかもしれない。彼は、これで誰かが、文字通り、あるいは比喩的に、彼の頭に銃を突きつけているのかどうか悟らねばならない。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント・講師、プリンストン大学の政治学位を持っている石油と地政学にベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/02/03/is-oil-behind-washington-s-venezuela-coup-madness/

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 ポチはご主人に命じられた通りに吠える。

 河野外相、ベネズエラ・マドゥロ政権を非難

 参議院予算委員会、与党ゆ党の茶番問答は音声を消す。電気節約は微々たるものだが、精神衛生には多いに効果的。ところで、今日の日刊IWJガイド、見出しに驚愕。横田氏のレポートに納得。この代表に対する小生の不信感、妄想ではなかったようだ。

 日刊IWJガイド「スクープ!国民民主・自由両党は『ポスト安倍』にあの『橋下徹』氏を担ぐ!? 小沢氏が橋下氏に政界復帰を熱望!? 玉木雄一郎・国民民主党代表の『ぶっちゃけ』本音トーク全1時間を全部書く!」 2019.2.6日号~No.2337号~ (2019.2.6 8時00分)

2019年1月29日 (火)

カショギは本当に死んだのだろうか?

2019年1月23日
F. William Engdahl
New Estern Outlook

 2018年10月の諜報工作員ジャマル・カショギのぞっとする殺人に関するトルコやワシントン・ポストや他の筋による主張に私は納得していない。トルコのエルドアン大統領が様々説明し、欧米主要マスコミが大合唱したことには余りに多くの異様さがある。最近の調査は、おそらくカショギは、当日決してイスタンブールのサウジアラビア領事館にはおらず、実際は実に元気で隠れていることを示唆している。もしそうなら、事件の背後には、遥かに大きな話があることになる。以下ことを考慮に入れよう。

 これを概観する最も良い方法は、2017年末、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子、MbSによる多数の高位サウジアラビア人の突然の逮捕と拘留を巡る出来事にさかのぼることだ。2017年11月4日、MbSは国営テレビで、最も裕福な人々の一人、アル=ワリード・ビン・タラール王子を含め、多数の主要サウジアラビア人が汚職の罪で逮捕され、リヤドのリッツ・カールトン・ホテルに拘留されていると発表した。アル=ワリード王子は明らかに重要人物だ。

 トランプ大統領の義理の息子が、大規模逮捕の数日前、MbSとの非公式会談のために、非公表のリヤド訪問をしていたと報じられている。2018年、ジャレッド・クシュナーが大統領の代理として、MbSに、ライバルのサウジアラビア王族が皇太子排除をたくらんでいることを知らせていたことイギリスのメール紙が報じた。アル=ワリード王子は策謀者連中の中心だと報じられた。

 3カ月の投獄後、アル=ワリード王子は金銭的解決と報道されたもののあと、2018年1月27日に拘留から解放された。2018年3月、彼はフォーブス世界億万長者リストから脱落した。逮捕される前、アル=ワリード王子は、シティバンクの筆頭株主で、ツイッターの主要オーナーで、ゲイツ財団のワクチン計画のパートナーもつとめ、ヒラリー・クリントンのような選り抜きの民主党議員やクリントン財団への寛大な寄贈者だった。マスコミ報道によれば、ヒラリー側近のフーマ・アベディンの兄で、ムスリム同胞団メンバーのハッサン・アベディンは「欧米にイスラム教を広める」と呼ばれるプロジェクトでビン・タラル王子と働いていた。クリントンが大統領選立候補を準備していたとき、ビン・タラル王子や他のサウジアラビア筋は、クリントン財団に約2500万ドルを寄付した。ビン・タラル王子は、ドナルド・トランプの公然の敵でもあった。

 実際、カショギは一体何物だったのか?

 ジャマル・カショギは普通のジャーナリストではなかった。彼は実際はアル=ワリード・ビン・タラル王子のために働いていた。去年11月のガルフ・タイムズ・インタビューで、アル=ワリード王子はこう述べていた。「ジャマルは単なる友人ではなかった。彼は私と働いていた。実際、サウジアラビアでの彼の最後の仕事は私と一緒だった」ジャマルは、最近亡くなったCIAとつながる工作員で、サウジアラビアのBCCI銀行とイラン・コントラ事件に関与した極悪非道な武器ディーラー、アドナン・カショギの甥だったか甥なのだ。甥のジャマルは、ジョージ・W.が彼に「バンダル・ブッシュ」とあだ名をつけたほどブッシュ家に近い人物、当時のサウジアラビアの駐アメリカ大使バンダル王子のためにも働いていた。要するに、カショギはブッシュ-クリントン集団に近いサウジアラビア人サークルの一員だった。アブドラ国王が、王位継承者として、改革主義的見解ゆえに「赤い皇子」と呼ばれていたアル=ワリード・ビン・タラル王子の父親、タラール・ビン・アブドルアジーズ・アルサウード王子を飛び越すと決め、MbSの父サルマーンが後継者となり、アル=ワリード王子は、サルマーン国王と皇太子MbSのサウジアラビア権力の埒外になった。

 ブルッキングス研究所とサウジアラビア政府は、カショギがムスリム同胞団メンバーだったことを確認している。同胞団はオバマ-ヒラリー・クリントンによるアラブの春の後、2011年、サウジアラビアで禁止され、サウジアラビアのアブドラ国王とその周囲の連中は、王家自身が、エジプトやチュニジアと同様、同胞団による政権転覆のための潜在的な標的であることを悟ったのだ。

 「Manifest Destiny」で詳述した通り、オバマ政権はCIAと協力して、オバマ政権に「好意的な」ムスリム同胞団の政権を据えるために、イスラム世界全体で、劇的な一連の政権転覆を計画した。ヒラリー・クリントン国務長官側近フーマ・アベディンを含め、オバマ政権の主要メンバーが、アベディンの母親が暮らすムスリム同胞団のサウジアラビア支部との深い結びつきを持っていた。フーマの母親、フーマがその中で育ったサウジアラビアの学者フーマは、アルジャジーラや他のアラブ・マスコミの報道によれば、ムスリム同胞団女性組織の著名メンバーで、フーマの兄も、組織に関連していたと報じられている。注目すべきことに、ISISやアルカイダの主要メンバーとの結びつきが公式の記録に残っている故ジョン・マケインが、同僚の共和党ミッシェル・バックマン下院議員の評判を落とそうとして、アベディンのムスリム同胞団とのつながりを指摘した。これはカショギがつながっていたサウジアラビア内の派閥だ。

 大統領として、トランプ最初の外国訪問は、MbSとサウジアラビア国王に会うためのもので、民主党のナンシー・ペロシ下院議員によって厳しく非難された。オバマと、アブドラ国王支配下のサウジアラビア君主国家との間でほころびた関係を、トランプ大統領が、皇太子MbSの父サルマーン国王下と再構築しようとして、特にヒラリー・クリントンが負けた後、親オバマ派のアル=ワリード・ビン・タラル王子周辺の派閥は控え目な言い方をすれば人気を失っていた。2017年6月、アル=ワリード王子の元部下ジャマル・カショギは、政府が、サウジアラビアでの彼のツイッター・アカウントを禁止した後、以前に留学していたアメリカで自ら亡命して逃げた。

カショギは生きている?

 MbSが、アル=ワリード王子や多数の他の連中の逮捕に動くと、ヒラリー・クリントンやクリントン財団だけでなく、彼がサウジアラビアの大金で「支援して」いた他の民主党議員へのアル=ワリード王子からの金の流れが危うくなった。確認するのは困難だが、カショギのぞっとするような殺人と手足切断とされるものの後で、イスタンブールのBBCトルコ人ジャーナリストが、アラビア語新聞に、実際、ジャマル・カショギは、どこかに隠れていて、ぴんぴんしていると言ったと報じられている。

 元CIA長官で、現在国務長官のマイク・ポンペオが、当時のジェームズ国防長官とともに、マティスがアメリカ上院にブリーフィングをして、この犯罪とされているものの背後に、MbSがいたことを示唆する証拠はなかったと上院議員に言った事実だ。彼らは犯罪が起きたことさえ確認することができなかったと付け加えた! 元CIAロンドン支局長だったジーナ・ハスペルCIA長官だけが彼らの主張に異議を唱えた。遺体は切り刻まれ、更に痕跡を残さず酸に溶かされたというエルドアンの主張は「イスラム教の伝統にのっとって」オサマ・ビンラディンの遺体を海に投棄したと主張したオバマ政権のネイビーシールズ説明を思い起こさせる。好都合なことに、両方の事件とも科学捜査で確認すべき遺体がなかったのだ。

 実際、カショギ事件を巡る世界マスコミに対する主張は、繰り返して、殺人と主張されているもののトルコの秘密諜報録音だったと繰り返し約束しておいて、明らかにし損ねた、トルコのエルドアン大統領に完全に支配されている。エルドアンはムスリム同胞団の秘密メンバーではないにせよ、非常に近いと報じられているが、その理由の一つは、カタールによる経済テロ支援、実際はムスリム同胞団支援のかどで、MbSとサウジアラビア国王がカタール制裁を発表した後の、カタールに対する徹底的な支援だ。

 サウジアラビア金融資産の巨大な大きさという条件からして、アメリカと世界政治に大きな影響をもたらす可能性がある政治同盟の変化を目の当たりにしているのだ。カショギが離婚証明書届を受けとるため、トルコのサウジアラビア領事館に行くことに同意したと報じられているのも同じく奇異だ。更に、彼の婚約者と報じられているハティジェ・ジェンギズは、実際は、サウジアラビアの信用を失墜させるために使われているトルコ諜報機関工作員かどうか疑問を投じる向きも若干あり、同様に謎めいているように思われる。

 サウジアラビア人チームによるジャマル暗殺というエルドアンの主張は、Yahoo記者マイケル・イシコフに、カショギがビン・タラル王子や他の連中の逮捕を非難する彼の記事で、MbSの猛烈な敵になったのだと言った謎めいたハリド・サフリにより強化された。調べて見ると、カショギ殺人なるものを主張するマスコミ情報源サフリに、ムスリム同胞団の偽装団体、アメリカ・イスラム評議会や、何年も亡命している同胞団の受け入れ先カタールと親密なつながりがあるのは明らかだ。カタールのムスリム同胞団支持は、二年前にMbSとカタールが分裂した要因なのだ。

 サフリは、2004年以前に、G.W.ブッシュとヒラリー・クリントンの両人と会ったアルカイダ資金集め係で、影響力あるムスリム同胞団支持者アブドゥル・ラーマン・アラムーディの弟子でもある。アラムーディは、サウジアラビアの当時のアブドラ皇太子を暗殺するリビア/アルカイダ暗殺計画の資金調達担当者としての役割のかどで、2004年以来、アメリカ連邦刑務所にいる。要するに、カショギ殺人に関する偏見のない主要情報源など、ほとんどないのだ。

 現時点で憶測以上のことをするのは困難だ。明らかなのは、ジャマル・カショギが10月初旬から公の場から消えていることだ。だがトルコ政府か他の誰かが、アル=ワリード王子の元部下ジャマル・カショギはサウジアラビア人暗殺チーム、ビン・サルマン皇太子に指揮されたチームに殺されたという、本格的な法医学的証拠、人身保護令状を提出するまで、一層本格的な捜査があって当然だ。自社記者カショギの殺人と主張されていることのかどでMbSを攻撃するジェフ・ベゾスの「ワシントン・ポスト」のようなリベラル・マスコミが、それ以前のサウジアラビアの死刑執行も、それ以降のものも非難し損ねているのは不思議だ。

 カショギは本当にイスタンブール領事館で死んだのだろうか、それとも別の何かが起きたのだろうか? もしかするとアル=ワリード王子とワシントンにいるCIAの友人連中には、MbSの信用を失墜させる、あるいは打倒さえするため、カショギのエセ死刑演出が彼らの権限と金融的影響力を復活させるためのうまい方法に思われたのかもしれない。もしそうであれば、それは失敗したように思われる。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

 記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/01/23/did-khashoggi-really-die/

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 午後、外務大臣の演説のごく一端を、外出先で聞いてしまった。自宅だったら、テレビを消すところ。夜、野党が来る選挙での協力についてかたる番組を見たが、さっぱりわからなかった。最新の悲惨な知事選挙結果、今年の国政選挙の予兆にならないのだろうか。

 日刊IWJガイド「保守分裂の山梨県知事選で一つにまとまった与党新人候補が当選! 野党系候補は3人に分裂、これでは現職でも勝てるわけがない!!」 2019.1.29日号~No.2329号~ (2019.1.29 8時00分)

2019年1月21日 (月)

果物やそれ以外でも「ゲノム編集」を進めようとしているモンサント/バイエル

F. William Engdahl
2019年1月18日
New Eastern Outlook

 現在、特許取得済みのGMO種子と、発がん性の可能性があるグリホサートを含むラウンドアップ除草剤で、世界をリードしている、バイエルのロゴの後ろに隠れたモンサントが、論争の的であるゲノム編集を使った、遺伝子操作されたGMO変種の果物について、特許を密かに取ろうと試みているのは驚くべきではない。モンサント/バイエルにとって、この「素晴らしい点」は、アメリカ農務省による最近の決定によれば、ゲノム編集された作物には、特別な独立したテストは不要なのだ。この開発はヒトの健康や安全に良くはなく、同様に、世界にとってより良い栄養を与えることにもなるまい。

 現在、ドイツの農薬・GMO大手のバイエル内部で、目立たないようにしている巨大企業モンサントは、新しい作物品種のゲノム編集という、大いに論争の的になっている分野に入り込みつつある。2018年、同社に、発がん性物質の可能性があるラウンドアップ使用に対する訴訟が殺到していた頃、モンサントはペアワイズと呼ばれるゲノム編集の新興企業に1億2500万ドル投資した。両者の関係は、思いつきとはほど遠いものがある。

 グローバル・バイオ工学部門の前モンサント副社長トム・アダムスが、ペアワイズCEOの地位についた。要するに、これはモンサントのゲノム編集プロジェクトなのだ。報道発表で、ペアワイズは、物議の的になっているゲノム編集された作物を作るCRISPRゲノム編集技術を使っていると述べている。どうや、彼らの目標の中には、既に砂糖で飽和しているアメリカ国民には不要な超甘い種類のイチゴやリンゴがあるようだ。

 世界が最近聞いてショックを受けたように、中国のように、人にすら行う、グローバルな農業関連産業産業による密かな企みである、農作物の人工的突然変異を促進するCRISPRゲノム編集は、GMO農作物と同様、世界の飢えに対する解決策と偽って、推進されている。ペアワイズ創設者キース・ジョンは、マスコミに、CRISPRゲノム編集された果実は「ひどく変化する気候によってもたらされる困難な状態の中で増大する人々を食べさせるのに必要な革新を速める」と述べた。より甘くゲノム編集されたイチゴが、彼が想像に任せている世界の空腹感をいったいどう解決するのだろう。ペアワイズは、ゲノム編集された成果は、同様に、何らかの方法で食べ残しを減らすと言う。たとえそれが宣伝用コピーとして素晴らしいとしても、人は懐疑的になるべきだ。超甘いイチゴのほかに、モンサントはその仕事をペアワイズと共に、ゲノム編集したトウモロコシ、大豆、小麦、綿やキャノーラ作物の新種開発に使う計画だ。アメリカ農務省が不幸にも承認してしまったので、新しい遺伝子組み替え食品は、健康と安全のための独立したテストは受けないだろう。

アメリカ農務省の愚かな決定

 アメリカ農務省は最近CRISPRや食品の他の新しいゲノム編集には、特別な規制上の監督や、独立したテストは必要ではないという決定をした。2018年に、ソニー・パーデュー農務省長官は、ゲノム編集された農作物を、特別なテストから免除するという、オバマ時代の裁定の再確認を発表した。パーデュー長官は、報道発表で、別の種からの遺伝子を導入しないゲノム編集技術を使う植物育種家、あるいは「伝統的な繁殖テクニックによって開発できたはずの作物」を、アメリカ農務省は規制しないと述べた。声明は更に「危険が存在していない場合、アメリカ農務省は革新を許すようつとめる」と付け加えた。問題は、いかなる行政機関や、他の人々による、ゲノム編集された植物に危険がないことを証明する、徹底的な科学検査も存在しないことだ。

 幸い、健康と住民の安全をより真剣に受けとめる欧州裁判所(ECJ)、欧州連合最高裁判所の裁定で、去年、EUでは、ゲノム編集された作物は、遺伝子組み替え生物(GMO)と同じに扱われ、かなりの規制が適用されるよう裁定された。

 この裁定はモンサント/バイエルなどの大反対を招いたが、今も有効だ。1992年、当時のG.H.W.ブッシュ大統領による大統領命令の結果として、GMO大豆、米、トウモロコシ、ジャガイモ、サトウダイコンや他の作物に満ちた食事や、糖尿病のためのGMOインスリンさえ既に摂取しているアメリカ人にとって、悪いニュースとなる可能性が高い農業ゲノム編集開発の場としてのアメリカに焦点が当てられることになる。

安全か?

 新生児の双子に「HIV免疫をもたせる」よう、人間の胎芽を成功裏にゲノム編集したという主張を公にした中国人生物物理学者に対する最近の注目は、世界の注意を遺伝子編集として知られている比較的公表されていない遺伝子操作技術に向けた。「バイオ工学」の名の下で、彼らの遺伝子操作の夢を推進して、遺伝子組み換え食品を避けることを望んでいたモンサント/バイエルが世界がより以前のGMO技術に置かれると判別するように、それは会社のために悪いニュースだった。

 現在のパーデュー農務省長官が、オバマ政権被任命官僚によるGMO賛成の主張に依存しているか否かにかかわらず、重大な再考が必要なのは明らかだ。

 遺伝子編集の状況を一変させたCRISPR- Cas9技術は、出現してわずか5年かそこらに過ぎない。危険の暴露は、もっぱら個々の科学者に依存している。2017年5月に、ネイチャー雑誌に発表された、ある研究では、遺伝子編集研究者が、遺伝子治療のネズミ・モデルで、 二次突然変異の思いがけなく高い値を発見して衝撃を受けたと報告した。言い換えれば、結果は予測可能ではなかったのだ。

 2018年12月に中国人生物物理学者の賀建奎が、11月に双子の少女を出産した女性の子宮内で、胎児の遺伝子を変えるためにCRISPRを使っていたと発表し、世界に衝撃を与え、中国当局は、事件を鎮静させようと、彼を自宅軟禁し、一部の人々は彼が死刑判決をされたかもしれないとを示唆している。彼は、生物物理学者として、遺伝結果を、明らかにほとんど考慮せずに、いわゆる生殖細胞系の遺伝子を編集した。胎芽の遺伝子を変えることは、すべての細胞の遺伝子を変えることを意味している。もし、この方法が成功するなら、赤ん坊には、数え切れない数の子孫のすべてに継承されるだろう変化があるのだ。もしネズミの研究が何らかの参考になるとすれば、思いがけない結果は恐ろしいもので、意図しない2人の中国新生児の双子だけでは済まない。

 CRISPRと、その変化を利用した遺伝子編集の重みは、世界市場に、それを解放する前に、最大の警告が正当化されるぐらいに重大だ。不幸なことに、その逆が事実であるように思われる。遺伝子編集キットが、オンラインで、科学的な資格を持っている証明なしで、誰でも、ごくわずかの費用で買うことができる。技術が証明されるか、反証が無視されないようになるまで、ゲノム編集の停止を要求する。オバマ大統領の国家情報長官ジェームズ・ クラッパーは「大量虐殺兵器と拡散」のリストに、ゲノム編集を載せさえしていた。国防総省DARPAは、伝えられるところによれば、特定の様々な蚊を武器化することについての研究をしている。何でも可能なのだ

 おそらく、いつの日か、遺伝子編集された非常に甘いイチゴが、うっかり、あるいは意図的に、命を破壊しかねないのだと知るようになる前に、遥かに管理された独自の研究ができるようになるまで、遺伝子編集に世界的な一時停止を課し、慎重な「予防原則」を発動させことは、長年の懸案だ。

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 F. William Engdahlは戦略危険コンサルタント、講師。彼はプリンストン大学の政治学位を所有している石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/01/18/monsanto-bayer-moving-to-genome-edit-fruits-and-more/

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 傀儡政権は、EUではないので、ゲノム編集超甘イチゴも即座に許可するだろう。宗主国巨大企業の利権のためならなんでもする。沖縄県民投票妨害もそう。

 日刊IWJガイド「 『辺野古』県民投票の会代表・元山仁士郎氏のハンストが5日目105時間でドクターストップ!」2019.1.21日号~No.2321号~(2019.1.21 8時00分)

国営放送から、モニターと称する人々が来た。本当だろうか。「あなたがたは、今、かつて戦争をあおった連中と同じことをしている国民の敵なのですよ。ドキュメンタリーはよく見るが、政府宣伝のニュースは見ない」と申し上げておいた。「こいつは非国民だ」というマークを、きっとどこかにつけただろう。

2019年1月15日 (火)

ピークオイルに一体何が起きたのか?

2018年12月31日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 ブッシュ-チェイニー政権初期の頃、無数の論文や、国際エネルギー機関や、様々な政府による公式声明でさえ、ピークオイルと呼ばれるものの開始を宣言していた。前ハリバートンCEO、ディック・チェイニー副大統領が、ホワイトハウスのエネルギー特別委員会を率いるべく指名された時のことだった。2003年3月のイラク戦争準備期間中、世界の石油埋蔵量のピークオイル、あるいは絶対的凋落は、G.W.ブッシュによるイラク侵略のための、正当化でないにせよ、まことしやかな説明に思われた。筆者自身も、当時それで石油戦争を説明することができると納得していた。ところが今日、我々はほとんどピークオイルについて耳にしない。なぜなのかが興味深い。

 ピークオイルは、彼らの石油の極端に高い価格を正当化するための巨大石油企業と、一部金融界連中の発明なのだ。彼らが高価格を正当化するため推進したピークオイル理論は、1950年代、ヒューストン在住の「シェル石油」のハバード・キングという名の奇抜な地質学専門家にさかのぼる。

 鐘形曲線のことなど

 テキサスでシェル石油で働いていた時に、有名になるのを好んでいたマリオン・キング・ハバート、略称キングは、1956年「アメリカ石油協会」の年次会合、現代で科学的でっち上げの最も重大な例の一つになるだろう催しに論文を提出するよう依頼された。

 ハバートは、アメリカが1970年に石油のピークに達するだろうということを含め、彼の1956年の結論を、石油が化石起源で、およそ5億年前の恐竜の残骸や藻や他の生命体起因してを作り出された生体化合物だという証明されていない仮定に基づいていた。ハバートは疑問を抱くことなく、化石理論を受け入れ、彼のこのような主張に不可欠な重要な部分を科学的に証明する明白な試みはしなかった。彼は絶対的真理として、ひたすら「石油は化石に由来する」と断言し、それを巡る新しいイデオロギー、迫り来る石油不足に直面しての緊縮策という新マルサス風イデオロギーを構築し始めた。彼は油田は、ガウス正規分布曲線に従っていると主張したが、それ自身恣意的推測だった。

 イギリスとアメリカの巨大石油企業と、彼らを支援する大手銀行にとって、彼らが世界経済の生命線として石油の有効性と価格を支配するのを可能にするには、不足の神話が必要だった。不足神話は一世紀以上の間、英米地政学権力の重要な要素だった。

 1989年、彼が亡くなる少し前、ハバート・キングは率直なインタビューで、回収可能なアメリカ全体の石油埋蔵量を計算するのに使った方法は到底科学的でなかったことを認めた。吹く風がどれぐらい強いか見るため、指を濡らして、かざすことに例えられるかもしれない。

インタビュアーに、ハバートはこう語っていた。

    そこで必要だったのは、生産可能な究極量の推計を、私が知っているか、あるいは持っている必要があることだった。私は究極的な量を知っており、私ができたのは、非常に狭い不確実性の範囲にその曲線を調整することだった。私はそれをしたのだ。それら曲線が描かれた。曲線を描き、二乗を計算し、もし少し多すぎたら曲線を下げ、あるいは余りにも少な過ぎれば、少し曲線を上げた。だが曲線は、曲線の下の積分面積、所与の時間の総生産量以外には、数学はほとんど使っていない(以下、数学の意味がわからないので翻訳できず、原文のまま。正解をご教示いただければ幸い。それでも大意は通じるのでは?)the integral pd dq by, at times, et, for accumulated production up to a given time。アメリカ石油の究極量で最も良い推計では。当時私自身の推計は、約1500億バレルだった。

 ハバートによる方法論の説明が厳格な科学的方法に聞こえないとすれば、そうでなかったからだ。

 ハバートは、事実上、石油が化石化した生物の残骸から生じるという証明されていない不正確な主張を、石油本来の不足と必然的減少という主張するための根拠に転換したのだ。「この知識は石油とガスの起源に関する抑えの効かない憶測に反対する強力な地質学基礎を我々に提供してくれる。当初の供給量は有限だ。再生の速度は取るに足りない。生成は地球でも、基盤岩石が厚い堆積物で覆われている地域に限定されている。」これが主に大手石油企業が支配するアメリカで教科書が書かれる世界の地質学で受け入れられる常識となれば、それら石油に富んだ地域を、政治的、あるいは必要とあらば、軍事的に支配するという問題になる。

 彼が1956年「有限の」「限定された」供給という切迫する推計をした頃、地球のごく僅かな部分しか石油掘削されていなかった。

 尊敬される石油地質学者でテキサスの石油技術者、マイケル・T・ハルボーティは1980年「ウォールストリート・ジャーナル」にこう書いていた。

    世界中に約600の見込みある石油盆地が存在している。これらのうち、160が商業生産可能で、240が部分的に、あるいは適度に探査されたが、残る200は本質的に探査されていない。掘削されている73パーセントがアメリカだ。それでもアメリカの見込みある石油盆地区域は世界全体のわずか10.7パーセントに過ぎず、大多数の世界の盆地はまだ十分に探査、掘削されていない。

 ハバートは150から2000億バレルのアメリカ全石油埋蔵量という推計に基づき、アメリカの石油生産が1970年代後期にピークに達し、正規分布曲線の加速的凋落が始まると予測した。それは、控え目な言い方をすれば、警鐘的光景だった。同様、偽でもあった。

主要な新石油発見

 私はここで、石油が極端な高温と圧力により、地球のマントル深くで常に生成されていて決して枯渇しないことを経験的に示した1950年代にさかのぼるロシアの科学的実証詳細には触れない。私は著書『Myths, Lies and Oil Wars(神話と嘘と石油戦争)』で詳細に説明した。ここで私はアメリカ地質調査局による最近の公報を引用したいと思う。

 11月28日、アメリカ内務省はアリゾナ州、西テキサス地域で、石油とガスの劇的な巨大な新しい埋蔵の確認を発表した。アメリカ地質調査所(USGS)による査定に従い、アメリカ地質調査局所により、アメリカ内務省は、ウルフキャンプ・ シェール地域と、テキサスとニューメキシコのパーミアン盆地州のデラウェア盆地地域を覆っているボーン・スプリング層が「463億バレルの石油、281兆立方フィートの天然ガスと200億バレルの液体天然ガスの推定平均」を含んでいると発表した。これは非在来型の石油資源で、未発見で、技術的に採掘可能な資源の推計だ。USGS所長ジム・レイリー博士は、地域と呼ばれる「常に発表された我々の最大の連続的な石油とガスの査定」から成り立つ。要するに、それはアメリカのエネルギー供給にとって、重要なニュースだ。

 報告書は、石油・ガス企業が伝統的な垂直の油井技術と横方向の掘削と、水圧抽出の両方をシェールオイルとガスを取り出すために使い、ここで現在石油を生産していると述べている。USGSはウルフキャンプ・ シェール地域とボーン・スプリング層のデラウェア盆地の評価は、中部地方盆地のそれより2倍以上大きいと付け加えている。

 シェールオイルとガスのこの主要な新発見前に、パーミアン盆地周囲のテキサス-アリゾナ地域で、アメリカは、推定シェールオイルを含め、推定で世界最大の原油埋蔵領だった。ノルウェーのコンサルタント、リスタド・エネルギーによる2018年7月の研究によれば、アメリカには2640億バレルの石油があり、その半分以上がシェールにある。その合計は、ロシアの2560億バレルと、サウジアラビアにある2120億バレルを超える。

 もし新しいUSGS推計を含めれば、アメリカ全体の石油埋蔵量は3100億バレルより遥かに多いだろう。1970年のハバート・キングによるアメリカ・ピークオイル予測が、ばかげていたことが分かったのだ。1970年に起きたのは、巨大石油企業が、国内アメリカ油田採掘から離れ、極端に安い中東の石油への移行を操作していたのだ。連中にとって、ピークオイル議論は1970年以降、アメリカの中東政策に強い地政学的影響を与える有用な政治的目くらましだった。テキサスとアリゾナでの新発見が、通常の石油と比べ、シェールオイル埋蔵量の一層速い枯渇が、アメリカ石油生産のより急速な枯渇を意味しないことを保証している。

 アメリカがロシアとサウジアラビア両国を凌ぐ世界最大の石油生産国として今日出現したことは地政学的に極めて重要な意味がある。これはアメリカ大統領がなぜ最近シリアからのアメリカ軍撤退を命令することが可能だと感じたかもを説明すできようる。ここ数年、壮大な地政学的変動が進行中なのだ。

 F. William Engdahlは戦略危険コンサルタントで、講師。彼はプリンストン大学の政治学位を所有している石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/31/whatever-happened-to-peak-oil/

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 文中にある、マリオン・キング・ハバートインタビューの書き起こしはこちらにある。

https://www.aip.org/history-programs/niels-bohr-library/oral-histories/5031-7

 大相撲、想像通りの展開、世代交代カウント・ダウンが始まったのだろうか?

 大本営広報部の北方領土についての呆導、どの局のものを何時間見ても意味がわからないのではなるまいか。連中全員、属国傀儡政府に忠実に協力して、属国状態の事実を隠蔽している以上、公式説明に無理があるのだ。ウソを聞かされれば、見ている方は混乱するしかない。属国状態の歴史的事実を書いた本を読めば意味は氷解するだろう。大手書店にゆけば、まともな関連書籍が多数並んでいる。

 今日の日刊IWJガイドの該当部分、かなり長いが転載させていただこう。

 【1】北方領土返還に関する日露交渉で失言、失態を重ねる安倍総理と河野外相!歴史の事実にもとづかない外交は国際社会で相手にされない!必携の『戦後史の正体』!!

 安倍晋三総理が4日の年頭記者会見で「北方領土には多数のロシア人が住んでいる。日本に帰属が変わることについて納得していただくことも必要だ」などと述べたことを受け、ロシア外務省は日本政府の態度を批判しています。1月9日、モルグロフ外務次官は、上月豊久駐ロシア大使を呼び出して注意を喚起したと発表しました。

※ロシアが日本に注意喚起 北方領土「帰属の変更発言」(朝日新聞、2019年1月10日)
https://www.asahi.com/articles/ASM1B1QSXM1BUHBI002.html

 北方領土に在住のロシア人に日露交渉の結果を「納得していただく」のは、日本政府の仕事ではありません。北方領土在住であろうとロシア国民は当然ながらロシア政府の管轄下にあり、特定地域のロシア国民への他国からの「働きかけ」は、国家主権にさわります。安倍総理の4日の発言に、ロシアの主権を侵害する意味合いが含まれていたために、ロシア側からの強い抗議につながったのだと思われます。

※安倍首相“暴走発言”にロシア激怒…北方領土交渉打つ手なし(日刊ゲンダイ、2019年1月12日)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245259/2

 また、第二次世界大戦中の米ソ間の取り決めや対日講和(サンフランシスコ講和条約)をめぐる国際法的解釈や、歴史認識についても、日本政府は不利な立場に立たされています。日本は北方領土を「固有の領土」として返還を求めており、大戦の結果、ロシア領になったとする「ロシアの主張は受け入れられない」(外務省幹部)として、「4島返還」の建前をとってきました。

※北方領土 日本に見解要求へ 露「大戦後、自国領」 あす外相会談(毎日新聞、2019年1月13日)
https://mainichi.jp/articles/20190113/ddm/001/010/119000c?pid=14517

 しかし、そうした日本側の解釈のほうに無理があることが、元外務省国際情報局長の孫崎享氏によって、明確に指摘されています。孫崎氏は『戦後史の正体 1945-2012』(創元社、2012年)(https://amzn.to/2PGk9Ke)で、「北方領土」とは後付けの概念であり、実際は「北海道の一部である歯舞島、色丹島」と「千島列島の南端である国後島、択捉島」に分かれていることを述べ、次のように指摘しています。

 「ルーズベルト大統領はテヘラン会談(1943年11月)でソ連の対日参戦を求め、ヤルタ会談(1945年2月)で『千島列島はソヴィエト連邦に引き渡されること』という内容を含むヤルタ協定を結びました」

 この米ソ間の取り決めは、米大統領がトルーマンに代わった後も引き継がれています。続けて孫崎氏は、1951年9月8日のサンフランシスコ講和条約で「日本国は千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄する」とされている事実と、その意味について説明を加えています。

 孫崎氏は、サンフランシスコ講和条約に調印する直前の吉田茂総理が、「択捉、国後両島」を「千島南部」と認めたことを指摘します。つまり、その前提で日本政府は、講和条約に調印して「千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄」したことがわかります。これが歴史的、国際法的な事実となっているのです。

 孫崎氏が『戦後史の正体』を上梓された際に、日本外国特派員協会(FCCJ)で会見を開いた際の模様は下記URLよりご視聴ください。「我が国の大手新聞・テレビが、私の『戦後史の正体』を無視している」と孫崎氏が外国人記者に訴え、笑いを誘ったシーンは必見です。

※日本外国特派員協会主催 孫崎享氏 記者会見 2012.10.15 (英語)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/35843

 なお、1956年10月の日ソ共同宣言調印にいたる交渉とその後の北方領土問題について、孫崎氏は『戦後史の正体』で次のように述べています。この内容は鳩山一郎内閣、とりわけ重光葵外相によって進められた「2島返還」路線がなぜ覆ったのか、という問題に関わります。

 「北方領土の北側二島、国後島、択捉島というのは第二次大戦末期に米国がソ連に対し、対日戦争に参加してもらう代償として与えた領土なのです。しかもその米国が冷戦の勃発後、今度は国後、択捉のソ連への引き渡しに反対し、わざと『北方領土問題』を解決できないようにしているのです。日本とソ連のあいだに紛争のタネをのこし、友好関係を作らせないためにです」

 こうした歴史的背景について、岩上さんは同書刊行直後に孫崎氏にインタビューしています。ぜひ下記のURLよりご視聴ください。

※「日本の国益を真剣に考えた人たちがいたことを伝えたかった」アメリカとの隷属関係を断ち切ろうと奔走した政治家とは? ~岩上安身による孫崎享氏インタビュー 2012.8.23
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/27537#idx-3

 このように、北方領土問題は米国の関与抜きに語れないのです。しかも、「ヤルタ協定」での取り決めのみならず、米ソ両軍の共同作戦があったことも、『戦後史の正体』刊行後に判明しました。北方4島占領のための軍事作戦において、米国艦隊が投入されていたのです。このことは、2015年から続く根室振興局北方領土対策課の「北方領土遺産発掘・継承事業」を通じて、2017年に明らかにされました。

 サンフランシスコ講和条約に調印した吉田総理は、この共同作戦を知っていたかどうかわかりませんが、この事実の上に「千島列島に対するすべての権利、請求権を放棄」したということになります。

※高橋浩祐(国際ジャーナリスト)「実はアメリカが軍事支援したソ連の北方4島占領 米ソの極秘作戦プロジェクト・フラはなぜ、長い間知られなかったのか?」(Web Ronza、2018年12月16日)
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2018121100006.html?page=3

 以上見てきたように、「4島返還」の建前と、「北海道の一部である歯舞島、色丹島」しか返還され得ないという矛盾を、日本政府は抱えています。安倍政権は国内の支持者向けには「4島返還」を諦めたことを明言できない一方で、ロシアに対して歴史的、国際法的な事実に反するような発言をすれば、冒頭のようにロシアからの強い抗議に遭ってしまうのです。根本的には米国の言いなりになって「4島返還」の看板を掲げ続けてしまったわけですが、その原因となった米国の干渉を日本政府が自ら明らかにしない限り、この矛盾を解消することはできません。

 そんななか、日露交渉に関する記者の質問に対して「次の質問どうぞ」を連発した河野太郎外相は、14日の日露外相会談後の共同記者会見の開催を拒否しました。「平和条約問題で情報の不安定な状況を作り出して人々を惑わす一方、協議の結果を記者会見で伝える意思はない」という日本政府の姿勢について、ロシア側は「奇妙で矛盾した行動だ」と批判しました。

※ロシア「日本が共同会見を拒否」 外相会談を前に批判(朝日新聞、2019年1月14日)
https://www.asahi.com/articles/ASM1G0S5YM1FUHBI01G.html

 昨日の日露外相会談については、やはり共同記者会見が行われたという報道はなく、会談内容は明かされていません。ただ、21日に予定されている安倍総理とプーチン大統領との会談を控え、北方領土問題交渉に米国がどのように関係していくのかが注目されます。追って、国内外の報道や外務省の発表を確認し、続報していきます。

※Peace treaty with Russia ? Japan's gift to U.S.?(CGTN、2019年1月14日)
https://news.cgtn.com/news/3d3d774d7941444d32457a6333566d54/share_p.html

※河野外務大臣のロシア訪問(平成31年1月12日~16日)(外務省ホームページ)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/rss/hoppo/page25_001780.html

2018年12月22日 (土)

カナダのファーウェイ幹部逮捕はトランプ・習交渉を妨害する企て?

2018年12月9日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 中国最大の通信機メーカー、ファーウェイCFOの逮捕は、戦略的な問題でのトランプ大統領と習近平中国大統領間の最近の進歩を決裂させるよう意図された、闇の国家か黒幕による妨害工作の特徴を帯びている。ファイブ・アイズのメンバー、カナダの共謀を得ての、アメリカ側の内部者による妨害活動という要素が若干ある。

 何カ月も、貿易関税で、アメリカと中国が衝突した後、ドナルド・トランプ大統領がブエノスアイレスでのG-20サミット中に、習近平中国主席と会った。そこで2人はアメリカが1月1日に「停戦」して、予定されていたように25%に引き上げず、アメリカへの中国輸入の2000億ドルに関して、10%の現在の関税を凍結すると述べる肯定的な共同声明を発表した。彼としては、習は貿易不均衡をただすため、アメリカ大豆や他の農産物やエネルギー輸入を再開することに同意した。最も興味深い、欧米マスコミ報道では僅かしか論じられないものとして、アメリカの要請で、習は論争の的になっている化学物質フェンタニルを、規制薬物として扱うことに同意したが、これは、フェンタニルをアメリカに売っている連中が、法律の下で中国の最高刑の適用を受けることを意味している。

 同様に、強制的技術移転、知的財産保護、非関税障壁、サイバー侵入とサイバー窃盗、サービスと農業などの、アメリカにとっての主要な問題に関して、90日以内に完了する交渉を始めるか、さもなくば計画された25%関税の再開に直面することに二人は同意した。

 アメリカで何万という死を引き起こしている最も有害な合成ドラッグの一つフェンタニルを制御するという習による申し出は注目に値する。アメリカ法執行機関と麻薬調査官らによれば、中国はアメリカに対するフェンタニルの主要供給元だ。そこで犯罪組織がフェンタニル粉をヘロインと混ぜる。アメリカ麻薬取り締まり局によれば、中国企業がカナダとメキシコの基地にフェンタニルを出荷する。通常メキシコの麻薬カルテルによって再梱包され、メキシコからアメリカに密輸入される。

カナダ奇襲?

 言い換えれば、中国は、貿易紛争と、公になっていない他の問題を解決するのに必要な大きな意味を持つ両国関係の戦略上の問題に関して協議を始めることに同意していたのだ。12月5日、バンクーバーでカナダ当局が、中国の華為技術有限公司のCFOで理事の孟晩舟を逮捕した。彼女は創設者でCEOの娘だ。

 逮捕は、伝えられるところによれば、対イラン・アメリカ制裁に関する違法行為容疑で、前例がない。8月にアメリカ大統領は、国家安全保障を根拠に、アメリカ政府通信ネットワーク用に、ファーウェイのハードウェアを禁止する命令に署名した。ファーウェイは出現しつつある5G通信ネットワークで優位に立とうとする中国の精力的な取り組みの中心にいる。同社は売上高920億ドルで、サムソンに次ぎ、アップルより上で、現在、世界で2番目に大きいスマートフォンメーカーで、通信ネットワーク装置で世界最大の製造業者だ。8月、トランプ大統領は国家安全保障の懸念を引き合いに出し、特に5Gネットワークの展開に関し、アメリカ政府ネットワークで同社ハードウェアに対する禁止令を認可した。

 ファーウェイを巡り、中国とワシントンとの対立が増大していたのは明確だ。今、保釈金支払いで保釈され、アメリカへの犯人引き渡しを待ち受けている孟のカナダによる逮捕で奇異なのは、ブエノスアイレスでトランプと習が重要な貿易会議に参加していた同じ日に行われたという事実だ。トランプの国家安全保障担当補佐官、ジョン・ボルトンによれば、大統領は、カナダでの逮捕計画をあらかじめ知らされていなかった。

 ファーウェイ技術の中に埋め込まれ隠蔽されたスパイ装置に関する多くの容疑が何であれ、あるいはイラン制裁違反が何であれ、カナダでのCFO孟晩舟逮捕は中国内に爆発的な結果もたらした。12月9日に中国共産党の「人民日報」が論説で書いた。悪質な犯罪者のように中国国民を扱い、基本的人権を乱暴に踏み潰し、尊厳を侮辱するとは、こればどうして文明国の手口だろう? これが人々を激怒させないはずがあるだろうか?」

 異常な措置として、争いのさなか、ドナルド・トランプは中国との貿易協議を建設的にまとめるため、必要なら、この論争で、アメリカ司法省に介入する用意があると発表した。12月12日、ロイターインタビューでトランプはこう述べた。「この国のために良いことなら私は何でもするつりだ。 これまで締結されたものの中で、最大の貿易協定のために良いことだと私が思えば - 非常に重要なことだが -国家安全保障に良いことだ - もし必要だと私が思えば、私は確かに介入するつもりだ。」

 北京の対応

 これまでのところ、答えよりも、答えられていない疑問が多くのある。しかしながら、トランプ政権との関係を妨害するため、中国の超一流企業幹部の一人が酷い扱いを受け、メンツを公然とひどく潰されたのを許さないよう、北京は極めて気を使っているように思われる。中国で多くのアメリカ企業幹部を追いかけて報復するのではなく、北京で「国家安全保障を危険にさらした」嫌疑で、元カナダ外交官と、朝鮮民主主義人民共和国と事業で関係があるカナダの起業家を逮捕した。

 元カナダの外交官のコネは、面白いという程度を越えている。

 マイケル・コブリグは、カナダ外交官として、北京、香港と国際連合で働いていた。12月10日に、中国国家安全部が北京で彼を拘留した。コブリグは国際危機グループICGと呼ばれる組織の「北東アジア・アドバイザー」ということに公式にはなっている。

 国際危機グループICGは、ミャンマーのような重要な紛争地域に関係する才がある非政府組織だ。2014年、サード・ワールド・クオータリー誌に載った、専門家による審査を受けた記事は、国際危機グループを、危機を「作り出している」としての非難していた。

 国際危機グループは、トランプの大敵で、ヒラリー・クリントン支援者、ジョージ・ソロスによって設立された。コブリグの雇用主、国際危機グループの理事には若干の非常に著名な人々がいる。一人はもちろん創設者で出資者ジョージ・ソロスだ。もう一人の理事は、カナダの億万長者フランク・ギウストラだ。非課税のクリントン財団の非合法あるいはいかがわしい取り引きのFBIによる調査で詳細が出現するにつれ、これから数週間でニュースに現れる可能性が高いので、この名前を覚えておいていただきたい。フィオール・ファイナンシャルの社長兼CEO、フランク・ギウストラは、クリントン財団の大口寄贈者でもあり、理事の一人だ。

 彼のギウストラ財団は、元クリントン・ギウストラ・エンタプライズ・パートナーシップのエレベート・ソーシャル・ビジネスや、国際危機グループや、グローバル・レフュジー、スポンサーシップ・イニシアティブや他のパートナーと共に活動している。ギウストラのUrAsia・エネルギー社は、一部の人々が本物の「ロシアゲート」スキャンダルだと信じている、ヒラリー・クリントンの国務長官在職時代の悪名高いウラン・ワン・スキャンダル調査に登場する。アメリカでの訴訟がすすむに連れ、まもなく我々は更に知ることになろう。

 要するに、カナダでのファーウェイCFO逮捕に報復するため、習近平は、大いに興味深い標的を選択したように思われる。もしファーウェイ経営幹部の前例がない逮捕が、アメリカとカナダの政府と諜報機関内の闇のネットワークによる、アメリカ-中国間のあらゆる建設的な対話を妨害する狙いだったのであれば、これまでのところ、それは裏目に出ているのかもしれない。今後数週間でさらに多くがわかるだろう。

 F・ウィリアム・イングドールは戦略危険コンサルタント、講師で、石油と地政学のベストセラー作家。彼はプリンストン大学の政治学位を所有している。これは「New Eastern Outlook」オンライン誌独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/19/is-canada-huawei-arrest-attempt-to-sabotage-trump-xi-talks/

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 2014年に、岩上安身氏が、F・ウィリアム・イングドール氏にインタビューしておられる。

ウクライナ危機は「米国によるユーラシア不安定化のステップ」 〜岩上安身のインタビューでイングドール氏が警告、東に舵を切れ! 「ワシントンの奴隷国である限り破壊と低迷があるだけ」 2014.9.12

 決して古いインタビューといって済まされない内容。彼の著書、日本語翻訳は、絶版なのだろうか、書店では全くみかけない。ネット書店でみかけるだけ。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名

文在寅韓国大統領「不支持」46%が「支持」45%上回る。不支持の最大理由は「経済・国民生活の問題解決不足」。別調査、韓国20代男性の文大統領支持率29.4%と最低値他方20代女性の支持率は63.5%で、年齢帯別男女階層の中で最も高い。

 数カ月前、韓国研究者と束の間話した際、大統領は不人気だと伺った。時間不足で、その理由は質問し損ねた。それと比較すると、この国、完全北朝鮮状態。完全支配されたマスコミと支配者マンセー。

2018年12月 6日 (木)

ロシアはアジアの未来発展の鍵

2018年11月27日
F・ウィリアム・イングドール
New Eastern Outlook

 中国の極めて意欲的な新経済シルクロード、公式に一帯一路構想(BRI)と呼ばれるものが更なる発展をするにつれ、特にワシントンによる相応しからぬ名前の「貿易戦争」後、東アジア、ユーラシア経済発展のダイナミック全体を変えるのに役立つ肯定的な役割をロシア連邦が見いだすにつれ、重大な課題が現れている。発展の行方次第で、最新の一帯一路構想開発モデルに、中国が必要な訂正をしたり、アメリカの発展に平和的方法で役立ったりさえすることができるのだ。考慮すべき若干の要素は下記の通り。

 2013年、カザフスタンで、中国の習近平国家主席が、一帯一路構想プロジェクトを公式に発表して以来、プロジェクトはパキスタンからマレーシア、アフリカまで、多数の国々で大きく進展した。独創的で、むしろ曖昧な元の概念は、中国内で国家につながる様々なシンクタンクが創設され、あれこれ新しい要素を提案する状態で、大いに拡張した。しかしながら、ここ数カ月、マレーシアのようなパートナー国で、中国が当然払うべき配慮をせず、中国自身のプロジェクト概念を推進したように思えるいくつかの一帯一路構想パートナー国で、時に支払い不能な負債を残すなど、重大問題が明白になった。

 一帯一路構想は、負債で膨らんだ世界経済を、生産的方法で再構築するための本当に転換的な考え方の一つだ。もしそれが実現すれば、単なる英米IMFモデルの「中国的特徴をもった」繰り返しであるはずがない。ロシアのプーチン政権による最近の提案が、ここで主要な再調整の機会になっている。この点で、最近のASEAN会談は教訓的だ。

 プーチンのアジア基軸

 ロシアをEUから、特にドイツ、フランスとイタリアから切り離すことを狙って、2014年早々、愚かなジョン・ブレナンとジョー・バイデンがウクライナで、CIAクーデタを扇動するまで、ロシア政界では、圧倒的な欧米志向があった。ロシアと、彼らの貿易で経済的な自滅的制裁を課すよう、オバマ政権がEUに強要し、もっともなことだが、ロシアはあらゆる方面で選択肢を検討した。当初、それは他の巨大なユーラシア政権、中国との新しい経済的、政治的、さらには軍事的関係を意味していた。協力の結果は多くの分野で印象的だった。それはさておき、関係の非対称性から、ロシアが、中国に過剰に依存して、主権を持った対等な国でなくなる危険が常に潜んでいる。最近のプーチンによるアジア基軸は、中国を越えて、すべての当事者にとって有益であり得る。

 注目すべきは、習主席がペンス副大統領と会っていた同じパプアニューギニアでのAPEC会談に、ロシアのメドベージェフ首相が派遣されており、シンガポールでの11月14日のASEAN年次会合で、プーチン大統領は、ASEAN-ロシア・サミット出席を決めたことだ。

 ASEANメンバーは、ベトナム、マレーシア、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ブルネイが含まれる。議題には、ロシアと中央アジア共和国と同様、中国、インドとパキスタンを含む上海協力機構という文脈で、彼らが「大ユーラシア・パートナーシップ」と呼ぶものの創設に加え、ロシアのユーラシア経済連合(EAEU)とASEAN間の、接触と貿易を、どのように深めるべきかに関する計画に関する議論もあった。

 ロシアは、その地理と経済ゆえに、中国がそうであるような経済や金融の巨像でないにもかかわらず、アジア全体で、アジア中の地域、特に、歴史的に中国のへの不信感が強い国々で、より深い経済・政治協力の橋渡し役として、良い立場にいる。一目、ユーラシア地図を見れば、これらすべての国に、ロシアがどれほど身近かわかるだろう。今ロシアは他のアジア・パートナーと共に、その地理的、経済的、さらに軍事的利点を活用するのに良い位置にあるのだ。

 具体的に、シンガポールサミットでは、ロシアとそのユーラシア経済連合と、貿易と投資を拡張する覚書(MOU)が同意された。ASEANは公式に初めてロシアと彼らの関係を「戦略的提携」と呼んだ。

 MOUは、通関手続きと貿易円滑化、衛生植物検疫措置、専門的規制、Eコマース、サービスと投資の貿易に関する合意が含まれる。プロジェクトの中には、モスクワとシンガポール間で既に進行中の方向に沿った「スマート・シティー」開発で、ロシアがその先進的なIT産業で、ASEANと共に参加するものがある。プーチンは、2019年のロシア・サンペテルブルグ経済フォーラムと、ウラジオストック東方経済フォーラムでゲストになるよう個人的招待をASEANメンバーに提出した。

 ASEAN諸国と、ロシアが支配的なユーラシア経済連合間の相互貿易は、2017年に、およそ360億ドル、40%伸びたが、まだ将来性のごく一部に過ぎない。

 ASEAN加盟国のベトナムとの交渉は、可能性の重要例だ。冷戦中に、ベトナム沖合の商用石油発見で最初に成功して以来、ロシアはベトナムと協力してきた。2015年にユーラシア経済連合とベトナムは自由貿易協定に署名した。2017年には、ベトナムとユーラシア経済連合(90%がロシア)の間で、相互貿易が、ほぼ40億ドルと31%伸び、2018年も、同様な成長過程にある。

 ロシアのユーラシア経済連合は、燃料、鋼鉄、肥料と機械を輸出した。ベトナムの主要輸出には、電話部品、電子装置、コンピュータ、衣服、はき物が含まれる。食物輸出では、フルーツ、野菜、コーヒー、カシューナッツと海産物が含まれる。2025年までに、条約は双方に対し、輸入関税を、平均1-2%への緩やかな減少を要求している。ロシア、ユーラシア経済連合とASEAN間のMOUにより、ベトナムはロシアとユーラシア経済連合のため、他のASEAN国に対するサプライチェーン・ゲートウェイとなる立場にある。ベトナムに対し、ユーラシア経済連合の国と一緒の自由貿易協定は、合計GDP2.2兆ドルの市場を開く。彼らは共に、相互貿易で、2020年までに100-120億米ドル、2030年までに300億米ドルを目標に定めた。

 ASEANサミット中に、プーチン大統領は、日本の安倍首相、インドネシアのウィドド・大統領、一帯一路構想で最近、彼の国の交渉を縮小したマレーシアのマハティール首相、韓国の文在寅大統領、中国とタイの首相とも非公式会談をした。

 プーチン-安倍会談深化

 長い間続いている日本との千島列島論争解決に関する安倍首相との、そして平壌と共に、三カ国での朝鮮問題解決に関する韓国文大統領との会談は注目に値する。日本と韓国とロシアは東アジア首脳会議、ASEAN + 8のメンバーだ。

 安倍首相は、1945年からロシアと日本の間で平和条約を妨げている領土紛争の相互解決を追求する準備ができていると発表した。数カ月前に、日本とロシアは海路とシベリア横断の鉄道を使い、ロシアへの日本商品輸送開発を研究する共同実験を行った。国土交通省の松本年弘大臣官房物流審議官によれば、長さ9288,2キロのロシア鉄道輸送幹線は両国間貿易のための大きな潜在的可能性がある。現在、貿易は、インド洋を経由しており、貨物のロシア到着には最高62日を要し、2国間の海路あるいは空路による輸送は高価だ。新回廊は輸送時間を大幅に短縮し、出荷コストをおよそ40%減らす。

 2017年、ロシアと日本は、共同プロジェクトを支援するため、2国の政府が支援する投資基金間で、共同のインフラ開発基金、ロシア-日本投資基金を設置することに同意した。島の帰属問題が解決すれば、基金は大幅に拡大するだろう。

 ロシアに対して、ASEANとの広がる経済や他の絆の比類ない扉が開かれる理由は、今中国が「中国製造2025」の目標に対し、ワシントンから巨大な圧力を受けている事実だ。同様に、日本と韓国とインドは、いずれも、アメリカと中国への過度依存にバランスを求めている。ロシアは全ての当事者を結ぶ唯一の橋なので、中国との決別を強いることなく、ロシアは大いに生産的な「3番目の道」になることができる。

 インド-ロシア

 ASEAN、韓国と日本に対するロシアの最近の貿易構想は、インドのモディ首相とプーチンの関係を考慮に入れると、重要性は更に高い。

 ニューデリーでの10月会談で、プーチンとモディは、アメリカからの制裁の恫喝にもかかわらず、ロシアの高度なS-400Triumf、世界で最も効果的な地対空ミサイルシステムをインドが購入するための公式合意に署名した。共同記者会見でモディは宣言した。「ロシアは、常にインドに味方し、インドの成長に重要な役割を果たした。時間とともに、両国間関係は益々強力になった。」会談は、宇宙、核エネルギーや鉄道でも、いくつかの合意をもたらした。現在世界最大の原子力建設国であるロシアとの共同原子力協定は、インドでの核燃料アセンブリー製造を含んでいる。インドは、25億ドルの取り引きの下、その内2隻が、インドで造られる予定のクリヴァク級フリゲート艦を、4隻ロシアから入手する。

 プーチン- モディ会談は、これまで1年間の2人の会合で、5回目だった。彼らは、1950年代にさかのぼる関係を復活させ、インドとロシア間の戦略的提携を再確認した。インドに対する最近のロシアの配慮は、ワシントンがインドを勢力圏に引き込もうとする中、ロシア-インド関係と貿易の低落に対処するための、これまで4年間で重要な変化だ。

 中国のみならず、より最近、ASEAN、両朝鮮や日本やインドにも向かうロシアの最近のアジア基軸を見ると、未来アジアの経済発展の鍵となる独特な可能性を持っていることをロシアが理解したのは明確だ。1年前、プーチン大統領が、ロシアの大ユーラシア・パートナーシップとして、APECで彼が発表したことの推進を国家的優先事項にしているのは明確だ。そこで彼は、ロシアと中国と日本と大韓民国を結ぶ「エネルギー・スーパー・リング」と、ロシアのサハリンと日本最北の島、北海道を結ぶ区間-レール橋トンネル計画、サハリン-北海道輸送リンクを作り出すロシアの意図を引き合いに出した。これは相互に有益な地域協力の始まりに過ぎない。

 F・ウィリアム・イングドールは戦略危険コンサルタント、講師で、石油と地政学のベストセラー作家。彼はプリンストン大学の政治学位を所有している。これは「New Eastern Outlook」オンライン誌独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/27/russia-is-key-to-asia-future-development/

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 元大統領国葬、大手マスコミ報道と、英語の様々なネット記事、内容が全く違う。といっても、ネット記事の拾い読みだけで、大手マスコミ報道一つもまともに見聞きしていない。

孫崎享氏の今日のメルマガにあるフランスでの抗議行動、デタラメ法案が続々成立する日本で反乱が起きないのが不思議に思える。大本営広報部の鎮静効果だろう。

仏ガソリン税値上げ反対デモ。政府凍結発表。国民四分の三デモ支持。背景の数字。中間の月収$1,930(格差社会拡大)1.8%の経済成長、失業率9%、富裕層に対する減税32億ユーロ、社会セーフティネット7150億ユーロ(高い税負担)

 水道法案「与党と維新などの賛成多数で」表記、正気ではない。維新は与党。水道問題、内田聖子氏がi詳しい論説を書かれた。
水道事業に民間参入を促そうしているのは誰なのか。内閣府PFI推進室を巡る利権の構造

 宗主国や欧州の反ロシア・ヒステリーよくわからない。宗主国のアイデンディティ政治で、マイノリティーが権力を振るう様も想像がつかない。日刊IWJガイドに書かれている、下記のできごと、そうしたものを連想する。全く理解できないが。

■はじめに~朴壽南(パク・スナム)監督のドキュメンタリー映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映会で相次ぐ人種差別団体構成員による妨害行為!/上映会を妨害しようとする者の会場立ち入りを禁ずるという仮処分命令申立を12月4日に横浜地裁に提起した神原元弁護士らが記者会見!IWJも中継・配信します!

 神奈川県茅ヶ崎市の市民文化会館で10月16日、朴壽南(パク・スナム)監督のドキュメンタリー映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映会が行われました。この映画の上映会を後援している市と市教育委員会に対して、10月に入ってから170件以上のクレームが寄せられ、クレームの大半が「日本政府の見解と異なる政治的に偏った映画の上映を、中立・公平であるべき行政が後援することを問題視する内容」とされています。

 産経新聞は、そうした「ネトウヨ」の常套句を無批判に紹介し、あたかも抗議が正当なものであるかのように報じました。

※「慰安婦」映画後援 茅ケ崎市と市教委に抗議殺到(産経新聞、2018年10月11日)
https://www.sankei.com/world/news/181011/wor1810110025-n1.html

 もちろん『沈黙』の上映を妨害しようとした人々の行動は、真っ当な抗議などではありません。上映会直前の14日には、人種差別団体「在日特権を許さない市民の会」前会長の桜井誠氏を党首とする「日本第一党」なる団体のヘイト街宣も行われ、そのメンバーの男性1名が上映会当日に現れて強引に入場しようとしたとのことです。

 上映会スタッフに入場を拒まれると、その男性が一方的に騒ぎ立てたために、警察に取り囲まれることになりました。この件は週刊金曜日が取り上げています。

※映画『沈黙』上映会を人種差別団体が妨害 政治家やメディアも攻撃を助長』(週刊金曜日2018年10月26日号)(https://amzn.to/2KTgeIh )7ページ
http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002676.php

2018年11月26日 (月)

石油支配を巡るイエメン人大虐殺

2018年11月20日
F・ウィリアム・イングドール

 2015年に始まったイエメン共和国で継続中の戦争、事実上の大虐殺の最も激しい段階は、ごく最近まで欧米主流のメディアに、ほとんど無視されてきた。スンニ派のワッハーブ主義サウジアラビアにより、表向き、シーア派信徒フーシ派に対する、アメリカに後援されたサウジアラビアの戦争の基本的な戦争原因も同様に無視されてきた。一世紀以上前に、ペルシャ湾でイギリスが最初に豊富な石油発見して以来、ほとんどあらゆる戦争と不安定化と同様、イエメン戦争は、まさに石油、実にたくさんの石油の支配が狙いだ。

 イエメンは、スエズ運河とインド洋を経由し、地中海につながる紅海のきわめて重要な連結点で、戦略上重要な地政学地域だ。そこにあるアフリカの角のジブチから、わずか29キロの距離にある世界で最も戦略的な石油輸送難所の一つ、バブ・エル・マンデブ海峡という狭い航路が、アメリカ・エネルギー省の石油輸送難所の一つになっている。アメリカ・エネルギー省によれば、中国向け石油を含め、両方向に毎日推計470万バレルの石油が、バブ・エル・マンデブ海峡を通過している。

 2015年3月、一般的にフセイン・バドルッディーン・フーシにちなむ名で知られているイスラム教ザイード派集団フーシ派との間で、新しい内戦がイエメンで始まった。ザイード派は、サウジアラビアのワッハーブ主義にとって受け入れがたい、女性の平等を好む伝統的に穏健なグループだ。ザイード派は1962年まで、1,000年以上イエメンを支配していた。

 フーシ派運動は、2011年末、大いに腐敗したアリ・アブドラ・サレハ・イエメン大統領追放を強いた。サレハの副大統領アブド・ラッボ・マンスール・ハーディーが彼の後任となった。当時サレハ、ハーディ両人ともサウジアラビアの影響力を受けた代理大統領だった。

 彼の代表権限権の期限が切れた後、ハーディーが退任を拒否して、事態は変わり始めた。燃料価格への助成金を削減するという彼の決定と、合意した改革の拒否で、2015年早くにフーシ派の動きにより、彼は逮捕されるに至った。2015年3月25日、彼はサウジアラビアへの亡命に成功し、同日、ムハンマド・ビン・サルマーン防衛大臣がイエメンとフーシ派に対して現在も継続中の爆撃戦争の開始を命令した。

 2015年の終わりまでに、ビン・サルマン王子と、彼の連合は、奇妙な名前の決定的な嵐作戦(デザート・ストームを思い出す)で、イエメン一般市民に残虐行為を与えていた。サウジアラビアが率いる6カ月の容赦ない爆撃で、国連はイエメンを最もレベルが高い「レベル3」の緊急事態だと宣言した。爆撃が重要な民生インフラを破壊し、医療施設とサウジアラビアは国際法に違反し、推定2000万人のイエメン人が緊急に必要とした食物や水や医療の支援物資を封鎖した。約2,500,000人のイエメン人が家を追われた。飢饉とコレラは蔓延している。 要するに、大量虐殺だ。

 チェイニーの石油戦争

 サウジアラビア率いる湾岸諸国連合により進行中のイエメン戦争の根源は、2001年9月11日の余波とブッシュ-チェイニー政権の、いわゆる対テロ戦争公表でまでさかのぼる。

 2003年のイラク侵略は石油が狙いだった。ポール・ウォルフォウィッツを含め、当時数人のアメリカ当局者がこう認めていた。1998年「石油があるところに行かねばならない。私はあまりそれ[政治的不安定さ]については考えない」とチェイニーは、まだ世界最大の石油サービス企業ハリバートンCEOだった頃、テキサス石油関係業者の会合で述べた。良く知られているようにウェスリー・クラーク大将が数年後にそれを報告した通り、「5年で7つの国を破壊する」ドナルド・ラムズフェルド国防長官のアメリカ軍事行動を、ブッシュ・ジュニアの副大統領として、チェイニーが設計したあらゆる形跡がある。それらの7カ国全てが、中国、EU、そして世界経済にとって、中東石油の巨大な流れの支配に戦略的なものだ。

 2004年、チェイニー-ブッシュが当時のサレハ大統領を支援するためイエメンにまで「対テロ戦争」を広げた当時、サウジアラビアによるイエメン支配は疑う余地がなかった。サレハが、ザイド派宗教指導者フセイン・バドルッディーン・フーシを逮捕しようとした後に始まったフーシ派少数派による蜂起に反対して、アメリカとイギリスの軍隊はサレハを支持した。

 2015年までに、アメリカ代理戦争は変化し、国防総省とオバマ政権はイエメンに対するサウジアラビアの全面的な壊滅的軍事攻撃を密かに支持した。

 イエメンに対するアメリカあるいはサウジアラビアの興味は何だろう? 石油支配は短期的な答えだが、多分いつもの意味でではあるまい。

 2005年11月、イエメン共和国はアメリカのハント石油会社とエクソンモービルから、その石油堆積盆地マリブ-ジャウフ・ブロックを没収した。それは決定的大変革をもたらすものではなく、いらだちの種だった。戦争が新しい形態をとったのは、2014年、サウジアラビアに支援されるハーディ大統領に反対するフーシ派反乱が勝利した時だ。2015年3月までに、サヌアとイエメン政府を占領し、アデンへ進軍した際、フーシ派に率いられた最高革命委員会は、ハディを打ち倒すための総動員を宣言した。

未発見資源の可能性

 イエメン、特に特に、今フーシ派の支配下にある地域を、誰が掌握しているかについて、二つの戦略上の側面がある。一つは、上述のアフリカの角、バブ・エル・マンデブ海峡を通過する石油の流れの地政学的支配だ。もう一つは、イエメン自身の主に未開発石油資源の支配だ。

 2002年、米国地質調査局(USGS)による公開報告が「周知の埋蔵量に、未発見の可能性を加えると、マドビ・アムラン / キシン広域石油システム全体の石油埋蔵量は、石油資源の可能性として、イエメンは、アメリカを除くと51番目となる9.8(10億バーレル原油換算BBOEに増える」と結論した。

 100億バレルの原油は、2660億バレルの石油埋蔵量があるサウジアラビアと比較して莫大には思われないかもしれない。だがここで、1988年CIA報告が興味深い。大幅に編集されて、機密指定から外された報告書「南イエメンの石油資源:富のキメラ」には、イエメンとサウジアラビア間の帰属問題で係争中の広い境界における石油埋蔵の可能性について、謎のようなメモがある。冷戦時代、CIAは北イエメンと南イエメンとの間で帰属問題で係争中の境界中立地帯だったところに沿った石油とガス埋蔵を指摘している。

 テキサスのハント石油会社は1982年からアリフ油田におり、1984年そこで石油を発見した。アリフ油田はサウジアラビアとイエメンの間の不確定境界近く、フーシ派により管轄されるイエメン北部にある。ほぼ20年前、筆者はピーク・オイルと石油地政学の考えについて話し合うため、アメリカ政府と関係する人物とインタビューする機会があった。当時、話し合っていた人物は、サウジアラビアとイエメンの間の不確定な不毛の地には、公開されないアメリカ空撮影像と地球物理調査によれば、サウジアラビアを超える石油埋蔵の可能性があること自発的に語ってくれた。

 その陳述が正確だったかどうか独自に確認するのは不可能だ。明確なのは、イエメンとソマリアを含め、ペルシャ湾と紅海に囲まれた地域が、我々の惑星で、炭化水素発見の必要条件である、最も構造学的に活動的な地域の一つであることだ。イエメンにおける莫大な石油とガス埋蔵の存在は、フーシ派からイエメン支配を奪還するサウジアラビアの残忍な取り組みを国防総省がなぜ積極的に支持したかについて多くを説明するだろう。

 それは、いかなる、ワッハーブ主義スンニ派とシーア派信徒の対立にも、ほとんど関係がない。むしろ、それは世界エネルギーの戦略的支配に関係があるのだ。サレハかハーディかにかかわらず、サナアがサウジアラビアの代理人に支配されている限り、それはワシントンにとって、第二の優先事項だった。たとえイエメン政府がアメリカ会社石油不動産を没収していたとしても、石油は「安全だった」。 決然と独立したフーシ派ザイド派勢力が、イエメン、あるいは主要部分を支配した途端、熱心なサウジアラビアの新皇太子ムハンマド・ビン・サルマン防衛大臣に戦争を開始する正式許可を与えるのに十分なほど脅迫が重大になった。フーシ派が支配するイエメンが、ロシアあるいは中国石油会社の子分になり、本格的な潜在埋蔵探査が始まる可能性があったのだ。これにフーシ派がイランとも友好関係にあるという事実と相まって、オバマ政権内で赤信号が点灯したのは明らかだ。

 サウジアラビア率いる「自由を愛する」スンニ派軍隊に対するイラン率いる「帝国主義者」の戦争だとサルマンが主張したのは驚くべきことではない。今、中国がイエメン真向かいのジブチで、アフリカ最大のアメリカ恒久軍事基地ルモニエの隣に最初の海外軍事基地を保有している。前の植民地宗主国フランスも同様にそこにいる。イエメンには、我々が聞かされているより遥かに多くの問題があるのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/20/yemen-genocide-about-oil-control/

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 黒海で、ロシアが、ウクライナ艦船をだ捕。昨日、領海侵犯というRT記事を読んだところだった。

 今日の日刊IWJガイドに、「ツイッター社により凍結されていたアカウント「IWJスタッフ」凍結が解除されました。」とある。いくつか、巨大ハイテク企業による事実上の検閲の話題記事を翻訳しているが、これは、彼らによる日本での検閲の一例。この深刻な不当検閲に触れず、翻訳記事部分だけをコピーするのは、そうした不当検閲行為に加担するのも同然としか思えない。「インターネット検閲は未曾有の飛躍をしたばかりだが、ほとんど誰も気づいていない」で、ケイトリン・ジョンストンさんも、バーバラ・ストライサンドを引合に出して、言っておられる。検閲行為は不当だと強く主張することが大切だと。この不当な検閲行為、アサンジ問題同様、大本営広報部ではみかけた記憶がほとんどない。気のせいだろうか?大本営広報部の仕事が、支配権力の侍女であり、彼らから見れば、IWJは目の上のたんこぶのはずであることを考えれば、驚くべきことではない。大本営広報部が「報じる話題」の方が、「報じない話題」より、庶民にとって重要だという自明の事実などあるはずがない。以下、冒頭を引用させていただく。

■はじめに~ツイッター社により凍結されていたアカウント「IWJスタッフ」の凍結が解除されました。

 おはようございます。IWJ編集部です。

 11月9日以降ツイッター社により次々に凍結されていた、IWJの6つのツイッターアカウントのうち、IWJの配信などのお知らせを行っていた「IWJスタッフ」@iwakami_staff のみ、11月21日に凍結が解除されました。

 11月9日、札幌で元朝日新聞記者植村隆氏(現「週刊金曜日」発行人)がジャーナリスト櫻井よしこ氏と出版社3社を名誉毀損で訴えていた裁判の判決後の報告集会を実況ツイートしていたIWJのツイッターアカウント「IWJ速報」が、ツイッター社により突然凍結されました。これを手始めにその後、「IWJ_ch1」、「IWJ_ch8」、「IWJ_ch9」、「IWJスタッフ」、「IWJ沖縄1」と、6つのアカウントが次々に凍結されました。

 IWJはツイッター社に異議申し立てを行ったところ、「繰り返しのルール違反のため凍結した」との回答がありました。

 さらに2度目の異議申し立てを行ったところ、「IWJスタッフ」のみ、解除の通知がありました。その際にツイッター社が指摘してきた「ルール違反」とは、以下の4点でした。

=======
1,連続して、または複数のアカウントを使って特定の行為を繰り返すこと
2,別のアカウントを作成または使用して永久凍結を逃れる行為
3,同じツイートやリンクを複数のアカウントにまたがって投稿する操作
4,過剰なフォロー(特にフォローの自動化によるもの)
=======

 しかし、これだけでは具体的にどの行為がツイッター社の言う「ルール違反」に該当するのかわかりません。確かにIWJは複数のアカウントを使っていますし、すべてのツイートに@iwakamiyasumi
をつけ、岩上さんの個人アカウントに届くようにしていますが、岩上さんに対するスパムメールや迷惑行為を意図したものではありません。そもそもIWJはツイッターを10年近く同じように使い続けてきましたが、このような指摘をされたこと自体が初めてですし、凍結されたことにより別のアカウントで代用して同じツイートをしていますが、そちらは凍結されていません。

 いずれにしてもIWJは、これをツイッター社による言論の自由を脅かす不当な凍結措置であると考えます。今回解除された「IWJスタッフ」以外の5つのアカウントに対しては、現在もまだ凍結されたままであり、IWJでは引き続き異議申し立てを続けてまいります。

 アカウントの再開にともない、この間「IWJ特報」@IWJ_tokuhou アカウントでツイートしていた配信などのお知らせは、「IWJスタッフ」でツイートいたします。「IWJ特報」は、従来「IWJ速報」で行っていた新記事アップのお知らせや速報ニュースなどを引き続きツイートしています。また、岩上さんのインタビューや再配信の実況ツイートを行っていた「IWJ_ch1」のかわりには「IWJ_AreaCh2」@IWJ_AreaCh2で実況ツイートを行っています。ぜひ、あわせてフォローをお願いいたします。

 今後の経過につきましても、進展があり次第お伝えいたします。

2018年11月15日 (木)

軍産業複合体の狙いを隠すトランプ「貿易戦争」

2018年12月11日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 地政学な出来事が見かけ通りであることはまれだ。中でも中国とのものが最大のアメリカの膨大な年間貿易赤字を是正するという建前で、貿易戦争を装って、この春開始された奇異な「戦争」に注目する際、これは特にあてはまる。アメリカ国防産業基盤に関する新しい政府報告を通して見ると、他に説明がつかない中国に対するワシントン関税戦争攻撃の背後にある本当の駆動力が分かる。

 10月初旬に国防省率いるアメリカ政府機関間の特別委員会が、米軍に極めて重要な要素と原材料を供給するのに必要とされる国内産業基盤に関する一年間の研究の機密扱いでない部分を発表した。「アメリカの製造・防衛産業基盤強化とサプライチェーン回復力の評価報告」という題名の 政府機関間特別委員会文書は、余り注目されていない大統領令13806で一年前に委託されたものだ。

 報告は、近年における、米軍に重要な要素を供給する産業サプライチェーンの妥当性あるいは欠如についての、近年初めての詳細分析だ。

 300のギャップ

 機密指定から外された版の報告書は十分衝撃的だ。報告書はアメリカの軍事産業基盤における、300の「ギャップ」あるいは脆弱性のリストを挙げている。際立った詳細で、それが明らかにしているのは、国防に不可欠な部分を維持することがもはやできなくなっているのは、経済グローバリゼーションと海外移転の直接の結果なのだ。工作機械、溶接、エンジニアリングのような分野での熟練労働者の劇的な不足が詳述されている。数値制御工作機械のような重要な機械は、現在ワシントンとの関係が最善とは言えないドイツから輸入しなければならない。主要部品の単一供給元である小規模の専門的な供給元の多くは、近年の政府予算の不確実性に起因する破産の瀬戸際にあることが多い。アメリカの防衛産業は、ほとんど全ての希土類金属で中国に依存している。1980年代以来、供給元がはるかに安い資源を求めて中国に目を向けたため、アメリカ国内での金属採鉱は経済的理由で、事実上崩壊した。 今日軍装備品、超伝導体、スマートフォンや他のハイテク用途に必要な世界の希土類金属の81%が中国から来ている。

 脆弱性

 国防総省の防衛の産業基盤報告は、重要な部品を供給する、何十ものボーイングやレイセオンのような巨大な軍請負業者から、何万社ものより小さな企業の背後にある、戦争になった場合の脆弱さを判断するための試みだ。

 報告は「複数の事例で、国防省にとって、きわめて重要な品物の、唯一の残っている国内生産者は、そのアメリカ工場を閉鎖し、そうした企業を国内生産からやり追い出している同じ外国原産国からより安価な材料を輸入する瀬戸際だ」と指摘している。海軍艦船用プロペラ軸や戦車用砲塔やロケット用燃料や、ミサイル防衛用の宇宙における赤外線探知器などの「単一供給源」への依存という憂慮すべきボトルネックの可能性を浮き彫りにしている。

 報告は1950年代の冷戦用強化時期に開始された軍事産業基盤において最も徹底的な批判的検討だ。例の中には、現在国防総省の推進力システムで広く使われている化学物質の1つ、過塩素酸アンモニウムは国内に一社しか供給源がないという事実が挙げられている。 もう一つは、すべての電子装置に欠くことができないプリント回路基板メーカーが国内一社しかないという憂慮すべき事実だ。彼らは指摘している。「2000年以来、アメリカは世界生産のシェアが70%下落した。今日、アジアが世界のプリント回路基板の90%を生産しており、その生産の半分は中国で行われている。結果として、トップ20の世界的プリント回路基板製造業者の1社だけが、アメリカ本社だ。」

 もう一つ、それほど目に見えないが極めて重要な部品に、ASZM - TEDA1含浸炭素の製造がある。アメリカはたった1つの供給源に依存している。ASZM-TEDA1は、とりわけ有毒なガスと化学戦争攻撃から保護するためのものとして、国防総省の72種の化学・生物学・核ろ過システムで使われている。ピッツバーグのカルゴン・カーボンが現在唯一の供給元だ。

 もう一つの憂慮すべき(あるいはそれほど憂慮すできでないかは当人の立場次第だが)脆弱性は、極めて重要な電圧コントロールスイッチの信頼に足る供給だ。2017年、すべての国防総省ミサイルシステムで使われる電圧コントロールスイッチを作るために使われる半導体製造工場が閉鎖した。国防総省は、代わる供給業者を準備するのに間に合うよう連絡を受けず、アメリカのミサイルシステムを危険にさらすことになった。報告はアメリカ陸軍装甲車両のすべての大砲が、ニューヨークにある1813年創立の、老朽化したウォーターブリート・アーセナル製であることを指摘している。

 標的は中国

 アメリカの報告は、アメリカ兵器企業が、極めて重要な部品で、国防総省の最近の「防衛政策見直し」がアメリカの最も重要な戦略上の脅威として、ロシアとともに引き合いに出している国、中華人民共和国への外注に依存を主に批判している。

 中国供給元に対する希土類金属のほとんど完全な依存に加えて、ロッキード・マーティンのようなより大きい会社からの国防総省の兵器購入契約は、サプライチェーンを外注する最も効率的な供給源、しばしば中国に外注することになっている。報告書は「中国による希土類元素市場支配は、その戦略的産業政策によって方向付けられた中国による経済侵略と、アメリカの製造と国防産業基盤の脆弱性とギャップの間の、潜在的に危険な相互作用を浮き彫りにしている。」と述べている。

 見直しは、アメリカ防衛産業はその希土類資料の100パーセントを中国の製造業者に依存していると述べている。2016年の政府会計検査院報告は、それを「根本的な国家安全保障問題」と呼んだ。報告は別の部分で「不法な、不公平な取り引き慣行から解放されることなしでは、アメリカは、極めて重要な物質の外国供給者への国防総省依存を増大する危険に直面するだろう。」と指摘している。これは中国に対する明示的な言及だ。

 トランプ貿易戦争が中国の「不公正な貿易慣行」を焦点にしたのは決して偶然ではない。 貿易戦争戦略の責任者である政府高官ピーター・ナヴァロは、大統領によって国防総省の国防産業基盤報告書のとりまとめも任された。大統領補佐官(通商製造政策局長)ナヴァロは「ニューヨーク・タイムズ」で報告に関する論説を書いた。

 ナヴァロはアルミニウムや鉄鋼などに対するトランプ関税の紛らわしい狙いを、軍事産業基盤の危機と結びつけている。彼は基幹産業を強化する「鉄鋼とアルミニウム関税などの措置を挙げている。アメリカの知的財産と技術の中国による恥知らずな盗みと強制的移転対する断固とした防衛、軍事予算の大幅増加、政府調達のための「バイ・アメリカン」規則の拡大」。

 例えば、地上戦闘車両の装甲、海軍艦船を建造、軍用機建造するのに不可欠な要素である鍛造アルミニウム板は「将来、国防総省要求が急増した際、潜在的な生産ボトルネックになりうる危険があると、ナヴァロは、明示的に触れている。アルミニウムに関する輸入関税は国内のアルミニウム生産の復活を強制することを狙っているのだ。世界大戦時代の遺産として、ボーイングや他の航空機メーカーを勃興させ、1981年、アメリカは世界最大の主要なアルミニウム生産者で、世界供給の30%を生産していた。2016年までにアルコアに率いられた国内アメリカ産業は、世界生産のわずか3.5%を製造し、サウジアラビアのすぐ後、10番目に落ちている。中国は驚異的に大きい55%で世界のリーダーで、ロシアとカナダが続き、この三国は全て、ワシントンアルミニウム関税あるいは制裁の対象だ。

 国防総省政策が示唆するように、ロシアと中国との未来の可能性がある戦争で、アメリカの備えで、一体何が主要欠陥かをナヴァロは指摘している。「報告で認識されている最も大きい脆弱性の1つは、極めて重要な仕事に必要な熟練した労働者の欠乏だ。アメリカは、電子制御、核エンジニアリングやスペースのような部門で仕事を満たすのに十分な科学、技術、エンジニアリングと数学分野の労働者を生み出していない。また、我々は十分な機械工や溶接工や他の技術職労働者を、我々の艦船や戦闘車両や航空機を製造し、維持するように訓練していない。」

 近年外国や国際的な学生たちが、アメリカ大学大学院生と学部生登録者の大半を占めた。最近の研究で、アメリカの大学において、電気や石油エンジニアリング講座の全日制大学院生の81パーセントが外国人学生で、コンピュータサイエンスでは、79パーセントがそうであることが分かった。報告書は多くのアメリカ大学で、「専攻学科と大学院課程両方とも、外国人学生なしでは維持できない」と述べている。彼らの多くはアジア、特に中国出身だ。

 応急措置

 アメリカ政権は、ある特定の即刻の法案が主要なサプライチェーン・ギャップを埋め、国防授権法資金を海軍の未来の無人潜水艇用リチウム海水バッテリーや、最先端の燃料電池のような重要な国内の製造能力を拡大するために使うことを含め、300のギャップへの対処を計画している。それは、外国で製造される供給源が限定された戦略的で極めて重要な物資のための1939年の防衛備蓄計画をも復活させるだろう。

 報告の主な結論は「中国は、アメリカ国家安全保障上、戦略的で極めて重要とみなされる物資の供給にとって、極めて大きな危険となっている」ということだ。これは同じ中国に対して進行中のトランプ政権による貿易戦争の狙いが、これから数十年にわたって、先端的技術で、中国を最有力にすることを狙った、中国製造2025年計画を断念するよう圧力をかけることに実際集中しているかの説明にもなっている。

 より深いレベルでは、アメリカ防衛産業基盤を扱いながら、報告は、40年以上の自由貿易や、製造業の海外移転や、グローバリゼーション後の、全体的なアメリカ産業基盤の本当の状態の本格的暴露だ。良いニュースは、すべての武力威嚇にもかかわらず、第三次世界大戦が、近いうちにありそうではないことだ。 これは、アメリカの議論がはるかにより大きい問題に向き合うべき時期だ。全体的なアメリカ産業基盤を破壊した市場経済のグローバル化をどのように修正するべきか、戦争屋ネオコンが復活させることに興味皆無な民生経済をどのように復活させるべきか。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/12/trump-trade-war-hides-military-industrial-agenda/

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 パソコンを使わない大臣がセキュリティー担当。小生を首にした上司、パソコン電源をいれたのを一度も見たことがなかった。かなり後になって、彼が昔トップをつとめた部門は消滅した。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名は下記。歴史的事実を知らず、長年の政府洗脳に教化された見本の羅列のような、ネットでみられる多数の書き込みとは違う。

シンガポールで日ロ首脳会議。安倍首相は平和条約締結の意図。それは領土問題を最終的に決着させる意味を持つ。歯舞色丹を日本に返し、国後択捉をロシア領と認めることだ。選択はそれしかない。政府は誤魔化すのでなく正確に説明すべきだ。

 拝見しそこねていた下記IWJインタビュー後半を拝聴した。この記事の話題と直結するテーマ。日米二国間交渉に「毒薬条項」米国が迫る究極の二者択一「俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ」by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー 2018.11.2

 岩月弁護士のツイッターも妨害されている。「岩月浩二」と「Twitter」で、検索しても、表示されず、別人のものが出てくると言われた。試してみると、「このアカウントのツイートは非公開です。」Facebookでも、「このページはご利用いただけません」と出る。昨日、wsws、World Socialst Web Siteの、スリランカを話題にしたFacebook書き込みをt削除されたという記事を読んだばかり。どちらも、情報共有の場ではなく、情報検閲の場のようだ。

2018年11月10日 (土)

習主席についでモディ首相と会談した安倍首相:アジア新‘協力圏’?

F. William Engdahl
2018年11月5日
New Eastern Outlook

 トランプ政権による中国と日本両国に対する貿易戦争の最も重要な結果の一つは、最近の北京における日本の安倍晋三首相と、中国の習近平主席との外交・経済会談だ。東シナ海の係争中の島嶼を巡り、関係が冷却して7年で初めての、日本首相によるそのような会談だっただけではない。アジア最大の経済圏で、新たな政治・経済戦略が始まるかもしれないことを示してもいる。北京を発った数時間後、東京で、安倍首相はインドのナレンドラ・モディ首相をもてなした。これは、新たな多極世界での新たな側面の前兆なのだろうか、それとも単に安倍首相の抜け目のない政治なのだろうか?

 北京での会談を、単なるシャッター・チャンスと見なしているわけではないことを示して、安倍首相は日本企業幹部約1,000人の財界代表団を帯同した。李克強首相が、会談中に、180億ドルの商談がまとまったとを発表した。両国は将来の通貨危機に備え、290億ドルの通貨スワップ再会にも合意した。両指導者は、将来、緊張状態になった場合に、通信するためのホットライン設置にも合意した。安倍首相が習主席を2019年の日本訪問に招待したのも大きな一歩だ。

 中国通貨の信頼性への極めて大きな後押しとなる、日本の外貨準備への中国人民元組み込みに日本が同意したことは、マスコミではさほど報じられていない。中国は、日本銀行による中国政府国債への直接を認めるだろう。

 中国でも日本でも、マスコミ報道で触れられていなかったのは、安倍総理から習主席に伝えられた天皇の歴史的な申し出だ。日本の情報筋によれば、1930年代の日本による中国侵略を、中国人に正式謝罪するため、明仁天皇が来年4月の退位前に中国訪問を希望していることを安倍首相は伝えた。同時に、天皇は習主席を日本訪問招待した。報道によれば、習主席は天皇の中国訪問決定とは関係無く招待を受けた。天皇のこうした動きを、北京と中国は、象徴にとどまらないものとして受け止めている。

 最近、マレーシアやパキスタンや他のパートナーから批判されている、中国の野心的な一帯一路構想インフラ・プロジェクトへの参加を日本が再考するよう、李首相が正式に促したのは注目に値する。アメリカと中国に次ぐ、世界三番目の産業経済である日本と積極的に協力する姿勢を示すことで、中国は他国の参加を促進することを狙っているのだ。最近まで発展が遅れていた国が、これほど多くの国々や文化にわたって、BRIで一連の多国間プロジェクトを進める中国のような国は歴史上存在していない。“借金漬け外交”や、現地事情に十分配慮しないという非難は、BRI、経済シルク・ロードに対するワシントンとEUの批判派が、大はしゃぎで、中国を攻撃する機会になっている。少なくとも日本との交渉から判断して、北京はその過ちかは、素早く学んでいるのは明らかだ。

 交渉時に、安倍首相が使ったキャッチフレーズは“競争から協調へ”だ。習主席は“二国間関係は元の鞘に戻り、前向きな動きが本格化している”と述べた。安倍は北京に第三国のインフラ投資での協力を依頼したが、タイやインドや他の国々で、インフラ契約のため激しく競争することが多かった両国にとって、これは大きな前進となり得る。更に、安倍首相と李首相は、最先端技術と知的財産権に関する“イノベーション対話”を始めることにも同意した。アジアの二大経済大国が多数のBRIプロジェクトへの参加に合意する中、一帯一路構想に日本が積極的に協力するよう李首相が安倍首相に依頼した。両国は、朝鮮半島の非核化を進める共通の願いも表明した。

 地政学的転換 - 日本・インド・ロシア

 安倍首相による、数カ月にわたり入念に準備されていたこの動きは、1945年後時代で、日本にとって注目すべき点だ。ズビグニュー・ブレジンスキーが言った通り、ワシントンで、日本はアメリカの単なる属国と見なされていた。1985年、ドル危機がワシントンを脅かすと、アメリカのジェイムズ・ベイカー財務長官は、アメリカ・ドルを円に対して切り下げるプラザ合意に同意するよう日本に無理強いした。二年以内に、ドルは50%以上も下落し、伝説的な日本の資産バブルが始まった。1990年バブル崩壊の影響は今も日本を悩ませている。日本は今に至るまで、忠実にアメリカ財務省証券を買い続け、中国とロシア両国を狙う挑発的なアメリカTHAADミサイル防衛システム配備に合意した 。

 アメリカ・ミサイル防衛兵器の日本国内配備に同意して、わずか数カ月前まで北京を怒らせていた日本が、北京との明らかな和解に至った動きには大きな可能性がある。両国とも非核化のさなか、二つの朝鮮間で、経済的、政治的つながりを回復する動きの出現に大きな関心を寄せている。1990年代末、筆者と話し合う中で、ある元アメリカ北京大使が言ったように、冷戦終了以来 北朝鮮に対してのみならず、中国に対しても、更に可能性としては日本に対しても、アメリカ海軍艦隊を日本海で維持するための口実となるよう、アメリカは朝鮮半島の状況を操り、再三危機を起こしてきた。

 北京帰国から、ほぼ数時間のうちに、安倍首相は東京でインドのナレンドラ・モディ首相と会談した。両者は国防大臣と外務大臣レベルで定期的対話を開始することに合意した。更に両国は、中国とBRIが活発な国々であるバングラデシュやミャンマーやスリランカでのインフラ・プロジェクトでも協力する。これは中国-日本の新たな“競合ではなく協調”宣言の極めて重要な試験となる可能性がある。もし日本とインドが、中国や関係諸国を建設的協力対話に含めれば、それが固定された“中国製”青写真ではなく、関係する全ての当事者が交渉できるダイナミックな骨子であることを浮き彫りににして、一帯一路構想を大きく後押しすることになる。

 中国との合意同様、日本はインド中央銀行とも二国間通貨スワップ協定を締結したが、こちらは750億ドルだ。将来の新たな金融上の暴風や、アメリカによる関税や経済制裁のリスクを、日本は明らかに予期しているのだ。ムンバイ-アフマダーバード間新幹線プロジェクトの80%を、0.1パーセント金利、支払い猶予期間15年間、50年以上の長期低利貸し付けで、日本は既に資金提供している。両国は朝鮮半島の非核化外交を支援することにも合意した。

 わずか数日前の安倍首相と習主席の友好的会談を考えれば、モディとの会談の明らかな狙いは、アジア全体にとって、確実に、より効果的な発展ができるような形で、二つの経済大国-中国とインド-と日本が深く関わり合うのを保障するためだ。ワシントンには歓迎されざるものであるのは明白だが。

 中国とインドとの協力を深めるのと同時に、日本は、もう一つの極東の大国で、この巨大な国との東部を経済発展に開放するのに熱心な国ロシアとの関係を深めつつある。日本は、既存のシベリア横断鉄道と、フェリー航路を利用して、貨物回廊として、ロシアと中国と日本と韓国を結ぶ物流試験を実施すると発表したばかりだ。フェリー航路で、中国の吉林省を、ロシアのウラジオストック、韓国の東海と日本の境港と結びつける。これは日本-ロシア貿易を大きく押し上げる可能性があり、ロシアの広大な大地に9297キロメートルにわたって伸びる現在のシベリア横断鉄道で進行中の改良への支援になる。これで現在の62日の航路を劇的に短縮し、運送費を推計40%削減できる可能性がある。

 こうした構想全てが、ワシントンの干渉無しで、彼ら自身に任された場合の、アジア大国や諸国の間における建設的関与の大きな可能性を示唆している。だがワシントンの物の見方は、石器時代の代物である“力は正義なり”、世界に冠たるワシントンであり続けている。退任までアメリカ合州国欧州陸軍(USAREUR)司令官だったベン・ホッジス退役中将が、昨年ワルシャワ安全保障フォーラムで最近講演し、こう述べた。“15年以内に - 必然的ではないが - 中国と戦争をする可能性が非常に高い。”彼は詳しくは語らなかった。2018年1月、国防省は、国防省新国家防衛戦略を公表した。中国とロシアをアメリカが今後直面する最大の潜在的脅威だとして挙げた。この情勢の2014年以来の劇的変化が、一体どうして起きたかは、NATOが支配する欧米主要マスコミに我々が再三聞かされ続けているものとは全く無関係だ。たとえ戦争が必要であろうとも唯一の超大国としてのワシントンの将来に関係しているのだ。これはかなり粗野で、結局のところ、実に愚かだ。未曾有のアジア成長構想に、多くの国の一つとして加わり、アメリカが再び偉大な経済大国として回復するという考えはどうだろう? 次のいまいましい戦争よりは良いだろう?

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/05/abe-meets-xi-then-modi-a-new-asia-cooperation-sphere/

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 大統領記者会見でのCNNジム・アコスタ記者と大統領とのやりとり、どの呆送局も延々流す大本営広報部。東京新聞の望月記者と菅官房長官のやりとりを同じだけの時間をかけて、正面から扱っただろうか?扱っているだろうか?

 筆者の言うような、器用な二股外交、一体可能なのだろうか?

 近刊『知ってはいけない 2 日本の主権はこうして失われた』の著者、矢部宏治氏による記事、えっ!? いまのままでは日本が世界平和に「貢献できない」ワケ は重い。二股外交、極めて困難に思えてくる。

 町の書店では、洗脳「日本スゴイ」本が山積みだが、最近、大型書店で『日本が売られる』が平積みになっているのに驚いた。 ,むき出しの売国政治を暴く本書、ベストセラーになって欲しいもの。手にとれば、バカエティ番組など見ている暇などなくなるはず。今国会で議論されている外国人労働者受け入れについては、「日本人の仕事が売られる」という見出しの章で、いよいよ本命「移民50万人」解禁だという小見出しで、158ページで触れられている。これは、「老後が売られる」という介護問題とも、つながってる。そして、今国会では、まだ、大きく議論されていない重要な水道民営化については「水が売られる」という最初の章で、触れられている。最近、発効について報じられたアメリカ抜きのTPPについても、もちろん触れられている。「牛乳が売られる」は、美味しいチーズが安くなるという大本営広報部の洗脳キャンペーンを粉砕する。「ギャンブルが売られる」では、外国人ではなく、日本人を標的にした宗主国カジノの話題。どの章も、庶民生活に直結する重要な問題ばかり。ベストセラーにならないことの方が不思議に思える。

 今日の日刊ゲンダイにも重要記事がある。ブレーキ役の環境省が…ゲノム編集作物を野放しにする理由

日刊IWJガイドの見出しにはびっくり。放置国家に暮らしているのを痛感させられる。

はじめに~ まさか、まさかの不当判決!! 自称ジャーナリストの櫻井よしこ氏に誹謗中傷されてきた元朝日新聞記者の植村隆氏が、櫻井氏らを名誉毀損で訴えた裁判で、札幌地裁は櫻井氏がまともな取材や事実の裏づけを行わず、デマを拡散していた事実を認定しながら、原告の請求を棄却!「正義が法廷で実現されていない!」しかも報告集会と、過去の植村氏インタビュー再配信のツイッターでの実況アカウント3つが、不当に凍結される「事件」も!! /本日午後2時30分より、岩上さんが植村隆氏と札幌訴訟弁護団事務局長の小野寺信勝弁護士にインタビューを行います! 緊急性と公共性に鑑みフルオープンで配信します! もちろん別アカウントで実況します!

また、

IWJは玉城知事の訪米に記者を一人派遣、同行取材を行います! どうかご支援ください!

ともある。日本外国特派員協会での知事会見を拝見すれば、訪米時の様子を知りたくなる。

田中龍作ジャーナル デニー知事訪米 「アメリカの皆さんに直に訴えたい」

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