William Engdahl

2021年12月 5日 (日)

エチオピア・ティグレ戦争で利益を得るのは誰か?

2021年11月29日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 誰が戦争をする可能性が高いか知りたければ、ノルウェー(NATO)議会から誰がノーベル平和賞を与えられるか見るだけで良い。彼がアフガニスタンで戦争を拡大させる前、オバマは大統領になってわずか数日で手に入れた。ヘンリー・キッシンジャーは1970年代に得た。そして、二年前、エチオピアのアビィ・アハメド首相はエリトリアと「和平」をして賞を得た。一年の内に、アビィ・アハメドとエリトリアの独裁者イサイアス・アフェウェルキ大統領間の大いに称賛された和平協定で、この二人は、エリトリアと国境を接する州で、エチオピアのティグレ族に戦争を行うことで団結した。二人の同盟は、明らかに有力な以前政権についていたティグレ族少数派を排除することが狙いだった。今拡大する大混乱で、一体誰が利益を得る立場にあるのだろう?

 現在は、ティグレ人民解放戦線(TPLF)の良く訓練されたティグレ・ゲリラ勢力がアジスアベバに接近しており、アビィ・アハメドと彼の士気をなくした兵士がひどい苦境にあるのが現実だ。バイデンのアフリカの角特使ジェフリー・フェルトマンが、現場の背後で、平和的解決のためにではなく、物事を操作していると信じる十分な理由がある。

 名目上、ティグレ州で予定されていた選挙が、新政府のcovid禁止令による延期に服従しなかったことから、アビィが戦争を開始したことになっている。明らかに2018年まで、ほとんど30年間、少数派民族集団としてエチオピアを支配したティグレ族が民衆抗議によってアビィに統治を譲るよう強いられた際、アビィがエリトアの残忍な独裁者イサイアスに、エチオピアのティグレ州を北から侵略するのを認め、アビィ軍は南から攻撃したので、極めて不利だった。イサイアスの兵士は、民族浄化と呼ばれたもので何千人ものティグレ族一般人殺人を実行し、レイプと略奪を含め戦争犯罪を行った。約80,000人と推計されるエリトリア軍がティグレ地域の3分の1を占領した。全ての通信は侵略者に切断された

 イサイアスとノーベル平和賞受賞者アビィ・アハメドは、ティグレTPLFに対して絶滅戦争としか呼べないものを開始した。彼らは地域で食糧供給の包囲攻撃をしかけ、約900,000人が飢餓の縁にあると報じられている。UAEに供給されたと言われる中古無人飛行機でエリトリア軍が土地を爆撃するので、村や市や農場は破壊された。ティグレ指導部と訓練された軍、ティグレ人民解放戦線TPLFはゲリラ戦を展開するため山地に逃れ、アビィはティグレTPLFを公然とエチオピア社会の「癌」、TPLFを「雑草」と呼んだ。

ティグレ逆転

 今ティグレを破壊する戦争が始まって一年、TPLFは、エリトリア軍に占領されたティグレ州の多くを奪還するのに劇的に成功し、反アビィのオロモ解放軍(OLA)とも団結して、首都アジスアベバに向かって前進している。報道によれば、アビィ軍は軍の敗北と大量脱走によって壊滅的打撃を受けた。

 2021年6月28日、強力なエチオピア国防軍が、ティグレを圧倒した7カ月後、TPLFが改名した軍隊、ティグレ国防軍(TDF)が、ティグレ省都メックエルを再征服し、エチオピア人とエリトリア人捕虜の何千人もと行進して入った。ボストンのWorld Peace Foundation専務Alex de Waalによれば、その時点で、エチオピア国防軍20師団のうち「7つは完全に破壊され、3っつは目茶目茶だ」。

 状況は今非常に深刻で、11月下旬、アビィは、TPLFに対して彼の部隊を指揮するため前線に行くと発表した。そして11月初旬、彼は首都防衛のため一般人に集まるよう求めた。しかし彼の軍は報道によれば全くの混乱状態なので、それは権力ではなく、絶望の印だった。アビィはアムハラ人だ。アムハラ人は1億1800万の人口の約35%を占める最大民族集団だ。オロモ人は約27%で、ティグレ人は6%だ。ティグレTDF軍とオロモ軍の連合は、失敗する運命の戦争で、見込みを反転させた。11月中旬時点で、彼らはアジスアベバからおよそ270キロだった。

広がる混乱

 この時点で、アビィの二年にわたるティグレ戦争の最もありそうな結果は、民族内戦でのエチオピア分割と、エリトリアの経済的、政治的混乱への没落だ。評論家のゲーリー・ブレッチャーが、ありそうな結果を説明している。「もしTDF/OLA勢力がアジスアベバ進み「今のエチオピア」を支配すればどうなるだろう?彼らの同盟が数ヶ月で溶解するのは、かなりありそうな事で、この国は州間、更には町間の多民族紛争に陥るだろう」

 ワシントンといくつかのEU諸国は「中立」姿勢を取りながら、戦争を煽る上で秘密の役職を演じている。バイデン政権は、特使のジェフリー・フェルトマンによって、アフリカの角政策を率いられて、11月12日の戦争における役割のためイサイアスと彼のエリトリア軍を制裁し、可能性をTPLFの優位に変えた。

 11月21日、エフライム・イサークの調整でZoomによる秘密会談が行われた。

 エフライム・イサークは、今プリンストンのInstitute of Semitic Studiesに在職し、ワシントンに本拠を置くThe Peace and Development Centerという「紛争予防、紛争解決、平和構築と、エチオピアとアフリカの角における開発のために活動する独立した、全国的非営利、非政府団体」怪しい団体の理事長だ。そのウェブサイトはスポンサーとして、政権転覆カラー革命を専門とするCIAフロント組織を自認する全米民主主義基金や、しばしばCIAの機密活動に関係しているUSAIDと国連を挙げている。

 エフライム・イサークはTPLFの故メレス・ゼナウィ首相に近く、1991年にTPLFを権力の座につける支援で尽力した。最近のZoom会議出席者には、ゼナウィ時代のアフリカ問題担当で前アメリカ代理国防次官補、ビッキー・ハドルストン大使、引退したばかりのアメリカ政府最上級アフリカ専門家の一人、ドナルド・山本がいた。そしてイギリス、フランスとEUの前と現在の上級外交官。彼ら全員ハドルストンが「アビィは退任すべきで、包括的な政権移行期政府が必要だ」と言ったのに同意した。この秘密ビデオ会議はアメリカに率いられるNATO加盟諸国がTPLFを支持するよう格別努力していることを示唆している。

 大エチオピア・ルネッサンス・ダム

 このティグレ戦争はある時点で、論争の的であるスーダンとの国境約45キロ東にある、ティグレ州に近い巨大プロジェクト、青ナイル川ダム、大エチオピア・ルネッサンスダムの運命を問題にすることになるだろう。エジプトと、部分的にはスーダンによる外交で、エチオピアにダムを中止させるための再三の努力にもかかわらず、アビィ・アハメド政権はどんな面でも協力を拒否している。7月、生存のために共に青ナイルの水に依存しているスーダンとエジプトの抗議を無視して、アビィは、多年にわたるダム貯水の第二段階に進んだ。

 大エチオピア・ルネッサンス・ダムは、能力6.5ギガワットでアフリカ最大の水力発電所で、世界で七番目に大きなダムになる。それは、ナイル水流の85%の起源、北エチオピア高地から始まる青ナイル川の全水量より多く、740億立方メートルの水を蓄えることができる。エジプトが、密かにであれ、ティグレ側に介入する誘惑は強く、実際一部の報道によれば進行中かもしれない。もしそれが、ダムを破壊するための介入だったら、アフリカの角からカイロにまで及ぶ戦争の導火線に火をつけることになるだろう。とりわけそれは明らかに、地中海を経由する唯一のインド洋への接続路、アフリカの角を通る海運に影響するだろう。それは世界で二番目に大きな商用海路である紅海の入り口だ。

 エルドアンのトルコもアフリカの角に関与している。11月21日、トルコのアンカラで、ソマリア軍参謀総長オドワー・ユースフ・ラーゲー大将がフルシ・アカル防衛大臣と会談し、政治的、軍事的協力を論じたと報じられている。トルコはアビィ・アハメドの軍に軍用無人飛行機も供給している。ソマリアのモハメド・アブドゥラヒ・モハメド「ファルマージョ」大統領は、エリトリアとアーメドとともに対ティグレ戦争に参加した。ソ連に後援されたエチオピア軍に破られる前、ソマリアは1977年のエチオピア、オガデン地域侵略でエチオピアを侵略した。トルコの支持を得て、ある時点で、特にティグレ族がアジスアベバをとれば、ソマリアは再びエチオピアを侵略する好機だと決断しかねない。

 エチオピア内戦で、スーダン軍も同様に、エチオピアとの戦争から利益を得られるかもしれないと判断しかねない。既にエチオピアのアビィは、戦争を利用して、エチオピア領域を掌握したと言ってスーダンを非難している。軍が民間人総理を追放する、わずか一日前に、アメリカ特使でカラー革命専門家のジェフリー・フェルトマンが、10月、ハルツームにいて、スーダン軍と会っていた。策略にたけフェルトマンが、軍の動きで、どんな役割を果たしたかは不明確だ。民間人アブドラ・ハムダック首相が職についても、明らかにスーダン軍は今権力を掌握している。何万人ものティグレ戦争難民が国境を越えてスーダン側に逃げた。大いに不安定な状況だ。

 11月23日、アメリカ特使ジェフリーフェルトマンは、エチオピアを訪問し、後に、アビィが彼に、国の北に彼らの地元地域に戻すよう、ティグレ軍を押し返せると確信していると言ったと発言した。フェルトマンは「私はその確信は疑問に思う」と述べた。それはティグレ勢力が彼らが得た領域かの撤退を要求すると主張するアメリカ特使にしては奇妙な発言だ。バイデン政権が、選出されたアビィ・アハメド政権を本気で支援し、エチオピアの崩壊を防ぐつもりなら、そうすべく、明らかにもっと多くのことができたはずだ。

 この全ての地政学スパゲッティボウル状態の中には、一帯一路構想にエリトリアを歓迎し、ジブチで重要な米海軍基地キャンプ・レモニエ近くに海軍基地を設立し、国有中国商社集団がジブチのコンテナ港、ドラレ港の共同所有権の大半を得て、アフリカの角にも拡大している中国の存在がある。ジブチも中国の一帯一路構想参加国だ。ジブチは紅海とインド洋両方へのアクセスを支配し、ヨーロッパ、アジア太平洋、アフリカの角とアラビア湾をつないでいる。それはバブアルマンダブ海峡でイエメン対岸にある、エチオピア唯一の貿易航路だ。

 中国はティグレ戦争の中、低姿勢を維持しているが、それは紅海沿いに、アフリカの角からエジプトまでの地域支配における新たなグレート・ゲームの可能性を示唆している。ティグレTPLFに対するアメリカの密かな支持と、この地域におけるフェルトマンの役割が、シリアとアラブの春カラー革命で、フェルトマンの助力でそうしたように、再び大混乱を引き起こすワシントンの決意が固いことを示唆している。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/11/29/who-gains-from-ethiopia-tigray-war/

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 『私の闇の奥』でこの紛争にまつわる記事「エチオピアとエリトリアが危ない」を拝見して以来気になっていた。

 @niftyニュースというか、「ごみ記事」にびっくり。世間ズレした感覚でウソを書いているのはお前たちだ!

鳩山由紀夫氏の「汚染水」ツイート物議 "宇宙人"のあだ名通り世間ズレした感覚を持つ2021年12月04日 11時30分 リアルライブ

 呆導機関、犯罪組織。マスコミとされるもの、ほとんどが犯罪的売国組織。

 トリチウムだけでなく多数の核物質を完全に取り除けていない水は、東電や政府が「処理水」と呼ぼうと、実態は「汚染水」。

 岩波書店の月刊誌『世界』連載中興味深く拝読したが、本は更に増強されているようだ。拝読する必要がありそう。彼の連載は終わる一方、忖度満載コロナ記事は続いている。

 デモクラシータイムス

山岡淳一郎 コロナ戦記【著者に訊く!】 20211123

 デモクラシータイムス

立憲新体制、参院選戦えるか! WeN20211204

 植草一秀の『知られざる真実』

守旧勢力に加わる立憲民主党

 軍産複合体代表、戦争をあおるのが仕事。

※「台湾有事は日本有事」 安倍元首相が台湾のシンポでオンライン講演(朝日新聞、2021年12月1日)
https://digital.asahi.com/articles/ASPD15JM0PD1UHBI01K.html

 日刊IWJガイド

■<本日のタイムリー再配信>本日夜19時半より、「『台湾有事』急浮上で各国の軍拡競争激化 日本列島はミサイル要塞化! 新INF条約を樹立することは可能か?~岩上安身によるインタビュー第1047回 ゲスト 東アジア共同体研究所・須川清司上級研究員(2)」をお送りします。

視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

2021年11月18日 (木)

今度はグローバル肥料供給の組織的解体?

2021年11月12日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 ここ数ヶ月、世界的なエネルギー不足で、石炭、石油と天然ガスの価格を爆発的最高価格になったのは、愚かな政府が、頼りにならない、益々多くの太陽光や、風力発電に助成金を支給する、狂った「炭素排出無し」経済政策推進の予測可能な結果だ。一つの結果が、世界中での天然ガス、つまりメタン価格の5倍上昇だ。それは、中国からEU、アメリカや他の国々にまで拡張している。天然ガス欠乏と価格爆発の続く結果が、世界農業肥料生産で増大する危機だ。これは全て決して偶然ではないかもしれない。それは国連2030のWEFグレート・リセット・アジェンダにぴったりはまるのだ。

 (空気の大半であり、決して欠乏にはならない)窒素から作られたアンモニアを基盤とする肥料と天然ガス、つまりメタン(CH4)が、小麦や、トウモロコシ、米やコーヒーのような主要農業収穫を助けるために使われる全肥料のほぼ70%を占めている。天然ガス価格が、ここ数ヶ月にわたり、300%から500%まで急騰するにつれ、アンモニア肥料を作る費用の約80%が天然ガスである世界肥料生産に衝撃的影響を与えている。

 8月25日に、ハリケーン・アイダが、ルイジアナを襲った時、CFインダストリーズが所有する世界最大のアンモニア工場コンプレックスは安全の理由で閉鎖され、10日後に再開された。奇妙にも、その時点で、9月22日、ルイジアナ工場が10日間休業していたにもかかわらず、イギリスの同じCFインダストリーズの更に二つの工場が、高い天然ガス価格が原因だと主張し、更に二つの肥料工場を閉鎖すると発表した。この二つの工場は、イギリス国内肥料需要の約3分の2を供給している。圧力を緩和するため、政府は一時的に2つの工場の一つを再開すべく、CFインダストリーズへの緊急助成に同意することを強いられた。同じグループによる3つの工場閉鎖の総合的影響が世界肥料供給危機に上積みされた。CFインダストリーズの2つの最大株所有者がヴァンガードとブラックロックなのは偶然の一致に過ぎないかもしれない。

 この危機は雪だるま式にふくれる。10月初旬時点で、巨大ドイツ化学企業BASFが、ベルギーとドイツでのアンモニア肥料の無期限生産停止を発表した。それはアンモニアを基盤とするディーゼル燃料添加物アドブルー生産にも影響する。

 さらなる閉鎖は、リトアニアのAchema、オランダのOCIでも進行中だ。ヤラ・インターナショナルナはEUアンモニア肥料生産を40%減らしている。スペインのフェルティベリアはウクライナのOPZと共に主要肥料生産企業を閉鎖している。オーストリアのボレアリスAGは生産を終え、ドイツ最大のアンモニア生産企業SKW Piesteritzは生産を20%削減した

 グローバルな肥料危機を悪化させて、8月バイデン政権は、「ベラルーシ国民を犠牲にして、ベラルーシ政権を維持する」かどで、世界で4番目に大きな肥料生産者ベラルーシカリ OAOを指名してベラルーシ政府に制裁を課した。ベラルーシカリは炭酸カリウムを基盤にした肥料市場の世界の約5分の1を支配している。

グローバル食品安保の中心

 窒素ベースの肥料は、世界の農業で、全ての業務用肥料の約4分の3で最も広く使われている。第一次世界大戦直前、ドイツにおけるハーバー・ボッシュ法の開発以来、人工窒素肥料生産が農業生産性の巨大な拡大を後押しした。窒素肥料はハーバー・ボッシュ法で生産されたアンモニア(NH3)から作られる。それは水素供給のため、天然ガス、メタン(CH4)を使うエネルギー集約的なものだ。このNH3、つまりアンモニアは、無水硝酸アンモニウム(NH4NO3)や尿素(CO(NH2)2)のような他の窒素肥料の工業原料として使用される。農産物収穫高は第二次世界大戦以来、窒素ベースの肥料に大きく依存している。アメリカでは、窒素肥料なしでは、トウモロコシの平均収穫が40パーセント下落すると推定されている。

 現在、おそらく世界人口の半分が、窒素肥料に依存すると推計されている。科学雑誌ネーチャーで発表された研究によれば、2008年、世界人口の48パーセントが毎日の食物入手で窒素肥料に依存している。「これは2015年、そうでなければ餓死したはずの350億人の人々に、窒素肥料が食品安全保障を提供したことを意味する。」

中国ショック

 発電用石炭や天然ガスの欠乏や、国内インフレを制御しようという、うろたえた試みを含め、様々な理由で、ひどく肥料輸出を削減したり、凍結したりするという、ここ数週間の北京による決定が、増大するグローバル肥料欠乏に強い衝撃を加えている。河南省の記録的な夏洪水が中国穀物の中心地域を襲い、食品廃棄物削減のため、政府は国民に、重大な収穫失敗を隠す方法だと一部の人々が信じている「光盤行動(きれいに食べ尽くす) 2.0″をさせ始めた。

 中国、インドとアメリカは、一エーカーあたりトンで窒素肥料の世界最大ユーザーだ。中国は最大の肥料輸出国の一つでもあり、9月に政府は、2022年6月まで、窒素とリン酸塩肥料の輸出禁止を発表した。中国が輸入する石炭同様、世界的な天然ガス価格急騰のため、赤字で電力を売るより操業停止する電力会社のおかげで、中国では大規模停電が起きている。複雑な危機の一つの結果が、肥料輸出禁止令だ。中国は、尿素窒素肥料のグローバル供給のほぼ3分の1を占める最大輸出国で、リン酸塩の主要製造国でもある。

 南ドイツ、ババリアでは、農民は少なくとも来夏まで肥料を買えないと報じられている。広がるグローバル肥料危機は、2022年、飼料トウモロコシ、小麦、米、コーヒーや他の農作物の急減を意味するだろう。これが、covid対策と世界海運の崩壊によって更に悪化させられ、数十年で最も急激な食品価格インフレーションの中で起きている。

COP26メタン攻撃

 増大する世界的肥料欠乏の背後にある危機は、メタン、あるいは通常天然ガスと呼ばれるものの価格5倍という爆発だ。これは、メタンや天然ガスを含め、2030年までにCO2排出を55%削減する「Fit for 55」プログラムという、バイデン政権や欧州連合の意図的な「反炭素」の環境保護政策が起源だ。バイデン政権はアメリカ・シェールガス処分を強制し、風力や、太陽光などを大いに助成するグリーン電力の強制的拡大は、当てにならない電力網を作った。風が吹かない、あるいは太陽が照らない時には、代替電力は見つからない。蓄電は大問題だ。太陽光や風力が電力の、ごく小さな部分であるときには、それほど深刻ではなかった。けれども今日エネルギー不足のドイツのような国では代替源が総電力消費の42%を占めている。ゼロ炭素狂気のために、原子力発電や石炭発電が絶滅の運命を課されているから、石油と天然ガス価格が爆発している。その結果、炭化水素の利用に対する新規投資が崩壊し、皆にそれが必要な時に、供給が制限されているのだ。

 増大する世界肥料生産危機は、国連アジェンダ2030や、クラウス・シュワブの世界経済フォーラムや、管理する資金が9兆ドルに上るとされるウォール街の世界最大民間投資企業ブラックロックのようなグローバリストが、肉生産高を劇的に減少させ、タンパク源を、研究室で増やした培養肉や虫にさえ置き換える(原文のまま)「持続可能」農業にぴったり合うのだ。

 農業と、特に、地球温暖化現象の主要原因だと主張される肉生産の悪魔化が拡大している。今メタンは、アメリカとEUにおける環境重視の取り組みの主要標的だ。注目すべきことに、最近の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、約100の国が2030年までに30%メタンガスの排気ガスを削減するEU-アメリカ共同提案に参加した。急騰する肥料価格につけこんだ、政府と非政府組織NGOによるフードシステムに対する攻撃が、肉反対運動や「持続可能な」農業への要求が、今急騰している食物の費用を更に引き上げると予想できる。この攻撃の鍵は、今日の世界経済、第二次世界大戦以来、貧困からの脱出の中心である低コスト・エネルギー・システムでしある石油、ガスと石炭に対するグリーンニューディール戦争だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/11/12/now-the-organized-takedown-of-global-fertilizer-supply/

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 朝の番組、日本の選挙には金がかかるという話題を延々。『さよなら! 一強政治――徹底ルポ 小選挙区制の日本と比例代表制のノルウェー』を読んだ直後なので、びっくり。著者の三井マリ子氏が出演していたらと無理な夢想をしてしまう。カネがかからない選挙が可能なのに、そういう情報を全く知らされず、目の前の腐敗した選挙制度の中で無力感だけ深まるよう仕組まれている属国。だから、植草一秀氏新記事に同意。

 植草一秀の『知られざる真実』

 野党共闘誹謗の組織的背景

 デモクラシータイムス

<晋三復活、百合子の病気>【山田厚史の週ナカ生ニュース】

2021年10月27日 (水)

ロックフェラーの悪質な食料システムの狙い-作った本人が今破壊したがっているもの

2021年10月21日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 ロックフェラー財団ほど、我々の世界的な農業と食料の品質に大きな損害を与えた集団はない。戦後、1950年代初期、彼らが「アグリビジネス」と命名した垂直統合を発展させるため、二人のハーバード・ビジネスクール教授に資金を供給し始めた。農民の重要性は最低になった。彼らは1960年代に、メキシコとインドで、詐欺的なグリーン・レボリューション、2006年に、GMO推進派の「アフリカ緑の革命のための同盟(Alliance for a Green Revolution in Africa=AGRA)を作った。ロックフェラー財団からの金が、文字通り、有毒なグリホサート殺虫剤を使う破滅的な遺伝子組み換え作物GMO植物を生み出したのだ。今またしても、この財団は世界的食物と農業の主要政策の大規模変更を進めており、これは良くないことだ。

 彼らの最近の報告 True Cost of Food: Measuring What Matters to Transform the U.S. Food System(食物の本当の経費:アメリカの食料システムを変えるには何が重要か)で、ロックフェラー財団は、我々が食物を生産する方法を根本的に変え、我々がどのようにその本当の経費を計算するかという画策に本格的に関与している。彼らは、進行中のCOVID封鎖危機の中で「持続可能な」農業を作るための国連を通した世界的合意の一環だと主張している。積極的な変化どころか、それは根本的に、我々の健康な食物への入手と我々の食物選択を根本的に変えることを意図しているのだ。二年間で二本目の食物報告書を発表した財団は、この動きを率いるため、ダボス世界経済フォーラムと巨大農業関連企業と組んでいる。連中の新しいスローガンは「食物の本当の経費」だ。

 本当の経費?

 財団会長のラジブ・シャーがこう書いている。「我々はアメリカの食料システムの影響を測定するため、この分野の専門家や賛同者と協力して一年費やした。その結果が、食物の経費を我々が、より正確に測定するのを支援する初めてのアメリカ全国規模の測定基準だ。この新たな分析により、政府や賛同者や食料生産者や人々は、我々の食料システムを、より栄養豊富で、より再生的で、平等なものに変えるための態勢が整うことになる。」

 この発言には綿密に検討しなければならない部分がある。この連中は国土政策専門家だ。実際には、現在の工業化されたグローバル化された食物連鎖や、このプロセスが、家族経営農家のみならず世界中の農業や食べ物の品質にもたらした破壊に責任があるロックフェラー財団自身が今や自分が作り出した食物の莫大な外部費用を責めているかのようだ。だが彼らは巨大農業関連企業ではなく、貪欲な家族経営農家が悪いかのように書いている。

 シャーはこう述べている。「この報告は警鐘だ。現状アメリカの食料システムは、我々の環境や健康や社会に悪影響を与えている。」シャーのロックフェラー研究はこう述べる。「現在のアメリカ食料システムの構造は人々や社会や地球の健康に大きな影響をもたらしている。地球温暖化現象、生物多様性の減少、水や大気汚染、食品廃棄物や食事に由来する病気の増加は、現在の生産体制の意図しない重要な結果だ。」これは不吉だ。

 研究はこう付け加える。「社会の隅に追いやられ、サービスを十分受けていない共同体、しばしば有色の、多くの人々が社会を支える農民や漁師や牧場労働者や食物労働者であるを共同体が、こうした経費の重荷を不釣り合いに負担している」。

 オランダの組織、True Price Foundation(本当の価格財団)を引用して、アメリカ人が毎年食料に支払ってているアメリカ食料システムの「本当の経費」は、人々の健康や暮らしや環境に対する影響を考慮すると、1.1兆ドルではなく、少なくとも3.2兆ドルだと計算している。この莫大な経費増は、主に、ガンや糖尿病を含む健康への影響や、彼らが「持続不可能な」農業と呼ぶもののCO2排出量のような環境効果を含めて計算される。True Price Foundationの取締役会メンバーは三人おり、世界でも主要な農業関連産業銀行の1つ、ABNアムロの元銀行家ハーマン・マルダー、世界の主要巨大農業関連企業の一社、ユニリーバNV経理・財務担当者でCFO(1981-2002)だったチャールズ・エバース、ロンドンに本拠を置く世界最大の法律事務所の一つアレン&オブリー、パートナーのジャスパ・デ・ヨングだ。これが、ロックフェラー報告書のために、一トンのCO2や他の抽象概念の経費に値段を付ける陰のチームだ。重要なのは、CO2は地球全体の温度上昇の原因ではなく、全ての生命にとって無害で不可欠な要素であることだ。

 ロックフェラー報告「食物の本当の経費」に貢献した人々には、ロースクール教授、大学の経済学者、世界野生生物基金(WWF)とTrue Price Foundationがいるのも注目に値する。農民団体は一つも入っていない。

 この報告書は、アメリカ食糧生産の主要な「隠された」経費は、健康や環境に対する農業の悪影響に由来するとしている。「責めるべき最大の経費は、人の健康や環境や生物の多種多様性の喪失を悪化させる悪影響だ。」彼らはこの全てを数値で示した。例えば、直接的な環境負荷には、彼らが年間3500億ドルの経費が発生すると主張する、GHG(温室効果ガス)排出や、水の使用、土壌の浸食がある。そして土地、土壌使用や水や大気汚染の結果としての、生物の多様性に対する影響は、アメリカ経済に4550億ドルの経費を負担させていると主張する。彼らは更に、アメリカの食料システムの健康経費を計算する。ここで報告は、肥満や、世界的に主な死因である心臓血管病や、がんや糖尿病や他の非伝染病の、経済に対する経費を含んでいる。これは、おそらく我々の「本当の」食料品の経費に更に1兆ドル加わる。主張されるように両方の影響に合計すると、食物に推定2.2ドルの外部経費約1.8兆ドルを加える。不正なアメリカ医療制度による、これら病気の経費を計算して、全てが農業の罪だというのは、オバマケア保険が発効して以来、膨れ上がった医療費を無視している。ちなみに、1910年に、カーネギー財団とともに、フレクスナー報告を使って、ロックフェラーこそが現代の医療制度を作ったのだ。だが、それはまた別の話だ。

 1950年代以来、アメリカで、巨大農業関連企業が食糧生産を工業化したことが、かつて生産性が高かった家族経営農家を、工業農業体制における、モンサント-バイエルやダウ・デュポン(Corteva)GMO種子や、農薬独占の体制、タイソンやスミスフィールドのような巨大食肉処理企業や、ウォルマートホールフーズのような巨大小売企業の付属品に変えてしまった事実は疑いようもない。だが、この報告書は、典型的な家族経営農家が悪いと示唆している。牧場で飼育された牛肉が、研究室で育てられたGMO牛肉や類似品に置き換えられる中、これは更に有害な農業グレート・リセットの下準備だ。最近、農務省は、農業における温室効果ガスの「主要源は、窒素ベースの肥料生産、石炭、ガソリン、ディーゼル燃料や天然ガスのような化石燃料の燃焼、廃棄物処理だ。家畜の腸内発酵、つまり反芻動物の消化器系で起こる発酵がメタン排気をもたらす。」と書いた。

 つまるところ、現在のアメリカの食糧生産に問題があり、根本的で高価な変化が緊急に必要だというのだ。報告書を読む上での困難さは、表現が意図的にあいまいで、欺瞞的なことだ。例えば、1990年代以来、アメリカ農業の最も有害な要素の一つは、GMO作物、特に大豆、トウモロコシや綿や、グリホサートで大いに発がん性があるモンサント-バイエルのラウンドアップの大規模導入だった。ロックフェラー報告は、それが破壊的だったことを知りながら、何十年間もモンサントとGMOを作り、宣伝し、破壊を促進する上での彼らの直接の役割に触れていない。ロックフェラー財団の政策は、遺伝子編集された農作物GMO.2を導入し、特許で高価な選択肢を優位にするため、アメリカの現在の農業を、余りに高価で、「持続可能でも」「包括的」でもないと主張して破壊することだ。2番目に大きいグローバル食品生産者、EUが彼らの次の標的だろう。

 AGRA、ゲイツとダボス

 ロックフェラー財団の主要人物の背景を見れば、この思惑は驚くべきことではない。理事長のラジブ・シャーは、ビル&メリンダゲイツ財団出身で、彼は農業開発部長だった。ゲイツ財団で、シャーはアフリカ緑の革命同盟AGRAを立ち上げるためロックフェラー財団と協力していたのだ。彼は、最近シャーが、経済成長と回復の新しいアジェンダに関するWEFグローバル・フューチャー・カウンシルの共同議長を務めた、グレート・リセットの導師クラウス・シュワブのダボス世界経済フォーラム(WEF)と密接につながっている。そこで彼は「政府は、緑の包括的成長に向かって市場を積極的に形成しなければならない」と書いている。

 アフリカ緑の革命同盟AGRAは、貧しいアフリカの小規模農家に、莫大な費用でGMO種子と対応する殺虫剤を押し付けようというプロジェクトだ。それはアフリカ農民にとって、農業大惨事だった。AGRAモデルはロックフェラー財団とWEFとゲイツ財団のような同盟者連中の表だっては言わない思惑を理解する上で重要な役割を演じている。シャー支配下の下ロックフェラーでの農業計画責任者は、フード・イニシアティブの上級副社長ロイ・スタイナーだ。スタイナーはゲイツ財団で、シャーと共に、アフリカでGMO推進のAGRAを立ち上げるため働いていた。

 AGRAとそのGMO計画におけるシャーとスタイナー両者の重要な役割は、ロックフェラー社が、アメリカ農業の急進的転換をどのように計画しているか洞察するのに有効だが、それは邪悪だ。報告書は、それでCO2とメタンガス排出を減らし、植物を基本にする選択肢を導入すると言う。ビル・ゲイツは、研究室で増やした偽肉を、遺伝子編集を使うイミテーション肉会社Impossible Foodsという新興企業に共同で資金供給した。彼は合成牛肉が気候変動に対処するための必要戦略だと強く主張し、アメリカ人や他の西欧諸国が100%合成牛肉の食事に替えなければならないと述べている。これ以上牛をなくし、ガス排出をなくすのだ。

 ダボス、ロックフェラーと国連食料システムサミット

 影響力を持ったロックフェラー財団の農業アジェンダ、ダボスWEFや国連のアジェンダは全てがグレート・リセットや、国連アジェンダ2030の「持続的農業」で合流している。2021年9月23日、国連はニューヨークで「食料システムサミット2021」を主催した。2021年の食物システムサミット議長は、国連事務総長特使のアグネス・カリバタだった。彼女の選択には、彼女がアフリカでゲイツ-ロックフェラーAGRAの総裁である事実から、多数のNGOが激しく反対した。アジェンダ2030の持続可能な目標を達成することに対し、アントニオ・グテーレス国連事務総長はサミットは「行動の10年」の一環だと発表した。元国連食品への権利特別報告者のオリヴィエ・デシュッターは、食品サミットはダボス世界経済フォーラムでの「密室での合意」の結果だったと述べた。

 2019年6月、国連で、WEF主催者クラウス・シュワブと国連のグテーレスは「持続可能な開発のための2030アジェンダの実行を促進する」ため正式提携に署名した。一年後、covid大流行のさなか、クラウス・シュワブは、国連事務総長アントニオ・グテーレス、国際通貨基金のクリスタリナ・ゲオルギエワとともに、テクノクラシー支持のグレート・リセットを発表した。ダボスと国連とロックフェラー財団は全て、人類の将来の健康と食物に良くない同じな思惑で動いている。これは陰謀理論ではない。それは本物の陰謀だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/10/21/sinister-rockefeller-food-system-agenda-they-created-it-and-now-want-to-destroy-it/

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 孫崎享氏の説明で、甘利が強力な権力を持っている背景や、高市や岸田が国防予算倍増を言い立てる理由が分かった。所詮自民党はジャパン・ハンドラーの傀儡。最大の目標は、宗主国の傭兵となるための憲法破壊。

時事放談(2021年10月) 鳩山友紀夫×孫崎享

 今日の孫崎氏メルマガ題名

今次選挙で野党共闘の意義は極めて大きい。野党共闘の意義を理解する必要がある。目指すもの、それは四党合意に明確。今一度。①憲法に基づく政治の回復、②格差と貧困を是正、③原発のない脱炭素社会を追求、➃権力の私物化を許さず、公平で透明な行政を実現

 大本営広報部洗脳機関は決して強調しない事実を、日刊IWJガイドは書いている。インタビュー、昨日短時間拝聴した。

【衆院選前に必見! 改憲による緊急事態条項導入の危険性! エッセンス版】改憲で緊急事態条項が通れば「国民に『お前らの財産没収します!』なんてこともできます!」と明石順平弁護士が危惧! 岩上安身によるインタビュー 第937回 ゲスト 『データが語る日本財政の未来』著者 明石順平弁護士 第3弾

2021年10月15日 (金)

グリーン・アジェンダ、このエネルギー危機は他の全てとどう違うのだろう

2021年10月11日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 全ての在来型エネルギー源の価格が世界規模で爆発している。これは偶然からはほど遠く、ほぼ2年にわたる、ばかばかしいcovid検疫隔離や関連措置によって既に劇的に弱められた産業世界の経済を潰すよう、うまく画策された計画だ。我々が目にしているのは重要な石油や石炭や今特に天然ガスのエネルギー価格爆発だ。これが1970年代のエネルギーショックと違うのは、今回、早ければ今後数ヶ月で、工業社会の崩壊を確実にする詐欺的な環境(E)社会(S)カバナンス(G)のグリーン投資モデルを使った企業投資世界で、OECD諸国政府が、恐ろしく非能率的で、当てにならない太陽光や風力を奉じながら、未来の石油やガスや石炭に投資していないがゆえに進展していることだ。劇的な見直しを拒んで、EUと他の産業経済諸国は意図的に経済自殺をしているのだ.

 わずか数年前には、豊富な、信頼できる、効率的で手頃な価格のエネルギーを確保して経済を動かすのが当然だと認められていた。効率的エネルギーがなければ、我々は鋼鉄も、コンクリートも、原材料や近代経済を支える、どんなものも採掘できない。ここ数ヶ月で、世界の発電用石炭価格は2倍になった。天然ガスの価格は、ほとんど500%上がった。石油は1バレル90ドルに向かっていて、これまでの7年で最高だ。これは、時に、ダボス・グレート・リセット、あるいはグリーン・アジェンダ(環境重視取り組み)ゼロ炭素狂気と呼ばれるものにより計画された結果なのだ。

 約20年前、ヨーロッパは間違った名称で呼ばれる「再生可能」別名グリーン・エネルギー、主に太陽光と風力への大転換を始めた。EU産業の中心ドイツはメルケル前首相の準備不十分なEnergiewende(エネルギー移行)で、この転換を率い、ドイツ最後の原子力発電所は2022年に閉鎖予定で、石炭発電所は段階的に急速に廃止されつつある。この全てが、今グリーン・エネルギーが大規模電力不足に対処できない現実にぶつかったのだ。この危機は完全に予測可能だった。

 グリーンの因果応報

 2020年、広範囲にわたる産業と旅行のcovid封鎖で、EU天然ガス消費量は劇的に減少した。最大のEUガス供給元ロシアのガスプロムは、秩序ある長期的市場のため、損をしてさえ、EU市場への供給を正当に減少した。異常に穏やかな2019年-2020年の冬が、EUガス貯蔵を最大にするのを可能にした。2021年の長い厳しい冬が、ほとんどその全てを消し去った。

 EU政治家の主張に反し、ガスプロムはドイツへの新しいNordStream2ガスパイプラインの承認を強制するためにEUに策をろうしたわけではない。2021年最初の6カ月に、EU需要が再開したから、ガスプロムは、今冬ロシアのガス貯蔵補充さえ犠牲にして、早々それに対処し、記録的な2019年の実績レベルさえ越えた。

 グリーン・エネルギー方針と、温室効果ガス55%削減の「Fit for 55」パッケージに堅く誓約したEUは、天然ガスを長期的選択肢として明示的に拒絶し、同時に石炭と原子力発電を潰し、2050年までに100%CO2なしの社会を正当化したシンクタンク気候モデルの無能さの因果応報なのだ。

 ウォール街とロンドンの金融投資家が、グリーン・エネルギーアジェンダによる莫大な恩恵を見て、ダボス世界経済フォーラムと協力して、ばからしいESG投資モデルを推進したために、在来型石油やガスや石炭企業は、利益を生産拡張に投資していない。2020年、世界的に、石油、ガソリン、炭への支出は推定1兆ドル減った。それは戻って来ない。

 ブラックロックや他の投資家が「持続可能な」エネルギーを支持して、ほとんどエクソンモービルや他のエネルギー企業をボイコットする状態で、ヨーロッパでも、冬が非常に寒く長い北ドイツでの記録的な風の欠如で、9月初旬、世界LNG市場で、ガスのパニック買いを引き起こした。

 問題は、通常であれば購入可能なはずのアメリカやカタールの最も購入可能なLNGや他のエネルギー源は、オーストラリア石炭に対する政治的禁止令を含め、既に同様に混乱したエネルギー政策で、工場閉鎖と「どんな犠牲を払っても」ガスと石炭を確保する最近の政府命令に至った中国に売られていたので、補充には遅すぎたのだ。カタールやアメリカのLNG輸出業者や他の連中も、文字通り、EUを寒さの中に放置し、アジアに集まったのだ。

 エネルギー規制緩和

 ヘッジファンドのような投機家やブラックロックやドイツ銀行のような投資家に有利なように、エネルギー消費者に損をさせるよう、現在のグリーン・エネルギー市場が、どれほど不正に操作されているかを、ほとんどの人々は理解していない。ヨーロッパで売買された天然ガスのヘッドライン価格、オランダのTTF先物契約はロンドンに本拠地があるICE取引所によって売られる。それはEUの1カ月、2カ月、あるいは3カ月の先物卸し天然ガス価格がいくらになるか思惑売買しているのだ。ICEは、とりわけ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、ドイツ銀行とソシエテ・ゼネラルに支援されている。この市場は、ガス先物契約、あるいはデリバティブと呼ばれる。

 銀行や他の連中は破格の安値で思惑売買でき、今度の冬のEUガス貯蔵所がどれぐらい少ないかについてニュースが突如知れわたった時には、金融サメが餌の奪い合いをした。10月初旬、オランダTTFのガス先物価格が、わずか数日で、未曾有の300%に爆発していた。2月以来、それより遙かに酷く、3.4兆BTU(英熱量)の標準的LNG貨物が今10000-12000万ドルもするが、他方2月末、そのコストは2000万ドル以下だった。7カ月で500-600%の上昇だ。

 根本的問題は、戦後の大部分の時期と異なり、当てにならない、コストが高い太陽光、風力という「再生可能」エネルギーの政治的推進によって、EUや他の場所(例えば2021年2月、テキサス)で、グリーン代替物を推進し、ガスと石炭を追放するため、それらのCO2排出を、2050年までにゼロに減らせなければ、人類の未来を危険にさらすという疑わしい主張で、意図的に発電市場とその価格を規制緩和したことだ。

 最終消費者が負担する価格は、競争条件下にある異なる原価をまとめるエネルギー供給業者に設定される。EUの電気価格が計算される極悪非道な方法は、非能率的な太陽光と風力を推進し、従来の発電源を阻止するよう計算されているとされ、フランスのエネルギー評論家Antonio Hayaが言う通り「需要を満たすために必要な電源組み合わせのうち最も高価な発電所(利益がほとんどでない発電所)の価格が、使われる全て発電の生産時間に設定される」。だから現在の天然ガス価格が本質的にコストゼロの水力発電の電気価格を決めるのだ。急騰する天然ガス価格という条件が、EU電気コストを決定している。これは、投機家に有利に、家庭や産業を含め消費者を破滅させる邪悪な価格設定構造だ。

 豊富な石炭、ガスと石油の最近の欠乏を基本的に悪化させている原因は、はなはだしく非能率的で、当てにならない太陽光や風力を強化するため、投資を、全て完全に安全で必要なエネルギーである石油やガスから離れるよう強要するブラックロックや他のグローバル金銭信託による決定だ。連中はそれをESG投資と呼んでいる。2019年にブラックロックのCEOローレンス・フィンクがクラウス・シュワブ世界経済フォーラム委員会に加入した時以来、ウォール街や他の世界金融市場における最近のどんちゃん騒ぎだ。彼らはESGの「政治的に正しい」格付けを賞賛し、従わない人々を罰するESG認証会社を設立した。ESG投資への殺到で、ウォール街やお友達連中は何十億も稼いだ。それは世界の大半にとって、石油や石炭や天然ガスの将来の発展にブレーキをかけたのだ。

 「ドイツ病」

 太陽光、風力への20年にわたる愚かな投資の後、かつてはEU産業の旗艦だったドイツ内で、今我々はドイツ病と呼べるものの犠牲者だ。経済的オランダ病のように、グリーン・エネルギーへの強制された投資は、信頼できる手頃な価格のエネルギー不足をもたらした。もっぱら証明されていないIPCCの1.5Cという主張のおかげで、2050年までにゼロ炭素を実現できてなければ、我々の文明は終わることになっている。

 EUグリーン・エネルギーアジェンダを推進するため、多少の例外はあるにせよ、次々と各国が石油やガスや石炭や原発さえ廃止し始めた。ドイツの最後に残った原子力発電所は来年完全に停止する。最新鋭の大気汚染物質除去装置がある新石炭発電所は稼働前にさえ廃棄されている。

 ドイツの例は益々ばかばかしくなる。

 2011年、メルケル政府は、ドイツが2050年までに100%再生可能な発電を達成できることを、示したマーティン・ファウルシュティヒとドイツ環境諮問委員会(SRU)が開発したエネルギー・モデルを採用した。彼らは原子力発電をより長く使う必要も、炭素隔離貯留技術(CCS)つきの石炭火力発電所の建設も必要でないと論じた。それで、メルケルの大惨事のEnergiewende(エネルギー移行)が生まれたのだ。この研究は、ドイツはノルウェーとスウェーデンから、CO2を発生しない水力発電余剰購入の契約が可能だから、それは機能すると主張した。

 今極端な干ばつと暑い夏のため、スウェーデンとノルウェーの水力電気備蓄は冬に入って危険なほど少なく、能力のたった52%しかない。それはデンマーク、ドイツとイギリスへの送電線が危険にさらされていることを意味する。それを更に悪化させるのが、スウェーデンは、電気の40%を占める原子力発電所閉鎖について割れている。そしてフランスは原子力発電所の3分の1を削減することを議論しており、ドイツにとっての電力源が確実ではないことを意味している。

 すでに2021年1月1日、ドイツ政府に義務づけられた石炭の段階的廃止のため、合計容量4.7GWの11の石炭火力発電所が閉鎖された。閉鎖は石炭発電所のいくつかが、長期的な低風力期間のため、電力網に再接続しなければならなかった、わずか8日続いた。全てグリーン涅槃のために、2022年に最後のドイツの原子力発電所が閉鎖し、より多くの石炭発電所が永久閉鎖する。2002年、ドイツの原子力発電は電力の31%を占める、炭素発生なしの電力源だった。

 ドイツで赤字を生じている風力については、2022年、16GWの設備容量の約6000の風力タービンが、古いタービンに対する固定価格買い取り助成金期限のため解体される。新しい風力発電施設認可の速度は、市民の反対と法律上の騒音公害への異論や他の要因が増えたため阻止されている。回避可能な大惨事は発達過程にしある。

 ブリュッセルのEU委員会の対応は、彼らのグリーン・エネルギーアジェンダの目につく欠陥を認めるどころか、問題が天然ガスと石炭であるかのように、それを強化することだった。EUの気候皇帝フラーンス・ティンマーマンは異様なことに「我々が5年前にグリーン・ディールに取り組んでいれば、我々は化石燃料や天然ガスに対する依存がより少なかっただろうから、我々はこの場にいないだろう」と宣言した。

 EUが自殺的計画を継続すれば、わずか数年で自身が工業力を失った不毛地帯になっているのに気づくはずだ。問題はガスや石炭や原子力ではない。それは決して安定した、信頼できる電力を提供できない太陽光と風力の非能率的なグリーン・エネルギーだ。

 EUやアメリカや他の政府のグリーン・エネルギー政策は、ダボスが推進するESG投資と共に、我々が前進するにつれ、風が止まった時や、水力発電ダムの干ばつや、日光が不足した時に頼れるガスや石炭や原子力が益々少ないことを保証するはずだ。これが経済破壊への道であることを悟るのに、ロケット科学者は不要だ。だがそれが、実際、国連2030の「持続可能」エネルギー目標、あるいはダボスのグレート・リセットなのだ。大規模な人口縮小。我々はゆっくり茹でられているカエルだ。そして今権力側は、本当に強火にしている。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/10/11/the-green-agenda-or-how-this-energy-crisis-is-different-from-all-others/

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 夜の呆導番組で、30分首相独演という記事。おどろかない。さいわいなことに、茶坊主弁護士暴言事件以来、昼の白痴バラエティーだけでなく、夜もテレビを見ていない。見るのは、FORESTAのコーラスと、酒場放浪記程度。パソコンで音楽を聴いている。

 エネルギー問題、物価に跳ね返るだろう。与党のくずどもは原発再稼働と新規建設とさわぐだろう。下記の番組をご覧になっても、与党に投票するのだろうか?

【原発耕論 No17】東京電力刑事事件 控訴審始まる!20211011

2021年10月11日 (月)

Farm to Fork(農場から食卓まで):EUとダボス陰謀団は農業支配をどう計画しているか

2021年9月29日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 「持続可能」という言葉を聞いた時は、常に、しゃれた響きの単語の背後を批判的に見るのが賢明だ。グローバリストのアジェンダ2030に関しては、2030年までの持続可能目標17の一つは「持続的農業」を作りだすことだが、しっかり検討すると、EU農業生産の巨大な部分を破壊し、既に上昇している食物の世界価格を遙かに高くすることがわかる。EU委員会は連中の食物のためのグリーンディールを気の利いた言葉で「農場から食卓まで。」と呼んでいる。それはクラウス・シュワブの偏在する世界経済協議会と連中のグレート・リセットに支持されている。

 国連とダボス世界経済協議会に定義される「持続可能」とは、2050年までに炭素排出ゼロを達成することを意味するのを念頭においていただきたい。だが、CO2が地球温暖化現象を引き起こし、地球を危険にさらしているのを証明する独立した科学的研究はない。疑わしい、たっぷり資金供給された無数のコンピュータ・モデルだけだ。無害なガスは、全ての人間、動物と全て植物の生命に不可欠だ。今欧州連合委員会は、準備不十分なEUグリーンディールの一環として、世界で二番目に重要な食料生産国の中核である農業に、トップダウンの急進的政策を押しつけている。実行される可能性は高いが、実行されれば、農作物生産高の大幅削減、多分、肉タンパク質の深刻な減少と、最も危険なことに、新しい遺伝子編集された農作物、つまりGMO.2を規制する現在のEU法規を撤廃させるだろう。それは世界的な悪影響があるだろう。

Farm to Fork(農場から食卓まで)

 2020年5月、EU委員会は、Farm to Fork(農場から食卓まで)戦略を公表した。ブリュッセル公式説明は食べ物の天国がやって来るように聞こえる。彼らは「(農場から食卓まで)は、食料システムを、妥当で、健全で、環境上好ましくすることを目指し、ヨーロッパのグリーンディールの核心だ。」と述べる。うわーっ、それは素晴らしく聞こえる。

 彼らはそれから本当の狙いにとりかかる。「我々は現在グローバルGHG(温室効果ガス)排出の、ほぼ3分の1を占め、大量の天然資源を消費し、生物の多種多様性の喪失をもたらし、健康に悪影響を与える我々の食料システム構造を変更する必要がある」。これはCO2違反者として農民と我々の食糧生産を悪者にする巧妙な方法だ。解決策?「国民意識の増大と持続可能食品に対する需要と組み合わされる新技術と科学的発見が、全ての関係者に恩恵をもたらすだろう。」一体いかなる新技術が説明されるのだろう。

 選挙で選ばれていないブリュッセル官僚連中は、2050年までに世界的な温室効果ガスの排出の3分の1を削除するため、どのように「我々の食料システム設計を変更する」ことを計画しているのだろう?生産に新しい高価な投資を要求して、農民に倒産を強いることにより、安全性が証明されていないを過激な新しい遺伝操作された特許植物。とりわけ彼らは遺伝子編集された植物栽培に対する現在の事実上の禁止令を撤廃することを計画しているのだ。知らない方々のために申し上げると、それはファイザーとModerna mRNAの遺伝子編集されたワクチンを使っているCRISPRのCOVID-19ワクチンで使われているのと同じ証明されていない危険な技術だ。

 農業・農村開発担当欧州委員ヤヌシ・ヴォイチェホフスキは「農場から食卓まで」グリーンアジェンダについて「新しい農業移行の先駆けとなるため、農民は根本的に生産方法を変え、技術的、デジタル、宇宙ベースの解決策を最大限利用する必要があるだろう。」と言う。連中は急進的転換を計画しているのだ。これは既に不吉に聞こえる。

 2030年までに、殺虫剤なしの有機農法のシェアをEU合計の25%に引き上げると同時に、化学殺虫剤使用を30%減らすのは、事情に詳しくない人々には素晴らしく聞こえる。モンサントやGMO産業の、連中のGMO作物が必要とする殺虫剤を減らすという主張同様、それはウソだ。厳しい現在のEU規則を過激に変更させ、農業への遺伝子編集された動植物の導入を承認させるため、EUはこれを餌として利用しているのだ。彼らの2020年5月の「農場から食卓まで」グリーンディール文書で、EUは、欧州委員会が「食品サプライチェーンでの持続可能性を改善する新しいゲノム技術の可能性を見る研究を行って」いると述べている。これは遺伝子編集、CRISPR/Cas9遺伝子組み替えを意味する。

「新しいゲノム技術」

 今年4月、EU委員会は新しいゲノム技術の研究(NGT)を発表した。NGTは遺伝子編集された植物や動物さえ作り出している。報告は、NGTは「生体のゲノムを変え、ヨーロッパ・グリーンディールと「農場から食卓まで」の目的の一環として、より持続可能な食料システムの要素になる可能性がある技術」だと主張している。報告は、大規模実験とGMO農作物のラベル表示を必要とするGMO農作物承認に厳しいEU法を変えるための「公開討論」を要求している。

 2001年以来、この法律は、規制されないGMOが主要作物が圧倒的なアメリカ合州国と対照的に、EU全体でGMO使用をうまく規制している。2018年、欧州裁判所、EU法廷は、遺伝子編集された作物は、第一世代の遺伝子組み換え生物(GMO)と同じ厳しい規制の適用を受けるべきだと裁定した。報道によれば、ダボス会議とEUの「農場から食卓まで」の鍵は殺虫剤に置き換わることが可能な、遺伝子編集作物による殺虫剤の急激な減少だ。

 EU委員会は、バイエル-モンサントやGMO農業関連産業ロビーの他の連中と共謀して、この裁判所の制限を廃止すべく懸命に活動している。保健衛生・食品安全担当委員ステラ・キリアキデスは「我々が今日発表する研究は、新しいゲノム技術は我々の「農場から食卓まで」の目的に合致して、農業生産の持続可能性を推進できると結論している。」と4月のEU研究について述べた。新しいゲノム技術は遺伝子編集された作物の婉曲表現だ。

 グリーンディール担当のEU副委員長フランス・ティーマーマンスは、遺伝子編集の制限廃止は、殺虫剤の莫大な削減を可能にする魅力があると認め、公然とそれを暗示した。彼は最近のEUグリーン・ウィーク会議で、EUは、農民に精密農業を採用する手段を与え、種子を最適化するため科学的発見を活用することを目指していると述べた。「我々が殺虫剤に対する依存を、いかに制限するかだ。」種子を最適化する精密農業と科学的発見は、規制されない遺伝子編集大規模導入のブリュッセルの言いかえ表現だ。彼は「環境にやさしい農業をするのは、芝をむしゃむしゃ食べて、洞穴に住まなければならないことを意味せず、実現するため最新技術を使う必要がある。」と続けた。それは遺伝子編集CRISPRを意味する。

 平易な言葉に言い換えれば「農場から食卓まで」の核心は、CRISPR遺伝子編集植物や生物のGMOに対する厳しい「予防原則」規則、2018年の欧州司法裁判所裁判所裁定を計画通り破棄することだ。この制限がなければ、バイエル-モンサントのような遺伝子編集企業が、実験的な、証明されていない、遺伝的に変えられた動植物を、我々の食事に、ラベル表示なしで導入することが自由になる。

 このような遺伝子編集が自由な体制は、既に米農務省と規制当局が、CRISPR遺伝子編集された大豆燃料や、茶色くならないキノコ、食物繊維が多い小麦、生産量の多いトマトや、除草剤耐性キャノーラや、成長する際に土壌汚染を吸収しない米を認めているアメリカがそうだ。魚や動物の遺伝子編集するアメリカ・プロジェクトには、CRISPRを使った雄の子牛しか生まれない牛や、去勢不要な豚や、角がない乳牛や、筋肉細胞が多いナマズなど、怪しいものがある。よだれが出るではないか。

 CRISPRの危険は巨大だが、見返りはそうではない

 遺伝子編集農作物や動物に対するEU規則を撤廃するための主要ロビー活動圧力は、シンジェンタや、BASFや、DowDupontのコルテバを含むバイエル-モンサントや他のGMO農業関連巨大産業から来る。2020年11月のバイエル未来農業会議で、バイエル・クロップサイエンス社長のリアム・コンドンは、EUのGMO規制を遺伝子編集を許すように変えるためバイエルは「非常に強力に」ロビー活動していると述べた。コンドンは言った。「[我々は]規則が技術に追いつき、この技術が、ヨーロッパ人の利益のためのみならず、規則でヨーロッパを見習っている世界中の人々の利益のために使われるのを可能にするよう非常に強く推進している」。コンドンは遺伝子編集とCRISPR技術を、農業が一層持続可能になるのを可能にする「驚くべき飛躍的発明」と呼んでいる。彼が省略していたのは、遺伝子編集農作物に対する規制緩和で、バイエル-モンサントや他の主要GMO企業が、連中の特許取得済み「持続可能」種子に対し、農民に請求するのが可能になることだ。

 植物や動物の遺伝子編集は、主張の通り全く安全というわけではない。技術は決して精密でも制御されてもおらず、遺伝子編集された生体のゲノム中に、意図しない遺伝子改変や、他の種の外来DNAや、全くの外来遺伝子を不慮に添加するなどの結果をしばしば生じる。

 これはまだ新しい実験的技術なのだ。バイエル-モンサントのような提唱者は、植物の遺伝子編集は正確だと主張する。それでも研究では、証明済みからはほど遠いことが分かっている。バイオサイエンス・リソース・プロジェクトのアリソン・K・ウィルソン博士は「植物の遺伝子編集手法は、UT(意図せざる形質、つまり遺伝子損傷)を起こしやすく、動植物の両方で、遺伝子編集自身、標的にした場所や、その近くで思いがけない突然変異を生じさせかねない新たな証拠を発見している。これらには、ベクターや、バクテリアや他の余計なDNAの挿入や、意図しない大規模DNA削除や再配列がある。」

 これらは無視できる些細な欠陥ではない。「植物の遺伝子編集結果は不正確で、予想できず、使われる技術の組み合わせによっては、遺伝子編集は大いに突然変異誘発性であり得る。理論上、いつかは、広範な持続的農業の要求を満たす遺伝子組み換え作物を作ることが可能かもしれないが、実際はそうしたことは、ほとんど起きそうもないように思われる。」とウィルソンが結論を出している。

 Global AgメディアによるEUの「農場から食卓まで」分析によれば「これら戦略の影響は、EUの生産能力と農民収入の未曾有の縮小だ。全ての部門が5%から15%の生産減少を示しており、家畜部門が最も深刻な影響を受ける。シナリオが何であるにせよ、農民収入に対しては悪影響で、生産価格は約10%の純増を示している。「EU農民組合Copa-Cogecaは、この政策は農業能力の未曾有の減少をもたらすと警告している。だがそれが「持続的農業」の本当の狙いなのだ。

 ダボスとEUの「農場から食卓まで」

 過激なEUの「農場から食卓まで」グリーンアジェンダは、既に2014年に「イネーブリング・トレード「農場から食卓まで」と呼ぶものを推進したダボス世界経済協議会が同じ意見だった。2018年1月のWEF報告書は「CRISPR-Casのような遺伝子編集技術は、作物の耐乾燥性や栄養含有量を改善しながら、生産性を大きく変革する様々な特徴の改良を達成する方法を提供可能だ。」と述べている。これはWEFの"Food Security and Agriculture Initiatives" とグレート・リセットの一環として、マッキンゼー・アンド・カンパニーと共同で行われた。WEF Forumパートナーには、バイエル、シンジェンタ、BASFがいる。WEFウェブサイトによれば「2020年1月のダボス年次会合で、世界経済協議会はヨーロッパのグリーンディールを、いかに促進すべきか模索するため、フランス・ティーマーマンスEU副委員長と産業・企業幹部を集めた」。シンジェンタやBASF社長と同様バイエルのリアム・コンドンもそこにいた

 もしEU農業部門が遺伝子編集GMO体制に組み込まれ、その結果、生産が急激に減少すれば、世界中で、常により大きな食糧不足を促進するだろう。これはCOVID-19による優生学グレート・リセット計画と並ぶダボスの計画だ。「農場から食卓まで」と呼べば無害に聞こえる。明らかにそうではない。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/09/29/farm-to-fork-how-the-eu-and-the-davos-cabal-plan-to-control-agriculture/

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 望月衣塑子記者の新刊『報道現場』 (角川新書)を、とんでもない日本社会に怒りながら拝読中。

 せやろがいおじさんの下記番組も拝見した。

「ウィシュマさんのビデオを見た指宿昭一さんから話を聞いた」 コネラジ 第244回 特別ゲスト 弁護士・指宿昭一 さん

 下記を拝聴して、アフガニスタンに、かつて、なぜソ連寄り政権ができたか知った。

 Choose Life Project

シリーズ【#911から20年】特別インタビュー Vol.3 国際政治・高橋和夫名誉教授

2021年9月12日 (日)

バイデンは今やサウジアラビアを失ったのだろうか?

2021年9月6日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 アフガニスタンからの不名誉なアメリカ撤退は、1945年以後の精巧な世界支配という「アメリカの世紀」体制を破壊し、この権力の空白は、おそらく逆転不能な結果をもたらす。すぐに思いつく好例は、彼は自身は明らかに政策をたてていないので、バイデンのワシントン戦略家連中が、何とかして、最大の武器購入国で、この地域の戦略同盟者サウジアラビア王国の支持を失うのに成功したか否かだ。一月下旬のバイデン就任式初日から、アメリカ政策は、サウジアラビア君主国家を、外交政策の劇的移行を推進するよう追いやりつつある。長期的帰結は巨大なものになりかねない。

 就任した最初の週、バイデン政権は、アメリカ・サウジアラビア関係の劇的な変化を示した。トランプ武器取り引きを再検討し、王国への兵器販売凍結を発表したのだ。トランプ政権は、そうするのを拒否していたのだが、更に、二月下旬、2018年10月、イスタンブールで、サウジアラビア人ワシントン・ポスト・ジャーナリスト、アドナン・カショギ殺害のかどで、サウジアラビア政府を非難する報告をアメリカ諜報機関が公表した。それは、アメリカのテロリスト・リストから、反サウジアラビアのイエメン・フーシ派指導部をワシントンが外し、イランが支援するフーシ派軍とのイエメン戦争で、サウジアラビアへの米軍支援を終わらせたことと相まって、フーシ派を鼓舞し、サウジアラビアの標的をミサイルと無人飛行機で攻撃を推進させた。

 911後の国防総省政策

 サウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマーンは、これまでのところ、ワシントンとの決裂を回避するよう気を使ってはいるが、一月のバイデン政権方針変更以来、彼の動きは本格的だ。その中心は、かつての大敵イランと新大統領との一連の秘密交渉だ。四月に、リヤドとテヘラン間での可能な和睦を探究する協議がバグダッドで始まった。

 これまで20年間、ワシントンの地政学戦略は、2001年9月11日以降、チェイニーとラムズフェルドが最初に奉じ、時にジョージ・W・ブッシュ政権により「Greater Middle East 大中東」と呼ばれる教義の一環として、対立をかき立てて、中東全体を混乱に陥れることだった。それは911後、故ラムズフェルドの国防総省長官府の戦力変革局(Office of Force Transformation)アーサー・セブロウスキー海軍中将が立案したものだ。挑発されてもいないのに一方的なアメリカによるイラク侵略直後、セブロウスキーの補佐トーマス・バーネットは、2004年の著書、The Pentagon's new map : War and Peace in the Twenty-first Century(訳書『戦争はなぜ必要か』)で、新たな意図的混乱戦略を説明した。未だに誰もサダムの大量虐殺兵器の証拠を発見していないことを想起願いたい。

 バーネットは米海軍大学教授で、後にイスラエルのコンサルタント会社Wikistratの戦略家になった。彼が述べた通り、アフガニスタンを含め、第一次世界大戦後ヨーロッパ諸国が描いた、オスマントルコ後の中東の全国境を取り払い、何十年も、それを制御すべく「強力な」アメリカ軍事駐留を必要とする混乱と不安定を確保するため、スンニ派やクルド人、シーア派や他の民族や宗教組織に分裂させるのだ。そこで、アフガニスタンやイラクや更にそれ以外への場所で、アメリカによる悲惨な二十年の占領になった。それは意図的な混乱だった。2006年、コンドリーザ・ライス国務長官は、新中東としても知られる大中東が「建設的な混乱」を通して実現されると述べた。サウジアラビアや地域の他の国々による強烈な反対のため、名前こそ葬られたが、混乱戦略はそのまま残っている。

 2010年12月に、CIAとクリントン国務省に開始された、オバマの「アラブの春」カラー革命で、ムスリム同胞団とアメリカが支援するネットワークで、チュニジアとエジプトとリビアを不安定化したのは、混乱と不安定化というアメリカ新政策の更なる実施だった。更に、アメリカ代理によるシリア侵略が続き、2012年、アリ・アブドラ・サレハイエメン大統領に対する密かにアメリカが支援するフーシ派革命のイエメンもそうだ。

 進行中のテヘランとリヤドの対立は、セブロウスキー-バーネット国防総省-CIA戦略が根源だ。それは、2016年のムスリム同胞団支持派のカタールと、反同胞団のリヤド間の分裂を引き起こし、その後カタールは、イランとトルコの支持を求めた。それはイランによ支援された軍隊対、サウジアラビアに支援された軍隊間のシリアにおける激烈な代理戦争をもたらした。それはイエメンで、サウジアラビアと、それに対するテヘランの代理戦争と、レバノンの政治的こう着状態をもたらした。今MbS下のサウジアラビア政権は、イランを含め、敵との平和を追求することで、イスラム世界支配のため、シーア派-スンニ派戦争からの大転換を始めているように思われる。

 テヘランは重要だ

 トランプ政権下、オバマ下での「包括的共同行動計画(JCPOA)」核合意という外見上、サウジアラビアとイスラエルには不利で、明白なアメリカのイランの支持から、トランプ-クシュナーによる一方的なサウジアラビアとイスラエル支持、JCPOA脱退と、テヘランへの過酷な経済封鎖の押し付けや、最後に、テヘランを標的に定めた準備不十分なアブラハム協定で具現化された他のものへと政策は変化した。

 MbSとサウジアラビアは、ワシントンからの災いの前兆を、しっかり読みとり、アメリカが筋書きを書いて、サウジアラビアを行き詰まりに導いた複数の紛争地域を沈静させようとしている。トランプ下、ワシントンは紛争を煽るため、膨大な兵器をMbSに買わせていた(サウジアラビアのオイル・ダラーで支払われた)。それはサウジアラビアにとって大惨事だった。今や、バイデン政権も、彼らにとって何の役にも立たないことが明らかになり、MbSとサウジアラビアは、イスラム世界における全ての紛争を終わらせるべく、戦略的転換を始めている。全ての鍵はイランだ。

 舞台裏の協議

 四月、サウジアラビアは、イランと彼らの関係を安定させるための三つの舞台裏の二国間交渉の最初のものを、イラク、それからオマーンで始めた。2003年以来、イラクに対するアメリカ政策が、多数派のシーア派を、30%少数派のスンニ派と戦わせ、内戦に至る混乱を引き起こすことだったので、バグダッドは、そのよう平和に大いに関心がある。七月、アル=カーズィミー首相は、年末までにアメリカ軍駐留を終わらせるというバイデンの誓約を確保した。

 テヘラン-リヤド舞台裏協議では、バイデン国防総省政策下のワシントンに対するイランの姿勢や、シリアやイエメンとレバノンで軍事的存在を減少させるイランの意志が表明されていると報じられている。2015年核合意への復帰についてのアメリカとイラン間の間接的対話は六月のイラン選挙後停止された。イランはウラン濃縮強化も発表した。

 サウジアラビア・イラン協議には、サウジアラビア諜報機関、総合情報庁のハリド・アル・フマイダン長官やイラン最高国家安全保障会議のサイード・イラバニ副事務局長を含め双方の高官が参加した。レバノンとシリアでのヒズボラのような集団や、イエメンのフーシ派のへの派兵や支援物資の経費に対するイラン国内で進行中の抗議は増大していると報じられている。これは、アメリカ制裁によってひき起こされる経済的苦難がひどい時期に、テヘランがリヤドと最終的に和睦で妥協する強い誘因となっている。もし和睦が実現すれば、この地域におけるアメリカの混乱戦略にとっては大打撃だ。

 まだ何ら合意に至ってはいないが、新たに選出されたイランのエブラーヒーム・ライースィー大統領政府が、マジリス、つまり議会に承認され次第、妥協する意思を示す四回目の交渉が発表された。合意は容易ではないだろうが、現状は双方にとって不利な状況であることを悟っている。

 同時にライースィー下のイランはバイデン交渉者に強気な態度をとっている。イランの最高指導者アリーハーメネイーは、バイデン政権がイランに対する全ての制裁を撤廃し、彼らがもたらした損害に対して、支払いをし、短期間内に、イランを核開発能力と意志を持つ核敷居国として認めるようを要求していると報じられている。石油収入が下落したため、2018年に課されたアメリカ制裁は、食品価格の年間250%の上昇と、通貨暴落をもたらした。今日までバイデンのワシントンは、JCPOA協議再開の前提条件としての制裁撤廃を拒否しているが、ライースィーは、これを変えるべく巨大な国内圧力下にある。

 テヘランにとって、疑問は、サウジアラビアに率いられるアラブ・スンニ派湾岸諸国との和睦を信頼した方が良いのか、約束を破る実績が、カーブルからの悲惨な撤退によって強調されているワシントンに頼るほうが良いのかだ。

 最近テヘランは、アフガンのタリバンとの関係を改善し、タリバンが奪取したアフガニスタンのアメリカ軍装備品が、イランで見られると報じられており、ワシントンに更に不利に働く、イラン-アフガンの密接な協力を示唆している。同時にイランは、中国と、25年、4000億ドルの戦略的経済協力に合意した。だが、これまでのところ、北京はどうやら、どんな大きな型でも、アメリカ制裁に挑戦せぬよう慎重で、サウジアラビア、湾岸アラブ諸国や、イスラエルとの、より親密な結びつきを追求している。サウジアラビアとイランとの和睦は、イランに対する圧力を更に和らげるだろう。

 アフガニスタンにおけるアメリカの存在の劇的崩壊は、誰がアメリカ大統領であろうと、舞台裏のアメリカの体制権力は破壊政策を追求しており、もはや彼らの支援の約束が、本当だと頼れないるという明確な考えを、あらゆる当事者に与えている。

 本物のサウジアラビア・イラン和解の帰結的影響は、地政学的な意味で、大規模な転換のはずだ。イエメン戦争とシリアの代理戦争を終わらせることに加えて、レバノンで、イランに支援されるヒズボラと、そこにおけるサウジアラビア主要権益間の破壊的こう着状態を終わらせることも可能だ。ここで、最近のリヤドとモスクワ間の武器商談が一層興味深いものとなる。

 ロシアの極めて重要な役割

 対立する利害関係の地政学カクテルの中で、ロシアの役割は戦略的となる。ロシアは、スンニ派-シーア派代理戦争を終わらせ、全ユーラシアから中東まで、安定を生み出し、ワシントンのセブロウスキー-バーネットの意図的不安定と混乱戦略に直接挑戦することを狙う主要軍事大国だ。

 今年4月、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と企業幹部代表団が、12年で初めて、プーチンによるまれなリヤド訪問をした。それはエネルギー・パートナーシップ会議として宣伝されたが、明らかに、それ以上のものだった。石油、宇宙や衛星航行、医療、鉱物資源、観光事業や航空を含む商談は、20億ドルの価値だと報じられた。両国は重要なステップとして、石油価格安定させるため協力することに同意した。プーチンとMbSは、石油と天然ガスが今後何年間も主要な役割を演じ続けると強調したが、これは、ダボスのグレート・リセット環境重視の取り組みへの平手打ちだ。ロシアのRDIF政府投資ファンドも、リヤドに最初の海外事務所を開設した。

 それだけで興味深いが、四カ月後、ロシアのモスクワ近郊での年次国際軍事技術フォーラム(アルミヤ2021)へのサウジアラビア副国防大臣カリッド・ビン・サルマン殿下訪問が続き、アメリカ-サウジアラビア関係を、バイデンが、国務省の表現では、それが何を意味するにせよ「再調整」している時に、増大するサウジアラビア-ロシアの結びつきに新たな重要性を与える。カリッドは「私は二国間の共同軍事協力を進展させることを目指す王国とロシア連邦間の合意で、アレクサンドル・フォーミーン防衛次官と署名した。」とTwitterで書いた。彼はこう付け加えている。「軍と防衛協力を強化する方法を探るためロシアのセルゲイ・ショング防衛大臣と会い、この地域で安定性と安全を維持する我々の共通の取り組みを論じた」。注目すべきことに、ロシアはこれまで数年間イランと合同軍事演習を行っており、サウジアラビアとイラン緊張緩和を促進するのに相応しい。

 モスクワ協議は、国防総省とバイデン政権が、8台のパトリオットミサイル迎撃システムをサウジアラビア、ヨルダン、クウェートとイラクから撤去し、サウジアラビア王国から終末段階高高度地域防衛システム(THAAD)を撤去し、この地域から、アメリカ軍撤退を加速するという、サウジアラビアの保護者としてのワシントンに対する信頼を決して高めない動きの発表から、ほんの数週間後に行われた。世界最高の対ミサイル防衛技術S-400防空システムは、たまたまロシア製で、広範囲な一連の他の軍装備品もそうだ。

 サウジアラビアによるこれら全ての動きは、明らかに、一晩でワシントンから絶交することを意味しない。だが明らかなのは、サウジアラビア君主国家が、特にバイデンが、アフガニスタンを突然タリバンに向けて放棄した後、1970年のオイル・ショック以来享受していたアメリカ安全保障の傘に対する継続的依存は、消えつつある錯覚だと悟ったのだ。MbSは明らかに、トランプ、バイデン両者に、いいように扱われたのを悟ったのだ。中東とユーラシアの地政学的地殻構造は動きつつあり、帰結的影響は驚異的だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/09/06/has-biden-now-lost-saudi-arabia/

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 首相を呼びつけても日本は決して手放さない。

 昨日、下記IWJ再配信を拝見した。2010年の配信も拝見した記憶がある。拝聴しながら、ウイシュマさんやアサンジ氏を想起した。

【同時多発テロから20年。「対テロ戦争」の欺瞞を告発する シリーズ特集 5】本日午後7時から、2010年8月収録「岩上安身によるインタビュー第39回 ゲスト 山崎淑子氏」再配信!

 日刊IWJ

日刊IWJガイド・日曜版「菅総理はコロナ禍を『済んだこと』のように語りますが、まだ10万人以上が自宅療養中! IWJは油断せず新たなインタビューを予定!」2021.9.12号~No.3286号

 今日は下記の配信を拝聴予定。

<本日の撮りおろし初配信>本日午後5時から9月9日収録「アフガニスタンに取り残され、パキスタン国境近くに集まる邦人関係者に『命のビザを!』福島瑞穂・社民党党首が外務省担当者に迫る!~9.9第31回 難民問題に関する議員懇談会 総会」をフルオープンで撮りおろし初配信します!

 上氏のような、まともなご意見の持ち主をテレビは決して登場させない。

 西谷文和路上のラジオ Vol.65 上昌広先生「感染症ムラの闇を暴く!」

2021年9月 5日 (日)

FDAによるファイザー接種エセ認可の背後にあるスキャンダル

2021年8月30日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 アメリカ政府の薬品規制当局、食品医薬品局は、まさにファイザーとBioNTechのmRNAの遺伝子ワクチンの全面的承認を票決したと発表したところだが、そうだろうか? 想定されるこの新資格は、バイデン政権や多くの州や会社によるワクチン義務接種を課すために使われる。バイデンの、矛盾で悪名高いcovid顧問、NIAIDのトニー・フォーチは、その決定を利用して、ワクチンの全国的強制接種を要求している。明らかにされていないのは、慌ただしい認可の背後にいる、FDAと、ファイザーを含む主要製薬会社の汚職と利害衝突の巣窟だ。しかも、それは、ファイザー接種の全面的承認ではなく、法的に異なるBioNTechワクチンだけのためなのだ。

 「最終承認印」?

 8月23日、FDAが遺伝子編集したファイザーmRNAの全面承認を発表した。だが、FDA文書全文を調査すると、そうではない。ワクチンに財政的利害があるフォーチのアメリカ国立アレルギー・感染症研究所NIAIDは、FDA決定を「最終承認印」と呼んだ。だがそれは、最終的、あるいは公正な科学的に厳しい医療評価からほど遠い。むしろ、大半の人々の想像力を越えるほど腐敗したFDAによる政治的動機に基づく決定だ。

 ファイザー使用の全面承認を議論するため、独立した専門家たちと、通常のFDA諮問委員会聴聞を行うという2020年の声明を撤回して、今FDAは、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルに、彼らは、現代史上、最も論争の的であるワクチンの全面承認を与える前に、会議が必要だと思わなかったと述べた。ブリティッシュ・メディカル・ジャーナルは、FDAの精神薬理薬諮問委員会の消費者代表をつとめる薬品安全の提唱者キム・ウィチャックの言葉を引用している。「ワクチンが緊急使用認可の下で電光石火の速さで市場に出たのだから、これら[FDAの]公開会議は特に信頼と確信を構築する上で不可欠です」。

 ウィチャックは警鐘的な調子で続けた。「2年と設計された臨床試験にもかかわらず、全面承認が、6カ月のデータに基づいているのは気がかりだ。ファイザーがプラシーボ参与者への製品投与後、試験完了前に、対照群がありません。」ゆっくり再度お読み願いたい。ファイザー実験は、自身の対照群を途中で破壊したのだ!6カ月でのmRNA接種の世界的展開は、公式に全く無視されていた壊滅的な副作用をもたらした。フォーチ博士、これが「科学」ですか?

 6月3日、FDAと、その代理部長ジャネット・ウッドコックが、ファイザーとBioNTechの決定議論のために、医薬品諮問委員会招集の拒絶は、六月に、同じパネルのメンバーが、別の薬品の承認で無視されたことに抗議して辞職したのは、更に衝撃的だ。NPRネットワークは「パネル・メンバーほぼ全員の希望に反して、政府機関が、アデュヘルムと呼ばれるアルツハイマ治療薬を認可した後、三人の専門家が食糧医薬品局諮問委員会を辞任した。」と報じた。三人の一人、アーロン・ケッセルハイム博士は、FDA諮問委員会への辞表で(2021年6月10日)こう書いた。「エテプリルセンとアデュカヌマブ両方に対し、諮問委員会の明確な推薦を無視するというFDA管理者による決定は、患者に有意に役立つ証拠を、ほとんど提供しなかった大いに問題な二つの薬の認可に導いた。エテプリルセンでは、諮問委員会とFDA自身の科学スタッフが、薬が効果があったという説得力ある証拠がなかったと報告していた。両グループともFDA幹部に却下された

 今ファイザー決定のための諮問委員会招集をFDAが拒否しているのは、政府のアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が、ワクチン弊害を記録する公式のVAERSデータバンクで、これまでの7カ月で、ファイザーmRNA接種後の死亡について、8,508件記録しており、これまで30年の全てのワクチンの結果を合計した数より多い事実を考慮に入れれば、一層驚くべきだ。公聴会を否定することで、FDAは、ファイザー-BioNTech接種後の、心臓発作、血栓、流産、永続する機能停滞を含め何万という重度の副作用は言うまでもなく、これら警鐘的死亡の、いかなる議論も避けている。承認前に、彼が副作用を予想していたというフォーチの公式発言は非倫理的だが、彼の最少の犯罪に過ぎない。

 偽装承認

 FDAが、アメリカで広く使用されているファイザー社-BioNTechワクチンに対する裁定と、ドイツを本拠とする類似のワクチンと、ファイザー社のパートナーでmRNAプラットホーム・デベロッパーのマインツのBioNTechによるものに別の裁定を公表したのは巧妙な策略だったように思われる。FDAの認可を受けたのはBioNTechだけだが、幼児、妊娠中の女性や青年を含め、2027年までに一連の選抜集団の更なる実験完了という条件付きだ。アメリカのワクチン、ファイザー-BioNTechのCovid-19ワクチンは、全面承認ではなく、緊急時使用許可(EUA)を得ているだけなのだ!

 ファイザーへの彼らの別書簡で、FDAは「2021年8月23日、本EUAの修正は、法令564(g)(2)項の下、公衆衛生あるいは安全性を守るため適切であり、以前認可された症状と使用のため、ファイザー-BioNTech Covid-19ワクチンにたいするEUAが依然有効であることを明確にするため、FDAは(緊急時使用)許可書簡を、修正を含め2021年8月12日、全部再発行すると結論した」と述べている(強調は筆者)。

 書簡の脚注には、FDAが二つの法的に別個の組織とワクチンがあることを認めたことが埋めこまれている。ファイザー-BioNTech Covid-19ワクチンと、商標名コミナティと命名された自社ワクチンを持っているマインツのBioNTech GmbHだ。FDAは「製品はある程度の差異があり法的に異なる」と書いている。法的に異なるということは、二つの別個のワクチンを意味する。もし読者が、これが紛らわしいと思われるなら、実際そう意図されているのだ。ただEUA裁定の下でのみ、現在ファイザーはワクチンの責任を免除されているのだ。一部の弁護士は、FDAの策略を典型的な「おとり販売」戦術、ぺてんに基づいた形式の詐欺と呼んでいる。

 アメリカ人ウイルス・免疫学者でmRNA技術の開発者ロバート・マローン博士は、ファイザーCovid-19ワクチンの早い認可とされるもので「官僚的ペテン」をしたと言ってFDAを非難した。彼はFDAの2通の別書簡を引用している。「ファイザー宛の手紙と、BioNTech宛の手紙がある。ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストは、それを間違って理解している。認可はファイザーに対するものではない。認可はBioNTechに対してだ、それはBioNTech製品が入手可能になった時に発効する」

 奇異な異様さを増すのは、彼らの二通の別書簡、BioNTech宛のものと、ファイザー宛のもので、FDAは繰り返し、彼らが認可するワクチンの製造場所を削除していることだ。なぜか? それはBioNTechがCovid-19に対し、共同でコミナティ・ワクチンを製造し、市場に出すため、上海の復星医薬と合意している中国にあるのだろうか? 彼らは、なぜ大衆に場所のデータを隠す必要があるのだろう? 詐欺を丸ごと暴露するのだろうか?

 FDA・ファイザーの利益相反

 2019年、ファイザーは、取締役会で非常に矛盾する任命をした。三カ月前にFDA長官を辞職したばかりのスコット・ゴットリーブを採用したのだ。もしこれが莫大な利益相反に見えるなら、そうなのだ。ファイザー取締役会で、ゴットリーブと同席するのは、2020年まで、ビル & メリンダ・ゲイツ財団をCEOとして率いていたスーザン・デズモンド-ヘルマン博士だ。ゲイツ財団はcovidワクチン・ラッシュの、あらゆる鍵となる部分の背後にいて、おまけにファイザー株を所有しているのだ。

 ファイザーとゲイツを結びつけるもう一人が、ゲイツの故郷シアトルの生物統計専門家フレッド・ハフがん研究センターのホーリー・ジェーンズ教授だ。ジェーンズは2023年まで、FDAワクチン委員会メンバーでもある。注目すべきことに、彼女はフォーチのアメリカ国立アレルギー・感染症研究所NIAIDのため、ゲイツ財団に資金供給されているシアトル・センターで、ファイザーとモデルナ両社のmRNAワクチンのために、物議をかもしている試験も共同設計したのだ。

 ジェーンズは、フレッド・ハッチとして知られているフレッド・ハッチンソン癌研究センターのワクチンと伝染病部門の教授だ。以前、彼女は「前臨床のワクチン効果試験に対する統計研究の設計支援」を開発するため、2006年から2012年までゲイツ財団で働き、6年間ゲイツ財団研究資金を受け取っていた。ジェーン教授は、ジョン・ホプキンス大学でも、ワクチン・データ追跡プログラム開発を支援した。

 FDA「長官代行」をつとめているのは、ジャネット・ウッドコックだ。彼女を腐敗していると呼ぶのは甘いだろう。彼女はNIAIDでは、ほぼフォーチと同じぐらい長く、1986年からFDAにいる。ウッドコックをFDAの長官にするのはバイデンの選択だったが、州検事総長たちを含め、28の市民団体の大規模な反対が、議会の綿密な調査を必要としない「代行」の肩書きをつけるよう彼に強いたのだ。

 ウッドコックは自身の科学者や他の顧問の反対を押し切って、命取りのオピオイドをFDAが認可したことに対し、直接責任がある。20年前、FDAの該当部門の長として、FDA自身の科学諮問委員会が11対2で、安全ではないから、この薬を市場から引き上げるよう投票したのに、ウッドコックは強力なオピオイド、ゾヒドロの承認で活躍し、責任があるのだ。オンラインDrugs.comには、こう書いてある。「ヒドロコドン(ゾヒドロ)は、あなたの呼吸を抑制したり止めたりしかねません。決して規定より多量や、処方より長期間ゾヒドロ ERを使ってはいけません。致死量になる可能性がある薬量を避けるため、そのまままる飲みしてください。ヒドロコドンは定期投薬でさえ依存性となる可能性があります。」ウッドコックは今は倒産している製造業者パーデュー製薬の不当な要求に基づき「他の鎮痛剤より安全で、より効果的だ」として、強力な麻酔錠剤薬オキシコンチン販売を承認した。以来約500,000人のアメリカ人が、オピオイド中毒の結果、亡くなっている。

 ウッドコックは明らかに、8月23日の関連データを再検討する公聴会が行われないことを確実にする二枚舌のファイザー決定の背後にいた重要なFDAの人物だ。彼女の元上司で今ファイザー取締役のスコット・ゴットリーブと、どんな議論かやり取りがあったのかを知ることは重要だろう。

 なぜだろう?

 FDAとファイザー汚職の倒錯した物語には、答えられていない多くの疑問がある。バイデン政権が急きょ推進した、この芝居は、よく分からなかったり懐疑的だったりする何百万人ものアメリカ人に緊急あるいは実験的な強制ワクチン接種を推進するためのものだったのだろうか? なぜ全てのアメリカの男性、女性と今や子供にワクチン注射をさせる、このような主流メディアと政治家の信じ難い圧力があるのだろう? ファイザー接種後、副反応で、それほど多くの悲惨な症例があるのなら、ワクチンは本当に安全なのだろうか? FDAは、なぜ独立したワクチン委員会が一枚加わるのを許すのを拒否したのだろう?

 8月14日時点で、ファイザーは自社従業員にワクチンを義務づけていないのは指摘する価値がある。バイデン・ホワイトハウスも、スタッフにワクチンを義務づけていない。これらは全て真面目で誠実な回答を要する深刻な問題だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/30/scandal-behind-the-fda-fake-approval-of-pfizer-jab/

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 さき程大本営広報部洗脳番組、漫才コンビが司会するものを短時間見たが、居並ぶ阿呆御用タレントの「自民ヨイショ」でたらめさに、あきれてテレビを消した。

 櫻井ジャーナル 2021.09.02 もこの医薬品業界の話題に触れておられる。

米国や英国で医薬品などの規制を担当している機関が揺れている

 今読んでいるのは『世界大麻戦争』。105ページに、まさにオピオイドによる死亡問題が書かれている。中国は、アヘン戦争でのトラウマか、農産物としての生産高は世界一だが、医薬品や嗜好品としては全く製造していないという。有名な研究者が、中国で開催された大麻に関するイベントで、医薬品利用も考えた方がよいと発言したところ、その部分は通訳されなかったという。日本で麻は歴史的に聖なるものと考えられており、大いに栽培され、麻薬としての利用皆無だったのに、戦後GHQの命令で禁止されたまま。お盆の迎え火に「おがら」を燃やしたが、あれも麻の茎。中国からの輸入品。国産は事実上皆無で高すぎる。コロナのみならず、麻でも、日本は世界のガラパゴス。

 大麻、マリファナ、試したこと皆無だが、本当は良いものだという説を支持してきた。昔、ジャック・ヘラー氏の『大麻草と文明』のオンライン・データを翻訳している。

王様は裸だ -1 (ジャック・ヘラーのマリファナ論)

王様は裸だ 第2章 大麻利用略史

 コロナ失政の後継候補者、誰か、コロナ惨事の真犯人、厚生労働破壊省の医系技官や感染症村退治を主張しているだろうか?自公異神が支配が続く限り、医療崩壊、自宅放置は永久に続く。

 デモクラシータイムスの金子勝氏解説、大本営広報部呆導番組と違って有意義。

愚者の支配をぶっ飛ばせ!菅が辞めても本質は変わらない【金子勝の言いたい放題】20210829 50分

 東京新聞朝刊のマンガが秀逸。

 「国民のために働く」ポスターが「自民のために退く」に変化する。

 9月3日の孫崎氏のメルマガ、末尾に、こう書いておられる。確かに、この劣等、民度は高い。

菅首相の下で衆議院選挙があれば、自民党が支持を失うのは確実と見られた。
日本国民には現状維持の志向が強い。新指導者の下、相当数は自民党の推す指導者候補支持に戻るのではないか。

 日刊IWJガイド 今日は、放送大学名誉教授・高橋和夫氏インタビュー

~本日午後8時30分より、岩上安身による放送大学名誉教授・高橋和夫氏インタビュー「コロナ禍で米中覇権交代がさらに加速!『帝国の墓場』アフガニスタンから米軍が撤退! 中国の後ろ盾を得たタリバン新政権に国際社会はどう応じる!?」を生配信します!

【IWJ_YouTube Live】20:30~
「岩上安身による放送大学名誉教授・高橋和夫氏インタビュー」
視聴URL: https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

2021年7月30日 (金)

想像より遥かに深刻なグローバル海運危機

2021年7月21日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 過去数十年、市場経済のグローバル化到来で、アメリカとヨーロッパ企業の大規模な製造アウトソーシングが開花して以来、世界の海上貿易も指数関数的に膨張した。その結果、アジア、特に中国が、iPhoneから抗生物質や、その中間のあらゆる物のため、不可欠な製造拠点となった。貿易に関する新たな規則を制定するための世界貿易機関WTO創設が主な動因だった。それは、史上、一層脆弱な商品の輸送のため、グローバル・サプライチェーンも作りだした。海洋コンテナ輸送の経費上昇は、増大する危機を示している。危機を悪化させているのは、グローバルなCOVID対策に起因する巨大な労働力不足だ。

 危機の起源

 ドイツを本拠とするスタティスタの研究部門によれば、石油、石炭、穀物を含め世界の全商品の約80パーセントが海路で行われている。その合計で、価値上、世界の海上コンテナ貿易が、全ての海上輸送取り引きの約60パーセントを占め、2019年、約14兆USドルと評価されている。海運は、良かれ悪しかれ、世界経済の動脈になっている。

 これは、1990年代にWTOを創設し、海上輸送が安い限り、生産が遥かに安い国への製造のアウトソーシングが有利にはたらく新たな規則の直接の結果だ。2001年、中国がWTOメンバーになった後、彼らは新たな規則の最大受益者になり、10年内に中国は「世界の工場」と呼ばれた。エレクトロニクス、薬、織物、合成樹脂や化学物質などの産業丸ごと、工場組み立てのため、世界最低賃金の中国に移転された。欧米市場への輸送費が比較的低かったがゆえに、それが機能したのだ。

 中国の経済生産高が増大するにつれ、中国はアメリカのロングビーチやロサンゼルス、カリフォルニアや、ヨーロッパのロッテルダムなどに、彼らの商品を安く出荷し、世界の巨大輸出国になった。巨大小売店ウォルマートは中国製商品の約80%という、中国商品の莫大なシェアの輸出先だった。これは、テキサス表現のnot small beer(取るに足りないもの)ではない。ウォルマートは年間売り上げ5490億ドルで収入が世界最大の企業だ。このグローバリゼーションの結果、現在中国には輸出を扱うため、世界最大17港のうち8港がある。

 中国からの出荷拡大と、日本と韓国の出荷をあわせると世界の主要コンテナ出荷だ。その肝要な経済の流れが、未曾有のストレス下にあり、世界商品サプライチェーンにとって、まもなく世界中で、壊滅的な経済影響をもたらしかねない。

 WHOが新型コロナウイルスと命名したものが武漢に初めて現れ、2020年3月に世界的流行とWHOが宣言した際、各国が、平和時には前例がない経済を封鎖して、世界貿易に対する影響は、即座で、巨大だった。欧米バイヤーが、中国や他のアジア生産国製品の注文を凍結した。2020年、コンテナ船は、至るところでキャンセルされた。その後、アメリカとEU政府が未曾有の何兆ドルもの刺激策を公表すると、人々がこの刺激策を、特にアメリカで、大部分が「中国製品」のオンライン購入に使い始めたため、アジアから欧米へのコンテナ需要が供給と比較して相対的に爆発した。

 それは、かつて低費用海上コンテナ輸送だったものに深刻な破壊的影響を与えている。近代的なコンテナ港、特に中国の港湾は最高水準で、コンピュータが自動化クレーンで、毎日何千個ものコンテナ積載作業を自動化した。ロングビーチやハンブルグのような仕向け港で、コンテナは、トラックや列車に積み替えられ、目的地に輸送され、返送のため、港にもどされる。今危機に瀕しているのは、この複雑なサプライチェーンだ。

 2019年、コロナ流行危機前、海路で中国からヨーロッパまで、40フィート・コンテナの輸送経費は800-2,500ドルだった。織物、薬やスマートフォンのような製品の大部分で、鉄道の可能性にもかかわらず、海上コンテナは、明らかにアジア-ヨーロッパ貿易で最良の低コスト選択肢だった。アジア・北アメリカ貿易にとって、空輸は高価な代替案だったから、それは、ほぼ唯一の選択肢だった。現在コロナのおかげで、飛行機旅行は50%減少しており、コンテナ船は事実上、唯一の長距離の選択肢だ。

 港から港への直物相場は、例えば、中国の最大コンテナ港上海からロサンゼルスまで、2020年早々のWHOコロナ流行直前、Drewry Supply Chain Advisorsによれば、40フィート・コンテナ一個約1,500ドルで、2020年9月の4,000ドル、2021年7月8日の週で、9,631ドルまで急騰した。これはコロナ流行前の2020年始めからすれば、600%以上の値上がりだ。これも今発生するのを目にしている世界インフレの一つの原因に過ぎない。

 しかも、これは最悪ではない。Drewryによれば、「我々は中国から西海岸まで15,000ドルという報告を聞いており、遅い予約を優先して積み込むのに運輸会社が、標準FAK[品目無差別運賃]に追加プレミアムを徴収しているのを知っている」。二年で1,500ドルから15,000ドルへというのは、10倍の値上がりだ。上海からロッテルダムまでの運賃も、2020年始めの2,000ドル以下から、7月の12,000ドル以上へと、600%急騰した

 コロナ流行の始め、パニック買いが起きた商品を一つ挙げると、中国はグローバル供給の11%を占め、トイレットペーパー輸出で世界一位だ。海上運賃経費が600%も上がれば、トイレットペーパーのような普通商品の価格が、大幅にあがったり、世界的規模で、重要な場所で不足したりするのが避けられなくなる。このような圧力が、あらゆる商品にかかると、海上コンテナ料金が一般的インフレの重要な動因になる。

 コンテナのボトルネック

 2020年始め、世界中の国々がコロナウイルスの恐れから、前例がない封鎖をするにつれ、世界中の輸送が凍結した。至るところの工場が閉鎖された。2020年末、中国が封鎖を解除するにつれ、流れはゆっくり再開した。2020年末、様々な各国政府の膨大な経済刺激資金が、特に、アマゾンなどのインターネット商業プラットホーム経由で、アジア商品に対する需要回復をひき起こすことが明確になった際、利用可能なコンテナの劇的欠乏が進展した。2020年の初め※から、アメリカだけでも、合計9兆ドルの財政、貨幣刺激策が実施された。世界史的なものだ。

 世界貿易の流れは、人体の血液循環システムに例えることができる。港湾の混雑で渋滞が起きたり、スエズ運河が閉鎖されたりするのは、人間の循環系における血栓に似ている。2021年3月、台湾のエバグリーン社の巨大コンテナ船Ever Givenによるスエズ運河の閉鎖は、中国・ヨーロッパ間の世界主要水路の一つで船舶航行をほぼ一週間止め、コンテナ輸送にボトルネックを起こし、まだ完全に解決されていない。更に、世界で4番目に大きいコンテナ港深センの一部である塩田区巨大コンテナ港での中国の新たなコロナ検査で輸送の深刻な途絶をもたらし、料金上昇を悪化させている。こうした途絶は続く可能性が高い。

 2020年4月までに、封鎖が世界規模で広がった際、突然何百万というコンテナが中国に戻れず、様々な港町で立ち往生した。空箱が必要でない場所に置き残され、回送は計画されなかった。2020年と2021年の、コロナ封鎖による大規模な労働力途絶が、アメリカ中で、港町のみならず、国中の全てのコンテナ貨物基地や内陸輸送ラインに影響を与えた。中国が産業再開を始めた際、コンテナを中国に戻す方法がなかった。さらに運輸業者が「ブランク・セイリング」つまり寄港キャンセルを導入するにつれ、空箱が残され、中国港湾に回送され損ね、空コンテナの需要と供給間の不適切な組み合わせが悪化した。世界的「輸送凝固」が出現した。

 デンマークのコンサルタントSea-Intelligenceは、約60%ものアジアのコンテナ不均衡は、今最悪の港湾混雑問題があるカリフォルニアや他の西海岸港への投資欠如に起因する北アメリカのためだと推定している。

 日本のあるコンサルタント企業は、北米のコンテナ・ターミナルの生産性は、労働時間の短さと、組合員の仕事を奪う、それ以上のオートメーション化に対する組合の反対で、最高50%アジアのターミナルより劣っていると推定した。これまで8カ月にわたり、アメリカ港湾、小売業者や輸出業者に打撃を与えたサプライチェーン混乱の広範囲な調査の一環として、アメリカの規制当局、連邦海事委員会が利用可能な設備の問題を「調査する」という声明は心強いものからほど遠い。アメリカのコンテナ港湾のボトルネック問題は、少なくとも2015年以来、慢性的で深刻だった。海事委員会の仕事は、そうしたことが問題になる前に、これら渋滞箇所をモニターすることだ。彼らがそうしていないのは明白だ

 2020年末、中国製品に対する需要が回復した際、これら全てがコンテナ料金に影響を与えた。コンテナ欠乏を悪化させているのは、世界規模で膨大な量の世界貿易を凍結させた封鎖だった。必要な新コンテナの製造は、コロナ対策に起因する人的資源と同様、鉄鋼と用材の欠乏によって、厳しく限定されている。

 近年の中国から出荷される商品に対する世界の圧倒的依存は、封鎖のさなか世界経済の目だつ弱点となった。スムート-ホーリー関税法にまつわる経済神話とは違って、このようなグローバルな相互依存は、1930年代の世界恐慌の主要原因ではなかった。当時、原因は、ニューヨーク銀行に集中した国際負債の構造だった。

 船員労働力の危機

 世界中の重要港湾でのコンテナ入手と港湾停滞の危機を悪化させているのは、船員の人的資源危機の増大だ。コンテナ輸送の一般船員の大半はアジアで採用されている。国際海運会議所によれば、フィリピンが、一般船員(熟練船員)の最大供給元で、続いて中国、インドネシア、ロシア連邦とウクライナだ。グローバルなコロナ封鎖と、最近の、いわゆるインドあるいは「デルタ」コロナ変異株を巡る警戒は、致死率データの欠如にもかかわらず、船員労働力上で大惨事を引き起こした。コロナ流行前の2020年、船員労働力は既に非常に逼迫していた。この労働力問題は、船荷料金にも影響する。

 7月、コンテナや他の船で、推定9%、100,000人の船員が、コロナ感染に対する規制で、中国からアメリカに至る国々が上陸を禁止したため、法的雇用期間を過ぎて、船で立ち往生していた。それは乗組員が交代していないことを意味し、海で立ち往生させられた船員は、心理的、物理的ストレスが増大しており、自殺さえしかねない。さらに推定100,000人か、それ以上の船員が、コロナ封鎖のため、各国で陸に立ち往生している。国連の海上の労働に関する条約に明記されている通り、許可された最長契約期間は11カ月だ。通常約50,000人の船員が毎月船に乗り降りして回転している。今そのごく一部しかない。国際運輸労連によれば、船員は、コロナ流行前より約25%少ない。労連事務局長は「世界の大手業者に、これら疲労困憊した人々の一部は最終的に折れてしまう時に覚悟しておく必要があると我々は警告している。」と述べた。

 特にカリフォルニアのロサンゼルスやロングビーチがコロナ対策封鎖で、主要なアメリカ-アジア港の何千人もの労働者を陸上に留めたため、「魔法使いの弟子」の話のように、更に多く到着する前に、膨大に溜まったコンテナを回送できなかったのだ。北アメリカは現在60%のアンバランスに直面している。到着コンテナ100個のうち、わずか40しか輸出されないことを意味する。100個中60個のコンテナが溜まり続けているのだ

 Drewryは、これらの否定的要因が、今後数年、世界中の商船隊の高級船員や一般船員に、10年間で最大の不足をもたらすと推定している。この全てが、現在のグローバル化した世界サプライチェーン輸送システムが、いかに壊れやすく脆いかをはっきり示している。世界的なCOVID封鎖は、大半の人々が考えるより遥かに深刻な長期的影響を与えている。世界経済は、電灯のスイッチのように、カチッと消したり点けたりできない、ダイナミックで極めて複雑な、相互に結びついたクモの巣なのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/07/21/global-shipping-crisis-far-worse-than-imagined/

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 コロナ蔓延に加えて、物価上昇!というわけだ。コロナ無策の国の国民ほど受ける打撃は大きい。

 緑のタヌキは冷血動物?真面目な話、まともな常識の持ち主と思えない発言。彼女の会見全く見ない。意味があるのは横田一氏の声かけ質問のみ。こういう人物が圧勝する民度。残念なことに、宇都宮氏に投票した人は、かからないよう、コロナは忖度などしてくれない。

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無責任の極み!小池都知事「自宅病床」推奨発言でお得意の“論点ずらし”

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感染者数3177人発表前に小池百合子が都庁からトンズラ! 感染を若者の行動のせいにし「一人暮らしは自宅を病床に」と暴言

 日刊IWJガイドに『パンケーキを毒見する』公開記念スペシャル・トークショーの案内。白井聡氏の再配信も。

【IWJ・Ch5】10:35~「映画『パンケーキを毒見する』公開記念スペシャルトークショー ―登壇:古賀茂明氏(元経産官僚)、前川喜平氏(元文部科学事務次官)、内山雄人氏(本作監督)、河村光庸氏(プロデューサー)※予定」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

【タイムリー再配信956・ IWJ_Youtube Live】19:00~「京都精華大学専任講師・白井聡氏『コロナ禍で「この政府は本当は機能していない」ことが誰の目にも明らかになった!』~1.30シンポジウム『現在の日本政治の混迷を打開し、真の民主主義を実現するためには何をすべきか?』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured
 
 1月30日に収録した、「小沢一郎議員を支援する会」主催のシンポジウムを再配信します。これまでIWJが報じてきた白井聡氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e7%99%bd%e4%ba%95%e8%81%a1

2021年4月28日 (水)

ヘロインの政治学とアメリカのアフガニスタン撤退

2021年4月23日
F.William Engdahl
New Eastern Outlook


 バイデン政権は、アフガニスタンからのアメリカ軍撤退期日を発表したが、象徴的に、形勢を一変させたニューヨークとワシントンでの911攻撃の、まさに20年後の2021年9月11日だ。だが、オサマ・ビン・ラディンという名の元CIA契約社員のエセ追跡以来、ワシントンを支配する権力者がアフガニスタンに居すわったままでいる主な理由の一つについて、国防総省もホワイトハウスも何も言っていない。

 明確なのは、アフガニスタンでの計画と、いわゆる撤退について、アメリカ政権が率直ではないことだ。以前に合意されていた5月1日の期日対 9月11日は、アメリカ納税者が2兆ドル以上の費用を負担した20年戦争の後、より優美な撤退をするのが狙いではないのは明らかだ。完全撤退は、女嫌いという残虐なタリバン文化で、アフガニスタン女性の権利を危険にさらすと、一部のアメリカ民主党議員が主張するが、それは明らかにアメリカとNATO兵士が、彼らの駐留で守っているものではない。すると何が危機にあるのだろう?

 民間傭兵による占領

 国防総省は、どんな直接の回答もしないよう狡猾だが、チーム・バイデン・ネオコンが計画しているのは「民営化」アメリカ軍事駐留に思われる。ジェレミー・クズマロフの報告によれば「18,000人以上の国防総省請負業者がアフガニスタンに留まっており、他方、公式兵士は2,500人だ。ジョー・バイデンは、この小集団を撤退させるが、アメリカ特殊部隊、傭兵や諜報工作要員を残し、戦争を民営化し、規模を縮小するが、終わらせない。」既にアフガニスタンには、アメリカ兵一人当たり、七人の民間軍事請負業者がいる。

 民間軍事請負業者を利用すると、国防総省と諜報機関は、議会による本格的な監督を避けられる。典型的に、彼らは民間警備請負業者や傭兵として、より大きい収入を得る特殊部隊兵役経験者だ。彼らの業務は全く秘密で、ほとんど説明責任がない。ニューヨーク・タイムズは、現職と元アメリカ当局者の言葉を引用して、ワシントンはアフガニスタンで作戦を行うため「秘密の特殊作戦部隊、国防総省請負業者や秘密諜報工作員の正体不明な組み合わせに頼る可能性が高い」と報じている。

 アシュラフ・ガニー率いる現在のアフガニスタン政府は、ハミド・カルザイ政権同様、アメリカの創作物だ。ガニーはカーブルでのワシントン代理であり続けよう。彼の軍は年間約40億ドルアメリカに資金供給される。何のためか?

 アフガニスタンでの軍隊駐留に関する公式議論で欠けているのは「極めて巨大な問題」だ。つまり麻薬、具体的にはヘロインだ。

 途方もなく巨大な問題

 金もうけのために働くこれら兵士の一部は、素晴らしいことをしているわけではない。ダインコープは最大請負業者の一社だ。2019年時点で、ダインコープは、アフガニスタンで、アフガニスタン軍を訓練し、軍事基地を管理する政府契約で70億ドル以上得ていた。アフガニスタンのダインコープや他のアメリカ傭兵の公表されている仕事の一つは、世界のヘロイン推定93%を供給するアフガニスタン・ケシ畑破壊を「監督する」ことだ。それでも、明確な証拠は、アヘンとその世界的流通は、アフガニスタン同様、キルギスタンの空軍基地から欧米ヘロイン市場への安全な航空輸送を保証する米軍、CIAの専門領域だということだ。ダインコープの麻薬絶滅実績はほとんど皆無で、それとも彼らは何か他のことうしていたのだろうか?

 CIA、ムジャヒディンとアフガニスタンのアヘン

 アメリカが、911アメリカ攻撃で、オサマ・ビンラディンを支援する上でのタリバンの役割のかどで懲罰を主張して、最初にアフガニスタンを占拠した時、タリバンの厳しい対アヘン方針で収穫をほぼゼロに下がっていた。アメリカ侵略直前の2001年10月までに、タリバンが、2000年の3300トンから、2001年に185トンまでアフガニスタンのアヘン生産を減らしたことを国連は認めている。カナダ人経済学者で歴史学者のミシェル・チョスドフスキーによれば、「2001年10月の侵略直後、アヘン市場が復活した。アヘン価格が連鎖的に変動した。2002年早々、アフガニスタンのアヘン国内価格(ドル/kgで)は2000年よりほぼ10倍高くなった。」英米のアフガニスタン侵略は、麻薬売買を成功裏に復活させた。「ガーディアン」は「2007年、アフガニスタンはコロンビア、ボリビアとペルーを合計したより麻薬を栽培する土地があった」と報じた。それはアメリカの軍事占領が始まって6年後のことだ。

 カルザイ下での数年のアメリカ占領中、アヘン収穫高は史上空前レベルだった。アフガニスタン最大のアヘン部族軍長の一人はカルザイの弟だった。2009年「ニューヨーク・タイムズ」は匿名アメリカ当局者を引用して「アフガニスタン大統領の弟で、アフガニスタンでブームの違法アヘン貿易の容疑者アフメド・ワリ・カルザイが、中央情報局CIAから定期的に給与を受け、過去8年の多くでも受けていた」と報じた。2011年、アフメド・カルザイは、ヘルマンドの自宅で、ボディーガードの一人に、射殺されたと書いた。ヘルマンドはアフガニスタン最大のアヘン州だ。もしヘルマンドが国だったら、それは世界最大のアヘン生産国だ。CIAが少なくとも8年間、カルザイに金を支払ったのは事故だったのか、それと、CIAはカルザイの事業に経済的利害関係がょたのだろうか?

 ワシントンとCIAは、アフガニスタンの巨大アヘン取り引きを支援したことを否定しているが、ベトナム戦争以来、アヘン部族軍長とのCIAの歴史は違うことを示唆している。アルフレッド・W・マッコイがベトナム戦争中に書いた画期的著書、The Politics of Heroin in Southeast Asia(東南アジアのヘロイン政治)にあるように、アヘン貿易に関与していたラオスのモン族に、CIAは深く関係していた。彼らは支援を結び付ける必要があると主張した。後にCIAのエアアメリカが、黄金の三角地帯から密かにアヘンを搬出するのに関与していたことが発見された。

 1980年代のアメリカから資金を得たムジャヒディンによるアフガニスタンでのソ連赤軍に対する戦争中、CIAはオサマ・ビンラディンと彼が採用した何千人もの「アフガニスタン・アラブ人」を見て見ないふりをしていたとされている。グルブディン・ヘクマティアルのようなアフガニスタン人指揮官は、膨大な麻薬売買利益でパキスタン諜報機関ISIと共に私腹を肥やしていた。CIAや諜報機関に密接につながるダインコープのような民間傭兵部隊が、現在世界最大のアヘンやヘロインに関係していると想像するのに思い切った決断は不要だ。

 2018年、アルフレッド・マッコイは、アメリカのアフガニスタン戦争の決定的告発をした。彼は「世界唯一の超大国が、紛争の絶頂時に、100,000人以上の兵隊を派遣し、連続的に16年以上戦い、約2,300人の兵士の命を犠牲にして、軍事行動に一兆ドル以上使い、「国造り」に記録的な1000億ドルを惜しまず与え、350,000人の同盟国アフガニスタンン軍に資金供給し、訓練し、それでも依然、世界最貧困に陥った国の一つを鎮めることができないなどということが一体どうしてあり得るだろう?」と問うた。彼の答えは、アメリカの駐留は国造りや民主政治が狙いではなかったことだった。狙いはヘロインだった。「アフガニスタンでの30年間、中央アジアでのアヘン違法取り引きに合致した時だけ、ワシントンの軍事行動は成功した」と彼は非難した。「アヘン生産は侵略の一年、2001年の約180トンから3,000トン以上に、2007年には、8,000トン以上に急増した。

 2017年までに、アヘン生産は記録的な9,000トンに達した。16年以上のアメリカ軍事占領後に。このどこかに非常に汚い犯罪の話があり、ダインコープのような関連民営軍事軍請負業者同様、CIAが中心にあるように思われる。おそらく、これが、ワシントンが、アフガニスタンから本当に撤退するのを拒否している本当の理由だ。タリバンがアフガニスタンのアヘン取り引きを支配しているという欧米メディアの言説に反して、ペペ・エスコバールが指摘するように「これはアフガニスタン・タリバンの活動ではない。大西洋主義者連中が決して問おうとしない鍵となる疑問は、誰がアヘン収穫を買うの、それをヘロインに精製するのか、輸出経路を支配しているのか、それから、それを途方もなく大きな利益で売るのかだ」。彼は、NATOを指し示し、アメリカ人同様、ロシア国民もアフガニスタン・ヘロイン輸出経路の「巻き添え被害者」だと指摘している。「ロシア外務省は、大量の化学物質が、どのように、とりわけ「イタリア、フランスとオランダ」から違法にアフガニスタンに輸入されているか、アメリカとNATOが、ヘロイン輸出経路を封じ込めるため全く何もしていないか追跡している。」

 世界最大アヘン生産国アフガニスタンでのアメリカ作戦は終わりからは程遠い。それは姿を変えているに過ぎない。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/23/the-politics-of-heroin-and-the-afghan-us-pullout/

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下記記事題名で、モレク神を思い出した。日本では、神話ではなく現実。こういう与党を支持する民度の高さ。

 日刊ゲンダイIGITAL

国民は生贄か!五輪組織委の選手用病院確保報道に怒りの声

 ナチスが独裁樹立に成功したのには、緊急事態条項濫用という手口貢献した。

憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。

 と、ナチスにならおうと言った政治家、いまだに現役。ナチスが始めた聖火リレーを強行しながら、5月6日に緊急事態条項を加えるための憲法破壊用の国民投票法改悪強行採決を狙っている

 今日の日刊IWJガイド冒頭を読んでも、やはり「記者のほとんどは速記者」

<IWJ取材報告 1>組織委の看護師500人動員要請について質問したのはIWJのみ! 他メディアはこの質問をIWJの質問と明記せずに引用し原稿に! 丸川大臣は「私見は述べない」と言いつつ聖火リレーについては自説開陳のダブルスタンダード!さらには東京都に責任転嫁で不満爆発!~4.27 丸川珠代 東京オリンピック・パラリンピック大臣 定例記者会見
<IWJ取材報告 2>またしても挙手し続けるIWJ記者を無視して質問させず! 「7月中に高齢者へのワクチン接種完了」との政府方針に自治体現場から「厳しい」と不安の声! 武田大臣は「自治体の声を丁寧に拾う」「しっかり支援」と、あいまいな回答ばかり!~4.27武田良太 総務大臣定例会見

 ナチスの手口とは 今日再配信。

【タイムリー再配信 933・IWJ_YouTube Live】19:00~
「参院3分の2議席で日本でも現実に! 安倍政権が『学ぶ』『ナチスの手口』とは何か? 絶対悪ヒトラー独裁政権の誕生過程を徹底検証! ~岩上安身によるインタビュー 第663回 ゲスト 石田勇治・東京大学教授 後編」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

2021年3月14日 (日)

人類は数年で絶滅するのだろうか?

2021年3月9日
F.William Engdahl
New Eastern Outlook

 ビル・ゲイツや、国連の持続可能な開発のための2030アジェンダの提唱者が、イギリスの厭人的なフィリップ殿下が、かつて言った「人の群れの間引き」人間優生学の熱心な促進者なのは秘密ではない。ローマ法王の気候顧問、ヨアヒム・シェルンフーバーのような人々も同様に、10億人以下の人口が「持続可能」だと公然と発言している。本格的な研究が出現している今、人間人口の最も有効な抑制剤の一つは、有毒な農薬の選り抜きの使用、安全どころではないのに、安全とみなされた殺虫剤を通していわゆる「近代科学的農業」によって広げられていること。

 シャナ・ショー博士による新刊「Count Down」によれば、EUとアメリカを含め、欧米工業国の男性の精子数は、劇的な割合で減っている。ショーはこれまで40年にわたり、平均精子数が50%かそれ以上減ったと推定している。換言すれば、今日家族を持とうと努める若い男性は祖父のわずか半分の精子数で、妊娠させる可能性も半分なのだ。農業での有毒化学物質曝露と環境が劇的に変わらなければ、我々は自然な繁殖能力をさほど長いこと持てないかもしれず、2050年までに、中国を含め工業国の大半の人間が、子供を作るために技術援助を必要とするだろうとショーは推測している。

 ショーの本はショーと同僚が2017年に出版した査読付き学術論文の更なる詳細だ。論文で、ショーは、1973年-2011年に精液サンプルを提供した42935人の男性の185の研究から、合計244、精子濃度と総精子数(TSC)の推計を入念に分析した。彼らが見いだしたのは極めて警鐘的だった。だが、バイエル-モンサントやシンジェンタやDowDuPont(現Corteva)のような強力な農薬企業が規制当局に調査結果を無視するよう圧力をかけたため、少数のメディアの主要ニュース以上、何の変化もおきなかった。

 ショーは「任意抽出の欧米の研究で、平均精子濃度が1973年から2011年の間に、平均して1年に1.4%、全体で、52.4%低下した」ことに気が付いた。男性の同じ集団は「総精子数は、年に平均1.6%減少、総計で59.3%減少」していた。北米、ヨーロッパ、オーストラリアとニュージーランドで、10年前の時点から比べて、生殖能力で任意抽出した男性59%以上で精子数の減少だ。しかも、それは年々減少し続けている。

 新しい研究に対する本格的支援が欠如するため、更新データは制限される。15年前、中国湖南省の精子提供者の2分の1以上が品質基準を満たしていた。一つの研究によれば、今、低下が、内分泌かく乱物質のおかげで、わずか18%しか基準を満たさない。精子数の同様の減少が、イスラエルでの類似の結果と同様、台湾の研究者も記録した。ショーは「精液の質だけではなく、男性の生殖に関する健康状態が問題に直面しており、これは子供を持つ能力だけではなく、それは同じく男性の健康にも悪影響を与える。」と結論する。彼女はこういう例を挙げている。「少ない精子数、不妊、睾丸癌や、様々な欠陥。その一つは停留睾丸で、もう一つは外尿道口があるべき所ににないもの」

内分泌かく乱化学物質

 現在、ニューヨークのマウント・サイナイ・アイカーン医科大学のスワンは、その原因は、内分泌かく乱化学物質、あるいは「環境ホルモン」として知られる化学物質の最近の、特にここ数十年の有毒化学物質曝露の莫大な増加だと考えている。彼女は指さす、から「プラスチックを柔らかくする化学物質フタル酸エステルや、プラスチックを硬くする化学物質ビスフェノールAや、テフロン中の化学物質、燃焼抑制化学物質などや殺虫剤

 最後のもの、殺虫剤は地下水や人間の食物連鎖に入ることが証明されているので警報を大きく鳴らすべき種類だ。今日世界中で二つの最も広く使われている殺虫剤は、発がん性の可能性がある物質グリホサートを含むバイエル-モンサントのラウンドアップと、現在、中国化工集団が所有しているシンジェンタが製造するアトラジンだ。

アトラジン効果

 2010年にカリフォルニア大学バークレー校の有名な科学者統合生物学教授のタイロン・B・ヘイズが、カエルのアトラジン曝露影響の主要な研究を率いた。彼は、アメリカのトウモロコシとサトウキビに広く使われている殺虫剤が、雄ガエルの性生活に破壊を引き起こし、彼らの4分の3を去勢し、10匹中1匹を雌に変えることに気付いた。彼は「これら雄カエルには、テストステロンと、精子を含め、テストステロンが制御する全てのものがない」ことに気付いた。さらにヘイズは、アトラジンに曝露したカエルの10%が「自然状態では両生動物に起こると知られていないことである、雄から雌に変わり、雄カエルと無事交尾できるが、これら雌は遺伝的に雄なので、彼らの全ての子が雄」だと指摘した。ヘイズは「私は圧倒的多数の証拠が、アトラジンが野生生物と人間にとって危険であることを示していると信じる。」と述べた。

 アトラジンは効果がある環境ホルモンだ。アトラジンはモンサントのグリホサート製品、ラウンドアップに次いで、アメリカで二番目に最も広く使われている除草剤だ。証拠にもかかわらず、論争の的の裁定で、アメリカ環境保護庁は、2007年「アトラジンが両生動物の性的発達に悪影響を与えず、追加試験は認められないと裁定した。」話は終わり?とんでもない。2004年、EUはシンジェンタが飲料水での安全を証明し損ねたと言ってアトラジンを禁止した。

 内分泌かく乱物質と決定されたもう一つの農薬は、グリホサートが入ったモンサントのラウンドアップだ。ラウンドアップは、ロシアや中国を含め、140以上の国で世界で最も広く使われる殺虫剤だ。アメリカGMO作物での使用は近年爆発し、アメリカ・トウモロコシのほぼ90%がGMOで、大豆も同様の比率だ。1996年に、GMOモンサント・トウモロコシと大豆がアメリカで認可され、2017年までに、この化学物質へのアメリカ人の曝露は500パーセント増えた。それは飲料水、店頭のシリアルや、妊娠女性の尿で検査された。ほとんど全ての肉と家禽の肉が、動物の餌からのグリホサートで飽和している。

 オーストラリアのフリンダーズ大学研究者が行った最近の研究で、ラウンドアップが、女性のプロゲステロンを作り出す細胞を殺し、そのレベルを減らすことを発見した。グリホサートとラウンドアップは「先天性欠陥や再生の問題や肝臓病に関連し、人間のへその緒や、胎盤や胚細胞のDNAを傷つける可能性があることが知られている。」

 2015年にナイジェリアの科学者が、ネズミに対するグリホサートとアトラジンの複合曝露の効果を調べた。彼らは、この組み合わせが、精子、テストステロン合成、男性生殖器官に対する影響が、更にひどいことに気が付いた。

 2016年、中国国営巨大化学企業、中国化工集団、は膨大な430億ドルでシンジェンタを買った。その時中国化工集団は、中国や他のアジア諸国へのモンサント・ラウンドアップ配給権を得た。中国化工集団のウェブで、販売除草剤としてアトラジンを掲載し、“トウモロコシ畑に安全で効率的な除草剤”と呼んでいる。中国化工集団は、中国の農業市場向けの主要グリホサート生産者だ。

 今日中国は自ら認めているが、大きな農業危機に直面し、食品安全の保障にも苦闘している。報道では、中国特許のあるGMO収穫の役割強化が新5ケ年計画の中核だというが、これは確実に、グリホサートとアトラジンを使うことを意味する。同時に国家は、一人っ子政策の緩和にもかかわらず、改善しない出生率下落に益々恐れを感じている。中国農民は、グリホサートとアトラジンを含め、殺虫剤化学物質のかなりの量を収量改善のために使うので、彼らは、増大する食物危機を解決しないだけでなく、何百万人もの都市住民同様、8億9000万人の地方住民大半の生殖能を破壊するかもしれない悲惨な組み合わせを追求していることになる。

 これら内分泌を攪乱させる危険な農薬は、グリホサートやアトラジやと他の内分泌攪乱物質によって起こされる人の繁殖への打撃に関する官僚の無知のために世界中で許されているのだろうか?それらが存在するのは、企業の超利益強欲のためだろうか? ニクソン-フォード時代の優生学文書NSSM-200の著者、ヘンリー・キッシンジャーの1975年の言葉は教訓的だ。「アメリカ経済は外国から、特に発展途上国から鉱物の膨大な、増加する量を必要とするから、人口減少は第三世界に対する外交政策の最高優先課題であるべきだ。」ビル・ゲイツはこういう。「現在、世界には68億人の人々がおり、最高約90億人の向かっている。ワクチンや、医療や、性と生殖に関する保健医療をしっかり実行すれば、これを10から15パーセント減らすことができる。」あるいは優生学の偉大なご老人、フィリップ殿下はこう言った。「人口過剰問題に少しでも貢献したいから、生まれ変わる時は、ぜひ“致死性ウイルス”にでもなりたいと思うと告白せねばならない。」1986年、イギリス、ロビン・クラーク社の本「“If I Were an Animal”私が動物だったら」へのフィリップ殿下序文。

 我々は人間や他の生命体に対するこれら毒素の危険を無視し続け、我々は急速に人類を絶滅させているのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journa-neo.org/2021/03/09/will-mankind-be-extinct-in-a-few-years/

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 世襲政治家の言葉を思い出す。「悲観的な考えしか持てない人口1億2千万人の国より、将来を楽観し自信に満ちた人口6千万人の国の方が、成功事例を生み出せるのではないか」

 5歳児餓死事件には、あの宗教がからんでいたというデイリー新潮記事。納得というか、びっくりというか。別の重要記事もある。どうして特例承認されないのだろう?

「イベルメクチン」発見者・大村智博士が訴える「特例承認すべき」 国内でも服用患者は「あっという間に治った」

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