Paul Craig
Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼
の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of
the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World
Orderが購入可能。
The Saker氏の上記リストを先に読んでいたので、この記事には驚かない。世の中狭いものた。It's a small world.
Putin's Praetorians: Confessions of the Top Kremlin Trolls という本がある。The Saker氏にも、Paul Craig Roberts氏にも触れられている。紹介されている方々、いずれも実に魅力的。読み出すと、とまらないが、日本では決して翻訳刊行されるまい。どうやら、Trollという単語、そうだと思い込んでいた、ネット・アラシという意味ではなく、(何か・誰かを支持して、記事や、ソーシャル・メディアで書き込みをするネット活動家を意味するようだ。 そういう記事を翻訳していると、やはりKremlin Trollということになるのだろうか。ところで、今回の沿海地方知事選挙では、プーチン大統領派が勝利したという。
1906年から1911年まで、ロシア閣僚会議議長で首相だったピョートル・アルカージェヴィッチ・ストルイピンの有名な言葉がある「次の段階は我々の主要課題だ。下層階級の強化だ。彼らの中に我が国の力がある。1億人以上いる我々の国家の基礎は、健康で強くなり、ヨーロッパと、それ以外の世界に対して、ロシア政府の声は、間違いなく、非常に異なって聞こえるようになるはずだ。すべてのロシア人の、我々のモットーは、友好的で、相互信頼に基づく、団結した労働であるべきだ。ロシアに20年の内的、外的平和を与えてくれれば、現在のロシアと見違えるものになる(これは私の自由な翻訳だ。ロシア語原文は下記の通り。На очереди главная наша задача — укрепить низы. В них вся сила
страны. Их более 100 миллионов и будут здоровы и крепки корни у
государства, поверьте — и слова Русского Правительства совсем иначе
зазвучат перед Европой и перед целым миром… Дружная, общая, основанная
на взаимном доверии работа — вот девиз для нас всех, Русских. Дайте
Государству 20 лет покоя, внутреннего и внешнего, и вы не узнаете
нынешней России).
とは言え、シオニストが、同時に、一国ではなく、二つの(そう思われている)超大国を彼らの要求への屈伏を強いる十分な力をもっていることは否定しようがないように見える。それだけでなく、彼らには、この二つの超大国をお互い、このままでは紛争に突入する路線を進ませながら、そうさせる力があるのだ。少なくとも、これは二つのことを示している。アメリカ合州国は今や完全に主権を失い、今やイスラエル保護国だ。ロシアについては、そう、比較的良くやっているが、ロシア国民が投票で、圧倒的なプーチン支持を示した際の、完全な再主権化は実現しなかった。ロシアのチャットで読んだ、あるコメントにはこうあった。“Путин кинул народ - мы не за Медведева голосовали”翻訳すれば、“プーチンは国民を裏切った - 我々はメドベージェフに投票していない”。“国民を裏切った”が公正な言い方かどうか確信はないが、彼が多くの国民を失望させた事実は実に明白だと私は思う。
今の所、過去数年間に一体どのような防空システムを、ロシアがシリアに送ったのかは誰も知らないが、これは明らかに、ロシアが取るべき道だ。出来るだけ多数の最新の移動型防空システムをシリアに送るのだ。高価だが、ここで最善の解決策は、出来るだけ多数のパンツィル-S1移動型Gun/SAMシステムと、9K333 Verba MANPADを、シリアとイランに送ることだろう。この二つのシステムの組み合わせは、特に彼らが運用可能な装置の位置を高い信頼性で予測する実際的な方法は皆無なので、アメリカとイスラエルにとって、あらゆる種類の空爆作戦を大幅に面倒にするはずだ。しかも、アメリカもイスラエルもシリア領空で国際法に完全に違反して活動しているのに対し、シリア国軍は彼らの主権ある領空を守っているので、ロシアがシリアにそのような防空システムを引き渡しても申し分なく合法的だ。とりわけ、これら兵器システムは移動型で、容易に隠せるので、英米シオニストが一体誰が実際に自分たちを撃っているのかを知ることが全く不可能なのだ 。朝鮮やベトナムやレバノンでと同様、シリア防空システムを操作するため、ロシア人を派遣し、アメリカとイスラエル航空機が空から落ち始めた際“ロシアがやった”ことを誰も証明することができないはずなのだ。ロシアはCIAが良く言う“もっともな否認権”を享受できるはずだ。アメリカとイスラエルは、もちろん、より弱い当事者シリアに敵対するだろうが、良い気分になれるだけで、シリア領空が、アメリカあるいはイスラエル空軍にとって、より安全になるわけではないので、現地に何の変化ももたらせないはずだ。
欧米の政治指導者たちは、数の多さで安全を得ようとしている。そこで、滑稽なほど肥大化した“連合”が作られたり、様々なヨーロッパや大西洋両側の機関からあらゆる決議がだされたりしている。欧米の政治家たちは、乱暴な子を恐れ、群がって大きく見せようとする小学校校庭の子供連中のようなものだ。ロシアの子供なら誰でも、数で安心感を得ようとするのは、怯えている弱虫のまぎれもない証拠なのを知っている。対照的に、ロシア人は、人口200万人以下のちっぽけな国に、ロシアに宣戦布告する勇気があり、ロシア人と、いかに実に激しく戦ったかも覚えている。私がお話しているのは、もちろんチェチェンのことだ。そう、愛しようが憎もうが、チェチェン人が勇敢であることは否定しようがない。アフガニスタンの北部同盟についても同様だ。ロシア人は感銘を受けた。ナチスは、ロシア国民に対して、言語に絶する苦難をもたらしたとは言え、ロシア人はドイツ兵士と将校が腕利きで勇敢だったことを決して否定しない。“私は、タタール人/モンゴル人の勇敢な男を愛する/尊敬する” (люблю молодца и в татарине)というロシアの諺さえある。だから、ロシア人は、敵の中に、勇気を認めるのに何の問題もない。
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