Saker

2018年12月11日 (火)

ウクライナやバルト小国や他のどこかをロシアが侵略しない理由

2018年12月6日
The Saker

[この記事はUnz Reviewのために書かれた]

 英米シオニストの宣伝機関は、いつも我々に、ロシアがどこかの国を侵略しようとしていると警告する。侵略候補のリストは長く、ノルウェーからウクライナまで及び、更に西のバルトの小国やポーランドさえ含まれる。もちろん、NATOと合衆国がいて、それを防いでいると言われる。彼らに感謝ということだろうか?

 だが、この物語で際立って欠如しているのは、そのような軍事行動に対して、ロシアのあり得る動機に関する議論だ。いつも、ロシアがクリミアを「併合する」ことで、軍隊をドンバスに送ることで、ヨーロッパの冷戦秩序と境界を壊したと我々は聞かされる。IQを持っている誰もが、室温で、あるいはより高温でも、既に、これらの主張が全くでたらめだと知っている。ユーゴスラビアを分割するため、全く違法に、軍事力を使って、冷戦の国際秩序と国境を実際に破ったのはNATO加盟国だった。クリミア住民は、このような機会を持たなかったコソボ住民と大いに異なり、住民投票で自分たちの未来について投票する機会を持っていた。08年8月8日の戦争では、いやいやながら、最終的にこれを始めたのは、実際、ロシアではなく、サーカシビリだったことに、ヨーロッパ人さえ同意した。

 だが、このすべてを脇に置いて、それが彼らの役に立つなら、ロシア指導者は再び軍事力を使うのをためらわないだろうと想定しよう。ロシア人は悪事を企んでおり、ヨーロッパのどこかで、よその土地を一画かじり取ろうとする可能性が高いと想定しよう。

 このような仮定は、即重要な問題を提起する。ロシア人はなぜそれを望むのか?

 何らかの理由で、この質問は問われることがあっても、ごく稀だ。

 もちろん「プーチンがソ連再建を望んでいる」、あるいは他のタイプの帝国を望んでいると聞かされるが、彼がなぜそう欲するのか、誰も疑問に思わないようだ!

 そこで、このような攻撃について、あり得る根拠を検討しよう:

 理由その1:より多くの土地を獲得するため

 これは全ての中でおそらく最も考えがたい理由だ。ロシアは非常に低い人口密度の、比較的少ない人口(144,526,636人)の巨大な国(17,098,246km2)だ。ロシアは単に広大なだけでなく、領土には膨大な天然資源がある。ロシアにとって、最も思いも寄らない必要品は、より多くの土地だ。

 理由その2:ロシアの人口を増やすため

 ロシアは人口が不足しているのは確かだ。だがそれは、人口増加がロシアにとって、そのまま幸いであることを意味しない。例えば、もし失業者や社会福祉や年金に頼る人々の数が増加すれば、ロシアは一層悪い状態になるだけだろう。ロシアは政治的に敵対的な人口から利益を得るまい。より多くの人口で利益を享受することが可能な、ロシアに必要なのは、より若い十分に教育を受けたロシア人で、失業して、困窮したウクライナ人や、リトアニア人ではない! ついでながら、ウクライナ難民の大規模流入、ウクライナで自分たちが働く産業部門が崩壊するのを目にして、ロシアに引っ越したウクライナ軍産複合体の専門エンジニアは、既に医者を含め、資格を持った専門家増加の要因となっている。ロシアがそれら資格を持った専門家を受け入れるためには、誰も侵略する必要がない。特別な資格が無いウクライナ人は、既にロシアに入っており、ロシアは、彼らがもっと必要だなど全く思っていない(彼らはポーランドかイギリスにトイレ掃除に行ける)。更に、ロシアには既に世界の他地域から多くの移民がおり、さらに多くの移民を得るのは到底良い考えとは言えない。ロシアは資格を持った若いロシア人から恩恵を得るだろうが、他国侵略は、彼らを得る方法ではない。

 理由その3:戦略地政学的理由

 バルトの港町はどうだろう? ウクライナのガスパイプラインはどうだろう? ソビエト時代、バルトの港町、あるいはウクライナ・パイプラインは戦略上の重要な資産だったのが真実だ。しかし彼らが独立して以来、これらの国は彼ら自身を破滅させるのみならず、「ソビエト占領者」から継承したインフラも破壊したが、ロシアは1991年後に失ったインフラと産業を成功裏に置き換えた。こうして、例えば、ロシアはバルト海で自身の商用港を積極的に開発し、今バルト諸国で見られるものより成長した(良い比較図をここで見る)。ウクライナ・パイプラインは、単にひどい状態にあるだけでなく、ロシアは、ウクライナを完全に迂回可能で、頭がおかしいキエフのバンデラ主義暫定政府を相手にする必要がない「北」と「南」ストリームを成功裏に建設した。バルト小国や、ウクライナ・ナチが、自身を非常に貴重な目標だとうぬぼれている間に、ロシアには全く必要性がなくなったというのが単純な真実だ。

 実際、逆が事実だ。まさに今、何十年もの民族主義者によるの支配の後、クリミアで緊急に必要な全ての再建計画の資金調達をロシアがすることは到底できない。将来、ロシアはドンバスの再建も助けなければなるまい。ロシア人がさらにもっと多くの国あるいは領土を救助する余裕があるなと、一体誰が真面目に思うだろう?!

 理由その4:失地回復論という動機

 それはヒラリー・クリントン/ズビグネフ・ブレジンスキーの議論だ。ロシア人は生まれつき拡張主義者、帝国主義者、軍国主義者、失地回復論者で、彼らは誰かを侵略するために動機を必要としない。実に簡単だ。彼らは単に、侵略し、威嚇し、圧迫するのだ。歴史を客観的に瞥見すれば、そのような行動を示したのは常に、ロシアではなく、欧米であることを証明されるだろうが、事実さえ無視できるのだ。ロシアには、ソ連時代の生活の良い思い出を持っている多くの人々もいるが、ソ連の再生や、ソ連ではない別の帝国主義仏復活も要求している国民はいないというのが真実だ。たいていのロシア人は、かなり孤立主義で、戦争や外国侵略に関与するのを望まない。これはアフガニスタン戦争の思い出の、あるいはドイツ、ハンガリーや、チェコスロバキアの介入結果のみならず、いわゆる「正教の兄弟」(一部の国々は、彼らが世界地図上に残ったのは、ロシアのおかげなのだ!)今や完全にロシアに敵対し、進んでNATO -植民地になったという苦い認識の結果でもある(ブルガリアあるいはルーマニアを想像願いたい)。そう、プーチンはソ連崩壊が悲劇だった(客観的に、それは事実で、何百万という人々に巨大な苦しみをもたらした)と言ったが、それは、プーチンか他の誰かが、たとえそれが実行可能だったとしても(そうではないが)実際にソ連を「復活させる」のを望んでいることを全く意味しない。それどころか、それは、純粋にイデオロギー的な理由で東方に影響力を広げることに決め、今常に、ロシア恐怖(「恐怖」は、恐怖症と「憎悪」両方の意味だ)のひっきりなしのキャンペーンに従事しているアメリカとNATOとEUだった。ロシア人は欧米に嫌悪の念を抱いているが、欧米を侵略したがっていることをほとんど意味しない。

 理由その5:誇大妄想

 ロシア人は冷戦で負けたことで腹を立て、再び超大国になることを望んでいるのだろうか? 実際、いや。全然。ロシア人は単に彼らが冷戦で「負けた」と感じないだけではない、彼らはすでに超大国だとさえ感じている。成功裏に帝国に反抗し、全てのヨーロッパ諸国がお互い帝国従僕の称号を競い争っている時に、完全な主権を得ようと努力し続けている。第二次世界大戦後のソ連と同様、欧米に支援された(実際、支配していた)「自由民主主義」が、エリツィン時代、ロシアに押し付けた恐怖から回復するのを阻止するため、あらゆる卑劣な術策企を試みた「統合欧米」の絶え間ない破壊活動とサボタージュにもかかわらず、1990年代の悪夢の後、ロシアは実に見事に再建した。もちろん、ロシア人は自分たちの国が繁栄し、強力であることを願っているが、地球上の全ての紛争に関与するアメリカのような世界覇権者になることを彼らが望むことを意味しない。本当のことを言えば、良くない古いソ連さえ反アメリカではなく、アメリカが持っている類の世界的野心は決して持っていなかった(トロツキー以外は、だがスターリンが狂人連中をお払い箱にして、後に彼らの多くがアメリカに移住し、自身にネオコンというレッテルを貼った)。もちろん、ウラジミール・ジリノフスキーとして知られ、「ジリク」としても知られる永遠のロシア「宮廷道化師」がいる。彼はロシアに隣接する国々に対し(核を含め)あらゆる種類の脅迫をしているが、皆彼はただの宮廷道化師で、言うことが基本的に全くの戯言なのを知っている。

 理由 その6:プーチン「政権」を救うため

 人気がない政権が、自分たちの失敗から目をそらせ、国民を「円陣を固め」「愛国的になり」興味をなくさせるために、戦争を利用するのは本当だ。それは確実に、ポロシェンコが、今していることだ。だがプーチンは、そのよう必要は皆無だ! たとえ年金制度改革で、人気の上で、彼が多くの打撃を受けようとも、彼は欧米の国内(国際的にさえ!)で、どの政治的指導者より遥かに人気が高く、有名な制裁にもかかわらず、ロシア経済はうまくいっている。実際、大半が大西洋統合主義者のメドベジェフ政府は、さほど人気は高くないが、典型的にプーチンや彼のユーラシア主権主義者と一緒の(ショイグあるいはラブロフのような)幹部は、非常に人気が高い。彼がロシアが現在直面しているすべての困難にもかかわらず驚くほど人気が高いので、プーチンには、いかなる「目をそらせる危機」も必要がないのが単純な真実だ。それどころか、目をそらせる戦争を必要としている連中は、プーチンではなく、トランプ一家、マクロン、メイ首相とお仲間だ!

 私は、どこかで、何か一画の土地をロシアが占領したがる、上記より一層こじつけの、根拠がなく、途方もないエセ理由を列記できるが、お分かりいただけただろう。ロシアは軍事介入には興味皆無だ。実際、ロシアが何より必要としているのは、できる限り長期間の平和だ。

さて、現実に戻ろう

 プーチンは、もう一人の偉大なロシア改革者ピョートル・アルカージェヴィッチ・ストルイピンの継続者だ。


ピョートル・ストルイピン(1862-1911)

 1906年から1911年まで、ロシア閣僚会議議長で首相だったピョートル・アルカージェヴィッチ・ストルイピンの有名な言葉がある「次の段階は我々の主要課題だ。下層階級の強化だ。彼らの中に我が国の力がある。1億人以上いる我々の国家の基礎は、健康で強くなり、ヨーロッパと、それ以外の世界に対して、ロシア政府の声は、間違いなく、非常に異なって聞こえるようになるはずだ。すべてのロシア人の、我々のモットーは、友好的で、相互信頼に基づく、団結した労働であるべきだ。ロシアに20年の内的、外的平和を与えてくれれば、現在のロシアと見違えるものになる(これは私の自由な翻訳だ。ロシア語原文は下記の通り。На очереди главная наша задача — укрепить низы. В них вся сила страны. Их более 100 миллионов и будут здоровы и крепки корни у государства, поверьте — и слова Русского Правительства совсем иначе зазвучат перед Европой и перед целым миром… Дружная, общая, основанная на взаимном доверии работа — вот девиз для нас всех, Русских. Дайте Государству 20 лет покоя, внутреннего и внешнего, и вы не узнаете нынешней России).

 もちろん、ストルイピンは、最終的に、ユダヤ人革命家モルデカイ・ゲルシコビチ・ボクロフに暗殺され、ロシアは第一次世界大戦への参戦を強いられた。最終的に、ロシア君主国家は、アレクサンドル・ケレンスキー率いるフリーメーソン陰謀により打倒された。これらの「リベラル派」(すなわち富豪連中)は、まさに、彼らの後継者がエリツィンの下で行い、ロシアをまったくの混乱に陥れたのと同じことをした。8カ月後、ボリシェビキは権力を掌握し、内戦が始まった。20年の平和の代わりに、ロシアは30年の戦争を得た。膨大な犠牲と多くの恐怖の後、第二次世界大戦が終わった後、ロシアはようやく回復に成功したのだ。

 たとえ、結局、ロシアが勝つたろうとしても、ロシアの誰もこの酷い経験を繰り返すことを望んでいない。代償はあまりにも大きいのだ。

 今日、1911年と同様、ロシアは、何よりも、内外平和を必要としている、それはロシアが、何か外国での軍事的冒険に関わって手に入れられるものではない! 実際、3つの核大国含む同盟を攻撃するのは自殺的で、ロシア人は決して自殺はしない。

 ロシアがそれほど切実に平和を必要としているなら、なぜ戦争のうわさか絶えないのだろう?

 それは実に単純だ! そもそもポロシェンコはひどく困っていて、重大な危機以外の、選択肢は完全な不正選挙しかない。「欧米総体」がいつも通りウクライナ・ナチ政権の行動を見て見ぬ振りをしても、国内のポロシェンコ反対派はそうしないかもしれないので、後者の選択肢は慎重を要するかもしれない。その場合、深刻な社会不安や反クーデターさえ現実の可能性となる。だから、ポロシェンコには危機が是非とも必要なのだ。

 画像には千語分の価値があると言う。その考え方で、これをチェック願いたい。


左:戒厳令地域 右:2014年にポロシェンコに反対投票をした地域(ちなみに、これは将来の国境を示唆しているように思われないだろうか?:-)

 以上、証明終わり、そうではないか?

 同様に、特に恥ずかしいもう一つの理由がある。ヒトラーと英米シオニストが、最終的には、お互いに戦ったのは本当だが、様々な意味で、ヒトラーが「統合ヨーロッパ」と「再生した欧米文明」(異教徒とは言え!)の夢を具現化したのは本当だ。ヨーロッパ帝国主義の歴史で、少なくともアメリカが第二次世界大戦後に世界的覇権者としてナチに取って代わるまで、ヒトラーは、ちょっとした絶頂だった。ヒトラーの(何と控え目に約束されたことか)「千年帝国」と、フクヤマの『歴史の終わり』(あるいは、それを言うなら、歴史のエンジンである弁証法的矛盾を解決することで、歴史を終わらせると理解されていた共産主義というマルクス主義の考え)の間には大きな相違はない。心理的レベルで、ヒトラーはローマ法王とナポレオンの継承者だった - 「欧米文明」を東洋の野蛮な下等人間「劣等人種」モンゴロイドの大群にもたらす自称「文化伝達者」だ。だから、ヒトラーは、まず確実に「ろくでなし」だったが、彼は確かに「我々のろくでなし」(だから私が「ウクライナ・ナチ」という単語を使うと、「欧米文明」あるいは「白人文明」の様々な擁護者にやり場のない怒りを引き起こすのだ!)だったのだ。我々はすべて、これらのナチの「文化伝達者」白人優越論者がどのように終わったか知っている。

かくの如く世界の栄光は過ぎ去りぬ

 「統合ヨーロッパ」と「欧米文明社会」のこの価値伝達者たちは、この人々によって打ち破られた。

 この人々が、ナチ軍の80%を破壊し、*本当に* 第二次世界大戦(パットンあるいはマッカーサーではなく!)に勝った人々だ

 こうした思い出が、欧米エリートを本当に怖がらせるのだ。あえて公然と英米シオニスト帝国に反抗するだけでなく、過去既に、それを攻撃した全ての欧米覇権主義大国をあえて破った異なる文明領域の存在が。

 ついでながら、ロシア人は、現在の対立を、欧米のロシア嫌い連中が見ている「精神的座標」と極めて似した見方で見ているが、価値体系が裏返しになっていて、帝国が今ロシアに対して行っている戦争は、第二次世界大戦の結果がルーツだということを、彼らが完全に理解していることを意味している。これは彼ら全員が「欧米文明」と「統合ヨーロッパ」と戦って死んだ何百万人の思い出を大切にしている理由の一つだ。これは全てのロシアの都市で「不死身の連隊」によって最も良く表現される。

 ロシアの人々の鋭い歴史認識の表現としての「不死身の連隊」

 この歴史認識はドネツクでのウクライナ・ナチ戦争捕虜パレードでも見られる。

 またしても、第二次世界大戦に対する言及は紛れもない。

 私が過去何度も言っているように、ロシアと「欧米総体」の間で、最も重要な相違の一つは、ロシア人は戦争を恐れているが、それでも戦争に対する用意を整えているのに、戦う用意を全く整えずにいるのに、欧米人は戦争を恐れないことだ。本当に「天使が踏み込むのを恐れる場所へ愚者は飛び込む」のだ(ポンペオやマティスや他の連中を想起願いたい)。この外見上明白な無頓着にもかかわらず、彼らは全ての前任者が、どのように最終的にロシアによって打ち破られたか覚えているので、英米シオニスト指導者は、ロシアに対する、ほとんど遺伝学的な恐れと憎悪を抱いている。

 最後に、ベルトルト・ブレヒトが問うた重要な質問を覚えておこう。「ファシズムを生み出す資本主義に対し、誰も反対意見を述べることができないなら、ファシズムについて真実を語ることができるだろうか?」 そう、欧米総体は、言葉で、言葉のみでファシズムと国民社会主義を非難した。だが行為では? いや、全然。これが「彼はろくでなしだが、彼は我々のろくでなしだ」という敬虔なお題目で、ポロシェンコ風ファシスト人間のかすが、常に欧米エリートの支持を得る理由なのだろうか?

[補足:それについて、クリミア戦争の間に推定上で「キリスト教の欧米を心に抱く」ロシアに対して(イスラム教の)オスマン帝国と結び付ける. 革命時代に、アメリカのユダヤ人銀行家が完全にボルシェビキの資金調達をした。第二次世界大戦直前、イギリス人は同じくヒトラーの資金調達をした。第一次世界大戦と第二次世界大戦の間、欧米が、正規のナチを含め、ウクライナの分離主義者を支持した。冷戦の間、欧米がサウジアラビア(いや、MbSは、血に飢えた初めてのサウジアラビア人マニアではない!)で、そしてアフガニスタンで、完全にワッハーブ派の狂人を支持した。欧米は、政治的に可能な限り、長年、アパルトヘイト南アフリカを支援した。ラテンアメリカでは、ロジャー・ウォーターズがラテンアメリカの「食肉加工上流階級」と呼んだもの、すなわち、全員ありふれたファシストの多くの軍事政権をアメリカは喜んで支持した。コソボで、アメリカは以前はコソボ解放軍を危険なテロ組織と考えていたが、アメリカ空軍はコソボ解放軍の空軍になった(セルビア人に対してだったが、ストローブ・タルボットによれば、主目的は、もし抵抗すれば、ロシアに何が起き得るかを示すことだった)。チェチェン戦争中、欧米はタクフィール主義の狂人を全面的に支持した。9/11事件後、公式の作り話で、我々にアルカイダとビンラディンが3000人の人々の死に責任があると信じることを望んでいるにもかかわらず、アメリカはアルカイダと(特にシリアで)最終的に完全に結託した。(米国標準技術局NISTが、WTC7ビルの爆発物による破壊を直接的な暗示によって認めたこと k脚注1 など知ったことではない)。もしサタンが肉体を獲得して、我々の前に現れ、反ロシアか、反正教だと約束する限り、アメリカは完全に彼を支持するだろうことを疑う人がいるだろうか? 公正に言って人類の最悪のクズと呼べる連中と何十年間も同盟することにより、すでに長年、魔王と同盟しているも同様だろう?]

 正直に言って、我々は欧米金権国家の本質に錯覚を持つべきではなく、我々は常に「国家は支配階級の意志を実現する暴力装置だ」と述べたマルクス主義者の自明の理に耳を傾けるべきだ。英米シオニスト帝国の支配階級が、一体誰によって構成されているのか我々全員知っているはずだ。

 欧米の自由民主主義は、実際は、我々の惑星全体をコントロールする目的で資本主義凶悪犯階級によって作られた金権政治だ。これは第二次世界大戦前も本当だった。これは第二次世界大戦中も後も、同様に本当で、ファシズムとナチズムに対する、あらゆる楽天的な非難にもかかわらず、変わらなかった。

 これが意味するのは、生き残るため、我々のすべてに押し付けようとしている新世界秩序を維持するため、戦争を必要としているのは欧米支配層なのだ。ロシアは戦争を必要としていない - ロシアは平和だけを必要としている。

 結論:皆様ご安心を、ロシア人は来ない、私は約束する!

 英米シオニストの妄想共同幻覚にもかかわらず、ロシア人は来ない。そう、もしあなたが彼らを攻撃するほど十分に頭がおかしいのなら、彼らはあなたを壊滅するだろう。彼らは、少なくとも彼ら自身の意志では来ない。アパルトヘイト・ラトビアにいるロシア人少数派や、ナチによって占領されたウクライナのバンデラスタンを自由にするためにであってもやってこない。これらの政権に対する、ロシアの政策は非常に単純だ。自ら倒れさせよ。結局のところ、イデオロギー的妄想が、地理的現実に対して無力であるのと同様、すべて、遅かれ早かれ、最終的にやって来るだろう。

 私自身よりずっと相応しい人に、この記事を締めくくってもらおう。

 これはスティーヴン・コーエン教授が、最近、戦争の危険について言わずにいられなかったことだ:

 彼は本当に「荒野で叫ぶ者の声」だ。

 大惨事を回避するのに十分なだけの人々が、彼に耳をかたむけるだろうか?

 私はわからない。

The Saker

脚注1 (詳細議論のため、私がここで公表したビデオをご確認願いたい)WTC7ビルが自由落下速度で、2,25秒で、崩壊した事実をアメリカ政府は、NISTを通して公式に認めた。この2,25秒は本当に大問題なのだろうか? そうなのだ!! これが意味するのは、WTC7が、その速度を遅くするための、いかなる抵抗もなしに、2,25秒で崩壊したことをアメリカ政府が認め、従って、崩壊している部分の下には何もなかったことを意味するのだ。これは明白な疑問を提起する。崩壊している部分の下に何もなかったことを我々が知っていてる、崩壊の数秒前には、そこに鉄骨ビルがあったことを我々は知っているのだから、2つのイベント間に一体何が起きたのだろう? この疑問に可能な答えは一つしかない。通常、速度を減退させていたはずの建物の鉄骨部分が取り去られていたのだ a)極めて急速に b)組織的に。それができる唯一の技術がある。爆発物だ。上記は意見ではない。事実だ。同様に、それが観察されたような形で、火事がWTC7の部分を消滅させられたはずがないのは事実だ。驚くべきことだが事実だ。NIST自身が、爆発物が使われたことを認めたのだ。

記事原文のurl:https://thesaker.is/why-russia-wont-invade-the-ukraine-the-baltic-statelets-or-anybody-else/

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 大本営広報部の呆導を見るたびに、気が滅入る。見るなといわれればそれまで。しかし、この国の将来を考えるだけで、気が滅入る。これは、考えるなと言われても、停められない。まっとうな意見を言われるごく少数の方々のブログ拝読が、唯一元気の素。

 植草一秀の『知られざる真実』
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 街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋
外国人労務者本土移入の件 可決成立  オワコンジャパンを乗り越えて、新たな構想を持とう

 フランスの黄色いベスト運動、大本営広報部は意図的に重要性を隠蔽しているに違いない。余りに不都合なので。同じように、大資本、金持ちのための政策を長年推進している日本で起きないのが不思議。ヨーロッパで長年働いた知人の説、「個人の権利意識や、伝統文化が、彼らには身についている。日本人は、その点全くお粗末。」そのまま。

 現代ビジネスには、現地在住の方の素晴らしい記事がある。フランス全土が怒りに震える「黄色ベストデモ」という“階級闘争”

 日刊IWJガイド「「 岩手県の山間部で民間水道会社が経営悪化で電気料金を滞納!? 住民説明会で利用者に電気料金を要求、払わなければ水道供給停止を通告!?」2018.12.11日号~No.2280号~(2018.12.11 8時00分)」も、この話題に触れている。

 ■<新記事紹介>パリ在住IWJ会員からの現地レポート! 「黄色いベスト運動」はマクロン大統領退陣まで続くのか!? 「抗議しなければ、僕たちはいつまでも羊のままじゃないか!」

 フランスで2018年11月17日に勃発した、エマニュエル・マクロン政権による燃料税増税に反対する大規模なデモが続いています。

 デモの参加者の中心は、地方に住む労働者階級で、ドライバーの安全確保用の黄色い蛍光素材のベストを着て抗議を行うことから、「黄色いベスト運動」と呼ばれています。

 週末ごとにフランス各地で行われる抗議行動は、一部が暴徒化し、シャンゼリゼ通りでは炎上する車やガラスの割られた商店の映像が報じられ、大きなニュースとして報じられました。

 マクロン大統領はパリ時間の12月10日午後8時(日本時間11日午前4時)に、事態の収束のため、国民向けに演説を行うと発表しました。しかし、大統領がフランス国民の支持を取り戻すためには自分の政策の過ちを認める必要があり、この演説が「大統領としての正念場」になるとの見方もあります。

※マクロン仏大統領、起死回生なるか-10日の国民向け演説が正念場に(ブルームバーグ、2018年12月10日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-12-10/PJI20S6JIJUO01

 マクロン大統領の演説直前の12月10日、パリ在住のIWJ会員、村岡和美様が、現地からの貴重なリポートを送ってくださいました。

 日本では伝わりにくい現地からの生々しい情報を掲載しましたので、ぜひ以下の記事を御覧ください。

※パリ在住IWJ会員からの現地レポート! 「黄色いベスト運動」はマクロン大統領退陣まで続くのか!? 「抗議しなければ、僕たちはいつまでも羊のままじゃないか!」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/437412

2018年11月25日 (日)

退役軍人の「軍務」に、なぜ感謝するのだろう?

2018年11月15日
Saker

[この記事はUnz Reviewのために書かれた

 文脈により、小さな言葉「なぜか」はまったく無害であり得るが、人が口に出すことができる最も破壊的な冒涜的な言葉にさえなり得る。それが、おそらく私が本当にこの言葉が好きな理由だ。あらゆる種類の神聖な物や、疑念を抱かれない信念に対し、途方もなく大きい力を解き放てる力だ。それで今日私は皆様に、なぜ非常に多くの人々が、退役軍人の「軍務」に対し感謝する必要を感じているのか問いたいと思う。

 だが最初に、少数の神話に疑いをさしはさもう。

 最初に、第一番の神話を片づけることから始めよう。アメリカ人は戦争が好きではないという考えだ。それはまったくの偽りだ。アメリカ人は戦争で負けるのは嫌いだが、もし勝てるなら、アメリカ人は絶対に戦争を愛する。言い換えれば、戦争に対するアメリカ人の典型的反応は戦争の認知される結果に依存する。もし成功なら(たとえそれがデザート・ストームのような朝飯前のものであっても)アメリカ人は戦争が大好きだ。もしそれが否認可能な敗北(例えば、コソボのセルビア勢力に対するアメリカ/NATO航空作戦や、グレナダ侵攻)なら単に「忘れ去る」。もしそれがそれから否定し難い敗北(例えば、イラクやアフガニスタン)なら、そう実際大半のアメリカ人は断固反対するだろう。

外国での戦争の退役軍人?
ちょっと待って欲しい。
他の種類の退役軍人がいた
のを私は知らない!

 次に二番目の神話だ。アメリカ軍人は、少なくとも第二次世界大戦以来、アメリカ合衆国を防衛する戦争は行っていないのが真実だ(しかも、アメリカは、日本が戦争をしかけるよう強い、真珠湾攻撃は対日本攻撃の口実として仕組まれたものだったのを考慮すれば、これすら非常に議論の余地がある)。1945年以来、アメリカ兵が、侵略者から、自分の国、自分の町、自分の家族、自分の友人たちを守った例は一件もなかった。一件も! 1945年以降、アメリカが戦った全ての戦争は、侵略戦争、えり抜きの戦争で、その大部分が(多数の破壊的秘密活動を含め)開始は完全に違法だった。アメリカ退役軍人は、せいぜい、いわゆる「アメリカ風生活様式」を守ったと主張することができるが、その「アメリカ風生活様式」は、帝国主義侵略戦争と、国際法の重要概念の全面的放棄を必要とし、要求することを受け入れる場合に限られる。

 最後に、皆が知っていながら、何らかの理由で、極めて少数しかあえて言及しない醜い汚い小さい秘密がある。(全員志願兵の)米軍に入隊する決断は、主に経済的理由で、決して何か母国のための純粋で高尚な理想の、高潔な「軍務」ではない。9/11事件後、アメリカは既に攻撃されていて、アメリカを攻撃した連中との戦いを手伝う必要があると考えて、米軍に入隊した人々がいたのを私は知っている。だが、ごく基本的な知性があれば、9/11事件が本当にビンラーディンとアルカイダの仕業だったのかどうか、ほとんど明らかなはずだ(絶対にこれは制御倒壊だったと私は個人的に確信している)この残虐行為は、9/11事件に、ほとんど関係ない可能性がある、これまで持っていたが実行できなかった戦争の長いリストを正当化するため、米国政府により利用されたのだ。結局(一般にハイジャック犯と推定される連中の大半がサウジアラビア人で、公式にサウジアラビアに支援されていたのに)アメリカは、サウジアラビア王国でなく(9/11事件に何も関係がなかったのが明白な)イラクを攻撃することに決めたのだ。その上、たとえ若干の人々が嘘を見破るほど十分頭が良くなかったとしても、たとえ彼らがアメリカを守るため米軍に入ったと信じたとしても、2018年までには、イラクに対する全ての攻撃が、純粋に全く嘘に基づいたものだったことを知っている我々は、特定さえできない「利益」のため、愚かにも戦争を行ったことに対し、退役軍人になぜ「感謝する」のだろう? 一体いつから我々は、間違った、率直に言って不道徳な決定をしたことに対し、人々に感謝するのだろう?!

戦争のための大企業ピザチェーン

 もう一つ基本的なことを見よう。兵役とは一体何だろう? 私の考えでは、軍事要員は、およそ二つの範疇に分けられる。実際に人を殺す人々と、人を殺す人々が人を殺すのを手伝う人々だ。正しいだろうか? もしあなたが機関銃手や戦車運転手なら、あなたは個人的に人を殺すことが可能だ。もしあなたが通信専門家やトラック運転手や電気技師なら、あなたは自身は人を殺すことはできないが、人々を殺す人たちが人々を殺すのをより容易にするのが仕事だ。それで私は、どんな軍であれ、軍に入隊するのは、その主目的が人々を殺すことである組織に加わるすることだと言って公正だと思う。もちろん、その殺害は道徳的に正当なもの、例えば自国と同胞市民の防衛であり得る。だが防御的戦争のために準備するなら、それはあてはまるが、我々すべてが知っているように、アメリカは、これまで70年以上、そのような戦争をしていない。つまり、益々まれになりつつある少数の例外(第二次世界大戦の退役軍人)を除いて、その軍務に対して感謝されるすべての退役軍人は正確には何をしたのだろう? もしそれを平易な英語で表現すれば、これらすべての退役軍人は、一体どんな基本的な重要な決断をしたのだろう?

 単純なそして平易な英語で言えば、退役軍人は、金をもらって、アメリカ外部の人々の殺人に参加した人々なのだ。

 申し訳ないことに、私はこれが多くの人々には、無礼に聞こえるのを知っているが、これは事実だ。この決定(主要目的が、アメリカから何百も何千マイルや離れた自国にいる人々の殺人である組織への加入)が(史上最も嘘をついている宣伝機関である可能性が高いものを信じた人々)、あるいは「世界を見て」「本物の男になる」に「愛国的」理由であっても、もし米軍が無給で、福利を提供せず、奨学金無しで、医療保険がなければ、「服務」のために入隊したと主張する人たちの圧倒的多数は、決して入隊しなかっただろうという事実は変わらない。我々全員そのことを知っているのだから、そうでないふりをするのはやめよう! 新兵募集係が人々に入隊するよう説得するために使う主張を見よう。それすべて金と福利だ! もっと多くの証拠が必要だろうか? 米軍の大部分を構成している社会集団を見てみよう。無学で、貧しい、成功の見通しが最小の人々だ。経済的に成功した人々が入隊するのは非常に稀で、彼らがそうする場合、彼らは通常、そこを出世の場にするというのが単純な真実だ。

 合計21年間アメリカに今まで住んでいたものとして、私は人々が警官や刑務官になるのと全く同じ理由で、軍に入隊すると証言できる。なぜなら、それらすべてに得られる金と享受すべき福利があるのだから。本質的に、1%かそれ以下は純粋に高尚で高貴な理想のため、これらの(いずれも暴力的な)仕事についたに違いない。けれども彼らは、ごくごくわずかな少数派だろう。警官や刑務官や兵士の圧倒的多数は、主に物質的、そして/あるいは経済上の理由で就職したのだ。

 ところで、そういうことなので、(警官や刑務官と全く同様)軍人が既に小切手という形で彼らの「軍務」に対し、社会から彼 / 彼女への「感謝」を受け取ったことは同じく事実ではないか? 人々はなぜ更に「彼らの軍務に対し彼らに感謝する」必要を感じるのだろう? 我々は彼らの服務に対し航空管制官や伐採労働者(同じく非常に厳しい職業だ)に感謝はしなだろう? これは航空管制官や伐採労働者が、兵士たちが(そのために)支払われる、自分の家(個人の家であれ、国家のものであれ)にいる人々を殺すことが主要目的である組織に加入することに決めなかったという事実にもかかわらずだ。

 自明の理を、より直接な形で繰り返させて頂きたい。退役軍人は金で雇われた殺人者なのだ。以上、終わりだ。後は全て宣伝だ。

 標準的な正気の世界で、人はこれが主に道義的、倫理的な問題と思うだろう。私は崇高なものだとさえ言いたい。主要宗教は、これについて言うべき何か適切で明確化させる言い分が何かあるだろうか? 過去、彼らは言っていた。実際、若干の多少の変種と共に、「正戦論」と呼ばれるものの原則は、少なくともトマス・アキナスと、ヒッポのアウグスティヌス以来、西洋で知られている。ある情報源によれば、それはこうだ。

  • 正しい戦争は、最後の手段としてのみ行うことが可能だ。軍事力行使が正当化される前に、全ての非暴力の選択肢が使い尽くされていなければならない。
  • 戦争が正当な権利を保持する機関によって行われる場合に限る。大義であっても、社会や部外者によって合法的とみなされる容認された当局を構成しない個人や集団によってとられる行動によることはできない。
  • 正しい戦争は、人々が苦難している誤りを直すためにのみ行うことができる。例えば、武力攻撃に対する護身は常に正当な目的であると考えられる(大義の判断は十分ではないが、第4項を参照)。さらに、正しい戦争は、「正しい」意図でのみ行われ得る。唯一許される正しい戦争の目的は傷を軽減することだ。
  • 戦争は、成功する合理的機会があって戦われる場合のみ正当だ。絶望的な原因で引き起こされた死や傷害は、道徳的に正当化されない。
  • 正しい戦争の究極目標は平和の再確立だ。更に特定すれば、戦争が行われなかった場合、あったであろう平和より、戦後の平和の方が望ましいものでなければならない。
  • 戦争で使われる暴力は受ける負傷に比例しなければならない。国家は受けた負傷に対処するという限定された目的を達成するために必要ではない力の行使を禁じられる。
  • 戦争で使われる武器は戦闘員と非戦闘員を区別しなくてはならない。一般人は決して許される戦争の目標ではなく、一般人を殺すのを避ける全ての努力が払われなければならない。軍事目標に対する故意の攻撃の避けられない被害者である場合に限り、一般人の死は正当化される。
戦争のための近代宗教

(この魅力的な話題の一層徹底的な議論については、この記事をお読み願いたい。)

 ヒッポのアウグスティヌスと、トマス・アキナスは、到底私の英雄ではないが、彼らは欧米の哲学的思考では、非常に権威的と考えらている。それでも、範疇のこのリストと照らし合わせると、アメリカによって戦われたすべての戦争は明らかに、まったく不当だ。戦争の全てがいくつかの範疇に失格で、戦争(イラクとアフガニスタンに対する攻撃を含め)の大部分が全ての範疇で失格だ!

 けれども明らかに不公平な戦争を非難する権威的な欧米の思想家を見いだすために何世紀も遥かにさかのぼる必要はない。国際法下の究極の犯罪が、大量虐殺あるいは人類に対する犯罪ではないことをあなたは御存じだったろうか?

ロバート・H・ジャクソン

 いや、国際法下での最高の犯罪は侵略犯罪だ。ニュルンベルグの主任検事で、連邦最高裁判所判事、ロバート・H・ジャクソンの言葉では、侵略の犯罪は、あらゆる他の戦争犯罪の「悪をそれ自身の中に含む」から最高の犯罪なのだ。彼はこう書いた。「侵略戦争を始めることは、従って単に国際犯罪であるだけではない。他の戦争犯罪と違い、それ自身の中に蓄積された全ての悪を含むという点で唯一異なる最高の国際犯罪だ。

 それで4世紀から20世紀までは、欧米の人々は常に正しい戦争が何か知っていて、彼らは国際法の下で、このような戦争を始めるのは最高に悪い犯罪であるのを理解していた。だがこれは単なる大規模戦争を越える。国際法の下で「侵略」犯罪は単なる全面的な軍事攻撃を意味しない。侵略は下記のいずれか一つの行為として定義することができる

  • 他国に対する宣戦布告。
  • 宣戦布告の有無にかかわらず、他国領域への自国軍隊による侵略。
  • 宣戦布告の有無にかかわらず、他国の領土、船あるいは航空機に対する自国陸軍や海軍や空軍による攻撃。
  • 他国の海岸あるいは港の海上封鎖。
  • 他国領土を侵略した地域内で組織された武装部隊への支援提供、あるいは、侵略された国の要求にもかかわらず、その国の領土内で、それら部隊から、あらゆるる支援や、保護を奪うため、行うことが可能なあらゆる措置を講じるのを拒否すること。

 最終的に、これら正式な法律上の定義により、全てのアメリカ大統領が国際法の下で戦争犯罪人であることをここで指摘することは重要だ! これは更に(上記のヒッポのアウグスティヌスとトマス・アキナスに言及されているように)1945年からアメリカ兵によって行われたすべての戦争が本当に正当な当局によって行われたのかどうかという疑問を提起する。最高司令官自身が戦争犯罪人である場合それはどうなるのだろう?

 これまでのところを要約しよう。主に経済上の理由で、殺人者(あるいは殺人者のアシスタント)になることに同意し、最高司令官が戦争犯罪人である、違法で不道徳な侵略戦争に参加する人々がアメリカにいるのだ。

 そして彼らは本当に、我々の感謝に値するのだろうか?!

 実に多くの退役軍人が傷つき、体を不自由にされ、トラウマになるショックを与えられたためだろうか? 彼らが軍隊を去るや否や、必要とする社会的、医療支援を受けいれないからだろうか? ただ単に戦争が酷いという理由からだろうか? あるいは退役軍人が嘘をつかれ、だまされた、あるいは、彼らの一部(多く?)が彼ら周囲の戦争の恐ろしさにもかかわらず、人間的な、高潔な、まともな人のままでいようとしたからだろうか? 退役軍人の恐ろしい失業、ホームレスや自殺の数について考えると、我々は、これらの人々が、嘘をつかれ、だまされ、役に立たない道具のように捨てられた人々だと感じざるを得ない。だから「軍務をありがとう」と言うのは正しいことなのだろうか?

ロバート・H・ジャクソン

 いや! これらはすべての退役軍人に対し、深い思いやりと同情を感じる素晴らしい理由だ。しかし感謝ではない。ここには巨大な相違がある。全ての人、全ての人間は深い思いやりと同情に値すると私は信じている。だが「私はあなたに深い思いやりを感じる」と言うことと「あなたがしてくれたことに感謝します」と言うのは、彼らの行動が道義的、倫理的に良いものだったのを意味するのだから全く別のことだ。それは完全に間違っている。

 スメドレイ・バトラー少将はこう書いて、最もうまく言い表した。

戦争はいかがわしい商売だ。常にそうだった。それは多分最も古く、最も容易に利益があがり、確実に最も邪悪だ。それは唯一国際的な範囲のものだ。それは利益をドルで、損失を命で計算する唯一のものだ。いかがわしい商売は、大多数の人々には、そうとは見えないものだという表現が最適だと私は思う。ただ「内部の」小さな集団だけが、それが実際何なのかを知っている。それは、非常に多くの人々を犠牲にし、ほんの少数の利益のために行われる。ごく少数の人々が戦争で莫大な富を作る。

 もし、戦争が本当に「いかがわしい商売」で、それが「ごく少数の利益のために」行われることに我々が同意するなら、これら「ごく少数の」連中を豊かにするために雇った人たちに「ごく少数の」連中に感謝を表現するのは意味がある。そして、実際、彼らは感謝するのだ。ここにそれの最も良い例がある。

戦争株式会社(まあ、それは少なくとも意味は
なしている!)

 もちろん、グーグルは他のあらゆるアメリカ企業と同様、侵略戦争に依存している。米国経済の本質は、まさに戦争に基づいており、常に戦争に基づいていた。しかし侵略戦争がない「アメリカ風生活様式」は過去に一度も試みられたことがなく、アメリカがアングロシオニスト帝国の基礎で、それが追求する世界覇権を他の人類に押し付け続ける限り、それが試みられることはあるまい。だが、その日が来るまで「アメリカ風生活様式」は常に侵略戦争と、自由に生き、帝国の奴隷ではないことを望んだことだけが「罪」である無辜の人々の大量殺人を意味し続けるだろう。もし自由で、本当に主権を持った国家に暮らすことを望む人たちが、殺され、体を不自由にされるのに値すると、あなたが信じるのであれば、退役軍人に心の底から感謝しよう!

 けれど、もしあなたがこれを信じないのなら、彼らには、彼らの犯罪に対する感謝でなく、思いやりを示そう。

Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/thanking-vets-for-their-service-why/

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 この記事は、前回の記事『今出現しつつある世界秩序』で言及されている。

 貴景勝優勝。

 強引な辺野古基地建設をみていても、警察にも海保にも軍にも感謝はできない。

 自動車は買わない人もいる。なくても生きられる人がいる。水を飲まないで生きられる人間は皆無。外国人労働者の生活にまつわる様々なコストは、雇用する企業ではなく、自治体、庶民が負担する。消費税は大企業と金持ちを減税する分、庶民から搾取する仕組み。

 それでも、大本営広報部は、ゴーン問題を語り、外国人入管法改悪や、水道民営化や、消費税反対について、ほとんど語らない。マスコミほぼ全て、政府広報部そのもの。

 植草一秀の『知られざる真実』11月25日 (日)
NHKによる消費税増税推進政府広報番組

2018年11月17日 (土)

シリア内のS-300 - 初期評価

2018年11月9日
The Vineyard of the Saker

[本記事はUnz Review用に書かれた]

 S-300ファミリーのどのバージョンをロシアがシリアに供与したかに関し、多少情報が得られている。ロシアは多数のS-300PMと、S-300P2システムを、輸出版S-300PMU-2 “フェイヴァリット”に転換したのだが、ちなみにこれはロシアがイラン中国にも供給したバージョンでもある。このシステムは、48N6E2ミサイルを使用し、射程距離195kmだ。これ以上の技術的詳細は省略し、これは素晴らしい能力への最新改造で、ロシアが何か時代後れのS-300を供給するというあらゆる噂は今やウソだったことが判明している(例によって)とだけ言っておく。実際これはロシアによる“イスラエルを抑制する”防空システムの初提供ではない。1983年、ソ連は、シリア上空と周辺でのイスラエル(AWACS)作戦を大幅に制限する多数のS-200VE“ヴェガ-E”(SA-5b)防空システムをシリアに供給した。

 やはりロシアが供給したEWシステムと組み合わせて、この防空システムが、アメリカとイスラエルの作戦に影響するのは明らかだ。アメリカは、これが彼らにとって問題であることを認めているが、イスラエルは例によって、この供与に対し、苦情を言い、全く気にしないと豪語している。必要と思えばいつでもシリア爆撃を継続するとも言っている。イスラエルは、もし航空機が砲撃されたら、ロシア人要員殺害も辞さないとまで言っている。もちろん、今の所、イスラエルは、シリア領空外に留まっていることを除き(2017年のイスラエル情報筋によれば、IDFはシリアを200回以上攻撃しており、およそ一日おきに攻撃一回だということに留意願いたい!)

 今回、イスラエルは、遥かに能力の高い防空システムに直面しているのみならず、このシステムは移動性が高く、それゆえ位置を特定するのがずっと困難で、今後の攻撃は大いに困難になる。しかも、一つのS-300PMU2砲兵隊は非常に長距離の標的300を追跡可能で(同時に、72機のミサイルと交戦できる)、シリアは早期警戒能力を大幅に強化しており、イスラエルが、対シリア奇襲攻撃を成功裏に行うことをずっと困難になっている。

 しかしながら、遅かれ早かれ、イスラエルもアメリカも、PR目的のみでも、再度シリアを攻撃しようとするに違いないのはかなり確実だ。実際、これは彼らにとってそれほど困難ではないはずで、以下がその理由だ。

 一つ目は、良く主張されていることに反して、シリア国内には、実際にシリアの全領空を“封鎖”するのに十分なS-300/S-400は存在していない。ロシアは、シリア上空に事実上の飛行禁止空域を作り出したが、大規模な断固とした攻撃に耐えられるようなものではない。これまでロシアとシリア軍が合同で実施したのは、アングロシオニスト侵略者に対し、シリア周辺と領空のいくつか特定空域の閉鎖だ。つまり彼らは何か具体的な価値の高い標的を防衛可能だということだ。だが、アメリカ/イスラエルが、何がどこに配備されているか、そして、この統合防空ネットワーク全体がどのように機能するのかの感触を得るやいなや攻撃を計画できるようになり、すさまじく効果的ではないにせよ、プロパガンダ装置により、アングロシオニストにとっての大成功として語られるだろう。

 二つ目は、防空作戦は、常に数のゲームだ。たとえ、各防空ミサイルの迎撃確率が1(つまり発射された防空ミサイル一基が飛来するミサイル一基を破壊する)だと仮定しても、備蓄の中から発射できるもの以上のミサイルを撃墜することはできない。アメリカ/NATO/CENTCOMは、必要とあれば、飽和攻撃で、ロシアが防衛に使える以上の、ずっと多くのミサイルを使える。これは近い将来には変わりそうにない。

 三つ目は、アメリカ/NATO/CENTCOM/IDFの全てが、高度なEW能力を保有しており、特に、もしレーダー反射断面積の少ない航空機(F-22、F-35、B-1Bなど)が攻撃に使用すれば、それでロシア砲火と偵察能力の妨害を試みることが可能だ。レーダー反射断面積の少ない航空機 (とミサイル)は、単独で行動しなければならないわけではなく、現実には彼らは電子戦争の断固とした取り組みという支援を得て戦闘することが多い。

 最後に、帝国には、特に電子戦争とスタンドオフ型対レーダー・ミサイル攻撃との組み合わせでシリア攻撃に使える長距離兵器(AGM-158 JASSM 少レーダー反射断面積のスタンドオフ型空中発射巡航ミサイルなど)がある。

 だから、アングロシオニストに本当にする必要があるのは、接近経路と標的の選択に十分配慮し、強力な電子戦争活動に援護されたレーダー反射断面積の少ない航空機とミサイルで、帝国がロシアとシリアの防空を打ち破ったという見かけを得るため、十分多くの数のミサイルを使用するだけのことだ。

 彼らによる過去の対シリア攻撃から判断して、アメリカとイスラエルは、実際に何か意味のある軍事目標攻撃の実現よりも、非常に強力で、効果的で、難攻不落であるかのように見える必要性の方を遥かに気にしている。もちろん、この難攻不落であるかのように見える必要性は、アングロシオニストは、実際は、その航空機の一機が撃墜されるわけにはゆかないことを意味しており、それで現在連中はシリアの防空能力を試すのを渋っているわけだ。

 だが遅かれ早かれ、イスラエルは彼らの言う“S-300を打ち破”ろうとするはずだ。

 イスラエルにとっての問題は、彼らには、実際他に良い選択肢がないことだ。問題は技術的なものというより、政治的なものだ。

 イスラエルが意味のある標的に対する攻撃に成功したと仮定しよう(もし彼らの攻撃が象徴的なものであれば、ロシアとシリアは、いつもの抗議と非難での対応に限定することができ、実際には何も行動しない)。ロシアは一体何をするだろう? ロシア(具体的にはショイグ)が既に示した通り、もし必要ならば、ロシアはシリアに提供するS-300砲兵隊(と必要な支援システム)の数を増すだろう。だから、シリアに対する攻撃成功の主な効果は次の攻撃の実行を一層困難にするだろう。それはイスラエルにとって本当に望ましい結果だろうか? 私はそうは思わない。

 イスラエルが攻撃に成功するたびに、イスラエル航空機にとっての危険性が高まり、それに続く攻撃が一層困難になるなら、そのような攻撃に何の意味があるだろう? IDFによる破壊がシリアにおける状況の更なる悪化を引き起こすことを正当化するような何か本当に価値の高い標的がシリア内にあるだろうか? 逆に、もしシリア人(またはイラン人)だったら、ロシアに更なる防空システムを提供するよう強いる(ちなみに、必ずしもS-300である必要はない!)ほど激しく、イスラエルに、シリア(あるいはS-300砲兵隊)攻撃をしてもらいたいと思わないだろうか?

 ハサン・ナスラッラーが(1982年のイスラエルのレバノン侵略が、それを生み出すのを助けた)ヒズボラのトップの座についた(1992年に、アッバス・ムサウィがイスラエルにより殺害されたため、この組織の議長に昇進した)レバノン・ヒズボラの場合同様、イスラエルは何度も繰り返して、自明の理を再発見している。単純な暴力は短期的には効果的に見えるが、意味のある政治的手段によって裏付けられていない限り、中・長期的には必ず失敗する。イスラエルが依然認めるのを頑固に拒んでいる重要な自明の理は、あらゆる本物の安全保障は常に集団的なのだ(ロシアは何年も繰り返している)。シリアの場合、シリア内の標的を吹き飛ばすことで勝ろうとするより、ロシアとイランとシリアと何らかの合意を交渉するほうが(たとえ非公式なものであっても!)イスラエルは遥かに楽だろう。

 トランプ政権がアングロ・シオニスト帝国の崩壊速度を劇的に増している今、イスラエルは、彼らの地域政策に他の当事者を取り込む計画作成を始める必要がと私は主張したい。アメリカは、もはや、中東政治における重要な一員の立場にはなく、リクードの狙いに、何十年も卑屈に服従してきたことで、中東における(そして世界の他の地域でも)アメリカの信頼性と影響力は取り返しがつかないほど損なわれたというのが真実だ。

 S-300PMU-2“フェイヴァリット”砲台のシリア引き渡しを、チェス序盤の決まり手や、キャスリングのような撤回できない動きにたとえたい。それ自身でゲームの結果を決定するわけではないが、双方がそこで動くべき環境基準を作り出すのだ。ロシアにとって、次のステップは極めて明白だ。最終的に、アメリカやイスラエルによるあらゆる攻撃から、シリア全領空を防衛できるようにするという目標で、あらゆる種類の防空システム(特に更なるパーンツィリ)をシリアに提供しつづけることだ。重層的防空ネットワークの主な要素は既に配備されている今、シリアはもっと多く必要だ。ロシアが、それを供給することを、私は大いに期待している。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/s-300-in-syria-a-preliminary-assessment/

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 四島返還を言い続けた属国、二島すら永久に返還させられないのではあるまいか?

 日刊IWJガイドによると、今晩、村上誠一郎議員インタビューが再配信される。自民党に、これほど素晴らしい議員がおられるのが不思議。入管法改悪用データも真っ赤なウソだった。

【政府統計の嘘を暴く!シリーズ特集再配信 3・IWJ_Youtube Live】11月17日(土)20:00~
「政府は財政健全化のシナリオの粉飾をいつまで続けるのか!?」「アベノミクスの成果は何もない」と痛烈批判! 岩上安身によるミスター自民党・村上誠一郎議員インタビューYouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 わけのわからないスローガン経済につきあわされて、何冊か拝読した。

 著者のうちのお二人、IWJインタビューに登場されている。浜教授講演も中継されている。

 アベノミクスの「まやかしの成果」を暴く!!「偽りの経済政策―格差と停滞のアベノミクス」著者・同志社大学商学部教授・服部茂幸氏に岩上安身が訊く! 2017.9.7』

 「アベノミクスの成果」に隠された驚くべき「かさ上げ」トリックを暴く! このままいくと日本経済は破綻!? ~岩上安身による弁護士『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏インタビュー 2017.12.14

安倍改憲を許さない!!「アホノミクスの正体を暴く」浜矩子さん講演会 2017.7.15

2018年8月30日 (木)

アングロシオニストによる対イラン攻撃の選択肢

2018年8月3日
The Saker

[本分析はUnz Review向けに書いたもの]

 ここ数日、インターネットは、対イラン攻撃準備で、アメリカがオーストラリアの支援をせがんでいるというなんともばかげた噂で溢れている。言うまでもなく、記事はオーストラリアが、一体どのようなアメリカに欠けている能力を持っているのかを説明していないが、それはどうでも良い。とは言え記事は余りに多くの場所で取り上げられており(ここと、ここと、ここ)無視できない。そうした記事の一つで、エリック・マーゴリス は、そのようなアメリカ攻撃はどのようなものになりうるかを説明している。彼の文章は丸々引用に値する。

 アングロシオニストによるあり得る対イラン攻撃の概要

    広大で、山が多く、1980年に始まったイラクとの8年間の戦争で、百万人もの戦争死傷者に耐えた国イランに対する、大規模で高くつく地上戦を、アメリカとイスラエルは確実に避けるだろう。あの陰惨な戦争は、イランの新たな人気あるイスラム政権を打倒するため、アメリカとイギリスとクウェートとサウジアラビアがけしかけたものだ。

    ペンタゴンは、イスラエルとサウジアラビアが参加する可能性が極めて高い強力な対イラン空爆戦争を計画している。計画では、イランの戦略的標的。軍用飛行場や海軍基地、兵器と石油、石油や潤滑油貯蔵庫、通信ノード、レーダー、工場、軍司令部、港湾、給水設備、空港、ミサイル基地や革命防衛隊部隊に対する2,300回以上の空爆が必要だ。

    イランの防空は、貧弱から、全く存在しない、まで多岐にわたっている。アメリカ率いる対イラン軍事、商業禁輸措置で、アメリカが2003年に侵略した際のイラク同様、イランは老朽化し衰弱している。兵器としては、イランの70年年代物戦車は、ゆがんでいて、まっすぐ撃てず、古ぼけたイギリスとソ連のAAミサイルは大半使えず、古びたMiGと中国戦闘機は、博物館行きの状態だ。特に、骨董品のアメリカ製F-14トムキャット、中国がコピーした陳腐化したMiG-21や、ごく少数のかろうじて動いているベトナム戦争時代のF-4ファントム。

    航空戦指揮司令部もお粗末だ。イランが保有するあらゆる電子装置は、アメリカによる攻撃の最初の数時間で、焼かれるか、吹き飛ばされる。イランのちっぽけな海軍最初の攻撃で沈没する。アメリカの対イラン戦後計画次第で、イランの石油産業は破壊されるか、一部残される。

    テヘランがしっぺ返しする唯一の方法は、中東にある何ら決定的価値のないアメリカ軍施設への特殊部隊による孤立した攻撃をしかけること、そして、もちろん、中東石油輸出の三分の二が通る狭いホルムズ海峡の封鎖だ。近くのバーレーンに基地があるアメリカ海軍は、この脅威と戦うべく、何十年も演習してきた。

 この説明には多数の興味深い内容があり、各部毎に検討する価値があると思う。

 第一に、アメリカもイスラエルも、対イラン地上戦は望んでいないことで、マーゴリスに同意せざるを得ない。国が大きすぎ、イランは、しっかり準備しており、そのような作戦に必要な軍隊の規模は、帝国が現在召集できるものを遙かに超えている。

 第二に、イランには、アングロシオニストが固く決めた(ミサイルと航空機)攻撃を阻止する手段がないと、マーゴリスが言うのも全く正しい。イランには多少の近代的防空能力があり、攻撃側も多数の損失をこうむるだろうが、この時点で、規模の相違はあまりに大きく、アングロシオニストは、かなり早く制空権を制圧し、何であれ連中が爆撃したがるものを爆撃する機会を得るだろう(詳細は後ほど)。

    [補足: とは言え、イランの防空を評価するのは、単にミサイルと発射装置の数を数えるだけの話ではなく、他にも色々あるのだ。あるロシアの情報源によれば、イランには4基の長距離対空ミサイル S-300PMU-2システム(48Н6Е2 マッハ6,6の迎撃ミサイル)、29基の対空自己推進ミサイル・コンプレックスTor-M1や、Bavar-373バッシブ電子走査アレイ・レーダー(照射、誘導システムが最新の中国エレクトロニクスを使っているのはほぼ確実だ)のようなかなり先進的な対空ミサイル施設や、ロシアや中国やイラン製のかなりの数の早期警戒レーダー・システムがある。こうしたものの中には、高性能の長距離レーダー探知、標的指定Najm-802レーダー(5120の受信・送信モジュールがあり、デシメートル Sレンジで動き、弾道標的や高精度兵器の小さな物体を探知するよう設計されている)のようなシステムや、固定アレイ・レーダーの先進的な早期警戒制御システムのロシアのメートル波レーダー “Nebo-SVU”や、メートル・レンジの早期警戒レーダー“Ghadir”がある。 最も重要なことは、これらのレーダーは全て、イランのネットワーク化されたミサイル防衛システムに統合されている。例えば“ガディール”レーダーは、アメリカ空軍やサウジ王国空軍やイスラエルの戦術戦闘機のみならず、(約1100 km先の)発射直後の弾道ミサイルも探知できる。その結果、西方向に(ペルシャ湾)マルチバンド・レーダー探知施設でのイランの無線部隊駐留によって、イランは高強度ミサイル攻撃に対して防衛する柔軟な梯形防空を準備することができる。とは言え、イランが防空をどれほど強化しようとも、非常に多くのミサイル(新しい高度なAGM-158 JASSM (統合空対地スタンドオフ・ミサイル)や、B-1B爆撃機から発射されるステルス性のスタンドオフ型空中発射ミサイルを含む)が、イランの防空は必然的に、あらゆる大規模攻撃によって圧倒されることを意味している。]

 だから、私は、イラン石油産業は、アメリカ/イスラエルが固く決心した攻撃から守れないというマーゴリスに同意する。実際、イランのインフラ全て攻撃に弱いのだ。

 とは言え、マーゴリスの最後の段落は、イランには信頼に足りる報復措置がないように聞こえるが、私はこれに大いに反対だ。

 例一: ホルムズ海峡におけるイランの能力

 一例を挙げれば、ホルムズ海峡問題は“アメリカ海軍が長年この脅威と戦うべく訓練したもの”より遥かに複雑だ。この狭い海峡経由で輸送するのを事実上不可能にするための非常に多様な選択肢がイランにあるのが現実だ。その選択肢は、機雷から、高速艇攻撃、対艦船ミサイル、沿岸防衛砲台砲撃他と多岐にわたる。

    [補足: ここには大きな危険がある。イスラエルと、あるいは、アメリカは、ホルムズ海峡内のあらゆる船に対する偽旗攻撃を極めて容易に仕掛け、イランのせいにでき、そこで、あらゆるアングロシオニスト諜報機関が、いつもの“大いにあり得る”というあやしい専門用語を言い立て、御覧じろ、帝国はイラン攻撃の口実を得ることになる。]

 実際、この狭い海峡経由での船舶輸送を脅迫する事実だけで、保険会社に、どの船舶にも、保険適用するのを思い止まらせ、それだけで輸送を停止できる可能性がある。それが不十分な場合には、イランは限られた数の機雷をいつでも敷設でき、それだけで十分なのだ(米海軍は機雷除去作業を行おうとすることは可能だが、イラン沖でそうすれば米海軍掃海挺を極端な攻撃の危険に曝すことになる点に留意願いたい)

 マーゴリスは、これに触れていない。

    イランはアラブ諸国からの石油輸出の一部を阻止し、海上保険料を急騰させられるかも知れないが、サウジアラビアと湾岸諸国の主要石油ターミナルを地上軍で攻撃しない限り、大量の石油輸出を阻止できる可能性は少ない。イラン-イラク戦争中、どちら側も相手の石油輸出を完全に阻止することはできなかった。

 しかしながら、この文脈で、イランの能力をひどく過小評価していると私は思う。一例として、イラン潜水艦戦力を見てみよう。

イラン潜水艦戦力は極めて特化したものだ。2018年版のIISSミリタリー・バランスによれば、イランは現在21隻の潜水艦を配備している。

  • 3隻のタレク級ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦(ロシアのキロ級Project-877EKM)
  • 1隻のファタ級沿岸潜水艦
  • 16隻のガディール級小型潜水艦
  • 1隻のナハンド級小型潜水艦

 “ディーゼル・エレクトリック方式”と聞くと、大半の人々は古いディーゼル・トラックを思い浮かべて、感銘しない。特に、こうした潜水艦を、うわさの“先進的”攻撃型原子力潜水艦と対照した場合。ところが、潜水艦は、それが活動するよう設計されている環境の中でのみ評価できるので、これは非常に誤った意見だ。海の地形は、普通、三つに分類される。ブルーウォーター(外洋)、グリーンウォーター (大陸棚)と、ブラウンウォーター(沿岸地域)だ。攻撃型原子力潜水艦は、自立性、速度、潜行深度、兵器搭載能力、高度なソナーなどが極めて重要なブルーウォーター環境においてのみ優位なのだ。比較すると、ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦は、より遅く、バッテリーを再充電するために浮上する必要があり、典型的により小型で、搭載兵器もより少ないが、グリーンウォーター作戦には、より適している。浅いブラウンウォーターでは、攻撃型原子力潜水艦は決してそのような環境で活動するように設計されていないので、小型潜水艦が君臨する。ホルムズ海峡の環境をざっと見てみよう。

 オマーン湾とアラビア海奥深く入った際のブラウンウォーターとグリーンウォーター型の環境で、極めて浅かったり、浅い海の興味深い組み合わせが典型的だ。これを念頭に置いて、どのような種類の潜水艦部隊をイランが入手/開発したか見よう。

 ブラウンウォーター作戦(ペルシャ湾とホルムズ海峡)用に、イランは比較的大規模で、有力な小型潜水艦艦隊がある。グリーンウォーター作戦(オマーン湾とアラビア海)用に、イランは三隻の手ごわいタレク/キロ級潜水艦がある(自立性、速度、兵器やソナーが、攻撃型原子力潜水艦よりずっと劣るとは言え、限定されたブルーウォーター作戦さえ可能だ)。“ディーゼル・エレクトリック方式”と同様、“小型”潜水艦という言葉で、我々は、おもちやか、良くて、せいぜい麻薬を密輸するのに使える第三世界の原始的ボロ船を思い浮かべる。ところが実際は、イラン“小型潜水艦”は、キロ級と同じ、重量級の魚雷(533 mm)を、より少数ながらも搭載可能だ。これは、つまり同じミサイルや機雷も搭載できることを意味している。実際、イランのガディール級“小型”潜水艦は、ペルシャ湾においては、最新型の攻撃型原子力潜水艦より、遥かに手ごわい脅威なのだと私は言いたい。

    [補足:典型的な(航空母艦を中心とする)外洋海軍を擁する覇権大国として、グリーンウォーター(沿岸)能力は必要ないと考えたため、アメリカは何年も前に、ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦の建造を停止した。他の国々(ロシア、ドイツ、スウェーデン他)は、これらの潜水艦が、ずっと安価で、沿岸防衛作戦に、より適しているのを正しく理解しているので、ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦計画(いわゆる“非大気依存推進” - AIP - のものを含め)を積極的に推進している。ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦を放棄したのは、アメリカ軍計画者連中による大失敗の一つだ。この話題のこの記事をお読み願いたい。新しい沿海域戦闘艦(LCS)と、ズムウォルト級誘導ミサイル駆逐艦が、このグリーンと、ブラウン作戦能力の欠如を部分的に緩和するはずだったが、どちらも大失敗となった]

 
ガディール級潜水艦

 ロシアのキロ級潜水艦は、最も静かながら、重武装の潜水艦で、イランに対するアメリカ海軍作戦に対する主要な脅威となり得る。ところが、米海軍は彼らを24時間年中無休で追跡しており、キロ級潜水艦は、あらゆるアングロシオニスト攻撃の最初に第一の標的(港内であれ、洋上であれ)になるはずなのは確実だ。だが米海軍は、ずっと小型(で無数の)イラン小型潜水艦を追跡し続けることが可能だろうか? 私もわからないが、これらの比較的小型の潜水艦は隠れるのが実に容易なので、そうはゆくまいと個人的に思っている。このガディ級潜水艦を写真をご覧になって、それを隠したり、代案として、実物そっくりのデコイを作ったりするのが、いかに容易か想像願いたい。ところが、この小型潜水艦の魚雷は、ペルシャ湾内のあらゆる船を、一発で沈没させられるのだ。

 アメリカは確実に、これらの脅威を見つけ出し、破壊しようとする多数の極めて有力な偵察・諜報能力を保有しているが、イランは何十年もこのシナリオに準備をしており、彼らはロシアの軍事用語でいうマスキロフカの真の達人であることも分かっている。偽装、隠匿、欺瞞と、誤った方向への誘導の組み合わせだ。実際、レバノンのヒズボラにこの術を訓練したのはイランで、イスラエルが、自信満々、軽い足どりで、南レバノンを侵攻した際、イスラエルのあらゆる偵察/諜報能力をもってしても、比較的素朴な(技術的に言って)ヒズボラ・ミサイル能力にさえ対処することができないことを思い知らされたのを我々は良く知っている。散々愛国心を煽りたてようとも、もしイランがホルムズ海峡を封鎖しようと決めれば、アメリカに残された唯一の選択肢は、イランの岸に部隊を上陸させ、限定的ではあっても、依然極めて危険な地上攻撃作戦を行うしかないのが真実だ。この時点で、この狭い隘路で非常に多くの戦闘が行われ、誰もそこを船で通そうと考える人はいるまいから、この反撃が成功かどうかは重要ではない。

 イランが出来ることと言えば“中東のたいした重要性のないアメリカ軍施設に対する、特殊部隊による個別攻撃“をしかけることだろうというマーゴリスも間違っていると思う。一つの現実的なイランの選択肢は、アメリカの標的(中東にはたっぷりある)を様々なミサイルで攻撃することだろう。しかも、イランは、アメリカ同盟諸国(イスラエルやサウジ空軍)や権益 (サウジアラビア油田)に向けて、ミサイルを発射することが可能だ。

 二つ目の例: イランのミサイル能力

 CSISの筆者が言うこと全てを信じるつもりはないが(控え目に言っても、彼らは非常に偏向している)、このページに、現在のイラン・ミサイル能力のかなり良い要約を掲載している。

同じページに、CSISは現在と開発済イラン・ミサイルのより詳細リストを載せている。

(このWikipediaページで、CSISのイラン・ミサイル情報と比較することができる。)

 重要な疑問は、イランに有力なミサイルがあるか否かではなく、一体何発開発されたのかだ。明らかかつ、当然の理由で、イランは意図的に、非常にあいまいにしているので、誰もこれを本当に知ってはいない。だが、ヒズボラの例から判断して、イランは、これらのミサイルも十分大量な数保有しており、極めて信頼できる抑止能力になっているのは確実だ。そのようなミサイル兵器は、強力な戦争抑止力であるのみならず、極めて有用な戦闘用でもあると言いたい。地域のアメリカ基地(特に空軍基地や海軍施設)が断続的なイラン・ミサイル攻撃にさらされたら一体何が起きるか想像できるだろうか? 第一次湾岸戦争中のイスラエルの経験から、更には最近のサウジアラビアのフーシ派ミサイルでの経験から判断して、アメリカのパトリオットは、イラン・ミサイルに対する防衛として、役に立たないのはほぼ確実だ。

 確かに、アメリカが第一次湾岸戦争中に行い、イスラエルが2006年に行ったように、アングロシオニストはイラン・ミサイル基地の大掛かりな捜索を開始するだろうが、最近のあらゆる戦争から判断して、こうした捜索は十分成功することはなく、イランはミサイル攻撃をかなり長期間継続することができるだろう。たとえば、地域のアメリカ基地に対する2-3日に一発のミサイル攻撃が、作戦や士気にどのように影響するかご想像願いたい!

 現実性チェック:アメリカは中東中で攻撃されやすい

 以上、私は二つの具体的な能力(潜水艦とミサイル)だけ挙げたが、イランの小型高速モーターボートの群れや、電子戦争能力や、サイバー戦争についても、同様な分析が可能だろう。しかし、イランの最も手ごわい資産は、“大魔王”の攻撃に何十年にもわたって備えていて、自らと、自国を(おそらく不可避の) アングロシオニスト攻撃に対して守るため様々な非対称的選択肢を開発している極めて教養があり、高度の教育を受けた国民だ。

 中東のアメリカ軍施設を示す少なくとも一枚の地図をおそらくご覧になっているだろう(もしご覧でなければ、ここか、ここか、ここをご覧願いたい)。率直に言って、イランがアメリカ軍と基地に包囲されている事実はイランにとって重大な脅威だ。だがその逆も事実だ。これらアメリカ軍施設全てが標的で、極めて脆弱なことが多いのだ。しかも、こうしたどの標的の攻撃にも、イランは地域の代理部隊/同盟者を利用可能だ。このファクト・シートをダウンロードし、リストにあるそれぞれの施設が、イランによる攻撃の標的になる可能性を考えながら読まれるよう強くお勧めする。

 こうした議論に対して、私が良く聞くいつもの答えは、もしイランが実際に、あえてミサイルを使用したり、地域のアメリカ基地を攻撃したりすれば、アメリカによる報復は実に恐ろしいもののはずだ。ところが、エリック・マーゴリスによれば、アメリカ-イスラエルのイラン攻撃の当初の、そして主目的は“イランのインフラ、通信と輸送(石油を含め)を完全に破壊し、この重要な人口8000万人の国をマヒさせ、革命前の時代に戻すことだ”。ここで簡単な質問をさせて頂きたい。もしマーゴリスが正しければ - 私は個人的に彼は正しいと思っているが - すると、その結果は、イランが反撃した場合、アメリカが計画していると思われる“実に恐ろしい”報復と一体どう違うのだろう?  違う言い方をすれば - もしイランが、アングロシオニストが自分たちの国を荒廃させたがっていることを理解した場合、(たとえば、2006年に、イスラエルがレバノンに対してしたように)、一体どのような更なる可能なエスカレーションが、彼らが使える手段で反撃するのを防げるのだろう?

 この疑問に答えるには、アングロシオニストにとっての“イラン問題”の本質を良く見る必要がある。

 アングロシオニストによるイラン攻撃の本当の目的

 何よりまず、イランに何らかの軍用核計画がある証拠は皆無だ。イスラエルが長年これを世界に向かって叫んできた事実があるとて、真実になるわけではない。イランには、いかなる種類の核兵器を開発する論理的な理由など全くないはずであることを強く示唆する常識も加えたい。この点を議論する時間と余地がない(過去、何度も議論してきた)ので、イランは“核兵器計画を中止し”そのままになっているという国家情報評価の結論に触れるだけにしたい。

    [補足: イランにかつて核兵器計画があったとは思わないが、それは重要ではない。たとえもしあったとしても、そのような能力を開発するため何らかの初期的措置を講じたが、あきらめた他の多くの国と同じ水準になるだけだ。重要なのは、イランには現在、軍事核開発計画がないというのが、アメリカの公式の立場だ。]

 イランの本当の問題は実に単純だ。イランは下記に当てはまる世界で唯一の国なのだ。

  1. イスラム教で、サウジアラビア/ダーイシュ/ISIS/アルカイダ/他のタクフィール主義イデオロギーと、連中が推進するテロに対する戦いを率いている
  2. あからさまな反シオニストで、反帝国主義で、保守的な宗教的価値観と進歩的社会政策を組み合わせている
  3. 政治的、経済的、軍事的に成功していて、地域におけるイスラエルによる権力独占を脅かしている

こうした特徴のいずれも、それ自体、帝国の観点からすれば、その政府と、あえてそういうものを支持する国民を抹殺するという冷酷な決断によって対処されるに十分値する犯罪的思想で、全くの憎悪、恐怖対象のゆゆしき問題なのだ。この三つを組み合わせれば、イランが、アングロシオニストによって、それほど憎悪されているのも不思議ではない。

 イラン核計画に関する作り話丸ごと、嫌がらせと、あり得る対イラン攻撃の口実にすぎない。現実には、アングロシオニストの狙いはイランの武装解除でなく、まさにマーゴリスが言う通りだ。この“反抗的な”国と国民を爆撃して“革命前の時代に戻す”のだ。

 重要なことがある。イランはそれを完全に理解しているのだ。明らかな結論はこうだ。もしアングロシオニスト攻撃の目的が、イランを爆撃し、革命前の時代に戻すことであれば、イランが自制して、できる限り最大限の抵抗をせずにいる理由などあるだろうか?

 アメリカによる報復核攻撃脅威のためだろうか?

 アメリカにる核攻撃の選択肢 - 現実には、たいした選択肢はない

 ここでもまた、核兵器使用は敵に即座に戦闘をあきらめさせ、無条件降伏させるある種魔法の万能薬だと考えるだけでなく、文脈を考える必要がある。これは真実からほど遠いの。

 そもそも核兵器は、引き合う標的に対して使用された際にのみ効果的だ。アメリカが日本でしたように一般国民を殺戮するのは、目的が敵国軍を打ち破ることである場合、全く役にたたない。敵の“貴重な”標的を核攻撃することは、とことん戦うという敵の決意を強めることにしかならない。第一次湾岸戦争の際と同様、アメリカは既に、イラン国内で攻撃したいものの典型的な標的リストを作成していると私は確信している。主要政府庁舎や施設や、多数の軍隊や施設の組み合わせだ。ところが、大半の場合、そうしたものは通常(非核)兵器で破壊可能なのだ。しかもイランは何十年もこのシナリオにそなえて来たのだから(1979年革命以来、アメリカは常にイランに狙いを定めてきた)、あらゆる平時の施設は、戦時に備えて複製されているのはまず確実だ。だから多くの目立つ標的が破壊されても、その戦時用の複製施設が瞬時に受け継ぐだろう。地中深くにある標的を破壊するのに核兵器が使えると人は考えるだろうし、これは部分的には正しいが、一部の標的は(核爆発によってさえ)破壊するには深すぎる場所に建設されており、他の施設は何カ所にも複製されている(たとえば、平時の軍司令部、1箇所に対し、4、5、あるいは6箇所もの隠され、深く埋められたものがあるはずだ)。そのそれぞれを狙うには、更なる核兵器使用が必要となり、それはそのような核攻撃作戦の政治的代償という疑問を提起する。

 政治的意味で、アメリカが、誰であれ敵に核兵器を使用した日、アメリカは、そこから決して覇権が回復できない政治的自殺をすることになるのだ。大多数のアメリカ人は“勝てば官軍”で、“国連などどうでもいい”と考えるかも知れないが、世界の他の国々にとっては、核兵器先制使用(報復の反撃とは対照的に)思いも寄らない、実に不快なもので、犯罪で、特に違法な侵略行為だ(国連安全保障理事会は、決してアメリカのイラン攻撃を認めるまい)。たとえホワイト・ハウスが“核武装したアヤトラ”に対し“世界を守るために”核を使用“せざるを得なかった”と宣言しても、世界の圧倒的多数は、大憤激で対応するだろう(特にイラク大量破壊兵器という作り話の後では!)。しかも、どのようなアメリカ核攻撃も、イランを、悪役から被害者へと、瞬時に変えるだろう。アメリカにとって何の大きな利点ももたらさない標的に核兵器を使用するためだけに、そのような途方もない政治的代償を支払うと、アメリカが一体なぜ決断するだろう? 正常な状況の下であれば、この種の挑発されたわけではない核兵器使用は、全く想像もできず、不合理だと私は思う。ところが、アメリカの現在の政治的文脈では、実際、私を震え上がらせる可能性があるのだ。

 トランプはネオコンにとって“使い捨て大統領”なのか?

 ネオコンはトランプを憎悪しているが、彼を抑え込んでもいる。この種の“抑え込み”の最高の例は、信じがたいほど愚かな行動ながら、イスラエル・ロビーが要求していた大使館をエルサレムに移転するというアメリカの決定だ。アメリカによる包括的共同作業計画の破棄や、さらに言えば、現在のイランに対する一連の威嚇もそうだ。ネオコンには、こんな感じの基本戦略があるように思える。“我々はトランプと、彼が代表するあらゆるものを憎悪しているが、我々は彼を支配してもいる。正気のアメリカ大統領なら決してしないだろう、あらゆる狂ったことをするのに彼を利用し、そうした狂った決定に対するまずい余波を活用して、それをすべてトランプのせいにしてやろう。そうすれば我々は望むこと全てを得ることができ、その過程で、適切な時期にトランプを潰し、“我々のタマ”の一人に置き換える作業に取りかかるのだ”。繰り返すが、イラン攻撃の本当の狙いは、イランを爆撃して、革命以前の時代に戻し、アングロシオニスト帝国に大胆にも反抗する“間違った”政権を支持したかどで、イラン国民を懲罰することのはずだ。ネオコンは、イスラエルの最も重要な政治目標の一つである、イランを廃墟にすることを達成しながら、混乱と政治的大惨事を起こしたかどで非難できる“使い捨て大統領”としてトランプを利用できるだろう。ネオコンにとって、これはどうころんでも有利な状況だ。もしことがうまく行けば(いくらその可能性が低かろうとも)、連中は全てを自分の手柄にして、トランプを操り人形のように支配し続けられるし、もしことがうまくゆかなかったら、イランは廃墟になり、トランプは愚かで狂った戦争のかどで非難され、クリントン集団は、権力の座にもどる容易ができているだろう。

 そういうシナリオで、最大の敗者は、もちろんイラン国民だろう。だがアメリカ軍とて順調というわけに行かない。一例をあげれば、イランを“荒廃させる”だけという計画には、アメリカ軍は長期間紛争を好んでいない(アフガニスタンとイラクは十分酷い)のだが、実行可能な出口戦略、特に短期的なものがない。しかも、アメリカが破壊できる大半のものを破壊してしまえば、主導権はイランの手にわたり、時間もイランに味方する。2006年、イスラエルは、わずか33日後に打ち切らざるを得なかったが、勝利を宣言して、撤退するのに、アメリカにはどれだけ必要だろう? もし戦争が、たとえばサウジアラビアやイラクやシリアに広がったら、アメリカに撤退する選択肢があるのだろうか? イスラエルはどうだろう - ミサイルがイスラエルに命中し始めたら(イラン・ミサイルのみならず、おそらくはレバノンからのヒズボラ・ミサイルも!)彼らに一体どんな選択肢があるのだろう?

 対イラン軍事攻撃は“私が耳にしたものの中で最も愚かしい”と述べた元モサド長官メイール・ダガンは全く正しかった。悲しいかな、ネオコンは決して聡明だったことはなく、連中は愚劣なことをしでかす可能性が極めて高い。アメリカで誰かが連中を止める方法を見つけ出し、人の道に外れた、残虐で無用で、可能性として極めて危険な戦争を回避するよう祈るばかりだ。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/anglozionist-attack-options-against-iran/

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 大本営広報部の昼番組、最近全く見なくなった。(聞かなくなった。)何を扱っているのか全く興味がなくなった。夜も、トップダウンで方針転換と話題の番組も全く見なくなった。洗脳におつきあいする時間はない。

日刊IWJガイド「本日午前10時より、『福島第一原発・汚染水タンク撤去後の放射性物質トリチウムを含む処理水の取扱いに関する説明・公聴会(富岡会場)』をライブ配信!/本日午後5時より『7.28草の実アカデミー「安倍首相・重大スキャンダル~安倍晋三氏は、本当に選挙妨害を暴力団関係者に発注したのか」!? ―講師:山岡俊介氏、寺澤有氏』を再配信! #ケチって火炎瓶/本日午後8時より2016年11月17日収録、岩上さんによる『関東大震災朝鮮人虐殺の記録: 東京地区別1100の証言』著者で『ほうせんか』理事・西崎雅夫氏インタビュー前編を再配信!/今日、メルマガ『岩上安身のIWJ特報!』を発行します!8月号は『「市民レベルの追及はやり尽くした」財務省強制捜査と昭恵総理夫人の証人喚問を!岩上安身による木村真豊中市議インタビュー(後編)』および『イラン核合意から離脱し、エルサレムに大使館を移したトランプ政権の「異常」な中東政策は、キリスト教福音派の預言成就願望とユダヤロビーに答えたもの!? 岩上安身による放送大学 高橋和夫名誉教授インタビュー』です!/米国でリベラル派からも英雄視された共和党のジョン・マケイン上院議員が死去!『アメリカでは人類に対する犯罪に関与すると英雄になれる』!?/佐賀県が地元漁協の頭越しに20年100億円でオスプレイ配備の受け入れ表明! この裏には山口祥義知事再選への思惑か!? IWJは防衛省に直撃取材!/IWJの第9期が始まったばかりですが、さっそくピンチに! 8月29日までのご寄付・カンパが目標額の5分の1どまりと非常に厳しいスタートとなっています! どうか緊急のご支援をよろしくお願いいたします!」2018.8.30日号~No.2177号~

2018年7月11日 (水)

クレムリン内部に第五列はいないのか? 良くお考え願いたい!

2018年6月29日
The Saker

 [この分析はUnz Review向けに書かれた]

 メドベージェフと、多かれ少なかれ改造した彼の内閣が再任命された後、ロシアや海外の世論は、これが、ロシア指導部内の連続と、団結の良い兆しなのか、それとも、これはクレムリン内にはプーチン大統領に反対して動いている第五列があり、親自由主義と欧米寄り政策をロシア国民に押しつけようとしていることの確認なのかで二分している。ロシア外交政策は、依然、私が“ユーラシア主権論者”と呼ぶ人々に主として支配されており、“大西洋統合主義者”連中の活動を探知するには、ロシア国内で一体何が起きているのかを見ておくことが必要だと考えているので、今日は、ロシア国内で何が起きているかをざっと見てみたい。

 ロシア第五列と、その典型的な作戦

 最初に、Saker Communityが翻訳した、“エホー・モスクヴィ”という名の、極端に欧米寄りで、騒々しい反プーチン・ラジオ局が、普通のロシア法制から免れているのみならず、ロシア国家が大半を所有している巨大ガス会社ガスプロムから資金まで得ているのは一体なぜかを疑問に思っている最も鋭いロシア人評論家の一人、ルスラン・オスタシコの短編ビデオをご覧いただきたいと思う。エホー・モスクヴィは余りにイスラエル寄りなので“エホー・マッツィ”というあだ名をつけられた(エホー・モスクヴィは“モスクワのこだま”という意味だが、“エホー・マッツィ”というのは“マッツォのこだま”という意味だ。訳注:マッツォは、ユダヤの過ぎ越しの祭りで使うパンのこと)。言うまでもなく、このラジオ局は、アメリカ大使館を断固、全面支持している。エホー・モスクヴィは、ロシア嫌いジャーナリストの孵化装置として機能しており、ロシア・マスコミにおける欧米寄りリベラル記者の大半が、何らかの時点で、このプロパガンダ機関と関係していたと言って言い過ぎではない。それにもかかわらず、というか、より正確には、そのおかげで、エホー・モスクヴィは、既に長いこと破綻しており、それでもなお存在し続けている。オスタシコの解説に耳を傾けよう(英語字幕が見られるよう‘cc’ボタンを押すのをお忘れなく)。

 興味深いではないか? 国営巨大企業ガスプロムが、エホー・モスクヴィを破綻させないように維持し、法の適用を受けないようにするのに全力を尽くしているのだ。実際、ガスプロムは、エホー・モスクヴィに長年資金提供している! 政治的に超正しいウイキペディアによれば“2005年の時点で、モスクワのこだまは、同社の株の66%を保有するガスプロム・メディアに過半数を所有されている”。ガスプロムの大半をロシア国家が所有していて、エホー・モスクヴィの大半がガスプロムに所有されていれば、エホー・モスクヴィは、基本的にクレムリンに資金供給されていることにならないだろうか? オスタシコが指摘している通り、現実は更に酷く、エホー・モスクヴィは一番目立つ例で、ロシア国内では実に多くの親欧米マスコミが直接間接にロシア政府に資金提供されている。

 そこで、単純な質問をさせていただきたい。オスタシコは、プーチン本人を含め、ロシア当局より情報に通じていると思われるだろうか?

 もちろん、そんなことはない! すると、ここで一体何が起きているのだろう?

 この疑問に答えを試みる前に、もう一つの興味深いロシアのニュース、ミハイル・ハジンによる最近の記事“プーチンを打倒するための第五列の手段としての年金改革”(原題“公正な年金制度について”) のストーカ・ゾーン・ブログのオリー・リチャードソンと、アンジェリーナ・シアールの翻訳による(ここと、ここにも投稿されている)ものを見てみよう。再任されて以来、メドベージェフ政権が一体何を狙っているかについて興味深いことを明らかにしているので、記事全文をお読み願いたい。私がここで引用したいのは、ミハイル・ハジンの結論だ。(強調は筆者による)

    言い換えれば、この改革丸ごと、全くのたわ言、国民(社会)と当局との関係を破壊することを狙った政治的冗談だ。この具体的な狙いは、ロシア人リベラルが“欧米”グローバル・プロジェクトの上級役員連中から、するよう命じられているプーチン打倒だ。この改革は、そういうもとして我々は扱うべきなのだ。良いことであれ、悪いことであれ、経済改革とは無関係だ。経済改革ではなく、政治策謀なのだ! そして、ここから、我々は始めなければならない。

 一体何が起きているのかを説明した後、ハジンは、更に、一体どうしてそうした作戦が可能なのかをあからさまに説明している。

    次は、マスコミだ。90年代末-2000年年代始め、事実上、全てのリベラルでないマスコミは死に絶えたことを理解しなければならない。完全に。そして、もちろん、リベラルではないジャーナリスト全員、事実上、完全に死に絶えた(社会主義時代からのごく僅かのマストドンしか残っていない)。ジャーナリズム学部で育った若者は概して完全にリベラルだ。連中は、2000年代中期には多少抑圧されていたが、メドベージェフが大統領の座について以来、連中はまたもや活発になった。だが、そこで、“党と政府政策 ”を反映していない、あらゆることで国家を攻撃することが始まったのだ。  そして、たまたま、ロシアには、主にリベラル・ジャーナリストを雇用する多数の“愛国的”刊行物が存在することになった。えも言われぬ光景だ。これらのジャーナリストは(彼らが読んでもいないレーニンの思想に厳密に従って)自分たちの主要課題は、“彼らの連中”つまり、ネムツォフ、ナワリヌイ等々、リベラル資本家を支援し、“残虐なケー・ジー・ビー”を傷つけることだと考えているのだ! 彼らは政府政策をできる限り宣伝し、そこでプーチン個人を利用して、国民を適切にいらだたせるのだ。これが、リベラル勢力の政策による結果というだけでなく、こうしたこと全てを奨励する閣僚連中や法執行機関幹部をその職につけた大統領の明確な過ちであることを説明するのに、毎回、何か非常に不快な話題を報じることが必要だ(総合病院や診療所に行く途中で、いかに老人男性が亡くなっているか、大家族から子供たちが、いかに奪い去られているか、幹部や司祭が、妊婦および/あるいは幼い子供を、連中の粋な自動車で、いかにはねているか)。

 驚くべきではなかろうか? これはプーチンを打倒する企みで、しかもそれを(偽)愛国マスコミが報じているのだ。プーチン本人はどうなのだろう? 彼はなぜ対策をとらないのだろう? ハジンはこう説明している。

    そもそも、もしこの“アウゲイアス王の牛小屋”掃除を始めれば、連中がその特権を決して自発的に手放すことはないので血を流す羽目になることを理解しているのだから、もちろん大統領は悪い。だが最も重要で、これが本質なのだが、現在、リベラル・ロシア・エリートは、プーチン排除という政治課題を設定しているのだ。連中が一体なぜこうすることに決めたのかは興味深い疑問だ。もしプーチン本人やリベラルが皆根っから同じなら、この課題は愚劣で無意味だ。明らかに自殺行為だ。だが、もし彼がリベラルでなければ(政治的リベラルではないというのが、おそらく正しかろう)、もちろん、この活動は道理にかなっている。だが同時に、もっぱらプロパガンダ目的から - 国民はリベラルを憎悪しているので、政治的リベラルというレッテルを彼に貼り付けることが必要になる。

ここで、全てをまとめて全容を明らかにしよう。政府内部に欧米寄りの(実際は、欧米が支配する)派閥が存在しており、(圧倒的多数が“リベラル”経済政策に反対し、リベラル・ロシア人エリートを軽蔑している)ロシア大衆に不人気にして 明らかに彼が好んではいないリベラル経済政策を常に彼のせいにして (2005年に、そのような政策には断固反対であることを彼は明言している)プーチン打倒を企んでいる連中に、彼らが資金を供給しているが、いわゆる“愛国的マスコミ”はそういうことを全て隠蔽している。しかもプーチンは、血を流すことなしには、これを変えることができないのだ。

 だが議論のために、プーチンは実際、内心リベラルで、彼は“ワシントン・コンセンサス”風の経済を信じていると仮定しよう。たとえ、これが本当でも、彼は何よりも92%のロシア人が、このいわゆる“改革”に反対していることを認識すべきだ。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官が、プーチン本人は、この計画とは無関係だと発言しても、実際には、この過程は、ロシア国民や政治運動との彼の政治的イメージを傷つけてしまう。こうした計画の直接の結果として、ロシア共産党は、このプロジェクトに対する国民投票を主張しており、“公正ロシア”党は現在、政府全体不信任の署名を集めている。明らかに、途方もない規模の政治闘争が起きつつあり、伝統的にむしろ冴えないプーチンへの国内の反対運動が(CIAが支援し、および/あるいはソロスが資金提供する、ちっぽけな“NGO”ではなく、主要な政治運動や政党について私は話している)が、今や遥かに断固とした形の反対派へと変身しつつある。約一カ月前こう書いて、私はそれを予言していた

    “新たな形のロシア反政府派が、ゆっくりと形成されつつあるのは明らかに見える。そう、実際それは常に存在していた - プーチンとロシア外交政策を支持し、メドベージェフやロシア内政に不満な人々について私は語っているのだが。今や、帝国に対するプーチンの姿勢が穏健すぎると言う人々の声は強まるばかりだ。クレムリン内部の甚だしい度合いの身内びいきや寵遇(またしても、元スポーツ大臣ムトコは絶好の例だ)について語る意見と同様に。過激な親欧米リベラルが、そういう非難をしても、その影響力はごく僅かだが、愛国的で、国粋主義の政治家(例えばニコライ・スタリコフ)によって非難されると、全く異次元の規模になる。例えば、宮廷道化師ジリノフスキーと、彼の自由民主党はメドベージェフを忠実に支持しているが、共産党と公正ロシア党は違う。クドリンやメドベージェフのような連中を巡る緊張が何らかの形で解決されない限り(あるいはtimely scandal?)、ロシア国内で、帝国によって動かされているものではなく、本当の反政府運動の拡大を目にすることになる可能性がある。もしプーチンの個人的支持率が低下し始めたら、そのような本当の反政府派の出現に対応するために、彼は一体何をするべきなのかを考えるのは興味深いことだ”

 クレムリン内に、本当の第五列問題があるのを頑迷に否定する連中は、こうした“リベラル”の行動おかげで、メドベージェフ政権の政策に反対するほど、プーチン本人に反対ではない、愛国的な反対派が、次第に出現しつつあることに気がついた際、耳の痛い警鐘を受けることになろう。なぜプーチンに反対しないのだろう?

 大半のロシア人が、本能的に一体何が起きているか感じており、反プーチンの力が機能しているということだけでなく、この状況が、いかにして、なぜ作り出されたのかも理解しているからだ。しかも大半の欧米人とは違って、大半のロシア人は、非常に重要な形成期の1990年代に、一体何が起きたのかを覚えている。

 問題の歴史的根源(極めて大まかな要約)

 これはすべて、ソ連エリートが、自分たちが状況を制御できなくなっていて、何かなすべきであることに気がついた1980年代末に始まった。連中がしたことを要約すれば、こうしたエリート連中は、まず国を、こうしたソ連エリートが構成する一団/党派が支配する15の個別領地に分け、それから連中は、あらゆる価値あるものを情け容赦なく強奪し、一晩にして億万長者になり、連中の財産を欧米に隠したのだ。完全に破壊された国で、信じられないほど裕福になったことで、連中は国のあらゆる資源を更に搾取し、奪い取る、途方もない政治権力と影響力を得た。ロシア自身(と他の14の旧ソ連共和国)は本格的な戦争にも等しい言い表せないほどの悪夢に苦しみ、1990年までに、ロシアは、より多くの小さな断片(チェチェン、タタールスタン等)に分裂した。それまでに、ロシアは、無数のアメリカ人‘顧問’(現在のウクライナ同様に、彼らの何百人もが、多くの主要省庁や様々な国家機関内部に事務所を構えた)が勧める全ての経済政策を従順に実行し、ロシアは親米分子が草稿を書いた憲法を採択し、国家のあらゆる重要な地位は、欧米の手先としか呼びようがない連中に占拠された。一番上のエリツィン大統領は大半飲んだくれており、国は7人の銀行家、いわゆる“オリガルヒ” (うち6人がユダヤ人)によって動かされていた。“セミ・バンキルシチナ”だ。

 この時点で、極めて位が低く、(極めてリベラルな)サンクト・ペテルブルク市長(アナトリー・サプチャーク)のために働いたプーチンは、秩序の見かけこそ回復するが、オリガルヒにとって、本当の脅威にはならない下級官僚に過ぎないと、こうしたオリガルヒ連中に思い込ませるのにロシア治安機関がまんまと成功したのだ。この策略は機能したが、実業界支配エリートは、自分たちの権益を維持するため、“連中の”人物、メドベージェフを、政権支配者にするよう要求したのだ。オリガルヒは、二つの点を見過ごしていた。プーチンは実際(対外諜報機関)KGBのソ連国家保安委員会第1総局超エリートで、才気ある将校で、本物の愛国者だ。しかも、エリツィン政権を支持するべく成立した憲法を、今やプーチンが利用できるのだ。だか何にも増して、サイズの合わない背広を来た小柄な男が世界で最も人気ある指導者の一人に変身するだろうとは、彼らは想像できなかった。私が何度も書いている通り、プーチンの当初の権力基盤は治安機関と軍隊で、彼の法的権威は、憲法に由来するが、彼の *本当の*権力は、極めて長い歴史の中で、初めて、本当に自分たちの利益を代表する人物が最高指導者だと感じたロシア国民から、彼が得ている計り知れない支持に由来している。

 そこで、プーチンは、ドナルド・トランプがホワイト・ハウス入りするやいなや出来ていたはずのことを実行したのだ。彼は大掃除をしたのだ。彼はすぐさま、オリガルヒ対策を始め、セミ・バンキルシチナ支配を終わらせ、ロシアからのお金と資源膨大な流出を止めた。更に、“垂直的権力”(国に対するクレムリンの支配)再構築を進め、ロシア丸ごと、基盤(地域)から再構築を始めた。だがプーチンは大いに成功しているとは言え、全ての戦線で同時に戦って、勝利することはできない。

 率直に言って、彼は実際、戦うと決めた大半の戦闘で勝利しているが、勇気や意志が欠如しているためではく、極めて危険な敵連中が完全に支配している極端に酷い体制をプーチンが受け継いだという客観的現実ゆえに、戦うことができない戦闘もあるのだ。上述のハジンの言葉を想起願いたい。“もし彼がこの“アウゲイアス王の牛小屋”清掃を始めたら、彼らは特権を決して進んで手放さないのだから、彼は流血が避けられなくなるだろう”。それで典型的なプーチン手法で、彼はいくつもの取り引きをまとめている。

 例えば、ロシア政治への介入を止め、今後は納税し、基本的に法に従うことに同意したオリガルヒ連中は、投獄されたり、没収されたりしなかった。警告のメッセージを理解した連中は、普通の実業家(オレグ・デリパスカ)として活動することを許され、理解しなかった連中は、投獄されるか亡命した(ホドロフスキー、ベレゾフスキー)。だが、こうした有名で、悪名高いオリガルヒより下の水準を見ると、遥かに深い“沼地”(アメリカの表現を利用すれば)がある。1990年代にその財産をなした階級の連中全員、現在極めて影響力があり、経済、金融界や、実業界で大半の主要な地位を支配し、プーチンを徹底的に憎悪し、恐れている。連中お好みの兵器は、もちろん賄賂と影響力なので、軍隊や治安機関内部にも、連中の手先はいる。そして、もちろん彼らは、ロシア政府内に、連中の権益を代表する連中を擁している。まさにメドベージェフ政権の“経済圏連中”丸ごとだ。

 これら連中には、いわゆる“親ロシア”あるいは“愛国的”マスコミを含め、ロシア・マスコミ内に、お雇いの代理人がいても、驚くべきことなどあるだろうか? (私は少なくとも2015年以来、これを警告してきた)

 欧米でと同様、ロシアでも、マスコミは、何よりもまず、金がたよりだ。巨大金融権益は連中の狙いを推進するのに、ある種の話題を隠したり、見えにくくしたりする一方で、違う話題を推進し、マスコミを活用するのが極めて巧妙だ。ロシア・マスコミは、WTO/WB/IMF/その他の政策を徹底的に支持するのに、決して、イスラエルや、主流TVの猛烈な親イスラエル宣伝屋(ウラジーミル・ソロヴィエフ、エフゲニー・サタノフスキー、ヤコフ・ケドミ、アヴィグドール・エスキンその他の連中)を批判しない理由はこれだ。イランやヒズボラは喜んで批判しながら、決してロシアの主要TV局が毎日のように親イスラエル・プロパガンダを吐き出しているのなぜかと疑うことはしない全く同じマスコミなのだ。

 そして、もちろん連中はひたすらお経のように同じ呪文を繰り返している。“ロシアには第五列はいない!! 一人も!! 決して!!”

 これは“陰の政府”やアメリカ “イスラエル・ロビー”の存在を否定しているアメリカの金で買われた商業マスコミと全く変わらない。

 それでも、アメリカとロシアの多くの(大半の?)人々は、ほとんど心の底で、自分たちがだまされていて、実際には敵対勢力が自分たちを支配しているのを理解している。

 プーチンの選択肢と、あり得る結果

 悲しいかな、アメリカでは、ネオコンと連中の要求に完全に屈伏し、トランプは大惨事であることが明らかになっている。ロシアでは状況は遥かに複雑だ。これまでのところ、プーチンは大西洋統合主義者と関わり合うのを極めて巧妙に避けている。しかも過去10年ほどの間、大きな危機は全て外交政策問題に関連しており、そうした問題は依然ユーラシア主権主義者たちが支配している。最後に、ロシア政府は明らかに、いくつか間違いをしたり、いくつか不人気な政策を推進したり(例えば医療改革など)したが、否定できない成功もなし遂げている。プーチンについて言えば、彼は権限を強化し続けており、最も悪名高い人々の一部を権力の座から次第に排除している。理論的に、プーチンは、大西洋統合主義者最大の大物を賄賂のかどで逮捕させることは可能だろうが大規模で残虐な粛清はするまい。巨大であるのみならず、強力な社会階級丸ごと一掃することは出来ないのだ。

 ロシア国内の私の知人には、選挙直後の大西洋統合主義者粛清を予想していたひともいた。そこでの論理は“もうたくさん”で、プーチンは、国民から強い信任を勝ち取ったのだから、彼は、ようやくメドベージェフと彼の一味をクレムリンから追い出し、彼らを国民に人気のある愛国者たちで置き換えられるというものだ。それは、あきらかに起きなかった。だが、もしこの年金改革計画が進展し続ければ、抗議行動を引き起こすか、あるいは中東やウクライナで大規模な戦争が勃発すれば、クレムリン内の親欧米勢力は大きな圧力を受け、国の支配を、更にユーラシア主権主義者に譲り渡すことになろう。

 プーチンは極めて忍耐強い人物で、少なくとも、これまでのところ、彼は、全てではないにせよ、大半の戦闘で勝利してきた。事態が一体どのよう展開するかは誰も予言できまいと思うが、内部の紛争や権力を目指して戦っている権益集団を配慮せずに、ロシアを理解しようとするのが無駄なことだけは確実だ。1000年にもおよぶロシアの長い歴史の上で、内部の敵は、ロシアにとって、常に外部の敵より遥かに危険だった。これは将来も変わりそうにない。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/no-5th-column-in-the-kremlin-think-again/

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「政権内に第五列もいる国」と
「政権が第五列である国」は違う。

第五列は、先手先手で、国民生活を破壊する。

大量死刑の前に、未曾有の降雨被害の前に、先手先手で宴会を開く。

戦争で武器を売って儲けるのは、大量の死傷者が前提。
特区で宗主国資本家がカジノで儲けるのは、大量の客を負けさせるのが前提。
大企業が残業代支払い不要になるのは、過労死推進が前提。

いくらお経を唱えても、構造上、ギャンブラーはカジノに負ける仕組みだ。カジノが儲かりますようにと、お経を唱えるのだろうか。仏罰が怖くはないのだろうか。

人の不幸を前提にする事業のための、あらゆる先手先手が推進されても大本営広報部は伝えない。

青年劇場の芝居『宣伝』を見た。

ラジオから聞こえてくるのは、勇ましい進軍ラッパと「突っ込め!!」の声。
陸軍省主催のラジオドラマに感激ひとしおの市井の人々。
好評に気を良くした陸軍大佐の後押しでドラマが舞台化されることになり、作家は戦地で盲目になった元兵士を訪ねるが…。

1929年の作品
高田保作。
大谷賢治郎演出。氏は1972年生まれ!

当時、これが書かれ、上演されたというのは驚異的。
さすがに題名は、『宣伝』ではなく、『作家対作家』だったという。
軍のプロパガンダを伝える作家と、
廃兵の真実の声を伝える作家と。

もちろん、プロパガンダ作家が勝利し、真実の声を伝える作家が破れた。

プロパガンダは、当時もっぱら、ラジオ(と新聞)によっていたが
プロパガンダは、現在もっぱら、テレビ(と新聞)によっている。

真実を発言する方々が決して登場しない仕組みになっているのは昔も今も変わらない。

植草一秀の『知られざる真実』2018年7月10日 (火) 記事
共産党と連携する野党第一党を創設する

2018年5月14日 (月)

スクリパリ親子は決して話すことを許されない可能性が高い

The Vineyard of the Saker
2018年5月11日

[本コラムはUnz Review向けに執筆したもの。]

今週は、プーチンがメドベージェフを首相に再任命し、ビビ・ネタニヤフが訪問直前、ロシア同盟国シリアを爆撃したにもかかわらず、彼を戦勝記念日パレードでモスクワに招待したことを含め大きな進展があったが、全て良くないものだった。モスクワに着くや否や、ネタニヤフは、イランを何とナチス・ドイツになぞらえたのだ。実に独創的で深遠だ! 更に彼はモスクワ滞在中に、二度目のシリア爆撃を命じたのだ。だが、日本の首相に特注の靴で食事を出すのが適切だと考えるような自己崇拝するうぬぼれ屋から他に一体何が期待できよう? この男は明らかに目茶苦茶に狂っている(だからといって、彼のあくどさや危険性が減じるものではない)。しかし、実にうんざりするのはロシアの対応だ。皆無、全く皆無なのだ。他の人々と違い、シリア(あるいはイラン)をイスラエルから“守る”のはロシアの責任ではないと、私ははっきり述べている。しかし、ネタニヤフがあからさまにプーチンを軽蔑し、プーチンがそれを受け入れたと、私は心の中で確信している。私はプーチンを大いに尊敬しているが、今回彼は、トランプがマクロンを扱ったように、ネタニヤフが彼を扱うのを許したのだ。プーチンの場合、自国の首都でそういう扱いを受けたという違いはある。それで事態は一層ひどくなる。

[興味深いことに、“ナチス・イラン”に関してぐずぐず泣き言を言いながら、ネタニヤフは、実に核心を突く、真実を語ったのだ。彼はこう言った。“重要な歴史の教訓は、残忍なイデオロギーが現れたら、人は手遅れになる前にと闘わなければならないということだ。”これは、イスラエルと、そのシオニスト・イデオロギーに関し、実際、まさに世界中の大半の人々が感じていることだが、悲しいかな、彼らの声は、彼らを支配する連中に完璧に無視されている。だから、そう確かに私には“手遅れ”になりつつあるように見え、我々の集団的臆病さの結果として、わがシオニスト最高君主について、ありのままの真実を語ることを我々の大半が完全に恐れており、我々は途方もない代償を負担することになるだろう。]

そして、もちろん、イランが完全順守しているにもかかわらず、またアメリカには、この多国間合意から一方的撤退する権限がない事実にもかかわらず、いわゆる包括的共同作業計画 (JCPOA) から脱退するドナルド・トランプがいる。誇大妄想狂で、言うまでもなく、イスラエル・ロビーの意気地のないお先棒かつぎトランプは、これらをすべて無視し、アメリカと、アメリカが、狂気じみたイスラエル追随で、アメリカ支持を強いようとして、今恐喝し、いじめるだろう世界の他の国々の間に、更なる緊張を作り出した。イスラエルについて言えば、彼らの“高度な”“戦略”は極端なまでに粗野だ。まずトランプに、イランと最大の緊張を作りださせ、更に出来るだけ露骨かつ傲慢に、シリア国内のイラン軍を攻撃して、イランを報復するようおびき出し、そこで“あらまあ!!!”とわめき、声の限りに何度かホロコーストに触れ、“600万人”という人数を投げ入れ、アメリカにシリア攻撃をさせるのだ。

人々が、一体どうしてイスラエルを尊敬、まして称賛できるのかは理解を超えている。イスラエル以上に、より卑劣で、腹黒く、反社会性人格障害の誇大妄想症悪党集団(意で気地なし)を私は思いつくことができない。あなたは思いつけるだろうか?

とは言え、シオニストが、同時に、一国ではなく、二つの(そう思われている)超大国を彼らの要求への屈伏を強いる十分な力をもっていることは否定しようがないように見える。それだけでなく、彼らには、この二つの超大国をお互い、このままでは紛争に突入する路線を進ませながら、そうさせる力があるのだ。少なくとも、これは二つのことを示している。アメリカ合州国は今や完全に主権を失い、今やイスラエル保護国だ。ロシアについては、そう、比較的良くやっているが、ロシア国民が投票で、圧倒的なプーチン支持を示した際の、完全な再主権化は実現しなかった。ロシアのチャットで読んだ、あるコメントにはこうあった。“Путин кинул народ - мы не за Медведева голосовали”翻訳すれば、“プーチンは国民を裏切った - 我々はメドベージェフに投票していない”。“国民を裏切った”が公正な言い方かどうか確信はないが、彼が多くの国民を失望させた事実は実に明白だと私は思う。

現時点で、何らかの結論を出すにはまだ早過ぎ、余りに様々な未知の変数があるが、プーチンの基本的政策に関する大きな疑念で、4年間で初めて、私は非常に懸念していることを認めよう。私は自分が間違っていることを望んでいる。比較的すぐにわかるだろう。それが大戦争という形でないことを願うばかりだ。

とりあえず、スクリパリ事件に再度焦点を当ててみたい。私が当初無視したが、実に気がかりなことになった極めて奇妙なことが一つある。イギリスが、セルゲイとユリア・スクリパリを明らかに監禁している事実だ。言い換えれば、二人は拉致されているのだ。

ユリア・スクリパリと従妹のヴィクトリアはたった一度の電話通話しかしておらず、その中で、ユリアは、自分は大丈夫だと言った(彼女がヴィクトリアを安心させようとしていたのは明らかだった)が、彼女が自由に話せなかったのは明らかだった。しかも、ヴィクトリアがユリアに会いに行きたいと言うと、ユリアは‘誰もあなたにビザを発給しない’と答えた。その後は、完全な沈黙だ。ロシア領事館は、面会できるよう無数の要求を行っているが、以来、イギリスがしたことと言えば、ロンドン警視庁に、ユリアによって書かれたものではないことが明らかな書簡を投稿させたことで、そこにはこうある。

    “私は友達や家族と連絡できますし、ご親切に、何であれ、できる限りの支援を申し出て下さったロシア大使館の具体的な連絡先も承知しています。当面彼らの支援を受けたいとは思っていませんが、考えが変わった場合、彼らとどう連絡をとるか分かっています。”

一体どういうお友達だろう?! 一体どういう家族だろう?! くだらない!

従妹は公式ルートを含め様々な経路で何度も連絡しようとしたが、全く絶望して、
彼女は下記メッセージをFacebookに投稿した。

    “親愛な従妹、ユリア! あなたは私たちと連絡をせず、あなたとセルゲイ・ヴィクトリビッチについて、私たちは何もわかりません。あなた方の承認無しで、あなたがたのことに干渉する権利がないのは分かっていますが、大変心配です。あなたと、あなたの父親のことが心配です。ヌアルのことも心配です。[ヌアルは、イギリス旅行中、ペットホテルに預けておいたユリア・スクリパリの飼い犬]。ヌアルは今ペットホテルにいて、支払いを要求されています。彼をどうするかを決めなければなりません。あなたが帰国するまで、私には彼を引き取って面倒を見る用意があります。ヌアルに加えて、あなたのアパートと自動車も気になっています。この二つの安全と維持について何も決まっていません。私たちが面倒を見てあげることはできますが、私か妹レーナの名前で、あなたの委任状が必要です。もしこうしたものが大切と思われたなら、どこの国であれ、ロシア領事館で委任状を書いてください。もしあなたがそうしなければ、それまでで、あなた方には干渉しません。
    ヴィーカ“

何の返事もない。

グーグルで、 “スクリパリ”という言葉で検索してみた。4月10日には、彼女が病院から退院したという記事があった。それが見つかった最新記事だ。Wikipediaも見てみたが、全く同じで、本当に何もないのだ。

最初にロシアの不平を聞いた際、これは大したことではないと思ったことを認めなければならない。“イギリス人は、スクリパリ親子に、プーチンが二人を毒ガス攻撃しようとしたと言い、二人はたぶん恐れており、たぶん何であれ、二人の体調を悪くしたもののおかげで、まだ具合が悪いのだろうが、イギリス人は、二人の外国人を、決して公然と拉致することはせず、まして、これほど公式な形では、そうするまいと私は考えていた。”

もはや、そういう確信はない。

まず、明らかなことを排除しよう。スクリパリ親子の身の安全に関する懸念だ。これは全くのたわごとだ。イギリスは、イギリス国内で、戦車、SASチームを待機させ、空中のヘリコプター、爆撃機などを用意して、厳重に守られたイギリス施設で、ロシア外交官との面会を手配できるはずだ。ロシア外交官は、防弾ガラス越しに電話で彼らと話せるはずだ。それに、ロシア人は実に危険なので、武器の身体検査もあり得る。スクリパリ親子が、彼なり/彼女なりに言うべきことと言えば“ありがとう、皆様のお世話は無用です”だけだ。それで会話は終わりだ。ところが、イギリスは、それさえ拒んでいる。

スクリパリ親子は悪のロシア人に大いに怯えているので、二人はきっぱり拒否しているとしよう。テレビ会議でさえ。二人にとって、実にトラウマ的なのだ。結構。

ならば、記者会見はどうだろう?

更に気がかりなのは、少なくとも私の知るかぎり、欧米商業マスコミの誰も、彼らとのインタビューを要求していないことだ。スノーデンは、ロシアから安全に話せ、大きな会議で講演さえできるのに、スクリパリ親子は誰にも語ることができないのだ。

しかし最悪なことはこれだ。スクリパリ親子をイギリス当局が完全に秘密裏に拘留して既に二カ月だ。二カ月、つまり60日間だ。尋問の専門家や、あらゆる心理学者に、60日間の“専門的治療”が人に一体どのような影響を与えるか尋ねていただきたい。

もう“拉致”に関するロシアの声明をはねつけるてはいない。私の考えはこうだ。実質的に、MH17やドゥーマの化学兵器攻撃と同様に、スクリパリ偽旗作戦は崩壊し、燃え尽きたが、MH17やドゥーマとは違い、スクリパリ親子は、その証言が、メイ政権にとってのみならず、イギリスとの“団結”を示した意気地なしのヨーロッパ人全員にとって、途方もないスキャンダルという結果をもたらす可能性がある証人だ。言い換えれば、スクリパリ親子は、おそらく決して自由に話すことを許されないだろう。二人は殺害されるか、完全に洗脳されるか、行方不明になるかしかないのだ。ほかのどの選択肢も世界規模のスキャンダルという結果を招きかねない。

セルゲイ・スクリパリに同情するようなふりをすることはできない。国に忠誠を誓い、その後、国を裏切り、イギリスに寝返った諜報職員(マスコミが書いている通り、彼はロシア・スパイではなく、イギリス・スパイだ)。現在、彼を確保しているのは、彼の元雇い主だ。だがユリアは? 彼女は完全に無辜で、4月5日時点(彼女が従妹のヴィクトリアに電話した際)、彼女は明らかに元気で、頭もはっきりしていた。今、彼女は行方不明で、彼女が決して再び現れないかも知れないこと、それとも、何カ月ものイギリスによる“カウンセリング”の後、彼女が、ある日、再び現れることのどちらがひどいのか、私には分からない。父親に関しては、彼はすでに裏切りの代償を支払っており、彼も、毒ガス攻撃され、利用され、行方不明にされるより、もっと良い運命に会う資格があるのだ。

巨大な出来事(我々の全世界に対するシオニスト戦争)の中では、セルゲイとユリア・スクリパリのような二人の個人は重要でないのかも知れない。だが、この二人と、その苦境を忘れずにいるくらいは当然だろうと私は思う。

これは我々が一体どのような世界に暮らしているのかという問題も提起する。イギリス国家が、そのような手口(連中はいつもこの手口を利用している)を用いた事実に私は驚かない。自由、多元的共存と“ヨーロッパの価値観”(それが何を意味するのであれ)がある、いわゆる欧米“民主主義”の中で、イギリスが何の罰も受けずに済んでいることに私は驚いている。

多少はスクリパリ親子と“団結”されてはいかがか - ヨーロッパ人のあなた方よ?!

The Saker

The Sakerに寄付する。

記事原文のurl:https://thesaker.is/the-skripals-will-most-likely-never-be-allowed-to-talk/
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昨日のBS-TBS週刊報道LIFEには驚いた。小選挙区制の問題を正面から取り上げたのだ。小林良彰教授のコメントも流された。
猟奇殺人事件やタレント・セクハラではなく、終日、連日、小選挙区制問題こそ報じられるべきだろう。

インチキ・データをもとに無意味な論議を強いていた自民党は、「高度プロフェッショナル制度」を強行採決するだろう。これも、小選挙区制のおかげで成立する悪法。

小選挙区制によって、25%の異様な連中に、我々は永久に搾取されつづけるのだろうか?

大本営広報部、スクリパリ事件でロシア犯行説だけを垂れ流したあと、二人の行方不明という現状を報じているだろうか?虚報を垂れ流し、洗脳するのが商売なら、知的な病気を引き起こす公害企業も同じことではあるまいか?

日刊IWJガイド・番組表「<本日のインタビュー>本日、在イスラエル米大使館がエルサレムへ移転!米国のイラン核合意離脱表明などで中東情勢が大きく揺れ動く中、本日午後4時30分より、『「大災厄」の日を目前に在イスラエル米大使館が移転!~岩上安身による東京経済大学・早尾貴紀准教授インタビュー(第3弾)』を行います!/
<新記事紹介>イスラエル兵の実弾がパレスチナ人の無防備な身体と『衝突』!? BBCはイスラエルがガザで犯した残虐行為を巧妙に正当化!早尾貴紀氏が注目したハミド・ダバシ氏「『西側メディア』と大衆欺瞞」をIWJが仮訳!/北朝鮮・豊渓里の核実験場廃棄発表!トランプ米大統領はツイッターで歓迎の意を示すも、日本は6ヶ国記者団から除外!!/裁量労働制『不適切データ問題』で自民・橋本岳議員が論点をすりかえる圧力! 国会での本格審議を前に論戦を牽制か!? ~上西充子法政大学教授と労働弁護団有志が緊急記者会見で反論!『実務家として震撼』」2018.5.14日号~No.2069号~

2018年2月23日 (金)

シリアにおけるエスカレーション。ロシアは一体どこまで押しやられるのだろうか?

The Saker
2018年2月20日

シリアにおける出来事は最近あきらかに悪い方向に変化しており、シリア国内のロシア特別部隊が、組織的“擾乱攻撃”作戦の標的になっている証拠が増えている。

第一に、フメイミムのロシア航空宇宙軍基地に対する(比較的成功した)無人機と迫撃砲による攻撃があった。更にイドリブ県マースラン市上空でのロシアSU-25撃墜があった。シリア軍隊列へのアメリカ急襲でロシア死傷者がいると聞かされている(“何百人”ものロシア人殺害という広く誇張されている主張とともに)。前者の場合、ロシア当局は、攻撃がアメリカによって計画され、実行されたのではないにせよ、少なくとも付近のアメリカ軍が協調したという強い疑惑を公然と発言している。SU-25撃墜の場合、あからさまな非難はなされていないが、多くの専門家が、SU-25が攻撃された高度が、通常シリアでは見られないタイプのむしろ最新型のMANPADであることを強く示唆していると述べている(これらはアメリカがクルド人に提供したアメリカのスティンガーだという僅かとは言えないヒントだ)。シリア軍隊列への攻撃に関しては、議論されているのは、誰がそれを行ったのかではなく、どのようなロシア要員が関与していたのか、ロシア軍か、それとも民間業者(シリア隊列には上空掩護が皆無だったので、後者の方が遥かに適切な説明だ)。個別に見れば、こうした出来事のどれもさほど意味はないが、まとめて見た場合、こうしたものは、アメリカによるあからさまなロシア軍攻撃までには至らない方法で、ロシアを出来る限り懲らしめるというシリアでのアメリカ新戦略の兆候である可能性がある。下記理由から、この推測はもっともなものに私には思える。

第一に、シリアでの敗北を巡る屈辱とやり場のない怒りで、アメリカとイスラエルは依然ふらついている。アサドは依然権力の座におり、ダーイシュは多かれ少なかれ打ち負かされ、ロシアは、対ダーイシュ軍事作戦のみならず、出来るだけ多数の“良いテロリスト”を交渉の席に参加させる活動でも成功した。ロシア国内でのシリアに関する会議は成功裏に終わり、全当事者が新憲法の作業について全般的に合意され、英米シオニストが反対すると固く決めている平和実現の本当の危険性があったのだ(このどうやらハッキングされた文書をご確認願いたい。もし本物であれば、ロシアには何も成功させないアメリカ政策を明らかに述べている)。

第二に、トランプもネタニヤフも自分がいかに男らしく強いかを証明するため多数の“勝利”をもたらすと約束している(彼らの前任者たちと比べて)。ロシアに対する公然の戦争を始めるのは決定的に“男らしさの証明”になるはずだが、余りに危険すぎる。“境界上の”ロシア人殺害、いわば、もっともな否認権、つまり、その代わりに、ロシア人民間契約業者を殺害するのは遙かに安全で、遥かに魅力ある選択肢だ。

第三に、ロシアでは大統領選挙が予定されているが、プーチンにとって問題を作り出せば(経済制裁、あるいはシリアからの遺体袋)、何らかの形で、ロシア内で彼の人気に悪影響を与えることが可能だという幼稚な考え方に、アメリカは依然必死にしがみついている(現実には、連中は逆の結果を招いたが、それを理解するには、連中は余りに愚かで無知だ。)

最後ながら、決して重要性が最小ではないのが、英米シオニストは実際に、何かを実現する能力を失って長いので、連中の論理的な最悪の場合の代替案は、他の誰にも成功させないことだ。これが北シリアにおけるアメリカ軍配備の主目的だ。トルコ、イラン、シリアと、もちろん、ロシアにとっての面倒を作り出すのだ。

結論はこうだ。アメリカは、状況が“安定化する”まで、(違法に)シリアに駐留すると宣言しているので、彼らはシリアを不安定化するために出来る限りのあらゆることをしなければならない。そう、ここにはある種の不条理な論理があるのだ。

ロシアにとって、こうした悪いニュース全て、以下のように要約できよう。ロシアは、確かにシリアでダーイシュを打ち破ったとは言う物の、ロシアは依然、中東で、英米シオニストを打ち破る状況からは程遠い。ただし良いニュースは、ロシアにはこの状況に対処する選択肢があることだ。

第一段階: トルコへの働き掛け

ロシアが、アメリカのシリア侵略に反撃するための、直感には反しているものの様々な意味で理想的な解決が存在している。トルコを巻き込むことだ。一体どうやって? アメリカ軍を直接攻撃するのではなく、アメリカが現在“(少なくとも政治的に)その後ろに隠れているクルド民兵を攻撃してだ。お考え願いたい。アメリカ(またはイスラエル)が、シリアやイラン軍攻撃前に、二の足を踏むことなどあり得ないが、実際にトルコ軍を攻撃するのは膨大な政治的リスクが伴う。アメリカが支援した対エルドアン・クーデター未遂後の、踏んだり蹴ったり行動で、イラクとシリア両国内で“ミニ-クルディスタン”設立をアメリカが支援したことで、アメリカ-トルコ関係は史上最低の状況で、アメリカ、EU、NATO、CENTCOM、イスラエルと地域におけるあらゆる英米シオニスト権益にとって大惨事となり得る結果へと、トルコを押しやるのに、さほど手はかからない。実際、ヨーロッパ、地中海、中東にとってのトルコの戦略的重要性は強調してもしすぎることはなく、アメリカはそれを知っているのだ。このことから、ほとんど知られていないにせよ、極めて現実的な結果が導ける。シリア内のトルコ国軍は基本的に、私に言わせれば、あらゆるアメリカ攻撃からの“政治的免責”を享受している、つまり(ほぼ)トルコが一体何をしようと、トルコ軍隊列に対するアメリカ空軍攻撃の結果は余りに深刻すぎて考えられないという単純な理由から、アメリカは(ほぼ)決して、実際トルコに対し、公然と武力行使を考慮することはないのだ。

実際、アメリカ-トルコ関係は実に悪く、余りに一方的なので、アメリカ特殊部隊が配属されたクルド(つまり“良いテロリスト”)隊列/陣地へのトルコ攻撃のほうが、アメリカによるトルコ軍隊列攻撃より遥かに可能性が高いと私は考えている。これは直感には反するものに聞こえるが、トルコが、アメリカ軍要員がいるクルド (あるいは“良いテロリスト”)隊列/陣地を攻撃し、その結果、アメリカ軍兵士が死亡したとしよう。アメリカは一体何をする/できるだろう? 同じことで報復するだろうか? あり得ない! アメリカが仲間のNATO加盟国を攻撃することなど全く考えられないだけでなく、トルコがトルコ領土と領空からのアメリカ/NATOの完全撤退を要求することになる可能性が極めて高いのだ。理論的に、アメリカがイスラエルに、アメリカのために汚れ仕事をするよう頼むことは可能だが、イスラエル阿呆ではなく(たとえ彼らが狂っていても)彼らは、基本的に無価値な非ユダヤ人のために、神聖な“ユダヤ人の血”を流したくはないので、アメリカが作り出した“ミニ-クルディスタン”問題を巡って、トルコと武力戦争を始めることなどにほどんど興味はないはずだ。

もしトルコが実際、アメリカ軍兵士を殺害すれば、抗議行動や立て続けの“協議”やら他の象徴的行動はあろうが、それ以上はなく、アメリカは死傷者を受け入れ、それに対して何もしないだろう。エルドアンについて言えば、国内で人気はいやますばかりとなろう。こうしたこと全てでの本当の問題は、もし北シリアでのアメリカ作戦を本格的に混乱させ、アメリカに撤退まで強いるこさえできる当事者が誰かいるとすれば、それはトルコだということだ。この種の能力で、トルコのロシアとイランとの交渉力は大きく強化され、エルドアンが自分の利益になるよう注意深く利用するのは確実だと思う。これまでの所、エルドアンが、アメリカを“オスマン式平手打ち”すると威嚇しただけで、ティラーソン国務長官が、大惨事を避けるため、アンカラにまで飛んだが、紛争で、アメリカはトルコかクルドのいずれかを選ぶべきだというトルコの主張が、いかなる本当の急進展の可能性も非常に大きく制限している(イスラエル・ロビーは100%クルド人を支持している)。決してありえないなどと言うべきではないが、現時点でアメリカ-トルコ関係を本当に復旧させるには、何らかの奇跡が必要だろうと私は言いたい。ロシアは、この力学の活用を試みることが可能だ。

この概念の主な弱点は、もちろん、トルコ国内を含め、アメリカは依然十分に強力で、アメリカ政府と、あからさまに対決し、反抗しようとするのは、エルドアンにとって極めて危険だ。これまでの所、エルドアンは、大胆に、アメリカに対するあからさまな反逆行動をしているが、彼は余りにやり過ぎる危険性も理解しており、そのようなリスクをとることを考えるには、彼にとって、大きな利益の可能性がなければならない。ここでロシアには基本的に二つの選択肢がある。トルコに何か非常に利益のあることを約束するか、アメリカとトルコの現在の関係を何とかして、更に悪化させるかだ。ここで良いニュースは、アメリカとトルコの関係を悪化させるロシアの取り組みは、アメリカがイスラエルとクルド人とギュレン主義者を支持していることで大いに助けられていることだ。

もう一つの明らかな危険性は、あらゆる反クルド作戦が、別のシリア分割に転じかねないことだ、今回はトルコによる。ところが、トルコは、シリア国内に余り長期間留まれないのが現実だ。特にロシアとイランがこれに反対すれば。トルコにとってより、アメリカにとって無視するのが、ずっと容易な国際法の問題もある。

こうした理由から、トルコを利用してアメリカに圧力をかけることには限界がある。それでも、もしトルコが、アメリカにクルド人支援を止めるよう主張し続けるか、あるいはもしトルコがクルド民兵に軍事的圧力をかけ続ければ、アメリカが支援する“ミニ-クルディスタン”というアメリカの考え方は丸ごと崩壊し、それとともに、アメリカの対シリア分割計画丸ごと崩壊する。

これまでの所、イラクはイラク国内で、アメリカが支援する“ミニ-クルディスタン”に素早く対処しており、シリア国内で、アメリカが支援する“ミニ-クルディスタン”に対処するため、トルコも現在、*彼らの*問題を解決する必要な措置を講じている。トルコはアサド支援にも、プーチンにもは興味がなく、彼らは*彼らの*クルド問題が支配下にある限り、シリアで何が起ころうと気にしない。つまりシリアとロシアとイランは、もちろん、適切な環境が作り出されない限り、トルコがアメリカに敵対することに過大な期待をするべきではないのだ。ロシアとイランがそのような状況を作り出せるかどうかは、将来になってみないとわからない。

第二段階: 移動式の最新型短距離/中距離防空システムでシリアを埋めつくす

今の所、過去数年間に一体どのような防空システムを、ロシアがシリアに送ったのかは誰も知らないが、これは明らかに、ロシアが取るべき道だ。出来るだけ多数の最新の移動型防空システムをシリアに送るのだ。高価だが、ここで最善の解決策は、出来るだけ多数のパンツィル-S1移動型Gun/SAMシステムと、9K333 Verba MANPADを、シリアとイランに送ることだろう。この二つのシステムの組み合わせは、特に彼らが運用可能な装置の位置を高い信頼性で予測する実際的な方法は皆無なので、アメリカとイスラエルにとって、あらゆる種類の空爆作戦を大幅に面倒にするはずだ。しかも、アメリカもイスラエルもシリア領空で国際法に完全に違反して活動しているのに対し、シリア国軍は彼らの主権ある領空を守っているので、ロシアがシリアにそのような防空システムを引き渡しても申し分なく合法的だ。とりわけ、これら兵器システムは移動型で、容易に隠せるので、英米シオニストが一体誰が実際に自分たちを撃っているのかを知ることが全く不可能なのだ 。朝鮮やベトナムやレバノンでと同様、シリア防空システムを操作するため、ロシア人を派遣し、アメリカとイスラエル航空機が空から落ち始めた際“ロシアがやった”ことを誰も証明することができないはずなのだ。ロシアはCIAが良く言う“もっともな否認権”を享受できるはずだ。アメリカとイスラエルは、もちろん、より弱い当事者シリアに敵対するだろうが、良い気分になれるだけで、シリア領空が、アメリカあるいはイスラエル空軍にとって、より安全になるわけではないので、現地に何の変化ももたらせないはずだ。

ロシアにとってもう一つの選択肢は、既存のシリア防空システム、特に道路移動型2K12クブと、9K37ブク・システムの改良(ソフトとミサイル)を行うことだ。そのような改良、特に十分な数のパンツィルと、ヴェルバス配備と組み合わせればアメリカとイスラエル両国にとって悪夢となろう。彼らは既に基本的にロシアの完全な承認を得て飛行しているので、トルコはほとんど気にかけることはなく、私の知る限り、シリア国内で何の空爆作戦を行っていないイランも気にするまい。

この計画に対する一つの反論は、双方がこのゲームを演じることが出来、アメリカが更に高度なMANPADを、彼らの“良いテロリスト”同盟者に送るのを防ぐ方法がないというものだが、この主張は完全に的外れだ。もし双方が同じことをすれば、空爆作戦に一番依存している側(アメリカ)が、地上で優勢な側(ロシア)より遥かに大きな打撃を受ける。更に、MANPADをシリアに送ることで、アメリカは同盟国と思われているトルコと疎遠になっており、もしロシアがMANPADや他のSAMをシリアに送っても、文句を言うのは、イスラエル一国だけだ。そうなればロシアは単純な本当の答えができる。我々がこのゲームを始めたわけではない、貴国の同盟国アメリカがしたのだから、アメリカにこの混乱のお礼を言えば良い。

シリアにおける主要な問題は、アメリカとイスラエルが現在、シリア領空で、全く何のおとがめもなく活動しているという事実だ。もしこれが変わるとすれば、ゆっくりした漸進的な過程だ。最初は、(最近のイスラエルF-16のように)幾つか個別の損害が生じ、次に、アメリカおよび/あるいはイスラエルによる空爆場所が次第に、都市の中心部や中央軍陣地から、より小さな、より点在する標的(車両隊列のような)に移行するのを目にするようになるだろう。これは軍事的に最も価値ある標的は既にしっかり守られていることの認識を示すものだ。最終的に、多数の空襲は次第に巡航ミサイルと弾道ミサイル攻撃に置き換えられよう。こうしたこと全ての背景に、攻撃的空爆作戦から、部隊保護への移行があり、これはシリア、イランとヒズボラにとって、活動するのにずっと容易な環境となることを意味する。しかし、そうしたことのいずれにとっても、必要な第一歩は、シリア防空能力の劇的強化だろう。

イスラエルの完全な制空権の下で、ヒズボラは何十年も実に見事に活動しており、彼らのこの種の作戦経験は、シリアが防空能力を十分に構築するまで、シリアにとって極めて貴重なはずだ。

結論: エスカレーションに対抗することだけが、実際唯一の選択肢なのだろうか?

率直に言って、帝国はシリアの部分的“レコンキスタ”をしようと決めたのではと私は考え始めている。(ありもしない)化学兵器使用のかどで、彼らを“懲罰”するためのシリア攻撃をマクロンでさえも騒ぎたてている。少なくともアメリカは、シリアにおけるロシアの役割に対して、ロシアに出来るだけ高い代償を支払わせたがっているのだ。シリアにおけるアメリカの更なる目標には下記がある。

  • ユーフラテス川東岸のシリア領を支配することによる事実上のシリア分割の押しつけ(これは“プランC、第3.0版”と呼べるだろう)
  • 北東シリアにあるガス田簒奪
  • そこでクルド人、良いテロリストと、悪いテロリスト作戦を計画し、実行することができるアメリカが支配する中間準備地域の創設
  • ロシアが支援するあらゆる和平交渉の妨害
  • レバノンとシリアのイランとヒズボラ部隊に対するイスラエル作戦支援
  • 外国侵略者からシリアを解放しようとしているシリア軍に対する通常攻撃を行う
  • シリア侵略と占領をトランプが軍産複合体とイスラエル・ロビーに約束した“勝利”の一つとして提示する

これまでの所、この進展しつつある戦略に対するロシアの反応はむしろ受け身で、現在のエスカレーションは、新たな手法が必要かも知れないことを強く示唆している。イスラエルF-16撃墜は良い第一歩だが、帝国がその対シリア政策に対して支払うべき代償を劇的に増大させるべく、もっと多くのことがなされる必要がある。現在の挑発に対するより強力な反応を要求するロシア人評論家や専門家の人数が増えているのは、何かが進行中であることの兆候かも知れない。

記事原文のurl:http://www.unz.com/tsaker/escalation-in-syria-how-far-can-the-russians-be-pushed/
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二年近く会わなかった幼なじみの熱烈な自民党員と町で出会った。挨拶のみで何も話さず別れた。こういう状況を熱烈に支持する人と話す言葉を思いつけないので。

最悪労働制に関して、まるで壊れた蓄音機のように同じ言葉を繰り返す首相。
見ていると気がめいる。

植草一秀の『知られざる真実』2018年2月22日記事も、働かせ方改悪の件。
昭恵氏佐川氏証人喚問&働かせ方改悪阻止完遂を

捏造したデータしかない過労死推進法案が提出されるのを黙って眺める組合、労働組合ではない。労働者殺人組合。

日刊IWJガイド・番組表「IWJが吉村洋文大阪市長会見で維新の元暴力団市議とのツーショット写真を暴露!党常任役員吉村氏の反応は!?/本日15時より!『加計問題』に見る日本の教育行政の腐敗!『教育』を口実に改憲を既成事実化した先には超危険な自民党改憲草案の実現が!? 岩上安身による前・文科事務次官 前川喜平氏インタビュー 第2弾/裁量労働めぐる『残業データ』に117件の異常な数値が発覚!なくなったはずの調査原票も発見!しかし政府は法案提出の姿勢崩さず!」2018.2.23日号~No.1989号~

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2017年12月 6日 (水)

アメリカ-ロシア戦争中間報告

The Saker
2017年12月1日

(本記事はUnz Review向けに書いたもの)

アメリカとロシアは戦争をするだろうかという質問をよく受ける。両国は既に戦争していますと、私はいつも答えている。第二次世界大戦のような戦争ではないが、それでも、戦争であることに変わりはない。この戦争は、少なくとも当面、約80%が情報上で、15%が経済的で、5%が動力学的だ。しかし政治的な意味で、この戦争の敗戦国にとっての結果は、ドイツにとっての第二次世界大戦の結果に劣らないほど劇的なものとなろう。敗戦国は、少なくとも現在の形のままで生き延びることはできない。ロシアが再度アメリカの植民地になるか、それともアングロ・シオニスト帝国が崩壊するかのいずれかだ。

二つの世界秩序物語”と題するUnz reviewの最初のコラムで、私はロシアと中国と、世界中の(公然であれ、隠然であれ)その同盟諸国や友好諸国が構築しようとしている、法の支配によって調整される多極的国際体制の姿と、それが単極世界覇権や、アングロ・シオニストが全世界に打ち立てようと企てている(そして、ほほ成功裏に、この苦悩する地球に押しつけられている)ものとどれほど異なっているかを説明した。ある意味、アメリカ帝国主義指導者連中は正しく、ロシアは、国家としてのアメリカ合州国、あるいはアメリカ国民にとってではなく、アングロ・シオニスト帝国にとって実存的脅威なのだ。丁度、アングロ・シオニスト帝国が、ロシアにとって、実存的脅威であるように。更に、帝国のキリスト教後の(そして付け加えたいが、露骨に反イスラムでもある)価値観をロシアは公然と否定しており、ロシアは、通常“欧米”と呼ばれているものに対して根本的に文明上の挑戦をしてもいるのだ。それが、双方ともに、この戦いで優位に立とうと大変な努力を払っている理由だ。

先週、反帝国陣営が、ソチでプーチン大統領とロウハニ大統領とエルドアン大統領とで会談し、大きな勝利を収めた。彼らは、自分たちは、シリア国民に対する戦争(決して、そうではなかったが、いわゆる“内戦”) を終わらせる和平計画の保証人だと宣言したが、アメリカを交渉に参加するよう招くことさえせずに、そうしたのだ。更に悪いことに、彼らの最終声明は一度たりともアメリカに触れることはなかった。“必要欠くべからざる国”は、言及されないほど、全く重要でないと見なされているのだ。

こうしたこと全てがどれほど攻撃的であるかを、しっかり認識するには、いくつかの点を強調する必要がある。

第一に、オバマに率いられ、欧米のあらゆる指導者連中は、アサドに未来はない、彼は辞任せねばならない、彼は政治的に既に死に体で、シリアの未来で、彼が演じるべき役割は皆無だと、帝都と属領に、多大な確信を持って、宣言した。

第二に、帝国は全く何も達成できなかった59 (!)カ国の“連合”を作り出した。CENTCOMとNATOに率いられた、巨大な数十億ドルもの金をかけた“銃の撃ち方も知らないギャング”は最も悲惨な無能さを証明しただけだった。対照的に、どの時点においても、シリアに35機以上の戦闘機を決して配備していなかったロシアが(イランとヒズボラによる多大な地上軍の支援を得て)戦争の流れを変えた。

次に帝国は、ロシアは“孤立し”その経済は“ぼろぼろだ”と決定し、その全てを、ユダヤ志向マスコミは、極めて忠実におうむ返しした。イランは、もちろん有名な“悪の枢軸”の一環で、ヒズボラは“最強テロ・チーム”だ。アングロ・シオニストは、エルドアンを打倒し、殺害しようとした。そして現在、テロリストを打ち破り、シリアで采配を振るうのは、ロシア、イラン、ヒズボラとトルコだ。

最後に、アメリカは、ダーイシュをダマスカスで権力の座につけることは不可能だと悟ると、連中はまずシリアを分割しようとし(代案B)、更に、イラクとシリアにクルド小国を樹立しようとした(代案C)。これらの計画が全て失敗し、アサドはロシアで、プーチンと抱擁し、イラン革命防衛隊特殊作戦部隊の司令官ソレイマーニー少将は、ダーイシュから解放しようとして、シリア最後の都市を散歩している

現在、アメリカ指導者連中が、どれほど徹底的に屈辱を受け、あざ笑われ、殴打されたと感じているか、読者は想像できるだろうか? 憎悪され反抗されるのは大変なことだが、完全に無視されるのは実に辛いものだ!

戦略という点では、連中は“ロシアに対する姑息な嫌がらせ”と私が呼ぶ代物を考えだした。RTに外国の代理人として登録させ、ロシアから古美術を盗み多数のロシア選手たちからメダルを剥奪しソウル・オリンピックでロシア国旗と国歌を禁じようとしたり、次回のファーンボロー国際航空ショーへのロシア軍航空機参加を禁じたりしようとしている。こうしたあらゆる取り組みが実現したことと言えば、プーチンの人気を益々高め、欧米が益々憎悪され、オリンピックを一層退屈にするだけのことだ(ファーンボローも同じだ - 国際航空宇宙サロンとドバイ航空ショーは‘更に魅力的’になろう)。言い忘れるところだったが、“新ヨーロッパ人”は、解放者たちに捧げた、いにしえのソ連像に対するミニ戦争を継続するだろう。アメリカ国内でのロシア代表に対するアメリカ・ミニ戦争と同様、これは弱さの明らかな兆しだ

弱さと言えば

もう喜劇だ。アメリカ・マスコミ、特にCNNは悪のロシアに触れずには日もあけず、アメリカ議会は、共和党や民主党の一体誰がロシアとより多く接触したか解明しようとして、集団ヒステリーに専念しており、NATO司令官連中は絶望的な恐怖の余り、ズボンの中に漏らしている(と連中は言う!) ロシア軍が、いかなる演習をしようと、アメリカ海軍と空軍代表は毎回決まって、ロシア人パイロットが“プロらしからぬ迎撃”をするとメソメソこぼし、イギリス海軍は、一隻の(しかも、むしろ質素な)ロシア航空母艦がイギリス海峡を通過すると、完全な戦闘モードに入る - だがロシアは“弱い”国のはずなのだ。

皆様は合点されるだろうか?

ロシア人が笑っているのが実態だ。クレムリンから、マスコミ、ソーシャル・メディアに至るまで、彼らがどれほど全能で、いかに、あらゆるものを支配しているかに関する実に面白い寸劇まで演じている。概して(少なくとも公式には) ありもしない脅威ですっかり動転するとは、欧米の連中は一体どんな覚醒剤を使っているのかと、いぶかしがりながら、ロシア人は笑い転げている。

連中が何を考えているかご存じだろうか?

欧米の政治指導者たちは、数の多さで安全を得ようとしている。そこで、滑稽なほど肥大化した“連合”が作られたり、様々なヨーロッパや大西洋両側の機関からあらゆる決議がだされたりしている。欧米の政治家たちは、乱暴な子を恐れ、群がって大きく見せようとする小学校校庭の子供連中のようなものだ。ロシアの子供なら誰でも、数で安心感を得ようとするのは、怯えている弱虫のまぎれもない証拠なのを知っている。対照的に、ロシア人は、人口200万人以下のちっぽけな国に、ロシアに宣戦布告する勇気があり、ロシア人と、いかに実に激しく戦ったかも覚えている。私がお話しているのは、もちろんチェチェンのことだ。そう、愛しようが憎もうが、チェチェン人が勇敢であることは否定しようがない。アフガニスタンの北部同盟についても同様だ。ロシア人は感銘を受けた。ナチスは、ロシア国民に対して、言語に絶する苦難をもたらしたとは言え、ロシア人はドイツ兵士と将校が腕利きで勇敢だったことを決して否定しない。“私は、タタール人/モンゴル人の勇敢な男を愛する/尊敬する” (люблю молодца и в татарине)というロシアの諺さえある。だから、ロシア人は、敵の中に、勇気を認めるのに何の問題もない。

だがアメリカ/NATO軍は? 全員、コンチータ・ヴルストが全軍最高司令官であるかのように行動している!

これを覚えておいでだろうか。

この人々の誰一人親切だったり、どのような意味でも“優しかったり”しない。しかし、彼らは重要だった。彼らは実際的な意味があった。そして彼らは極めて現実的なパワーを行使していた。

現在、本物の権力は、こういう感じだ。

アングロ・シオニスト指導者に対し、一体何が本当に攻撃的態勢なのかご存じだろうか?

この写真には、一人の正教徒と二人のイスラム教徒が写っている。

これが攻撃的態勢だ。しかも、もちろん極めて恐ろしいものだ。

コンディ・ライスが約束した“新たな中東の生誕”とは実に程遠い(間違いなく新たな中東ではあるのだが、ライスやネオコンが考えていたものではない!)

“中東における唯一の民主主義”は、今や完全なパニック・モードになっており、そこで、彼らの、イランに対してサウジアラビアと協力する公然の計画と、イスラエル国境から40km内のイランのあらゆる資産への爆撃についての明らかにやらせの漏洩というわけだ。だがこの列車は、既に駅を発車してしまったのだ。シリアは勝利しており、いくら空爆しても、それは変えられない。それで、本当に獰猛であるように見せるかけるためだけに、イスラエルは現在、イスラエルとヒズボラとの戦争となった場合、ハサン・ナスラッラー議長は標的になるとも言っている。ウワーッ! 一体誰が想像しただろう?!

ベイルートからの、クスクス笑いの声が聞こえておられるだろうか?

ワシントンDCとリヤドとエルサレムの連中が、はっきり聞き取っているのは、遅かれ早かれ、連中は、それについて何かせざるを得なくなるということだが、その“何か”が、この“親切の枢軸”が、それで有名になった、いつもの無意味な大虐殺だというのが何より恐ろしい。もし軍隊を打ち破れないなら、民間人を犠牲にする(1999年のコソボ、2006年のレバノン、2015年のイエメン)。あるいは、ちっぽけで、無防備な犠牲者をこてんぱんにやっつけるかだ(1983年のグレナダ、2008年のガザ、2011年のバーレーン)。無防備の民間人虐殺ほど、自分たちを、男らしく、尊敬されていて、力強い(そして、アメリカ人にとっては - もちろん“必要欠くべからざる”)と感じさせてくれるものはない。

中東の例は別として、アメリカとロシアが今後数年するであろうことの概要を考えることができそうに思う。

ロシア: 帝国に対するロシアの戦略は単純だ。

  1.   (主に量的な点で)ロシアの方が弱体なので、できる限り、長期間アメリカとの、あらゆる直接の軍事的対立を避ける。そしてローマ時代のいにしえの「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」戦略の下戦争に積極的に備える。
  2. あらゆる“姑息な嫌がらせ”に対処すべく最善を尽くす。アメリカは依然、ロシアより際限なく“ソフト・パワー”を持っており、ロシアには、同じ手段で反撃する手段がない。そこで、この種の“姑息な嫌がらせ”の影響を阻止したり、弱めたりするのに最小限のことを、ロシアはするのだが、実際には、避けられない人生の現実として受け入れる以外、ロシアができることはそれほどない。
  3. アングロ・シオニストが支配する帝国(経済的、財政的、政治的に)離れようとするというより、ロシアは極めて意図的に、代替世界の漸進的出現に貢献しているのだ。この好例は帝国なしで、帝国にとってのいかなる意味ある役割もなしに構築されつつある中国が推進している新シルク・ロードだ。

アメリカ: アメリカの戦略も同様に単純だ。

  1. 帝国、特にNATOに対し、意味と目的を与えるためロシアの“脅威”を活用する。
  2. あらゆるレベルでロシアに対する“姑息な嫌がらせ”を継続し、拡大する。
  3. 独立や不服従の兆しを示すあらゆる国と政治家(新シルク・ロード諸国を含め)を出来る限り、打倒し、弱体化させる。

双方とも引き延ばし戦術を使っているが、理由は正反対だ。ロシアにとっては、時間が味方だからで、アメリカは、選択肢が種切れなためだ。

この闘争では、ロシアは非常に不利なのを強調することが非常に重要だ。ロシアは何かを構築しようとしているのに対し、アメリカは破壊だけを狙っているのだ(もちろん、例にはシリアが含まれるが、ウクライナも、更に、統一されたヨーロッパも)。ロシアにとって、大いに不利な点は、世界中のほとんどの政府が、未だ、どんな形であれ、帝国に敵対するのを恐れていて、国際法と国連憲章に全く違反して、アメリカ政府が、いつもの大暴れを始めると、“諸国の協調”という気まずい沈黙と無気力な従順さとなることだ。これはたぶん変わりつつあるのだが、実にゆっくりとだ。世界中の政治家の大半はアメリカ議員と同じだ。売春婦だ(しかも安物の)。

ロシアにとって最大の利点は、アメリカが、経済的にも、社会的にも、政治的にも、何もかも内部崩壊しつつあることだ。年毎に、かつて最も繁栄していたアメリカ合州国が、益々どこかの最も遅れた第三世界の国に見え始めてくる。確かにアメリカ経済は今でも巨大だ(ただし急速に収縮しつつある!)が、それも財政的な富と社会的富が、全く誤解を招く似非繁栄の指標の一つと合体していては無意味だ。この悲惨な、実際は繁栄して、幸せになれたはずの国が、言わば、それにとりついて生きている“帝国の寄生虫”により血を吸い取られて死につつあるのだ。

結局、政権は支配している人々の同意があってのみ存続できる。アメリカ合州国では、この同意が明らかに撤回される過程にある。ロシアでは国民の支持はこれまでになく強い。これはアメリカの、それゆえ帝国(アメリカはアングロ・シオニストという帝国主義寄生虫の最大宿主だ)の主要な脆弱さとなり、ロシアにとっては権力の座に留まる主要な源となる。

もちろん上記は全て政権にのみにあてはまる。ロシアとアメリカの国民は全く同じ利益を共有している。可能な限り最小限の暴力と苦難による帝国の打倒だ。あらゆる帝国同様、成長期や絶頂期時代には、アメリカ帝国は主に他の国々を虐待していたが、あらゆる崩壊しつつある帝国同様、今や主として自国民を虐待している。“帝国でないアメリカ”には、ロシアを敵と見る、あるいはその逆の理由は皆無だということを常時繰り返すことが極めて重要だ。実際ロシアとアメリカは、理想的なパートナーになり得るのだが“帝国の寄生虫”が、そういうことが起きるのを許すまい。そこで我々全員、地球の大半を完全に破壊する戦争という結果になりかねない不条理で危険な状況にはまり込んで動けない。

一体どれほど費用がかかろうと、アメリカのシオニスト・メディアによる不断のヒステリックなロシア嫌悪にもかかわらず、このキャンペーンが、アメリカ国民に対して、成功している兆しを私は全く見てとれない。最善でも、国民の一部が素朴にも“ロシアがアメリカの選挙に干渉しようとした”というおとぎ話を受け入れる程度で、たとえその場合でも、この考え方は“大したことではない。我々も他の国々でやっているではないか”ということで緩和される。本気でロシアが何らかの形で脅威だと信じているアメリカ人に、私は会ったことがない。例えば、公的な場所で家族と話すのに、私がロシア語で話していて、表面的敵意の反応にすら出会ったことがない。通常、何語で話をしているのかと聞かれ、ロシア語”と答えると、反応は大抵“かっこいい!”というものだ。“プーチンをどう思いますか? 私は本当に彼が好きです”というのを聞くことさえある。圧倒的多数のアメリカ人が大いに嫌っているのように見える連邦政府とは好対照だ。

要約すれば、アメリカ-ロシア戦争は、現時点では、ロシアが勝利しつつあり、帝国は敗北しつつあり、アメリカは苦悩していると言えるだろう。EUは、砂に頭を突っ込んでも、尻は隠せないということわざが真実であることを、またしても証明し、社会を破壊する次から次の難民の波を吸収するのにおおわらわで、実にお似合いの見当違いを“享受”している。

この戦争は終結からは程遠く、まだ頂点にすら達していないと思うし、物事は、再度良くなる前に、まず、より酷くなるものだ。だが結局のところ、親切の枢軸が比較的そう遠からぬ将来に完敗するだろうことについて、私はとても楽観的だ。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/progress-report-on-the-us-russian-war/
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タブロイド新聞記事見出しで驚いたものがある。大統領の疑惑調査を進める宗主国の司法の素晴らしさと比べ、属国の司法は、首相にまつわる疑惑に腰が引けているというような趣旨。宗主国の「司法」当局なるもの、大統領の疑惑調査を進めているのではなく、勝手にでっち上げているに過ぎない。地検特捜部本家のようなものだろうに。、

オリンピックから、ロシアの国旗、国歌をするというのは、国家としてロシア人を参加させず、個人として参加させるということらしい。

数日前、東京新聞望月記者「平和・協同ジャーナリスト基金賞」受賞というニュースを読んだ。良い仕事を評価する団体があるのに驚いた。
他の受賞者に広島基町高校があった。被爆者の証言をもとに、絵で再現する活動を続けている高校。その話を基にした芝居を見たばかり。泣かされた。『あの夏の絵』青年劇場。
望月記者の著書『武器輸出と日本企業』にも、青年劇場の芝居『雲ヲ掴ム』の名があった。軍需用部品の受注に悩む中小企業というか町工場の話しゆえ違和感は無いが。
いずれの芝居も、大本営広報部で放送される可能性はない話題。

これから下記を拝読。拝聴予定。

日刊IWJガイド「本日午前10時から! 伊藤詩織さん出席『準強姦事件逮捕状執行停止問題を検証する会』をCh4で中継! 元TBS記者・山口敬之氏に損害賠償を求める民事訴訟スタート!/前川喜平前・文科事務時間に3時間超えのインタビュー!『メディアは権力を忖度し、司法権力は政治のために動いている』独裁国家に近づいていると危機感をあらわに!」2017.12.6号~No.1909号~

2017年11月17日 (金)

彼の評価は正確と思うか?

The Saker
2017年11月2日

本記事はUnz Review用に書いたもの。

“彼の評価は正確と思うか?”というのは、最近親しい友人からもらったある電子メールの題名だ。Paul Craig Robertsの“明日という日が来なくなるかも知れない 英語原文”という題の“アメリカ軍は今やロシア軍に比べれば二級だ“という記事に関する電子メールだった。この記事は、更に、対応するアメリカの兵器(そういうものが存在する場合)よりも遙かに優れた多数のロシア兵器システムを列記している。私の回答は短く“基本的に正しい。アメリカは決定的に、量的には凌いでいるが、質と訓練の点で、ロシアの方が遙かに進んでいる。全て固有のシナリオ次第だが、正しく、PCRは基本的に正鵠を射ている“。この電子メールのやり取りをしたのは、PCRとは全く対照的に、アメリカは他のどの国に対しても、圧倒的な軍事的優位を維持しているが、アメリカが、この圧倒的な軍事力を行使するの阻止している唯一のものは、アメリカ指導者たちが“残虐で、拘束を受けない武力の行使”を信じていないことだという極めて情報に通じたアメリカの友人と興味深い会合をした後のことだった。すると一体何が起きているのだろう? 他の点では非常に情報に通じた人々が、一体なぜ、これほど全く対照的な意見になるのだろう?

まずお断りだ。この話題について権威を持って語るには、アメリカ軍とロシア軍の両方に関する大量機密データが自由に使えなければならない。残念ながら、私はそうではない。だから、以下は全て、公開/公的情報源、個人的知り合いとの会話は、いわば知識に基づいた推測に基づいたものだ。とは言え、以下のことは事実の上で正しく、論理的に分析したと確信している。

今の状態を要約すれば、このほとんど隠蔽不可能な事実が、ほとんど無視されているのに比べれば、アメリカ軍が憂慮すべき崩壊状態にあるという事実自体はそれほど驚くべきほどのものではないと私は言いたい。そこで、“一体何が起きたのか”と“なぜ誰もそれに気がついていないように見えるのか”という二点にわけよう。

何が起きたのか

いろはのいから始めよう。アメリカ軍は、決してアメリカ・プロパガンダ(ハリウッドを含め)が人々にそうだと信じ込ませているような無敵の軍隊ではなかった。欧米同盟諸国の役割については、私の“アメリカの友人たちへの手紙 ”で検討したので、全てをここで繰り返すことはしない。アメリカが第二次世界大戦中、他の全ての国々に対して持っていた最大の利点は、工業基盤が全く無傷だったがゆえに、アメリカが、理想的な条件に近い状態で、途方もない数の兵器システムや機器を製造することが可能だったことだとだけ言っておこう。思いやりからこう呼ぶべきか、一部の“愛国的”アメリカ人は、これを資本主義経済体制の“活力”や“卓越”の証しだと解釈したが、現実には、これは単にアメリカが二つの巨大な海によって守られているという事実の結果に過ぎない(対照的に、ソ連は工業基盤丸ごと、ウラルやその先に移転せざるを得なかったし、ドイツは、情け容赦ない爆撃作戦下で製造しなければならなかった)。結論はこうだ。アメリカ軍の装備は他国軍より良かった(量的に、そして時には質的にも)ので、敵が実現するのは困難な量の火力をふるうことができたのだ。そして、そう、このおかげで、アメリカ軍は大いに有利になったが、いかなる意味においても、軍自体を“より優れた”ものにしたとは言いがたい。

第二次世界大戦後、アメリカは、工業が灰燼に帰せられることがなかった地球上唯一の主要工業国で、以後数十年間、アメリカは、準完全独占状態を享受したのだ。これで、アメリカ軍は、大いに恩恵を受けたが、朝鮮とベトナムで、利点は現実ではあっても、必ずしも、いかなるアメリカの勝利という結果にはならないことが間もなく明らかになった。ベトナム以降、アメリカの政治家連中は、基本的に、侵略を、意味ある抵抗をする力が全くなく、まして優勢などに決してなり得ないずっと小さな国々に限定してきた。ベトナム以降のアメリカ軍侵略のリストを見れば(ここや、ここを参照)、アメリカ軍が、無防備の国々への攻撃を専門にしていることが良くわかる。

そこに、ソ連崩壊が起き、第一次湾岸戦争や、グローバル対テロ戦争で、アメリカの政治家連中が、明らかに“唯一の超大国”やら“ハイパー大国”という自分たち自身のプロパガンダを信じ込んで、アフガニスタンやイラクに対する全面的侵略を含め遙かに複雑な軍事攻撃に関わった。これらの戦争は、政治家連中が自らのプロパガンダを信じ込んだ場合に一体何が起きるかのケース・スタディーとして、歴史に残ることとなろう。倅ブッシュは、侵略が完了するや否や勝利を宣言したが、この戦争は、アメリカが、そこから軍を全く脱出させることができない大惨事であることが、間もなく誰の目にも明らかになった(ソ連人でさえ幾つかの事実から結論を導き出し、アフガニスタンから撤退した。アメリカ人より迅速に!)。すると、こうしたこと全てはアメリカ軍について一体何を語っているのだろう。(順不同)

  1. アメリカ軍は他のどの軍よりも巨大、遥かに巨大だ
  2. アメリカ軍には(世界で)比類の無い戦力投射(移動)能力がある
  3. アメリカ軍はハイテクが豊富で、ある種の紛争では非常に有利だ
  4. アメリカ軍はどの国であれ地表から消し去れる手段(核兵器)を保有している
  5. アメリカ軍は大洋と戦略的要衝を支配している

これで、戦争に勝つのに十分だろうか?

実際は、そうではない。それを理解していて、私が“アメリカ式戦争”(この概念については、ここを参照)と呼ぶものを戦うことを拒否する敵さえあれば、こうした優位を無効になってしまうのだ。レバノンやコソボやアフガニスタンやイラクでの最近の戦争が、うまく適応した戦術が、上に列記したアメリカ軍の優位をほぼ打ち消してしまうか、少なくとも、そうしたものが重要ではなくなってしまうことを明らかに示している。

“戦争は別の手段による政治の延長である”というクラウゼビッツの理論をもし受け入れるなら、アメリカは、実に長い間、実際の戦争には勝利しておらず、アメリカ政府にあからさまに進んで逆らおうとする国々のリストは着実に増加しつつある(今やイランと朝鮮民主主義人民共和国のみならず、アフガニスタン、イラク、イエメン、シリア、ベネズエラや、ロシアと中国すら)ことが明らかになる。つまり、あらゆる威嚇やプロパガンダをもってしても、アメリカは、一部の連中が人々にそう信じさせようとしているほどの手ごわい敵ではないという合意が、アメリカが威嚇し、いじめて屈伏させようとしている国々の間で、生じつつあるのだ。

一体なぜ誰もこれに気がついていないように見えるのだろう

アメリカが現在威嚇し、いじめて降伏させようとしている国々では、これが明らかに良く理解されているのに、アメリカ合州国そのものの内部ではこれが完全に無視され、見過ごされているというのは実に奇妙なことだ。非常に情報に通じた人々を含め、大半のアメリカ人は、アメリカ軍は“どの軍にも負けない”し、アメリカは、アングロ・シオニスト帝国にあえて逆らったり、従わなかったりするいかなる敵も壊滅できると本気で信じている。通常、アメリカ空軍、アメリカ海軍やNATOが、コソボで、セルビア軍部隊さえ打ち破れなかったことや、アフガニスタンでのアメリカ軍実績が、(大半が徴集兵だった!)ソ連第40陸軍部隊が収めた実績より遥かに劣っていたという証拠を見せると、私の話し相手たちは決まってこう答える。“ああ、そうかも知れないが、我々が望めば核兵器で攻撃できるのだ!”これは真実でもあり、間違いでもある。アメリカによる核攻撃の標的になりうる国々は三種類に分類することが可能だ。

  1. 核攻撃された場合、アメリカを完全に消し去ることができる国(ロシア) あるいは、少なくとも、アメリカに膨大な損害を与えられる国(中国)。
  2. 核兵器による報復を恐れることなく、アメリカが核攻撃することが可能だが、アメリカとその同盟諸国に膨大な通常の不釣り合いな損害を与えることが可能な国々(イラン、朝鮮民主主義人民共和国)。
  3. アメリカが核攻撃しても、おとがめは少なくて済むだろうが、アメリカは通常戦力でも粉砕できるはずなので、核兵器使用が無意味な国々(ベネズエラ、キューバ).

そして、もちろん、このいずれの場合も、アメリカによる核の先制使用は、全く予測できない、可能性として破局的結果という異様な政治的反動という結果をもたらすだろう。例えば、イランに対して核兵器を使用すれば、そのような行動は、取り返しがつかないほどEU-アメリカ関係を損なうので、ヨーロッパにおけるNATOの終焉を意味することにあると私自身は考えている。同様に、朝鮮民主主義人民共和国に対する核兵器使用は、可能性として、韓国と日本にあるアメリカ基地の閉鎖のようなアジアにおける途方もない危機という結果をもたらす可能性がある。他の人々の意見が違うだろうことは確実だ :-)

結論。アメリカ核兵器は、他の核大国に対する抑止力としてのみ意味がある。他のあらゆる役割では、核は基本的に無益だ。またロシアも中国もアメリカに対する先制攻撃など決して考えないだろうから、核兵器は、ほとんど全く役に立たないと言えるだろう(現実世界では、アメリカは、他の国々の正気さと善意だけに頼るわけには行かないので、私は「ほとんど」と言っている。だから現実には、アメリカ核兵器備蓄は、実際、アメリカ国家安全保障の重要な要素だ)。

そこで、海軍と陸軍が残る。米海軍は依然公海や戦略的要衝を支配しているが、特に地域戦争という文脈では、これも益々重要ではなくなりつつある。 しかも米海軍は依然として、頑固に空母中心で、戦略構想は官僚的で制度的な硬直性の二の次であることを示しているに過ぎない。アメリカ陸軍は、長年特殊作戦軍や海兵隊のための支援部隊となっており、小規模戦争(パナマ、ひょっとするとベネズエラ)の場合には、意味があるが、中規模、大規模戦争には全く不十分だ。

アメリカはそれ以外の国々のものを合計したよりも多額を“防衛”(つまり“侵略戦争”)に使っている事実はどうだろう? 確かに、これには多少は意味があるのだろうか?

実際、そうではない。まず、この金の大半は、途方もなく肥大化した“防衛”予算によって得られるあらゆる“ぼろもうけ”で何十億ドルも稼ぐ軍産複合体の寄生虫関係者全員の懐を潤すために使われるのだ。決して触れられない現実は、アメリカと比較すれば、ウクライナの軍事組織すら“ほどほどの腐敗”に過ぎなく見えてくる!

[補足: 私が誇張しているとお考えだろうか? 簡単な質問を自問して頂きたい。他の国々は普通2から5の機関で済んでいるのに、アメリカは一体なぜ17もの諜報機関があるのだろう? 本気で、これが国家安全保障と何か関係があると信じておられるのだろうか?  もし信じておられるなら是非電子メールを頂きたい。素晴らしいお値段で売って差し上げたい橋がある!(=余りの騙されやすさを揶揄する表現)真面目な話、アメリカに、世界の他のあらゆる国の5倍も“諜報”機関があるという事実は、実に天文学的水準のアメリカ“安全保障国家”腐敗の明らかな症状だ]

我々が目にする次から次の兵器システムは、第一優先事項が、兵士たちが実際にそれで戦える兵器システムを出荷することではなく、出来るだけ多くの金を費やすことが重要なのだ。こうしたシステムが使用される場合、通常、アメリカより二、三世代、遅れている敵に対して使用されるので、一見恐るべきものに見えるのだ。それだけでなく、どの場合にも、アメリカは数量で勝っている(そこで、攻撃相手に小国を選択している)。だが、本当の軍事専門家にとって、アメリカ兵器システムの優位性という主張はお笑い種でしかない。例えば、ランスのシステム(ラファール戦闘機やルクレール主力戦車など)はアメリカの同等品より優れていて、より安価なことが多く、それで、大金の賄賂や、大規模“オフセット契約“が必要になるのだ。

少なくとも、アメリカのものと比較すれば、ロシアの軍事予算はちっぽけだ。だが、ウィリアム・イングドールドミトリー・オルロフや他の人々が発言している通り、ロシアは、支出に見合った良いものを得ている。ロシア兵器システムは、兵士たちにより、兵たちのために設計されているだけでなく(技術者によって、役人のために設計されているのと対照的に)、ロシア軍は、アメリカ軍より遥かに腐敗の程度が低い、少なくとも膨大な金額に関する限り(わずかな金額でも、ロシアでは、アメリカにおけるより、ずっと価値があるので)。結局の所、F-35 対 SU-35/T-50の類、あるいは、より現実的には、最近シリアを巡って目にした、アメリカとロシア軍の、平均無故障時間あるいは人時対飛行時間比ということになる。シリアのちっぽけなロシア航空宇宙軍タスク・フォースが実現したような数の作戦出撃を行うことを、アメリカは考えることさえできなかったのを指摘するだけで十分だ。それでも、もし、アメリカがそう望めば、シリア上空に、何百機もの飛行機を飛ばせておけるが、ちっぽけなロシア航空宇宙軍タスク・フォースは、どの時点においても、35機以上の戦闘機は決してなかったという事実はある。ロシアの軍事産業の現状は、ロシアが必要としているだけの数を製造することができない(事態は徐々に改善しつつある)。

そこでこういうことになる。アメリカは量的な意味では断然首位だ。しかし質的な点では、アメリカは既にロシアに後れをとっており、日がたつにつれ益々後れは酷くなる。

アメリカ軍司令官たちは、これを知っているのだろうか?

もちろん知っている。

彼がアメリカ軍の深刻な問題を示唆した際、トランプに一体何が起きたか想起願いたい。即座にクリントン・プロパガンダ機構が、彼を、愛国的でない、“軍隊を支持していない”、政治上、義務的な呪文である“我々は及ぶもののないナンバー・ワンだ”やら、アメリカ・プロパガンダ機構が、いまだに家にTVを置いている人々に吹き込んでいる、あらゆる子供じみたたわごとを繰り返さないと攻撃した。アメリカ軍の極めて現実的な問題について、単刀直入に発言する行為は、救いようがないほど腐敗した体制を改革する方法というより、軍人生活を終わらせる行動にあたるのだ。

更にもう一つある。大半のアメリカ人は、基本的なマルクス主義理論を理解できるほど教養がないという私の説を延々申しあげるつもりはないが、彼らの大半がヘーゲルの弁証法について何も知らないのが事実だ。彼らは、それゆえ、物事を変化してゆく過程ではなく、静的なものと見てしまう。例えば、“人類史上最も強力で、有能な軍隊”があると自らを称賛する場合(彼らはこの種の表現が好きだ)、この優位とされるものが、必然的に、その矛盾を生み出し、この強みが自らの弱さをも生み出すことさえ彼らは分かっていないのだ。博識なアメリカ将校は多数おり、これを理解しているが、彼らが浸っている、何十億ドルもの大いに腐敗した上部構造と比べれば、彼らの影響力はほとんど皆無だ。更に、この状況は持続不可能で、遅かれ早かれ、こうした問題に正面から対処し、現在石化した体制を改革しようとする勇気を持った軍事指導者あるいは政治指導者が登場するはずだと私は強く確信している。しかし、そのための前提として、おそらく、大規模で、ひどくばつの悪いアメリカの軍事的敗北が必要だろう。アメリカがイランや朝鮮民主主義人民共和国を攻撃した場合に、そうなるだろうことは容易に想像できる。アメリカ指導部が、ロシアや中国を攻撃しようとするほど妄想的になれば、私はそれを保証できる。

だが当面は、“星条旗”が全てで、 Paul Craig Robertsは荒野で叫ぶ孤独な者であり続けるだろう。彼は無視されるだろう。しかしだからと言って、彼が正しいという事実は変わらない。

The Saker

追伸: 個人的に、ウラジーミル・ヴィソツキーによるこの歌をPaul Craig Robertsや、将来を見通す能力と、それを我々に警告する勇気を持った他のあらゆる“カサンドラ達”に捧げたいと思う。そうした人々は、その誠実さと勇気に対して、高価な代償を払わされる結果になることが多い。

記事原文のurl:http://thesaker.is/do-you-think-his-assessment-is-accurate/
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電車中吊り広告、読みたくない月刊誌、週刊誌のものほど目につくような気がする。宗主国諜報機関の下請け企業ではあるまいかと思うこと度々。購入しなくなって何年、何十年かも知れない。

ヴィソツキーの歌はロシア語。英語翻訳の冒頭部分は下記のような意味。

長年トロイは包囲されたが
トロイは攻撃者にとって難攻不落のままだったはずだ
もしトロイ人がカサンドラを信じてさえいれば
トロイはいまも存在していたろう

夢中のおとめは絶え間なく叫び続けた:
“トロイが廃墟となり破壊されたのがはっきり見える!”
だが千里眼の人々は目撃証人同様
常に火あぶりの刑で死刑にされる!

大本営広報部出演者には基本的に“カサンドラ”などいない。太鼓持ち。

IWJインタビューを拝見するのは、将来を見通す能力と、それを我々に警告する勇気を持った人々のご意見を伺いたいため。

日刊IWJガイド「種子法廃止で『日本は遺伝子組換えの氾濫国になる』! 米政府と多国籍企業の要求を丸のみする『規制改革推進会議』と安倍政権~岩上安身による山田正彦元農水大臣インタビュー!/『バカ・アホ』の維新・足立康史議員が国会で立憲・福山哲郎幹事長や希望・玉木雄一郎代表、自民・石破茂元幹事長を『犯罪者』呼ばわり! 安倍政権アシストの『ゆ党』維新に何の存在価値があるのか!?」2017.11.17日号~No.1890号~

2017年9月28日 (木)

シリアにおける極めて危険なエスカレーション

2017年9月25日
The Saker

既に皆様はニュースを聞いておられるだろう。ロシアのヴァレリー・アサポフ中将と、二人の大佐が、極めて正確に狙った迫撃砲攻撃と思われるものにより、亡くなった。最近デリゾール近くで攻撃されたロシア憲兵部隊の場合と同様、アメリカが攻撃の背後にいたと、ロシアは非難している。一層まずいことに、アメリカが積極的にISISと協力していると、今やロシアは公式に非難している

アメリカ特殊作戦部隊は、アメリカが支援するシリア民主軍部隊がISIS陣形を通り抜けて、順調に前進するのを可能にしている。ISIS戦士の抵抗には会わずに、シリア民主軍部隊は、ユーフラテス川左岸沿いに、デリゾールに向かって前進している。9月8-12日に、ISIS拠点上空から撮影された航空写真、アメリカ特殊作戦部隊で使用されている大量のアメリカ・ハマー車輛が写っている。写真は、アメリカ特殊作戦部隊がISISテロリストが設置した拠点にいることをはっきりと示している。ところが、戦士を追い出すための攻撃や戦闘や、アメリカが率いる連合の空爆の証拠は皆無だ。アメリカの拠点がISIS地域内にあるにもかかわらず、ISISを対象にするパトロールは行われていない。これはアメリカ軍部隊がテロリストが支配する地域にいても、安全だと思っていることを示唆している。

ロシア提供の地図と航空写真(より高解像度のものを見るには、ここをクリック)

こうしたこと全てが示唆しているのは、今やペンタゴンが、どうやら、非公式ながらも、ロシア軍を直接に攻撃すると決定したということだ。ペンタゴンの観点からすれば、これは(ほとんど)つじつまが合う。

第一に、現在“良いテロリスト”と“悪いテロリスト”がシリアでの内戦で敗北したことは完全に明らかだ。簡単に言えば、アメリカは打ち負かされ、シリア、ロシア、イランとヒズボラが勝利し、イスラエルは今や怒っているのだ。

第二に、クルド人を、歩兵/砲弾の餌食として利用するというアメリカの計画は失敗した。実に賢明なクルド人は、そのような失敗する案には乗りはしない。

第三に、アメリカの代案である、シリア分割そのものが、シリア軍の成功によって直接脅かされている。

また大事なこととして、シリアにおけるロシアの成功で、今やアメリカは大いに面目を失い、怒っている。


ヴァレリー・アサポフ中将

そこで、どうやら彼らは、直接ロシア軍人を標的にすると決定し、高い偵察能力と、現地のアメリカ特殊部隊を活用し、“良い”テロリストと“悪い”テロリストと協力し、ロシア軍人を標的にし攻撃しているのだ。

ちなみに、これは初めてのことではない。アレッポ近くのロシアの病院が、現地のダーイシュ支部が持ち合わせない手段で標的にされたというかなり確実な証拠がある。ところが、今回は、アメリカは隠れようとさえしていないのだ。ここでのメッセージは、アメリカ人おなじみのセリフ“どうするつもり?“だ。

実際、ロシアにできることは多々ある。“組織的にウソをつく敵に対し、もっともな否定の権利を活用する”という記事で、私はこの件について書いた。もし中東司令部の連中が本気で、連中の将軍たちが全員安全で、危険の圏外にあると考えているのであれば大間違いだ。ロシア人や、イラン人の将軍と違って、アメリカの将軍連中はあらかた危険回避型で、シリアで捕まえるのは難しい。だがロシアがシリア国内で報復しなければならない理由があるだろうか? あるいは、それを言うなら、ロシアが報復にロシア軍を使わなければならない理由があるだろうか。確かに、ロシアには、敵国高官を暗殺するよう訓練されている特殊部隊があるが、だからといって、必ずしも、ロシアがそれを利用すると決めるわけではない。事故はどこでも起こり得るし、中東の道路が危険なことは悪名高い。なぜ私がこんなことを言うのか? 公然と戦争をしなくとも、ロシアには選択肢があることを明らかにするためだ。

もちろん、ロシアは、単純にISIS陣地のどれかをめがけ、矢のようにカリブル巡航ミサイルを放ち、それから“おっと、あなた方は、このアルカイダ連中に要員を配備していたんだったっけ? 本当? それは知らなかった、全く知らなかった”と言うことも可能だ。シリアも、上記写真に写っているかなり立派な戦術弾道ミサイル備蓄を保有している。シリアも、そうしたISIS+アメリカ陣地のどれかを間違って砲撃し、テロリストの只中にアメリカ軍がいたことに困惑を表現することもあり得よう。過去、国境を越えた急襲で、イスラエル兵士を捕獲した実績があるヒズボラもおり、自分たちでアメリカ軍特殊部隊を捕獲すると決める可能性がある。そして、ついにアメリカ軍人に痛い目をみせる、そうした千載一遇の好機に長年恵まれていないイランも忘れてはならない。

シリアにいるアメリカ軍の大きな三つの弱点はこうだ。第一に、シリア内のアメリカ軍は、影響を与えるには少数過ぎるが、軍事的に価値ある標的として十分大きく、第二に、全ての重要な地上軍は皆反米だ(シリア、イラン、トルコ、ヒズボラとロシア)。そして最後に、地域でたった二つのアメリカ同盟国、イスラエルとサウジアラビアは、恐れるあまり、地上軍を投入していないことだ。

結論は、もしアメリカが、ロシアと同盟諸国には選択肢がないと考えているのであれば、大間違いだ。アメリカは、前進陣地で、アメリカ特殊部隊を活動させていることの結果を本気で検討すべきだ。シリアは急速に距離を詰めており、今はロシア軍人狩りをする好機ではないかも知れない。

これまでのところ、ロシアは抗議と嫌悪感の表明だけにとどめている。これは明らかに効果的な戦略だったとは言えない。ロシアは、ほとんどの人々は気にしておらず、苦情を言えば言うほど、彼らの警告の信憑性が弱くなることにどうやら気づいていないようだ。これは持続可能な対応ではなく、ロシアは、アメリカ語表現で言えば“have to do something about it(これに対して何かしなければならない)”ことになるだろう。

事態は急速に、しかも間もなく、極めて危険になりかねない。

The Saker

記事原文のurl:http://thesaker.is/very-dangerous-escalation-in-syria/
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モリ・カケと緑のタヌキによる、大政翼賛会政治が完成する画期的選挙。
あの時の選択が、悲惨な永久独裁体制の始まりだったと、陰でこっそり愚痴を言い続ける悲惨な暮しが待っている。

孫崎享氏の今日のメルマガ・タイトル

「民進党、潰すために党首になったのか。前原氏。「金は民進党からもらいます、主義主張は他党にしてください」これは国家レベルの詐欺行為じゃないか。」

そして、日刊IWJガイド

日刊IWJガイド「小池新党・『希望の党』が結党記者会見! 本日の衆議院解散、10月22日の総選挙で『極右二大政党制』が現実に!?/本日配信!自民党改憲草案の緊急事態条項は戦前の国家総動員法の起動スイッチ!? 衆院解散で『ナチスの手口』がいよいよ現実に!? 岩上安身による早稲田大学教授 長谷部恭男氏インタビュー/在特会の桜井誠元会長が敗訴! 東京地裁は桜井氏の発言を『不当な差別的言動に該当する』と認定!」2017.9.28日号~No.1840号~

「モリ・カケ支持か、反モリ・カケか」というつくられた選択肢、真の選択肢ではない。
大政翼賛会大本営広報部の総力をあげた、馬鹿げた「アジェンダ・セッティング」

野党協力、日本版オリーブの樹などと、大政翼賛会大本営広報部キャスター、とんでもないたわごとをいっている。オリーブどころか、トリカブト。

小選挙区制導入の究極の狙い、ようやく実現する。ナチスの手法に習って。

太平洋戦争時代は、天皇制を隠れ蓑にした軍事独裁だった。
選挙後は、宗主国巨大企業の走狗傀儡が代理運用する永久属国。

宗主国との国力を考えれば、敗戦は時間の問題だった。しかし、これからは、宗主国巨大企業の走狗傀儡によって、宗主国の侵略戦争に金も血も流され続ける。宗主国大企業連中が強力であるかぎり終わりがないところが大違い。

二大政党体制の宗主国を見れば、国民の真意を代表しない大企業走狗が二派にわかれ、交互に大企業のための搾取、戦争を継続するに過ぎないことがわかる。
モリ・カケ派と緑のタヌキ派が政権交代しても顔ぶれ後退以外何もない劣化コピー。挙国一致内閣の可能性も高い。

「リセット」、大政翼賛会経由の宗主国大企業永久支配の言い換えに過ぎない。混乱とどさくさの中、最悪の選択を強いるショック・ドクトリン選挙版。

日ごろ拝読している方々のブログさえ、絶望を「よりましかもしれない」と考えておられると読めるのに驚愕。より酷くとも、ましではありえない。箝口令都議団をみればわかる。

最近の強烈な大本営広報部プロパガンダを見るにつけ思い出す文章がある。現代の洗脳広報の基盤を作ったバーネイズなどを巡って、広報活動の危うさを描いた本、スチュアート・ユーウェン著『PR!世論操作の社会史 』の一節。480~481ページ。三行は、ユーウェン氏の文章。その後が、バーネイズの文章。

バーネーズが言うように「コンセンサス」の技術者は『ニュースを作る』べきである」。技師は大衆的事件を演出し、これによって大衆の注目を集め、希望する結果を継続させるための事後承認を獲得するのである。

ニュースは生き物だ。人前での行動からニュースができあがり、そのニュースが逆に、民衆の態度や行動を作り出す。ニュースの良し悪しの決め手は……事件がどれほど普通のパターンから外れているかだ。展開や状況が意外な事件が、コンセンサス作りの要求の基本だ。そうなるように作られた事件ほど、コミュニケーション・システムのせいで、実際にそれに参加したひとびとよりはるかに多くのひとびとに到達し、また伝えようとする思想をいきいきとドラマ化して、事件の目撃者でないひとびとにそれを、伝えるものだ。
豊かな想像によって作られた事件は、ひとびとの注目をあつめる力では、他のどのような事件にも負けない。ニュース化する価値があり、ひとに見せられるような事件が偶然によって起きることは、ほとんどない。そのような事件は、ひとびとの思想と行動に影響をあたえる目的のもとに、熟慮によって作られたものだ。

昔はこの文章、9/11のことを言っている、と読みながら思ったが、再読すると、郵政選挙や、都知事選挙、都議会選挙、北朝鮮ミサイル・核実験、そして今回のハルマゲドン最終選挙もそうだと思いあたる。熟慮によって作られたものだ。出典は『The Engineering of Consent』だとある。

ギュスターヴ・ル・ボンの『群衆心理』も思い出す。

事態は急速に、しかも間もなく、極めて危険になりかねない。

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