Saker

2017年6月13日 (火)

カタール危機:三つのならず者国家による、イランを弱体化させるための、もう一つの無様なたくらみ

The Saker
2017年6月9日

まず登場人物をみよう。

トランプとサウジアラビアとイスラエルの間で、一体何が本当に議論されたのか、我々は決して知ることはできまいが、最近のサウジアラビアのカタールに対する動きが、この交渉の直接の結果であることに疑いの余地は無い。私が一体どうして分かるのか? トランプ本人がそういったからだ! 最近のコラムで私が書いた通り、トランプがネオコンと、連中の政策に、壊滅的に屈服したことで、彼は、その権力と、率直に言って、精神健康度も刻々衰えつつある、残り二つのならず者国家、サウジアラビア王国とイスラエルと組むしか手がなくなったのだ。

過去、サウジアラビア王国とカタールとの間には、相違や問題があったとは言え、今回の危機の規模は、過去のどれよりも大きい。以下は、誰が誰を支持しているかという、仮の大まかな概要だ。

サウジアラビア支持派 (ウィキペディアによる) カタール支持派 (小生による)
アラブ首長国連邦、バーレーン、エジプト、モルジブ、イエメン(つまり親サウジアラビア亡命政権)、モーリタニア、コモロ、リビア (トブルク政府)、ヨルダン、チャド、ジブチ、セネガル、アメリカ合州国、ガボン    トルコ、ドイツ、イラン

数の上では、サウジアラビア側が優勢だ。質ではどうだろう。

実に多数の疑問がわく

状況は極めて流動的で、こうしたこと全てもすぐにも変化しかねないが、上記のリストで、何かおかしなことにお気づきだろうか? アメリカが、サウジアラビア王国を支持しているにもかかわらず、トルコとドイツが、カタールを支持しているのだ。NATOの主要加盟国二国が、アメリカに反対する姿勢をとっているのだ。

次に、サウジアラビア支持派をご覧願いたい。アメリカとエジプトを除けば、いずれも全て軍事的に取るに足りない(しかも、いずれにせよ、エジプトは、軍事的に関与するまい)。サウジアラビアに反対する側、とりわけイランとトルコは、そうではない。だから、サウジアラビア側が、資金的に優位だとすれば、カタール側が火力の上で優位だ。

ところで、ガボン? セネガル? この二国は、一体いつからペルシャ湾政治に関与しているのだろう? 一体なぜ、この両国は、遥か遠くの紛争に加わっているのだろう? サウジアラビアが、カタールに満たすよう要求している下記の10条件を瞥見しても、両国が関与している理由は理解できない。

  1. イランとの外交関係の即時断絶
  2. パレスチナ抵抗運動ハマース・メンバー全員の、即時カタール追放,
  3. ハマース・メンバーの全ての銀行口座凍結と、彼らとの取り引き停止,
  4. ムスリム同胞団メンバー全員のカタールからの追放,
  5. 反[P]GCC分子の追放,
  6. ‘テロ組織リスト’に対する支援停止,
  7. エジプト内政に対する干渉停止,
  8. アル・ジャジーラ・ニュース放送の停止,
  9. 全[ペルシャ]湾岸政府へのアル・ジャジーラによる‘暴言’謝罪,
  10. (カタール)が、[P]GCC政策と矛盾するひょっと行動を決してせず、憲章を遵守するという誓約.

サウジアラビアは、禁止対象にしたい人物や組織のリストも手渡した(ここを参照)。

これらの条件を見れば、イランとパレスチナ(特にハマース)が要求リストの重要項目なのは実に明らかだ。しかし一体なぜガボンやらセネガルがそんなことにかまうのだろう?

もっと興味深いのは、イスラエルは一体なぜサウジアラビア王国を支持する国として、リストに載っていないのかだ。

いつも通り、イスラエル自身は、この事態全てにおける彼らの役割についてずっと正直だ。そう、彼らは“我々がやった”とまでは言わないかも知れないが、彼らは“イスラエルが、カタール危機を気にかけるべき五つの理由”という、一体なぜイスラエルが喜んでいる理由をあげる記事を書いている。

  1. それで、ハマースが傷つく
  2. それで、イスラエルは、サウジアラビア、エジプトと湾岸諸国と親密になる
  3. それで、地域における、アメリカの影響力が回復したことを示せる
  4. それで、テロが非合法化される
  5. それで、イスラエルの力、特にイスラエル政府が強化される

たとえそれが、主にイスラエル国民に聞かせるのが目的だったにせよ、この種の正直さは、実にすがすがしい。パレスチナ情報源をちょっと調べてみると - そう、イスラエルは、サウジアラビア王国を支持しているのだ。欧米の商業マスコミが、いくら必死にこれに気づかない振りをしようとも、決して驚くべきことではない。

アメリカはどうなのだろう? アメリカはこの危機で本当に恩恵を得るのだろうか?

アメリカは、カタールに、ひょっとすると世界最大のアメリカ空軍基地、アル・ウデイド空軍基地を擁している。しかも、アメリカ中央軍前線本部もカタールにある。これらがアメリカの極めて重要なインフラだという表現は控えめで、これはアメリカ合州国外、世界中で最も重要なアメリカ軍施設だと言えよう。だから論理的には、アメリカにとって一番いやなことは、そのような重要施設に近いどこかでのあらゆる類の危機や緊張だという結論になるはずだが、カタールに対して、サウジアラビアとアメリカが一致して動いているのは極めて明白だ。これは辻褄が合わない。そう。だが、アメリカが今やシリアでの軍事エスカレーションというi無益な政策に乗り出した以上、地域におけるアメリカの二つの主要同盟国が同じことをしても驚くにはあたらない。

しかも、トランプ政権の中東政策が、これまで何か論理的な意味があったためしなどあっただろうか? 選挙運動中は、まあ、50/50 (ISISに対しては秀逸、イランに対しては愚劣)と言えただろう。ところが、フリンに対する1月のクーデターと、トランプのネオコンへの降伏以来、我々が見ているのは、次から次の妄想じみた愚行の連続にすぎない。

客観的に、カタールを巡る危機は、決してアメリカのためにはならない。しかし、だからといって、頑固なイデオローグどもに乗っ取られた政権が、この客観的現実を進んで受け入れることにはならない。我々が目にしているのは、非常に弱体な政権が、急速に弱体化しつつある国を運営し、まだ威張り散らすことができる力があるのを必死で証明しようとしている姿だ。そして、もしこれが実際、そういう計画ならば、途方もなくお粗末で、確実に失敗する代物で、様々な意図しない結果に終わるだろう。

現実世界に戻ろう

我々が目にしているのは、巧妙なごまかしのひどい例で、実際に起きているのは、またしても、イランを弱体化させようという、三つのならず者国家(アメリカ、サウジアラビア、イスラエル)による、ぎごちないたくらみだ。

もちろん、外にも様々な要素があるが、大事なこと、問題の核心は、私に言わせれば、急速に増大しつつある“イランの引力”と、それに対応して、地域全体が益々イランに近づく“軌道減衰”だ。しかも、事態を更に悪化させているのは、三つのならず者国家が、はっきりと、止めようもなく、地域に対する影響力を失いつつあることだ。アメリカはイラクとシリアで、イスラエルはレバノンで、サウジアラビアはイエメンで - この三国は、これらの国々が強力なのを見せつけるどころか、連中が実際いかに弱体かを示す無残な失敗に終わった軍事作戦に乗り出したのだ。更にまずいのは、サウジアラビアが、いつ終わるとも知れない深刻な経済危機に直面しているのに、主にイランと分け合っている膨大なガス田のおかげで、カタールは世界で最も裕福な国となっているという事実だ。

結局、イランとは違い、カタールは、もう一つのサラフィー主義の国だから、サウジアラビアにとって、それほど大きな脅威ではないようにも見えるが、現実には、これがまさに問題の一部なのだ。過去数十年、カタールは、新たな富のおかげで、カタールの物理的規模とは全く不釣り合いな手段を入手した。彼らは中東で最も影響力の強いメディア帝国アル・ジャジーラを作り出したのみならず、リビア、エジプトとシリアにおける危機では、主要当事者となるような独自の外交政策にまで乗り出した。確かに、カタールは、テロの主要な支援者だが、アメリカ合州国やサウジアラビアやイスラエルもそうだから、これは空疎な口実だ。カタールの本当の‘犯罪’は、純粋に実利的理由から、サウジアラビアとイスラエルが地域に押しつけた大規模反イラン・キャンペーンに参加するのを拒否したことだ。サウジアラビアの立場の支持を声明せざるを得なかった長大なリストの国々とは違い、カタールは、単純に“ノー”と言って、自らの進路を進む手段を持っているのだ。

サウジアラビアが現在望んでいるのは、カタールが脅しに屈伏し、カタールに対する“熱い”戦争無しに、サウジアラビアが率いる連合が勝利することだ。連中がこの結果を達成する可能性がどれほどかは誰にも分からないが、私は個人的には疑わしいと思っている(詳細については後述する)。

こうしたことの中で、ロシアはどうなのだろう?

ロシアとカタールは、特に様々なタクフィール主義テロ集団に対する主要資金提供者として、カタールが極端に悪辣な役割を演じたシリアとリビアを巡り、何度も角を突き合わせてきた。しかも、カタールはロシアにとって多くのLNG (液化天然ガス)市場で一番の競合相手だ。両国間には、ロシアによる、チェチェン人テロリスト指導者ゼリムハン・ヤンダルビエフ暗殺らしきものと、その後、暗殺に関与したかどで告訴された二人のロシア大使館職員の拷問と裁判(二人は終身刑の判決を受け、最終的にロシアに送還された)を含む他の危機もあった。とは言え、ロシア人もカタール人も大いに現実的な人々なので、概ね用心深く、 両国は、共同事業さえするほどの良い関係を保っている。

もちろん、イランが直接攻撃されない限り、ロシアがこの危機に直接介入する可能性は極めて低い。良いニュースは、三つのならず者国家どの国も、実際にイラン(とヒズボラ)に挑戦する気などないのだから、そのような対イラン直接攻撃はありそうもないことだ。ロシアがするだろうことは、“敵を中立国に、中立国を友好国に、友好国を同盟国に変える”というロシア外務省の準公式戦略にしたがって、徐々にカタールをロシア軌道に引き込もうとしての、政治的、経済的ソフト・パワーの駆使だ。特に、この支援で、ロシアが地域における極めて重要な影響力を手にいれられると知っているのだから、トルコとの場合と同様、ロシアは、進んで支援するだろう。

イランこそ、あらゆることの本当の標的

イランは今や、テヘランにおける最近のテロ攻撃はサウジアラビアが命じたものだと公に言っている。厳密に言えば、これはイランが現在戦争状態にあることを意味している。もちろん、現実には、本当の地域超大国として、イランは、落ち着いて、自制して行動している。イランは、この最近のテロ攻撃は、自暴自棄ではないにせよ、弱さの兆候で、ロシアがサンクト・ペテルブルクでの爆発に対処したのと同じように行動すること最善の対応だということを十分理解している。気を抜かず、落ち着いて、断固としていることだ。ロシアと同様、イランは現在、カタールに食料を送ると申し出ているが、サウジアラビアが本当に狂わないかぎり、軍事的介入はありそうにない。しかも、トルコ軍部隊が間もなくカタールに配備されるので、イランには、実際に軍事力を誇示する必要性がない。1988年以来(アメリカ海軍による イラン航空の655便エアバス撃墜以来)アメリカもイスラエルも、イランをあえて直接攻撃しようとはしていない単純な事実が、本当のイラン軍事力に対する最善の証拠だと私は言いたい。

すると、我々は一体どこに向かっているのだろう?

三つのならず者国家の行動は“理性的”と表現するには到底程遠いので、これは実際、予言するのは不可能だ。とは言え、誰も発狂しないと仮定すれば、私の個人的感覚では、カタールが打ち勝ち、今でもどれだけ王国が強力か証明しようというサウジアラビアの最新の取り組みは、それ以前の全ての物と同様(2011年にバーレーンで、2012年にシリアで、あるいは2015年にイエメンで)失敗するだろう。時間も、サウジアラビアには味方していない。カタールは、既に明らかに、降伏するつもりはなく、戦うつもりであることを示している。サウジアラビアは既に、ラマダンという聖なる月に、仲間のイスラム教国家に封鎖を科するというとんでもない決定をした。サウジアラビアは、実際、これから更にエスカレートし、ラマダンという月に、仲間のイスラム教国家に対して、侵略行為をするつもりだろうか? かれらはやりかねないが、連中が、イスラム教徒の世論に対して、そこまで無知だとはとうてい考えがたい。もしそうでなければ、連中の作戦は、かなり勢いを失い、カタールは、政治的、経済的、社会的、軍事的に準備する時間を得られよう。カタールは小国で、人口も決して多くはないが、膨大な資金のおかげで、カタールを喜んで支援する供給業者や契約業者を素早く好きなだけ集めることが可能だ。ここでは有名な“市場原理”がカタールに有利に働くのだ。

土曜日、カタール外務大臣のモスクワ訪問が予定されているが、何に関する会談なのかは非常に明白だ。ロシアが、カタール支援で、あらゆる政治的重みを駆使することはないだろうが、クレムリンは、サウジアラビア王国とカタールとの間の調停者になるのを承諾する可能性がある。もしそうなれば、これは究極的な皮肉だ。サウジアラビア-イスラエル-アメリカ作戦の主な結果が、ロシアを、地域における一層影響力の大きい当事者にしてしまうことなのだ。カタール自身は、この危機の結果、おそらく、ニーチェのセリフに沿って、こう発言するだろう。“私を殺さないものは、私をいっそう強くする。”

結論

三つのならず者国家による、連中が依然、このブロックで、最大、悪の連中だということを証明しようという、もう一つの捨て鉢の企みとしてのこの最新危機は、これまでのものと全く同様、失敗するだろうと私は思う。例えば、カタールが、彼らの最も強力な“兵器”たるアル・ジャジーラを閉鎖するとは決して思えない。両国は巨大な南パース・ガスコンデンセート田でつながっているのだから、イランとの全外交関係を断ち切るとも思わない。カタールには膨大な富があるのだから、彼らは世界中に極めて強力な支持者がいて、私がこの文章を書いている今も、彼等は、おそらく極めて影響力の強い連中に電話をし、カタールを目茶苦茶にするなと、はっきり言っているだろうことを意味している。

むしろ、この危機は、カタールが、ロシアとイランを含めた国々に一層暖かく抱擁されるようになり、サウジアラビアが更に弱体化する効果しかあるまい。

三つのならず者国家はいくつか問題を共有している。威嚇したり、いじめたり、懲罰したりする連中の軍事能力は急速に浸食されつつあり、連中を恐れる国々は益々減りつつある。連中の最大の過ちは、連中の政策を、この新たな現実に適合させるかわりに、毎回失敗するにもかかわらず、決まって、何度も繰り返し、危険な賭けに出ることを選び、連中は一層弱体化して見え、当初の連中の苦境は悪化してしまう。これは極めて危険な急降下であるにもかかわらず、三つのならず者国家は、他のどのような政策も考え出すことが出来ないようだ。

これは、我々がその中で暮らしている新時代を端的に象徴していると思うので、最近プーチン大統領と、トランプがしていることの比較でこのコラム記事を閉めたい。

トランプは、シリアで、何台かの“即製戦闘車両”(機関銃を搭載した4×4トラック)とトラックを爆撃した後、コミーはウソつきで機密漏洩者だとツイートした。

プーチンはパキスタンとインドを正式加盟国として歓迎した上海協力機構(SCO)の最新会合に出席した。今や、SCOは地球上に暮らす全ての人々の半分以上と、世界のGDPの四分の一を占めている。これは“もう一つのG8”あるいは“重要なG8”と見なすことができる。

この簡単な行動の比較が、実際全てを物語っていると思う。

更新その1: 現在、レックス・ティラーソン国務長官は、サウジアラビアに‘落ち着くように’と言っている。サウジアラビア-イスラエル計画は崩壊を始めつつある。

本記事はThe Unz Review向けに書いたものである。

記事原文のurl:http://thesaker.is/the-crisis-in-qatar-yet-another-clumsy-attempt-by-the-three-rogue-states-to-weaken-iran/

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「凶暴政権によるテロ」にも等しい共謀罪法案強行採決が近づいている。パンダ誕生の喜びも半減。まさかパンダが自民・公明・維新に忖度し、お産時期調整などするまいが。

昼間の痴呆番組、全く見る気力がでない。

これからIWJの下記記事を拝読・拝聴予定。

国連特別報告者カナタチ氏が「共謀罪」の問題点を指摘!「非常に特異なやり方が取られている!」――いわゆる共謀罪に関する法案に反対する国際シンポジウム
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382650

「いかに安倍が日本を無茶苦茶に売ろうとしているか!?」「食料自給率は安全保障!防衛と同じ考え方!!」~山田正彦元農水相が市民連合ちば10区発足集会で記念講演
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/382961


2016年11月24日 (木)

プーチン(とうとう)メドベージェフ内閣を粛清

The Saker
2016年11月17日
The Unz Review

アメリカ大統領選挙の結果に世界が没頭している間に、ウラジーミル・プーチンは、実に驚くべきことを行った - 強要と賄賂のかどで、メドベージェフ内閣の経済発展相、アレクセイ・ウリュカーエフを逮捕したのだ。今夏以来、電話がロシア治安機関に盗聴されていたウリュカーエフは、深夜、200万ドルを所持して逮捕された。プーチンは翌朝、彼を正式に首にした。

ウリュカーエフは、ロスネフチ(国営の巨大ロシア石油企業)が、バシネフチ(もう一つの巨大石油会社)の株の50% を取得することになった評価で、200万ドルの賄賂をゆすり取ったとロシア公式筋は言う。どうやら、ウリュカーエフは、ロスネフチ社長で、ウラジーミル・プーチンやロシア治安・諜報機関と親密と見なされているイーゴリ・セチンを脅そうとしたもののようだ。

そういうことになっている。公式説明によれば、国有企業が政府幹部に賄賂を送ったのだ。これが腑に落ちるだろうか? 電話会話を盗聴されて、連邦保安サービスに、一年以上、しっかり監視されていた政府幹部というのは、どうだろう - これが腑に落ちるだろうか?

これは全く腑に落ちないもので、ロシア当局もそれは重々承知だ。だが、これは公式説明だ。すると、一体何がおきてきるのだろう? ここに、プーチンのメッセージがあると思われるだろうか?

もちろん、ある!

賄賂をもらった国防大臣アナトリー・セルジュコフを覚えておられるだろうか? 彼は、まず職を首になってから逮捕された。だが今回、真夜中に逮捕されたのは、現役閣僚なのだ。数時間、彼の部下は、彼と接触さえできなかた - 彼らは彼に何が起きたのか全くわかっていなかった。これは間違いだったのだろうか? とんでもない。

ウリュカーエフの拘留され方は、まだ権力の座にある、他のあらゆる第五列に、できる限り強烈な恐怖感覚を染み込ませるよう、入念に振り付けられていた。実に多くの意味で、ウリュカーエフは、全ての“汎大西洋統合主義者”(クレムリンの中で、ロシアを、アメリカが支配する国際安全保障体制に統合させたがっている連中)の象徴だったのだから。ウリュカーエフは、400’000ユーロの賄賂を受け取ったかどで、6月に、目立つ逮捕をされて拘留されたニキータ・ベーリフ、キーロフ州知事と同様、リベラルとして知られていた。

ウリュカーエフは、汎大西洋統合主義者と、ロシア“リベラル”(つまり“ワシントン・コンセンサス”派)セクトの忠実なメンバーで、過去にエゴール・ガイダルと、アレクセイ・クドリンと仕事をしたことがあり、今回、いわゆる “権力省庁”(国防、治安、諜報)の最高幹部集団、ロシア“シロビキ”によって打倒された究極の象徴と見なすことが可能だとさえ言えよう。

FSB経済安全保障サービスのトップ、セルゲイ・コロリョフ

即座に、全員がこれを理解し、人気ウェブサイトGazeta.ruの“シロビキ、ウリュカーエフを打倒”と題する大見出しほど明らかなものはなく、そこには、このドラマの主役、意志の強そうな男、ウリュカーエフを打倒したと見なされているFSB経済安全保障サービスのトップ(この写真の人物)セルゲイ・コロリョフの写真が載っていた。

今年4月、私は内閣粛清が起きつつあると予言した。もっと早く起きるだろうと思っていたことを告白しなければならない。どうやら、プーチンは、アンクル・サムが自らの内政問題で多忙なうちに、行動すると決めたようだ。もしそれが本当に、遅い時期になった理由なら、ロシア国内で、アメリカが依然、保持している影響力を物語っている。ウリュカーエフ逮捕が、トランプとプーチンの電話会話の後で行われたことに注目して、トランプが、プーチンに、逮捕を進めてよいと言ったのかも知れないと示唆している評論家もいる。それは、もちろん、全くのたわごとだが、それで、プーチンを悪くみせかけられるなら - 第五列連中には、それで十分なのだ。

次に粛清される可能性のある‘候補者’リストは長大で、アルカージー・ドヴォルコーヴィッチ副首相、イゴール・シュワロフ第一副首相、エリヴィラ・ナビウリナ・ロシア中央銀行総裁、アントン・シルアノフ財務相、そして、もちろん、ドミトリー・メドベージェフ首相などの名前がある。ウリュカーエフは、多数の中の一人にすぎない。それでも、彼は確実に、最高レベルの標的で、また彼の逮捕のされ方は、クレムリンにいる、他の第五列連中全員の背筋を凍らせたに違いない。彼の電話がそれほど長期間盗聴されていた事実だけでも全く想像できず、プーチンの粛清から安全な人はいないという事実を明らかに示している。そして、それ自体、実際、最も歓迎すべき変化だ。メドベージェフ政権の全員、今や、FSBによる厳しい監視のもとで、彼/彼女の生活を過ごしていることを思い知らされたのだ。

ウリュカーエフに、今後何がおきるかは、実際、ほとんど重要ではない。彼は正式に罪状認否手続きの対象で、今後、彼の案件は更に捜査され、ウリュカーエフは裁判を受けることになる(現時点では、彼は拘留されただけで、今後二カ月間、自宅監禁される)。彼は、禁固15年と、彼が得た賄賂の70倍の罰金という目にあう可能性がある。ロシア憲法上の、20年間の大統領恩赦のおかげで、刑期を免れたセルジューコフの例から判断すると、プーチンは敵に対し、何らかの報復をする気はなさそうに見える。だが、たとえウリュカーエフがシベリア・タイガの新鮮な空気を享受できなくとも、彼は既に大物としては終わっており、そして、それがプーチンにとって大いに重要なのだ。

ここで重要なことは、一晩にして、最高レベルのロシア大臣が、大臣事務所から、留置場行きとなったことで、全く誰も、そういうことを予想せず、防ぐこともできなかった点だ。ともあれ、またしても、これは、100%プーチン風の出来事だ。いかなる警告も皆無で、何のヒントすらなく、即効の結果をもたらす突然の劇的行動。この出来事の至る所で、彼の“痕跡”は明らかだ。

とりわけ、連邦保安庁筋が、ロシア・マスコミに、アルカジー・ドヴォルコーヴィチアンドレイ・ベロウソフも捜査中だと語った以上、ロシア国内での、この逮捕に対する反応は予想できる。例えば、アナトリー・チュバイスは“大衝撃”を受けたと述べた。この展開は“私の理解の外れ”にあったと言ったメドベージェフ首相の反応はもっと優れている。

汎太平洋統合主義者連中の必然的な反応をみるのは興味深いことだろう。もし連中が本当に負けたと感じれば、“あらゆるレベルで、腐敗と戦う”必要性のお世辞を言って、低姿勢を維持するだろう。もし連中に依然、多少の闘志があれば、彼らは“スターリン主義”弾圧、“1930年代風粛清”の復活と、民主主義に対する“新たなテロ・キャンペーン”だと非難するだろう。唯一の“価値観”が「金」である欧米商業マスコミは、ロシア“秘密警察”がいかにして、“起業家”を弾圧し、それが、いかにロシア経済を損ねる結果になるかを書きまくるだろう。基本的に、プーチンが、悪名高い7人の銀行家を粉砕した際、我々全員が耳にした泣き言の繰り返しだ。エルトン・ジョンが“我々もその映画は見た…”と歌っているように。

プーチンを猛烈に憎悪する民族主義者連中は、これは、余りにわずかで、余りに遅過ぎると言うだろう。長年、連中は、汚職と、最高位の政府幹部たちが決して捜査されないことに文句を言っており、自分たちの願いがかなった今、“余りにわずかで、余りに遅過ぎる”のだ。だが彼らは、ヤブロコやパルナスなどの親欧米政党と同様、ロシアの大衆からほとんど信頼されていないので、それも大した問題ではない。

主要マスコミや政治評論家はすべて、プーチンに総立ちで拍手している。彼らはメドベージェフ内閣内部の親米第五列を意味する“政府内の経済圏”に、何ヶ月も、声高に、絶えず文句を言ってきた連中なのだから、これは全く驚くべきことではない。全く文字通り、あらゆる主要な政治評論家たちが、この“経済圏”の粛清と、ロシア経済政策の根本的変革を請い願っていたのだ。ともあれ、彼らが悪人を一人粛清したのは、始まりとしては良いが、更に多くの首が転がり落ちる兆しも、ロシアの経済進路が、ワシントン・コンセンサス的政策から、最終的に離脱して、より必要とされている国内成長政策によって置き換えるようすも無い。だがプーチンを知っている我々は、兆しを期待すべきではない。行動だけだ。

本当の変革を実現する唯一の方法は、まさに、人ではなく、体制の変革なのだが、ロシアでも、アメリカ同様、人を変えるほうが、体制を変えるより遙かに容易だ。これまで、プーチンは、最悪な人物の一部を追い出すのに成功したに過ぎないが、非常に素晴らしい人々を取り入れたのは彼の功績だ。アメリカとの戦争の脅威が大いに低減し、アンクル・サムが自国内の苦闘で多忙になるであろう現在、プーチンが最終的に、ロシアを、ワシントン・コンセンサスから解放させるための、何らかの非常に強力な行動をして、経済的な意味でも、ロシアが本当の主権国家になるのを可能にしてくれる本当の愛国者と置き換えるのを私は期待している。

記事原文のurl:http://www.unz.com/tsaker/putin-is-finally-purging-the-medvedev-government/

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12月の来日を前にした、絶妙なタイミングでの逮捕劇。ロシア側は、全て計算して、逮捕時期を決めたのだろうが、交渉相手の一人だったであろう人物が吹き飛んで、傀儡政府は大慌てではあるまいか。

ロシア経済政策に関する下記記事と、密接につながると思われる。

Engdahl氏記事の翻訳
プーチン: ネオリベラルは、ニェット、国の発展は、ダー

Paul Craig Roberts、Micael Hudson氏記事の翻訳
ロシアの弱点は経済政策

2016年11月 2日 (水)

プーチンがロシアを救ったように、トランプはアメリカを救えるだろうか?

The Saker
2016年10月28日

読者の皆様

以下の記事で、The Sakerが、ウラジーミル・プーチンが、いかにして、ロシアの主権を、英米-シオニスト帝国からもぎ取ったかを説明している。彼はドナルド・トランプが、アメリカを救うことを期待している。彼の記事を、本人の了解を得て掲載する。

プーチンがロシアを救ったように、トランプはアメリカを救えるだろうか?

The Saker

2016年10月22日

アメリカが直面している危機:

選択肢その一: ヒラリーの勝利。これは、より酷い方向に強化したオバマだ。オバマそのものが、ブッシュ・ジュニアで、しかも、より酷いものであることを想起されたい。もちろん、ブッシュ・ジュニアは、クリントンにすぎず、より酷いだけだ。今や一巡り。クリントンに戻るのだ。ただし今回は、女性で、やることなすことに失敗して、今や30年におよぶ、惨事と失敗の実績を誇る非常に不安定な人物だ。彼女には戦争を開始する権限もない時でさえ、彼女は戦争を一つ始めたのだ(ビルに、セルビア人を爆撃するように言って)。今や、彼女はその権限を持ちかねないのだ。しかも、彼女は何百万人もの人々の前に立って、トランプが、彼女に“プーチンは、ありとあらゆる段階で、あなたを出し抜いた。”というのを聞かねばならないのだ。彼がそう言った時の、彼女の凍り付いた表情をご覧になっただろうか? トランプは正しく、プーチンは実際、彼女とオバマを、あらゆる段階で出し抜いた。問題は、今、プーチンに対して劣等感を持っている大統領(オバマ)の後、またしても、全く同じ劣等感と、シリアで、ロシア軍に対し、飛行禁止空域を押しつけようという異常な決意を持った大統領になることだ。短い髪と滑稽なズボン姿のヒラリーを見るにつけ、“彼女は、自分は全ての点で、あらゆる男性同様にタフであることを証明しようと懸命な女性だ、と私には思える” - もちろん、彼女はそうてはないのだが。彼女の実績も、彼女は弱く、臆病で、何があっても決して刑罰を受けることがないと確信していることを示している。そして今、この悪の救世主の出現を信じる変人で(http://thesaker.is/the-messianic-lunatic-in-her-own-words/)根深い劣等感をもった人物が、全軍最高司令官になりかねないのだ?! 神よ我々全てを救いたまえ!

選択肢、その二: トランプ勝利。問題: 彼は全く孤独だ。ネオコンは、議会、マスコミ、金融機関と裁判所を、もう完璧に支配している。夫クリントンから、妻クリントンまでの間に、連中は、ペンタゴンや、国務省や、三文字の政府機関に深く潜入してしまった。連邦準備制度理事会こそ、連中の拠点だ。トランプは、こうした“地下にたむろする猛烈な狂人連中”に一体どう対処するのだろう?  http://www.opednews.com/articles/opedne_donald_a_080423_leo_strauss_and_the_.htm

あらゆる“名士連中”(俳優から、政治家、記者に至るまで)トランプに対して解き放った悪意ある憎悪キャンペーンを考えると - 彼らは退路を断ったのだ。連中は、もしトランプが勝てば、彼らは全てを失うことを知っており(そして、もし彼が、簡単に影響を受けてしまう人物であることがわかれば、彼を選んでも何の違いもなくなることになる)。ネオコンは何も失うものはなく、連中は最後の一人まで戦うだろう。もし彼がネオコンと、連中の代理人に包囲されたら、トランプは一体何ができるだろう? 全く違うチームを呼び入れるのだろうか? 彼は一体どうやって、彼らを調査するつもりだろう? 彼の最初の選択は、ペンスを副大統領に指名することだったが、これは惨事で(既に彼は、シリアと選挙結果で、トランプを妨害している)。トランプが、ホワイト・ハウス大統領首席補佐官に一体誰を任命するのかを聞くのを私は大いにおそれている。ネオコンをなだめるためだけに、彼は悪名高いラーム・エマニュエルの新版のような人物を任命するのではあるまいかと心配しているので… もし、トランプが原則と勇気の持ち主であることを証明すれば、ネオコンはいつでも彼を“ダラスの目”に会わせ、彼をペンスで置き換えることができる。一丁あがり!

私には、一つしか解決策は思いあたらない。

プーチンは、いかにして、ロシアを救ったか
プーチンが権力の座に着いた際には、今のホワイト・ハウス同様、徹底的に腐敗し、裏切り者が蔓延するクレムリンを、受け継いだのだ。ロシアは、独立し、ナチスが支配しているウクライナと同様、かなり悲惨な状態にあった。ロシアも、銀行家と、英米シオニストの傀儡に支配されており、大半のロシア人は惨めな暮らしをしていた。大きな違いは、トランプに起きている物事とは違い、アメリカ・ネオコンのロシア版連中は、プーチンに脅かされようとは夢にも思っていなかったことだ。彼は、支配者たちによって、治安機関の代表として、大企業資本の代表、メドベージェフとともに働くよう、選ばれたのだ。これは、ロシア社会でも依然機能していた、たった二つの部門、治安機関と、石油/ガスの金の間の妥協策だった。プーチンは、サイズがあわないスーツを着た小役人で、内気で、いささかぎごちない小男のように見え、ロシアを動かしている七人の銀行家という強力なオリガルヒにとって、何の脅威にもならないはずだった( https://en.wikipedia.org/wiki/Semibankirschina )。ただし、彼はロシア史上、もっとも手強い支配者の一人だったのだ。権力の座につくやいなや、プーチンがしたのはこういうことだ。

第一に、彼はチェチェンのワッハブ派叛徒を、素早く効果的に粉砕し、国軍と治安機関に、クレムリンへの信頼性を回復させた。これで、オリガルヒと対決する際に、頼りにせざるを得ない人々との間で、彼の個人的な信頼を確立したのだ。

第二に、1990年代には、たとえ実際には、法律がなかったためにせよ、ロシアの全員が、ありとあらゆる実業家や企業が、多かれ少なかれ、法律を破っていた事実を、彼は活用した。彼は、ベレゾフスキーや、ホドロフスキーの類を、連中の政治活動で、弾圧するのではなく、連中を(全く正しいが)賄賂のかどで粉砕した。決定的に重要なのは、彼はこれを、非常に公然と行い、もう一つの大敵、マスコミに、明瞭なメッセージを送ったのだ。

第三に、欧米の人権団体やロシア・リベラルの幻覚と逆に、プーチンは、いかなる反体制派をも決して直接弾圧したり、マスコミを厳しく取り締まったり、まして誰かの殺害を命じたりはしない。彼は遥かに賢明に事をなしとげた。現代のジャーナリスト連中は、何よりもまず、売女マスコミであることを想起願いたい。 プーチンは、オリガルヒを容赦なく取り締まることで、売女マスコミから、収入と政治的支援の源を奪った。ウクライナに移住した者もあれば、辞任しただけの者もあり、ドーシチTV、エホー・モスクヴィ・ラジオや、コメルサント新聞など、ごく少数の容易に識別できるマスコミは、特別保留地、あるいは動物園状態に置かれた。移住した連中は、無関係なものとなり、“リベラル動物園”に止まった連中は - すっかり信憑性を失ってしまい、無害になった。決定的に重要なのは、全員が“メッセージを理解したことだ”。それから先は、ごく少数の本当の愛国者(ドミトリー・キセリョフやマルガリータ・シモニアンら)を主要な地位に任命しさえすれば、運命の風の方向が変わったことを全員すぐに理解した。

第四に、主要マスコミさえ正気に返らされてしまえば、“リベラル”(ロシアでは親アメリカを意味する)政党が、死のスパイラルに入り込むのに、さほど長くかからず、そうした政党は決して回復しなかった。その結果、あらゆる“リベラル”が排除され、ロシア国会には、現在、4党しかなく、いずれの党も、多かれ少なかれ“愛国的”だ。これが、プーチン戦略でも、うまく機能した部分だ。

これまでの所、プーチンは、私が“汎大西洋統合主義者”と呼んでいる第五列の連中を(http://thesaker.is/putins-biggest-failure/ を参照)政府そのものから排除し損ねている。確実なことは、プーチンは、銀行/金融部門内の第五列連中には取り組んでおらず、連中も、彼には、彼らに対して行動をとる口実を与えないよう非常に用心している。

ロシアとアメリカは全く違う国なので、お互い簡単に処方箋を写して済ますことはできない。それでも、“プーチン・モデル”には貴重な教訓があるだろうが、とりわけトランプの最も手ごわい敵は、おそらく連邦準備制度理事会に居すわる連中と、連邦準備制度理事会を支配している銀行だ。確実なのは、当面アメリカのイメージは、アメリカ政府に捨てられたホームレスの退役軍人が国旗に身を包み、カップに小銭を要求するというものであり続けるだろうことだ。

ヒラリーは、アメリカの戦争は見事な成功だと考えている。トランプは、そうした戦争は恥ずべきことだと考えている。この二者間の選択は、実際極めて単純だと私は考える。

英米シオニスト・エリートの中で分裂など有りえないとおっしゃる向きには、ドミニク・ストロス-カーンが次期フランス大統領になるのを防ぐための陰謀の例があるとお答えしたい( https://en.wikipedia.org/wiki/New_York_v._Strauss-Kahn)。これが、ハイエナと同様、英米シオニスト指導者連中は、時に、お互いに攻撃するのだ。そういうことは、政治イデオロギーと無関係にあらゆる政権でおきる(ナチス・ドイツの親衛隊対突撃隊、あるいはボルシェビキソ連でのトロツキー主義者対スターリン主義者を想起願いたい)。

鉄の箒
レオン・トロツキーは、ソ連は、アナキストや貴族を“鉄の箒”で一掃する必要があると良く言っていたものだ。彼はプラウダに“我々には鉄の箒が必要だ”という題の記事すら書いている。もう一人の大量虐殺マニア、フェリックス・ジェルジンスキー、悪名高いChK秘密警察の創設者、秘密警察職員には“燃える心、冷静な頭脳と、清潔な手”が必要だと言っていた。こうした連中に、弱さや、共感を求めても全く無駄だ。彼らはイデオロギーに突き動かされた“熱狂的な信者”、共感という感覚が欠けた社会病質者で、自分たちの邪魔をする誰に対しても大量虐殺的な憎悪を持った根っからの悪連中なのだ。

ヒラリー・クリントンと、彼女のネオコン集団は、精神的に(時には、物理的にも)ソ連のボルシェビキの後継者で、彼らは、ボリシェビキの先祖と同様、敵を粉砕するのに一秒たりともためらわない。ドナルド・トランプは - 彼が本物で、言っていることが本気であるならば - これを理解し、プーチンがした通りにしなければならない。最初に、しかも激しく攻撃することだ。

ちなみに、スターリンも、まさにこれを行い、トロツキストは粉砕された。

最終的に、プーチンが第五列連中を、権力の座から排除できるかどうか、まだはっきりしていないと私は思う。確かなことは、ロシアは少なくとも、英米シオニストの支配からは、ほぼ自由で、アメリカが、現在、連中の最後の砦だということだ。トランプに対する連中の熱狂的憎悪は、(愛国的な意味で言うのではなく、むしろ寄生虫が“自分の”宿主を気づかうように)自分たちの祖国と考える場所において、初めて脅かされてという、こうした連中が感じている危機感によって、一部説明がつくかも知れない。連中には恐れるべきもっともな理由があるのかも知れない。連中には恐れる理由があって欲しいと思う。

トランプを恐怖で萎縮させようという最近の企みへの見事な対処を見て、私は勇気づけられた。昨日トランプは、選挙で不正が行われる可能性があるので、結果を認めるとは誓わないと、あえて断言した。読み書きができる人なら誰でも、大統領選挙を含め、アメリカの選挙では過去に不正が行われてきたことを知っているにもかかわらず、トランプが犯罪的思考という大罪をおかしたと、メディアは主張している。シオニスト・マスコミは独善的に激怒して彼に襲いかかり、発言を撤回するよう彼に大変な圧力をかけている。寝返って“犯罪的発言”を撤回するかわりに、トランプは、もし自分が勝ったら選挙結果を尊重すると答えたのだ。

素晴らしいではないか? 彼がこの勇気を示し続けてくれよう願おう。

トランプは、ジャン=マリー・ル・ペンがフランスでしたことを、今実行している。彼はネオコンに、彼があえて公然と彼らに楯突くことを示し、連中のルールで動くのを拒否しており、連中の激怒も、彼には何の効果もなく、連中は検閲もできず、まして彼を沈黙させることなどできずにいる。彼は、またもや、サイバー攻撃をロシア人のせいにするのを拒否し、逆にロシアとアメリカにとって、友人であるのは良いことだという発言を繰り返した。彼がこの姿勢を一体いつまで保てるか私にはわからないが、当面、彼が英米シオニストの陰の政府や帝国にあからさまに楯突いていることは否定しようがない。

結論:
アメリカ合州国は、アメリカ史上、最も深刻で最も危険な危機の可能性がある状態に入り込もうとしている。もしトランプが選ばれたなら、連中が彼を政治的な動機の抑圧だと非難するいかなる口実も与えることなく、敵に対し、十分に練られた攻撃を、即座に開始しなければなるまい。ロシアでは、プーチンは軍と治安機関の支持が期待できた。トランプが一体誰を頼りにできるのかわからないが、アメリカ軍内には、依然、本当の愛国者がいると私は強く確信している。もしトランプが、FBIを率いる適切な人材を得られれば、彼も、この機関を活用して大掃除し、賄賂や、(ここには随意の単語を)の陰謀や、権限濫用や、公正の妨害や職務怠慢などに対する起訴を次々と行えるだろう。そのような犯罪は、現在の支配層中で蔓延しており、こうしたものは証明が容易なので、賄賂を取り締まれば、トランプは、アメリカ国民から総立ちの拍手喝采を受けるだろう。次に、プーチンがロシアでしたように、トランプもマスコミに対処しなければならない。具体的に、どうするのか私にはわからない。しかし彼は、このけだものと対決し、打ち負かさねばならないのだ。プーチンがそうであるのと同様に、この過程のあらゆる段階で、彼は国民の積極的な支持を得る必要があるだろう。

トランプに、それができるだろうか? 私にはわからない。陰の政府を打倒し、人々の権限を復興するのは、ロシアの場合より、アメリカでの方がずっと困難だと私は思う。英米シオニスト帝国は、一番可能性が高いのは軍事的および経済的敗北の組み合わせにより、外部から打倒する必要があるだろうと私は常々考えている。私はいまでもそう信じている。だが私は間違っているかも知れない - 実際、私は間違っていることを望んでいる - あるいは、トランプは、アメリカ合州国を救うために、帝国を打倒する人物になるのかも知れない。どれほどわずかのものであれ、もしそのような可能性があるなら、我々はそれを信じ、そのために行動すべきだと思う。他の代案は、いずれももっと酷いのだから。

The Saker記事原文のurl:http://thesaker.is/will-trump-save-america-like-putin-saved-russia-saker-article-made-into-video/

紹介記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/10/28/can-trump-save-america-like-putin-saved-russia-the-saker/

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文中にドーシチTVという固有名詞がある。雨TV。All the Kremlin's Menというプーチン政治について書かれた本の筆者Mikhail Zigar、その元編集長。The Saker氏、この本も読んだのではないだろうか、と想像する。

「民進党」にも、その前身の「民主党」にも期待したことはない。もともと自民党の補完政党として作られたものに期待できるわけがない。二大政党なるもの、小選挙区制なるもの、そして民主党なるものについては、古い翻訳記事の末尾で触れたことがある。

アメリカ:一党独裁国家 2007年9月27日

簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)2007年8月26日

結局、想像していたとおり、最後に、本性をむき出しにした。これが全ての「マスコミ」が絶賛して導入した小選挙区制の帰結。国でなく、大企業に支配される永久植民地完成。

都知事、オリンピック、豊洲、新党しか言わない大本営広報部紙媒体、電気洗脳白痴製造箱呆導は、いくら見聞きしても、アホウになるだけ。TPPについては、問題の中味に全くふれず、スケジュールの話題だけ。日刊IWJガイド冒頭を引用させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「民進党がまたしても国民の声を無視した裏切り行為!自民、民進がTPP承認案の採決で合意~今国会でのTPP承認が確実に!/TPP問題を報じ続けてきたIWJは、過去の関連動画を期間限定で全公開!ぜひ、ご支援ください!」2016.11.2日号~No.1510号~ ■■■
(2016.11.2 8時00分)

 おはようございます。IWJでテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 民進党が、またしても国民を裏切りました。

 昨日11月1日(火)、自民党と民進党の国会対策委員長が国会内で会談し、衆議院でのTPP承認案に関する採決の日程を協議。その結果、今日2日(水)に衆議院特別委員会で、明後日4日(金)に衆議院本会議で採決を行うことで合意しました。これで、TPP承認案は4日に衆議院を通過し、参議院に送付されることが確実の情勢になりました。きわめて遺憾です。

 しかも、TPP承認案は条約なので衆議院が優越するため、衆議院で可決してしまえば、参院を待たずして30日後には自然承認されてしまいます。そのため、昨日の自民党と民進党の合意をもって、TPPは今国会での承認・成立がほぼ決定的な状況となってしまいました。

 そもそもTPPは、民主党の菅直人政権が協議開始を表明し、野田佳彦政権がそれをいっそう推し進め、2012年末に発足した第2次安倍政権にバトンタッチしたものでした。民主党は当時、山田正彦氏ら党内の「TPP反対派」を実質的に党外へ「追放」したのですから、よくよく考えてみれば、「TPP反対派」が党内にほとんどいなくなった現在の民進党が、今国会でTPP承認案反対を貫くことなく、自民党と「手打ち」を行ったというのも、なるほど頷ける話ではあります。

 IWJでは、民主党の菅政権がTPPを持ち出してきた時から一貫して、「TPP反対」の論陣を張り続け、この問題を報じ続けてきました。一昨日の10月31日(月)には、ニュージーランドから緊急来日したオークランド大学教授のジェーン・ケルシー氏に、岩上さんが直撃インタビュー。動画全編に字幕を付け、その日のうちに配信しました。その気になる内容は、後段の<★取材報告★>で、翻訳作業を担当した城石エマ記者よりお伝えします!

 TPP承認案の「強行採決」が取り沙汰されていたこの間、IWJでは、国会前・議員会館前で行われていた市民による抗議や座り込みの様子を中継し、可視化し続けてきました。自民党と民進党が合意に至った昨日も座り込みは行われましたし、今日も17時から院内集会と抗議が行われます。IWJでは、引き続き活動を続ける市民の動きをこれからも可視化し、レポートを続けます。詳しい取材報告と今日の配信スケジュールに関しては、後段の<★取材報告★>にお進みください!

 IWJのWebサイトにはこれまで、TPP問題について取材・中継した動画アーカイブが590本以上蓄積されています。IWJでは公共性に鑑み、11月4日(木)までの期間限定で、岩上さんによるインタビューを中心に、この動画アーカイブを会員以外の方にもフルオープンで公開しています!詳しい記事のラインナップなどは、後段の<★お知らせ★>よりご確認ください!

 「言い出しっぺ」のアメリカに先んじて、TPPを承認することが確実となった日本。進んでアメリカの「植民地」となり、国民の富をグローバル企業に差し出すとは、安倍政権と自民党、そして民進党は、「売国奴」と言う他ありません。自民党も民進党も、その支持者の利益を損ない、裏切ったのです。採決の瞬間まで、目をそらさずに注目しましょう!どの党のどの議員がTPPに賛成票を投じたか、あるいは反対票を投じるか。衆院の解散が行なわれた際には、選挙でTPP賛成議員を徹底的に落選させましょう!

 TPPは、単なる経済連携協定ではありません。すでにTPPの名称から「経済」という文字は外されています。集団的自衛権、特定秘密保護法、辺野古での米軍新基地建設、教育の改悪や英語化、そして憲法改悪と密接に絡み合いながら、日本をアメリカの保護国、実質的な植民地へと組み込もうとする、壮大な試みのうちの一部なのです。

 IWJではこれまで、既存の大手メディアが決して報じようとしないこうした「日米関係」を精力的に取り上げ続けてきましたし、これからも取り上げ続けます。TPPが国会で承認されても、IWJはへこたれません!国民生活に差しさわりのある具体的な問題は、まさにこれから生じるのです。これはこれから何年もかけて続くプロセスです。日本と世界が変わりゆくなら、―それがたとえ悪い方向であっても―真実をお伝えし続けなければなりません。ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJの活動をご支援ください!

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 この間、緊迫しているTPPの関連動画を「フルオープン」で公開するなど、IWJは情報を会員の皆様だけに囲い込むのではなく、常に「公共性」を意識して、時にはこのように、フルオープンの情報の発信・拡散にも踏みきります!しかし、IWJが世論に影響力を与えうる、「公共的な、市民のための市民メディア」であり続けるためには、皆様からのご寄付・カンパが必要です。ご寄付・カンパによるご支援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。

※IWJへのご寄付・カンパはこちらからよろしくお願いいたします。
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★本日の日刊ガイドは以下のラインナップでお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■<★ニュース・フラッシュ!★>日銀が2%上昇の物価達成目標をまたしても先送り、脱デフレはならず/豊洲新市場の「盛り土」問題で小池百合子都知事が臨時会見/「欅坂46」、「ナチスそっくり」のファッションで炎上!サイモン・ヴィーゼンタール・センターが「嫌悪感」を表明する事態に(平山茂樹)
┠■<★取材報告★>TPP強行採決後の焦点は米国の「レームダック」期間の採決! 条約締結は2年後になるかもしれない!? オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が訊く(城石エマ)
┠■<★取材報告★>IWJは今日もTPP反対の市民の声を可視化します!2010年から取材を続けてきたIWJへのご支援をよろしくお願いします!(ぎぎまき)
┠■<★お知らせ★>11月4日(金)まで!IWJではTPP関連動画を会員以外の方にもフルオープンで特別公開中!さらにCh9ではエンドレス配信も!(平山茂樹)
┠■わとはぷ~What happened today?(関根かんじ)
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◆中継番組表◆

**2016.11.2 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【Ch8】8:00頃~「TPP批准に抗議する熊本県農政連ら市民による座り込み行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=8
※TPP批准に抗議する座り込み行動を中継します。


【Ch4】12:30~「高江ヘリパッド建設をめぐる集会&省庁交渉」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※「FoE Japan」「美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会」主催による院内集会と省庁交渉を中継します。ゲストは北上田毅氏(平和市民連絡会)。


【Ch2】14:00~「東京電力 記者会見-原子力安全改革プラン進捗報告(2016年度第2四半期)」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※会見者は、原子力改革特別タスクフォース長代理兼事務局長 姉川尚史氏。


【Ch3】14:30~「原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=3
※原子力規制委員会 田中俊一委員長による定例会見を中継します。


【Ch8】17:00~「TPPを批准させない!水曜日行動 ~市民と国会議員の情報交換会」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=8
※「TPP批准阻止アクション実行委員会」主催の毎週水曜日に開催される、野党議員による国会報告と意見交換の模様を中継します。


【IWJ_OSAKA1】17:30~「【11.2 ストップ!tpp緊急行動】街宣@梅田ヨドバシカメラ前」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=osaka1
※「ストップ!TPP緊急行動・関西」主催による緊急行動を中継します。

2015年9月23日 (水)

シリアで、ロシアは実際、一体何をしているのだろう?

The Saker
The Unz Review
2015年9月13日

Ynetが、シリアでのロシア軍介入に関する話を掲載してから一週間たった今、シリアに対する帝国戦争へのロシアの関与を禁じることを狙った、現実に何の基盤もない、典型的な英米シオニスト心理作戦だったと、確信を持って言えると思う。

それとも、基盤はあったのだろうか?

こうした話には、わずかの事実があることが分かっている。ロシアは“ダーイシュを爆撃するため、ミグ31戦闘機 ”を送ってはおらず、ロシアは、SSNB (大陸間弾道ミサイルを搭載した潜水艦)をシリア海岸に送ろうとしているわけでもない。こうしたうわさは全て全くのたわごとだ。だがロシアが二つのことを行っている兆候は高まっている。

1) シリア紛争への外交的関与の強化

2) 詳細不明ながら何らかの重要軍事機器のシリアへの送付

二つ目のものは大いに興味深いは。言うまでもなく、こうした場合の典型として、ロシアが空輸と海運で送り込んでいる貨物の本当の内容は公表されていないが、推測は可能だ。第一に、シリアが多数の保守部品と、機器の修理を必要としていることを我々は知っている。この戦争は、もう4年間も続いており、シリアは手持ちの装置を酷使している。第二に、シリアは、大いに役立つある種の戦場システムが不足している。そうしたものの例には、対砲兵レーダー(敵砲撃が一体どこからのものかを探知するレーダー)や、電子戦システムがある。さらに、ロシアの情報筋は、シリアは多数の装甲兵員輸送車を必要としていると述べている。

ロシアとシリアには、長年の軍事契約があることを我々は知っており、ロシアは、現在、重い機器は海運で、軽いシステムは空輸で送っていることも知っている。こうしたこと全てが、何らかの形勢を一変させるものを意味するだろうか?

そうではない。少なくとも、現時点では。

英米シオニストがパニックになっているのは一体なぜだろう?

連中を大いにいらだたせているものの一つは、ロシアが、どうやら、ラタキア市を“受け渡し地点”に選んだように見えることだと私は感じている。ダマスカスと異なり、ラタキアは理想的な位置にある。ラタキアは、安全だが、前線から離れ過ぎてはいないし、タルトゥースのロシア海軍基地にも比較的近い。この空港と軍港は、防衛し、隔離するのも容易だといわれている。既に、ロシアが、滑走路を延長し、ラタキア空港のインフラを改良し、大型のAN-124が着陸するのが観察されているという報道がある。ロシア海軍は、ラタキア空港に船舶を送っている。

言い換えれば、タルトゥースだけに限定したり、非常に無防備なダマスカスに入り込んだりするのではなく、ロシアは、シリア北部の戦闘地域に機器や軍隊さえ送り込むのに使える新たな橋頭堡を、シリア北部に作り出したように見える。

ちなみに、これは、ロシアが海軍歩兵部隊をクリミアからシリアに派兵していることに関するパニック状態のうわさの説明になる。海軍歩兵部隊は、そうした基地を防衛するのには理想的で、前線がさほど遠くはないことを考えれば、ロシアが、こうした部隊で、その橋頭堡を守るのは、つじつまは良く合っている。

さらに、重い機器は概して海運によるが、ロシアは防空システムを空輸できるのだ。AN-124なら、S-300を簡単に輸送できる。この事実だけでも、英米シオニストのパニックは説明できる。

起きていると思われることはこうだ。ロシアは、どうやら、ある種限定されているが、シリア軍を緊急支援するための重要な機器を送っているのだ。そうすることで、彼らは選択の自由を確保しておくための条件も生み出している。だから、本格的なロシア介入は起きていないが、シリア紛争において、何かが大きく変化したのだ。

政府軍は最近シリア北部の(ラタキアからさほど遠からぬ)イドリブ空軍基地を失いはしたが、私の情報源全てが、シリア軍は、ダーイシュよりはるかに良い立場にあり、戦争は、タクフィール主義者にとって、非常に不利に進んでいると確認していることを私はここで補足したい。ダーイシュが、大半が砂漠の広大な土地を依然支配しているというのは事実だが、シリアは最近ザバダン市を解放し、大半の場所で攻勢に出ている。

ここまでを要約して、こう言いたい。彼らの対シリア戦争が失敗したため、英米シオニストは、びびっているのだ。ダーイシュが、いくつかの国々で、大惨事とテロをもたらしたが、それぞれの国が次第に、断固行動を起こすことに決めたという多くの兆候がある。アメリカは、アサドを追い出すことにも失敗し、膨大な難民危機が、ヨーロッパで本格的政治危機を引き起こし、現在、ヨーロッパは、アサドを、これまでとは劇的に異なる視点で見ている。ロシアは、地域の全勢力の政治的関与を得て、アメリカを効果的におしのけると明らかに決めており、ロシアが選択の自由を確保している、分かりやすい兆候がある。ロシアが紛争に量的な本格的軍事介入を計画していると推測する理由は全くないが、ロシアの支援が新たな質的レベルに強化された兆しはある。

ここで、二つ強調すべきことがある。

第一に、政治レベルでは、ロシアが、この戦争で、大規模な一方的行動をとる可能性は、まだ極めて低い。シリアは主権国家で、シリア-ロシア協定は、両国が合意した、いかなる軍事的行動も法的に正当化するのに十分だが、ロシアは単独では行動しないよう頑張るつもりだろう。これが、一体なぜラブロフ外務大臣が、ある種の連合を作り出そう懸命に努力しているかという理由だ。

第二に、軍事レベルでは、注目すべき国は、ロシアではなく、イランだ。イランは、シリア(北イラク経由で)への安全で確実な地上通信線を有しており、対ダーイシュ戦に有利に参戦することが可能な種類の戦闘部隊も擁している。戦略的に極めて重要な地域で、シリアを支援するためのエリート部隊を送りこんでおり、将来も送り込めるヒズボラにも同じことが言える。シリア軍支援で、本格的な地上作戦が必要となれば、ロシアではなく、こうした勢力が介入すると考えるべきだろう。

結論として、我々が目にしている起きていることは“典型的プーチン”だと言いたい。欧米指導者は、概して即効的(だが短期的な)結果をもたらす、非常に目立つ行動を好むのだが、プーチンは、漸進的に、ゆっくりと介入する前に、敵が彼に最大量の被害を与えるようにさせるのを好んでいる。英米シオニストがダーイシュを解き放ったのは、ある種“政治的な衝撃と畏怖”で、すんでのところで、シリア政府を打倒するところだった。最初の“即効性”ながら短期的戦略が失敗した際、アサドは依然残ったが、ダーイシュは、あらゆる人々を脅かすが、誰もそれを支配できないゴーレム妖怪に変身した。アサドは、自国民を毒ガス攻撃する“新ヒトラー”から、明らかに(最終的にどのような“解決策”が出現しようとも)解決策の一部の人物へと、次第に格下げされた。

帝国に抵抗するあらゆる人々にとって教訓は明らかだ。一番困難なのは、帝国勢力が食らわせる最初の“一撃”をうけた後も、耐えつづけることだ。もし最初の一撃を生き延びられれば(ドンバスとシリアがしたように)、時間が味方をしてくれて、帝国の立場は、その内部矛盾ゆえに、ゆっくり、しかし着実に弱体化し始める。このプロセスが始まったときには、やり過ぎという罠にはまってはならず、自らの足場を固めながら、崩壊のプロセスで、帝国があきらめた、それぞれの場(政治的なり、他のものなり)を、徐々に占拠してゆくことだ。

勝ち誇るには、まだ余りに時期尚早だ。ダーイシュは、いまだ存在しており、キエフのウクライ・ナチスも存在しており、帝国もまだ決して彼らをあきらめたわけではない。良いニュースは、形勢は今や明らかに変わり、依然、長い戦いは続くだろうか、タクフィール主義者とナチスの最終的な敗北は、不可避のように見えることだ。

記事原文のurl:http://www.unz.com/tsaker/so-what-are-the-russians-really-doing-in-syria/
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この国の外務大臣、税金を使って、何をしにいったのだろう。

NEWS23の、二人並んだ場面で、日本外務大臣の発言に、即座に反論コメントをする、ラブロフ外務大臣の様子を見るかぎり、わざわざ喧嘩を売りにいった結果となったようだ。

そうなると計算してでかけたのだろう。いつものロシアの悪魔化、「ロシアはあくどい連中だ」というのを見せつけるため。

ウクライナのファシスト政権に金融支援をして
辺野古で大基地建設を推進して
そして、戦争法案の強行採決モドキをしておいて、

ロシアから、好意的な対応が期待できるはずがないのは誰にでもわかるだろう。まさか「姑息な傀儡属国が何を言うか?」と真実までは言わないだろうが。

ロシアが、日本外務省の北方領土返還主張に、対応するわけがないではないかと、例えば、下記の本を読んで、素人は思う。このテーマ、戦争法案を、国民のためなどと真っ赤なウソを平然という傀儡政権の主張と、大本営広報部洗脳報道だけから、ロシアがとんでもないと判断されないよう。お読みになった後でも、そう思われるなら、それまで。

日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905) 孫崎享著
北方領土問題―4でも0でも、2でもなく (中公新書) 岩下明浩著
北方領土・竹島・尖閣、これが解決策 (朝日新書)岩下明浩著

大本営広報部の深夜の番組のツィッターを書いておられる方々、上記の本をお読みだろうか。傀儡政権の主張と、大本営広報部洗脳報道と同じ意見ばかり書かれる不思議。時事公論、声を張り上げる様子、北朝鮮の女性アナウンサーを連想させられて、うんざり。

2015年7月26日 (日)

ウクライナ: もしポロシェンコが攻撃すれば、彼の余命はわずかとなる

The Saker

  • 東ウクライナ反政府派は、軍事的にこれまでになく強力になりながら、和平への関心を示すべく格別の努力を払っている
  • これが行われているのは、民族主義者やアメリカが要求する不可避なウクライナ攻撃が実行された場合に、反政府派を非難することをできなくさせる為だ
  • 今後、反政府派は、ウクライナの攻撃を無力化し、反撃にでる可能性が高い
  • その時点で、ポロシェンコが権力を維持できる可能性は少ない
  • 疑問は、彼が平和志向の党派、または、より一層戦争志向の党派、どちらに置き換えられるかだ?

2015年7月20日

"Russian Insider"

ドネツクとルガンスク人民共和国のノボロシア幹部(ザハルチェンコ、デイネゴと、プシリン)は共同記者会見を催し、口径100mmまでの兵器全てを、前線から 少なくとも 3km撤退させる一方的な決定をしたことを公式に発表した(これより大口径の武器は、ミンスク-2合意(M2A)に従って、既に撤退されていることになっている。ノボロシアは遵守したが、キエフのクーデター政権は遵守していない。)

既にそれ以前に、ノボロシアは、全部隊をシロキノの町から1km以上撤退させて、同様な一方的行動をとったことがある。予想通り、政府側はそれには習わず、立場を固守している(が、少なくとも私が知る限り、あえて、シロキに入ることもしていない)。
今回は、ウクライナ側、ノボロシアの新たな“好意の意思表示”に、再度、ドネツク市への未曾有の迫撃砲集中砲火で答え、一晩中砲撃した。

すると、ここで一体何が起きているのだろう? ノボロシアは突然発狂したのだろうか?

とんでもない。

実際、ポロシェンコと彼の欧米支援者に対して、実に巧妙な罠をしかけたのだ。それは、このようにして機能する。

政治レベルでは

政治レベルで、ノボロシアは、聞く耳をもった誰にでも、自分達がM2Aの全ての条項を実際に遵守していることを証明すべく、全力を尽くしている。

もちろん、問題は、欧米では誰も進んで耳を傾けようとはしないことだ。対応として、ノボロシアは、欧米指導者連中が、現地での単純な事実を無視することが益々困難にするような複数の取り組みを推進している。クーデター政権は、M2Aの遵守を初めてすらいないが、ノボロシアは遵守している。

ザハルチェンコ、デイネゴと、プシリンが声明を発表すると間もなく、ラブロフは、シュタインマイヤーに、ノボロシアができる限りのことをしていることを強調し、ポロシェンコがこれに続くよう圧力をかけるべきだと呼びかけた。

今や、もちろん、ラブロフは、シュタインマイヤーは、アメリカの傀儡で、アメリカ政府に指図されていることを知っており、より重要なのは、ラブロフは、ポロシェンコが、M2Aを実施できないことも知っているが、M2Aが署名されているので、ロシアは今、あたかも、ウクライナも、条件に従うであろうふりをして、自分達も、BRICS/SCO同盟諸国も、“ミンスク2合意が、この紛争を解決する唯一の方法だ“とお経のようにしっかり繰り返すようにしている。現実には、もちろん、M2Aは、ウクライナにおける政権交代を実現する為の最善の方法だ。なぜだろう?

ポロシェンコは、M2Aの要件を全く実施していないにもかかわらず、オリガルヒやノボロシアと断固として戦わないことで彼は既に右派セクターや、様々な民族主義政党からあからさまに攻撃されているからだ。

西ウクライナの状況は極めて深刻で、ドミトリー・ヤロシは、キエフの政権を“裏切り者”とあからさまに表現し、無数のウクライナ・ナチ暗殺集団に、反乱し、ポロシェンコの命令に服従しないよう呼びかけている。

ポロシェンコは、ノボロシアに次の大規模攻撃を仕掛けて、愛国心を証明したいところだが、問題はそれが既に過去二回とも失敗しており、ノボロシアは以前より一層強くなっていることだ。

軍事的側面

実際にこの仮説を検証するには、本格的な戦闘再開しかないが、ノボロシアが、分散型の民兵部隊から、統合された常備軍へと、見事に変身をとげた有力な証拠がある。

これはつまり、彼等は、戦術的勝利から、キエフ政権に大きなリスクをもたらす作戦レベルでの反撃さえ可能になっているということだ。

彼等には、十分な数の武装兵士がおり、彼等はあからさまに、兵器は“十分”だと認めている。指揮統制もそうであるよう願いたい(これまでは、とんでもなかった)。

ノボロシア指導部は全員、いかなるウクライナ政府攻撃を押し返すのみならず、反撃して、大損害を与えられる自分達の能力に、強い確信を明確に持っている事実は実に重要だ。ザハルチェンコは、あからさまに、何度もそういう発言をしている。ノボロシア側には、常に時間が味方をしてくれていたが、今や効果をもたらしつつあるのだ。

ノボロシア諜報機関が、現在、境界線沿いに、装甲車両や、大口径火器で援護された70,000人のクーデター政権兵士がいると見積もりながらも、ノボロシア側が一方的撤退で先手をとっている事実が、ノボロシアの確信を実証している。

しかも、ノボロシア側には、クーデター政権兵士の攻撃軸となりそうな部分にそって、地形を準備し、もし彼等が攻撃した場合、入念に仕組んだ集中砲撃地域に、巧妙に追いやって、壊滅するように仕組む時間がたっぷりがある。

ノボロシアは、移動能力と、砲撃調整を劇的に向上させており、あらゆる攻撃勢力との交戦が彼等にとって、よりやり易くなっているだろうと思う。

だから、現実はこうだ。ノボロシアは実際は、一方的な行動で、さほどリスクをおかしているわけではない。実際、彼等は、うまい政治PRと、正しい軍事戦術を極めて巧妙に組み合わせているのだ。

ポロシェンコのジレンマ

ポロシェンコは悲惨な状況にある。ウクライナ経済は基本的に死んでいる。救出するためのものは何ものこされておらず、流れを変えたり、壊滅的経済危機を克服したりするどころではない。

右派セクターは非常に激怒している。西ウクライナの人々は既に、特別自治待遇を要求することを真面目に考えている。サアカシュヴィリが知事で、エゴル・ガイダルの娘が副知事をつとめるオデッサについては、とりわけ、アメリカが公式に連中の給料を払っている以上は、必然的に爆発するだろう。

ポロシェンコが国会に出る際には、“強そうに”見える必要があり、つまり、M2Aに従って、実行を誓約したことの真逆をいわねばならない。しかしホワイト・ハウスすらもが、M2Aを唯一の解決策と呼んでいるので、ポロシェンコは、昼は仲裁役のふりをして、夜はヌーランドの狂った命令を実施しなければならないという狂った状況におかれている。

今頃は、ポロシェンコも、恐らく、自分が、アメリカによって、手先とカモとして利用されていることに気がついているだろう。彼が、ノボロシア攻撃命令を強いられ、この攻撃が必然的に失敗すれば、彼はその全ての責任を負わされる。

そのような攻撃が確実に、再度の敗北となることがわかっていながら、アメリカは一体なぜ、ポロシェンコに攻撃を命じるのだろう? 二つ理由がある。(仮説だが)ロシアが介入してくれるだろうと願っており、それこそがポロシェンコを追い出す為の完璧な方法だ。

当然ながら、ポロシェンコは権力を失いたい等、まして死にたいなどとは思っておらず、劇的な手段をとることを避ける為s“愛国心”や軍事的“武勇”を証明するだけの為に、ドネツクやドンバスの諸都市への砲撃を継続して、彼は最善を尽くしている。

この“解決”の問題点は、この種の砲撃は、ノボロシアの軍隊を弱体化するため*何の役にもたたず*、ノボロシアの人々を一層激怒させる効果しかないことだ。

攻撃されたら

おそらく不可避の攻撃が起きた場合は、一体どうなるのだろう? ノボロシアは、素早く効果的に反撃し、恐らく、マリウポリと/あるいはスラビャンスクを即座に反撃すると思う。

その時点で、クーデター政権はまたもやびびり、欧米の庇護者達に、ノボロシアを止めてくれと乞うだろう(ミンスク1と2の合意前にまさにそういうことが起きた)。

オバマとケリーは、またしても、全てをロシアのせいにする図太い神経を持っているだろうが、ヨーロッパでは、“彼らの”手玉が明らかに、M2Aに違反した側で、攻撃を開始した側というだけでなく、ノボロシア反撃の深さ(連中の最大の恐怖は、クリミア半島沿岸回廊だ)に怯える為、支配者は完全にバニックとなる。

2008年、ロシアがトビリシに進攻しないよう乞う為のサルコジのモスクワ訪問を覚えておられるだろうか? もし再度、何か似たような事が起きても私は驚かない(メルケルかオランドがサルコジ役をつとめる)。

そして、再度、プーチンは、ノボロシアに停止するよう命じるだろうが、彼等が占拠した地域は、デバルツェボ同様、そのまま彼らのもとに残る。いやいやながらも、全員がそれを受け入れるしかないだろう。その時点で、キエフ政権は完全に崩壊すると思う。そこで、彼等に置き換わるのは誰だろう?

政権交代は確実! しかし何の為に?

私には、二つの選択肢しか考えられない。第一のオプションは、“ウクライナを救い”“平和を回復する”為の軍事クーデターだ。

これは、ウクライナ・ナチ実験丸ごとの事実上の終焉で、プーチン計画の基本的な受け入れを意味する。憲法によって保障された自決の権利を持った、分権化された、統一中立ウクライナだ。

もう一つの選択肢は、右派セクターや様々な暗殺部隊風の、あからさまなバンデラ信奉者のナチス政権だ。本物のナチスが権力の座につけば、もちろん、ウクライナの残りかすの分裂過程が再開されるだけのことだが、ロシアの観点からは、これも一時的に受け入れ可能な結果だ。

ロシアは、国境に、恒久的に、ロシア嫌いの統一“バンデラスタン”があるのは受け入れがたいが、ウクライナが、様々なウクライナ・ナチ悪漢どもによる、いくつかの“支配圏”に分裂する場合、ロシアにとって、何ら脅威ではない。

ロシアに(そして、もちろんノボロシア)とって、最悪の政権は現在のものだろうと私は思う。権力の座にある、全く不道徳で、腰抜けのオリガルヒに支配され、あらゆる主要な地位を、ビクトリア・ヌーランドの子分連中が占め、公式に国家承認され、EU/IMF/WB/等々に支援される統一されたウクライナだ。この構造は、明らかに、ロシアに対する脅威として最大の可能性があり、そして、既に実際、ノボロシアの人々を毎日殺害している。だが、もしウクライナが、リビアやイラク“民主主義モデル”に続くようなことになれば、ロシアにとって以上に、EUにとってずっと大きな問題になろう。

プーチンとザハルチェンコにはいくらでも時間がある

“ウクライナ版ナチス・ウクライナ”は今や十分に、自己破壊的な勢いをため込んだので、プーチンとザハルチェンコは、のんびり待っていさえすれば良い。

彼等は当面、きわめてありうる、捨て身のノボロシアに対するクーデター政権による自爆攻撃に備える以外は、何もする必要がない。

そういうことになれば、ノボロシアには、できるだけ迅速かつ、深く反撃し、再度停止し、“だが、バラバラになった場合には、何ともできない”と思いつつも“ウクライナの領土的一体性を支持する”という呪文を再開する用意ができている。

オバマとケリーは、もちろん、その全てを、ロシアのせいにするだろうが、誰かが、全く *何も*しないことに対して、一体誰が非難できるだろう?

ノボロシアの人々は不幸ににしてそうではない

これまでのところ、一番大変な状況にあるのは、砲弾が住宅、学校や病院に落下している際に、時間は“彼等に”味方するという素晴らしい理論など、何の慰めにもならないノボロシアの人々だ。彼等にとって、この恐怖の一刻一刻が緊急事態で、今すぐ止める必要がある。ナチスが占領したウクライナでも、事態は酷いことになり始めている。有名なウクライナ人ブロガーの(ロシアに亡命している)このビデオをご覧願いたい。(コロモイスキーとヤロシの)“ウクロプ”党が食料を配給して、支持を得ようとしている様子を報じている。

(‘cc’を押すと、英語字幕が出る。)

恐ろしい?

しかも、これは今後益々ひどく、一層ひどくなる。政治的、経済的、社会的に、亡骸はまだ温かいとは言え、ウクライナはもはや死んでいるのだ。

政権が交代し、必然的に非ナチ化が行われた後、長期的で、大規模な国際的安定化・再建計画を組み合わせることで、最終的に、ゆっくりと、ウクライナは、ささやかながらも正常状態にもどれるようになろうが、それも、もしロシアが、この為の取り組みで主要な役割を果たせばのこと。

そのような結果を帝国は到底受け入れることは出来ないので、ウクライナは、コソボ、リビアやソマリアの様な“ブラック・ホール”、悪党やマフィア親分が支配する赤貧の破綻国家でありつづけるだろう。この理由から、この国をいくつかの小さな組織に分離することが、おそらく全員、特にウクライナ人自身にとって、一番酷さが少ないものだろう。

一度の大爆発か、数度の小爆発か?

100gのTNT火薬が一斉に爆発させられる部屋A、あるいは、5つの20gのTNT火薬が全く爆発しない可能性も多少はあるが、続けて爆発させられる部屋Bどちらを選ぶかと言われたらどうするだろう? どちらを選ぶかは明らかだろう。ウクライナも同じことだ。

もしウクライナが、いくつかの部分に分裂することが認められれば(例えば、ドンバス、中央部、南部と西部)大陸全体での危険はずっと少なくなり、その方が、現地の人々にとってもずっと良いだろう。

その理由の一つは、ある地域は、他の地域よりずっと生存能力があることだ。各地域はまた実に様々なのだ。しかも現在のウクライナ国境は、レーニンとスターリンが作り出したもので、いずれにせよ何ら歴史的根拠はなく、この人為的な組織を生かしておこうとする死に物狂いの試みよりも、分割する方が、ずっと安全で、ずっと自然な過程だ。

イデオロギー的な意味では、ウクライナは、素晴らしいアイデアだ。他のヨーロッパ諸国を、ロシア軍団から‘守る’対ロシアの敵意に満ちた巨大な国家。素晴らしい! しかし、そのような計画の現実性を考えた瞬間、それが激しいロシア嫌いの欧米の宗教や政治支配層の病んだ心に宿った常軌を逸した考え方であることは、即座に明らかになる。

唯一の疑問はこうだ。欧米の金権政治家連中は、自分達が作り出した怪物に屈伏することに同意するのだろうか?その答えに、ロシアの将来は依存しないが、ヨーロッパの将来は、おそらく、依存するだろう。

記事原文のurl:http://russia-insider.com/en/politics/zakharchenko-deinego-and-pushilin-have-set-trap-poroshenko/ri8834

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サケ漁業の制限、ロシアの経済情勢と関係がありそうな記事を読んだ。経済制裁に対応すべく、自前の食料を確保する必要に迫られているような趣旨だった。貧しいサケ好きとしては残念なことだ。

新聞が、TPPで、著作権侵害の非親告罪化について触れるようになった。触れるのは、いつも遅過ぎるタイミングになってから。アリバイ工作だろうか?

非親告罪化されれば、このような翻訳記事もやり玉にあがりそう。そうなったら、即座に脅しに屈し、全部消去して沈黙するのであしからず。

『天皇の名のもとに~南京大虐殺の真実』という映画をはじめて見た。
『誰も知らない基地のこと』を二度目に見た。

『天皇の名のもとに~南京大虐殺の真実』で、日本人戦犯の絞首刑シーンが映った。首に輪をかけるところまで。画面が切り替わった瞬間、命を救われた、あの人の祖父が映った、ように思えた。なにせ瞬時だったので、曖昧。

いずれも戦争法案と直接つながる、基地と戦争現場の話。夜の民放ではフィリピンの戦争被害者女性の報道を見た。こういう番組、どこかのヨイショ番組と違い、お金を払いたいくらい。

『誰も知らない基地のこと』、イタリアのビチェンザ基地建設を動機に作られた映画。高江と辺野古も詳しく取り上げられている。

『誰も知らない基地のこと』は、

翻訳記事 ケン・ローチの『ルート・アイリッシュ』: イラク戦争帰還す 2012年4月 7日

で触れた。

翻訳記事 アメリカ帝国の活動拠点に変えられたイタリア 2014年4月 3日
でも簡単に触れた。

今回は、先日のギリシャ国民投票が頭にあったので、「住民投票」が記憶に残った。ビチェンザ基地建設について、賛否の住民投票を、反基地派の市長が実施しようとしたが、最高裁から、住民投票の実施を禁じられる。やむなく、手製の住民投票を実施した。住民の反対95%でも、国は建設する。どこかとそっくりな光景。

〈いのち〉を食う 3・11後の映画と現実』という映画評論の本に、なぜ米軍基地はふえつづけるのか という章があり、そこで『誰も知らない基地のこと』『ルート・アイリッシュ』『標的の村』が論じられている。しかも冒頭で熊井啓監督の『日本列島』に触れられている。

原発の章にある、「デモ隊は鉄柵で歩道に封じ込められ、身動きもできない状態だった」という記述で戦争法案反対抗議行動を思い出した。

『誰も知らない基地のこと』は下記でも詳しく書かれている。

[「常備軍」(Standing Army) ~日本とイタリアの意外な共通点~

アメリカは、かつては戦争をするために、兵站上、基地を建設していたが、現在は、基地を設置するために戦争をしている。

戦争法案は、そこに参加するための仕組み。

2015年7月11日 (土)

帝国はどの様に反撃するか

The Saker

2015年7月6日

そう我々全員、EU金権支配に対する、ギリシャの素晴らしい“ノー!”を祝った後は、現実に戻って、帝国の対応諸策を考えねばなるまい。というより実際は帝国の対応策を(この単語に‘諸’は含まれない)。

帝国の行動を予測するのは実に容易だ。ギリシャの例は、帝国がいかに銀行を利用し、ある国を債務で絞め殺し、買弁支配階級を作り出し、国のマスコミを帝国プロパガンダの道具に変え、支配階級とのみ交渉することで、あらゆる民主的プロセスを完全に停止しようとするのかという典型だ。何か奇跡もどきのもののおかげで、この最後の段階が、ギリシャの場合、失敗した。

私は間違っているかも知れないが、私の感覚では、帝国はシリザを決して深刻に受け止めておらず、受け止めた時には、余りに手遅れだった。ツィプラスとバルファキスも、彼等が突然、5%の党の指導部から、全ギリシャ国民の指導部に“格上げされた”際には、恐らく我々同様、驚いたことだろう。ツィプラスもバルファキスも、この国民投票で解き放った津波を十分予期してはいなかったように思われる。だがいずれにせよ、(済んだことは済んだことで、EU幹部官僚にとって実におぞましいことに、ギリシャ国民が本音を語った今、帝国に対応策は一つしか残されていない。ギリシャ政権を取り込むか、打倒するか、いずれかうまく行く方だ。

私の極めて個人的な感覚は、政府を取り込むにはもう手遅れだ。しかも、ツィプラスもバルファキスも、EU幹部官僚の間で極めて嫌われる人物と化しているので、打倒が恐らくは、彼らが選ぶ対応策だ。

どうやら、この過程が既に進行中のようだ。記者に“私のよう人物に困っているな”と昨日まで言っていたバルファキスは、既に辞任した。ツィプラスは、交渉をしたがっているように見える。私が間違っているよう願っている。

次は、カラー革命か?

カダフィの例が、国家指導者が、どれほど完全に寝返り、英米シオニストに服従しても、*それでもなお*打倒されることをまざまざと示した。ツィプラスがいくら妥協しても、権力の座には止まれまいと私は推測する。彼がEU幹部官僚の面目を潰したので、連中は彼を許さない。今、帝国にとって唯一論理的な解決は、ギリシャをさらしものにすることだ。

何があろうとも、ギリシャは、政治的にも、経済的にも、極めて困難な時期に直面しよう。最近我々は、国家が、具体的には、アルメニアだが、帝国の絶対的命令にあえて逆らったことで、いかに容易に“懲らしめられる”かを目にした。ギリシャは現在、アルメニアよりずっと弱体で脆弱な国だと思う。第一に、ドイツとアメリカが、多かれ少なかれ、場を取り仕切っている。第二に、ギリシャ国民の優に三分の一以上が、多国籍金権支配による最後通告の条件を進んで受け入れる意思を示している。第三に、ギリシャは、NATOと、不安定な国々に包囲されている。第四に、ギリシャの全てのマスコミは、英米シオニストの所有だ。第五に、ギリシャには、天然資源も、EU外部の良い市場存在しない。

他の人々と違い、私はギリシャ軍のことはさほど恐れていない。確かに、軍は通常、買弁エリート側につくが、また別のファシスト軍事政権が、EUの国の一つで権力を掌握するというのは、EUとして、最もいやなことだ。それに、あからさまなクーデターに対するギリシャ国民の反応も、全く予想困難だろう。

一番ありうるシナリオは、次に起きるのは、ギリシャ版マイダンで、その後、警察の残虐行為が非難され、ありとあらゆる典型的なカラー革命シナリオが続くものだ。結局は、次に何が起きるかは、ツィプラスと彼の党がとる姿勢に依存するところが大きいだろう。もし彼等がEU幹部官僚に歩み寄ろうとし、彼等が無限の譲歩を申し出、忠実な“EU愛国者”の様に振る舞えば、彼等は粉砕されるだろう。だがもし彼等が、直接ギリシャ国民に訴え、国民にこれは国家解放の戦いであり、国民の支持、支援、保護が必要だと説明すれば、特に、もし彼等が、ユーロ圏から離脱し ユーラシア経済連合と中国の支援を求めることを選べば、生き残れるかも知れない。私が間違っていることを望むが、ツィプラスには、それ程劇的なことをする大胆さはないと思う。それが次はカラー革命だと私が予言する理由だ。

もうじき分かるはずだ。

記事原文のurl:http://thesaker.is/how-the-empire-will-strike-back/
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人ごとではない。戦争法案とTPPがひたひたと迫っている。

『帝国主義』といえば、幸徳秋水。現代語訳も二種出ている。
帝国主義―現代語訳
二十世紀の怪物 帝国主義

権力による犯罪、大逆事件で刑死した大石誠之助 高木顕明等にまつわる芝居『太平洋食堂』を見ながら、幸徳秋水と堺利彦に関する番組を、昔見たのを思い出したのだが、先程レコーダーの索引を確認すると録画があったので、思わず見直した。
冒頭に日露戦争に出兵する兵士に送る幸徳秋水の文が出る。戦争法案と直結する

行矣(ゆけ)従軍の兵士
吾人(われわれ)今や諸君の行(こう)を
止(とど)むるに由なし
諸君 今や人を殺さんが為に行く
否(しから)ざれば即ち
人に殺されんが為に行く
吾人は知る
是れ実に諸君の願ふ所にあらざることを
嗚呼従軍の兵士
諸君の田圃(でんぽ)は荒れん
諸君の業務は廃せられん
諸君の老親は独り門に倚(よ)り
諸君の妻児は虚しく飢に泣く
而(しこう)して諸君の生還は元より
期す可からざる也
而して諸君は行かざる可らず
行矣(ゆけ)
行(ゆい)て 諸君の職分とする所を尽せ
一個の機械となって動け
然れども露国の兵士も
又人の子也 人の夫也
人の父也
諸君の同胞なる人類也
之を思ふて慎んで彼等に対して
残暴の行あること勿れ
嗚呼吾人今や諸君の行を止むるに由なし、
吾人の為し得る所は、
唯諸君の子孫をして再び此惨事に会する無らしめんが為に
今の悪制度廃止に尽力せんのみ
諸君が朔北の野に奮進するが如く
吾人も亦悪制度廃止の戦場に向って奮進せん
諸君若し死せば、諸君の子孫と共に為さん
諸君生還せば諸君と與に為さん

本も購入したように覚えているが、行方不明。
日本人は何を考えてきたのか 明治編―文明の扉を開く

同じシリーズで、田中正造と南方熊楠の番組も見たのを思い出した。

今の大本営広報部も、こういう良い番組を作ってくれるのだろうか?
と『NHK 新版 危機に立つ公共放送 』(岩波新書)を読みながら思った。

ところで、朝、納豆を食べた。夜も納豆を食べた。今日は納豆の日だという。

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