Peter Koenig

2020年1月17日 (金)

ロシア - 画期的権限委譲? 首相と閣僚全員が辞任

ピーター・ケーニッヒ
Global Research
2020年1月16日

 今日1月15日、画期的なニュースで、プーチン大統領は、国民への年次演説で、政府の大規模な変化を発表した。最初に、彼はドミトリー・メドベージェフ首相と彼の閣僚全員が辞任し、最終的に新首相と新閣僚に置き換えられると発表した。日程説明はなかった。当面、政府は、その機能を「正常に」継続するだろう。「死に体」集団がどれほど正常であり得るだろう?

 プーチン大統領演説の二番目に重要な点は、大統領からドゥーマ、つまり議会への権限移行に焦点をあてていた。ドゥーマ、つまり議会は、大統領と国民の声の間で、バランスを取る上で、より多くの権限を持つべきなのだ。「民主主義国家」に向かう更なる動きだ。ロシアが独裁国家だという欧米の批判に対する反応で、この動きはロシアに対するこの非難を軽減すると解釈するむきもある。私はそうは思わない。欧米の非難は恣意的で、決して事実に基づいてはおらず、非難したいときするのだ。

 例えば、政府権限の変化は、プーチン大統領が強調したように、ロシア憲法の多少の変更は予定しているが、決して全面書き換えではない。大統領の任期制限も変化せず、2期までのままだ。「連続して」「2期を越えない」は改正すべきで、「続けて」を削除するもののようだ。それは、プーチン大統領が、現在の任期が終わる2024年には、確実に大統領の座を去らなければならないことを意味するだろう。これは議会に承認確認されるべき憲法分野の一つかもしれないし、そうではないのかも知れない。

 だが、プーチン大統領は、首相になって、背後からロシアを動かすことができるのだろうか? 彼が2008年から2012年まで、ドミトリー・メドベージェフ大統領の下でそうしたように。これは議論されなかった。

 メドベージェフ首相が彼の辞任を説明した時に、政府は大統領に辞任を申し出ることができ、大統領は、それを受け入れるか拒絶することができるというロシア憲法第117条に言及した。プーチン大統領は、もちろんメドベージェフ首相と彼の閣僚に、彼らの良い仕事とロシアに対する奉仕に対し感謝し、辞任を受け入れた。プーチンとメドベージェフの間には目に見える敵意はなかったが、この動きは何カ月も前から論じられ、交渉されていた可能性が高い。

 プーチン大統領によれば、メドベージェフ氏には、ロシア連邦安全保障会議の新設する副議長の地位を提案した。これは明らかに首相からは、かなり格落ちだ。メドベージェフ首相とプーチン大統領は、いずれも統一ロシア党メンバーだが、メドベージェフは、大西洋主義者、つまり、大いに欧米寄り、欧米政治哲学寄りだという評判があった。ロシアの金融部門には依然、一部の人々が第五列と呼ぶ大西洋主義者が潜入している。

 ヨーロッパとの関係改善を目指して、論理的な措置だが、プーチン大統領は、米ドルが支配する「制裁に弱い」経済から離脱することを強く主張している。そして、それは正しい。これがメドベージェフ首相の辞任理由の説明になるだろうか。今朝の時点では、好ましい後継者についての言及はなかった。これは多少時間を要するかもしれない。全ての鍵となる活動は「暫定」政府が対応するので、表面上問題はない。政権交代全体は、ロシア政府の機能を改善する自然のプロセスとして「ざっくばらんな」、「大騒ぎするほどのことではない」ように見せられている。それでも、これはプーチン大統領指導下で、これまでの20年で一度も「近代的」ロシアで起きたことがないものだ。

 インタビューされた議員たちは、概して、それを肯定的な動きと見ている。彼らは今や、より多くの権限と、より多くの責任を持つことになるだろう。彼らは、首相や閣僚を含む重要な任命に発言権を持つだろうが、決裁は、依然大統領による。

 気付くべき重要なことは、現在のロシア政府「民主化」が、プーチン大統領の支持率が、2018年再選時の77%からわずか下落した、まだ約70%の時に行われることだ。

 議会は新しい権限で、あるいは憲法を変える可能性を考慮して(現時点では詳細が公式に定義されていない)憲法の一部を検討するよう依頼されるかも知れない。プーチン大統領の高い人気と、ロシアの経済的、政治的な安定という条件のもとで、絶え間ない欧米の干渉、あるいは未遂の干渉にもかかわらず、安定性と継続的な経済的繁栄の維持は重要だ、つまり大統領と政府の連続性は重要だ。だから、議会が、大統領の任期制限を完全撤廃するかもしれないと想像するのは可能ではあるまいか?

 現段階では、これはほとんど推測だ。だがこの変更「権力平等化の動き」の背後にある戦略の一部がこの方向に進むと想定すれば時機は完ぺきだ。新しい10年、新時代。あらゆる制裁や悪魔化にもかかわらず、ロシアを今の誇り高い、独立した、自立した国にした、打ち勝つだけでなく、主権ある世界超大国として頂点に立たせた、人物プーチンは主役のままだ。苦労して手に入れたこの正当な特権を放棄する危険を冒したいなどとロシア国民が、どうして望むだろう?

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 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は水資源と環境専門家でもある。彼は30年以上、世界銀行や世界保健機関で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼はアメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義している。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV; The 21st Century、Defend Democracy Press、Greanville Post、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blog、New Eastern Outlook(NEO)や他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクション「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。ピーター・ケーニッヒはグローバリゼーション研究センターCentre for Research on Globalization研究員。

 本記事の初出はGlobal Research
 Copyright ピーター・ケーニッヒ、Global Research、2020

記事原文のurl:https://www.globalresearch.ca/russia-groundbreaking-powershift/5700794

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 16日、ミハイル・ミシュスチン連邦税務局長官が次期首相として承認された。

 植草一秀の『知られざる真実』記事二本を拝読した。

2020年1月17日記事 新選組が与野党馴れ合いを斬る京都市長選

2020年1月16日記事 窮鼠猫をかむ安倍内閣通常国会冒頭解散可能性

野蛮人連中に運営されている欧米

2020年1月11日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 我々は一体いつまで、アメリカ支配者連中の暴君的命令を受け入れるのだろう? 状況は日ごとに益々悪化しているが、欧米世界の「指導者連中」(病んでいる、実に病んでいる!)が、益々、アメリカ殺害機構に屈服しており、欧州連合の全加盟諸国の指導者や、全てのシオニスト-アングロサクソンと日本の誰も立ち上がって「いいえ!」あなた方の覇権的残虐行為はもう沢山だ!と大声で言う勇気がないのだ。彼ら全員、野蛮人連中のように運営する犯罪帝国に、全力で屈している。

 想像願いたい。いわゆる世界的指導者が、異なる派閥間の調停を支援するため、あなたを外国に招待し、あなたは受け入れ、あなたが空港に到着すると、彼があなたを殺すのだ。それから彼は微笑み、大満足で、自分がリモコンで、無人機で殺害し、死なせる命令を出したと自慢するのだ。ウソ以外、あなたに対して、いかなる告発も決して何もなかったのだから、超法規的殺人より遥かに悪質だ。

 それが、愛され、才知に長けたカリスマ的なイランのガーセム・ソレイマーニー司令官に、まさに起きたことだ。マイク・ポンペオ国務長官とマーク・エスパー戦争長官のようなトランプの惨めな手先が、恥知らずに拒否しているものだ。ホワイトハウス報道関係者に対するブリーフィングの前に、ポンペオは皮肉っぽく笑い、ジャーナリストに尋ねた。「君たちはこのようなたわごとを信じるのか?」そしてもちろん主流マスコミ・ジャーナリストの誰も、たとえ彼らがそれを信じているにせよ、あえて「はい」とは言うまい。その代わり、彼らは目の前の、ぞっとするような「殺人共犯者」野蛮人国家最高外交官への彼らの同意を表明するため愛想よく笑ったのだ。主流マスコミのジャーナリストは、連中の仕事やホワイトハウスの記者会見場への出入りを危うくする覚悟がない臆病者だ。

 だがそれはまさにイラクのアーディル・アブドゥルマフディー首相が不信感と畏怖をこめて語ったことだ。「トランプは私にイランと調停するよう依頼した。彼は私の招待客を殺したのだ。」アーディル・アブドゥルマフディー首相は、トランプや彼の取り巻き連中の誰よりも、特に少し前にRTにこう語ったマイク・ポンペオ国務長官よりも確実に高い信頼性がある:

「私がCIA長官だった頃、我々はウソをつき、だまし、盗みをはたらいた。我々にはあらゆる研修コースがあった。それは人にアメリカの実験の栄光を思い出させる。」

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 ソレイマーニー司令官はバグダッド空港で、イラク軍人民動員隊副司令官アブ・マハディ・アル・ムハンディスに車で迎えられた。彼らがSUVを運転して去った際、アメリカ-無人機ミサイルが、両国の10人の他の高位軍人たちに命中し、粉砕した。

 ソレイマーニーは外交特権を持っていた。アメリカはそれを承知していた。だが規則や法律や倫理基準をワシントンは尊重しない。野蛮人と非常によく似た行動だ。ソレイマーニー司令官は将官を超える人物で、素晴らしい外交官でもあり、トランプがアブドゥル-マハディ首相に先導するよう依頼した調停プロセスの一環として、アメリカとイラン間同様、イランとサウジアラビア間の緊張を緩和するため、トランプのため、アブドゥル-マハディ首相により、バグダッド訪問を依頼されていた。これはガーセム・ソレイマーニーを暗殺する、卑屈で臆病な策略だった。人はどこまで酷く落ちることができるのだろう?この恐ろしい罪を表現する言葉もない。

 ウソで身を飾るポンペオは、直ぐさま、ソレイマーニーはテロリストで(アメリカ)の国家的安全保障の脅威だったというワシントンで、うんざりするほど使われる万能の文句を考え出した。読者の皆様はご承知だろう。イラン人の誰も、ソレイマーニー司令官も他の誰も、今まで武器であれ、言葉であれ、アメリカを脅迫したことなどないのだ。

 それから「野蛮人最高司令官」は、イランがあえて報復した場合に備え、52箇所の(彼らの文化遺産を攻撃すると、イランを恫喝する厚顔さを持っていた。だが報復するイランは、昨夜、約22発のミサイルを二つのアメリカ-イラク軍事基地に打ち込んでそうした。犠牲者はいたが、明確な数字は不明だ。トランプは「全て順調」とTwitterでつぶやいた。彼が約束した報復について質問されると、トランプは史跡を破壊するのは法律違反だと言われたので、法律に従いたいと言って撤回した。あなたは想像できるたろうか?

 すぐ次の法律違反行動で、トランプはイランのモハンマド・ジャバード・ザリーフ外務大臣へのアメリカ入国ビザを拒否して、週末、安全保障理事会で演説するため、ニューヨークの国連に来るのを禁じた。これは、1947年に、アメリカが署名した外国の代表者は、常にニューヨークの国連領域への出入りを認められるという(ジュネーブの国連にも同じことが適用される)国連憲章違反だ。

 我々が彼を必要とする時、アントニオ・グテーレス国連事務総長はどこにいるのだろう? 彼は何を言わねばならないのだろう。巨大なつまらない人間。彼はソレイマーニー司令官殺害を非難さえしなかった。国連はそういう代物になったのだ。野蛮人帝国の命令を実行する無価値な骨を抜かれた組織。なんと悲しい遺産だろう。

 大多数の国連加盟諸国が、国際連合から、アメリカを追放する投票を要求し、ゼロからやり直し、新たに改革された、ぜい肉を落とした、より能率的な、世界中の平和のために調停する国連の元々の憲章に従って行動する瞬間は来ないのだろうか? ベネズエラや、キューバ、イラン、アフガニスタン、シリアや朝鮮民主主義人民共和国のように、アメリカにいやがらせされ、弾圧され、制裁されている国々を支持する120カ国以上の非同盟諸国がある。なぜ一斉に立ち上がって、憲章が国連はそうあるべきだとが言っているものにしないのだろう。野蛮な専制君主がいないものに。

 ドローンと高度な目標精度技術を持つ多数の国があり、全てが野蛮国の友人というわけではない。想像願いたい。誰かが、どこかの国が、ポンペオを抹殺するため無人機を飛ばすのを。あるいは、とんでもないことだが、野蛮人の親玉自身を。それで極端な騒動になり、核によるホロコーストになるかも知れず、我々が知っている世界の壊滅だ。文明の終わり。おそらく、良い厄介払い。

 我々はそれに値するのかもしれない。一部の人々がまさに「大魔王」と呼ぶもの、あるいは簡単に、より現実的に「野蛮人連中」に我々は影響力を及ぼすことができないように思われるので。我々は数百年もの間彼らを見なかった。だが彼ら、破廉恥で、無情で、非合法な野蛮人連中は、アメリカという姿で戻って来たのだ。連中の出血し、弱まりつつある触手で文明を締め付ける最後の試みで。

 この世界で、一体に誰が、まだ野蛮人帝国と関係を持ちたいと望むだろう。アメリカとの(儲かる)商売などどうでも良い。そういう商売は止めても、新しい関係、ロシアと中国を含むユーラシア大陸との自然な関係を再構築することで置き換えることが可能だ。それは当然、遅かれ早かれ起きるだろう。野蛮人連中を孤立させ、連中を自身の腐敗した沼で朽ち果てさせるのだ。彼らは回復し、再びまともな国になるかも知れない。パートナーになり、尊敬され得る国に。それは明日には起きないかもしれないが、近い将来には、そうなるかもしれない。たとえ大半の西洋文化では、ごく小さな炎や、わずかにちらつくおきになっていても、誰にも良心はある。それは目覚めさせることは可能だ。

 野蛮な帝国の行動に関する手短な更新

 イラクは、全ての外国軍隊に国を去るように求めて、国家主権の再確立を望んでいる。イラク議会は過半数で、イラク主権を取り戻すことに決めており、アメリカや外国軍隊は国から撤退しなければならない。結果的に、1月6日、イラク国防省のイラク合同作戦司令官アブドゥル-アミール氏宛に、アメリカが軍撤退の準備ができていると言う、対ISISアメリカ連合(原文のまま)を指揮する海兵隊士官ウィリアム・シーリ陸軍准将の、どうやら無署名の書簡が送られた。これは即座に、ホワイトハウスも国防総省も混乱、ミスと呼び否定し、アメリカは軍隊を撤退する意志はないと述べた。「我々は駐留する」。

 アメリカは現在イラクに約5,200人の兵隊を配備している。イギリスは約400人。それが同盟国の国家主権回復の願望が、どれだけを重んじられているかの目安だ。野蛮人連中は敬意、倫理、法律を知らない。野蛮人連中は残酷なのだ。

 いくつかのヨーロッパ諸国が、イラクの決定を尊重し、彼らの軍隊を撤退させ、イラクと地域から去ると決めた。最も親密な野蛮人同盟国イギリスだけがまだ決定しておらず、アメリカ部隊と共に、イラクに400人の部隊を残すのだ。なんと典型的なことか!

 東京の夏季オリンピックで、もう一つの蛮行として、アメリカは、ロシアは今年東京での夏季オリンピックに参加できないと決定した。世界の他の国々は、アメリカをボイコットし、ロシアに参加させる代わりに、沈黙している。臆病者! 惨めな臆病者。

 2020年2月のプエルトリコでのカリビアン・シリーズで、野球プロ選手同盟のカリビアンシリーズへのキューバ参加阻止を、野蛮人連中は試みてのり、おそらく成功しつつある。何の理由説明も無し。ただビザの複雑な問題だけ。

 再び世界は黙って傍観している。この欧米世界は崩壊すべきだ。人類を救いたいのならば、既にファシズムに向かいつつある新自由主義は迅速に絶滅せねばならない。

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/11/the-west-is-run-by-barbarians/

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 日刊ゲンダイDIGITAL

日本防衛には使われない海兵隊の基地が沖縄に必要なのか

 情報源は「赤旗」のスクープ。

 とうとう鶴竜も休場。

 真の実力と無関係に「恐るべき軽さと能天気」に物見遊山や、宗主国詣でに余念のない連中の顔を見るたびに、子供時代に乗った上野動物園のお猿の電車を思い出す。猿が電車を運転していたわけではない。子供には、あたかも猿が運転しているように見えた。猿は鎖で運転席に繋がれていた。実際に運転していたのは、子供たちは気づかない場所にいた専門家だったろう。完全属国に、自前の外交政策、国防政策はあり得ない。属国民は気づかないハンドラー様の命ずるがまま。上野動物園のお猿は、少なくとも子供をたのしませてくれていた。身内以外たのしませない、この属国世界は崩壊すべきだ。国民を救いたいのならば、既にファシズムに向かいつつある新自由主義は迅速に絶滅せねばならない。

 今日のインタビューも拝聴予定。

日刊IWJガイド「午後5時半に岩上安身の『人間使い捨て国家』著者・明石順平弁護士インタビュー生配信! 同書はIWJしかお伝えできない! 他方IWJは財政ピンチ!」2020.1.17日号~No.2682号

 本日のインタビューは冒頭のみオープンで、その後は会員限定で生配信いたします。この機会にぜひ、IWJ会員へのご登録をお願いします!

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【IWJ_Youtube Live】17:30~
岩上安身による、弁護士 明石順平氏 インタビュー
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
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※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします!
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2020年1月12日 (日)

イラク議会決定にもかかわらず、アメリカは、なぜ撤退しないのか?

2020年1月10日
ピーター・ケーニッヒのSakerブログ寄稿
The Saker

 なぜアメリカは、イラク議会の決定に敬意を払って、イラク領土から撤退しないのだろう。簡単に言えば、アメリカは、アメリカの狙いに合致しない限り、どんな国の決断にも主権にも敬意を払わないためだ。

 今、アメリカは断固地域を去るまい。既にアサド大統領は、アメリカがシリア領土を撤退するよう要請している。アメリカは撤退していない。アメリカにとってリスクは実に巨大だ。全て、領土と金融、つまり米ドルにより世界覇権を目指すアメリカの動きだ。

 イランとの紛争は終わっていない。決して。我々は、再編成し、その後に紛争を継続し、エスカレートするための中休みを経験しているに過ぎないのだ。イラクの米軍基地と現在兵士5,000人の軍事駐留は、イランに対して最も便利な戦力だ。

 中東の豊かな、戦略的に大いに重要な地域を支配は、世界覇権のための重要なステップであることに加え、この地域におけるアメリカ常駐は、軍需産業のための利益と、炭化水素の価格と支配、特にガスとも関係があるのだ。

 ガーセム・ソレイマーニー司令官の卑怯な暗殺直後、軍需産業の株価が、もちろん熱い戦争と膨大な兵器販売を期待して、急上昇するのを我々は目にした。軍需産業は非常識にも、殺戮から利益を得るのだ。戦争と紛争は益々、欧米経済を駆動源となった。既にアメリカでは、軍需産業と関連産業とサービスが、アメリカGDPの約半分を占めている。戦争抜きのアメリカ経済は考えられない。そのために、中東は永遠戦争の完ぺきな現場で、欧米にとって必須要件なのだ。戦争は中毒性だ。欧米経済は既に中毒になっている。だが大半の人々は、まだそれを理解していない。繰り返しや新たに起きる紛争や戦争は不可欠なのだ。もしアメリカが中東を去れば、平和になるかもしれないのを想像願いたい。これは許せない。読者が欧米に住んでおられるなら、間もなく、あなたの仕事は戦争に依存するようになるかも知れない。

 そしてイラン・ガスだ。戦争を含め、世界経済を駆動する全てのエネルギー消費量の20%から25%が、毎日、イランが支配するホルムズ湾を通過している。ソレイマーニー司令官の非道な暗殺直後、石油とガスの価格は4%急上昇したが、再び下落した。これは、イランがガス生産を減らすか、ホルムズ海峡を封鎖する大規模紛争を期待したものだった。どちらの場合も世界経済の破たんの可能性は排除できなかった。

 世界がこの極悪非道なエネルギー源炭化水素から自身を解放し、産業と活動を動かす他のより安く、より清浄で、より自由な動力源への転換が絶対必要だ。毎日地球が全大陸で産業や創造的活動に必要な量の10,000倍以上得ている太陽エネルギーのようなものに。

 何兆ドルもかけながら、ぶざまな水圧破砕抽出業界を抱え、ノルドストリーム2と開通したばかりのトルコストリーム経由のロシア・ガスのおかげで、ヨーロッパ市場を得損ねたアメリカは、高額債務をかかえた水圧破砕採掘業界を復活させるため、炭化水素価格支配を望んでいるのだ。カタールとガス田を共有する膨大なイラン・ガス埋蔵量を支配するより良い方法があるだろうか?

 だがイランと中国間の緊密な協力がある。中国はイラン・ガスの最大顧客だ。中国はワシントンから、最大の競争相手と見なされており、中国の経済を繁栄させるエネルギー入手を阻止するのは、アメリカの極悪非道な狙いの一つだ。アメリカは平等な条件では競争できない。不正行為、ウソ、市場操作は、アメリカと、西欧の、部分になった彼らの生活様式の一部になっている。それは欧米の歴史と文化に深く染み込んでいる。

 もちろん、中国に必要とする炭化水素を供給する他の方法はある。世界最大のガス埋蔵国ロシアは、容易にガス供給を増やすことができるはずだ。

 要するに、一部の将軍、一部の国防総省幹部さえ、光明を見ており、光明は、戦争ではなく平和で、撤退が最も賢明なことだと考えているのだが、アメリカが中東を去る可能性はありそうにない。
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 イラクから、そして最終的には、この地域から、アメリカを撤退させるため、イラクは一体何をすることができるだろう? 結局、イラク議会は、外国兵隊なしで、イラクの主権と自治を取り戻すと、過半数で決定した。イラクに軍隊配備している大半の国々はその決定を尊重している。デンマーク、オーストラリア、ポーランド、ドイツはイラクから軍隊撤退の準備をしている。800人の兵士を配備しているイギリスだけが、アメリカと共に留まると決めている。

 イラクは、ロシアと中国との協力を強化して、アメリカ撤退というイラクの主権要求を尊重するよう、アメリカに対する圧力を増そうと望んでいるかもしれない。撤退が実現するとして、一体いつまでかかるのかは、答えるのが困難な疑問だ。‘決して’そうならないかも知れない。欧米経済に関する米ドル覇権が破綻しない限りは。今の所、西欧世界が益々経済の非ドル化方向を探り、通貨の非ドル化が急速に進んでいる中国とロシアに率いられる東方との交流を増そうとするなか、世界経済におけるドルの役割の大きな下降傾向が現れている。

 そうなった時、世界の国々に命令していたアメリカは口がきけなくなり、誰も言うことを聞かなくなり、ワシントンは未来を再考せざるを得なくなり、アメリカの中東駐留が過去の歴史となる可能性はかなり高そうだ。

 Peter Koenigは経済学者、地政学専門家。彼は水資源と環境専門家でもある。彼は30年以上、世界銀行や世界保健機関で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼はアメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義している。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV; The 21st Century、Defend Democracy Press、Greanville Post、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blog、New Eastern Outlook(NEO)や他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクション「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。ピーター・ケーニッヒはグローバリゼーション研究センターCentre for Research on Globalization研究員。

記事原文のurl:https://thesaker.is/iraq-why-doesnt-the-us-move-out-despite-the-iraqi-parliaments-decision/

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 昨日夕方、急に、友人からの呼びかけ、新年会?で飲みにでかけ、インタビューは残念ながら拝聴しそこねた。友人、まったく当ブログを読んでいない。終始、日本のマスコミのひどさを主張する。韓国問題では、意見が合わないが、派兵問題では、ほぼ一致。「マスコミがまともなら、この大問題、是非を朝から晩まで、論じているはずだ。」と友人。「哨戒機、わざわざ攻撃してくださいと、でかけるのと同じではないか。」とも。

日刊IWJガイド「昨日は岩上安身による怒涛のインタビュー第3弾として、放送大学高橋和夫名誉教授に、急変するイラン情勢についてうかがいました!」2020.1.12日号~No.2677号

 IWJガイドの、インタビュー関連部分をコピーさせて頂こう。

昨日のインタビューで高橋氏は、今回の米国とイランの危機について、「喉元は過ぎたがまだ熱さは忘れてはいけない」と強調。「イランとアメリカの対立の基本的な構造は変わっていない事実があるために、これが変わらない限り危機は残っている」と戒めました。

 高橋氏は、トランプ政権がイランを巡る核合意を破棄するといった強硬な姿勢を取ったことで、イランが核兵器開発に進むなら、イスラエルとイランの緊張が深刻に高まる恐れがあると述べました。

 高橋氏には、今回の危機に2020年の米国の大統領選、イスラエル、中国・ロシアがどのように関わっているのかという背景についてもお話をお聞きしました。米国とイランの対立が一時的に「小休止」状態となっても、「陰の主役」ともいうべきイスラエルは、黙ってこのまま時が過ぎてゆくのを座視したりはしないでしょう。イランに核武装する猶予を与えてしまうと恐れているからです。イスラエルとしては、イランに対して先制攻撃をかけ、核開発できない状態に追い込みたい。しかし、イランのミサイルの精度がきわめて高いとわかった以上、相当な覚悟をしないと手を出せない。米軍に片づけてもらおうと期待していたのに、望み薄となってしまった現状で、イスラエルはどう動くのか。目が離せません。

 核戦争まで視野におさめた上で、米国とイランの対立を考えるとき、米国市民の意識を調査した「イランの中のヒロシマ再訪」という、日本人にとっても見過ごせない検証レポートをIWJは翻訳し紹介しています。

 これから「イランの中のヒロシマ再訪」を拝読する。

2020年1月 7日 (火)

イラン対アメリカ ガーセム・ソレイマーニー少将殺害

2020年1月4日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 興味深いことに、2020年12月31日、アメリカによるイラク人民動員隊に対する攻撃とガーセム・ソレイマーニー大将暗殺後、トランプ大統領が最初に思いつけたのは人気の高い軍司令官殺害命令を出したのは自分だという自慢だった。ガーセム・ソレイマーニー少将は特別部隊クッズ軍司令官だった。クッズ軍はイラン・イラク戦争中イスラム革命防衛隊(IRGC)の特殊部隊として創設された。この部隊はイスラムの土地、特にアル・クッズ(アラビア語のエルサレム)を解放することが任務で、それが名前「エルサレム軍」の由来だ。

 ソレイマーニー少将は、アメリカ無人飛行機に殺害された。彼は単にイランで最も人気が高い著名な将校だっただけでなく、影響力もあり、中東中で尊敬されていた。当時、アメリカとNATOは少なくとも三年はかかるだろうと想定したが、最終的に一年未満で、ISISを打ち負かしたイラク軍を訓練する上で彼は代表だった。ソレイマーニー少将は、シリアでISIS/IS/DEASHを打ち破るため、ロシアと共に、シリア軍訓練に尽力し成功した。このアメリカ何のおとがめもされない行為、ソレイマーニー殺害は、確実に、精確に標的を定めたものであり、イランに対する明確な宣戦布告だ。

 トランプは国民の拍手喝采を期待していた。彼が望んでいる再選の西暦2020年に入っているのを忘れないようにしよう。だから、彼は人気の高まりと支持率が必要なのだ。再選されるためには、彼は彼以前の連中同様、殺人を犯したり、何百万人も殺す新しい戦争を始めたりするのをしりごみしないのだ。それが、アメリカ大統領が選挙に勝つためにすることだ。それはオバマがしたことだ。彼は二つのアメリカ戦争が進行している中、大統領の座についた。アフガニスタンとイラクだ。彼が大統領の座を去った時、アメリカは、アフガニスタンとイラクに加えて、地球全体で、リビア、シリア、スーダン、ソマリア、パキスタンの七つの戦争に従事していた.

 それに加えて、傭兵や、帝国がテロの代理人に与える他のどんな名前であれが、アメリカが訓練し、資金供給し、武装させたテロリスト、すなわちISIS/DAESH、イスラム国(IS)などによる世界を混乱させる無数の代理紛争がある。アルゴリズム的に操作された中南米やヨーロッパでの政権交代選挙や、アメリカ海軍の50%以上の南シナ海配備に含め、ロシアと中国を包囲するNATO新軍事基地のたゆみない前進を忘れないようにしよう。

 ほとんどのアメリカ大統領は、計画中あるいは進行中の侵略によって、世界中での殺人を、どれほどいとわないかということと、彼らがアメリカ軍需産業の権益と、そして、もちろんイスラエルのAIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会)をどれほど良く代弁するかを基盤に選ばれる。言い換えれば、投票所に行くアメリカ国民は、実際はアメリカの主要権益を代表するエリート、軍需産業、巨大金融、石油大手、大手製薬会社の小集団と、そして、もちろんイスラエルが事前選択した大統領を、自分たちが選んでいると信じるよう、だまされているのだ。

 12月31日のバグダッドの米国大使館に対する非武装イラク人の抗議や攻撃は、12月29日、少なくとも25人を殺害し、50人以上負傷させたイラク民兵軍に対するアメリカ攻撃への反応だった。

 アメリカはイラクにいすわる権利は全くないのだ。今も、今までも、シリアでも、中東の他のどこでも、ついでに言えば、アメリカ国境外では。実に単純なことだ。

 だから世界は、国連、国連安全保障会議は、それに応じて行動すべきなのだ。

 無限のアメリカ侵略は止めねばらならない。

 世界がそれに慣れており、大部分は、じっと黙っている。異常が通常になっている。それは反転させなければならない。

 そう、イラン政府は報復を警告した。もっともなことだ。だが、それは、まさにワシントンと国防総省が望んでいるものだ。それは連中が、スレイマーニー少将暗殺で、以前は、没収された石油タンカーで、湾岸でのタンカー攻撃で挑発していたものだ。アメリカのタカ派は、イランが報復するのを待っているだけで、それで彼らは全力攻撃したり、もちろんイスラエルに、アメリカを支持して、全力攻撃するよう要求したりできるのだ。

 世界中で、特に彼らが支配したいと望んでいる国で、アメリカが罰せられずに行動をしているを知っているので、イランは最悪の事態を考慮しなければならない。これまでのところ、MAD- 相互確証破壊、言い換えれば、世界大戦のシナリオではなく、イランは賢明に、大いに自制して行動している。

 報復は熟考されたもの、最も重要なこととは、明白ではないものでなければならない。それは面子のための短期的な軍事行動ではなく、長期的な衝撃の戦略でなければならない。ワシントンが求めているものの正反対の、長期的、非侵略的、非対決のものが、実施されるかもしれない。アメリカの戦争タカ派には、シャドー・ボクシングを続けさせよう。

 中東と世界が対処しているのは死にかけた獣だ。アメリカ帝国は、そうなったのだ。獣は死ぬ間際に、何人もの人々がその過程で殺されるかにかかわらず、奈落の底に、いくつの他の国々を引きずりこむかにかかわらず、周囲に激しく襲いかかっているのだ。

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 このあからさまな、はなはだしい殺人への世界の反応は一体何だろう。アメリカに従順な西、特にヨーロッパには多くを期待してはいけない。

 だがイランは確実にロシアや中国や他の多くの同盟国を当てにできる。国連には、ベネズエラやキューバや今エホ・モラレスを支持している120以上の非同盟国があるのだ。

 これは重要だ。これら非同盟諸国は、今国連加盟国で多数派の集団だ。彼らは、総会でと同様、安全保障会議でも、率直な意見を述べなければならない。おとがめなしのこのアメリカの事件は世界の注目の的になるべきだ。そのため、イランは事件を議論すべく特別国連総会召集を望むかもしれない。それは国連の立場を示すだろう。イランが対応する上で、より多くの影響力を得られるだろう。

 世界の舞台で、この事件をイランは十分に高めることができない。それぞれの国が彼ら自身の主権が、日々、世界覇権者気取り、自称例外的な国アメリカに絶滅される危険な状態にあることを悟るように。

 団結だけが、この怪物を打ちすえること可能なのだ。

 ワシントンは弱く、長期思考はできず、長期計画はなく、瞬時の満足感がない生活を知らない。これは全くの軍事力により、しばらくの間、うまくいくが永久にではない。

 今ロシアと中国は、遥かに進歩した高精度兵器を保有しており、イランの同盟国だ、短期的思考は、自爆になりかねない。

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/04/iran-vs-us-the-murder-of-general-qassem-suleimani/

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 「操り人形」は脚本以外のセリフは語れない。金を巻き上げられ、血を流させられながらゴルフ・映画鑑賞。中近東の人々は注視している。ポチが犬脚を現すのを。架け橋ではなく、欠け橋なのを。理解する丁寧に説明するは聞き飽きた

 Litera記事

安倍首相が年頭記者会見でIR汚職をスルー、米国、イランの名も口にせず、自衛隊の中東派遣強行だけは明言!

 野党でないと、宗主国には決して異義申し立てできない。

日刊IWJガイド「本日12時30分より『岩上安身による日本共産党・田村智子参議院議員インタビュー第2回』中継!! 『開戦』の危機さえ迫る『中東危機』も取り上げる予定!!」2020.1.7日号~No.2672号

【IWJ_Youtube Live】12:30~
「1月20日通常国会召集! 国民は正月の餅を食べても『桜を見る会』問題を忘れていない! 岩上安身による 日本共産党・田村智子参議院議員インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2019年12月31日 (火)

ノルド・ストリーム2に対するアメリカ制裁はトランプの経済的自殺?

2019年12月25日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 次々の、そして今ロシア・ドイツのガスパイプライン・ノルドストリーム2に対する制裁が、もちろん彼自身にとってではなく、アメリカ合州国にとって経済的自殺になるのをトランプは本当に分かっていないのだろうか? 彼は、ロシアだけでなく、1250kmパイプラインの最終段階に共同で取り組んでいる、ロシアやドイツや、あらゆる国の全ての企業、建設会社も罰しようとしているのだ。

 ノルドストリーム2は、ロシアのキンギセップからドイツのバルト海岸グライフスヴァルトに至る海底パイプラインだ。費用は1000億米ドル以上と見積もられている。それは(地図参照)ノルドストリーム1に並行しており、特にドイツが核エネルギーから離脱した後、ドイツのエネルギーを安定させるはずだ。2011年3月の福島原発事故後、既にドイツは17基の原子炉の8基を永久停止し、2022年末までに残りを閉鎖すると誓っている。

 約1,250キロの二本のパイプラインが並列にバルト海海底を走り、ロシアは既にノルトストリーム1を通してドイツに配送しているのと、ほぼ同じ量、ノルドストリーム2よって、550億立方メートル(m3)の液化天然ガス(LNG)を供給する予定だ。ノルドストリーム2は、2020年半ばに稼働開始予定だ。

 パイプラインは90%完成しており、何事があろうとも止められるまい。最悪の状況となった場合、ヨーロッパ企業が制裁の恫喝で辞めれば、ロシアは自身の船と建設能力で仕事を完成できるとロシア大統領報道官ペスコフ氏は述べている。

 トランプ大統領はそれを知っている。すると、なぜ制裁を押し付けるのだろう? 一社か二社の「協力企業」が環境上より良いロシア・ガス離脱し、アメリカの巨大抽出企業で働きたいと望むだろうか? 確かにそれが起きる危険はある。だがそれはどれほどありそうだろう?

 常識ある読者がお考えになるよりは、ありそうだ。プロジェクトのパイプライン敷設という重要な部分は、制裁で直接影響を受けるスイス-オランダ企業Allseasが行っている。結果的に、Allseasは12月21日土曜、仕事をしばらく見合わせた。彼らは「アメリカとの法律的、専門的、環境問題が解明されるまで」と言う。他の参加企業はロシアのガスプロム、ヨーロッパのOMV、Wintershall Dea、Engie、Uniperとシェルだ。これまでのところ、彼らは制裁の恫喝に反応しなかった。

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 12月17日、上院は、ドイツであれ、どの国であれ、ノルドストリーム2パイプライン建設に貢献する、いかなる企業も罰する制裁法案を通過させた。二つの主権国家の間の事業/取り引きに干渉する合法性やアメリカの権利を問題にしてはいけない。それは法外だ。だがさらに法外なのは、190以上の国連加盟国が(ほとんど)沈黙していることだ。彼らの多くもアメリカ制裁の被害者だ。だが大部分は、ワシントンが罰せられずに国際法を破ることへの返答として、平和的にさえ、逆「制裁」さえしないのだ。

 制裁が発効するのは、このアメリカ法案が署名された30日後でしかなく、つまり、パイプライン事業が終了しているだろうことを意味する。だが、我々が知っている通り、アメリカの場合、いかなる規則も実行可能だったり、信頼可能だったりせず、制裁はさかのぼって適用されるかもしれないのだ。

 今回に限り、メルケル女史は断固たる態度で臨むように思われる。彼女は「アメリカ制裁はノルドストリーム2プロジェクトを止めない」と言い、プーチン大統領もそう言っている。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は「制裁や最後通牒や恫喝を課すことで、アメリカ外交は恫喝に限定されている」と言って、アメリカを酷評した。ドイツのハイコマース外務大臣は「ヨーロッパのエネルギー政策は、アメリカではなく、ヨーロッパで決定される。」と付け加えた。

ドイツ-ロシア商工会議所は、このプロジェクトはドイツの経済的権益とエネルギー安全保障の役に立つと述べ、アメリカ合州国に対す報復制裁を要求し、極めて強い姿勢を示した。そう報復制裁! だがヨーロッパに、そうする勇気があるだろうか。アメリカ商品に対する関税や、特定アメリカ商品、例えば自動車やiPhone輸入停止など有意義な制裁で。

 アメリカは、ドイツの環境規則に違反し、ロシアのLNGよりずっと高価な抽出ガス販売を望んでいるだけではない。同様、あるいはより重要なことは、ワシントンがドイツとロシア間にもう一つのくさびを打ち込みたいと望んでいるのだ。これはうまく行くまい。

 ドイツ、特にドイツ実業界は、中国にまで至るユーラシアの巨大で広大な陸地ロシアがドイツだけでなく、ヨーロッパ全体にとって、うってつけの市場であることを認識している。輝ける二つの海の間の優位な位置から世界を支配し、優雅な暮らしをすることを狙って、イギリスが大西洋を横断し、北アメリカを征服し、何百万人もの原住民を殺して、帝国を移植する前は何百年もそうだったのだ。

 それはほぼうまく機能した。少なくともしばらくの間。だが今アメリカの横柄や貪欲や世界中での暴力は、裏目に出ている。世界はアメリカの例外主義にうんざりしている。ワシントンの気まぐれに屈しない、あらゆる国に対する、比較的最近の、無差別、無制限の制裁プログラムは経済戦争をもたらした。それは引き付ける国々より多くの同盟者を追い払っている。だから、それはアメリカの経済自殺を意味している。

 アメリカ経済は金融覇権と戦争に依存しているのだから、それはアメリカ経済の緩やかな落下を意味する。それは多くの人々が望んでいるように突然の崩壊ではないかもしれず、むしろアメリカの筋肉の遅いながら着実な消失で、依然米ドルに依存している国々を傷つけないよう、彼らに、市場や準備金を多角化する時間と機会を与えるための、まさにあるべき形なのだ。

***

 ノルドストリーム2に対するアメリカのめちゃくちゃな制裁は一体何を意味するのだろう。国務省の事前のヒントによれば、プロジェクトに関係する個人のアメリカ・ビザが無効にされ、財産が差し押さえられる可能性がある。アメリカ・ビザが無効にされる? それが何だろう。だが財産「差し押さえ」というのは、アメリカだけでなく、2017年初めから、ベネズエラが徹底的なアメリカ資産没収により、約1300億ドル失ったように、世界中至るところで財産が、アメリカ当局に実質的に没収され、盗まれることを意味する。

 米ドルを基本にしている国のどの国であれ干渉できる、不換米ドルを基盤とする経済に、欧米が依然支配されているがゆえに、この全てが可能なのだ。その意味で、アメリカ制裁には肯定的な長期的影響がある。制裁は、ニセ米ドル経済から、中国元やロシア・ルーブルのような金に保証された通貨を持った、東の強い堅実な生産を基本とする経済に向かって、敵も同盟国も、離脱させてしまうのだ。

 トランプと、トランプの背後で糸をあやつる金融オリガルヒ全員が、この中長期的影響を理解できないのには、当惑し、肝を潰すばかりだ。彼らは聖域の「例外主義」を本当に信じていて、最高の横柄さから、制裁される国々が東の選択肢を見て、それで生きられると悟っても、世界は制裁に、はめられ続けると期待しているのだろうか? それとも、自分が万事休す状態なのは分かってはいるが、没落しながら死に瀕した獣のように、できるだけ多くの国々を一緒に引きずりこもうとしているのだろうか?

***

 例外的な国アメリカは、常に同じ主張をする。お前は我々の味方か敵か。想像できたことだが、バルト諸国とポーランドは、反ロシア、反EUで、それゆえ親米だ。ブリュッセルは、2020年から、EUの国々に、1120億m3のアメリカの水圧破砕LNGを売る合意を発表した。アメリカはそれを「自由ガス」と呼んでいる。2003年、アメリカの一方的なイラク侵略で、フランスがワシントンに反対した際、フレンチ・フライの代わりに「自由フライ」と呼んだのを思い出させる。覚えておられるだろうか。同じことだ。いまだに、人々が「アメリカ製の自由」が一体何を意味するか知らないかのように。

 第二次世界大戦でヒトラーのドイツに勝利する上で、アメリカと西洋同盟諸国ではなく、ロシア、当時のソ連が決定的要因だったのだから、ヨーロッパの他の国々も、ロシアには多少の恩義があるのを悟っているかも知れない。

***

 ノルドストリーム2に反対して戦うワシントンの主張の一つは、ヨーロッパへのロシア・ガス通過で毎年儲ける20-30億ドルを失ってキエフが破産することから、ウクライナをアメリカは救いたいためだと言う。それは、新パイプラインが、ウクライナを迂回して、ウクライナから、高額の通過料金を奪うことを意味する。この議論は何年もの法廷闘争と交渉の後、2019年12月31日に期限が切れる現在のガス通過協定延長で、キエフとの歴史的協定にロシアが署名した後、語られなくなっていたものだ。合意は、年間20から30億ドルの通過料金を復活させるものだ。加えて、プーチンは、ウクライナに対し、国内消費用の天然ガスに対し、ロシアが25%の特別割引を与える用意があるのを確認している。何世紀にもわたり、自国が不可欠な一部だったロシアに、最も醜悪な形で背中を向けた国に対し、プーチンにしてはかなりの譲歩だ。平和に向けたロシアの称賛に値する動きだ。

 ヨーロッパへの全てのロシア・ガスの50%以上がウクライナ経由で流れ続けるだろうが、これは1100億m3 /年以上だ。ロシア、ドイツ両国は、ノルドストリーム2は、ヨーロッパへの安定供給を保証するための補完経路と意図されていると常に主張しており、ウクライナ領域を通過するものに取って代わることはあるまい。

 ロシアとウクライナと欧州委員会でまとまったばかりの合意は、アメリカ制裁に影響を与えるだろうか?アメリカがヨーロッパ市場以上に望んでいるのは、もちろん見込みのない取り組みだが、ヨーロッパをロシアから引き離すこと、より広い意味では、中国を含め、ユーラシアから引き離すことなのだから、そうな可能性は極めて低い。

 重要なのは次の疑問だ。ドイツやEUは、なぜ対抗制裁でワシントンを脅さないのだろう?何が怖いのだろう?このような処置を許さないはずのEUを運営しているのはNATOではないだろうか。違うだろうか? NATO諸国は、彼らの中で、ドイツにつくか、アメリカに制裁を課するEUかで既に分裂しており、NATOの反対で、NATO分裂になるかもしれない。まだヨーロッパはこの一歩の準備ができていない。

 結論として、アメリカは、ノルドストリーム2を、制裁で本気で止めようと思っているのだろうか、それとも、経済的いじめで「誰がアメリカ側で、誰がアメリカに反対か」の動向や、東に対する戦いで、西ヨーロッパを服従させための戦略展開(原文のまま)にワシントンが適用できるかもしれない臆面もない、いじめの限界が一体どこにあるか教訓を得ようとしているのだろうか。これも、ワシントンもトランプの人形師も知っているに違いない失敗する考えだ。没落するアメリカの暗い運命を先のばしにするだけだ。

 Peter Koenigは経済学者、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/25/nord-stream-2-us-sanctions-trump-s-economic-suicide/

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 呆導番組特集版、怖いも見たさに、ちらり見てしまった。「提灯持ちサクラ司会者」が発言者の一人として座っているだけでお里が知れる。アメリカが主導したウクライナ・クーデターには一切触れず、クリミア占領ばかり言い立てる下劣洗脳。ロシア・バッシング、中国バッシングをしていれば傀儡政権はおよろこびだ。その点、72時間テレビや居酒屋放浪やボクシングの類は無害。傀儡政府ヨイショとは、ほぼ無関係。

 多少は正気でいたいので、大本営広報部ではないものを拝見予定。

日刊IWJガイド・ウィークエンド版「2017年IWJ最終ラウンドである12月は、4日連続でスタートする怒涛のインタビュー・ラッシュ!~岩上安身がリングにフル・ラウンド立ち続けられますように、どうか皆さんの『ファイトマネー』カンパ・ご寄付でご支援ください!/『エッセンス版』でIWJのコンテンツをさらに見やすく!岩上さんのインタビューを中心に続々編集中!」2017.12.2日号~No.1905号~

 IWJへの寄付・カンパ 貧者の一灯、雀の涙しか協力できないのが残念。

2019年-2020年末年始は是非IWJをご覧ください!! 本日は午後2時より岩上安身による作家・歴史評論家・原田伊織氏へのインタビュー、午後5時より「拉致被害者家族会」元事務局長・蓮池透氏へのインタビュー、午後7時より岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏へのインタビューを再配信!

2019年12月23日 (月)

マドリッドの気候大惨事

2019年12月21日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 COP25が一体何を意味するか、どなたかご存じだろうか? おそらく極めて少数しかご存じあるまい。それは些細なことだ。巡回興行自体と同様、些細なことだ。さしたる意味はないが、この論文をお読みになる方々のために申し上げると、COPは国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国会議(COP)を意味している。25は、このような年次会議が行われて25年目であることを示している。毎年違う国で、これらの大いに疑わしい、無用とさえ言える会議に、飛行機で、しかも多くはビジネスクラスで参加する、何千人とは言わずとも、何百人にとっては、なんというたなぼた観光旅行だろう。

 第一回COPサミットは、ドイツのベルリンで、1995年3月に開催された。COPの議長職は国連が認めた五つの地域で交代する、会議も同様だ。ほぼいつも同じ国連官僚や政府官僚や太鼓持ち連中にとって魅力的な「エコツーリズム」にするために。私は、旅行、食事、宿泊と、それにまつわる全ての二週間にわたる、これら会議の膨大な経費を思わずにはいられない。計画より二日伸びたCOP25マドリッド(2019年12月2日-16日)の場合は、予定のニ週間では合意に至らなかったため、二日延長すると決定された。これに、あらゆる予備会談や関連旅行を足して頂きたい。何千万ドルも、おそらく、それ以上が、ゼロ、全くの無、零のために費やされるのだ。それがマドリッドで延長されたCOP25の終わりに公式に認識された結果だ。ゼロだ。

 年収何十万ドルもの莫大な収入を得ているジュネーブやニューヨーク国連の国連スタッフ、主に幹部連中は、一体何をしているのだろう? 連中の一部は、贅沢ながら、ほとんど役に立たないCOPを準備するよう部下連中に指示し、そしてもちろん自身COPに参加している。このようなお金の額を見て、今たった一種類の国連会議のことを話しながら、これが貧しい人々から盗まれた金であることが心に浮かぶのだ。それは国連が、その憲章によって支援する責任を負っている、まさにその人々から奪われたものだ。この全ての金で一体いくつの簡単な飲料水供給や公衆衛生システムが構築できるだろう?このような会議のために浪費された金で、安全な飲料水や良い公衆衛生を供給して、一体何百万の人々が救えていただろう?

 WHO-ユニセフ共同モニタリング・プログラム(JMP)によれば、約21億人の人々が現地で安全な飲料水がなく、この数の二倍以上の人々が良い公衆衛生に欠如している。同時に、これら政府機関は、安全でない水や公衆衛生や衛生の欠如や下痢での、五歳未満の子供死者数もモニターしている。年間ほぼ400,000人が亡くなっている。加えて、汚染された水や乏しい公衆衛生が、コレラや赤痢やA型肝炎や腸チフスの感染要因になっている。この人数は、飢饉で免疫機構が弱ったために亡くなる人々を考慮していない。

 人間が発明した、むしろ非生産的ながら、通常贅沢な会議(COPは、そうしたものの一つに過ぎない)によって、国連システムから外に漏れる貴重な金は、何百万という生命を救うことができたはずなのだ。

 これこそが本当の環境問題、環境のみならず、実際より重要な環境衛生だ。重要性の上で、それは確かに、人が原因のCO2問題と競合する。気候変化が起きているのは確実で、地球存在の45億年間、常にそれは起きている。だが欧米のその扱い方は全くの茶番だ。いや、それは実際もっと悪く、遥かに酷く、承知の上で、グローバルな商業営利事業へと作りこんでいるのだから、犯罪だ。なぜならこれらの催しの背後で糸を引くエリート支配者連中、グレタ・トゥーンベリに資金供給している同じ連中は、自分たちが何をしているのか、自分たちがしていることを、なぜしているのか十分に分かっているのだから、承知の上だ。それはグローバル金融企業以外の何も助けない。最も苦しむのは、大半の自然災害同様、自然に発生する気候変化に最も影響を受ける世界の南部に暮らす人々だ。

 気候変化から世界を救う行動という、完全に人をだますようなこと約束しているので、欧米プロパガンダ・メッセージは、もっと悪質だ。それで、貧しい人たちは再びだまされるからだ。彼らは、待ち構える、ウォール街は言うまでもなく、世界銀行やIMFや二国間金融機関から、莫大な融資で莫大な投資をするよう、債務国が返済しなければならない融資と利子に誘い込まれるのだ。もし返済できなければ、彼らは担保を渡すことを強いられる。つまり、欧米が彼らの公共事業や資産を民有化し、はしたがねで、彼らの天然資源を奪うのだ。欧米が気候変化が起きるのを阻止することで、そういうができるのだ。

 高名なCOP出席者連中が、人間が地球の気温変化を、(セ氏)2以下度に制御できるふりをする巨大な横柄さは言うまでもない。あるいは「我々」(全能の人間)が温度上昇を、今後30年、あるいは50年、あるいは100年で(セ氏)、2度あるいは3度に制限することに同意べきかどうかの議論は、人間の不条理やうぬぼれの、あらゆる正常な水準を超える。自然に対する我々の力なるものは、せいぜいで、馬鹿げている。

 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、気候変化と関係がある科学を評価する国際連合の機関だ。IPCCには、195カ国が参加しており、作業に貢献する約2000人の科学者がいる。あらゆる真面目な科学者は、気候変化の主な原因が太陽活動の変動であることを知っているのに、世界、特に欧米世界が、「永遠の」消費と永遠の成長に基づいて、それで、常に増大する利益率を促進させる、超ネオリベ大企業や金融企業が駆動する資本主義制度下で機能しており、自身の重荷で崩壊しない限り、決して行動を変えないことを十分承知して、連中はCO2を張本人として売り込んでいるのだ。COPを百万回開催しても、彼らは営利思考のビジネスの動機を変えるまい。これら有名科学者の大半はそれを知っている。もし彼らが、この方針に従わなければ、評判を失い、仕事さえ失うかもしれないのだ。

 過去の大気と環境条件を再構築するため、様々な種類の代用記録と組み合わせた、科学者が調査した数千年から、数百万年、数千万年の昔氷床コア記録は、気候が、大きい周期で変動し、その中でも、より小さな周期で変動することを示唆している。例えば、260万年から、530万年の間の、鮮新世時代、CO2レベルが現在のそれに相当したように思われる。モデルは、地球全体の温度は、産業革命前のレベルより(セ氏)3度から4度温かったことを示唆している。

 類似のパターンが、400,000年から600,000年前に繰り返された。だが気付くべき重要なのは、温度がまず上昇し、その後で、CO2レベルが上昇するというのが、太陽が地球を温めているのだから論理的なのだ。それは現在の気候専門家連中が我々に語っていることと全く逆だ。1900年代後半、NASAは、エルニーニョの原因と結果を調査し、太平洋での気温変化を、約30年間研究した。結果は似ていた。太平洋の水温が上がれば上がるほど、益々多くのCO2が海から大気中に放たれていた。高いCO2レベルが、最終的に、より低い温度になるのだ。

***

 世界は、まだ主に再生不可能エネルギー、主として炭化水素、石油、ガスと石炭 - CO2の主要発生源で動いている。もちろん、我々は炭化水素を使うのをやめて、我々の経済システムを再生可能なエネルギーに変換するべきだ。炭化水素は、二酸化炭素を排出して、空気、土、表層水や地下水を汚染する。彼らは我々の食物さえ汚染する。彼らの第二、第三次製品のペットボトルやプラスチック関連梱包材は大半が生分解性がなく、大洋や、風景を汚染し、野生生物を死なせる。

 しかし、大いに利益がある石油化学製品で繁盛する製薬産業は言うまでもなく、巨大ガソリン企業や巨大パッケージ企業に、主要食料の米や砂糖や小麦粉や大量のジャガイモなどを買うため、個人商店に行き、中古の再利用可能な紙袋にそれを入れた、1950年代や1960年代に戻るよう、一体誰が説得するのだろう。当時我々は現在より不幸ではなかった。逆だった。癌罹患率はかなり低かった。1960年代、大気中のCO2レベルは平均316ppmだった。我々は携帯電話を持っていなかった。時間はもっとゆっくり動いていた。重要なことに、50年代と60年代、我々は欧米でさえ、ほぼバランスのとれた世界に住んでいた。地球が気前良く与えてくれる資源の使い方は、ずっと少なかった。

 60年代半ば、第二次世界大戦後の好況時期に、我々は急速に世界の資源バランスを超え始めた。現在、欧米、あるいは地球の北部は、地球が供給できる資源の約四倍使っている。アフリカとアジアの一部では、その比率は0.5と0.6の間だ。だが心配は無用だ。大地が自分で再生する時期が訪れる、つまり非建設的な我々人間からの決別だ。地球の歴史を見ると、それは既に数回起きた可能性が高い。文明社会が消滅したのだ。しばしば「貪欲による自殺」で。地球は回復次第、人類にもう一度機会を与えてくれるかもしれない。地球は極めて辛抱強いのだ。

 2009年、(悪)名高い気候変動に関するコペンハーゲン国際会議の頃、空中のCO2平均レベルは386ppm(百万分の一)だった。目標は10年後に水準を350に下げることだった。気候変動に関するコペンハーゲン国際会議は「350 スローガン」という言葉を造った。2019年11月、二酸化炭素レベルは410ppmを超え上昇している。大企業、巨大産業、巨大金融、巨大成長で駆動されている権益が、環境や気候の懸念に屈すると信じるのは錯覚だ。

 またしても采配を振るう連中は知っているが、彼らは意図的に洗脳され、情報が不十分な民衆に、例えば飛行機搭乗に対する特別税や、炭化水素を基本にするエネルギーへの他の税金が相違を生み出すと信じさせ、世界をだまし続けている。あるいは「炭素クレジット」が環境改善すると。これはもちろんたわごとだ。全ての税金は代替エネルギーの懸命な研究に注がれる代わりに、最終的にいつもの悪党のポケット、グローバル化された民間金融業に入って終わる。このような取り組みは中国やロシアでしか行われていない。

 欧米では、究極の再生可能エネルギー、太陽エネルギーの懸命な研究の実施は許されない。炭化水素や、原子力や、水力発電さえもの巨大エネルギー・ロビーは、そのような試みを阻止するだろう。太陽が、一日に、我々が同期間に世界中で使うものの10,000倍以上多くのエネルギーを地球に供給していることを想像できるだろうか。

 炭素クレジットは、過去50年間で最もばかばかしいインチキ金融発明だ。それがどのように機能するのだろう。世界の北の巨大企業が、自分たちの二酸化炭素排出を減らすために必要な投資をする代わりに、彼らは汚染レベルが特定限界を下まわっている世界の南の国々から「炭素クレジット」を購入して、北の企業はCO2を減らす投資を延期し続けられる、世界の南の国々は、理論上、彼らが代替エネルギーや環境上好ましいプロジェクトに「炭素クレジット」販売で手に入れた金を投資するべきなのだ。そういうことほとんど起きていない。これらの国々の多くが、プロジェクトと/あるいは必要な投資の受容能力に欠けている。たとえそれが起きても、北の怪物企業の二酸化炭素汚染は継続するのだ。なんという茶番行為!

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 おそらくある日、そう遠くない未来に飛躍的進歩が起きるだろう。もし我々人類が生き残り、我々自身の不経済な成長を基本にするぜいたくな生活様式の重荷の下、文明として破綻しないよう望むなら、そうしなくてはならない。我々は突然光、日光を発見し、炭化水素を生成するCO2の代わりに、それを使い、我々はこの恐ろしい石油企業依存から我々自身を解放するのだ。 気候を支配し、温度上昇執着や人間がセ氏単位で温度上昇をいじるなどという我々の傲慢な態度は消えうせる。30年、50年、100年予測など吹き飛んでいる。終わりだ。なんという感情! - 本当の自由の感情。ライフスタイルの完全な転換。この瞬間は、我々が考えているより速く来るかもしれない。常に欧米に非難されている中国は、過去10年間、少なくとも効率的な持続可能な再生可能エネルギー、太陽エネルギー研究に多くの焦点を当てている。東洋は未来だ。東洋は太陽が昇るところだ。

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/21/the-madrid-climate-disaster/

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 2011年9月4日に下記記事を掲載した。翻訳記事ではない。それで、COP25の狂乱を、傀儡ヒロインを、不思議に思っている。大本営広報部の電気洗脳と、紙媒体しかお読みでない方は、せめて下記記事でご紹介した本をお読み願いたいものだ。

気候変動とエネルギー問題─CO2温暖化論を超えて

 Climate and the Money Trailという題名の9月25日付け記事で、F. William Engdahl氏も同様趣旨のことを書いておられる。背後に潜む巨大グローバル資本と、その狙いについて。

 facebookに3月15日付けの彼女の発言というものがある。本物なら、この記事の話題そのもの。Wikipediaにも、下記部分、彼女の発言として引用掲載されている。彼女に迷惑なニセ記事なら、訴えているだろう。

https://www.facebook.com/732846497083173/posts/on-friday-march-15th-2019-well-over-15-million-students-school-striked-for-the-c/793441724356983/

 Personally I am against nuclear power, but according to the IPCC, it can be a small part of a very big new carbon free energy solution, especially in countries and areas that lack the possibility of a full scale renewable energy supply - even though its extremely dangerous, expensive and time consuming. But let’s leave that debate until we start looking at the full picture.

 新刊新書『兵器を買わされる日本』東京新聞社会部を読んでいる。「あとがきにかえて~税を追い利権を書く」が読みごたえがある。諫早干拓工事、健康保険などなど。売国傀儡与党もひどいが、売国傀儡官庁もお仲間。もたれあって権益を確保している。各官庁名の下に「破壊」を補足すべきだという発想、確信にかわった。〇×破壊省。

 中国カジノの国内建設推進にからんで、目くらまし捜査がおこなわれている。大物捜査をしないという国民不満のガス抜き。宗主国カジノ建設推進派ほくそえんでいるだろう。カジノ、最後は東京・横浜の候補地対決で東京に決まるのではと素人は恐れている。

 原発を買わされる日本、カジノを作らされる日本、基地をつくらされる日本。

 東京新聞 12月22日朝刊 「こちら特報部」には「宇宙ごみから衛星守る「監視レーダー」着々建設」という記事。

 そして、その左「本音のコラム」は前川喜平氏「山口敬之元記者の事件」末尾にこうある。TBSは本気で真実を追求しないのであれば、大本営広報部であることを自白しているのに等しいだろう。

山口元記者はなぜ逮捕も起訴もされなかったのか?そこには、安倍政権による「刑事司法の私物化」という恐るべき疑惑が存在するのだ。

2019年12月 2日 (月)

中国・ボリビア・リチウム取り引きはおしまいか?

2019年11月20日
The Sakerブログへのピーター・ケーニッヒ寄稿

 中国は実に巨大なリチウム市場だ。中国は既に現在、2018年、約100万台と最多の電気自動車を製造しており、2025年までに、生産を少なくとも三倍にする予定で、次の10年あるいは20年で、需要が指数関数的に増加すると予想されている。

 ボリビアには世界の圧倒的多くのリチウム埋蔵がある。アメリカが始めたボリビア軍事クーデターが起きた時、2019年始めから、ボリビアが51%、中国が49%の持ち分で、23億ドルの初期投資で、ボリビアで付加価値を生み、雇用を創出する電池や他のリチウム関連商品を製造する、中国・ボリビア間の双方に有利な長期契約が準備中で、署名されるところだった。軍事クーデターには、すぐさま、特に先住民による抗議に対する、いつものアメリカ式の威圧的で暴力的で残忍な圧迫が続いた。

 彼らは約200年前、スペインからのボリビア独立以来、他の誰もしなかったほど、彼らの生活を途方もなく改善してくれた大統領エボ・モラレスを失いたくなかったのだ。エボは貧困を劇的に減らし、仕事と、まともな生活を大半のボリビア人に与えたのだ。エボ・モラレス大統領は、彼や家族の命や、後任となる可能性がある政治同盟者や議会議員や、彼らの家族を脅威から守るため、メキシコに亡命せざるをえなかった。アメリカ人と、連中に雇われた手先は、何の罰も受けずに、良心の呵責もなく行動する。

 エボ・モラレスがボリビアを去った翌日、自称新ファシストで人種差別主義のヘアニネ・アニェス大統領率いる反政府派は、中央銀行の金と大量の準備金をあさり、略奪した。略奪品は、国外、おそらくアメリカに空輸するため空港に輸送された。先住民の抗議者を圧迫し、殺し続けるため、もちろんアメリカから武器を買う金が必要だとアニェス女史は言った。

 長く準備され、アメリカが画策した11月10日の軍事クーデター後、ボリビアは自薦の違法な(彼ら自身が言う)臨時の人種差別ファシスト政府は、「クーデター屋」のアメリカ合州国のみならず、底無しに不届きな欧州連合や、(アメリカ合州国がOAS予算の60%を支払っている)米州機構OASにも支持されている。

 ボリビアは、先住民抗議者をたたきのめし、彼らを実弾で撃つ、全く抑制のない残虐な憲兵隊独裁に落ち込んだ。既に少なくとも25人が殺され、何百人もが負傷させられた。アニェスは、警察と軍を抗議行動参加者に対する殺人や犯罪から免責する法令に署名した。警察と軍に殺人許可を与えたのだ。エボ・モラレスは、現在、西半球安全保障協力研究所(WHINSEC)と呼ばれているアメリカ学校に訓練された軍最高幹部に密かに辞任を強いられたのだ。エボは、ワシントンに毒され、訓練された士官に裏切られたのだ。

 エボの最も近い仲間、ボリビア憲法によれば新たな選挙が行われるまで、一時的に大統領になる可能性がある議員を含めた約20人も、辞任するよう命令されていた。彼らは全員メキシコ亡命を認められた。新違法自称政府から、彼らは来る選挙での大統領立候補を許さないと言われた。これがワシントンに輸出されるタイプの「民主政治」だ。

 ボリビアでのモラレス擁護の抗議勢力と熱情は日ごとに増している。エボは、アンデス山系のボリビア多民族国最初の先住民大統領だった。ボリビア人口の約70%から80%が先住民の血統だ、彼らはエボのMAS党(マス = モビエント・アル・ソシアリスモ、つまり社会主義運動)の強い支持者だ。

 トランプ大統領は、彼の裏庭、中南米は言うまでもなく、世界中で社会主義政府を許さないことを極めて明確にした。彼はアメリカで教育されたクーデター指導者を祝い、まもなくベネズエラ、キューバとニカラグアにも起こりかねないと警告した。彼は命令に従わない世界の首脳を脅迫する機会を失わない。彼、トランプ大王自身、汚職や他の悪事のかどで、米国議会により自身弾劾されている大統領だ。ブラボー。

 社会主義政府であることは、確かにクーデターの理由だったが、唯一の理由、おそらく主要な理由でさえない。ボリビアは、ベネズエラ同様、天然資源、ガス、石油、鉱物と金属、自動車用電池、特に電気自動車用電池で使われる軽金属リチウムが豊富だ。そうしたものは、当然巨大な政治力を持った現地のひと握り集団の利益のため、外国企業、主にアメリカ企業の利益のため、新自由主義政府が民有化すべき理想的資産だ。発展途上国の天然資源窃盗は、帝国が財政的、領土的世界覇権を確保しようと試みる上で主要目的だ。

 2006年1月、エボ・モラレスが最初に就任する前、ボリビアの膨大な豊かな天然資源は、ボリビアに、ボリビア国民に帰属することを彼はボリビア国民に誓った。彼の最高行政機関最初の行動には、炭化水素産業、ガスとガソリンの部分的国有化もあった。炭化水素の利益から外国企業が平均82%を受け取り、残りの18%がボリビアに残るという前任者ゴニ・サンチェスとカルロス・メサのばかばかしい協定をエボは引き継いだ。ゴニもメサも、2003年と2005年、それぞれ血まみれの市民革命で国民に打倒されたのは正にこれが理由だ。

 エボが2006年に権力の座についた時、彼はこの割合を逆にした。ボリビアが82%で、多国籍組織が18%。欧米世界は金切り声で叫び、全ての外国投資家がボリビアを去り、ボリビアは孤立し、経済は惨めに失敗すると彼に警告した。このどれも、もちろん起きなかった。なぜならこの新しい取り決めの下でさえ、外国企業はボリビアにい続ける十分な利益を生んだから。彼らは現時点もそこにいる。

 そこに、柔らかく軽く、大いに可燃性の鉱物リチウム、一部の人々が、21世紀の金と呼ぶものが登場したのだ。世界全体で既知のリチウム埋蔵量は約1500万トンで、最高6500万トンの可能性がある。ボリビアには推定900万トン、既知の全埋蔵量の約60%、おそらく世界最大の一つのリチウム埋蔵量がある。

 ボリビアのリチウムはこれまでのところ、ほとんど未採掘で、現在の主要生産国は、チリ、アルゼンチン、オーストラリアと中国だ。ボリビアの埋蔵は、海抜約4,000mのウユニ塩原、ボリビア南端の世界最大塩原(約10,000km2)にある。リチウムは、ウユニ塩原下の塩水溜まりに含まれている。

 高度で遠隔地で、リチウム採掘には環境問題もあって、採掘は困難だ。最終的に、多分最も重要なことに、エボ・モラレスは、この貴重な資源を、単に原材料として輸出するだけでなく、ボリビアで処理し、付加価値と主要利益がボリビアに残るようにすると国民に約束していたのだ。国営企業ヤシミエントス・ドゥ・リティオ・ボリビアノス(YLB)総支配人は「ボリビアは、4年か5年以内に世界リチウム市場で重要な当事者になる」ことを保証している。

 リチウムは、主に車の電池、携帯電話、先進的兵器システムの電子装置生産に使われる。環境意識や電気自動車需要が高まる時代、自動車電池市場は今後数年間で爆発することが予想される。最近、中国の習近平主席は、2030年の時点で、中国の道路上の全新車は電気自動車になるだろうと述べた。これは楽天的かもしれないが、巨大市場をもの語っている。5年から10年で、自動車電池のリチウム使用だけで、3倍、あるいは、それ以上になると予想されている。

 これまで数週間、ボリビア政府は、小さなドイツ採掘企業ACIシステムズ・アレマニア(ACISA)との契約に署名しようとしていた。11月4日、利益配分に対する現地での抗議のため契約はキャンセルされた。地元民はロイヤルティーの3%から11%への増加を望んでいた。契約は自動車電池工場とリチウム水酸化物工場のため、長期間、ウユニ塩湖(ウユニ塩原)に対する13億ドルの投資をもたらすはずだった。テスラや他のアメリカやカナダの電池生産者との類似契約も、受け入れ難い利益配分取り決めのため締結し損ねた。

 中国は世界最大のリチウム市場だ。遥かに大きな。最も高い成長の可能性がある国だ。2018年には、百万台の中国電気自動車が販売され、需要は指数関数的に増加すると予想される。2030年までに中国の道路上の全新車が電気自動車になるという習主席の予測は楽天的かもしれず、中国シンクタンクによれば、2040年までにそうなる可能性が高いという。

 2019年2月、中国企業、新彊TBEAグループと、ボリビア国営企業ヤシミエントス・ドゥ・リティオ・ボリビアノス(YLB)は、リチウム採掘投資で、市場の需要次第で拡張可能な、ボリビアが51%、中国が49%の株を持つ当初23億ドルのベンチャー企業の契約交渉した。プロジェクトには、ボリビアで付加価値を生み、何千という仕事を作る、自動車用電池製造や更に多くのものが含むはずだった。

 駐ボリビア中国大使は、2025年までに、中国は約800,000トンのリチウムを必要とするだろうと推定している。現代の技術の電気自動車は、70キロワット時のテスラ・モデルSのバッテリ・パック一個のため、約63キログラムもの極めて大量のリチウムが必要だ。ウユニ塩湖の公式な既知埋蔵量は900万トンと見積もられ、米国地質調査局による既知の世界全埋蔵量の約4分の1に等しい。政府推計によれば、ボリビアの全リチウム埋蔵は、主にウユニ塩湖で2100万トンに達する可能性がある。リチウムに対する世界銀行の世界需要予測は今後数年間に急増し、2050年までに現在需要の1,000%以上に達すると見ている。

 この数十億ドル市場のかなりの部分が中国だ。だから、アメリカが引き起こした軍事クーデターそのもの、特にそのタイミングが、ボリビアのリチウムに、より正確には中国・ボリビア契約に関係があると考えるのは、決して牽強付会ではない。

 今年初めから、ボリビアは中国と一帯一路構想(BRI)との連結を交渉していた。リチウム採掘と産業開発はその一環だった。エボ指導下、南米の依然最貧の国を、大半のボリビア国民が「裕福に暮らす」水準に引き上げることが可能なはずだった。双方が恩恵を受ける一帯一路を世界中に拡張する中国の手法での、ボリビアとのリチウム開発のような二国間取り引きは陸封されたアンデス山系の国の生活状況改善に大いに貢献したはずだった。

 中国があらゆる時にこきおろされ、激しく打たれる状態で、明らかに、欧米人自身が主張したいとを望む市場に対する、このような何10億ドルもの長期協定を、本当の悪の枢軸、アメリカ合州国やヨーロッパ諸属国やカナダやオーストラリアは許さない。それゆえ、エボ・モラレス大統領と彼のMAS党同盟者や後継者となりうる人々は去らねばならなかった。非武装先住民は買収された警察と軍隊に脅迫されなければならなかった。彼らはたたきのめされ、実弾で銃撃されている。エボが約一週間前に辞職を強いられて暴力が始まって以来、亡くなった犠牲者は、現時点で、少なくとも25人に達している。

 今の「暫定」政府が「緊急事態」つまり事実上の軍・警察独裁制を宣言するのは予測可能だ。自国民の生活向上のために使いたいと望む貧しい国の天然資源は不幸の元凶になり得る。特にその国が社会主義政権なら。だが前向きな希望の輝きとして、ボリビア国民は頑固な筋金入りの権利の擁護者であることが知られている。チリやエクアドルやアルゼンチンや、おそらく間もなくブラジルなど近隣諸国の国民による失われた市民権のための抗議支援と団結で、全てが失われることはないのかもしれない。

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は水資源と環境専門家でもある。彼は30年以上、世界銀行や世界保健機関で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼はアメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義している。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV; The 21st Century、Defend Democracy Press、Greanville Post、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blog、New Eastern Outlook(NEO)や他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクション「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。ピーター・ケーニッヒはグローバリゼーション研究センターCentre for Research on Globalization研究員。

記事原文のurl:https://thesaker.is/china-bolivia-a-lithium-deal-no-more/

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 「サクラと幇間を見る会」の話題一辺倒。売国条約日米FTAについては、大本営広報部は報道管制?知りたいことは報じない、いつものお仕事。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名

価格統制の廃止、資本市場の規制緩和、貿易障壁縮小」を謡い、経済成長を行い、恩恵は 最貧層を含め全ての者に滴り落ちると約束の新自由主義は欺瞞。レーガン(日本では中曽根) 時代から勢い。今、その壮大な欺瞞の政治的ツケ。ノーベル経済学賞スティグリッツの論。

 今日の日刊IWJガイド、この一言、座布団十枚。

はじめに~IWJのインタビューに田辺よし子下関市議が「桜を見る会」安倍枠を「公費を使った安倍派の選挙活動そのもの」と批判! 昨日IWJは野党による追及本部の下関視察とヒアリングを生中継! 本日午後7時より再配信します! 本日午前9時より追及本部視察とヒアリング2日目も生中継!

ご寄付・カンパのお願い

2019年8月 5日 (月)

欧米同盟は崩壊しつつある

ピーター・ケーニッヒ
2019年8月2日
Global Research

 2018年8月、イムラン・カーンが第22代パキスタン首相になって以来、風向きが変わった。彼の前任者は、一般に東方に傾斜していたが、しばしばアメリカと中国の軌道間で、揺れ動くことが多かったが、カーンは明らかに東との、特に中国との連合を決定する過程にある。これは彼の国の国益、中東の利益、最終的に世界の利益になる。

 数日前、RTは、中国が、ハッサンアブダルを中国国境と結ぶ、カラチとラホールを結ぶ道路、カラコルム・ハイウェイの再建を含め、いくつかの道路と、列車が最高時速160キロで走行するカラチ-ペシャワールの主要鉄道を2019年の終わりまでに完了する鉄道の改良プロジェクトに加え、バローチスタン州グワーダル新港の拡大に加えて、パキスタンに新たな軍/空軍基地、人口約50万人の中国都市を造る協定をパキスタンと締結したと発表した。

 老朽化したパキスタンの輸送インフラ修復は、パキスタンの将来のGDPで2%から3%、貢献することだけではなく、イランのガス/炭化水素にとって、ホルムズ海峡経由以外の、もう一つの経路になるのだ。例えば、鉄道で、新たな中国の海軍基地でもあるグワーダル新港まで。グワーダルから、イランの炭化水素貨物は、中国、アフリカやインドを含めて、どこにでも送ることができる。新しい中国の輸送インフラでイラン・ガスが中国に陸路での出荷が可能になるのだ。

 実際、これらのインフラ整備、プラスいくつかの発電プロジェクトは、まだ主として化石燃料に供給されているパキスタンの慢性エネルギー不足を解決するための、新しいシルクロードとも呼ばれる中国の一帯一路構想(BRI)の一部なのだ。これらは2015年、中国習近平主席訪問時に、最初に構想され、当時、約460億米ドルの価値がある約51の了解覚書(MoU)が署名された、新しい、いわゆる中国-パキスタン経済回廊(CPEC)の中核部分だ。パキスタンは明らかに、アメリカの軌道から逸れている。

 今日、CPECの実行段階で、計画されたか建設中のプロジェクトは、600億米ドルを越えると見積もられている。推計で、80%は大規模にパキスタンが参加する直接投資で、20%が中国の無利子融資だ。明らかに、パキスタンは中国の確固たる同盟者で、中東におけるアメリカの役割を損ねている。

 中東におけるワシントンの覇権国気取りは急速に弱まりつつある。ミシェル・チョスドフスキーの詳細な分析「壊滅状態にあるアメリカ外交政策:NATOと中東。同盟者なしで,どのように戦争をするのか?」も参照のこと。

 数日前、ドイツは、このイランに管轄される狭い航路を通る炭化水素出荷を確保するという口実で、アメリカに率いられたホルムズ海峡での海軍任務に参加するというワシントンの要請を拒否した。現実には、誰が誰に何を出荷するかを支配することでの、西の「敵」領域に向かうタンカーに対する封鎖や、むき出しの海賊行為によって「制裁」を適用することによる、水路の新たな一層の兵器化だ。

 先週水曜日、ポーランドのワルシャワで、ドイツのハイコ・マース外務大臣は、ペルシャ湾での現在の危機に「軍事的解決はあり得ず」、ベルリンは「ホルムズ海峡の海上航行を守り、いわゆる「イランの攻撃」と戦うことを目指すアメリカとイギリスとフランス作戦に参加するというワシントンの要請を断ると発表した。

 ワシントンの戦争タカのこの考えは、二週間前、イラン漁船に激突した後、イランによるイギリス国旗を掲げた石油タンカー、ステナ・インペロの全く合法的な拿捕の後に考え出されたものだ。しかしながら、数週前の、スペイン水域(もう一つの国際法違反行為)、ジブラルタル海岸沖で、イランのスーパータンカー、グレイス1号の全く非合法な、アメリカに命令されたイギリスの海賊行為については何も言われていない。グレイス1の乗組員は解放されても、タンカーはいまだイギリスに拿捕されているが、欧米メディアはそれについては沈黙したまま、イランがホルムズ海峡でイギリス・タンカーを拿捕したことを激しく批判している。

 ドイツは、アメリカが一年前に一方的に離脱し、2015年の包括的共同作業計画JCPOA(イラン核合意)を遵守しており、従ってドイツはアメリカのために介入しないだろう。

 これに加えて、その要衝となる位置と、NATOの実際の軍事力からして、NATOの主要加盟国であるトルコは、ロシアの最新S-400防空システムを購入することに対するワシントンの警告を無視した後、一層東へと動いて、ロシアの堅実な同盟者になっている。「敵と寝たこと」、すなわちロシアにずっと近づいたことを理由に、アメリカは既に、2018年の初めからトルコ通貨約40%低下させるよう操作して、トルコ経済を罰した。トルコは上海協力機構(SCO)のメンバー候補であり、イランもそうだ。

 トルコはNATO加盟国として事実上の役立たずとなっており、まもなく公式に北大西洋連合に対する強烈な打撃となるNATO離脱をするかもしれない。他のヨーロッパNATO加盟国に同じように行動する気にさせるかもしれない。おそらく突然にではあるまいが、一層機能不全なNATOという考え方は植えつけられてしまったのだ。

 あらゆる兆候は、経済的にも、安全保障の上でも、未来は東洋にあることを示している。ヨーロッパさえも、最後には、まずはロシアと中央アジアと、最終的には、中国とより良い関係に向かって「あえて」飛躍するかもしれない。

 決して確実なものではないブレグジットが、もし起きればだ。万一に備えて、イギリスは、イギリスがEUを離脱したなら、その時に中国と二国間貿易関係を署名できるよう既に準備している。

 もう一つの確固たるアメリカ同盟国イギリスは逃げ出すだろうか? - ありそうもない。だが同時に両方にいい顔をするのは、アングロサクソンのよくある作戦だ。イギリスはワシントンのご主人からそれを学んだに違いないが、ワシントンのご主人は、大西洋を越えて、植民地帝国としてのイギリスから、何世紀もそれを学んだに違いない。

 イランに対するアメリカに率いられた欧米戦争は、それゆえ、ありそうもない。余りに多くのことが危機にさらされている。特に地域には、もはや信頼できる同盟国がないのだ。想起しよう。我々は連中を傀儡、あるいは手先と呼ぶべきか、同盟諸国が、通常ワシントンのために汚れ仕事をしているのだ。
 だから、アメリカと、その長年の西欧同盟諸国の一部による恫喝や、警告や、うっとうしい挑発は、しばらくの間続くかもしれない。それはプロパガンダとしては役に立つ。結局、荷物をまとめるのと帰郷はアメリカ政府のおはこではない。西欧同盟はもはや、かつてのものではない。実際それは壊滅状態にある。イランはそれを知っている。

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は水資源と環境専門家でもある。彼は30年以上、世界銀行や世界保健機関で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼はアメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義している。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV; The 21st Century、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blogや、New Eastern Outlook(NEO)や他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクション「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。ピーター・ケーニッヒはグローバリゼーションの研究のためにセンターの研究員。

記事原文のurl:https://www.globalresearch.ca/western-alliance-falling-apart/5685408

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 川村たかしという人の言動、小生、昔から、ひどいものと思っていたが、今回は、完全にアウト。

日刊IWJガイド「『平和の少女像』展示に『ガソリン携行缶を持ってお邪魔する』と京アニの悲劇を悪用した卑劣な脅迫!企画展は8月3日で中止に! 脅迫者を責めずに展示関係者に謝罪しろと迫る河村たかし・名古屋市長は脅迫者サイドに立つつもりか!?」2019.8.5日号~No.2517号~(2019.8.5 8時00分)

 ガイドを良く読むと、ハンギョレが事前に取材しており、懸念をかいていたという。さすが。

2019年6月10日 (月)

ジュリア・アサンジ殺害

2019年6月3日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 ジュリアン・アサンジは、ロンドン南東のベルマーシュ刑務所で「女王陛下の刑務所施設」によって、ゆっくりと殺されつつある。この刑務所は一度も犯罪で告訴されたことがない人々を無期限に拘束することで悪名高い。それはグアンタナモのイギリス版とも呼ばれ、典型的には、イギリス警察と秘密諜報機関にそう呼ばれ、イギリス大手マスコミと支配体制がそれをおうむ返しにする、いわゆるテロリストを拘留するために使われている。必ずしも事実によってではなく、絶え間ない非難の反復によって、メディアの宣伝によってテロリストにされるテロリストだ。嘘も十分頻繁に繰り返されれば、脳死状態の聞き手の心で、真実になるのを想起願いたい。帝国の邪悪な犯罪の取り組みにとって危険になり得る個人や人々の集団や国を悪者にするための大衆洗脳だ。それが、連中がジュリアン・アサンジにしていることだ。プーチン大統領や、ロシアや中国に対しても、まったく同じ原理が異なる規模で適用されている。意気地ないヨーロッパのアメリカ傀儡指導部によって率いられる、骨の髄まで洗脳された欧米社会では、これが機能するように思われる。

 だが、ジュリアン・アサンジに起きていることは、帝国とその手先の犯罪の企みという不都合な真実を暴露するどのジャーナリストにも起こり得、アングロ・シオニストの残虐行為に立ち向かう勇気がある人なら誰であれ、ジャーナリストでも、ジャーナリストでなく内部告発者でも、成人男性のためのA型刑務所と見なされる、グアンタナモやベルマーシュ、つまり「危険な」抑留者が、女王陛下の刑務所制度が必要と考えるだけの期間拘留され、囚人の取り扱いは秘密で、拷問も含まれる「本格的」刑務所行きとなる。

 ジュリアン・アサンジの場合、「民主的」言論の自由に関するあらゆる規則を破っているどころではない。彼の扱われ方は、人権に対する重大な違反行為だ。アメリカとイギリスの政府は、世界への見せしめとして、特に将来の内部告発者や他の自由な言論を唱導しそうな人々に対する抑止策として、言論の自由の擁護者を一人、拷問にかけて罰し、沈黙させるつもりなのだ。

 2012年に彼がエクアドル大使館に亡命を求め、亡命を認められた際、保釈中に姿をくらましたかどで、ジュリアン・アサンジは50週間の「一時的」実刑判決を宣告された。彼はなぜ保釈から逃げたのだろう? 彼が、ワシントンの名で行動し、いんちきなレイプと性的不品行で彼を告発した新ファシスト・スウェーデンに引き渡されようとしていて、そこから、彼がアメリカに引き渡される可能性が極めて高かったから、そこで彼は、いかさま裁判、インチキ裁判に直面し、死刑宣告や、グアンタナモでの無期限投獄をされかねなかったためだ。

 欧米の不正が、既に、目の見えない洗脳された人々以外、全員に明らかな虚偽宣伝で展開されていたから、それが彼がなぜ保釈から逃げたか、エクアドル大使館に逃げたかの理由だ。当時のエクアドル大統領ラファエル・コレアはその全ての背後の真実を見て、ジュリアン亡命を認め、後に彼にエクアドル市民権を与えた。2018年に、コレアの裏切り者、ファシスト後継者、アメリカが据えつけた、レニン・モレノに無効にされたが、彼は報酬として、彼の政府がコレア大統領の任期中に実行された、エクアドル国民のための経済的平等を改善する社会計画の多くを無にする、ネオリベ経済改革計画を実行するのを助ける42億米ドルのIMF融資を得たと言われている。

 それはどれほど病んでいるのだろう。不幸にも、病的に、あるいは精神病のようにさえ行動をすることが、今日の世界では全面的に受け入れられている。それが新たな常識だ。これはつまり、我々はほとんど病気が末期的に悪化した、不正な全く洗脳された社会 - 正確に言えば、欧米社会に住んでいるということだ。「ほとんど末期的」というのは、欧米社会には誠実さが完全に欠如しているので、治癒の望みがほとんどないことを意味している。欧米が更に深く底なしの溝へと陥りつつあるので、欧米の人々が目覚める希望は衰えつつある。

 ジュリアン・アサンジは、最初にコンピューター・ハッキングで、アメリカからだまし取ろうと企んだという、ワシントンによる偽りの罪状で告発された。実際、ことの真実は、米軍ヘリコプター乗組員による、意図的に悪意を持った無害な一般人の「まきぞえ殺人」を写した、世界で百万回見られた悪名高いビデオやチェルシー・マニングに暴露され、ウィキリークスに発表された米軍による他の法外な行為の他のデータ、ウィキリークスによる2010年の公開だ。チェルシー・マニングは今も服役している。

 この短いビデオが、おそらく10億人以上の人々により、世界中で見られたにもかかわらず、ならず者国家の殺人機械アメリカ合州国が、日々、致命的犯罪を実行するのを阻止するために誰もバリケードを築かず、果てしない集団抗議行動をしなかった。誰も。そして殺害は続いている。そして、ワシントンは、ジュリアン・アサンジを沈黙させて、将来の、彼らの残虐行為のあらゆる暴露を沈黙させるため、できる限りのことをして、将来、真実を暴露する可能性があるあらゆる人々を恫喝しているのだ。

 今彼らには、50週あり、他方アサンジは、ワシントンのために、彼をゆっくり殺すため、イギリスのグアンタナモのような刑務所に隠され、引き渡されずに済み、ジュリアンが受けるはずのいかさま裁判をするアメリカの手間を省いている。彼がイギリス刑務所で「自然な」死を遂げ、トランプは血まみれの手を汚さずにすみ、アサンジ殺人のためにCIA戦隊を送ることを望んでいる議会も、彼らが公然とそう言うことを恥ずかしく思わないと私は冗談を言っているのだが、彼らの犯罪の、血まみれの心をごまかすことが可能になるはずだ。女王陛下の刑務所の壁の向こうで何が起きるか誰も決してわからない。メディアは多少は盛り上がるだろうが、やがて全て静まる。いつものように。ウィキリークス創設者はいなくなる。内部告発者や真実を探すジャーナリストになりそうな人々は全員、彼らに監視されることになる。狙いは達成された。

 その間、その目的を実現するため、ジュリアンは、肉体的に、心理的に、拷問にかけられる可能性が極めて高い。国連の拷問専門家、ニルス・メルツァーがBBCインタビューで、ジュリアン・アサンジは「心理上の拷問への長期の露出」を経験したと語り、イギリスに、ワシントンにアサンジを引き渡さないよう促した。米空軍退役中佐のカレン・クヴャトコフスキーによれば、彼はBZとして知られている、幻覚を作り出し、精神の錯乱と記憶喪失をもたらす向精神薬、3-キヌクリジニルベンジラートのようものを盛られた可能性がある。これが、彼がはっきりと話すことができず、スウェーデンの法廷審問に出廷できず、女王陛下のベルマーシュ刑務所の病棟に移されなければならなかった理由だったのかもしれない。彼の病院移送時に現れた数枚の写真の一枚はゾンビのようなものだった。

 このシナリオ書いている私が全く間違っていて、人々の圧力(この時点では、それは奇跡だが)が、獲物のジュリアンが帝国と、その手先の致命的な牙から自由にすることを期待しよう。

 欧米は傍観し続けており,より酷いことに、彼らはジュリアン・アサンジが収監されている女王陛下の刑務所制度を支持さえしている。警察がエクアドル大使館から彼を引き出し、バンに載せ、予防拘留に向かい、数時間後、彼は保釈から逃げたことに対するいんちき罪状で、50週の刑を宣告された、イギリスによるジュリアン・アサンジの残忍な逮捕に、彼らは拍手喝采したのだ。

 何が言えるだろう。ポール・クレイグ・ロバーツが実に的確に表現した。「もし世界がアメリカ/イギリス/スウェーデンによる無罪の人物の司法殺人に賛成するなら、世界はもはや一秒たりとも存在に値しない。」アーメン

 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/03/the-murdering-of-julia-assange/

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 昨日、うっかり大本営広報部の「ニュース」を見てしまった。オーストラリアの放送局への強制捜査を報じていた。途中から見たのだが、じっとみてしまった。アサンジ事件にはふれるかどうか知りたくて。冒頭で、ふれたのだろうか?そうとは思えないが。

日刊IWJガイド「都構想をめぐる維新対反維新! 堺市長選は維新の永藤英機氏が当選確実! でも全面対決のはずの維新と自民はすでに改憲に向け手を組んでいる!?」 2019.6.10日号~No.2461号~(2019.6.10 8時00分)

 今日、明日と岩上氏のインタビューがあるという。

■<本日のインタビュー>本日午後1時より、「性暴力事件で相次ぐ無罪判決~岩上安身による国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長・伊藤和子弁護士インタビュー」を中継します!
■「#ケチって火炎瓶」事件のジャーナリスト山岡俊介氏が「デッチ上げ告訴が警視庁に受理された。国策捜査だ」とツイート! 岩上安身が急遽明日午後3時半から山岡氏にインタビュー決定! 本日午後8時から2018年9月に行った「 #ケチって火炎瓶 安倍晋三氏宅放火未遂事件の闇!岩上安身によるジャーナリスト 山岡俊介氏・寺澤有氏インタビュー」を再配信! ぜひ会員登録を!既に会員の方で、会費をお忘れの方は、この機会にぜひお願いいたしします!!

 『同調圧力』望月衣塑子・前川喜平・マーティン・ファクラー著を読んでいる。今月公開予定の映画『新聞記者』にも触れられている。

 マーティン・ファクラー氏によると、2017年3月23日の森友学園籠池前理事長の外国特派員協会での記者会見での、ニューヨーク・タイムズの記者が「安倍首相に口利きをしていただいた,ということをおっしゃったのでしょうか」という質問に、籠池前理事長が「安倍首相または夫人の意志を忖度して動いたのではないでしょうか」と答えた。この時「忖度」は、「reading between the lines」と訳されていた。質問した同じ外人記者が意味がよくわからず、再度質問した。「もうちょっとはっきり答えていただきたい。」すると、籠池前理事長が、「安倍首相は口利きをされていないでしょう。忖度をしたということでしょう。」と答えた。今度は、「推測をする」を意味する「surmise」が、「reading between the lines」と並列されるかたちで英訳された。それでも、外国人記者たちにはぴんとこなかった様子で、最後は同席していた弁護士と別の通訳が急遽助け船を出して事情を説明したという。時折拝見する通訳の方のうまさには感嘆するのだが。ファクラー氏が似たような表現としてあげているのが「kiss ass」と「in the administration's pocket」。詳しくは、本書をお読み願いたい。

 

2019年5月21日 (火)

ドル覇権にとってのリスクが、ベネズエラ「政権転覆」の背後の主目的

2019年5月8日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 新たなクーデターの企て、というかプロパガンダ・クーデターの後、ベネズエラは、外国が押し付けた不安定状態にある。クーデター未遂は、4月30日に、ワシントンで教育され、支持された自称「暫定大統領」フアン・グアイドと、自分たちが何をしようとしているのか全く知らないように見える多数の完全武装した離脱兵士とグアイドによって自宅軟禁からあわただしく解放された反政府勢指導者レオポルド・ロペスにより実行された。すべてが数時間後に終わった時、彼らの大部分が元の部隊に再編入されるよう要求し、私が知る限り、彼らは復帰を許可されたのだから。

 これがワシントンの操り人形と「クーデター屋」だ。いわゆるクーデターが、ベネズエラ軍のいかなる介入もなしで、わずか数時間で鎮圧されたのを見ると、これがクーデターとして本当に計画されていたかのか、それともメディアが、我々が過去数年、慣れ親しんだ嘘と中傷である、全てマドゥロ政府によるベネズエラ天然資源の誤った管理のせいで、飢饉や医療や薬品供給の欠如で苦しむ国民や、マドゥロ独裁についての彼らの話題を「補給する」ための「広報」クーデターだったのか疑ってしまう。

 確かにベネズエラ国民は苦しんでいる。イギリスの経済政策研究センターCEPR報告によれば、制裁で約40,000人のベネズエラ人が死亡した。マドゥロ大統領がベネズエラの資源を浪費したためではなく、残忍で無情な外部の、主にアメリカと、程度は劣るものの、ヨーロッパのワシントン家臣による干渉のせいだ。もしベネズエラと民主的に選出された大統領ニコラス・マドゥロに対する、ポンペオやボルトンやペンスやトランプによる絶え間ない陣太鼓の音を聞けば、何と病的な統合失調症の世界に我々は住んでいるのだろう、我々がそれを許し、ロシアと中国以外の国々誰も、この破壊的な大失態に「やめろ」と言わないのは、我々が骨の髄まで病んでいるのだろうか?と疑問に思い、頭を振ることができるだけなのだ。

 国防総省アメリカ南方軍SOUTHCOMから漏洩した書類を含んでいるエリック・ズースのこの記事は、信じない人々に対して、彼らの考えを変える多くの理由を与えてくれる。

 欧米の人々は心の病の惨めな状態に至っている。我々はアメリカが引き起こした戦争と対立で、アメリカとそのNATO同盟国による何千万という人々の大虐殺、世界中での資源と金融支配を巡る無差別殺害とを許している。だが我々は、ベネズエラのように、静かな平和主義の、完全に民主的な国を非難し、徹底的に踏みにじり、法律のいかなる基準によっても全て違法な、最も恐ろしい金融、経済制裁で罰する同じ殺人者国に追随しているのだ。しかも我々欧米の「指導者たち」は全てそれを知っているのだ。

 これら欧米国家指導者連中や、選ばれた連中の手先は「やめろ」と言う度胸や政治的勇気がないのだ。もし彼らに良心が残っていたなら、彼らはそうできるはずなのだ。(原文のまま)属国諸国のこれらいわゆる指導者、彼らはその主権で全て望み通りになるはずだ。彼らはまとまって、もう沢山だと決め、自身をワシントンの恐怖から断ち切り、本物の欧州連合、専制君主にノーと言える連合、自らの主権で、自身の運命や、ベネズエラ、キューバ、ロシア、中国、イランや更に多くの平和な国々、基本的にワシントンの命令には屈しないことに決めたあらゆる国々との同盟の運命を決定する采配ができる連合を組織できるはずなのだ。

 彼らはなぜそうしないのだろう? 彼らは買収されているのだろうか、あるいは、もし彼らがあえて逸脱すれば殺すと脅迫されているのだろうか? 全てあり得るし、可能性は高い。おそらく28のEU加盟国全ての政治指導者連中は、明けても暮れても広めさせられている嘘の惨めなほどの断片まで信じようと意を決しているのだ。それは不可能なのだ。

***

 ベネズエラに戻ろう。欧米の一般大衆は、帝国が「変え」たがっている政権についての衝撃的な中傷ニュースなしでは決して長く暮らせない。ベネズエラの極悪ペア、グアイド-ロペスがワシントンの厳しい指示に従ったのは明きらかだ。何であれワシントンのご主人の事前承認と指令がないことをする勇気はグアイドには決してないはずだ。

 尊大な恫喝や濡れ衣やクーデター未遂後の脅威にもかかわらず、マドゥロ大統領は2018年5月20日に投票した人々の3分の2以上、彼を支援した600万人の投票者の確固たる支持をつかんではなさない。彼は同様、欧米に知られていない革命的な高潔さと良心の軍の確固たる支持を得ている。そして、とりわけ彼はベネズエラの堅実な同盟国ロシアと中国の支持を得ている。

 にもかかわらず、アメリカは手放すまい。彼らはなぜ全てを、衝撃的な戦争の危険さえ冒すのだろう?

 いくつか理由がある。第一に、読者は「石油に決まっている!」と思うかもしれない。第二に、超資本主義で、新自由主義から新ファシストに変身したアメリカは、まだ自分たちの「裏庭」だと思っている場所での社会主義国家を大目に見るまい。この全てが事実で. ベネズエラは本当に世界最大の炭化水素埋蔵量準を持っており、それは好都合にもアメリカのテキサス精製所に近いのだ。

 しかしながら、ワシントンの強制的な「政権転覆」の主な理由は、ベネズエラが米ドルで、炭化水素を売るのをやめたことで、従って世界中で、米ドル覇権のリスクになりかねないのだ。それは帝国にとって処罰に値する違反なのだ。書面にはなっておらず違法だが、それにもかかわらずアメリカに決められた石油とガスを米ドルで売るという規則を無視する勇気があったがゆえに、少なくとも二人の国家指導者、イラクのサダム・フセインとムアマル・カダフィが暗殺された。二人とも米ドル以外の通貨で彼らの石油を売買し始めており、他の国々も同じようにすべきだと強く提唱していたのだ。

 およそ3年前、ベネズエラは石油とガスを米ドル以外の通貨で売り始めた。大罪だ。

 世界経済の全面支配を意味する世界ドル覇権は、急速に衰退しつつある支配だが、それはドルがあふれた世界と、連邦準備金制度と、それと提携したアメリカ銀行により完全に支配されている通貨制度と、アメリカであれ他のどの国であれ、すべてのドルを、ニューヨークあるいはロンドンのアメリカ銀行を通して諸国間で移動させる国際決済制度、国際銀行間通信協会SWIFTとで、維持できているにすぎない。そういうわけで、急速に薄れつつあるとは言え、米ドルは世界の重要な準備通貨のままなのだ。そして二つ目が、炭化水素エネルギーのような商品の強制的な米ドル使用による取り引きによってだ。全ての取り引きがアメリカ金融体制に支配されているがゆえに、帝国が世界経済を支配するのに必要な量のドルを印刷することや、ワシントン支配に屈することを望まない国々を制裁と国外資産没収で罰することを可能にする。

 第一に、「ニセ」で不換の、借金を元にした通貨だと広く認められている米ドルに準備金を託す国の数が常に減り続けているため、準備通貨としてのドルは急速に衰えつつある。各国はドル準備所有資産を、漸次、他の資産、すなわち金や、これまで数年にわたり需要が高まっている中国元に換えている。中国が既に世界中で疑問の余地がない最強の経済として知られているので、論理的に中国通貨は特別な準備金の立場にある。だが主流メディアはこれについては報じないのだ。

 第二に、炭化水素貿易のために、もはやワシントンが押しつける米ドル使用というきまりに敬意を払わない国々が益々多くなるにつれ、ドル需要は急速に減少するが、これは世界に対するアメリカ・ドル覇権に対する直接対決だ。何年も前に、ロシアと中国は炭化水素だけでなく全てのものを米ドルで貿易するのをやめている。インドとイランも同じことをし始めた。他の国々も続くだろう - そして先駆者の一つベネズエラは世界最大の石油埋蔵国で、従って他の国のモデルになることは許されないのだ。トランプ政権と、そのウォール街のご主人は、ベネズエラがドルを放棄するのを阻止するのに必要なあらゆることことをするはずだ。

 それ故、政権転覆と膨大な石油埋蔵の乗っ取りは必須だ。もし必要とあらば戦争で。「人道介入」と民主主義を取り戻すという見えすいた全く偽りの口実で、「すべてのオプションがある」が、 アメリカが介入する所どこであれ、民主主義は廃止されるのを世界中が知っている。実際、アメリカが成功してきたのは、実に理不尽だが、存在するあらゆる民主主義の殲滅だ。

 このような状況下では、石油貿易や、一般の貿易でドルを放棄するというベネズエラの犯罪は、ドル覇権に対する真剣な脅威であり、押しつぶさなくてはならないのだ。それがこのクーデターの企ての狙いだ。もし連中が成功すれば、ドル通貨崩壊は少しばかり延期可能になるし、石油埋蔵を手中におさめるのは、うれしいお飾りなのだ。

 世界に対するドル支配が消えた後、かつて皇帝の命令に従うよう各国を操るための重要な手段だった経済封鎖がもう効果的ではなくなったら、一体何が残されているだろう?現在、既に実際、全ての関連製造業とサービスを計算すればアメリカGDPの50%以上である戦争と武器産業に強く依存している破綻したアメリカ経済だ。残されているのは、アメリカとNATOが、それにより世界の他の国々を忘却の彼方に引きずり込むことができる好戦的な戦争挑発と戦争依存の国の圧倒的な火力だ。

 それで、オイル・ダラーを破棄したいと望むあらゆる国が危機にさらされているのだ。もちろんイランも。だがイランもベネズエラも、何年も前にドル体制の牙から自らを解放した二国、ロシアと中国の強い保護を得ている。しかも両国は、主に中国元とSCO(上海協力機構)加盟諸国に結びついた他通貨に基づく実行可能な東の通貨制度案によって明るい未来を提示しているのだ。

ベネズエラ - Venceremos(我々は勝つ)!

 ピーター・ケーニッヒは経済学者で地政学アナリスト。30年以上にわたり世界銀行で働いた後、直接の経験に基づいて、経済スリラー『Implosion  (内部崩壊)』を書いた。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/08/venezuela-a-risk-to-dollar-hegemony-key-purpose-behind-regime-change/

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 そう、我々はそれを体験している。

  アメリカが介入する所どこであれ、民主主義は廃止されるのを世界中が知っている。実際、アメリカが成功してきたのは、実に理不尽だが、存在するあらゆる民主主義の殲滅だ。

 自立したジャーナリズムは、それをずっと警告している。

日刊IWJガイド「共同通信による5月18、19両日の世論調査では、消費増税反対・衆参W選の実施に賛成の結果が! これではディープレポートのシナリオ通り、改憲勢力が圧勝してしまう!?」 2019.5.21日号~No.2441号~(2019.5.21 8時00分)

 真実を警告するジャーナリズムは財政的苦境に追いやられ、洗脳機関は繁栄する。

 「認知的不協和」のためだろうか。努力して苦い真実を知るより洗脳呆導をながめている方が楽なので、人々は地獄に向かうのだろうか。  

 人は、矛盾する考えや行為(認知)を同時に抱えると、不安定な状態(不協和)に陥る。最終的に、どちらかの選択にせまられ、楽な方へと流れる。そのストレスから逃れるために、下手な言い訳や屁理屈や大本営広報部の虚報で自分を説得する。

 「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」を読めば、支配層の手口、ばればれのはずなのだが。

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