Pepe Escobar

2026年6月 3日 (水)

イラン:エスカレーションの主導権を掌握する技術



ペペ・エスコバル
2026年6月1日
Strategic Culture Foundation

 アメリカの挑発行為にイランが示した対応は、提案されている60日間の停戦枠組みの現状がもはや成立しないことを明白にした。

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 モスクワ発 アメリカとは対照的に、イランは圧倒的なエスカレーション主導権を掌握している。そして、それが野蛮な皇帝を激怒させているのだ。

 先週の主な出来事を簡単に振り返ってみよう。米中央軍(CENTCOM)がバンダルアッバス空港郊外を空爆したことへの直接報復として、つまり「停戦」という建前を真っ向から破ったことへの報復として、イラン革命防衛隊(IRGC)は、同日、クウェートにある米軍基地を標的とする攻撃を開始した。「同じことが繰り返されるなら、我々の対応はより決定的なものになる」とIRGCは明言した。

 イラン革命防衛隊(IRGC)による極めて慎重な対応は、意図的な警告として位置づけられ、アメリカのいかなる挑発に対しても報復措置を講じることを明確に示しつつも、全面戦争の再燃を招くことはない姿勢を示していた。

 先週初め、米軍艦艇二隻がホルムズ海峡の「ダーク・トランジット(闇航行)」を試みた。トランスポンダーを切って、イラン革命防衛隊海軍の監視を回避し、度重なる航行警告を無視したのだ。

 しかし、オマーンの情報機関がこれら船舶を察知し、警告が明確に無視された後、革命防衛隊海軍が標的を絞ったドローン攻撃を実行した。

   翻訳:それは、世界で最も重要な海上交通の要衝で、イランが管理する航路を規制する新法の厳格な施行だった。

 イランの作業実施を「アメリカ覇権」に対する直接攻撃と位置づけるのをシオニスト陣営は怠らなかった。そのため、予想通り、ホワイトハウスはイラン・ドローン基地攻撃を承認した。

 ワシントンは、またもや予想通り、今回の軍事行動を抑止力の適切な再主張であることを示した。一方、これを、テヘランはアメリカによる停戦中の露骨な攻撃と解釈した。

 従って、イラン革命防衛隊によるクウェート基地への報復攻撃は、改めて明確なメッセージを発信した。すなわち湾岸地域にあるアメリカ前線基地(まだ破壊されていない基地)は、依然正当な攻撃目標で、二度と聖域という地位を取り戻すことはない。

 予想通り、アメリカ中央軍は引き下がらなかった。火曜と水曜にも攻撃が行われ、木曜にはイランの新たな海峡監視機関PGSAを標的とする制裁措置が同時に発動された。

 ゴルークとゲシュム島にあるイランのレーダーおよび司令部施設攻撃を「自衛攻撃」だとアメリカ中央軍は位置づけた。イラン革命防衛隊航空宇宙軍は、米軍攻撃の起点たるクウェートの空軍基地を標的にし「想定された標的は破壊された」と述べ、責任は「アメリカ政権にある」と付け加えた。

 危険なエスカレーションの悪循環が再び始まっている。これをトランプ大統領と中央軍は戦術的抑止力と捉えているかもしれないが、これを戦略的な不誠実行為とイランは見なしている。
 
連中が人々に知られたくないこと

 イランがアメリカの挑発行為に反撃したことで、提案されている60日間停戦枠組みの現状が成立しないことが明白になった。公式には、中国は60日間停戦を支持している。ところが、事実上、現状の不安定な停戦協定をアメリカは破り続けている。

 先週上海で行われた会談で明らかになったのは、中国がイランと非常に緊密な意思疎通を維持しており、地上と空の状況に関する事実、特にホルムズ海峡を通るエネルギーの流れに関して、より広範で長期的戦略的計算に絶えず反映させていることだ。

 更に、壮大な戦略的駆け引きの場で、本当に重要なのは、最前線では、中国とパキスタンと、背後では、ロシアと北朝鮮が、意図的な曖昧さと、否認可能性を巧みに利用しながら、イランへの物質的・戦略的支援を幾重にも重ねて提供し続けていることだ。こうした連携の程度は絶え間なく高まり続けている。

 先週のイラン攻撃は、ただ一つの当事者のためにしかならない。すなわち西アジアの死のカルト集団にしか利益をもたらさない。戦略的にイランの軍事インフラを弱体化させ、テヘランを常に守勢に立たせることを彼らは望んでおり、アメリカの本当の利益や、西アジアの安定に対する甚大なリスクなど顧みないのだ。

 見通しは明白だ。国防総省の将軍連中は、建前上、出口戦略を模索したいと考えているかもしれないが、エプスタイン・シンジケートとも呼ばれる組織の政治指導者連中は戦争を望んでいる。

 アラブ首長国連邦(UAE、別称「アラブ・シオニスト」)を除いて、湾岸石油君主国はいずれもアメリカによる戦争再開を望んでいない。彼らの懸念は明らかに存亡に関わっている。イラン革命防衛隊(IRGC)の存在と、イエメンのアンサール・アッラーが戦場に介入すれば、港湾やエネルギー資産攻撃といった大規模報復攻撃の惨事を招くと彼らは理解している。湾岸協力会議(GCC)加盟諸国国は絶え間ない恐怖の中で暮らしているのだ。

 戦争中のUAEによる直接攻撃という既に公になっている事実に対し、イランは、いずれ何らかの対応を示すだろう。だが、より喫緊の課題は、西アジアにおける事実上のUAEによる航行権の準独占状態を崩壊させることだ。

 わずか数週間のうちに、イランとパキスタンは中国・パキスタン経済回廊(CPEC)に直接接続された7層の陸上回廊を開設し、両国の地域輸送拠点を緊密に結びつけた。

 結局、イランとパキスタンはともに新シルクロード構想の仲間で、港湾でも同じだ。わずか80キロしか離れていないスィースターン・バルーチェスターン州のチャバハール港とアラビア海のグワーダル港は予期せぬ新たな共生関係を築いている。西アジアの海上におけるUAEの準独占的地位は、もはや意味をなさなくなっている。

 作戦の中心地ホルムズ海峡で、我々はまた新たな一線を越えたのだ。もし更なる挑発行為、つまりエスカレーション段階を一段上げると中央軍が決定すれば、イラン革命防衛隊の次の対応は致命的なものとなり、アメリカの航空戦力を完全に破壊する。

 従って自制を望む関係者たる中国、パキスタン、湾岸石油君主国諸国とイランの現実主義者が戦争への逆戻りを阻止するために必要な影響力を行使することが重要になる。

 事実は明白だ。トランプ大統領は事実上全くと言っていいほどイランに対する影響力がない。そしてイランは、事態をエスカレートさせる上で圧倒的優位性を維持している。

 この一週間に起きたことは、ホルムズ海峡における一時的緊張の高まりを遙かに超えたものであり、西アジアにおける深刻かつ継続的な構造的断絶、つまりこの一連の出来事の根底にある、より深く、より不安定な構造に関わる問題だ。

 そして、独占情報の開示によって明らかになったこの不安定な状況が新たな独立サイト「Power Shift」で分析され始めることになる。

 Power Shiftは、6月1日(月)午後5時30分(米国東部標準時)に世界同時登場する。最初は「Iran: What They Don’t Want You to Know(イラン:彼らがあなたに知られたくないこと)」と題する特別記事だ。操作される報道にうんざりして真実を知りたい世界中の視聴者はライブ参加可能だ。私はモスクワから参加する。独占配信。フィルターなし。検閲なしだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/01/iran-art-controlling-escalation-dominance/

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The Chris Hedges Report
Trump’s Iranian Nightmare - Read by Eunice Wong 13:06
Trump’s catastrophic miscalculation in Iran and refusal to accept the inevitability of defeat is pushing us towards a global depression and ensuring the suffering and immiseration of millions.

Chris Hedges
Jun 2

 しんぶん赤旗 6月3日 一部を複写する。
過剰警備 自由な意思表示威圧

国会周辺規制 警視庁に野党が抗議

申し入れ書は「四月以降の警視庁による警備に大いに問題がある」と指摘。

参加者をわざわざ遠回りさせたり、青信号で道路を渡ろうとすると警察官が体を張って阻止したり、参加者に暴言を吐いて威圧するなどの例を挙げています。
 4月28日に書いた記事「中東でのトランプ最後の希望を断ち切ると誓ったイエメン・フーシ派」の後に同様の過去の経験を書いていた。 今回現場は見ていないが悪化する一方のようだ。

最近の官邸前デモ報道を見て、昔(2012年)官邸前デモ経験を書いたことを思い出した。  2012年7月8日に書いた下記記事の末尾に、官邸前デモにいった際の警察の狡猾な警備を書いた。いやがらせ、諦めさせ、帰らせようとする露骨な誘導。今はどうなのだろう。
2012年7月8日
福島事故は"人災"で"回避可能"と日本の事故調は言うが、核施設への恐怖は世界的に増大

6日金曜の官邸前・再稼働反対抗議行動、雨の中、警備はいっそう強化されていた。
  • 近寄らせない。
  • 集まらせない。
  • 分断する。
  • 歩き回らせる。
  • 疲れさせる。
あるいはまごまごしている連中はすぐに帰らせてしまう、等ありとあらゆる作戦を駆使している?

2026年4月20日 (月)

海賊帝国がイランと中国を封鎖



ペペ・エスコバル
2026年4月15日
Strategic Culture Foundation

 停戦が崩壊した場合に備え、イラン国民は戦闘をしたくてウズウズしている。

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 「カリブの海賊」の華麗なる復活万歳! 今や「ペルシャ湾の海賊」にパワーアップした!

 野蛮人は独裁するためにやって来て、交渉など決して行わなかったイスラマバードでの独裁者の華々しい崩壊に続いて、ステロイドを投与された強制心理作戦が行われた。そう!(文字通り、彼はTruth Socialに投稿した)ホルムズ海峡の通行料を支払っている全ての船を脅迫している。

 ゴビ砂漠からサハラ砂漠まで、あらゆる砂粒が既に知っている通り、これは全て中国に関わる問題だ。

 そこで、改めて問い直す必要がある。CENTCOMアメリカ中央軍はINDOPACOMに統合され、新たな海賊のヒドラになった。IND​​OPACOMは、ホルムズ海峡を人民元で通行料を支払って通過した中国の超大型タンカーを攻撃する度胸があるのだろうか?

 いつもの妄想的な優越感に浸りながら、中国はもはやイランから石油を入手できなくなるとベセント財務長官は述べた。

 この「野蛮なヒヒ」策略は、実際は中国だけでなく、主にアジア諸国に対する経済戦争で、世界のエネルギーの流れ、貿易や、西から東、東から西へとあらゆる商品を輸送する主要な海上輸送を混乱させるものだ。中国だけでなく、多極化する世界の多くの国々を標的とした石油封鎖だと言える。

 アメリカによる海+上封鎖が始まる前は、ホルムズ海峡を通過できたのは中国、ロシア、インド、イラク、パキスタンの5カ国のみだった。改めて問うが、インド太平洋軍は核保有国4カ国の船舶を拿捕したり撃沈したりする勇気があるのか?

 韓国はさらに一歩踏み込み、ホルムズ海峡の安全な航行を保証し、より安価な石油と天然ガスを購入するため、テヘランとの直接交渉を行う特使を派遣した。現状では、少なくとも26隻の韓国タンカーが立ち往生している。

 ここで、ベッセントと、北京で中国の王毅外相と会談して、習国家主席本人に謁見した後のロシアのセルゲイ・ラブロフ外相を比較してみよう。

 「生じた資源不足をロシアは確実に補える。」

 中国の石油輸入量の約13%はイラン産で、1日あたり約138万バレルに相当する。同時に、フル稼働中の「シベリアの力1号」パイプラインは年間380億立方メートルのガスを供給しており、ESPO石油パイプラインの輸送量も過去最高を記録している。  「シベリアの力2号機」は来年まで稼働しないかもしれない。既にロシアは中国の石油供給量の20%を担っている。ラブロフ外相の言葉を借りれば「補なう」とは余剰生産能力を限界まで活用することを意味する。だが、それは実現可能だ。

 一方、イランは、ホルムズ海峡を完全に迂回できる代替パイプラインと、日量100万バレルの処理能力を持つジャスク石油ターミナルを頼りにできる。

 これまでのところ、封鎖が発表されて以来、8隻の中国タンカーがホルムズ海峡を通過した。更に、中国は13億バレルもの原油在庫を保有しており、イランからの供給不足を数ヶ月間ある程度補える。そして理論上、中国はイラン以外のペルシャ湾岸の港から出港するタンカーから原油を受け取り続けるだろう(ただし通行料は支払う必要がある)。

 大きな問題は、イラン(そして中国も同様)が、インド太平洋軍による秘密艦隊の阻止を、弾道ミサイルによる報復なしに、どれだけ長く容認し続けるかだ。
 
アル・アクサ・トライアングルの封鎖を待つ

 イランの全港湾封鎖(ホルムズ海峡自体の封鎖ではない)は、間もなくそれに対抗する勢力と対峙することになる。それは、イエメンのアンサール・アッラーが定義する、アル・アクサ・トライアングル封鎖(バブ・エル・マンデブ海峡、サウジアラビアのヤンブー港、スエズ運河、そしてホルムズ海峡との関連)だ。フーシ派は、この議論に加わる絶好の戦略的時期を待っている。そうなれば、原油価格は必然的に1バレル200ドルを超え、さらに上昇する。

 翻訳:取り返しのつかない、システム全体に及ぶ供給ショック。

 臆病で野蛮なヒヒ政権は、このことを全く考えていなかったに違いない。彼らは中国から石油と米ドルを奪うことに執着し、理論上新シルクロード/一帯一路構想の重要拠点を破壊することに躍起になっているからだ。

 他の誰もが注目しているのは、インド太平洋軍が実施する封鎖が中国以外の多くの国々にどれほど壊滅的な打撃を与えるかだ。

 そこで、ベセントなどの連中と同じような、ありきたりだが十分実現可能な計算に行き着く。つまり、石油と米ドルを皆から奪い、石油や米ドルが手に入る限り、米国債を額面価格より遥かに低い価格でアメリカが売却せざるを得ない状況に追い込むのだ。

 これはまさに詐欺師の巣窟だ。アメリカ人は、大幅な割引価格で債務を市場から引き上げ、支払うことのできない巨額の利息支払いを帳消しにしてしまうのだ。

 「野蛮なヒヒ」政権が望むものを手に入れる保証はない。テヘランは海上ルートに依存していない。数十年にわたる制裁の後、彼らはトルクメニスタン経由など、様々な代替陸路、物々交換ルート、交換メカニズムを開発してきた。

 中国は、中露間のパイプラインをはじめとする供給源の綿密な多様化を進めてきたため、もはやマレーシアとインドネシアのスマトラ島間のマラッカ・ジレンマに囚われることはなくなった。

 さらに、中国・ミャンマー間のパイプラインはマラッカを完全に迂回している。

 トルクメニスタン、ウズベキスタン、カザフスタンにまたがる中国・中央アジア間の長距離ガスパイプラインは、中国が資金提供し、アメリカの海洋支配を迂回する形で、2010年代初頭から稼働している。

 そして、アラビア海に面したグワダル深海港は、中国・パキスタン経済回廊(CPEC)の要で、一帯一路構想(BRI)の重要拠点でもある。グワダルは、イランのシスタン・バルチスタン州にあるチャバハール港から東へわずか80kmの距離に位置しており、ペルシャ湾からは遠く離れている。つまり、アラビア海から新疆ウイグル自治区まで陸路でアクセスできる経路になる。

 中国はイラン産原油がなくても飢えることはない。中国はほぼ全てのエネルギー・電力生産分野で世界をリードしている。生産資本主義の真髄とも言える産業力、原材料、サプライチェーン、そして太陽光パネル、タービン、バッテリー、送電線など、太陽光、風力、水力、次世代原子力発電といったあらゆるエネルギー・システムに必要な技術とインフラを生産するのに十分な熟練労働者を擁している。昨年、ドキュメンタリー撮影のために新疆を駆け巡った際、まさにそれを目の当たりにした。

 電気自動車、太陽光発電用バッテリー、電力輸出における中国の完全支配戦略が、封鎖のような人為的な石油・ガスショックから中国を守っていることを明らかに近視眼的な野蛮なヒヒの手下連中は理解できるまい。

 現状、無敵艦隊はオマーン湾外縁部に留まっており、イランのミサイルやドローンの多く(全てではないが)の射程外にあるものの、長距離弾道ミサイルや極超音速兵器の標的になる可能性は十分ある。アメリカは引き続きISR(情報収集・監視・偵察)体制を用いて艦船を追跡し、その後、小型艇やヘリコプターによる「阻止」作戦を実施する予定だ。

 今のところ何も起きていない。いや実際は大きな出来事があった。制裁対象となっているイラン以外の国が所有する200万バレルの石油を積載できる超大型タンカーが、AIS(自動船舶識別装置)をオンにしてホルムズ海峡を経由してイランに向かったのだ。インド太平洋軍は、このタンカーに手出しする勇気がなかった。

 一方、イラン側はただ待っているだけだ。非対称的状況ではあるが。だが誤解してはならない。彼らは停戦が崩壊した場合に備えて、戦うことを切望している。

 この場合、我々はまさに手に汗握る究極の場面に突入することになる。イランはアメリカ駆逐艦を1隻撃沈するか、あるいは中国情報機関の誘導によるミサイルやドローンの一斉攻撃で数十億ドルもの価値の無防備な標的を一隻「無力化」するだけでよい。

 その時、全世界がそれをありのままに見る。混沌、嘘、略奪、海賊行為、そして「気に入らない奴は殺す」という帝国の決定的な生々しい戦略的敗北を。

 かかって来い。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/04/15/empire-of-piracy-blockades-iran-and-china/

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 Daniel Davis / Deep Dive
Col Doug Macgregor: US Strategy in Iran NEVER ADMIT DEFEAT 21:29
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
金曜日イランの・アラグチ外相がSNSで、ホルムズ海峡は「完全に開放されている」と発言。翌日革命防衛隊は2隻の商船に発砲航路は依然として閉鎖されていると警告を放送。最高指導者亡き後調整無く、「モザイク防衛」分散型システムで、自律的に行動する自由。
 東京新聞 朝刊 特報面  
 自民党大会

 自衛官が国家斉唱

 「ショー化」進む「最高機関」

 ベテラン議員「政治的中立性の根幹揺るがす」

 一連の行為 自衛隊法に「明確に違反」

 政治と軍事の蜜月懸念

 今回許せば「アリの一穴」警鐘
 東京新聞 社会 18面  
 ハンセン病 重罰の事実知って

 群馬・監房跡地の出土品展示

 草津温泉の湯畑から東に約3キロ離れた尾根に資料館がたたずむ。

 何年も前、町中から徒歩で、話題の国立栗生楽泉園・監房跡地を見にいった記憶がある。かなり歩きでがあった
 更に先にある「嫗仙の滝」見学途上。全く人気皆無、熊が出るのではかと不安だった。

2026年3月24日 (火)

死のカルト集団との最終戦争に向かうイラン



ペペ・エスコバル
2026年3月19日
Strategic Culture Foundation

 綿密に計画された避けられない構造的麻痺が既に始まっている。

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 イランのサウス・パルス・ガス田(世界最大のガス田)攻撃は究極のエスカレーションだ。

 トレードマークの「トルース・ソーシャル」でネオ・カリギュラは臆病な叫び声を上げながら、西アジアの死のカルト集団に責任を押し付け、自らの責任を免れようと必死になっている。イスラエルが「怒りから」サウスパルスを攻撃し、アメリカは「この特定攻撃について何も知らなかった」と彼は主張している。カタールは「いかなる形でも関与していない」とし、イランは「誤った情報に基づいて」報復としてカタールのLNG施設を攻撃したとしている。

 それだけか? それなら踊り続けようか?

 いや、そうではない。むしろ、死のカルト集団がアメリカ公然のシオニスト・メディアを利用して、全てを共同作戦として仕立て上げたのだ。混沌と略奪の帝国を傲慢な泥沼に更に深く引きずり込み、壊滅的結果をもたらす全面的エネルギー戦争に巻き込み、湾岸の石油君主国を100%イランに敵対させた(イランに対し、既に彼ら、特にサウジアラビア、UAE、カタールは反対運動を展開していた)。

 ネオ・カリギュラは好きなだけ自慢すればいい。だがテヘランに「圧力をかける」手段として、これほど機密性が高く大規模な作戦を実行するには、中央軍の深い関与と大統領の承認が必要なのは明らかだ。

 つまり、この特権的シナリオは、ワシントンが自らの外交政策の統制を失うことを改めて示唆している。そもそも外交政策が存在していたと仮定すればの話だが。

 チェス盤を読む彼らの能力欠如が何度も証明されてきた関係者全員、テヘランが貴重なエネルギー安全保障への攻撃を受けた後、屈服するだろうと信じざるを得なかった。

 予想通り、イランの反応は全く逆で、徹底的なエスカレーションだった。反撃の標的リストは瞬く間に公表され、リストは文字通り実行されるだろう。まずカタールのラス・ラファン製油所から攻撃を開始する。
 
LNGトレインに注目!

 ネオ・カリギュラは、制御不能な「トータル・デスペレーション」という死のカルト集団から距離を置こうとしている、あるいはテヘランへの出口を示唆している、と考えるのは魅力的だ。同時に、サウス・パルスを破壊することは破滅的な結果を招くと認めつつも、「サウス・パルスを大規模に爆破する」と宣言している(支離滅裂で誇大妄想的うぬぼれ屋ギャングに筋の通った発言を期待してはいけない)。

 サウス・パルスでの悲劇において、最も重要なのはLNG輸送トレインだ。

 「トレイン」とは、天然ガスを処理、精製し、LNGに変換するために設計された構成要素の集合体である。天然ガスを処理・液化する工業プロセスで使用される機器(コンプレッサー・トレイン)が順番に配置されていることから「トレイン」という名称が付けられている。

 ラスラファンにある巨大製油所におけるカタール2プロジェクトは、千代田化工建設と日英合弁企業テクニップが調整役を務めた。世界最大のLNG輸送トレインを構成する4号機と5号機も同様だ。

 これらトレインは、カタール・ガス、エクソンモービル、シェル、コノコフィリップスにより運営されている。事実上、これらはアメリカおよび西側諸国と関係のある施設で、したがってイランにとって正当な攻撃目標となる。

 世界にトレインはわずか14本しか存在しない。そして、西洋の「文明」すべてがそれらに依存していると言って過言ではない。1本のトレインを交換するのに10年から15年もかかる。この14本のトレインは全て、イランの弾道ミサイルと極超音速ミサイルの射程内にある。少なくとも1本は、イランの反撃によりした。それほどまでに事態は深刻だ。
 
初めての西アジア・ハイテク総力戦

 イランがホルムズ海峡に関して定めた新たな規則によってエプスタイン・シンジケートが完全に狂気に陥った後、サウス・パルスでの事態の悪化は避けられなかった。

 海峡を閉鎖させたのは、イランのドローンと弾道ミサイルの組み合わせによる防衛力よりも、西側諸国の保険に対する過剰な警戒心だった。その後、海峡は中国、バングラデシュなど交渉に参加した他の国々、そして米国大使を追放する湾岸諸国に対して開かれているとイラン革命防衛隊が発表した。

 そしてついに、新たな規則が施行された。仕組みはこうだ。
 
  1. 貨物が石油元建てで取引された場合、無料通行が受けられる可能性がある
  2. 。  
  3. 通行料を支払わなければならない。
  4.  
  5. そうして初めて、イラン領海内、ゲシュム島付近を航行でき、海峡中央は横断できない。
 イランのアラグチ外相は「戦争が終わったら、ホルムズ海峡のための新たな仕組みを設計する。敵にこの水路を使わせるつもりはない」と明言した。今後何が起ころうとも、ホルムズ海峡はイランが管理する恒久拠点になる。

 私が数年前にイランでお会いする機会に恵まれたフアド・アザディ教授は、既に海峡を通過する船舶に10%の通行料を課すと発表した。これにより年間730億ドルもの収入が見込まれ、戦争による損害や米国の制裁を補うには十分すぎるほどの額になるだろう。

 既にイランは事実上「西アジア初のハイテク総力戦」と呼べる状態に深く入っている。

イランのアナリストが定義する戦略的観点から言えば、それは実に魅力的な新しい用語の宝庫を意味する。

 まず、極めて集中的な外科的消耗戦略全体に適用されている「大収縮」から見ていこう。この収縮の標的は、イスラエル国防軍(IDF)から、イスラエル市民社会の根幹を崩壊させることへと変わった。

 そして、マッハ16のシールドブレーカーがある。その技術的代表は、ホラムシャール-4とファッタ-2ミサイルで、これらは最終速度マッハ16に達し、秒速5.5キロで飛行する。

 翻訳:敵コンピューターが迎撃ベクトルを計算する間に、ミサイル弾頭(巨大な1トンの弾頭)は既に着弾しており、ゼロサム防衛パラドックスが生じている。イスラエルは何百万ドルも費やして100%失敗する迎撃を試みる一方、イランはほんのわずかな費用で確実に命中させる。

 次は「四つの生命器官教義」だ。

 イスラエルの900万人の国民は、僅か二つの主要深水港のおかげでかろうじて生き延びている。そのため、テヘランは構造的麻痺モードに移行し、4つの「死のポイント」に組織的に焦点を絞っている。これらポイントは、イスラエルのインフラが極めて集中している地点で、これらが遮断されれば、イスラエルは暗く、渇きと飢餓に苦しむ檻へと変貌する。

 四つの重要臓器とは、水の決定的不足(イスラエル飲料水85%の5つの海水淡水化プラントで破壊する)、停電プロトコル(国家送電網の中心にあるオロット・ラビン発電所を攻撃する)、食料包囲(イスラエルが必要とする小麦の85%の輸入に不可欠なハイファ港とアシュドッド港を攻撃する)、エネルギー破壊(イスラエル唯一の精製石油供給源で、サウスパルス攻撃後さらに重要な標的となったハイファ製油所に焦点を当てる)だ。

構造的麻痺。綿密に計画された。避けられない。既に始まっている。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/19/iran-moves-to-total-war-against-the-death-cult/

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 The White House公式ページのGALLERYをクリックすると左上にあの写真がある。

https://www.whitehouse.gov/gallery/president-donald-j-trump-and-japanese-prime-minister-sanae-takaichi-deliver-remarks-in-the-the-state-dining-room/
Scott Ritter : Iran Launches Missile Retaliation After Nuclear Sites Hit 26:07
  耕助のブログ
No. 2849 イラン戦争開始からわずか1週間で、世界の航空業界が崩壊の危機に直面
 東京新聞 朝刊 特報面  
 高市氏 バイデン氏「肖像」を指さし笑う

 トランプ氏の機嫌取り 物議

 首脳会談 成果不透明「各国、説得モードではない」
 写真のキャプションは
「オートペン」の写真を指さして笑うようなしぐさを見せる高市首相
 東京新聞 朝刊 特報面 本音のコラム 今日は鎌田慧氏  
 gomasuriと世論

 ホワイトハウスの玄関先で出迎えたトランプ米大統領の懐に、いきなりとびこんでハグ 高市首相の屈辱的な写真に青ざめた人も多かったであろう。
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
「イラン危機はトランプ大統領の責任。パネッタ元CIA長官が指摘(ガーディアン紙)紛争が長引くにつれ、主導権は失われつつある。トランプ大統領は原油価格の高騰、支持率の低下、そして支持基盤の分裂の兆候が見られる中で、国内で戦争を正当化するのに苦戦。

2026年3月19日 (木)

対イラン戦争にロシアとインドはどう対処するのか



ペペ・エスコバル
2026年3月12日
Strategic Culture Foundation

 ロシアとイランの戦略的協力関係は、たとえ軍事条約が含まれていないにせよ、いくつかの相互に連動したレベルで機能している。

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 これは二部構成の分析の第二部です。第一部はこちらをお読みください。

 イラン・イスラム共和国の最高指導者に選出されたアヤトラ・モジタバ・ハメネイ師にプーチン大統領は個人的に祝福のメッセージを送った。

 言葉は重要だ(強調は筆者によるもの)。

 イランが武力侵略に直面している今、この高位の地位におけるあなたの努力には確実に大きな勇気と献身が求められるます。あなたは計り知れない試練に直面しながら、父祖の功績を誠実に継承し、イラン国民を団結させてくれると私は確信しています。

 外国「侵略」と政権の継続性を強調した後、戦略的協力関係をプーチン大統領は明確に繰り返した。

 「私としては、テヘランへの揺るぎない支持と、イランの友人たちとの連帯を改めて表明したいと思います。ロシアはこれまでも、これからも、イスラム共和国にとって信頼できる同盟者であり続けます。」

 窮地に陥ったトランプ大統領、別名ネオ・カリギュラはプーチン大統領に電話をかけ、イランに停戦を受け入れさせる仲介役としての介入を要請した。ところが、彼が聞いたのは、エプスタイン・シンジケートがイランに対して開始した戦争に関する不快な事実を丁寧に列挙する言葉だった。

 お気に入りの特使スティーブ・ウィトコフと、取るに足らないジャレッド・クシュナーと、「永遠戦争」長官を装う腕立て伏せピエロを共に、イラン爆撃を強要した張本人としてトランプは糾弾している。ロシアとの電話会談後、イランに諜報データを渡していないとロシアが発言したと主張したのはウィトコフで、ユーリ・ウシャコフ大統領補佐官がそれを確認したとウィトコフは述べた。

 たわ言だ。ウシャコフはそんなことは言っていない。ロシアの最高政治レベルにいる者は、イランと中国との戦略的協力関係に関連する軍事問題に関し発言しない。

 さて、事実について。
 
ロシアの情報、イランの実行、存在しない軍事条約

 モスクワがウクライナで収集した産業規模とでも言える量の情報や戦闘データをテヘランと共有していることは周知の事実だ。THAADレーダー、パトリオット・レーダー、その他あらゆる超大型固定レーダー施設の連続破壊につながった高度な妨害技術や衛星情報の多くは、ロシアと中国両国から来ている。

 ロシアのS-400や対空電波妨害装置クラスハ・システムがアメリカ・ミサイル迎撃に成功した映像は公開されていないが(おそらく公開されるまい)、ロシア人技術者がイラン人担当者と協力して飛行中のミサイルやドローンの軌道を微調整しているのは事実だ。

 つまり、中国とロシアの高解像度の軌道画像と標的支援と、2万ドルの安価なドローンの群れとの間には、事実上、洗練された実用的相互作用が存在しているのだ。

 ロシアはイランに、超電導・改良・実戦テスト済みのゲラン3とゲラン5無人機を供与した。これらは事実上ロシアの「シャヘド」で、コメット・アンテナによる妨害電波対策機能を備え、最高速度600km/hに達する安価で強力な致命的巡航ミサイルだ。今や戦場の至る所で使用されている。

 さて、ここからが非常においしい部分だ。

 2月28日のエプスタイン・シンジケートによるテヘラン斬首攻撃の一週間ちょっと前に、標的マトリックス、発射プラットフォーム、タイミング・シーケンスを完備した完成されたアメリカの攻撃計画をロシア情報機関がIRGCに送付していた。

 つまり、IRGCは何が起きるのか正確に知っていたのだ。

 その六週間前、昨年12月モスクワはイランと5億ユーロの兵器商談に署名しており、これにはヴェルバMANPADS発射装置500台と最新式9M336ミサイル2,500発の納入が含まれていた。

 基本的に、ロシアはイランに情報と防空システムを提供し、中国は対艦ミサイルとリアルタイム衛星監視システムを提供している。

 素晴らしいのは、正式な三国同盟が存在していないことだ。軍事条約もない。全て相互に絡み合う戦略的協力関係に組み込まれているのだ。

 以上の全てを考慮すれば、困惑したエプスタイン・シンジケートが、ベエルシェバ近郊のイスラエル軍の通信・サイバー防衛部隊の一部たる衛星通信ステーションなどの確認された攻撃について、ロシアと中国の諜報機関のせいにするのも不思議ではない。

 そして、ロシアの次の不可避的な動き、すなわちイランへの極めて強力なS-500プロメテウス防空システム導入には、我々はまだ言及していない。
 
労せずして市場シェアを獲得する方法

 ロシアとイランの戦略的協力関係は、たとえ軍事条約が含まれていないにせよ、いくつか相互に連動したレベルで機能している。

 エネルギー面では、プーチン大統領による指示の下、現在モスクワは、EUへの残りの輸出を最終的に完全に先制的に停止する措置の可能性を検討しており、その結果、価格が高騰し続ける中、アジアに輸出される可能性がある。

 結局、EUは既にロシア・ガスを段階的に廃止しつつある。短期契約は4月下旬から禁止され、年末までにLNGは全面禁止され、パイプライン・ガスは2027年までに禁止される。

 そのため、既に多くのLNGが中国、インド、タイ、フィリピンに向けられている。「金の流れを追え」という言葉の通り、LNGタンカーは航海途中でヨーロッパの港からアジアへ迂回して、より高いスポット価格を実現している。

 ホルムズ海峡が閉鎖されている限り(それは今後も続くだろう)、ロシアはどこでも、苦労せずに、割高な価格で更なる市場シェアを獲得することになる。

 ホルムズ海峡は、同盟国であるロシアや中国との協力のように「誰にとっても開かれた機会」である一方、エプスタイン・シンジケートや他の敵対的組織などの「戦争屋にとっては袋小路」だとイラン安全保障会議のアリ・ラリジャニ議長はロシア語を含む複数言語で明言した。

 ホルムズ海峡開放をロシアが必要としていないのは確実だ。それでも、ラリジャニ外相は協力関係を認めて、ロシアにうなずき、ウィンクしたのだ。

 エプスタイン・シンジケートによる対イラン戦争は、ロシア国家予算にとって、2022年初頭の価格高騰以来見られなかった莫大な利益をもたらしつつある。ホルムズ海峡が封鎖され、カタールLNG供給が完全に途絶えた今、ロシア・エネルギーはもはや制裁対象ではなく、唯一の選択肢になっている。ロシアの石油とガスを武器化しているイラン戦争について語ろう。  
二重の裏切りからインドは一体何を学ぶのか

 対照的に、インドはどんな精神分析的な内閣も崩壊させかねない事例だ。インドは2026年にBRICS議長国を務める。BRICS創設国の一つで、イランも正式加盟国だ。BRICS創設国は皆、エプスタイン・シンジケートによる対イラン戦争を非難した。ブラジル、ロシア、中国、南アフリカ。インドは三日間も待った末に、イランとアメリカは「穏便に」話し合うべきだと基本的に主張した。

 (兵器輸出の40%がインド向けの)西アジアの死のカルトとモディ首相が防衛協定を締結しつつある中、まさに同じ兵器によって仲間のBRICS加盟国が爆撃されていたのだ。

 事実上、イスラエルで「motherland祖国」(インド)と「fatherland祖国」(イスラエル)についてモディは熱く語っていたが、それは、西アジアの死のカルトと、エプスタイン・シンジケートがテヘランで斬首攻撃を開始するわずか48時間前のことだった。

 実質的に、モディ一味は武器商談とトランプ大統領の関税軽減を国際法よりも優先したのだ。

 そして状況は更に汚らわしくなる。

 インド海軍軍事演習にイラン軍艦イリス・デナ号が参加していたにもかかわらず、国際水域でアメリカ軍が魚雷攻撃を行ったことを非難する形式的声明すらインドは発表できなかった。全BRICS創設諸国が、この攻撃を非難した。インドは非難しなかった。

 論争は依然続いている。非武装で招待客だったイリス・デナの座標を、インドがアメリカに提供した可能性さえある。そして今、アメリカの圧力を受け、スリランカは遺体のイランへの引き渡しを拒否している。

 インドの裏切りがBRICS諸国をどれほど深刻な分裂に陥れたかを評価するには時間がかかるだろう。現状、BRICS諸国は昏睡状態にある。

 おそらく、そこから何か良いことが起きるかもしれない。それはイランの尽きることのない手腕のおかげだ。

 インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外務大臣がイランのアバス・アラグチ外務大臣と電話会談した。

 アラグチ外務大臣は、まさに完璧な紳士ぶりで臨んだ。インドに説教したり、アメリカ流に怒りを爆発させたりすることはなかった。彼は抑制的態度で臨んだ。インドが極めて窮地に立たされているのを十分認識していることと、この戦略的曖昧さを敵対的なものではなく、むしろ有益なものとイランが捉えていることをインドに伝えたのだ。

 実際、イランは事実上インドの隣国だ。イラン南部のマクラン海岸は、アラビア海を挟んでインド西海岸の真向かいだ。グジャラート州のカンドラ港からシースターン=バロチスタン州のチャーバハルまで僅か550海里だ。まさに海上回廊、何世紀にもわたり二つの文明国を結ぶ海のシルクロードだった。

 そして今、これら全てが、ロシア、イラン、インドの三つのBRICSを結ぶ国際南北輸送回廊(INSTC)の一部として復活した。これは私が昨年イランで撮影したドキュメンタリー「黄金回廊」の主題だ。

 しかも、イランはインドにとって最も近い石油とLNGの主要供給源だ。

 ロシアはインドにも教訓を与えつつある。ロシアのアレクサンドル・ノヴァク副首相が認めた通り、ロシア産原油輸入におけるインドのシェアを最大40%まで引き上げる用意がロシアにあるにせよ、エネルギー割引を受けられなくなるなどインドは高い代償を払うことになろう。

 エプスタイン・シンジケートによるイラン攻撃がもたらす莫大な利害関係を理解する上で、ニューデリーは事態の全容を把握できていない可能性がある。

 だがモスクワと北京は全く新たなレベルに達している。最良の結果、つまり混沌の帝国が勝てない戦争、そして支払えない代償を伴う戦争に彼らは投資しているのだ。

 お膳立ては整った! ロシアはイランに今後の進展を伝えた。ロシアと中国は重要情報と24時間体制の衛星監視を提供し、分散型モザイクで力仕事を担うのだ。例外主義者による攻撃「計画」は、はなから根本的欠陥があったのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/12/how-russia-and-india-approach-the-war-on-iran/

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 The Real Scott Ritter
Zionism, the Human Parasitoid (Revisited)
Republished just to remind all Americans as fuel prices skyrocket and our economy collapses, we know who to hold accountable--Zionism, the human parasitoid that has attached itself to America.

Scott Ritter
Mar 19, 2026

 デモクラシータイムス
<のこのこ訪米 高市リスク>【山田厚史の週ナカ生ニュース】1:27:40
 植草一秀の『知られざる真実』
160兆円に上乗せ80兆円上納金

2026年3月14日 (土)

ミサイルの流れを見守る中国



ペペ・エスコバル
2026年3月10日
Strategic Culture Foundation

 ホルムズ海峡封鎖は欧米諸国を粉砕するかもしれない。だが中国を粉砕することはできない。

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 さあ本題に入ろう。BRICSは深刻な昏睡状態に陥っている。少なくとも一時的には、今年後半にBRICS首脳会議を主催するインドにより、その状況は悪化している。まさに最悪のタイミングと言えるだろう。

 インドはBRICS正式加盟国であるロシアとイランを次々裏切ってきた。エプスタイン・シンジケートとの連携を確固たるものにすることで、インドは疑いの余地なく、自らが信頼できない国であると証明しただけでなく、「グローバル・サウスを率いる」という高尚な主張そのものが完全崩壊したのだ。

 BRICSは完全に刷新されなければならない。セルゲイ・ラブロフ外相でさえ、この避けられない結論に至らざるを得ないだろう。かつてのプリマコフ・トライアングル、「RIC」は再び消滅する。たとえインドがBRICSから追放されなかったとしても、停止される可能性もあるが、「RIC」は必然的にロシア・イラン・中国、あるいは「RIIC」(ロシア・イラン・インドネシア・中国)と翻訳されなければならないだろう。

 グランド・チェス盤における我々の立ち位置について、マイケル・ハドソン教授は次のようにまとめている。「偉大なる力を与える虚構は消え去った。アメリカはロシア、中国、イランによる攻撃から世界を守っていない。世界の石油貿易を支配するというアメリカの長期目標は、テロの継続と中東における永続的戦争を必要としている。

 次に何が起ころうとも、西アジア全域でテロは続く。イラン国民が政権転覆を拒否したために、エプスタイン・シンジケートのように変態的な無力感と純粋な怒りから、テヘランの民間人(強調は筆者)に黒い雨を降らせたのだ。

 更に、少なくとも今世紀半ばまでに、問題の核心はかつてないほど明確になっている。国際的混沌を生む例外主義体制が優勢となるか、それとも中国が背後から主導権を握る、グローバル・サウス主導の平等主義体制に取って代わられるかだ。

 これは、イラン戦争に関連するBRICS諸国の主要な相互作用に関する二部構成の分析だ。今回は中国に焦点を当て、次回はロシアとインドに焦点を当てる。
 
撃たないで! 私は中国の所有物だ!

 中国がイランを支援する準備をしていると「示唆」するアメリカ情報機関に関する無知なMICIMATT(軍産複合体、議会、情報機関、メディア、学界、シンクタンク複合体)の推測は、またしても、中国の高度な知識が、バーバリアから発信される取るに足らない「分析」を完全に回避している証拠だ。

 まず第一に、エネルギーだ。中国とイランは、エネルギーとインフラ投資を本質的に連動させた相互に利益のある4,000億ドル規模の25年協定を締結した。

 事実上、ホルムズ海峡が封鎖されているのは、西側諸国がパニックに陥って保険金を撤回したためで、テヘランが封鎖したためではない。

 中国はイランの原油輸出全体の90%を占めており、これは中国の総輸入量の12%に相当する。重要なのは、中国が依然イラン産だけでなく、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート、カタール、イラク産の輸出も利用できることだ。これは、テヘランと北京の戦略的協力関係が鉄壁で、中国行きタンカーがホルムズ海峡を行き来できることを意味する。

 北京とテヘランは、事実上多国間で閉鎖されている重要な海上回廊において、先週金曜日から運用されている二国間安全通航協定を締結した。益々多くのタンカーがトランスポンダーに「中国所有」(強調は筆者)という魔法の言葉を送信するようになっているのも不思議ではない。これは彼らの海軍外交パスポートなのだ。

 翻訳 ? そしてそれは、大変革をもたらす出来事だ。混沌の帝国の海洋政治覇権終焉だ。

 特定の海上連結回廊における「航行の自由」は、今や「中国との取り引き」を意味する。中国所有ならまだしも、欧州、日本、更に韓国所有のものは認められない。

 テヘランが確実に得ているのは、エプスタイン・シンジケートとの戦いにおける中国のハイテク支援だ。そして、それは戦争の前から始まっていた。

 中国の情報収集船「遼王1号」は、次世代の信号諜報(SIGINT)および宇宙追跡船であり、数週間にわたりオマーン沿岸付近を航行し、イランに対しエプスタイン・シンジケートの海上および空中の動きに関する電磁情報をリアルタイムで提供している。

 これが、イランの攻撃のほとんどが極めて正確な大きな理由だ。

 遼王1号は、055型駆逐艦と052D型駆逐艦に護衛され、少なくとも5つのレーダードームと高利得アンテナを搭載し、ディープラーニング・アルゴリズムを用いて、少なくとも1,200個の空中目標とミサイル目標を同時に正確に追跡する。センサーの射程範囲は約6,000キロだ。

 素晴らしいのは、これらセンサーが中国の衛星やアメリカ空母を同様に追跡できることだ。

 翻訳: 中国は、ニューラルネットワーク処理監視プラットフォームを国際水域に航行させることで、一発の銃弾も撃たずに戦略的パートナーを支援している。

 つまり、中国は戦争を24時間365日、ライブで録画しているのだ。

 遼王1号を補完する300基以上の吉林1号衛星が文字通り全てを記録し、活動中の混沌の帝国の大規模ISRデータベースを構成している。

 テヘランからも北京からも公式確認はないだろう。だが、北斗を介して中継された中国の実情報は、バーレーンにある米第5艦隊インフラを完全に破壊するために、テヘランにとって決定的に重要だったのは確実だ。このインフラは、包括的レーダー、情報、データベースセンターであり、西アジアにおけるアメリカ覇権の基盤だった。

 戦争の冒頭で取り上げられているこの章は、戦略的な要衝とエネルギー輸送を掌握するという帝国が設計した権力闘争を粉砕し、中国がそこに出入りできないようにするために、テヘランがいかにして核心に迫ったかを明らかにしている。

 驚くべきことに、我々がリアルタイムで目にしているのは、イランが混沌の帝国にとって重要な海上要衝と、港湾と海軍連絡路を遮断している状況だ。現時点ではペルシャ湾とホルムズ海峡が対象だ。近いうちに、イエメンのフーシ派やバブ・エル・マンデブ派の協力を得て、それも実現するかも知れない。

 これは中国だけでなく、海上輸出経路を開いたままにしておく必要があるロシアにも利益をもたらす最大の変革だ。  
金を儲けて東へ行け

 さて資金の流れを追ってみよう。中国は7,600億ドルのアメリカ債を保有している。北京は銀行体制全体に、明日がないかのようにアメリカ債を売却し、同時に金を蓄えるよう命じている。

 中国とイランは既に人民元で取り引きを行っている。今後、代替決済システムの実験を行っているBRICSラボは、脱出速度に達する必要がある。これには、BRICS PayからThe Unitまで、テストされている全ての仕組みが含まれる。

 そして、資金流出の波が押し寄せている。サウジアラビア、UAE、カタール、クウェートは、不正の有無に関わらず、アメリカと締結したあらゆる商談を既に「見直し」ている。これらの国々は、アメリカ債、シリコンバレーのテクノロジー企業への投資、不動産など、総額二兆ドルにも上るアメリカ投資を保有している。

 東アジアに資金の津波が押し寄せ始めている。現状では、最も人気の高い行き先は香港ではなくタイだ。いずれ香港もそうなるだろう。そして深圳や広州と並んで粤港澳大湾区の主要拠点の一つである香港は、再び中国に莫大な利益をもたらすだろう。

 中国の戦略原油備蓄と商業原油備蓄は最大4か月分に相当する。これに加え、ロシア、カザフスタン、ミャンマーからの海上輸送やパイプラインによる原油と天然ガスの輸入を増やすことが可能だ。

 従って、十分な戦略的備蓄、複数供給源と「石油から電力への需要側の移行」の組み合わせは、再び中国の強靭性を示すものだ。ホルムズ海峡封鎖は欧米諸国を粉砕するかもしれないが、中国を粉砕することできないだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/10/china-watching-the-missiles-flow/

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 決して見たくない画像を見せられた。一種醜悪ポルノ。迷惑行為。

 小生、エセ黄金緑たぬきに投票などしていない。

 東京新聞 朝刊 一面  
 予算案 衆院通過

 委員会審議 最短59時間

 与党「数の力」で強行

 全野党が反対

 「国論二分政策」も強引さ懸念
 東京新聞 朝刊 三面  
 モジタバ師初声明「ホルムズ封鎖継続」


2026年3月 5日 (木)

西アジアを震撼させた10時間



ペペ・エスコバル
2026年3月1日
Strategic Culture Foundation

 我々はまさにアメリカ後の西アジア秩序の入り口に到達しつつあるのかもしれない。

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 イランが以下のことするのに要した時間は10時間だ。
  • 混沌と略奪と永続的攻撃の帝国を湾岸全域で包囲した。
  • 27の主要米軍基地を容赦なく爆撃し甚大な被害を与えた。
  • 西アジアにおけるアメリカとイスラエルの全施設と権益を報復の正当標的と判断する。
 ホルムズ海峡を封鎖(その後解除されたが、ロシアと中国の船舶のみ自由通行)。

次は、撤退しなければアメリカ軍艦が沈没する。

 ドラマ全体は予想通り「欺瞞の創造」という形で展開した。この戦争は西アジアの死のカルト指導者、つまり大量虐殺を企む精神病質者に命じられた。彼は後に「シオンの翼」に身を隠し、ベルリンへ逃亡した。彼のアメリカ人相棒、誇大妄想狂のナルキッソスことネオ・カリギュラは、マール・アー・ラーゴからこの戦争を共同で指示した。

 初日、彼らは華々しい成功を収めた。最高指導者アヤトラ・ハメネイ師を斬首殺害した。そして、イラン南部の小学校で、100人以上に上る多数の女子生徒を殺害した。

 予想通り、これはベイルートでのヒズボラのサイード・ナスララ暗殺事件のリミックスでもあった。

 オマーンでの間接的「交渉」中、トランプ2.0チームは、最終的微調整を必要とする提案を明確にするようテヘランに要求した。

 イランが初めて爆弾用の核物質を「決して」蓄積しないこと、濃縮ウラン備蓄をゼロにすること、既存備蓄の濃度を下げることに同意すること、そしてIAEAによる完全検証を認めることに同意し合意したことをオマーンのバドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外相は確認した。

 会合は土曜朝にテヘランで開催され、イラン指導部トップメンバーが集まった。

 エプスタイン・シンジケートは会議を爆撃して、政府高官と最高指導者アヤトラ・ハメネイを殺害した。混沌の帝国は交渉などしない。交渉を武器として利用する。

 だが政権転覆につながるような即時崩壊はなかった。攻撃から30分も経たないうちに、テヘラン指導部は24時間連続で、驚異的な電光石火の速さで、大規模協調反撃を開始した。こうして戦場でのエスカレーションと回復力の優位性が確立された。

 例えば、イランの戦術は12日間戦争当時とは大きく異なる。バーレーンへの第二波攻撃では、大規模弾道ミサイル攻撃により、アメリカ防衛システムが完全に混乱した後、シャヘド136特攻無人機を使用した。その結果、高価な迎撃ミサイルが早期に投入され、無人機が登場したのは後になってからだった。

 イランは初日だけで1,200発以上のミサイルとドローンを発射した。テヘランは数万発のミサイルとドローンを保有している。アメリカの迎撃ミサイルは数日のうちに枯渇しそうだ。THAADは1基あたり1,500万ドル費用がかかる。この計算は明らかに帝国主義的方向に傾斜していない。  
殉教から復讐へ

 イランがドバイのアメリカ資産を狙うのは巧妙な戦略的動きと言えよう。これは米軍関係者やCIA秘密基地の破壊にも繋がる。ドバイのけばけばしい豪華さを象徴するあの安っぽい建物、ブルジュ・ハリファ、ブルジュ・アル・アラブ、パーム・ジュメイラが炎上している。

 ここで正しく論じられている通り、 ドバイ人口の88%は外国人だ。マネーロンダリングの世界的首都であるだけでなく、何より国旗のある特別経済区ドバイは今や銀行取り付け騒ぎの危機に瀕している。

 結局、UAEは製造資本主義のようには何も製造していないのだ。派手な贅沢と安全性(今やもうない)を中心に構築された非課税サービス経済だ。

 ドバイは、ネオ・カリギュラに対し莫大な影響力を持っている。例えば「トランプ・コイン」、個人投資、平和委員会(別名戦争委員会)への寄付などだ。航空産業はドバイのGDPの27%、UAEのGDPの18%を占める。闇に葬られたドバイ空港はまさに惨状だ。エミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空といった巨大航空会社は、巨大空港を擁し、世界の輸送網の重要な輸送手段、結節点となっている。

 闇に埋もれたドバイは、トランプにとって非常に不利な事業提案だ。ムハンマド・ビン・ザイド(MbZ)が既に電話で停戦を懇願しているのは確実だ。更に、テヘランはエネルギー大手シェブロンとエクソンモービルが正当な標的であることも明らかにしている。ネオ・カリギュラが初日にイタリア外交ルートを通じてイランに停戦を要請したのも不思議ではない。

 テルアビブの大量虐殺的狂人が、ネオ・カリギュラの無敵艦隊がまだ準備できていない時に彼を戦争に駆り立てたのかどうかについて様々な憶測が飛び交ったが、ペンタゴンが戦略的主導権を失ったことが事実だ。

 脚本はテヘランで書かれている。それは消耗戦になるだろうが、テヘランはあらゆる可能性があるシナリオを練ってきた。

 一瞬のうちに全てがどう展開したかご説明しよう。斬首攻撃。専門家会議が数分で招集。IRGCは1時間以内に「最大限の力」を行使し、死のカルトと石油ポチ連中に対処した。後継体制は整備済み。指揮系統も整備済み。政権転覆なし。帝国主義的戦略的優位性ゼロ。殉教から復讐へ。

 グローバルサウス全体が注目している。
 
完全な戦略的断絶

 複数のIRGC筋によると、アヤトラ・ハメネイ師は一連の指示を通して、あらゆることを極めて詳細に準備していたという。彼は安全保障会議のアリ・ラリジャニ事務局長と選抜された指導部メンバーに、イランがエプスタイン・シンジケートの攻撃力に抵抗する方法だけでなく、自身を含むあらゆる暗殺の試みについても指示していた。ハメネイ師は、元国家安全保障会議事務局長アリ・シャムハーニとIRGC司令官モハメド・パクプールと共に殺害された。

 ハメネイ師は主要軍司令部と政府役職それぞれに少なくとも四階層の継承者を任命していた。斬首後の重要な決定が全て記録的な速さで行われたのも不思議ではない。

 大量虐殺/殺人を繰り返すアメリカとイスラエル二人組は、これから何が起きるか全く分かっていない。彼らはシーア派世界全体を侮辱するのに成功しただけでなく、何億人ものスンニ派イスラム教徒も侮辱したのだ。

 完全な戦略的断絶という言葉では到底言い表せない。ワシントンとテヘランの関係は、もはや後戻りできない地点に達している。頭の悪い狂信的シオニストだけが抱くような、幼稚な政権転覆という概念ではなく、ハメネイ師殺害は国民的合意を強固なものにし、容赦ない報復を正当化し、湾岸からレバントに至る多方面にわたる対立を解き放つ。

 イランの当面の戦術は極めて明確だ。イスラエルの防空網を飽和させ、大規模な迎撃機危機を引き起こすことだ。そうなれば、イスラエル将軍連中はネオ・カリギュラに停戦を懇願せざるを得なくなるだろう。だがイランはイスラエルのインフラと経済を徹底的に破壊し続けるだろう。おそらく数日中に死のカルトを崩壊させるだろう。

 一方、ロシアと中国は、イラン防衛網が損なわれないよう陰で活動することになるだろう。

西アジアのガスと石油の供給が数日間でも止まれば、世界経済にとって不吉な状況は一変する。イランはあらゆるシナリオを想定しており、圧力をかけたり緩めたりすることも自在だ。

 グローバルサウス諸国は、イラン指導部が帝国という巨人に対し未曾有の複数戦線での戦いを強いられながら、いかに団結と明確な目標を示したかという教訓を、あらゆる角度から学ぶことになろう。しかも、47年間にわたる容赦ない制裁の後だ。こうした抵抗は、それ自体既に奇跡と言える。

 今や西アジア全域における米軍の足跡の終焉に向けて道が開かれるかもしれない。それはソレイマニ、ナスララからハメネイに至る殉教者たちの系譜に思い描かれたことだ。

 我々は、アメリカ後の西アジア秩序の入り口に到達しつつあるのかもしれない。そこで、哀れなほど非寛容な神を奉じる恐ろしい死のカルトが戦略的に泥沼にはまり、抑止力はボロボロになり、パラノイアに蝕まれながら、数々の非対称的圧力と闘うことになる。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/ten-hours-that-shook-west-asia/

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 Alex Christoforou
FEAR grows, Kurds boots on ground. EU faces energy disaster. MERZ betrays Spain, folds to Trump 49:09
メルツ、どらえもんの「ジャイアン」にいびられる「のび太」のように見える?

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名 二件
湾岸諸国の脆弱性。水資源。自然な淡極端に少、海水淡水化プラント極めて強く依存 飲料水(市政用水・家庭用水)に関しては、主要な供給源となっており、多くの国で70-90%。この淡水化プラントがイラン系に攻撃されれば簡単に危機状態へ。別途サウジ、イラン刺激回避を指示
中東識者「イランは備蓄等で二カ月は耐える力を有する。イランはイスラエルだけを攻撃目標にするのではなく、対象を湾岸諸国に拡大。湾岸基地への攻撃、ホルムズ海峡封鎖、イランは湾岸諸国に、米軍基地や軍事資産の受け入れに公然と警告。米国人大半イランとの戦争に反対」

2026年1月11日 (日)

ベネズエラの暗い穴で崩壊しかねないトランプの調子よい石油の夢



ペペ・エスコバル
2026年1月8日
Strategic Culture Foundation

 つまり、ベネズエラ石油大手を巡る状況はトランプ2.0ギャング容疑者より遙かに複雑だ。

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 まず、ネオ・カリグラが現在所有していると主張する帝国太守領に対する新勅令から始めよう。勅令というより、デルシー・ロドリゲス暫定大統領に対する露骨な脅迫だ。
 
  1. 「麻薬密売の流れ」を取り締まるべきだ。いや、これは実際には、アメリカの大口バイヤーと共謀しているコロンビアとメキシコの密輸業者に向けられるべきだ。

  2. カラカスが石油生産量を増やすのを許可される前に、イラン人、キューバ人、その他「ワシントンに敵対する工作員」を追放する。そんなことは起きない。
  3.  
  4. 「アメリカの敵国」への石油販売停止する。そんなことは起きない。
 従って、ネオ・カリグラが再度ベネズエラを爆撃する可能性はほぼ確実だ。

 別の口撃で、ベネズエラ石油事業を補助金で、ある程度改革したい意向もネオ・カリグラは明らかにした。「18ヶ月もかからないかもしれない」と言い、その後「もっと早くできるかもしれないが、多額の費用がかかる」と言い換え、最終的には「莫大な資金が必要になるだろうし、石油会社はそれを支払うだろう」と言い換えた。

 いや、そうはいかない。そう主張する「業界関係者」もいる。ネオ・カリグラが2800万人の国民を相手に反逆的政府を樹立すれば、完全な混乱に陥る可能性がある国に巨額投資をすることにアメリカのエネルギー大手は、ためらいを感じている。

 Rystad Energy Analysisによれば、ベネズエラが1日わずか300万バレルの石油を生産するためには、少なくとも16年の歳月と1,830億ドルの費用がかかるという。

 ネオ・カリグラ究極の夢は、世界の原油価格を1バレル最大50ドルまで引き下げることだ。この狙いのために、トランプ2.0の帝国主義的計画は、PDVSAの石油生産のほぼ全ての買収と売却を含め、PDVSAを完全に支配することになる。

 ゴールドマン・サックスのエネルギー会議でアメリカのエネルギー長官クリス・ライトが石油に関する秘密を漏らした。

 「我々はベネズエラ産原油を市場に出すつもりだ。まず貯蔵されている原油(最大5000万バレル)を売り、その後は無制限にベネズエラ産石油産物を市場に売るつもりだ」

 つまり本質的に、ネオ・カリグラの計画はPDVSAから原油販売を奪い、実際に盗み出すことで、その金は理論上「ベネズエラ国民の利益のため」にアメリカが管理するオフショア口座に預けられることになる。

 デルシー・ロドリゲス暫定政権が、事実上の窃盗とも言うべき行為を受け入れるはずがない。スティーブン・ミラー国土安全保障担当補佐官は、アメリカはベネズエラ支配を維持するために「軍事的脅威」を用いると自慢しているが、本当に支配しているなら、脅しをかける必要はない。  
すると中国はどうか?

 中国はベネズエラから1日あたり約74万6000バレルの原油を輸入していた。これはそれほど多くない。北京は既にイランからの輸入に切り替えようとしている。中国は基本的にベネズエラ産原油に依存していない。イラン以外にも、ロシアやサウジアラビアからも原油を調達している可能性がある。

 西半球と西アジアにおける帝国主義的暴走が石油だけの問題ではなく、石油ドルでエネルギーを購入させることも狙っていることを中国政府は明白に理解している。ロシア、ペルシャ湾と、それ以外の国々にとって、もはや石油元が全てなのだ。

 中国はエネルギー自給率が80%だ。ベネズエラは事実上、中国の輸入量20%の僅か2%でしかない。これはアメリカ政府自身の数字によるものだ

 中国とベネズエラのエネルギー関係は、安価なアメリカ方式を遙かに超えている。ここで「中国とベネズエラの石油協定は、事実上、拘束力ある金融契約で、返済メカニズム、担保構造、違約金条項とデリバティブ取引の連携が国際金融に深く根付いていることがわかる。(中略)これらの協定は、直接的にも間接的にも、西側諸国の金融機関、商品取引業者、保険会社と、ウォール街と結びついた組織を含む決済システムと結びついている。これらの契約が破棄されたとしても、中国が『損失を被る』結果にはならない。それは連鎖的事象だ。債務不履行が相手のエクスポージャーを引き起こし、デリバティブ価格が再調整され、法域を越えた法的紛争が発生し、信頼感の衝撃が外へと広がる。ある時点で、これはベネズエラの問題ではなく、世界的な制度的問題になるのだ。」と解説されている。

 更に「過去20年間、中国はベネズエラ石油産業の運営の中核となってきた。単なる買い手としてではなく、建設者としても。中国は製油所技術、重質原油の精製システム、インフラ設計、制御ソフトウェア、スペアパーツ物流を提供してきた。(中略)中国のエンジニアを排除せよ。制御ロジックを理解する技術者を排除せよ。メンテナンスのサプライチェーンを排除せよ。ソフトウェアサポートを排除せよ。残るのは『解放』を待つ機能的石油産業ではなく、機能しない殻だけだ。」

 結論:「ベネズエラの中国製石油部門をアメリカ製に転換するには最短でも3~5年はかかる。」

 金融アナリストのルーカス・エクワメが要点を解説している。ベネズエラはタールのように粘度の高い超重質油を産出している。原油はただ流れ出るのではなく、地表にくみ上げるには溶かす必要があり、採掘後に再び固まるため希釈剤が必要になる。輸出1バレルに対し、少なくとも0.3バレルの希釈剤を輸入する必要があるのだ。

 これに、ベネズエラのエネルギー・インフラが中国によって整備され、同時に2000年代初頭のイラクに対するものより酷い長年にわたるアメリカ制裁に苦しんでいることを加えると、ネオ・カリグラの誤った石油「戦略」が明らかになる。

 もちろん、だからといって、帝国ヘッジファンドのハゲタカ連中がベネズエラの死骸を短期的に食い物にすることに変わりはない。始まりは、億万長者のシオニスト・ヘッジファンド・マネージャーで、MAGAスーパーPAC寄付者(2024年には4200万ドル)でもある恐ろしいポール・シンガーだ。彼が経営するエリオット・マネジメントは、11月にヒューストンに拠点を置くCITGOの子会社を59億ドルで買収したが、これはベネズエラ石油輸入禁止措置により、時価総額180億ドルの3分の1にも満たない額だ。

 投機筋は債券市場で最大1,700億ドルを儲けることになるだろう。債務不履行となったPDVSA債券だけでも600億ドル以上の価値がある。

 つまり、ベネズエラにおける石油業界の状況は、トランプ2.0のギャングが疑うより遙かに複雑だ。もちろん、今後、ベネズエラ総督、マルコ・ルビオという名の悪党がカラカスから上海への石油供給を遮断する事態に直面するかもしれない。ルビオの戦略的「専門知識」を考えれば、今すぐ弁護士の大群を組織化すべきだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/08/how-trumps-oily-dreams-may-collapse-in-a-venezuelan-dark-pit/

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 東京新聞 特報面 本音のコラム 前川喜平氏  
戦争犯罪者との握手
 自民党の小野寺五典が、両国国旗の前でネタニヤフと握手する写真を見た。
 小野寺五典を団長とする議員団がイスラエルを訪問したのだという。
 「イスラエルによるパレスチナ人ジェノサイドを日本は支持する」意思表示だ。

   同行した「れいわ」の多ケ谷亮記者会見を見た。支離滅裂。こういう議員を擁する党など信じられない。

 ジェノサイドを止めるよう説得したかったと言っていた。
 ネタニヤフには国際刑事裁判所から戦争犯罪容疑で逮捕状が出されている。
 日本の無名政治家が言えばやめるようなタマではあるまいに。

   思いついて、アメリカ入国規定を検索した所、SNS、メールアドレスを問われるとあった。
米国、観光客のSNS情報提出義務付けへ 「ESTA」日本人も対象
 宗主国を褒める記事を書いた記憶がない小生、入国拒否される可能性を思った。
 もちろん全く心配していない。そもそもアメリカ旅行資金などない。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
元経済諮問委員会委員長の予測「昨年トランプは経済に新たなルールを課し、ほとんどの人、機関が従った。だがすぐに過去の出来事になる可能性。26年トランプ支配のピークは去るだろう。最高裁、連邦準備制度理事会(FRB)、議会がトランプの意向を無視する動きを強める。

2025年11月 4日 (火)

トランプ大統領と習近平国家主席と韓国でのG2サミット



ペペ・エスコバル
2025年10月31日
Strategic Culture Foundation

 中国は心配していない。技術面では、アメリカの支援は今後2~3年で必要なくなると予想されている。

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 こうして、大いに期待されていたG2サミット最新版が発表され、幕を閉じた。まるで、トランプ関税癇癪から一時休戦へと切り替わったかのような印象だ。

 当然ながら「貿易摩擦」の緩和に焦点を当てる歪曲報道で溢れたが、現実的に本当に重要なのは、韓国での1時間40分の議論後、笑顔の握手で締めくくる完全「合意」に至らなかったことだ。

 まあ、トランプが北京から何を引き出そうとしているのか、平均以上のIQを持つ人々全員最初から分かっていた。基本的に三項目だ。
 
  1. 希土類元素の輸出規制緩和。なぜなら、少なくとも5年以内にサプライチェーンを再構築する方法がないため、サプライチェーン崩壊でハイテク産業を内包する広大なアメリカ軍産複合体全体が「影響を受ける」ことは許されない。
  2.  
  3. 大量のアメリカ農産物、特に大豆を中国は購入すべきこと。さもなければトランプ支持層が反発し、中間選挙どころか次期大統領選の勝利さえ危うくなる。「不良資産」とされるスティーブ・バノンは、既にトランプ出馬を公式発表している。
  4.  
  5. 法外な価格のアメリカ石油を中国は大量購入し、同時にロシアからのエネルギー輸入を劇的に削減すべきこと。そうすれば、モスクワはウクライナ問題に関し「交渉の席」に戻ることを「余儀なく」されるはずだ。
 ロシアと中国の包括的戦略的協力関係におけるエネルギーの役割を考慮する第三項について中国が検討する可能性はまったくなかった。

 つまり我々が得たのは第一項と、第二項に関する小さな譲歩で、かなり漠然としたものだった。

 一方、アメリカが、いわゆる「フェンタニル関税」10%を撤回し「一国二制度」の拠点、香港とマカオからの製品を含む全中国製品に課せられる24%の相互関税を更に一年停止すると中国商務省は公式発表した。

 大豆の譲歩は予想されていた。ブラジルは大豆価格を1トンあたり530ドルから680ドルに引き上げるという、あまり賢明と言えない戦略をとった。中国はBRICS諸国からの輸入拡大をためらい始めた。しかも中国はブラジルにとって最大貿易相手国だ。米ドル安と農家が10%値引きに応じるほどのアメリカの豊作を組み合わせ、中国は最終的に有利な条件で取り引きを成立させた。しかもサーカス団長の国内支持者をなだめる、おまけまでついた。  
「巨大船」の運行

 このサーカス団長のトレードマーク、自分の頭の中にしか存在しないかもしれない合意に関する自慢より、G-2が中国にどのように解釈されたかに注目する方が遙かに重要だ。

 強調されたのは協力と、トランプの不安定さへの宥和と、長期的視点に立った、さりげない歴史の教訓だった。例えば、習近平国家主席が用いた用語を見れば、中国の典型的比喩が浮かび上がる。

 「風や波や課題に直面しても、我々は正しい進路を守り、複雑な状況をうまく切り抜け、中米関係という巨大な船が着実に前進していくようにしなければならない」

 中国閣僚による他の文書は、習近平国家主席の「巨船」より更に先を行くものだった。それらは「お互いの成功と共通の繁栄」という概念を強調している。これは中国政府から出されたもので、目新しいものではない。だが、驚くべき明確な記述があった。

 「中国の発展と復興と、トランプ大統領の『アメリカを再び偉大にする』という目標は互いに相反するものではない。」

 言い換えれば、今や北京指導部は、中国の新たな力と「客観的状況」(地政学的・地経学的チェス盤の状況)に十分自信を持っているのだ。そのため米中は必ずしもゼロサムゲームの深淵に陥る必要はないと彼らは考えている。

 それをトランプ自身が十分に理解しているかどうかは分からない。彼に助言する様々な反中主義者連中は、確実に理解していない。

 また、私がここで述べたように、その直前、今週初めクアラルンプールで開かれたASEAN首脳会議に組み込まれた、いくつかの首脳会談で何が起きたのかという文脈で、韓国でのG2を位置づけるのも非常に重要だ。

 ASEAN+3(中国、日本、韓国)とRCEP(アジア太平洋の大半を包含)間の新たな相互連携貿易推進は東アジアが協調して帝国主義的関税癇癪に対抗していることを示している。

 そして極めて重要な漸進的な世界の人民元化に関し、今週、アラブ石油王国との石油元取り引きを公式に促進するとともに、BRICS諸国とパートナー諸国全てに中国の越境銀行間決済システム(CIPS)、つまりデジタル人民元を使用するよう北京が呼びかけた。

 同時に、希土類輸出規制措置が中国のグリーン・テクノロジー製品の対外貿易にどのような影響を与えるかを商務副部長兼中国国際貿易代表部の李成剛が確認した。

 こうした輸出規制は何よりも安全保障の向上に関係していると彼は述べた。「グリーン開発は開発哲学だ。(中略)安全保障と開発の関係について(中略)要するに、安全保障の確保はより良い開発に不可欠で、より良い開発は、より強固な安全保障を保証する。」

 グローバルサウス諸国はそれを理解するだろう。国防総省が必ずしも理解するわけではない。
 
半導体や台湾には一言も触れず

 G2直後、第32回APEC首脳会議の初会合で「アジア太平洋共同体」(概念上無効な「インド太平洋」ではない)の利益のために包括的経済グローバル化を推進するための5項目提案を習近平が行い、引き続き注目を集めた。

 グローバルサウス諸国に習主席は直接呼びかけた。「多国間貿易体制の保護」や「開かれた地域経済環境」の構築、「産業チェーンとサプライチェーンの安定と円滑な流れ」の維持、貿易のデジタル化とグリーン化の推進、「普遍的に利益のある包括的な発展」の促進に向けた「共同の取り組み」を彼は主張した。

 それはまさにトランプ2.0綱領とは違う。

 さて、2026年に中国はAPECを、2026年にアメリカはG20を主催する。韓国で開催される今回のG2は、確かに象徴的な休止、あるいは一時休止と捉えられるかも知れない。だが、彼自身も含め、サーカス団長が次に一体何をするのかは誰にも分からない。

 最後に重要な点が二つある。先端半導体の輸出規制に関するアメリカの譲歩の可能性について、米中双方とも一言も言及していない。つまり合意に至っていないのだ。中国は心配していない。今後2~3年でアメリカの支援を必要としなくなるとハイテク業界は見込んでいるのだ。

 台湾には一言も触れられていない。全く予想がつかないが、周波が台湾問題について書いた最新の鋭いコラム内容を誰かがトランプの耳元で(トランプは読んでいない)ささやいた可能性もある。

 つまり、挑発やエスカレーションは起こらない。少なくとも今のところは。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/31/trump-xi-and-that-g-2-in-south-korea/

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 The Chris Hedges Report

 Trump’s Greatest Ally is The Democratic Party

The Democratic Party and its liberal allies refuse to call for mass mobilization and strikes — the only tools that can thwart Trump’s emergent authoritarianism — fearing they too will be swept aside.

Chris Hedges
Nov 03, 2025

 庶民の生活を破壊すると旭日大綬章! 盗人に追い銭。ノーベル戦争賞顔負け。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
RT: イスラエルがなぜ全ての人々との戦闘を止められないのか、極右政権は主要同盟国を犠牲にしても、正統性維持に国家主義的な好戦主義に依存。トランプ米大統領主導でガザ地区における和平合意が成立したものの、その永続性は依然極めて不透明。広範なパレスチナ問題に直結。
 植草一秀の『知られざる真実』
違和感満載高市政権高支持率

2025年10月30日 (木)

二人の外人男性が新疆ウイグル自治区の理髪店に入った…



ペペ・エスコバル
2025年10月16日
Strategic Culture Foundation

 旧「西域」の将来: エネルギーが豊富で、多文化で、多宗教で、地政学的に「適度に繁栄した」中国新シルクロードの中心地。

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 南シルクロードの和田(ホータン)―タクラマカン砂漠を何度も往復し、砂丘を越え、砂漠の真ん中にある「失われた部族」ダリヤブイ村を訪ねた後、于?のオアシスにある驚くほど近代的なホテルに戻る。真夜中。ウイグル料理の饗宴を終えたばかりで、やるべきことはただ一つ。髭を剃ることだ。

 ドキュメンタリー撮影のために新疆を旅する利点は、運転手も含め、一流ウイグル人の制作チームに支えられることだ。彼らは何でも知っている。「大丈夫だよ」と運転手の一人が言う。「通りの向こう側に理髪店があるから」。実際、真夜中にきらめく大通りだ。店はまだ開いている。ウイグルスタンでは、生活はいつもと変わらない。

 友人のカール・ザと一緒に道を渡って理髪店に行き、二人の若い理髪師と彼らの相棒で、スマートフォンで熱心にビデオゲームで遊んでいるおしゃれな若者のおかげで(ウイグル)生活の素晴らしい一片に飛び込んだ。彼は地域のことを何でも知っているようだった(もしかしたら、賢者風に地域を仕切ってさえいるかもしれない)。

 彼らは日々の決まった作業、仕事の流れ、生活費、スポーツ、オアシスでの暮らし、女の子との駆け引き、将来の展望など、あらゆることを語ってくれる。いや彼らは強制収容所の難民ではないし、強制労働の奴隷でもない。彼らと一時間半も一緒に過ごせば、ウイグル社会学の博士号が手に入る。しかも生放送で。しかも、深夜1時に10ドル以下で散髪(カール)と髭剃り(私)が受けられる、おまけ付きだ。

 シルクロードの三要素、絹と翡翠と絨毯を正式に見終えた時、我々は次の旅に備えられた。ホータンの伝説のオアシスで、絹と絨毯が何世紀にもわたり、どのように生産されてきたのか目の当たりにした。

 
ホータンの絨毯織り。写真:ペペ・エスコバル

 そしてホータンの翡翠は、歴史的にはホータンほど有名ではないが、現在最高級の黒翡翠と白翡翠を含め、採掘から精製された最終製品まで全てに携わる最先端翡翠企業を誇っている。

 
和田最高級の翡翠の研磨作業。写真:ぺぺ・エスコバール

 実際、これはシルクロード四重奏と言えるだろう。というのも宝石をちりばめたナイフの生産地として世界的に知られるイェンギサルという小さなオアシスでは、ナイフも加えるべきだからだ。ウイグル族の男性全員、男らしさの証として、そして新疆産のみずみずしいメロンをいつでも切り分けるためナイフを携帯している。

 
英吉沙イェンギサル:世界のナイフの首都。写真:ぺぺ・エスコバール

 北方シルクロード全域で、欧米諸国の情報機関に適切に報告するため、我々は労働奴隷や強制収容所を絶えず警戒していた。そして、庫車クチャから阿克蘇アクスへ向かう途中、起伏に富んだ綿花畑の中で、一人の女性を見つけた。

 
綿花畑の女性。写真:ぺぺ・エスコバール

 我々は雑談を始め、すぐに彼女が綿花を摘んでいるのではなく、綿花農園で機械が回転し、機械農法で綿花を摘む道を切り開いているのだと分かった。彼女は日常生活について全て話してくれた。彼女は地元のウイグル人で、この同じ(私有)綿花畑で20年近く働き、家族と暮らし、それなりの給料をもらっていた。人生で一度も強制労働や強制収容所を見たことはない。  
オアシスの町で本物のウイグル生活を楽しむ

 南北シルク・ロードを横断し、吐魯番トルファンや庫車クチャから和田ホータンや喀什カシュガルに至るまで、歴史的に重要なオアシス都市を巡り、ウイグル人自身やウイグル人の間で伝えられる、ありのままのウイグル人の日常生活を我々は取材した。政治の話は一切持ち込まなかった。

 私たちは彼らの広々とした家に招待された。大きな中庭があり、屋根にはブドウが育っていた。二つの結婚式に私たちは出席した。一つは四つ星ホテルでの比較的控えめな結婚式、もう一つはカシュガルの最高級レストランでのボリウッド映画風結婚式だった。

 
カシュガルで行われた、派手なウイグル族の結婚式を見下ろす。新郎新婦は「LOVE」という文字のすぐ背後に座っている。写真:ぺぺ・エスコバール

 理髪師、パン屋、バザール商人、ビジネスマン、ビジネスウーマンと話をした。彼らの素晴らしい料理を心ゆくまで味わった。人生の意義は完璧な拉条子ラグマンの鉢と完璧な馕ナンに宿る。

 
ウイグル料理の聖杯:ラグマン、プロフ、カシュガル・バーベキュー。写真:ぺぺ・エスコバール

 それ以上に、香港返還直後の1997年に初めてシルクロードを旅して以来、私が抱いてきた執着は、我が友、唐代初期の放浪僧、玄奘三蔵の足跡をもう一度たどり、それらオアシスの町々の魅惑的な古代シルクロードの歴史をたどり更に深く掘り下げたいというものだった。

 したがって、この改訂版西遊記は、多くの点で、中国の一部となる前の仏教の「西域」への旅だった。

 トルファンとクチャは、7世紀初頭の玄奘三蔵の西遊記における重要都市だった。玄奘三蔵はラクダ、馬、護衛を従え、天山山脈を越え、紺碧のイシククル湖(現在のキルギスタン)のほとりで西突厥のカガン(上質な緑色の絹の衣をまとい頭に3メートルの絹の帯を巻いていた)と出会い、サマルカンド(現在のウズベキスタン)まで歩き続けた。

 これらは全て、中国文化、仏教、ソグド人(シルクロード貿易の重要な仲介者で、唐時代に中国で最も影響力ある移民共同体だったペルシャ人)や、ペルシャそのもののつながりが絡み合った、シルクロードの魅力を表す小さな翡翠のようなものだ。

 サマルカンドで玄奘は初めて極めて豊かなペルシャ文化に触れたのだ。それは同じように洗練された中国文化とは全く異なるものだった。そして5世紀に独立した高昌王国や、その後唐王朝にとって最も重要な貿易相手国となったのはローマではなくサマルカンドだった。

 
トルファン郊外にある高昌王国の遺跡。

 そこで古代シルクロードの興味深い地政学的、地経学的側面についてお話しする。

 一流学者や習近平周辺の経済計画担当者を除けば、シルクロード経済、特に7世紀から10世紀にかけての唐王朝における中心人物が…唐王朝自身であったことを知る人はほとんどいない。何より重要なのは、当時の「西域」に西突厥との深刻な軍事衝突を資金面で支えることだった。

 そこで、唐の軍隊は北方シルクロードのオアシス沿いに配備されたが、興味深いひねりがあった。そのほとんどは中国人ではなく、甘粛回廊や「西域」の向こう側から来た現地の人々だった。

 征服と敗北の繰り返しだった。例えば、唐朝は670年から692年にかけて、チベット人に極めて重要なオアシス、クチャを奪われた。その結果、軍事費が増加した。740年には、唐朝は西域の4つの軍事司令部、哈密ハミ、トルファン、北亭、クチャ(いずれもシルクロードの主要オアシス)に毎年90万反もの絹を送っていた。これはまさに地域経済を支えるものだった。

 いくつかの年代を振り返ると、地政学的シナリオがいかに絶え間なく変化してきたか分かる。まずは800年代初頭、ウイグル人がトルファンを実際に支配し始めた頃から始まる。当時、ウイグル人のカガンはソグディアナ(サマルカンド周辺の地域)出身の教師と出会い、その教師からマニ教を紹介された。マニ教は3世紀にマニによりペルシャで創始された魅力的な宗教で、光と闇の勢力が宇宙を支配するため永遠に争っているとされている。

 その後、ウイグル族のカガンは運命的決断を下した。マニ教を採用し、それを三言語(ソグド語、ウイグル語、中国語)の石板に記録したのだ。
 
仏教から自治区への長い行進

 チベット帝国も700年代後半には非常に強大な勢力を誇っていた。780年代には甘粛に侵攻し、792年にはトルファンを征服した。しかし、803年にはウイグル人がトルファンを奪還した。しかし、モンゴルに残っていたウイグル人は840年にキルギス人に敗れ、一部のウイグル人はトルファンにたどり着き、新たな国家、ウイグル・カガン国を建国した。その首都は高昌城で、私はついにそこを訪れることができた。

 
高昌城跡。写真:ぺぺ・エスコバール

 こうしてトルファンはようやくウイグル人となり、交易には中国語ではなくウイグル語が使われるようになった。この状態は何世紀にもわたって続いた。経済は主に物々交換が中心となり、通貨は絹に代わり綿花が使われるようになった。宗教的には、唐時代、トルファンの人々は仏教徒、道教徒、ゾロアスター教徒、更にはキリスト教徒やマニ教まで混在していた。20世紀初頭、ドイツ人考古学者たちは高昌の東城壁の外で、メソポタミアに起源を持つ東方キリスト教の証拠となる小さな教会を発見した。教会はシリア語を礼拝言語としていた。

 そのため、マニ教は一時期、ウイグル・カガン国の公式国教になった。彼らの芸術は実に卓越していた。しかし、マニ教の洞窟壁画は、息を呑むほど美しいベゼクリク洞窟に一つだけ現存している。私は500元支払い、非常に知識豊富な若いウイグル人研究者の案内でその壁画を鑑賞する特権を得た。

 マニ教美術の壁画が消失した理由は、1000年頃、ウイグル・カガン国がマニ教を放棄し、仏教に完全に帰依すると決定したためだ。柏孜克里克ベゼクリクにある悪名高い第38窟(私が訪れた場所。写真撮影禁止)でさえ、その証拠を示している。この窟は二層構造になっており、仏教層の下にマニ教層が築かれていた。

 政治的には、この駆け引きは衰えることなく続いた。これがシルクロードの真髄だ。1209年、モンゴル軍はトルファンでウイグル・カガン国を破ったが、ウイグル人は介入しなかった。1275年、ウイグル人は伝説のクビライ・ハンと同盟を結んだ。しかしその後、農民反乱軍がモンゴルの平和を覆し、14世紀に明王朝を樹立した。しかし、トルファンは依然中国本土の国境外に留まった。

 決定的出来事は1383年だ。イスラム教徒のシディル・ホージャがトルファンを征服し、住民全員にイスラム教改宗を強制した。これは今日まで続いている。少なくとも表面的には、新疆ウイグル自治区のオアシスの町でイスラム教徒かどうか尋ねると、多くの人が丁寧に答えを拒む。仏教の過去は集合的無意識の中に、目に見える形で、高昌の壮大な遺跡の中に残っている。

 新疆ウイグル自治区は、清朝軍が1756年に支配権を握るまで、中国から独立を保っていた重要な事実がある。先月の旅の途中、私たちはちょうど新疆ウイグル自治区成立70周年の真っ只中にいた。新疆ウイグル自治区全体が「70」の数字が描かれた赤い旗や横断幕で彩られていた。

 
乌鲁木齐ウルムチ市:新疆ウイグル自治区建国70周年を祝う。写真:ぺぺ・エスコバール

 これがかつての「西域」の未来だ。エネルギー資源が豊富で、多文化、多宗教、地政学的に「適度に繁栄した」中国の新シルクロードの中心地になるのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/16/two-foreign-guys-walk-into-a-barber-shop-in-xinjiang/

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2025年10月21日 (火)

シルクロードの核心、芸術と貿易と国家権力



ペペ・エスコバル
2025年10月14日
Strategic Culture Foundation

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 敦煌 ? 歴史を通じて、シルクロード(実際は道路網)は最高のハイウェイ・スターだ。古代ユーラシアを横断する史上最も重要な連結回廊で、中国学者が一致して世界の主要文明システムと定義する中国、インド、ペルシャ、バビロン、エジプト、ギリシャ、ローマを結び、東西間の経済的、文化的交流のいくつかの歴史的段階を示している。

 敦煌研究の第一人者、季賢林教授は、西洋の覇権主義者連中を永遠に狂わせる公式を考案した。

 「世界には影響力のある文化体系は五つではなく四つしかない。中国、インド、ギリシャ、イスラムだ。これらは全て中国の敦煌と新疆ウイグル自治区でのみ出会った。」

 歴史を通じて敦煌が重要な地政学的地位にあったことから、必然的に素晴らしい芸術的成果が生み出された。

 前回の旅から数年、そしてコロナショック、そしてその後の中国復興を経て、私はついに新たな西遊記に乗り出す栄誉に恵まれ、かつての首都長安の西安から甘粛回廊を経て敦煌まで、本来の古代シルクロードを辿る旅に出ることとなった。

 輝かしいユーラシア文化は古代シルクロードを舞台に、集い、交流し、その翼を広げていった。甘粛省河西回廊の西端に位置する敦煌は、南北に山々、東に中原、西に新疆ウイグル自治区に囲まれた、中国シルクロード東部における最も重要な拠点だった。

 「燃える灯台」と呼ばれた敦煌は、陽関と玉門関という二つの関所を掌握し、極めて戦略的な要衝に位置していた。漢の武帝は、敦煌が西に迫る恐るべきタクラマカン砂漠の手前にある最後の主要な水源で、西へと続く三つのシルクロードの主要ルートにまたがる位置にあることを明確に理解していた。

 玉門関は、紀元前2世紀に漢帝国に設定された、玉門関の中でも最も重要な関所だ。ゴビ砂漠南部、祁連山脈の西端に位置し、古代中国の西境界を示していた。

 
ジェイド・ゲート峠。写真:ペペ・エスコバル

 敦煌でタクシー運転手と交渉した後、眩しいほど美しい青空の下、峠とその周辺で一日中過ごした。漢王朝が交通管理制度、烽火制度、そして万里の長城防衛制度(漢の長城の遺構は今も残っている)をどのように構築し、長距離シルクロードの安全を保証したのか、感嘆するばかりだ。

 
万里の長城遺跡。写真:ペペ・エスコバル
 
キャラバンに話しかける:「人と人の交流」の秘密

 完璧に整備された敦煌ブックセンターは、歴史書に「漢民族と非漢民族が出会う大都市」と記されている。習近平の「民衆交流」のまさに先駆けと言えるだろう。その精神は今も健在で、特にウイグル料理が中心の美食の饗宴である豪華な夜市では、その精神が息づいている。

 
ウイグルのビジネス・ウーマン 写真:ペペ・エスコバル

 中原産の絹や磁器、「西域」産の宝飾品や香水、華北産のラクダや馬、河西産の穀物など、あらゆるものが敦煌で取引されていた。商取引、移住、軍遊戯、文化交流、そして多くの文人、学者、芸術家、官僚、外交官、巡礼者、軍人などが、ソグド、チベット、ウイグル、タングート、モンゴルといった古代中国の文化を活気に満ちた混合体へと導き、それらが最終的に敦煌芸術へと発展していった。

 遍歴仏教、ネストリウス派、ゾロアスター教、イスラム教など、敦煌の洗練された美的感覚は、中央アジアや西アジアから伝わった建築、彫刻、絵画、音楽、舞踊、織物、染色技術により徐々に影響を受けてきた。

 習近平主席が掲げる「小康」を謳う近代化中国において、「シルクロード」という用語は非常に微妙なニュアンスを帯びている。例えば、西安の小白雁塔では既に「シルクロード:長安・天山回廊路網」と表現されている。  これは地理的に正しい解釈で、政治的に正しい新疆ウイグル自治区(何世紀にもわたって、必ずしも中国の領土ではなく、本質的に「西部地域」の一部だった)ではなく、天山山脈を強調している。

 シルクロードの始まりについては、現在では学術的に認められている単一の説が採用されている。紀元前140年、漢の武帝が張騫を「西域」への二度の交易使として派遣したというものだ。『史記』によると、張騫は中国史上初の公式外交官として、事実上「西域」との交易路を開き、その後、西北諸国全てが漢との交易、特に絹織物貿易を開始したとされている。

 西安の陝西歴史博物館から敦煌書院、そして蘭州の甘粛博物館まで、学者や博物館学芸員との交流や素晴らしいシルクロードの展示品の補足として、シルクロードに関する現在確立された公式の物語をたどるのは非常に興味深いことだ。それによれば「シルクに代表される古代中国の文明は、西域、中央アジア、西アジアの諸国に影響を及ぼし始めた」とされている。

 事実はそれより遙かに複雑で、香辛料、金属、化学薬品、鞍、皮革製品、ガラス、紙(紀元前2世紀に発明)など、あらゆるものが市場に出回っていたが、大まかな流れは次の通りだ。中央平原の商人は、中国から絹、青銅鏡、漆器を積んだ隊商で砂漠や山頂を越え、それらを商品と交換しようとした。一方、西方の商人は毛皮、翡翠、フェルトを中央平原に持ち込んだ。

 多民族間の「人的交流」について話そう。ちなみに「シルクロード」という言葉を使った人は誰もいなかった。「サマルカンドへの道」、あるいは不気味なタクラマカン砂漠を巡る「北路」や「南路」といった言葉が使われていた。



唐代の貨幣制度について…

 3世紀までに、敦煌は既にシルクロード交通の頂点に位置し、商人や巡礼者たちが近くにある莫高窟の建設を後援し始めた。

 
莫高窟の主楼閣。写真:ペペ・エスコバル

 莫高窟は、甘粛省で敦煌五窟として知られる地域の一つだ。莫高窟は、現存する813の洞窟群で構成され、そのうち735が莫高窟にある。莫高窟に近づくのは、それ自体大きなスリルだ。数え切れないほどの中国人観光客でいっぱいの公園公式バスに乗り込み、砂漠を進むと、鳴沙山脈の東麓に到着する。目の前には当泉河が流れ、東には祁連山脈がそびえ立つ。洞窟は崖っぷちに切り込まれ、いくつもの坂道や歩道で繋がっている。

 洞窟群は4世紀から14世紀にかけて築造され(最古の壁画は5世紀のもの)、高さ30メートルにも及ぶ断崖に沿って南北1.6キロにわたり4層に連なる洞窟群だ。南部地域には492の洞窟があり、45キロを超える壁画、2,000体を超える彩色仏と、5つの木製の庇が安置されている。これらは元々、仏像を祀るために使われていた。

 
敦煌書院博物館にて:芸術家たちの出身地。写真:ペペ・エスコバル

 今もなお見られるものは息を呑むほど美しい。特に注目すべきは、290窟の釈迦の生涯を描いた格闘場面、296窟の少女アプサラ(神話の舞踏家)、257窟の鹿王、249窟の狩猟場面、285窟のガルーダ(中国語で「緋色の鳥」を表す)、217窟の盛唐の傑作『法華経』に登場する魔都の寓話、196窟の菩薩坐像、そして285窟の完璧な状態で保存された礼拝する菩薩像などだ。

 
莫高窟の見どころの一つので仏像。写真:ペペ・エスコバル

 規則は非常に厳格で、公式ガイド同行のもと厳選された洞窟のみ訪問し、写真撮影は禁止、洞窟内を照らすのはガイドの懐中電灯のみという厳しいものだった。私は敦煌大学で学び、現在は考古学の博士課程に在籍するヘレンさんの案内で訪問する機会に恵まれた。見学後、彼女は敦煌書院の画期的保存修復活動について詳しく説明してくれた。

 洞窟の建設は、分業という点でも壮大な事業だった。想像願いたい。崖から洞窟を掘り出す彫刻刀職人、同じく洞窟を掘る石工、木造または土造建造物を建てるレンガ職人、木製の道具を修理する大工、彫像を制作する彫刻家と、洞窟や彫像に絵を描く画家。

 莫高窟は、中国、ペルシャ、インド、中央アジアの美術を融合させた仏教壁画の印象的コレクションにおいて、美的体験として他に類を見ないものだ。

 そして、目に見えないものがある。蔵経洞で発見された4万点以上の巻物だ。シルクロード沿いで発見された文書や遺物の最大の埋蔵量で、仏教、マニ教、ゾロアスター教と、東方キリスト教会(シリアから来た)に関する文書が収められており、敦煌がいかに国際色豊かな都市であったかを示している。これは19世紀後半に始まったヨーロッパによる学術的や他の目的を問わない敦煌の財産略奪の一部で、全く異なる複雑で長い物語だ。

 地経学的に見ると、敦煌は10世紀近くにわたり、特に唐王朝(6世紀から9世紀)の時代には極めて豊かな都市だった。唐は、絹織物(絹と麻)、穀物、貨幣という三つの異なる通貨を用いた非常に興味深い貨幣制度だった。

 帝都長安に置かれた中央政府は、全ての貿易を単一単位に集約して表していた。敦煌駐屯地は戦略上重要な拠点で、六種類もの絹織物で税金が支払われていた。つまり、それぞれの地域で生産された絹織物で税金を支払っていたのだ。唐はこれら織物を全て敦煌に移送した。駐屯地の将校たちは、この税としての布を貨幣や穀物に換金し、地元商人に支払い、兵士に食料代として与えた。

 つまり、唐王朝は常に織物を通して、敦煌経済に多額の資金を投入していたのだ。まさに官民一体の国家開発モデルと言えるだろう。2013年に北京の計画担当者たちが「新シルクロード」構想を打ち出した時、このモデルは彼らにとって避けられないものだった。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/14/art-trade-and-state-power-at-heart-of-the-silk-road/

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