Pepe Escobar

2026年3月 5日 (木)

西アジアを震撼させた10時間



ペペ・エスコバル
2026年3月1日
Strategic Culture Foundation

 我々はまさにアメリカ後の西アジア秩序の入り口に到達しつつあるのかもしれない。

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 イランが以下のことするのに要した時間は10時間だ。
  • 混沌と略奪と永続的攻撃の帝国を湾岸全域で包囲した。
  • 27の主要米軍基地を容赦なく爆撃し甚大な被害を与えた。
  • 西アジアにおけるアメリカとイスラエルの全施設と権益を報復の正当標的と判断する。
 ホルムズ海峡を封鎖(その後解除されたが、ロシアと中国の船舶のみ自由通行)。

次は、撤退しなければアメリカ軍艦が沈没する。

 ドラマ全体は予想通り「欺瞞の創造」という形で展開した。この戦争は西アジアの死のカルト指導者、つまり大量虐殺を企む精神病質者に命じられた。彼は後に「シオンの翼」に身を隠し、ベルリンへ逃亡した。彼のアメリカ人相棒、誇大妄想狂のナルキッソスことネオ・カリギュラは、マール・アー・ラーゴからこの戦争を共同で指示した。

 初日、彼らは華々しい成功を収めた。最高指導者アヤトラ・ハメネイ師を斬首殺害した。そして、イラン南部の小学校で、100人以上に上る多数の女子生徒を殺害した。

 予想通り、これはベイルートでのヒズボラのサイード・ナスララ暗殺事件のリミックスでもあった。

 オマーンでの間接的「交渉」中、トランプ2.0チームは、最終的微調整を必要とする提案を明確にするようテヘランに要求した。

 イランが初めて爆弾用の核物質を「決して」蓄積しないこと、濃縮ウラン備蓄をゼロにすること、既存備蓄の濃度を下げることに同意すること、そしてIAEAによる完全検証を認めることに同意し合意したことをオマーンのバドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外相は確認した。

 会合は土曜朝にテヘランで開催され、イラン指導部トップメンバーが集まった。

 エプスタイン・シンジケートは会議を爆撃して、政府高官と最高指導者アヤトラ・ハメネイを殺害した。混沌の帝国は交渉などしない。交渉を武器として利用する。

 だが政権転覆につながるような即時崩壊はなかった。攻撃から30分も経たないうちに、テヘラン指導部は24時間連続で、驚異的な電光石火の速さで、大規模協調反撃を開始した。こうして戦場でのエスカレーションと回復力の優位性が確立された。

 例えば、イランの戦術は12日間戦争当時とは大きく異なる。バーレーンへの第二波攻撃では、大規模弾道ミサイル攻撃により、アメリカ防衛システムが完全に混乱した後、シャヘド136特攻無人機を使用した。その結果、高価な迎撃ミサイルが早期に投入され、無人機が登場したのは後になってからだった。

 イランは初日だけで1,200発以上のミサイルとドローンを発射した。テヘランは数万発のミサイルとドローンを保有している。アメリカの迎撃ミサイルは数日のうちに枯渇しそうだ。THAADは1基あたり1,500万ドル費用がかかる。この計算は明らかに帝国主義的方向に傾斜していない。  
殉教から復讐へ

 イランがドバイのアメリカ資産を狙うのは巧妙な戦略的動きと言えよう。これは米軍関係者やCIA秘密基地の破壊にも繋がる。ドバイのけばけばしい豪華さを象徴するあの安っぽい建物、ブルジュ・ハリファ、ブルジュ・アル・アラブ、パーム・ジュメイラが炎上している。

 ここで正しく論じられている通り、 ドバイ人口の88%は外国人だ。マネーロンダリングの世界的首都であるだけでなく、何より国旗のある特別経済区ドバイは今や銀行取り付け騒ぎの危機に瀕している。

 結局、UAEは製造資本主義のようには何も製造していないのだ。派手な贅沢と安全性(今やもうない)を中心に構築された非課税サービス経済だ。

 ドバイは、ネオ・カリギュラに対し莫大な影響力を持っている。例えば「トランプ・コイン」、個人投資、平和委員会(別名戦争委員会)への寄付などだ。航空産業はドバイのGDPの27%、UAEのGDPの18%を占める。闇に葬られたドバイ空港はまさに惨状だ。エミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空といった巨大航空会社は、巨大空港を擁し、世界の輸送網の重要な輸送手段、結節点となっている。

 闇に埋もれたドバイは、トランプにとって非常に不利な事業提案だ。ムハンマド・ビン・ザイド(MbZ)が既に電話で停戦を懇願しているのは確実だ。更に、テヘランはエネルギー大手シェブロンとエクソンモービルが正当な標的であることも明らかにしている。ネオ・カリギュラが初日にイタリア外交ルートを通じてイランに停戦を要請したのも不思議ではない。

 テルアビブの大量虐殺的狂人が、ネオ・カリギュラの無敵艦隊がまだ準備できていない時に彼を戦争に駆り立てたのかどうかについて様々な憶測が飛び交ったが、ペンタゴンが戦略的主導権を失ったことが事実だ。

 脚本はテヘランで書かれている。それは消耗戦になるだろうが、テヘランはあらゆる可能性があるシナリオを練ってきた。

 一瞬のうちに全てがどう展開したかご説明しよう。斬首攻撃。専門家会議が数分で招集。IRGCは1時間以内に「最大限の力」を行使し、死のカルトと石油ポチ連中に対処した。後継体制は整備済み。指揮系統も整備済み。政権転覆なし。帝国主義的戦略的優位性ゼロ。殉教から復讐へ。

 グローバルサウス全体が注目している。
 
完全な戦略的断絶

 複数のIRGC筋によると、アヤトラ・ハメネイ師は一連の指示を通して、あらゆることを極めて詳細に準備していたという。彼は安全保障会議のアリ・ラリジャニ事務局長と選抜された指導部メンバーに、イランがエプスタイン・シンジケートの攻撃力に抵抗する方法だけでなく、自身を含むあらゆる暗殺の試みについても指示していた。ハメネイ師は、元国家安全保障会議事務局長アリ・シャムハーニとIRGC司令官モハメド・パクプールと共に殺害された。

 ハメネイ師は主要軍司令部と政府役職それぞれに少なくとも四階層の継承者を任命していた。斬首後の重要な決定が全て記録的な速さで行われたのも不思議ではない。

 大量虐殺/殺人を繰り返すアメリカとイスラエル二人組は、これから何が起きるか全く分かっていない。彼らはシーア派世界全体を侮辱するのに成功しただけでなく、何億人ものスンニ派イスラム教徒も侮辱したのだ。

 完全な戦略的断絶という言葉では到底言い表せない。ワシントンとテヘランの関係は、もはや後戻りできない地点に達している。頭の悪い狂信的シオニストだけが抱くような、幼稚な政権転覆という概念ではなく、ハメネイ師殺害は国民的合意を強固なものにし、容赦ない報復を正当化し、湾岸からレバントに至る多方面にわたる対立を解き放つ。

 イランの当面の戦術は極めて明確だ。イスラエルの防空網を飽和させ、大規模な迎撃機危機を引き起こすことだ。そうなれば、イスラエル将軍連中はネオ・カリギュラに停戦を懇願せざるを得なくなるだろう。だがイランはイスラエルのインフラと経済を徹底的に破壊し続けるだろう。おそらく数日中に死のカルトを崩壊させるだろう。

 一方、ロシアと中国は、イラン防衛網が損なわれないよう陰で活動することになるだろう。

西アジアのガスと石油の供給が数日間でも止まれば、世界経済にとって不吉な状況は一変する。イランはあらゆるシナリオを想定しており、圧力をかけたり緩めたりすることも自在だ。

 グローバルサウス諸国は、イラン指導部が帝国という巨人に対し未曾有の複数戦線での戦いを強いられながら、いかに団結と明確な目標を示したかという教訓を、あらゆる角度から学ぶことになろう。しかも、47年間にわたる容赦ない制裁の後だ。こうした抵抗は、それ自体既に奇跡と言える。

 今や西アジア全域における米軍の足跡の終焉に向けて道が開かれるかもしれない。それはソレイマニ、ナスララからハメネイに至る殉教者たちの系譜に思い描かれたことだ。

 我々は、アメリカ後の西アジア秩序の入り口に到達しつつあるのかもしれない。そこで、哀れなほど非寛容な神を奉じる恐ろしい死のカルトが戦略的に泥沼にはまり、抑止力はボロボロになり、パラノイアに蝕まれながら、数々の非対称的圧力と闘うことになる。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/ten-hours-that-shook-west-asia/

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 Alex Christoforou
FEAR grows, Kurds boots on ground. EU faces energy disaster. MERZ betrays Spain, folds to Trump 49:09
メルツ、どらえもんの「ジャイアン」にいびられる「のび太」のように見える?

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名 二件
湾岸諸国の脆弱性。水資源。自然な淡極端に少、海水淡水化プラント極めて強く依存 飲料水(市政用水・家庭用水)に関しては、主要な供給源となっており、多くの国で70-90%。この淡水化プラントがイラン系に攻撃されれば簡単に危機状態へ。別途サウジ、イラン刺激回避を指示
中東識者「イランは備蓄等で二カ月は耐える力を有する。イランはイスラエルだけを攻撃目標にするのではなく、対象を湾岸諸国に拡大。湾岸基地への攻撃、ホルムズ海峡封鎖、イランは湾岸諸国に、米軍基地や軍事資産の受け入れに公然と警告。米国人大半イランとの戦争に反対」

2026年1月11日 (日)

ベネズエラの暗い穴で崩壊しかねないトランプの調子よい石油の夢



ペペ・エスコバル
2026年1月8日
Strategic Culture Foundation

 つまり、ベネズエラ石油大手を巡る状況はトランプ2.0ギャング容疑者より遙かに複雑だ。

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 まず、ネオ・カリグラが現在所有していると主張する帝国太守領に対する新勅令から始めよう。勅令というより、デルシー・ロドリゲス暫定大統領に対する露骨な脅迫だ。
 
  1. 「麻薬密売の流れ」を取り締まるべきだ。いや、これは実際には、アメリカの大口バイヤーと共謀しているコロンビアとメキシコの密輸業者に向けられるべきだ。

  2. カラカスが石油生産量を増やすのを許可される前に、イラン人、キューバ人、その他「ワシントンに敵対する工作員」を追放する。そんなことは起きない。
  3.  
  4. 「アメリカの敵国」への石油販売停止する。そんなことは起きない。
 従って、ネオ・カリグラが再度ベネズエラを爆撃する可能性はほぼ確実だ。

 別の口撃で、ベネズエラ石油事業を補助金で、ある程度改革したい意向もネオ・カリグラは明らかにした。「18ヶ月もかからないかもしれない」と言い、その後「もっと早くできるかもしれないが、多額の費用がかかる」と言い換え、最終的には「莫大な資金が必要になるだろうし、石油会社はそれを支払うだろう」と言い換えた。

 いや、そうはいかない。そう主張する「業界関係者」もいる。ネオ・カリグラが2800万人の国民を相手に反逆的政府を樹立すれば、完全な混乱に陥る可能性がある国に巨額投資をすることにアメリカのエネルギー大手は、ためらいを感じている。

 Rystad Energy Analysisによれば、ベネズエラが1日わずか300万バレルの石油を生産するためには、少なくとも16年の歳月と1,830億ドルの費用がかかるという。

 ネオ・カリグラ究極の夢は、世界の原油価格を1バレル最大50ドルまで引き下げることだ。この狙いのために、トランプ2.0の帝国主義的計画は、PDVSAの石油生産のほぼ全ての買収と売却を含め、PDVSAを完全に支配することになる。

 ゴールドマン・サックスのエネルギー会議でアメリカのエネルギー長官クリス・ライトが石油に関する秘密を漏らした。

 「我々はベネズエラ産原油を市場に出すつもりだ。まず貯蔵されている原油(最大5000万バレル)を売り、その後は無制限にベネズエラ産石油産物を市場に売るつもりだ」

 つまり本質的に、ネオ・カリグラの計画はPDVSAから原油販売を奪い、実際に盗み出すことで、その金は理論上「ベネズエラ国民の利益のため」にアメリカが管理するオフショア口座に預けられることになる。

 デルシー・ロドリゲス暫定政権が、事実上の窃盗とも言うべき行為を受け入れるはずがない。スティーブン・ミラー国土安全保障担当補佐官は、アメリカはベネズエラ支配を維持するために「軍事的脅威」を用いると自慢しているが、本当に支配しているなら、脅しをかける必要はない。  
すると中国はどうか?

 中国はベネズエラから1日あたり約74万6000バレルの原油を輸入していた。これはそれほど多くない。北京は既にイランからの輸入に切り替えようとしている。中国は基本的にベネズエラ産原油に依存していない。イラン以外にも、ロシアやサウジアラビアからも原油を調達している可能性がある。

 西半球と西アジアにおける帝国主義的暴走が石油だけの問題ではなく、石油ドルでエネルギーを購入させることも狙っていることを中国政府は明白に理解している。ロシア、ペルシャ湾と、それ以外の国々にとって、もはや石油元が全てなのだ。

 中国はエネルギー自給率が80%だ。ベネズエラは事実上、中国の輸入量20%の僅か2%でしかない。これはアメリカ政府自身の数字によるものだ

 中国とベネズエラのエネルギー関係は、安価なアメリカ方式を遙かに超えている。ここで「中国とベネズエラの石油協定は、事実上、拘束力ある金融契約で、返済メカニズム、担保構造、違約金条項とデリバティブ取引の連携が国際金融に深く根付いていることがわかる。(中略)これらの協定は、直接的にも間接的にも、西側諸国の金融機関、商品取引業者、保険会社と、ウォール街と結びついた組織を含む決済システムと結びついている。これらの契約が破棄されたとしても、中国が『損失を被る』結果にはならない。それは連鎖的事象だ。債務不履行が相手のエクスポージャーを引き起こし、デリバティブ価格が再調整され、法域を越えた法的紛争が発生し、信頼感の衝撃が外へと広がる。ある時点で、これはベネズエラの問題ではなく、世界的な制度的問題になるのだ。」と解説されている。

 更に「過去20年間、中国はベネズエラ石油産業の運営の中核となってきた。単なる買い手としてではなく、建設者としても。中国は製油所技術、重質原油の精製システム、インフラ設計、制御ソフトウェア、スペアパーツ物流を提供してきた。(中略)中国のエンジニアを排除せよ。制御ロジックを理解する技術者を排除せよ。メンテナンスのサプライチェーンを排除せよ。ソフトウェアサポートを排除せよ。残るのは『解放』を待つ機能的石油産業ではなく、機能しない殻だけだ。」

 結論:「ベネズエラの中国製石油部門をアメリカ製に転換するには最短でも3~5年はかかる。」

 金融アナリストのルーカス・エクワメが要点を解説している。ベネズエラはタールのように粘度の高い超重質油を産出している。原油はただ流れ出るのではなく、地表にくみ上げるには溶かす必要があり、採掘後に再び固まるため希釈剤が必要になる。輸出1バレルに対し、少なくとも0.3バレルの希釈剤を輸入する必要があるのだ。

 これに、ベネズエラのエネルギー・インフラが中国によって整備され、同時に2000年代初頭のイラクに対するものより酷い長年にわたるアメリカ制裁に苦しんでいることを加えると、ネオ・カリグラの誤った石油「戦略」が明らかになる。

 もちろん、だからといって、帝国ヘッジファンドのハゲタカ連中がベネズエラの死骸を短期的に食い物にすることに変わりはない。始まりは、億万長者のシオニスト・ヘッジファンド・マネージャーで、MAGAスーパーPAC寄付者(2024年には4200万ドル)でもある恐ろしいポール・シンガーだ。彼が経営するエリオット・マネジメントは、11月にヒューストンに拠点を置くCITGOの子会社を59億ドルで買収したが、これはベネズエラ石油輸入禁止措置により、時価総額180億ドルの3分の1にも満たない額だ。

 投機筋は債券市場で最大1,700億ドルを儲けることになるだろう。債務不履行となったPDVSA債券だけでも600億ドル以上の価値がある。

 つまり、ベネズエラにおける石油業界の状況は、トランプ2.0のギャングが疑うより遙かに複雑だ。もちろん、今後、ベネズエラ総督、マルコ・ルビオという名の悪党がカラカスから上海への石油供給を遮断する事態に直面するかもしれない。ルビオの戦略的「専門知識」を考えれば、今すぐ弁護士の大群を組織化すべきだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/08/how-trumps-oily-dreams-may-collapse-in-a-venezuelan-dark-pit/

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 東京新聞 特報面 本音のコラム 前川喜平氏  
戦争犯罪者との握手
 自民党の小野寺五典が、両国国旗の前でネタニヤフと握手する写真を見た。
 小野寺五典を団長とする議員団がイスラエルを訪問したのだという。
 「イスラエルによるパレスチナ人ジェノサイドを日本は支持する」意思表示だ。

   同行した「れいわ」の多ケ谷亮記者会見を見た。支離滅裂。こういう議員を擁する党など信じられない。

 ジェノサイドを止めるよう説得したかったと言っていた。
 ネタニヤフには国際刑事裁判所から戦争犯罪容疑で逮捕状が出されている。
 日本の無名政治家が言えばやめるようなタマではあるまいに。

   思いついて、アメリカ入国規定を検索した所、SNS、メールアドレスを問われるとあった。
米国、観光客のSNS情報提出義務付けへ 「ESTA」日本人も対象
 宗主国を褒める記事を書いた記憶がない小生、入国拒否される可能性を思った。
 もちろん全く心配していない。そもそもアメリカ旅行資金などない。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
元経済諮問委員会委員長の予測「昨年トランプは経済に新たなルールを課し、ほとんどの人、機関が従った。だがすぐに過去の出来事になる可能性。26年トランプ支配のピークは去るだろう。最高裁、連邦準備制度理事会(FRB)、議会がトランプの意向を無視する動きを強める。

2025年11月 4日 (火)

トランプ大統領と習近平国家主席と韓国でのG2サミット



ペペ・エスコバル
2025年10月31日
Strategic Culture Foundation

 中国は心配していない。技術面では、アメリカの支援は今後2~3年で必要なくなると予想されている。

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 こうして、大いに期待されていたG2サミット最新版が発表され、幕を閉じた。まるで、トランプ関税癇癪から一時休戦へと切り替わったかのような印象だ。

 当然ながら「貿易摩擦」の緩和に焦点を当てる歪曲報道で溢れたが、現実的に本当に重要なのは、韓国での1時間40分の議論後、笑顔の握手で締めくくる完全「合意」に至らなかったことだ。

 まあ、トランプが北京から何を引き出そうとしているのか、平均以上のIQを持つ人々全員最初から分かっていた。基本的に三項目だ。
 
  1. 希土類元素の輸出規制緩和。なぜなら、少なくとも5年以内にサプライチェーンを再構築する方法がないため、サプライチェーン崩壊でハイテク産業を内包する広大なアメリカ軍産複合体全体が「影響を受ける」ことは許されない。
  2.  
  3. 大量のアメリカ農産物、特に大豆を中国は購入すべきこと。さもなければトランプ支持層が反発し、中間選挙どころか次期大統領選の勝利さえ危うくなる。「不良資産」とされるスティーブ・バノンは、既にトランプ出馬を公式発表している。
  4.  
  5. 法外な価格のアメリカ石油を中国は大量購入し、同時にロシアからのエネルギー輸入を劇的に削減すべきこと。そうすれば、モスクワはウクライナ問題に関し「交渉の席」に戻ることを「余儀なく」されるはずだ。
 ロシアと中国の包括的戦略的協力関係におけるエネルギーの役割を考慮する第三項について中国が検討する可能性はまったくなかった。

 つまり我々が得たのは第一項と、第二項に関する小さな譲歩で、かなり漠然としたものだった。

 一方、アメリカが、いわゆる「フェンタニル関税」10%を撤回し「一国二制度」の拠点、香港とマカオからの製品を含む全中国製品に課せられる24%の相互関税を更に一年停止すると中国商務省は公式発表した。

 大豆の譲歩は予想されていた。ブラジルは大豆価格を1トンあたり530ドルから680ドルに引き上げるという、あまり賢明と言えない戦略をとった。中国はBRICS諸国からの輸入拡大をためらい始めた。しかも中国はブラジルにとって最大貿易相手国だ。米ドル安と農家が10%値引きに応じるほどのアメリカの豊作を組み合わせ、中国は最終的に有利な条件で取り引きを成立させた。しかもサーカス団長の国内支持者をなだめる、おまけまでついた。  
「巨大船」の運行

 このサーカス団長のトレードマーク、自分の頭の中にしか存在しないかもしれない合意に関する自慢より、G-2が中国にどのように解釈されたかに注目する方が遙かに重要だ。

 強調されたのは協力と、トランプの不安定さへの宥和と、長期的視点に立った、さりげない歴史の教訓だった。例えば、習近平国家主席が用いた用語を見れば、中国の典型的比喩が浮かび上がる。

 「風や波や課題に直面しても、我々は正しい進路を守り、複雑な状況をうまく切り抜け、中米関係という巨大な船が着実に前進していくようにしなければならない」

 中国閣僚による他の文書は、習近平国家主席の「巨船」より更に先を行くものだった。それらは「お互いの成功と共通の繁栄」という概念を強調している。これは中国政府から出されたもので、目新しいものではない。だが、驚くべき明確な記述があった。

 「中国の発展と復興と、トランプ大統領の『アメリカを再び偉大にする』という目標は互いに相反するものではない。」

 言い換えれば、今や北京指導部は、中国の新たな力と「客観的状況」(地政学的・地経学的チェス盤の状況)に十分自信を持っているのだ。そのため米中は必ずしもゼロサムゲームの深淵に陥る必要はないと彼らは考えている。

 それをトランプ自身が十分に理解しているかどうかは分からない。彼に助言する様々な反中主義者連中は、確実に理解していない。

 また、私がここで述べたように、その直前、今週初めクアラルンプールで開かれたASEAN首脳会議に組み込まれた、いくつかの首脳会談で何が起きたのかという文脈で、韓国でのG2を位置づけるのも非常に重要だ。

 ASEAN+3(中国、日本、韓国)とRCEP(アジア太平洋の大半を包含)間の新たな相互連携貿易推進は東アジアが協調して帝国主義的関税癇癪に対抗していることを示している。

 そして極めて重要な漸進的な世界の人民元化に関し、今週、アラブ石油王国との石油元取り引きを公式に促進するとともに、BRICS諸国とパートナー諸国全てに中国の越境銀行間決済システム(CIPS)、つまりデジタル人民元を使用するよう北京が呼びかけた。

 同時に、希土類輸出規制措置が中国のグリーン・テクノロジー製品の対外貿易にどのような影響を与えるかを商務副部長兼中国国際貿易代表部の李成剛が確認した。

 こうした輸出規制は何よりも安全保障の向上に関係していると彼は述べた。「グリーン開発は開発哲学だ。(中略)安全保障と開発の関係について(中略)要するに、安全保障の確保はより良い開発に不可欠で、より良い開発は、より強固な安全保障を保証する。」

 グローバルサウス諸国はそれを理解するだろう。国防総省が必ずしも理解するわけではない。
 
半導体や台湾には一言も触れず

 G2直後、第32回APEC首脳会議の初会合で「アジア太平洋共同体」(概念上無効な「インド太平洋」ではない)の利益のために包括的経済グローバル化を推進するための5項目提案を習近平が行い、引き続き注目を集めた。

 グローバルサウス諸国に習主席は直接呼びかけた。「多国間貿易体制の保護」や「開かれた地域経済環境」の構築、「産業チェーンとサプライチェーンの安定と円滑な流れ」の維持、貿易のデジタル化とグリーン化の推進、「普遍的に利益のある包括的な発展」の促進に向けた「共同の取り組み」を彼は主張した。

 それはまさにトランプ2.0綱領とは違う。

 さて、2026年に中国はAPECを、2026年にアメリカはG20を主催する。韓国で開催される今回のG2は、確かに象徴的な休止、あるいは一時休止と捉えられるかも知れない。だが、彼自身も含め、サーカス団長が次に一体何をするのかは誰にも分からない。

 最後に重要な点が二つある。先端半導体の輸出規制に関するアメリカの譲歩の可能性について、米中双方とも一言も言及していない。つまり合意に至っていないのだ。中国は心配していない。今後2~3年でアメリカの支援を必要としなくなるとハイテク業界は見込んでいるのだ。

 台湾には一言も触れられていない。全く予想がつかないが、周波が台湾問題について書いた最新の鋭いコラム内容を誰かがトランプの耳元で(トランプは読んでいない)ささやいた可能性もある。

 つまり、挑発やエスカレーションは起こらない。少なくとも今のところは。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/31/trump-xi-and-that-g-2-in-south-korea/

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 The Chris Hedges Report

 Trump’s Greatest Ally is The Democratic Party

The Democratic Party and its liberal allies refuse to call for mass mobilization and strikes — the only tools that can thwart Trump’s emergent authoritarianism — fearing they too will be swept aside.

Chris Hedges
Nov 03, 2025

 庶民の生活を破壊すると旭日大綬章! 盗人に追い銭。ノーベル戦争賞顔負け。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
RT: イスラエルがなぜ全ての人々との戦闘を止められないのか、極右政権は主要同盟国を犠牲にしても、正統性維持に国家主義的な好戦主義に依存。トランプ米大統領主導でガザ地区における和平合意が成立したものの、その永続性は依然極めて不透明。広範なパレスチナ問題に直結。
 植草一秀の『知られざる真実』
違和感満載高市政権高支持率

2025年10月30日 (木)

二人の外人男性が新疆ウイグル自治区の理髪店に入った…



ペペ・エスコバル
2025年10月16日
Strategic Culture Foundation

 旧「西域」の将来: エネルギーが豊富で、多文化で、多宗教で、地政学的に「適度に繁栄した」中国新シルクロードの中心地。

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 南シルクロードの和田(ホータン)―タクラマカン砂漠を何度も往復し、砂丘を越え、砂漠の真ん中にある「失われた部族」ダリヤブイ村を訪ねた後、于?のオアシスにある驚くほど近代的なホテルに戻る。真夜中。ウイグル料理の饗宴を終えたばかりで、やるべきことはただ一つ。髭を剃ることだ。

 ドキュメンタリー撮影のために新疆を旅する利点は、運転手も含め、一流ウイグル人の制作チームに支えられることだ。彼らは何でも知っている。「大丈夫だよ」と運転手の一人が言う。「通りの向こう側に理髪店があるから」。実際、真夜中にきらめく大通りだ。店はまだ開いている。ウイグルスタンでは、生活はいつもと変わらない。

 友人のカール・ザと一緒に道を渡って理髪店に行き、二人の若い理髪師と彼らの相棒で、スマートフォンで熱心にビデオゲームで遊んでいるおしゃれな若者のおかげで(ウイグル)生活の素晴らしい一片に飛び込んだ。彼は地域のことを何でも知っているようだった(もしかしたら、賢者風に地域を仕切ってさえいるかもしれない)。

 彼らは日々の決まった作業、仕事の流れ、生活費、スポーツ、オアシスでの暮らし、女の子との駆け引き、将来の展望など、あらゆることを語ってくれる。いや彼らは強制収容所の難民ではないし、強制労働の奴隷でもない。彼らと一時間半も一緒に過ごせば、ウイグル社会学の博士号が手に入る。しかも生放送で。しかも、深夜1時に10ドル以下で散髪(カール)と髭剃り(私)が受けられる、おまけ付きだ。

 シルクロードの三要素、絹と翡翠と絨毯を正式に見終えた時、我々は次の旅に備えられた。ホータンの伝説のオアシスで、絹と絨毯が何世紀にもわたり、どのように生産されてきたのか目の当たりにした。

 
ホータンの絨毯織り。写真:ペペ・エスコバル

 そしてホータンの翡翠は、歴史的にはホータンほど有名ではないが、現在最高級の黒翡翠と白翡翠を含め、採掘から精製された最終製品まで全てに携わる最先端翡翠企業を誇っている。

 
和田最高級の翡翠の研磨作業。写真:ぺぺ・エスコバール

 実際、これはシルクロード四重奏と言えるだろう。というのも宝石をちりばめたナイフの生産地として世界的に知られるイェンギサルという小さなオアシスでは、ナイフも加えるべきだからだ。ウイグル族の男性全員、男らしさの証として、そして新疆産のみずみずしいメロンをいつでも切り分けるためナイフを携帯している。

 
英吉沙イェンギサル:世界のナイフの首都。写真:ぺぺ・エスコバール

 北方シルクロード全域で、欧米諸国の情報機関に適切に報告するため、我々は労働奴隷や強制収容所を絶えず警戒していた。そして、庫車クチャから阿克蘇アクスへ向かう途中、起伏に富んだ綿花畑の中で、一人の女性を見つけた。

 
綿花畑の女性。写真:ぺぺ・エスコバール

 我々は雑談を始め、すぐに彼女が綿花を摘んでいるのではなく、綿花農園で機械が回転し、機械農法で綿花を摘む道を切り開いているのだと分かった。彼女は日常生活について全て話してくれた。彼女は地元のウイグル人で、この同じ(私有)綿花畑で20年近く働き、家族と暮らし、それなりの給料をもらっていた。人生で一度も強制労働や強制収容所を見たことはない。  
オアシスの町で本物のウイグル生活を楽しむ

 南北シルク・ロードを横断し、吐魯番トルファンや庫車クチャから和田ホータンや喀什カシュガルに至るまで、歴史的に重要なオアシス都市を巡り、ウイグル人自身やウイグル人の間で伝えられる、ありのままのウイグル人の日常生活を我々は取材した。政治の話は一切持ち込まなかった。

 私たちは彼らの広々とした家に招待された。大きな中庭があり、屋根にはブドウが育っていた。二つの結婚式に私たちは出席した。一つは四つ星ホテルでの比較的控えめな結婚式、もう一つはカシュガルの最高級レストランでのボリウッド映画風結婚式だった。

 
カシュガルで行われた、派手なウイグル族の結婚式を見下ろす。新郎新婦は「LOVE」という文字のすぐ背後に座っている。写真:ぺぺ・エスコバール

 理髪師、パン屋、バザール商人、ビジネスマン、ビジネスウーマンと話をした。彼らの素晴らしい料理を心ゆくまで味わった。人生の意義は完璧な拉条子ラグマンの鉢と完璧な馕ナンに宿る。

 
ウイグル料理の聖杯:ラグマン、プロフ、カシュガル・バーベキュー。写真:ぺぺ・エスコバール

 それ以上に、香港返還直後の1997年に初めてシルクロードを旅して以来、私が抱いてきた執着は、我が友、唐代初期の放浪僧、玄奘三蔵の足跡をもう一度たどり、それらオアシスの町々の魅惑的な古代シルクロードの歴史をたどり更に深く掘り下げたいというものだった。

 したがって、この改訂版西遊記は、多くの点で、中国の一部となる前の仏教の「西域」への旅だった。

 トルファンとクチャは、7世紀初頭の玄奘三蔵の西遊記における重要都市だった。玄奘三蔵はラクダ、馬、護衛を従え、天山山脈を越え、紺碧のイシククル湖(現在のキルギスタン)のほとりで西突厥のカガン(上質な緑色の絹の衣をまとい頭に3メートルの絹の帯を巻いていた)と出会い、サマルカンド(現在のウズベキスタン)まで歩き続けた。

 これらは全て、中国文化、仏教、ソグド人(シルクロード貿易の重要な仲介者で、唐時代に中国で最も影響力ある移民共同体だったペルシャ人)や、ペルシャそのもののつながりが絡み合った、シルクロードの魅力を表す小さな翡翠のようなものだ。

 サマルカンドで玄奘は初めて極めて豊かなペルシャ文化に触れたのだ。それは同じように洗練された中国文化とは全く異なるものだった。そして5世紀に独立した高昌王国や、その後唐王朝にとって最も重要な貿易相手国となったのはローマではなくサマルカンドだった。

 
トルファン郊外にある高昌王国の遺跡。

 そこで古代シルクロードの興味深い地政学的、地経学的側面についてお話しする。

 一流学者や習近平周辺の経済計画担当者を除けば、シルクロード経済、特に7世紀から10世紀にかけての唐王朝における中心人物が…唐王朝自身であったことを知る人はほとんどいない。何より重要なのは、当時の「西域」に西突厥との深刻な軍事衝突を資金面で支えることだった。

 そこで、唐の軍隊は北方シルクロードのオアシス沿いに配備されたが、興味深いひねりがあった。そのほとんどは中国人ではなく、甘粛回廊や「西域」の向こう側から来た現地の人々だった。

 征服と敗北の繰り返しだった。例えば、唐朝は670年から692年にかけて、チベット人に極めて重要なオアシス、クチャを奪われた。その結果、軍事費が増加した。740年には、唐朝は西域の4つの軍事司令部、哈密ハミ、トルファン、北亭、クチャ(いずれもシルクロードの主要オアシス)に毎年90万反もの絹を送っていた。これはまさに地域経済を支えるものだった。

 いくつかの年代を振り返ると、地政学的シナリオがいかに絶え間なく変化してきたか分かる。まずは800年代初頭、ウイグル人がトルファンを実際に支配し始めた頃から始まる。当時、ウイグル人のカガンはソグディアナ(サマルカンド周辺の地域)出身の教師と出会い、その教師からマニ教を紹介された。マニ教は3世紀にマニによりペルシャで創始された魅力的な宗教で、光と闇の勢力が宇宙を支配するため永遠に争っているとされている。

 その後、ウイグル族のカガンは運命的決断を下した。マニ教を採用し、それを三言語(ソグド語、ウイグル語、中国語)の石板に記録したのだ。
 
仏教から自治区への長い行進

 チベット帝国も700年代後半には非常に強大な勢力を誇っていた。780年代には甘粛に侵攻し、792年にはトルファンを征服した。しかし、803年にはウイグル人がトルファンを奪還した。しかし、モンゴルに残っていたウイグル人は840年にキルギス人に敗れ、一部のウイグル人はトルファンにたどり着き、新たな国家、ウイグル・カガン国を建国した。その首都は高昌城で、私はついにそこを訪れることができた。

 
高昌城跡。写真:ぺぺ・エスコバール

 こうしてトルファンはようやくウイグル人となり、交易には中国語ではなくウイグル語が使われるようになった。この状態は何世紀にもわたって続いた。経済は主に物々交換が中心となり、通貨は絹に代わり綿花が使われるようになった。宗教的には、唐時代、トルファンの人々は仏教徒、道教徒、ゾロアスター教徒、更にはキリスト教徒やマニ教まで混在していた。20世紀初頭、ドイツ人考古学者たちは高昌の東城壁の外で、メソポタミアに起源を持つ東方キリスト教の証拠となる小さな教会を発見した。教会はシリア語を礼拝言語としていた。

 そのため、マニ教は一時期、ウイグル・カガン国の公式国教になった。彼らの芸術は実に卓越していた。しかし、マニ教の洞窟壁画は、息を呑むほど美しいベゼクリク洞窟に一つだけ現存している。私は500元支払い、非常に知識豊富な若いウイグル人研究者の案内でその壁画を鑑賞する特権を得た。

 マニ教美術の壁画が消失した理由は、1000年頃、ウイグル・カガン国がマニ教を放棄し、仏教に完全に帰依すると決定したためだ。柏孜克里克ベゼクリクにある悪名高い第38窟(私が訪れた場所。写真撮影禁止)でさえ、その証拠を示している。この窟は二層構造になっており、仏教層の下にマニ教層が築かれていた。

 政治的には、この駆け引きは衰えることなく続いた。これがシルクロードの真髄だ。1209年、モンゴル軍はトルファンでウイグル・カガン国を破ったが、ウイグル人は介入しなかった。1275年、ウイグル人は伝説のクビライ・ハンと同盟を結んだ。しかしその後、農民反乱軍がモンゴルの平和を覆し、14世紀に明王朝を樹立した。しかし、トルファンは依然中国本土の国境外に留まった。

 決定的出来事は1383年だ。イスラム教徒のシディル・ホージャがトルファンを征服し、住民全員にイスラム教改宗を強制した。これは今日まで続いている。少なくとも表面的には、新疆ウイグル自治区のオアシスの町でイスラム教徒かどうか尋ねると、多くの人が丁寧に答えを拒む。仏教の過去は集合的無意識の中に、目に見える形で、高昌の壮大な遺跡の中に残っている。

 新疆ウイグル自治区は、清朝軍が1756年に支配権を握るまで、中国から独立を保っていた重要な事実がある。先月の旅の途中、私たちはちょうど新疆ウイグル自治区成立70周年の真っ只中にいた。新疆ウイグル自治区全体が「70」の数字が描かれた赤い旗や横断幕で彩られていた。

 
乌鲁木齐ウルムチ市:新疆ウイグル自治区建国70周年を祝う。写真:ぺぺ・エスコバール

 これがかつての「西域」の未来だ。エネルギー資源が豊富で、多文化、多宗教、地政学的に「適度に繁栄した」中国の新シルクロードの中心地になるのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/16/two-foreign-guys-walk-into-a-barber-shop-in-xinjiang/

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2025年10月21日 (火)

シルクロードの核心、芸術と貿易と国家権力



ペペ・エスコバル
2025年10月14日
Strategic Culture Foundation

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 敦煌 ? 歴史を通じて、シルクロード(実際は道路網)は最高のハイウェイ・スターだ。古代ユーラシアを横断する史上最も重要な連結回廊で、中国学者が一致して世界の主要文明システムと定義する中国、インド、ペルシャ、バビロン、エジプト、ギリシャ、ローマを結び、東西間の経済的、文化的交流のいくつかの歴史的段階を示している。

 敦煌研究の第一人者、季賢林教授は、西洋の覇権主義者連中を永遠に狂わせる公式を考案した。

 「世界には影響力のある文化体系は五つではなく四つしかない。中国、インド、ギリシャ、イスラムだ。これらは全て中国の敦煌と新疆ウイグル自治区でのみ出会った。」

 歴史を通じて敦煌が重要な地政学的地位にあったことから、必然的に素晴らしい芸術的成果が生み出された。

 前回の旅から数年、そしてコロナショック、そしてその後の中国復興を経て、私はついに新たな西遊記に乗り出す栄誉に恵まれ、かつての首都長安の西安から甘粛回廊を経て敦煌まで、本来の古代シルクロードを辿る旅に出ることとなった。

 輝かしいユーラシア文化は古代シルクロードを舞台に、集い、交流し、その翼を広げていった。甘粛省河西回廊の西端に位置する敦煌は、南北に山々、東に中原、西に新疆ウイグル自治区に囲まれた、中国シルクロード東部における最も重要な拠点だった。

 「燃える灯台」と呼ばれた敦煌は、陽関と玉門関という二つの関所を掌握し、極めて戦略的な要衝に位置していた。漢の武帝は、敦煌が西に迫る恐るべきタクラマカン砂漠の手前にある最後の主要な水源で、西へと続く三つのシルクロードの主要ルートにまたがる位置にあることを明確に理解していた。

 玉門関は、紀元前2世紀に漢帝国に設定された、玉門関の中でも最も重要な関所だ。ゴビ砂漠南部、祁連山脈の西端に位置し、古代中国の西境界を示していた。

 
ジェイド・ゲート峠。写真:ペペ・エスコバル

 敦煌でタクシー運転手と交渉した後、眩しいほど美しい青空の下、峠とその周辺で一日中過ごした。漢王朝が交通管理制度、烽火制度、そして万里の長城防衛制度(漢の長城の遺構は今も残っている)をどのように構築し、長距離シルクロードの安全を保証したのか、感嘆するばかりだ。

 
万里の長城遺跡。写真:ペペ・エスコバル
 
キャラバンに話しかける:「人と人の交流」の秘密

 完璧に整備された敦煌ブックセンターは、歴史書に「漢民族と非漢民族が出会う大都市」と記されている。習近平の「民衆交流」のまさに先駆けと言えるだろう。その精神は今も健在で、特にウイグル料理が中心の美食の饗宴である豪華な夜市では、その精神が息づいている。

 
ウイグルのビジネス・ウーマン 写真:ペペ・エスコバル

 中原産の絹や磁器、「西域」産の宝飾品や香水、華北産のラクダや馬、河西産の穀物など、あらゆるものが敦煌で取引されていた。商取引、移住、軍遊戯、文化交流、そして多くの文人、学者、芸術家、官僚、外交官、巡礼者、軍人などが、ソグド、チベット、ウイグル、タングート、モンゴルといった古代中国の文化を活気に満ちた混合体へと導き、それらが最終的に敦煌芸術へと発展していった。

 遍歴仏教、ネストリウス派、ゾロアスター教、イスラム教など、敦煌の洗練された美的感覚は、中央アジアや西アジアから伝わった建築、彫刻、絵画、音楽、舞踊、織物、染色技術により徐々に影響を受けてきた。

 習近平主席が掲げる「小康」を謳う近代化中国において、「シルクロード」という用語は非常に微妙なニュアンスを帯びている。例えば、西安の小白雁塔では既に「シルクロード:長安・天山回廊路網」と表現されている。  これは地理的に正しい解釈で、政治的に正しい新疆ウイグル自治区(何世紀にもわたって、必ずしも中国の領土ではなく、本質的に「西部地域」の一部だった)ではなく、天山山脈を強調している。

 シルクロードの始まりについては、現在では学術的に認められている単一の説が採用されている。紀元前140年、漢の武帝が張騫を「西域」への二度の交易使として派遣したというものだ。『史記』によると、張騫は中国史上初の公式外交官として、事実上「西域」との交易路を開き、その後、西北諸国全てが漢との交易、特に絹織物貿易を開始したとされている。

 西安の陝西歴史博物館から敦煌書院、そして蘭州の甘粛博物館まで、学者や博物館学芸員との交流や素晴らしいシルクロードの展示品の補足として、シルクロードに関する現在確立された公式の物語をたどるのは非常に興味深いことだ。それによれば「シルクに代表される古代中国の文明は、西域、中央アジア、西アジアの諸国に影響を及ぼし始めた」とされている。

 事実はそれより遙かに複雑で、香辛料、金属、化学薬品、鞍、皮革製品、ガラス、紙(紀元前2世紀に発明)など、あらゆるものが市場に出回っていたが、大まかな流れは次の通りだ。中央平原の商人は、中国から絹、青銅鏡、漆器を積んだ隊商で砂漠や山頂を越え、それらを商品と交換しようとした。一方、西方の商人は毛皮、翡翠、フェルトを中央平原に持ち込んだ。

 多民族間の「人的交流」について話そう。ちなみに「シルクロード」という言葉を使った人は誰もいなかった。「サマルカンドへの道」、あるいは不気味なタクラマカン砂漠を巡る「北路」や「南路」といった言葉が使われていた。



唐代の貨幣制度について…

 3世紀までに、敦煌は既にシルクロード交通の頂点に位置し、商人や巡礼者たちが近くにある莫高窟の建設を後援し始めた。

 
莫高窟の主楼閣。写真:ペペ・エスコバル

 莫高窟は、甘粛省で敦煌五窟として知られる地域の一つだ。莫高窟は、現存する813の洞窟群で構成され、そのうち735が莫高窟にある。莫高窟に近づくのは、それ自体大きなスリルだ。数え切れないほどの中国人観光客でいっぱいの公園公式バスに乗り込み、砂漠を進むと、鳴沙山脈の東麓に到着する。目の前には当泉河が流れ、東には祁連山脈がそびえ立つ。洞窟は崖っぷちに切り込まれ、いくつもの坂道や歩道で繋がっている。

 洞窟群は4世紀から14世紀にかけて築造され(最古の壁画は5世紀のもの)、高さ30メートルにも及ぶ断崖に沿って南北1.6キロにわたり4層に連なる洞窟群だ。南部地域には492の洞窟があり、45キロを超える壁画、2,000体を超える彩色仏と、5つの木製の庇が安置されている。これらは元々、仏像を祀るために使われていた。

 
敦煌書院博物館にて:芸術家たちの出身地。写真:ペペ・エスコバル

 今もなお見られるものは息を呑むほど美しい。特に注目すべきは、290窟の釈迦の生涯を描いた格闘場面、296窟の少女アプサラ(神話の舞踏家)、257窟の鹿王、249窟の狩猟場面、285窟のガルーダ(中国語で「緋色の鳥」を表す)、217窟の盛唐の傑作『法華経』に登場する魔都の寓話、196窟の菩薩坐像、そして285窟の完璧な状態で保存された礼拝する菩薩像などだ。

 
莫高窟の見どころの一つので仏像。写真:ペペ・エスコバル

 規則は非常に厳格で、公式ガイド同行のもと厳選された洞窟のみ訪問し、写真撮影は禁止、洞窟内を照らすのはガイドの懐中電灯のみという厳しいものだった。私は敦煌大学で学び、現在は考古学の博士課程に在籍するヘレンさんの案内で訪問する機会に恵まれた。見学後、彼女は敦煌書院の画期的保存修復活動について詳しく説明してくれた。

 洞窟の建設は、分業という点でも壮大な事業だった。想像願いたい。崖から洞窟を掘り出す彫刻刀職人、同じく洞窟を掘る石工、木造または土造建造物を建てるレンガ職人、木製の道具を修理する大工、彫像を制作する彫刻家と、洞窟や彫像に絵を描く画家。

 莫高窟は、中国、ペルシャ、インド、中央アジアの美術を融合させた仏教壁画の印象的コレクションにおいて、美的体験として他に類を見ないものだ。

 そして、目に見えないものがある。蔵経洞で発見された4万点以上の巻物だ。シルクロード沿いで発見された文書や遺物の最大の埋蔵量で、仏教、マニ教、ゾロアスター教と、東方キリスト教会(シリアから来た)に関する文書が収められており、敦煌がいかに国際色豊かな都市であったかを示している。これは19世紀後半に始まったヨーロッパによる学術的や他の目的を問わない敦煌の財産略奪の一部で、全く異なる複雑で長い物語だ。

 地経学的に見ると、敦煌は10世紀近くにわたり、特に唐王朝(6世紀から9世紀)の時代には極めて豊かな都市だった。唐は、絹織物(絹と麻)、穀物、貨幣という三つの異なる通貨を用いた非常に興味深い貨幣制度だった。

 帝都長安に置かれた中央政府は、全ての貿易を単一単位に集約して表していた。敦煌駐屯地は戦略上重要な拠点で、六種類もの絹織物で税金が支払われていた。つまり、それぞれの地域で生産された絹織物で税金を支払っていたのだ。唐はこれら織物を全て敦煌に移送した。駐屯地の将校たちは、この税としての布を貨幣や穀物に換金し、地元商人に支払い、兵士に食料代として与えた。

 つまり、唐王朝は常に織物を通して、敦煌経済に多額の資金を投入していたのだ。まさに官民一体の国家開発モデルと言えるだろう。2013年に北京の計画担当者たちが「新シルクロード」構想を打ち出した時、このモデルは彼らにとって避けられないものだった。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/14/art-trade-and-state-power-at-heart-of-the-silk-road/

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 No Kings行動に関するJeffrey Sachs教授のYoutube
Urgent !! Trump’s America on the Edge The People Rise, The Kings Fall !! Prof. Jeffrey Sachs 19:14
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
公明は衆議院小選挙区で自民党候補に投票。蹴れば賞めるした場合どうなるか、公明票の減とその際の自民議席減、1万票減→自民議席26減、二万票減→46議席減、 公明比例獲得数減→52議席減
 東京新聞 社会面
伊東市長 失職公算大 市議選 不信任派が多数当選
 学歴詐称がそれほど問題なら、大物はどうして放置しておくのだろう?

 自称カイロ大学卒業生は、のうのうと我が世の秋?
 都議会記者団は速記者団。

 東京新聞 こちら特報部 こういう報道こそ読みたい。
政治とカネ
 維新逃げる気? 自民と連合合意
 秘書給与詐欺・収賄など 相次ぎ関係者立件
 地元「反省感じない」

 裏金「一緒は無理」どこへ
 「有言不実行で不誠実」◆結局は補完勢力か
 植草一秀の『知られざる真実』
落ち目の維新が消滅に突進

2025年6月 5日 (木)

オレシュニクを待ちながら「否定的ではなく」進んだイスタンブール歌舞伎



ペペ・エスコバル
2025年6月3日
Strategic Culture Foundation

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お問い合わせ:info@strategic-culture.su

 ロシア・ウクライナ「交渉」を巡るイスタンブールでの新たな騒動のわずか数時間前、情報に通じたモスクワの雰囲気はこうだった。三つの要点。
 
  1. ロシア核政策の三本柱の一つ、戦略爆撃機への攻撃は米英共同作戦だった。特にMI6だ。全体的技術支援と戦略は、この情報機関コンビが提供した。
  2.  
  3. トランプが本当に実権を握っているのか、そうでないのかまるでわからない。夜、ある諜報幹部筋が、これを私に確認させてくれた。あらゆる可能性、特に最終的ちそれをを進める許可を出したのは一体誰かクレムリンと治安当局が精査していると彼は更に付け加えた。
  4.  
  5. ほぼ全員一致の国民的合意:オレシュニクを放て。更に弾道ミサイル波状攻撃も。
 予想通り、軍服を着たウクライナ代表団や、1時間15分の短い会談後の記者会見で、簡単な英語も話せないウマロフ国防相が出席するなど、インスタンブール歌舞伎は安物芝居のように終わった。この歌舞伎は「否定的ではなかった」と叙事詩的にトルコ外務省は表現した。

 戦略的または政治的に実質的議論は何も行われず、捕虜交換のみ議論された。更に、ロシアのトップ交渉官メジンスキーは覚書ではなく最後通牒を提示すべきだったというムードがモスクワでは漂っていた。予想通り、バンデラスタンの乞食連中はそれを最後通牒と解釈したが、実際にメジンスキーがウクライナ側に手渡したのは事実上のロードマップ覚書で、三部に分かれ、停戦条件として二つの選択肢と31の項目が提示されていた。その多くは、モスクワが数ヶ月にわたり詳細に提示してきたものだった。

 例: 停戦の第一選択肢は、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ヘルソン、ザポリージャからウクライナ軍が30日以内に完全撤退すること、クリミア、ドンバス、ノヴォロシアをロシアの一部として国際的に承認すること、ウクライナは中立であること、ウクライナが選挙を実施し、その後、法的拘束力ある国連安全保障理事会決議(強調は筆者)に承認された平和条約に署名すること、核兵器の受領と配備を禁止することだ。

 もちろん、キーウのテロ組織や、それを支配するネオナチ組織や、欧米諸国の分裂した様々な好戦的支持者連中は、これらのどれも決して受け入れるまい。だから特別軍事作戦は続く。もしかしたら2026年まで続くかもしれない。イスタンブール歌舞伎の別版と共に、次回は6月下旬までに開催の予定だ。

 ちなみに現在、歌舞伎は、ある程度の(不安定な)「主権」をキーウが維持するための最後の機会になっている。ラブロフ外相が繰り返し述べている通り、全て戦場で決まる。
 
新START条約を破棄する方法

 さて、この攻撃が欧米諸国のプロパガンダ・メディアを、何層にも重なる成層圏レベルのヒステリーに陥れたロシアの戦略的三本柱の一角に対する攻撃の話だ。

 戦略爆撃機を無防備なまま滑走路にロシアが放置した理由は、繰り返し指摘されている。それは新戦略兵器削減条約(START)の規定によるものだ。新戦略兵器削減条約は2010年に署名され、来年2月まで延長されている(今回の出来事を考えれば、この条約は来年葬り去られるかもしれない)。

 新戦略兵器削減条約(START)は、戦略爆撃機は「相手国による監視を可能にするため、衛星画像などの国家技術検証手段(NTM)により視認可能でなければならない」と規定している。従って、その状態(核兵器搭載か通常兵器への転換か)は常に検証可能でなければならない。「奇襲」による先制攻撃の可能性は皆無だ。

 これまで単純なメカニズムで第三次世界大戦の勃発を防いできた冷戦時代の遺物としてまずまずだったものを、この作戦が独力で破壊した。無謀さは桁外れだ。だから、クレムリンから治安機関に至るまでのロシア最高権力層がトランプが事態を把握していたかどうか必死に突き止めようとしているのも無理はない。もし彼が把握していなかったとしたら、最終的に、これを進める許可を出したのは一体誰だろう?

 今までのところ、最高幹部が無言なのも不思議ではない。

 ブリャンスクの列車橋攻撃テロ事件への弔意を表すためにラブロフ外相に電話をかけたのはアメリカ国務長官マルコ・ルビオで、その逆ではないとある諜報筋が私に語った。戦略爆撃機には何も言及がない。それと並行して、イラクで小隊長を務めた後、フォックス・ニュースのキャスターになり、更に国防総省長官になった人物は、ロシア基地への無人機攻撃をリアルタイムで見ていた。

 こうした攻撃の有効性は、愉快な戦争の死の霧を超越する。相反する複数の推定によれば、イルクーツクのベラヤ基地で「ベアーズ」として知られるTu-95MS戦略爆撃機3機が被弾し、うち1機は一部損傷、更にT-22M3も3機が被弾し、うち2機は修復不能な状態になったとされている。Tu-95MS 3機の火災は局所的とみられるため修理できる可能性がある。

 ムルマンスクのオレニャ基地で他にTu-95MS 4機とAn-12 1機が破壊された可能性がある。

 ロシアは今週末までTu-95MSを58機保有していた。たとえ5機が完全に失われてもロシア戦闘機隊の10%に満たない。しかも、これにはTu-160 19機とTu-22M3M 55機は含まれていない。攻撃対象とされた五基地中、成功したのは僅か二基地だけだった。

 これらの損失は、たとえどれほど痛手であるにせよ、ロシア航空宇宙部隊による更なる攻撃に全く影響するまい。

 例:T-95MSMが標準搭載する兵器はX-101巡航ミサイルだ。1回の任務で最大8発まで搭載可能だ。近年の攻撃で、同時に発射されたミサイルは40発以下だ。つまり実戦投入されているTu-95はわずか6機だ。つまりロシアは実際、過去数日、数週間に及ぶような激しい攻撃を行うため、Tu-95MSMを6機しか必要としていない。しかも最近の攻撃にはTu-160さえ使われていない。
 
最大戦略の評価

 本稿執筆時点では、ロシアによる壊滅的反撃は、まだ承認されていない。実に深刻な事態だ。たとえ大統領に知らされていなかったのが事実だとしても、クレムリンと治安機関は、キーウに地獄を解き放つ前に、絶対そのことを確かめたいのだ。それでもトランプ大統領には、もっともらしい否認の余地を与え、ウクライナがSTART議定書に大きく違反する(米英合同)NATO作戦がCIA・MI6情報機関コンビが直接実行したのは明らかだ。

 これら攻撃をトランプが承認していたのなら、それはまさにアメリカによるロシアへの宣戦布告に等しい。従って、最も可能性が高いシナリオは、ワシントン中に点在する特権階級のサイロに潜むネオコンの不意打ちをトランプが食らったというものだ。

 昨年5月のヴォロネジM早期警戒レーダーシステムへの攻撃同様、ロシア戦略爆撃機への攻撃は、核先制攻撃に先立ち、ロシア体制を無力化できるよう、刺激を次第に強化するシナリオに合致する。野心的なストレンジラブ博士連中は、実際に何十年も、このシナリオを夢想しているのだ。

 情報筋が慎重に確認した所では、このPR作戦はロシアに激しい(おそらく核兵器による)反撃を迫るもので、イスタンブールの歌舞伎からモスクワは撤退するという解釈がロシア高官の間で主流になっている。

 これまでのところロシアの反応は極めて整然としている。完全な沈黙、広範囲にわたる調査、そしてイスタンブールでの会談だ。

 だが、避けられない反撃では最大限の戦略が必要のは確実だ。もし反撃が最新のロシア核ドクトリンと整合するものであれば、グローバルサウス諸国のほぼ全会一致の支持を失うリスクをモスクワは負うことになる。

 反撃が手ぬるければ国内の反発は激しいだろう。「オレシニクを放て」という意見でほぼ全員一致している。連続テロ攻撃の標的にされるのに、ロシア世論は全くうんざりし始めている。運命の決断の時は刻一刻過ぎつつある。

 ここで我々は究極のジレンマに陥る。第三次世界大戦を起こさずに、いかに集団的好戦主義を掲げる欧米諸国を打ち負かすかをロシアは思案している。中国にヒントを得た解決策は、孫子と老子を組み合わせ再構築した同盟かもしれない。果てしない戦争を遂行する戦略が欠けた虚無主義的な敵の能力と意志を、何らかの方法、あるいは重層的な方法で、粉砕する方法があるはずだ。

 記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/06/03/waiting-for-oreshniks-while-istanbul-kabuki-proceeds-not-negatively/

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2025年4月 8日 (火)

ペペ・エスコバル: サヌアからサアダへ — 戦時のイエメン

2025年3月31日 10:42 GMT
イエメン。サナア。 - スプートニク・インターナショナル

© 写真: ペペ・エスコバル

 イエメン北西部、サアダ – 3月26日水曜日の午後2時、私はラマダン中のサアダの閑散とした大通りに静かに立ち、周囲を山々に囲まれながら、サウジアラビア国境まで車でわずか2時間の距離だとを告げる道路標識を見ていた。

 私たちは白いトヨタSUVの車列に乗り、アンサラッラー運動発祥の地であるイエメン北西部に到着した。本当の車列ではなく、実はおとりだった。というのも深刻な安全上の理由から、車列は景色の素晴らしい高速道路を一緒に走ることは決してなかったからだ。

 我々は東西約12人の小団体で、パレスチナに関する「あなたたちは一人ではない」という会議の一環として、前日を首都サナアで過ごした。親切な主催者が指摘した通り、我々は実際、数年ぶりにイエメンを訪れた外国人団体として、欧米諸国とアラブ諸国によるイエメン封鎖を物理的に破ったのだ。

 この団体には、イラクの元首相アデル・アブドゥル・マフディ、寧夏省出身の回族(中国系イスラム教徒)でハイテク中心地杭州の地中海圏研究所所長を務める素晴らしい人物、馬暁林教授、アル・クドスの考古学の軍事化に関する会議で素晴らしいプレゼンテーションをしたマレーシアのトップ研究者アミヌラシッド・ヤティバン、ネルソン・マンデラの孫マンドラ、そして元欧州議会議員であるアイルランドのダイナミックなデュオ、マイク・ウォレスとクレア・デイリーがいた。  
サナアに戻った私たちは、午前3時に「ドアをノックする音」が聞こえると言われた。これは、イエメンのゆったりした時間で換算すると、午前5時に起床し、出発は1時間後ということだった。それ以上の情報は一切なかった。私たちは着の身着のままで、スマートフォン充電器も歯ブラシも何も持たずに旅をした。サアダで初めて、私たちは町で夜を過ごすことになると知った。インターネットも全くなかった。
 私たちがなぜこの時期にそこにいたのか理解するのにしばらく時間がかかった。全てが綿密な安全作戦の一部なのだ。それは偶然ではなかった。前日の3月25日は、サウジアラビアが率いるオマーンを除く様々なアラブ諸国からなる有志連合によるイエメンへの最初の攻撃から10年目に当たる日だった。オバマ・バイデン政権が「背後から先導」した。

 午後遅くになって、過去10年間にイエメン全土、特にサアダ県で4万5000棟以上の建物が攻撃を受けたことがわかった。そして今や「力による平和」を掲げるトランプ2.0主導の国防総省からの直接指示もあり、下品なSignal騒動で明らかになった通り、国防総省は「メッセージを送るため」アンサラッラーとイエメンに戦争を開始した。

 我々は、サアダで建設中の癌病院に刻まれた「メッセージ」を見た。この病院の資金調達には多大な労力が費やされたが、我々の訪問の僅か二日前に中央軍の爆弾により破壊された。我々は、製造者名と契約番号が記されたアメリカ製爆弾の破片を集め、イエメン・チームに分析させた。破壊された病院の奥深くに不発弾が一つあった。
 

サナア。驚くべき旧市街にて。 - スプートニク・インターナショナル
© 写真: ペペ・エスコバル

 10年続く戦争と直接関係する話として、私たちは2018年にスクールバスがサウジアラビア空爆で爆撃された現場も訪れた。42人の児童全員が死亡し、瓦礫の中から彼らの携帯電話の1つが証拠として見つかった。彼ら全員、小さな殉教者墓地に埋葬されている。

 夜、午前4時頃にまた「ドアをノックする音」が聞こえると言われた。実際、我々の中には、あり得ないことを予想していた者もいた。サアダ県に住むアンサラアッラー指導者、アブドゥル・マリク・バドル・アルディン・アル・フーシとの直接会談だ。しかし、それは想像を絶する安全上のリスクを意味しただろう。なぜなら彼は今や中央軍にとって西アジア全域で「斬首」の第一標的だからだ。

 

世界、米国、イエメン攻撃を確認

3月25日 午前6時30分

 イエメン:全てのアラブ人の起源

 イエメンの複雑さを理解するには、まず政治体制がどのように機能しているかを知る必要がある。それは三角形のようなものだ。

 三角形の頂点には指導者のアブドゥル・マリク・アル・フーシが座っている。彼は故フセイン・アル・フーシの弟で、主にザイド派シーア派で構成された多層的な宗教・政治・軍事運動であるアンサラアッラーの初代指導者だ。

 真下にはマフディ・ムハンマド・アル・マシャド大統領が座っている。

 三角形の残り二つの角には、片側には議会に報告しなければならない高等政治評議会の9人のメンバーがいる。私たちはそのうちの4人と会った。反対側の議会は、実際は首相より優先される。そして、司法制度を最優先とする政府機関が続く。

 サアダで情報専門家が私に「真の権力はサヌアではなく、ここにある」と明確に語った。これは指導者アブドゥル・マリク・アル・フーシを直接指している。  
イエメンにどっぷり浸かって数日間経つと、この土地の力強さや人々の強さと性格が、完全に理解できるようになる。聖カアバ神殿はイエメンの「トゥバ」(王)に覆われていた。その角の一つは「イエメンの角」と呼ばれ、全てのイエメン人にとって歴史的名誉だ。
 イエメンは、最初のセム人の移住から、マリブの大ダム崩壊により分断されたシバ(ちなみに、シバの女王はサナア生まれ)を経て、アフリカからメソポタミア、インド、東南アジアまで世界中にイスラム教を広めた全ての軍隊に至るまで、全てのアラブ人移住の礎石だ。

 イエメンは、イスラム世界で最も偉大な二人の女王、シバのビルキスとスレイフド朝のアルワに支配されていた。預言者ムハンマドは、イエメンとイエメン人に関する45以上の認証されたハディースを残した。

 一言で言えば、イエメンは全てのアラブ人の起源だ。氷点下の文化に浸り、派手な悪趣味に溺れる、みすぼらしいワッハーブ派の成り上がり者連中が、特に1990年のイエメン統一以来、イエメンを激しく憎んでいるのも不思議ではない。

 イエメン人は、イエメン・アラビア文字、つまり古代南アラビア文字であるムスナド文字を最初に書き記した人々だ。彼らは、現代のイエメン人が欧米オリガルヒと、その卑劣なアラブ政権代理人による略奪の歴史を記録するのと同じように、将来歪曲されないように自らの歴史を記録した。

 イエメンの本来の力は、略奪株式会社として構成された超資本主義にとって大きな脅威だ。イサ・ブルミの名著『Destroying Yemen: What Chaos in Arabia Tells Us About The World(イエメンの破壊:アラビアの混乱が世界について語ること)』に記録されている通り、現在も進行中の10年戦争で、動員されたタクフィリー派の凶悪犯、傭兵、腐敗した暫定政府や、イエメン人を爆撃して飢えさせ、屈服させることを企図した国連支援の恥ずべき連合軍が次々現れたのも不思議ではない。

 トランプ2.0は、この過程の論理的結論を象徴している。「平和の使者」自身の言葉によれば、これらの「野蛮人」は「絶滅」される。グローバル化した金融寡頭政治がイエメンの富を略奪するために残された唯一の方法は、イエメンを破壊することだ。


サナア。魅惑的な旧市街。
© 写真: ペペ・エスコバル

 パレスチナのため「倫理的かつ精神的に」戦う

 私たちはサナアのホテルのデワニヤでくつろぎながらお茶を飲み、指導者アブドゥル・マリク・アル・フーシによる国民への毎日のテレビ演説を待っていた。すると突然、予告なしに彼が部屋に入ってきた。私たちは言葉を失った。それは他でもない、イエメン軍のスポークスマン、ヤヒヤ・サリーだった。馬教授によると、彼は中国、いや世界の大多数でスーパースターだという。

 サナア中心部の有名ホテルで外国人の団体を訪問するのは驚くべき安全上のリスクだった。まるで、毎日のようにソーシャル・メディアを介して、仮想的にでなく、直接CENTCOMに挑戦しているかのようだった。ヤヒヤ・サリーは私たちと握手し、短い演説をして、主張を非常に明確にした。「私たちイエメン人は、道徳的および宗教的責任から、パレスチナ人を支援し連帯するこの立場を取ることを決定した。」

 高等政治評議会メンバーで、革命委員会元委員長であるモハメド・アリ・アル・フーシとの個人的会話で、イエメンがロシアや中国との外交努力をしているのか私は彼に尋ねた。答えは、翻訳では失われてしまう、いくつかの比喩を交えたアラビア語の華麗な言葉と、たくさんの笑顔で、値段のつけられないほど価値あるものだった。「している」。

 また、私たちは、高等政治評議会メンバーで、元首相で、「あなたは一人ではない」会議の統括責任者で、イエメンの偉大な伝統的知識人であるアブドゥルアズィーズ・サレハ・ビン・ハブトゥール教授と少なくとも2時間過ごす栄誉に恵まれた。

 ビン・ハブトゥール教授は、2017年にサナア大学の語学センターから英訳が出版された必読の書籍『Undeterred: Yemen in the Face of Decisive Storm』の著者でもある。  
私たちの小さな団体が「10年間イエメンに課せられた封鎖を破った」こと、そしてパレスチナのための戦いが「倫理的かつ精神的に」戦われなければならないことを彼は語った。「外国人は、フーシ派はレジスタンスより大きいと考えています。実際、アンサラッラーにはアンサラッラーより多くの人々がいます。」サアダとサヌアの市場(スーク)では、「イエメン全体がフーシ派だ」という話をよく耳にする。
 ビン・ハブトゥール教授はフーシ派の力を、リーダーシップ/指導、「国民の動員」、そして「歴史に由来する回復力」という3つのベクトルでまとめた。そして「1967年以来、サウジアラビアは我々と戦おうとしてきた」ことと、実際「2016年にようやく達成されたイエメンの解放」を比較した。

 フーシ派の軍事力は、冷戦中の「技術協力」、ソ連と中国で技能を磨いたイエメンのトップクラスの学生たち、そして「サダト政権以前のエジプトとの良好な軍事関係」から大きく進歩した。

 またビン・ハブトゥール教授は、ベイルート、バグダッド、カイロが、かつては「偉大な文化の中心地」だったことにも言及した。これらの都市が欧米のハゲタカやその代理人に攻撃されたのも不思議ではない。現在、アラブ世界の「象徴」は、安っぽく、みすぼらしく、派手なペルシャ湾にまで堕落している。

 これは、イラクの元首相マフディの鋭い分析を補完するもので、「イエメンは文化的にも経済的にも解放され、自給自足で世界体制から独立している」と彼は称賛したが、それは莫大な犠牲を払ったからだ。エボ・モラレスと非常に親しいボリビア元外務大臣フェルナンド・ワナクニは「我々は堂々巡りをしている」と決め台詞を発した。なぜなら、全ての開発モデルは新植民地主義と結びついているからだ。「我々は中南米と西アジアで同じ闘争を戦っているので、大陸をまたぐ新しいモデルが必要だ」

 「驚くことがある」

 CIAのバックドアがぎっしり詰まったSignalチャットで「イエメンを爆撃しろ」というメッセージを交換している数人の傀儡がどんな夢を描いても、イエメンは崩壊しないだろう。それでも、国防総省は少なくとも4機のB-2Aステルス戦略爆撃機をインド洋のディエゴガルシア島に派遣した。既に基地に配備されているB-52H 4機に加え、支援としてKC-135空中給油・輸送機とC-17輸送機を配備し、国防総省がイエメンに長期にわたる地獄をもたらすつもりなのは確実だ。

 日曜の夜だけで、サナアの民間ビル(斜体は筆者)が13回も爆撃された。イエメンにおけるアメリカの地上諜報情報は冗談のようだ。

 ペンタゴン長官を装うフォックス・ニュースの道化師は、現在イエメン軍の頻繁な攻撃対象となっている空母ハリー・トルーマンに、もう一か月紅海に留まるよう命令した。以前はアジア太平洋地域に展開していた空母カール・ビンソン打撃群は、先週金曜日に西アジアに向けて出発した。

 近い将来、米海軍はバブ・エル・マンデブ湾の両側に数百機の戦闘機を擁する二つの空母打撃群を配備することになるかもしれない。イエメン軍は目をつぶっている。

 それどころか、まず彼らは、テルアビブの「ベン・グリオンと呼ばれる空港」が航空交通にとって安全でなくなり、ガザでの大量虐殺が止むまでその状態が続くと全ての航空会社に警告し、事実上イスラエルに対する航空封鎖を宣言した。

 その後、彼らは空母ハリー・トルーマンに所属する数隻の軍艦に対するUAV部隊攻撃を強化した。

 破壊力のあるバンカーバスターでB-2爆撃機がイエメン軍の地下ミサイル施設を攻撃したにもかかわらず、施設を破壊することはできず、入り口が崩壊しただけだった。  
サヌアで、高等政治評議会メンバーが、特に外国人に対し軍事機密を漏らすはずがないのは当然だ。だが先週金曜日、高位の州知事から「驚くべきことがあるだろう」と私は聞いた。

 これは、指導者のアブドゥル・マリク・アル・フーシが「イエメン軍事力の発展に関して、アメリカを驚かせるかもしれないサプライズが近づいている。言葉より行動が先立つため使用後に明らかになる可能性がある」とXで発表したことと良く結びついている。

 これは、空母ハリー・トルーマンのE-2指揮統制機を標的として、同空母の指揮統制能力が失われたとイエメン軍最高司令部高官が述べたことに関係している可能性がある。

 これまでのところ、国防総省の沈黙が続いている。

 もちろん、七世紀に預言者ムハンマド自身が明確に述べた「信仰はイエメンのもの、法律はイエメンのもの、知恵はイエメンのもの」という言葉を、トランプ2.0チームが理解するとは誰も期待していない。

 彼らはアラブ・ファイト・クラブの最も重要な二つの命令も理解しないだろう。ルール1:イエメンには手を出すな。ルール2:イエメンには手を出すな


記事原文のurl:https://sputnikglobe.com/20250331/pepe-escobar-from-sanaa-to-saada--yemen-during-wartime-1121717925.html

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 The Chris Hedges Report 元イスラエル首相のアメリカ一流大学訪問に反対声明。
Palestinians Speak Out Against Princeton Welcoming Israeli War Criminal on Campus 26:39
Princeton University has invited former Israeli prime minister Naftali Bennett to speak on Monday April 7 at 7pm. Palestinian members of the community speak out against Princeton's moral depravity.

Apr 08, 2025

Princeton University has invited former Israeli prime minister Naftali Bennett to speak on Monday April 7 at 7pm. His visit is part of his tour across North American campuses, including Harvard, Columbia, and Yale, which coincides with the deportations, detainments, and disappearances of students at these same campuses by the Trump administration for protesting Israel’s war on the Palestinian people.

In this press conference, the New Jersey community of Palestinian, African-American, Jewish and civil rights advocates stand against the invitation of a man who has a history of racist policies and racist rhetoric. Bennett should be in prison, not in Princeton.

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
NYダウ乱高下、349ドル安 NYT:「関税をめぐる不確実性が市場の激しい変動招く」 WP: 株価多くが3日連続下落、WSJ 米国株暴落が世界的暴落に、日経「日経平均2644円安、終値3万1136円 世界経済減速に警戒」大阪取引所7日朝、日経平均先物の売買一時中断「サーキットブレーカー」発動

2025年2月 6日 (木)

惑星間例外主義の時代



ペペ・エスコバル
2025年1月22日
Strategic Culture Foundation

 大量虐殺を「素晴らしい立地」における卓越した不動産事業機会に衣替えできるのはアメリカだけだ。

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 まず重要な点から始めよう。Manifest Destiny(明白な天命)は文字通り星に到達する。

 地球上で最も偉大な見世物であるトランプ2.0は(ビッグ)バンで始まった。「我々は星々に向かって我々の明白な天命を追求する。」そして、それは火星にアメリカ国旗を立てることを意味する。本物だ。Netflix映画ではない。大富豪の相棒、SpaceXのCEOイーロン・マスクが即座に歓喜に沸いたのも不思議ではない。

 惑星間例外主義へようこそ。文字通り。自由の国、勇者の故郷である、この新しい黄金時代は「かつてないほど例外的」なものになるだろう。帝国の衰退は終わった。新しい、残忍なほど優しい帝国を受け入れよ。さもないと。

 実際、全て予想通り、サイケデリックな渦のような一連の大統領令から始まった。

 違法移民の「侵入」を阻止するため南部国境(エルパソは既に封鎖されている)に軍隊を配備し、麻薬カルテルはテロ組織だと宣言し、メキシコ湾を「アメリカ湾」に改名する時が来たのだ。

 更に、エネルギー生産を増やすため非常事態を宣言する。「我々は非常事態権限を使って、国や起業家や大金持ちの人々が大きな計画、AI計画を立てられるようにするつもりだ。我々には現在の二倍のエネルギーが必要だ。」

 これは、帝国が必然的に、AIとエネルギーを大量消費する大規模AIデータ・センターを完全支配するためのコードだ。

 その間、トランプ2.0は、全ての「対外援助」計画を90日間停止し、「アメリカの国益および外交政策の目標との一貫性」を評価する(訳:キーウよ、逃げろ)。

 トランプ2.0は男性と女性二性のみ認め「ウォークネスを軍隊から直ちに排除し、以前のようにする」そして「パナマ運河を取り戻す」(「アメリカ運河」など、どうか?)

 そして大規模貿易戦争の兆候も忘れてはならない。交渉を強制するため、2月1日からカナダとメキシコに25%の関税が課される可能性がある。更に将来、EUが標的になるだろう。ブリュッセルは既にパニック状態だ。

 Tik Tok、一体何者だ?

 国内で、最も興味深い策略の一つはTik Tok文書だ。「アメリカ・Tik Tok取り引きは一兆ドルの価値があるかもしれない」と大統領は述べた。Tik Tokの50%買収は合弁事業になるかもしれない。トランプの息子バロンの重要な貢献もあって、事実上、トランプと共和党が若者の投票の36%以上を獲得するのにTik Tokは貢献した。

 Tik Tokとのあり得る取り引きは、実質的に所有権の50%をアメリカ人株主と分割するよう中国に強制するもので、アメリカでTik Tok広告を販売し続ける可能性がある。これは全て広告関連の金銭的利益が狙いだ。

 Tik Tokの株式構成は非常に興味深い。20%は創業者の張一鳴が保有している。残りの20%は世界中のTik Tok従業員が保有している。残りの60%は3つのアメリカ・ファンドが保有している。つまり、アメリカは実際は長年、株式の50%以上保有しているのだ。

 今の違いは、創業者張一鳴に株式売却を強制したいとトランプ大統領とアメリカ政府が考えていることだ。

 さて、ブリュッセルが、YouTubeまたはXの50%をヨーロッパのオリガルヒに買収させて、ヨーロッパで事業をするのを許可するパラレルワールドを想像願いたい (実際、いつか、これが実現するかも知れない)。

 さて、外交政策を論じよう。

 ウクライナ。トランプは曖昧な態度を取った。ウクライナ代理戦争の解決に向けて、あり得る線表は、プーチンとの今後の電話会談(「近々」)で話し合われる可能性がある。対ロシア制裁の継続に関し、「関税」とトランプは定義した。

 NATO。費用を支払わねばならない。ずっと多く。「NATOは5%支払わなければならない。ウクライナ戦争で我々はNATOより2000億ドル多く支払っている。NATOに遙かに大きな影響があるのに、これはばかげている。NATOと我々の間には海がある。だが我々はNATOより2000億ドル多くウクライナに費やしている。だからNATOは均等に負担せねばならない。」

 既に就任式前からNATO事務総長、オランダのルッテはメッセージを受け取っているようだ。既にヨーロッパ市民全員に5%の軍事予算を狂犬のように彼は宣伝している。医療や社会福祉の削減が必要だとしたらどうだろう。(帝国の)大義のためだ。

 EU。EUに言及すらしなかったのはトランプの穏やかなメッセージだった。これらポチ連中はアメリカ勢力圏に属しているのだ。トランプは帝国主義的に彼らを無視した。

 一つ驚くべき例外があった。「スペインのような国」に100%関税を課す可能性について尋ねられたトランプの答えは真珠のようなものだった。「BRICS諸国としてイエスだ」

 誰かがマドリードに、彼らがBRICSに加盟しているのを伝えるのを忘れたようだ。だが重要な点は変わらない。トランプは脱ドル化の道を進むBRICS諸国全てに100%の関税を課すと脅している。ちなみにロシア・中国間支払いの95%は現在ルーブルと人民元で行われている。

 ミサイル防衛。トランプ:「巨大なアイアンドーム・ミサイル防衛シールド建設を開始するよう私は軍に指示する。これは全てアメリカ製だ」 さて、国防総省はフーシ派に何らかの意見を求めるべきだ。

 ベネズエラ。興味深い展開だ。トランプ特使のリック・グレネルがカラカスとの直接交渉を準備している。ベネズエラのディオスダド・カベジョ内務大臣は「再起動」関係を奨励している。司法長官は犯罪組織の撲滅に向けた協力を再開する用意がある。引き渡しもその一つだ。

 だからといって政権転覆が放棄されるわけではない。残忍なまでに温和な帝国は、石油や鉱物資源を切実に必要としているのだ。

 キューバ。再び「テロ支援国家」リストに戻る。ハバナはもともと2021年のトランプ政権1.0のときにこのリストに載った。そして今、マルコ・ルビオが国務省に就任し、見通しは暗い。ハバナは常に抵抗するだろう。

 ガザ。ガザ停戦についてどの程度自信があるかと問われたトランプ大統領は「自信はない。これは我々の戦争ではなく、彼らの戦争だ」と答えた。

 だが、最高のものは最後に残されていた。「ガザは大規模解体現場のようなものだ。あの場所は、本当に別の形で再建されねばならない[…] ガザは興味深い。素晴らしい場所だ。海に面し、天気も最高だ[…] 何か美しいものが作れそうな気がする。」

 今年のモデルを決して過小評価しないよう願いたい。黄金の、例外的な、残酷なほどに優しい帝国だ。他のいかなる組織も、大量虐殺を「驚異的な場所」での素晴らしい不動産機会には衣替えできない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/01/22/the-age-of-interplanetary-exceptionalism/

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   戦機で選ばれてもいないマスクに国家情報を管理させるのはこども動物園に虎を放つようなものという表現も見たアメリカほ放送局では反対デモ報道が多々ある。
Lawrence: Trump letting Musk intrude into Treasury is biggest, most important data breach ever 16:39
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名  
トランプの関税引き上げの真の狙いは何か、今後検証する必要がある。その中韓国紙「中央日報」が米国政府の財政に焦点を当てた論評「トランプ氏「関税戦争」の裏には空っぽの米国国庫がある」を掲載

2024年10月 3日 (木)

殉教者/レジェンドとしてのナスララ:怒りを集中する用意を整えるイスラムの地



ペペ・エスコバル
2024年9月30日
Strategic Culture Foundation

 シンボルは打ち砕かれ伝説が生まれた。これまで以上にレジスタンスは決して後退しない。

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 シンボルは打ち砕かれ伝説が生まれた。レジスタンスはこれまで以上に決して後退しない。

 これを語ったのはシーア派ではなく、レバノンのキリスト教指導者で、真の政治的イスラムの象徴があらゆる(人為的)国境を超越できることを象徴している。

 私が「激怒の20年代」と定義したこの10年は、ある殺人事件から始まった。バグダッド空港のすぐ外で、クッズ部隊指導者ソレイマニ将軍とハシュド・アル・シャアビ司令官アブ・モハンデスを狙った、まさにアメリカ的暗殺だ。

 ソレイマニ将軍は象徴以上の存在で、抵抗枢軸の権化だった。特にここ数週間の挫折にもかかわらず抵抗枢軸は2000年1月より今の方が遙かに強力だ。殉教者でレジェンドのソレイマニは比類ない遺産を残し、西アジアの抵抗拠点全てを奮い立たせ続けるだろう。

 同じことがサイード・ハッサン・ナスララにも起きるだろう。彼は単なる象徴ではなく、抵抗枢軸の顔で、アラブの街中やイスラムの地全体で並外れた人気と尊敬を集めていた。特にここ数週間のあらゆる挫折にもかかわらず、抵抗枢軸は今後数年間で2024年9月よりずっと強力になるだろう。

 殉教者でレジェンドであるナスララ師はソレイマニに匹敵する遺産を残した。ちなみに、軍事問題ではナスララ師は常にソレイマニを畏敬し常に学んでいた。だが政治家として、また父親のような精神的知恵の源として、ナスララ師は比類ない存在だった。

 さて、星から溝へと降りよう。

 救いようのない連続戦争犯罪者で、精神異常大量虐殺者で、国連決議を多数違反した人物が、ニューヨークの国連総会に現れ、このビルから更にもう一つの戦争犯罪を命じた。それはJDAM精密誘導システムを備えたBLU-109を含む数十発のアメリカ製バンカーバスター爆弾でベイルート南部の一ブロック全体を破壊し、サイード・ナスララを含む数え切れないほどの民間人を瓦礫の下に置き去りにするというものだ。

 国連総会で戦争犯罪人が演説する際、代表団の半数以上が一斉退場した。南半球の外交官が会場にほとんどいなくなった。サウジアラビア、スーダン、エジプト、ヨルダン、UAEの「祝福された国」とイラク、イラン、シリア、レバノン、イエメンの「呪われた国」を描いたIQの低い「地図」というトレードマークの図が残った聴衆に再び示された。

 狂信的で卑しいポーランド系侵入者(完全な偽者)が古代文明を批判するなど、下劣なゴミとさえ言えない。

 国民国家と呼べないような組織の例が、歴史には、あふれている。それらはむしろ重度の細菌感染症のようなものだ。彼らが得意とするのは、殺人、殺人、殺人だけだ。できれば非武装民間人を殺したい。テロリスト戦術として。もちろん非常に危険だ。また彼らに対処する唯一の方法も歴史は教えてくれる。  
もはや遠慮はいらない。

 イスラエルがサイード・ナスララを殺害した主な理由は二つある。1) 大量虐殺と民族浄化を許すいかなる「合意」でもヒズボラがガザを放棄することは決してないとナスララが明言したため。2) タルムードの精神病理狂信者連中がレバノンに侵攻して再占領したがっているため。

 レバノンとイランの安全保障にイスラエルは重大な欠陥を発見した。ベイルートの場合、街全体が侵入者であふれている。あらゆる種類の第五列が行き来し、やりたい放題している。イランは遙かに深刻な問題だ。IRGC司令官アバス・ニルフォルーシャン准将もベイルートでナスララとともに殺害されたがテヘランのIRGC自体も危険に曝されている可能性がある。

 テヘランからベイルートに至るまで、国内治安を真剣に見直すことが今や必須となっているが、いつもの容疑者連中による低俗な心理作戦の津波があろうとも、注意深く構築されたヒズボラ組織がナスララ暗殺によって崩壊することはあるまい。

 ヒズボラは個人から独立している。構造は迷路で、地下茎だ。そして「アメリカ戦争」時のベトコンのように適切に訓練された他の結節点や新指導者が出現するだろう。

 もちろん、それは常にアメリカの戦争に関するものです。なぜなら、混沌の帝国の基盤は永遠の戦争だからだ。

 1982年当時、イスラエルのレバノン戦争は余に残忍で、ベトナムを舗装し駐車帯で塗り潰すと脅したロナルド・レーガンさえ驚愕した。イルグン・テロリストとして有名になったメナヘム・ベギン首相にレーガンは言った。「メナヘム、これはホロコーストだ」

 だが当時シオニスト・ロビーに買収され、金銭を受け取っていた上院議員ジョー・バイデンという卑しい詐欺師がベギンに電話をかけて「民間人が全員殺されても」大したことはないと安心させた。

 予想通り、当時上院議員で、今やホワイトハウスのレームダック・ゾンビとなっている人物は、ナスララ暗殺を全面的に承認した。

 ボールは今やイスラム教諸国全体の世論へと移りつつある。約20億人のイスラム教徒も、抵抗枢軸の新たな局面を大いに牽引するだろう。一方、殺人装置は、主に民間人や非武装の女性や子どもたちを殺し続けるだろう。

 今や、抵抗枢軸が次の段階に進むのを阻止するものは皆無だ。外交や妥協も停戦も「二国家解決」も、他の先延ばし戦術など、何も存在しない。イェイツの言葉を言い換えれば(そして裏返せば)それは「太陽のように無表情で空虚な視線」を向ける容赦ない殺人装置との生きるか死ぬかの実存的戦いだ。

 実質的に、本当の(強調は筆者)激動の20年代が今始まる。

 イスラム諸国の怒りは殺人装置だけでなく貪欲な永遠の戦争帝国にも向けられるだろう。

 イランやイラクやシリアやイエメンやトルコやパキスタンや数多くのグローバル・マジョリティの当時諸国は、史上初めて、外交、地政学、軍事力を最大限に調整し、最終的に、この細菌感染症に正面から立ち向かう準備を整えるべきだ。

 BRICSがイスラム諸国の主要外交ルートを担うという幸先の良いシナリオが今やかなり実現可能となっている。次の論理的段階は、イスラエル/アメリカ領土から国連を撤退させ、国際人道法を真に尊重する国に本部を設立することだろう。

 政治的に台頭しつつあるグローバル・マジョリティは独自のグローバルな、まさに統一された国家組織を設立し、人種差別主義者を自らの組織内で、のたうち回らせ腐敗させる。一方、戦場では容赦なく戦うべきだ。なぶり殺す時が来たのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/09/30/nasrallah-martyr-legend-lands-islam-get-ready-channel-their-rage/

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 The Chris Hedges Report 新作映画の紹介。
Where Olive Trees Weep: Processing the Trauma of Occupation | The Chris Hedges Report 44:08
Chris Hedges
Oct 03, 2024
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

NYT/サンガー「1967 年のアラブ・イスラエル戦争以来、この地域で最も危険な瞬間。イランはイスラエルに約180発のミサイルを発射。イスラエルはそれに対し相当する反撃を意図。米国はこの反撃を止める意思なし。陶酔の雰囲気。広範な戦争が一度始まってしまうと、その復旧には数年擁する」

2024年6月17日 (月)

剣呑な暮らしの夏

ペペ・エスコバル
2024年6月12日
Strategic Culture Foundation

 

 ヨーロッパ人の死体にハエが卵を産みつけている間に、わずかな金で全て購入できると金権政治家連中は信じている。

 

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 ヨーロッパ選挙で、パリの小さな王様は予想通り惨敗した。彼は議会の早期選挙を呼びかけ、国民議会を解散させたが、これはフランス国民に対する盲目的で幼稚な復讐行為であり、事実上フランス民主主義への攻撃だ。

 

 「自由、平等、友愛」の理念は、粗野な寡頭政治によって長い間奪われているため、いずれにせよ、それは、ほとんど意味がない。

 

 フランス選挙の第2回投票は7月7日に行われる。7月11日のイギリス総選挙とほぼ同時期で、パリ・オリンピックというゆっくり燃え上がる都市災害の僅か数日前だ。

 

 ナポレオン・コンプレックスを抱えたロスチャイルド家の小傀儡が自分の望みが叶えられないからといって、なぜ今になって、おもちゃを全部投げ捨てようとしているのか、という好奇心でパリのサロンは燃え上がっている。

 結局彼が本当に望んでいるのは、ホワイトハウスの死体大統領やイギリスのスナクや、オランダのルッテやブリュッセルの毒メデューサ・フォン・デア・リューゲン(ウソつき)やポーランドのトゥスクと共に、フランス国民に説明責任を負わずに「戦争大統領」になることだ。

 

 小さな王様が右翼議会に服従しなければならないレームダック大統領になる現実的可能性に直面するのはほぼ確実だ。エリゼ宮での噂話も既にサーカスに加わり、彼が辞任するかもしれない印象を与えている(後に否定された)。それでも小さな王様がロシアとの戦争に突入して、フランス国民は誰も彼について行くまい。まして哀れなフランス軍は。

 

 だが、もっと大きなことが起きている。開放性と包摂性に重点を置いた世界の大多数に向けた(幸先の良い)形勢を一変させるメッセージが先週サンクトペテルブルク・フォーラムで発せられ、今週初め、ニジニ・ノヴゴロドでのBRICS10外相会議がバトンを引き継いだ。

 

 ラブロフ外相は3つの重要な点を強調した。

  1. 「南半球の国々は、もはや欧米諸国の二重基準と気まぐれに依存したくない。」
  2. 「BRICS諸国が既に世界経済の原動力となっていることは誰もが知っている。」
  3. 「独立国家の平等が鍵となる新たな世界秩序を創り出すための一貫した努力の必要性を、我々は(BRICS外相会議で)強調した。」

 

 今週後半イタリア南部プーリアで開催予定の規模が縮小しつつあるG7会議と比べてほしい。中国銀行に対する「新たな厳しい警告」(「ロシアと取り引きするな、さもないと!」)から、中国とロシアの戦略的提携に対する声高な脅しまで、いつもと同じ内容だ。

 

 最後になるが、凍結または盗んだ膨大なロシア資産から利息を搾り取り、それを破綻国ウクライナに送る更なる陰謀。7月に盗まれたロシア資産からの収入15億ユーロをEUから破綻国が受け取り、90%が武器購入に充てると不快なメデューサ本人が発表した。

 

 一方、2010年代初頭、性悪女ヒラリー・クリントンの国務長官在任中に、今はなき「アジア回帰」政策を考案したカート・キャンベル国務副長官は、既に北京とロシアの軍産複合体との関係を巡り、ワシントンは中国企業や銀行に制裁を課すと明言していた。

 

 偽旗作戦と完璧な対称性

 

 いくつかの基準から判断すると、ヨーロッパは今後数か月以内に、爆発的にではなく、悲痛な声で内部崩壊/爆発するだろう。フランスとイギリスの総選挙が7月11日のNATOサミットと重なることも忘れてはならない。NATOサミットではロシア嫌いによる戦争挑発が激化するだろう。

 

 考えら得るシナリオとして、明確にロシアに責任を負わせるある種の偽旗作戦が予想される。それはフランツ・フェルディナンド事件やトンキン湾事件や米西戦争前のメイン号事件のような事態かもしれない。

 

 全NATOスタン「指導者」連中と、キーウの緑の汗まみれTシャツを着た下っ端MI6工作員が生き残る唯一の方法は、開戦理由をでっち上げるしかないことだ。

 

 もし本当にそれが起きるとすれば、日程は7月第二週から8月末まで、遅くとも9月第二週までに早められる可能性がある。

 10月では遅すぎる。アメリカ選挙に近すぎるためだ。

 

 というわけで、剣呑な暮らしの夏に備えて頂きたい。

 

 一方、ロシアの「熊」は冬眠しているわけではない。サンクトペテルブルク・フォーラム前と最中に、既に進行中のNATOスタンのミサイルを使ったキーウの攻撃に対するモスクワの対応がいかに「対称的」になるか、プーチン大統領は詳しく述べた。

 射程距離350キロ以上のミサイルを供給するNATO加盟国はアメリカ、イギリス、フランスの三国だ。

 

 したがって「対称的」対応とは、基地帝国の拠点に深刻な損害を与えることが可能な先進兵器をロシアが南半球諸国に提供することを意味するはずだ。

 

 ロシア・テレビ局だけでなく、サンクトペテルブルク・フォーラムの廊下でも盛んに議論された通り、これら兵器を受け取る最有力候補は以下の通りだ。

 

 西アジア:イラン(既に保有している)、シリア(切実に必要としている)、イエメン、イラク(ハシュド・アル・シャアビ(人民動員部隊)に非常に役立つはずだ)、リビア。

 

 中央、北東、東南アジア:アフガニスタン、ミャンマー (この二国はサンクトペテルブルクに参加していた)と北朝鮮。

 

 中南米:キューバ、ベネズエラ、ニカラグア (今のロシアのカリブ海進出を見れば分かる)。

 

 アフリカ:中央アフリカ共和国、コンゴ、エチオピア、ソマリア、南スーダン、ジンバブエ (ラブロフ外相の最近のアフリカ歴訪を見れば明らかだ)。

 

 ジルコンさんがご挨拶

 

 そして極超音速ミサイル搭載フリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」や原子力潜水艦「カザン」を先頭にロシア海軍がカリブ海に展開する喜ばしい事態が起きている。

 

 ゴルシコフは「オニキスやジルコンやカリブルやアトヴェットを32発搭載している。これらは史上最も先進的で強力な巡航ミサイルで本格的戦闘実績がある。ヤーセン級巡航ミサイル潜水艦カザンも32発の垂直発射ミサイルを搭載しており、更に魚雷以外も発射できる魚雷発射管が10基ある」と軍事評論家アンドレイ・マルティアノフは述べている。

 

 まあ、この海軍は明らかに第三次世界大戦を始めるため停泊しているわけではない。マルティアノフは次のように説明している。「両艦ともアメリカとカナダの東海岸全域を攻撃できるが、そのために停泊しているわけではない。本当に第三次世界大戦になったとしても、この恐ろしい事態に対処するブラヴァやアバンガルドやサルマトやヤルセは多数ある。いや、ゴルシコフとカザンは、ロシアとの通常戦争を生き延びようと決心した狂人が破綻国家にいた場合、北アメリカからヨーロッパまで、あらゆる兵器を搭載したあらゆる戦闘艦や戦略海上輸送船に渡せることを示すために停泊しているのだ。」

 

 更に興味深いのは、ハバナで時間を過ごした後、海軍部隊は一連の演習のためカリブ海に留まり、他のロシア海軍艦艇も加わることだ。「危険な暮らしの夏」が終わるまで彼らはこの海域に留まる。誰か変人が奇抜な考えを持っている場合に備えて。

 

 一方、ヨーロッパでは、熱い戦争へとエスカレートする可能性が止まることなく続いており、NATOは癲癇を誘発するノルウェーの森の木片を使って、次から次へとナンセンスな爆発を起こして、代理戦争の確立されたルールを根本的に変えている。

 ロシアの軍事施設と民間施設両方(石油貯蔵庫や空港、エネルギー施設、鉄道連絡駅、更に軍隊集積地)を破壊する能力をNATOのおかげで、ウクライナ軍(AFU)は既に備えている。

 

 近隣諸国を含め、誰もが「対称的」反撃を待つことになるだろう。

 

 実質的に、この重大決定は、実際この見世物を仕切る少数の金権政治家が下したのだ。それはロシアとの戦争にヨーロッパを追い込むことだ。それが北極からバルト海のチワワを経て狂暴なポーランドに至るまでの「軍事シェンゲン協定」や「新しい鉄のカーテン」に関する全ての言論歌舞伎の背後にある理論的根拠だ。

 

 放射能汚染されたヨーロッパ人の死骸にハエが卵を産みつけている間に、わずかな金で全て購入できると金権政治家連中は実際信じているのだ。

 

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/06/12/the-summer-of-living-dangerously/

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 The Chris Hedges Report イスラエルのガザ虐殺、狂気の政策を徹底批判。素晴らしい演説をお聞き願いたい。

 

Nero's Guests 24:37

Chris Hedges
Jun 16, 2024

 

 日刊IWJガイド

 

「『ウクライナ平和サミット』開幕日に、『ニューヨーク・タイムズ』が、2022年4月の『ウクライナ・ロシア条約草案』を初公開!」

はじめに~「ウクライナ平和サミット」の開幕以来、 ロシア憎悪に傾斜した煽情的な偏向報道を続けている日本のマスコミ! しかし肝心の紛争当時国であるロシアのプーチン大統領を招かず、米国のバイデン大統領も欠席、中国、インド等の大国の首脳も不在の「ウクライナ平和サミット」に何の意味があるのか!? さらに『ニューヨーク・タイムズ』が、2022年4月の「ウクライナ・ロシア条約草案」を初公開! ロシアは、11月のブラジル・リオG20サミットで、中国による仲介を期待!?

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