NATO

2018年7月18日 (水)

ノビチョクの魔法 - 香水瓶中で発見された致死性物質

2018年7月16日
The Moon of Alabama

 このユリア・スクリパリを起用したノビチョク香水の使用前-使用後広告は少し前に広まった。


拡大

 広告は5月27日以前に公開されていた。作者には確かな展望があったに違いない。昨夜、BBCは、こう報じた。

エイムズベリー: 香水瓶の中で、ノビチョクが見つかったと被害者の兄弟

エイムズベリーで、二人に被害を与えたを神経ガスは香水瓶に入っていたと、犠牲者の一人の兄弟が語った。

マシュー・ローリーは、重体で病院にいる彼の兄弟チャーリーが香水瓶を拾ったと語ったと述べた。

捜査を率いているロンドン警視庁は、この主張の確認を拒否した。

以前、警察は"小瓶"に入っているのを発見したとだけ述べていた。

 セルゲイ・スクリパルも娘のユリアも、VXの10倍も致死性の'神経ガス' とされるものから不思議なことに回復した。そうなったのはノビチョク香水の魔法だった。

 ウィルトシャーでの二度目の 'ノビチョク'事件被害者の一人、チャールズ・ローリーも、完全回復の途上にある。薬物中毒者で、元々深刻な状態だった、彼のパートナー、ドーン・スタージェスは亡くなった。スクリパリ事件同様、二度目の事件の詳細も様々な疑問を引き起こす。

 警察によれば '小瓶' には'ノビチョク' 系統の物質が入っていた

科学者たちは、瓶の中に入っていた物質がノビチョクであることを確認した。

3月にセルゲイとユリアのスクリパリ親子を中毒させたのと同時に生産されたものかどうかを確認するため更なる科学試験が行われる  - これは警察による捜査の主軸だ。

瓶の出所と、それがいかにしてチャーリーの家に至ったのかを明らかにする捜査が進行中だ。

 香水瓶中のおそらく極めて流動性の神経ガスが、一体どうしてセルゲイ・スクリパリ宅のドア取っ手に塗布された 'ノビチョク' "ジェル" という警察主張と辻褄があうのだろう? あれは 'ノビチョク' 化粧品シリーズのスキンケア版だったのだろうか?


拡大

 これは、イギリス政府がしているスクリパリ事件公式説明もう一つの穴だ。

 だからといって、それを巡って '当局'が更なるたわごとをひねり出すのを妨げるわけではない。

 アメリカ司法省が、ロシア連邦軍参謀本部情報総局GRU職員を起訴したすぐ後、数人の匿名 '当局者' が、GRUもスクリパリ事件の責任があると主張している。例によって、証拠も、この主張を裏付ける論理も皆無だ。

イギリスの毒ガス捜査は、マラーによる起訴対象のロシア機関に向かう

3月4日の元スパイ、セルゲイ・V・スクリパリと彼の娘のユリアに対する攻撃は、イギリス南部のスクリパリの自宅に送り込まれた、GRUとして知られている諜報機関の現職あるいは元工作員により行われた可能性がきわめて高いとイギリス捜査関係者は考えていると、捜査に詳しい、あるイギリス当局者、あるアメリカ当局者と、ある元アメリカ当局者が、匿名を条件に機密情報について語った。

 記事では反ロシア '専門家' マーク・ガレオッティの主張が引用されている。

“GRUが国外で人々を殺害することは他の様々な事件で十分に実証されている”

 彼は一例もあげていない。

 セルゲイ・スクリパリは、GRU内のイギリス・スパイだった。彼は逮捕され、15年の刑を宣告された。6年間の刑務所暮らしの後、赦免され、欧米で逮捕されたロシア・スパイと交換された。彼はもはや関心の対象ではなかったのだ。彼を殺害すれば、将来スパイ交換ができなくなる。GRUが、そのようなことに興味がないのは確実だ。

 ガレオッティは、"非線形" "ハイブリッド戦争"をしかけるロシアの手口を記述していると彼が主張する "ゲラシモフ・ドクトリン" をでっち上げたしろうとなのだ。この考え方について、おおくのたわごと書か。三年後、駄目だされたガレオッティは、ロシアのワレリー・ゲラシモフ参謀総長による記事の彼による解釈は、まったくのインチキであることを認めざるを得なかった。ゲラシモフは、新たなロシア・ドクトリンを述べたのではなく、政権転覆'戦争をしかける'欧米の' 手口 'を述べていたのだ。

 ガレオッティは、ゲラシモフが説明した '欧米'作戦の酷い側面をロシアに帰したのだ。

 'ノビチョク' 話でも、同じように、違う相手のせいにすることが起きている。

2018年7月16日 01:32 PM投稿

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2018/07/the-magic-of-novichok-deadly-agent-found-in-perfume-bottle.html#more

----------

 ヘルシンキ会談についての属国大本営広報、見る前から内容は想像できた。宗主国大本営広報のおうむ返し。時間と電気の無駄。今日もワイドショーではなく、相撲を見る。

日刊IWJガイド「<西日本豪雨取材報告>昨日17日は、上杉記者が広島県江田島市の被災地に取材へ!大規模な土砂崩れで3軒の家が孤立していても、市は『そうなんですか』で終わり!?/<インタビュー報告>大阪北部地震は活断層が原因の地震の可能性!いくら『揺れ』の対策をしても地面が『ずれ』たら、建造物は倒壊する!~岩上安身による変動地形学研究者・渡辺満久東洋大教授インタビュー/
<お知らせ>7月29日(日)【IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】開催まで残り11日!ご予約は参加予約受付フォームより、ぜひともお早めにどうぞ!」2018.7.18日号~No.2134号~

2018年7月15日 (日)

スクリパリ公式説明の穴

2018年7月12日
Craig Murray

 前回の記事では、スクリパリ事件に対する政府公式説明について書いた。今回は、この説の信憑性を検証しよう。来週は、これに変わる説明を検討する。

    ロシアには、長年ノビチョク神経ガスを製造し、備蓄する秘密計画があった。ロシアは、秘密暗殺テクニックで工作員を訓練もしてきた、イギリス諜報機関は神経ガスをドアの取っ手に塗布するという指示も載っているロシア訓練マニュアルのコピーを所有している。

 ボリス・ジョンソンによるこの声明の唯一の裏付けは“機密情報”だとされており、しかも不幸なことに、ロシアの秘密ノビチョク計画に関する“機密情報”の出所は、サダム・フセインの大量破壊兵器計画に関する機密情報を人々に伝えたのと全く同じ連中、証明済みのウソつきだ。しかも、イギリスは、一体なぜ、この機密情報を十年間も伏せておいて、ロシア化学兵器備蓄が解体されたことを検証したOPCW査察官に言わなかったことを含め、それに何の対処もしなかったのだろうかという疑問が湧く。

 もしロシアに本当にプロのノビチョク暗殺訓練計画があるならば、一体なぜ暗殺は、これほどひどく失敗するのだろう? 開発する十年間に、彼らは、ドアの取っ手にジェルを塗布する方法とされるものは効果がないのを発見していた可能性もあるだろうに? ボリス・ジョンソンが所有していると主張している訓練マニュアルは一体どこにあるのだろう? ロシアを含め世界に、イギリスはそれを所有していると言ったのに、イギリスが、コピーの出所が特定できるような印を消し、提出するのを阻止しているのは一体何なのだろう?

    ロシアで約8年前に刑務所から解放された二重スパイ、セルゲイ・スクリパリを標的にするのに、この暗殺計画を利用することをロシアは選んだ。

 秘密兵器の存在を暴露し、十年間もの計画隠蔽を終わらせてしまう標的に選択されたのが、ロシアが何年も前に刑務所から出した中堅二重スパイに他ならないというのは注目に値する。もし彼を殺したかったのであれば、当時殺せていたはずなのだ。しかも彼を攻撃すれば、将来のあらゆるスパイ交換を駄目にしかねない。これを読む限り、プーチンは、セルゲイ・スクリパリを攻撃するためだけに、ノビチョク計画の秘密と、スパイ交換のカードを進んで犠牲にしようとしていることになる。それは、ほとんどありそうもなく見える。

    ロシアだけがノビチョクを製造可能で、スクリパリ親子を攻撃する動機はロシアにしかない。

 イギリス政府の手口の核心は、ポートンダウン研究所が、どこで製造されたかはわからないと言い、OPCWがその所見を支持した後でさえ、商業マスコミや国営マスコミによる、神経ガスがロシア製だというウソを進んでおうむ返しする強烈なものだ。実際、ソ連は“ノビチョク”級神経ガスを開発し、2002年にウズベキスタンの新たに廃棄された核実験施設訪問時に知ったのだが、計画には、特にウクライナ、アルメニアやジョージアなどソ連中の科学者たちが関与している。

 しかも施設を廃棄し、装置をアメリカ合州国に持ち帰ったのはアメリカだ。この計画の少なくとも二人の主要科学者がアメリカ合州国に移住した。いくつかのノビチョクの化学式は十年以上前に公開されている。アメリカとイギリスとイランは、多数の化学式のノビチョクを確実に合成しており、他のほとんどの国々も、そうしているだろうことは確実だ。何十もの国々にも、多くの高度な非国家主体にもノビチョク製造能力があるのだ。

 動機について言えば、ロシアの動機は報復かも知れないが、それが大変な国威をかけたワールド・カップ直前に引き起こされる国際的非難に本当に勝るかどうかは不明だ。

 ロシアだけに動機があるというのは確実に真実でははない。明らかな動機は、ロシアのせいにして、信頼を損なうことだ。これを実行したいと願う連中にはウクライナやジョージアがいるが、いずれの国ともロシアは領土紛争があり、ロシアはこれらの国々や聖戦戦士集団とシリアで戦っている。NATO軍産複合体にも、当然、ロシアとの緊張をあおる明白な動機がある。

 もちろん、スクリパリが、彼と利害がぶつかる犯罪組織に攻撃されたり、攻撃が、ドナルド・トランプに対するOrbis/スティール・ロシアゲート文書に関する、スクリパリのMI6ハンドラー、パブロ・ミラーのしわざと関連していたりする可能性もある。

 ロシアだけに手段と動機があるというイギリス政府声明は、明らかにいずれの点でも壮大なウソだ。

    ロシアはユリア・スクリパリの電話を盗聴していた。彼らは娘がモスクワから訪問している間に、セルゲイ・スクリパリを攻撃することに決めたのだ。

エイムズベリー事件の際、政府説明を補強する取り組みで、治安機関は、パブロ・ミラーの長年の友人で、ロシアが“ユリア・スクリパリの電話を盗聴していた可能性があり、これはロシアが攻撃の黒幕だという強力な証拠だと主張するBBCのマーク・アーバンを押し出した。

 だが、じっくり考えてみよう。もし、それが本当なら、ロシアは、セルゲイが一人の時でなく、ユリアのイギリス滞在中に意図的に攻撃したのだ。ところが、ユリア攻撃や、一体なぜユリアの訪問中に攻撃したのか、何らかの動機が積み上がるわけではないが、彼一人の時なら、見つかる恐れもより少なく、彼の家のドア取っ手に塗布できていたはずなのだ。更に、可能であれば、ロシア諜報機関がユリアとセルゲイの電話を盗聴していて極めて当然だ。二重スパイの家族は、通常対象になる。イギリス外交官として数十年間の経験から、イギリス政府通信本部がユリアの電話を盗聴していたことに何の疑念もない。実際、もし電話の盗聴が、殺害する意志の証拠として本格的に押し出されるのであれば、イギリス政府こそ、極めて殺意が強いことになるはずだ。

    彼らが訓練した暗殺者(複数)が、ソールズベリー郊外のスクリパリ家のドア取っ手にノビチョクを塗布した。攻撃の前か後に、連中はソールズベリー中心部の公共の場所に入り、ノビチョクの密封容器をそこに残した。

 長年の製造と訓練プログラムというイギリスの主張と比べ、暗殺の無能さは信じがたい。ロシアは国際宇宙ステーションの中核を建設した。彼らはソールズベリーのロートルを殺せるのだ。ロシア人が、ドアの取っ手の分量は致命的ではないということがどうして分からないのだろう? 訓練された暗殺者が、一体なぜソールズベリーの公共の場に決定的証拠を転がしておくはずがあるだろう? ノビチョク作戦の一環を、一体なぜソールズベリー中心部の公共地区で行う必要が一体なぜあるのだろう?

 犯人がドアの取っ手に塗布しているのを誰も見ていないのは一体なぜだろう? これにはソールズベリーの郊外では場違いに見えるはずの防護服を着て行わねばならない。スクリパリはMI6によって再定住している元諜報機関職員なのに、標準として、彼の家に監視カメラを含む何らかの基本的なセキュリティー対策をMI6が設置しなかったとは信じがたい。

    スクリパリ親子は二人とも、ドアの取っ手に触り、いずれも少なくとも5時間は通常に動くことができ、食欲旺盛に飲食さえした。それから、都市中心部の偶然暗殺者がノビチョクの密封容器を周辺に転がしておいた場所近くで、二人は同時かつ即座に、神経ガスにやられた。神経ガスが、サリンやVXより8倍致死的とは言え、ドアの取っ手に塗ってあり、雨の影響をうけていたために、スクリパリ親子を殺害できなかった。

 なぜ二人とも、ドアの外側の取っ手に、出る際、ドアを閉めるのに触れたのだろう? ノビチョクは一体なぜ、それほどゆっくり効果を発揮し、二人は少なくとも五時間は、健康障害を全く感じることなく、食欲旺盛に飲食さえし、性も体重も年齢も代謝も違い、全く管理されていない無作為の量の毒を受けたのに、全く同時に倒れ、どちらも助けを呼ぶことができなかったのだろう。そのようなことが起きる可能性は、事実上ゼロだ。そして神経ガスは、一体なぜ、結局効果が無かったのだろう?

    ベイリー刑事巡査部長がスクリパリの家に入り、ドアの取っ手の毒ガスにやられたが、ずっと軽症だった。家に入った他の警官は誰も被害を受けなかった。

 刑事巡査部長が毒ガスの影響を受け、家に入ったり、スクリパリ親子が発見された現場に行ったりした他の誰も影響を受けていないのはなぜだろう? ほんの少量で人が死ぬ、この極めて致死的な物質で、ベイリーに、ごく軽度の影響しかなかったのはなぜだろう?

    四カ月後、チャーリー・ローリーとドーン・スタージェスが、たぶん、たばこの吸い殻を探して、公園をあさっていて、ノビチョクの密封容器に偶然触れた。二人は毒にやられ、ドーン・スタージェスは、後に亡くなった。

 もし神経ガスが、密封容器に入っていたおかげで、4カ月たっても有効だったのなら、一体なぜこの密封容器が、今や不思議にも再び消えたのだろう? もしローリーとスタージェスが容器に直接触れたのであれば一体なぜ二人はすぐさま死亡しなかったのだろう?ローリーとスタージェスには見つけられたのに、一体なぜ四カ月ものソールズベリーや大規模な警察、治安機関や軍の捜索作戦では発見できなかったのだろう?

 わずかな単純な疑問で、私が聞いたものの中で最もばかげた陰謀論を打破しよう。ソールズベリー陰謀論はイギリス政府とお先棒かつぎ商売人連中によって提唱されているのだ。

 次回の記事では、この事件の、よりもっともと思える説明をいくつか検討する。

記事原文のurl:https://www.craigmurray.org.uk/archives/2018/07/the-holes-in-the-official-skripal-story/

----------
筆者は元イギリス外交官。

最新のイギリス公式説明では、二度目の事件の被害者自宅で、毒ガスの小瓶が見つかったことになっている。

彼の下記記事を翻訳したことがある。

ロラとグルナラとの同盟

栃ノ心まで休場とは驚き。御嶽海の活躍を期待するしかない。さもないと、バラエティ虚報番組を見てしまいそう。

属国の傀儡政治屋にとって、属国の国民より、宗主国の有力財界人の方が大切だという事実をまざまざと示してくれている政治屋。

日刊IWJガイド・日曜版「水道法改正案今国会成立見送りへ!/IR法案審議で『西日本豪雨の災害対応を優先すべきだ』と石井啓一国交相に批判!/IWJの西日本豪雨被害・特派チームは昨日、大洲市と宇和島市でそれぞれ取材しました!/本日は午後7時より、2014年4月12日に収録した『カジノは社会に弊害をもたらす――カジノ法案反対グループ設立集会 ~講演:静岡大学人文社会科学部教授 鳥畑与一氏「経済から見たカジノ」』をタイムリー再配信いたします!」2018.7.15日号~No.2131号~

2018年7月14日 (土)

EUを間抜け扱いするトランプ

Finian Cunningham
2018年7月10日
スプートニク

 ヨーロッパ指導者連中を軽蔑して扱っているトランプを責めることはできない。率直に言って、彼らはそれに相応しく、トランプはそれを知っているのだ。

 今週、ブリュッセルでのNATOサミットで、アメリカ大統領がヨーロッパ同盟諸国に加わるが、会議は激しいものになると予想されている。ヨーロッパ人は、財政的貢献を巡って、トランプにこきおろされるのを恐れている。

 先月カナダでのG7サミットで、居丈高なアメリカ大統領は、同盟諸国による財政支援が欠けているので、NATO軍事同盟は時代遅れだと、各国トップをきびしく叱責した。

 一切手加減せず、NATOにもっと大枚をはたかなければ、ヨーロッパからアメリカ軍撤退を考慮すると警告する書簡をヨーロッパ指導者に送り、トランプは追い打ちをかけた。

 今週、トランプのブリュッセル到着直前に、ドイツのアンゲラ・メルケル首相と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、トランプの要求に沿って素早く行動し、両国軍事予算の膨大な増加を承認したと報じられているのはご存じだろうか。

 ホワイト・ハウス住人から、くそみそにけなされるのを恐れ、他のヨーロッパ諸国も軍事予算を増やしている。

 メルケルは、ロシアの侵略とされるものに対するヨーロッパの守護者としてのNATOの重要性を突然語り始めた。

 ドイチェ・ヴェレは、こう報じた。“毎週のポッドキャストで、ドイツ首相は国防費の増加と、NATOの重要性を主張した。”

そこで、実に奇妙な矛盾があることになる。トランプは、ヨーロッパの指導者たちに、彼らを防衛するために必要なはずのNATOへの財政的貢献を増やせと厳しく叱りつけながら、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との友好的な関係を追求するという点では、アメリカ大統領は、NATO各国首脳の中で、一番楽観的だ。

 最近、トランプは、7月16日、ヘルシンキでの来るべきサミットで、プーチンとの良好な関係を発展させたいと語っている。

 クリミアをロシア連邦公式な部分として認め、それにより、2014年3月住民投票で“母なるロシア”に再加入を決めた黒海の半島クリミアを“併合”したとモスクワを非難し、延々続いている欧米言説丸ごと放棄する可能性すらアメリカ大統領は論じた。

 トランプは、ロシアは主要諸国のG7会議への再参加を認められるべきだとも提案しているが、ヨーロッパの指導者連中は大いに狼狽している。

 ワシントンのロシア嫌いイデオローグ連中の大騒ぎにもかかわらず、どうやら、アメリカ大統領はロシアやプーチン大統領を安全保障に対する恐ろしく危険な脅威と考えていないように見える。

 もしそうであれば、トランプは一体なぜ、ヨーロッパのNATO加盟諸国に一層莫大な金額を、この軍事同盟に使わせることに熱心なのだろうという疑問が生じる。

公式の欧米スローガンが人に信じさせようとしているように、もしロシアがヨーロッパの安全保障にとって、それほど実存的危険なのであれば、アメリカ大統領は約60,000人の米軍兵士をヨーロッパから撤退させることを本気で考えているのだろうか?

 ヨーロッパや、ついでに言えば誰にとっても、ロシアは実際脅威ではないのは明らかだ。ロシアが“攻撃的”で“拡大主義”だという言説丸ごと、滑稽な、根拠のない見え透いたウソだ。トランプも、それを理解しているだろうと思いたくなるではないか。NATOサミット直後、プーチンと来週会うことに、何の不安も感じることがない理由はこれだ。

 そこでこういう疑問が生じる。もしロシアがそれほどの脅威でないのなら、トランプは一体なぜ、ヨーロッパ諸国にNATOにもっと金を使うよう執拗にせき立てているのだろう?

 アメリカの動機として、アメリカ軍産複合体助成の手段として、ヨーロッパ経済に、もっとNATO同盟に金を注ぎ込ませるように強いている面もある。29のNATO加盟国中、アメリカが総軍事予算の約70パーセントを占めている。アメリカ人ifもう他の加盟諸国が、より多く財政負担をし、より多くの金を、アメリカ製の戦闘機や戦車やミサイル・システムや戦艦購入に向けてくれれば、より望ましいことではあるまいか?

 要するに、実際はヨーロッパをロシアから防衛するのが狙いではない。本当の問題は、奇怪な軍事機構を延々動かし続けるための途方もない財政的助成金を維持する方法を見つけ出すことだ。

 役割を十分果たしていないといって、トランプが連中をいじめた結果として、ドイツとフランスは、それぞれ、今後数年間、更に180億ドル、軍事予算を使うことを考えていると報じられている。
この二国や他のNATO加盟諸国は貴重な財源を生産的経済活動や生活の質を向上させる公共サービスに向けるのでなく、軍事的怪物を食わせるのに大枚をはたこうとしている。

 こうしたこと全ての強烈な皮肉は、ヨーロッパの安全保障は、ロシア西部国境沿いでの無謀なNATO部隊強化によって、一層脅かされているのが本当であることだ。この全く正当化不能のエスカレーションは、ロシアと国際平和に対する挑発だ。ところが、ワシントンのうさんくさい確証のない発言をもとに、ヨーロッパを一層不安定にするため、ヨーロッパ指導者連中は先を争って貴重な資源を費やそうとしているのだ。

 今週、トランプがヨーロッパから軍隊を撤退しかねないのをヨーロッパ指導者たちは“死ぬほど恐れている”と元アメリカ国防長官レオン・パネッタが発言したと引用されている。

 死ぬほど恐れている? ヨーロッパの親NATO政治家連中は“指導者”という表現に値しない。大陸の軍隊の全般的な段階的縮小、特に第二次世界大戦後、70年以上駐留しているアメリカ軍撤退を見れば、大半のヨーロッパ諸国民は喜びほっとするはずだ。

 あるワシントン・ポスト論説は、トランプが“先月のG7会談で彼が言い出したような破綻になることを恐れ、ヨーロッパ中の安全保障担当大臣を眠れなくしている”と書いた。

自分たちの“指導者”として、ヨーロッパ諸国民は、そのようなうさんくさい懸念で夜も眠れなくなるような、何という意気地のない怠け者集団を頂いているのだろう。

 ヨーロッパ中で、代替する政党を求めて、大衆反乱が進んでいるのも、決して驚くべきことではない。これらのいわゆる“ポピュリスト”政党は、ロシアを当然のパートナーとして見ており、正常な関係に戻りたがっているという点では、通常遥かに正気だ。

 ヨーロッパの既製支配政党や政府は、一体何が本当の脅威にあたるかについての連中の考え違いのおかげで、すっかり訳がわからなくなっているのだ。

 中東中やアフリカでのワシントンの犯罪的戦争に長年奴隷のように黙従してきたことで、不安定化させる難民問題が引き起こされ、EUの組織的縫い目を張りつめさせている。

 同様に、トランプの前任者、ブッシュやオバマのもとで、ロシアに対するワシントンの敵意に奴隷のように従ってきたことで、ヨーロッパは経済制裁で大きな代償を払わされたが、一方アメリカ経済は比較的無傷だ。今週EUは、対ロシア経済制裁を来年にも延長する動きをしている。ウクライナでCIAが支援したクーデターを巡り、ワシントンが基本的に始めたそうした施策が、約五年間、ヨーロッパの労働者や農民や企業に大きな代償を払わせている。ところがヨーロッパの弱虫連中は自殺行為を続けているのだ。

 懲罰的関税と貿易戦争で、ヨーロッパ経済を傷つけているのは、モスクワではなく、トランプ指揮下のワシントンだ。

 トランプ指揮下のワシントンが、ヨーロッパを利用して、NATO強化に更に予算を使わせ、ロシアとの緊張を更に高めているのに、実際は、アメリカ大統領は、モスクワとの友好的関係確立に楽観的に見える。

 ヨーロッパ政治指導者連中の多数の矛盾と二重思考から、厳しい結論が得られる。連中は間抜けの一団だ。だからトランプは彼らを、それに相応しく扱っているのだ。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。北アイルランド、ベルファスト生まれの農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詩作曲家でもある。彼は20年以上、ミラー、アイリッシュ・タイムズ、インデペデントを含む主要マスコミ企業で、記者、編集者として働いた。

 本記事で表明されているFinian Cunninghamの見解や意見は、もっぱら著者のものであり、必ずしもスプートニクの立場を反映するものではない。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201807091066198266-trump-eu-nato-summit/

----------

ヨーロッパの政治家が傀儡で、腰抜けでも、イギリス国民は違うようだ。トランプ訪問にたいする巨大抗議行動。写真を見ると、膨大な人々。国際空港ではなく、空軍基地に飛んでくる人物を歓迎する国民と偉い違い。

 属国の宗主国傀儡政治家連中は“指導者”という表現に値しない。お隣の半島や列島の軍隊の全般的な段階的縮小、特に第二次世界大戦後、70年以上駐留しているアメリカ軍撤退を見れば、大半の東北アジア諸国民は喜びほっとするはずだ。

 鶴竜まで休場。快進撃を見せている力士もいるが。二人の休場は釈然としない。

 相撲のせいもあって、昼の呆導バラエティー、最近全く見ていない。最近会った友人、「民放は全くみない」といっていた。

 談四楼氏、インタビューを見損ねた。後で拝見しよう。

 日刊IWJガイド「<西日本豪雨取材報告>安倍総理が愛媛で被災地視察。IWJは記者を2人派遣して直撃取材!大洲市では安倍総理に『自然災害を口実に緊急事態条項を...』と声をかけるも無視され、宇和島市では安倍総理、中村知事、岡原市長の意見交換会の現場から官邸職員によって排除される!!/本日午後8時から『食い物にされる水道民営化・ダム・治水――国富を売り渡す安倍政権の水政策の裏を暴く!岩上安身による拓殖大学准教授・関良基氏インタビュー<エッセンス版 in 31min>』をタイムリー再配信いたします!/日銀はいつまで株価を支えるつもりなのか!? 暴落のXデーを外資が虎視眈々と狙う!
1995年、オウムは空から大量のサリンを撒く計画を立てていた!『「オウム事件」の全容解明を考えているか?』とのIWJ記者の質問に、上川法相の口からは、安倍政権に特徴的な常套句が飛び出す!! ~7.13上川陽子 法務大臣 定例記者会見/『得体の知れないおそろしさがあった』!? 在日コリアン弁護士を標的にした根拠のない懲戒請求が950件!? 関空では税関が祖国訪問した朝鮮学校生徒の土産を『北朝鮮からの輸入品』だとして押収!?
<昨日の岩上さんのインタビュー報告>『社会的弱者や困難に直面する人に共感するという感情が欠落してる』安倍政権!『闘うには敵を知ることが大切なんだ』岩上安身による落語家・立川談四楼氏インタビュー!/<新記事紹介>【IWJ検証レポート】『新しい東側の形成』と、米国の孤立化、それは『古い西側の解体』の序曲!?  イランの上海協力機構への加盟問題から見えてくるもの!」2018.7.14日号~No.2130号~

2018年7月 3日 (火)

トランプ-プーチンの平和、貿易と友好会談

Brian CLOUGHLEY
2018年7月2日
Strategic Culture Foundation

 トランプ大統領とプーチン大統領との会談が、7月16日に計画されているというニュースを、欧米世界の多くの部分、とりわけ軍産複合体、その権益が、もっぱらもうかる兵器製造帝国を維持することにある、戦争で金儲けするアメリカとヨーロッパの巨大な政治力を持ったひと握りの徒党は、不満に受け止めた。貿易は彼らにとって最も重要だ - ただし、憎しみと不信こそがもうかる兵器輸出をもたらすので、平和と友好は連中の優先事項のずっと下位にある。

 イギリス新聞のニュースへの反応は予想通りで、右翼デイリー・メイルはこう書いた。“ドナルド・トランプが、ウラジーミル・プーチンと、NATOを致命的に損ないかねない‘和平協定’を望んでいるという恐怖が高まっている。アメリカ大統領が、ロシア大統領に、ヨーロッパからの軍撤退のような大幅譲歩を提案しかねないと、閣僚たちは益々不安になりつつある。”

 タイムズ・オブ・ロンドンは報じている。“ある[イギリス政府]閣僚がタイムズにこう語った。‘ある種のプーチン-トランプ '和平協定'が突然発表されるのが不安だ。トランプとプーチンが、ヨーロッパに、なぜこういうあらゆる軍事ハードウエアがあるのだろう? と言って、お互いにそれを除去するのに同意することが予想できる。'平和に反対するのは困難だが、本当の平和なのだろうか?’”

 ロシアが望んでいるのは、友好的関係と貿易なのだから、本当の平和になるはずだ。アメリカやEUや中国や、最も重要な、ペンタゴン-ブリュッセル NATO最高司令部に、ロシアは彼らを侵略する構えだと考えるよう奨励されているバルト諸国も含め、貿易を望むあらゆる国々との貿易だ。

 アメリカ国防長官ジェームズ・マティス大将は、エストニア国防相に“ロシア は国境を武力で変えようとしている”と述べ、5月のリトアニア大統領とバルト諸国の防衛大臣との会談では“リトアニア、ラトビアとエストニアというバルト諸国のアメリカ同盟国に、彼らとのアメリカの団結と、バルト諸国や他のNATO領土を、あらゆる侵略から守るアメリカの決意を再確認した。”

 現在、欧米プロパガンダ世界でうごめいている、あらゆるばかげたでっち上げの中でも、ロシアがエストニア、ラトビアやリトアニアを侵略したがっているという考え方は、おそらく最も信じがたく、最もばかばかしいものだ。ロシア政府は、そのような行動が、必然的に、より大規模な紛争になり、深刻な核戦争へとエスカレートしかねないのを十分理解している。たとえ、それがグローバルな大惨事にならずとも、ロシア軍によるこうした国々のどれか一つの占領はあらゆる意味で途方もなく高価で、そもそも意味がない。

 近々のアメリカ-ロシア大統領会談という文脈で、ストックホルム国際平和研究所 (SIPRI) の2018年世界報告に詳細に書かれている“2017年、アメリカは、アメリカに次いで大量の軍事支出をしている7カ国を合計した5780億ドルより多く、[6100億ドル]軍に使っており、2017年のロシア軍事支出は、2016年より、20パーセント少なかった。”ことに触れている欧米マスコミは、一社もない。

 2016年“NATOの軍事支出総計は、8810億ドルに増え”一方“2016年、ヨーロッパのNATO加盟諸国は、2540億ドル支出しており  - ロシアの三倍だ”という、ストックホルム国際平和研究所による議論の余地ない発言を目立たせるのは、欧米マスコミにとって、居心地が悪く、実際、恥ずかしいのに違いない。

 ロシアは国防支出を削減しているが、アメリカ-NATO軍事同盟は、ラジオ・フリー・ヨーロッパが報じている通り、6月7日に“NATO駐留を、ヨーロッパの緊急時に、30の軍大隊、30の飛行中隊、30隻の戦艦を、30日以内に配備する - いわゆる‘四つの30計画”のために強化することに合意した。アメリカ-NATO軍事同盟事務総長イェンス・ストルテンベルグが、おそらく真顔でこう言った。“新たな部隊の準備や配備を目指すものではなく- 全同盟諸国の既存部隊の即応体制強化が目的だ。”

 そこで、BBCは、緊張緩和と友好の可能性という、ありがたくないニュースに、できる限り平静を装うストルテンベルグを報じている。彼はこう語った。“対話は強さのあかしだ。我々は新冷戦を求めてはおらず、ロシアを孤立させたくはなく、ロシアとのより良い関係を目指して努力したい。”彼は、2018年3月、アメリカ-NATO軍事集団は、対立的配備の回数を増やしていると宣言した人物だ。2017年末、NATO作戦には、23,000人以上の兵士が参加し、2014年以来5,000人以上増えた事実が彼の誇りだ。これが、NATOの攻撃・電子戦争戦闘機、ミサイル搭載艦船や戦車-本格的軍事演習で国境と海岸が絶えず脅かされているロシアと“より良い関係”を目指す実に独特の努力なのだ。

 6月、ロシアでのワールド・カップ・サッカー大会開始直前、アメリカ-NATO同盟(プラス・イスラエル)は、エストニア、ラトビア、リトアニアとポーランドで二週間の軍事演習を行ったペンタゴンのヨーロッパ司令部によれば“ロシア挑発でない”作戦に、18,000人の兵士が参加した。無数の国々の人々が重要なスポーツの祭典を楽しむべくロシア旅行を準備する中、ペンタゴン-ブリュッセルの圧力団体は、国防予算がヨーロッパの三分の一で、アメリカの十分の一で、貧困の減少と“国民の幸福とロシア人家庭の繁栄”こそが圧倒的優先事項だと大統領が宣言する国と対決すべく、最善を尽くしているのだ。

 バルト諸国で、アメリカ-NATO軍事舞踏会がたけなわの中、“水曜日 [6月6日]、ロシアは、三人の乗組員を国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶソユーズMS-09宇宙船の打ち上げに成功した”と報じられているのは、大いに皮肉なことだ。宇宙船には三人の宇宙飛行士が搭乗している。アメリカのセリーナ・オナン・チャンセラー、ドイツのアレクサンダー・ ゲルストとロシアのセルゲイ・プロコピエフだ。

 二日前、“プーチンは我々の友人ではなく、彼は大統領の親友ではない。彼はソ連式攻勢で、アメリカに対して闇の戦争をしかけている悪党だから、わが国の大統領も同様に振る舞うべきだ。”とアメリカのベンジャミン・サス上院議員が不平を言う中、宇宙船は国際調和を示して、素早く飛び去った。この種の態度が議会に蔓延している状態で、“世界にとって良く、我々にとって良く、全員にとって良い”と彼が考える“ロシアと仲良くする”トランプの希望を実現するのは困難だろう。

 これまでのアメリカ大統領中で、トランプは最も常軌を逸している。彼は敵意あるツイートから、悪意に満ちた演説へと飛躍し、今やほとんど全ての偉大な外国指導者に不信感を抱かれている。彼は“衝動的で非論理的だ”というイラン外務大臣の意見に同意せずにいのは困難だ。しかし - しかも、これは実に大きな‘しかし’だが - 現時点では、彼はロシアとの和解と友好の好機なのだ。ワシントンの戦争屋連中が、来るべきプーチン大統領と彼との会談に、これほど激しく反対している事実が、正しい方向に向かっている十分な証拠だ。プーチン大統領が、彼に平和、貿易と友好に至る軌道を進め続けさせられるよう願おう。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/07/02/trump-putin-peace-trade-and-friendship-talks.html
----------
試合には関心がなく、結果も知らないが、ロストフ・ナ・ドヌという都市の名前で『静かなドン』という小説を思い出した。ロストフ・ナ・ドヌは、ドン川の下流河畔の都市。あまりの大長編、手にとったこともない。同じ題名の漫画もあるようだが内容は全く知らない。有名な歌『花はどこへいった』は、小説の始めに出てくるコサックの子守歌がヒントだったという。

昔『花はどこへいった~静かなる祈りの反戦歌』という番組を見たのを覚えている。全く想像もしていない内容で、驚かされた。良い番組、作る気になれば、彼らは出来るのだ。

今日は下記の元農水大臣山田正彦氏インタビューを拝聴予定。昨日、翻訳掲載した記事、最悪の組み合わせ: バイエル-モンサント提携は人類終焉の兆し 日本版!

食の安全はどこへいく。

日刊IWJガイド「<お知らせ>7月29日(日)【IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】開催まで残り26日! 参加ゲストは6名に! 定員は60名と限られており、すでに31名のご予約が! ご予約は参加予約受付フォームより、ぜひともお早めにどうぞ!/第8期も残り28日。赤字に転落してしまうかどうかのボーダーラインまでまだあと550万円必要です! なにとぞ期末のご支援をよろしくお願いいたします!/
<本日のインタビュー>本日午後2時半「遺伝子組み換えのコメが日本の食卓を狙っている! 進化した『雑草』はもっと強力な農薬で除草!? 食の安全をどう守るのか!?~岩上安身による元農水大臣山田正彦氏インタビュー!」をお送りします!/他」2018.7.3日号~No.2119号~

2018年7月 1日 (日)

ブロック存続のための努力で、イタリアや他の反移民政権に譲歩したEU支配層

公開日時: 2018年6月29日  14:24
編集日時: 2018年6月29日  16:27
Finian Cunningham
RT

 欧州連合メルトダウンという悲観的予測にもかかわらず、今週の指導者サミットは、厄介な移民問題対処で、妥協による合意をまとめるのに成功したように見える。

 とは言え“全員勝者”の微笑みの背後で、結局は、EUに、難民問題で、より強硬な政策をとるよう要求していたイタリアや他の政府が勝利したのは明らかだ。

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領とドイツのアンゲラ・メルケル首相は“ヨーロッパの解決策”を称賛した。ブリュッセルでの二日間にわたるサミット議長をつとめた欧州理事会のドナルド・トゥスク議長も、明らかな合意が得られたことを歓迎した。

 マクロンとメルケルとトゥスクにとって、本当の懸念は、サミットで、加盟国間の本格的対立を生じることだったと憶測する向きもある。会談前、メルケルは、解決を見出すことが、EU存続の“運命を左右する”と警告した。EU懐疑派政府が対話に加わるかどうかさえ明らかではなく、28カ国が加盟するブロックが混乱状態になる恐れがあった。

 移民を巡る何らかの機能する仕組みをEUが考え出せなければ、メルケルは国内政治危機にも直面していたのだ。彼女の連立相手、バイエルンを本拠とするキリスト教社会同盟が、メルケルが他のEU加盟諸国に、共通の方法をまとめ上げさせられなければベルリン政権を離脱すると脅していたのだ。

 そこで結局、徹夜の“敵意に満ちた議論”後、EU指導者が“妥協”と“ヨーロッパの協力”を大いに称賛しているのは、実際は、ブロックが団結しているのに成功した安堵感なのだ。当面は。

 サミット合意の文章は曖昧だ。この目標がいかに、あるいは実際に、実施されるのかは、まだ分からない。その場合、EU加盟諸国間でくすぶっている緊張と亀裂が再度沸き上がるだろう。

 EUが、イタリアやオーストリアや他のポーランド、ハンガリー、チェコ共和国とスロバキアという、ヴィシェグラード4か国の反移民政権の要求の受け入れに動いたというのが目立った結果だ。これは、EU指導者が喧伝しているような“妥協”ではない。むしろ、EU懐疑派をなだめるための、ブリュッセル支配層とEU支持派政府による譲歩だったのだ。

 新人のイタリア・ジュゼッペ・コンテ首相は、イタリアの要求に対処しないいかなる共同声明にも、イタリアは拒否権を発動すると事前に警告した。彼の恫喝は、特に、フランスとドイツに妥協を強いる上で、機能したように見える。

 EUは、ヨーロッパ領に到着する前に、亡命希望者の手続きをするための“入国手続き施設”を北アフリカなどの地域の第三国に設置することに同意した。これは、イタリアとオーストリアが強く主張していたものだ。

 オーストリアのセバスティアン・クルツ首相は、EUがこのアイデアを支持したことについて、こう述べた。“こうした、ヨーロッパ外の保護地域、安全地帯、入国センターなど、呼び方は様々なものを我々は長年要求してきたが、こうした考えがようやく勝利を得た。”

 EU諸国内に、難民のための“手続きセンター”を設置するブリュッセルが財政負担する新たな概念もある。難民受け入れの上で最前線に立つ国として、国家経済に重い財政負担を負っていると、イタリアは苦情を言っていた。

 合意後、コンテ首相は幸せそうに語った。“長い交渉だったが、今日からイタリアは、もう孤立していない。”

 原則として、今後、イタリア領や、スペインやギリシャ領に入国する難民は、EU領に入国したものと見なし、亡命申請が認められた場合には、集団的責任で、受け入れ手続きをすることになる。

 オーストリアやヴィシェグラード・グループに対する主要な譲歩は、今週のEU合意が、割り当てを基にした難民は受け入れないという彼らの主張を受け入れたことだ。調印された声明は、難民人数の分かち合いは“自主的に”行われるべきことを認めている。各国が移民受け入れを拒否することが認められることを意味している。ようやく先週、フランスのマクロンが、そうした国々に対する懲罰として、EU財政支援削減を課すよう主張した。

 サミットの結論は、EUが加盟国に、移民を巡り国境警備を強化する権限を認め、イタリアや他の最前線に立っている国々が表明している、自分たちは不当な負担をさせられているという不平を、中央で、一層認識し、資金提供することだ。

 とは言え、いわゆる最新の解決策が実際機能するかどうかは、これから試すことになる。提案されている北アフリカでの手続きセンター設置は、移民希望者に対する抑止力として機能する“人身売買業者のビジネスモデルを破壊するもの”としてもてはやされている。亡命に関わる国際法に違反するように見えるこの概念は、EUの法的、道徳的問題を引き起こしかねない。“強制収容所”に似ているという不愉快なイメージ問題もある。

 EU内の難民自主的再定住は、実際にはどのように機能するのだろう? 負担分担が、イタリア、ギリシャやスペインによって、公正ではないと見なされた場合、フランスや、ドイツや他の内陸国家との緊張が盛り返しかねない。メルケルの気難しい連立政党CSUは、どう反応するがろう? 不可能な事をやろうとしているのだ。

 とは言え、当面、EU懐疑派政府が、移民問題を巡る議論で勝利したように見える。ドイツのメルケルがかつて主張していた“門戸開放”政策は時代遅れのようだ。

 EU指導者たちの明白な安堵感は、妥協案が見つかったことより、むしろブロックの致命的メルトダウンが避けられたことに起因する。これは、致命的な緊張のただの先送りにすぎないことが明らかになるかも知れない。

 一様でない移民問題は、ブロック内で、分裂と緊張を引き起こしている問題の一つに過ぎない。これはEU国民間の他の不満に対する避雷針のようにも見える。公式数値で、ヨーロッパにやってくる難民の人数は、2015年の頂点と比較すると、過去二年間、実際急落した。この問題は、EU政権の現状に対する反対派を奮い立たせる手段として、EU懐疑派政党に利用されているという感覚もある。

 ドイツ-フランスが支配するブリュッセルにより国家主権が損なわれているという感覚が、イギリスBrexitの大きな推進力だった。主権を巡る同様な不平は他のEU諸国や地域にも見られる。

 EUの新自由主義経済政策を巡る憤りもある。各国の財政的自由に対する厳格な制限は、 ドイツに決定されていると受け取られているが、広範な大衆に過酷な緊縮政策を押しつけるものと見なされている。公共支出制限と国家債務支払いの一時停止への固執が、イタリア国民が“代替”EU懐疑派政党である五つ星運動と同盟に投票した主な理由の一つだ。

 他の大きな不満の要因に、アメリカ率いるNATO軍事同盟、ヨーロッパの企業や雇用に打撃を与えている自滅的経済制裁というロシアに対する敵意へのEUの追従がある。EU加盟国内の一部の政党は、ワシントンの戦争商売をEUが理不尽に擁護することに対する大衆の不満を活用している。イタリアや他の国々は、モスクワ経済制裁を止め、ヨーロッパとロシアとの関係の適切な正常化に向かうよう要求している。

 言い換えれば、今週の移民を巡る、EU指導者間の、最後の努力による見せ掛けの協定は、ブロックの決裂を脅かす亀裂を閉じようという必死の努力だ。EU懐疑派の不満をなだめるために、EU既存支配層が屈したのだ。しかしこの“解決”は、ブロックを脅かしているひびや割れ目を取り繕っているものに過ぎないことが明らかになる可能性もある。

 友人もご興味を持たれるだろうか? 記事を共有願いたい!

 本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまでは、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務。彼は音楽家で、作詞家でもある。彼は約20年間、The Mirror、Irish TimesやIndependentを含む主要マスコミで、編集者、筆者として働いた。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/431276-eu-summit-migrants-establishment/
----------
どの局の呆導番組か忘れたが、韓国財閥幹部の面々の罪状を延々報じていた。外国企業幹部の不祥事なら自由に扱える。自国政治幹部の不祥事を隠蔽するために。
自分の頭のハエは追わないのがお仕事。
戦時中の呆導機関方針そのまま。完全属国として吸い取る血がなくなるまで続く。
多くは、何度でも、だまされる。

あの発言、正確には『電気洗脳箱を見るだけで「新聞を読まない人は全部自民党だ」』と言いたかったのではなかろうか?

日刊IWJガイド・日曜版「<お知らせ>7月29日【IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】開催を決定!参加ゲストも5名決定!参加予約受付フォームをオープンしました!開催まで残り28日!皆様のご参加をお待ちしています!定員は60名と非常に限られておりますので、ご予約はぜひとも、お早めにどうぞ!/第8期も7月末の期末まで残り1ヶ月。先月末以降、ご寄付・カンパもやや低調気味で、まだまだIWJの財政はピンチです!赤字に転落してしまうかどうかのボーダーラインまで、まだあと550万円必要です!なにとぞ期末のご支援をよろしくお願いいたします!
/〈今日の岩上さんのインタビュー〉今日午後2時より『スクープ! 日銀が発表した英語論文の謎 アベノミクス・黒田バズーカによる副作用の責任を逃れようと裏で金融緩和の出口を模索!?~岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー第2弾』を配信します!/本日午後6時より、6月28日に神奈川県秦野市でおこなわれた『秦野から未来を創る会』主催の前川喜平氏講演会を録画配信します!」2018.7.1日号~No.2117号~

2018年6月29日 (金)

移民: 欧米による戦争と帝国主義的搾取による何百万人もの追い出し

James Petras
2018年6月26日

 “移民”は、ヨーロッパとアメリカを分裂させる主要争点になっているが、何百万人も移民に駆り立てている最も重要なことは見過ごされている。戦争だ。

 本論文では、いくつかの問題、つまり(1)帝国主義戦争(2)多国籍企業の拡大(3)アメリカや西ヨーロッパにおける反戦運動の衰退(4)労働組合と連帯運動の弱さ、に焦点を当て、移民拡大の背景にある原因を検討する。

 まず大量移民をもたらしたアメリカとEUの戦争によって影響を受けた主要な国々を明らかにし、更に、難民に利益の流れに‘従うよう’強いている欧米列強を検討する。

 帝国主義戦争と大量移民

 アフガニスタンとイラクでのアメリカ侵略と戦争が、彼らの命、家族、生活、住宅やコミュニティーを破壊し、安全を損なって、数百万人の人々を追い立てた。

 結果的に、大半の犠牲者は抵抗するか逃れるかの選択に直面した。NATO諸国は、アメリカやヨーロッパの自分たちの住まいを爆撃しようとはしないので、何百万人もの人々が欧米に逃れることを選んだ。

 中東や中南米の近隣諸国に逃れた人々は迫害されるか、貧しすぎて、彼らに雇用や生計をたてる機会を与えることができない国々で暮らしている。

 アフガニスタン人の一部は、パキスタンや中東に逃れたが、これらの地域も、欧米による武力攻撃にさらされることに気がついた。

 欧米による経済制裁や侵略や占領で、荒廃させられたイラク人は、ヨーロッパや、より少数の人々が、アメリカや湾岸諸国やイランに逃れた。

 アメリカ-EU侵略以前のリビアは、市民権と、それなりの暮らしを提供して、何百万人ものアフリカ人を受け入れ、雇用していた‘受け入れ’国だった。アメリカ-EUによる空爆と海上攻撃と、テロリスト暴力団に武器を供与し、資金を提供した後、何十万人ものサハラ以南からの移民は、ヨーロッパに逃れることを強いられた。大半が地中海を渡って to 欧米 via イタリア、スペイン、リビアでの彼らの生活を激しく攻撃した豊かなヨーロッパ諸国へと向かった。

 アメリカ-EUが資金を提供し、武器を与えた傀儡テロリスト軍団が、シリア政府を攻撃し、何百万人ものシリア人に、国境を越え、レバノンやトルコや、更にはヨーロッパへと逃れることを強いて、いわゆる‘移民危機’と右翼反移民政党の勃興を引き起こした。労働者階級部分が、反移民に転じて、既存社会民主党と保守党内部の分裂を引き起こした。

 アメリカが何百万人もの人々を追い出し、EUが欧米の戦争から逃れてくる移民の経費を負担するために何十億ユーロも費やし、ヨーロッパは軍国化したアメリカ帝国主義と同盟した報いをうけている。

 移民に対する大半の生活保護支給は、彼らの母国にもたらした損失より遥かに少ない。EUやアメリカの彼らの雇用や住宅や学校や市民団体は、彼ら本来のコミュニティーにあったものほど役立ったり、寛容だったりしない。

 経済帝国主義と移民: 中南米

 アメリカの戦争や軍事介入や経済的搾取が、何百万人もの中南米人に、アメリカへの移民を強いた。ニカラグアやエルサルバドルやグアテマラやホンジュラスでは、1960年-2000年の時期、社会-経済的公正と政治的民主主義を求める民衆運動があった。土地持ち少数独裁集団に対し今にも勝利しようという所で、多国籍企業とワシントンが何十億ドルも費やし、軍隊や民兵部隊に武器供与し、訓練し、助言し、民衆の武装反抗勢力を阻止した。土地改革は頓挫した。労働組合活動家は亡命を強いられ、何千人もの農民が獰猛なテロ作戦から逃れた。

 アメリカが支援する少数独裁者政権が、住むところを失い、追い立てられ、失業し土地を持たない何百万人もの労働者に、アメリカに逃れることを強いたのだ。

 アメリカが支持したクーデターと独裁者は、ニカラグアで、50,000人、エルサルバドルで、80,000人、グアテマラで、200,000人の犠牲者を出した。オバマ大統領とヒラリー・クリントンは、リベラルなセラヤ大統領を打倒したホンジュラス軍事クーデターを支持したが、それは、何千人もの農民活動家や人権活動家の殺害と負傷と、暗殺部隊の復活をもたらし、アメリカへの新たな移民の波を引き起こした。

 アメリカが推進した自由貿易協定(NAFTA)は、何十万人ものメキシコ農民を破産に追いやり、低賃金マキラドーラ労働者にした。麻薬カルテルにスカウトされた人々もいる。だが、最大の集団はリオ・グランデ川を越えての移民を強いられた。

 クリントン大統領が開始した、アメリカの‘プラン・コロンビア’で、コロンビアに、7つのアメリカ軍事基地を建設し、2001年-2010年の間に軍事援助で10億ドル供与した。プラン・コロンビアで、軍の規模は倍増した。

 アメリカが支援したアルヴァロ・ウリベ大統領は、ウリベが指揮する麻薬-暗殺部隊による、200,000人以上の農民、労働組合活動家や人権活動家の暗殺をもたらした。200万人以上の農民が地方から逃れ、都市や国境外に移民した。

 アメリカ企業は、ほぼ全員が医療保険や福利は無しで、税は払う、何十万人もの中南米の低賃金の農業や工業労働者を確保した。

 移民は利益を倍増させ、団体交渉を弱体化し、アメリカの賃金を押し下げた。あこぎなアメリカ‘起業家連中’が移民を麻薬、売春、兵器取り引きや資金洗浄に引き込んでいる。

政治家は政治的利益のために、移民問題を利用し、労働者階級の生活水準の低下を移民のせいにし本当の根源から注意を逸らしている。戦争、侵略、暗殺部隊や経済的略奪だ。

 結論

 海外の労働者の生活を破壊し、リビア指導者カダフィやホンジュラスのセラヤ大統領のような進歩的指導者を打倒して、何百万人も移民になるよう強いたのだ。

 イラク、アフガニスタン、シリア、コロンビアやメキシコは、何百万人もの移民の避難に見舞われている - 全員がアメリカとEUの戦争犠牲者だ。ワシントンとブリュッセルは、犠牲者たちを非難し、移民を、違法性や犯罪行為で責めている。

 欧米は人類に対する犯罪と国際法違反に対する賠償どころか追放や逮捕や投獄を議論している。

 移民を抑制するための最初の措置は、帝国主義戦争を終わらせ、軍隊を撤退させ、民兵組織や傀儡テロリストへの資金提供を止めることだ。

 次に、欧米は、連中が爆撃した経済や市場やインフラ再建と復旧のため、長期の数十億ドルの基金を設立すべきだ。

 平和運動の崩壊が、アメリカとEUが一連の戦争を開始し、引き延ばすことを可能にし、大量移民 - いわゆる難民危機と、ヨーロッパへの逃避をもたらした。リベラルな社会民主党から戦争政党への転換と、EUへの移民の強制避難との間には直接的なつながりがある。

 労働組合の衰退と、更に悪いのは、組合が戦闘性を失ったことが、帝国主義戦争のさなかで暮らしている人々との団結の喪失を招いた。帝国主義諸国の多くの労働者たちは、その怒りを、戦争を指揮し、移民問題を生み出した帝国主義者に対してでなく、自分達より‘下’の人々、移民に向けた。

 移民や戦争や、平和運動や労働運動や左翼政党の崩壊が、軍国主義者と新自由主義者を勃興させ、彼らが欧米中で権力を握った。ところが彼らの反移民政治は、EUとアメリカ政権内部、企業エリート間と大衆運動の中での新たな矛盾を引き起こしている。エリート支配層と、民衆との闘争は少なくとも二つの方向に向かい得る - ファシズム、あるいは徹底的な社会民主主義だ。

記事原文のurl:https://petras.lahaine.org/immigration-western-wars-and-imperial-exploitation/

----------

小生、サッカーについて知識皆無。ボルゴグラードには、ママエフの丘があることしか知らない。シューマン、子供の情景のトロイメライ(夢)が流れるママエフの丘(ママエフ・クルガン=ママイの墳丘墓)慰霊堂だ。

大本営広報部がサッカー放送にうつつを抜かす中、働かせ方改悪法案が成立する。

日刊IWJガイド「<お知らせ>7月29日【IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】開催を決定!参加ゲストも5名決定!まもなく参加予約受付フォームをオープンします!/第8期も7月末の期末まで残り1ヶ月と2日。まだまだIWJの財政はピンチです!赤字に転落してしまうかどうかのボーダーラインまで、まだあと566万円必要です!なにとぞ期末のご支援をよろしくお願いいたします!
/<昨日の岩上さんのインタビュー報告>幕末に水戸学が生み出したマジカルワード『国体』! 日本史の中の天皇制 時の権力は天皇をどのように利用してきたのか!? 岩上安身による書籍編集者・前高文研代表梅田正己氏 インタビュー(第二弾)/IWJがスクープ!?本日午後4時から録画配信する『北東アジアにおけるプルトニウム ~米・日・韓の専門家による討論会』で原子力委員会の新政策の問題点が明るみに!/他」2018.6.29日号~No.2115号~

2018年6月24日 (日)

西部戦線異常あり

Finian Cunningham
2018年6月22日
スプートニク

 今月早々、アメリカ率いるNATO軍事同盟が、ロシアの西側面における軍事力増強大規模エスカレーションを誓った。この展開は、29国が加盟する同盟は、必然的に、危険な戦時体制へと進むというロシアの長年の懸念を浮き彫りにしている。

 6月7日、ブリュッセルでのサミットで、NATO加盟諸国の国防相が、東ヨーロッパからロシア西国境まで前線展開される軍隊と海軍と空軍の新たな巨大動員を承認した。この構想には、アメリカ東海岸バージニア州ノーフォーク、もう一つはドイツのウルムを本拠とする二つの新NATO司令部が含まれている。

 30日以内に展開可能な、30,000人の兵士、30の飛行中隊と、30隻の大型戦艦というNATO軍の大西洋両岸における協調促進が公式の目的だ。

 計画は大規模介入に対する"即応体制強化"が狙いだと、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は述べた。この"介入"が、東ヨーロッパ、特にバルト諸国とポーランドに対する攻撃を計画しているとNATO幹部が一貫して非難しているロシアのことなのは明らかだ。

 最近、ペンタゴンのジェームズ・マティス長官は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がアメリカのヨーロッパとの同盟を傷つけようとしていると非難した。だから戦争動員計画は、共通の敵ロシアに対する同盟強化を狙った手段に見える。ロシアが実際の敵というわけではない。NATOにとって一体化のために利用するのに便利なお化けに過ぎない。

 ヨーロッパの隣人諸国を攻撃する意図に関する主張に、ロシアは一貫して反論してきた。モスクワは、そうした主張は、ばかげた妄想だと言っている。

 強烈な親NATOの、元エストニア大統領トーマス・ヘンドリク・イルヴェスさえ、最近、バルト海地域は、いかなる軍事的脅威にもさらされていないことを認めた。

 だが「事実で、うまい話が邪魔されないようにしろ」という表現がある。NATOと、その国防産業シンクタンクが何度となく繰り返し言っている、この"うまい話" (実際は与太話だ)というのは、ヨーロッパをむさぼり食うために、ロシアの熊が爪に磨きをかけているというものだ。それが、ウクライナ紛争、そして以前にはジョージアが、あれほどまでに意図的に歪曲され - ばかばかしいNATOの不安デマに対し、ひどく必要としている材料を手に入れるために、ロシアを悪魔として描いている理由だ。

 NATOが軍事力増強を新たに発表して二週間後、ポーランドとリトアニアに近い"ロシアのカリーニングラード領にある核兵器施設を、ロシアが改良しているのを写したとされる衛星写真を、欧米マスコミが報じたのは単なる偶然とは思えない。

 この与太話は、"悪のプーチン"と彼の"ソ連の夢"は健在で、ヨーロッパの安全保障を危険にさらしているという欧米大衆の恐怖に対する不安の回復剤を狙ったものだ。

 もちろん、ポーランドやバルト諸国の猛烈に反ロシアの政治家連中は、ロシアに悪漢役を振りつけるまね事に大喜びで熱中する。今年初め3月、ポーランドは、ペンタゴンと、ロシア侵略から国を"守る"ものとして喧伝されているパトリオット・ミサイル迎撃システムの50億ドルの契約に署名した。

 ここで容易に見て取れるのは、東ヨーロッパにおけるNATO拡大は、アメリカとヨーロッパの兵器販売を増やすための、笑えるいかがわしい商売だということだ。嬉々としてこのゲームを演じているヨーロッパのおべっか使い政治家連中は、元ノルウェー首相イェンス・ストルテンベルグのように、将来NATOや、そのシンクタンクで楽でもうかる仕事にありつくのだ。

 しかし、ロシア西側面での執拗なNATO拡張には、何かもっと邪悪なものがあるように見える。軍産複合体のための不正な商売での儲け以上のものがあるのだ。ソ連が存在を止めた1991年の冷戦終結以来、この拡張は続いている。

 長年のパターンが、アメリカ率いるNATO同盟が、イデオロギーが動因の体系的なロシアに対する戦争計画で動いていることを示している、とカナダを本拠とする戦争犯罪弁護士のクリストファー・ブラックは考えている。最近発表されたNATO動員部隊は、モスクワに敵意を抱かせ、紛争を始めさせようという本格的な措置がというのが彼の見解だ。

 30,000人のNATO兵士計画について、ブラックはこう述べた。"兵士たちを単に脚を鍛えるため森の中を歩かせたり、金を使ったりするのが狙いとは思いません。こうした新司令構造の設置は兵員と物資の大量で迅速な移動の準備、対ロシア戦争準備の重要な一歩です。"

 ロシア西側面でのNATOの軍事力強化を、この弁護士は、1941年6月、ナチス・ドイツが、ソ連に対して始めたバルバロッサ作戦と呼ばれる悪名高い攻勢になぞらえさえしている。

 現在12,000人のドイツ兵士が、同盟が東ヨーロッパで続行中のアトランティック・リゾルブ作戦の一環として、リトアニアでのNATO軍事演習を率いていると彼は指摘する。アメリカとイギリスとカナダの戦闘兵と機甲師団が、現在ロシア国境の国々に恒久的に駐留している。現在のNATOによる軍事力強化の唯一の前例は、まさに77年前の今週に開始された、ナチスの悪名高いバルバロッサ作戦だとブラックは言う。

 "カリーニングラードのロシア核兵器に関する主張の誇張や、より一般的には、バルト諸国に対する侵略疑惑は、モスクワに対する偽旗挑発のための欧米マスコミ・プロパガンダ・キャンペーンの一環に見えます"とブラックは言う。"イギリスでのスクリパリ毒ガス事件やシリアでの化学兵器による残虐行為にまつわる主張を含め無数のそうした挑発を目にしています。"

 疑問はこうだ。なぜ今なのか? 一体なぜNATO戦争機構は、ロシアに対する戦争状態を明らかに強化するのだろう?

 クリストファー・ブラックはこう推測している。"必ずしも他の紛争と直接結びつく訳ではありませんが、間接的には、バルト諸国から、ウクライナ、ジョージア、アルメニア、イラン、イラク、シリア等の線に沿って、ロシアに対してかけられている全体的圧力の一部です。シリアとウクライナでのNATOの失敗が、これを促進させたことは否定できませんが、ロシアが転げ回り、死んだふりをしない限り、これは、いずれにせよ計画にあったのだと私は思います。"

 とは言え、シリアとウクライナでのNATO加盟諸国による秘密戦争の重大な挫折が、他の場所、ロシアの西玄関先で、同盟が、対ロシア攻勢を強化しているように見える要因だというのは重要であるように思える。

 ロシアによるシリア介入は、アメリカ率いるアサド大統領に対する政権転覆戦争を止める上で決定的な出来事だった。あの計画が、地政学的、戦略的に、極めて重要な中東におけるアメリカと、その同盟諸国による極めて重要な策略だったことからして、ロシアの軍事的成功は、帝国の計画者たちには嬉しいこととしては受け取られなかったと推論することが可能だ。

 それに加え、欧米の政治指導者の一部は、NATOがロシアに向かって押し進む危険に気がついていないこともあり得る。そのような考えは、ばかげていると熱弁を振るう政治家連中がいる可能性さえある。

 例えば、トランプ大統領は数週間のうちに、ウラジーミル・プーチンとの会談を計画している。アメリカ大統領は、アメリカとロシアとの関係を正常化するため、プーチンと会談を本気でしたがっているのかも知れない。トランプは、ロシアに対する攻撃的態度をNATOが益々強化していることを知らされていない可能性がある。要するに、好戦的な動態は彼には制御しきれないのだ。

 NATOは、戦争による利益と、紛争と、特にロシア嫌いの根深いイデオロギーによって推進されている戦争のための装置なのだ。これは解体されるべきだ。

 実際、トランプのプーチンとの友好的会談は、NATOの戦争屋連中を更に駆り立てる出来事になりかねない。

 本記事で表明されているFinian Cunninghamの見解や意見は、もっぱら著者のものであり、必ずしもスプートニクの公式な立場を反映するものではない。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201806211065638131-syria-nato-trump-russia/
-----------

昨日拝聴したインタビュー、スイスの直接民主制、そして競争力のお話も実に興味深いが、日本の危機的状況も、カウフマン氏に伝わったに違いない。

スイスは一人あたりGDP世界2位!国際競争力世界一!いったい スイスと日本の違いは!? スイスの「直接民主制」を東アジアにも! 岩上安身によるブルーノ・カウフマン氏インタビュー 2018.3.13


大本営電気洗脳箱ほとんど見ていない。個人的興味と、かけ離れた話題しか扱わないので。 たとえば、ナンパ塾! 電気代と頭脳の無駄。

沖縄慰霊の日 「辺野古移設、平和に逆行」翁長知事 という話題、ネットで知った。
中学生の詩の朗読もネットで拝聴した。

澤藤統一郎の憲法日記
この上なく感動的な「平和の詩」と、この上なく凡庸なアベ来賓挨拶と。

梅田正己氏のご本、二冊目まで購入し、そこそこ読んでいるが、お話を伺ってから、残りの本を購入させていただこう。影響で、本居宣長に関する本を読み始めている。

日刊IWJガイド・日曜版「<IWJが報じた1週間のまとめ> 大阪府北部で大きな地震、青森県六ヶ所村と東京都杉並区で首長選挙、沖縄では『慰霊の日』、東京電力は福島第一原発2号機に投入するロボットを公表!6月17日(日)〜6月23日(土)/6月26日火曜日は、森友問題で新文書を突きつけて安倍政権を追及した、共産党の辰巳孝太郎参院議員に岩上さんがインタビュー!/6月28日木曜日は、 岩上さんが書籍編集者・前高文研代表の梅田正己氏にインタビュー!日本の『神国ナショナリズム』を古代史から読み解いていきます!/今日、サッカー・ロシアワールドカップの日本代表対セネガル代表戦が日本時間深夜0時キックオフ!『Hampanai』大迫勇也選手の活躍に注目!/6月に入ってから3分の2となる22日までのご寄付・カンパは、皆様からのご支援のおかげで今月の目標額の88%まで!ですが、第8期も7月末の期末まで残り1ヶ月と7日。まだまだIWJの財政はピンチです!なにとぞ緊急のご支援をよろしくお願いいたします!」2018.6.24日号~No.2110号~

2018年6月22日 (金)

欧米世界丸ごと、認知的不協和の中で生きている

2018年6月21日
Paul Craig Roberts

 今回のコラムでは、欧米の心のいたるところにある現実との断絶を浮き彫りにするため、現在のトップ・ニュースの三つを取りあげたいと思う。

 家族引き離し問題から始めよう。子供を移民/難民/亡命両親からの引き離しが、一般市民の激しい抗議を引き起したので、トランプ大統領が政策を譲歩し、家族引き離しを止める大統領命令に署名した。

 両親が違法入国で、起訴されている間のアメリカ納税者のお金で儲ける私企業が運用する倉庫に閉じ込められた子供たちの恐怖が“例外的で、必要欠くべからざる”独りよがりのアメリカ人さえ、麻痺状態から目覚めさせた。トランプ政権が、家族引き離しで、アメリカの国境警備政策の信頼性を傷つけようとしたのは一体なぜなのだろう。おそらく、もしアメリカに来たら、子供は取り上げられるぞという、メッセージを送って、違法移民を思い止まらせるのが政策の狙いだったのだ。

 こういう疑問がある。無慈悲な国境管理政策を理解し、否定できるのに、21世紀に、7ないし8つの国を、丸ごとあるいは一部、ワシントンが破壊した避けられない結果起きている家庭の破壊という残酷さを、アメリカ人が理解できないのは一体なぜだろう?

 ワシントンが引き起こす死によって、何百万人もの人々が家族と引き離されているのに、ほぼ20年間、抗議行動はないも同然だ。ジョージ・W・ブッシュ、オバマや、トランプの、アフガニスタン、イラク、リビア、パキスタン、シリア、イエメンやソマリアの国民に対する、アメリカ自身が戦争犯罪として確立し、国際法で規定されている明白で議論の余地のない違法行為を、いかなる大衆抗議も止めてはいない。これに、8つめの例を追加することができる。アメリカが武器を与え、支援しているウクライナ・ネオナチ傀儡国家による、分離したロシア諸州に対する軍事攻撃だ。

 大量の死、町や都市やインフラの破壊、四肢の重傷や肉体的、精神的混乱が、ワシントンの戦争から逃れる何百万人もの難民を、中東や北アフリカにおけるワシントンの巨大な戦争犯罪を支持する愚かな傀儡集団で政府が成り立っているヨーロッパに殺到させているのに、トランプの移民政策に対するのと同等の激しい抗議は起きていない。

 アメリカ人が、移民取り締まりでの家族引き離しという残酷な行為は理解できるのに、8つの国々の人々に対して行われている壮大な戦争犯罪が理解できないのは一体なぜだろう? 我々は認知的不協和という集団的精神病を体験しているのだろうか?

 次に二つ目の例を考えよう。ワシントンの国連人権理事会離脱だ。

 1917年11月2日、国家社会主義ドイツによるホロコーストの20年前、イギリスのアーサー・ジェイムズ・バルフォア外務大臣が、ロスチャイルド男爵に、イギリスは、パレスチナが、ユダヤ人の祖国にあるのを支持すると書いた。言い換えれば、腐敗したバルフォアは、パレスチナに、二千年間、あるいはそれ以上住んでいた何百万人ものパレスチナ人の権利と暮らしを無視したのだ。ロスチャイルドの資産と比べれば、この人々は一体何だろう?イギリス外務大臣にとって、彼らは何の価値もなかったのだ。

 正当な権利を持ったパレスチナ住民に対するバルフォアの態度は、イギリスの威力が支配するあらゆる植民地や領土の人々に対するイギリスの態度と同じだ。ワシントンは、この慣習を学び、常時それを繰り返してきた。

 つい先日、イスラエルの狂った正気でないポチ、ニッキ・ヘイリー国連大使が、国連人権理事会は、イスラエルに対する“政治的偏見の巣窟”なので、ワシントンは離脱すると発表した。

 国連人権理事会は、イスラエルの代理人、ニッキ・ヘイリーによるこの非難を正当化するようなことを何かかたのだろうか? 人権理事会は、パレスチナ人医療関係者や、幼い子供、母親、老婆、老人、父親、十代を虐殺するイスラエルの政策を非難したのだ。

 どれほど酷く明白であろうとも、イスラエルの犯罪だと言って、イスラエルを批判すると、反ユダヤ主義者で、“ホロコースト否定者”にされる。ニッキ・ヘイリーとイスラエルは、国連人権理事会を、ヒトラーを敬うナチス集団扱いしているのだ。

 このばかばかしさは明白だが、それに気づく人は、いるにしても、ごく僅かだ。そう、イスラエルを除く世界中が、ワシントンの敵やパレスチナ人のみならず、ワシントンの傀儡や属国さえもが、ワシントンの決定を非難したのだ。

 現実からの断絶を理解するには、ワシントン非難の言葉づかいに注目する必要がある。

 欧州連合の広報担当者は、ワシントンの国連人権理事会離脱は“世界の舞台における民主主義のチャンピォンで支持者としてのアメリカの役割を傷つける危険がある”と述べた。これ以上愚かな発言を想像できる人がいるだろうか? ワシントンは、ワシントンの意思を固執する独裁制を支持することで知られている。ワシントンは、ニューヨークの銀行や、アメリカ事業権益や、アメリカ外交政策ではなく、その国の国民を代表する大統領を選んだ、あらゆる中南米民主主義の破壊者として知られている。

 ワシントンが民主主義の支持者だった場所を一カ所でも挙げて欲しい。近年だけでも、オバマ政権は民主的に選ばれたホンジュラス政権を打倒し、傀儡を押しつけた。オバマ政権は民主的に選ばれたウクライナ政権を打倒し、ネオナチ政権を押しつけた。ワシントンは、アルゼンチンとブラジルの政権を打倒し、ベネズエラ政府を打倒しようとしており、ボリビアとロシアとイランに照準を当てている。

 スウェーデンのマルゴット・ヴァルストローム外務大臣はこう言った。“アメリカが、国連人権理事会を離脱すると決定したのを悲しく思う。その逆ではなく、更なる人権と、より強力な国連を、世界が必要としている時のこの決定をです。”人権破壊者として知られているワシントンの人権理事会での存在が(ワシントンの戦争犯罪から逃れ、ヨーロッパやスウェーデンに殺到している何百万人もの難民に聞いて見ると良いが)理事会を傷つけるのではなく、強化すると、一体なぜ考えるのだろう? ヴァルストロームの現実との断絶はすさまじい。あまりに極端で、信じられないくらいだ。

 オーストラリアのジュリー・ビショップ外務大臣は、国連人権理事会の“反イスラエル偏見”を懸念していると言って、あらゆるワシントン属国諸国の中で最も卑屈な発言をした。これは、いかなる現実にもつながることができない完全に洗脳された人物だ。

 三つ目の例は、トランプが中国に対して始めた“貿易戦争”だ。トランプ政権の主張は、アメリカとの約4000億ドル貿易黒字は、中国の不公正な慣習のおかげだというものだ。この膨大な金額は中国側の“不公正な慣習”によるものだとされている。実際、中国との貿易赤字は、アップル、ナイキ、リーバイや、アメリカ人に販売する製品を中国で製造している非常に多くのアメリカ企業のおかげなのだ。アメリカ企業が海外生産した製品がアメリカに入る際は、輸入として計算される。

 アメリカ議会中国委員会で証言して以来、私はこれを長年指摘してきた。無数の記事を、あらゆるところで書いてきた。こうしたことを、2013年の著書、The Failure of Laissez Faire Capitalismの中で要約してある。https://www.amazon.com/Failure-Laissez-Faire-Capitalism/dp/0986036250/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1529582838&sr=1-1&keywords=Paul+Craig+Roberts+books&dpID=51HWdHsbtFL&preST=_SY291_BO1,204,203,200_QL40_&dpSrc=srch

 売女金融マスコミや大企業ロビイストや、知性がほぼ皆無な、多数の“著名”経済学者や、あわれなアメリカ政治家を含め、膨大なアメリカの貿易赤字が雇用の海外移転の結果であることが理解できないのだ。これがアメリカを支配している徹底的愚かさの水準だ。

 The Failure of Laissez Faire Capitalismの中で、海外移転されるアメリカ雇用の一件毎に、二件のアメリカ雇用が生み出されると無能に主張した、ジョージ・W・ブッシュ大統領の経済諮問委員会メンバー、マシュー・J・スローターのとんでもない間違いを暴露した。アメリカ労働人口は、アメリカ労働者の高生産性、高付加価値雇用を海外移転することで、恩恵を受けているというとんでもない主張をしているハーバード大学教授マイケル・ポーターによる、海外移転推進ロビー集団の、いわゆる競争力諮問委員会向けの捏造“研究”も暴露した。

 まぬけなアメリカ経済学者、まぬけなアメリカ金融マスコミ、まぬけなアメリカ為政者は、雇用の海外移転が、アメリカの経済見通しを破壊し、中国を、ワシントンの予想の45年先に押し進めたことを、いまだに理解していない。

 要約すれば、欧米の頭、大西洋統合主義者ロシア人や親米中国人青年の頭は、プロパガンダのたわごとで一杯で、現実とのつながりが皆無なのだ。

 現実の世界と、現実の世界を覆い、既得権益に奉仕する、でっち上げのプロパガンダ世界とが存在しているのだ。私の任務は、人々をでっち上げの世界から脱出させ、現実世界に移すことだ。私の取り組みをご支援願いたい。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/06/21/entire-western-world-lives-cognitive-dissonance/
---------

弟殺害一辺倒の大本営広報部、ああいう仕事、何が楽しいのだろう。目くらまし業。

IWJに対するスラップ訴訟の深刻さを知りながら無視し続け、現実の世界を覆い、既得権益に奉仕する、でっち上げのプロパガンダ洗脳集団。

属国丸ごと、認知的不協和の中で生きている。

日刊IWJガイド「IWJの財政がピンチです! 6月に入ってから3分の2となる21日までのご寄付・カンパは今月の目標額の64%! 第8期も7月末の期末まで残り1ヶ月と9日。IWJが赤字に転落してしまうかどうかのボーダーラインまで、まだあと800万円必要です!なにとぞ緊急のご支援をよろしくお願いいたします!/新たなスラップの予告!? 原告の橋下徹氏から『スラップ訴訟と主張すること自体が新たな名誉毀損』という驚くべき反論が!/
<インタビュー配信/新記事紹介>本日午後8時より、『国際競争力世界一・スイスの「直接民主制」とは ~東アジアにダイレクトデモクラシー旋風!? 岩上安身によるワールド・デモクラシー・レポーター ブルーノ・カウフマン氏インタビュー』を録画配信!/他」2018.6.22日号~No.2108号~

2018年6月17日 (日)

大西洋体制が崩壊する中、岐路に立つヨーロッパ

2018年6月15日

F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 ここ数日間の世界の出来事は、G7先進工業国内部の明らかな分裂を遥かに超える重要なものだ。もし、世界を巨大な電気の力場だと想像した場合、1945年以降のドルに基づく世界体制が混乱した終末段階に至る中、磁力線は劇的な再配列中だ。現在、ヨーロッパの政治エリートは合理と不合理の間で分かれている。とは言え、東方への発展は、益々多くの力を引き寄せつつあり、EU内における西から東への地政学的極性反転とでも呼ぶべきものの初期段階を我々は目の当たりにしているのだ。貿易戦争であれ、経済制裁戦争であれ、テロ戦争であれ、動的戦争であれ、ワシントンには戦争しかできない中で、中東やイランや、何よりロシアと中国間を含むユーラシアでの最近の進展は重要性を増している。

 長年のNATO同盟国で、国境を接する国、カナダの首相を“不正直で弱い”とあからさまに呼ばわりし、カナダから輸入される自動車への新たな輸入関税で威嚇するアメリカ大統領のツイートの光景は、どう見ても、一貫性のないアメリカ大統領の気まぐれというよりも、アメリカの同盟諸国全てを動揺させるための計算ずくの戦略だ。それもワシントンが一方的にイラン核合意を粉砕して、ヨーロッパや、ロシアや中国やイランを落胆させた後の話だ。それに加え、アメリカは、WTO協定に、あからさまに違反して、アルミニウムと鉄鋼で、EUに対する新たな関税貿易戦争も発表した。

 良い人役はもうおわりだ

 こうした振る舞いが、何かより深いものの症状だとすれば、私が先に書いた通りのアメリカの爆発的な債務水準を見るだけでよい。最新のトランプ税法で、現在の21兆ドルという連邦債務に加え、今後十年、1兆ドルという連邦の年間財政赤字が加わると予想される。家計の私的債務は、2007年の金融危機以前より高い水準にある。ジャンクボンド、つまり“投資不適格”債務 を含む企業債務は、十年にわたる連邦準備制度理事会のほぼゼロ金利のおかげで、途方もなく大きい。

 実際のアメリカ経済状況には、ほとんど言及されていない別の要素もある。アメリカ消費者金融保護局による最近の研究によれば、他の多くの国々と比較して、1世帯当たりの平均収入は名目上高く見えるが、食料や住宅や強制医療保険などの固定費という現実で、新種の貧困が生まれている。調査は、約50%のアメリカ人が、毎月の請求書支払いが困難で、三分の一もが、時に食べ物や、まともな住居や医療のお金が不足していると結論づけている。ある最近の研究は、四人家族の医療費だけでも、年間28,000ドル以上、平均収入の半分もかかると推計している。

 アメリカ国内の厳しい見通しに加え、メディケア保険資金の運営委員会が、信託基金は、8年で枯渇すると発表したばかりだ。社会保障信託基金も、引退する多数の戦後ベビー・ブーマー世代と、払い込む若い労働者数の減少のおかげで、出生率も人口成長も減少しているので、1982年以来、今年初めて赤字に転落する。また、ニュージャージー州は、財政破綻が迫るなか、あらゆる歳出を凍結した。連邦準備制度理事会が金利を上げると、企業と家計の債務不履行の連鎖反応が、あらかじめプログラムされている。

 要するに、アメリカ経済は、わずか1%の富裕層に失血させられ、限界点に至っているのだ。アメリカ株式市場は、十年間の低利資金のおかげで、現在過去最高を享受しているが、アメリカ合州国の根本的な経済的現実は、控え目に言っても、不安定だ。唯一の超大国による世界支配を維持するという点では、権力者にとって、二つの道が開きつつある。戦争か、あるいは2008年のものより酷い新たなグローバル金融危機を引き起こし、危機を世界資本の流れに対する支配を再び取り戻すのに利用するかだ。

 世間的に確立したG7同盟諸国に対する貿易戦争のような戦術を、アメリカ大統領が始めるのを余儀なくされている事実が、窮余の策が予定されていることを示唆している。現実には、戦いこそが、EU、特にドイツの未来なのだ。

 対照的なユーラシア

 この点で、注目に値するのは、最近のドイツのメルケル首相による、ロシアのプーチン大統領と、中国習近平主席との会談のための訪問だ。たぶん、イラン核合意以上のことが話し合われたのだ。対ロシア経済制裁を、ドイツ政府が公式に支持しながら、同時に、ドイツが、ある分野では、ロシアを同盟国として必要としているという合図を送っている矛盾が、現在のEUのある種政治的統合失調症を実証している。とりわけ、中国率いる高速ユーラシア横断鉄道と深水港のリンクという壮大な一帯一路構想と、ロシアとイランの巨大な潜在的経済力で、経済的に成長市場が東方にあることが益々明らかになりつつある。

 ロシアは、ワシントンによる新たな過酷な経済制裁を課されているにもかかわらず、記録的な人数の政府首長や産業界指導者が参加し経済協力を話あった最も成功した年次サンクトペテルブルク国際経済サミットを終えたばかりだ。SPIEF会議の文脈での一例として、ロシア国有鉄道CEOが、ロシアは、ペルシャ湾南端沿いに、クウェートからオマーンを結ぶアラビア横断鉄道建設への参加を計画していると発表した。もし実現すれば、ロシア、サウジアラビアと中国は、より緊密な経済関係になる。サウジアラビアへの投資プロジェクトに、中国は既に約1300億ドル確保しており、彼には様々な欠点があるにせよ、ビン・サルマーン皇太子は、サウジアラビアを、三大陸のアフリカ- ユーラシア経済の中心に本気でしたがっているように見える。

 ロシアでのSPIEF会議のすぐ後、北京でのプーチンと習近平の別会合が続き、そこで、中国主席がプーチンに、外国人に対する中国最高の栄誉、金の“友情メダル”を授与し、ロシア大統領は“最高の最も親しい友人”だと宣言した。パキスタンとインドが初めてSCO正式加盟国として、またイラン議決権を有しない参加者として加わった青島での拡大上海協力機構が続いた。今やSCO加盟国には、パキスタン、インド、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタン、ロシアや中国が含まれている。

 ロシアと中国とモンゴルの指導者の3者が参加する会談で、プーチンは、ウラーンバートル ロシア-モンゴル鉄道と隣接区間の改良で、2020年までに、2億6000万ドル費やす計画を発表した。中国-モンゴル-ロシア経路でのヨーロッパ向けコンテナ輸送量は、2012年から17年の間に2.7倍に増え、今年初めの三カ月で四倍になったと彼は述べた。

 こうしたこと全て、G7の衝突と緊張は実に対照的だった。プーチンが述べた通り、G7は“この創造的おしゃべりを止めて、本物の協力に関わる具体的問題に移る”べきなのだ。プーチンが、トランプが呼びかけたG7へのロシア再復帰に興味を示さなかったのが、世界の経済と政治の重心が、東に移ったことの更なる印だ。

 ユーラシアの潜在的経済力が、負債で膨れ上がって崩壊しつつある大西洋両岸のドル本位体制への実現可能な代案として出現しつつある。ロシアも中国も経済制裁を受けやすいドルではなく、自国通貨を使って、空前の速度で、中央銀行金準備を蓄積しており、多極化の新たな可能性が現れつつある。一帯一路インフラ・プロジェクトの拡大が、感じられ始めつつある。オランダ ING Bankの新たな研究は、一帯一路は、世界貿易のレベルを、12%あるいはそれ以上、増加させ得ると予測している。エコノミストのJoanna Koningsは、こう述べている。“アジアとヨーロッパ間の貿易は…世界貿易の28%を占めており、こうした貿易の流れをより容易にすることには、大きな潜在的効果がある。”

 ユーロが重大な段階にあり、EUの金融危機は未解決で、イタリアから、ポルトガルからギリシャに至るまで、大半のEU外縁部の国々で景気が後退する中、新たな経済空間、ユーラシア中のEU製品向け新市場構築への参加可能性が、アメリカとの貿易戦争や金融戦争や、もっと悪いものに対する唯一現実的な代案だ。磁力線が、劇的にはっきり見え始め、EUの国々も間もなく、大西洋両岸体制か、新たに出現しつつあるユーラシアという代案のいずれかを選択しなければならない。ワシントンからの強烈な圧力が、その決断の一層の前倒しを強いている。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書。本記事はオンライン誌“New Eastern Outlook”独占。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/06/15/europe-faces-crossroads-as-atlantic-system-crumbles/
-----------
米朝対話で、地位協定・安保体制が崩壊する中、岐路に立つ属国

朝鮮国連軍後方司令部は、横田基地にある。
日本国内にある国連軍司令部後方基地は座間基地,横田空軍司令部基地,横須賀海軍基地,佐世保海軍基地,嘉手納空軍基地,普天間海兵隊基地,ホワイト・ビーチ地区の計8ヶ所。

親分は辛辣。
「私が(日本に)メキシコ人を2500万人送れば、君はすぐ退陣することになるぞ」と話したと報じられている。

「日米基軸」幻想』の対談内容と、この記事、ぴったり重なっている。今、『増補「戦後」の墓碑銘 』の第5章 平成政治の転換点 を拝読中。文庫版あとがきは、朝鮮半島問題にも触れている。

日刊IWJガイド・番組表「岩上さんが橋下徹元大阪府知事から名誉毀損で訴えられたスラップ訴訟。6月21日の第二回口頭弁論まであと4日!第二回口頭弁論の案内用紙を作成しましたので、ぜひ、ダウンロードして印刷し、お知りあいにお配りください!/<本日の再配信>トラブルが発生したばかりの玄海原発4号機が再稼働!本日午後8時より、『広島高裁の決定が今後の原発訴訟を変える!? 火砕流の危険にさらされているのは伊方原発だけではない!岩上安身による脱原発弁護団全国連絡会共同代表・海渡雄一弁護士インタビュー』を再配信!/
IWJの財政がピンチです! 6月に入ってから上旬までのご寄付・カンパは目標額の1割にも届かず! 第8期も期末まで残り1ヶ月半。このままでは赤字転落の可能性が濃厚です! 崖っぷちに立たされたIWJがつぶれてしまわないよう、なにとぞご支援をよろしくお願いいたします!」2018.6.17日号~No.2103号~

IWJ寄付・カンパのお願い

2018年6月15日 (金)

ロシアとの関係を正常化するには、ヨーロッパは洗脳されすぎているのだろうか?

2018年6月12日
Paul Craig Roberts

 読者の皆様、このウェブサイトを継続するには皆様のご寄付が必要だ。

 最近の会合で、G-7指導者たちが出した声明から判断して、ワシントンがイスラエル以外の、あらゆる国々の利益を無視したと同様、トランプ大統領が、アメリカ経済制裁を、ヨーロッパにも適用し、ヨーロッパの利益を軽視しても、ワシントンのロシアに対する敵意から、ヨーロッパが離れることにはなっていない。

 イギリス首相は、G7は“必要とあらば、ロシアに対して更なる制限措置をとるする用意ができていることに合意した”と述べた。フランスのアメリカ傀儡、マクロンは、ミンスク合意を遵守しようとしている唯一の国ロシアを、ミンスク合意違反だとぬれぎぬを着せた。50年間の借地契約のもと、クリミアをロシア海軍基地にして、ロシア軍が長年クリミアに駐留している事実にもかかわらず、フランス大統領は、ロシアがウクライナを侵略し、クリミアを併合したというぬれぎぬも着せた。フランス大統領が確実に知っている通り、ロシアがしたのは、ロシアに復帰するというクリミア人の全員一致の投票を受け入れただけだ。違法にウクライナに引き渡されるまで、クリミアは、アメリカの存在期間より長い三世紀にわたりロシアの一部だった。

 G7政治家連中は、プーチンを“民主的制度を傷つける”“不安定化行為”と“シリアを支援している”かどで非難した。

 ワシントン傀儡のヨーロッパに屈辱を与える、あらゆることを、トランプがしているのに、ヨーロッパは、ワシントンに従属したままでいる。

 “創造的おしゃべり”とプーチンが呼んだものに対する彼の対応は、ヨーロッパは共通の利益を実現させ、ロシアと協力すべきだというものだった。

 共通の利益は存在し、プーチンにはそれが見えているが、G7声明が明らかにしている通り、G7はロシアを敵としか見ていない。

 欧米の観点からすれば、ロシアの主権を主張するがゆえに、プーチンが問題なのだ。欧米がロシアを“安定化行為”のかどで非難する際、欧米は、ワシントンの世界秩序を不安定化させているのは、ロシアの自立だといっているのだ。プーチンが、ワシントンの覇権を受け入れないので、ロシアは不安定化させる存在と見なされている。プーチンは、譲歩と理性的な行動で、ロシアに対するこの態度を克服することはできない。はねつけられた覇権の怒りを、甘い言葉で鎮められると思い込むのは、ロシアにとって致命的な錯覚になりかねない。

 侮辱や、挑発や、ウクライナのロシア人の死や、ロシアが脅威ではないことをヨーロッパ人に実証すべく、ワシントン“反政府派”から解放するため資源を費やした国、シリアへのイスラエル攻撃を、プーチンは甘受している。G7やG6の声明から判断して、ヨーロッパ政治家は、脅威はロシアではなく、ワシントンだあることなど、どうでも良いように見える。ワシントンがヨーロッパにロシア茶番脚本を手渡し、ヨーロッパは、ロシアの振る舞いや、ヨーロッパに対するワシントンの扱いとは無関係に、台本どおりに演じているように見える。イラン核合意を破壊しようとするトランプの取り組みに、ヨーロッパが反対し、最近のG-7会議で示された、ロシアに対する一体化した敵意で、結局ヨーロッパが自立を主張するようになるという希望は打ち砕かれた。

 プーチンの戦略は、二つの理由で機能しない可能性がある。一つはヨーロッパが、75年間、自立して存在してこなかったためだ。ヨーロッパ諸国は、主権国家であることが一体どういうことなのか知らないのだ。ワシントンがいないと、ヨーロッパ政治家は途方に暮れるので、連中はワシントンについて離れない可能性が高い。

 プーチンのもう一つの問題は、ロシアはヨーロッパの一員になる必要があるという彼の思い込みだ。アメリカ人は、エリツィン時代に、この思い込みを強化した。ロシア人経済学者とロシア中央銀行は、実際、ロシアは欧米の参加無しには発展できないと思い込んでいる。そのおかげで、ロシアは欧米金融帝国による不安定化の影響を受けやすくなっている。外国の参加で、ワシントンがルーブルを操作し、ロシアの経済的剰余を債務返済で流出させることを可能になる。グローバリズムを推進するため、ワシントンは、民族主義的経済政策を好むロシア政治家たちの信頼を傷つけるべく動いている。マイケル・ハドソンと私は、事実上、新自由主義のロシア人経済学者は、ロシア国内のアメリカ第五列であることを説明してきた。

 欧米グローバリズムに自らを開放する国々は自国経済政策を制御できなくなる。彼らの通貨の交換価値や、国債や商品の価格は、先物市場での空売りで押し下げられる。たった一人の人物-ジョージ・ソロス-が、イギリス・ポンドを崩壊させることができたのを想起願いたい。現在、ワシントンは、連邦準備金制度理事会、欧州中央銀行、イングランド銀行と日本銀行とで攻撃を組織し、通貨に対する協調行動を仕組むことができる。中国とロシアのように巨大な国々でさえ、そのような攻撃には耐えられない。自立した政策をとりたいと願っているロシアと中国のような国々が、欧米の通貨・決済制度に依存して、自らを敵による支配にさらしているのは驚くべきことだ。

 マイアー・アムシェル・ロートシルトが言ったとされる言葉には真実がある。“私に国の金を支配させてくれれば、誰が法律を作るかなど気にしない 。”あるオックスフォード大学教授が、フランクリン・D・ルーズベルト大統領図書館で入手した、1933年11月21日に、ルーズベルト大統領がエドワード・ マンデル・ハウス大佐宛に書いた手紙の写しを送ってくれたが、ルーズベルトは、こう書いている。

 “実のところ、君も私も知っての通り、アンドリュー・ジャクソン以来、ウッドロー・ウィルソン政権も完全な例外ではなく、大都市の金融集団が、ずっと政府を支配している。アメリカは、ジャクソンの合衆国銀行との戦いを、遥かに大規模かつ広範な形で、繰り返し体験しつつあるのだ。”

 道理をわきまえた人間味ある人物、ウラジーミル・プーチンは、衝突を避けることに注力している。プーチンが、イギリスのように軍事的に取るに足らない国の無礼な恫喝を無視するには忍耐が必要だが、プーチンには忍耐という長所がある。

 しかしながら、忍耐は、平和の役にたったり、逆効果になったりする。プーチンの忍耐は、ロシアに対して敵対的非難や行動を継続しても何の犠牲も必要でないとヨーロッパに、思わせ、一層攻撃的な挑発や行動をするようネオコンをつけあがらせてしまう。忍耐しすぎると、ロシアが窮地におちいることになりかねない。

 ロシアにとって危険なのは欧米の一員になりたいという願望からの譲歩が、更なる挑発を誘発し、グローバリズムへの傾倒が、ロシアの経済主権を損なうことだ。

 対テロ戦争で、欧米と団結したいというロシアの希望は、テロが、一極世界を受け入れない自立した国々を不安定化するための欧米の武器であることを見過ごしている。

 ロシアが欧米を離れ、東との統合に注力すれば、おそらく戦争の脅威は低下するだろう。遅かれ早かれ、ヨーロッパは言い寄るはずだ。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/06/12/europe-brainwashed-normalize-relations-russia/
----------
引用されたルーズベルト大統領の手紙全文は、下記で読めるようだ。

https://www.metabunk.org/context-a-financial-element-in-the-larger-centers-has-owned-the-government-fdr.t338/

アメリカンフットボール監督・大学と、レスリング監督・大学、まるでそっくり。
もとより何も期待していない。
腐敗した国家首膿、官僚の劣化コピー行動。

大本営広報部、スポーツ界の劣化は追求するが「魚は頭から腐る」根源は放置、TPP11の問題は全く報じないで完全隠蔽。

レスリング会見、まともな報道をする組織はから排除されたという。末期症状腐敗属国。

乏しい年金、一部の使い道を決めた。貧者の一灯。ないよりまし程度の。

日刊IWJガイド「IWJの財政がピンチです! 6月に入ってからご寄付・カンパは目標額の1割にも届かず絶不調! 第8期も期末まで残り1ヶ月半。IWJが赤字に転落してしまうかどうかのボーダーラインまであと1050万円必要です! 崖っぷちのIWJがつぶれてしまわないよう、なにとぞご支援をよろしくお願いいたします!/岩上さんが橋下徹元大阪府知事から名誉毀損で訴えられたスラップ訴訟。6月21日の第二回口頭弁論ではいよいよツイート内容の真実性・真実相当性を争います!傍聴席をいっぱいにして岩上さんを支援してください!/
女子レスリング伊調馨選手へのパワハラで日本レスリング協会栄和人前強化本部長が記者会見!IWJは現地まで行ったものの会見から排除!」2018.6.15日号~No.2101号~

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

911事件関連 | Andre Vltchek | Eric Zuesse | Finian Cunningham | GMO・遺伝子組み換え生物 | ISISなるもの | James Petras | John Pilger | Mahdi Darius Nazemroaya | Mike Whitney | Moon of Alabama | NATO | NGO | Pepe Escobar | Peter Koenig | Prof Michel Chossudovsky | Saker | Stephen Lendman | Thierry Meyssan | Tony Cartalucci | TPP・TTIP・TiSA・FTA・ACTA | Wayne Madsen | WikiLeaks | William Engdahl | wsws | アフガニスタン・パキスタン | アメリカ | アメリカ軍・基地 | イスラエル | イラク | イラン | インターネット | インド | ウォール街占拠運動 | オバマ大統領 | オーウェル | カナダ | カラー革命・アラブの春 | ギリシャ | クリス・ヘッジズ | サウジアラビア・湾岸諸国 | シェール・ガス・石油 | ソマリア | ソロス | チベット | チュニジア・エジプト・リビア・シリア・アルジェリア | テロと報道されているものごと | トヨタ問題 | トランプ大統領 | トルコ | ノーベル平和賞 | パソコン関係 | ヒラリー・クリントン | ホンジュラス・クーデター | ポール・クレイグ・ロバーツ | マスコミ | ユダヤ・イスラム・キリスト教 | ロシア | 中南米 | 中国 | 中央アジア | 二大政党という虚構・選挙制度 | 伝染病という便利な話題 | 北朝鮮 | 地球温暖化詐欺 | 地震・津波・原発・核 | 宗教 | 憲法・安保・地位協定 | 授権法・国防権限法・緊急事態条項 | 新冷戦 | 新自由主義 | 日本版NSC・秘密保護法・集団的自衛権・戦争法案・共謀罪 | 旧ユーゴスラビア | 映画 | 書籍・雑誌 | 東ヨーロッパ・バルト諸国 | 東南アジア | 無人殺戮機 | 田中正造 | 英語教育 | 読書 | 通貨 | 選挙投票用装置 | 難民危機 | 麻薬とされるマリファナについて

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

無料ブログはココログ