ウクライナ和平交渉を露骨に妨害するNATOの「ルッテ工作員」

2026年2月7日
Strategic Culture Foundation
ルッテ工作員は現代の被告席に立たされるべきだ。彼と御主人連中は世界を破滅へと突き落とそうとしている。
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今週ウクライナ議会で行った注目を浴びる演説で、NATOのマルク・ルッテ事務総長はロシアとの和平協定が締結され次第、直ちに同盟軍をウクライナに派遣すると宣言した。
NATO軍はイギリスとフランスで構成されい予定で「陸、空、海」に展開されると彼は主張した。更に「ロシアが再びウクライナを支配しようとした場合」連合軍はアメリカの安全保障保証という「重要な後ろ盾」を得ることになると彼は付け加えた。
ルッテ事務総長がウクライナ最高会議(ヴェルホフナ・ラーダ)で演説した三日後、モスクワでロシア高官の暗殺未遂事件が発生したのは単なる偶然ではないようだ。ロシア軍情報部(GRU)副司令官ウラジーミル・アレクセーエフ中将が銃撃犯に背後から数発撃たれたのだ。
これは、ウクライナにおける約4年にわたる戦争の和平合意を見出すための微妙な交渉がアブダビで行われている最中のことだった。今週、ロシア代表団はアメリカとウクライナの代表団と2回目の協議を行った。
キーウでのルッテ事務総長演説とモスクワでの暗殺事件は、トランプ政権が進めてきた交渉努力を妨害するための計算された動きであるように思われる。
まず、NATO事務総長は、ウクライナ問題のいかなる解決にもNATO軍駐留は伴わないとロシアが断固主張しているのを十分承知している。NATO軍が「平和監視団」と呼ぼうが「有志連合」と呼ぼうが関係ない。そのような事態はあり得ず、交渉の余地もないと、モスクワは繰り返し明確に表明してきた。
つまり、ルッテ事務総長が配備問題を強引に進めているのは、ロシアとのいかなる合意も不可能にするのが真の狙いだとしか思えない。しかも、この口先だけの元オランダ首相は、この「恐ろしい紛争」を終わらせるためのトランプ大統領の努力を支持するとも発言していたのだ。
「一部の欧州同盟国は、合意成立後ウクライナに部隊派遣すると発表した。地上部隊、ジェット機、黒海艦隊などだ。アメリカはバックストップとなる。他の国々も他の方法で支援すると約束している…安全保障の保証は堅固で、これは極めて重要だ。この恐ろしい戦争を終わらせるための合意に至るには難しい選択が必要だと我々は知っている」とルッテ首相は考え深げに語った。
更に、ルッテ事務総長は最近の声明で、NATO軍が「平和維持軍」として活動しているという誤解を招く表現を撤回した。「地上には軍隊、空中にはジェット機、海上には艦船」という彼の熱狂的な言説は、NATOによる軍事介入で、紛争を代理戦争から全面戦争へとエスカレートさせるための巧妙な計画のように聞こえる。
NATOがウクライナへの軍事物資供給増強に向けて準備を進めているとルッテ事務総長が宣言したことも特筆すべき点だった。欧州加盟国はアメリカ製兵器購入に150億ドルの追加予算を割り当てていると述べた。彼は演説を、第二次世界大戦時のファシスト・スローガン「スラヴァ・ウクライナ!(ウクライナに栄光あれ!)」で締めくくった。これはキーウ政権とそのネオナチ支持者たちに戦いを続けるよう呼びかけるスローガンだった。
GRU副司令官暗殺計画と同様、今回の計画の狙いは戦争終結に向けたあらゆる交渉を妨害することにあるようだ。アブダビ駐在のロシア安全保障代表団団長は、GRU長官イーゴリ・コスチュコフ提督だと報じられている。国外で協議が行われている最中に、コスチュコフ提督の副司令官がモスクワの自宅で数発の銃撃を受けたのは計画的挑発行為と見られる。
皮肉にも、ヨーロッパのNATO加盟国はロシアが和平を望んでいないと絶えず非難している。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がウクライナを陥落させたら他のヨーロッパ諸国を征服するつもりだと彼らは突飛な主張をしている。だが実際は、モスクワは一貫して、紛争の根本原因(NATOの歴史的な拡大)を解決し、全ての人にとって不可分な安全保障に基づくヨーロッパのための新たな集団安全保障条約を策定するための外交過程を要求してきた。またロシアは、歴史的にロシア領だった領土を保持したいと考えている。
外交的解決を望んでいないのは大西洋を挟むアメリカとヨーロッパのNATO強硬派枢軸だ。彼らはロシアに対する代理戦争を無期限に継続させたいのだ。2014年にCIAが支援したキーウ・クーデターや、それ以前の1991年のソ連崩壊後、数々のカラー革命で敵対行為を扇動したのは彼らだ。
トランプの狙いが一体何なのか不明だ。取るに足らない異端者なのか、それともディープステート(影の政府)が彼を操っているのか? ロシアとの和平を唱えながら、政権はロシアの重要な原油輸出を制裁し、国際水域で貨物船を拿捕し、インドをはじめとする国々にロシアとの貿易停止を強要し、イラン、ベネズエラ、キューバといった同盟国を恫喝している。彼のウクライナ外交は、別の形で侵略を継続するための口実か? それとも、思考が混乱しているのか? トランプの疑わしい点を差し置いて、モスクワはウクライナの平和的解決を模索する協議を行っているようだ。
だが、そうは言っても、モスクワにとっての超えてはならない一線は、ウクライナへのNATO軍派遣提案だ。これは根本的原因を終わらせるどころか、むしろ悪化させる。
大西洋横断帝国主義連合(アメリカと欧州の支配階級、CIAとその諜報機関、そして軍産複合体)は覇権主義的な目的によって動かされている。ロシア、中国、そして非西側諸国の多極世界は、冷戦時代と同様に、封じ込められるか、あるいは後退させられなければならない。
ウクライナにおける代理戦争は、西側覇権国が望むようにロシアを戦略的に打倒することは不可能なことを示した。彼らの次善の策は、ウクライナの軍事力を維持し、ロシアの警戒を強めて、資源を枯渇させることだ。これは依然、戦争計画に等しい。
今週のマルク・ルッテ事務総長の振る舞いは、まるで戦争計画の手先そのものだ。彼の言動の一つ一つが、平和支持を口にしながら、意図的に侵略を煽っていることを如実に物語っている。80年前、ニュルンベルク裁判はそのような侵略行為を「究極の犯罪」と定義した。
ヨーロッパの主流派政治家の中にも、ルッテの陰険な心理に気づいている人がいる。前欧州理事会議長のシャルル・ミシェルは先週のメディア・インタビューで「はっきりさせておきたい。マルク・ルッテは期待外れで、私は彼への信頼感を失いつつある。(中略)私は彼がアメリカの工作員だとは思わない」と述べた。
ルッテ工作員は現代の被告席に立たされるべきだ。彼と御主人連中は世界を破滅へと突き落とそうとしている。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/02/07/nato-agent-rutte-in-blatant-sabotage-of-ukraine-peace-negotiations/
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