NATO

2021年9月21日 (火)

中国とロシアは一体なぜタリバン政権を支援しようとしているのか?

2021年9月9日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 一体なぜ、ロシアと中国がアフガニスタンでタリバン政権との関係を発展させると決めたのか中心的理由があるとすれば、それは現在アフガニスタンに存在するテロ・ネットワークを打ち破り、解体するアメリカの能力だ。20年もの戦闘後、(ロシアでは禁じられている過激組織)タリバンも、アルカイダも、イスラム国ホラサン州も打倒することなく、アメリカは、アフガニスタンから撤退した。実際、アメリカがアフガニスタンに恐るべき軍隊と諜報機関を駐留させている間に、イスラム国ホラサン州 (IS-K) は発展したのだ。アメリカ/NATO軍や、アメリカが訓練したアフガニスタン治安部隊や、CIAが資金供給する民兵などの総合的な軍事力にもかかわらず、この集団はアフガニスタンで栄え、非常に巧妙な攻撃をしかけたのだ。窮地に追い込まれたアメリカがアフガニスタンを撤退した事実で、とりわけアフガニスタンの隣国ロシアと中国は、タリバンと付き合わなければ、過激派連中の聖戦がアフガニスタンから近隣の中央、東、東南アジアに広げかねないので、タリバンと直接、正常な関係を発展させることが必要だと状況を評価したのだ。それで、中国は迫りくる災難、中国の一帯一路構想 (BRI)を不安定化させかねないシナリオを避けるためタリバン政権を“積極的に指導しよう”と世界に呼び掛けているのだ。

 IS-Kは、百人余りのアフガニスタン人や十数人のアメリカ兵士を殺害したカーブル空港攻撃を画策し、それに続くアメリカ空爆は、アフガニスタンは、お互い競合するジハード集団の温床だというロシアと中国の恐れを裏付けただけだった。そこで対応が必要な脅威を残したアフガニスタン大失敗に対処すべく、ロシア-中国が率いるブロックが登場したのだ。そういうわけで、中国の習主席は、北京は「アフガニスタン問題に関し、ロシアを含む広範な国際社会と、連絡を強化し、協力したい」と述べたが、地域の安定性を守るため“テロを取り締まり、麻薬密輸を断ち切り、安全保障上のリスクがアフガニスタンから溢れ出るのを阻止すべく”、ロシアは中国と“緊密に会話したい”とプーチンが語り、ロシアから前向きの対応を得た。

 中国大使が、こう述べた際、中国が国際社会/国連安全保障理事会が言いたかったのは同じことだ

“あらゆる当事者にとって、タリバンと連絡し、彼らを積極的に導く必要があり”、“新たな政府当局が、政府機関の正常な活動を維持し、社会秩序と安定性を維持し、通貨下落と物価上昇を抑え、できるだけ早急に平和な再建への道に乗り出すのを支援するため、国際社会は、アフガニスタンに、経済、暮らしや、人道上の必要性に対して、緊急に必要な支援をするべきだ”と補足した。

 それゆえ、アメリカやEUとは違って、ロシアと中国は、アフガニスタンに関与す続けるつもりなのだ。その理由を理解するのは、さほど困難ではなく、アフガニタン内の国際ジハード・ネットワークの存在は、アメリカやEUとは違い、ロシアや中国にとっては直接の物理的脅威なのだ。五月に発表された国連安全保障理事会報告書は、アルカイダ、東トルキスタンイスラム運動 (ETIM) やIS-Kなどのジハード・ネットワークは強力な存在を維持し続けているが、アメリカやEUで直接攻撃を実行する連中の能力はほとんど考えられないことを示している。一方, アフガニスタンにおける彼らの存在は、ロシア/中央アジアや中国にとって、直接の不安定化となるだけでなく、不安定化画策で連中が成功すれば、連中が近隣諸国で作戦を実行する能力を獲得するシナリオになりかねないのだ。

 現在アメリカが持っているアフガニスタン中央銀行準備金を凍結するというアメリカの決定にロシアと中国が反対しているのは、これが理由だ。この決定は、現状で、あらゆる、あり得る経済危機に対処するため、タリバンが産を保持し、活用できないようにすることを狙っているのだ。タリバンに対するアメリカや、ロシアや中国の立場を考えれば、アフガニスタン資産を凍結するアメリカの決定は、アフガニスタン経済を意図的に崩壊させて、タリバン政権が、たとえば、給与を支払い、国際貿易を行ったり、インフレの激化を制御したりできなくするのに等しい。衰える経済は、崩壊した政府機構と相まって、戦士に、通常かなりの給与を払う国際ジハード・ネットワークに必要な、失業者や不満を抱いている若者から新兵を採用する、うってつけの条件を生み出しかねないのだ。

 アフガニスタン資産凍結に対する中国とロシアの反対は、少なくとも、タリバンが、彼ら自身が定めたルールに従って活動する限り、つまり、アフガニスタン領が、近隣諸国でテロを実行するための国際テロ・ネットワーク基地として利用されないようにする限り、アフガニスタンに対し、両国が威圧的手法をとる可能背が極めて低いこと示している。

 それゆえ、アフガニスタンにおける中国とロシアのいわゆる‘共同戦線’には明らかな目的がある。欧米主要メデイア報道は、中国-ロシア戦線を、本質的にアメリカ撤退に“つけ込む”反米として描きがちだが、この関与の、より大きな構図は、中央アジア諸国を含め、中国とロシアに対する現在のアフガニスタンにおけるテロリストの脅威https://www.youtube.com/watch?v=csvLvJ6HSTM だ。

 従って、いわゆる中国-ロシア計画は欧米メディアのいくつかの報道が示しているように、アメリカが残した何らかの「穴」を埋めることを狙ったものではない。そうではなく「穴」が、アメリカ軍が20年の関与でも打倒し損ねたテロ集団によって埋められるのを阻止するためなのだ。

 それに加え、ロシアと中国の関与の性質は無批判からほど遠い。両国当局は、実際にタリバンと関与する度合いは、政権樹立後、タリバン自身がどのように動くかに決定的に依存していると強調している。ロシアは依然タリバンを認めておらず、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、こう補足した。“これは現在の優先事項だ。まずタリバンの事実上の優位が、実際、どうなるかを我々は見極めなければならない。

 同時に, ロシアも中国も、欧米風の完全撤退に習えば、暴力とテロの悪循環をもたらすことを承知している。そこで、地域全体で、次のテロの波を阻止するためにタリバンを支援する必要性があるのだ。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/09/09/why-china-and-russia-may-choose-to-help-the-taliban-government/

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 最後の迷惑な置き土産に、クアッド用原子力潜水艦を買わされに行くのだろうか。

 十日以上前の記事翻訳。

 コロナの話題に続けて敵基地攻撃論をあおる呆導番組。大本営広報部洗脳機関御用タレントのではなく、まともなご意見を聞くべき。

 UIチャンネル

時事放談(2021年9月) 孫崎享 × 鳩山友紀夫

 日刊IWJガイド

~自民党総裁選4候補の安全保障論議、「敵基地無力化」を主張し「米中距離ミサイル配備」を「積極的にお願いしたい」という高市氏に河野氏が「アメリカだけが引き金に指をかけているミサイルを日本に置いたからといって、日本の抑止力が高まるわけでない」と痛烈批判!「『敵基地ナントカ能力』みたいなものはかえって(日中関係を)不安定化させる」「勇ましい『やれやれ』というような人が喜ぶだけ」とも!

 タイムリー再配信

【タイムリー再配信 995・IWJ_YouTube Live】19:00~「NAJAT代表・杉原浩司氏『米国の敵地攻撃能力が数々の戦争犯罪を犯してきた。今、日本がアメリカと共同して東アジアや中東でそれをやろうとしている!』――1.16止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

2021年9月 8日 (水)

NATO崩壊を一層早めるアフガニスタンの恥ずべき失態

2021年9月1日
ワレリー・クリコフ
New Eastern Outlook

 ここ数週間、アフガニスタンでの屈辱的な出来事は、欧米大衆の心に、アメリカとNATOの信頼性の劇的損失をもたらした。大西洋連合の政策と行動への、これまでの批判は、今途方もなく増加し、種々のメディア出版物で、最も広範なミームとなった。

 イギリスのデイリー・メイルの死者を悼む声明は、これまでになく率直だ。国旗で包まれた棺の画像と並べて、イギリスが一度も答えることができなかった疑問が投じられている。結局、彼ら全員、アフガニスタンで一体何のために亡くなったのか?

 イギリスのテレビ局Skyは、1989年のソ連部隊撤退後、アフガニスタン政府は三年持続したが、アメリカ撤退後、政府は三時間も、もたなかったと正確に指摘している。

 (ロシアで禁止されている)タリバンによるアフガニスタンでの権力奪取は、NATOの重大な不名誉で、恥ずかしい敗北だとスイスのテレビ局SRFは考えている。過去20年間で、同盟の最も素晴らしいプロジェクトの一つが不名誉な墓に入ったのだ。欧米諸国は、アフガニスタンで民主主義を構築し損ね、今彼らはアフガニスタンと、その国民の未来に対処することさえ拒否している。

 NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務局長は大演説には向いていない。実際、彼が何か前向きなことを言う時でさえ、控え目な言い方をすれば「過度に遠慮がちな印象」を与えるとスイス・テレビ局SRFの如才ない記者が書いている。ストルテンベルグが最終的にアフガニスタンでの欧米軍事同盟の失敗に対面した際、彼は酷く打ちひしがれ、意気消沈しているように見えた。

 ウォール・ストリート・ジャーナルが指摘しているよう、アフガニスタンからのバイデンの「屈辱的撤退」は、NATOにとって平手打ちだった。9/11攻撃後、アフガニスタンで、集団防衛条項が史上初めて発動された際、この同盟のアメリカ同盟諸国は、アフガニスタンで多くの血を流し、紛争で膨大な金を使い、千人以上の命を失った。この新聞は、部隊撤退ついての演説で、バイデンは、ごく短くNATOに言及し、アメリカのヨーロッパ同盟諸国について一言も言わず、ワシントンは、パートナーをほとんど無視していたと強調する。だから、ヨーロッパの指導者たちが怒りで沸き返っているのは驚くべきことではないとウォール・ストリート・ジャーナルは結論している。

 2019年に、彼がNATOは「脳死状態」だと語った際、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は批判の集中砲火を受けた。だが、彼が誰がアメリカ大統領であろうと、益々頼りにならない同盟者になっていると警告したのは、その時のことだった。そして今日、マクロンの言葉は、ヨーロッパの首都中で予言以外何ものにも思われない。

 ヨーロッパにとって、アフガニスタンでのタリバンの権力奪取は全くの悪夢だとドイツの]新聞ヴィルトシャフツ・ナハリヒテンは書いている。第一に、アメリカは、あわただしい撤退を通して、もはや「自由世界」を守るつもりはないことを示したが、アメリカの支援なしでは、ヨーロッパ自身を守るのに十分な力を持っていないから、この壊滅的な弱点がすぐに解決することはありそうもない。

 更に、EUでは、ヨーロッパ軍の必要性について何年も語られてきたが、これまでのところ、何も実現していない。リスボン条約は、アメリカに率いられた欧州連合とNATO間の強い結びつきを保障するが、変えられた状況のもとで、この点は再考する必要があるとドイツ人は主張している。アメリカが民主主義を守る名目で、世界中で戦争に従事するのをいとわないという考え方は幻想になった。トルーマン教義は、1947年に採用され、全体主義体制に対する戦いで、ワシントンは自由な国々を守ると規定しているが、ドナルド・トランプ前大統領と彼の後継者ジョー・バイデンの下で、アメリカはこれらの価値観を放棄したとドイツの新聞は書いている。

 8月17日オンライン出版物Parlamentni listyインタビューで、チェコのミロシュ・ゼマン大統領は、アフガニスタンからの撤退後、アメリカは世界の指導者としての威信を失い、NATOの存在意義について懸念が生じていると述べた。チェコ大統領は加盟諸国のNATO不信は最近のアフガニスタンの出来事後、増大するばかりだと指摘した。こう強調した。「だが、もしNATOが失敗だったなら我々の軍事支出と国防強調の再評価に至るべきだ。」

 アフガニスタンでのNATO撤退を非難して、ドイツのタブロイド紙ビルトは、アフガニスタン、マザリシャリフ基地からの部隊撤退準備中、ドイツ国軍が、在庫のビールや人気が高いドイツ・ビール、レモネードミックスの29パレットや、340本のワイン、シャンペンや他のアルコールを持ち帰るのに焦点をあてていた事実に特別な注意を払っている。このため追加輸送が用意されたが、それは、アフガニスタンをより良い場所にするために命を危険にさらした現地のお手伝いは入手可能ではなかった。だから、ドイツ政府とアンネグレート・クランプカレンバウアー防衛大臣にとっては、アフガニスタンをより良くするため命を危険にさらした人々よりも、65,000缶のビールが貴重であることが分かったとドイツ・メディアが強調している。

 ヨーロッパ指導者は、現在のアフガニスタンでの失敗が、どのようにNATOに影響するか考えている。だが、ワシントン・ポストの観察者によれば、彼らは、この同盟の存在が彼らの国で敵対的世論に脅かされる事実も熟考するべきなのだ。この同盟の中核となる原則は、いずれかの国が攻撃された場合、全ての国が、その加盟国を支援しなければならないという規則だ。もし、どこかの国が集団防衛に参加するのを拒否すれば、同盟は終わる。アフガニスタンからのアメリカ軍撤退は、アメリカがその誓約に従って行動できるかどうかの問題を提起する。だが最近の世論調査は、回答者が、もはや中国との対立であれ、ロシアとの対立であれ、進んでアメリカを支持するつもりがないことを示している。

 20年前には、アフガニスタンで戦争を終わらせ、ワシントンがタリバンを同盟者と呼ぶだろうなどとは、ほとんど誰も想像していなかった。現在これら戦士がカーブルからの退去を保証し、アメリカは「空港に入場を許可する」アメリカ国民とアフガニスタン人の全データ報告を彼らに提供している。これら乗客名簿は既に処刑リストと呼ばれている。

 「7月以来、アメリカはアフガニスタンから100,000人以上の人々を避難させた。彼ら全員アメリカ人だったか? 彼ら全員英雄だったか? いや!彼らのうち、わずか5,000人がアメリカ国民だ。残りの95,000人全員が通訳だったのか? いや! 現在国務省は、これらの人々の何人がアメリカのために働いたことを証明する特別ビザを持っているか分からないと認めた。パイロットは乗客名簿を渡されない。難民は捜査されずに国境を通過すると我々は言われている。我々は、彼らが誰を連れ出しているのか知りさえしないように思われる」とフォックス・ニュースの司会タッカー・カールソンが言った。

 概して、最近のアフガニスタンにおける出来事の中、世論は、アメリカとNATOは、またしても、彼らが明確化した目標を達成する上での能力不足を世界に示したのだ。これは更に、同盟国とパートナーの安全保障に関し、彼らが宣言する国際責務を果たす能力に対する正当な疑念を呼び起こす。

 ワレリー・クリコフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/09/01/shameful-fiasco-in-afghanistan-brings-closer-the-collapse-of-nato/

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 ごみ箱の中の嵐。豚の喧嘩。

 デモクラシータイムス

【横田一の現場直撃 No.127】政局奔流 本命?河野の正体/“菅頼み”の野党どうする?/熱海土石流、すすまぬ解明 20210906

 日刊IWJガイド 強烈な見出し。大げさではない。

安倍前総裁の操り人形、高市総裁誕生で、有権者はアベ政治の延長に騙される!? 衆院選は『自民党が日本を滅ぼすか、国民が自民党を滅ぼすか』」

 今日の再配信。

【同時多発テロから20年。「対テロ戦争」の欺瞞を告発する シリーズ特集3・IWJ_YouTube Live】20:00~「明らかにされた米政府のトップシークレット?!――ブッシュ政権による愛国者法で初めて起訴、投獄され、拷問を受けた元CIA協力者 ~岩上安身によるインタビュー 第46回 ゲスト スーザン・リンダウア氏」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

2021年9月 3日 (金)

嵐の前の静けさ。世界は間もなくアフガニスタン難民に圧倒される

2021年8月27日
ドミトリー・ボカレフ
New Eastern Outlook

 2021年8月16日、世界中がカーブルからのぞっとするような映像にぼう然とした。現地の人々は、国から出ようと苦闘し、(ロシアで禁止されている)イスラム主義テロリスト運動タリバンに制圧されたアフガニスタンを去るため、何とか乗り込もうとして米空軍飛行機を追って走る。ワシントンの失敗した政策は、アフガニスタンからの難民の大規模な流れをもたらしている。タリバンは、全ての国民が今生きることを強いられるアフガニスタンの新法を命じている。自身の安全を危惧して、4000万人のアフガン住民の大部分が国を去ることを望んでいる。一部の国々の代表は、既にアフガン難民を受け入れる準備ができていないと宣言し、他方、一部の国の指導者は、既に、国を去るよう強いられた人々を助けるプログラムを開発している。

 2021年8月、アフガニスタンの大部分の支配を掌握したタリバンは、彼らのシャリア法の理解に基づいて、市民権と自由を大幅に制限している。多くの日常のものごとが禁止された。タリバンは音楽を認めないので、国歌は違法とされた。シャリアの下で、高利貸しは恥ずべきことと見なされて、銀行制度全体が禁止令下におかれた。女性に、働き、大学レベルの教育を受ける権利を与えるよう一部の譲歩をするとタリバンは約束するが、多くのアフガニスタン人は、まだこの組織を信頼していない。多くの市民が、このような声明をすることで、海外大国が彼らをテロリスト運動と見なすのをやめるよう、タリバンが世界共同体の目から自身をごまかそうとしているに過ぎないと信じている。現地の一部の人々によれば、タリバンによるアフガニスタン掌握で増加した世界的注目が減少すれば、彼らは再び厳しい抑制策を制定し、彼らの標準に従って生きるのに同意しない人々を迫害し始めるだろうという。

 2021年8月20日、タリバンがカーブル空港へのアクセスを完全に封鎖しているというメディア報道があった。国を去ることを望むアフガニスタン人が、この施設に入るのを、テロリストが阻止している。2021年8月後半の時点で、何万人というカブール住民がアフガニスタンを去ろうとしている。米軍兵士が群衆を止めるため警告弾を発射している。米軍は報道によれば、介護犬に、彼らが戦争を始めた国の難民より快適な飛行機座席を与えた。彼らはタリバンによる報復を恐れて、アメリカ部隊に協力した多くのアフガニスタン人が特に国を去ることを切望している。だが、アメリカは全てのアフガン難民を受け入れる準備ができていない。

 アフガニスタン人に対するワシントンの姿勢は、アメリカの同盟者や友人たちは「飛行機にしがみつかないだろう」と述べたリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使の言葉で最も明らかかつ鮮やかに実証される。ワシントンは、アフガニスタンから軍隊を撤退させ、公式に、アフガニスタンで「民主主義」を確立するどんな計画も断念し、友人・同盟者リストから横線を引いて消したのだから、これらの言葉に何も驚くべきことはない。これは、アメリカ国内に、これまでの攻撃的政策と相反する多くの内部抗争があることが主な理由だ。米国経済が弱まっていることも、重要な役割を演じている。

 アラブ首長国連邦(UAE)の通信機関が、UAEが一時的に、タリバンによるアフガニスタン掌握に関連して、米空軍が避難させたアフガニスタンからの約5000人の難民を受け入れると報じた。UAE内の「主なアフガン難民」は前アフガン大統領アシュラフ・ガニだと表現できる。メディア報道によれば、前大統領は大金を持って国から逃げた。UAE外務省声明によれば、アシュラフ・ガニは「人道的理由」で滞在している。前大統領はアフガニスタンに戻ると約束したが、このようなシナリオはありそうもない。ガニは、健康状態が優れず、高齢で、アフガニスタン人の間での支持率は比較的低い。

 EU加盟国は、多くのEU加盟国が、まだコロナウイルス流行と戦うため、比較的強い抑制策をしいているという口実で、アフガニスタン難民受け入れ乗り気でない。彼らが既に、シリアとイラクから多くの難民を迎え入れたため、一部のヨーロッパの国々はアフガニスタン人を受け入れる準備ができていない。ヨーロッパを助けるようにという申し出がトルコのレジェップ・エルドアン大統領に対してされたが、トルコは難民の波を緩和するために十分努力していると言って、拒絶された。エルドアンは、彼の国を「アフガン移民のヨーロッパの倉庫」に変える意図はないと言った。アメリカと同盟する多くのヨーロッパ諸国が、最初にアフガン戦争に関与し、次にワシントンと共に、アフガニスタンから彼らの軍隊を撤退させたのだから、トルコ大統領の立場は理解できる。

 2021年8月21日、コロンビアのイバン・ドゥケ大統領は彼の国が、間もなく、アメリカ合州国に送られるアフガニスタン難民を一時的に受け入れる準備ができていると発表した。だが、この国家指導者は、難民の正確な人数をあげなかった。ワシントンは自身、兵站上の費用を負担すると約束した。アフガン難民がどれほど長期間コロンビアに滞在するか、彼らの滞在がどれだけ国に負担をかけるか、アメリカが彼らに補償するかどうかは未決の問題だ。

 世界最大のイスラム教住民がいるインドネシアでは、Geutanyoe財団が、国民に、深い思いやりを見せて、アフガニスタン難民に手を貸すため、できる限りのことをする準備を整えるよう助言した。アフガニスタン難民の一部が彼らの国に到着する可能性が高い。一部のインドネシア人が、当局に難民支援に関与するよう求めている。

 結論として、世界は間もなく、アフガニスタンからの難民の波によって引き起こされる、どちらかと言うと厳しい人道危機に直面しなければなるまい。進行中のコロナウイルス流行を背景に、これは国際社会にとって大きな難題だ。それは他の国々にとっても、時に自身と協力者に、非現実的な目標を設定するワシントンの軍事冒険が、無辜の人々をどのように襲うことになるかという典型例になるだろう。

 ドミトリー・ボカレフは政治評論家、オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/27/the-calm-before-the-storm-the-world-will-soon-be-overwhelmed-by-afghan-refugees/

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 強引に自分の主義を押しつけるアメリカと、決して自分の価値観を押しつけず、あくまでも現地の必要性にそって支援する中村哲氏の違いが良くわかる素晴らしい報告。

2021年度 ペシャワール会 現地報告会

 観戦して感染。

パラ学校観戦の引率教諭感染の中学校でクラスター発生 千葉市

 国営放送で陰謀論批判番組 ダークサイド・ミステリー「なぜ人は陰謀論にはまるのか」を見た。エセ・プロパガンダを確認するために。日本人学者二人とアメリカ人学者一人が陰謀論否定を押しつける期待通りの愚劣番組。案の定アフガニスタン侵略、イラク侵略の原因となった9/11も題材に。公式説明を否定するのは陰謀論だと。

陰謀論は政府の秘密から生まれる 検索エンジンによって隠蔽されている。Paul Craig Roberts氏では

形勢は変わりつつある: 公式説明こそ、今や陰謀論

2021年8月24日 (火)

アフガニスタン:アメリカの国家的当惑の瞬間

2021年8月19日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 2021年8月15日、アフガニスタンの(ロシアで活動禁止されているテロ集団)タリバンによるカーブル占領成功で、アメリカ人の何百万人もが「テロを終わらせる」ための「対テロ戦争」だと信じたものは、ほぼ20年後、アフガニスタンにおけるアメリカの20年の大失敗を、きまりの悪い終わりに至ったのだ。タリバンの究極的な成功は決して意外ではなかったが、20年間、米軍とNATOに資金供給され、訓練され、助言され、率いられた軍が、数週間持たなかった事実は、アメリカ軍の全体的能力について、いくつか真摯な疑問が投じられることを意味する。強く、能力があり、戦いにしっかり備えた保安部隊を構築するのは、オバマ政権の「アフガニスタン任務」の基本目的の一つだったが、75,000人強のタリバン勢力に直面しての完全崩壊は、2001年以来、アメリカの四政権(ブッシュ、オバマ、トランプとバイデン)全てが断固とした「アメリカの勝利」について、していた主張が全く空虚だったことを示している。撤退と崩壊は、ベトナム以来、アメリカの戦争の奇妙な特徴になった、きまり悪い撤退だ。だがアメリカで、この当惑を隠すための主張のでっち上げは決して止まらない。

 「アメリカ製」アフガニスタン安全保障機構がアフガニスタンで崩壊しつつあり、タリバン勝利が大いに明らかに見えるのに、バイデンは、カーブルには、資金十分な、アメリカが構築した保安部隊がいるから、タリバンがアフガニスタンを攻略するのは不可能だと断固主張した。7月8日、「タリバンが、あらゆるものを制圧し、全土を占領する可能性は到底ありそうにない」とバイデンは言い張った。タリバンによる権力奪取は「必然的なものではない」と強調し、バイデンは次のように言って、またもや、ウソをついた。

 「アフガニスタン軍には良く装備された300,000人を兵士がいる。世界のあらゆる軍並で、75,000人ほどの勢力に対して、空軍もある。必然的なものではない」…。「私は戦争を行う上で、良く訓練され、良く装備され、より有能なアフガニスタン軍の能力を信頼している。」

 タリバンが、バイデンが間違っているのを証明し、アメリカの20年にわたるアフガニスタンでの「建設的関与」の偽善を示すには五週間しかいらなかった。だがアメリカは、撤退と、彼らが直面している屈辱を正当化する(ばかばかしい)方法を見いだした。バイデン政権にとって、アフガニスタンにおける戦争の究極の目的は、ブリンケンが主張したように、オサマ・ビンラディンの排除と、(ロシアで禁止されている組織)アルカイダ打倒することだった。ビンラディンは2011年に殺害されたといわれているが、アルカイダがアフガニスタンで打倒されていないことは依然変わらない。

 最近の国連安全保障理事会報告によれば

 「アルカイダ(QDe.004)指導部は、何百人もの武装した要員と共に、アフガニスタンに存在したままで、インド亜大陸のアルカイダや、タリバンと提携する外国のテロ戦士集団も。タリバン、特にハッカニ・ネットワーク(TAe.012)とアルカイダの関係は、友情、戦いを共有した歴史、イデオロギー的共感や通婚に基づいて、親密なままだ。タリバンはアメリカとの交渉中、定期的にアルカイダと相談し、彼らの歴史的結びつきを重んじると保証している。アルカイダは、この合意に前向きに反応し、信奉者の声明で、タリバンの大義の勝利で、それゆえ世界中の戦士のためだと祝っている。」

 すると、アメリカは、2011年5月に、パキスタンの守備隊の街アボッタパードでオサマ・ビンラディンを殺害したこと以外、アフガニスタンで一体何を達成したのだろう? アメリカの戦争機構は、何十万人もの人々を死なせ、何百万人も強制退去させ、国を破壊し、アフガニスタンの人々に平和と繁栄の偽りの希望を与えるのに成功したのだ。

 大失敗という条件を考えると、次の質問を問う必要がある。アメリカは依然「自由世界」の「指導者」だと主張できるのだろうか? イラクにおけるアメリカ戦争後の混乱は、ISISの出現や何百万人もの死や強制退去や、9/11事件から20年後、権力の座へのタリバン復帰をもたらし、ワシントンとブリュッセルに集中した地球規模のアメリカ(と西洋の)政治モデルの実行可能性とされるものに深い疑いを投げかけている。実際、アフガニスタンでのアメリカ/NATO敗北は、ロシアと中国両方が主張していたルールに基づく地球規模の政治モデルへの移行を要求している。

 バイデン政権にとって、この敗北と当惑は、「アメリカ・ファースト」でトランプ時代後に、崩壊した後、世界の舞台に「アメリカが戻った」ことを証明するのに大いに苦労することを意味する。アメリカの北京とモスクワとの競争と、世界的ライバル関係拡大する中、その重要性は最高だ。アフガニスタンでの明確な軍事的敗北の後、東南アジア諸国、全体ASEANが、アメリカが「中国脅威論」と呼ぶものに取り組むため、アメリカと軍事的に同盟することが可能だろうか?

 アメリカはアフガニスタンでの戦争を正当化するため、アルカイダのウソを売ったが、アルカイダを完全に殲滅せずに、アフガニスタンを去った。アメリカは今日「中国脅威論」を売りこんでいるが、2001年にロシアと中国さえ「対テロ戦争」を支持した時に、かつてあった信頼性のレベルに欠けている。それどころか、アメリカの失敗は、アメリカの介入に対抗する国々にとって、アメリカの力が明らかに凋落しており、ワシントンの誓約は信用できないことを強調する好機なのだ。

 例えば、ジョー・バイデン政権が撤退を発表したとき、アメリカはアフガニスタンを「捨てない」とアシュラフ・ガニに「保証した」。それでも、バイデン政権が達成した/する全てと言えば、2001-02にタリバンの「イスラム首長国連邦」を解体した後、自分が直接作った体制の組織的放棄だ。

 主要な防衛同盟国として、世界は依然アメリカに国際的指導力を期待すべきだろうか? アメリカが今まで彼らに売りこんできた脅威に対して自身を守るために、アメリカの支援を当てにしようと望む国々に、困難で、深く、長い熟考の瞬間が到来したのだ。

 アフガニスタンの完全な崩壊は「敗北」ではないというバイデン政権の主張は、アフガニスタン現地の現実を変えるまいし、アメリカを更に「信用できる、頼りになる」ものにもするまい。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/19/afghanistan-america-s-moment-of-national-embarrassment/

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【横田一の現場直撃 No.125】横浜、大差の結末/菅の落日、どうなる永田町/東京崩壊、小池の支離滅裂 20210823

 デモクラシー・タイムス 49:58

 アメリカで25年間にわたり医療経済学・政策研究をされた兪炳匡医師が、感染症対策の基礎の基礎、PCR検査強化を主張しておられる。蛇口から出る水が、鍋に、そこから溢れて、さらに大きな鍋へ流れ落ちる図で、発生源の蛇口をしめる、つまりPCR検査をしなければ、溢れつづけますと。PCR検査による隔離が国際標準なのに、緑の奪衣婆も厚労破壊大臣も、PCR強化を決して言わない。

コロナ感染爆発 プランBで抑え込め!【山岡淳一郎のニッポンの崖っぷち】20210816

 まともな提言をする官僚をとばし、ごますりヒラメ官僚のみを重用し、裸の王様状態が、横浜市長選で醜態をさらした。次は本人がそうなるよう夢見る。

 日刊ゲンダイDIGITAL

菅首相「現職総理で史上初の落選」危機! 横浜市長選で地元有権者もソッポ

 日刊IWJガイド 明日は白井氏インタビュー

【タイムリー再配信 979・IWJ_YouTube Live】20:00~「『人文科学が光る時は、乱世。これから、宗教、哲学など、人文系が注目される時が来る』 ~内田樹氏と白井聡氏、人文系学部廃止の危機に警鐘!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 2015年10月に収録した、京都精華大学人文学部主催の「内田樹×白井聡 対談『この危機に臨んで人文学にできること』」を再配信します。これまでIWJが報じてきた大学教育関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%a4%a7%e5%ad%a6%e6%95%99%e8%82%b2

2021年8月23日 (月)

20年間にわたる武力侵略の付けの清算を強いるアフガニスタン難民

2021年8月17日
ウラジーミル・ダニーロフ
New Eastern Outlook

 アフガニスタンでの(ロシア連邦で禁止されている運動)タリバンによる権力奪取は、2001年、この国に向けて開始された武力侵略に対し、巨大な難民の波という形の厳しい報復の兆候を示している。西側諸国にとってのみならず、運命の意志で、この国からアフガニスタン人の最初の大量出国に対処するよう強いられる国境を接する国々にとっても。

 昨日までは仮説と思われていたが、現実となったシナリオとして、タリバン攻勢から逃がれるアフガニスタン人の大量脱出に、EUで既に懸念が高まっている。6月23日、イタリアのマリオ・ドラギ首相は、アフガニスタン移民の流れの「著しい増加」の可能性を語った。この懸念に、8月2日「現地の進展をヨーロッパはしっかり見守る必要がある」と述べたドイツ内務省報道官スティーブ・アルター公式発言が同調している。

 130万人の亡命希望者、主にシリア人が保護と避難を求めて、ヨーロッパに急いで向かい、主にドイツに定着した2015年難民危機の再来を、ヨーロッパ指導者たちは既に想像している。だが時代は変わり、既にアンゲラ・メルケルは「全てを受け入れることで、すべての問題」を解決することは不可能だと指摘している。

 タリバンによるカーブル占領後、かつて欧米に協力した人々は死に直面するとダス・エルステ紙が報じている。彼らはヨーロッパに行くことを熱望しており、支援を約束されているが、多くの人々はまだビザを持っていない。彼らは今アフガニスタンの首都でアジトに隠れるか、あるいは、欧米人の完全撤退前に残された日々に、カーブルで空港に突入することを強いられている。

 だがタリバンによるカーブル占領の数日前でさえ、権力の座にいた間、タリバン攻勢のため、三カ月正式手順を見合わせるというカーブルの公式主張にもかかわらず、非合法移民のアフガニスタン送還を、既に、いくつかのEU加盟国が強く要求していた。ユーロニュースが8月10日報じたように、悪化する対立を背景に、本国送還の停止は更に多くの不法入国者にEUに入る試みを奨励する事実から、彼らの行動を説明するオーストリア、ベルギー、ドイツ、ギリシャ、デンマークとオランダ政府の書簡が欧州委員会に送られた。

 フランスのル・モンド紙によれば、ベルギーでは、七月下旬、サミー・マハディ難民・移民担当大臣が、近さかによる決定に言及し、彼らがヨーロッパに来るのを阻止するため、より多くのアフガニスタン難民を受け入れるよう、イランとパキスタンに促す書簡を欧州委員会に送った。ドイツ、オランダ、オーストリア、デンマークとギリシャで組織される集団と共に、ベルギーは拒否された亡命者の強制送還を計画するよう強く主張している。ベルギー国務長官も、トルコ内のシリア人と、トルコとEUに向かってトルコ国境を越えようと試みる人々に関するに2016年のトルコ-EU協定を、アフガニスタン人にも適用するよう提案した。この物議をかもす、恥ずべき協定は、年間60億ユーロの経済援助と引き換えに、シリア難民をトルコ領に留める任務をアンカラに託していた。

 この提案を、特に専門NGO、例えばEuropean Council on Refugees and Exilesのキャサリン・ウーラード理事長が「さほど民主的でない国々との合意を通して、難民の到来を防ぐという考え方に基づいたヨーロッパ戦略」だと激しく批判した。大規模暴力から逃げるアフガニスタン人の場合「国際的保護の必要は明らかだ」と彼女は付け加えた。

 王立国際問題研究所のヨーロッパ問題プログラム部長ジャン-ルイ・デ・ブルーワーにとっては、アフガニスタン難民受け入れに対する最初の言及は「欧州連合の地政学的無能さ」を示している。「アフガニスタンは20年間、移民の国だ。移住の理由はわかっている。それなのに我々は、アメリカがこの問題に対処するという考え方を信じている。」

 国連難民高等弁務官事務所によれば、今年1月から7月の間だけで、360,000人のアフガニスタン人が強制退去させられ、出国せざるを得ない。これまでに、この数は、ほぼ倍増し、今後数日中に増大するだろう。

 ウズベキスタン当局は、タリバンを含め、アフガニスタン国内の勢力と、アフガニスタン難民問題に関する交渉を既に始めたとウズベキスタン外務省報道官Yusup Kabulzhanovが述べた。8月14日、ウズベキスタン外務省は、少なくとも84人のアフガニスタン兵が国境を越えてウズベキスタンに侵入したと報告した。

 最近、クルド人同様、トルコに暮らすシリア人を犠牲にする移民間のスキャンダルや衝突は、アンカラを含め、主要トルコ都市を覆い尽くしている。出版物Ahvalによれば、トルコ当局は、76人を拘留した。虐殺は「反社会的」連中が開始し、38人の容疑者は、以前、強盗や、身体への傷害や、麻薬関係犯罪で有罪判決されている。スキャンダルの大部分は、難民に対する政府政策と関係があり、これまでのところ大勢には影響しない。これまで七年にわたり、トルコは既に戦争で荒廃した中東の国々から350万人以上の難民を受け入れている。そして今アフガニスタンからの米軍撤退で新たな波が増大している。これらの人々の多くがアメリカ占領政権に協力しており、新政府は、おそらく彼らを処刑するだろう。だがホワイトハウスはアフガニスタン人助手受け入れを急いでいない。

 親政府派のトルコ新聞Türkiyeは、アメリカとEUが、アフガニスタン人難民にとって、可能性がある避難先として、トルコとイランを挙げたことに対しトルコは「割り当て分は満杯で」単独で重荷を背負い込むことはできないと警告して、アンカラが激しく反応したと外交筋を引用して報じた。トルコの国際関係専門家ビラル・サンブル教授は、カーブル空港を安全に保つというトルコの意志が、アフガニスタン人に、パキスタンやインドのような場所より、むしろトルコに行くよう促したと指摘している。だがアメリカとEUは、アフガニスタン難民を受け入れるには、トルコが、社会的、政治的、文化的、経済的負担を負うことを理解しなければならない。

 この状況で、トルコはイランに共同でアフガニスタン難民問題を解決するよう呼びかけた。トルコ大国民議会議長ムスタファ・シェントップは、8月5日、イラン国会のモハンマド・バーゲル、ガーリーバーフ議長との会談で、アフガニスタン難民危機では、イランとトルコが最も影響を受けると指摘した。この問題について、このトルコ議員はこう述べた。「我々は安定性を保証し、アフガニスタンからの移民の波をくい止めるため、協力を強化しなければならない。」

 トルコのフルシ・アカル防衛大臣は、8月10日、パキスタンのペルベス・ハッタク防衛大臣、国防製造省のズバイダ・ジャラル大臣と、パキスタン陸軍参謀長カマール・ジャベド・バジワ大将と集中協議を行った。両国の軍事、治安と防衛協力を論じるのに加え、彼は地域の緊急問題に対する共同解決策、特に、アフガニスタンの状態と、その国からの難民の予想される流れに対して、一歩踏み出した。

 一方、タリバン到着後、カーブル空港は、アフガニスタンから逃れるための唯一の出入り口のままだ。タリバンが既に全ての国境検問所を押さえているため、混乱が起き、国を出る唯一の方法は飛行機なのだ。空港は人々で混雑し、アフガニスタン人の群衆が滑走路に突進し、米軍は避難する人々を厳選し、空に警告弾を発射したとAFPが報じた。自身の命を救うため、人権についてどなりたて、不当に他の国々を批判していたアメリカ代表者は、今や完全にアメリカ自身が人権を尊重すべきことを忘れている!

 これらの事実と、アメリカ人の行動は、またしても、自分たちが、どんなレベルの「アメリカの保護」を受けられるかやら、自分たちの未来の運命を、ワシントンがした空約束に結び付ける可能性を、以前彼らに協力したり、仕事をし続けたりしている人々が真面目に評価するよう強いている。

 ウラジーミル・ダニーロフは政治評論家、オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/17/afghan-refugees-press-bill-for-twenty-years-of-armed-aggression/

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 今日の孫崎氏のメルマガ題名

22日横浜市長選挙は菅首相が積極支持の小此木前国家公安委員長が立憲推薦、共産支援の山中氏に敗れる。コロナでの菅政権対策の是非が最大争点。選挙との関係でJNNインターネット世論調査で菅内閣支持24%、不支持64%。自民それでも菅氏で総選挙を戦うのか

2021年8月18日 (水)

アメリカ敗北の影響で、アフガニスタン混乱の写真増加

2021年8月16日
Moon of Alabama

 ウォール・ストリート・ジャーナルはカブール空港の現状を「「サイゴン陥落強化版」と報じている。

 それは実際、衛星写真や多くのビデオがTwitterに投稿されている。何千人もの人々が空港に急行した。入り口の一つが、パニックになり、三人が殺到で亡くなったようだ。何百人もが滑走路に向かった。飛行機に乗ろうと、タラップをよじ登る人々もいた

 空港の軍側では、人々が押し寄せるのを阻止するため、米軍が発砲した。彼らは後に有刺鉄線を張った。

 去り行く巨大軍用機C-17に並走して人々が走った。何人かが飛行機の着陸装置ドアに登った


拡大する

 飛行機が滑走を開始し、着陸装置が格納され、ドアが閉じた。少なくとも三人が落下して死んだ。他に何人かが飛行機に轢かれて亡くなったとされている。

 それら悲しい小さい物語は拡大する構図の挿話だが、それはアメリカが空港をいかに僅かしか支配していないかを反映している。なぜ、このための計画がなかったのだろう?

 これらの写真はニュースの中心となり、今後の避難計画を駄目にするだろう。

Ruffini @EenaRuffini 2021年8月16日 13:30 UTC

新規:空港の状況は「脆弱で」、全てのアメリカ人を撤退させ、アフガニスタン人は残すことが考えられている。その決断はされなかったが、検討中で、もしアメリカが空港を支配できなければ、採用する必要があろう。(Martin/Ruffini)

 現在の混乱は全く不要なのだから、それで実際良いはずだ。国内で、タリバンによる報復行為は、ごくわずかしかない。彼らは決して報復しないよう強く命じられおり、彼らは非常に規律正しく振る舞っている。カーブルでは、外交官であれ、アフガニスタン国民であれ、誰も危険にさらされている証拠はない。

 タリバン報道官が、これを確認している。

Suhail Shaheen. محمد سهیل شاهین @suhailshaheen1 - 15:15 UTC - 2021年8月16日

我々は、全ての外交官、大使館、領事館や、外国人であれ、アフガニスタン人であれ慈善関係者には、アフガニスタン・イスラム首長国IEAによる問題が起きないだけでなく、安全な環境が提供されると保証する。インシャ・アッラー。

 だが、アメリカは更に多くの兵士を送っており、まもなく7,000人の兵士がやってくる。彼らは到底空港には収まるまい。

カーブル市は今日は静かだった。タリバンは道路をパトロールし、重要な事務所を警備している。男性は徒歩や車ででかけ、仕事をしているが、ほとんど女性は見かけなかった。タリバーンは友好的に迎えられた。

Obaidullah Baheer @ ObaidullaBaheer 2021年8月16日 11:05 UTC

私は彼らの凶暴さと怒りを想像して外出し、#Khaled Hosseiniの世界を見ると想像していた。だが、うれしいことに、彼らの規律正さと敬意に驚かされた。彼らが我々のイメージも変えることを学んでくれるよう私は願う。[4/5]

 今日、カーブルではシーア派の行列さえあったが、何の事件も起きなかった。

 タリバンはカーブルに入る計画を持っていなかったように思われる。だが昨日、高官連中が盗んだ全ての金を持って逃げた後、治安が崩壊し、多少略奪が行われた。タリバンは、この都市を安全に保つため入るしかなかったのだ。

 これは、もはや1990年代のタリバンではない。

 アフガニスタン学者のアントニオ・ジュストッツィは希望の理由を見出している

 タリバンは、アフガニスタンに再び「首長国」という呼称を採用するだろうが、彼らには、政府に新しい特徴を取り入れる計画があるように思われる。
・・・
 最近、タリバンは彼らが立案する新憲法の基礎として、1964年憲法の採択を望んでいることをほのめかした。過去、1964年憲法が、アフガニスタンの民主主義時代の始めとして歓迎されたことからして、これは一般に肯定的な兆しと見なされる。だが、それは政党に言及しておらず、君主制憲法だ。我々はタリバンが、それにどんな「更新」もたらしたいと望んでいるのか理解しなければなるまい。
・・・
 タリバンは、実際彼らが既に、これまで数カ月間にわたり協議をしていた前体制分子を取り込むと決意しているように見える。最も目立つ人々には、サラフッディン・ラバニ前外務大臣や、ハミド・カルザイ前大統領や、カリム・ハリリ前副大統領がいる。一部のイスラム政党や、グルブディン・ヘクマティアル率いるヒズビ・イスラーミーなどの集団もタリバンと取り引きしており、将来の政府に入る可能性が高い。

 タリバンは、次期政権で働くべく、中級専門技術者や官僚に国に残るよう要請して連絡を取っていた。彼らは高度な兵器装置を操作するため軍専門家たちも吸収し始めた。

 アメリカ敗北の地政学的結果は長年感じ続けられるはずだ。アンドレイ・マルチャーノフはこう書いている

 アメリカ合州国がイスラム狂信者に勝利を手渡し、彼らを大胆にしたことに世界は気がついた。アメリカ合州国が、1980年代、本質的に根本的に文明化反対の勢力である政治的イスラム主義者を煽り、組織するのを支援したのと同様に。

 これは欧米全体の大きな失敗で、政治と軍事の「エリート」が何も学ばなかっただけでなく、学習不能なアメリカの後で、このいまいましく酷い状態の尻拭いをするのは、どこか他の国だ。だから他の経済的、科学的、文化的、道徳的な無数の失敗と組み合わせれば、アメリカ合州国が率いる近代欧米は、自身破産宣言したことになる。カーブルの出来事が完全に実証しており、これは近代欧米の縮図だ。

 彼らの勝利が、世界の他の地域で、過激イスラム主義者の手本となることほどには、現地レジスタンスとしてアフガニスタンで勝利したタリバンを、私は懸念していない。

 アフガニスタンの近隣諸国は、アフガニスタンが、決して再び外国過激派のブラックホールや巣窟にならないようにするだろう。ジュストッツィはこう言っている

 だが概して、タリバンに率いられる将来政府の主な関心事は実利的だろう。彼らは、周辺諸国、パキスタン、イラン、ロシア、ウズベキスタン、トルクメニスタンと中国との関係に対処しなければならず、大部分タリバンと既に関係を持っているが、完全にタリバンを信頼しているわけではない。彼ら全員に、タリバンが尊重するよう望む権益がある。タリバンに率いられた政府は、破綻させないよう経済を維持し、前進するにつれ、アフガニスタンの多くで停止された重要な公共サービス条項を維持しようと苦闘するだろう。

 昨日イランは、ロシアから、上海協力機構(SCO)正式加盟国になると知らされた。これまでのところ、SCOには、中国、カザフスタン、キルギスタン、ロシア、タジキスタン、ウズベキスタン、インドとパキスタンが入っている。イランは今参加し、アフガニスタンはオブザーバー資格を持っている。このブロックは、主に軍事と政策協調が狙いだが、イランの核開発計画を巡って、イランに対して、アメリカがエスカレートすれば、対処するはずだ。現在、パキスタンのイムラン・カーン首相は、更なる協議のためイランにいる。彼はタリバン指導体制と話をするため、ドーハに向かうだろう。

 SCOも、アフガニスタンの世話をするだろう。それは今後数十年にわたり、アフガニスタンを助け、発展させるのに十分な共同的な力を持っている。

 だが、アメリカはすっかり威信を失った。敗北と、まずい対処が、世界中で、特にアジアで知られてしまった。そこで、アメリカは、中国との自ら課した全く不必要な対立のために「同盟者」を募集しようとしているのだ。

 だがアフガニスタンや、他の場所や、あるいは自国内での最近の実績を見た後、一体誰が、このような弱々しい「超大国」に加わることを望むだろう?

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2021/08/afghanistan-chaos-pictures-increase-fallout-from-us-defeat.html#more

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 この事態を巡る田岡俊次氏のお話し、実にごもっとも。

 デモクラシータイムス

アフガン米軍敗走が残すもの 世界の難民急増【田岡俊次の徹底解説】20210728

 今日の孫崎氏のメルマガ題名

ワクチンでコロナ制御に疑問の声拡大。イスラエル調査「ファイザー・ワクチンは感染予防率39%」と発表、ブルムバーグは「対コロナ集団免疫は幻想か-接種率95%でも実現不可能」の記事、新型コロナの出現によりワクチンの効果減少。今後も多分新たな変異株。

 ワクチンを打っていても感染する例が増大。検査拡大を怠り、五輪強行「ワクチン一本槍」の日本のガニ、
スガーリンも退陣間近?

 ブログ『私の闇の奥』の最新記事「物理学者は罪を知ったか?」で、以前朝日選書で刊行されていた『ロバート・オッペンハイマー―愚者としての科学者』改訂版が、ちくま学術文庫から出版されたのを知った。雨の合間にでかけて購入、早速読み始めている。

 国も都も過失致死責任があるのではという状況の中、まともな対策をとっている自治体がある。士気の問題?

 デモクラシータイムス

コロナ患者を見捨てるな 〜踏ん張る現場の工夫に学ぶ【山岡淳一郎のニッポンの崖っぷち】

 IWJインタビュー再配信を拝見。当時も拝聴したが、納得。

フルオープン【8/17 20時~再配信】岩上安身によるインタビュー 第939回 ゲスト 京都精華大学人文学部専任講師・白井聡氏 「戦後国体」は「尊米攘夷」!?

 日刊IWJガイド

 報道管制の現実。

 菅総理は、昨日午後9時から記者会見を行いました。

 岩上安身は会見に申し込みましたが、「フリーランスジャーナリスト枠の参加希望者が定員を越えているため、前回7月30日の会見に参加したので、今回は抽選対象外」と、官邸報道室より連絡があり、会見に参加できませんでした。

 岩上安身は前回、会見には参加できましたが、指名されなかったため、質問を当日の夜に官邸報道室あてにメールで送りました。

 IWJガイドによれば、今夜は『白金猿(はっきんさる)』出版記念シンポジウム 白井聡・金平茂紀・猿田佐世『ポスト安倍政権の対抗軸』」再配信

 本日は午後8時から、2018年5月17日収録「安倍政権が2021年まで戦後最長不倒政権という記録を残す!? 民主主義国家ではありえない!~『白金猿(はっきんさる)』出版記念シンポジウム 白井聡・金平茂紀・猿田佐世『ポスト安倍政権の対抗軸』」を再配信します。

 『白金猿(はっきんさる)ポスト安倍政権の対抗軸』は、本書収録の鼎談を行った3名、京都精華大学専任講師・白井聡氏、TBS『報道特集』キャスター・金平茂紀氏、新外交イニシアティブ(ND)事務局長・猿田佐世氏のお三方のお名前の頭文字から命名されました。

※白金猿(かもがわ出版)
https://amzn.to/3slr7IJ

 『白金猿』の出版を記念して開催されたシンポジウムは、森友文書改竄、米朝会談、改憲問題などに揺れた2018年当時、著書に収録されている3回の鼎談に次ぐ「白金猿鼎談」として計画されました。

 金平茂紀氏は「国会論戦から見た安倍政権の特質」を、猿田佐世氏は「米朝対談など外交から見た安倍政権」を、白井聡氏は「明治150年と近代国家形成の歴史と現在」をそれぞれ問題提起し、「国家のあり方と国民の意識改革を問う」とのテーマで鼎談を行いました。

※『白金猿(はっきんさる)』出版記念シンポジウム ポスト安倍政権の対抗軸(新外交イニシアティブ)
https://www.nd-initiative.org/event/5155/

2021年8月17日 (火)

アメリカ政府の走狗にとってのアフガニスタンの教訓

Finian Cunningham
2021年8月15日
Strategic Culture Foundation

 アフガニスタンは、アメリカによる裏切りの極めて明白な証拠だ。これは依然、信じられないほどアメリカと連合して恩恵に与るのを当てにしているように思われる他の人々にとっての警告的物語だ。

 今週、タリバン戦士が中央アジア諸国全てを侵略しようとしているように見える時に、アメリカ軍をアフガニスタンから撤退させることに、「後悔」は感じていないとアメリカのジョー・バイデン大統領は述べた。ここでの教訓は、ワシントンの走狗役を務める誰であれ、究極的に、アメリカによる裏切りの危険にさらされるのだ。

 アメリカに支援されたカーブルの傀儡政権は、ほぼ20年間、ワシントンの命令に従ってきた。何十万というアフガニスタン人の命と何兆ドルも犠牲にした20年の徒労な戦争の後、アメリカは荷物をまとめて外国に逃れ、アフガニスタン人を惨めな運命に委ねると決めたのだ。タリバンが次々州都を占領する中、アメリカ諜報機関は、カーブル政権は、一カ月以内に崩壊しかねないと警告していた。無神経にも、今週バイデンは、アフガニスタン人に、自身の戦いをしなければならないと述べていた

 「国造り」というアメリカの高尚な誓約に一体何が起きたのだろう?あるいは「テロとの戦い」「民主主義を守る」、「女性の権利を守る」ことに?

 これは、アメリカ政府が、かつての「同盟者」を、いとも簡単に困難な目にあわせた多数の歴史的前例がある下劣な話だ。アメリカの長老政治家ヘンリー・キッシンジャーが、かつて言った通り、アメリカには永久の同盟者はおらず、あるのは権益だけなのだ。

 およそ46年前のサイゴン陥落では、北ベトナムの共産主義者が、アメリカの不要な将棋の駒を最終的に敗走させると、アメリカ合州国は南ベトナムで支えていた腐敗した傀儡政権から、ほうほうの体で去っていた。

 ワシントンによる冷淡な裏切りの最近の例は、トランプ大統領任期中、アメリカが北部シリアを侵略した際、にクルド人戦士をトルコの慈悲に任せたことだ。アメリカのご愛顧を受け入れる人は誰であれ、契約書の細字部分が常に重要なのを知らなければならない。アメリカ政府の都合による選択で、いつでも捨て去られる。

 アフガニスタンは、1975年のサイゴン陥落以来、おそらく、このアメリカの裏切りの極めて明白な証拠だ。

 これは依然、信じられないほどアメリカと連合して恩恵に与るのを当てにしているように思われる他の人々にとっての警告的物語だ。

 キエフの腐敗した政権に運営されるウクライナは、その全ての運命を、奴隷のように、進んで、ワシントンの思いのままにまかせているように見える。ロシアとの何世紀もの共通の歴史が、ワシントンの軍事的慈悲を得るために、キエフ政権によって、すっかり犠牲にされている。アメリカ軍事援助で20億ドル資金による七年の内戦は、ロシアとの良好な関係に打撃を与え、ウクライナの平和と繁栄を破壊した。ウクライナをロシアに対する将棋の駒として利用したのが無駄だったとワシントン帝国の立案者が悟れば、慢性的混乱を解決するため、ウクライナ国民は捨てられるのは確実だ。

 バルト諸国にも、アメリカの従僕がいる。連中は、ワシントンがロシアと欧州連合の関係を駄目にするための走狗役を演じている。バルト諸国は、より高価で環境的にクリーンではないアメリカ・ガス輸入を主張して、何年も、ロシアからノルドストリーム2ガスパイプラインに反対している。突如、ワシントンは、このような政策は維持不能で、ドイツや他のEU諸国の反感を買う価値はないと決定した。かくして同様に、バルト諸国の従僕連中はばかのように無視されている。

 だが彼らは、決して学ぶように思われない。今週リトアニアは、アメリカ政府に命じられて、中国を挑発するため、台湾を承認すると発表した。この動きは、台湾は北京主権下にあると認める国際的な「一つの中国」方針を傷つけるため北京を激怒させた。中国は、ヴィリニュスから大使を召還し懲罰的経済措置で恫喝した。EUの最大貿易相手国なのだから、中国の激怒を買うのは無謀で自滅的だ。リトアニアや他のEU諸国は、中国への敵意というワシントンの地政学的狙いに従ったがゆえに、経済損失を被りかねない。

 現在、アメリカによる裏切りに対する最大の警戒は、反抗的な中国の島、台湾に向けねぱならない。ワシントンの挑発的兵器販売は、台湾の分離主義党派を煽動していると北京は警告した。中国は軍事的に台湾を侵略し、武力で支配を取り戻す権利を宣言した。ワシントンが繰り返し台湾を「守る」と誓っているので、このような動きは、アメリカと中国間の戦争を燃え上がらせかねない。

 だがアフガニスタンの大失敗で我々が想起するように、中国本土との軍事対決で、ワシントンは、台湾人を運命の手に委ねる可能性が高い。北京が権威を確立する前に、双方で中国の血が流されるだろう。

 ワシントン外交政策と軍事介入には一片の信念もないことを、アフガニスタンは残忍な明快さで示している。企業収益のために働くワシントンの権益にかなうとみなされる限り、普通のアメリカ国民の命は外国人の命と同様犠牲にしてかまわないのだ。そうした権益が止まれば、失われた生命は、排泄物のように、トイレに流される。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/08/15/afghan-lesson-for-uncle-sam-running-dogs/

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 下記のRT記事には兵士が犬を連れ帰る写真と、飛行機から落ちる「点」の不気味な写真が載っている。人の命より犬の命。

‘US saved dogs over Afghan lives’: Washington accused of valuing animals over civilians, after soldiers evacuate K-9s

 日刊ゲンダイDIGITAL

五輪関係者から7月上陸「ラムダ株」は厚労省ノーマーク!市中蔓延は時間の問題

 日刊IWJガイド、冒頭にこうある。

15日、沖縄県でついに「医療崩壊」! 「重症」と「中等症2」用の病床がすべて埋まったことが明らかに! 東京都は7日連続で重症者が過去最多を更新、268人に! 東京都医師会の尾崎治夫会長は「早急に野戦病院を!」と政治・行政に訴え! 他方、臨床医が、検査で10人のうち7人が陽性(デルタ株)と悲痛な主張!

米軍撤退開始とともに決まっていたも同然だったカブール陥落! アフガン脱出を急ぐ米大使館! アフガン人ジャーナリストは「米国に裏切られた」と米メディアに寄稿! 米国と米軍を信じた者たちを、あっさりと見捨てて去った! 取り残された者たちに身の保証はない! 日米同盟も同じ

 デモクラシータイムス

【横田一の現場直撃 No.124】スガ追い詰め?横浜市長選/コロナ無策 東京/立憲民主 決戦総選挙なのに 20210816

 今日の孫崎氏のメルマガ題名

横浜市長選挙は何故重要か。一つは小此木氏が敗れれば同氏支援の菅首相で衆議院選挙が戦えるのかの疑念が強く出る。今一つはカジノ誘致への影響。当初小此木氏が優勢であったが、コロナ深刻化と呼応して山中氏支持が増え、神奈川新聞は山中氏リードと報道

2021年8月16日 (月)

アフガニスタンでのアメリカ敗北はソ連の失敗より酷い。これがどのように起きたのか?

ポール・ロビンソン
2021年8月13日
Information Clearing House

 アフガニスタンで衰えつつあるアメリカ駐留部隊最後の兵士が荷物をまとめて出て行く中、30年以上前、この国からのソ連撤退を思わせるものがある。だが、実はワシントンの敗北は遥かに深刻なのだ。

 1979年12月、アフガニスタンで政権の座にある不人気なアフガニスタン人民民主党(PDPA)政権を支援するため、ソ連軍がアフガニスタンに入った。彼らは間もなく、ムジャーヒディーン・ゲリラに対する血まみれの戦争の泥沼にはまっているのに気がついた。

 9年後、ソ連は十分に流血したと判断し、1988年5月に撤退を始めた。ソビエト軍最後の分遣隊は翌年2月、橋を渡って、ソビエト社会主義共和国連邦に帰還した。

 12年後、アメリカ軍がタリバンと戦うため到着した。他のNATO諸国の軍隊がそれに続いた。彼らは共に、ソ連より長く駐留したが、今や撤退しつつある。ジョー・バイデン大統領は、アメリカ軍は、8月末までにアフガニスタンを撤退すると約束した。

 アメリカが、その最長の戦争から撤退を完了する中、敵は進撃中だ。これまでの一週間で、タリバンは、いずれも木曜日に陥落した二番目と三番目の大都市、カンダハルとヘラートを含め、アフガニスタンの34州の首都のうち12を攻略した。

 タリバン前進の勢いは注目に値する。一部の場所では、政府軍は戦いせずに逃走した。ガズニ州知事は、その地域からの自由な脱出と引き換えに、彼の都市を放棄したと言われている。アメリカに訓練された政府軍は逃げたり、一団となって脱走したり、ある場合には、タリバンに寝返った。それは総崩れだと言って良かろうが、アメリカ軍は、まだ完全に去っていない。政府は首都カブールを固持するのは可能かもしれないが、それすら、もう確実ではない。

 要するに、アフガニスタンでのアメリカとNATOの20年戦争は不名誉な失敗で終わったのだ。丸ごと絶対に。もちろんソ連も戦争に破れたが、それほど出し抜けではなかった。

 最後のソ連部隊が、アフガニスタンとウズベク・ソビエト社会主義共和国を結びつける友好橋を渡った後、ムジャーヒディーンは手っ取り早く政府軍を打倒することが可能だと確信し、大攻撃を開始した。彼らの攻勢は完全に失敗した。アフガニスタン軍は一歩も引かず、主要人口集中地区の一つも敵の手に落ちなかった。アフガニスタン人民民主党(PDPA)体制が最終的に倒れたのは、二年後、ボリス・エリツィンのソ連後のロシア政府がアフガニスタンに資金力を止めた時のことだった。

 これまでの一週間に起きたこととの対比は、これ以上明白になり得ない。ソ連が去った後でさえ、彼らが訓練し、武装させた軍隊は、激しく成功裏に戦った。現在、アメリカと同盟国が何千億ドルもの経費で訓練し、武装させた軍隊は、ごく僅かな抵抗の努力だけで四方八方に散ったのだ。

 だが公正のために言えば、問題は、軍事演習や機関銃の木箱ではない。現在のアフガニスタン軍には、両方ともたっぷりある。彼らはタリバンに数で勝り、補給はより豊富だ。問題は士気だ。簡単に言えば、彼らの多くが政府に命を捧げたいと思っていないのだ。

 アフガニスタン人民民主党(PDPA)には、収賄や、無能さや、党派的内輪もめやに対する当然の悪評や、宗教や私企業に対するマルクス主義攻撃など、アフガニスタン国民を遠ざけた、独断的、反生産的政策があった。一方、アフガニスタン人民民主党(PDPA)の敵、タリバンの先駆者ムジャーヒディーンは、先進的なスティンガー・ミサイル供給の約束を含め、アメリカの大規模支援を享受していた。

 ソ連に支援された政府の方が、現政府より良く戦った事実には、従って一つしか説明しようがない。アフガニスタン人は、社会主義PDPAに配慮したほど、現在の支配者に配慮していないのだ。それは重要なことを物語っている。

 そこで、アメリカとNATOが、なぜカーブルでそれほど長い間政権を支援して過ごしたのか、カーブル政権がなぜそれほど嫌われるようになったかの疑問が生じる。

 最初の疑問への答えは、主に威信だ。現政権を据えた欧米諸国は、彼らの評判は、その存続に結びついていると感じて、支える価値がないことが明確になった時でさえ、それを放棄することを拒否したのだ。

 二つ目の疑問への答えは、現政府のひどさの多くが、欧米諸国に追求された政策によるものだということだ。

 1992年にナジブラが打倒された後、アフガニスタンでは、麻薬密売軍閥指導者が権力を求めて戦い、アフガニスタン国民にあらゆる種類の残虐行為を行った邪悪な内戦を経験した。タリバンは、残忍ながら、買収されずに公正を実施して出現すると、多くのアフガニスタン人が安堵のため息をついて、彼ら支持した。

 周知の通り、カナダ人将軍リック・ヒラーは、タリバンは「忌まわしい殺人犯で人間のくず」だと述べている。彼が言い損ねたのは、タリバンの敵は、時々に、もっと酷いことだった。アメリカと同盟諸国が、アフガニスタンに侵攻した際、これらの敵は故郷に戻り、今回は欧米列強の支持を得て、連中の犯罪的な手口をを再開したのだ。予想通り、現地の人は、さほど感銘しなかった。

 その後、欧米列強はアフガニスタンに湯水のように金を注ぎ込んだ。適切な管理がない貧しい国に現金を注げば、結果は大規模収賄だ。アフガニスタンはそうなった。

 単にこれは政府の権威を失墜させただけでなく、支援金の多くがタリバンの手中に流れた。アフガニスタンでアメリカ出費の会計監査責任を負う米国当局者ジョン・ソプコが言う通り「アフガニスタンでのアメリカ・サプライチェーンの最後はタリバンだ」。誰がタリバンを武装させ、支払ったか知りたいと望むなら、答えはアメリカがそうしたのだ。

 ソ連はイデオロギーと人的資源で戦争の流れを変えられると考えていた。欧米は、金と資源を注ぎ込むことで、アフガニスタンで勝てると想像した。だがナポレオンが言った通り「戦争において、士気と身体能力の比は三対一だ」。今週のアフガニスタンでの出来事が、この要点を証明している。

 ポール・ロビンソンはオタワ大学のロシアとソ連史教授、軍の歴史と軍の倫理について書いており、Irrussianalityブログの著者。

記事原文のurl:http://www.informationclearinghouse.info/56715.htm

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 この記事を訳した日

  アフガニスタン反政府武装勢力 タリバン勝利宣言 大統領は出国

 昨日の記事に下記リンクを貼り損ねた。昨日昼はNHK BSで、当時フィリピンで暮らしておられた方々や、特攻隊の方々のドキュメンタリーを見ていた。

 植草一秀の『知られざる真実』 8月15日は「無条件降伏広報の日」

 今回記事のコメント欄に「この記事は極めて偏っている。ソ連軍は侵略したのではなく、ナジブラ政権に招請されたのだ。等々。」という趣旨の投稿がある。念の為コピーしておく。

This article is heavily biassed.
A few points:
the USSR was invited into Afghanistan by its leader, Mohammad
Najibullah, it was NOT an invasion;
the Afghan government was being attacked by Takfiri fanatics at the
instigation of the USA;
the CIA's Osama bin Laden played a crucial role, as did Saudi Arabia and
Pakistan, in recruiting, training, arming and financing these fanatics
that eventully morphed into al Ciada;
it was a plan to give the USSR its own 'Vietnam';
CORRUPTION was and is endemic in Afghanistan, as it is throughout the
world: like GREED it is part of human nature;
Afghanistan was part of the US anti-communist drive so that it could
become sole hegemon a-la-PNAC.
It failed.

 下記ビデオを見ていて小林多喜二殺害を思い出した。入管は成り立ちとして、特高の末裔なのだ。ウイシュマさんは多喜二を殺害した組織、特高に殺されたも同然と納得。中国のウイグル問題を批判する資格があるのだろうかとビデオを見て思う。2時間もあるが、強制収容所官僚の自己弁護説明はともあれ、議員、弁護士、ご遺族やフロアの皆様の真摯な質問と特高「いい加減な回答」部分は必見。

 IWJの記事から映像は見られる。

立憲民主党・石橋通宏参議院議員が怒る!「『因果関係わかりません、責任もわかりません。でも、改善します』って、それで改善できるわけがない!」~8.13第28回 難民問題に関する議員懇談会 総会 2021.8.13

 映像 2021.8.13 第28回 難民問題に関する議員懇談会 総会

 あらためて、IWJの入管問題関係インタビューの数を数えてみた。何と34本。

 以前拝見した岩上氏の山添拓参議院議員インタビューを、再度拝聴した。

暴力・虐待・死亡例が相次ぐ日本の入管は、現代のアウシュビッツか!? 世論の広がりで入管難民法改悪案を廃案に追いこんだ! 次は国民投票法を廃案に! 〜5.22岩上安身によるインタビュー 第1041回 ゲスト 日本共産党・山添拓参議院議員 2021.5.22

 アメと鞭?この死の収容所、外国人労働者を都合よく使い捨てにする技能実習生制度を支えている。

 下記も、お二人による、以前のもので、長い(2時間14分)が必見。怒りがこみあげてくる。

ダースレイダー x 安田浩一 日本の入管問題を考える

2021年8月15日 (日)

アフガニスタンからのアメリカ撤退:予測可能な影響

2021年8月10日
ドミトリー・ボカレフ
New Eastern Outlook

 アフガニスタンからのアメリカ軍撤退開始のニュースは、世界中で多くの放送局によって熱狂的に報じられた。ワシントンによるこの決定の恩恵について、多くの肯定的な記事がある。アメリカ兵が国外で死ぬことはなくなる。アメリカ経済は戦闘活動の膨大な負担から解放される。アフガニスタンの人々は自力で、より明るい未来を作る可能性を得る。撤退を支持する人々は極めてアメリカ兵が去ることに、さほど困惑しなかったが(ロシア連邦で活動を禁止されている)タリバン・テロ組織は留まるのだ。世界中で、様々な専門家が、アメリカが去った後、このテロリスト軍は兵器を置き、何年もの間猛烈に戦ってきた人々である合法的なアフガニスタン政府と平和な対話に入るだろうと実に本気で述べていた。とうとう、彼らは民主選挙に参加し、その結果に基づき、政府機関で、いくつかの職に着くことが可能なのだ。

 アフガニスタン政府が、長年アメリカの銃剣によって維持されていた事実は忘れ去られている。彼らは、タリバンが、この土地で最も強力な勢力であることも好んで忘れている。その発端以来、タリバンは彼らが要求する全てを武力で手に入れてきた。タリバンは、アフガニスタン民主政治の、いくつかの職位で満足しないのは確実だ。

 長い内戦によって疲弊したアフガニスタンから親ソ連政権を支援するソ連軍が去った1990年代初期、タリバンは生まれた。ソ連による支援がない状態で、政府は、すぐ打倒され(現状にも、類似性が引き出せる)、アフガニスタンの実権は急進的イスラム主義者、彼らから見て、シャリア法律に違反する誰であれ無慈悲に破壊し始めたムジャヒディンに引き継がれた。

 だがムジャヒディンには国を運営できる統一指導部がなく、ムジャヒディン派閥は互いに戦い始めた。

 アフガニスタンは混乱と貧困に陥り、工場は停止状態となり、麻薬生産が人々にとって主要収入源の一つになった。そこにタリバンが登場したのだ。組織の中核は、アフガニスタンの主要民族集団、パシュトゥーン族の宗教学校の急進化した学生で構成されており、タリバンに重要な、広範囲にわたる支持者をもたらした。パシュトゥーン族は、パキスタンの人口の大部分も占めており、タリバンがアフガン-パキスタン国境を越え、両国で活動し、保護されるのを容易にした。

 パキスタンとサウジアラビアに気前良く支援される、若い急進化した多数のタリバン兵は、断片的なムジャヒディン集団を、素早く服従させるか、破壊した。1996年、タリバンはアフガニスタンの首都カーブルを占拠した。アフガニスタン領の4分の3がタリバン支配下になった。この全国の少数派人種が暮す北部だけが、北部同盟の支配下で残っており、それに、残ったムジャヒディン集団が加わった。

 タリバン占領地では、タリバンの急進的イデオロギーに反する全ての法律、秩序、文化的現象が廃止された。様々な「違反者」の無数の死刑が執行された。タリバン法廷が評決する姦通罪に問われた女性の投石や生き埋めによる死刑は国際社会が無視することができない現象になった。

 だが、それが大いに生活の古いアフガンの方法と調和していたから、大半のアフガンの住民が新しい命令を受け入れた。

 1996年、タリバンは(ロシアで活動を禁止されている)テロ組織アルカイダ指導者オサマ・ビンラディンのアフガニスタン亡命を認めた。2001年9月11日、アルカイダはアメリカで約3,000人を殺害したテロ攻撃を実行した。これに対応して、2001年10月7日、アメリカはNATOパートナーと、彼らと同盟する北部同盟は、(いずれもロシア連邦で活動を禁止されている)タリバンとアルカイダに対し、アフガニスタンで戦闘活動を始めた。タリバン政権は打倒され、その後、現在のアフガン政府が作られた。

 だが、タリバンとアルカイダは存続し、アメリカ率いる国際軍隊とアフガニスタン政府軍に対する彼らの戦争は続いた。何千人もの人々がタリバン戦士の手にかかって亡くなった。タリバンは、軍人や官僚だけでなく、女性や子供も容赦せず、アフガニスタン民間人を恐怖に陥れ続けた。過去数十年で、2007年の英語を学ぶ男子生徒の死刑執行、2010年の、政府のため、スパイ活動をした7歳の少年の死刑執行や、2014年のパキスタン、ペシャワールでの学校攻撃で、145人(うち96人が14歳以下)を殺害したタリバンの行為などに、世界は特に衝撃を受けた。タリバンは、いわゆる戦いの一環として、多くの他の類似行為を行っている。2018年だけで、6,100人がタリバンに殺害された。

 2018年、アメリカがタリバンと共に交渉の席につき、この組織は、ほぼ合法的な政治的勢力と見なすよう世界に示唆したのは、多くの人々にとって、なおさら驚くべきことだった。2020年2月、更に一層驚くべき事が起きた。アメリカとタリバン間で講和条約が署名されたのだ。この条約で、アメリカはアフガニスタンから軍隊を撤退させ始めるとを誓った。タリバンは彼らのテロ活動を減らすとを約束して答えた。アメリカがまもなく当事者としての責任を果たし始めたが、タリバンは、アフガニスタン軍と一般人を攻撃し、テロ活動を続けた。講和条約調印後わずか3カ月、2020年夏始めまでに、何百人もの人々がタリバン兵に殺害された。2020年中、アフガニスタンでは争いと殺害が行われた。2021年も暴力は続いた。

 現在、タリバンはアフガニスタン領のかなりの地域、アメリカ侵略が始まった2001年以来占領していなかった地域を支配している。様々なアフガニスタン地域でタリバンと政府軍間の血みどろの戦いが行われている。外国から武器を供与され、支援され続けているタリバンは概して成功しているが、アフガニスタン軍はCovid-19流行にひき起こされた経済危機の影響を受けている。アフガニスタン兵はアメリカから受け取った装置を敵に残して、降伏したり、大挙して脱走したりしている。5月初旬から2021年7月始めまでに、タリバンは50の地区を攻略し、全てのアフガニスタン主要都市に近い戦略拠点に入った。

 だが、これもアメリカ計画に大きな影響を与えなかった。彼らはすでに軍隊を撤退しつつあった。7月8日、ジョー・バイデン大統領は、2021年8月31日、米軍は最終的にアフガニスタンを撤退すると発表した。バイデンによれば、アメリカは、アルカイダとその指導者オサマ・ビンラディンを排除することで、この国で望んでいた全てを達成した。そして、大統領によれば、アフガニスタン人の未来はアフガニスタン人にしか決められない。

 これはどちらかと言うと奇妙な声明だ。もしアメリカの狙いがオサマ・ビンラディンの排除なら、米軍はこれまで10年間アフガニスタンで何をしていたのだろう?結局、オサマ・ビンラディンは2011年に殺害されていたのだ。もし目的がアルカイダの破壊だったら、ジョー・バイデンは考え違いをしている。この組織が依然存在している。2021年7月21日、バイデン演説の三週間後、アフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領が、タリバンはアルカイダや他のテロ集団と強い結びつきを持っており、タリバンはアフガニスタンを世界中の反抗分子のための安全な避難所に変えるつもりだと報告した。加えて、アフガニスタン・メディアは、経験豊富なアルカイダ過激派戦士が若いタリバン兵を訓練し、彼らの作戦の一部を指揮していると報じている。アルカイダには、故オサマ・ビンラディンに置き換わる、新指導者アイマン・アル・ザワヒリがいる。だから、ビンラディンとアルカイダが破壊されたからアフガニスタンには他にいかなる仕事もないので、アメリカは去るべき時だというバイデンの言葉には、いささか当惑させられる。

 最終的に、バイデン前任者の一人、バラク・オバマの言葉はどうだろう? 2009年12月1日、アフガニスタンに更に30,000人の兵士を送る際「我々はタリバンの勢いを逆転させ、彼らに政府を打倒する力を与えるのを拒否しなくてはならないと言ったのだ。「彼らがアフガニスタンの未来に対する主な責任を負えるよう、我々はアフガニスタン保安部隊と政府の能力を強化しなくてはならない。」これらの目標は今達成されたのだろうか? タリバンがアフガニスタン政府軍を積極的に攻撃している様子から評価すれば、否だ。

 タリバンが民主的プロセスに平和裡に関与するため、どこかの時点で止めるのを当てにしても無意味だ。勝ち始めた時に戦うのを止める人々など、ほとんどいない。

 バイデンの言葉に応えるかのように、2021年7月27日、タリバンは送電線を爆破し、アフガンの首都カーブルに停電をもたらした。7月29日、彼らはアフガニスタンのナンガルハール州で検問所を攻撃し、少なくとも8人の兵士を殺害した。同じ頃、インターネットに、タリバン兵士の「新しい写真」が現れた。以前全ての写真は古いソ連の短機関銃と機関銃で武装した伝統的なアフガニスタン衣装の人々が写っていた。今や一般兵士が最新技術で装備されてるのがわかる。防弾チョッキ、ビデオカメラつきヘルメット、照準望遠鏡つき軽量機関銃や典型的なNATOひざ当てや、ひじ当てさえ。この人々は最新の特殊部隊のように見える。もちろん、これら写真は「平和共存」や「民主選挙」の考えを示唆していない。

 すると、アメリカはなぜ去るのだろう? 一つ目の最も簡単な答えは、疲弊して諦めたからだ。アフガニスタンでの20年の戦争で、何千人ものアメリカ人が亡くなり、ワシントンは、ほぼ一兆ドル消費した。もちろん命の損失を財政上の損失とは比較できない。それでも、2020年、アメリカを覆い尽くした大規模社会不安は、アメリカ国内には限界の重い負担がかかっていることを示している。もしワシントンが国内の社会、経済開発の代わりに外国での戦争に金を使い続ければ、アメリカ国家は潰れかねない。それでアメリカは、いかなる実際の結果も達成せずに、アフガニスタン作戦を締めくくるのを強いられているのだ。

 二つ目の選択肢は更に不快だ。おそらくアメリカは、競争相手、ロシアと中国に、この極めて深刻な問題を引き渡すため、意図的に不安定なアフガニスタンを置き去りにするのだ。アフガニスタンは、タリバンに制圧され、国際テロ集団の避難所から、テロの本当の要塞へと変化し、中央アジア全体にテロの脅威を広め、近隣諸国にとって深刻な問題になりかねない。ロシアと中国は、重要な資源をその解決に捧げなければなるまい。これらの国々がアフガニスタンに注意をそらされている間、アメリカはアジア太平洋地域における立場の強化に、力を向け直すだろう。近年アメリカは中国との猛烈な競争をしている。

 たとえアフガニスタンが世界共同体から失われても、ロシアと中国は、上海協力機構や集団的安全保障条約組織CSTOなどの組織を通して、お互いや、他の国々と協力を進展させ続ければ、この脅威が中央アジア中に広がるのを阻止する十分な力を持っている。アメリカは、たとえアジア太平洋地域でその狙いを実現するのに成功しても、抑制されないままにされていたアフガニスタン・テロリストは、アメリカ自身を含め、他の国々での活動を拡大しかねない。そういうことにならないよう願うが、我々は、このような進展の可能性を完全に排除してはならない。

 ドミトリー・ボカレフは政治評論家、オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/10/u-s-withdrawal-from-afghanistan-a-predictable-effect/

2021年8月14日 (土)

クリミア半島の可能性をあきらめた強欲なキエフ政権

Finian Cunningham
2021年8月13日
Strategic Culture Foundation

 ほぼ七年間、クリミア半島問題は、ウクライナ主権の根本原則であるかのように吹聴されてきた。今キエフ政権は卑しい代償で満足することが分かったとFinian Cunninghamが書いている。

 ほぼ七年間、クリミア半島問題は、ウクライナ主権の根本原則であるかのように吹聴されてきた。今キエフ政権は卑しい代償で満足することが分かった。

 2014年に、ロシアが、この黒海の半島を「併合した」と、アメリカやヨーロッパ同盟諸国から繰り返し非難されている。ウクライナ主権に対する侵害とされることのため、無数の制裁がロシアに課されている。

 この問題は、モスクワとアメリカ率いるNATO連合間関係の憂慮すべき悪化の中心だ。

 NATO軍艦と偵察機が「ウクライナを守る」という建前で、ロシアの黒海領を侵害した。どんな計算違いでも戦争を引き起こしかねない。

 それでも、アメリカとヨーロッパが散々騒いだ後、欧米に支援されるキエフ政権は、今クリミア半島に対し、ロシアから「賠償金」を受けとる意思を示している。ウクライナのアレクセイ・レズニコフ副首相が、メディア・インタビューで言ったのだ。

 ロシアの有力国会議員レオニード・カラシニコフは鋭く見抜いている。「もし彼ら[キエフ政権]が金を受けとる用意があると言うなら、彼らが、この半島は決してウクライナに戻らないのを悟ったことを意味する」。

 モスクワが、キエフに「賠償金」を払うわけがない。まさに、この用語は、クリミア半島を巡って、ロシアが悪意を持って行動したことを意味している。

 事実はこうだ。第一に、2014年2月、欧米に支援されたキエフでの暴力クーデターが、酷い反ロシアの石頭を支持するネオ・ナチ派閥を権力の座につけたのだ。

 第二に、その違法性に対し、(民族的に主にロシア系の)クリミア半島の人々は合法的国民投票を組織し、ロシア連邦に加入するため、ウクライナから離脱することを圧倒的多数で票決した。それは正式に、2014年3月におこなわれた。

 歴史的に、クリミア半島は、ロシア文化で常に敬愛されている場所だ。最近の大いに洗練された簡潔なエッセイで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、クリミア半島を含めロシア人とウクライナ人の千年以上にわたる深い歴史的結びつきを概説した。

 この半島が一時的にウクライナ管轄として包摂されたのは、ソ連時代の政治的な抜け目ない外交取り引きと、その後の、ソ連崩壊による不幸な事故だった。

 だから「賠償金」という考え方は、ロシア人とクリミア半島の同国人とって全く異質で侮辱的だ。

 にもかかわらず、キエフ政権が今このような取り引きに用意があると明らかにした事実は、クリミア半島の運命で歴史と自然的正義がロシア側にあると悟ったことを示している。

 それは、金に貪欲なキエフ政権の卑しい心理を実証している。この政権が、クリミア半島や、他の多くの不満とされるものに関する言い分に原則などないのだ。それは全て、金銭的利益のかき集めに帰着する。

 これは、ロシアと欧州連合間のノルドストリーム2ガス・プロジェクトでも明らかに見られる。キエフ政権は、モスクワが既存の陸上ガスパイプのため、ウクライナに通過料金をとられる代わりに、代替バルト海経由の新しいパイプを、ウクライナに対する武器として使うことに対し、あらゆる種類のばかばかしい主張をでっちあげた。

 キエフは、支払い義務があるのガス代をロシアに支払わず、欧州連合へ送る途中で違法にガスを抜き取る不届きな実績がある。更に、ウクライナは絶えずロシアをこきおろし、無謀にロシアを「侵略」のかどで非難している。ヨーロッパ市場に対し最も効率的なパイプラインを建設するのはロシアの主権だ。だがキエフ政権は、ロシア・ガスを永久に仲介するのがウクライナの「権利」だと我々を信じさせようとしているのだ。

 2014年の出来事以来、キエフ政権は、東ウクライナで、民族的にロシア人のドンバスの人々に対し侵略戦争を行っている。想定されている停戦にもかかわらず、キエフ支配下の連隊は絶えずドネツク都市の内部や周囲の民間センターを砲撃している。アゾフ大隊など、この勢力の一部は、第二次世界大戦中、ロシア人を根絶したナチ協力者を公然と賛美している。

 ワシントンと欧州連合の支援により、選挙で選ばれた親ロシア大統領に対する2014年のクーデターを解き放つのを支援した戦争は、このキエフ体制に対する大規模な融資と軍用品供給で可能だったのだ。国防総省によれば、これまでの七年にわたる基礎群アメリカの軍事援助は20億ドルに達する予定だ。

 キエフ政権は、ウクライナ経済を破壊し、この国を解決できない紛争に追いやった。全て、アメリカやEUやNATOからの資金と軍備をかき集めるために。こうした行為の一環は、守るべき「原則」があるふりをすることだった。ロシアによる「侵略」と「併合」に立ち向かう原則とされるものだ。

 アメリカに支援されるキエフ軍から犯罪的攻撃を受けている民族的にロシアの人々を、モスクワは実際支援している。だがロシアは、この紛争の当事者ではない。ロシアは、2015年に署名されたミンスク和平協定の保証人だ。だがキエフ政権は、国際的に拘束力がある協定を実行する義務を一度も果たしたことがない。

 「原則を守る」という見せかけでの強欲な演技は、最近の、クリミア半島を、金で売り払うというキエフの動きの後、崩壊した。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/08/13/money-grubbing-kiev-regime-gives-up-ghost-crimea/

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 デモクラシータイムス

感染爆発、医療崩壊 菅内閣支持率20%台 ウィシュマさん死の映像 WeN20210814

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