NATO

2019年3月17日 (日)

イドリブ、シリア最後の戦線からの報道

2019年3月5日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 少しの間、すべての銃が静かになった。

 私はシリアのイドリブ、テロリスト最後のとりでの近くにいる。その多数がサウジアラビア、カタールと欧米「支援」を得て、トルコ経由でシリアに送り込まれた最も破壊的な反政府戦士が、文字通り、最後の決戦に備えて立てこもっている区域だ。

 昨日も、政府軍とヌスラ戦線テロ勢力とを隔てている見えない前線近くの村々に迫撃砲が落下した。一昨日、我々が今立っているところからわずか2メートルのところで、2発の爆発が大地を揺り動かした。

 彼らはそれを停戦と呼んでいる。だが、そうではない。それは一方的だ。より正確に言えば、シリア軍が根気よく待っているのだ。大砲は敵の陣地に向けられているが、ダマスカスからの命令は明確だ。発砲するな。

 敵には良心のとがめはない。敵は際限なく挑発する。敵は無差別に発砲し爆撃する。敵は殺す。前線に沿って、何千という家がすでに破壊されている。何も助からない。住宅地、スポーツジム、パン屋さえも。決まり事がある。テロリストによる攻撃、シリア軍(SAA シリア・アラブ軍)とシリア国民防衛隊が組織する救助活動と、即刻の損害修復だ。

 何十万というシリア国民がこの戦争で命を失った。何百万人もが故国を去らなければならなかった。何百万人もが国内難民になった。多くの人々にとって、対立は日課のようになった。救助活動は日課になった。修復作業も日課になった。

 今、最終勝利が近いのは明確だ。シリアは最悪の事態を生き抜いた。まだ出血してはいるが、大部分の地域が治り始めている。人々がゆっくり、レバノンとトルコから、ドイツや他の場所から家に戻っている。彼らは元の家の瓦礫を体験する。彼らは座って泣く。それから立ち上がり、再建し始める。国の他の地域で起きている。ドゥーマ、ホムス、アレッポ、デリゾール。

 だがハマの北、イドリブ方向の村や町は終戦からほど遠い。

 スクアルビア町でシリア国民防衛隊(NDF)のナベル・アル・アブダラー海軍中佐が私に説明してくれた。

「SAAは武力を使って、軍事的に容易に勝てます。イドリブを占領できます。だがSAAは交渉を信じるアサド大統領の指揮下で動いています。もし我々今が市を占領すれば莫大な犠牲者が生まれるはずです。」

*

 我々がそうであって欲しいと望むほど状況は単純ではない。勝利は近いかもしれないが、欧米もトルコも諦めていない。まだアメリカとフランス部隊に占領されている地域があり、イドリブ周囲の(マンビジを含め)広範囲が依然、ロシアが支持する合意の下で、シリアの至る所から移送されたテロリストに支配されている。

 そしてそれにさらに多くがある:シリアにいる情報提供者から最新情報を得た。

「約4カ月前、今我々がいるところからほど遠からぬイドリブの南に「新ISIS」が出現した。彼らはトルコによりシリアに送り込まれた。彼らは真新しい制服、白い服を着ていた。以前は彼らは 「アフガニスタン風」の黒かグレーの服で識別できた。今彼らは自身「フッラース・ディン」つまり「宗教の保護者」と呼んでいる。なぜだろう? アメリカと欧米が彼らを支援し続けるためだ。ISISは公式にテロ組織リストに載っているが、この新「ブランド」は載っていないのだ。」

欧米が本当に欲しているものは何かとナベル・アル・アブダラー海軍中佐に尋ねた。彼は、すぐに答えた。

「欧米はテロがロシアと中国に広がるのを望んでいるのです。多くのテロリストが働いて、直接アメリカの権益のために戦っています。

我々は無辜の一般人の面倒をみる必要がある。だが解決も早く見いださねばなりません。もし我々が失敗すれば、テロリズムは世界中広がるでしょう。」

 前線に移動する前に、司令官仮本部でお茶を大急ぎで一杯飲むために座っている。

 彼は何か言いたがっている。彼はどう言おうか考える。それは容易ではない。この状況では何も容易ではないが、彼は試み、その言い分は筋が通っている。

 「もし我々がすぐに解決できなければ、テロリストが世界に損害を与えるでしょう。問題は、ISISだけでなく、なにより彼らが代弁するイデオロギーです。彼らはイスラムを利用し、イスラムの名のもとに戦いますが、アメリカに支援されています。ここで、SAA、我が軍と我々防衛隊は、シリアのみならず、世界のために戦っているのです。」

 我々は抱擁し、私は出発する。彼の部下が軍用車両で(スクアルビアとしても知られている)スカイラビヤ周辺に送ってくれる。そこで私は病院とヌスラ戦線陣地の写真を撮る。彼らは、私のわずか数百メートルの真正面にいる。

 私は格好の標的、むきだしだと言われる。私は素早く働く。運良く今日はテロリストは射撃する気がないようだ。

 車に戻る前、私はヌスラ戦線あるいはISIS占領下での生活が一体どのようなものなのか私は想像しようとした。

 私が立つ丘から、地域全体緑で、肥沃で非常に美しく見える。だが私は知っている、下に見える家に住んでいる人たちにとって、明らかにそれはこの世の地獄だ。地球上最も残忍なテロリストに支配された村と町。

 政府も国民も欧米帝国主義者の命令に屈するのを拒否しているというだけの理由で、こうしたテロリストの怪物が、シリアを破壊しようとして、外国の命令で、ここにいるのを私は知っている。

 ここで、それは単なる理論ではない。何百万もの生活が既に破壊された。ここでそれはまったく具体的で実際的だ - それは現実なのだ。

 遠くで爆発が聞こえる。ダマスカスでは戦争終わっているかも知れないが、ここでではない。ここでは、まだだ。

*

 私の友人、ヤメンはハマからおよそ50キロのサラミヤ市出身だ。最近にようやく彼の故郷の周辺地域が過激派集団から解放された。

 サラミヤの20キロ西に、主にヌスラ戦線とISISの両方に包囲されていた、大多数がイスマーイール派教徒のアル・カファト村がある。

 地元イスマイリ評議会会長アブドラが同胞の市民が耐えなければならなかった恐怖を思い出す。

「昔、ここで2台の自動車爆弾が破裂した。2014年1月、40軒の家が全て破壊され、300軒が損害を被り、19人が亡くなった。戦闘はここからたった200メートル先だった。ヌスラ戦線とISISの両方が村を包囲し、協力していた。村は主要道路の一つに非常に近いので、テロリストにとって、極めて重要な戦略的陣地だった。この地域全体は、2018年1月にやっと最終的に開放された。」

 彼らは誰を非難しているのだろう?

 アブドラ氏はためらわなかった。

 「サウジアラビア、トルコ、アメリカ、ヨーロッパ、カタール…」

 我々は村の中を歩く。何軒かの家は、荒廃状態のままだが、大部分が少なくとも部分的には修復されている。壁の上、いくつかの店の上に、あるテロ襲撃中に殺された美しい若い女性の肖像画を見ることができる。全部で65人の村人が虐殺された。戦争前、村の人口は3,500人だったが、戦争でトラウマとなるショックを受け、貧しくなり、多くが離村し、今は2,500人の住民が、オリーブを栽培し、羊と雌牛を飼って、ここで暮らしている。

 ここを訪問する前に、この場所を守る上で、戦闘と危機の最も暗い日々の間、士気を維持する上で、教育が極めて重要な役割を果たしたと私は聞かされた。アブドラは二つ返事でそれを裏付けた。

「人間の脳には問題を解決し、危機を沈静させる能力があります。このような戦争の時、教育は極めて重要です。より正確には、教育ではなく、学習です。ヌスラ戦線とISISは無知と同義語です。もし頭脳が強ければ、容易に無知を破れます。我々はここで成功したと思います。見てください。この貧しい村は、この瞬間、シリア中いたる所の大学に通う103人の学生がいるのです。」

 我々が東へとドライブを続けると、友人ヤメンの兄弟の大きな肖像画が多くの駐屯地を飾り付けられている。彼はここで有名な指揮官の一人だったが2017年に亡くなった。

 それから私は城を見た。怪物のように、出来て2000年以上サラミヤ市を見下ろしている。シリアの至る所、至るところ、本当に美しい緑の野原がある。

 「戦争が終わったら、全ての驚異を見に来て欲しい」と周りの誰かが冗談を言った。

 私はそれを冗談ととらない。

 「私はそうするつもりだ」と思っている。「私はきっとそうするつもりだ」。だが我々は勝って、できるだけ早くすぐにも勝たねばならない! 他の何も決して焼失させないために。

*

 私はサラミヤで地元のホテルにバッグを置き、仲間にもっと東に連れて行くように頼む。私はISISの下での生活がどのようなものだったか、今どんな具合か見て感じたいのだ。

 我々の周囲には残骸がある。私はこれまでの訪問時に多数のひどい都市の荒廃を見た。ホムス中やダマスカス周辺で。

 ここで私は、シリアのあらゆる大都市の傷跡同様の、地方なりのぞっとする残骸を見る。

 この地域全体最近まで最前線だった。テロ集団、主にISISの手中で悲鳴をあげていた。

 今そこは地雷原だ。道路は除去されたが、野原はまだだ。村の残骸部分はまだだ。

 ISISに属していた戦車の写真を撮る。焼け焦げ、ひどく損傷している。シリア軍のものだった古いソ連戦車だ。それはISISに捕獲された後、SAAかロシアの戦闘機に破壊された。戦車の脇では - 養鶏場が焼け落ちていた。

、私に同行した中尉が、単調に、彼の暗い説明を続ける:

「今日、サラミヤ郊外で、8人が地雷で亡くなった。」

 我々は車をおり、道をゆっくりと歩くが、道はくぼみだらけだ。

 中尉は突然全く警告もなしで止まった。

「ここで、私のいとこは地雷で亡くなった。」

*

 我々はハルダネ村に到着したが、ここにはほとんど誰も残っていない。いたるところに残骸がある。以前は500人がここに住んでいたが、今はたった30人だ。これはISISに対して激しい争いが行われたところだ。13人の地元民が殺され、21人の兵士が「殉職」した。他の一般人は退去を強いられた。

 モハマド・アーマド・ジョブルは、80歳の村長(ムフタールエ)だ。

「最初、我々はISISと戦いましが、彼らは我々を圧倒しました。我々の大部分が去らなければなりませんでした。我々の一部は戻りましたが、ごくわずかです。少なくとも1日3時間、電気がつかえ、我々の子供たちは学校へ行くことができます。古い学校はISISに破壊されたので、今は子供たちが集められ、教育のために大きな町に連れて行かれます。すべての村人が戻って来るのを望んでいますが、家族の大部分は家と農場を再建する金がありません。政府は住居が破壊された人々のリストを作りました。彼らは支援を得られるでしょうが、支援は徐々に、少しずつ分配されるでしょう。」

 そうなのだ。ほとんど国中が荒廃状態なのだ。

 村人は未来に対して楽観的なのたろうか?

「ええ、非常に楽天的です」と村長は断言する。「我々が支援を得られれば、我々が再建できれば、我々は全員戻るつもりです。」

 だがそこで、彼らは私にISISに破壊された井戸を見せた。

 それは涙ながらに満面に笑みをたたえている。これまでのところ戻ったのはたった30人だ。何人が今年家に戻って来るだろう?

 私は村長にISISの主な狙いは何だったのか尋ねた。

「目的なし、論理なし。ISISは欧米に作られました。彼らは、この村、この地域、この国全体、あらゆるものを破壊しようとしました。彼らは全く理解できません。連中は我々のようには考えないのです。彼らは破壊をもたらしただけでした。」

*

 さらに東にある村ソハでは男性も女性も子供もISISの下で暮らすよう強いられた。

 私は伝統的な家の中に招かれる。人々が輪になって座る。数人の若い女性が写真に撮られるのをいやがって顔を隠している。私は理由を想像するにすぎない。他の人たちは気にかけない。何がここで起きたのだろう。どんな恐怖が起きたのか? 誰も全てを言おうとするまい。

 ここは地元の部族が暮らす伝統的な村だ。非常に保守的なのだ。

 証言が出始める:

「最初彼らは、我々がたばこを吸い、ひげをそるのを禁止しました。女性は顔と足を覆わなければなりませんでした。彼らは黒い服を着なければならず、厳しい規則が課され、教育は禁止されました。ISISはひどい刑務所を作りました。しばしば公衆の面前で、ゴムホースで我々を叩きました。何人かが首を切られました。切断された首は広場でさらされました。」

 「ISISが来たとき、彼らは奴隷、ラッカから誘拐した人々を連れて来ました。何人かの女性が投石で公開処刑されました。他の女性は屋根や他の高い場所から投げ落とされて殺されました。彼らは手を切断しました。様々な女性がISIS戦士との結婚を強いられました」

 話題が変わる前、心地悪い静寂が続いた。

 「彼らはこの村の男性を二人殺しました」

 何人かがさらに、ずっと多く語ってくれた。

 数人の若者がISISに参加しました。3人か4人。ISISは応募した新戦闘員に、それぞれ200ドルを払った。そしてもちろん、彼らは天国を約束された。

 ある村で「無宗教者」と「罪人」用の大きな錆びた檻を見せられた。人は野生動物のように錠をかけられて、公衆にさらされたのだ。

 私は破壊されたISIS「警察」ビルを見た。床のいたる所に散乱している何枚もの紙、書類をもって行くよう勧められた。私は何も「土産記」としても持って行こうとは思わない。

 証言は続く。

「携帯電話を持っていたのを理由に、連中は人々の首を切り落としました。村人が姿を消しましたが、誘拐されたのです」

 ある時点で、証言のこの流れを私は止めなければならない。話されている全ては到底処理できない。人々はお互い負けじと声を張り上げている。ある日、誰かがこれを全て書き留め、記録し、保管すべきなのだ。私はできることをするが、十分でないことは自覚している。それは決して十分ではない。悲劇の規模が余りに大き過ぎるのだ。

 暗くなってきて、やがて本当に暗くなった。私はサラミヤに戻り、少し休まなければならない。数時間眠り、シリアとロシアの兵士の両方が勇敢に敵と対戦している前線に戻るためだ。欧米とその同盟国に支援されたギャングが、既に解放したシリア地域に戻るのを阻止するため、彼らが人間の力で可能な全てのことをしている場所に。

 だが眠りにおちる前に私は思い出すのだ。ISISによる村の占領を生き残った少女の姿に私はつきまとわれている。彼女は背中を壁に持たせて立っていた。彼女は私をしばらく見つめ、それから手を上げ、のどを横切り素早く指を動かした。

*

 翌日、ムラダの全国防衛軍司令官サイモン・アル・ワケルが市と周辺を車で一周してくれたが彼の席の横にカラシニコフがあった。それは簡単な淡々とした「旅行」だった。

「これは迫撃砲が二日前に弾着したところです。テロリストから解放された発電所です。連中が我々の少女がバレーボールやバスケットボールに強くなるのが嫌だというだけの理由で、テロリストに攻撃された巨大体育館です。」

 我々は地元の人と話をする。サイモン海軍中佐は道路の真ん中で止められ、全く見知らぬ人に抱きしめられ、両方のほおにキスされる。

 「私は60回以上標的にされました」と彼は言う。彼が前に乗っていた自動車の1台が、テロリストに攻撃され、燃やされた後、辺鄙な駐車場で朽ちつつある。

彼は肩をすくめた。

「ロシアとトルコは停戦交渉をしましたがテロリストは明らかに合意を尊重しません。」

 我々は前線に戻った。ヌスラ戦線陣地に向けたシリアの大砲を見せられた。シャイザールの要塞壮大な遺跡からさほど遠くないテロリストの現地本部は、はっきり見える。

 最初に、いささか旧式のソ連製や、より新しいロシア装置を操作しているシリア兵と会った。武装車両、戦車、カチューシャ・ロケット。それから、数人のロシア人少年が谷と敵領地が良く見渡せる2軒の家に落ち着いているのを私は見つけた。

 今シリア・ロシア両軍が一致協力し、テロリスト最後の飛び領地と直面している。

 私はロシア兵士に手を振ると、彼らも私に手を振り返す。

 皆が良い気分であるように思われる。我々は勝っている。我々は「あと一歩」だ。

 我々全員、祝うにはまだ余りに早いことを知っている。世界中からのテロリストがイドリブ市内や周囲区域に集まっている。アメリカ、イギリスとフランスの「特殊部隊」がいくつかの地域で活動している。トルコ軍はかなり広いシリア領土を占領し続けている。

 天気は晴れわたっている。緑の野原は肥沃で美しい。近くの要さいは堂々としている。もう少しの決意と忍耐力でこの素晴らしい国は完全に解放されるだろう。

 我々全員それを理解しているが、誰もまだ祝っていない。誰もほほ笑んでいない。シリア人とロシア人僚友の表情は深刻だ。兵士たちは谷を見下ろし、武器は用意ができている。彼らは完全に集中している。いつ何が起きるかわからない。

 なぜ微笑がないか私は知っている。我々はすべて知っている。我々はまもなく敵を打ち破るかも知れない。戦争は間もなく終わるかもしれない。だが何十万というシリア人が既に亡くなっているのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/05/idlib-reportage-from-the-last-front-in-syria/

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 「廃炉への道2019 核燃料デブリとの闘いが始まった」という番組を見た。
予定に関する当事者発言、科学的なものとは思えない。ただの願望。おとぎ話。
廃炉、30年~40年で完了するどころか、400年でもおぼつかないのではと素人は思う。

 日刊IWJガイド・日曜版「遺伝子組み換え食品は安全か!? 放射線被害は過小評価されていないか!? 私たちの『安全』をめぐる問題をIWJは取り上げていきます!」 2019.3.17日号~No.2376号~(2019.3.17 8時00分)

 IWJ興味深い配信、再配信が目白押し。

【IWJ・Ch5】14:00~「黒川眞一氏 伊達市被曝調査を考える勉強会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 黒川眞一名誉教授(高エネルギー加速器研究機構)を招いて開催される「みんなのデータサイト」主催の勉強会を中継します。黒川眞一氏による宮崎真・早野龍五論文に関する記者会見の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/443300

そして、

 【「ゆ」党再編の要!?橋下徹と維新の「正体」シリーズ特集再配信 17・IWJ_Youtube Live】16:00~「考察・討論 『維新の会・橋下徹と大衆、メディア』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

2019年3月15日 (金)

テロリストあるいは世間知らずの15歳の子供:テロ集団、内務省、どちらの看板娘?

2019年3月10日
Henry Kamens
New Eastern Outlook

 イギリス人ジャーナリストがシリア難民キャンプを訪れ、15歳の時にロンドンから「イラクとシリアのイスラムISIS」に加わるため旅した「イギリス人」少女を見つけた。今19歳のシャミマ・ベガムはインタビューされ、許しを求め、帰国を許された。だが彼女が自分の判断を後悔したり、良心の呵責を感じたりしていないと言ったので、イギリス内務長官は彼女の市民権を無効にした。

 多分これはなすべき適切なことだ - 多分それは、他の人たちが同じ過ちをするのをふせぐために彼女を見せしめにする方法なのだ。だが私は、ソビエト社会主義共和国連邦やジンバブエのような全体主義国家が、この権限で国民を無国籍者にしたことを思い出し、危険な前例になってしまうのを懸念している。

 私の最初の反応はシャミマは自業自得だということだった。彼女は、なぜイギリスが彼女を寛容に大歓迎するよう期待するのだろう?

 少年は違うかもしれないが、15歳の少女は子供ではない。彼女は自分が何をしているか分かっていたはずだ。それなのに反省の色を見せないとは - 嘆かわしいことだ!

 彼女は「私はだまされ、誰かが私に同情してくれるのを期待している。」と言った。もし彼女が助けを求めてひれ伏したら、イギリス大衆は同情したかもしれない。だが謝罪を拒絶し、恥知らずに同情を要求し、イラクとレバントのイスラム国(ISIL)の世界観を否認しそこねたことで、シャミマは今、児童虐待という点で、BBC司会者ジミー・サビルのスキャンダル以来、イギリスで最も不人気な人物になったことを意味する。

 ある最近のインタビューでは、彼女が出くわした切断された首は、イスラム教義と矛盾しないので、彼女は悩みはせず、全く問題なかったとまで言った。

 この件は、極めて非常に特殊な状況がない限り、彼女との夫と子供は厄介払いだ。 彼女の夫にオランダ市民権があろうとも、それが支払われるべき代償だ。

見せしめ

 サジッド・ジェイビッド内務大臣が彼女のイギリス市民権を剥奪したのは、彼女の帰国を阻止するだけでなく、他の人々人にとって見せしめになるので、多分すべき最良のことをしたのだと、大半のイギリス人が同意する可能性がありそうだ。

 だが、それが唯一の動機だろうか? 私は彼女は、ブレグジットや、地域全体のイギリス政策から目を逸らすためのものだったのではと思う! もしそれが本当に機能するなら、ごくささやかな代償だ。

 さもなければ、なぜ彼女を数年間拘置所に送って、彼女が背を向けた社会に何か償い、貢献するために、刑と更生の一環として、講演のためイギリスを巡回させないのだろう。結局、もし彼女が犯罪者として、彼女は唯一の人どころではなく、もし26人を殺して、拘置所に送られても、市民権は剥奪されないのだ。

ムハンマドは最も人気のある赤ちゃんの名

 シャミマが直面する問題は、イスラム教は何百万人もの信者がいて、イギリスで最も成長が早い宗教で、様々なつづりのムハンマドが最も一人気ある赤ちゃんの名であることだ。イギリスは近年いくつかの致命的テロ攻撃で苦しんでいる。この人口統計学の変化と、テロの脅威が多くのイギリス有権者にとって問題なのだから、たとえサウジアラビアとの協力や他の手段を通して、実際はテロを支持していても、イギリス政治家は、過激主義に対し、厳しく見せようと熱心だ。

 イギリス法の下で成人である19歳の人間の決定を、15歳の子供のものより重視するのはイギリス法律に一致する。彼女が後悔していないことは、いずれも犯罪である、ヘイト・スピーチや、テロ支援と同等だとするのも法に一致する。

 ロシアと似た問題を共有する旧ソ連のジョージア共和国を含め、西ヨーロッパや他の地域からの多数の戦士がいる。彼らの運命かどうなるかを完全に理解するにはまだ早すぎる。時に、彼らは途中、トルコ・ジョージア国境で捕らえられ、即決死刑にされている。

 問題は市民権の剥奪が、十分な問題解決になるのか、あるいは 1980年代に、カストロが刑務所と精神病院を空にして、被収容者を「難民」としてアメリカに送ったのとほとんど同様に、政治家が自分の管轄区域から人々を排除して、このジレンマから逃れるための方法なのかだ。

 地獄に落ちたこのような魂の更生に関する懸念の多くは、テロに反対のいわゆる同盟と同時にテロと戦っていると主張する人たちの間に彼らが共謀と主張されていることについてあまりに多くを知っているかもしれないということだ。アメリカとイギリスとフランスは「自由の戦士」の国家スポンサー・リストのトップとして、すぐ心に浮かぶ.

 格言にある通り「あなたにとってのテロリストは、私にとっては自由の戦士だ」。

Henry Kamensは、コラムニストで中央アジアとコーカサスの専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/10/terrorist-or-very-naive-15-year-old-poster-girl-for-terrorist-organisation-or-home-secretary/

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 昨日のIWJによる小川議員インタビューを拝聴。彼の演説を加工、歪曲して伝える大本営広報部のお仕事、宗主国の某ロビー団体を思い出した。彼らのイデオロギーを奉じない議員に対して、中傷工作を展開して、選挙落選か引退に追い込む手口を。呆導機関ではなく、ロビー団体と思えば、行動が理解できる。問題は、そのロビー団体が、強制的に洗脳料金料をふんだくっていること。

 劣等は、宗主国にとって最高のモルモット。戦争についても、ガンについても。宗主国の危険な農産物でガンになったら、宗主国のガン保険で救ってもらえということだろう。経済制裁でさんざん苦しめておいて、人道支援物資なるものを送り込むふりをし、産軍複合体の飯の種、戦争で国を破壊し、資源を奪ってから、復興でも儲けるのと同じ。

日刊IWJガイド「日本国内で販売されている小麦からも発がん性農薬成分グリホサートが検出! 本日午後6時から『日本と韓国は子供の発達障害大国!? 日本でも尿検査を!世界はグリホサートの禁止に向かっている~12.14アメリカを変えたママが来る!「ゼンさんと考える日本の食」』を再配信!」 2019.3.15日号~No.2374号~(2019.3.15 8時00分)

  大本営広報部、アポ電や、コカイン問題は報じても、最も大切なゆずれないジャーナリズムの原点については、完全無視。ごうまんな長官の態度そのまま。

2019年3月 4日 (月)

コロンビア・サミットで「後戻りはあり得ない」とペンスはベネズエラを戦争で恫喝

エリック・ロンドン
2019年2月26日
wsws

 昨日、マイク・ペンスアメリカ副大統領は、コロンビア、ボゴタでのリマグループ会議で14の中南米諸国代表者の前で好戦的演説をした。発言は、週末、ベネズエラ国境で、アメリカが計画した数人の人々が亡くなった衝突を生じさせた挑発と時間的に一致するよう調整されていた。

 ペンスは、アフガニスタンとイラクの戦争準備段階でのジョージ・W・ブッシュ演説から盗作した表現を焼き直し、公然の社会主義非難と組み合わせた。

 「後戻りはあり得ない」とペンスは述べた。「全ての選択肢がある。」

 「中南米に新たな日々が到来しつつある」と彼は続けた。「ベネズエラでも西半球中でも社会主義は消えつつある、自由と繁栄と民主主義が我々の目の前で再生しつつある。」もしマドゥロを打倒しなければ「あなた方が避難する港はなく、容易な脱出策、解決策はない。あなた方はすべてを失う。」とペンスはベネズエラ軍を恫喝し最後通牒を送った。

 ペンスは、アメリカがベネズエラ政府当局者を追加制裁し、アメリカ傀儡フアン・グアイド政権に「あなた方の国にあるベネズエラ資産の所有権を移す」よう中南米右翼政権に要求したと発表した。

 言い換えれば、アメリカは、半球をまたいで路上強盗を行っているのだ。

 ペンスは演説で、ベネズエラに対するアメリカ戦争恫喝を強化するため、いくつか正当化した。ベネズエラは先住民族を搾取し、石油探検を通して環境に打撃を与え、国民を貧しくしているとペンスは述べた。

 これらの主張は、恫喝が深刻でなければ、ばかげたものでしかない。これらの分野それぞれで、アメリカは世界最悪の違反者だ。

 国境の移民のため「住むところを追われた人々の受け入れ」を拒絶していることに関するペンスのベネズエラ攻撃は特に汚らわしかった。

 ワシントン・ポストは、ペンスがベネズエラに入るのを待つ移民「すすり泣く年配の男性を抱きしめた」と書いた。ポスト記者は目に涙をためて、「ペンスは男性に「我々はあなたとともにある。」と英語で言った」と書いた

 難民申請ためのアメリカ入国が禁じられた後、アメリカ-メキシコ国境のメキシコ都市の路上で何千という移民が現在寝ていることに、ポスト記事は言及しなかった。

 週末に計画された対決と同時に、アメリカ軍は戦争計画をエスカレートしている。軍事介入準備の一環で「過去数日間、アメリカ軍は機密諜報収集のため、ベネズエラ沖の国際領空偵察飛行の数を増加した」とCNNは報じた。

 土曜日、プエルトリコのリカルド・ ロセジョ知事が、許可なくベネズエラ領海に入ったアメリカの船に、ベネズエラ軍が「発砲する」と脅したと報告した。船はバヌアツで登録されていたが、国際海事法に違反して、アメリカ国旗を掲げていた。アメリカ当局者は、船が200トンの「人道支援」物資を運んでいたと主張している。

 ベネズエラ当局者は、コロンビアに送ったアメリカ「人道支援」物資には武器が含まれていると主張している。先週水曜、コロンビア軍将軍のルイス・ナヴァロ・ヒメネス少将はフロリダに出張し、そこでアメリカ南方指令部の指導部と会った。

 昨日、ワシントン・ポストが、ボゴタの舞台裏で、グアイドが「必要とあらば、アメリカの武力行使があり得るという保証を求めた」と書いた。ベネズエラの右翼野党リーダーフリオ・ボルヘスは、日曜日、野党は「ニコラス・マドゥロの独裁に対する外交的圧力エスカレーションと軍事力行使を強く促す。」とツイッターに書き込んだ。

 トランプ大統領は長い間、対ベネズエラ戦争を行うことへの彼の個人的興味を表明している。最近刊行された本で、前FBI部長代理アンドリュー・マッケーブは、トランプがかつて、彼の前でベネズエラに言及したと報じ「これは我々が戦うべき国だ。連中は大変な石油を持っていて、我々の勝手口にある。」

 帝国主義カーネギー国際平和基金の支援を得て、元世界銀行当局者に設立された、シンクタンク「Group of 50」を率いるフランシスコ・トロが昨日公表した無謀なワシントン・ポスト論説記事が、ワシントンの好戦的ムードの例示だ。

 「アメリカの軍事行動で、ベネズエラはカリブ海のリビアになりかねない」という記事題名にもかかわらず、トロは地域を戦争の瀬戸際に押しやるよう主張している。先週末の国境での対決は「ベネズエラ政権に、軍事行動を、ささいな憶測から、真剣な政策議論をするよう動かした」とトロは書いている。

 トロは、ベネズエラ軍は「アメリカ軍事行動が正真正銘、差し迫っていると考えない限り、マドゥロに反抗することはありそうにない。だから最良の策は、彼らが素早くマドゥロを打倒しない限り、彼らの存在が爆撃で消滅すると、ベネズエラ将官を確信させるように設計された戦略で、そのメッセージが、爆撃で消滅させられるのは惨たんたるものなのを理解している人々によって届けられるべきなのだ。言い換えれば、アメリカがすべきは、ベネズエラ将官の恫喝の認識を高めるような更なる措置、おどしつけだ。」

 記事はこう結論している。「神よ、我らを助けたまえ。」

 この扇動的戦略は、アメリカ政界で超党派支援を得ている。前ブッシュ政権幹部のホセ・カルデナスはForeign Policyにこう書いている。

 「歴代政権で、ベネズエラに対するアメリカ政策は、議会で超党派的な合意を享受してきた。上院外交委員会の幹部のボブ・メネンデス上院議員のような民主党員や、下院外交委員会委員長、共和党のエリオット・エンゲルなどは、長年、ベネズエラ民主主義の機能停止に対する積極的な批判者だ。」

 だがアメリカが、軍事介入恫喝に対し、同盟諸国の同意確保が可能かどうかと確実ではない。戦争の脅威の増大は、地域とヨーロッパのワシントン同盟国内の分裂を深めた。

 リマグループ宣言は、マドゥロの即刻辞任を要求しているが、「民主主義への移行が、軍事力行使なしで、政治的、外交的な手段によって平和に…ベネズエラ国民自身によって行われるべき」ことも指摘している。

 月曜日、ボゴタで、ブラジルのアミウトン・モウロン副大統領は、ブラジルにとって「軍事的選択は決して選択肢ではなく」「我々は非介入を主張する」と述べた。日曜日、スペインのジョセップ・ボレル外務大臣は「我々は、いかなる外国の軍事介入も支持せず、徹底的に非難することを明確に警告した。」とエフェ通信に語った。

 アメリカによる政権転覆作戦に対する地域諸国政府やヨーロッパの支持にもかかわらず、これらの声明は、半球全体を、あえて前例がないレベルの混乱に陥らせるほどの無謀さを、アメリカが続けていることへの懸念を示している。

 トランプ政権は、火曜日に予定されている国連安全保障理事会緊急会議を招集した。南米におけるアメリカ帝国主義の企てのエセ合法の国際的イチジクの葉を阻止するため、常任理事国として拒否権を行使する可能性が高いロシアと中国を非難する好機として、アメリカは活用するだろう。

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2019/02/26/vene-f26.html

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 大本営広報部、小川議員の演説を肝心な演説部分をカットして歪曲報道したという。幻滅するので、あの局の「政治」ニュースは極力見ないことにしているので、実際にみたわけではないが。金を強奪して洗脳する犯罪組織と思えてくる。先日、アンケートをとりにきたという方には、そう申し上げておいた。日本白痴化協会。

 日刊IWJガイド「モンサントの除草剤『ラウンドアップ』で発がん! 米国でモンサントに約320億円の損害賠償を命じる評決! 世界が主成分『グリホサート』を禁止する中、日本は400倍の規制緩和!? 山田正彦元農水相が『日本の食を変えたい / Detox Project 』を始動!岩上安身による山田正彦氏インタビューを近日予定!」 2019.3.4日号~No.2363号~(2019.3.4 8時00分)

 ウィリアム・イングドール氏によるグリホサートにまつわる新しい記事を目にしたばかり。

 New Studies Confirm Dangers of Glyphosate

2019年3月 3日 (日)

更なる偽旗工作に向かうベネズエラ。アメリカ傀儡のグアイドは裏切られないよう用心したほうが良い

Finian Cunningham
2019年2月26日
RT

 大いに誇大宣伝されたアメリカ・トロイの木馬「支援の週末」は最初の障害でつまずいた。ベネズエラ政府軍は、コロンビアとブラジルからのアメリカ救援輸送隊の意図された挑発を避けた。

 だが、ワシントンの増大する欲求不満が更なる偽旗を招き寄せる。

 ワシントンの「すべての選択肢」犯罪計画を黙認するよう各国の意見を駆り立てるため何か衝撃的なものが必要だ。アメリカ帝国主義の悪魔のような心は「すべての選択肢」が軍事侵略以上のものを意味すると用事深く考えている。最悪の動きだ。

 コロンビアから国境を越え、アメリカの食糧と薬を輸送するとされるトラックの放火は明らかに計画された挑発だった。信用できるビデオ映像と目撃者が、放火が、アメリカに支援された反政府派フアン・グアイド支援者に実行されたことを証明した。

 トラックはベネズエラ国家警備隊が派遣された国境にさえ達しなかった。

 ところが、決して偶然の一致ではなく、月曜日にコロンビアの首都ボゴタで開催されたリマグループ・サミットで、ニコラス・マドゥロ大統領支配下の「残虐な」ベネズエラ軍が、「苦しむ国民」のための不可欠な支援物資を破壊したという嘘をグアイドとマイク・ペンスアメリカ副大統領が、恥知らずにも、まくしたてた。

 隣国からベネズエラへアメリカ支援を送り込むシナリオ丸ごとが、ワシントンにより本当に軍事介入のための口実として意図されていたのは明白だと思われる。マドゥロ大統領政権と同盟するロシアと同様に、カラカス政府は、前もって、このような不測の事態を警告していた。モスクワのシリアでの経験で、軍事攻撃を正当化するために偽旗事件を利用するアメリカ策略に対する多くの貴重な洞察を得たのは確実だ。

 中南米諸国12カ国と、アメリカとカナダのリマグループ・サミットの日程設定は、多数の死傷者数をもたらした週末の援助物資を巡るものや、他の偽旗衝突事件を存分に利用することを意図していた。

 だが挑発は、ペンスとグアイドの政治的パフォーマンスにもかかわらず、計画通りには行かなかった。

 ベネズエラにおけるアメリカの政権転覆目標にとって、もう一つ不都合だったのは、差し当たり、リマグループが軍事的選択に関して結束が乱れたことだ。ペンスとグアイドは、軍事介入を意味する、テーブル上の「すべての選択肢」の要求を強調した。

 だが、アメリカ同盟国のコロンビア、ブラジル、アルゼンチンとパラグアイを含むリマグループは、月曜日、サミット後に、いかなる軍事行動も拒絶するという声明を発表した。彼らは「民主主義への平和な移行」を要求し、ワシントンの願望通り、アメリカに選出された、いかがわしい反対派グアイドを、ベネズエラ「暫定大統領」として認めることに賛成で、依然、従僕の役割を演じている。

 にもかかわらず、地域のワシントン同盟国によるアメリカ軍を使う軍事的選択の拒絶は、マドゥロ政府打倒の勢いをそぐものと見られよう。

 ブラジルのアミウトン・モウロン副大統領副大統領は、インタビューで、ブラジル政府は領土からベネズエラへのアメリカ軍事侵攻を認めないと繰り返し述べた。

 欧州連合も同様、アメリカによるベネズエラに対するいかなる軍事力行使にも反対だと述べた。

 従って、現れつつある状況は、ワシントンの政権転覆計画者を困惑させているのだ。ベネズエラの政治や軍指導部を恐喝して、亡命させようとする制裁圧力は失敗した。散々喧伝されたアメリカ援助物資の見せ物もそうだった。

 前リビア指導者ムアマル・カダフィの血まみれの運命がマドゥロにも起きるかもしれないというフロリダのマルコ・ルビオ上院議員による胸のむかつくような「実際の殺人場面動画」投稿からも、アメリカにおける欲求不満の高まりは明白だ。

 2014年、故ジョン・マケイン上院議員が、ウクライナでクーデターを引き起こすのを手伝う役割を演じたのと同じ形で、ルビオはトランプ政権のため、ベネズエラ政権転覆の一種非公式公使になっている。2011年10月、NATOが支援するジハード戦士によって、残酷にリンチにかけられたカダフィに言及して、マドゥロに死の恫喝を与えたのに加え、ルビオはパナマ前大統領、マニュエル・ノリエガの画像も投稿した。1989年、アメリカ軍が彼の国に爆弾を投下し侵略した後、ノリエガはアメリカ軍に捕らえられた。

 マドゥロに対して公然と政権転覆を主張するルビオや、トランプ大統領を含む他のアメリカ当局幹部の犯罪は、ベネズエラの膨大な石油埋蔵を手に入れることに、ワシントンがどれぐらい熱狂しているかの兆しだ。犯罪に対する羞恥心の片鱗もない。

 策略が失敗しそうに見えだすにつれ、ワシントンによるベネズエラでの政権転覆は一層自暴自棄になっている。

 だから、従僕のリマ・グループやEUや国際連合を、軍事的オプションというアメリカの狙いを受け入れるよう変えるべく、形勢を一変させる出来事を、ワシントンが、ひどく必要としていることが想像できる。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は、アメリカとベネズエラのこう着状態で、非暴力を強く訴えた。このような関与が一方の肩を持つと見られるので、ベネズエラに対するアメリカ援助物資送付に関与するのを国連が断ったのは大きい。

 ボイス・オブ・アメリカは、ワシントンDCにあるシンクタンク、ブルッキングス研究所のベネズエラ専門家ダニー・バハールの意見を引用している。つまり、ワシントンにとって、「マドゥロ体制」に対する圧力作戦での次のステップは「まだそうなっていないが、国際連合を巻き込むことだ」。

 不気味にも、リマ・グループは、フアン・グアイドの命がベネズエラ国家治安機関に、深刻に脅かされている信用できる証拠があると主張する声明を発表した。同様に、ペンスは、マドゥロは、グアイドと彼の家族の安全に対し責任があると考えていると警告した。先月、グアイドは、妻の家族が彼らの家を訪れた役人に威嚇されたと主張したと報じられている。この主張は確認されておらず、ベネズエラ当局は否定しいる。

 今週早々、ボゴタでのサミットに出席するため、グアイドは旅行禁止令を無視した。暴動と社会不安をあおった罪で逮捕される可能性があるので、ベネズエラに戻るかどうか明らかではない。

 実際、ワシントンの作戦はうまくいっているようには見えない。一連の誤算と、愚かな無理のやりすぎのせいで、ベネズエラでの賭けは大失敗になりかねない。

 だが、まさしくその状況ゆえに、これまでの失敗を挽回しようとして、トランプ政権が、窮余の一策に打ってでる可能性がある。

 重要な衝撃的な出来事が必要になるが、それは中南米とヨーロッパの属国連中を、政権転覆策、具体的には軍事的選選択肢に入れるのに同意させるよう計算されたものである可能性がある。ブルッキングス研究所の専門家が「国際連合を引き込むため」と言ったように。なぜなら、これまでのところ、国連安全保障理事会の重要な拒否権保有国ロシアと中国を含め国連メンバーの過半数は、マドゥロ大統領を非合法化し、アメリカに支援される傀儡のグアイドを認めろというワシントンの命令に従っていないのだから。

 このような衝撃的な出来事は一体何を意味するだろう? 誰かが、リマ・グループにグアイドと家族が暗殺される重大な危険があると言っている。グアイドの政党ボルンタード・ポプラール(人民の意志)は暴力的破壊活動への関与が知られていると報じられており、アビー・マーティンや他の人々が報じているようにアメリカCIAともつながっている。

 アメリカの操り人形は簡単にかつぎ上げられると同時に簡単に処分されかねない。世界で最も犯罪的な組織、アメリカ政府と政権転覆の汚いゲームをしているグアイドは、非常にあやうい獲物なのだ。彼は裏切られないよう警戒したほうが良い。

 Finian Cunningham(1963生まれ)は、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は北アイルランド、ベルファスト出身で、農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。現在は、東アフリカに本拠地を置くフリージャーナリスト。彼のコラムはRT、Sputnik、Strategic Culture FoundationやPress TVなどに掲載されている。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/452490-venezuela-guaido-us-false-flag/

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 昨日のIWJガイドにあった集会中継案内。

 【IWJ・Ch5】13:30頃~「オールジャパン平和と共生『2019政治決戦必勝!総決起集会 ガーベラ革命で共生社会を実現しよう』」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「オールジャパン平和と共生」主催による集会を中継します。同会最高顧問の 鳩山友紀夫氏による基調講演ほか、立憲民主党・川内博史議員、自由党・山本太郎議員らが登壇予定。これまでIWJが報じてきたオールジャパン平和と共生関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%81%A8%E5%85%B1%E7%94%9F

 辺野古埋め立てに反対する方々の比率の方が、日本の国政選挙で自民党に投票する人々の率より高い。消費税廃止には大賛成。そして、県民投票は沖縄だけの話題ではないことを知った。市民団体みんなで決める会が、法定必要数を遥かに超える県内有権者11万1743人の署名を集めて、提出、条例制定を直接請求している。本会議での採決は来月15日に行われる見込みだという。再稼動賛成派の村井知事ゆえ、個人的には、危惧しているが、何とか実現して欲しいもの。

 今日の日刊IWJガイドの見出し、大阪異神の暴挙が書かれている。

 日刊IWJガイド・日曜版「大阪府知事と大阪市長が3月8日に同時辞職が確実か!? ダブルスワッピング選挙がなぜ必要!? 住民投票で一度は否決された都構想をなぜ蒸し返すのか!?」 2019.3.3日号~No.2362号~(2019.3.3 8時00分)


2019年2月25日 (月)

誰も、アメリカ人さえも、アメリカ政府を信頼していない

2019年2月23日
Paul Craig Roberts

 アトランティック・ブリッジ(Atlantic Bridge)は、ドイツ人をワシントンに仕えるよう洗脳するため、ワシントンが設立したフロント組織だが、その仕事に失敗している。このフロント団体が行った最近の調査では、ドイツ人の85%がアメリカを疎遠に感じていることを示している。このフロント組織の会長は「アメリカに対する信頼が大きく損なわれている」と認めた。2対1の差で、ドイツ人は、ドイツにとって、中国の方がアメリカより信頼できるパートナーだと見ている。https://www.translatetheweb.com/?from=de&to=en&refd=www.microsofttranslator.com&rr=UC&a=https://www.atlantik-bruecke.org/vertrauen-in-der-krise/

 アメリカ人もドイツ人同様、アメリカ政府について同じ結論に達した。最近のギャラップ世論調査で、アメリカ人はアメリカ最大の問題はアメリカ政府だと考えていることを明らかになっている。二倍の回答者が、移民より、アメリカ政府が一番の問題で、アメリカ人は、医療問題より、ワシントンの方が六倍問題だと見ている。https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/23/americans-call-their-government-americas-top-problem.html

 多くの人々が結論しているように、アメリカは民主主義国家ではない。金持ち特権階級の権益集団に支配される寡頭政治だ。http://rinf.com/alt-news/editorials/america-is-one-dollar-one-vote-not-really-one-person-one-vote/

 明らかに、アメリカで革命がおきたのだ。上流階級が民衆を打倒したのだ。民主主義は死んでいる。我々は反民衆寡頭支配者連合国で暮らしているのだ。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/02/23/no-one-trusts-the-us-government-not-even-the-american-people/

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 どの選挙でも、投票日が近づくと憂鬱になる。自分の首をしめる結果をみたくないので。今回の沖縄県民投票、憂鬱にはならなかった。結果を知りたかった。賛成派が無理やり追加させた「どちらでもない」が一体どれほどの得票なのかも知りたかった。反対派が43万票。たまたま「日本テレビ」をみていると、怪説者は、投票率が52%と低かったやら、日本の安全保障を沖縄だけの判断にまかせていいのかやら、普天間が固定化されるやらといいたてる。地政学的理由まで言い出した。

 民主主義国家ではない。宗主国傀儡金持ち特権階級の権益集団に支配される寡頭政治だ。上流階級が民衆を打倒したのだ。民主主義は死んでいる。我々は反民衆寡頭支配国で暮らしているのだ。

 ベネズエラで、宗主国、軍事侵略の口実をつくろうと必死。コロンビアとの国境だけではなく、空港でも、物資を受け入れよという抗議行動を起こしていると、現地入りした「ジャーナリスト」氏は報じている。

アメリカのギャング行為を誰も止めないのだろうか?の中で触れられているThe Sakerウェブサイトに掲載された2月23日の国境でのアメリカ「人道支援物資」搬入衝突予想シナリオ記事の一部を翻訳した。下記の通り。

1. グアイドは2月23日に「人道支援がククタを通って入る」と宣言した。

2. ベネズエラ軍が国境に配備される。

3. コロンビアに暮らす何百人ものベネズエラ人がベネズエラに入国するために23日土曜に国境に行く。全員、コロンビアとアメリカに煽られ、支援され、後援されている(彼らは待ち伏せて襲われるかもしれない)。

4. ベネズエラ人デモ参加者の中にはコロンビア準軍事組織が潜入している。

5. 「人道支援」物資を積んだトラックがデモ参加者と一緒に入ろうとする。

6. CNN、BBC、RCN、Caracolや他の国際メディアが出来事を撮影するため付近にいる。

7. ベネズエラ軍がベネズエラ領へのこの支援とデモ隊の侵入を阻止する現実の可能性について警告されるべきだ。

8. 準軍事組織と国境のコロンビア側に配置された狙撃兵が、抗議者側にも反対側にも手当たり次第に発砲し始めるかもしれない。

9. メディアは、それらの場面を撮影し、世界にそれを見せるだろう。彼らはアジェンダに置かれるであろうニセ・ニュースの、おそらく主要ニュースを持っている臨時ニュースとして提示されるだろう好む:「ニコラス・マドゥロは多くの死者と負傷者を招いて、抗議行動参加者を弾圧している。」

10. 明らかにこれらの「行動」に関して異なった例の国際宣言を生み出し、おそらく滝効果が起きるだろう

11. それはマドゥロを罰するためにアメリカが送信するときその航空母艦だ。

12. 軍事侵略行動はベネズエラ人になりすましたコロンビア準軍事組織が始めるだろう。

 これは一つの仮説にすぎないが、現実の類似は純粋に偶然の一致ではないことに留意願いたい。

2019年2月24日 (日)

世界はなぜストックホルム症候群で苦しんでいるのか

2019年2月15日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 信じ難く聞こえるかもしれないが本当だ。欧米に損害を与えられ、ドロボウにさえ入られ、破壊された国で、多くの人々がまだヨーロッパや北アメリカに夢中になっている。

 最も略奪され、打ちのめされた交戦地帯やスラムでさえ、何年にもわたって、私はこの「現象」を観察してきた。しばしば私はショックを受け、時には徹底的に絶望的になった。私はどう返答すべきか、どう対応すべきか、目にしていることを一体どのように表現すべきかわからなかった。

 そして、数日前、欧米と同盟国が何十万という人々を殺した国シリアで、破壊的なアル・ヌスラ戦線陣地に近いイドリブの戦場のすぐそばで、通訳の一人が「愛国心」をほとばしらせて叫んだ。「この国が、どんなに美しいか見てください! ヨーロッパと同じぐらいの美しさ!」

 そして夜、ガイドのもう一人が、シリアの戦争が始まる前、彼がまだ行くことができた当時のヨーロッパにおける輝かしい日々を懐かしそうに思い出し始めた。

 通訳はフィデル・カストロが誰か知らなかった(私の電話スクリーンセーバーが葉巻に火をつけた彼の肖像画だった)が、この戦場の現地人は、いずれも欧米のスラングや世界観を熟知していた。だが彼らは、中国については何も知らなかった。二人は愛国的で、彼らの国を完全に支持していたが、同時に彼らは欧米や、欧米主流マスコミのジャーナリストを称賛していた。彼らの美しい、かけがえのないシリアを、今の状態に陥れるのを手助けした、まさに同じ宣伝者を。

 全く精神分裂症のようだが、決して新規のものではな。

 私は、もうこれ以上耐えられない。これは知的「地雷原」ではあるが、私はこの話を書くことに決めた。この現状ゆえに、私は書くことに決めたのだ。私はそれを語らなければならないのだ。誰かがそうしなければならない。何よりも、欧米が略奪し、レイプした全ての人たちを含め、世界のほとんど全ての国を汚染している、歪んだ自撮り写真と戦うことが絶対に不可欠だから。

*

 我々はここで、いわゆる「ストックホルム症候群」の話をしているのだろうか? そう、その可能性は極めて高い。被害者は自分を苦しめる人と恋に落ちるのだ。

 何世紀にもわたり、欧米は地球全体を植民地化し、奪い、文字通り恐怖に陥れていた。何億人もの人々が植民地主義、新植民地主義や帝国主義の結果亡くなった。ヨーロッパと北アメリカが所有し、自慢する富、文化、教育施設、病院、運輸機関、公園の全てが、大量虐殺や、とどまるところを知らない略奪や、遺骨の山の上に築かれたのだ。

 議論の余地などあるまい?

 奴隷制度、大量殺人、大量殺戮しながらの拡大で。欧米は世界中でドロボウに入り、(「文化」と「芸術」と呼ばれる)貧しい国に暮らす大衆のための(「教育」と呼ばれる)容赦ない洗脳と、(「情報」と呼ばれる)宣伝と、倒錯した娯楽を通して奨励して、例外主義を推進して、その権力を強固にしてきた。

 衝撃的かつ異様なことに、このような欧米政府や企業がイナゴの異常発生のように全てを貪り尽くし、黒焦げの土地や毒や惨めなスラムしか地元の人に残さなかった多くの場所で、ヨーロッパと北アメリカは、いまだ(あるいは特に)愛され称賛されている。

*

 どうして、それが可能なのだろう?

 何年もの間、私はイギリス、フランス、ドイツ、ベルギーや他のヨーロッパの拡張主義諸国に完全征服された大陸アフリカで働いた。何百万という男性や女性や子供が、鎖で「新世界」に奴隷として連れて来られたアフリカで。何百万人もが「狩り」の間に、何百万人もが「移送センター」で、あるいは外洋で亡くなった。何千万という生活が破壊されたのだ。資源の完全略奪、想像できないほどの人々の屈辱、文化破壊、現在のナミビアから、コンゴ民主共和国にいたる現地の人々に対する大量虐殺とホロコースト。ルムンバのような偉大なアフリカ英雄は欧米支配者に暗殺された。

 それにも拘わらず、多くのアフリカ人が、欧米を何か素晴らしい「手本」「見本となる物」、必要とあればベルトを使う厳しいが、「礼儀正しく振る舞う」「子供」には公正に報酬を与える立派な「パパ」と見ているのだ。

 それは不快だが、否定し難い。

 アフリカ人の偉大な作家たちは、アメリカやイギリスの大学で教えている。彼らは「無力化され」「なだめられている」。彼らの多くはもろに買収されている。多くの国では、アフリカ人裁判官が、イギリス人裁判官のように見えるよう最善を尽くし、こっけいな白いかつらをつけている。腐敗したエリートの子供は、上流階級ヨーロッパ人のアクセントをまね、イギリスやフランスの大学の卒業証書を集めている。

 入植者のように振る舞い、見え、聞こえると敬意が払われるのだ。

 もちろん、亜大陸でも同じだ。

 インドとパキスタンの上流階級の立ち居振る舞いはイギリス(最近はアメリカ)人のものだ。現地エリートはイギリス人より一層イギリス人的だ。アメリカ西海岸の住民よりいっそうカリフォルニア的であるよう、わざわざ努力しているのだ。無数の私立インド大学は、しばしば校名に「オックスフォード」や「ケンブリッジ」を「飾り付け」自身を「アメリカ」「イギリス」と呼んでいる。

 従って、ヨーロッパや北アメリカで「受け入れられる」ことは、ほとんど全ての旧植民地で、したがって、ほとんど世界全体で、最高の名誉なのだ。

「きちんとした身なりの」十分教育を受けた、近代的なアジア人、中南米人、アフリカ人や中東人は、欧米人をまねるよう期待される。彼らと「同じ価値観を守る」ため、欧米人のような身なりをし、欧米人のように食べる(そして飲む)。

 実際、彼らは欧米人よりずっと欧米的であるよう期待されている。

 けれども誰に「期待される」のだろうか? そう、ご名答。非常にしばしば彼ら自身の国民にだ!

*

 質問して頂きたい。そうすれば「南」の多くの人々は言うだろう。欧米から来る全てが美しく、進歩的で、素晴らしいと。

 「すべての青は美しい」と最近、環境的に完全に略奪されたボルネオの島 / カリマンタンで若い先住民の専門職婦人から聞いた。青は、「白」を意味する卑俗で軽蔑的なインドネシア語の単語だが、文字通り「アルビノ」を意味している。だが婦人は冗談を言っていたわけではなく、それは賛辞で、彼女はすべての青が、実際上位で、素晴らしく見えると信じて育ったのだ。

 メキシコ先住民の土地ユカタンで、左翼のオブラドール大統領を選出した選挙直後、私は欧米チェーン店カフェで、上流階級の主婦十人ほどの会話を耳にした。彼女らの話題は完全にヨーロッパと北アメリカだった。イタリアとスペインでの休暇から、見た映画、読んだ本まで。マイアミが唯一の比較対象で、ヨーロッパが彼女たちの「母国大陸」だった。オブラドールが権力の座につく前、先住民は益々窮乏化し、屋根は破れ、雇用は消滅していた。だがエリートの精神状態は、いつも通り、ヨーロッパにあった。実際のメキシコは彼らの認識の対象ではなく、重要ではなく、存在さえしていなかったのだ。

 実際、「征服された世界」で、欧米帝国主義に「関心を持っている」一部の貧しい人たちでさえ、それは抽象的問題に見えた。彼らは、それを厳密に、政治的、軍事的、あるいは経済問題と見なしているのだ。欧米帝国主義が「文化的に」国々全体、大陸丸ごと動けなくした事実はほとんど取り上げられないのだ。

 欧米帝国主義に反対して決然と戦う誇り高い国々、中国やロシア、イランやベネズエラでさえ、例外主義という欧米言説は既に途方もなく大きい害をもたらすのに成功した。

 例えば中国では、ほとんど「欧米の」全てが、最近まで現代性と結び付けられていた。「欧米に反対する」のは退屈で、陰鬱で、旧式で、何らかの形で過去の「共産主義宣伝」に関係していると見なされてきた(「共産主義宣伝」がしばしば正しかったという事実はどうでも良いのだ)。この態度から、中国の各大学に対する欧米学界の大規模侵入が可能になり、中国の学術、文化や生活様式にまで、欧米虚無主義が注入されるのが可能になった。最近になって、ようやくこの危険な傾向は反転されたが、既に大きな損害は引き起こされてしまった後だ。

 欧米のあらゆるものへの称賛が、近代史で最も素晴らしい進歩的な実験、ソ連といわゆる「東欧圏」を破壊した。

 極端な個人主義、利己主義と大量消費推進と込みの悪辣な欧米プロパガンダ宣伝の威力が何千万ものチェコ、ポーランド、東ドイツ、ブルガリアやソ連の若者の心から、全ての国際主義の熱意やヒューマニズムや高貴な理念を文字通り抹消した。

 かつての誇り高い共産主義の東欧圏は、虐げられた全ての国々との団結を示し、平等主義の世界のために戦い、植民地政策から多数の国を解放した後で、ブランドものジーンズや、(欧米お気に入りの兵器)ロックやポップスの馬鹿げた歌詞、貪欲、宗教(もう一つの欧米兵器)や「自由」と「民主主義」のような標語(地球上で、ほとんど全ての国の自由と民主主義を否定してきた欧米は、真理を皮肉っぽくに逆転させて、何世紀にもわたる宣伝方法を適用して、東ヨーロッパ人を巧みにだました)に、次第に打ち負かされた。

 結局困惑し益々身勝手になった多くの東ヨーロッパ人が要求したのは「自由」ではなく、より多くの金、より多くのブランドや世界を略奪する国々の集団への加入だった。

*

 世界中の人々を洗脳する上で、一体何が欧米をそれほど成功させているのだろう? あらゆる山賊行為や恫喝と無慈悲の後、一体どうして、虐げられた人々や征服された国の大部分が依然ニューヨークやロンドンやパリに住むご主人に、多いに敬意を示すことがあり得るのだろう?

 私は、もし我々がこの疑問の答えを見いだせれば、我々は世界を救い、この致命的な傾向を逆転することが可能だろうと信じている。

 まず第一に、アフリカ、アジア、中東、オセアニアや中南米で、何千という人々と話した後、私は欧米(そして日本)がしばしば「高い生活水準」ゆえに称賛されているという結論に到達した。

 インドネシアという、惨めな崩壊した国で、私はしばしばこういうたわごとを耳にする。「ヨーロッパ諸国は我々よりずっと「イスラム教徒」だ。彼らは我々よりずっと良く人々を扱う。」

 東南アジアの中流や上流階級の家族がオランダやドイツに旅行し、帰国した後で叫ぶ。「彼らの公園、病院、自転車車線、市街電車、博物館…を見ろ! 我々が彼らから学ばなければならない。我々の世界を改善するため、彼らは実に多くをしてくれている。」

 それは、まさにアフリカ人によるヨーロッパについての称賛だ。それが「教養を身につけた」インド人や東南アジア人が感じるものだ。それは、ペルー人、ホンジュラス人やパラグアイ人が、マイアミが好きな理由だ。

 彼らは間違っているだろうか? 結局、欧米には貧しい国が学ぶべき多くのものがあるではないか?

 そう。確かに彼らは間違っている。全く間違っている!

「なぜか」見てみよう。

 欧米は、過去何世紀もの自身の封建制度に習って世界全体を「作り上げた」のだ。欧米は恥知らずな強圧的政権体制を、世界レベルにもたらしたのだ。

 この恐ろしい退行的な世界体制を称賛するのは、約三百年前のヨーロッパの社会体制を称賛すのと変わらない。それは本質的にこう言うのと同じだ。「それ、フランスあるいはイギリスの貴族階級は実際に非常に素晴らしく、平等主義で、教養を身につけ、健康だったから、我々は彼らの生き方を学び、彼らの手本に倣うべきだ!」

 もちろん、ヨーロッパの貴族や王族や教会は300年前でさえ、常にぜいたくに暮らしていた。彼らは子供のための良い学校を作り、適切な医療、宮殿、夏別荘、ミネラルウォーターが飲めるサナトリウム、劇場、豊富な公園や、沢山の使用人がいた。

 唯一「些細な」問題は、彼らが享受するぜいたくのために、国民のおよそ95%が苦難の中で生きて働かなければならないことだった。そして、もちろん、何千万という植民地の人間ではない人々は、動物のように根絶され続けていた。

 今同じことが起きている。ヨーロッパ丸ごと(貧しい人々を除いて)少なくとも比較的、新しい貴族階層に移動したのだ。そして、欧米のこの「素晴らしく見える」社会福祉国家プロジェクトを維持するため、それ以外の世界は苦役を強いられ、死に、強姦され、略奪されている。インドネシア、インド、ペルーあるいはナイジェリアのような国々と比べれば、アメリカの比較的残忍な超資本主義モデルさえ、(アメリカ国民にとって)まだ「社会主義」だ。

 欧米生活水準は他の場所では真似できない。欧米が、アフリカ人や東南アジア人に社会福祉国家を作るのを許すと思うのはウブで、知的にほとんど侮辱的だ。欧米が、厳密に戦略上の理由から、見てみぬふりをしているシンガポールと韓国と日本はまれな例外だ。

 欧米が栄え、国民に対するあらゆる恩恵で素晴らしく高い生活水準を維持するため、全世界の何十億人もの「農奴」が苦しみ、自身を犠牲にし、ただ同然で働かなければならない。地獄で暮らす人々が多ければ多いほど良いのだ。

 ボルネオやパプア、コンゴ民主共和国のような場所で、まもなくブラジルでも、自然は、略奪されなければならない。

 人々は、親欧米の不正な少数支配者に、軍と宗教リーダーに支配されなければならない。サウジアラビアとインドネシアと今やブラジルが、欧米にとって完ぺきな国だ。欧米の繁栄を保証するため、彼らは楽しく快く、自国民を犠牲にしている。

 御存じなかったですと? たわごとを! あなたは知るのを望まなかったのだ。重要な連中全員が、この現状に非常に満足している。欧米支配者、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドや日本の国民、貧しい国の支配者/エリート連中。本当に苦しんでいるのは世界中の何十億人もの貧しい人々だが、マスコミは欧米と、彼らの従僕、手中にあり、「教育」もそうなので、彼らなどどうでも良く、話題にならない。

 そして彼らは誰にも教えてもらえないので、地に呪われたる者たちは、欧米を称賛している。彼らは月に数ドル蓄えることができると、欧米ジャンクフードを食べ、伝統的コーヒーの代わりにネスカフェを飲み、最もいまいましい音楽を聴き、海賊版のハリウッド・ブロックバスター映画を見て、偽物スニーカーとジーンズを身につけ、欧米ポルノで(もしインターネットがあれば)自慰をする。彼らは同様に、欧米によって彼らの国に注入され、支援されている宗教に従順に従っている。

 国がより貧しければ、欧米パラダイスの緑の丘と牧草地はそれだけ一層広く見える。

 そして、それは延々と続く。

 インド、インドネシア、ウガンダ、ヨルダン、フィジー、ホンジュラスで、私は半教養を身につけているか、欧米で教育を受けた現地人から同じたわごとを聞く。「欧米の人々は本当は非常に良い人々だが、彼らの政府は良くない。」彼らは本気で信じているのだろうか? 私は疑っている。

*

 率直に言って、正直に言って、私はこの現状がもう嫌だ。私はこれが面白いとは全く思わない。怪物のような交戦地帯、飢饉-被災地、残忍な鉱山の真ん中、汚染された川の土手の上、そしてスラムで、ヨーロッパや他の欧米諸国について称賛の発言を耳にする。

 私は「時代遅れの」革命家だ。奴隷はご主人や苦しめる人を称賛するのではなく、立ち上がり、戦い、必要なら自由に命を捧げなければならない。

 植民地主義者の犯罪はあばかれなければならない。正気でない世界の取り決めを明確にし、粉々に打ち壊されなければならない。

 ヨーロッパのきれいな市街電車、自転車用車線、公園、博物館、オペラ、カフェ、大学や病院は「他の人々」の血の川と骨の上に作られている。三年前、私はイタリア国会議場でそれを語ったが、私が行くところどこでも、何度でも繰り返して言うつもりだ。

 今のところ、地球上には、他にどんな重要な話題もない。

 欧米がベネズエラやロシアや中国やイランや南アフリカやシリアやキューバのような国々について感じて、広めている恐れと憎悪を含めて、全てこれに関係している。

 彼らは我々を憎んでいる。彼らは、抵抗し、断固たる態度を取る人々を憎んでいる。願わくは、真実が十分頻繁に語られ、彼らは仕返しを受けるべきであり、受けるように!

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/02/15/how-come-the-world-is-suffering-from-stockholm-syndrome/

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 最近拝聴した下記インタビューで、矢部宏治氏が、ふと「ストックホルム症候群」といわれたのが記憶に残っている。大本営広報部、大政翼賛会呆導は決して報じない衝撃的事実が話題。

「日米安保体制に指一本触れるな」はCIAからの巨額資金提供と引き換えに自民党結党時に合意された密約だった!?〜新刊『知ってはいけない2 』 岩上安身による 作家・編集者 矢部宏治氏インタビュー(第2弾) 2019.2.17

 今夜は下記中継を拝聴する。

日刊IWJガイド・日曜版「本日24日は辺野古新基地建設問題をめぐる県民投票の投開票日! IWJは、本日午後7時30分頃から、開票中の『新基地建設反対県民投票連絡会』事務所の模様を中継します!」 2019.2.24日号~No.2355号~(2019.2.24 8時00分)

 記事の内容に関連する興味深い文章を読んだ。一部引用させていただこう。

今度の学習指導要領の改訂で、すばらしい改訂がおこなわれた。それは、現行版で「現代のイギリスまたはアメリカの標準的な発音」となっているのが改訂版では「現代の標準的な発音」になったことである。「イギリスまたはアメリカの」がはずされたのである。これはほんとうにすばらしい。発音はイギリスやアメリカのまねをしなくともよくなったのである。標準的であればなんでもいいのである。

「どうでもいいことついて」 『英語教育』 1979年1月号

あるいは

侵略者によって母語を放棄させられ、その侵略者の言語を強制された例は世界史にはいくらでもある。朝鮮半島は、私たちにとっては顔をそむけ耳を蔽いたい(そして顔をそむけ耳を蔽ってはならない)すさまじい例である。

「母語をつぶすつもりか」 『英語青年』 2000年9月号

あるいは

この仲良しクラブの議長国は日本。本会議開催にあたって、当然のことながら、わが宮沢喜一総理大臣が挨拶をした。英語で挨拶をしたのである!何とすばらしい、言いたい人が多いかもしれないが、私はそうは言わない。困ったもんだ、と言う。

「首相の英語」『現代英語教育』 1993年7月号

いずれも『英語は「教わったように教えるな」』若林俊輔 研究社刊から

 

2019年2月14日 (木)

私が知っているズビグニュー・ブレジンスキー(再掲載)

 「ロシア代理人」や「反ユダヤ主義者」や「陰謀論者」と呼ばれるものから情報を聞く際は、彼らに耳をかたむけた方が良い。こうした人々は、真実を語るため、批判的言辞を受け入れる覚悟をした事情に詳しい人々なのだ。」

 私はいくつかの理由で、この記事を本欄に再掲載することを決めた。一つはネオコンとしてのブレジンスキーによる歪曲した説明が、我々の時代を特徴づけている、真実に対する無頓着な態度を例証していることだ。欧米における、真実よりずっと有効な勢力としての公然の非難の勃興は、欧米の存続にとって悪い兆しだ。
 「ロシア代理人」や「反ユダヤ主義者」や「陰謀論者」と呼ばれるものから情報を聞く際は、彼らに耳をかたむけた方が良い。こうした人々は、真実を語るため、批判的言辞を受け入れる覚悟をした事情に詳しい人々なのだ。」

 私はいくつかの理由で、この記事を本欄に再掲載することを決めた。一つはネオコンとしてのブレジンスキーによる歪曲した説明が、我々の時代を特徴づけている、真実に対する無頓着な態度を例証だからだ。欧米における、真実よりずっと有効な勢力としての公然の非難の勃興は、欧米の存続にとって悪い兆しだ。

 欧米全体で、罵倒が論証的な討論に代わっている。イスラエルのパレスチナ人への対応や、アメリカ政府に対するイスラエルロビーの影響や、学界の地位任命を批判する人々は、批判する人々の信用を失墜させるためにイスラエルロビーが使う名前である「反ユダヤ主義者」というレッテルを貼りつけられる。

 ロシアに対する無謀で無責任な非難が、戦争を招きかねないことを指摘する人は「ロシアの代理人」だとレッテルを貼られる。

 トンキン湾事件、マーティン・ルーサー・キングやジョンやロバート・ケネディ暗殺、9/11事件、アメリカ戦艦リバティー号の公式説明を、余りににも熟知していて信じられない人々は「陰謀論者」と言われる。言い換えれば、もし人が全てが厳しい事実により誤っていることを証明される公式説明を受け入れなければ、信用を失墜させられるのだ。

 欧米では、事実はもはや重要ではない。もし人が当局と意見を異にするいずれかの専門家の分析を報じれば、その人はエキスパートとともに、報告者として、陰謀論者、ロシアの代理人、あるいは反ユダヤ主義者というレッテルを貼られる。もし専門家を信じていなければ、彼が何と言ったか報じていないはずだという考え方なのだ。言説がトランプ大統領によるものでない限り、印刷物やTVニュースが、公式説明との不一致を避けるのも不思議なことではない。

 欧米全体で、事実は好ましくないもの(ペルソナ・ノングラータ)なのだ。

 その結果、欧米は自らを現実から隔離して、錯覚と妄想の中に住んでいる。従って欧米が生き残れる可能性は最小だ。

Paul Craig Roberts
2017年6月2日

ブレジンスキーが89歳で亡くなり、いずれも、既得権益集団のどれかや、人々が満足する神話に役立つ、大量のプロパガンダや偽情報が産み出された。私はブレジンスキーの専門家ではなく、本記事は彼を弁明するためのものでもない。ソ連時代、ワシントンの誰もが本質的にそうであったように、彼は冷戦戦士だった。

私がウィリアム・E・サイモン名称政治経済学教授職にあった戦略国際問題研究所CSISで、ブレジンスキーは、12年間同僚だった。私がその職に任命された際、CSISはジョージタウン大学の一部だった。ところが、ジョージタウン大学学長は、やはり我々の同僚だったヘンリー・キッシンジャーを憎悪するリベラルの一人で、ジョージタウン大学学長は、彼が良く知らないはずの、ロナルド・レーガンも、その行動ゆえにではなく、発言で、憎悪していた。だから私は歓迎されなかった。CSISに対する私の価値がどうであれ、キッシンジャーは、もっと価値があり、CSISはヘンリー・キッシンジャーを手放そうとしなかった。
そこで、戦略国際問題研究所は、ジョージタウン大学と袂を分かった。ブレジンスキーはCSISに残った。

ソ連科学アカデミー経済研究所内で、長年謄写版複製で秘密裏に出回っていた1971年刊の私の著書『Alienation and the Soviet Economy』が、カリフォルニア大学バークレー校、アーロン・ワイルダスキー教授の序文を添えて、1990年に再版された際、ブレジンスキーは、ロバート・コンクェストや二人のソ連科学アカデミー会員と並んで、表紙に推薦のことばを寄せてくれた。ブレジンスキーはこう書いていた。 “ロバーツ教授によるソ連経済発展解説は時宜にかなっており、既存文献の大きな空白を埋めてくれる。その中でソ連経済が成長し衰退した、マルクス主義の理論的枠組みを理解しようとする専門家にとっても、一般人にとっても、本書は有益だ。”

二つの理由から、私は彼の推薦のことばを引用した。一つは、ブレジンスキーに対する私の見方が偏っている可能性を前もって明らかにするためだ。もう一つは、ブレジンスキーも私も、ソ連を長期的な脅威とは見なしていなかったことを、はっきりさせるためだ。私は、ソ連経済は破綻すると予想しており、実際破綻したが、ブレジンスキーは、ソ連は、民族の境界に沿って分裂すると予想しており、実際、ワシントン監督下で分裂した。我々はいずれも冷戦戦士だったが-私はCommittee on Present Dangerのメンバーで-二人とも、戦争や紛争ではなく、平和的な冷戦解決を好んでいた。ブレジンスキーは、アメリカ単独行動主義に対し制約になっているロシアを潰すと固く決意しているネオコンでは決してなかった。ブレジンスキーは、カーター大統領の国家安全保障顧問として、アメリカ上院が批准を拒否したにもかかわらず、カーター政権が認めたSALT 2を阻止しなかった。

ブレジンスキーは、ポーランドのワルシャワで、1928年に生まれた。彼の父親はドイツとソ連に赴任したポーランド外交官だった。1938年に、ブレジンスキーの父親は、カナダのモントリオールに、総領事として赴任した。モロトフ=リッベントロップ協定と、チャーチルと、フランクリン・D・ルーズヴェルトのヤルタ会談で、ポーランドが“ソ連勢力圏”に組み込まれた結果、ブレジンスキーは、カナダで教育を受け育つことになった。後に彼はハーバード大学で博士号を得て、ハーバード教授になった。ブレジンスキーには、あらゆる陰謀の刻印がある。彼は外交問題評議会とビルダーバーグのメンバーだった。私にとって幸いなことに、私が外交問題評議会メンバーに推薦された際、私は反対投票で落とされた。

ブレジンスキーがポーランド人で、彼の妻も東欧の人であることで、彼がロシアに対し強い憎しみを抱いている理由は明らかだ。とは言え、ブレジンスキーは主戦論者ではなかった。彼はヒューバート・ハンフリーの大統領選挙運動の顧問となり、アメリカのベトナム戦争介入段階的縮小を主張し、ワシントンがベトナム戦争を拡大したことに抗議して、アメリカ国務省の職を辞した。

同時に、彼はジョージ・マクガヴァンの反戦論に反対した。

重要なのは、ブレジンスキーは、ソ連が内的矛盾で崩壊するまで十分長期間、アメリカをもたせるようにしたかった、というのが私の考えだ。ブレジンスキーは、アメリカの世界覇権を押しつけることを狙ってはいなかった。これはネオコンの目標であり、冷戦戦士の目標ではない。レーガン大統領が強調した通り、冷戦で“勝利する”要点は、それを終わらせることにあり、相手に対する覇権を実現することではなかった。国家安全保障顧問として、ソ連をアフガニスタンに誘い込むブレジンスキーの戦略は、ソ連を弱体化させ、それにより冷戦終結を早めることだった。

これは、私自身が実際に経験した事実だ。もし私が正しければ、ブレジンスキーを、ソ連の破壊を願う悪であるのみならず、ブレジンスキーが国家安全保障顧問の座につく三十年前に始まった戦争、冷戦を作り出した冷戦戦士でもあるとして描き出すロシアと欧米両方のマスコミから聞かされているものと、真実は異なっている。

ソ連に対するブレジンスキーの手法が、現在の欧米に対するロシアの手法と同じだというのは、皮肉なことだ。ブレジンスキーは、ニクソン/キッシンジャーの緊張緩和の代わりに、国際法と人権を強調することを好んだ。これは現在、ワシントンや、ワシントン傀儡のNATO諸国に対する、プーチンの手法だ。

映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の主人公“V”のように、ブレジンスキーは、ソ連に対して、軍事力ではなく、想像力を使いたがっていたのではないかと思う。もし記憶が正しければ、これが、ブレジンスキーと、武力を好む軍治安複合体や、軍縮を好むサイラス・ヴァンス国務長官との違いだ。

私は『マトリックス』世界に生まれでた。そこから脱出するには、何十年もの、政府部内者としての経験や、思いがけない経験が必要だった。ブレジンスキーも、思いがけない出来事の一つだったのかも知れない。国家安全保障顧問として、数百のソ連ICBMがアメリカに向けて飛行中という知らせで、真夜中に起こされた経験を話してくれたのを覚えている。彼の頭がはっきりする前に、今度は数千のICBMがアメリカ破壊の途上にあると言われた。反撃しても無駄だと思いついたところに、全て、演習情報が、どういうわけか、早期警報ネットワークに送り込まれた間違いだったという三番目の知らせが届いた。

言い換えれば、ブレジンスキーは、核のホロコーストを開始する間違いをどれだけ簡単にしてしまうかを理解していた。ロナルド・レーガンが冷戦を終わらせたがっていたのと全く同じ理由で、彼は冷戦を終わらせたがっていた。ワシントンが対ロシア核先制攻撃を準備しているとロシアに確信させた、本当の元凶は、クリントン、ジョージ・W・ブッシュやオバマ政権なのに、左翼がしているように、ブレジンスキーと、レーガンを元凶にするのは、一種のイデオロギー的愚行だ。

だが、欧米の愚行をこそ、我々は甘受している。我々はこの愚行に、一体いつまで生き延びられるのかこそが疑問だ。

冷戦の基盤である“ソ連の脅威”はでっちあげだったと私は思う。アイゼンハワー大統領が、それについて警告しても全く効果がなかった軍治安複合体によって作り出されたものだった。愛国的な戦争映画や、日本やドイツからの脅威など決して受けておらず、自国政府からのみ脅威を受けている“我々の自由を守るため”亡くなった人々に対する、5月最終月曜日の愛国的な戦没将兵追悼記念日や、7月4日の独立記念日の感情的な感謝が、国家安全保障顧問さえ洗脳するのに成功した。今のアメリカ国民が無頓着なのに何の不思議もない。

冷戦は軍治安複合体が画策したものだったが、犠牲者は多い。ブレジンスキーも彼の人生も、冷戦の犠牲だった。そのために命を失ったJFKは犠牲者だ。何百万人ものベトナム人死者は犠牲者だった。アメリカのナパーム弾を恐れて道路を逃げる裸のベトナム人少女の写真が、冷戦が一体どれほどの無辜の犠牲者をもたらすか気づかせてくれた。アフガニスタンに派兵されたソ連軍兵士たちも、アフガニスタン国民同様に犠牲者だった。

共産党の強硬派連中が、ソ連大統領ゴルバチョフを軟禁し、ソ連の脅威を自ら取り除いた。この準備不十分な介入がソ連を崩壊させた。ソ連の脅威がなくなり、アメリカ軍治安複合体は、膨大な予算を正当化する口実をもはや失ってしまった。

アメリカ人納税者を搾り取るための新たな正当化の口実を探して、足踏みしながら、軍治安複合体は、クリントン大統領に、アメリカは世界の警察官だと宣言させ、“人権”の名において、ユーゴスラビアを破壊させた。 イスラエルとネオコンの入れ知恵で、軍治安複合体は“イスラム教徒テロリストの脅威”を作り出すのに、9/11を利用した。このでっちあげは、今や七カ国で、何百万人ものイスラム教徒を殺害し、四肢を傷つけ、財産を奪い、強制退去させている。

北アフリカから、イラク、シリア、イエメンやアフガニスタンにまで及ぶ国々に対するワシントンによる16年間におよび戦争にもかかわらず、“イスラムの脅威”は、1.1兆ドルものアメリカの軍/治安年間予算を正当化するには不十分だ。結果として、ロシアの脅威が甦らされたのだ。

イスラムの脅威は、アメリカにとって決して危険なものではなかった。ワシントンによる戦争からの何百万人ものイスラム教徒難民を受け入れざるを得なかったワシントン傀儡のヨーロッパ諸国にとってのみ危険なのだ。ところが、あらたに作り出されたロシアの脅威は、あらゆるアメリカ国民にとっても、あらゆるヨーロッパ人にとっても脅威だ。

ロシアは反撃が可能だ。四半世紀、ロシアは、ワシントンが、立ちすくませるような対ロシア核攻撃を準備するのを見つめてきた。最近、ロシア最高司令部は、ワシントンが対ロシア奇襲核攻撃を意図しているとロシア軍が結論付けたと発表した。

このロシアの恐ろしい発表を欧米マスコミは全く報じない。トランプを含め、どの欧米政府高官も、プーチンに電話して、そのような対ロシア攻撃計画は皆無だと保証しようとしていない。

だから、次にブレジンスキーが受け取ったような誤警報をモスクワの相手方やアメリカの国家安全保障会議が受信した際はどうなるだろう? 悪のアメリカ軍治安複合体がよみがえらせた敵意のおかげで、ロシアかアメリカが誤警報を信じ込む結果になるのだろうか?

閣僚を含め無頓着な欧米諸国民は、核による破壊の崖っぷちに自分たちが暮らしていることが理解できない。

皆様に警告する私のように、ごくわずかな人々は“ロシアの毛先”“反ユダヤ主義”や“陰謀論者”と切り捨てられる。“ロシアの手先”“反ユダヤ主義”や“陰謀論者”と呼ばれる情報を耳にしたら、耳を傾けられたほうが良い。こうした人々は、人々に真実を語るためには、迫害されるのも辞さない人々なのだ。

欧米マスコミからも、いかなる欧米政府からも、決して真実は得ることはできない。(http://www.paulcraigroberts.org/2017/06/02/israels-slaughter-us-sailors/を参照(日本語訳はこちら「イスラエルによるアメリカ海軍軍人虐殺」。))

儲けを流れ込み続けさせるために、アメリカ軍治安複合体が敵を必要としているという極めて不安定な状態に、世界中が暮らしているというのが、現在最も重要な真実だ。残虐な事実はこうなのだ。自分たちの利益のため、アメリカ軍治安複合体が、全世界を、核のハルマゲドンの危機に曝しているのだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

最初の掲載時の原文url:http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/06/post-46c3.html

再掲載時の原文url:https://www.paulcraigroberts.org/2019/02/12/zbigniew-brzezinski-as-i-knew-him/

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 筆者が再掲載されたので、新規の導入部分を訳して、再度掲載させていただく。

 児童虐待を救えない失態や五輪担当大臣の失言を大本営広報部は執拗に報じるが、大本山は放置。五輪担当大臣の任命は適切かという質問も無意味。そもそも命する本人が不適切。マスコミも、担当官庁も、国民の長年の虐待、一層の植民地化に一切抵抗せず、逆に全力で促進している世界最大の属国。役人の昇進だけでなく、採用まで、政府が行うことになるという。世も末。

 『著作権侵害、スクショもNG 「全面的に違法」方針決定』 という記事をちらりみた。有料というので詳細は読んでいない。このブログも標的だろうか。発表の場のない翻訳はやめ、沈黙老人生活を強いられるのだろうか。しょせん、ごまめの歯ぎしり。

2019年2月11日 (月)

アメリカによるベネズエラいじめで、ヨーロッパの威信を救うイタリア

2019年2月8日
Strategic Cultural Foundation

 それは滑稽なほど皮肉だ。フランスはイタリアのフランス内政に対する「干渉」とされるものを巡る論争激化で、ローマから大使を召還した。これはフランスや他のヨーロッパ諸国が、選挙で選ばれたベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を打倒するためのアメリカによる破廉恥な組織的運動に加わっているのと同時だ。これ以上皮肉はあり得ない。

 フランスとイタリア間の口論は、フランスのエマヌエル・マクロン大統領とローマで新連立政権との間で長く続いている論争の最新のものに過ぎない。イタリア政府は左寄りの五つ星運動(5SM)と、右翼政党La Lega(同盟)との、ありそうもない連立だ。

 両党は、元ロスチャイルド銀行家から転じたフランスのマクロン大統領が体現するEU支配体制と、ネオリベ資本主義政策に大いに批判的だ。

 アメリカや他のNATO大国とともに、中東と北アフリカでのパリによる犯罪的軍事介入を通して、ヨーロッパ、特にイタリアへの大規模移民問題を煽っている責任でも、ローマはフランスを酷評している。

 今週、イタリアのルイジ・ ディマイオ副首相(で5SMの党首)が、フランスの黄色いベスト抗議運動メンバーと会ったことが表面化して、事態は頂点に達した。黄色いベスト運動は、マクロンの経済政策と、政府の彼のエリート主義スタイルと彼らが呼ぶものに抗議し、これまで12週間全国デモを開催してきた。ディマイオと、もう一人のイタリア副首相マッテーオ・サルビーニ(リーグ党首)は、ヨーロッパ中でネオリベ緊縮政策に反対する大衆反乱の一環として共感し、フランスの抗議行動参加者を公然と支持している。

 フランスの抗議行動参加者とイタリア政府の接触に関する報告に反応して、フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は、フランス内政に対する「法外な干渉」だと述べた。フランスがローマから大使を召還した後、口論は更にエスカレートした。前回同じことが起きたのは、第二次世界大戦中の1940年だった。これはEU創設メンバー二国間関係の本格的な断絶だ。

 ここで皮肉は笑劇へと成り下がる。フランス政府は、ベネズエラで政権転覆をしようというアメリカに導かれた国際的取り組みの当事者でありながら、同時に、フランス主権に干渉すると激怒して、イタリアを怒鳴りつけているのだ。偽善者の横柄さは実にばかげている。

 今週、フランスやドイツ、イギス、スペインとオランダを含め、他のいくつかのEU諸国はベネズエラの自称大統領を「認める」と発表した。取るに足りない反対派フアン・グアイドは、1月23日、自身ベネズエラ「暫定大統領」だと宣言した。グアイドと、アメリカCIAに加盟している彼の極右野党の間には、証拠が文書化されたつながりがある。選挙で選ばれた大統領ニコラス・マドゥロを、非合法化する動きは、トランプ政権が計画したのだ。それは国連憲章と国際法に違反するあからさまな非合法政権転覆工作だ。マドゥロの社会主義政府とベネズエラの自然な石油の富、地球最大の既知の埋蔵量、はワシントンとヨーロッパの各首都の明白な目標だ。

 ロシアや中国やイランやトルコや、メキシコやニカラグアやボリビアやキューバを含むいくつかの中南米諸国は、ベネズエラの独立問題に対する干渉を正当に非難した。マドゥロがアメリカによる軍事侵略の脅威の下、退任するというワシントンの要求は、帝国主義侵略の驚異的な表明だ。だが恥ずべき活動に特定のヨーロッパ諸国、主にフランスが正当性の見せ掛けを与えているおかげで、国際ギャング行為はほしいままにされた状態だ。

 イタリアは、ベネズエラでの政権転覆のためアメリカに率いられた犯罪策動に賛成することを拒否した、わずかなEU諸国の一つだ。イタリア政府は、マドゥロの代わりに「大統領」としてグアイドを認めるよう要求している共同政策綱領をEUが発表するのを阻止したと報じられている。ベネズエラのワシントンの違反をしているそれらのヨーロッパの政権は彼ら自身の共謀で、EUの名前ではなく、そうしている。

 ロシアと中国とともに、ベネズエラの主権防衛の上での、イタリアの道義的抵抗は、称賛に値する国際法の厳守だ。アメリカの不正行為とEUが結び付けられるのを許さないことで、ワシントンの策謀への重要な逆流だ。

 それで、イタリア政府は、完全な不評に落ち込むことからEUを救ったのだ。フランスのような特定メンバーが、ベネズエラに対し、アメリカに率いられるギャング行為に携わっているのは十分まずいことだが、少なくとも、イタリアによる阻止の動きは、EUがブロックとして共謀するのを阻止したのだ。

 もし国家の独立問題に対する非干渉の基本原則が尊重されなければ、国際法の制度全体が解体する。近年、特に中東と北アフリカで、アメリカとそのNATOパートナーに行われた非合法戦争で、原則は何度も侵害された。だがベネズエラでの、政権転覆の最新の出来事は、おそらく最も大胆だ。ワシントンとそのヨーロッパ臣下は、マドゥロ大統領の民主的代表権能と、ベネズエラ最高裁判所支配を廃止するのに懸命だ。

 もし連中がベネズエラに対する犯罪的いじめを、罰せられずやり通せば、ワシントンとその痛ましいヨーロッパ共犯者は世界的無法状態のパンドラの箱を開けることになる。

 ロシアや中国やイタリアや他の国々は、秩序の外観と、限りない混乱を、結び付けているのだ。

 フランスの抗議行動参加者とイタリア副首相の接触を、我々は軽率な政治だと考えるかもしれない。だがイタリアがその点でどんな間違いをしたにせよ、それはフランスと他のヨーロッパ国家の、ベネズエラという主権国家に対する彼らの侵害における、驚くべき横柄と犯罪と比較すれば取るに足りない。イタリアの干渉と主張されているものに対するフランスの反応の横柄さは、今週注目すべき見せ物だ。

 それどころか、フランスや他のヨーロッパ諸国の将来の新植民地主義者の偽善をさらしたことで、イタリアは拍手喝采と尊重に値する。

 皮肉の苦い様相はこうだ。フランス大統領や他の連中は、ベネズエラだけでなく、まさに自国民に対しても、民主主義と国際法を軽蔑しているのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/08/italy-saves-europe-dignity-over-us-bullying-venezuela.html

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 「あの悪夢のような民主党政権が誕生した」と悪夢そのものの売国傀儡政権トップ。

英語表現に、useful idiotという単語がある。日本語に訳せば「軽くてパー」だと思っている。

 高梨選手優勝。団体戦時の素晴らしいジャンプに復帰ではと、素人にも思えた。

 一方、IWJ、状況は厳しそうだ。

この危機を突破します!』と宣言! どうか岩上さんとIWJへのご支援をよろしくお願いいたします!」 2019.2.11日号~No.2342号~ (2019.2.11 8時00分)

 2013年7月12日に掲載したデモクラシー・ナウのインタビュー記事を思い出す。一部を引用しよう。

ロバート・マクチェズニー『資本主義がインターネットを民主主義の敵にする』について語る

この国は途方もない人数の有能な人があふれています。この国は有能な人に満ちています。ここで不足しているのは、彼らを支える資金です。素晴らしいメディアの仕事をしている沢山の人々がいる事実は嬉しいことですが、彼らがきちんと食べられるようになって欲しいと思います。家族を持てるようになって欲しいものです。彼らの頭上には屋根があって欲しいですし、昼間の別の仕事や家事の残り時間で、ジャナーリズム活動をするというようなことを無くしたいものです。子供達を寝かせ着けた後、家を掃除し、会社での仕事に行くべく目覚めるよう床につく前、夜11:00に作業する人々が、報道や文化を担っていては、自由な社会は築けません。資金の保障がなければいけません。我々に必要な良いもの、文化、ジャーナリズムを生み出すことが出来る人々が、まともな報酬を得られるようにすべきです。

2019年2月 4日 (月)

軍備競争を復活させたワシントン

2019年2月1日
Paul Craig Roberts

 どうやらワシントン、ロシア、中国、フランスとイギリス間の1月30-31日の北京での会議は中距離核兵器を禁止する条約を維持し損ねたようだ。レーガンとゴルバチョフの、全ての地上発射中距離核弾頭ミサイルを破壊する歴史的合意から離脱する決定にワシントンは固執した。核兵器縮小合意からの、このアメリカ離脱は、弾道弾迎撃ミサイル制限条約からのジョージ・W・ブッシュ/チェイニー政権の離脱に続くものだ。クリントン政権以来、あらゆるアメリカ大統領が、主要核保有二国間の信頼悪化を引き起こした。

 ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官が北京会談で言ったように、ここからはどんな良い事も生じ得ない。

 中距離核戦力全廃条約(INF)はアメリカの安全保障とは無関係だ。ヨーロッパに配置され、ヨーロッパをロシア・ミサイルから、ロシアをヨーロッパに配備されたアメリカ・ミサイルから守るのだ。条約を離脱するというトランプ発表は、ロシアに反撃時間を与えないロシア国境のミサイルを持つつもりだと言うのと同じことだ。当然彼らがロシアに照準を定められるだろうから、これに賛成するヨーロッパはどうかしているが、ヨーロッパ諸国はワシントンの属国だ。

 東方にNATOを広げないというワシントンの約束をクリントンが破った時からずっと、ロシアは、ワシントンがロシアに対する軍事優位を求めるのを知っていた。ABM条約を離脱することで、ジョージ・W・ブッシュ政権は、ロシアの報復能力を無力にする対弾道弾ミサイルの楯を構築して、ロシアに核の恐喝を与え、優越を得るつもりだと言ったのだ。

 ロシアは途中で迎撃できない新しい極超音速ICBMで対応し、今やアメリカに対する核優越を保つているが、それを利用しない。アメリカの対応は、INF条約を引き裂き、ミサイルをロシア国境に再配備することだ。

 INF条約終焉のもう一つの見方は、アメリカ単独で世界を数回爆破するのに十分なほど保有しているのに、オバマ政権が一つも必要でない核兵器を更に作るため(軍安保複合体の年間一兆ドルの予算に加え)一兆ドルの税金を使うと固く決めたことだ。INF条約破棄は、ワシントンが、更なる核兵器のために、軍安保複合体に渡す税金一兆ドルを正当化する、新たな軍備競争を始める極めて確実な方法だ。

 条約終焉もう一つの見方は、中国に対抗して中距離ミサイルを配置できるよう、ワシントンは、条約を離脱したいと思っていることだ。ワシントンは実際にロシアと中国に対する戦争計画を作り、結果がどうなるかのシミュレーションを行った。アメリカは、もちろん勝つ。

 世界に対するアメリカ覇権に肩入れしているネオコンにより、核戦争で勝つことができるという危険な考えが、数年間推進されてきた。この考え方は確かに軍安保複合体の物質的利益を満たすし、ワシントンの黒幕の間で非常に人気が高い。

 INF条約の破棄に対するワシントンの口実はロシアが不正行為をして条約に違反したということだ。だがロシアは、ロシアを守る条約に違反する興味など皆無だ。ロシア中距離ミサイルはアメリカには到達できず、ロシアがヨーロッパに目標を定める唯一の理由は、ヨーロッパがロシア国境に配備しているアメリカ・ミサイルに対する報復だろう。

 再開された核軍備競争の受益者は、軍安保複合体の株主だ。ワシントンは、人類を核アルマゲドンの、より大きなリスクに置いて、連中を儲けさせているのだ。核兵器は山積み状態で、使用すれば地球上の全ての生命を破壊する。これが核兵器を、安全保障のまさに逆にしている。ロシアとの関係を正常化することが目標だったトランプは、今や軍安保複合体のいいなりで、最後に残された軍備管理協定、戦略兵器削減条約(START)から離脱するアメリカの意図を発表した。

 状況は深刻だ。アメリカ・マスコミは核軍備競争の復活を極めてわずかしか報道せず、報道するのは、ロシアと中国が悪いことだ。南シナ海に軍を配置しているのはアメリカではなく中国で、ソ連帝国を復活させるというロシアの意図は、アメリカ国家安全保障に対する脅威だと聞かされる。主張が証拠なのだ。ロシアはINF条約に違反していない証拠を提供したが、ワシントンは、ロシアの違反が理由で条約離脱するわけではないので、全く気にかけない。

 ワシントンは、ロシアと中国に対する軍事覇権を欲していて、軍安保複合体に更に一兆ドル渡すためのうまい口実になるので、ワシントンは条約離脱するのだ。結局、資本主義は、労働力搾取以上のことをする。資本主義は地球上の生命を終わらせるのだ。

 伝統的に、侵略者が攻撃目標の国に対する絶えざるプロパガンダで、戦争のお膳立てをする。プロパガンダで民衆の支持を高め、攻撃を正当化するのだ。条約破棄と、より多くの核兵器用支出を正当化するための、ロシアと中国(とイラン)に対する絶え間ない挑発的非難の流れは、ロシアと中国に自分たちは、攻撃準備されているように感じさせてしまう。核保有国に自分たちが攻撃されようとしていると確信させるのは無謀で無責任だ。これ以上確実な戦争を引き起こす方法はない。ロシアと中国はサダム・フセインが聞いたこと、カダフィが聞いたこと、アサドが聞いたこと、イランが聞いていることを聞いている。これらワシントンの被害者と異なり、ロシアと中国には大きな攻撃能力がある。自国が攻撃目標に定められていると確信している時、座視して攻撃を待ち受けるだろうか?

 核兵器を保有するには余りにも愚かな人々が、途方もない非難と挑発をし続ける状態で、ワシントンは先制攻撃のためにアメリカを準備しているのかもしれない。核時代に、政府が、外交を、恫喝と強要で置き換えるのは無謀だ。ワシントンの無謀さは、世界が直面する最も危険な脅威だ。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/02/01/washington-resurrected-the-arms-race/

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 条約破棄後、宗主国の中核産業、殺人兵器メーカーにとってミサイル増産の最高のチャンス。地理的、政治的に、世界最大の属国はミサイル配備に最高の場所。なにしろ標的になるのを自らかってでて、代金まで払う阿呆のかたまりだ。

 国会中継、傀儡与党茶番質問、音声を消しておいたが、立憲民主党議員質問は音声を出した。長妻昭議員、大串博志議員、小川淳也議員。

 統計歪曲の質問相手として要請していた参考人を隠して出さない自民党。

 コネズミ八百長質疑、一体なんだったのか興味皆無だが、三人の追求は見落とせない。
自民党も官僚連中も、まともに答えられない。

 大本営広報部、ドキュメンタリーには素晴らしいものがある。移民の方々の生活を何年にもわたって撮影する番組、容易には実現できないだろう。息を飲むような悲惨なことになった家族もおられた。一方、「ニュース」やら「討論」というふれこみ、垂れ流し。時間の無駄。国会中継は、編集なしのガチンコ・ドキュメンタリー。松本清張の小説を読んでいるような気分になった。

2019年1月10日 (木)

ヨーロッパに対するトランプ:あなた方は家臣だ、私は気にしない

2019年1月4日
Strategic Culture Foundation
論説

 「私はヨーロッパのことは気にしない」と今週ホワイトハウス閣僚新年初会談の際、ドナルド・トランプ大統領が宣言した。

 アメリカ大統領は、おそらくアメリカ-ヨーロッパ関係の本当の性格について、意図した以上に多くを明らかにしたのだ。

 トランプは、貿易や他の問題と同様、アメリカのヨーロッパへの軍事関与という文脈で話をしていた。彼は、ヨーロッパが軍事予算に更に多く使わないことで、ヨーロッパ同盟国にアメリカ「利用されて」いるのだという長たらしい呪文を繰り返したのだ。

 アメリカ大企業資本主義固有の軍の浪費を破壊的な悪徳としてではなく、同盟国や世界を「保護」しているとされる有徳の大義として描きだすのは、トランプのほとんど明瞭な間違った考えで、いつもの無駄話だった。要するに幻想的アメリカ例外主義だ。

 だがヨーロッパ同盟諸国に対するトランプのぶっきらぼうな軽蔑は顕著だった。彼がヨーロッパで不人気だとされることに関する皮肉で、大統領はヨーロッパ人が何を考えるか気にしていないと言った。数秒後、彼のとんでもない自己中心的精神状態を裏切って、トランプは方向転換し、もし彼がヨーロッパで選挙に立候補すれば人気は高いと主張した!

 だが皮肉にも、多分我々は彼の不作法な率直さに対しトランプに感謝すべきなのだ。このような軽蔑的な無視でヨーロッパを侮辱することで、彼は古い大陸とワシントン関係の本当の顔をむき出しにした。

 過去のアメリカ大統領は、太西洋両岸関係を、アメリカに指揮されるNATO軍による同盟としてはっきり示されているように、一般に信じられている「戦略的提携」として描くことに熟練していた。政策に関する反発で辞任したジェームズ・マティス前国防長官はこの太西洋関係論者の類型だった。マティスは繰り返し、同盟国と強いきずなを維持する重要性をほめそやしていた。

 だが、十年もの太西洋両岸に関する言説は、しばしばワシントンとヨーロッパ間の実際の関係を隠すのに役立ってきた。現実はヨーロッパはパートナーではない。彼らは家臣だ。

 次々のヨーロッパ政権と欧州連合は、絶えず彼らの国が、過去を含め、ロシアを狙う核兵器でアメリカ軍用の基地役をするのを許してきた。もしアメリカがそれとしての条約がトランプの下で、そうすると脅している中距離核戦力条約からアメリカが離脱するなら、それらミサイルはヨーロッパ領に戻るかもしれないのだ。

 従属的なヨーロッパ政府は、ワシントンの帝国主義戦争のために、多国間という擬似的法律上の隠れ蓑を提供して、アメリカの軍国主義を忠実に促進してきた。 例えば、ヨーロッパ諸国は、アフガニスタンとイラクに軍隊を派兵することで、犯罪的大量殺戮の冒険的事業にうわべの正当性を与えて、アメリカによる戦争を増大させたのだ。

 皮肉にも、今週彼の閣僚に対する発言で「わずか100部隊」をアフガニスタンとイラクに派兵していることに対し、トランプはヨーロッパ諸国をあざ笑った。彼は、極めて横柄なアメリカ犯罪がどれほどかを例示して、シリアにも言及した。

 それで、彼らの経済資源の更に多くを、アメリカの病的な軍国主義中毒と並ぶ位捧げないことに対し、トランプはヨーロッパをひどく叱った。欧州諸国が、アメリカ軍事占領に対して更に多くを支払わないことに対して。海外におけるアメリカの犯罪的侵略に参加するためにもっと多くの兵隊を送らないことに対して。

 ヨーロッパとワシントンの暴君的関係を隠す上で、これまでのアメリカ大統領はもう少し慎重だった。だがトランプは、余りにも自己中心的で、取り引きは不作法だ。アメリカ騎士道と保護という身勝手な見せかけ全体が、無意識のうちに、ずたずたになっている。

 今週、トランプはヨーロッパに、彼が大陸、アメリカ同盟国と想定されているもののことを一切気にかけないと言ったのだ。このような軽蔑をされたヨーロッパ諸国は、現実に目覚めて、ワシントンからの独立を狙い、特にロシアと大陸での本当の協力を追求する必要がある。

 もし彼らがロシアからのノルドストリーム2ガスパイプラインを建設し続ければ、制裁するとヨーロッパ諸国を恫喝するトランプ政権は、ワシントンの横柄さを最も著しく表現している。ロシアは、特にガスと燃料燃料の経済的な供給に関しては、ヨーロッパにとって自然の戦略的パートナーなのだ。

 エネルギー需要と供給の問題は、ヨーロッパとロシアとアメリカ間の関係について、何にも勝る象徴だ。アメリカはある種の詐欺師で、エネルギー貿易であれ、軍事であれ、他の国々に自国利己的な権益を押しつけているのだ。トランプに関しては、イランとの核協定を破り、その国際協定を守っているという理由で、ヨーロッパを罰しているの我々は目にしている。

 アメリカがヨーロッパの利害を無視している現実を、トランプはこれ以上あつかましく述べることはできまい。彼は全く気にしていないのだ

 去年の終わりに、欧州連合はさらに6カ月間、対ロシア経済封鎖を再開することを票決した。それら制裁は、ウクライナにおける紛争と、ロシアが選挙に干渉したという途方もないおとぎ話、主にたくさんの見せかけだけの問題に関してワシントンとそのNATOパートナーによってされた反ロシアのイデオロギー的主張に基づいている。ヨーロッパの属国的地位による対ロシア制裁から、自滅的な損害を受けたのは、アメリカ経済ではなく、またしてもヨーロッパ経済であるという事実によって明らかだ。

 ヨーロッパ政府はトランプの「アメリカ・ファースト」政策の一部を採用し、自国民の利益をファーストにする必要がある。ヨーロッパはロシアに対するワシントンの敵意と軍国主義を否認しなくてはならない。現ヨーロッパ政府の多くが、ワシントンから自立するのに必要な政治意志を見出す能力がないように思われる。それが、欧州連合や既成政治家に対する一般大衆の不満が、このような目を見張るように台頭している理由の一部だ。権力者連中は、国民の関心や必要に鈍感で、代表もしておらず、既成体制に対する更なる反発を引き起こしている。

 ヨーロッパはワシントンの従僕をやめる必要がある。今週のトランプによる、あからさまな軽蔑の後、ヨーロッパには、アメリカの家臣として卑屈になり続ける弁解も正当化もあり得ない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/01/04/trump-to-europe-youre-vassals-and-i-dont-care.html

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  ヨーロッパとは地理的に反対の位置にあっても、状況、ヨーロッパ以下の場所もある。厳しい事実、おまいりで解決することはないだろう。与党が神社を持ち出すのは、属国化推進の隠れ蓑。野党、あるいは「ゆ党」の集団参拝、当然、説明はまだないようだ。立川談四楼氏は、大石内蔵助説を唱えている。希望的観測だがと。IWJインタビューで、国家神道のレクチャーを拝聴しようと思う。

【「国家神道」のルーツを探る!島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビューシリーズ特集再配信 3・IWJ_Youtube Live】20:00~「『神道』理解のカギは室町時代にあり!吉田兼倶による神道理論の体系化、その意義とは?岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー2日目(中世・近世編)前半」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2016年11月に収録した、岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー2日目(中世・近世編)前半を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた井上寛司氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E5%AF%9B%E5%8F%B8

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/352464

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