オデーサ2014:永遠に語り継がれるべき恐ろしい残虐行為

スティーブン・カルガノビッチ
2026年5月14日
Strategic Culture Foundation
2014年5月2日にオデーサ労働組合会館で起きた恐ろしいポグロム(大量虐殺)は、ウクライナの新秩序に反対する人々を殺害する単純な行為にとどまらなかった。
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2014年5月2日、オデーサで、決して忘れてはならず、軽視してはならない残虐行為が発生した。残念ながら、この残虐行為の記憶は徐々に薄れつつある。事実関係は議論の余地がないにもかかわらず、激しい攻撃にさらされており、2014年にマイダン革命によって生まれたウクライナの秩序を根底から覆したこの虐殺が象徴する道徳的破局は悪意をもって歪曲されている。こうした理由から、この警告文を書くことにした。
オデーサでその日に起きた出来事の本質的事実と経緯は本格的な議論の余地などほとんどない。マイダン支持派の暴徒集団に追われた50人近い反体制派の市民が命の危険を感じて、地元の労働組合会館に避難しようとした。だが彼らは追っ手連中に包囲され、建物内に焼夷弾が投げ込まれ、火が放たれた。その結果発生した大火災で安全な出口はなく、48人が死亡した。うち42人は労働組合会館内で生きたまま焼死または死亡している。この一連の出来事に直接異議を唱えているのは、容疑者連中本人たちと、彼らを支援する外国勢力により周到に準備されたグローバル・メディア・プロパガンダ機関だけだ。
文脈を正しく理解するには、その数週間前、キーウで、合法的に選出された正当なウクライナ政府が、別の暴徒により暴力的に打倒されたことを思い出す必要がある。この暴徒連中は、現在我々が欧米諸国と呼んでいる国々により、特定の狙いのために訓練され、資金提供を受けていた。キエフで、専門的に仕組まれ、巨額資金(主要な組織者の一人、ヴィクトリア・ニューランドが公に自慢した通り、50億ドル以上)投入された動乱から生まれたこの新「政府」は、正真正銘の外国工作員や、ステパン・バンデラの指揮下にあった第二次世界大戦時のナチス協力者たちからイデオロギー的な影響を受けた現地勢力で構成されていた。これは、当時ウクライナのどこであれ、親ロシア的感情を表明する人々にとって非常に悪い兆候だった。
こうして外国の支援を受けてウクライナを武力で掌握した政治連合は、直ちにウクライナの外交政策と国内政策を、欧米諸国の共同支援者連中の地政学的目標に沿うように再編成された。この政策転換は、ロシアの安全保障上の利益を直接標的にしただけでなく、ウクライナでロシア語を話す多数派住民の意思をも無視した。彼らは、自分たちの文化や、アイデンティティや、歴史的つながりに公然と敵対する政策には当然共感を示さなかった。ウクライナの多くの地域で、公然と、あるいは消極的に、クーデターに反対する動きが速やかに起きた。これに対し、クリミア、ルハンシク、ドネツクといったロシア人が圧倒的に多い地域は、キーウ政権に忠誠を誓う軍隊による大規模無差別爆撃を受け、推定1万5000人の無辜の民間人が犠牲になった。こうした懲罰的作戦に影響を受けた地域の住民は、残りのウクライナ地域からの分離に向けた法的措置を講じるに至った。一夜にして、ウクライナは、彼らがもはや住みたくない国、良心に照らして忠誠を誓うことができない国になってしまったのだ。
オデーサは民族構成と歴史的特徴において圧倒的にロシア人が多い地域の一つで、住民は武力と欺瞞によってキーウで樹立されつつあったネオナチ政権の支配から逃れたいと切望していた。政権は住民を代表するどころか積極的に彼らを根絶しようとしていたのだ。
2014年5月2日にオデーサ労働組合会館で起きた凄惨な大量虐殺は、ウクライナ新体制に反対する人々を殺害しただけにとどまらなかった。残虐な実行方法は、邪悪な神をなだめるための生贄の儀式的性格を、疑う余地なく示していた。事件直後、その光景を目にしたほとんどの人が、本能的にそう感じた。当初、この攻撃の狙いは、ロシア系住民多数派を威嚇することであり、政権支持派の暴徒連中は、その限定的狙いのために解き放たれたものの、彼らの暴力的性向のため、事態は制御不能に陥ったと主張することもできる。どのような説明が最も可能性が高いものとされようと、オデーサから発せられた残虐行為の映像は世界の良心を震撼させた。それはキーウで勝利したとされた「尊厳の革命」と「ヨーロッパ的価値観」にとって広報上の大失敗となった。打撃を最小限に抑える効果的対策が喫緊の課題になったのは明らかだった。
だが、2014年当時は、現実を操作する現在の能力を人工知能がまだ獲得していなかったため、恐ろしい映像を真っ向から否定することも、信憑性を疑うこともできなかった。解決策は、到底反論できない最低限の事実を認めつつ、被害者と、より広くは、残虐行為が行われた「雰囲気」を作り出したとされるロシアに責任を転嫁する捏造された詳細を物語に加えることにあった。いつものように、BBCはこの不名誉な作戦の先頭に立った。
「ソ連時代の壮麗な労働組合会館の三階で火災に巻き込まれた42人が焼死、窒息死、または飛び降り自殺した」とBBC報道はあっさり認めている。ここまでは問題ないが、受動態の使用は、この致命的火災を、故意の行為ではなく、事故として捉えるように事情を知らない読者に促す。次の文では、火災がどのように発生したかという合理的疑問から読者を巧妙にそらしている。「犠牲者はどうして建物内にいたのか、そして誰が火をつけたのか?」から。直接に述べてはいないものの、犠牲者が自ら危険な状況に身を置いたことが原因かもしれないという示唆で、焦点がずらされている。「誰が火をつけたのか?」という問いは、文脈的に適切な探究的質問ではなく、二つの選択肢を同じくらいもっともらしく示唆し、因果関係問題を一層曖昧にしている。そのうちの一つは、明らかにありそうもない。50人近い死者を出した火災が、建物の外側を包囲した敵対的群衆に引き起こされた可能性をBBCは公然とは否定せず、追い詰められた犠牲者自身が火災の原因だった可能性も否定しない大胆な主張をした。彼らは最終的に炎に巻き込まれて命を落としたのだ。
結局、「3階で火災がどのように発生したのか依然不明だ」という露骨な主張で、BBCはまさにそのような印象を与える舞台を整えようとしていたことが判明した。BBCは公平な報道を装い続けながら(「写真には親ウクライナ派が火炎瓶を床に向かって投げている様子がはっきり写っていた」)と今や被害者に責任を転嫁する決定的一撃を放ったのだ。
「だが(BBCの現地情報提供者)セルヒーは、三階で、誰かが閉まった窓から火炎瓶を投げるのを目撃したと証言した。だがガラスは割れずに、室内で火災が発生した。」
情報提供者のセルヒーがどこにいたのか、そしてなぜ建物の三階にある割れていない窓の向こうで起きている出来事が彼の視界に完璧に収まっていたのかBBCは明らかにしていない。だが、それはさておき…。
BBCの公式見解にほぼ沿って、ロンドンのガーディアンは、この事件を攻撃ではなく、双方が責任を負うべき衝突として捉えている。
「金曜日、ウクライナ南部の都市オデーサで、キーウの現政権に反対し、ロシアとの関係強化を支持する抗議者たちが守る建物に親ウクライナ派活動家らが突入した際、激しい衝突が発生し、30人以上死亡した。」
致命的暴力を引き起こしたのは一体誰なのかという問題について『ガーディアン』紙は、微塵の控えめさも示さず論じている。
「燃え盛る建物の最後の抵抗として、親ロシア派戦闘員は屋上から下の群衆に向かって石や火炎瓶を投げつけた。現場の医療関係者によると、親ロシア派戦闘員は屋上から銃撃もしていた。」
すると、包囲していた暴徒連中が、自衛のために建物に火を放ったのか?
ドイツ公共放送ドイチェ・ヴェレ報道も同様に嘘だ。
記事は、文字通りのホロコーストを「親ウクライナ派と親ロシア派活動家による数時間にわたる激しい市街戦の頂点で、既に6人射殺された。数百人が負傷した。これは多くの人々にとって黒海沿岸のこの港町の近年の歴史で最も暗い日だった」とさりげなく描いている。
ドイチェ・ヴェレが被害者に対して全く共感を示さなかったことや、状況や因果関係を歪曲して伝えたことを、ゲッベルス博士なら、きっと称賛したに違いない。
「この事件は、東ウクライナにとっても重要な出来事だったようだ。というのも、ドネツク州とルハンシク州でキーウからの分離独立を問ういわゆる『住民投票』が行われる僅か一週間前に起きたからだ。焼け焦げた遺体の映像をロシア・テレビは放送し、ロシアに友好的な同胞を『ウクライナ・ナチス』が『生きたまま焼き殺した』と報じた。分離主義者側のロシア人戦闘員は『オデーサの地獄』に触発されたとインタビューで語った。」
この問題は、一部の犠牲者遺族の要請により、最終的に欧州人権裁判所に持ち込まれた。恥ずべきほど不十分な同裁判所の判決は2025年に公表され、ここで閲覧できる。欧米メディア全体と同様、同裁判所は否定できない事実を直接否定するのではなく、歪曲して、別の視点から捉え直している。まともな人間なら誰で言語に絶する残虐行為で、極めて重大な人道に対する罪と考えるだろうこの事件に対して、欧州人権裁判所の裁判官連中は全く動じない。この惨劇を引き起こした最大の原因として、彼らは、ロシア・プロパガンダと偽情報を挙げている。
「今回の事件における悲劇的出来事に、こうした偽情報やプロパガンダが、影響を与えた可能性があると裁判所は考えている。オデーサの親ロシア派『クリコヴェ・ポーレ』運動は、ウクライナ新政府やマイダン支持者に関して、ロシア当局やマスメディアが発信する攻撃的で感情的な偽情報やプロパガンダ発言に大きく依存していた。」
最終的犯人を特定して、裁判所は、ウクライナ当局を非難して公平さを装う贅沢を自らに許している。警察の「不作為」と消防隊の対応の遅れは、ウクライナ当局の責任とされた。これは、ニュルンベルク裁判で、戦争犯罪の被告が信号無視に相当する罪で起訴されるようなものだ。判決全体を通して、ロシアと東欧で最も洗練された国際都市の一つ、オデーサで少なくとも42人の人間が意図的に焼き殺されたことに対する地方レベルを超える構造的責任については微塵も言及されていない。裁判所が背景事情を検討した際、親ナチス勢力が積極的に関与し、同程度の致命的暴力を特徴とするキーウでの暴力的なクーデターが、この事件と何らかの関係があった可能性を示唆する記述は皆無だ。
こうして、本件に関して、知るべきことが全て盛り込まれた権威ある法的判断が下されたので安心して幕を閉じられる。これはまさに「普遍的価値観」への誓約を誇る法学の、ある種の倒錯ぶりを如実に示している。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/14/odessa-2014-appalling-atrocity-that-should-live-in-infamy/
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宗主国マスコミも、属国マスコミも、ロシアの対ウクライナ特別作戦う対して、「いわれのない侵略」という真っ赤な嘘をつき続けている。本件の真実が大本営広報部に報道されることは今後もあり得ない。
2024年5月8日に下記記事を書いた。
オデッサ虐殺から10年…NATOの犯罪を隠蔽する欧米メディアの沈黙2014年5月7日に掲載した記事で、下記の様に書いた。日本のマスコミなるもののデタラメさの反証として、是非ご覧頂きたい。
キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!) 翻訳したVeterans Today元記事自体が削除されており、そこにリンクしておいた画像が全てみえなくなっている。 2022/2/28 読者の方から、写真全てがみられる魚拓ページをご教示いただいた。この問題のページの凄惨な写真が全てみられる。 https://web.archive.org/web/20140515000559/http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-4bc4.html今朝の孫崎享氏メルマガ題名
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