ウクライナ軍対ゼレンスキー:2026年10月

ティム・カービー
2026年10月2日
Strategic Culture Foundation
10月3日、暗殺リストに載っている軍将校が主導する反ゼレンスキーデモが計画されている。
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ウクライナ戦争で、キーウでの抗議活動が全くなかったわけではない。2026年夏、ゼレンスキー大統領の辞任を求める「段ボールプラカード抗議」が突如世間の注目を集めた。これらのデモは、フェドロフ国防相解任に対する反発として行われた、少なくとも表向きの動機はそうだった。もちろん、周知の通り、抗議の公式理由は、常に「もっともらしく」聞こえるものだが、戦争中の国に暮らす人々のうち、どれだけの人が大臣の人事異動に実際知っている、あるいは関心を持っているだろう? あらゆる方面から完全に腐敗していると見なされている政府で、ある大臣を救おうとという、この弱い動機こそが、段ボールのプラカードとそのメッセージが広まらなかった理由かもしれない。自分たちの活動に「期限はない」と抗議者たちは宣言したが、ご覧の通り、ゼレンスキー大統領は依然政権に留まり、段ボールのプラカードは時代遅れになったようだ。
だが今回、少なくとも表面上は、抗議したいのは軍自身に見える。「ゼレンスキーは軍を裏切った」といったスローガンは「X大臣の解任を阻止しよう」より、抗議者にとってずっと魅力的だろう。また「軍かゼレンスキーか」という選択肢を与えられた場合、2026年のウクライナの幅広い世論で、どちらが敗北するかは誰の目にも明らかだと思う。
人類の歴史を通して数々の証拠が示されてきたにもかかわらず、多くの人々はプラカードを掲げれば全て根本的に変わると確信しており、こうした考えを持つ人々は、スローガンが広く感情に訴えるものでなければならないと考えている。Gazeta.Ruによると、10月3日に予定されているゼレンスキー大統領への抗議デモの状況は、おおよそ以下のようだという。
「ウクライナ軍将校のアレクサンダー・トドロフは、YouTubeチャンネル『MayiakUA』で、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とそのチームの辞任を要求する一連の集会を発表した。」
彼によると、この行動は2026年10月3日に予定されている。彼らはキーウの大統領府庁舎付近やウクライナの他都市で集会を開きたいと考えている。トドロフは、海外在住のウクライナ人に、この取り組みを支援するよう呼びかけた。
この軍人は現政権を批判した。兵士たちは見捨てられたと感じており、政府は汚職と外国援助の不正使用に手を染めていると彼は主張する。またトドロフは、女性や18歳以上の市民を動員する可能性のある計画についても懸念を表明した。
ウクライナ最高議会議員アルテム・ドミトルクは、前夜にウクライナ保安庁がトドロフを拘束したと述べた。同議員は詳細を明らかにしなかった。この件に関して、今のところ公式コメントは出ていない。
最も注目すべき点は、トドロフがこれら抗議活動をウクライナ系移民を通じて国際的に展開しようとしていることだ。つまり、EUの街頭でゼレンスキー支持を示す動きが、控えめに言っても、彼をより「現実的人物」として印象づけることになるかもしれない。そして今や何百万人ものウクライナ国民が祖国を離れているため、西側諸国で抗議活動の参加者として利用できる人材は豊富だ。
また、トドロフが2014年以降、少しでも親ロシア的発言や行動をした人物と同じMyrotvorets Миротворець»「調停者」リストに載っているのも注目すべき点だ。このウェブサイトは、少なくともマイダン革命後のウクライナにおける非公式「敵リスト」で、革命に反対するすべての人々の個人情報を提供している。ロシア側はしばしばこれを「殺害リスト」と表現し、実際には西側諸国によって作成されたものだと主張している。イズベスチヤ紙によると、このサイトは次のように機能している。
Myrotvorets(調停者)は、ウクライナの安全保障に対する犯罪に関与していると運営者が考える人物に関する情報を提供するデータベースとして位置づけられている。このウェブサイトはカナダで正式に登録されており、ウクライナでは独立した非政府系メディアの地位を有している。
トドロフが外国敵対勢力の工作員である可能性が指摘されたことは、彼がエリート層からほぼ一方的な支持を得ているわけではなく、現状維持に責任を持つ一部の人々がこれに強く反対していることを意味する。また、このウクライナ軍兵士は、抗議活動が始まる前でも、いつでも逮捕されたり尋問のために呼び出されたりする可能性があることも意味する。更に、トドロフは、マイダン革命以前にも行われた以下の政治デモの主催者だったとされていることにも留意すべきだ。
2011年 ― ペトロ・ユシチェンコ反対デモ
2012年 — 地方自治体および電力技術者(電力会社)に対する訴訟
2014年 — 過激派とコロモイスキーに反対
2017年 - ポロシェンコ大統領に反対
2024年 ― 軍指導部とTCC(強制徴募隊)に反対
ご覧のとおり、上記の抗議活動はどれも成果を上げていないが、プーチン大統領が夏に「本気を出した」後の2026年の状況下では、どれも起きていない。ロシアはインフラに大きな打撃を与えており、ウクライナ経済がどれだけ残っているかは議論の余地があるが、状況はかなり深刻だ。キーウ政権は、2022年以来続いてきたいつもの汚職+無関心+徴兵+外国からの資金援助下で、ただ漫然と過ごしているわけではい。あらゆるものが攻撃され、あらゆるものが破壊され、軍事的抵抗が崩壊しつつあるように見える。従って、今回の抗議活動に関しては「状況は異なる可能性がある」のだ。だが、大きな疑問は残る。トドロフの背後にいるのは誰なのか? ウクライナでまた革命が起きれば、誰が得をするのかだ。
これら今後の抗議活動の背後には誰がいるのか?
もし狙いが、最後の地元の愚か者を肉挽き機に送り込み、ウクライナ人一人残らず戦ってプーチンに領土のあらゆる平方メートルに対して高額な代償を払わせることだけなら、ゼレンスキーを交代させる必要はないだろう。更に、ゼレンスキーの周囲の多くの高官が逃亡したり、辞任したり、あるいは何らかの形で政界から去った今、権力の塔は非常に不安定に見える。つまり、いかなる暴力的な大規模抗議活動も、砂上の楼閣を崩壊させることになる。従って、抗議活動に資金を提供しようとする者は、戦争を終わらせたいと強く願っていると確信できる。
ほぼ完全な政治崩壊、つまり「敵が門前に迫っている」状況になれば、支配体制全体が制御不能に陥り崩壊するのは確実で、戦争を継続するのに十分な結束力がなくなることを意味する。よくロシア人は、完全な降伏宣言に必要なのは猫の足跡だけで、正当な大統領の署名は、より「双方向」の和平協定に必要なだけで、つまり降伏が議題に上がっている場合、ちっぽけなゼレンスキーが署名する必要はないと冗談を言う。
そして、コメディアンとしての経歴や薬物中毒を揶揄されながら、ゼレンスキーは表面上はショー全体をまとめる接着剤のような存在だった。彼は、ロシア人が「プロジェクト・ウクライナ」と呼ぶものの、ある意味で最後の砦のような存在で、毒に満ちた王座を絶対手放そうとしない。つまり、ゲームの筋はこうだ。2026年の秋/冬に戦争を終わらせるためには、グリーン・ゴブリンを追放しなければならない…何らかの理由で、正体不明の人物によって。だが、その人物とは一体誰なのか?
ジョージ・ソロスはまたしてもロシアの噂の中心人物となっているが、なぜ彼がこの動きの背後にいるのかを正確に言うのは難しい。もしかしたら、以前の記事で私は完全に間違っていたのかもしれない。実際、ヨーロッパ諸国は2030年代の戦争に備える時間が必要で、そのためロシアの弱体化を図ろうとするこの試みは直ちに終わらせる必要があるのか? 彼らは次の攻勢に備える時間が必要で、キーウはもはや恩恵ではなく負担になっているのか? これが真実かどうかは定かではない。もしかしたら、オルタナティブメディアでは「オオカミ少年」のような現象が起きており、抗議活動の責任をソロスに押し付けることに慣れてしまっているのかもしれない。政権交代を求めるプラカードやスローガンを掲げたデモ行進があれば、ソロスの仕業に違いないというわけだ。
トランプ陣営、あるいはアメリカ国内の何らかの勢力が、この厄介な問題を早く終わらせようと画策しているのかもしれない。ドナルド・トランプが公の場でカメラの前でゼレンスキーを個人的に嫌っているように見えるからといって、それが何かを意味するわけではない。最初の選挙運動の時から、トランプはロシアとの関係改善について語ってきた。更に重要なことに、巨額のロビイストへの賄賂の出所、イスラエルは深刻な危機に瀕している。つまり、イラン・イスラエル問題の方が遥かに重要で、注目を集めている。そしてこれまでロシアを敵に回す政治的意思をトランプはほとんど持っていなかった。ワシントンDCがシオニストの楽園を救うのか、ネオ・ハザール共和国を救うのかの選択を迫られた時、彼らがどちらの戦線に投資するのかは明白だ。
アメリカには、政治的には「二番手」に甘んじているにもかかわらず、ロシアとの敵対関係を過去のものにしたいと願う資金力ある大勢力が確かに存在する。お気づきでないかもしれないが、アメリカの非常に影響力のあるメディアは、今では定期的にロシア政治家や思想家を番組に招る。ほんの数年前までは、これは間違いなくキャリアの終焉を意味し、場合によっては「処罰」の対象にもなり得たことだった。このアメリカの「第三勢力」は、影響力こそ「二番手」だが、核戦争を望まず、冷戦と世界支配をめぐる駆け引きから脱却したいと考えているのだ。
ラトクリフのモスクワ訪問は、ワシントンで最も熱烈な反ロシア派でさえ、この件はもう終わりにして次に進みたいと考えていることの表れかもしれない。
ヨーロッパの4次元チェスの達人たちは、ウクライナの戦いが終わったのを認めた後、ロシアがウクライナの新たな厄介な国境を越えて可能な限り広い戦線を築くのを許すか、あるいは更に良いことに、21世紀の黄金のオルダが実際にポーランドやルーマニアのような国と新たな物理的な国境を持つことを許し、地元の政治で新たなロシア恐怖症の波を引き起こすかもしれない。これは、近接によってロシア恐怖症を更に引き起こすために、ロシアをポーランドのような場所に近づけるというのは、まったく狂気じみた理屈に聞こえるが、気づいていないかもしれないが、ヨーロッパ大陸の指導者たちは不思議の国のアリスのお茶会のように見える。特にそれが非常に「メディアフレンドリー」で「メッセージ送信」を伴う場合、私たちは狂気じみた概念を完全に排除することはできないし、すべきでもない。キーウは広報目的で、何度も何度も、何千人もの兵士を犠牲にして攻撃を開始せざるを得なかった。ブリュッセルの理屈は、何らかの具体的結果を達成するための見かけを作り出すことに基づいている。好むと好まざるとにかかわらず、これが彼らのやり方だ。だから、ロシアを接近させて、2035年に攻撃する際の脅威を増大させるのはどうだろう? これは素晴らしいPR戦略だ。「ヨーロッパに帝国を拡大し、次はポーランドだ!」という彼らの姿を見ればわかる。
また、ロシアがヨーロッパから侵略される際の弱点は、ウクライナの広大な草原地帯だった。ナチスはフィンランドを通過し、ムルマンスク近郊まで進軍して終戦までそこに留まったが、フィンランドとの国境は確かに広大ではあるものの、地理的に十分とは言えず、広大な平地は防衛が非常に困難だ。更に、その土地は現在ほぼ完全に破壊されており、復興には莫大なルーブルが必要になる。しかも、ロシアは復興期間中、脆弱な状態に置かれることになる。
抗議活動が成功したらどうなるのか?
キーウで既に派閥間内紛が見られており、コカイン王が支配しているとされる場所を抗議者たちが襲撃し始めたことで、この内紛は更に激化するだろう。多くの若者は、徴兵後に前線で確実に死ぬより、抗議活動でリスクを冒す方がはるかに良い選択肢だと既に確信しているかもしれない。したがって、今こそこうした行動を起こす「好機」であり、新たなマイダン革命が起こり、敵軍がすぐ近くにいる状況では、事態は急速に悪化するだろう。抗議活動が適切に鎮圧されなければ、オリガルヒ、一族、その他の富裕層は、自らの身と生活を守るために、国を分裂させるか、モスクワが望むものに何でも署名するだろう。軍が指揮系統の統制を失えば、「オーク」を食い止めるための協調的なドローン攻撃はもはや行われなくなるだろう。皮肉なことに、キーウ政権を生み出したマイダン革命は、ウクライナ国民を完全に破壊した後、政権崩壊へと導くメカニズムとなる可能性もある。しかし、よく言われるように「時が経てば分かる」。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/10/02/the-ukrainian-army-vs-zelensky-october-2026/
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東京新聞
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