NATO

2026年6月12日 (金)

バルト三国への一撃…イランのようにロシアは反撃するのか?



フィニアン・カニンガム
2026年6月10日
Strategic Culture Foundation

 バルト三国への一撃こそ、ロシア嫌いの意識を正すために必要なのかもしれない。手遅れになる前に。

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 ロシアの主要国際ビジネス・サミットがサンクトペテルブルクで開催され、ウクライナ・ドローンがロシア防空網を回避するために、エストニア領海を利用して攻撃を行った。先週の大規模攻撃には、他のバルト三国も関与しているとみられている。

 情報通のボルジックマン・チャンネルによると、バルト海の船舶から多数の特攻ドローンが発射された。ドローンはエストニア領海上を低空飛行した後、サンクトペテルブルクを攻撃した。飛行経路はロシア防衛網を奇襲するよう設計されていた。

 ほとんどのドローンはロシアの防衛システムに撃墜されたが、数機は目標に命中した。最大の被害はサンクトペテルブルクの石油ターミナル攻撃だった。これにより、6月3日のサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)開会日に、参加者の目に触れる黒煙が立ち込め、プロパガンダ効果を発揮した。

 ロシア第二の都市上空に見られた恥ずべき光景と、プーチン大統領が演説を行う予定のフォーラムについて、BBCなどの欧米メディアは喜んで報道した。

 BBCのスティーブ・ローゼンバーグは、まさに大喜びでこう書いている。「SPIEF 2026の最も印象的なイメージは、水曜日にサンクトペテルブルクの空を覆った巨大な黒煙だ… 市郊外にある博覧会センターに到着した代表全員、煙を目にした。」

 バルト海の船舶から発射されたドローンがエストニア領海を飛行したのは空爆実行にNATO加盟国が関与していたことを意味する。同日ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談するためNATOのマルク・ルッテ事務総長が予告なしでキーウを訪問した

 NATOがウクライナの代理勢力を使ってロシアに戦争を仕掛けているのは、もはや滑稽なほど明白だ。ここ数週間で、何百機ものウクライナ・ドローンがフィンランド、エストニア、リトアニア、ラトビア、ポーランド、ルーマニアで墜落した。民間人の負傷につながったこれら侵害行為について、キーウ政権は欧州各国の首都に繰り返し謝罪している。それでもなお、欧州連合とNATOはキーウに対する制裁や非難を一切していない。ロシアの電子妨害によりドローンが方向転換されているという主張に彼らは甘んじている。「過ち」を避けるため、NATO加盟国はロシアを標的とするウクライナを支援すべきだとさえスウェーデンのウルフ・クリステルソン首相は促しさえている。

 この二枚舌は卑劣極まりない。ロシア軍情報部はウクライナによるロシア攻撃に関与しているバルト三国や他のNATO加盟国にあるドローン製造拠点に正確に標的を定めている。

 「ロシア国防省の声明は文字通り解釈されるべきだ。ヨーロッパにおけるドローンや他の軍事装備の生産拠点公表は、ロシア軍にとって正当な標的になり得るものの登録簿に過ぎない」とロシア国家安全保障会議のドミトリー・メドベージェフ副議長は述べた。

 明らかに、対ロシア攻撃を最大限にするため、NATO加盟国は標的データを提供し、自国領土の使用を許可している。NATOが支援するこれらドローン作戦で数百人のロシア市民が殺害されており、最も恐ろしい事件は5月22日にルハンスク州スタロベリスクの大学寮で21人の学生が殺害された事件だ。先週、サンクトペテルブルクへのドローン攻撃と同じ日に、ドネツク州からクリミア半島に向かっていたバスが空爆で爆破され、市民8人が死亡し、10人が負傷した。

 ダニー・ハイフォンのYoutube番組で「ロシア全土で怒りが高まっている」と専門家のスタニスラス・クラピヴニクが語った。ウクライナ全土の軍事施設や意思決定センターへの大規模攻撃でロシアは報復した。しかし、クラピヴニクが指摘する通り、ウクライナによる攻撃の発端となっているNATO加害者連中に行動を起こすようモスクワは圧力を受けている。イランのように、ロシアは痛手となる場所を徹底的に反撃すべきだと彼は主張している。

 2月28日にアメリカとイスラエルが対イラン攻撃を開始してから100日経過したが、イランは極超音速ミサイルや弾道ミサイル、ドローンといった強力な兵器を用いて、ペルシャ湾沿岸の数十の米軍施設とイスラエル基地を破壊してきた。

 週末、ベイルート南部のダヒヤ地区をイスラエルが爆撃し、不安定な停戦協定を破った際、イランは警告通り即座に報復攻撃を行い、イスラエル空軍基地とサウジアラビアにある米軍基地を攻撃した。

 イランの反抗的な態度は、ワシントンに礼儀をわきまえさせた。イスラエルは学ぶのが遅いが、いずれイランがどんな攻撃も黙って受け入れるつもりがないのを理解するようになる。イランは痛手となる場所に迅速かつ強力な反撃を仕掛けている。アメリカとイスラエルが何の制裁も受けずに侵略行為を行える時代は終わったのだ。

 もう一つは、トランプ大統領の「狂気の恫喝」つまり戦争をエスカレートさせてイランを壊滅させるという脅しをイランが見事に無視したことだ。攻撃を続ければ、失うものは遙かに大きいことをイランはワシントンとイスラエルに示したのだ。

 クラピヴニク、ボルジクマン、セルゲイ・カラガノフをはじめとする専門家たちが指摘している通り、ロシアは肝に銘じるべきだ。ウクライナが単独で攻撃をしているという身勝手な茶番劇を口実に、EUとNATOは、対ロシア攻撃をエスカレートさせ、民間人を殺害し、ロシア経済に打撃を与えられるという妄想を抱いて、何の罪悪感も抱かずに振る舞っている。

 もちろん、ロシアの極超音速兵器がバルト海でNATOのドローン発射艦を撃破した場合、アメリカが主導する軍事同盟の共同防衛義務が発動されるリスクがある。そうなれば第三次世界大戦に発展する可能性もある。

 だが、少しお待ち願いたい。建前とは裏腹に、ロシアとその首都モスクワ、サンクトペテルブルク攻撃にNATO加盟国が直接関与し、数百人の民間人を殺害している現状を考えれば、既に我々はそのような状況にあるのではないだろうか?

 NATOとEUの指導者連中は、ロシア恐怖症と傲慢さに深く染まっており、もはや理性的思考ができない。彼らが理解できる唯一の言語は直接的な恫喝と武力行使だけだ。代償を払わせない限り、狂気じみたロシア恐怖症指導者連中は現状のままエスカレートし続ける。

 イランは有効な自衛政策を示している。イラン国民に攻撃を仕掛けた敵は、その報いとして大きな打撃を受けることになる。

 バルト三国への一撃こそ、ロシア嫌いの意識を正すために必要なものかもしれない。手遅れになる前に。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/10/kick-baltics-will-russia-hit-back-like-iran/

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 東京新聞 朝刊 一面  
 「国旗損壊罪」創設法案

 異論許さぬ空気 危惧

 1987年「日の丸焼却事件」知花さん長男

 「戦前と同じになるのでは」

 核のごみ どこへ

 文献調査

 「交付金受け取らないで」

 小笠原住民、村議会に請願

 「全国的な議論にしたい。」
 東京新聞 朝刊 二面  
 傑作 ガウディ没後100年

 サグラダ・ファミリア 命日に教皇ミサ
 東京新聞 朝刊 六面  
 聖堂 こめた平和の祈り

 スペイン内戦・コロナ…苦節140年

 サグラダ・ファミリア教会 主塔完成
 ガウディを全く知らずにバルセロナに出張し、タクシーの中からカサ・ミラとサグラダ・ファミリアを見て驚いたのを思い出す。  東京新聞 朝刊 国際・総合 四面  
 交渉停滞 再び攻撃カード

 焦るトランプ政権■イランは徹底抗戦の構え
 東京新聞 朝刊 十八・十九 特報面  
 緊張高まるサッカーW杯

 イラン代表 受難と怒り

 コーチらビザ却下、拠点変更…戦略・体調に打撃

 米国よ開催の資格あるか

 「国際法違反」ロシアは排除

 FIFAよ反差別はどうした

 トランプ氏の平和賞「剥奪を」

2026年6月10日 (水)

デジタル・ホルムズ:海底ケーブルをアメリカとイスラエルに対する切り札に変えるイラン

ヴィクトル・ミーヒン
2026年6月8日
New Eastern Outlook

 世界経済は、中東における最大の軍事秘密をまだ理解していない。次の大規模戦争は、石油掘削施設攻撃ではなく、インターネットの「静かな遮断」から始まることだ。

 

 アメリカ国防総省がミサイル防衛に数十億ドル費やす一方で、イランはアメリカとイスラエルの技術的優位性に対抗する非対称的手段を見出した。その手段はペルシャ湾の海底に隠されており、通常兵器に対して事実上無敵だ。

 隠れた動脈:なぜペルシャ湾はウォール街より重要なのか

 ホルムズ海峡は世界の石油の20%が通過する狭い隘路だと我々は考えがちだ。だが2024年以降、その認識は時代遅れだ。今や海峡の海底にはデジタル動脈が張り巡らされ、大陸間データと金融取り引きの99%、すなわち約10兆ドル相当が毎秒そこを通ってやり取りされている。

 海峡には、AAE-1、FALCON、ガルフ・ブリッジ・インターナショナルといった主要海底ケーブルが敷設されている。物理的には、これらケーブルは石油タンカーより保護が手薄だ。提供された資料は、衝撃的事実を示している。世界中で毎年約200件のケーブル損傷事故が発生しており、そのほとんどは破壊工作ではなく、誤って錨を落としたのが原因だ。だが、まさにその「偶発的」性質が戦時下破壊工作の格好の隠れ蓑になる。

 アメリカ・イスラエル同盟は今まさに、この戦争に負けつつある。彼らはミサイル攻撃の準備をする一方、イランは「水中チェス」を繰り広げているからだ。

 最後通牒としての地図:イスラム革命防衛隊の行動

 2025年4月22日(ソースデータの時系列による)欧米専門家が「デジタル・ハイバル」と呼ぶ出来事が起きた。イスラム革命防衛隊(IRGC)傘下のタスニム通信社は、単なる記事ではなく、軍事宣言を掲載したのだ。「ホルムズ海峡のインターネット・ケーブルから利益を得るための三つの実践的な措置」と題された記事には海底インフラの詳細地図が掲載されていた。

 これは破壊への呼びかけではなかった。拒否できない取り引きの申し出だったのだ。「外国通信事業者は、イラン領海にケーブル敷設するには、我々の許可を得て『保護料』を支払わなければならない」とイランは宣言した。テヘランの要求は、独特な地理的事実に基づいている。湾岸諸国(UAE、バーレーン、カタール)のケーブル・インフラは全て、イランの目の前の狭い海峡に集中している。紛争を避けるために、ケーブルはオマーン領海に敷設されたが、実際はイランの高速艇やドローンの射程圏内に留まっている。

 修理という人質:大量破壊兵器になり得るアルカテルの「不可抗力」

 イランの本当の力は、海底ケーブルを切断した瞬間ではなく、修復時に明らかになる。航行中の船の錨がケーブルを損傷することはあり得るが、ある国が修理手順修復を妨害したり、官僚主義的手段で阻害したりすれば、世界経済を人質に取ることになる。

 フランス国営企業アルカテル・サブマリン・ネットワークス(メタ社の2アフリカ・パールズ・プロジェクトの請負業者)の事業に関して示されたデータは、軍事アカデミーで教えられるべき事例研究だ。2025年3月12日、アルカテルはペルシャ湾で「不可抗力」を宣言した。(e-マリン社は湾全体で1隻しか保有していない)専門修理船は、海域への進入許可を得られず、標的になるのを恐れている。

 テヘランの論理は単純かつ冷酷だ。「我々の許可なしにケーブルは修理できない。我々が許可を与えなければ、断線は永久に修復できない」。こうして、ごく普通の錨の引っかかりが、長期にわたる海上封鎖に発展するのだ。

 紅海は予行演習だった:6ヶ月間のインターネット切断

 戦争が起きた場合、ペルシャ湾に何が待ち受けているのか理解するには、2024年から2025年にかけて紅海で起きた出来事を見れば良い。イランの同盟者、フーシ派反乱軍が、意図的に海底ケーブルを切断したわけではない。彼らは船舶を攻撃し、その結果、海底で錨を引きずりながら船舶が漂流したのだ。

 この報告書に書いてある結果

- 2024年、三本のケーブルが損傷し、修復に六ヶ月要した。

- 四本の海底ケーブル(アジア・アフリカ・ヨーロッパ1号線、ヨーロッパ・インド・ゲートウェイ、シーコム他)のうち、2025年9月現在、一本は依然機能停止している。

-アジアとヨーロッパ間の交通量の25%が崩壊した。

 民間トレーダーや政府通信機関にとって、数ミリ秒の信号遅延はアービトラージ戦略の崩壊やデータ漏洩を意味する。だが、イランは完全断絶が必要なわけではない。彼らに必要なのは不安定さで、それにより保険料率を引き上げて、企業に支払いを強制できる。

 イランの海底:スパイ活動の新たな管轄区域

 提供された資料で説明されている最も恐ろしいシナリオは、ケーブルの物理的な破壊ではなく、ケーブルがイランの法的支配下に置かれることだ。イランが領海を通過する全ての通信事業者に対し許可制度を課すのに成功すれば(そして海峡は物理的に迂回困難なボトルネックだ)、テヘランは「バックドア」を出入りできることになる。

 稼働の遅延を避けるため、通信事業者は厳しい条件を受け入れなければならない。すなわち、秘密裏に通信を傍受するための機器を設置し、暗号鍵を引き渡し、革命防衛隊の要請があれば直ちにデータを遮断しなければならない。

 アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア(暗号資産ハブおよび金融センター)のデータがこれら海底ケーブルを経由していることを考えれば、イランは敵国の経済秘密の鍵を手に入れることになる。これは海事法を通じた合法的手段によるスパイ行為だ。

 非対称的対応:なぜアメリカは無力なのか?

 アメリカとイスラエルは巡航ミサイルとF-35戦闘機を保有している。だが、この脅威に対抗する手段はない。海底ケーブル警備に配備される軍艦自体が、イランの沿岸配備型ミサイルの標的になる。ケーブルは水深100~200メートルに敷設されており、ネットワークのあらゆる場所に武装警備員を配置するのは不可能だ。

 しかも「海底」での報復作戦は不可能だ。アメリカ・イスラエル連合軍がイランの港を攻撃すれば、バーレーンとUAEの「電気を切る」だけで、テヘランは両国の資金の流れを遮断できる。一方、イラン自身は、この地域で数十年にわたり厳しい制裁下に置かれ、西側諸国の海底ケーブルなしでやっていける方法を知っている唯一の国だ。イランは独自の国家国境ゲートウェイ支配機構を有しており、2月28日(仮想攻撃後)に通信量は4%にまで減少したが、それでも機能し続けた。

 デジタル封鎖が目標:地政学的結論

 イランはインターネットを破壊しようとしているわけではない。ケーブル切断は幼稚な戦略だ。イランの狙いはリスクを収益化することにあるのだ。

 新規ケーブル・プロジェクト(SeaMeWe-6、Pearls、FIG)は凍結されている。既存システムは容量限界で稼働している。(サウジアラビアとイラク経由の)陸上代替手段は、海底基幹システムがダウンした場合、負荷に対応できない。

 湾岸諸国に正念場が訪れたのだ。数十年にわたり、彼らはデータセンターや「主権クラウド」を構築し、国境内でデータを管理することで安全保障が確保されると信じてきた。だが、イランがまさに証明したのだ。データ・アクセス経路が敵の海峡を通っているのなら、領土の支配は無意味なのだ。

 実践的に重要な点:三つのエスカレーション・シナリオ

 提供された資料の分析に基づけば、イランの行動は段階的エスカレーション過程に沿って予想できる。

 シナリオ1:「錨」(グレーゾーン) ? 代理勢力を通じてイランが海峡内の商船を攻撃する。損傷した船舶は電力供給を失い、錨が海底ケーブルを切断する。不可抗力と修理作業員への安全保障上の脅威により修理は不可能になる。結果:3~6ヶ月に及ぶ慢性的停電が発生し、地域から投資が流出する。

 シナリオ2:「税金」(最後通牒) ? イラン革命防衛隊(IRGC)が通信事業者に「保護」料として正式に請求書を提示する。拒否すれば即座に稼働停止または信号妨害が行われる。大手プロバイダー(Meta、Googleなど)はインドやヨーロッパへのサービス提供を確保するため支払いを強いられる。これはイランによる支配を正当化することになる。

 シナリオ3:「バックドア」(技術的降伏) ? 通信中断を回避できる代わりに、オマーンまたはアラブ首長国連邦の海底ケーブル陸揚げ局に傍受装置を設置するようテヘランが要求する。これにより「ペルシャ湾」は「盗聴の湾」と化し、米軍の通信内容はイランに即座に知られることになる。

 「水中チェス」:イランはいかにしてアメリカとイスラエルからデジタル覇権を奪取しつつあるのか

 沈黙の敵。今まさに、アメリカ・イスラエル同盟はこの戦争に負けつつある。彼らがミサイル攻撃の準備に追われる一方、イランは「水中チェス」を繰り広げているからだ。テヘランは海底ケーブルを一本切断するか、あるいは修理を妨害するだけで、一発の銃弾も発射せずに、兵士を一人も失わずに、軍事作戦に匹敵する経済的損害を与えられる。

 アメリカ指導者たちが原油価格の上限設定を議論している一方、既にイランはデジタル通信に価格設定している。これが中東の新たな現実で、データは地理的制約の人質となり、グローバル・インターネットはイラン最高指導者政権の人質になっている。

 海底ケーブルの支配でイランが得るもの

1. 軍事費をかけない経済的影響力の行使。基幹ケーブル(例えばホルムズ海峡や紅海を通るケーブル)が
 一本でも停止すれば、湾岸諸国とインドにとって一日あたり数十億ドルもの損害が発生する。「安全なデータ伝送」の見返りとして、イランは制裁解除や金銭支払いを要求できる。

2. 新たな非致死性の抑止力。核開発計画と違い、海底ケーブル破壊はNATOの軍事対応を必然的に引き起こすものではない。これはグレーゾーンで、攻撃の立証は困難で、対称的対応も難しい。だが、その効果はタンカー封鎖に匹敵する。

3. 地域インターネット・トラフィックの支配。ヨーロッパとアジア間データの最大90%は、イラン領海付近を通過する海底ケーブルを経由する。テヘランは、主要ノード(例えば、バブ・エル・マンデブ海峡)を損傷して、各国を孤立させ、有料通過料を支払って自国陸上経路を経由させるよう強制できる。

4. 世界の金融ハブに対する政治的脅迫。ドバイ、ドーハ、シンガポールは海底ケーブルに依存している。イランは標的を絞った傍受(あるいはケーブル切断の脅迫)を行う能力を獲得することで、軍隊や代理勢力を用いずに、アラブ首長国連邦とサウジアラビアに対して直接外交的影響力を得ることになる。

5. 秘密の情報収集プラットフォーム。イランは自国領海内の海底ケーブルを支配することで、切断だけでなく、傍受も可能になる。これにより、イラン情報機関は、NSA(アメリカ国家安全保障局)に匹敵する能力で西側諸国の企業通信や軍事行動を入手できる。

6. 修理拒否を戦略として用いる。イランは常にケーブルを切断する必要はない。数週間、修理船の領海への進入を阻止するだけで十分だ。その間に、敵国のデジタル経済は、イランの年間代理戦争予算全体を上回る損失を被るのだ。

 湾岸諸国にとって唯一の救済策は、トルコまたは中国を経由する陸路を完全に再構築することだが、それには何年もかかる。一方、イランは今すぐ、ここで条件を決定づけるために必要なものを全て備えており、実際そうしている。一方、ワシントンは、ミサイル発射を待ちながら、空を見上げている。

 ヴィクトル・ミーヒンは作家、中東専門家

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/06/08/digital-hormuz-iran-turns-underwater-cables-into-a-trump-card-against-the-us-and-israel/

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 東京新聞 朝刊 総合 三面  
 武器輸出国ニッポン 官民一体の歩み

 経済界の要望 次々実現
 東京新聞 朝刊 特報 十八面  
 こちら特報部

 「過剰警備」市民団体が警視庁に抗議

 萎縮懸念

 憲法集会 所持品検査、果物ナイフで始末書

 国会前デモ 地下鉄駅の出口封鎖、警官が制止

 「雑踏事故対策や要人守るため」

 デモや集会の自由 「明らかに妨害」

 「安全確保と市民の権利両立 検討を」
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
WSJ「世界で最も驚くべき経済成長を遂げたのは…北朝鮮」、北朝鮮は核開発に関連し、経済制裁下。だがロシアのウクライナ侵攻から、ロシアの北朝鮮への需要が拡大。携帯電話生産台数は年間50万台、昨年平壌で1万戸もの新築住宅を建設。2024年の経済成長率は3.7%

2026年6月 7日 (日)

イギリス人の傲慢さ…BBCがロシアを悪く言うのはネズミが熊を叱るようなもの



2026年6月5日
Strategic Culture Foundation
論説

 三週間前にスタロベリスクで起きた虐殺事件は、BBCや西側メディアが露骨なプロパガンダ機関として機能し、紛争を歪曲して長期化させていることを示す一例だった。

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 20年以上もある国に特派員として駐在しながら、その国について肯定的報道を一切しないのは並外れた特権意識の持ち主と言えるだろう。イギリス国営放送BBCのモスクワを拠点とするロシア担当記者スティーブ・ローゼンバーグはまさにその典型だ。

 ローゼンバーグは、本物のジャーナリストにふさわしい普通のやり方でロシアについて報道しているわけではない。彼の任務は、ひたすらロシアを貶め悲嘆し続けることだ。長年ロシアで取材活動をしてきたにもかかわらず、彼の記事には、ロシアの文化、政治、経済における成果や前向きな発展について読者に伝えるものは皆無だ。ローゼンバーグの仕事は、ひたすら不平を言い、ロシアを最悪のイメージで描くことにあるようだ。

 今週、サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)に合わせて、BBCは「スティーブ」による大々的報道を放送した。この年次の催しは1997年の初開催以来、世界的ビジネス拠点として定着している。今年は欧米諸国を含む130カ国以上の代表団が3日間のサミットに参加した。

 だが我々の頼れるBBC記者は、この機会を利用してロシアとウラジーミル・プーチン大統領を貶めようとした。SPIEFに130カ国が参加しているにもかかわらず、ロシアはウクライナ紛争を巡り国際社会で孤立しているとローゼンバーグ記者は主張した。プーチン大統領は「隣国(ウクライナ)攻撃決定について何の反省も示しておらず、敵対行為を止めるつもりもない」と彼は述べた。

 これは明白な現実の歪曲だ。プーチン大統領は繰り返し外交的解決を求めてきた。外交交渉を拒否し「最後のウクライナ人が死ぬまで」戦い続けるよう政権に資金援助してきたのは、ウクライナ政権と欧州の支援諸国、特にイギリスだ。

 いつものように、ローゼンバーグの「報告」には、ウクライナ紛争の原因、すなわち、2014年のキーウでのクーデター扇動や、ロシア国民攻撃を目的としたネオナチ政権への武器供与など、長年にわたる欧米諸国の干渉がいかにして紛争へと発展したのかといった歴史的背景は一切触れられていなかった。これこそが、BBCをはじめとする西側メディアが常に省略している、NATOの侵略に対抗してロシアが2022年2月に侵攻した理由を理解する上で極めて重要な背景だ。

 ローゼンバーグ記事は、裏付けとなる具体的内容が一切ない一方的非難だった。「消耗戦」のためロシア経済が「停滞」していると彼は主張した。

 経済協力開発機構(OECD)によると、イギリス経済はヨーロッパ最弱経済の一つであるにもかかわらず、BBCがこのような発言をするのは厚かましい。しかも、ロシアと違い、イギリスは32カ国からなる軍事同盟(NATO)を相手の代理戦争を戦っているわけではない。NATOは過去四年でキーウ政権に最大4000億ドルもの軍事支援を提供してきたのだ。

 イギリスの対外債務は11兆ドルを超え、国内総生産(GDP)の約300%に相当する。一方、ロシアの債務はわずか0.3兆ドル、GDPの10%に過ぎない。

 ロシア経済は今年減速したが、ロシア連邦は自給自足で、国際資本に依存していない。債務に苦しむイギリス経済とは対照的だ。ロシアは経済的主権的独立性を維持しているが、イギリスは債務の奴隷で、国際資本をなだめるために国民が犠牲にされている。

 BBCの言い分によれば、ロシアは単にウクライナに対して戦争を始めただけでなく、ヨーロッパの他地域を攻撃する悪質な拡張主義計画を持っている。ロシアは邪悪な復讐主義国家だからだ。そしてプーチンはヒトラーかスターリンの生まれ変わりなのだという。

 言い換えれば、BBCはNATOの対ロシア戦争を正当化し、キーウの腐敗した傀儡政権を支援するプロパガンダ活動に終始している。

 ローゼンバーグは戦争プロパガンダの代弁者で、それ以外の何者でもない。彼はBBCで「ロシア担当編集者」という立派な肩書きを持っているだけだ。

 5月22日、NATOの支援を受けたキーウ政権がルハンスク州スタロベリスクの大学寮でロシア人学生21人を殺害した際、BBCはロシア政府からの招待を拒否し、事件現場を訪れて戦争犯罪の状況を検証しようとした。

 ローゼンバーグは恐らく、NATO政権による大量虐殺の現場を目撃しないために、つまらない言い訳をしたのだ。彼とBBCはその後「未確認のロシア側主張」について最小限かつ身勝手に報道する一方、ウクライナ軍がスタロベリスクのロシア軍施設を標的にしていたというウクライナの忌まわしい嘘を大きく取り上げた。

 ローゼンバーグはスタロベリスクに行くことすら面倒くさがり、BBCの若手記者派遣すらしなかった。しかし、今週サンクトペテルブルクで開催された経済フォーラムには気前よく出入りし、ロシア経済を批判する記事を執筆したり、ロシアの政治家や経済界の幹部たちにいつも通り難癖をつけるような質問を投げかけたりした。

 この厚顔無恥な傲慢さは状況を逆にして考えるとよくわかる。ロンドンを拠点とするロシア人ジャーナリストが、イギリス政府、イギリス社会やイギリス政策を根拠もなく繰り返し中傷している様子を想像してほしい。そんなジャーナリストが記者会見に出席し、イギリス指導者に軽蔑的質問を投げかける権利があると思っているだろうか? そんな場面を想像する必要はない。ロシアを拠点とするメディアのRTとスプートニクは「クレムリンのプロパガンダ機関」だという根拠のない主張のもと、ロンドン政府にイギリス入国を禁止されているのだから。

 実際、虚偽プロパガンダを広めるのを生業とするBBCや、スティーブ・ローゼンバーグのような手先連中を、なぜロシアが甘やかす必要があるのか理解に苦しむ。

 2022年4月に発生した悪名高いブチャ虐殺事件(キーウ政権が、おそらくイギリス諜報機関MI6と共謀して実行した)が、イギリス政府とそのメディアにより、紛争初期における和平合意を妨害するために、どう利用されたかを見てきた。ロンドンの意図的介入は、その後紛争を更に四年長引かせ、数百万人の犠牲者を出した。

 イギリスはキーウ政権に巡航ミサイルやドローンや標的情報を提供して、ロシア民間人を殺害させている。そしてローゼンバーグのような人物は、キーウ政権が「戦争をロシアに持ち込んだ」と称賛しているのだ。

 三週間前のスタロベリスクでの虐殺事件は、BBCや欧米メディアが露骨なプロパガンダ機関として機能し、紛争を歪曲し長期化させていることを示す新たな事例だ。ローゼンバーグが本来の職務を全うし、NATO政権によるこのテロ犯罪を報道していれば、西側諸国の政権支持は弱体化し、紛争終結に向けた交渉が促されたはずなのだ。

 特にBBCの厚かましさは、まるで熊を叱責するネズミのようだ。厚かましい恩義の彼らによる悪用に対し、ロシア当局は適切な報復を検討すべきだ。ローゼンバーグに荷物をまとめてイギリスに帰るよう命じることを我々は提案する。そうすればイギリス社会の衰退ぶりを報道する本物のジャーナリストとして彼は生計を立てられるかもしれない。あるいは、彼が趣味で素人ピアノを弾くのが好きなら、地元の売春宿で下品な曲を演奏する仕事でも見つけられるかもしれない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/05/british-arrogance-bbc-badmouthing-russia-like-rat-rebuking-bear/

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 しんぶん赤旗 日曜版
文科省 辺野古研修を“教育基本法違反”
元事務次官・前川喜平さんが警鐘
政治圧力で介入 平和学習つぶし図る

2026年6月 6日 (土)

ロシアは反撃を自制できるのか? English Outsider

2026年6月4日
Moon of Alabama

English Outsiderによる記事

 本コラムへのコメントから引用

 「ロシアがこれほど長く耐えているのは奇跡だ。だが、あとどれだけ耐えられるのかはまた別の話だ。」

投稿者: bored | 2026年5月31日 15:23 UTC | 7

 重要なのは、これまで我々が核兵器を使わずに済んだことだ。バイデン政権末期には少しばかり緊張感が高まっていた。

 故意に核のボタンを押すほど愚かな人間はいないはずだ。だが緊張が高まっている時、そして包括的衝突回避策が講じられているように見える時でさえ、偶発事故の可能性はほんの僅かだけ高まる。確かな情報に基づく推測ではないが、バイデン大統領退任以来、偶発的アルマゲドンの可能性は後退しているのではないかと私は推測している。

 つまり、今問われているのは、単なる生存の問題ではないのだ。ロシアが現状のまま、比較的低い費用で、じわじわ戦い続けられるのか、それとも、紛争をヨーロッパにまで波及させざるを得なくなるかだ。

 一見、これは単純な計算に思える。欧米諸国が現在引き起こしている損害の費用はいくらなのか? それを阻止する費用はいくらなのか? 西側諸国がウクライナにドローンやミサイルを送るのを阻止するために必要なミサイルの費用だけでなく、ロシアが戦争をヨーロッパ全体に拡大した場合の長期的な外交的・政治的反発も考慮しなければならない。ロシアへの物資供給や情報・監視・偵察支援や様々な攻撃計画でアメリカは依然重要な役割を担っているため、ヨーロッパにあるアメリカ施設も攻撃する必要があることを忘れてはならない。

 だが計算はそれほど単純ではない。単に相対的費用のバランスを取るだけの問題ではない。戦争には独自の勢いがある。感情的反応も重要だ。私はフォークランド紛争を覚えている。規模の点では、ばかげた比較だ。だが一般市民の感情的反応という点では、そうではない。

 当時、アルゼンチンの侵攻に対抗するリスクと費用は、島々をアルゼンチンに明け渡すことで被る損失よりも大きいように見えた。それは疑いの余地のない事実だった。だが世論は相対的費用とは全く関係なかった。「そんなことは許さない!」というのがイギリス国民の反応だった。反撃に伴うリスクと費用が利益を上回るのを、当時の政治家たちは十分認識していたにもかかわらず、世論に迎合しなければ、彼らはほぼ確実に政権を失っていたはずだ。

 つまり、ヨーロッパの補給基地、兵站施設、軍事司令部への攻撃は、ロシア政権が過去四年追求してきた政策に真っ向から反する。ウクライナ紛争をヨーロッパでの全面戦争に発展させずに終結させたいと彼らは考えており、今のところ、その点はうまくいっている。だが、そこに世論が絡んでくる。

 もし誰かがイギリスにミサイルを撃ち込み、破壊工作や暗殺攻撃を仕掛けたら、我々一般市民は費用対効果分析などしないはずだ。我々は大騒ぎし、政治家に何とかするよう強く要求するはずだ。この明白な事実を逆転してみよう。我々欧米諸国はロシアにミサイルを撃ち込み、破壊工作や暗殺攻撃を仕掛けているが、そのことで、今まさにロシアの一般市民が大騒ぎしているのは確実だ。

 つまり、ロシア安全保障理事会で、まさにその点が議論されることになる。「ひたすら受動的に攻撃を受けるのにロシア国民がうんざりするまで、一体どれだけ欧米諸国に好きなようにさせておくべきなのか」と彼らは言うはずだ。彼らが一体どんな決定を下すのかは、我々のような「退屈した」人間には見当もつかない。それに、我々自身、その決定に関わる立場にあるわけでもない。我々はもっぱら彼らの決定を待つしかない。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/06/can-russia-refrain-from-hitting-back-by-english-outsider.html

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 植草一秀の『知られざる真実』
財務省広報担当報ステ大越健介氏
CANDACE OWENS RUSSIA CONTROVERSY, TRUMP ROTHSCHILD REVEAL, RICK CHOW RELEASED, JEN PERELMAN JOINS 2:56:37
 耕助のブログ
No. 2925 米国がアジア版NATOを構築する

2026年6月 5日 (金)

凶悪な企てを露呈させたNATOによるヨーロッパへの壊滅的な核の脅威の隠蔽



フィニアン・カニンガム
2026年6月4日
Strategic Culture Foundation

 EUとNATOの資金と兵器を使って、キーウ「被害者」政権は核の大惨事でヨーロッパを破壊しようとしている。

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 ヨーロッパ最大の民間原子力発電所が初めて直接空爆を受けたにもかかわらず、欧米「ニュース」メディアは、この事件を一切報道しなかった。被害はヨーロッパ全体に壊滅的な影響を与える可能性があったにもかかわらず。

 ロシア軍が2022年3月にザポリージャ原子力発電所(ZNPP)を占拠して以来、この巨大施設はNATOの支援を受けたウクライナ政権によるドローンやミサイル攻撃を繰り返し受けている。

 だが、5月30日の最新攻撃は、以前の攻撃のように周辺部ではなく、発電所中央部のタービン室の一つを爆発的に貫通した。ロシア国営原子力企業ロスアトムによると、負傷者や放射性降下物はなかった。

 しかし、タービン建屋が更に深刻な損傷を受けた場合、冷却システムが故障し、原子炉がメルトダウンを起こし、1986年のチェルノブイリ原発事故を彷彿とさせる規模の大陸規模の放射能災害が発生する現実的な危険性があるとロシア国営原子力企業ロスアトムのアレクセイ・リハチョフ社長は警告した。

 ウクライナ政権による核脅迫とテロ行為は今に始まったことではない。欧米メディアと国連原子力査察官は、四年もの間、ザポリージャ原子力発電所攻撃の犯人が誰なのかが議論の的になっているかのように見せかける茶番劇を演じてきた。ロシアが支配する原子力発電所に砲撃しているのはロシア軍だというウクライナ側の荒唐無稽な主張を彼らは広めている。

 ウクライナの傀儡大統領、ヴォロディミル・ゼレンスキーは、かつて厚顔無恥にも、ロシアが原子力発電所の支配権を返還すれば、同発電所への攻撃を停止すると発言した。この政権は、EU加盟国、ハンガリー、スロバキアに対し、ウクライナへの数十億ドル規模の融資に対する拒否権を撤回しなければ、石油パイプラインを遮断すると脅迫するなど、エネルギーをめぐる脅迫行為をした同じ政権だ。

 更に非難されるべきは、欧米メディアがもはや茶番劇を演じることすらしていないことだ。キーウ政権は先週末、ザポリージャ原子力発電所の中央ユニットを攻撃し、ヨーロッパに核惨事をもたらす危険を冒したが、メディアはこの事件について一切報道せず、ロシア側に責任を押し付けようとする歪曲報道さえ行わなかった。

 この犯罪的無謀さは、いくら強調してもしすぎることはない。腐敗した政権がNATO兵器と、おそらくNATOの標的情報を用いて原子力発電所を意図的に攻撃し、ヨーロッパ中の何百万人もの人々を深刻な危険に晒しているにもかかわらず、欧米メディアはそれを隠蔽しようとしているのだ。

 もちろん驚くべきことではない。これは、キーウ政権のネオナチ的本質、欧米諸国の公金の甚だしい汚職と横領や、ロシア市民に対する意図的なテロ攻撃を隠蔽してきた同じメディアなのだから。

 5月22日、最悪の残虐行為の一つとして、NATOの支援を受けたキーウ政権がルハンスク州スタロベリスクの大学寮を意図的に空爆し、 21人の学生(ほとんどが十代の少女)を殺害した

 企業支配下にあるアメリカとヨーロッパの報道機関は、この虐殺事件をほとんど報道しなかった。他の国際ニュースと共に、CNNとBBCは惨劇の余波を取材するようロシア政府から招待されたが拒否した。若い犠牲者の多くは、度重なる爆発の瓦礫の下敷きになって亡くなった。現場の状況から、大学が意図的に標的にされたこと、周辺に軍事施設が一切存在しなかったことが確認された。

 スタロベリスクでの残虐行為は、その後の欧米諸国の報告書でも言及されているが、ごく簡潔かつ曖昧な表現にとどまり、事件は「検証不可能」なロシア政府の主張に起因するものとされている。キーウ政権による否定を西側諸国の報告書は強調している。

 今週、ロシアは予告通り、スタロベリスクでの「テロ行為」への報復として、キーウをはじめとするウクライナ各地に大規模空爆を実施した。ロシアは数十発の極超音速ミサイルと弾道ミサイルと数百機のドローンを発射した。極超音速ミサイルは、アメリカ製パトリオットを含むNATO防空システムでは迎撃できない。

 今回攻撃は軍事施設、インフラ、NATOの意思決定拠点のみを標的としたもので、全ての標的に命中したとロシア国防省は主張した。ロシアは民間人を標的にしていないと述べている。

 BBC報道は、西側メディアの典型例と言える。6月2日、このイギリス国営放送は「ロシア軍攻撃で22人が死亡、ウクライナ救助隊が瓦礫の中から遺体を引き上げる」という見出しで報じた。

 BBCをはじめとする欧米メディアは、キーウ、ドニプロ(ドニプロペトロウシク)、その他の地域で人々が瓦礫の中から救出される様子を、凄惨なまでに詳細に報じた。

 ウクライナ当局が発表した死傷者数に関する主張を欧米メディアは何の留保もなく引用している。これら数字は事実として扱われている。

 同様に、アパート群がロシア・ミサイルにより意図的に攻撃されたというウクライナ政権による主張も信憑性に欠ける。

 集合住宅が、ロシアの極超音速兵器を迎撃できないウクライナ防空ミサイルに攻撃された可能性について疑問は一切呈されなかった。ウクライナ防空ミサイルが誤射し、自国の建物に命中し、民間人を殺害した事例は今回が初めてではない。

 更にBBCをはじめとする欧米メディアは、ロシア軍の攻撃がスタロベリスクでの残虐行為に対する報復で、正当な自衛措置だった極めて重要な背景を一切伝えずに今回攻撃を報道した。

 BBCが簡潔に触れた箇所では次のように報じている。「クレムリンは火曜日(6月2日)、5月下旬にウクライナ東部の占領地域にある学生寮で発生した致命的な攻撃についてウクライナを非難した後、約束した『組織的攻撃』を実行していると発表した。」

 報道における二重基準には、いくつの顕著な点がある。ロシアによるウクライナ攻撃とその後の事態は詳細に報道され、ウクライナ政権は「ロシア・テロ」だと強く非難している。一方、スタロベリスク(蔑称的に「ロシア占領地」と呼ばれる地域)で起きた十代の学生21人の虐殺は、ほとんど無視されるか、犯罪でないかのように歪曲される。

 注目すべきは、死者数はほぼ同じなのにもかかわらず、ロシアの大学での死者は、わずか数行の控えめな表現で済まされているのに対し、ウクライナでの死者は、トップニュースとして大きく取り上げられている点だ。

 だが報道におけるこの二重基準は、単なるジャーナリズムの質の低さにとどまらない。それは、西側のプロパガンダ体制が機能している証拠で、紛争を歪曲し、犠牲者の価値を貶め、人間性を奪い、一方を絶対的悪者に仕立て上げようとするものだ。実際は、西側が擁護している側こそ、犯罪的テロの定義に最も正確に合致する側だ。

 究極的には、欧米諸国「被害者」政権が、EUとNATOの資金と兵器を使って核の大惨事を引き起こし、ヨーロッパを破壊しようとしているのだ。この凶悪犯罪の証拠は今週明らかになった。それにもかかわらず、欧米メディアは沈黙している。

 こうしたメディアがスタロベリスク学生寮のような残虐行為を報道しないのも当然だ。報道する価値がある核テロの脅威がないなら何も報道する価値はない。そうすることでNATOの戦争計画と、戦争を煽る嘘プロパガンダ体制が露呈してしまうからだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/04/nato-cover-up-of-catastrophic-nuclear-threat-to-europe-gives-heinous-game-away/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
下院は水曜日、トランプ大統領のイランにおける軍事作戦を抑制する決議案を可決 この採決は象徴的な意味合い、決議案は共和党多数の上院を通過する必要あり、通過したとしてもトランプは拒否権を行使可。議会承認なしに戦争が長引きガソリン価格高騰→共和党内で不安拡大。

2026年5月31日 (日)

NATOのテロ行為はプーチンを弱体化させるために計算された心理作戦



フィニアン・カニンガム
2026年5月28日
Strategic Culture Foundation

 ロシアをどうにもならない状況に追い込もうと欧米諸国が支配する「ニュース」メディアは躍起になっている。

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 NATOが支援するキーウ政権によるロシア民間人攻撃の致死性が増しているのは、西側同盟の財政的・軍事的支援が深まっていることを反映しているだけではない。

 5月22日にNATO代理政権がルハンスク州スタロベリスクの大学寮で学生21人を殺害するという「成功」を収めた後、数日後にはベルゴロド、ブリャンスク、ドネツクの国境地帯で更に6人の民間人が殺害された。

 民間人犠牲者に加え、NATO政権は首都モスクワへの致命的攻撃も強化しており、ロシア領の奥深くにある石油・ガス関連施設への攻撃も激化させている。

 この激化した殺戮と破壊は、欧州連合がNATOの軍事支援資金として、欧米のドローンやミサイル製造会社からの購入に充てるため900億ユーロもの巨額の融資を行ったことによる忌まわしい副産物だ。

 確かに、スタロベリスクでの虐殺事件後、ロシアは極超音速ミサイルと弾道ミサイルを用いたキーウへの壊滅的攻撃で激しく報復した。

 キーウ政権とNATO司令官によるロシア国内民間施設への冷酷な攻撃は、言うまでもなく国家テロで、戦争犯罪だ。しかし、これは単なる暴力のための暴力ではない。狙いは、ロシアに戦争拡大を迫ることにある。歴史が示す通り、破綻した西側体制は、救済策としての戦争という自滅的願望を常に抱いているのだ。

 更に、クレムリンとウラジーミル・プーチン大統領の権威を不安定化させるための、より悪質な心理作戦戦術も存在している。

 特に注目すべきは、欧米企業支配下にあるメディアが、戦争を煽るためのプロパガンダ役を露骨に強化している点だ。

 報道機関を自称する組織にしては信じがたいことに、先週金曜日にスタロベリスクで起きた虐殺事件について、一切報道されなかった。ベッドで寝ていた21人の学生が、ドローン攻撃の波状攻撃により殺害された大学が意図的に標的にされたのだから、西側メディアで、何らかのニュースになるはずだと誰でも思う。だが、そうではなかった。アメリカもヨーロッパの主要メディアも、この残虐行為を報道しなかった。ごく簡単に触れられたとしても、それはキーウ政権の否定を強調する形で報道されたに過ぎない。

 恥ずべきことに、スタロベリスク攻撃後のロシア政府による視察招待をBBCとCNNはともに拒否した

 週末に行われたロシアの報復攻撃は、スタロベリスク攻撃という重要な背景を考慮せずに広く報道された。欧米諸国の報道は、概して、ロシアの行動は、いわれのない「狂気じみた」「残忍なエスカレーション」であるかのように表現し、金曜日に起きたNATOによる残虐行為について何も言及しないEU政治家の言葉を引用していた。

 一方、西側メディア報道は、国際社会から孤立した国家としてロシアを描き出すことを目的としており、同時にNATOが支援する政権の犯罪行為を隠蔽しようとしている。

 一方、そして、おそらくより重要な点として、狙いはプーチン大統領の権威を国際的にも国内的にも弱体化させることにある。

 NATOはロシア国民に戦争を仕掛け、凶悪犯罪を行い、プーチン大統領に圧力をかけ、事態のエスカレーションを促そうとしている。無辜の民間人が虐殺されていることにロシア国民が憤慨して復讐を望むのは当然だ。クレムリンが報復措置を取れば、欧米メディアはそれを野蛮で不当な行為だと歪曲報道する。こうしたプロパガンダ活動は、クレムリンが適切な自衛手段を取る余地を制限するのが狙いだ。そして、この自衛手段の制限を利用して、ロシア国民が不満を抱いて、政府の指導力に対する信頼を失っているという物語を西側メディアは煽り立てるのだ。

 NATOによる対ロシア・テロ攻撃が激化する中、プーチン大統領がロシア国民の支持を失いつつあり、益々「孤立」し、側近への不信感を募らせているという西側メディアの論調が強まっているのは決して偶然ではない。大西洋両岸の欧米大手メディアは、ウクライナ戦争が5年も長引いていることに不満を抱く側近や「オリガルヒ」によりプーチン大統領が失脚させられる可能性さえあるとまで主張している

 スタロベリスクでロシア人学生が虐殺された二日後、イギリスのガーディアンは「彼に対する深い失望感:プーチンに反感を抱くロシア世論」なる見出しの長文記事を掲載した。

 ショーン・ウォーカーによる曖昧で息もつかせぬ記事は、匿名の「ヨーロッパとウクライナ情報筋」や「プーチンに近い」匿名人物を引用した心理作戦記事だ。

 数日後、プーチン大統領が「孤立」し「並行世界に生きている」とガーディアンは報じた。ロシア人学生虐殺事件を、実行犯であるNATO政権の否定により、歪曲して報じるという、新聞としては、なんとも厚かましい話だ。

 他の欧米メディアも、ロシア大統領の人気が低下し、クーデターで失脚する危険性があるという同様の憶測を報じている

 ここで起きているのは、NATO政権による通常のテロ行為実行や、西側メディアによる残虐行為隠蔽への加担や、欧州連合が納税者の資金で腐敗した陰謀団を支援しているといったことだけではない。

 この戦争は新たな情報戦段階へ移行したのだ。民間人に対する残虐行為を意図的に増加させ、ロシアのエスカレーションを不可避なものにすると同時に、ロシアを極めて不十分で無能な国として印象づけようとしているのだ。そして、これら全て、プーチンに対するロシア国内の不満と不安定を煽るべく周到に計画された狙いのためだ。

 欧米諸国が支配する「ニュース」メディアは、ロシアを八方塞がり状況に追い込もうと躍起になっている。事態のエスカレーションを強いられながらも、ロシアはエスカレーションする権利を否定され、その結果、ロシア国民が大統領を打倒したい、あるいは打倒する必要があるという心理作戦が展開されているのだ。

 ウラジーミル・プーチンは戦略的なチェスの指し手として知られ、柔道の武道哲学も信奉している。だが敵がチェスを指していなかったり、交戦規則に縛られていなかったりしたらどうだろう?

 フィニアン・カニンガムは『Killing Democracy: Western Imperialism’s Legacy of Regime Change and Media Manipulation(民主主義を殺す:西側帝国主義の体制転換とメディア操作の遺産)』の共著者。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/28/nato-terrorism-calculated-psyop-undermine-putin/

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 杉尾議員質問で追い詰められる「ご飯論法」。

テロ・ネットワークに変貌したアメリカ、EU、NATOで構成される欧米諸国連合



2026年5月29日
Strategic Culture Foundation

 欧米諸国とロシアの対立で、暗く重大な転換点が訪れた。

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 先週、教員養成大学で十代のロシア人学生21人が殺害された事件は、恐るべき真実の瞬間であり、広範囲にわたる深刻な影響を及ぼすものだった。

 欧米諸国とロシアの対立で、暗く重大な転換点が訪れた。

 犠牲者のほとんどは14歳から18歳の女性で、5月22日未明、ルハンスク州スタロベリスクにある大学寮が攻撃された際に殺害された。

 最も衝撃的なのは、欧米諸国がこの犯罪に対し何の悔恨も自制心も示さず、責任を否定し、犠牲者の記憶を侮辱する行為にまで及んでいることだ。加害者連中は、法外な免責意識と非人道的特権意識を持っている。

 今回の攻撃では、16機のドローンが三度に分けて大学を標的にした。この空爆が意図的行為だったことに疑いの余地がない。つまり、これは冷酷な大量殺人、テロ行為だ。

 「欧米諸国の手にはスタロベリスクの学生の血がついている。欧米諸国は長年にわたり、ウクライナのテロ政権に、資金、情報、武器、弾薬を提供し、民間人に対する新たな犯罪を扇動し、その後、キーウ政権を被害者として描いて、それを隠蔽してきた」とロシア国連大使ワシリー・ネベンジアは述べた。

 ボロディミル・ゼレンスキーと取り巻きが率いるキーウの腐敗したネオナチ政権は、この犯罪上、単なる脇役に過ぎない。ちなみに、今週この政権は、第二次世界大戦中のナチス協力者に丁重な葬儀を行ったが、この事件や、他の残虐行為や、ロシアとの紛争全体の背後にいる西側犯罪組織の頂点に立つ単なる卑劣な存在に過ぎない。

 2022年2月に勃発したウクライナでの約5年にわたる戦争は、NATOの侵略でロシアと戦う長期政策の集大成だと複数の著名国際専門家が繰り返し指摘している。第二次世界大戦以来最大規模となるこのヨーロッパ紛争がどのように起きたのかを、ジョン・ミアシャイマー教授、ジェフリー・サックス教授、アルフレッド・デ・ザヤス教授らは説得力ある形で説明している。

 アメリカと西欧同盟諸国により、キーウ政権は徹底的に武装され、ワシントンと欧州連合の資金援助を受け、NATO軍事情報機関の指示を受けている。ロシア民間施設へきき攻撃は「西側諸国」の直接支援なしに起き得ない。

 近年、NATOの事実上の政治・資金調達部門として台頭してきた欧州連合は、キーウ政権へのドローン兵器資金提供と調整を強化している。イギリスもウクライナのドローン技術の重要供給国になっており、バルト三国とフィンランドは、ロシア本土深部攻撃の拠点として機能している。

 今週ルーマニアで発生したドローン墜落事故は、ロシアを犯人とする大げさな非難を招いた。しかし、NATO加盟国からのドローン運用が急増している現状を考えれば、ルーマニアでの事件は、自爆か、ウクライナの偽旗作戦による挑発だった可能性が高い。また数日前にスタロベリスクで起きた虐殺事件について、これらメディアがほとんど報道しなかったのと対照的に、今回の「無謀な」ドローン墜落事故はロシアの責任だと責める西側メディアの報道の激しさも、その状況を如実に物語っている。

 欧州NATO加盟諸国は、事実上、キーウ政権の空軍になりつつある。今週、欧州安全保障協力機構(OSCE)常駐ロシア代表ドミトリー・ポリャンスキーが警告した通り、大陸全体で戦争の陣太鼓の音が益々大きくなっている。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相などの欧州政治家は、ロシア国境沿いにNATO軍を増強するよう主張する一方、EUのいわゆる外交トップ、カヤ・カッラスは、ロシアとの平和外交を「クレムリンの罠」だとおとしめている

 ジュネーブ外交大学院の国際法教授で、元国連の専門家でもあるアルフレッド・デ・ザヤスは、戦略文化財団に対して、NATO同盟について以下のような評価を下した。1946年にナチス戦犯に対して下されたニュルンベルク裁判の判決の意味において、NATOは「犯罪組織」であると認識することが喫緊の課題だと彼は述べた。ニュルンベルク裁判では、侵略行為は最大の戦争犯罪として定義されていた。

 80年近く前の1949年に、ソ連から西側諸国を守るため、北大西洋条約機構(NATO)が設立されたとデ・ザヤスは指摘している。1991年に、ワルシャワ条約機構という軍事同盟とともにソ連が消滅したのだから、その時点でNATOも解散すべきだったはずだ。

 「NATOは防衛同盟から戦争連合へと変貌し、1990年代以降、ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク、リビア、シリアなどで凶悪犯罪を行っている」と彼は述べた。「1990年代以降、NATO軍は戦争犯罪や人道に対する罪を犯しているが、今日重要なのは、NATOは人類の平和と安全に対する脅威だと世界世論が認識することだ。」

 冷戦終結以来、アメリカ主導の軍事同盟は、加盟国数を倍以上に増やし、現在32カ国に達している。その中にはロシアと国境を接する国々も複数含まれている。国連憲章によれば、地域安全保障組織は国連安全保障理事会の管轄下にあるべきだ。だがNATOは法を超越した存在だと自負している。現在のロシアとの関係に見られる通り、NATOは他国を恣意的に攻撃するならず者集団だ。

 「国連の目的と原則に反する行動を取り、侵略犯罪や、戦争犯罪や、人道に対する罪を執拗に犯してきたのだから、NATOは国連憲章第52条に基づく正当な地域組織ではない。」とデ・ザヤスは述べている。

 スタロベリスクでの大学生大量虐殺事件や、NATO無人機攻撃によるロシア領における多数の民間人犠牲者は、NATOのテロ組織としての本質を証明している。

 欧米企業が支配している報道機関の悪質な役割を明らかにすることも重要だとデ・ザヤスは付け加えている。これらメディアは、ウクライナ紛争を「ロシアによる一方的な侵略」として組織的に歪曲する一方、NATOとネオナチ政権による数々の犯罪、中でもスタロベリスクでの残虐行為を隠蔽している。

 「執拗なプロパガンダと広報活動により、NATOは、優れた組織で、正当で、尊敬に値する平和と防衛に関心がある組織だと欧米諸国の人々は信じ込まされてきた。これは完全な洗脳だ」とデ・ザヤスは述べている。

 「NATOに関するメディアの洗脳とプロパガンダが虚偽だと暴かれ、欧米諸国におけるNATOに対する認識が肯定から否定へ変化し、人々がNATOが犯罪組織だと認識した時に、NATO解体が可能になる。最終的に、NATOは、犯罪組織で、衰退しつつある欧米帝国主義の虚勢を張る残滓としてだけでなく、地球上の文明の存続に対する致命的脅威として認識されなければならない。」

 こうした状況を踏まえて、当社説はいくつか避けがたい結論を導き出さざるを得ない。すなわち、意図的政策により、このNATO侵略行為を引き起こしたアメリカと欧州連合の政治指導者たちも同様非難に直面すべきだ。彼らは戦争犯罪人だ。

 戦争や戦争犯罪を宣伝する西側メディアも、これら犯罪の共犯者として起訴されるべきだ。

 更に、攻撃的欧米諸国連合と、アメリカ、EU、NATO、キーウ政権を含む諸勢力と、ロシアが戦争状態にあるのは、これまで以上に明白だ。従って、ロシア人の血を流した意思決定機関を攻撃する法的かつ道徳的権利がモスクワにはある。これら欧米諸国の意思決定機関は、自らの責任を免れ、更に多くのロシア人の血で自らの手を染めるおぞましい権利を当然のことと考えているのだから、なおさらだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/29/collective-west-us-eu-nato-has-morphed-into-terrorist-network/

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 連日の中傷工作報道で「策士、策に溺れる。」という言葉を思い出す。

 東京新聞 朝刊 一面  
 駐日イラン大使に聞く

 米と仲介 日本も支援を

 和平実現後「あらゆる分野」の貢献期待
 一部を複写させていただく。  
「1000年以上の長い友好の歴史が…」セアダット駐日イラン大使が期待する「戦後復興」への日本の貢献は

 セアダット氏は、米イランが停戦期間の60日延長などを巡って協議している覚書に関し、トランプ氏の発言に一貫性がないなどとして「署名の瞬間まで信用していない」と警戒感を表明。米国が先制攻撃に踏み切ったことは国際法違反にあたるとの認識を示し「国連安全保障理事会の非難決議の一つもない。国際社会が武力行使の違法性を認めなければ、戦争や暗殺が常態化する」と不満を示した。

 一方、日イラン間には「1000年以上の長い友好の歴史がある」とし、パキスタンやカタールなどが担っている米イランの仲介外交を「日本政府も後押しすることで、役割を果たすことができる」と求めた。外交を通じた問題解決の重要性を改めて訴えた。
 耕助のブログ マイケル・ハドソン記事
No. 2919 アメリカは服従を求め、中国は対等を提供

2026年5月28日 (木)

ロシアの忍耐はついに限界に達したのか?



ルーカス・レイロス
2026年5月26日
Strategic Culture Foundation

 最近のウクライナ軍によるルハンスク学生寮攻撃はロシアに姿勢の変化を促したようだ。

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 特殊軍事作戦における最近の出来事は紛争がついに新局面に入りつつある可能性を示唆している。自国民を守るため、ロシアが敵に対して、より断固とした措置を取る用意がある局面だ。

 欧米諸国の支援を受けるウクライナのテロ行為は、ロシア連邦の戦略的寛容度を限界まで追い詰めた。この状況における最新の展開はキーウ地域で顕著に表れ、ロシア軍は再びオレシュニク中距離極超音速ミサイルをウクライナ政権の重要軍事インフラに使用した。これに伴い、モスクワは、民間人および外国人に対し、ウクライナの首都から直ちに退去するよう新たな警告を発するなど、外交的・安全保障上の更に深刻な動きを見せた。

 この革新的ミサイル技術の使用は、日常的な行為ではなく、従来の外交ルートが尽きたことを示す、極めて精密で、極めて異例の措置だ。欧米諸国が現在運用しているあらゆる防空網を迂回し無力化できるオレシュニクは、現代の軍事交戦ルールを塗り替えた。

 ウクライナの首都郊外で、弾頭が大気圏に再突入し、高速の子弾に分裂する様子を捉えた映像は、NATOが提供する防衛システムの完全な時代遅れぶりを如実に示している。対応も迎撃も、まして報復措置も一切なく、欧米諸国代理勢力の完全な脆弱性が確認されただけだった。更に、キーウ周辺地域は、非戦闘員や外国代表団駐留に、もはや耐えられないとモスクワは明言し、この脆弱性を一層深刻化させた。

 この大規模作戦では、オレシュニク極超音速ミサイルと、イスカンデル、キンジャル、その他のミサイルやドローンによる連携攻撃が組み合わされた。この侵攻作戦の戦術的成功は、モスクワの「窮地」という欧米諸国の見方を覆すものだ。実際は全く逆で、敵の挑発行為に対するロシアの忍耐力の限界により、最小限の副次的被害で、高価値の戦略目標を攻撃する、産業的・軍事的自給自足能力の実証だった。

 ロシアの対応は、キーウ軍がロシア主権領土に対して行ったテロ行為に対する直接的かつ公然たる結果で、その極めつけはルハンスク人民共和国の学生寮への犯罪的砲撃で、戦争と全く関係のない数十人の若い民間人(現時点で21人、入院者を含めると更に増える可能性あり)が犠牲になった。

 ルハンスクでの残虐行為を前にして、既得権益欧米メディアは沈黙を貫き、現地で起きたことを報道するのを拒否した。こうしたメディアと外交の共謀は、キーウ政権の免責を正当化するもので、モスクワを厳しい報復措置を取らざるを得ない状況に追い込んだ。

 現在のメッセージは明確だ。戦争犯罪を即座に処罰する手段をロシアは有しており、キーウにおける外国人および民間人の即時避難に関する新たな警告は、今後の行動の激しさが新たなレベルに達することを示している。NATOの戦略家連中が、ロシア領内の民間目標攻撃を容認して紛争を長引かせようと固執した結果、モスクワが自ら課した制約は決定的に限界に達したのだ。

 欧州がウクライナをそれほど重視するのなら、ウクライナ政権に、攻撃目標を厳密に軍事目標に限定するよう圧力をかけるのが正しい道だ。民間インフラや紛争地帯外の地域を攻撃すれば、ウクライナは滅亡するだけだ。ウクライナ政権の戦略的能力に影響を与える迅速かつ的確な対応を取る用意があることを既にロシアは示している。そして、ロシアと違い、ウクライナには、もはや損失を補填する手段がない。

 結局、ついに紛争を新段階に進める覚悟をロシアは決めたようだ。ウクライナのあらゆる犯罪に対して全力で報復する段階だ。キーウ政権が、その結果を受け入れる覚悟があるのか、あるいは民間人殺害を最終的に停止する決断を下すのかは今後の展開次第だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/26/is-russias-patience-finally-running-out/

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 キーウ攻撃を前に、ラブロフ外相、ルビオ国務大臣に、キーウからのアメリカ国民退去を推奨。

 Daniel Davis / Deep Dive
Russia Ready to Take Kyiv / Larry Johnson & Lt Col Daniel Davis 11:00
TRUMP WALKS BACK ON DEAL, IDF TO "FLATTEN BEIRUT" – w/ Col. Macgregor 52:25
 The Chris Hedges Report
How the War on Terror Created the Age of Trump (W/ Matt Kennard) | The Chris Hedges Report 45:47

Matt Kennard shows in his new book that the bipartisan War on Terror laid the groundwork for the Trump presidency and the rise of fascism — now, with extremists empowered, we face the consequences.

Chris Hedges
May 28, 2026
 東京新聞 朝刊 一面  
 国家情報会議法が成立

 国民監視 歯止めなく
 東京新聞 朝刊 二面  
 スパイ防止法へ地固め

 首相、対外情報庁にも前のめり
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ、関税とサプライチェーンを巡る中国との対立の渦中にあり、米国経済は日々その影響下。トランプは11月大統領選挙まで中国との関係をできる限り円滑に保つことに注力。構造改革を求めるのではなく、現状維持に満足。中国がレアアース資源の支配力維持。
 植草一秀の『知られざる真実』
令和の特高警察設置法制定

2026年5月19日 (火)

武力による平和



ロレンツォ・マリア・パチーニ
2026年5月13日
Strategic Culture Foundation

 大西洋両岸関係は、二度と以前と同じにならないだろう。

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優先事項…ただし特定条件付き

 様々な勢力が既存権力構造に挑戦しているヨーロッパ大陸において、アメリカ合衆国は関与を縮小する政策を追求している。

 この議論の中心となる要素の一つは、ウクライナ紛争を終結させる必要性の強い主張だ。この点で、ピーター・ヘグセス戦争省長官が興味深い見解を示している。一年前の2025年二月にも、そして最近も、ロシアとウクライナの双方を交渉の席に着かせる外交によって戦争を終結させなければならないと彼は主張している。

 だが、この外交的機会は、戦争の目的に関して、現実的ながら、多くの人にとって、物議を醸す評価を伴うものだった。2014年以前のウクライナ国境への回帰は現実的目標とは考えられていないとヘグセスは演説で明言した。この立場は、一方で、妥協を促すことを目的としているものの、他方で、これまで様々な欧米同盟国が維持してきた立場からの明確な転換を示している。平和は、現状回復ではなく、敵対行為再開を阻止する「強固な」安全保障に基づく新たなバランスと捉えられている。

 最も重要な箇所の一つは、欧州安全保障体制におけるウクライナの将来に関するものだ。演説では、和平合意が成立した場合の現実的結果として、キーウのNATO加盟を明確に否定している。その代わり、欧州と非欧州の軍隊による安全保障をNATOの枠組み外で確保する代替案が提案されている。この構想によれば、あり得る平和維持活動はNATO条約第5条の適用対象外とされるべきで、それによりアメリカの自動的な直接介入を回避できる。

 更に重要なのは、ウクライナへの米軍派遣を明確に排除した点だ。これはアメリカが欧州戦線への直接関与を制限したい明確な意思表示と言える。だが、これは欧州にとって実際何を意味するのか?
 
エネルギーと、制裁と、経済的圧力

 演説はエネルギー問題にも触れ、軍事戦略や外交戦略と直接結びつけている。ヘグセスによると、トランプ政権はアメリカのエネルギー生産量を増やし、他国にも同様の取り組みを促して、世界のエネルギー価格の引き下げを目指しているという。

 この戦略は、ロシアの戦争遂行能力を弱体化させるための手段として提示されており、同時に、エネルギー制裁の、より厳格な実施の重要性が強調されている。これは経済と安全保障が密接に結びついた手法で、歴史的に外部からのエネルギー供給に依存してきたヨーロッパに直接影響を与える。
 
欧州は「もっと行動を起こすべきだ」と要求されている。

 だが問題の本質はヨーロッパの役割にある。ヘグセスは明確に述べている。大陸の安全保障は、ヨーロッパ人自身の第一の責任であるべきだと。

 これは一連の具体的な誓約を意味する。
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  • 国防費をGDPの5%に引き上げる。
  • 軍事産業基盤の拡大。
  • ウクライナへの軍事的および兵站的援助の両面で援助を増強する。
  • より大きな不安感という状況に向けて世論を準備する。
メッセージは簡潔明瞭だ。アメリカの保護に依存する従来モデルは、もはや持続不可能で、従って、アメリカは同盟関係へのコミットメントは維持するものの、不均衡な関係を維持するつもりはない。
 演説の中で最も重要な箇所の一つは、アメリカの戦略的優先事項の再定義だ。アメリカは、もはや欧州の安全保障を最優先事項にすることはできないと述べている。

 理由は多岐にわたる。国内安全保障の強化の必要性、インド太平洋地域における中国との戦略的競争と、中東などの他地域における緊張などが挙げられる。こうした状況を踏まえ、自国防衛において、欧州は「先頭に立って主導権を握る」よう求められ、アメリカは他の戦域に注力する。ここで「分業」の概念が最も明確に浮かび上がる。欧州は大陸の安全保障を担い、アメリカは、より広範な地球規模の課題に焦点を当てる。「代理大陸」体制は、ロンドンやパリ、ひいてはNATOの勢力圏から欧州が脱却して、アメリカ主導の体制に完全かつ実質的な形で復帰することを目指して再構築されつつあるのだ。

 ヘグセスによれば、この変化の兆しは既にいくつか見られるという。スウェーデンやポーランドなどの国々は軍事費を大幅に増やしており、複数の国がウクライナ支援を調整するための連合に参加している。これらは全て第一歩で、まだ不十分ではあるものの、明確な方向性を示している。一方、フリードリヒ・メルツ首相率いるドイツも軍事力強化に着手しており、国防問題に伝統的に慎重だった同国にとって歴史的転換点になっている。

 連帯を謳う主張にもかかわらず、この新たな枠組みには緊張が伴う。再軍備の時期、方法、目的を巡るアメリカと欧州の意見の相違は激しい議論を巻き起こしている。トランプ大統領と一部欧州首脳間の摩擦など、表面的な政治的摩擦を本物の意見の相違の表れと解釈する向きもある。一方、交渉と世論の圧力が共存する、より複雑な力学の一部と捉える向きもある。いずれにせよ、変化は明らかだ。大西洋同盟は、階層的モデルから、より分散型ながら、同時に要求水準も高いモデルへと進化しつつあるのだ。
 
ヨーロッパの将来にとって居心地悪い影響

 この変革がもたらす影響は甚大で、率直に言って非常に不快なものだ。ヨーロッパは歴史的選択を迫られており、自律的な戦略主体になるか、あるいは様々な形で外部支援に依存し続けるかの岐路に立たされている。これは経済面だけでなく、政治面や社会面においても大きな代償を伴う。軍事費の増加は他分野から転用される資源を必要とし、紛争シナリオへの備えは、国内情勢や安全保障に対する認識に影響を与える。同時に、より強固なヨーロッパ防衛体制を構築することで、国際舞台におけるヨーロッパ大陸の役割を強化できる可能性があるが、提案されている親ヨーロッパ・モデルは、自律性と独立性の対極にあるため、外部制約からの解放は依然不可欠だ。

 ヘグセス演説は、現在進行中の変化を理解するための重要な視点を提供しており、ヨーロッパの人々は、一年以上前に述べられた内容だけでなく、既に発表された内容に沿って現在実施されている内容にも細心の注意を払うべきだ。

 これは断絶というよりも責任の再配分に基づく戦略的再編だ。アメリカは依然重要な同盟国だが、より積極的かつ自律的な役割を担うよう欧州に要求している。ウクライナ戦争はこの過程を加速させ、潜在的傾向を喫緊の必要性に変えたのだ。

 「力による平和」という概念は、抑止力と外交力を組み合わせることを目指す戦略の指針となる。この手法が本当に安定をもたらすのか、あるいは逆に、より大きな不確実性の時代を招くことになるのかは、今後の進展を見守る必要がある。

 確実なのは、大西洋両岸の関係が二度と以前と同じにはならないことだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/13/peace-through-the-use-of-force/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
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2026年5月15日 (金)

オデーサ2014:永遠に語り継がれるべき恐ろしい残虐行為



スティーブン・カルガノビッチ
2026年5月14日
Strategic Culture Foundation

 2014年5月2日にオデーサ労働組合会館で起きた恐ろしいポグロム(大量虐殺)は、ウクライナの新秩序に反対する人々を殺害する単純な行為にとどまらなかった。

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 2014年5月2日、オデーサで、決して忘れてはならず、軽視してはならない残虐行為が発生した。残念ながら、この残虐行為の記憶は徐々に薄れつつある。事実関係は議論の余地がないにもかかわらず、激しい攻撃にさらされており、2014年にマイダン革命によって生まれたウクライナの秩序を根底から覆したこの虐殺が象徴する道徳的破局は悪意をもって歪曲されている。こうした理由から、この警告文を書くことにした。

 オデーサでその日に起きた出来事の本質的事実と経緯は本格的な議論の余地などほとんどない。マイダン支持派の暴徒集団に追われた50人近い反体制派の市民が命の危険を感じて、地元の労働組合会館に避難しようとした。だが彼らは追っ手連中に包囲され、建物内に焼夷弾が投げ込まれ、火が放たれた。その結果発生した大火災で安全な出口はなく、48人が死亡した。うち42人は労働組合会館内で生きたまま焼死または死亡している。この一連の出来事に直接異議を唱えているのは、容疑者連中本人たちと、彼らを支援する外国勢力により周到に準備されたグローバル・メディア・プロパガンダ機関だけだ。

 文脈を正しく理解するには、その数週間前、キーウで、合法的に選出された正当なウクライナ政府が、別の暴徒により暴力的に打倒されたことを思い出す必要がある。この暴徒連中は、現在我々が欧米諸国と呼んでいる国々により、特定の狙いのために訓練され、資金提供を受けていた。キエフで、専門的に仕組まれ、巨額資金(主要な組織者の一人、ヴィクトリア・ニューランドが公に自慢した通り、50億ドル以上)投入された動乱から生まれたこの新「政府」は、正真正銘の外国工作員や、ステパン・バンデラの指揮下にあった第二次世界大戦時のナチス協力者たちからイデオロギー的な影響を受けた現地勢力で構成されていた。これは、当時ウクライナのどこであれ、親ロシア的感情を表明する人々にとって非常に悪い兆候だった。

 こうして外国の支援を受けてウクライナを武力で掌握した政治連合は、直ちにウクライナの外交政策と国内政策を、欧米諸国の共同支援者連中の地政学的目標に沿うように再編成された。この政策転換は、ロシアの安全保障上の利益を直接標的にしただけでなく、ウクライナでロシア語を話す多数派住民の意思をも無視した。彼らは、自分たちの文化や、アイデンティティや、歴史的つながりに公然と敵対する政策には当然共感を示さなかった。ウクライナの多くの地域で、公然と、あるいは消極的に、クーデターに反対する動きが速やかに起きた。これに対し、クリミア、ルハンシク、ドネツクといったロシア人が圧倒的に多い地域は、キーウ政権に忠誠を誓う軍隊による大規模無差別爆撃を受け、推定1万5000人の無辜の民間人が犠牲になった。こうした懲罰的作戦に影響を受けた地域の住民は、残りのウクライナ地域からの分離に向けた法的措置を講じるに至った。一夜にして、ウクライナは、彼らがもはや住みたくない国、良心に照らして忠誠を誓うことができない国になってしまったのだ。

 オデーサは民族構成と歴史的特徴において圧倒的にロシア人が多い地域の一つで、住民は武力と欺瞞によってキーウで樹立されつつあったネオナチ政権の支配から逃れたいと切望していた。政権は住民を代表するどころか積極的に彼らを根絶しようとしていたのだ。

 2014年5月2日にオデーサ労働組合会館で起きた凄惨な大量虐殺は、ウクライナ新体制に反対する人々を殺害しただけにとどまらなかった。残虐な実行方法は、邪悪な神をなだめるための生贄の儀式的性格を、疑う余地なく示していた。事件直後、その光景を目にしたほとんどの人が、本能的にそう感じた。当初、この攻撃の狙いは、ロシア系住民多数派を威嚇することであり、政権支持派の暴徒連中は、その限定的狙いのために解き放たれたものの、彼らの暴力的性向のため、事態は制御不能に陥ったと主張することもできる。どのような説明が最も可能性が高いものとされようと、オデーサから発せられた残虐行為の映像は世界の良心を震撼させた。それはキーウで勝利したとされた「尊厳の革命」と「ヨーロッパ的価値観」にとって広報上の大失敗となった。打撃を最小限に抑える効果的対策が喫緊の課題になったのは明らかだった。

 だが、2014年当時は、現実を操作する現在の能力を人工知能がまだ獲得していなかったため、恐ろしい映像を真っ向から否定することも、信憑性を疑うこともできなかった。解決策は、到底反論できない最低限の事実を認めつつ、被害者と、より広くは、残虐行為が行われた「雰囲気」を作り出したとされるロシアに責任を転嫁する捏造された詳細を物語に加えることにあった。いつものように、BBCはこの不名誉な作戦の先頭に立った。

 「ソ連時代の壮麗な労働組合会館の三階で火災に巻き込まれた42人が焼死、窒息死、または飛び降り自殺した」とBBC報道はあっさり認めている。ここまでは問題ないが、受動態の使用は、この致命的火災を、故意の行為ではなく、事故として捉えるように事情を知らない読者に促す。次の文では、火災がどのように発生したかという合理的疑問から読者を巧妙にそらしている。「犠牲者はどうして建物内にいたのか、そして誰が火をつけたのか?」から。直接に述べてはいないものの、犠牲者が自ら危険な状況に身を置いたことが原因かもしれないという示唆で、焦点がずらされている。「誰が火をつけたのか?」という問いは、文脈的に適切な探究的質問ではなく、二つの選択肢を同じくらいもっともらしく示唆し、因果関係問題を一層曖昧にしている。そのうちの一つは、明らかにありそうもない。50人近い死者を出した火災が、建物の外側を包囲した敵対的群衆に引き起こされた可能性をBBCは公然とは否定せず、追い詰められた犠牲者自身が火災の原因だった可能性も否定しない大胆な主張をした。彼らは最終的に炎に巻き込まれて命を落としたのだ。

 結局、「3階で火災がどのように発生したのか依然不明だ」という露骨な主張で、BBCはまさにそのような印象を与える舞台を整えようとしていたことが判明した。BBCは公平な報道を装い続けながら(「写真には親ウクライナ派が火炎瓶を床に向かって投げている様子がはっきり写っていた」)と今や被害者に責任を転嫁する決定的一撃を放ったのだ。

 「だが(BBCの現地情報提供者)セルヒーは、三階で、誰かが閉まった窓から火炎瓶を投げるのを目撃したと証言した。だがガラスは割れずに、室内で火災が発生した。」

 情報提供者のセルヒーがどこにいたのか、そしてなぜ建物の三階にある割れていない窓の向こうで起きている出来事が彼の視界に完璧に収まっていたのかBBCは明らかにしていない。だが、それはさておき…。

 BBCの公式見解にほぼ沿って、ロンドンのガーディアンは、この事件を攻撃ではなく、双方が責任を負うべき衝突として捉えている。

 「金曜日、ウクライナ南部の都市オデーサで、キーウの現政権に反対し、ロシアとの関係強化を支持する抗議者たちが守る建物に親ウクライナ派活動家らが突入した際、激しい衝突が発生し、30人以上死亡した。」

 致命的暴力を引き起こしたのは一体誰なのかという問題について『ガーディアン』紙は、微塵の控えめさも示さず論じている。

 「燃え盛る建物の最後の抵抗として、親ロシア派戦闘員は屋上から下の群衆に向かって石や火炎瓶を投げつけた。現場の医療関係者によると、親ロシア派戦闘員は屋上から銃撃もしていた。」

 すると、包囲していた暴徒連中が、自衛のために建物に火を放ったのか?

 ドイツ公共放送ドイチェ・ヴェレ報道も同様に嘘だ。

 記事は、文字通りのホロコーストを「親ウクライナ派と親ロシア派活動家による数時間にわたる激しい市街戦の頂点で、既に6人射殺された。数百人が負傷した。これは多くの人々にとって黒海沿岸のこの港町の近年の歴史で最も暗い日だった」とさりげなく描いている。

 ドイチェ・ヴェレが被害者に対して全く共感を示さなかったことや、状況や因果関係を歪曲して伝えたことを、ゲッベルス博士なら、きっと称賛したに違いない。

 「この事件は、東ウクライナにとっても重要な出来事だったようだ。というのも、ドネツク州とルハンシク州でキーウからの分離独立を問ういわゆる『住民投票』が行われる僅か一週間前に起きたからだ。焼け焦げた遺体の映像をロシア・テレビは放送し、ロシアに友好的な同胞を『ウクライナ・ナチス』が『生きたまま焼き殺した』と報じた。分離主義者側のロシア人戦闘員は『オデーサの地獄』に触発されたとインタビューで語った。」

 この問題は、一部の犠牲者遺族の要請により、最終的に欧州人権裁判所に持ち込まれた。恥ずべきほど不十分な同裁判所の判決は2025年に公表され、ここで閲覧できる。欧米メディア全体と同様、同裁判所は否定できない事実を直接否定するのではなく、歪曲して、別の視点から捉え直している。まともな人間なら誰で言語に絶する残虐行為で、極めて重大な人道に対する罪と考えるだろうこの事件に対して、欧州人権裁判所の裁判官連中は全く動じない。この惨劇を引き起こした最大の原因として、彼らは、ロシア・プロパガンダと偽情報を挙げている。

 「今回の事件における悲劇的出来事に、こうした偽情報やプロパガンダが、影響を与えた可能性があると裁判所は考えている。オデーサの親ロシア派『クリコヴェ・ポーレ』運動は、ウクライナ新政府やマイダン支持者に関して、ロシア当局やマスメディアが発信する攻撃的で感情的な偽情報やプロパガンダ発言に大きく依存していた。」

 最終的犯人を特定して、裁判所は、ウクライナ当局を非難して公平さを装う贅沢を自らに許している。警察の「不作為」と消防隊の対応の遅れは、ウクライナ当局の責任とされた。これは、ニュルンベルク裁判で、戦争犯罪の被告が信号無視に相当する罪で起訴されるようなものだ。判決全体を通して、ロシアと東欧で最も洗練された国際都市の一つ、オデーサで少なくとも42人の人間が意図的に焼き殺されたことに対する地方レベルを超える構造的責任については微塵も言及されていない。裁判所が背景事情を検討した際、親ナチス勢力が積極的に関与し、同程度の致命的暴力を特徴とするキーウでの暴力的なクーデターが、この事件と何らかの関係があった可能性を示唆する記述は皆無だ。

 こうして、本件に関して、知るべきことが全て盛り込まれた権威ある法的判断が下されたので安心して幕を閉じられる。これはまさに「普遍的価値観」への誓約を誇る法学の、ある種の倒錯ぶりを如実に示している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/14/odessa-2014-appalling-atrocity-that-should-live-in-infamy/

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 宗主国マスコミも、属国マスコミも、ロシアの対ウクライナ特別作戦う対して、「いわれのない侵略」という真っ赤な嘘をつき続けている。本件の真実が大本営広報部に報道されることは今後もあり得ない。

 2024年5月8日に下記記事を書いた。
オデッサ虐殺から10年…NATOの犯罪を隠蔽する欧米メディアの沈黙
 2014年5月7日に掲載した記事で、下記の様に書いた。日本のマスコミなるもののデタラメさの反証として、是非ご覧頂きたい。
 キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!) 翻訳したVeterans Today元記事自体が削除されており、そこにリンクしておいた画像が全てみえなくなっている。  2022/2/28 読者の方から、写真全てがみられる魚拓ページをご教示いただいた。この問題のページの凄惨な写真が全てみられる。 https://web.archive.org/web/20140515000559/http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-4bc4.html
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ会談開始時「史上最高の首脳会談」になる可能性」に言及、習近平は台湾問題への対応を誤れば「極めて危険な事態」を招くとトランプに警告し雰囲気変える。米側対応は不明。イラン問題については双方で見解表明程度。経済・貿易紛争を鎮静化も大きな前進なし(WP)

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