Moon of Alabama

2025年11月16日 (日)

ウクライナ:ゼレンスキーの友人、エネルギー部門汚職事件で告発される

2025年11月10日
Moon of Alabama

 ウクライナで、ウラジーミル・ゼレンスキー暫定大統領の周辺と、ペトロ・ポロシェンコ前大統領とその一派の間で激しい権力闘争が繰り広げられている。

 今日、ゼレンスキー大統領の側近らに対する新たな汚職疑惑が浮上し、権力闘争は新たな局面に入った。

 ゼレンスキーは冷酷なウクライナ保安庁(SBU)を掌握している。ポロシェンコを取り巻く集団は、かつてアメリカ民主党と緊密な関係にあった「助成金組織」と連携している。

 「助成金組織」とは、ウクライナにおける「市民社会」と「反汚職」という並行政府組織を指し、これらは最近までアメリカ資金に資金提供され、民主党に支配されていた。トランプ大統領がこれら団体への資金提供を阻止した後、ポロシェンコ大統領が資金提供に介入し、欧州連合(EU)が主導権を握った。

 ウクライナ戦争が本格的に始まった2022年以来、この戦いは続いている。今年半ばに、この戦いが公になった。  
ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー(前大統領)を解任するため、強力な情報作戦が開始された。背後には、欧米メディアとトランプ政権の一部が連携するウクライナ反体制派の陰謀団が潜んでいる。

 現在のキャンペーンは、ゼレンスキー大統領の主要顧問で大統領府長官のアンドレイ・イェルマークを標的とした以前のキャンペーンに続くものだ。
 欧米諸国の主要メディアは、ゼレンスキーとその一族を非難する記事を複数掲載した。これらは、ゼレンスキーの周囲の人々と、最終的に、ゼレンスキー自身を大規模汚職計画の容疑で告発する、より広範な攻撃の準備弾となった。

 ゼレンスキー大統領は攻撃を先制しようと試み、7月22日、ウクライナ国家反汚職局を含む反汚職部門全体を自らの支配下に置いた。この動きはキーウで様々な非政府組織による公然たる抗議を引き起こした。EUはこれに抵抗し、ゼレンスキー大統領は敗北を認めざるを得なかった。反汚職部門は監督から解放された。  
7月21日月曜日、ウクライナ秘密警察(SBU)は独立汚職警察(NABU)と汚職検察庁(SAPO)事務所を捜索し、捜査官数名を拘束した。翌日、ゼレンスキー政権は議会で法案を可決し、両機関の独立性を終わらせ、検事総長の管理下に置くと決定した。

 この動きは(ロシア語で)何ヶ月も前から計画されていたが、NABUとSAPOが大統領に近い人々に捜査通知を送った後、急遽実行された。

 だが、ゼレンスキーはこの措置を誤算した。地元で大きな抗議活動が起き、EUは介入し、ウクライナが依存している補助金の支給停止をちらつかせた。

 ゼレンスキー大統領は、独立反汚職機関への攻撃から二日後に撤退を余儀なくされた。本日、議会はNABUとSAPOの独立性を回復した
 しばらくの間、争いはより低いレベルで続いていた。SBUはNABU捜査官を様々な計画に関与させようとし、NABUはゼレンスキー側近による汚職に関する噂を流し続けていた。今日、衝突は再び激しくなった。

 今朝、ウクラインスカ・プラウダ(所有者は現在ポロシェンコと同盟関係にある)が汚職対策局による大規模捜索作戦について報じた。  
11月10日朝、国家汚職対策局(NABU)捜査官らはウォロディミル・ゼレンスキーが大統領就任前に設立したウクライナの制作会社「クヴァルタル95」の共同所有者で実業家のティムール・ミンディッチの自宅を捜索した。
 捜索の数時間前、この事件の容疑者、派手なティモア・ミンディッチとザッカーマン兄弟は国外逃亡していた。(FBIはミンディッチとザッカーマン兄弟を資金洗浄の疑いで捜査している。)

 正午ごろ、盗聴された会話を含む調査の詳細をNABUが公開した。  
「メディアに良く知られている実業家」が率いるとされる「高レベルの犯罪組織」の活動を記録したとNABUは述べた。

 「構成員たちは、エネルゴアトムを含む戦略的国営企業に影響を与える大規模汚職ネットワークを構築した」とNABUは声明で述べた。構成員がエネルゴアトム請負業者から契約金額の10~15%に相当する不正な見返りを受け取っていたとNABUは主張している。
 これはゼレンスキーに身近な非常に深刻な攻撃だ(機械翻訳)。

 本日、エネルギー分野における大規模汚職事件でウォロディミル・ゼレンスキー大統領側近ティムール・ミンディッチをロシア連邦捜査局(NABU)が捜索したことは、大統領自身にとって極めて憂慮すべき事態で、砲弾が益々近づきつつあることを示している。

 ミンディッチは国外脱出に成功したものの、事件の他の被告連中はウクライナに留まった。エネルゴアトムの幹部連中、元エネルギー大臣で現在法務大臣のヘルマン・ガルシチェンコ、そして既に公開しているNABU盗聴器録音で声が聞こえる複数の被傍受者だ。今後の展開次第では、彼らも自白を始める可能性がある。

 更に、この事件で1000時間分の音声録音を収集したとNABUは発表した。これにより「ミンディッチ・テープ」に関する情報の議論が再び活発化した。広く流布している情報によると、このテープの被告の一人はゼレンスキー本人だ(ミンディッチ事件と、その重要性は、既に詳細に分析済み)。

 現在の出来事は、ウクライナ国内の政治対立が激化し、根本的に新たなレベルに移行していることを示している。

 この事件はウクライナ国内にも影響を及ぼすだろう。汚職事件の大部分は、ウクライナ・エネルギー施設の防護施設建設のために締結された契約に関するものだ。これらの契約全てで、被告らは多額の賄賂を受け取っていたとされ、その結果、ロシアのミサイル攻撃に耐えられない粗悪な防護施設が建設された。ウクライナで停電が常態化している今、国民は犯人に矛先を向けるだろう。

 また今回の攻撃は、ゼレンスキー大統領が国民の信頼を失っているさなかに起きた。ポクロフスク市とミルノグラード市では万事順調だと、彼自身も最高司令官シルスキー将軍も主張しているが、より中立的な情報筋によれば、前者はロシア軍の完全支配下に入り、後者は完全に包囲されているとのことだ(動画)。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/11/ukraine-zelenskis-friend-accused-of-energy-sector-corruption.html

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 Daily Fans Jeffrey Sachs ジェフリー・サックス、非核三原則変更について語る
Urgent !! China and North Korea Furious: Japan Reopens the Nuclear Debate !! Prof. Jeffrey Sachs 25:22
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
中国は、1996年以来、国連海洋法条約(UNCLOS)の締約国、すべての国は沿岸国の領海を通過する無害通航権を有する。中国当局はUNCLOSの遵守を繰り返し表明、軍も非軍事船舶については海洋法条約の遵守を明言。統一後も通航権は海洋法条約に従うことが示唆される
 植草一秀の『知られざる真実』
波紋広がる高市台湾有事発言
 デモクラシータイムス
高市政権、危険な軽さ 早くも対中摩擦拡大! (半田 滋/西村 カリン/永田 浩三) ウィークエンドニュース 1:49:30

2025年11月 9日 (日)

ウクライナ戦争に関するこの報告は比類無いものだ

2025年11月7日
Moon of Alabama

 この最前線報告とそこに掲載されている地図は比類無いものだ。  
最前線報告:ポクロフスクの反撃が成功する中、ウクライナの拡声器付きドローンが降伏指示を放送―ユーロマイダン、2025年11月7日

 オレクサンドル・シルシキー将軍は、ポクロフスクへの容赦ない攻勢からロシア軍の注意を逸らすため、ドブロピリャ近郊でウクライナ軍の集中的反撃を開始した。ドローン搭載の拡声器で降伏指示を放送し、秋の泥濘を巧みに利用して、ウクライナ軍は包囲されていたロシア軍の包囲網を一掃し、大規模降伏を強いた。一方、ロシア軍増援部隊は反撃に苦戦し、足止めを食らった。
 


 報告書によると、ポクロフスクとミルノグラードを北から包囲していたロシア軍戦線は反撃で崩壊した。両都市におけるウクライナ軍への補給は再び可能になったようだ。

 この報告書は比類無いものだ。このようなたわ言を報告する人が他にいないからだ。

 一週間前に開始されたポクロフスク北方へのウクライナ軍の反撃は失敗に終わった。包囲網は封鎖された。ポクロフスクの90%はロシア軍の支配下にある。ミルノグラードに残されたウクライナ軍に脱出の道はない。

 少なくとも、欧米メディアを含め、この紛争の他の観察者たちはそう主張している。  
徐々に、そして突然 ― ウクライナのポクロフスク防衛は終わりに近づいているアーカイブ) ― エコノミスト、2025年11月6日

 ウラジーミル・プーチン大統領によるドンバス地方の小都市ポクロフスク(戦前人口6万人)への攻撃は、開始から21ヶ月経て終結に近づいている。10月下旬の血なまぐさい突入により、ポクロフスクと衛星都市ミルノフラドの状況はウクライナ軍にとって回復不能なものになった。現在、ウクライナ軍は包囲網に閉じ込められた部隊を撤退させるため、陣地確保に苦戦している。ポクロフスク陥落は、長らく予想されていたとはいえ、ウクライナロにとって大打撃になるだろう。更に悪い事態が、後に訪れるかもしれない。この都市はロシアにとって更なる進撃の拠点となる交差点だ。


 ワシントンポストニューヨークタイムズルモンドなど他の新聞も同意見だ。

 何があろうとポクロフスクを防衛せよという命令をウクライナ政府は出していた。総司令官シルスキー将軍は、他所から集められたあらゆる部隊を戦闘に投入せざるを得なかったが、反撃は失敗に終わった。ポクロフスクとミルノグラードからの撤退の時は過ぎた。まだそこに残っているウクライナ軍は、降伏するか、死ぬか、どちらかしかない。

 これはウクライナ軍が長年にわたり失ってきた複数の都市で繰り返されたパターンだ。何らかの政治的理由から、兵力回復が間に合わなくなるまで持ちこたえるよう命令が出される。こうして、多くの兵士が不当な理由で命を落とすことになる。  
キーウがポクロフスクの保持に政治的重要性を置いていることに加え、適時に撤退を命じて人命を救うことに消極的なことは、オレクサンドル・シルシキー司令官の指揮方法によく見られる「一歩も退かない」組織的文化と関係している。

 これは指揮系統の上層部への戦術的展開に関する虚偽報告という関連問題と相まって、現地状況が悪化し続ける一方、軍と政治指導部間で楽観的見方を助長する恐れがある。

 「参謀本部から上層部に送られる報告書は、日に日に嘘が多くなっている」と[ジャーナリストでボランティアのヴィタリー]デイネハは書いている。

 「実際、ポクロフスクは事実上失われており、ミルノフラドを保持する意味もなくなってきている。この事実を認め、命令なしに撤退を拒否する者たちを救うために尽力しなければならない。」
 自分たちが何の利益もなしに犠牲になる番が来る前に、多くの人が軍隊から逃げると決めるのも不思議ではない(機械翻訳)。  
10月、ウクライナ軍における無許可部隊離脱(SOC)記録が更新され、21,602人が軍を離脱した。

 これは元国会議員で現在は攻撃ドローン部隊指揮官イゴール・ルツェンコがフェイスブックで発表した。

 「2分ごとに兵士が一人、軍から逃げ出している。これは公式データに過ぎない。しかし実際は、部隊からの無許可離脱や脱走の多くは記録されていない。これが軍最大の問題点だ。後退する軍は、依然として勝利の可能性を秘めた軍だ。部隊からの脱走や逃亡によって月ごとに兵士を失う敗走軍は、ウクライナの存在にとって真の脅威だ」とルツェンコは書いた。
 ウクライナ軍はもう終わりだ。予備兵力はなく、武器、弾薬、兵士も不足している。雑多な部隊が多く、有能な部隊はほんのわずかだ。プロコフスクの戦い後、撤退は加速するばかりだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/11/this-ukraine-report-is-one-of-a-kind.html

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 チンピラ党首嘘八百記者会見、怖い物見たさで耐えた。こういう輩に投票する人が多数派という現実。

 名誉毀損容疑でN国党首逮捕。

 Alex Christoforou Youtube
Orban scores sanction exemption. Massive Kinzhal strikes. EU, fact check news. Trump hotel Belgrade 36:13
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
植草一秀『自民・維新金権腐敗政権』(「紙の爆弾」)自維政権には三特徴。 第一、金権腐敗政権。企業・団体献金問題が、連立合意文書では「総裁任期満了までに結論出す」=「何もしない」。第二、極右軍拡拡大政権。第三、社会保障中心の「権利財政」放棄し、「利権財政」

2025年11月 5日 (水)

ディック・「ダース・ベイダー」チェイニー死去

2025年11月4日
Moon of Alabama

 ディック・チェイニー元アメリカ副大統領の死について書くのは気が進まない。アランは、この件について語るべきことの要点を捉えている。  
アラン・マクラウド @AlanRMacLeod – 2025年11月4日 12:20 utc

 ディック・チェイニーの死で唯一悲しいのはイラク刑務所で起きなかったことだ。
 これまで何年にもわたり、チェイニーに関するMoA投稿がいくつかあった。

 Antifa記事が、おそらく最も優れている。最後の記事も今注目されている。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/11/dick-darth-vader-cheney-is-dead.html

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 東京新聞 朝刊 国際総合面

 イスラエル 釈放者追放
 パレスチナ人154人中東へ
 故郷戻さず 専門家「国際法違反」

 という記事の下に

 チェイニー元米副大統領死去
 84歳 イラク戦争推進、強硬派

とある。

2025年11月 3日 (月)

ウクライナ:失敗に終わったポクロフスク封鎖突破を目指して最後の望みをかけた作戦

2025年11月1日
Moon of Alabama

 ウクライナ軍はポクロフスク/ミルノグラード都市圏の支配を失った。ロシア軍は数ヶ月かけて、東西からゆっくり、これらの都市を包囲してきた。そこから続く回廊はロシア無人機による制圧下に置かれ、通過を試みる車両は全て攻撃された。
 


 市内への回廊を再開するために、ウクライナ指導部は持てる限りの戦力を投入した。しかし、あらゆる試みは失敗に終わる運命にあった。最後の望みをかけた作戦として、GRU(軍参謀本部情報総局)が指揮する12名の特殊部隊がヘリコプターで突入した。

 ウクライナ、戦闘地帯のポクロフスクに特殊部隊を投下、情報筋が語る–ロイター、2025年10月3日
 
ウクライナは今週初め、東部の都市ポクロフスクの戦闘地域に特殊部隊を上陸させ、戦闘を開始した。ちょうどロシアが同地域でキエフ軍を包囲したと発表した直後だった。ウクライナ軍筋2人が金曜日に明らかにした。

…  ウクライナ特殊部隊は数日前、ブラックホーク・ヘリコプターで上陸し、作戦を開始したが、ロシア無人機の活動により作戦は複雑化したと第7即応軍の情報筋は述べた。

 この作戦は軍諜報部長のキュリロ・ブダノフが指揮し、部隊はロシアが領有権を主張し、モスクワがウクライナの補給線にとって重要とみなしている市内地域に向かったと別の情報筋は語った。

 ロイター通信が確認した映像には、少なくとも10人の兵士が野原でヘリコプターから降りる様子が映っている。ロイター通信は、映像の撮影場所や日時を独自に確認することはできなかった。

 ヘリコプター投入の映像はこちら

 AMKマッピングによると、投入された兵士は誰一人生き残っていないことが他の映像で示されている。  
ロシアのFPVドローンによるウクライナ特殊部隊攻撃について私が行った地理位置情報と映像の追加分析に基づき、ロシア軍前線後方でヘリコプターから降ろされた後、兵士たちがどこを走ったか推測できるようになった。

 11人の兵士集団が指定された地点 (48.29667, 37.13317) に降ろされ、二の集団に分かれた。

 5人の兵士がO0525高速道路脇の森へ、そして工業地帯の端にあるガソリン・スタンドへ向かって走った。3人は途中で森に閉じ込められ、ドローン攻撃を受けた。生存者2人はガソリン・スタンドへ向かって走ろうとしたが、畑を横切ろうとした際、別のドローン攻撃を受けた。

 6人の兵士は着陸地点から南へ走り、工業地帯に近づくと分かれた。4人は変電所を目指して南西の森の中へ走ったが、3人がドローンに攻撃された。4人目の兵士は森の端まで逃げ帰ったが、木の下に隠れていたところをドローンに攻撃された。この集団の残り二人の兵士は、工業地帯の最初の建物に入り込み、1階の部屋に隠れた。その後、三機のドローンが窓から侵入し、二機が彼らに命中した。

 これら情報を踏まえると、今回の攻撃で、11人の兵士全員死亡または負傷したと思われる。生存者はロシア軍の後方にいるため、避難は困難で、ロシア軍に捕らえられる可能性が高い。
 この投入がロイター通信に漏洩された事実は、無謀な人員浪費でブダノフ将軍を非難する試みを示唆している。

ストラナ通信は以下のように報じている(機械翻訳)。  
情報筋の話として、以前ロシア軍が進入した「ウクライナ兵站にとって戦略的に重要な」地域に、情報局本部の攻撃部隊が進入したとウクライナの新聞「ススピリノエ」も伝えている。

 同紙によると、作戦には「数機のヘリコプター」が関与しており、ブダノフはGURの行動を指揮するためポクロフスク近郊にいるという。

 ウクライナはこれを公式には確認していない。
 ブダノフを貶めるためでないなら、一体なぜ誰かがこれをマスコミに漏らすのだろう?
 
もう一人の兵士、スタニスラフ・ブニャトフは、特殊部隊上陸の映像が公開されたことに憤慨している。

 「問題は、一人のふとどきものが、別のふとどきものにビデオを送り、三人目のふとどきものが着陸の事実と着陸地点をインターネットに漏らし、特殊部隊の壊滅と、これらヘリの捜索を求める声を生み出したことだ。戦闘員を『ヘリコプター』で戦場から避難させるのが可能だと考えているのだろうか? 公開された映像が無視されず、犯人が厳しく責任を問われるよう願う」と彼は書いた。

 二機のGURヘリコプターがポクロフスクへ飛行したとされる映像をロシア軍関係者が公開した。映像では、上陸部隊がポクロフスク守備隊への補給路となっている市北西部の工業地帯に着陸したことも明らかにされている。

 同時に、「DPR」は、上陸した特殊部隊の一部が壊滅したと報じている(ロシア・メディアはプシリンの顧問イーゴリ・キマコフスキー発言を引用)。

 ロシアでテロ攻撃を計画し実行したことでブダノフは知られている。

 また彼は多くの部下を死に至らしめた無謀な作戦でも知られている。昨年、ГУР(GUR クライナ国防省情報総局)特殊部隊は、ロシアが管理するザパロージャ原子力発電所を占拠するため、ボートによる強襲を3回試みた。しかし、3回とも失敗し、約50人のウクライナ兵が死亡した。

 ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー(元)大統領と彼の政治工作員アンドレイ・イェルマクは、ブダノフを将来の選挙における潜在的競争相手と見なしている。ヘリコプターによる突入失敗に関する情報漏洩が彼らに仕組まれたとしても、驚くには当たらないだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/11/ukraine-hail-mary-operation-to-unblock-pokrovsk-has-failed.html

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 Daily Fans Jeffrey Sachs
Inside Venezuela’s Silent War — CIA, Russia, China, and the Future of Oil !! Prof. Jeffrey Sachs 26:04
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米国民の大半は、トランプの職務遂行に不満、過半数は大統領の権力の行使が行き過ぎていると判断。しかし、2026年の中間選挙まで1年を残した現在、トランプ大統領の職務遂行に対する否定的な印象が民主党に有利に働いているという証拠はほとんど存在していない(WP)
 東京新聞 朝刊 特報面 本音のコラム 大矢英代さん

 下駄の雪、ニッポン

 御意。だが、より正確には下駄が壊れない限り抜けない「下駄の鉄球」だろう。

2025年11月 1日 (土)

核兵器運搬装置は核弾頭ではない

2025年10月30日
Moon of Alabama

 核兵器に関するアメリカのドナルド・トランプ大統領によるTruth Socialツイートは混乱を招き、私の推測では誤解も生じている。  
ドナルド・J・トランプ @realDonaldTrump – 2025年10月30日 1:04 UTC

 アメリカ合衆国は、他のどの国より多くの核兵器を保有している。これは、既存の兵器の全面的な更新と改修を含め、私の一期目に達成された。その破壊力の凄まじさゆえに、私はこれをやりたくなかったが、他に選択肢がなかった。ロシアは2位で、中国は大きく離された三位だが、五年以内に追いつく。他国の核実験計画を踏まえ、私は我が国の核兵器でも同等基準で実験を開始するよう戦争省に指示した。この過程は直ちに開始される。ドナルド・J・トランプ大統領
 ワシントン・ポストは、これを核弾頭の実験と解釈している。
 トランプ大統領、1992年以来初めて国防総省に核兵器実験を指示アーカイブ) ?ワシントン・ポスト

 大統領は、実験はロシアと中国と「対等な立場」で行われるべきだと述べた。クレムリンはこの動きを非難し、実験の実施時期は何も示唆されていない。

 木曜朝、ドナルド・トランプ大統領は国防総省に、ロシアや中国と「対等な立場で」核兵器実験を開始するよう指示したと述べ、中国の習近平国家主席との重要な貿易会談を前にアメリカの軍事力を誇示しようとする試みとみられる。

 トランプがTruth Socialで発表した声明は数十年にわたるアメリカ核政策の転換を示唆するもので、アメリカの敵国との関係に広範な影響を及ぼす可能性がある。ただし投稿には実験の具体的内容にはほとんど触れていない。アメリカでの最後の核実験は1992年に行われ、冷戦終結に伴いジョージ・H・W・ブッシュ大統領が核実験モラトリアムを実施する前のことだった。

 トランプは、この過程は直ちに開始され、他国の実験計画に対応するものだと書いた。

 習近平国家主席と会うため金海空軍基地に向かうヘリコプター「Marine One」の飛行中、大統領は核兵器実験再開について投稿した。

 トランプのツイートは、アメリカが他のどの国より多くの核兵器を保有しているという点で誤りだ。あらゆる公開情報源によれば、ロシアは約4,300個の核弾頭を保有しており、アメリカの約3,600個をわずかに上回っている。中国は約500~600個の核弾頭を保有しており、2035年までに核兵器の保有数を約1,000個にまで増強する予定だ。

 しかし、トランプの次の発言は核弾頭実験についてではない。核弾頭を搭載できる運搬システムの実験についてだ。

 トランプは「他国の実験計画のせいだ…」と述べている。

 最近、核実験や他の目的で核爆弾や核弾頭を爆発させた国はない。最後に知られている核実験は、2017年に北朝鮮が実施した。

 核弾頭を搭載するよう設計されたミサイルの実験と、核弾頭自体を爆発させる実験を区別することが重要だ。ミサイルには、爆撃機搭載形や、陸上配備型(大陸間)ミサイルや、潜水艦配備型ミサイルや魚雷などがある。

 ロシアは最近、ブレヴェスニク巡航ミサイルの試験に成功したと発表した。これは、原子力ジェット・エンジンで駆動する核弾頭搭載型ミサイルの可能性を秘めている。  
ロシア大統領は新型の無制限射程の原子力巡航ミサイル「ブレヴェスニク」について語った。この兵器は先週発射実験に成功し、弾頭は14,000キロ以上飛行したと報じられている。

 プーチン大統領はミサイルの原子力ターボ・ジェット・エンジンの詳細を明らかにし、動力装置は「出力は原子力潜水艦の原子炉に匹敵するがサイズは1,000分の1だ」と述べた。

 「重要なのは、従来の原子炉が起動に数時間、数日、あるいは数週間かかるのに対し、この原子炉は数分あるいは数秒で起動する点だ。これは大きな成果だ」と大統領は述べた。
 ブレヴェスニクは、アメリカのトマホーク同様、低高度をマッハ1未満の速度で飛行するように設計されたターボファン駆動巡航ミサイルだ。トマホークはエンジン駆動に液体燃料を用いるのに対し、ブレヴェスニクは小型原子炉(種類は不明)を使用する。これにより、ブレヴェスニクは比類のない航続時間を実現している。どちらのミサイルも、通常弾頭または核弾頭を搭載可能だ。ブレヴェスニクを駆動する原子力ジェット・エンジンは爆弾ではない。墜落時に放射能汚染を引き起こす可能性はあるが、爆発することはない。

 ロシアは、以前から予告していたポセイドン魚雷の実験も行った。  
火曜日、ロシアは原子力推進の水中無人機「ポセイドン」の実験に成功したとプーチン大統領が明らかにした。この巨大魚雷型核推進無人機の開発は2018年に初めて発表されたが、それ以来謎に包まれていた。

 「ブースター・エンジンを使い原子力潜水艦から打ち上げるのに初めて成功しただけでなく、一定時間無人機を推進させる原子力装置の始動にも成功した」とプーチン大統領は述べた。

 プーチン大統領は、この兵器は「速度と射程の深さにおいて世界中のどの兵器にも匹敵するものがない」と強調し、近いうちに同様兵器を配備する国は他にないだろうと付け加えた。「ポセイドン」の威力は、ロシアが開発中の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」の性能を遙かに凌駕するとプーチン大統領は述べたが、核弾頭の威力に言及しているものとみられる。
 ポセイドン魚雷は、原理的にはブレヴェスニク巡航ミサイルに搭載されている原子炉と類似した原子炉を使用している可能性が高い。最大の利点は、やはり長い航続距離だ。ポセイドンは大型核弾頭を搭載するよう設計されており、港湾付近で爆発すれば、大規模な津波を引き起こす可能性が高い。

 またトランプは「私は対等な立場で核兵器実験を開始するよう戦争省に指示した」と述べた。

 アメリカが保有する全ての核弾頭はエネルギー省の管理下にある。エネルギー省は核弾頭の爆発実験を行える唯一の機関だ。核弾頭配備に使用される核兵器運搬手段は国防総省(トランプ大統領の呼び方では「戦争省」)の管理下にある。

 トランプ大統領は、他国の核兵器実験について「他国の実験計画のため」に「対等な立場で実験を始める」と述べた。

 トランプ大統領は、ロシアが最近行ったように、核兵器運搬手段の実験を国防総省に命じるつもりだった可能性が高い。エネルギー省に核弾頭の実験を命じたわけではない。

 大陸間ミサイルのような核兵器運搬手段の実験は、それが存在して以来、毎年行われている日常的作業だ。

 慌てる必要はない。

 だが、トランプの言葉はいつものように不正確だ。彼は本当に核弾頭実験を命じたのだろうか? この点についてロシアは確信が持てない。  
ロシア大統領府報道官ドミトリー・ペスコフは、アメリカが核兵器実験のモラトリアム(一時停止)に違反した場合、ロシアは「それに応じて」対応すると述べた。

他国が核実験を実施しているとトランプ大統領が主張したことに対し「今のところ、我々はそのことを承知していない」とペスコフは述べた。

 「もしこれが、ブレヴェスニクについてなら、これは核実験ではない」と彼は主張した。「あらゆる国が防衛システムを開発しているが、核実験ではない」

…  ワシントンは2月に非武装で核弾頭搭載可能なミニットマンIII大陸間弾道ミサイルの発射実験を行い、9月には潜水艦からトライデントIIミサイル4発を発射した。

 ロシアが最後に核兵器実験を行ったのはソ連時代の1990年だった。アメリカは議会の命令によるモラトリアムに基づき、1992年に実験を中止した。
 核弾頭実験を行うには、トランプ大統領は議会に核実験モラトリアム解除を求める必要がある。また、エネルギー省に実験場の準備を命じる必要もある。この過程だけでも三年かかると見込まれる。

 従って、大々的にパニックを巻き起こす理由は皆無だ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/a-nuclear-delivery-vehicle-is-not-a-nuclear-war-head.html

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 The Chris Hedges Report
Chris Hedges Gives the Edward Said Memorial Lecture (GOOD AUDIO): 'Requiem for Gaza' 1:38:23
Chris Hedges recently gave the Edward Said memorial lecture to a sold out audience at the University of South Australia in Adelaide.

Chris Hedges
Nov 01, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米中首脳会談、WSJ[1年間で3度目の貿易休戦、今回の合意は、5月時点の現状をほぼ回復するもの。中国による最近の輸出停止措置を解除し、レアアース(希土類元素)の輸出を再開する。ただし、期間は1年間に限られる。同盟国なしに貿易戦争を戦うのは間違いということ]

2025年10月27日 (月)

EU-NATO、「ウクライナは勝っている」という立場から後退し、停戦を懇願する姿勢に

2025年10月21日
Moon of Alabama
 
この戦争は戦場で勝利する。ウクライナは勝利し、更に強くなって立ち上がる。 ― WeAreUkraine、2022年4月10日
 
この戦争は戦場で勝利する」と、EU外務・安全保障政策上級代表ジョゼップ・ボレルはツイッターで述べた。「ウクライナは勝利し、更に強くなって立ち上がる。そしてEUは、あらゆる面であなた方を支援し続ける」
 シャルル・ミシェル欧州理事会議長によるキーウ最高会議での演説 Consilium、2023年1月19日
 皆様が戦場で勝利できるよう支援すると我々は決意している。2月24日、ゼレンスキー大統領が私に電話をかけてきて「チャールズ、武器が必要だ。弾薬が必要だ」と言いました。3日後に、EU史上初めて、第三国への殺傷兵器の提供を正式決定した。

 ボリス・ジョンソン元首相、ウクライナ戦争二周年にキーウ訪問し「ウクライナは勝利する」と誓う インディペンデント紙、2024年2月24日

 「プーチン大統領の侵攻から二周年を迎えるこの暗い節目に、ウクライナを訪問できたことを光栄に思う。ウクライナ国民の不屈の勇気があれば、ウクライナが勝利し、プーチン軍を追い出すのは確実だと私は確信している。ただし必要な軍事的、政治的、経済的支援を提供しなければならない」とジョンソンは述べた。
 
ウクライナは必ず勝利し、領土を完全回復する:ドイツのメルツ-キーウ・ポスト、2025年1月21日
 
ウクライナの平和は望むが「帝国主義国への服従という代償を払ってまで」望むわけではないとメルツは述べ「ウクライナは戦争で必ず勝つ」と強調した。
 
「勝利とは私にとって領土回復を意味する」と、2月23日に行われるドイツ総選挙を前に世論調査で首位に立つ保守系キリスト教民主・社会同盟(CDU-CSU)のメルツは述べた。「勝利は、ウクライナが政治的に、そして必要であれば軍事同盟を選択する完全な自由を持つことも意味する。」
 数か月後…「勝利」という妄想は消え去った…

 ウクライナに関する共同声明:2025年10月21日

 ゼレンスキー大統領、スターマー首相、メルツ首相、マクロン大統領、メローニ首相、トゥスク首相、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、コスタ大統領、ストア首相、シュトゥッブ大統領、フレデリクセン首相、サンチェス首相、クリスターソン首相によるウクライナ和平に関する声明。

 戦闘は即時停止されるべきで、現在の戦線が交渉の出発点となるべきだというトランプ大統領の立場を我々は強く支持する。

…したがって、停戦前、停戦中、停戦後を問わず、ウクライナは可能な限り最強の立場になければならないと我々は明確に認識している。
 この停戦というたわごとに当然ロシアは同意するまい。ウクライナ東部での停戦を含むミンスク合意の間、ウクライナ軍の武装強化と、更なる攻撃への備えに時間が割かれた。ロシアは同じ策略に二度と引っかかることはないだろう。  
ラブロフ外相、停戦を拒否:停戦はウクライナにおける「ナチス政権維持につながる」とロシアは主張― Novinite、2025年10月21日

 ウクライナ支持を再確認し、ドナルド・トランプ大統領による戦闘停止に向けた最近の外交努力を支持する欧州首脳共同声明をラブロフ外相は記者団に批判した。「今停戦すれば、ウクライナの大部分がナチス政権支配下に置かれ続けるという、ただ一つの意味しかなくなる」とラブロフ外相は述べた。「ウクライナは、国連公用語であり、国民の大多数が話している言語全体が法的に禁止される地球上唯一の場所になる。」
 ボレルとミシェルが、戦争は戦場で決まると言ったのは正しかった。しかし勝利するのはウクライナではないだろう。

 旧世代の自由落下爆弾に搭載する汎用誘導装置(ユニバーサル・ガイダンス・キット)の新型をロシアが導入した。これにより投下地点から最大100キロ先まで到達可能になった。精度は実に驚異的だ(動画)。先週、ロシア空軍は1日あたり250発以上の汎用誘導装置を投下した。

 ロシアの無人機「ゲラン」は更に進化を遂げている。「ゲラン2」は90kgの弾頭、暗視機能と、ある程度の自律照準機能を備えている。さらに長距離でも中継器を介して手動操縦が可能だ。ジェット・エンジンを搭載した新型「ゲラン3」がまもなく登場する。射程は700kmで、250kgの弾頭を搭載している。イスカンデル弾道ミサイル同様の用途でありながら、より安価だ。

 トランプ大統領とプーチン大統領によるアラスカ首脳会談後、ロシア側は長距離インフラ攻撃に関する停戦に合意した。しかし残念ながら、ウクライナはこれを遵守しなかった。ロシアの製油所や発電所への攻撃は継続された。ロシアは一時中断した後、ウクライナのエネルギー・鉄道インフラに対する大規模攻撃で対抗した。ウクライナがロシアへの攻撃停止に同意するまで、この攻撃は継続されるだろう。

 同意されない限り、ウクライナは寒く極めて暗い冬を迎えることになろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/eu-nato-retreats-from-ukraine-is-winning-to-begging-for-a-ceasefire.html

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Putin Declares NATO at War — Ukraine Is Finished.. | COL. Douglas Macgregor 42:00
 植草一秀の『知られざる真実』
現代版奴隷貿易の移民政策
 デモクラシータイムス
高市内閣を総チェック! ノーベル平和賞への疑問 (早川 タダノリ/小塚 かおる/五野井 郁夫) 1:52:00
 日刊IWJガイド
■はじめに~10月も残り5日です! 10月は1日から24日までで、月間目標額の22%に相当する、39件、78万3500円のご寄付・カンパをいただきました。しかし、月間目標額の78%が不足しています! 財政的にはとても厳しい状況が続いています。真実を伝えていく活動の困難を痛感しています! 有料会員登録と、ご寄付・カンパによるご支援を、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします!

■「16期が黒字となることを願って寄付させていただきました」「個人ではなかなか探せないような情報とその分析にはあらためて感心させられました」「10000円を城南信用金庫の口座に振り込みましたので、ご確認ください」~ご寄付をくださった皆様からの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!

■【中継番組表】

■高市早苗総理の所信表明演説は、分裂だらけ!「日本の最大の問題は人口減少」と訴えながら、その「最大の原因」である少子化問題に対する具体的な解決策は何も示さず、逆に外国人移民の制限にのみ積極的に! これでは人口減少は止まらない! 外交・安全保障問題では、中国やロシアを敵視し、「日本はウクライナとともにある」とまで表明しながら、「日中首脳同士で率直に対話を重ね、『戦略的互恵関係』を包括的に推進」「(ロシアとは)領土問題を解決し、平和条約を締結」と矛盾したことを表明! 改憲問題では「私が総理在任中に国会で発議を実現」と強調!

■グレン・ディーセン教授の番組で元OSCE職員のフランス人、ブノワ・パレ氏が登壇! ウクライナ紛争の始まりについての現場の見聞を初めて証言!!(その9)ウクライナで活動するNGOの中には、プロパガンダだけではなく、ゼレンスキー大統領が超えてはならない「レッドライン」を設定し、大統領選挙時の公約を破棄させる圧力団体も! NED(全米民主主義基金)で働いていた人物は、露骨な報告書の改竄を行った! OSCE報告書の改竄が判明すると、この元NEDスタッフは、「人的ミス」だと弁明!

2025年10月26日 (日)

否決に終わった欧州委員会によるウクライナへの「ロシア資産」融資計画

2025年10月24日
Moon of Alabama

 一か月前、ベルギーに預けてあるロシア政府資金をEUが没収する突飛な新計画について私は論じた。

 ロシア資金は、EUがウクライナに支払う「賠償融資」に充てられる。この融資は、ロシアがウクライナに戦争賠償金を支払うまで返済義務がない。少なくとも公式発表ではそうだったが、後に、明らかに偽造された引用文だと判明した。  
ロシア資産を盗むためのもう一つの狂った発想:EU納税者に費用負担させる
 詳細を調べてみると、誰も答えられなかった多くの疑問が残った。  
メルツ(ドイツ首相)が言うように、なぜこの計画は「加盟諸国からの予算保証を必要とする」のか? それは、加盟国の納税者が最終的にそれを支払わなければならないことを意味するのではないだろうか? ロシアが訴訟に勝訴した場合、誰の資金が危険にさらされるのか? 何か問題が発生した場合、誰が支払うのか?
 ロシアは当然ながらウクライナに賠償金を支払うことはない。また、その借款はウクライナの修復や再建に使われることない。その代わりに、その資金はヨーロッパから武器を購入し、更に二年間戦争を継続するために使われるだろう。

 そもそもこの計画自体詐欺だった。メルツや他の関係者は直接そうは言わないが、結局「融資」の費用を負担するのはEU納税者になるのは明らかだ。

 今週初め、ファイナンシャル・タイムズのコラムが、この合意に関する私の解釈を裏付けたアーカイブ)。  
今週、EU首脳はウクライナへの「賠償融資」について議論する。これは、ウラジーミル・プーチン大統領が引き起こした破壊に対するロシアの賠償義務と結びついている。

 キーウには約1400億ユーロが融資され、モスクワからの賠償金からのみ返済される。賠償金がなければ、貸し手のEUは資金を回収できない。EUは、ロシア外貨準備の大部分が凍結されているベルギーの証券保管機関、ユーロクリアに対し、制裁対象のロシア投資の満期を迎えるにつれて蓄積された資金を融資するよう要求することで、自ら融資資金を調達する。その見返りとして、EUは加盟諸国と、その後のEU次期予算の裏付けとなる、いわば借用書を提出することになる。

 この計画には矛盾がつきまとう。ロシアに負担を強いるという印象を与えようと試みられているにもかかわらず、この提案は実際はロシア資産に手を加えないのだ。実際、ロシアの法的主張を変えることは明確に禁じられている。ここで強硬手段に出ることになるのはEUの民間金融機関(ユーロクリア)のみだが、他のG7諸国は参加方法を模索しており、ブリュッセルはロシア資産を一部保有する欧州の銀行が更に加わる可能性を示唆している。
 だが、新たな負担はヨーロッパ納税者にのみ課せられることになる。ロシアが賠償金を支払わなかった場合、EUはウクライナへの融資は免除するが、賠償金を賄うために発生した債務はEU自身が負担しなければならない。

 1400億ドルの資金調達は、既に超過しているEU加盟国の予算に更なる圧力をかけることになる。EU首脳はこれを認めず、ベルギーにリスク負担を強いて問題をごまかそうとした。しかし、問題の金額はベルギー政府の年間支出額を上回る。

 ベルギー首相バート・デ・ウェーバーはこの詐欺行為を拒否し、条件を提示した。  
第一に、ベルギーはEU加盟国間で法的リスクを完全に分担することを望んでいる。デ・ウェーバーは、ユーロクリアの役割を考えると、ベルギーは「巨大な訴訟」に直面する可能性があると警告し、いかなる決定でも、負担が単一管轄区域に偏らないようにしなければならないと述べた。「もしこれを実現したいのであれば、我々は共に取り組まなければならない」と彼は述べた。

 第二に、ベルギーは、訴訟や和解などにより資金返還が必要になった場合、全加盟国が返済に充当する明確な保証を求めている。資産はベルギーに拠点を置く金融市場インフラを通じて計上されているため「その影響を全てベルギーが受けるのは認められない」とベルギー首相は述べた。

 第三に、ロシアの国家資産が固定化されている他の管轄区域でも同様措置を取るよう彼は求めた。ベルギーは他国に「巨額資金」が所在していることを認識しており、実施が一か所に集中しないよう協調的措置を望んでいると彼は述べた。「もしこの件を進めるのなら、共に行動しよう」と付け加えた。
 この三番目の点は、アメリカが既にこの計画への参加を拒否しているため、合意を台無しにする要因になった。

 それ以上の議論は意味をなさなくなり、昨日、EU委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が最初に提案した考え丸ごとキャンセルされたアーカイブ)。  
ベルギーの反対により、凍結されたロシア国有資産を使うキーウへの1400億ユーロ融資をEU首脳は支持できなかった。これにより、ロシア侵略を阻止するため来年初めに資金を得るというウクライナの希望は打ち砕かれた。

 ベルギーは、ロシアがこの計画に報復した場合の法的・財政的影響を懸念し、財政的打撃を受けないという確固たる保証を要求した。資産はブリュッセルに拠点を置くユーロクリア中央証券保管機関に保管されている。

 EU26カ国の首脳ら(ハンガリーは棄権)は欧州委員会に「ウクライナの資金需要評価に基づく財政支援の選択肢をできるだけ早く提示する」よう求めたが、ロシア定資産に基づく融資は正式に支持しなかった。

 12月の次回会合でこの議論に戻ることで彼らは合意した。

 この計画が支持されなければ、年末までにウクライナへの財政支援を承認する委員会の目標が遅れる可能性があり、キーウ向け武器購入用資金計画も複雑化する可能性がある。
 ベルギーだけでなく、他の国々もこのリスクに気づいたようだ。  
[スロバキア首相]ロベルト・フィツォは「今後二年間のウクライナへの資金提供について別の選択肢を提示するよう欧州委員会に」要請し、自身の提案が受け入れられたと主張した。「どのような決定が下されるにせよ、スロバキアは、この点を完全に明確にしておきたい。私が率いる政府は、ウクライナ軍事費のための融資保証には決して署名しない。強調するが、国家予算からこの目的のために一セントたりとも割り当てるつもりはない」とフィツォは明言した。フィツォによれば、スロバキアはウクライナを支援する用意はあるが、それは人道支援に限るという。

 凍結されたロシア資産をウクライナ融資に充てる計画が、欧州委員会があり得るあらゆるリスクについて答えを示す前に公表したのは間違いだとスロバキア首相は考えている。首相は、「この計画は現実に直面し、12月に開催される次回の欧州理事会で決定が下される際に失敗に終わる可能性がある」と付け加えた。
 この発言により、このまったく愚かな発想は、ウルズラ・フォン・デア・ライエンの顔にもう一つ平手打ちを食らわせる結果となった。

 今後二年間の戦争資金として1400億ドル必要だとウクライナ大統領は主張している。EUは、この目的のためロシア資産を奪おうとしたが失敗に終わった。これほどの規模の融資を裏付ける解決策を全会一致で採択できる可能性は低い。

そうなると、資金が尽きてウクライナと西側諸国が和平を要請せざるを得なくなる状況に近づきつつある。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/eu-commission-plan-of-russian-assets-loan-to-ukraine-ends-up-defeated.html

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 Judge Napolitano - Judging Freedom
INTEL Roundtable w/ Johnson & McGovern - Weekly Wrap 24-October 32:45
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
戦争をしない国作りを主張:幣原喜重郎、芦田均、丸山真男、戦争を知らない世代が戦争出来る国にする懸念:田中角栄 「戦争を知らないやつが出てきて日本の中核になったとき、怖いなあ」、福田康夫、不破哲三、後藤田正晴(ナショナリズムを煽り、強硬な態度―大変な間違い

2025年10月10日 (金)

ウクライナ・メディア、最前線の空白や他の失敗について語る

2025年10月8日
Moon of Alabama

 ウクライナのニュース・メディア「ウクラインスカ・プラウダ」が、前線におけるウクライナ軍の現状に関する新たな記事を掲載した。ロシア軍は徐々に戦況を掌握する一方、ウクライナ軍は絶えず後退を続けている。この記事は、ウクライナ軍の戦線維持を阻んでいるいくつかの問題を論じている。

 UP記事のほとんどはロシア語/ウクライナ語と英語で出版されているが、この記事はまだ翻訳されていない。以下に要約と抜粋を掲載する(機械翻訳を編集)。

 歩兵陣地間の隙間は益々広がっている。  
ウクライナ軍がロシア軍を抑止できないのはなぜか―ウクラインスカ・プラウダ、2025年10月6日

 最前線で直接必要とされる最も緊急なのは依然歩兵だ。戦争の現段階では、重装備の運用が極めて複雑化しており、塹壕における兵士の役割は著しく増大している。兵士が不足すると、防御を組織するのは容易ではない。

 人員不足のため、多くの部隊は陣地を維持し、ロシア軍の攻撃を完全に撃退し、十分な休息を取り、必要な交代を行えない。その結果、野戦指揮官は優先地域を選ばざるを得なくなり、他の地域の防御が弱くなっている。
その結果、もはや真の前線は存在しなくなった。歩兵不足は、ロシア軍がウクライナ軍の後方へ潜り込むための隙間を生じさせている。名目上前線から5km後方に駐屯しているウクライナ迫撃砲部隊とドローンパ操縦士が突如敵軍と直接接触する事態に陥るのだ。

 上記問題の結果、歩兵陣地は文字通り無人化している。そのため隣接陣地間の距離は200~300m、500~700m、時には1kmに達することがある。

…  ウクライナ歩兵陣地間に多数の穴が開き、ロシア軍がこれらの穴を我が軍の防衛線深くまで侵入していることは、戦争の現段階におけるもう一つの傾向、すなわち安定した交戦線の欠如を生み出している。

…  最前線に戦闘員が不足しているため、前線から3~5キロ離れた場所にいるドローンや迫撃砲の担当者は、歩兵役を担わざるを得ない。

…  UPも把握している最悪の例では、ロシア軍が砲兵陣地に到達することさえある。これは前線から10~15キロ離れた場所だ。

 過去6ヶ月間、ウクライナ軍は組織構造を変更した。以前は、複数旅団が臨時作戦司令部(TUS、Tgr)に所属し、それぞれが前線の大部分を担当していた。新たなモデルは軍団制を基盤とし、複数旅団が1つの軍団に配属され、1つの常設司令部の下で任務を遂行する。組織再編は公式には完了しているが、ほとんどの部隊はまだ新たな所属先を見つけていない。  
改革支持者たちは、国防軍の軍団制度移行の主な利点として、安定した運営組織の確立を挙げた。しかし、まさにそれは実現していない。依然、臨時のTUS(軍団)やTGR(軍団)などが何らかの形で現地に存在しているためだ。

 更に、指定された責任地域における軍団による任務遂行への移行についても疑問が投げかけられている。前線の多くの部分では本格的移行は行われていない一方、参謀本部は既に突撃部隊や空軍の一環として無人防空システム部隊といった新組織を創設する計画を立てている。

 軍団制度への移行が不完全で人員が全体的に不足している状況では、新たな軍編成のための資源を見つけることは非常に困難になるだろう。
 軍団制が導入されたばかりにもかかわらず、新設された突撃大隊はウクライナ軍総司令官シルスキー将軍の直接指揮下に置かれた。ウクライナで最近発生した出来事は、これらの大隊に一体どのような影響を与えたのか。

 2025年春のクルスク作戦の完全崩壊にもめげず、シルスキーは新たな攻勢の必要性に固執し続けている。

 今、軍司令官は自らの命令を全て実行する専属護衛部隊、すなわち突撃部隊を創設した。シルスキーの新たな計画を「壊滅的」と非難し、関係部隊が司令官への忠誠心を示す衝動に駆られて甚大な損害を被ったと西側諸国の資金援助を受ける民族主義メディアは主張している。

 BBCウクライナやtexty.orgなどの攻撃部隊に対する非常に批判的記事は、何らかの理由で英語には翻訳されていない。

 今日は、この新たな突撃部隊が一体どのようなものなのか詳しく見て行こう。大半は、ファシストの「右派セクター」が指揮する部隊で構成されていることが判明した。シルスキーがこれら部隊を選んだのは、彼らがクルスクでの冒険に毅然と参加したからだ。他の指揮官たちはシルスキーの愚行を批判し、結果として解任された。…

 批判者たちがロシア最高の将軍と呼ぶシルスキーも、最前線の戦いに細かく口出しし、部下に裁量権を与えないと非難されている(機械翻訳を編集)。  
2025年6月、ウクライナ・プラウダ紙は、アレクサンドル・シルスキー司令官が前線を自ら支配するようになったことを初めて報じた。シルスキー司令官は、軍団長を独自に選任し、既に解任し、どの旅団にどれだけ補充を行うかを決定し、大隊に任務を与え、旅団長がいつ大隊に任務を割り当てるかなど、あらゆることを行っている。

 ウクラインスカ・プラウダ紙とウクライナ統一党(UP)国防軍担当広報員の観察によれば、この3か月、前線が一人の人物の指示に依存する状況は更に複雑化するばかりだ。

 当初、シルスキーはドブロポルスキー棚(現在国防軍により「遮断」されている)の部隊の行動を頻繁に視察し指揮していた。司令官自身の公的証言によると、過去3ヶ月半に、シルスキーは現地司令官たちとの会合や会合に8回も出席したという。
 ロシアによるドローン導入により前線後方の戦力が一掃された。指揮・兵站部隊は更に後退しなければならなくなり、その結果、作業経費は増大し、効率も低下した。  
今年春の終わり頃から初夏にかけてロシア航空機とドローンの活動が活発化したため、ウクライナ軍の支援部隊は戦線から移動し始めた。

…  最高司令官の決定により、全ての支援部隊は戦線から40~50キロ離れた場所に移動しなければならなかった。

 兵站司令官にとって、この決定は、既に限られている資源、特に燃料で、兵站が更に長くなり複雑になることを意味する。

 「以前は数トンの燃料を手に入れるのに40リットルと数時間かかっていた。今は300リットルとほぼ1日かかる」と、支援部隊指揮官の一人がUPに語った。
 UPの筆者たちは、起こりうる変化について悲観的だ。  
様々なレベルの軍司令部は、ウクライナ軍内のかなり明白な問題に目をつぶっており、この国で完全な解決策が存在しない大統領府は支持率を危険にさらすようなことをしていない。

 一方、歩兵陣地間の隙間は広がっている。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/ukrainian-media-about-gaps-in-the-frontline-and-other-failures.html

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  Judge Napolitano - Judging Freedom
SPECIAL: Prof. Jeffrey Sachs : Is Israel/Hamas Deal For Real? 24:54
 植草一秀の『知られざる真実』
三文芝居のオチは闇落ち
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
新聞社説、予想以上に厳しい。日経:高市自民は派閥政治に逆戻りか」、朝日「自民新体制 論功優先の偏重人事だ」「毎日:古い自民に逆戻り」、東京「高市総裁の人事 古い自民党そのものだ、読売社説「「景色」の変化の先が大事だ」応援は産経「女性首相誕生期待する」

2025年10月 1日 (水)

ガザに対する奇妙な計画

2025年9月30日
Moon of Alabama

 (最近の当ブログ移転に伴う問題の整理にまだ追われており、記事の量が減っている。ご容赦願いたい。)

 ドナルド・トランプ大統領が発表した ガザに対する新計画は、ラリー・ジョンソンが言う通り、はなから話にならない

 計画全体は詳細が著しく曖昧だが、ここに掲載されている。計画では、ハマスが人質全員を解放し、組織を解散し、あらゆる影響力を放棄する代わりに、将来の平和という漠然とした約束が想定されている。

 ガザに新たな外部政府が樹立される。そこに暮らす人々は何も発言権を持たない。ガザを「支配」するという奇妙な提案の構造をMiddle East Eyeが解説している。

 この計画は行き詰まるだろう。既にネタニヤフは、これを破棄すると誓っている。ガザでのジェノサイドは今後も続くだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/09/a-bizarre-plan-for-gaza/

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 同感。

2025年9月 6日 (土)

ロシアによるGPS干渉について嘘をついているフォン・デア・ライエン

2025年9月2日
Moon of Alabama

 ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長の名前が、フォン・デア・ライイング(うそつき)とよく間違えられるのには理由がある。

 彼女は事実を無視することで悪名高い。ここで彼女は、偽りの反ロシアプロパガンダを広めるために、あからさまに嘘をついていることが明らかになった。

 フィナンシャル・タイムズが最初に掲載した以下の見出しを読んだ際、私はすぐ何かがおかしいと思った。  
ウルズラ・フォン・デア・ライエン長官の飛行機がロシアのGPS干渉と疑われる攻撃をうけた(アーカイブ) -フィナンシャル・タイムズ、2025年9月1日

 ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長を標的とするロシアによると思われる妨害攻撃により、ブルガリアの空港でGPSナビゲーション・サービスが利用できなくなり、欧州委員会委員長の飛行機は紙の地図を使って着陸せざるを得なくなった。

 日曜午後、フォン・デア・ライエンを乗せたジェット機が同市の空港への進入中に電子航法支援装置を妨害されたが、この事件について説明を受けた当局者三人は、ロシアによる妨害工作として扱われていると述べた。
 GPSナビゲーションは、衛星からの無線信号を受信して機能する。特定受信機だけをブロックしたり妨害したりすることはできない。もし誰かがその地域でGPSを操作した場合、同じ地域にある全てのGPS受信機に影響が及ぶことになる。しかし、ブルガリアではタクシー運転手やGPSナビゲーションを使用している人がトラブルに見舞われたという報告は見つからなかった。Xでも、この件について不満を述べるツイートは一つもなかった。  
「空港周辺全域のGPSが機能しなくなった」と当局者の一人は述べた。一時間上空を旋回した後、アナログ地図を使い手動で着陸するとパイロットは決定したと当局者は付け加えた。「紛れもない妨害行為だった」

 フィナンシャル・タイムズへの声明で、ブルガリア航空交通管制局は、この事案を認めた。「2022年2月以降、(GPS)妨害と、最近では「なりすまし」の発生が著しく増加している」と述べ、「これらの干渉は(GPS)信号の正確な受信を妨げ、航空機と地上システムに様々な運用上の問題を引き起こしている」と付け加えた。
 フィナンシャル・タイムズが引用している3人の匿名「当局者」(フォン・デア・ライエンも含まれる可能性が高い)は嘘をついている。ブルガリア航空交通管制局の声明はあくまでも一般的なもので、疑惑の事件には一切言及していない。

 GPSが故障したからといって「紙の地図」を使わなければならないわけではない。(ちなみに、業務用航空機には、もはや「紙の地図」はない。地図はデジタルで保存されている。)現代の飛行機はGPSに依存していない。主に慣性航法装置を使用している。また、地上のレーダー信号に従って航行することも可能だ。ジェット機が定期的に着陸する空港には計器着陸装置が設置されている。地上からの短距離無線信号が飛行機を滑走路に誘導する。「一時間」待つ必要はない。

 Simple Flyingは下記のように要約している。  
  • IRS(慣性航法装置)は、外部の信号や入力に依存しない航空機の主要ナビゲーション・システムだ。
  • GPSは現代の航空機のナビゲーションに不可欠で、VORやNDBなどの他の補助装置とともにバックアップとして使用される。
  •  
  • 航空機のナビゲーション・システムは高度に独立しており、[飛行管理システム] が複数の位置データを処理して正確な航行を実現する。
 「紙の地図」や「一時間」の待期という主張は、この話全体と同様、私にはまったく意味がわからなかった。

 今、その話は誤りだとで確認された。全くの作り話で、嘘だ。

 Flightradar24 とは..:  
スウェーデンのインターネットベースのサービスで、リアルタイムの航空機の飛行追跡情報を地図上に表示する。飛行追跡情報、出発地と目的地、便名、航空機の種類、位置、高度、方位、速度などが含まれる。また過去の飛行経路の低速度再生や、航空会社、航空機、機種、地域、空港ごとの飛行履歴データも表示できる。複数情報源からデータを収集しているが、アメリカ以外では主にADS-B受信機を持つボランティアが収集したクラウド・ソーシング情報や衛星ベースのADS-B受信機から収集された情報に基づいている。
 当時Flightradarが記録していた内容は下記のとおりだ。
Flightradar24 @flightradar24 - 2025年9月1日 17:16 UTC

ウルズラ・フォン・デア・ライエンを乗せたブルガリアのプロヴディフ行き飛行機がGPS干渉の影響を受けていたとの報道が複数ある。一部報道によると、飛行機は1時間にわたり待機状態にあったとのことだ。

 これが我々のデータから推測できることだ。

* 飛行時間は1時間48分の予定だったが、実際には1時間57分かかった。
* 航空機のトランスポンダーは、離陸から着陸までGPS信号の品質が良好であると報告した。
 
拡大する
Flightradar24 @flightradar24 - 2025年9月1日 17:50 UTC ·

航空機から送信されるトランスポンダー信号にはNIC値が含まれている。NIC値は、航空機が受信した航法データの品質と一貫性をエンコードしたものだ。Flightradar24はこれらのNIC値を使用して、 https://flightradar24.com/data/gps-jammingでGPS妨害マップを作成している。

 ウルズラ・フォン・デア・ライエンが搭乗した飛行では、離陸から着陸まで良好なNIC値が送信された。

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Aris Ceders @arisceders - 2025年9月2日 1:14 UTC

それでも、彼らは「GPSの問題」について無線連絡し、この件では著しく不便なILSアプローチを要請した。

音声ファイルを添付した。

--- フライトレーダー24 @flightradar24 -

「GPSの問題」というのは、GPS妨害と関係のない技術的な問題を指す場合もある。飛行機は完璧な信号を報告していた。一時間も待機していたはずはないので、この話は全く意味をなさない。
 嘘に基づくこの物語全体の狙いは、ロシアを非難することだ。

 FT記事は続く。  
欧州委員会は後にこの事故を認め、「GPS妨害があったものの、飛行機はブルガリアに無事着陸した」と広報担当者は述べた。

 これはロシアによる露骨な干渉によるものだと疑われているとの情報がブルガリア当局から寄せられている。

 ロシアの敵対的行動の常套手段である脅迫や威嚇について、もちろんわれわれは認識しており、慣れている」と報道官は付け加えた。

 フィナンシャルタイムズに「あなたの情報は間違っている」とクレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は語った。

 オンラインのフライト・トラッカーによると、その空域にいた他の航空機は問題なく位置を確認し報告できた模様で、フォン・デア・ライエンの航空機への妨害は狭い範囲に絞られたものだったとの疑いを強めている。
 繰り返すが、特定航空機のGPS信号の受信だけを選んで妨害する方法はない。そのような妨害は、周辺地域にいる全員に影響を与えてしまう。  
衛星ベースのナビゲーション・システムを歪めたり利用を妨害したりするいわゆるGPS妨害と「なりすまし」は従来軍や諜報機関が機密施設を守るため使用していたが、ロシアなどの国々では民間人の生活を混乱させる手段として益々使われるようになっている。

EU諸国政府は、ロシアのせいで増加しているGPS妨害により、事実上、飛行中の民間航空機の視界が遮られ、航空災害を引き起こす恐れがあると警告している。
 ウクライナのドローンがGPSを使って標的まで航行するのを阻止するため、ロシアは、カリーニングラード、サンクトペテルブルク、モスクワなどの都市でGPS妨害を行ってきた。これらの都市では、ナビゲーション・システムが不具合になるため、タクシー運転手などから多くの苦情が寄せられていた。

 ロシアは「民間人の暮らしを混乱させる」ために、これを行っているわけではなく、今も行っていない。これは、GPS誘導式のNATOドローンによる攻撃を受けているために必要になった防衛措置だ。残念ながら、これは任意で選んだ措置ではない。

 フォン・デア・ライイングは嘘つきだ。ロシアに対する更なる敵対へヨーロッパを駆り立てようとするプロパガンダ屋だ。  
フォン・デア・ライエンは、ブルガリアのローゼン・ジェリャズコフ首相と会談し、弾薬工場を視察するため、ワルシャワからブルガリア中部の都市プロヴディフに向かう飛行機に乗っていた時に、この事件が起きた。

 ロシアのウクライナ戦争に対応してEUの防衛体制を改善する取り組みについて議論するために、彼女はEUの最前線諸国を歴訪していた。

 日曜日「(ロシアの)プーチン大統領は変わっておらず、これからも変わることはない」とブルガリア現地でフォン・デア・ライエンは記者団に語った。「彼は捕食者だ。彼を抑制するには、強力な抑止力が必要だ」
 ここで一体誰が一体誰を食い物にしているのかという判断は皆様におまかせする。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/09/ursula-von-der-leyen-is-lying-about-suspected-russian-gps-interference.html#more

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 Judge Napolitano - Judging Freedom
INTL Roundtable w/ Johnson & McGovern : Weekly Wrap 5-September 30:55
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
長年中国、ロシアは米国が主導する北朝鮮の核武装させない動きに同調。だがウクライナ戦争(北朝鮮はロシアに武器と兵員送付)、米中関係の激化で中露とも北朝鮮に接近し、核兵器保有を容認。NYT[金正恩氏、外交的勝利を手に北京を去る]
 植草一秀の『知られざる真実』
石破内閣後を考える必要

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