John Pilger

2016年11月 9日 (水)

アサンジ: クリントンは、ゴールドマン・サックスとサウジアラビアの歯車(ジョン・ピルガー独占ビデオと書き起こし)

アサンジ: クリントンは、ゴールドマン・サックスとサウジアラビアの歯車(ジョン・ピルガー独占ビデオと書き起こし)
公開日時: 2016年11月5日 05:59
編集日時: 2016年11月5日 21:53
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オーストラリア人ジャーナリストでドキュメンタリー制作者ジョン・ピルガー(左)とウィキリークス創設者で編集長のジュリアン・アサンジ、 ロイター / ダートマス・フィルムズ

ダートマス・フィルムズによるジョン・ピルガー・スペシャルで、内部告発者ジュリアン・アサンジが、これまでで最も刺激的なインタビューの一つを行い、そこで、ウィキリークスが今年公表した何万通ものクリントン電子メールから一体何が引き出せるか、彼が要約した。

もうひとりの移住オーストラリ人ジョン・ピルガーが、アサンジがアメリカへの引き渡しをおそれ、2012年以来、閉じこもっているエクアドル大使館で25分のインタビューを行った。先月、アサンジは、彼のウェブサイトの仕事によるアメリカ大統領選挙への“干渉”のかどで、インターネット接続を絶たれた。

‘クリントンがFBIを弱く見せたために、FBIは怒っている’

ジョン・ピルガー: アメリカ大統領選挙運動の終盤での、ヒラリー・クリントンを相手取った事件で、FBIが介入しているのは一体どのような意味があるのでしょう?

ジュリアン・アサンジ: FBIの歴史を見ると、事実上、アメリカ政治警察です。FBIは、機密情報を愛人に話したことを巡って、前のCIA長官 [デービッド・ペトレイアス大将]を首にして、これを見せつけました。手が出せない人は、ほぼ皆無なのです。FBIは常に、誰も我々には抵抗できないということを実証しようとしています。しかしヒラリー・クリントンは、FBIの捜査に、実にこれ見よがしに抵抗して、FBIが弱く見えてしまうので、FBI内部では怒っています。国務長官在任中の約33,000通のクリントン電子メールを我々は公表しました。これは、60,000通以上の電子メールからのもので、クリントン自身が持っていたもののおよそ半分 - 30,000通で、我々は約半分を公開しました。

そして、我々が公表してきたポデスタ電子メールがあります。[ジョン]ポデスタはヒラリー・クリントンの予備選の選対本部長なので、こうした全ての電子メールを一貫した特徴があります。連中が「会いたいなら、金を払え」と呼んでいる、金と引き換えに、国家や個人や企業にアクセスを与える取り引きが非常に多く行われています。[これらの電子メールは]は、FBIに対する圧力が増大する環境をもたらしている、国務長官在任中のヒラリー・クリントン電子メールの隠蔽とからんでいます。

‘ロシア政府は、クリントン漏洩の情報源ではない’

JP: クリントン選挙運動は、ロシアが、こうしたことすべての黒幕で、ロシアが選挙運動を操作していて、ウィキリークスと、その 電子メールの情報源だと言っています。

JA: クリントン陣営は、そうした類の新マッカーシー風のヒステリーを描き出すことができます。何でもロシアが悪いのです。ヒラリー・クリントンは何度も、17のアメリカ諜報機関が、ロシアが我々の発表の情報源だと判定したと偽って述べています。それはウソです。ロシア政府は情報源ではないと言えます。

更に読む: アサンジ: ウィキリークスは、クリントン電子メールをロシア政府からもらっていない(JOHN PILGER EXCLUSIVE)

ウィキリークスは、十年間、情報を公表してきました。十年間に、我々は一千万の文書、数千の個別文書、数千の様々な情報源を公開していますが、決して間違っていません。

‘サウジアラビア & カタールが、ISISと、クリントンに資金提供’

JP: 金の入手と、ヒラリー・クリントン自身が、これで、どれだけ恩恵をうけたのか、また彼女が政治的に恩恵を受けたのか証拠を示している電子メールは、実に驚くべきものです。カタール代表が、百万ドルの小切手を渡して、ビル・クリントンとの5分間会見の機会を与えられたことを言っているのですが。

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アサンジ: クリントンと、ISISは、同じ金蔓から資金を提供されている。トランプは勝利するのを許されない(JOHN PILGER EXCLUSIVE)

JA: そして、モロッコから1200万ドル …

JP: モロッコからは、1200万ドルですね。

AJ: ヒラリー・クリントンがパーティに参加するために。

JP: アメリカ合州国の外交政策ということでは、ヒラリー・クリントンと、中東における聖戦主義、ISIL創設との直接のつながりを示している、電子メールの暴露が圧倒的ですね。ISIL聖戦士と戦っているはずの連中と、実際には聖戦戦士を作り出した連中とのつながりを実証する電子メールについてお話しいただけますか。

JA: 彼女が国務省から退任して間もない、2014年始めのヒラリー・クリントンから選対本部長ジョン・ポデスタ宛ての電子メールで、ISILは、サウジアラビアとカタール政府が設立したと言っているものがあります。現在、これは全てのメールの中で最も重要な電子メールです、おそらく、サウジアラビアとカタールの金が、クリントン財団全体にばらまかれているので。アメリカ政府さえもが、一部のサウジアラビア人が、ISIL、あるいはISISを支援してきたことに同意しています。しかし、言い訳は常に、それは、何であれ連中の好きなことをするために、オイル・マネーの分け前を使っているならず者の王子連中にすぎず、実際には政府は同意していないというものです。

ところが、その電子メールは、そうではなく、ISISに資金提供してきたのは、サウジアラビアとカタール政府だと言っているのです。

JP: サウジアラビア、カタール、モロッコ、バーレン、特に、サウジアラビアとカタール、ヒラリー・クリントンが国務長官在任中、クリントン財団に、この金を渡していて、国務省は、特にサウジアラビアへの膨大な兵器輸出を承認しているのです。

JA: ヒラリー・クリントンの下で、800億ドル以上の世界最大の武器取り引きが、サウジアラビアとの間で行われました。実際、彼女の国務長官任期中に、ドル価値での、アメリカ合州国からの武器輸出総計は倍増しました。

JP: もちろんその結果、ISIlあるいはISISと呼ばれる悪名高いテロ集団が、大半はクリントン財団に金を渡しているのと全く同じ連中からの金で作り出されているのです。

JA: はい。

JP:それは驚くべきことです。

‘クリントンは、その野望ゆえに、彼女は生きながらにして食べられるような苦しみを味わっている’

JA: 私は実際、彼女はその野望ゆえに、生きながらにして食べられるような苦しみを味わっている人に見えるので、ヒラリー・クリントンを人間として、非常に気の毒に思います。文字通りl病気になるほど苦しんでいるのです。自分の野望の結果[反応]として気絶するのです。彼女は、人々のネットワークと、特定国とのつながりネットワーク代表なのです。問題は、ヒラリー・クリントンが、この広範なネットワーク中で、どのような位置を占めているのかです。彼女は中央の歯車なのです。巨大銀行ゴールドマン・サックスや、ウオール街の主要企業、諜報機関や国務省の連中やサウジアラビアに至るまで、実に多くのギアが動いているのです。

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ホワイト・ハウス ウィキリークス 電子メールは、シティグループが、オバマ政権の内閣組閣上での主要な役割を演じたことを示している。

彼女は、こうした様々な全ての歯車を相互に結びつけている中心歯車なのです。彼女は全ての中心的代表で、‘全ての’というのは、事実上、現在アメリカ合州国で権力を握っている連中です。我々が、支配体制、DCコンセンサスと呼んでいるものです。我々が公表した、より重要なポデスタ電子メールの一通は、オバマの閣僚がいかにして形成されたか、オバマ閣僚の半数が、いかに、基本的にシティバンクの代表者によって指名されているかを示しています。これは驚くべきことです。

JP: シティバンクはリストを提供しなかったのですか?

JA: 提供しました。

JP: … それが、結局、オバマ閣僚の大半になったと?

JA: そうです。

JP: すると、ウオール街がアメリカ大統領の閣僚を決定しているのですか?

JA: もし当時のオバマ選挙運動を詳しく追ってゆくと、金融権益に非常に近いことがわかります。

JA: サウジアラビアを理解することなしに、ヒラリー・クリントンの外交政策を正しく理解することは出来ないと思います。サウジアラビアとのつながりは、実に密接です。

‘リビアはヒラリー・クリントンの戦争’

JP:彼女は一体なぜ、リビアの破壊にこれほど熱心だったのですか? 電子メールで一体何がわかるか- そこで何が起きたのか、少しお話し願えますか? というのは、リビアは、今のシリアにおける余りに多くの破壊行為の大変な源なのですから。ISILや聖戦主義など。あれは、ほとんどヒラリー・クリントンの侵略でした。電子メールで、あれについて何がわかりますか?

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‘全く違った種類の戦争’: ベンガジ委員会漏洩に対するクリントン・チーム#PodestaEmails

JA: リビア、誰の戦争というよりも、ヒラリー・クリントンの戦争でした。バラク・オバマは当初、反対しました。一体誰がこれを主張したでしょう?  ヒラリー・クリントンです。彼女の電子メールに証拠として残っています。彼女はお気に入りの代理人、シドニー・ブルーメンソールをこれに当てました。我々が公表した33000通のヒラリー・クリントン電子メールの中には、リビアに関する1700通以上の電子メールがあります。リビアに安価な石油があったからではないのです。カダフィ排除と、リビア国家の打倒 -- 大統領本選挙への準備に利用したいものだと、彼女は感じていたのです。

2011年末に、ヒラリー・クリントンのために作成された「リビアのチクタク」と呼ばれる内部文書があり、それは、リビア国内で約40,000人の死者をもたらし、聖戦士が入り込み、ISISが入り込み、ヨーロッパの難民・移民危機を招いたリビア国家の破壊で、彼女がいかに中心人物であるかという時系列的説明になっています。

人々はリビアからだけ逃げているわけではなく、人々はシリアからも、武器流入の結果、不安定化した他のアフリカの国々からも逃れていますが、リビア国家自身、もはや地中海を経由する人々の動きを制御できません。リビアは地中海に面していて、事実上、アフリカという瓶のコルクだったのです。そこであらゆる問題、経済問題やアフリカでの内戦で -- それまでは、リビアが地中海を警備していたので、そうした問題から逃れる人々が、ヨーロッパに最後に辿り着くことはありませんでした。2011年始めに、カダフィがはっきりと発言していました。:‘リビア国家を爆撃し、破壊しようとして自分たちは一体何をやっているとこのヨーロッパ人連中は考えているのだろう? アフリカから移民と聖戦士がヨーロッパに殺到するようになるぞ。そしてまさにその通りのことが起きています。

‘トランプは勝利することを許されないだろう’

JP: ‘ウィキリークスは一体何をやっているのだ?  彼らはトランプをホワイト・ハウスに送り込もうとしているのだろうか?’と文句を言う人々もいますね。

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アサンジ、コミー & クリントン: アサンジ・トワイライト・ゾーン(E354)

JA: トランプは勝利することを許されないだろうというのが私の答えです。私がそう言う理由ですか? ありとあらゆる支配体制を、彼から離していますから。トランプを支持している支配体制はありません。あるいは、もし彼らを体制派と呼べるなら、福音主義派を例外として。しかし銀行、諜報機関、兵器会社... 巨大な外国の金 … 全てヒラリー・クリントン支持で団結しています。マスコミも、マスコミのオーナーも、そして、ジャーナリスト連中さえも。

JP: ウィキリークスは、ロシアと組んでいるという非難があります。‘ウィキリークスは、一体なぜ、ロシアに関する電子メールを調べて、公表しないのだ?’という人々もいます。

JA: 我々はロシアに関連する約800,000の様々な種類の文書を公表しています。その大半は、ロシアに批判的です。ロシアに関する我々が公表したものを元に非常に多くの本が出版されていますが、その大半は批判的です。我々の[ロシア]文書は、かなり多くの裁判でも利用されています。ロシア国内のある種の政治的迫害とされるものから逃れていると主張する人々の難民裁判で、彼らは我々の文書を裏付けに利用しています。

JP: アメリカ大統領選挙をどのようにご覧になっていますか? クリントンと、トランプ、どちらがお好みでしょう?

JA: ドナルド・トランプ[について話しましょう]。 アメリカ人の心、ヨーロッパ人の心の一体何を、彼は代表しているのでしょう? 彼は[ヒラリー・クリントンがそう呼んだ]‘惨めで、救済しがたい’アメリカの下層白人を代表しているのです。体制側、あるいは教育のある国際的な洗練された視点からすれば、こうした人々は教養の低い白人のようなもので、誰も連中とは付き合えません。彼は実にはっきりと -- 彼の言葉と行動で、彼の集会に参加する人々のタイプ -- 中流ではない、上流中流の教育のある階級ではない人々を代表しているので、何らかの形で、彼らと関連しているように見られるのは社会的恐怖で、ヒラリー・クリントンに対するあらゆる批判を含めて、何らかの形でトランプを支援していると非難される下層階級という立場を皆恐れているのです。中流階級が、いかにしてその経済的、社会的な力を得ているかを見れば、とてもつじつまが合っています。

‘アメリカは、私の難民状態を利用して、ウィキリークスを締めつけようとしている’

JP: ロンドンのこの大使館を避難所[政治亡命]として与えている小国エクアドルについて話したいと思います。今、エクアドルは我々がこのインタビューをしている大使館のインターネットを遮断しています。彼らがアメリカ選挙運動に干渉しているように見えることを懸念しているという実に明白な理由からです。なぜ彼らがそういう行動をしているのか、そして、あなたに対するエクアドルの支持をご自分ではどうお考えかお話しいただけますか?

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JA: 四年前にさかのぼりましょう。アメリカ引き渡し問題があるので、この大使館で、エクアドルに亡命申請をしましたが、結果は、一カ月後、私の亡命申請が認められたのです。大使館はそれ以来、警官に包囲されています。極めて高額の警察活動で、イギリス政府は、1260万ポンド以上支出しているのを認めています。彼らはこれを一年前に認めました。今は私服警官がいて、様々なロボット監視カメラが設置されています -- ですから、ここロンドンのど真ん中で、人口1600万人の国エクアドルと、イギリスと、それを支持しているアメリカとの間で、極めて深刻な対立が続いています。ですから、エクアドルが行った申請受理は、勇敢で高潔な行動です。今、アメリカ大統領選挙[運動]が行われていますが、エクアドルの選挙は来年2月で、我々が公開している本当の情報の結果、ホワイト・ハウスは、政治的な論議の高まりを感じているわけです。

ウィキリークスは、エクアドルの管轄、この大使館、つまりエクアドル領から公開しているわけではありません。我々は、フランスで公開しています。我々はドイツで、オランダで、多数の他の国々で公開しています。私の難民状態を利用して、ウィキリークスを締め付けようとしています。これは、これは本当に耐えがたいことです。[つまり][連中は]出版社に嫌がらせをしようとしているのです。[彼らは]アメリカ人や、他の人々にとって、選挙に関して非常に重要なことについて、本当の情報を出版するのを防ごうとしているのです。

JP: もしこの大使館から出たら一体何がおきるでしょう。

JA: 即座にイギリス警察に逮捕され、即座にアメリカ合州国か、スウェーデンかのどちらかに引き渡されるでしょう。スウェーデンでは私は起訴されていません。私は既に[ストックホルム主任検事のEva・Finneによって]無罪になっています。我々は、スウェーデンで一体何が起きるか、良く分からなかったのですが、そこで、スウェーデン政府が、私をアメリカ合州国に引き渡しをしないと言うのを拒否していることがわかり、彼らが、少なくとも2000年以降、アメリカが要求した100パーセントの人々を引き渡してきたことを知りました。ですから、過去15年間、アメリカが、スウェーデンから引き渡しを受けようとした全ての人々が引き渡されているのに、彼らは[そういうことにはならないと]保証するのを拒否しているのです。

JP: ここで、あなたが一体どうやって孤独に対処しているのかと良く尋ねられます。

JA: 人間最善の属性の一つは、人は適応できるということです。人間最悪の属性の一つは、人は適応できるということです。人は適応して、虐待に耐え始めます。彼らは虐待に自ら関与していることに順応します。人は逆境に順応し、逆境が続くのです。ですから、私の状況は、率直に言って、私は施設に収容されたようなものです -- ここ[大使館] が世界なのです .. これが事実上、[私にとって]世界なのです。

JP: 日光のない世界ということがありますね?

JA: 日光のない世界ですが、私は実に長く日光を見ていません。日光を忘れました。

JP: はい。

JA: そうなのです。人は順応するのです。一つ本当にいらだつのは、私の幼い子供たちのことです -- 彼らも順応します。あの子たちは、父親がいないことに順応しています。これは大変な、あの子たちが要求もしていない、実に大変な適応です。

JP: お子さんが心配ですか?

JA: はい。子供たちが心配です。あの子たちの母親も心配です。

‘私は無罪なのに、恣意的に拘留状態なのです’

JP: ‘もう止めて、ドアの外に歩き出て、スウェーデンに引き渡されればいいではないか?’という人々もいます。

JA: 国連[国連の恣意的拘束に関する作業部会]がこの全体の状況を調べました。正式な、当事者主義訴訟で、彼らは18ヶ月費やしました。[ですからこれは]私と国連 対スウェーデンとイギリスの問題なのです。誰が正しいのでしょう?  国連は、私が違法に恣意的拘束にされており、自由を奪われていると結論を出しました。それが、イギリスとスウェーデンの法の中で、起きていること、[各国は]結論に従わねばなりません。これは違法な虐待です。国連が正式に要求しているのです。‘ここで一体何が起きているのか? これに対するあなたがたの法的説明は一体何か? [アサンジ]は、あなた方は彼の亡命を認めるべきだ’ [それで、こうしているのです]

スウェーデンは正式に国連にこう返答しています。‘いや、我々は[国連の裁定を認める]つもりはない。それで、彼らが送還する権利を有効にしているのです。

この状況に関する言説が、欧米支配体制の言辞に合わないので、マスコミで全く公表されないのは、全く驚くべきことだと思います。そうです。欧米には、政治囚がいるのです。それが現実です。私だけではありません。他にも多数の人々がいるのです。欧米には政治囚がいるのです。もちろん、政治的理由で、投獄なり拘束されている人々を政治囚と呼ぶべきだということを受け入れる国はありません。中国では、そうした人々を政治囚とは呼びません。アゼルバイジャンでは、そうした人々を政治囚とは呼びません。アメリカ合州国、イギリスでもスウェーデンでも、そうした人々を政治囚とは呼びません。このような自己認識であるというのは、全く耐えがたいことです。

JA: 事件、スウェーデン事件がありますが、私はスウェーデンでは犯罪で起訴されてはいないのです。私は既に疑いが晴れていて、ストックホルム検事] 無罪であることが判明しています。女性本人が警察がでっちあげたと言っています。国連が正式に、全てが違法だと言っています。エクアドル国も捜査し、私は亡命を認められるべきだと認めたのです。それが事実ですが、言説は一体どうなっているでしょう?

JP: ええ、違いますね。

JA: 言辞は偽りです。いつも私が犯罪で起訴されている振りをしています。既に疑念は晴れていることには決して触れません。女性本人が警察のでっち上げたと言っていることには決して触れないのです。

[言辞]は、国連が正式に、あらゆることが違法であると認めている[という真実]を避けようとしています。エクアドルが、正式な手順で正式な評価を行い、私がアメリカ合州国による迫害にさらされていることを認めたことは絶対に触れません。

記事原文のurl:https://www.rt.com/news/365405-assange-pilger-full-transcript/
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昼のバラエティー?番組で「アメリカ大統領選挙」に触れるのをわずかな時間ながら見てしまった。
「どちらを支持するか」の理由で、「芸人としてまねやすいので、トランプ」という回答者がいた。呆導そのもの。

宗主国の大統領問題を面白おかしく語る番組は山のようにあるのだろう。
TPPによる大企業支配を論じる番組も、紙媒体もほぼ皆無。

岩波書店の「世界」12月号の下記記事必読では?
TPP承認の代償
TPPが地域を破壊する──農政は本来の責務に立ち戻れ
 舟山康江 (参議院議員)
歪んだ管理貿易協定──情報開示と熟議はなされたか
 石井勇人 (共同通信)
TPPはどこへ向かうか?──メガ協定の挫折と今後の方向性
 首藤信彦 (国際政治経済学者)

そして、基地・戦争については、下記の記事。

高江で何が起きているか──市民の抵抗を押し潰す安倍政権と機動隊
 宮城久緒 (琉球新報)
「司法権の独立」の放棄
辺野古高裁判決の不条理
 五十嵐敬喜 (法政大学名誉教授、弁護士)
政府は何を隠しているのか
南スーダン「駆けつけ警護」と「戦争のできる、普通の国」──本当の話をしよう
 谷口長世 (ジャーナリスト)
派遣の意味
南スーダンPKOの本質と自衛隊新任務──連環する自然資源と紛争
 谷山博史 (日本国際ボランティアセンター)
警鐘
共謀罪の危険な本質は変わらない
 海渡雄一 (弁護士)

日刊IWJガイドの冒頭をコピーさせていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「いよいよ開票作業が始まったアメリカ大統領選~クリントン氏とトランプ氏、勝つのはどっちだ!昨日IWJでは、岩上さんによる田中宇氏インタビューを配信!/IWJはまだまだTPP関連報道に全力投球します!引き続き過去の動画アーカイブをフルオープンで公開中!ぜひ、ご支援ください!」2016.11.9日号~No.1517号~ ■■■
(2016.11.9 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 このメルマガ「日刊IWJガイド」が皆様のメールボックスに届くのは、11月9日(水)午前8時。そしてその1時間後の午前9時、アメリカ大統領選挙の開票がスタートします。

 はたして勝利するのは、民主党のヒラリー・クリントン氏か、それとも共和党のドナルド・トランプ氏か。昨日11月8日(火)、この非常にタイムリーなタイミングで、岩上さんは国際情勢解説者の田中宇氏にインタビューを行いました!

 インタビューの中で、大手メディアの予想(それもほとんどすべての予想)に反し、なんと「トランプ氏が有利!」と断言した田中氏。気になるその理由とは? 詳細は後段の<★岩上さんのインタビュー報告★>にお進みください!

 世界最大の経済力と軍事力を誇るアメリカの新しいリーダーを決める大統領選挙。その結果は、言うまでもなく世界中に大きな影響を及ぼします。終わりの見えないシリア内戦への介入、ロシアや中国といった大国との関係、世界中で相次ぐテロへの対応など、アメリカ大統領の判断ひとつで事態は大きく左右されます。

 とりわけ日本は、現在の安倍政権が極端なまでの「対米従属路線」を取っており、それ以外の選択肢が事実上存在しない状態ですから、大統領選の結果に非常に大きく影響されます。そのうちのひとつが、自民・公明の与党が11月4日(金)に衆院の特別委員会で承認案を強行採決したTPPです。本会議での採決は、米大統領選前に強行されるかと思いきや、農水相の失言問題を理由に、大統領選後に延期されました。ヒラリー有利と一般的に見られていた大統領選が最終盤まできて、もつれ始めたため、様子を見よう、ということになったのではないか、というのが田中宇氏の見立てです。

 TPPに関しては、クリントン氏、トランプ氏ともに現在のところは「反対」の意向を明らかにしています。新しい大統領が、当選後に改めて演説の中で「TPP反対」を宣言すれば、日本の国会での審議にも大きな影響を与えることが予想されます。

 もともと昨日11月8日(火)に予定されていた衆議院本会議でのTPP承認案の採決は、明日以降に延期されました。つまり、アメリカ大統領選挙の結果次第では、日本のTPP批准は今からでも止められるかもしれないのです!

 IWJではこの間、採算性度外視で過去のTPP関連動画アーカイブをフルオープンで公開しています!さらに、TPP関連動画の再配信スケジュールも精力的に組んでいます!詳細は、後段の<★お知らせ★>にお進みください!

 昨日の田中宇氏へのインタビュー冒頭で岩上さんからもお伝えしましたが、今、IWJの財政状況は大、大、大ピンチを迎えています。このままでは、現在の配信規模を縮小せざるを得ません。人員整理も必須です。

 新聞やテレビといった既存大手メディアは、政府やスポンサーとなる大手企業、広告代理店のほうばかり向いていて、市民にとって本当に必要な情報を決して報じようとしません。今回、TPPの明白な危険性をほとんどどこの大メディアも正面から報じようとしなかったことからも、そのことは明らかであると思います。NHKは、ラテ欄内で「TPP商機つかめ!!」などと流していました。NHKの「ニュースウオッチ9」という番組です。岩上さんはツイッターでこれを厳しく批判しています。

※岩上さんのツイート
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/794263268894224385

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2016年11月 4日 (金)

見えざる政府の内実:戦争、プロパガンダ、クリントン & トランプ

2016年10月27日
John Pilger
www.johnpilger.com

アメリカ人ジャーナリスト、エドワード・バーネイズは、現代のプロパガンダを発明した人物と言われることが多い。

歪曲とごまかしの婉曲表現として、“広報活動”という言葉を創り出したのは、心理分析の先駆者、ジーグムント・フロイトの甥、バーネイズだった。

1929年、ニューヨークのイースター・パレードで、タバコを吸って、女性の喫煙を推進するよう、彼はフェミニストを説得した。これは当時異様なことと見なされていた行為だ。フェミニストの一人、ルース・ブースは“女性たちよ! もう一つの自由のたいまつに火をつけよう! 性的タブーと戦おう!”と宣言した。

バーネイズの影響力は広告を遥かに超えて広がった。彼の最大の成功は、アメリカ国民を、第一次世界大戦という大虐殺に参戦するよう説得した彼の役割だ。彼は言った。秘訣は、“国民にはそうと気がつかせぬまま、彼らを我々の意志に従って支配・統治”するため、国民の“同意をでっち上げる”ことだ。

彼はこれを“我々の社会における本当の支配力”と表現し、それを“見えざる政府”と呼んだ。

現在、見えざる政府は、一層強力となったが、ほとんど理解されていない。ジャーナリスト兼映画制作者という経歴上、今ほど、我々の暮らしの中に植えつけられ、まかり通っているプロパガンダを私は聞いたことがない。

二つの都市を想像願いたい。

二つの都市は、それぞれその国の政府軍に包囲されている。二つの都市は、人々の首を斬るなどの恐ろしい残虐行為をする狂信者連中に占領されている。

だが、ここには極めて重要な違いがある。一方の包囲は、政府軍兵士は、彼らの戦闘や空爆を熱心に報じる欧米の従軍記者連中によって、解放者として描かれている。こうした英雄的兵士が、勝利のVサインをしている写真が一面に掲載される。一般市民の死傷者については、ほとんど触れられない。

二つ目の都市で - すぐ近くの別の国で - ほとんど全く同じことが起きている。政府軍が同様な狂信者連中に支配されている都市を包囲している。

違いは、この狂信者連中は“我々”アメリカ合州国とイギリスに支援され、補給され、武器を提供されていることだ。連中には、イギリスとアメリカが資金を出したメディア・センターまである。

もう一つの違いは、この都市を包囲している政府軍兵士は悪者で、一つ目の都市で良い兵士がしていると全く同じこと、都市を攻撃し爆撃しているかどで非難されているのだ。

混乱されたろうか? そうではないだろう。プロパガンダの本質である基本的な二重基準はそういうものだ。もちろん私は、アメリカ合州国とイギリスに支援されたイラク政府軍による現在のモスル包囲と、ロシアに支援されたシリア政府軍によるアレッポ包囲のことを言っている。一方は善だ。もう一方は悪だ。

ほとんど報道されないのは、もし2003年に、イギリスとアメリカ合州国がイラクを侵略していなければ、この二つの都市が狂信者連中に占領され、戦争で荒廃されてはいなかっただろうことだ。あの犯罪的行為は、現在、シリア内戦に関する我々の理解を歪めているプロパガンダと、驚くほどよく似たウソを根拠に始められたのだ。

このニュースを装った絶え間ないプロパガンダさえなければ、醜悪なISISや、アルカイダや、ヌスラ戦線や、その他諸々の聖戦ギャングなど存在せず、シリア国民は、今のように、自分たちの命のために戦ってはいなかった可能性がある。

2003年に、BBC記者連中が続々とカメラに向かって、後に世紀の犯罪となったものに対し、ブレアは“潔白が証明された”と我々に語ったのを覚えている方々もおられよう。アメリカのテレビ局も、ジョージ・W・ブッシュに、同じ潔白証明をした。フォックス・ニューズは、コリン・パウエルのでっちあげを紛らすために、ヘンリー・キッシンジャーを担ぎだした。

同年、侵略直後、ワシントンで著名なアメリカ人調査ジャーナリスト、チャールズ・ルイスのインタビューを撮影した。私は彼に質問した。“もしも世界で最も自由なマスコミが、後になって粗雑なプロパガンダだったことが判明したものに、本気で異議申し立てをしていたら、どうなっていたでしょう?”

もし、ジャーナリスがきちんと仕事をしていれば“アメリカが、対イラク戦争をする必要がなかった可能性は非常に大きい”と彼は答えた。

これは衝撃的な発言で、私が同じ質問をした他の有名なジャーナリストたちも、CBSのダン・ラザー、オブザーバーのディビッド・ローズや、匿名希望のBBCジャーナリスやプロデューサーたちも同意していた。

言い換えれば、ジャーナリスたちが、きちんと仕事をしていれば、拡声するのでなく、プロパガンダに異議を申し立てし、調査をしていれば、何十万人もの男性、女性や子供たちは、今も生きていて、ISISもなければ、アレッポやモスル包囲もなかったはずなのだ。

2005年7月7日のロンドン地下鉄での大惨事もなかったはずなのだ。何百万人もの難民の奔流もなかったはずなのだ。惨めな難民キャンプもなかったはずなのだ。

昨年11月、パリでテロの惨劇が起きた際、フランソワ・オランド大統領は、シリアを爆撃するため、即座に航空機を送り込み - 更なるテロが続いているが、フランスは“戦争状態”にあり“容赦はしない”と言ったオランドの大げさな言葉に対する予想通りの産物だ。国家による暴力と、聖戦の暴力は、お互いを餌にして、続いているという真実を語れる勇気を持った国家指導者はいない。

ソ連の反体制派詩人、エフトシェンコは言った。“真実が沈黙に置き換えられる時”“沈黙はウソだ。”

対イラク攻撃、対リビア攻撃、対シリア攻撃は、こうした国々の指導者たちが、欧米の傀儡ではないがゆえに起きた。サダムやカダフィの人権実績は全く無関係だ。彼らは、そいれいに従わず、自国の支配を引き渡そうとしなかったのだ。

セルビア占領と、市場経済への転換を要求する“協定”への署名を拒否すると、スロボダン・ミロシェビッチにも同じ運命が待っていた。彼の国民は爆撃され、彼はハーグで起訴された。こういう独立は、許しがたい.

ウイキリークスが暴露している通り、シリア指導者バッシャール・アル・アサド2009年に、カタールからシリアを経由して、ヨーロッパに向かう石油パイプラインを拒否して初めて、彼は攻撃されるようになったのだ。

その時以来、CIAは、現在、モスルの人々を留め置き、東アレッポの人々を人質にしている狂信者連中と同じ聖戦狂信者を使ってのシリア政府打倒を計画してきた。

一体なぜこれがニュースにならないのだろう? 元イギリス外務省幹部Carne Ross、対イラク経済制裁運営責任者の、私に言った。“ジャーナリス連中は、秘密部分を削除した諜報情報というエセ事実を提供してやるか、締め出すかだ。これが、効くのだ。”

アメリカとイギリスが何十億ドルもの兵器を売っている、欧米にとっての中世のお客様、サウジアラビアが、余りに貧しく、最良の時期ですら、子どもの半数が栄養不足だったイエメンを、現在破壊している。

極貧の村や、結婚式や葬儀に対し、サウジアラビアが使っている“我々の”爆弾による大規模爆弾攻撃をYouTubeで見ることができる。

爆発は、小型原子爆弾のように見える。サウジアラビアの爆撃手は、イギリス人将校と並んで働いている。これは夕方のニュースにもならない。

オックスフォード、ケンブリッジ、ハーバード、コロンビア大学で立派な教育を受け、BBC、ガーディアン、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストでの素晴らしい経歴を持った連中が、我々の同意を画策する時に、プロパガンダは最も効果的になる。

こうした組織は、リベラルなマスコミとして知られている。連中は自らを、見識ある、進歩的な時代精神道徳の擁護者を装っている。彼らは人種差別反対で、フェミニズムを支持し、性的少数者を支持している。

そして、連中は戦争を愛している。

フェミニズムを語りながら、生存権を含め、無数の女性たちの権利を無視する飽くことを知らない戦争を支持しているのだ。

2011年、当時は現代的な国家だったリビアが、ムアマル・カダフィが、自国民に対する大量虐殺をしようとしているという口実で破壊された。あれは絶え間のないニュースだった。しかも、証拠は皆無だった。結局はウソだった。

実際、イギリス、ヨーロッパとアメリカ合州国が、アフリカ最大の産油国リビアで“政権転覆”と称するものを望んでいたのだ。アメリカ大陸における、カダフィの影響力と、何よりも、彼が自立していることが許しがたい.

それで、彼は、アメリカ、イギリスと、フランスが支援する狂信者連中に、背後を、ナイフで刺されて、殺された。彼の陰惨な死を、カメラの前で“来た、見た、彼は死んだ!”と叫んで、ヒラリー・クリントンは喝さいしていた。

リビアの破壊は、マスコミの勝利だった。陣太鼓が叩かれる中、ジョナサン・フリードランドは、ガーディアンにこう書いた。“リスクは極めて現実的ではあるが、介入の正当性を裏付けるものは強力だ。”

介入 - 何と礼儀正しく温和なガーディアン用語だろう。リビアにとって、本当に意味するものは、死と破壊なのに。

NATO自身の記録によれば、NATOは、9,700回の対リビア“攻撃出撃”を行い、そのうち三分の一以上が、民間施設を標的にしていた。武器には、ウラン弾頭のミサイルもあった。ミスラタやシルテの瓦礫や、赤十字が発見した集団墓地の写真をご覧願いたい。国連児童基金UNICEFは、殺害された子どもに関して“彼らの大半は十歳未満だ”と報じた。

直接の結果として、シルテは、ISISの首都になった。

ウクライナも、もう一つのマスコミの勝利だ。ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストやガーディアンなどのリベラルなご立派な新聞や、BBC、NBC、CBS、CNNなどの主要放送局が、新たな危険な冷戦を受け入れるべく、視聴者を条件付ける上で、極めて重要な役割を演じた。

2014年のウクライナ・クーデターは、実際には、ドイツとNATOに手助けされた、アメリカ合州国の仕業なのに、ウクライナでの出来事は、全てロシアによる悪意ある行為として、事実を歪曲して報じられている。

こうした現実の逆転が余りに蔓延しているために、アメリカが、ロシアを軍事的に威嚇しても、ニュースにならない。昔の冷戦時代、子どもの私が教えられて育ったのと同じ、組織的な中傷、脅威キャンペーンに隠されてしまうのだ。またもや露助が、エコノミスト誌が、悪魔として描いた新たなスターリンに率いられ、我々を攻撃しにやってくるのだ。

ウクライナに関する真実の抑圧は、私が覚えている限りで、最も徹底的な報道管制の一つだ。キエフでクーデターを画策したファシストは、1941年のナチスによるソ連侵略を支援した連中と同じ穴のムジナだ。ヨーロッパでは、ファシストや、反ユダヤ主義の勃興を、散々恐れているはずなのに、ウクライナのファシストについて触れた指導者はいない。ウラジーミル・プーチンを除いては、しかも、彼は数に入らない。

欧米マスコミの多くが、ウクライナのロシア語話者住民を、決して、ウクライナ国内での連合化を求め、自分たちが選んだ政府に対して、外国が画策したクーデターに抵抗しているウクライナ人としてではなく、モスクワの手先として、彼ら自身の国にいる外国人であるかのように描き出そうと懸命に努力した。

まるで、戦争屋の同窓会で、気軽に賢さを張り合っているかのようだ。

ロシアとの戦争煽り立てているワシントン・ポストの太鼓持ち連中は、サダム・フセインは、大量破壊兵器を保有しているというウソを広めたのとまったく同じ編者たちだ。

我々大半にとって、アメリカ大統領選挙戦は、ドナルド・トランプが極悪人役を演じるマスコミによる見せ物だ。

だがトランプが、ワシントンの権力者に嫌われているのは、彼の反抗的な振る舞いや発言とは、ほとんど無関係な理由からだ。ワシントンの見えざる政府にとって、予測のつかないトランプは、アメリカの21世紀計画に対する障害なのだ。

これは、アメリカ合州国の優位を維持し、ロシアを、できれば、中国も支配下におくためだ。

ワシントンの軍国主義者連中にとって、トランプの本当の問題は、正気な時には、ロシアとの戦争を望んでいないように見えることだ。彼はロシア大統領と戦うのではなく、交渉をしたがっている。中国の主席と話し合いたいと彼は言っている。

ヒラリー・クリントンとの最初の討論で、トランプは、紛争で、最初に核兵器を使用することはしないと約束した。彼は言った。“決して私は先制攻撃はしない。核戦争が起きてしまえば、おしまいだ。”こういうことはニュースにならない。

彼は本気で言っているのだろうか? 誰にもわからない。彼は、よく矛盾したことを言う。だが、トランプが、誰がホワイト・ハウスにいようと、アメリカ合州国を運営している壮大な国家安全保障機構が維持している現状にとって、深刻な脅威と見なされているのは明らかだ。

CIAは彼の敗北を願っている。ペンタゴンも彼の敗北を願っている。マスコミも彼の敗北を願っている。彼自身の党さえ、彼の敗北を願っている。核武装したロシアと中国と戦争をする用意ができていることが明白なクリントンと違い、彼は世界支配者にとって脅威なのだ。

彼女は良く自慢するが、クリントンにはスタイルがある。実際、彼女の実績は証明済みだ。上院議員として、イラクでの大虐殺に賛成した。2008年に、オバマに対抗して立候補した際には、イランを“完全に消し去る”と脅した。国務長官として、彼女は、リビアとホンジュラスの政府破壊に共謀し、中国攻撃の手筈を整えた。

彼女は、ロシアとの戦争になる直接的な挑発である、シリアでの飛行禁止空域を支持すると誓っている。クリントンは、私の人生の中で最も危険なアメリカ大統領になる可能性がある -そこで卓越する競争は激しいが。

何の証拠も無しに、トランプを支援していて、彼女のメールをハッキングしたと、彼女はロシアを非難している。ウイキリークスが公開した、これら電子メールで、クリントンが裕福で強力な連中に対する非公式な講演で言っていることと、彼女が公に語っていることとが真逆なのがわかる。

これこそが、ジュリアン・アサンジを黙らせ、脅すことが極めて重要な理由だ。ウイキリークスの編集者として、アサンジは真実を知っているのだ。懸念しておられる方々に申しあげておく。彼は健在で、ウイキリークスは、フル回転している。

現在、第二次世界大戦以来、アメリカが率いる軍隊の最大の増強が進行中だ。カフカスで、東ヨーロッパで、ロシア国境で、そして中国が標的である、アジアと太平洋で。

大統領選挙サーカスが、11月8日のフイナーレに近づく中、このことをお忘れなく。もし、勝者がクリントンになれば、古代ギリシア劇の合唱隊のような無分別な評論家連中が、彼女の戴冠式を、女性にとっての偉大な前進だと慶賀するだろう。クリントンの犠牲者、シリアの女性たち、イラクの女性たち、リビアの女性たちに触れるものは誰もいるまい。ロシアで行われている民間防衛訓練に触れるものは誰もいるまい。エドワード・バーネイズの“自由のたいまつ”を思い起こすものは誰もいるまい。

ジョージ・ブッシュの大統領報道官が、かつて、マスコミを“共謀実現者”と呼んだことがある。

マスコミのおかげで可能になったウソで、大変な苦難をもたらした政権の幹部によるこの発言は、歴史の警告だ。

1946年、ニュルンベルク裁判の検事は、ドイツ・マスコミについてこう言った。“あらゆる大規模侵略の前に、彼らは敵を弱体化させ、心理的に、ドイツ国民を、攻撃に備えさせるよう計算された報道キャンペーンを立ち上げていた。プロパガンダ体制で最も重要な武器は日刊紙とラジオだった。”

記事原文のurl:http://johnpilger.com/articles/inside-the-invisible-government-war-propaganda-clinton-trump

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バーネイズ、フロイトについては、以前に興味深い記事を訳したことがある。

THE CENTURY OF THE SELF-自我の世紀

間もなく日本は、超巨大企業の直轄植民地になる。マスコミという洗脳組織の巨大スポンサー連中が抱いていた長年の夢がとうとう完成する。

ニュースを装った絶え間ないプロパガンダさえなければ、小選挙区制度や、戦争法案や、醜悪なTPPなど存在せず、 日本国民は、今のように、自分たちの先々の子孫の安心できる暮しを巧妙に奪いさられなかった可能性がある。

ニュースを装った絶え間ないプロパガンダではない文章を引用させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「「本日、岩上安身がフジテレビ『バイキング』に出演!/衆院特別委員会でTPPが強行採決か!?/日本の右翼団体が中東で『私戦』に参加!?すでに死者も出ている!?イスラム学者・中田考氏にふりかかった『別件捜査』の謎!中田氏が考える公安警察の意図とは!?」」2016.11.4日号~No.1512号~ ■■■
(2016.11.4 8時00分)


 おはようございます。IWJでテキスト関係の作業にあたっている、原佑介と申します。

 本日は岩上さんがフジテレビの情報バラエティ番組「バイキング」(毎週月~金曜 昼11:55~)に出演し、築地市場の豊洲への移転問題などについてコメントします!もしまだテレビを捨てておられない方がいらっしゃいましたら、どうぞご視聴ください!!

 今は連日、マスメディアが「小池劇場」を盛り上げ、築地・豊洲問題をこれでもかというほど報じていますが、2010年、IWJを立ち上げる前から、岩上さんがこの築地・豊洲問題に取り組み、報じていた時には、マスメディアはほとんど取り上げず、「タブー」状態になっていました。

 会員の方は、ぜひアーカイブの特集をご覧になってください!サポート会員の方は、すべての記事・動画をご覧になることができます。

※特集・築地市場移転問題~汚染と液状化で、首都圏の色と安全が脅かされる!~
http://iwj.co.jp/feature/tsukiji/

 その一方で、本日は、衆院のTPP協定特別委員会で、ついにTPP承認案・関連法案が強行採決される…のではないか、と見られています。

 そんなさなか、日本と同様にTPP関連法案が成立されようとしているニュージーランドから、オークランド大学のジェーン・ケルシー教授が緊急来日しました。IWJはケルシー教授に単独インタビューを行っています。公共性を鑑み、フルテキストで公開中ですので、ぜひお読み下さい!

※TPP強行採決直前に緊急来日!「TPP協定をやる意味がわからない!」 オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が単独インタビュー!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342666

※日本同様「TPP関連法案」成立直前のニュージーランドから緊急来日した、ジェーン・ケルシー教授がTPP協定に警鐘!「民主主義の手続きを自分たちの手に取り戻す必要がある!」と訴え! 2016.10.31
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342671

 ケルシー教授は渋谷のクラブで行われた、「Stop TPP ミーティング」にも、三宅洋平・山田正彦両氏とともに出演!こちらもあわせてご覧ください!

※緊急来日中のニュージーランド・オークランド大学のジェーン・ケルシー教授が、山田正彦元農水相・三宅洋平氏と共演! TPPが批准されたら抜け出すことはできない!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342675

 この法案に関しては、もともと自民党と民進党が一昨日2日に委員会採決を行い、そして今日、衆院本会議で採決することで合意していましたが、山本有二農水大臣の相次ぐ「失言」のおかげ(?)で、衆院通過をまぬがれてきました。

 山本大臣の失言とは、「強行採決するかどうかは佐藤(勉)氏が決める」「(強行採決という)冗談を言ったら首になりそうになった」などといった、国会を愚弄するような一連の
発言を指しますが、逆に、これだけ審議の妨げになっているのをみると、「山本有二という人物の、一見おバカさんにみえる『失言』の数々は、実はTPPという売国条約を締結させまいとする、真の愛国者による身を呈した抵抗なのではないか?」などと、ついつい妄想を膨らませてしまいます。

 もちろんそんなはずはないのですが、しかし、ふり返ってみれば、安倍政権に打撃を与えてきたのは、多くの場合、安倍政権サイドの「自爆」でした。

 TPP交渉を担当していた甘利明・元経済再生相の場合、「口利き」「金銭授受」疑惑が報じられたことで、TPP法案が提出された大事な通常国会中であったにも関わらず、早々に大臣職を辞任しました。なぜか不起訴で捜査が終了した「甘利問題」ですが、IWJはこれがいかに重大な犯罪にあたるかを、詳しく報じています。

※「雲隠れ」を続ける甘利明氏を刑事告発!あっせん利得罪の構成要件「請託」「権限行使」「財産上の利益を収受」すべて揃った滅多にない事件だ ~岩上安身による宮里邦雄弁護士インタビュー 2016.3.30
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/293990

※「あっせん利得処罰法が死文化してしまう!」甘利明議員と元秘書の不起訴処分 刑事告発を行った上脇博之教授、宮里邦雄弁護士が憤り!「これほど証拠が揃っているのは初めて」の事件がなぜ無罪放免に!? 2016.5.31
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/305740

※甘利明・前経済再生相が雲隠れ!?「甘利問題」を風化させるな!岩上安身による「甘利前大臣疑惑追及チーム」座長・大西健介衆議院議員インタビュー。自民党が提出した睡眠障害の診断書は循環器内科医が書いていた! 2016.3.16
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/292244

 また、衆院TPP特別委員会の委員長に就任した西川公也議員は、TPP交渉の「暴露本」の出版を企て、原稿もビッシリ書き上げたものの、これが発売前に露見。「TPPに関する情報は、国民には何ひとつ知らされないというのに、どういうことだ!」と大きな批判を集め、発売は無期延期となり、国会審議は空転しました。

 西川氏の暴露本『TPPの真実-壮大な協定をまとめあげた男たち-』のゲラはIWJも入手し、記事でその一端を紹介しています。

※『TPPの真実』の衝撃!!交渉初参加から「大筋合意」まで、政府交渉団と自民党派遣議員と記者が、海外のホテルで夜な夜な酒を持ち寄って“懇談会”!! 2016.4.16
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/297154

 結局、こうした安倍政権の「自爆」が大きく影響し、TPP法案は継続審議となって、今の臨時国会に持ち込まれました。西川氏はこの時にひっそりと委員長を交代しています。

 そして26日に臨時国会が召集されてから、わずか3日後の29日、今度はTPP特別委員会・理事の福井照衆院議員(自民)が、会合で「委員会で西川(公也)先生の思いを、強行採決という形で実現するように頑張る!」と気勢を上げたものの、党内で問題発言だの注意を受け、すぐさま辞任。そしてその後、山本有二大臣が懲りずに、「強行採決」発言に至ったという次第です。

 こんな「自爆」続きの安倍政権の、何の審議も尽くされていない、そもそも情報公開請求に応じて政府が出した文書が、黒塗りだらけで、国民にも国会議員にも、内容が何も知らされていない、TPP承認案・関連法案を、数の力をもって「強行採決」するなど、許されていいはずがありません。また民進党など野党も、安易に裁決に応ずるべきではないはずです。

 むしろ野党の皆さんには、TPP法案成立の最大の障壁となっているのは、軒並み自民党のお騒がせ議員たちであり、自分たち野党の力ではないことを強く自覚し、これまで以上に存在感を示し、反対の論陣を張ってもらいたいのです。

 なおこのTPP法案については、アメリカ国内においても「批准しない」という世論が多数を占めています。なぜなのでしょうか?この法案で得をするのは、ほんとうは、誰なのでしょうか?先日10月19日の市民団体「TPPを批准させない!全国共同行動」による報告会で、経済学者の植草一秀氏が解説してくれています。こちらもぜひご覧ください!

※TPPとは「アメリカ対日本」、「日本対インドネシア」のような国家間の対立構図ではない! 「1%対99%」グローバリゼーションの対立の構図そのもの!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/339910

 IWJは本日、山本有二大臣会見を中継・取材する予定です。ただし、国会会期中は各省庁の大臣室ではなく、国会内で手短に会見を開くことも多く、その場合、IWJは記者クラブメディアでないため、会見に参加することができません。

 まだまだ小さなメディアですので、IWJを会見から排除したところで大した騒ぎにもなりません。しかし、メディアである以上、大臣会見くらい当たり前に報じる権利があり、同時に我々には、広く国民の皆様に、お伝えする義務があると思っています。

 その「義務」を果たすべく、我々と記者クラブの厚い壁を、これからも押し開く努力を重ねたいと思います。どうか、記者クラブがIWJを無視できないほどの存在感に、皆さまのお力で押し上げてください…よろしくお願いします!!

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 なお、IWJはこの6年で撮り溜めた、約600本ものアーカイブを24時間ぶっ通しで配信し続ける「TPPエンドレス配信」も続けています!こちらもぜひ、ご覧ください!!

★TPP関連動画特別エンドレス配信
[日時]10月30日(日)13時~
[ご視聴]【IWJ・Ch9】 http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=9

 こうしたIWJの渾身の取材活動には、どんなに節約してもそれなりに経費がかかっています!ご寄付・カンパでのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパをどうぞお願いいたします!
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2016年4月21日 (木)

世界戦争は始まっている。沈黙を破ろう。

John Pilger

2016年3月20日

オーストラリアの北、太平洋の真っ只中にあるマーシャル諸島で撮影してきた。どこに行ってきたのかを話すと、皆"それはどこなの?"と聞く。"ビキニ"の名を出してヒントにしようとすると、"水着のことなの?"と言う。

ビキニ水着が、ビキニ島を破壊した核爆発を祝うために名付けられたのを知っている人はごく稀なようだ。アメリカ合州国は、1946年から1958年までの間、マーシャル諸島で、66発の核爆弾を爆発させた。1.6発の広島原爆を、毎日、12年間爆発したのと同じ量だ。

ビキニは現在、音はなく、突然変異させられ、汚染されている。ヤシの木は、変な格子状に育つ。動くものは何もない。鳥もいない。古い墓地の墓石は放射能に満ちている。私の靴は、ガイガーカウンターで"危険"と表示された。

海岸に立ち、太平洋のエメラルド・グリーンが巨大なブラック・ホールに落ち込むのを見つめていた。これは連中が"ブラボー"と呼んだ水爆が残したクレーターだ。爆発は何百マイルもの範囲の人々と環境を汚染した。おそらく永遠に。

帰路、ホノルル空港に立ち寄り『女性の健康』というアメリカ雑誌をみかけた。表紙は、ビキニ水着を着た微笑む女性で、こういう見出しだった。 "あなたもビキニ・ボディになれます。" 数日前、マーシャル諸島で、私は全く違う"ビキニ・ボディ"の女性たちにインタビューしていた。どの女性も甲状腺癌や、生命に関わる癌を患っていた。

雑誌の微笑む女性とは違い、彼女たち全員貧しかった。今日、かつてないほど危険な強欲超大国の犠牲者で、モルモットなのだ。

警告として、また、我々の余りに多くを夢中にさせている、気を散らすものごとから遮るため、私はこの経験をお話している。現代プロパガンダの創始者、エドワード・バーネイズは、この現象を、民主的社会における"習慣や意見の、意識的、かつ知的な操作"と表現した 。彼はそれを "見えざる政府"と呼んだ。

世界戦争が始まっていることに気がついている人々は一体どれだけいるのだろう? 現在は、ウソと気を散らすものごとのプロパガンダ戦争だが、これも最初の誤った命令、最初のミサイルで、瞬時に変わり得る。

2009年、ヨーロッパの中心プラハの真ん中で、熱心な群衆を前に、オバマ大統領が立っていた。彼は "世界から核兵器をなくす"と誓った。人々は歓呼を上げ、泣く人もいた。マスコミは陳腐な決まり文句を並べ立てた。オバマは後に、ノーベル平和賞を受賞した。

まったくのまやかしだった。彼はウソをついていた。

オバマ政権は、更なる核兵器、更なる核弾頭、更なる核兵器発射装置、更なる核兵器工場を作った。 核弾頭支出だけでも、オバマの下で、どのアメリカ大統領より増えた。30年間の経費は1兆ドル以上だ。

ミニ核爆弾が計画されている。B61モデル12として知られている。これまで全くそのようなものはなかった。元統合参謀本部副議長のジェームズ・カートライト大将は、"より小型にすれば、核兵器[利用]はよりありうるものとなる。"と述べた。

過去18カ月間に、アメリカ合州国が率いる、第二次世界大戦以来最大の兵力増強が、ロシア西部国境沿いで起きている。ヒトラーがソ連を侵略して以来、外国軍隊が、ロシアに対する、これほど明白な脅威となったことはなかった。

かつてソ連の一部だったウクライナは、CIAテーマ・パークと化した。キエフでのクーデターを画策したワシントンが、事実上、ロシアの隣の敵対的政権を支配している。政権は文字通り、ナチスで腐敗している。ウクライナの中心的議員連中は、悪名高いOUNとUPAファシストの政治的末裔なのだ。彼らはあからさまにヒトラーを称賛し、少数派のロシア語話者の迫害と排除を要求している。

これは欧米では滅多に報じられない、というより、真実を隠すため、あべこべにされている。

ロシアのすぐ隣の、ラトビア、リトアニアやエストニアに、アメリカ軍は戦闘部隊、戦車、重火器を配備している。世界第二位の核大国に対するこの極端な挑発を、欧米は沈黙している。

核戦争の見込みを一層危険にしているのは、並行する対中国キャンペーンだ。

中国が"脅威"に祭り上げられない日は稀だ。アメリカ太平洋司令官ハリー・ハリス海軍大将によれば、中国は "南シナ海に砂の万里の長城を建設している。"

中国が、フィリピンとの紛争対象である南沙諸島に滑走路を建設していることを彼は言っているのだ。ワシントンがマニラ政府に圧力をかけ、金をにぎらせ、ペンタゴンが"航行の自由"なるプロパガンダ作戦を開始するまでは、重要度が高くなかった紛争だ。

これは実際は何を意味しているのだろう? アメリカ戦艦が中国沿岸を哨戒し、支配する自由を意味している。もし中国戦艦が同じことを、カリフォルニア州沖で行った場合のアメリカ反応をご想像願いたい。

私は、The War You Don't Seeという映画を制作し、そこでアメリカやイギリスの著名ジャーナリストにインタビューした。CBSのダン・ラザー、BBCのラジ・オウマー、オブザーバーのデーヴィッド・ローズなどのアンカーだ。

<p><p>The War You Don't See</p></p>

彼ら全員が、ジャーナリストやニュース・キャスターは任務をこなしたといい、サダム・フセインが大量破壊兵器を保有しているというプロパガンダを疑問視した。ジョージ・W・ブッシュと、トニー・ブレアのウソが、ジャーナリスト連中によって、増幅され、繰り返されることがなかったならば、2003年のイラク侵略は起きておらず、何十万人もの男性、女性、子どもたちが今も生きていた可能性があったろう。

プロパガンダが、ロシア、および/あるいは、中国との戦争の下地を作ることでは、原理的に違いはない。私の知る限り、一体なぜ中国が、南シナ海に滑走路を建設しているのかを問うた、欧米"主要メディア"のダン・ラザー級ジャーナリストはいない。

答えは実に明らかなはずだ。アメリカ合州国が、中国を基地のネットワーク、弾道ミサイル、戦闘集団、核兵器を搭載した爆撃機で包囲しているからだ。

この壊滅的な円弧が、オーストラリアから、太平洋の島々、マリアナ諸島や、マーシャル諸島や、グアム、フィリピン、タイ、沖縄、韓国、更にはユーラシアのアフガニスタンやインドにまで広がっているのだ。アメリカが中国の首を締めているのだ。これはニュースではない。マスコミによる沈黙だ。マスコミによる戦争だ。

2015年、極秘のうちに、アメリカとオーストラリアが、タリスマン・セイバー(魔よけのサーベル)として知られている、近年史上で最大の海空共同軍事演習を実施した。狙いは、マラッカ海峡やロンボク海峡などの海上交通路を閉塞し、石油、ガスや他のきわめて重要な原料を、中東やアフリカから、中国が入手するのを封鎖するエアシー・バトル計画の下稽古だった。

アメリカ大統領選挙として知られているサーカスで、ドナルド・トランプは頭のおかしい、ファシストであるかのように描かれている。彼は確かに不快だ。しかし、彼はマスコミによる憎悪対象でもある。これだけでも、疑念をひき起こすのに十分ではないか。

移民に対するトランプの意見は奇怪ではあるが、デービッド・キャメロンの意見よりも奇怪というわけではない。アメリカ合州国からの偉大な強制送還者は、トランプではなく、ノーベル平和賞受賞者、バラク・オバマだ。

ある奇妙なリベラル評論家によれば、トランプはアメリカ合州国に "暴力という闇の力を解き放って"いるという。暴力という闇の力を解き放っているだと?

ここは、よちよち歩きの幼児が母親を銃撃し、警官がアメリカ黒人に対して残忍な戦争をしかける国だ。ここは、その多くが民主主義である50以上の政権を攻撃し、打倒しようとしており、アジアから中東にいたるまでを爆撃し、何百万人の人々に、死と追い立てをもたらしてきた国だ。

この組織的な暴力の実績にかなう国は皆無だ。大半のアメリカの戦争(そのほとんど全てが、無防備な国々に対するものだ)は、共和党大統領によってではなく、リベラルな民主党大統領によって始められた。トルーマン、ケネディ、ジョンソン、カーター、クリントン、オバマ。

1947年、一連の国家安全保障会議命令が、アメリカ外交政策の最高目的を "実質的に[アメリカ]自身のイメージに作りなおされた世界"と規定した。このイデオロギーは、救世的アメリカニズムだ。我々全員アメリカ人なのだ。さもなくば。異端者連中は、改宗させられるか、倒されか、賄賂を握らせられるか、中傷されるか、粉砕される。

ドナルド・トランプも、この兆候だが、彼は独立独行の人でもある。彼はイラク侵略は犯罪だったと言っている。彼はロシアと中国との戦争をしたがってはいない。私たちにとって危険なのは、トランプではなく、ヒラリー・クリントンだ。彼女は独立独行の人ではない。彼女は、たまにリベラルな顔もみせるご自慢の"例外主義"全体主義体制の回復力と暴力の権化なのだ。

大統領選挙の日が近づくにつれ、クリントンは、彼女の犯罪とウソにもかかわらず、最初の女性大統領としてもてはやされよう。バラク・オバマが最初の黒人大統領として称賛され、リベラル連中が、彼の"希望"に関するたわごとをうのみにしたのと同様に。そして、たわごとは続く。

ガーディアンのコラムニスト、オーエン・ジョーンズが "愉快で、魅力的で、事実上、他のあらゆる政治家がかなわない冷静さの"オバマは、先日、ソマリアで150人を虐殺すべく、無人機を差し向けた。ニューヨーク・タイムズによると、彼は、いつも火曜日に、無人機で殺害する候補者のリストを渡されて、人を殺している。実にクールだ。

2008年の大統領選挙で、ヒラリー・クリントンは、イランを核兵器で"完璧に消し去る"と恫喝した。オバマの国務長官として、彼女はホンジュラスの民主的政府打倒に参加した。2011年、リビア破壊に対する彼女の貢献では、ほとんど上機嫌だった。リビア指導者カダフィ大佐が、公衆の面前で肛門にナイフを差し込まれた際 - アメリカ兵站活動のおかげ可能となった殺人だが - クリントンは"来た、見た、彼は死んだ"と言って、彼の死にほくそえんだ。

クリントンの親密な仲間の一人が、若い女性たちを "ヒラリー"を支持しないといって攻撃したマデレーヌ・オルブライト元国務長官だ。これは、TVで、50万人のイラクの子どもの死は"その価値があった"と慶賀して悪名高いまさにあのマデレーヌ・オルブライトだ。

クリントン最大の支援者には、中東での紛争をあおっているイスラエル・ロビーと、軍需企業がある。彼女も夫も、ウオール街からたんまりもらっている。それなのに、公式悪魔、悪のトランプう追いはらうための女性候補して、彼女が任命されようとしている。彼女の支持者の中には、著名なフェミニストがいる。アメリカのグロリア・スタイネムや、オーストラリアのアン・サマーズらだ。

知的で、リベラル志向の多くの人々が、大義や、自分たちが支持するオバマやクリントンなどのペテン師連中や、国民を裏切って、敵と連携したギリシャのシリザのようないんちき進歩的運動を検証するのを、一世代昔、"アイデンティティ政治"として知られるポスト・モダンのカルトが止めさせた。

自己陶酔、ある種の"自己中心主義"が、恵まれた欧米社会の新たな時代精神となり、大規模な反戦、社会的不公平、不平等、人種差別や性差別反対運動消滅の先駆けとなった。

現在、長い眠りは終わったのかも知れない。若者が、またもや徐々に立ち上がっている。イギリスで、何千人もの人々が、労働党党首としてのジェレミー・コービンを支持しているのも、この覚醒の一環だ。バーニー・サンダース上院議員支持で集まる人々同様。

イギリスでは、先週、ジェレミー・コービンの最も親しい仲間、影の財務相ジョン・マクドネルが、労働党政府は、海賊のような銀行の債務を返済すると確約したが、これは、事実上、いわゆる緊縮政策の継続だ。

アメリカでは、バーニー・サンダースが、もし彼女が指名されればクリントンを支持すると約束した。彼も、それが"正しい"と思った場合には、外国に対し、アメリカが武力を行使するのに賛成だ。オバマは"素晴らしい仕事"をしたと彼は言っている。

オーストラリアでは、一種の霊安室政治で、マスコミ上、だらだら続く議会ゲームが展開され、難民や先住民が迫害され、戦争の危険とともに、不平等が拡大している。マルコム・ターンブル政権は、戦争の動因であるいわゆる防衛予算、1950億ドルを発表したばかりだ。何の論争もなかった。沈黙のみ。

党派に拘束されない大衆直接行動の偉大な伝統に何が起きたのだろう? より良い、公正で、平和な世界に向かう長旅を始めるのに必要な勇気、想像力と、献身はどこに行ったのだろう? 美術、映画、芝居、文学で異を唱える人々はどこにいるのだろう?

沈黙を粉砕する人々はどこにいるのだろう? それとも、我々は、最初の核ミサイルが発射されるまで待つのだろうか?

これは「世界戦争が始まっている」と題するシドニー大学でのJohn Pilger講演を編集したもの。Twitterで、John Pilgerをフォローするには  @johnpilger

記事原文のurl:http://johnpilger.com/articles/a-world-war-has-begun-break-the-silence-
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藤永茂氏のブログ『私の闇の奥』最新記事2016-04-19
核廃絶は政治を超える」が、オバマ演説の欺瞞を徹底的に分析しておられる。

2016/04/17 M7.3の熊本地震は南海トラフ地震の前兆か!? 岩上安身による立命館大学環太平洋文明研究センター・高橋学教授インタビュー!(動画)

拝見した。長い!しかし重要な話題を本気で説明すようとすると、これだけの時間は必要だろう。拝聴していてい、冗長と思うことは皆無だった。

人数の多寡ではない。真実を、危険を、真摯に語る学者、それを伝えるメディアが、事実上皆無状態。

真摯に語る学者、それを伝えるメディアの組み合わせの希有な好例。皆様におかれては、IWJ会員になって、このインタビュー全編を見ていただくべきだろうと思う。大本営広報部、こうした本質的に重要な情報は意図的に隠蔽する。

「ためしてガッテン」毎回見ている番組だった。レギュラー山瀬まみさんがおりた。
今日見て目が点。創価学会幹部に変わった。もう見ない。あの顔は見たくない。

自民党や創価学会(に限らないが)といった売国組織関係者の顔を見る気力皆無。
テレビというもの、基本的に電気洗脳箱という確信強まるばかり。しかし悩みはある。
ブラウン管テレビ時代には「箱」だったが、今は全て液晶パネル・テレビ。
「電気洗脳板」と表現を変えるべきか真剣に悩んでいる。

深夜の大本営広報部、人気女性アナウンサーが、自動車会社のインチキを厳しく責めたてた。もちろん正しい。しかし、もしも政府のインチキを責めれば、関係者一同首になる(左遷される)ことは、国連の調査担当者が記者会見でのべた通り。

この国、トルコも顔負けの言論弾圧傀儡国家。

2014年12月12日 (金)

マスコミ仕込みの戦争とプロパガンダの勝利

John Pilger
2014年12月5日
jhonpilger.com

プロパガンダと、真実に対する戦争

一体なぜ、これほど多くのジャーナリズムが、プロパガンダに屈してしまうのだろう?検閲と歪曲が、一体なぜ標準的習慣なのだろう? BBCは、一体なぜこれほど頻繁に、強欲な権力の代弁者をつとめているのだろう?ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストは、一体なぜ読者をあざむくのだろう?

若いジャーナリスト達は、一体なぜ、マスコミの下心を理解し、高貴な主張と、いかさまの客観性という下卑た目的に異議申し立てをするよう教えられないのだろう? そして、一体なぜ彼らは、主流マスコミと呼ばれるものの大半の本質は情報ではなく権力であることを教えられないのだろう?

これらは喫緊の疑問だ。アメリカ合州国が、ロシアを、そして最終的には中国を孤立化して、挑発しようと固く決心しているので、世界は、大戦争、おそらくは核戦争が予想される事態に直面している。この真実は、2003年、イラクでの大虐殺をもたらしたウソを推進した連中を含め、ジャーナリスト達によって、覆され、裏返しにされてしまっている。

我々が暮らしている時代は実に剣呑で、一般大衆の認識はひどく歪曲されていて、プロパガンダは、もはやエドワード・バーネイズが呼んだ“見えない政府”ではない。そのものが政府なのだ。矛盾も恐れず、直接支配し、その主な狙いは、アメリカ征服だ。我々の世界観、真実とウソを区別する我々の能力征服だ。

情報時代というのは、実際はマスコミ時代だ。マスコミによる戦争がある。マスコミによって検閲されている。マスコミによって悪魔研究をさせられている。マスコミによる懲罰。従順な陳腐な文句と偽りの仮定の超現実的な組み立てライン、マスコミによる報復だ。

新たな“現実”を作り出すこの力は、長期にわたって構築されてきた。45年前、The Greening of Americaという題名の本が大評判になった。カバーにはこういう言葉がある。“革命がやってくる。過去の革命とは違う。それは個人から始まる。”

私は当時アメリカ合州国で記者をしていたので、著者の若いエール大学学者、Charles Reichが一夜にして教祖的地位へと出世したのを思い出す。彼のメッセージは、真実を語ることも政治行動も失敗したが、“文化”と内省だけが世界を変えられるというものだ。

数年のうちに、それが金儲けになるので、“自己中心主義”というカルトが、一緒に行動するというという考え方や、社会正義や国際主義という考え方をほとんど圧倒してしまった。階級やジェンダーや人種はばらばらにされた。パーソナルなものが政治的で、マスコミはメッセージだった。

冷戦の後、新たな“脅威”のでっちあげによって、20年前なら激しい敵になっていたであろう人々を、完璧な政治的見当識障害にしてしまったのだ。2003年、ワシントンで著名なアメリカ人調査ジャーナリスト、チャールズ・ルイス・インタビューを撮影した。我々は数カ月前のイラク侵略について論じた。私は彼に質問した。“世界で最も自由なマスコミが、ジョージ・ブッシュと、ドナルド・ラムズフェルドに、まともに食ってかかり、下品なプロパガンダであると分かった代物を垂れ流す代わりに、彼らの主張を調査していたらどうだったでしょう?”

もし我々ジャーナリストが、仕事をきちんとしていたなら“我々がイラク戦争をしていなかった、大きな、とても大きな可能性がありました”と彼は答えた。
これは衝撃的な発言だが、これを私が同じ質問をした他の有名ジャーナリスト達も支持したのだ。元CBSのダン・ラザーも、同じことを答えた。オブザーバーのデビッド・ローズや、匿名希望のBBC上席ジャーナリストや、プロデューサーも同じ答えをした。

言い換えれば、もしもジャーナリスト達がきちんと仕事を果たしていたら、プロパガンダを増幅するのではなく、彼らが疑問を呈して、調査をしていれば、何十万人もの男性、女性や子供達は、今日も生きていたかも知れず、何百万人もの人々は、家を捨てて逃げなかったかも知れないのだ。スンナ派とシーア派の間の宗派戦争も引き起こされなかったかも知れないし、悪名高いイスラム国も現在存在していなかったかも知れない。

今でさえ、何百万人もが抗議行動で街頭に繰り出したにもかかわらず、欧米諸国の大半の人々は、アメリカ政府がイラクでおかした犯罪の壮大な規模についてほとんど知らない。侵略前の12年間、アメリカとイギリスの政府が、イラクの一般国民が生活手段を入手できないようにして、ホロコーストを開始していたことを知っている人は更に少ない。

これは1990年代のイラク経済制裁、UNICEFが5歳未満の子供達50万人の死を招いたと報じている中世風包囲攻撃の責任を負っていたイギリス政府幹部連の言葉だ。この幹部の名はカーン・ロスだ。ロンドンの外務省で、彼は“ミスター・イラク”として知られていた。彼は現在、政府がいかにして欺くか、ジャーナリスト達がいかに進んでウソを広めたかについて真実を語っている。“ジャーナリストには、秘密にすべき情報を取り除いた諜報情報の疑似事実を与えていました”彼は言った。“あるいは連中を締め出しました。”
この恐るべき沈黙の時期の主な内部告発者は、デニス・ハリディだった。当時の国連事務次長で、在イラクで国連幹部職員だったハリディは、大量虐殺と彼が表現する政策を実施するよりも、辞職を選んだ。彼は経済制裁で、100万人以上のイラク人が亡くなったと推測している。

当時にハリディに起きたことは教訓的だ。彼は歴史から抹消されたのだ。あるいは、彼は中傷された。BBCの番組ニューズナイトで、司会者のジェレミー・パクスマンが彼に向かって叫んだ。“あなたはただのサダム・フセイン擁護者なのですか?”ガーディアンは最近これを、パクスマンの“忘れられない瞬間”の一つだと表現した。先週、パクスマンは100万ポンドという本の契約に署名した。

弾圧の侍女達は見事に仕事を果たしている。影響を検討してみよう。2013年、ComResの世論調査で、イギリス国民の大半が、イラクの死傷者数は、10,000人以下だと信じていることが判明している。真実の数値のごく一部分にすぎない。イラクからロンドンへとつながる血痕は、ほぼきれいにこすり落とされている。

ルパート・マードックは、メディア・モブの名づけ親だと言われており、補強された彼の新聞の力 - 全部で127紙、総発行部数4000万部、そして彼のフォックス・ネットワークを疑うものはいない。だがマードック帝国の影響力は、より広範なマスコミの反射と同じくらい威力がある。

最も効果的なプロパガンダが載るのは、サン紙やフォックス・ニューズではなく、リベラル風後光の下なのだ。ニューヨーク・タイムズが、サダム・フセインが大量破壊兵器を保有しているという主張を載せた時には、フォックス・ニューズではなかったので、そのニセ証拠を皆が信じた。何しろニューヨーク・タイムズだった。

読者達を、新たな危険な冷戦を受け入れる様にする上でいずれも重要な役割を演じたワシントン・ポストやガーディアンにも同じことが言える。リベラルな新聞の三紙全てが、ウクライナでの出来事を、ロシアによる悪意ある行為だと事実を曲げて報道した。ウクライナにおけるファシストが率いたクーデターは、実際はドイツとNATOが幇助した、アメリカ合州国の仕業だったのに。

この現実の逆転が、実にまん延しているので、ワシントンによる対ロシア軍事的包囲と威嚇が議論にならない。それは、ニュースですらなく、最初の冷戦中に私が育つ際に経験した類の中傷・怖がらせキャンペーンに似たものの背後で抑圧されている。

またしても悪の帝国が、もう一人のスターリン、というか裏返しの新ヒトラーに率いられ、アメリカを奪いにくる。好きな悪魔の名前をつけ、怒りをぶちまけようではないか。

ウクライナに関する真実の抑圧は、私が知る限り、最も完璧な報道管制の一つだ。カフカスと東ヨーロッパにおける、第二次世界大戦以来、最大の欧米軍事力増強は抹殺されている。東ウクライナの住民に対する戦争犯罪の責任を負うワシントンの、対キエフ秘密支援と、そのネオナチ大隊という事実は、抹殺されている。ロシアがマレーシア旅客機撃墜に関与しているというプロパガンダと矛盾する証拠は抹殺されている。

そしてまたもや、リベラルとされるマスコミが検閲官だ。事実も証拠も無しに、あるジャーナリストは、ウクライナの親ロシア派指導者を、旅客機を撃墜した人物として特定した。彼はこう書いている。この人物は、ザ・デーモンとして知られていた。彼はこのジャーナリストを怖がらせる恐ろしい男だった。それが証拠だったのだ。

欧米マスコミで、情報を持った連中の多くは、ウクライナのロシア人住民を、自国内にいる部外者として描き出そうと懸命で、ウクライナ国内での連邦化を求めているウクライナ国民として、あるいは、選挙で選ばれた自分達の政府に対して、外国が画策したクーデターに抵抗しているウクライナ国民として描くことはほとんどない。

ロシア大統領の言い分など何の重要性もない。彼は、何のおとがめもなく虐待してよい無言で演じる悪党なのだ。NATO指揮官のアメリカ人将軍は、ドクター・ストレンジラブそっくりそのままで、ブリードラブ将軍は、ほんの少しの物的証拠も無しに、いつものようにロシア侵略を主張する。彼によるスタンリー・キューブリックのジャック・D・リッパー将軍の物まねは非の打ち所が無い。

ブリードラブ将軍によれば、40,000人のロシア人が国境に集合している。元記者のデビッド・ローズが明らかにした通り、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストや、オブザーバーにとっては、後者はかつて、ブレアのイラク侵略をウソとでっち上げで支援したことで名高いが、もうそれだけで十分だった。

ほとんど同窓会の楽しみ風の雰囲気に満ちている。ワシントン・ポストの宣伝屋連中は、サダムの大量破壊兵器の存在は“厳然たる事実”だと宣言したのと同じ論説委員だ。

ロバート・パリーは書いている。“もし読者が、一世紀前、第一次世界大戦に巻き込まれた様に、世界が一体どのように、第三次世界大戦に巻き込まれるのだろうかと疑問に思っておられるのであれば、正義の味方対悪党といういつわりの言辞が既に根付いていて、事実や道理には影響されない、ウクライナを巡るアメリカ政治/マスコミ構造の全体を包み込む狂気を見さえすればわかる”

イラン-コントラを暴露したジャーナリストのパリーは、ロシア外務大臣がそう呼んだ、この“度胸比べ(チキンレース)”におけるマスコミの中心的な役割を調査したごく少数の人々の一人だ。だがこれはゲームだろうか? 私がこの記事を書いている時点で、アメリカ議会が、一言で言えば、“ロシアとの戦争準備をしよう”決議758を採決している。

19世紀、作家のアレクサンドル・ゲルツェンは、宗教的でないリベラリズムのことを“その教会が語るのは、あの世のことでなく、この世のことではあるが、最後の宗教”だと表現した。現在この神権は、イスラム世界が世に送りだしたものの何よりも遥かに暴力的で、危険であり、おそらく、その最大の勝利は、自由で開かれた情報という錯覚だろう。

ニュースの中で、様々な国々が丸ごと消されている。過激主義と欧米が支援するテロの淵源たるサウジアラビアは石油価格を押し下げる時を除いて話題にならない。イエメンは、12年間のアメリカ無人機攻撃に耐えている。それを誰が知ろう? 構うものか?

2009年、ウエスト・オブ・イングランド大学が、BBCのベネズエラ報道を十年間研究した結果を発表した。304の放送報道のうち、わずか三件が、ウゴ・チャベス政権が導入した積極的な政策のいずれかに触れていたにすぎない。人間の歴史上、最大の読み書き能力向上計画には、ごくわずかな言及しかなかった。

ヨーロッパやアメリカ合州国の何百万人もの読者や視聴者達は、t中南米で行われた、素晴らしい、生を与える変化についても、多くの人々がチャベスに触発されたことも、ほとんど何も知らない。BBC同様、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ガーディアンや、その他の信用ある欧米マスコミの報道は、誠意のなさで悪名が高い。チャベスは死の床でさえあざ笑われた。ジャーナリズムの授業で、こういうことは一体どのように説明されているのだろうかと私は不思議に思う?
イギリスの何百万人もの国民は、一体なぜ“緊縮政策”と呼ばれる集団処罰が必要だと説得されてしまったのだろう?

2008年の経済崩壊の後、腐敗した体制が暴露された。銀行は、ほんの一瞬だけ、裏切った大衆に対する義務を負った、いかさま師連中として晒された。
ところが数ヶ月のうちに、過大な大企業“ボーナス”をめがけて放り投げられたわずかな石を除いて、情報が変わってしまった。罪を犯した銀行家連中の顔写真は、タブロイド紙から消え去り、“緊縮政策”と呼ばれるものが、何百万人もの一般人に押しつけられた。鉄面皮という巧妙な手品でもあったのだろうか?

現在、イギリスにおいては、いかさま師連中の借金、詐取した借金を返済するため、多くの文化生活の前提が解体されつつある。“緊縮政策”削減は、830億ポンドだと言われている。これはほぼ、同じ銀行やアマゾンやマードックのNews UKの様な企業が逃れた税金の金額と同額だ。更に、いかさま銀行は、無料の保険と保障に、毎年1000億ポンドの補助金を与えられている。国民医療サービス丸ごとの資金になりそうな数値だ。

経済危機は、全くのプロパガンダだ。極端な政策が、現在、イギリス、アメリカ合州国、ヨーロッパの大半、カナダとオーストラリアを支配している。大多数の人の為に立ち上がっているのは誰だろう? 自分の記事を報じているのは誰だろう?正しく記録しているのは誰だ? それこそがジャーナリストがすべき仕事ではあるまいか?

1977年、ウォーターゲート事件追及で有名なカール・バーンステインが、400人以上のジャーナリストや、報道幹部達が、CIAのために働いていることを暴露した。彼らの中には、ニューヨーク・タイムズ、タイムや、TV局のジャーナリストがいた。1991年、ガーディアンのリチャード・ノートン・テーラーが、この国での似た様なことを暴露した。

こうしたものの何一つ現在は必要ではない。ワシントン・ポストや、他の多くのマスコミに、エドワード・スノーデンを、テロを支援しているといって非難するのに誰かが金を支払ったのではあるまいかと疑っている。決まったように、ジュリアン・アサンジを中傷する連中に誰かが金を払っているのではあるまいかと疑っている。他の報酬もたっぷりなのかも知れないが。

アサンジがこれほど敵意や恨みや嫉妬を買っている主な理由は私にとっては明白で、ジャーナリスト連中が高く持ち上げていた、腐敗した政治エリートの見せ掛けを、WikiLeaksが打ち壊した為だ。途方もない暴露の時代の先触れとして、マスコミという門番、とりわけ彼の偉大なスクープを掲載し、私物化した新聞の面目をつぶし、光を当てたことで、アサンジは敵となった。彼は標的となったのみならず、金の卵を産むガチョウとなった。

WikiLeaksと創設者に乗じて、もうかる本や、ハリウッド映画契約がまとまり、マスコミ出世の道が開けたり、事業が始まったりした。人々は大金を儲けたが、WikiLeaksそのものは生き残りに苦闘している。
12月1日、ストックホルムで、ガーディアン編集者アラン・ラスブリジャーが、もう一つのノーベル平和賞として有名な、ライト・ライブリフッド賞をエドワード・スノーデンと共同で受けた際、こうしたことの一つとして触れられなかった。このイベントで衝撃的だったのは、アサンジとWikiLeaksが消し去られてしまったことだ。彼らは存在しなかった。彼らは完全に存在を無視された人々だ。

デジタル内部告発の先駆者となり、ガーディアンに史上最高のスクープの一つを手渡した人物について、誰一人肩をもたなかった。しかも、効率的かつ鮮やかに、香港のエドワード・スノーデンを救出し、安全な場所に迅速に移したのは、アサンジとWikiLeaksチームだったのだ。それについては一言もない。

省略することによるこの検閲行為を、実に皮肉で、辛辣で、恥ずべきものにしたのは、式典がスウェーデン議会で行われたことだった ストックホルムで、アサンジ問題に対し、臆病に沈黙して、正義のグロテスクな流産に共謀したのだ。

ソ連の反体制派エフトシェンコは言った。“真実が沈黙で置き換えられている時には、沈黙はウソだ。”

この種の沈黙を、我々ジャーナリストは破らなければならない。我々は鏡に映った自分の姿を見る必要があるのだ。世界大戦を起こす恐れのある権力者と精神病者に仕えている責任を負わないマスコミに、我々は責任を問わねばならない。

18世紀に、エドマンド・バークは、マスコミの役割は権力側の人間をチェックする第四の権力(言論界)だと表現した。これが真実だったことがあっただろうか? そんなものは、もはや通用しない。我々が必要としているのは第五の権力だ。ジャーナリズムは、プロパガンダを監視し、分析し、反論すべきで、若者達は、権力でなく、民衆の代理人となるよう教えられるべきなのだ。我々には、ロシア人が、ペレストロイカと呼んだものが必要だ。抑圧された知識の叛乱だ。それをこそ私は本当のジャーナリズムと呼びたい。

今年は第一次世界大戦から100年だ。当時の記者は、その沈黙と結託に対して、爵位を与えられた。大量殺りくの真っ最中に、イギリス首相デビッド・ロイド・ジョージが、マンチェスター・ ガーディアンの編集者C・P・スコットに打ち明けた。“もし国民が本当に[真実]を知ってしまえば、戦争は明日にも終わるだろうが、もちろん連中は知らず、知ることができない。”

国民が知るべき頃合いだ。

記事原文のurl:http://johnpilger.com/articles/war-by-media-and-the-triumph-of-propaganda
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この記事にある通り、そっくりそのまま、

国民が知ることを排除した法律が成立した後の
マスコミ仕込みの選挙とプロパガンダの勝利
を我々は目にしている。

間違いなく、彼の言う通り。

日本破壊 この道しかない

ロシアには、欧米のパートナーでなく、欧米の敵がいる

で、Paul Craig Roberts氏、

自由は欧米にこそ存在すると思い込んで、だまされているロシア人の若者や、欧米の無道徳主義やら、ロシア政府が支持するキリスト教文化に対する背徳主義を好むプッシー・ライオットが代表する様な連中がいる。

と書いておられる。

たまたま切符を頂いて見たロシア映画、大爆笑させられながら、しんみりさせられた。まさに、プッシー・ライオットが代表する様な連中が活躍する場面もあった。

「こんなことでいいのか」というメッセージを感じる。さすがロシア映画。

1893年当時の伯爵夫人が、夢の中で、突然、1993年に入ってしまう。伯爵夫人、なんと立ち食い食堂の皿洗い。伯爵は、伯爵夫人のあられもない姿を写真に撮影し、日本で言えば、銀座か青山のような場所で、その写真をコートの裏にはりつけて、こっそり売って生計をたてている。年金では暮せないので。女性の一番儲かる職業は、外貨で客をとる売春婦。紙屑ルーブルを払う客は相手にしない。美貌を買われて、財務大臣にリクルートされる。IMF高官を色仕掛けで口説いて、もっと借款を引き出す役をさせられる。ストロス・カーン事件や、ウクライナの外人新閣僚を思わせるエピソード。

心理学者というか医者にかかっても解決しない。伯爵は、伯爵夫人と同じ夢を進んでみようとする。すると「乳房・乳首世界コンテスト」に、皿洗いの夫人が、ロシアを代表して登場し、伯爵は、司会者をしているのだ。アメリカ福音教会?牧師?が、そのトンデモ大会で祝福をのべる。なんと言う皮肉。

あまりの事態展開にあきれ、伯爵は、御前会議で、皇帝や臣下を前に、もし百年先が見えたなら、大変なことがわかります。と惨状を説明する。

皇帝に「では、それを避けるにはどうしたら良いかね」と問われ、正論の対策を答え、「社会主義者」と全員から罵られて、辞任する。

井上ひさしの言葉そのままの感想。

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」

戦没者の方々が見たら卒倒するかもしれない。

昭憲皇太后(明治天皇妃)が、坂本龍馬の夢を見たという逸話を読んだことがある。

伯爵夫人が、100年後の未来を見たという設定、それと関連あるだろうか。

映画は『夢』。カレン・シャフナザーロフ監督。ロシア文化フェスティバルの一環。

同じ題名で黒澤明監督の名作もあった。あの中の「赤富士」、福島原発事故、あるいは今後起きる日本の原発事故予感そのもの。

世の中広い。字幕無しでご覧になって、きちんと紹介しておられる方もある。

明るい部屋:映画についての覚書
[映画]カレン・シャフナザーロフ『ゼロシティ』『夢』

マスコミに載らない海外名画

マスコミとよぶべきかどうかわからないが、大本営広報部ではないと、安心して拝読している媒体、しっかり存在していると個人的に思う。

そういうまっとうな組織が、実に不思議なことに、経済的に困難な状況にあるという。個人的に理解できない。

例えば、

食べ物で、美味しく、安全で、妥当な価格なら、どこでも売れるだろう。

知りたいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに、

報道するほとんど唯一の媒体では、と思っているのだが、「売女マスコミ」をしのげない理由が個人的に理解できない。

あるいは絶滅危惧種政党と同様で、「悪貨は良貨を駆逐する。」という大原則が、政界のみならず、ジャーナリズムにも貫徹しているのでは?

まっとうな情報を報じるジャーナリズム組織が、困難な状況にあり続けるなら、その社会、まもなく取り返しのつかない困難な状況に陥るだろう。

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

2012年1月25日 (水)

民主主義に対する世界戦争

John Pilger

2012年1月20日

"Information Clearing House"

先日、リセット・タレトが亡くなった。か細いが、たくましく、並外れて知的で、決意で悲しみをおし隠した女性を覚えているが、存在感があった。彼女は対民主主義戦争に反対する民衆抵抗の化身だった。初めて彼女をちらりと見たのは、アフリカとアジアの中間、インド洋に暮らす、とても小さな混血民族、チャゴス諸島の住民達にまつわる1950年代イギリス植民省の映画の中だ。カメラは左右ぐるりと、自然の美と平穏という場面の中におかれ、栄えている村々、教会、学校、病院を撮影していた。リセットは、プロデューサーが、自分や十代の友人達に向かって、"女の子たち、微笑んでいるように!"と言っていたのを覚えていた。

何年も後に、モーリシャスの自宅キッチンに座って彼女は言った。"笑えなんて言われる必要はなかったのです。私は幸せな子供でしたから、私のルーツはあの諸島、私の天国に深く根ざしていますから。曽祖母はあそこで生まれました。あそこで私は子供を六人産みました。それで、連中は私たちを、法的に、自宅から追い出すことはできなかったのです。彼らは我々を脅して、家から出るようにさせるか、追い出すしかなかったのです。最初連中は、私たちを飢えさせようとしました。食糧船がやって来なくなり[それから]連中は、我々は爆撃されると、うわさを流し、連中は私たちの飼い犬に向かったのです。"

1960年代初期、ハロルド・ウィルソンの労働党政権は、本島デイエゴ・ガルシアに軍事基地を建設できるようにするため、イギリス植民地のチャゴス諸島の2,500人の住民を、"一掃"し"浄化"するようにというワシントンからの要求に、密かに合意していた。"連中は、私たちをペットから引き離せないことを知っていたのです"とリセットは言った。"基地建設の為にやってくると、アメリカ兵士は、私たちがココナツを蓄えていたレンガ作りの小屋に向け、大きなトラックをバックさせたのです。私たちが飼っていた何百匹もの犬が集められ、そこに閉じ込められました。それから、連中は、トラックの排気ガスをチューブで送り込み、排気ガスで殺したのです。犬達の鳴き声が聞こえました。"

リセットと家族や、何百人もの島民は、4000キロも離れたモーリシャス行きのさびかけた蒸気船に無理やり乗せられた。彼らは貨物の肥料、つまり鳥の糞を積んだ船倉で眠らされた。天候は不順だった。全員が病気になった。二人の女性が流産した。ポート・ルイスの埠頭に放り出されたリセットの一番幼い子供、ジョリスとレジスは、それぞれ一週間のうちに亡くなった。"二人は悲しみのあまり亡くなったのです"と彼女は言う。"二人は、犬に起きたことについての話を全て耳にし目にしたのです。二人は家には永遠に戻れないことを知っていました。モーリシャスの医者は悲しみは治せないと言いました。"

この大量拉致行為は極秘のうちに実施された。"絵空事と主張する"という見出しの公式ファイルの一つの中で、"再分類し" 住民を"流動的"とし、"我々が進めるのにあわせて、法律を作り" 彼らの行為に蓋をするように、外務省法律顧問は同僚達に強く勧めていた。国際刑事裁判所の法規の第7条には、"住民の国外追放、あるいは強制移送"は、人類に対する犯罪だとある。イギリスが、アメリカのポラリス原子力潜水艦の1400万ドル値引きと引き換えに、そのような犯罪を冒したということは、チャゴス諸島米軍基地が完成した際に、国防省が招いたイギリスの"防衛担当" 特派員の一団にとって重要項目ではなかった。"当方のファイルには何もありません"と省の役人は言った。"住人や疎開については。"

今日、デイエゴ・ガルシアは、アメリカとイギリスの対民主主義戦争に不可欠だ。イラクとアフガニスタンに対する猛爆撃は、考古学遺跡のごとく立っている島民達が放棄した墓地と教会を越えて、そこの広大な飛行場から行われた。リセットがカメラに向かって微笑んでいた、ひな壇式庭園は、今やコウモリのような姿のB-2飛行機によって、二つの大陸にある標的に向けて運搬される"バンカー・バスター"爆弾を保管する要塞だ。対イラン攻撃はここから始まる。あたかも凶暴な犯罪的権力の紋章を完成するためであるかのように、CIAは、"移送される" 犠牲者用に、グアンタナモ型お監獄まで作り、それをキャンプ・ジャスティス(正義収容所)と呼んだ。

リセットの天国に対してなされたことには、喫緊の共通の意味がある。それは民主的なうわべの背後にある制度全体の、暴力的で、冷酷な本性を示しており、我々自身が、救世主的な想定に教化されている度合いを、ハロルド・ピンターは"見事な、機知に富んだとさえ言える、極めて成功した催眠術行為"と表現している。1945年以来のどの戦争よりも長く、より残忍に、悪魔のような武器やギャング行為を用い、経済政策を装い、時として、グローバル化として知られ、遂行されている対民主主義戦争は、西欧のエリート界では口にするのが、はばかられている。ピンターが書いている通り、"それが起きていていた間でさえ、それは決して起きてはいなかったのだ。" 昨年7月、アメリカ人歴史学者ウイリアム・ブルムが"アメリカ外交政策の記録概要・最新版" を公開した。第二次世界大戦以来、アメリカは:

  1. その大半が民主的に選出された50以上の政権を打倒しようと試みた。
  2. 20ヶ国で、人民主義や愛国的運動を抑圧しようと試みた。
  3. 少なくとも30ヶ国で、民主的な選挙に甚だしく介入した。
  4. 30ヶ国以上の国民に、爆弾を投下した。
  5. 50人以上の外国指導者の暗殺達試みた。

合計すると、アメリカ合州国は、こうした行為の一つまたは複数を、69ヶ国で遂行してきた。ほとんど全ての場合、イギリスは協力者だった。"敵"は、共産主義からイスラム教へと名前こそ変わったものの、大半は、西欧大国から独立した民主主義の勃興や、チャゴス諸島のように、戦略的に有用な地域に存在している社会で、犠牲にしてかまわないと見なされたものなのだ。

犯罪性はもちろんのこと、苦難の絶大な規模、世界で最も進んだ通信、名目上、最も自由なジャーナリズムと、最も尊敬されている学界が存在しているにもかかわらず、西欧でほほとんど知られていない。テロ、つまり西欧のテロの最も多くの犠牲者はイスラム教徒であることは、知られていたとしても、口に出してはいけないことなのだ。1990年代に イギリスとアメリカが課した禁輸措置の結果、50万人のイラク人幼児が亡くなったことなどには関心はないのだ。9/11をひき起こすに至った、あの過激な聖戦思想は、西欧の政策を実施するための武器("オペレーション・サイクロン")として育成されたのだが、専門家達には知られていたものの、それ以外に対しては隠されていた。

イギリスとアメリカの大衆文化は、第二次世界大戦勝者向けの倫理的浴槽に浸る一方、英-米による支配から生じる資源豊富な地域でのホロコーストは忘却の彼方に消えている。サッチャーによって、"我々の仲間"として聖別されたインドネシアの暴君スハルトのもとで、百万人以上の人々が虐殺された。CIAが"二十世紀後半で最悪の大量虐殺"と書いた推計は、西欧の黙認、イギリス戦闘爆撃機や、機関銃によって、餓死したか、虐殺された、東チモール住民の三分の一を含んでいない。

こうした本当の話は、ロンドン公文書館にある機密解除されたファイルの中で語られてはいても、政治と権力行使の全体的規模の意味は世論から締め出されている。これは威圧的ではない情報管理をする政権、一般消費者向け広告という福音主義の呪文から、BBCニュースで流れる短い語句や、今のはかないソーシャル・メディアに至るまで、様々なものによって実現されているのだ。

監視役としての作家は絶滅したか、だますには、余りに賢明だと確信して、反社会的行動という社会精神のとりこになってしまったもののようだ。強欲な権力の犯罪を正当化するのを認めて欲しがっていた戦争愛好者、クリストファ・ヒッチンスを神格化しようとして、ごますり連中が殺到するのを、我々は目の当たりにしている。"200年間で初めて" テリー・イーグルトンは書いている。"西欧風生活様式の基盤を疑問に思う覚悟がある、優れたイギリス詩人も、劇作家も、小説家もいない。" 全体主義によって堕落させるために、我々は全体主義の社会で暮らす必要などないと警告するオーウェルはいない。貧者のために語るシェリーはおらず、展望を指し示てくれるブレークはおらず、"歴史を読んだことのある誰から見ても、不服従こそが、人間独自の徳性だ"ということを想起させてくれる、ワイルドはいない。そして悲しいかな、アメリカン・フットボールの試合での様に、戦争機構に対して激怒するピンターはいないのだ。

ハレルヤ

全ての良きことに対し神を讃えよ …

連中のボールを塵埃にしてしまう

全くの塵埃に… 

 

西欧暴力の希望とチェンジの申し子バラク・オバマによって、全ての生命が、塵埃として吹き飛ばされてしまう。オバマ無人機の一機が、パキスタンや、ソマリアや、イエメンの遥かかなたの部族地域の一家を全員せん滅すると、コンピューター・ゲーム画面の前にいるアメリカ人管制官は、"虫退治済み"と入力する。オバマは無人機が好きで、無人機について、ジャーナリスト相手に冗談を言っている。大統領としての、彼の最初の仕事の一つは、パキスタンで74人を殺害したプレデター無人機の、波状攻撃を命じることだった。彼は、それ以来何千人も殺害しており、その大半は民間人だ。無人機は子供たちの肺から空気を吸い出し、低木で覆われた土地全体に臓器を花綱状に散乱させる、ヘルファイア・ミサイルを発射するのだ。

ブランド・オバマが大統領に選出された際の、涙の痕跡がついた見出しを想起されたい。"極めて重大で、ワクワクする":ガーディアン。サイモン・シャマはこう書いた。"アメリカの未来は、素晴らしく、神秘的で、形を成しておらず、目まいがするようだ …" サンフランシスコ・クロニクルのコラムニストは、彼に霊的な "地球上での、新たな生き方を導くことができる光の使者を見た。"と書いた。たわごとはさておき、偉大な内部告発者、ダニエル・エルズバーグの予言通り、軍事クーデターがワシントンで起きたのだが、オバマは連中の仲間だった。反戦運動を事実上の沈黙状態へとたぶらかし、彼はアメリカの腐敗した軍幹部層に、未曾有の国家と交戦の権力を与えたのだ。これには、アフリカでの戦争の可能性と、アメリカ最大の債権者で、アジアにおける新たな"敵"である中国に対する挑発の機会も含まれている。オバマのもとで、昔からおなじみの公式妄想症の源ロシアは、弾道ミサイルで包囲され、ロシアの反体制派にはスパイが潜入している。軍とCIAの暗殺チームは120ヶ国に派遣されている。長年温められてきたシリアとイランへの攻撃は、世界大戦を招き寄せている。代理として、アメリカの暴力と無法さの模範たるイスラエルは、更なるパレスチナ領土を盗み取ることに対するオバマの承認と共に、30億ドルもの毎年の小遣いをもらったばかりだ。

オバマの最も"歴史的な"実績は、民主主義に対する戦争を、アメリカ国内に持ち込んだことだ。彼は大みそかに、外国人でもアメリカ国民でも、拉致し、無期限に拘留し、尋問し、拷問し、殺害さえする法律上の権利を、ペンタゴンに対して認める法律、2012年国防権限法(NDAA)に署名した。ペンタゴンは、アメリカ合州国に対して"攻撃的な"連中との"関連付け"さえできれば良いのだ。法律の保護も、裁判も無く、法的代理人も無いのだ。これは、人身保護令状請求権(適正手続きの権利)を無効にする初めての、あけすけな法律で、1789年の権利章典の事実上の廃止だ。

1月5日、ペンタゴンでの驚くべき演説で、オバマは、軍は海外で"領土と国民を守る" 用意があるのみならず、"本土"で戦い、"当局への支援"を行うと述べた。言い換えれば、不可避の市民暴動が起きた際には、米軍兵士がアメリカの都市の市街に配備されるのだ。

アメリカは、今やまん延する貧困と野蛮な監獄の国だ。オバマの下で、14兆ドルの公的資金の、ウオール街の犯罪的大企業への移転を引き起こした、過激な"市場"主義の結果だ。犠牲者の大半は、初めての黒人大統領に裏切られた、若い失業者、ホームレス、投獄されたアフリカ系アメリカ人だ。永久戦争国家の歴史的・必然的帰結は、今のところ、まだファシズムではないが、いかなる目に見える形の民主主義でもなく、11月までニュースを消費し続ける気休めだけの政治とは無関係だ。ワシントン・ポストは、大統領選挙戦は、"経済についての全く異なる見解に根ざす哲学の衝突が特徴となろう。"と書いている。これは明白な欺まんだ。大西洋両岸におけるジャーナリズムの限定された課題は、政治的選択など全く存在しないのに、政治的選択をするフリを生み出すことなのだ。

同じ影は、社会民主主義の信仰個条が二世代前に、中央銀行の独裁者連中に敗北したイギリス全土と、ヨーロッパの大半を覆っている。海賊のような大企業が"法的に"回避した税金の額さえも越える、デービッド・キャメロンの"大きな社会"による職とサービス上での84億ポンド窃盗。責められるべきは極右ではない。こういうことが起きることを許してしまった臆病なリベラル政治文化は、"独り善がりの狂信の一種たりえる。"とハウル・ウイリアムスが9/11攻撃の後に書いている。トニー・ブレアは、そうした狂信者の一人だ。大切にしていると主張する自由に対する、経営者的な無関心さで、ブルジョアのブレア派イギリスが、前の世紀に作られたもの全部を合わせたより多い、3,000もの新たな刑法上の罪や法律によって、監視国家を造り出したのだ。警察は明らかに、自分たちは殺人をしても刑事免責されると確信しているのだ。CIAの要求で、ベンヤム・モハメッドの様な例、無辜のイギリス居住者が拷問され、グアンタナモ湾に5年間拘留された件は、拷問をする連中、つまり"諜報機関"を守るために、イギリスの秘密法廷で処理される。

この目に見えない状態が、追放された絶望から立ち上がり、ポート・ルイスやロンドンの街頭で、正義を要求するチャゴス諸島の島民と、ブレア政権が戦うことを許してしまっている。"違法行為さえして、面と向かって、直接行動をした時、人は初めて、気付いてもらえるのです" とリセットは言った。"そして、あなた方が小さければ小さいほど、あなた方は、他の人々に対して、より大きな模範になれるのです。" これが、いまだに"私に何が出来るだろう?"と問う人々に対する、雄弁な答えだ。

リセットの小柄な姿を最後に見かけたのは、イギリス国会議事堂外で、土砂降りの雨の中、仲間達と共に立っている時だった。私が感動したのは、長続きする彼らの抵抗する勇気だ。腐敗した権力が、それが雪の下のタネであることを知っていて、何よりも恐れているのは、このあきらめることに対する拒絶なのだ。

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記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article30303.htm

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記事、沖縄や本土にある宗主国基地を思い起こさせる。日本にある宗主国基地、宗主国の理由なき民間人虐殺に直結している。誇張と思われる方がおられたら、2008年の翻訳をご一読頂きたい。

三沢のパイロット「最も功績ある飛行」の栄誉を受ける

国会での、どじょう氏の美辞麗句・無内容な消費税増税、比例代表議席削減強行決意演説に時間をさく元気はない。

同じ影は、66年前、坂の下帝国が世界最大のならずもの国家に敗北したこの国を覆っている。

SPEEDI放射能予測データを、国民には隠し、無用な被曝をさせておきながら、オトモダチ宗主国には、しっかり即座に献上していた属国傀儡政権。

とんでもない茶番ドタバタ喜劇を演じていただろうし、今も演じているであろう、原子力対策本部、議事録は存在しない。犯罪人集団による意図的な証拠隠滅、なぜ連中、逮捕されないのだろう。

そして、電力「余裕6%」公表せず。

嘘つきと詐欺師と売国奴と泥棒ばかりが支配者では国民は浮かばれない。酷民。

足尾鉱毒事件、水俣病、そして「原発賠償1万人規模で申し立てへ 南相馬市小高区の住民ら」

IAEAという原発推進の為の国際組織が日本に常駐すれば、原発推進強化にしかならないだろう。

60年か40年は、しっかり稼働し、新設が実現したり、六ヶ所村の再処理場稼働やら、もんじゅ稼働まで、実現するのではないだろうか?日本全土オンカロ状態。対イラン戦争、おそらく、ニホンの原発推進という役割もになっているだろう。石油がない!原発再稼働だ!

泥棒や詐欺連中が全て追い落とされ、これまで原発や、基地や、対米従属に反対してきた政治家が議席を増やすという、ごく当然の変化が起きるのでなく、逆に、原発や、基地や、対米従属に反対してきた政治家が比例代表議席削減で完全に消滅し、ニホンオオカミに継いで絶滅生物のリストに追加される、不思議な属国。

まともな政治家達の消滅は、まともな国民の消滅を意味するだろう。北朝鮮を笑う皆様、自ら北朝鮮以下の政治を選ぼうと手ぐすねをひいておられるようだう。良い制度を破壊するのは、低劣な政治家でも出来る。宗主国が調べ尽くした、目障りな制度リストの項目を上から潰して行けば良い。対米従属財閥や、マスコミが一緒になって、推進に協力してくれる。郵政のみならず、日本破壊、軍港地盤の政治家でも簡単にできた。不思議に思うのは、子がエリート政治家として扱われていること。人気俳優になるのならわかるが。父親も俳優としては素晴らしかったのかも知れない。

新聞やテレビ、来る選挙で、"原発・基地・対米政策について、全く異なる見解に根ざす哲学の衝突が特徴となろう。"と書くことはないだろう。もし書いたとすれば、明白な欺まんだ。太平洋両岸におけるジャーナリズムの限定された課題は、政治的選択など全く存在しないのに、政治的選択をするフリを生み出すことなのだ。

2010年10月18日 (月)

チリの亡霊は救われてはいない

John Pilger

truthout

2010-10-13

チリにおける33人の鉱夫救援は、情念と勇気に満ちた驚くべきドラマだ。チリ政府にとっては、政府のあらゆる善行が、林立するカメラで報道されるマスコミ広報の棚ぼたの好機だ。人は感動せずにはいられまい。あらゆるマスコミの大イベント同様、見せかけなのだ。

鉱夫達を閉じ込めた事故は、チリでは決してめずらしいことではなく、アウグスト・ピノチェト将軍の独裁政治以来、ほとんど変わらない非情な経済制度の不可避の結果だ。銅は、チリの金であり、鉱山事故の頻度は価格と利潤とともに増えている。チリの民営化された鉱山では、毎年平均して、39件の事故が起きている。今回閉じ込められた鉱夫達が働いているサン・ホセ鉱山は、2007年には余りに危険となり、閉鎖せざるを得なかった。その閉鎖も長くは続かなかったが。7月30日、労働省の報告書が再度"深刻な安全上の欠陥"を警告したが、労働大臣は何の対策もしなかった。六日後、鉱夫たちは閉じ込められた。

救助現場における大報道合戦にもかかわらず、現代チリは語られざる人々の国なのだ。首都サンチャゴの郊外、ビジャ・グリマルディには、"忘れ去られた過去は、記憶に満ちている"という表示がある。そこはピノチェト将軍と彼の協力者達がチリにもたらしたファシズムに反対したがゆえに、何百人もの人々が虐殺され、行方不明にされた拷問センターだった。亡霊のようなたたずまいは、美しいアンデス山脈に見守られており、門の鍵を開けてくれた人物は、かつて近くに住んでおり、叫び声を覚えている。

2006年のある冬の朝、学生活動家として投獄され、今はロンドンで暮らすサラ・デ・ウィットが、私をそこにつれていってくれた。彼女は感電させられ、殴打されたが、生き延びた。それから、1973年9月11日にピノチェトが権力を掌握した、中南米版9/11の際に、亡くなった、偉大な民主主義者、改革者サルバドール・アジェンデの家まで、車で行った。彼の家は、ひっそりした白い建物で、何の標識も記念銘板も無い。

至る所でアジェンデの名は抹殺されたままのようだ。墓地の孤立した記念碑にのみ、"エヘクタドス・ポリティコス"つまり"政治的理由で処刑された"人々の追悼の一環として、"プレシデンテ・デ・ラ・レプブリカ(共和国大統領)"という言葉が刻まれている。アジェンデは、アメリカ大使が見守る中、ピノチェトが大統領官邸をイギリスの戦闘機で爆撃している間に自死した。

特に、ごみから食料あさり、電気を盗むことを強いられている、スラムに暮らす人々等、異議を唱える人々も多いとは言え、現在チリは民主主義だ。1990年、ピノチェトは、自らの引退と、政治前面から軍が撤退する条件として、憲法上欠陥がある制度を移譲した。これにより、コンセルタシオンという名で知られる、概して改革主義の諸政党が、恒久的に分裂するか、あるいは独裁者の後継者達による経済設計の正当化に引きずり込まれることが保証されることとなった。最近の選挙で、ピノチェト後継のイデオローグ、ハイメ・グスマンが生み出した右派のコアリシオン・ポル・エル・カンビオ(変革の為の連合)が、セバスティアン・ピニェラ大統領の下で権力を握った。アジェンデの死とともに始まった本当の民主主義の、残忍な絶滅が、人目を忍んで完了したのだ。

ピニェラ大統領は、鉱業、エネルギーと小売業界の一部を支配している億万長者だ。ピノチェトのクーデターの後、更にシカゴ・ボーイズとして知られているシカゴ大学卒業の狂信者達による自由市場"実験"の間に、彼は財をなした。彼の兄で元共同経営者のホセ・ピニェラは、ピノチェトの下で労働大臣を務め、鉱業と年金を民営化し、労働組合を完璧に破壊した。大陸中にまん延し、北からの支配を保証する、新自由主義という新たなカルトのモデル"経済的奇跡" だとして、ワシントンはこれに喝采した。

エクアドル、ボリビアやベネズエラの自立した民主主義に対するバラク・オバマ大統領の巻き返しの上で、現在、チリは決定的に重要だ。ピニェラの最も親密な盟友は、7つの米軍基地を擁し、ピノチェトのテロの下で苦しんだチリ人にはおなじみの悪名高い人権弾圧の歴史を有するコロンビアの新大統領、ワシントンの親友フアン・マヌエル・サントスだ。

ピノチェト後のチリは、こっそりと永続的虐待を継続してきた。最愛の人々の拷問や行方不明から、回復しようといまだに努力している家族の人々は、国や雇用主の偏見に耐えている。決して沈黙しようとしないのがスペイン人征服者も打倒することができなかった唯一の先住民、マプーチェ族の人々だ。19世紀末、独立チリのヨーロッパ人入植者達は、マプーチェ族に対し、人種差別的な絶滅戦争をしかけ、マプーチェ族は、貧窮化した部外者としてとり残された。アジェンデの1000日間の政権時、これが変化し始めた。マプーチェ族の土地の一部は返還され、公正が行われなかった非が認められたのだ。

以来、悪質で、ほとんど報道されない戦争が、マプーチェ族に対して行われてきた。林業会社は土地を奪うことを許され、マプーチェ族が抵抗すると、殺害や行方不明や、独裁政権によって制定された "反テロリズム" 法の下での恣意的起訴という仕打ちを受ける。市民的不服従キャンペーンを行う中、マプーチェ族の誰一人として、人を傷つけてはいない。マプーチェ族が彼等の先祖伝来の土地に不法侵入を"しかねない"という地主や実業家による単なる告発が、犯罪で警察が告訴し、匿名の証人により、最大20年に至る禁固刑が下されるカフカ的裁判へと至らしめるのに十分な場合が多々ある。彼等は事実上政治囚だ。

世界中が鉱夫救援の見世物に歓喜する間、38人のマプーチェ族のハンガー・ストライキは、ニュースにならない。彼等に対して適用されている"テロ放火"等のピノチェト時代の法規を終わりにするよう、そして本当の民主主義の公正を彼等は求めている。10月9日、一人を除いたハンガー・ストライキ参加者の全員が90日の絶食抗議を終えた。一人のマプーチェ族の若者ルイス・マリレオは続けるするつもりだと語っている。10月18日、ピニェラ大統領はロンドン・スクール・オヴ・エコノミックスで、"時事問題"について講演をすることになっている。彼は、マプーチェ族の難儀とその理由に気づくべきだ。

記事原文のurl:www.truth-out.org/chiles-ghosts-are-not-being-rescued64160

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この著者のビデオ「大メディアの役割は人々の目をふさぐことだ」、2010.06.29-2デモクラシーナウで見ることができる。字幕付き。

イラクで探鉱掘削をしていアメリカ人技師が、救助用の穴を掘削するため、急遽チリにかけつけたというようなニュースを見た記憶がある。

沖縄の基地・地位協定・安保は詳しく報道せず、尖閣、中国の反日デモについては、しきりに報道するこの国のマスコミと、ぴったり一致する地球の裏側のマスコミ。

マスコミは、手抜きから生じたであろうチリの鉱山事故は報道しても、人為的に画策されたホンジュラスの大統領国外拉致は報道しない。

ホンジュラス: 決しておきなかったクーデター 2009/12/30

1973年9月11日のアジェンデ最後の演説翻訳は下記。

9/11 サルバドール・アジェンデの遺言(1973)

2010年3月 9日 (火)

なぜアカデミー賞はペテンなのか

John Pilger

2010年2月10日
"Information Clearing House"

一体なぜ、これほど多くの映画が実にろくでもないのだろう? 今年のアカデミー賞候補作品、プロパガンダ、紋切り型と、全くの不誠実のパレードだ。主要テーマは、ハリウッド並みに古びている。よその社会に侵略し、他国の人々の歴史を盗みとり、我々の記憶を占領するという、アメリカが神から授かった権利だ。一体いつになったら、監督や脚本家たちは、「支配と破壊に専心する世界観」のポン引きを辞め、芸術家として振る舞うのだろう?

私はフロンティア時代の西部劇映画という神話で育った。西部劇、見ている本人が、たまたまアメリカ先住民ではないかぎりは、実に無害なものだった。公式はそのままかわらない。自愛によるわい曲で、フィリピンから、イラクに至るまでの虐殺の、隠れみのとして、アメリカの植民地侵略者の気高さを描き出すのだ。戦争報道記者として、ベトナムに派遣されてから、ようやく私はペテンの力を完全に理解した。ベトナム人は“グーク(東洋人)”で“インディアン”であり、連中を工業的に殺害することは、ジョン・ウエインの映画によって運命づけられており、理想化するか、名誉回復すべく、ハリウッドに送り返されるのだ。

私は故意に「殺害」という言葉を用いたが、それはハリウッドが見事に果たしている役割が、アメリカの攻撃にまつわる真実を抑圧することだからだ。こうしたものは、戦争などではなく、銃砲依存症・殺人狂“文化”の輸出だ。英雄とされているものは変質者なのだという考え方が薄らいでしまえば、大虐殺は、不安なサウンドトラックつきの“アメリカの悲劇”となる。

キャスリン・ビグローの『ハート・ロッカー』は、この伝統上にある。複数のアカデミー賞の本命候補である彼女の映画は“イラク戦争に関して、これまで見た、どのドキュメンタリよりも優れている。余りに現実的で、恐ろしいくらいだ”(ポール・チェインバース、CNN)。ガーディアンのピーター・ブラッドショーは、この映画には“飾り気のない明せきさがあり”“イラクでの、長くつらい終局に関するもの”であり、“あらゆる、まじめな善意の映画以上に、戦争の苦悩と悪と悲劇について語っている”と見ている。

何というたわごと。彼女の映画、100万人の人々の死も、映画的に忘れ去られてしまう他人の国で、暴力に夢中になっている、もう一人の標準仕様の変質者を通して、代償的なスリルを提供するものだろう。彼女が、アカデミー賞を受ける初めての女性監督になる可能性があるということが、ビグローを巡る騒ぎにはある。女性が、典型的に暴力的で、女人禁制の戦争映画を作って称賛されるとは、何たる侮辱。

こうした絶賛、評論家連中が“国家の犯罪を清めることができる映画だ!”と、称賛しまくった『ディア・ハンター』(1978)に対する評価の、焼き直しだ。『ディア・ハンター』、抵抗する人々を、粗野なアカのでくのぼう、としておとしめる一方、300万人以上のベトナム人を殺した連中を賛美していた。2001年、リドリー・スコットの『ブラック・ホーク・ダウン』も、ソマリアにおけるアメリカのもう一つの“崇高な失敗”に対する、同様ながら、より露骨なカタルシスであり、最大10,000人ものソマリア人を虐殺したヒーローたちを美化していた。

これと対照的に、アメリカ製の素晴らしい戦争映画『リダクテッド 真実の価値』の運命は示唆的だ。2007年に、ブライアン・デ・パルマによって作られたこの映画は、アメリカ兵士による、ある十代のイラク人女性の輪姦と、彼女と家族の殺害という実話が元になっている。ヒロイズムも、お清めも皆無だ。イラクにおける人殺しの連続、大規模犯罪における、ハリウッドとマスコミの共犯が、デ・パルマによって、巧みに描き出されている。映画は、殺害されたイラク民間人たちの一連の写真で終わる。“法的な理由から”そうした人々の顔を黒塗りにするよう命じられた際、デ・パルマは言った。“こうした被害者となった人々に、それぞれの顔という尊厳さえ与えてあげられないとは、痛ましいことだと思う。『リダクテッド 真実の価値』(訳注:Reducted=編集済み)の大いなる皮肉は、この映画が編集されてしまったことだ。”アメリカ国内でわずかに上映された後、この素晴らしい映画は、ほとんど消えてしまった。

生死にかかわらず、非アメリカ人(あるいは非西欧人)は、興行成績上、受けないものと見なされているようだ。連中は、せいぜいのところ、“我々”によって救われることが許されている“違う連中”にすぎないのだ。ジェームズ・キャメロンの壮大かつ暴力的なドル箱3-D映画『アバター』では、ナヴィ族と呼ばれる気高い野蛮人達は、彼等を救ってくれる善玉のアメリカ兵ジェィク・サリー軍曹を必要としていた。これによって、連中は“善玉”であることが確認される。当然だ。

アカデミー賞候補作品の中で、私が最悪だと思うのは、クリント・イーストウッドの、南アフリカにおける反アパルトヘイト闘争に対する、やたら愛想の良い侮辱『インビクタス 負けざる者たち』だ。イギリス人ジャーナリスト、ジョン・カーリンによる、ネルソン・マンデラを聖人化したような伝記を元にしたこの映画、アパルトヘイト・プロパガンダ用作品だったとしても、おかしくない。人種差別主義を奨励するに当たり、暴力的なラグビー文化が“虹の国家”の万能薬とされており、マンデラが、嫌われているスプリングボックという、彼等の苦難の象徴であるエンブレムを(それがついたシャツを着て)奉じたことに、多くの黒人南アフリカ国民が、ひどく当惑し、傷つけられた点を、イーストウッドは、ほとんど示していない。彼は白人の暴力は美化し、修正するが、黒人の暴力は美化せず、常に存在する脅威として描いている。ボーア人の人種差別主義者は、“我々本当に知らなかった”のだから、黄金の心をもっていたことにされる。潜在意識に働きかけるテーマは、嫌という程おなじみのものだ。つまり、植民地主義は、法に照らし、善悪を明らかにされるべきものでなく、寛容と和解による対応こそがふさわしい、というものだ。

最初、私は『インビクタス 負けざる者たち』など、まともに受け止められるはずはなかろうと、たかをくくっていたが、映画館中の、アパルトヘイトの恐怖に、全く関係がない若者や他の人々を見回して、こうした調子の良いまがい物が、私たちの記憶や、教訓に対して与える打撃の重さを理解した。イーストウッドが、これに相応する、アメリカのディープサウスにおける『のんきなサンボ』映画を制作することを想像されたい。そんなことを、彼はあえてするまい。

最もアカデミー賞の呼び声が高く、評論家たちが推している映画は、ジョージ・クルーニーが、人を首にするため、アメリカ中を旅して回り、マイレージ・サービスのポイントをためている男として登場する『マイレージ、マイライフ』だ。陳腐さが、感傷的なものへと化す前に、あらゆる紋切り型、とりわけ女性のそれが勢ぞろいする。あばずれあり、聖人あり、いかさま師あり。とはいえ、これこそ“当代の映画だ”と、本当に首にされた人々に演じさせたことを誇りにしている、ジェイソン・ライトマン監督は語っている。“この経済の中で失業するというのは、どういうものか、我々は、彼等に尋ねた”とライトマンは語る。“それから我々は、撮影中に連中を首にし、彼等が職を失った時にした反応をしてくれるように頼んだ。こうした素人による、100パーセント本物のリアリズムを見るのは、とてつもない経験だった。”

ウワォ、何たる受賞者!

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記事原文のurl:http://www.informationclearinghouse.info/article24639.htm

おことわり:
アカデミー賞と訳した部分、原文ではOscarとなっている。
アカデミー賞受賞者が貰うのが黄金のトロフィー、オスカー像Oscar Statuette。
宗主国では、「オスカー」が常用されているようだが、個人的に「アカデミー賞」という固有名詞になじんでいるので、勝手ながら、置き換えさせて頂いた。
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世の中では、権力が、見せたくない事実は、覆い隠されるか、ねじ曲げられる。

『ハート・ロッカー』と、あの『ザ・コーヴ』!ドキュメンタリーで、『ザ・コーヴ』に苦杯をなめた作品が、『アメリカで最も危険な男:ダニエル・エルズバーグとペンタゴンペーパーズ』。この素晴らしい作品を落として、『ザ・コーヴ』を推したことで、アカデミー賞もノーベル平和賞なみの「ペテン」だということはすぐわかる。自分の頭の蝿を追え!

映画評論家の佐藤忠男氏の言葉に、たしか「映画は民族の自惚れ鏡」というような表現があった。それもあるだろう。その言葉を目にする前の、高校一年生時代から偏屈な小生、なによりも「映画はプロパガンダ」と思っている。

同じような現象を書いた記事に、下記がある。

人々が目にしてはいけないことになっている戦争写真-Chris Hedgesのコラム

マスコミやエンタテインメント、その資金源、経営方針などについて考えさせられる過去記事の一つに下記がある。お時間あれば、ご一読を。

「国境なき記者団」のまやかし

大変不思議なことに、この「国境なき記者団」のまやかし、旧ブログのエントリー、サーチ・エンジンによって、まったく扱いが違う。

キーワードに、「国境なき記者団」と、入力すると、

  • 検索結果最初のページに、この記事があらわれる検索エンジンあり。
  • 検索結果を何ページたどっても、全くあらわれない検索エンジンあり。

なかなか興味深い結果がでる。これも、お時間があれば、お使いの検索エンジン、そして、お使いでないエンジンでも、お試しあれ。この記事のタイトル、『なぜアカデミー賞はペテンなのか』を検索する文言として、比較してみられるのも面白いだろう。

検索エンジン別アクセス結果、時折確認しているが、後者の検索エンジンから、このブログにおいでになる方は、当然、極めてすくない。検索エンジン村八分という言葉を思い出しても不思議はあるまい。『リダクテッド 真実の価値』のように、意義があるブログだ、などと主張するつもりは皆無だが、検索して、すぐに見つからなければ、結果だけは、『リダクテッド 真実の価値』と同様、このへそ曲がりブログ、ほとんどネットの海に消えてしまったも同じ。被害妄想と、おっしゃられるだろうか?調べてみると、当方のブログ記事がほとんど検索できない「検索排除エンジン」、しっかり、件の会社と業務提携していることがわかる。これも、お試しの上で、「被害妄想」か否かご判断いただきたい。

どなたか、『「検索エンジン」のまやかし』、あるいは『なぜ検索エンジンはペテンなのか』という記事を書かれないだろうか?首を長くしてお待ちしている。

blogの引越し作業に膨大な時間がとられ、なかなか、この記事の翻訳ができず、後出しとなった。

これからブログを始められる皆様は、そのブログが、長期間、安定して運営される可能性が高そうか否かを、十分考慮されることを、強くお勧めする。
良いワープロや、漢字変換ソフトを開発することと、ネットワーク・サービスの運営、全く別物ということは、始めからわかってはいたのだが。
blogの引越し、全く想像していなかった、無駄な、連日の作業。

移転後の、文中リンク確認作業のおかげで、目が痛い。
まあ、これも、与野党大政党の皆様がお好きな新自由主義の合い言葉「自己責任」の一例だろう。

2010年1月 4日 (月)

オーウェルの『2010年』の世界にようこそ

John Pilger

2009年12月30日 "Information Clearing House"

小説『1984年』の中で、ジョージ・オーウェルは、その戦争言語では、嘘が反転して、「過去の歴史、真実とされてしまい、‘過去を支配するものは、未来を支配する。現在を支配するものは、過去を支配する’が党のスローガン」だという、オセアニアと呼ばれる全体主義国家を描いた。

バラク・オバマは現代オセアニアの指導者だ。二十一世紀の十年最後の二つの演説で、ノーベル平和賞受賞者は、平和は、もはや平和ではなく、“アフガニスタンとパキスタンを越え、不安定な地域や、拡散した敵へと遥かに広がる”永久戦争だ、と述べた。彼は、これを“世界の安全”と呼び、我々がアメリカに感謝をするように求めた。アメリカが侵略、占領した、アフガニスタン国民に対しては、機知豊かにも、「我々はあなた方の国を占領することに関心はない。」と言ってのけた。

オセアニアでは、真実と嘘は不可分だ。オバマによると、2001年のアメリカによるアフガニスタン攻撃は、国連安全保障理事会によって承認されている。国連の権限など皆無だったのに。彼は、9/11後“世界”は侵略を支持したのだと述べた、しかし実際には、ギャラップが調査した37ヶ国のうち、わずか三カ国を除く、他の国々は大反対を表明していた。アメリカは、“タリバンが[オサマ]ビン・ラデンの引き渡しを拒否した後、ようやく”アフガニスタンを侵略したのだと彼は語っている。2001年、タリバンは三度にわたり、ビン・ラディンを裁判のために引き渡そうとしたが、それは無視されたのだと、パキスタン軍事政権は報じている。戦争を正当化するための、9/11のオバマによる神秘化すら偽りだ。ツイン・タワーが攻撃される二ヶ月以上も前に、パキスタン外務大臣ニアズ・ナイクは、ブッシュ政権から、アメリカの軍事攻撃が十月中頃までには行われると聞かされていた。クリントン政権が秘かに支援していたカーブルのタリバン政権は、カスピ海への石油とガス・パイプラインを巡るアメリカの支配を保証するのに、もはや十分“安定”しているとは見なされなくなっていた。タリバン政権は打倒されなければならなかったのだ。

オバマの最もずうずうしい嘘は、今日のアフガニスタンが、アルカイダによる対西欧攻撃のための“安全な避難場所”だというものだ。彼の国家安全保障顧問ジェームズ・ジョーンズ将軍自身が、10月、アフガニスタンに、アルカイダは“100人以下”しかいないと語っている。アメリカの諜報機関によると、タリバンの90パーセントは、到底タリバンとは呼べないしろもので、“アメリカが占領軍であるがゆえに、自らを反米と考えている現地部族の武装反抗勢力”なのだ。戦争は、詐欺行為だ。末期的に愚かな連中だけが、オバマ・ブランドの“世界平和”に忠実であり続けている。

ところが表面下に、本格的狙いがある。イラクで、暗殺部隊で功を成した物騒な人物、スタンリー・マクリスタル大将の指揮下、最も貧しい国の一つの占領は、オセアニアの権力が及ぶ範囲を超えた、世界中のこうした“不安定な地域”に対するお手本だ。これは、軍隊、援助団体、心理学者、人類学者、マスコミや広報関係の、金のために働く連中を集めた対ゲリラ・ネットワークで、略語COINとして知られているものだ。人々の心を惹きつけることにまつわる専門用語で覆われてはいるが、狙いは、ある民族集団を他の民族集団と戦わせ、内戦を煽り立てることにある。タジク族とウズベク族、対パシュトゥーン族だ。

アメリカは、これをイラクで実行し、多民族社会を破壊した。アメリカは、かつては交婚していた様々な共同体に賄賂を渡し、共同体間に壁を築き、スンナ派を民族浄化し、イラクから何百万人も追い出した。軍隊に埋め込まれたマスコミは、これを“平和”だと報道し、アメリカ人学者達はワシントンに買収され、ペンタゴンにブリーフィングされた“治安対策専門家連中”がBBCに登場し、良いニュースを広めている。小説『1984年』の中と同様、逆こそ真実なのだ。

これとよく似たものが、アフガニスタンでも計画されている。人々は、アメリカとアヘン取引から資金を得ている部族軍長が支配している“目標地域”の中へ追い込まれている。こうした部族軍長達が蛮行で悪名高いことなどどうでもよい。クリントン時代のある外交官は、“安定した” タリバンが支配するアフガニスタンでの女性虐待について、“我々は彼らと共生できる”と言った。お気に入りの西欧救援組織、技術者や、農業専門家達が、“人道的危機”の世話をし、従属させられた部族の土地を“確保する”のだ。

これは理論だ。この理論は、かつては平和だった社会を、民族的-教派的分断が、一掃したユーゴスラビアでは、一応機能したが、南部の住民を囲い込み、分断し、『タリバン』と同様に、レジスタンスを指すアメリカの包括的な用語である『ベトコン』を打ち破るよう計画された、CIAの“戦略村落計画”は、ベトナムで失敗した。

こうしたことの多くの背後には、イスラエルがいて、イラク・アフガニスタン両方の投機的事業で、アメリカに対し助言をしている。民族浄化、壁の建設、検問所、集団的懲罰や絶えざる監視等々が、パレスチナの大半を先住民から奪うのに成功した、イスラエルによる革新だとして喧伝されている。しかし、こうしたあらゆる苦難にもかかわらず、パレスチナ人は決定的に分断されてはおらず、大きな困難をものともせず、一つの国民として持ちこたえている。

このノーベル平和賞受賞者や、彼の奇妙な将軍達や広報担当者達が、我々に忘れて欲しいと願っているオバマ計画の最も顕著な前触れは、アフガニスタンにおける過去の失敗事例だ。19世紀にはイギリスが、二十世紀にはソ連が、あの不毛な国を、民族浄化によって征服しようと試みたが、ひどい流血の後に撃退された。帝国の墓場が彼らの記念碑だ。民衆の力は、時に不可解ながら、英雄的なことが多いが、雪の下に種を残すのだ。侵略者達はそれを恐れている。

オーウェルは『1984年』で書いている。「この空は、ここで眺めているのと同じように、ユーラシアからでもイースタシアからでも、誰にとっても同じものなのだと思うとひどくおかしかった。しかも空の下に生きる人々は、お互いどれだけ似ていることか、世界じゅう何処でも、自分たちと同じような人間が、…お互いの存在さえ知らず、憎悪と嘘の壁に隔てられていながら、お互いとても似ていて…その心と胃と筋肉は、いつの日か、世界を転覆させる力を蓄えつつある。」

www.johnpilger.com

本記事のリンクはInformation Clearing Houseによるもの。

記事原文のurl:www.informationclearinghouse.info/article24286.htm

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間もなく「BOOK3」が刊行される『1Q84』という本、「BOOK1」「BOOK2」2冊あわせて200万部以上売れているという。読んだことが(読む予定も)ないので、本そのものについて論評する資格は皆無。それでも『1984年』がさほど売れていない状況で『1Q84』が売れているというのは、この国の文化、歪んでいるのではと思わざるを得ない。オーウェル原作の『1984年』が、『1Q84』10分の1ぐらい売れた上で『1Q84』も売れているなら問題は小さかろう。

『1Q84』売り上げ200万部以上という記事を読むと「日本はガラパゴスのような国」と思えてくる。ガラパゴスを非難しているのではない。観光立国は素晴らしいことだ。世界の他の国々と生態系が大きく違っていることが、商売になって、主要産業として、生きてゆけるのであれば、それで全く問題はないだろう。読んでいない本の著者を非難するのではない。買うのは読者の皆様の自己責任。本を論評する雑誌まで出ている。単純に、日本はガラパゴスのような、外界とは隔絶した特殊文化のようだ、と述べているに過ぎない。ただ、日本は、生態系が大きく違っていること、だけを商売にしては、生きてはいけないだろうと思う。

英語を母語とする国々、あるいは英米旧植民地の国々では『1984年』が広く読まれている。いやオーウェル自身が、それほど読者を獲得できると想像していなかったであろうロシア・東欧ですら、現地語に翻訳され、膨大な読者を得ている。おそらく、日本は、数少ない例外だろう。属国国民が、属国であると自覚していない不思議な国。戦争に負けたのだから属国になっても、やむをえまい。悲しいことであっても、恥ずかしいことではないだろう。独立国のふりをするのが恥ずかしいだけのこと。ともあれ英語圏では、オーウェルの『1984年』のような状況、と言っただけで、わかる人はわかる。「だからどうだ」とおっしゃるむきもあるだろう。

英語を母国とする国、具体的には、宗主国では、授業で『1984年』を教えるというのを、どこかで読んだ記憶がある。英語アンチョコ本が売れている様子を見ても本当のようだ。

『1Q84』という本、単なる想像でしかないが、『1984年』ほどの「毒」は、つまり気味が悪いほど未来を予言している部分は、さほどないのではあるまいか?題名をちゃっかり流用しただけで、全く無関係なのかも知れない。

もしも、いわゆる「本歌取り」であれば、読者は、元の歌を知っていてこそ、面白さ・理解は増すだろう。そうでなくとも、『1984年』、外国人との英会話とは言わないが、中身ある会話をするのに『1Q84』より役にたつだろう。『1Q84』をくさしているのではない。『1Q84』には、まだ英訳がないので日本語が堪能な外国人としか話題にはできまい、というだけのこと。「本歌取り」でないのであれば、まぎらわしい迷惑な題名。オーウェルが生きていたら、訴訟ものだろう。

要するに、こうした、無料、無責任、無内容な後記を読まれるより、翻訳版『1984年』をお読みいただくことを切に願っている。『1984年』、決して「楽しい」、「面白い」本というのでない。現在の状況を、60年ほど前に書いてしまっている「気味悪さ」についてお読みいただきたいと申しあげているだけ。誤解の無いようお願いしたい。

日本、特に選挙では「ガラパゴスのような」属国だと、投票権を得る頃から思いつづけている。少数派原住民にはたまらないが、宗主国から見れば、さぞや面白い温室だろう。次回選挙で、民主党が圧勝すれば、政治的ガラパゴスが永久化する。宗主国から見れば面白い実験かも知れないが、属国国民にすれば、過去はナチス・ドイツ、現在はナチス・アメリカで、実験済みのこと。喜んで民主党に投票される皆様、こちらからは閻魔様にしか見えない。何が楽しくて、自らファシズムにのめり込まれるのか、さっぱりわからない。

上記文章の末尾の引用部分、新庄哲夫訳を参考にさせていただいたが、訳書では下記。

旧版(新庄哲夫訳)では、283ページ中央。

新版(高橋和久訳)では、338ページの終わり近く。

そして、「自民党は我々の力で倒した。民主党で世の中、巧く行く」と我が世の春を謳う皆様には、同じジョージ・オーウェルの名作『動物農場』も大いにお勧めしたい。幸い川端康雄氏による新訳も岩波文庫から刊行されている。もちろん、『動物農場』をお読みになって、行動を変えるような読者がおられるはずもないのは承知の上。

2008年8月 7日 (木)

広島の嘘は、現代の嘘だ

2008年8月6日

John Pilger

1945年8月6日広島への原子爆弾投下記念日に、あの原爆で吹き飛ばされた都市のほこりから、現代の戦争までに至る「噓の進展」と、差し迫っているイランへの攻撃について、ガーディアンの為の記事で、ジョン・ピルジャーが語っている。

1967年に初めて広島に行った時には、階段に焼きついた影がまだあった。それはくつろいでいる人間の、ほとんど完璧な跡だ。彼女は銀行が開くのを待ちながら、両足を広げ、背を丸め、片手を脇にして、座っていた。1945年8月6日の朝8時半、彼女と彼女のシルエットが花崗岩に焼き付けられた。(訳注:人影の石)私はその影を、一時間あるいは、それ以上の間、見つめていて、やがて川に向かって歩いてゆき、ユキオという男性と会った。彼の胸には、いまだに原子爆弾が投下された時に着ていたシャツの模様が焼き付けられていた。

原爆の荒野のほこりの中、急ごしらえされた掘っ建て小屋に、今でも彼は家族と暮らしている。彼は都市上空の巨大な閃光を説明してくれた。「青みがかった光で、何か電気の短絡のようなものでした。その後、竜巻のような風が吹き、黒い雨が降りました。「私は地上に投げ出されていて、持っていた花の茎だけが残っているのに気がつきました。全てが静止していて、静かで、立ち上がってみると、人々は裸で、無言でした。髪の毛も皮膚も全くない人々もいました。私は自分が死んだに違いないと思いました。」 9年後、再訪して尋ねてみたところ、彼は白血病で亡くなっていた。

原爆の直後、連合軍占領当局は、放射線による病変について触れることを一切禁止し、人々は、原爆の爆発によって亡くなったり、負傷したりしたのだと主張した。それは最初のデマ宣伝だった。「広島の廃墟には放射能はない」とニューヨーク・タイムズの一面は報じたが、これは第一級のデマで、ジャーナリストとしての権利放棄であり、オーストラリア人記者ウィルフレッド・バーチェットが、世紀のスクープ記事によって、これを正したのだ。冒険的な旅を経て、あえて広島にたどりついた、初めての記者として「私はこれを、世界への警告として書く」とバーチェットはデイリー・エクスプレスで報じた。目に見える怪我もないのに、「原爆病」と呼ばれるもので亡くなって行く人々で一杯の病棟を彼は描写した。真実を語ったことで、彼は報道関係者の身分証を取り消され、さらし者にされ、中傷されたが、やがて汚名はそそがれた。

広島と長崎の原子爆弾爆撃は、叙事詩的な規模の犯罪行為だ。それは熟考された大量虐殺であり、内在的に犯罪性を帯びた兵器を解き放ってしまったのだ。この理由から、核兵器の擁護者たちは、究極の「良い戦争」などという神話に逃げ込み、リチャード・ドレイトンが名付けた、連中の「倫理的沐浴」が、西欧が、自らの血まみれの帝国主義的な過去を消し去るだけでなく、常に原爆の陰の元で、60年もの間、飽くことを知らない戦争を推進することを可能にしたのだ。

最も不朽の噓は、原子爆弾は、太平洋での戦争を終結させ、命を救うために投下されたのだというものだ。1946年のアメリカ合州国戦略爆撃調査は結論をだしていた。「たとえ原子爆弾攻撃がなくとも、日本上空の制空権により、無条件降伏をもたらすための十分な圧力を行使することが可能となり、侵攻の必要性を除去している。あらゆる事実の詳細な調査に基づき、更に、生き残った日本人指導者の証言によっても裏付けられている、調査の意見は、... たとえ原子爆弾が投下されずとも、たとえロシアが参戦せずとも、あるいは、例え何ら日本侵攻が計画されたり、もくろまれたりしなくとも、日本は降伏していただろう。」というものだ。

ワシントンの国立公文書館には、1943年という早い時期からの日本の和平工作を示すアメリカ政府文書が保存されている。ひとつたりとも、達成する努力は払われなかった。1945年5月5日に駐日ドイツ大使から送信されアメリカが傍受した電文が、「たとえ条件が厳しいものであれ、降伏」も含め、日本人が必死に講和を求めていたことに対するいかなる疑念をも払拭してくれる。それなのに、アメリカ陸軍長官ヘンリー・スティムソンは、トルーマン大統領に、アメリカ空軍が、日本を「空襲で破壊しつくしてしまって」、新しい兵器が「実力を発揮」できなくなりはすまいかと「心配している」と言ったのだ。彼は後に「原爆を使わずにすませるためだけの目的で、降伏を実現させるという目的では、いかなる努力もしなかったし、一つとして真面目に検討されはしなかった」ことを認めている。海外政策にかかわる同僚たちは、「ロシア人を原爆で脅し、これみよがしに、尻に敷いておく」のに熱心だった。原爆を開発したマンハッタン計画の責任者レスリー・グローブズ将軍は、こう証言している。「ロシアが我々の敵であることについて、私はなんら幻想をもっておらず、計画はその原理のもとで遂行された。」広島が完全に破壊された翌日、トルーマン大統領は「実験」の「圧倒的大成功」に満足を表明した。

1945年以来、アメリカ合州国は、少なくとも三回、すんでのところで核兵器を使用するところだったと考えられている。連中の偽りの「対テロ戦争」を推進するにあたり、ワシントンとロンドンの現行政府は、非核保有国に対し「先制」核攻撃をする用意があると宣言している。噓の一撃ごとに、深夜の核のアルマゲドンに近づきながら、正当化の噓は益々理不尽になる。イランは現在の「脅威」だ。しかしイランは核兵器を持っておらず、イランが核兵器備蓄を計画しているというデマは、主に、不審をもたれているCIAが支援するイラン人の反体制派集団MEKから出たものだ。サダム・フセインの大量破壊兵器に関する噓が、ワシントンが仕立て上げたイラク国民会議から流されていたのとそっくりだ。

この「かかし」を生み出す上で、西欧マスコミの役割はきわめて重要だった。アメリカの国防情報総覧が、「かなりの確信をもって」イランが2003年に核兵器計画を放棄したと書いている事実は、オーウェルの「1984年」に描かれた「記憶廃棄穴(メモリー・ホール)」の中に廃棄されたままだ。イラン大統領マフムード・アフマディネジャドが、決して「イスラエルを地図から消し去る」という恫喝などしなかったことには興味はないのだ。しかしながら、こうしたマスコミの「事実」というスローガンはそういうものであり、イスラエル議会での、最近の卑屈な演技で、イギリス首相ゴードン・ブラウンはさらにもう一度イランを、脅したと、それとなくほのめかした。

西欧の支配者社会において、本当の脅威には、ほとんど言及されることがないままであり、それゆえ、マスコミも触れないため、この噓の発展は、我々に、1945年以来、最も危険な核危機の一つをもたらしている。中東には、たった一つ、節度のない核保有国があるが、それはイスラエルだ。1986年に英雄的なモルデカイ・ヴァヌヌが、イスラエルが200発もの核弾頭を製造しているという証拠をこっそり国外に持ち出し、世界に警告しようとした。国連決議を無視して、イギリスとアメリカが、1953年にイランのデモクラシーを崩壊させて以来、西欧が冒瀆してきた国と、新たなアメリカ政権がひょっとして、本当にひょっとしてだが、真面目な交渉をするのではないかと恐れ、イスラエルは現在、明らかに、イランを攻撃したくてむずむずしている。

7月18日のニューヨーク・タイムズで、かつてはリベラルと見なされていたが、今やイスラエルの政治、軍事支配層のコンサルタントであるイスラエルの歴史学者ベニー・モリスは、(代案は)「イランが核の荒れ地となることだ」と脅した。これは大量虐殺を意味しよう。ユダヤ人としては、皮肉のきわみだ。

ここで疑問が投げかけられている。善良なドイツ人たちがそうであったように、「我々は知らなかったのだ」と言って、我々は単なる傍観者でいるべきなのだろうか? 我々は、益々、リチャード・フォークが「西欧的価値観と無辜についての前向きのイメージが、脅かされたという風に描かれた、独善的で、一方的な、法律的/道徳的な遮蔽幕が、無制限の暴力というキャンペーンを正当化する」と呼んだものの背後に隠れるのだろうか? 戦犯を捕らえることが、またもや流行しているようだ。ラドヴァン・カラジッチは、裁判にかけられているが、シャロンやオルメルト、ブッシュやブレアはそうなっていない。一体なぜなのか? 広島の記憶が、その答えを求めている。

www.johnpilger.com

記事原文のurl:www.johnpilger.com/page.asp?partid=499

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NHKで08/08/07に放映された番組「解かれた封印~米軍カメラマンが見たNAGASAKI~」のカメラマン、Joe O'Donnellの写真は、彼のご子息のwebで見られる。

関連記事翻訳:

ダニエル・エルズバーグによるMade Love, Got Warまえがき:父親は原爆用プルトニウム工場の設計者だった

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