Finian Cunningham

2018年5月25日 (金)

北朝鮮の頭に拳銃をつきつけるワシントン

Finian CUNNINGHAM
2018年5月22日

 ドナルド・トランプ大統領が、金正恩に対して異様な威嚇をした後、アメリカと北朝鮮との間の平和外交の見通しは突然打撃をこうむった。事実上、殺害の脅しだ。

 先週、トランプは、もし北朝鮮指導者が、ワシントンの完全非核化要求に従わなければ、金は“カダフィのような目にあう”と警告した。トランプは、もし核兵器を放棄しなければ、北朝鮮は“破壊される”とも言った。

 トランプの他国に対する暴力の言辞は、ほぼ間違いなく国際法と国連憲章違反だ。

 アメリカ大統領が北東アジアの国を犯罪的に恫喝したのは、これが初めてではない。昨年9月、彼は国連総会で、北朝鮮を“完全に破壊する”と演説していた。

 ところがアメリカ・マスコミは、更なる譲歩を引き出すため、腹黒く、“典型的なやり方で”交渉から後退していると北朝鮮を非難し、大統領の最新の騒ぎを歪曲している。

 ワシントンが北朝鮮の頭に拳銃をつきつけ、マフィア風に、“文句が言えないはずだと自分が考える提案”を平壌に押しつけている、火を見るよりも明らかな事実を、アメリカ・マスコミは無視している。

 6月12日、シンガポールで予定されている大いに期待されている、トランプ・金サミットが突然不透明になった。北朝鮮国営メディアが、もしアメリカが、平壌による一方的核軍縮を強く要求するなら、サミットはキャンセルすると警告した。

 トランプ政権は、シンガポール会談計画を継続していると言って対応した。だがサミットを順調に進めるため、北朝鮮の立場を保証するのに、アメリカと韓国当局者はおろおろしていると報じられている。トランプが彼の栄光の一瞬を奪われたくなくて躍起なのは確実だ。

 二つの進展が、ワシントンと交渉する北朝鮮の意欲を削いだのだ。トランプと金が、それまでの双方のけんか腰言辞をやめ、向かい合ってのサミットを行うことに合意した明らかに飛躍的前進した後、北朝鮮は冷めてしまった。

 ワシントンは、北朝鮮との交渉準備のガイドラインとして、“リビア・モデル”を考えていると言った国家安全保障問題担当補佐官ジョン・ボルトンの公的発言を平壌は引用した。ボルトンは、2003年-2004年、元リビア指導者ムアンマル・カダフィが、ジョージ・W ブッシュ政権をなだめるため、核兵器計画の一方的停止に同意したことを指していた。

 その七年後、カダフィ政権が違法なアメリカ-NATO戦争で、いかに打倒され、リビア指導者が街頭で殺害される結果になったのかを考えれば、これは陰険なタカ派ボルトンによる厚かましい基準点なのだ。

 北朝鮮は以前、保証無しに大量破壊兵器政策を放棄し、アメリカによる政権転覆攻撃にさらされることになった例として、リビアとイラクをあげていた。

 外交交渉のであるべきものを間近に、ブッシュ時代の悪名高い政権転覆立案者のジョン・ボルトンが、リビアを“モデル”だと、はっきり言及した以上、北朝鮮が、突然反発すると決めても、不思議はない。

 もう一つの展開は、今月行われた、アメリカ軍と同盟国韓国の年次軍事演習だ。現在、両国軍は北朝鮮国境近辺で、戦闘機と戦艦も参加しているとされる“マックス・サンダー”作戦を行っており、例によって、平壌にとっては、侵略準備のように見えている。一体どうして、それが北朝鮮にとって“信頼醸成”のはずがあるだろう?

 トランプとの会談は実現しないかもしれないと警告する中、進行中のアメリカ軍との共同演習をキャンセル理由として挙げ、先週突然、北朝鮮も韓国側との高水準の交渉をキャンセルした。軍事演習継続を巡り、北朝鮮は韓国は“愚かで無能だ”と酷評した。

 またしても、外交上のもう一つの劇的逆転だ。わずか数週間前、北朝鮮の金委員長は、朝鮮戦争(1950年-53年)終結以来、二国を分断している非武装地帯で、韓国の文在寅大統領と歴史的会談を行った。両指導者は、協力の新時代と、最終的に戦争を終結させるための正式な平和条約を調印する意図を明言した。

 北朝鮮の揺れに関する欧米マスコミの解釈は根拠がなく、不必要に身勝手だ。マスコミがほのめかしているように、平壌が心理戦を演じて譲歩を強要しているわけではない。

 これは、アメリカ合州国が、ワシントン側からのいかなる返礼も無しに、北朝鮮の一方的武装解除を期待するという本当に不届きな狙いをさらけ出していることの反映に過ぎない。つまり、降伏、投降を。

 この要求に加えて、北朝鮮が“安全”、つまり、無防備と見なされたら、ワシントンが政権転覆に向けて動くという極めて深刻な根本的な脅威がある。

 トランプが金委員長との“歴史的サミット”に熱心なのは、双方の和平合意を求めるためではない。不動産界の大物出身の大統領は、派手な見せ物と、虚栄心からの成功しか考えていない。自分がいかにノーベル平和賞に相応しいかとまで、彼は語っている。

 もちろん、世界中に放映される金との握手は、トランプのうぬぼれと、元リアリティーテレビ番組TVスターの視聴率への渇望に大いに役立つだろう。

 トランプが、先週、北朝鮮を安心させようとして、“アメリカは、リビア・モデルを使わない”と言って、ボルトンを、たたき返したように見えた理由はこれだ。

 ところがトランプは、同時に、北朝鮮は、核兵器を放棄しなければ、リビア同様の結果になるとまで、とっぴに言って、さらにへまをやらかした。

 道徳的にボロボロの戦争屋ジョン・ボルトンがいて、CIA拷問を支持するマイク・ポンペオが国務長官であることが、北朝鮮が、提案されている会談に背を向けつつあるように見える、極めて妥当な理由だ。

 更に、トランプが無知と粗野な本能をさらけ出しているのだから、これまた、平壌が警戒する、至極もっともな理由だ。

 朝鮮半島の平和は多国間の等式だ。北朝鮮による核兵器放棄は、等式の片側に過ぎない。式のもう一方の不可欠な側は、ワシントンによる軍隊撤退、平壌との平和保証調印、経済戦争を終わらせ、二つの朝鮮が干渉されずに和解を追求するのを可能にすることだ。

 しかし、このコラムで以前書いた通り、ロシアと中国に対し、兵力を維持するアジア-太平洋でワシントンの戦略的権益は極めて大きく、朝鮮半島における本当の和平合意への同意は、アメリカにとって、受け入れ難いものなのだ。

 上っ面のアメリカ外交の下にあるワシントンの真意はアメリカ政府に対する北朝鮮の降伏だ。

 “交渉しろ、さもないと”と北朝鮮に言うのは、頭に銃を突きつけるようなものだ。多少とも自尊心がある国なら応じるはずがない。

 ワシントンの不誠実さと、自分の義務に関する傲慢な無知に対して、平壌がワシントンに素っ気ない態度を取って至極当然だ。トランプが、イラン核合意で後戻りしたのも、北朝鮮にとって、もう一つの教訓的実例だ。

 だが不気味なことに、アメリカ政府は、自分の鼻をつねられた後、極めて汚らしいことをしようとしているようだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/05/22/washington-holds-gun-north-korea-head.html
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2018年5月8日に翻訳した記事「帝国の征服への道: 和平と軍縮協定」が気になっていた。「北朝鮮の言い方がひどかった」というような趣旨のことを大本営広報部解説者が言っていた。「帝国の征服への道: 和平と軍縮協定」のような指摘を決してしないのがお仕事。

話題の広報担当、通信社元論説委員長というのに驚いた。本当だろうか。
事実の解明ではなく、支配体制維持がお仕事という小生の偏見・被害妄想、本当かも?

日刊IWJガイド・番組表「【速報】トランプ大統領が金正恩委員長に米朝首脳会談の中止を通告!! 米国は金正恩委員長に宛てた書簡で『我々が保有する核の力』を誇示!?/米朝首脳会談が中止になる予兆があった!? 北朝鮮が宣言通りに核実験場を廃棄しながらも、米国は米朝首脳会談の中止を通告!/突然の会談中止通告に当惑しながらも、韓国・文在寅大統領は『問題解決のため努力してきた当事者たちの真心は変わっていない』/大新聞がろくに報じない! ポンぺオ米国務長官がイランに12カ条の要求! それを『ナンセンス』と評したロシアは一枚も二枚も上手!?/
財務省が提出した記録からは、籠池泰典氏が『いい土地ですから前に進めてください』という安倍昭恵氏の言葉を近畿財務局に伝えた日の記録が抜けている! 玉木雄一郎議員は『今回出てきていないもの』に意味があるとツイート!」2018.5.25日号~No.2080号~

2018年5月17日 (木)

大量虐殺と占領と、より広範な戦争をもたらすアメリカのエルサレム大使館

Finian Cunningham
2018年5月14日
RT
公開日時: 2018年5月14日 16:13
編集日時: 2018年5月14日 16:13

なんと忌まわしいほど皮肉なことだろう。大使館は、伝統的に、外交と平和の象徴だ。エルサレムのアメリカ大使館開設は、パレスチナ人殺戮という奇怪な洗礼を招き、中東における、より広範な戦争の到来を告げている。

それだけでなく、前世紀の民族浄化と土地や家からの追い立てのもっとも恥ずべき出来事の一つ、1948年のナクバ、パレスチナ人にとって「大災厄の日」のまさに70周年に、アメリカ政府は、あの歴史的暴力の後継者イスラエルの味方にぬけぬけとついている。

トランプは、いかなる羞恥心もかなぐり捨てて、イスラエルによるアラブ人の歴史的権利侵害を是認し、地域紛争を煽動している。

恐怖を表現するのは困難だ。イスラエル狙撃兵が、ガザで非武装パレスチナ人抗議行動参加者を銃撃する中、約100キロ離れたエルサレムでは、アメリカの要人や、福音派の牧師たちが、ワシントンの新大使館開設を '神の仕事'として祝福していた。

アメリカのドナルド・トランプ大統領の中東政策は、もしそれを "政策"と呼べるとすれば、完全な狂気に成り下がっている。大半のヨーロッパ諸国が、新外交センター除幕のアメリカ歓迎レセプションを欠席したのも不思議ではない。

トランプは、パレスチナ-イスラエル和平を無謀に無視して、地域を大虐殺へと陥れた。今週、パレスチナや、より広範なアラブ地域を扇動的に無視した後、イラン核合意へのアメリカの義務を破棄が続いた。この国際条約違反後、もしこの合意が崩壊すれば、中東における更なる不安定と、戦争さえ引き起しかねないので、ヨーロッパ、ロシア、中国とイランの外交官がは合意を救うべく急遽出動した。

12月に、トランプがアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移動すると発表した際は、国連で厳しく非難された。この動きは、エルサレム和平交渉の結果がでるまでは、パレスチナとイスラエルの共有の首都であるべきだという何十年もの国際合意違反だ。

トランプは、彼の決定は単に "現実の反映"にすぎないと述べた。皮肉なことに、アメリカが、イスラエルによる違法なパレスチナ領土占領の黙諾したこと意味する。

公平のために言っておくと、ワシントンによる大使館のエルサレム移転決定は、20年以上前の、1995年に行われた。クリントン、GW ブッシュと、オバマ大統領は、そのような動きは、和平交渉の進展次第だと主張して、実際の行動を、遅らせることを選んでいた。トランプは、今回、既に有効な法律を行動に移したのだ。

しかし彼の宣言は、アメリカが、イスラエルとパレスチナとの間の"公正な調停者"といういかなる装いも投げ捨てたことを意味する。パレスチナ指導部の反感は激しく、現在、アメリカ当局者と会うことさえ拒否している。

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'偉大な平和の日' に、アメリカがエルサレム大使館を開設する中、何十人ものパレスチナ人が射殺される。

逆説的に、トランプは、状況を明らかにするのに貢献している。アメリカは、イスラエルによるパレスチナ領土征服とパレスチナ人弾圧を公然と支持している。今や、ワシントンは、調停の見せかけに隠れるのではなく、あからさまに犯罪的イスラエル政策に加担している。

今週、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、 "イスラエルを再び偉大した"ことで、トランプを称賛した。いつもの厚かましさで、ネタニヤフは、アメリカ大使館のテルアビブからエルサレムへの移転は、平和を促進すると、ばからしい主張をし、他の国々も後に続くよう強く促した。

既にアメリカ政策で証明されている通り、不条理な論理で、パレスチナとイスラエルとの間のあらゆる和平の機会は、徹底的に破壊されている。

イスラエルの容赦のない占領の下で、パレスチナ人がさらされている地獄のような状況が、イスラエル狙撃兵の銃撃を浴びながら何千人もが並ぶという自暴自棄の行為に彼らを追いやっている。

ガザ住民が "帰還大行進"を開始して以来、過去6週間で、約50人の非武装抗議行動参加者がイスラエルの実弾発射で殺害された。アメリカ大使館開設の日、エルサレムでの式典から数時間のうちに、更に何十人もの一般市民が射殺された。

イスラエル司令官は、射殺戦術を行っていて、兵士はイスラエル占領地域とガザ東国境の分離壁にあえて近づこうとする子供すら標的にしていることをあっさり認めている。

ガザ抗議行動は、残虐な占領と、住民が、エルサレム内も含め、もとの家に帰還するのを阻止していることに対する彼らの絶望的な嘆願を強調すべく、普通のパレスチナ人が組織したものだ。約70パーセントのガザ住民は、1948年の大虐殺と、後の1967年戦争で、イスラエル入植者に家を追われた難民の子孫だ。

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ガザでの大虐殺のさなか、エルサレムでの大使館開設に焦点を当てるアメリカ・メディア

国連が違法と規定しているイスラエルによる包囲のもとで、ガザ住民は、海岸沿いの細長い地域から出ることを阻止されている。約200万人の人々 - その半分が18才未満  - は住めない環境の中で生きている。90パーセント以上のガザの水道は汚染されており、電気は、一日にわずか数時間しか使えず、漁師は生活排水が海に直接流れ込んでいる岸から数マイル以上先に出るのを禁止されている。

アメリカ人歴史学者ノーマン・フィンケルシュタインが指摘している通り、ガザは、軍事占領、非人間的封鎖、イスラエル軍が何のおとがめもなく行う大量虐殺にさいなまれており、子供たちは毒を盛られている。最近の抗議行動で、大量殺害が行われているのは、この文脈だ。

これら抗議行動は、1948年5月14日、イスラエルが建国を宣言した70周年に合わせて、計画された。翌日の5月15日は、パレスチナ人や世界中の支持者たちが、むしろ注目したがっている、ナクバ、「大災厄の日」だ。

今週エルサレムでのアメリカ大使館開設というトランプの決定ほど、挑発的で、常軌を犯罪的に逸したものはない。

これは実際、パレスチナと、より広いアラブ地域に対する70年間の残虐な弾圧をアメリカが支持しているというお話にならぬほど無神経な誇示だ。

エルサレムは、イスラム教徒とキリスト教徒にとっての聖地とみなされている。この都市は、ユダヤ人・イスラエル国家の"分割されない首都" だというイスラエルの宣言へのワシントンによる同意は、何億人もの他の信仰の人々にとって、言語道断の打撃だ。正義と、道徳と、長年苦しむパレスチナ人に対する思いやりの原則に基づく普通の世論に対する破壊的打撃でもある。

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アメリカは、パレスチナ人の死には全く無関心 - 元国連人権委員会職員がRTに語る。

パレスチナ人の窮状に、ヨーロッパは大きな責任がある。2006年に、ハマースが議会選挙で勝利した後、EUもアメリカも、イスラエル国家承認を拒否していることを理由に、ハマース新政府制裁に動いた。トランプの下で、アメリカの方がより厚かましく加担しているように見えるとは言え、EUとアメリカによる加担を得て、イスラエルによるガザ封鎖は行われているのだ。

ヨーロッパ政府は、パレスチナ人の権利や国際法に対するトランプの露骨な軽視に当惑しているのかも知れない。だが彼らは、イスラエル占領を支援し、サウジアラビアのような反動的アラブ傀儡政権を支援し、違法な戦争や政権転覆作戦を煽るワシントン政策に迎合して、中東における現在の荒廃に寄与してきたのだ。

トランプの衝動的な振る舞いや無知が - シェルドン・アデルソンのような裕福なユダヤ系アメリカ人からの何百万ドルもの寄付で励まされているのだろうが - 彼らの権利に対する彼の傲慢な無関心から、アメリカにアラブの大衆と正面から衝突する路線を進ませている。まるで、これ以上燃えやすく、できないかのように、トランプは、核合意妨害で実証されている通り、イスラエル-サウジアラビア独裁者連中と全く同じ、イランに対する敵意というという策略を推進している。

ヨーロッパは余りにも長きにわたり、難破船、つまりアメリカ中東政策に自分の体を縛りつけてきた。もし中東における爆発的な暴力や紛争を避けたいのであれば、確かにヨーロッパ政府はそろそろ気づき、アメリカ難破船を見限り、自立した外交政策の主張を始めるべきなのだ。

長年無視されてきたパレスチナ人の権利を支持する本当の和平プロセスと、イラン核合意を崩壊させようというアメリカの企みを拒絶することが、ヨーロッパ人にとって、手遅れになる前に、多少の正気と尊敬を、徐々に取り戻すための、二つの喫緊の課題だ。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

Finian Cunningham(1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーや、アイリッシュ・タイムズや、インデペンデント等の大手マスコミ企業で、彼は編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/426680-jerusalem-embassy-palestine-violence/
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日刊IWJガイド・番組表「5月15日『ナクバ(大災厄)』の日に、イスラエル軍の攻撃で生後8ヶ月の尊い命が犠牲に…本日午後1時30分から、『トランプ政権の中東政策は選挙対策!? 岩上安身による国際政治学者・高橋和夫・放送大学名誉教授インタビュー』を配信/16日開催予定の南北閣僚級会談が北朝鮮側の通知により突如中止に! 背景に米韓合同空軍演習!? 抑止論に固執する米軍と日本!/その数約13万件!組織的『懲戒請求』で当事者の嶋崎量(ちから)弁護士にIWJが直撃取材! 真摯な謝罪がなければ賠償請求へ!! 発信源は刑事告訴も!?/
<新記事紹介>公有財産をめぐり麻生財務相の周辺でも疑惑が! 麻生グループ傘下企業への不自然な無償貸し付けを福岡県飯塚市議・川上直喜氏が追及!川上市議にIWJが直撃取材!/大学アメフトの名門、日大フェニックス選手が関学大ファイターズのQBに悪質タックル! 関学大の抗議に日大は!? IWJは本日午後1時30分より関学大による記者会見を中継!」2018.5.17日号~No.2072号~

2018年5月 4日 (金)

ダマスカスは、21世紀のサラエボ?

Finian Cunningham
2018年4月30日
Strategic Culture Foundation

アメリカ人歴史家ダニエル・ラザールが、最近のインタビューで警告したように、ダマスカスが21世紀のサラエボになる運命を避けられるよう願うばかりだ。

サラエボは、1914年、1000万人以上の死者をもたらした第一次世界大戦を引き起こしたきっかけと同義だ。これによって、大量破壊戦争という現代の悪魔が生まれたのだ。

4月14日のアメリカとフランスとイギリスによる空爆は“アメリカ軍による遥かに攻撃的な対シリア作戦の第一歩 ”に過ぎないと、ラザールは主張している

彼は更に書いている。“アメリカはシリアから撤退できない。アメリカは決して、シリアから撤退するまい。アメリカ軍による、より大規模な侵略が行われる… ダマスカスは21世紀のサラエボだ。”

歴史が、そのまま正確に繰り返すことは稀だ。しかし歴史は確かに、言ってみれば韻を踏む、つまりよく似たパターンの繰り返しは識別することが可能だ。

最初の世界規模、産業規模の戦争が1918年に終わって、きっかり一世紀、同様な戦争がシリアで勃発する本当の危険が存在している。ただし、もしそのようなことが起きれば、交戦国となる可能性がある国々が核兵器を保有していることを考えると、エスカレーションの危険はずっと大きい。

歴史が繰り返したり、韻を踏んだりすることが不可避だという訳ではない。シリアの7年にわたる戦争が国際的な戦争に発展することが不可避だという訳ではない。とは言え、危険は差し迫っている。

1914年のサラエボ同様、ライバル大国間で、配置は急に拡大しつつある。各国の軍隊が詰まった火薬だるに点火するには、火花一つで十分なのだ。

そうした火花の一つが、今月初めのアメリカ、フランスとイギリスによるシリア空爆だった。4月7日のダマスカス付近での化学兵器攻撃事件に報復するという口実とされるものが明らかに詐欺的なので、シリアと同盟国のロシアとイランは、この軍事攻撃を、侵略、国際法違反だと強く非難した。

シリアで迫り来る戦争の悲劇は、その結果が実に恐ろしいものになりかねないのがわかっているので、最終的に全面戦争になるのを望む政治家や国民はほとんど皆無なことだ。

シリアにおいて、いかなる偶発的衝突も避けるため、アメリカとロシアの軍司令部が緊密な連絡を維持しており、衝突を避けていると信じる十分な理由がある。

ロシア・マスコミの長いインタビューで、セルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワは、ワシントンに対し、シリア国内の“越えてはならない一線”について警告し、今月初めに空爆を行った際、アメリカ側がそれを順守したと述べた。犠牲者はなく、損害が最少だったことが、空爆が、何らかの実際の軍事目的というより、見せびらかすためのものだったことを示唆している。

ラブロフ外務大臣は、現在のアメリカとロシアの指導部が、シリアにおける対立のエスカレーションを許すはずがないと確信しているとも述べた。

外務大臣はこう述べた。“軍事的対立のリスクについて言えば、各国軍隊は、そういうことを許さないし、もちろんプーチン大統領もトランプ大統領も許さないと私は固く信じています。結局、彼らは、国民に選ばれ、国民気平和に責任を負う指導者なのです。”

とはいえ、サラエボの例えの話に戻ると、やっかいで複雑なのは、各軍隊の配置のおかげで、指導者たちが道理をわきまえて語っていることを、戦争の論理が覆しかねないことだ。1914年当時のヨーロッパ指導者たちは、出来事が、制御できない壊滅的な形で展開することを望んでも、予想してもいなかったと言っておくのが公正だろう。

現在、シリアでは、アメリカ、フランスとイギリス軍が、地上と空で活動している。アメリカ航空母艦戦闘群が、シリア攻撃可能距離の地中海に到着した。トルコを含むこれらNATO軍の全てが、違法にシリアを脅かしているのだ言わねばならない。

シリアを脅かしている最近のNATO軍事力強化は、7年間の戦争後、連中の代理テロ集団が、打ち破られた結果であることにほとんど疑念はないようだ。あの戦略的敗北は、ダマスカスの合法的な救援要求を受けた後、同盟国シリア側に立ってのロシアとイランの介入のおかげだったと言えよう。

トランプ大統領は最近シリアからのアメリカ軍撤退について語っている。ペンタゴンがまさに、その逆をすると固く決意していることからして、トランプの無意味な大言壮語という可能性がある。また、もしトランプが、アメリカ軍のシリア駐留を多少縮小できた場合、彼は、これら部隊を、サウジアラビアや他の湾岸アラブ諸国政権の軍部隊で置き換えたり、悪名高いブラックウオーター・アメリカ創設者であるお友達エリック・プリンス管理下の民間傭兵を契約したりしたいと述べている。

また、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、今週、イラン軍が、ダマスカスの要求の下、合法的にシリアに駐留している事実にもかかわらず、また、政権転覆のため、テロリスト代理軍を使った、欧米が支援する秘密戦争を、イランはロシアと共に打ち破るのを支援した事実にもかかわらず、イランの影響力が強化するのを欧米諸国は許さないと警告して、アメリカ軍のシリア駐留を維持するよう、トランプに強く促した。マクロンの全くの傲慢さ!

可燃混合気を更にあおっているのは、アメリカ率いる今後のあらゆるシリア空爆に進んで加わりたいと言っているサウジアラビアとイスラエルだ。

サウジアラビアとイスラエルが、自分たちの宿敵だと異常なまでに見なしているイランと戦争をしたくてうずうずしているのは明らかに見える。

4月14日のアメリカ率いる空爆の一週間前、4月8日、イスラエルが空中発射したミサイルが中央シリアのT-4空軍基地に命中するという遥かに危険な出来事が起きていた。死者の中には7人のイラン人顧問がいた。これも火薬だるに飛び散るもう一つの火花だった。

今週、イラン国家安全保障委員会委員長アリ・シャムハニは、イスラエルによる言語道断な戦争行為に対する“結果と報復措置”を警告した

イランによるこの正当な自己防衛の声明に応えて、イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン国防相は “イスラエルは戦争を好まないが、もしイランがテルアビブを攻撃すれば、我々は テヘランを攻撃する。”と厚かましくも述べている

リーベルマンの傲慢な不合理さはさておき、彼の声明が意味するところは、シリアとイランに対する更なる侵略の口実をイスラエルに与えるための偽旗事件が強く要求されているということだ。

シリアにおける危険は、兵力が集中していることだけでなく、様々な可動部品の力学だ。イスラエルとイランが関わる出来事が、対立する同盟諸国軍隊に大きな影響を与える爆発の引火点になりかねない。

アメリカとロシアの政治家や軍幹部には全面戦争の意図は皆無かも知れない。彼らはそのようなシナリオを本気で忌み嫌ってさえいるかも知れない。

だがそれこそがダニエル・ラザールが引き合いに出したサラエボの比喩が当たっている理由だ。善意にもかかわらず、諸般の状況から不可避的に破滅的結果が生まれかねないのだ。

これこそが、幾つかの国連決議が要求している通り、シリア内の全ての軍隊が撤退し、自決という政治過程を、シリアに追求させることが必須な理由だ。

何よりもまず、法的、道徳的責任として、アメリカ、フランスとイギリスは軍部隊を撤退し、シリアへの介入を停止することだ。彼らは結局、違法駐留しているのだ。

ところが不気味にも、NATO同盟諸国は国際法を順守する気がないようだ。連中は無謀にも火薬だるを積み上げている。実に恥ずべきことに、国連も欧州連合も、ワシントンと、その同盟諸国のけんか腰を黙認し、意気地なく加担している。国連とEUは、NATO大国諸国に、シリアに対する連中の違法行為を止めるよう、はっきり要求すべきなのだ。ところが、そうはしない。臆病な沈黙だ。

この点で、恐ろしいことに、ダマスカスは益々1914年のサラエボのように見えてくる。

それにもかかわらず、初期キリスト教徒を大量殺害したユダヤ人のサウルが、ある時、神の正しさを示す“天からの光を見て”邪悪な行為を止め、平和を愛するパウロとなった物語の通り、このシリアの都市は“回心”と“悔悛”と同義でもあることを想起しよう。

しかしながら、アメリカが率いるNATO同盟中の傲慢で欺瞞的な大量殺人犯連中の、そのような時宜を得た回心はありそうもないようだ。

Finian Cunningham(1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーや、アイリッシュ・タイムズや、インデペンデント等の大手マスコミ企業で、彼は編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/04/30/damascus-sarajevo-of-21-century.html
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タレントのセクハラ行為は大騒ぎするが、226や515を連想させる自衛隊幹部の暴言については、何の追求もしない大本営広報部の沈黙は不気味。

斉藤貴男著『戦争経済大国』にあるとおりの状況。

『戦争経済大国』168~169ページに、朝鮮戦争勃発の当時、保守系政治家がマッカーサーに送った手紙が引用されている。

 私の提案は義勇防衛軍を直ちに組織することを要請するものであります。隊員は日本人により構成され、米軍の指揮下で日本の国内の安定化にあたり、必要とあらば合衆国と国連に加担して共産主義との戦いに参加するというものです。
 合衆国の日本占領は世界史の中でも他に類を見ない独特の現象です。高度の理想と民主主義の伝統、更には自由な制度の教義に基づき被占領民に対しこのような同情と思いやりの上に立った占領方針の実施は、古今東西に類を見ないものであります。日本国民の間に湧き起ったマッカーサー元帥への大いなる賛美と尊敬の念、そして信頼感はそこに根づいています。
 今や隣の朝鮮に戦争が起こりました。日本に居た米軍団は朝鮮に投入され、共産主義の侵略に対して生命を犠牲にして戦っております。私たちにとってこのような事態を腕をこまぬき傍観者の立場から見ていることはとても耐えられません。(中略)
出来るだけ早く義勇軍を組織することを私が主張する理由の一つに、この制度の下では諜報活動が大いに改善されると考えていることがあります。この組織を日本政府のみならず、米国側でも利用することによって、反乱の危機を前もって察知し対処することが可能となるでしょう。(原文は英語。袖井林二郎訳)

日付は1950年7月28日。
手紙の主は世耕弘一。現在の自民党広報部長の祖父だ。

「あとがき」には、下記文章と、ラティモアの著書からの引用がある。

取材の過程で「読むといい」と教えていただいたアメリカの中国学者オーウェン・ラティモア(1900~89)が1948年に著した『アジアの情勢』(小川修訳、河出書房、1953年)にあった以下の分析通りの状況が、70年の時を隔てて、完全に的中してしまいつつあることに、堪らなくなったためだ。

 (アメリカの対日政策における)仮説の連鎖の第一環は、日本をアジアの工場とロシアに対する防壁とに仕立て上げることができる、という考えである。この仮説は、アメリカの政策の道具としての日本は、イギリスとドイツとネパール王国とがもつすべての価値を、一身に兼ね備えているというおどろくべき理論の上に立っているのだ。(中略)
 インドから独立しており、インドとイギリスに凶暴なグルカ人傭兵を供給しているネパール王国と同じように、うまれつき訓練された日本人は、「伝統的に反ロシア的」であるから、時とともに、独自の政治をもたず、自国の「作業場」をまかなってくれるアメリカに対して堅い忠誠を致すところの、新しい種類の植民地軍隊を供給する国となるだろう、と期待されているのである。

連休中の大本営広報部白痴製造装置、音声をけしたままでも、見るのがいやになってきた。

大本営広報部ではなく、下記インタビューを拝見したいと思う。

日刊IWJガイド「森友問題での告発を受け大阪地検特捜部が迫田英典・元国税庁長官を任意聴取!/トランプ大統領がイラン核合意から離脱する意思を固めた!? 朝鮮半島の緊張緩和ムードに水を差す中東情勢の緊張!/世界最大の軍事戦略研究所、CSISが子宮頸がんワクチン接種再開を求める不可解! 『HANS(子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群)の問題は,現在の医学・医療に対する告発だ! 子宮頸がんワクチン重篤副反応被害と向き合う』明日午後2時30分より、岩上安身による 小児科医・横浜市立大学名誉教授 横田俊平氏インタビューをお送りします!/
平和か戦争か!? 運命の前夜の韓国へIWJ記者を特派!10夜配信シリーズ特集・第三夜~『韓半島の平和と日本の平和憲法擁護のための韓日市民平和会議・第3セッション』を午後5時より録画配信!」2018.5.4日号~No.2059号~

2018年4月28日 (土)

トランプの戦争意欲に迎合するマクロンをメルケルはしかりつけるべし

Finian Cunningham
2018年4月26日
RT

今週、イランに対するドナルド・トランプの喧嘩腰姿勢に付き合い、テヘランとの“新たな核合意”を提唱し、エマニュエル・マクロンは台本からそれた。中東戦争を避けるためドイツのアンゲラ・メルケル首相はその立場をかさに、マクロンを叱らねばならない。

マクロンは、後で、イラン合意からの脱退は“常軌を逸している”と述べたが、それでも彼はアメリカに国際協定順守を促すのでなく、トランプが脱退するのを承認したのだ。

ワシントンで、イラン合意に関し、フランス大統領は、ドイツや他の欧州連合諸国の方針から大きくそれた。金曜日、メルケル首相のワシントン到着時  - マクロン出発の翌日 - 彼女は、アメリカ大統領に、フランス大統領は身の程知らずであることをはっきり知らしめるべきだ。

火曜日、ホワイト・ハウスでトランプ大統領と並んでの、新たな合意の再交渉に関するマクロン発言後、欧州連合外務・安全保障政策上級代表フェデリカ・モゲリーニは、既存の合意に代わるものはないと鋭く述べた

ロシアと中国もその立場を繰り返して語り、新たな合意の予定はないと述べた。

イラン指導部も、2015年の国際合意を書き換えるという発想を強く非難した。ハサン・ロウハーニー大統領は、国連に批准された条約を、アメリカとフランスの大統領が一方的に改変する権利に疑念を表明した。

今週三日間のアメリカ公式訪問中に、マクロンは、イランとの核合意擁護から、トランプ大統領による新合意要求受け入れへと変わった。

合意が根本的に再交渉されない限り、今後二週間で、イラン核開発を制限する、2015年の包括的共同作業計画(JCPOA)から脱退すると、トランプ大統領は威嚇している。トランプ大統領は、イランが弾道ミサイル技術を進歩させるのを防ぎ、地域でのイランの行動を監視する厳しい条項を追加したいと考えている。

2015年7月、イランと国連安全保障理事会の常任理事国五カ国 - アメリカ、ロシア、中国、イギリスとフランス、プラス・ドイツによって署名された既存の核合意の“代案は存在しない”と主張して、マクロン大統領はアメリカ訪問を始めた。

トランプとの非公開論議後、わずか数日間でマクロンは大きく変化した。翌日フランス大統領は、アメリカ議会での演説で  フランスは、JCPOAを離脱しないと言う二重思考姿勢を維持して“今後イランとの新たな合意に取り組みたい”と述べた。

更に、マクロンは、テヘランに対するトランプの敵対的見解に屈したのだ。JCPOAの目的は、イランが確実に“決して核兵器を保有しない”ようにすることであり、合意は、シリアや地域へのイランの関与を監視する仕組みに変更されるべきだと彼は述べた。マクロンはイランの不正行為が最大の関心事であることをほのめかしていたのだ。

5月12日に、そうすると脅していた通りに、トランプがアメリカを核合意から脱退させ、テヘランにアメリカ経済制裁を再度課せば、ウラン濃縮計画を再開するとイランは警告した。アメリカ、イスラエルとサウジアラビアのイランに対する緊張が既に高まっており、JCPOAの破棄が中東での戦争を引き起こす可能性は非常に高い。

アメリカでのマクロンの目的は、おそらく、トランプに核合意を維持するよう説得することだった。気さくさと、いわゆる男同士の固い友情という今週の見世物は、マクロンが、彼のカリスマと、トランプとのご自慢の特別な関係を駆使して、彼に対して優位になろうとしているのだと喧伝された。結局、マクロンの魅力攻勢は水泡と帰した。トランプにイラン核合意は徹底的に書き換える必要があることで同意し、イランは悪の勢力だというトランプの敵対的なマンガを信用して屈したのはフランス政治家の方だった。

マクロンは、イランに対するトランプの戦争意欲に迎合して、イランの影響力を押し返すことは避けられないというワシントンとイスラエルとサウジアラビアによる主張にプロパガンダを煽っているのだ。ロシアやヒズボラとともに、欧米、サウジアラビアとイスラエルは、支援するテロ代理部隊を打ち破ったイランのシリア合法的駐留を、マクロンは、恥ずべきことに、何か極悪非道で違法なもののごとく描き出した。あつかましさで言えば、フランスには、シリア戦争を助長した犯罪的関与の実績とされるものもある。

ここで問題の要点は、マクロンの利己的野望が勝っているように見えることだ。昨年5月に大統領として選出されて以来、マクロンは“フランスを再び偉大にする”構想をひけらかしてきた。フランス・マスコミさえもが、彼の尊大な気取りを巡り不快感で身悶えし、茶化して、彼を“太陽王”ルイ14世になぞらえている。

ドイツでも、マクロンが“ヨーロッパの新指導者”として、メルケルを顔色なからしめているとみなされていることを巡り、他人の不幸を喜ぶ様子が見られる。今週、デア・シュピーゲル紙は、今月初めのアメリカとイギリスによるシリア空爆への参加を決めた決断力で、マクロンを賞賛さえした。

マクロンは欧州連合改革でのバートナーになろうとメルケルに言い寄った。だがマクロンは、世界的政治家という立場と偉大なフランスを追求する中、メルケルを、パートナーではなく、アクセサリーと見なすまでに至ったのではあるまいかと疑わざるを得ない。

マクロンの経歴で目立つのは、自分の出世の為に関係を利用するそつのなさだ。彼の政権の経済相として政治任用されるべく、彼は元フランス大統領フランソワ・オランドにおもねった。それから元投資銀行員は2017年大統領選挙に合わせ、社会党を見捨て、自身のアン・マルシェ運動を立ち上げた。当選以来、マクロンはオランドを鼻であしらっている

大統領の座について一年、フランス人の労働権を見直そうというマクロンの熱意は、今は彼に投票したことを後悔しているという彼のかつての支持者左翼の多くを激怒させた。

マクロンの政治的自己権力拡大は、トランプの好意を得ようとする彼なりのやり方と見ることができる。昨年パリでのフランス革命記念日祝賀で、彼がトランプをもてなしたことで、アメリカ大統領のエゴは、軍事パレード、壮観と儀式に魅惑された。魅惑された余りに、トランプは同様な年次軍事的催しをワシントンで仕立て上げたがっている。

トランプは、今週マクロンと彼の妻ブリギッテを三日間の公式訪問に招いてもてなしに恩返しをした。トランプ大統領が世界の指導者に対して行った初めての公式の政府レセプションだったのだ。

対照的に、メルケルは、一日だけのホワイト・ハウス出張訪問で、トランプの控えめな接待を受けるだろう。更に、今週の大歓迎やトランプとマクロンのキスと対照的に、前回のメルケルのホワイト・ハウス訪問時、アメリカ大統領がほとんど握手もしなかった、冷ややかな間の悪さを思い出す。

トランプにとって“頼れる男”だと思い込んでいるマクロンによる、事実上のヨーロッパ指導者のそぶりは、事実の欠如に苦しんでいる。

マクロンの偉大さ勘違いにもかかわらず、比類ない経済上の優れた能力のおかげで、ドイツがヨーロッパの原動力だ。フランス経済は第三位と後れをとっており、フランスの債務問題をドイツは軽蔑している。マクロンがヨーロッパの指導者を装うのはうぬぼれだ。

だが何よりも耐えられないのは、国際的に同意したイラン核合意に対するトランプの敵意に、ヨーロッパの認可を与えるマクロンのずうずうしさだ。

メルケルがトランプと会う際は、マクロン訪問時の派手さと違い、退屈でパッとしない光景に見えるかも知れない。それでも、メルケルは彼女の静かな語り口で、トランプに、彼の邪悪な対イラン政策をヨーロッパは支持しないことを語らねばならない。そのような形で、メルケルは、マクロンと彼のエゴをしっかり同調させる必要がある。

友人もご興味を持たれるだろうか? 記事を共有願いたい!

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

Finian Cunningham (1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼はアイルランド、ベルファスト出身で、農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまでは、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務。彼は約20年間、The Mirror、Irish TimesやIndependentを含む主要マスコミで、編集者、筆者として働いた。現在は東アフリカを本拠とするフリーランス・ジャーナリストで、彼のコラムは、RT、スプートニク、Strategic Culture FoundationやPress TVに掲載されている。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/425243-macron-visit-trump-iran/
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昨夜、電車で、反対側に座った上品な初老のご夫妻の、ご主人が、小生が絶対買わないタブロイド紙を読んでいた。記事の内容より、この男性、一種の怪物のようなものに思えて、おりるまでじっと見てしまった。

橋下徹氏の対岩上さん裁判で初弁護
1回のリツイートに100万円
という記事を読んだ。週刊金曜日 4/27 5/4合併号の 金曜アンテナ。
筆者は浅野健一氏。
IWJ以外のメディアで、この訴訟に触れた記事を読んだのは初めて。

どこか主流マスコミで、記事になっているだろうか?

同じ週刊金曜日の「阿部岳の政治時評」は
『自衛隊の議員罵倒 本質はクーデター』。

大本営広報部に、こういうまっとうな主張が載るだろうか?
謝らないセクハラ官僚を本気で処罰しない官庁、政治家を追求しない大本営広報部に期待するのは無理。

芸能人セクハラを終日報道する暇はあるが、議員罵倒した自衛隊員問題を追及するのは、始めから論外なのだろうか?

日刊IWJガイド・番組表「<岩上さんのインタビュー報告>『板門店宣言』は思った以上に中身がなかった」!?~歴史的な南北首脳会談にも孫崎氏は厳しい指摘! 北朝鮮、モリカケ、財務省セクハラ、国内外で失態続きの安倍政権はもう限界か?~岩上安身による元外務省国際情報局長孫崎享氏インタビュー/金正恩・朝鮮労働党委員長と文在寅・大統領が手をつなぎながら笑顔で軍事境界線をまたぐ!南北が宥和へ向かって手を取り合う一方で、安倍総理は日本は「蚊帳の外ではまったくない」とムキになる…今回の南北首脳会談についてIWJは東京新聞論説委員・五味洋治氏に直撃取材!
/IWJ記者は、今日も記者会見に行く!中継カメラセットを抱えて、馴れ合いの会見場に『小さな嵐』をまき起こすために!!/「民進党分裂の張本人である前原誠司元民進党代表参加する意向を示した『国民民主党』と『立憲民主党』は選挙協力できるのか?」~立憲民主党・枝野幸男代表の定例会見でIWJ記者が直撃質問! 」 2018.4.28日号~No.2053号~

2018年4月27日 (金)

マクロン大統領は救世主の仮面を付けた妨害工作者

Finian CUNNINGHAM
2018年4月24日

フランスのエマニュエル・マクロン大統領には、民主主義を求める人々をぞっとさせるに違いない、冷酷な野望という要素がある。

ワシントン・ポストによれば、今週のアメリカ合州国公式訪問で、マクロンはトランプ大統領の“対極”で、“欧米における中道リベラルの旗手”を装っている。

皮肉なことに、先週も彼は、火曜日ストラスブールの欧州連合議会での基調演説で、またしても自らを“ヨーロッパの救世主”として売り込んだ。

ストラスブール演説は、フランス大統領が、アメリカやイギリスとともに、対シリア共同大空爆をしかけて僅か四日後のことだ。

彼の高潔な見せ掛けをあざ笑うかのように、マクロンが、民主主義の壮大な構想でEU議員を喜ばせている中、労働者の権利を廃止する彼の計画に反対して戦う全国規模の産業ストライキで、彼の国は麻痺していた。

40歳のマクロンは最も若いフランス大統領で、オーストリアのセバスティアン・クルツ (31)とともに、現在最も若いEU指導者の一人だ。

クルツは、ヨーロッパの時代精神ポピュリスト政治家の一人で、自立した民族主義的政策ゆえに、マクロンが“退行的”と見下したがるオーストリア首相だ。

フランス大統領は、若々しい容貌と“民主主義”に対する熱意らしきものにもかかわらず、極めて古い、独裁主義や、民主主義の軽蔑という暗い傾向を示している。

マクロンは先週約750人の欧州議会議員に“民主主義の擁護”について講義する鉄面皮なのだ。ストラスブール議会での彼の演説は“民主主義の権限で、独裁主義”に挑戦するという類の陳腐な言葉に満ちていた。

確かに、フランス大統領は、ストラスブールで無事に済んだわけではない。演壇で講演する中、何人かの議員が“シリアに手を出すな”というプラカードを掲げていた。

マクロンには多くの魅力的なイメージや、リベラルに聞こえるキャッチフレーズがある。彼はある種の進歩派を装うのも巧みだ。だが上辺からほど深くない内面は、冷酷で反民主的な権威主義のエリート主義者なのだ。

逆説的に、ストラスブール演説で、28ヶ国のブロックが、彼がその旗手を装っている自由民主主義と、勃興する“ポピュリスト独裁体制”間の“内戦”に直面していると主張して、ヨーロッパの実存的危機というドラマを、彼は芝居がかって演じた。後者は、オーストリアのテバスティアン・クルツや、最近三度目の再選に勝利したハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相などの民族主義政治指導者を指している。

マクロンは、クルツやオルバーンのような人々や彼らの反移民政策を、社会構造と、EU圏の団結を破壊するヨーロッパの嫌われものとして描き出そうとしている。

ニューヨーク・タイムズは報じている。“マクロンは、EUは、第二次対戦後の構想を作り上げた自由民主主義と、反対意見を押さえ込み、法の支配を大切にしない新たなポピュリスト独裁体制との戦争状態にあると述べた”

ちょっと待った。“法の支配を大切にしないだと”? この客寄せ口上は、十中八九、実際起きてもいない化学兵器攻撃事件に関する根拠の無い主張を背景に、主権国家シリアを爆撃したばかりの人物が発言したものだ。

マクロンは、2014年、国連安全保障理事会からの委託無しに、シリア爆撃を開始した前任者フランソワ・オランド政権の閣僚でもあった。

オーストリアのクルツや、ハンガリーのオルバーンや、彼らの国粋主義政治というレッテルが何であれ、いずれもマクロンを大いに支持しているが、この二人の指導者は、いずれも主権国家を爆撃していないことを指摘しておこう。

先週末、フランス大統領は、ドイツのアンゲラ・メルケル首相をベルリンに訪れた。“主権、法の支配、民主主義と平和”という“リベラルな価値観”を奉じるよう呼びかけて“再度、ヨーロッパの救世主”という彼の孔雀の羽を広げた。

メルケル女史は、うまいことを言うヨーロッパ最高の政治家たらんとする野望を持ったフランス大統領にうんざりしつつあり、EU最強の国家としてのドイツを脇に追いやる企てで、アメリカのトランプ大統領ににじり寄っていると見ているのではあるまいかと思いたくなる。

マクロンは食わせ者だ。彼はウソをつく上で、恥知らずなのだ。

改革主義者、進歩的な先見の明のあるヨーロッパ人としての彼のイメージ作りは、虚栄心とこれみよがしの理想の反映だ。それが何を意味するにせよ彼の“中道リベラル”なるものの引き立て役として、トランプを利用したのと同様、ある種高貴な対極のふりをするために、マクロンは、オルバーンやクルツや他の連中のポピュリスト政治家を見下しているのだ。

マクロンは実際は、オルバーンや彼の同類がそうなり得る以上に、遥かに危険な独裁主義者だというのが真実だ。

4月14日、彼による国際法の衝撃的な無視で、対シリア・ミサイル一斉射撃をした後、マクロンは“反対意見を押さえ込む”独裁主義者に関して厚かましくも講義した。

この発言から数日後、先週金曜日、学生の平和な座り込み抗議を解散させるため、何百人ものフランス警官が、警棒を振り回しながらパリの大学に暁の急襲をしかけた。

マクロンによる雇用の権利剥奪を止めるため、街頭に繰り出した何百万人ものフランス労働者と失業者に加わり、大学生たちが大学のキャンパスに繰り出したのだ。

マクロンは自分の計画を婉曲的に“改革”と表現している。何百万人ものフランス国民は、労働法の放棄は、民主的権利に対する全面的攻撃だと見ている。こうした権利は何十年にもわたって労働者が勝ち取ったもので、資本主義経済を比較的品良くするのに貢献した。現在マクロンは、大企業と国際資本のため、フランス労働者の権利を破棄したがっているのだ。

昨年マクロンが一体どうして選出されたのかは興味深い疑問だ。当選前まで元ロスチャイルド投資銀行員は、で選挙で選ばれ、地位についたことはなかった。彼は旧オランド政権(2012年-2017年)で、選挙によってではなく、政治任用で経済相に指名された。

マクロンの大統領としての負託は、うさんくさい。昨年4月-5月の選挙では、彼女の党のファシスト的歴史ゆえに、国民戦線のマリーヌ・ルペンに投票したくなかったので、多くのフランス有権者が棄権した。マクロンが不戦勝で選ばれたことはほぼ間違いない。

だが大統領の座について一年で、彼の反民主的“改革”に対する積極果敢な抵抗で、彼はフランス国民を団結させることに成功したように見える。

ヨーロッパ“再生”なるマクロンの飾りたてた言辞は、もったいぶったたわごとだ。

ヨーロッパの主要な問題は、国民の民主的代表が欠如していることだ。民主的なニーズが絶えず無視されているため、政府や政治家は軽蔑されている。公共投資や福祉は衰退し、労働者の権利は踏みにじられ、年金生活者は無視され、政治家たちが、大企業や資本や海外での軍国主義という計略に仕えすぎるがゆえに、ごく少数の連中によって、何の正義もなしに戦争が推進されている。

EU中で暮らしている5億人の人々の大多数にとって、民主的な説明責任は皆無に見える。この機能不全は、エマニュエル・マクロンのような虫のいいエリート主義の政治家たちのせいなのだ。彼は破綻した欧米ブルジョア政治の化身なのだ。支配階級の資本主義と帝国主義志向に迎合しながら、自らを“救世主”として描き出す鉄面皮だ。

マクロンは、ヨーロッパ民主主義の妨害者だ。ヨーロッパ中におけるポピュリズムの勃興は、マクロンのような連中が上から目線でけなしているような何らかの外来現象ではない。彼が好んで激しく非難する人々よりも遥かに危険な独裁主義的傾向があるマクロンのようなペテン師連中に対する反発なのだ。

救世主であるかのような言辞で身を隠す、まさにマクロンのような政治家連中のおかげで、ヨーロッパ民主主義は危機に瀕しているのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/04/24/france-macron-saboteur-with-savior-mask.html
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電波ジャック?

「大本営広報部が一斉に同じことを報じる時は、とんでもない法案を政府が推進していることのめくらまし」だと妄想している。今回は一体何が狙いなのだろう。

同じ画面を見せられるたびに、局を切り替えたり、スイッチを切ったり。

今日は、下記の孫崎享氏インタビューを拝聴予定。

日刊IWJガイド・番組表「<ご報告>4月25日までにお寄せいただいた今月のご寄付・カンパの金額は243万8900円となりました! ありがとうございます! 4月の目標額まであと257万円です! 明日からGWですがIWJは通常通り活動中です! 引き続きどうかIWJにご支援をお願いいたします!/<本日の岩上さんのインタビュー>15時30分より『歴史的な南北首脳会談!北朝鮮、モリカケ、財務省セクハラ~国内外で失態続きの安倍政権はもう限界か?」岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー』をお届けします!/
MV22オスプレイ2機が奄美空港に緊急着陸! 2012年の沖縄配備以来、事故率は過去最悪! MV22よりはるかに事故率の高いCV22オスプレイが東京・横田基地に配備!!」2018.4.27日号~No.2052号~

2018年4月 1日 (日)

‘ロシアゲート’を吹き飛ばすフェイスブック・スキャンダル

Finian CUNNINGHAM
2018年3月23日
Strategic Culture Foundation

今や、とうとう本物の“選挙干渉”スキャンダルだが、ばかばかしいことに、ロシアと全く無関係だ。主人公は、他ならぬ“代表的”巨大アメリカ・ソーシャル・メディア企業フェイスブックと学界風名称のイギリスのデーター・コンサルタント企業ケンブリッジ・アナリティカだ。

フェイスブック最高経営責任者マーク・ザッカーバーグは、ソーシャル・メディア・ユーザー・プラットフォームで、選挙運動目的で、5000万人ものユーザーの個人情報が利用されたと思われるデータ・マイニング・スキャンダルにおける彼の会社の役割を説明するようイギリスとヨーロッパ議員から要求されている。

つまり、同意も、そうされる認識も無しに、利用されたのだ。フェイスブックは、プライバシー侵害容疑と、あるいは選挙法違反で、アメリカ連邦当局に捜査されている。一方、ケンブリッジ・アナリティカは学問的組織というより、ちゃちな悪徳マーケティング業者に見える。

ザッカーバーグは、彼の会社が、それと知らずに、同社ユーザーのプライバシー漏洩に関与していた可能性があることに“衝撃を受けた”と告白した。個人データ、写真、家族のニュースなどを“友人たち”と共有するためのソーシャル・メディア・ネットワーキング・サイトを、全世界で約20億人が利用していると推測されている。

少なくとも一社、ロンドンを本拠とするケンブリッジ・アナリティカが、同社がそうするよう契約した選挙運動目的のため、フェイスブックで公的に得られるデーターを収集し、もうかる事業を行っていたことが今や明らかになった。収集された情報は、的を絞った選挙運動の促進に利用された。

ケンブリッジ・アナリティカは、2016年の大統領選挙で、トランプ選挙運動と契約していたと報じられている。同社は、2016年、イギリス国民が欧州連合離脱投票をしたBrexit国民投票選挙運動でも起用されていた。

今週イギリス放送局のチャンネル4が、ケンブリッジ・アナリティカ最高幹部たちが、同社が、いかに、アメリカ大統領選挙で、ドナルド・トランプを支援したかを秘かに自慢する様子を撮影した驚くべき調査を放送した

更に犯罪的なことに、このデータ企業のボス、アレクサンダー・ニックスは、オンライン・セックス・テープの利用を含め、政治家の恐喝・買収に利用可能な情報を収集する用意をしていたことも明らかにした。

スキャンダルの余波には激しいものがある。チャンネル4の放送後、ケンブリッジ・アナリティカは、更なる捜査待ちの最高経営責任者を停職にした。イギリス当局は、同社のコンピューター・サーバーを捜査する令状を要求している。

しかも、ザッカーバーグのフェイスブックは、わずか数日で、500億ドルの株時価総額が吹き飛んだ。普通の市民ユーザーの間で、自分たちの個人データが、同意無しでの第三者による利用にいかに脆弱であるか、信頼喪失することが大問題になっている。

ケンブリッジ・アナリティカは氷山の一角に過ぎない。この件は、犯罪的な個人情報泥棒連中を含め、他の第三者も、巨大なマーケティング資源として、フェイスブックから情報を引き出している懸念を引き起こした。普通のユーザーが進んで個人的プロフィールを公開しているため、自由に利用できる資源なのだ。

同社の宣伝コマーシャルによれば、何百万人もの人々の“友達の出会いの場”というフェイスブックのオープンで一見無害な特徴は、プライバシー侵害を巡る倫理上の悪夢に変わりかねないのだ。

アマゾンやグーグルやWhatsAppやツイッターなどの他のソーシャル・メディア企業は、プライバシーの安全に対する消費者の広範な信頼喪失という結果を懸念していると報じられている。過去十年間で、最大の経済成長分野の一つ - ソーシャル・メディアは - 最新のフェイスブック・スキャンダルのおかげで、はなばなしく破裂する、もう一つのデジタル・バブルになりかねない。

しかし、このスキャンダルの、もう一つの、おそらくより重要な副産物は、いわゆる“ロシアゲート”大崩壊の現実的な可能性だ。

今や一年以上、アメリカとヨーロッパの商業マスコミは、ロシアの国家工作員や機関が、幾つかの国政選挙に“干渉した”とされる主張を売り込んできた。

ロシア当局は“干渉作戦”とされるものを、ロシアを誹謗するためのでっちあげに過ぎないと否定し続けてきた。モスクワは再三、果てしない主張を立証する証拠を要求してきたが、これまで何も提示されていない。

アメリカ議会は“ロシアゲート”で二度調査を行ったが、骨の折れる仕事のわりには大した結果を出せていない。元FBI長官ロバート・マラー率いる特別評議会が、何百万ドルもの税金を費やして、サンクトペテルブルクにある得体の知れない“アラシ屋企業”によって干渉キャンペーンを実行したと言われるロシア人19人の根拠薄弱な起訴リストを作り出した。

ロシア人ハッカーとされるものが、ロシア国家と、どのように関係しているのか、あるいは関係しているのか、そして、何百万人ものアメリカ人の投票意図に、いかなる影響があったのか、いまだに不明で、説得力がないままだ。

一方で、サンクトペテルブルクになる、いわゆるロシアのアラシ屋企業、インターネット・リサーチ・エージェンシーが、世界中の他の何千もの企業と同様に、広告事業に精を出して、インターネットを利用しようとしていたむさくるしいマーケティング企業以外の何物でもなかったと考えるもっともらしい理由はある。ケンブリッジ・アナリティカのような企業だ。

ロシアゲート事件丸ごとコップの中の嵐だが、マラーは、金のかかった彼の見世物捜査の結果として、何かを、実際には何でも、生み出そうと必死に見える。

ロシア“干渉作戦”とされる言説が、一般に認められる真実と化し、欧米政府とマスコミによって、疑うこともなしに流布され、反復された様子は驚くべきものだ。

ペンタゴン防衛政策文書、欧州連合政策文書、NATO軍事計画などは、全て、アメリカやヨーロッパの選挙への“ロシアの干渉”とされるものを、モスクワの“悪意ある” 地政学的計画の“証拠”として引用している。

ロシアゲートなる主張は、欧米の諸国とロシアとの間で冷戦緊張を大いに高め、全面戦争が起こりかねないほどの状況に至っている。

先週、トランプ政権は、“選挙干渉”のかどで、ロシア人個人や国家治安機関に対して更なる経済制裁を科した。

ロシア国家による“干渉作戦’疑惑を立証する証拠も、説得力ある説明も全く提示されていない。この考えは、ほとんど、当てこすりや、理不尽な冷戦風ロシア嫌いに基づいた、ロシアに対する嘆かわしい偏見を中心に展開している。

とは言え、イギリス・データー・コンサルタント企業が行った最近の実際の世界規模フェイスブック選挙干渉作戦暴露から、あり得る有益な結果の一つは、このスキャンダルのおかげで、ロシアに対する主張を、むき出しの是正的観点の対称にしたことだ。

ロシアの“選挙干渉”という欧米による公式主張の山が、実際は、完全にばかげたものでないにせよ、取るに足りないものであることがわかる観点から。

これは山に対する些細なものだ。竜巻に対する茶碗の渦だ。欧米国民が自らの消費者資本主義文化に、どれだけあやつられているかという現実に目を向けるべき時だ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/03/23/facebook-scandal-blows-away-russiagate.html
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ロシア・ゲートやら、スクリパリ毒ガス攻撃報道は、属国大本営広報部は、大いにたれ流すが、このスキャンダルを詳しく報じている報道はあるのだろうか?

電車の中で、タブロイド新聞を読んでいる方をみかけた。あの虚報紙を読んでいる人がいるのだろうかと恐る恐る確認したら、まともな方のタブロイド新聞だった。

「みのもんたのよるバズ!」というものを初めて見た。菅野完氏、郷原信郎氏の解説に納得。

日刊IWJガイド・日曜版「<本日の再配信&新記事紹介>本日20時より『元文部官僚の寺脇研氏が講演で、前川喜平氏の授業に文科省が問い合わせた問題は「戦後初めて」!国家の教育介入に危機感を表明!』を再配信します!/昨日、『岩上安身のIWJ特報!』の第365号から368号を発行しました!特報3月号は『メディアは権力を忖度し、司法権力は政治のために動いている』~加計問題の闇を告発した前川喜平・前文科事務次官に岩上安身がロングインタビュー!『独裁国家に近づいている』と危機感!(前編)です!」2018.4.1日号~No.2026

2018年3月29日 (木)

EU-ロシア関係を破壊するためのイギリス最後の浮かれ騒ぎ

Finian Cunningham
2018年3月27日
スプートニク

世界的な狂気が国際関係を乗っ取ってしまった。イギリス政府は何十もの国々を、ロシアに対するモンティー・パイソン風コメディー政治の道に導いている。

おかしいどころの話ではない。世界戦争は、こういう風にして引き起こされるのだ。

- 主として、今月始め、イギリスでの毒ガス攻撃とされるもので、ロシアに責任があるというイギリスの公式主張の強い要請で、100人以上のロシア外交官が、アメリカ合州国、カナダ、オーストラリアや、ヨーロッパ諸国から追放されつつある。

モスクワや、他の多くの独立した観察者たちが、現在まで、ロシア国家機関工作員が、3月4日、ソールズベリーで、元MI6二重スパイと彼の娘を暗殺する企てを実行したというイギリス政府の主張を裏付ける一片の証拠も、イギリス政府によって提示されていないことを指摘している。

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セルゲイ(66歳)と、33歳のユリア・スクリパリは、公園にいた間に神経ガス物質に曝され、健康を損ねた後、入院中だと報じられている。しかし彼らが被害を受けた正確な状況はわかっていない。ロシア国家としての有責性というイギリスの主張は、ただそれだけなのだ。裏付けのない主張だ。

ロシア国家の関与とされるつながりは、スクリパリが仕掛けられたとされる仮説的な毒物に関するイギリスによる公表されていない主張にたよるだけで、最善でも薄弱だ。
ところが、いかなる証拠も無しに、イギリスの人騒がせな憶測の山で、今や25以上の国々がロシアに懲罰を課し、今週、最大130人もの外交官を追放した。ロシアを罰する運動は、更なるエスカレートに向かっているように見える。テリーザ・メイ首相は更なる制裁措置が検討されていると語っている。アメリカとEUは、更なる経済制裁についても警告した。

ロンドンは、他の国々を反ロシア行動に駆り立てる自分の能力に、ほくそえんでいる。それもそのはずだ。イギリスが、どぎつい反ロシアのあてこすりだけを基に、第二次世界大戦以来最悪の外交危機の一つをあおり立てるのに成功したのは、うさんくさいとは言え、ちょっとした手柄だ。

連合から離脱する決定を巡る欧州連合との激しい論争で、イギリスが非常に苦しんでいることを考えると、これは一層驚嘆すべきことだ。

2016年に行われたBrexit国民投票で、1973年の加盟以来40年以上もたって、イギリスの欧州共同体加盟が終わることになった。離脱はEU内に実存的な不和を引き起こし、他の加盟諸国内部で、分離主義政治勢力の間に緊張を解き放った。イギリスが離脱すると豪語した後、EU幹部連中がプロック丸ごと崩壊しかねないと思い悩んだのは、さほど遠くない昔だ。

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だから、イギリス国政が欧州連合に与えた損害を考えれば、イギリスの依頼で、ロシアとの関係を更に悪化させるため、現在EUが結集しているのは、むしろ驚くべきことだ。

ヨーロッパの高度な民主主義とされるものが、ロシアに対し、とんでもない主張をするため法的基準を放棄したイギリスをやりたい放題にさせているのは信じられない。

とは言え、一方で我々は驚くべきではないのだ。第二次世界大戦以来、ヨーロッパに対するイギリスの歴史的役割は、ヨーロッパ諸国が決して社会主義政治を奉じたり、ロシアとの友好的関係を発展させたりしないようにさせる妨害者として機能することだった。
第二次世界大戦後、ヨーロッパ中で、社会主義を取り入れようとする強力な運動があった。国際資本主義の守護者としてのアメリカと、その常に親密な盟友イギリスにとって、これは受け入れがたいものだった。これが、ヨーロッパを英米支配下に置き続けるための防波堤として、アメリカが指揮する軍事同盟、北大西洋条約機構が1949年に設立された理由の一つだ。

NATO初代事務総長、イギリスのイスメイ男爵は、同盟の機能は"アメリカを参加させ、ドイツを押さえつけ、ロシアを締め出すことだ"と名言を述べた。

欧州連合と、その先駆、欧州経済共同体も、ソ連との自立した、友好的関係を確立させないようにするためのアメリカとイギリスにとってのヨーロッパ大陸支配のもう一つの道具だった。

EU設計者の一人、フランスのシャルル・ド・ゴール大統領は、イギリスが計画を狂わせるものとして機能することを正確に予想していたので、イギリスを初期の組織に受け入れることを望んではいなかった。ド・ゴールが、いかに正しかったことが。

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四十年のEU加盟中の大半、イギリスは厄介な参加者だった。貿易の恩恵を受けながら、同時に、イギリスの"特別な地位"を巡って、政治問題をかき立ててイギリスは他のヨーロッパ諸国と常にそりが合わないように見えた。

Brexit大混乱は、手に負えないイギリスが、他のヨーロッパ諸国に、何十年も、けちをつけ、ないがしろにしてきた結果なのだ。

扱いにくいメンバー、イギリスが荷物をまとめ、ブロックから出て行こうとしながら、暗殺のくわだてというとっぴな話で、EU-ロシア関係に、最後の蛮行を遺贈しようとしているのは皮肉なことだ。
最近のできごとで、ロシアに対するEU加盟諸国の "団結" を煽り、ボリス・ジョンソン外務大臣が重要な役割を演じたのは特に滑稽だ。新たなる "偉大さ"というイギリスの妄想を追求するため、ヨーロッパを尊大にお払い箱にしようとした、まさに同じジョンソンだ。Brexit離脱を巡る金銭的補償に関するEU主張に対する彼の傲慢な答えを想起願いたい。彼はヨーロッパ人に "あきらめろ"と勧告したのだ - つまり補償なしだ。

とりわけ、連中がヨーロッパ中に引き起こした集団狂気を巡り、イギリス指導部は自己満足で、ほくそえんでいるに違いない。

ワシントンからは、これ以上は期待できない。アメリカからの燃料輸出で、ロシア・ガスを、ヨーロッパ市場から追い出すという戦略目標を考えれば、ワシントンは、ロシアを悪者化して描き、弱体化する機会を喜んで活用するだけのことだ。

ロシアとヨーロッパ大陸の関係に、長期的な戦略上の問題を作り出す、イギリスの何の証拠もない途方もない話を真に受けるヨーロッパ諸国のだまされやすさには何とも当惑させられる。ヨーロッパの戦争と破壊の歴史や、不誠実なイギリスによるごまかしから、ヨーロッパ人は何も学んでいないのだろうか?
身の毛もよだつ記念日が重なっているのも驚くべきことだ。アメリカとイギリスが、百万人以上の死者をもたらし、中東全体を燃え上がらせた違法な対イラク戦争を、ウソに基づいて仕掛けてから、今月で15年目だ。ヨーロッパを難民危機に会わせることになった、シリアとリビアにおける政権転覆を狙った秘密の戦争を、主にアメリカとイギリスが仕掛けてから、今月で7年目でもある。ここ数十年で最悪の人間が引き起こした人道危機だと国連が表現したをサウジアラビアの対イエメン戦争をアメリカとイギリスが支援し始めてから今月で三年目だ。

こうしたアメリカ-イギリスの恐怖に対するあらゆる証拠は極めて明白だ。それにもかかわらず、高潔なヨーロッパ諸国は、こうした犯罪のかどで制裁を科していない。それどころではない。彼らは逆に、利己的なイギリスの確証のない発言だけをもとに、自国とロシアとの関係を悪化させて、自分の損になることをしようとしているのだ。

ヨーロッパ政治指導者連中は、茶番を見抜く道徳規範や知性を持ち合わせていないかも知れない。しかし普通のヨーロッパ諸国民は持ち合わせている。それが、腐敗したEU官僚連中がひどく困っている理由だ。無謀な指導者連中は、地政学的狙いを追求するために、人々の本当の要求を裏切っているのだ。大衆はこれほど醜悪な堕落を決して許すまい。

Finian Cunninghamが表明している見解、意見は筆者のものであり、必ずしもスプートニクのそれを反映しているものではない。

Finian Cunningham (1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまでは、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務。彼は音楽家で、作詞家でもある。彼は約20年間、The Mirror、Irish TimesやIndependentを含む主要マスコミで、編集者、筆者として働いた。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201803271062958511-britain-eu-russia-relations/
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大本営広報部、いずれも全く無批判に、イギリスでの毒ガス攻撃はロシアによるものだというイギリス主張の垂れ流しばかり。証拠皆無で、どうして信じられるのかわからない。

籠池氏証人喚問の際には激しく攻撃した首相、今回の茶番証言については何もかたらず、国民の判断にまかせるとのたまうばかり。

茶番でみそぎが済んだとする与党幹部の妄言にもあきれるだけ。

こういう理不尽な行為に反対の意思を示そうという抗議デモを阻止するのを狙った悪法、都迷惑防止条例『改悪』が今日採決される。

日刊IWJガイド・番組表「佐川宣寿前国税庁長官の証言拒否は議院証言法違反!?証人喚問で幕引きなどありえない! さらに、本日は都迷惑防止条例『改悪』案が本会議で採決! IWJは採決後に共産党・大山とも子都議にぶら下がり取材をします!/本日15時半! 現役文科省事務次官のときに国会前デモに参加し、授業への文科省介入は『不当な支配』にあたる可能性が高いと語った前川氏が自民党改憲案を徹底批判!! 岩上安身が前川喜平・前文科事務次官にインタビュー!/再稼働前提!?経産省のエネルギー基本計画見直し案は、性懲りもなく原発を『重要電源』と位置づけ」2018.3.29日号~No.2023号~

2018年3月17日 (土)

イギリスの対ロシア推定有罪は対立と混乱を招く

Finian Cunningham
公開日時: 2018年3月14日 15:06
編集日時: 2018年3月14日 15:13
RT

イギリスによる適正手続きの放棄は、危険で無謀な飛躍となり、テリーザ・メイは、ロシアがスクリパリ毒ガス攻撃を巡る疑惑に答え“損ねた”かどで、経済制裁と外交官追放を宣言した。

スパイ交換取り引き後、2010年以来、イギリスで暮らしていたロシア人二重スパイ、セルゲイ・スクリパリ殺人未遂に、モスクワが関与しているというイギリス政府によって突きつけられた非難に“回答”するのに、モスクワは、挑発的に、24時間の期限を与えられた。

3月4日、彼の第二の故郷ソールズベリーでの公園散歩中に、スクリパリ(66歳)と33歳の娘ユリアが、致死性の神経ガスで攻撃されたとされている。以来、二人は集中治療を受けている。

今週始め、イギリス首相は、使用された化学兵器は、ソ連時代の神経ガス、ノヴィチョクだと主張し、それを根拠に - ロシア国家が元スパイの殺人未遂に関与していると述べた。スクリパリは、イギリス諜報機関MI6のための二重スパイのかどで、反逆罪で有罪判決を受けた後、2010年に、ロシアから国外追放されていた。

水曜日メイ首相が庶民院で発表した新たな対モスクワ経済・外交制裁は、イギリスとNATO同盟諸国と、ロシアとの間の対立に向かう無謀なエスカレーションだ。

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モスクワは、イギリスの制裁措置に決して同意するつもりはなく、報復措置をとると誓った。

ワシントンとヨーロッパ諸国は、イギリスの先導にすぐに従い、ロシアに対する敵対的言辞を強化し、“団結”声明を発表した。ロシアとNATO諸国間の関係は既に未曾有の冷戦の深さに急落した。

更なる混乱と対立の促進は法的諸原則や基準順守のあらゆる装い放棄と平行している。

イギリスと、その同盟諸国は“推定無罪”とは逆の“推定有罪”というあべこべの原則に頼っている。セルゲイ・スクリパリと彼の娘に対する明らかな毒ガス攻撃からわずか数日のうちに、イギリス当局もマスコミも、攻撃とされるものは、過去の裏切りに対する報復行為としてのロシア国家のしわざだという判断に飛びついた。この動機は精査に耐えないと、元イギリス大使クレイグ・マレーは語っている。

しかも、イギリス当局が特定した仮説のソ連時代の神経ガスは、独自検証されていないのだ。我々はイギリスの公式説明だけが頼りだ。化学物質とされるものは、攻撃で使用されたのかも知れないし、使用されていないのかも知れない。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が明らかにした通り、証拠としての毒物とされるものを入手するモスクワのあらゆる要求をロンドンは拒否したのだ。そのような拒否は、申し立てられた事件の合同調査を命じている化学兵器禁止条約違反だ。

だから、挑発的な非難に“回答”しろというイギリス政府がロシアに押しつけた最後通告モスクワには、これらの非難を調査する公平な機会を与えずに。この卑劣な適正手続きの欠如を基に、イギリスは、NATO同盟諸国に、対ロシア制裁措置をエスカレートさせるよう呼びかけているのだ。

攻撃を受けていると見なされる他の加盟国を防衛することを要求するNATO軍事協定の第5章を、イギリスが行使するというイギリス・マスコミ報道さえある。

インデペンデント紙は、あるイギリス幹部閣僚の匿名発言をこう報じている。“これから起きるのは経済戦争で、経済措置がとられるだろう。ロシア経済はイギリスの半分に過ぎない… 我々にとって決して楽しいことではないが、我々ヨーロッパ諸国は、悪党のようにではなく、法の支配の枠内で行動することが必要だ。”

論理は錯乱している。イギリス当局は、ロシアの“悪党”に対して、法の支配の枠内で行動していると主張しているが、実際は、適正手続きという法的基準を強圧的にやりこめているのはイギリスなのだ。

適正手続きで最も重要なのは、国際法と国連人権憲章の根幹である推定無罪だ。

カナダを本拠とする戦争犯罪被告側弁護士クリストファー・ブラックは言う。“推定無罪は現代刑事司法の礎石です。これはあらゆる裁判で極めて重要な要素です。主張されている通りの犯罪が行われ、被告人がそれを行った人物で、それを行う意思があったことの疑いようの無い証拠が確立しない限り、確立するまで被告人は無罪と見なされます。”

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イギリスにおける最近の毒ガス攻撃事件とされるものを巡るイギリスの主張に関して起きていることと、これは真逆だとブラックは言う。弁護士は更に、欧米諸国の政治的都合のせいで、ここ数年間、標準的な法律原則の浸食が進行中だ。旧ユーゴスラビアやアフリカ内の政敵に有罪宣告するためにアメリカ合州国と、そのNATO同盟諸国が推進した様々な臨時戦争犯罪裁判を彼は指摘した。

ロシアと、特にウラジーミル・プーチン大統領指揮下の政府を悪魔のように描き出すことについて、2014年、ウクライナ領空でのマレーシア旅客機撃墜を含む多くの事件で、欧米諸国は“推定有罪”の原則を利用してきた。ウクライナ紛争へのロシアの関与。スポーツ選手のドーピングを巡ってのロシア中傷。ロシアのオリンピック参加禁止。アメリカとヨーロッパの選挙に対するロシアによる“干渉”疑惑。シリアにおける“戦争犯罪”のかどでのモスクワ中傷。

どの場合でも、疑惑は証拠を提示すること無しに主張され、嫌になるほど繰り返されている。実際、時に、もっともらしく思われる反証があるにもかかわらず。

クリストファー・ブラックは更にこう言う。“MH-17マレーシア旅客機から、クリミア、ウクライナ、選挙干渉等々のロシアに対する非難は、全て、世界におけるロシアと、その友人や同盟国の威信を貶めることと、戦争に備えるよう頭が条件付けられている欧米諸国民に対して、ロシアを‘悪の連中’として描き出すことを狙って入念に画策されたプロパガンダ戦争の一環です。”

対ロシア推定有罪は、今や化学兵器とシリアを巡って集中している。

ワシントンとヨーロッパの同盟諸国によるイギリスの“経済戦争”支援の呼びかけで、今週イギリスのボリス・ジョンソン外務大臣は、フランス外務大臣との会話についてこう述べた。“フランス政府は、シリアの残虐なアサド政権支持で明らかなように、ロシアによる他の場所での化学兵器の使用について特に懸念していると強調した。”

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‘物真似鳥’マスコミにホワイト・ヘルメット売り込みを要請しているアメリカ国務省

ホワイト・ヘルメットのようなテロリストとつながる集団の何の証拠も無い、うさんくさい風聞や、ご都合主義の推定有罪を根拠に、イギリスと、そのNATO同盟諸国は、シリアでの戦争に進んで参戦しようとしているのだ。

今週、アメリカ国連大使ニッキ・ヘイリーが、それに対し“アメリカが軍事行動をとる用意がある”化学兵器攻撃を、シリアと同盟国ロシアが行っていると非難した。

こうしたこと全て、国際秩序保全のために、一体なぜ法的基準や適正手続きなどが存在しているのかの実例だ。ある国々が他の国々に対して“推定有罪”の主張を始めてしまえば、法と秩序の順守というあらゆる主張は崩壊し、混乱と対立へと下落してしまう。

クリストファー・ブラック弁護士は更に踏み込んでいる。イギリスとそのNATO同盟諸国は法律を守る義務を怠っているだけでないと彼は主張する。“イギリスにおける毒ガス攻撃疑惑に関するロシアに対する最近の無謀な声明と同様、イギリスとその同盟諸国は、戦争のための条件を煽り立て、実際、戦争犯罪を行っていると論証することも可能です。”

最後に、誰も質問していないように見える極めて明白な疑問が一つある。それは、スクリパリ毒ガス攻撃とされるもののタイミングに関するものだ。大統領選挙の一週間前で、ワールド・カップの三カ月前に、一体なぜロシアが今そういうことをするだろう?

それはモスクワ側が完全に心神喪失であることを示唆する。そのような行為で、ロシアがどうして恩恵を得られよう? スクリパリは過去ロシアで拘留されており、イギリスに長年暮らしてきた。イギリスが想像しているように、もしロシアが彼を毒殺したいのであれば、もう数カ月待てたはずなのだ。

都合の悪い時期の事件で、誰が恩恵を受けるのか明らかではないが、ロシアでないことは確実だ。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまでは、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務。彼は音楽家で作詩作曲家でもある。彼は20年以上、ミラー、アイリッシュ・タイムズ、インデペデントを含む主要マスコミ企業で、記者編集者として勤務した。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/421291-skripal-uk-russia-may-poisoning/
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昼ワイドショーでも、弁護士がメイ首相の主張をそのまま垂れ流していた。推定有罪。

文部省のお墨付きを得た講演者の話など、金をもらっても聞きたくないが、前川氏の講演なら、機会さえあれば拝聴したいもの。

日刊IWJガイド・番組表「改竄を6日に報告されていながら『11日』だと嘘の答弁をした安倍総理!隠蔽工作は官邸も関与!?さらに、決裁文書改竄問題で二人目の犠牲者が!?『最終責任者は佐川』と強弁する悪代官・麻生財務相!!支持率急落で、内閣総辞職も!?/本日21時からは、『「森友問題の本質は『カルト右翼学園』に政権中枢と維新の会が肩入れした事件だ」~ 通常国会開会直前!財務省の数々の嘘を検証!岩上安身による木村真 豊中市議インタビュー(後編・その2)』を再配信します!/中学校で行われた前川喜平・前文科事務次官の講演内容を問い合わせた文科省! 国家による教育の『不当な支配』か!?」2018.3.17日号~No.2011号~

2018年3月11日 (日)

ロシア・スパイへの毒ガス攻撃: ノルド・ストリーム 2が、より大きな標的なのか?

Finian CUNNINGHAM
2018年3月10日

イギリスにおける元ロシア・スパイに対する謎めいた明らかな殺害の企みの影響は、ヨーロッパ全体に広がっている。

予想通り、事件はイギリス・マスコミでの反ロシアの主張を煽り立てるのに利用された。しかし、更に、欧州連合は、イギリスの主権に対するロシアによる攻撃とされるものに対するイギリスとの“団結”を示すよう圧力を受けている。

元イギリス当局者たちが、イギリス国内へのロシアによる侵害とされるものを巡るEU諸国の団結の欠如を悲嘆していると報じられている。EUは、ロシアによる違法行為なるものを暗黙の内に承認して、イギリスとの“団結”という義務的声明を出して答えた。

日曜、イギリスにおける、亡命クレムリン工作員セルゲイ・スクリパリに対する明白な致死的毒ガス攻撃へのロシアの国家的関与という非難は、適正手続きの嘆かわしい無視と平行している。

66歳のスクリパリと彼の娘が集中治療に急送された事件から数時間後、イギリス・マスコミは、ロシア工作員が、報復暗殺を試みたと憶測している。

スクリパリは、2010年、イギリス国外の政治経済やその他の秘密情報収集、情報工作を任務とするMI6への二重スパイによる国家反逆行為のかどで起訴された後、ロシアから亡命した。彼はイギリス南部の都市ソールズベリーに暮らしているが、そこの公園で、33歳の娘とともに麻痺しているのを発見されたのだ。

イギリス人テロ対策当局者たちは、使用された化学物質は特定せずに、二人は猛毒の神経ガス攻撃の犠牲者だと明らかにした。彼らは、そのような致死的な作戦を実行する攻撃、あるいは攻撃者は、国家ぐるみのものに違いないと主張している。イギリス警察は攻撃を実行した機関をまだ明らかにしていないが、イギリス・マスコミは、ロシアの関与という無責任な憶測に早速飛びついた。この憶測は、ボリス・ジョンソン外務大臣などの政府閣僚が当てこすりをして、あおられている。

ロシア外務省は、モスクワの関与という非難を“更なる無責任なロシア嫌悪”だと切って捨てた。

過去8年、イギリスで公然と暮らしている、不祥事を起こした元スパイに報復するため、今月の大統領選挙を前に、ロシアが危険な作戦を実行するだろうという考えは、信憑性に欠ける。欧米マスコミにおいて、既に高まっている反ロシア・ヒステリーを考えれば、クレムリンが、そのような計画を考え出すなど笑止千万だ。

とは言え、証拠は、スクリパル暗殺の企みで、軍用化学兵器が使用されたことを示している。著名イギリス人毒物学者、アリステア・ヘイ博士が、ラジオ・フリー・ヨーロッパで、今週攻撃で使用された化学物質は、ソマンやタブンなどのサリンやVXと関係する有機リン毒物のどれかであった可能性が高いとかたった。これらは人肌に一滴付けただけで殺人できる神経ガスだ。

化学兵器に関するイギリス政府顧問が、急いたロシア非難を警告したのだ。“現段階で、誰かを非難するのは、余りに早急すぎると私は思う”と、この専門家は述べた。

国際的に尊敬されている毒物学者が、あえて語っているのは、使用された物質の極端な致死性ゆえに攻撃の性格は“軍隊能力”を帯びているということだ。

ロシアが関与していないと仮定すると - 上記理由からして、もっともな仮定だが - 疑問はこうだ。一体どのような国家機関が、これ実行したのだろう? 一体何の目的で?

ここでは特に、ロシアと全ヨーロッパの関係を破壊させることを狙う機関に焦点が当てられている。上記の通り、毒ガス攻撃事件を巡るロシア非難の影響の一つは、EUに、モスクワに対して厳しい対応を示すようにというすぐさまの圧力だ。

元駐ロシア・イギリス大使、トニー・ブレントン、ヨーロッパ諸国を、イギリスへの支援が足りないと非難したと報じられている。

“トニー・ブレントン元大使によれば、元ロシア・スパイが、ソールズベリーで、毒ガス攻撃された後のロシアに対する戦いで、欧州連合はまたもや、イギリスを支援しそこねている”とデイリー・エクスプレスが報じている

別の元イギリス外務省顧問、イギリスのBrexitを巡るEUの辛辣な論争ゆえに“クレムリンは、イギリスがアメリカとEUに同盟がなく、スクリパリ事件に関して何もできないのに付け込んでいる”と主張している

ロシアが関与しているというこの論理は錯乱している。だが示唆に富んでいる点は、モスクワに対するより広範な敵対的対応にヨーロッパを巻き込むという意図された効果だ。

確かに以下の論議は不確かだ。だが一考に値する。

先週、アメリカが率いるロシア-EU ノルド・ストリーム 2プロジェクトを駄目にする政治キャンペーンは、新たな弾みを得た。

110億ドル、1,200キロのガス輸送パイプラインは、来年の完成が近づいている。

ポーランド、エストニア、リトアニアとラトビアの外務大臣が、ワシントン DCを訪れ、ノルド・ストリーム 2と、どうすれば潰せるかいう特定の話題で、レックス・ティラーソン国務長官と会談したとボイス・オブ・アメリカが報じた

ポーランドとバルト諸国は、伝統的なヨーロッパへのエネルギー源ロシアを置き換えるアメリカによるガス供給を主張している。この問題は戦略的重要性が非常に大きい。ヨーロッパ消費者にとってずっと高価な結果となるにもかかわらず、ヨーロッパ諸国が、アメリカ・ガス輸出に切り替えることへの支援を、トランプ大統領は強く主張している。

ノルド・ストリーム2プロジェクトは、ロシア国営企業ガスプロムと、五社の私営エネルギー会社イギリス、ドイツ、フランスとオランダのパートナーシップだ。

しかし、プロジェクトは、ウクライナ、クリミアに関して、そして、アメリカとヨーロッパの選挙への“干渉”とされるものに対するロシアに対する非難を巡る政治的影響に晒されている。

ドイツとオーストリア政府、ロシアとの新ガス・ネットワークの強力な支援者だ。先週、オーストリアのセバスティアン・クルツ大統領は、モスクワを訪れ、ウラジーミル・プーチンと会談し、ノルド・ストリーム 2支援を表明した。

とは言え、猛烈な反ロシア・イデオロギー政治が傑出しているポーランドとバルト諸国は別としても、EU政権内部には同様にノルド・ストリーム供給に反対する分子もいる。彼らは、そのような仕組みは、ヨーロッパ内政に対する余りに大きな影響力をモスクワに与えてしまう。そのような主張をする連中は、親NATOで、親ワシントンであることが多い。

要は、ロシア-EUガス・パートナーシップを駄目にするためのキャンペーンに、先週のポーランドとバルト諸国政府閣僚代表団ワシントン訪問で見るように新たな弾みがついていることだ。もちろん連中はドアを押し開けているのだ。アメリカの国益は、ヨーロッパへのガス供給国としてのロシアを打ち負かすという目的と深く結びついている。

すると、ロシアをはめるよう仕組まれた、イギリスにおける暗殺の企てのタイミングは、ヨーロッパの世界的エネルギー市場を巡る戦略的闘争の好都合な時期のものだ。亡命ロシア・スパイ殺人未遂とされるものを巡り、モスクワに対して“より強硬”となるよう、巨大な圧力がEUにかけられているように見える。求められている“より強硬な”対応は、ノルド・ストリーム 2 ガス・プロジェクトのキャンセルである可能性がある。

もしこれが、EU-ロシア関係を切り裂くための最近の取り組みの動機なのであれば、実行犯らしきものとして絞られるものは以下のものへと変わる。モスクワを排斥する狙いで、セルゲイ・スクリパリと彼の娘を殺害しようと、おそらくイギリスや東ヨーロッパの共犯者と協力したアメリカ国家機関だ。

写真: politico.eu

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/03/10/russian-spy-poison-attack-nord-stream-2-bigger-target.html
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財務大臣が「ゆうむ」というのが、わけがわからなかった。「有無」のことだった。呑気な夫妻は知らん顔。

日刊IWJガイド・日曜版「財務省が決済文書の書き換えを認める!? 12日月曜日に国会へ報告!/IWJは9日の佐川宣寿国税庁長官辞任囲み取材をフルテキスト化!/本日20時より『佐川国税庁長官が辞任!森友公文書捏造疑惑と音声データ全容発覚!財務省職員自殺との関係は!?岩上安身による日本共産党宮本岳志衆院議員インタビュー』を再配信します!」2018.3.11日号~No.2005号~

岩上安身氏インタビュー、大本営広報部では、決して伝えない情報満載、必見だが、拝見するには時間が必要。

2018年2月14日 (水)

オリンピックの炎を地域を焼き焦がすのに利用するワシントン

Finian CUNNINGHAM
2018年2月13日
Strategic Culture Foundation

先週、北朝鮮と韓国の暖かい外交関係について問われ、アメリカのマイク・ペンス副大統領は、ワシントンは、新たな緊張緩和が“オリンピックの炎が消え次第終わって”欲しいと述べた

これより遥かに露骨な強情さや、けんか腰を見ることはできるまい。アメリカ人は恥を知らないのだろうか?

ペンス副大統領は、その後、アメリカ・マスコミに、ワシントンは“最大の圧力”政策を維持しながら、北朝鮮と外交する可能性があると矛盾することを語っている。平壌に対するトランプ政権のけんか腰の態度という背景からして、遅ればせながらのいかなる外交というアメリカ提案は慎重に扱う必要がある。

つまり第23回冬期オリンピックが今月末に終わり次第、ワシントンは同盟国の韓国に、北朝鮮に対して、より敵対的姿勢をとるよう圧力を強化しかねないと予想されるのだ。

これ以上非生産的なものがあるだろうか?

週末、二つの朝鮮の間で極めて重要な外交上の画期的な出来事が起きた。文在寅韓国大統領は同意し、北朝鮮指導者金正恩の妹、金与正と握手した。金一族の一員が韓国を訪問するのは初めてだった。

文大統領は、北朝鮮人民会議常任委員会委員長金永南にも挨拶した。要人たちは韓国大統領公邸の青瓦台で会ったが、心のこもったやりとりのように見える。

重要な進展は、金正恩との直接会談のため“出来るだけ早く”北朝鮮を訪問するようにという招待を文大統領が受けたことだ。金の妹は個人的メッセージを伝えたと言われている。この来るべき会談は - 今年始め以来、二国間交渉の三度目で - ほぼ間違いなく、朝鮮戦争終結以来 (1950年-53)歴史的和解に向かう最大の外交上の出来事となるだろう。

いかなる対話を進める前に、北朝鮮に核兵器計画を中止するようにというワシントン要求の強硬姿勢からして、ワシントンは両朝鮮指導者のいかなる会談も阻止しようとしかねないと思われる。これはワシントン政策からの韓国の独立度を試す正念場となろう。

朝鮮半島周辺でのアメリカ率いる軍事演習の再会も予想される。定例軍事演習はオリンピックのための和解を促進すべく、今年早々文在寅韓国大統領の要求で延期されていた。ペンス副大統領の好戦的言辞からすれば、アメリカはまたしても軍事演習を強化し、ソウル平壌間で生まれつつある友好関係を挫折はさせないにせよ、必然的に緊張させるだろう。

北朝鮮は朝鮮半島でのアメリカ軍演習を戦争挑発と威嚇だとしてずっと抗議している。

ここで明らかになりつつあるのは、アジア-太平洋において、アメリカ合州国の不安定化させる役割だ。ワシントンの立場は、いかなる平和的対話にも全く反対だ。そうなのだ。地域におけるアメリカの好戦的計画の厚かましい承認だ。

金曜、世界中の国々がオリンピック開会式に集う中、ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は、より“厳格な経済制裁”というワシントンの挑発的声明は北朝鮮にとって重荷だと厳しく非難した。

“アメリカには、北朝鮮と韓国との間の新たな和平の取り組みに全力を尽くす義務がある”とリャブコフ外務次官を述べ、新たな経済制裁は、ワシントンによって、身勝手にも、南北会談をだいなしにする時期にあわせられたとも語った。

アメリカによる、この身勝手なオリンピック政治利用の厚かましさは驚くほどだ。アメリカはあらゆる手段を利用している。

一方で、でっち上げのドーピング・スキャンダルを巡り、ロシアを中傷し悪者化するのにオリンピックを利用して、アメリカはその狙いを押しつけた。極めてうさんくさい薬物乱用の主張を巡るロシア選手出場禁止は、ロシアの国際的イメージを落とすための画策されたプロパガンダだ。

もう一方で、ワシントンは“スポーツは人々を一体化する”というオリンピックの理念をもみ消すため、出来る限りのあらゆることをしている。

オリンピック前に、上記の通り、ペンス副大統領は日本を訪問し“アメリカは北朝鮮の侵略に対して同盟諸国を守る”と警告した。疲れたアメリカ軍は、事態を軍事化し、関係を対立させることを常に狙っているのだ。更に悪化させるべく、情け容赦ない新経済制裁発表に加えて、ペンス副大統領は、北朝鮮は“地球上で最も専制的な政権”だとそしった。 (犯罪意識の皮肉な投影であるのは確実だ!)

日本滞在中、ペンス副大統領は韓国平昌でのオリンピック開会式中に、北朝鮮代表団と短いやりとりをするかも知れないと、曖昧に示唆した。

結局、文大統領が北朝鮮要人のために主催した晩餐出席を鼻であしらい、ペンス副大統領は元の状態に戻った。

しかも、アメリカ副大統領は、オリンピック開会式に同席するよう、アメリカ国民オットー・ワームビアの父親を当てつけがましく招待した。ワームビアは、北朝鮮で投獄され、昨年、拘留中の健康状態悪化のため、平壌によりアメリカに送還されて間もなく亡くなったアメリカ人学生だ。学生が刑務所で虐待されたのか、それとも彼の健康が悪化しただけなのかは不明だ。しかしワシントンは、この出来事を北朝鮮の国家的残忍性の“証拠”として断固利用している。

いずれにせよ、トランプ政権は最近の朝鮮政策で全く不意をつかれているのは明らかなように見える。北朝鮮を“完全に破壊する”と威嚇する、北朝鮮に対するトランプの煽動的言辞にもかかわらず、平壌は韓国に外交提案で対応している。文在寅韓国大統領には、1990年代と2000年代初期の“太陽政策”にさかのぼる北朝鮮との和解を目指す強い政治的背景がある。

文大統領は、ワシントンの強硬姿勢と敵意にもかかわらず、金正恩との緊張緩和を目指す見事な決意を示した。

オリンピック終了後の次の段取りは極めて重要だ。ワシントンの圧力で、文大統領は、より敵対的になることに専念するのだろうか? それとも、対話が確固たるものになるのを可能にすべく、アメリカが率いる軍事演習は更に延期されるべきだと主張して、アメリカに抵抗するのだろうか?

ワシントンにとって、リスクは大きい。もし二つの朝鮮が画期的な和平和解交渉に入れば、アメリカは、戦略的にアジア-太平洋におけるその帝国主義的狙いにとって極めて大きな利点を失う立場にある。正直なところ、朝鮮半島に関してのみならず、より広範に、ロシアと中国に関し、地域に対するアメリカの利己的な戦略投射の口実を得るために、ワシントンには紛争の継続が必要なのだ。もし両朝鮮が平和に統一できてしまえば、ワシントンはお払い箱になる。大事だ。

そして、それが危険なのだ。両朝鮮が過去二カ月間、オリンピックを巡り、話会い、友好関係を固めつつある一方、ワシントンが、B-52とB-2核爆撃機を地域の太平洋のグアム基地に着実に移動しているのは不穏だ。トランプ政権は対北朝鮮“鼻血”先制攻撃を検討しているという挑発的なアメリカ・マスコミ報道もある。

明らかな矛盾は、好戦的犯罪政権としてのワシントンの本性について極めて示唆に富んでいる。両朝鮮が何らかの平和的共存を見出そうとしているのに、アメリカは無謀にも戦争を煽動している。

ロシアと朝鮮に関する、ワシントンによるオリンピックの醜悪な政治利用が、アメリカの破壊的な狙いについて、目を開かせてくれる。

ワシントンはオリンピックの聖火を消したがっているだけではない。ワシントンは地域全体を焼きたがっているのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/02/13/washington-uses-olympic-flame-torch-region.html
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洗脳呆導をしておいて、世論調査なるものをおこない、支持率が上がっているという。
まことに、我々は、洗脳されるために、視聴料を支払っている。

痴呆番組で和平交渉に反対して駄弁を語る連中、ワシントンお雇い芸人と思って眺めている。音声を消して。

岩上安身氏や孫崎享氏や植草一秀氏らが痴呆番組に招かれることはない。

日本の歴史18 『開国と幕末変革』を読み終えた。決して明治維新万歳ではない。
優れた幕臣たちが、しっかり交渉をしていたのだ。
強引なクーデターが必要なほど、外国からの脅威は高くはなかったという。

赤松小三郎ともう一つの明治維新 テロに葬られた立憲主義の夢』を思い出した。

日刊IWJガイド・番組表「NHKが朝鮮半島の南北融和に対し、見当違いはなはだしい批判!『北朝鮮の狙いが、米韓同盟の分断にあるのは間違いありません』と断定!! まるで戦争煽動プロパガンダ!/IWJを支えてくださるスタッフを緊急大募集中!/岩上さんは橋下徹氏からの「スラップ訴訟」に応訴するため、弁護士を探しに大阪へ! 今後大阪への交通費や弁護士費用など非常に大きな負担がのしかかってきますが新生IWJはスタッフ一丸で岩上さんをサポート!ご支援をよろしくお願いします!」2018.2.14日号~No.1980号~

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