欧州の軍事シェンゲン化計画に合わせて実行されたポーランド鉄道「破壊工作」

フィニアン・カニンガム
2025年11月19日
Strategic Culture Foundation
ヨーロッパの軍事化と「NATO化」は、必然的に、度肝を抜かれるような未曾有の額の公的資金の軍需企業向け転換を伴う。
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27カ国で構成される欧州連合(EU)を国境を越えNATOが円滑に移動・輸送可能な地域とすることを欧州委員会が提案している。この概念は、ブロック全体での民間人の自由移動に似せた「軍事シェンゲン協定」創設だ。
この物議を醸す考え方は親NATO派欧州指導者に強く支持されている。ウクライナにおける対ロシア代理戦争と、より広範な戦争の緊張の高まりが、EUを単一ブロックとして全面的に軍事化する動きを後押ししたのだ。
今週、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長が欧州連合(EU)全域の軍事シェンゲン協定化を訴える中、不審な破壊工作がポーランド鉄道網で起きた。
欧州連合(EU)交通網を軍隊が無料利用するのを可能にすべく連携するようにフォン・デア・ライエンが呼びかけている。欧州連合(EU)の軍事的シェンゲン協定構想は数年前から存在しているが、国境管理の放棄に対する諸国の抵抗が続いている。かつてフォン・デア・ライエンの先祖のドイツ人がヨーロッパを行進した際は決して評判良くなかった。
この概念の支持者が望んでいるのは、ある国の軍隊が最小限の検査でいくつかの他国境を越えられることだ。この考え方は「EU軍」形成に更に近づく。またNATOとEUの境界を曖昧にして、EU加盟27カ国全てを、事実上の軍事同盟加盟国にさせるものでもある。
日曜に突然の爆破攻撃で鉄道が混乱したのを受け、ロシアがポーランド鉄道に「衝撃的な破壊工作」をしたとポーランドのドナルド・トゥスク首相とフォン・デア・ライエンが即座に非難した。けが人はいなかった。そして、いつも通り、証拠は示されなかった。ロシアは公然と名指し非難されたわけではないが、メディア報道はロシアの関与を示唆していた。欧州各地の交通通信インフラに、飛行機の行き来を妨害するためのドローン使用などハイブリッド戦争攻撃を行ったという非難を、これまでモスクワは否定している。
最近のポーランドでの鉄道事故には疑問が呈されている。影響を受けた鉄道はワルシャワからルブリンまでで、ウクライナへ向かっていた。この鉄道網は「ウクライナ援助にとって極めて重要だ」とトゥスクは表現した。実際、鉄道路線はウクライナへ弾薬を送る主要手段なのだ。NATO兵器がウクライナに不可欠な供給路ならば、一体なぜ鉄道網がもっとしっかり防衛されていなかったのか不思議だ。
日曜朝、鉄道の損傷を列車の運転手が報告したが、政府と治安当局は月曜まで対応しなかった。対応の遅れは、公的集会で当局に抗議したポーランド市民の怒りを引き起こした。鉄道で容易に事故を起こせるように、当局は意図的に不注意だったのだろうか。
数キロ離れた場所で衝撃の大爆発音を現地住民が聞いたとBBCが報じた。奇妙なのは、報告された鉄道の損傷が広範囲ではないように思われることだ。そのような激しい爆発では、鉄道の全区間が破壊され、線路が通行不能だと人々は想像するはずだ。だが月曜日に、損傷した区間を、当局が対応する前に、複数列車が通過できたと報じられている。通過した各列車は窓ガラスが粉々になった。だが列車が通過できたなら、軌条は吹き飛ばされていなかったはずだ。
従って、爆発は比較的限定的な鉄道被害の実際の原因ではなかったと我々が推測しても妥当かもしれない。列車を脱線させるための(悲惨な命の損失をもたらさない)別の妨害行為に一般市民の注意を向けるために爆発が起こされたのかも知れない。爆発を、鉄道に対する妨害工作と混同させるのが狙いだったのだ。トゥスク、フォン・デア・ライエン、メディア各社が忠実にこれに倣っている通り、都合の良い結果として、ロシアのハイブリッド戦争を暗示する非難を投げかけることになる。
ユーロニュースが引用した通り、ポーランド陸軍参謀総長ヴィースワフ・ククラ将軍は、こう説明した。「敵は戦争準備を始めた。政府や軍隊や警察などの機関に対する国民の信頼を損なう環境を連中は構築しつつあるのだ。これはポーランド領土で、あり得る侵略行為に好都合な状況を作り出している。」
ロシアは直ちに加盟国を攻撃しようとしていると、毎週厳しい口調で欧州政治家や軍や安全保障や官僚幹部連中は主張している。今年初め、ロシアは民間貨物航空機を爆破しようとしているとさえポーランドのトゥスク首相は非難した。
他人を責めたり、裁判なしに逮捕された「容疑者」を報じたりするために、焼夷装置を設置するのはどれほど容易か。腐敗したキーウ政権を支援するために増額された軍事予算や、悪質な侵略者に対して、ヨーロッパを「防衛」するための防空システムや対ドローン壁や、更に数百億ユーロ規模の合意を得ることに欧州の一般市民は強く反発している。
モスクワは欧州諸国を攻撃するつもりだという主張をモスクワは繰り返し否定している。だがロシアのことをよだれを垂れ流す野蛮人として容赦なく戦争プロパガンダは描き続けている。
NATOおよびウクライナの秘密作戦に起因する破壊工作の、残酷な皮肉は、ここ数か月間に、ロシアで旅客列車が破壊工作され死者がでたことだ。こうした残虐行為について、欧米メディアは、ほとんど報道しない。
だが、ポーランドで陰謀を企てた偽旗作戦は、明らかにロシアが悪役だという振り付けされた物語とともに、西側メディア報道を最大限伝えている。謎のドローンが突然ヨーロッパ空域に侵入したのと同様に。
欧州軍のシェンゲン協定案は、NATO軍の迅速な国境越え大量移動を可能にするため、ヨーロッパ各地の鉄道網を円滑な指揮下に置くのが狙いだ。質問なし。実行あるのみ。
ポーランド鉄道に仕掛けられた偽旗破壊工作は、軍事的後方管理のため、欧州交通網を引き渡さなければならないというメッセージを裏付けている。
ヨーロッパの軍事化と「NATO化」は、必然的に、度肝を抜かれるような軍需企業や金融エリートや連中の政治傀儡向けの未曾有の公的資金転換を伴う。キーウ政権の腐敗は、ヨーロッパがかつて直面していた、より大きな戦争連鎖の縮図だ。不正行為をヨーロッパ市民に受動的に受け入れさせるための偽旗が時計仕掛けのように進行している。
かつてムッソリーニやヒトラーについて冗談が言われたものだが、少なくとも昔のファシスト連中は列車を時間通り走らせた。今時のファシスト連中は、時間通りに列車を脱線させようとしている。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/11/19/polish-railway-sabotage-runs-on-time-for-europes-military-schengen-plan/
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RUSSIA’S REVENGE — NATO’s “Power” Was a Myth. | Larry C. Johnson 47:40今朝の孫崎享氏メルマガ題名
引用:台湾問題についての日本の立場-日中共同声明第三項の意味-2007-10-24 栗山尚一(元駐米大使)












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