Finian Cunningham

2019年3月24日 (日)

ゴランをめぐるアメリカの二枚舌が、対クリミア姿勢をぶちこわす

Finian CUNNINGHAM
2019年3月19日
Strategic Culture Foundation

 国際法に対する物議をかもす無視で、アメリカ合州国は、先週、ゴラン高原をイスラエル領の一部として公式に承認する方向で動いているという信号を出した。もしアメリカがそうすれば、「クリミア併合」という主張で、ロシアを制裁する、あらゆる道義的権威を失うことになる。

 アメリカ国務省年次報告のゴラン高原に関する部分で、この紛争中の地域に関し、「イスラエルに占領されている」のではなく「イスラエルに支配されている」と表現している。言葉遣いの変化は、1967年の六日戦争後に、シリアからイスラエルが併合した土地を示すのに「イスラエルに占領された」という用語を使う国連決議と国際基準からの逸脱だ。

 戦利品として、イスラエルは1967年からゴランの西部を占領している。1981年、テルアビブは公式にシリア領土を併合した。しかしながら、1981年の国連安全保障理事会は、アメリカを含め、併合を非合法だと満場一致で非難した。決議は、土地をゴラン全体に対して歴史的権利を有するシリアに返すよう、イスラエルに命じている。1,800平方キロメートルの地域は、北のヨルダン渓谷を見晴らす戦略的な高地だ。

 ゴランはイスラエルの公式な領土と認めるという最近のきざしを、もしワシントンが確認すれば、その展開は国際法の言語道断な無視だ。

 だが、おまけに、そのような動きは、2014年、自発的にロシアの一部になった黒海半島クリミア問題に関し、ワシントンがおこがましい振る舞いするのを禁ずることになる。

 つい先月、マイク・ポンペオ国務長官は、クリミアを「併合した」ロシアに対する非難を繰り返した。ロシアが「クリミアをウクライナに返還する」まで、モスクワに対するアメリカ制裁は維持されることを、ポンペオは強く主張した。

 「侵略を正当化し、ウクライナ領土の併合を覆い隠すためにロシアが使った身勝手な嘘を世界は忘れていない」と彼は言った。「ロシア政府がクリミア支配権をウクライナに返還するまで、アメリカはロシアに対する制裁を維持するつもりだ。」

 去年、ポンペオの国務省は「クリミア宣言」を発表し、その中で「ロシアは、いかなる国も他国の国境を武力で変えることはできないという民主的諸国が共有する国際原則の基礎を傷つけている」と述べた。

 ロシアによるクリミアの「非合法併合」というワシントンと欧州連合による主張は、モスクワに押し付けられた5年にわたる経済封鎖の中核基盤だ。それら制裁はロシア国境沿いで悪化するロシアとの緊張と、NATO軍隊増強に寄与した。

 それらの主張は、しかしながら大いに議論の余地がある。クリミア住民はウクライナから分離し、ロシア連邦に加わるため、2014年3月、合法的国民投票で投票した。この国民投票は、合法的に選出されたビクトル・ヤヌコーヴィッチ大統領に対し、アメリカとヨーロッパが支援した2014年2月のキエフでの非合法クーデターに続くものだ。歴史的に、クリミアはロシアと何世紀も共有された文化遺産がある。ウクライナ国家内での、そのかつての位置は、冷戦と、それに続いたソ連崩壊に由来する異常といってほぼ間違いない。

 いずれにせよ、ワシントンによる最近の偽善以外、ゴラン高原とクリミアとの間の比較は不十分だ。クリミアとその住民が、歴史的にロシアの一部であるのに対し、ゴラン高原は議論の余地なくイスラエル軍占領により強制併合されたシリアの主権地域だ。

 国連安全保障理事会決議497に明記されている通り、イスラエルによるゴラン占領の違法性は、国際法の下で記録事項なのだ。

 クリミアに関しては、いかなる国際的な負託も皆無だ。ロシアによる「併合」という主張は、ワシントンとヨーロッパの同盟国がでっちあげた疑わしい政治主張だ。

 国際法を無視して、ゴランをイスラエルの一部として認知するワシントンによる最近の動きは、いくつかの他の最近の進展に続いている。

 リンゼー・グラム共和党上院議員は、先週、あてつけに、イスラエル国防軍ヘリコプターに乗って、ベンヤミン・ネタニヤフ首相と共に、イスラエルが占領しているゴランを訪問した。グラムは訪問後、区域をイスラエル主権下だと公式に認めるよう、トランプ政権に、勧めるつもりだと述べた。

 現在、ゴラン全域をイスラエル領土だと宣言することを目指す法律が、アメリカ上院と下院両方で審議中だ。

 トランプ政権下での、イスラエル擁護偏向へのワシントンのあからさまな移行は、2017年末、ホワイトハウスが、エルサレムがイスラエルの首都だと宣言したことと一貫している。トランプ大統領によるその動きは、エルサレムは、イスラエルと将来のパレスチナ国家間で共有される首都であり、(機能停止している)和平交渉によって解決されるべきであることを明記した国際合意と国連決議をくつがえしたのだった。

 がなぜこの時点で、イスラエル向けのご褒美として、ワシントンがゴラン問題を取り上げたのかは正確に明きらかはない。トランプ政権が、来月の選挙のため、ネタニヤフに政治的後押しをしてやっていると見なすことも可能だ。

 彼の義理の息子ジャレッド・クシュナー一家の投資を通して彼の政権につながっているアメリカに本社を置くジニー石油会社のために、トランプがそうしているという憶測が以前もあった。ニュージャージーのこの企業はイスラエルに子会社があり、ネタニヤフ政権につながっていて、長い間豊富な石油資源のためにゴランでの採掘を目指していた。

 ゴランに対する動きは、アメリカが支援する政権転覆を目指す秘密戦争がシリアにより歴史的敗北したことに対する、バッシャール・アル・アサド大統領への報復でもあり得よう。ほぼ8年の戦争は、シリア軍に対し、ゴランから出撃する聖戦兵士を密かに支援するイスラエルによっても支援されている。ロシア、イランとヒズボラによる重要な軍事支援のおかげで、アメリカによる政権転覆策謀を克服したことに対して、はゴランを併合というイスラエルの主張に対するワシントン支持の強化というしっぺ返しの可能性はある。

 だが背景説明が何であれ、イスラエルによるゴラン併合を合法化するワシントン提案は恥知らずな国際法違反だ。そうすることで、アメリカは戦争犯罪とシリア領土の窃盗を公然と支援しているのだ。アメリカ国務省「クリミア宣言」にもある。ワシントンが絶えずロシアに訓戒を垂れている「根本原則」のはずの「他国の国境を武力で変える」ことだ。

 すでにお気付きのように、クリミアもゴランも領土問題だ。それにもかかわらず、ゴランに対するワシントンの二枚舌は、クリミアに対するワシントンの姿勢を無効にする。もしヨーロッパが、ゴランに対するアメリカの動きに意気地なく従うのなら、彼らはクリミアに関しても、口も、説教のような制裁も閉じるべきだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/03/19/us-duplicity-over-golan-demolishes-posturing-on-crimea.html

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 日刊IWJガイド・日曜版「4月7日が投開票日! 統一地方選とも同日!『大阪スワップ選挙』本日大阪市長選の告示日~ 固まる『維新包囲網』、共産、立憲、国民が自公候補を自主支援・支持を決定! 投票にいこう!」 2019.3.24日号~No.2383号~(2019.3.24 8時00分)

スワップ選挙も問題だが、スラップ訴訟も大いに気になる。どちらも同根。

植草一秀の『知られざる真実』最新記事2019政治決戦で日本政治の流れを変える の冒頭を引用させていただこう

政治決戦の年だが政治論議が盛り上がらない。
メディアが政治問題を取り上げていないことも影響している。
麻薬事案を含む芸能ネタに人心を引きつける。
地震や富士山爆発、あるいはPM2.5のようなネタに人心を誘導する。
最重要話題はスポーツだ。
GHQの3S政策がそのまま踏襲されている。


2019年3月 3日 (日)

更なる偽旗工作に向かうベネズエラ。アメリカ傀儡のグアイドは裏切られないよう用心したほうが良い

Finian Cunningham
2019年2月26日
RT

 大いに誇大宣伝されたアメリカ・トロイの木馬「支援の週末」は最初の障害でつまずいた。ベネズエラ政府軍は、コロンビアとブラジルからのアメリカ救援輸送隊の意図された挑発を避けた。

 だが、ワシントンの増大する欲求不満が更なる偽旗を招き寄せる。

 ワシントンの「すべての選択肢」犯罪計画を黙認するよう各国の意見を駆り立てるため何か衝撃的なものが必要だ。アメリカ帝国主義の悪魔のような心は「すべての選択肢」が軍事侵略以上のものを意味すると用事深く考えている。最悪の動きだ。

 コロンビアから国境を越え、アメリカの食糧と薬を輸送するとされるトラックの放火は明らかに計画された挑発だった。信用できるビデオ映像と目撃者が、放火が、アメリカに支援された反政府派フアン・グアイド支援者に実行されたことを証明した。

 トラックはベネズエラ国家警備隊が派遣された国境にさえ達しなかった。

 ところが、決して偶然の一致ではなく、月曜日にコロンビアの首都ボゴタで開催されたリマグループ・サミットで、ニコラス・マドゥロ大統領支配下の「残虐な」ベネズエラ軍が、「苦しむ国民」のための不可欠な支援物資を破壊したという嘘をグアイドとマイク・ペンスアメリカ副大統領が、恥知らずにも、まくしたてた。

 隣国からベネズエラへアメリカ支援を送り込むシナリオ丸ごとが、ワシントンにより本当に軍事介入のための口実として意図されていたのは明白だと思われる。マドゥロ大統領政権と同盟するロシアと同様に、カラカス政府は、前もって、このような不測の事態を警告していた。モスクワのシリアでの経験で、軍事攻撃を正当化するために偽旗事件を利用するアメリカ策略に対する多くの貴重な洞察を得たのは確実だ。

 中南米諸国12カ国と、アメリカとカナダのリマグループ・サミットの日程設定は、多数の死傷者数をもたらした週末の援助物資を巡るものや、他の偽旗衝突事件を存分に利用することを意図していた。

 だが挑発は、ペンスとグアイドの政治的パフォーマンスにもかかわらず、計画通りには行かなかった。

 ベネズエラにおけるアメリカの政権転覆目標にとって、もう一つ不都合だったのは、差し当たり、リマグループが軍事的選択に関して結束が乱れたことだ。ペンスとグアイドは、軍事介入を意味する、テーブル上の「すべての選択肢」の要求を強調した。

 だが、アメリカ同盟国のコロンビア、ブラジル、アルゼンチンとパラグアイを含むリマグループは、月曜日、サミット後に、いかなる軍事行動も拒絶するという声明を発表した。彼らは「民主主義への平和な移行」を要求し、ワシントンの願望通り、アメリカに選出された、いかがわしい反対派グアイドを、ベネズエラ「暫定大統領」として認めることに賛成で、依然、従僕の役割を演じている。

 にもかかわらず、地域のワシントン同盟国によるアメリカ軍を使う軍事的選択の拒絶は、マドゥロ政府打倒の勢いをそぐものと見られよう。

 ブラジルのアミウトン・モウロン副大統領副大統領は、インタビューで、ブラジル政府は領土からベネズエラへのアメリカ軍事侵攻を認めないと繰り返し述べた。

 欧州連合も同様、アメリカによるベネズエラに対するいかなる軍事力行使にも反対だと述べた。

 従って、現れつつある状況は、ワシントンの政権転覆計画者を困惑させているのだ。ベネズエラの政治や軍指導部を恐喝して、亡命させようとする制裁圧力は失敗した。散々喧伝されたアメリカ援助物資の見せ物もそうだった。

 前リビア指導者ムアマル・カダフィの血まみれの運命がマドゥロにも起きるかもしれないというフロリダのマルコ・ルビオ上院議員による胸のむかつくような「実際の殺人場面動画」投稿からも、アメリカにおける欲求不満の高まりは明白だ。

 2014年、故ジョン・マケイン上院議員が、ウクライナでクーデターを引き起こすのを手伝う役割を演じたのと同じ形で、ルビオはトランプ政権のため、ベネズエラ政権転覆の一種非公式公使になっている。2011年10月、NATOが支援するジハード戦士によって、残酷にリンチにかけられたカダフィに言及して、マドゥロに死の恫喝を与えたのに加え、ルビオはパナマ前大統領、マニュエル・ノリエガの画像も投稿した。1989年、アメリカ軍が彼の国に爆弾を投下し侵略した後、ノリエガはアメリカ軍に捕らえられた。

 マドゥロに対して公然と政権転覆を主張するルビオや、トランプ大統領を含む他のアメリカ当局幹部の犯罪は、ベネズエラの膨大な石油埋蔵を手に入れることに、ワシントンがどれぐらい熱狂しているかの兆しだ。犯罪に対する羞恥心の片鱗もない。

 策略が失敗しそうに見えだすにつれ、ワシントンによるベネズエラでの政権転覆は一層自暴自棄になっている。

 だから、従僕のリマ・グループやEUや国際連合を、軍事的オプションというアメリカの狙いを受け入れるよう変えるべく、形勢を一変させる出来事を、ワシントンが、ひどく必要としていることが想像できる。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長は、アメリカとベネズエラのこう着状態で、非暴力を強く訴えた。このような関与が一方の肩を持つと見られるので、ベネズエラに対するアメリカ援助物資送付に関与するのを国連が断ったのは大きい。

 ボイス・オブ・アメリカは、ワシントンDCにあるシンクタンク、ブルッキングス研究所のベネズエラ専門家ダニー・バハールの意見を引用している。つまり、ワシントンにとって、「マドゥロ体制」に対する圧力作戦での次のステップは「まだそうなっていないが、国際連合を巻き込むことだ」。

 不気味にも、リマ・グループは、フアン・グアイドの命がベネズエラ国家治安機関に、深刻に脅かされている信用できる証拠があると主張する声明を発表した。同様に、ペンスは、マドゥロは、グアイドと彼の家族の安全に対し責任があると考えていると警告した。先月、グアイドは、妻の家族が彼らの家を訪れた役人に威嚇されたと主張したと報じられている。この主張は確認されておらず、ベネズエラ当局は否定しいる。

 今週早々、ボゴタでのサミットに出席するため、グアイドは旅行禁止令を無視した。暴動と社会不安をあおった罪で逮捕される可能性があるので、ベネズエラに戻るかどうか明らかではない。

 実際、ワシントンの作戦はうまくいっているようには見えない。一連の誤算と、愚かな無理のやりすぎのせいで、ベネズエラでの賭けは大失敗になりかねない。

 だが、まさしくその状況ゆえに、これまでの失敗を挽回しようとして、トランプ政権が、窮余の一策に打ってでる可能性がある。

 重要な衝撃的な出来事が必要になるが、それは中南米とヨーロッパの属国連中を、政権転覆策、具体的には軍事的選選択肢に入れるのに同意させるよう計算されたものである可能性がある。ブルッキングス研究所の専門家が「国際連合を引き込むため」と言ったように。なぜなら、これまでのところ、国連安全保障理事会の重要な拒否権保有国ロシアと中国を含め国連メンバーの過半数は、マドゥロ大統領を非合法化し、アメリカに支援される傀儡のグアイドを認めろというワシントンの命令に従っていないのだから。

 このような衝撃的な出来事は一体何を意味するだろう? 誰かが、リマ・グループにグアイドと家族が暗殺される重大な危険があると言っている。グアイドの政党ボルンタード・ポプラール(人民の意志)は暴力的破壊活動への関与が知られていると報じられており、アビー・マーティンや他の人々が報じているようにアメリカCIAともつながっている。

 アメリカの操り人形は簡単にかつぎ上げられると同時に簡単に処分されかねない。世界で最も犯罪的な組織、アメリカ政府と政権転覆の汚いゲームをしているグアイドは、非常にあやうい獲物なのだ。彼は裏切られないよう警戒したほうが良い。

 Finian Cunningham(1963生まれ)は、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は北アイルランド、ベルファスト出身で、農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。現在は、東アフリカに本拠地を置くフリージャーナリスト。彼のコラムはRT、Sputnik、Strategic Culture FoundationやPress TVなどに掲載されている。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/452490-venezuela-guaido-us-false-flag/

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 昨日のIWJガイドにあった集会中継案内。

 【IWJ・Ch5】13:30頃~「オールジャパン平和と共生『2019政治決戦必勝!総決起集会 ガーベラ革命で共生社会を実現しよう』」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「オールジャパン平和と共生」主催による集会を中継します。同会最高顧問の 鳩山友紀夫氏による基調講演ほか、立憲民主党・川内博史議員、自由党・山本太郎議員らが登壇予定。これまでIWJが報じてきたオールジャパン平和と共生関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3%E5%B9%B3%E5%92%8C%E3%81%A8%E5%85%B1%E7%94%9F

 辺野古埋め立てに反対する方々の比率の方が、日本の国政選挙で自民党に投票する人々の率より高い。消費税廃止には大賛成。そして、県民投票は沖縄だけの話題ではないことを知った。市民団体みんなで決める会が、法定必要数を遥かに超える県内有権者11万1743人の署名を集めて、提出、条例制定を直接請求している。本会議での採決は来月15日に行われる見込みだという。再稼動賛成派の村井知事ゆえ、個人的には、危惧しているが、何とか実現して欲しいもの。

 今日の日刊IWJガイドの見出し、大阪異神の暴挙が書かれている。

 日刊IWJガイド・日曜版「大阪府知事と大阪市長が3月8日に同時辞職が確実か!? ダブルスワッピング選挙がなぜ必要!? 住民投票で一度は否決された都構想をなぜ蒸し返すのか!?」 2019.3.3日号~No.2362号~(2019.3.3 8時00分)


2019年2月19日 (火)

トランプ、再選スローガンを発見 - 「悪の社会主義」

Finian CUNNINGHAM
2019年2月15日
Strategic Culture Foundation

 2020年のアメリカ大統領選挙は、これまでのところ少なくとも6人の民主党の競争相手が立候補する状態で、本格化している。現職のドナルド・トランプ大統領は新たに再選の大義を造り出した。「忍び寄る社会主義からアメリカを救う」だ。

 トランプは先週の一般教書演説で、「アメリカ国民」に社会主義の悪とされるものについて、どぎつく警告した。ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の「社会主義独裁」を彼は激しく批判し、この南米の国のあらゆる経済苦難は社会主義の失敗だと愚かにも、間違って非難を浴びせた。まるで、ベネズエラ石油資産の最近の没収や、ベネズエラに対する長年のアメリカの経済制裁が、ベネズエラの混乱に何の関係もないかのように。

 一般教書演説の次のセリフで、トランプは政敵を、ベネズエラの社会主義者マドゥロ大統領と結び付けた。「一部の人々がアメリカに社会主義をもたらそうと望んでいる!」

 この論理は示唆に富んでいる。まず大統領が一般教書演説で、これほどとげとげしく社会主義に触れたことは、「異端者」とされているトランプが、実際は、その完璧な部内者であるアメリカ寡頭支配者の間に、いやな予感の懸念があるのを示している。資本主義に対する大衆の拒絶と、社会主義に対する親近感の増大で促進されている、労働者階級の権利に対する関心の急増だ。

 第二に、アメリカ国内の政敵を、ベネズエラの「マドゥロ政権」と軽べつ的に一括りにするのは、実証済みの政治的中傷手法だ。階級問題や資本主義の体系的な欠点について率直な意見を述べるどの大統領候補希望者であれ、ベネズエラのマドゥロと団結する「社会主義の手下」だと計画ずくで中傷される。

 2016年選挙で、トランプは「アメリカを再び偉大にする」で立候補した。2020年選挙運動の新しい再選スローガンは「アメリカに社会主義を入らせない」の線で進むだろう。

 「アメリカの危機的状況」から救い、アメリカの偉大さを復活させるというトランプのかつての公約はセールス詐欺師の空しいいかさまなのがあきらかになった。彼の大統領の任期が半ばも過ぎたが、働いている普通のアメリカ人の圧倒的多数の生活はより楽になってはおらず、多分状況が更に悪化している。トランプが世界で「最もホットな経済」を監督しているのを自慢するのは、アメリカ人経済学教授リチャード・ウォルフが詳述している通り、すべてたわごとだ。株式市場指標の上昇は実際にものを生産する経済の再活性化ではなく、むしろ不動産大物から転じた大統領が、超金持ちや企業経営者に与えた実に膨大な減税のおかげだ。

 大半のアメリカ人にとって、社会情勢の悪化が継続したことで、大企業資本主義やウォール街に対する敵意が高まり、益々多くの国民が、「民主主義」のふりをしている金権政治だと正確に認識するようになっている。資本主義と「アメリカン・ドリーム」の神話からの疎外から、一般市民が社会主義を積極的に受け入れるようになったのだ。資本主義の腐敗と窮乏が人々に代案を捜すよう追い込んでいる。世論調査で、アメリカ人の過半数が、社会主義政治に肯定的な認識を示している。社会主義はもはやタブーの概念ではない。これは、何十年も政府やマスコミや学術的な宣伝が、アメリカ国民の心から社会主義のあらゆる概念を削除しようとしてきたアメリカにおいて、なかなか衝撃的な実績だ。

 この傾向の反映は、一部の民主党政治家の、経済的不正についての益々批判的な言説に見ることができる。民主党のアレクサンドリア・オカシオ・コルテスやトゥルシー・ギャバードなどのニューウェーブを含むバーニー・サンダース派は、公然と「社会主義」という単語を口にする。これは何十年ものマッカーシーの赤狩りと、エドガー・J・フーバー風の「裏切りのアカ」という社会主義者迫害の悪魔化後のアメリカにおける劇的進展だ。

 最近、大統領立候補を発表した民主党議員はマサチューセッツのエリザベス・ウォーレン上院議員だ。先週末、ブルーカラー・コミュニティーの集会における候補者演説で、ウォーレンは「アメリカ体制の破綻」について痛烈に語った。アメリカ社会における寡頭支配者の1パーセントと、それ以外の大規模な貧困の間の深い分裂について彼女は語った。暗黙の先鋭的な演説だった。

 大企業二大政党、共和党と民主党、両方の政権が監督した何十年もの新自由主義資本主義でアメリカの富を吸い上げた上位1パーセントの超金持ちの中にトランプはいる。

 だが、民主党左派の中には、2020年に大統領を勝ち取るには、党は、2016年の大統領選でヒラリー・クリントンが典型を示したような大企業やウォール街による支援から離脱しなければならないという認識がある。

 トランプの「アメリカ労働者」への思いやりというだましの無駄話を暴露できる本物の競争相手にとっては、格好の標的のはずだ。トランプの露骨な金持ちの向け大減税山賊行為は、社会主義候補者がつけこんで存分に活躍する好機だ。ベネズエラ民主主義に対するトランプ政権の法外な干渉で明らかになったアメリカ帝国主義戦争挑発継続も同様だ。

 大言壮語の不動産業者ドナルド・J・トランプは、左翼から本物の政治的攻撃を受けやすいことを知っている。確信を持った社会主義候補者がそれを生かすことができれば、一般市民の間には「体制」に対する反対の高まりがある。これは、トランプがなぜ最近「我々の偉大な国」に対する社会主義の脅威を「見いだした」かの説明になるだろう。

 問題は、そのような対抗候補者が、現在のアメリカの政治舞台に存在しているかどうか疑わしいことだ。週末、エリザベス・ウォーレンの集会で、彼女は入念に「資本主義」あるいは「社会主義」という単語を使うのを避けているように思われた。トランプの赤狩り風一般教書演説後、彼女のライバルの民主党候補者、ニューヨークの女性下院議員アレクサンドリア・オカシオ・コルテスは、先週のマスコミ・インタビューで、社会主義者とみられないように距離をおいたと報じられている。

 2020年大統領選挙に向かう準備段階の来年、我々はトランプや、既成政治支配層による更なるそうした萎縮させる試みで、たとえ対抗候補者本人が実際、社会主義という単語を使わないにせよ、余りに社会主義者のように聞こえるよう中傷する大義名分を見いだすだろうと想像できる。

 これは皮肉のきわみだ、いや超きわみだ。トランプは彼のロシアとのつながりとされるものに対し魔女狩りを行っているワシントンの政敵や商業マスコミに文句を言っている。それなのにこの少数支配政治詐欺師は、対抗候補者を中傷するため「邪悪な社会主義者」とレッテルを貼る政敵迫害戦術を使うのに良心のとがめもためらいもないのだ。

 社会主義を恐ろしいものとして利用するトランプのこの窮余の策略は、アメリカの支配的富裕階級が、実際、階級政治と社会主義の復活を、資本主義の下で富を吸い上げる自分たちの特権に対する実際の脅威と見なしているのを無意識のうちに示している。

 アメリカ有権者は、彼らの大義に取り組む勇敢な候補者を見いだすことができるだろうか? それはアメリカと世界の国々が必要としている現状打破だ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/15/trump-finds-reelection-slogan-evil-socialism.html

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 国会中継、国民民主党、立憲民主党、共産党議員の質問、音声を出して聞いた。

 日刊IWJガイド、小川淳也議員の追求について詳しく報じている。

日刊IWJガイド「統計偽装と違法な辺野古埋め立てを強行する安倍政権!事実を捻じ曲げているのはどっちだ!」 2019.2.19日号~No.2350号~(2019.2.19 8時00分)

 IWJ、先に明石氏の鋭い指摘も報じている。

 『アベノミクスによろしく』明石順平氏「別人の身長を比較して、身長が伸びたと言っているようなもの」~1.22賃金偽装問題・野党合同ヒアリング「毎月勤労統計」の調査が不適切だった問題について 2019.1.22

 明石氏の新刊『データが語る日本財政の未来』では、第5章、アベノミクスの失敗をごまかす「ソノタノミクス」が詳しく語られている。

 小川淳也議員の追求、素晴らしく鋭いが、ノーベル賞については「どれ一つとってもノーベル平和賞に推薦する事はあり得ないし、日本国として恥ずかしい」とは小生思わない。属国ポチ、ご主人にじゃれて当然。たとえ年中虐待されても。典型的ストックホルム症候群。

 リビア、ホンジュラス、ウクライナで政権転覆に成功し、シリアでもほぼ成功しかけたオバマが受賞しているのだから、オバマのシリア転覆作戦を継続し、ベネズエラス政権転覆に邁進し、更にイラン政権転覆を狙っているトランプ、十分資格があるだろう。彼の叔父もベトナム戦争を多いに支援したが、受賞している。彼らは爆薬・兵器を元に富を築いたノーベルの遺産から賞金をもらうのに相応しい。もちろん受賞者全員が戦争犯罪人だというつもりは皆無。アリバイのように、立派な方も混じっている。だが、オバマや、キッシンジャーを見ると、ノーベル戦争賞と呼ぶ方がより相応しく思える。

2019年2月12日 (火)

トランプのシリア「撤退」はイランを狙う攻勢

Finian CUNNINGHAM
2019年2月9日
Strategic Culture Foundation

 今週、再びドナルド・トランプ大統領は、シリアから軍隊を撤退する彼の計画を「勝利の帰郷」と「果てしない戦争の終わり」と描写した。そこでマイク・ポンペオ国務長官がしゃしゃり出て、何が本当に起きているのかを明かにした。イランに照準を定めるための「戦術的変更」だ。

 トランプが自画自賛して吹聴していた撤退と称されるものは、アメリカ軍の中東からの帰国ではない。それは、イランに対する本格的な攻撃力強化のための、特に戦略上肝要な地域におけるアメリカ軍事力の再構成だ。

 今週、議会での一般教書演説で、トランプは、シリアからの「我々の勇敢な兵士に、温かくお帰りなさい」を言うことについて話した。建前上、それはシリアでのISISテロ集団を打ち破る上で、アメリカにとって「なし遂げた任務」だった。

 それらの国々で、内密及び公然の犯罪的なアメリカ軍事介入がなければ、ISISは、シリアやイラクに存在しなかったはずなのだということを指摘しなければならない。

 いずれにせよ、彼は(不法駐留している)2,000人程度の軍隊がシリアを撤退するという12月に与えた彼の命令の続報として、トランプはアメリカが「勝利した」ので、今や頃合いだと主張した。

 全国向け演説の翌日、トランプは、ワシントンDCで行なわれたISIS打倒のための世界連合フォーラムで、輝かしい撤退という主題を繰り返した。これは(サウジアラビアやトルコのような、連合諸国の多くが、密かに支援していた)テロリストを攻撃するという名目で、シリア領を攻撃していた多数のアメリカ同盟国の二日間の会合だった。

 「我々は、兵士を温かく歓迎するのを楽しみにしている」とトランプは、ISISカリフ領が事実上アメリカ軍とパートナーによって破壊されたことを知らせた後、再び代表者たちに語った。

 しかしながら、マイク・ポンペオ国務長官は、アメリカは依然「テロに対する戦いを率いて」おり、シリアからの撤退計画は「戦略」に過ぎないと出席者に請け合った。彼は地域のパートナーがアメリカに代わり、軍事行動をもっと引き受けるのをワシントンは望んでいると述べた。

 12月19日、トランプが最初にシリアからの軍隊撤退を発表した際、ワシントンの国防総省軍人や政治家から即刻抵抗があった。トランプによるアフガニスタンでのアメリカ軍削減提案と共に、大統領は地域からの全面撤退を示唆していると受け取られている。

 トランプによる「驚くべき」発表以後、共和党議員たちは、シリアあるいはアフガニスタンからの、いかなる撤退も阻止するため活動を強化した。今週、アメリカ上院は、トランプの主張に反し、ISISは敗北しておらず、依然、国家安全保障の脅威だと主張して、いかなる突然の撤退も阻止する法律を投票で成立させた。

 もしアメリカ軍が撤退すれば、シリアとイラクのISISが「復活」するとも国防総省は警告していた。今週発表された国防省文書は、ポンペオの言葉を引用した。「2018年12月の、シリアから軍隊を撤退させるという大統領の発表後、マイク・ポンペオ国務長官はISISを破り、イランを阻止するという政策目標は変化していないと述べた。

 換言すれば、国防総省は撤退のためでなく、地域での強化を合理化するのに多忙だ。

 先月の中東9カ国歴訪時、ポンペオはアラブのアメリカ傀儡政権に、シリアからのトランプの撤退は全面撤退ではなく、軍隊再編であることを強調しようと苦心した。歴訪中、最優先項目がイラン封じ込めなので、ポンペオは、この地域に「アラブNATO」を作るワシントンのプロジェクトを再開し、ラジオ・フリー・ヨーロッパによれば、「アメリカはイランに圧力を与える取り組みを強めている」と彼は述べた。

 来週、イランに対する国際的圧力強化に向け、アメリカは、ポーランドで開催される会議を計画している。サミットがテヘランとの緊張をかき立てるので、EUがイランとの核協定を救おうと努力する中、欧州連合幹部が出席しない可能性がある。

 だが、ポーランドでの会議は、イランを国際的に孤立させ、政権転覆するため、イランで不安定を引き起こすというワシントンの取り組みの強化を宣言している。去年、国際的に支持されている核協定をトランプが離脱して以来、ポンペオも、ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官も、閣僚はイランに対する攻撃的言説を強化している。

 イランと対決するという強迫観念が、トランプのシリアとアフガニスタンからの撤退計画とされるものの重要性を説明している。アメリカ帝国主義にとって、両国とも大失敗だった。トランプがとうとうと語る自画自賛のたわごとにもかかわらず、両国は丸損だ。

 ホワイトハウスは、地域の軍隊を、行き詰まった大義から、イランに対する一層攻撃的な姿勢へと必死に向け直しているように見える。ポンペオの「浄化」はトランプの軍力撤退について起きていることが地域でアメリカ軍事大国が縮小ではなく、再編成であることを明確にしている。

 トランプ自身も、それを示した。最近のCBSインタビューで、トランプは、アメリカ軍は、シリアから、国防総省がいくつか巨大軍事基地を有するイラクに再配備されると言った。イラクのアメリカ軍は「イラン」と、より広範な地域の監視に使われると彼は明示的に述べた。

 ほら吹きトランプは、イラクで、すぐさま窮地に陥った。イラクのバルハム・サリフ大統領は、5,000人程のイラク駐留アメリカ兵は、厳密に、テロとの戦いのために駐留しているのであり、のいかなる隣国との戦いや「イラン監視」を目的としているわけではないと激しく非難した。他のイラク議員はトランプ発言に非常に激怒しており、アメリカ軍駐留を終えるよう要求している。

 だから、シリアとアフガニスタンからのトランプの軍撤退と称されるものに関する国防総省や、ワシントンや若干の超党派戦争政党の懸念はお門違いだ。トランプは、アメリカ帝国主義と、その戦争経済機構を食べさせる「果てしない戦争」を終わらせているわけではないのだ。

 それからはほど遠い。不動産王は、計画している対イラン侵略を、もっと良く見えるようにすべく、国防総省の不動産を、地域の周りで動かしているのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/09/trump-syria-pullout-aimed-at-aggressing-iran.html

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 孫崎享氏の今日のメルマガで、昨日がイラン革命40周年だったと知った。属国の「建国記念日」と重なっているのは皮肉。

イラン、革命40年で記念式典 「反米」で国威発揚図る、イラン国民は大変な親日。イラン革命で占拠した米国大使館を一般公開するが2000年頃第一室は長崎、広島への原爆投下写真、市民にG8中どの国が信頼できるかの世論調査で、トップが日本。

 日刊IWJガイド「IWJの危急存亡の秋、岩上さんは復帰したばかりですが国内外の経済や外交にわたりインタビューを続けます!」 2019.2.12日号~No.2343号~(2019.2.12 8時00分)

そのインタビューは直近では下記が予定されている。

 米中両政府は11日、北京市内で次官級の貿易協議を開催、知財保護や中国の市場開放の行方は如何? 本日の再配信は中国通エコノミストの田代秀敏氏インタビューの米中貿易摩擦パート!13日午後2時半からは新たにインタビューします!

 19日の午後7時から野党ヒアリングで活躍中の明石順平弁護士に岩上安身がインタビューします!

それで明石順平弁護士の新刊、『データが語る日本財政の未来』を読み始めた。並行して、『横田空域 日米合同委員会でつくられた空の壁』も。不動産王が、羽田空港ではなく、マッカーサーのように米軍基地から出入りしていることも書かれている。

日本の空の主権が米軍によって侵害されているのだ。世界的にも異例な、独立国としてあるまじき状態が長年続いている。

とある。「独立国とはいえない植民地状態が長年続いている。」という表現がより適切では?著者の吉田敏浩氏、別のご本に関して、IWJインタビューがある。「横田空域」の話題になると、韓国軍によるレーダー照射なるものでは大騒ぎする「与党・ゆ党、大本営広報部」は、突然、借りてきた猫、あるいはスピッツそのものと化する背景がわかるご本。

「米軍の占領体制は今も継続されている」――謎の権力機関「日米合同委員会」の知られざる実像とは!? 「戦後最大のタブー」について岩上安身がジャーナリスト・吉田敏浩氏に訊く! 2016.12.2

2019年2月 8日 (金)

サウジアラビア世継ぎとアラムコの絶望 - カショギ殺害の動機

Finian CUNNINGHAM
2019年2月3日
Strategic Culture Foundation

 サウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギの残忍な殺人の数週間前、彼の暗殺がなぜ命令されたかの鍵であり得る大きな出来事があった。その出来事とは、サウジ王国の国有石油会社アラムコ株の株式公開中止だった。

 この最近のドキュメンタリーで語られているように、世界最大の石油会社アラムコの新規株式公開IPOは、ムハンマド・ビン・サルマーン(MbS)皇太子の「発案」だった。彼が2017年早々王位継承者になった時に、若い皇子は国有資産の部分的売却を、超保守的な砂漠の王国を改革する彼の広範な計画の「基礎」にしたのだ。

 高齢のサルマーン国王お気に入りの息子MbSは、ほぼ完全な石油依存をやめて、サウジアラビア経済を近代化することを含め、主要政策決定の自由裁量権を与えられた。皇太子は「ビジョン2030」基本計画で、サウジアラビアを中東のハイテク・ビジネスハブとして徹底的に作り替える構想を描いた。広く欧米マスコミが「野心的な新たな始まり」と歓迎した計画には、女性により多くの権利を与え、映画館やスポーツ会場など取り締まりがより緩いレジャー施設を開発するなどの社会改革も含まれていた。若い皇族に対する欧米の称賛は、彼の自我と虚栄心に迎合していた。

 しかしながら、32歳の皇太子は、ジャマル・カショギのぞっとするような殺人を巡って、彼のかつての欧米支援者から好感を失った。10月2日、カショギは、皇太子MbSによって命じられた暗殺計画だったと多くの人々が信じているものにより、イスタンブールのサウジアラビア領事館で死んだ。サウド家は皇太子の関与を激しく否定し、殺人は、カショギを強制的に本国に返すため、イスタンブールに送られたサウジアラビア情報局員の「狂暴な作戦」によるものだと主張している。ほとんどの人々、特にドナルド・トランプ大統領は、MbSは無罪だというサウジアラビアの公式主張を信じていない。

 ここでは出来事の時期が重要だ。MbSが王位継承者になった数カ月後、カショギは、2017年9月に自ら亡命した。MbSの次期王位継は、多くの観察者によって、サウジ王国の継承規則違反と見られていた。MbSは、彼の父親の承認で、継承順位が、より上位だった他の継承者たちを飛び越えた。横柄で衝動的であることで知られている強引なMbSによる「権力略奪」だった。

 彼のアメリカ亡命中、カショギは、ワシントン・ポストの常連コラムニストと、様々な影響力があるシンクタンクでの、中東問題に関する著名な来賓講演者になった。この反体制派人物の主要な話題はMBS批判と深刻な政治的な過ちを強調することだった。カショギは、イエメンでのサウジアラビア戦争や、カタール封鎖や、レバノン内政に対する不安定化干渉、について批判的で、皇太子が反汚職の取り締まりだと主張している、他の皇族たちの一斉検挙と拷問というMbS独裁支配のより暗い面を暴露していた。そこで若い皇族の「改革主義者」イメージは、カショギという部内者の洞察によってそこなわれた。

 著名なアメリカ・マスコミによる、こうした全ててのマイナスイメージ報道は、アラムコ株の売却に関する戦略に強い影響を与えたことは疑いがない。アラムコ新規公開株(IPO)はこれまでで世界最大の株式上場だと言われていた。投資家連中がよだれを垂らしてまっていた。ニューヨークは、取り引きを扱おうとして、ロンドンと競っていた。

 この企業はサウジアラビア皇太子と顧問により2兆ドルと評価された。意図されていた企業株式5パーセントの売却は、1000億ドルを集めると算定された。その棚ぼたの大金は、当時MbSが、彼の評判とエゴをそれに賭けていた意欲的なビジョン2030を促進するために使われるはずだった。

 だが外国投資家は非現実的に高いと思い出し、2兆ドルというアラムコ評価額に対する信頼を失い始めた。第二に信頼性に足る支配者としてのMbSに対する疑いが増した。多いにもてはやされていた企業の株式公開の評判は2017年末から2018年始め弱まり始めた。投資家たちは、史上最も壮大な投資計画として推奨されたものに用心深くなった。

 アラムコの見込みが縮小するにつれ、サルマーン国王が最終的に介入し、概念全体を止めさせたと報じられている

 アルジャジーラはこう報じた。「国王が働きかけ、2兆ドルの夢は水泡に帰した。」ファイナンシャル・タイムズは当時こう書いた。「サウジ・アラムコIPO[売却]棚上げは、皇太子にとっては打撃。国王にとって、重要資産を売った人物として歴史に残ることがおそらく耐えられなかったのだ。」

 アラムコ株式上場計画の突然中止は、MbSに対する厳しい拒否となった。若い皇族は自らを世界的企業家と同類と見なしていることが知られている。彼が去年アメリカを2週間訪問した際、彼はシリコンバレーの連中や他の企業幹部とキスをした。彼が成功の「象徴」とみなしている人々の間で「彼自身の実力を証明しよう」としている、この過保護サウジアラビアお世継ぎの個人的不安感を誰でも容易に想像できる。

 アラムコ上場というMbS「発案」が中止され、彼のビジョン2030の全体改革「基本計画」も同様に混乱に投げこまれた。彼の世界は逆転し、彼の評判がひどく落ちたのは誇張ではない。この事態展開が「先見の明ある」皇族を、どれだけ傷つけたかを誇張するのは困難だ。

 ワシントン・ポスト報道によると、皇太子MbSのCIA査定は「優れたテクノクラート」だが横柄で衝動的な人物だとしている。「彼は、してはならないことがあるのを理解しているようには思われない。」とポストは書いた。

 欧米マスコミが、アラムコ株式上場計画が放棄されていたことを明らかにして、この驚天動地のニュースは2018年8月末に報じられた。おまけに、MbSのかつての明るいイメージが、父親にチェックされていたことも明らかになった。

 わずか5週間後、ジャマル・カショギが、サウジアラビア領事館で法的書類を受け取るため、偽りの口実でイスタンブールに呼び寄せられた。10月2日、彼は領事館内で拷問されて殺害され、遺体は、処分のため電動骨のこぎりで細かく刻まれたと信じられている。彼の遺骸は決して回収されていない。

 イスタンブールにカショギを誘い出する計画は、MbSがまとめたと言われている。マスコミで批判していたため、このジャーナリストは、サウジアラビアに帰国するのを恐れていた。MbSの弟でアメリカ大使としてワシントンに駐在しているハーリドが、イスタンブールに行っても彼が安全なのを保証するため、カショギに電話をかけたと報じられている。それは9月のいずれかの時点だったに違いない。サウジアラビア大使館は電話されたことを否定している。

 提案されていたアラムコ株式上場計画に関して、ジャマル・カショギが何らかの意見を表明したとは知られていない。しかし「改革主義」皇太子に関する彼の批判的記事と、皇太子に対する信頼性の欠如が、少なくとも間接的に、ベンチャー全体に対して、相当深刻な気が滅入る影響を与えたと推論して無理はあるまい。

 自分の夢が押しつぶされたことに対するMbSの傲慢な怒りから、ジャマル・カショギはおそらく皇太子の悩みの種になったのだ。5週間で、このジャーナリストの運命は、激怒と復讐の特徴を帯びた殺人計画によって閉じられた。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/03/saudi-heir-and-aramco-despair-motive-for-khashoggi-killing.html

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 今日の衆院予算委国会中継、立憲民主党議員の質問まで、すべて音声OFFにする。昨日の参院予算委国会中継、音声を出して聞いたのは、共産党の倉林明子議員と、井上哲士議員のお二人。井上議員は、宗主国からの無駄な兵器の爆買い構造を鋭く指摘。下記は国民全員にとほうもない影響をあたえる重要な話題毎勤統計不正と、国保制度問題についての倉林明子議員質問。

 IWJ岩上氏、ひさびさの復帰で矢部氏インタビュー、さすがに中身が濃い。なんとフルオープン、会員でない方々も拝聴できる企画。復帰はとても嬉しいが、健康第一でお願いしたいもの。ロシア政府関係の方々は、矢部宏治氏のご著書を読んでいるのだろうか?地位協定はとんでもない代物だが、日米安保もとんでもないしろもので、日本は永久に完全属国におかれるように作られている。『知ってはいけない 2 日本の主権はこうして失われた』(講談社現代新書)、刊行直後に購入、拝読したつもりだが、ご本人による核心の説明は,有り難い。ポイントがすっと頭に入る。これからのインタビューも見逃せない。

 日刊IWJガイド「お待たせしました!昨日、岩上さんがついにインタビューの最前線にカムバックしました!矢部宏治氏に続いての第2弾は田代秀敏氏、第3弾は明石順平氏に決定しています!」 2019.2.8日号~No.2339号~ (2019.2.8 8時00分)

 岩波書店の月刊誌『世界』3月号、新聞労連の南彰氏「記者の連帯がなぜ必要か」をまず拝読した。ガース氏への鋭い質問を封じようとしている官邸の動きを止める必要性ついて書かれている。

2019年1月25日 (金)

シリアにおけるイスラエルの犯罪と思い上がりは大惨事を招く

Finian CUNNINGHAM
2019年1月22日
Strategic Culture Foundation

 イスラエル軍は「人目を忍ぶ戦争」教義から、北の隣国シリアへの公然侵略に移行した。連続2日、イスラエルは多数の空中発射巡航ミサイルで、シリア首都ダマスカスと近郊を攻撃した。砲弾の多くが、ロシアが供給した防空システムによって途中で迎撃されたと報じられている。

 にもかかわらず、イスラエル電撃攻撃は、ダマスカス近くで少なくとも、シリア軍人4人を殺害し、民間国際空港の損害をもたらした。以前イスラエルにより、シリアに対し行われた無数の空襲と同様、これは法外な戦争犯罪だ。恥知らずの国際連合と欧米諸国政府はシリアやロシアやイランに対しては、様々な「違反」と主張されることに対し制裁を課すくせに、イスラエルに対しては偽善的に沈黙を維持している。

 だが最近のイスラエル侵略について注目に値するのは、テルアビブ政府が公的と認めていることだ。週末、ベンジャミン・ネタニヤフ首相は、アフリカ歴訪の際、イスラエル国防軍(IDF)同様、イスラエルによる空爆を公然と認めたのだ。

 「我々は、シリアでイラン塹壕に目標を定め、我々を傷つけようとする者を誰であれ傷つける不変の方針がある」とチャド訪問時、ネタニヤフは述べた。

 イスラエル国防軍は声明でこう述べた。「我々はシリア領で、イランのクッズ部隊[革命防衛隊]標的を攻撃し始めた。イスラエル軍や領土に害を与えようと試みることに対し、我々はシリア軍に警告を発する。」

 今月早々、ネタニヤフは、イラン標的に対し、シリアに向け繰り返された空爆の「成功」に関し、テレビ放送されたコメントで閣僚に自慢した。

 退任するガディ・アイゼンコット・イスラエル国防軍参謀総長が、近年ほぼ毎日のように「何千という攻撃」で、シリアに「空爆作戦を行っている」と欧米マスコミに自慢したのとほぼ同じ時期だ。

 昨年9月のそうした空爆の一つで、イスラエル戦闘機にしかけられた故意の罠と思われるものにより、ロシアのIl -20偵察機が誤ってシリア航空防衛に撃墜され、15人のロシア航空機乗組員が死亡した。この事件で、モスクワは憤慨し、即座にシリアに強化したS-300防空システムを提供した。最近の集中砲火で、多数のイスラエル・ミサイル迎撃に成功したのは、この防空システムによるものかもしれない。

 シリアで空爆が報じられた後、習慣的に「ノーコメント」回答をしていた政府幹部が、公的に勝ち誇るように変わった、イスラエル政策のこの変化は驚くべき進展だ。

 一部の評論家は、ネタニヤフが選挙運動をしているのだと指摘している。彼は4月に再選を目指しており、有権者に対して、彼の国家安全保障政策への信頼を強化するため「タフな男」イメージを演じているのかもしれない。

 そういう計算も一部あるのかもしれない。だが、これはシリアとイランに対するイスラエル軍事戦略のより大規模な変化であるように思われる。

 トランプ大統領によるシリアからのアメリカ部隊撤退発表が、地域の様々な当事者を不安に陥らせたのは確実だ。シリアに介入し、政権転覆作戦を行おうとしている外国の敵を阻止した絶妙な対応で、ロシアはシリアとより広範な地域で最有力な軍事力となった。

 もちろん、バッシャール・アル・アサド大統領のシリア政府も、手ごわい防衛のおかげで、新たな自信を得て、地域で敬意を払われるようになっている。同様に、シリアの協力者イランとヒズボラも、アラブの国がアメリカ-NATO -イスラエル-サウジアラビア枢軸と連中の代理テロリスト軍を打ち破るのを助けて、多いに栄誉を高めた。

 隣国シリア内でのイラン軍事駐留に対するイスラエルの妄想から、イスラエルは、モスクワにイラン軍を制限するよう圧力をかけている。先月、ロシア軍当局者がイスラエル軍当局者との議論のため、イスラエルを訪問したと報じられている。「張りつめていた」とされる、協議の一部は、イスラエルが「イラン拡張主義」と呼ぶものに対し、保証するよう要求するイスラエルによるロシアへの訴えだったと考えられている。モスクワは好意的ではなかったように思われる。

 この流動的な文脈で、イスラエルからは不利に見えるシリアにおける政治的、軍事的展開に対して、イスラエルは、死に物狂いで影響力を行使しようとしているように見える。シリア政権転覆に失敗した秘密戦争における権益を回復しようして、イスラエルは制御が利かない思い上がりで、犯罪的侵略策を公然と行っている。

 イスラエル指導部が、シリアに対する毎日の空爆を公的に認めているのは、戦争犯罪の自白だ。攻撃は理不尽な侵略で、国際法違反だ。こうした空爆は「脅威」に対する「防衛」だとは決して正当化できない。

 ロシア軍同様、イランとヒズボラは、ダマスカス政府の要請で、合法的にシリアに駐留している。イスラエルには、イランとヒズボラに対する強迫観念妄想があるからといって、イスラエルが、シリアに対する空爆を開始する法的根拠にはならない。

 最近のエスカレーションで、最初にミサイルを発射したことをイスラエルは公然と認めている。日曜朝、イスラエルは、ダマスカスと南シリアを、おそらく「イランの標的」に向けて攻撃した。

 後に、日曜午後、イラン軍はイスラエルに占領されたゴラン高原に向け、ダマスカス近くから中距離ロケットを発射した。伝えられるところによれば、イスラエルのアイアンドーム防空システムは、リゾート地ヘルモン山スロープにいたイスラエル観光客スキーヤーの死傷者なしで、成功裏に迎撃した。

 月曜日の早い時間に、イスラエルはダマスカスに、更に巡航ミサイルを発射した。シリア防空システムは「射撃を中止」するようイスラエルに警告された。シリア防空システムが飛来する弾頭の多くを無力化すると、イスラエルはシリア軍を標的にするため向きを変えた。シリア軍人4人が殺されたと報じられている。

 イスラエル公式報告によってさえ、不当な先制攻撃をしているのは明らかにイスラエルだ。ゴラン高原に対するイラン・ロケットに対するイスラエルによる「報復」とされるものは自己矛盾だ。一層ばかげているのは、自国が攻撃されているのに、シリアが防空システムを作動させないよう警告されることだ。シリアが自身を防衛すると、軍隊が敵の空爆によって殺されるのだ。

 1967年の六日戦争以来、イスラエルが併合し、不法に占拠しているゴラン高原は、国際的にシリア領土として認められていることは忘れるまい。ロシアは、2014年にクリミア併合に対して制裁されているのに、またしてもイスラエルに対する制裁なしという欧米の偽善が見て取れる。

 最近の出来事に対し、イラン空軍指揮官は、イランは「イスラエル国を破壊する戦争の準備ができている」と述べた。このような戦争は、アメリカとロシアを巻き込み、核兵器が使用されかねない。200-300の核弾頭を持ったイスラエル政権は、確実に、犯罪的なほど横柄だ。

 イスラエルによる国際法の無謀な軽蔑と敵へのあざけりは、その破局的崩壊に先立つ思い上がりに過ぎないのかもしれない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/01/22/israeli-criminality-hubris-in-syria-invites-catastrophe.html

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 国営大本営広報部、ベネズエラの現状について、宗主国支配層風解説を垂れ流してくれた。ウクライナ・クーデター時、クーデターを画策した宗主国の行動には一切ふれず、ロシアの動きだけを言い立て、ロシアだけを悪者にしたのを思い出す。TPPを、よいしょする奴隷放送局に、そもそも期待などしていないが、それでも、いやな予感。いやな予感といえば、まだある。冒頭解散。

 日刊IWJガイド「国民民主党と自由党が統一会派! 社民党は自由党との会派を離脱し立憲民主党と統一会派へ!『まとまれない野党』の背後に迫る1.28通常国会『冒頭解散説』!?」 2019.1.25日号~No.2325号~(2019.1.25 8時00分)

2019年1月20日 (日)

シリアにおけるアメリカ軍兵士の好都合な死亡事件

2019年1月18日
Finian Cunningham
Strategic Culturen Foundation

 軍隊を撤退させるというドナルド・トランプ大統領の計画を傷つける手段として、アメリカ・マスコミは、シリアでのアメリカ軍人4人の殺害に不相応な速さで飛びついた。

 ユーフラテス川西岸、北部の都市マンビジでの攻撃は、自爆犯によって実行されたと報じられた。イスラム国(ISIS)テロ集団が実行を主張していると報じられているが、この集団は、定期的に、しばしば虚偽であることが分かる、この種の主張をしている。

 アメリカ軍兵士は、ISISと他のテロ集団に対する作戦と称されるもので、アメリカ軍がクルド人戦士を支援しているマンビジでの型通りのパトロール任務中だったと言う。

 レストランでの爆発で、1ダース以上の他の被害者と共に、アメリカ軍兵士2人と国防総省の文官2人が殺されると結果になった。他にアメリカ軍人3人が重軽傷者の中にいる。

 彼らがほぼ4年前に、シリアで作戦を始めて以来、シリア駐留アメリカ軍にとって、一件として最大の死亡者数だと、自爆攻撃の効果をアメリカ・マスコミは強調した。

 アメリカとクルド民兵は、2年以上マンビジを支配している。12月19日に発表したトランプの撤退計画の下で撤退するはずのアメリカ軍にとって、主要基地の一つだ。

 自爆攻撃後、「ニューヨーク・タイムズ」はこう見出し記事を書いた。「シリアでのISIS攻撃で、アメリカ人が4人死亡し、軍撤退についての懸念を提起」。「このニュースは、シリアから軍隊を撤退させる計画をトランプ大統領が再考するようにという、共和党と民主党議員からの要求を引き起こした。」と記事は続けている。

 ワシントンの一層鋭い見出しは下記のものだ。「シリアでのアメリカ人4人の殺害が、トランプ政策に注目が集まる」。

 「ポスト」は「自爆攻撃は[ISIS ]が、当面、シリアでは侮れない勢力である可能性が高いことを示した。」と論説で書いた。「自爆攻撃による死は[トランプによる]愚かな突然の撤退発表の直接の結果で、駐留継続の論証になっている」と主張するワシントンの政治家連中の発言を引用している。

 上院軍事委員会の一員であるジャック・リード民主党上院議員はこう述べた。「最初から、私は大統領[撤退を命ずること]は間違っていると思っていた。それは地域全域にとって、戦略的なミスだった。」

 反トランプ政治家とマスコミは、トランプに対し、点数を上げるため、ぞっとするようなうぬぼれで、マンビジでのアメリカ軍兵士の死を利用しているように思える。

 アメリカ軍をシリアから撤退させるトランプの命令をちょう笑するため、ISISを打ち破ったというクリスマス直前の大統領の主張が、マンビジ攻撃後、今週広く再放送された。

 とは言え、兵士の死にもかかわらず、トランプとマイク・ペンス副大統領は、依然、約2,000人のアメリカ兵を本気で本国に戻すつもりだと述べた。マンビジでのテロ攻撃にもかかわらず、軍人の一部が、トランプの撤退計画を擁護するとマスコミで述べている。

 シリアに対するトランプ政策を巡って、ワシントンでは深刻な分裂が明らかだ。民主党と、彼らを支持するマスコミは、トランプがするあらゆることに反対だ。だが軍や諜報機関集団内にも、シリアにおける「ロシアとイランに対するトランプの降伏」と彼らが見なすものに対し、執念深く反対する連中がいる。それは、トランプが先月末、撤退を発表した数日後、ジェームズ・マティス国防長官が辞職した理由の一部でもあった。

 シリアでの政権転覆の企みに何年も大金を費やしたので、アメリカ軍を撤退させるトランプの動きに抵抗する軍や諜報機関の徒党がいて当然だ。トランプの動きが、地域に対する平和の配当の前兆というわけではない。むしろ、先週マイク・ポンペオ国務長官がカイロで言ったように、アメリカ帝国主義が中東でどのように活動するかについての「戦術的変更」だ。

 これが、シリアから軍隊を撤退するというトランプの命令が、さほど明快な撤退でないかもしれない理由だ。先週、ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官は、中東歴訪で、あらゆる種類のあいまいな条件を軍撤退に付け加えることで、トランプを傷つけようとした。ボルトンとポンペオは、シリアでISISの完全な殲滅と、イランの影響力への対処を保証する必要について語った。

 一体誰が、マンビジでの爆撃を実行したのだろうかという疑問が湧く。本当に自爆犯だったのだろうか? 本当にISISだったのだろうか? アメリカとクルドが市の支配権を掌握して以来、これまで2年間、ISISは、マンビジいないことを数人の評論家が指摘した。

 いつもの通り、重大な疑問が生じる。アメリカ兵士殺害で、一体誰が利益を得る立場にあるのだろう? 攻撃の規模は、攻撃がトランプのために意図された、辛らつな政治的メッセージとして実行されたことを示唆している。

 一般に信じられている可能性がある一つの受益者は、アメリカ撤退によって見捨てられるクルド人戦士だ。地上で、彼らへのアメリカ・スポンサーなしでは、クルド人は、アンカラが実行すると誓っている通り、トルコ軍が彼らを抹殺する越境作戦を開始する危機にある。権謀術数を巡らすクルド人の計算は「ISISを打ち破った」というトランプの「誤りを立証し」、マンビジと北東シリアで、アメリカ軍が、テロ集団の、いかなる復活も防ぐことが必要だということを示す計算だった可能性がある。

 もう一つの悪質な当事者は、CIAあるいは他のアメリカ軍諜報機関部隊だ。トランプの撤退計画をくつがえすため、CIAがアメリカ兵員に対して、このような残虐行為を推進する可能性は想像の範囲を超えるまい。

 確かに、アメリカの反トランプ・マスコミが、これほど敏速に、同じ話題で対応した様子は、この虐殺には余りに都合が良い何かがあったことを示唆している。

 マンビジで、CIAが、このような偽旗作戦をまんまと成功できるはずがないと考えるのは考えが甘い。グレアム・グリーンが『おとなしいアメリカ人』で描いた、1950年代のベトナムのように、この政府機関はアメリカの地政学的権益に役立つと計算する、外国での戦争を引き起こすため、CIAは、何十年間にもわたり、爆破による残虐行為や暗殺などの卑劣な工作を実行しているのだ。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/01/18/convenient-killing-of-us-troops-in-syria.html

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 J.F.K暗殺、9/11の国、何があっても驚かない。ところで、植草一秀の『知られざる真実』で、あの日航機墜落について書いておられる。不祥事隠蔽?ボイスレコーダー音声「オールエンジン」の怪

 そして、内政大失態で内閣総辞職カウントダウン始動

2019年1月17日 (木)

ガス問題。宗主国アメリカの傲慢さに憤慨するドイツ

Finian Cunningham
2019年1月15日
Strategic Culture Foundation、

 歯に衣を着せずに物を言う駐ベルリン・アメリカ大使による今回の発言は酷すぎて、無視しておくわけに行かなくなった。アメリカ外交使節がノルト・ストリーム2プロジェクトに関係している企業に対し、あり得るアメリカ制裁について警告として送った手紙を、ドイツ政府は「挑発」だと非難した。

 伝えられるところによれば、ドイツ政府は、リチャード・グレネル大使から送られた書状を「無視する」ようプロジェクト関連企業に言った。

 ノルト・ストリーム2はロシアからドイツへの天然ガスの配送を大いに増やすはずのバルト海底に敷設される1,222キロのパイプラインだ。完成すれば、ドイツのロシア・ガス輸入は2倍になるだろう。だがトランプ政権は、ヨーロッパに対する過度の政治的影響力をモスクワが得ることになると繰り返し主張し、プロジェクト反対を声に出している。トランプはドイツとオーストリアの企業を含む参加企業に対する制裁を警告した。

 隠された目に余る狙いは、ずっと高価なアメリカ液化天然ガスをヨーロッパに売る目的で、ドイツ・ロシアのエネルギー貿易を、アメリカが損なおうとしているのだと見られている。アメリカ式自由市場資本主義など、もうたくさんだ!

 週末に受け取られたドイツ企業に対するグレネル書状は、ドイツ私企業の行為に対する前例のない恫喝と見なされている。アメリカ大使館は、書状は単に、制裁を課すというワシントン政策を述べているに過ぎないと言って、それが恫喝であることを否定した。

 それは、以前にドイツ内政に干渉して外交儀礼に違反し、訴えられたことがある型破りな外交使節関する最近の騒動に過ぎない。以前、ドイツ・マスコミは、反移民政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に対するあからさまな支援のかどで、グレネルはベルリンで「政権転覆」を狙っていると激しく非難していた。

 昨年5月、ベルリンの職に就いた際、グレネルは、イランと取り引きをしているドイツ企業は「事業を縮小」するべきで、さもなくば懲罰的なアメリカ制裁に直面するとツイッターで書いて、すぐさま政治的な激怒の嵐を引き起こした。それはトランプ大統領がイランとの国際核合意から離脱した時のことだった。「もし問題にならずにいたいと望むなら、受け入れ国に決して何をすべきかと言ってはならない」と元駐ワシントン大使、ウォルフガング・イシンガーがきつく述べていた。

 いかがわしいデビューから、わずか数週間後、グレネルは「ヨーロッパじゅうで他の保守主義者に権利を与える」ことを望んだと自慢して、トランプ寄りのメディア、ブライバートのインタビューに応じた。それはベルリンの既成支配体制に対する本格的挑戦者として出現した「ドイツのための選択肢(AfD)」是認するものと見なされた。

 社会民主党元党首のマーティン・シュルツは、当時グレネル解任を要求した数人の政界実力者の一人だ。

    「この男がしていることは国際外交上、前代未聞だ、彼は極右の植民地士官のように振る舞っている」とシュルツが述べていた。

    彼は、うまい指摘もした。「もしドイツ大使がワシントンで、民主党員を後押しするためにいるのだと言えば、彼はすぐさま追い出されるはずだ。」

 ドイツの政治とビジネスに対するメディアによるグレネルの極めて目立つ介入は、外交官が受け入れ国に対し、政策問題では、中立でいなければならないことを規定する1964年ウィーン条約の恥知らずな違反に思われる。公式には、大使の役割は、自国政府のために慎重にロビー活動をすること、常に目立たない姿勢をとることだ。

 もちろん、これはアメリカ大使館と外交使節が、受け入れ国で、初めて、ウィーン条約に違反したわけではない。ワシントンは、政権転覆を煽動するために、こうした出先機関を慣習的に使っている。

 しかしながら、リチャード・グレネルは公然とこれら基準を無視し、アンゲラ・メルケル首相のドイツ政権に対するトランプの軽蔑を繰り返し、恥ずかしげもないトランプの代弁者役を務めている。 その結果、デル・シュピーゲルによれば、グレネルはベルリンで政治的に孤立している。メルケルは「彼から距離を保っており」、AfD以外、大半の政治家が、彼との接触を避けている。

 ドイツ企業に警告状を書く最近の論争は、もはや、ベルリンの寛容にとって最後の一撃なのかもしれない。

 ドイツ・マスコミは「大西洋パートナーシップ」がトランプの下でいかに終了つつあるかに関して既に発言している。

 経済新聞ハンデルスブラットは、以前こう書いた。「大西洋両岸関係は、もはや何も通常ではない、ベルリンは大西洋両岸関係の常態という錯覚に余りに長年執着しすぎた。親密な結びつきの時代は終わっている」。

 しかも、ドイツ政治家とヨーロッパのマスコミの間で、ワシントンの政策に拘束されない、「戦略的に、自治権があるドイツとヨーロッパ」を要求する声が増大している。

 このような進展は、ずっと延び延びになっていたものであり、その必要性はトランプ登場にずっと先行していた。 第二次世界大戦終焉以来、ドイツは、アメリカ軍事力に占領されている、ワシントンの政治目的に従属している国のようなものだった。主目的は、以前はソ連、その後はロシア連邦との間で、モスクワとの自然な協力をドイツが育成するのを常に阻止することだった。

 ドイツ主権の絶対的無視は、トランプ政権というより、アメリカ諜報機関がメルケル首相の個人的電話を盗聴していたことが表面化したバラク・オバマ大統領任期中のほうが代表的だろう。それが宗主国の傲慢さでないのなら、一体何が宗主国の傲慢だろう?

 それでも、ドイツの政治・メディア既存支配体制は、ワシントンによるドイツ国家主権と指導者に対する侵害に、ほとんど抗議をしていない。

 トランプと、彼の取るに足りないベルリン外交使節がしたことは、傲慢さを、耐えられないほど公然のレベルに持って行くことだ。トランプは、「不公平な取り引き慣行」とされるもののかどでドイツに文句を言い、メルケルの難民対策に関し、彼女をけなし、NATO軍事予算を倍増するようベルリンを脅し、イランとロシアに対して、ワシントンの敵対的外交政策に従わないことで、ドイツ企業を厳しく非難している。

 トランプは粗野なやり方で、長い間そうだろうと推定されていた、ドイツに対するアメリカ覇権をさらけ出している。それは美しい光景ではない。ベルリンは恥じ入って、このアメリカのいじめに立ち向かう姿勢を見せなければならない状態にある。

 アメリカと、NATOの取り巻き連中が、欧米諸国の国内政治に対するロシアによる証明されていない干渉に対して、これまで2年間、口から泡を吹いて激怒してきたのは馬鹿げことだ。まばゆい現実は、いつもそうなのだが、同盟国とされている国、その実、明らかに属国を使って横車を通しているのは、アメリカなのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/01/15/its-gas-germany-outraged-by-us-colonial-arrogance.html

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 記事原文のurlを末尾に書いたが、実は、まだ原文を確認できていない。別のサイトに転載されている記事をもとに翻訳している。このサイト、特に読みたい記事に限って長時間読めないことが多い。一日中読めないことが再三ある。個人的に、宗主国か手先による妨害ではあるまいかと疑っている。

 国名を置き換えれば、そのままこの傀儡劣等。ただし、ドイツ政治家やマスコミのほうが、多少骨があるようで、そこは傀儡劣等と、残念ながら、大きく異なっている。メルケル電話盗聴騒ぎの時も、傀儡売国政治家連中、一切まともな発言をしていない。

 「何も言わない7分間」…仏メディア批判的報道、加計学園理事長記者会見を連想するが、彼ですら質問に答えていた。傀儡体制では、こういう輩が大きな顔をする。そこで

 植草一秀の『知られざる真実』
 2019年最大政治課題は安倍内閣の総辞職

2019年1月 9日 (水)

プーチン/トランプ:2つの新年演説物語

Finian CUNNINGHAM
2019年1月7日
Strategic Culture Foundation

 ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、新年のため、すべてのロシア人への知的な、心からの思いやりのある演説をした。一見台本なしで、雄弁に詳細に語った彼の言葉には、智恵と独創的なひらめきがあった。

 対照的に、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、一部の国民に対し、対立と軍国主義的愛国心に満ち、わずかに名ばかり励ましの言葉折り込んだ党派的演説で、野卑で、利己的で、浅薄な挨拶をした。

 様式と内容のこの二人の対比が、2つの政治文化の全てを物語っている。ロシアの文化は成熟していて知的だ。アメリカの文化は、特にトランプの下で、公然と自己中心的で、皮相的で、攻撃的だ。

 まず第一に、プーチンは一言も場違いな言葉を言わず、ほぼ4分間、流ちょうにクレムリンからの全国放送テレビ演説をした。凍てつく空気に触れる彼の息を見ればわかるように、彼は戸外で話していた。

 トランプは実際は全国向け新年演説はしなかった。それに一番近いのは、自己憐憫的に、自分は大統領執務室で働いていると言いながら、皆が「パーティーを楽しむ」ことを願うというホワイトハウスの芝生からの20秒録画発言だ。

 後に、アメリカ大統領は、彼お気に入りのテレビ局フォックスニュースで、皆が楽しんでいるニューヨーク市タイムズスクエアから、ニュースキャスターが報じる電話インタビューをした。インタビューはほぼ9分間続いた。

 そこで、フォックスを見ていないアメリカ国民全員が大統領の新年の挨拶を聞かなかったと推論できるだろう。幸先良い新年の始まりとは言えまい。

 更にスタイルと内容と調子の問題がある。プーチンは全員を対照にする冒頭の言葉「ロシア国民の皆様、友人の皆様」で始めて、心から話をした。

 彼の演説は直接的で、親愛の情がこもり、情け深いものだ。「我々は希望に満ちて熱心に新年を待ち受けています」誠実に威厳を持って述べた。「家族が一緒に集まれる限り我々の心は暖まります。」 「人は誰も孤島ではないのですから、困窮している人々や、我々が傷つけた人々を助けましょう」と訴えた。「深い思いやりは親切を生み、交友の喜びをもたらします。」

 ロシア大統領は「業績」や自己中心的なスタンドプレーをくり返すことはしなかった。プーチンは国民がまとまり、強くなるよう促した。皆が自分の夢を追うことを願い、現実的には、政治的、経済的取り組みで、全てのロシア人の生活の質を改善するよう呼びかけ、前向きで、楽天的だった。

 冷笑家は、プーチンがいやに感傷的な言辞で、バラ色の絵を描いたと言うかもしれない。だが指導者というものは、確かに、人々を高揚させ、目的を統一しようと努力する人なのだ。彼の言葉を聞けば、ロシア指導者が、ロシア人のために、実際面で生活を一層良くすると固く決心しているのは疑いようがない。

 トランプの場合、スタイルと調子は全く異なっているというかか、耳障りとしか言えない。 フォックス・ニュースキャスターに、大晦日に何をしていたか尋ねられると、トランプは即座に底なしの自我に陥った。無私の献身的な最高司令官であると思われ、称賛を求めるかのように「そう、私はホワイトハウスであなたと話をしている」。

 次の9分間トランプは、ほとんどまとまらない発言で、とりとめのない大言壮語を語った。彼の最優先事項は、メキシコ国境への壁建設や、移民に対する治安があるが、彼は民主党員や他の彼の政治と意見が違う人々に打撃を与えることに抵抗できなかった。

 トランプは、彼が既に他のいかなる大統領より多くを達成したと言って、想定される業績について自慢した。彼の閣僚の下で想定される経済的成功について得意げに語った。彼は本気で、彼が「ISISを根絶し」たので、(不法に駐留している)シリアからのアメリカ軍隊を帰国させられるのだと主張した。

 「率直に言って私は私が言ったより多くを達成した[私はそうつもりだ]。私は単に[海外の戦争から]撤退できるだけではない、私は勝ったのだ。我々は本当にISISをほとんど絶滅させた。」

 彼は2020年大統領選挙について語り「私は大勝するつもりだ」と述べた。

 対立を引き起こす、好戦的大言壮語の最後に、トランプは全ての人々を包摂するように聞こえるよう努力し、彼は「我が国の大きな富」を望むと述べ、彼の大統領職おおかげで「アメリカ国民は大勝利者になっている」と述べた。

 「我が国の成功と繁栄と健康だけを私は望んでいる」とトランプは結論づけた。

 ここで極端にバラ色の絵を描いているのは一体誰だろう? 記録的な人数のアメリカ国民が、仕事がありながらの貧困、慢性不完全雇用、住宅や健康の危機で苦しんでいることを信頼性が高い多くの指標が示している。この大統領は、改善している社会情勢を改善する実際的な政策提供する関心がないように思われる。超大金持ちを豊かにする、彼のオリガルヒ政策は「アメリカを再び偉大にする」という妄想的な主張の実態だ。

 新年演説は伝統的に親善と平和に関するものだ。トランプのフォックス限定演説は軍国主義に満ちていた。彼は少なくとも5回「我々の偉大な軍を増強した」ことを自慢した。

 富を作る目的に関して、彼はそれが健康と教育の公的福祉を改善することだと言わなかった。トランプは言った。「我が国の大きな富は、我々の軍に我々が遥かに多くのことができるのを意味している。」

 明らかに、彼はある時点で「我々は決して軍を使わなくてもよいよう望んでいる」と言った。にもかかわらず彼の演説は熱狂的愛国心と攻撃で満ちていた。彼の世界観は典型的な強迫観念で、威嚇だ。「我々の軍は非常に強いので、我々は決してそれを使わなくてもよいだろう。」 意味することころは、我々は恐怖の統治で世界を支配するつもりだ。

 彼の新年演説で、ロシアのプーチン大統領は軍国主義に一切触れなかった。ロシアには、シリアで、アメリカが支援する、政権転覆を目指すテロ戦争を打ち破った勝利について誇るべき多くのことがあるにもかかわらず。

 プーチンは家族や友人や同国人を大切にし、全員の幸せのため、国民一丸となって働くことについて語った。

 それなのに、欧米政治家や無気力なマスコミは、ロシアを容赦なく侵略国として描いている!

 トランプは明らかに、大義や平和を熱望する礼儀作法皆無の、極端な煽動政治家だ。彼の演説は全て「私、私、私」、更に多くの「私」だ。自慢、やりたい放題、軍国主義、敵対的で冷酷だ。おまけに、雄弁とは歩と遠い。

 2つの新年演説物語は、どの国が将来栄える実際の力があるかを人々に語っている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/01/07/putin-trump-tale-of-two-new-year-addresses.html

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 クリス・ヘッジズ氏のAMERICA: THE FAREWELL TOURの52ページで、トランプによる軍事支出増大話の後、フロイトのエロス・タナトスに触れている。生に向かおうとするのか、死に向かおうとするのか。二つの演説の根本的な差異。我々が暮らす劣等、宗主国の暴君そっくりの、いや劣化版虚言癖男が君臨している。年頭に何を言ったのか、言うのか興味皆無。死へ向かおうとすることにはを無限に無駄金使うが、生に向かう方向への努力は決してしない。子は親に似る。属国傀儡は宗主国を模倣する。

 大本営マスコミが助長した都民ラスト、ラストも間近なのだろうか。毎日緑のタヌキと一緒にボーット生きている風の議員ポスターをにらみながら通り過ぎる。

 世界最大の属国は、宗主国同様、病的な阿呆がのさばり、ウソが垂れ流される。国営放送は、強制徴税しておいて、許しがたいウソを大々的に垂れ流す。国営洗脳放送「ダーウィンが来た!」で辺野古珊瑚移植大作戦スペシャル!を放映するか「ボーっと生きてんじゃねーよ!!」と言うか、いずれかが不可欠。『琉球新報』にはお金を払っていないが、きちんと真実を報じてくれる。

辺野古埋め立て 首相が「あそこのサンゴは移植」と発言したが…実際は土砂投入海域の移植はゼロ

 昨日に続き、日刊IWJガイドに紹介されている下記IWJインタビューを拝聴予定。

【「国家神道」のルーツを探る!島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビューシリーズ特集再配信 2・IWJ_Youtube Live】20:00~「『神社』は7世紀後半につくられた!『古事記』『日本書紀』、そして伊勢神宮の祭神アマテラスの起源・・・『国家神道』のルーツを探る!岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー1日目(古代編)後半」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2016年11月に収録した、岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー1日目(古代編)の後半を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた井上寛司氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E5%AF%9B%E5%8F%B8

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/346982

2018年12月26日 (水)

反トランブで、くらむ目

Finian Cunningham
2018年12月22日
スプートニク

 古い諺のとおり、壊れた時計さえ、一日二度は正しい時刻を表示する。それはドナルド・トランプ大統領にも当てはまる。彼のあらゆる欠点は豊富だが、それでも、ホワイトハウスの住人は確かに少なくとも一つか二つは、良いことをなし得るのだ。

 だがトランプ批判派の言い方によれば、第45番代大統領について良いところは皆無、全くないのだ。 民主党と彼らを支持するマスコミは、彼に決してチャンスを与えない。

 CNNの類は見るに堪えない。はじめから何を言うかわかるのだ。トランプを非難しろ、トランプをけなせ、あら探し、あら探し、あら探し。教条的反トランプ言説の容赦ない否定的態度ばかりで、批判する連中の信頼性が全く失われるほどだ。事実や客観的状態とのやりとり皆無。容赦ない偏見と先入観的観念の固執だ。

 アメリカ軍部隊をシリアから撤退させるというトランプの最近の命令を見よう。大統領の決定は今週、両党の議員によって激しく批判された。民主党議員も共和党議員も、シリア国からのアメリカ軍撤退を「戦略上の大失敗」として一斉に非難した。それは敵、バッシャール・アル・アサドのシリア政府や、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領やイランへの、あるいはISISテロリストへの「贈り物」だと言われた。

 シリアのISIS[ダーイシュ *]に対する「勝利」や「我が兵士たちが帰国する」というトランプのツイッターによる祝賀ニュース宣言は、選挙支援者のためのスタンドプレーで安っぽかったのは確かだ。クリスマスのわずか数日前、トランプは国に輝くような大きいプレゼントをするサンタクロースになりすましたのだ。

 にもかかわらず、シリアからのアメリカ軍撤退は、本当に適切なことだと見なされねばならない。そもそも、2,000人のアメリカ兵士と軍用機戦隊は、これまで4年間不法にシリアに駐留していたのだ。アメリカは、その作戦に、国連安全保障理事会の承認や、もちろんシリアの政府からの認可も得ておら、彼らはシリア主権を侵害する占領軍だ。

 さらに、何万というシリアの一般人がアメリカ軍に殺された。去年のアメリカ空襲により何千という女性と子供たちが壊滅させられたラッカ市破壊は、途方もない戦争犯罪として傑出している。

 「テロリストと戦う」というワシントンの主張は、シリアに対する事実上の侵略を正当化しない。そのうえ、紛争を本気で研究した人なら誰でも、欧米マスコミは信頼せず、「対テロ戦争」という主張は、アメリカ軍がシリアを不安定化し、アサド政府に対する政権転覆を煽動するため身勝手な隠れ蓑であるのを知っている。アサドのロシア、イランとヒズボラとの同盟と、彼の確固とした反イスラエル、反アメリカ帝国主義が、ワシントンが彼の国を標的に定めた理由だ。

 悲劇的な戦争が2011年3月に勃発する前は、シリアでは様々な宗教が平和共存し、誇り高い、そして古い歴史があったのだ。

 シリアで、テロと戦うことどころか、アメリカは、組織的に犯罪的な政権転覆目的で、ジハード戦士を武器として利用し、ひそかに指揮していた。 シリアでの反アサド「大衆反乱」とされるものは、常にワシントンとNATO同盟国と地域の属国政権が望む政権転覆という実際の狙いを隠すため、入念に仕組まれた欧米プロパガンダ言説だった。

 瞬間的理解で、トランプはそれを知っている。彼の2016年の選挙運動中、彼は正確にオバマ政権が「ISIS を作った」と述べていた。そして彼はシリアでの戦争が無意味だったと言っていた。トランプが「陰謀論者」で「話をでっちあげて」いるわけではない。サウジアラビアや他の湾岸アラブ独裁国からの何十億ドルを基に、アメリカCIAと他のNATO軍情報部が、ジハード戦士代理部隊を計画した十分な文書化された証拠があるのだ。

 今週の「ISISに対する戦争に勝利した」というトランプの自画自賛、確かにばからしい。ISISと、政権交代のためアメリカが支援する秘密の戦争を打ち破ったのは、シリア軍とそのロシアとイランとヒズボラの同盟だった。

 とは言え、うさんくさい彼の主張にもかかわらず、シリアからの軍隊と軍用機撤退というトランプの決定は適切な決定だ。反政府派の過激派民兵は、ほとんど負けたのだ。アメリカ軍をシリアから脱退させれば、テロリスト残滓の抵抗を、シリア軍とその同盟国が絶滅するのを促進する。

 トランプを批判する連中は、シリアには最大30,000人のテロ戦士が散在していると言う。伝えられるところでは、ヨーロッパ同盟国と同様、これらの国内の批判派は、トランプがシリアでテロ集団を破滅させる任務から逃げ出し、従って欧米諸国が将来攻撃されるという安全保障に対するリスクをもたらすと、厳しく非難した。その見解は、シリア軍とロシア、イランとヒズボラの同盟という、シリアの本当の英雄について無知なのか、惑わされているのだ。彼らの軍隊は、最終的にテロリストを排除し続けるのに十分な力を越えている。アメリカや、他のNATO軍の存在は、その作業に対する障害に過ぎない。

 アメリカが支援する政権転覆のための戦争は、シリアで挫折させられた。それには8年を要したが、シリアの人々は歴史的戦争に勝利したのだ。

 シリアに違法に駐留しているアメリカ軍も、全てのNATO軍隊も、シリアから本当に撤退すべき時間だ。アメリカ、イギリス、フランス軍と、彼らの政治指導者は、シリアの主権に対する秘密の侵略と侵害のかどで、戦争犯罪容疑で起訴されるべきだ。

 奇妙なことに、「リベラル」や「左翼」と主張し、それゆえ反戦だ期待されるはずの政治家や評論家やハリウッド著名人連中は、シリアからの撤退命令のため、トランプをもの笑いにする列に加わっている。皮肉にも、これらの批評家は、結果的に、戦争、違法占領と戦争犯罪を支持しているのだ。

 その不思議な矛盾は、欧米「リベラル派」の浅簿さと無意味さを証明している。このような連中が持っている信条は、問題が何であれ、もっぱら「反トランプ」だ。

 トランプは、特定集団にしか理解できない表現による言説の人種差別政治や、ファシスト傾向や、金持ち支持の寡頭政治の政策に関し、確かに非難と反対に値する。だがアメリカやヨーロッパの主流「リベラル派」は、決してそうした問題に関して、トランプに反対するようには思われない。彼らは無関係なばかげた「ロシアの共謀」と「ロシアの干渉」ばかりに懸念している。

 反トランプ「リベラル派」が、海外でアメリカ軍国主義を終わらせることが、すべき正しいことなのを理解できないなら、彼らの道徳的、政治的羅針盤は機能を失っているのだ。一日二度、正確な時刻を示すトランプの壊れた時計と異なり、反トランプ旅団は、いかなる実行可能な方向も全く見えない状態にあるのだ。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。

*ダーイシュ、ISIS、ISILとしても知られており - ロシアを含め、多数の国で活動を禁止されたテロ集団

筆者の見解や意見は、必ずしもSputnikのものを反映するものではない。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/201812221070927949-anti-trump-campaign/

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 ゴーンは獄中でも巨悪は眠っている 地検特捜への国民感情

 送ったクリスマス・プレゼントに喜ぶ子供たちの動画や写真を見ている。株価下落という強烈な大型の贈り物が届いている。

 植草一秀の『知られざる真実』
 株価暴落主因は消費税増税方針決定にあり

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 ダウと日経平均に大型のクリスマスプレゼント

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