グリーンランド

2026年2月 1日 (日)

グリーンランドを奪い…更に奪うトランプ

2026年1月19日
Moon of Alabama

 ドナルド・トランプ大統領は、ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相に書簡を送付した。国家安全保障会議スタッフが書簡のコピーをワシントンD.C.駐在の欧州各国大使に送付した。

 Newshourのジャーナリストに写しが提供された。  
親愛なる大使

 トランプ大統領は、ヨナス・ガール・ストーレ首相と共有した下記メッセージを貴国[政府/国家元首]に転送するよう依頼した。

 親愛なるジョナス様:8つの戦争を阻止したという理由で私にノーベル平和賞を授与しないことを貴国が決定されたことを踏まえ、私はもはや純粋に平和について考える義務を感じない。平和は常に最優先事項だが。今は、アメリカ合衆国にとって何が善で、何が適切かを考えることができる。デンマークはロシアや中国からその地を守ることはできない。そもそもなぜ彼らに「所有権」があるのか? 文書は存在せず、数百年前に船がそこに上陸した記録があるだけだ。しかし、我々の船もそこに貴寄していた。私はNATO創設以来、誰よりも多くのことを成し遂げてきた。そして今、NATOはアメリカ合衆国のために何かをすべきだ。我々がグリーンランドを完全に掌握しない限り、世界は安全ではない!
大統領DJT
 ヨーロッパが何らか決定的な行動を起こして彼を阻止するまで、トランプ大統領はグリーンランドを要求し続けるだろう。

 トランプ大統領が法外な関税を課して中国との貿易を断とうとした時、中国はレアアース鉱物とレアアース製品の輸出を停止して対抗した。アメリカはこれらを必要としており、他に供給源がない。トランプ大統領は関税を撤回し、習近平国家主席と和解した。

 ヨーロッパも同様に断固たる行動を取る必要がある。トランプ大統領は対抗措置を講じることなく、ヨーロッパ製品に関税を課すことができた。これは大きな失敗だった。トランプ大統領はこれを即座に弱みと解釈し、更につけこむのに成功したのだ。

 ヨーロッパはアメリカへの物品販売で貿易黒字を計上している。しかし、アメリカからのサービス購入では貿易赤字を抱えている。こうしたサービスには、ソフトウェア、インターネットアプリケーション、テレビ番組や映画、コンサルティング、銀行業務の一部などが含まれる。

 欧州は、アメリカが欧州に提供する全てのサービスに直ちに関税を課すべきだ。これは、トランプ大統領が欧州製品に課している関税の二倍にすべきだ。トランプ大統領が物品関税引き上げで応じるなら、サービスへの関税率も引き上げるべきだ。マイクロソフト、グーグル、ハリウッドは声高に叫ぶべきだ。彼らの製品は全て、さほど手間をかけずに欧州製品に置き換え可能だ。

 欧州諸国が取るべき対策は他にもある。欧州には数万人規模の米兵と民間人がいる。米国がグリーンランドを脅かしている以上、彼らの現在の自由な移動を制限するのは当然だ。トランプ指揮下にある彼らが、同じように愚かな行動に出ないよう、万全を期すためだ。結局、彼らは人質だ。人質として利用すべきだ。

 また欧州は、デンマークの指揮下にある多国籍独立連隊を直ちに編成し、グリーンランドに派遣すべきだ。アメリカが恐れていると公言する「ロシア」と「中国」の侵略からこの地を守るのは彼らだ。

 昨日のあるニュースが、ミネソタ州への派兵に備えて現役陸軍空挺部隊 1,500 人を警戒態勢に置いたと国防総省が主張していると報じた。  
兵士は、アラスカ州のエルメンドルフ・リチャードソン統合基地に駐留する第11空挺師団の隊員だ。同師団は陸軍屈指の歩兵部隊の一つで、太平洋における米軍プレゼンスの最前線部隊として、中国に対する抑止力として配置されている。また、同師団は北極圏での戦闘においても陸軍の主導的部隊だ。
 北極圏での戦闘を想定して訓練を受け、任務に就いた米軍主力部隊が、ミネソタ州で実際には起きていない暴動を鎮圧するため警戒態勢を敷いたとお考えなら、私が申し出てている、この巨大な橋購入の件で、是非ともご連絡頂きたい。これらの部隊は確実にグリーンランド占領の準備をしているはずなのだ。

 欧州はより迅速に行動して、これに対抗すべきだ。

 残念ながら、現在の欧州指導者連中は、ここ数十年で大陸最悪の状態にある。だから彼らが何らかの重要対策を立案して実行できるとは思えない。

 結果的に、トランプはグリーンランドを奪取し、更に奪うことになるだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/01/trump-will-take-greenland-and-then-go-for-more.html

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 植草一秀の『知られざる真実』
致命傷になる日曜討論ドタキャン

2026年1月27日 (火)

北極圏を巡る秘密戦争という文脈におけるグリーンランド



ラファエル・マチャド
2026年1月22日
Strategic Culture Foundation

 グリーンランドへのトランプ大統領の関心は、突然の感情の爆発や単なる傲慢さ、あるいは単に欧州に対する憎悪から生まれたものではない。

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 正直に言って、グリーンランドを巡るアメリカと欧州の緊張というこの「メロドラマ」が、どのように終わるのか全く見当もつかない。トランプの不安定な経歴を考えれば、結局何も起きない可能性もある。あるいは、アメリカが海兵隊と空挺部隊を使ってこの偉大な北の島を占領することになるかもしれない。あるいは、より穏健な方法として、実際にグリーンランドを購入するか、少なくとも島の一部の使用権を認める契約を締結するかもしれない。

 だが、確実なのは、グリーンランドに対するトランプ大統領の関心は、突発的な感情の爆発や単なる傲慢さ、あるいは単にヨーロッパへの憎悪から生まれたものではないことだ。この関心の背後には明確な地政学的論理があり、それは世界的紛争の次なるシナリオの一つに関わっている。

 グリーンランドへの関心の最も明白な側面は、まさにトランプ主義によるモンロー主義更新に基づいている。最初モンロー主義が策定された当時、それは抽象的に、ヨーロッパをアメリカ大陸から排除する意図の表明だったが、主な標的はスペインと西半球に残るその領土だった。

 バイデン政権下でモンロー主義が既に復活しつつあったため、それが地域諸国の露中関係に向けられるのは自明のことと思われた。しかし、モンロー主義の反欧州的側面が依然有効だとは予想されていなかったのは明らかだ。アメリカがアメリカ大陸から欧州の存在を排除し続ける意向なのは今や明白だ。この点は、フランス人で、現国民連合会長のジョーダン・バルデラも良く指摘しており、最近の演説で、アメリカがデンマークからグリーンランドを奪取した場合、次はフランス領(フランス領ギアナ、マルティニーク、グアドループ、サン・バルテルミー、サン・マルタン、サンピエール・ミクロンなど)が標的になる可能性があると彼は強調した。

 しかし、グリーンランドにはモンロー主義の課題を超えた特殊性がある。北極圏に近い位置だ。

 現在、北極圏の部分的氷解を招いている気候変動は、従来の交易ルートに代わる新たな交易ルートの可能性を切り開いている。また、北極圏には未発見の石油埋蔵量の13%、天然ガス埋蔵量の30%が埋蔵されていると推定されている。更に、世界最大の島の地下には、金、ルビー、ダイヤモンド、亜鉛、鉄、銅、希土類元素や大量のウランが埋蔵されているとも言われている。さらに過小評価されているものの、同様に重要なのが、北極海の温暖化が魚群を惹きつけており、漁業に影響を与えている事実だ。

 当然ながら、北半球に位置する他の敵国を狙うミサイル弾道の可能性がある地域として、北極圏の戦略的重要性は無視できない。北極圏は、仮に大陸間攻撃を想定する場合、より近距離が短い経路だ。

 北極圏の未開拓の可能性を最初に察知したのはロシアだったようだ。ロシアは、北極圏に最も近い北部地域において、民生・商業インフラの活性化、改革、更新や、建設という長期にわたる過程を開始した。またモスクワは、特別軍事作戦という地域的背景により、一層不安定になった黒海航路に代わる新たな海上航路の開拓を目指し、砕氷船の活動も活発化させた。しかし、ロシアの北極圏に関する初期の取り組みは、主に民生・商業的性質で、北朝鮮も関与する中国の極地シルクロード構想と関連していた。

 西側諸国は北極圏の軍事化という形で対応した。

 2020年には早くも、アメリカ、カナダ、デンマーク、フィンランド、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデンは、北極圏全体の徹底的な調査と占領を目指す学際的姿勢を示す国際協力極地研究計画(??ICOPR)協定に署名した。これらの国々の中には、この地域の探査を促進するための新技術開発に多額投資を行っている国もある。2021年には、国防総省が北極圏戦略を発表し、この地域で活動する専門軍事部隊の訓練を盛り込んだ。2022年には、これらの国々は、この特殊軍事作戦を大義名分として、北極圏における協力に焦点を当てた多国間機構、北極評議会を脱退した。

 これら全ては、北大西洋と北極に特化した米海軍第2艦隊の再活性化や、アイスランドのケプラヴィークにある米軍基地の再活性化など、実際に応用されている。アメリカの予算から40億ドルが、アメリカの北極圏能力強化に充てられた。

 だが奇妙なのは、これら過去の取り組みは全て、カナダや北欧同盟国による同様の取り組みと連携して行われてきたことだ。ところが今、アメリカはかつての同盟国とは逆行し、あるいは敵対する行動をとっており、もはや北極圏の共同支配を信じていないようだ。

 アメリカは石油やガスに興味がある以上に、グリーンランド全体を軍事拠点に変え、長期的にロシアに対抗することを狙っているようだ。北極圏を軍事化しようとする西側諸国の取り組みに対し、既にロシアは旧ソ連軍事施設の復活や北方艦隊の増強で対抗している。

 トランプはこの目標を達成するために実際に島の「所有者」になる必要さえなく、デンマークがグリーンランド領土の一部、特に北部をアメリカに譲渡することに同意するだけでディープステートの目的は達成される。

 このような出来事が展開すると、新世紀の2030年代には、北極が事実上、世界で最も「熱い」地域の一つになる可能性が高くなる。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/22/greenland-in-context-of-secret-war-for-arctic/

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  東京新聞 朝刊 特報面 本音のコラム 鎌田慧氏  
抜け駆け選挙の狙い

2026年1月22日 (木)

権力が狂う時:ベネズエラにおけるアメリカの作戦と世界秩序への危険

フィル・バトラー
2026年1月19日

 過去数日間、近年で最も異例とも言える軍事作戦の一つをアメリカは遂行した。ベネズエラ空爆と、ニコラス・マドゥロ大統領夫妻拘束とニューヨークへの拉致だ。数時間後、安全かつ適切で思慮深い政権移行が実現するまでは、アメリカが「ベネズエラを支配する」とドナルド・トランプ大統領は宣言した。

 

 歴史上、我々が立ち止まるべき瞬間はごくわずかだが、今回はその一つだ。単に何が起きたのかというだけでなく、その後の言論が、ワシントンの権力者が、現在どのように考え、発言しているかを明らかにしているからだ。

 現実から切り離された言説

 この作戦に関する公式説明は、刑事司法の文言を混ぜ合わせたものだった。マドゥロ大統領は結局、麻薬戦争に関する大まかな主張で連邦訴追に直面することになる。しかし、それら主張は基本的精査によって崩れ去る。麻薬戦争の根拠の中心、フェンタニルは、主にメキシコ経由、陸路でアメリカに流入しており、カルテルは、自動車や、合法的な港での通関や、国内ネットワークを利用している。オピオイド危機の原因となるほどの量がベネズエラからは直接流入していない。フェンタニルに関連する海上検挙は稀で、ベネズエラはDEA密売データで、供給源や主要流通経路として現れてはいない。更に率直に言えば、小型沿岸船舶は、燃料補給支援や母船や中間中継地点なしには、ベネズエラからアメリカ本土まで物理的に移動できないのだ。これらのいずれも、記録されている密売パターンには見られない。だが証拠は、かつてのように不可欠な試金石でなくなったのだ。

 国連安全保障理事会常任理事国で、核を保有する国が、国連憲章の文言ではないにせよ、その精神に反する作戦を実施したのだ。

 マドゥロ大統領拘束から48時間以内に、トランプ発言は、異様に、劇的に、他の国々へ飛び火した。長年アメリカの地政学的敵対国だったキューバは「崩壊の準備が整っている」と大統領は公言し、コロンビアには麻薬生産の疑いがあると脅迫し、同国での軍事作戦は「良い考えだ」と示唆した。事態を更に泥沼に突き落とすため、トランプはアメリカによるグリーンランド併合要求を復活させ、領有権を中国とロシアの存在に対する「国家安全保障」上の懸念と明確に結び付けた。これはデンマークとグリーンランドの指導者たちが激しく拒否した主張だった。これは戦略的曖昧さではない。これは西半球における優位性の宣言で、確立された国際法の規範や国家の主権をほとんど考慮せず、主張と武力を武器とする意志に裏打ちされている。

 国際的な反発と規範の崩壊

 世界の反応は迅速だった。ベネズエラへの攻撃を「違法かつ不安定化させるもの」とロシア当局は非難し、石油資源支配というアメリカの戦略的利益の継続だと断定した。更に、より強大な国に対する同様行動は戦争行為とみなされると警告した。

 中南米諸国内外の指導者たちは、この作戦を強く非難した。スペイン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ウルグアイは共同声明を発表し、この介入を「平和と地域の安全保障にとって危険な前例」と評し、主権の尊重を強く求め、ベネズエラ危機に対する平和的かつ包括的な解決策を求めた。中国やフランスなどは武力行使を批判し、国連や欧州連合などの機関は国際法の優位性を強調した。

 長期的に見れば、これは地域的な議論ではなく、第二次世界大戦以降の世界秩序の基盤となってきた原則の試練なのだ。大国が、国連の承認なしに、また自衛や国際的負託もなしに、現職国家元首を拉致するのは、強さを示すものではなく、自制心の崩壊を示すものだ。アメリカの姿勢を集団的狂気と呼ぶ人々さえいる。

 これら行動の原動力となっているのは、希少性と権力投射の論理だ。この不穏な一連の姿勢の連鎖をどう説明するのだろう? 最も単純かつ不穏な説明は、不透明な道徳的闘争ではなく、物質的必然性にある。アメリカは益々外国石油と希土類鉱物への依存度を高めており、ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇る。「石油供給を再開させる」というホワイトハウスの主張は、その重要性を物語っている。モンロー主義(トランプ自身の言葉で「ドン・ロー主義」と改名された)などの教義の援用は、西半球における戦略的資源と政治的帰結に影響を与えるだけでなく、支配する意欲を示している。ニカラグアからグリーンランド、そしてキューバへと、まるで熱狂的な標的のチェス盤のように主張が飛び交う時、強力な戦略ではなく、不安感を必死に投影しているに過ぎない。

 危険な前例

 今この瞬間は、特異かつ危険な状況だ。国連安全保障理事会の常任理事国で、核保有国のアメリカが、国連憲章の文言とは言わないまでも、その精神に反する作戦を実行したのだ。長らくアメリカは主権と国際法を擁護してきたが、今やそれらに挑戦しているのだ。限定された状況を除き、いかなる国家も外部の武力によって転覆させられることはないという原則は、密かにではなく、傲慢な宣言によって侵食されているのだ。

 ニコラス・マドゥロ逮捕は、今後数十年にわたり、国際関係の授業で教えられることになるだろう。だが教訓は、強い国や弱い国に関するものではない。権力が抑制力を失った場合る、世界秩序が、再び帝国の論理へ崩壊していく様子を検証することになるだろう。進歩と偉大さとして売り出されているものは、実際は中世的思考への退行、あるいは更に悪いことに、無法地帯の世界への退行だ。ドナルド・トランプは暴走しているように見える。少なくとも「南北アメリカ大陸皇帝」の称号を狙っているように見える。

 フィル・バトラーは政策研究者、評論家、政治学者、東ヨーロッパ専門家で、最近のベストセラー「Putin’s Praetorians(プーチンの近衛兵)」などの著書がある。

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/01/19/when-power-goes-mad-the-u-s-operation-in-venezuela-and-the-danger-to-world-order/

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 東京新聞 一面  
 安倍元首相襲撃 無期判決

 奈良地裁 被告の境遇影響否定


 東京新聞 三面にも  
 安倍氏銃撃判決

 「なぜ狙った」踏み込まず


 東京新聞 三面  
 トランプ氏 365項目成果強調

 政権1年「八つ戦争終わらせた」


記事の中に 全米各地でデモ④面 とある。  東京新聞 四面 国際・総合  
 強権1年「独裁者いらない」

 反トランプデモ 全米各地で展開


 東京新聞 六面 総合  
 トランプ大統領就任1年

 MAGA派の一部離反

 米国世論調査

 「米国第一」偽者だった

 外交没頭・格差置き去りに失望の声


 東京新聞 特報面  
 昨秋国会で「改修に一年以上」と強調

 高市氏「食品消費税2年ゼロ」尽きぬ疑問

 一体何だったの「レジの壁」

 「検討を加速」って・・・

 本気度に疑問符


 

2026年1月19日 (月)

グリーンランドを巡ってアメリカとヨーロッパは戦争するのか?



2026年1月16日
Strategic Culture Foundation

 アメリカからグリーンランドを守るため、ヨーロッパ諸国は小さな有志連合を結成した。

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 一言で言えば、答えはノーだ。今週あるメディア評論家が鮮明に指摘した通り、欧州指導者連中はクラゲより骨なしで、北極圏のデンマーク領土をドナルド・トランプが併合したがっていることに対する彼らの不安定な懸念は、武力紛争という点では大したことはないだろう。

 今週末、グリーンランドへの欧州軍配備のように多少芝居がかった動きはあるかもしれない。欧州政治家たちは大声で騒ぎ立てるだろう。だ が、結局、属国は従わざるを得なくなるだろう。

 だが理論的疑問が存在するという事実自体が、第47代アメリカ合衆国大統領の下で国際関係がいかに異常な状況に陥っているかを物語っている。ある意味で狂っているが、良いことだ。それが「道徳的な欧米諸国」の欺瞞と破綻を露呈しているためだ。

 第二次世界大戦終結以来80年、アメリカはヨーロッパ同盟諸国の守護者を装ってきた。北大西洋条約機構(NATO)という形をとった大西洋横断同盟は、欧米諸国の民主主義と、平和と、安全保障と、国際法の礎となるはずだった。

 今、トランプがグリーンランドを併合するという野望を露わにし、必要なら軍事力も行使する姿勢を見せる中、NATOの体裁は完全に崩壊した。同盟は、そのリーダーであるはずのアメリカから攻撃を受けているのだ。

 トランプ大統領が「グリーンランドを征服する」脅しを実行に移せばNATOは終わりだとデンマークや他の欧州諸国は述べ、動揺している。

 かかって来い。

 今週、デンマークとグリーンランドの外交官らはホワイトハウスでトランプ政権当局者の、J・D・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官と会談し、デンマークとグリーンランドの主権を尊重するよう訴えた。

 外交上の礼儀をトランプは一切受け入れない。グリーンランドをアメリカの管理下に置くことを依然主張し続けており、軍事力行使も排除していない。この北極圏の領土が中国とロシアに奪われる危険にさらされているため、グリーンランド併合はアメリカの国家安全保障に関わる問題だと大統領は明言している。

 領土奪取を正当化するためにこれを脅迫としてトランプ大統領が利用したのを中国は非難した。

 ロシアは北極圏最大の領土で、その北極航路はヨーロッパとアジアを結ぶ戦略的に重要な輸送路だ。グリーンランドは必要ない。

 国家安全保障というトランプ大統領の口実は笑止千万だ。露骨な帝国主義による領土強奪を隠蔽するために、ロシアと中国の「脅威」カードを恥知らずに利用している。まさにこれこそ、アメリカとヨーロッパがロシアと中国を偽善的に根拠もなく非難していることだ。

 グリーンランドは世界最大の大陸島で、面積は210万平方キロを超える。これはテキサス州の約3倍の広さだ。この北極圏の領土は、アメリカが経済の将来を懸けて切望する石油、ガス、鉱物資源が豊富だ。これは、トランプ大統領によるベネズエラへの犯罪的侵略行為と全く同じ計算だ。

 もしそれが単なる国家安全保障問題なら、アメリカはデンマークとの歴史的合意に基づき、グリーンランドに防空基地を保有しているのだ。トランプは、デンマークはグリーンランドを防衛できるほど軍事力がない(犬ぞり2台で、と揶揄した)と軽蔑的に語っているが、これはアメリカが既存の基地能力を強化すれば容易に解決できる。

 つまり、ロシアと中国を脅威として持ち出すのは、トランプ大統領が膨大な北極資源を収用するための身勝手な言い訳だ。

 いずれにせよ、デンマーク政府は、ロシアと中国がグリーンランドを占領するリスクに関するトランプ大統領の懸念を否定している。

 だが、犬と寝ればノミが湧くものだ。デンマークをはじめとするヨーロッパ追随者連中は、ヨーロッパの安全保障に関し、ロシアの脅威というカードを不当に使い続けてきた。こうして彼らは、デンマーク領グリーンランドを奪取するために今使っている偽りの言説をトランプがでっちあげるのに加担してきたのだ。

 歴史的に、欧州連合(EU)はアメリカの卑屈な属国になってきた。アメリカが国際法違反や違法な侵略行為を繰り返すたびに、EUはワシントンを宥めようと躍起になってきた。最近では、トランプ大統領がベネズエラを攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領を拉致した際も、欧州は国際法を擁護するどころか、むしろ称賛した。政権転覆を企むイラン攻撃を鎮圧しようとする動きに対し、対イラン戦争をトランプ大統領がちらつかせている今、欧州は再びその侵略行為を称賛している。

 ワシントンによる数十年にわたる国際法と国連憲章の組織的かつ執拗な違反は、欧州の共謀、あるいは卑怯な黙認により可能になってきた。このことがもたらした免責は、トランプ大統領下での国際規範の公然たる軽視という形で頂点に達した。

 トランプが傲慢にも自慢する通り、アメリカ帝国は国際法も主権も尊重していない。ゼリーのような無力さを露呈したヨーロッパ属国諸国は当然の軽蔑を受けている。

 2022年9月、ノルドストリーム・パイプライン破壊により、アメリカはロシアからのヨーロッパへの戦略的エネルギー供給を遮断し、ヨーロッパ経済を崩壊させると決定した。しかし、ヨーロッパは抗議の声すら上げなかった。彼らはウクライナでロシアに無益な代理戦争を仕掛け、アメリカの軍事的搾取に法外な支出をして自国経済を破壊し、自らの堕落をさらに深めている。

 グリーンランド奪取でトランプ大統領が欧州の弱点を最大限に利用しているのも不思議ではない。

 コラムニストのRonald Ridenhour が複数記事で指摘した通り、ヨーロッパ属国諸国中、最も卑劣な国の一つがデンマークだ。デンマークは長年にわたり、諜報機関およびプロパガンダ拠点としてアメリカ(政務)の意のままに行動してきた。デンマークは1949年のNATO創設メンバーだ。また、コペンハーゲンは第二次世界大戦中はナチス傀儡で、その後アメリカ帝国主義に加担したのは当然のことだった。

 すると、アメリカ君主が家臣連中に圧力をかける際、彼らは一体何をするつもりだろう? 何もしない。

 今週末、デンマーク、イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、ノルウェーなどの国々は、トランプ大統領に対する連帯を示すため、「北極圏への忍耐作戦」でグリーンランドに少数の軍隊を派遣している。

 馬鹿げている。欧州はこの一年、ウクライナに展開する有志連合の結成を議論してきた。名目はキーウのネオナチ政権をロシアから守るためだ。そして今、彼らはグリーンランドをアメリカから守るために、ちっぽけな有志連合を結成したのだ。

 それでも有益な兆候がある。この不条理さは、NATOの欺瞞や、アメリカによる侵略行為の無法性や、それが罰を受けずに済むことや、欧州「同盟諸国」の完全な道徳的破綻といった、いくつかの点を浮き彫りにして教訓的だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/16/will-us-and-europe-go-to-war-over-greenland/

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 植草一秀の『知られざる真実』
日本再生へ打倒高市自民の連帯
 耕助のブログ
No. 2784 傷ついた鷲:中国が米国を圧倒するとの警告が米国の信頼性を試す

2026年1月12日 (月)

トランプとグリーンランドとヨーロッパが見て見ぬふりをする植民地主義



ルーカス・レイロス
2026年1月10日
Strategic Culture Foundation

 ワシントンでもコペンハーゲンのものでもない。グリーンランドはイヌイットの人々のものだ。

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 最近、ドナルド・トランプのグリーンランド併合への関心を巡る論争が再燃し、北極圏における帝国主義と主権と自決権をめぐる議論が再燃している。ヨーロッパ諸国、特にデンマークと欧州連合(EU)の反応は「アメリカ拡張主義」に対する道徳的言説に特徴づけられている。だが、この言説は、この地域におけるデンマーク自身の植民地史、すなわち、グリーンランドの正式名称カラーリット・ヌナートに暮らすイヌイットの人々に対する根深い暴力の歴史を意図的に無視している。

 最近、グリーンランドにおけるヨーロッパの植民地主義の歴史について優れた記事を、ロシアを拠点とするアイルランド人ジャーナリストのチェイ・ボウズが書いた。ボウズが述べている通り、デンマークのグリーンランド進出は、決して先住民の同意を得たものではなかった。1721年、いわゆるノルウェー人の子孫を「救出する」という宗教的名目で始まった植民地化は、たちまち文化的支配と経済的搾取のための組織的計画に発展した。ヨーロッパ人が見つからなかったため、デンマーク人宣教師たちはイヌイットを攻撃対象にし、彼らの精神的・文化的慣習を犯罪化し、伝統的社会構造を解体し、支配手段としてルター派キリスト教を押し付けた。

 1776年に貿易独占を確立したデンマークは、グリーンランドを採算の取れる天然資源拠点として扱い始め、先住民を意図的に孤立させ、依存状態に置いた。この植民地主義的論理は20世紀を通じて強まった。1953年、コペンハーゲンは国連の新たな植民地解放ガイドラインを回避するため、グリーンランドを「郡」として併合した。国際的監視が不十分だったため、イヌイット先住民の生活は益々悪夢に変わった。

 これらの政策には、デンマークで「再教育」を受けさせるために、イヌイットの子どもを拉致する悪名高い「Little Danes experiment(若きデンマーク人」実験や、デンマーク支配下の産業のために安価な労働力を生み出すことを目的として、先祖伝来の土地から共同体丸ごと都市部の集合住宅に強制移住させるといったものが含まれていた。更に深刻なのは、1960年代から70年代にかけて、人口抑制を明白な狙いとして、数千人ものイヌイットの女性や少女に、同意なしに、秘密裏に避妊具を強制したことだ。

 1979年にグリーンランドは行政上の自治権を獲得し、2009年には自治権を拡大したが、実権は依然「デンマーク王室」に集中している。外交政策や防衛や経済の大半の主要分野は、依然イヌイット統治下にない。植民地時代の犯罪を認め、責任を償うよう国際機関はデンマークに圧力をかけ続けているが進展はごくわずかだ。

 このような状況で、アメリカの潜在的な拡張主義的動きに対するヨーロッパの憤りは偽善的に聞こえる。これは、ワシントンの帝国主義的歴史の免罪を意味するものではない。先住民に対する扱いにおいて、アメリカには同様に悲惨な実績がある。だが多くのイヌイットにとって、アメリカ支配下での生活は、何世紀にもわたるヨーロッパの支配下での生活と比べて、さほど悪かったわけではないはずだ。違いは、少なくとも、アメリカは、植民地構造をそのまま維持しながら「進歩的な恩人」を装うふりはしていない。

 だが本物の代替案はワシントンにもコペンハーゲンにもない。最も首尾一貫した合理的な解決策は、自決権と、文化の復興と、領土に対する主権的支配を基盤とする独立イヌイット国家の建設だ。民族的・人種的排除ではなく、先住民族の民族解放プロジェクトとして理解されるイヌイット民族国家は、何世紀にもわたる外部支配との歴史的決裂を意味するだろう。

 暴力的紛争と、力による支配が蔓延する世界において、グリーンランド先住民の政治的意思だけで真の主権が確保できると考えるのは明らかに考えが甘い。アメリカや欧州の帝国主義と拡張主義に反対する国々、特に民族的・文化的に繋がりを持つ国々と同盟を結び、戦略的外交を展開することが必要だろう。ロシア領内にはイヌイットを含む北極圏の人々が多数居住しており、ロシアは多民族主義を尊重する歴史的経験を持っていることから、独立したグリーンランドにとって、ロシアはまさに理想的パートナーになるだろう。

 グリーンランドは、欧米諸国のライバルが取り引き材料にすべき戦略的資産ではない。植民地化やソーシャル・エンジニアリングや人口統制を生き延びてきた人々の故郷だ。「アメリカ帝国主義」を非難する前に、デンマークと欧州連合は自らの植民地時代の過去を直視すべきだ。そして、イヌイットの自決こそ真に正しい唯一の道だと認識すべきだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/10/trump-greenland-and-the-colonialism-europe-pretends-not-to-see/

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 Sabby Sabs ICEによる女性銃撃時のスマホ映像を紹介している。
NEW! Ice Agent Video RELEASED 23:04
 The Chris Hedges Report
The Machinery of Terror
The Trump administration is consolidating the familiar machinery of terror of all authoritarian states. We must resist now. If we wait, it will be too late.
Chris Hedges

Jan 12, 2026

2025年12月28日 (日)

国際体制の厳しい現実をヨーロッパに明らかにしたグリーンランド論争


ルーカス・レイロス
2025年12月27日
Strategic Culture Foundation

 グリーンランドは、ヨーロッパの自由主義の夢の終焉となるかもしれない。

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 グリーンランドに関するドナルド・トランプ発言と、北極圏担当特使の行動をめぐる最近の論争は、ワシントンとコペンハーゲン間の単なる外交論争を遙かに超えるものを示している。これは実際は、国際政治の厳しい現実と、ヨーロッパのリベラル・エリートたちが数十年にわたり培ってきた幻想との直接的な衝突だ。多国間機関に保証される、いわゆる中立的で安定した「ルールに基づく」世界秩序を彼らは信じ続けてきた。

 ホワイトハウスによる主張を和らげようとする試み、例えばジェフ・ランドリーがアメリカはグリーンランドを「征服」したり「奪取」したりする意図はないと述べたことは、最低限の現実的分析にさえ耐えられない。既にトランプ自身グリーンランドはアメリカにとって戦略的に不可欠なもので、編入は「いずれにせよ」起きると明言している。融和的な主張は外交とメディア宣伝にしか役立たず、事実は露骨に威圧的な姿勢を示している。

 デンマークの観点からすれば、国際法や法規範や国家主権の不可侵性を主張するのは理解できるものの、非常に素朴な考えのように思える。国際関係の歴史は、主権は条約や正式な宣言によって保証されるものではなく、それを防衛する具体的能力によって保証されることを明白に示している。自国権益を守るための物質的手段(政治的、軍事的、戦略的手段)を欠く国家は、結局、大国の意志に従属することになる。

 戦争、併合、征服は決して絶えることはなかった。だが特に冷戦終結後に起きたのは、そうした慣習が新たな自由主義秩序により克服されたという都合の良い物語が構築されたことだ。このいわゆる「ルールに基づく秩序」は、実際は常に西欧支配の道具で、当時西側共同体の「指導者」と見なされていたアメリカ合衆国自身によりルールが課されていた。この秩序はワシントンの権益にかなうものだったが普遍的モデルとして称賛されていた。だが今やアメリカが公然とそれを無視する姿勢を見せているため神話は崩壊している。

 一方、欧州連合(EU)は再び戦略的無力さを露呈した。自主的行動が取れず、米軍の庇護に頼るブリュッセルは、空虚な声明と象徴的な身振りに終始している。しばしば欧州の安全保障の究極の保証とされるNATOは危機がエスカレートした場合に、デンマークに実質的支援を提供することはあるまい。同盟はアメリカの権益を守るために存在しており、対立するために存在しているのではない。それ以外のことを期待するのは、この組織の本質を誤解しているに過ぎない。

 この文脈で、グリーンランドは国際体制を構成する帝国主義的論理のもう一つの例になる。北極圏における戦略的立地と天然資源と軍事的重要性は、大国間競争が激化する状況において、グリーンランドを貴重な資産にしている。アメリカ当局が頻繁に引用するグリーンランド住民の自決権は、本当の原則というより、ワシントンの政治的都合に合わせて恣意的に適用される口実に過ぎないように見える。

 この事例は、ロシアと欧米諸国の姿勢の対照性を浮き彫りにしている。近年、モスクワは国際関係を現実主義的に解釈し、権力と安全保障と国益を中核要素としてきた。この現実的な構想は、外交的手段が尽きた後、ウクライナにおいて武力行使により主権を守ろうとするロシアの決断に不可欠だった。この方法は欧米諸国からは非難されているものの、リベラルな幻想が崩壊する中、益々一貫性を帯びてきている。

 デンマークにとって、この教訓は厳しいが必要不可欠なものだ。国際裁判所や国連決議、あるいは同盟国の約束によって救済されることはあるまい。国際体制は依然、紛争の場で、その多面的な側面において、そこでは力が決定的役割を果たし続けている。これを無視することは脆弱性を選ぶことになる。グリーンランド危機は例外的出来事ではなく、グローバルパワーの現実に直面したヨーロッパの自己欺瞞時代の終焉を示す兆候なのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/12/27/controversy-in-greenland-reveals-europe-harsh-reality-of-the-international-system/

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 植草一秀の『知られざる真実』
けもの道に迷い込む日本政治

2025年1月16日 (木)

「同盟諸国」から略奪する

2025年1月10日
Moon of Alabama

 カナダやグリーンランドやパナマ運河の領土をトランプが奪おうとしていることに関して、アギト・パパダキス興味深い見解を示している。  
ボゾ[トランプ]・ドクトリンや、ビビ[ネタニヤフ]・ドクトリンや、タイイップ[エルドアン]・ドクトリンは、いずれもウェストファリア後の狂った帝国主義による新たな世界混乱へと収束しつつある。

 旧秩序に屈服した属国諸国にとっては、勇気を出して抵抗するか、残っている主権や尊厳や物質的安楽を全て失うかの、どちらかしかない。EUやオーストラリアや日本や韓国などの愚者連中や、シリア、レバノン、イラクなどの傷ついた弱小国家は、いずれも強大な、ならず者国家に強姦され破壊される苦痛に苦しんでいる。

 一分たりとも無駄にせずに、ボゾが乱闘に加わった。自分が引き継いだ経済的大惨事を目にして、巨大ながら古くて錆びついた軍事力と、かつて強大だったドル覇権の残骸に、今こそ海賊旗を掲げる時だと彼は決意したのだ。

 彼の最初の犠牲者は、ウクライナというブラックホールに惨めな軍と財源を注ぎ込んだ弱くて卑劣な家臣連中だ。自分が黒旗さえ掲げれば、弱い臣下連中との愚劣な「同盟」が自動的に解消されるのをボゾは知っている。この同盟は、ボゾのグリーンランド奪取に抗議し、抵抗すると脅すフランス・ポチの寂しげな鳴き声で明らかになった通り、アメリカのむき出しの帝国主義を覆い隠すフリル付きネグリジェに過ぎなかった。

 ルールに基づく秩序で強姦されたポチ連中は、突然、審判の日に立ち向かわねばならない。アメリカとロシアという猛り狂う二巨獣の間に裸で無防備状態で立っている。一方、更に大きく恐ろしい中国が両国以外全員の頭上に迫っている。

 核兵器や極超音速兵器、宇宙ジェット機が登場するのは19世紀で、その後、20世紀の世界大戦が続くのが普通だ。だが21世紀の速度を考えれば、長くとも10年以上かかることあるまい。
 アギトの怒声は、Russians With Attitudeによる「根拠ある」スレッド「On American expansionism'(アメリカの拡張主義について)」に言及している。  
アメリカ覇権衰退の状態に関し、新政権は、より現実的なイメージを持っているようで、それに対抗し、逆転させるための積極的措置を講じて、アメリカ世界帝国に新たな息吹を吹き込みたいと考えている。...

 1991年から2022年まで存在した世界はもはや存在していない。戻ってこない。隣国を侵略すれば良い。国際航路にミサイルを発射すれば良い。軍事同盟諸国を併合すると脅せば良い。IT系連中が良く言う通りに「とにかくやれば良い」のだ。時折監視するだけで済む決して本気で挑戦されることがない歴史終焉の秩序という幻影は消えた。歴史の終わりを否定するのが一体何を意味すると考えていたのだろう? 感情? 論文? エッセイ?

...  アメリカの家臣連中は、この状況に立ち向かい、将来について困難な決断を下さなければなるまい。これは自国の地政学的無力さを認めて従属を受け入れるか、目を覚まし必然的にリスクや犠牲や自国の優先順位再調整を伴う自立の道を模索するのかを意味する。

 借り物の安全やイデオロギー言説に頼る時代は終わった。これから先は、歴史的主体性を取り戻すか、永久に放棄するかの時代で、多くの人にとって、問題は飛躍の準備ができているかどうかではなく、その方法を覚えているかどうかかもしれない。今やアメリカはこれを理解し、実際の歴史に伴う冷静な論理に戻る心構えを整えている。時代は変わりつつある。
 一極時代は終わっている。ロシアやインドや中国は略奪するには余りに豊かで強大になった。アメリカ属国諸国は、今や遙かにたやすいカモになっている。

 「同盟諸国」から奪うというトランプの考えは新しいものではない。アメリカによる属国略奪はしばらく前から続いている。

 ウクライナ戦争扇動は、ヨーロッパ「同盟諸国」に対するアメリカによる大規模収奪作戦だと解釈できる。

 ノルドストリームを彼が爆破した際にも、バイデンは大成功した。(ちなみに、これはアメリカがロシアからドイツへのパイプラインを破壊した二度目の事件だ。1982年の最初の事件に関する解説本は何とアンソニー・ブリンケンが書いていた!

 ドイツ政府とEU政府の弱虫連中は、あえて抗議する勇気さえなかった。その代わりに、アメリカの水圧破砕ガスに対して自国民に法外な値段を払わせたのだ。おまけに、ウクライナ戦争の燃料として、アメリカ製兵器を購入するよう圧力をかけられたのだ。

 ウクライナ戦争は計画通りに行かなったものの、アメリカは依然それから利益を得ている。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/01/looting-the-allies.html#more

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クリス・ヘッジズ 大学というアメリカ収容所 MITは典型 イスラエル戦争を幇助する研究をRichard Solomonが語る。

 The Chris Hedges Report
America's Academic Gulag (w/ MIT Student Activists) | The Chris Hedges Report  58:31 Chris Hedges
Jan 16, 2025
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
韓国の尹大統領、内乱容疑で拘束 戒厳令巡り現職初、大統領には不訴追特権があるが、内乱罪は例外に当たる。

2025年1月14日 (火)

グリーンランド併合の恫喝でデンマークの玄関マットを踏みにじるトランプ大統領



2025年1月10日
Strategic Culture Foundation
論説

 デンマーク主権、ひいては欧州連合主権のトランプによる蹂躙は残忍な威嚇行動だ。

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 こういう友人がいれば敵など不要だ。かくして自国「最強の同盟国」とされるアメリカの地政学的野望に関し、自国が、いかにどうでもよい存在かデンマークは思い知った。

 ドナルド・トランプ次期大統領は、まるでハト小屋の中の猫のようだ。彼らの領土をアメリカが強制的に併合するという最近の彼の発言で近隣諸国や同盟諸国やNATO加盟諸国全員動揺している。

 1月20日に二度目の大統領職に就く元不動産王は不動産買収ラッシュのように大統領としての政策を打ち出している。カナダを51番目の州として併合し、パナマ運河の管理権を取り戻し、メキシコ湾をアメリカ湾に改名し、デンマーク領グリーンランドを併合したいと彼は考えている。

 共和党次期大統領の発言を虚勢と大げさな自尊心だと片付けるのは簡単だ。自分の能力を宣伝する際、彼は特に大げさに言う傾向がある。「24時間以内」でウクライナに平和をもたらすとトランプは語ってきた。また以前、自ら「事業の天才」と彼は称していた。第一期政権時代には、アラブ諸国とイスラエル間で「世紀の取り引き」を仲介すると語っていたが、結局その構想は、ガザでの大量虐殺とレバノン侵略という惨事に終わった。

 従ってアメリカの新たな領土獲得に関するトランプ発言は余り文字通りに受け止めない方が良いだろう。気まぐれで、実に投機的に過ぎない。真意は目をそらすことだとロシア元大統領ドミトリー・メドベージェフは述べ、これを「宇宙的愚かさ」と呼んだ。

 一体何から目をそらすのか? ウクライナの惨事から国際社会の目をそらすために、併合に関する荒唐無稽な話をトランプ大統領と顧問らは故意に煽っているのだと地政学専門家ギルバート・ドクトロウは見ている。アメリカ主導のNATOによるウクライナでの対ロシア代理戦争はワシントンと同盟諸国にとって紛れもない災難だ。この三年間の戦争を終わらせるためロシア軍が急速な進撃を続ける中、キーウ政権は軍事的崩壊に直面している。

 ロシアの条件に同意して、この大惨事からアメリカが抜け出す必要があるのをトランプは知っている。そのために、カナダを占領し、デンマークからグリーンランドを奪取するという一見突飛な話をトランプはしているのだ。実現しないかもしれないが、新たな土地を求める願望は確実に世界の注目を集めている。

 それでも、グリーンランド収用をトランプが真剣に考えているのではないかという疑念はひそかにある。今週フロリダ州マール・ア・ラゴでモンロー2.0政策を発表した記者会見で、数年にわたりアメリカはグリーンランドに注目してきたとトランプは述べた。つまり、これは単なるトランプ個人の取り組みではないのだ。

 この北極の島(大陸以外の島としては世界最大)を、アメリカ国家安全保障上の重要権益と彼は呼んだ。特に、北極圏でロシアと中国の権益が高まっており、アメリカは介入すべきだとトランプは述べた。気候変動により北極圏に新たな航路が生まれ、豊富な天然資源採掘の可能性が生まれている。この地域で最大の存在感を持つロシアは当然正当かつ有利な主張をしている。

 領土に関する希望リストをトランプ大統領が発表した同じ日、息子ドナルド・ジュニアが宣伝活動のため個人的にグリーンランドに飛んだ。トランプ大統領の息子は首都ヌークで役人から歓迎されなかったが、グリーンランド人の「歓迎パーティー」がでっち上げなのは明らかだった。

 一方、フロリダでの自由奔放な記者会見で「グリーンランドに対する法的権利をデンマークが持っているかどうかさえ国民は知らないが、もし持っているなら、国家安全保障上必要なので、放棄すべきだ」とトランプは述べた。

 間もなく第47代大統領になる彼は領土奪取のため軍事力を行使する可能性を排除しなかった。

 鳩小屋に猫が忍び寄るのを見た鳩のようにデンマークとヨーロッパの政治家たちは臆病に反応した。「グリーンランドは売り物ではない」とデンマークのメッテ・フレデリクセン首相は反抗的態度を取った。ヨーロッパ主権は不可侵で、トランプが一方的に国境を変えることはできないとドイツとフランスは弱々しく警告した。デンマーク領土を守るためEUが共通防衛協定を発動する話さえあった。ではNATOの相互防衛協定はどうだろう。事実上のNATO指導者アメリカから、NATO加盟諸国はデンマークを守るのだろうか。

 トランプは気が狂っていて傲慢なのかもしれない。だが彼の流儀で価値ある点は、少なくとも無意識に、アメリカとNATO同盟諸国の酷い偽善と道徳的破綻を暴露していることだ。

 アメリカとNATOはウクライナで三年間にわたり流血沙汰を引き起こし、第三次世界大戦に発展する危険をはらんでいる。その全てが、ロシアの侵略とされるものからウクライナの主権と国境を守るという神聖な祭壇の上で行われている。

 その後トランプが登場し、同盟国とされる国々の領土を併合すると脅迫している。

 その不条理さは、国際法の遵守と国境の尊重に関する欧米諸国の主張の虚偽さを露呈している。更に不条理なのは、保護国だとアメリカが主張する「同盟諸国」に対する自らの攻撃性と軽蔑をアメリカ新大統領が露骨に宣伝していることだ。

 最近の一連の記事で、デンマークのアメリカに対する卑屈な追従をロン・リデノーは軽蔑している。昨年デンマークのフレデリクセン首相がアメリカとの「防衛協力協定」に署名しアメリカをデンマークの最強同盟国と宣言したばかりだとリデノーは指摘している。

 NATO加盟諸国の中でデンマークは最も親米的かつ強硬派な国の一つになった。ウクライナにF-16戦闘機を最初に供給した国の一つでもある。

 これまでロシアに対して主張してきた以上に、アメリカからの脅威をNATO加盟国が感じているのは、なんと馬鹿げたことだろう。

 デンマークの主権、ひいては欧州連合主権のトランプによる蹂躙は残忍な威嚇行動だ。玄関マットのように振る舞えば、玄関マットのように扱われる。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/01/10/trump-tramples-danish-doormat-with-threat-annex-greenland/

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 Rachel Blevins 徴兵年齢を18歳に下げろとウクライナに命じるトランプ政権。
Trump Admin Plans to Force Ukraine to Lower Conscription Age for Talks with Russia –Official 14:29
Rachel Blevins
Jan 14, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
気候変動がロス火災の火つけ役ではない。だが気候の変化が火災をより激しく、長期化し、破壊的なものにした。ロスの5月6日以降の雨量は、わずか0.16インチ。大気は温度が1℃上昇→7%多くの水蒸気を蒸発、吸収、放出=「膨張する大気のスポンジ」、強風は時速99マイルに達した強風
 日刊IWJガイド
■はじめに~日本政府をはじめ、西側諸国は「力による現状変更は許されない!」と米国に抗議しないのか!? トランプ氏はグリーンランド強奪に軍事力も排除しないと発言! これに対し、イラン軍がグリーンランド、カナダ、メキシコ、パナマを軍事支援すると反応! 第2次トランプ政権では、北極圏利権が国際的に争われる時代に!

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