SCO

2022年8月 6日 (土)

サマルカンド行き

2022年7月31日
ペペ・エスコバール

 著者の許可を得て公表。広くクロスポストされている。

 上海協力機構(SCO)や他の汎ユーラシア組織は、礼儀正しく、合意に基づく、全く違うゲームをしている。それが大半の南の発展途上国から大いに注目を引きつけている理由だ。

 先週金曜、タシケントでのSCO閣僚理事会会議では、いくつか非常に重要なことが話し合われた。これは、9月中旬、大いに期待されている「サマルカンド宣言」をSCOが発表する有名なサマルカンドでのSCOサミットに先行する重要な準備会合だった。

 タシケントで起きたことは、予想通り、西側諸国全体では報じられず、東の広大な地域では十分理解されていない。

 それで、ずばり要点を言うのは、またもやロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣の役割だ。世界で最も重要な外交官は、アメリカがでっちあげた、外交なし・恫喝・制裁時代の悲劇的ドラマのさなか、ユーラシア統合に向かう道で、重要な組織の一つとしてのSCOを推進する二つの重なり合う主題を取り上げた。

  1. 相互接続性と「効率的な輸送回廊の創造」。経済回廊戦争は21世紀の重要な特徴の一つだ
  2. 「相互決済における国家通貨比率の緩やかな増加のロードマップ」策定。

 ラブロフが、現実的な狙いで、現在の国際関係の白熱した、あらゆる主要傾向を実際に詳述したのはQ@Aセッションでだった。重要な点は以下の通り。

 どれほど安心して、米ドルを使用していられるか?

 アフリカ:「我々は自国通貨決済に切り替える行動に関する提案で、指導者に従うことに同意した。今や全員がそれについて考えるだろうと私は思う。アフリカは既に類似経験がある。一部地域の共通通貨だが、概して欧米通貨に固定されている。2023年からアフリカ大陸自由貿易圏が機能し始める。論理的な措置は通貨合意でそれを補強することだ。」

 SCO加入を熱心に希望しているベラルーシや多くの他の国々がある。「ベラルーシ加盟には幅広い合意があると、私は今日感じた。オブザーバーや対話国の地位には、多くの候補者がいる。アルメニア、アゼルバイジャンや多くのアジア諸国同様、一部のアラブ諸国が、このような関心を示している。」

 穀物外交:「ロシア穀物に関しては、課された制限のため署名された契約の完全実施を許さないのはアメリカ制裁だ。ロシア船が多くの港の入港を禁じられ、輸出貨物を積むため外国船がロシアの港への入港禁止令があり、保険料金が値上がりし、金融も、違法なアメリカとEU制裁に切断されている。特に、食料輸出に対する全ての主な決済が行われるロスセリホーズバンクは制裁リストに最初に載せられた銀行だ。A・グテーレス国連事務総長は世界食物危機に対処するため、これら障壁を無くすと誓約した。お手並み拝見。」

 台湾:「我々はこれに関し中国の同僚と論じない。一つの中国というロシアの見解は変わっていない。アメリカは頻繁に言葉では同じ方針を確認するが、実際彼らの「行為」は常に言葉と一致するわけではない。我々は中国の主権原則を守るのに何も問題がない。」

 SCOは米ドルを放棄すべきだろうか?「悪用という、この通貨の絶対的な信頼性の欠如を考慮に入れ、ドルに頼るのが、どれだけ快適か、各SCO加盟諸国が自身で決めなければならない。多くの国々に対して、アメリカは一度ならずこれを悪用した。」

 なぜSCOが重要か。「SCOには指導者や家来がいない。アメリカと最も親密な国々が、連合の他の全員に、何らかの方針を押しつけるNATOのような組織状況がない。上海協力機構では、現在我々がEUで目にしている状況は生じない。NATOでは、主権国家が、文字通り、ガスを買うのをやめるか、国の計画や利益に反して消費量を減らすよう要求して「打ちのめされている」。」

 「ユーラシア地域の他の組織、例えば、ユーラシア経済連合EAEUやBRICSが、SCOと同じ原則を基盤にして、機能している」ことを強調するのにもラブロフは熱心だった。彼はASEAN加盟国10カ国との重要な協力にも言及した。

 こうして彼は決め手となる発言への道を準備した。「これら全ての過程は、相互関連して、大ユーラシア提携の形成を助けると、ウラジーミル・プーチン大統領が繰り返し語っている。我々は、そこに、ユーラシア大陸全員の利益を見ている。」

 アフガン人とアラブ人の命

 「狂騒の20年代」の本当に大きな物語は、ラブロフが、同時にどのように止められないユーラシア統合に導くと述べたように、特別軍事作戦(SMO)がウクライナで、事実上「これらすべての過程」をキックスタートしたかだ。

 またしても、どんな真摯な分析からも逃れ続けている西側諸国の二つの基本的事実を、彼は想起させなければならなかった:

 事実1:「安全保障のための相互尊重という原則に基づく、我々の全ての[NATO加盟国-拡大資産に言及する]提案は、アメリカ、EUとNATOに無視された。」

 事実2:「ロシア語がウクライナで禁止され、ウクライナ政府がネオ・ナチ理論を推進し、実行するのに、欧米は反対せず、それどころか、キーウ政権の行動を奨励し、「民主主義のとりで」としてウクライナを称賛している。欧米諸国はキーウ政権に武器を与えて、ウクライナ領での海軍基地建設を計画した。これら全ての行動は公然とロシア連邦を封じ込めるのを目指していた。我々は10年間、受け入れられないと警告していた。」

 ラブロフが、再度、アフガニスタン、イラクとリビアを関連づけて、筋道を通したのも適切だ。「結婚式さえ空爆されたアフガニスタンや、イラクやリビアで、国家が完全に破壊され、多くの人命が犠牲にされたことを想起しよう。このような政策を易々と追求した国が、今ウクライナについて騒ぎ立てる時、アフガニスタン人やアラブ人の命は、欧米政府にとって何の意味もないのだと私は結論できる。それは不運だ。二重基準で、こうした人種差別的な植民地本能は排除されなければならない。」

 最近、プーチンや、ラブロフ、パトルーシェフ、メドヴェージェフ全員が、NATOスタン・マトリックスの人種差別主義で新植民地主義的な性格を強調している。SCOや他の汎ユーラシア組織は、礼儀正しく、合意に基づく、全く違うゲームをしている。それが大半の南の発展途上国から大いに注目を引きつけている理由だ。次はサマルカンドです。

記事原文のurl:https://thesaker.is/going-to-samarkand/

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 NHK

被爆77年「広島原爆の日」 核兵器のない世界の実現を訴え

 植草一秀の『知られざる真実』

 軍事的緊張創作する軍産複合体

 戦争挑発おばあさま。世界の不幸で儲ける宗主国最大のなりわい。殺人戦争国家の象徴としてふさわしい。

 デモクラシータイムス

ペロシが招く台湾危機~自衛隊基地も米軍仕様に【半田滋の眼 №62】20220727 56:37

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

やるなー韓国大統領。ペロシ下院議長韓国訪問に、休暇中といって面談の対話せず。米国隷属に徹する日本じゃ考えられない現象。与党が批判し野党が擁護する珍現象。野党政治家金宜謙は「ペロシに会うのは米中対立という火の中に蓑を着て飛び込む様な物」

 東京新聞

統一教会改称、「100%下村氏の意思」前川喜平元文科次官が証言 野党合同ヒアリング

 映像もある。

2022年8月5日 前川喜平ヒアリング 「旧 #統一教会 国対ヒアリング」 1:03:05

 日刊IWJガイド

「合同結婚式、23年間の信徒生活から『脱会』まで~岩上安身による元統一教会信者、榊あまね氏インタビュー報告/第13期もIWJにご支援を!」

 一部複写させていただこう。

<インタビュー報告>「安倍元総理銃撃事件を、山上容疑者が単なる『無敵の人』で、やけを起こして凶行に及んだと結論付けたら、日本国民全員が今、向き合わなければいけない問題提起が一切無駄になる」!「日本社会自体が宗教を見る目にバイアスがかかっておりに、宗教に対して免疫がないから騙される」!「統一教会との出会い、合同結婚式、23年間の信徒生活から『脱会』まで~『なぜ人々が統一教会に騙されるか』その理由を考える」岩上安身による元・統一教会信者、『となりのカルト』著者 榊あまね氏インタビューをお送りしました。

麻生太郎事務所に質問状を送付! 麻生太郎事務所から直ちに折り返しの電話!「自民党の調査を信用できないなら、質問はやめてください」!!

しんぶん赤旗日曜版がふたたびスクープ! 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)関連団体幹部が自民党員となり2012年9月の安倍晋三総裁誕生に貢献!

 寺島メソッド翻訳NEWS

プーシキンを「抹消」しようとするくらい、ウクライナのロシア語・ロシア文化撲滅の動きは茶番の域に達している

 週刊誌で「夏休みに見ておきたい戦争映画」という記事を読んだ。紛争をウクライナ側から描いた『ドンバス』を冒頭にあげている。映画館で見て、わけが分からないので購入したパンフレットも、ウクライナ・プロパガンダだったが。

 当事者のロシア・ソ連、古い戦争映画で、また見たいものがいくつかあるが今映画館で見るのは困難。DVDやBD自前購入は大変。大本営広報部は決して流すまい。どなたにもお勧めできるのは「誓いの休暇」と「僕の村は戦場だった」。以下のどれも、ウクライナでは上映禁止だろう。

 「鶴は飛んで行く」ミハイル・カラトーゾフ監督 1958年 日本公開(旧題「戦争と貞操」)

 「誓いの休暇」グリゴーリイ・チュフライ監督 1959年 日本公開

 「僕の村は戦場だった」アンドレイ・タルコフスキー監督 1963年 日本公開

 「コーカサスの虜」セルゲイ・ボドロフ監督 1997年 日本公開

 「ロシアン・ブラザー」 アレクセイ・バラバーノフ監督 2001年 日本公開

 「チェチェンへ アレクサンドラの旅」アレクサンドル・ソクーロフ監督 2008年 日本公開 主人公の女性、ソプラノ歌手でロストロポーヴィチ夫人のガリーナ・ヴィシネフスカヤが演じている。

2022年2月10日 (木)

キエフのエルドアン、北京のプーチン:新オスマン主義は大ユーラシアにしっくり収まれるか?

2022年2月4日
Saker

 ペペ・エスコバール:イスタンブールから。許諾を得て公表される報告。世界が北京でのプーチン-習サミットの重大な発表に注目する中、トルコのエルドアンはNATOとユーラシア間の痩せ細る綱を渡り続けている。Cradleと重複投稿。

 中国の暦で壬寅(みずのえとら)の年は、ビッグバンで始まった。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平主席の北京におけるライブ・サミット、一方より小さなバンは、ウクライナのキエフにいるトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領
。そして、そう、それはすべてつながっているのだ。

 クレムリン対外政策顧問ユーリ・ウシャコフは、事前に、「安全保障問題を含め最も重要な世界問題に関し」ロシアと中国が同調する非常に重要な「新時代に入った国際関係に関する共同声明」をプーチン-習が発表することを明らかにしていた。

 セルゲイ・ラブロフ外相と、サミット前休みなしに働いていた王毅外相は共同声明を完成させるため前日北京で会合した。王外相は一帯一路構想(BRI)のユーラシア経済連合(EAEU)との増大する相互接続を強調し、南の発展途上諸国の関心を引くBRICS協力やウクライナ、アフガニスタンや朝鮮半島に関する広範囲な議論に言及した。

 ロシア-中国共同声明は(ここではロシア語)全く手抜きしていない。二つの世界大国は、サミットの重要な結論の中でも、NATO拡大に反対だ。国連と「国際関係における公正」を支持し、「主権国家の内政干渉」と戦い、「外部勢力」が国家安全保障に悪影響を及ぼすことに反対し、カラー革命には断固反対だ。

 新華社が発表したプーチン論説が最高レベルにおける中国-ロシア議論の全範囲を詳述した。「国連において、グローバル問題における中心的調整役を強化し、国連憲章を中核に置いて、国際法制度への違反を阻止する」意欲から、「国家通貨による決済の慣行を首尾一貫して拡大し、一方的な[アメリカ]制裁の否定的影響を相殺するための仕組みを作る」ことに至るまで。

 プーチンは中国を「国際的な場における我々の戦略パートナー」と断固定義し、彼と習は「主に世界の問題に対処する上で見方はほとんど同じ」だと強調した。

 彼は言った。「この戦略的パートナーシップは持続可能で、本質的に貴重で、政治情勢によって影響されず、誰も標的にしていない。それは、お互いの根本的に重要な権益の尊重、国際法の厳守と国連憲章に支えられている。」

 南の発展途上諸国と、可能性としては、今ウクライナを巡るこう着状態のため値上がりした燃料価格で凍てつく冬に直面しているヨーロッパの一部地域も、これをNATOの世界観と比較し損ねることはあるまい。

 一方、エルドアンとゼレンスキーはキエフでトルコ-ウクライナ戦略的パートナーシップを再検討していた。

 エルドアンはキエフでなかなかの偉業を成し遂げた。彼はウクライナで、正確に容赦ない戦争株式会社の言説に従わずに「「平和な外交的な解決」を主張したのだ。解決は「ミンスク合意の枠組みの中で、ウクライナの領土保全と国際法を基本に」見いだされるべきだとさえ彼は言った。

 それはたまたま、まさにモスクワの見解と結び付く。クレムリン報道官ドミトリー・ペスコフは以前「もしトルコがキエフにミンスク合意を実行するよう促すことができれば、モスクワはこの進展を歓迎する。」と発言していた。

 サルタンまたもや変化

 それで優しい使者/和平調停者エルドアン出現だ。対外政策で一層洗練された新オスマン主義後の姿勢の模索と解釈できる魅力的な果てしない歴史物語の最近の意外な展開。

 まあ、ことはそれほど単純ではない。エルドアンはキエフ訪問前でさえ、アンカラはプーチン-ゼレンスキー・ライブ会談あるいは「技術水準での協議」を主催する準備ができていると明言していた。
 
 それは、北京での習との会談後、プーチンにアンカラ小旅行を勧める彼の示唆だった。「プーチン氏は、中国訪問後トルコを訪問すると我々に言った。」

 エルドアンは実際1月下旬プーチンを招待した。クレムリンは期日はまだ設定されていなと認めている。

 高レベルの戦略評議会の一環という表向きのキエフへのエルドアン訪問目的は、モスクワにとって非常に油断ならない他ならぬエルドアンの女婿セルチュク・バイラクタルが所有する企業Baykar Makinaが生産するバイラクタル・ドローン共同生産を含め、いわゆる新世代貿易協定に署名することだった。

 そう、エルドアニスタンでは全て家族内だ。そして問題は-2018年以来ウクライナに売られたバイラクタルTBT2戦闘ドローンが、ドネツクの一番住民に対して使用され続けていることだ。ラブロフとプーチン自身さえ、それに関して、アンカラに対し非常に声高に主張している。

 エルドアンの地政学綱渡りには、ロシアのS-400購入と、アメリカのF-35拒否を含むが、ロシアのガスと核科学技術を受け取りながら、バイラクタルをロシアの敵に売り、一月下旬には、トルコのフルシ・アカル防衛大臣が黒海でNATOを制限する上で非常に具体的な1936年のモントルー条約の支持さえ表明した。「今日の条件の下で[モントルー条約]をあきらめるのは問題外だ。」

 ブリュッセルのNATO本部は喜ぶまい。

 今まで、エルドアンと彼の公正発展党(AKP)は、地中海を黒海につなげエルドアンによれば「完全にトルコ主権下」におく、明らかにNATOの見地からは非常にうま味が多い取り引きだが、依然到底無理な計画のイスタンブール運河のため積極的にモントルー条約を無視していた。だが現実は、アンカラは、経済/金融の泥沼にはまりこみ運河を作る手段を持っていない。

 地政学の綱渡りで、どちらに転ぶか分からないのが、汎テュルク主義、あるいは汎ツラニズムの吸引力具体化する旧テュルク評議会、現テュルク諸国機構(OTS)の本当の狙いだ。それは既に、「一つの民族、二つの国」にトルコ-アゼルバイジャンを団結させた去年のシュシャ宣言を越え、今やこの二国に加え、カザフスタン、ウズベキスタンとキルギスタンを取り込み、ハンガリー、アフガニスタン、トルクメニスタンに積極的に良いよっている。そして最後になるが決して軽んじるべきではない国がある。ウクライナだ。

 昨年11月、OTSはイスタンブールの厳重に警備された島で会合した。彼らはタリバン・アフガニスタンの極めて複雑な政治環境が、テロや制御できない移民の新しい波に波及しかねない事実を詳細に論じた。将来決して飛び火させない現実的OTS措置だ。

 小アジアとコーカサスと中央アジアを結びつける橋、あるいは南コーカサスと中央アジア間の善意の「対話」で、OTSは理論的に、黒海から新彊まであらゆる地域を見え透いたトルコ覇権下におくのだ。これは深刻なトロイの木馬要素を暗示する。NATOの存在だ。

 OTSが、単にオブザーバーに過ぎないトルコではなくイラン同様「スタン諸国」を正式加盟国として結集する上海協力機構(SCO)とどのようにインタフェース接続するかは今のところ分からない。SCOの最大勢力はロシアと中国で、もちろん決して、例えば、カスピ海が欧米の捕食性政策に開放されることや、NATOが「後ろから指揮して」、ロシアとイランの勢力圏や、とりわけ「安全保障」圏を侵略するのを許すまい。

 王宮の廊下での会話

 トルコ中で完全に支配されている90%以上のエルドアン・メディアが、どのように評価しているかを検討するのは実に啓発的だ。アンカラおある1000部屋のサルタン風宮殿の廊下で渦巻いている本当の計算が一体何かを反映しているのだ。

 彼らはロシアが「クリミア半島と併合された東ウクライナを侵略し」「黒海と東ヨーロッパにおける陣地を強化しよう」としていると見ている。同時に、彼らは、ロシアと中国を「包囲する」NATO戦略がトルコにも適用されており、帝国は、より大きい戦争での単なる「前線」として、トルコを手段として利用していると考えている。

 だから「トルコの脅威は、今ロシアや中国の脅威と同じぐらい強い。」

 戦争株式会社が是が非でも欲しているものを手に入れれば「黒海は東地中海に変えられるだろう。完全に黒海に定着したアメリカとヨーロッパは彼らが決して去らないことを意味する。」ことを彼らは理解しているように思われる。それは「中期的、長期的にトルコの破壊をもたらしかねない」。

 そして、そこに重要な展開があるのだ。「ウクライナはロシアを止めることができない。だがトルコはそうできる。」エルドアンは、正にそれを演じているのだ。「アメリカとヨーロッパが黒海に定着するのを阻止しなければならない。トルコ-ロシア関係は維持しなければならない。」問題は「ウクライナの一体性と国防をどのように支持しなければならない」かだ。

 上記の全てがエルドアンと完全に結び付く、キエフから戻ると、欧米はウクライナの危機を「悪化させる」ことを望んでいると、あらゆる修辞的銃口が炸裂し、燃え上がった。エルドアン・メディアは「ロシアに対してトルコを押しやるようゲームが設定されている」と描き出している。

 エルドアンはこれまでのところ「規則に基づく国際秩序」に決して本当に異議を主張しなかった。彼は常に東と西に、二つの異なるメッセージを送るよう心がけてきた。アジアには、反帝国主義、植民地政策の恐ろしい結果、イスラエルのアパルトヘイト国家と欧米のイスラム恐怖症を強調していた。欧米に対しては、彼は文明社会対話の彼自身版で感銘を与えた(そして「独裁者」として烙印を押された)。

 究極的に、エルドアンは欧米に毒されたわけではなく、その正反対だ。彼はアメリカが率いる秩序は、イスラムの土地資源を略奪する関心しかない新植民地権力と見ている。もちろん彼は文化的にハンディキャップを負っている。最善でも、コーランの節を記憶し、オスマントルコの軍楽を聞き、奇妙なトルコのポップ・スターと写真をとることに固執する程度だ。彼は本を読まない。全て本能なのだ。

 イスタンブール、カパルチャルシュ・バザールのエルドアン新オスマン主義に関する会話は、どんなシンクタンク分析も打ち負かす。バザール商人たちは、それは常に不安定なものだと我々に言う。外国政策の上で、トルコはアメリカ属国でいることにうんざりしているという確信とも結びついて、親EUから、排除されるいらだちへと移行した。エルドアンが、本能的に、欧米共同の現在の、ひどい戦略上の大失敗を把握したかのようだ。それで今、ロシア-中国と何らかの戦略上の協力を構築しようとする彼が努力しているのだ。

 だが彼は転向を経験したのだろうか?彼の有名な不安定さを考えると、全てが白紙に戻る。エルドアンは長期の記憶力があり、プーチンが、いつもの諜報機関の容疑者による2016年のクーデター未遂の企てを非難し、個人的に彼を支持した最初の世界首脳だったことを忘れていない。

 エルドアンのトルコがロシアの戦略的パートナーになるにはまだ先が長い。それでも彼は地政学の風がどの方法に吹いているか知る才覚を持っている。そして、それはユーラシア統合、ロシアに概念化されたより大きいユーラシアパートナーシップを示しており、BRIやEAEUやSCOを通してあらわれたロシア-中国戦略的パートナーシップ優位だ。

 トルコでは、ユーラシア主義ミニブームさえある。彼らは世俗的だ。ロシア-中国と全く同じように反NATO。西アジアで議論の余地ががないトラブル・メーカーである帝国をお考え願いたい。モスクワとテヘランとのより親密な結びつきを望んでいるのだ。

 「Nostalgia for the Empire: The Politics of Neo-Ottomanism 帝国への郷愁:新オスマン主義の政治」という本で、M・ハカン・ヤヴズは「新オスマン主義はイスラム至上主義、オスマントルコの壮大さの残された記憶の言説と、その歴史的ルーツでトルコを地域大国として再編成したいという顕著な願望の相互関係のクモの巣を構成している」と論じている。

 注目に値する言葉は「地域大国」だ。(朽ちつつある)欧米の単なる家臣ではなく、強い大ユーラシアにしっかり統合された強い「地域大国」になろうではないか?エルドアンがアンカラでのプーチンとの散歩に思い焦がれているのは少しも不思議ではない。

 ペペ・エスコバールは独立地政学アナリスト、著者、ジャーナリスト

記事原文のurl:https://thesaker.is/erdogan-in-kiev-putin-in-beijing-can-neo-ottomanism-fit-into-greater-eurasia/

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 コロナ対策失敗続きでも、先手をうつことがあるのに感心。厚労破壊省!

 日刊ゲンダイDIGITAL

厚労省が自治体に「広域火葬計画」事務連絡の意味深…<これが政府のコロナ対策?>と批判噴出

 東京新聞朝刊の特報面も、この話題。

 宗主国のご機嫌伺いのために、自国の優れた中小企業を潰そうとした愚劣な公安。日本政府の象徴?

 デモクラシータイムス 経済安保の話題で大川原化工機事件にも触れておられる。

<コロナお手上げ 危険な経済安保>【山田厚史の週ナカ生ニュース】

2020年11月19日 (木)

コーカサスで責任を引き受けるロシア

2020年11月16日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 地域内を見て、解決策を探るというイランが提案した戦略を大いに借用して、ロシアが、ナゴルノ・カラバフ和平協定を仲介し、ロシアはコーカサスの中央舞台に登場した。アメリカの政治が完全に混乱し、注意散漫で、ジョー・バイデンが大統領に就任しようとしており、「民主主義強化」の名のもとに、ロシアの周辺地域で、ソフトな介入をするため、より多くの資源を割り当てようとしている時に、これは起きた。地政学の見地からすれば、ロシアの動きは、アメリカが将来、この地域で行えることへの大打撃だ。ロシアは、現在、シリアからリビアに至るまで、何度となく、効果的がなく、不安定なことが分かっている第三者の干渉と、欧米が仲介する解決に、全く反対だ。これが、ミンスクグループを始動させる代わりに、ロシアが自ら調停者役を務めることに決めた理由だ。

 実際、この合意は、この地域には、ロシアのいわゆる「石だらけの道」は存在せず、ロシアには「複雑さ」の中を進む能力がなく、アゼルバイジャンのような国は、トルコや中国との関係を通して、ロシア拡張主義の影響力に拮抗できると信じ続けているアメリカ政策立案者にとってさえ、存在しないことを証明している。アゼルバイジャンが、トルコの軍事的、外交的支援と、多くの領域を支配下に置いたのにもかかわらず、ロシアの調停を受け入れたことは、広く流布されている「ロシア拡張主義」という概念は、事実無根であるのみならず、地域の国々をロシアから引き離すために、ロシアの特に否定的な印象を引き起こすために、カーネギーなど、大企業に資金を供給されたシンクタンクが、作り出して推進している宣伝攻勢の一環であることを示している。

 和平協定は、「南コーカサスと、より広範なソ連後の地域でのロシア政策は、これらの国々が石だらけの道に戻るように強要している」と言う前述のカーネギー報告の結論を強く否定している。逆に、合意は、いわゆる石だらけの道が存在しないことを示している。そして、たとえそれが存在したとしても、それは今や完全に舗装されている。

 協定は、ロシアが平和の保証人になることを可能にした。これは最近提案された、平和維持のためにコーカサスに外部勢力を派遣できるアメリカ解決策と異なっている。アメリカにとって、現状では、ミンスクグループは重要ではなく、ロシアが、この地域の対立を終わらせることが可能な解決を求めるため内部を見るのを可能にするのは既に明白だった。

 外部からの介入は、プーチンが最近のSCO上海協力機構演説で若干詳細を述べたように、状況を悪化させるだけのはずだった。プーチンの言葉を引用しよう、

 「我々の共通安全保障の、一つの明らかな課題は、SCO活動に関与している各国への直接の外国による内政干渉の試みの増加だ。私はあからさまな主権侵害、社会を分裂させ、国家の発展の進路を変え、その発展に何世紀もかかった既存の政治的、経済的、人道的結びつきを断とうする試みのことを言っている。

 「外部勢力による、この種攻撃が、SCOオブザーバー国ベラルーシに向けられた。大統領選挙後、我々のベラルーシの友人たちは、未曾有の圧力下に置かれ、彼らに対して行われた制裁や挑発や情報戦争やプロパガンダ戦争を追い払わなければならなかった。」

 ロシアにとって、その裏庭での平和維持で中心となり、地域外軍隊の介入を許さないことは、トルコの野心の阻止も含まれる。そのため、トルコとアゼルバイジャンの主張にもかかわらず、ロシアと共に地域でのトルコ部隊駐留は即座にクレムリンに拒絶された。

 「公表された声明で、これについては一言も言われていない」とクレムリン報道官ドミトリ・ペスコフが火曜日に記者団に語った。「双方はそれについて合意しなかった。カラバフにおけるトルコ軍兵士の駐留は調整されなかった。」

 その権益を推進するための代理として、資金供給したジハード集団を送り込むトルコのやり方に、ロシアは明らかに、うんざりしているのだ。

 現状では、これらジハード集団は、近代的なオスマントルコ帝国を再現する彼の意欲的な計画で、エルドアンの前線兵士になっている。このオスマントルコ帝国は、物理的、領土的な国境はないが、をトルコ国境を遥かに超える「新オスマン」イデオロギーの国境を作り出して、トルコ自身をイスラム世界の指導者になるのを可能にする予定だ。

 この紛争でのロシアのソフトな介入は不可避だった。それはミンスクグループを通して起こすことができたはずだ。だが、ロシアが自身で(プーチンは、マクロンとエルドアンと調整したが)これをした事実は、外部勢力駐留の、いかなる可能性も、きっぱり拒否したことも含め、この地域でロシアの自信が増加していることを示している。

 トルコがシリアとリビアから送ったジハード軍隊全員を退去させることを保証できるなら、トルコ自身の軍隊を、この地域で保有することを可能にして、ロシアがトルコと提携するかもしれないが、南コーカサスにおいて、ほぼ今後五年間、ロシアの足場が、他のいかなる勢力の駐留も見劣りさせるのは否定できない。それは、シリアにおけるトルコの、大量駐留にもかかわらず、トルコが彼らに有利なように事態を操作する最小の余裕しか与えずに、ロシアが采配を振るい続けている方法と全く同じだ。

 過去五年にわたり、その権益が明らかにアンカラに衝突するように思われた状況で、それ自身の目標を達成することが可能だった、トルコに対処するロシアの能力は、驚くほどだ。現状では、もしアンカラが、アゼルバイジャンに対する野望の一部を実現したいと望むなら、その道は必然的に、モスクワを通ることになる。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/11/16/russia-takes-charge-in-the-caucasus/

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 続々休場が増える相撲、飽きずに見ている。多少とも芝居の側面はあるにせよ、大本営広報部の政治報道よりは遥かにスリリング。

 バッハと握手しようとした彼氏のめでたさ。驚かない。

 雑誌・新聞見出しを見ていて、この冬起きる阿鼻叫喚の事態が恐ろしい。与党・マスコミの人為的大惨事。スェーデンでさえ、これまでの方針を反省しているのに。

 LITERA記事 (今、大阪市廃止投票をしていたら、僅差ではなかったかも。)

東京493人よりもっと深刻! 大阪のコロナおざなり対策が酷すぎる…重症病床使用率ごまかし、都構想にかまけてやってる感アピールだけ

 日刊ゲンダイDIGITAL もちろん東京も立派。

東京は5指標が感染急増「ステージ3」それでもまだGoTo死守

北海道の新規感染者は240人超に…過去最多の見通し

 大本営広報部を見ている限り洗脳から逃れられない。金子氏は正論。

大竹まことゴールデンラジオ!2020年11月13日【金子勝さん】

2018年11月24日 (土)

中国 - 新しい経済哲学

2018年11月15日
Peter Koenig

 中国の経済哲学は欧米のそれとはかけ離れている。

 欧米には、貿易であれ政治協定であれ、欧米のパートナーであれ、より小さく弱い相手であれ、東あるいは南であれ、常にパートナーの利益を損なおうとし、常に人を出し抜き、相手をしのぐ、搾取と支配の要素がある。平等と公正は、欧米にとって未知のものだ。あるいはそうした概念が、少なくとも若干の国や若干の人々に、かつて知られていたとすれば、それは吹き込まれた新自由主義の考えによって消去されてしまったのだ。自己中心、「自分第一」、広く浸透している「利益最大化」の教義、短期的思考、瞬時に得られる満足感、あるいは一層極端な、明日行われるギャンブルや取り引きのための今日の大もうけ。先物取り引きは経済価値操作の典型だ。資本主義世界の中にしかありえない。

 これが欧米の交易と取り引きの主要特徴になっている。倫理よりあやつることと搾取が優先するのだ。我等に冠たる利益!ファシズムのように聞こえないだろうか? そうなのだ。そしてもしパートナーが策略にひっかからなければ、強要が全てとなる。もしそれが機能しなければ、爆弾と戦車での欧米軍事行動で、欧米が支配することを望んでいる国を破壊して政権交代を求めるのだ。それが欧米の残忍な経済学だ。完全覇権。分かち合いなし。

 中国のやり方は全く違っている。分かち合い、参加、相互利益だ。中国は、主としてインフラ計画や、天然資源採掘のために、発展途上国 - アジア、特にインドやパキスタン、アフリカ、南アメリカで何兆ドルも投資している。欧米投資の利得と異なり、中国の投資の利益は共有される。中国の投資や採掘権は強要されず、公正に交渉される。パートナー国と中国との投資関係は平和的で、欲しいものを得るため恫喝と銃を使う大半の欧米のように「侵略」攻撃的ではない。

 もちろん、欧米列強や帝国により、およそ千年間植民地化され、いまだに欧米領土の一部と見なされている両大陸、アフリカや南米で、欧米は実際、中国との競争に困って、極めて不正だと嘘をつき、中国投資に不平を言っており、今も、アフリカと中南米諸国は、残虐な軍事力ではなく、一層獰猛な金融締めつけ、制裁、ボイコットや禁輸を通して、新植民地化されている。どんな国際基準からしても、全て大いに非合法だ。だが保護する国際法がないのだ。国際裁判所や裁判官は、ワシントンの命令にしたがえ、さもなくば、文字通り「さもなくば」と強要されている。これは深刻な脅迫だ。

 旧フランス植民地の西アフリカと中央アフリカを見てみよう。旧フランス領西アフリカ地域には8カ国ある。ベニン、ブルキナファソ、ギニアビサウ、コートジボワール共和国、マリ、ニジェール、セネガル、トーゴ。そしてフランスの中央アフリカ地域は6つの国から構成される。カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ共和国、赤道ギニアとガボン。14か国すべてが単一通貨、CFAフラン(CFA = Communaute financiere africaine - アフリカ金融共同体フラン)を使っている。

 彼らは、常に同等で、交換可能ではあるが、2つの別個の通貨だ。西アフリカと中央アフリカの貨幣同盟には別個の中央銀行があり、セネガルダカールに本部を持つ西アフリカ諸国中央銀行BCEAO、カメルーンのヤウンデにある中部アフリカ諸国銀行BEACだ。両通貨がフランス財務省によって保証されている。これは、実際、これらの14カ国の経済が単にフランスに頼るだけではないことを意味し、(現在1ユーロ = 655CFAフラン)通貨価値を設定するのは完全にフランス銀行(フランス中央銀行)の特権だ。旧・新フランス植民地の二つのグループ間の極端に複雑な設定は、フランスの経理問題であるのみならず、主として、ほとんどの悪意のない観察者を混乱させ、はなはだしく不正な現実から目をそらす手段なのだ。

 西アフリカと中央アフリカの通貨に対するフランス支配のおかげで、これらの国の外国貿易量はフランスが許す範囲に引き下げられる。フランスはこれらの国の生産に、事実上の独占権を持っている。もしフランスが「旧-新」植民地の商品を買うのをやめれば、彼らはフランスの軛の下で、代替市場を開発することができないので、国は破産する。それで、彼らは常にフランス、IMF、世界銀行とアフリカの開発銀行のなすがままだ - 彼らは、1960年代初期の労働奴隷から、新自由主義時代の負債奴隷になったのだ。

 更に、このフランス財務省保証を支持するため、国の外貨準備高の85%がフランスの中央銀行により封鎖され、特定の許可で、それぞれの国により、借款として使用可能だ。想像願いたい! 「旧」フランス植民地は、フランス中央銀行から、自身の金を借りなければならないのだ。同様な負債奴隷は、旧英国、そして旧ポルトガル植民地でも起きているが、いずれもフランスほど、卑しむべきほど虐待的なものではない。

 中国投資家がアフリカで大歓迎されているのは大きな驚きだ。あやつる、狂った欧米の思考様式を考えれば、事態は全く逆で、骨までアフリカをしゃぶり尽くす欧米によって、中国が悪者化されても驚くことはない。だが、全能の欧米嘘宣伝メディアが、欧米の民衆を洗脳し、中国がアフリカの天然資源を盗んでいると信じさせている。中国の公正さは、いつもの欧米の策略といつわりに対し、本当に困難な競争をしているのだ。

 中国はアフリカで、単に天然資源を買い、貿易するだけでなく、訓練に焦点を当て、アフリカ現地の頭脳集団を、欧米の奴隷から、対等のパートナーへと、アフリカを換えるために活用している。例えば、アフリカの自立を強化するため、中国はカダフィが意図していた方法を使っている。移動電話システム導入で、効率的な電池で市場の一部を征し、欧米より安く、より効率的なサービスを提供して、欧米に搾取されていたアフリカ電話市場で直接競合している。中国の電話はブラウザつきなので、アフリカの最も辺鄙な場所でもインターネット・アクセスが可能になり、教育の最高手段となる可能性がある。EUとアメリカが支配する何十億ドルもの市場への挑戦は、フランスに率いられたNATO軍により、カダフィが惨めにも完全に打ち破られた理由の一つだ。もちろん中国の存在は、カダフィを蹴りだすよりは、いささか難しい。

 これは中国がアフリカやアジアや中南米にいる、もう一つの動機に過ぎない。あぶく銭獲得のためだけでなく、輸送ネットワーク開発を含め、アメリカ制裁が課される欧米のSWIFTや連邦準備金理事会/ウォール街銀行制度から回避が可能な、効率的で独立した財政システムのための長期的経済発展に対する本物の投資なのだ。これはアフリカ通貨を、元と東のSCO(上海協力機構)通貨制度に関連づけ、ドル覇権からアフリカを解放する政府に管理されたブロックチェーン通貨の創出を伴うかもしれない(炭化水素に裏付けられたベネズエラのペトロも参照)、中国とロシアの助けを借りて、アフリカは、実際、暗号通貨の先駆になるかもしれない - そして、西アフリカと中央アフリカは、14カ国が金融の自治を得て、フランス中央銀行にとって無念なことに、フランスの軛から抜け出し、彼ら自身の財源を管理することが可能になるだろう。中国による開発援助で、欧米の搾取的で、乱用がちな企業や銀行の大物を立ち遅れにさせたまま、アフリカが東にとって重要な貿易相手国になるのは大いに想像できる。

 アメリカの民間金融、保証政府機関である、海外民間投資会社(OPIC)は、中国に負けているアメリカ投資家に憤慨して、アメリカ企業がより積極的に競争するよう望んでいるが、それこそまさに、アフリカが拒絶している、強要的なIMFと世界銀行の手助けを得て、貿易や採掘権の規則を押し付けるアメリカの暴力的爆撃的手法だ。アフリカは究極的には、自身の金融上、政治的運命を決める主権を求めているのだ。これは彼らが好む投資家や貿易相手国を選ぶことも含んでいる。

 多くのアフリカや南米の国々が、ワシントンのドル投資より、むしろ中国の元投資、の方を好んでいる。中国から得られる「より柔軟な」資金だ。中国にとっては、各国に準備金のドルを売り払い、元に変えるよう奨励して、アメリカ・ドルから世界を引き離す一つの方法だ。それは既に速度が加速して起きているいる。

 中国の国内、国外の展望は、壮観という以上の、何ものでもない。国内では、彼らは、例えば、上海と杭州を結び、移動時間を、1時間半から半分に短縮する高速鉄道のような最先端技術輸送インフラストラクチャーを建設している。中国の高速新幹線は香港から北京への移動時間を24時間から9時間にまで短縮して、初めて本土と香港を結びつけた。

 9年間にわたる建設の後、2018年10月、香港をマカオと中国本土の珠海市とつなげ、海をわたる世界で最も長い橋を開通させた。橋は長さ55キロ、サンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジの約20倍の長さだ。都市開発で、既存のそして新しい人口数百万の都市が設計され、拡張され、一世代の間に大地から出現する。

 中国は、21億ドルのAI(人工知能)工業団地を建設したばかりで、環境保護も代替クリーンエネルギーの研究開発、特に太陽光発電と充電能力や、リチウム電池を越える次世代の固体リチウム電池、電解質材料、グラフェン電池、そして最終的には、泡沫銅基質に至るまでに、何十億も投資し、決して眠ってはいない。しかも、それで終わりではない。それぞれのバッテリー技術は、能力、安全性、充電時間、放電時間を向上させるものだ。

 国内、そして国際的活動領域の、新シルクロード、一帯一路構想は、中国と世界を、いくつかの輸送ルートで結び付け、第一歩として、西中国、東ロシア、中央アジアと東ヨーロッパを西ヨーロッパ国境までずっと発展させる、目を見張るような習中国主席の地理経済構想だ。この大規模経済発展プログラムは、既存の工業団地、貿易と文化交流、既存の大学や新しい科学研究センターを通した研究開発を含んでいる。ギリシャのピレウス港とイラン、ケニア、南ヨーロッパ、中東を経由してアフリカに至る海のルートも想定されている - ラテンアメリカという南の三角形と結ぶための南ルートも計画されている。

 この活動は非常に巨大なので、最近中国憲法に書き込まれた。それは、今後何十年も、可能性としては一世紀にわたり、主に中国やロシアや他のSCO国や、ヨーロッパのパートナーからの何兆元に匹敵する投資を結集するだろう。中でも、主力は、既に70の加盟国がある北京を本拠とするAIIB(アジアインフラ投資銀行)で、加盟国には、オーストラリアやカナダや西欧諸国や約20の将来有望な国々があるが、アメリカは参加していない。

 この巨大プロジェクトは、もちろん難題なしというわけには行かない。80年代と90年代の、IMFと世界銀行とつながっていることによる「信用度」証明の必要性は記憶の彼方に去って長いが、中国はいまだIMFと世界銀行に束縛されている。なぜか? それには二つあると私は思う。中国の中央銀行、中国人民銀行は、依然、連邦準備制度理事会とBIS(国際決済銀行、「すべての中央銀行の中央銀行」の別名)と、その権力を一インチたりとも手放そうとしない強力な第五列により支配されている。中国指導部は、完全な金融主権に向けて必要な変更を実施できるはずなのだが、なぜそれが起きていないのだろう? 欧米の恫喝と諜報機関は、過去70年で、一層洗練された誘拐と「無力化」装置になっているのだ。

 次の疑問は、既に一帯一路構想に参加している国に対し、彼らが欧米負債を返済するのを手助けし、新しい東の経済モデルと通貨制度に統合するための中国の貸し付け限界は一体どれほどなのかだ。中国のマネー・サプライは、純粋に法定不換紙幣(たわごと)である欧米通貨と異なり、中国の経済生産高に基づいているのだから、この疑問は重要だ。

 外国資産の所有権、すなわち外国に資金提供され、構築されたインフラストラクチャー、はどのように扱われるのだろう。そうしたものは中国資産になり、資本基盤と金の流れを増すのだろうか? それとも、長期譲許として交渉し、その後、各国が返済して、独立した所有権を獲得するか、あるいは株主として、資産の一部またはすべてを中国に移すのだろうか。これは今後数年に予想される、今後の莫大な一帯一路投資を考えれば重要な配慮だ。これらの決定は、IMFや世界銀行のような欧米金融皇帝の影響外で、中国指導体制によって、独立してなされるべきなのだ。

 もちろん中国を悪者にして、「欧米の文明的な」(原文通り)国を、社会主義中国と結びつくのを思いとどまらせるため、欧米で着実に盛り上がりつつあるもう一つの問題は、中国の「社会信用」システムという概念だ。それは主にカメラと顔認識による、独裁的で自由を奪う、欧米が監視国家と呼ぶものに基づいている。もちろん、それは、自らを民主主義と呼ぶ欧米自身の、オーウェル風「ビッグ・ブラザー」監視とウソ機構で、実際、富豪エリートのための民主主義国家で、次第に、激しい宣伝洗脳によって、わずかに残った「民主主義」を公然のファシズムに変えつつあるものを完全に無視してだ。欧米に暮らす我々は、ほとんどそうなっている。「Why are Lambs Silent(子羊はなぜ静かなのか)」というドイツのライナー・マウスフェルトの最新本(German Westend-Verlag)にあるように「静かな子羊」に被害が及ぶまでに。そう我々はそうなのだ。「静かな子羊」だ。

 より調和的で、一体性のある平和な社会を作ろうと試みることに対し、中国を悪者化するのは余りに容易だ。当然ながら、中国でのこの監視は、欧米のように、かなりの程度、個人主義、個人的思考を制限し、それにより、人の独創性や自由を限定する。これは欧米からの批判から独立している中国の社会主義政府は、まさに、中国社会の鍵となる原則の一つを有効に存続させるため、間もなく対処しなければならない話題かもしれない。「社会的一体性」と平等と自由の感覚。

 「社会信用システム」とは一体何だろう?それは、金銭的な意味で、市民や企業の「信用度」を確立すべく、完全な透明度という雰囲気を作り出すため(これは目標であり、到達からはほど遠いが)、中国人が、個人、製造企業マネージャー、銀行員、労働者、食品売り子などとして行う全ての行動のデジタル記録だが、テロ行為を防ぐため、犯罪的要素や政治的嗜好や過激主義を評価するためのものでもある(興味深いことに、欧米における大半のテロ行為で、当局は警察が「テロリスト」を把握していたと語るので、彼らは警察に共謀して行動したという結論になりかねない)、またレストランで、そして他の食品販売者による食品の安全性を強化するためのものだ。

 言い換えれば、狙いは報酬と罰の制度、「飴と鞭」手法として機能する、企業と個人の「通信簿」を確立することだ。犯罪、あるいは規則からの逸脱の程度により、人は非難され、「マイナス評価」をつけられることがあるが、行動を変えることで抹消可能だ。マイナスだらけになった場合、例えば、快適な、あるいは速い旅行や、より良い、より速い列車、航空券、特定の文化イベントや、更に多くのものの利用が制限されるかもしれない。

 そう、安定した国内社会を作るという考えにはまずい点がある。監視で、体制順応を吹き込むことで、個人主義や創造力の多くが破壊されるのだ。政府の原則は「我々は、国民が規則を破ることを望まない社会を願っているが、最も初期段階では、国民はルールを破るのを恐れることだ」。

 

 結局、「社会信用システム」というやり方が、もし社会生活、つまり完全監視国家で、あらゆるデータが、完全に支配されたネットワークに記録される場合、平等主義の経済発展というやり方や、輸送と産業インフラストラクチャーや科学研究や一帯一路、別名新シルクロードと呼ばれる文化交流を前に押し出す、中国の並外れた目的のために有益なのか、あるいは有害なのかという問題はだ。これは将来にならなければ分かるまい。だが中国は一人ではない。彼らにはSCOに堅実なパートナーがいる。そして長期的経済発展の取り組みは、決して直線的ではなく、唯一人間だけが適応できる、未知の動力学で進むのだ。

 Peter Koenigはエコノミストで、地政学専門家。30年以上、世界銀行で働いた後、直接の体験に基づいて経済スリラー「Implosion」を書いた。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/15/china-a-new-philosophy-of-economics/

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 この劣島にも「経済哲学」はあるだろう。売国経済。

 万博決定。山田洋次監督の『家族』を思い出す。前回の大阪万博、大阪に引っ越した隣人から、せっかく再三お誘い戴いたがお断りした。なぜか「朝三暮四」という言葉を思う。

 大本営広報部、カルロス・ゴーン洗脳爆弾の雨あられ。

 モリカケに投じられた税金は問われない。奴隷貿易制度導入による庶民生活困窮化の責任は問われない。水道民営化による庶民の損害は問われない。売国奴天国。庶民の地獄。植草一秀の『知られざる真実』の最新記事の一片にも、大本営広報部は触れない。呆導機関は、売国活動の主要共犯者。

 奴隷貿易制度制定強行のためのゴーン逮捕

 Asia Timesのゴーン関連記事、外国人ならではの見方?

 Ghosn Chrisis at Nissan Shows What's Wrong With Abenomics

 オリンピック・ボランティアが定員に達したという報道をみかける。奇特な方々がおられるものだ。 小生には理解できない。今日の日刊IWJガイドにあった記事を一部コピーさせて戴こう。

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は11月21日、ボランティアの応募手続きを完了した人数が20日午前9時の段階で目標の8万人を超え、8万1035人となったと発表しました。日本国籍以外の人の割合が44%に上るとのことです。

※五輪ボランティア、応募8万人超 44%が外国人(東京新聞、2018年11月21日)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018112101001653.html

 タダ働きで過酷な業務を強いられる東京オリンピックのボランティアの問題性を追及した『ブラックボランティア』(角川書店、2018年)(https://amzn.to/2Kpj87k)の著者、本間龍氏は「安倍内閣が入管法改正を焦るのはこのためだったのか(笑)8万人の応募の内44%が外国人とは、日本人の応募は4万人程度しかいないということ。遂に自国開催の五輪まで、外国人労働者に頼るというわけか」とツイートしています。

※本間龍氏ツイート(2018年11月21日)
https://twitter.com/desler/status/1065252821300211712

 原発推進に偏った報道の背景や、改憲CMが氾濫する国民投票法の危険性を鋭く突いてきた本間氏の視点、「入管難民法改正=ブラックボランティア」の図式は、今後一層意識していく必要があると思われます。

 こうした人権無視政策の果てに、「国民を無償で働かせるこの新たな搾取システムを『国家総動員体制』」がつくられてしまうと本間氏は警告します。詳しくは、下記のテキスト記事付きの本間氏の講演動画をご覧ください。

※ブラックボランティアは小学生も募集対象!? シニアは熱中症で倒れるから積極的に募集しない!? 国家総動員する新たな搾取システム~本間龍氏 講演会 in 高崎 東京五輪と電通 そのつながりとは 2018.8.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/428909

2018年10月29日 (月)

安全保障同盟でアフガニスタン、パキスタン、タジキスタンに加わる中国

Peter KORZUN
2018年10月25日
Strategic Culture Foundation

 アメリカ合州国のアフガニスタン戦争は18年目に入ったが、終わりは見えない。交渉が始まり、終わり、戦略や戦術が考え出され、試されるが、全て無駄で - 何も機能しない。アメリカ国民は、この戦争にうんざりしており、アメリカの資源は徐々に奪われている。2016年の大統領選挙戦中、トランプは、アメリカにとって勝利も恩恵もないこの紛争に対する根本的な新たな取り組みで選挙運動をした。約束を守るべき時期だ。

 アフガニスタンの407の地区で、政府支配下にあるものの数は、2016年5月の66%から、今年の56%に減った。アメリカは、とにかく失敗しているのだ。欧米軍事介入に対するアフガニスタン人の反感も要素も考慮に入れるべきだ。アフガニスタン内のアメリカ最高司令官ジョン・ニコルソン陸軍大将が、昨年、上院軍事委員会で、アフガニスタンの状況を安定させるためには更に数千人の兵士が必要だと述べた。約8,400人のアメリカ軍兵士と、6,400人のNATO兵士がアフガニスタンに駐留している。アメリカ合州国はいくつかの紛争に同時に関与しているが、この全てで圧勝するのは不可能だ。二兎を追うもの一二兎を得ず。アフガニスタンから撤退すれば資源が使えるようになり、支出も減る。

 ワシントンは、中国を世界的ライバルとして注目しており、イランに対し武力を行使する可能性も排除していないが、アメリカは、アフガニスタン国内で軍事駐留を維持する必要はない。アメリカが撤退しても、アフガニスタンが大混乱に陥ることを意味するわけではない。まったく逆で、紛争で荒廃したこの国にずっと近くにある国々に、アフガニスタンを、果てしない泥沼から引き上げる好機があるのだ。

 中国がより大きな役割を演じられるのは確実だ。結局、平和なアフガニスタンは、アジア開発銀行と北京のアジアインフラ投資銀行に支援されている一帯一路構想(OBI)プロジェクトの利益を更に推進するのだ。ロシア、インド、パキスタン、イランとタジキスタンも、この取り組みに参加可能なはずだ。中国とパキスタンは、中国-パキスタン経済回廊 (CPEC)を、アフガニスタンへの拡張を申し出ている。上海協力機構(SCO)と集団安全保障条約 (CSTO)が、手を貸すべく踏み込めるはずだ。タリバンは会議に参加するよう説得可能なはずだ。2018年6月、上海協力機構(SCO)会議での講演で、習近平国家主席はこう述べた。“アフガニスタンにおける平和と再建を支援するため、SCO-アフガニスタン・コンタクト・グループの役割を十分に発揮させる必要がある。”

 2016年8月、中国とパキスタンとアフガニスタンとタジキスタンが軍事同盟を形成した - 四国間協力協調機構(QCCM)で - 加盟諸国の対テロ活動と諜報活動を共有するのが狙いだ。中国はイスラム国家ではないが、パキスタン国境近くのイスラム教徒が支配的な石油の豊富な新疆省で、少数民族集団のイスラム主義過激派と戦っている。四カ国の国軍の参謀総長が、この集団の狙いを推進するため、毎年会合する。パキスタンと中国は大規模な経済協力を行っている。この両国は、戦略的提携を構築する途上にある。

 中国とパキスタンとロシアが、アフガニスタンを安定化させるための提携締結に向けて少しずつ進んでいるという最近の報道もある。ウズベキスタン-パキスタン安全保障同盟も出現しつつあると報じられている。10月18-20日、この“戦略的”関係の進展に拍車をかけるためのシャブカト・ミルズィヤエフ大統領との会談で、ロシアのプーチン大統領がウズベキスタンを訪問した。両国には共通の敵がある。2014年に、ウズベキスタン・イスラム運動が「イスラム国」との提携を誓ったのだ。シリアやイラクや他の場所で闘うため、約1,500人のウズベク人が、この集団に参加している。今やこの聖戦戦士集団は、いたるところで打ち負かされているので、これら志願兵は帰国するものと想定されている。昨年ウズベキスタンは12年間で初めてのロシアと共同軍事演習を行った。

 いくつかの軍事的な準備も行われている。中国はバダフシャーン州でアフガニスタン国軍基地を建設している。これでタジキスタンは、中国-アフガニスタン軍事協力の不可欠な部分となる。中国と短い国境を共有している県は車では通れない。もし中国軍兵士がアフガニスタンに入れば、国連安全保障理事会の承認無しで、こうした作戦を北京が行うことになるので画期的な出来事だが、QCCM同盟国を招待したアフガニスタン政府の要求なので、それでも依然合法的だ。

 7月、ロシアとタジキスタンはバダフシャーン州で共同演習を行った。ロシアは最近タジキスタンとキルギスタンの軍事基地を強化した。約7,000人のロシア軍兵士が、集合的に、第201軍事基地として知られている - ドウシャンベと、ドウシャンベから約100キロのクルガン・テッパ、二つの軍事施設に駐留している。タジキスタンは、ロシア率いるユーラシア経済連合内での役割を検討している。

 アフガニスタンでの紛争は余りにも長く続いている。アメリカは試み、失敗した。アメリカは立ち去り、他の国々に、この喫緊の国際問題を解決させるべき時期だ。アフガニスタンは見捨てられてはならない。平和への新たな希望を与えることこそ正しい行動だ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/10/25/china-joins-afghanistan-pakistan-tajikistan-security-alliance.html

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 新潟市長選、野党惨敗。

 日刊IWJガイドで、刊行されてすぐ読んだ『イスラム教の論理』(新潮新書) 著者講演もIWJは中継しているのを知った。早速、拝聴。

 公開講演会「イスラム2.0:イスラム過激派はいつ消滅するか?」―講演:飯山陽氏(上智大学客員所員) 2018.10.26

2018年6月14日 (木)

二つのサミット物語

Finian Cunningham
2018年6月12日
Strategic Culture Foundation

 世界秩序が我々の目の前で変化するのを見るのはほとんど超現実的な見ものだ。週末、欧米のG7サミットがとげとげしく崩壊する光景は、同時期に中国で開催された、前向きで、まばゆい上海協力機構SCO会議とは著しい対照だった。

 週末にかけての、二つのサミットの物語が、世界秩序のこれまでにない歴史的変化をまざまざと実証している。主に中国とロシアが率いる新たな多国間パラダイムに道を譲って、アメリカ率いる欧米秩序は明らかに解体しつつある。可能性として、後者の軌道は、覇権と一極主義の野望が特徴の、必然的に紛争を醸成する古いアメリカが率いる秩序とは対照的に、本当の協力と、平和的関係が特徴だ。

 アメリカのドナルド・トランプ大統領の、突然かつ逆なでするような、カナダG7サミット離脱が多くを物語っている。週末にかけ、トランプは、他の欧米の指導者と日本の安倍首相様々な貿易紛争を巡って口論した。そしてトランプは、主催者であるカナダのジャスティン・トルドー首相を鼻であしらい、当てつけに、北朝鮮指導者の金正恩と会うべく、シンガポールに向かうため、会議から早めに去った。

 象徴的意味は包括的だ。まるで、アメリカ大統領が、遥かに重要な問題を追及しながら、無力なフォーラムを軽蔑しているかのようだった。トランプと金のシンガポールでの出会いも、新たな地政学的エネルギーという東方の勢いを物語っている。

 トランプは、北朝鮮指導者と会う初の現役アメリカ大統領だ。厳密に言えば、両国は、1950年-53年の戦争を終わらせる平和条約を決して調印していないので、依然戦争状態にある。この敵意も、今週もし二人の指導者が、朝鮮半島の兵力の段階的縮小をもたらせるような気が合う関係を作れれば、すっかり変わり得る。

 金は、予定されていた火曜日のトランプとの歴史的会談二日前にシンガポールに到着した。トランプは一日前に到着した。金は - 北朝鮮指導者として三度目と言われる - 極めてまれな海外旅行で、北京政府の好意で中国国際航空747に搭乗した。またもや象徴的意味は反響している。中国が二つの敵対国同士のこの極めて重要な出会いを実際上、促進していたのだ。

 G7サミットで、トランプが去った後に残ったのは厄介な大混乱だ。多国間合意に対するアメリカ大統領の高圧的な拒絶により、イギリス、ドイツ、フランス、カナダの指導者と欧州連合幹部は激怒していた。トランプは、アメリカ“同盟国’であるはずの国々を“不公平な”貿易関税に関する文句で粗野に威嚇した。貿易紛争で、一体誰が正しいのか知るのは困難だ。だか一つ明らかなことがある。約43年前に設定された、欧米諸国プラス日本のG7グループは、深い不満から、全くの混乱状態にあった。

 ケベック到着前、ワシントン出発時に、ロシアをG7に復帰させるべきだと発言して、トランプの好戦的な姿勢がサミットに悪影響を与えた。かつてのG8から、モスクワがウクライナの主権に干渉していることに関する当時の欧米による主張を巡り、2014年にロシアは追放された。

 他のG7加盟諸国、特にイギリスのテリーザ・メイ首相は、トランプのロシア招請提案に憤慨した。ローマの新政権がロシアとのヨーロッパの関係を回復したがっていることと首尾一貫して、イタリアの新人ポピュリスト首相ジュゼッペ・コンテだけが、トランプの立場に同意した。もう一つの明らかな兆しは、国際政治における東方に向かう動きだ。

 アメリカ大統領がG7サミットでにのんびり歩いていった際に出迎えたカナダのトルドー首相のボディ・ランゲージは、不本意と気まずさを示していた。週末は、口論と侮辱的言動へと成り下がった。トランプはトルドーを“不正直”で“弱い”とまで言った。一方、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、トランプに対し、以前にしたようなへつらうような男同士のかたい友情を見せなかった。マクロンは、アメリカ“覇権”抜きの新たなG6構造さえ主張した。

 中国におけるSCOサミットの展開との対照は実に大きい。習近平主席が、ロシア大統領のウラジーミル・プーチンやインドやパキスタンやカザフスタンやキルギスタンやタジキスタンやウズベキスタンやイランの指導者を温かく歓迎した。これら指導者の陽気なまとまりは、G7での不和と激論とは実に対照的だ。

 何十年もの戦争や紛争の後、インドとパキスタンがSCOの新たな二国として参加、同席したのは、新たな地政学的パラダイムが、東で立ち上がりつつあることを証明する強力な証拠だ。

 SCO加盟諸国は、経済発展と相互安全保障での提携の取り組みを倍加すると誓った。新世界秩序は、アメリカ率いる秩序の場合のように、一つの大国が、他の国々に対し、覇権を行使するのではなく、協力に基づくものを手招きしていると習主席は述べた。

 イランのハサン・ロウハーニー大統領は、習とプーチンが多国間の尊重に基づく新たな世界構造を構築する道を拓いていることに感謝の意を表した。イラン指導者は、トランプが一方的なアメリカ離脱で壊そうとしている国際核合意に対する不変の支持を中国とロシアに感謝した。ヨーロッパが核合意をしっかり支えるかどうかは見てみないとわからないが、今回のG7サミットで、トランプに抵抗する上での彼らの無力さが、彼らが誓った通りに献身する根性などないことを示唆している。

 SCO会議中の公式声明で、習とプーチンは、今週シンガポールでのトランプ-金会談は、二人が以前から支持していた、アメリカと北朝鮮間の平和的対話路線に沿ったものであることを適切に再認識させた。昨年、トランプと金が、核戦争で威嚇する激しい言葉のやりとりをした際、平和な対話こそ唯一の道だと忠告したのは中国とロシアだった。

 70年以上優勢だった第二次世界大戦後の欧米秩序は、明らかに衰えつつある。アメリカに支配されていたこの秩序は常に一種の幻想だった。互恵関係や高尚で高潔な主張からほど遠く、アメリカ率いる秩序は常にアメリカ資本主義と帝国主義の狙いの優勢が目的だ。

 ヨーロッパは決して本当の同盟国ではない。彼らはアメリカ権力の付属物だった。アメリカの権威が衰退している今、欧米内でのライバル関係が激化しつつある。アメリカの覇権支配願望は衰えつつある力により限定されており、ワシントンは、自分たちの本当の役割が属国に過ぎないことに今頃気づいた同盟諸国であるはずの国々に対し、一層あからさまな弱いものいじめ戦術を用いている。

 だがアメリカ一極“例外主義”は、グローバルな相互関連と、平等と外交の原則に対する自覚がある現代の世界では忌み嫌われている。

 中国とロシアは、習近平とウラジーミル・プーチンの指導の下、アメリカとそのお仲間欧米のおべっか使いのそれを越える政治的認識の進化段階にある。

 SCOサミットは、協力による進歩と平和のための新世界秩序を見事に実証している。小競り合いし、中傷しあうG7は、旧秩序の廃墟だ。

 とは言え、これが世界平和が勝利することを保証するわけではない。構想は確かに存在しており、中国とロシアや東半球の他の国々のおかげで成長しつつある。死につつある、アメリカ率いる資本主義覇権と帝国主義の欧米帝国を、いかにすれば、安全に平和な多国間互恵的関係に変えられるかが、非常に重要な課題だ。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、新聞ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。彼はほぼ20年以上、ミラー、アイリッシュ・タイムズや、インデペンデントなどの大手マスコミで、編集者、著者として働いた。

 記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/06/11/trump-meets-kim-amid-shifting-world-order.html
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「日米基軸」幻想 (詩想社新書)を読んでいる。それで思いだしたのが、筆者のお一人、進藤榮一氏の「アジア力の世紀――どう生き抜くのか」 (岩波新書)の一節。アメリカン・フットボールと相撲を対比して、日米の外交戦略違いを浮き彫りにしておられるくだり。どちらも、現在、不祥事で注目されているのはただの偶然だろう。

国家の殺し方 オーストラリアがアメリカと結んだ破滅的な貿易協定』書評という記事翻訳のあとがきに、上記対比の一部を引用させて頂いた。お読み頂ければ幸い。

『国家の殺し方』、破滅的な貿易協定について書かれたものだが、今、まさに、その代表的なものが成立した。TPP11。こういうとんでもない法律については、一切論じないで、くだらない話題でゲラゲラ笑う大本営広報部痴呆番組洪水を見ていると、国まるごと「ナイアガラの滝壺に向かう遊覧船の中で、酒をのみながら、じゃれあっている観光客集団」に見えてくる。

ミサイルはもう飛んでこないと、ミサイルをあおった当人が言う一方、慎重にみきわめなければならないといって、イージス・アショア配備に邁進する戦争省幹部。マッチ・ポンプ属国。

日刊IWJガイド「TPP11が13日可決!関税収入激減の埋め合わせで増税!?/本日午後4時山田正彦氏らによるパネルディスカッション『水道法改正で何が起こるのか?公共インフラの民間委託は良いことなのか!? 水道法改正・PPP(公民連携)、PFI(民間資金活用)推進施策の問題点を指摘!』を再配信!/IR実施法案の採決は15日以降にずれ込む見込み! IR実施法の危険性は国内にとどまらない!? シオニスト養成にも関与!/本日と明日午後8時『カジノ構想で悪化する格差と貧困、依存症問題~カジノ・ギャンブル問題に詳しい新里宏二弁護士への岩上安身によるインタビュー』を2夜連続で再配信!/
<新記事紹介>【岩上安身のツイ録】非核化コスト200兆円は日韓が負担する!? 戦費の場合は900兆円!? 蚊帳の外に置かれたまま請求書を突きつけられた安倍総理以下日本政府は、なぜだんまりなのか!?」2018.6.14日号~No.2100号~

2017年10月23日 (月)

歴史的偉業: 敵国を友好国に変える中国とロシア

Federico PIERACCINI
2017年10月18日

先の二つの記事で、アメリカ合州国が、いかにして現在の(衰退しつつある)超大国となったか、当初世界覇権を狙った軍事的、経済的手段について詳細に説明した。それぞれの分析で、私はアメリカ軍の威力という脅威が、いかにして、もはや信じられるものでなくなり、経済制裁や、巨大企業や国際機関(IMF、世界銀行、BISその他)による力ずくの振る舞いが、いかにしてその有効性を失ったかに焦点を当てた。このおかげで、アメリカ合州国は次第に重要でなくなり、その過程で、中国やロシアなどの勃興しつつある大国によって埋められるべき真空が残され、実質的に、多極化に基づく新世界秩序をもたらした。このシリーズ第三部、最終編では、イラン、ロシアと中国の軍事、経済と外交の組み合わせが、既知の手段や、それほど知られていない手段によって、アメリカ一極秩序に対する代替の世界秩序をいかにして築いたかを示す個々の出来事に集中したい。

近年、ロシアと中国とイランは、かつてはオバマ、そして今はトランプのワシントン外交、政治能力への全般的不信の追い風を受けて、アメリカ合州国の衰退しつつある軍事力と経済力から、膨大な恩恵を引き出してきた。先の二つの記事で、モスクワと北京とテヘランが、異なる状況に対処しながらも、同様の権益を共有し、各国の軍事、経済、外交戦略を連繋させることとなった。

ヨーロッパ-アジアの三つ組による成功は、敵を中立国に、中立国を同盟国に変え、同盟諸国との関係を更に良くするという基本原理に基づいている。このプロジェクトを実現させるためには、経済的、軍事的、外交的取り組みが、国や地域の全体的な文脈に応じて、様々な形で活用される必要がある。モスクワと北京が交渉で見せた柔軟性が、エネルギー部門においてのみならず、軍事面や、アフリカで見られるように、教育や貧困の減少でも、歴史的な協定を実現してきた。

サウジアラビアとトルコとシリアは、個別に分析すると、ロシアと中国とイランのこの精密な戦略が明らかになる三国だ。幾つかの理由から、中東に特に注目したい。ここは、アメリカの軍事力が衰退しつつある地域で、シリアでは、地政学的目標を実現できず、サウジアラビアと中国間の元建て石油取り引きによって挑戦されようとしているオイルダラーの益々不安定化する地位で浮き彫りになっているように、ワシントンの経済的影響力が、着実に喪失しつつある。

敵国から中立国に

シリアの敵の軍事的敗北は、主に、シリア・アラブ軍 (SAA)と、イラン(プラス・ヒズボラ)とロシアの軍事協力と、北京の外交的、経済的支援のおかげだ。シリアで、プーチンが採用した戦略のおかげで、ロシアは、シリアを解体するという、アメリカ合州国、サウジアラビア、トルコ、カタール、フランス、イギリス、ヨルダンとイスラエルによる高度なプロジェクトを阻止することができた。ロシア連邦は、シリア紛争に、じわじわと参入し、軍事的結果は、すぐさま抵抗の枢軸に有利となり、アメリカ軍は、ことの成り行きを変えるべく直接介入することはできなかった。

この選択の結果、地域の歴史的同盟諸国が、地域に対するワシントンの献身の本気さや、中東や北アフリカ (MENA)で、紛争に介入し、リヤド、ドーハ、アンカラや、テルアビブに有利なように、方向を変えるアメリカの軍事能力に疑問を抱くようになった。トランプ新政権は、王国が、1100億ドルものアメリカ兵器購入に同意し、アメリカへの更なる投資を誓約したにもかかわらず、サウジアラビアの地域覇権計画の期待に添っていないことを示している。

リヤドは、一般に思われているよりもずっと窮地にある。ペトロ元に切り替えて、米ドルによる支払いを無くしたいという中国の願望ゆえに、益々不安定化するオイルダラーの重みを、リヤドは単独で支えなければならない。更に、イラン合意について、トランプはオバマと違う考えを示しているとは言え、アメリカの攻撃的な反イラン政策を軍事的に支援しても、リヤドには、ほとんど目に見える利益が無い。地域におけるワシントンの有効性が減少しつつあることに関する怒りという点で、サウジアラビアは、イスラエルと利害を共有している。

サウジアラビアの観点からすれば、比較的短期間のうちに、あらゆることが悪化したのだ。イランと5+1諸国との間の核協定(包括的共同作業計画 - JCPOA)と同時のシリアでの敗北。このいずれのシナリオでも、リヤドは、古くからの北米同盟国による深刻な裏切りを感じている。石油に対する元支払いを受け入れるようにというリヤドに対する中国の経済圧力、地域に効果的に介入するモスクワの能力強化と、JCPOA協定のおかげによるイランの新たな外交的・政治的役割で、リヤドは破滅必至の道に置かれた。唯一の解決策は、地域に大きく影響し得る戦略的変更だ。

貿易協定(と10億ドルを超える投資ファンド)に署名するためのサウジアラビアのサルマーン国王のモスクワ訪問には、象徴的な重要性がある。国王自らの行動は、地域における影響力を撤退するというアメリカの意図の結果としての、中東におけるロシアの新たな支配的な役割の認識を反映していた。サウジアラビア国王自らモスクワを訪問する必要性は、イエメンでの大惨事とカタールとの衝突で引き起こされた湾岸協力会議(GCC)危機にもかかわらず、ムハンマド・ビン・サルマーンに、王国への鍵を継がせる王位継承も直接関係している。極めて脆弱な状況、特に石油価格が余りに安いという、サウジアラビア君主が使える手は極めて限定され、モスクワとの対話を開始し、エネルギーや投資に関する様々な分野でのある種の協力も開始せざるを得なくなったのだ。当初、プーチンとサウジアラビア国王のモスクワ会談の主な口実は、過去24カ月にわたる石油価格下落を考えれば、両国にとって不可避な石油とガスの生産と販売調整だ。プーチンとサウジアラビア国王によって実現した最初の目標は、石油価格急落で、モスクワを破産させるというワシントンとリヤドの戦略失敗の後、石油価格を許容水準まで急上昇させることのように見える。

次に、会談では、シリアにおけるリヤドの敗北を受け入れ、アサドを、シリア・アラブ共和国の唯一正統な指導者として認めることが中心になった。

舞台裏では様々な展開があり、サウジアラビアの国家代表は決して触れなかったが、リヤドが今や政治的解決が紛争を終わらせる唯一の方法であることを認めているのは明らかだ。たとえ中国とロシアからの、政治的、外交的、軍事的、経済的圧力が増そうとも、リヤドが、政権転覆プロジェクトをあきらめるのは極めて困難だ。両国が何度も、プーチンに、イランとアサドとの友情を破棄するよう説得しようとしたが成功しなかったので見られるように、リヤドとテルアビブには、共通の信念がある。テヘランとダマスカスに対して、モスクワが示した忠義は、サウジアラビアに対しても、良い効果があり、プーチンは、いくつかの問題について、見解は異なるかも知れないが、彼は約束を守る人物だと見なしている。新政権のもとで、時に友好諸国を裏切りかねないアメリカ合州国とは違い、プーチンは極端な圧力の下でさえ、約束を守る。この意味で、イラン合意を取り消すというトランプの決断は、新政権による、イスラエルとサウジアラビアに対する友好の証明だ。

石油価格の低下と、いくつかの戦争に関与した結果、サウジアラビアは、通貨準備が極めて乏しくなっていることに気がついた。これに加えて、シリアでの軍事敗北と、イエメンでの大失敗がある。最後の締めくくりとして、最も貴重な同盟国アメリカ合州国は、水圧破砕のおかげで、エネルギー自立が強化されて、サウジアラビア君主制の運命や、王国に対して、益々冷淡になりつつある。これに加えて、対カタール経済戦争の結果、湾岸協力会議(GCC)が分裂し、サウジアラビア君主が期待していたほど、ワシントンと全面的には支援しないという、リヤドにとってのもう一つの例となった。リヤドの論理は実に単純だ。もしワシントンが、サウジアラビアを軍事的に支援することができないのに、リヤドが経済的に負担を負わねばならないのであれば、王国は偉く面倒な立場となり、ロシアや中国のような代案が必要となる。イランが中東地域の指導者になる中、サウジアラビアがオイルダラー覇権を支え続けるとは考えがたい。

最善の方法は主要当事諸国との交渉であり、最近の発表のように、ロシアは仲介者として完璧に見える。中国は、こうした全ての紛争が解決し、サウジアラビア-イランのライバル関係に由来する、地域における過去四十年間の混乱を決定的に追いやるために、経済力を注ぎ込むのを待ち構えている。

リヤドにとっては、ロシアとイランを分裂させる取り組みが失敗しようとも、欧米に明確な信号を送る関係がもたらされるのだ。S-400購入は、中東におけるロシアの影響力拡大の明らかな証明であり、リヤドは、おそらく石油輸出に関して、ドル以外の通貨へと方針転換を開始した際のアメリカによる報復という無理もない恐怖を持っている。

シリアにおける軍事的取り組み、ペトロ元発行による中国の経済的圧力、特にテヘランの国際政治舞台への復帰に役立った、原子力エネルギー協定に由来するイランの外交的成功のおかげで、モスクワは、サウジアラビアとの外交的奇跡を実現した。

ロシアの最先端兵器システム購入は明白な信号を送っており、サウジアラビア王国は、より中立的な立場をとる用意があり、多極世界への扉をノックし始め、中国の経済力と、ロシア連邦の軍-技術上の優勢を認めていることを示している。

中立国から友好国に

自ら、より中立的な国に変身する中で、リヤドは、アメリカの経済的、軍事的影響力と、ロシアと中国の支援とのバランスをとるようつとめる可能性がある。 ロシアと中国にとって、地域内に、膨大な支出能力がある中立国を持つことの重要性にも留意すべきだ。トルコの場合、ロシアのシリア介入と、ヨーロッパ-アジアのエネルギー・センターになりたいというトルコの熱望、着実に、モスクワとアンカラを近づける結果となった。トルコによるロシア戦闘機撃墜後、トルコが支援するテロリストに対する、シリア軍とロシア空軍があげた作戦の成功と並行して行われた効果的な外交努力の結果、関係は次第に改善した。トルコの軍事的敗北は、十二カ月前に既に明らかだった。過去三、四カ月、エルドアンは優先順位を変更した様子で、クルド問題と、カタールとの関係強化(ムスリム同胞団の政治運動は、両国にとっての鍵で、両国関係にとって極めて重要)に注力している。一方トルコは、NATO同盟諸国と距離を置き、益々、イラン、イラクとシリアで構成される“抵抗の枢軸”の軌道に向かって引き寄せられている。

アスタナで開催されたシリア和平交渉が、アンカラに軍事的選択肢を放棄するよう説得するテヘランとモスクワによる外交努力(これはロシアが介入すると決定した際に、既に明らかではあったが)の土台を築いた。その代わりに、アンカラは、アンカラとモスクワ間で、重要なエネルギー協定を締結するよう奨励されたはずだ。アンカラは、ロシアからヨーロッパへのトルコ・ストリーム・ガスを、またカタールとイランからのガスも輸送して、エネルギー・ハブになると今や決心したように見える。中国は、地域の中心的エネルギー輸送ハブとしての、アンカラの役割が増大することになる、トルコのガス・石油供給施設と接続する強い意図を持っている様子だ。

エルドアンが、シリアに関して折れるよう強く確信させたもう一つの側面は、クルド問題への懸念だ。主としてクルド戦士で構成されるシリア民主軍(SDF)は、シリア内で、アメリカが率いる国際的連盟の指揮下、連盟のために作戦行動している。アンカラは、クルドSDFを、トルコではテロ組織と見なされているクルド労働者党(PKK)の軍事部門と指定している。ワシントンとアンカラ間のこの相違は、アメリカの選挙時期中の予想とは矛盾して、トランプ政権においてさえ、拡大しつつある。

アメリカが率いる国際同盟による、シリアにおけるSDFの活用強化によって、トランプとエルドアンの戦略は衝突する結果となった。たとえ、それが、クルド兵士への依存を意味し、トルコとの関係断絶を招こうとも、トランプは、アメリカ国民に、アメリカがISISとの戦いに専念しているという印象を与える必要があるのだ。エルドアンはこれを国家安全保障問題と見なしている。状況はエスカレートし、数日前には、アンカラとワシントンにおける、それぞれの大使館でのビザ発給停止という外交紛争にいたっている。エルドアンは、クルド人に対するアメリカの支援を、NATO同盟国による最悪の裏切りと見なしている。アメリカによるこうした行動に対する当然の反応は、それゆえ、イラク、イラン、シリアとトルコ間の、クルド問題に対して、領土的一体性を維持するという合意だった。

この状況で、中国とロシアが恩恵を受けるのは明らかだ。この地域を安定化し、再建し、一帯一路プロジェクトと海のシルク・ロードと南北輸送回廊に組み込むためには、戦争を止めて、外交が優先しなければならない。アンカラにとって、敗北者側の一派に見えること無しに、シリアでの戦争から離脱するまたとない好機だ(そこで、トルコは、ロシアとイランとともに、アスタナ交渉に参加したのだ)。同時に、トルコは、ユーラシア超大陸におけるエネルギー流通の中心として、自らの地理的位置の重要性を強調している。もっぱらアメリカが割りを食らって、トルコがワシントンの圧力から自由になるのだ。

モスクワは既にあらゆる対トルコ経済制裁を解除し、逆に貿易を大いに増大しており、今後何年間も、相当な増大が見込まれる。サウジアラビアへの兵器輸出に関しては、多くのNATO諸国による激しい抗議にもかかわらず、アンカラへの輸出過程にあるS-400システムのおかげで、ロシアの影響力は拡大しつつある。S-400システムは、アメリカによる侵略を阻止するための取り組みではあるが、新たな多極世界秩序の大黒柱の一本となり、今回は軍事的に多角化するという、アンカラの意思の最初の現れでもある。

無数の外交的、軍事的失敗の後、アンカラはイランやカタールと共に、地域における役割を再構築しており、その文脈で、モスクワと北京との提携は、エルドアンが、トルコに余りに多くの問題をもたらしてきたNATO体制から着実な撤退を画策する余地を保証する。将来の上海協力機構(SCO)加盟が、アンカラの多極世界への移行と、モスクワと北京の本格的同盟国となるのを決定的にする。ところで、モスクワとその同盟諸国は、アサド排除の取り組みで、シリアに直接介入する寸前だった国を シリアの領土的一体性の最も重要な保証人の一つに変えるという可能性の低い課題を成功したと言って良いだろう。エルドアンは、アサドが近い将来、権力の座に留まることに同意し、イドリブにおける最近のトルコ軍事作戦も証明している通り、シリア国内で、テロリストとの戦いを支援することさえ合意した。

モスクワ、リヤドとアンカラの間の新たな友情がどれほど深いかは、まだ試されてはいない。エルドアンと、サウジアラビア君主は、約束を守らないことで知られている。現状のものは、イラン、ロシアと中国の3人組による、経済的、政治的、軍事的名人芸。シリアでの戦争は、ほぼ勝利している。サウジアラビアとトルコが支援するテロリスト集団は、ほぼ無力化された。リヤドとアンカラのユーラシア経済・軍事への全面的統合の条件が整った。

困っているものへの支援

最後に、シリア政府と国民に対するロシア、中国とイランの貢献は指摘する価値がある。六年を超えるシリア・アラブ共和国に対する侵略中、テロに対する戦いで、人的資源、機器や兵站支援の点で、イランは決して貢献しそこねたことは無い。モスクワは、紛争の初期段階で、直接介入する前でさえ、シリアのロシアへの対外債務を精算する手だてをとり、実際、シリアでテロリストを打ち破るための積極的貢献の一つの方法として、武器、エネルギーや兵を提供して、融資した。

中華人民共和国は既に、シリアが一帯一路構想(BRI)の重要な輸送経路で、その一部の最終目的地だと宣言して、経済的な点で、シリアの将来への地ならしをした。中国の経済力が、六年間のテロと外国による侵略で破壊されたダマスカスの国家再建を可能にするだろう。ロシアの軍事能力により、ダマスカスは、紛争を終わらせ、国を安定化するためのあらゆる必要な手段を得、将来のいかなる欧米侵略も防ぐ基盤を築く。政治的、外交的な視点からは、ダマスカスとの、テヘラン、北京とモスクワの共同行動は、イランから、イラクやシリア、更に地中海まて、あるいはトルコにさえ及んで広がる枢軸の不可分な一部だ。経済的、軍事的、政治的要素の組み合わせによって、シリアほとんど未曾有の侵略を生き抜き、勝者として登場し、外部からの強制無しに、自主的に自らの将来を決定する能力を確保した。

シリーズの結論

モスクワ、北京とテヘランが辿っている道筋は、シリア紛争解決のおかげで、中東を安定化させと期待できる。我々が目にしている、この世界的変化のいくつかの主要要素はこうだ。石油への元支払いを受け入れさせるためのサウジアラビアに対する中国の経済圧力。イラクや近隣諸国におけるテロの根絶、それによるアメリカやその同盟諸国によってイランに課された経済制裁の回避。トルコの地域エネルギー配給センターへの変身。

ロシアの軍事力を支援するために、中華人民共和国は、多くの地域、特に中東で、資金、外交、経済投資(OBOR)や、モスクワが、欧米経済制裁に攻撃された際に見られたように同盟諸国に流動性資産を提供して経済的に介入している。北京にとって、中国のシルク・ロード 2.0インフラ開発を促進する上で、北京が、中東の破壊された地域に参入し、無理のない再建計画を提示することを可能にするテロの減少が主要な要素だ。現時点では、中国の将来戦略にとり、シリア、エジプト、リビアとパキスタンは、大きな重要性を持っているように見える。

ロシアと中国が、BRICS、UEE、SCOや、AIIBなどの組織を率いている。大戦略は、衰退しつつあるアメリカ帝国の影響を封じ込めるため、アメリカ・ドルを基本とするネオリベラル世界秩序に対する代替策の創設支援だ。各国は益々、友好とお互いにとって利益となる協力関係に基づく多極世界秩序か、それとも、アメリカの衰退しつつある軍事・経済力に基づく一極秩序かという二つの体制の選択を迫られることとなろう。

中国の強力な経済支援と、ロシアの軍事力と、中東地域におけるイランの重要性が、シリアのような国を、アメリカによる軍事介入から守ることに成功し、長年のアメリカ同盟諸国を分裂させ、地域におけるワシントンの経済的、軍事的孤立化への下地を作りつつある。かくして、韓国やメキシコやベネズエラなど同様にアメリカの圧力に直面している国々も益々ロシアと中国が率いる多極世界に向けて引き寄せられ、アメリカ合州国の衰退と、中東以外に対する影響力の低下も加速している。

これからは多極的世界秩序が続く。アメリカは、もはや唯一の超大国ではなく、他の二大核大国と並ぶ、一国に過ぎない。アメリカが、このことにより早く気がつくほど、人類と世界中の平和にとって、より良いことになるだろう。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/10/18/making-history-china-russia-transforming-enemies-into-friends.html
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三本連続シリーズの前の二つの記事は下記。

A Failing Empire: Russia and China's Military Strategy to Contain the US
2017年9月25日

Challenging the Dollar: China and Russia's Plan from Petroyuan to Gold
2017年10月4日

民主的に見えない、トルコやサウジアラビア、宗主国から多少離れるつもりだろうか?この属国と、違う選択肢を考えているのだろうか?と、思わず感心してしまいそう。

「ナチスに学べ」のお説通り、まんまと圧倒的多数を獲得し、次は壊憲、緊急事態条項

海外の知人から、早速現地新聞記事が送られてきた。お前の反応は予想できると。
知人、笑っているのか、心配しているのか、良くわからない。同新聞別記事に「これで改憲実現」というのがあった。

ゲーリングの言葉を初めて知ったハワード・ジンの講演を思い出す。10年前の翻訳。

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

マーチン・ニーメラの言葉も。

昨日のボクシング放送中、選挙結果番組の宣伝があった。
綱引きの絵になっていて、左側、二人は自公。右にわらわらいる中に、異神、絶望の顔があった。不正確きわまりない子供だまし。

洗脳プロパガンダ後に行われる選挙と大違いで、ボクシングは、納得行く結果。新チャンピォン、不遜にも、というか正確に、洗脳広報企業とプロパガンダ放送局について、好きじゃないかもと言いながら、感謝していた。偉い!

大本営広報部紙は購読していないが、洗脳装置、スイッチをつける気力がでない。

拝読するのは、下記のみ。

日刊IWJガイド「改憲勢力が3分の2を再び獲得、改憲による緊急事態条項・憲法9条3項加憲の危険性はいよいよ現実味を増す――/立憲民主党は野党第2党に躍進の見込み! 67選挙区で候補者を取り下げた共産党は議席を減らすも、志位和夫委員長『立憲民主党が野党第1党になれば大事な結果。野党共闘には大きな意味があった』とコメント!」2017.10.23日号~No.1865号~

2016年5月 4日 (水)

TTIPとTPP 対 ユーラシア統合

Boris VOLKHONSKY
2016年5月2日
Strategic Culture Foundation

もし公式報告が信じるに値するものであれば、アメリカ大統領バラク・オバマの最近のヨーロッパ訪問は、実際には、議論の核心だったはずのもの、つまり環大西洋貿易投資連携協定 (TTIP)を除いた、あらゆることを扱ったことになる。

前任者ジョージ・W・ブッシュのそれと比較してさえ、外交政策の成功がおそまつに見えるオバマにとって、特に、本人が認めている通り、ホワイト・ハウスの主が変わってしまえば、TTIPの未来の見通しは極めて不確実なのだから、華々しい成功をして、大統領の座を去ることが極めて重要だ。

それは、現在のアメリカ支配層による世界に対する野望に、あからさまに批判的なドナルド・トランプさえもが、大統領になる可能性があるからではない。オバマ同様、多国籍企業の権益を代表していてアメリカの世界支配を強く信じている、ヒラリー・クリントンが、大統領になった場合でさえ、問題があるのだ。現在、アメリカでは選挙戦が行われており、既に有権者は、国民国家としてのアメリカの利益を、エリートや大企業の帝国主義的野望よりも優先したがっていることが明らかになっている。こうした傾向を表しているのはトランプだけではなく、バーニー・サンダースもそうだし、共和党で第二位のテッド・クルスさえも、ある程度そうなのだ。たとえ彼女が勝利しても、特に、時間がたつにつれ、それで支持者が増えるだろうから、ヒラリー・クリントンは、こうした見方に配慮するよう強いられるだろう。

ヨーロッパの指導者連中は(多分、ドイツのアンゲラ・メルケル首相と、イギリスのデービッド・キャメロン首相を除いては)自分の国が、アメリカによる独占の植民地的付属物になってしまうという見通しには熱心ではないように見える。特にヨーロッパの多くの国では、今後選挙が予定されているので。だから、もしオバマが、TTIPをまとめるのに本当に成功すれば、勝利者の気分を味わえるだろう。2015年10月に、アメリカと、11のアジア-太平洋地域の国々の間で合意した環太平洋連携協定(TPP)とともに、全ユーラシアを、欧米と東洋で包み込み、TTIPとTPPの仲間外れにされた国々 - 主に、中国、ロシア、インドといくつかの国々を絞め殺す、あるいは、後から服従させる目的で、多数の先進国や、開発途上国や、上手くいっている国家経済を、アメリカ(というか、むしろ多国籍)資本に従属させる、アメリカを中心とする極めて強力な制度を作り出したことを、退任するアメリカ大統領は自分の手柄にできるだろう。

しかも、ユーラシアにおける権益のバランスを完璧に破壊するべく設計されたTPPとTTIPを実現するというアメリカの企ては、ユーラシア内での統合プロセスが強化する中で行われている。2015年5月、第二次世界大戦勝利70周年記念式典の際、ウラジーミル・プーチンロシア大統領と、習近平中国国家主席による、ユーラシア経済連合(EEU)と、シルク・ロード経済圏の統合に関する共同声明発表で、大ユーラシアのあらゆる国々の経済を一体化する巨大な可能性が開けた。同じ年の7月に始まった、インドとパキスタンが、上海協力機構(SCO)に、本格的な加盟国として参加するプロセスが(イランも近い将来、SCOに参加する可能性がある)こうした統合プロセスを完成させることになる。

更に、ユーラシアにおける統合構想は、EEU、シルク・ロード経済圏と、SCOに限られない。この文脈で、韓国の朴槿惠大統領によるユーラシア・イニシアチブ、カザフスタンの‘ヌリ・ジョル’計画や、モンゴルのステップ・ロード・プロジェクトも言及に値する。こうした全てのプロジェクトと、アメリカが推進しているTTPやTTIPプロジェクトの基本的な違いは以下の通りだ。TPPとTTIPの主要目的(加盟諸国の経済を従属させるのに加え) 主導的なユーラシア諸国、主に中国とロシアの経済成長を邪魔し、両国のアジア太平洋地域とユーラシアへの統合を防ぐことだ。だから、TPPとTTIP構想は排他的で、アメリカの主要な経済的・政治的ライバル諸国を意図的に排除している。対照的に、先に挙げたEEU、シルク・ロード経済圏や、SCOや他の全てのプロジェクトや構想は、そもそもあらゆる国に開かれている。こうしたものは、地域のあらゆる国の参加に向けて開かれているのみならず、主要インフラ プロジェクトが実施される地域にある国の一つでも、何らかの理由で、参加できなければ、実現不能になってしまう。

そして、こういう構図が見えてくる。ある種の完全なアメリカ支配のもとの枠組みを作り出すことに加えて(それで、単極世界秩序を維持するという、全く見込みのない狙いのために動き)、ユーラシアにおいて全ての国に開放された統合プロセスの実現には全く関心がない勢力は、こうした構想を直接粉砕しようとしているのだ。例えば、ユーラシアの紛争地帯地図と、シルクロードで提案されている経路の地図を比較してみれば、大半の紛争地域や、交差点や、最も重要な地点が、こうした経路に沿って存在していることがわかる(他の統合プロジェクト開発を目指す経路沿い)。

こうしたものには、領土紛争(例えば、中国と東アジアや東南アジアの隣国諸国間、あるいはインドとパキスタン間)、民族紛争(ミャンマー、ネパールやパキスタンのバロチスタン州)、内戦(シリアや、ウクライナ)や、直接の外国軍事介入(アフガニスタンとイラク)で、これらの国々が、崩壊寸前となっていることや、マラッカ海峡とアフリカの角での海賊、等々がある。イラン(最近まで、ユーラシア統合の主な障害の一つだった)を巡る状況が多かれ少なかれ、正常に戻り始めた頃合いに、ナゴルノ・カラバフでの紛争(確実に、国外勢力によって画策されている)が、急激に再燃したのは、到底偶然とは思えない。中央アジアの膨大な数の紛争や、潜在的な紛争が、休眠状態か、くすぶっている地域での、外国(主としてアメリカ)NGOの膨大な活動も、ここで指摘しておくべきだろう。それによって、自らのプロジェクトでユーラシアを包み込むのに加え、アメリカが‘分割して、統治という’古い原理を選んで、いかにして大陸の団結を弱めようとしているかということを、我々は完全に理解することができる。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/05/02/ttip-and-tpp-vs-eurasian-integration.html
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大企業による国家主権乗っ取り策謀のヨーロッパ版TTIPの交渉文書を、オランダのグリーンピースが漏洩して、問題になっている。オランド大統領は、「現時点では、フランスは、ノーだ」という趣旨の発言をしているという。

この島国の大本営広報部は、売国傀儡幹部の外遊(文字通りお遊びだろう)をそのまま棒読みするか、天災の九州地震の報告ばかり。あるいは、円高、株安。帽子をかぶった男がえらそうに円高対策についてもぞもぞ言っても、宗主国に、為替操作の監視対象にされて、手も脚もでるまい。そもそも、この為替操作の監視を、TPPに盛り込め、というのが、宗主国有力議員の主張。

売国奴連中が寄ってたかって、この島国の資産、市場、国民を、多国籍企業に売り渡す策謀の人災TPPを、大本営広報部は決して報じない。天災は防げない。せめて、被害を少なくする程度。しかし、人災は、本気になれば、本気の人々が動けば、防げる。それをふせがせず、特攻攻撃をあおる愚。

大本営広報部、別名、マスコミ、第二次世界大戦の間、日本優勢のような真っ赤なウソをいいつづけた。TTPについては基本的に報道さえしない。報道する場合は、エセ情報のみ。詐欺集団は、70年たっても、詐欺集団。

TPPは、憲法さえ越えることを、大本営広報部は、決して報じない。

細な知らなくてもよいこと(たとえば野球賭博やら麻薬)は詳細に、しつこく報じるのに
重要な知らなくてはならない売国TPPの恐ろしさは一言も報じない。

大本営広報部以外の情報をお読みいただくしかない。

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

【決定版TPP】 “貧困・格差・TPP” 「月刊日本」5月増刊号

【IWJブログ】「TPPに署名しないか批准しないことが、民主的に選ばれた議会の責務」!!国連人権理事会の専門家アルフレッド・デ・サヤス氏が国際法および国際規約違反を示唆して警告!!

【IWJブログ・特別寄稿】「いのちの市場化」にNO!~TPPと国家戦略特区は「新自由主義」を実現する双子である (アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長 内田聖子)

植草一秀の『知られざる真実』
安倍政権が全面推進する米国による日本収奪 2016年4月27日 (水)

TPPに関する、小生による多数の海外記事翻訳リストは下記。

TPP関連主要記事リスト

2014年12月26日 (金)

アメリカの対ロシア経済戦争に挑戦する中国

Alex Lantier
2014年12月23日
World Socialist Web Site

ルーブルを弱体化し、ロシア経済を破産させる為のロシアへの融資停止というNATO諸大国の政策に真っ向から挑戦して、中国はモスクワへの金融支援拡大を約束した。

土曜日、中国の王毅外務大臣は、今年ドルに対し、価値が劇的に45パーセントも下がった、ルーブル危機についての発言で、中国・ロシア間の相互扶助の必要性を強調した。“ロシアには現在の経済状況の困難を克服する能力も知恵もある”王外務大臣は述べた。“もしロシア側が必要なのであれば、わが国は、対応できる範囲で必要な支援を行うつもりだ。”

日曜日、中国の高虎城商務相は、北京は、エネルギーと製造業において、モスクワとの関係を強化するつもりだと、香港のフェニックスTVに語り、中国-ロシア貿易は、ルーブル危機にもかかわらず、今年、1000億ドルの目標を実現するだろうと予測した。ドル、あるいはユーロでは、ルーブルの価値が大きく振れるので、高商務相は、中国-ロシア貿易での金融で、ドルから離れ、中国通貨の元、人民元を使用するよう提案した。

中国は“二国の経済が、どのように相互補完できるかといった様な基本的要素”に注力するつもりだと高商務相は述べたとロイターは報じている。“投資家達は、動きの激しい株や外国為替市場の方により関心があるだろう。しかし具体的な二国間協力という意味では、我々はバランスの良い考え方をして、こうした協力を推進すべきだ”と高商務相は述べた。

昨日、中国日报は、ロシアに対する支援は、上海協力機構 (SCO)やBRICSフォーラムのようなチャンネル経由で行えようという中国社会科学院の李建民の発言を引用した。重要な点は、SCO(中国、ロシアと中央アジア諸国の同盟)も、BRICS (ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)も、アメリカ合州国とヨーロッパを排除していることだ。

李首相は、既に先月、中国とロシアの李克強、ドミトリー・メドベージェフの両首相が、カザフスタンで会談した際、二人は、鉄道、インフラ、および、中国北部にあるロシアの極東地域開発に関する広範囲な契約に調印したと語った。“借款、大規模計画での協力、ロシア国内インフラ投資への参加も選択肢としてある”と彼は付け加えた。先月そのような契約の一つとして、中国はロシア・ガス購入の4000億ドル、30年の契約に署名した。

こうした支援の申し出は、自分達によるユーラシアの新植民地主義的再構築に反対しているモスクワを懲らしめる為、アメリカとヨーロッパの帝国主義諸国がしかけた、対ロシア経済戦争と対決するものだ。

シリアにおけるNATOの代理戦争に対して、バシャール・アル-アサド大統領をロシアが支援していることと、NATOが支援するウクライナのキエフ政権に、ロシアが反対していることへの報復として、NATO諸大国は、財政的に、ロシアを押さえつけようとしている。世界石油価格の下落とルーブル崩壊と共に、ロシアの石油収入が減少すると、こうした国々は、ロシアへの融資を停止し、ロシアが、キエフ政権を黙って受け入れるよう要求している。(「帝国主義とルーブル危機」(英語原文)を参照)

この戦略の基本的な金融メカニズムは、ロンドンのフィナンシャル・タイムズで、ピーターセン国際経済研究所のアンデルス・アスルンドによって説明されている。“全員がアメリカの金融規制当局を恐れている為、ロシアは中国の国営銀行からすら、大規模な国際的な資金調達を得られていない”と彼は書いている。1250億ドルという年間資本流出のおかげで、liquid 外貨準備高わずか2000億ドル、総対外債務6000億ドルなので、ロシアは、ドル不足に陥り、わずか数年のうちに破産する、とアスルンドは計算している。

ところが今や北京は、アメリカ合州国との対決という危険を冒して、ロシアに金融の命綱を公然と投げる用意をしている様に見える。中国の3.89兆ドルという外貨準備高は、少なくとも帳簿上では世界最大で、北京は、ロシアの負債を容易に返済することが可能だ。

王外相と高商務相のロシア支援の呼びかけが、ロシアに関して分裂した、先週の欧州連合 (EU)サミットの後に行われたことは意味深い。EUは、アメリカの対ロシア経済制裁を指示はしているものの、ドイツ外務大臣フランク=ヴァルター・シュタインマイヤー、フランスのフランソワ・オランド大統領と、イタリアのマッテオ・レンツィ首相等は全員、公式に経済制裁強化の呼びかけに反対した。主要なヨーロッパ新聞各紙もロシア国家崩壊の危険性を警告した。

景気の冷え込みと、労働者階級、農民大衆による社会的抗議行動の増大に直面している中国政権が、ルーブル危機への対応を熟考する際、北の隣国の徹底的な経済的、政治的内部崩壊の影響も恐れていることは確かだ。

石油危機を巡る、主要大国間の経済摩擦噴出や、ユーラシアにおける帝国主義戦争への衝動は、世界資本主義危機が深化した状態にあることを証明しており、世界大戦の危険性を増大している。

ロシアに対する中国支援が実現するようなことになれば、アメリカと中国の対立も深刻化する。ワシントンは、日本やオーストラリアやインドと組んで“アジア基軸”で、中国を軍事的に包囲しようとしている。中国との経済的、軍事的戦争の計画が、ウオール街とペンタゴンで、熟考されているのは確実だ。

“中国はドイツ皇帝の過ちを繰り返してはならない”と題する一年前のフィナンシャル・タイムズ記事で、コラムニスト、マーチン・ウルフは、アメリカの世界覇権に対する挑戦と受け取られる様ないかなる行動もせぬよう、中国に警告している。中国の政策は、ドイツ皇帝による、イギリス覇権対する挑戦を繰り返しており、1914年の第一次世界大戦勃発前の同様な結果、つまり全面的紛争となると、彼は述べている。

“もしあからさまな対立となれば、アメリカは、中国を世界貿易から切り離すだろう。アメリカは、中国外貨流動性資産のかなりの部分”を差し押さえかねないとウォルフは書き、GDPの40パーセントに等しい中国の“外貨準備高は、当然のことながら、外国で保有されていること”を想起させている。中国がアメリカ合州国とヨーロッパとの貿易で得ている何兆ドルの、そのような露骨な窃盗は、ただちに世界貿易崩壊の可能性を高め、核保有大国間の戦争を準備することになる。

益々見境のない、暴力的な政策で、アメリカ帝国主義は余りに強く出過ぎて、国内では自らの信用を落とし、ライバル諸国からの反対に油を注いでいる。特に、ロシアと中国を団結させることで、ワシントンは、アメリカ帝国主義の国政術の重要な成果だと長く思われてきたものを台無しにしているのだ。1972年のアメリカのリチャード・ニクソン大統領と中国指導者毛沢東との間の、中国を旧ソ連に対するアメリカ同盟国へと変えた和解。

“多くの中国人は今もロシアを重要な兄弟と見なしており、二国は戦略的にお互いに重要です”中国人民大学副院長、金灿荣は、スターリン主義の中国共産党が、1949年に政権を握って間もなく朝鮮戦争で、中国がアメリカ合州国と戦った際、ソ連が支援したことに触れて。“国益の為、そのような協力が必要な時期に、中国はロシアとの協力を深化させるべきだ”と述べた。

“ロシアは、国際舞台での掛け替えのないパートナーだ”中国共産党と繋がるグローバル・タイムズは、昨日の社説でそう書いた。“現在の危機からロシアが抜け出すのを支援する為、中国は積極的姿勢をとるべきだ。”

記事原文のurl:http://www.wsws.org/en/articles/2014/12/23/chin-d23.html

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大惨事傀儡政権を言祝ぐ大本営広報部翼賛報道に読むべき内容皆無と想像する。前回と同じで、庶民の利益になる政策は皆無。税と血の搾取が強化される
だけ。慶賀するような政策全くない。自分の首をつってくれる先生を選ぶように誘導する大本営広報部と、それにつられるおめでたい酷民と、まともな人が気が
ついて投票しても反映されないように仕組まれた小選挙区制度。地獄に行くには、この道しかない。

紙媒体・電気洗脳機、全てのプロパガンダは見ない・読まない。頭脳に百害あって一理なし。

良いブログ記事は簡潔かつ的確で、頭脳・精神衛生にもお勧め。

12月25日 安倍「大惨事」(第3次)内閣を待ち受けるこれだけのジレンマと難問

上映中止騒動が「丸ごとヘイト・スピーチ国家」である証明?観客が行列しているのにびっくり。人気の為というより、テロ防止の身体・持ち物検査のせいか? 持ち物検査までして見る映画だろうか?手荷物より「知能検査をしたくなる」といえば、お叱りを受けるだろう。

ポール・クレイグ・ロバーツ氏、恒例のクリスマス・コラムを書いておられる。キリスト教にうとい素人、翻訳をする気力がでず、サボらせていただきたい。ごく一部をご紹介する。

私の恒例クリスマス・コラムは、私が新聞社のコラムニストだった1990年代にさかのぼる。コラムは国内でも海外でも広く掲載されてきた。毎年、二、三人の読者が、宗教は戦争と迫害の根源だと諭す手紙を書いてこられる。こうした読者の方々は、宗教と、宗教的であれ非宗教的であれ、人間による、各種機関の乱用を混同しておられるのだ。アメリカ合州国には、市民的自由を守る為の民主的機関や法的機関がある。それにもかかわらず、アメリカは警察国家となっている。民主主義と市民的自由は警察国家の根源だと私は主張すべきだろうか?

IWJの饗宴Vで講演された上村静氏の著書の中でも、『キリスト教の自己批判 明日の福音のために』新教出版社刊、定価=本体950円+税 の121ページの文章が、小生には遥かに分かりやすい。

キリスト者にはキリスト教を自己批判し続ける義務がある。いったいキリスト者の他にだれがキリスト教を批判できようか。だれの批判なら耳を傾けるのか。

キリスト教が、キリスト教会が、キリスト者が、これまでどれほどの暴力を行使してきたか、それは世界史年表を埋め尽くしているではないか。西洋キリスト教国家が、キリスト教の価値観が、今なお世界中にばらまいている災厄が見えないのか。

恥ずかしながら宗教的知識皆無のメタボ人間、今頃、小室直樹『日本人のための宗教原論 あなたを宗教はどう助けてくれるのか』を読み始めた。ずるをして、第6章「日本に遺された【儒教】の負の遺産」、第7章 「日本人と宗教」から読んでいる。

非キリスト教徒たる大半の日本人にとって、一時のクリスマス・イベントより、キリスト教についての貴重な情報こそ重要だろう。

013/12/25 キリスト教の「神話」のベールを取り去り、「史的イエス」の実像に迫る――岩上安身による上村静氏インタビュー

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

話を戻そう。上記記事とよく似た趣旨?のものに下記がある。しかし遥かに膨大。

Vineyard of the Saker White Paper:the China-Russia Double Helix
December 22, 2014

この文章、本文でなく、長大な『中国・ロシア二重螺旋白書』(Wordあるいは、PDFファイル形式)の「紹介」に過ぎない。ページの末尾に、ファイルをダウンロードするリンクがある。

紅白歌合戦や年始番組は見ない恒例ゆえ、『中国・ロシア二重螺旋白書』解読をしてみようかどうしようかと考えている。

2009年9月18日 (金)

アフガニスタン戦争のエスカレーション- アメリカ-NATOはロシア、中国とイランが標的

Rick Rozoff

Global Research

2009年9月10日

アメリカ合州国と北大西洋条約機構は、パキスタン国内での、無人機による破壊的なミサイル攻撃で、その範囲を、そして、より多くのNATO加盟諸国からの派兵が予定されており、既に駐留している68,000人に加え、45,000人ものアメリカ軍兵士が要求されており、間もなく派兵される、という日々の報道の通りに、激しさをと、アフガニスタンにおけるほぼ8年にわたる戦争を拡大しつつある。

9月4日のクンドゥス州におけるNATO爆撃は、アフガニスタン民間人に対し、西欧の軍隊によって実行された、これまでで最悪の残虐行為になるかも知れず、また今月これまでに20人近いアメリカとNATO兵士が死亡し、総数は、2008年通年での294人と比べ、今年既に300人以上だ。

戦闘の規模とゆゆしさは、西欧のマスコミや政府幹部すら、もはや否定しようもなく、南アジアにおける戦争は、ほぼ8年間で初めて、世界の注目の中心となっている。

戦争を開始し、継続し、エスカレートするのに、ワシントンとブリュッセルが使う、短命で、続々と、忘れ去られては、再度考案される、様々な根拠は、あからさまに偽善的で、互いに矛盾していることが多く、詐欺的なものであることが暴露されてきた。目的だとされるものは一つとして達成されておらず、今後もずっと達成されない可能性が高い。オサマ・ビン・ラディンとオマール・ムラーは、捕獲されても、殺害されてもいない。タリバンは、西欧が、いかなる時点で、どのように意味づけをしようと、タリバンという名前は、大きくものを言っており、8年前の先月に打倒されて以来、いかなる時点より優勢で、これまでに、同国北部諸州に対し、想像を絶する支配力を得ている。

2001年の侵略時には、事実上、存在しなかったアヘン栽培と輸出が、今や最高レベルで、アフガニスタンは世界最大の麻薬生産国、輸出国となっている。

アフガニスタン-パキスタン国境は、確保されておらず、パキスタン側で、NATOの補給部隊は、定期的に捕獲され、放火されている。パキスタン軍の攻勢では、国境の反対側で、何千人とは言えずとも、数百人を殺害し、スワット地域と、北西辺境州に接する地域で、200万人以上の民間人が、強制退去させられた。

ベトナムでの大失敗以来、アメリカ最長で、NATOとして初の地上戦争で、アジアで初の戦争が、際立った失敗であったことを認めるどころか、アメリカとNATOの指導者達は、既にアフガニスタンに派兵されている100,000人に加え、更に多くの兵士を強く要求しており、十年も継続するであろう戦争へのこの兵員派兵に貢献している50ヶ国は、国民に覚悟をさせようとしている。しかも依然として、成功裏に解決する保証はないのだ。

だが、ワシントンとブリュッセルが、彼等の目的であったとし、今も目的であると主張していることから判断した場合にのみ、西欧の南アジア戦争は失態となる。より広範な地政学的、戦略的な、軍事的な見地から見ると、その逆かもしれない。

ペンタゴンがアフガニスタンに進出し、NATOがヨーロッパ外では最初の戦争を遂行している主目的は、南および中央アジアの広大な地域で、影響力を行使し、支配をすることであり、そこで中国、イランとロシアの国境に、西欧の兵力、つまり、兵員、戦闘機、監視能力を配備しているのだという、9月7日のロシア人評論家セルゲイ・ミヘエフの発言が引用されている。

「二極システムの崩壊後、アフガニスタンは、世界分割の舞台であり」、アメリカとNATOは「ユーラシア支配強化を狙って…そこに多数の兵員を派兵し」、そうする口実として「それまでは、誰もタリバンに関心などなかったのに、タリバン・カードが使われたのだと、ミヘエフは主張している。」 [1]

タリバンは、アメリカ合州国やNATO同盟諸国が、アフガニスタンや、キルギスタン、タジキスタンや、ウズベキスタンといった中央アジア諸国で、兵員を派兵し、空軍基地や他の基地を占拠する原因というよりは、口実になっているという主張に、上記作家の同国人、アンドレイ・コヌロフが、今月始め、同意した。キルギスタンの場合だけで、アフガニスタンへの途中で、200,000人ものアメリカとNATO軍兵士が、マナス空軍基地を経由していると今年始めに推定されている。

「ワシントンのあからさまな激励とは言わないまでも、不干渉のおかげで、タリブ達は、中央アジアや、中国のウイグル地域を不安定化させ、イランへの侵入を狙っている。これが、ウイグル分離主義者による最近の動乱の背景説明であり、ある程度まで、ウズベキスタンのイスラム教運動の背景でもある」と、コヌロフは主張している。 [2]

ただし、西欧にとって、タリブ非難の言葉は、融通がきくもので、西欧の軍事占領に対する、いかなるパシュトゥーン族反対派に向けて、先週金曜日のNATO空爆虐殺で明らかになった通り、多民族クンドゥス州でのように、西欧の軍隊によって殺害された誰にでも、恣意的に適用されるものである点、留意が必要だ。

コヌロフは、再度、西欧で受け入れられている考え方に反し、「アフガニスタンに、いかなる本格的な中央権力もできず、カーブルの政府が、完全に、ワシントンに依存することが、アメリカにとって、最善のオプションだ。アフガニスタン領土の大半を支配することができない政府が、アメリカによって、大きな問題と見なされることはなく、実際、ワシントン、ある意味で、状況につけ込むことができるだろう。」 [3]

ロシア、中国、イラン、パキスタンと、インドの権益が出会う交差点において、西欧の軍事的な立場を維持し、拡大するという計画にとり、平和で安定したアフガニスタンは、決定的に不都合だ。

ワシントンと、そのNATO同盟諸国は、旧ソ連の様な戦略的空軍基地になりうる、アフガニスタンのバグラム、シンダンド、ヘラート、ファラ、カンダハルやジャララバードの基地を含め、アフガニスタンと中央アジアにおける19の軍事基地を、確保し、占拠し、改良すべく、アルカイダに対し、そして今は、タリバンと、麻薬取引に対し、作戦を遂行しているのだと、ロシア人ライターは述べている。この評論家は、「基地システムによって、アメリカが、ロシア、中国とイランに軍事的圧力を加えることを可能にしている。」と指摘している。

1980年代、アメリカの現国防長官ロバート・ゲーツが、アフガニスタン国内での攻撃用に、パキスタンの軍事キャンプで、アフガニスタン人過激派に武器を与え、訓練する、かつてない規模の秘密作戦、オペレーション・サイクロン担当のCIA幹部であったことを思い起こすだけで十分だ。“侵入しやすい国境”は、当時彼には問題にならなかった。

コヌロフはその記事を下記の警告で結んでいる。

「アメリカ支配階級の中には、アフガニスタンへのアメリカ駐留は継続しなければならないという不変の合意がある。」

「ソ連後の空間における、南方周辺部での進展を、ロシアは、拱手傍観すべきではなく、また明らかに、そうはするまい。」 [4]

イラン革命防衛隊の司令官、ヤヒヤ・ラヒム・サファビが、9月7日、同国のマスコミに、よく似た分析を語り、同様の警告をしていることが引用されている。“アメリカとNATOと、アフガニスタンの間で締結された最近の安保条約は、アメリカ合州国にはこの地域から退去する予定がないことを示している”と彼は述べ“ロシアは、中央アジアにおけるアメリカのプレゼンスを気にしており、中国は、パキスタンとアフガニスタンに国境を接する二つの主なイスラム教州へのアメリカによる介入を懸念している” [5]と彼は評した。

中央アジアやロシア、中国国境を超えて広がる西欧の軍事的脅威の規模を示すため、“特に南西アジア地域への200,000人以上の外国兵駐留、パキスタン、アフガニスタンと中東、イラク、アラブ首長国連邦、クウェートやサウジアラビアへの、基地拡張、何十億ドルもの軍装備品売却と、石油資源略奪が、南西アジア、ペルシャ湾地域やイランの不安定の真因だ”とも彼は語り、“アフガニスタン、パキスタン、イラク、オマーン湾とペルシャ湾における、アメリカとNATO軍は、ロシア、中国とイランの、懸念の原因となっている”と言及した。[6]

イランの懸念には、根拠がないとは到底言い難い。8月31日版のエルサレム・ポストは、「NATOのイランに対する関心が、ここ数ヶ月で、劇的に増大し」、「2006年12月、イスラエル軍諜報部は、世界テロと諜報に関する初の国際会議を主催し、その後、イスラエルとNATOは、諜報情報を共有する仕組みを立ち上げた。」ことを明らかにした。

同記事は、「NATOは、イランと、イランによる、軍事力構造と、軍事力構築への影響について話し合っている。」ある匿名のイスラエル高官がと付け加えたとして発言を引用している。 [7]

6日前に、あるアメリカの通信社が「1000億ドルを上回る中東の武器購入」と題する記事を掲載し、「…2008年1月 イランに対抗するため、ジョージ・W・ブッシュ大統領が明らかにした、…未曾有のパッケージ」の結果、「中東諸国は、今後5年間で、1000億ドル以上、使うものと予想されている」と述べている。[8]

アメリカ製兵器を受け取る主な国々は、ペルシャ湾の三カ国? サウジアラビア、アラブ首長国連邦とイラク、そしてイスラエルだ。

他の湾岸諸国も、イラン近隣諸国における、この前代未聞の軍備増強に参加する。「この派手な武器購入騒ぎの核心が、サウジアラビア、U.A.E. [アラブ首長国連邦]、クウェート、オマーン、カタールとバーレーンという、湾岸協力会議六カ国向けの、10年間にわたる200億ドルのアメリカ兵器システム・パッケージであることは確実だ。」 [9]

一週間前、NATO広報部「地中海ダイアログ」と「イスタンブール・イニシアチブ諸国課」のトップ、ニコラ・デ・サンティスが、NATOアラブ首長国連邦を訪問し、同国外務大臣、アンワル・マハメッド・ガルガシと会談した。

「UAE-NATO協力の見通し」と「NATOのイスタンブール・イニシアチブ」が、会談の首題だった。[10]

エジプト、イスラエル、ヨルダン、モロッコ、チュニジア、モーリタニアとアルジェリアとの軍事同盟である、地中海ダイアログを、平和のためのパートナーシップ協定のレベルに格上げする為、2004年のNATOサミット時に、イスタンブール・イニシアチブが、トルコで創設された。平和のためのパートナーシップ協定は過去10年間、12ヶ国のNATOへの完全加盟を準備するのに利用されていた。

イスタンブール・イニシアチブに二つ目の要素は、湾岸協力会議メンバー6ヶ国とのNATOの公式な軍事的紐帯に関係している。つまり、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、バーレーン(アメリカ海軍、第5艦隊は、ここに司令部を置いている)、クウェート、オマーンとカタールだ。

今年5月、フランスは、ここ半世紀で最初の在外軍事基地を、アラブ首長国連邦に開設した。

アメリカとNATOの兵力と、イランと国境を接する国々、イラク、アフガニスタン、トルコ、パキスタン、アゼルバイジャンの基地に加え、ペルシャ湾は今やペンタゴンとNATOの湖となりつつある。

中国も幾つかの方向から、同時に浸食されつつある。

8月、ペンタゴン中央軍司令官デビッド・ペトレイアス大将が訪問した後、中国と国境を接するキルギスタンは折れて、アフガニスタン戦争用のアメリカ軍通過再開に同意した。

やはり中国と国境を接するタジキスタンも、今月アフガニスタンに再配備予定のフランス戦闘機を受け入れている。

中国とロシアの間に位置するモンゴルは、アメリカの定期的なカーン・クエスト軍事演習を受け入れており、NATOのアフガニスタン戦争に兵員を送る約束をした。

北部でロシアに、南東で中国に接するカザフスタンは、アメリカとNATOに、アフガニスタン戦争用の輸送増大と、他の支援を申し出ており、噂では、空軍にも兵員を配備すると約束しており、現在NATO20ヶ国が参加する『ジェティス2009演習』を受け入れている。

先月末、中国は、ワシントンに、中国の沿岸水域での軍事的監視行動を中止するよう要請したが、国防省は「中国の排他的経済水域における、アメリカによる絶え間のない空中および、海洋監視、調査活動は、中国とアメリカの海軍と空軍間の問題の根本的原因だ。」と語っている。[11]

在北京アメリカ大使館の広報担当者は、「アメリカ合州国は、国際法の下で、海上航海の自由を行使しているに過ぎず…この政策は変わっていない。」とやり返した。[12]

ロシア、中国、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンと、ウズベキスタンが、軍事的な要素も持った、地域的安全保障・経済同盟である上海協力機構(SCO)を立ち上げてから4ヶ月後に、アフガニスタン戦争が開始された。今や、ペンタゴンとNATOは、そのうち最後の三カ国に基地を置き、カザフスタンとは軍事協力条約を結んでいる。

2005年、インド、イラン、湾岸協力会議とパキスタンは、オブザーバーとして、上海協力機構に参加した。今や、イラン以外の全ての国が、アメリカ-NATOの軌道に引き入れられつつある。南および中央アジアにおける西欧の計画のごく一部が、SCOと、 2002年に、ロシア、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、アルメニアとベラルーシによって創設された集団安全保障条約(CSTO)を、無力化し、破壊するわけではないのだ。

ウズベキスタンは2006年に加盟したが、先月ペトレイアス大将が同国を訪問した後、この組織を脱退する態勢にあるように見える。ロシアの全西部国境沿いで、唯一の緩衝となっているベラルーシも、これに続く可能性がある。

1991年のソ連崩壊後、アメリカとNATOは迅速に中央アジアへと侵入したが、アフガニスタン戦争は、南および中央アジア全域で支配権を得て、ユーラシアを支配しようという、西欧の動きに対抗しかねない、唯一の地域的安全保障機構の存在であるSCOとCSTOを弱体化させ、脅かす好機となっている。

注:

1) Russia Today, September 7, 2009

2) Strategic Culture Foundation, September 3, 2009

3) 同上

4) 同上

5) Press TV, September 7, 2009

6) 同上

7) Jerusalem Post, August 31, 2009

8) United Press International, August 25, 2009

9) 同上

10) Emirates News Agency, September 1, 2009

11) Agence France-Presse, August 27, 2009

12) 同上

Rick Rozoffは、Global Researchの常連寄稿者。Rick Rozoffによる、Global Research記事。

James Petrasは、Global Researchの常連寄稿者。James Petrasによる、Global Research記事。



 

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記事原文のurl: www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=15144

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芸能人のクスリ問題やら、利権政権交代提灯番組や記事で大洪水状態の中、たまたま鳩山首相の監査を担当した税理士が死亡していたという記事を目にして驚いた。

同じクスリ問題でも、全く報道されない方の、女性が亡くなった事件や、なぜか全く報道されないこうした事をこそ調べて欲しいものだ。「宗主国と、その属国傀儡政権」の大政翼賛広報部には、ないものねだり。

鳩山の税理士死亡-友愛対象の税理士が8/29死去

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