Unz Review

2023年4月14日 (金)

東欧の視点

多くの人々がロシアの敗北を見たいと思っている
フィリップ・ジラルディ
2023年4月11日
The Unz Review

1970年代に私はバージニア州ウィリアムズバーグ近くのキャンプ・ピアリーにあるCIA中央情報局の主要訓練施設で、新しい作戦要員のための実践スパイ技術コースに参加していた。ピアリーは昔も今も「農場」と呼ばれているが最も基本的な意味でのみ畜産に従事していた。教官の一人はラドヤード・キップリングの詩の一部を教官室のドアに飾っていた。それにはこうあった。

鋤の下のヒキガエルは知っている

それぞれの刃先が落ちる正確な場所を

路上の蝶

ヒキガエルに満足を知れと説く

 一部の学生は自分たちを「ヒキガエル」と呼び始め、当局の期待に添うべく教官からの最悪事態を予想していたが、この教官は、海外に行く資格を得たいなら黙って一緒に付き合うよう言う蝶だと特定した。誰もがそれは自分の役割や地位の認識の問題で、学生は罰で辞任するか、更に酷い場合、ヒキガエルのように更に酷い目にあうと知っており、視点と期待が全く異なる教官は全て順調に進んでいると犠牲者たちに快く請け合った。

 国家安全保障問題には関与するヒキガエルや蝶が常にいるのは当然だが、何が重要か重大かについての認識は個人の生活や文化的経験によって異なる。別の言い方をすれば基本的見解はあらかじめ決められておらず塀のどちら側に立っているかに大きく依存する。

 ところで私は最近東ヨーロッパ7か国に立ち寄った3週間旅行から戻ってきた。旅の準備として私は様々な国の多数の現地ジャーナリストや政治家や学者との出会いを手配した。私が選んだ人々は一般的に、それぞれの国のより保守的な政党で活動している私自身の傾向を考えて私自身心地よくいられる範囲の人々を私が選んだ。私が本当に知りたかったのはウクライナでの戦争が国家エリートと一般市民両方に実際どう認識されているかということだった。

 私は自分の見解と同期する反応、つまり、戦争は回避可能だったが、ロシアと指導者ウラジーミル・プーチンを弱体化させるためイギリスとアメリカ両方から要求されたという反応を期待していた。紛争のあらゆるレベルに関与する全当事者が停戦と、戦闘を終わらせるための交渉を要求すべきことを。そしてこの瞬間も軍事力の使用を非難しながらも、ロシアには対処しなければならない正当な国家安全保障上の懸念があることを。

 私の対話者の反応にはいくつか差違があったが、ウクライナでの戦争は、人気がないにせよ、泥棒政治ではなくとも必要に応じ軍事力を使用して旧ソビエト連邦を再現したいプーチンの願望、独裁的だと繰り返し説明されたものを制限するため必要な措置だと考えられているとすぐに知った。私は二つのレベルで、この主張に精力的に反論した。第一に、ウクライナとの戦いが示したように、ロシアにはそのような狙いを楽しむための資源がないこと、第二に、ソビエト連邦の「悲惨な」崩壊に関連するプーチンのしばしば引用される発言はボリス・エリツィン下でその後起きたロシア資源の壊滅的略奪に明確に言及しているのだ。プーチンはワルシャワ条約機構を再現する憧れには言及していない。

 確かに、紛れもなく紛争の最前線にいて、通常関与を警戒すべき人々の反ロシア感情は私を驚かせた。ロシアと深い歴史的、文化的、宗教的つながりを持つセルビアでだけ、ウクライナ紛争に対する彼の同胞の見解は「五分五分」で、国の半分と指導者の何人かさえウクライナ防衛を支持していると主要ジャーナリストが私に言った。他の東ヨーロッパ諸国では視点は遙かに決定的に親ウクライナだった。あるチェコ共和国の学者はポーランドとスロベニア大統領が加わりウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領への個人的支持を誓約し始めキーウフを訪問したため彼の国の指導者を「英雄」と表現した。

 いくつかの出会いでウクライナへの傾倒の一層もっともらしい理由を聞かされた。彼らは、モスクワの中央集権的支配への復帰と、第二次世界大戦の結果、クレムリンが設立した共産主義政権下で採用された形の国政採用につながる可能性のある、この地域でのロシア支配復帰を阻止したかったのだ。彼らはロシアが東ヨーロッパやバルカン半島で支配的役割を果たせなくなるよう何であれロシアを弱体化させたいと考えているのだ。

 更に言えば、彼らは僅か30年以上前のソビエト連邦の崩壊以来経験している繁栄を手放したいのだ。東ヨーロッパのほとんどの国は現在高価なレストランや瀟洒なホテル、繁華街地域でイタリアやフランス・ブランド店舗が並んで目に見えて繁栄している。巨大なスターリン様式アパートが多くの都市部を汚しているのを見ながら、1990年代の問題にさかのぼる廃墟となった建物や正面の銃弾痕の証拠を農村部で見ても、印象は間違いなく高級だった。私は旅の途中あちこちでメルセデスやBMW、そして遙かに高級なマセラティスやランボルギーニ、更に何台かのベントレーやロールスロイスを含む他の場所で見たことのないほど高価な自動車を見た。住民が300万人未満のルーマニアの首都ブカレストでは150万台の自動車が登録されている。東欧中の通りや道路はジョー・バイデンのアメリカの多くの地域より良く維持されているのに私は気がついた。

 現在東ヨーロッパに暮らす多くの人々はソビエト共産主義の代理人が軍事介入(ハンガリー、チェコスロバキア)に支えられて支配した時代にさかのぼる経済的、社会的失敗の直接的な、ほとんど好ましくない記憶を持っているのに留意願いたい。そして若い世代は自由市場と比較的自由な選挙しか知らず両親が説明するような古い姿に戻りたいという傾向はさらに減る。これら全てがおそらく不可逆的なロシアに対する懸念につながるのだ。

 だから私には「ヨーロッパに出没する亡霊」共産主義のようなものへの復帰への恐れが優勢で、態度や視点を形作っているように見えたが、歴史的に言えば好む好まざるにかかわらず、共産主義はロシアを意味する。私は確かに特に現在、ロシアは選挙の自由やその他の基本的自由の点で少なくとも東ヨーロッパにほとんどに匹敵するので、破棄された社会経済的概念と関連する罪悪感の基準によって今のロシアを判断するのには反対だ。あるスロバキア知識人が仲間同胞の宗教を「彼ら全員異教徒だ」と私に説明したにせよ、この地域のほとんどの国で多数派の信仰である正教という共通の絆もあるのだ。

 したがってネオコンが主導する敵対的軍事同盟が世界最大の核保有国と対峙する取り決めより、ある種友好的な多国間関係が好ましいと示唆するのは合理的だ。しかし、とはいえ私の旅行は東ヨーロッパ人が歴史的現実に基づいてロシアが一体何なのかについて正当な懸念を持っている現実に目を開かせた。それは紛れもなく、NATO/西側の介入支持が増加している要因で、その文脈で、ポーランド、チェコ、スロバキア政府が、自国の兵器庫から引き出した武器をウクライナに提供する先導者だったことに注意する必要がある。ある時点で、誰もが正気を取り戻し、何万人ものウクライナ人やロシア人を殺すのは避けられない交渉による紛争解決を遅らせるだけの無意味な行為だったことに気が付くよう期待する必要がある。

 Ph.D.のフィリップ・M・ジラルディは、中東での、より権益にかなうアメリカ外交政策を検討する501(c)3の課税控除対象教育財団Council for the National Interest(連邦ID番号#52-1739023)事務局長。ウェブサイトはhttps://councilforthenationalinterest.orgで、アドレスはP.O. Box 2157, Purcellville VA 20134、電子メールはinform@cnionline.org

記事原文のurl:https://www.unz.com/pgiraldi/perspectives-from-eastern-europe/

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 The Jimmy Dore Show マクロンのもっともな発言。女性ドイツ議員はもっとまとも。

BOMBSHELL! French President Says France Is Done “Following” The United States

Since the end of World War II the United States has had a near stranglehold on Western European policymakers — compelling countries like the U.K., Germany and France to go along with American imperialist efforts in Africa, the Middle East and Asia. Now those virtual vassal states may be reconsidering their adherence to U.S. foreign policy as the U.S. empire begins to disintegrate while China merely gains in stature and influece on the global stage.

Jimmy and Americans’ Comedian Kurt Metzger talk to British politician and talk show host George Galloway about what will likely happen as the U.S. traditional European allies seek a better deal elsewhere.

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ウクライナにブラジルですら和平の動き。ロシアとウクライナの間の和平交渉を仲介するために、中国、インド、インドネシアを含む国のグループの創設を提案。更に元外相をモスクワに送り打診。日本って平和国家じゃないのか。間接的に戦争ヤレヤレ側についてる。

 日刊IWJガイド

「日本の新聞・テレビが今も取り上げないタブー! 元ジャニーズJr.の岡本カウアン氏がFCCJ会見でジャニー喜多川氏の性的虐待を告発!」

はじめに~日本の新聞・テレビが今も取り上げないタブー! ジャニー喜多川氏による性的虐待を元ジャニーズJr.の岡本カウアン氏がFCCJ会見で告発!『NHK』ディレクターの「もし大手メディアが報じていれば、ジャニーズ事務所に入らなかったか?」との質問に「大問題になっていれば、親も行かせなかったし、なかった」と回答!

【IWJ号外】を発行しました! シーモア・ハーシュ氏の新記事を仮訳! 米国と同盟国からのウクライナへの支援のうち、ゼレンスキー政権による横領は4億ドル以上! ゼレンスキー大統領を無条件で支援するバイデン政権と米情報機関の信頼関係は崩壊、さらに、米国内でもほとんど知られていない事実として、ウクライナの国境近くに米軍2個旅団(約2万人)がすでに集結!! NATOと手を組んで、ロシア軍と対峙するのか、米国政府と米軍の意図は不明!!

2023年4月 8日 (土)

壮大なユーラシア・チェス盤上の「始めから最短手数で詰みにいたる手順、フールズ・メイト」ゲーム

ロン・アンス
2023年4月3日
The Unz Review

 少なくとも一世代以上の間、アメリカ国際政策は益々「プロパガンダ省」に支配され、とうとうツケを払う時期になりつつあるのかもしれない。

 先週水曜日ウォールストリート・ジャーナルがサウジアラビアが中国の上海協力機構に加盟すると報じたが、これは中国の支援で北京で開催された交渉の後、宿敵イランとの外交関係再構築の発表からわずか数週間後に決定された。石油が豊富なこの王国は三世代にわたりアメリカの最重要アラブ同盟国で、ジャーナル記事要旨は、この劇的進展が中東における我が国の影響力衰退を反映していると強調している。

 同じ日、ロシア・ウクライナ戦争を終わらせる中国の取り組みを支援するため大統領が中国指導者と会う予定だという以前の声明に続いて、最大貿易相手国中国との取り引きにおけるドル使用を廃止するとブラジルが宣言した。地政学ドミノは急速に崩壊し、アメリカの影響力を奪いつつあるようだ。

 我が国の恐ろしい財政赤字と貿易赤字を考えると、アメリカの生活水準は特に石油販売のためのドルの国際使用に大きく依存しているため、これは非常に脅威的な進展だ。何十年間も我々は我が国の札を世界中の商品と自由に交換してきたが、それが困難になれば我々の世界的立場は悲惨なものになる可能性がある。1956年スエズ危機はイギリス・ポンド崩壊の危機で、世界舞台におけるイギリスの影響力の終焉を示したが、アメリカは自身の「スエズの瞬間」に急速に近づいている可能性がある。

 我が国の多大な努力と欧米マスコミの強い支持にもかかわらず従順な属国以外に我々の命令に従ってロシアに経済制裁を課すのをいとわない国はほとんどなく、我が国の国際的影響力が大幅に低下している更なる証拠になっている。

 1980年代以来、地政学的権力の中国への地殻変動は中国発展のほぼ必然的結果だと私は見ており、既に長年見えていたこれら強い傾向について10年以上前に説明した。

 しかし事実は今や露骨に明らかになった。数か月前、フランスを代表する学術機関の一つEHESSの研究理事長を務めるジャック・サピールは驚くべき経済統計を述べる短い記事を発表した。

 名目為替レートによるとロシア経済はフランスの半分、スペインとほぼ同じ小さな経済であるため、ウクライナ戦争勃発後課された未曾有の欧米制裁の波に対して非常に脆弱なように見えたと彼は説明した。だがロシアはほとんど無傷で生き残り、逆に深刻なエネルギー不足や深刻なインフレや、その他深刻な経済的ストレスに苦しんでいるのは欧米で、これら比較は単なる幻想だったと示唆している。

 対照的に遙かに現実的な購買力平価(PPP)指標によると、ロシア経済は実際は遙かに大きく、ドイツ経済に匹敵する。だがその基準さえ国際的な力の本当のバランスを大きく過小評価している。

 欧米諸国では経済活動全体においてサービスが圧倒的割合を占めており、これら統計は遙かに操作されやすい。麻薬取り引きや売春や他の犯罪行為も合計に含めるべきで、我が国の繁栄尺度とされるものを押し上げられるとさえ一部経済学者は主張している。

 対照的に、激しい国際紛争の時期には、GDPの生産部門(産業、鉱業、農業、建設)はおそらく相対的に経済力の遙かに優れた尺度で、ロシアはその範疇では遙かに強力だ。したがってロシアの名目GDPはフランスの半分に過ぎないが、実質生産経済は2倍以上で、相対的経済力は、ほぼ5倍違う。これはロシア経済を不自由にすると予想されていた欧米制裁を、なぜそれほど簡単に乗り越えたか説明するのに役に立つ。

 サピールが同じ分析を他国に拡張すると結果は一層顕著になる。我々の不誠実な主流メディアは常に中国を世界第2位の経済大国と表現するが、CIAのワールド・ファクト・ブックを参照すれば誰でも確認できる通り、実際は数年前、実質的にアメリカを上回っていた。だが中国の近代的経済の44%はサービスで構成されるが、アメリカのサービス部門(広告、小売り販売、教育、個人的サービス、ダイバーシティ・コンサルティング)は全体の80%近くに達し、本当の生産高は残りのわずかな部分でしかない。

 サピールの表の1つは、2019年の昔に中国の実質生産経済は既にアメリカの三倍の大きさだったことを示している。

 実際2017年までに中国の実質生産部門はアメリカ、欧州連合、日本の合計を上回っていた

 アメリカを支援する連中は技術や技術革新における我々の優位とされるものにしばしば慰めを見いだすが、過去我々の優位は巨大だったが現在や将来、さほど真実ではなさそうだ。2018年までに世界全体のほぼゼロから60%以上に増加し、アメリカのシェアのほぼ5倍になった過去40年間、中国特許出願の驚異的成長を示す図をサピールは示している。

 これら公式統計が現実世界に影響を与えるいくつかの経験的証拠がある。アメリカ企業は世界の消費者にとって非常に重要なソーシャルメディアやスマートフォンという生態系を作りだし、完全支配し、何年も彼らの立場は難攻不落に見えた。しかし最近のWSJ記事によると現在アメリカで最も人気のスマートフォン・アプリ5つのうち4つは中国製で、Facebookは5位だ。我々の超党派政治支配層の主な反応は、かつて衰退しつつあるソ連のノーメンクラトゥーラが西洋のブルージーンズとロック音楽を必死に禁止しようとしたのと同様に、我々の若者の間で非常に人気のあるTikTok禁止で脅かすことだった。

 技術と経済競争力における中国のこの急速な台頭は驚くべきことではない。物理学者のスティーブ・スーが2008年に指摘したように、国際心理測定データによると、アメリカの人口にはおそらくIQが160以上の約10,000人の個人がいるが、中国の合計は約300,000人で、30倍だ。

 中国最大の戦略的脆弱性は巨大な産業基盤を養うため輸入エネルギーと原材料に依存していることで、国際的な紛争の間、アメリカはそのような重要な供給を阻止するため海の支配を利用する可能性がある。しかしロシアはそのような資源の世界最大の宝庫を持っており、我々の絶え間ない敵意は、最近モスクワ・サミットで強調されたように、ロシアは隣国中国をしっかり抱きしめている。

 このように我々自身の行動は、アメリカを支配的な世界的地位から排除する可能性が高いと思われる強力な中国・ロシア同盟を構築した。そのような結果は、30年前のソビエト連邦崩壊に匹敵する歴史的規模の出来事になるはずだ。

 ハーバード大学のグレアム・アリソンは私が高校在学中その地位を引き受けたケネディ行政大学院の初代院長で、彼の影響力ある2017年のベストセラー『米中戦争前夜――新旧大国を衝突させる歴史の法則と回避のシナリオ』で「ツキジデスの罠」という言葉を造語し、台頭する中国と世界を支配するアメリカ間のほぼ避けられない紛争を彼は恐れていた。しかしロシアに対する我々の不合理な敵意は今や地政学的景観を変え、先週彼はForeign Policyのページで中国-ロシア同盟は、おそらく我々自身を上回っていると主張した。

 彼の最後の段落は全文引用する価値がある。

 国際関係論入門講義の初歩的命題は「私の敵の敵は私の友人だ」と述べている。中国とロシア両国と同時に対立することで、アメリカ合州国は元アメリカ国家安全保障問題担当補佐官ズビグニュー・ブレジンスキーが「苦しむ人々の同盟」と呼んだものを作り出すのを助けてしまった。これにより習主席は、冷戦でのアメリカの勝利に大きく貢献した方法で、中国とアメリカの主敵であるソビエト連邦との間のギャップを拡大した1970年代のワシントンの成功した「三国間外交」を逆転できたのだ。今日、中国とロシアは、習主席の言葉を借りれば、同盟国より緊密だ。

 習とプーチンは両国の現大統領であるだけでなく事実上任期の満期がない指導者であるため、アメリカは世界で最も重大な宣言されない同盟に直面していることを理解する必要がある。

 アリソンによれば、現在我々は、30年以上前のソビエト連邦の崩壊に続く、アメリカの揺るぎない世界支配の終わりを目撃しているのだ。したがって冷戦紛争勝利後期に我が国の成功した戦略の主要設計者だったポーランド生まれの政治学者ズビグニュー・ブレジンスキーの見解を引用したのは非常に適切だった。

 ハーバード大学とコロンビア大学両方で長年「現実主義」派学者であるブレジンスキーは、1973年の三極委員会の主要主催者で、1976年にカーター政権の国家安全保障顧問に任命され、ライバルのサイラス・ヴァンス国務長官に対し、より強硬な見解で徐々に優勢になった。彼は特に自身の母国ポーランドの強力な連帯運動を含む東ヨーロッパの反体制活動を強く支持し、ソビエトが支配するアフガニスタンのイスラム教反政府勢力への大規模軍事援助も組織した。これらの努力は、おそらくソ連を致命的に弱体化させる上で重要な役割を果たした。

 確かにブレジンスキーは社会民主主義的傾向が強い民主党員だったが、外交政策の立場は共和党保守派に非常に賞賛され、1980年のカーター敗北後もロナルド・レーガンが同じ役割にとどまるように彼に頼んだと後に主張さえされた

 1980年代半ばまでに、ブレジンスキーはソビエト共産主義が末期的に衰退していると確信するようになり、1989年に彼は「20世紀における共産主義の誕生と終焉」という予言的副題を付けた『大いなる失敗』を出版した。この作品はベルリンの壁崩壊が時代の終わりを示すほぼ一年前に印刷された。

 鉄のカーテン崩壊は、分断から二世代後に、ヨーロッパの切断された半分を再結合させ、これに続き二年後、ソビエト連邦の衝撃的崩壊と崩壊が起きた。モスクワは即座に何世紀にもわたり支配してきた領土を失い、後継国ロシア国境のほとんどは1682年ピョートル大帝治世前の状態に押し戻された。

 突然のソ連消滅は地政学的景観を完全に変え、世界史上唯一の状況である世界支配を実現させて、アメリカを世界唯一の超大国にした。

 ブレジンスキーは世界的激変の結果を検討し、1997年に我々の未曾有の国際的立場を要約し、題名の「グランドチェス盤」を構成する地域であるユーラシア大陸での我々の新たな支配を強化するための地政学的政策を概説した短いが影響力のある本The Grand Chessboard『地政学で世界を読む――21世紀のユーラシア覇権ゲーム』を出版した。

 何年にもわたり、ブレジンスキーは恒久的アメリカ世界覇権戦略を提唱しているという非難を頻繁に目にしたが、そのような批判者は彼の考えを全く違うイデオロギーの道をたどったネオコンが支持する粗雑な勝利主義と混同していたと私は思う。私はとうとう数年前彼の本を読み、アメリカがユーラシア大陸で直面する危険と機会に関して、著者が我々の世界支配は一時的状態にすぎず、恒久的に維持するのは不可能だと繰り返し強調する非常に思慮深く穏健な分析に遭遇した。

 アメリカは彼の国で、彼は確かに我々のグローバルな地位を強化拡大するための同盟やその他の措置を提案していたが、彼は挑発的や急な行動は避け、中国、ロシア、日本、そしてより大きなヨーロッパ諸国などの他の大国の正当な地政学的利益に適切に対応し、合理的かつ抑制された方法でそうしようとしていた。

 彼の本はアメリカの威信と影響力の絶対的頂点近くに現れ、数年後の9/11攻撃の余波、ブレジンスキーは、中東の安定を破壊し、我が国の信頼性を浪費し、何兆ドルも費用がかった悲惨な過ち、ネオコンの影響を受けたブッシュ政権のイラク戦争計画に対する強力な批判者になった。1970年代半ば以来、彼の最も近い同盟・協力者は後に3つ星将軍として1980年代半ばにロナルド・レーガンのためNSAを運営した元軍事補佐官ウィリアム・オドムで二人は後にイランとの即時戦略的和解とイラクからの撤退を促した。

 我々が最近経験している劇的地政学的変化が、私にブレジンスキーの1997年の短い本を読み直すよう促し、そうすることで私の記憶を完全に確認できた。早い段階で彼はアメリカ世界支配の主な理由を述べ、それらのほとんどが少なくとも一世代、おそらく更に長く続と期待していた。

 要するにアメリカは四つの決定的領域で世界的に優位にある。軍事的に比類のない世界的広がりを持っている。経済的には日本とドイツ(どちらもグローバル大国の他の属性を享受していない)によっていくつかの点で挑戦されたにせよ、世界成長の主要機関車であり続ける。技術的にはイノベーションの最先端分野で全体的優勢を維持している。そして文化的に、いくらかの粗雑さにもかかわらず特に世界の若者の間で比類のない魅力を享受しており、その全てが他の国が匹敵できないほどの政治的影響力をアメリカに与えている。アメリカを唯一包括的世界超大国にしているのは、この四つ全ての組み合わせだ。

 ポーランド生まれの著者は確かに祖国の伝統的敵ロシアに対し、いくらか深い個人的敵意を持ち、彼の本はロシア国家衰退のどん底近くで書かれたが、そのような敵意の痕跡しか見えず、彼は復活したロシアが、拡大ヨーロッパ、かつてミハイル・ゴルバチョフが奉じた「共通のヨーロッパの家」に首尾よく統合する可能性を十分に考慮していた。彼はイスラム世界の不安定さについて多少懸念を表明していたが、9/11後の悲惨な中東戦争は想像を絶する無謀さと愚かさの行為に見えたはずだ。

 彼のユーラシア分析の最後から二番目、最長の章は「極東のアンカー」と題され、彼はその地域を「人間の進歩で匹敵するもののない経済的成功」を経験していると説明した。彼は工業化離陸段階でイギリスとアメリカはそれぞれ生産量を二倍にするのに約半世紀要したが、中国と韓国両国はわずか10年で同じ結果を達成したと述べた。ブレジンスキーは不幸な状況がない限り中国は必ず世界を率いる経済大国に成長すると確信しており「中国の歴史は国家の偉大さの一つだ」と適切に認識しながら、自国が構築した世界システムに中国を組み込むことを目指すべきだと信じていた。

 中国の可能性に対するブレジンスキーの評価は非常に好意的だったが、1997年の分析は実際は予測上非常に慎重だった。彼は「異様に並ならぬ効果的な国家指導部の組み合わせ」や他の多くの有利な条件が必要で、中国の目覚ましい経済成長率が更に数十年続くかどうか疑っており、「これら全ての肯定的要因の長期にわたる組み合わせは疑わしい」と主張していた。

 その代わりに彼は2017年頃までに中国の総GDPが日本よりかなり大きくなる可能性があるという従来の予測に傾き、中国を「アメリカやヨーロッパとほぼ同等のグローバルパワー」だとした。しかし現実には、その年までに中国の実質GDP日本の四倍以上になり実質工業生産はアメリカと欧州連合を合わせたものより大きかった。

 したがって今日の世界における中国の経済的重みはブレジンスキーの1997年の予想を遙かに上回っており、その違いは我が国の政治指導部が完全に無視している彼の戦略的警告の重要性を強調しててる。本で彼は繰り返しアメリカが直面する最大の危険は我々が不必要に主要なユーラシア諸国に敵対し、彼等が我々に対し団結するかもしれない場合だと繰り返し強調していた。

 最後に将来の政治連携を含む、いくつか潜在的な不測の事態にも注意する必要がある...アメリカ合州国は、アメリカをユーラシアから追い出そうとする地域連合にどう対処するか決定しなければならないかもしれない。潜在的に最も危険なシナリオは、中国、ロシア、そしておそらくイランの大連立、イデオロギーではなく、相互に補完的な不満で団結した「反覇権」連合だ...この不測の事態を回避するためには、どれほど遠く離れていてもユーラシアの西、東、南の国境でアメリカの地政学的手腕を同時に示す必要がある。

 しかしロシアを中国とイラン両方と同盟させる連合は、アメリカが中国とイランを同時に敵対するのに十分なほど近視眼的な場合にのみ発展可能だ。

 最近の出来事を考えると彼の予言的警告は完全に無視された。その代わり我が国の政治指導部は彼の提案をまさに逆転させるのを選び、彼が想像したより遙かに中国が強くなったにもかかわらず、彼らはそうしている。

 ブレジンスキーはこれら重要な進展のいくつかを認識しており、2017年に亡くなる前年分析を更新し、アメリカ支配の時代は既に終わりに近づいており、我々はその現実を認識すべきだと宣言した。

  • グローバル再編に向けて
    世界支配の時代が終わるにつれ、アメリカは世界の権力構造再編を主導する必要がある。
    ズビグネフ・ブレジンスキー •American Interest •2016年4月17日

 彼の懸念に耳を傾け、それに応じて政策を調整するのではなく、我々の政府は不可能なアメリカ世界覇権を維持しようとする粗雑な戦略を強化している。

 我々の指導者連中は壮大なユーラシア・チェス盤で「開始状態から最短手数で詰みにいたる手順のフールズ・メイト」ゲームすると決めたようだ。

記事原文のurl:https://www.unz.com/runz/playing-a-game-of-fools-mate-on-the-grand-eurasian-chessboard/

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 Alexander Mercouris イギリス国防省、悲観的な報告。バフムートでロシア前進。

UK MoD Admits Bakhmut Crisis, Russia Storms Pervomaiskoyev, Encircling Avdeyevka; Macron Fails 41:55

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

転載:政権批判すると「飛ばされる」 放送法解釈変更、TV局萎縮の実態(毎日/4/7 放送法の「政治的公平」:「(15年の)あの時期に、局内のスタッフだけでなく、骨太な政治の話題をずっとやってきた外部スタッフも交代させられたり、」

 日刊IWJガイド

「仏マクロン大統領、EUのフォン・デア・ライエン欧州委員長が訪中! 李強総理は、中国と欧州で手を結ぼうと大胆な提案!」

はじめに~中国が今、世界史を動かしている! 習近平国家主席はフランスのマクロン大統領、欧州連合(EU)のフォン・デア・ライエン欧州委員長と3者会談を行う。李強総理は欧州を米国と切り離して一つの「文明圏」と見なし、中国という文明圏と手を結ぼう、と大胆な提案! 同時に、イランとサウジアラビアの外相が、この同日、中国の北京において会談し、それぞれの国の大使館と領事館を再開することに合意!

2023年3月19日 (日)

ロシア、中国、イラン...そしてサウジアラビア?

ロン・アンス
2023 年3月13日
The Unz Review

 金曜日、中東で最も重要な二つの国で、かつて宿敵だったイランとサウジアラビアが、北京で行われた中国高官との長い交渉後、外交関係を回復したと発表し、地政学的基層が地殻構造規模で目に見えるほど変化した可能性がある

 1945年、フランクリン・ルーズベルト大統領はアメリカ巡洋艦でイブン・サウドと会ったことで有名で、石油が豊富なサウジアラビアとの重要な同盟関係が生まれた。

 1973年の石油禁輸や9.11攻撃の余波で時々強調されたが、この関係はアラブ世界で最も重要であり続け、オイルダラーの上昇と世界準備通貨としてのアメリカ自身のドルの維持に貢献した。アメリカ産業基盤はかつての世界支配の単なる影に縮小し、アメリカは恐ろしい年間財政赤字と累積債務に悩まされており、今のアメリカの繁栄と現在の生活水準の多くはおそらくドルの地位維持に依存している。

 一方、1979年のイスラム革命以来四十年間この地域のどの国もイランほどアメリカの敵意の対象ではなかった。最近2020年1月には2021年選挙で大統領候補の可能性が高いと考えられていたイラン最大の軍事司令官カセム・ソレイマニ将軍を暗殺した。

この明らかな外交革命の背後には、特に中国の経済成長や中東石油の主要購入者としての地位など、明らかに多くの長期的要因がある。10年以上前、私はこれらの強力な傾向について説明したが、今や全世界に明らかになった。

 しかし自国の巨大な傲慢さや、アメリカが長年にわたり同盟諸国や属国を益々虐待し、犠牲にしてきた度合いは、確かに大きな要因であったに違いないと思う。不正なプロパガンダの力に過度に依存する一つの問題は、欺瞞の意図された標的のほとんどがそうするのをやめた後でさえ、アメリカ自身がそれを信じ続けるかもしれないことだ。

 9月下旬、一連の大規模な水中爆発は、おそらくヨーロッパで最重要な民間エネルギーインフラであるロシアとドイツのノルドストリームパイプラインに甚大な被害を与え、ヨーロッパが何世代にもわたり最悪のエネルギー危機に苦しんでいる時に特に壊滅的な打撃を与えた。

 これらの深海破壊の巨大な規模と極度の困難さから、ドイツ捜査官は、国家主体が責任を負っていた可能性が高いと即座に宣言した。しかし不思議なことに、この巨大な事件をアメリカ主流メディアはほとんど報道しなかった。ロシアが自分のパイプラインを破壊したと愚かにも示唆した匿名政府当局者を簡単に引用した後、アメリカ・マスコミはすぐ物語への関心を失い、続きの記事や調査はほとんど行わずすぐに姿を消した。

巨大な環境災害は、通常は髪を誘発する環境保護主義者の軍団から無視できるほどのメディアの関心を引き付けているようでした。

 この奇妙な好奇心の欠如とその結果としての沈黙の毛布の明白な理由は、重大な政治的意味合いを持つ犯人の身元の可能性だ。アメリカ幹部連中は、これらパイプラインに対し多くの公の恫喝をし、破壊成功を喜んでいるように見えたので、世界史上最悪の平時産業テロ事件で、アメリカが違法攻撃の中心的役割を果たした可能性が圧倒的に高いように思われる。十分な数のヨーロッパ人が同盟国アメリカがドイツや他の大陸にとって極めて重要なエネルギーインフラを破壊したのではないかと疑い始めれば、NATO同盟は壊滅的な打撃を受け解散への道を歩むことになるかもしれない。

 アメリカの最強力国際兵器の一つは、世界中のマスコミに対する圧倒的支配で、メディアを沈黙させる完全な報道管制が即座に施行され、この壮大な事件は国民の意識から急速に消えている。ジェフリー・サックス教授のような人物がブルームバーグTVでおそらく何が起きたのか言及した際、彼は即座に放送から消された

 ほとんどの普通の西洋人は、統制されたメディアの繭に閉じ込められて暮らしており、この歴史的出来事の大きさを認識しているのはごく少数で、悪魔化されたロシアの敵以外の国を非難しているのはごくわずかだ。

 しかし、この無知は世界中の政治指導者にも当てはまり、おそらく何が起きたのか確実に理解しているとは思えない。無謀で犯罪的なアメリカ政府が最も親密なNATO同盟国の重要な民間インフラをむやみに破壊し、ヨーロッパ経済を壊滅させる可能性があるなら、他の国々の命や財産を尊重するとどうして信頼できるだろう? サウジアラビアや他の多くの重要な国々の指導者は、そのような質問を自問し始めたのだ。

 そして一ヶ月に前、ドイツのエネルギー・インフラに対するアメリカ攻撃の正確な詳細が、アメリカで最も有名な調査ジャーナリストの一人として半世紀を過ごしたシーモア・ハーシュによる爆弾暴露で明らかにされたため残りの疑念は消えた。

 ハーシュの話は主流報道機関に完全にボイコットされたが、24時間以内に世界中で100万人以上がSubstackでそれを読んだ。その後エイミー・グッドマンとの「デモクラシー・ナウ!」インタビューはYoutubeで200万回以上視聴され、他の様々なインタビューは数十万回再生された。

 ハーシュの暴露により、ロシアはパイプライン攻撃について話し合うために国連安全保障理事会の特別セッションを召集し、ここでサックス教授と元CIAアナリストのレイ・マクガヴァンが重要な証言をした。これらの進展により、ワシントンポストは最初に公開されてから数週間後ハーシュの大ヒット記事に渋々言及するのを余儀なくされ、ついに主流メディアの封鎖を破った。

 ハーシュ報告の波紋が広がり始めたため、ドイツ政府とオラフ・ショルツ首相は非常に困難なジレンマに直面した。

 2021年後半、ショルツは記者会見でジョセフ・バイデン大統領の隣に立っていた時、ジョセフ・バイデン大統領がパイプラインを排除すると公式に恫喝したためドイツ有権者は、その恫喝が実行された後、自身の指導者の共謀を合理的に疑う可能性がある。注意を別の方向に向ける必要があったのだ。

 先週ショルツはワシントンDCでバイデンと個人的に会うため突然予定外の訪問をし、数日後、ニューヨーク・タイムズとドイツ週刊誌ディー・ツァイトが突然パイプライン攻撃を不特定の親ウクライナ活動家集団のせいにする記事を掲載した。記事は匿名政府筋を引用しており、詳細のほとんどは曖昧で嘲笑的だ。

 深海に大量の強力な軍用爆薬を設置するのは明らかに非常に困難な秘密作戦で、高度に専門化した潜水機器と熟練した解体専門家が必要だが、ドイツの情報源によると、それは借りたヨットで少数の不明な活動家が実行したと言い全くばかげている。タイムズの説明は、説得力がないにせよ、より曖昧で、謎のウクライナ活動家を犯人として指摘し、第26段落で、元スター記者の1人であるハーシュの非常に詳細な暴露を認めただけだった。ヨットを使った攻撃に関するドイツの主張はすぐにウォールストリート・ジャーナルで議論されたが、そのような限定された状況でそのような大規模海底作戦を実行することがいかに極めて困難か懐疑的な記者は強調した

 Moon of Alabamaのウェブサイトでブログを書いているドイツ人は当初からパイプライン攻撃をしっかり追っていた。彼はこれら突然の匿名メディア記事を、ハーシュが既に提供された攻撃の非常に詳細な説明を覆い隠し、ピューリッツァー賞受賞者が発表を計画している可能性のある続き記事のいくつかから注意をそらすことを目的としたジャーナリズム上の目くらましだと正しく説明した

 Grayzoneポッドキャストのホストは大規模軍事攻撃で使用されたとされるヨットの写真を示し、我々の政府がでっち上げたばかげたカバーストーリーを嘲笑した。

 実際ハーシュが昔働いていた新聞が何を発表したか知らされた時、彼は唖然として、彼らがこれほど愚かなことを書いたとは信じられないと言った。

 

 数日後、ハーシュは中国テレビでインタビューを受け、彼は個人的な情報源を説明した。半世紀前ベトナムで兵役についた若いGIの多くは彼の正直な戦争報告に深く感銘を受け、その後の数十間に、アメリカ軍や諜報機関で非常に高位に出世した人々もいた。これらの人々は特定のアメリカ大統領ではなくアメリカ憲法に宣誓し、彼らの多くはヨーロッパのエネルギー・パイプラインを破壊するというバイデン政権の決定の愚かさに愕然とし、ハーシュに彼が発表した詳細説明を提供したのだ。

 そのインタビューで、ヨットに乗ったウクライナ活動家の闇の集団が、ノルドストリームパイプライン破壊ほどの明らかに大規模で複雑な作戦を実行した可能性があるというばかげた主張をハーシュは当然ながら嘲笑した。中国人対談者は、歴史的な前例があることに異議を唱えたが、彼女が9/11攻撃について言及したのだと言うと、ハーシュは困惑したように見えた。彼の回顧録に基づくと、そのような物議を醸す全ての話題についてハーシュは実に保守的な考え方のようで、欧米主流メディアのバブル内で暮らしているので彼は公式9/11物語に疑問を呈したり、パイプライン攻撃との明白な類似を考えたりしたことは一度もないのかもしれない。しかし彼をインタビューした女性の態度は、9/11で実際に何が起きたのかに関する深い疑惑がおそらく中国全土とほとんどの非西洋世界に広まっていることを示した。

 20周年直前、私はこの重要な事件について独創的な長い記事を発表したので興味がある方々に記事をお勧めする。

 ほとんどの世界指導者は借りたヨットに乗ったウクライナ活動家の話には完全な不信感で反応し、欧米政府と卑屈なメディアがウソをつくのではなく、彼らのウソがまったくばかげていることにショックを受けたのではないかと思われる。したがってバイデン政権は、ヨーロッパ属国の重要なエネルギー・パイプラインを違法に破壊しただけでなく、犯罪攻撃を隠蔽するためのもっともらしいつじつま合わせを準備する努力さえしなかったようだ。これほど傲慢で無能な覇権国家権力と自分を一致させたい独立志向の国家指導者などいるだろうか? アメリカ政府は戦略思考の完全な破産を示しており、まさに崩壊しつつある帝国の末期に見られると思われるものだ。

 数日前サックス教授はドイツのポッドキャスターからインタビューを受け、ネオコンが支配するアメリカ政府の完全な非合理性と無謀さに関する説明で非常に痛烈だった。

 これら全ての事実は、ほとんどの非欧米諸国の支配エリートに確実に知られるようになったと思えるが、伝統的電子メディアに対するアメリカの絞めつけにもかかわらず、それらは益々遙かに幅広い聴衆に届いていると思われる。

 我々のウェブサイトは小さなもので、我々の記事の約12だけが100,000ビューを突破した。しかし、ほぼちょうど一年前、ウクライナ戦争が勃発する直前、マイク・ホイットニーは「ウクライナの危機はウクライナの問題ではない。問題はドイツだ」と述べ、迫り来る紛争の主な動機は、ドイツとロシア間の増大する経済関係を混乱させるアメリカの努力であり、ノルドストリーム・パイプラインがこの最も重要な例だと主張した。強力なドイツとロシアの協力は両国にとって非常に有益だが、ヨーロッパに対するアメリカの影響力を大幅に低下させる可能性があるため、その結果そのようなユーラシア統合を防ぐため、ウクライナが破壊され、ドイツとロシアの両方に深刻な経済的損害を与える可能性がある戦争を扇動していたのだ。

 この記事は早速世界中で膨大な読者を獲得し、現在では100万回近いビューに達しており、そのトラフィックの大部分はインド亜大陸のWhatsAppユーザーからのものだ。それらの個人の多くが少なくとも内容を一瞥したと仮定すると、アメリカ政策に対する彼らの見方は、アメリカ政府が自身の力を維持するためヨーロッパ属国を容赦なく貧しくしていると認識し、それらの国々で選出された指導者が頻繁に彼らが奉仕すると主張する国民の利益を裏切っていると認識して遙かに現実的になったかも知れない。欧米の代替インターネット情報源のそのような反対の発想の世界的普及は、ハリウッドやCNNに長い間推進されてきたいい加減な言説をますます弱体化させる可能性がある。

 ほとんどの信心深い欧米人は、それが自身の主流メディアに承認されない限り、事実の情報という現実を受け入れられないのかもしれないが、他の世界中の人々は異なる視点を持っているかもしれない。昨年、欧米グローバル・マスコミは、ロシアのウクライナ戦争を、私が覚えている限り最も激しいプロパガンダ弾幕を解き放ち、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を前例のない程悪魔化し、法外で、いわれのないむき出しの侵略行為と描写してきた。プーチンは即座にこれら攻撃を「ウソの帝国」からのものだと非難したが、それはロシアの国際的孤立をもたらし深刻な経済的ストレスにつながると広く予想された。

 しかし現実はまったく違う。アメリカ人や他の西洋人は明らかにこのプロパガンダの大部分を飲み込んだが、他の場所への影響は最小限で、世界人口の60-70%がロシアとの良好な関係を維持している。だから、いくつかの点で実際に孤立しているのはアメリカと他の西欧だ。実際中国の工業生産高はアメリカと欧州連合の合計より大きく、アメリカの不安定で益々挑発的な行動は、中国をかつてないほどロシアに近づけた。私は半年前にこれらの傾向を強調したが、以来、それはより明白になっている。

 一方他の多くの主要国に対する長年の傲慢で抑圧的なアメリカの行動は、ロシア支持という強力な反発を生み出した。ニュース報道によると、イランはロシアに多数の高度なドローンを提供し、ウクライナに対し効果的に配備されている。第二次世界大戦以来、サウジアラビアとの同盟は中東政策の要だったが、サウジアラビアは今や石油生産問題で繰り返しロシア側に立っており、議会からの報復の脅威にもかかわらず、アメリカの要求を完全に無視している。NATO最大の軍隊を持っているが天然ガス輸送でトルコはロシアと緊密に協力している。アメリカがロシア石油に課した制裁を無視して、インドも重要な問題ではロシアに近い。アメリカの政治属国を除いて、ほとんどの主要世界大国はロシア側についている。

 第二次世界大戦以来、世界的なアメリカ支配の中心的な柱の一つは、世界準備通貨としてのアメリカ・ドルの地位と、それに伴う国際銀行決済制度の支配だった。最近までアメリカは常に中立的で行政的役割を示していたが、アメリカは益々その力を武器化し始め、アメリカの立場を利用して嫌いな国を罰し始めており、これは当然他の国々に代替案を模索することを余儀なくさせている。おそらく世界はベネズエラやアフガニスタンなどの比較的小さな国々の金融資産凍結を制裁できるかもしれないが、ロシアの3,000億ドル外貨準備差し押さえは明らかにバランスを逆転し、主要国はますます取り引きをドルとアメリカが支配する銀行ネットワークから移行しようとしている。EUの経済衰退は、それに対応してユーロの下落を引き起こし、デフォルトでドルを押し上げたが、通貨覇権継続の長期的見通しはほとんど良くないように思われる。アメリカの恐ろしい財政赤字と貿易赤字を考えると、ドルからの逃避はアメリカ経済を簡単に崩壊させるかも知れない。

 ウクライナ戦争勃発直後、ユーラシア大陸を支配するロシア-中国同盟を中心に構築された新しい世界秩序の地政学的誕生を目撃していると著名な歴史家アルフレッド・マッコイは主張した。

 おそらく、アメリカがヨーロッパのエネルギー・パイプラインを破壊したことを知っている西洋人はまだごく一部だが、世界中の他の多くの人々は決して無知ではなく、同じことが更に重要な問題にも当てはまる可能性がある。上記のように中国の主流放送ジャーナリストは、9/11攻撃についてアメリカ・メディアが普遍的に提示しているものと非常に異なる見方をしているようで、これは世界的コロナ流行にも当てはまると思われる。

 ちょうど半年前、ロシア政府とイラン政府両方が意図的な生物兵器攻撃でコロナ・ウイルスを放出したとアメリカを公に非難し、中国政府も同じことを暗示しており、そのような憶測が中国ソーシャルメディア全体に広まっていると報告されていることを指摘する記事を私は発表した。


 100万人をはるかに超えるアメリカ人を含む2000万人がこの世界的流行で亡くなり、何十億もの人々の生活が混乱した。ノルドストリーム・パイプライン攻撃の基本的事実がすぐにアメリカ犯罪の可能性を示唆したように、同じことがコロナ発生にも当てはまる。ほぼ三年間、世界的惨事が、アメリカ(とイラン)に対するアメリカの生物戦争攻撃の失敗による反撃の結果であるという、恐らく圧倒的に強力な証拠を指摘する長い一連の記事を私は発表してきた。

 彼の数多くのインタビューのいくつかでハーシュは彼の暴露は明白なことを説明したにすぎず、ほとんど直ちに明らかになった正確な詳細を提供するだけだと冗談を言っており、そして、ほとんど同じことがコロナ流行にも当てはまると私は思う。ロシア、イラン、中国の当局者がなぜこれら告発をしているのか理解したい人には、無料でダウンロード可能な電子書籍でも提供されている私の長い一連の記事をお勧めする。


 12か月間、私は定期的にポッドキャストインタビューのいくつかを宣伝してきたが、これは重要な情報を効果的に要約し、Rumbleで利用可能だった。しかしYoutubeは遙かに広く利用されているので、新しく作成したYoutubeチャンネルにもアップロードした。

Kevin Barrett、FFWN・2022年2月16日・15m

Geopolitics & Empire・2022年2月1日・75m・SoundCloud Audio

Red Ice TV 2022年2月3日・130m

関連記事:

中国の台頭、アメリカの台頭
アメリカのプラウダ:パイプラインと疫病の
シーモア・ハーシュ:ウソの海に高く屹立する
「しかし、その新聞は死んでいる」
アメリカの幻想の支配者に挑戦する

記事原文のurl:https://www.unz.com/runz/russia-china-iran-and-saudi-arabia/

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 耕助のブログ 読みたかった記事を翻訳されている。

No. 1729 マイク・ホイットニー、ポール・クレイグ・ロバーツに 中国との緊張の高まりについてインタビュー

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

FRBの急速な利上げは低金利に慣れてきた米国企業に当然の痛手。被害が出ることが予想されたが大規模な被害が真っ先に銀行を襲ったのは予想外。NYT「銀行危機が経済に影を落とし、景気後退の恐怖が再燃」。米国地方銀行への不安、完全に払拭されていない。

 宗主国が支配しているのは属国政治家や属国裁判所だけではない。国際組織も。

 日刊IWJガイド

「逮捕権のない国際刑事裁判所がプーチン大統領に逮捕状を発行! その目的はプーチン大統領・習近平国家主席の会談にミソをつけるため?」

はじめに~国際刑事裁判所(ICC)がプーチン大統領に逮捕状を発行! ICCに加盟していない米国のバイデン大統領は逮捕状の正当性を強調、やはりICCに加盟していないロシアは逮捕状は無効だと拒否! 逮捕権のないICCによってプーチン大統領を逮捕できる可能性は極めて低いにもかかわらず、ICCはあえて習近平国家主席の訪露日程が発表された17日に逮捕状を発行したのは、「平和を築く者」としての中国の外交的地位にミソをつけるため?

2022年3月23日 (水)

ウクライナと細菌戦陰謀論

ロン・ウンズ
2022年3月10日
Unzレビュー

 数日前、アメリカ国防総省に資金供給された炭疽病や伝染病の分野で活動していたウクライナ細菌戦研究室ネットワークの存在を発見したとロシア人が主張していると言うメモを、ある一流政策アナリストが私に送ってくれた。これまで二年、私の焦点の多くがアメリカの細菌戦プログラムと使用の可能性にあったので、私がこの問題をどう考えるかと彼は思ったのだ。

 似たようなロシアの非難がインターネットで渦巻いているのを私は見ていたが、さほど注意を払っていなかった。一方で、数十年にわたり、アメリカは細菌戦研究の婉曲表現である「生物防衛」に1000億ドル以上使っており、アメリカは今まで実戦で使用されたことがある世界最古、最大のこのようなプログラムの数少ない一つを持っていた。だからウクライナ研究室に数百万あるいは何千万ドルも割り当てるのは決して信じ難いことではない。

 しかし他方、たとえ我々が持っていなかったとしても、侵入軍が、世界にその攻撃を弁明するために使う「偽情報」の典型例で、ロシア人は確実に、我々は持っていたと言うかもしれない。私はウクライナ語が読めないから、ロシア人が発見したと主張する文書は、私にとっても、熱狂的支持者以外にも何の意味もないが、何らかの形で、他の誰か信じているのか私は疑問に思っていた。

 ところが、火曜日、アメリカのウクライナ政策立案当事者ビクトリア・ヌーランド国務次官の議会証言のおかげで、状況は劇的に変化した。彼女はそれらウクライナの生物学研究所の存在を認めるだけではなく、研究所の危険な試料が敵の手に落ちるかもしれないことを懸念しており、ロシアの衝撃的な非難を完全に裏付けるように思われた。私は一度もネオコンを特に頭が良いと思ったことなどないが、最大の国際的重要性を持つ問題で、試合終了となる彼女のオウンゴールは全くの無能の新記録を達成したかもしれない。

 私は、ヌーランドの明白な開示の深刻な帰結的意味に気付いた唯一の人物ではなかった。グレン・グリーンワールドは、世界で最も注目を集めるジャーナリストの一人だが、彼は素早く昨日朝長いコラムを発表して、事実を説明し、我々の公式メディアのファクト・チェッカー連中が、今や本当と判明したと思われる主張を非難、ちょう笑して2週間を過ごしたことを指摘した。

 タッカー・カールソンは、ケーブルで一番評価されている番組で同じ話題を扱い、アメリカ政府当局者がウソをついていたために、この問題に関して公式のロシアや中国政府のプロパガンダ屋を引用しなければならない恥ずかしさを強調した。

 全ての事実は、まだ明らかになっていないが、この段階で、おそらくロシア人が提示した捕獲文書が正しく、我々の防衛予算がロシア国境近くのウクライナ研究室で炭疽病や伝染病を含め命を脅かす生物兵器開発に資金供給していたと想定すべきだと私は考える。

 ウクライナがヨーロッパで最も腐敗した国の一つに位置付けられていることからして、これらのプロジェクトの言葉が確かに漏洩し、ロシア人がそれを極めて不快に思い、なぜ侵入決定に寄与したのか理解するのは容易だ。中国に支援される過激に敵対的なメキシコ政府が、アメリカ国境近くで、生命を脅かす生物兵器を開発していたら、アメリカはどう対応するだろう?

 当然、ヌーランドの不注意な開示に基づく、この壮大な物語は、アメリカ主流メディアに完全に無視されているが、昨夜からカールソンのYouTubeクリップは、既に百万ビューに接近しており、事実は広がり続けるだろう。

 ケビン・バレットは即座に私とのインタビューを手配し、この話題を概説し、より広い文脈から見る短いビデオを公開した。特に、2017年に、確かにアメリカ政府が着手するには極めて怪しいプロジェクトであるロシア人の生体物質収集に関し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が重大な細菌戦の懸念を表明していたことを彼は指摘した。

ビデオリンク

 とにかく、途方もなく核武装した隣国ロシアと対立しているウクライナに、アメリカ政府が細菌戦施設創設に資金供給したのは極めて無謀な、ばかなことだったと私は思う。

 そして、そうした極めて無謀な、ばかなことをする政府は、もしかすると既に、これまで二年にわたり、アメリカ人が100万人も死亡するような大規模な悪影響をもたらしたものを含め、他にも極めて無謀な、ばかなことをしていた可能性は益々真高い。

 同じ二年間、私は世界的Covid流行が、中国(とイラン)に対するアメリカ細菌戦攻撃の結果だったという、強力というか圧倒的な証拠の長い記事のシリーズを発表したが、合計400,000回以上読まれており、無料でダウンロード可能な電子ブックにまとめてある。

EPub Format⬇ ・Mobi Kindle⬇

Covid/細菌戦シリーズ
Ron Unz ? The Unz Review ?2020年4月-2021年12月- 80,000語

 私が集めた証拠はどちらかと言うと大量で、誰であれ、今まで反対意見で、効果的に提起した唯一の主張は、トランプ政権内の、ならずもの連中さえ、それほど無謀な、ばかげたことは到底できるまいということだ。現在、この主張は、一週間前にそうだったより遙かに弱くなっているように私には思われる。

 更に先月末、ニューヨークタイムズが、武漢での大本のCovid発生に関する我々のトップ研究者による複数の新たな科学論文について報じた。それら調査結果は最初の感染が、以前考えられていたより遅く、おそらく11月下旬あるいは12月初旬に発生したことを示している。一方、2020年4月、ABCニュースが報じ、イスラエルのテレビが、アメリカ国防情報局DIAが「大惨事となる可能性がある」疫病発生が武漢で起きたと述べる「11月第二週の」秘密報告書を作成していたことを確認した。このDIA報告書は、最初の中国人が感染さえする前に書かれたように思われる。

 我々の諜報関係幹部による、この以前の不注意な公表は、ビクトリア・ヌーランドの大失敗と同じ範疇に分類されると私は思う。

 これら全てを先月三つのビデオ・インタビューで論じ、それは今総計170,000ビューを越えた。人々がウクライナにおけるアメリカの対ロシア細菌戦活動の新たな公表に鑑みて、皆様に、この資料を再訪頂くよう提案したい。

COVID-19 Bio-attack Smokin Gun!

ビデオリンク

Ron Unz: Covid-19 was an anti-economy Bioweapon by the U.S. against China

ビデオリンク

Interviews

ビデオリンク

記事原文のurl:https://www.unz.com/runz/ukraine-and-biowarfare-conspiracy-theories/

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 大本営広報部洗脳機関は、真逆の報道をしている。

 Gonzalo Lira氏が「ニセ旗作戦は近い」と現地(マウリポリ)から報じている。もちろん、ロシアではなく、ウクライナ側がしかけて、ロシアに罪をなすり付けるものだ。

Gonzalo Lira - A False Flag Is Coming

 ウクライナの民族主義者が化学物質による挑発行為を準備 ロシアを非難するため=ロシア国防省、というSputnik記事がある。最初この記事を訳した時点では、何故かアクセスできなかった。と言うより、そもそもSputnik自体にアクセスできなかった不思議。

 芝居は宗主国の傀儡部隊が化学物質で挑発行為を実行しロシアになすりつける準備のはずだ。議会で、マルコ・ルビオ上院議員に質問されて、ヌーランド国務次官が生物学研究所の存在を認めたのも、もはや隠蔽不能なので、自分が仕掛ける化学・生物兵器攻撃をロシアになすりつけるための、二人を使った宗主国茶番漫才。

 宗主国製でない検索エンジン、宗主国製でないネットを、ずっと夢見ている。属国に暮らしていてはかなわない夢想と知りながら。

 宗主国プロパガンダの威力は、ケイトリン・ジョンストンさんご指摘の通り絶大。
 ロシアに対して西の傀儡を捨て駒として駆使して、中国に対して東の傀儡国家を参院選で完全掌握するアメリカ戦略の見事さ。ウクライナの背後にいるのはNATOという建前だが、NATOを仕切っているのはアメリカ。事実上、アメリカとロシアの戦争なのに。今日の西のアメリカ傀儡による東の傀儡国家での洗脳演説で参院選での与党圧勝確保。歴史に残るだろう。最悪の意味で。

 今夕彼が宗主国ネオコンが書いたプロパガンダ原稿を属国議会で読み上げる前に、下記記事をお読みいただきたい。

ウクライナを売った男

 The Jimmy Dore Show

 アメリカ大本営広報が、ウクライナ・ナチスについて真っ赤なウソを言っていると説明。ネオナチと読んでいたものを、極右に言い換えたりしている。米軍内のナチの方が、ウクライナより多いという噴飯ものを言う専門ウソつきまでいる。

 Media Whitewashes Ukraine Nazis!

 自由と民主主義を守るという建前なのに、野党全てを禁止した。

Ukrainian President Bans 11 Opposition Parties!

 毎日必ず拝読している「孫崎享氏メルマガ」と「日刊IWJガイド」。大本営広報部洗脳機関と違う意見が読める。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ウクライナ問題とリベラルの危機:「謝罪しろ」「制裁しろ」を効果的にやるのは米国、米国と協力するのがいいとなる。それを一番効率的にやれるのはどの政党か、リベラル政党ではない。自民党だ。「謝罪しろ」「制裁しろ」を超え、「和平の道」を模索・提言するのが道だ。

 日刊IWJガイド 一部を複写させていただく。

<新記事紹介>ゼレンスキーの「正体」! 彼が人気を得たドラマのテレビ局オーナーは富豪のコロモイスキー氏。氏はユダヤ人でオレンジ革命から「親欧米派」活動、今米国滞在。各国は軍事支援で戦闘長引かせず、停戦交渉の場を!

■ウクライナの親ロシア野党の活動停止処分を英『ガーディアン』が詳報! メドヴェージェフ前大統領(現国家安全保障トップ)が「最も民主的な大統領は西側の民主主義の理想に向かってまた一歩を踏み出した。彼らは必要ない! よくやった! その調子だ」とゼレンスキー大統領を絶賛!?

■現在のウクライナ戦争はその前史であるドンバス戦争を理解しないと、国際法違反のただの「ロシア悪党論」で思考停止する! 2015年からドンバス地方を見つめて来たフランスのドキュメンタリー映画監督でジャーナリストのアンヌ-ロール・ボネル氏による2015年の大変貴重なドキュメンタリー『ドンバス、忘れられた戦争』をご紹介します。さらに、IWJはボネル監督に直撃取材!

2022年3月17日 (木)

ウクライナを売った男

2022年3月4日
マイク・ホィットニー
Unz Review


 ウォロディミル・ゼレンスキーは現ウクライナ大統領だ。2019年、ロシアとの緊張を緩和し、東ウクライナの独立共和国問題を解決するという公約で彼は地滑り的勝利で選出された。彼はどの問題に関しても約束を守ろうとしなかった。それどころか、ウクライナの内部危機を大い悪化させ、ロシアを容赦なく挑発した。ゼレンスキーにはモスクワとの関係を丸く収め、戦争の発生を防ぐ多数の機会があった。ところが、彼は首尾一貫、やみくもにワシントンの命令に従って、問題を一層悪化させた。

 ゼレンスキーは欧米でもてはやされ、個人的勇敢さを称賛されている。だが実際問題として、彼は国家的団結の復活も、和解の唯一の道である重要な和平協定も実行し損ねている。ウクライナ大統領は、いわゆるミンスク合意が気に入らず、基本的な必要条件を遵守するのを拒否した。結果として、これまで8年間、ウクライナを飲み込んだ民族的要因による兄弟殺し戦争は、今日に至るまで、とどまるところを知らずに継続している。最近クレムリンで行なった演説で ウラジーミル・プーチン大統領は、ゼレンスキーの強情さに言及した。彼はこう述べた。

 「昨日の催しで、ウクライナ指導部は、公式に、これら協定に従うつもりがなかったと宣言した。それらに従うつもりはないのだ。それについて他に何が言えるだろう?」(ウラジーミル・プーチン)

 大半のアメリカ人は、ゼレンスキーのミンスク合意拒否が、最後の決定的なとどめだったことを理解し損ねている。ロシア当局は、8年苦労して、全当事者にとって納得がゆく条件、ミンスク合意を作り出したのだ。ところが、土壇場になって、ゼレンスキーは、それを、あっけなく、だめにしたのだ。なぜだろう?一体誰がゼレンスキーに合意を破棄するように言ったのだろうか? ワシントンだろうか?

もちろん。

 ゼレンスキーは、一体なぜ(東ウクライナで)境界線を越えて、ロシア人が暮らしている町村に致命的な砲弾を打ち込める区域に、60,000人の戦闘部隊を派兵したのだろう?これが人々に送ったメッセージは、明らかに侵略が差し迫っていて、すぐさま家から逃げるか、地下室に避難すべきだということだった。ゼレンスキーは、人々が自宅で、命の恐怖で、寄り集まるよう強いて、一体どんな目的を達成しようとしているのだろう?大統領がただ驚いて、事態の展開を見ていたモスクワに、彼は一体どんなメッセージを送るつもりだったのだろう?

 自分の動きが、ロシアで警鐘を鳴らし、大規模民族浄化作戦と思われるものに対し、自国民を守るべく、プーチンに軍隊動員を強いると知っていたのだろうか?

 彼は知っていた。

 すると、これらの行動は、国の結束を復活させ、ウクライナ問題をロシアと平和裏に平和に解決するというゼレンスキーの選挙公約と、一体どう一致しているだろう?

 全く一致しておらず、まさに正反対だ。実際、ゼレンスキーは、全く違う脚本で動いているように見える。例えば、ロシアの最低限の安全保障に対する懸念に、彼は全く対応する気がなかった。ゼレンスキーは、プーチンが繰り返し、ウクライナのNATO加盟は、ロシアにとって「越えてはならない一線」だと言っていたのを知っていたのだろうか?2014年から、プーチンが繰り返し何度も同じことを言っていたのを彼は知っていたのだろうか?彼はプーチンが、ウクライナがNATOに加盟する措置をとったら、ロシアは自身の安全保障を確保する「軍事的-技術的」措置をとるよう強いられると警告していたのを彼は知っていたのだろうか?NATOは、他の主権国家に対する多数の侵略行為に携わったワシントンが支配する同盟だとゼレンスキーは知っていたのだろうか。ここにNATOの実績の一覧表がある。

  1. ユーゴスラビアの破壊
  2. アフガニスタンの破壊
  3. リビアの破壊
  4. イラクの破壊
  5. シリアの破壊

 NATOが公然とロシアに敵対的で、ロシアを、連中の拡張主義の野心に対する重大な脅威と見なしていることをゼレンスキーは知っているのだろうか?

 そう、彼はこれら全てを知っている。それなのに、彼は公然と核兵器開発に対する彼の関心を表明した。一体何を狙ったいるのだろう? それがロシアにとってどういう問題かを想像願いたい。ゼレンスキーのようなアメリカが支援する操り人形が、彼の指先で核弾頭ミサイルを使えることを想像願いたい。それがロシアの安全保障にどのような影響を与えると皆様は思われるだろうか? プーチンがそのような進展を無視して、それでもロシア国民を守る彼の義務を実行できると皆様は思われるだろうか?

 もし彼が心からロシアとの平和を望んでいたのなら、なぜゼレンスキーは、致命的兵器が次々とウクライナに送り込まれるのに同意したのだろう? プーチンは余りに愚かで、目と鼻の先で起きていることに気がつかないと彼は思ったのだろうか?彼は兵器庫を拡大し、自国民を脅迫して、関係を正常化し、何であれワシントンの命令に従おうと思っているのだろうか?

 あるいは彼はプーチンの安全保障要求は不当だと思ったのだろうか? そうなのだろうか? 事態が逆の場合、メキシコに軍事基地や大砲とミサイル基地をアメリカの南国境沿いに配備するのを、アメリカが許すと彼は思ったのただろうか? アメリカ史上、プーチンがしたのと同じことをしない大統領がいただろうか? それらメキシコの武器に対し先制攻撃を開始して、半径30キロ内の全ての生物を蒸発させない大統領がアメリカ史上いるだろうか?

 いや、プーチンの要求は完全に妥当だったが、ゼレンスキーは、とにかく、それを一笑に付したのだ。なぜだろう?

 ネオ・ナチの右派セクターが、政府や軍や治安機関にいるのを、ゼレンスキーは知っているのだろうか。連中は数こそ少ないが、侮れない勢力で、ロシア人に対する酷い憎悪と迫害の要因であることを、彼は知っているのだろうか?これら極右分子が松明行進に参加し、腕に、かぎ十字章やSSの入れ墨を入れ、アドルフ・ヒットラーの人種差別イデオロギーを崇拝しているのを彼は知っているのだろうか? これらナチの多くが、2014年、オデッサ労働組合ビルで一般人40人を焼き殺したのを含め野蛮な犯罪行為をしているのを彼は知っているのだろうか?彼はこれら右翼過激派戦士を武装し、訓練するCIA秘密プログラムが信頼を構築すると彼は考えているのか、それとも、それはモスクワに、2700万人のロシア人がドイツ国防軍に根絶された悲惨な戦争を思い出させると彼は思うのだろうか?

 ゼレンスキーが行った全てのことが、ロシアを挑発する意図で行われたのを皆様お分かりだろうか?

 NATO加盟に関する、あらゆる話、核兵器製造の話、致命的兵器の着実な準備、東部への部隊の動きのあらゆる話、ミンスク条約実行拒否とプーチンの安全保障要求の拒否。これら全てが意図的挑発だった。だが一体何故だろう?なぜ「熊をいじめる」のか? それが疑問だ。

 プーチンを更に悪者にできるよう、ロシアを戦争に誘い込み、ロシアを孤立させ、ロシア軍に対し反乱鎮圧作戦を始動し、ロシア経済に最大の損害を与える厳しい経済封鎖を押し付けたいとワシントンが望んでいるためだ。一言で言えば、それがワシントンの戦略で、ワシントンが目的を達成するのをゼレンスキーは助けているのだ。彼はワシントンの言うがままになっている。彼はアメリカの権益のために自国を犠牲にしているのだ。

 この全てが、メディアは決して考慮せず、ケーブル・ニュースの評論家連中が決して論じない話題、つまり、ウクライナは戦争に負けつつあること、そして、ゼレンスキーはそれを知っているということを強調する。彼はウクライナ軍がロシア軍には歯が立たないのを知っている。巨人、が蝿をピシャリと叩くようなものだ。ウクライナは蝿だ。大衆はこれを聞く必要があるが聞いていない。それどころか、大衆は英雄的なウクライナ人がロシア侵略者と戦うことに関する、愚劣なおしゃべりを聞かされている。だが、これはたわごと、勝ち目のない戦いのために命を犠牲にするよう人々を鼓舞する危険なたわごとだ。この紛争の結果は一度たりとも不確かだったことはない。ウクライナは負ける。それは確実だ。そして、行間を読めば、ロシアが非常に巧みに戦争に勝っているのが分かるだろう。彼らは至る所でウクライナ軍を押しつぶし、ウクライナが降伏するまで押しつぶし続けるだろう。タッカー・カールソンの番組で、このダグラス・マグレガー大佐の短いインタビューをご覧になれば、一体何が本当に起きているか理解されるだろう。

 タッカー:「今晩の時点で、戦争はどうなっていますか」?(3月1日)

 マクレガー大佐:「最初の5日間、ロシア軍が非常に遅い組織的な動きでウクライナに入るのを見ました。彼らはゆっくり慎重に動いて、民間人犠牲者を減らそうとし、ウクライナ軍に降伏する機会を与えようとしました。それは終わりました。今の段階は、ロシア軍が、残るウクライナ軍を取り囲み、包囲するのに成功し、一連の大規模ロケット砲攻撃、空爆で破壊し、ロシアの装甲車両が、ゆっくり着実に距離を縮め、残ったものを絶滅させます。ですから、これはウクライナの抵抗の終焉の始まりです。

 タッカー:プーチンの狙いは何でしょう?」

 マクレガー大佐:プーチンは、2007年に、ミュンヘン安全保障会議で言った言葉を実行し始めたのです。「我々は、NATOが我々の国境に触れる、特にウクライナとジョージアへのNATO拡大を許さない。これはNATO軍事大国とアメリカの影響力のためのトロイの木馬だと我々は見ている。」実質的に、東ウクライナで、どんな反対勢力も一掃する行動をとったり、ウクライナをロシアへのアメリカと西欧兵力投射のための足場に変えたり、影響力をおよぼす、それ以上の試みを阻止するため、彼の軍隊をNATOと対決する立場に置くのを避けられると期待し、彼は何度も何度も警告を繰り返しました。

 現時点での彼の狙いは、東ウクライナ地域全体(ドニェプル川の東)の掌握と、ドニェプル川を渡り(キエフ)市完全攻略の準備です。

 その時点で、プーチンは何をしたいと望むか決めなければなりません。彼が更に、それ以上西に前進したがっていると私は思いません。しかし、彼は何であれ、ウクライナに、これから出現するものは、誰とも提携せず「中立」で、できれば、モスクワに友好的であって欲しいと望んでいます。それなら彼は受け入れるでしょう。それ以下であれば、彼の戦争は時間の無駄になります。」(「タッカー・カールソンとダグラス・マグレガー大佐」Rumble)

 動画リンク

この短いインタビューから我々が推論できること。

  1. ロシアは勝利し、ウクライナは敗北するだろう。
  2. ウクライナは分割される。プーチンはロシアの安全を保証するのに必要な緩衝地帯を作ろうとしている。
  3. ウクライナ西部を支配する者は誰であれ、書面で「中立」を宣言し、NATO加盟に対するどんな申し出も拒絶するよう要求されるだろう。もし彼らがその約束を破れば、彼らは武力で排除されるだろう。

 だが、重要なことがある。この大失敗の主要当事者全員、そもそも最初からウクライナがロシア軍を破る可能性がないのを知っていた。それは必然的結果だった。それで-我々が知りたいのは、事態が展開する前に、一体何故ゼレンスキーは悲劇を避ける措置をとらなかったのかだ。

 この疑問の答えは「ゼレンスキーは本当に一体何者か」を明らかにするのに役立つ。

 皆様はこう自問して頂きたい。その機会があった時に、ゼレンスキーはなぜプーチンと交渉しなかったのか?彼はなぜ東部から60,000人の兵隊を撤退させなかったのか?彼はなぜワシントンの武器出荷を止めなかったか?彼はなぜミンスク合意を実行しなかったのか?彼はなぜNATO加盟申し出を拒否しなかったのか?

 最終的に、モスクワを怒らせ、戦争の可能性を高めると知っていたことをするのに、なぜ彼は、それほど懸命だったのか

 これらの質問に答えるのは難しいことではない。

 ゼレンスキーは始めから、ワシントンの命令で動いている。我々はそれを知っている。彼は自身のものでも、確実にウクライナのものでもなく、ワシントンの狙いを実行しているのだ。我々は、それも知っている。だが、だからといって、彼は責任から逃れられない。結局、彼は悪と善を区別できる立派な大人だ。彼は自分が何をしているか知っており、それが間違っているのを知っている。間違っている以上に酷く、許せない。彼は男性たちを、自身勝てないと知っている戦争で死にに行かせている。彼は何の理由もなしに自国民に数え切れない苦しみと傷害を与えている。そして、何よりも悪いことに、彼は守ると誓った国ウクライナ自身の崩壊の道を開いたのだ。ロシアとの最終解決の一環として、ウクライナはバラバラに砕かれるだろうが、ゼレンスキーは、この罪のかなりの部分を共有するだろう

 このような男が、一体どうして、良心に恥じないよう生きられるだろう?

記事原文のurl:https://www.unz.com/mwhitney/the-man-who-sold-ukraine/

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 翻訳してから、同題名で翻訳を掲載しているサイトを知った。良い記事が、あちこち掲載されるのは良いことだ。

 植草一秀の『知られざる真実』にも下記記事。

ヒーローと呼べないゼレンスキー

 この男、西の傀儡が、東の属国国会で演説?宗主国議会では演説済み。飛行禁止区域設定を要求した。憲法改悪を要求するのだろうか。

 彼が○○○でピアノ演奏する映像をこそ、国会で上映すべきだろう。

 嬉しいことにケイトリン・ジョンストンさんの記事を、イギリスのコメディアンが取り上げて読んでいる。16分。コメディアンも色々。

Watch Russell Brand Read From A Couple Of My Articles

 現地からの、Gonzalo Lira氏の新しい動画がある。The Sakerで紹介されている。

Gonzalo Lira on “Five Random Topics”

 日刊IWJガイド

【3.11から11年!「ウクライナ侵攻危機」で、IWJが警告し続けてきた「原発×戦争リスク」が明らかに!日本は無防備な原発を抱えたまま戦争するのか!?シリーズ特集】本日午後7時から、2021年12月27日収録「コロナ禍を口実に改憲による緊急事態条項の導入は不要!(続々編)日本列島は『中国軍のミサイル吸収ホイホイ』!? ~岩上安身によるインタビュー第1064回 ゲスト 弁護士 永井幸寿氏」を公共性に鑑み、全編フルオープンで再配信します!

2022年2月25日 (金)

ウクライナ危機はウクライナに無関係。ドイツの問題だ。

マイク・ホィットニー
2022年2月11日
Unzレビュー


 「第一世界大戦や第二次世界大戦や冷戦と、我々が何世紀もそれを巡って戦争をしてきたアメリカの根源的な関心は、彼らが団結すれば、我々を脅かすことが可能な唯一の勢力なので、ドイツとロシアの関係だ。そしてそれが決して起きないようにすることだ。」シカゴ国際問題評議会におけるSTRATFOR CEOジョージ・フリードマン

 ウクライナ危機はウクライナには無関係だ。それはドイツの問題、特に、ドイツをロシアと結びつけるノルドストリーム2と呼ばれるパイプラインだ。ワシントンは、このパイプラインを、ヨーロッパにおける優位に対する脅威と見なし、至る所でプロジェクトを破壊しようとしている。たとえそうでも、ノルド・ストリームは突き進み、今完全に運用可能で準備万端だ。ドイツ規制当局が最終承認を出した途端、ガス送付が始まるだろう。ロシアのガス収入に本格的な後押しになり、ドイツの自宅所有者や企業は、きれいな高価でないエネルギーの頼れる源が得られる。双方にとり、お互い有利な関係だ。

 アメリカ外交政策支配層はこの進展に不満だ。彼らは、貿易が信用を形成し、信頼が取り引きの拡大に導くから、ドイツがロシア・ガスに一層依存するのを望まないのだ。関係がより深まり、更に多くの貿易障害が撤廃され、規制が緩和されるにつれ、旅行・観光が増加し、新たな安全保障構造が発展する。ドイツとロシアが友人で貿易相手国である世界では、米軍基地は不要で、NATOは不要で、高価なアメリカ製兵器やミサイルシステムも不要だ。米ドルでのエネルギー取り引き決済も、勘定のバランスをとるため財務省長期債券をため込む必要もない。ビジネス・パートナー間取り引きを自身の通貨で行うことが可能だが、これはドル価値の急落や、経済大国の劇的移行を促進するのは確実だ。これがバイデン政権がノルド・ストリームに反対する理由だ。それは単にパイプラインというだけでなく、未来への窓なのだ。ヨーロッパとアジアが巨大な自由貿易地帯に入り、より近くなり、相互の力と繁栄を強化し、アメリカはのぞき込むだけで置きざりにされる未来だ。ドイツとロシア間のより暖かい関係は、これまで75年間アメリカが監督してきた「一極」世界秩序の終わりを意味する。ドイツ・ロシア同盟は、現在刻々と奈落の底に近づきつつある超大国の下落を早めるおそれがある。これがワシントンがノルド・ストリームを妨害し、自らの軌道内にドイツを引き留めるべく、できる限りあらゆることすると固く決意している理由だ。それは生き残りの問題なのだ。

 そこでウクライナが登場する。ノルド・ストリームを粉砕し、ドイツとロシアの間にくさびを打ち込む上で、ウクライナはワシントン「お好みの兵器」なのだ。この戦略はアメリカ外交政策ハンドブックの一ページに「分割と支配」という見出しで書かれている。ロシアはヨーロッパに対する安全保障上の脅威だという認識をワシントンは作る必要がある。それが狙いだ。彼らは、プーチンが、すぐカッとなる性格の血に飢えた信用できない侵略者だと示す必要がある。それを目指して、メディアは「ロシアはウクライナ侵略を計画している。」と繰り返し何度も言う役割を当てがわれている。決して話題にされないのは、ソ連崩壊以来、ロシアはどこの国も侵略しておらず、一方、アメリカは同じ期間に、50以上の国で政権を侵略したり打倒したりしており、アメリカは世界中の国々に800以上の軍事基地を維持していることだ。これらをメディアは、いささかも報じず、代わりに焦点を当てているのは、全ヨーロッパを再び血まみれの戦争に陥れるおそれがある、ウクライナ国境に沿って推定100,000人の兵隊を寄せ集めている「邪悪なプーチン」だ。

 全てのヒステリックな戦争プロパガンダが、ロシアを孤立化し、悪者にし、究極的に、より小さな断片に粉砕するために使える危機をでっちあげる意図で作られている。だが本当の標的はロシアではなく、ドイツだ。Unzレビューのマイケル・ハドソンによる記事の抜粋を検討しよう。

 「アメリカ外交官にとって、ヨーロッパのガス購入を阻止するために残された唯一の方法は、ロシアを軍事対応へと駆り立てて、次に、この対応に報復するのは、国の経済上のどんな純粋な利権より重要だと主張することだ。1月27日、タカ派の国務次官(政治担当)ビクトリア・ヌーランドが国務省記者会見でこう説明した。「もしロシアが何らかの形でウクライナを侵略すれば、ノルドストリーム2は前進しない」。(「アメリカの本当の敵はヨーロッパと他の同盟諸国だ」Unzレビュー)

 これは物事を良いか悪いだけで見ているのだ。バイデンチームはノルドストリームを破壊するため「ロシアを軍事対応に駆り立てる」ことを狙っている。それは、プーチンをウクライナ東部でロシア人を守るため彼の軍隊を国境を越え派兵する気にさせるよう意図された何らかの挑発があることを意味する。プーチンがワナにかかれば対応は素早く厳しいはずだ。世界中の指導者がプーチンを「新ヒットラー」と非難し、メディアは、この動きを全ヨーロッパに対する脅威と糾弾するだろう。これは要するにワシントン戦略で、演出全体が一つの狙いを念頭に置いて画策されている。ドイツのオラフ・ショルツ首相がノルドストリームに最終過程を承認するよう指示するのを政治的に不可能にするのだ

 ノルド・ストリームにワシントンが反対していることを我々が知っているという条件のもとで、読者は、年初バイデン政権が、なぜ議会に、このプロジェクトに、より多くの制裁を課さないよう圧力をかけたのかと思うかもしれない。その疑問への答えは単純だ。国内政治だ。ドイツは現在原子力発電所を廃炉にしつつあり、エネルギー不足を埋め合わせるため天然ガスが必要だ。経済封鎖の脅威は、それを外国干渉の兆候と見るドイツにとって「いやなもの」なのだ。「なぜアメリカは我々のエネルギー決定に干渉するのか?」と平均的ドイツ人は問うている。「ワシントンは人に干渉せず、いらぬおせっかいをしないようすべきだ。」これは、まさに、どんな道理をわきまえた人にも期待するだろう対応だ。

 そして、アルジャジーラのこの記事だ。

 「過半数のドイツ人がプロジェクトを支持しており、パイプラインに反対しているのはエリートとメディアの一部に過ぎない

 「アメリカが制裁について語ったり、プロジェクトを批判したりすればするほど、ドイツ社会で益々人気が高まる」とGerman Council on Foreign Relationsのロシアと東ヨーロッパ専門家ステファン・マイスターが言う。(「ノルドストリーム2:ヨーロッパへのロシアのパイプラインがなぜ欧米を分断するのか」Al Jazeera)

 だから、世論はノルド・ストリームを強く支持しており、それがワシントンが新しい方法に決めた理由の説明に役立つ。制裁が機能しないからアメリカ政府はプランBに転換したのだパイプライン始動を阻止するようドイツが強いられる十分大きな外的脅迫を作るのだ。率直に言って、この戦略には絶望の雰囲気があるが我々はワシントンの忍耐力に感銘するべきだ。彼らは9回裏で5点負けているかもしれないが、タオルを投げ入れ降参していない。彼らは最後の一撃で多少成果を上げられるかどうか見ようとしているのだ。

 月曜日、バイデン大統領はホワイトハウスでドイツのオラフ・ショルツ首相と最初の共同記者会見を開催した。この催しを取り巻くばか騒ぎは全く未曾有のものだった。全てバイデンがアメリカ政策の方向に首相に圧力をかけて従わせるために使う「危機の雰囲気」を作り出すため画策されていた。その週早々、ホワイトハウス報道官ジェン・サキは繰り返し「ロシア侵略が差し迫っている」と述べた。彼女の発言に、東ウクライナで近い将来行われると予想するロシアの「ニセ旗」作戦とされることの詳細を諜報機関が彼に提供したと意見を述べる国務省広報担当ニック・プライスが続いた。プライスの警告は日曜朝、ロシア侵略が「明日さえ」いつでも起きかねないとはっきり示すジェイク・サリバン国家安全保障担当補佐官が続いた。これはブルームバーグ・ニュースが「ロシアがウクライナを侵略する」という扇情的な全く偽りの見出しを公表してからわずか数日後だ。

 ここで皆様は同じパターンにお気づきだろうか?これら根拠のない主張が、どのように全て彼を狙った作戦に気付いていないように思われる疑うことを知らないドイツ首相に圧力をかけるために使われたか皆様はお分かりだろうか?

 想像できる通り、最終的な打撃はアメリカ大統領自身に加えられた。記者会見中に、バイデンが断固としてこう述べた。

 「もしロシアが侵略すれば、もはやノルドストリーム2はあり得ないが。我々がそれに終止符を打つ。

 それで今や、ドイツのためワシントンが政策を決定するのだろうか???

 なんと耐えがたい横柄さ!

 明らかに元々の脚本の一部ではなかったバイデン発言に、ドイツ首相は不意をつかれた。それでもショルツは決してノルド・ストリームを中止することに同意せず、名指しでパイプラインに言及さえするのを拒否したもしバイデンが公開討論会で彼を追い詰めることで、世界で三番目に大きな経済の指導者を攻撃できたと思ったのであれば、彼は見当違いだった。ドイツは遠く離れたウクライナおける紛争の可能性にかかわらず、ノルド・ストリームを始動するとを決心している。だが、それはいつでも変化しかねない。結局、誰がワシントンが近い将来、どんな煽動を計画しているかもしれないかを知っているだろう?誰が、ドイツとロシアの間にくさびを打ち込むため、彼らは何人もの命を犠牲にする用意があると知っているだろう?バイデンがアメリカ没落を減速し、新たな「多極」世界秩序が出現するのを阻止するため、いかなる危険もいとわないか一体誰が知っているだろう?今後何週間も何であれ起きかねない。何であれ。

 当面ドイツは有利な立場にある。問題をどのように解決するか決めるのはショルツ次第だ。彼はドイツ人の利益を支持する最良の政策を実行するだろうか、それとも彼はバイデンの容赦ない圧力に屈服するだろうか?彼は活気のあるユーラシア回廊で新たな同盟を強化する新たな進路を決めるだろうか、それとも彼はワシントンの狂気の地政学的野心支持を表明するのだろうか?多くの新興権力中心が等しく世界統治を分かち合い、指導体制が断固多国主義、全員の為の平和的発展と安全保障に忠実な新世界秩序におけるドイツの中枢的役割を彼は受け入れるのだろうかそれとも彼は明らかに賞味期限を過ぎて生き残ったぼろぼろの戦後体制を支えようとするのだろうか?

 一つ確実なことがある。ドイツが何を決定しようと我々全員に影響するのは確実だ。

記事原文のurl:https://www.unz.com/mwhitney/the-crisis-in-ukraine-is-not-about-ukraine-its-about-germany/

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 この記事「メモ・独り言blog」様が『「ウクライナ危機」はウクライナとは何の関係もない』として、既に、フランス語から?翻訳しておられる。当ブログの様々な記事とのつながり上、こちらにも置いた方が皆様わかり易いのではと想像、屋上屋を架して翻訳させていただいた。

 朝、RTを読む。

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ウクライナ問題の根幹は①ウクライナのNATO加盟問題と②「ドネツク」と「ルガンスク」の独立問題。西側が真に沈静化を望むなら、かつて米独が約束した通りにNATOを東方に一段と拡大しない、ウクライナへの加盟は露の理解得られるまで棚上げと約束することだ

 日刊IWJガイド

「ロシアがウクライナの軍事施設に攻撃開始! ロシアは『占領はない』と主張、ウクライナは『侵略戦争』『国家を破壊することが目的だ』と非難」2022.2.25号~No.3452号

<本日のタイムリー再配信>本日午後6時から2014年収録「『日露エネルギー同盟を締結せよ!』シェールガス革命の幻想と日本のエネルギー戦略のこれから~岩上安身によるインタビュー 第425回 ゲスト 現役の経産省官僚(※収録当時)・藤和彦氏」を再配信します!

2020年7月29日 (水)

グーグルに完全「消去される」

2020年7月22日
Ron Unz

 昨日朝早々、私は我々の常連コラムニストの一人から、我々のウェブサイトが、もはやグーグル検索結果に表われないと懸念するメモを受け取った。

 グーグルとフェースブックは世界のインターネットへの最高位監視役で、五月初旬、フェースブックは、我々のコンテンツを遮断し、グーグルは、我々の全ページのランクを下げて、彼らは、いずれも我々を追放していた。

 以前は、グーグル検索結果で、我々の記事の多くが非常に高く評価されていたが、今や、検索文字列に「unz」を入れないと、それらの記事は全く表示されない。だから、本気で我々を探している人しか、我々の内容を見つけられないのだ。

 だが最近の攻撃は一層厳しいもので、今や「unz」あり、無し、いずれの検索でも、我々の、どのページも表示されない。グーグルは、どうやら全インターネットから我々を「消した」ようだ。

 これまでのFacebookと、グーグルによる排除にもかかわらず、我々へのトラフィックは、我々独自の異なる見解が、巨大インターネット企業に課された妨害を克服して、六月には全ての記録を易々と超えた。それで、どうやら、マウンテンビューの独占者は、締め付けを強化することに決めたのだ。

 たまたま私は多少誤解していた。その日後刻、かなり主流の、穏健な見解のものを含め、非常に広い範囲の、人気が高い、保守的な、共和党志向のウェブサイトに、良く似た運命が起きていたのに気がついた。

https://www.newsbusters.org/blogs/techwatch/corinne-weaver/2020/07/21/updated-google-blacklists-newsbusters-conservative-sites

https://thefederalist.com/2020/07/21/google-appears-to-test-its-ability-to-blacklist-conservative-media-ahead-of-election/

 FoxNewsのタッカー・カールソンは現在ケーブル・テレビ史上最高評価をされている番組を司会しているが、グーグルは彼のウェブサイトは、もはや存在しないと決めている。

http://www.tuckercarlson.com/

https://www.foxnews.com/shows/tucker-carlson-tonight

 だから、どうやら我々の「物議をかもす」記事は、我々がインターネットから、すっかり消えたことと無関係だったのだ。そうではなく、グーグル検閲者は、我々が、他の全ての他の人々と一緒に追放する、ある種保守的ウェブサイトだと判断したのだ。

 私は自分が、内務人民委員部NKVDによる緊急捜索で真夜中に突然逮捕され、寒く湿った尋問室に放り込まれて「一体誰が私を裏切ったのだろう?!」と必死で考えている、1930年代のソビエト社会主義共和国連邦最大のトロツキー主義組織秘密指導者のように感じた。だがそこで、私は、最終的に、主に、最近買ったパンが古いと文句を言ったかどで、同じ夜に、50,000人の他の人々も一斉検挙されていたのに気がついた。私は…前の週、誰かに、古いパンの文句を言ったのを覚えていた。

 たまたま、我々自身のものを含め、それら全てのウェブサイトの、グーグルによる突然の完全排除は、一時的なことが分かった、検索結果は、前日と同じものに戻り、我々のページも、完全に排除されたのではなく、ランクを下げられていて、探すのがほとんど不可能なのだ。だが、この出来事は、私企業や経営幹部に許されている、不条理で政治的な、メディア権力を浮き彫りにした。

 検索エンジン市場でのグーグルの市場占有率は、アメリカでも世界でも、ほぼ90%で、フェースブックも、ソーシャルネットワークで、ほぼ同等の独占だ。連中はインターネットの監視役で、彼らが、気に食わないウェブサイトや政治候補者を「消す」権力を持つのを許すのは本当に道理にかなっているのだろうか? もし誰かが会社の気に食わないことを言ったら、電話会社は、その人へのサービスを永久停止できるだろうか?

 テレビの黄金時代に、もし一つの局がアメリカ聴衆の90%を支配したら、その局は確実に規制対象の独占企業として扱われ、公平公正な方法で振る舞うよう要求されたはずだ。グーグルとフェースブックも同じ基準に拘束されるべきではないだろうか?

 このパターンが、究極の原因を示すのか示さないのか、わからないが、体制側と違う主張の我々ウェブサイトは、インターネット監視役による妨害に会わずに、極めて論議の的となる内容を五年間提供してきたが、我々へのトラフィックは着実に増大していた。ところが、四月下旬、私が、アメリカの悲惨なCovid-19流行は、おそらく、中国(とイラン)に対する、実に無謀なアメリカ細菌戦攻撃の意図しなかった、想定外の結果だった有力な証拠を示す極めて人気の高い記事を公開すると、数日の内に我々は、Facebookとグーグルの両方に排除された。だから、これらの二つが同時に起きたのは、純粋な偶然の一致以上の可能性がありそうだ。

 我々のトラフィックは、その後、空前の高さになったが、グーグルによる排除は、私が述べた理由から、私にとって頭痛の種だ。

これまで10年、私の記事、The Myth of Hispanic Crime (スペイン語系人の犯罪神話)は、グーグルの「Latino Crime(ラテンアメリカ人の犯罪)」検索では、1億8000万、「Hispanic Crimeヒスパニックの犯罪」検索では、6000万の検索結果で、常に第二位で、大いに誇りとする実績だった。だが、BingDuckDuckGoなどの検索エンジンは、私の記事を、依然ほぼ首位にランクしているが、グーグルは完全に「消滅」させている。

ある話題の重要性を評価する妥当な基準は、検索結果総数だと私は思う。共産主義と共産党は、20世紀中、影響を及ぼし、同名の政党が巨大な中国を依然支配している。だから「Communism 共産主義」検索では、検索結果は、1億6300万で膨大だが、それでも「Latino Crime(ラテンアメリカ人の犯罪)」の結果合計より、いくぶん少ない。もし学者やジャーナリストが、共産主義を分析した彼の記事が、インターネットで丸十年、第二位にランクされていたのに、グーグルが、本質的あるいは客観的品質と全く無関係な理由で、突然それをブラックリストに載せると決めたら、どう感じるか想像願いたい。

 それでも、こうした不運な展開は、20世紀の、いくつかの他の体制の下で経験されたこととは到底比較にならない。私は、とうとう、ソビエト社会主義共和国連邦や、同様のイデオロギーを採用した多くの他の政権の1997年の信頼できる説明、The Black Book of Communism共産主義黒書を読む機会を得、まだ800ページの半ばだが、至る所にある大量処刑と大量投獄は、気のめいる内容だ。

 更に、アメリカの不安定な社会が今、グーグルによる検索順位降格など些細な苦情の中でも特に他愛ないものでしかないシナリオの極端に否定的な方向に向かっている気がかりな兆候がある。元CIA職員のフィリップ・ジラルディは常に極めて冷静な人だが、昨日彼は「A Nation Falling Apart 崩壊しつつある国」という挑発的な題の極めて好評な記事を書いたが、そこには「アメリカという飛行機が墜落間近だという多くの兆しがある」という発言がある。

 数日前、私は、1980年代、ハーバードのリチャード・ハーンスタインの下で学び、最近のゲストに、チャールズ・マレーや、高名な理論物理学者ローレンス・クラウスがいる、European Institute of Science in Management所長ルイス・ラゾ・ブラーボによる詳細なインタビューで、いくつか、これらと同じ論点を主張した。

記事原文のurl:https://www.unz.com/announcement/being-totally-disappeared-by-google/

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 この翻訳記事自体が、隠蔽されている。隠蔽エンジンでお試し願いたい。

 小説『楢山節考』に書かれた、うば捨て山は伝説だったという。しかし、現代日本では、政府が推進している。厚生破壊省が先頭にたち、国土交通省が幇助している。コロナ蔓延で、弱者、高齢者を大量死させるのが狙い。妄想であってほしいもの。PCR検査数、四月末のデータでは、OECD加盟国36カ国中、35位。より最近のデータでは、世界で159位、というのが傍証。そこで一句。

分科会、政府のウソのかくれみの

 中国に限らず、宗主国でも、支配体制による弾圧は強烈だ。ネット検索や、ソーシャル・メディア・アカウントさえ排除されてしまう。この排除については、Paul Craig Roberts氏や、wsws.orgなども、書いておられる。共産党支配下のソ連での、反体制派言論の弾圧と変わらない。当ブログも、かつて「検索エンジン」で、何ページにもわたって、検索結果が表示されていた。今や、ごくわずか。数ページ先をたどると、縁もゆかりもないニセの見出しだらけ。クリックすると、無関係なサイトがあらわれる。おそらく、ロボットを使って、ゴミ・サイトを多数生成し、検索する意欲をそぐのが狙いだろう。それで最近は「隠蔽サイト」と呼んでいる。Yahooも、Googleも変わらない。その結果、昔のトラフィックの数分の一に減っている。それでも、この筆者がいう通り、DuckDuckGoでは、そういう妨害は少ないようだ。お試し願いたい。

 日本人によるシベリア抑留体験記『スターリン獄の日本人―生き急ぐ』と『極光のかげに―シベリア俘虜記』を読んだことがある。一方、第二次大戦中の日本政府による共産党迫害の歴史は史的事実。小林多喜二がその典型。宗主国によるマッカーシー・レッドパージ、朝鮮戦争以降の日本でのレッドパージも激烈。この経緯は孫崎享氏の新刊『朝鮮戦争の正体』にも書かれている。少なくとも日本では、今も共産党員排除は、しっかり続いている。「会社は三つの赤がきらいです。火事、赤字、共産党。」と新入社員教育で教えられましたと、優秀な後輩から聞いたことがある。

 チェルノブイリ原子力発電所事故の際には、大変な人数の兵士が現場に駆り出され、悲惨な結果になっている。一方、近隣住民に対する共産主義政権の対応は、豊かな資本主義社会の日本政府による被災者対応より、ずっとまともに思える。具体的知識は下記の本による。通常は良い本をくさす巨大ネット書店書評、本書に対しては、まっとう。

3・11とチェルノブイリ法―再建への知恵を受け継ぐ』『原発事故 国家はどう責任を負ったか―ウクライナとチェルノブイリ法

 このネット言論弾圧の記事で最近読んだ本を連想。『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか (講談社+α新書)』

 隠蔽エンジンの実態、被害妄想と思われるなら、ネットで、この記事の検索を試して頂きたい。
 「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」と入力しても、2007年8月に翻訳掲載した小生の元記事は決して見つからない。コピーはみかけるが。

 属国完全植民地化を狙う傀儡政府の手口を見事にまとめたナオミ・ウルフさんの素晴らしい記事、知られてはならないので、人目につかぬよう、属国の手の者が人為的に排除工作をしていなければ、こういう不思議なことにはならないはずだ。

 三度掲載したもの全てが検索エンジンでは現れない。ジョージ・オーウェルが『1984年』で書いた過去の真実の歴史を廃棄する「メモリー・ホール」に放り込まれたよう。

 「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」過去の三つのurlは下記の通り。決してブログから削除したわけではない。クリックすると現れる。

 2016年2月14日、冒頭末尾以外再再掲記事アドレス
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/02/10-bb36.html

 2013年8月5日、末尾以外再掲記事のアドレス
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/post-d987.html

 2007年8月26日、最初の掲載時のアドレス
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/10-b849.html

 よそのサイトにコピーされた記事は読めるので、題名のみならず、元のurlも組み合わせた論理での記事排除策と思われる。とは言え深刻な時節、再再掲載せざるを得ない。

 サーバー企業に「同じ記事を再三繰り返し掲載するのは重大違反だ」といいがかりをつけられ、閉鎖に追いやられるかも知れない。サーバー管理者は、隠蔽エンジン大企業に、なぜ削除すると文句は言わないだろう。その時は「皆様さようなら」ということになる。

 コピーする方々は、必ずこの付記もコピーするよう願いたい。
付記部分を除く翻訳のみの転載は、支配体制による言論統制の幇助に他ならない。

 ちなみに元の英語記事は今も健在。Fascist America, in 10 easy stepsと入力すると当然読める。末尾に寄付のお願い文章がある。昔あったかどうかの記憶はない。
https://www.theguardian.com/world/2007/apr/24/usa.comment

 

2020年7月 7日 (火)

ビクトリア・ヌーランドの警告 外国干渉主義者は本当にロシアが嫌い

フィリップ・ジラルディ
2020年6月23日
Unzレビュー

 ドナルド・トランプについて語るべき良い点を見つけるのは困難だが、現実には、ベネズエラとイランの場合、かなりきわどかったし、今後四カ月間は「強い大統領」のあかしを強化し、コロナウイルスや「黒人の命は大切だ」から目を逸らせるのに役立つ何かを始めるかなりの誘因があるだろうが、彼は新しい戦争を始めていないのだ。

 それはともあれ、トランプは三人の前任者、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュとバラク・オバマが作った実績に追いつくためには、相当頑張らなければなるまい。ブッシュは根っからのネオコンで、ドナルド・ラムズフェルド、リチャード・パール、マイケル・レディーン、リュエル・ゲレクト、ポール・ウォルフォウィッツ、ダグ・フェイト、エリオット・エイブラムス、ダン・シナーやスクーター・リビーを含む彼らが少なくとも簡単に操れた。彼は不幸にして、実際は自分こそ責任者だと思っていたディック・チェイニー副大統領に耐えなければならなかった。彼ら全員、20年後もアメリカが軍隊を配備しているアフガニスタンやイラクのように、他の国々の侵略を含め、アメリカの安全保障を強化するために必要と考えるあらゆることをする権利があると信じるタカ派だった。

 クリントンとオバマは、いわゆるリベラル干渉主義者で、一層受けようして、他の国々に民主主義と呼ばれるものを輸出しようと努めた。マスコミが何らかの方法でモニカ・ルインスキーと彼の関係のうわさを耳にすると、目をそらすため、クリントンはアフガニスタンとスーダンに爆弾を投下し、オバマはクリントン夫人に支援されてリビアを破壊することに決めた。オバマは、無人飛行機で殺害することで、利益を受けるだろうアメリカ国民のリストを再検討するため毎週火曜朝の会議を設定した最初の大統領でもあった。

 だから、ネオコンとリベラル干渉主義者の違いは、実体より、むしろスタイルだ。どの尺度でも、全般的に見れば、トランプはかなりましに見えるが、それでも、彼の政権には、ネオコン思考の復活があった。アメリカは例外的な国という精神構造は、現在、アメリカは、他の国々と対処する際、もっぱら自身の規則で行動してよいと神から権限を与えられているという信念の権化、マイク・ポンペオ国務長官が最高の実例だ。それは主導的ネオコン、マイケル・レディーンのものだとされる「アメリカは、10年に一度ぐらい、どこか小さい、でたらめな国を拾い上げ、それを壁にたたきつけて、我々が本気だと世界に示す必要がある」という助言に従うことを含むだろう。

 ネオコン/ リベラル干渉主義の世界で一番の家族の一つは、ケイガン家のロバートとフレデリックだ。フレデリックはネオコンのアメリカン・エンタープライズ研究所上級研究員で、妻のキンバリーは、奇怪な名称のInstitute for the Study of War(軍事問題研究所)の所長だ。ロバートの妻ビクトリア・ヌーランドは、ブルッキングス協会参与で、オルブライト・ストーンブリッジ・グループの非常勤上級研究員だ。それは、ビクトリアも、ブルッキングスにいる夫同様、リベラル干渉主義者であるとことを意味している。彼女はヒラリー・クリントンの愛弟子と見なされており、制裁で500,000人のイラクの子供を殺すことは「価値があった」と発言したマドレーン・オルブライト元国務長官と現在働いている。ヌーランドはディック・チェイニーが集めたスタッフの一員だったことで、ネオコンとは相当の関係がある。

ヌーランドは、2013年-2014年、ウクライナのヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領政府を不安定化する企みの背後の原動力だったのを多くの人々が覚えているだろう。ヤヌコーヴィチは、確かに腐敗した独裁者だったが、自由選挙で、首相になっていた。国務省でヨーロッパとユーラシア担当国務次官補だったヌーランドは、抗議行動参加者を励ますため、広場でクッキーを配るマスコミ好みの演技をして、ヤヌコーヴィチ政府に反対するマイダン広場のデモ参加者を、あからさまに支援した。

 ワシントンとキエフが表向きは友好関係を持っていた事実にもかかわらず、ヌーランドは、反政府派を露骨に支援して、ウクライナに公然と政権交代を求めていた。いかなるアメリカ政権であれ、特にもし、50億ドルもの予算で支援されているような、外国によるアメリカ内政干渉の、似たような企みを容認すると想像するのは困難だが、ワシントンは長い間、自身の行動を評価する上で、世界的な二重基準を信じてきたのだ。

 ヌーランドは、彼女と全米民主主義基金がウクライナで醸成するのを支援していた不安に対処する上で、ヨーロッパのあり得る役割に言及した際の、彼女の汚い言葉で悪名高い。ヌーランドにとって、キエフでの政府転覆は、ウクライナにおけるロシアの権益、特にクリミアでの権益を守ろうとするロシアの取り組みを巡って、本当の敵、モスクワとの断固たる決別と、エスカレートする対立の前兆に過ぎなかった。

 紛争を拡大し、直接ロシアと対決するという、当時のヌーランドのより広範な狙いは明らかだ。上院証言で、彼女は政権が、どのように「モルドバとジョージアのような他の前線諸国を支援して」いたかを述べた。「前線」という言葉の使い方は示唆に富む。

 ビクトリア・ヌーランドは火遊びをしていたのだ。アメリカを破壊する軍事力を持っている唯一の国、ロシアは、サダム・フセインのイラクや、タリバーンのアフガニスタンのような取るに足りない国ではない。恫喝と制裁を使って、モスクワを逃げ場のない窮地に追いやるのは、良い政策ではない。対テロ活動の取り組みを含めて、ワシントンには、モスクワと安定した関係を維持すべき多くの素晴らしい理由があり、反対方向に動いても、ほとんど利益はない。ロシアはワルシャワ条約を再編成しようとしておらず、ウクライナを武装させたり、北大西洋条約機構(NATO)に加入したりして、冷戦体制に戻る、やむにやまれぬ理由などない。

 ビクトリア・ヌーランドは、フォーリン・アフェアーズ誌の7月/8月号に、ロシアの「脅迫」と彼女が考えるものに対処する上で、アメリカにとって適切な方法について、長編記事を書いたところだ。それは「How a Confident America Should Deal With Russia.(自信があるアメリカは、いかにロシアに対処すべきか)」という題だ。フォーリン・アフェアーズ誌は、ネオコンとリベラル干渉主義者双方にとって快適な居場所を提供する、外交問題評議会(CFR)が発行する支配体制の機関紙だ。

 アメリカと同盟諸国が、ロシアが、軍縮協定や、国際法、近隣諸国の主権や、アメリカとヨーロッパで選挙完全性に違反するのを許して、プーチンに「悪い手で、うまくプレーすることを可能にさせ」、ウラジーミル・プーチンに対し、アメリカが自分で「ゲームを変える能力」の自信を失い、同盟諸国が冷戦を勝ち取った政治的手腕を忘れ、その後、何年も結果に甘んじ続けたというのがヌーランドの意見だ。この戦略には、大統領レベルでの一貫したアメリカ指導部、民主的な同盟諸国やパートナーとの団結、クレムリンによる危険な行動を阻止し反撃するという決意の共有が必要だ。それには、モスクワに協力させる誘因や、時には、魅力をより良い関係の恩恵について、ロシア国民に対する直接の呼びかけも含まれる。ところが、リベラル世界に対するロシアの脅威が増大する中、この手法は使われなくなった。」

 ロシアは「リベラル世界」を脅かす、ならず者国家だという彼女の認識を共有すれば、ヌーランドが書いているものは完全に意味をなすだろう。NATOやアメリカの支出に比べれば小さく見えるのだが、プーチン下のロシア再軍備を彼女は脅威と見ている。近隣諸国の安全保障体制を拒否していることから、彼女はプーチンが東ヨーロッパで「ロシア勢力圏を再確立しようとしている可能性があるという恐れを抱いている。ここで、特にNATO拡大という話題に関し、自由民主主義と、ロシアを指揮している依然非常にソ連的な人物との間に深い亀裂が直ぐさま広がった。NATOは純粋に防衛連合で、ロシアに対する脅威にはならいと、ワシントンと同盟諸国が、どれほど懸命にモスクワを説得しようとしても、ヨーロッパをゼロ・サムという観点で見るのがプーチンの狙いには役立つのだ」。

 NATO拡大というヌーランドの考えは、実に見当違いで、むしろ空想に近い。もちろん、アメリカ政権は拡大しないと保証していたのだから、ロシアは目の前の軍事同盟を脅威と考えるはずだ。NATO拡大に対するプーチンの大きな恐怖は、ロシアを取り巻く益々繁栄する民主主義諸国の帯は、彼の指導者モデルに対する挑戦で、ロシア国民に民主主義への熱望を再感染させるリスクだと考えているからだと彼女は全くのたわごとを言っている。

 ヌーランドは似たようなことを延々語っているが、中心主題は、彼女が明かに憎悪し漫画の悪人のように描写している人物ウラジーミル・プーチンを阻止するため、ロシアに対決しなくてはならないということだ。彼女の分析の中には、こういうばかばかしいものがある。「ロシア軍はシリア油田の利用と密輸経路を得るため、シリアに残った少数の米軍を定期的に試している。もしこれらアメリカ軍が去れば、モスクワとテヘランは、シリア石油や密輸薬物や兵器で彼らの作戦資金調達をするのを阻止するものがなくなる。」

 大半の狂信者と同様、ヌーランドは自己批判の感覚が全く欠如している。ロシアに余りにも友好的だと見なされるので、合法的に選ばれたウクライナ政府を打倒しようと彼女は企んだのだ。彼女はクリミアを「占拠した」と言ってクレムリンを非難するが、アフガニスタンやイラクでの米軍の大きな存在や、イスラエルやサウジアラビアの戦争犯罪を地域で幇助しているのを見落としてている。彼女が拡張主義と考えているロシアには海外軍事基地がたった一つしかなく、アメリカは、1000千以上の基地を保有しているのを彼女は知っているのだろうかと疑問に思う。

 アメリカの思い通りにならない国々、永続の敵ロシアに加えて、中国や、最近では、イランやベネズエラに対するホワイトハウスの恫喝に、ヌーランドは明らかに気付かないことに決めている。これらの国のどれも、アメリカを脅やかしてはおらず、あらゆる活動や警告はクレムリンやテヘランやカラカスや北京の「非民主的」指導者からでなく、ワシントンで語るマイク・ポンペオという名の紳士から間もなく発せられようとしている。

 ビクトリア・ヌーランドは「2021年のアメリカにとっての課題は、強みをもとに作り上げ、ロシア国民を含めて、プーチンの弱点に圧力を加え、ロシアに対し、より効果的な方法を作りあげる上で世界の民主主義を率いる」ことだと勧めている。興味深いことに、これは、2016年にロシアに対して行われた、インチキな主張を思い出させる、外国政府の営みに対する干渉と見なされる可能性がある。それは、まさに、ヌーランドがウクライナで実際にしたことだ。

 ヌーランドは論文で、大いに語っており、ワシントンにおける干渉主義の現在の状態に興味がある人々は彼女を無視するべきではない。何らかのイデオロギーの敵として、ロシアと対決するのは、双方をより貧しくし自由度を減らす、決して終わらない過程だ。モスクワが、国境で起きることに関心を持ち、8000キロ離れた、巨大な経済と軍隊の両方を持つアメリカが多少くつろいで、自薦世界の警官の重荷を下ろすのが適切だろう。

 Ph.D.のフィリップ・M・ジラルディは、中東での、より権益にかなうアメリカ外交政策を検討する501(c)3の課税控除対象教育財団Council for the National Interest(連邦ID番号#52-1739023)事務局長。ウェブサイトはhttps://councilforthenationalinterest.orgで、アドレスはP.O. Box 2157, Purcellville VA 20134、電子メールはinform@cnionline.org

記事原文のurl:https://www.unz.com/pgiraldi/victoria-nuland-alert/

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 経済効率が全て。職員も、無駄な年寄りも削減するのがネオリベ・ネオコンの狙い。

 日刊ゲンダイDIGITAL

非情の厚労大臣 過労死ライン超え職員555人でも人員削減

 今日の孫崎氏のメルマガ いつもとは違い題名だけコピーしても意味はわからないが説得力あるエッセイ。兵士、諜報機関員の「犬死」がテーマ。

随想? ノルマンディー の崖

2020年1月 8日 (水)

猫としてのロシア

ポール・クレイグ・ロバーツ氏へのお答え
アンドレイ・マルチャノフ
2018年9月4日
The Unz Review

 部分的に、私と(Sakerとして知られている)アンドレイ・ラエフスキーに宛てた彼の記事で、ポール・クレイグ・ロバーツ氏が提起された、いくつかの問題にお答えする前に、私はアメリカ国民としてのロバーツ博士の勇敢な見解と、見せかけだけでない本当の愛国心に深い尊敬の念を表明したいと思う。アメリカとロシア間で今や公式となった冷戦2.0と、それにおけるロシアの姿勢に関し、地政学的現実のいくつかの点で意見が異なるとはいえ、このような尊敬されている方と会話出来るのは名誉であり栄誉だ。ロバーツ博士はこう書いておられる。

 私も同様なことを指摘したので、マルチャノフとThe Sakerには拍手喝采するばかりだ。我々が違っているかもしれない点は、侮辱と挑発を際限なく受け入れていると、結局、唯一の選択肢が降伏か戦争になるまで侮辱と挑発が増すのを促進するだけだという認識だ。そこでプーチンとロシア政府に対するアンドレイ・マルチャノフとThe Sakerへの質問は下記だ。侮辱を甘んじて受けるのは一体どれだけの期間機能するのだろう? あなた方は、対決上、あなた方の優位を敵が無力化できるまで、あなた方は侮辱を甘んじて受けるのですか? 国の名誉を守りそこね、愛国的国民の支持を失うほど長い間、侮辱を甘んじて受けるのですか? 最終的に、戦争や服従を強制されるほど長い間、侮辱を甘んじて受けるのですか? 結果が核戦争になるほど長い間、侮辱を甘んじて受けるのですか?

 ロシアの戦略問題に関し、ここが私とPaul Craig Roberts氏の意見が劇的に異なるところだ。そう、私はロバーツ博士に、ウィリアム・フルブライトの言葉通りなのに同意する。「言葉は行為で、態度は、それが人の心と行動に影響を与える限り実体だ」。侮辱や挑発は不快で、場合により、一部の人の心や行動に影響を与えるが、現代ロシアでは、そうではないのだ。私はUnzレビューのここで、ロシア戦略の基本を既に多少ご説明したが、紛れもなく、ごもっともなロバーツ博士の質問に答えるため、もう少し詳しく言おう。

 20世紀初期からロシアの子供がロシア文学の授業で習い、成人になっても覚えている19世紀のロシア古典寓話作家イワン・アンドレエヴィッチ・クルイローフの多くの素晴らしい寓話の中には現在の地政学的現実を完全に記述しているものがある。その寓話は「猫と料理人」で、法事で料理人が居酒屋に出かける際、ネズミから食べ物(鶏)を見張るよう猫を残してゆく。寓話では、居酒屋から帰った彼は、鶏を「守る」猫の全ての結果を見ることになる。猫は鶏を食べ終えているのだ。料理人は突然猫をとがめ始めるが、寓話は大部分が、猫(ヴァーシカ)が言うことを聞かず、横柄で、無責任で、邪悪なことについての料理人の独白だ。寓話の最終行が状況を簡潔に要約している。

だが彼が話をし続ける間に
猫は鶏をすっかり食べてしまった。


А я бып о варуиному

Велел настенке зарубить:

私は、料理人に、こう言いたい
壁に、こう書いておこう

Чтоб там речей не тратить по-пустому,
Где нужно власть употребить.

言葉をできるだけ無駄にしないよう
必要な場合は、力を使わなければならない。

 重要なのはここだ。アメリカは、ロシアに対し、自身が壊滅されることなしには武力を使用できないが、ロシアは、この有名な猫のヴァーシカのように、やかましいだけの話を背景に食べ続けている。この現実に、とうとうワシントンの多くの連中も、実に死に物狂いで無力な形で気づき始めたのだ。グラハム・アリソンもこう言っている。

ロシアがどれほど悪魔的で、破壊的で、どれほどよこしまで、どれほど締め殺すに値するにせよ、我々が自殺せずには、このいやなやつを殺せないのが生の事実だ。

 最終的に、2017年のアメリカ地政学「学界」の「尊敬される」メンバーが、少なくとも連中の、そもそも、はなはだしく膨れあがった権力に、多少の限界を把握し始めたのは若干の進歩だ。かつて2013年に世界がどうだったかを考えれば、これは進歩だ。2008年、ジョージアで、グローバリストの傀儡に完勝したにもかかわらず、ワシントンのグローバリスト陰謀団に、ロシアはまだ、さほど真剣に受けとめられていない。やっと2014年になって、あらゆる類の米軍「専門家」が、勝ち誇る米軍とNATO軍が、ウクライナで、慣例通りロシア軍を打ち敗るシナリオを大量に書いた。それは、クリミアをNATO基地に変えようとするアメリカの動きを、電光石火の作戦でロシアが防いだクリミアでの作戦に対する自己治療だ。ロシアの反撃は全員の不意をついた。当時実現されたことを、今多くの人々が早くも忘れている。これは「甘んじて受け入れ」とは到底表現できまい。むしろ、ロシアが真っ向から挑戦したのは、既存世界秩序に対する大打撃だったのだ。けちな中傷ではなく行動こそ名誉の守り方なのだ。ドンバスでは、アメリカに「訓練された」ウクライナ軍の大規模敗北が続いた。

 私は2015年1月にこう書いた。

だが、ウクライナでもロシアでも、意味のあるいかなる政治的目的も達成し損ねて、大規模な世界再編成を始めるのに、アメリカが失敗したのは既に明確だ。この敗北の結果は、一体何だろう? 私は推測は嫌いだが、それが既におおごとで、彼らが現実に直面する瞬間が来ることだけは分かる。

 ほぼ4年後の今、大きく変化して同じものとは思われないような世界に我々は暮らしており、評判を無視した大衆芸能紙への執筆でない限りは、アメリカ人は誰もロシアが敗北するシナリオを書こうとしない。我々は本物の多極世界に移行しつつある世界ではなく、多極の現実で生き、アメリカがユーラシアに権力投射をしようとする試みが事実上阻止されている世界に既に暮らしているのだ。他には何もできないので、相手を罵り、侮辱し、挑発するだけの落ちぶれた世界に。歴史的な意味で、劇的で信じられない程速いアメリカ権力の凋落という事実を、人々はどういうわけか無視している。第二次世界大戦後のアメリカの繁栄と影響力は、主にアメリカ軍事力の神話と虚勢で、逸脱すれば「罰」せられるのを恐れさせ、他の国々をアメリカの方針に従わせることに依存していた。ロシアは、これを、虚勢だと言ったのだ。

 現在、アメリカの行動は、気が狂うことなしには現実に直面できない衰退しつつある国の徴候を益々示している。アメリカは気が狂いつつあり、国際的にも国内的にも、益々この非合理的で危険な政権が、ほかの皆を道連れに、自殺するのを阻止できる唯一の力は、軍事的大敗の脅威だ。ロシアにはそうする力があり、これまでのところ、それは機能している。だが私には個人的疑問がある。強暴な患者を取り押さえ、ベッドに抑制する際、患者による侮辱と抵抗で精神病院の雑役係は感情を害されるだろうか? 私はそう思わない。人は強暴な精神病患者には感情を害されない。看護人は患者を取り押さえながら名誉を守るわけではない。看護人と強暴な精神病患者間に、名誉に関わるような交流はあり得ない。アメリカは条約を締結するに値する相手ではなく、1990年代初期以来そうではなく、アメリカ側には、ロシア-アメリカ関係で名誉にかかわるような交流はない。

 それで、2014年と2018年、世界の二つの国を比較して、状態を評価するのは正当だろうかと私は尋ねたい。答えは、それは正当であるのみならず、それは唯一そうする方法なのだ。クラウゼビッツの格言は今も有効だ。「それが最も理に適った基準なのだから、結果によって出来事を判断するのは正当だ」。アメリカの全ての挑発、侮辱と、ロシアが甘んじて受け入れているとされることに関し、人はこれを問わねばならない。ロシアは勝っているのだろうか? 全体像を見れば、答えは疑う余地なく、イエスだ。経済から、軍事、地政学に至るまで、多くのことが自明だ。だから、

ワシントンで支配しているシオニスト・ネオコンは、ナポレオンやヒトラーがしたのと同じ間違いをする可能性がある。ソ連崩壊で、歴史は、アメリカを将来のモデルとして選んだことを意味するという「歴史の終わり」を彼らは信じ込んでいる。彼らの思い上がりは、実際、ナポレオンやヒトラーの思い上がりを超えている。

 ナポレオンもヒトラーも核抑止力問題に対処していなかったし、即時に情報が広がる世界に住んでもいなかった。2015年のシリアでの出来事や、2018年3月1日のプーチンの連邦議会演説に対する、これら正にネオコンや連中の軍事「専門家」のヒステリー反応から判断すれば、メッセージが読み取れる。ヒステリーは弱さの最初の兆候だ。ネオコン連中は少なくとも一部は非合理的かもしれないが、そうした連中さえ、支払うべき代償があり、別途論じるべき、アメリカの力への厳しい制約を理解していると信じる理由があることを理解している。結局、ヨーロッパを屈伏させた後、ナポレオンもヒトラーもロシアに進軍した。大陸軍グランド・アルメグランデとドイツ国防軍ヴェールマハト双方に続く評判に、彼らは大いに浴していた。1950年以来、サダムの甚だし弱体な軍に対する朝飯前の射撃遊びを除けば、アメリカはレベルの低い相手に対する戦争で一つも勝利できていない。

 セミョーン・バグダサーロフは善良な人物で、ロシア愛国者で、元政治将校だが、アメリカ航空母艦を「沈没させる」彼の提案を、私は本気には受け止めない。愛国心は不合理な考え方の口実にはならず、シリアのいくつかの標的に限定されたトマホーク対地攻撃ミサイル攻撃で、航空母艦が一隻喪失すれば、世界がまさしく核戦争の瀬戸際の上に立つような規模の政治危機をアメリカ国内で引き起こすだろう。ソ連崩壊後、自身を世界で自称最大の軍と見なしていた1990年代の短期間の中断を除き、本質的に、アメリカは核報復の方向に偏っている。愚かなことはせず、必要なのが、ここ数年のロシアの対応だ。これが唯一正しい戦略なのだ。

 そして、これが私の結論だ。元軍人として、バグダサーロフや他のあらゆる「評論家」同様、参謀総長やロシア諜報機関によるウラジーミル・プーチン大統領への日々の秘密ブリーフィング内容を全く知ることができない、ただの作家に過ぎないことを、私は十分認識している。愛国心や多少のプロ意識でさえ、この世界が全滅するのを防ぐ唯一適切な判断をするために必要な重要情報を提供するために自らの命を危険にさらしさえする無数の人々が、最高司令官に提供する完全な状況認識把握の代わりにはならない。ロシアは、アメリカ合州国が、現在どういう状態か知っており、過去5年間の世界史を振り返れば、ロシアは鶏を平らげる、あのことわざの猫で、他方、武力を使うはずの連中は、そうできずに大声を出すだけで、実力行使できないように私には見える。このニワトリは、パックス・アメリカーナだ。ロシアはどのように戦争をするべきか知っており、ロシアはどのように自身を守るべきか知っており、それが機能しており、現在我々全員、アメリカではなく、ロシアが考えているような別世界で暮らしているので、ロシアは今していることを続けるだろう。その場合、侮辱を浴びせたり、シリアでのトマホーク対地攻撃ミサイルの無用な一斉砲撃を、もう一度始めたり、軍事的挑発のため、ウクライナの傀儡を「訓練」したりすることさえ、アメリカ合州国にとっては限度で、そこには高潔なものなど皆無だ。

記事原文のurl:http://www.unz.com/article/russia-as-a-cat/
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 記事の英語原文では「猫と料理人」ロシア語原文(翻訳)にある料理人が居酒屋に出かける理由が省略されている。「猫と料理人」翻訳は岩波文庫の内海周平訳『完訳クルイロフ寓話集』を参考にした。

 一年前の文章だが、今も重要と思えるので、遅ればせながら掲載させて頂く。しかし、一番悪いのは、殺人と搾取が主要産業のテロ国家。

 国民の金も血も宗主国に捧げながら、しっかり私利だけは確保する怪物連中。

「桜」飲食提供の昭恵夫人“知人会社” 入札前に打ち合わせ

 「こういう連中を支持している方々、脳味噌はあるのだろうか」と全く会っていない幼馴染みたちを思い出した。

2019年8月 8日 (木)

私は何のために戦っているか

ロシア語版著書の序文
Andre Vltchek
2019年8月2日
The Unz Review

 私はロシア人だ。私がそう感じているのだから、そうなのだ。私はロシア、ソ連で生まれた - レニングラードと呼ばれるネバ川沿いにあり、驚くほど美しかったし、今もそうである都市で。

 何らかの理由で、私が書いた約20冊の本のうち、わずか二冊だけが(もし私が間違っていなければ)ロシア語に翻訳され、ロシアで出版されている。なぜだろう? 私の本はおよそ40の言語で刊行されている。トルコでさえ、トルコ語で五冊刊行されている。

 多分ゴルバチョフとエリツィン時代、ロシアと私は疎遠になったのだ。完全にではなく、かなりの程度。

 私は国際主義、反植民地主義戦士だ。私はおよそ160カ国で働き、欧米帝国主義によって広められている恐怖について書いてきた。私は何度もだまされ、めった打ちにされ、怪我をさせられ、拷問にかけられ、死刑宣告さえされた。私のロシアは、道義の、公正と勇気のロシアだ。私の祖父母はこのような国のために戦い、私の親類の半分が、それを守って死んだ。過去、北アメリカとヨーロッパの安物の金ピカとウソに、ロシアが幻惑されていた酷い年月の間、我々はお互いが、不幸にも遥かに離れることになった。

 もちろん、欧米に対するロシアの熱中は長くは続かなかった。ロシアは余りにも教養を身につけており、余りに独立志向だ。ロシアは何十年間もだまされる続けられはしない。 「私の国」、私の抽象的な、想像上ながら、それにもかかわらず最愛の祖国は、ワシントン、ロンドン、パリの政治・市場原理主義者に恥辱を味合わされ、ドロボウに入られ、ほとんど破壊された。ソ連崩壊後、ロシア人の平均寿命はサハラ以南アフリカの水準に下がった。当時、ある訪問の際、私は厳しい冬の寒さの中、アカデムゴロドクの科学者がノボシビルスク地下鉄の地下道で蔵書を売っているのを見た。ロシアはぐらつかされ、精髄を奪い去られ、踏みつけられた。欧米は何も与えず、もっぱら奪うだけだった。かつてのソビエトの国際主義が始末された後、アメリカとイギリスとフランスは世界でとどまるところを知らない略奪を始めた。イラク、セルビア、リビア。

 数年間、私は、ロシアが崩壊し、尊厳を失い、偉大な明有形・無形の資産をはしたがねで売る様子を、絶望して見ていた。欧米はそれを大笑いしていた。鼻先でにっこり笑って、深遠な身勝手な態度と嘲りを表現して。

 そう、これはロシアと私が短期間別れた時期だ。私はロシアがひざまずくのを望まなかった - 私はロシアが戦うのを望んでいた。ロシア自身のために、そして世界のために、それが常にしていたように。大半のロシア国民と同様に、私はソ連を取り戻したいと思っていた。安っぽい、いかがわしい資本主義が、共産主義と国際主義理想と置き換わったのを見るのを私は恥ずかしく感じていた。ゴルバチョフのだまされやすさと、すぐ後の、エリツィンの倒錯した破壊的盲従に、私は深い軽べつを感じていた。それ自身の国民と、それほど多くロシアに依存している世界のため、ロシアには弱者でいる権利は無いのだ。

 私は、それについて何を私が目撃したか書いたが、ロシアは当時、私を受け入れる準備はできていなかった。そこの多くの人々は手っ取り早い方法を捜していた。無数の正直な人々はつばを吐かれ、貶められていた。

 最終的に大多数の人々が理解した。政府は変わった。誇りが戻った。屈辱の暗い日々は長く続かなかった。憤慨した、道理のあるロシアは、ひざまづいた状態から再び立ち上がり、欧米侵略者と帝国主義と対決した。ロシアはその魂、深い思いやりと偉大な文化を取り戻した。

 まさしくその瞬間から私は母国を取り戻した。これは私が知り、敬意を払い、好きだったロシアだった。私が喜んで、進んで、そのために戦うのをいとわなかったロシアだ。

 そして、ロシアがその国益と国民と、世界中の何十億人という虐げられた人々を守り始めた瞬間から、大きな、厳しいイデオロギーの戦いが続いている!

 私はロシア語を流ちょうに話す。それは私の「母国語」だ。だが英語は私の「業務用語」だ。私は英語でおよそ15冊の本を書いた。英語は「イデオロギーの戦い」の言葉となり、私はこの目的のために英語を使うのを快適に感じている。英語はお気に入りの武器だ。

 私が先に言った通り、何らかの理由で、私の精神的、感情的なふるさと「故郷」ロシアでは、さほど多くの私の本は知られていない。私が生まれ、愛してはいるが、暮らすことには決して成功しなかった国。

 素晴らしいロシア語翻訳者アンドレイ・マイソフによる私の何十ものエッセイ翻訳は、まもなく、この全てを変えるかもしれない。そうなるよう願っている。彼の決然とした仕事に私は感謝している。彼が知っている以上に。

 何年も、私は全世界を旅し、ドキュメンタリー映画を制作し、本を書いてきた。この全ては、知的、イデオロギー的戦線の「最前線ため」だ。"私の"国々のため。ロシアや中国、ベネズエラやキューバやシリアや他の多くの国々のためだ。

 私は「客観性」を信じない。客観性は、イギリス植民地主義のもう一つの発明だ。世界中で行われてきた犯罪の隠蔽、何十億という脳が感染させられてきたプロパガンダだ。客観性の名のもとに、最も途方もない破壊的なウソが投げ散らかされてきたのだ。

 私はエッセイや本や映画で欧米プロパガンダと戦っている。そして、それと戦うことで、私はロシアと植民地化された世界の全ての人々の両方を守ろうとしているのだ。

 欧米帝国主義が今この地球が今直面している唯一本物の危険だと信じているので、私はこの全てをしている。もし欧米帝国主義を打ち破れなければ、人類は生き残れるまい。

 私の仕事は欧米による洗脳に対する解毒になるよう意図している。それはその唯一の目的が被害者と虐待者両方を虚無主義者知識人ゾンビに変えるはずである北アメリカとヨーロッパで主流メディアのウソに対する、研究所全体とNGOに硬いカウンタードーズだ。

 私はロシアや中国が「完ぺきである」ことを期待していない。私は完ぺきを信じない。私は彼らが人間的であることだけを望んでいる。そして彼らは人間的だ。そして彼らはそういうものとして振る舞っている。相手側はそうではない。欧米は何世紀も、あらゆる大陸を強奪し、人を殺し、だましてきたのだ。

 この本がロシアで、私の著作の人気を高めるかどうか私にはわからない。私はそうなることを願っている。もちろん私自身のためにではなく、今私は世界独裁がどのように機能するか、はっきり理解していると思っているので、「私の国」にも、それを知ってもらいたいと願っているのだ。用意し、準備万端、警戒態勢を取るために。

 私は「国に帰り」たいと思うが、著者にとって、それが意味するのはこれだけだ。いかに遠く離れていても、自分の母国の人々と、考え方や感情や恐れや希望を共有できることだ。

 [私のロシア語の本:書名『あなたが読むはずではないもの』]

 アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼の最新著作は『Revolutionary Optimism, Western Nihilism』、革命小説『オーロラ』、政治的ノンフィクションのベストセラー『Exposing Lies Of The Empire』。ここで彼の他の本を見られる。ルワンダとコンゴ共和国に関する彼の画期的ドキュメンタリーRwanda Gambitや、ノーム・チョムスキーとの対話『欧米のテロリズム』(日本語翻訳は『チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで』)を見る。Vltchekは現在東アジアと中東に住み、世界中で働いている。彼のウェブサイトツイッターで彼と連絡を取れる。彼のPatreon

記事原文のurl:http://www.unz.com/avltchek/what-i-am-fighting-for/

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 大本営広報部、郵政民営化の悲惨な現状は追求せず、表なし。裏だけ。見た瞬間チャンネルを切り換えている。

 かなり昔、テレビやラジオ・テキストを購入して何度かハングル講座聴講を試みたが、日本語にない母音や子音の発音が聞き取れず挫折。文字を何とか判読する段階で終わった。それでも地下鉄に乗るのは不安ではなかった。彼らが掲げるプラカード「NO日本」ではなく「NOアベ」であるのは判読できる。大きな違いだが、日本の大本営広報部は報じているのだろうか?ちなみに、ネット翻訳ためしてみているが、韓国語から日本語への翻訳は、同音異義の漢字がハングルであるため、時にとんでもない結果になることがあるようだ。それでも、漢字部分以外は驚くほど意味が通じる。

日刊IWJガイド「岩上安身によるれいわ新選組の参院選候補者の4連続インタビューが決まりました!昨日の第一弾は、元派遣労働者でシングルマザーの渡辺照子氏に、1959年生まれの同級生、岩上安身が直撃インタビュー(録画収録)! 続いて8月9日に安冨歩氏、8月10日に野原善正氏と三井義文氏!」2019.8.8日号~No.2520号~(2019.8.8 8時00分)

 ガイド記事中に、韓国の新聞記事の話題がある。

一方、あいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展・その後」の中止問題は国際的な反響も呼び、「少女像になる」運動が国際的な広がりを見せています。

※ [SNS 世界] 日展示中止対抗海外で「少女像になる」運動(本タイトルは、ハングル文字ですがハングル文字は機種依存文字のため、グーグル翻訳にて日本語に翻訳し記載しています)(聯合ニュース、2019年8月6日)
https://www.yna.co.kr/view/AKR20190806117800505?fbclid=IwAR2TeZQOwJbJbqnv92D6fhNT6snsYREbyHqJ20cdOWP_6BU9Lm7QmB4lED8
※ 記事の引用はグーグル翻訳によって翻訳したものをベースとしています。

 聯合ニュースによれば、イタリアのナポリで活動する女性彫刻家のロザリア・イアゼータさんは8月4日、自身のツイッターにあいちトリエンナーレの検閲に反対する平和の像とし複数の写真を上げ、ツイートで「(少女)上のようにポーズを取ろう。これを『表現の不自由像になる』と呼ぼう」とフォロワーに呼びかけています。

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