ミャンマー

2021年4月 7日 (水)

岐路に立つミャンマー

2021年3月31日
ドミトリー・モシャコフ
New Eastern Outlook

 2021年2月1日に権力を掌握した軍に対し、無数の街頭デモが沈静化しないミャンマーで起きている出来事は大いに注目されている。文民政府から軍事政権へと変化したが、事態がどのように進展するのか全く不明なのだ。軍は権力を維持することが可能なのだろうか、あるいは、大規模デモと軍内部の分裂という圧力の下で、アウンサンスーチーと彼女の党が権力に復帰するのだろうか。

 これまでのところ、ウィンミン大統領と国民民主連盟(NLD)党党首で、大統領府大臣・外務大臣のアウンサンスーチーと、何百人もの与党幹部や活動家が逮捕されたままという状態だ。だが一方、軍に対する抗議の規模と敵意は、ひたすら増大している。

 NLDが総選挙で印象的な勝利をした後、党が軍により活動を禁止され、権力の座から降ろされ、それを支持する、あらゆる公的発言が極めて残酷に鎮圧された1989年の、いわゆる民主革命後に展開した状況が繰り返されていると、ミャンマーの政治プロセスを観察している人々の多くが考えている。タン・シュエが率いる軍は、不満を抱いている全ての人々を逮捕したり、接触が困難な場所に隔離したり、射殺したりして、何十年間も、完全な権力を掌握し続けるようにしている。

 だが、ミャンマー社会は、1989年以来、時間とともに、大いに変化したので、現在のクーデターと当時のクーデターとの類似は実際、全く表面的だ。これは最近特に、軍が文民政府に権力を譲るのに同意した際に顕著だった、当時。欧米諸国とアメリカは、軍事政権が何十年間も、その中で暮らしてきた制裁を解除し、日本、アメリカ、中国やASEAN諸国から、海外投資と技術がミャンマーに流れ込むお膳立てをした。ミャンマーで本物の好況が始まり、過去数年間、国のGDP成長率は、5-7%の水準が続いていた。国富レベル増加のおかげで、中小企業が現れ始めた、新しい産業組織が出現し、貿易総取引高、生活水準と消費量の水準が目立って上昇した。2011年以来、一人当たり所得が、900ドルから1,600ドルまで増大した。経済的変化のうねりのおかげで、NLDの立場は強化され、NLDは、その政策がいかに正しいか、これら全ての成功を自身のせいにした。この党は主流になり、国中に下部組織を作るのに成功し、活動家たちは、国民の中でも最も教養がある、裕福な人々の支持で、権力闘争に対する用意をすっかり調えていた。

 だから、NLDが大衆の熱意以外、他のいかなる資源も持っていなかった1989年と対照すると、現在は全てが異なっている。NLDは強力な組織構造、オピニオン・リーダー、多くの県当局、新聞、ラジオ、テレビというメディア、ジャーナリストの同情と、ロビー運動さえ持っている。これは、ミャンマー軍と、その将官が、逮捕や処刑にもかかわらず、権力を求めて戦い続ける本格的な相手に直面していることを意味する。

 今でさえ、軍事力で、NLDの抵抗を抑える軍の能力のなさを見て、多くの人々が、常にミャンマーの国家制度を維持する中核組織と見なされた軍が権力維持が可能かどうか疑いを表明し始めている。実際、NLD指導部が、実際の政府から、軍とその代表を永久に脇に追いやる、いわゆる「民主主義への移行」のお膳立てをする憲法を変える計画が既に準備されているのを知っていたので、この狙いを実現するため、軍は、国の支配権を自身の手中に収めたのだ。国内で、長年の間に、軍に反対する人々が、いわゆる「緊張の場」を作りだし、欧米非営利組織(NGO)の影響力と、その直接参加で、政権を握る軍に代わる選択肢として「市民社会」が組織されていた。

 憲法修正を開始し、軍を権力から排除することが、選挙で、NLDにとって大勝利だと考えられていた。2020年11月の選挙で、与党はそれを実現するのに成功した。だが軍は選挙運動と投票経過を、しっかり追い、その中で最も重大な違反、不正操作と偽造が行われており、そのため選挙結果は合法的とみなすべきではないと述べた。NLD支持者は当然これとは意見が違い、軍が主張していることの正当性を受け入れるのを拒否した。そこで生じた状態で、軍指導部には二つしか道はなかった。法廷で、選挙に異議を申し立て、多数の違反と不正行為が起きていたのを証明するか、権力から排除され「民主主義への移行」が起きるの阻止するために、権力を自身の手中にするかだ。

 軍が根拠がない主張をせず、違反を証明する証拠の山を集めて、法廷が彼ら側につくと期待していたことは指摘する価値がある。だが、それは起きず、NLDとその考えが、支配的な民間人エリートの中で、どれほど人気が高いか確認するのに役立つだけだった。その主張を認めさせるのに失敗し、軍指導部は権力奪取を強いられた。時事問題ショーとして、軍がより長く権力の座に留まれば留まるほど、益々、内部政治闘争は一層凄まじくなり、支配層エリート間で達せられるべき妥協が一層実現不可能になる。

 現在、ミャンマーの状況は明白な行き詰まりにあり、ミン・アウン・フライン大将率いる軍が、極めて緊急の問題に直面しているのは明白だ。1980年代から2000年代初期まで存在していた現実へと180度戻るのを絶対望まないミャンマー社会の激しい抵抗に直面して、次に何をすべきか?大半の人々にとって、あの時代は、貧困、無能力、軍官僚の全能と、軍に課された厳しい規則への服従と結び付いている。

 何らかの形で国民を安心させようとして、軍は既に一年以内に確実に議会選挙を行うと発表した。だが、一体どの党が選挙に参加できるか、まだ明確ではない。一方、新政権は、あらゆる手段で、インターネット・アクセスを阻止し、ニュース局やソーシャル・メディアネットワークを閉鎖しようと試みている。それが、これが成功するかどうかは疑わしく、最も可能性が高いのは、軍が再度、公式にNLDの活動を禁止することだ。だが、そうなれば誰も年内の選挙を合法的と認めず、外国の種々の制裁がすぐ続くだろう。

 だが一方で、ミン・アウン・フラインのような思慮ある政治家、軍指導者が、合意された条件でさえ、権力をリベラル派に委ねるべきではないと考えている。NLDと、軍の支援がなければ、内戦を再開する好機を待つばかりの、チン族やカチン族、モン族、シャン族やカレン族などの多くの少数民族が擁立して、長く続いている軍隊に対処できないのは確実だ。加えて、民主派が麻薬密売組織のボス連中を抑えて、ミャンマー北東で次の「黄金の三角地帯」が転生するのを阻止できるかどうか明確ではない。

 だから、権力を獲得した軍と、権力から追い出された民主派の双方が、国の未来がかかった非常に困難な選択に直面している。妥協する機会は、まだ失われていない。更に、紛争を解決するためには、第三勢力、つまり評判が良いミャンマー仏教僧団代表が関与する必要がある。今大切な事は、破壊した社会で、ミャンマー人間の対話を復活させ、双方が国を救う方法を見いだすのを可能にすることだ。

 ドミトリー・モシャコフは、歴史学博士、教授、ロシア科学院東洋学研究所東南アジア豪州太平洋州研究センター所長、オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/03/31/burma-is-at-a-crossroads/

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 見回り隊やらマスク会食。面妖な文化が大阪から出現している。日本中が、これに習うのも近い。だが飲食店の見回りだけでは漏れる場所がある。沖縄や東京では、見回り隊、米軍基地も見回るのだろうか。

 昨日の東京新聞朝刊一面の見出しには驚いた。何かの間違いかと。

核兵器の先制不使用案は「日本の反対で断念」 オバマ政権元高官が証言

 今日の孫崎氏のメルマガ題名

日本政府って、どこまで馬鹿。米国軍産複合体の代弁「ジャパンハンドラー」の言い分を国策に。日本の周辺に中国、ロシアの核保有国がいる。こその中、核保有国が「先制核攻撃」しない国際約束は日本にプラスに決まっている。だがJHに唆され反対する馬鹿さ加減

 政府腐敗による官僚の堕落。元官僚古賀氏の鋭い指摘映像二件。「日本を壊した霞が関の弱い人たち 新・官僚の責任」は拝読したが「官僚と国家: 菅義偉「暗黒政権」の正体」刊行が待ち遠しい。

【古賀茂明】厚労省23人宴会、相次ぐ法案ミス…官僚の世界で何が起きているのか?【ONE POINT日刊ゲンダイ

いま“霞が関”で何が?/生放送!とことん共産党 1時間12分

 UIチャンネル、ロシア大使、ワクチンについても語っている。日本語で。

ガルージン駐日ロシア大使×鳩山友紀夫

2021年3月31日 (水)

「射撃は容赦なかった」:恐怖がヤンゴン地区をおおっている

2021年3月30日
フロンティア・ミャンマー

 兵士と警官が、ダウボン地区の大多数がイスラム教徒の区を威嚇しているが、住民の信仰ゆえに、彼らがそこを選んでいる可能性を示唆するものがある。

 兵士と警察は、ヤンゴン地域のダウボン地区の大多数がイスラム教徒の区を残忍な抑制の標的に定めており、宗教のせいで標的に定められているのではないかと人々が疑うようになっている。

 パズンダウン運河とバゴー川とサケタ郡区境界を接する14区で最大のヌェエーで、保安部隊が、宗教的不穏状態を煽動しようとしているという憶測がある。

 ヌェエーでの紛争は、2月1日のクーデター後、区や区画の新管理者を任命する軍事政権の取り組みを巡る論争を反映している。

 毎晩午後8時から午前4時の外出禁止を無視して、ジンガマとミナンダル道路の交通信号近くで午後10時に始まった短時間の抗議行動後、3月21日夜、この区は実弾、ゴム弾とスタン弾を浴びせられた。

 群衆は約15分続いた抗議行動から解散したが、区の総務部事務所が、不審な原因不明の状況下で火事になった。直後に、兵士たちが現場に到着した。

 「抗議参加者が、交通信号から家に帰り始めた後、私は事務所ビルの放火について聞いた。同時に、私は射撃の音を聞いたが、それは11時まで止まらなかった。」区に住む匿名希望の50歳位の男性が言った。「射撃は容赦なかった」と彼がフロンティアに言った。

 唯一の周知の犠牲者は、右腕を撃たれた50歳位の男性だった。

 彼は抗議行動に参加していなかったと言ったが、射撃が始まって間もなく、ヌェエーと隣接するバマーエー区との境界となるボギョケ通り沿いに走り始めた時銃撃された。

 「私は道路を走っていた。銃撃が聞こえて、銃弾が私の腕に当たった」と負傷した匿名希望の男性が、その夜フロンティアに語った。

 保安部隊が、この区の別の道路沿いに、駐車している10台以上の自動車を銃撃し、大規模損害を起こし、他方、火事になった総務部事務所のそばに駐車していたもう一台の車が、斧でたたき切られた。破損した自動車の一台の所有者は、事件に絶望し、話をするのをいやがった。

 「私は何も言いたくない。私は誰も信じない。何かが起きるなら、苦しまなければならないのは我々で、我々が不平を言える人は誰もいない。我々は我々に起こるものを受け入れるしかない」と彼はフロンティアに言った。

 総務部事務所の隣の携帯電話店も火事で破壊され、所有者は、損害を約2000万チャットと見積もったている。

 匿名を希望した所有者の女性は、店に火がついた時、彼女が家族と一緒に店の中に隠れていたと、3月22日、フロンティアに言った。

 「区役所が放火されたというのを耳にした後、私は店の外で銃撃音を聞いた」と彼女は言った。「銃撃のため、私はあえて店から去らなかった。最終的に、家族全員煙のために外に走り出た。兵士たちが我々が誰か尋ね、我々は彼らに店からだと言うと、彼らは道路の反対側の公民館に留まるように言った。夫は店の中に走ったが、彼が回収できたのはコンピュータ・モニターだけだった。他の全てが火事で燃えた。」

 抗議行動と総務部事務所の火事は、兵士たちが区に到着し、新管理者を指名した後、わずか数時間後のことだった。この男は、国民民主連盟政府下で現職だったが、住民は彼には人気がなかったと言った。11月の選挙で、彼の息子は軍と連携している連邦団結発展党から議席を競ったが、国民民主連盟候補者に負けたと彼らは言った。

 「彼が最初に選出された後、区の住民は男が嫌いで、彼が再び任命された時、大半の住民が不満だった。私は総務部事務所の火事は、管理者として彼が再任命されたのと関係があるかもしれないと思う」と匿名希望の40歳の住民が言った。

 3月21日の夜、保安部隊によって破壊されたとされるヌェエー区の自動車の1台。 (フロンティア)

 ヌェエー区での取り締まりは3月22日も継続した。

 午前7時頃、兵士と警察の3台の車が区に到着し、抗議行動に参加したとされた20人以上の人々を逮捕し、更に夕方戻って、さらに28人を逮捕したと区の住民が言った。

 「彼らは[抗議参加容疑者]名と住所のリストを持っていた」と区に住んでいる25歳位の男性が言った。「私は彼らがどのように名簿を編集できたか分からない。我々住民は、夜の抗議行動に参加した皆を思い出すことさえできない」彼は逮捕された人々の大部分がイスラム教徒だったと付け加えて言った。

 ヌェエー区には3,000以上の家庭があり、住民の約75パーセントがイスラム教徒だと住民が言う。2014年の人口調査で、ダウボンで最も人口稠密な区、ヌェエーには町の住民75,000人の約18,000人、ほぼ4分の1の人口だということがわかった。

 ヌェエーの、あるイスラム教住民は、彼女が非常に恐れたので、彼女と家族は3月22日に兵士たちと警察が戻って来た時、隠れていたと言った。「彼らは3月21日以前に、3日か4日、続けてやってきた。我々は銃撃を恐れて暮らしている。私は彼らがなぜ我々の区でだけ、こうしているのかわからない。彼らは毎日区にやって来て脅迫する。彼らが何が起きるのを望んでいるのか私にはわからない」と彼女が言った。

 もう1人の住民、50歳の仏教徒の男性も、この区での厳しい取り締まりを、イスラム教住民の多さに関連づけた。

 彼は、宗教的不穏状態を刺激するのが狙いなら、失敗するのは確実だと言った。「人々は世間知らずじゃない;彼らは起きていることを十分理解している」と彼は言った。

 保安部隊が(今まで)大多数仏教徒である隣接するバマーエーもパトロールしていたが、彼らはそこでは、めったに住民に発砲しなかった。

 あるバマーエー区住民が、大半の住民が軍と連邦団結発展党を支持しているので、兵士たちが、そこでは、より穏やかな手法をとっていると思うと言った。

 「彼らがバマーエーを巡回している時に、家の外で誰かを見ると、彼らは尋問し、打ちすえる。午後8時30分、区は完全に静かだ」と彼女は言った。「だが何人かの兵士がヌェエー区でパトロールし始めると、我々は銃撃の音を聞く。我々はヌェエー区から毎晩銃撃の音を聞く。」

 それでも、3月18日、兵士たちが両方の区を不意に訪れ、住民に銃を突きつけて、抗議参加者が道路をふさぐため築いた土嚢バリケードを崩し、取り去るよう強いた。

 兵士たちは3月20日に戻り、バマーエー区でより多くのバリケードが築かれたの見て憤った。彼らは住民に彼らの家から出て、それらを取り除くよう強いた。

 「彼らは道路をふさいだと言って我々を非難し、それぞれの家から一人、バリケード撤去を手伝うよう命じた。彼らは、もし男がいなければ、女性が出て、バリケードを撤去すべきだと大声で言った。彼らは区の人々にバリケードを取り去るよう命じた際、叫んで、ののしった」と住民が言った。

 軍はバマーエーでも、ヌェエーのように新管理者を指名しようと努めたと住民が言ったが、この動きは計画通りには行かなかった。

 「前管理者は彼が新管理者に指命されようとしていたと言われたとき、彼は任命を拒否した、彼はその後、修道僧に任命された」とバマーエー住民がフロンティアに語った。「我々は誰が任命されるか様子を見るしかないだろう。」

記事原文のurl:https://www.frontiermyanmar.net/en/the-shooting-was-relentless-terror-grips-a-yangon-ward/

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 ミャンマーに詳しい知人の話から判断すると、軍隊と一般市民は、二つの全く別の階層のようだ。軍隊は、市民から余りに離れた結果、今回のような激しい反発を予想できなかったのだろう。国民は、スーチーを無条件に支持するほど素朴ではないのかも知れない。クーデター直前、ロシアのショイグ国防相が訪問していたというのは気になるが、他国の心配をする以前に自分の頭の上のハエを追わなくてはならない。

 デモクラシータイムス

後手後手 菅のばくち五輪【山田厚史の週ナカ生ニュース】20210331

2021年3月18日 (木)

ミャンマーに対する欧米の身勝手な懸念

Finian Cunningham
2021年3月14日
スプートニク・ニュース

 国連安全保障理事会の欧米三大国は、ミャンマーでの人権侵害の懸念を強調している。だが彼らの「懸念」は、中国にとって問題を起こす身勝手な動機があるように思われる。

 先週、安全保障理事会はミャンマーの軍事政権による一般人に対する暴力を非難する声明を発表した。2月1日に、軍が文民政府を打倒し、権力を掌握して以来、このアジアの国は混乱に陥っている。

 選挙で選ばれた政府の復帰を要求する非武装抗議行動参加者への兵士による発砲で、60人以上の一般人が亡くなった。政治的指導者を含め、最少1,500人が拘留されている。

 ビルマ(今のミャンマー)の元宗主国イギリスと、更にアメリカとフランスも、安全保障理事会が、軍の権力奪取と一般人に対する暴力を非難するよう要求している。先週、欧米諸大国は、この非難の共同声明に中国を参加させることに成功した。

 これまで中国は、欧米諸大国によって、北京がその権力略奪に大義名分を与えたと非難された後、ミャンマー軍を支持したと非難された。

 中国は世界貿易のための一帯一路構想で、ミャンマーを主要ノードにするため何十億ドルも投資している。ミャンマーには、インド洋から800キロ以上、中国本土内に天然ガスと石油を輸送する二本の中国パイプラインの通過を認めている。鉄道輸送と深海港の意欲的プロジェクトも進行中だ。

 2011年に、軍事政権が権力を移譲し、選挙を認めた時に樹立されたミャンマーの文民政府と、北京は良い関係を持っていた。意欲的プロジェクトの多くが、この選挙で選ばれた政治家と交渉したものだ。軍が文民政府を追いだしたのを中国が快く思っていないと言って良いだろう。国の不安定は、中国のエネルギー供給と貿易のために重要なインフラへの何十億ドルもの投資を危険にさらす可能性があるのだ。

 それが中国がミャンマーに対し不愉快な立場にあるのを欧米諸大国が楽しんでいる理由だ。

 北京が早い非難に参加したがらなかったのを、イギリスとアメリカが強調した。それによる悪評は、ミャンマーの抗議行動参加者を、怒りで中国を標的に動員するのに役立った。ロイター報道によれば、中国のエネルギー・パイプラインや他の事業権益に対する破壊工作をするという脅迫がおこなわれている。

 これが国連安全保障理事会による非難の共同声明を発表するよう、中国が強いられた理由なのは疑いようがない。イギリス国連大使バーバラ・ウッドワードは、将来立案され、中国(とロシア)が支持するよう期待される一層攻撃的声明があるだろうと述べた。

 これは非難を利用した身勝手な政治だ。戦略的な経済的権益のため、ミャンマーで中国を身動きできなくさせているのを欧米諸大国は分かっている。もし中国が非難しなければ、ミャンマーの抗議行動参加者の怒りを、インフラ破壊に向けることが可能だ。中国が非難すれば、ミャンマー軍指導者との関係は悪化する。欧米諸大国は万力のような立場を強化しているように思われる。

 バイデン政権は、前のトランプ政権より更に、中国との地政学ライバル関係を強化しているのを極めて明確にした。ワシントンはグローバル・パワーとしての中国の勃興を抑えたいと望んでいる。ミャンマーに標的を定めれば、アメリカと西洋同盟諸国は、儲かる貿易と景気拡大のための中国新シルク・ロードの重要ノードに損害を与えることができると計算しているのだ。

 かつてのビルマで三回の植民地戦争を戦い、何十年間も無慈悲に、このアジアの国を搾取したイギリスは、ミャンマーの民主主義と人権に「懸念を持つ」資格が最も無い国だ。

 もし欧米諸大国が本当に高潔な懸念を持っているなら、彼らは、なぜ世界の他の場所での遥かに気がかりな侵害に対して非難声明を出さないのだろう?

 欧米諸大国の全くの二枚舌は、彼らのミャンマーについての「懸念」が、彼らが中国に対して使おうとしている身勝手な政治的武器であることを示している。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/202103141082338147-wests-cynical-concern-for-myanmar-/

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 大本営広報部、クアッド礼賛一辺倒。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名

ブリンケン米国務長官、尖閣に「日本と共にある」。だが米国は尖閣諸島で中国の攻撃から日本を守れない)。アリソン「台湾海峡の有事の軍事シナリオで中国が軍事的に先んじている可能性。「台湾海峡有事を想定した18のウォーゲームの全てで米国は破れている」

 デモクラシータイムス

すべては菅の選挙のために【山田厚史の週ナカ生ニュース】

2021年2月 8日 (月)

ミャンマー軍、権力奪取

2021年2月3日
ジョセフ・トーマス
New Eastern Outlook

 事実上の指導者、アウン・サン・スー・チーと彼女の全国民主連盟NLDが地滑り的勝利をした選挙の違反を理由に、ミャンマー軍が、一年間権力を掌握すると発表したというするというニュースでもちきりだ。

 欧米の評論家連中は、クーデターの黒幕だと言って、アメリカと中国を非難する二派に別れている。もちろん、もう一つ可能性がある。どちらも、そうではないことだ。

 アウン・サン・スー・チー政権はアメリカの支援で据えられた

 実際、アウン・サン・スー・チーが権力の座についたのは、彼女と彼女の党や、アメリカ政府に資金供給された複数組織の巨大ネットワークに対し、全米民主主義基金(NED)を通した、何十年ものアメリカ資金供給と政治支援の結果だった。

 アメリカのNEDウェブサイトは、アメリカ政府が資金供給しているのを認める約80のミャンマーでのプログラムを掲載している。掲載されていないが、アメリカ政府資金を受け取っているプログラムや組織や個人や運動もある。

 これら団体は、人権擁護フロント組織や、法律組織、メディア操作や、環境保護政策擁護団体まで、様々な社会政治活動に及んでいる。

 アメリカがミャンマーで資金供給している活動は多種多様だが、彼らは全て、いくつかの共通目的に役立っている。

 第一に、彼らはアウン・サン・スー・チーと彼女のNLD党の強化に役立っている。

 第二に、彼らは、直接的、間接的に、ミャンマーと中国の協力を攻撃し、傷つけ、逆転させるという、より広範な狙いに役立っている。

 直接活動をしているのは、ダム建設、パイプラインや港湾や輸送インフラなどに反対する特定プロジェクトを専門に行っている組織だ。

 間接活動には、分離主義をあおり、不安定化や安全保障上の脅威を生み出し、中国企業のプロジェクト建設を遅延させたり、完全に止めたり、中国が所有する鉱山の操業を止めたりするものがある。

 この例には、中国がチャウピューに、広範な地域的な一帯一路構想の重要な要素となる深海港を建設しようとしているラカイン州でのロヒンギャ危機がある。

 中国・ミャンマー国境沿いの武装過激派戦士による不安定化をアメリカが資金供給する報道機関や「人権擁護」団体は一方的に政府の「虐待」を報じ、アメリカが支援する「人権」団体が、シリアのような場所でしているように武装集団を犠牲者として描いている。

 誤りを改める?

 2015年以来、アウン・サン・スー・チー政権は、おそらくミャンマーは、そうせざるを得ないので、中国と喜んで協力しているように見えるが、アウン・サン・スー・チーと彼女のNLD党は、ほぼ完全に欧米の支援に依存しており、ミャンマーより、究極的には、欧米の権益を反映する事実は、依然として変わっていない。

 アメリカのNEDによって、ミャンマー内に膨大な複数の団体が築き上げられていることとあいまって、NLDに敵対する政党は、外国の妨害に影響される選挙で競うのは、事実上ほぼ不可能なことが、NLDが率いる政権から、ミャンマー軍が突然手を引く気にさせた、きっかけだったのかもしれない。

 次に何が起きるのだろう?

 軍が、今後、数日間、数週間、数カ月、何をするかは不明だ。

 軍が権力掌握した、わずか一日後、隣接するタイで、アメリカに資金供給された反対派が街頭に繰り出した。

 ホワイトハウスも下記声明で対応した。

最近の選挙結果を変えたり、ミャンマーの民主主義への移行を妨げたりする試みに、アメリカは反対し、これらの措置が是正されなければ、責任ある人々に我々は行動する。

 アメリカが、何十年も、何千万ドルも、「民主主義への移行」に費やしており、ワシントンがその「移行」のためにミャンマーに作った政党とネットワークを念頭におくと、この声明は一層緊急に聞こえる。

 2019年と2020年に、香港とタイが不穏状態になったの時と同様、おそらくアメリカは、タイとミャンマーで進行中の不穏状態に相乗作用を引き起こそうと試みるだろう。

 万一、ミャンマーの抗議行動が街頭に広がった場合、紛争になるのは確実だ。

 過去数年間、アウン・サン・スー・チー支持者が、暴力的で、少数民族攻撃に陥りやすいことを、おそらく欧米メディアは忘れて、再び彼らを「残忍な軍事独裁権」に「虐待されて」いる「民主化運動」活動家として報じる可能性が高い。

 2021年早々の、軍による権力掌握力と、それが引き起こす可能性の高い外国の干渉は、ミャンマーのみならず、隣接するタイや、可能性として、他のASEAN諸国にとっても、悪い前兆だ。

 アメリカ外交政策は、直接的のみならず、中国への圧力と紛争を強化し続け、東南アジアで小競り合いが既に始まって、周辺沿いにも対立軌道を進んでいるように見える。

 ジョセフ・トーマスはタイを本拠とする地政学誌The New Atlas編集長で、オンライン誌New Eastern Outlook寄稿者。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/02/03/myanmars-military-takes-over/

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 ミヤンマー関連記事、いくつか訳しているが、一部は隠蔽エンジンでは表示されない。帝国には不都合なのだろう。

 ミャンマー・クーデターは詳細に一方的に報じるのに、自国首相の大スキャンダルは報じない大本営広報部。代わりに森失言ばかり。

 AERAdot.

菅首相と長男が牛耳る総務省権益 違法接待疑惑でわかった「平民宰相」「たたき上げ」の大ウソ

 書名8割無効の愛知県知事リコールに賛成した人々を思い出す記事。有名な玄孫氏のお仲間のよう。

 LITERA

それでも森喜朗を擁護する人たち…産経新聞「厚化粧した集団いじめ」橋下徹「森さんの気持ちわかる」山口真由「欧米的ポリコレに違和感」

 トランプ大統領登場後、アメリカでオーウェルの『1984年』がベストセラーになったと報じられた。今なら、スターリン体制を皮肉った『動物農場』こそ、ふさわしいのでは?農場主を豚が追いだしたが、豚以外の家畜は、楽になるどころか、豚にこきつかわれましたとさという寓話。二大政党のインチキさを描いたものにも読める。以前、ジブリが、古典アニメを上映してくれた。
 オーウェル、ビルマ経験をもとに、エッセイ『絞首刑』『象を撃つ』や小説『ビルマの日々』を書いた。舞台は駐留先、今のミャンマー。
 そこで、現地を再訪した作家による本『ミャンマーという国への旅』についての記事『大英帝国は、いかにしてジョージ・オーウェルを生み出し、殺したか』を読み直した。残念ながら日本語翻訳本は品切れ。英会話能力はさておき、まともな文章を読む英語読解力は必要かもしれないと思う。

 日刊IWJガイド インタビュー再配信

【タイムリー再配信 857・IWJ_YouTube Live】19:00~「『英語化』と『グローバル化』を警戒せよ!
大切なのは『翻訳』と『土着化』を通じた国づくり~岩上安身によるインタビュー 第621回 ゲスト 『英語化は愚民化』著者・施光恒氏 第2弾(2)」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

2020年5月22日 (金)

大英帝国は、いかにしてジョージ・オーウェルを生み出し、殺したか

マーティン・シーフ
2020年5月20日
Strategic Culture Foundation

 ロシア経済の混乱とされるものや、想像上のロシア国民の惨めな状態について英国放送協会(BBC)は、いつものがらくた記事を報じ続け、アメリカの放送局、公共放送システム(PBS)が楽しげに、BBCワールド・ニュースを流して増幅している。

 もちろん、それはすべてウソだ。当ウェブサイトに掲載される記事を含め、パトリック・アームストロングの信頼できる毎回の記事は、こうした露骨なプロパガンダへの必要な是正策だ。

 だが他のあらゆる分野ででの、彼らのあらゆる無数の失態や失敗の中(Covid-19による、ヨーロッパで、百万人当たり最高で、世界中でも死亡率が最高の国の一つ)イギリスは世界的ニセ・ニュースで世界的リーダーのままだ。調子を控えめにし、気品のあるふりをしている限り、文字通り、どんな中傷でも、だまされやすい人々は、鵜呑みにし続け、あらゆる不愉快なスキャンダルや不名誉は、しっかり隠蔽され続ける。

 これらで、偉大な故ジョージ・オーウェルは決して驚いているはずはない。最近は、ニューヨークとロンドン金権階級が支配していない、あらゆる世界中の報道機関とロシアに対する(死んでいて、彼自身は事実関係を明確にすることができず、生きていることにされている)ゾンビ批評家として、際限なく彼を持ち出すのが流行だ。オーウェルの共産主義に対する憎悪と恐怖は極めて本物で、亡くなる前の時期、彼がイギリス国内治安機関のMI-5に、情報提供者として奉仕していたのは確かに事実だ。

 だが「オーウェルをオーウェルにした」のは、英米の社会通念が言うような、ソ連邦でのスターリンの見せしめ裁判や、スペイン内戦中のバルセロナとカタロニアにおけるトロツキー派POUM集団での彼の経験ではなかった。それは最終的に、彼がそれで辞職したBBCのための胸がむかつくような仕事のおかげで、第二次世界大戦の間に増大した、大英帝国に対する彼の本能的な嫌悪だった。

 そして彼の忘れ難い偉大な古典『1984年』の「真実省」のモデルをオーウェルに与えたのも、彼のBBC経験だった。

 ジョージ・オーウェルは、全世界のフェイク・ニュース・センターの最大のものの一つで働いていたのだ。そして彼はそれを知っていたのだ。

 より重大なことは、ジョージ・オーウェルの人生の大きな秘密は、彼が亡くなって以来70年間、ありふれた光景の中に隠れていたのだ。オーウェルはビルマ、現在のミャンマーで、当時の大英帝国の仕事について、加虐的拷問者になった。そして基本的にまともな人間として、彼は自分がしていたことに非常に嫌悪の念を抱き、単に償うだけでなく、まだ40代での何とも切ないほどの早過ぎる死に向かって、ゆっくり意図的に自殺して人生の残りを過ごしたのだ。

 オーウェルのこの基本的な再評価で最初の重要な解明は、彼に関する最良の本の一冊にある。2005年に刊行された『ミャンマーという国への旅』(英語原題はFinding George Orwell in Burma)は、私が長い間、その正体は私の旧友で、深く尊敬している同僚だろうと想像し、匿名性を維持していることを評価している、アジア在住の傑出したアメリカ人ジャーナリストの偽名エマ・ラーキンが書いたものだ。

 「ラーキン」は抑圧的な軍事独裁権の中、わざわざ広くビルマを旅行し、彼女の素晴らしい研究はオーウェルの重要な真実を明らかにしている。彼自身の著書で大いに自叙伝的な小説『ビルマの日々』によれば、オーウェルは、ビルマ、現代のミャンマーでのイギリス植民地の警官としての自分の全ての暮らしを酷く嫌っていた。彼がその小説や彼の著名なエッセイ『象を撃つ』で体系的に与えている印象は、仕事のばかばかしい失敗で、世間の仲間のイギリス植民地主義者に嫌悪され、ひどく嫌われ、大いに孤独な疎外された非常に不幸な男だ。

 だが、それは「ラーキン」が暴露した現実ではなかった。生き残っている全ての証人が、オーウェルは、当時そういう人物だったエリック・ブレアとして、植民地の警察業務で高く評価されたいたことに同意した。彼は幹部の能率的な士官だった。実際、まだ20代での、植民地警察業務で、犯罪、悪徳、殺人や人間社会の全般的な裏面についての彼の知識が、その後の生涯を通じて、彼に、ヨーロッパ全体主義と同様、アメリカ資本主義やイギリス帝国主義の都会で生きていくための知識や経験、右翼や左翼のあらゆる無数のウソを見抜く道徳的権威を与えたのだ。

 当時オーウェルがしなければならなかったことに光を当てる二つ目の暴露は『1984年』で最も有名な、ぞっとするような場面の一つにある。実際、ほとんどナチ集団虐殺収容所生存者の自叙伝さえ、それほどの記述はない。秘密警察士官の「オブライエン」が、もしそれが開けば、餓死しそうなネズミが飛びついて、彼をむさぼり食う準備ができている檻に、彼の顔を固定して「主人公」(もしそうと呼ぶことができるなら)ウィンストン・スミスを拷問にかける場面だ。

 私が画期的な北アイルランドの学校で最初に『1984年』の力にさらされた際に、思ったことを覚えている「一体どんな種類の心がそれと同じ位、恐ろしいものを発明できるだろう?」)答えは非常に明白だったので、私は他の生徒同様それを全く見過ごしていた。

 オーウェルは、それを「発明したり」架空の筋書きとして「思いついたりした」のではない。それはイギリス植民地警察によって、ビルマ、現代のミャンマーで使われていたお決まりの取り調べ手法に過ぎなかった。オーウェルは決して「聡明に」文学的手段として、そのような邪悪な拷問手法を発明したわけではない。彼はそれを想像しなくて良かったのだ。それは年中、彼自身や同僚が使ってていたのだ。それこそが、大英帝国が、いかに、なぜそれほど長い間、それほどうまく機能したかの理由だ。彼らは自分たちが何をしているか知っていたのだ。そして、彼らがしていたことは、全く素敵ではなかった。

 終生、そして今も、その作品を畏敬してきたオーウェルに関する私の悟りの最終段階は、 約10年前、危険なほど賢い長女が、同様に授業の一部として読むよう『1984年』を与えられた際に起きた。ある日それについて彼女と話していて、私はオーウェルは、小説の中で、ウィンストン・スミスだと、何気なく言った。

 アメリカで育った十代の長女は、そこで当然私の間違いを直した。「違うわ、パパ」と彼女は言った。「オーウェルはウィンストンじゃない、というか彼はウィンストンだけじゃない。彼はオブライエンでもあるわ。オブライエンは実際、ウィンストンが好きなの。オブライエンは彼を拷問にかけたいとは思っていない。オブライエンは彼を称賛さえしている。でも、それが彼の職務だから、オブライエンはそうするの。」

 彼女は、もちろん、正しかった。

 だが、圧制的権力やウソや拷問の偉大な敵オーウェルが、一体どうして、それほど良く拷問をする人々に共感し理解することができたのだろう? それは彼自身が、その一人だったからだ。

 「エマ・ラーキンの」素晴らしい本は、現代のウクライナやコロンビアやメキシコの連中と同じぐらい邪悪で無情な麻薬や人身売買犯罪カルテルに対し、1920年代、イギリス帝国主義当局が行った無情な戦争で、植民地の幹部警官のオーウェルは主要人物だったことを明らかにする。「仕事を完了するため」には、何であれ全てが許されるようにしたのは「対テロ戦争」だった。

 若きエリック・ブレアは、自分の経験に極めて強い嫌悪感を抱き、帰国した際、彼が常に享受していた、まともな中産階級の生活様式を放棄し、当時多くの人々がそうしたように理想主義の社会主義者になっただけでなく、無一文の餓死しそうな浮浪者になった。彼は名前や正体さえ放棄した。彼は急進的な人格崩壊を起こした。彼はエリック・ブレアを殺した。彼はジョージ・オーウェルになった。

 オーウェルの初期の有名な本『パリ・ロンドン放浪記』はビルマから戻った最初の数年、文字通り、彼がどれほど自身を拷問し侮辱したかの証言だ。その後の生涯も。

 彼は惨めなほど酷い食事で痩せ、結核や他の健康問題でボロボロになり、ひどくたばこを吸い、どんな適切な診療も拒否した。彼の容貌は常に全くひどいものだった。友人で作家のマルコム・マガリッジは、オーウェルは、自身を浮浪者のマンガとして作り直したいと望んでいたと推測している。

 オーウェルは、ビルマで帝国の若き代理人として彼がしたことについて決して自身を許さなかったというのが明らかな真実だ。亡くなる前に、『1984年』を完成するため、スコットランドからほど遠い離島、実に原始的で、寒く、湿った、貧困に苦しむへき地に行くという、文字通り自殺的な決定さえ、彼がビルマを去って以来、一生自身に与えていた無情な処罰として一貫していた。

 結論は明確だ。スペインでのジョージ・オーウェルの経験の激しさ、真実と品格への彼の情熱の全ての強烈さ、権力乱用に対する彼の憎悪は、スペイン内戦の彼の経験に起源していない。それは全て、1920年代、ビルマでの大英帝国の代理人としての彼自身の行動から直接流れ出ている。彼が創造した「真実省」が、1940年代初期、獣のはらわたBBCで働いた彼の経験から直接流れ出たのと全く同様に。

 ジョージ・オーウェルは、大英帝国のための拷問者としてビルマで行ったひどい犯罪のため、ゆっくりした自殺をして、20年以上生きた。だから、ジョージ・W・ブッシュ大統領の下「対テロ世界戦争」で、CIAがしたことに対しても、彼の恐怖と嫌悪が当てはまるのは確実に思える。彼が1930年代と1940年代にしたのと全く同様に、現在、ニューヨークやアトランタやワシントンやロンドンから流れ出る本物のフェイクニュースを、オーウェルは即座にためらいなしに識別するはずだ。

 だから、本物のジョージ・オーウェルを取り戻し、受容しようではないか。第三次世界大戦を防ぐための戦いの大義は、それに依存しているのだ。

 マーティン・シーフは海外特派員として、24年間、ワシントン・タイムズとUPI通信社で70以上の国から報道し、12の戦争を担当した。彼はアメリカとグローバル経済問題専門。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2020/05/20/how-the-british-empire-created-and-killed-george-orwell/

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 『ミャンマーという国への旅』残念ながら、邦訳は品切れ(英語版は買える)のようだが他の本は皆入手可能だろう。なお、父リチャードはインド高等文官でアヘン担当、オーウェルはイギリスで母親に育てられた。

 ミャンマー関連記事、いくつか訳しているが、一部は隠蔽エンジンでは表示されない。帝国には不都合なのだろう。

 コロナが一時的に小休止するかも知れない夏、ペストかコレラ、選択を迫られる?すごいネオリベ競争。

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 売国傀儡政権は、国民の命ではなく、政権の延命ファーストであることがわかる記事をみた。

玉川徹氏、岡田晴恵氏らの発言を官邸が監視 文書は922枚に

 週刊ポスト2020年6月5日号

2017年9月 7日 (木)

ミャンマーのロヒンギャ - サウジアラビア聖戦士が戦う英・中代理戦争の駒

Moon Of Alabama
2017年9月4日

ミャンマー、旧ビルマにおける、ちょっとした民族紛争に、マスコミが注目している。"欧米"マスコミの報道は、イスラム教徒ロヒンギャが、仏教徒の暴徒や、バングラデシュ国境に近いラカイン州内の軍により、不当に非難され、追い出され、殺害されているというものだ。 ヒューマン・ライツ・ウォッチのような"リベラル人道介入主義者" が、トルコのエルドアン大統領のようなイスラム主義者と連帯して、ロヒンギャの窮状を大声で悲嘆している。

この奇妙な連携はリビアとシリアに対する戦争中にもあった。これは今や一種の危険信号だ。ミャンマー国内の単なる一地方の問題ではなく、更に裏があるのだろうか? 誰かが、紛争をかきたてているのだろうか?

そうなのだ。

ラカイン州内の民族紛争の歴史は極めて古いが、ここ数年でサウジアラビアに資金供給され率いられる聖戦戦士ゲリラ戦争に変身したのだ。この地域は地政学的に重要なのだ

ラカイン州は[中国の一帯一路構想]OBORで重要な役割を占めている。インド洋への出が口で、何十億ドルの中国プロジェクで予定されているラムリー島経済特区の場所で、雲南省の昆明市につながる石油と天然ガス・パイプラインがあるチャウピュ深水港がある。

ミャンマー西海岸から東方向、中国に向かうパイプラインで、隘路のマラッカ海峡や紛争の対象である南シナ海を避け、ペルシャ湾からの炭化水素輸入を中国に送ることが可能だ。


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ミャンマーにおける中国によるプロジェクト妨害は"欧米の利益"になる。ラカイン州内で、聖戦をあおれば、それが実現するかも知れない。ビルマにおける、そうした代理戦争には歴史的な前例がある。第二次世界大戦中、大英帝国軍がラカイン州のイスラム教ロヒンギャをあおり、日本の帝国主義者と連携するビルマ民族主義仏教徒と戦わせたのだ。


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ロヒンギャは、ミャンマーの旧アラカン州、現在のラカイン州の北部に、16世紀以来移民してきた。二百年ほど昔のイギリス植民地占領時代に大移動があった。バングラデシュからの違法移民は、過去何十年にもわたって続いている。総計約110万人のイスラム教ロヒンギャがミャンマーで暮らしている。ロヒンギャの出生率は、先住のアラカン仏教徒の出生率より高いと言われている。こうした人々は自国内で圧力を感じている。

こうした住民たちは、一部の町では混住しているが、100%どちらかだけという村は多い。概して、ミャンマー国内では、ロヒンギャはほとんど融合していない 。大半は公式には国民として認められていない。何世紀も、そして過去数十年の間に、移民と先住民との間の紛争が何度もあった。最近イスラム教徒-仏教徒紛争が猛威を振るったのは2012年だ。

それ以来、地域でイスラム主義反政府部隊が構築されたのは明らかだ。アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)という名称のもと、 パキスタン出身の聖戦戦士アタウッラー・アブ・アンマル・ジュンジュニの指揮下で活動している。(ARSAは以前は、Harakah al-Yakin、つまり信仰運動。) アタウッラーは、パキスタンはカラチの大きなロヒンギャ・コミュニティーで生まれた。彼はサウジアラビアで育ち教育を受けた。彼はパキスタン国内で軍事訓練を受け、ミャンマーに来る前は、サウジアラビアでワッハーブ派のイマームとして働いていた。以来、彼は約1,000人のタクフィール主義者の現地ゲリラ軍を洗脳し、雇い、訓練してきた。

2015年のパキスタン新聞ドーンのある記事によれば、カラチには500,000人以上のロヒンギャがいる。彼らは、1970年代と1980年代、ジア=ウル=ハク大将の軍事政権とCIAの命令で、ソ連とアフガニスタン政府と戦うため、バングラデシュからやって来た。

[カラチの]ロヒンギャ・コミュニティーは宗教心が強く、彼らは子供をイスラム神学校のマドラサにやる。多くの宗教政党、特にAhle Sunnat Wal Jamaat、JIやJamiat Ulema-i-Islam-Fazlが、ビルマ地域隣国に組織を設置している主な理由だ。
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“アラカンで暮らす多数のロヒンギャたちは、2012年6月のミャンマー仏教徒暴徒の襲撃で近親者を失っている”と現地のJI活動家、モハンマド・ファジルは言う。

カラチのロヒンギャは定期的に寄付ザカートや、いけにえの動物の革を集め、退去させられた家族を支援するため、それをミャンマーやバングラデシュに送っている。

ロイターは、2016年末、聖戦戦士集団は、パキスタンとサウジアラビアに訓練され、率いられ、資金提供されていると報じた

10月、ミャンマー国境警備隊を攻撃したロヒンギャ・イスラム教徒集団はサウジアラビアとパキスタンとつながる連中に率いられていたと、International Crisis Group (ICG)が、木曜、集団メンバーの発言を引用して報じた。
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“確認はされていないが[アタウッラー]がパキスタンあるいは他の場所に行き、現代ゲリラ戦の実地訓練を受けた兆しがある”と集団は述べた。アタウッラーは、ラカイン州における集団の作戦を率いているサウジアラビアから来た20人のロヒンギャの一人だ。

また別に、メッカに本部を擁するロヒンギャ海外移住者集団の20人の幹部委員会、ICGはこう言っている。

ARSA聖戦士は、政府軍だけを攻撃していると主張するが、一般のラカイン州の仏教徒たちも待ち伏せ攻撃され、殺害された。仏教徒の村落も焼き払われた。

アタウッラーと彼の集団は独立した「イスラム国」を宣言したがっているとミャンマー政府は主張している。10月2016年、彼の集団は、地域の警察や他の政府部隊に対する攻撃を開始した。今年8月25日、彼の集団が、30の警察署や軍の前哨基地を襲撃し、約12人の警官を殺害した。軍と警察は、この種の紛争で良くあることだが、ゲリラ部隊が隠れていると疑われるロヒンギャ居住区を焼き払って反撃した。

暴力行為の増大から逃れるため、多くの現地ラカイン州の仏教徒たちは、自分たちの村を捨てラカイン州の首都に向かって逃れた。イスラム教徒のロヒンギャは、国境を越え、バングラデシュに逃れた。ようやく最近になって難民が国際的注目を集めるようになったようだ。

ミャンマー軍がこの国を何十年も支配してきた。経済的圧力のもとで、名目的に"欧米"に門戸を開き、"民主主義"を導入した。ミャンマー国内で"欧米" のお気に入りは、アウン・サン・スー・チーだ。彼女の党が選挙に勝ち、彼女は政府内で支配的役割を演じている。だがアウン・サン・スー・チーは抜きんでた民族主義者であり、本当の権力は、依然将軍たちが掌握している。

アウン・サン・スー・チーは、民主的偶像として持ち上げられてはいるが、ビルマ独立義勇軍(BIA)の著名な指導者で "国の父"アウン・サンの娘であるということ以外、ほとんどとりえはない。1940年、アウン・サンは、宗主国イギリス軍と、中国内の反日本勢力のためのイギリス補給路にゲリラ戦争をしかけるべく、大日本帝国軍に採用された

若いアウン・サンは日本の伝統的な衣服を着、日本語を話すようになり、日本名さえつけた。歴史学者Thant Myint-Uの著書“The River of Lost Footsteps”の中で、アウン・サンは“どうやら、彼を取り巻くファシスト陶酔感に押し流されていた”と表現しているが、彼はあくまでもミャンマー独立のために献身していたと書いている。

ラカイン州における民族紛争はビルマを巡るイギリス-日本紛争でも大きな役を演じた。

1942年4月、日本軍は旧アラカン州内に進撃し、当時の英国領インド、現在のバングラデシュ国境に近いマウンドーに至った。イギリスがインドに撤退すると、ラカイン州は前線となった。

現地旧アラカン州の仏教徒は、BIAと日本軍に協力したが、イギリスは地域のイスラム教徒を採用して、日本に対抗した。

“イギリスと日本の両軍は、それぞれの軍事的目標を推進すべく、現地住民間しての不和や敵意を利用した”と学者のMoshe Yegarは書いている。

イギリスが日本に勝利すると、アウン・サンはくら替えし、大英帝国によるビルマ支配を終わらせるよう交渉した。1947年、イギリス将校らの支援で、彼は暗殺された。後にミャンマーと名を変えたビルマは、それ以来、軍部の競合する派閥に支配されてきた。

アウン・サンの娘アウン・サン・スー・チーはイギリスで教育を受け、ミャンマーで役割を演じるべく育てられた。1980年代と90年代、彼女は軍事政権と争った。彼女はノーベル平和賞を受賞し、"欧米の"知識階級によって、人権の進歩的擁護者として宣伝された。だが彼女も彼女が率いる国民民主連盟(NLD)も常に対極にいた。サフラン色の仏教の袈裟をまとった極右ファシストなのだ。偽善者連中は、現在、彼女がロヒンギャを支持して堂々と発言しないと失望している。だがそんなことをすれば、彼女は、父親がそのために戦った有名なものの反対の立場に立つことになる。そうすれば、彼女は、ロヒンギャや、ロヒンギャの聖戦の戦いにほとんど共感していない大半のミャンマー国民とは反対の立場になってしまうのだ。

しかも- 中国のOBORプロジェクトは、ミャンマーとって大きな恩恵で、経済発展に役立つのだ。サウジアラビアとパキスタンは、ミャンマー国内で聖戦を煽り立てるべく、ロヒンギャにゲリラ司令官と資金を送っている。これは、アフガニスタンにおけるソ連の影響力に対するCIA作戦の歴史的再現だ。しかしアフガニスタンとは違い、ミャンマー国民はイスラム教徒ではなく、彼らがミャンマー内におけるあらゆる聖戦に参加せず、反対して戦うのは確実だ。今やロヒンギャは、グレート・ゲームにおける将棋の駒で、それによって苦しむことになるだろう。

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2017/09/the-rohingya-of-myanmar-pawns-in-an-anglo-chinese-proxy-war-fought-by-saudi-jihadists.html#more
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案の定、彼女の動きが不満だというブログ記事を一つ拝読した。

昼のバラエティーだけでなく、夜の「ニュース」番組も見なかった。全く興味がない洗脳報道は聞き流しているだけでも疲れる。

今日は下記インタビューを拝見予定。

【IWJ_YouTube live】15:00~「岩上安身による『偽りの経済政策 ―格差と停滞のアベノミクス』著者・服部茂幸氏インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 岩上安身による服部茂幸氏インタビューを中継します。

その前に、見落としていた下記の前回インタビューを拝聴しておこう。

大義なき解散総選挙19】「消費の停滞は増税以外の要因もある」 ~安倍政権に不都合な経済データ呈示 『アベノミクスの終焉』著者・服部茂幸氏に岩上安身が聞く 2014.12.5

2016年4月 9日 (土)

ミャンマーの“運転手” 大統領。ワシントンの傀儡国家

Tony Cartalucci
New Eastern Outlook
2016年4月7日

ミャンマー政治家アウン・サン・スー・チーが、彼女の運転手で、側近を“大統領”に指名し、就任したことと、事実上、大統領を象徴的なものとし、選挙で選ばれたわけではないスー・チーに従属するものとする、大統領“の上から支配する”という彼女の誓約を、アメリカとイギリスのマスコミは慶賀している。

欧米は、こうした進展を、非民主的だとし、スー・チーのことを、選挙で選ばれたわけではない独裁者として非難しているはずなのに慶賀しているが、それは主に、大統領はスー・チーに従属するが、スー・チーは、彼女を権力の座へと導いた政治活動の構築に何十年間も費やしてきた、アメリカ-イギリスの特定利益集団に従属するためだ。

この最近の進展は、本質的に、独裁制の誕生を承認することで、またしても、民主主義と法の支配の原則に対する、欧米の、恣意的で、極めて偽善的な献身を暴露している。

ワシントンの大戦略に役立つミャンマーの傀儡大統領

展開している大きな狙いは、東南アジア中で、対北京統一戦線を作り出すための、アジア太平洋や、中央アジアにおける取り組みとともに、勃興しつつある世界大国を封じ込めるための何十年もの長きにわたる地政学的計画の一環だ。

1970年代初期に暴露されたペンタゴン・ペーパーは、アメリカのベトナム戦争関与は、実際は、中国封じ込めを目指していたことを認めていた。またペーパーは、この封じ込めを実現するために、アメリカが追い求めている三つの戦線を明らかにしていた。日本-韓国戦線。インド-パキスタン戦線、そして、東南アジア戦線だ。

アメリカのアフガニスタン軍事占領、日本、韓国と、北京に対して醸成している南シナ海紛争が、1970年代から、今日まで、アメリカが、いかに、依然として積極的に、まさにこの三つの戦線にそって、中国を封じ込めようとしているかを実証している。

アメリカが、東南アジア諸国の国際政治を操作しようとしているのも、この広範な封じ込め戦略の一環だ。アメリカの代理が、タイでは放逐され、マレーシアでは投獄されているが、ミャンマーでは、そのまた代理によってとは言え、アメリカ-イギリスが支援する代理スー・チーが、今やとうとう権力の座につこうとしている。

アウン・サン・スー・チーの全ての政治活動は、欧米、特に、アメリカとイギリスの特定利益集団が生み出し、恒久化させてきたものだ。非政府組織(NGO)、エセ人権擁護者、マスコミや、政治運動の軍団が、アメリカ国務省と、イギリス外務・連邦省によって、でっちあげで生み出された。

政治的不安定化、経済的圧力と、秘密の武力転覆の組み合わせによって、ミャンマーは、スー・チーが率いるアメリカ-イギリスが支援する政権への移行を始めた。“民主主義”と“人権”の決まり文句から先は、彼女とその信奉者連中は、支持者には、恣意的におしえるが、ミャンマーのロヒンギャ住民を含めた敵には - 彼らの将来構想に関して - つまり“外国投資”以外は、見通しをほとんど何も教えない。

“運転手”大統領

アメリカが法の支配を擁護すると自称しても、東南アジアで選んだ政治戦線の国ミャンマーでは、利害対立に関する憲法条項ゆえに、大統領になることを阻止されているスー・チーが、堂々と、彼の “上から支配する”と誓って、あからさまな代理を任命し、まんまと権力の座についた。

AFP記事、“スー・チー‘上から支配する’指導者になると誓う”にはこうある。

木曜日、彼女の党が、彼女の最も忠実な側近が、これまで軍事政府が支配してきた国を、彼女の代理として支配することに決めて、アウン・サン・スー・チーは、ミャンマー次期大統領選挙への出馬を、正式に認められないこととなった。

軍が作った憲法によって大統領になることを阻止されてはいるが、スー・チー女史は大統領の“上から”支配すると誓った。

スー・チーは、外国人と結婚し、外国パスポートを所有する子どもたちがいるので資格がない。憲法には規定されていないが、スー・チーは、イギリスとアメリカで、研究と、国連を含めた仕事で、法外に長期の海外生活をしている。巨大なマスコミやNGOネットワークを含む彼女の政治運動全体に、アメリカ合州国とイギリスの政府があからさまに資金提供している。

アメリカ、イギリスどちらの国でも、同様な背景を持ったあらゆるアメリカやイギリス国民も大統領出馬失格だ。しかし、二重基準と、法の支配の恣意的な適用は欧米外交政策の顕著な特徴となっているが - 連中の代理、スー・チーも例外ではない。

スー・チーが大統領候補に指名した人物は、彼女の運転手で、長年の側近、ティンチョーだ。スー・チー同様、元イギリス植民地ビルマのこの大統領志望者は、イギリスで教育を受け、スー・チーの政治権力を支持している多くの政治団体同様に、有罪判決を受けた金融犯罪人ジョージ・ソロスのオープン・ソサエティー研究所や、フォーチュン500社が資金提供するアジア財団を含む欧米の政府や外国企業が資金提供する財団から資金提供を受けている、スー・チーのドー・キンチー財団のトップだ。

スー・チーが、単なる民主的な決まり文句を越えて、ミャンマーの将来計画を語る際には、“外国投資”に触れることが多い。

外国権益が彼女を権力の座に押し込み、そうしている違法な手段の現実を考えれば、高齢の代役が、こうした外国権益が、何十年も彼女に差し伸べてきた支援と引き換えに、彼女が今や果たさねばならない大きな不愉快な約束より、曖昧なスローガンに焦点をあてることを選んだのも不思議ではない。

他のアジアの国々にとって、外国が支援する代理を打倒した国々を“独裁制”と非難しながら、本質的に独裁者である者が権力の座につくのを支援している、ミャンマーにおける欧米のあからさまな偽善は、もう一つの警告で、地域全体で、ワシントンの影響力を、より釣り合った、扱いやすいレベルにまで弱めようという動きに弾みをつけるだろう。

Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、特にオンライン誌“New Eastern Outlook”に寄稿している。 

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/04/07/myanmars-driver-president/
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あの人は、運転手さえ、つとまらないのではあるまいか。

オリンピックのエンブレムには透明性が要求されると報道するが、TPPには更なる透明性が必要だとは、決して言わない大本営広報部。問題の重さの理解が、庶民と、体制派宣伝機関とは全く違う。

会社員生活で、小生より力量のない上司(たまにいる)の指示をきいたことはない。だから首になった。どれが売れるか、売れないかは、毎回新製品を考えてきた本人にしかわからないのだが。

卑しい心性の悲しさ、この記事の題名を読んだ瞬間、何度も書いている、子ども時代の楽しみだった、お猿の電車を思い出した。あれに乗るのが本当に最高の楽しみだった。両親に向かって、喜んで手をふったものだ。後はあんみつかホットケーキ、更にラーメン。

マニュファクチャリング・ディセント(反対派をでっち上げる)2015年3月28日に書いたことだが、リンク先をお読みいただく手間を省くため繰り返し一部流用しておこう。

かつての上野動物園お猿の電車。列車の先頭車輛で操縦をしているふりをしているお猿は飾り物。外から係員の方が操作していた。子供の小生、猿が本当に運転していると信じ、乗車が楽しみだった。

暴走した連中が支配し、乗客がいくらノックしても一切耳をかさず、原発を再開し、世界一のならずもの宗主国に、教育制度も、健康保険も、地方自治体の調達も、インターネットの自由も、全て大政奉還し、侵略戦争に日本軍を捧げ(首相が使ったので周知の事実)この国を壊滅させる、信じられないほど異常な墜落操作をしている実態を。

メタボ老年には墜落か沈没確実なお猿の飛行機・空母に乗っていること自体が恐怖。

なんとも耐えがたい電気洗脳箱番組に登場するホセ・ムヒカ発言は正しい。小生もこういう講演なら拝聴したかった。独学スペイン語、片言ながら部分的に要点を理解できそうに思う。クリントンやポロシェンコ講演、たとえ聞き取れても、お金をもらっても絶対聴講にはゆかない。一度も見たことがない番組だが、ホセ・ムヒカの言葉を聞きたいばかりに見た。二度と見ない。

彼女につらなるミャンマーの政治家連中、宗主国に育てられたお粗末な連中だろう。

与党傀儡連中が、野党の質問に全く答えるつもりがないのは明らか。
彼等は属国国民の視線も、支持率も全く気にしてなどいない。売国議員、大臣の座にいられるのは、宗主国ハンドラー様のお墨付きあればこそ。属国国民の支持率なと無関係。
彼等は国会中継をモニターしている、宗主国のハンドラ様方に気にいっていただけるためだけに発言している。と、思わなければ、この売国条約を真っ黒のまま批准したがる熱意がわからない。与党、ほぼ全員が宗主国大企業の傀儡だ。

この属国の与党の無内容なTPP答弁のひどさや、TPPの理不尽さには全くふれず、民進党が退席したとのみ報じる呆導機関。あきれ果てるばかり。「マスゴミ」「洗脳機関」以外の表現思いつけない。国の存亡がかかっている。パトミントン選手の賭博を追っている余裕はない。

バドミントン選手賭博をあきれるほど詳細に報じる電気洗脳箱関係者の価値観、小生の価値観、100%違っている。
賭博は悪いことだろうが、小生や血縁や知人の暮らしには痛くも痒くもない。
不思議にも全員に途方もない悪影響をおよぼすTPPについては全く報じない不埒さ。

電気洗脳箱、大宅壮一の「一億総白痴化」装置。設立の淵源が、そもそも宗主国プロパガンダ装置だったことは歴史的事実。今もそのまま。

「発表では戦局は有利。しかし、いつの間にか「本土決戦」でした。今とそっくりです。:金子勝氏」

本日の孫崎享氏記事、一部を勝手ながら、転載させていただこう。

第1 TPPが及ぼす日本の国と社会に対する破壊作用

1 日本は1858年日米修好通商条約を結び、次いでイギリス・オランダ・ロシア・フランスと相次ぎ締結した各条約で治外法権を認め、関税の自主権を放棄しました。この結果明治時代前半の外交はこの撤廃を最大の眼目にすることに終始し、その完全な撤廃は日清戦争後の1899年日米通商航海条約の発効まで待たざるを得ませんでした。

2 今、日本が締結しようとしている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)は、関税の自主権の放棄だけにとどまるものではなく、明治以前の治外法権の各条約の締結以上に日本外交に汚点を残すものです。

即ち、TPP協定は、?分野が関税のみにとどまらず、経済のほぼ全分野に及ぶこと、?裁定が国際仲裁裁判所に委ねられること、?裁判の主たる基準は企業の利益が侵害されたか否かであり、生命・健康、労働者保護、地域発展という国家の政策を形成するに当たって尊重されるべき主要な価値観はほとんど考慮されないこと、等を内容としており、1945年9月2日の第二次世界大戦敗北時の降伏文書への署名以来、最大の規模で国家の主権を譲り渡す取り決めなのです。到底是認できるものではありません。

3 TPP協定が有する前項の問題点に加えて、私が決定的に許容することが出来ないと考えるのはTPP協定中のIBTPP協定中のISD条項です。日本国憲法第41条は「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」と定め、憲法第76条は「すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する」と定めています。しかし、ISD条項は、憲法が定めるこれらの統治機構の基本原理と仕組みを根本から破壊するものであり、その破壊作用と危険性は突出したものがあると私は考えています。

2012年10月13日 (土)

アメリカ指導部、ビルマ“民主主義の偶像”を大歓迎

wsws.org

ジョン・ロバート、ピーター・シモンズ

2012年10月9日

先週、ビルマの反対派勢力の指導者アウン・サン・スー・チーは並々ならぬ17日間のアメリカ合州国訪問を終えたが、その間、彼女はアメリカ政界に祝宴でもてなされた。この惜しみない配慮は、ビルマの民主主義とは全く無関係で、ワシントンとの関係改善に向けた、ビルマ軍事政権の急転換におけるスー・チーの役割と結びついているのだ。

僅か12カ月前まで、ビルマの将軍連中は除け者で、政治弾圧を糾弾されていた。今やワシントンは、ビルマを芽を出しかけている民主主義として称賛している。アメリカが反民主的な軍支配政権の残滓を承認しているという事実をごまかす為には、オバマ政権にとって、スー・チーは政治的に好都合なのだ。

スー・チー熱烈歓迎の背後にあるのは、中国とは距離を置き、欧米と、より緊密な経済的、軍事的つながりを求めるという軍事政権の決定だ。オバマ政権にとって、これは中国の影響力を弱めることを狙う全アジアにおける外交・戦略攻勢における重要な要素だ。

アメリカ訪問中、9月19日、ホワイト・ハウスでのオバマ大統領会見を含め、スー・チーは100以上の予定をこなした。オバマは国連総会の為に訪米中の外国人首脳達との会見は断っていたので、この私的な会見は特に重要だ。米連邦議事堂、国連、米国平和研究所(USIP)、アジア・ソサエティー、アトランティック・カウンシルでの授賞式や演説と、大学や公開フォーラムへの出演もあった。

訪問先の至る所で、スー・チーはビルマ“民主主義の偶像”としてもてはやされた。ヒラリー・クリントン米国務長官はスー・チーを“友人”として抱擁し、大物共和党上院議員ジョン・マケインは彼女は“自分にとって個人的な英雄”だと断言した。国際通貨基金のクリスティーヌ・ラガルド理事長は、自分は滅多に気後れすることはないが“今晩アウン・サン・スー・チー氏を紹介するのに気後れしています。”と語った。

スー・チーと彼女の国民民主連盟(NLD)は、軍による経済・政治支配により、権益が損なわれているビルマの資本家階級を代表している。NLDは、外国、特に欧米の資本向けの低賃金労働基地として、ミャンマーを開放することを長らく主張してきた。

深化する経済危機に直面し、ビルマ軍事政権はスー・チーや他のNLDメンバーを軍主導の国会に選出するのを可能にした上辺だけの政治改革を演じながら、現在外国からの投資を奨励している。スー・チーは即座に同調した。彼女は軍事政権に対する批判者というよりは、その大使として、アメリカを周遊したのだ。USIPで講演した際、彼女は元将軍のテイン・セイン大統領の政治・経済“改革”を称賛し、アメリカによる経済制裁の更なる緩和を呼びかけた。

この演説が大半のスー・チー公式声明を方向付けている。“わが国民は自らの運命の責任を引き受けることを始めねばならないと思ので、私は経済制裁の緩和を支持する”と彼女は述べた。“民主主義に向かう勢いを維持するのに、我々は、アメリカの経済制裁緩和に依存するべきではありません。我々自身が、これに取り組まねばなりません。”

ビルマのテイン・セイン大統領との会談中に、アメリカは対ビルマ製品輸入の規制緩和を開始すると宣言して、クリントン米国務長官は好感を示した。これは“改革に向けて続いているプロセスを認め、政府と野党双方からの要求に対する答えだ”とクリントンは述べた。

アメリカの大企業はビルマ国内で開かれつつあるあらゆる機会をとらえ、低賃金労働と原料を利用しようとしたがっている。とはいえ、スー・チーとビルマで起きている変化への熱狂は、アジアにおける中国の影響力に反撃することを軸とする、より広範な戦略的課題に深く関係しているのだ。

1988年の大衆抗議行動とストライキに対する軍の強烈な弾圧と、NLDが勝利した1990年の選挙を破棄した後、欧米による経済制裁が課されて以来、中国は主要な投資者であり、軍事政権の支持者だった。ビルマは中国にとって原料供給源であり、また代替輸送・インド洋から中国南部への直接パイプライン経路を申し出ていた。

軍事政権がワシントンに向いたため、こうしたことが今では全て怪しくなった。経済関係に加え、何十年にもわたって非難し続けてきた軍事政権との軍事的連携を、アメリカは狙っている。先月、戦略国際問題研究所(CSIS)での講演で、カート・キャンベル国務次官補はこう宣言した。“交流から、ほとんど取り残されている機構の一つは、ミャンマー国内で、依然として決定的な役割を演じている軍だ。”ビルマ軍と“責任をもって交流する”必要性について彼は語っているのだ。

9月20日付けの“アメリカはミャンマー[ビルマ]との軍事交流を求めている”と題するフィナンシャル・タイムズの記事は、この“交流”が既に進行中であることを示唆している。“訓練プログラムの再開やミャンマー軍との交流の見通しに関する目立たない交渉がアメリカとミャンマーの国防省関係者の間で行われた”とある。

軍事協力が前向きに検討されている。“これまで論議されている提案には、東南アジア諸国連合ASEANや、アメリカのシンクタンクや軍の学校等のような既存ルートを経由して、統合訓練も含まれている”とフィナンシャル・タイムズは説明している。“ミャンマー人士官候補生もアメリカ軍士官学校に入学できるようにしたり、ミャンマー向けのアメリカの国際軍事教育や訓練プログラムを開始したりできるようにすることが提案された。”

2月、日本の共同通信は、毎年恒例のアメリカが主導するこの地域での“ゴールド・コブラ”作戦演習に参加する意向を表明するのに、ビルマ軍はタイ軍のコネを使ったと報じている。クリントン米国務長官は、中央情報局(CIA)のデービッド・ペトレイアス長官が今年ビルマを訪問する可能性があり、この動きがビルマ軍との情報共有の可能性のきっかけになりうることを、かつてほのめかしている。

アメリカは1960年代や1970年代の昔から、ひそかにビルマ軍との関係を回復しており、そうしつつ、中国軍がビルマの基地を利用するあらゆる可能性を無くしてきた。専制的な権力を維持し続けている軍事政権に対する、スー・チーによる承認の御印籠は、オバマ政権のひねくれた策略にとって、極めて重要な政治的煙幕になっている。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2012/oct2012/burm-o09.shtml

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同じ話題でThe Queen of Corporate-Fascist Faux "Democracy" というより詳しい記事もある。

ドジョウ氏、宗主国マスコミに高く評価された記事を見た気がする。

宗主国マスコミが高く評価するのは、宗主国に都合の良い「傀儡だから」という当たり前のことが、この記事には書かれている。

パキスタンで、原理主義パキスタン・タリバン運動、略称TTPなるものが、女性にも学習する権利があるという当たり前の主張をした14歳の少女を襲撃し、重傷を負わせた。理不尽というにつきる。

日本では、原理主義太平洋横断戦略的パートナーシップという、一見多国籍、その実単なる超不平等日米FTAが推進されている。やがて実現するだろう。その名もTPP。TTPそっくり。こちらイスラム原理主義者ならぬ、宗主国の資本主義・市場原理主義者によるもの。ドジョウ氏、アジアの成長をとりこむために必要と強弁している。さすが一流詐欺政治家、ビルマやベトナムの経済規模の方が、中国よりはるかに大きい、とはもちろん言ってはいない。

尖閣で、わざわざ喧嘩を売り、中国市場を失い、頼る先は宗主国しかないという状況を作り出す連中、低能というより異常人格だろう。

パキスタンTTPは14歳の少女を襲撃し、瀕死の重傷を負わせた。

宗主国が画策するTPP(太平洋横断戦略的パートナーシップ)日本人全員を無差別に永久に襲う。農産物どころではない。健康保険も完全壊滅するのだ。宗主国に合わせて、格段に劣化する。今日の銀座反原発デモ、大変な人数だった。しかし、TPPが成立すれば、ウラン購入先である、アメリカや、オーストラリアの企業に大損害を与える原発廃止、不可能になるだろう。とんでもない高額な弁償を払わされる。

大本営マスコミ、TTPによる14歳のパキスタン人少女の不幸については書くが、日本人全員が未来永劫不幸になるTPPについては徹底的報道管制で、全く何も知らせない。

それほど素晴らしいものであれば、どうして締結後4年間も秘密にしておく必要があるだろう?どうして、有り難い教えを、テレビや新聞で垂れ流さないのだろう?唱導すべき利点が皆無だからに過ぎまい。

マスコミ、もはや全く9/11を話題にしない、したがって、9/11ヤラセ説は妄想だと読めるコメントを頂いたが公開しなかった。理由は単純。

「マスコミが話題にしない」ことすなわち意味がないわけではない。太平洋戦争の無謀さ、マスコミ、開戦前に本気で書いただろうか。マスコミは、宗主国および傀儡国家指導部の広報部なのだ。

小選挙区制、日本新党、小泉郵政改革、民主党等を推奨したのはマスコミ。マスコミ、とてつもないゴミを売り込んだ。メーカーがとんでもない欠陥商品を売り込んだら、メーカーの生死に直結する。しかし、マスコミは全く違う。宗主国、国家、財界の方針さえ推進すれば生きられる。

無謀な戦争を推進したマスコミ、今は、宗主国、官僚、エリート等の侵略戦争の旗を一緒にふっている。

マスコミが推進したおかげで、とんでもない結果になったのを、懺悔したり、購読料を払い戻したという話は全く聞いたことがない。

原発責任を引き受けない自民、公明、民主、官僚、財界、労組、司法、学界同様、体制広報部マスコミ、決して責任を引き受けない。

    • 権力者は責任を引き受けず庶民に転嫁する。
    • 庶民は、それを嬉々として?うけいれる、世界に冠たる伝統的日本文化。

法務大臣、好ましからぬ方の結婚式に関与した過去はまずいという記事を見た。たしかに、まずいだろう。

しかし、総理大臣が問題視するはずがない。ご自身好ましからぬ方面の傀儡だ。マスコミも、好ましからぬ方面の傀儡だ。

パソコンにウイルスをとりこませ、人様に害悪をなすと犯罪とされる。

総理大臣やら政府幹部に、好ましからぬ教条を吹き込み、国民の大多数に対し恒久的害悪をなすと、素晴らしいこととされる。

とかくこの世はすみにくい。

2011年12月 8日 (木)

ビルマのクリントン: 米対中国戦略のもう一つの動き

wsws.org

Peter Symonds

2011年12月3日

今週の米国務長官ヒラリー・クリントンの三日間のビルマ(ミャンマー)訪問で、反政府派指導者アウン・サン・スー・チーとの派手な会談や、“民主的な権利”に対するアメリカの支援を巡る、大量の偽善的誇大宣伝が特集報道された。だが、クリントン訪問の本当の狙いは、アジア全体への中国の影響力を弱体化させるためのオバマ政権の組織的攻撃を推進することにある。

50年以上の間で初めての、米国務長官訪問は、南シナ海での紛争を巡り、中国に対する圧力をオバマが強化した東アジア・サミットで、僅か二週間前に発表された。オバマは、ビルマ軍事政権が、ビルマ政権と北京との密接な経済的・戦略的な絆を緩めたくて、アメリカとの和解を求めるしぐさに飛びつくことにしたのだ。

ある支援会議でのビルマ到着前の辛辣な発言として、開発途上国は“買い物上手”になり、“皆様の能力を築くより、皆様の資源を取り出すことに、大きな関心を抱いている”中国のような援助資金供与者からの支援を得るのにあたって、慎重であるべきだと、クリントンは語っている。この発言は、明らかに、誰よりもまず、中国の経済援助と投資に大きく依存しているビルマに向けられたものだ。

クリントンは、軍事政権の“本当の意図を試すため”に訪問したのであり、ワシントンは大幅な譲歩をするつもりはないと説明した。ビルマのテイン・セイン大統領と、木曜日に、ビルマの人工新首都ネピドーで会談し、最近の政治的進展を歓迎するが、それは“始まりにすぎない”と彼女は警告した。過去数年間、ビルマ政府は、スー・チーを自宅監禁から解放し、名目的な権力を民間人大統領に与え、スー・チーと彼女の反政府政党、国民民主連盟(NLD)が、来る補欠選挙に立候補することを認めている。

ビルマ政府は、ワシントンとの関係改善を実現したがっており 北京に対する過剰な依存を改善するであろう西欧の経済制裁を終わらせ、ビルマを新たな点賃金労働の基盤へと転換したいのだ。テイン・セインは、クリントン訪問を“両国関係の新たな章を”開く“歴史的節目”だと表現した。

タイム紙に報じられた発言で、大統領政治顧問Nay Zin Lattは、いくつか軍事政権の動機を指摘している。“以前は、好むと好まざるとにかかわらず、我々は中国が提供してくれるものをそのまま受け取るしかなかった。経済制裁が解除されれば、ミャンマーの誰にとっても、状態は良くなるだろう”と彼は語っている。

“中国のネピドー抱擁はきつすぎた”と題するアジア・タイムズ記事は、ビルマ政府の転換を、“中国の手先”と見なされていた、当時の首相キン・ニュンの汚職を理由にした排除という2004年に起きた権力闘争にまでさかのぼっている。記事は、2009年の、北部ビルマ内の中国国民に対するビルマ軍の扱いを巡る中国の怒りや、中国が資金を出している主要ダム・プロジェクトを棚上げするという最近の決定を指摘している。

こうした緊張にもかかわらず、ビルマ政権は北京とうまくつきあっていたいのだ。月曜日、クリントン到着前に、ミン・アウン・フライン総司令官は北京を訪問し、中国幹部に、軍事政権の政治・軍事指導者達は、協力を継続することを請け合った。中国に原料を提供でき、インド洋に直接アクセスできるという経済的・戦略的関係を発展させるべく、北京は相当な資源を投資してきたのだ。

中国は、中東やアフリカからの石油輸入に対するマラッカ海峡への依存を限定しようという北京の取組の一環として、ビルマを経由して、南部中国に到るエネルギー・パイプライン建設を始めた。この戦略は、マラッカ海峡のような“要衝”を支配し、中国に対する海上封鎖を実施する能力を持とう、というペンタゴンの計画を無効にすることを狙ったものだ。

中国中央電視台で話した、学者Gao Zuguiは、北京の懸念を強調して、こう述べた。“アメリカは、ミャンマー、カンボジアやラオス等のメコン河下流諸国との関係を強化したがっている。この意図は強いものであり、明らかに中国を標的にするものだ。”

ビルマ大統領顧問Nay Zin Lattも、中東の出来事は、アメリカとの関係を改善するもう一つの動機だと指摘した。“この国でアラブの春は経験したくはない”と彼は述べた。政府は、ビルマ政府が過去冷酷にも弾圧してきた大規模反政府抗議行動の可能性のみならず、アメリカがリビアの社会不安につけこみ、軍事介入して、親米属国政権をしつらえたやり方にも懸念しているのだ。

クリントンは、スー・チーが率いる反体制派ブルジョアに対する政治的自由の拡大、ビルマの少数民族との長年にわたる紛争の終結、国際原子力機関による、ビルマの限定された核計画査察等を含む、一連の要求項目リストを携えてビルマを訪問した。

それと引き換えに、クリントンはほとんど何も差し出してはいない。“もし改革がその勢いを維持するならば、我々は更に先に進む用意はある。しかし、歴史は、より慎重であれと教えている”と述べ、経済制裁解除は“まだ論議する態勢にはない”と補足した。アメリカは、ビルマとの完全な外交関係確立を提案したわけでもない。クリントンは、アメリカはもう、世界銀行や国際通貨基金などの国際機関からの融資を妨害することはせず、医療や小企業向けの国連開発補助金の拡大を支持することのみ示唆した。

重要なのは、クリントンが、北京との絆を弱める手段として、メコン河下流域開発へのビルマの参加を招請したことだ。カンボジア、ラオス、タイとベトナムを含むこの組織は、この地域に対するより強い影響力を行使する手段として、2009年にワシントンによって作り出されたものだ。このイニシアチブの名称選択は実に意図的だった。メコン河“下流”地域は、当然、中国内のメコン河“上流”を除外する。アメリカは、メコン河での中国ダム・プロジェクトの影響を含め、中国に対する怒りにつけこもうと狙っているのだ。

クリントンは、第二次世界大戦中にビルマで亡くなった約600人の兵士の遺骸収容へのアメリカとビルマの協力も提案した。提案はベトナムにおける、行方不明のアメリカ兵士を探すためのアメリカの共同活動と似通っている。これは、ビルマ軍とアメリカ軍との直接的関係を結ぶための好都合な口実になる。

クリントンは、反対派勢力の指導者スー・チーと、木曜と金曜の二度、ラングーンで会談した。オバマ政権は、アメリカの権益により密接に連携する政権を作り出すことを狙って、ビルマの反政府派と密接に協力している。オバマは、クリントン訪問を発表するわずか二週間前に、バリからスー・チーに電話をしたのだ。

スー・チーは、アメリカの戦略を丸ごと支持し、普通の労働者の民主的な権利に対する配慮が、ビルマの反政府派の動機ではないことを、またもや、はっきり示した。むしろ、スー・チーは、何十年間もの軍事支配で隅に追いやられているビルマの支配エリート層を代表して、西欧大国との密接なつながりや、外国投資に対するビルマの開放を得ようと務めているのだ。

昨年は、軍事政権の不正な選挙をボイコットしたが、スー・チーは、今や彼女もNLDも、補欠選挙の反民主主義的な性格にもかかわらず、選挙に参加することを示した。外交問題評議会とのテレビ会議で、スー・チーは、元将軍で、ずっと昔からの軍事政権の政治局員であるテイン・セイン大統領を信頼していると宣言した。

スー・チーは、それによって、NLDがより大きな政治的発言力を持つようになり、反対派を支持している実業界にとって、より大きな経済的機会となる、軍事政権との提携を実現するのに、アメリカの支持を活用しようと願っているのだ。軍事政権そのものと同様に、スー・チーもビルマにおいては“アラブの春”があってはならないという懸念を表明している。つまり労働者階級や地方の大衆による大規模抗議運動があってはならないのだ。

“各企業は、ミャンマーを次ぎのフロンティアと見なしている”と題するウオール・ストリート・ジャーナル記事は、ビルマの経済開放に対して大企業が期待する恩恵を挙げている。潜在市場や、ガスと石油を含む豊富な天然資源の開拓に余念のない財界代表団は、既にビルマに流れ込みはじめている。記事は、ビルマの利点は“製造業賃金が低く”、英語が話せる知的階級がおり、イギリスの習慣法を起源とする法制度のある、低賃金労働の基盤であることだ、としている。

経済的な配慮も明らかに動機の一つではあるが、オバマ政権の主要目的は、地域全域で、反中国同盟を作り上げようと狙う中で、中国のビルマとの関係を切り崩すことにある。

記事原文のurl:www.wsws.org/articles/2011/dec2011/burm-d03.shtml

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ジョージ・オーウェルというイギリス人作家は、学校卒業後、父親の職業(アヘン生産監督官?)に似たインド警察の職につき、ビルマ、マンダレーに赴任した。

1984年』『動物農場』が有名だが、『ビルマの日々』という小説も書いている。

「オーウェルは素晴らしい預言者だ。『1984年』も『動物農場』も現在のビルマそのままだ。」と言うビルマのインテリがいるというのをどこかで読んだ。

『動物農場』、スターリンソ連・共産主義批判の本として、宗主国でも属国でも、もてはやされている。しかし、名作は、本人や周囲の意図をはるかに越えて生きる。『動物農場』、今読み返すと、二大政党交替のインチキさを描き出していると読める。政治学者により『オーウェル動物農場の政治学』という本が最近刊行されたこと自体、この本の意義決して減少していないことを示しているだろう。

『1984年』も『動物農場』も、日本そのままだと、メタボ・オヤジは思う。

『1Q84』という本は読んだことがないが、『1984年』こそ読まれるようお勧めする。

2008年5月21日 (水)

ミャンマーのサイクロン アメリカは敵意で支援を阻止

ミャンマーのサイクロン アメリカは敵意で支援を阻止

サラ・フランウンダーズ

2008年5月15日

Workers World

マスコミのお説教で欠けているのは、ニューオーリンズにおけるハリケーン・カトリーナでの壊滅的なアメリカの実績についての言及だ。

ブッシュ政権はミャンマーの人々が彼等を襲った自然災害から再起するのを本当に支援しようとしているのだろうか? それならなぜ、この政権は、ペンタゴンが支援を管理すべきだと主張するのだろう? そしてなぜサイクロンが襲おうとしているのが分かっている国に経済制裁を課したのだろう?

今世紀の中で最も激しい暴風雨が、ベンガル湾の低地、隙間なく耕されたミャンマーのイラワジ・デルタを、5月2日に襲った。そこは肥沃ではあるが低開発地域であり、特に洪水に脆い。デルタにはミャンマー国民5700万人の四分の一が暮らしている。前回熱帯サイクロンが沿岸地帯の山崩れをひき起こしたのは40年前のことだ。

気象学者たちは、熱帯サイクロンのナルギスを一週間にわたって観測していた。だがサイクロンが上陸すると、予想できない高潮は、最高の規模に達した。高さ3.6メートルの水の壁が、11キロもの内陸まで押し寄せたのだ。

百万人以上の人々が家を失い、何万人もの人々が行方不明になった。推定死者数は、20,000人から100,000人に及ぶ。旧首都で主要商業港湾都市ヤンゴンは修羅場と化した。

アメリカのマスコミは災害の規模と支援活動に対処できない政府の無能さについての話でもちきりだ。アメリカ政府自身の災害支援提供における、計り知れないほど酷い実績は完全に無視されている。

どの新たな記事も、緊急物資運送の為、ミャンマーに軍隊が自由に入る権利をワシントンが要求していることを繰り返している。ミャンマーがアメリカ軍航空機の着陸、あるいは海軍艦船の接岸を認めようとしないことに対する怒りと動揺がある。ミャンマー政府は支援物資を配布する上で信頼を置くことができないという非難が、何度となく繰り返されている。

ブッシュ政権が、犯罪的な計算と計画によって、支援活動を意図的にはるかに困難にしてしまったことは、報道されていないのだ。サイクロン・ナルギスが実際にミャンマーを襲う前、怪物のような暴風の接近が既に告知され、一週間にわたって観測されてきた中、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、ミャンマーに対する過酷な新レベルの経済制裁に署名した。経済制裁は、侵略行為の一種であり、特に、最も貧しく、最も絶望的なものを標的とする経済戦争の一形式なのだ。

サイクロン襲来に合わせて経済制裁を課した

多数のスパイ衛星を持っているワシントンは、これから何が起こるのか、ミャンマー国民よりもずっと良く知っていたのだ。経済制裁が、アメリカや国際的な、直接の緊急資金や支援の寄付を、ほとんど不可能にした。新華社通信は、5月2日、ブッシュの大統領行政命令の文言が「特定の個人やビルマ(ミャンマー)政府が所有あるいは支配すると判断された団体の財産の全資産と権利を封鎖する」というものであると報じた。

一層の経済制裁を宣言するこの犯罪的な大統領行政命令の数日後、災害を被った住民に対する深い懸念が表明された。これ以上の皮肉と偽善はありえまい。

新たな経済制裁により、アメリカの人道支援団体や個人が、疲弊したミャンマーにおいて、大義に対して直接寄付をすることができなくなる。アメリカ赤十字等のアメリカの支援団体は、経済制裁の規定の元では、救援対策として、人や、資金ではなく、救援物資しか送れないことに気がついた。アメリカ・マスコミは何百もの記事を報道し、ミャンマーで何がなされていないか傲岸に説教しながら、暴風雨が襲ったこの国に課された新たなアメリカによる経済制裁の衝撃については一言も触れない。

気象衛星観測に基づき、多くの科学者が、勢いを増しつつある暴風雨を見守っていた。上陸のほぼ一週間前に、インド気象庁は詳細な進路予測、速度、位置の警報を発表していた。ミャンマー政府は、4月26日以来、インドからテキストの警報メッセージを受け取っており、国営ラジオで暴風雨警報を発令していたが、サイクロンの進路を探知する沿岸レーダーを持たず、この貧困にあえぐ国は、避難計画も持っていなかった。

アメリカ政府は、ペンタゴンは自らの人員や機器で援助物資を運ぶ権利を与えられるべきだと主張してきた。明らかに、この豊かな帝国主義者国家は、銃剣の先端をつきつける他に、人道的支援を行う方法を持たないのだ。

他の多くの国々は、しかしながら、即時援助を提供する非軍事的なやりかたを見いだしている。ミャンマーの国営ラジオは、中国、インド、日本、シンガポール、イタリア、バングラデシ、ラオスやタイから国際人道支援が殺到していると報じている。それぞれの国からの飛行機が、テント、蚊帳、発電機、医薬品、浄水器、乾燥ジャガイモや豚肉、カップ・ヌードル、ビスケット、衣服、トタン板、金槌と釘や、蝋燭を搭載してヤンゴン国際空港に到着している。

アメリカ政府は、ミャンマーが援助は受け入れながらも、外国人がその配布監視をするのは認めないと怒りを表明している。ミャンマーの政府経営の新聞「新しい光」は5月9日、その理由を説明した。「ペンタゴンは、アメリカの軍事基地をわが国に設けようと躍起になっている。」

これはミャンマーを支配している軍事政権の突飛な妄想ではない。ペンタゴンはビルマの政権転覆に対する関心をほとんど隠そうとしていない。これは、この国に対し、開国し、アメリカ軍基地駐留と、ミャンマーの膨大な国有石油とガス埋蔵資源に対するアメリカ企業の利用を認めよという圧力の形で現れている。

ショーン・W・クリスピンは、「ミャンマー侵略についての言い分」と題する記事でこう書いている。

「アメリカ合州国軍艦と空軍機は準備万端な中、サイクロン・ナルギスによって、百万人以上のミャンマー国民は泥まみれ状態で、家を失い、水で伝染する疫病にかかりやすくなっており、自然災害は、アメリカにとって危機の中での機会を提供している。

「人道主義という名目による、一方的で、場合によっては国連承認まで得るアメリカ軍の介入は、貧困にあえぐ国の不人気な軍指導者への逆流へと容易に変わりかねないが、また同時に、死に体状態にあるアメリカ、ジョージ・W・ブッシュ大統領による、議論の多い先制的軍事政策の後遺症を修復してくれるかもしれない。

「アメリカのC-130空軍機を含むアメリカ空軍や海軍艦船が、今や隣国タイで待機し、海軍空母キティー・ホークやニミッツが、現在近くの海域で待機している... ワシントンの政策立案者たちが今や、地政学的、戦略的に極めて重要で突然弱体化された国における先制的人道主義的作戦の、潜在的な損得をはかりにかけていることは確実だ」(アジア・タイムズ・オンライン、5月10日)

ショック・ドクトリン

多くの国々は、災害の最中ですらアメリカや西欧の支援を恐れている。それは厄介な借金の条件や経済再編要求や国家が所有していた資源の民営化等を含むひもつきのものであることが余りに多いからだ。

ナオミ・クラインの著書“The Shock Doctrine: The Rise of Disaster
Capitalism”=「ショック・ドクトリン: 災害につけこむ資本主義の勃興」は、たとえその国が、ハリケーン、津波、干ばつや洪水のような自然災害による壊滅的なインフラストラクチャー状態に直面していようと、ショックを受けた国につけ込むために、どのようにアメリカの支援、IMFや世界銀行が利用されているかを、非常に詳細に述べている。そのような危機は、国家資産を売却したり、資源を民営化したりといった不人気な経済的「ショック療法」を押しつけるのに格好の機会と見なされているのだ。これは、その影響を受ける諸国ではなく、国際銀行家にとって、まことに結構な療法なのだ。

ニューオーリンズとイラクにおけるアメリカの実績

あらゆるマスコミによるミャンマーが、すべきこと、できることについて説教する中で欠けているのは、ハリケーン・カトリーナとリタがニューオーリンズやメキシコ湾岸を襲っている最中と事後の、緊急対策、避難や救援についての、アメリカ支配階級自身の悲惨な実績についての言及だ。

2005年8月28日、洪水や決壊した堤防で、ニューオーリンズ市が水浸しになる中、世界中が、犯罪的な怠慢、人種差別、計画の欠如や全くの混乱を目撃していた。

その後、ボランティアを申し出ている様々な組織や個人からの支援受け入れを傲慢にも拒絶し、国際的な支援を非礼にも拒否したのだ。待機医師団を用意し、何トンもの食料、水や追加の石油百万バレルの提供を申し出たキューバやベネズエラからの支援提供は、拒否された。フランスの飛行機やカリブ海で待機していた病院船や、ドイツやロシアの支援さえも、保留にされた。

国際的な撮影部隊が上空を飛び、屋根しがみつく必死の人々を撮影した。20,000人以上の人々が、飲料水、食料あるいは衛生設備なしでスーパードームにすし詰めにされ、更に何万人もの人々が酷暑の中、何日間もコンベンション・センターで過ごした。アメリカ中からの緊急支援隊員がニューオーリンズに到着するのを妨げられた。

パイロットたちが志願し、人々の避難に使ってほしいと請願したにもかかわらず、最寄りの基地にあった空軍ヘリコプターは、地上待機を命じられた。多くのマスコミ報道によると、連邦緊急事態管理庁(FEMA)と国土安全保障省が、支援やボランティアを、実際に阻止した。国中から送られた何台分ものトラックの水や何トンもの物資は決して引き渡されなかった。

二年半後、何万人もの避難者たちが、依然として彼らの家に戻れずにいる。

イラクとソマリアでのペンタゴンの実績

イラクにおけるペンタゴンの実績ははるかにひどい。経済制裁によって骨抜きされ、弱体化されたイラクを粉砕してから、5年以上もたったのに、アメリカ軍が、最も基本的な人間の生存に必要な飲料水、基本的な栄養、電気、緊急医療、あるいは教育を提供できないことがあきらかになっている。

160,000人以上のアメリカ軍兵士、100,000人の民間コントラクター、そして地球上で最大の軍装備品の集積によってしても、バグダッドで、安定した電気、あるいは移動可能な飲料水設備が実現しないのであれば、ヤンゴンで彼等がもっとうまくできるなどと期待する人などいるだろうか?

飢饉に見舞われたソマリアへの人道的な任務という口実を用い、アメリカは海兵隊員が首都モガディシオを占領してよいとする国連決議を1992年12月に押し通した。怒った住民が翌年には海兵隊員を追い出した。ペンタゴンは、絶望的な住民の中にすらある、一般人の間の反帝国主義感情をすっかり計算違いをしていたのだ。

ミャンマーでは、まずはイギリスの、次にはアメリカの支配に対する、広範な抵抗が国民の中で、強い潮流となっている。サイクロンによってひき起こされた苦難にもかかわらず、いかなる介入も強硬な抵抗に直面する可能性が高い。

あらゆるアメリカのマスコミが、ミャンマー政府を独裁制として非難する中、サウジアラビアやインドネシアからパキスタン、チリ、コンゴに至るまで、世界中の残虐な軍事独裁政権を、ペンタゴンがてこ入れし、武器提供し、資金援助をしてきていることを忘れてはならない。ミャンマーの独裁政権にアメリカが反対しているのは、この政権の抑圧的な政治のせいではなく、何十年も昔からの反植民地主義的な大衆感情のおけかげで、この政権が強いられている天然資源の国有化をしていないからだ。これこそが、アメリカ企業がひっくりかえしてやろうと決意しているものなのだ。

反戦・進歩的運動は、ミャンマーをめぐる反動的なマスコミのキャンペーンに注意すべきだ。ミャンマーの人々には、アメリカの要求や経済制裁無しで、即座に国際的支援を受ける権利がある。

この記事原文のurl:www.workers.org/2008/world/myanmar_0522/

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2008/6/1、堤未果さんが、東京新聞のコラムで、「人道支援のカベ」として、この悪辣なアメリカの対ミャンマー制経済裁に触れ、それを報道しないジャーナリズムを批判しているそうだ。(未見だが) さすがアメリカでジャーナリズムを専攻されただけのことはある。

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