ドイツのノルドストリーム話は全くの噴飯物。モスクワはイギリスを非難

マーティン・ジェイ
2025年9月11日
Strategic Culture Foundation
一体なぜこの時期に、これらの不幸な人々が犯してもいない罪に陥れられたのか疑問に思わざるを得ない。
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ノルドストリーム・パイプライン破壊はウクライナによる犯行だったという突飛な主張にドイツは固執している。攻撃は、安価なロシア天然ガスをドイツにあきらめさせ、高すぎるアメリカ天然ガスに切り替えを強いる結果となった。8月下旬、一部の「身代わり」とも言うべき一見あり得ない容疑者連中が一斉に逮捕され、バンに詰め込まれ、起訴されたと複数大手メディアが報じたが、国際的には報じられなかった。
だが、この話自体滑稽だ。確実に、嘘をでっち上げて「札付き」を逮捕するよう要求したアメリカのご主人様を喜ばせるためドイツが異様に卑屈な行動に出ているからだ。
統一戦線型式で、騙しやすい大衆に報じるべく、細部を正確に伝えるだけでなく、ドイツ・メディアは並々ならぬ努力を払った。つまり小規模メディアが書き換えても、歪曲される可能性がない、一つの物語、一つの言説として報じたのだ。彼らは更に、Die ZeitやARDやSuddeutsche Zeitungの「共同報道」にまで踏み込み、破壊工作に関与した容疑者全員を特定したと捜査官が発表したと報じている。報道によれば、逮捕令状は4人のダイバーと爆発物専門家と船長と作戦「指導者」を対象としているという。
容疑者らは本物のパスポートを使って偽名で渡航したと当局は主張しているが、ウクライナ政府高官の支援を示唆していると当局は述べている。だが、このお笑い記事を書いているジャーナリストの中に、ダイビング講師が実行したこの作戦全体の不条理さを指摘する人間はいないようだ。
なぜ今この時点で、これらの不運な人々が、犯してもいない罪でやり玉に挙げられたのか疑問に思わざるを得ない。この作戦に関する情報や、アメリカ軍の協力者について、新たな情報が明らかになっているという報告を欧米諸国情報機関が拾ったためだろうか。
一体誰が真犯人だったかに関する綿密な推測としてはロシアが最も現実的評価をしているようで、ロシア人専門家の中にはイギリス海軍特殊部隊を名指しする者もいる。
ノルドストリーム・パイプライン破壊工作は欧米諸国の特殊部隊なしには実行できなかったとロシアのウラジーミル・プーチン大統領の側近は主張し、イギリスが実行犯の可能性が高いと名指しした。ウクライナが技術的作業を行ったという考えは、多くの点で信憑性に欠ける。最近コメルサントに掲載された記事で、この複雑な作戦を自力で遂行するのに必要な専門知識がウクライナには全くないとロシア連邦保安庁(FSB)前長官ニコライ・パトルシェフが主張した。破壊工作は「高度に訓練されたNATO特殊部隊の関与のもとで計画、監視、実行された可能性が高い」とパトルシェフは記し、実行犯は深海作戦に精通しており、バルト海での活動にも精通していたと付け加えた。「このような作戦を正確に、何より秘密裏に遂行できるダイバーを擁する軍隊や諜報機関はほとんどない。必要な技能を備えた部隊の一つはイギリス特殊舟艇部隊だ」と彼は語った。
第二次世界大戦中に創設されたSpecial Boat Service=SBS(特殊船艇部隊)は水陸両用作戦を専門とするイギリス海軍のエリート部隊で、第二次世界大戦中に戦争の流れを変える大胆な攻撃を数多く実行した。これは自国の歴史の、この時期を思い出すのを好まないドイツ政治家にとっては傷口に塩を塗るような事件だったかもしれない。
当時の首相オラフ・ショルツや愚かな外務大臣アンナレーナ・ベアボックなど過去三年、ドイツで平静を装っていた連中に対し、売国行為への恩返しとして、アメリカは報奨を用意した。ベアボックは国連総会議長という最高職に選ばれたばかりだ。そういう職位に就くのは素晴らしいが、現実には、彼女の汚職に対する茶封筒の報酬に過ぎない。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/09/11/germans-nord-stream-story-is-pure-comedy-moscow-points-finger-at-brits/
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no+eにGIGANという方の2025年8月4日付け下記記事がある。是非ご一読を。
ノルドストリーム・パイプライン破壊事件:時系列分析から見える米国関与日刊IWJガイド
「ウクライナ紛争は大きな曲がり角! ユーラシア各国がロシアの同盟国!? ロシア軍の攻撃一気に大規模化! 1日1000機のドローン攻撃!」2025.9.12号【目次】
■はじめに~ウクライナ紛争は大きな曲がり角に来ました! 外交面ではプーチン大統領が中国を訪問! その後に国内外の記者との記者会見! さらに中露モンゴルの三者会談の実施! ユーラシアは北朝鮮も含めすべてロシアの同盟国に!? 外交的バックを得て戦闘面ではロシア軍の攻撃の新段階が始まる! 秋冬のシーズンに入りロシア軍の攻撃が一気に大規模に! ロシア軍は1日あたり1000機のドローン攻撃パッケージを実施する計画! このロシア軍の新段階の攻撃は中国と北朝鮮が支えている!
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