クリスマスに、裕福な「難民」が貧しいヨーロッパからウクライナに集まる理由

ソニア・ファン・デン・エンデ
2026年1月2日
Strategic Culture Foundation
彼らはまだ故郷に帰れない難民なのだろうか?
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ドイツとオランダの都市では怒りが沸騰している――それも当然だ。ヨーロッパが自ら招いたこの危機で、多くのヨーロッパ人がユーロを二重に数えなければならない一方、クリスマス休暇中にウクライナ人の車列が東へ向かっている。ロシアの爆弾やドローンから逃れてきたとされるこれら難民は、ドイツやオランダや他のヨーロッパ諸国から十分な経済的支援を受けているにもかかわらず、クリスマスが近づくと、彼らは突然、意気揚々と故郷へ帰ってくる。
ポーランド・ウクライナ国境では、車が何キロにもわたり渋滞に巻き込まれる。何時間にも及ぶ待ち時間をジャーナリストは報じており、帰国者の流れは衰える気配を見せない。戦争難民として登録された家族は、クリスマスと新年の休暇を過ごすためウクライナへ帰ろうとしている。ウクライナでは空襲警報が鳴りやまないはずなのに、ミサイルやドローンへの恐怖は薄れているようだ。この矛盾は際立っている。国境交通を取材したクリストファー・ワナー記者を擁するドイチェ・ヴェレなどの主要メディアも、こうした渋滞について報じている(記事はこちらで閲覧可能)。
更に悪いことに、ワナー報道に掲載されている車を見ると、多くはヨーロッパ人自身ももはや購入できないほど高価な車だ。ヨーロッパは政治家が引き起こした経済危機に陥っているからだ。
彼らは、まだ戦争から逃れているのか? 祖国に帰れないはずの難民のままなのか? それとも、単にヨーロッパ納税者の負担による休暇旅行なのか? 全ての難民を徹底的に審査すべきだという声が高まっている。正当な理由もなく戦場に渡航する者が保護を請求できるはずがないと批評家は主張している。結局、主流メディアや過激化したEU政治家連中は、彼らは「プーチンの爆弾とドローン」による死に直面するはずだと主張している。
ウクライナ旅行は、様々なパンフレットやウェブサイトで宣伝されている。国内西部は「最もカラフルでユニークなクリスマスの雰囲気」を誇っている。ある旅行サイトは、「おとぎ話のような雰囲気に浸り、古代ウクライナの伝統が現代生活にどう反映されているか実際に見てみたい方は、トランスカルパティアへのミニ旅行はいかがでしょう。ウクライナへの年末年始や冬の旅行については、 こちらをご覧ください。」と推奨している。
いわゆるウクライナ難民は、ヨーロッパ各地に避難を求めた約650万人の人々の一部だ。主な避難先はドイツで、100万人を超えるウクライナ戦争難民がいる。ポーランドもそれに続き、現在95万人以上を受け入れている。しかし、彼らは本当に難民なのだろうか? もちろん違う。彼らの大半は、戦争のないウクライナ西部から来ている。真の難民であるべき人々は現在ロシアの一部となっているドンバス地方の人々だ。ウクライナとNATOのドローン、爆弾、ミサイルが飛び交っているのは、まさにそこだ。
だが、2022年の住民投票以来ロシア領となっているドンバス地方の住民の大半は、最近クラスノアルメイスク(ポクロフスク)やディミトロフ(ミルノグラード)で起きたように、戦闘が近づくとロシアによって避難させられる。
ドンバス地方から約100万人が移住、あるいは逃亡し、ロシア各地に居住している。その中には、両親を失ったり、両親を探したりしている子どもたちもいる。ヨーロッパはこれを「子どもの誘拐」と呼んでいるが、これは全く根拠のない主張だ。例えば、ドローンがクラスノアルメイスクを攻撃し、混乱の中で両親が殺害されたり行方不明になったりした場合、これらの子どもは死ななければならないのだろうか? ウクライナとヨーロッパはこれを「子どもの誘拐」と呼び、国際刑事裁判所(ICC)を通じてプーチン大統領とロシアの子どもの権利担当大統領委員マリア・リヴォヴァ=ベロヴァに逮捕状を発行した。
ヨーロッパの人々はゆっくりと目覚めつつあるが、もしかしたら遅すぎるかもしれない。彼らの国々は既に事実上、難民産業に屈服している。難民産業はヨーロッパ全土で蔓延し、日々悪化している。例えばオランダでは、次々とホテルが難民で満員になっている。しかも、多くの場合、地元の村人やホテル経営者自身の同意さえ得られないままだ。数百人しか住んでいない村が、様々な国から来た数百人の難民に押しつぶされる不条理な事態に陥ることもある。難民たちは難民同士、更には地元住民とも対立している。
ウクライナ人に話を戻そう。彼らは今のところ爆弾やドローンのことで頭がいっぱいのようで、ただ1、2週間、それも戦争など全くないウクライナ西部に帰省しているだけだ。彼らはヨーロッパ納税者の利益を食い物にしているのだ。ヨーロッパで金を受け取った彼らは、まだ無傷のままのウクライナ西部の村や町でそれを使い果たしているのだ。
例えば、ドイツに逃れてきたウクライナ難民はウクライナ全土から来ているが、ある調査によると、その大半(約3分の2)は首都キーウとウクライナ南部から来ており、ハリコフとオデーサが主要な出発地となっている。リヴォフは中継地点とみなされている。ドイツの公式データによると、ノルトライン=ヴェストファーレン州が最も多くのウクライナ人を受け入れている。2024年7月時点で、この地域には23万2252人のウクライナ人が居住していた。
この地域はケルン、デュッセルドルフ、ドルトムントといった大都市で知られているが、生活は耐え難いものになっている。犯罪率の高さから立ち入り禁止区域が出現し、2016年のシリア・アレッポ陥落後、国連により移送されたアルカイダなどのテロ組織の残党、いわゆるアラブ系一族(マフィア)が多数居住している。こうした難民の混在は、二つの宗教と多くの過激派が共存するなど様々な問題を引き起こしている。本物のドイツ人は、遙か昔にこれらの地域や都市から逃げ出した。
Xなどのソーシャル・メディアでは、ウクライナ難民のいわゆるクリスマス休暇を巡る議論が激化しつつある。クリスマスにウクライナでスキー旅行をしたウクライナ人の写真を、人々は怒りを込めて共有している。だが、EUの過激派政治家や、Bild紙のユリアン・レプケ(BND/CIA工作員とされる)などのジャーナリストは、ウクライナのほぼ全ての都市がロシアに爆撃されたと頑なに主張している。
更に、特にEU議員連中は言辞が益々過激化している。ドイツやオーストリアのEU議員が「クソ・プーチン」といった言葉を使ったり、ロシア政治家をテロリスト、児童性的虐待者、犯罪者、マフィアの構成員呼ばわりしたりすると一般人は愕然とする。彼らの履歴書を見れば、おそらくそのような言葉遣いは教えられていないはずの有名大学卒業生たちだとわかるだろう…。
もちろん、EU政治家と彼らに洗脳されたジャーナリストたちは、ウクライナのクリスマスは2024年から12月25日と26日に祝われると主張し続けている。だがウクライナの現実は全く違う。信者は皆が信仰深いわけではなく、これはかつての共産主義・社会主義時代の名残だ。信者の大部分はキリスト教正教会だ。
ウクライナ正教会を信仰する人の大半(約70~80%)は伝統的にモスクワ総主教座に帰依してきた。しかし、ウクライナはモスクワ総主教座を禁止し、新たな教会を宣言した。これは、ヨーロッパのカトリック教徒がローマ教皇への敬虔な崇拝を禁じられ、例えばベルギーで突然新しい教皇が就任したようなものだ。これが最も単純な説明だ。しかし、もちろん、信者たちはモスクワやローマの信奉者であり続けている。
更に、ウクライナは西側諸国の要請により、クリスマスを12月に移した。これは、人口の約70~80%が正教徒で、1月6日と7日にクリスマスを祝う事実と矛盾している。そのため、ヨーロッパからウクライナ西部への大規模移住が発生し、いわゆる「難民」が新年とクリスマスを祝っているのだ。
クリスマスの時期移動や、ロシア語禁止や、ロシア正教会非合法化に加え、ウクライナはロシア人作曲家チャイコフスキーの楽曲聴取も禁止した。「チャイコフスキーはウクライナにルーツを持ち、音楽にもウクライナの影響が見られるにもかかわらず、自身をロシアの作曲家とみなしていた」と学者たちは指摘している。ウクライナ音楽アカデミーから彼の名前が削除されたのは、2022年、ロシアが特殊軍事作戦を実行したのを受けてのことだ。チャイコフスキーは、クラシック音楽の中でも特に人気の高いコンサート音楽や劇場音楽の作曲家で、バレエ『 白鳥の湖』や『くるみ割り人形』などは、ヨーロッパの多くの都市でクリスマスと新年に上演されている。気になるのは、これもヨーロッパで禁止されるのだろうかということだ。
2025年が終わり、2026年が始まる今、ヨーロッパ人がクリスマスにいつも説く平和は、かつてないほど遠くなっているとしか言いようがない。ヨーロッパ人、つまり政治家や支持者やジャーナリストや他のイデオローグ連中は、フランスのド・ゴールやドイツのヘルムート・コール、オランダのドリス・ファン・アクトといった偉大な政治家たちでさえ信じられない思いで首を振り「人類は一体どうなってしまったのだ?」と叫ぶほど過激化している。一体どうして愚者が国民を支配するような状況になってしまったのだろう? よく言われるように「どの国にも、ふさわしい指導者がいる」。EUの無能な加盟諸国のおかげで、ヨーロッパには無能な指導者、史上最悪の指導者がいるのだ。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/02/why-rich-refugees-flock-to-ukraine-from-impoverished-europe-for-christmas/
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Wikipediaによると「伝統的にウクライナのクリスマスの祝祭は、最も信徒の多い正教会の場合はユリウス暦に準じて1月7日をクリスマスとし、1月6日に祝われるクリスマスイブから始まり、ヨルダン (Yordan) とも呼ばれる1月19日の神現祭(主の洗礼祭)に終わる。」とある。ウクライナ語ではРіздво́ Христо́ве
一方、Wikipediaによると「ロシアのクリスマス(ロシア語: Рождество Христово 、ロシア語: Е́же по пло́ти Рождество Господа Бога и Спа́са нашего Иисуса Христа(正教会))は、イイスス・ハリストス(イエス・キリスト)の生誕を記念しロシア正教会で用いられるユリウス暦の12月25日に祝われる。グレゴリオ暦では1月7日にあたる。」
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