シリア

2019年4月18日 (木)

トランプのネオコンはエルドアンを中東全体の戦争への手段と見なしている

マイク・ホィットニー
2019年4月6日
Unz Review

 トルコ軍兵士と機甲部隊隊が北シリア侵略命令を待って、トルコの南国境に沿って集結している。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、現在16キロの幅で領域を占拠する、テロリストとつながっている戦士(YPG)を排除するため、ユーフラテス川東岸地域の一掃を望んでいる。想定されている攻勢は、アメリカ特殊部隊をも攻撃を受ける状態におかれ、アメリカ人死傷者の可能性を飛躍的に増大させるだろう。もしアメリカ兵が、トルコ作戦によって死亡したり負傷したりすれば、ワシントンは二つのNATO同盟国間で大惨事の対決となりかねない武力で反撃するだろう。トルコとアメリカ間の激しい衝突の可能性が今日ほど大きくなったことはこれまでない。

 水曜日、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官はシリアでのいかなる一方的な行動も「破壊的な結果」となるとトルコに警告した。ポンペオ国務長官の発言は、火曜日に先週末の選挙のすぐ後、軍事攻撃が始まるだろうと述べたエルドアンを恫喝すること意図していた。もしエルドアンが計画を推進すれば、ポンペオはトルコ軍に対する報復攻撃に承認を与えるのは確実だ。これはトルコの素早い撤退か、地域中のアメリカ戦略的施設に対する、非対称攻撃となるだろう。ともあれ、トルコとのけんかは、かつての同盟国二国間に深い割れ目を広げ、エルドアンに欧米同盟に対する関与を再考するよう強いるのは確実だ。アメリカとトルコの関係の、それ以上のいかなる悪化も、世界的な力の均衡を劇的に変化させることになろう。

 ワシントンのエルドアンとの問題は、現在の騒動の何年も前に始まっている。トルコ指導者は常に自主的外交を進めようとしており、それがホワイトハウスにとってフラストレーションの原因だった。イラク戦争の際、エルドアンはアメリカがトルコ空軍基地を彼らの作戦を行うために使用するのを拒否した。(エルドアンはあの戦争を支持しなかった。) 現在彼はロシアから航空防衛システム(S-400)を購入しつつあり(それをマイク・ペンス副大統領が強く非難した)、彼はシリアでの戦争に政治的解決を見いだすためソチで、モスクワとテヘランのサミットに出席し、彼はトルコを南ヨーロッパのエネルギー・ハブにするはずのガスプロムとの契約に署名し、彼はアメリカ国務省のテロ組織リストにある集団クルド労働者党(PKK)の支流である東シリアにいるクルド人代理部隊(SDF)へのアメリカ支援について極めて批判的だ。

 エルドアンとアメリカ間の摩擦の大部分が、トルコの安全保障上の懸念を、ワシントンがはなはだしく無視することで引き起こされてきた。現在の危機は、エルドアンの政権掌握を強化し、広範囲にわたり、アメリカ不信に拍車をかけ、はなはだしく裏目に出た2016年のクーデター未遂のような、もう一つの自傷行為に過ぎない。2016年8月2日付けのニューヨーク・タイムズ記事の抜粋をご確認願いたい。

「トルコの新聞が、イスタンブールに近いマルマラ海の島の瀟洒なホテルで、アメリカ人学者と元国務省当局者が、トルコ政府を倒す強暴な陰謀を計画するのを手伝っていたと報じた。同紙は、一面見出しで、失敗したクーデターの夜、アメリカがレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を暗殺しようとしていたと素っ気なく書いた。

もう一つの政府支持派新聞がツイッターで行った最近の世論調査で、トルコ人に、アメリカ政府のどの組織が、クーデター計画者を支援したか尋ねた際、CIAが69パーセントで一位、ホワイトハウスは20パーセントで、大きく水を空けられて二位だった。

これら陰謀論はトルコ社会周辺部のわずかな変人の産物ではない。トルコはひどく分裂した国かも知れないが、イスラム至上主義者、非宗教的な人々、リベラル派、国家主義者など、社会のあらゆる部分で、トルコ人がまとまることができる一つのことは、クーデター未遂に、直接あるいは、広く陰謀の首謀者と疑われているイスラム聖職者フェトフッラー・ギュレンが、自ら亡命して、アメリカに住んでいる」というだけの理由で、何らかの方法でアメリカが関係しているということだ。(トルコ人は一つのことに合意できる。アメリカはクーデター未遂の黒幕だった - ニューヨーク・タイムズ)

 ずばり要点を言おう。アメリカは、2016年、エルドアンを大統領の座から追放する陰謀の黒幕だったのか?

 アメリカが第二次世界大戦の終わりから、50以上の他の政権転覆作戦の黒幕だったのとちょうど同じように、おそらくそうだ。

 そして今アメリカは、ペンシルベニア郊外の広大な敷地にトルコ軍事政権立案者を匿っているのだろうか?

 そうだ。これも同様におそらく本当だ。だが、トルコがギュレンがクーデター首謀者だと特定する証拠の山をアメリカに提供しても、トルコは、アメリカが探している多数のテロ容疑犯人引き渡しに協力したのに、アメリカは、敬意と公正さでトルコを扱って、恩返しをする義務を感じていないのだ。それはなぜだろう? なぜアメリカにとっての一つの基準と、他の全ての国々にとって完全に異なる基準があるのだろう?

 エルドアンは繰り返し、トランプ政権に、トルコ南境界周辺のテロリストとつながる戦士(YPG)を地域から追い出し、トルコの合法的な安全保障上の懸念を尊重するように依頼している。12月中旬に、トランプは電話で問題についてエルドアンと議論し、トルコ大統領の要請を実現することに同意した。4日後(12月19日)トランプは全てのアメリカ兵が30日以内にシリアから撤退すると発表した。以来、政権はそれまでの約束のいずれも果たし損ねている。アメリカは東シリアの軍隊を増やし、軍用装備品と兵器を強化し、境界に沿って陣地を強化した。

 アメリカは同様に、都市内や周囲から全てのクルド人民防衛隊戦士を撤退させ、トルコがマンビジで安全を確立するのを支援するよう要求しているマンビジ・ロードマップ条件下の義務を果たし損ねている。この戦線では全く動きがなかった。どちらかと言うと、状況は更に悪化した。これはトランプ・チームが、トルコの安全保障上の関心事に対処するために指一本動かすことも、明記された約束を最後まで遂行する意図もないことを示唆している。ワシントンは実際は、問題をエルドアン自身で処理するよう挑発し、後に後悔するかもしれないことを彼にさせようとしているのを示唆している。

シリア領土に対するアンカラの構想には法的根拠がないが、これは戦争最初期の日々から(変更なしで)首尾一貫して繰り返されてきた。ずっと以前の2012年に溯って、トルコは自国と東シリアで活動すクルド人民防衛隊戦士間の緩衝区域を設立する「安全地域」を強く要求した。オバマ政権は、戦略的な場所にあるインジルリク空軍基地の使用と引き換えに、安全地域の創造でエルドアンを助けることに同意した。ニューヨーク・タイムズが2015年7月27日付で説明するもう一つの記事の抜粋がここにある。

「トルコとアメリカは、トルコ国境沿い北シリアの長さ96キロの帯状地帯からイスラム国過激派闘士を排除するため、アメリカ軍用機とシリア反政府勢力とトルコ軍が協力する構想計画におおまかに同意したとアメリカとトルコの当局者が述べた。

計画は両国当局者が、追い出されたシリア人のためにも「安全な地域」であり得るとトルコが言う、比較的穏健なシリアの反政府抗勢力が支配する非イスラム国ゾーンと呼ばれるものを作り出すはずだ。

帯状地域がどれほど深くシリアに及ぶかを含め、多くの細部がまだ決定されていないが、計画はシリア内のイスラム国過激派闘士に対するアメリカとトルコの軍事行動と、現地のシリア反政府勢力とアメリカの協調を大幅に強化するだろう。

「細部は練らなければならないが、我々がトルコと話をしているのはISILに対処している北シリアの地上パートナー支援のために協力することだ」とオバマ政府高官が、イスラム国家のもう一つの表現を使って述べた。「目的は非ISILゾーンを確立し、シリアとトルコ国境に沿ってより本格的な安全と安定性を確保することだ。」(「トルコとアメリカはISISがいないシリア「安全地域」を作ることを計画」ニューヨーク・タイムズ)

 繰り返そう。「トルコとアメリカは、安全地帯について合意し」、引き換えに、アメリカはインジルリク空軍基地を使うことを認められる。これはオバマがエルドアンとした取り引きだが、アメリカは決してアメリカ側の責任を果たさなかった。もちろん、インジルリクにまつわる事実は、エルドアンを悪者にし、彼が全ての問題を作る人物であるかのように見せるため、メモリー・ホールに押し流された。だがそれは事実ではない。安全地帯の取り引きを止めたのはエルドアンではなく、オバマだった。

 ところで、トルコがインジルリクについてオバマと取り引きしたという発表は、ロシアの戦争参入の引き金であることが分かった。このほとんど知られていない事実に歴史家や専門家は注目しなかったが、真実ははっきりしている。上記記事の(2015年7月27日)掲載直後、ロシアはあわただしく飛行場を整備し、シリアに軍用機を送り始めた。2カ月後、ロシアはシリア中で本格的な空爆作戦を開始した。

なぜ急いだのか?

 NYタイムズ記事に載った情報、特に下記情報が主な理由だ。

「トルコ当局者とシリア反政府派指導者と、合意は、彼らがアサドに対して長い間求めていたものにわずかもう一歩のものだと記述している。トルコ国境近くのシリア内の飛行禁止区域。」

「飛行禁止区域」? それはオバマの密かな切り札だったのだろうか?

 プーチンはアメリカがインジルリクをシリア上空に(リビアでと同じ方法で)飛行禁止区域を設定するのに使おうとしていたのを悟っていて、ロシア大統領は素早く行動を開始したのだ。彼は、国が混乱に陥れられ、もう一人の世俗主義アラブ指導者が打倒されるのを許すことができなかったのだ。これがロシアが介入した理由だ。

 トランプのネオコンが欲しているもの

 トルコとアメリカが争っている今、トルコ軍はユーフラテス東への越境作戦準備を完了し、他方ポンペオ、ボルトンとペンスは次々好戦的声明を発表して、状況を悪化させ続けている。

 これは中東でワシントンに一層深い関与を強いる対立へとトルコを誘い込む政権の戦略なのだろうか? それがアメリカが、アンカラとの約束を無視し、国境沿いに入り込み、アラブ世界の中心にクルド国を作り、エルドアンをあざけっている理由なのだろうか?

 ネオコン(ポンペオ、ボルトンとペンス)が何を本当に欲しているのだろうか?

 より多くのアメリカ兵と兵器が必要とされるよう、彼らは戦闘を強化し拡大することを望んでいるのだ。彼らはトランプに「全面的」地域支配の誓約を強化するよう強いる、より広範な戦争を欲しているのだ。彼らはアメリカ軍が何十年間も長く、レバノン、トルコとイラン国境の向こう側に広がる勝利できない戦争で難航するのを望んでいるのだ。彼らはライバルを減らし、イスラエルの地域覇権を強化することで、ワシントンが中東地図を書き換えるのを望んでいる。彼らはさらなる紛争、さらなる流血と、さらなる戦争を欲しているのだ。

 それがネオコンが欲し、彼らの挑発で実現しようと意図しているものだ。

記事原文のurl:http://www.unz.com/mwhitney/trumps-neocons-see-erdogan-as-their-ticket-to-a-region-wide-m-e-war/

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 植草一秀の『知られざる真実』4月16日記事
 OECD=財務省消費税率26%提言絶賛御用の朝日星浩氏

 昼の洗脳痴呆番組、ほとんど見なくなっているが、夜の「報道番組」と題するものも最近は興味が薄れてきた。昨日のアサンジに関するBS番組はその典型。あの場合、興味が薄れたのではなく、嫌悪感に満ちた。テレビ全体、「サクラを見る会」に他ならない。「たらいの水と一緒に赤子を流す」という表現がある。植草氏も、孫崎氏も、矢部氏も登場しない呆導機関というたらいの水はひどく汚染していて、赤子はいないように思えてならない。

2019年4月 8日 (月)

リビアやシリア同様、ベネズエラは「石油だけが問題」なのではない

2019年3月27日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 最近の研究で、ベネズエラは非常に天然資源に富んでおり、独力で全世界の石油需要を30年以上満たすことができることが確認された。ベネズエラは、オリノコ盆地や他の地域で、石油以外にも多くのものを提供可能だ。

 けれどもそれは決して単に「石油の問題ではない」。実際、それからはほど遠い。

 全世界で欧米テロを広めているのは、一部の「事業権益」と伝説的な欧米の強欲だと信じている人々は、私からすれば的外れだ。

 このような評論家たちが、実際「資本主義が全ての原因」で、それが被害者も、虐待する側も人質にする暴力文化を生み出していると考えているのに私は気が付いた。

 世界のあらゆる場所で働いた後、今私は実際は、資本主義が、拡張主義に基づく欧米文化、例外主義と侵略の結果なのだと強く確信するようになった。それは支配し、命令するという根深い願望の上に築かれている。金融/金融の強欲は、その優越性を、宗教あるいは、宗教的原理主義だとさえ定義されるものに高めた、この文化の副産物に過ぎない。

 あるいは言い換えれば、自身の優越に対する信念は、ヨーロッパと北アメリカで、実際、今主要な宗教なのだ。

*

 なぜリビアやシリアやベネズエラでのシナリオが良く似ているのだろう? 欧米はなぜ、一見非常に異なる三国を意地悪く攻撃し破壊しようと熱心に望んでいるのだろう?

 欧米では、少なくとも公的には、しばしば口にされることはないが、答えは単純だ。

 「三国全てが「汎アフリカ主義」「汎アラブ主義」や本質的に中南米の独立と団結のためのパトリア・グランデのような概念への決意を推進し戦う先導に立っていたのだ。」

 カダフィとアサドとチャベスは、地域的にも国際的にも、人々を鼓舞し、何億という人々に希望を与える、反帝国主義戦士と見なされていたのだ。

 カダフィは殺され、チャベスも殺された可能性が極めて高く、アサドと彼の国は、文字通り長い年月、生き残りのために戦っている。

 ボリバール革命の理想に断固忠実な、ベネズエラのマドゥロ大統領は既に少なくとも一つの暗殺未遂から生き残り、今欧米による直接のマフィア風恫喝に直面している。 彼の国は、いつ何時、直接あるいは中南米の欧米「属国」を通して攻撃されかねない。

 アフリカ、中東とラテンアメリカが、何世紀にもわたり、植民地として見なされ、扱われたためだ。いつでも、人々が立ち上がると、ほとんど即座に欧米帝国主義の鉄拳でバラバラに打ち壊されたためだ。そして、何らかの神の意図によって、自分たちが世界を支配していると思っている連中が、決して、事態の変化を望んでいないためだ。

 ヨーロッパと北アメリカは他の人を支配することに取りつかれており、支配するためには、彼らの植民地や新植民地で、あらゆる反対派を確実に根絶しなければならないと感じているのだ。

 それが欧米の本当の精神状態だ。私が以前の記事で、サディスティック人格障害(SPD)と定義した状態だ。

 全体像を把握するには、1965年に文字通り清算された非同盟の進歩的な国インドネシアを想起しなければならない。(非同盟運動の父で、PKI、インドネシア共産党の親密な同盟者で)国際主義者スカルノ大統領が、(欧米に)精選された、超資本主義とインドネシア天然資源の無制限の略奪に扉を開いた、知性的、道徳的に気が狂った反逆者、スハルト大将に打倒された。全アジアの独立闘争の手本となっていた国インドネシアは、アメリカ/イギリス/オーストラリアが画策した極端な大量虐殺後、欧米によりロボトミー手術をされた赤貧の「属国」にすぎないものとなった。

 欧米は、正真正銘の地域の独立指導者を識別する信じ難い能力を持っている。彼らを中傷し、いわゆる「現地の反対派」を作り出し、支持して脆弱にし、更に彼らを、そして、彼らと共に、彼らの国や地域全体さえ粛清する。

 イラン(1953)、イラク、あるいはニカラグアで、そうだったように、欧米は時に、特定の国を攻撃する。だが大抵は、リビア、インドネシア、シリア、そして今ベネズエラのように、「重要人物」、現地の反帝国主義指導者を直接攻撃する。

 多くの反抗的な人物が文字通りに既に殺されている。ごくわずかな例を挙げれば、カダフィ、フセイン、ルムンバとチャベス。

 そしてもちろん、何をするにせよ、欧米は、反欧米、反帝国主義連合の最も偉大なリーダーを破滅させようとしている。ロシアと中国だ。

*

 石油や利益だけが狙いであることから全くほど遠い。

 欧米は支配する必要がある。自らが優越し例外的だと感じて、欧米は世界支配に取りつかれている。それはゲーム、命取りのゲームだ。欧米は何世紀にもわたって原理主義宗教狂信者のように振る舞っているが、欧米の人々は、彼らの世界観が例外主義、文化的優越と同義語になっていることに一度も気付いたことさえない。それが、欧米が、世界のほとんど全ての部分で、あらゆる名の過激宗派活動を引き起こし、送り込むのに大成功している理由だ。オセアニアからアジアまで、アフリカから中南米まで、もちろん中国までも。欧米指導部は、キリスト教、イスラム教や更には仏教の過激論者と「と親しい」のだ。

*

 だがシリアは生き残ることに成功し、今日まで持ちこたえている。政府軍がテロリスト最後の要塞イドリブを奪取しない唯一の理由は、戦闘中に一般住民が途方もなく大きい損失をこうむるからだ。

 同様ベネズエラも、ひざまずき降伏するのを拒否している。もし欧米と同盟国があえて攻撃すれば、レジスタンスで何百万という人々が村や田舎のために戦い、必要とあらばジャングルに退き、占拠者と背信的エリートにゲリラ解放戦争をするのは明きらかだ。

 ワシントン、ロンドン、パリとマドリッドは明白に極めて旧式の戦略を使っている。リビアに対しては機能したが、シリアでは、はっきり失敗した戦略だ。

 最近シリア、イドリブの前線近くで、二人の最高指揮官が「シリアのためだけではなく、ベネズエラを含め、虐げられた世界全てのために」戦っていると私に言った。彼らは、欧米が、ダマスカスに対して使おうとしたのとまさに同じ戦略を、明らかにカラカスに対して使用しているのを感じ取っている。

 今、ベネズエラは同様に苦しんで、虐げられた世界全てのために戦っている。

 シリアが降伏する権利がなかったと同様、ベネズエラには「失敗する権利」はない。

 リビアの破壊は、既にアフリカに壮大な悪影響をもたらした。それはフランスによる新たな無制限のアフリカ大陸略奪に扉を開いた。即座にイギリスとアメリカ合州国がフランスに続いた。

 シリアは中東最後の要塞だ。シリアは欧米による中東全体の支配に抵抗し、今存在している唯一の国だ。シリアとイラン。だが、イランはしばしば今にも前線になりそうに思われるが、まだ「前線」ではない。

 ベネズエラは同じ理由で崩壊することができない。それは南米大陸の北の頂点にある。その下には、何十年も何世紀も、ヨーロッパと北アメリカに脅されてきた、残忍に扱われ、略奪され、拷問にかけられた大陸全体がある。キリスト教への改宗を強いられ、全てを奪われ、奇異な欧米の政治、経済モデルに従うよう命じられ、何千万人もが動物のように根絶させられた南米が。

 ブラジルで、労働者党の進歩的な社会主義政府はすでに打ち倒された。

 もしベネズエラが崩壊すれば、多分全てが何十年間も何世紀も失われるだろう。

 だからベネズエラは戦うだろう。いまだに「西半球」で耐えているごく少数の国々と共に。ワシントン D.C.の独裁者が公然と「自分たちの裏庭」と描写する国々と。

 カラカスは立ち上がり、ブラジル貧民街のため、ブラジルの民営化された帯水層や殺された雨林のため、パラグアイ、ペルーの巨大スラム、貧窮した何百万人のために戦う。

 シリアが、パレスチナ、イエメンのために、サウジアラビアとバーレーンの貧窮した少数派のために、NATOにほとんど全てを奪われた二つの国イラクとアフガニスタンのために戦っているように。

 ロシアは既に、アラブの兄弟のために何をすることができるかを示し、今もう一つの友好同盟国ベネズエラ支援する自発的意志を実証している。

 中国は急速に反帝国主義戦士連合に加入しているが、南アフリカもそうだ。

*

 いや、ベネズエラは石油だけが問題なのではない。

 それは欧米が、中国船舶のパナマ運河利用を不可能にできることに関係している。

 それは全世界の支配だ。イデオロギー的、政治的、経済的、社会的な。西半球における全ての反対派の粛清だ。

 もしベネズエラが落ちれば、欧米は、ニカラグア、次に社会主義で国際主義の要塞キューバを攻撃するかもしれない。

 それが、ベネズエラが決して陥落されるべきではない理由だ。

 ベネズエラのための戦いは、イデオロギー的なものを含め、全ての領域で、今すでに荒れ狂っている。そこで我々は、単にカラカス、マラカイボあるいはシウダ・ボリバルのために戦っているわけではない。我々がダマスカス、アレッポ、ホムスやイドリブでそうしているように、虐げられた全ての世界のために戦っているが、まもなく、世界中で他の都市でもそうしなければならないかもしれない。欧米帝国主義が生きている限り、それが惑星全体を支配し、破壊するという夢を断念しない限り、ずっと長い間、我々は休むことができず、警戒を緩めることはできず、世界のどの地域においても、最後の勝利を祝うことはできない。

 だから「石油だけが問題」からはほど遠い。我々の惑星の存続問題なのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/27/like-libya-and-syria-venezuela-is-not-just-about-oil/

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 数日前、知人宅で朝刊を読んだ際、一面の新刊広告で知った本『加藤周一、米原万里と行くチェコの旅 中欧から見た世界と日本』(小森陽一、金平茂紀、辛淑玉)を読み終えた。

 プラハの春がソ連戦車で粉砕されたすぐ後、加藤周一の『言葉と戦車』を読んだ。米原万里がプラハ体験を基に書いた『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』『オリガ・モリソヴナの反語法』も読んでいるので、この二人を知るお二人の旅行対談は見逃せない。期待どおりの本。

 ちなみに本記事筆者の父親はチェコ人核物理学者。ご本人、チェコスロバキアで育っている。母親はロシア人だが、中国系だという。それゆえ、チェコの小学校では差別されてつらかったと書いておられる

 小森教授、父親の仕事の関係で、プラハ生活をはじめた際、ロシア学校で、ロシア語ができずに苦労したという。子供の昔話の本を沢山よむよう、米原に言われて従ったという。教師が、クラスの一番できる女の子に、「今度きたヨウイチ・コモリはロシア語をまったくしゃべれないから、ちゃんと教えてあげて」を命じ、実際、その女の子が毎日、宿題の答えを暗記させて、助けてくれた」という。小学校六年生で日本に帰ってきた時に、先に帰国していた米原に、「陽ちゃん気をつけなよ、日本の学校はひどいよ」と言われたという。ヴルチェク氏が通ったのは、普通のチェコの学校だったのに対して、二人が通ったのがプラハ駐在エリート・ロシア人の師弟が行く小学校だったことは、幸いだったのでは?辛淑玉氏は、朝鮮学校から日本の学校に転校した時は、まったく日本語ができないので、できる子に数学の問題をどういう意味か教えてもらおうとしたが、誰も教えてくれなかったという。その後のテストで、その子供たちは満点をとったという。自分さえよければ良い文化。
 それで、芝居『つながりのレシピ』を思い出した。池袋に実在する「あさやけベーカリー」「TENOHASHI」「べてぶくろ」から題材をとった芝居。自宅でパン工房を営んでいた妻が亡くなった後、元企業幹部だった夫が、パン焼き装置の中に妻が残したパン造りレシピを見つけ、娘に応援されて、自宅でパンを焼きはじめるお話。パンは一人で焼くのではなく、元ホームレスだった男性や、覚醒剤中毒だった女性や、ひきこもりの若い女性と一緒だ。焼いたパンは、妻の頃と同様、夜の焚き出しで配布する。童話のようなお話だが、そういう組織が本当に存在しているのだ。夕方、サンシャイン横の公園で、焚き出しを見たような記憶がある。

 豚が屠殺業者に投票する国の現実は厳しい。とんでもない裁判の記事を読んで、我が目を疑った。裁判官、気は確かだろうか?

日刊IWJガイド「愛知と静岡で父親による娘への強姦、準強制性交で、どちらも無罪判決!? 岩上安身は『倫理は、鬼畜レベル』とツイート!」 2019.4.8日号~No.2398号~(2019.4.8 8時00分)

 植草一秀の『知られざる真実』の「やはりプロレス興行だった大阪ダブル選」に納得。

2019年4月 5日 (金)

トルコの問題はイドリブ戦線の力学を変えるだろう

2019年4月2日
The Moon of Alabama

 日曜日のトルコ地方選挙では、野党が三大都市、イスタンブール、アンカラとイズミールで勝った。彼らは勢力を集中させることで、それに成功した。クルド系が支持基盤のHDP(国民民主主義党)は、野党第一党、ケマル主義のCHP(共和人民党)が既に強い立場にある都市で立候補しなかった。HDP支持者は主張を超えて、CHP候補者に投票した。CHPも、HDPのとりででは自制して、ディヤルバクルでのHDP候補者当選を可能にした。

 選挙はトルコが独裁ではなく、投票者がまだ政治的構図を変えることができることを示している。野党は並ならぬ柔軟性を示し、前回より広い有権者が受容できる候補をたてた。

イスタンブールとアンカラの勝者エクレム・イマモグルとマンスール・ヤバシェは、ヘッドスカーフをつけた女性や、目に見えて宗教的なあらゆるものを嫌悪して、平均的トルコ人を遠ざけてしまう典型的な筋金入りのケマル主義者ではない。まったく逆だ。ヤバシェは右翼愛国主義の政治家で、(姓が文字通り「イマームの息子」を意味する)イマモグルはコーランを朗唱できる彼の陣営で並ならぬ人物だ。選挙運動中イマモグルはクライストチャーチ大虐殺の被害者に敬意を払うため、モスクでコーランを朗唱した。このような動きはエルドアンが余りに長い間利用した「宗教カード」を十分に利用したものだ。

 非常にわずかな差でのイスタンブールの敗北は、市長として約25年前に政治家生活を始めたエルドアン大統領の個人的敗北と見られている。今エルドアンの党、AKPが、票の再集計を要求しているのは少しも不思議ではない。

 大都市と、地中海海岸に沿ったリベラルな観光中心地でのCHP勝利は、エルドアンが負けた、あるいは彼の力が衰えたことを意味しない。全体では、彼のAKPと同盟している党は全国的な票の51.63%を獲得した。トルコの地方自治体は、政府の補助金に依存している。エルドアンが国家のがま口を支配しているので、野党が勝った都市を容易に締め付けることができる。次の総選挙は2022年で、彼が他の問題に取り組み、損失を回復する時間は十分にある。

 彼が対応すべき問題は山積している。エルドアンが大統領の座を勝ち取るのを助けたトルコの信用バブルは破裂している。

トルコの金利は2009年から2018年まで最低記録レベルに留まっており、それがトルコの信用バブルをオーバードライブに注がれさせた。トルコの低金利時代は、中央銀行が金利を、8%から24%にまで上げた2018年に終わった。急速な金利引き上げが信用バブルを破裂させ、それは信用崩壊と景気後退をもたらした。

 過去、二つの四半期を通してトルコGDPは下落した。トルコは景気後退状況にある。インフレは20%に近く、利率を下げる余地はない。日曜の選挙前、トルコ中央銀行はリラを支えた。中央銀行はそれを終わらねばならず、さもなければトルコ外貨準備高が減少するだろう。信用バブルを長期間作り上げた後、経済が安定した状態に戻るには何年もかかるだろう。政府が景気対策を行う余地はほとんどない。

 NATOから一層独立するエルドアンの決断は大きな犠牲も伴う。ロシア製S-400防空システムの購入は、起きる可能性があるアメリカ攻撃からトルコを安全に保つが「欧米」兵器へのアクセスが終わることも意味する。S-400問題が生じる前でさえ、ドイツは新トルコ戦車生産のための協力を止めている。現在アメリカは全てのF-35戦闘機出荷とトルコ向けの訓練を止めた。これは双方の損失だが、トルコの経済問題を悪化させるだろう。

「トルコは単なるF-35の買い手ではなく、産業パートナーでもあるため、双方に深刻な負担を課すおそれがあるので、これらシステムの供給阻止は、アメリカによる本格的エスカレーションを意味している」とハンターは述べた。

先週ロイターは、ワシントンが、トルコをF-35の生産から排除できるかどうか検討していたと報じた。トルコは、機体と着陸装置とコックピット・ディスプレイの一部を製造する。先週、F-35の複雑な世界的生産工程と、問題に関するアメリカの考え方に精通した情報筋は、トルコの役割は置き換えることができると述べた。

 ロシアは喜んでトルコにSu -35戦闘機を提供するだろう。彼らは確実にF-35より優れており、多分もっと安いだろう。だがそれは政治的代償を伴うだろう。

 トルコに支援されたジハード戦士が依然シリアのイドリブ県を占領しており、排除が必要だ。エルドアンは彼らを「穏健な反政府派」に変えようとしたが失敗した。ロシアはしばらく、トルコにイドリブでより積極的になり、トルコ/ ロシア共同パトロールをするよう圧力をかけている。こうしたことはジハード戦士を離反させ、彼らの一部はトルコを敵と見始める。ロシアはトルコに最終的に問題を解決するよう強く促しながら、そうした感情を強化するためできる限りの全てをするつもりだ。

 アメリカはまだシリア「政権転覆」を望んでおり、北東をその支配下にとどめるだろう。エルドアンに北部境界に沿って立ち入り禁止区域を設定させるというトランプのアイデアは政権内のタカ派にボツにされた。それはアメリカが同盟しているシリア・クルド人を満足させるかもしれないが、それはトルコをさらに疎遠にするだろう。北東シリアからのアメリカ軍撤退は、急速に、トルコ、ロシア、シリアの共通目的になりつつある。

 NATO同盟国から拒絶され、自国の南方でのアメリカによる動きに怒り、経済的圧力を受けてい国は、シリアに関し、ロシアの助言に従うよう説得するのは、より容易だろう。従って、我々はイドリブ戦線における力学がまもなく変化し始めると予想できる。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2019/04/turkeys-problems-will-change-the-dynamics-on-the-idlib-front.html

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 残念ながら「スラップ訴訟」は有効?

 日刊IWJガイド「橋下徹氏からのスラップ訴訟裁判で法廷に立った岩上安身の過緊張が解けず、ついに自律神経専門の主治医からドクターストップ! 2週間の安静が必要なため、4月前半のインタビューは全て4月後半へと延期となりました。何卒ご了承ください」 2019.4.5日号~No.2395号~(2019.4.5 8時00分)

 大本営広報部、覚醒剤使用者がひさびさに出てきたことや、再逮捕と豪華な船の話を延々語るが興味ない。税金を勝手に使われたらしき問題は気になる。

 植草一秀の『知られざる真実』 安倍政治を象徴する塚田副大臣発言文字起こし

 孫崎享氏の今日のメルマガの題名

やくざ社会だな。朝日社説から「塚田国土交通副大臣、副大臣室訪れた自民党の吉田博美参院幹事長とのやりとり紹介。吉田氏「塚田、分かってるな。これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ」塚田氏「分かりました」「総理、副総理言えない。私が忖度」。

2019年3月27日 (水)

トランプはアメリカ初のシオニスト大統領

2019年3月23日
Paul Craig Roberts

 ドナルド・トランプ大統領に対しては、若干の同情を感じずにはいられない。ロシアとの正常な関係を復活させ、ワシントンによる根拠のない戦争を終わらせるという彼の狙いは、軍安保複合体と、腐敗した民主党が、トランプを大統領職から追放する企みで使った「ロシアゲート策略」くじかれた。彼と夫人は、クリントン選挙運動が金を出し、トランプや彼の仲間に対し、スパイ令状を違法に入手する腐敗したFBI指導体制に使われた偽の「スティール調査書類」のおかげで、きまり悪い思いをさせられた。モスクワで売春婦といちゃついたと言って非難され、有名なろうとするポルノ女優の訴えに直面させられ、トランプと夫人は不愉快な目にあわされた。マラーのありとあらゆる卑劣な企みにもかかわらず、「ロシアゲート」に関し、いかなる正式起訴犯罪も見つけ出せなかったマラーの無能さのおかげで、2016年から売女マスコミが言い立ててきた嘘が暴露された今、売女マスコミの精神病うそつき連中は今にも泣き崩れそうだ。マラーはトランプを見逃して、彼らを裏切ったと連中は主張している。https://www.rt.com/usa/454550-mueller-media-reactions-trump-indictment/

 言い換えれば、誰もトランプに謝罪はするまい。マラー自身がロシアの共謀の一部で、それを隠蔽する目的で任命された、という気が狂った非難を見ても驚いてはいけない。

 「ロシアゲート」の非難によって弱体化され、トランプは戦争を終わらせるという彼の狙いから後退を強いられた。彼は外交政策をジョン・ボルトンとポンペオのようなネオコン戦争屋にまかせ、イランとベネズエラとの戦争の可能性を高めた。在職しているトランプは、大統領職を目指して選挙活動をしたトランプとはほとんど似ても似つかない。

 このような圧力の下、トランプは強力なイスラエル圧力団体の保護を求めようという努力で、エルサレムと、シリアのゴラン高原に関して、アメリカの外交的先例と国際法を破った。彼はエルサレムをイスラエルの首都として認め、アメリカ大使館を移転し、3月22日にはイスラエルによるシリアのゴラン高原占領の現実を、イスラエル領土として受け入れる時期だと言った。イスラエル・シオニズムに対するこの極端な迎合はアメリカ合州国の不名誉だ。https://www.rt.com/news/454528-trump-recognize-golan-heights-netanyahu/

 こびへつらうことで、トランプが一体どういう利益を得たかは明確ではない。世論調査が信じられるなら、アメリカのユダヤ人の70%がトランプを支持しておらず、トランプの迎合は決して彼の役に立っていない。しかも、イスラエル圧力団体は、トランプに対する虚偽の「ロシアゲート」という売女マスコミ非難を沈黙させる影響力を行使し損ねている。おそらく、圧力団体は、彼から更に譲歩を引き出すため、トランプを弱い位置に置いておくことを望んでいるのだ。

 にもかかわらず、パレスチナ人に対するアメリカ支援を終了し、エルサレムをイスラエルの首都として完全に認め、シリア領土をイスラエルに譲渡する唯一の国家指導者となって、アメリカが他の国と持たず、イスラエルが他の国と持たない、イスラエル・シオニズムとアメリカの関係をトランプは確立したのだ。イスラエル権益に関係あるあらゆる問題に関し、トランプはアメリカ外交政策をイスラエルに任せたのだ。

 汚職のかどで起訴に直面しているネタニヤフを助けるため、トランプはイスラエルにゴラン高原を贈ったのだと様々な外交官や専門家が主張している。アメリカ外交政策を支配しているネオコンはシオニストで、今「白人優越論者」として切り捨てられているアメリカ労働者階級以外では、トランプ唯一の同盟者は、イスラエル・ロビーなのだだということで、これは説明できると思う。

 ロシア、中国、北朝鮮、イラン、シリア、とベネズエラに対するトランプ政権の敵意は(軍安保複合体の株主以外の)アメリカのためにはならない。だが、イラン、シリアと彼らの保護者ロシアに対する敵意は、イスラエルにとって役に立つ。シリアとイランに支援されるヒズボラ市民軍により、南レバノンを占拠したいという願望を、イスラエルは失望させられている。もしワシントンがイラクとリビアに対してそうしたように、シリアとイランを不安定にできれば、ヒズボラは支援から切り離されるだろう。さらにロシア国境上のロシア・ミサイル基地に対するワシントンの非難で、ロシアの注意と資源を中東から逸らして、シリアとイランを、アメリカ/イスラエルの圧力に余り抵抗ができないままにしておけるのだ。

 アメリカの注目と資源を、アメリカ自身に向けられるようにするため平和を目指して選挙運動をしたトランプが、今や、これまでになく外国、主としてシオニスト国家、イスラエルの問題に一層アメリカが巻き込まれるようにしているのだ。この事実からして、トランプは、アメリカ初のシオニスト大統領で、世界にとっても一層悪い兆しとなる展開だと結論するのは理に適っている。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/03/23/trump-is-americas-first-zionist-president/

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 二人の会見の様子をみながら、つくづくげんなり。世界最大の属国も、領土問題を抱えている以上、さすがに宗主国の暴挙を公然と支持するわけにはゆかない。速記者会見で、柄にもなく、珍しく正論を語った。

 植草一秀の『知られざる真実』に属国の現実に関する記事を拝読した。日本を実効支配し続けてきた米官業既得権勢力

 今日は、いよいよスラップ訴訟での直接対峙。

 日刊IWJガイド「本日27日、大阪地裁大法廷で岩上安身と橋下徹氏が直接対峙! 橋下氏によるスラップ訴訟で直接・間接の損害額はすでに約1800万円を超え、今期の見通しは約1000万円の赤字に。それでも言論の自由を守るために裁判を戦い抜く岩上安身とIWJに、どうぞご支援のほどよろしくお願いいたします!」 2019.3.27日号~No.2386号~(2019.3.27 8時00分)

 

2019年3月24日 (日)

ゴランをめぐるアメリカの二枚舌が、対クリミア姿勢をぶちこわす

Finian CUNNINGHAM
2019年3月19日
Strategic Culture Foundation

 国際法に対する物議をかもす無視で、アメリカ合州国は、先週、ゴラン高原をイスラエル領の一部として公式に承認する方向で動いているという信号を出した。もしアメリカがそうすれば、「クリミア併合」という主張で、ロシアを制裁する、あらゆる道義的権威を失うことになる。

 アメリカ国務省年次報告のゴラン高原に関する部分で、この紛争中の地域に関し、「イスラエルに占領されている」のではなく「イスラエルに支配されている」と表現している。言葉遣いの変化は、1967年の六日戦争後に、シリアからイスラエルが併合した土地を示すのに「イスラエルに占領された」という用語を使う国連決議と国際基準からの逸脱だ。

 戦利品として、イスラエルは1967年からゴランの西部を占領している。1981年、テルアビブは公式にシリア領土を併合した。しかしながら、1981年の国連安全保障理事会は、アメリカを含め、併合を非合法だと満場一致で非難した。決議は、土地をゴラン全体に対して歴史的権利を有するシリアに返すよう、イスラエルに命じている。1,800平方キロメートルの地域は、北のヨルダン渓谷を見晴らす戦略的な高地だ。

 ゴランはイスラエルの公式な領土と認めるという最近のきざしを、もしワシントンが確認すれば、その展開は国際法の言語道断な無視だ。

 だが、おまけに、そのような動きは、2014年、自発的にロシアの一部になった黒海半島クリミア問題に関し、ワシントンがおこがましい振る舞いするのを禁ずることになる。

 つい先月、マイク・ポンペオ国務長官は、クリミアを「併合した」ロシアに対する非難を繰り返した。ロシアが「クリミアをウクライナに返還する」まで、モスクワに対するアメリカ制裁は維持されることを、ポンペオは強く主張した。

 「侵略を正当化し、ウクライナ領土の併合を覆い隠すためにロシアが使った身勝手な嘘を世界は忘れていない」と彼は言った。「ロシア政府がクリミア支配権をウクライナに返還するまで、アメリカはロシアに対する制裁を維持するつもりだ。」

 去年、ポンペオの国務省は「クリミア宣言」を発表し、その中で「ロシアは、いかなる国も他国の国境を武力で変えることはできないという民主的諸国が共有する国際原則の基礎を傷つけている」と述べた。

 ロシアによるクリミアの「非合法併合」というワシントンと欧州連合による主張は、モスクワに押し付けられた5年にわたる経済封鎖の中核基盤だ。それら制裁はロシア国境沿いで悪化するロシアとの緊張と、NATO軍隊増強に寄与した。

 それらの主張は、しかしながら大いに議論の余地がある。クリミア住民はウクライナから分離し、ロシア連邦に加わるため、2014年3月、合法的国民投票で投票した。この国民投票は、合法的に選出されたビクトル・ヤヌコーヴィッチ大統領に対し、アメリカとヨーロッパが支援した2014年2月のキエフでの非合法クーデターに続くものだ。歴史的に、クリミアはロシアと何世紀も共有された文化遺産がある。ウクライナ国家内での、そのかつての位置は、冷戦と、それに続いたソ連崩壊に由来する異常といってほぼ間違いない。

 いずれにせよ、ワシントンによる最近の偽善以外、ゴラン高原とクリミアとの間の比較は不十分だ。クリミアとその住民が、歴史的にロシアの一部であるのに対し、ゴラン高原は議論の余地なくイスラエル軍占領により強制併合されたシリアの主権地域だ。

 国連安全保障理事会決議497に明記されている通り、イスラエルによるゴラン占領の違法性は、国際法の下で記録事項なのだ。

 クリミアに関しては、いかなる国際的な負託も皆無だ。ロシアによる「併合」という主張は、ワシントンとヨーロッパの同盟国がでっちあげた疑わしい政治主張だ。

 国際法を無視して、ゴランをイスラエルの一部として認知するワシントンによる最近の動きは、いくつかの他の最近の進展に続いている。

 リンゼー・グラム共和党上院議員は、先週、あてつけに、イスラエル国防軍ヘリコプターに乗って、ベンヤミン・ネタニヤフ首相と共に、イスラエルが占領しているゴランを訪問した。グラムは訪問後、区域をイスラエル主権下だと公式に認めるよう、トランプ政権に、勧めるつもりだと述べた。

 現在、ゴラン全域をイスラエル領土だと宣言することを目指す法律が、アメリカ上院と下院両方で審議中だ。

 トランプ政権下での、イスラエル擁護偏向へのワシントンのあからさまな移行は、2017年末、ホワイトハウスが、エルサレムがイスラエルの首都だと宣言したことと一貫している。トランプ大統領によるその動きは、エルサレムは、イスラエルと将来のパレスチナ国家間で共有される首都であり、(機能停止している)和平交渉によって解決されるべきであることを明記した国際合意と国連決議をくつがえしたのだった。

 がなぜこの時点で、イスラエル向けのご褒美として、ワシントンがゴラン問題を取り上げたのかは正確に明きらかはない。トランプ政権が、来月の選挙のため、ネタニヤフに政治的後押しをしてやっていると見なすことも可能だ。

 彼の義理の息子ジャレッド・クシュナー一家の投資を通して彼の政権につながっているアメリカに本社を置くジニー石油会社のために、トランプがそうしているという憶測が以前もあった。ニュージャージーのこの企業はイスラエルに子会社があり、ネタニヤフ政権につながっていて、長い間豊富な石油資源のためにゴランでの採掘を目指していた。

 ゴランに対する動きは、アメリカが支援する政権転覆を目指す秘密戦争がシリアにより歴史的敗北したことに対する、バッシャール・アル・アサド大統領への報復でもあり得よう。ほぼ8年の戦争は、シリア軍に対し、ゴランから出撃する聖戦兵士を密かに支援するイスラエルによっても支援されている。ロシア、イランとヒズボラによる重要な軍事支援のおかげで、アメリカによる政権転覆策謀を克服したことに対して、はゴランを併合というイスラエルの主張に対するワシントン支持の強化というしっぺ返しの可能性はある。

 だが背景説明が何であれ、イスラエルによるゴラン併合を合法化するワシントン提案は恥知らずな国際法違反だ。そうすることで、アメリカは戦争犯罪とシリア領土の窃盗を公然と支援しているのだ。アメリカ国務省「クリミア宣言」にもある。ワシントンが絶えずロシアに訓戒を垂れている「根本原則」のはずの「他国の国境を武力で変える」ことだ。

 すでにお気付きのように、クリミアもゴランも領土問題だ。それにもかかわらず、ゴランに対するワシントンの二枚舌は、クリミアに対するワシントンの姿勢を無効にする。もしヨーロッパが、ゴランに対するアメリカの動きに意気地なく従うのなら、彼らはクリミアに関しても、口も、説教のような制裁も閉じるべきだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/03/19/us-duplicity-over-golan-demolishes-posturing-on-crimea.html

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 日刊IWJガイド・日曜版「4月7日が投開票日! 統一地方選とも同日!『大阪スワップ選挙』本日大阪市長選の告示日~ 固まる『維新包囲網』、共産、立憲、国民が自公候補を自主支援・支持を決定! 投票にいこう!」 2019.3.24日号~No.2383号~(2019.3.24 8時00分)

スワップ選挙も問題だが、スラップ訴訟も大いに気になる。どちらも同根。

植草一秀の『知られざる真実』最新記事2019政治決戦で日本政治の流れを変える の冒頭を引用させていただこう

政治決戦の年だが政治論議が盛り上がらない。
メディアが政治問題を取り上げていないことも影響している。
麻薬事案を含む芸能ネタに人心を引きつける。
地震や富士山爆発、あるいはPM2.5のようなネタに人心を誘導する。
最重要話題はスポーツだ。
GHQの3S政策がそのまま踏襲されている。


2019年3月17日 (日)

イドリブ、シリア最後の戦線からの報道

2019年3月5日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 少しの間、すべての銃が静かになった。

 私はシリアのイドリブ、テロリスト最後のとりでの近くにいる。その多数がサウジアラビア、カタールと欧米「支援」を得て、トルコ経由でシリアに送り込まれた最も破壊的な反政府戦士が、文字通り、最後の決戦に備えて立てこもっている区域だ。

 昨日も、政府軍とヌスラ戦線テロ勢力とを隔てている見えない前線近くの村々に迫撃砲が落下した。一昨日、我々が今立っているところからわずか2メートルのところで、2発の爆発が大地を揺り動かした。

 彼らはそれを停戦と呼んでいる。だが、そうではない。それは一方的だ。より正確に言えば、シリア軍が根気よく待っているのだ。大砲は敵の陣地に向けられているが、ダマスカスからの命令は明確だ。発砲するな。

 敵には良心のとがめはない。敵は際限なく挑発する。敵は無差別に発砲し爆撃する。敵は殺す。前線に沿って、何千という家がすでに破壊されている。何も助からない。住宅地、スポーツジム、パン屋さえも。決まり事がある。テロリストによる攻撃、シリア軍(SAA シリア・アラブ軍)とシリア国民防衛隊が組織する救助活動と、即刻の損害修復だ。

 何十万というシリア国民がこの戦争で命を失った。何百万人もが故国を去らなければならなかった。何百万人もが国内難民になった。多くの人々にとって、対立は日課のようになった。救助活動は日課になった。修復作業も日課になった。

 今、最終勝利が近いのは明確だ。シリアは最悪の事態を生き抜いた。まだ出血してはいるが、大部分の地域が治り始めている。人々がゆっくり、レバノンとトルコから、ドイツや他の場所から家に戻っている。彼らは元の家の瓦礫を体験する。彼らは座って泣く。それから立ち上がり、再建し始める。国の他の地域で起きている。ドゥーマ、ホムス、アレッポ、デリゾール。

 だがハマの北、イドリブ方向の村や町は終戦からほど遠い。

 スクアルビア町でシリア国民防衛隊(NDF)のナベル・アル・アブダラー海軍中佐が私に説明してくれた。

「SAAは武力を使って、軍事的に容易に勝てます。イドリブを占領できます。だがSAAは交渉を信じるアサド大統領の指揮下で動いています。もし我々今が市を占領すれば莫大な犠牲者が生まれるはずです。」

*

 我々がそうであって欲しいと望むほど状況は単純ではない。勝利は近いかもしれないが、欧米もトルコも諦めていない。まだアメリカとフランス部隊に占領されている地域があり、イドリブ周囲の(マンビジを含め)広範囲が依然、ロシアが支持する合意の下で、シリアの至る所から移送されたテロリストに支配されている。

 そしてそれにさらに多くがある:シリアにいる情報提供者から最新情報を得た。

「約4カ月前、今我々がいるところからほど遠からぬイドリブの南に「新ISIS」が出現した。彼らはトルコによりシリアに送り込まれた。彼らは真新しい制服、白い服を着ていた。以前は彼らは 「アフガニスタン風」の黒かグレーの服で識別できた。今彼らは自身「フッラース・ディン」つまり「宗教の保護者」と呼んでいる。なぜだろう? アメリカと欧米が彼らを支援し続けるためだ。ISISは公式にテロ組織リストに載っているが、この新「ブランド」は載っていないのだ。」

欧米が本当に欲しているものは何かとナベル・アル・アブダラー海軍中佐に尋ねた。彼は、すぐに答えた。

「欧米はテロがロシアと中国に広がるのを望んでいるのです。多くのテロリストが働いて、直接アメリカの権益のために戦っています。

我々は無辜の一般人の面倒をみる必要がある。だが解決も早く見いださねばなりません。もし我々が失敗すれば、テロリズムは世界中広がるでしょう。」

 前線に移動する前に、司令官仮本部でお茶を大急ぎで一杯飲むために座っている。

 彼は何か言いたがっている。彼はどう言おうか考える。それは容易ではない。この状況では何も容易ではないが、彼は試み、その言い分は筋が通っている。

 「もし我々がすぐに解決できなければ、テロリストが世界に損害を与えるでしょう。問題は、ISISだけでなく、なにより彼らが代弁するイデオロギーです。彼らはイスラムを利用し、イスラムの名のもとに戦いますが、アメリカに支援されています。ここで、SAA、我が軍と我々防衛隊は、シリアのみならず、世界のために戦っているのです。」

 我々は抱擁し、私は出発する。彼の部下が軍用車両で(スクアルビアとしても知られている)スカイラビヤ周辺に送ってくれる。そこで私は病院とヌスラ戦線陣地の写真を撮る。彼らは、私のわずか数百メートルの真正面にいる。

 私は格好の標的、むきだしだと言われる。私は素早く働く。運良く今日はテロリストは射撃する気がないようだ。

 車に戻る前、私はヌスラ戦線あるいはISIS占領下での生活が一体どのようなものなのか私は想像しようとした。

 私が立つ丘から、地域全体緑で、肥沃で非常に美しく見える。だが私は知っている、下に見える家に住んでいる人たちにとって、明らかにそれはこの世の地獄だ。地球上最も残忍なテロリストに支配された村と町。

 政府も国民も欧米帝国主義者の命令に屈するのを拒否しているというだけの理由で、こうしたテロリストの怪物が、シリアを破壊しようとして、外国の命令で、ここにいるのを私は知っている。

 ここで、それは単なる理論ではない。何百万もの生活が既に破壊された。ここでそれはまったく具体的で実際的だ - それは現実なのだ。

 遠くで爆発が聞こえる。ダマスカスでは戦争終わっているかも知れないが、ここでではない。ここでは、まだだ。

*

 私の友人、ヤメンはハマからおよそ50キロのサラミヤ市出身だ。最近にようやく彼の故郷の周辺地域が過激派集団から解放された。

 サラミヤの20キロ西に、主にヌスラ戦線とISISの両方に包囲されていた、大多数がイスマーイール派教徒のアル・カファト村がある。

 地元イスマイリ評議会会長アブドラが同胞の市民が耐えなければならなかった恐怖を思い出す。

「昔、ここで2台の自動車爆弾が破裂した。2014年1月、40軒の家が全て破壊され、300軒が損害を被り、19人が亡くなった。戦闘はここからたった200メートル先だった。ヌスラ戦線とISISの両方が村を包囲し、協力していた。村は主要道路の一つに非常に近いので、テロリストにとって、極めて重要な戦略的陣地だった。この地域全体は、2018年1月にやっと最終的に開放された。」

 彼らは誰を非難しているのだろう?

 アブドラ氏はためらわなかった。

 「サウジアラビア、トルコ、アメリカ、ヨーロッパ、カタール…」

 我々は村の中を歩く。何軒かの家は、荒廃状態のままだが、大部分が少なくとも部分的には修復されている。壁の上、いくつかの店の上に、あるテロ襲撃中に殺された美しい若い女性の肖像画を見ることができる。全部で65人の村人が虐殺された。戦争前、村の人口は3,500人だったが、戦争でトラウマとなるショックを受け、貧しくなり、多くが離村し、今は2,500人の住民が、オリーブを栽培し、羊と雌牛を飼って、ここで暮らしている。

 ここを訪問する前に、この場所を守る上で、戦闘と危機の最も暗い日々の間、士気を維持する上で、教育が極めて重要な役割を果たしたと私は聞かされた。アブドラは二つ返事でそれを裏付けた。

「人間の脳には問題を解決し、危機を沈静させる能力があります。このような戦争の時、教育は極めて重要です。より正確には、教育ではなく、学習です。ヌスラ戦線とISISは無知と同義語です。もし頭脳が強ければ、容易に無知を破れます。我々はここで成功したと思います。見てください。この貧しい村は、この瞬間、シリア中いたる所の大学に通う103人の学生がいるのです。」

 我々が東へとドライブを続けると、友人ヤメンの兄弟の大きな肖像画が多くの駐屯地を飾り付けられている。彼はここで有名な指揮官の一人だったが2017年に亡くなった。

 それから私は城を見た。怪物のように、出来て2000年以上サラミヤ市を見下ろしている。シリアの至る所、至るところ、本当に美しい緑の野原がある。

 「戦争が終わったら、全ての驚異を見に来て欲しい」と周りの誰かが冗談を言った。

 私はそれを冗談ととらない。

 「私はそうするつもりだ」と思っている。「私はきっとそうするつもりだ」。だが我々は勝って、できるだけ早くすぐにも勝たねばならない! 他の何も決して焼失させないために。

*

 私はサラミヤで地元のホテルにバッグを置き、仲間にもっと東に連れて行くように頼む。私はISISの下での生活がどのようなものだったか、今どんな具合か見て感じたいのだ。

 我々の周囲には残骸がある。私はこれまでの訪問時に多数のひどい都市の荒廃を見た。ホムス中やダマスカス周辺で。

 ここで私は、シリアのあらゆる大都市の傷跡同様の、地方なりのぞっとする残骸を見る。

 この地域全体最近まで最前線だった。テロ集団、主にISISの手中で悲鳴をあげていた。

 今そこは地雷原だ。道路は除去されたが、野原はまだだ。村の残骸部分はまだだ。

 ISISに属していた戦車の写真を撮る。焼け焦げ、ひどく損傷している。シリア軍のものだった古いソ連戦車だ。それはISISに捕獲された後、SAAかロシアの戦闘機に破壊された。戦車の脇では - 養鶏場が焼け落ちていた。

、私に同行した中尉が、単調に、彼の暗い説明を続ける:

「今日、サラミヤ郊外で、8人が地雷で亡くなった。」

 我々は車をおり、道をゆっくりと歩くが、道はくぼみだらけだ。

 中尉は突然全く警告もなしで止まった。

「ここで、私のいとこは地雷で亡くなった。」

*

 我々はハルダネ村に到着したが、ここにはほとんど誰も残っていない。いたるところに残骸がある。以前は500人がここに住んでいたが、今はたった30人だ。これはISISに対して激しい争いが行われたところだ。13人の地元民が殺され、21人の兵士が「殉職」した。他の一般人は退去を強いられた。

 モハマド・アーマド・ジョブルは、80歳の村長(ムフタールエ)だ。

「最初、我々はISISと戦いましが、彼らは我々を圧倒しました。我々の大部分が去らなければなりませんでした。我々の一部は戻りましたが、ごくわずかです。少なくとも1日3時間、電気がつかえ、我々の子供たちは学校へ行くことができます。古い学校はISISに破壊されたので、今は子供たちが集められ、教育のために大きな町に連れて行かれます。すべての村人が戻って来るのを望んでいますが、家族の大部分は家と農場を再建する金がありません。政府は住居が破壊された人々のリストを作りました。彼らは支援を得られるでしょうが、支援は徐々に、少しずつ分配されるでしょう。」

 そうなのだ。ほとんど国中が荒廃状態なのだ。

 村人は未来に対して楽観的なのたろうか?

「ええ、非常に楽天的です」と村長は断言する。「我々が支援を得られれば、我々が再建できれば、我々は全員戻るつもりです。」

 だがそこで、彼らは私にISISに破壊された井戸を見せた。

 それは涙ながらに満面に笑みをたたえている。これまでのところ戻ったのはたった30人だ。何人が今年家に戻って来るだろう?

 私は村長にISISの主な狙いは何だったのか尋ねた。

「目的なし、論理なし。ISISは欧米に作られました。彼らは、この村、この地域、この国全体、あらゆるものを破壊しようとしました。彼らは全く理解できません。連中は我々のようには考えないのです。彼らは破壊をもたらしただけでした。」

*

 さらに東にある村ソハでは男性も女性も子供もISISの下で暮らすよう強いられた。

 私は伝統的な家の中に招かれる。人々が輪になって座る。数人の若い女性が写真に撮られるのをいやがって顔を隠している。私は理由を想像するにすぎない。他の人たちは気にかけない。何がここで起きたのだろう。どんな恐怖が起きたのか? 誰も全てを言おうとするまい。

 ここは地元の部族が暮らす伝統的な村だ。非常に保守的なのだ。

 証言が出始める:

「最初彼らは、我々がたばこを吸い、ひげをそるのを禁止しました。女性は顔と足を覆わなければなりませんでした。彼らは黒い服を着なければならず、厳しい規則が課され、教育は禁止されました。ISISはひどい刑務所を作りました。しばしば公衆の面前で、ゴムホースで我々を叩きました。何人かが首を切られました。切断された首は広場でさらされました。」

 「ISISが来たとき、彼らは奴隷、ラッカから誘拐した人々を連れて来ました。何人かの女性が投石で公開処刑されました。他の女性は屋根や他の高い場所から投げ落とされて殺されました。彼らは手を切断しました。様々な女性がISIS戦士との結婚を強いられました」

 話題が変わる前、心地悪い静寂が続いた。

 「彼らはこの村の男性を二人殺しました」

 何人かがさらに、ずっと多く語ってくれた。

 数人の若者がISISに参加しました。3人か4人。ISISは応募した新戦闘員に、それぞれ200ドルを払った。そしてもちろん、彼らは天国を約束された。

 ある村で「無宗教者」と「罪人」用の大きな錆びた檻を見せられた。人は野生動物のように錠をかけられて、公衆にさらされたのだ。

 私は破壊されたISIS「警察」ビルを見た。床のいたる所に散乱している何枚もの紙、書類をもって行くよう勧められた。私は何も「土産記」としても持って行こうとは思わない。

 証言は続く。

「携帯電話を持っていたのを理由に、連中は人々の首を切り落としました。村人が姿を消しましたが、誘拐されたのです」

 ある時点で、証言のこの流れを私は止めなければならない。話されている全ては到底処理できない。人々はお互い負けじと声を張り上げている。ある日、誰かがこれを全て書き留め、記録し、保管すべきなのだ。私はできることをするが、十分でないことは自覚している。それは決して十分ではない。悲劇の規模が余りに大き過ぎるのだ。

 暗くなってきて、やがて本当に暗くなった。私はサラミヤに戻り、少し休まなければならない。数時間眠り、シリアとロシアの兵士の両方が勇敢に敵と対戦している前線に戻るためだ。欧米とその同盟国に支援されたギャングが、既に解放したシリア地域に戻るのを阻止するため、彼らが人間の力で可能な全てのことをしている場所に。

 だが眠りにおちる前に私は思い出すのだ。ISISによる村の占領を生き残った少女の姿に私はつきまとわれている。彼女は背中を壁に持たせて立っていた。彼女は私をしばらく見つめ、それから手を上げ、のどを横切り素早く指を動かした。

*

 翌日、ムラダの全国防衛軍司令官サイモン・アル・ワケルが市と周辺を車で一周してくれたが彼の席の横にカラシニコフがあった。それは簡単な淡々とした「旅行」だった。

「これは迫撃砲が二日前に弾着したところです。テロリストから解放された発電所です。連中が我々の少女がバレーボールやバスケットボールに強くなるのが嫌だというだけの理由で、テロリストに攻撃された巨大体育館です。」

 我々は地元の人と話をする。サイモン海軍中佐は道路の真ん中で止められ、全く見知らぬ人に抱きしめられ、両方のほおにキスされる。

 「私は60回以上標的にされました」と彼は言う。彼が前に乗っていた自動車の1台が、テロリストに攻撃され、燃やされた後、辺鄙な駐車場で朽ちつつある。

彼は肩をすくめた。

「ロシアとトルコは停戦交渉をしましたがテロリストは明らかに合意を尊重しません。」

 我々は前線に戻った。ヌスラ戦線陣地に向けたシリアの大砲を見せられた。シャイザールの要塞壮大な遺跡からさほど遠くないテロリストの現地本部は、はっきり見える。

 最初に、いささか旧式のソ連製や、より新しいロシア装置を操作しているシリア兵と会った。武装車両、戦車、カチューシャ・ロケット。それから、数人のロシア人少年が谷と敵領地が良く見渡せる2軒の家に落ち着いているのを私は見つけた。

 今シリア・ロシア両軍が一致協力し、テロリスト最後の飛び領地と直面している。

 私はロシア兵士に手を振ると、彼らも私に手を振り返す。

 皆が良い気分であるように思われる。我々は勝っている。我々は「あと一歩」だ。

 我々全員、祝うにはまだ余りに早いことを知っている。世界中からのテロリストがイドリブ市内や周囲区域に集まっている。アメリカ、イギリスとフランスの「特殊部隊」がいくつかの地域で活動している。トルコ軍はかなり広いシリア領土を占領し続けている。

 天気は晴れわたっている。緑の野原は肥沃で美しい。近くの要さいは堂々としている。もう少しの決意と忍耐力でこの素晴らしい国は完全に解放されるだろう。

 我々全員それを理解しているが、誰もまだ祝っていない。誰もほほ笑んでいない。シリア人とロシア人僚友の表情は深刻だ。兵士たちは谷を見下ろし、武器は用意ができている。彼らは完全に集中している。いつ何が起きるかわからない。

 なぜ微笑がないか私は知っている。我々はすべて知っている。我々はまもなく敵を打ち破るかも知れない。戦争は間もなく終わるかもしれない。だが何十万というシリア人が既に亡くなっているのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/05/idlib-reportage-from-the-last-front-in-syria/

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 「廃炉への道2019 核燃料デブリとの闘いが始まった」という番組を見た。
予定に関する当事者発言、科学的なものとは思えない。ただの願望。おとぎ話。
廃炉、30年~40年で完了するどころか、400年でもおぼつかないのではと素人は思う。

 日刊IWJガイド・日曜版「遺伝子組み換え食品は安全か!? 放射線被害は過小評価されていないか!? 私たちの『安全』をめぐる問題をIWJは取り上げていきます!」 2019.3.17日号~No.2376号~(2019.3.17 8時00分)

 IWJ興味深い配信、再配信が目白押し。

【IWJ・Ch5】14:00~「黒川眞一氏 伊達市被曝調査を考える勉強会」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 黒川眞一名誉教授(高エネルギー加速器研究機構)を招いて開催される「みんなのデータサイト」主催の勉強会を中継します。黒川眞一氏による宮崎真・早野龍五論文に関する記者会見の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/443300

そして、

 【「ゆ」党再編の要!?橋下徹と維新の「正体」シリーズ特集再配信 17・IWJ_Youtube Live】16:00~「考察・討論 『維新の会・橋下徹と大衆、メディア』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

2019年3月15日 (金)

テロリストあるいは世間知らずの15歳の子供:テロ集団、内務省、どちらの看板娘?

2019年3月10日
Henry Kamens
New Eastern Outlook

 イギリス人ジャーナリストがシリア難民キャンプを訪れ、15歳の時にロンドンから「イラクとシリアのイスラムISIS」に加わるため旅した「イギリス人」少女を見つけた。今19歳のシャミマ・ベガムはインタビューされ、許しを求め、帰国を許された。だが彼女が自分の判断を後悔したり、良心の呵責を感じたりしていないと言ったので、イギリス内務長官は彼女の市民権を無効にした。

 多分これはなすべき適切なことだ - 多分それは、他の人たちが同じ過ちをするのをふせぐために彼女を見せしめにする方法なのだ。だが私は、ソビエト社会主義共和国連邦やジンバブエのような全体主義国家が、この権限で国民を無国籍者にしたことを思い出し、危険な前例になってしまうのを懸念している。

 私の最初の反応はシャミマは自業自得だということだった。彼女は、なぜイギリスが彼女を寛容に大歓迎するよう期待するのだろう?

 少年は違うかもしれないが、15歳の少女は子供ではない。彼女は自分が何をしているか分かっていたはずだ。それなのに反省の色を見せないとは - 嘆かわしいことだ!

 彼女は「私はだまされ、誰かが私に同情してくれるのを期待している。」と言った。もし彼女が助けを求めてひれ伏したら、イギリス大衆は同情したかもしれない。だが謝罪を拒絶し、恥知らずに同情を要求し、イラクとレバントのイスラム国(ISIL)の世界観を否認しそこねたことで、シャミマは今、児童虐待という点で、BBC司会者ジミー・サビルのスキャンダル以来、イギリスで最も不人気な人物になったことを意味する。

 ある最近のインタビューでは、彼女が出くわした切断された首は、イスラム教義と矛盾しないので、彼女は悩みはせず、全く問題なかったとまで言った。

 この件は、極めて非常に特殊な状況がない限り、彼女との夫と子供は厄介払いだ。 彼女の夫にオランダ市民権があろうとも、それが支払われるべき代償だ。

見せしめ

 サジッド・ジェイビッド内務大臣が彼女のイギリス市民権を剥奪したのは、彼女の帰国を阻止するだけでなく、他の人々人にとって見せしめになるので、多分すべき最良のことをしたのだと、大半のイギリス人が同意する可能性がありそうだ。

 だが、それが唯一の動機だろうか? 私は彼女は、ブレグジットや、地域全体のイギリス政策から目を逸らすためのものだったのではと思う! もしそれが本当に機能するなら、ごくささやかな代償だ。

 さもなければ、なぜ彼女を数年間拘置所に送って、彼女が背を向けた社会に何か償い、貢献するために、刑と更生の一環として、講演のためイギリスを巡回させないのだろう。結局、もし彼女が犯罪者として、彼女は唯一の人どころではなく、もし26人を殺して、拘置所に送られても、市民権は剥奪されないのだ。

ムハンマドは最も人気のある赤ちゃんの名

 シャミマが直面する問題は、イスラム教は何百万人もの信者がいて、イギリスで最も成長が早い宗教で、様々なつづりのムハンマドが最も一人気ある赤ちゃんの名であることだ。イギリスは近年いくつかの致命的テロ攻撃で苦しんでいる。この人口統計学の変化と、テロの脅威が多くのイギリス有権者にとって問題なのだから、たとえサウジアラビアとの協力や他の手段を通して、実際はテロを支持していても、イギリス政治家は、過激主義に対し、厳しく見せようと熱心だ。

 イギリス法の下で成人である19歳の人間の決定を、15歳の子供のものより重視するのはイギリス法律に一致する。彼女が後悔していないことは、いずれも犯罪である、ヘイト・スピーチや、テロ支援と同等だとするのも法に一致する。

 ロシアと似た問題を共有する旧ソ連のジョージア共和国を含め、西ヨーロッパや他の地域からの多数の戦士がいる。彼らの運命かどうなるかを完全に理解するにはまだ早すぎる。時に、彼らは途中、トルコ・ジョージア国境で捕らえられ、即決死刑にされている。

 問題は市民権の剥奪が、十分な問題解決になるのか、あるいは 1980年代に、カストロが刑務所と精神病院を空にして、被収容者を「難民」としてアメリカに送ったのとほとんど同様に、政治家が自分の管轄区域から人々を排除して、このジレンマから逃れるための方法なのかだ。

 地獄に落ちたこのような魂の更生に関する懸念の多くは、テロに反対のいわゆる同盟と同時にテロと戦っていると主張する人たちの間に彼らが共謀と主張されていることについてあまりに多くを知っているかもしれないということだ。アメリカとイギリスとフランスは「自由の戦士」の国家スポンサー・リストのトップとして、すぐ心に浮かぶ.

 格言にある通り「あなたにとってのテロリストは、私にとっては自由の戦士だ」。

Henry Kamensは、コラムニストで中央アジアとコーカサスの専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/10/terrorist-or-very-naive-15-year-old-poster-girl-for-terrorist-organisation-or-home-secretary/

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 昨日のIWJによる小川議員インタビューを拝聴。彼の演説を加工、歪曲して伝える大本営広報部のお仕事、宗主国の某ロビー団体を思い出した。彼らのイデオロギーを奉じない議員に対して、中傷工作を展開して、選挙落選か引退に追い込む手口を。呆導機関ではなく、ロビー団体と思えば、行動が理解できる。問題は、そのロビー団体が、強制的に洗脳料金料をふんだくっていること。

 劣等は、宗主国にとって最高のモルモット。戦争についても、ガンについても。宗主国の危険な農産物でガンになったら、宗主国のガン保険で救ってもらえということだろう。経済制裁でさんざん苦しめておいて、人道支援物資なるものを送り込むふりをし、産軍複合体の飯の種、戦争で国を破壊し、資源を奪ってから、復興でも儲けるのと同じ。

日刊IWJガイド「日本国内で販売されている小麦からも発がん性農薬成分グリホサートが検出! 本日午後6時から『日本と韓国は子供の発達障害大国!? 日本でも尿検査を!世界はグリホサートの禁止に向かっている~12.14アメリカを変えたママが来る!「ゼンさんと考える日本の食」』を再配信!」 2019.3.15日号~No.2374号~(2019.3.15 8時00分)

  大本営広報部、アポ電や、コカイン問題は報じても、最も大切なゆずれないジャーナリズムの原点については、完全無視。ごうまんな長官の態度そのまま。

2019年3月10日 (日)

ワシントンの対シリア戦争

エリアス・サモ
2019年3月5日
Strategic Culture Foundation

 私は最近、2019年2月6日に、ワシントンDCでの、非公開の招待者限定の会議に参加して、プレゼンテーションをするよう頼まれた。話題は「シリアに関する最近のアメリカの決定の戦略上の含意」だった。 私は会議に出席し、プレゼンテーションをした。以下は、私が話したことの要約だ。

 紹介で、私は生まれはシリア人で、自分で選んだのはアメリカ人という二重国籍であることを聴衆に知らせた。50年以上の学術研究で、私の二つの国、アメリカとシリア間の戦争の悪夢に常に悩まされた。不幸にも、これは最終的に現実になった。しかしながら、私は特定しなければならない。シリアとアメリカの間の対立はないのだから、シリアで進行中の戦争は、アメリカとシリア間のものではない。イスラエルと、いくつかの地域大国のために、ワシントンがシリアに対して行った戦争だ。ワシントンは、シリアに対し、代理戦争を行っているのだ。

 私は、シリアと、その歴史的、宗教的な重要性を手短に説明した。シリアは文明と、三つの一神教の発祥地で、そこで各宗教は始まったり、繁栄したりした。私は、聴衆に、シリアが考古学の宝庫であることも思い出させた。最古の絶えず人が住んでいる5都市のうち、3つがシリアにある。最古のアレッポ、三番目のダマスカスと、五番目のラタキアだ。この導入に続いて、2つの副題に分けて、会議の話題に移った。

    シリアにおけるアメリカの権益を維持するというトランプの決定;シリアに対する戦略上の意味。

1. トランプの決定

 トランプによってなされた最初の重要な決定は、彼の政権内での、アメリカ外交政策の策定に責任を持った5人の政府高官から構成されるシオニストの一団の設立だった。大統領政権上層部に、このようなシオニスト権力集中は、アメリカ史上、前例がない。シオニスト集団の先頭には、最高司令官トランプがいる。法律上、彼の息子で、上級顧問のジャレッド・クシュナーが続き、更にジョン・ボルトン国家安全保障補佐官、マイク・ポンペオ国務長官、駐イスラエル・アメリカ大使デイビッド・フリードマンが来て、最後が最近辞めたアメリカ国連大使「ニッキー」ヘイリーだ。このシオニストの一団の形成は、シリアに、更にアラブ人とイスラム教徒にも、否定的な意味合いで悪影響を与えている。

 シリアにおける特定のアメリカ権益に奉仕するという決定に関し、ホワイト・ハウスや様々なアメリカ当局者がシリアで進行中の危機における4つのアメリカの権益を強調している。テロとの戦い、クルド人保護、イランの押し戻し、イスラエルの安全保障だ。

 アメリカの「対テロ戦争」に関しては、世界中の人々がアメリカに懐疑的だ

 対テロ戦争を行うという主張。2011年3月に、シリアで蜂起が始まった時、アメリカと地域の同盟国は、世界中から何万というテロリストの群れがシリアに襲いかかるように、多くの潜伏細胞を活性化し、彼らの国境を開いた。シリアに入り込むと、彼らは組織され、装備を与えられ、「政権転覆」のための暴動任務を開始し、シリアを破綻国家にするため資金供給された。計画は失敗し、テロリストは余分となり、重荷になった。彼らは殲滅されなければならず、それで、シリアでのアメリカの対テロ戦争は間もなく終わるだろうとトランプが言うのだ。

 クルド人は、彼らはいずれかの時点で差別されたかもしれないシリア国民だ。シリアの蜂起で、クルド人の一部が、ワシントンに誘惑された。彼らとシリアとって不幸なことに、彼らはアメリカの餌に食いついた。ワシントンは最終的に彼らを放棄するだろう。彼らは既に、イスラエルの黙諾を得て、その過程を開始した。元来イスラエルは、アラブ地域に、地域におけるユダヤ人国家の存在を合法化する、自治権ある国家を設立するクルド計画を支持していた。しかしながら、イスラエルと一部のアラブ諸国間で進行中の正常化プロセスから判断して、クルド人国家は余分になったのだ。究極的に、クルド人は彼らが属する古巣のシリアに戻るだろう。クルド人の近代史は、部分的には彼ら自身の行為もあっての迫害だ。彼らは分裂していて、間違った決定や「手に余るような事をしようとする」傾向がある。私はシリア蜂起の始めに、政治的に活発なクルド人集団と行った会議を思い出す。短い紹介の後、グループのリーダーは、クルディスタンの地図を広げてテーブル上に置いた。私は地図を見て、その中身にショックを受けた。地図上のクルディスタンの西部、クルド人が少数派であるシリアのハサカ州、北東シリアの州は「西クルディスタン」と改名されていた。私は西クルディスタンが、シリアのハサカ州、シリア領だと言ったことを覚えている。リーダーの答えは「それはもうシリアではない」で、一部の、前世紀最初の数十年間のトルコによる虐待から逃れたシリアに比較的新参のクルド人は、シリア社会の構成要素だ。クルド人が統合された単一シリアで優遇されることは可能かもしれないが、分離や自治は空想だ。

 シリアにおける最後の二つのアメリカの仮想利害関係、イランの押し戻し、封じ込めと、イスラエルの安全保障は相互に結びついている。イラン押し戻しと制圧は、イランをイラク、シリアとレバノンと接続して、イランが地上回廊を設立するのを阻止するためのものだ。2004年にヨルダンのアブドラ国王は、このような廊下開発を、アラブ人に警告し、それに「シーア派の三日月地帯」という、どちらかと言えば不穏当で挑発的な宗派的概念の名を付けた。この地上回廊の大部分が、古代から肥沃な三日月地帯として知られていることは指摘されるべきだ。シーア派の三日月地帯の適切な名前は、レバント三日月地帯あるいは、もっと良いのは、共通の国内的、地域的、国際的脅威に直面しているイラン、イラク、シリアとレバノンの四国の協定として、湾岸協力会議に似たレバント協力会議にできたはずなのだ。

 誤った名前の「シーア派の三日月地帯」は、欧米の知識界、政界、軍部によって、良く論じられているが、もう一つ発展しつつある三日月地帯、シオニストの三日月地帯は、報道も、議論もされていない。シオニストの三日月地帯の本質は、イスラエルの周りで三日月地帯を形成し、イスラエルの安全保障に対する脅威となっている、歴史的な主要アラブ大国三国、イスラエルの西のエジプト、北のシリア、東のイラクの無力化だ。シオニストの三日月地帯、最初の部分エジプトは、1979年のイスラエルとの平和条約で無力にされた。二つ目の部分イラクは、2003年、アメリカの侵略で無力にされた。イスラエルは、三日月地帯最後の部分シリアが、シリア反乱の間に無力にされるのを願っていた。それは実現しない運命にあった。

 ワシントンは、イランの押し戻しと、イスラエルの安全保障は、アメリカにとって不可欠な権益だと主張していする。それはそうではない。それは、本質的にイスラエル権益だ。ワシントンは、イスラエルの権益を支援して、2003年のイラク侵略式に、対イラン戦争さえ行い得る、イスラエルに奉仕する道具に過ぎない。イランはアメリカに対する脅迫ではないが、おそらくイスラエルに対する脅迫ではあり得る。だがイスラエルとその背後のワシントンは、イランにとって、明確な現在の脅威だ。

2. シリアにとっての戦略的含意

 ワシントンと同盟国が狙った最初の計画は政権転覆で、もし成功していれば、宗教的、宗派的、民族的要素のモザイク、シリアは、スンニ派、アラウィー派、ドルーズ派、クルドという、戦争を続ける小国家に分割された破綻国家になっていただろう。それでシオニストの三日月地帯の三番目、最後の部分が完成したのだ。シリア指導部とシリア国民の忍耐力と、本物の同盟国ロシアとイランの援助のおかげで、計画は失敗した。シリアは存続しており、シオニストの三日月地帯の三番目部分は、今のところ空白だ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/03/05/washington-war-on-syria.html

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 岩波書店の月刊誌『世界』4月号を読んでいる。

 メディア批評【第136回】(1)日本外交のまなざし、(2)官邸による望月岸ハラスメントを読み解く を最初に拝読。巻末の新刊案内に『メディア、お前は戦っているのか』という書名で、4月24日刊とある。2008-2018分が、まとめて読めるのは嬉しい。

 同じく、世界4月号の 「都構想・万博・カジノ――分断都市大阪の民主主義
森 裕之(立命館大学)」を読むと、テレコ選挙、一層不思議に思えてくる。IWJで、興味深いシンポジウムが再配信される。

 日刊IWJガイド・日曜版「本日午後6時より、藤井聡・京都大学大学院教授らが登壇した『学者の会シンポジウム 「大阪都構想」の危険性を考える』をフルオープンで再配信! 」 2019.3.10日号~No.2369号~(2019.3.10 8時00分)

 ガイドによれば、興味深いインタビューが目白押し。

 ■ 3月13日は「アベノミクス偽装」で明石順平弁護士に、18日には「食料安全保障」で山田正彦元農水相へ、岩上安身がインタビュー! 黒川眞一・高エネルギー加速器研究機構名誉教授と、立憲民主党・無所属フォーラムの小川淳也衆議院議員へのインタビューも近日中に行う予定です! どうか、IWJと岩上安身へのご支援をお願いいたします!

2019年3月 2日 (土)

西中国でアメリカがテロを支援する一兆ドルの理由を示す地図

2019年2月25日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 一帯一路構想(BRI)として知られている北京の壮大な世界インフラ構築活動に対し、中国を包囲し、封じ込める大規模な組織的取り組みの一環として、欧米メディアがニセ情報作戦を継続している。

 最近の特に愕然とさせられる例が「中国が百万人以上のイスラム教徒を弾圧している1兆ドルの理由を示す地図」という題のビジネス・インサイダー記事だ。

 記事は記事自身が触れているヒューマンライツ・ウォッチ(HRW)を含め、欧米に資金供給されたフロント組織によって広められている。HRWのケネス・ロス事務局長はソーシャル・メディア投稿でこう主張している。

中国のウイグル族イスラム教徒の大量拘留は、イスラム恐怖症のみならず、彼らの新彊地域が中国の一帯一路構想の核心にあたることから推進されているのだ。

 中国の政策が「イスラム恐怖症で推進されている」という主張は特にばかばかしい。中国のこの地域の友好パートナーはパキスタンで、確実にイスラム教徒が大多数の国だ。中国のインフラ・プロジェクトが中国内でも外国でも、このような「拘留」が特徴でもなければ、必要としていない、イスラム教徒が大多数のパキスタン内のものを含め他の場所でおこなわれているのに、新彊がBRIの「核心」であることがなぜ「大量拘留」を推進させるのかロスは決して説明していない。

 ビジネス・インサイダーやヒューマンライツ・ウォッチや他の欧米メディアによる新彊言説には明らかに何かが欠けている。ビジネス・インサイダー記事はこう主張する。

北京は、新彊でウイグル人の生活を厳しく取り締まっている。当局は抑圧は必要な反テロ作戦だと言うが、専門家連中は実際は中国のBRIプロジェクトを守っていると言う。

 これら「専門家」は、北京当局がなぜ「彼らのBRIプロジェクトを守る」必要を感じているか決して説明しない。同様に、彼らが誰から保護が必要なのかも説明しない。北京が述べている通り 新彊が深刻なテロの脅威に直面しているというのが明快な説明だ。

 新彊ウイグル人中の少数派が、確かに過激化し、近年、新彊のみならず、中国の至る所で多数の注目を集めるテロ攻撃を実行した。

 「中国の鉄道駅で、刃物を振り回す攻撃者が、27人を殺害し、109人を負傷させた」という見出しの、ビジネス・インサイダーが掲載した2014年のロイター記事は、ウイグル過激派による多くの攻撃のほんの一例の詳細を報じている。

 同じくビジネス・インサイダーに掲載された2015年のロイター記事は、攻撃者が実際ウイグル・テロリストだったことを確認している。昆明にある駅は新彊地域から3200キロ以上離れており、北京が対処している広範囲のテロの脅威を例証している。

 これら、これまでビジネス・インサイダー自身が発表した、良く知られている事実にもかかわらず、このメディアも、HRWなどの多くの他のものも、同様に、恥じることなく、一緒に先頭に立つメディアは、現在、新疆でのまさに現実の中国安全保障上の懸念に関して無知を装っている。

 現実を逆転する欧米プロパガンダ

 ビジネス・インサイダー記事はこう主張している。

中国政府は、長年、ウイグル族にテロの責任を押しつけており、この集団がイスラム過激派を中央アジアに輸入していると言っている。

だが北京が新彊のウイグル族弾圧を望んでいるもう一つの理由がある。地域には中国旗艦貿易プロジェクトである一帯一路構想(BRI)の最重要な要素がいくつかあるのだ。

 ここでビジネス・インサイダーは原因と結果を意図的にひっくり返す - 中国は、BRIプロジェクトの肝要な部分が新彊を通過するというだけの理由で、ウイグルを厳しく弾圧していると主張しているのだ。まさに現実のテロが、明らかに極めて重要な経済回廊を脅かしているがゆえに、断固たる処置を取っているのでとは言わずに。

 そしてビジネス・インサイダー自身の地図が明らかにしている通り、中国のBRIはイスラム教コミュニティーが多数派の類似の緊張が存在しない地域を含め、中国内でも国外でも多くの他の地域を通過する。

 ウイグル・テロは現実だ

ビジネス・インサイダーやHRWや他の連中が、新彊における中国の政治を意図的に誤って特徴づけ、ウイグル過激主義の根本原因を誤って伝えているのは明確だ。だが記事でさえ自身がまさに現実の安全保障上の脅威を認めて、こう述べている。

多くのウイグル族分離主義者が戦士になるためアフガニスタンやシリアのような場所に向かって中国を去っており、テロリストで、少なくとも2000年代初期以来、全国的暴力事件を引き起こしていると、中国は好戦的なウイグル族戦士を非難している。

 アメリカ国務省が資金供給し指揮しているボイス・オブ・アメリカ(VOA)の「専門家:シリアのウイグル族ジハード戦士は脅威となり得る」という題の記事は認めている(強調は筆者)。

北西部のシリアのジハード集団トルキスタン・イスラム党(TIP)が、トルコ-ロシアが仲介したシリア政権軍と様々な反政府集団間の脆弱な停戦を保持し続ける努力がおこなわれているシリアの一触即発のイドリブ州に脅威となり得るとアナリストが警告した。

TIPは11月下旬にイドリブで、イスラムの首長管轄区域を宣言したが、主にその目立たない姿勢のおかげで当局とメディアに注目されずにいた。TIPは中国北西部の新彊地域で2008年に設立され、2011年のシリア内戦勃発から主要過激派集団の一つだった

TIPは主に中国からのウイグル族イスラム教徒で構成されているが、近年、兵士には他のジハード戦士もいる。

 記事は、最高3,000人の過激派戦士が、シリアでTIPのために戦っている可能性を認め、これらの過激派闘士が彼らの戦闘能力を中国に持ち帰るかもしれない可能性を警告した。

 公式アメリカ・メディア活動によるこのような自白は、北京による「弾圧」とされるものを標的にした現在のニセ情報作戦を暴露し、アメリカ政府自身を含め、欧米の既得権益集団が少なくとも中国の対テロの正当な取り組みを傷つけていることを意味している。

 BRIを混乱させるため、アメリカは新彊で意図的に暴力を煽動している

 けれどもビジネス・インサイダー自身の記事のヒントさえ、中国内の安全を傷つけることへのアメリカ支援が、単なるニセ情報を遥かに越えているのを明らかにしている。

 ビジネス・インサイダーが引き合いに出す「専門家」の中には論文によって「バージニア在住のウイグル活動家」と記述されているルシャン・アバスも含まれる。

 記事が意図的に省いているのは、アバスが実際は長年アメリカ政府従業員や請負業者であることだ。ワシントンDCに本拠地がある、彼女が働いているコンサルティング会社で公表している彼女自身の経歴で、こう認めている。

[ルシャン・アバス]は、国土安全保障、国防省、国務省、法務省や様々なアメリカ諜報機関を含め広範囲のアメリカ政府機関と働いた経験を持っている。

 経歴では、こうも認めている。

2002年-2003年、彼女は不朽の自由作戦を支援して、キューバのグアンタナモ湾で、L-3社にコンサルタントとして雇用され、ラジオ・フリー・アジアで記者として働いた。

アバス女史は、アメリカ国務省のためキューバのグアンタナモ湾で、またジョージ・W・ブッシュ大統領とローラ・ブッシュ前大統領夫人のための仕事を含め、いくつかの連邦機関で、言語学者と翻訳者として働いた。

 アメリカを本拠とする彼女の「活動」のせいで家族が誘拐されたという彼女の主張は、アメリカが強要し侵略する目標を考え得る限り最悪の姿で描きだすのに使うでっち上げの人権「蹂躙」パターンにぴったりだ。

 アバスは、新彊で公然とアメリカに支持されたウイグル分離主義者を支持するためワシントンDCで働いている多くの人々の一人にすぎない。

 世界的な政治干渉を専門に行うためアメリカ政府に資金供給される組織、全米民主主義基金(NED)は、国際法の下で中国として認知されている国家から、ウイグル人過激派が分離して作り出そうと狙っている「国」東トルキスタンの「新彊/東トルキスタン」専門ページさえ持っている。

 公然と分離主義を推進する世界ウイグル会議(WUC)のような破壊活動組織がワシントンDCで、事務所を維持・管理し、直接アメリカ政府から金と支援を受けている。

 シリア政府に対して戦争している、VOA自身認めているようにウイグル・テロリストも加わっているテロリストに提供される膨大な量のアメリカ兵器、機器、金や他の物質的支援は駄々漏れの秘密だ。

 ワシントンDCから、北シリアの戦場まで、新彊自身そのものにも、アメリカは公然と中国のBRIの重要な障害となるべき膨大なテロの脅威を培養している。

 何兆ドルもの規模の経済回廊に大打撃を与えるのを目指す、国家が支援するテロの脅威が、北京が大規模対テロ作戦を開始する十分な理由ではないと、大衆が本当に信じるように意図されているのだろうか? ワシントンは、西中国でテロを煽動するのみならず、それに対処する北京の国内治安対策も妨害しようと試みている。すべて人権侵害口実に乱用し、アメリカが支援するテロ被害者を、容疑者として描き出すことによって。

 こうしたすべての文脈が、ビジネス・インサイダーやヒューマンライツ・ウォッチのケネス・ロスに、意図的に無視されているのは、ワシントンからシリア、新彊に至るまで、地上のみならず、情報空間でも、中国とその経済的拡張に対する戦争を欧米が行っていることを証明している。

 Tony Cartalucciはバンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/02/25/this-map-shows-a-trillion-dollar-reason-why-us-is-backing-terrorism-in-western-china/

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 大本営広報部は、国による統計詐欺をさしおいて、資産をたずねるアポ電詐欺をしつこく呆導している。目をそらすのがお仕事。

 日刊IWJガイド「小川淳也議員が衆院本会議の根本匠厚労相の不信任決議案趣旨弁明で、約1時間50分にわたって『アベノミクス偽装』を追及!」 2019.3.2日号~No.2361号~(2019.3.2 8時00分)

一部をコピーさせていただこう。

◇<官邸による記者会見での質問制限問題の責任も追及!「『事実にもとづかない質問をするな』という要請は圧力で、言語道断!」>

 小川議員は根本厚労相以外の閣僚の問題も追及しました。

 少子高齢化は「子どもを産まなかった方が問題だ」と発言して女性蔑視をむき出しにする麻生太郎財務相兼副総理や、口利き疑惑を抱えたままの片山さつき大臣、競泳の池江璃花子選手が白血病を明かしたことを受けて「がっかりしている」などと発言した桜田義孝五輪担当相、そして、こうした閣僚を任命した責任を負う安倍晋三総理など、小川議員は、閣僚一人ひとりの問題にも言及しました。特に、総理官邸による東京新聞社会部・望月衣塑子記者の質問制限問題について、次のように厳しく断じました。

 「『事実にもとづかない質問をするな』という要請は圧力で、言語道断であり、記者の質問権を封殺し、報道の自由、ひいては国民の知る権利という、民主主義社会における最大の価値をないがしろにするものといわざるをえません。

 菅義偉官房長官には、この撤回を求めると同時に、官邸報道室の幹部に対し、記者会見時における厳重なる公平、公正なる取扱を官房長官として、改善命令をするよう、求めるところであります」

 この問題で「事実にもとづかない」主張をしているのは、官邸側の方であることを、岩上さんとIWJは、繰り返し指摘しています。ぜひ、以下の岩上さんによる伊波洋一参議院議員インタビューと、神奈川新聞・田崎基記者、新聞労連・南彰氏インタビューをご覧ください。

※辺野古埋立積み出し港で砕石と赤土を混ぜ合わせ!防衛省は「知らないふり」!? 辺野古の海を汚しながら「値の付かない」赤土と高額な予算との差額を懐に入れているのは誰だ!? 岩上安身による会派「沖縄の風」幹事長 伊波洋一参議院議員インタビュー 2019.2.18
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/442603

※東京新聞・望月衣塑子記者への官邸からの質問制限!圧力に迎合する一部記者!記者クラブメディア現役記者が官邸権力と内閣記者会の内情を明らかにする!〜岩上安身による神奈川新聞・田崎基 記者、新聞労連・南彰氏インタビュー 2019.2.26
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/443339

2019年2月14日 (木)

ポンペオのカイロ演説:歴史の誤読

Elias SAMO
2019年2月10日

 2019年1月10日、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は、カイロのアメリカン大学で演説した。彼は自分は、福音主義のキリスト教徒で、キリスト教徒シオニストでもあると言って演説を始め「私の事務所には、神と神の言葉と真実を思い出すため、机の上に聖書を開いて置いている」と言い、演説で、イスラエルを、どのアラブ諸国にも与えられない栄誉、「我々[アメリカの]同盟」と呼んだ。

 白人でキリスト教シオニストのアメリカ国務長官が、ムスリム同胞団が生まれた保守的なイスラム教国エジプトで、最も保守的なイスラム思想家たちの母校で、国際的に有名で広く認められたイスラム学問の中心アル・アズハル大学で演説をし、アメリカのイスラエルに対する特筆すべき支持を祝ったのだ。更に追い打ちをかけ、国務長官は誇らしげに述べた「トランプ大統領が、イスラエル政府所在地のエルサレムを首都として認めると選挙公約にしていました。5月に、我々は我々の大使館をそこに移転しました」。

 ポンペオは、アフリカ系、イスラム系最初のアメリカ大統領、オバマ大統領を激しく批判するのに、エジプトのこの「場」を更に活用した。彼はアメリカ外交政策と、中東での悪に責任があると彼を非難したのだ。

 催し自体、控えめに言っても、不適切だ。ブラック・ユーモアだ!

 ポンペオは我々に「世界のこの地域では、頻繁に話されない真実だが、中東では、アメリカが善を促進する力であるのは真実だ」と主張した。中東における、この高潔なアメリカの「善を促進する力」の例が、サウジアラビアやバーレーン、クウェートカタールと首長国連邦に配置された主要基地、アメリカ軍要員の駐留だ。彼らは受け入れ国に招かれて駐留している」と述べた。これは二つの論点を提起している。

第一に、アメリカ軍要員がなぜ湾岸諸国にいるのだろう? 2018年10月、トランプはミシシッピ州サウスヘブンの集会で、特にサウジアラビアに関して、この質問に答えていた。彼はサウジアラビアにおけるアメリカの役割を明確化してこう述べた「我々はサウジアラビアを守る。皆さんは彼らは金持ちだと言われるだろうか? 私は王を、サルマン国王を愛している。だが私は、国王に、我々があなたを守っていると言った。あなたは我々なしでは二週間も、もたないかもしれない。あなたは軍に対し支払わなければならない」。これは善を促進する力ではない。

 第二に、ポンペオは、アメリカ軍は、受け入れ国に招かれて湾岸諸国に駐留しているので、正当で合法的だと述べた。だがポンペオは「シリアでは、アメリカは外交により、イランの最後の一兵も残らず追いだすべく、パートナーと共に活動する」と宣言した。受け入れ国の政治制度を守るよう招かれ駐留するのは、アメリカにとっては合法だが、イランが受け入れ国の政治制度を守るよう招かれ、シリアに駐留しているのは合法ではないのだろうか?

 だから、中東のアメリカ軍は「善を促進する力」ではなく、一方で、圧制的、拡張主義の独裁政権を守り、他方で、受け入れ国の資源を搾取する勢力だ。

 ポンペオはもう一つ不思議な主張をした。「アメリカ撤退後に、しばしば混乱が続くことを我々は学んだ。」 ベトナムは、アメリカ侵略後、全体的混乱へと落ち込み、アメリカ撤退後に回復過程が始まった。イラクは、2003年のアメリカ侵略後、全体的混乱に落ち込み、最近の内戦時、アメリカとアメリカ同盟国が侵略した後の、シリアもそうだった。両国ともアメリカの軍事関与縮小で、回復途上にある。イスラエルと、その最も親しい同盟国アメリカが国際平和と安全を脅しているという概念が、中東でも、ある程度世界でも広がっている。

 演説の一部で、ポンペオは、アメリカが、同盟国、パートナーとともに「イスラム国カリフ領を粉砕し、イラク人、シリア人、アラブ人やクルド人を解放した」と述べた。だが彼は、アメリカとその同盟諸国が、シリアに送るべく、世界中で、テロリストを採用し、奨励し、これらテロリストがシリアに集合できるよう国境を開放した事実を無視した。いったんシリアに入国すると、これらテロリストは、イスラム国カリフ領を設立すべく、金と武器を提供されたのだ。

 知ってか知らずか、ポンペオは、イスラエルが対イラン戦争を行うことに承認を与えた。彼は「テヘランが、シリアを次のレバノンに変えるのを阻止するイスラエルの取り組みを我々は強く支持する」と言ったのだ。これはアメリカが「善を促進する力」ではなく、戦争と破壊のための力であるもう一つの例だ。

 ポンペオによるもう一つの不思議な主張。「アメリカは、常に占領軍ではなく、解放軍だったし、常にそうなのだ。」これは悲劇的なベトナム戦争とアメリカによるソンミ村虐殺事件を思い起こさせる。「町を救うためには、町を破壊することが必要だった」。

 ポンペオ演説にはひどい部分がいくつかあったが、真顔で彼がシリアで「サウジアラビアと湾岸諸国が安定化の取り組みに寄与した」と言ったのが最悪だ。この残酷なほど寒い冬に暖房用燃料や料理用燃料や電力の欠乏に直面しているシリア国民に言ってみろ。

 エイブラハム・リンカーン大統領は、こう言っていたことが知られている。「全ての人々を一時的に、一部の人々を常にだますことはできるが、常に全ての人々をだますことはできない。」 ポンペオや最近数十年の彼以外のアメリカ閣僚が、リンカーンの警告を忘れ、常に全ての人々をだまそうとしているのは実にはっきりしている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/10/pompeo-cairo-speech-misreading-history.html

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 水泳選手の病気の報道に心ない発言をしたと五輪担当大臣が攻撃されているが、自治体の6割が自衛隊に非協力だといったトップはさほど批判もされず、のうのうとしている。珊瑚移植発言時とおなじ。何をいっても、しても、おとがめはない。「お父さん自衛隊は憲法違反なの」論議のビデオを末尾に貼り付けよう。支配層にとって、本物のUseful idiotは、変えがたい貴重なものなのだろう。

  岡田議員との悪夢論争で、興味深い発言があった。どうして党名「民主党」を変えたのか?我々は変えていないと豪語したのだ。ネットで「某野党が伸びないのは党名のせいだ。党名を変えれば伸びる。」という不思議な意見を時折見る。たわごとだ。変えて、おきるのは、せいぜい同じ嘲笑だ。

Chris HedgesのAmerica: The Farewell TourのFreedomの章をのろのろ読んでいる。

249ページには

政治学者のシェルドン・ウォリンが言った通り、アメリカには、本当に民主的と呼べる組織はもはや残っていない。

とあり、更に、重要な文章がある。

だがより不気味なのは、民主的変化の本当の原動力である積極的な運動が、共産主義者魔女狩りやマッカーシズムや、脱工業化、労働者の利益に反する法律や規制緩和、大企業による公的、私的機関支配など、様々な攻撃によって壊滅させられたことだ。おかげで我々は身を守るすべがなくなり、一から始めなければならなくなっているのだ。

少し前の247ページで、彼は書いている。

我々は大企業覇権に抵抗する、並行する新組織を構築しなければならない。それは決して容易ではない。それには時間がかかる。社会を再構築する根本的な動きを阻止するのを狙っている既成組織からの基金を受け取るわけには行かない。

そして、Micael Gecanという社会活動家の言葉を引用している。

まとまった人々と、まとまったお金が権力です。たいていの活動家は人々を組織することについて語りますが、お金をまきめるのを忘れています。組織活動家としては、この両方に力をいれなければなりません。

  そこで、日刊IWJの記事を引用させていただこう。

 IWJではこれまで、1年間の活動にかかる経費から計算して、年間のご寄付・カンパの目標額を1ヶ月500万円としていました。しかし、第8期にあたる昨期、最終的な決算報告で赤字となってしまったことから、昨年8月から始まった今期第9期は緊縮予算に改め、1ヶ月のご寄付・カンパの目標額を450万円に下げました。その分支出を切りつめなければいけません。

 しかし、人件費以外に大きな支出費目がないIWJとしては、この緊縮予算を実行するにあたり、「スタッフへの報酬を削るわけにはいかない」という岩上さんの決断で、岩上さん自身の役員報酬を50%カットしています。岩上さんは、文字どおり身銭を切ってIWJを支えていますが、個人の資力には限界があり、その限界が目前に迫っています。

◇<2月は達成率27% 第9期半年間では7割台にとどまっています!>

 緊縮予算で臨んでいる第9期ですが、スタート以来、8、9、10月と3ヶ月連続で月間目標額を達成することができませんでした。11月だけは目標額を達成することができましたが、12月、1月はやはり未達です。

 今月2月は1日から12日までご寄付・カンパは120万8568円と、2月の3分の1がすぎて月間目標額の27%の達成率になりました。

 ご寄付・カンパによるご支援をしていただいた皆様には、心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 しかし、まだまだ目標額には届いていません。第9期が始まってからの半年間で、ご寄付・カンパの目標達成ができた月はわずか1ヵ月のみです。ご寄付・カンパが現在のような状況が毎月続きますと、IWJの活動を維持していくことが困難となります。大げさではなく、IWJは会社としての存続も危ぶまれる状態が迫りつつあります。

 IWJの危急存亡の非常事態につき、改めて皆様の温かいご支援をお願い申し上げます。

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

◇<全編動画ご視聴いただくためには会員登録が必要です!年間一括のお支払いですと2ヶ月分お得です!>

 また、IWJの会員になっていただくことは、IWJの活動を支えてくださる最も安定したご支援となります。一時は6000名だった会員数が徐々に減少しており、2月12日時点で5458名と、厳しい状態が続いています。

 この日刊IWJガイドをお読みの方で、まだ会員登録がお済みでない方は、ぜひこの機会にご登録をご検討ください。また、まわりにまだ会員でない方がいらっしゃったら、ぜひIWJ会員へのご登録をお勧めしてください!

 一般会員にご登録していただくと、岩上安身インタビューなどの独自動画コンテンツを公開後一ヶ月間、アーカイブでご都合のよい時にご覧いただけます!入会金は無料。会費は月々1,000円ですが、1年分まとめてお支払いいただければ1万円と、年額にすると2ヶ月分お得になっています!

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
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