シリア

2018年12月15日 (土)

国全体を動員して、勝利したシリア

2018年12月11日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 そう、アレッポ近隣の一部ホムス、ダマスカスの郊外には、瓦礫が、実際全くの破壊がある。

 そう、国の一部に、イドリブや、いくつかのより小さな地域に、テロリストや「外国勢力」がいる。

 そう、何十万もの人々が生命を失い、何百万人もが難民にされたり国内難民になったりしている。

 だがシリアの国はしっかり存在している。リビアやイラクがそうなったようには、シリアは崩壊しなかった。シリアは決して降伏しなかった。シリアは降伏を決して選択と考えさえしなかった。シリアは砲火や想像できない痛みで、大変な苦痛を味わったが、結局勝った。シリアはほぼ勝っている。勝利は、2019年に決定的となる可能性が極めて高い。

 比較的小さいにもかかわらず、ゲリラ戦を戦った「小さい国」のような勝利ではない。 それは大きな強い国のように勝っている。すべての予想に反し、公然と正面から誇らしく戦った。公正と自由の名のもと、途方もなく大きい勇気と強さで侵略者と対決した。

 なぜなら唯一の選択肢は奴隷制度と卑屈で、それはここの人々の語彙にないので、シリアは勝っている。彼らが勝つか、さもなくば彼らの国の避けられない終焉と、アラブ全体の祖国という彼らの夢の崩壊に直面せねばならなかったので、シリアの人々は勝った。

 シリアは勝っており、望むらくは、中東で、再び同じことにはなるまい。アラブ人の屈辱の長い数十年は終わりだ。今「近隣の」皆が見守っている。今皆が知っている。欧米とその同盟国とは戦い、止めることができるのだ。彼らは無敵ではない。極めて残忍で無情だが、無敵ではない。同じく、最も邪悪な原理主義の宗教的な植えつけは打ち壊すことができる。私は前にも言ったが、再びここで繰り返そう。アレッポは中東のスターリングラードだった。アレッポとホムスと他の偉大な勇敢なシリアの都市。ここでファシズムと対決し、全力で、そして大きな犠牲で戦われて、最終的に阻止されたのだ。

*

 私はシリアのアフタン・アーマド大将のオフィスに座っている。我々はロシア語で話す。私は既に知っているが、ダマスカスの治安情勢について彼に尋ねる。いくつかの夕方と夜、私は古い都市の狭い曲がりくねった道を横切って歩いた。人類発祥の地の一つ。女性、若い少女たちさえ同様に歩いていた。都市は安全だ。

 「安全だ」と誇らしげに、アフタン・アーマド大将が微笑する。 「あなたは安全であることを知っているだろう?」

 私はうなずく。彼はシリア諜報機関の長官だ。私はさらに多く、はるかに多くを求めるべきだった。より詳細を。だが私は今現在じゃない細部を知ることを望まない。私は繰り返してダマスカスが、私の友人たちから、通行人から、彼から、安全だということを耳にすることを望む。

 「状況は今非常に良い。 夜外に出られる」

 私は彼に既にそうしたと言う。到着したときから、そうしていたことを。

「誰も、もう恐れていない」と彼は続ける。「テロ集団が活動していた場所でさえ、生活が正常に戻っている…、シリア政府が今、水と電気を供給している。人々は解放された地域に戻っている。東グータはほんの5カ月前に解放され、今あなたは、そこで、次々に店が開いているのを見ることができる。」

 私はいくつかの許可証に署名をもらった。私は大将の写真を撮る。私は彼と一緒に写真に撮られる。彼は隠すべき何も持っていない。彼は恐れない。

 私は彼に、2019年1月末、あるいは遅くとも2月、イドリブ、あるいは少なくとも市の郊外に旅行するのを望むんでいると言う。かまわない。私は数日前に彼らに知らせなければならない。パルミラ、結構だ。 アレッポ、問題ない。

 我々は握手する。彼らは私を信頼する。私は彼らを信頼する。それが唯一進むべき道だ これはまだ戦争なのだ。酷く残忍な戦争。ダマスカスが今自由で安全であるにもかかわらず。

*

 大将のオフィス去ってから、我々はダマスカス周辺のジョバルにドライブする。それからアイン・タルマに。

 そこは全くの狂気だ。

 ジョバルは主に工業地帯で、アイン・タルマは住宅地だった。両方の場所は、ほとんど完全に瓦礫と化した。ジョバルで、ラーマン旅団、そして他のグループ、アル・ヌスラ戦線と直接つながる集団やテロリストに使われていたトンネル内で映画を撮影するのを許された。

 現場は不気味だ。以前これらの工場は首都の人々に何万という仕事を与えていた。 今はここでは何も動いていない。 死のような静寂、ただほこりと残骸。

 私が残骸を登り越えるとき、アリ中尉が私に同行した。私は彼に、何がここで行われたか尋ねた。彼は私の通訳を通して答える:

「この場所は、2018年4月に解放されたばかりだ。テロリストから奪還した最後の場所の一つだった。6年間、一部が「反抗者」によって、別の部分が軍によって支配された。敵はトンネルを堀、彼らを打ち破ることは非常に難しかった。彼らは、学校を含め、彼らの手に入れることができたすべての構造を使った。 ここから、一般人の大部分が逃げることに成功した。」

 シリアの友人たちがこの地域に住んでいて、私に彼らの詳細な物語を話してくれたので、私は答えを知っていたが、破壊について彼に尋ねた。アリ中尉が確認した:

「欧米は、これがシリア軍によって起こされた破壊だったと言って世界中で宣伝した。実際、彼らがダマスカスを攻撃した時だけ、シリア軍は反政府派と交戦した。最終的に、反政府派は、ロシアが後援した政府との協議後、ここから撤退した。」

*

 数キロ東、アイン・タルマでは事態は全く異なっている。戦争前、ここは住宅地だった。人々はここで主に多層住宅に住んでいた。ここでテロリストは一般人を激しく攻撃した。数カ月あるいは何年間も、家族はひどい恐怖と貧困の中で、暮らさねばならなかった。

 我々は野菜を売っている質素な店で止まった。ここで年配の婦人に接近し、彼女が同意した後、映画を撮影し始めた。

 彼女は話をし、次に彼女は、カメラに、まっすぐ手を振って叫んだ。

「我々は家畜のようにここで暮らしていました。テロリストは我々を動物のように扱いました。我々は怖くて、空腹で、侮辱されたように感じていました。女性たちを、テロリストが、若い少女と成人女性を強制的にいわゆる結婚に追い込み、4-5人の妻を連れて行きました。我々は何も持ってません。何も残っていません!」

「そして今は?」 私は尋ねた。

「今? ごらんなさい! 我々は再び生きています。我々には未来があります。ありがとう;ありがとう、バッシャール!」

 彼女は大統領を名で呼んでいる。彼女は手の平で心臓を指し、キスした後、再び手を振る。

 尋ねるべきことは本当に何もない。私はただ映画を撮影する。彼女は2分ですべてを語る。

 我々が去るとき、彼女がさほど年がいっていないのに気がついた。決して年寄りではなかった。けれどもここで起きたことが彼女をぽっきり折ったのだ。今彼女は生きている。彼女は生きていて、再び希望を持っている。

 私は運転手にゆっくり走るように頼み、壊れていて、ほこりまみれながらも、トラフィックに満ちている道路を撮影し始める。歩いている人々、穴を切り抜けて通り過ぎる自転車と自動車。 横町で、人々が、再建し、落ちた梁を切断し、瓦礫をきれいにし、懸命に働いている。電気は復活している。ガラスパネルが、傷ついた木製フレームにはまっている。生活。勝利。実に多くが破壊されたので、実に多くの人々が亡くなったのだ。ほろ苦い。けれども、あらゆることにも関わらず、再びの生活だ。 そして希望。たくさんの希望。

*

 私は友人たち、ヤメンとフィダと一緒にハバナと呼ばれるクラシックな古いダマスカスのカフェで座っている。それは古い、本物の場所で、不穏な日々に、バース党メンバーが会合した場所だ。バッシャール・アル・アサド大統領の写真が目立つように置かれている。

 教育者のヤメンは最近の何年かの間に、彼が何度か、どのように、あるアパートから別のアパートへ移動しなければならなかったか思い出す。

「私の家族はジョバルのすぐ隣に住んでいました。あの辺りのすべてが破壊されました。 我々は引っ越さなければなりませんでした。それから新しい場所で、小さい息子と一緒に歩いていると、迫撃砲が我々の近くに落ちました。私は炎に包まれた建築も見ました。私の息子はぞっとして泣いていました。我々の横の女性が炎に飛び込もうとして、わめいていました。「息子が中にいる、私には息子が必要だ、私に息子をおくれ!」過去、我々は危険がどこから来るか、いつか予測できませんでした。私は数人の親類、家族を失いました。 我々は皆そうでした。」

 ヤメンの同僚フィダは、仕事から帰ると、高齢の母親の世話をしている。生活はまだ厳しいが、友人たちは正真正銘の愛国者だ、そしてこれは彼らが毎日の難題に対処するのを助けている。

 濃いアラブ・コーヒーを一杯飲みながら、フィダは説明する:

「あなたは我々が笑って、冗談を言っているのを見ますが、心の奥深くで、我々のほとんどすべてが深刻な心理的トラウマで苦しんでいます。ここで行われたのは厳しいことでした。我々はあらゆるひどいものを見たのです、我々は愛する家族を失いました。このすべては、このあと何年もの間我々の元に留まりまする。シリアにはこの状態に対処するのに十分な専門の心理学者と精神科医がいません。それほど多くの生活が破綻しました。私はまだ怖いです。 毎日。 多くの人々がひどく動揺しています。」

「私は兄の子供たちを気の毒に思います。彼らはこの危機の中に生まれました。我々が迫撃砲攻撃にあった途端に、私の幼い甥は怖がりました。子供たちは本当にひどく影響を受けています! 個人的に、私は殺されることを恐れていません。腕、あるいは脚を失ったり、あるいは、もし彼女が病気になったら、ママを病院に連れて行けないのを恐れています。少なくとも私の先祖の都市サフィタは、紛争の最悪の日々でさえ、常に安全でした。」

 「私のサラミヤじゃない」、ヤメンが悲嘆する:

「サラミヤはひどいものでした。多くの村が避難せざるをえなかった…多くの人々がそこで亡くなりました。市の東にヌスラ戦線の陣地があり、西はISISに占領されていました」。

そう、何十万人ものシリア人が殺されました。戦いとともにやって来る貧困と同様、テロリストと紛争の両方から逃れ、何百万人もが国を去ることを強いられました。何百万人もが国内難民になりました。国全体が動いています。

 前日、アイン・タルマを去った後、我々はザマルカとハラスタの近くでドライブした。 巨大な地域全体、まっ平らになっているか、少なくともひどく損害を被っていた。

 ダマスカス東郊外で、弾の穴が柱に点在している壁も窓もない幽霊ビルを見ると、すべてを見たような気分になる。破壊はそれほど壮大だ。大都市全体が粉々に爆破されたように見える。この不気味な風景が、少なくとも15キロは変わらないと言う。 悪夢は、どんな妨害もなしに続いている。

 それで、すべてを見たと思いがちだが、実際はそうではない。それはアレッポも、ホムスも訪問していなかったからだ。

*

 数年間、私はシリアのために戦っていた。私は周辺で戦っていた。

 私はイスラエルに占領されたゴラン高原に入りこみ、占領について野蛮で身勝手な態度について報道するのに成功した。

 何年もの間、私は難民キャンプ、そして「彼らの周りの」生活を報道した。若干のキャンプは本物だったが、他のものは、後にNATOにより、シリア国内に送り込まれたテロリスト用の訓練要塞として使われていた。かつて私は、トルコのハタイ市(アタキヤ)からほど遠くないアパヤディンに建てられているこのような「施設」の一つを撮影している間に、ほとんど姿を消すところだった。

 私は「ほとんど」姿を消すところだったが、他の人々は実際に死んだ。欧米と同盟国がシリアに何をしていたかを扱うのはシリア内で戦争を報道するのと同じぐらい危険なのだ。

 私はヨルダンで働き、難民に対する、欧米とのヨルダンの身勝手な協力ついて書いた。私はイラクで働き、エルビル近くのキャンプでは、シリアの人々は、もし少なくとも若干の基本的サービスを受けることを望んだ場合、非政府組織と国連スタッフの両方から、アサド大統領を非難するようを強いられていた。そしてもちろん、百万人以上のシリアの人々が、しばしば、差別(多くが今戻っている)と同様、想像も及ばないほどひどい状態に直面して、滞在していたレバノンでも私は働いた。

 そして、とうとう私が最終的にシリアに入った今、全て何か超現実的な感じがしたが、それは正しく思われた。

 シリアは私がそうだと予想していた通りであるように思われた。英雄にふさわしく、勇敢で、決然として、明らかに社会主義で。

*

 ホムス。私がそこに行く前、何ものでも私は驚かないと思った。 私はアフガニスタン、イラク、スリランカ、東ティモール、いたる所で働いた。けれども、私はホムスを訪問する前に、まだ何も見ていなかったことを悟った。

 市の地域のいくつかの破壊は非常に激しいため、何か破滅的なホラー映画の別の惑星の表面、あるいは破片に似ている。

 残骸を登っている人々、かつて自分たちのアパートだったものを訪れている年配のカップル、道路の中央で見たほこりで覆われた少女のくつ。 そこからすべての4つの道路が、恐ろしい残骸に向かっている交差点の真ん中に立っている椅子。

 ホムスは紛争が始まった場所だ。

 私の友人ヤメンは、我々が中心に向かってドライブしていたとき、私に説明した:

「ここでメディアが憎悪に火をつけました。主として欧米マスコミが。けれども湾岸諸国の局もありました。サウジアラビアのテレビやラジオ局やアルジャジーラも。反政府派指導者のアドナン・アル・アルールは、週に2回、人々に、鍋・フライパンをたたいて街に出るように言うテレビ番組に出演していました。政府に反対して戦うために。」

 ホムスは、2011年に反政府反乱が始まったところだ。外国からの反アサド宣伝はまもなく頂点に達した。反政府派はイデオロギー的に、欧米と、その同盟国に支援された。急速に支援は具体的になり、何千というジハードの戦士と同様、武器や弾薬を含んでいた。

 かつて寛大な近代的な市(非宗教的な国で)ホムスが宗教団体の間で分割されて変化を与え始めた。分裂の後、過激化が続いた。

 今シリアとレバノン両方に住んでいる良き友人のシリア人は彼の体験を話してくれた。

「蜂起が始まったとき、私は非常に若かった。我々の若干が、特定の妥当な不満を持っていて、我々は、より良い方向にことが変化することができるのを希望して、抗議し始めました。だが我々の多くが、間もなく我々の抗議が、外国に文字通り乗っ取られたのを悟りまし。我々は一連の積極的な変化を望んだが、シリア国外の若干のリーダーは、我々の政府を打ち倒すことを望んだのです。その結果、私は運動を去りました。」

彼はそれから、最も苦痛を伴う秘密を明かしてくれた。

「かつてホムスは極めて寛大な都市でした。私は穏健なイスラム教徒で、私の婚約者は穏健なキリスト教徒でした。我々は非常に親密でした。だが都市の状況は、2011年の後、急速に変化しました。急進主義が急増したのです。私は繰り返し彼女に、イスラム教の地域を通る際、彼女の髪を覆うように頼みましだ。私は明らかに何が我々の周りに起きていたか見始めていたので、それは恐れからでした。彼女は拒否しました。ある日、彼女は道路の真ん中で撃たれました。彼らは彼女を殺しました。生活は再び決して同じでありませんは。」

 欧米では、都市の破壊に対し、シリア政府が、少なくとも部分的に責任があったとしばしば言う。だが、このような非難の論理は全く間違っている。スターリングラードを想像願いたい。外国侵略;いくつかの敵対的なファシスト勢力によって支持された侵略を想像頂きたい。市は抗戦し、政府は敵の部隊の前進を止めようとする。ひどい戦いと国の生存のための叙事詩的な争いが続く。誰が悪いのだろうか? 侵略者あるいは、自身の祖国を守っている政府軍? ドイツのナチによって攻撃された自分たちの市の道路で戦うソビエトの部隊を誰か訴えることができようか?

 多分欧米宣伝はこのような「分析」が可能だろうが、決して理性的な人間ではない。

 スターリングラードと同じ論理が同じくホムスやアレッポやいくつかの他のシリアの市に当てはまるはずだ。文字通り欧米により火をつけられた世界中の何十もの紛争をカバーして(私の840ページの長い本『Exposing Lies Of The Empire帝国の嘘をあばく』に詳細に書かれた)破壊に対する全責任は侵略者のにあることに私は疑いを持っていない。

*

 私はジュリア・パレスと呼ばれるいにしえのレストランでハヤット・アワド夫人と対面する。ここはテロリストのとりでだった。彼らは古いホムス市の中心にあるこの美しい場所を占拠した。今少なくとも、市のいくつかの地域で、事態はゆっくりと生活に戻っている。古い市場は機能しており、大学は開いていて、いくつかの庁舎とホテルもそうだ。 けれどもハヤット夫人は過去と未来両方で暮らしている。

 ハヤット夫人は戦中、彼女の息子マフモードを失った。彼の肖像画は、彼女が胸の上に身につけているペンダントに彫られ、常に彼女と一緒だ。

「彼はわずか21歳で、まだ学生に過ぎず、シリア軍に入隊することに決めたのです。彼は私にシリアは母親のようだと言いました。彼が私を愛するように、彼は国を愛する。彼はアル・ヌスラ戦線に反対して戦っており、戦いは非常に厳しいものでした。日の終わりに彼は、状況が良くなかったと言うために私に電話しました。彼の最後の電話で、彼は私に彼を許すよう頼みました。彼は言いました。「多分私は戻って来られない。どうか私を許して欲しい。 私はあなたを愛している!"

 ホムスには、彼女のような息子を失った多くの母親がいるのだろうか?

「はい、私は息子を失った多くの女性を知っています。中には一人だけでなく、二人、三人の息子を失った人を。この戦争は我々からすべてを奪いました。我々の子供たちだけではありません。シリアに注入された過激イデオロギーを支持した国々、アメリカやヨーロッパの国々を私は非難します。」

 私が映画を撮影し終わった後、彼女はロシアの支持に対して感謝した。彼女は困難な年の間に、シリアの味方をしたすべての国に感謝している。

 ジュリア・パレスからほど遠からぬ場所で、復興作業が最高潮にある。わずか数歩離れているという場所に、改修されたモスクが再び開いている。人々が、祝って踊っている。預言者ムハンマドの誕生日だ。ホムスの知事は市当局メンバーと一緒に、祝祭の催し物に向かって行進している。彼らの周りには、ほとんど警備担当がいない。

 もし欧米が、この人々に対して、更にもう一つの恐怖のうねりを放出しなければ、ホムスは問題ないはずなのだ。今すぐではなく、そう間もなくではないが、ロシア、中国、イラン、そして他の僚友の決心の固い手助けによって。シリア自身は強く決意している。その同盟国は力強い。

 最も酷い年は終わっていると信じたいと願う。シリアは既に勝利したと信じたいと願う。

 だが私はまだイドリブがあるのを知っている、トルコと欧米の軍隊により占領された同じような地域がある。それはまだ終わっていない。テロリストは完全には打ち破れていない。欧米がミサイルを発射するだろう。イスラエルはシリアを残忍に扱うために空軍を送るだろう。マスコミは、欧米と湾岸諸国から、メディア戦争を戦い、人々を扇動し、シリア国民の特定の部分を混乱させ続けるだろう。

 それでもホムスをさる際、店やブティックさえ瓦礫の真ん中で開いているのを見る。若干の人々が、その強さを、過去を背後に忘れ去り、もう一度普通の生活を送る意志の強さを示すため、再び優雅に着飾っている。

*

 ダマスカスに戻ると、高速道路は完ぺきな状態にあり、同じく、ハッシアの工業地帯は再生され、拡大されている。イランに支援された巨大発電所があると言われた。戦争にもかかわらず、シリアはまだ隣接するレバノンに電気を供給している。

 ヤメンは120km/hで運転し、スピード違反監視所らしきものにおびえた途端、狙撃兵の代わりに、我々が国の状況は劇的に良くなっているのが分かると冗談を言う。

 ロシアの軍用車列がサービスエリアに駐車している。兵士たちがコーヒーを飲んでいる。恐れがない。シリア人は彼らが自国民であるかのように対応している。

 私は、砂漠で、実に壮観な日没を見る。

 それから、もう一度、我々はハラスタを通過する。今回は夜。

 悪態を付きたい。私はそうしない。悪態を付くのはあまりに容易だ。私は早くコンピュータに触る必要がある。私は書いて、働かなければならない。できだけ多く。

*

 シリアでくつろぐのは容易だ。多分ロシア語が私の母国語だから、あるいは、多分人々は、私がここで、常に彼らの国の味方をしたのを知っているから。

 若干の官僚的な妨害は、速やかに解決された。

 私は退任する文部大臣で小説家のハズワン・アル・ワズ博士に会った。我々は彼の『愛と戦争』という彼の最新作について話した。彼は私が革命家小説家として、常に何を知っていたか確認した:

  「戦争中は、すべてが政治的だ、愛さえも。」

 そして、私が決して忘れないであろう言葉。

  「私の文部省は、実際、国防省だった」。

 昨夜ダマスカスで、早朝まで古い都市を歩いた。ある時点で、私は、そのすぐ後ろにサラディンの壮大な廟がある、壮観なウマイヤド・モスク近くに到着した。

 私は入れなかった。深夜の時間、錠がかかっていた。だが私は門の鉄棒を通して容易にそれを見ることができた。

 欧米侵略者、十字軍の巨大な軍と戦い、ほとんど全ての戦闘に勝ったこの勇敢な司令官、指導者は、ダマスカスに、平和と最終の眠りの地を見いだしている。

 私はこの古代の国際主義者に賛辞を捧げ、真夜中、近くの店の濃いコーヒーで思いをめぐらせた。「シリアの国が、外国の野蛮人の大群に対して戦ったこの最近の叙事詩的戦いに、サラディンは参加していたのだろうか?」

 多分彼の魂は参加したのだ。というより、いくつかの戦いがおこなわれた際、彼の名を口にして勝利した可能性が高い。

 「私は帰ってくる」と真夜中数分過ぎ、ホテルに向かって歩きながら口に出した。毛がふさふさした2匹の大きな猫が最初の角までついてきた。「私はもうすぐ帰ってくる」。

 シリアは立っている。それは本当に重要なことだ。シリアは決して屈伏しなかった。シリアは決してそうするまい。我々はシリア陥落を可能にするまい。

 そして、くたばれ帝国主義!

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、Revolutionary Optimism, Western Nihilismを含め多くの本の作家。「New Eastern Outlook」というオンライン誌独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/11/in-syria-the-entire-nation-mobilized-and-won/

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 選挙のたびに憂鬱になると何度も書いているが、今やニュースのたびに憂鬱になるほど露骨な植民地状態。

 今日の日刊IWJガイドでは並んで書かれている。辺野古沿岸部で土砂投入、日本郵政、米アフラックに3000億円出資。ゆうつの余り、下手な翻訳を続ける気力、なえつつある。

<ニュース・フラッシュ>
┠―【1】沖縄県民が猛反発する中、政府は辺野古沿岸部でついに土砂投入強行! 民意無視に埋め立て強行で、辺野古の海は原状回復が困難に!?
┠―【2】「日本が植民地であることが、否応無く、目前で展開されている!少しは怒れよ、日本人!」~ 日本郵政、米アフラックに3000億円出資へ

 フランスでは、理不尽なネオリベ政策連続に、国民が反乱を起こした。同じような政治に対する対応の差異、自尊心ある国民と、羊のような属国住民の違いなのだろうか。

 加藤周一 青春と戦争『青春ノート』を読むが刊行された。.没後に発見されたノートをもとに、NHKのETV特集で番組になっていた話題の書籍化。ノートには、真珠湾攻撃の日の記述もある。加藤の留学先はフランスだった。1968年、ザルツブルグ旅行中に、プラハ侵攻を知り『言葉と戦車』を書いた。当時、プラハの地下放送は、独立を訴えていた。東京は、戦車を投入せずとも良い完全属国状態。独立を訴える地下放送はほとんど聞こえない。

2018年12月 4日 (火)

アゾフ海の出来事が注目される中、アメリカがシリアや周囲で膨大な軍事力集結

Arkady SAVITSKY
2018年11月29日
Strategic Culture Foundation

 世界の注意がアゾフ海の状況とロシアとウクライナの関係に引きつけられている間に、アメリカ軍はシリアで、大規模軍事行動に対する用意を調えている。

 アメリカのドナルド・トランプ大統領は、3月に軍人が「まもなく」シリアを去ると発表した。彼はその時から心変わりをしたように見える。5隻の強力なハリー・S・トルーマン空母打撃群が最近地中海に入った。アメリカ、イギリス、フランスとイスラエルの航空機が演習だという口実の下で、シリア領空を、24時間態勢で飛行している。アメリカ率いる反ISIS連合の航空機が常時パトロールしているのだ。フランス情報収集艦デュプイドゥ・ローム号も、アメリカ艦船と活動を調整しながら、そこにいる。

 アメリカ軍は、さらに500人の海兵隊員を、シリア、ヨルダンとイラク境界にまたがるアルタンフ基地に急ぎ配備した。アメリカ指揮下で活動しているシリア民主軍(SDF)隊員1,700人が、同じく駐屯地補強のため移動した。トルコ国境近辺のマンビジにある少なくとも4本の滑走路や、親米クルド人が支配するSDFがいる北シリアのハブ、アル・ハサカを含め、北東シリアにはアメリカ軍拠点が1ダース以上ある。

 今月早々、アメリカ軍兵士が、シリア-トルコ国境パトロールを始めた。この動きは、もし銃撃が始まれば、彼らの支援が重要だろうから、おそらくトルコに対し、クルド部隊に、一種の保護を提供するものと見られている。シリアが外国部隊から領土解放作戦を始める場合に備え、ロシアは9月に2度、あり得る結果についてアメリカに警告したが、警告は無視された。

 「ワシントン・ポスト」によれば、いわれのない攻撃の目標にされているという口実の下、アメリカは、シリア国内のイランを攻撃する準備をしている。

 作戦の可能性があるという他の兆しがある。「シリア内のイラン標的に対するイスラエルの攻撃に関し、イスラエルとの協議で、ロシアは寛容だった。我々はこの寛容な形が続くだろうことを希望している」とジェームズ・ジェフリー・シリア特別代表が11月初旬に述べた。イランにシリア退去を強いることが、イスラム共和国に対するトランプ経済制裁キャンペーンの目的だったと大使は指摘した。イスラム共和国が、取るに足らない存在におとしめられ、支配する地域がなくなれば、軍事行動の法的根拠を見いだすのは到底無理のはずだが、政権は動じないように見える。対立に巻き込まれるのを正当化する国家安全保障上や、戦略上の利益がないのに、イランは駐留に固執している。

 「アラブNATO」加盟国候補であるアラブ諸国は、「アラブの楯1」と呼ばれる大規模共同軍事演習を行っていた。演習は11月16日に終わった。演習は共同軍事行動のための準備と見られている。議会の国防安全保障委員会メンバーで、元エジプト軍情報部士官のタメール・アル・シャハウィはこう述べた。「テヘランに対して、湾岸諸国とエジプトとイスラエルの間に緊密な協力がある。アラブ諸国はイランの影響力に反対して、どんな可能な支持からでも利益を得ようとしている。」

 制裁の効果を増すため、イランは地中海から分離されるべきだ。イラク、シリアとイランに友好的なレバノン内のルートは使用できなくされるべきだ。もしイスラエルがそれがイランの標的と呼ぶものと衝突すると決めるなら、アメリカの支持を大いに必要とするだろう。シリアに駐留するもう一つの理由が、調停と修復プロセスが勢いを得始める場合に備え、国が分裂するのを確認することだ。SDFによって管轄される領域を、国の他の部分から分離するのは、それを実現する唯一の方法だ。反乱軍を再建することと、広大なかなりの土地を支配することは、彼がそれほど絶望的に得ようと努力しているシリアのアサド大統領に国際的正当性を与えるのを拒否する方法だ。タンフで、そしてほかのところで、進行中のアメリカ軍駐留は、トランプ大統領が約束したようには、ワシントンが中東を去る意志を持っていないことを実証している。また、地域の治安情勢がその目的を達成するまで、シリアから去るまい。

 地域でのアメリカ軍の集結は厄介な兆しだ。この巨大な戦力は単なる演習より、ずっと重大な何かのために集まったのだ。ヨーロッパでの出来事が衆目を引き、シリアで密かに起きていることは、気づかれずにいる。そうあってはならない。 何かが確実に仕組まれているのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/29/with-azov-sea-events-stealing-spotlight-us-gathers-huge-military-force-in-around-syria.html

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 長年会っていなかった知人と、夕方、久しぶりに話した。気がついたら真夜中。現状に対する鋭い舌鋒、驚くほど変わっていなかった。

 トンネル事故、あおり事故裁判や窃盗症の恐怖が、属国民が直面する喫緊の話題、というのが大本営広報部の作る呆導の世界のようだ。

 辺野古埋め立てや、水道民営化は、彼らの既定路線ゆえ、呆導に値しないのだろう。

 日刊IWJガイドが報じる世界は、大本営広報部が作る世界と全く違う。一部をコピーさせていただく。

■はじめに~ 岩屋防衛相が14日辺野古への土砂投入を表明! 菅官房長官は県民投票の結果が工事に影響することは「まったくない」と断言! これが政府の「十分に丁寧な」やり方!?

【国会成立直前!ホントにいいのか水道民営化!シリーズ特集再配信 3・IWJ_Youtube Live】18:00~「民営化vs公営!? 2分化した議論より『蛇口の向こう』に関心を!市民参加で再公営化に成功したパリ市水道の実態をアン・ル・ストラ前パリ市副市長が講演 ~水情報センター主催『みらいの水と公共サービス』(前編)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2018年2月18日収録。アン・ル・ストラ前パリ市副市長を招いて開催された「水情報センター」主催のイベント(前編)を再配信します。IWJがこれまで報じてきた水道民営化に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%B0%B4%E9%81%93%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96

2018年12月 3日 (月)

欧米の大衆は「知らない」のか、それとも「知ることを望んでいない」のか?

2018年11月27日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 欧米プロパガンダが本当に強烈で、益々超現実的になった時代に我々は暮らしている。もちろん、それは常にそうだったのだが、今それをプロデュースしている連中は、大衆に対する敬意を完全に失っている。宣伝者連中は、超高層ビル上層階の豪華なオフィスから、下にいる大衆を指さしながら仲間同士で笑っているかのようだ。「連中には頭脳がない。結局、連中は我々側なのだ。彼らは、我々がこれまで、シャベルですくって、連中の喉に流し込んだ全てを、幸せそうに食べ尽くしている。我々は知っている。連中は最もばかばかしいでっち上げさえ鵜呑みにするだろう。もう用心深さは不要だ。連中には、我々が思いついた、我々の体制に相応しいものなら何でも供することが可能なのだ。」

 そうだろうか? 不幸にして、おそらくそうなのだ。

 つい最近、欧米が支援するテロリストが実行した、シリアのアレッポ市に対する化学兵器攻撃があった。知り合いの国連情報筋によれば、ロシア人医療専門家が被害者治療のため病院に急行した。ロシアのジェット機がテロリスト陣地を攻撃するため緊急発進した。全ての証拠が、アル=ヌスラ戦線を示している。シナリオは絶対に透明だ。そうだった。あなたにも私にも。しかし明らかに、テロ攻撃が行われた直後「事態を混乱させ」始めた欧米マスメディアにはそうではなかった。CBSニュースは典型的な奇異なダブル・スピーク手法で、2018年11月26日にこう報じた。

「双方が、いかなる化学兵器も使っていないと否定し、土曜日の攻撃をお互いに非難した。あちこちの非難合戦は、この国の残忍な7年の戦争でおなじみになった。

前回の化学兵器攻撃による恐ろしい現場の光景が、「明確に、シリア政権の化学兵器計画と関係している」と彼らが言う3箇所に対するミサイル攻撃の実行という、アメリカとイギリスとフランスの軍事行動を引き起こした。

 そんなことがあり得るだろうか? それはあり得る。

 欧米のこのようなばかばかしい報道に直面して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はこうコメントしただけだった。

「シリアでの化学兵器使用に対し、ワシントンは客観的調査を求めていない。」

 だがマスコミが、欧米の絶対的命令に降伏するのを拒否しているベネズエラやキューバやイランや中国やロシアや南アフリカや北朝鮮や、多数の他の国々について報道する際には、皆様は同じ「報道」と、同じ基本的な客観性の欠如に付き合わされるのだ。

 ウクライナ艦船がモスクワを軍事的に挑発し、ロシア領海に侵入すると、欧米は即、キエフへの全面的支援を表明した。それは意味をなしているだろうか? もちろんそれは、もし「意味」が、欧米帝国主義の標準によって定義されるなら、そうだ。

 一方、サウジアラビアや、インドネシアのような、全く犯罪的な大量殺戮政権が、文字通り大量殺人をしても、そもそもそういう報道はまず見聞きできないが、被害者が主要アメリカ新聞の記者でない限りは、おとがめ無しですんでいるのだ。

 最近は「マーシャと熊」のような無邪気なロシア・アニメ映画さえ、痛烈な中傷から逃れられない。世界中で大いに愛されている、この二つのキャラクターが、邪悪な「プーチンの宣伝機関」として、今やイギリスやアメリカのマスコミによって、何かオバケであるかのように報じられている。

 最近欧米では、「客観的」に見えるようにする試みさえ水泡に帰している。帝国が「悪」(つまり自立している)と見なすあらゆるものが、無条件に、攻撃的にちょう笑され、中傷され、無慈悲に攻撃される。文化から外交政策に至るまで、経済体制から、そう、アニメ・キャラクターに至るまで。

*

 しかも欧米の大衆は、そうしたでっち上げ全てを従順に受け入れている。大衆は実際「ショーを楽しんで」いるように見えることがよくある。欧米の洗脳による国々や文化丸ごとの中傷、侮辱、ちょう笑は、世界至る所で何十億もの人々の頭脳を空にしながら擬似現実を作り出す、恐ろしく、空虚なハリウッド映画により提供される「娯楽」と五十歩百歩の、一種卑劣な娯楽へと変えられつつある。

 読者の多くが、自身の家族や近所中や職場が絶望的に洗脳されていて、人々は「もう見ることができない」と愚痴をこぼす手紙を送ってこられる。

 私は常に知ることを望んでいるので、私は常に疑っている。「彼らには見えないのだろうか、あるいは、彼らは単に見ることを望んでいないのだろうか?」

 プロパガンダは実に酷く、徹底的だが、インターネットを使ってさえ、真実を見いだす多くの方法がある。ヨーロッパや北アメリカに住む人々の多くが、確かに行くのに十分金持ちで、彼ら自身の目で何が欧米の会社と政府の貪欲のために、特に平らにされて、破壊されているそれらの国で、世界中で起きていることを自分の目で見る。カリブの島の海岸で日焼けする代わりに、毎年、ベネズエラに行くことができる。(環境破壊されていて、交通渋滞しているが、「地上のパラダイス」として売っている)バリの偽物の島で休暇を過ごす代わりに、ボルネオを訪れ、極端な親欧米資本主義によって、生態系全体がどのように損なわれているか見ることができる。彼らが、どこか実際の交戦地帯や、大量虐殺が行われている西パプア、カシミールやコンゴ民主共和国などに行くようにではなく、少なくとも彼らが、欧米で、ばかげたほど高い生活水準を維持するために犠牲にされている、そうした場所について、若干の好奇心を見せることができる場所を、私は提案しているのだ。地球上には、ヨーロッパ人が、無料医療や教育や、最新モデル自動車を楽しむことができるようにするため、毎年何千人も何十万人もが亡くなる多くの場所があるのだ。

 真実は実際、非常に「居心地が悪い」。無知は、寒い冬の掛ぶとんのようだ。気持ち良く、快適で、抵抗するのは何とも難しい。

 欧米の宣伝屋はそれを知っている。彼らはそれを当てにしている。欧米で、彼らは世界の状態に対する責任を共有することからの「安易な逃走」を人々に提示しているのだ。

 「それを我々に残しておけ」と彼らは声に出さずに言っている。「我々は悪人でかまわない。我々とは企業世界、政府だ。お前たちは、時に我々を憎んでいると叫ぶことさえ可能だ。お前たちが本当に波風を立てない限り。お前たちが世界秩序の本質に異議を唱えない限り、ただ自己本位に、自分の生活水準の向上を要求ている限り。」

*

 ヨーロッパや北アメリカで、オーストラリアやニュージーランドで人々は極めて知識がある。彼らはどのiPhoneを買うべきか良く知っている。彼らはオンラインで異なるモデルを比較し、小形カメラの全ての詳細、全てのカーブ、全ての機能を検討する。彼らがドルやユーロを手放す前に、彼らは最も良い買い物ができているのを確認する。同じが、自動車や不動産や「エキゾチックな外国」への年次休暇の豪勢な旅行も同じだ。

 だが彼らは真実を捜す際には同じ熱意を見せない。彼らはロシアや中国で、あるいはラテンアメリカの革命の国、あるいはイランやシリアや北朝鮮でさえ、信じられることに、欧米マスコミの「擬似現実」を比較しない。それをvulgarize するために:彼らは「真実を見て回らない」。 それは彼らを、少なくともイデオロギーで、完全に原理主義者にする。

 だが一体なぜだろう? 知識は最も素晴らしい冒険じゃないか? もしほとんど全ての人々が同じ目で世界を見れば「民主政治」は茶番的行為じゃないか?

 私が最近到達する結了は次のことだ:彼らは捜索しない、彼らが怖がっているから、彼らは比較と「彼らは知ることを望まない」じゃなくする。

 今度は彼らに行動をして;少なくとも市民が植民地化している国について、楽しむ基本的な特権の若干を失うことを強いるであろう現実を見いだすことを恐れている。

 世界ニュースを見よう。この文章を書いている時点で、上で述べたように、シリアはもう1つのひどい化学兵器攻撃から回復している。フランスは多分関係している。それでもフランスにある間に、抗議行動参加者が警察と衝突している。一体何に関してだろう? 高い燃料価格に対してだ。燃料がフランスを価格に含める。それはヨーロッパがその抗議運動と一緒に行くことをいとわないと比べて同じぐらい遠い:価格、賃金、権利、権利、権利! 誰が特権に対して支払うかは(欧米に住んでいる人々に)無関係だ。ヨーロッパ人は知って、そして世界に向かってただ彼らの「責任」についてではなく、彼らの「権利」について気にかける。彼らは彼ら自身のために公正を、しかし人類全体のために決して公正じゃなく欲する。私がアジアの堅い人々が彼らの社会を維持するために働かなければならない方法と彼らがいかに少ししかヨーロッパで骨折っていないか比較するとき、質問は私の考えではすぐに来る: 誰が、それらの短い就業時間、あるいは年次休暇の6週間、パリあるいはハンブルグで無料の教育と医療に対して支払うか? 確かにヨーロッパ人じゃなく自身。最も見込みが高くアフリカのそれらの荒廃した国の人々、あるいはパプア人と確かに生まれつきの、アラブ人とそれほど多くの他の人たちと同様、ボルネオ島の住民。

 非常に心地悪い考え、ね? 「持っている」人たちのために。

 それはなぜかだ、2年前に、イタリア議会で演説するとき、私がその代表者に言った:「私はヨーロッパで無料の医療と無料の教育に反対だ。なぜなら私は無料の医療と教育のために世界全体にいるから。」

 欧米が彼らの特権が好きだ。しばしば、あるいは主として、それは特権としてじゃなくて若干の固有の権利として特権を見さえする。 これらのことは決して問題にされることができない; 彼らはドイツ、カナダあるいは当然フランスで生まれることに伴う、あるいは、より小さい程度に、USA(もし欧米の標準によって測られるなら、しかしまだ信じられないほどもし比較されるならアフリカ、南あるいは東南アジア、あるいは中東に対して気前が良い本当に恐ろしい社会政策を持っている国)でさえ。

 つい最近、数十年で初めて左翼の大統領に選んだばかりの国メキシコで、私はいたる所で、映画を撮影していた。オアハカ市では、大勢の先住民の女性が、間に合わせのテントで眠り、知事邸への入場を阻止していた。彼女たちは公正を要求していたのだ。彼らの体も心も傷つけられていた。彼女たちの土地は略奪され、彼女たちの多くが、前右翼政権につながる準軍事部隊に強姦され、殴打されていた。彼女たちの友人や家族の何人かが亡くなった。こうしたことの全てが、ただ「彼女たちの土地が肥沃だった」というだけの理由で、そして過去に、(カナダの企業を含め)いくつかの採鉱会社が欲しいものを手に入れるために傭兵を雇ったがゆえに。

 これよりずっと残忍なことが、アメリカやオーストラリアやイギリスの企業が、その「事業権益」を守るため、インドネシア私兵を雇っている西パプアで起きている。既に何十万という人々が、その過程で殺され、島全体が取り返しがつかないほど破壊されている。外国人ジャーナリストが記事を報道するのが許されないのは言うまでもない。インドネシアやこの大量虐殺に参加している国は、何の批判もされず、制裁も課されない。

 メキシコの後、私は韓国に飛び、途中私は「地球上、最も住みやすい都市」の一つカナダのバンクーバーで、2日間、乗り継ぎ時間を過ごした。

 同意しない人などいるだろうか、もちろん素晴らしい都市だ! だが既に知ってしまった別のことのおかげで、どういうわけか私はその魅力を十分に楽しむことはできなかった。

 もしあなたがカナダ人で、富や慰めや安全を含めた全てが、何らかの方法で、天国から、自分の上に、いきなり、奇跡的に降ってくると言うおとぎ話を信じているなら、社会福祉や公共空間や広大でほとんど触れられていない自然(自然は遥か彼方で、あなたのために略奪されているので、それを見ずに済み、あなたの利己的な過敏な心臓は出血しなくて良いのだ)に囲まれた穏やかな人生を送れる。

 欧米では、カナダや他の場所で、多くの人々がおとぎ話を信じている。その方が容易で、「心理的に、より安全」なのだ。だから、真面目な話、あなたがカナダ人だったら、あなたは自分の特権に反対するだろうか? もしあなたがヨーロッパ人なら、そうするだろうか? あなたは「真実を捜す」だろうか? あなたは、自国政権のプロパガンダに異議を唱えるだろうか?

 何人かはそうするだろう、極めて少数だけが。圧倒的大多数はそうはするまい。

*

 だいたい、事実は常に「欧米の庶民が洗脳されている」ためではないのだ。そうだったなら、本当に良いシナリオだったろう。修正するのも比較的容易だったはずだ。

 問題は遥かに深刻だ。心の奥ではシステムが変化するのを望んでいないので、欧米の住民は知ることを望んでいないのだ。彼らは世界秩序が変化するのを望んでいないのだ。

 彼らは、もしロシアや中国やキューバやベネズエラやイランや他の国々によって提案されていることが実行されたら、彼らの個人的特権は消失するだろうと直感的に感じているのだ。彼らの国は地球の上の他の全ての国々と同じになるだろう。彼らは国際法に従わなければならないだろうし、人は生活のため一生懸命働くよう強いられるだろう。惑星を略奪することは禁止されるだろう。特権は停止されるだろう。

 だから、そのためには「知らない」、理解しないほうが良いのだ。そうすれば「パイ」は、あるいはそれを「ニンジン」と呼ぼうか、無くならない。

 欧米の「無知」は潜在意識的に「自ら課している」のだと私は信じている。知識は責任を伴う。責任は、行動する義務を伴う(なぜなら、行動をしないことは明らかに不道徳だから)。こうしたこと全ては、ただ特権損失となりかねない。

 欧米の宣伝屋は状況を十分承知している。 何人かの主導的心理学者から、精神科医と心理学者連中双方が雇用されていて、従って、プロパガンダ制作者連中のために働いて「世論を形成」プロセスで使われていると聞いている。彼らは「大衆のムード」を研究し、分析する。彼らは大衆の願望と念願を知っているのだ。

 この全ては、そう見えるほど容易ではないのだろうか?

 悲しいことに、欧米大衆と支配体制との間には、企業世界と同様、(「他の人々」が負担する)あらゆる犠牲を払っても、現状が維持されるべきだと言う沈黙の(無言の、無署名の)合意があるのだ。欧米が惑星を支配しているべきであり、少なくとも強奪品の一部は(欧米)大衆の間で分け合わなければならない。

 パリの街頭や他のヨーロッパの都市で、彼らは「普通のヨーロッパ人の懐に入るパイの大きさはどれほどであるべきか」を巡って戦っているのだ。欧米による世界の略奪を終わらせるための闘争は全く存在しない。

 不幸なことに、帝国主義や新植民地主義や絶え間ない破壊的な略奪を終わらせる戦いの支援で、ヨーロッパや北アメリカの大衆を、世界は全く当てにできない。

 それは、欧米大衆が「知らない」からではなく、知らないでいるために、できる限りのあらゆることをしているからだ。あるいは、欧米大衆が知っているか、疑っている場合には、必ず無知であるかのように振る舞うのだ。自身の私利のため。自身の特権のため。

 一方、ロシアや中国やベネズエラやキューバやシリア、あるいはイランのような国は今までに欧米を「なだめる」ことができていない。彼らが、全員のための公正と、修正された国際秩序を要求する限り、彼らは中傷され、悪者にされ、最終的に攻撃されるだろう。 対決は避けられないように思われる。そして戦争を始めるのは欧米だ。

 変化、革命は起きるだろうし、それは既に「外部から」、帝国の野蛮さと、地球上の実に多くの部分の全く非民主的支配を受け入れるのを拒否している国々から来つつある。

 率直に言おう。現在世界が構成されている姿を、どのような形であれ根本的に変えようとすることに対し、欧米は、あらゆる手段で、団結して戦うだろう。

 間もなくそれは、彼ら以外の地球上の国々と対決する(政府や企業や極めて従順で利己的な国民も含め)欧米ということになるだろう。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者と調査ジャーナリスト。彼は、革命的な楽観的観測、欧米の虚無主義を含めて、WordでのVltchekの世界とイメージの創造者と多くの本を書いた作家だ。 彼は特に「New Eastern Outlook」というオンラインマガジンのために書く。

Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの制作者で、「Revolutionary Optimism, Western Nihilism」を含め多くの本を書いている作家。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/27/western-public-does-not-know-or-does-not-want-to-know-2/

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 幼なじみを思い出した。皆様、無条件の与党支持だが、あえて知ることを望んでいないようには見えない。ひたすら信じているようだ。事実を知ろうとする興味そのものが欠如しているのではと想像している。思考停止。

 父親ブッシュについて、Catlin Johnstone氏が正論を書いておられる。他の大本営広報部提灯記事は、興味皆無ゆえ見聞きしていない。櫻井ジャーナルの記事を除き。

If You Murdered A Bunch Of People, Mass Murder Is Your Single Defining Legacy

 ジョン・マケイン議員に関しついても、強烈な題名で正論を書いておられる。
Do NOT Let Them Make A Saint Of This Asshole

 孫崎享氏の今日のメルマガを拝読して、ニューヨーク・タイムズに初めて感心した。宗主国大本営広報部、ウソしか書かないと思っていたが、真実も書くことがあるのだ。彼のことを、ごますり男と思っていたのは、個人の妄想ではなかったことが、宗主国大本営広報部の一社によっても確認できたのは悪いことではない。事実そのものは、悲しいが。一部コピーさせていただこう。courtiersという単語が鍵だ。

ニューヨーク・タイムズ紙は次の報道を行った。「大統領は太平洋の二つの同盟国、日・豪の首脳と会った。外国リーダーの中でトランプ氏の最も熱心なcourtiersの一人、安倍首相は、彼に民主党が勝利した選挙について、“中間選挙の歴史的勝利”を祝った」

Courtiersを辞書で見ると、「(昔の)宮廷に仕える人、廷臣、ご機嫌取り」とある。過去米国の代表的新聞に、このような侮辱的表現をされたことがあるだろうか。

日刊IWJガイドに、玉城知事訪米の成果についての記事がある。一部コピーさせていただこう。

■はじめに~ 米国の識者らによる超党派の団体が「沖縄の人々は基地の閉鎖や米軍駐留の大幅削減を求めている」と訴える!/本日午後8時より、岩上安身による山田朗・明治大学教授インタビュー6夜連続再配信の2夜目!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 米国側からも国外に米軍基地を設置することに反対の声が上がっています。

 米国の識者や元米政府関係者らで結成された「OBRACC(海外基地再編・閉鎖連合)」は11月29日、米国外の米軍基地の閉鎖を求める文書を発表しました。11月29日に発足したばかりのOBRACCは超党派の団体で、同日に発表した文書をトランプ大統領とマティス国防長官、上下両院議員に送付することとなっています。

※米軍国外基地 閉鎖を 米識者ら声明 「沖縄も求めている」(琉球新報、2018年12月1日)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-842440.html

※海外米軍基地 再編・閉鎖を 超党派の米識者ら連合結成 沖縄に連帯も(しんぶん赤旗、2018年12月1日)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-12-01/2018120101_03_1.html

 琉球新報によると、OBRACCの主導者であるデイビッド・バイン・アメリカン大学教授は同日に開かれた会合で、「沖縄の人々は基地の閉鎖や米軍駐留の大幅削減を求めている」ことにも言及したといいます。

 玉城デニー沖縄県知事は11月11日から16日にかけて訪米し、名護市辺野古への新基地建設の見直しを訴えました。玉城知事と面会したマーク・ナッパー国務次官補代理は、「辺野古が唯一というのは変わらない」との見解を示し、今回の訪米で基地問題解決に向けて前進するほどの成果をあげることはできなかったのではないか、という見方もありました。

※玉城氏、米政府の姿勢崩せず 初訪米、希望の相手に会えぬまま 辺野古、世論への訴えでは成果(朝日新聞、2018年11月17日)
https://www.asahi.com/articles/DA3S13772402.html

 しかし、玉城知事の訪米からわずか2週間後、米国外の米軍基地に反対を訴える超党派の団体OBRACCが米国で結成され、沖縄に米軍基地は不要だという沖縄県の民意に共感の意思を示しました。OBRACCの結成が玉城知事訪米の影響によるものかはわかりませんが、国外に設置されている米軍基地について、米国内でも明確に反対の声が上がっていることは確かです。

2018年11月18日 (日)

シリアにおけるワシントンの弱い立場

2018年11月4日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 ダマスカスと同盟国が、シリアの大都市やユーフラテス西岸のシリア領土の圧倒的多数をしっかり管理しており、シリアに対するアメリカ率いる代理戦争は、単に失敗しただけではない。ロシアとイランの戦力がずっと関与することで、更なる地域がダマスカス支配下に復帰することはほとんど避けられないように思われる。

 だが、アメリカはまだユーフラテス東岸を保持しており、アメリカ政策立案者がほくそえんでいる通り、シリア石油の富の大半は、アメリカ部隊によって不法占領された領域に含まれている。

 トルコ軍隊の存在と、絶えず変わり続けるアンカラの狙いと@、同盟のおかげで、北部の都市イドリブと周辺地域の未来はまだ曖昧だ。

 戦争が最終的に終わる前に、自らの立場を強化すべく、代理戦争に関係する双方が、外交的、政治的、軍事的に多くの政策を追求している。

 ダマスカスのための西シリア全体での決定的な軍事的勝利で、ロシアとイランは、外国に支援される戦士に対するシリア勝利の大黒柱役を果たした。
シリアの国内、国外での外交的努力も継続し、政府に反対している多くの集団にさえ、恩赦と和解を申し出ることを含め、戦争をすべてシリアに有利に終わらせる上で重要な役割を果たしている。

 アメリカは、世界中での侵略戦争や数十年にわたる軍事占領で手を広げすぎ、地政学的影響力を大幅に弱め、軍事的、政治的に有利な状況を作り出すよりも、政治的策略に依存するようになっている。

 でっち上げの化学兵器攻撃と、益々滑稽で、根拠もない人権侵害の非難が、かつてアメリカの軍事力がそうだった場所を占めている。

 このような策略の反復的な性格は、ワシントンの無能さをさらし、更にそれを悪化させるという悪循環プロセスを増すばかりだ。それにもかかわらず - ワシントンと、政治的、外交、諜報分野の幹部、この悪循環プロセスに力を注ぎ込み続けている。

 それゆえ、アメリカがまだシリアに軍隊を配備しており、連続的にただシリアでの平和を妨害しようと努めるのみならず、イランも同じ代理戦争の痛みで汚染させようとしている中 - ダマスカスとその同盟国の辛抱強い忍耐が、シリアとより広い中東で、ワシントンを完全に失敗させるだろう。

 人道的な影響力を求める

 シリアでのアメリカ代理戦争が崩壊し続ける中、ワシントン利用できる、あらゆる影響力を求め続けている。これには、シリアでの惨事を、バッシャール・アル・アサド大統領に率いられた現政府のせいにしようとし、ダマスカスを「残忍な政権」として描く見出しで、報道機関を溢れさせていることも含まれる。アサド大統領の継続的な支配を含む、あらゆる政治的解決は考慮に値しないとまで主張するほど、シリア政府のイメージを駄目にすることをワシントンは望んでいる。

 だが、どの策略も、アメリカと同盟国は、シリア国内の反政府派、2011年に彼らが引き起こすのを手伝った戦争もそうだったようが外国製だったのみならず、アメリカがシリアに関与し続けるための口実である人道的要素も同じであることを再確認しているに過ぎない。

 「インディペンデント」記事「シリア政権の野蛮は語られねばならない」はこの好例だ。

 論文は、人権支援団体になりすましているが、実際はシリアに対する欧米プロパガンダ戦争の様々な要素の一つに過ぎないイギリスを本拠とするフロント組織の一つ「自由のための家族」創設者アミナ・ホウラニによって書かれている。

 「自由のための家族」のウェブサイトは、 Women Now for DevelopmentDawlaty、と、The Syrian Campaign (PDF)に「支持されている」ことを認めている。いずれも、すべてシリア政府打倒を企み、そうするため、シリアに送られる過激派戦士を武装させ、資金供給することに共謀している欧米企業や欧米政府に資金供給された財団だ。

 記事は、ホウラニと彼女の家族は単なる平和的な活動家で、2012年までに、シリア軍が、抗議を止めるため、彼女の家族と友人たちを一斉検挙し、都市に爆弾投下したと主張して、シリアの対立の歴史を書き換えようと試みている。

 ホウラニは、こう主張している。

シリアの内戦が始まる前、私は、夫と子供たちと他の親しい家族と一緒に、ダマスカスの郊外のダラヤと呼ばれる小都市に住んでいました。
私はダマスカス中心部の高校で歴史教師として働いていて、それを愛していました。そして私は人権擁護への強い熱情を持った活動家でした。私は常にシリアが圧制的な、残忍な体制によって支配されていることを知っていました。2011年の蜂起前、長いこと、シリアの人々は人権、表現の自由を持っておらず、国には確実に民主主義がありませんでした。

息子のバッシャールが2000年7月に継ぐまで、ハフェッツ・アサド時代、強制失踪行方と拘留は当たり前のことでした。

 彼女はこうも言っている。

2012年8月20日にダラヤ大虐殺が始まりました。それは6日間続きました。それはエイド祭日のすぐ後でした。政権は都市への進入経路と避難経路を封鎖しました。爆撃が始まったのはその時でした。彼らは迫撃砲、ミサイルや、あらゆる種類の爆弾を使いました。彼らは何を目標にするか気にしていませんでした。

 実際には、アメリカ国務省の自身さえ認めているが、2011年の終わりまでに、ホウラニの組織を含め、アル・ヌスラ戦線のようなテロ組織は既に全ての主要シリア都市で活動していた。

 シリア軍は、平和的な活動家を一斉検挙しておらず、抗議行動参加者に爆撃してはいなかった。彼らは武装テロリストと戦い、彼らに物質的支持を提供している人々を逮捕していた。

 ホウラニの宣伝攻勢によって実証される人権擁護の乱用は、2011年にシリア戦争が始まって以来、中心的役割を演じてきた。ワシントン自身認めているが、対シリア代理戦争は、2011のずっと前に計画されており、2007年という早い時期から、過激派組織は育てられ、武器を与えられ、資金供給されていた。2011年の「アラブの春」も、最終的に「跳躍する」何年も前から同様に計画され、準備されていた。

 抗議行動は外国が支援する武装破壊活動を開始する煙幕として機能したに過ぎない。

 人権侵害の主張は、同じ年にリビアを侵略し、破壊するため、アメリカとそのNATO同盟国により、口実として使用された。リビア戦争によく似た、素早い反復を、ワシントンはシリアで狙っていた。リビアで戦った欧米が武装させた過激派闘士の多くが、トルコ経由で、シリアに配転されて、イドリブと、アレッポの大部分の占領に参加したのだ。

 本質的に、2011年から、リビアのすべてと、シリアの多くを破壊した壊滅的戦争を画策して、人類に対する計画的犯罪を行ったのは、アメリカと同盟諸国だった。依然効力がある欧米によるメディアの独占で、ワシントンによる連続的な武装侵略行為の被害者が、実際は加害者だと信じるよう、一般大衆は、いまだに方向づけられている。外国に支援された武装過激派に反撃して戦っている政府が「残忍な独裁制」で、テロ組織と、彼らを支援している人々が「活動家」と「自由の闘士」なのだと。

 インデペンデント紙に掲載されるホウラニのような記事は、既に疲弊し、打撃を受け、乱用された「人道」口実から、まだ残る何らかの影響力を絞り出し、人々の認識を形成しようとするものだ。

 これら「人権唱導者」や、彼らに資金を供給する連中の正体や、その狙いをあばき続けることにより、本物の人権に対する配慮の正当性を守り、前者が、後者にとって最も大きな危険となるのことから守ることが可能になるかもしれない。

 シリア紛争が結論に近づくなか、アメリカは「人道的懸念」の陰に隠れて、特にプロパガンダの形で、政治的策略を繰り出し続けると予想できる。あらゆる徹底的な危険な軍のエスカレーションが禁じられているため、アメリカには、ほとんど他のカードと残っていない。「人道」カードはワシントンに有利な譲歩を引き出すことはありそうになく、このカードの継続的、反復的な乱用は、アメリカの政策当局によって使われる至るところで、一層この策略に悪影響を及ぼすことになる。

 Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/14/washingtons-weak-hand-in-syria/

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 「北方領土には、宗主国基地が設置されないようにできる。」のが本当なら大朗報。本当に属国が自由に発言し、意志を貫徹できるのだろうか? 主従でない「平等な二国間関係」で?そうであれば、同じことは、沖縄にも東京上空空域についても言えるはずだろうに。

 今日の日刊IWJガイドに下記案内。必読。

 徴用工を酷使した暗い歴史に目を背け、現代において奴隷的外国人労働力として再現しようとする安倍政権~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー 2018.11.2

2018年11月17日 (土)

シリア内のS-300 - 初期評価

2018年11月9日
The Vineyard of the Saker

[本記事はUnz Review用に書かれた]

 S-300ファミリーのどのバージョンをロシアがシリアに供与したかに関し、多少情報が得られている。ロシアは多数のS-300PMと、S-300P2システムを、輸出版S-300PMU-2 “フェイヴァリット”に転換したのだが、ちなみにこれはロシアがイラン中国にも供給したバージョンでもある。このシステムは、48N6E2ミサイルを使用し、射程距離195kmだ。これ以上の技術的詳細は省略し、これは素晴らしい能力への最新改造で、ロシアが何か時代後れのS-300を供給するというあらゆる噂は今やウソだったことが判明している(例によって)とだけ言っておく。実際これはロシアによる“イスラエルを抑制する”防空システムの初提供ではない。1983年、ソ連は、シリア上空と周辺でのイスラエル(AWACS)作戦を大幅に制限する多数のS-200VE“ヴェガ-E”(SA-5b)防空システムをシリアに供給した。

 やはりロシアが供給したEWシステムと組み合わせて、この防空システムが、アメリカとイスラエルの作戦に影響するのは明らかだ。アメリカは、これが彼らにとって問題であることを認めているが、イスラエルは例によって、この供与に対し、苦情を言い、全く気にしないと豪語している。必要と思えばいつでもシリア爆撃を継続するとも言っている。イスラエルは、もし航空機が砲撃されたら、ロシア人要員殺害も辞さないとまで言っている。もちろん、今の所、イスラエルは、シリア領空外に留まっていることを除き(2017年のイスラエル情報筋によれば、IDFはシリアを200回以上攻撃しており、およそ一日おきに攻撃一回だということに留意願いたい!)

 今回、イスラエルは、遥かに能力の高い防空システムに直面しているのみならず、このシステムは移動性が高く、それゆえ位置を特定するのがずっと困難で、今後の攻撃は大いに困難になる。しかも、一つのS-300PMU2砲兵隊は非常に長距離の標的300を追跡可能で(同時に、72機のミサイルと交戦できる)、シリアは早期警戒能力を大幅に強化しており、イスラエルが、対シリア奇襲攻撃を成功裏に行うことをずっと困難になっている。

 しかしながら、遅かれ早かれ、イスラエルもアメリカも、PR目的のみでも、再度シリアを攻撃しようとするに違いないのはかなり確実だ。実際、これは彼らにとってそれほど困難ではないはずで、以下がその理由だ。

 一つ目は、良く主張されていることに反して、シリア国内には、実際にシリアの全領空を“封鎖”するのに十分なS-300/S-400は存在していない。ロシアは、シリア上空に事実上の飛行禁止空域を作り出したが、大規模な断固とした攻撃に耐えられるようなものではない。これまでロシアとシリア軍が合同で実施したのは、アングロシオニスト侵略者に対し、シリア周辺と領空のいくつか特定空域の閉鎖だ。つまり彼らは何か具体的な価値の高い標的を防衛可能だということだ。だが、アメリカ/イスラエルが、何がどこに配備されているか、そして、この統合防空ネットワーク全体がどのように機能するのかの感触を得るやいなや攻撃を計画できるようになり、すさまじく効果的ではないにせよ、プロパガンダ装置により、アングロシオニストにとっての大成功として語られるだろう。

 二つ目は、防空作戦は、常に数のゲームだ。たとえ、各防空ミサイルの迎撃確率が1(つまり発射された防空ミサイル一基が飛来するミサイル一基を破壊する)だと仮定しても、備蓄の中から発射できるもの以上のミサイルを撃墜することはできない。アメリカ/NATO/CENTCOMは、必要とあれば、飽和攻撃で、ロシアが防衛に使える以上の、ずっと多くのミサイルを使える。これは近い将来には変わりそうにない。

 三つ目は、アメリカ/NATO/CENTCOM/IDFの全てが、高度なEW能力を保有しており、特に、もしレーダー反射断面積の少ない航空機(F-22、F-35、B-1Bなど)が攻撃に使用すれば、それでロシア砲火と偵察能力の妨害を試みることが可能だ。レーダー反射断面積の少ない航空機 (とミサイル)は、単独で行動しなければならないわけではなく、現実には彼らは電子戦争の断固とした取り組みという支援を得て戦闘することが多い。

 最後に、帝国には、特に電子戦争とスタンドオフ型対レーダー・ミサイル攻撃との組み合わせでシリア攻撃に使える長距離兵器(AGM-158 JASSM 少レーダー反射断面積のスタンドオフ型空中発射巡航ミサイルなど)がある。

 だから、アングロシオニストに本当にする必要があるのは、接近経路と標的の選択に十分配慮し、強力な電子戦争活動に援護されたレーダー反射断面積の少ない航空機とミサイルで、帝国がロシアとシリアの防空を打ち破ったという見かけを得るため、十分多くの数のミサイルを使用するだけのことだ。

 彼らによる過去の対シリア攻撃から判断して、アメリカとイスラエルは、実際に何か意味のある軍事目標攻撃の実現よりも、非常に強力で、効果的で、難攻不落であるかのように見える必要性の方を遥かに気にしている。もちろん、この難攻不落であるかのように見える必要性は、アングロシオニストは、実際は、その航空機の一機が撃墜されるわけにはゆかないことを意味しており、それで現在連中はシリアの防空能力を試すのを渋っているわけだ。

 だが遅かれ早かれ、イスラエルは彼らの言う“S-300を打ち破”ろうとするはずだ。

 イスラエルにとっての問題は、彼らには、実際他に良い選択肢がないことだ。問題は技術的なものというより、政治的なものだ。

 イスラエルが意味のある標的に対する攻撃に成功したと仮定しよう(もし彼らの攻撃が象徴的なものであれば、ロシアとシリアは、いつもの抗議と非難での対応に限定することができ、実際には何も行動しない)。ロシアは一体何をするだろう? ロシア(具体的にはショイグ)が既に示した通り、もし必要ならば、ロシアはシリアに提供するS-300砲兵隊(と必要な支援システム)の数を増すだろう。だから、シリアに対する攻撃成功の主な効果は次の攻撃の実行を一層困難にするだろう。それはイスラエルにとって本当に望ましい結果だろうか? 私はそうは思わない。

 イスラエルが攻撃に成功するたびに、イスラエル航空機にとっての危険性が高まり、それに続く攻撃が一層困難になるなら、そのような攻撃に何の意味があるだろう? IDFによる破壊がシリアにおける状況の更なる悪化を引き起こすことを正当化するような何か本当に価値の高い標的がシリア内にあるだろうか? 逆に、もしシリア人(またはイラン人)だったら、ロシアに更なる防空システムを提供するよう強いる(ちなみに、必ずしもS-300である必要はない!)ほど激しく、イスラエルに、シリア(あるいはS-300砲兵隊)攻撃をしてもらいたいと思わないだろうか?

 ハサン・ナスラッラーが(1982年のイスラエルのレバノン侵略が、それを生み出すのを助けた)ヒズボラのトップの座についた(1992年に、アッバス・ムサウィがイスラエルにより殺害されたため、この組織の議長に昇進した)レバノン・ヒズボラの場合同様、イスラエルは何度も繰り返して、自明の理を再発見している。単純な暴力は短期的には効果的に見えるが、意味のある政治的手段によって裏付けられていない限り、中・長期的には必ず失敗する。イスラエルが依然認めるのを頑固に拒んでいる重要な自明の理は、あらゆる本物の安全保障は常に集団的なのだ(ロシアは何年も繰り返している)。シリアの場合、シリア内の標的を吹き飛ばすことで勝ろうとするより、ロシアとイランとシリアと何らかの合意を交渉するほうが(たとえ非公式なものであっても!)イスラエルは遥かに楽だろう。

 トランプ政権がアングロ・シオニスト帝国の崩壊速度を劇的に増している今、イスラエルは、彼らの地域政策に他の当事者を取り込む計画作成を始める必要がと私は主張したい。アメリカは、もはや、中東政治における重要な一員の立場にはなく、リクードの狙いに、何十年も卑屈に服従してきたことで、中東における(そして世界の他の地域でも)アメリカの信頼性と影響力は取り返しがつかないほど損なわれたというのが真実だ。

 S-300PMU-2“フェイヴァリット”砲台のシリア引き渡しを、チェス序盤の決まり手や、キャスリングのような撤回できない動きにたとえたい。それ自身でゲームの結果を決定するわけではないが、双方がそこで動くべき環境基準を作り出すのだ。ロシアにとって、次のステップは極めて明白だ。最終的に、アメリカやイスラエルによるあらゆる攻撃から、シリア全領空を防衛できるようにするという目標で、あらゆる種類の防空システム(特に更なるパーンツィリ)をシリアに提供しつづけることだ。重層的防空ネットワークの主な要素は既に配備されている今、シリアはもっと多く必要だ。ロシアが、それを供給することを、私は大いに期待している。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/s-300-in-syria-a-preliminary-assessment/

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 四島返還を言い続けた属国、二島すら永久に返還させられないのではあるまいか?

 日刊IWJガイドによると、今晩、村上誠一郎議員インタビューが再配信される。自民党に、これほど素晴らしい議員がおられるのが不思議。入管法改悪用データも真っ赤なウソだった。

【政府統計の嘘を暴く!シリーズ特集再配信 3・IWJ_Youtube Live】11月17日(土)20:00~
「政府は財政健全化のシナリオの粉飾をいつまで続けるのか!?」「アベノミクスの成果は何もない」と痛烈批判! 岩上安身によるミスター自民党・村上誠一郎議員インタビューYouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 わけのわからないスローガン経済につきあわされて、何冊か拝読した。

 著者のうちのお二人、IWJインタビューに登場されている。浜教授講演も中継されている。

 アベノミクスの「まやかしの成果」を暴く!!「偽りの経済政策―格差と停滞のアベノミクス」著者・同志社大学商学部教授・服部茂幸氏に岩上安身が訊く! 2017.9.7』

 「アベノミクスの成果」に隠された驚くべき「かさ上げ」トリックを暴く! このままいくと日本経済は破綻!? ~岩上安身による弁護士『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏インタビュー 2017.12.14

安倍改憲を許さない!!「アホノミクスの正体を暴く」浜矩子さん講演会 2017.7.15

2018年11月12日 (月)

ネタニヤフの中東プロジェクトは破綻しつつある

Alastair CROOKE
2018年11月5日
Strategic Culture Foundation

 5月に、イスラエルの有力評論家ナフム・バルネアが、イェディオト・アハロノト紙(ヘブライ語)で明確に書いていた。トランプ中東政策の背後にある‘取り引き’。バルネアはこう書いていた。 [5月8日]アメリカのJCPOA離脱後、トランプは‘炎と怒り’の雨をテヘランに降らせると威嚇し … イランがシリア領を使ってイスラエルを攻撃するのをプーチンが抑えると期待できるので、ネタニヤフは(先に同意したような、国境地域でのみならず)シリア国内のどこででも好きな時に、報復の恐れ無しに、イスラエルがイラン軍を攻撃し破壊できる新たな‘ゲームのルール’を自由に決めることができるようになる。

 これはネタニヤフ戦略の一つのレベルを表していた。イランの自制、プラス、シリア上空でのイスラエルの組織的な空爆作戦のロシアによる黙認。“[この取り引きについて]明らかでないことが一つだけある”、ネタニヤフに極めて近いあるイスラエル国防省関係幹部がベン・カスピットに語った。“つまり誰が誰のために働いているのかだ。ネタニヤフがトランプのために働いているのだろうか、それとも、トランプ大統領がネタニヤフに奉仕しているのだろうか ... 外から見れば … 二人は完全に一致していにように見える。内部から見ると、一層そのように見える。この種の協力は … 時に、二人は、実際、まるで一つの大きな事務所の用見える”。

 ここには、最初から、もう一つの段階もあったのだ。この‘逆さまのピラミッド’中東工作には、単一の出発点として、ムハンマド・ビン・サルマーン (MbS)がいた。“ムハンマドを、超保守派の石油豊富な君主国を現代へと導く態勢にある改革者として支持したのはジャレッド・クシュナーだった。昨年、ムハンマドこそが、中東和平計画をうまく作り上げるための鍵で、皇太子のお墨付きがあれば、アラブ世界の大半が続くだろうと個人的にクシュナーが何カ月も主張した”とワシントン・ポストは報じている。ポスト紙は、更に続ける。“当時の国務長官レックス・ティラーソンの反対や - ジム・マティス国防長官の警告に反して、大統領として、最初の外国訪問をリヤドにするよう義父に強く主張したのはクシュナーだった”。

 今やMbSは、何らかの形で、カショギ殺害に連座している。長年のサウジアラビア観察者で、元CIA &アメリカ国防省幹部だった、ブルッキングス研究所のブルース・リーデルは“50年間で初めて、王国は不安定化勢力になった”(地域の安定化ではなく)と述べ、ワシントンの側に今や明らかな‘買い手の後悔’的要素があると示唆している。

 イスラエル人幹部がカスピトに‘シームレスな業務プロセス’と言ったのは‘stovepiping(ストーブ煙突)’として知られているもののことで、ワシントン官僚を‘回路’から外し、あらゆるアメリカ政府による監督を回避し、官僚が内容に助言する機会を奪い、外国の政策主張や諜報情報が大統領の耳にそのまま伝えられることを意味している。そう、これが今カショギでの戦略的大失敗という結果になっている。しかも、これはもちろん、それ以前の戦略的‘失敗’の後に起きているのだ。イエメン戦争、カタール包囲、ハリーリ首相拉致、リッツ-カールトン・ホテルでの、王子たちに対する、ゆすり。

 この混乱を改めるため、これらの手に負えない事件に秩序を取り戻し、更なる向こう見ずな‘間違い’を防ぐべく、MbSの顧問連中に、一定のチェック・アンド・バランスを導入するため、欧米亡命中の‘叔父’(アハマド・ビン・アブドゥルアジズ王子)がリヤドに派遣された(アメリカとイギリスの諜報機関から安全保障を得て)。アメリカ議会も、アハマド王子が常に反対してきた(MbSの皇太子昇格にも反対したように)イエメン戦争は止めて欲しいように見える。(マティス大将は、30日以内の停戦を呼びかけた。) これは王国のイメージ修復に向けた一歩だ。

 MbSは、今の所、皇太子のままでいる。シーシ大統領もネタニヤフ首相もMbS支持を表明し“[カショギ殺害に対する]より断固とした対応をアメリカ幹部が静観する中、クシュナーは地域におけるアメリカ-サウジアラビア同盟の重要性を強調した”とワシントン・ポストは報じている。MbSの叔父(アブドゥルアズィーズ・イブン・サウード国王の息子として、伝統的な継承制度の下では彼自身が次の国王だ)が、サウド王家の名声、そして王国の名声に対する打撃を、ある程度修復しようと願っているのは確実だ。彼は成功するだろうか?  MbSが余りに多くの敵を作った権力の極端な集中を、アハマドが元に戻そうとするのに、そもそも実現するのに、MbSが応じるだろうか? サウド王家に意志はあるのだろうか、それとも、事件で狼狽しているのだろうか?

 エルドアン大統領は、もしワシントンが彼の要求に十分答えなければ、トルコが持っている証拠を更に漏洩し、この微妙な過程を台無しにしかねない。いまだに強いカードを隠し持っている可能性が高い(殺人部隊とリヤド間の電話傍受などの)エルドアンは、スンナ派世界に対するオスマンの指導力復活を売り込む用意があるように見える。だが、こうしたカードも、ニュース報道がアメリカ中間選挙に変わり、価値は減りつつある。

 時間がたてばわかるが、サウジアラビア内の‘不安定性’について述べた際、ブルース・リーデルは、この不安定な力学のつながりのことを言っていたのだ。だがここで問われている疑問は、こうしたことがネタニヤフとMbSの対イラン‘戦争’にどう影響するかだ。

 2018年5月は、今や遠い昔のように思える。トランプは、いまだに同じ‘トランプ’だが、プーチンは同じプーチンではない。ロシアの国防支配者集団は、シリア内のイラン軍を狙ったものとされるイスラエルのシリア空爆に対する不満を表明して大統領に意見を述べた。ロシア国防省は、ミサイルの帯と電子無力化システムをシリア領空全域に布陣した。政治的にも状況は変化した。ドイツとフランスが、シリア和平のためのアスタナ・プロセスに参加した。ヨーロッパは、シリア難民に帰国して欲しいと願っており、これはつまり、ヨーロッパはシリア国内の安定を要求しているのだ。一部の湾岸諸国も、とりあえず、シリアとの正常化を開始した。

 アメリカは依然シリア内にいる。しかし(アメリカ人牧師解放の後、トルコ諜報機関がまとめたあらゆるカショギ・カードをポケットに忍ばせて)新たに活気づいたエルドアンは、イスラエルとアメリカが支持している北と東シリアのクルド・プロジェクトを粉砕するつもりだ。アメリカとイスラエルのためにこのプロジェクトに資金提供していたMbSは関与を止めるだろう(カショギ殺害を巡りエルドアンが出した要求の一部として)。ワシントンも、イランの‘泥沼’として機能するのを狙っていたイエメン戦争は直ちに終わって欲しいのだ。ワシントンはカタールとの摩擦も終わって欲しいのだ。

 こうしたことはネタニヤフ中東プロジェクトの本格的崩壊を意味するが、最も重要なのは、二つのさらなる挫折だ。つまり、アメリカのあらゆる‘チェック・アンド・バランス’システムを回避した、ジャレッド・クシュナー経由の、トランプへのネタニヤフとMbSのストーブ煙突の喪失だ。クシュナーの‘ストーブ煙突’は、ワシントンに、迫る‘過ち’の事前警告もせず、クシュナーは、それを防ぐことも出来なかった。アメリカとイギリスの議会も諜報機関もこうした問題に既に強引に押し入っている。彼らはMbSのファンではない。ムハンマド・ビン・ナーイフ王子が彼らの意中の人物だったのは周知の事実だ(彼は依然‘宮殿軟禁’下にある)。

 トランプは依然‘イラン・プロジェク’とイスラエルとパレスチナとの「世紀の取り引き」(名目上、背後にスンナ派世界の群れを従えたサウジアラビアが率いるを続けたいと願っているだろう)。トランプはイランとの戦争を求めてはおらず、むしろ政府を転覆させるイラン国内での民衆蜂起を確信している。

 二つ目の挫折は、アハマド王子の明らかな狙いが、イラン内の不安定、またはイランとの衝突を除外していることだ。彼は王家の名声を回復し、スンナ派世界における指導部の信任を取り戻したいのだ、イエメンでの戦争で、そして今はトルコからの直接の新オスマン帝国秩序という挑戦の下でボロボロになった。サウド王家は、悲惨で金のかかる戦争(イエメン)を、別のもの - 巨大で強力な隣国イランとのより大きな紛争で、置き換える気は毛頭ないように思われる。今それは全く意味をなさない。おそらく、これが、パレスチナ人に対する何の改善も無しに、アラブの国の正常化をイスラエルが急いでいるのを我々が目にしている理由だ。

 イェディオト・アハロノト紙の5月記事で、ナフム・バルネアは、正確に述べていた。“トランプは[JCPOAからの]アメリカ脱退を宣言し、それだけで済ませることが出来たはずだ。しかし、ネタニヤフと彼の新チームの影響のもとで、彼は更に進むことを選んだ。対イラン経済制裁は、核合意が調印される前にそうだったより、ずっと厳しいものになるだろう。“連中の財布を攻撃することだ”とネタニヤフはトランプに助言したのだ。“連中の財布を攻撃すれば、連中は息が詰まる。連中の息が詰まれば、彼らはアヤトラ連中を追い出すだろう””.

 これも、アメリカ大統領に直接伝えられた、もう一つの‘ストーブ煙突’助言だった。彼の閣僚たちが、彼にそれは夢想だと助言できていたはずなのだ。経済制裁だけで国を転覆した例はない。アメリカは、その司法的支配権を執行用の仕組みとして使えていたはずなのに、イラン制裁で、事実上、自らを孤立させてしまった。ヨーロッパは、これ以上の不安定を望んでいない。ヨーロッパはこれ以上の難民がやって来るのを望んでいない。金正恩を交渉の席につかせたのは、トランプの強硬姿勢だったのだろうか?  あるいは、おそらく逆に、金正恩はトランプとの会談を単に朝鮮統一を推進するために支払わねばならない代償として見ているかも知れないではないか? トランプはイランは経済的苦痛を味わうだろうが、経済制裁にもかかわらず、耐えるだろうと警告しただろうが? していない。そう、これは主に‘ストーブ煙突’に耳を傾けるのに、ついて回る問題なのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/05/unraveling-netanyahu-project-for-middle-east.html

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 植草一秀の『知られざる真実』 で紹介されている集会、
株式会社経済から共同体共生経済への転換」所用で参加できなかったが、拝聴したかった方々が並んでいる。

 ついに!日刊IWJガイドを読んで本当にびっくり。当ブログの翻訳部分のみを転載する行為は、当方の意図を妨害する活動だと思っているが、今回はまさに適例だ。外国でおきている重要なことが、実は日本で起きているものとつながっていると思えばこそ、外国の記事を翻訳している。本文でなくとも、つながる重要な具体例を削除するのは、検閲とは言わずとも、妨害ではあるだろう。

 植村隆氏裁判の不当判決の実況をしていたIWJのツイッターアカウントがツイッター社により次々に6つも凍結!  IWJは対抗措置として凍結されたツイート内容をテキスト記事にしてアップします!2018.11.12日号

 20日ほど前に、下記で、Facebookとツイッター両方による組織的検閲に関する記事を翻訳したばかり。今回の彼らの検閲、宗主国で始めた動きと、完全に同期している。

 インターネット検閲は未曾有の飛躍をしたばかりだが、ほとんど誰も気づいていない
Catline Johnstone 10月13日

 今日の日刊ゲンダイDIGITALは秀逸。

専門家に聞く 日米FTAの行方と暴走するトランプへの対抗策

大本営広報部、昼の洗脳白痴化番組の話題は何だろう。日刊ゲンダイは、政府・大本営が何と呼ぼうと実質FTAの真実についてのビデオも提供している。

2018年10月28日 (日)

シリアの戦略的地域への転換を狙う中国

2018年10月10日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 シリアでの戦争が終わる可能性が、既にシリア再建と、何百万人もの国民の社会復帰と雇用に向けて、投資家を惹きつけ始めている。一国独力でシリアを再び軌道に乗せられる国はないが、中国は再建で役割を果たすのみならず、一帯一路構想と結びつけて、シリアを戦略的地域に転換するつもりなので、他国のシリアへの経済投資は、中国ほど大きな戦略的意味があるわけではない。既に中国は、中国の戦略的権益に役立ち、パキスタンのグワーダルとシリアのタルトゥース経由で、直接海路を構築できるタルトゥースでの港建設に深い関心を持っている。中国は、それゆえ、戦後シナリオで、シリアで何ができるか、そしてシリアのインフラ・ニーズを、いかに中国自身の戦略的機会に役立てられるかに気を配っている。

 最近終了しした第60回ダマスカス国際貿易見本市で、中国はシリア再建を目指しているのみならず、シリア経済構築に直接寄与するようなベンチャーにも投資することを強調して、中国は傑出していた。中国の計画には、ホムス県での製鉄所や自動車製造施設が含まれており、つまり中国は、単なる戦後再建以上のことをするつもりなのだ。約200の中国企業がこの見本市に参加しており、そのうち何社かは、中国ブランドの自動車をシリアで製造開始するためMallouk & Coなどのシリア企業と成約した。参加していた企業の大半が国営企業だという事実から、中国政府が、既にシリア・プロジェクトを立ち上げており、それをさらに拡大することを狙っているのは明らかだ。

 この貿易見本市が開催される前でさえ、中国は駐シリア中国大使が書いた書簡を通して、意図を明らかにしている。書簡は、包括的な鉄道網や他の金融やインフラ・プロジェクトを策定することで、中国がいかに、シリアを一帯一路構想と結びつけることを狙っているかを明らかにしている。それが具体的にどのように実現するかは、これからを見ないとわからないが、我々にこれまで分かっていることは、中国の計画には、シリア経由で他の地域へのより広範な接続が含まれている。一つのパイプライン・プロジェクトだけでも、中国の取り組みのうき彫りにするのに十分だ。

 これによると、中国はタルトゥース港に関心があり、中国にとっての代替案として、現在検討中なのが、レバノンの都市トリポリに港を建設し、新たな貿易地図を構築し、商品品や資源をシリアに輸入したり、シリアから輸出したりするのに、レバノンとシリアと接続する鉄道網を通して、港を利用することだ。

 それに加え、中国はイランとトルコとシリアを接続するシリア横断鉄道網建設への関心も表明している。パキスタンとイランには直接の国境があり、中国はパキスタンには既に根深い経済的存在があり、この鉄道網は中国がシリアとの直接の領土的つながりを構築するのを可能にする。

 大使の書簡が触れている協力のもう一つの重要な側面は、安全保障協力、つまり軍対軍の協力、武器と兵器システムとシリア軍への訓練の提供だ。

 安全保障分野での協力は、二つの重要な点で中国権益に役立つ。第一に、中国はシリアに莫大な投資をする用意があるので、理想的には、この投資に対し、シリアが十分安全であって欲しいはずだ。そこで並行する安全保障協力というわけだ。第二に、軍事協力を拡大することによって、中国は経済権益の面倒をしっかり見るために、シリア国内の安全保障問題で直接の発言権を持ち続けるようしたいはずなのだ。

 中国大使が書いた書簡中、テロ対策分野の拡張を明らかに強調していることは、直接的な軍同士の協力という点で、シリア内での直接の中国軍配備、あるいは、そこまでゆかないにせよ、将来何が起き得るかについて多くを物語っている。シリア国内の中国人過激派戦士の存在が報じられているので、これは中国が深い関心を持っている分野の一つだ。

 こうしたこと全ての上に、中国には、意欲的なプロジェクト立ち上げを待っているシリアの熱心な支配層エリートがいる事実がある。こうしたプロジェクトがシリア再建に役立ち、シリアの衰えた経済状況を改善するのを手助けするのみならず、中国投資の増加と、中国の存在が、シリア政権の国際的正統性を強めることにもなるため、シリアは、こうしたプロジェクトで、中国を大いに期待している。

 中国の存在は、アメリカと、その同盟諸国にとって、状況を複雑にするだろうが、シリア政権が、戦争直後の経済崩壊やその後のシリア内外からの圧力を避けるのを直接助けることになる。

 だが中国権益は、規模と地政学的可能性の両方で、シリアのそれを上回っているように思われる。中国にとって、シリア国内での強力な存在感と、トルコやイランやパキスタンを通してのシリアの中国本土との直接的な領土的つながりが、中国が中東において極めて独自な立場にある地政学的当事国となることを可能にし、他の確固たる地位にある当事者や、国連の多くの古株連中に対して、優位にたてるようにするのだ。

 サルマン・ラフィ・シェイフは国際関係とパキスタンの外交と内政の評論家、オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/10/china-aims-to-convert-syria-into-a-strategic-territory/

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 新潟市長選挙、一体どういう結果になるのだろう?

 昨日は、IWJ岩上安身による高橋和夫・放送大学名誉教授インタビューを拝聴。

 日刊IWJガイドによると、今日は田代秀敏氏インタビュー 第2弾!。

【IWJ_Youtube Live】14:30~「中国経済は『日本人の想像を完全に超えたスケール』で急速に成長している!! マスメディアが伝えない中国の本当の姿! 岩上安身による中国通エコノミスト・田代秀敏氏インタビュー 第2弾」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2018年10月 3日 (水)

S-300がF-35を破壊し暴露する可能性というアメリカ軍産複合体最悪の悪夢

Federico PIERACCINI
2018年9月30日
New Eastern Outlook

 15人のロシア空軍軍人を死亡させた悲劇的事件は、シリアと中東の状況に即座に影響を与えた。9月24日、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、同盟諸国と敵国に、S-300防空システムのシリア・アラブ共和国への引き渡しがウラジーミル・プーチン大統領により承認されたことを伝えた。引き渡しは遅れ、更に2013年の昔、イスラエルによる圧力の結果、停止された。

 ある意味で、S-300砲台のシリア引き渡しは、テルアビブに対するより、ワシントンにとって心配の種だ。イスラエルは何機かF-35を所有しており、nイラン兵器のヒズボラへの引き渡しとされるものをシリアで攻撃するのに使用したと主張している。S-300システムの改良版が配備され、ロシアの指揮統制、コミュニケーション(C3)システムと統合され、今やシリア国内での出来事の方向を変えることができないイスラエルは捨て身の作戦を企てかねない深刻なリスク(ワシントンにとって)があるのだ。

 ギリシャが何年も前にロシアからS-300を購入し、NATOとイスラエルがロシア防空システムに対して何度も訓練しているのは周知の事実だ。イスラエル国防軍幹部連中は、どうやら、その弱点を発見しており、S-300破壊することができると、しばしば主張している。

 S-300砲台を攻撃し破壊するつもりだというテルアビブの警告を口先だけの脅しと受け止めてはならない。最近のロシアIl-20偵察機を見れば、死物狂いのイスラエルがどれほど無謀になる用意があるか十分理解できる。しかも複数のイスラエル国防軍司令官が、イスラエル戦闘機を脅かせば、シリアのS-300を正当な標的と見なすと長年繰り返している。

 現時点で、若干の追加情報を補足し、いくつかの点を明らかにしておく必要がある。ギリシャのS-300は古く、保守されておらず、電子部品更新がされていない。S-300やS-400のように先進的で複雑なシステムは、保守、アップグレードが必要で、ハードウェア改良のため部品交換が必要なことも多い。ギリシャの砲台では、こうしたことが全く欠けている。二つ目に、システムを使用する(レーダーを使い、標的設定し、照準し、ロックオンするなど)オペレーターで、全般的有効性という点で差がでることが多いのだ。更に、システムはロシアのC3システムに完全に統合されており、ギリシャのS-300作戦演習で得られたこれまでのあらゆる経験を無効にしてしまう。欧米の国はロシア・システムで補強され、一体化したシリア防空の本当の能力を知らないのだ。これはダマスカスとモスクワがしっかり守り続ける秘密だ。だが二年前、アレッポ解放作戦最中に、あるロシア軍幹部が(たぶんF-35やF-22のような第五世代ステルス機についてほのめかして)ロシア・システムの射程距離と有効性は驚くようなものになる可能性があると警告した。

 下記は、S-300のシリア配備と、その他のロシア・システムとの統合に関するロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣の言葉だ。

    "ロシアは、シリアと接する地中海でシリア領内の標的を攻撃する戦闘機の衛星航法や、搭載レーダーや、通信システムに妨害電波をかける。こうした措置を実施すれば、短気な連中の頭を冷し、わが軍の兵士を脅かす軽率な行動を防げると確信している。それ以外は、現在の状況に合わせて対応するつもりだ。シリア軍部隊と軍の防空部隊は、ロシア国軍に供給されている自動制御システムが装備される。これは空域の状況を監視するシリア防空軍施設の集中管理を可能にし、攻撃目標指示を促進する。最も重要なのは、それがシリア防空軍によるロシア機識別に使用されることだ。"

 もしイスラエルが、S-300を抹殺するという無謀な企みを貫徹するつもりなら(可動型なので、そもそも発見できたらだが)、イスラエルのF-35が撃墜される危険をおかすことにになる。アメリカ軍産複合体は取り返しのつかない損害をこうむるはずだ。これは一体なぜイスラエル(そして、たぶんアメリカも)が五年以上、S-300をシリアとイランに送付せぬよう、モスクワに大変な圧力をかけてきた理由の説明になるはずだ。トルコとインドによる将来のS-400購入を巡るアメリカ国務省の反応が、同盟諸国がロシア・システムを選ぶ可能性を巡り、アメリカ政府高官や将軍たちが味わっている懸念を裏付けている。これにより、これら同盟諸国がアメリカから購入した兵器との比較が可能になり、脆弱性の発見や、アメリカ兵器が相対的劣勢にあることの認識を招いてしまう。

 自国の権益を全てに優先するテルアビブの傾向を考えれば、紛争に更に深く関与するよう、ワシントンをゆするための兵器として、彼らが、イスラエルのF-35でS-300を攻撃する可能性があっても驚くにはあたらないはずだ。アメリカ合州国にとって、避けるべき二つのシナリオがある。一つ目はシリアでのロシアとの紛争への直接関与で、これは当面、思いも寄らず、非現実的だ。二つ目は、軍事計画者にとって、ずっと気掛かりな、F-35の能力と秘密が危険にさらされたり、ほぼ半世紀も古い防空システムにかなわないことがばれたりする可能性の懸念だ。

 アメリカ合州国が最も先進的な飛行機を、地域でいかに運用しているかについての啓発的な例は、東シリア、デリゾール周辺でのものだ。シリアのこの部分では、いかなる高度な防空システムの脅威も無く、アメリカは、ある種の状況で、F-22を自由に使えることが多い。ロシアのSu-35が、F-22と同じ空に出現すると、アメリカ空軍は、いかなる対決も避け、F-22のような第五世代財産を素早く撤退させていることをはっきり示しているレーダー上の証拠を、ロシア軍は再三提示している。F-35の海軍版はできておらず、中東戦域近辺やペルシャ湾のアメリカ航空母艦にはまだ配備されていない。地域のどのアメリカ軍事基地にも存在していない。アメリカは、F-35のシリアでの使用を考えてもおらず、ロシア防空システムに対して使用する危険を冒すつもりもない。イスラエルがこれまでにこの飛行機をシリアで既に使用した可能性がある唯一の国だ。しかし、それもS-300が現場に登場する前のことだ。

 F-35計画には、既に何千億ドルもかかっており、間もなく、法外で超現実的な1兆ドルを越える数値になる。何十年も前の契約に縛られ、既に何十もの国々に売られている。F-35は多目的戦闘機として開発されており、NATOと同盟諸国の将来の基幹になると期待されている。開発は10年以上昔に始まり、依然存在している無数の問題点にもかかわらず、イスラエルが主張している通り、既に飛行し、戦闘即応状態にある。アメリカの観点からは、作戦での使用には重きをおかれず、むしろ隠されている。敵が得るデーターが少なければ少ないほど良いのだ。本当の理由は将来の売り上げを損なう飛行機の弱点が何か暴露されるという強い恐怖にあるのかも知れないが。現時点で、ペンタゴンによるF-35のマーケティングは、メーカーのロッキード・マーチンが提供した評価と、ロッキード・マーチンにそれを発注した軍が行ったテストに基づいている。明らかに、ロッキード・マーチンもアメリカ空軍も、いかなる弱点も欠点も、特に公式に明らかにすることに興味皆無だ。一般的な考えに反して、ワシントンで汚職は一大事なのだ、。

 イスラエルのエゴと、シリアでの出来事の流れを変えることができないことが相まって、シリアに今や優勢な防空能力が備わったため、中東中を何のおとがめもなく飛行する能力を失ったことも加わり - こうした要素の全てが、イスラエルを、S-300砲台を破壊するために、F-35を使用する破れかぶれの行動に追いやりかねない。ワシントンは、おそらく、シリアでの出来事の舵取りをする能力を失って以来、事態について、イスラエルに対する影響力皆無という、誰にもうらやまれない立場にあるのだ。

 ロシア防空システムが、中国、インド、サウジアラビア、カタール、サウジアラビアを含め世界の隅々に広がりつつある可能性があり、他に一体いくつの国々が行列待ちをしているか誰にもわからず、ロシアは輸出能力と、シリアの空の大半を支配して実証しているロシア軍の威光を強化し続ける。S-500導入が迫っており、F-35が1969年に製造されたS-300システムによって撃墜される可能性を心配しながら、ペンタゴンとロッキード・マーチンの本部にいる連中が過ごしている眠れない夜が想像できる。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/09/30/us-military-industrial-complex-worst-nightmare-s300-may-destroy-expose-f35.html

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 女性アナウンサーが変わった番組、見る気がおきない。IWJの市場移転問題インタビュー、途中で所用で外出せざるを得なかった。それに続く、元NHK大阪の記者で森友問題でスクープを連発した大阪日日新聞・相澤冬樹氏インタビューも見損ねた。公共電波は、極めて重要ないずれの話題にも全く時間をさかず、閉店セールの顔ぶれを言い立てる。属国大本営広報部呆導を見続ければ、がちょうではないが、フォアグラ頭になってしまいそう。沖縄は除いて。

2018年10月 2日 (火)

トランプ: 一つの評価

2018年9月27日

トランプ大王?

Paul Craig Roberts

 下記の三つの理由から、私はトランプを大統領として支持してきた。

 トランプは、ロシアとの関係正常化と、主要核大国との無謀な対立の画策を止める必要性を認識している唯一の候補者だった。

 トランプは、アメリカ労働者のために、高生産性、高付加価値の雇用を復活させる必要性を認識している唯一の候補者だった。

 トランプは、支配層エリートという既得権益集団にではなく、アメリカ国民に語りかけた唯一の候補者だった。

 私の懸念は、トランプはワシントンを知らず、こうした目的を実現するのを支援するのに誰を任命すべきか彼が分かっていないことだった。

 軍安保複合体と、アメリカ・グローバル企業と、支配層オリガルヒに対して、彼の計画が及ぼす脅威の程度に、トランプは気づいていなかった。ロシアとの関係正常化は、軍安保複合体の1兆ドルの年間予算と、それにともなう権限に疑問を投げかけるはずなのだ。海外移転した雇用を国内に戻すと、アメリカ・グローバル企業の労賃が上昇し、経営者階級の“業績連動賞与”が削減する。アメリカ国民に直接語りかけるのは、支配層オリガルヒに対する一般大衆の反乱がおきるのではないかと不安になる。自分の閣僚をどうやって選ぶべきかを知らない大統領にとって敵は強すぎ、トランプはその報いを受けたのだ。

 ジョン・ブレナンCIA長官が画策し、極めて党派的なFBI内の民主党工作員やトランプ自身のロッド・ローゼンスタイン司法副長官が実施し、民主党と売女マスコミが執拗に繰り返した“ロシアゲート”という濡れ衣が、ロシアとの関係をトランプが正常化するのを阻止した。

 悪意のないものであれ、意図的なものであれ、誤った経済助言が、トランプの注意を雇用の海外移転から関税へとそらせ、貿易戦争を引き起こし、アメリカ人の雇用を国内回帰させる代わりに、物価を上げる結果になっている。

 将来の大統領候補が誰も直接、アメリカ国民に語りかけるような間違いをしないよう、トランプを見せしめにするにすると、支配層オリガルヒは固く決めている。

 トランプは我々にとって最後のチャンスだったが、彼は負けつつあるようだ。

 トランプの中東政策はトランプのシオニスト娘婿とネタニヤフの手中にある。結果はロシアとの緊張のエスカレーションで、イスラエルはロシア空軍機と乗組員の破壊を引き起こし、トランプ政権は、ワシントンのテロ軍団が占領しているシリア最後の県を解放するためのなんらかの取り組みをすれば、シリアとロシアの軍を攻撃すると恫喝し、トランプは一方的にイラン核合意から離脱し、トランプは中東からアメリカ軍を撤退する意志を放棄しつつあり、トランプの狂ったネオコン国家安全保障担当補佐官ジョン・ボルトンは、イランとロシアをあつかましく恫喝し、トランプがアメリカ大使館をイスラエルからエルサレムに移動し、トランプは、アメリカが支援するイスラエルの手によって、我々の目の前で、集団虐殺されているパレスチナ人に対するあらゆる支援を打ち切っている。

 まだ続けられるが、皆様は全体像がお分かりだろう。

 トランプ政権は途方もなく無能なせいか、戦争に没頭しているせいか、アメリカ/イスラエルによるイラン不安定化をロシアが許容できず、アメリカ/イスラエルによるシリア不安定化もロシアが許容できないのを理解していない。狂ったボルトンはイランを恫喝し、ロシアの国益も直接恫喝している。ロシアとの関係を良くするつもりだった大統領は、オバマ、ヒラリー・クリントン、ビクトリア・ヌーランドらの能力以上に悪化させた。

 ここで、あえて本意と反対の意見を主張してみよう。トランプは、支配層オリガルヒの物欲によって自分が全く身動きできない状況にあると見て取って、ワシントンの既に衰えつつある影響力にとどめをさすと決めたのだ。彼はニッキー・ヘイリーをアメリカ国連大使に任命し、彼女は世界中のあらゆる国々を遠ざける素晴らしい仕事をなし遂げた。トランプは関税と経済制裁の脅しで、ヨーロッパを激怒させ、ロシア/ドイツ天然ガス・パイプライン事業を進めるなとドイツに命じた。9月26日、トランプは、更に国連安全保障理事会をワシントンの足載せ台扱いした。トランプは恫喝と経済制裁で、トルコ、イラン、インド、中国と北朝鮮をロシア側に追いやり、ヨーロッパを自立へと駆り立てている。天才的な発想で、トランプは、徹底的なネオコン閣僚にもかかわらず、ワシントン覇権を破壊しつつあるのだ。

 これが傲慢さとうぬぼれの予期せぬ結果なのか、それとも賢明な戦略なのか、我々には決してわからないかも知れない。だが、もしそれが向かっているように見える方向に進めば、トランプはアメリカ覇権を粉砕して世界を救った人物、トランプ大王として歴史に残るだろう。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/09/27/trump-an-assessment/

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 昨日は下記を拝聴。大本営広報部が決して報じない豊洲の深刻な問題満載。逃走犯逃亡の顛末を延々聞かされるのと大違い。実に有意義な勉強。

【タイムリー再配信 245・IWJ_Youtube Live】14:00~「菅原邦昭氏『築地を守ることは地域経済を守ることであり、全国の卸売制度を守ること』森山高至氏『豊洲はオリンピックメディアセンターとして活用』~6.2シンポジウム『築地市場の行方』第二弾」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 6月2日に収録した「希望のまち東京をつくる会」主催の「シンポジウム『築地市場の行方』第二弾 ~築地を守り、豊洲を生かす!」をフルオープンで再配信します。2017年8月に開催され大きな反響を呼んだシンポジウム「築地市場の行方」の第二弾です。そのシンポジウムは以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/396390

 6月の当時から、豊洲新市場への移転について、解決されない土壌汚染や施設不備、日本の食の流通を激変させる卸売市場法改正案など、様々な問題が指摘されていました。シンポジウムでは、卸売市場法について、菅原邦昭氏(仙台市中央卸売市場水産物卸協同組合事務局長)と中澤誠氏(東京中央市場労働組合執行委員長)の対談、また「失敗建築豊洲市場をいかに再生するか」というテーマで森山高至氏(建築エコノミスト)のお話、最後は宇都宮健児氏(弁護士・元日弁連会長・希望のまち東京をつくる会代表)が加わり、「<みんなの市場>築地を未来へつなぐために」をテーマにトークセッションがおこなわれました。  

 これまでIWJが報じてきた築地市場移転問題関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%AF%89%E5%9C%B0%E5%B8%82%E5%A0%B4%E7%A7%BB%E8%BB%A2%E5%95%8F%E9%A1%8C

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/423408

今日のIWJガイドで紹介されている下記インタビューも見逃せない。

■<今日の岩上さんのインタビュー>本日岩上さんインタビューはWヘッダー!午後2時半からは建築エコノミスト・森山高至氏、一級建築士・水谷和子氏、築地女将さん会・山口タイ氏、新井眞沙子氏と築地市場豊洲移転問題の座談会を、午後9時半からは元NHK記者・大阪日日新聞論説委員 相澤冬樹氏インタビューを冒頭のみフルオープン、その後は会員限定で中継します!

YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

【IWJ_Youtube Live】21:30~「森友疑惑で数々のスクープを飛ばした辣腕記者をNHKが忖度人事で左遷!?『NHKでは二度と記者に戻れない』『これからも記者を続けたい!』NHKを退職した現・大阪日日新聞論説委員相澤冬樹記者に岩上安身がインタビュー!」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
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2018年10月 1日 (月)

アメリカのやり方しか無い。国連安保理事会で世界をアメリカの足台扱いするトランプ

Finian Cunningham
2018年9月27日
RT

 今週、ドナルド・トランプは国連安全保障理事会で議長をつとめ、世界に対し、イランに対するアメリカの命令に従え、さもなくば、ワシントンの命令に従わないかどで報復するぞと、殺し屋のような最後通告をした。
世界の安全保障と平和を維持するための世界最高の場所が、こうして、ずうずうしい犯罪的なアメリカの主張の舞台と化した。

 今週ニューヨークでの第73回国連総会は、頭がクラクラするほどのアメリカによるいじめと傲慢さの見もので、トランプのばかばかしいほど独り善がりの演説のある場面では、各国代表が笑いをこらえられなくなったほどだ。

 総会での演説で、“世界最大のテロ・スポンサー”というイランに対する使い古された非難をトランプは繰り返した。何の新味もないが、このアメリカ大統領がしているのは、降伏しないと暴力的侵略の目に会うぞというイランに対する通告だ。

 トランプの国家安全保障問題担当補佐官ジョン・ボルトンはニューヨークでの別の演説で、ワシントンの根拠のない非難を巡り、イランに“大変な結果になる”と警告した。

 ワシントンは、イランの極めて重要な石油貿易の全面禁輸を課し、アメリカが支配する国際銀行制度からテヘランを遮断すると恫喝を強化した。これは、イランを更なる対立へ押しやる経済戦争行為だと考えられる。

 更に、トランプが安全保障理事会会議議長をつとめた際、もしアメリカ経済制裁に逆らってイランとの貿易を継続すれば“重大な結果”に直面すると諸国に挑発的に警告した。

 一日前、2015年の包括的共同作業計画(JCPOA)として知られている協定の支持を再確認するため、イランとの国際核合意の他の署名国全てが会合した。欧州連合は、ロシアや中国と協力して、アメリカの経済制裁と金融規制を回避する新たな決済機構を設立しようとしている。

 ところが、ここでトランプは各国に“そんなものを試そうとするな!”と言ったのだ。大統領はアメリカのやり方以外ないと言っているのだ。

 同盟諸国とされるものを含め全ての国々に対するワシントン権益の一方的押しつけは、必然的に紛争に至る緊張を引き起こす暴君の振る舞いだ。

 イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、アメリカが安全保障理事会を“悪用している”と正しく述べている。トランプはワシントンの独裁的政策を主張する場として利用していた。世界秩序と平和の維持を目指すためのものと考えられている場がアメリカ“指導”の下、アメリカ攻勢の共鳴板として利用されるのは皮肉なことだ。

 今週安全保障理事会の議題は、名目上、核兵器や他の大量破壊兵器の不拡散だった。前日の彼の総会演説をとりとめなく繰り返し、“[弾道] ミサイルを中東中に拡散している”テロリスト政権として、再度イランを悪者扱いするのに、安全保障理事会を利用して、トランプは二時間の委員会を始めた。

 今年5月のイラン核合意からのトランプの一方的離脱は、JCPOAが、決議2231で、安全保障理事会によって批准されていたことからして、国際法違反に当たる。

 ところが、トランプは、イランへの根拠ない非難で正当化して、このアメリカによる国際協定放棄を悪用しようとした。トランプが、イランに向けている“ならずもの国家”というあだ名は、実際、アメリカにこそ相応しい。

 安全保障理事会会議の議長をつとめる大統領は軽い調子で喜劇のようだった。時に、トランプは、まるで彼のリアリティアTV番組、The Apprenticeの再放送をしているかのように、彼の想像上の偉大さを自慢した。

 アメリカ国連大使ニッキー・ヘイリーは、人々の注目を集めるために叩く大統領のおもちゃのように、トランプの前に小槌を置いた。そして会議の途中、おそらく退屈して、大統領は護衛たちとともに歩き去り、ヘイリーに後を任せた。

 国連安全保障理事会の他の全常任理事国フランスとイギリスとロシアと中国は次々にイラン核合意が“ひどいもの”だというアメリカの立場を否定した。それぞれが、それは核兵器の不拡散により、世界をより安全にする持続可能な機能している条約だと述べた。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、代表団は無数の検査で、イランがJCPOAを完全に遵守していることを示していることを指摘し、トランプの協定からの離脱は不当で、間違っており、中東における緊張と不安定さを高めているとした。

 “JCPOAからのアメリカの一方的離脱は国際的不拡散体制にとっての重大な脅威だ”とラブロフは述べた。

 そこで何という逆説か。トランプが、核兵器拡散防止が議題の世界最高の安全保障委員会の議長をつとめたのだ。だが国際的に合意されている見解は、アメリカは安全保障を無責任に危険にさらしているというものだ。

 今週の議事について、世界で孤立しつつあるのは、イランではなくアメリカだと言ったイランのハサン・ロウハーニー大統領に同意せずにいるのは困難だ。

 だが状況は気がかりだ。トランプと彼のタカ派政権幹部は他の国々が何を考えているか全く気にしていない。全員間違いで、アメリカが正しいというのが連中の見解だ。

 イランに関する明白な国際法違反にもかかわらず、アメリカの独善を称賛する好機として、安全保障理事会で議長をつとめるというトランプの臆面もないうぬぼれで、これは十分明らかにされた。

 国連でのアメリカの主張は常に、うぬぼれと虫のいいウソの饗宴だ。だが今年、トランプは、紛れもなく、たくさんの途方もない矛盾を提示した。

 安全保障理事会で、いかに“アメリカが戦争の恐怖を美しい平和の約束で置き換えることが可能か”彼は熱心に説いた。この気の抜けた自慢のわずか数分前、トランプは、イランをの首を絞めろというアメリカの命令に従わないなら、アメリカによる懲罰を覚悟しろと世界に通告していたのだ。

 今回の総会演説で、トランプは彼の世界構想基本における理念として国家“主権”に夢中だった。ところが明らかに、現実世界で、このアメリカ大統領は前任者たち同様、国々がワシントンの命令に、あえて異議を唱えれば、他国の主権を全く軽視するだけだ。

 もう一つの目に余る矛盾は、アメリカは決して、アメリカ法を越える国際的規則によって責任を問われることはないと主張して、トランプが“グローバル官僚”をこきおろすことだ、。彼の“アメリカ・ファースト”論は無法状態の受け入れだ。それが常にアメリカのやり方だ。トランプは、この教義を明確にしているだけなのだ。

 だがトランプはアメリカ主権が抑制されない最高権力であることを望みながら、ワシントンの命令を他国に押しつけるためなら国連の“グローバル官僚”や、多国間主義を利用するのもいとわない。これは勝手な良い所取りだ。

 アメリカは“世界の警察官”だと主張して、その帝国主義を自負してきた。トランプ下のアメリカ権力は“世界の悪党”のようだ。

 アメリカの主張と現実との矛盾はあまりにばかばかしくなっていて、礼儀正しい外交官すら真顔でいるのは困難だ。

 Finian Cunningham(1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。北アイルランド、ベルファスト生まれの農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、彼は編集者、著者として働いた。現在は、東アフリカを本拠とするフリーランス・ジャーナリストで、RT、スプートニク、Strategic Culture Foundationや、Press TVにコラム記事を書いている。

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 本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/439660-trump-diktat-iran-unsc/

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沖縄知事選挙結果を知ってぐっすり眠れるはずだった。猛烈な風さえなければ。中学英語教科書にあったCan you sleep on windy nights?という文章を思い出しながら強烈な風の音を聞いていた。

沖縄まで宣伝にでかけた知事のおかげで、今も偉い目にあっているので、明日は下記インタビューを拝聴。

10月2日午後2時半から、建築エコノミストの森山高至氏、一級建築士の水谷和子氏、築地女将さん会会長の山口タイ氏、女将さん会の新井眞沙子氏に、岩上さんが大座談会インタビュー!同日夜9時半には、森友スクープを連発した相澤冬樹氏にもインタビューをWヘッダーでおこないます!相澤氏への質問も大募集中!/本日は午後2時から「シンポジウム『築地市場の行方』第二弾 ~築地を守り、豊洲を生かす!」を、午後7時より「『森友学園問題』を考える会主催『モリカケ・カウントダウンフェス』トークライブ」 を、午後8時より「岩上さんによる森山高至氏・水谷和子氏・中澤誠氏へのインタビュー」をタイムリー再配信します!

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