シリア

2020年2月23日 (日)

エルドアンの危険な虚勢

Finian Cunningham
2020年2月18日
スプートニク

 トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、まるで不正行為の現場を捕らえられた泥棒のようだ。恥ずかしさでこそこそと逃げる代わりに、自分が被害者であるかのように激昂している。

 これが、ロシアとの2018年合意下、トルコは緊張の段階的縮小地帯を守るよう義務づけられたシリア北西領域の状態だ。アンカラは義務を守り損ねている。イドリブとアレッポ郊外から活動するテロ集団による、アレッポ市や他の政府支配地域のシリア一般国民に対する攻撃が衰えることなく続いている。

 段階的縮小合意に対する、これらの致命的違反は、トルコ軍がシリア領に12の監視所を持つことを許されている事実にもかかわらず実行された。外国軍隊が領土内に駐留することを認める合意は、シリア政府による大きな譲歩だった。譲歩は何度も悪用された。

 テロ集団が攻撃作戦を実行するのをトルコが止めなかったのだから、全て白紙に戻ったのだ。昨年末から、シリア・アラブ軍は、北西シリアで、連中最後の要塞から活動している反抗分子を最終的に鎮圧しようとしている。

 シリアを支援しているロシアは、領土から、あらゆるテロ集団を絶滅させるシリアの主権を支持すると言っている。主要な反体制派閥は(タハリール・アル=シャームとしても知られている)アル=ヌスラ戦線で*、国際的にテロ組織として禁止されている。それゆえ、シリアは国連決議と国際法下で、その目的を追求するあらゆる権利を有している。

 今週早々、軍・外交筋が、シリアに送られているトルコの軍装備品が、国境を越えた直後、しばしばアル=ヌスラ戦線の手中に落ちていることが知られているように、アンカラが、実際、シリアでテロ集団に兵器を補給していることを明らかになった

 シリア政府や他の観察者は、長い間同じことを言ってきた。すなわち、トルコは、この紛争で何らかの調停者ではなく、無害に聞こえる「反政府派」と呼ぶ反政府過激派戦士に秘密資金を提供している、むしろ敵対者だ。

 乗員も死亡した最近のシリア軍ヘリコプター二機の撃墜は、トルコがテロ集団にアメリカ製地対空MANPADミサイルを供給したおかげで可能になったと考えられている。

 シリア軍と同盟国ロシアが、北西シリアで持ちこたえている残りのテロ集団を包囲するにつれ、シリアでの9年の戦争は終盤に近づいている。今週、シリア政府軍がアレッポ郊外の広い範囲を解放したので、テロ集団による民間居住地域への砲撃はやむだろう。

 とは言え、終盤は国際紛争へと拡大する可能性の不安な状況にもなっている。

 最近、トルコのエルドアンは、シリアとロシアを実力行使で威嚇している。シリアがテロ集団に対する攻勢から引かない限り、トルコ軍がシリアとロシア航空機を攻撃すると彼は言っている。今月早々のシリア軍砲火による十数人のトルコ兵士の死が、アンカラを更に激怒させた。トルコは報復としてシリア陣地に対して反撃したと主張している。トルコは目に余るほどテロ集団の事実上の砲兵師団役を演じている。

 今週、トルコ当局者が、停戦しようとしてモスクワにいる。エルドアンは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領にしばしば電話をしている。

 だが、エルドアンのどう猛な調子と特使はお門違いだ。もしシリア軍が撤退しなければ、アンカラはいっそう攻撃的行動をすると脅しているのだ。

 エルドアンがふけっているように思われるのは、危険な虚勢だ。アンカラは、ワシントンから受けた支持を見せびらかしている。今週トルコ・マスコミの大見出しは「トランプ、イドリブで大惨事を避けたことに対し、エルドアンに感謝」だ。つまり、もちろん、シリアで起きていることの、途方もないわい曲だ。それでも、これは、ワシントンが、しっかりアンカラ側についていることを示している。

 アメリカ大統領は、エルドアンに、ロシアが「シリア政権」に対する軍事支援を終わらせるのを見たいとも語った。

 クレムリンはワシントンの介入を拒絶し、領土で、テロと戦うシリアの不可侵な権利の支持は揺るがないと述べた。

 NATO軍事同盟の加盟国として、トルコは、集団防衛条項に訴えて、アメリカや他の同盟諸国に、シリアに支援に来るよう要請する可能性がある。もしそうなれば、シリアの戦争は巨大な危険がある国際次元のものになる。エルドアンは、シリアとロシアの前で、このエスカレーションの脅威をちらつかせているように思える。

 この時点で、シリア紛争の根源が、外国による干渉の問題であることを想起すべきだ。アメリカとトルコを含めNATO加盟諸国は、テロ集団への彼らの秘密支援で(テロに対して戦うという、ばかばかしい公式主張にもかかわらず)戦争に油を注いできた。

 シリアに不法駐留しているこれら海外勢力が、国際法に従って、シリア領域から軍隊撤退を始めた時に、戦争は最終的に終わるだろう。それら軍隊には、兵隊、軍用飛行機、軍事基地や、CIAとトルコの同様機関の正体不明の工作員を含む。

 トルコもNATO共犯者連中も、卑劣なゲームが上りなのを悟っているのは確実だ。シリアを破壊する彼らの極悪な陰謀は失敗したのだ。彼らが恐れているのは、自分たちが怪物フランケンシュタインのように育てたテロ・ネットワークが最終的にトルコに移動し、ガンのように他のNATO加盟諸国に大挙して移住することだ。地獄からの想定外の反撃。

 シリアは領土内のこれら犯罪者を何とか大目に見るべきだと、エルドアンは横柄さゆえに、考えているように思われる。トルコとNATOがシリア国民に押しつけた災難から、英雄的なシリア軍がシリアを解放する仕事を終えるのを阻止するために、彼はエスカレーションの無謀な脅威を使っているのだ。

 シリアとロシアは、エルドアンに「やれるものならやってみろ」と開き直るべきだ。

 Finian Cunninghamは、国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://sputniknews.com/columnists/202002181078341922-erdogans-treacherous-bluff/

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 『人間使い捨て国家』を読み終えた。いやはや。国が総力をあげて、使い捨て政策を推進している実態がよく分かる。今『奴隷船の世界史』を読んでいる。奴隷も酷いが、奴隷船の水夫も酷いあつかい。他に行き場がなくなって、とんでもなく危険な低賃金労働を選んだのだという。奴隷や水夫は、当然反乱を起こすことがあったが、ほとんど鎮圧されていた。ということで、不沈空母というのは、不沈奴隷空母が正確だと思えてきた。

 IWJの岩上安身氏が『人間使い捨て国家』著者にインタビューしておられる。

規制緩和で派遣労働者が激増!賃金抑制が日本経済の停滞を招いた!岩上安身によるインタビュー 第981回 ゲスト『人間使い捨て国家』著者 明石順平弁護士 後編 2020.2.5

 『人間使い捨て国家』企業による搾取を大目で見る司法の姿勢も批判しておられる。

 日刊ゲンダイDIGITAL

権力と一体化してきた司法 今さら黒川人事批判に違和感

2020年2月21日 (金)

トランプはアメリカ軍をイラクに永久配備する計画

2020年2月17日
The SakerブログへのEric Zuesse寄稿

 公的に特定されるのを望まない、信頼できる非常に情報に通じた関係筋が、CENTCOM(アメリカ中央軍)指揮下ではなく、NATO指揮下で、アメリカ軍が永久にイラク駐留する合意に達したと、秘密で、私に知らせてくれた。

 2月12日、NATO諸国の防衛大臣は、イラクで作戦を増すことに同意した。2019年秋から、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務局長は、この計画(トランプはそれ以前から要求していた)を準備するため、ずっと働いており、チュニジアが、他のNATO加盟国を中東を支配するアメリカの代理人として使うトランプ計画の鍵となる部分なので、ストルテンベルグは、ヨルダンで、アブドラ国王と、ブリュッセルで、チュニジアのサブリー・バッシュトブジ外務大臣と会談した。

 2月1日、ムスリム同胞団支持派のトルコは、この計画に同意し、(元カダフィ支持者で、今リビア内戦で、リビア内の全てのジハード戦士打倒が目的だと主張している)ハリファ・ハフタルの軍隊を破るべく、ファイズ・サラージ(今アメリカ、EU、トルコに支援されている元君主主義者)の軍隊を支援するため、チュニジア経由で、ジハード戦士(アルカイダ関連集団、プラス多少のISIS)を、ジハード戦士で満たされたシリアのイドリブ県から、リビアへ移動するだろう。アメリカ、EUとトルコがファイズ・サラージを支持しているのに対し、ロシアは、そこで平和を仲介することを除いて、戦争には関係していないが、ファイズ・サラージはロシアによる、いかなる関与も拒否している。リビアに対するトルコの関心は、付近の地中海の石油とガスの利権に対して始まっている競合で、縄張りを勝ち取るより強い立場になれるよう、リビアの支持を勝ち取ることだ。リビアにトルコの恩義を感じさせることは、トルコが沖合の石油を得る可能性を増やすことになる。

 シリアのイドリブ県で、トルコが保護しているジハード戦士に対するアメリカの立場は、トルコも支持している、サラージをひいきして、アメリカが反対しているハフタルを打倒する上で、彼らは、代理現地軍として有用だということだ。それで、リビアでこの取り組みに関して、トルコとアメリカは協力している。

 アメリカの関心は、シリアの非宗教的政府を打倒し、サウジアラビアを所有する原理主義スンニ派のサウド家に受け入れられる政府で置き換えることだ。従って、これを実現するため、アメリカはイラクで軍隊を維持する必要がある。さもなければ、アメリカとサウド家は、究極的に、両方征服したいと望んでいるロシアとイランが、中東で、更に強い影響力を持つことになるが、それは、アメリカもサウド家も望んでいない。アメリカがイラクを侵略したのは、直接、アメリカ国際企業が利益を得るためだけでなく、そこに、2003年の侵略後、バグダッドに建設された建物、世界最大の大使館ビル(そこから他のアメリカ大使館にさえ供給する)から供給される何百もの基地を造り、そこから全中東を支配するためなのだ。現在、トランプの計画は、彼らに、過去よりも、中東で手伝わせるために、NATO同盟諸国者を引き込むことだ。トランプは、アメリカ納税者が、全経費の資金を負担せずに済むように、アメリカや、同盟諸国(あるいは属国諸国)(他のNATO諸国を含め)に本拠がある巨大国際企業の億万長者所有者のために、帝国主義を押しつけるための財政負担の一部を、アメリカ属国諸国に負担させたがっているのだ。これが、トランプ計画を実施するため、シュトルテンベルクが何カ月間も働いていた理由だ。

 2月1日、「独占記事:米軍、イラクに部分的撤退を申し出」をベテラン中東記者デイビッド・ハーストがMiddle East Eyeサイトの見出し記事にして、こう報じた。

 アメリカは、バグダッドの80キロ北に位置し、アメリカ人指導者と請負業者を収容しているバラド空軍基地のような、シーア派が多数派の地域や、付近の陣地を去る用意を調えたと、米軍代表が、イラク人に述べた。

 ワシントンはバグダッドでの駐留さえ削減を考えているとイラク人は言われた。

 「我々はバラドの基地のようなシーア派が多数派の地域の一部から撤退する用意がある。我々はバグダッドにおける我々の駐留を減らすことができるかも知れない」と米軍代表がイラクの相手に語り、イラク側は、イラクの首都におけるアメリカ軍の駐留は、大使館と空港を守る程度に縮小されるだろうと理解した。

 だが、米国側は、イラクで最大のアメリカ空軍基地アイン・アル・アサド基地から、そして、実際、中東全体から撤退するのを断固排除している。

 米国側にとって、アイン・アル・アサド基地は「越えてはならない一線」なのだ。

 アメリカ代表は述べた。「我々は[この基地から]の撤退については話し始めることさえできない。撤退は論外だ。」

 この議論は、極めて機微なものなので、イラクから遠く離れて行われた。会談はヨルダン・アンマン駐留カナダ大使私邸で行われた、とMiddle East Eyeは聞いた。

 米軍代表者、NATO当局者とイラクの安全保障上級顧問が会談に出席した。

 アメリカは、究極的に、ロシアとイランと同盟しているシリアの非宗教的大統領バッシャール・アル・アサド打倒(無関係)のために巨大なアイン・アル・アサド基地が必要だ。シリア政権転覆のための戦争を助けるこの機能を、NATOは益々引き継ぐことになる。

 2月15日、中東モニターが「イラク: バグダッドから軍事的に離脱するため、ワシントンはNATO駐留を強化」という見出し記事で、アメリカ同盟諸国がそこを引き継ぐが、「これはNATOの任務が、強力なアメリカ部隊を含む場合に限り、うまくいく」と報じた。だから、アメリカ撤退は名ばかりだ。もし彼が二期を勝ち取れば、トランプはNATOを見捨てなと保証することで、NATOに役立つだろうし、トランプが、実際にはそうせずに、中東から撤退していると主張することで、トランプが二期目を勝ち取るのに役立つだろう。

 この狙いは、至る所で大衆をだますことだ。国際問題では、これが勝つための方法だ。まず、自国民をだます。次に、同盟諸国に彼らの国民をだまさせるのだ。これで「連合」ができる。ドナルド・トランプは、まさに、これをしているのだ。

 バラク・オバマがジョージ・W・ブッシュの戦争を続けたのと全く同様、トランプはバラク・オバマの戦争を続けている。アメリカが中東を支配する計画は2001年以来、今も予定通りだ。オバマはしばしば「アメリカは唯一の不可欠な国だ。」と言っていた。(それゆえ、他の全ての国々は「なくても済むのだ」。)アメリカは確かに主導的な国だ。アメリカの支配階級には忍耐がある。彼らはローマは一日で築かれなかったのを知っている。(「アメリカが1つの不可欠な国だ」ように)主導的な国で、最大の国際的な侵略者であるために不可欠なことは、他の全ての国々を「なくても済む」と見なす(彼らにアメリカを恐れさせる)ことで、それで、彼らは、主導的な国が必要とする通りにするか、なくてすまされる、つまり征服するための標的国リストに加えられるのだ。彼らはなくて済む。彼らは使い捨てだ。使い捨ての国は、従属的な立場を知っている。

2月15日、国際戦略研究所はこう報じた。

アメリカは、NATO同盟国よりも、際立って高い割合の防衛予算を購入とR&Dにあてた。ヨーロッパ諸国は、彼らの総支出の中で、防衛資を増やしている - 利用可能なデータがある国々で、資金は、2018年の19.8%から、2019年には23.1%まで上昇したが、アメリカでは、防衛資は29%に達している。アメリカの防衛資は、ヨーロッパ諸国総計の四倍だ。

 「防衛」にGDPの29%を使う国は、他の面では弱いかもしれないが、世界中の全員がその国を恐れるだろう、他の全ての国は、それほど高い比率(そういうことをするのは、一国しかない)を使う国は、たまたま世界最大経済の国なので、自分たちは「なくても済む」ことを知っている。アメリカの属国ではない全ての国々は、アメリカによって(あるいはその支配階級によって)、市場ではなく、「政権転覆」の標的にされる国、「敵」と見なされる。そして標的を定められた国になるのは、標的市場になるのとは非常に異なっている。その国は、ただの標的なのだ。制裁の標的、クーデターの標的でしかなく、もしこの二つが失敗したら、イラクのように、侵略と軍事占領の標的になるのだ。

(だが、実際には、アメリカは、国防総省と、他のアメリカ軍に対して、22兆ドル経済からさかれる、約7%、1.5兆ドルしか使っていない。それでも、それは地球上で最高の割合かもしれない。アメリカ軍事出費の年間約一兆ドルは会計簿に記載されないから、「防衛費」の数値は実際10%により近い可能性がある。だが、それは29%ではない。現在、アメリカGDPの約20%が医療費で、それは地球上の、あらゆる国の医療費でも最大の割合だ。アメリカ医療の品質はすべての工業国の中で最低か、それに近い。だから医療での浪費は軍事よりさらに大きい。)

 イラクとイランとシリア、そしてロシアに対して友好的なあらゆる他の国々、彼らの全てがアメリカ政権の標的だ。それがトランプがイラクのアメリカ軍を維持しようと計画している理由だ。イラクは2003年に征服されたが、彼はそのままに維持したいのだ。

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調査歴史家Eric Zuesseは著者で、最新刊は、They’re Not Even Close: The Democratic vs. Republican Economic Records, 1910-2010と、CHRIST’S VENTRILOQUISTS: The Event that Created Christianity

記事原文のurl:https://thesaker.is/trump-plans-to-keep-u-s-troops-permanently-in-iraq/

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 この記事、題名にあるイラクを「日本」におきかえても、そのまま通じる。宗主国、真珠湾攻撃で、ひっかけた時点で、そういう明確な方針を持っていたに違いない。今、日本の医療は、当然、宗主国の医薬品企業、保険企業のために、徐々に侵食されつつある。ゆで蛙方式で。日本の場合は、戦争兵器でのぼろ儲けではなく、大規模建設からのミカジメが与党資金源なのかも知れない。典型が原発とダム。オリンピック工事も、その一つだろうが、今や風前の灯火。

 日刊ゲンダイDIGITAL記事。実刑を受けるべき夫妻は無事で、無力な国民が実刑。アベこべ。

 筆者は、あの相澤冬樹記者。

口封じの国策捜査で実刑に…森友事件の真相は解明されず

 クルーズ船の感染症対策を批判し、削除した岩田氏、批判内容は正論だろうと思うが、東京電力福島原発事故では、トンデモないツイートをしていたというのにビックリ。下記がそのツイートのアドレスと文章。「福島の放射線被害はなかった」と本気で思っているのだろうか?

https://twitter.com/georgebest1969/status/934327629921976320

福島の放射線被害はなかったけどメンタルなど沢山の健康問題は生じましたし、やはり原発事故は怖いです。キューバ危機や核兵器紛失で被害なかった、は核兵器怖くないという結論を導きません。

 東京新聞

検事長定年延長 政府の説明破綻状態 「前から制度、適用せず」

2020年2月 9日 (日)

シリア、イドリブでのロシア・トルコこう着状態 - エルドアン最後の抵抗?

2020年2月6日
The Sakerブログへのガッサーン・カディによる寄稿

 シリア軍が国際的な友人や同盟者、特にロシアの支援で、多くの勝利を得て、シリア大都市の大部分をテロ集団支配から解放できたが、戦いは決して終わっていない。

 アメリカが支配する北東の状況に対処する前に、イドリブと、その周辺を含む西部地域を完全に、正統な政府支配下にもどさなければならない。

 実際、政治的に言って、今の状況は、おそらく「対シリア戦争」が始まった9年前より対処するのは複雑だ。ほぼ正確に9年前、シリアの敵が、共同攻撃を開始する取り組みで団結した。シリアに対する憎悪だけで団結し、彼らは多様な狙いを持っていたが、彼らはお互いの強さを十分に利用するため取り組みで団結した。サウジアラビア率いるイスラム主義ワッハーブ派は、トルコに率いられ、カタールに資金供給されたムスリム同胞団に加わり、彼ら全員、アサド大統領を辞任させ、合法的な非宗教的なシリア政府を、宗派的で、欧米ロードマップの狙いに対して、より柔軟なものに置き換える目的で、NATOやイスラエルや、他の敵討ち集団中のレバノンの極右民兵と手を結んだ。

 彼らは失敗した。

 共同の目的を達成する上で、彼らは失敗し、元シリア軍士官ザフラン・アローシュに率いられるジェイシー・アル=イスラムのような、彼らが作った軍の一部は消滅した。2015年12月に、アローシュは、シリア軍攻撃で死んだが、犠牲者の中には、同様に第一線から退かされ、職を失った共謀者がいた。最も目立つのは、おそらくシリアに対する攻撃構築者の最大の一人だったバンダル・ビン・スルターンだ。

 2013年半ばに、シリア軍がクサイルの戦いで、圧倒的勝利をした後、潮はシリアに有利に変わり始めた。これは、テロリストが、ダマスカス州を彼らの北部補給路と接続するのを基本的にできなくした決定的な戦いだった。振り返ってみれば、この勝利なしで、シリアが、ロシアから多くの支持を獲得するのが可能だったかどうかは議論の余地があるだろう。シリアは、このような部隊を獲得にするには、闘志や決意や国への敬意を示さなければならなかった。結局、ロシアは、伝統的に、あらゆる困難にもかかわらず、威厳を持って立ち上がる人々を高く評価し、尊重するだけでなく、地政学の場で、欧米ブロックによって、何10年も脇に追いやられていた後、どんな冒険的企てであれ着手する前に、あらゆるロシアのグローバルな動きも、完全に徹底的に評価しなければならなかった。

 それゆえ、ロシア自身とプーチン大統領にとって、特に、シリアにおけるロシア軍駐留が非常に高い成功の可能性があるのを確認することが重要だった。

 ロシアの行動前に、シリアの敵の分裂は、空でも、シリアの地上でも、形態を現し始めた。サウジアラビアにとって、最初で最大の失望は、2013年9月に、バンダル殿下が、グータでの化学兵器攻撃とされるものを画策した後、ダマスカスを跡形もなくするのを、アメリカが拒否したことだった。それはクサイルの戦いと、チェチェン共和国で、イスラム至上主義者を解き放つと脅迫して、プーチンを恐喝するのに失敗した後の、バンダルの最後の息だった。

 その時以降「対シリア戦争」でのサウジアラビアの役割は衰退し、アローシュ終焉で終わった。だが2017年に、カタールとサウジアラビア間の緊張が出現した際、カタールは、同盟国トルコに「代弁」された。

 エルドアンは、以前は、ダマスカスのウマヤド・モスクで、勝ち誇って祈ると固く決めていた。だが彼の旧陣営が味わった、あらゆる挫折にもかかわらず、彼は二度目のチャンス、残念賞を獲得する決意が強いのだ。

 2015年11月、トルコがロシアのSu-24を撃墜した後、トルコとロシア間関係はどん底に落ちた。だが現実主義者エルドアンは、まもなくプーチンに謝り、イドリブでの行き詰まり状況に、どのように対処するべきかについて、最終的に協議に達した。

 だが、エルドアンは、ソチ合意として知られるようになったものへの誓約を真面目に守っていない。https://thedefensepost.com/2019/10/22/russia-turkey-syria-mou/

 本格的なNATO加盟国、ロシアの親密な友人、EU加盟を望んでいる国の代表、オスマン帝国再建を望むイスラム教徒、クルド問題に対処可能な民族主義者という複数の役をエルドアンは挑戦的に演じている。彼が見ようとしないのは、そうした異様な行動で、同情的なイスラム教の支援者の人気を得られるが、国際舞台では、益々嘲笑されていることだ。

 彼の見えすいた矛盾は、唖然とするほどに思えるが、できる限り強くサルタンになろうとしている現実主義者エルドアンは、イスラム至上主義と愛国心に固執しており、彼自身に究極の目的を実現するため、悪魔の曲に合わせて踊るのを許すイスラム法に基づく宣告ファトワを見つけたかのように振る舞っている。

 とりわけ、プーチンに対して、エルドアンは自身、アメリカとの連合を再考していて、ロシアのS-400防空ミサイル・システム購入を望んでいるロシアの友人として描写している。アメリカに対しては、彼はNATO同盟国で、アメリカの最新最先端F-35戦闘機購入を望んでいるアメリカ同盟者のままだ。一方で、彼はイスラエルに対し、言葉では攻撃するが、イスラエルとは強い外交的な結びつきを維持することに決めている。彼はパレスチナの大義への支持を誓うが、彼の言葉を行動に移す証拠は示さない。

 エルドアンが、いかなる認識や敬意に本当に値するとすれば、それは彼が、意図的、体系的に、自分の進路に植えつけた、あらゆる矛盾の間を曲がりくねって進み、生き残る能力にある。

 彼は;少なくともシリアでは、選択肢を使い果たした可能性があるが、だからといって、彼が数日の間に、お互いの一層矛盾する声明をするのを阻止するわけではない。2020年1月終わり、ロシアに支援されるシリア軍のイドリブ攻撃に対して、彼は、シリアで新しい攻撃をすると脅した。https://sputniknews.com/middleeast/202001311078189883-erdogan-threatens-new-offensive-in-syria—report/ 数日後、彼は方向転換して、イドリブの状況が、ロシアと彼の関係を悪くするようにはしないと宣言した。https://sputniknews.com/middleeast/202002041078225599-turkey-will-not-escalate-tensions-with-russia-over-syrias-idlib—erdogan/?fbclid=IwAR1X6tQuRrWsX5iQ3kJCJaxFoR11cnfJpj–VlYhuUu9ZXLK6OQal0kiHaw だが、たった四日間しか離れていない二つの声明の間に、シリア軍はトルコ陣地を砲撃し、6人のトルコ兵士を殺害し、約10人を負傷させたとされている。誰でも予想するように、このような前例がない事件で、エルドアンが憤激するはずなのだが、パレスチナのベテラン・ジャーナリスト、アブドゥル・バリ・アトワンによれば、今回は、そうはならないという。

 翻訳に値する論文で、ロシアとシリアはイドリブで行動することに決め、彼らは、もはや、エルドアンが約束と合意を守るのを期待していないのだという。

 アトワン記事の題名は「シリアのサラコブで、トルコ部隊を砲撃して、6人のトルコ兵士を殺害したのは何を意味するか?ロシアのエルドアンへのメッセージは何か?ロシアとトルコはソチ合意を破棄したのか?イドリブでの骨をも粉砕する戦いで、一体誰が勝利者になるのだろう?」だ。

https://www.raialyoum.com/index.php/ماذا-يعني-القصف-السوري-لقوات-تركية-في-س/

 アトワンの分析によれば、シリアによるトルコ隊列砲撃は、ソチ合意をエルドアンが遵守していないことに対するロシア-シリア両国の堪忍袋の緒が切れたことを示している。アトワンは、トルコ内の世論調査が、エルドアンのシリアでのエスカレーションも、部隊のリビア派兵も支援されていないことを示していると論じている。

 今回、アトワンはエルドアンのウソと矛盾の言説の終わりを見たのだろうか? 個人的に、私は彼がそうであるよう希望する。私は以前の分析で、何度か、エルドアンが最後の、有害な間違いしたと予想したのを認めなければならない。どういうわけか彼は、いつも落ちた穴を抜け出して、前進し続けるのに成功している。

 彼は最後の致命的な間違いをしたのだろうか、それとも彼は折れて、シリアのしたいようにさせようとしているのだろうか?

 時間がたてば分かるだろう。

記事原文のurl:https://thesaker.is/the-syrian-russian-turksih-idlib-stand-0ff-erdogans-last-stand/

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 クルーズ船での感染拡大、止まるようには見えない。

日刊IWJガイド「新型肺炎疑い初の日本人死者! 日本企業の中国工場再開再延期!! サプライチェーン寸断!? 日本は第2の『感染ハブ』!? 五輪開催危ぶまれる!?」2020.2.9日号~No.2705号

 

2020年2月 6日 (木)

シリア軍の前進が、トルコとロシア間の新たなこぜりあいをおこしつつある

2020年2月3日
Moon of Alabama

 イドリブ県解放のシリア軍作戦継続がトルコとロシア間の新たな衝突を起こしつつある。

 イドリブ県は、いまだに大半がトルコが支配する「反政府派」やアルカイダと提携するタハリール・アル=シャームのようなジハード集団(HTS)に占拠されている。2018年9月に署名されたトルコ・ロシア間のアスタナ合意は、この県や緩衝地帯での停戦と、海岸と都市アレッポ間のM4道路と、ダマスカスとアレッポ間のM5道路の再開を含んでいた。トルコ・ロシア間の停戦協議は、明示的にジハード戦士を除外していた。

 道路は、民間シリア交通用に決して再開されず、何回かの停戦は失敗し続けた。継続するロシアとシリアの空爆作戦が、ジハード戦士のより大規模攻撃開始を阻止している。一方ジハード戦士による、いやがらせの砲火や、全面的攻撃で、アレッポ市や他の地域で文民や軍人が死に続けている。停戦監視を意図していたトルコ監視所は、代わりに「反政府派」に諜報情報と兵站補給を提供している。

 6日前、シリア軍がイドリブ県南東の都市マアッラト・アン=ヌウマーンを解放した後、我々は書いた。

南東イドリブ 2020年1月28日

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東から来て、シリア軍は挟撃作戦で、都市の北と南で、M5道路を横断した。都市を占領していたジハード戦士は、唯一残された道路で、西方、カフラナベルとアルバラに逃れた。都市そのものは戦いなしに奪還された。上の地図は、まだこの最近の進展を反映していない。
この動きは、マアッラト・アン=ヌウマーンの南にあるトルコ監視所を孤立させた。これはシリア政府軍に包囲された3番目の監視所だ。今日早く、約30台のトルコ軍用車列がトルコからイドリブ県に入った。彼らはM4とM5道路が合流するセラキブ近くに新たな監視所を築くと予想される。セラキブはシリア軍作戦の次の標的だろう。

 実際それが起きたことだ。市に向かう更なるシリアの動きを阻止する狙いで、トルコはセラキブの南に新たな重武装監視所を設置した。一方シリア軍は、セラキブのより近くに動いたが、東側面の安全を確保するのに時間をかけた。

 トルコ大統領はシリア軍が彼の傭兵に対して前進するのを面白く思わなかった

1月29日、記者団への発言で、エルドアンは「ロシアは、不幸にも、アスタナとソチ合意を遵守していない。イドリブ爆撃を止めなければ、我々の忍耐の限界を超え、我々は今後必要なことをする。」と言って、初めてロシアを直接酷評した。
ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は、ロシアは「イドリブ地域に関しソチ協定の下で完全に全ての義務に従っている」ことを強く主張し、エルドアンの非難を拒絶した。

 右側面の安全を確保した後、シリア軍は、M5道路に沿って、セラキブに向かった。だがトルコ「監視所」は、その経路に沿う道を封鎖していた。昨日シリア軍は予想外の動きをした。シリア軍は都市を包囲するため、北西に向かってM5から離れた。

南東イドリブ 2020年2月2日

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 この動きはトルコを警戒させた。トルコはシリア政府がセラキブを解放して、アレッポに向かうM4とM5道路の支配を奪還するのを望んでいない。

 トルコは、突如、M4道路を「トルコ軍地域」だと宣言し、セラキブ周囲に、より多くの「監視所」を築くため、重火器を持った軍用車隊を送り込んだ。昨夜中に、トルコとシリア前哨部隊間の最初の衝突が起きた。シリア砲兵隊が新たなトルコ「監視所」の一つを砲撃し、トルコ兵8人を殺害し、約30人を負傷させた。トルコ砲兵隊が反撃したが、標的に命中し損ねたように思われる。

 今朝エルドアンは激怒していた。面子を立てるため、彼はトルコ陸軍と空軍が、シリア部隊に反撃したと主張した。イドリブ領空を支配するロシアは、いかなるトルコ空爆も起きていないと否定した

月曜日、ロシア国防省の一部である)「シリアでの対立双方のロシア調停センター」が、トルコ航空機は、シリア政府軍陣地に対する空襲を行うためシリア領空に進入していないと声明で述べた。
記者会見で、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、先に、アンカラでトルコ空軍のF-16戦闘機と砲兵隊が、兵士4人を殺害したトルコ陣地に対する攻撃に反撃して、イドリブの40の標的を攻撃したと述べた。エルドアンによれば、報復攻撃で、30-35人のシリア人を殺害した。だがトルコ大統領は彼らが軍人だったかどうか明示しなかった。

 今日シリア軍は包囲作戦を継続した。シリア軍はセラキブの西のM4アレッポ-ラタキア道路を渡り、現在更に北に移動し、セラキブとイドリブ間の道路を切断しようとしている。

南東イドリブ 2020年2月3日

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 シリア軍が両方の道路を阻止するのに成功すれば、セラキブのトルコ部隊はトルコからの直接補給線が切断される。

 トルコ関係筋からのこの地図が、今危険にさらされた「監視所」示している

南東イドリブ 2020年2月3日

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 トルコはシリア内に新たな兵器と兵士を搬入し続けている

シリア人権監視団の信頼できる情報源が新たなトルコ軍縦隊がイスケンデルンの国境で、カフル・ルシンを経由して、シリア領に入ったことを確認した。情報源は、正体不明な人々が乗った縦隊が装甲車に護衛されて、南に向かったとシリア人権監視団に知らせた。

昨日、トルコ軍の五つの装甲車両や兵員運搬車やトラック縦隊が、カフル・ルシン交差点を経由し、アレッポとイドリブを目指して、シリアに入った。これら縦隊の一つはM4道路を経由してアレハ地域に向かい、もう一隊はセラキブに立ち寄った。

朝以来、シリア領に入ったトラックと軍用車両の数は、ほぼ320台にのぼった。一方、M4として知られるアレッポ-ラタキア間道路がトルコ軍の軍事地域だという声明の中、トルコの縦隊がイドリブとアレッポに向かったのは、ロシアに対するトルコの本格的なエスカレーションだ

 ロシアの合意なしに、イドリブで行動するようアメリカがトルコを説得したのではないかと疑いたくなる。

1月30日、アメリカ欧州軍および北大西洋条約機構(NATO)連合軍最高司令官トッド・ ウォルターズ大将がシリアに焦点を当てる会談のためアンカラを訪問した。アンカラ情報筋は、ウォルタース大将とフルシ・アカル国防大臣とヤシャル・ギュレル参謀総長との会談は、アメリカ軍事駐留が集中しているユーフラテス東とユーフラテス西を対象にしていたと指摘している。

 ロシア軍はエルドアンの計画に同意せず、これ以上のわるさを思いとどまらせるべくロシアが行動するのは明白に思われる。今やプーチンとエルドアン間の電話会談の頃合いだ。ロシア大統領は、トルコ大統領に、トルコ経済が低迷しており、かなりの金額が危険にさらされていることを想起させるだろう。

Rag?p Soylu @ragipsoylu - 10:17 UTC- 2020年2月3日

  • トルコのロシア依存
  • 観光事業:700万人のロシア人がトルコを訪問。第一位
  • 原子力協力:アックユ原子力発電所はロシアが建設
  • トルコストリーム・パイプライン
  • トルコ輸出は30億ドルに達する
  • トルコはロシアからガスの40%を輸入

 アレッポにとって経済的に重要な道路を解放するシリアの作戦は続くだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/02/syrian-army-progress-leads-to-new-scuffle-between-turkey-and-russia.html#more

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 アイオワ州での宗主国大統領候補の順位、異様な発表遅れ。ソフトの欠陥という原因は本当だろうか。順位は本当だろうか。黒人の次は女性で目先を変えようとして失敗したので、今度はLGBT?

 夜の呆導番組を見ていたら、評論家が「検疫というのは、カランティン、つまり、14日が語源です」という趣旨の説明をした。カランティンは知っていたが、念のため確認するとイタリア語が語源。14日ではなく40日。

 Lexicoというネットのサイトのquarantineの項にはこうある。

Origin Mid 17th century from Italian quarantina ‘forty days’, from quaranta ‘forty’.

 昨日は、三権一体国会の中継はなかった。

日刊IWJガイド「東京高検検事長・黒川弘務氏の定年延長の閣議決定問題について森雅子法務大臣が国会で答弁! をの内容を元検事の郷原信郎弁護士が『法律解釈として疑問』と指摘!! 2月13日午後4時半から岩上安身が郷原弁護士インタビュー!」2020.2.6日号~No.2702号

 日刊IWJガイドに書かれている下記場面、なぜか実況中継しない大本営広報部。

なぜかテレビ中継が一切なかった昨日の国会で、立憲民主党の小川淳也議員が「桜を見る会」問題でキレッキレの追及!

2020年2月 5日 (水)

中東における帝国主義と解放戦略


 現在、アメリカは中東で覇権を維持するのに大きな困難を味わっている。アメリカ軍は、イラクでも、シリアでも迷惑だと宣言され、アメリカと連中のテロリスト外人部隊の大群は、毎月、領土と陣地を失っている。アメリカは本格的なエスカレーション、より多くの軍隊派兵と、イランに対する絶え間ない恫喝で、これに反撃した。同時に、我々は、レバノンやイラクやイランで強い抗議行動を目にしている。

Pål Steigan

2020年2月1日
InformationClearingHouse

 何百万人ものイラク人が最近、抗議行動をした際、彼らの主要スローガンは≪アメリカは中東から出て行け!≫だった。

 これを、どのように解釈すべきだろう?

 明らかに、中東には多くの社会的緊張がある。階級的、民族的、宗教的、文化的な。この地域は、何百年だけではなく、数千年も遡る対立と緊張の継ぎはぎ細工だ。世界中のどこであれ、常に不正な上流階級に反抗する多くの理由がある。だが個々の国や地域の特定状態の、現実的、徹底的な分析に基づいていなければ、いかなる反乱も成功できない。

 アフリカと同様に、中東の国境は恣意的に引かれている。国境は、人々自身が欲した産物というよりは、帝国主義列強のごまかしの産物だ。

 非植民地化の時代には、統一されたアラブ世界の創出を願う、強力な、非宗教的汎アラブ運動があった。この運動は、当時大衆の強い支持があった民族主義と社会主義の考えに影響されていたを。ヨルダンのアブドゥッラー1世国王が、ヨルダン、パレスチナとシリアから構成される王国を構想していた。エジプトとシリアは、短期間、アラブ連合共和国と呼ばれる連合を設立した。カダフィは、リビア、シリアとエジプトを結び付けたアラブ共和国連邦を望んでいた。1958年に、まもなく解消された同盟、アラブ連盟と呼ばれるものが、ヨルダンとイラク間で設立された。これら全ての努力は一時的だった。結局、残ったのは、国家の連邦でも、同盟でもない、アラブ連盟だ。もちろん、クルド国家や、類似の、何かが複数のクルド極小国家から構成されるものへの要求はある。それでも、第一次世界大戦後の、最も争いの種となった産物は、パレスチナ人の土地へのイスラエル国家設立だった。第一次世界大戦中、イギリスのアーサー・バルフォア外務大臣が、後にバルフォア宣言として知られるようになった≪ユダヤ人がパレスチナの地に国民的郷土を樹立することにつき好意をもって見ることとする»約束をしたのだ。

 だが国を作るこれら全ての試みの基盤は一体何だろう?成否の必要条件は何だろう?

帝国主義列強は、彼らの間の権力関係によって世界を分割する。

 レーニンはこれについて《資本主義の最高の段階としての帝国主義》で最良で最も永続性がある解説をし、帝国主義時代の五つの基本特徴を説明した。

  1. 生産と資本の集中は非常に高い段階に発展し、経済生活上、決定的役職を果たす独占を生み出す。
  2. 金融資本と産業資本の統合と、この「金融資本」を基にした金融寡頭政治の成立
  3. 商品輸出とは異なる資本輸出が、例外的に重要になる。
  4. 彼らの間で世界を分割する独占資本主義者の国際的連合の設立
  5. 最大の資本主義列強間での全世界の地域分割が完了する。

 だがレーニンは、とりわけ、様々な資本主義諸国における生産力の不均等な発展ゆえに、資本主義諸国は不均等に発展すると指摘した。しばらくすると、世界の分割のされ方と、帝国主義列強の相対的な勢力との間に差が生じる。この相違は、最終的に、権力の新しい関係に基づいた世界の再分割を強いることになる。レーニンは、こう述べている

「資本主義の下で、片や生産力の発展と資本蓄積と、片や植民地の分割と金融資本の勢力圏との間の乖離を克服するのに戦争以外あり得るだろうか?というのが問題だ。」

 二つの世界大戦は、帝国主義列強間の力関係の不均衡さゆえに起きた戦争だった。大英帝国は全盛期を過ぎており、イギリス資本主義は競争で遅れていた。アメリカとドイツが最大の産業的、技術的成長をしていた強国で、最終的にこの不均衡は爆発した。一度ならず二度。

 ベルサイユとヤルタ

 第一次世界大戦の勝利者は、敗者を犠牲にして世界を彼ら自身の間で分割した。主な敗者はドイツ、オーストリア・ハンガリー、ロシア(ソ連)とオスマン帝国だった。この分割は、ベルサイユ条約と、それに続く小規模な条約で決められた。


ベルサイユ条約(ウィキペディア)後のヨーロッパ

 この地図はオスマン帝国がどのように分割されたかを示している。

 第二次世界大戦の終わりに、勝利者の列強が、ソ連、クリミア半島のヤルタで会合した。ドイツの差し迫った敗北後、ヨーロッパをどのように分割すべきかについて、ルーズベルトとチャーチルとスターリンが協議した。この地図はそれがどのように構想されたかを示し、その後に現れた二つのブロックが、冷戦の基盤になった。ベルサイユの後、1919年に作られたユーゴスラビアは維持され、《二つのブロック間の》として統合されたことに留意願いたい。だからユーゴスラビアは、ベルサイユとヤルタ合意両方の遺産を維持する国だった。


ソ連が崩壊した際の決定的変化

 帝国主義時代には、種々の列強間の争いが常にあった。戦いは、市場、安い労働力の利用、原材料、エネルギー、輸送路や軍事支配を巡るものだった。帝国主義諸国は、その勢力によって世界を彼らの間で分ける。だが帝国主義列強は不均等に発展する。

 ある大国が崩壊したり、ある地域に対する支配を失ったりすれば、ライバル国が空隙を満たすために競争する。帝国主義列強は、自然哲学で、アリストテレスが、ホロール・ヴァキュアイと呼んだ「自然は真空を嫌悪する」原理に従うのだ。

 ソ連が冷戦に破れた時に、まさにそれが起きたのだ。1991年、ソ連は存在を停止し、まもなく東欧圏も過去のものになった。それで古い秩序を維持していた均衡が破れた。巨大な領域が、再分割可能になったのだ。弱体化したロシアは、少し前まで、ソ連が支配していた地域ではなく、かろうじて自身の領土を保存するのに成功した。

 「これほど広大な地域が、再分割に開放されたことはこれまで決してなかった。あらたに手に入れることが可能になったのは、二つの恐ろしい世界大戦の結果だった。戦争にならざるを得なかった。」(Pål Steigan1999)

 ソ連が崩壊したとき、ヤルタ協定とベルサイユ協定の両方が現実に崩壊し、この地政学的空間を支配するための荒々しい競争への道が開けたのだ。

 これが、巨大なユーラシア大陸の支配確保に全力を注ぐ、アメリカのユーラシア地政学戦略のため土台を築いたのだ。1990年以来、大半の戦争の基礎にあったのは、アメリカ合州国に有利なこの再分配のための取り組みだ。ソマリア、イラク戦争、バルカン戦争、リビア、ウクライナとシリア。

 アメリカは積極的に、この先頭に立っており、東方にNATOを拡大し、いわゆる《カラー革命》の形で政権交代を引き起こすプロセスも、この戦いの一環だった。キエフでのクーデター、ナチ分子を利用した、ウクライナのアメリカ植民地への変換や、ドンバスでの戦争もこの構図の一部だ。ロシアが征服されて、手足をばらばらにされるか、アメリカの攻撃を終わらせるまでは、この戦争は終わるまい。

 そこで要約しよう。世界には、帝国主義列強間で分ける、征服すべき新植民地がもはやないので、諸列強は再分配のために戦うしかないのだ。新たな分割の基盤と可能性を作り出すのは資本主義の不均等な発展だ。経済的、技術的に、より速く発展する列強は、より大きな市場、より多くの原材料、更なる戦略的支配を要求するのだ。

 二つのひどい戦争の結果は、またもや、再分割に対して開かれたのだ。

 第一次世界大戦は、おそらく2000万人の死者と、少なくとも同じぐらい多くの負傷者を、もたらした。第二次世界大戦は、約7200万人の死者をもたらした。これはおおよその数で、正確な数値を巡って、いまだに論争があるが、ともあれ、数値はこの規模だろう。ベルサイユ条約とヤルタ条約で終わった二つの世界大戦は、他の苦しみや信じ難い数の損失と、一億人をわずかに下回る死者をもたらした。1991年以来、低強度《世界大戦》が、《真空》を征服するため、特にアメリカによって戦われている。ドナルド・トランプは最近、アメリカが、ウソに基づいて、8兆ドルと、何百万人の命を失った戦争をしたと述べた。アメリカによる戦利品の新分配は、平和裡には起きなかったのだ。

《サイクス-ピコ協定に対する反乱》

 中東の状況を巡る議論で、左翼的、急進的、反帝国主義に見られたいと願う人々の中には、サイクス-ピコ条約とベルサイユ条約で引いた人為的国境に反対する時期だと言う人々がいる。確かにこれら国境は人工的で帝国主義的だ。だが、左派と反帝国主義者は、今これら国境を、一体どのように修正させるつもりなのだろう?

 現実には、中東再分配のために戦っているのはアメリカとイスラエルだ。これがパレスチナを永久に葬ることを目指すドナルド・トランプの《世紀の取り引き》の根本的基礎であり、イラクを分割するアメリカ新戦略でも、それは露骨に述べられている。

 これは全中東分割を目指すシオニストの、イスラエルの本当の敵がいなくなり、地域全体を支配し、大イスラエルの創生も可能にするイノン計画の最新版に過ぎない。

 1919年以来の帝国主義国境見直しを率いているのは反帝国主義者ではない。帝国主義者だ。これを実現するため、彼らはしばしば、初めは大衆運動や、国民運動を利用するが、それもやがては、より大規模なゲームでの、手先か代理にされてしまう。これは、もはや数えられることができないほど歴史で何度も起きたことだ。ヒトラー・ドイツは、ウスタシャを代理人として使い、クロアチア人の愛国心を利用した。1929年から1945年まで、彼らは何十万というセルビア人やユダヤ人やロマ人を殺した。彼らのイデオロギーの政治的子孫は、1995年、クライナ地域で極めて残忍な民族浄化を実行し、いわゆる「嵐作戦」で200,000人以上のセルビア人を追い出した。ヒトラーも、ステパーン・バンデラのウクライナ民族主義者組織OUNの過激ウクライナ民族主義者を使い、バンデラ死後、CIAはソ連に対し、彼らを第五列として使い続けた。

 1991年の湾岸戦争から2003年のイラク戦争までのアメリカによる低強度イラク戦争は、イラクを飛び領土に分割するのを助けた。イラク・クルディスタンはアメリカ《飛行禁止区域》の助けを借りて、石油豊富な北部で自治を実現した。アメリカは、それでイラクで彼らの道具となる自治区を作り出したのだ。確かに、イラクのクルド人はサダム・フセインの下で虐げられていた。だが確実に(彼らのイラク《クルディスタン》はアメリカの言うなりになる属国になったのだ。ブトロス・ブトロス・ガリ国連事務総長がジョン・ピルジャーとの会話で認めたように、飛行禁止区域が非合法だったことに疑問はない。

 今アメリカ合州国は、イラクを三つに分ける計画で、北イラクのクルド人をいまだに利用している。その目的で、彼らはエルビルに世界最大の領事館を建設している。彼らが計画しているのは、単なる《国づくり》に過ぎない。

 よく知られているように、アメリカは、シリアの27パーセントを占領しておくため、シリアでも、クルド人を口実として使用している。クルド民兵のシリア民主軍SDFやクルド民主統一党PYDが、いくら民主政治やフェミニズムや自治主義を主張しても助けにはならない。彼らはアメリカに北東シリア占領を維持するよう懇願する結果になっている。

 新世界戦争のための準備

 イスラエルとアメリカは対イラン戦争の準備をしている。この戦いで、彼らは人々をだますために必要なだけ大量の《進歩的》言説を開発するはずだ。そこにあって至極当然の、この地域における本物の不満が誇張され、大きく炸裂するだろう。イスラエルが《社会運動》に最新ニュースを用意し、大量の現金の他に、訓練や後方支援というアメリカ《暴動キット》を受け取るだろう。

 1919年の国境を修正する良い理由があるかもしれないが、今日の状況では、そのような動きは直ぐさま大戦争を引き起こすだろう。クルド人には、彼ら自身の国家をもつ権利があるという人々がおり、おそらくそうかも知れない。問題は、究極的に、クルド人以外の、他の人々によって決められるのだ。問題は今日の地政学の状況で、統一クルディスタンを作るには、《それ》がトルコとシリアとイラクとイランを打倒するのを要求することだ。彼らの同盟諸国、特にロシアと中国が紛争に巻き込まれずに、それがどのように起きるかを考えるのは困難だ。そうなれば、我々にとって新たな世界大戦になる。その場合、一億人ではなく、おそらく、その十倍が死亡するか、我々が知っている文明の崩壊になる。クルド問題には、それだけの価値はない。

 これは、社会的てあれ、国家的であれ、圧迫や不正と戦うべきではないことを意味するのではない。確実に、戦うべきだ。だが中東地図を修正するのは非常に危険な計画で、非常に危険な結果になるリスクを冒すのを理解しなければならない。これに代わる選択肢は、アメリカとイスラエルの覇権を弱体化させ、それにより将来の戦いのための、より良い条件を引き出す政治闘争を支持することだ。

 小国が何らかの形の国家独立を実現するため、地政学状況に頼るのは目新しいことではない。これは例えば、私の生国ノルウェーで事実だった。1814年にナポレオン戦争でフランスに敗北し、デンマークが、ノルウェーをスウェーデンに取られたが、同時にそれは別のノルウェー憲法と内部自治の余地を生んだ。皆が、1814年のノルウェー建国始祖たちを讃えるが、これはヨーロッパ戦場で決定されたのだ。そして再び、ほぼ百年後の1905年、スウェーデンとの強制された連合解消のための地政学的土台を築いたのは日露戦争でのロシア敗北だった。(これはごく大雑把な説明で、遥かに多くの細部があるが、ロシアが極東で艦隊の大半を失ったことが、西欧で利用可能な権力の空白を作ったのは確実だ。)

 だから、今すべき最善のことは、各国の分裂を支持するのではなく、アメリカを中東から追い出すための共同戦線の支持だ。バグダッドでの百万人抗議行進が口火を切った。それに続いて更に多くの勢力を強化すべき十分な理由がある。アメリカが撤退した時だけ、この地域の民族と国々は、より良い未来の発展を可能にする、彼らの間での平和協定に達することが可能になるだろう。この文脈で、中国が他の列強よりも気高いからではなく、このプロジェクトが少なくとも現状では、非宗派的で、非排他的で、正真正銘、多国間なので、中国が(一帯一路構想としても知られる)《シルクロード》を開発しているのは良いことだ。ワシントン支配下の世界警察を持ったアメリカによる独占的支配に代わる選択肢は多極世界だ。こうしている間にも、それは成長している。帝国の余命はいくばくもない。これが、20年、あるいは50年後に、どういう姿になっているか、まだわからない。

 Pål Steiganは現在ノルウェーのベテラン・ジャーナリストで活動家、独立ニュースサイトSteigan.noの編集者。テーリエ・マロイによる翻訳。

記事原文のurl:http://www.informationclearinghouse.info/52930.htm

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 「人間としてどうなのか」?と疑っているご本人に言われて驚愕するばかり。ウソつきに言われたくない。

“幼児性全開”安倍首相が立憲・黒岩議員を「嘘つき」呼ばわりするも秒殺!「いま根拠ないこと言った!」と喚いた直後に証拠を突きつけられ

 植草一秀の『知られざる真実』も書いておられる。

「人間としてどうなのかと」は誰のこと? 2020年2月4日

 以前、ライドシェア拡大は危険と指摘した笠井氏、昨日はウーバイーツの使い捨て商法を指摘。今は全く交流がない知人がライドシェアを絶賛したのを良く覚えている。信じがたい宗主国絶賛論者。宗主国の医療制度も絶賛していた。

日刊IWJガイド「本日午後5時半より岩上安身による『人間使い捨て国家』著者・明石順平弁護士インタビュー後編を行います!」2020.2.5日号~No.2701

 一番最初の地図で、昔翻訳した記事を思い出した。

イエメンのミステリーとピーターズ中佐の地図 2015年4月17日掲載

血の国境 より良い中東とはどんな姿なのか 2009年4月15日掲載

2020年1月18日 (土)

意図せざる結果:トランプは中東を中国とロシアにわたしたのだろうか

2020年1月14日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 イラク、そして中東じゅうでの、ここ数カ月の一連の行動により、ワシントンは、中国と、ある程度ロシアにも向かい、アメリカ合州国から離れる、戦略上の変更を強いた。もし出来事が現在の方向で続けば、それを阻止すべくワシントンがシリアでアサド不安定化を支持した主な原因である、計画されていたイラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインが、ワシントンが完全な焦土作戦政治を始めないかぎり、今地域で実現する可能性がある。これは意図せざる結果とも呼べるものだ。

 自然が真空をひどく嫌うとすれば、地政学もそうだ。数カ月前、トランプ大統領が、アメリカ部隊をシリアと中東から引き上げる計画を発表した時、ロシアと、特に中国は静かに地域の重要な国々との接触を強化し始めた。

 イラクの石油開発や他のインフラ計画への中国関与は大きいが、際立ってイラク領土の約3分の1をISISが占領したことで大幅に混乱させられた。2019年9月、アンカラや、イスラエルや、サウジアラビアと共にワシントンが重要な隠れた役割を演じていた戦争、ISIS戦争よって破壊された主要インフラ・プロジェクト完成の代償をイラクが支払い、イラク石油収入の50%をアメリカ政府に与えるよう要求したが、丁寧な言い方をすれば法外な要求だ。

イラクの中国への方向転換

 イラクは拒否し。その代わりにイラクのアデル・アブドゥルマフディー首相は、イラク再建における中国の関与を議論するため、55人の代表団の長として北京を訪問した。この訪問はワシントンに気付かれずには済まなかった。その前にさえ、イラクと中国の絆は重要だった。中国はイラク第一の貿易相手国で、イラクはサウジアラビアとロシアについで、中国石油の三番目の供給源だった。2019年4月、バグダッドで、中国外交部羅照輝副部長が、中国は、イラク再建に貢献する用意ができていると述べた。

 アブドゥルマフディーにとって、北京訪問は大成功だった。彼はそれを両国関係の「飛躍的進歩」と呼んだ。訪問中に、8つの広範囲の覚書(MoU)と、与信契約の枠組みが署名され、中国の一帯一路構想(BRI)にイラクが加入する計画が発表された。イラク油田開発に加え、イラクのインフラ再建における中国の参加が含まれている。両国にとって、明らかに、中国が好んで言う「お互いに満足のいくもの」だ。

 アブドゥルマフディー首相の北京訪問のわずか数日後、野党勢力がアブドゥルマフディー辞任を要求するイラク政府の汚職と経済政策に対する全国的抗議行動が起きた。慎重に暴力的な反発を煽る狙撃兵が、CIAが2014年2月のキエフのマイダンで、あるいは2011年にカイロでしたのと同じように、政府制圧の印象を与えるよう、抗議行動参加者に発砲するのをロイターは目撃している。

 中国との交渉と、2019年10月のアブドゥルマフディー政府に対する自然発生的な抗議の時期がつながっているという有力な証拠がある。トランプ政権が、つながりだ。フェデリコ・ピエラッチーニの報告によれば「アブドゥルマフディーが議会で、アメリカがどのようにイラクを破壊し、今、石油収入の50%を約束しない限り、インフラと配電網プロジェクトの完成を拒否し、アブドゥルマフディーがそれを拒絶したという演説をした」。彼はアラビア語から翻訳されたアブドゥルマフディー演説の一部を引用している。「これが私が中国を訪問し、代わりに建設を行うよう、彼らと重要な協議に署名した理由だ。私の帰国後、トランプは私にこの協議を拒否するよう要求する電話してきた。私が拒否すると、彼は私の首相職を終わらせる巨大デモを解き放つと脅した。私に反対する巨大デモがその通り実現してから、再びトランプは電話してきて、もし私が要求に従わなければ、私に圧力をかけて従わせるため、高層ビル上の海兵隊狙撃兵が抗議行動参加者も警備員も標的に定めると脅した。私は再び拒否し、辞表を提出した。今日に至るまで、アメリカは我々が中国との取り引きを無効にすべきだと主張している。」

 今、伝えられるところによれば、彼がアブドゥルマフディー経由で、サウジアラビアとの調停活動で、バグダッドに着陸直後、イランのガーセム・ソレイマーニー少将のアメリカによる暗殺は、あり得る第三次世界大戦の話のさなか、地域全体を政治的混乱に陥らせた。イラク内の米軍基地に対する、イランのソフトな「報復」ミサイル攻撃と、テヘランを離陸したウクライナ民間定期便を誤って撃墜したというテヘランによる驚くべき自認は、トランプとロウハニがことを落ち着かせるため裏ルートの秘密会談をしていたという報告の中、何が本当に起きているかについて多くの人々を困惑させている。

 静かな「絹の」参入

 一つ明確なことがある。北京は、2003年の占領戦争以来ワシントンが保持していたイラク政治の支配に、ロシアとともに取って代わる可能性を見ている。OilPrice.comは、アブドゥルマフディーの成功した北京訪問直後の、10月始めに、二国間で合意した20年の「インフラのための石油」合意の一部として、イラクが中国に100,000バレル/日(BPD)の原油を輸出し始めたと報じている。イラク石油省の情報源によれば、中国は石油とガス投資から始めて、中国企業と人員と、イラク労働者を使って、工場や鉄道を含むインフラを作って、イラクで影響力を構築するだろう。中国が建設する工場は、中国の同様な工場と統合するために、同じ組み立てラインや構造を使うだろう。

 イランのエスハク・ジャハンギリ副大統領は、テヘランをトルクメニスタン、アフガニスタン国境近くの北東マシュハド市と結ぶ900キロの幹線鉄道を電化させるプロジェクトを実行するためイランは、中国との契約に署名したと発表した。ジャハンギリ副大統領は、テヘラン-コム-イスファハン高速列車路線を確立し、タブリーズを通って北西まで、これを拡張する計画があると付け加えた。OilPriceがこう指摘している。「石油やガスや石油化学製品に関係する主要地点の原点で、タブリーズ-アンカラ・ガス・パイプラインの起点であるタブリーズは(中国西部、新彊州の首都)烏魯木斉を、テヘランと、そして途上で、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンとトルクメニスタンを結び、更にトルコ経由で、ヨーロッパへ向かう2,300キロの新シルクロードの要所となるだろう。この計画が大きく進展を遂げ次第、中国は輸送リンクを、西のイラクへと拡張するだろう。」

 さらに、イラク電力大臣ルアイ・アルハティーブによれば「長期的には、中国は戦略的パートナーとして我々の主要選択肢で、いくつかのインフラ計画資金供給のために、限定された量の石油に対する100億ドルの金融枠組みで始めたが、イラク石油生産の増大とともに中国の資金提供は増大する傾向がある」。つまり、中国が、より多くのイラク石油を採掘すればするほど、より多くのイラク・プロジェクトに資金供給が可能になるのだ。現在、イラクはガス・インフラが欠如しているため、発電用ガスをイランに依存している。中国はそれを変えると言っている

 さらに石油産業関係筋は、ロシアと中国が、イランがカタールと共有している巨大なペルシャ湾の南パース・ガス田から、イラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインを再開する準備をしていると述べている。それ以前のカタールの代替ルート提案を拒絶して、イランとイラクとのパイプライン建設協定に署名した直後の2011年、シリアのバッシャール・アル・アサドに対し、アメリカが支援する代理戦争が始まった。トルコとサウジアラビアとカタールはアサドを倒す虚しい取り組みで、アルカイダのようなテロ集団や、後のISISに資金供給するため何十億もの秘密資金を注ぎこんだ。

 一貫性がなく、予想不可能なアメリカ外交政策が、これまでのアメリカ同盟者を遠ざけるにつれ、イラクでの、中東全体での取り組みにおいて、中国は唯一の国ではない。トルコのエルドアンとともにリビアで停戦を仲介したロシアは、イラクに先進的なS-400トリウンフ防空システムを売ろうと申し出たが、数週間前には到底考えられなかったことだ。バグダッドでのソレイマーニーのアメリカによる恥知らずな暗殺後、イラク国会議員は、アメリカとイランを含め、全ての外国部隊の撤退を要求する決議をしており、ワシントンからの反発にもかかわらず、この時点で、バグダッドが申し出を受け入れることは想像可能だ。ここ数カ月、サウジアラビア、カタール、アルジェリア、モロッコとエジプト全てが、世界で最も効果的なものだと言われているロシアの防空システムを買うため、ロシアと話し合っている。トルコは既にそれを購入した

 アメリカによるソレイマーニー暗殺前には、サウジアラビアや、UAEやイランやイラクで、アメリカが扇動したアラブの春以来、地域中で紛糾した高価な戦争の緊張を緩和するため、多数の裏ルートでの取り組みがあった。ロシアと中国は共に異なる方法で、地政学の緊張を変える上で重要な役割を演じている。現時点で、正直なパートナーとしてのワシントンに対する信頼性は、マイナスではないにせよ、事実上ゼロだ。

 ウクライナ定期航空便撃墜をイランが認めた後の一時的な静けさは、ワシントンが静かにすることを決して意味しない。トランプとエスパー国防長官はイラクのアメリカ軍撤退要求を反抗的に挑戦的に拒絶した。アメリカ大統領は、新たに起きたイランの反政府抗議行動に対する支持をTwitterにペルシャ語で投稿した。ワシントンが最近の中東における行動の意図しない結果に対処しようとする中、明らかに中東は実に酷い厄介な状況にある。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/14/unintended-consequences-did-trump-just-give-the-middle-east-to-china-and-russia/

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 広島高裁の森一岳裁判長は四電に伊方原発運転差し止めを命じる決定を出した。

 今日の孫崎氏のメルマガ題名もこの話題

「伊方原発3号機、運転差し止め命じる 広島高裁決定」、森裁判長は決定理由で、原発の近くに活断層がある可能性を否定できないにもかかわらず「四国電は十分な調査をせず、原子力規制委員会も稼働は問題ないと判断した」と指摘。地震国日本で安全確保は不可能。

2020年1月 3日 (金)

トルコのリビア軍事介入はシリアの助けになるかもしれない

2019年12月27日
Moon of Alabama

 リビア内戦では、それぞれの側が複数の国から国際支援を得ているので、トルコのリビア介入は、大きな国際危機に発展するかもしれない。

 今トルコは兵隊と機器をリビアに送る本格的な措置をとりつつある。

木曜日、トルコは、リビアの要請に応えて、議会再開次第すぐ、部隊をリビアに送る法律を提案するとレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が発表した。

与党公正発展党(AK党)の首都アンカラ本部での地方首長会議で講演し、エルドアン大統領は、一月初旬の議会再開時、リビアに軍隊を送る軍事負託が議題になると述べた。

ファイズ・サラージより、東リビアを本拠とする指揮官ハリファ・ハフタルを各国が支援していることを彼は批判した。

 ロイターは、エルドアンが語った「招請」の公的記録がないことを指摘した。

トリポリに本拠を置く国民合意政府のフェトヒ・バシャガ内務大臣がチュニスで記者団への発言で、特定の公式要請はまだされていないと言っており、エルドアンが何を指したかは不明だ。

 エジプト、アラブ首長国連邦、ロシアと、いくつかの西欧の国は、リビア(赤)の大部分を支配するハリファ・ハフタル下の反ムスリム同胞団勢力を支援している。カタールとトルコはイスラム主義者側を支持している。ファイズ・サラージはトリポリとミスラタ(青)以外、ほぼ何も支配していない。彼は元来国連とEUの支援を得ているが、2015年、サラージの国民合意政府が組織されて以来の進展不足が彼の権限と国際支援を弱めた。


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 リビアでの戦争における更なる外国の関与は、リビアにとっては良くないだろうが、それはシリアにとっては良いかもしれない。2011年、NATOがリビア国家を破壊するため、イスラム主義者を支援した後、それら戦士の多くがシリア破壊を支援するため、シリアに移された。リビアからの武器が政府に反対する「反政府派」を支援するため、トルコによってシリアに送られた。両方の流れが今逆転している

トルコに支援されるシリアからの反抗者が、権力保持者ハリファ・ハフタルに対する戦いで、まもなく国際的に認められたリビア国民合意政府の軍隊に加わるだろう。

リビアとトルコの幹部によれば、北シリアでトルコと共に戦ったトルクメン人の反政府集団が今にもトリポリで政府を強化することが期待されている。

政権当局者によれば、リビア政府は初め、このような派遣の考えに抵抗したが、ハフタル勢力がトリポリに向かって進み始めるにつれ、最終的にそれを受け入れた。

 いわゆるサルタン・ムラド旅団は北西シリアで、民族的にクルド族地域を浄化するためトルコに使われた。戦士はよく統制されておらず、残忍なことが知られている。彼らはトルコに訓練され、武器を与えられ、彼らの指揮官はトルコ語を話す。彼らの一部は航空援護を呼びこむよう訓練されている。他の集団は、現在トルコ士官から訓練を受けており、後にリビアに送られる予定だ。

 トルコとカタールは、リビアに、このようなシリア人「反政府派」を募集するため、比較的多額を提供している。

トルコが支援する派閥が、青年をリビア戦争に参加させよう誘っており、給料報酬が、戦士一人で、月に1800ドルから2000ドルに達することを様々な情報源が確認している。それに加えて、受け入れ国が追加サービス提供を保証している。

他の情報源は、二人の戦士が数日前にリビアで殺害されたことを確認したが、彼らはダマスカスから送られ、トルコが支援する派閥に合流した人々だ。

 シリア人「反政府派」戦士の減少は、再開したイドリブ軍事行動でシリア軍が前進するのをより容易にするだろう。12月19日に開始して以来、アルカイダと提携するハヤット・タハリールアル・シャム(HTS)占領していた地域での新作戦は、既に、40以上の村を解放した。


アル・マスダル・ニュースによる地図 拡大する

 アメリカ大統領とシリア・アルカイダの首長の二人が、シリア政府攻撃についての懸念についての非常によく似たメッセージを発表した。いずれも、両国が打倒しようと努めているテロリストではなく、ロシアとイランを指摘した。

ドナルド・J・Trump@realDonaldTrump -  2019年12月26日、15:25 UTC

ロシア、シリアとイランは、イドリブ県で何千人もの無辜の一般人を殺害しているか、殺人しようとしている。そんなことはするな! トルコはこの大虐殺を止めるため一生懸命働いている。

 トランプがツイートする一日前、HTS指導者アブ・ムハンマド・アル・ジュラニがビデオを発表し、彼の少年ファンの一人が翻訳している

「[ロシアとイラン]両国の間で、人口構造の変化を通して、領土と資産を乗っ取るために、政権は両国に傀儡として利用されている。彼らの狙いを達成するため、スンニ派の人々に対し最も醜悪な大虐殺を犯すことに両国は良心の呵責を感じない」

政治、治安手段で革命を静め損ねた後、空襲、砲撃と建物の破壊を通して。」

ジュラニ: 「とは言え、我々はイスラム共同体全体のために、かつてソ連邦を破壊し、イランの野望に直面することを望んだ偽善者世界のために、我々は偉大な戦争に直面している」

 最後の部分「イスラム共同体のために」は、イドリブ県での戦いでアルカイダを支援するため、世界の至る所からのイスラム主義者とスポンサーの新たな招待と解釈できる。

 ジュラニは以前、トルコとつながる「反政府派」の支援を拒絶していた。彼は彼らがイドリブにおける彼の最有力の立場を危険にさらしかねないのを恐れている。彼に個人的な忠誠を誓うことをいとわない新兵を探しているのだ。彼の呼びかけが、彼の現在の勢力が甘んじなければならない敗北に埋め合わせをするために十分な支援を受ける可能性はありそうもないように思われる。

 米国務省はHTSをテロ集団と指定している。2017年、中東研究所が主催した会議(ビデオ)で、アメリカ政府のISIS掃討有志連合大統領特使ブレット・マクガークが、シリアのイドリブ県を「アイマン・アル・ザワヒリ[アルカイダ現指導者]に直接つながる9月11日以来最大のアルカイダの安全避難所」と呼んだ。彼はイドリブにおけるアルカイダの存在は「大問題」で「しばらくの間」そうだと付け加えた。

 トランプとジュラニの抗議のいずれもイドリブ作戦に影響を与えるまい。イドリブを解放するシリアの作戦は、いくつかの段階で続くだろう。


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 シリア軍は現在青い地域を支配しようと努力している。その際、より北、ハマとアレッポ間のM5幹線道路の完全支配強化を次に行う可能性が高い。軍は次に海岸からアレッポまでつなぐM4幹線道路を再開するため南イドリブの西部を占領しようとするだろう。

 イドリブ県は大半が田舎で、大きい戦いの価値を持った経済資産をほとんどない。だがこれら幹線道路の支配はシリアの経済再生に不可欠だ。

 追記:ウィキリークスは、シリア、ドゥーマでの、エセ化学兵器攻撃に関する化学兵器禁止機関文書の4回目を公開したばかりだ。文書は既知の事実に何かを追加するようには思われない。文書は、化学兵器禁止機関報告の操作に関して既にジョナサン・スティールピーター・ヒッチンスが報じたことを裏付けている。我々はここと、ここでそれを論じている。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2019/12/turkeys-military-intervention-in-libya-might-help-syria.html

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 今日は、たて続けに、再配信を拝聴予定。

日刊IWJガイド「本日午後5時より『トーク・イベント「政府・メディア『共犯』の異常な嫌韓煽動のもとで考える~政治権力とメディア」10.2(前編)』を配信します!」2020.1.3日号~No.2668号

 見出しの他にも下記再配信がある。

年始は是非IWJをご覧ください!! 本日は午後2時より岩上安身による軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏へのインタビュー(後編)、午後5時より「トーク・イベント『政府・メディア「共犯」の異常な嫌韓煽動のもとで考える~政治権力とメディア』10.2」(前編)、午後8時より岩上安身による国際ジャーナリスト・春名幹男氏へのインタビュー(後編)を再配信!

 大本営広報部は決して掲載しないFTA記事を読んだ。

更なる地域経済の衰退と格差拡大をもたらす日米FTA アジア太平洋資料センター(PARC)共同代表・内田聖子

オトモダチのために国民の命と暮らしを生贄にしてはならない 東京大学教授・鈴木宣弘

 大本営広報部の著名人リスト、Litera。20位くらいまで拡大希望。

「御用ジャーナリスト大賞」に輝いたのは誰だ? “今度は清和会で講演”三浦瑠麗、ジャパンライフ疑惑の田崎史郎をおさえてあの人が!

安倍擁護ビジネスから抜け出せない人たち! 御用ジャーナリスト大賞10位〜6位発表! 有働由美子に立川志らく、山口敬之には特別賞

2019年12月18日 (水)

非常に重要な化学兵器禁止機関スキャンダルが展開中。それを誰も語らない理由はこれ

ケイトリン・ジョンストン
2019年11月17日

 世界中で一面記事になるはずの、もう一つの軍事介入に関し、アメリカとその同盟国が、またしても世界をだました証拠で、今化学兵器禁止機関は大打撃を受けつつある。それでも、アメリカ報道機関の主要ニュースを見ていれば、今唯一重要なのは、共和党が多数派の上院で何か魔法のように、圧倒多数の賛成で、ドナルド・トランプが大統領の座から解任されるかもしれないという子供じみた夢想にふけることだと思わされるだろう。

 CounterPunchは、これまで大衆に知られていなかった化学兵器禁止機関スキャンダルに関する多くの暴露を含むジャーナリストのジョナサン・スティールによる実に衝撃的なニュースを報じた。スティールは、同紙が欧米帝国主義に批判的な、あらゆる重要な思索家を粛清する前に、ガーディアンの海外特派員として働き受賞した記者だ。最初彼は先月、BBCでの発言で、シリア、ドゥーマでの化学兵器攻撃とされているものへのこの組織による調査で、二人目の内部告発者の存在を明らかにして化学兵器禁止機関論争に決然と取りかかっていた。

 もし読者がこの話題について十分お読みでない場合、ドゥーマ事件に関する、これらの新しい意外な事実の重要性を正当に評価するため、出来事の線表をご覧になるにはここをクリックいただければ良いが、簡単にまとめると、去年4月、バッシャール・アル・アサド大統領の下、シリア政府に使用された化学兵器により、多数の一般人がドゥーマで殺害されたという報道が表面化したのだ。アサドが既にドゥーマでの戦闘で勝利しており、報復として欧米諸大国からシリアへ軍事攻撃があるのを知った上で、禁止された兵器を使う戦略上の理由はなかったのだから、シリアに対する言説操作作戦に注意を払っていた人々はすぐさま、これをいぶかしく思った。例により、数日後、アメリカとフランスとイギリスが、シリア政府に空爆を開始した。

 今年3月、化学兵器禁止機関はドゥーマについての最終報告を発表したが、その報告はドゥーマ調査から独立した二人の内部告発者に否定された。最初のものは、今年5月に浮上し、犯罪現場で発見された塩素ボンベは、空から落とされる可能性は少なく、それらは、そこに手作業で置かれた可能性、すなわちドゥーマを占領している反政府勢力が仕組んだ可能性が遥かに高いことをはっきり示す漏洩した技術的評価だ。二人目の内部告発者は先月、内部告発者を守る組織カレッジ財団が集めた専門委員会の前で、ブリュッセルで丸一日のプレゼンテーションを申し出て、その調査結果はウィキリークスに発表された。

 スティールによるこの新報告は、身の安全上の懸念から偽名「アレックス」で通っている二人目の内部告発者が彼に提供した情報に焦点をあてている。アレックスが提供した情報は、漏洩した技術的評価より遥かに刺激的であることが分かった。 ここに七つの要点(ハイパーリンクで、各々が参照する適切な記事にとべる)がある。

1 - アメリカ政府当局者が、化学兵器禁止機関の調査担当者に、アサド政権がドゥーマ事件に責任があると信じるよう強いようとした。化学兵器禁止機関の当時の部長ロバート・フェアウェザーによって、当局者が調査担当者と同じ部屋に配置されたが、もちろん調査担当者は、化学兵器禁止機関の公平さに対する誓約の極めて不適当な違反と感じた。念のため言っておくと、既にアメリカ政府は表向き独立した国際組織化学兵器禁止機関に、既存の政権転覆の狙いを推進可能にするよう脅して強いる周知の実績がある。

2 - アレックスは、ドゥーマ事件に関する化学兵器禁止機関の公式出版物に関する内部対立は、これまで知られているより遥かに蔓延していたと報じ、「ドゥーマ・チームの大半が、事件に関する二つの報告、中間報告と最終報告が、科学的に貧弱で、手続き上、不正で、詐欺の可能性があると感じた。」と書いた。

3 - チームメンバーの一人以外全員が、塩素ボンベは、現地の人々が手作業で現場に置いた可能性が遥かに高そうだという技術的評価に同意した。

4 - その名が漏洩した技術的評価に署名されていた南アフリカ人弾道学専門家イアン・ヘンダーソンが、その漏洩の当事者だったように思える。ヘンダーソン自身が漏えいに関与していたかどうか、大衆には、これまで知られていなかった。

5 - アレックスが「誰もあえて明示的に言及しない、誰もが認識しているが口に出したくない重要な問題」と呼ぶもので、調査担当者たちは、化学兵器攻撃はなかったという彼らの調査結果が高まること関して、何であれ言うことに、圧力を経験していた。

6 - ドゥーマ事件に関する化学兵器禁止機関の最終報告は、明示的に、調査が、武器としての有毒化学物質の使用が行われたという「妥当な根拠を見いだした。この有毒化学物質は反応性塩素を含んでいた。有毒化学物質は分子塩素だった可能性が高い。」だが、アレックスによれば、現場で発見された塩化有機化学物のレベルは「どんな家庭環境にでもあるものより高くなく」、実際「環境試料から予想されるより、ずっと低く」、世界保健機構による飲料水の推奨塩素濃度と同等か、あるいは、より低かった。この極めて重要な事実は、アレックスが「故意で、異例」と表現するやり方で、積極的に、繰り返し化学兵器禁止機関の公式報告から削除された。

7 - 先月、スティールは、二人目の化学兵器禁止機関の内部告発者による暴露に対するコメントを得ようとして、化学兵器禁止機関に接触して失敗したが、新記事で、フェアウェザーと化学兵器禁止機関の広報部両方が返答を拒否しており、この組織が彼をまだ避けているのを確認したと述べた。ラ・レプッブリカのステファニア・マウリツィも化学兵器禁止機関がこの重要事項に関し報道機関を避けていると報じていた。5月に最初の内部告発者が浮上した後、化学兵器禁止機関は問い合わせに対応していたが、2番目の内部告発者の主張には、そうするのをやめろという命令を誰かが出したように思われる。

 もし報道価値と実際のニュース報道の間に相関関係があれば、化学兵器禁止機関スキャンダルは、今頃、第一面の国際的な見出しになっているはずだ。ところが、そうではなく、アメリカと同盟国が虚偽情報に基づいて戦争犯罪を行い、独立のはずの監視組織が、彼らがそれを隠蔽するの支援している証拠が益々増えていることはほとんど報じられない。一体なぜだろう?

 読者が、シリアに関する言論の管理者、ガーディアンのジョージ・モンビオや、インターセプトのメディー・ハサンに聞けば、たとえアサドがドゥーマ事件に責任がなかったにせよ、彼は依然、非常に悪い人物なのだから、それは重要ではなく、大した話題ではないのだ。だがバッシャール・アル・アサドが良い人物かどうかは全く無関係なのだから、これは彼らにとって、知性的に、実に不正直な曖昧化だ。化学兵器禁止機関がアサドの無罪を証明するドゥーマに関する、シリア政府の無罪を示す調査結果を隠蔽するのは大したことではなく、アメリカが更に次の軍事介入で世界をだますことを意味するから重要なのだ。アメリカが将来の他の軍事介入への支持を作り出すことが一層困難になるだろう。

 もちろん、それこそが政治/メディア支配層が化学兵器禁止機関スキャンダルを無視している本当の理由だ。軍の暴力は、アメリカに集中した帝国をばらばらにならないよう維持する接着剤であり、軍の暴力を推進することに対して、帝国が同意を作り出す能力を維持するのは、戦略上、最も重要なことを意味している。富豪に支配される放送局は、従業員が自分たちの出世が、金権政治階級が築く帝国を守ることに依存しているのを理解するような形で経営されているから、化学兵器禁止機関スキャンダルは、商売を続けたいと望む誰にとっても明白な禁忌事項だ。

 こうした話題を主流マスコミに報道するようにさせる唯一の方法は、主流メディアの支援なしで広められるかどうかで、その時点で、宣伝屋は、メンツを維持するため、言説支配を取り戻す、ほぼ不可能な作業を始めるため、それを報じるよう強いられるだろう。これは、化学兵器禁止機関スキャンダルを、主流マスコミが注目するよう押しやるため十分な人数の人々が協力した時にしか起き得ない。私はこれは、世界にとって非常に良い結果になるだろうと思う。
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ケイトリン・ジョンストーンは、ならずものジャーナリスト。間抜けな社会主義者。アナルコ内的世界探索者。ゲリラ詩人。ユートピア・プレッパー。

記事原文のurl:https://medium.com/@caityjohnstone/the-hugely-important-opcw-scandal-keeps-unfolding-heres-why-no-one-s-talking-about-it-3632903f22a2

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 中東関係で著名な教授の新書を読みかけている。新しいカバーがかけられていたので新刊と思って購入したもの。以前読んだかもしれない。著名なことと、発言が真実であること、直結するだろうか?中にこういう記述がある。

度重なる化学兵器の使用についても、そのたびに国際社会から強い批判を浴びています。

 ブログ「私の闇の奥」最新記事、まさに、OPCWにふれておられる。

侵略の共犯―侵略者のウソに加担する者の罪(1)

ウソといえば、植草一秀の『知られざる真実』昨日の記事がある。

日米FTA交渉をやらないという安倍内閣大ウソ

 記事の中にはこういう文章がある。

実際、米国のペンス副大統領は2018年10月4日の講演で、
“we will soon begin historic negotiations for a bilateral Free Trade Agreement with Japan.”
と明言している。
はっきりと、「日本とFTA交渉をやる」と明言しているのだ。

 日刊ゲンダイDIGITAL記事

トランプに握られた日本人の胃袋 米国牛肉はEUで禁止 それでもなぜ日本は輸入拡大するのか

 そして、大学入試問題。素人には「入試改革」に名を借りた政治資金源入試民営化ウソにしか見えない。

 東京新聞記事

国数記述式 無期限見送り 振り回された受験生

「大学共通テスト 中止を」 大学教授ら文科省批判

 NEWSポストセブン

下村博文氏の息子の結婚式に「大学入試利権」のお友達大集合
英語民間試験 123億利権に群がった役人・教育者・企業たち

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名

不思議に安倍首相側近の不祥事が出てくる。AERA「萩生田文科相、社員三名が市から指定管理業務請け負っていたプールで殺人事件を起こし、指名停止(わずか三カ月だけ)になった後援企業(会長が後援会の事務局長)から処分明けた日付で100万円献金献金受理」

 入試改悪旗振り役、どうやら教育再生実行会議のようだ。実態は教育破壊実行会議。

「反社」という単語が頭に浮かぶが、もっと直截な表現がある。

 日刊ゲンダイDIGITAL 2019/12/18 06:00 「金子勝の天下の逆襲」

“何でもあり”の犯罪者集団を追放しなければ国会は機能不全

 日刊IWJガイドで、今日の裁判を知った。

◆中継番組表◆

**2019.12.18 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch7】9:00~「伊藤詩織氏(フリージャーナリスト)民事裁判 判決前インタビュー」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch7

 民事裁判判決前の伊藤詩織氏インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた伊藤詩織氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。※電波状況により中継できない場合がございます
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BC%8A%E8%97%A4%E8%A9%A9%E7%B9%94
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【IWJ・Ch7】10:30頃~「伊藤詩織氏(フリージャーナリスト)民事裁判 判決後のコメント」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch7

 民事裁判判決直後の伊藤詩織氏のコメントを中継します。これまでIWJが報じてきた性的暴力関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%80%A7%E7%9A%84%E6%9A%B4%E5%8A%9B
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2019年11月24日 (日)

アメリカは、シリアでの戦争の源であって、解決策ではない

2019年11月12日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 想定されるシリアからのアメリカ「撤退」後、欧米メディアは、アメリカ部隊が今ユーフラテス川の東にあるシリア油田を占領する準備をしていると報じた。

 どの記事も、そもそも、シリアにおけるアメリカ軍駐留がどれほど非合法か、擁護できないかについて、いかなる言及も、まして「なぜ」アメリカ部隊がシリアの天然資源を「奪う」準備しているかの言及を避ける慎重に選ばれた「専門家」によるものだ。

 ガーディアンの「アメリカは、トランプの軍事撤退を反転させ、シリア油田に戦車を送る計画 - 報告」記事は、シリアにおける欧米の行動を調査したり、問題にしたりすることへの適切な配慮を自発的に放棄している好例だ。

 人はアメリカがシリアに駐留し続ける言い訳として主張するだろうものを当然と思わされるのだ。アルカイダや、いわゆる「イスラム国」(ISIS)や彼らの関連団体のようなテロ組織が、この地域に戻るため「資金」源を利用するのを否定する言説に基づいて。

 最も明白で持続可能な解決は、シリア油田の管理をシリア自身に移すことだ。シリアはあらゆる地域で、テロ組織に打ち勝ち、ダマスカスは今秩序を回復し、油田と関連産業の復活で、国を再建し、そもそも、それを破壊した分子から守る、より良い位置につけるはずなのだ。

 だが、そもそも2011年に、アメリカが意図的に彼らを作り出し、彼らをシリアの戦争を引き起こし、更にそれに拍車をかけるため意図的に使った事実を無視して、これはアメリカが、地域でテロ組織の復活を防ぐことに興味があることを想定している。

 アメリカはシリア戦争の根源だ

 早くも2007年、本物のジャーナリストが、イランと同盟国シリアを傷つけようとして、アルカイダのようなテロ組織とつながる反対派を強化するアメリカ計画を警告していた。

 ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリスト、セイモア・ハーシュは、2007年のニューヨーカー記事、リダイレクション: 政権の新政策は、対テロ戦争で、我々の敵に役立っているのだろうか?」が、シリアとより広い地域両方を待ち受けていたこことの、不吉ながら、極めて明確な警告になっていた。

 ハーシュはこう警告していた。

アメリカは、イランとその同盟国シリアを狙った秘密作戦にも参加していた。これらの活動の副産物は、イスラムの好戦的構想を奉じ、アメリカと対立し、アルカイダに同情的なスンニ派過激派集団の強化だった。

 記事は、名指しでムスリム同胞団に言及し、既にブッシュ政権が、シリア内の集団につぎ込み初めていた具体的なアメリカ支援について記述していた。

 同胞団は、アルカイダとの直接つながっていて、2011年の「アラブの春」とされるものの震央にいた過激派のフロント組織だ。2011年以降、 それからオバマ政権下で、 アメリカによる支援が、財政的、軍事的支援のかたちで続いた。

 ニューヨーク・タイムズの「CIAからの支援でシリア反政府派への武器空輸拡大」のような記事が、破壊的な戦争に拍車をかけるため、アメリカから何十億ドルもの価値に相当する武器がシリアに流入していたのを認めている。

 シリア紛争は、政府と「穏健反政府派」の間で戦われているという欧米メディアの主張にもかかわらず、戦争初年度に、アメリカ国務省自身が、アルカイダが戦場で、既に支配的地位を確立していることを認めていた。

 アルカイダ関連団体、ヌスラ戦線を外国テロ組織と指定する国務省自身のウェブサイト公式声明で、こう認めていた。

2011年11月以来、ヌスラ戦線はダマスカス、アレッポ、ハマ、ダラ、ホムス、イドリブやデリゾルを含む主要都市で、40以上の自爆攻撃から小火器や即席爆発装置作戦にまで及ぶ約600回の攻撃を主張している。これら攻撃で多数の無辜のシリア人が殺害された。

 アメリカとその同盟国が「穏健反政府派」に何十億ドルにも値する兵器や機器を提供していたのなら、一体誰が、戦場を独占することができるようにした更により多くの兵器と装置をヌスラ戦線がに提供したのだろう?

 アメリカは、外国でのほぼ全ての他の侵略戦争でしていたのと同様、武器を与えた連中の本性について嘘をついていた。そもそも最初から、セイモア・ハーシュのようなジャーナリストが警告した通り、シリアに対する政権転覆代理戦争を行うため、意図的に、過激派を援助し武装させた。

 消防士ではなく、放火犯

 シリアに関し、アメリカは対立を終わらせるための本物の努力は何もしていない。対立の間じゅうアメリカは、最初は東シリア侵略と占領を正当化するため「ISISと戦う」ことから、徐々に「偶然にも」既にシリア領内で活動していた部隊で、シリア政府そのものに対する直接米軍介入を正当化する方向へと、終始その戦争宣伝を調節し続けてきた。

 2015年以降、ロシア介入後、直接のアメリカ軍事介入は引っ込められ、シリアの「クルディスタン」に関する持続不能な言説が萎え、アメリカによる占領は東シリアに限定されている。

 今日、我々はアメリカが、依然、シリア領土の非合法で擁護できない占領を正当化しようと試みているのを見ている。シリアと同盟国は、撤退し、平和と安定をシリアの国とその国民に戻して、紛争が最終的に終わることを可能にする多数のメンツを保てる機会をワシントンに提供しようと試みた。

 早くも2007年、セイモア・ハーシュのような非常に真面目なジャーナリストが、アメリカが意図的に画策したのを明らかにしたシリアの危機に対して、アメリカは「解決」の一部であるような姿勢を取り続けている。

 悔悟しない放火犯が自分が点けた火事を消そうとしないのと全く同様、アメリカは自身で始めた紛争を解決する努力をするはずがなく、アメリカは、この時点で、紛争を終わらせる、いかなる真摯な願望も示していない。

 シリア油田に居すわるのは、国に燃料を供給し、再建に資金供給するのに必要な自身の資源のシリアによる利用を妨げ、シリア戦争を一層長く引き延ばすために使われるもう一つの意図的戦術だ。

 アメリカは消防士どころか、消防士の仕事を邪魔する悔悟しない放火犯だ。欧米メディアが、アメリカが「なぜ」シリアに、しかも、シリア油田にいるのかという基本問題にさえ対処できないほど、アメリカ外交政策は、あからさまに悪性になった。

 シリア戦争中、終始事実だったのと全く同様、現在のアメリカ政策が維持できない状態を、現地で根気よく作りつつあるシリアと同盟諸国が、ワシントンを更に後退するよう強いて、アメリカの企みは挫折させられるだろう。

 一方、この戦争の起源の真実をさらし、それに責任ある人々が「和平調停者」や「保護者」のふりをして、更に引き延ばししようとするのを阻止する継続的な取り組みが不可欠だ。もしアメリカが「和平調停者」や「保護者」になりすましたければ、シリアと同盟国は、彼らがそうするのを許すかもしれないが、結局シリアからの彼らの完全、無条件撤退の中で、面目を立ててやるに過ぎない。

 Tony Cartalucciはバンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/11/12/us-is-the-source-of-not-solution-to-syrian-war/

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 フランシスコ教皇長崎訪問を機会に、下記記事をお読みいただければ幸い。広島には原爆ドームが残ったが、長崎の浦上天主堂は撤去再建されてしまった不思議を解いた本『ナガサキ消えたもう一つの「原爆ドーム」』。翻訳記事「広島の神話 責任を負わない戦争犯罪とアメリカ軍の歴史の嘘」の末尾で触れた。

 普通に考えれば、大本営広報部の幇間のたわごとではなく、日刊ゲンダイDIGITAL 11/23記事が真実だろう。

平気で嘘をつく安倍首相 驕りではなくイカれているのだ

 そして、植草一秀の『知られざる真実』11月23日記事

桜を盾に売国日米FTAを断固阻止するべきだ

 想像していた通り、属国二国、宗主国の強烈な圧力には逆らえない。大本営広報部は、韓国だけが、屈伏したかのようなエセ呆導。おめでたい連中ではなく、共犯者たち

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名

「GSOMIA米国務省・国防省・議会の三重圧力で急旋回…青瓦台、失効6時間前に発表」 22日米国上院GSOMI継続要請の超党派決議案。ポンペオ国務長官は、韓国外交部長官と の電話会談。統合参謀本部議長も訪韓。韓国メディアも対米配慮で破棄反対論展開。

 敵を間違えてはいけない。今こそ、両国市民の、両国マスコミの交流が必要だろう。

日刊IWJガイド「GSOMIA継続発表の韓国で、日韓メディア労組が交流、25日ソウルでシンポジウム開催!! IWJは本日24日、明日25日『日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)』訪韓に同行取材・中継配信!」 2019.11.24日号~No.2628号~

2019年11月 5日 (火)

シリア:終盤の勝利者は誰か?

2019年10月31日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 ISIS指導者を殺害して、シリア危機に対するアメリカの関与の証明だというアメリカ大統領の主張にもかかわらず、アメリカに有利な終盤を形成するには、現地の現実に影響を与えるアメリカの能力は限定されている。この暗殺は、トランプが大統領選挙運動を強化するのを可能にするかもしれないが、バクダディの死が、ロシアが主導する和平策定過程で、アメリカが議席を獲得する可能性はありそうにない。同様に、トルコの軍事作戦と、シリアに「安全地帯」を確立することに関する最近のトルコ-アメリカ協議と決定にもかかわらず、トルコとロシアの協定は、終盤を形成する上で、遥かに大きな可能性を持っている。二つの協定の決定的な相違を作り出しているものは、シリアにおける両国の物理的駐留規模だ。アメリカは既に、シリアからイラクへと軍隊の大部分を移動させたのに対し、ロシア軍は積極的にシリアに駐留しており、シリア軍の重要なパートナーだ。

 実際、トルコ内へのクルド人民防衛隊/PKKの潜入を防ぐため、ロシアが共同でシリアトルコ国境を管理する点で、トルコ-ロシア合意の実施は主にロシア軍に依存する。協定はロシアとトルコ双方にとり「お互い満足」だ。トルコにとっては、奥行き10キロの国境地帯共同パトロールは、トルコが最近の軍事行動で得たものの強化に役立つ。これは国境の残る地域のほぼ全てで、奥行き30キロで、クルド人民防衛隊(YPG)撤退に関する合意の中の条項に加えてだ。ロシアにとって、トルコの軍事駐留は問題で、正当性に欠けるが、共同パトロールは、シリアにおいて、トルコのロシアに対する依存を増し、NATO大国をロシア側に惹きつけておき、ブリュッセルから相対的に引き離すための重要な糸になる。

 またロシアにとっては、シリアにおける長期的なトルコ軍事駐留を認めておらず、シリアの領土的分裂を目指さないという点で、合意は「お互いに満足」だ。実際、合意は正当にシリアの政治的統一と領土保全を犠牲にせずに、トルコの国益を確保することを規定している。それで「安全地帯」というアメリカ政策は、少なくとも今のところ事実上停止状態にある。

 同様に、シリアからのアメリカ撤退は全面的ではなく、アメリカはシリア油井を支配下に保持することを決めており、今アメリカの支配領域が縮小し、ロシアとシリアの支配下の領域が多種多様に増加している。これはシリアでは、これ以上軍事侵攻しないというロシアとトルコの合意のせいだけでなく、アメリカ部隊撤退のおかげもある。これはつまり、アメリカの突然の撤退によってもたらされた真空が、それらの地域にトルコ戦力がいない場合、ロシア軍の助けを借りたシリア軍に埋められていることを意味している。

 とは言え、トルコがシリア内で更に侵攻はしないにせよ、最近のイドリブ訪問時に、シリア領土を盗むのに熱中している「泥棒」とエルドアンを批判して歯に衣着せずに言わったアサドにとって、シリア内のトルコ軍事駐留は大きな問題のままだ。シリア体制に、シリアに対するトルコの軍事駐留について実情を打ち明けたというモスクワの主張にもかかわらずの、アサドの批判なのだ。

 ロシアにとって、トルコに対するシリアの批判は厄介ではない。一つには、シリア北部国境のほとんど3分の2を支配している事実から、トルコはシリアの最終的解決に向かって非常に強い立場にあるが、もしエルドアンがシリアの統一と領土保全に対する支援を確認し続けるなら、トルコはシリア領域のこのような広範囲を無期限に占拠することはできないことだ。

 だがロシアにとって、これは重大な問題ではない。シリア危機を終わらせる上で、地域の当事者間の一括交渉が平和への鍵になるはずなのだから。

 アメリカ軍駐留と、アメリカによるシリア油田「支配」は正当性に欠け、国際法の下で承認されていない。しかも、シリア軍は、アメリカ軍のシリアでの永久、あるいは更なる長期駐留を決して受け入れまいし、ロシアもそうだろう。アメリカ駐留は既に過去3年から4年の間にかなり縮小し、シリアの食物や農業やエネルギーの源を奪還しようとするシリア軍の全国的な動きを考えれば、米軍駐留は減り続けるだろう。

 結局「アサド辞任」という邪悪な計画を挫折させたのみならず、シリアでの「政権転覆」支援から、シリアの「領土保全」と「統一」を守ると誓うまで、政策コースを変えるようNATO諸国を成功裏に説得した点でも、勝利するのはシリアとロシアだ。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの対外、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/10/31/syria-who-is-winning-the-end-game/

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 「石が流れて木の葉が沈む」今やお隣の国を遥かにこえる酷い状態。

日刊IWJガイド「名古屋市が『あいちトリエンナーレ2019』芸術監督の津田大介氏に法的措置を検討!? 民事・刑事両面で!?」2019.11.5日号~No.2609号~(2019.11.5 8時00分)

 IWJガイドには

はじめに~日本国憲法公布を記念した「文化の日」を植民地支配や侵略を肯定する「明治の日」に!? 賛同署名に100万筆が集まる右傾化日本の現実!

 とある。昨日転載させていただいた記事のように「田中正造の日」にして欲しいもの。

 昨日拝見したIWJ岩上氏による河かおる氏インタビューで示された写真で、韓国の方々の抗議集会の頻度・規模の多さ、大きさに感嘆。実際、権力者を何度も打倒している。韓国の方々の爪の垢を煎じてのまなければならないようだ。

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