イスラエル

2017年2月23日 (木)

フリン辞任は世界平和に役立つのだろうか?

2017年2月21日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

僅か数日間、職務をおこなった後、トランプ大統領の国家安全保障主席顧問マイケル・フリン中将の突然の解任は、より平和な世界に関心をもっている人々にとっては、不幸に見えて、結局は幸福となるものかも知れない。シリア“和平”を巡りフリンの汚い取り引きをまとめるのが、ロシアにとって良いことになるという、あらゆる空想や考えからロシア指導部の目をさまさせる冷や水になった可能性もある。

一体何が本当に起きているのかを感じ取るには、見出しの先を見ることが不可欠だ。そもそもの始めから、再三私が述べてきた通り、トランプ大統領は策略で、オバマの失敗した世界支配“本案”を、ヘンリー・キッシンジャーの“代替案”とでも呼ぶべきもので置き換えるのが狙いだ。

フリンの突然の解任は、どのように世界平和のためになるのだろう? 彼はプーチンのロシアとの関係を正常化する親しい友人ではなかったか? 彼はジョージ・W・ブッシュと、B. オバマの外交政策を支配する戦争挑発ネオコン連中に対する熱烈な反対者ではなかったか? 要するに、そうではない。彼はそうではなかった。

ギリシャ神話のアウゲイアースの家畜小屋掃除のように、ワシントン諜報界の汚れを彼単独できれいにしようとしていたかのようなフリンが問題なのではない。問題は、公表されているトランプ・プロジェクト外交政策の優先順位だ。

選挙運動以来、ある種の主題、はっきり表明されている。イランとの核合意は“まずいもの”で、新たな敵対的経済制裁は良いことなのだ。ビビ・ネタニヤフの右翼リクード政権との関係を、再びワシントンの特別な優先事項にしなければならない。世界最大のテロへの資金提供国、サウジアラビアとの関係も良くしなければならない。就任以来の四週間で、一体何が起きただろう?

フリン後、新たな政策は皆無だ。起きているのは、予定通りの、中東の石油とガスをアメリカが支配するための戦争連合を構築するための戦略的旋回だ。ロシアと協力してのシリアにおける“和平”が狙いではない。決してそういうことはなかったのだ。

ユーラシア開発トライアングルの破壊

そもそも最初から、トランプや、フリンや、ジェームズ“狂犬”マティス国防長官の発言を考えれば、アメリカの長老連中や、ヘンリー・キッシンジャーのような連中のメッセンジャーの狙いは、戦争で疲弊した世界に、戦争ではなく、ドル体制やNATOの支配から、大幅に自立した、ユーラシアの国々を結ぶ、底が深い港や、高速鉄道インフラ・ネットワーク建設による経済成長という新たな希望を与えてくれる、ユーラシア経済トライアングルを破壊することだ。

トランプ就任前に発表した先の記事で私が概略を書いたように、“今やキッシンジャーは、次期大統領トランプと陰の外交政策顧問として特別な関係を持ち、キッシンジャー同盟者のティラーソンが国務長官、マティスが国防長官となり、キッシンジャーの強権で、欧米ワン・ワールド妄想の拮抗力となりうる可能性を破壊するため、中国とイランを標的にして、中国とロシアとイランの間に不信と不和を醸成することで、プーチンとロシアを利用しようという彼独自の「イギリスの勢力均衡」政治操作が姿を現し始めている。”のは当時から明白だった。

キッシンジャーは、最近のオバマ外交政策批判で、オバマが、見返りに、イランがシリアから離れ、レバノンとシリアでのヒズボラ支援を止めることを要求せずに、イランへの経済制裁の一部を解除したと主張している。シリアを巡るロシアとの取り引きでは、合意によるバッシャール・アル・アサド退陣と、ワシントンが、1990年代の戦争で、ユーゴスラビアでしたのと同様な、シリアの小国分割、“区分け”を要求すべきだと彼は主張している。キッシンジャーは“冷戦時代のソ連のように、帝国主義国家として、革命の大義をもって行動しており同様な脅威となっているのだから、イランは封じ込めなければならない”と主張している。

トランプの事実上の外交政策戦略家たるキッシンジャーにとって、彼(とデイヴィッド・ロックフェラー)版の世界秩序にとって最大の脅威は、自分たちの利益を主張し、アメリカが率いる秩序の事実上の属国としては行動しない地域ブロックの出現だ。キッシンジャーは、2014年にこう述べていた。“地域間の戦いは、国家間の戦いがそうであったものよりも破壊的なものになりうる。”

フリンは、ロシアゆえにでなく、イランゆえに首にされた

フリンがこれほど早く解任されたことの公式理由は、トランプが大統領になる何日も前、フリンが就任する前にしたワシントン駐在ロシア大使セルゲイ・キスリャクとの電話会話の全詳細をペンス副大統領や他の連中に説明するのを拒否したことだとされている。

理由として遥かにもっともらしいのは、2月始めのイランを対象にしたフリンの軽はずみな発言だ。あの時フリンは、ホワイト・ハウスで異例の記者会見を行い“本日をもって、我が国はイランに正式に警告する”と発言していた。彼の発言は、イランの弾道ミサイル実験や、テヘランが支援していたとワシントンが主張するイエメン戦士によるサウジアラビア海軍艦船に対する最近の攻撃を対象にしていた。強硬に見えるだろうか、あるいは、地域で再びその力を行使する本物のアメリカ風ランボー風マッチョか。ウワオォー!

フリンのばかげた発言には間違いが多々ある。まず、2012年8月、すんでのところでアメリカが、シリアでの地上戦を始め、中東におけるアメリカの威信の悲惨な喪失となるところだった、シリアでの化学兵器に関するオバマの“越えてはならない一線”発言同様、中身がない。キッシンジャーが言っている通り、オバマの“越えてはならない一線”大失敗は、“この地域からアメリカが戦略的撤退するという印象と現実を産み出した。”

しかも、イランの弾道ミサイル実験に対して、国際的禁止は存在しない。元ホワイト・ハウスの中東専門家フィリップ・ゴードンが指摘している通り、“このように劇的な公式な形で、これほど曖昧な警告を発したことで、彼は自らとアメリカ合州国を、ばつの悪い撤退か、危険な対決を選ばざるを得なくした。”弾道ミサイル実験は、イラン核協定や国連決議の対象ではない。

政権が全閣僚を選び、ましてイラン政策で、連中をきちんと整列させる前に、フリンは一体何とばかなことをしたのかが新米トランプ政権内で理解されるにつれ、フリンは辞任せざるを得ないことが明らかとなった。ロシア大使は好都合な話題逸らしだ。

フリンによるおろかで曖昧な脅しのおかげで、ロシアも中国もイランに対する強固な支持を公式に宣言し、代替案がもたらすはずのものと真逆になったことは注目に値する。フリンが自らの刃で倒れる三日前、クレムリン大統領報道官ドミトリー・ペスコフはこう述べていた。“ロシアは、アメリカのドナルド・トランプ大統領によるイランが‘第一番のテロ国家’だという最近のレッテル貼り発言には同意しない。皆様ご承知の通り、ロシアはイランとの良い関係を享受しており、様々な問題で我々は協力しており、我々はこの経済的な絆を高く評価しており、一層進展するよう願っている。”

反イラン軍事ブロック?

トランプの新構想とは一体何かを子細に検討すると、いくつかの特徴があきらかになる。超反動的なサウジアラビア皇太子の後頭部に口づけをした新CIA長官マイク・ポンペオの胸の悪くなるへつらいの態度を見てみよう。2月12日、CIA長官として最初の外国訪問で、ポンペオは、王位継承者のムハンマド・ビン・ナーイフ皇太子に、テロとの戦いの取り組みに対し、“ジョージ・テネット勲章”を授与した。ポンペオは、イランは中東における紛争の主要な根源だというトランプ政権の呪文を繰り返した。トランプが宣言したこと、キッシンジャーが原稿を書き、イランを“世界最大のテロ支援国家”と非難して、ジェームズ・マティス国防長官が断言したことのオウム返しだ。

1980年代初期に、CIAの十年も続いた対ソ連赤軍戦争を行うアルカイダとなるものを作り出すためオサマ・ビン・ラディンをパキスタンに派遣したことを含め、狂信的なイスラム教の過激なワッハブ派を助長するため、過去何十年もの間に、サウジアラビアは、推計1000億ドルも費やした。サウジアラビアの資金が、ほぼ六年たっても、現在シリアで戦争が続いており、そしてイエメンでも戦争が続いている主な原因だ。

ワシントンのサウジアラビア君主国との関係修復は、ネタニヤフのイスラエルと、サウジアラビア、クウェート、カタール、ヨルダン、エジプトを含む超反動的なスンナ派湾岸諸国連合とワシントンとの関係再構築というより大規模な戦略の一環だ。オバマのイラン核合意は、ワシントン と、イスラエルや湾岸アラブ諸国との関係をひどく冷却させた。

2月15日、ウオール・ストリート・ジャーナルが、トランプ政権が、地域において増大しつつあるイランの影響力に対抗すべく、アメリカ合州国とイスラエルと諜報情報を共有するのに協力する国々、サウジアラビアや他のスンナ派湾岸諸国とイスラエルで、反テヘラン軍事ブロックの構築を計画していると報じた。ワシントンは、諜報情報がイスラエルと公然と共有される四つのアラブ国家間の“新たな‘NATO’協定の創設を狙っていると記事は報じている。新協定は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦 (UAE)、エジプトとヨルダンに提案されており、増大するイランの地政学的脅威に対する正式な軍事同盟と見なされている。”

トランプと会見すべく、ワシントンを訪れたネタニヤフは、即座に“アラブのNATO”を作るというトランプ提案を受け入れたが、もちろん、イスラエルは、抜け目なく裏で“標的”を提供しいてたのだ。イスラエル首相は、これは“平和にとって素晴らしい好機だ”と宣言した(原文通り)。

より深い地政学

しかしトランプ政権によって、イランに対する新たなスンナ派戦争を作り出すことは大詰めではない。それは遙かに大きな途方もなく戦略的な作戦の一歩なのだ。ロシア、中国とイラン間の増大しつつある協力で、出現しつつあるユーラシア・トライアングルの破壊だ。ワシントンとイスラエルのネタニヤフは、そのためにはイランが最善の方法、弱い輪と見なしている。

2016年にマイケル・フリンと本を共著した人物でもあるワシントンのネオコン尊師マイケル・レディーンによる最近の独創的論文は精読に値する。1980年代のイラン-コントラ・スキャンダルや、2003年に、ブッシュ-チェイニー政権が、イラクに対する狂った戦争を正当化するのに利用したインチキなニジェール・ウラン・イエロケーキ事件の立案者、レディーンは イランを悪魔扱いするトランプの取り組みの中心だ。現在、レディーンは、ネタニヤフとつながるワシントンにある民主主義防衛財団で、いわゆる「自由の学者」をつとめている。

フリンがNSCを辞任する直前、2月13日に、ルパート・マードックのウオール・ストリート・ジャーナルに掲載された論説で、レディーンはこう書いている。“ウラジーミル・プーチンと、中東で取り引きをしたいのだろうか? それなら本物の質問から始めよう。ロシアはイランとバシャール・アサドのシリアを見捨てる用意があるだろうか? もしそうであれば、それをうまくすすめるには一体何が必要なのだろう? ”

レディーンはこう続けている。“プーチン大統領に、アサドと、アヤトラ・アリ・ハメネイとの同盟を止めさせるロシアとのアメリカ取引は、 イランを脅かす。ロシア爆撃機と特殊部隊がなければ、イランはアサドと同様、敗北に直面する。シリアがなければ、テヘラン政権の欠かすことのできない一部であるヒズボラは、少なくともひどく脅かされ、テヘランから地中海に至る軍事パイプラインと共に、もはや機能できなくなる。”

レディーンは、更に、ハメネイのイランを打倒するのに、新たなCIAカラー革命を支援するようトランプに提案している。“アメリカの支援によって、何百万人ものイラン人が、イスラム共和国を打倒し、欧米の政府に似た世俗政府を樹立できよう。イスラム共和国がなくなれば、トランプ政権は、プーチン大統領と取り引きする上で、ずっと強い立場にたてるだろう。モスクワへの道はテヘラン経由なのだ。” xv

マイケル・レディーンは卑劣な人間だ。2002年に、イラク侵略を推進する一環として、彼がこう発言したことが記録に残っている。“騒然たる状況になる可能性が極めて高い地域があるとすれば、今の中東だ。我々が効果的に戦争をしかければ、イラク、イランとシリアのテロ政権を打倒することができ、サウジアラビア王政を打倒するか、若いテロリスト連中を洗脳する世界的組み立て工場を放棄するよう強制できるだろう。それが対テロ戦争における、我々の任務だ。”

身を引くロシア

こうしたあらゆる物事は、フリン辞任と、トランプ政権のモスクワに対する真の動機に関するモスクワの認識とどうつながるのだろう? モスクワとワシントンから出されているあらゆる兆しから、トランプ政権は、シリアを巡りロシア-イラン関係を絶ち、主要な中東関係者としての新たに築かれたロシアの影響力や、他の国々にとって信頼できる同盟国としての信頼を破壊する、とんでもなくひどい取り引きを、モスクワに申し出ることに邁進していた。経済制裁解除の可能性と、ロシアのクリミア政策に対する何らかの“理解”という曖昧な約束が、トランプ株式会社がモスクワの前にぶらさげた、いくつかの“ニンジン”だと報じられている。

2月14日、彼のロシア高官との接触を巡ってのものとされるフリン辞任の翌日、ペンタゴンは、クリミアのロシア黒海艦隊の戦略的基地がある黒海の公海で、誘導ミサイル駆逐艦、アメリカ軍艦ポーターに“余りに接近して”飛行したと、ロシア軍を非難した。ペンタゴンは、ロシア戦闘機がトランスポンダーを切って飛行していると非難している。アメリカ艦船がそれほどロシアに近いところに存在していること自体がオバマの下で始まった、明らかに、トランプが変更していない、ワシントンによる挑発の一環だ。

それより一週間前、アメリカ国連大使ニッキ・ヘイリーは、国連で、“アメリカ合州国は、ロシアのクリミア占領を非難し、即座に止めるよう要求し続ける…クリミアはウクライナの一部だ。ロシアが半島の支配を、ウクライナに返還するまで、クリミアに関連するアメリカ経済制裁は継続する。”トランプ本人がさらにこうツイートした。“オバマ政権時代に、クリミアはロシアに奪われた。オバマはロシアに甘すぎたのだろうか?

選挙運動中、トランプは、関係修復の一環として、クリミアに関連するロシア経済制裁を見直すことを示唆していた。

マイク・フリン解任以降、現時点で、シリアを巡るワシントンとの本格的取り引きから、ロシアは明らかに身を引いている。ロシアは、CIAポンペオ長官による最近のトルコ訪問は、エルドアンを、NATO陣営に戻るよう説得し、シリア内での新たな攻勢に対するトルコの支持を得る狙いであり、シリア国内での和平への共同取り組みに対するトランプ政権の本当の狙いに関する基本的な不誠実さの更なる兆しと見ている。アメリカ軍産複合体と共に、永久戦争経済に深く肩入れしているワシントン諜報界内に埋め込まれたネットワークが、フリン解任の背後にあろうがあるまいが、余波の中、モスクワが戦略的見直しをしているのは明らかだ。

シリアでのロシアの邪悪な取り引きで、イランとロシアの絆を断てば、ユーラシア黄金トライアングルのもう一本の戦略的柱、つまり、現在、世界でもっとも大規模なインフラ・プロジェクトと言われている、港・高速鉄道インフラ・プロジェクト一帯一路への参加を中国がテヘランに呼びかけている、習近平の中国とイランとの戦略的つながりの破壊も促進することになる。ワシントンが、このユーラシア・トライアングルを破壊しなければ、超大国の衰退に直面する。それがキッシンジャーのトランプ・プロジェクトの狙いだ。

シリアを巡り、ロシアとイランの間にくさびを打ち込もうというワシントンの取り組みを、ワシントンが南シナ海を巡って中国を標的にしていることや、来るべき通貨戦争という世界的な文脈に置くと、ヘンリー・キッシンジャーが設計したトランプ・ プロジェクトの本当の狙いがより明らかになる。狙いは、現在、唯一の超大国としてのアメリカ覇権に本当に取って代わる能力がある世界の唯一の地域同盟、つまり金、技術、鉄道網と手強い軍事抑止力を持ったロシア-イラン-中国ユーラシア・トライアングルを破壊することだ。世界にとって幸いなことに、連中は悲惨なスタートをするところだ。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/02/21/does-flynn-exit-aid-world-peace/

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大本営広報部の白痴製造装置、市場移転問題と、暗殺事件一辺倒。一億総白痴。

【国会ハイライト】『犬臭い』と園児のリュックを捨てた!? 森友学園が運営する塚本幼稚園での「児童虐待」の実態を民進・玉木雄一郎議員が追及!~「極右学校法人の闇」第13弾!

「牧口常三郎・創価学会初代会長が治安維持法による弾圧で獄死させられた経験を思い起こして欲しい」――市民が公明党・山口代表に要請「現代版『治安維持法』=『共謀罪』法案の国会提出をさせないで」 2017.2.22


2017年2月13日 (月)

トランプは一体なぜイランを標的にするのか

Finian CUNNINGHAM
2017年2月11日

反イラン亡命者集団とトランプ政権高官とのコネが、一体なぜアメリカ大統領が“テロ支援国家ナンバー・ワン”と呼び、テヘランに対して新たな経済制裁を課し、イスラム共和国に対するこれほどの敵対的姿勢をとっているのかという説明になるかも知れない。

先週トランプの国家安全保障顧問マイケル・フリンは最近の弾道ミサイル実験を巡り、軍事行動を含む将来の不特定行動の対象になると“イランに警告した”と挑発的に主張する公式声明を発表した。トランプ自身も加わり、中東を不安定化させるとイランを非難した。

イスラエルとサウジアラビアの国家諜報機関とのつながりが疑われているイラン人反政府集団は、政策を策定する上で、大統領に話を聞いてもらえているようだ。

トランプの新運輸長官として承認されたイレーン・チャオと、少なくとも大統領主要顧問の一人、元ニューヨーク市長ルドルフ・ジュリアーニは、いずれもイラン反政府集団ムジャヒディン・ハルク(MEK)が主催する集会で招待講演者として登場している

MEKとつながっているトランプ政権中枢に近い幹部政治家には共和党の大物ニュート・ギングリッチ、元CIA長官ジェームズ・ウルジーや元アメリカ国連大使ジョン・ボルトンがいる。

MEKは、1960年代、アメリカが支援したシャー独裁制に反対する武装反政府集団として出現した。後に、イランを1979年以来支配しているイスラム教聖職者政権と対立するようになった。イラン当局はMEKを外国が支援するテロ集団に指定している。彼らは、イスラム共和国を不安定化する企みで、17,000人のイラン国民殺害を行ったと推測されている。アメリカとイスラエルの諜報機関が画策した近年のイラン人核科学者暗殺も、MEK工作員と結びつけられている。トランプの外交政策顧問、共和党の長老政治家ニュート・ギングリッチは、更なるそうした暗殺を呼びかけたことで有名だ。

ワシントンの幹部連中とこの集団のコネを考えると、奇妙なことに、アメリカが支援したシャーに反対していた時期には、MEKは、1970年代、少なくとも6人のアメリカ軍兵士や契約業者の殺害の責任も負っていた。2001年に、MEKは、武器を使った暴力行為を放棄したと公式に宣言し、それ以前のアメリカ国民殺害を分派のせいにしている。2012年、彼らはアメリカの外国テロ集団ブラック・リストから外されたが、ワシントンに本拠を置くシンクタンク、ブルッキングス研究所が“イランにおける政権転覆の代理”として、MEKは有用だとして、早くも2009年に勧告していたものに沿った動きだ。

今週のAP通信報道によれば、トランプの運輸長官イレーン・チャオは、2015年 フランスの首都パリで開催されたMEKの政治組織が主催した集会での5分間演説で50,000受け取った。同じ集会にはルドルフ・ジュリアーニも参加しており、イランでの政権転覆を呼びかける強烈な演説をした。

共和党上院多数党院内総務ミッチ・マコネルの妻チャオは、2016年3月、イランMEKとつながる反体制集団が主催して、アメリカで開催された別の集会で行った演説に対して、更に、17,500ドル受け取っている。

ジュリアーニは、トランプによって、外交部門の長官職が最終的に、元エクソン・モービル会長レックス・ティラーソンに決まる前、国務長官の対象として考慮されていた。先月、ジュリアーニや他の元アメリカ高官連中が、トランプ新政権に、MEKの政治部門との“対話を確立する”よう呼びかける書簡を書いたと、APは報じている

このロビー活動の背景は、一体なぜトランプ政権が、イランに対する敵対的な姿勢を突然とったかの説明になるかも知れない。

トランプ政権の動機の一つは、ロシア、中国とイランの事実上の同盟を分断しようとすることだというアメリカ・マスコミ報道もある。これまでのところ、この策略は弾みがついているようには見えない。ロシアも中国も、イランに課された新たなアメリカ経済制裁は、国際関係にとって逆効果だと非難した

モスクワは、イランはテロ支援国家だというワシントンの主張も否定している。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、イランは、その逆で、シリアとイラク内のイスラム主義テロ集団を打倒する上での主要パートナーだと述べた。

しかも、ロシアは今週、防衛的軍事技術を開発するイランの主権を擁護し、イランの弾道ミサイル実験先月末は、2015年 P5+1 核合意に違反していないと述べた。問題となっているミサイルは通常のもので、核弾頭を搭載するよう設計されていないので、イランは国連安全保障理事会の経済制裁にも違反していないとモスクワは主張している。それゆえ一見したところでは、テヘランに対するトランプの敵対的態度の口実は意味をなさない。

トランプ戦略には、両国ともイランが、この地域に悪影響を及ぼすと過激な主張をするイスラエルとサウジアラビアからの情報が関係している。トランプは今月末ワシントンを訪問するイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフと会談する予定だ。二人は既に電話会談をしており、そこで二人は“イラン封じ込め”の必要性を話しあったと報じられている。

先週、イランに“世界最大のテロ支援国家”というレッテルを貼ったトランプの国防長官ジェームズ・マティスも、“イラン封じ込めの必要性”を含め、地域安全保障問題に関し、サウジアラビア国防大臣ムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子との緊密な連絡を共有していると報じられている。ワッハーブ派サウド家は、シーア派イランや、より民主的に進められたイスラム革命を、自分たちの王朝やペルシャ湾の他の同盟スンナ派君主国による支配にとって、実存的脅威だと見なしている。

アメリカ経済の全てがそれにかかっているオイルダラー覇権を維持するため、ワシントンの既成支配体制は、このサウジアラビア-イスラエル枢軸と、それによるイラン封じ込めにもっぱら依存している。サウジアラビアとイスラエル独裁制とのアメリカ関係の象徴的本質は、誰がホワイト・ハウスにいようとも無関係に、体系的で不変なのだ。

サウド家の重要人物、元サウジアラビア情報局長官で、現在の国防大臣ムハンマド・ビン・サルマーン副皇太子の伯父であるトゥルキ・アル-ファイサル王子も、イラン反体制集団MEKのパトロンだ。APによれば、彼は政権転覆を呼びかける集会で、演説をしている。サウド家がMEKの主要資金提供者である可能性は極めて高く、そうでなければ、亡命者集団が、一体どうやって、ヨーロッパやアメリカに事務所を構え、そうした大物の政治関係者をゲストにできるのか説明するのは困難だ。

イスラエル軍諜報機関との連携も一貫している。イラン当局は、MEK工作員が実行した暗殺は、イスラエルのモサドのおかげで可能になったと主張している。

イスラエル、サウジアラビアとMEK反イラン亡命者集団が、トランプの対イラン政策の主要推進者であるように見える。

確かに、トランプ政権のけんか腰の激化は、不当な影響力の存在を強く示唆している。

個人的事情も大きな役割を果たしている。トランプは、外政問題に関しては、いささか素人で無知という本性を見せている。彼は本を読まず、情報をケーブルTVニュースで得ており、“政策”策定の上で、顧問や漠然とした細部に依存しているように見える。トランプが“テロ支援国家”というイランに対する非難をおうむ返しにしているのは、この大統領が、悪い影響を受けやすいことを示唆している。

イラン問題については、膨大な悪影響がトランプの頭脳に吹き込まれているのだ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/02/11/why-trump-targeting-iran.html
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2017.2.11 02:00更新産経ニュース「安倍晋三首相「私は朝日新聞に勝った」 トランプ大統領「俺も勝った!」 ゴルフ会談で日米同盟はより強固になるか?」

今朝、孫崎享氏のメルマガで、この見出しを読んだときには意味がわからなかったが、解説を拝読して納得。個人的に、紙媒体購読を止めるにいたった理由が、判明したような気がする。本気で攻撃し、屈伏させたということのようだ。とんでもない話。ひどい属国に生きている!と悲しくなるばかり。

しかし、安保条約からみのタイミングで、必ず大役を演じる北朝鮮、宗主国との八百長でないとは、素人にはどうしても思えない。まるで歌舞伎。いやプロレスか。

2016年12月21日 (水)

ドナルド・トランプを理解する。ロシアと中国の分裂

Soraya Sepahpour-Ulrich
Global Research、
2016年12月16日

ドナルド・トランプが次期大統領となって一カ月が過ぎ、第45代アメリカ大統領。彼が勝利して以来、評論家、専門家連中は、大半の人々にとっては驚きだった当選を議論し続けている。この勝利の理由は、それぞれの見方によって異なるが、大半の人々が一つのことには同意する。トランプは予測できない。

しかし、本当にそうだろうか?

アメリカ外交政策が、トランプ政権の下で進路を変えることはなく、単に戦術を変えるだけだという明らかな兆候がある。ロシアとの関係はリセットされる方向に向かっていると信じ続けている人々は、分析的というより、甘いのだ。アメリカは、これまで進んで来た道からは外れるかも知れないが、依然、同じ目標に向かっている。

トランプは、古代スカンジナビア神話のとても個性的な人物、ロキに似ている。ロキ同様、トランプについて考えられたり、言われたりすることは、情報源次第だ。ロキ同様、トランプはトリックスター、変化妖怪(政策変化妖怪)なのだ。だから、彼を良く理解するには、我々は知っていること、つまり、彼のチームに集中すべきなのだ。

彼の人選から判断すると、トランプはイスラム教徒を第一番の敵と見なしており、それに、イラン、中国とロシアが続く。彼の政権で働くよう彼が選んだ連中のイデオロギーはアメリカ外交政策の連続性を支持するもので、‘非介入’という彼の選挙運動スローガンと矛盾する。トランプの人選を分析する無数の記事は、マイク・ペンスフリン元中将、ジェームズ・マティスやジョン・ボルトンを含む彼のチームの考え方(それぞれの記事をよむには、氏名をクリックのこと)を指摘している(追加リンクについては、脚注を参照)

更に、イスラエルによるアメリカ政策支配が、これほど明らかになったことはない。数十年前から、多くの人々が、被占領パレスチナ以外に“ホワイト・ハウスも占領地だと考えている”。ドナルド・トランプは、彼らが正しいことを証明した。彼の女婿ジャレッド・クシュナーは、ホワイトハウス西棟に事務所を構えることになる。クシュナーは、バレスチナの違法なユダヤ人入植地に資金を提供している。

上記の情報は明らかで見た目通りだ。より重要なことは、ぼかされている。トランプは、中国、イランと“過激イスラム教徒”に対する姿勢は十二分に明らかだが、ロシアに関して、マスコミは、違う方向へと我々を導いている。だからトランプが、ロシアとはリセット・ボタンを押すだろうと考えても許される。しかし実際の物事の仕組み上、トランプは、アメリカの狙いを継続し、実現するため、ロシアを、中国、イランとシリアから引き離そうとしているのだ。狙いは、ロシアの復興防止、中国封じ込め、イラン封じ込めによる完全支配と、イスラエルの拡大だ。

トランプ・チームにとっては、両国を分裂させて、ロシアと中国両国を弱体化することが重要なのだ。一方をもう一方よりひいきして。トランプはハッキング疑惑でロシアを擁護している。疑うことをしない人々にとって、彼は見たところは“ロシアに友好的な”国務長官レックス・ティラーソン(タカ派の国務次官補ジョン・ボルトンが支配権を握っているのは確実だが)を任命した。細かく詮索すると、ティラーソンを国務長官に任命したのは、トロイの木馬の可能性はあっても、プーチンへの‘捧げ物’でないのは確実だ。

彼について・我々が聞かされている事実は、彼がエクソン・モービル社のCEOであること。彼がプーチンを知っていること。彼は対ロシア経済制裁に反対であることだ。彼が、ネオコン・シンクタンクの戦略国際問題研究所 (CSIS)の評議員でもあることを我々は聞いていない。(CSISの詳細説明は、ここをクリック)。ヘンリー・キッシンジャー、リチャード・アーミテージやズビグニュー・ブレジンスキーは彼のCSIS評議員仲間だ。

更に、ティラーソン/エクソンはロシアと関係しているが、ウクライナとも関係している。2010年、CIA/国務省プロパガンダ機関ラジオ・フリー・ヨーロッパはこう報じた

“ウクライナは、四半世紀にわたって、全米民主主義基金(NED)などの民主主義を推進する欧米財団の標的だ”。

イギリス側のNEDの相手役、イギリスが資金を提供しているウエストミンスター民主主義財団は、この取り組みに積極的なパートナーだ。同年遅くに、アメリカ-ウクライナビジネス協議会(USUBC)のメンバーとなった、“ウクライナの民主主義財団”ピープル・ファースト財団を取り込んだのはウエストミンスター民主主義財団だった。

USUBCの上級顧問は、ヘリテージ財団やブルッキングスなどの親イスラエル・シンクタンク出身者で、理事会役員は、レイセオンやボーイングなどの有力企業から選ばれる。エクソンは、2010年に、USUBCに加わった。

一体なぜマスコミは、この争点となる事実を省略しているのだろう? この検閲は、欧米、それともロシア、どちらに向けられたものなのだろう?

不安定さを引き起こす恐れから、オバマ大統領に探査を中止するよう要求したイラク政府に逆らって、エクソンが最近、イラクでの石油探査契約を調印したことは特記に値する。トルコがこの契約に加わっていることは注目に値する。イラク石油は、クルド人によって、イスラエルに輸出されており、イスラエルはイラクのアルビルからの石油は、イスラエルにとって利益になると考えている。イスラエルが、アメリカ政府を支配しているのを知っていて、イラク・クルド人は、イスラエルと連合しており、独立実現へのイスラエルによる支援を懇願している。

先行するあらゆる政権同様、トランプ政権はイスラエルに仕えるのだ。イスラエルへの奉仕は、地域とロシアを犠牲にして行われるのだ。イスラエルとロシアの権益には常に対立があった(例えばウクライナの例はここ)。ネタニヤフ、トランプの勝利と、クシュナーのホワイト・ハウス入りを大いに喜んで、今週、二つの極めて重要な国々アゼルバイジャンとカザフスタン訪問を開始した。

この二国を、イスラエルは十年以上追いかけていたのだ。アゼルバイジャンとカザフスタンはOPEC加盟国ではなく、両国は大量の石油を産出するので、二国を支配すればOPECの力を削げるだろう。アメリカ政権は、イランとロシアを迂回するバクー-トビリシ-ジェイハン パイプラインを推進している。

ネタニヤフは、上海協力機構(SCO)創設メンバーのカザフスタンとの事業推進を狙っている。アメリカが率いる野望に対抗するSCO参加国の取り込みは、いくら強調しても、強調しすぎることはない。この重要性が、イスラエルの関心を復活させ、分割し、堕落させ、弱体化するために、ネタニヤフをそこに向かわせたことは疑うべくもない。同様な企てが、BRICSに対しても行われたのだ。

アゼルバイジャンは、イスラエルにとって特に価値がある。イスラエルは、アゼルバイジャンを、イランとロシアに対する同盟国として見ている。2002年に、JTAはこう報じていた。イスラエルとアゼルバイジャンには多くの類似点がある。“イランと過激イスラム教徒への恐怖、ロシアに対する疑念、トルコとの友好、欧米の仲間になりたいという願望。”アゼルバイジャンが敵意を煽り立て、イラン国内のアゼリ人の間で不満を掻き立てることも期待されている。

次期政権が姿を現わしつつあり、“ニュース”で気を散らされている中、戦線がしかれつつある。おそらく、トランプに関し、記憶し考えておくべき最も重要なものは、彼が‘意外な事’好きだという点だ。

Soraya Sepahpour-Ulrichは、アメリカ外交政策と、アメリカ外交政策に影響を与えるロビー集団の役割に取り組んでいる独立した研究者、作家。

本記事の初出はGlobal Research
著作権 Soraya Sepahpour-Ulrich、Global Research、2016年




記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/making-sense-of-donald-trump-creating-a-divide-between-russia-and-china/5562783

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孫崎享氏の今日のメルマガ、タイトルが的確。「米国海兵隊が支配する国、日本」

年末には真珠湾謝罪訪問。71年で、「戦後レジーム」属国体制完成。

2016年11月12日 (土)

ロシア、トルコ、イスラエル、新たな勢力均衡

2016年10月25日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

もし自然が真空を忌み嫌うのであれば、地政学はましてそうだ。欧州連合という誤った名前で呼ばれている機能不全の構造を離脱するという、イギリス国民の大多数による投票は、遥かに深く、より地殻変動的なものの症状なのだ。まるで巨大なダムが決壊し、洪水が世界を変えつつあるかのようだ。ダムは、アメリカ政府の無敵さで、世界唯一の超大国、世界覇権国たるアメリカ合州国は、世界の流れを必死に押しとどめようとしているのだ。アメリカ・グローバル・パワーの急激な衰退で産み出された真空に、世界中が対応しつつあるが、最も驚くべきものは、おそらく、ウラジーミル・プーチン、ビビ・ネタニヤフと、誰あろう、レジェップ・タイイップ・エルドアンとの間での明白な協約だ。

国際的進展の早いペースと、近年-とりわけ、2001年9月以来そうなのだが、アメリカ合州国が、前向きで建設的な圧倒的な指導力を示し損ねていることが、アメリカ政府や、それを支配するオリガーキーが連中最悪の悪夢と見なすもの、アメリカの世紀の終焉を急速にもたらしつつある。

4月のアメリカ大統領によるイギリス国民に対する残留しろという“命令”にもかかわらず、Brexitで、今やアメリカの命令に反抗することが可能であることが示された。今やロシア、イスラエルと、誰あろう、トルコが、ヨーロッパ向け天然ガス・パイプライン、シリア紛争を終わらせる上で、トルコによる、ダーイシュに対する政治的、軍事支援を止め、三国間での協力と諜報情報の共有など、広範な戦略的問題について、新たな協力を構築するための三カ国対話を開始している。昨年11月に、トルコ戦闘機がロシア戦闘機をシリア領空で撃墜し、エルドアンが謝罪を拒否し、そのような交渉は全く不可能と思われていた。

ここ数ヶ月、アメリカのジョン・ケリー国務長官とジョー・バイデン副大統領が、少なくとも、ロシアのガスプロムに対するトルコの大きな依存に置き換えるための、イスラエルのリバイアサン・ガス田からの大量のイスラエル沖合ガスを手にいれることも視野にいれてイスラエルとトルコに国交を再開させる説得に深く関わっていた。

6月のイギリス離脱投票から数日後、イスラエルとトルコが両国は和解合意に達したと発表した。六年間の反目の後、イスラエルとトルコの間で完全な正常化が復活したのだ。諜報および安全保障上の協力、合同軍事演習と、エネルギーと国防への投資は、包括的な合意の一部だ。

イスラエル諜報機関に近いオンライン・ブログ、DEBKAfileによれば、新たな合意は、オバマ政権に、ヒラリー・クリントンと、デービッド・ペトレイアスに大いに愛されていた悪名高いムスリム同胞団テロリスト・カルトを追い込むことを狙った、イスラエル、トルコ、エジプトとヨルダンが参加する同様な協定の、より上位の狙いの一部だ。私の最新著書、『The Lost Hegemon: Whom gods would destroy』の中心であるムスリム同胞団は、1950年代初期以来、CIAと密接に結びついており、アフガニスタンのムジャヒディン 1980年代の、ビン・ラディンのアルカイダ、シリアのヌスラ戦線や、ダーイシュやISISを産み出した母体だ。連中は、今どき至る所にいるようだ。

イスラエル-トルコ合意の核は、トルコが、イスラエルのリバイアサン・ガス田からの沖合ガスを、相当な量、購入するという条項だ。

スープに入ったヒグマ

ジョン・ケリーは、イスラエル-トルコ国交回復仲介に必死だった。トルコが発表したばかりの協定をまとめるため、6月26日にネタニヤフをローマに呼びつけた。アメリカ政府の動機は平和的なものとは程遠い。連中は、トルコ用に、現在、トルコの総ガス消費の60%を占めるロシア・ガスを置き換えるイスラエル・ガスが欲しいのだ。そして、五年も費やしている失敗した戦争から逃れている地政学的な宝シリアを使って、中東ガスと石油のパイプラインを、アメリカが支配するのを可能になるよう、バッシャール・アル・アサドに対する戦列に、イスラエルにも、トルコと共に加わって欲しいのだ。

トルコとイスラエルがからむ新たな進展を知った際のジョン・ケリーの恐ろしい蒼白な無表情な顔を想像願いたい。エルドアンは、イスラエルに促されて、2015年11月のロシア戦闘機撃墜を、ロシアに公式謝罪し、ロシアと殺害されたパイロットの家族に対する賠償を支払うことに同意したと報じられている。エルドアンは思いもよらないことをしたのだ。彼は公式に謝罪し、外交関係を回復する為、ロシアの全ての前提条件を飲んだ。古からのニューヨークの表現で、スープを台無しにする、ちょっとしたものを意味する“スープに入ったハエ”という言い方がある。ケリー、アメリカ政府と、それを動かしているオリガーキーにとって、プーチンは、アメリカの中東スープに入った巨大なロシア・ヒグマになってしまったのだ。

トルコ謝罪、ロシア対話を開始

イスラエル-トルコの和解合意と同じ日、ロシア大統領報道官のドミトリー・ペスコフが、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、ロシア ウラジーミル・プーチン大統領に、ロシア戦闘機を撃墜して“申し訳ありません”というメッセージを送ったと発表した。エルドアンは、死亡したパイロットの家族に“心からのお悔やみ”を述べ、“許しを請うた”。トルコは賠償金の支払いにも同意した。トルコ大統領にとって、相当な“屈辱”だった。

アメリカ政府の計画では決してないはずだが、イスラエルが和解仲介の黒幕だったと報じられている。過去数ヶ月間のロシアでの、イスラエル首相とプーチンとの次第に友好的になった一連の会合の中心だったように思われる。出現しつつある合意には、今や、シリアや、地域のガス田を遥かに越えて広がるであろう複雑で新たなロシア、トルコとイスラエルの政治連携が入っているのだ。

4月のロシアにおけるネタニヤフ・プーチン会談当時に、私が書いた通り“ネタニヤフとプーチンは、世界最大の天然ガス生産者・販売者であるロシア国営のガスプロムが、イスラエルのリバイアサン・天然ガス田に対する出資者になるという可能性を話し合った。行き詰まったイスラエル・ガス開発へのロシアの関与は、イスラエル沖合ガス事業の財政的なリスクを引き下げ、レバノンのヒズボラや、イランなどのロシアの同盟者が、ロシアのジョイント・ベンチャーをあえて標的にはするはずがないので、ガス田の安全保障を高めることになる。

“もしロシアの報告が正確なら、プーチンの中東におけるエネルギー地政学で巨大な新たな進展の前兆となる可能性があり、石油とガスの世界の中心を支配するための益々的外れな動きをしているアメリカ政府に大敗をもたらしかねない。”

これが今進展中のことに見える。もし本当であれば、これはロシアによる、これまでで最も巧みな地政学的チェスの一手だ。イスラエル・ガスを購入して、ガスプロムを追い出すという、エルドアンによる反ロシアの手から遥か離れて、ロシア、イスラエルとトルコは、今や巨大なEUガス市場に注力すべく、協力する交渉をしている。イスラエル・ガスと、ロシア・ガスの両方をトルコ経由で送ることで、シリアかイラクから石油を盗むことが必要だと感じていた必要性と無関係に、エルドアンは、トルコ・ガス・ハブという彼の夢を実現できるのだ。DEBKAfileは、以前掲載していたが、今は削除しているレポートで、プーチンとエルドアン間の合意の一部には、シリア国内でのダーイシュに対するトルコの密かな支援の停止も含まれる。

イスラエルのリバイアサン・ガス開発へのロシア・ガスプロム参加と、ロシアのガスを黒海海底を通し、トルコ経由でギリシャ国境に送るトルコ向けパイプラインと、ガスプロムとのジョイント・ベンチャーで最終的にEU市場に送るイスラエル・ガスとで、トルコとガスプロムによるトルコ・ストリーム・ブロジェクト復活と相まって、単にこの地域が既知の最大の石油とガス埋蔵量を有するがゆえに、世界で最も不安定な地域、中東におけるロシアの影響力は遙かに強くなる。アメリカの影響力が時々刻々崩壊する中でのことだ。

ロシアとトルコが和解し、イスラエル-トルコ-ロシア関係の進展が世界に明らかになって、48時間もたたないうちに、イスタンブール国際空港で、40人以上が死亡し 数百人以上が負傷した大規模自爆攻撃が起きたのは、おそらく偶然ではない。 同じ日に、ロシアのダゲスタンで、休眠状態だったダーイシュによる攻撃が復活し、チェチェンと国境を接するダゲスタンの三つの山岳地帯で、ロシア特殊部隊の対テロリスト作戦体制を宣言するに至っている。エルドアンとプーチン両者にお礼をする、ジョン・ケリー風の偽旗作戦なのだろうか? もしそうであれば、実に痛ましい。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/10/25/russia-turkey-israel-and-a-new-balance-of-power/
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あわてて、宗主国新大統領面会にかけつける属国傀儡。TPP推進を説得するどころか、ひどいFTAを結ばされるのが関の山だろう。

正常な知性の持ち主が支配層を占めていれば、世の中の動きに合わせて、国益のためになる方向に、変えてゆくということを、この文章も実証しているように、正常な知能の持ち主が支配層からほとんど排除されている属国の庶民には思える。

与党、官僚、御用学者、御用、労組、そして大本営広報部。「テレビ」のバカエティー番組を見ればわかるだろう。

正常な知性の持ち主が支配層からほとんど排除されている大本営広報部社員は、TPPでも、南スーダンでも、支配層の拡声器をの仕事をすることで、「たっぷり」収入を得ていると言われている。

TPPについて触れる場合、成否、行方を論じても、多国籍企業による国家主権奪取というTPPの本質に触れる大本営広報部は皆無。連中、全てTPP推進派。「成立があやうくなりますね。」という雰囲気の発言をきくにつけ、多国籍企業の手先という正体を思う。

昔の友人から、最近電話をもらった。一泊で温泉旅行に行こうというのだ。TPPの話をした際に、「代案を出せ」といったり、小池都知事マンセーだったりする、正常な知性の持ち主とは思われない連中と、二日も一緒に過ごす気力はない。そういう本当の理由はいわず、説得力100%の口実で断った。「小生が訳しているTPP関連記事リストを読め」といっても、連中読むはずはない。いや、読んでも理解できないだろう。メタボで認知症がかった男が妄想で書いていると思われるのであれば、皆様にもお読みいただきたい。大変な量だ。

正常な知性の持ち主の皆様が、この国にはまれなジャーナリズム活動をすると、深刻な経済難に襲われるというのが、余りに悲しい、この属国の現状。

楽しみにしていたIWJの年末のイベント『饗宴』、今年は見送りという。

今朝も、日刊IWJジャーナルの冒頭を引用させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド・ウィークエンド版「いま、本当に財政状況がピンチです・・・このままではIWJは年を越すことができません!定額会員へのご登録と緊急のご寄付・カンパをなにとぞよろしくお願いいたします!/米大統領選でトランプ氏がまさかの当選!岩上さんは今週、絶好のタイミングで田中宇氏と孫崎享氏にそれぞれ単独インタビュー!」2016.11.12日号~No.1520号~ ■■■
(2016.11.12 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 11月9日(水)に投開票が行われたアメリカ大統領選で、大方の予想を覆し、まさかまさかの勝利を収めた共和党のドナルド・トランプ氏。そのトランプ氏は昨日11月11日(金)、ホワイトハウスでオバマ大統領との初会談に臨みました。

 選挙戦で過激な「暴言」を振りまき続けたのとは打って変わり、一転して神妙な面持ちでホワイトハウスに現れたトランプ氏。会談は大統領執務室で2人きりで行われ、外交政策や内政など、非常に多岐にわたる内容を話し合ったといいます。

※トランプ氏、一転和やか オバマ氏と会談「大きな敬意」(朝日新聞、2016年11月11日)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCC2JZVJCCUHBI009.html

 一方日本では、昨日からTPP承認案が参議院で審議入りしました。本会議で同法案の趣旨説明を行った安倍総理は、「今後あらゆる機会をとらえ、米国ならびに他の署名国に国内手続きの早期の完了を働きかける」などと述べ、TPPの早期承認をめざす姿勢を改めて強調しました。

※TPP、参院で審議 首相「米に早期手続き働きかける」(朝日新聞、2016年11月11日)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCC35D9JCCUTFK001.html

 安倍総理のこの発言は、そして与党政府による拙速なこの国会運営は、本当に理解に苦しみます。新しく米国の大統領になるドナルド・トランプ氏は、選挙期間中から「TPP反対」を繰り返し主張しており、そのため米国がこれからTPPを承認する可能性は、ほぼゼロに近いからです。

 米国が批准しない条約を、日本一国だけが突出して批准しようとしているのは、いったいどういうわけなのでしょうか。いったん「指示」を受けたら、「御主人様」が変わってしまっても忠実に履行しようとする、「忠犬ハチ公」のような行動様式なのでしょうか。

 トランプ氏はTPPについて過去に、「特別な利害関係をもつ奴らが、アメリカをレイプするために、この協定を結ぼうとしてきた」とまで述べています。そうなると、TPPをどの国にも先んじて承認しようとする日本は、トランプ氏にとっては「レイプ犯」ということになってしまいます。安倍総理は「日米同盟」の重要性を繰り返し主張していますが、これでは米国の新大統領の最も重要なポリシーに正面から異を唱え、喧嘩を売っているように見えてしまいます。安倍総理の外交センスはいったいどうなっているのでしょうか!? 理解に苦しみます。

 この米大統領選に関しては、IWJでは今週、投開票日の前日である11月8日(火)には国際情勢解説者の田中宇氏に、そして投開票日の翌日である11月10日(木)には元外務省国際情報局局長の孫崎享氏に岩上さんがそれぞれ単独インタビューを行いました!いずれも絶妙のタイミングで行われたこのインタビューの内容は、後段の<★岩上さんによるインタビュー1週間総まとめ★>の中でふり返りを行っていますので、気になる方は先へスクロールして読み進めてください!

 それにしても、安倍総理はなぜこれほどまでにTPPに固執するのでしょうか!? 結局のところ安倍総理の本性が、「保守主義者」などではなく、公正な再分配を否定して、一部の特権層にのみ富を集中し、そのあげく国の経済をボロボロに破壊してしまう「新自由主義」の信奉者だからではないでしょうか。

 農産品の関税だけでなく、知的財産権、言語、さらには憲法まで空洞化させ、「米国化」してしまうTPPは、「新自由主義」の究極形態とも言うべきものです。2010年12月に設立されたIWJのこの6年間の歴史は、TPP、そして「新自由主義」との戦いの歴史であったと言っても過言ではありません。

 IWJでは今、その「戦いの歴史」として蓄積してきたTPP関連の動画アーカイブを、公共性に鑑み、定額会員の方以外にもフルオープンで公開しています。

 10月31日に行われたオークランド大学教授・ジェーン・ケルシー氏への岩上さんによるインタビューを筆頭に、これらの動画アーカイブをご覧いただければ、「新自由主義者」としての安倍総理の「野望」の内実が、よくお分かりいただけると思います。ぜひ、ご覧ください!そして、ぜひ、ツイッターやフェイスブックといったSNS、さらには「口コミ」で拡散してください!

※【フルオープン公開中!】TPP強行採決直前に緊急来日!「TPP協定をやる意味がわからない!」オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が単独インタビュー!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342666

※【フルオープン公開中!】食の安全から「予防原則」は排除され、ISDでは「仲裁ムラ」が暗躍する―政府がひた隠すTPPの真実!国会参考人に選ばれた岩月浩二弁護士と三雲崇正弁護士に岩上安身が緊急インタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341954

※【フルオープン公開中!】TPP承認案が週明けにも衆院通過!? 再び「強行採決」狙う安倍政権!~「日本は遺伝子組換え食品の人体実験場になる」!? 山田正彦・元農水相が岩上安身の緊急インタビューでTPPの衝撃事実を次々暴露!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341768

※【フルオープン公開中!】TPPで「聖域」撤廃か 自民党の「嘘」を鈴木宣弘教授が糾弾 「このままでは“限界列島”に」~岩上安身による東京大学・鈴木宣弘教授インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/106294

※【フルオープン公開中!】「TPPは現代の植民地政策」 米韓FTAの惨状からTPPを考える ~岩上安身による郭洋春氏(立教大学経済学部教授)緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/59749

 このように過去の動画アーカイブを大盤振る舞いしているように見えるIWJですが、今、財政状況は本当に本当に本当に大ピンチを迎えています!昨日の本間龍氏へのインタビューの中で岩上さんも言っていましたが、このままの財政状況が続けばIWJは年を越すことができないかもしれません。

 IWJはもちろん電通やワタミのような「ブラック企業」ではありませんので、スタッフは週2日はきちんと休みを取り、深夜に残業をした場合は法律にのっとってきちんと残業代の支払いが行われています。「ブラック」とも言うべき猛烈な働き方をしているのは、ジャーナリストでありIWJの編集長であると同時に、IWJの経営者でもある岩上さんただひとりです。

 私は経営の内部事情まではよく分からないのですが、ここにきて、スタッフの人件費が経営を圧迫しているのは事実のようです。それでも、一昨日の11月10日には、スタッフに対して予定通り給与の振込がありました。

 岩上さんは今回、スタッフに給与を支払うため、自分の貯金を崩し、IWJに対して500万円の貸付をしたのだそうです。給料日、通帳に記帳して口座への振込が確認できた時、私はほっと胸を撫で下ろすとともに、経営者として私財を切り崩してまでIWJを存続させよう、スタッフを食べさせようとする岩上さんに対し、感謝と申し訳なさでいっぱいになりました。

 しかし、それでもIWJの財政状況は本当に待ったなしです。来月もさ来月も同じことが続けば、当然岩上さんの貯金は底をついてしまいます。2011年3月11日の福島第一原発事故以来、途絶えることなくずっと継続してきた東電会見の中継も、中止が真剣に検討されています。それほど今、IWJの財政状況は危機に瀕しているということです。

 毎年年末に開催しているIWJ恒例のイベント「饗宴」に関しては、岩上さんは今年は「見送り」の決断をしました。正式な発表については、追って岩上さんが会員の皆様に向けてメールなどのかたちでお送りする予定ですので、今しばらくお待ちください。

 しかし、我々は泣き言ばかり言っているわけではありません。岩上さんは、全スタッフに向けて、「IWJは経営的な危機にあるが、危機はマンネリを見直す大事なチャンスでもある!今回の危機を単なる危機に終わらせてはいけない。目に見える形でポジティブな変化をもたらそう!!」と、ハッパをかけています。誰もが真剣に、このピンチに臨んで仕事の見直しをすべく、目の色を変えて頑張っています!

 IWJはこれからも、新聞やテレビといった既存大手メディアが堕落と凋落の一途をたどるなかで、市民の皆様が本当に必要とする情報をお伝えする「インターネット独立メディア」であり続けたいと思っています。無料サポーターの方はぜひともこの機会に一般会員にご登録ください!また一般会員の方は、サポート会員へのお切り替えをお考えください!

 IWJの配信はユーストリームとツイキャスのサービスを使っていますが、中継の際はCMが入ってしまったら、画像が乱れてしまうこともあります。ですが、IWJでは会員の皆様向けに、Vimeo(ヴィメオ)というサービスを使って、きれいなかたちで動画をアーカイブ化しています。会員にご登録いただければ、いつでも好きな時に、画質のよい動画をご視聴いただけますので、ぜひ、IWJの定額会員にご登録ください!

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 IWJの活動は、定額会員の皆様からの会費だけでなく、市民の皆様からのご寄付・カンパによって成り立っています。後段の<★お知らせ★>でも改めてお伝えいたしますが、皆様からお寄せいただいた貴重なご寄付・カンパは、IWJのWebページの改良といったかたちで活用させていただいています。

 IWJの定額会員数はいま、5,858名様となっています(11月10日時点)。もしこの6,000名弱の会員の皆様が仮に一人一万円ずつ緊急のご寄付・カンパをお寄せくだされば、IWJはこの財政危機をきっと乗り越えることができるでしょう。たしかにピンチではありますが、皆様の支えがあれば、必ず乗り超えられると我々は確信しています!

 なにとぞ、IWJへの緊急のご寄付・カンパをお願いいたします!

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2016年11月 1日 (火)

FBI長官、ヒラリー捜査を再開

Paul Craig Roberts
2016年10月29日

新たに暴露された電子メールの内容のためではなく、有権者のトランプ支持が圧倒的で、聴衆をかき集めることができないので、ヒラリーが集会をキャンセルしているため、彼女によるアメリカ国家安全保障の手順違反のかどで、FBIがヒラリー調査を再開したという話が、ワシントンから私の耳に入った。トランブに対する国民の支持が、ヒラリーを放免した腐敗ゆえに、FBIを全く孤立状態にした。FBIは自らを救うしかなくなったのだ。

私自身、一体どう考えるべきか良くわからない。4分の1世紀、ワシントン権力構造の頂点にいたので、私は多くの誤った判断を見てきた。一時期、私にはCIAに対する召喚権限があり、レーガン大統領に、CIAが彼を欺いていることを知らせることができた。彼はそれに配慮し、ソ連との冷戦を終わらせる政策を推進した。政府には、実際に存在する以上の品位があるだろうと思ってしまい、他の諸問題で、失敗したことがある。

コメイFBI長官は、単に何か新たな有罪を示す電子メールが現れたため、ヒラリー調査を再開する必要があったわけではない。他の有罪を示す証拠を既に却下しているのだから、これらの電子メールは、注目されずに済んだはずなのだ。

かつて信頼されていたアメリカ政府機関ながら、もはやそうではないFBIにとっての問題は、ドナルド・トランプが、アメリカ大統領になるための得票を勝ち取ることが、もはや確実なことだ。彼の集会は余りにも多く人が集まるため、消防法/定員規制のおかげで、何千人もが門前払いを食っている。対照的に、ヒラリーは、30人、40人以上の人を集められないため、集会を減らしている。

アメリカ人は、腐敗したクリントン夫妻にも堕落したアメリカ・マスコミにも、全くうんざりしている。クリントン夫妻は、オリガーキーにすっかり買収されているがゆえに、娘の結婚式に、300万ドルも費やして、ハリウッド連中より多く使うことができたのだ。

とはいえ私はオリガーキーの力を過小評価しているわけではない。アメリカ財務省の財務次官補として、私はオリガーキーの力を実感している。アメリカ大統領の支持がなければ、私は潰されていただろう。

実際、オリガーキーは、いまでも私を潰そうとしている。

あるいはトランプは、彼の敵が主張している通りに、オバマ同様、有権者を騙している、もう一人の詐欺師に過ぎないかも知れない。しかし、トランプは、オリガーキーを、極めて強烈に攻撃しているので、トランプが本物でないとは考えがたい。トランプは、ジョン・F・ケネディのように、ロバート・ケネディのように、マーチン・ルーサー・キングのように、ジョージ・ウォーレスのように、暗殺を誘っている。

ファシスト・アメリカにおいて、反体制派は絶滅している。

トランプは、彼が制御できない投票装置に反対だ。トランプへの投票をヒラリー投票にしてしまう電子投票装置を使ったテキサス州の期日前投票スキャンダルが示している通り、独立した出口調査がなければ、トランプは容易に不正選挙をされてしまう。この“不具合”は、いかなるヒラリー投票も、トランプ投票に振り分けることはない。

トランプの得票数が圧倒的でない限り、選挙人投票は不正処理されるだろうと私は思う。売女マスコミでは、まともな報道皆無だから、仕組まれたヒラリー選挙が、有権者に、一体どういう影響をもたらすか、私にはわからない。たぶん、アメリカ人は『マトリックス』から抜け出し、街頭に出て抗議するだろう。

ヒラリーが大統領執務室入りすれば、ロシアと中国は、両国の生存のためには、狂って常軌を逸したアメリカ合州国政府、全く自己賛美の国で、ヒラリーとオバマの言葉によれば、歴史によって、その意志を世界に押しつけることを認められた“例外的で、必要欠くべからざる国”に、先制核攻撃が必要だと確信するだろうと私は思う。この狂ったアメリカの狙いは、到底ロシアや中国に受け入れられるものではない。

ドナルド・トランプが、アメリカ人アメリカ人が待ちかねていた言葉で演説しているのが、ここで見られる。

https://www.youtube.com/watch?v=D8prvxjW2wM

トランプには、テレプロンプターが不要なことに留意願いたい。

多くの問題で、私はトランプに同意しないが、アメリカ人は同意している。私にとっても、世界にとっても、トランプの重要性は、ロシアとの和平の可能性だ。核戦争は、他のあらゆる問題を超越する。

もしヒラリーが、オリガーキーによって大統領の座につけられれば-アメリカは、もはや機能している民主主義ではなく、オリガーキーに支配されていると言ったのは元民主党大統領ジミー・カーターなのだが-ロシアと中国との戦争が到来するだろう。

アメリカ“超大国”の取り組みにもかかわらず、15年たっても、タリバンとISISは、依然、中東で暴れ回っている。少数の軽装備のタリバンを、15年たっても打ち負かせないのに、弱ったアメリカが、ロシアと中国との紛争で勝てる見込みなどあるだろうか?

全くない。

アメリカ合州国の国民は、全ての世代が、その目的を到底説明しようがない戦争状態の中に生まれている。一体どうしてこうした戦争があるのだろう? 一体なぜ、女性や子供たちに対する、この果てしのない殺害や、アメリカ政府の世界覇権戦争から逃れようと必死に苦闘して、ヨーロッパ中を圧倒している難民の果てしのない行列があるのだろう。ロシア大統領が“アメリカ政府が世界に創り出した状況に、ロシアはもはや我慢できない”と発言しても、一体なぜ、ワシントンの全くのあほう連中の耳に入らないのだろう。

アメリカ政府の根拠のない傲慢さ、駄目になった第三世界ガ、地球上の生命を破壊する可能性が高い。生命にとって、アメリカ政府より大きな危険は存在しない。我々はトランプが積もり積もった汚れを取り除くことができるように願うしかない。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/10/29/the-director-of-the-fbi-reopens-the-hillary-case-paul-craig-roberts/

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[2029] FBIがヒラリー・メールの再捜査を開始。これでトランプの勝利が確定した
投稿者:副島隆彦 投稿日:2016-10-29 13:53:35

という記事を拝読した。副島氏、今回の選挙に関して、たしか二冊本を書いている。ヒラリー・メール問題の本も。

国会審議での、岩月弁護士のご活躍を拝見した。一方、ぬけぬけと、ISDSは素晴しい、当然のものという言辞をする議員や参考人もいた。岩月弁護士、ご自身のブログに早速記事を載せておられる。

思い出したのが新刊『経済学のすすめ 人文知と批判精神の復興』佐和隆光著。岩波新書。経済学者が数式を使った理論の論文ばかり書いて、現実から乖離している状況をするどく批判しておられる。クルーグマンや、スティグリッツや、ピケティは違うと。

審議会に欠かせぬ経済学者委員 や

危なそうで危なくない学者委員の選び方

とい見出しがある。政府の思惑通りの結論を導く審議会作りの方法が説明されている。いわゆる御用学者が大切にされる様子が書かれている。法学教授であれ、弁護士であれ、同じことだろうと類推する。

篠原議員が、ISDSは三人の弁護士が裁決をすることはいかがかという趣旨の質問をすると「専門知識が必要ゆえ、少数の専門家が担当するのは当然のこと」という風にこたえた人物がいて、あきれた。こういうことになるだろうと想像して、三人の法廷なるもののいかがわしさに関する下記文書(ごく一部の抜粋)を翻訳してある。彼の説明はとんでもないと個人的に思う。まずはご一読願いたい。

大本営広報部が徹底的な報道管制をしているので、素人は下記のような翻訳をするしかない。

昨日もターミナル駅で、ドクロのメイクをした若いサラリーマンや、傷メイクの若い女性をみかけた。宗主国の祭りを祝って、渋谷に大挙して集まるのも結構だろうが、彼ら、彼女らを地獄に突き落とす可能性がたかい宗主国巨大企業が中心になってまとめた主権剥奪協定を批准しようとしている連中が巣くう国会周辺に、戦争法案の時のように集まったら世の中は変わっていたかもしれないと残念。

大本営広報部が、TPPについては、ヨイショ報道以外、完全報道管制している現在、IWJしか情報源がない状態に思える。そこで今日の日刊IWJガイド冒頭を引用させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「TPP承認案が佳境!岩上安身によるオークランド大・ジェーン・ケルシー教授への超緊急インタビュー配信しました!/恣意的な別件捜査?警視庁がイスラム学者・中田考さんの自宅など家宅捜索!/『反原発知事への過激ネガキャンで自民・大手電力に加担?』ビジネスジャーナルが新潟日報の報道姿勢を検証!」2016.11.1日号~No.1509号~ ■■■
(2016.11.1 8時00分)

 おはようございます。IWJでテキスト業務を担当している原佑介と申します。

 政府与党はTPP承認案・関連法案の本日11月1日の衆院通過を断念しました。野党の反対が強いためですが、油断はできません。与党は同4日までの衆院通過に全力を挙げる考えを示したと、時事通信などは報じています。

 昨日、TPP特別委員会では参考人質疑と集中審議が行われました。参考人として招かれた、弁護士の岩月浩二氏(民進・共産推薦)は、「ISDS条項について知らない国民が大半ではないか。国民への十分な情報提供と幅広い国民的議論を行うべきだ。また、訴訟社会のアメリカに対して日本企業が互角に戦えるのかも考えるべきだ」と訴えました。岩月弁護士には先週、10月27日に岩上さんが緊急インタビューをしています。

※食の安全から「予防原則」は排除され、ISDでは「仲裁ムラ」が暗躍する―政府がひた隠すTPPの真実!国会参考人に選ばれた岩月浩二弁護士と三雲崇正弁護士に岩上安身が緊急インタビュー! 2016.10.27

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341954

 実は、岩上さんによるインタビュー直前の打ち合わせ中に、岩月弁護士の参考人招致が決定したんですね。これについては岩月弁護士ご本人がブログで、「偶然とは言え、なんというタイミング。IWJのインタビューが始まろうというまさに直前、TPP訴訟弁護団の三雲弁護士と一緒のときに畠山和也議員の事務所から参考人質疑に出ることができるかとの連絡が入りました」と書かれていますので、皆さんもご一読ください!

※岩月弁護士のブログ「月曜(31日)には衆院TPP特別委員会の参考人質疑に出席します」

http://moriyama-law.cocolog-nifty.com/machiben/2016/10/post-f321.html

 参考人質疑は時間が限られていますが、岩上さんによるインタビューはなんと、6時間超!TPPがいかに日本の構造そのものを作り変えてしまうかが深く理解できるインタビューとなっております!公共性に鑑み、今週末の11月4日までフル公開中ですので、ぜひご視聴しつつ、拡散してください!

 TPP特別委員会は昨日、参考人質疑のあとに理事会を開き、与党側が11月1日(つまり今日です…)の午後に承認案の採決を行いたい、と提案したのに対し、民進党など野党は「まだまだ十分な審議が必要だ」として拒否。野党は「中央公聴会」の開催なども求めており、本日、引き続き協議することになりました。

 IWJは現在、Ch9で、毎日24時間体制で「TPPエンドレス配信」を行っています。また昨日は、新たに岩上さんが、『異常な契約-TPPの仮面を剥ぐ』の著者で来日中のオークランド大学(ニュージーランド)教授・ジェーン・ケルシーさんにインタビューしました!

【チャンネル9番はこちら】

http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=9

 お忙しい先生ですので、インタビュー時間は1時間しかありませんでした。少しでも時間を有効に使うため、収録は録画にし、岩上さんの質問は通訳さんに訳してもらう一方で、ケルシー教授による回答は通訳さんを通さず、ひたすら岩上さんが質問攻めにするスタイルを採用しました。

 そして、ケルシー教授の回答はIWJの翻訳チームが分担し、全力で翻訳!それを動画班が分担してテロップにし、動画に貼りつけていく、という分担作業&流れ作業で、本日未明に配信しました!!

 本日、編集作業ができる動画班メンバーは一人だけ。それではとても間に合わないので、休日のメンバーを3人、急遽招集して、突貫作業にあたってもらいました。

 テロップやスーパーの入っている映像は、皆さんテレビなどで見慣れていると思いますが、テロップを作成して動画に入れてゆく編集作業というのは、実は大変な手間がかかるのです。

 しかし、TPP問題が佳境にある今、他のどのメディアがTPPの危険性について徹底してスルーする中、ブレることなく当初からTPPを報じてきたメディアとして、岩上さんも翻訳チームや動画班のスタッフも、執念を燃やして全力投球で頑張っています!どうか皆さん、会員として、IWJへの応援をよろしくお願いします!

※IWJ定額会員へのご登録はこちらから

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 TPP協定に反対する米国、あるいはその他、世界各地での反対の動きの背景には、何があるのか。そうしてTPPの危険に気づいていながら、なぜ日本はTPPを実現するための法律を強く押しているのか――岩上さんのインタビューでは、世界的第一人者であるケルシー教授が、こうした疑問の数々にズバリ答えています!

 怒りのTPP断固阻止!ウィークということで、貴重かつ、多くの編集費用がかかったこのインタビューの模様もしばらくは無料開放いたします!……が、しかし!!本当にIWJの経営もピンチに直面しています…!

 やるときはやる!というのが、代表岩上さんのはっきりした方針なので、IWJは、「TPPの断固阻止!TPPコンテンツは断固フルオープン!」を貫きますが、無料開放続きでは、事業としてのIWJの採算性、継続性が悪化するのは避けられません!

 どうか皆さんのご寄付・カンパで、TPP断固阻止を貫くIWJの活動をお支えください!どうぞよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパをどうぞお願いいたします!

http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※【注目!!】【特集】IWJが追ったTPP問題

http://iwj.co.jp/wj/open/tpp

2016年10月 3日 (月)

冷戦を復活させよう

Paul Craig Roberts
2016年9月30日

評論家連中は“新冷戦”だと叫んでいる。そうであって欲しいのだが! 冷戦というのは、指導者たちが、核大国間の緊張緩和に力を注いでいた時代のことだ。現在の状況は遥かに危険だ。主要核大国ロシアと中国に対するアメリカの無謀で無責任な攻勢ゆえに。

私の現役時代、アメリカ大統領はロシアとの緊張に取り組んでいた。ジョン・F・ケネディ大統領は、フルシチョフと協力して、キューバ・ミサイル危機を和らげた。リチャード・ニクソン大統領は、SALT Iと、弾道弾迎撃ミサイル条約をまとめ、ニクソンは共産中国との国交も開いた。カーター大統領はSALT IIをまとめた。レーガンは、ソ連指導者ゴルバチョフと協力して、冷戦を終わらせた。ベルリンの壁は崩壊した。ゴルバチョフは、ソ連がドイツ再統一に合意する代償として、NATOは、一インチたりとも東方拡大をしないと約束された。

平和は、すぐ手の届く所にあった。するとアメリカ・マスコミにおけるイスラエルの影響力によって復興したネオコンが、ネオコンレーガンとゴルバチョフが実現した平和の破壊を開始した。平和は短命だった。軍安保複合体の利益にとって、平和は犠牲が大き過ぎる。アメリカ政府の巨大な軍事安保権益は、平和にむけたロビー活動より遥かに強力だ。

犯罪的なクリントン政権出現以来、あらゆるアメリカ大統領が、ロシアと中国との緊張を高めるべく、残業までしてきた。

中国は、狂った犯罪的なオバマ政権の“アジア基軸”宣言と、中国に資源をもたらす海上交通路をアメリカ海軍が支配する可能性とに直面している。

ロシアは、国境のアメリカ核ミサイル基地と、バルト三国から、黒海にまで広がるアメリカとNATO軍事基地によって、遥かに危険な脅威を受けている。

ロシアは、欧米諸国民を“ロシアの脅威”に対する戦争に備えさせることを明らかに狙った悪魔化による果てしない挑発によっても、脅かされている。民主党大統領候補ヒラリー・クリントンの口から流れ出る極端かつ敵対的な言辞は、ロシア大統領を“新たなヒトラー”と呼び、ロシアを軍事力で脅かしている。無頓着なアメリカ人は、ハルマゲドンを地球にもたらすであろう、この戦争屋を大統領に選び出すことが可能なのだ。

昨日、アメリカにおけるイスラエルの代弁者、ニューヨーク・タイムズは、世界で最も信頼できる指導者を悪魔化するヒラリーを、論説で支援した。“ウラジーミル・プーチンの無法国家”。この無責任なプロパガンダ論説が、ウクライナやシリアにおける、あらゆる問題を、プーチンのせいにしているネオコンによって書かれたことは疑いようがない。NYT売女マスコミは、自分たちの主張に分がないことが分かっているので、連中はアメリカが画策し最近発表されたアメリカ政府傀儡オランダによるMH-17ニセ報告を持ち出した。

この記事は、欧米世界のどこかに、知性が存在しているのかと疑わせるほど馬鹿げている。ロシアと、今やウクライナから分離し、新たに独立したロシア州は、マレーシア旅客機撃墜をしても得るものは皆無だ。ところが、この事実にもかかわらず、入念にねり上げられた報告書によれば、ロシアは、分離独立した共和国のロシア人を攻撃するウクライナ戦闘機が飛行するより遥かに高い高度にのみ有用な高い高度用地対空ミサイルを、“反政府派”が、マレーシア旅客機を撃墜できるよう“反政府派”に送り。それからミサイル・システムはロシアに返送されたのだ。

ニューヨーク・タイムズのこのプロパガンダを信じるには、人はどれほど無頓着でなければならないのだろう?

破産して、CIA助成金で生きているので、ニューヨーク・タイムズはこのたわごとを書いたのだろうか?

アメリカ政府が、シリアとイランを不安定化するというアメリカ政府の固い決断の邪魔をする国ロシアを不安定化する企みで、違法な対ロシア経済制裁を適用するよう、ヨーロッパに強いることができるよう、ロシアに責任をなすりつける目的で、マレーシア旅客機が撃墜されたのは明らかだ。

最近の演説で、愚かな取るに足らない人物が、兵器産業の看板役をつとめるアメリカ国防長官として、我々が朝目覚めて、学校や仕事にでかけられ、各自の生活をすごせ、夢を見られ、子どもに良い未来を与えられるようにするため、アメリカ政府は、核戦力の更新に一兆ドル(百万ドルの百万倍)ものアメリカ人の金を注ぎ込むつもりだと宣言した。”

ところが、このアメリカ政府の戦略核兵器増強に対応するロシアは、アシュトン・B・カーター国防長官によれば、“核戦力による威嚇”であり“ロシア指導者の戦略的安定性に対する本気度に深刻な疑問を引き起こす。”

意味がおわかりだろうか? それともあなたも無頓着なアメリカ人だろうか? アメリカ政府の核増強は我々が朝目覚め、学校や仕事にでかけられるようにするためだけのものだが、アメリカ政府の増強に対するロシアの増強は“戦略的安定性”を破壊するものなのだ。

ペンタゴンのトップが言っているのは、ロシアはじっとしていて、アメリカ政府が圧倒的に有利になれるようにして、ロシアに命令することで、アメリカ政府が“戦略的安定性”を維持できるようにしろということだ。アメリカ政府を優勢にさせないことで、ロシアは“戦略的安定性”を破壊しているのだ。

ネオコンに粉砕され、てなずけられたジョン・ケリー国務長官は、最近、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣に対する“最後通牒”で同じ意見を表明した。事実上、ケリーは、ラブロフに、ロシアは、シリアが、聖戦戦士軍に抵抗するのを支援するのを止め、アメリカ政府がリビアとイラクでしたのと同じように、シリアを混沌に陥れることができるよう、アメリカが支援するISISに主導権をとれるようにせよ。さもなくば、協力するという合意はおしまいだ、と言ったのだ。

両国政府の目標が全く違うので、シリアを巡って、アメリカとロシアが協力することはあり得ない。ロシアはISISを打ち負かすことを狙っておりアメリカは、アサド打倒のためにISISを利用したいと思っているのだ。これは、ロシアにとって、あきらかなはずだ。にもかかわらず両国は、アメリカ政府が守るつもり皆無の“合意”をしたのだ。アメリカ政府は合意を破り、ロシアのせいだと責め、ロシアを信頼できない国として描き出す更なる好機を生み出している。ロシアが自分が罪をなすりつけられることへの、この協力無しには、ロシアの描写とは、ここまで真っ黒にはならなかったろう。

2016年9月28日、ニューヨーク・タイムズは、アメリカ政府のプロパガンダ体制が一体どのように機能するのかの好例を示してくれた。http://www.nytimes.com/2016/09/29/world/middleeast/russias-brutal-bombing-of-aleppo-may-be-calculated-and-it-may-be-working.html?_r=0

見出しそのものが土台作りだ。“ロシアのアレッポへの残虐な爆撃は計算づくのものである可能性があり、しかもそれが功を奏している可能性がある”NYT報道によれば、ロシアはISIS爆撃を爆撃していたのではない。ロシアは“病院や学校を破壊し、choking off基本的な補給を絶ち、支援活動家や何百人もの一般市民を殺害している.”

NYTはこう問うている。“このような残虐行動の動機は一体何だろう?”

NYTはこう答えている。ロシアは“ [穏健派]に、過激派と連携するよう強いことを狙った計算ずく戦略の一環として、アレッポの一般市民を虐殺し”それによって、シリア政府を打倒し、シリアを混乱に陥れるために、アメリカ政府が送り込んでいる勢力の信用を傷つけるのだ。

アメリカ最高の新聞なるものが単なる宣伝省に過ぎないのなら、アメリカとは一体何だろう?

評論家たちは、中東におけるアメリカ政府の15年戦争は、エネルギー・パイプライン経路支配を巡るものだという説明を続けている。強力なアメリカのエネルギーと金融権益が参入するので、これが一つの要素であることに疑いの余地はない。だがこれは戦争の動機ではない。アメリカ政府、あるいは、アメリカ政府を支配しているネオコンは、アメリカ政府がイラクとリビアで生み出した混乱に、シリア、更に次にイランを加えることで、ロシア連邦、旧ソ連中央アジア諸国や中国のイスラム省の不安定化を狙っている。もしアメリカ政府が、リビアとイラクの破壊で成功したように、シリア破壊に成功すれば、ロシアにとって、イランが最後の緩衝になる。もしアメリカ政府が、イランを倒せば、ロシア連邦のイスラム教地域で活動する聖戦士によって、ロシア不安定化をするお膳立てが整うのだ。

これは実に明白だ。プーチンはこれを理解している。だがエリツィン時代、アメリカ政府に支配されていたロシアは、ロシア国内のアメリカ政府第五列によって脅かされ続けてきた。ロシアには外国が資金提供する多数のNGOがあるが、とうとうプーチンは連中が、アメリカ政府の手先であることを理解した。こうしたアメリカ政府の工作員は、外国が資金提供するとして登録させられる制度になったが、連中は依然活動し続けている。

ロシアは、経済的、政治的、感情的に、アメリカ政府と組んでいる一部のエリート連中にも裏切られている。私は、こうしたロシア人を“アメリカ崇拝者”と名付けた。連中の最重要な大義は、ロシアを欧米と統合することだが、それはアメリカ政府配下になることを意味している。

アメリカ政府の金は、ロシア“シンク・タンク”や学術機関にさえ流れ込んでいるようだ。この報道によれば(https://sputniknews.com/world/20160929/1045838744/russia-united-states-asia-pacific-region.html)、アメリカ政府から資金を提供されている可能性がある二つのシンク・タンク、一つはロシア、一つはアメリカのものが“アメリカとロシアは‘アジア-太平洋においては、差異より、ずっと大きな共通の利益を有している”と結論づけた。

この“学術報告”は、ロシア/中国同盟に対する直接攻撃だ。報告書は、CIAから資金提供されたのではないかと疑いたくもなる。欧米の一員になりたがっているので、ロシア・メディアは“共通の利益”というプロパガンダに載せられ易いのだ。ロシア人学者同様、ロシア・メディアは、中国語ではなく、英語を解する。ロシア史は、ピョートル大帝以来、西欧とともにある。そこで、彼らは西欧に所属したがるのだ。ところが、こうしたアメリカ崇拝ロシア人は、欧米の一部になるということは、アメリカ政府の配下になるのだということを理解できない。あるいは、彼らがもし代償を理解しているのであれば、連中は、ドイツ、イギリス、フランスや他のヨーロッパ傀儡諸国並みの属国状態で満足なのだ。

歴史上、配下になるのは、まれな選択ではない。例えば、多くの人々がローマの配下となることを選んだのだから、アメリカ政府の配下になりたいと願うロシア人連中には前例があるわけだ。

ロシアの位置をアメリカ属国に貶めるために、モスクワを本拠とする世界経済国際関係研究所と、アメリカを本拠とする国際戦略研究所IISSとのロシア-アメリカ間協力bがある。ロシア主権に対するこの二つの共謀者は、ロシアの中国との戦略的同盟を破壊し、代わりに、アメリカ-ロシア太平洋同盟を作る活動をしているのだ。共同報告は、一つの恩恵は“航行の自由と、海上保安の維持”だと宣言している。

“航行の自由”というのは、中国に資源を供給する海上交通路を支配することを意味するアメリカ政府用語だ。そこに中国への資源の流を切断するアメリカ政府の計画を支持するロシアの機関があらわれたのだ。モスクワに本拠を置く世界経済国際関係研究所のこの愚かさが、ロシアとの同盟に関し中国を安心させる可能性は低い。もし同盟が壊れれば、アメリカ政府は、アメリカの単独覇権主義に対する二つの制約に、より対処しやすくなる。

更に、共同報告書は、アジア-太平洋地域における領土紛争解決のための信頼醸成の上で、モスクワは、ワシントンと協力可能だと述べている。つまり、ロシアは、アメリカ政府が、中国に領土権の主張をあきらめさせるよう圧力をかけるのを支援すべきだと言っているわけだ。

モスクワに本拠を置く世界経済国際関係研究所は、CIAのフロント組織ではと疑わざるを得ない。もしそうでないのであれば、CIAがただ乗りしているのだ。

アメリカ合州国の外交政策は、もっぱらプロパガンダのウソに頼っている。売女マスコミ、プロパガンダ省は、ウソを真実として扱って、入念にねり上げた現実を作り出すのだ。アメリカ政府の主導に従うことに慣れている世界中の報道機関は、まるで事実であるかのように、ウソをオウム返しする。

こうして、サダム・フセインの大量破壊兵器、イランの核兵器、アサドの化学兵器使用、ロシア侵略といったアメリカ政府のウソは、現実と化する。

ロシアの非常に有能な広報担当官マリア・ザハロワは、世論を形成して、言説を支配するため、アメリカ政府が欧米マスコミを利用しているのを理解している。彼女は、これを“リアリティー番組”と呼んでいるが、問題は、アメリカ政府が “内部問題に対処するために、国際関係と、国際的基盤を”乱用していることにあるとザハロワは考えている。http://www.informationclearinghouse.info/article45564.htm つまり、オバマが遺産を残そうと苦闘する中、外交政策が失敗したために、興奮し、あつかましくなり、ロシアとの紛争は無意味だと主張するトランプを、“プーチンの手先”として描き出す、アメリカ大統領選挙戦によって、アメリカ/ロシア関係が損なわれていると彼女は言うのだ。

アメリカ売女マスコミはうすぎたないものだ。今朝NPRは、中国のマスコミ検閲に関する報道を、アメリカでは、同じことが決して起きていないかのように伝えた。ところが、NPRは、ニュースを検閲するのみならず、アメリカやイスラエルの狙いのために、偽情報を兵器として活用している。NPRに依存している人々は、極めて管理された世界の姿を吹き込まれているのだ。CIAのために記事を捏造したことを認め、同じことをしていない著名ヨーロッパ人ジャーナリストは皆無だと言った、ドイツ新聞フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥンク編集者ウド・ウルフコッテを忘れてはならない。https://www.amazon.com/Journalists-Hire-How-Buys-News/dp/1944505474/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1475243325&sr=1-1&keywords=udo+ulfkotte

状況はザハロワが考えているより遥かに深刻だ。アメリカ政府の覇権を世界に押しつける上で、ネオコンが本気だという事実を、ロシア人は理解できないように負える。ネオコン教義は、アメリカ単独覇権主義を阻止できるような十分な力を持った、いかなる国の出現も防ぐのがアメリカ外交政策の主要目標であると宣言している。このネオコン教義ゆえに、ロシアと中国が、アメリカ政府に照準を定められている。もしロシアと中国政府が、まだこれを理解しないなら、両国の余命は長くない。

このネオコン教義はアメリカ軍安保複合体の物質的利益とぴったり一致する。アメリカ 兵器とスパイ産業は、70年間、巨大なアメリカ予算に対する巨大な権利を確立している。この政治的に強力な利益団体はアメリカ資源への支配力を手放す意図は皆無だ。

1961年という昔、ドワイト・D・アイゼンハワー大統領が、アメリカ国民に対する最後の公的演説で、アメリカ人が直面している、外部のソ連の脅威同様、巨大な新たな内部の危険について警告した。

“私たちの今日の軍組織は、平時の私の前任者たちが知っているものとはほとんど共通点がないどころか、第二次世界大戦や朝鮮戦争を戦った人たちが知っているものとも違っています。

最後の世界戦争までアメリカには軍事産業が全くありませんでした。アメリカの鋤の製造者は、時間をかければ、また求められれば剣[つるぎ]も作ることができました。しかし今、もはや私たちは、国家防衛の緊急事態において即席の対応という危険を冒すことはできません。私たちは巨大な規模の恒常的な軍事産業を創設せざるを得ませんでした。
これに加えて、350万人の男女が防衛部門に直接雇用されています。私たちは、アメリカのあらゆる会社の純収入より多いお金を毎年軍事に費やします。

“この巨大な軍と軍需産業の複合体は、アメリカの歴史のなかで新しく登場したものです。経済的、政治的、そして精神的な総合的影響力は、すべての町、州議会、連邦政府のあらゆる部署に及んでいます。私たちはこの複合体の発展の絶対的な必要性を認識しています。しかし、私たちは、このことが持つ深刻な将来的影響について理解し損なってはなりません。私たちの労苦、資源、そして日々の糧、これらすべてが関わるのです。私たちの社会の構造そのものも然りです。

“我々は、政府の委員会等において、それが意図されたものであろうとなかろうと、軍産複合体による不当な影響力の獲得を排除しなければなりません。誤って与えられた権力の出現がもたらすかも知れない悲劇の可能性は存在し、また存在し続けるでしょう。

“我々は、政府の委員会等において、それが意図されたものであろうとなかろうと、軍産複合体による不当な影響力の獲得を排除しなければなりません。何事も、当たり前だとして受け入れるべきではありません。警戒心を持った見識ある市民のみが、巨大な軍産マシーンを平和的な手段と目的に適合するように強いることができるのです。その結果として安全と自由とが共に維持され発展して行くでしょう。”

我々の自由は、ソ連の脅威と同様、軍安保複合体によっても危機に瀕しているというアイゼンハワー大統領の警告は、24時間ともたなかった。軍安保複合体は、ソ連の脅威に関する並外れた宣伝によって、アイゼンハワーの警告を覆い隠してしまったのだ。

実際には、ソ連の脅威など存在しなかった。スターリンは、アメリカ政府が西ヨーロッパを支配しているのと同様に、東ヨーロッパを支配して、ロシアと欧米の間に緩衝を設けていた。スターリンは、世界革命を主張するトロツキーと彼を支持する連中を絶滅した。スターリンは“一国社会主義”を宣言していた。

スターリンが国際共産主義を終わらせた。ところがアメリカ軍安保複合体は、 “国際共産主義から、アメリカを守る”ことで、アメリカ人納税者が一層大量の金をまきあげられる。そこで、ソ連側としては、世界を覆す取り組みなど全くしていないという事実は無視された。Insteadあらゆる国々の解放運動は、アメリカ軍産複合体によって、共産主義者による世界支配で“続いて倒れるドミノの駒”だとされた。

ホー・チ・ミンは、ベトナムにおけるフランス植民地主義者に対し、支援してくれるようアメリカ政府に懇願した。アメリカ政府は知ったことかと答えた。ホー・チ・ミンに共産主義者に支援を求めさせたのはアメリカ政府だったのだ。

ベトナム戦争は長年続いた。この戦争は軍安保複合体を儲けさせ、将校の年金をあげた。だが、それ以外、全く意味はなかった。続いて倒れるドミノなど存在しなかった。ベトナムは戦争には勝ったが、アメリカの影響力と事業には開放されている。

軍安保複合体のおかげで、50,000人以上のアメリカ人が戦争で亡くなり、更に何桁も多い人々が、肉体的、精神的傷を負った。何百万人ものベトナム人が亡くなり、四肢を損ない、アメリカ政府が使用したエージェント・オレンジ枯れ葉剤による先天性欠損症や病気を患っている。

戦争全体全く無意味だった。戦争は無辜の人々の絶滅以外、何も達成しなかった。

これがアメリカ政府お好みの手法だ。アメリカを支配する堕落した資本主義は、生命への関心は皆無で、利益にしか興味はないのだ。利益だけが大切なのだ。もし、あらゆる国々が破壊され、廃墟となれば、アメリカ兵器産業にとっては、益々好都合なのだ。

そう、是非とも新冷戦だ。世界をハルマゲドンへと押しやる、ワシントンにいる狂った悪の犯罪人連中から発せられる、世界覇権に対する、無謀で狂気の衝動ではなく、責任を持って管理される対立が、我々には絶望的なほど必要だ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

寄付のページはこちら

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/09/30/bring-back-the-cold-war-paul-craig-roberts/

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アイゼンハワー退任演説の翻訳は、豊島耕一氏の訳と、Everyday Life in Uptown Tokyoのものを利用させていただいた。

宗主国の大手新聞NYTも、大本営広報部大政翼賛会。まして、属国の大手に何かを期待することは不可能だろう。電気洗脳白痴製造箱、「ニュース」と、「昼のバラエティー」は見ないことにして以来、電気代が多少安くなったような気がする。

個人的に、購読を止めてから、資源回収にだす手間がなくなって、楽になった。身内に言っても、さほど手間ではないといって、購読をやめない。チラシが欲しいのだろうか。

Paul Craig Roberts氏の言葉を借りれば、(紙であれ、放送であれ)大本営広報部呆導に依存している人々は、極めて管理された世界の姿を吹き込まれているのだ。

そこで、日刊IWJガイドの冒頭を転記させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「本日14時からチャンネル1番で岩上安身による上智大学教授・島薗進氏インタビューを中継配信!/民進党の辻元清美議員の追及を受け、自民党の稲田朋美防衛大臣が答えに詰まり涙ぐむ!注目の質疑の文字起こしを掲載!/10月16日投開票の新潟県知事選、共闘する野党3党に対し、自主投票を決めた民進党、ジャーナリストの横田一氏が民進党執行部に直撃取材!」2016.10.3日号~No.1480号~ ■■■
(2016.10.3 8時00分)

 すっかり東京も秋めいてきました。私、城石エマは肌寒いのか心持ちまだ暑いのかよく分からないこの時期、着るものに困ってしまいます。

 外の気温がどうあれ、岩上さんもIWJスタッフも、いつだって汗をかくほど大忙し!ということで、本日もIWJは充実のコンテンツをお届けします!

 14時からはチャンネル1番で、岩上さんが上智大学教授・島薗進氏に単独インタビューをいたします!安倍政権の閣僚のほとんどが所属しているという「日本会議」。安倍政権の政策を左右するほどの力をもっているこの「団体」の正体はなんなのか。そして、戦前回帰を目論む安倍政権が取り戻そうとしている「大日本帝国」をイデオロギー的に支えた「国家神道」とはどのようなものだったのか。今の安倍政権がしきりに強調する「美しい日本」や「強い日本」と「国家神道」が結びつく恐怖を、岩上さんが島薗氏にたっぷりとお聞きします!詳細は、のちほどお届けする<★本日の岩上さんのインタビュー★>をお読みください!

★日本会議の台頭と回帰する「国家神道」~岩上安身による上智大学教授・島薗進氏インタビュー
[日時]2016年10月3日(月)14:00~
[視聴]IWJ・Ch1:http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1

 秋の臨時国会が始まり1週間。早々に注目を集めたのが、稲田朋美防衛大臣です。9月30日の衆議院予算委員会で民進党・辻元清美議員に問い詰められ、稲田防衛相が涙ぐんだそのわけとは…?後ほど、<★新着記事★>コーナーでご紹介します!

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※【国会ハイライト】「『戦争で亡くなった方々へ心を捧げる』はその程度か」歴代防衛相として史上初・戦没者追悼式を欠席した稲田防衛相が民進・辻元氏の追及に涙目!「日本の核保有」発言は意地でも撤回せず! 2016.10.2
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/335638
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 一方、選挙戦まっただなかの新潟県知事選挙をめぐっては、蓮舫新執行部の野党共闘への冷淡な態度に、共産・社民・生活などが推す米山隆一候補からも有権者からも、疑問の声があがっています。そんな民進党執行部に、ジャーナリストの横田一氏が直撃取材をし、IWJが記事化しました!こちらについても、後ほど<★新着記事★>コーナーでご紹介していますので、ぜひ、お読みいただければと思います!

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※民進党本部が新潟県知事選から撤退した理由をジャーナリスト・横田一氏が執行部に直撃!選挙をリードした都知事選との違いについて馬淵澄夫選対委員長は「それは前執行部の話だ」と一蹴! 2016.10.1
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/335629
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 IWJでは、新潟県知事選挙の重要性にかんがみて、選挙期間中は関連記事をフルオープンにしています。9月28日に岩上さんが緊急で新潟へ向かいおこなった、米山候補へのインタビュー動画などもフルオープンになっていますので、ぜひ、ご視聴ください。

【新潟県知事選関連の記事一覧はこちら!】
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/2016%E6%96%B0%E6%BD%9F%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E9%81%B8%E6%8C%99

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 本日18時からは、今年6月7日に行われた、「日本外国特派員協会主催『電通と原発報道――巨大広告主と大手広告代理店によるメディア支配のしくみ』著者 本間龍氏 記者会見」の模様を、チャンネル5番で再配信いたします。

【チャンネル5はこちらから】
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 現代のマスコミ界で最大の「タブー」とも言うべき「電通」の実態に臆することなく迫る本間氏には、岩上さんが近日中に再度、インタビューをおこなうことも決定しています!日程が決まり次第、お伝えしますので、いましばらくお待ち下さい!

 広告に頼らないIWJに、マスコミのような「電通タブー」はありません。大手メディアが本当に大事な問題を報じないことこそが、安倍政権の暴走につながっていると考え、IWJはそうしたマスコミが報じたがらない問題に、積極的に切り込んでいきます。

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※衝撃の内部告発!! 岩上安身が現役の電通社員への単独インタビューを敢行!東京オリンピック誘致の内幕は!? 電通によるメディアコントロールの実態とは!? メディア最大のタブーを破るスクープ! 2016.5.26
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/304006
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 こうしたIWJの活動は、みなさまからのご寄付・カンパによってお支えいただいています。多くのネットメディアがある中で、安倍政権の暴走を止めるべく戦い抜く気概をもったメディアがどれほどあるか、わかりません。手前ミソな言い方になってしまいますが、IWJがその役割を果たしていけるよう、岩上さんはじめ、スタッフ一同頑張っていきますので、どうぞ、みなさまからのご寄付・カンパでのご支援のほど、よろしくお願いいたします。

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2016年8月26日 (金)

地域の大量虐殺

Paul Craig Roberts
2016年8月22日

無知が広まり、公開討論では真面目な論議が行われない暗黒の日々にあっても、いまだに、学者の中には、現在最も重要な問題に関する本格的な有益な本をものしている人がいる事実には希望がもてる。将来、政策立案者たちが、真実から指導を得ようとした場合、彼らは情報を手元においておけるのだから。そのような真実の書の一冊が、ジェレミー・R・ハモンドの新刊「Obstacle to Peace」(平和に対する障害)だ。これは、理路整然としていて、詳しい参照があり(脚注が、68ページある)、詳細索引もある、読みやすい本で、リチャード・フォークによる序文、ジーン・エプスタインによる序論と、ノーム・チョムスキーによる推薦の言葉がある。

平和に対する障害は、パレスチナと呼ばれる地域における、シオニストによる大量虐殺を止めようとする、何十年にもわたる世界中の取り組みに反対し続けてきたアメリカ合州国政府だ。

パレスチナは、盗まれ抑圧された地域だ。イスラエルの最も偉大な指導者自身がこの事実を認めている。トーマス・アーが、ダヴィド・ベン=グリオンの言葉を引用している。

“もし私がアラブの指導者だったなら、私は決して、イスラエルとは仲直りしない。それは当然だ。我々は彼らの国を奪ったのだから。たしかに、神がそれを我々に約束してくださったのだが、それが彼等にとって一体何の意味があるだろう? 我々の神は、彼らの神ではない。我々は、イスラエル出身だというのは本当だが、それは二千年前の話で、それが、彼らに一体何の意味があるだろう? 反ユダヤ主義、ナチス、アウシュビッツがあったが、それが彼らの罪だろうか? 彼らが目にしているのは、たった一つ。我々がやって来て、彼らの国を盗んだのだ。彼らがそれを受け入れるはずがあるだろうか?” http://thomas-l-are.blogspot.com

かつては国だったものが、現在は、ヨルダン川西岸のイスラエル入植地と、ガザという名で知られる開放型刑務所に囲まれた、少数の狭い孤立したパレスチナ人ゲットーだ。定期的に、イスラエルは、ガザの一般市民に対する軍事攻撃をしかけ、人々の生活や捕虜収容所インフラを破壊している。

イスラエルは、ガザで苦しんでいる人々に、補給品を送ろうとする外部からの取り組みを阻止している。ノーベル賞受賞者たちや、アメリカやヨーロッパの、元あるいは現職議員や、イスラエル国会議員すらもが乗り組んだ“自由船団”が、補給物資を積んで、ガザに向けて出向すると、公海でイスラエル海軍によって襲撃され、捕獲され、他への見せしめとして、代表団の何人かが、イスラエル軍の“自衛”のために殺害された。アメリカ合州国は、国連拒否権で、イスラエルの犯罪行為を擁護し、それ以外の諸国政府は、不承知ながら、アメリカ政府と対決して、変更を強いるのはいやなのだ。

中東における、アメリカ政府による、21世紀の戦争は、主要政策立案者たちがイスラエルとしっかり手を組んでいる、ネオコン政権によって始められた。戦争は、パレスチナ人に好意的な、アメリカ政府から独立した外交政策を行うアラブ諸国、イラク、リビアとシリアに集中した。アメリカ政府は、このうち二国の破壊に成功し、ロシアとの対決というリスクにもかかわらず、シリア破壊をあきらめていない。

中東におけるイスラエルの拡張を推進するため、アメリカ政府が、アメリカ人とヨーロッパ人に押しつけているリスクは恐ろしいものだ。シオニストは、ナイル川からユーフラテス川までの“大イスラエル”を主張している。中東におけるアメリカ政府の戦争は“大イスラエル”にとっての障害を排除することを狙ったものだ。例えば、過去数回、イスラエルは、水源を求めて、南レバノンを占領しようと企んだが、シリアとイランから補給を受けているヒズボラによって撃退された。これが、シリアとイランが、アメリカ政府の標的リストに載っている理由の一つだ。

自国の、あるいはイスラエルの狙いを実現するため、ワシントンは聖戦士を利用している。ロシアは、聖戦士を、ロシア連邦のイスラム教地域に広がりかねない脅威と見なしており、自らを守るために行動している。中国も、カザフスタンと国境を接する中国の州が、聖戦戦士による不安定化を受けやすいことを理解しているために、シリア政府を打倒し、代わりに、イラクとリビアでそうしたような混乱をもたらし、イスラエルの拡張に対するもう一つの制約と、聖戦士に対する、非宗教的シリア政府による抑制を排除するための、アメリカ政府の取り組みに対抗して、ロシア、イランとシリアと手を組んでいるように見える。

ハモンドの本から、この全てを理解するには、様々な異なる事実を結びつけ、結論を導き出す必要があるかも知れない。しかし本書には、パレスチナ人を追い払って、“パレスチナ問題”を片づけるための、イスラエルとアメリカとアメリカ売女マスコミとの間での陰謀を疑いの余地なく実証する、膨大な量の逐語的対話がある。

ハモンドの著書からくっきり浮かび上がってくるのは、正義は、イスラエル政府、アメリカ外交政策、あるいは、マスコミで、繁栄している特徴ではないということだ。国連は、パレスチナ人根絶を証拠立てる報告書を次から次と作成しているが、アメリカ政府による拒否権のせいで、行動するには無力だ。

パレスチナ人に対して起きていることは、北アメリカとオーストラリアの先住民に起きたことの再演だ。パレスチナ人は、財産や土地を奪われ、殺害されている。この犯罪で、アメリカ合州国は、責任をイスラエルと共有している。

まだ可能なうちに、情報を得ておかれるよう。プロパガンダが、真実を語る人々を“陰謀論者”や“国内過激派”に変えている。真実を語る人々が存在し続けて当然というわけではないのだ。そういう人が登場した場合は、是非ご支援願いたい。ハモンドの著書を、こちらでご注文願いたい。http://www.obstacletopeace.com

物事の本質を良く知ることで、後悔することは決してないのだから。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/08/22/the-genocide-of-a-land-paul-craig-roberts/
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16歳少年殺害事件は、たっぷり呆導するが、最近起きた「地域の大量虐殺」に関しては、すっかり忘れたふりをする大本営広報部。

知りたい高江や辺野古の状況についての報道は少ない。TPPの問題点になると報道皆無。万一報道があれば歪曲宣伝。大本営広報部でない組織から情報を得る以外、対策はない。

日刊IWJガイド・番組表「戦後最大のヘイトクライム「相模原殺傷事件」の特集ページ公開!/いよいよ築地市場の移転・決行延期の判断が!?/高江で設置された高さ3.5メートルのフェンス!「何の根拠があってフェンスを設置しているのか」!」2016.8.26日号~No.1442号~

パレスチナ支援船団殺戮事件については、以前翻訳したことがある

パレスチナ支援船団殺戮事件:皆が海に 2010年6月4日

パレスチナ人に対して起きていることは、北アメリカとオーストラリアの先住民に起きたことの再演だ。パレスチナ人は、財産や土地を奪われ、殺害されている。この犯罪で、アメリカ合州国は、責任をイスラエルと共有している。

必読書、二冊。

『アメリカ・インディアン悲史』(絶版?新本入手は困難?)
アメリカン・ドリームという悪夢 建国神話の偽善と二つの原罪

人ごとではない。

いわゆる足尾銅山鉱毒事件で、異議を申し立てる谷中村住民を、谷中村を含め周辺を「遊水池」にして、村の存在そのものをなくして追い出し、鉱害反対運動を壊滅させた。

谷中村住民を追い払って、“足尾銅山鉱毒事件”を片づけた。

反原発テントの深夜撤去。

高江ヘリパッド反対運動に対する政府の攻撃。

谷中村住民や沖縄県民に対して起きていることは、北海道の先住民に起きたことの再演であるように思える。

2016年8月13日 (土)

むき出しのプロパガンダの悪臭

Paul Craig Roberts
2016年8月10日

右翼のハドソン研究所にたむろして、ロシアとプーチンの専門家のふりをしている元売女記者デービッド・サッターによる最悪のプロパガンダを聞いてしまった。8月10日、サッターは、NPRの聴取者に向かって、シリアに平和をもたらすというアメリカ政府の願いは、ロシア政府には人道的感覚が皆無で、人命の損失など全く気にしていないことをアメリカ政府が理解しない限り失敗するだろうと言ったのだ。サッターが言うには、アメリカ政府がすべきことは、プーチンと彼の一味に、彼らが戦犯として責任を問われることをしっかり理解させることなのだ。

今頃私はもっと鍛えられているべきなのだろうが、支配層の手先が進んで、実に露骨な見え透いたウソをつくのを見るたびに驚かされる。おそらくこれは、連中が、マスコミや、金で雇われた“専門家”仲間が、決して自分たちの発言に異議申し立てをしないと知っているからだ。実際このようにして、説明が支配され、歴史が書き換えられるのだ。

アメリカ政府のシリア侵略計画が、イギリス議会とロシア外交によって阻止された際、アメリカ政府が、リビアでカダフィに対して利用した部隊を、シリアでアサドを打ち倒すべく送り込み、そこで連中は、ISISとなり、途方もない残虐行為をしていることを、多分既に全員忘れ去ってしまっているのだ。

ISISがアメリカ政府の狙いに役立っているので、アメリカ政府は、ISISには何の行動もしていない。数年間、シリアが死と破壊で苦しんだ後、ロシア政府は堪忍袋の緒が切れ、シリア軍を空軍力で支援した。まもなくISISは敗北し、逃亡することとなった。

アメリカ政府は進退窮まっている。ISISがイラクのアメリカ政府傀儡を打倒しつつあるので、イラクでは、アメリカ政府はISISに対して戦っている。ところがシリアでは、アメリカ政府は、ISISを支持し、ISISをシリアに民主主義をもたらすべく戦っている“穏健派”として描いてきた。今やISISはシリアで完敗の瀬戸際にあり、アメリカ政府の無節操な“専門家”はアメリカ政府のシリア政権打倒を阻止したかどでロシアを罰したいのだ。

21世紀、無数の戦争犯罪は、全てアメリカとイスラエルが原因だ。7つの国の全部、あるいは一部を破壊したいわれのない侵略にアメリカ政府が使ったイラクの大量破壊兵器や、イランの核兵器のような公式なウソを擁護したEUのおかげで、こうした犯罪が可能になったのだ。

本当の専門家には品位があり、彼らはクリントン、ジョージ・W・ブッシュやオバマ政権には、戦争犯罪のかどで、裁判を受けさせたがっている。デービッド・サッターは、連中と一緒に被告席につくべきだと私は思う。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/08/10/the-stench-of-raw-propaganda-paul-craig-roberts/

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リオデジャネイロ・オリンピック・メダル呆導のなか、ロシアは「クリミア半島でウクライナ軍特殊部隊による破壊工作を阻止したと発表」。

ジョージアの南オセチア攻撃、北京オリンピックの時だった。

「自分でしていることを、人になすりつける露骨なウソ」が商売。
この人物、ロシアから国外追放された立派な実績がある。元勤務先名を見て納得。

【共同】ロシア政府は14日までに、米政府系「ラジオ自由欧州・ラジオ自由」のデービッド・サッター記者に対する査証(ビザ)延長を拒否した。同記者は短文投稿サイト、ツイッターで「国外追放」との見解を示した。来月7日にロシア南部ソチで開幕する冬季五輪を前に、米ロの摩擦が広がりそうだ。

 ロイター通信によると、サッター記者は著書などでプーチン政権を批判している。ロシア外務省は14日、同記者がビザ延長手続きを数日間怠ったため、この間は不法滞在に当たると延長拒否の理由を説明し、政治的背景はないと強調した。

2016年8月 8日 (月)

イスラエルによるアメリカのリバティー号に対する攻撃

Paul Craig Roberts
2016年7月26日

はじめに: 長年、元海軍作戦部長および統合参謀本部議長をつとめたトーマス・モーラー大将は、戦略国際問題研究所で、私の同僚だった。彼にちなんで、F-14トムキャット戦闘機が名付けられたトムは、アメリカの政治と外交政策が、イスラエルに支配されていて、アメリカが、中東のアラブ諸国との戦争に引き込まれつつあることが懸念だと言っていた。モーラー大将や、当時の国務省やペンタゴンは、アラブ諸国との戦争は、アメリカ合州国の利益にはならないと考えていた。とはいえ、モーラー大将は、イスラエルが、アメリカ政府を押さえ込んでいる以上、戦争は避けられないだろうと考えていた。

彼がそう確信した理由は、1967年、208人のアメリカ兵死傷者を出したイスラエルによるアメリカ艦船リバティー号攻撃を、アメリカ政府が隠蔽したことだ。トムは、現アメリカ上院議員の父親である、Aジョン・S・マケイン Jr.大将が、出世のため、隠蔽に協力したことに落胆していた。 トムは出世主義がアメリカ軍の品格を破壊したと憂慮していた。

先月が、イスラエルによるアメリカ艦船攻撃49周年だった。8年か9年前、共同配信される新聞コラムで、私としては事件と思ったアメリカ海軍リバティー号問題に触れたが、極めて僅かなメディアしか記事にしようとはしなかった。だがハスラー誌の編集者が記事を読み、私に連絡してきた。ハスラー誌は、アメリカ海軍軍人の間では人気があり、彼らがまたしても無用な戦争に駆り出されている以上、彼らは、アメリカ政府が予告なしに、彼らを裏切るかもしれないことを知っておくべきだと彼は言った。将来待ち受けているかもしれない裏切りのことを彼らが知っておけるよう、アメリカ海軍リバティー号の話を、海軍軍人のために書いて頂けませんか?

イスラエルは、我々をアラブ人と戦争させるだろうというモーラー大将の予言が現実になるのを私は目にした。“イスラエルに対抗できるアメリカ大統領はいないんだ。”という悔しそうな彼の言葉が今も聞こえるような気がする。全軍最高司令官によるアメリカ海軍に対する裏切りに彼は深く傷ついていた。イスラエル・ロビーを前にして、アメリカ統合参謀本部議長は無力だった。

この課題を引き受けるのは、かなり大変な仕事だろうと分かっていた。リバティー号生存者たちを探し出し、彼らにインタビューしなければならないのだ。ウォード・ボストン司令官や、リバティー号に乗り組んでいたアメリカ海軍兵士の保護を拒否され、ワシントンが呼び戻された、パイロットや救援戦闘機の司令官を探さなければならなかった。彼らは進んで話してくれるに違いない。私は仕事を引き受け、下記がその記事だ。

40年後、アメリカ海軍艦船に対するイスラエル攻撃に関する沈黙を破る生き残り海軍兵士
Paul CRAIG ROBERTS
Hustler Magazine、2008年7月号

1967年6月8日 - イスラエルとエジプトとシリアとヨルダン間の六日戦争 - 四日目は、地中海では美しい日だった。アメリカ海軍のリバティー号は、エジプト沖合の公海にいた。イスラエル機が、朝リバティー号上空を飛行し、この船はアメリカ艦船だと報告した。戦争地帯のすぐ側にいる乗組員たちは、イスラエル航空機がいることで安心していた。ところが、午後2:00、甲板で日光浴をしていた海軍兵士たちは、戦闘機が攻撃編隊で接近してくるのが見えた。戦闘機の両翼で赤い閃光がきらめき、続いて、爆発、流血、死者がでた。美しい午後は突如悪夢となった。一体誰が、なぜアメリカ海軍のリバティー号を攻撃しているのだろう? リバティー号に対する攻撃は、アメリカに対する攻撃だった。

リバティー号は情報収集艦だった。目的は、ソ連とアラブの通信を傍受し、万一ソ連が、アラブの同盟諸国のために参戦した場合、イスラエルとアメリカ政府に警告することだった。リバティー号には、乗船する連中を追い払うための機関銃4基しか装備していなかった。駆逐艦による護衛の要求は、拒絶された。

攻撃は詳細に記録されている。標識の無いジェット機により、カノン砲や、ロケット弾やナパーム弾連続攻撃で、警告無しに、リバティー号は攻撃されたされた。攻撃した戦闘機は、アメリカの全ての通信周波数を電波妨害し、連中がリバティー号はアメリカ艦船だと知っていたことを示していた。

空爆は、リバティー号を沈没し損ねた。攻撃開始から約30分後、ダビデの星の旗を掲げた三隻の魚雷艇が現れた。イスラエル艦船は救援任務ではなかった。彼らは、リバティー号を、カノン砲、機関銃と魚雷で攻撃した. 一発の魚雷が、リバティー号中央部に命中し、瞬時に、25人のアメリカ兵が死亡し、下甲板は浸水した。船からの脱出準備で、リバティー号が発進させた救命ゴムボートを、イスラエル魚雷艇は破壊し、誰も生き残らせないというメッセージを伝えた。

3:15頃、武装イスラエル兵が搭乗した二機のフランス製イスラエル・ヘリコプターが、リバティー号上空に現れた。フィル・ターニーには、わずか15/18メートル先の兵士たちの顔が見えた。彼は連中に向けて、中指を突き立てた。生き残った乗組員は、乗船し、生き残った全員を殺害するため、イスラエル兵士が派兵されたのだと確信した。

イスラエル戦闘機はリバティー号の通信アンテナを破壊した。戦闘機から攻撃されながらも、乗組員たちは、救援要求を送れるようにするためアンテナ線を張った。空母のサラトガとアメリカは、攻撃している戦闘機を追い払うため戦闘機を発進させたが、ワシントンからの直接の命令で、救援任務は中止された。

リバティー号が、第6艦隊に、今度は海上艦船によって、再度攻撃されていると通知した際、艦隊の司令官は、空母アメリカとサラトガに、攻撃船を破壊するか、追い払うため戦闘機を発進させるよう命じた。命令は暗号化されておらず、イスラエルに傍聴され、イスラエルは即座に攻撃を中止した。魚雷艇と、ホバリングしていたヘリコプターは、急いで去った。イスラエルは、素早くアメリカ政府に、アメリカ艦船を誤って攻撃したと通知し、アメリカ戦闘機は、二度目に呼び戻された。.

アメリカ海軍リバティー号は、70%の死傷者をだし、34人が死亡し、174人が負傷した。高価な最先端の艦船は、英雄的な乗組員のおかげで沈まずにいたが、後に改修は不可能と判明し、スクラップとして売却された。

一体なぜ、救援はこなかったのか?

ロバート・マクナマラ国防長官やリンドン・B・ジョンソン大統領の第6艦隊に対する、救援任務中止命令については、アメリカ政府は、これまで全く何も説明していない。リバティー号司令官デイビッド・ルイス中将は、第6艦隊航空母艦部隊司令官L. R. ガイス少将が、救援任務を呼び戻せという、マクナマラの命令に異議を申し立てると、LBJが無線に出て、たとえ船が沈没してもかまわないと言ったと、同僚に語っている。大統領は、同盟国を困らせたくはなかったのだ。交信を扱った通信担当士官も同じ説明をしている。

イスラエルによる急襲に関するBBCドキュメンタリーは、攻撃者の正体に関して混乱したため、すんでのところで、アメリカがエジプトを攻撃するところだったと報じている。カイロ駐在のアメリカ政治顧問リチャード・パーカーは、BBCドキュメンタリーの中で、アメリカの対エジプト報復攻撃が進められている最中だという公式通信を受け取ったことを確認している。

アメリカ海軍リバティー号に対するアメリカ政府の式な立場は、イスラエルのものと対応している。攻撃は意図しないもので、イスラエルのへまの結果なのだ。リチャード・ヘルムズCIA長官、ディーン・ラスク国務長官、ルシウス・バトル国務次官補や、多数のアメリカ海軍将校、政府職員やリバティー号生存者たちが、イスラエル攻撃は意図的だったと公に言っている事実にもかかわらず、これが公式な立場だ。

ホワイト・ハウス会議議事録によれば、ヘルムズ、バトルと、ジョンソン大統領は攻撃は意図的だと考えていた。LBJは激怒していて、ニューヨーク・タイムズが、29面にしか掲載しなかったことに文句をいったが、ジョンソンは公式にイスラエルの説明を受け入れざるを得ないと決めたのだとヘルムズは言っている。“政治的圧力は実に大きかった”とヘルムズは述べた。

アメリカ人通信要員、諜報分析担当者や大使は、リバティーを攻撃するようにというイスラエルの命令のアメリカによる傍受を呼んだと報告している。アメリカの傍受の中には、あるイスラエル人パイロットが、リバティーはアメリカ艦船だと報告し、アメリカ艦船を攻撃する命令の繰り返しと説明を要求した。あるイスラエル人は、自分は後にアメリカを訪問し、ピート・マックロスキー下院議員やリバティー号生存者とあったパイロットの一人だと認めた。パイロットは、それがアメリカ艦船だとわかって、攻撃に参加するのを拒否したという。基地に帰着すると、彼は逮捕された。

リバティー号はアメリカ国旗を掲げていた。高さ数フィートの船の標識GTR-5が、船首の両側にあった。船尾には、くっきりUSS LIBERTYと書かれていた。イスラエルが間違ったと主張しているように、リバティー号をエジプト艦船と取り違えるのは、不可能だった。

ぼろぼろの旗が攻撃の激しさを物語っている

リバティー号は国旗を掲げていなかったとイスラエルは主張するが、攻撃で穴だらけの二枚のアメリカ国旗が存在しているのだ。最初の旗が銃撃で落とされ、乗組員が縦2.1メートル、横3.9メートルの旗に取り替えた。戦傷を負った国旗は、メリーランド州、フォート・ミードのNSA本部に展示されている。

現アメリカ上院議員の父親、ジョン・S・マケイン海軍大将 Jr.が、アイザック・C・キッド海軍大将と、ウォード・ボストン司令官に、査問会議を開催し、調査をわずか一週間で完了するよう命じた。署名入りの宣誓供述書で、ボストン艦長は、ジョンソン大統領が隠蔽を命じ、彼とキッド海軍大将は、本当の調査をすることを妨げられたと述べている。リバティー号生存者は、この出来事については誰にも話さないよう命じられた。彼らの沈黙は、ジェームズ・M・Ennes 少佐が、著書「リバティー号攻撃」(Assault on Liberty)を刊行して、12年後に破られた。

リバティー号攻撃は意図的で、ジョンソン大統領と、それ以降の全ての政権により隠蔽されていたことは今や動かし難い事実だ。議会調査も、大多数の生存者の証言も公式に行われていない。しかも隠蔽と矛盾する証言は公式記録から削除された。

生存者の報告を軽視するアメリカ政府の公式な立場にうんざりして、海軍作戦部長と、統合参謀本部議長をつとめたトム・モーラー大将は、攻撃と隠蔽に関する事実を公表すべく、モーラー委員会を組織した。委員会のメンバーは、モーラー大将、元アメリカ海軍法務総監マーリン・スターリング大将、レイモンド・G・デイビス海兵隊大将と、ジェームズ・エーキンズ元駐サウジアラビア大使だ。

委員会報告はこう結論づけた。

“アメリカ艦船を破壊し、乗組員全員を殺害するためのイスラエルの攻撃は意図的なものだったという有力な証拠がある。

“イスラエルとの紛争を恐れて、ホワイト・ハウスは意図的に、リバティー号が攻撃されているのに、第6艦隊の軍事救援支援を呼び戻し、アメリカ海軍がリバティー号を防衛するのを阻止したのだ。

“生き残った乗組員は、もし真実を暴露すれば‘軍法会議、投獄、あるいは、もっと酷い目にあう’と脅された。そして[生存者たちは] 自分たちの政府に見捨てられた。

“アメリカ海軍史上、前例のない公式隠蔽があった。

“我々が選挙で選んだ人々が、アメリカの国益を、進んで、どこか外国の国益の下におく場合は、必ずわが国の国家安全保障に対する脅威が存在する。”

イスラエルは一体なぜリバティー号を攻撃したのだろう? 余りにも影響をうけてしまうため、あらゆる犠牲を払ってでも守るべき、何か超秘密のものがあったのだろうか?

この船の監視能力が、アメリカ政府が反対していた行為である、差し迫っているイスラエルによる、シリアのゴラン高原侵略と占領を発見する可能性があるので、テルアビブはリバティー号を沈没させることに決めたのだと考える専門家がいる。イスラエルは、リバティー号が、アメリカ艦船攻撃と同時におきていた戦争犯罪である、イスラエルによる何百人ものエジプト人捕虜虐殺を発見しかねないと懸念したと考えるむきもある。イスラエルは、アメリカを戦争に引き込むため、攻撃をエジプトのせいにするつもりだったと考えている人々もいる。アメリカは、イスラエルに偵察情報を提供しており、アメリカ政府がなんとしても秘密にしておきたかった、アラブ諸国に対するアメリカ-イスラエル共同秘密作戦があったのだ。

私が話をした生存者たちは、攻撃体験の方は何とかなったと語った。本当に大変だったのは、アメリカ政府による40年間の公式隠蔽と裏切りの中で暮らすことだった。ある生存者は、牧師も会衆も、国のために尽くした会衆の一員よりも、イスラエルにより忠実だったので、リバティー号のことを話すと、バプテスト教会から去るように言われたと言った。もし政府がイスラエルを信じるのであれば、生存者もそうすべきだというのが彼の教会の立場だった。

生存者のフィル・ターニーは“隠蔽とともに生きることを強いられるのは、強姦されたのに誰も信じてくれないようなものだ”と言った。

生存者のゲーリー・ブルメットは“不当な有罪判決で、40年間も刑務所に閉じ込められた人間のように感じます”と言った。アメリカ政府が攻撃の真実を認めるまで、生存者は、彼らが尽くした国に裏切られた怒りと失望を背負って生きることを強いられたのだとブルメットは言った。

生存者のブライス・ロックウッドは40年間怒りつづけてきた。仲間を殺害し、船を破壊し、彼の健康を損なった魚雷は、アメリカ製だった。

生存者のアーニー・ギャロは、全軍最高司令官が、リバティー号死傷者の大半を防げたであろうアメリカ戦闘機を呼び戻したのを知っていることで“40年間、苦しめられ続けていた”と私に語った。

アメリカ人全員が、アメリカ第6艦隊が、アメリカ海軍艦船と294人の乗組員を、外国による攻撃から守るのを、アメリカ大統領と国防長官が阻止した事実を不安に思うべきなのだ。大統領が、海軍に攻撃は故意ではなかったと判断するよう命令したことも、不安に思うべきなのだ。

この記事は、文書化された情報源と、6人のリバティー号生存者、およびウォード・ボストン司令官と、空母アメリカから、最初に中止された救援任務に派遣された戦闘機飛行大隊の副司令官ビル・ナットソンとのインタビューに基づいている。

本記事は、Unz Review他に再掲載された。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/26/the-israeli-attack-on-the-uss-liberty-paul-craig-roberts/
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先に翻訳した別の筆者による記事『民主党: マッカーシーとリンドン・ジョンソンの党』の中でも、リバティー号事件について触れられていた。

Paul Craig Roberts氏、この件、つまりイスラエルに逆らえないアメリカ支配層については、別の記事でも触れておられる。たとえば、

ワシントンはロシアとの戦争を意図しているのか:ザ・セイカーによるPCRインタビュー

イスラエルの利益、イスラエルを支援する軍需産業、政治家のために、アメリカ首脳は、国民を騙した。

アメリカの有力政治家の利益、アメリカの巨大多国籍企業のために、日本の与党と「マスコミ」と称する彼らの宣伝・洗脳部隊は国民を騙している。

“アメリカの巨大多国籍企業に対抗できる首相はいないんだ。”とつくづく思う。

トランプは、TPP断固反対。クリントンは、選挙前の自民党のようなもの。自分が散々推進していたのに、逆風を見て、一見反対を装っている。大統領になれば推進に寝返る。

植草一秀の『知られざる真実』2016年8月 7日 (日) の記事をお読み頂きたい。

ハゲタカ手先だけが推進する臨時国会TPP批准

TPP交渉差止・違憲訴訟の会の山田正彦氏が新刊をだされた。

ついに完成『アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!』

アメリカも批准できないTPP協定の内容は、こうだった!hontoでも購入可能。

このブログでも、多数のTPP関連記事を翻訳している。

TPP主要記事リスト

広島、長崎の名前が語られる季節。関連記事の一部を下記に列記した。ご一読いただければ幸い。

2016年7月24日 (日)

サウジアラビアの9/11関与は、詐欺の一環なのだろうか?

Paul Craig Roberts
2016年7月20日

CIAの対敵諜報活動のトップを30年間つとめたジェームズ・ジーザス・アングルトンが、ずっと昔、諜報機関は、関心をそらせるためのニセの痕跡を作り出すため、入念に作り上げた証拠痕跡満載の劇中劇を作るのだと説明してくれたことがある。そうした苦心の作品は、様々な目的に役立つのだ。重要な問題に関し、好ましくない立場にいて、連中の狙いの邪魔になっている無辜の個人や組織を困らせたり、評判を傷つけたりするためにも利用できる。代替のウソ説明を作り出して、うまくいかなくなった説明から注目を逸らさせる「おとり」として利用することも可能だ。アングルトンが、何と呼んだのかは忘れたが、エセ説明の中に、エセ説明を埋め込んでおくが、“国家安全保障”や“政治的に微妙な問題”などの理由で、その公表を控えておくのが戦略だった。もし公式説明がまずい具合になった場合、関心を、新たなウソの説明にそらせたり、元の説明を裏付けたりするために予備の説明を公表する。アングルトンは、諜報機関は、競合する説明の中に悪事を埋め込んで、連中に必要な悪事を隠すのだと説明した。

“サウジアラビア人が9/11を実行”説の専門的な仕上がりを見て、サウジアラビア資金提供話は、まさにアングルトンが劇中劇と言ったものではあるまいかと疑っている。

公式9/11説明は、余りに攻撃を受け、もはや存在し続けられなくなっている。記憶が正しければ、9/11委員会報告の中では全く触れられていない第7ビル崩壊は、制御解体によるものだったことが証明されている。第7ビルは、制御解体によってしか実現できない重力加速度で崩壊した。

崩壊前に、二つの塔内にいた、100人以上の消防士、警官やビル保守要員が、複数の爆発を聞き、体験したと報告している。北棟の保守要員ウィリアム・ロドリゲスによれば、飛行機がタワーに衝突したとされる時刻の前に、地下二階で爆発があったという。

国際的な科学者のチームは、タワーのほこりの中で、爆薬や、瞬時に、鋼鉄を切断する極端な高温を発生する物質の、反応済みのものと、未反応のものを発見した。

商用機、軍用機の多数のパイロットが、ハイジャッカーとされる人物の標準以下の飛行技量で、飛行経路に必要な操作を行えるのかという疑問を投じている。

2,500人の建築家やエンジニアたちが、飛行機が衝突しても耐えられることが証明されているタワーの崩壊に対する独自の調査を呼びかけている。

9/11攻撃がサウジアラビア政府による資金提供を受けていたことの暴露は、弱体化している公式説明へのてこ入れと同時に、公式説明は、どこかおかしい、という広がりつつある見方をも満足させる効果がある。

評論家やマスコミは、9/11事件へのサウジアラビア資金提供の話題を、ブッシュ政権を非難する重要な暴露として扱っているが、暴露は、単にそれが残るだけでなく、まさに元々の公式説明で特定されたハイジャッカーを使い、オサマ・ビン・ラディンが攻撃を実行したという公式説明を強化するのだ。ブッシュ政権は、単にサウジアラビアの友人をかばい、サウジアラビアによる資金提供の証拠提示を控えていたということだけ非難される。

サウジアラビア資金提供の証拠は、元々の公式説明の信憑性を回復させるのだ。公式説明中の三つのWTCビル崩壊、ペンタゴン攻撃、ペンシルバニアでの飛行機墜落には何の変わりもない。アメリカ人の怒りは、攻撃に資金提供したことで、今やサウジアラビアに向けられる。

サウジアラビア資金提供説を大宣伝することは、公式説明を支持することになる。いつもなら政府の言い分を疑う多数の評論家連中が、ブッシュに責任を負わせられるものが出てきたことで、嬉しさの余り、飛び跳ねている。彼らは、ブッシュに責任を負わせれば、公式の9/11説明を支持することになるのに気づいていないのだ。

しかも、一体なぜサウジアラビア政府が、自分を守ってくれている国への攻撃に資金提供をするのかという説明が皆無だ。サウジアラビアは長年のパートナーだ。彼らは石油の代償に、紙切れを受け取り、その紙切れを使って、アメリカ財務省の債務に資金提供をしてくれ、アメリカの武器システムを購入し、大量の兵器売り上げに貢献し、研究開発費を、その大量兵器に分散できるようにしてくれている。

アメリカの国家安全保障の完全な失敗を実証して、アメリカを困らせて、サウジアラビアに一体どういう利益があるのだろう? 実際、もし少数のハイジャッカーが、NSAや、CIAや、国家安全保障国家を出し抜けるのであれば、我々はあきらかに払った税金に見合うだけのものを得ずに、市民的自由をただで差し出していることになる。

サウジアラビア資金提供は、解体用の爆薬配線をするために、誰がビルに入れたのかやら、実際の攻撃がモデルにした、9/11同時攻撃の日程を組んだのかを説明せず、一体何が本当で、何がそうではないのかに関して、一部の当局で混乱を生じさせる。

サウジアラビア資金提供は、タワー攻撃を撮影していて逮捕され、後に、イスラエルTVで、攻撃を撮影するよう、ニューヨークに派遣されたと発言した踊っていたイスラエル人についての説明にはならない。一体なぜ、イスラエルが知っていたのだろう? 駐米サウジアラビア大使のバンダルが教えたのだろうか? ブッシュは、我々にサウジアラビアのことを言わなかったし、イスラエルは我々に、攻撃のことを言わなかった。どちらが酷いだろう?

今回のサウジアラビア関与暴露は公式説明にとって都合が良過ぎる。これが説明がうまくいかなくなった際に利用できるよう仕込まれた劇中劇ではないと、我々はどうすればわかるのだろう? サウジアラビアの打倒を含め、中東政府打倒という元々のネオコンの計画があるのだから、サウジアラビアをそういう立場におくのは論理的な選択ではある。これで、口実ができたわけだ。

ハイジャッカーとされる連中は、制御解体で、ビルを倒壊させることに対する煙幕以外の役を演じたのだろうかと私は疑っている。あるいは、ハイジャッカーと、彼らに資金を提供したサウジアラビアは、もし証拠が本物で、でっちあげでなければ、自分の役割に気づいておらず、別の策略に参加していると思いこんでいたのだ。

我々はまたしても劇中劇でだまされるのだろうか? アングルトンが説明してくれた説の通りに、成功するのだろうか? それとも裏目に出る可能性があるのだろうか? もしアメリカ政府が、我々から事実の一部を、13年間隠すのであれば、事実全部を隠しても不思議はないのではあるまいか? 公式説明の他の一体何がウソなのだろう?

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTThe Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/07/20/is-the-saudi-911-story-part-of-the-deception-paul-craig-roberts/

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世界中での対テロ作戦なるインチキ作戦の発端のこの策謀事件にかかわる重要な?情報公開、いわゆるバラエテイーなる洗脳番組も、一応ニュース報道と称する番組も、正面から扱っていないように見える。

はなから、いずれも全く信じていないので、本気で検索していないため、大変な疎漏・誤解をしているのかも知れない。そうであれば幸い。

しつこく「白痴製造洗脳装置」と書いているが、「たらいの水と一緒に赤子を流してはいけない」と、時折反省することがある。

感動する番組を、多数の方々が作って健闘しておられるのだ。売女マスコミで働く方々の全員が、好きで売国宣伝しているはずがない。真実を報道したいという、素晴らしい動機で、そうした職業につかれた方々がおられるはずなのだ。

題名は忘れたが福島から自発的に避難した方々の民放ドキュメンタリーには感動した。今夜の森永砒素ミルク被害者の記録も素晴らしい。

日本の心を破棄する集団、辞表をだした代表を引き止めたという。もう一つの不思議な集団、売国心頭は解党。ああいう連中、どうやって存続しているのだろう。

自分たちへの支援活動に対し、与党や、そのスポンサーから資金が流れるのだろうか。

電車に乗る度、ゴミ以下の腐臭を発する大本営広報部中吊りを読まされる拷問のつらさ。

そこに、やはりもう一つの週刊誌も参戦した。どの「ゴミ」も、もう何年も購入の記憶皆無。

サラリーマン時代、会社から帰る電車での気晴らしに、週刊誌を読んだものだった。

週刊ポスト、週刊現代、週刊朝日が多かった。あの当時でも、かの両誌、あまりに不快、気晴らしにならないので購入頻度は非常に低かった。まして読むに耐えない駄文集成月刊誌、購入することは実にまれだった。

今回の誹謗作戦、赤旗に適切な批判コラムが掲載されたようだ。それに対する岩上安身氏のtwitterが傑作。個人名をあげてくれるのは嬉しいが、IWJの名前も出してほしかった、と。(twitter書き込み、正確には覚えていないので原文通りではないが、あしからず。)

それで、思い出すのが、マスコミの問題を真摯に追求されているアメリカ人学者、ロバート・マクチェズニー教授のデモクラシー・ナウでのインタビュー。何度も繰り返し書いたが、再度一部を流用しておこう。お時間のある方は、まずい翻訳を我慢して記事全文をお読み頂きたい。

どうしてこういう素晴らしい先生の本は翻訳されず、ウクライナをヨイショし、ロシアを糾弾するイギリス人学者の本が、立て続けに翻訳されるのだろう。

ロバート・マクチェズニー『資本主義がインターネットを民主主義の敵にする』について語る 2013年7月12日

ロバート・マクチエズニー: 我々は絶対にこの戦いに勝てると思っています。私が指摘したどの問題についても、本に書いた他の全問題についても、あらゆる世論調査で、大部分のアメリカ人は我々の側なのが分かっています。このカルテルが我々を貪りつくすのを好む人はいません。プライバシー侵害は皆いやなのです。インターネットを、大企業が鉄条網を至る所に張る場所にしてしまっている厄介な著作権制限は嫌われています。人々は我々の側なのです。我々が直面している問題は、民意に、この番組で皆様が良くご存じの諸問題に対処しようとしない腐敗した政治制度です。私は楽観的です。そうならなかったら失望します。我々の仕事は、ただ人々の利益を結びつけ、こうした問題で我々が実際に勝てるよう、政治力を持たせることです。

二つ目の点については、これについては、既にこの番組で、皆様はクレイグと話しておられましたが、この国は途方もない人数の有能な人があふれています。この国は有能な人に満ちています。ここで不足しているのは、彼らを支える資金です。素晴らしいメディアの仕事をしている沢山の人々がいる事実は嬉しいことですが、彼らがきちんと食べられるようになって欲しいと思います。家族を持てるようになって欲しいものです。彼らの頭上には屋根があって欲しいですし、昼間の別の仕事や家事の残り時間で、ジャナーリズム活動をするというようなことを無くしたいものです。子供達を寝かせ着けた後、家を掃除し、会社での仕事に行くべく目覚めるよう床につく前、夜11:00に作業する人々が、報道や文化を担っていては、自由な社会は築けません。資金の保障がなければいけません。我々に必要な良いもの、文化、ジャーナリズムを生み出すことが出来る人々が、まともな報酬を得られるようにすべきです。

エイミー・グッドマン: どうすれば実現できるでしょう?

ロバート・マクチェズニー: はい、本の中で、非営利、商業目的でないメディアに流れる資金を大幅に増強する方法を考えるよう提案しています。国民に、いわばニュース・バウチャーとでも呼ぶものを配布し、国民は各自、その200ドルを、任意の非営利や商業目的でないメディアに払える制度です。連邦政府は資金を出しますが、誰がそれを得るかについては全く支配できなくするのです。そこで、国民は、そのお金をこの番組にくれるわけです。百万人の人々が、200ドルずつ出してくれたら、何か出来そうですね、エイミーさん?

実際に、例えば、デンバーで、コミュニティー集団があって、ニュース報道をしたいと思っているとします。新聞による地元の報道には満足していないのです。近隣で、2,000人の人々が渡してくれるバウチャーを得られたらどうなるでしょう? すると突然、400,000ドル得られることになります。地元の事情をしっかり報道するための人を雇うことができるようになります。それを毎年やって行けば、次第に実績ができます。良い意味で、極めて健全な競争になるでしょう。商業的な競争ではないでしょうが、人々の信頼を勝ち取るためできうる最善の仕事をする競争になります。それがこの種の問題を解決する方法だろうと思います。

これについて結論を言えば、アメリカ建国時から、もし"報道や、通信を市場"に委ねてしまえば、富裕層の為のメディアが実現するだろうことは十分認識されていたのです。資産家達が、国家支配に必要な情報を得るのです。しかし、それでは民主主義は得られません。全国民の為の報道が欲しいのであれば、巨額の郵送料助成が必要です、例えば、奴隷廃止論者の新聞、あるいは婦人参政権論者の新聞も、それで誕生したのです。それには、どうしても賢明な社会政策の策定が必要で、しかも現在は一層強力な施策が必要です。

 

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