トルコ

2018年11月28日 (水)

サウジアラビアに対してトランプは寛大だが、皇太子は懸念すべき

2018年11月22日
Melkulangara BHADRAKUMAR
Strategic Culture Foundation

 11月20日の、サウジアラビアを支持することに関するトランプ大統領声明は、異常な率直さゆえ、アメリカ外交年代記に独特な文書として残るだろう。部外者が、アメリカ外交政策は全く自己中心的で、計算高く、無節操で、実に傍若無人だと考えるのと、アメリカ大統領が、それを確認するのは全く別物だ。

 火曜のトランプ声明にある衝撃的メッセージは、アメリカ「例外主義」が全くのたわごとだということだ。トランプは前進したがっている。ジャマル・カショギが何だろう?

 そうは言うものの、トランプ声明は多かれ少なかれ想定通りだ。一言で以下のように言い替えられる。「アラブの首長連中は金の卵を産むガチョウだから、我々は彼らを決して殺さない」。

 ところが、わき筋もある。最も重要なのは、トランプは、サウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマーン擁護を用心深く避けていることだ。それどころか、ジャマル・カショギ殺人に関して「全ての情報を評価し続けている」諜報機関が、近い将来「皇太子はこのいたましい事件を知っていた。彼はしたのかも、彼はしなかったのかも!」と証明さえするかもしれない可能性を彼は排除していない。

 トランプは自信がないか、あるいは公的に認めている以上に多くを知っているかのいずれかだ。重要なのは、トランプがサルマーン国王と皇太子を区別していることだ。トランプはこう付け加えている。「いずれにせよ、我々はサウジアラビア王国と共にある。彼らはイランに対する我々の非常に重要な戦いで、これまで偉大な同盟国だった。我が国やイスラエルや、地域内の他の全パートナーの権益を保障すべく、アメリカ合州国は断固、サウジアラビアのパートナーでありつづける。」

 トランプは、アメリカにとってのサウジアラビアの重要性も列記している。アメリカの対「過激イスラム・テロ」戦争に資金を出す自発的意志、(軍装備品購入に関する1100億ドルを含め)4500億米ドルをアメリカ経済に「使い、投資する」合意、そして「…石油価格を妥当な水準に保つという私の要請に対応してくれている」こと。

 これは結果的に、サウジアラビア指導部に多言を弄せずに、今後のトランプの期待を効果的に伝える賢明な方法だった。これがトランプにとって「ウイン・ウイン」なのは実に明らかだ。

 一方、カショギの「ひどい」殺人を非難し、カショギ殺人に対するサウジアラビアの公式姿勢に、これ見よがしに距離を置き、彼は道徳的に優位な立場に立っている。とりわけ、トルコによる更なる暴露の可能性があるので、状況が本質的に進展するにつれ、彼の姿勢を変え、微調整する余地を生み出すことになっている。

 いずれにせよ、トランプは、カショギ問題に関し、サウジアラビアを単刀直入に罰したり、アメリカ-サウジアラビア関係を危険に陥らせたりするのを拒否している。彼は国益を守り、「アメリカ・ファースト」を強く主張することで、それを正当化している。確かにトランプは国内有権者を考慮しており、政治的直感で、アメリカ議会が、サウジアラビアに反対する行動をとるよう彼をごり押しし駆り立てないだろう感じているのだ。

 このような「寛容」さに応えて、サウジアラビア政権が彼の要求を満たして互恵関係を示すよう、トランプが期待しているのは確実だ。大中東でのアメリカ軍事行動に対する気前よい資金提供、アメリカ兵器業者に大規模商談をもたらすアメリカ・ファーストへの物惜しみない投資、価格上昇を阻止する水準に石油生産を維持すること(アメリカ経済にとって重要だ)。

 だが、こうしたことで重要な点は、サウジアラビアが政策訂正する必要性をトランプが考えていないことだ。イエメンでの戦争に関してさえ、彼は何の要求もしていない。

 ところが、トランプは、カショギ事件で、現在のサウジアラビア指導体制を支持の一言も言わなかった。特に、皇太子に関する彼の声明、アメリカ人が良く言う「すべての選択肢がテーブル上にある」は、ひいき目に見ても曖昧だ。

 決定はまだ下されておらず、皇太子としてのムハンマド・ビン・サルマーンの継続は、障害になるかもしれないと、おそらくトランプは予想する。実際、サウジアラビア皇太子に対するトランプ声明は示唆に富んでいる。

 大きな疑問は、トランプ声明が国際世論でどのように見られるかだ。良かれ悪しかれ、それがアメリカ同盟諸国に基準として奉じられるのだ。平たく言えば、トランプは、カショギ事件の隠蔽を望んでいるという信号を出しているのだ。欧米秩序においては、わざと曖昧な言葉で話す二重語法や、偽善はありふれているので、このような恥知らずの現実主義が、欧米の感受性に道徳上のジレンマを引き起こしたり、衝撃を与えたりすることはありそうにない。リビアとイラクが二つの目立つ例だ。

 この発言で、アメリカの道徳的権威は悲惨なほど傷ついた。ひどく傷ついたのだ。アメリカの世界的立場にとって、特にトランプの対イラン・キャンペーンにとって、悪影響があるはずだ。声明中の彼のイランに対する猛烈な非難には何の信頼性もない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/22/trump-goes-easy-saudi-arabia-but-crown-prince-should-worried.html

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 ジャズピアニストの前田憲男氏逝去。

 大本営広報部白痴製造番組、昨日の話題、カリスマ経営者、離婚問題、一家殺人。カショギ事件の片鱗も、このトランプ宣言に関する論評も、洗脳番組で見たことがない。書いている自分が悲しくなってくる。

 入管法改悪、衆院通過に、「誠心誠意答弁している。」と自民党幹部。こういう連中が命令して作る「道徳」教科書、奴隷洗脳教本。自民、公明議員が、誠心誠意質問答弁しているのを見た記憶なし。次は、水道民営化。

 大本営広報部呆導ではなく、以下のIWJ中継を拝見しようと思う。

【IWJ・Ch4】14:00~「日本外国特派員協会主催『外国人労働者受入れ問題について』 ―外国人技能実習生問題弁護士連絡会 共同代表・指宿昭一弁護士 記者会見(同席:カンボジア人技能実習生、中国人技能実習生)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 「日本外国特派員協会」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた外国人技能実習生関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%8A%80%E8%83%BD%E5%AE%9F%E7%BF%92%E7%94%9F

【IWJ・Ch6】19:00~「市民連合シンポジウム『安倍政権にかわる新しい選択肢』」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」主催のシンポジウムを中継します。登壇予定者は、立憲民主党 福山哲郎幹事長、国民民主党 平野博文幹事長、 日本共産党 小池晃書記局長、社会民主党 吉川元幹事長、自由党 森裕子幹事長、無所属の会 大串博志幹事長。

 これまでIWJが報じてきた市民連合関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%B8%82%E6%B0%91%E9%80%A3%E5%90%88

2018年11月14日 (水)

不可侵のアメリカ-サウジアラビア関係はアメリカ帝国主義の根幹

Federico PIERACCINI
2018年11月4日
Strategic Culture Foundation

 過去数週間、イスタンブールのサウジアラビア領事館内におけるジャマル・カショギ殺人に関して、無数の記事や分析が生み出された。ところが、サウジアラビアとアメリカ合州国との関係は問われておらず、その理由も説明されていない。

 1971年のアメリカ合州国が金本位制から離脱するニクソンによる決定は人類の将来の方向に大きく影響を与えた。 1950年代中期以来、世界の国々が貿易にドルを使う必要がある結果、世界準備通貨となって、アメリカ・ドルの重要性は高まった。世界で最も消費される生活必需品の一つは石油で、その価格はOPECにより、アメリカ・ドルで設定されることが良く知られており、この組織はサウジアラビアに強く影響されている。

 それゆえ、オイルダラーの機能を理解するためには、リヤドを見なければならない。ドルが金本位制を離脱した後、ワシントンは、リヤドと、石油をドルのみで値付けする取り決めをした。見返りに、サウジアラビアは保護を受け、地域で自由に動くことが認められた。この決定は、他の国々に膨大な量のアメリカ・ドルを通貨準備として保有し、財務省証券購入するよう強いることになった。アメリカ・ドルと石油との間の関係が、この通貨に新しい生命を吹き込み、世界の金融と経済体制の中心に押し上げた。ドルが享受する、この特権的な役割が、アメリカ合州国が、その信頼性をもとに、他の国々に通貨バスケットに、財務省証券を貯め込むよう要求するオイルダラーに支援され、ただ不換紙幣を印刷するだけで、自国経済の資金調達をすることを可能にしているのだ。

 この仕組みは、無数の戦争(バルカン諸国、イラク、アフガニスタン)や、金融危機(1987年のブラック・マンデー、2000年のDotcomバブルと、2008年のリーマン・ブラザーズ・サブプライム危機)や、主権国家の破産(1998年のアルゼンチン)にもかかわらず継続している。この説明は、財務省長期証券購入者に返済する能力があるアメリカ・ドルとアメリカそのものへの信頼性に見出せよう。言い換えれば、アメリカが、ドルのおかげで、世界の金融・経済体制支配を維持し続ける限り、世界超大国としての優位を疑問視されることはまずない。通貨市場と特別引き出し権 (SDR)バスケットに対するこの影響力を維持するためには、石油をアメリカ・ドルで値付けすることが極めて重要だ。これが、少なくとも部分的には、ワシントンとリヤドとの関係縮小が不可能なことの説明になる。これがサウジアラビア-アメリカ関係が重要な唯一の理由だなどとは誰も信じ込むべきではない。ワシントンは、サウジアラビア・ロビーが降り注ぐお金の中で泳いでいるわけで、そのような気前の良さの受益者が、パーティーを止めたいと望むとは思えない。

 ワシントンとリヤドの間の合意は、リヤドがワシントンによる保護を受け、サウジアラビアが、黒い黄金をアメリカ・ドルでのみ売っている限り、王国内や地域でのリヤドの振る舞いを、ワシントンは見てみない振りをするという保障だ。この合意は、明らかに議論の的になるものであり、カショギの死や、リベラル主流マスコミが王国を攻撃している中でさえも、大衆から隠されている。だがこれはアメリカ-サウジアラビアの絆がこれほど固い唯一の理由ではない。サウジアラビアとアメリカとの当初の合意は、オイルダラーに関するものだった。しかし1979年、イランのイスラム革命(イランの民族主義者のムハンマド、モサデク首相は、1953年、アメリカとイギリスによって打倒されていた)以降、イスラエルの心からの同意を得て、リヤドとワシントンは、彼らの共通の敵に宣戦布告することに決めたのだ。1980年代、パキスタンとサウジアラビアとアメリカのシークレット・サービスによって聖戦士を徴募し、訓練し、武器を与えて利用する、アフガニスタンでのソ連に対する共同作戦を通して、リヤドとワシントンの協力は一層緊密になった。聖戦戦士テロの地政学的兵器としての利用はリヤドの経世策の主要な特長だ。

 サウジアラビアとアメリカとの間の関係は、単なる経済と保護の同意から、1980年代以来のジハードを戦略目標推進のために利用するという既存の協力を拡大して、ワシントンとテルアビブとリヤドの共通の敵に対する全面的協力へと進化した。イランとの状況が、アメリカの地域戦略にとって、一義的重要性を持つことになった。時間がたつと共に、リヤドは三役をこなしているのだ。つまり、オイルダラーの保証人、地政学的兵器としてのイスラム・テロ利用上の世話役、地域におけるイランへき対抗者だ。

 この関係は双方にとって有益だ。サウド家はワッハーブ主義の厳格な拘束に沿って、欧米の干渉無しに、自由に国家を運営している。またワシントンは、即座に他の国々が購入する財務省証券という形で、単に債務を印刷するだけで、無限の軍事支出能力を享受している(特に2008年危機と、量的緩和開始以来)。ワシントンは事実上、紙くずを印刷して、引き換えに消費財を手に入れ、アメリカ合州国が、イラクとアフガニスタンでの戦争で、6兆ドルも浪費しても、深刻な経済的影響に悩むこと無しに済んでいるのだ。

 ドナルド・トランプがホワイト・ハウス入りして以来、オバマ時代に始まった脱ドル化プロセスは加速するばかりだ。2012年のイランをSWIFT国際銀行制度から排除するという前例の無い動きで、作られた危険な前例は、他の国々への警報として機能した。アメリカ合州国は、ドルを地政学的敵国に対する武器として使って、支配的立場を進んで乱用する正体をさらけ出したのだ。

 この行為の影響は、今も感じられ続けている。欧米エリートの多くは、この過ちを認め、後悔している。ロシアと中国は次にまな板の上に載せられるのは自分たちなのを理解しており、ワシントンがモスクワと北京をSWIFT制度から排除しようとした場合に、バックアップ体制として機能するCIPSのような代替の支払制度創設に着手した。

 世界を更なる脱ドル化の方向に向かわせる上で、トランプはどの前任者より貢献している。経済制裁と関税が、アメリカ同盟諸国の信頼感を弱め、他の国々に代替案を探し始めるよう強いたのだ。商取引が、既に長年、ドル以外の通貨で行われているイランとロシアの例は教訓的だ。商取引でドルが使用されなくなったが何十もの他の例がある。だがより複雑なのは、ドルで行われていることが多い、民間あるいは公共企業の債務用資金調達だ。これは自国通貨がドルに対して、切り下がった場合、債権者に返済するために必要なアメリカ・ドルを入手するのが、より高価になり、主要国営企業が破産に直面する可能性をもたらし、産業を困難な状況に曝すことになる。2014年にルーブル攻撃でロシアが学んだように 自国の戦略的部門が、外国敵対勢力による経済的影響力にさらされる可能性は避けなければならない。

 金融取り引きでのドル使用を止める圧力は、次の金融危機がドル建ての世界の債務に影響しかねない恐怖からも由来している。金融危機は、アメリカ経済を破壊するのみならず、財務省証券を大量に保有する国々をも引きずり込むのだ。これは憶測や陰謀論ではなく、過去10年以上の、経済状況観測からの単なる結論だ。2008年、世界経済は、中央銀行による介入後、国民が持っていた信頼の結果救われたのだ。連邦準備制度理事会や、そのパートナー連中が作り出した腐食性の仕組みが何カ月かしてから明らかになった。中央銀行は、0%金利で、無限のお金の印刷を開始し、それを、サブプライム住宅ローン危機のような投機バブル崩壊で残された債務を補填するよう、銀行や金融機関に供給したのだ。

 普通の人々は、バーナンキとドラギが、TVで、"制度を救済するための未曾有の行為"について語るのを見て安心し、自分たちのお金は、銀行に預けたり、アメリカ・ドルで持っていたりしても安全だと感じたろう。次の金融危機 - 可能性としては、これまでになく大きいが - 連邦準備制度理事会や他の中央銀行による利上げか、無数の負債バブルの一つがはじけることによって、引き起こされる可能性が高い。肝心な点は、ドラギが言った通り、"[この量的緩和という兵器]は一度しか使えない"のだから、一般市民による制度への信頼の真価が問われることだ。何十億ドルもの金額の負債を抱えている銀行や投機組織には何の保護もなく、生き残れる可能性はない。

 ドルに基づく金融体制崩壊の可能性を考えて、いくつかの国々は保有する財務省証券を売って、危険性を減らし、金を買い集めている。これは中国とロシアだけの話ではなく、欧州連合もそうなのだ。

 そのような状況の中、特にこの地域が、テヘランから始まり、バグダッドとダマスカスを含み、ベイルートで終わる枢軸によって動かされているように見える現在、サウジアラビアとの関係の危機など、ワシントンには思いも寄らないものだ。リヤドは地域のイスラエル戦略にとって必要で、アメリカ・ドルに関する理由から、ワシントンもそれに続く。オイルダラーを維持する上でと、地域でイランに対抗するリヤドの重要性を考えれば、ワシントンのイスラエル・ロビーが、カショギ事件で、リヤドを罰することに熱心なアメリカ上院議員をなだめるために最善を尽くしていても驚くべきことではない。

 もしサウジアラビアが、カショギ事件でのMBSの潔白に本当に確信があるなら、この状況を、サウジアラビアの外交政策におけるワシントンの役割を弱め、自分に有利に利用することが可能なはずだ。東に向き、中国やロシアとの協力関係を強化すれば、地域全体に良い効果があるだろうし、世界におけるアメリカ合州国の重要性も低減されるだろう。サウジアラビアは何十年にもわたる分裂と確執で引き裂かれた巨大な家族に支配されている。MBSは自分の王国には興味がなく、自分の生き残りしか考えていない。彼はネタニヤフとトランプが、自分の支配を継続するための最良の策だと知っている。トランプも同様に、中間選挙と、2020年大統領選挙を考慮して、アメリカにおける自分の広報戦略での、MBSの重要性を周知している。サウジアラビアを取り込むトランプの交渉技術のおかげで、MBSはトランプにとって、巨大プロジェクトに資金を提供する金の卵を産むガチョウだ。もちろん、これは真実とはほど遠いが、重要なのは、この同盟にトランプが加えているひねりだ。

 皇太子は、進んで、公然とユダヤ人国家と外交関係を結び、両国間の関係を公表した初めてのサウジアラビア人君主なので、イスラエルはMBSの主要同盟国だ。アメリカ政府幹部、いわゆる陰の政府は、数週間、MBSを、トランプに対して利用しようとした。しかし、イスラエルが、アメリカ陰の政府の一部と共に、サウジアラビアとアメリカとの間の世界的な関係を縮小するのは危険だと考えた後、この戦略は終わった。MBSをわきへ押しやるのは非常に困難で、砂漠のダボス会議でみられた通り、王国内での彼の立場も、多くが想像するより堅固に見える。MBSと別れれば、アメリカの覇権的地位にとって、想像を絶する影響があるはずで、これは当面、ワシントンにはそうする余裕がないものだ。

 ワシントンの敵国に対する政治的、金融的兵器としてのジハードとオイルダラー利用は、ジャマル・カショギを早々と忘れ、サウジアラビアが行っている様々な虐待を無視する状態に戻る十分な理由だ。一極世界から多極世界へのこの移行過程で、アメリカと、地政学的敵に対して使える、兵器庫中の最も強力な兵器を放棄するわけには行かないのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/04/untouchable-us-saudi-relation-core-element-us-imperialism.html

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 ペンス副大統領も横田基地経由でおでましになられた。「お前たちは属国だ」と、FTA交渉推進を恫喝しに来られたのだ。傀儡が造語のTAG(物品)だと言っても、副大統領がはっきりサービスも対象(つまりFTA)とおっしゃっているのは大本営広報部でさえ隠せない。マッカーサーやトランプ大統領のように、基地経由でおいでになったことに、大本営広報部、触れたのだろうか?

 FTAをTAGと言い換えるのみならず、移民政策を入管法改正だと、呼吸するように強弁する傀儡売国奴。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名のほうが有象無象の虚報より説得力がある。

ペンス副大統領は何故訪日したか。?安倍首相の中国接近の動きに釘をさす。ペンスは10月4日ハドソン研究所で対中宥和政策の見直しの大演説。他方安倍首相は対中政策に「脅威ではなくパートナー」「自由で公正な貿易体制の発展」等提言?貿易交渉の厳しさ通知

 IWJガイドに、明日の田代秀敏氏インタビュー第三弾の知らせ。田代秀敏氏インタビュー拝聴をきっかけに、早速、中国関連本を数冊読んだ。知らないことばかり。

**2018.11.15 Thu.**

【IWJ_Youtube Live】14:00~「中国が新たな未来を切り開きつつある!? 対米追従路線を進む限り日本に未来はない! 21世紀人類最大のテーマ『米中覇権交代』!岩上安身による中国通エコノミスト田代秀敏氏インタビュー 第3弾」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2018年11月 3日 (土)

サウジアラビアは止められるべき、今回は止められるかも知れない

2018年10月30日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 サウジアラビア王国は、もしそうしたものがあったとすれば、良識のあらゆる限界を超えたように見える。

 限界を超えたのは、何万人もの無辜の人々をイエメンで残虐に殺害したがゆえにではなく、シリア国内(実際は、世界中で)テロリストを、しばしば欧米のために支援し続けているからでさえない。サウジアラビアが隣国カタールを、半島から、島へと変えようとさえしているためでもない。

 サウジアラビアが人類に対して行った犯罪は累積しているが、世界から隔離された王国(隔離の余り、監視を逃れるため観光ビザさえ発行していない)はいかなる経済制裁や禁輸の目に会っていない。この国が行っているのは、どこかで誰かによって行われたもののうち現代史上最も残酷な犯罪だ。処刑してからの四つ裂き、四肢切断、拷問、一般市民の爆撃。

 だが、何年も何十年も、こうしたこと全て問題にならなかった。サウジアラビアは、最初はイギリス、後には欧米全般の巨大な事業権益と政治権益の両方に忠実に奉仕してきた。これには、もちろん、サウド家がシーア派イスラムに対するほとんど奇怪な憎悪を共有しているイスラエルが含まれている。

 それゆえ、何千億ドルもの価値の兵器が、サウジアラビア王国に到着し続け、石油、あの黒い粘着性の災いのもとが輸出され続ける中、少なくとも、欧米マスコミや、ヨーロッパやアメリカの政府では、どの残虐行為も公的に議論されたことはない。

 リヤドは何のおとがめもない状況を享受していたのだろうか? 全く!

 だが、こうしたこと全てが止まるかも知れない。たった一人の人物、ジャマル・カショギ氏のおかげで、より正確には、イスタンブールのサウジアラビア領事館中での、彼のall悲劇的で、ゾッとするような死とされるものおかげで。

 ニューヨーク・タイムズが2018年10月11日引用したトルコ当局によれば

“カショギ氏が行方不明になった日の10月2日に、15人のサウジアラビア工作員が二機のチャーター便で到着した。”

 彼らはサウジアラビア国民のカショギ氏を残虐に殺害し、それから製材ノコギリを使って、手足を胴体から切り離したと推定されている。

 全てが、カショギ氏のトルコ人婚約者ハティジェ・ジェンギズが領事館前のベンチで、彼を待っていた間のことだ。彼は彼女との結婚に必要な書類を受け取るため、館内に入った。だが、彼は決して戻って来なかった。

 今やトルコ国は憤慨している。

 十年前、一年前なら、全てがもみ消されていた可能性が極めて高かったはずだ。サウジアラビアが世界中で行ってきたあらゆる大量虐殺が常にもみ消されたように。自分たちの自家用ジェット機を使っての、 感覚を鈍らせる麻薬で、それゆえ戦闘地域や、テロ攻撃の際に使われる麻薬のサウジアラビア王家によるレバノンからの密輸に関する情報がもみ消されたのと同様に。

 だが今は、2018年の年末だ。そしてトルコは益々敵対的な国による凶行残、トルコ最大の都市の中心で行われた残虐行為を容認するつもりはない。かなり長期間、トルコとサウジアラビア王国は、もはや友達ではない。トルコ軍部隊は、サウジアラビア軍と対決し、ちっぽけな(無害とは言えない国でもあるが)湾岸国家を、あり得る攻撃や切迫した破壊から守るため既に数カ月前、カタールに配備されている。一方、トルコは、サウジアラビアとイスラエルとアメリカの大敵イランとの親密度を益々強めている。

 カショギ氏は、ただの普通のサウジアラビア国民ではない - 彼はサウジアラビア政権に対する主要な批判者だが、最も重要なのは、帝国の目から見て、ワシントン・ポスト記者なのだということは指摘しておこねばならない。

 それゆえ彼の死は、もし事実であれば、欧米がどれだけ、見出しから消滅することを望んでいるにせよ、結局、死を無視することは不可能だ。

 トランプ大統領はしばらく沈黙し、やがて“懸念”するようになり、最後にワシントンは中東で二番目に親密な同盟国に対して何らかの行動さえとるかも知れないことを示し始めた。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子はワシントンと他の欧米列強双方によって‘育てられた’のだが、今や彼は実際失脚しかねない。結局、彼はイランのシャー・パーレビーのようなことになるのだろうか? 今ではないが、間もなく、あるいは少なくとも‘どこかの時点で’? サウド家の余命はいくばくもないのだろうか?

*

 ワシントン・ポストは、“トランプが受け入れたことが、サウジアラビア皇太子を大胆にさせた’という論説で、‘サウジアラビア政権’(とうとう、あの軽蔑的な単語‘政権’がサウド家に対して使われた)とアメリカ政権双方にかみついた。

“二年前なら、アメリカの親密な同盟者サウジアラビアの支配者が、ワシントンで生活し、定期的に、ポスト紙に記事を書いていた批判者の拉致、あるいは殺害で疑われるだろうなどとは  - あるいは、そのような作戦を、もう一つのアメリカ同盟国でNATO加盟国であるトルコで、大胆にも実行するだろうなどとは到底想像もできなかったはずだ。この政権は現在、王国のイスタンブール領事館内での、最も主要なサウジアラビア・ジャーナリストの一人、ジャマル・カショギ殺害でトルコ政府情報筋に非難されており、部分的には、野心的でもあり、冷酷であることが証明されている33歳の事実上の王国支配者、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の出世に起因するとされかねない。だが、彼の最も手に負えない冒険でさえも、アメリカ合州国の支持を得られると、我々は誤ってだと思うが、皇太子が考えるよう促したドナルド・トランプ大統領の影響力を反映している可能性もある。”

 “我々は誤って信じていたのだろうか?”だがサウジアラビアと、その力は、ほぼもっぱら、最初はヨーロッパ、特にイギリスによって、そして後にアメリカ合州国によって、中東と世界中に押しつけられているグローバル欧米‘体制’への協力に基づいている。

 サウジアラビア王国が中東地域のみならず、中央アジア、アジア太平洋や、アフリカの一部でも広めてきたあらゆるテロは、ワシントン、ロンドン、テルアビブさえもの、奨励、支援、少なくとも承認を受けてきた。

 サウジアラビアは、アフガニスタンでソ連を、更に、社会主義で進歩的なアフガニスタンそのものを破壊するのを支援した。彼らは欧米のために、共産主義と、イスラム世界のあらゆる左翼政権と戦った。彼らは今もそうしている。

 今や欧米とサウジアラビア王国は相互依存している。サウジアラビアは石油を売って、ロッキード・マーチンなどのアメリカ企業と‘途方もない’防衛契約を結んで兵器を購入している。彼らはワシントンで、様々な政治家たちにも‘投資’している。

 現在、ジャーナリスト殺害とされるものが、欧米マスコミ内に、ただならぬ内省の波を引き起こしている。及び腰ではあるが、ともあれ内省だ。2018年10月 、ハフィントン・ポストはこう書いている。

“何十億ドルものサウジアラビアの金を、何十年にもわたって、アメリカに注ぎ込むことで、リヤドの支配王族は、小さいながらも有力なアメリカ人社会の支持を勝ち得て、大企業の絆と慈善を通して、広範な国民の賛同を得ようと努めた。安全保障でワシントンに大きく依存しているが、イギリスのようなアメリカの他同盟国同様に、同じ価値観や歴史を共有していると主張できない政権にとっては確実な投資だった。長年のアメリカに役立つ形での出資 ― アメリカ本土と、外国の両方への、ソ連と戦うためのアフガニスタン国内のイスラム主義戦士への資金提供などは ― 事実上、サウジアラビアにとっての保険証券なのだ。”

 これは、ホワイト・ハウスが、リヤドとの関係を絶たないよう最善を尽くす可能性が極めて高いことを意味している。多少の激しい言葉のやりとりはあるかれ知れないし、その可能性は高いだろうが、この緊張した状況が、サウジアラビア側による、次の‘分別のない’行動を‘引き起こ’さない限り、何らかの断固とした対応はまずあり得ない。

 ハフィントン・ポスト記事はこう指摘している。

“トランプが心から奉じているアメリカ外交の数少ない伝統の一つは、兵器輸出を雇用計画だと表現することだ。カショギの運命が、トランプがアメリカ産業を支援するよう、サウジアラビアに買わせたと主張する1100億ドルの兵器商談を妨げるべきではないと大統領は繰り返し述べている。(取り引きの多くは、実際はオバマ政権下でまとめられたもので、彼が主張している総計の大半は、依然、曖昧な意図の表明だ。)

サウジアラビアとの関係を順調に維持すべく、兵器メーカーは、サウジアラビアのワシントン・ロビイスト軍団と協力して動くことが多いと議会筋は語っている。”

 欧米報道はここまでで、真実を全て語ることはせず、物事を大局的に見ることもない。主流マスコミの誰もこう叫ぶことはない。‘基本的にリヤドに独自外交政策は皆無だ!’

 そう、石油で‘アメリカやイギリスの工場で働く男性や女性たちに仕事を与えている’兵器を購入し、これらの兵器は、アフガニスタン、イエメン、シリアやほかのあらゆる場所で、男性、女性、子供を殺害するために使われる。彼らはイラン、カタールや他のいくつかの国々を恫喝している。石油と欧米の支持が、欧米が望んでいる永久戦争のためにテロリストを採用することにも役立ち、何千もの豪奢なモスクを建設し、東南アジア、アフリカや他の国々の何千万人もの人々を、サウジアラビア-イギリス製の過激な宗教的教理であるワッハーブ派に改宗させるのにも役立っている。(私の著書“Exposing Lies of Empire”にはこの話題で重要な章がある - “欧米がイスラム教の怪物を造っている : イスラム・テロの責任は一体誰にあるのか”)。

*

 欧米で多くの人々が考えている事実にもかかわらず、中東では、サウジアラビアへの愛はほとんど存在しない. サウジアラビア王国は、インドネシアやマレーシアのような遥か離れたイスラム国家によって、無知か宗教的熱狂から支持されるが、概して‘地域’に暮らす人々によってではない。

 イエメンに対する戦争や、シリアやアフガニスタンやリビアや他の場所にテロリストを送り込んだり、支援したり、あるいは、最近の事実上のレバノン首相拉致のような醜悪な行為や、道徳的偽善や、イスラム教の聖地や、それを取り巻くあらゆる物を、品の無い商業主義で、投機的事業に変えたことや、金持ちと貧乏人の明らかな差別から、アラブ諸国内の大半ではないにせよ、多くの人々が、サウジアラビアの傲慢さと、いじめに既にうんざりしている。

 本質的に社会主義的で、平等主義的な宗教を、現状のものに変えてしまったのは、もちろん、イスラム世界中が従順な儀式を大切にする人々である方が、支配が容易で、いかなる反対も無しに天然資源を略奪できる欧米による断固たる支援を得た、サウジアラビアの責任だと多くのアラブ人は考えている。サウジアラビアは、世界の中でも、最も格差が大きい国の一つだ。一方に少数の極めて裕福なエリートと、領土中に広がる困窮。サウジアラビアは‘愛されない国’ではあるが、これまで‘尊重されていた’。主として恐怖から。

 今、世界中が注目している。沈黙に憤りを感じた人々は声高に発言し始めた。

 我々全員、世界中の作家やジャーナリストは、カショギ氏が、どこかで生きていて、間もなく、いつの日か解放されることを願っている。しかしながら、日が経つにつれ、そういうことになる可能性は、益々小さくなって行く。

 もし彼がサウジアラビア工作員に殺害されたのであれば、カショギ氏の死は、彼の国も中東の他の国々も、すっかり変えてしまうかも知れない。彼は常にそうした変化を願っていた。だが、そのために自らの命を犠牲にすることになると、彼は決して想像してはいなかった可能性が高い。

 今回、サウジアラビア支配者は、血の匂いを消散させるそよ風を期待していたのだろう。彼らは大嵐を受け継いだのかも知れない。

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 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、小説家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作している。彼は革命的小説『Aurora』や他のの著者。彼の新刊には『Revolutionary Optimism, Western Nihilism』や『The Great October1 Socialist Revolution』がある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/30/saudi-arabia-has-to-be-stopped-and-this-time-it-may-get-stopped/

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 「NYハドソン川で遺体発見の姉妹はサウジ人、米に亡命申請か」。あの国、ミステリー小説そのもの。支配層、日本の庶民には全く想像できない思考方法のようだ。

 昨日だったろうか。衆院予算委質疑で、国民民主党の渡辺周議員が、地位協定、横田空域問題について質問したのに驚いた。「(アメリカが)日本を取り戻す」のを幇助するのがお役目のアメリカ・ファースト幹部は、もちろんまともな答えはしなかった。

 大本営広報部、TPP11発効について垂れ流すだけで、こうした情報は隠蔽する。

 2018.11.02 【緊急特集:TPP11 12月30日発効】虚妄の自由貿易原理主義で農業を荒廃させてはならない【醍醐聰・東京大学名誉教授】

 孫崎享氏の今日のメルマガは新著紹介。拝読するのが楽しみ。

アーネスト・サトウと倒幕の時代』(11月末発売予定)内容紹介。明治天皇の前、サトウは「孝明天皇消息に通じている日本人の確言によると、毒殺された」。孝明天皇の主治医の子孫である医師伊良子光孝氏は、孝明天皇の死は「急性毒物中毒の症状」と発表。

2018年10月23日 (火)

対イラン戦争計画のため、トランプとサウジアラビアはカショギ殺害糊塗で協力

Finian CUNNINGHAM
2018年10月21日
Strategic Culture Foundation

 世界の大半がだまし討ちだと疑っている事件からほぼ三週間後、とうとうサウジアラビア政権が、ジャマル・カショギが、トルコの在イスタンブール領事館内で殺害されたことを公式に認めた。サウジアラビアが、これまでのウソを糊塗する最新のウソを発表するやいなや、トランプ大統領は、この粉飾にホワイト・ハウスの威光を差し出した。

 何が起きたかについてのサウジアラビアの遅ればせながらの説明は“信頼できる”とトランプは述べた。彼はサウジアラビアが18人を逮捕し、何人かの高官を首にしたのは“良い第一歩”だと歓迎もした。

 サウジアラビアによるカショギの死についての“説明”は到底信じがたい。サウジアラビアは、彼は領事館内で殴り合いが起きた後、殺害されたと言っている。サウジアラビアは、王国の事実上の支配者、ムハンマド・ビン・サルマーン(MbS)皇太子は、殺人については計画も結果も全く何も知らなかったとも主張している。MbSが、10月5日、ブルームバーグのインタビューで、カショギは、やって来たのと同じ日、領事館から歩いて出て言ったと主張したのを想起願いたい。

 今、皇太子は、彼の父親、老いたサルマーン国王によって、宮廷諜報機関の見直しを監督する委員会を指揮するよう任命されている。諜報機関の元副長官、アフメド・アル・アッシリは首にされ、罪を着せられることになっている側近幹部の一人だ。

 言い換えれば、王位継承者MbSはスキャンダルのあらゆる責任を免除されているのだ。首にされた側近と、カショギを捕らえるためイスタンブールに出かけた15人のチームを含むと考えられている逮捕された連中は、いけにえにされつつある。

 いつものサウジアラビアの裏切りが機能しているのだ。皇太子の護衛を含む15人のチームが、最高支配者が知って、許可すること無しに、カショギ拉致と殺害を実行することなど決してあり得ない。

 アメリカ諜報機関による傍受は、MbSがカショギ悲運の計画に実際に関与していたことを示していると言われている。15人の暗殺部隊が“ならずもの”となり、彼ら自身の発意で殺害を実行したなどというのはばかげている。

 だが、トランプ大統領とマイク・ポンペオ国務長官は、33歳の未来の国王用アリバイ作りで、サウド家に協力しているように見える。

 先週“ならずもの殺人者”が犯人だという考えを持ち出したのはトランプだった。ポンペオが、そこでリヤドに飛び、現地で、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と、サルマーン王と親しげな写真撮影をした。イスタンブールで起きたことの“透明性のある捜査”へのサウジアラビア“献身”をアメリカのトップ外交官が滑稽にもほめたのだ。

 今や、サウジアラビアが皇太子の関与を否定しながらも、ようやく殺害を認めると、トランプは、そうした真っ赤なうそを“信頼できる”と言ったのだ。

 更に、サウド家内の背信で、カショギに対する策謀を決して口外しないようにすべく、いけにえも殺害する可能性が高い。

 15人の暗殺部隊の一人は、既に先週、リヤドでのうさんくさい交通事故で死亡している。マシャル・サアド・ボスタニサウジアラビア空軍中尉(31)は、トルコ諜報機関によって、領事館でカショギを待ち構えていた集団の中にいることが特定されている。トルコ・マスコミは、サウド家が証拠や証人になりうる人々の破壊を始めたと憶測している。特にイスタンブール元総領事、ムハンマド・アル・オタイビの運命は注目の的だ。

 領事館内で喧嘩になり、カショギの死に至ったというサウジアラビアの考え方は、15人のチームは電動骨のこぎりを持参していたという報道と一致しない。トルコ諜報機関筋は、領事館に入ってすぐ、カショギは即座に攻撃され、最後に斬首されバラバラにされる前に、指切断で拷問されたことを示す録音テープを持っていると主張している。

 サウジアラビアの“説明”を認めるとすれば、カショギの遺体は一体どこにあるのだろう? もし彼の死が何らかの事故であれば、サウジアラビアは彼の遺骸を提示できるはずだ。だが、彼らは提示しようとはしない。遥かに説得力のある説明は、カショギの遺骸が拷問と切断を証明してしまうためだ。

 サウド家、特に新皇太子の下での裏切りの、いつもの性格に留意しよう。2017年に、彼が王位継承者になった際、当時のムハンマド・ビン・ナーイフ皇太子は、だしぬけに脇に追いやられた。それはサウジアラビアの王位継承規則を破る権力奪取だった。当時のビデオ映像は、追放された年上のいとこ、ビン・ナーイフに対し、MbSが謙虚さと悔恨の振る舞いを装っているのを示している。度量の大きさの誇示に見える形で、MbSがひざまずいて、あわれな元皇太子の足にキスする様子が写っている。

 追放から数週間後、ビン・ナーイフはMbSにより武装衛兵付きの自宅監禁に置かれていると報じられた。この動きは反クーデターが決して起きないようにするためのものだ。

 次に新皇太子は、他の一部のサウド家幹部連中の一斉逮捕と拘留を命じた。彼らの一部は拷問され、釈放の代償に何十億ドルも巻き上げられたと報じられている。

 MbSの拉致したがる傾向は海外にまでおよび、彼はレバノンのサード・ハリーリー首相拉致を命じた。ハリーリーは、リヤドに拘留されている間、奇怪なTVインタビューで、“辞任”を発表するよう強制される前に、痛めつけられたと報じられている。MbSと友好的関係にあるフランスのエマニュエル・マクロン大統領が介入して、ハリーリー解放実現に成功したが、レバノンに帰国すると、彼は辞任の意を翻した。

 こうしたものは、自分は何のおとがめもなく行動できると考えている精神病質の専制君主たるサウジアラビア皇太子の性格のわずかな例に過ぎない。“改革者”君主というイメージは、欧米マスコミやマクロンやトランプのような指導者によって作り上げられたのだ。だが、そのイメージは、カショギの残虐な殺害の後、今や欧米マスコミが徐々に認めることを強いられている通り、現実とは全く対立している。

 アメリカ・マスコミや多くの共和党や民主党議員は、カショギの死にかかわる最新のサウジアラビアの“説明”については懐疑的だ。

 他の欧米政府も態度を硬化させているように見え、イギリスとフランスとドイツは、外交関係を絶っている。

 サウジアラビアが領事館内でのカショギの死を認めた後、トランプも“厳しい結果になる”と述べた。しかし、儲かる何十万ドルの武器取り引きは、何らかの経済制裁が課されようとも、トランプにとっては聖域なのだ。

 ホワイト・ハウスの真面目くさった言説も、ばかげたサウジアラビアの対応に“信用できる”とトランプが進んで威厳をつけたことで、ウソなのはあきらかになっている。疑う余地のないカショギ処刑立案者、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の免責は、トランプ政権により、極めて重要な取り繕いを与えられている。

 儲かる武器輸出と、サウド家との長年の不動産事業によるトランプの個人的な儲けは別として、アメリカにとって、もう一つの重要な利益は、イランとの来る戦争のためのサウジアラビアへの依存だ。トランプ自身、サウジアラビアに経済制裁を課さない言い逃れをしようとして、サウジアラビアは“イランに対する重要な対抗勢力”だと述べていた。

 あと数週間で、トランプ政権はイランの原油輸出に対する世界的石油禁輸を課する予定だ。経済戦争を成功させるため、予想されるイランの不足分を穴埋めし、世界市場価格の急騰を防ぐには、石油供給を増やすのに、ワシントンにはサウジアラビア必要なのだ。

 イランに対するトランプによるアメリカ攻勢の重要性上、彼は、もっぱら必要性から、サウド家を支えなければならない。それはつまりspinning皇太子を放免するための糊塗。しかし、カショギ殺害を巡るMbSに対する、のっぴきならぬ証拠が余りに多いので、トランプによるサウジアラビアのためのマスコミ向けの見え透いた言い訳は、崩壊する可能性がある。中東における平和のために、そうなるよう我々も期待していする。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/10/21/war-plans-iran-means-trump-saudis-coordinating-cover-up-khashoggi-killing.html

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 大本営広報部は意図して、手痛い敗北に触れずにいるが、さすがに、植草一秀の『知られざる真実』の昨日の記事は、那覇市長選結果から、政党支持率について、詳細に検討されている。

2019参院選前哨戦の沖縄選挙で連戦連勝!

サウジアラビアの殺人を隠蔽するためのトランプの作り話は、これが二国関係の‘転換点’でないことを示唆

公開日時: 2018年10月16日  16:17
編集日時: 2018年10月17日  09:48
Finian Cunningham
RT

 有力議員たちがアメリカとサウジアラビアとの関係の根本的見直しを要求している。だが、サウジアラビア支配層をトランプが免責し、見逃そうとしていることが、アメリカ権力層の権益にとって、戦略的同盟が余りに重要であることを示している。
約22人のアメリカ上院議員が、ジャーナリスト、ジャマル・カショギ殺害を巡る対サウジアラビア経済制裁を発効させ得るグローバル・マグニツキー法を持ち出した。現役と元上院議員たちが、10月2日の在トルコ・サウジアラビア領事館での殺害とされるものは、ワシントンの何十年間にもわたるリヤドとの同盟に対する“転換点”だと主張している。

 元共和党上院議員ボブ・グラハムは、CNNのクリスティアン・アマンプールに、サウジアラビア関係はアメリカにとって“背信で”有害だと語った。彼は特に、約3,000人のアメリカ国民が亡くなった2001年の9/11テロ事件へのサウジアラビア国家の共謀と彼が呼ぶものに言及した。

 グラハムは、アメリカは、ジャマル・カショギの失踪と殺害を巡り、サウジアラビアを罰するのにマグニツキー法を使うべきで“経済的な脅しに屈伏する”べきではないと述べた。脅しへの屈伏というのは、先にトランプ大統領が、1100億ドルという額の対サウジアラビア兵器輸出をキャンセルしたくないと述べたことを意味している。

 2012年に発効した元々のマグニツキー法は、人権侵害とされるものを巡り、ロシアを経済制裁で罰するのが狙いだった。2016年、世界中の他の国々もアメリカ当局支配下におくべく拡張された。ロシアを標的にしたのは、実際の人権侵害を反映しない、物議を醸す政治的兵器だとして議論の的になった。それでもこの法律はアメリカ議会により人権侵害者と見なされるあらゆる外国政府や個人に対し、世界的に適用される。

 サウジアラビアと行方不明のジャーナリスト、ジャマル・カショギの件は明らかに、マグニツキー法的な経済制裁に値する出来事だろうと思われる。

 だがアメリカ国会議員たちがサウジアラビアと支配層を罰するという恫喝を実際にやり通すかどうかは未決定の問題だ。ワシントンにそうするようにという圧力は確かにある。腐敗行為という怪しげな容疑を巡り、マグニツキー法の下でロシアが何度か経済制裁の対象にされているのであれば、サウジアラビアは、アメリカによる公式非難の的になって当然なのだ。

 サウジアラビア領事館での59歳のカショギ殺害は実に衝撃的な犯罪だ。極めて重要なことは、昨年、祖国サウジアラビアから自ら亡命した彼は、合法的なアメリカ合州国住民で、ワシントン・ポスト著名コラムニストだったことだ。

 カショギは、ワシントンの様々な体制派シンクタンクや他のメディア業界と強いコネがあった。サウジアラビア支配層、特に王位継承者のムハンマド・ビン・サルマーン皇太子によって行われつつあるいかがわしい改革についての彼の批判的な記事に対して、アメリカにとってのリヤドの価値について懐疑的になりつつある議員や政策立案者たちが、喜んで受け入れる聴衆になっていた。

 トルコの犯罪捜査官はカショギが行方不明になってから13日後、今週サウジアラビア領事館に入った。トルコ政府情報源が過去二週間漏洩してきたものと首尾一貫するジャーナリストが建物内で殺害されたことを証明する法医学的証拠をトルコが発見したことをマスコミは報道している。

 サウジアラビア支配層の劇的な屈伏は、連中のはぐらかし戦術が破綻した兆候だ。あらゆる証拠に対し、サウジアラビアは、カショギは領事館の建物を彼が訪問したと同じ日、10月2日に無事出て行ったと主張し続けている。10月5日のブルームバーグの注目されるインタビューで、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は同じ説明を述べてさえいる。

 今週、彼を捕らえるためイスタンブールに飛んだ、正式に認可されていないサウジアラビア人尋問者チームによりカショギが殺害されたことを、サウジアラビアが認める準備をしていると報じられた。尋問が“まずいことになり”彼が死亡する結果になったという主張だ。

 これは公式説明の途方もない変更だ。結局、これまでのごまかしとウソで、リヤドは全く信頼できない。サウジアラビア王族とつながる二機の自家用ジェット機でイスタンブールにやってきた15人のサウジアラビア人チームが明らかにカショギの遺体遺棄の目的で骨ノコギリと法医学専門家まで用意していたと報じられているのはなぜだろう。

 トルコ捜査官は今週末に詳細報告を発表すると言っている。既に彼らは今週収集した証拠はカショギが殺害された音声とビデオテーブを裏付けるのを明らかにしている。

 ワシントン・ポストは、サウジアラビア指導部がカショギ拉致の策謀に関与していたことを示す通話をアメリカ諜報機関が盗聴したと報じている。言い換えれば、野蛮な事件丸ごと、サウド家のトップに直結しているのだ。

 ところが恥ずべきことに、明らかな証拠にもかかわらず隠蔽が始まっている。この隠蔽は、月曜夜、トルコ捜査官が領事館に到着する何時間も前、トランプがアメリカ・マスコミに、サウジアラビアのサルマーン国王と話をしたと発言して始まった。事前に計画されていた犯罪について何も知らないと否定した国王を信じるとトランプは言った。彼は“ならず者の殺人者たち”が犯人だったかも知れないという考え方を信用するとも言った。

 現在、サウジアラビア・マスコミは、リヤドからイスタンブールに飛んだ15人のチームが、死亡について尋問されると報じている。これが意味するところは、この暗殺団がスケープゴートにされて、サウジアラビア支配層が、その責任を免責されるということだ。

 だが隠蔽は容易でないかも知れない。ジャマル・カショギ拉致と殺害につながる通信に関して、トルコとアメリカの諜報機関から出てくる遥かに多くの証拠がある。アメリカ国内のマスコミや政策支配体制との彼のコネゆえに、事件丸ごと、容易には払いのけられないだろうと予想される。アメリカ内の政治やマスコミのトランプ敵対者も、事件を彼の大統領の座を攻撃する新たな手段として利用するはずだ - この場合、まず間違いなく、それが正しいとは言え。

 さりながら、これがアメリカ-サウジアラビア同盟の“転換点”だということは疑わしい。カショギには、ワシントンには強力な擁護者がおり、イエメンでの残虐な戦争に関するサウジアラビアの行動を軽蔑する議員の間の動きも高まっている。

 だがトランプによる隠蔽の企みが示しているように、アメリカと石油豊富な王国の間には、フランクリン・D・ルーズベルト大統領が、サウジアラビア王国創始者アブドゥルアズィーズ・イブン・サウード国王と歴史的協定を締結した遥か昔の1945年にまでさかのぼる、深い不可侵の戦略的絆があるのだ。

 この同盟は、実際には重要性が衰退した、単なるアメリカへの石油供給を遥かに超えたものだ。それには、石油貿易のための世界通貨としてドルを維持する極めて重要な権益、毎年の膨大なアメリカ兵器購入、世界中でのCIA秘密作戦に対するサウジアラビアの資金提供、地政学的に極めて重要な中東全体へのアメリカ帝国主義権力投射が含まれる。

 もちろん、アメリカは、カショギ殺害を巡り、サウジアラビア制裁に動くべきだ - なによりも - 人権に関するアメリカの主張に本当に中身があるのなら。だがサウジアラビア隠蔽のためのトランプによる見苦しい作り話が示している通り、アメリカ-サウジアラビア関係が変わる可能性は低い。この関係は、どのような犯罪が行われようとも、アメリカ権力者の権益と、サウジアラビア専制政府にとって、余りに重要で、損なうわけに行かない不可侵のものなのだ。

 Finian Cunningham(1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。北アイルランド、ベルファスト生まれの農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、彼は編集者、著者として働いた。現在は、東アフリカを本拠とするフリーランス・ジャーナリストで、RT、スプートニク、Strategic Culture Foundationや、Press TVにコラム記事を書いている。

 友人もご興味を持たれるだろうか? 記事を共有願いたい!

 本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/441435-saudi-us-sanctions-murder/

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 孫正義氏、サウジアラビアの投資会議に出席するのだろうか? にっこり微笑みながら、握手するのだろうか。同社ガラケーを使っているのが罪深いことに思えてきた。

 津波の高さによる危険性をしりながら対策を取らなかった東電幹部の責任逃れ発言報道より、地面師呆導の時間が長いバラエティ番組。事実上のFTAであるTAG推進を垂れ流し、ISDS条項にも決して触れない大本営広報部。要求された為替条項も、そのまま受けるに違いない属国。むしり取られるだけの属国庶民、地面師話にうつつをぬかす暇はないはずなのだが。

 大本営広報部による地面師報道のばかばかしさ、理由に気がついた。
地面師集団は、人の大金をだまし取る策略で、多様な配役を雇い、もっともらしいセリフを考え、インチキ、あるいは、なりすましてつくった証明書を用意し、だましにかかる。

 属国支配集団は、国民の収入、資産、将来をだまし取る策略で、多様なタレントを雇い、もっともらしいセリフを考え、インチキ、あるいは、なりすましてつくった証明書を用意し、だましにかかる。

 大本営広報部こそ巨大地面師集団。多様なタレントを雇い、もっともらしいセリフを考え、インチキ、あるいは、なりすましてつくった証明書を用意し、だましにかかるのが仕事の組織。居並ぶタレントは地面師集団の配役にほかならない。

 19日の孫崎享氏メルマガ題名は下記。大本営広報部は、彼の爪の垢を煎じて服用してもらいたい。

あまりにも醜い。手段を選ばぬ政府。沖縄県が辺野古の埋立て承認を撤回した事は、県知事選挙の最大争点として大勝したことで沖縄の民意であることを示した。防衛省は国土交通相に行政不服審査法に基づく不服審査請求を行い、沖縄県の決定を覆そうとしている。

 昨日はバラエティや呆導番組をいくつか見た。那覇市長選に触れたものはなかったように思う。

 次々ウソの上塗りをしてくるので、この話題の記事、賞味期限が短いかも知れない。

 日刊IWJガイドで知ったが、今日が政府による明治150年記念式典の日だった。祝うつもり皆無。明治維新の問題が書かれた下記の本がベストセラーにならないのが不思議。

 赤松小三郎ともう一つの明治維新 テロに葬られた立憲主義の夢

 今日の日刊IWJガイドの一部を引用させて戴こう。中継番組こそ拝見したい。

はじめに~政府主催の「明治150年記念式典」共産党は欠席を公表!他の野党は!? IWJは政府式典に反対する2つの集会を取材します!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 本日10月23日、政府は東京都千代田区の憲政記念館で明治150年記念式典をおこないます。元号が「明治」に改められたのが10月23日だったことから、満150年となる本日、三権の長や国会議員らを迎えて式典をおこなうということです。

中略

 本日は復古主義、歴史修正主義の色濃い政府主催の「明治150年」記念式典に対抗し、午後2時から衆議院第二議員会館前で「『明治150年政府式典』当日・対抗市民アクション」がおこなわれます。『九月、東京の路上で』の著者であるライターの加藤直樹氏やアクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館 wam 前館長の池田恵理子氏らが登壇するこの集会を、IWJは生配信します。

【IWJ・Ch4】14:00~
「明治150年政府式典」当日・対抗市民アクション ~ゲストスピーチ:加藤直樹氏(ライター/『九月、東京の路上で』著者)、池田恵理子氏(アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館 wam 前館長)、北宏一朗氏(在野の「日本軍の毒ガス戦」研究者)ほか
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 また、本日午後3時からは衆議院第二議員会館 1階 多目的会議室で、「村山談話を継承し発展させる会」による「緊急集会!『明治150年礼賛式典』を徹底批判!侵略の隠蔽と歴史の歪曲にNO!」がおこなわれます。琉球大学の高嶋伸欣名誉教授や、IWJでもおなじみの元外務相情報局長の孫崎享氏、一橋大学の田中宏名誉教授、京都大学の高山佳奈子教授、元文部科学省官僚の寺脇研氏らが登壇するこちらの集会は、録画での取材になります。準備ができ次第、ツイッター等で配信の予定をお知らせいたします。

2018年10月14日 (日)

サウジアラビア人ジャーナリスト、カショギの殺害は、ムハンマド・ビン・サルマーンの終わりを告げかねない

Federico PIERACCINI
2018年10月12日

 著名なサウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギの死は、主流マスコミの偽善、サウジアラビア政権内部の緊張、欧米諸国の二重基準を暴露する重大な影響をもたらす可能性がある。

 2018年10月2日、サウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギが、在トルコ・サウジアラビア領事館内で殺害されたという。事件の経緯は、殺害が計画的なものだったことを示しているように思われる。彼が死亡する二日前、アメリカ合州国で再婚する準備として、彼の離婚証明書類を得るため、カショギは在イスタンブール・サウジアラビア領事館を訪問していた。サウジアラビア領事館は、彼に書類を受領するため、10月2日に再訪するよう指示し、彼はその通りにした。彼は10月2日の午後1時頃、領事館に入ったが、決して出てこなかった。カショギの婚約者が数時間待った後、カショギが二時間たっても出てこなかったら、そうするよう指示していた通り、急報した。

 ほぼ一年前のレバノン首相、サード・ハリーリーがそうだったように、国家元首を拉致するのも辞さない国、サウジアラビアの標準からしても、まるでSF小説を思わせるこの話の再構築を始める必要があるのは、ここからだ。

 時にジャーナリズムと諜報機関の間に存在する、この場合には、サウジアラビアとアメリカ合州国の諜報機関が関与する協力という闇世界の代理人ジャマル・カショギは物議を醸す人物だ。カショギが、ソ連のアフガニスタン駐留時代、リヤドとCIAに雇われた工作員であることが、サウド王家内の当局者により、事実上、認められていた。

 1991年から1999年まで、彼は、アフガニスタン、アルジェリア、スーダン、クウェートなどのいくつかの国々や他の中東諸国で働き続け、後にワシントンとロンドン大使となり、更に、サウジアラビア諜報機関のトップを24年間つとめた友人トゥルキ・ファイサル・アル-サウドのために、あいまいな役割を良く演じていた。

 1999年から2003年まで、カショギは、サウジアラビアの主要英語雑誌、アラブ・ニューズ編集者に任命されていた。2003年末、彼はサウジアラビアで最もリベラルな、親欧米、親改革派新聞の一つアル・ワタンに移った。彼の仕事はわずか52日しか続かず、過激なワッハーブ派聖職者イブン・タイミーヤを強く批判して、追い出された。アブドゥッラー国王とトゥルキ・ファイサル・アル-サウドとの間の内部抗争の後、カショギはサウジアラビア政権に対する批判的意見の人物に変わった。

 アブドゥッラー国王に忠実な一派からのカショギに対する主な批判の一つは、編集者時代、CIAのために、彼が何人かのジャーナリストを採用し、雇っていたというものだ。そのような非難は、マスコミへの、更に世論への、ワシントンが望んでいることをし損ねている指導者に圧力をかけるための影響力強化を目指しているCIAの慣習と合致する。

一体どのようにしてカショギ失踪に至ったのかを良く理解するにはカショギの政治的保護者トゥルキ・ビン・ファイサル・アル-サウドの経歴を子細に吟味することが重要だ。

 ハリード国王(1975年-1982年)支配時代、トゥルキ・ビン・ファイサル・アル-サウドは、ワシントンとサウジアラビアとの関係の中心で、ソ連のアフガニスタン駐留時代、パキスタンが武器を与え、サウジアラビアが資金を与えた(後にアルカイダと知られるようになった)外人戦士の支援を得て、ソ連にできる限りの損害を与えることに専念していた。1982年、アフガニスタンでの戦争終結後、ファハド・ビン・アブドゥルアジズ・アル-サウドが国王になり、2005年まで在位した。この期間、ファイサルは、評判の良い人物で、サウジアラビア諜報界内で、誰もが認める指導者となった。2001年9月11日の数カ月前、2001年5月24日、彼は職位から外された。2001年9月11日の攻撃後、オサマ・ビン・ラディンとの彼とのつながりが、それに続く年月、トゥルキ・ビン・ファイサルを悩ませ続け、9/11犠牲者の家族に、彼や他のサウジアラビア工作員に対する何百万ドルもの訴訟で告訴までされた。2003年から2005年、トゥルキ・ビン・ファイサルは、イギリス大使をつとめ、国際社会の中で、主要なサウジアラビア人としての彼の役割が強調されることになり、カショギと出会い、彼を個人的顧問として取りたてて庇護した。

 その後の年月、王国内で爆発的な分裂があり、2005年、アブドゥル・アジズ・アル・サウド国王の死で際立った、アブドゥッラー国王が継ぎ、2015年まで在位した。

 ブッシュ政権時代の2005年、トゥルキ・ビン・ファイサルは、サウジアラビア・アメリカ大使に任命され、カショギはメディア顧問として同行した。この期間、カショギは、イスラエル-パレスチナ和平プロセスの最も強力な支持者の一人となり、リヤドとテヘラン間の外交論議を開始させ、彼の見解を説明するため、37以上のアメリカの州を訪れた。ワッハーブ主義に夢中なサウジアラビア政権の利益を推進しながら、同時に、イスラエル・シオニズムと、アメリカ ネオコンの友人であり続けたが、トゥルキ・ビン・ファイサルは余り過激でない姿勢をとり、より対話を好んだ。そうした理由から、アメリカ政権が、明らかに穏健派のトゥルキ・ビン・ファイサルよりも、過激派のバンダル・ビン・サルタン(ブッシュ家の大親友)をあからさまに好んだため、大使時代、ホワイト・ハウスに招かれることは多くなかった。

 自然な結果として、アブドゥッラー国王は、サウジアラビアとアメリカとの間で開催される重要な会議から、彼を益々遠ざけるようになった。最終的に、ビン・ファイサルは、抗議し、辞任した。彼の後を、バンダル・ビン・サルタンが継いだ。

 カショギに戻ろう。アル・ワタンをやめた後、彼はロンドンに移り、トゥルキ・ビン・ファイサル・チームの上級顧問になったことは注目に値する。トゥルキ・ビン・ファイサルのワシントン大使時代、カショギは報道関係の長になり、アメリカ・メディアの主要な国内・国際部門と直接接触するようになった。

 それ以降の年月、トゥルキ・ビン・ファイサルが、ワシントンで大使として働いた間に、カショギは、サウジアラビア聖職者や、サラフィー主義全般に極めて批判的な記事を載せるリベラルなサウジアラビア新聞アル・ワタンの新発行人になった。数日後、彼は再び、辞任を強いられ、新聞を去った。この出来事の後、カショギは、サウジアラビアで最も裕福な人物の一人アル-ワリード・ビン・タラルと直接、連絡をとれるようになり、バーレーンを本拠とするアル・アラブニュース放送局のディレクターに任命された。このニュース局は、中東やサウジアラビアでの出来事に対する偏らない、客観的な見解を提供しようとしていた。アル・アラブのディレクターとして、彼は良く、BBC、ABCニュース、アル・ジャジーラやドバイ TVなどの国際報道機関に声明を出したり、インタビューをしたりしていた。近年、彼はアル・ジャジーラの常連ゲストとなり、ワシントン・ポストに毎週コラムを寄稿していた。

 カショギに起きたことは、反体制派の物語というよりは、アメリカ帝国主義の新自由主義分子に対する戦いと絡み合った、極めて複雑なシオニスト-サウジアラビア-ネオコンのつながり内部の戦いなのだ。アメリカ政治を悩ませている舞台裏のあつれき、サウジアラビア独裁政権や、トルコの不明瞭な役割に関するマスコミの偽善を理解するためには、しっかり検討するに値する話題だ。

 カショギに戻ると、王国存続のために必要不可欠なこととして、サウジアラビアにおける重要な改革を奨励する上で、このジャーナリストが重要な役割を演じたのはオバマ大統領時代だった。この期間、リヤド・ワシントン関係は多くの理由、特にエジプトとシリアに対する政策の違いやサウジアラビア国内の人権に関するものから着実に悪化し続けた。

 サウジアラビア国内で、サウド王家を始末するため、アラブの春を利用するのにオバマは乗り気だと、サウジアラビア王家内部の多くが疑っていた。リヤドとワシントンとの間の関係はその後、史上最低に悪化した。カショギは、リヤドに対するこのマスコミと政治戦略の先陣だった。王家の近しい友人で、彼らをおおやけに批判することになった人物は物議を醸し、彼が書く本は良く売れ、注目を集めた。

 我々はサウジアラビア世界の原子を分裂させていることに留意しよう。だが自国民も外国人も拷問し、殺人する政権について我々が語っていることを忘れてはならない。連中の政治目標を推進するために使われる武器として、テロを生み出す政権なのだ。道徳的ためらいで苦しむような連中ではないのだ。

 それにもかかわらず、特に外交問題ということになると、権力を握っている連中が一枚岩の国など皆無だ。ことの成り行きを決めるのは、カショギの死の場合のように、競合する見解と、内部抗争なのだ。

 オバマ政権時代、元サウジアラビア諜報工作員で、王家に親しい人物は、イラクとアフガニスタンでの大惨事の後、アメリカ帝国主義者の支配を拡張するための新戦略として、特にオバマ政権に好まれた権力の形としてのアメリカ・ソフト・パワーの世界(カラー革命、アラブの春)につながる広報機関として活動し続けた。リヤドが地域で演じている役割、特に、対シリア侵略に関して、このジャーナリストが評価していたとは言え、サウジアラビア王家批判は変わらなかった。

 それに続く年月、サルマーン王が権力の座につくと、特にドナルド・トランプの当選後、地域と“反体制派”ジャーナリストにとって全てが悪い方向に変わった。ビン・サルマーンがサウジアラビアで権力を掌握する実力者となり、トランプのお墨付きを得て、特に、カショギを良く出演させ、ビン・サルマーンと彼の王国将来構想(Vision 2030年)に益々批判的になったアル・ジャジーラの役割を巡り、カタールとの準戦争を引き起こした。

 ビン・サルマーンの弾圧作戦中、王の甥は、すかさず、彼の敵全員を攻撃するのに利用し、カショギに近い多くの人々が逮捕され、拷問され、殺害された。特に、彼がTwitterのような企業にも関わっていて、外国で最も有名なサウジアラビア人の一人なので、欧米にとって大いに不愉快なことに、彼の古い知り合い、アル=ワリード・ビン・タラールが、逮捕され、拷問された。弾圧の頂点では、レバノン首相サード・ハリーリーすらもが拉致され、リヤドに、こっそり連れ去られ、何日間も再教育された。カショギは、迫り来る危険を感じて、2017年に、サウジアラビアから逃れ、アメリカ合州国に居を構えた。

 カショギはサウジアラビア政権を批判するコラムを続け、イエメンでの作戦やアル・ジャジーラ攻撃を非難し、ビン・サルマーンは、王国のためになる革命児とほど遠いと批判した。カショギの批判は、民主主義の欠如とサウジアラビア王国トップの硬化を指摘し、ビン・サルマーン批判が苛立たせ、最終的に、ジャーナリスト処分の決定になった。

 イスタンブールにおける事件は、ドナルド・トランプが地域における親密な二つの同盟国イスラエルとサウジアラビアに自由裁量を認めて生じた奇怪な状況の極致だ。過去24カ月間のこの二国の行動を分析すると、ワシントンの白紙委任状の程度が明らかになる。

 匿名のサウジアラビア情報源を引用して、カショギの死にまつわる奇抜な憶測をしてみることも可能だ。単純に最も明白な結論を出すこともできる。カショギは、リヤドからの昼の便でイスタンブールに到着し、カショギ殺害の数時間後に出国した約15人のサウジアラビア人工作員によって拷問され、殺害され、切断される前に、領事館内で逮捕されたのだ。常に何重もの裏切りを演じているトルコ諜報機関が、何が起きているか知らなかったとは到底信じがたい。カショギ本人は、おそらく在イスタンブール・サウジアラビア領事館は書類を受け取るのに安全な場所だと言う保証を得ていたのだろう。彼は明らかに、彼が大いに信じていた誰かに裏切られたのだ。

 トルコはカタールの強力な支持者で、地域で主要な役割を演じている。リヤドとアンカラの関係は、近年最善とは言えないが、地域における両国の共通権益は極めて重大なので、トルコ国家情報機構が、カショギ暗殺と15人の工作員の出国を可能にするよう、見てみないふりをしていても驚くべきことではない。更に、エルドアンは、この話が、アメリカ合州国とサウジアラビアの間に、特にアメリカ支配体制のリベラルなマスコミ内部にもたらすはずの問題を十分承知しているのだ。

 内部説明の解決から生じる問題多岐にわたる。それには、たとえ彼らが、あからさまにリヤドを責めず、ニュースを超然として扱っても、カショギの死に関する身の毛もよだつ詳細を明らかにし始めているワシントン・ポストやCNNやABCニュースなどの主流マスコミの憤りもある。様々なロビーを通したサウジアラビアの金が、カショギ失踪へのサウジアラビアの関与という直接の非難を思いとどまらせるのに成功して、そうしたマスコミの注目の影響をそぐ。時間がたてばたつほど、ビン・サルマーンの命令で、カショギが王国を批判する人間として、サウジアラビア領事館内で、どのように殺害されたのかがより明らかになる。どこかの時点で、主流マスコミは、サウジアラビアをかばいきれなくなるだろう。結局「知らなかったので、責任がない」と言うか、合法的に正当化するかの可能性ということになる。今回、このいずれの手法も、アメリカが受け入れるのは困難だ。

 結論は、イスラエルとサウジアラビアとアメリカ合州国を世界の他の国々から更に孤立させる恐れのある一触即発の状態だ。そこでホワイト・ハウスは、公式な困惑と懸念の声明を出し、サウジアラビアに、カショギがサウジアラビア領事館から出た本当の証拠を提供するよう要求せざるを得なくなる。リヤドが、大使館から去っているのだから、失踪したのはトルコの責任だと主張して、ジャーナリストの失踪をトルコのせいにすることを企んでいたことも考えなければならない。

 したがって、エルドアンが"カショギが今でも生きていることを証明する責任はサウジアラビアにある"と主張するのも驚くべきことではない。外国人ジャーナリストにさせた領事館内見学も、余りに明白に見えることについて沈黙させるのに失敗した。カタールのようなリヤドの地政学的な敵や、アメリカ新自由主義一派(オバマや、サウジアラビアの国教、ワッハーブ主義に対する、政治的代案を自称しているためサウジアラビアでは非合法化されているムスリム同胞団一派とつながる)にも近い不愉快な意見の人物を抹殺して、トランプの黙認に従った、リヤドはやりすぎたのだ。

 過去12カ月、一連の無謀な行動で、イスラエルと、アメリカとサウジアラビアによるありとあらゆる挑発が行われた。イスラエル人パイロットの意図的な無謀な操縦による結果としてのロシア軍のIl-20撃墜、シリアという主権国家に対する200回以上の爆撃、イエメン戦争でのリヤドとの協力、ネタニヤフが国連総会で主張したヒズボラとイランに対する恫喝。サウジアラビアは、もっと酷いことをしでかしており、レバノン首相を拉致し、ダーイシュやアルカイダのような過激派への資金供与を継続し、カタールやイランに対する極悪非道な行動、イエメンを爆撃し、そして最近のサウジアラビア大使館内でのジャーナリスト殺害。アメリカは、 ここ数日で、二つのおぞましい宣言をした。つまり、一部の兵器を廃絶するためのモスクワに対する先制攻撃の威嚇と、エネルギー輸出を阻止するための海上封鎖だ。

 カショギ事件とそれに続くマスコミの抗議、トランプに対する主流マスコミのイデオロギー的な憎悪や、(汚職で起訴され、妻も捜査されている)ネタニヤフの益々追い詰められる状況からして、もしこの最新の事件が、弱まる兆しはなく、逆に日に日に激しくなっているエリート支配層間の政治戦争における弾薬として機能しても決して驚くべきことではない。

 中東における出来事に影響を与えるのに使えるアメリカ合州国最後の同盟諸国の一つが、ビン・サルマーンの無分別な行動の結果、ばらばらになる危険に直面している。既にエルドアンは、ジャーナリストが生きていることを証明するよう要求して、サウジアラビアに挑戦している。王国では、アンカラとリヤドの間と、ビン・サルマーンとエルドアンの間の衝突の意味合いに関してあからさまな憶測がある。この最新の無謀な行動が、わずか一年半後、王国の若き専制君主としての経験の備蓄をすっかり使い果たしたように見える支配者にとって致命的なものになりかねないと進んで断言する人々がいるのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/10/12/killing-saudi-journalist-khashoggi-could-spell-end-for-mohammad-bin-salman.html

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 『無法者が塗り替える中東地図』を拝読中。102ページに「イスラム王権と、サウジアラビアの皇太子」103ページに「サウジアラビア─宮廷での暗闘」という見出しがある。

  大本営広報部が、開場奉賀呆導に注力する中、IWJは、公共性、公益性、緊急性に鑑みて、築地市場の豊洲移転問題に関するコンテンツを全編フルオープンで公開中

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2018年9月30日 (日)

第三次世界大戦への道

イスラエルの危険な行為は全員を脅かしている
フィリップ・ジェラルディ
2018年9月25日
The Unz Review

 先週月曜日、シリア沖でのロシア偵察機撃墜に対する最小限のアメリカ・マスコミ報道は、もちろん、関心の欠如と、出来事にイスラエルが関与していたことの反映だ。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストを撃墜の翌朝に読んだり、朝のニュースを見ていたりすれば、人はこの話題に全く気がつかないはずだ。商業マスコミは、既存の外交政策言説を維持しながら、あらゆる代償を払ってもイスラエルを守るという願いは、アメリカ・テレビ・ニュースの特徴でもあり、誰もこれまで聞いたことのない病気のために薬を服用するよう大衆を促す巨大製薬会社のコマーシャルは五分に一度流される。

 もちろんイスラエルは、ロシア軍機を撃墜したのはシリアで、“そこから兵器製造システムがイランとヒズボラに送られると思われている”シリア軍施設をイスラエル・ジェット機は正当に標的にしていたのだから無罪だと主張している。引き起こした面倒を多少修復しようとして、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領にすぐさま電話し哀悼の意を表した。木曜日、彼はイスラエルから見て一体何が起きたのかの詳細報告をさせるため、空軍トップをロシアに派遣もした。

 だがその話は、どのように構成されようとも、必然的に全体の一部に過ぎない。何が起きたかという説明は既にはっきりしている。ロシア偵察機は、シリア沖の地中海上空で、フランス戦艦と、少なくとも一機の英国空軍戦闘機の活動を監視する任務を終えて基地に帰還するところだった。通常の情報収集任務にあたっていた大型で比較的低速のプロペラ推進の飛行機イリューシン 20には、その存在を隠す理由は皆無だった。apparently飛行機は、出来事が起きた際、シリアのフメイミムにある航空基地に着陸する準備をしていた。シリア防空部隊に、“友軍機”であることを知らせるはずのトランスポンダーを作動させていたのか、いなかったのかはわからない。

 イスラエルが前日、ダマスカス近くの標的を攻撃したので、シリア防空部隊は厳戒態勢にあった。その際は、兵器を輸送していたとイスラエルが主張する駐機中のボーイング747が標的だった。ついでに、シリア内で一体何を標的にしているのかに関するイスラエルの主張は、決して、単独で検証可能なものではないことにも留意すべきだ。

 イスラエル側は、ロシアが使用している航空基地に近いラタキア近くのいくつかの場所に夜間奇襲をおこなうのに四機のF-16戦闘爆撃機を使用していた。彼らは地中海からやって来て、イリューシン 20は、防空レーダーで、ずっと大きな断面積になるはずなので、自分たちの接近を隠蔽するため、明らかにロシア偵察機を利用していた。F-16のレーダー・システムもロシア偵察機をはっきり見えていたはずだ。

 シリアは、少なくとも、そのうちの一機が同盟国ロシアのものだと知っているので、近づく飛行機に向けて発射することはないだろうとイスラエルは予想していたかも知れない。そう予想していたのであれば、それは間違いで、実際、誘導システムで、より大きな標的に向けられたシリアのS-200地対空ミサイルが偵察機を撃墜し、乗組員14人を殺害したのだ。イスラエルは爆撃飛行を完了し、基地に帰還した。この応酬中に、沖にいたフランスのフリゲート艦が、何発かのミサイルを発射したという報道もあるが、確認されてはおらずイギリス軍機も領域内とはいえ、この件の範囲外で旋回していたという報道もある。

 これには背景もあった。イスラエルとロシア軍は、まさにより大規模な紛争にエスカレートしかねないイリューシン撃墜のような出来事を避けることを狙って、シリア内のアメリカ軍司令部と使用しているものとよく似たホットラインを設置していた。イスラエルは、ホットラインを使用したが、出来事が起きるわずか一分前で、ロシア軍機が回避行動をする時間的余裕がなかったと報じられている。

 ロシア国防省は激怒した。国防省は、イスラエルによる偵察機の利用を、意図的な危険性の高い戦略と見なしている。ロシア国防省は“我々はイスラエルによるこの挑発的な行動を敵対的なものと見なす。イスラエル軍による無責任な行動のために、15人のロシア軍人が死亡した。これは、ロシア-イスラエル・パートナーシップの精神に全く反している。我々は適切に対応する権利を留保する”と警告した

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はより融和的に、事件は“一連の悲劇的状況”だと述べた。彼は、これを、2015年の計画的で意図的なものだったトルコによるロシア戦闘機撃墜と比較し、イスラエルは実際にイリューシンを攻撃したわけではないとした。控え目に言っても、プーチン発言は、明らかにロシアのイスラエルとの関係は微妙なことを認めているが、だからと言って彼が何もしないだろうことを意味するわけではない。

 イスラエル人の多くはロシアからの移住者で、両国の間には密接なつながりがあるが、そうした人々のシリアに対する見方は実に様々だ。プーチンは、イスラエルを、激しい、かなりの方法で反撃したいと望んでいるだろうが、ロシア軍兵力が集中している周辺の防空を格上げ、強化し、今度“奇襲”攻撃したら反撃すると警告するだけとなる可能性が高い。残念ながら、現地では、トルコは言うまでもなく、アメリカやフランスやイギリスやイスラエルの方が火力が遥かにまさっており、紛争をエスカレートさせかねない強烈な反撃は自分の利益にはならないことを彼は知っているのだ。彼は同様に、トルコの手荒な介入を防ぐため、アンカラと協定をまとめようとする中、同盟国シリアと協調して、テロリストが支配しているイドリブ県を奪還する企てを延期した。

 しかし、この話には、国際的メディアが、ほとんど無視することを選んだもう一つの側面がある。それは戦争状態にはなく、いかなる形でも攻撃されたり、脅かされたりしていない国イスラエルが、現在ほぼ毎日シリア空襲をおこなっており、過去18カ月で、200回以上にのぼっていることだ。イスラエルは、攻撃は、シリア自身ではなく、イランやヒズボラに対するものだと主張して、攻撃を正当化している。バッシャール・アル・アサド政府を終わらせ、より“民主的”なものに置き換えることも要求しているアメリカ合州国も繰り返している要求であるイランの完全排除が、シリアにおける平和的解決には必要だと、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は主張している。

 第二次世界大戦後のニュルンベルク裁判によって、威嚇していない国に向けられた侵略戦争は、究極的な戦争犯罪だと規定されているが、イスラエルだけが、イランとつながっていると往々にして主張する標的に対する奇襲攻撃で、イスラエルが一般市民や兵士を殺害しても、アメリカ合州国と、そのポチ、イギリスとフランスは大してわめかない。シリア国内に違法に駐留し、標的を年中爆撃し、二回の大規模巡航ミサイル攻撃を含め、少なくとも一度は、わなを仕掛けシリア政府側で戦っている多数のロシア人兵士殺害に成功していると報じられているワシントンは自分の過ちを省みず、真っ先に非難するような立場にはないはずだ。

 近隣諸国へのイスラエルの干渉、シリア国内とイラン国内で活動しているテロ集団をイスラエルが支援している秘密の戦争というもう一つの側面もある。ネタニヤフ政府には、シリア国内で活動する武装テロリストがおり、負傷した場合、イスラエルの病院で治療さえしている。一度ISISがゴラン高原のイスラエル占領地域をうっかり砲撃した際、後に謝罪した。だから、一体誰がテロを支援しているのかという疑問に対する答えは、真っ先にイスラエルのはずなのだが、ちなみに、やはりテロリストを守っているワシントンによる保護のおかげで、イスラエルは何のおとがめもなしに、そうすることができている。

 もちろんイスラエルの行動に対する別の説明がある。イスラエルが、ロシア軍機を隠れ蓑にして、何のおとがめも無しの攻撃が可能になっても、逆にイスラエル政府を支援するため、必然的にアメリカが参入した後、アメリカ合州国との武力戦争を招く可能性が高いモスクワからの報復を招く出来事を生み出しても、どちらでも利益になるとネタニヤフが考えた可能性がある。いずれの場合でも、イスラエルが望むシリア国内の混乱は続き、悪化さえするが、その結果、戦争が地域的、あるいはより広範なものとして拡大する可能性という危険性があるのだ。

 いつものことだ。ワシントンによる支援のおかげで、イスラエルは何の報いも受けないことを知っているので、近隣諸国攻撃のような危険なことを実行するのだ。イスラエルの計略によるロシア軍機撃墜は、モスクワとワシントンを巻き込む戦争に容易にエスカレートしかねなかった状況を生み出した。国境周辺の至る所で混乱を生み出そうとする際、イスラエルが本当は一体何を考えているのかは誰にもわからないが、こうした過程が継続するのを許しても、誰の利益にもならないのは確実だ。シリアでのアメリカの関与をやめ、中東における、一見果てしない戦争の連鎖を終わらせるという選挙公約をドナルド・トランプが実行する時期はとっくに過ぎている。

 Philip M. Giraldi、Ph.D.は、中東におけるりよ国益に基づくアメリカ外交政策を求める501(c)3課税控除の教育財団Council for National Interestの事務局長。ウェブサイトは、www.councilforthenationalinterest.org、住所は、P.O。Box 2157、Purcellville VA 20134、電子メールは inform@cnionline.org.

記事原文のurl:http://www.unz.com/pgiraldi/the-path-to-world-war-iii/

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 東京の雨は今はやんでいる。これからIWJ下記記事を拝読予定。

 そんな台風の最中、沖縄では本日県知事選の投開票がおこなわれます。ジャーナリストの横田一氏より沖縄現地から最終予測詳報が届きました。ぜひご一読ください。

※【特別寄稿】投開票日直前!沖縄現地から最終予測詳報!「台風24号接近で投票率が下がれば、玉城票が減る」!?「投票率60%を下回るのなら佐喜真候補が勝利」の声も~沖縄県知事選最終盤「どちらが勝っても不思議ではない」大接戦に!!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/432643

2018年9月15日 (土)

The Sakerに同意する

2018年9月7日
Paul Craig Roberts

 The Sakerが、私の疑問に答えてくれた。 http://thesaker.is/reply-to-paul-craig-roberts-crucial-question/ シリアにおいて、アメリカ軍部隊がロシアに対して優勢だという彼の考えと、“ほかの頬を差し出す”という私の表現が、誤解されかねない入念に計画された戦略ではなく、ロシアのいくじのなさを暗示すると彼が誤読している可能性を除いて、私は彼に同意する。

 もし違いがあるとすれば、“挑発”という表現で、シリア/イランとウクライナにおける軍事対立でのより広範な可能性を私が言っていることだ。例えば、仕組まれた“致死性の神経ガス”による“スクリパリ毒ガス攻撃”も私の懸念の対象だ。この話は、いかなる証拠も全く欠如しているにもかかわらず-実際逆の証拠はたっぷりある-益々ばかげた非難で進展し続けている。この話の目的は、ロシアとその大統領を最悪の形で描きだし、それによって、ロシアに罪をなすりつける次の偽旗攻撃を信じる雰囲気を醸成することだ。

 疑問はこうだ。ワシントンと、そのとるに足らないヨーロッパの傀儡連中は、欧米が現実的で、責任ある態度で、ロシアに対処するのが不可能になるまで、一体どこまでロシアを悪魔化できるのだろう? ヒラリー・クリントンをホワイト・ハウスに送り込むために、ウソをつき、だまし、かすめとった際、極めて大胆な仮説の可能性が高いが、連中に思考が可能だと想定して、民主党と売女マスコミは一体何を考えていたのだろう? アメリカ合州国にとって、ロシア大統領は“新ヒトラー”だと宣言して、事前にアメリカとロシアの政府間のあらゆる交渉と、あらゆる信頼を排除する大統領を戴くことは、危険な緊張のエスカレーションを保障するのみならず、それを緩和することが不可能なことを保障する。破局的結果を招きかねないのは、シリアにおけるアメリカとロシア軍間のあり得る衝突以上に、この種のエスカレーションなのだ。

 現在最も恐ろしい事実は、アメリカとロシア間の平和的関係に最も献身的な二人-ドナルド・トランプとウラジーミル・プーチン-が地球上で最も悪魔化されている二人だということだ。トランプとプーチンを悪魔化するのがアメリカ・マスコミと民主党の主要活動だ。

 悪魔化は連日、終日続いている。例えば、昨日は、匿名“トランプ高官”ではなく、NY Time自身が書いた偽のばかげたNY Times論説が、NPRの焦点の的だった。NPR報道に公平さは皆無だった。NPRの売女ジャーナリストは、トランプは職に不向きで、排除が必要だという結論に追加できる見つけられ限りのあらゆるトランプ反対の、悪魔化推進屋連中をかき集めた。

 前日、プーチンはNPRの標的だった。NPRは、ロシア嫌悪団体“オープン・ロシア”の副会長に、“プーチンのロシア”に関する実に下劣なウソと非難を、まるで壊れた消火栓のように吐きださせていた。対立する意見は皆無だった。NPR司会者は全てを正確な事実として扱った。言い換えれば、ニュース報道ではなく、プロパガンダ番組だった。こうした巧妙に仕組まれた悪魔化の狙いは一体何なのだろう? 平和の推進が目的だろうか? 理解? 緊張緩和? 核大国間のより良い関係? 明らかに、そのいずれでもない。

 アメリカ・マスコミは、もし危機が勃発した場合、二つの核大国の指導者が、信頼感皆無で、お互い話あえない状況を作り出すほど、一体どうして、これほど愚かで、無責任になれるのだろう? 売女マスコミ、民主党、アメリカの軍安保複合体、ネオコン、ジョン・マケインが作り出した狂った共和党によるプーチン憎悪/トランプ憎悪の雰囲気以上に、世界にとってより危険なものは一体何だろう?

 事実はこうだ。アメリカ合州国とイギリスにおいては、政治とマスコミの言説は、二大国間の責任ある関係を不可能にするためのあらゆることをしている。戦争という結果をもたらすのに、これ以上確実なものが他に一体あるだろうか?

 マルチャノフ氏とThe Saker氏と私との今回やりとりを掲載してくれたロン・アンス氏に厚くお礼申し上げる。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/09/07/i-agree-with-the-saker-as-far-as-he-goes/

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 五十歩百歩の「討論」一部を我慢してみた。時間の無駄。緊急事態条項の危険さを、大本営広報部は徹底隠蔽の統一方針なのだろう。異神創始者の無責任さには驚かない。

日刊IWJガイド「今日午後7時より、『安倍事務所の関与はあった!? 1999年・下関での選挙妨害疑惑! #ケチって火炎瓶 安倍晋三氏宅放火未遂事件の闇!岩上安身によるジャーナリスト 山岡俊介氏・寺澤有氏インタビュー』を、冒頭のみフルオープンで再配信します!/プーチン露大統領のアドリブの平和条約提案に対し、愛想笑いでうなずくしか反応できない安倍総理!自衛隊制服組トップの河野克俊統合幕僚長が訪露予定!? シビリアン・コントロールを失い、大国にへつらう『外交の安倍』!
/ロシアW杯決勝で乱入した『プッシー・ライオット』主要メンバー、ピュートル・ヴェルジロフ氏、毒殺未遂で入院か!?/『トリクルダウンと言ったことはない』!?『拉致問題を解決できるのは安倍政権だけとは言っていない』!? 安倍総理が公開討論会で無責任発言を連発!卑怯という以外に形容する言葉なし!/今日15日に沖縄県でラスト・ライブをおこなう安室奈美恵さんに、自民党幹部が発言の『自粛』を要請!? 事実なら表現の自由への『圧力』以外の何ものでもない! /『ゆ党』維新の会の生みの親である橋下徹氏が『維新、失敗だった』とはなんという無責任!! 岩上さんが橋下氏によるスラップ訴訟を闘い抜き、言論の自由を守るためにも、どうかさらなるご支援をよろしくお願いいたします!」2018.9.15日号~No.2193号~

2018年9月 3日 (月)

ワシントンの不快な習慣実演がシリアで計画されつつある

2018年8月30日
Martin Berger
New Eastern Outlook

 ワシントンがシリアに対してしかけている代理戦争は、極端に屈辱的混乱以外の何者でもないように見えるが、それを終わりにするという代わりに、ホワイト・ハウスは、方針転換に忙しい。シリアでの軍事駐留を強化する意図をはっきり示しながら、トルコでは非合法化されているクルド労働者党、PKKを支援し続けながら、今アメリカはずっと追求してきた目標である飛行禁止空域を設置するという任務に取りかかろうとしている。

 この目標を実現するため、ペンタゴンは、北シリアの複数の都市に、トルコ軍が行う作戦を監視するのに使用されると考えられているレーダー・システムを配備した。アンカラとワシントンの関係は、ワシントンがトルコに対してにらみを利かせるということになれば、史上最悪ということになろう。アメリカの政策立案者たちが、シリアのあらゆる部分から、イドリブに呼び集めている多数の過激派戦士の分遣隊を守るため、北シリア上空で防衛の傘をパッと開こうとしているのは明らかに偶然ではなく、この動きの背後の根拠が見て取れる。もし飛行禁止空域計画が実現すれば、ダマスカスをまだ倒すことができるという希望を失っていない、膨大な量の軍事訓練を受けたこの貴重な精神病質者を、ワシントンが無駄にしたくないのは明らかだ。

 アレッポ県北部のコバニと、サリン地域に、既に三つの本格的なレーダー施設と、総計13台の可搬型システムがあり、シリア上空監視に使用される予定だ。シリア国内の飛行禁止空域の急な設置は、シリア・アラブ共和国に対する欧米軍事侵略の新段階となる。このシナリオは、ワシントンは、イラクとリビアで既に実験済みで、これが、アメリカ・シンクタンクが、シリアにおけるこの選択肢を、ほぼ十年にわたって推進している理由だ。

 シリア内の飛行禁止空域が宣言されてしまえば、次は、シリアの飛行場を破壊するため、アメリカが率いる連合が高精度兵器を使用し、シリア国軍から近接航空支援を奪うのだ。この計画が実現するようなことになれば、飛行禁止空域に進入するあらゆる飛行機は探知され、破壊される。2011年の昔、ワシントンは、リビアで全く同じ経緯を辿り、リビア軍施設への攻撃を防ぐことが可能なレーダー施設や、発射台を破壊する前に、まずリビア飛行場を使えなくした。

 とは言え、国連憲章によれば、国際平和と安全保障を維持する権限は、国連安全保障理事会の肩にかかっていることを忘れてはならない。ワシントンもイギリスのような従順な属国にも、もし他の国々の権利が、彼らの行動によって侵害された場合、連中がやりたい放題のことをする特権はないのだ。国際平和と安全保障に対する何らかの脅威が出現した際、行動指針を決定するのは安全保障理事会だ。国連安全保障理事会に、北シリアに飛行禁止空域を設定するよう強制する最後のあがきの企みで、アメリカ合州国と同盟諸国は、またしても、ダマスカスに罪をなすり付ける最後のあがきで、今回はイドリブで、新たな化学兵器による挑発を仕組みつつある。

 著名なレバノン人専門家ニダル・サビの意見によれば、アメリカとフランスとイギリスがシリアに対して言っている恫喝は、正当化として提示されるイドリブでの化学兵器攻撃という形の口実があれば、対シリア武力介入になりかねない。この専門家によれば、この挑発は、今、ホワイト・ヘルメットとして世界的に知られている、様々なテロ集団の共犯者によって仕組まれつつある。

 化学兵器攻撃を行うため、外国人“専門家”がイドリブ県のKafer-Zait村に既に到着している。この地域の本当に自立した情報源によれば、ホワイト・ヘルメットが、化学兵器を、Afs村から、アハラール・アル・シャームとして知られているテロ集団の倉庫に、二台の大型トラックを使って送付した。この致死的な荷物には総計8人のホワイト・ヘルメット代表が付き添い、テロリスト・リーダーに受け入れられた。後にほぼ半分の致死的弾薬兵器が、南イドリブの別の場所に、そこで行う二度目の偽旗攻撃のために移送された。これらの毒物はKafer-Zait村に対して使われると考えられている。そこで現地住民の集団が化学兵器中毒で苦しんでいるふりをし、中東中で主要メディアによって流布される神経を傷つけるような映像撮影のためホワイト・ヘルメットが雄々しく救援に駆けつけられるようにするのだ。

 この偽旗攻撃は、アメリカが率いる連合がしかける、シリア国民に対する全面攻撃の開始となるだろう。主要メディアによれば、アメリカ戦艦が、シリア中の様々な標的に対して、総計56発の巡航ミサイルを発射する準備をしている。更に、この一斉射撃は、カタールにあるアルウデイド・アメリカ空軍基地からのJASSMミサイルを搭載したB-1ランサーによって支援されることになっている。

 挑発から、ヒステリー、報復と政権転覆へと至る、このアメリカ外交政策の欠陥ある行動様式には何ら目新しいものはない。だが、それをシリアで使えば、実質的に、国際法と世界の安全保障の終焉となる。ワシントンは敵を非合法化する企みの背後に隠れ、大胆にも国際法の限界を踏みにじれると思っている。しかもワシントンが、不快な習慣を隠すことができずに、ダマスカスからいかなる承認も得ること無しに、細長いシリア領土を違法占領しているのみならず、シリアに対する、更なる侵略行為をしかけるのに、この事実を利用しようとしているのは実に注目に値する。ところが、シリア空軍が破壊されれば、親ダマスカス部隊は、国際テロ勢力に対して持っている最後の強みを失うことを誰も議論しようとしない。

 しかも、ロシアは、過激派戦士に対する空爆実行に極めて積極的だ。ワシントンは、国連安全保障理事会から禁止区域設定の承認を決して得ることはできず、飛行禁止空域設定の一方的な宣言は、事実上、シリア、ロシア、トルコとイランに対する宣戦布告を意味する。含意は明白だ。ロシア空軍は逃げず、アサドの攻勢の大きな支援になっている爆撃作戦を放棄することはあるまい。

 シリア聖戦士は“二つのシャイタン”がお互い地獄の業火で破壊し合おうとするなら、ひたすら喜ぶだろう。

 しかし、アメリカ合州国とイギリスにとり、そのような可能性は深刻な結果をもたらしうる。アメリカでは、シリアにおける政権転覆に、ワシントンが固執している背後の理由は、一体何なのか疑う人々の数は増加し続けており、トランプ政権が進んで無視している、あらゆるリスクに本当に値するのか気がかりなものになっている。中東至る所で、あらゆる類の過激派戦士を訓練しているアメリカ人教官連中は“次世代のヌスラ戦線”を育てていると冗談を言うが、こうした技術が、EUとアメリカの内部で試されることになるだろうと知っても皮肉を言っていられるだろうか。

 マーティン・バーガーは、フリーランス・ジャーナリスト、地政学評論家。オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/08/30/a-demonstration-of-washingtons-disgusting-habits-is-being-staged-in-syria/

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 様子見だろうか。イスラエルが、ダマスカスをミサイル攻撃したという。

 昨夜の種子法とTPPを正面から扱う報道番組に驚いた。まだ、まっとうな人々がおられるのだ。問題点を指摘する山田正彦元農林水産大臣の意見も紹介された。それに続く、外国人記者番組での、日本の女性差別指摘も立派。ロシア・セボートニャ記者の方は、ロシアでは医師の7割が女性だと説明。パネルにロシアはなかったが、エストニア、リトアニアがそうだった。ただし脳外科では、94%だか、96%だかは男性だという。先進国のふりをしているが、実態は後進国に近いという正論もあった。宗主国が操る同じ売国傀儡連中が70年以上、支配すれば、腐敗は当然。まともな主張は、全て排除される。

2018年8月16日 (木)

トルコ通貨危機はいかにして起きたのか

2018年8月10日
Moon of Alabama

 トルコのエルドアン大統領は‘外国勢力' (つまりアメリカ)が彼を失脚させたがっていると、しばしば主張する。‘金利ロビー' (つまり(ユダヤ人)銀行家)がトルコに損害を与えたがっていると彼は言う。二つの点で、彼はそれなり正しい。

 先週以来、トルコ・リラは、ひどく下落している。今日だけで価値が約20%減少した。それはトルコ経済も道連れにする可能性が高く、エルドアンは誰かのせいにする必要があるのだ。

 とは言え、外国勢力と銀行は、確かに危機を連中の狙いに利用してはいるが、エルドアンの経済政策こそ、まっさきに責められるべきだ。借りた外貨で彼が作り出した長い好況期が、とうとう破綻しつつあるのだ。

 以下は、いかにして、こういうことになったかの要約だ。

 大局的な政治構図

 アメリカがひきおこした'アラブの春'の際には、アメリカのオバマ大統領は、カタールとトルコと協力して、 中東中にムスリム同胞団の政権を据えようとしていた。ヒラリー・クリントンが国務長官の座を去り、ジョン・ケリーが引き継ぐと、オバマ政権は姿勢を変えた。選挙で選ばれたエジプトのムルシー大統領に対するクーデターを支持したのだが、シリア政府打倒に、アメリカ軍を使う活動は控えた。

 特にシリアに関し、トルコは貧乏くじを引かされた。エルドアンは、アメリカのシリア政府打倒という計画に賭けていた。彼がシリア難民を受け入れ、シリア国内で戦う過激イスラム主義者を支援したことで、膨大な費用がかかり、多数の問題ももたらされた。シリア経由の湾岸諸国へのトルコ貿易経路は閉鎖された。イランとの経済関係もまずくなった。エルドアンとしては、そこから何かを得る必要があったのだ。

 ところが、アメリカ政策が、彼に敵対したのだ。2013年のゲジ抗議行動は、アメリカによるカラー革命の企てのあらゆる様相を帯びていた。彼らはしくじった。2014年、オバマ政権は、東シリアのコバニのクルド労働者党/クルド人民防衛隊を支援しはじめた。クルド労働者党は、トルコ東部と北シリアと北イラクに自分たちの国を作ろうとしているテロ組織だ。アメリカがクルド人と同盟し、武器を与えたことで、クルド労働者党/クルド人民防衛隊という短剣がトルコの急所に突きつけられたのだ。

 2015年中期の、トルコが率いるラタキアとイドリブに対する攻撃に対応して、ロシアは、軍隊をシリアに配備した。後から考えると、その時点で、エルドアンのシリアでのゲームは終わっていたのだ。アメリカは核武装したロシアに対する戦争をしようするはずはなかった。シリアが倒れるはずもない。しかし、エルドアンは、やり続けた。

 2015年11月、トルコ防空部隊が待ち伏せし、ロシア戦闘機を撃墜した。ロシアはトルコとのあらゆる経済関係の全面停止で対応した。これはアメリカがよくやる針でチクリと刺すような経済制裁ではなく、トルコへの何百万人ものロシア人観光客も含む、全ての貿易関係の全面的な突然の停止だった。トルコにとっての経済的損失は膨大だった。エルドアンはロシアに屈せざるを得なかった。プーチンは寛大で、エルドアンが面子を保つのを認めてくれた。ロシア政府は、もうかるパイプラインの取り引きや、他のうまい話をもちかけた。2016年中頃、CIAが、エルドアンに対する武力クーデターを画策したが、ロシア諜報機関がエルドアンに警告して、クーデターは失敗した。トルコは、クーデターをしかけたとトルコが非難しているフェトフッラー・ギュレンを引き渡すようアメリカに要求している。ギュレンは多数の信者を持ったトルコ人説教師で、長年のCIAの手先で、ペンシルヴェニア州で暮らしている。

 トルコを"西"から "東"陣営にひっくり返すことは、ロシアの黒海戦略の一環と見なすことができる。ニコライ1世皇帝の下で行われていた19世紀中期の計画の繰り返しだ。現在の計画は、これまでのところ成功している。だが、これは、次の儲かる冷戦のためにNATOを復活させるというアメリカの計画と衝突する。そこで、現在のアメリカ計画は、トルコ経済問題を、最終的に、エルドアンを失脚させるのに利用することだ。

 大局的な経済構図

 トルコ国外では、エルドアンは、かなり嫌われている。彼の傲慢さと独裁的スタイルは良い印象を残さない。だが、トルコ国内では、彼は大成功をしており、国民の大多数から支持され続けている。この理由は、彼が作り出した長い好景気だ。

 2002年、エルドアンが首相になった際、トルコは不況から回復しつつあった。エルドアンの前任者ケマル・デルビシュが、いくつか本格的な改革を実施していた。エルドアンは、その成果を、自分の手柄にした。彼は更に多数の煩わしい規制を廃棄し、官僚を浄化した。彼は外国からの投資を歓迎した。計画はうまく機能した。経済は急速に成長し、多くのトルコ人が貧困から救い出された。少数の人々は金持ちになった。彼の支配下における初期の経済的成功は良い思い出だ。資金が自由に得られ、経済成長しながらも、インフレは比較的低い率で、おちついていた。しかしながら、エルドアンの拡大主義の経済計画は、トルコを、より脆弱にもした。

 トルコは慢性的に経常収支赤字だ。トルコは、輸出以上に商品とサービスを輸入しており、差額を埋めるために、外貨を借りるしかなかった。エルドアン統治の初期、多くの金がトルコに流れこんだ。だが、それは非生産的な事に投資された。新たな住宅が好景気のイスタンブールを拡張した。新しい素晴らしい橋梁や空港や多数のショッピング・モールや10,000以上の新しいモスクや、エルドアンが使うための1,000部屋の宮殿が建設された。建設業のエルドアンの取り巻き連中は大金持ちになった。

 だが、他国市場に輸出する製品をつくる製造業は、モスク建設よりも難しい。エルドアンは、決してそれを優先事項にはしなかった。 そこでトルコの経常収支赤字は、GDPの1%から、GDPの約6%に拡大した。これは明らかに持続不可能だ。

 好景気の間、トルコ中央銀行の金利は、かつての高さより下がったものの、依然、どこの国の金利よりも高かった。トルコの産業や銀行は、金利がより低いユーロやドルを借りたが、これは彼らが高い為替変動リスクを負うことを意味していた。もしトルコ リラが下落すれば、融資は減価するリラで得た収入から、交換可能な通貨で返済しなければならなくなるのだ。

 通常の条件下であれば、トルコ中央銀行は、16年もの長い好景気の間に、何回かの穏やかな景気後退を仕組んでいるべきだった。累積した不良債権の一部は破棄されていたはずだ。外国製品の消費と経常収支赤字は減少していたはずだ。ところが、エルドアンは経済理論の奇妙な理解をしている。彼は高金利はインフレを引き起こすと思い込んでいる。

 トルコ中央銀行が、インフレを抑制し、リラの下落を止めるために金利を上げる度に、エルドアンは中央銀行に対して厳しい発言をし、その独立を恫喝した。比較的低利の金が流れ続け、エルドアンの好景気が続いたが、構造的問題は悪化した。

 2017年初め以来、トルコのインフレが高まり始めた。以来、8%から、今や15%に上がった。通貨は下落した。1リラの価値は2016年のアメリカ・ドル0.30から、一週間前のアメリカ・ドル0.20に減った。過去数日間でさらに25%下落し、 アメリカ・ドル0.15になった。2016年に、アメリカ・ドルで借りた1,000リラの融資元金の返済に、今や2,000リラ以上必要なのだ。トルコの産業と銀行は外貨で約1500億ドル借りている。製品の大半を交換可能通貨で輸出する企業だけが、借金を返済することが可能だ。他は事実上、破産だ。

 長年の好景気のつけが現れつつあるのだ。トルコ・リラは崩壊しつつある。トルコに更に金を融資しようという外国人は皆無だ。そのように高いリストをとるため、彼らは極端に高い金利を要求する。トルコは、間もなく、輸入の、特にトルコに必要な炭化水素エネルギー代金が支払えなくなるだろう。アメリカ合州国との非友好的な関係のおかげで、国際通貨基金 (IMF) に緊急融資を依頼するのは困難だ。'改革'要求、つまり、エルドアンが支持者たちに与えていた恩恵を止めるといったような極めて厳しい条件がつけられるはずだ。

 現在のエスカレーション

 先週の通貨危機エスカレーションは、アメリカ合州国との小さな紛争のエスカレーションと同時に起きた。

 2016年のクーデター未遂後、トルコは、長年トルコで働いていたアメリカ人牧師アンドリュー・ブランソンを投獄し、彼をテロで告訴した。先週、ブランソンを、イスラエルで、テロ容疑で拘束されているトルコ人と交換する取り引きがまとまった。トルコは、取り引きでより多くを期待していた。トルコは、アメリカの対イラン経済制裁に違反したかどでアメリカが投獄しているトルコ人銀行家、メフメト・ハカン・アッティラを解放させたがっていたのだ。(彼は実際イランとの石油貿易用に金を手配して、違反していた。トルコ、特にエルドアンの近親者が、その取り引きで儲けていた。)

 先週、アメリカ側が、エルドアンが交換取り引きを撤回したと述べた。

   イスラエルで、テロ容疑で投獄されているトルコ国民を、ブランソンの解放と交換するようトランプ本人がまとめたうまい取り引きのはずだった。ところが、水曜日、トルコ裁判所が、牧師を帰国させるのではなく、彼を自宅監禁に変え、彼の裁判を継続すると命じ、合意はどうやら崩壊した。

 トランプと福音派のペンス副大統領は逆上した。

    木曜日朝、エルドアンとの憎悪に満ちた電話会話の後、トランプは反撃した。アメリカ合州国はトルコに“大規模経済制裁を課す”と彼はツイートした。“この無辜の宗教者は即座に解放されるべきだ。”

    ペンス副大統領も、ある宗教会議での演説で、トルコは、今ブランソンを解放すべきで“さもなくば、その行為の結果を覚悟すべきだ”と言って割って入り、マイク・ポンペオ国務長官はアンカラの外務大臣に電話した。

 アメリカは長年のNATO同盟国の閣僚二人を制裁した。ところがエルドアンは屈しなかった。市場は公的な経済制裁に反応し、経済制裁の脅威に答えた。リラは、1ドル、4.80リラから、1ドル、5.20リラに下落し始めた。水曜、トルコ代表団は、ワシントンを訪問し、問題で更に交渉を進めようとしたが交渉は失敗した。リラは更に、1ドル5.50ドルに落ちた。金融市場は不安になった。いさかいの好ましからぬ結果がヨーロッパの銀行に影響を与える懸念がある。

 今朝、エルドアンが演説し、リラ崩壊の恐怖を切って捨てた

“様々な組織的活動が行われている。気にすることはない”とエルドアンは述べた。

“忘れてはいけない。彼らにドルがあるなら、我々には我が国民、我が神がいる。我々は一生懸命働いている。16年前、我々がどうだったか振り返り、今の我々を見よう”と彼は言った。

 エルドアンは"エコノミック・ヒットマン経済には屈し"ないと言った。トルコに莫大な金を融資した銀行は、それをトルコ債務不履行の恫喝と理解した。

 昼、リラは分刻みに、一日20%の率で下落した。最近財務大臣となったエルドアンの娘婿ベラト・アルバイラクが、経済について予定されていた演説を行った。彼は損失に関する何らかの数値を挙げ、リラ問題を終わらせるために、政府がおこなうはずの具体的措置を示すはずだった。しかし、彼はそうするのを差し控えた。彼はトルコ中央銀行は独立していて、必要に応じて行動すると主張して、市場を静めようとした。トルコ中央銀行がエルドアンの承認無しで動けるなどとは誰も信じていない。エルドアンは高金利の敵を自ら公言しており、中央銀行は、緊急に必要なのに、今日は介入しなかった。

 アルバイラク演説の最中、ドナルド・トランプ本人がTwitterで口をはさんだ。

ドナルド・J・トランプ @realDonaldTrump -  - 2018年8月10日 12:47 utc
彼らの通貨トルコ・リラが我々の極めて強いドルに対し急速に下落する中、トルコ鉄鋼とアルミニウムの関税を倍にするのを承認したばかりだ! アルミニウムは今後20%で、鉄鋼は50%だ。現時点で我々のトルコとの関係はよろしくない!

 鉄鋼はトルコ最大の輸出商品の一つだ。アメリカは年間10億ドル以上のトルコ鉄鋼を輸入している。ホワイト・ハウスは後に、この関税は、貿易ではなく、安全保障に関連していると述べた。

一方、エルドアンはロシアのプーチン大統領と電話会話をし"経済的なつながりについて話しあった"。彼は緊急融資を依頼した可能性がある。

一方、リラは対米ドル6.80に下落した。

エルドアンは、そこで、トランプや彼のツイートには触れずに、アメリカの圧力を強く非難する演説をした。

その日の終わりに、リラは、昨日の対米ドル、5.50の後、6.50になった。トルコの株は約2%下落した。一部のトルコ銀行と製鉄メーカーの株は15%下落した。トルコの銀行に何百億ユーロも貸していたスペインとイタリアとフランスの銀行も損をした。ブルームバーグは今日の重要な出来事を、ライブ・ブログで報じ続けた。

今後の行方

 エルドアンには、この問題を顧問たちと話会うための週末がある。月曜日朝までに何の措置もとられなければ、今日の下落は勢いを増すだろう。リラは更に下落するだろう。下落をくい止め、緊急に必要な外貨を引きつけるために中央銀行は利子を30%以上あげねばならない。トルコ経済は深刻な不況になるだろう。多数のトルコ銀行や企業は破産する。失業は増える。

 エルドアンは、下落をアメリカと"金利ロビー" のせいにするだろう。彼の支持者は彼を信じるだろう。エルドアンが、これをうまく切り抜けるだろうという希望は無駄だ。

 だが、トルコの問題は構造的だ。トルコのバブル崩壊は、以前から予想されていた。トルコの外貨収支赤字は持続不可能だ。トルコは輸入を削減し、輸出を増大しなければならない。トルコは莫大な緊急融資が必要だ。

 確かに、アメリカはこの問題をトルコに圧力をかけるのに利用している。しかし、アメリカは、この問題の根本的原因ではない。アメリカは、それをさらけ出したにすぎない。

 アメリカの圧力はトルコ経済が狙いではなく、ブランソン牧師が狙いでもない。今も、2013年以来からも、エルドアンをアメリカの狙いに従って行動させるため、圧力がずっとかけられて来たのだ。彼はロシアとの良好な関係を止めなければならなくなる。彼はロシアのS-400防空システム購入を中止しなければならなくなる。彼はロシア・パイプラインを止めるよう命じられるかも知れない。シリアに関して、アメリカの指示に従わなければならない。彼がそうしない限り、アメリカは、彼を打倒するためにあらゆることをするだろう。

 トルコがアメリカの要求から逃れられる唯一の可能性はロシアと同盟強化だ。プーチンはエルドアンが自分を必要としていることを知っている。彼は圧力を高めるために引き延ばし、そこで自分の要求をするだろう。エルドアンは、シリアに対する彼の計画を完全にあきらめざるを得るまい。トルコや、その代理勢力が保持している全てのシリア領土はシリア政府支配下に返還されなければならない。そうなって初めてトルコの湾岸諸国への貿易経路が再開する。そうなって、初めてロシア(とイラン)は、トルコが危機から脱出するのを助けるだろう。

 月曜日 ロシアのラブロフ外務大臣がトルコを訪問する。

 エルドアンはロシアの要求を受け入れるだろうか、それとも、アメリカ側に戻って、トランプとIMFに降伏するのだろうか?  それとも、彼はこの惨状を脱出する別の方法を見いだすのだろうか?

更新(8月11日 8:45 utc):

 エルドアンは今日のニューヨーク・タイムズに署名記事を寄せた。彼は何十年もの良い関係を思い起こし、最近のアメリカの行動に対する非難を列記し、悪化しつつある関係のせいだとしている。結局、こうなっている。

悪が世界中に潜み続けている時に、何十年もの同盟国トルコに対するアメリカ合州国の一方的行動は、アメリカの利益と安全保障を損ねるだけだ。ワシントンは、手遅れになる前に、我々の関係が非対称的であって良いという誤った考え方を止めトルコには代替案があるという事実を甘受すべきだこの単独行動主義と、敬意欠如の傾向を転換し損ねれば、我々は新たな友人、同盟を探し始めることが必要になるだろう。

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2018/08/how-turkeys-currency-crisis-came-to-pass.html

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 長い記事は翻訳に時間がかかるため、いささか鮮度が失われてしまう。原文には多々、興味深いコメントが書かれている。属国大本営広報部は、リラ下落をどう報じているのだろう?

日刊IWJガイド「<今日の録画配信>午後7時『トランプ政権下の米国は、パックスアメリカーナから撤退するのに軍事力強化!? 自らの血筋を誇るドイツ系米国人大統領の真意とは!? 異例の大統領を徹底研究!! 岩上安身による在米国際コンサルタント トーマス・カトウ氏インタビュー(第三部・後編)』を冒頭のみフルオープンで録画配信! 冒頭、岩上さんによる見どころ生解説付き!/
<今日の再配信・核兵器と戦争を考える>午後3時『いつでも・いつまでも独裁が可能!? 憲法で堂々と独裁を肯定!? より危険性が高まった自民党新改憲の緊急事態条項!~5.21岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー(後編)』を再配信!/他」2018.8.16日号~No.2163号~

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