トルコ

2023年11月28日 (火)

NATOとイスラエルの超強力なおとぎ話に勝てないロシアのハードパワーと中国のソフトパワー

デクラン・ヘイズ
2023年11月16日
Strategic Culture Foundation

 ウクライナ、韓国、イギリス、ドイツは世界最強軍隊リストの半分を占めるが、アメリカ政府の明示的許可なしには活動しない。

❗️Telegram Twitter , と VK でご参加願いたい。

お問い合わせ:info@strategic-culture.su

 最近のこのインフォグラフィック記事は、世界の十大軍事大国を列記している。一位はロシアで、アメリカと中国がそれに続く。4位から10位の順で、イスラエル、韓国、ウクライナ、イラン、イギリス、ドイツ、トルコが続く。

 まず第一に、ローマ帝国や、実際最盛期の大英帝国ほどに、アメリカ合州国は自律的ではなく、リストの半分、イスラエルやウクライナ、韓国、イギリス、ドイツは、アメリカ政府の明確な承認なしには活動しない。かくして、ロシア人女性や子供虐殺で、10年以上ウクライナはうまくやってのけているが、アメリカ合州国や、イギリスやドイツや、他の地方総督が、その気になれば、まさに、その日に大量虐殺を止めねばなるまい。犯罪組織として、ウクライナは非常に成功しているが、軍事大国ではないのだ。

 ロシアとイランをリストに載せているのは、イラクでの犯罪的大量虐殺前に、ここや、ここや、ここや、ここや、ここや、ここや、ここで、NATOマスコミが、いかにイラク軍を誇大宣伝したかを彷彿とさせる。必然的にイランは様々な防衛兵器システムを開発しなければならなかったが、今後12カ月、レバノンやシリアやイエメン、そしてイラン自身で、それらがいかに効果的か示すだろう。アメリカ政府やイスラエルという怪物子供にとって遙かに危険なのはイランがソフト・パワーや外交を利用し、肥沃な三日月地帯や、その先で反帝国主義同盟を構築していることだ。中国というフレンチ・カンカンの踊り子は少なくとも大量メモを取るべきだ。

 あくまで私見だが、カンボジアやラオスのチ・トンネルをアメリカが爆撃したのと同じやり方で、ガザや南レバノン、シリア、イラン自体をアメリカ合州国とイスラエルという私生児が爆撃すると私は予想している。『フルメタル・ジャケット』の登場人物ハートマン砲術軍曹が説明した通り、神がアメリカ海兵隊を愛する理由は、イスラエル同様、見るもの全てを彼らが殺すためだ。そしてイスラエル同様、何度も何度も連中は何の罰も受けず逃げおおせている。

 韓国は、このリストの奇妙な追加だ。朝鮮半島の役割は、北はロシアと中国、南は日本との間の緩衝地帯として機能することだ。万が一中国のカンカン踊り子にとって不利な状況が始まれば、再び北のいとこの封じ込めで、韓国は手一杯になるだろう。物事の大きな構図で、映画『カサブランカ』のハンフリー・ボガートの表現を借りれば、この狂った世界で、彼らに何の価値もない

 予選落ちした日本は違う見方をしている。彼らは世界最高の海軍の一つであるだけでなく、中国に真珠湾攻撃を仕掛けるようアメリカが日本を訓練している。そうなれば不活発な中国の強い反発を招き、誰が北東アジアの第一人者かが全て帳消しになるだろう。確実に、中国の反応は、日本の桜の季節を避ける良い理由になるはずだが情けないことだ。

 日本の軍事力を評価する上で問題なのは、日本、韓国、台湾、全て属国で、アメリカの帝国主義計画で単なるアジアの代弁者にすぎず、アメリカこそアジアの重要な決定を下すハブであり続けるとアメリカが意図的に決めていることだ。1945年以来、それは見事に機能してきたが、中国が大いに取り乱して、例えば東京の繁華街にミサイルの集中砲火を浴びせた時に、それがどう機能するか見てみよう。

 一方中国は、謎の中にあって、謎に包まれた謎である謎、チャーチルが言うロシアの生まれ変わりになりたがっている。中国が大国になりたいなら、大国らしく振る舞い始めるべきで、ガザに関する陳腐なオウム返しや、その日の話題になるようなことを国連で言っているだけではいけない。誰も、とりわけパレスチナ人は使い古された中国の演説など必要としていない。レバノンとシリアの領土主権をロシアが守るのを支援するため、レバノンとシリアに中国軍を派兵をする準備が整うまで、彼らは我々全員のために尽くし、黙っているべきなのだ。

 イランやロシアと中国が何らかの緩やかな同盟関係にあるなら、両国の共通目標が何であれ、それに応じて中国は行動すべきだ。全当事者が何をすべきか、様々な役割をどう分担するか合意した場合、同盟は最も効果的だ。シリアやウクライナや他の場所で死ぬのはイランやロシア兵の仕事ではないが、中国は自分の商売を軌道に乗せる契約を準備するばかりで、中国がそのように考えて行動し続ければ、彼らは自らの破滅の種を蒔いていることになる。

 先祖に対し西ヨーロッパが集めた二つの最大軍隊を、ロシア国民と国が完全壊滅したことをロシアの子供全員良く知っていると私は思う。ドイツ国防軍は第一級の軍隊で、1939年9月以前、世界最大かつ最も偉大な軍隊を擁していたフランス軍を早々打倒したのを忘れてはならない。

 だが彼らは電撃戦、つまり彼らに合った斬新な電光石火の戦争方法でそれを成し遂げたので、彼らと同盟諸国が愚かにも東部戦線で没頭した激しい激闘で、ドイツのベルント・フォン・クライスト大佐が巧妙に表現したように、同じ赤軍アリ・コロニーに骨まで食べられてしまう前に、赤軍アリの巨大集団コロニーを象が殺したわけではない。

 しかし、ドイツ国防軍に公平を期すために言うと、たゆまぬ絶え間ない戦争は彼らの指導者のイデオロギーが要求したのだ。第一次世界大戦や第二次世界大戦の時と同様に、自分たちの偉大な世代(GI)の手口、最小限を与えて最大限を得る手口が再び再現できると考える同じ狂信的イデオロギーが、アメリカの共和党と民主党に蔓延しているのを我々は目にしている。

 ロシア軍がウクライナで負けていれば、労せずして得た楽しい時代がアメリカに戻った可能性はあるが、そうならなかったので、再びパレスチナの子供がNATOの屠殺場に殺到する番なのだ。そして、ガザの集中治療室にいるパレスチナ人の赤ん坊は、ウクライナのチェチェン軍より遙かに容易で、より伝統的なアメリカの標的だと確実に言える。

 ドイツ国防軍を打ち負かすため最大限のものを与え、最小限を得たイギリスは、スペイン無敵艦隊時代から、陸軍国ではなく偉大な海軍国だったことを覚えておくべきだ。二つの世界大戦でドイツ軍は正しくイギリス海軍を恐れていたが、陸軍にはあまり関心がなかった。

 ここでの要点は、インフォグラフィックのようなランキングは非常に誤解を招くことだ。大日本帝国海軍はそれ自身は優秀だったが、日本陸軍と適切に協力し損ねたのは、彼らにとって最高の時ではなかった。

 ベトナム人虐殺作戦でのアメリカも同様だ。中央ヨーロッパで、ソビエト連邦との戦争を一つだけ戦うようアメリカ人は訓練されていたため、ヴォー・グエン・ザップがテト攻勢を開始した時、アメリカは軍事的に彼の策にはまった。アメリカが攻勢を巡るメディアや外交戦争に敗れたのは、また別の問題だ。

 インフォグラフィックの単純で直線的な方法で軍事能力は評価できない。現状、アメリカはイスラエルとレバノンの沖合を徘徊する世界最大の艦隊を保有しており、もし彼らが勝利しなければ、スペイン無敵艦隊壊滅以来、最大の海軍番狂わせになるだろう。

 なぜなら、ウクライナ残滓帝国を、ヨーロッパ人として、世界大国として我々は無視して構わないが、それでもなお、アメリカとイスラエルの相棒が連中のハイテク大量殺戮手段が優勢であり続けられるかどうかの問題が残るのだ。誰が知ろう?

 アメリカと、その飼い犬連中は、ロシアと連中が照準を合わせている連中が、夢見ることしかできない多くのソフトパワーを指揮している。終わりなき戦争犯罪をイスラエルが逃げ切る伝統的な甘い対応と、兵器化されたNATOのロシア嫌いを比較対照するだけで、それがわかるだろう。例えばベトナム核攻撃を熟考する合間に、元大統領ニクソンが、現代イランを酷評し、第二次世界大戦におけるヨーロッパ・ユダヤ人の枢軸国による扱いについて、なぜアメリカがイスラエルに大きな借りがあるのかを説明している。

 22歳のイスラエル系アメリカ人の二重国籍者でイスラエル国防軍戦車司令官オメル・ノイトラが「ハマス」の襲撃で捕らえられ、彼は「ホロコースト生存者の孫」だと強硬派BBCは報じている。だがノイトラが捕虜になったのは彼の祖父母がヨーロッパからアメリカ合州国やパレスチナに移住したからではなく彼がガザで戦車を指揮していたからだ。

 そして私が以前説明した通り、ベラルーシやポーランドもプーチンの家族や、他の何千万人ものロシア人と同様、あの戦争でひどい苦しみを味わった。彼らにも、もちろん、ネタニヤフやルパート・マードックのスカイ・ニュース狂犬連中が、ヨーロッパを拠点とするヒトラーの取り巻き連中のヨーロッパ犯罪のせいにしようとしているパレスチナ人にも、何の褒賞もない。

 プーチンがレニングラード包囲戦の生存者の息子で亡くなった兄の弟だという事実を脇に置けば、北ガザを徒歩で脱出した人々の何人かは実際ナクバ1.0の生存者で、アメリカ市民で戦争犯罪人と思われるオメル・ノイトラのようなイスラエル人戦車長から命がけで逃げるのではなく、平和に晩年を過ごすべきであることだけに注目しておこう。

 この厚かましさ、実にとんでもないウソをつき、真顔で道徳的な高みに立とうとする能力は巨大な軍事資産だ。ガザの瓦礫の中からヒトラー著の手付かずの本をイスラエル国防軍が見つけたというイスラエルのヘルツォーク大統領の主張は彼と腐った家族全員とともに法廷で笑い飛ばされるべきだが、強力なイスラエルとアメリカによるそのようなウソの絶え間ない繰り返しは、これら組織が戦争目的実現を可能にする上で実に効果的だ。

 もちろん、戦争犯罪人ネタニヤフ提案も同様で、イスラエル友の会の指導的立場にある軽薄で連続戦争犯罪人のトニー・ブレアを、ある種のガザ調停者として任命し、ドードーのような絶滅の道を進みたくなければ口を閉ざすよう、全てのアラブ指導者に命じられる。ネタニヤフやイスラエルを代表して国連で踊るピエロが、その地位に留任していることや、イラクのアブグレイブ刑務所でブレアが終身刑に服していないことが、あらゆる意味ある計算の中心になければならない恐るべきソフトパワーを示している。

 イスラエルとアメリカの指導者連中は皆頭がおかしいと言うのが無条件反射反応のはずだろうが、それは間違いだ。大企業支配を実現するため多額の割増金を払ってこそ、アメリカ政府の価値があるのだから、100万人のウクライナ人やパレスチナ人が数百人の国連要員と共に殺害されるのを許すのは、イラクで100万人の子供を虐殺する価値があったのと同様、アメリカ-イスラエル同盟にとって、その価値があるのだ。

 何千人ものパレスチナの子供の遺体の写真や、無邪気に死んだ子供のため雨の中抗議する幼いアイルランドの子供の写真を見る時、これら悪党連中の一方的な果てしない悲哀物語を聞くのに私はうんざりする。ここや、ここや、ここや、ここや、ここに、いにしえの故郷イスラエルに帰る中国人のほら話がある。私の素人目には、これら中国系ユダヤ人は他の中国国民と見分けがつかないように見えるが、中国系ユダヤ人共同体のほら話は、少なくとも、イエス・キリストがローマ人に反旗を翻した後、日本に籠もって家族を育てたという1930年代の日本のたわごとと同じくらい邪悪だ。これら中国系ユダヤ人の話は、何世紀も前に中国に流れ着いたバビロニアのユダヤ人商人の子孫だと私は想像するが、それはモーセ以前からそこに暮らすキリスト教徒やイスラム教徒を差別する宗派的、至上主義イスラエル国家にとって更なる保険に過ぎない。

 冒険家といえば、ウクライナのゼレンスキー大統領が融資を要求しているが、これは彼が卑しい男性ストリッパーだった頃の喜劇のおきまりの一環だった。卑劣な呪いとは対照的に、中国の台頭と、それに対するアメリカの破壊的対応を正確に予測した伝説的なシンガポール指導者リー・クアンユーがいる。

 インフォグラフィックのリストに入らなかったインドと上記最終候補リストで最下位になったトルコの役割を考える時、その破壊を考慮に入れる必要がある。パレスチナ人に取って代わるべく、イスラエルに10万人の労働者を送るインドの計画は、インドがかつて見せたパレスチナ人との連帯とは遙かにかけ離れており、中国も注意を払わなければならない。

 湾岸諸国からの資金援助で、西は占領下のキプロスから東は中国の新疆ウイグル自治区まで広がる汎テュルク系カリフ制を建設するエルドアンの計画と一緒だ。そしてトルコは、またもやヨーロッパの病人ではないかもしれないが、ゼレンスキーの腐敗した残滓帝国と同様、あまりに多くの病気や死や破壊が蔓延している。栄養十分なハゲタカのように、一層多くの死骸を求めてトルコとインドがあちこち動き回る中、全ての目はリストで3位に入った中国に釘付けにならざるを得ない。中国がインフォグラフィックのリストで第三位にあるにもかかわらず、シリアとウクライナでロシアが厳しい試練にある中、常に他人の負傷の上で繁栄できると中国が想像し、そう考える限り、深刻な競争相手攻撃対象リストからいつでも削除できるとアメリカ合州国や、その多くの現地総督は知っていて、ぐっすり眠れるのだ。パレスチナを中国が支持しなければ、喉を掻き切られる番が確実に中国に回ってきた時、立ち上がるには遅すぎるだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2023/11/16/russian-hard-power-chinese-soft-power-cant-trump-the-super-powered-fairy-tales-of-nato-israel/

----------

 長年戦争を報道してきたクリス・ヘッジズが語る 「最大の悪は戦争」 YouTube

Chris discusses: The Greatest Evil is War. 1:01:14

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

日経「米中、東南ア投資で火花。昨年、総額33兆円で最高 安定・内需に魅力、米国と中国の覇権争いを背景に、両国との関係を等距離に保つ「緩衝地帯」として投資を集める。投資の中心が半導体、EV,電池などの先端領域に移り、日本の企業は投資に後ろ向き。日本の影は薄くなってる」

 日刊IWJガイド

はじめに~<本日の岩上安身によるインタビュー>本日午後6時から、「米国覇権の凋落と日本の転落は明らかだが、少子高齢化が始まった中国経済にも『翳り』が見え始めた? そして世界各地で続く紛争は台湾・東アジア情勢にどう影響するのか!?~岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー続編」をフルオープンで生配信します!

【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

【第1弾! 東部戦線異状あり! 第2のバフムト「アウディイフカ」でロシア軍が第3波の突撃総攻撃!】6月のウクライナ軍の鳴り物入りの「反転攻勢」から約半年! 現実にはウクライナ軍は何も戦果をあげられず、膠着状態にあったが、ついにロシア軍が逆に攻勢に!(『ウクラインスカ・プラウダ』2023年11月24日ほか)

【第2弾!「ボリス・ジョンソン元英国首相が、(2022年春の)モスクワとキエフの和平合意を狂わせる上で重要な役割を果たした」と、ウクライナ与党党首で和平交渉のウクライナ側首席交渉官だったデイビッド・アラハミア国会議員が爆弾発言!】ウクライナを対露戦争へと追いやっていった英国の責任は大きい! 指弾されるべき!(『RT』、2023年11月24日)

2023年9月 6日 (水)

クリミアとクリミア・タタール人を再び「思い出す」エルドアン

2023年9月1日
アレクサンドル・スヴァランツ
New Eastern Outlook

 メディアは、トルコのレジェップ・エルドアン大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談の可能性について議論を続けている。両国はそのような訪問の可能性を繰り返し確認しているが、主にロシア大統領指の忙しい日程と特別軍事作戦に関連する現在の状況のために、日付はまだ決まっていない。トルコ大統領の公式代表は、彼が9月の初めにロシア(おそらくソチ)への短期訪問をするかもしれないと示唆した。

 当然ながら、ロシアとトルコの緊密な関係や、両首脳間の個人的つながりを考えると、両者の会談が頻繁に行われ、これにより相互に関心のある幅広い二国間および国際的な問題について話し合えたと言っても過言ではない。ロシアはトルコとの提携を高く評価しており、これらの関係が将来拡大することを望んでいる。

 現在の状況で、モスクワとキーウ政権を支持する西側の中心(ワシントン、ロンドン、ブリュッセル)間の一種の仲介者としてアンカラは機能し続けている。以前の会談と同様、トルコ・ロシア間の会談で取り上げられた問題には、シリア、ナゴルノ・カラバフ、アルメニアとアゼルバイジャンの関係、通過回廊、対外貿易、エネルギー、「穀物取り引き」、黒海盆地の緊張の緩和、ロシア・ウクライナ危機の解決、軍事技術協力等がある。

 一方、欧米がモスクワの経済的利益を考慮しなかったのに対応して、ロシアが黒海イニシアチブから撤退したのは、NATO諸国にとって特に懸念される問題となっており、トルコは「穀物取り引き」を再開する新たな機会を見つけようとしている。アンカラが黒海海峡を支配しており、これまでのところ、黒海以外のNATO諸国軍艦の黒海入航を拒否しているのは明らかだ。同様に、黒海におけるロシアの海上貿易も明らかに、この海峡と結びついており、トルコの方針に依存している。

 しかし今年7月初旬イスタンブールで開催されたエルドアンとウォロディミル・ゼレンスキー会談後、トルコはロシアで懸念を引き起こす多くの措置を講じたことが知られている。これらには2014年2月までのソ連時代行政境界でのウクライナ領土保全承認に対し繰り返したトルコ大統領の主張、2022年秋に締結された捕虜交換に関する合意に反し(ロシアで禁止されているテロ組織)ナチス・アゾフ連隊指揮官のウクライナ帰国、黒海盆地でのウクライナ穀物輸送のための代替「人道回廊」議論、特別軍事作戦が進行中の地域でウクライナ軍を支援するための軍事的、技術的協力やトルコの兵器や軍需品の更なる供給。

 仲介者としてのトルコの使命やロシア-ウクライナ危機の政治的解決を実現する決意をエルドアン大統領は繰り返し公式声明を出している。しかし、仲介者は原則として、中立的立場を支持し、平和を求めるべきだ。しかし、トルコの場合、注意深い観察者なら誰でも同意するように、様々な意見、方法、政策の風変わり混合物が混在している。

 一方で、モスクワとキーウの両方に平和を維持し、敵対行為を終わらせるようトルコ外交官が求めながら、他方で、ロシアがクリミアや他の旧ウクライナ領土を併合したとトルコ当局は非難している。トルコは戦場での緊張を高めるキーウ政権への軍事物資送付を止めておらず、トルコの民間軍事企業SADATは戦闘機をそこでロシアに対し使用されるウクライナの紛争地帯に送り続け、トルコ諜報機関(MITとMGK)はウクライナ諜報機関に専門家の協力と情報を提供している。

 トルコでは、クリミア・タタール民族主義運動に対する公的および公式支援が事実上衰えることなく続いている。近年(そして特に「穀物取り引き」に関連する危機に関し)、トルコ政治家は再びクリミア・タタール人問題に注意を向け、クリミアがロシア連邦の被統治者として包摂されるのに反対するクリミア・タタール人民族会議の行動支持を繰り返した。

 数日前、クリミア・プラットフォーム第3回サミットでレジェップ・エルドアン大統領は演説し「トルコはクリミア併合を認めておらず、この措置は違法だという立場からぶれたことは一度もない」と述べた。トルコ大統領はロシアで投獄されているクリミア・タタール人の立場も取り上げた。「この機会に、刑務所にいるクリミア・タタール人民族会議副議長ネリマン・セラルと彼の同僚の釈放希望を改めて表明したいと思う。」

 当然ながら、ロシアはトルコの立場に精通している。それでも、モスクワは、この意見の違いが両国が他の分野で協力するのを阻止するものではないと頻繁に主張している。しかし筆者が見ているように、9月初旬にソチでウラジーミル・プーチンと会談する直前に、レジェップ・エルドアンがウクライナの領土保全とクリミア・タタール問題を主張したのは偶然ではなく、両国協力の「他分野」で譲歩するようロシアに圧力をかけようとする試みだ。具体的にはトルコはロシアを説得して「穀物取り引き」を復活させ、シリアとアルメニアに関して譲歩し、カスピ海盆地で新しいガスパイプライン建設を望んでいる。

 一方、ロシア・マスコミがたびたび指摘している通り、トルコの政治家や専門家の中には、クリミアやエルドアン大統領の公式見解と大きく異なる他の問題について、アンカラの立場に影響を与えない見解を持っている。たとえばトルコのクリミア・タタール文化協会連盟会長でトルコ・クリミア友の会会長ユンヴェルセルは、キーウ政権のウォロディミル・ゼレンスキー大統領にクリミアとウクライナの以前の国境回復を忘れるよう勧めた。

 当然、トルコや他の国の公人によるそのような声明は、ロシアの読者を喜ばせるのは確実だ。しかし、そのような声明はトルコの公式の立場にほとんど影響を与えない。ロシアは、ロシアとトルコ戦争中の18世紀にオスマン帝国からクリミア半島を征服し、エカチェリーナ女王、ポチョムキン、ルミャンツェフ伯爵の先見の明ある民族政策を推進した。したがって、長い歴史的記憶を持つトルコが、クリミアの(ロシアの)「故郷の港」への復帰を支持する理由がないのは当然だ。

 同時に、トルコは様々な問題でロシアとの見解の相違を示しているが、原則として、財政的、政治的にそうするのが利益になる時はいつでも常に同意する。したがって、我々ロシアは、我々の利益を考慮しないトルコには強い反対を表明し、逆にトルコの政策がロシアの利益に対応し、我々の利益を促進する場合、トルコを支持するべきだ。

 トルコは調停者として行動する使命があると主張し、ロシアとの提携も望んでいる場合、少なくとも、物議を醸す問題に関し中立性を遵守し、最大で、公的、私的の両方で、操作の試みを控える必要がある。そうでなければ、少なくとも外交界では、調停者としての評判は急落するだろう。トルコはクリミアをウクライナに返還させることはできず、ロシアには領土を放棄する計画はない。

 トルコの支援がなければ、ガス輸出と対外貿易の面で負け、コーカサスと中東の脆弱な和平合意は損なわれ、天国は他に何を知っているかをロシアに伝える、曖昧な議題を持つ専門家の話をよく耳にする。しかし、同じ親トルコの専門家は、ロシアのガスと原子力がなければ、トルコは遙かに悪化するだろうが、ロシアはトルコのトマトなしでやっていけること、そしてロシアは過去にトルコのリゾートなしで管理し、独自の多面的観光産業を発展させるのに良い立場にあることを思い出す必要がある。そして石油とガスに関しては、アジアの主要経済国へのロシア輸出は、トルコへの供給を遙かに上回り、トルコのヨーロッパ市場への輸送ルートを経由している。したがって、トルコはロシアに依存しており、モスクワに条件を指示する立場にはない。

 首脳会談の議題を調整し、会談自体の準備をするため、レジェップ・エルドアン大統領のロシア訪問に先立ってトルコ外務大臣ハカン・フィダンがモスクワに到着した。MIT長官としての長い経験を考慮すると、彼がトルコとロシア関係に影響を与えるあらゆる問題をよく理解し、ロシア連邦との関係の見通しを正しく評価すると期待するのは合理的と思われる。

 アレクサンドル・スヴァランツは、政治学博士、教授、オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2023/09/01/erdogan-remembers-the-crimea-and-crimean-tatars-again/

----------

 首脳会談結果、この記事の予想通り?

 マクレガー氏、ウクライナは交渉する時機。ガスをたたれたドイツは悲惨な状態で、ショルツもベアボックも退陣させられ置き換えられる運命。アメリカ戦略皆無で、衝動的な対応のみ。アメリカの戦費はウクライナを助けるのではなく、軍需産業を太らせ、政治家に資金を回すだけの詐欺Shell Gameだ。

Douglas Macgregor Interview - The Ukraine Crisis | Kyiv means nothing to Russia 22:23

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

NYTとWP双方が金正恩朝鮮労働党委員長のロシア訪問、プーチンとの会談の可能性を報道。対談の焦点は北朝鮮による武器供与問題。米国は北朝鮮の事前打ち合わせチームの報告書を入手している模様。米国は金委員長の訪ロ、及び武器供与を行わない様警告を発している。

 日刊IWJガイド

「スコット・リッター氏が『平和と復興のためにはウクライナが降伏して現実を受け入れるしかない』と指摘! IWJが全文仮訳!!」

2023年7月25日 (火)

ロシア・トルコ関係:もはや拘束力を失った「不可分の安全保障」原則

リチャード・ヒューバート・バートン
2023年7月20日
Strategic Culture Foundation

 一部のトルコ専門家が「取り引き関係」または「東バザール精神」と呼ぶものをトルコは示しているようだ。

❗️Telegram Twitter , と VK でご参加願いたい。

 ビリニュスで開催され、ロシア・テレビで多く報じられた最新のNATOサミットを鮮明に覚えている。毎日ニュースを見たおかげで、欧米政治家、軍関係者、外交官の巨大な集まりを私は瞬時に視覚化できる。

 あの大集団の中で、絶えず憂鬱そうに歩いていたエルドアン大統領を簡単に見つけられる。彼は休みなしで、いつものようにヘッドスカーフをかぶった妻が後に続いた。他で余り目立たないが、暗闇と孤立に圧倒されていたのはゼレンスキーだけだった。これは全て予見可能な将来NATO加盟を認められなかったためだ。実際、彼はイギリス国防相ベン・ウォレスに対し、不当に無礼だったため、「イギリスを含む同盟諸国を、まるであ欲しい兵器リストを持って出掛けるアマゾン倉庫のように扱う習慣があった」と述べウォレスは彼を短く叱責した。

 しかし、エルドアン大統領は何をしていたのだろう? NATOビリニュスサミット前に、イスタンブールでのウクライナ大統領との共同記者会見でエルドアンが露骨にこう語ったのは注目に値する。「ウクライナがNATO加盟に値するのは確実だ」。

 ビリニュス・サミットでのエルドアンの活動と会談は本質的に安全保障と経済問題を反映していた。彼はアメリカのF16戦闘機購入を想定していただけでなく、スウェーデンのNATO加盟承認と引き換えに、15年もの年月を待った後、欧州連合加盟国として受け入れられることも話した。この全て、一部のスウェーデン人がコーランをこれ見よがしに燃やしたにもかかわらずだ。

 NATO資格を得るのとEU資格を得るのは全く別物で、あなた方が私のEU加盟のを認めれば、私はスウェーデンのNATO加盟を認めるという様な交換条件を適用するような問題ではないとエルドアンに説明するためNATOとEU当局者は精力的に努力した。厳密には、NATOスポークスマンが次の発言をしていた

 NATOとEUの拡大は「別の過程」だ。各候補国の加盟過程は各国の利点に基づく。この二つの過程を結びつけることはできない。

 これは一部トルコ専門家が「取り引き関係」または「東方バザール思考」と呼ぶものの一例だったに違いない。

 重要なのは、ウクライナがNATOに加盟し、スウェーデンのNATO加盟を認めるエルドアンに欠けていたのは、それがロシアなど他の国々の安全保障にどう影響するかということだった。なぜ彼はプーチンの「不可分な安全保障」の必須条件の原則を無視したのだろう? この原則は、1975年ヘルシンキ法で最初に使用されたが、1990年の新ヨーロッパ憲章や1997年のFounding Act on Mutual Relations, Cooperation and Securityにも登場した。これら全ての条約は欧米とロシア連邦にによって署名されたことに留意するのは重要だ。そのような原則は、トルコだけでなく他の全てのNATO諸国にとっても余り意味がないようだ。

 そのような発言に対する欧米の反応は何だろう? おそらく欧米は不可分な安全保障の一種を推進する二つの(OSCE)文書、1999年11月にイスタンブールで署名された欧州安全保障憲章と2010年12月のアスタナ宣言を参照するだろう。アメリカは両文書に署名している。イスタンブール憲章は、各国は独自の安全保障の取り決めと同盟を、自由に選択できるべきだと述べているが、それは彼らが現在の宣言で故意に省略しているが、安全保障の取り決めを選択する際、各国は「他国の安全を犠牲にして安全保障を強化することはしない」と補足している。エルドアンやNATOの同僚連中はNATOブロックへのウクライナとスウェーデン加盟はロシアの安全を犠牲にしないと主張するのだろうか? もしそうなら、連中の主張を、正しい感覚をもった彼/彼女の一体誰が、穏やかに言って、信頼できると受け入れるだろう?

 NATO拡大へのトルコ参加は、最近ロシア連邦に対し示された唯一の敵対行為ではない。たとえば、2022年2月以降、トルコは特別軍事作戦をしているロシア軍に対し使用される無人戦闘航空機(UCAV)バイラクタルTB2ドローン工場建設をウクライナで進めている。更にBaykar社は既にそれらのいくつかをウクライナに売却しているだけでなく、ウクライナでのトルコUCAVのための共同訓練および保守センター設立も約束した

 別の例で、つい最近、ロシアとの合意に反し、アゾフスタリ司令官連中を解放し、ゼレンスキーの人気低下を穴埋めするため、彼と一緒にウクライナに戻るのをトルコは可能にした。当初の合意によると、彼らはウクライナでの軍事紛争終結後に解放されることになっていた。あたかも、それでは十分ではないかのように、エルドアンは彼の危険な決定についてロシアに相談も通知もせずに、意図的に無礼を働いた。

 ロシアとトルコの関係:簡単な軍事的概要

 2017年、ロシアによるトルコへのS-400移動式地対空ミサイルシステム販売は欧米で大騒動を引き起こし、当時のトランプ大統領にトルコを制裁するよう促したにもかかわらず、両国(ロシアとトルコ)の反対の権益や側面や事業を示す相当な数の国際的な動きを列挙できる。そもそも2015年、トルコはシリアに向かう途中のロシア戦闘機を撃墜した。それは一時的外交凍結につながった。シリアではトルコとロシアは、秘密裏とは言え、外国傭兵を配備し、公然と軍隊や軍事装備を配備し、敵対する側を支持している。リビアはその種のもう一つの例だ。

 しかし2020年のアルメニア・アゼルバイジャン紛争は、ある程度詳細に検討する必要がある。結局それはトルコとロシアそれぞれの支持者間の単なる代理戦争ではなく、おそらく彼らの間で直接軍事衝突になる可能性があったのだ。この文脈で、第一次世界大戦中最大150万人が殺された大量虐殺行為だというアルメニアの主張をトルコが否定していることを想起すべきだ。エルドアン大統領はアルメニア人犠牲者の子孫に哀悼の意を表し、彼らの大量虐殺を「大量殺戮」と呼び、アフメト・ダウトオール外相は1915-16年の出来事を「過ち」と呼んだ。ロシアはジェノサイドという言葉に固執している国の一つだ。

 トルコの緊密な同盟国アゼルバイジャンはロシアの圧力の下、ナゴルノ・カラバフに関しアルメニアと合意すると約束しているにもかかわらず、時折アルメニアとアルメニア人に対し、公式に制裁されている大量虐殺の恫喝をすることがある。2005年、訪問中のドイツ代表団に語ったバクー市長ハジバラ・アブタリボフの声明に衝撃を受けない人がいるだろうか。

 我々の目標はアルメニア人を完全に排除することだ。あなた方ナチスは、既に1930年代と1940年代にユダヤ人を排除した。あなた方は我々を理解できるはずだ。

 また15年後、カラバフFKサッカークラブのヌラン・イブラヒモフの声明は次のように書かれていた

 我々は全てのアルメニア人、子供、女性、高齢者を殺さなければならない。無差別に殺す必要がある。後悔はない。思いやりはない。

 イスラエルとアゼルバイジャン間の新しい合意に照らすと、アルメニアとアゼルバイジャン間の敵対行為は新次元のものとなる可能性がある。簡単に言えば、イスラエルがイランの核計画拠点を軍事的に攻撃すると決めた場合、アゼルバイジャンのエネルギーとアゼルバイジャン飛行場利用の引き換えに、アゼルバイジャンは5億ドル相当のイスラエル兵器と爆弾を入手したのだ。2020年のナゴルノ・カラバフ戦争でイスラエル・ドローンはアゼルバイジャン勝利に役立ったことに注意する必要がある。

 そのような秘密協定は、イランやアゼルバイジャンの緊密な同盟国トルコだけでなく、地域全体や、おそらくアルメニアにとっても壊滅的結果をもたらす可能性がある戦争に巻き込む大きな可能性を秘めている。アルメニア領土侵略の場合、紛争はアルメニアと防衛協定を結んでいるロシア連邦を無傷のままにすることはない。

 トルコはロシアと欧米の唯一の接点のようだ

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が2022年6月、セルビアへの飛行を阻止されたのを我々全員覚えている。結局のところ、ラブロフはニコラ・セラコビッチ外相とセルビア正教会総主教ポルフィリエに会う予定だったが、モンテネグロ、北マケドニア、ブルガリアなどのNATO加盟諸国は彼の飛行機に対して空域を閉鎖した。飛行禁止を考え出したかどでラブロフはNATOを非難した。

 おそらく、セルビア訪問が失敗した後のラブロフ自身のオンライン発言ほど、この地域の一般的な地政学的状況を良く説明しているものはない。

 「考えられないことが起きた。主権国家が外交政策を実施する権利を奪われたのだ。ロシアの路線に沿ったセルビアの国際活動は阻止されている。欧米の観点からは、セルビアはパートナーを選ぶ際、いかなる選択の余地も、いかなる自由もないのだ。欧米は、圧力をかけるため、あらゆる基本手段を使用することをはっきりと示している。」

 それとは対照的に、欧米制裁とは相反して、ラブロフだけでなく何百万人ものロシア市民がトルコ旅行を許されている。昨年の公式データによると、5万人のロシア人観光客がトルコを訪れた。トルコ当局は、2023年末までにロシアから約6万人の観光客が同国を訪れると予想している。トルコ経済が不調なため、これは国際収支と失業緩和という点で大きな後押しだ。トルコは経済的利益を得ており、ロシア観光客は日当たりの良い地中海沿岸で余暇を享受している。ウクライナでの紛争がすぐ終結したとしても、この交換様式が損なわれる可能性は低い。

 観光や、穀物取り引きや、アックユ発電所、トルコがガスハブになるかどうかに関係なく、欧米の経済制裁を無視していると欧米が非難した際、エルドアン大統領は何を言うべきか知っている。彼の説明は、彼の文化的背景の一部、永続的自家製哲学の一部だと言える。彼の主張には明白な論理がある。彼自身の言葉で全てを正当化してみよう。「ロシア・ガスなしで国民を凍えさせるわけには行かないので、トルコ当局は対ロシア制裁に参加できない。天然ガスだけ取っても、使用する天然ガスの約半分はロシアから来ている。それに加えて我々はロシアとアックユ原子力発電所を建設している。」

 エルドアン首相の断固たる親ムスリム政策に沿って巨大な増加しつつある人口(8500万人+)から、ロシア天然資源、食料、技術へのトルコの依存が将来増加するばかりなのは確実だ。トルコの野党は、たとえ5年後に権力を握ったとしても、ロシアに対し大きな政策変更を導入する立場になく、その意図もない。現職のレジェップ・エルドアン大統領の主な挑戦者のトルコ大統領候補ケマル・クルチダルオールは、2023年5月に大統領選挙に勝った場合、ロシアとの友好関係を断ち切るつもりはなかったと認めた

 ロシア・トルコ関係が細心の注意を払って取り扱われるべきもう一つの理由がある。モスクワを拠点とするフリーランス政治評論家ケリム・ハスが主張するように「トルコは事実上、ロシアと欧米の唯一残るつながりなのだ」。一部ロシア企業が制裁を回避するためトルコ経由でヨーロッパとの取り引きを再開したのは明らかだ。トルコのビジネス日刊紙Dünya(ドゥーニャ)は「再輸出」メカニズムが、過去数カ月間で、トルコをロシア向け商品の忙しい輸送ハブに変えたと主張している。この方法で2022年3月から8月までに、ロシアに送付された全ての商品価値は、既に約4億ドルに達している可能性がある。

 2022年8月うトルコのレジェップ・エルドアン大統領とウラジーミル・プーチン大統領がソチで会談したのは驚くことではない。両首脳は非公開でマラソン会談をした。欧米制裁回避に関する言葉はなかった。そう、その後相互に有益な協力を強化するための、いくつか賢明な方針もあった。「世界はソチ首脳会談を見ていた」とエルドアン大統領が言った際、大げさでさえあった。確かに欧米はそれを見ていた。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2023/07/20/russo-turkish-relations-the-indivisible-security-principle-is-no-longer-binding/

----------

 マグレガー氏最新youtube

EARLY ACCESS ✅ Douglas Macgregor - Ukraine Cannot Win This War: It's Time To Negotiate With Putin 24:18

 植草一秀の『知られざる真実』

CIAが目論む第一第二自民体制

 デモクラシータイムス

【横田一の現場直撃 No.225】◆ 松井橋下アソシエイツ ◆ 大阪万博カジノ崖っぷち◆ 外苑再開発、アリバイ説明会 20230724 1:00:09

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

内閣支持率急速に低下、毎日は支持率28%と報道。一般に30%割れは危機シグナル。だが政権倒す雰囲気なし、理由①米国の岸田政権支持、②自民党内部の力学、最大派閥の安倍派はバラバラ。③野党のだらしなさ、立憲政策面自民とほとんど同一。これでは国民の支持得られず。

 UIチャンネル

時事放談(2023年7月) 孫崎享 × 鳩山友紀夫 1:15:55

 日刊IWJガイド

「ロシア制裁で社会不安が増大! ウクライナへの武器が世界に拡散! 岩上安身による国際政治学者・六辻彰二氏インタビューを配信しました!」

2023年7月 5日 (水)

コーラン焼却を奨励するスウェーデン

スティーブン・サヒオニー
2023年7月2日
Strategic Culture Foundation

 スウェーデンで暮らすイスラム教徒やイスラム教徒移民は、自分たちは歓迎されておらず、尊重されておらず、感謝されてもいないと感じている。

 スウェーデンへの移民、サルワン・モミカはイスラム教徒の休日イード・アル=アドハー初日にコーランを燃やした。彼は最初コーランを踏みつけ、蹴り、イスラム教の法律で禁じられている食べ物である薄切りベーコンで包み、ストックホルムのモスク外にいる見物人の前に立ってコーランを燃やした。

 以前、イスラム教は非常に悪影響を及ぼしているので、コーランは世界的に禁止されるべきだと信じているとモミカは述べていた。

 アメリカ、モロッコ、トルコ、サウジアラビアおよび多くのイスラム諸国は、この行為を非難した。1930年代にドイツのナチスに焼かれたトーラーや、その後ユダヤ人が生きたまま焼かれたことを想起してスウェーデンのユダヤ人集団はこの行為を非難した。

 スウェーデン警察

 モミカは、民主主義における言論の自由の行為としてコーランを燃やす申請をした。警察はそのような行為を承認する最終権限を持っており、明らかにモミカをそのような行為に駆り立てる動機やイデオロギーを調査することなく、彼の申請を許可した。

 1月にデンマークの過激派ラスムス・パルダンはトルコ大使館前でコーランを燃やし、NATO加盟をめぐるスウェーデンとトルコの交渉は保留され、コーラン焼却が違法にされない限り、トルコはスウェーデンのNATO加盟を支持しないとトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は述べた。

 ウラジーミル・プーチン大統領の発言

 昨日、ロシアのプーチン大統領は、イード・アル=アドハーのためダゲスタン、デルベントのモスクを訪れ、イスラム教聖職者からコーランを贈られた。

 スウェーデンでのコーラン焼却について発言する機会を利用し、プーチン大統領はそれは憲法上でも民事刑法でもロシアでは犯罪として扱われていると述べた。

 「コーランはイスラム教徒にとって神聖で、他の人々にとっても神聖であるべきだ」と言い、聖職者の贈り物に感謝し「我々は常にこれら規則を遵守する」と付け加えた。

 トルコとスウェーデンのNATO加盟に対する投票

 トルコはスウェーデンのNATO加盟を可能にする鍵を握っている。コーラン焼却を非難するアメリカ声明の中で、トルコはスウェーデンのNATO加盟を認めなければならないとアメリカは強調した。この切迫感は現在ウクライナで戦われている政権転覆のためロシアに対しアメリカが仕組んだ戦争と関連している。トルコはロシアの同盟国で、NATO加盟国でもある。この状況により、トルコは対立する国々との関係が分裂している。

 トルコは約99%がイスラム教徒で、エルドアン大統領はコーラン焼却を非常に真剣に、個人的に受け止めている。スウェーデンでのコーラン焼却は、トルコに対する直接攻撃で、NATO加盟というスウェーデンの国益に反するようだ。

 トルコで30年以上にわたり、30,000人以上殺害したテロ集団PKKと関係あるクルド人をスウェーデンがかくまい支援しているとエルドアンは指摘している。アメリカが支援するシリア北東部のSDFとYPGもPKKと関係があり、これはアメリカとトルコの関係にとって深刻な脅威となっている。

 誰がコーランを燃やしたのか、理由は何か?

 サルワン・モミカ(37歳)はカラコシュ出身のイラク人で、2016年からアンカワに住んでいる。彼のパスポートはイラク人だが、自己認識はアッシリア人だ。彼はシリア・キリスト教徒で、2003年のアメリカのイラク侵攻と占領中、虐殺に苦しみ、2014年から2016年の占領でのISIS攻撃中、再び苦しんだイラク人キリスト教徒の歴史的コミュニティの一員だ。彼は2022年にスウェーデン・パスポートを受け取った。

 モミカは最近、無神論者だとメディアに説明して自分の正体を隠そうとしたが、腕に十字架の入れ墨をしている。彼は1960年代にそこに移住し始めたシリア人キリスト教徒150,000人のスウェーデン大規模コミュニティの一員で、イラクとその国民に対するアメリカの戦争、そして2011年の政権転覆を狙うアメリカ-NATOの対シリア攻撃後、より多くのシリア人が安全な住み処を求めてスウェーデンにたどり着いた。

 モミカの2016年のFacebookページには、SAYFO 1915と書かれた旗を群衆が掲げる写真が掲載されていた。これはシリアのキリスト教徒、ギリシャのカトリック教徒、アルメニア人に対するトルコ・オスマン帝国の大量虐殺を指す。Sayfoという言葉は、モミカが自分を規定する用語だ。

 モミカのウェブサイトでは、2014年から2018年まで「Syriac Union Partyシリア統一党」の創設者兼党首で、アメリカが支援するクルド人SDFと同盟関係にあると主張し、このページには、シリアにとって「地方分権化が最良の制度」と書かれているのを著名シリア人ジャーナリストのケヴォルク・アルマシアンは発見した。

 モミカは一般的にイスラム教徒、特にトルコ人に対する憎しみに満ちたシリア人だ。コーランを燃やす彼の動機は非常に個人的なもので、それは彼の自己認識と祖先につながる。彼はスウェーデンに避難所を見つけ、そこで与えられた自由を利用して、宗派的、民族的憎悪の議題を追求しているのだ。シリア北東部のクルド人支持は、彼がトルコとその安全保障に反対していることを示している。

 モミカはリクスダーグで2番目に大きい右翼政党スウェーデン民主党党員だ。党創設者の何人かは白人民族主義者とネオナチで、党は反イスラムだ。

 スウェーデン当局はなぜ彼を調査できず、宗教の自由と何の関係もないコーラン焼却を不許可にできなかったのか疑問だが、一人の男の幻想が実行されただけなのか? それともスウェーデンは独自の宗派的、民族的空想に基づいて行動しているのだろうか?

 シリア人の子どもを両親から連れ去るスウェーデン警察

 スウェーデンには大規模なイスラム教徒のコミュニティがあり、中には犯罪分子もいるが、大多数は法を遵守する居住者で経済と社会に貢献している市民だ。

 スウェーデンは学齢期の子どもをシリア人の両親から連れ去り児童養護施設に入れているが、子どもがどこにいるのかさえ両親は分からない。スウェーデン社会福祉サービスは家庭で許されることと許されないことを学校で子どもに教える。おかげで子もは両親のことを報告するようになり、その結果子供は永久に連れ去られてしまう。

 歓迎されていない

 スウェーデンに住むイスラム教徒とイスラム教徒移民は、自分たちは歓迎されておらず、尊重されておらず、感謝されていないと感じている。

 名前を明かさないように言ったあるマルメ住民は、シリア出身で英語教師として働いているが「私にコーランと子どもと一緒に家に帰るようスウェーデン人が言っているように感じ始めている」と語った。

記事現物のurl:https://strategic-culture.org/news/2023/07/02/sweden-is-encouraging-quran-burning/

----------

 大本営広報部に使う時間をマグレガー氏youtubeに使ってくださればと願う。大本営と真逆、そして正確。

Douglas Macgregor: No chance of breaking through Russian defenses | One Last Counter-offensive. 23:12

 耕助のブログ

No. 1845 ブラックロックが大部分を「支配」している企業

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

「ウクライナ攻勢「遅くても驚かず」 作戦は困難と強調―NATO高官」、CNN 「ウクライナの反撃は期待に応えられなかった。キエフの待望の反撃の進捗がキロメートルではなくメートルで測定。紛争長引けば、西側支援が持続不可能になる可能性。

 日刊IWJガイド

「ロシアのメドベージェフ氏『西側諸国とロシア、元植民地との対立は数十年続く。解決方法のひとつは第三次世界大戦、勝者はいない』と表明!!」

はじめに~ロシアのメドベージェフ元大統領、「NATOが紛争当事国の加盟を認めていないのであれば、ロシアはNATOの脅威を排除するため、ウクライナ紛争は永続する」と表明! さらに、ウクライナ紛争を「世界が根本的に変化し、その優位性を失ったことを認めたくない西側諸国」が「全力で過去にしがみついている」戦争だと分析! この西側諸国とロシア、グローバルサウス、グローバルイーストとの対立は「数十年続くだろう」と指摘! その対立の解決のひとつの方法は第三次世界大戦であり、「勝者はいない」と表明!!

<インタビュー決定>7月6日(木)午後4時から、岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューが決定しました! 前月(6月28日)の続編となります!

2023年6月11日 (日)

下落し続けるトルコ・リラ

2023年6月9日
Alexandr Svaranc
New Eastern Outlook

 スペインの日刊紙ラ・バングアルディアによると、エルドアンが大統領選挙の決戦投票で勝利した後、トルコ・リラは新たな歴史的安値に急落した(今日一ドル、20リラだが、欧米専門家たちは、リラは更に40%下落して、一ドル・28リラになると予測している)。インフレが急上昇する中、トルコ大統領は低金利政策(8.5%)を推進しているが、ほとんどのエコノミストの理論と矛盾している。

 選挙の結果、トルコ・リラがドルに対して急落している理由の説明は決して困難ではない。アメリカ合州国と、その支配下にある世界の金融機関(株式市場)は、これまで支配しそこねている保守派(民族主義者とイスラム主義者)エルドアンを支持する選択をしたトルコ有権者に批判的に反応したのだ。エルドアン支持者(例えばスレイマン・ソイル内務大臣)はトルコの罪と問題の全て、アメリカとIMFの責任だと主張して状況の助けになっていない。

 同時に、エルドアンの主敵、親欧米の共和人民党指導者ケマル・クルチダロオールを支持したトルコのイスタンブールとアンカラの首都の支持者たちは、明らかに自分たちの候補者が負けた選挙結果をそのような方法でボイコットすると決めたのだ。それでも外部勢力は、これまで正式に同盟関係にあったトルコに対し、金融および信用政策を独自に決定する権利を持っているが、トルコを拠点とする国内資本家は金融操作の点で特に自由ではない。法執行機関はエルドアン大統領の裁量で、厳しい要求をし始めることが可能で、金融投機家や高利貸しは罰せられかねない。

 当然ながら、そのような取り締まりは、壊滅的地震と二度の激しく戦われた選挙の余波で複雑になっているトルコ財政や他の社会経済的問題を決して軽減しない。エルドアンがまだ金利を下げない場合、金利をどうすべきなのだろう? 金利の上昇はそのような困難な時代に彼らの指導者を支持した一般市民の社会生活において反対のプロセスにいたりかねない。簡単に言えば、貸出金利の高い企業は商品価格を引き上げ、トルコ製品の輸出機会は減少し、トルコは外国の競争市場での地位を失い、国民(特に地震の影響を受けた地域)は悲惨な状況に陥る。トルコ経済は安い外債がなければ停滞する可能性があり、それがエルドアンが国内生産者を圧迫したくない理由だ。

 トルコ大統領は権威主義的な管理方法を使用して、中央銀行に貸出金利を低く抑えることを事実上義務付けている。実際、トルコ中央銀行は相対的利益を生み出すあらゆる事業に投資するため、名目金利で事業に金を配っている。国内の起業家精神に対するそのような保護主義は、エルドアンが、工業生産を維持し、輸出を増加させるのを可能にし、その結果、外国為替収入が増加した。ところが、ヨーロッパとアメリカ志向で、アメリカと関係ある大企業は利益を失ったため、エルドアンの政策に不満を抱いている。

 そのような傾向の中、欧米の投機家や治安機関の達人が、不服従と反政府抗議の大規模な「自発的」行為の波を開始するのは、どれほど困難だろう? もし若者(特に夏休みの学生)が街頭に出始めたら、エルドアンは前任者の一人であるアドナン・メンデレスがしたのと同じくらい多数の問題を抱えることになる。

 メンデレスも最初に経済的躍進を実現し、次に彼の権威主義的権力、ポピュリズム、ナショナリズムの強化に賭け、アメリカに反抗して独立ゲームを始めた。その結果、抗議する学生の血が流れ、ジェマル・ギュルセル将軍率いる軍事クーデターか起きて、続いて首相と外務、財務、医療大臣の逮捕、反逆罪と憲法違反の告発となり最後に処刑された。

 そう時代は変わった。エルドアンの前任者(例えば、スレイマン・デミレル、トゥルグト・オザル、ネカメッティン・エルバカン)が、トルコの政治生活における軍と諜報機関の影響を減らすという点で実現できなかったこと(したがってワシントンが望まない指導者を排除し、無力化するため、トルコで定期的クーデターとグラディオ風の作戦を実施するCIAの能力を最小限に抑える)をエルドアンは2016年7月のクーデター失敗後の改革、人員粛清と大規模弾圧を通じて成功したようだ。今日、トルコ国防相フルシ・アカルと現在の参謀総長ヤシャル・ギュレル将軍は、レジェップ・タイイップ・エルドアンに反対することを敢えてすることはほとんどないだろうが、トルコ国家情報局MITのかけがえのない長官ハカン・フィダンは大統領に忠実だ。それでも、バランスが崩れ、野党が大衆を抗議に駆り立てた場合、大統領は何をすべきだろう?

 当然ながら、現代トルコは、国の通貨を安定させ、地震地帯での建設5カ年計画を強制するため、外部パートナーの本格的な財政援助を必要としている。エルドアンは、選挙前の被災地住民への公約で、一年以内に全てを回復すると約束したが、破壊の規模は、尊敬される大統領の善意の願いの実行を非常に困難にしている。

 トルコは今どのくらいの金(営利投資と無料援助の両方)を必要としているのだろう? これは複雑な質問だ(筆者の意見では、多ければ多いほど良い)。少なくともエルドアンには100億ドル必要だ。間違いなく小さくはないが、これはまだ実行可能な数字だ。では今日、誰が、どの機関がトルコ経済への援助資金供与者になれるのだろう。

 まず第一は豊かで肥えたヨーロッパだ。ヨーロッパ・マスコミは、一方で、エルドアンの成功に臆面もなく不満で、フランスのモンドが「沈むことがない」、スイスのTempsが「不滅」、ドイツのツァイトが「経済危機の犯人」などと呼んだが、他方で、ヨーロッパ統合に対するトルコの希望というトルコの選択を、少なくとも今のところ、そしておそらくは永遠に、葬り去っており、アンカラはEUにとって不便だが重要なパートナーであり続けるだろうと考えている。エルドアンが国を危機から脱出させるためヨーロッパに金銭的支援を何度も求めると旧世界は考えている。しかしエルドアン政権下のトルコはロシアと中国との提携に向かって漂流し続けるだろう。

 ヨーロッパのアナリスト連中に何を言うべきだろう? 第一に、貿易相手国としてのトルコの重要性は、その地理によって決定される。第二に、トルコは過去100年間、ヨーロッパ自体が大きく依存する新たな国際輸送物流とエネルギー・インフラ構築の上で大きな進歩を遂げている。第三に、トルコは有利なパートナーであるロシアから、EU諸国にとって間違いなく興味深いガス・ハブの更にもう一つの独自の巨大プロジェクトを獲得している。第四に、ロシア・ガスの拒否に対するある種のガス補償を期待して、ウルズラ・フォン・デア・ライエン女史が署名したガス取り引きに関するアゼルバイジャンとEUの合意は、再びトルコを通過する場合にのみ可能だ。第五に、進行中のロシア-ウクライナの軍事政治危機を考えると、穀物取り引きは、欧米にとっては最も不都合ながら、依然ウクライナのパンをヨーロッパに届けているエルドアンの柔軟な外交によってのみ生き残れる。一方、スウェーデンはNATO加盟の取り組みで、明らかにテロとの戦いに関するエルドアンの条件に耐えなければならないだけでなく、トルコが被った政治的、道徳的損害の一部をトルコに支払わなければならないかもしれない。トルコの影響力とEUへの影響力を強化するための他の議論を見つけるのはおそらく困難ではない。これが意味するのは、ブリュッセルや他のヨーロッパの主要首都(ベルリン、ロンドン、ローマ、ベルン、マドリッド、ストックホルム等)はトルコの「100億ドル」危機パッケージに依然貢献しなければならないということだ。

 トルコに対するもう一つの重要だが、さほど頼りにならない財政的支援の源は、チュルク諸国機構(OTS)の資源豊富で財政的に有望な同盟国、特にアゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの可能性がある。バクーは、第二次カラバフ戦争での彼の一貫した支援についてエルドアンに多くを負っている。イルハム・アリエフはレジェップ・エルドアンの親友だ。アゼルバイジャンは被災地で慈善および人道支援を提供した最初の国の一つだった。バクーはトルコの地震被災地に住宅、教育機関、診療所、その他の社会インフラを建設する1億ドル・プロジェクトを既に発表している。しかし、おそらくOTS諸国は、トルコへの財政的および物的支援のための新しい統合構想を考え出すだろう(そしてそれは10億ドルではない)。

 トルコの財政(投資)支援の重要な参加者は中東の信頼できる外部パートナーになる可能性がある(そしてロシアとイランの支援によるトルコとシリアの関係回復の話題は、サウジアラビア王国、アラブ首長国連邦、バーレーン、カタールおよびペルシャ湾の他の君主国でそのようなプロセスを加速する)イラン、中国、ロシア。

 ロシアは現代トルコの経済的持続可能性を強化するため既に多くのことをしている(二つのガス・パイプライン、メルスィンで既に完成し、シノプで開始された二つの原子力発電所、ガスハブ・プロジェクト、アゼルバイジャンからトルコへの新しい石油・ガス・パイプライン、黒海穀物取り引き)。まとめると数百億ドルだ。ロシアの中国との技術協力は近い将来トルコ市場を高品質商品の拡大先と見なす可能性がある。同時にエルドアンがロシアの地政学的、地域的(特にソ連後の地域)の利益にもっと忠実になれば、モスクワは友好的なトルコへの有益な融資の新しい機会と形態を見つける準備ができているだろう。

 たとえば、ナゴルノ・カラバフをめぐるアルメニアとアゼルバイジャン関係の解決に関連して、ロシアの平和維持部隊(RPC)が既に駐留しているのに、なぜ国連やNATO(OSCE)の旗の下の外国監視者や平和維持軍をトランスコーカサスに認めるだろう? なぜアルメニアとアゼルバイジャンは、コソボのセルビアとアルバニアの運命を繰り返したいのだろう? したがって、バクーとエレバン両方が、プーチン大統領とエルドアン大統領の合意を得て、カラバフでのRPC駐留期間を延長し、地域と両国と、両国民の安全保証人としてのロシアの地政学的存在を強化するのだ。同じ地域と隣接する中央アジアにおける新しいやりとりの再活性化に関しても、同様テーマや他のテーマが残っている。したがってエルドアンのトルコのロシアへの忠誠心は政治的にも経済的にも報われるだろう。

 この記事を要約すると、もちろん今日ロシアの隣国トルコは困難な時期を経験していると言える。しかし困難は発展のための新たな準備金を見つけるのを助ける傾向がある。特別軍事作戦と、それに課せられた制裁を考えると、同じことがロシアにも当てはまる。しかし現在の緊急性は、両国を中傷する連中のうらやみうらに反駁し、効果的な協力と友好の新たな分野につながる。

 アレクサンドル・スヴァランツは、政治学博士、教授、オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/06/09/meanwhile-the-turkish-lira-has-gone-downhill/

----------

 ウクライナ軍反攻に関するマグレガー氏解説

Douglas Macgregor: Eliminated! 15:20

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ユーロ圏「景気後退」、1〜3月マイナス成長、独が前期比0.3%減 独の消費者と企業は高インフレと金利上昇で打撃を受けている、人々は引き締めに。ウクライナ侵攻の影響色濃い。独はロシアのガス輸入。ノルド・ストリームは爆破される。誰?バイデン爆破意向を22年表明

 日刊IWJガイド

「ゼレンスキー大統領がおくればせながら、ウクライナ軍による反転攻勢が始まったことを認める! NATO仕様の兵器で戦闘レベルがアップ!」

2023年6月 3日 (土)

2023年選挙におけるエルドアン成功の秘訣

スティーブン・サヒオニー
2023年5月30日
Strategic Culture Foundation

 エルドアンの下で、アンカラは独立したり「アメリカ製」でない軍事製品を購入したりするのを恐れていないとスティーブン・サヒオニーは書いている。

 レジェップ・タイイップ・エルドアンはトルコ大統領として三期目を勝ち取り、権力の座を四半世紀に延長する。この権威主義的指導者はインフレ率が年間44%上昇し、トルコリラが切り下げられた経済的苦境の海で苦労する船の舵取りを更に5年勝ち取ったのだ。経済専門家は、経済政策に従って金利を上げるのを拒否したエルドアンの全面的責任を指摘している。

 エルドアンは、5月28日の第二回決選投票で6党連合を代表するため選ばれた野党候補ケマル・クルチダルオールに対し、投票の52%強を獲得した。

 選挙は接戦で、つまりトルコはエルドアン支持者と、変化を切望し、国の状態に不満を感じ、どこに向かっているのか恐れている残り半分の人々で半々に分かれているのだ。エルドアンが支配するマスコミは、エルドアン選挙広告を見せつけ大きな役割を果たしたが、野党には放送時間はほとんど与えなかった。

 エルドアン成功の秘訣

 エルドアンは過小評価されている集団に焦点を当てると決めた。トルコは大きな国で、いくつか大規模で重要な大都市がある。イスタンブール、アンカラ、イズミルなど。しかし、この国には何千もの小さな村があり、村人たちは一般的に教育を受けていないイスラム原理主義者で、保守的価値観を持っており、彼らの声はアンカラでは聞かれていないと感じている。

 エルドアンは若い頃から宗教的で、地方に暮らす信心深い人々と一体化するのは容易だった。妻と娘がスカーフを着用しているため、人々は疎外されていると感じており、これは政府機関で禁止されていた。

 同様の戦術が2016年ドナルド・トランプに巧妙に採用された。教育を受けておらず原理主義的なキリスト教価値観を持つ農村部の支持者に彼は
焦点を当てたのだ。

 ムスタファ・ケマル・アタチュルクは現代トルコの父と考えられている。トルコのオスマン帝国400年の治世が第一次世界大戦の終わりに崩壊した後、アタチュルクは指導力を発揮し、崩壊した国に対する新しい構想を持っていた。彼はスカーフを禁止し、文書でのアラビア語アルファベット使用を禁止し、代わりにヨーロッパのように英語アルファベットで左から右に書かせた。アタチュルクは、トルコが西洋を見て、ヨーロッパに習い、アジアや中東の古いやり方に背を向けるのを望んでいた。彼には先見の明があり、トルコを世俗的で近代的な西洋風の国に変えた。

 しかし、トルコの村人たちは、トルコが奉じるようになった世俗的な考えを完全には受け入れなかった。99%がイスラム教徒だが、世俗的な民主主義として組織されている。エルドアン支持の基盤である村人たちは、現代の進歩には満足だったが、名誉のバッジとして原理主義の宗教的信念に固執した。エルドアンは彼らの票を集める方法を知っており、彼らは彼を28年間権力の座に保ち、彼らは彼を2023年5月28日に再選させた。

 エルドアンに対する多くの批判者は、ISISと同じ目標を支持するグローバル組織であるムスリム同胞団への彼の支持を指摘している。全ての政府を解体し、コーランを唯一の憲法として制定すること。イスラム教は宗教的信念というだけでなく、市民統治も含む生命システムでもある。

 エジプト、シリア、ロシア、サウジアラビア、UAEはすべて、ムスリム同胞団をテロ組織として禁止している。テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員はワシントンDCでこの集団を禁止する法案を可決しようと2度試みたが、両党の激しい反対に直面した。

 ムスリム同胞団は非常に強力で、ワシントンDC、ロンドン、ベルリンの政府とつながっている。トルコとカタールはどちらもムスリム同胞団イデオロギーと関係があり、これにより、オバマ政権のシリア攻撃のパートナーとして両国が団結したのだ。

 シリア紛争参戦

 アメリカのオバマ・バイデン政権は2011年、政権転覆を目指してシリアで武力紛争を開始した。武器はリビアのアメリカの備蓄から来て、トルコに出荷され、トルコが今日も占領しているイドリブの国境を越えて送付された。トルコは、ダマスカスの世俗的政府を変えるプロジェクトでアメリカと提携した。オバマはムスリム同胞団の力を見て、シリアで政府を打倒するためそれらを使用する計画を策定した。武器と訓練は、トルコのCIAプログラム、ティンバーシカモアに管理された。

 トルコのエルドアン支持者たちはシリア国民がエルドアンのようなイスラム主義指導者を欲しがっているという考えを売り込まれ、シリアの「自由戦士」を支援する考えに賛成した。しかし、このプロジェクトはトルコに費用がかかった。彼らは3万人のシリア難民を受け入れざるを得ず、シリアに対するアメリカ-NATO攻撃が失敗したため、彼らは6年以上長居している。計画を失敗させたのは、シリアのムスリム同胞団への支援欠如だった。自由シリア軍は解散しアルカイダとISISがそれに取って代わった。

 エルドアンもクルチダルオールも全てのシリア難民をシリアに送り返すと支持者に約束した。難民は非常に低い賃金で働くのをいとわず、賃金を高く設定する組合を持っているトルコ人労働者から仕事を奪っている。シリア人とトルコ人はイスラム教を共有しているかもしれないが、言語を共有しておらず、彼らの文化は非常に異なっている。

 野党が選挙戦に負けた理由

 エルドアンに対する反対派は彼を権力から排除するため団結した6政党の連立で形成されていた。政党の中には若く知的でカリスマ的な指導者が何人かいた。イスタンブール市長のエクレム・イマモグルはエルドアンを排除する有力候補者だったが、エルドアンは、イマモグルが候補者として立候補するのを妨げる訴訟を画策した。評論家はアンカラ市長のマンスール・ヤバスと政治家アリ・ババカンが選挙でエルドアンを打ち負かせると指摘したが、野党連合は代わりに年配の会計士ケマル・クルチダルオールを支持候補とし、彼は負けた。

 だが彼が負けたのは年齢と外見のせいだろうか? それとも彼が有権者にアメリカと完全に協力し、アメリカのあらゆる対トルコ計画や命令に従うと約束したせいだろうか? トルコの有権者は、トルコに利益をもたらさず、彼らの経済的崩壊の重要な要因だと証明されたシリア攻撃への参加を強要し、トルコの家族が慣れ親しんだものを買う余裕がないため、ほとんどの日を肉や鶏肉なしで暮らさなければならない一因となったことでアメリカを非難している。

 エルドアンは、ワシントンのポチであることから背を向け、ロシアやイランと同盟を結んだ。アンカラは独立していることを恐れたり、「アメリカ製」でない軍事製品を購入したりするのを恐れない。この成功した選挙で、エルドアンは「反米」候補者として立候補する勝利戦略で、アメリカと野党に支持されてきたトルコのLGBTQコミュニティを大いに攻撃した。アメリカの選挙干渉は、バイデン米大統領がエルドアンに負けてほしいと公に言ったほどで、その一言こそエルドアン成功の秘訣だったのかもしれない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2023/05/30/secret-erdogan-success-in-2023-election/

----------

 スコット・リッター氏youtube番組

Scott Ritter Extra Ep. 70: Ask the Inspector (Just back from Russia!) 2:25:28

 スコット・リッター氏の今朝のニュース・レターは今回の書籍刊行記念ロシア都市歴訪実現の裏話。ロシア新聞社コムソモリスカヤ・プラウダから突然の費用全額負担招待状。

Waging Peace: In Search of the Russian Soul

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

米中関係:米国で「トゥキディデスの罠」で対中敵視政策を強調する流れ(日本等を引き連れ対中包囲網)と、細いが協調する流れーマクロン仏大統領、イーロン・マスク、「JPモルガンのダイモン。このせめぎあいの中広島サミット・コミュニケは対中非難と協調の混在

 日刊IWJガイド・非会員版

「仰天! 米軍がウクライナ紛争で使用する155ミリ砲弾が足りずに、砲弾生産に使用するTNT火薬の調達を日本に泣きついてきた!」

 そして

 【IWJ号外・会員版】

対露制裁はまったく効果なし!! ロシアを現地視察してきた元国連兵器査察官のスコット・リッター氏「ロシアは経済的な復活を遂げつつある」、対露制裁は逆に米国の覇権崩壊を加速!

2023年6月 1日 (木)

トルコ大統領選挙結果でロシアは何を期待できるのか?

2023年5月26日
アレクサンドル・スヴァラン
Strategic Culture Foundation

 世界の大国のトルコ大統領選挙への関心は単なる怠惰な好奇心ではなくトルコと重要な国々との間の将来の二国間関係の可能性に関連している。ロシアも例外ではない。

 エルドアン大統領に対する態度は様々で、一部指導者は彼を友人と見なしているが、他の指導者にとって、関係は純粋に彼の地位に支配されるが彼は依然重要な国家指導者で、それは極めて重要だ。そしてトルコに対する国際的関心は彼のライバル、ケマル・クルチダルオールが新大統領になっても変わらない。政治家は通常あらゆる状況で外交プロトコルを遵守するよう努める。あらゆる重大な意見不一致や議論は、ことわざにあるように、しばしば密室交渉で対処される。

 それにもかかわらず、多くの専門家は、あれこれの議論に基づいてトルコの将来と、282023年5月28日以降のロシアとトルコ間関係の可能性下について予測しようとしている。そして考え得る結果は限られている。実際には二つしかなく、一つは肯定的で、もう一つは否定的だ。理想的には建設的提携関係の発展を可能にする前向きな結果という唯一の選択肢がある。しかし現在の困難な国際情勢において、国家としてのトルコの特定の性格を考慮すると全てが私たちが望むものに依存しているわけではない。

 現職のレジェップ・エルドアンが勝利すれば、両国が長期的関係のために策定した計画が引き続き有効だと仮定する十分な理由がある。貿易関係の新たな進展、ガスハブ・プロジェクト実施、メルスィンのトルコ初の原子力発電所完成、シノプの2番目の原子力発電所建設工事開始が期待できる。ロシアのパートナーとしてのトルコの、石油とガスの将来の割引、南コーカサス諸国を通る新しい国際陸路(道路と鉄道両方)の可能性、より広い地域(シリア、リビア、ナゴルノカラバフ、アルメニア、中央アジアを含む)における地政学的問題に関する建設的対話の発展、ロシアとウクライナの危機に関する効果的調停者としてのアンカラの継続的役割、そして最も重要なのはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を黒海以外のNATO諸国(アメリカとイギリスを含む)の軍艦に閉鎖し続けるというトルコの決定だ。

 これらはエルドアン勝利のありそうな明らかに前向きな成果だ。しかし客観性のために、老朽化したエルドアン政策の潜在的な欠点も考慮する必要がある。結局レジェップ・エルドアンは挑戦的性格の複雑な政治家でトルコの国益が明らかに最優先関心事だ。

 第一に、トルコとロシアは二つの異なる政治的・軍事的同盟、NATOとCSTOメンバーだという事実が残っている。最近トルコはアメリカとNATOに対し非常に批判的だが、トルコの戦略的安全保障と領土保全が最優先事項であるレジェップ・エルドアンは同盟を離脱するつもりはない。

 第二に、エルドアン下で、トルコは新オスマン帝国と汎テュルク・イデオロギーに基づく帝国主義復活の野心を維持しており、ロシアを含む多くの近隣諸国との関係を危うくするリスクがある。レジェップ・エルドアン下で、アンカラの政策が、リップサービスから汎チュルク・イデオロギーに移行し、それらを政策として採用し、大トゥラン・プロジェクトを立ち上げたのは周知の事実だ。レジェップ・エルドアンは、トルコの近代史において、トゥランを神話的な考えから21世紀の現実に変え、アンタルヤをチュルク世界の中心(または極)に変えた最初の指導者だ。そしてトルコのハイパーインフレとリラ下落も、アメリカやロシアを含む他の多くの国々の反対、他国へのエネルギー依存と天然資源の全体的不足も、軍隊の継続的再軍備と非核保有国としての地位も、エルドアンがこの路線を進むのを妨げてはいない。

 第三に、エルドアンは、有利な外交政策状況を巧みに操り、利益を得てトルコの地位を強化するため他の大国の弱点を利用できる。トルコが現在未曾有の経済危機に見舞われているのは事実だ。しかしエルドアンはロシアから市場価格を下回る価格でガスと石油製品を受け取り続けており、新しいガス・ハブ・プロジェクトの恩恵を受けており、中国とヨーロッパ、ロシアを南に接続する輸送回廊の実現を望んでおり、ソ連後の地域(具体的には世界埋蔵量の2%を占めるトルクメニスタンから)から7番目のガスパイプライン(TANAP-160)計画がある。カスピ海盆地とチュルク系中央アジア諸国へのアクセス獲得(トゥラン・プロジェクト)を目指しており、トルコ、南コーカサス、中央アジア諸国、そしておそらくパキスタンを取り込んで、総人口390億<>万人から<>億<>万人の統一チュルク・イスラム市場を作るという彼の夢を放棄していない。

 ケマル・クルチダルオールが選挙に勝った場合、トルコとロシアの関係が発展する可能性は2つある。安定して有利であり続けるか、急速に悪化する可能性がある。

 ロシア・トルコ間の経済的つながりが2000年代以降急速に成長していること、トルコのエネルギー部門がロシアのガスと石油製品の供給に依存し続けているという事実を考えると、アックユ原子力発電所はまだ進行中で、トルコは大量の農産物、繊維、家庭用化学製品、家電製品をロシア市場に輸出している。この相互に有益な提携関係はクルチダルオールが率いる政府下でも継続する可能性は十分にある。

 新しいトルコ指導者がとり得る政策がロシアの利益にどのような否定的な影響を与える可能性があるだろう?

 経済面では、クルチダルオールはトルコをEUとより緊密に歩調を合わせ、米国との関係を強化することを公然と提唱している。彼は西側の反ロシア制裁に関連してトルコの政策を変える可能性があり(すなわち、それらを厳密に実施して)、トルコを介したヨーロッパ製品の並行輸入に対する新たな障害のリスクもある。またロシアのガスが「外国の旗」の下でトルコを通過できるという保証もない。

 そして政治的な意味合いとしては、たとえクルチダルオール政権下で、トルコがロシアとの紛争でウクライナ支援を約束したNATOのラムスタイン・グループに加わらなかったとしても、調停者としてのトルコの役割は必然的に減少するだろう。アンカラは、アメリカの影響を受け、アメリカと協力して、エレバンをトルコ、西側、NATOと同盟に持ち込むため、国々がCSTOとEAEUから脱却し、前提条件なしでアルメニアとの国境を開くための新たなインセンティブを生み出すことで、ソ連後の空間におけるロシアの影響力を減らすのに役立つ可能性がある。

 クルチダルオールは、アメリカやイギリスと同盟を結びながら、トルコの大トゥラン政策を継続することもできるが、復讐者や新帝国主義目標を公に支持することはない。そして最後に新しい親米指導者の下では、トルコが1936年のモントルー条約に記されている、黒海海峡を通過する軍艦の禁止を引き続き実施するというロシアへの保証はなく、これは、ウクライナで特別軍事作戦が進行中の地域に近い黒海地域での軍事的エスカレーションのさらなるリスクをもたらす。

 これまで見てきたように、トルコの選挙の結果に応じて、前向きな見通しを伴う安定性、または非常に否定的な結果が予想できる。しかし事態は対戦相手が考えるほど悪くはない。どのような事態が起ころうとも、トルコはその強みを客観的に評価し、いずれにせよロシアの前向きな意図を評価する必要がある。トルコとロシアの提携関係を不安定化させようとする試みは、トルコ経済(特にエネルギー、輸送、貿易、観光に関する)とより広い地域の安全保障の両方に、短期的、長期的に悪影響を与える可能性がある。そのような場合、トルコは国境近く(シリア、ナゴルノ・カラバフ、イラン、黒海、中央アジアを含む)で新たな紛争に直面する可能性がある。

 しかし、ロシア・トルコ関係の歴史を考慮すると、第一に、モスクワは5月28日にトルコ国民が行ういかなる選択も尊重し、第二に、ロシアは新大統領が誰であれトルコと協力する準備ができており、そして第三に、両国と国民の指導者は建設的提携関係を継続することに集中する可能性が高いようだ。対話と友情。

 アレクサンドル・スヴァランツは政治学博士、教授、オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/05/26/what-can-russia-expect-from-the-results-of-the-turkish-presidential-elections/

----------

 トルコ大統領選挙前の記事ゆえ「六日の菖蒲十日の菊」だが、気になって訳した。最近の事情についての記事翻訳はまた別途。

 Alex Christoforouも話題のリンゼー・グラム発言をとりあげている。ネオコン戦争挑発議員。今回は「反攻」計画。 

Graham, Russians are in for rude awakening. Medvedev, UK our eternal enemy. UnionPay tops VISA.

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

対ウクライナ支援総額では米国が突出。だが対GDP比でみると、米がトップではない。英国の方が高い。高い順ラトビア、エストニア、リトアニア、ノルウェー、ポーランド、蘭、チェコ、英、ブルガリア、米。米のウクライナ (侵攻以来)支援はGDPの0.37%

 日刊IWJガイド

「緊急事態です! 5月のご寄付額は182万円でした! 月間目標額の47%、208万円の不足でした!」

「春の大攻勢」やるやる詐欺のゼレンスキー政権、もう本日は6月! ダグラス・マクレガー元米軍大佐は「バフムート後」について新記事を発表! ウクライナ軍が仮に「大反攻」に出ても、ロシアの防衛線を突破することは不可能に近く、むしろ、ウクライナの兵站が尽きた時、ロシア側が「大攻勢」に出る!?

2023年5月14日 (日)

中東とトルコ選挙

2023年5月10日
ビクトル・ミーヒン
New Eastern Outlook

 5月のトルコの重要な選挙結果が、この地域秩序をどのように変える可能性があるか多くの中東専門家たちが益々注目している。不安定な国政と、地域における優位性への野心の上で極めて重要な大統領選挙と議会選挙に国民が投票するのだ。同時に、5月14日の同時選挙は、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と、20年以上権力を握っている彼の公正発展党(AKP)の運命を決定する可能性がある。

 エルドアンと彼の党は、トルコの政治的行き詰まり、経済運営、50,000人が死亡した2003月のこの地域の壊滅的な地震への対応に対する不満が高まる中、大統領と議会の議席を争うため協力した6つの野党の厳しい挑戦に直面している。トルコの近隣諸国は、それぞれ選挙結果に関心を持っており、問題がより少なく、より予測しやすいトルコ政治の新時代になるよう願っている。2003年に最初は首相として、次に2014年から大統領としてエルドアンが権力を握って以来、トルコは地域舞台で積極的な当事者になり、中東およびそれ以南(リビアなど)の多くの危機に断固介入してきた。

 様々な地域紛争への関与やエルドアンの断固とした攻撃的政策は、多くの中東諸国で彼に対する反感を高め、彼の成功は反対派を失望させてきた。欧米に対するアンカラの見方や近隣諸国との関係などの外交政策問題は、選挙結果に大きな影響を与えると予想され、野党はトルコの外交政策をより国内志向にすることを望んでいる。共和人民党(PRP)党首で野党連合の大統領候補であるケマル・クルチダルオール率いるトルコ野党は、AKP政府が直面している問題を有利に利用しようとしている。エルドアンを権力の座から追い出すため、とりわけ経済危機と、地震への政府の適切な対応の失敗を問題にしている。

 野党の優先事項は内政だ。エルドアンの権威主義的支配と型破りな経済政策の両方を逆転させることだ。エルドアンを批判する人々は、彼が自身のイメージでトルコ政治制度を形成し、彼を頂点とする現代のオスマン・スルタン帝国を建設しようとしていると非難している。何百万人もの人々を財政破綻の危機に陥れた経済政策をエルドアンが推進していることも野党は非難している。2月の地震の影響を受けたトルコの11の州では数百万人が家を失った。

 トルコの法律では、投票の半分以上を獲得した大統領候補は無条件の勝者だ。第1回投票で勝利した候補者がいない場合、二週間後に決選投票が行われる。エルドアンが選挙で敗北すれば、トルコ野党が直面する外交政策課題は膨大なものになるだろう。彼の強引な外交政策はトルコを地域大国に変えることを目的としており、新指導者と政府はトルコ社会が喜ぶ新しい外交政策を考え出さなければならないだろう。

 野党連合は、NATOや欧州連合との困難な関係から、近隣諸国との信頼の再構築まで、世界的、地域的に多数の課題に直面するだろう。トルコはNATO加盟国で、EUとの緊密な提携と貿易関係を深めているが、エルドアンはロシアとの良好な関係や他の多くの政治問題で欧米同盟諸国の怒りを呼び起こしている。ウクライナでロシアに対して解き放たれたアメリカ-NATO戦争や、欧米同盟におけるトルコの将来など、様々な問題における欧米との意見の相違を野党は解決しなければなるまい。

 トルコの近隣諸国に関して言えば、野党にとって最も差し迫った問題は何年にもわたる地政学的緊張の高まりの後、トルコと近隣諸国間の問題を抱えた関係の根本原因に対処することだ。いくつかの紛争への介入、イラク、リビア、シリアで軍事作戦を開始する意欲、地中海での執拗な領土主張など、エルドアンの増大する地域的野心は、ある意味トルコを孤立させ、近隣諸国との関係に疑問を投げかけている。確かに近年エルドアンは、エジプト、イスラエル、サウジアラビアなどの主要な地域大国との和解を含め、外交政策を変更しようとしている。彼は近隣諸国との関係を回復する試みの一環として、バッシャール・アル・アサドのシリア政権との和解も進めている。

 それにもかかわらず、トルコと他の国々間の断絶はエルドアンの友好的身振りを超えている。それは、この地域で指導的役割を果たすという現在のトルコ指導者の野心に対する深い不信と欲求不満の結果だ。アフメト・ダウトオール元トルコ首相が提唱した「近隣諸国との問題ゼロ」政策への回帰は、トルコと地域の他の国々との関係に対する信頼回復に不可欠だ。エルドアンの非常に攻撃的な政策は、近隣諸国の国内政治の不一致では頻繁に一方を支持する結果となるため、将来の野党主導の政府は(野党が選挙に勝った場合)、トルコのゲリラ的介入(例えばイラクやシリア)や海外軍事駐留(例えばリビア)終了など、多くの問題に取り組む必要がある。

 エルドアンとAKP政権の下、クルド人反政府勢力と両国の同盟者からの安全保障に対する脅威とされるものに対抗するため、イラクとシリア両国でトルコは介入を強化した。トルコはイラク北部での軍事駐留を拡大し、数十の基地と前哨基地を建設し、イラクのクルディスタン内のクルディスタン労働者党(PKK)に対し頻繁な航空作戦と地上侵攻を実施している。トルコ・イラク関係におけるもう一つの障害は、イラクが下流の生活を脅かすと恐れている大規模上流プロジェクトによって引き起こされたユーフラテス-チグリス盆地の水不足だ。

 シリアへのトルコ関与の規模は、2011年のシリア蜂起以来、その後の内戦に関するアンカラの懸念に対処するだけでなく、拡大している。政治的に始まったトルコ介入は、後にシリア反政府勢力への軍事援助に発展し、シリア領の大部分の占領に変わった。エルドアンのシリア政策の結果の一つに、現在選挙討論に関与している何百万人ものシリア難民のトルコ内での存在がある。多くのトルコ野党は、反移民の選挙綱領で運動をしており、これら難民をシリアに送り返したいと考えている。

 両国で、この紛争はトルコにおける長年のクルド人問題の根底にある見解を反映している。トルコの戦略家は、両国を巻き込む混乱を利用して、クルド人がイラクとシリアに独自の国家を創設し、トルコのクルド人地域でPKK主導の分離主義運動を加速させる可能性があると恐れている。この問題は、特にトルコに約15万人のクルド人が暮らしており、その有権者が投票結果に決定的影響を与えることを考えると、選挙前に深刻だ。

 トルコの選挙地図は選挙結果がクルド人に依存する可能性があることを示している。最近の世論調査によると、主にクルド人を基盤とする国民民主主義党(HDP)は、投票の少なくとも10%を獲得すると予想されており、選挙後、最有力候補になる可能性がある。HDPは、姉妹政党であるYeşil Sol Parti(緑の左翼)の旗印の下で議会候補を立候補させ、PKKを支持したという告発をめぐりトルコ憲法裁判所で禁止される可能性を回避している。この党はクルチダルオール大統領候補を支持する6党連立に正式に参加していない。代わりに大統領選挙で更に大きな役割を果たす可能性が高い有権者は、HDPが指名した「緑の左翼」を支持している。したがって野党同盟は、クルド人社会弾圧と近隣戦略両方の口実としてPKKの存在を使用することに関するトルコ公共政策に取り組む上で根本的な問題に直面することが予想される。

 将来のいかなるトルコ反政府勢力主導政府も、南地中海地域におけるトルコの権益を推進するためトルコ兵と外国人戦士が配備されているリビアへの関与も再考する必要がある。野党勢力は同国への軍事介入をやめ、リビアの近隣諸国にその平和的意図で安心させることを目的として、リビアにおけるトルコの代替戦略を提案する必要がある。東地中海の排他的経済水域に対するトルコの主張もライバル主張国に敵対し、地域の緊張を高めている。他の多くの国がこの地域で一連の紛争に巻き込まれており、そこでガス生産が増加している。トルコ野党はエルドアンによるこれら一方的合意を支持しないことを明らかにしており、地域のガス市場におけるトルコの権益を確保するための代替計画を策定していると伝えられている。

 近隣諸国がトルコの経済的、政治的幸福と安全にとって重要なのと同様トルコはこの地域にとって重要だ。トルコ人とアラブ人および他の中東の少数民族との関係は何世紀にもわたる歴史があるが、4世紀にわたるオスマン帝国の支配下で彼らがどのように生き残ったかは意見が異なる。最近ではエルドアンの増大する地域的野心が外交関係を緊張させ、反トルコ感情を煽り、アラブ諸国にトルコに対する慎重な姿勢を強いている。

 誰が選挙に勝っても、次のトルコ政府は、ライバルの隣国に対処する最も効果的な方法を考え出し、より公平で有益な地域協力への道を開くため、これら全ての複雑な問題を念頭に置く必要がある。したがって野党同盟は、クルド人社会の抑圧と、その戦略両方の口実としてPKKの存在を利用するトルコ公共政策に取り組む上で根本的問題に直面すると予想される。

 ビクトル・ミーヒンは、ロシア自然科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/05/10/the-middle-east-and-the-upcoming-elections-in-turkey/

----------

 スコット・リッター氏、著書ロシア語版刊行記念講演、今回はエカテリンブルク

Scott Ritter May 12 Book Event in Yekaterinburg 1:12:06

 Alex Christoforou 狂気のEU外相会談。

Borrell trashes China. Baerbock warns SA. Storm Shadow hits Lugansk. Elensky, Eurovision lies. 44:42

 耕助のブログ

No. 1789 ロバート・F・ケネディ・Jrとドナルド・トランプ

 植草一秀の『知られざる真実』

立憲民主党が衰退する理由

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

老後の生活。国民年金男女全体平均月額:5万6368円、厚生年金男女全体平均月額:14万3965円、65~69歳就業率、2011年36.2%、2021年には50.3%、生活費実収入:23万6576円支出25万5100円、65歳から先の世帯貯蓄・平均値:2376万円・中央値:1588万円

 日刊IWJガイド

「ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏への民主党支持層からの支持率が14%から19%に上昇! 2024米大統領選の台風の目となるか?」

はじめに~米大統領候補に名乗りをあげたロバート・F・ケネディ・ジュニア氏への民主党支持層からの支持率が14%から19%に上昇! 2024米大統領選の台風の目となるか? 米左派評論家はケネディ氏の出馬は「最良のリベラリズムの復活」であり、「米国の分断を修復するのはケネディ氏」だと期待! ケネディ氏は米国を再統合できるのか!?

2023年4月24日 (月)

依然トルコのF-16戦闘機の近代化だけを計画しているアメリカ

2023年4月23日
アレクサンドル・スヴァランツ
New Eastern Outlook

 国家の独立度は、経済、教育、科学、効果的外交、天然資源、技術的・知的基盤、人口統計、文化の発展レベルなど、さまざまな要因によって決まる。しかし、あらゆる状況において、国家の独立は、武装した軍隊、兵器および専門指揮官の状態と戦闘能力レベルと密接に関連している。

 国に戦闘準備が整った軍隊が欠けている場合、独立の経費は大幅に下がるが、悲惨な状況でそのすべての成果が見過ごされ、軽視されるリスクも高まる。例えば第二次世界大戦とその(日本にとっては残念な)結果、真珠湾のアメリカ海軍基地に対する日本海軍航空攻撃に応えて、広島と長崎の日本の民間都市に対するアメリカ核攻撃の結果、ワシントンは日本に制限を課した。その結果、日本は近代的で、技術的に熟練し、科学的に進歩し、経済的に発展した国でありながら、十分な軍事力が不足している。

 選挙前のキャンペーンで、トルコ当局は、トルコ軍産複合体の能力でトルコ軍と海軍の兵器の80%を製造できると強調している。実際レジェップ・エルドアン大統領の任期中、トルコの軍産複合体は経済的シェアを拡大し、軍事企業と企業の数が増加し最新兵器と軍事装備(特に空と海のドローン、APC、小型武器、防空資産、電子機器)が生産された。トルコは現代兵器の主要輸出国の2つであり、これら兵器(主にバイラクタルTB<> UAV)を戦闘に使用し、リビア、シリア、ナゴルノカラバフ、ウクライナで成功を収めている。

 自律的外交政策に対するエルドアンの関心は国内軍産複合体の建設を必要とする。国内製造業の拡大に焦点を当てた2007 - 2011年の防衛産業省の戦略計画が実施された。その結果、2011年の計画終了までに防衛は近代化された。トルコ兵器は、トルコが自国の軍隊用武器と装備の54%を生産し始めた後、国際的武器輸出に足場を築いた。

 エルドアン大統領任期中、トルコ軍産複合体トップ企業アセルサンとトルコ航空宇宙産業(TAI)が世界防衛企業トップ100にリストされた。これに加えトルコには、ハベルサン、ロケッサン、オトカル、バイカルマキナなど他にも評判の良い防衛メーカーが多数ある。

 米国、アゼルバイジャン、アラブ首長国連邦、オマーン、バーレーン、マレーシア、カタール、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスタン、ウクライナおよびいくつかのアフリカ諸国がトルコ兵器の最大輸入国だった。同時にトルコは装甲兵員輸送車(パース、アルマ、キルピ)、バイラクタルUAV(最新攻撃ドローンKyzyl Almaが進行中)、およびT129ATAK攻撃ヘリコプターを積極的に輸出している。トルコには独自の砲システム、ロケットランチャー、ALTAY主力戦車生産プログラム、TAYFUN(台風)、弾道ミサイル、およびヒサール長距離地対空ミサイルシステムがある。

 トルコ軍産複合体商品の画期的成果は、この点トルコをNATOブロックの供給から完全に独立させ、場合によって武器販売市場のライバルにするつもりのレジェップ・エルドアン大統領の任期中に現実のものとなった。もちろんトルコ軍産複合体はエルドアン大統領以前から存在し、アメリカとNATOのイニシアチブの枠組み内で成長した。トルコ兵器(無人航空機など)の多くの技術開発はアンカラとNATO加盟国、特にイスラエルとの協力の結果現実のものとなった。その後軍産複合体の成長はトルコの独立に大いに貢献した。

 とは言え、トルコは、アメリカやNATOなどの外部提携者や相対的依存なしに全ての重要兵器と軍事装備をまだ提供できないことを認める必要がある。これは戦闘機、防空システム、潜水艦および水上艦にあてはまる。したがって当分の間、アンカラは武器市場の重要な参加者との外部協力を維持しなければならず、NATO加盟国を考えると、アメリカ要因を無視することはできない。アメリカ、イギリス、カナダ、スペイン、ドイツ、フランス、イスラエル、ロシア、中国は、トルコの最重要な対外軍事技術相手であり続けている。軍産複合体の成長にもかかわらず、トルコは近い将来、世界の武器輸出国のトップ3である米国、ロシア、中国を追い抜く可能性は低い。

 運用中の戦闘機、特にF-16戦闘機と航空隊補充強化に関する問題にトルコが依然対処していることはよく知られている。周知の通り、アメリカは表面上、トルコとロシアの軍事的および技術的協力、特にアンカラがモスクワからS-400防空システムを2億ドルで購入したため、トルコを現在の第5世代戦闘機F-35開発納入計画から除外し、トルコへの新しいF-16の販売を拒否した。同時にアメリカはギリシャとトルコ間の勢力均衡を維持するため、とりわけトルコ空軍の戦闘力を制限することを選んだ。ワシントンは特に同じ更新されたF-16戦闘機(およびF-35戦闘機送付の可能性あり)とフランスのラファール戦闘機でギリシャ空軍の航空艦隊を強化している。

 トルコ選挙に対するアメリカの圧力の一部は現在武器協力の問題を中心に展開している。言い換えれば、トルコ当局がロシアとの積極的関係のレベルを下げ、反ロシア制裁参加を増すようアントニー・ブリンケン国務長官は示唆しているのだ。キーウ政権への支援を強化し、アメリカとの完全な軍事的、技術的、政治的関係の回復と引き換えに、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟するのを妨げる障害を取り除くのだ。

 今年三月末、レジェップ・エルドアン大統領はフィンランドのNATO加盟に正式同意し、トルコへの軍事物資(特に近代化されたF-16戦闘機とその保守部品)再開の便宜についてブリンケンが米国議会で宣言した。ロシアとイランによってもたらされたとされる危険を考慮して、ブリンケンはトルコとの軍事技術関係回復はアメリカとNATO両方の利益になると信じている。ユダヤ人という彼の出自とイランに対する連合軍の軍事作戦への献身を考えて一部の専門家は、現在の国務長官をイスラエル(より具体的にはベンヤミン・ネタニヤフ政府)の利益の主要擁護者と見なしている。

 しかしアメリカは大統領選挙の結果が判明するまでトルコへの武器出荷を急いでいない。今年の4月18日ワシントンで米国政府(具体的には国務省と国防総省の一部門で、武器と資金の輸出を担当する関連政府部門)がトルコのF-16戦闘機を259万ドルの費用で近代化するつもりだと発表した。この変更は、トルコの現在のF-16戦闘機隊のアビオニクス・ソフトウェアを更新する際の懸念に関連している。

 この合意は米国議会委員会の委員長から非公式の承認を得たと言われている。ところがアメリカ・マスコミ報道によれば、議会の反トルコ・ロビー(例えば、フランク・パローン、アダム・シフ、ジャッキー・スパイアー、デビッド・バラダオ、ガス・ビリラキスなど)は、現在トルコへの新しいF-16戦闘機の数十億ドルでの売却に反対している。トルコの時代遅れのF-16戦闘機を改良する合意はフィンランドのNATO加盟をアンカラが承認し、トルコの五月選挙前夜トルコとギリシャ関係の緊張緩和をほのめかした直後行われた。

 言い換えれば、フィンランドの北大西洋軍事同盟への加盟に同意するトルコの実際の決定に応え、アメリカは戦闘機ソフトウェア機器の形でトルコに259億ドルの技術支援を提供すると口頭で申し出た。ロシアには「結婚の約束は実際結婚するのと同じではない」ということわざがある。しかし実務的で投機的な西側、アメリカはおそらく次の場合約束を守るだろう。

(a)5月選挙の結果、親米指導者(ケマル・クルチダルオールか、独立から依存へと方向転換したレジェップ・エルドアンのいずれか)がトルコで権力を握った場合。

(b)トルコが次のステップを踏み出し、スウェーデンのNATO加盟を批准する。

(c)トルコがロシアとの関係に対する独立した実務的方針を放棄する。

 現在のエルドアン大統領、彼の党、政府、国会議員の公式言説は、トルコが着実な独立への進路を変えないことを示しており、トルコ内政に過度に介入しているとアメリカ(欧米)を非難している。我々の見解では、エルドアン大統領は正直で、実際彼が表明した政策(言説)を守るだろう。政治の誠実さに常に頼ることはできないのは事実で、現在のトルコ当局が選挙目的のためだけに彼らの支持者投票の懸念からこれら宣言をした可能性を誰も(我々を含め)無視していない。

 言い換えれば「東は微妙な問題だ」。1923年のローザンヌ会議でアタチュルクがトルコはロシアから得られるものは全て得ており、現在は主に西側とイギリス側に立っていると主張したように、様々な主観的、客観的要因の影響下でトルコが進路を変更する可能性があるのは誰も排除できない。

 アレクサンドル・スヴァランツは政治学博士、教授、オンラインマガジン「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/04/23/the-usa-is-still-only-planning-to-modernize-the-turkish-f-16-fighter-jets/

----------

 Chris Hedges氏最新記事 The United States of Paralysis

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

米国大統領選挙、共和党候補、トランプが圧倒的にリード。起訴で一段と支持かたまる。フロリダ知事デサンティスが一時トランプに迫る勢いを示したが現在失速傾向。支持率直近で、トランプ対デサンティスは48%対24%、女性・ヘイリーは5%

 日刊IWJガイド

「ロシア『ワグネル』創設者のプリゴジン氏が『特別軍事作戦の終了宣言が理想的』と表明! 中国はワグネルからの武器提供要請を拒否!!」

はじめに~ウクライナ紛争の要衝バフムトのロシア側主力部隊「ワグネル」創設者プリゴジン氏が「特別軍事作戦の終了宣言が理想的」と表明!『フィナンシャル・タイムズ』は中国がワグネルからの武器提供要請を拒否していた」と報じる一方、『ワシントン・ポスト』は「中国はロシアへの『致死的(武器・弾薬)援助の提供』を承認し、軍事装備を民生品に偽装することを計画していた」と、正反対の報道も! どちらが正しい!? しかもどちらの報道も流出した米国の機密文書に書かれていた!

IWJは創業以来、最大の経済的危機に直面しています! 3月のご寄付件数は132件、175万5400円でした! 月間目標額390万円の45%に相当します! 4月は21日時点でご寄付の金額は163万2700円、月額目標の42%です。毎月、累積赤字が増え続けている状況ですが、4月こそは少なくとも月間目標額390万円を達成できますよう、残り58%、226万7300円のご支援をよろしくお願いします! また第13期入って以来、8月から3月まで8ヶ月分の累積の不足額1655万4500円を少しでも減らせますよう、緊急のご支援・ご寄付・カンパのほど、どうぞよろしくお願いします!

2023年2月25日 (土)

シリアの悲劇とアメリカの非人道的制裁

2023年2月21日
ビクトル・ミーヒン
Strategic Culture Foundation

 残念なことに、トルコ南西部と北西シリアを襲った壊滅的地震による死亡者数は増え続けている。最新の数字によると両地域で死亡した人々の数は驚異的な36,000人に達し、100,000人以上の住民が負傷した。未知数の犠牲者はまだ瓦礫の下にいる。避難には時間と労力がかかる。この災害は何百万人もの人々に影響を与えており、現在数十万人の生存者は避難所や食料、医療用品を必死に求めている。これは人道的大惨事で両国が救助活動から再建に移行する中、その範囲を完全に理解するには何年もかかるだろう。

 100か国近くが捜索救助隊や医薬品や高度な探知機器を送ってトルコが災害に対処するのを助けているが、大部分がアラブのわずか20カ国しかシリアの悲劇には対応していない。シリアの状況は、長年の内戦、シリア政府に対する経済制裁、および物流上の障害によって複雑で不確実なままだ。人道支援車列がトルコ南部と反政府勢力に包囲されたイドリブ州との国境を越え始めるまでに五日間かかった。政治的計算や内部意見の相違によって引き起こされた遅れのために何人の命が失われたかは誰にもわからない。

 もちろんダマスカスに対し欧米が課した制裁や反乱軍が占領する地域の困難な状況がなかった場合より多くの命が救われていたはずだ。国連事務次長(人道問題担当)兼緊急援助調整官マーティン・グリフィスはトルコ・シリア国境を訪れた後、ソーシャルメディアに次のように書いている。彼らは到着しなかった国際的援助のため、まったく見捨てられていると感じている。」現実には彼の文言はやや不公平で間違っている。なぜなら、これら地域に届けられなかったのは国際的援助ではなく、アメリカに徹底的に従属する国々の支援だけだからだ。モスクワは悲劇の初日からシリア国民に大規模支援を提供し始めただけでなく非常に経験豊富な専門家を送った。我々が自然災害の普通の犠牲者と考えている多くのシリア人を救ったのは多大な貢献をしたロシア人専門家だったのは偶然ではない。

 ダマスカスのアメリカ大使館が「我々の制裁プログラムは人道援助を対象にしておらず、政権に支配されている地域を含む人道支援活動を許めており、アメリカは命を救い影響を受ける全てのコミュニティの回復を支援するのに必要な即時の人道支援提供に献身します。」と歯を食いしばって煽動的に言うまでに数日かかった。」しかし、これは全て真っ赤なウソでワシントンはアメリカ・メディア自体が書いている通り、合法的に選出されたバシャール・アル・アサド政府に更に自然災害が起きたのを非常に喜んでいる。国際社会がシリアの人々に重要な支援を提供できないこと、何よりいわゆる「民主的アメリカ」により欧米の汚い政治的目標を実現するため使用される経済兵器としての制裁の深刻な欠点が明らかになっている。

 政治的な違いがアメリカが積極的に支援する過激派が占領する地域への人道支援車列の送付を阻止している。シリア政府は政府領から反政府派領への援助提供許可をためらっている。同様にイドリブの大部分を支配するハイアト・タハリール・アッ=シャーム(ロシア連邦で禁止されているテロ集団)は政府が支配する地域からの援助を許可するのは政権の正当性を認めるのに等しいと述べた。過激派と彼らの背後にある欧米軍による、人々を死なせますが、彼らはダマスカスからの支援を受け入れない。反政府派は国境を越えて移動する援助のみ受け入れに同意する、これは外部当事者の異議も引き起こした。

 モスクワとダマスカスはトルコからの援助が認められた一カ所の国境検問所を通過するよう望んでいるがアメリカは手に負えない子どものように何か不明な理由からトルコ南部と北シリア間に別の国境検問所を人道支援のため開設するよう要求した。この点グリフィスはそれでもアメリカのこれら異議のいくつかは世論の圧力で撤回されたと発表した。国連安全保障理事会はシリア北西部の状況について議論するために会合し、地震の犠牲者が死にかけている中、ダマスカスへの人道支援提供のため制裁を解除する方法についてEU官僚はゆっくり議論した。しかもさこれは「ワシントンの同意」しか場合のみ発効すると事前に合意されていた。

 制裁の有効性や結果をもたらすかどうかに関する議論が世界中で再開された。制裁は政権の行動を変えたり政権交代をもたしたりするか否かにかかわらず目標達成にはほとんど役立たない。制裁はキューバや北朝鮮、ベネズエラ、イランで機能していない。

 イラクでは制裁は決して効率的ではなかったが国連アメリカ大使マドレーヌ・オルブライトは1996年アメリカ制裁の結果としてイラクの子供50万人の死について尋ねられた際「代償は価値がある」と身勝手に述べた。両親がナチス政権のホロコーストの間苦しんでいたこの女性の悪意には驚嘆するばかりだ。

 制裁は標的にした国の指導者には決して害を及ぼさない。しかしシリアやイラン、アフガニスタンの場合のように民間人に損害を与え、民間インフラを弱体化させる。壊滅的地震はシリア政府が欧米が解き放った内戦による人道的危機への対処準備ができていないことを示した。皮肉にも「「シーザー・シリア一般市民保護法」と呼ばれる2019年シーザー法はシリア国民を傷つける内戦を終わらせる政治過程を前進させるため何も役に立たなかった。

 昨年1月、地政学専門家アンチャル・ヴォーラは、フォーリン・ポリシー記事で「発電所や破壊された都市を含むあらゆる種類の再建を禁止した欧米の制裁は確実にシリア人の苦しみを悪化させ回復の機会を排除した」と書いた。これがアメリカとその支配者の非人道的政策の本質だ。我々の側でない人は死ななければならない。

 シリア国民を襲った壊滅的出来事は、まさに支援しているとされる人々に害を及ぼす盲目の道具としての制裁を再考する機会と必要性を提供するはずだ。そしてアメリカはこの恥ずべき制裁プロセスを率いている。アメリカ率いる「黄金」億人だけ繁栄できるよう、80億人を破壊する準備ができている。ちなみに同じ野蛮野な政策が先住民の破壊に適用された。先住アメリカ人の残党は保留地に追いやられてゆっくりと死につつある。「シリアの人道的大惨事に対する国際社会の恥ずべき対応は人類史の汚点だ」と書いているサウジアラビアのニュースの声明に私は同意せずにはいられない。確かに国旗の星の数と同じくらいアメリカ史には恥ずべき事が多々あるのだ。

 ビクトル・ミーヒンは、ロシア自然科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/02/21/syrian-tragedy-and-us-inhuman-sanctions/

----------

 藤永茂氏のブログ『私の闇の奧』最新記事で、この記事にある「シーザー法」も説明されている。役に立たない法律どころではない。

 シリアの人々にも救援を

 外務省ウェブにこういう記述がある。

シリア・アラブ共和国における地震被害に対する緊急援助

 2月10日、我が国政府は、トルコ南東部を震源とする地震により、シリア・アラブ共和国内で生じた被害に対し、シリア政府の要請に基づき、国際協力機構(JICA)を通じ、緊急援助物資(毛布、スリーピングパッド、プラスチックシート、テント)を供与することを決定しました。

 我が国としては、人道的観点に鑑み、被災者の方々を支援すべく緊急援助を行うこととしたものです。

 Gonzaro Lira氏中国外務省文書を説明している。彼の表現「中国アメリカに宣戦布告」だが「アメリカという国の正しい見方」のお手本。

Chine declare war on the United States 10:19

 彼が紹介する英語原文“US Hegemony and Its Perils” でなく中国語原文を日本語機械翻訳するとほぼわかる。実に正論。

美国的霸权霸道霸凌及其危害

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

エチオピア 911事件関連 Andre Vltchek Caitlin Johnstone CODEPINK Eric Zuesse Finian Cunningham GMO・遺伝子組み換え生物 ISISなるもの James Petras John Pilger Mahdi Darius Nazemroaya Mike Whitney Moon of Alabama NATO NGO Pepe Escobar Peter Koenig Prof Michel Chossudovsky Saker SCO Scott Ritter Stephen Lendman Thierry Meyssan Tony Cartalucci/Brian Berletic TPP・TTIP・TiSA・FTA・ACTA Unz Review Wayne Madsen WikiLeaks William Engdahl wsws アフガニスタン・パキスタン アメリカ アメリカ軍・軍事産業 イギリス イスラエル・パレスチナ イラク イラン インターネット インド ウォール街占拠運動 ウクライナ オセアニア・クアッド オバマ大統領 オーウェル カジノ カナダ カラー革命・アラブの春 ギリシャ クリス・ヘッジズ グレート・リセット サウジアラビア・湾岸諸国 シェール・ガス・石油 シリア ジーン・シャープ ソマリア ソロス チベット チュニジア・エジプト・リビア・アルジェリア テロと報道されているものごと トヨタ問題 トランプ大統領 トルコ ドイツ ナゴルノ・カラバフ ノーベル平和賞 バイデン政権 パソコン関係 ヒラリー・クリントン ビル・ゲイツ フランス ベネズエラ ベラルーシ ホンジュラス・クーデター ボリビア ポール・クレイグ・ロバーツ マスコミ ミャンマー ユダヤ・イスラム・キリスト教 レバノン ロシア 中南米 中国 中央アジア 二大政党という虚構・選挙制度 伝染病という便利な話題 北朝鮮・韓国 地球温暖化詐欺 地震・津波・原発・核 宗教 憲法・安保・地位協定 授権法・国防権限法・緊急事態条項 文化・芸術 新冷戦 新自由主義 日本版NSC・秘密保護法・集団的自衛権・戦争法案・共謀罪 旧ユーゴスラビア 映画 東ヨーロッパ・バルト諸国 東南アジア 民営化 無人殺戮機 田中正造 英語教育 読書 赤狩り 通貨 選挙投票用装置 難民問題 麻薬 麻薬とされるマリファナについて

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ