トルコ

2022年6月30日 (木)

エルドアン打倒を準備するアメリカ

2022年6月25日
ウラジーミル・プラートフ
New Eastern Outlook

 来る2023年のトルコ大統領選挙に立候補する意図をレジェップ・タイイップ・エルドアンが公式発表した後、現在のホワイトハウス政権は、対現トルコ大統領キャンペーンを強化し、彼を追い出す措置を準備するため、欧米「同盟諸国」に明確な信号を出した。まだトルコで、クーデターの話はないが、選挙結果としてのエルドアン追放は非常に明確になった。

 アメリカのみならず、西欧、特にドイツも、今トルコ内政の紛争を燃え立たせたと非難されている。アメリカの明示的関与がないわけではなく、親欧米野党勢力が計画したエルドアンに対する挑発的なプロパガンダ攻勢の一環として、国家指導者が、アメリカに何百万ドルも送り、国から素早く逃げる計画を準備しているという声明が最近あった。与党の公正発展党(JDP)は、野党勢力を露骨なウソと、状況を煽りたてようとしたかどで非難する、党広報担当オメル・チェリックの声明で素早く返答した。

 今のアメリカ大統領と民主党全般のエルドアンに対する否定的態度には、それなりの歴史がある。二国間関係は、バイデン副大統領の任期中に悪化し始め、当時、アメリカはトルコ領からパトリオット・ミサイル・システムを撤去、エルドアンは他から、このような兵器の獲得を模索し始めた。2017年、アンカラはモスクワと合意に達し、NATO加盟国として最大のロシア輸出契約約25億ドルで、ロシアから四式のS-400防空システムを購入し、同時に、アメリカでのエルドアンへの批判が強まった。

 2016年、バイデンはアメリカ副大統領として、イスタンブールを訪問し、そこでの記者会見で、言論の自由を抑制し、人権を尊重し損ねていることに対し、アンカラとエルドアン大統領を厳しく非難した。2019年12月、アメリカ大統領選挙戦で、まだ民主党候補者なのに、ニューヨーク・タイムズに対するインタビューで、ジョー・バイデンは、トルコ大統領の政敵たちに、エルドアンに対抗し、選挙で勝つため、より多くの措置をとるよう促した。トルコ大統領をバイデンは「独裁者」と呼び、クルド人に対する彼の政策を批判し、トルコ野党勢力に対する支持を唱えた。「今我々がすべきことは、彼に対して非常に違った手法をとり、我々が野党指導部を支援するのを明確にすることだと思う」更に、エルドアンについてバイデンは、こう言ったとロイターは引用した。

 今トルコは、エルドアンのおかげで、前世紀のどの時よりも、国際舞台で強力だ。だが国内的に事態は、うまくいっていない。経済はコロナ問題の間、非常に苦境に立ち、インフレーションは上昇し、社会不満は増大している。これとトルコの多くの他の内部問題は今「強い独立した」エルドアンに満足しないアメリカに徹底的に利用されている。アメリカと西欧が、ウクライナ危機でトルコを必要としているにもかかわらず、欧米は実際既に、エルドアンに対し、戦争を宣言しており、全く反抗的に見えるほど、露骨に彼を切り捨てている。欧米諸国の大使館は、ワシントンからの明確なメッセージを受け取って、ここ数ヶ月、トルコ野党勢力に払う注意を公然と増加させ、どの欧米諸国がどの野党を支援するかに関する明確な分裂さえある。例えば、アメリカとイギリスの大使館はイスタンブール市長の「友人」だ。アメリカ大使館はGood Party代表の友人だ。ドイツ大使館は共和人民党代表の友人だ。民主主義進歩党は、常に原則としてトルコにおける欧米の声と見なされており、他方前首アフメト・ダウトオール(未来党)は今やアメリカの直接の子分になった。NATOの非常に重要な要素でもある独立国家の内政への、あからさまな干渉に対するどんな不安もなしに、欧米大使館は、エルドアンに反対して、既に彼の場所をとるべく目配せされている政治家と直接トルコの将来政策について議論している。

 明示的なアメリカの支持で、現在のエルドアン大統領が追い出された場合「この国を支配する戦略を考案する」ため、六つの野党指導者(共和人民党(RPP)のケマル・クルチダルオール、国家主義の良好党のメラル・アクシェネル、保守派至福党のテマル・カラモオール、未来党のアフメト・ダウトオール、民主党のギュルテキン・ウイサルと民主主義進歩党のアリ・ババジャン)が今年2月会合した。彼らはエルドアンを権力から排除するための行動を調整し続けている。トルコの専門家たちさえ指摘しているが、六野党はアメリカのみならず、ドイツの支持も確保した。トルコ内務大臣とエルドアン自身が、欧米大使館と共謀したと言って、National Allianceに団結した野党勢力を非難した。

 野党勢力は、特に、ずっと前に政治権力の独占を失った大統領の与党公正発展党(JDP)が、以前同盟に追い込まれたデヴレト・バフチェリの民族主義行動党(NMP)とのエルドアン同盟を分裂させることに賭けている。主に、この連合のおかげで、野党は2019年選挙でエルドアンと公正発展党を権力から排除し損ね、バフチェリは、エルドアンを権力の座において、当時の新政権編成に参加した。

 アメリカ大使館で公然と設立された、共和人民党(RPP)ケマル・クルチダルオールが率いる新野党連合は、外部からの支援、特に、二番目に影響力がある議会野党、ミトハト・サンジャルの国民民主主義党(PDP)の参加によって強化される。現在、PDPはトルコ議会で、56議席持っており、600議席の議会で既に175議席を持っている新連合に加入することは、特に最近の彼の支持率低下を背景に、トルコの社会経済問題の中、エルドアンに対する重大な脅威になり得る。

 現在のアメリカ政治エリート集団による、エルドアンに対する野党勢力連合を強化するこのこの特定政党の選択は、PDPの綱領が、バイデンと民主党のあらゆる政治感情と一致するので、理解するのは困難ではない。LGBTの権利、フェミニズム、超民主政治、「過激な環境保護」やクルド人支持さえ。PDPは一人の野党大統領候補を論じる意欲さえ示した。だが、トルコ憲法裁判所が、それを禁止する訴訟を検討しており、その政治家の何百人もが、トルコで禁止されているクルディスタン労働者党との組織的なつながり(PKK)のかどで、5年の政治制裁に直面するため、党は選挙まで生き残れないかもしれない。

 西暦2023年は、トルコ共和国の100周年だ。そのため、外部や内部の反対勢力同様、当局は、自身を優位にすべく、この機会を最大限に利用するつもりだ。欧米は明らかに野党勢力に賭けた。トルコのエルドアン大統領がすでに述べたように、2023年の選挙は「トルコと世界政治におけるその将来の役割の上で、極めて重要」だろう。新憲法も2023年までに採択される可能性もある。

 同時に、欧米の多くの政治勢力が、もしエルドアンが2023年大統領選挙に負けたら、それがトルコ内政、外交政策の途方もない変化を意味とすることを悟っている。だが、現在の問題は、トルコにおけるカリスマ的政治指導者の欠如だ。現在の野党勢力の全指導者は独立した人物ではなく、欧米の外部勢力の様々な同盟の参加者と見なされている。

 そのため、トルコの金融、経済問題にもかかわらず、アメリカとその西欧「同盟諸国」が、エルドアンを将来の政治活動から排除するため、それにつけ込もうとするこれら試みは本格的な結果は実現するまい。とりわけエルドアンが、長年、大多数の国民にとって、欧米から独立した政治路線の典型だったがゆえに。そして民族主義という要素は、周知のとおり、今日トルコで、重要な役割を演じてきたし、演じ続ける。

 ウラジーミル・プラートフは中東専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/06/25/us-prepares-to-oust-erdogan/

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 老獪な、この政治家に関する『私の闇の奧』新記事を拝読。

フランコとエルドアン

 とうとう、第二ウクライナ傀儡、はるばるNATOに顔出し。文字通り「飛んで火に入る夏の虫」

 帝国の政策担当者は、罠をしかける点で、気が遠くなるほど気が長い。明治維新というクーデターを仕掛けて以来手綱を緩めない。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー 2009年2月15日の記事

 世に倦む日日の最新記事に納得というか驚いた。

ツイッター社による言論統制 - NHKの報道を紹介したら警告と処罰を受けた

  ロバート・マクチェズニー『資本主義がインターネットを民主主義の敵にする』について語る
 という記事を翻訳掲載したのは2013年7月12日。当時、記事の重要さを痛感した。インターネットは彼の予想通り、民主主義の敵。

 この記事、隠蔽エンジンで探しても現れない。存在しない。当ブログ自体、隠蔽エンジンのおかげで昔の五分の一以下しか読まれない。

 インターネットでは支配体制の悪を指摘する言論は許されない。書く側は締め付けを実感するが、読む方々は、締め付けの存在を全く知らず、大本営広報部を信じるよう、まんまと誘導される仕組みだ。

 The Saker Gonzalo Lira氏ロシア・デフォルトなるものについて語っている。

Gonzalo Lira: Russian Default Hurts The West—Not Russia

 The Sake 別動画。Azovstalで外人傭兵が焼却されていたという。遺骨?やパスポートが映される。ロシア語で説明。英語字幕あり。2:30

Foreign mercenaries were burned to the ground as unnecessary witnesses at Azovstal

 アルカリ、にんじん、おまもりら自民補完魑魅魍魎大活躍。1917空虚な芸人がもてはやされる劣化の中、植草氏が指摘されている。

 植草一秀の『知られざる真実』

消費税詐欺胴元に投票してはいけない

 日刊IWJガイド

「ロシアへの『一億総糾弾』論に一石を投じる! 夜6時半から、岩上安身による元外務省情報局長孫崎享氏インタビュー/赤字目前のIWJへ緊急のご支援を」

2022年6月18日 (土)

ウクライナの出来事に関する意見を変えつつあるトルコ

2022年6月1日
ウラジーミル・プラトフ
New Eastern Outlook

 「西側諸国」と、多くのNATO加盟諸国は、ウクライナにおける非ナチ化というロシアの特別軍事行動の目的と結果に関する客観的情報を、とうとう受け取り始めた。EUとNATOと、何よりもアメリカの現在の軍-政治エリート集団代表者による、これら出来事の公然とロシア憎悪報道の代わりに、キエフのナチ当局の本当の政策が欧米諸国民に益々積極的に批判され始めている。

 欧米における、とりわけマスコミと、あからさまなロシア・メディア遮断に影響を与えたワシントンが課した広範囲にわたる対ロシア制裁にもかかわらず、ウクライナにおけるモスクワの行動の正当化と、正当性の認識変化は様々な理由で起きた。ロシア政治家の公式声明や、モスクワが実行している特別作戦の本当の結果についての客観的な定期的報道が、この上で大きな役割を果たした。ナチの犯罪行為や弾圧から、ロシアに解放された、それらウクライナ地域住民の熱狂的反応や、八年間苦しんだキエフ当局の残虐行為、爆撃による組織的破壊や、飢えや年金や社会福祉の不払。キエフを非難する欧米政治家たちの、無対応。

 ウクライナでの本当のプロセスとキエフ政策の攻撃性を理解する上で重要な役割は、ウクライナ当局と欧米政治エリート集団による禁止令にもかかわらず、キエフによって犯された犯罪を自身の目で見るのに成功した少数の外国ジャーナリストの出版物が果たした。そうしたものの中に、ウクライナ軍が、ヘルソン地域の民間住宅地に、国際法で禁止されたクラスター弾頭ミサイルを、どのように組織的に発射しているかを報じたアメリカの独立ジャーナリスト、パトリック・ランカスターの証言がある。

 あるいは、2014年以来、ウクライナ政府が砲撃しているドネツクのペトロフスキー地区を訪問し、キエフ政権がこれまで八年間、罰せられずに、自国の一般人を殺害していたと個人的に確信したPress TV記者ジョニー・ミラーの報道

 フランスのラジオ局Sud Radioの、ウクライナからフランスに戻ったばかりの若い医師エイドリアン・ボクのは明らかにぞっとする。特に彼は、捕らえられロシア兵士の非人道的な扱い、キエフ過激派による多くの他の犯罪や彼らの残酷な拷問や処刑の目撃者だった。そのため彼の言葉は明確だ。「右から左まで、あらゆる政治党派のこの全ての人々はそれを知らずにウクライナについて話をしている。この全てが、テレビによるウクライナ紛争のひどい報道の上に重ねられる。そこで本当に起きていることと、我々がテレビで言うことの間にあるのは、ただの溝ではない。」

 ウクライナ・ナチの犯罪についての真実を世界から隠そうという現在のウクライナ当局と彼らの欧米管理者の願望にもかかわらず、国際連合さえウクライナ軍によるロシア人捕虜冷遇に関して信頼できる情報を得た。これは最近の報告に基づいて、国連人権監視団のマチルダ・ボグナー団長によって5月中旬に発表された。

 この全てが、アメリカが、ウクライナ秘密生物学研究所で国際法で禁止された生物兵器を開発し実験しているというモスクワが国際社会に提供した文書的裏付けを背景に起きている。アメリカのテレビ局CBSさえ、これに関する番組を放送した。

 そのため、至る所でのウクライナに関する、ワシントンやロンドンや、多数の欧米政治家による偽情報キャンペーンや、彼らが使った偽情報や、ワシントンに命じられた、特に欧州連合外務・安全保障政策上級代表ジョセップ・ボレルや欧州委員会委員長ウルスラフォン・デア・ライエンによるロシア憎悪演説の後に、めざめ過程が始まったのは驚くべきことではない。

 「ウクライナは毎月ヨーロッパに何十億も負担させているが、EUはそのため繰り返し金を見つける」とヨーロッパ当局の姿勢を批判するドイツ・テレビ局N-TVの、ある報道が言った。

 今日、ウクライナにおける出来事の評価の変化は、多くの欧米政治家の発言で、はっきり見ることができる。例えば、5月24日のダボス会議における、ヘンリー・キッシンジャー元アメリカ国務長官によるウクライナに関する声明は、西側諸国は、ロシアの軍事的敗北を実現しようとするのをやめるべきで、キーウは領土を譲歩すべきだと言い、ワシントンの姿勢の変化を物語っているとドイツ連邦下院議員ペトル・ビストロンはiDNES.czのコラムに書いた。これはアメリカ・メデイアの最近の出版物によっても証拠づけられる。ペトル・ビストロンは、ロシアとの武力衝突は、ワシントンの利益にはならないと言うニューヨーク・タイムズの記事に始まる、アメリカにおけるウクライナに対する姿勢の変化に注目した。

 6月初旬、ドネツクとルガンスクで国民投票を行うことで、ウクライナ危機を終わらせることができると国務省と国防総省政治顧問エドワード・ルトワックがドイツ・メデイア、ディ・ヴェルト・インタビューで述べた。

 6月4日に「今こそ、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に、アメリカの軍事的権益はウクライナの軍事的権益と異なっていると言うべき時だ」と、アメリカン・コンサバティブ創設編集者で、共和党アメリカ大統領三人の顧問を務め、大いに影響力があるアメリカ政治家パトリック・J・ブキャナンが書いた。彼の意見では、キエフをアメリカの軌道に維持して、ロシアとの対立のエスカレーションの危険をおかす価値はない。

 欧米は今やウクライナとの紛争で、ロシアの勝利について「苦い真実」を真に理解するべきだと、The Hillは書き、分解して、ばらばらにされたウクライナは欧米の一部ではないと合理的に説明している。

 そのため、CNNが報じたように、アメリカ、イギリスとEUが、キエフ代表者が参加しない、ウクライナ状況の解決方法を論じているのは驚くべきことではない。

 以前アンカラが積極的に支持していたウクライナに対する気分と立場の変化は、トルコ政治家の声明で明白だ。トルコ大統領府の外交国防政策委員会メンバーのイスマイル・サフィはイズベスチヤのインタビューでこう述べた。ウクライナの状況を「欧米の誰も解決のため誠実な努力をしたのを見ていない」。

 6月5日、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が強調したように、ヨーロッパは「今経験している深刻な時期を、世界ができるだけ切り抜ける」ことを祈っている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領との以前の電話会話で、エルドアンはウクライナでの軍事衝突は誰のためにもならないと言って、和平のための調停努力を申し出た。欧米に構築された安全保障機構は崩壊し始めたとトルコ大統領は先日強調した。

 これら条件下で、トルコはNATOとして知られる公然の反ロシア・ブロックに参加しているにもかかわらず、ウクライナに対する以前の明快な支持から離れ、平和維持の立場に動いている。トルコは、またしても外交政策の柔軟性、活発さと実用主義を示している。

 欧米評論家によってさえ、可能な結果は、一つしかない。欧米の一部にならない断片化され、ばらばらにされたウクライナ。ドンバス(と、おそらく他の領域)の全てが、何年間ものキエフによる処罰されない暴力の後、もはやその管轄下にないという意味で断片化だ。クリミア半島が以前そうしたような、ロシアの残りの部分だ。長い間キエフはモスクワとの停戦のための条件の何も決めることができなかった。キエフの犯罪的当局に唯一残されているのは、何千人ものウクライナ兵士の命を救うという名目で、モスクワに提案された紛争解決条件に早急に同意することだ。

 ウラジーミル・プラートフは中東専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

 記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/06/11/turkey-is-changing-its-opinion-on-events-in-ukraine/

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 デモクラシータイムス番組 正論を主張する田岡氏、大本営広報部の番組に呼ばれることがあるのだろうか。

台湾有事の妄想~日本に危機は迫っているのか【田岡俊次の徹底解説】20220615 50分

2022年6月 4日 (土)

NATO拡大に反対してトルコが実現しようとしていること

2022年5月31日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 NATOの内部分裂は、新しい現象ではなく、トルコのモスクワとの結びつきと、アメリカやNATOの他の国々との緊張が、その主な表れだ。スウェーデンとフィンランドという北欧二カ国を加えててのNATO拡大に対する最近のトルコの反対は、またしても、この組織が内的に統合された家からは、ほど遠いことを明らかにする。それでも、異議の背後にあるトルコの中核的目的は、地政学的というより政治的だ。言い変えれば、一部の欧米メディアの報道とは違って、NATOの主要目標が、常にモスクワである限りにおいて、NATO内の問題は、確実にロシアに有利だが、トルコの反対は、ロシアとのつながりと無関係だ。実際、ロシアのウラジーミル・プーチンは、この二国が加われば、予想すべき論理的措置に過ぎないロシアの対抗策をとると強調したが、両国のNATO加入の重要性を実際軽視した。

 そのため、NATOを内部から危険にさらす、ロシアのいわゆる「秘密武器」であるどころか、アンカラは、近年、複数回NATO拡大を支持している。疑問は下記だ。アンカラはなぜ今反対しているのか?トルコの反対は、NATO拡大支持と引き換えに、欧米の保証を望む若干の政治的利益に結びついている。結果的に、アンカラは国益に従って、合意を基本とするNATOモデルを、自身の利益のため利用しているのだ。

 何よりも、トルコは欧米がクルド人に対する政策を変えることを望んでいる。スウェーデンとフィンランドに対するトルコの異議申し出の根本的に重要な理由は、両国が何年も守っている特定クルド指導者に対する支持だ。5月16日、スウェーデンとフィンランド両国がPKKとギュレン主義集団に関係する19人の人々を引き渡すトルコの要請を拒絶した。トルコは従って、スウェーデンとフィンランドのNATO加盟申し出を、何年もの間支配し、排除しようと苦闘している二つの集団を標的にする有用な機会にしたいと望んだのだ。

 二つ目は、より微妙ながら、さほど言及されず論じられない、トルコの異議の一部はアメリカの譲歩を引き出す、特にF-35戦闘機計画にトルコを含ませるアンカラの狙いだ。

 S-400ミサイル防衛システムを購入するロシアとアンカラの取り引き後、アメリカはアンカラをF-35プログラムから追放した。その時以来、アンカラは常時、外交上、このプロジェクトにアンカラを含めるようアメリカを説得するため、できる限りのことをしてきた。アメリカがウクライナ(最近、米国議会はウクライナのために400億米ドルを承認した)にロシアと全面的紛争状態で、NATOを強化し、拡大するためワシントンが非常に熱心に進行中の問題を利用している今、トルコは中核的国益に役立つ形で、この危機を利用しようとしているのだ。

 アンカラをF-35プロジェクトから追放するのに加え、アメリカはトルコ防衛産業に制裁を課した。これら制裁は、ロシア軍需産業が拡大し、アメリカ/NATOに挑戦するのを阻止するため制定された2017年の法律「敵対者に対する制裁措置法」(CAATSA)の下で課された。

 トルコの反対は、スウェーデンとフィンランド両国に対するアメリカの支持と真っ向から対立する。5月19日、ジョー・バイデンは、ホワイトハウスで、スウェーデン、フィンランド両国指導者を歓迎し「アメリカが全面的、全体的、完全な支持」を申し出た。

 現状、アメリカが実際に、その支持を拡張し、北欧の両国をNATOに加盟させるために克服すべき重大な障害は、トルコに拒否できない取り引きを提供することだ。だがアメリカは100機のF-35戦闘機という取り分に対するトルコ要求を受け入れるだろうか? ウクライナで継続中のロシアとの紛争を考えれば、これが起きることはありそうにない。

 特に、ウクライナにおけるロシア軍事行動の始まりから、アンカラが果たしてきた役割は、ワシントンがアンカラ要求を受け入れるのを極めて困難にする。アンカラは単にロシアに対するアメリカ/EU制裁に加わるのを拒否しただけでなく、この問題に平和的解決を見いだすため、複数回ロシアとウクライナ当局者間会談を主催した。この役割は、しかしながら、アメリカ/EUにおける、反米/反西欧地政学だった。

 一方、これらの停戦を実現し、永続性がある結果をもたらすための交渉失敗は、トルコが実際、ロシアに対する戦争を継続するため、プロセス全体を破壊したと言って、特定NATO加盟諸国を非難するよう仕向けた。先月トルコ外務大臣が「一部NATO加盟諸国はウクライナ戦争が終わることを望まない」と、ずばり言った

 言い換えれば、NATOでのトルコの重要性と役割は、F-35プログラムからの追放とアメリカ制裁以降、非常にわずかなものだった。この文脈で、反対する特権を使うことによって、NATO拡大を阻止し、トルコは実際、この組織の他の国々に、鍵となる地政学当事者として同盟内での重要性を認めるよう強いるべく、自己主張しているのだ。

 この証拠は、トルコの政治経済学にも関係している。トルコ経済は危機の瀬戸際にある。インフレ率が空前で、4月には、ほぼ100パーセントに達し、史上最高だ。来年は選挙が予定されている。そのため、エルドアンにとっては、次の選挙に勝つため、欧米から譲歩を引き出すこと、特にアメリカに制裁解除させることが重要だ。

 トルコの親エルドアン・メディアから既製の支持が得られるので、政権は欧米から多少の譲歩を引き出せば「欧米を屈服させる」アンカラ能力の成功を見せつけることができる。トルコでは、既にエルドアンは、欧米を直視することができる「絶対的指導者」として描写されている。もし欧米がエルドアンの関心の一部に対応することに同意すれば、2023年選挙に先行して、反エルドアン大同盟を築くべく結集して備えている野党に対し、彼には大きな余裕ができるだろう。

 従って、アンカラには、NATO内で切り札を使う複数の理由があるのだ。欧米主流メディアの習慣的な単純化され過ぎた「ロシアの男」としてのエルドアン描写と違って、アンカラの反対によって起こされたNATO拡大の進行中の問題は、この同盟内におけるトルコ自身の疎外感に結びついている事実は依然変わらない。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/05/31/what-turkey-tries-to-achieve-by-opposing-nato-s-expansion/

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 植草一秀の『知られざる真実』

古色蒼然の「新しい資本主義」

 耕助のブログ つまり、宗主国は、現実が知られては不都合なのだろう。

No. 1468 米国、中国新疆ウイグル自治区への国連訪問を今日の「大量破壊兵器」の嘘の標的にする

 今朝の孫崎享氏のメルマガ題名

中ロ関係:NYT;露は中国に、ウクライナでの戦争が始まる数週間前に行われた中露間「無制限」のパートナーシップを実施するよう中国に要請。中国指導部は、西側制裁に反することなく対ロ支援を拡大したいと考えており、中国が行うことには一定の限界を設定。

 Chris HedgesのSubstackニュースレター アメリカは世界の囚人人口の25%を占める。しかも彼らは出獄後、大変な差別にあうという話題。前回のニュースレターは、インフラが荒廃するなか、代理戦争に莫大な費用を使う愚を指摘する記事だった。

 日刊IWJガイド

IWJは経済的に大ピンチ! ご寄付・カンパによる緊急のご支援をお願いします!

荒廃する米国! 無差別銃乱射事件が、またしても!! オクラホマ州タルサの病院施設で1日午後、武装した男が4人を殺害、犯人も死亡! トランプ前大統領はテキサスでの小学校銃乱射事件を受け、全米ライフル協会の演説で教師の武装を主張! 銃撃事件後に銃の売り上げが増加、銃器メーカーの株価が上昇!! 国外では紛争中のウクライナへの武器支援で防衛産業が大儲け、国内では無差別殺人多発で銃器メーカーが大儲け! 米国国内の銃の販売数は1990万丁(2021年)! 銃による殺人は2万726人(2021年)! 米国は狂っていないか!?

2022年5月 4日 (水)

なぜトルコはシリア行きロシア航空機に対して領空閉鎖したのか?

2022年4月30日
ワレリー・クリコフ
New Eastern Outlook

 4月23日、ラテンアメリカ歴訪中に、メヴリュット・チャヴシュオール外務大臣はトルコがシリア行きのロシア軍機と民間機に対し領空閉鎖したと発表した。だが彼は、この決定はトルコが反ロシア制裁に参加したことを意味しないと補足した。単にモスクワとアンカラ間で締結した国際航空路協定が3カ月に有効なだけだったためだ。4月末に期限が切れるが、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が最近ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に通知した通り、トルコは更新を計画していない。ロシアが軍隊をシリアに輸送するためトルコ領空を使わないことに両国は同意したとチャヴシュオール外務大臣が付け加えた。

 アンカラのこの決定は、明らかに、ここ数ヶ月間に起きた様々な状況の重大な変化に関係している。

 これらの一つは、イラクのクルド人武装集団だけでなく、シリアのクルド人も対象にしたトルコの新たな軍事行動だ。アンカラは明らかに、何らかの方法で、モスクワがその作戦の邪魔をするのを望んでいない。

 この作戦、クルド人に対するアンカラの第三次特別作戦は、明らかに、アメリカが支援するシリア民主軍(SDF)に忠実なクルド部隊に向けられており、ワシントンの要請で行われていないことは指摘する必要がある。明らかに、トルコの軍事的野望を抑える試みで、ワシントンは何らかの反ロシア措置をとるよう強いて、その結果、トルコはロシアの軍用と民間航空機に領空を閉鎖したのだ。

 アメリカ自身も、現地での攻勢を強化することを狙ってシリアでのロシア軍事行動を制限したいと考えており、ロシアとの対決で「第二戦線」を開こうと狙っているように見える。この目的で、4月23日、アメリカは、クルド支配下の石油をシリア領域から輸送するためのタンクローリーと「軍需物資や技術補給トラックの35台の軍用車隊」を送った。4月25日、もう一つのアメリカ軍用車列が、ハサカ県マリキヤのハラブ・アル・ジル飛行場に到着した。シリア・アラブ通信社(SANA)記者情報提供者によれば、4台の米軍装甲車両に守られた、箱やセメント板や発電機を積んだ36台の車で構成されていた。

 シリアとの紛争での立場を強化しようとして、ワシントンは同盟国イスラエルにシリア領に軍事攻撃を開始するよう奨励したように思われる。4月27日朝、ダマスカス郊外の基地が1カ月で三度目のイスラエル・ロケットで攻撃された。

 ワシントンは明らかに、モスクワが、ウクライナでの特別作戦のためフメイミム空軍基地とタルトゥース海軍基地からロシア軍とシリア人志願兵を配置転換するかもしれないと懸念している。

 要するに、ロシアに対して領空閉鎖するトルコの決定が自身の利害とワシントンの利害両方と全く矛盾しないのは明確だ。

 ここ数ヶ月、トルコは、ワシントンやモスクワの反感を買うことで、自身の利害関係に打撃を受けるのを避けようとする試みで綱渡りしていた。モントルー条約を遵守し、黒海でのNATOとロシア軍間の衝突を防ぐためできる限りのことをしているとモスクワに、あえて示すよう努めてきた。4月26日、トルコは二基目のロシア製S-400防空システム購入について、モスクワとの協議の新しい交渉を始めさえした。協議はトルコ防衛産業会長イスマイル・デミールが率い、彼は「アンカラはウクライナでの状況のせいで、武器供給問題に関しロシアとの協力を中止したいと思っていない」と宣言した。

 アゾフスタリ製鉄所の危機を解決し、特に「そこに閉じ込められた文民と軍人」を避難させるよう、関係当事者全員にアンカラが強く促していることも指摘すべきだ。この動きは、明らかに自然に出た身振りや、人道的配慮ではない。結局、トルコは他のNATO加盟諸国ととも、キエフ体制に武器や他の軍装備品を供給し続けている。これらには既にロシア領内攻撃に使われたバイラクタルTB2ドローンも含まれる。

 ロシア軍、ドネツク人民共和国軍/ルガンスク人民共和国軍によりアゾフスタリ製鉄所に閉じ込められた戦士の中には、トルコやヨーロッパからの何百人もの傭兵や、ドンバスでキエフ軍事行動を指揮するNATO加盟諸国幹部教官がいることが今や知られているので、アンカラの関心は理解できる。従って彼らがロシアの手に落ちたり、彼らの存在が国際社会に知られたり判断されたりして、モスクワが入手している文書証拠で既に明確だったこと、つまりウクライナでの戦争を煽りたてる上で、ワシントンとブリュッセルが演じた挑発的役割が裏付けられるのは明らかに「欧米全体」の利益にならない。それが、これまで数日、現状を調整する上で、欧米がアンカラに、ずっと大きな役割を許した理由だ。

 シリア行きロシア航空機に対するトルコ領空閉鎖決定は、確実にモスクワとアンカラ間関係の進展に影響を与えるだろう。ロシア側は実に多くの方法で報復が可能だ。例えばトルコからの果物と野菜輸入を制限したり、あるいはトルコを訪問するロシア人観光客数を制限したりできる。結局、トルコ国家予算の18%がロシア観光客由来で、現在の経済的困窮という条件のもとで、この収入源を失う余裕はない。あるいはモスクワは、この地域で、主要ガス中枢としてウクライナに取って代わろうと、アンカラが推進しているトルコ・ストリーム・プロジェクトに対する処置をとることも可能だ。中央アジアを含め、トルコに対する影響力源はロシアには他にも色々あり、アンカラは、この事実を十分に意識していて、近年ロシアのサポートを失うのを避けるために見事な綱渡り芸をしている。

 シリア行き代替航空路を見つけるのに、ロシアには何も問題ないことも想起すべきだ。モスクワは、軍装備品を含めあらゆる必要な供給を、カスピ海と、ロシア軍と民間航空機が、1日24時間、シリアでの二国間共同軍事行動と関係する目的のため領空使用を可能にする用意があるイランを経由して、輸送することが可能なのだ。

 ワレリー・クリコフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/04/30/why-has-turkey-closed-its-skies-to-russian-aircraft-bound-for-syria/

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 偽情報管理委員会?なる奇妙な組織を作りたくなる気持ち、わからなくもない。下記のような正論をFoxニュースで言われてしまえば、政府のプロパガンダ効果は激減するだろう。

Tucker: This is why Democrats are taking us to war with Russia

 西谷文和 路上のラジオ 水道橋博士に対する松井のスラップ訴訟はひどい。テレビ・芸能界が太鼓持ちだらけになる締め付けの仕組みを生々しく語るのにびっくり。

Vol.87 水道橋博士「逆ギレの松井、博士へのスラップ裁判で墓穴を掘るか」

Vol.86 大門実紀史さん「大阪カジノのウソ、『新しい資本主義』のウソを暴く」

 日刊IWJガイド

「『IWJ_Sokuho』露ラブロフ外相、インタビューで『ヒトラーにユダヤ人の血』『最も過激な反ユダヤ主義者はユダヤ人』と発言し猛反発!」

2022年4月 9日 (土)

トルコのバイラクタル・ビジネスを叩くワシントン

2022年4月2日
ウラジーミル・プラートフ
New Eastern Outlook

 アメリカで、無人機(UAV)を使用するサービスの市場は、様々な広範な用途ゆえ、大きな発展の可能性があると長い間考えられていた。

 UAV市場は2025年までに500億ドルに達すると予想されている。CAGR(累積年間成長率)によると、2020年以来13.8%だ。絶対数の点では、おおざっぱな見積もりで、金額は2020年の225億ドルが、2025年には、ほぼ500億ドルに増加する。更に、ワシントンが世界中にしかける様々な武力紛争が悪化する傾向を考慮して、アメリカは、特に軍用無人飛行機の生産と販売の大幅増加の「可能性」を見ている。

 2015年-2016年、軍用無人飛行機の開発、生産と使用で、アメリカが圧倒的な世界首位だと考えられている。2020年には、アメリカには、主に偵察用に、11,000機のドローンが使われていたが、多目的無人飛行機(攻撃機)もあった。だが現在は、米軍無人飛行機の大半は、防空システムを持っていない国々や、防空システムを鎮圧した後に使用するよう意図されている。防空システムの攻撃から守り易い超音速無人飛行機の開発は2016年に中止された。だが最高0.9マッハの速度が可能な戦闘爆撃機が開発されている。

 依然首位にあるものの、アメリカにとって、数年前には存在していた差を減らしつつある、より積極的な軍用UAV製造業参加者が国際市場にいるのを認めなければならない。これらは何より、中国、トルコ、イスラエルとロシアだ。例えば、National Interestはウクライナでの特別作戦で、ドローンをロシアの主要兵器と呼んでいる

 手に入れることが可能などんな武器の助けを借りてでも常に戦っている中東諸国に続いて、益々多くの国々が近年無人機を入手しようとしている。更に、シリア、リビア、そしてカフカスでの軍事行動における「トルコ・ドローンの圧倒的成功」をトルコが積極的に宣伝し、他の国々のUAVと比較して、非常に安い価格(無人飛行機六機のセットで約7000万ドル)、最近特に大人気を享受しているのはバイラクタルだ。バイラクタルTB2の最初の外国顧客は、2018年に無人飛行機六機セットと、二つの地上管制局と他の関連サブシステム装置を設置したカタールだった。カタールに続いて、2019年に、ウクライナが類似の「セット」を購入した。

 だが実際には、バイラクタルのシリアとリビアでの経験はそれほど成功ではなく、ドローンの損失はかなりなことが判明し、トルコはドローン使用戦術を調整するよう強いられた。それでも、明らかな低価格のため、NATO加盟諸国さえ含め、益々各国に買われ始めた。例えば2021年5月27日、ポーランドのマリウシュ・ブワシュチャク国防大臣は、トルコのバイラクタルの目前に迫ったポーランドの武器庫への到着を厳かに宣言さえした。

 この条件下で、アメリカは不要な競争相手を排除するいつもの手口で、長い間トルコUAVの威信を傷つけようと努めている。それで、旧式で、廃兵器にされたアメリカの戦闘UAV MQ-9リーパーと、トルコのバイラクタルTB2がほとんど同じである事実を考慮に入れて、アメリカはメディアで、これらドローンの積極的批判を開始した。特に米空軍司令部は、公式に、この種のUAVは、ロシア軍や中国の人民解放軍は言うまでもなく、イランや北朝鮮の軍に対してさえ、戦闘活動には、不適切で、役に立たず、並の機能の防空システムさえ構築できない劣った軍に対使用できるだけだと論じた。これは、一年前に、特に中東でアメリカ作戦を監督したケネス・マッケンジー大将と統合参謀本部議長マークミリー大将が発言していた。

 アメリカのMQ-9リーパーUAVとトルコのバイラクタルTB2は、大きさと些細な詳細が違うだけだ。MQ-9Reaperは際だって大きく重い。バイラクタルTB2の翼幅が12メートルなのに対し、アメリカの無人機は翼幅20メートルだ。バイラクタルTB2の最高離陸重量は650キログラムで、MQ-9リーパーは4.76トンだ。両方とも攻撃ドローンと偵察機あるいは観的手として使用可能だ。トルコ無人飛行機は150キログラムの弾薬あるいは機体外装置が搭載可能で、アメリカ無人飛行機は1,700キログラム搭載可能だ。MQ-9リーパーの巡航速度は313 km/hで、バイラクタルTB2の速度は130km/hだ。アメリカのMQ-9リーパーは敵レーダーによるドローン照射の機内警告システムと、ジャミング装置があり、保護装置に関しては、トルコ製品より一桁優れている。この全てにもかかわらず、米空軍司令部は、既にこのタイプの新UAV購入を拒否し、新世代無人飛行機の製造を要求している。

 アメリカのMQ-9リーパーとトルコのバイラクタルTB2両方とも、過去「無防備な獲物」に対して軍事行動で成功裏に使われた。だが、2020年春、トルコがシリア軍に対してドローンを大規模使用した際、シリア軍がかなり旧式の防空システムを使って「傘」を設定した後、バイラクタルTB2の欠陥は明白になった。それはトルコからの空の脅迫を無力にするのに十分であることが判明した。

 アメリカの軍事専門家連中は、トルコのUAVの購入者に、バイラクタルTB2のこれらの故障がトルコ軍がまだ完全な防空システムを持っておらず、トルコ地上部隊の戦車と機械化歩兵部隊の防空手段は、自動車と無限軌道車に搭載されたスティンガー対空ミサイル・システムに限定されている事実に帰せられると説明する。ようやく、トルコで、地上部隊を援護するためのHISAR A+対空ミサイル・システムが開発され始めた。加えて、もちろん、最近トルコの防空システムはロシアのS-400によって明らかに強化された。

 この市場でトルコから顧客を誘惑するのに、バイラクタルTB2を「より効率的なアメリカ・ドローン」に替えるよう提案し、トルコUAVの欠点をワシントンは積極的に使い始めた。とりわけ、ウクライナや他の「アメリカ同盟諸国」のトルコ製品の買手に基づいて、Breaking Defenseがこのような「申し出」を最近公式に掲載した。「ウクライナが、アメリカUAVを使用していたら一層効果的であり得たはずだと知っているのはいらだたしい」と出版物は言う。

 ウラジーミル・プラートフは中東専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/04/02/washington-knocks-down-turkey-s-bayraktar-business/

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 岩波書店の月刊誌『世界』5月号

 「メディア時評」を最初に拝読。

2022年4月 7日 (木)

ロシア・ウクライナ紛争で、トルコが全当事者に働きかけている理由

2022年4月1日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 先月、ウクライナでロシアが軍事行動を開始して以来、トルコはロシアとウクライナ間で重要な調停者になろうとしている。現状、調停を促進する役割に関する限り、多少成功さえしている。この役割と、これまでの成功は、それを囲む地域、すなわちアジアとヨーロッパ大陸間の独特な地理的位置を、重要な平衡装置として活用し、トルコの立場を作り出すエルドアン政権の長年の追求に合致している。実際、ロシア・ウクライナ紛争を巡るトルコ地政学の多くが、世界的に影響力を行使できる当事者としての地位強化を意図している。エルドアン体制にとって、これはトルコ地政学が、トルコの地位は、その地理だけに限定されず世界的である新オスマン主義という政治構想を実現するための重要な一歩だ。現状、ロシア・ウクライナ危機を利用して、トルコはその地政学的な働き掛けの活動を次第に拡大しつつあるのだ。

 一方では、トルコはロシアとウクライナ間を調停しており、他方、ウクライナ軍はロシア軍に対し、トルコが供給する兵器を使用している。そしてウクライナに武器を供給しながら、アンカラはロシアを制裁するアメリカ/NATOの要求を受け入れるのを拒否した。最も重要なことに、トルコは、そもそもワシントンがロシアを包囲すべく、連合の東方向拡大を要求して、現在の危機を引き起こしたアメリカ率いる軍事同盟NATOで二番目に大きな軍事力でありながら、この役割を演じているのだ。

 だが、トルコにとって、NATO加盟国であることは障害ではなかった。それどころか、トルコは、ウクライナと(アンカラは売り手)とロシア(アンカラは買い手)との軍事的つながりを活用して、ロシアとウクライナ両国に何度か呼びかけたが、両国を交渉の席につけることができなかったフランスのエマニュエル・マクロンを含め、主要なヨーロッパ当事者たちより遙かに有効な役割を演ずるすることが可能だった。アンカラにとっては、まだ具体的な結果がないとは言え、トルコがロシアとウクライナ両国を交渉の席に招くのが可能だった事実は、EUとアメリカ両方に対する外交的資格証明を強固にする上で、それ自体、大きな外交的勝利だ。

 トルコにとって、この外交上の成功は、ロシア・ウクライナ紛争終焉後に起きることに直接影響する可能性がある。エルドアン大統領顧問で報道官のイブラヒム・カリンが最近こう述べた。「これが全て終わったら、世界規模で出現すべき新たな安全保障構造がなければならない。この世界規模安全保障構造の構造化のされ方は、今後何十年間も世界のあり方を形成するだろう。我々がこの戦争に終止符を打つため我々がとる全ての措置、全ての動きが、この新たな安全保障構造に影響を与えるだろう。」

 トルコは、言い換えれば実に明確な将来構想を持って外交戦略に携わっているのだ。

 だがトルコの綱渡り芸は、いくつか他の国家的理由も考慮したものだ。トルコの経済状態は、この紛争に硬派な姿勢をとれるだけ十分安定している状態からほど遠い。トルコが、NATO加盟国としてロシアに制裁を課せば、多くを失う立場にある。例えば、トルコ・リラは過去一年で、価値が47パーセント下落し、物価は驚異的に54パーセントも値上がりした。もしアンカラがロシアの反感を買えば、ロシアの報復は、トルコを一層不安定な領域に押しやりかねない。現状、ロシアは、アンカラに天然ガスの45パーセントと、小麦の70パーセントとを供給している。トルコで、小麦は、おそらく石油と同じぐらい重要だ。2021年最後の一ヶ月の報道が示した通り、急騰するパン価格で、パン作りは、多くのトルコ人に手が届かないものとなり、抗議が起きている。トルコのロシアのS-400防空システム購入を含めモスクワ・アンカラの間の深い軍事的絆は、さておきだ。

 だがロシアとの絆に慎重に対処するのは確かにトルコにとって極めて重要だが、より大きな地政学的配慮には、それ自身価値があるのは依然変わらない。これを考慮願いたい。権力の座について以来、ジョー・バイデンは、独裁者として、エルドアンには首尾一貫して近づかず回避さえしている。彼はバイデンのいわゆる「民主主義サミット」に招待されなかった。主にS-400システム購入でロシアとの軍事取引から手を引くのをアンカラが拒否したことで、これまで3年間トルコ-アメリカ関係が形成されている。そのためロシア・ウクライナ紛争に関与することでアンカラは事実上アメリカ/EUに対する態度を逆転させたのだ。それでトルコは欧米に対して失っていた重要性を復活させるのが可能だった。

 これはアンカラの欧州連合加入可能性というトルコ政治を復活させた。エルドアンが最近言った通り、トルコはウクライナ包摂によるEU拡大を支持している。同時に、彼はEUに、ウクライナに示したのと同様、トルコの何十年にもなる申し込みに対する「同じ敏感さ」を示すようヨーロッパ・ブロックに要求した。1987年にトルコはEU加盟を申請し、加盟交渉は2005年に始まった。だが交渉は、2007年、ドイツとフランスの反対と、分裂しているキプロス島のキプロス共和国(ギリシャ共同体)による反対のため行き詰まった。

 最近ウクライナのゼレンスキーが、EUにウクライナのEU即刻加盟を考慮するよう要求した際、欧州会議が即座に対応し、ウクライナのEU加盟候補国要求決議を採択した。アンカラは自身にも同じことを期待しているのだ。

 だから、トルコは、ロシア・ウクライナ協議主催で目に見える以上の大きなものを狙っているのだ。現在の安全保障(NATO)と経済構造(EU)に対する多くの変化をほぼ確実にもたらすだろうとアンカラが考えている未来を見据え、ロシア-ウクライナ紛争後に、紛争に関与した双方の組織で形成される、どんな新しい場においても、トルコは重要な立場を確保するようにしている。それが進行中の状況下で、トルコの新オスマン・トルコ政権にとって、失われた栄光を可能な最も具体的な形で実現する彼らの成功の基準だ。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/04/01/why-turkey-is-playing-on-all-sides-in-the-russia-ukraine-conflict/

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 The SakerにGonzalo Lira氏の、巨大ハイテク企業による言論弾圧発言がある。

Gonzalo Lira: “YouTube bans any open discussion about the Bucha false flag”

 1984年のApple Macintosh発売広告、同僚と、この衝撃を何度も語り合ったものだ。何度も書くが、独裁者が戯言を語る巨大スクリーンを囚人のような大勢の連中が拝聴している。そこに運動着姿の若い女性が走り込み、ハンマーを巨大画面に投げつける。画面が吹き飛び「Apple Macintoshが、こういう1984の世界を防ぎます」という趣旨の売り文句だった。
 悲しい現実、巨大ハイテク企業こそ、こういう1984の世界を実現している。

 スティーブ・ジョブズの講演をサンフランシスコのコンベンション・センターで何度か聞いた。ビル・ゲーツとは対照的な人物に思えた。彼はお墓の中で、身をよじらせているのではあるまいか。

 このコマーシャルを巡る詳しい逸話映像もある。

MT Rainey on the iconic Apple '1984' Super Bowl ad and her career as a master planner

2022年2月21日 (月)

ウクライナでのエルドアンの平和維持活動は機能するだろうか?

クラウディオ・ギャロ
2022年2月10日
Strategic Culture Foundation

 彼の外交的離れ技は、実際の平和構築過程より、ボールが、まさにネット上にある間に、商売を守ることを狙っているように見える。

 日々、欧米メディアは虚報を伝える。「彼らはやって来る、彼らは3メートルの所、2メートル、1メートルだ」。手抜きをして、首位を占めるブルームバーグは既に侵略を演じている。ニュースを予測しようではないか?実際、ウクライナでは、ウッディー・アレンの2005年の映画『マッチ・ポイント』の最初の場面のように、テニスボールが、まさにネット上にある瞬間、ショットが凍結したままなのだ。危険と機会に満ちた、この停止時間は、国際的スポットライトを浴び、もちろん国内でのイメージを押し上げるリーダー役を求める一部の人物を惹きつける。推測は容易だが、我々はトルコ大統領レジェップ・タイイップ・エルドアンの話をしているのだ。

 先週彼は、ドンバスを威嚇するために使うウクライナへの致命的なトルコ・ドローン販売成約に成功し、同時に、自身をモスクワ・キエフ間の平和調停者として提示するのに成功した。エルドアンの政治的身分証明書は彼に多少の画策の余地を与えるには十分規格外だ。だがトルコの予知不可能さ、この国を非同盟主義劣化版として見る可能性は、その信頼性を裏付けられる権力の立場というより、その弱点と矛盾から生じる。

 NATOで、アンカラは、アメリカに続き二番目に大きな軍事力だが、アメリカのパトリオット・ミサイルを拒絶し、ロシアからS-400航空防衛システムを買っている。いささか修辞的に、トルコの誰かが、この選択を「西洋からの国の解放」と歓迎した。ロシアからのガス輸入は重要で、経済的結びつきには産業、建設投資と観光事業がある。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、彼の国を訪問するようにというエルドアン大統領の招待を受け入れたところだ。北京冬季オリンピックから戻った後、今月彼の訪問日時をクレムリンが発表するとトルコ人は思っている。

 それゆえ、モスクワとの関係は常に良いわけではない。時々ひどい関係になる。2015年11月、シリアで、トルコがロシアのSu-24戦闘爆撃機を撃墜した。トルコ兵器(またもやドローン)が2020年の戦争でアゼルバイジャンがアルメニアからナゴルノ-カラバフを奪還するための猛攻に役立った。ロシアにとって戦略的地域だ。イラン最高指導者アヤトラアリ・ハメネイの国際問題顧問アリー・アクバル・ヴェラヤティはトルコが「火に油を注いで」いると言った。最近、いくつかの報道が、12月、カザフスタンにおける暴力的反乱へのトルコ秘密情報機関の、さほど内密ではない関与を示唆している。

 何年ものブリュッセルの密室政治の後、ヨーロッパに対する愛と嫌悪の関与は恨みであせた。それで、ここ10年、ヨーロッパ精神を犠牲にしてトルコのアジア精神は劇的に増大した。

 NATOとの繋がりは依然強いが、アンカラはアメリカのグローバル警察下より、自身の汎チュルクの旗の下にアジアのチュルク系住民を集めるのを好んでいる。シリアにおけるイスラム国指導者イブラヒム・ハシミ・クラシの最近の殺害も、東部のNATO同盟国に対するアメリカのメッセージと見られる。クルド主導下のシリア民主軍(SDF)の言葉によれば、トルコは「北シリア地域を、ダーイシュ指導者のための安全地帯に変えた」。

 アンカラは宿敵の声明を否定したが、対ISIS戦争に参加しないという最初の選択が多くを物語っている。

 テルアビブとの関係も同様にジグザグだ。特にイスラエル国防軍の銃撃でトルコ人9人が死亡した2010年のマビマルマラ号事件以来イスラエル-トルコ関係は張り詰めている。2018年5月、トルコはガザ境界でのイスラエル軍とパレスチナ人の致命的衝突後、アンカラのイスラエル大使を追放した。トルコ外交官もイスラエルを退去しなければならなかった。これまで二年間、トルコはイスラエルとの結びつきを復活させようとしていた。数日前、エルドアンは、3月中旬のイスラエルのアイザック・ハーツォグ大統領公式訪問を発表した。経済的困難に押されて、トルコは経済と、同時に、中東でと、アメリカとの政治的立場を改善するためイスラエルと関係を正常化するかもしれない。特にこの新しい雰囲気で、本物か否か言うには余りにも早いが、アブラハム合意によってもたらされる湾岸諸国経済の開放にアンカラは賭けている。

 トルコの地政学的立場に対するエルドアンの思惑は、汎トルコ-新オスマントルコ・イデオロギーの夢想によって部分的に制約されている。それでも彼の動きは十分に深刻なトルコの経済問題を終了する衝動に方向付けられている。トルコの年間インフレはほぼ49%にまで上昇して、20年の最高に達し、食品のような基本的なものさえ買う人々の能力を損なっている。トルコ統計研究所は消費者物価指数が、1月前月より11%よりわずかに多く上がったと述べた。このデータによれば食料品価格の年間増加は55%以上だった。

 トルコの野党は繰り返し、統計研究所の独立とデータを問題にしている。独立したインフレーション・リサーチ・グループはトルコの実際の年間インフレを衝撃的な114.87%と推計している。財政的苦難が広がるにつれ、大統領が、銀行政策担当者や大学総長や高等裁判所裁判官まで任命する最近の職権集中への批判を引き起こした。

 アンカラのいわゆる「ドローン外交」はこの文脈で理解すると、わかりやすい。最初の成功は2020年のリビアだった。バイラクタルTB2は、カタールが購入し、トルコ要員が運用し、トリポリに本拠がある国民合意政府(GNA)がトリポリに対するハリファ・ハフタル陸軍元帥の攻撃を止めるのに役だった。ドローンはエルドアンの義理の息子、セルチュク・バイラクタルが所有するイスタンブールを本拠とするバイカル社が生産している。European Council on Foreign Relationsのフェデリコ・ボルサリはバイラクタル家は重要な資産になったと述べた。「それらの最も重要な効果はトルコにもたらした経済的機会と政治的影響力かもしれない」と指摘した。

 更に今モスクワがトルコにいらだっているのは、トルコ航空宇宙企業が製造したアンカラの長航続時間無人飛行機を生産するためのキエフ付近のドローン工場建設計画だ。

 ドローンは無敵ではない。とりわけ最も重要な利点は比較的低コストだ。それらに対して最も使われる防衛の一つは電子対策だ。ロシアは新しいトールM2SAMミサイル・システムを持っている。ドローンに対し特別に開発された致命的な短距離航空防衛ミサイルシステムだ。だが多くの場合「ナッツを割るのにハンマーを使う」ようなものだ。ロシア地上部隊指揮官オレグ・サリューコフ大将がロシースカヤ・ガゼータにこう述べた。「誘導航空防衛ミサイル一機の費用は小型無人飛行機の費用を遙かに上回る。この理由から、このシステムのため比較的高価でない小型ミサイルが開発中だ」。

 エルドアン大統領の平和維持の試みは結構だが、ロシアによるクリミア半島併合を合法と認めず(それでも、2008年、彼は素早くコソボ独立を認めた)、ウクライナを完全武装させながら追求するのは挑戦的だ。何より、彼はNATOから、いかなる譲歩も引き出せる立場にないように思われる。彼の外交上の離れ技は、実際の平和構築過程というより、ボールがまさにネット上にあるうちに彼の事業を守ることを目指しているように見える。

 クラウディオ・ギャロは元ラ・スタンパ外国版編集長でロンドン記者。彼は以前アジアタイムズ、Enduring AmericaとRT.comに書いた。彼の主な関心は中東政治と西洋哲学。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2022/02/10/will-erdogan-peacekeeping-in-ukraine-work/

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 デモクラシータイムス

参院選、連合介入で野党共闘崩壊? ウクライナ危機一髪 WeN20220219

 日刊IWJガイド ウクライナについて詳しい記事

「ゼレンスキー大統領、BBCのインタビューに『NATO加盟が問題ではなくウクライナ人の独立、命、未来の問題だ』とはぐらかす」2022.2.21号~No.3448号

2022年2月 7日 (月)

背信のエルドアンは大トゥーラーンのためロシアを破壊しているのか?

2022年1月21日
F・ウィリアム・エングダール
New Eastern Outlook

 トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、NATOであれ、EUであれ、同盟国と思われる国々との狡猾な取り引きで悪名が高い。だが彼最大の背信は今、プーチンのロシアとトルコの関係に向けられているように思われる。過去二年、あるいはそれ以上にわたり、ウクライナ、アルメニア、シリア、リビアとの取り引き、最近では、カザフスタンで失敗した革命で、エネルギーや高度な防衛装置でロシアに依存しているにもかかわらず、ロシアとの取り引きで、エルドアンは単なる日和見主義だけでなく、実際の背信、信頼への裏切り、寝返りの明白なパターンを見せた。そこで、それは何故かという疑問だ。

 エルドアンとカザフスタン革命未遂

 ISIS風ジハード戦士による少なくとも警官二人のぞっとする斬首を含め、最近のカザフスタンのアルマトイ空港やメディアや庁舎への血まみれの暴動や武装過激派闘士による攻撃から現れた証拠から、二つの平行する不安定化工作があったのは明らかだ。一つはワシントンとEUが「対話」を呼びかけるのを可能にした、エネルギー豊富な国の政府による燃料価格値上げに反対する穏やかな抗議という最初のうわべだ。これはCIAにつながる全米民主主義基金からの何百万ドルもの資金で訓練された「人権」活動家に率いられていたが、おそらくソロス財団-カザフスタンや、CIAやMI-6に操られている他の様々なNGOの可能性がある。これらは、遙かに悪質な政権転覆クーデターの企ての背後にあった一種の「擬似カラー革命」の隠れ蓑だったのは明らかだ。

 より深刻な攻撃は、外国ジハード戦士や、カザフ組織犯罪の親玉アルマン・ジュマガリエフ率いる組織犯罪凶悪犯を含め推定20,000人の訓練されたテロリストによるものだった。この二番目の強暴な集団は綿密な調査が必要だ。CIAとMI-6と共に、エルドアンの諜報機関MITと軍がクーデター参加者の訓練と武装に深く関与していたように思われる。高位の中央アジア機密情報情報提供者によれば、アジア・タイムズ編集者ペペ・エスコバールが、アルマトイ南部の事業拠点に本拠地を置く「「秘密」アメリカ-トルコ-イスラエルの軍-機密情報作戦室があったと言っている。この「センター」には、トルコによって西アジアで訓練され、次にアルマトイに密かに送り込まれた破壊工作暴漢を調整する22人のアメリカ人、16人のトルコ人と6人のイスラエル人がいた。」

 エルドアンとムスリム同胞団

 何年もの間エルドアンは(いずれもロシアで活動禁止されたテロ組織)アルカイダとISISジハード戦士を密かにトルコで訓練し、彼らを密かに国境を越えさせ、イドリブや他の拠点に送り込んで、バッシャール・アル・アサドに対し(事実上、現地のロシア軍に対しても)戦争すべくISISやアルカイダのシリア部門ヌスラ戦線に合流させている。加えて、何年もの間エルドアンは、アラブの春の間も、何十年も前からCIAやMI-6協力している秘密政治イスラム組織(ロシアで禁止されている)ムスリム同胞団と極めて近い。

 2013年、エジプトでムスリム同胞団を打倒したアル・シーシーの軍事クーデター後、推定2万人の幹部がエルドアンのAKPに歓迎されトルコ亡命を認められた。カタールがムスリム同胞団の積極的な秘密支援を減らすよう強いられたため、エルドアンが、この組織の主要な支援者・保護者になった。2020年、ロシア・テレビのインタビューで、シリアのアル・アサド大統領は、トルコの国益ではなく、エルドアンのムスリム同胞団イデオロギーこそが「イドリブでアルカイダのために戦うべく部隊をシリアに違法派兵する大義だ」と述べた。

 エルドアンが、現在ペンシルベニアに亡命中で、エルドアンに対する2016年のクーデタ未遂を企てたかどで非難されているフェトフッラー・ギュレンの巨大組織を信用しなくなり始めるにつれ、エルドアンは新オスマントルコの野心を拡大するため、ムスリム同胞団国際ネットワークに近づいたのは明確だ。フランス人ジャーナリスト、ティエリー・メイサンによれば、エルドアンの諜報機関、国家情報機構MITのハカン・フィダン長官は、ずっと昔の2003年から、中央アジアの旧ソビエト共和諸国中で、トルコ・ジハードの影響を広めるのに積極的だった。今日イスタンブールは事実上ムスリム同胞団の首都だ。

 これは最近カザフスタンでのクーデターの企てに直接関連する。カシムジョマルト・トカエフ大統領政権に対するアルマトイや他の重要な都市での攻撃の重要な現地組織者はナザルバーエフ前大統領の今や追い出された甥、周知のムスリム同胞団メンバー、サマト・アビシだった。アビシはナザルバーエフから2015年に彼を指名して以来の重要な地位国家安全保障会議の第一副委員長の職務を解雇された。ムスリム同胞団はエジプト、バーレーン、サウジアラビア、ロシア、UAEとシリアのような国でテロ組織に指定されている。

 エルドアンが、現在、世界中の他のジハード集団の中でも、事実上のアルカイダとISISの「母親」で、テロリストを支援するムスリム同胞団の主要な後援者である事実と、エルドアンのMITが、MI-6、CIAやイスラエル諜報機関モサドとともに、カザフスタン内で密かにテロリストを攻撃訓練した事実、1月のカザフ武装反乱の主要組織者サマト・アビシが周知のムスリム同胞団メンバーであることの全てが、トカエフを支持するというエルドアンの報道機関への発言にもかかわらず、カザフの出来事におけるエルドアンの役割が報告されているより遙かに中心的だったことを示唆している。

 注目すべきことに、2020年6月、イギリスの外国諜報機関MI-6長官に任命されたのはリチャード・ムーアだ。ムーアは、1990年代初期に、MI-6職員としてトルコで3年過ごし、2014年-2017年、トルコ大使を務めたトルコ専門家だ。ロシアに対するMI-6の役割は多くの人々が想像するより明らかに遙かに深い。トルコ専門家がMI-6長官に任命された事実は大いに重要で、英米の諜報機関がエルドアンのトルコを、旧ソ連のイスラム教諸国全てを不安定するため利用していることは大いにありそうだ。日和見主義者のエルドアンは英米の友人たちを喜んで手助けするのは明らかだ。

 ウクライナ向けのトルコ無人飛行機

 そして、ロシアの安全保障管と経済のため重要な「旧ソ連邦諸国」カザフスタンの不安定化は、エルドアンがプーチンのロシアに圧力をかける唯一の地域から、ほど遠い。ウクライナで、エルドアンは、ロシアに対して大いに挑発的で、モスクワのにとって越えてはならない安全保障の一線である、NATO加入へのウクライナの試みを公然と支持している。彼はドンバスのロシア人に使用するため、無人戦闘航空機バイラクタル TB2をキエフに売った。2014年、ウクライナのマイダンCIAクーデター後、エルドアンはキエフに近づき始めた。2021年4月、コメディアンから転じたウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーは、アルメニアのナゴルノ-カラバフ戦争でのアゼルバイジャン大成功の後、ウクライナによるトルコ軍無人飛行機購入を話し合うためトルコでエルドアンに会った。ゼレンスキーはロシアとの紛争にトルコの支持を求めた。エルドアンは、住民の12%はテュルク・タタール人であるクリミア半島のロシアの併合を違法だと言って応えた。

 エルドアンは、明らかにトルコ海軍が2014年以前は優位だった黒海のロシア優位を封じ込めようとしている。2021年6月のNATO会議で、NATO事務局長にエルドアンは、黒海であなた方は見えない、黒海で、あなた方が見えないことが、そこをロシアの湖に変える。」と言った。トルコがロシアのガス輸入に対する依存を低減できるよう願っているトルコ最大の天然ガス発見は、黒海沖にある。2020年、約410億ドルのガス輸入の大半がトルコ・ストリーム・パイプラインを経由するロシア・ガスプロムのものだった。トルコから約100海里の黒海新ガス発見が、経済的かどうか明らかではなく、開発には何年もかかりかねないが、エルドアンのロシア挑発を一層危険にしている。発見された推定ガス量はトルコ・ストリームの約13年分の輸入に匹敵する。だが、この発見はロシアに対する動きでエルドアンを明らかに大胆にした

 アルメニアに対抗するトルコの動き

 2020年9月トルコが訓練したアゼルバイジャン軍がアルメニア人が多いナゴルノ-カラバフ飛び領土の脆い停戦を軍事力で破った。トルコ無人飛行機輸出が準備不十分なアルメニア軍に衝撃的打撃を与えただけでなく、トルコのMITが、そこでアルメニア人に対し戦争犯罪を行った経験豊富なジハード戦士をシリアから戦争に補充していたことが後に確認された。

 形勢を一変させたのは、アゼルバイジャンが、アルメニア標的に対して致命的なトルコ軍無人飛行機を配備したことだ。ドローンはウクライナ・エンジンを使いトルコで製造されている。アルメニアはロシアのユーラシア経済連合のメンバーなので、アルメニア領の損失はアルメニアにとってのみならず、プーチンにとっても屈辱的敗北だった。それは中央アジア全体で、トルコの信頼性を大きく押し上げた。

 ランドと、大トゥーラーンの範囲

 2019年にワシントンのランド社は、モスクワの安定性を深刻に弱めるため、国境警備に対する脅威に介入を強いることに的を絞った報告書をアメリカ軍司令部に送った。更なる経済制裁は別として、この報告は「軍事的、あるいは経済的にロシアに手を広げ過ぎさせるか、政権の国内、および/あるいは国際的威信と影響を失わせる」よう主張した。このランド報告書はとりわけ、以下を主張した。ドンバスのロシアに対してウクライナを武装させること、ベラルーシでの政権転覆推進。シリアでのロシア駐留に反対するシリアのジハード戦士に対する支援強化。ナゴルノ-カラバフを含め南コーカサスでの緊張の利用、カザフスタンを含め中央アジアでロシアの影響力を削減。これまでの三年間ワシントンに支援されるロシアに対する行動の多くが、このランド戦略の概要に習っている。

 2009年、エルドアンはイスタンブールに事務局を置くテュルク語諸国協力評議会(テュルク評議会)と呼ばれるものを設立した。メンバーにはアゼルバイジャン、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンとトルコが含まれる。名目上の目標は、彼らのウェブサイトを引用すれば、彼らの「共通の歴史、共通の言語、共通のアイデンティティーと共通の文化」の強調だ。それはトルコでは、エルドアンの大トゥーラーン、究極的に中央アジアの大半と、イスラム系ロシアの広大な地域、中国の新彊州、モンゴルやイランを含む一種の新オスマン帝国と呼ばれている。彼は極右の民族主義者行動党(MHP)党首デヴレト・バフチェリから11月に貰ったフレーム入りの大トゥーラーン地図を最近見せた

 ワシントンとロンドンの戦略家が、このようなエルドアン野心にわくわくする理由は理解できる。彼らにとって、イスタンブールが中心となる巨大な大なトゥーラーン・テュルク勢力圏を作りたいというエルドアンの願望は、NATOにとって非常に有用だ。機能する国と勢力としてのロシアの破壊に。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/01/21/is-perfidious-erdogan-destroying-russia-for-the-great-turan/

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 当然の結論と思うが嬉しい話題。素晴らしい映画が上映禁止されてはたまらない。LITERA記事。

右派論客のトンデモ発言を収録した映画『主戦場』の裁判で、ケント・ギルバート、テキサス親父らの上映禁止請求が棄却!

 いつからか記憶はないが、彼が画面に出た瞬間テレビを消すかチャンネルを変える習慣で、彼の発言、ほとんど聞いたことがない。

 Change.orgで時宜を得た新規キャンペーンが始まった。

弁護士の橋下徹氏が連日テレビのワイドショーなどに出捲っていますが、どうみても特定の政党の関係者であり不適当だと思うので出演自粛を望みます。

 デモクラシータイムス

進化するコロナ オミクロンの変異と待ったなしの政策転換 児玉龍彦×金子勝【新型コロナと闘う その先の世界へ】20220205

2022年2月 6日 (日)

ウクライナの軍用無人飛行機に警鐘を鳴らすロシア

有力上院議員によれば、アンカラはヨーロッパで展開している緊張大ゲームの「当事者」になりたがっている

Layla Guest
2022年2月5日
RT

 アンカラとキエフ間で調印された契約で、まもなくトルコ軍用無人飛行機がウクライナで大量生産されることになる計画は、緊張がこれほど高い時期に、より大規模な対決の危険を冒すという主張で、ロシアの最有力政治家の一人から非難された。

 木曜日、ロシア連邦議会国家主権保護委員会のアンドレイ・クリモフ委員長は、RIAノーボスチに話して「ウクライナを武器で飽和させること自体、挑発で煽動だ」と主張し、この動きを嘲った。

 「アンカラがこれを理解できないはずがないが、とにかく残念だ」外国パートナーからの兵器がどんな可能性がある戦いでも使われ、ウクライナ南東部で「自然発生的、あるいは工作員の関与で」紛争が起きかねないリスクがあるという主張を彼は補足した。

 「不幸にも、キエフの「タカ派」がこの状況を利用する命令を与えるかもしれない危険がある」とクリモフは警告した。

 この政治家によれば、トルコ当局は兵器輸出を推進し財政的利益を得ようとしているが、東ヨーロッパでのこの緊張「大ゲームの参加者」になることも狙っている。

 キエフのアレクセイ・レズニコフ防衛大臣が、二国間で「軍事技術分野の協力枠組み合意に署名する計画がある」ことを明らかにした直後、彼はこう発言した。契約条項の一つは「バイラクタル工場の建設」で、旧ソ連共和国で生産されるのだと彼は言った。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はキエフでトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と締結された協定を歓迎し「これは新技術、新たな雇用で国家防衛力の強化だ」と指摘した。

 アンカラはキエフとモスクワ両方と良い関係を享受している。だがトルコ大統領は、2014年のクリミア半島のロシア再吸収を、地域「併合」と主張し、公然と非難している。

 この半島は、選挙で選ばれた政府が、暴力的街頭抗議で打倒された後、住民投票後、ロシアに支配されている。東ウクライナの自称のドネツクとルガンスク人民共和国は、その後キエフからの独立を宣言した。

 ドンバスでウクライナがトルコ製ドローンを使用したとされるものは、モスクワにとって弱点だった。12月のエルドアンとウラジーミルプーチン大統領間電話会話の際、ロシア大統領は、この地域での、それら使用の「破壊的」行動と「挑発的活動」を非難した。

 わずか数ヶ月前、キエフ軍は、ドンバスでトルコのバイラクタル無人飛行機からミサイルを成功裏に発射したと発表したが、これまでで初めてだと主張している。2019年、ウクライナは初めてバイラクタルTB2を購入し、更に多くを購入したと報じられている。

 ソーシャル・メディアでこの記事を共有願いたい。

記事原文のurl:https://www.rt.com/russia/548326-turkish-drones-ukraine-provocation/

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 既に有名らしい、youtube映像を見た。我慢して。

 菅直人元首相と維新馬場伸幸共同代表の論戦というが。馬場共同代表の驚くほどの支離滅裂さ。

「ヒトラー投稿」維新が菅直人元首相に直接抗議で泥沼バトル【ノーカット】

 チャーター・メンバーの一人は大石議員を告訴。

2022年1月29日 (土)

カザフスタンの不穏状態と中国

2022年1月19日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 最近のカザフスタンにおける進展が広範囲に注目を引き付けた。かなりの期間、カザフスタンは、世界共同体全体の主な議論の的だった。カザフスタンは、既にいくつかの点でヨーロッパ大西洋地域を追い越した、インド・太平洋地域における進展に大きな影響力がある地域中央アジア最大の国なので、これは理解できる。

 カザフスタンでの出来事との関係で生じた問題の複雑さの点で、それが存在している地域で起きていることを見て見ぬ振りをすることができない世界主要大国の一つ、中国の立場の重要さを説明する必要はほとんどない。

 この文脈で、カザフスタンで生じた危険な騒乱を抑制するため(CSTO機構を通して)ロシアがとった一回限りの措置が北京の明示的な支持を得たことは注目すべきだ。

 突然悪化した(が実際は長く煮えたぎっていた)カザフスタン問題に対する中国の立場は、様々な度合い関係する、いくつかの要因から影響される。第一に、今回のカザフスタンの不穏状態が、2021年8月に新たなレベルに引き上げられ、中央アジアにおける不安定要因としての役割が増大したアフガニスタン問題を背景に出現したことに留意願いたい。カザフスタンの不穏状態は、ある意味アフガニスタン問題に影響された可能性がある。

 第二に、北京にとって、中国の新疆維吾爾自治区がある中央アジアのこの地域の直接の近接性は極めて大きな重要性がある。新疆維吾爾自治区と中央アジアは共に、宗教的に、しばしば民族的に近い人々が暮らしている。一方、5-10年前、新疆維吾爾自治区の状況は非常に不穏で、北京は、それを安定させるため(政治的、組織的、警備上、経済的な)様々な措置の組み合わせを使わなければならなかった。中央アジアから新疆維吾爾自治区へと動乱が移行する可能性に関する北京の恐れは事実に基づいているように思われる。加えて、この地域全体が、多様な天然資源の源として、益々中国にとって重要になっている。これは重要な一帯一路構想プロジェクト輸送経路の一つでもある。

 第三に、上記措置や新疆維吾爾自治区(および西蔵自治区と香港)の全体状況は、近年、主な地政学的対抗者アメリカと特定同盟諸国(日本、イギリス、EU指導部)の支持を得て、対中国プロパガンダ攻撃の最前線だ。中央アジアにおけるアメリカの立場が強化されれば、この地域における中国経済プロジェクト実行に対する問題を作り出すのと同時に、劇的に、これら攻撃の効率を増すはずだ。

 第四に、北京は、トルコの政治的野心(これらは利用可能な経済的資産と完全に食い違っているが)と、この地域の一部の民族とトルコの、特に、民族的、宗教的、言語的親近感を利用して、それを中央アジアに拡大しようとしているのに注意を払うよう強いられている。数年前に、エルドアン大統領、新疆維吾爾自治区における中国の行動に関して、北京に対し、ほとんど恫喝的ジェスチャーさえしていた。日本となれなれしくする取り組みとともに、遅かれ早かれアンカラは確実に痛い目に遭うはずだ。北京での今度のカザフスタン状況に関する協議の際、エルドアンの使者が、これら以前の発言の否定的印象を「取り繕ろう」のは確実だ。

 第五に、反中国の動機が目立つグローバル政治への復帰という主張で、イギリスのこの地域(主にカザフスタン)への浸透の兆しは北京で肯定的感情を呼び起こすことはまずあり得ない。

 最後に、中央アジアで起きていることに対するインドの長年の関心は、北京から見て重要性を増している。この点に関し、12月18-19日に行われ、参加者に、催しの主催国の他、中央アジア諸国五カ国の外務大臣を含んだデリー・ダイアログを見直そう。インド指導部が、この会談に結びつけた重要性は、招かれた国々の指導者が、毎年1月26日に祝われる主要国家祝日、今年の共和国記念日に招待された事実でに確認できる。このような招待は例外的で、数十年にわたって出された招待の総数は一桁でしかない。

 これはカザフスタンで2022年1月早々起きたことと、この国を安定させるためのモスクワの行動の両方を評価する際、北京が確実に考慮に入れた一般的背景だ。

 これら評価の枠組みは、1月7日、中国の習近平主席によるトカエフ大統領への口頭挨拶で設定された。この「挨拶」は、不穏状態の結果としてのカザフスタンの人的、物的損失に哀悼の意を表明するのに加え「落ち着きを取り戻す」断固とした処置を称賛した。中国は外部勢力による「カラー革命」の扇動と、中国-カザフスタンの友情を傷つけようとする試みに反対するとも述べた。中国指導者は、この不穏状態の結果を克服する上で、カザフスタンに「あらゆる可能な支援」をする意志を表明した。

 1月10日、中国の王毅外務大臣は、カザフスタンのムフタール・トレウベルディ外務大臣との電話会話でも、紛争を終わらせるためカザフスタン指導体制がとった措置を称賛し、「いかなる外部勢力による干渉と潜入」行為への対処を支援する意志を表明した。今年2月、中国で開催される冬季オリンピック大会開会式に出席するトカエフの意図も歓迎された。アメリカと主要同盟諸国が、新疆維吾爾自治区のイベントに関連して、北京オリンピックの「外交的ボイコット」を宣言していることを想起するべきだ。

 同日ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と王毅の電話会話に関する報道によれば、モスクワと北京は、カザフスタンで起きたことと、この不穏状態を終わらせるためCSTOがとった措置の適時性と妥当性両方に関し、同様な評価を共有している。

 最後に、ロシア・中国間の包括的協力を進展させる必要性を繰り返すことが適切と思われる。この協力は、それ自体、両国にとって重要で、誰かがそれに向かって両国を「押して」いるわけではない。だが、地政学的な便宜上の重要性も否定できない。

 特に中央アジアで、中国・ロシアが「肩を並べる」配置は、現地の政治的冒険家から、あらゆる種類の錯覚を除く良い処方箋であり得る。特に、暗黙に、明示的に、反ロシア、反中国の感情を煽り、様々な種類の「多ベクトル外交」を実行し、「大トゥーラーン」の概念への参加を主張する冒険家連中に対して。

 この同じ配置は、19世紀半ばから後半、この地域で展開された「グレート・ゲーム」を復活させようとする連中にとっても、同様に有効な障壁だと証明され得る。同時に、彼らもあらゆる「独立」東ヨーロッパ辺境諸国のかたちで、ゴミから、ロシアと「古いヨーロッパ」間に自身の障壁を作っている。

 著者は、インド・太平洋地域全般、そして特に中央アジアでの状況との関係で、インドの立場が重要性を増していると繰り返したいと思う。この点で、インドと中国を分ける国境地帯での緊張を減らすために現れつつある過程は極めて重要だ。

 しかしながら、これは、もう一つの記事に値する話題だ。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/01/19/china-and-the-unrest-in-kazakhstan/

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 東京新聞で気になる記事を読んだ。

「ながら勉強」、音量小さくても集中力低下 東北大グループ発表

 へたな翻訳をしながら、常時クラシック音楽を聞いている。youtube、時にはCDでバッハ、モーツァルト、モーツァルト、ヴィヴァルディ、メンデルスゾーン、ドボルジャーク、スメタナ、更にはブラスパンド時代に演奏した勇壮な行進曲。

 「ながら翻訳」音量小さくても集中力低下しようとも、ささやかな愉しみ放棄する気はない。

 植草一秀の『知られざる真実』

壊される民主主義

 デモクラシータイムス

北朝鮮ミサイル連射 何が狙いか【半田滋の眼 NO.49】20220126

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