トルコ

2019年2月 1日 (金)

トルコの基本計画:クルド人を押し潰し、アメリカを無視し、カリフ制を復興

トルコ軍がシリアで領土を占領する中、プーチンとエルドアンはアンカラで協定締結。
Elijah・J・Magnier
2019年1月25日金曜日

 ウラジーミル・プーチンとレジェップ・タイイップ・エルドアン、二人の大統領は彼らの長期戦略-経済関係を論じるため会談している。にもかかわらず、シリアの状況と、占領されているレバント北東からのアメリカ撤退が議論の重要な部分を占めると予想される。両大統領は、重大な状況、特にトルコをロシアに敵対させ、同時にアメリカ同盟者、つまり、ルド人民防衛隊とシリア民主軍のクルド人を台風の目として残すアメリカの狙いに気が付いている。

 アメリカ支配体制にとって、クルド人戦士が負担になっているのは疑いようがない。彼らの同盟者アメリカは、クルド人が運命のままになるのを邪魔しないか、最悪の敵トルコにクルド人を引き渡そうとしている。ダマスカスは、もしクルド人が、それが彼らの生命と存在を救う唯一の方法であると認識さえすれば、放とう息子が中央政府支配下に戻るのを好むだろう。そうではなく、アメリカ軍の利益のため、人間の盾として、クルド人戦士が一歩も引かなければ、ダマスカスにさえ、なくて済むものになってしまうだろう。

 現在、アメリカ支配体制は、ユーフラテスの東にあるアブ・カマルの狭い地域に何千人もISISが残留するのを可能にするため、北東シリアでのアメリカ軍駐留を利用している。アメリカ支配体制は、ロシアはシリアが統合されるようにして、シリア軍に自国領域の支配を取り戻すの可能にすることを目指しているに対して、放棄する地域をトルコ軍に引き渡すと強く主張し、ロシア-トルコ連合を分断しようとしている。これは「政権転覆」計画の完全な失敗にもかかわらず、ワシントンがレバントでの戦争を潔く断念しようとしていないことを示している。実際、アメリカ支配体制は、シリアを再建するシリア政府の計画を妨げるため不安定な状況を維持しようとしているのだ。

 シリアでトルコの野心は疑いようがない。1923年に、スイスのボー・リヴァージュ・ホテルで、オスマン帝国はローザンヌ条約に署名した。ローザンヌ条約は、トルコにとって、以前のセーヴル条約条約より良い条件を与えたが、にもかかわらず、トルコは、シリアとイラクの巨大な領域(モスル)に対する権利を放棄するよう強いられた。

 トルコは条約の秘密条項と主張されているものを基盤に、ローザンヌ条約は、百年後の、2023年に期限が切れると主張している。エルドアンは領海でのエネルギー資源採掘権を主張するだろう。さらに彼は条約の満了を、トルコが隣接する領域を取り戻すのを正当化するのに使うことを計画している。


トルコ帝国へのカウントダウン:条約が満了した瞬間、全てが白紙に戻る。

 シリア戦争当初の数年間、ISISとアルカイダに、トルコ国境を越えてシリアとイラクに侵入するのを許していたアンカラの決定は、国境を引き直す準備だった可能性がある。実際、ISISが2014年にモスルを占拠した際、トルコはイラクの3分の1をISISが占領したのを「スンニ派の革命」と呼んだ国の一つだった。トルコ外交官がモスルの領事館で人質として抑留された際、トルコは彼らの釈放を交渉し、人質ととりこをテロ集団と交換した。現在、トルコ軍兵士が、イラク北部、バシカに駐留しており、バグダッド中央政府が繰り返し要求しているにもかかわらず、撤退を拒否している。

 シリアで、トルコ軍はアフリン、イドリブ、アル・バブとジャラブルスに駐留しており、クルド人民防衛隊/ PKK支配から地域を取り戻すという口実の下、80,000人の兵士がアル・ハサカとラッカ州への侵入準備ができている状態にある。

 アンカラは、北東シリアの13,000平方キロ以上を含め、できる限り多くのシリア領を付け加えようとしている。トルコはロシアと交換交渉をする強い意志を示している。エルドアンはアルカイダ後継集団(タハリール・アル=シャーム)が、サウジアラビアからの金銭的支援を受け始める前、トルコに支援されていたシリア人代理集団ヌレディン・ アル・ジンキを排除するのを許した。巧妙な動きで、トルコ大統領は、アルカイダがアスタナ停戦合意に含まれているイドリブとその郊外を支配するのを許した。そうすることにより、彼はアメリカ支配体制に提案されている「安全地帯」と引き換えに、ロシアにイドリブを引き渡す可能性を、交渉の切り札として作り出したのだ。

 トランプが提案した「緩衝地帯」はアラブ多数派とクルド少数派が暮らす区域、幅490キロ、長さ32キロで、レバノンより広い土地だ。トランプは彼がアンカラ軍のために、この土地から、アメリカ軍を撤退させる準備ができていると主張している。

 アメリカは、すぐには撤退しないかもしれないが、シリア軍より、むしろトルコ軍が、この区域を支配するかもしれない可能性を真剣に受けとめているのをエルドアンは知っている。NATO同盟国トルコにシリアの「緩衝地帯」を引き渡すというアメリカの決定後、アンカラはカショギ殺人事件に関して静かになった。トランプは、プーチンの抱擁からエルドアンを引き離そうとしているのだ。

 アメリカ支配体制はシリア再建への参加や、アラブ連盟にシリアが戻るのを受け入れるのを阻止すべく、アラブ湾岸諸国に対し多大な圧力を行使している。2国間取り引きの増大を止めるべく、アル・タンフでシリアとイラク間の国境を閉鎖している。アメリカ支配体制は石油とガスが豊富な北東シリア支配を保持し、シリア経済の拡大を妨害している。

 これが、もし代償がアル・ハサカ/ラッカ地域とイドリブの交換になるなら、エルドアンが彼の計画について、プーチンに、アメリカをトルコ占領と交換するよう説得するのが非常に難しいわけではないと見ている理由だ。トルコ大統領がこのような取り引きをしたのはこれが最初ではない。彼はアレッポとアル・グータのシリア軍奪還に効果的に貢献した。

 アメリカの撤退がシリアで活動している当事者全員にとって、不確実で、真剣に受けとめられていないにもかかわらず「緩衝地帯」創設は、たやすいことではないのが事実だ。クルド人は領土を守るだろうが、彼らはアフリンでしたように、彼らの村を捨てて、シリア軍に管轄される地域に移住することになるだろう。ある決定をしておいて、一晩寝ると全く異なる決定で目を覚ます、朝令暮改のアメリカ大統領と交渉しているのだから、クルド人戦士は最大の敗者になるだろう。

 アンカラは、トランプ-エルドアン取り引きに不安を抱いているシリア同盟諸国に言える「緩衝地帯」が必要だ。現在このグループは、彼らの運命についての重大な懸念を表明している。エルドアンは彼の代理人が一片の地域を持てるようにするため、最大の敗者、クルド人を犠牲に、農業と石油に富んだシリア北東地域を引き渡すことを計画している。

記事原文のurl:https://russia-insider.com/en/turkish-master-plan-crush-kurds-brush-aside-us-re-claim-caliphate/ri26031

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 ある決定をしておいて、一晩寝ると全く異なる決定で目を覚ます、朝令暮改のアメリカ大統領と交渉しているのだから、 日本は、クルド人を遥かに超える最大敗者になるだろう。

 衆議院代表質問国会中継、志井共産党議員の質問のみ拝聴。怪答は聞いていない。
大本営広報部は、当然、モリもカケも放置し、体制腐敗ではなく、少女と大学生の惨事にエネルギーを注いでいる。実質、宗主国巨大企業の走狗である大本営広報部にとって、一人殺せば殺人、国ごと売り飛ばせば総理。与党・ゆ党の連中すら、形だけは、統計のデタラメにはふれざるを得ない状況。あくまでも形だけ。

 統計不正追求、日刊IWJガイドにもある。

重ねに重ねた嘘が次々と明らかに!大幅な賃金上昇どころか、むしろマイナス!? 『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏が連日参加した、賃金構造基本統計の不正に関する野党合同ヒアリングがノーカットで閲覧できるのはIWJだけです!

 アホノミクスはなから全く信じていない。信じている人が本当にいるのだろうか。壮大なオレオレ詐欺の被害者が。下記のご本をお勧めするが、被害者の皆様読まないだろう。

2019年1月29日 (火)

カショギは本当に死んだのだろうか?

2019年1月23日
F. William Engdahl
New Estern Outlook

 2018年10月の諜報工作員ジャマル・カショギのぞっとする殺人に関するトルコやワシントン・ポストや他の筋による主張に私は納得していない。トルコのエルドアン大統領が様々説明し、欧米主要マスコミが大合唱したことには余りに多くの異様さがある。最近の調査は、おそらくカショギは、当日決してイスタンブールのサウジアラビア領事館にはおらず、実際は実に元気で隠れていることを示唆している。もしそうなら、事件の背後には、遥かに大きな話があることになる。以下ことを考慮に入れよう。

 これを概観する最も良い方法は、2017年末、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子、MbSによる多数の高位サウジアラビア人の突然の逮捕と拘留を巡る出来事にさかのぼることだ。2017年11月4日、MbSは国営テレビで、最も裕福な人々の一人、アル=ワリード・ビン・タラール王子を含め、多数の主要サウジアラビア人が汚職の罪で逮捕され、リヤドのリッツ・カールトン・ホテルに拘留されていると発表した。アル=ワリード王子は明らかに重要人物だ。

 トランプ大統領の義理の息子が、大規模逮捕の数日前、MbSとの非公式会談のために、非公表のリヤド訪問をしていたと報じられている。2018年、ジャレッド・クシュナーが大統領の代理として、MbSに、ライバルのサウジアラビア王族が皇太子排除をたくらんでいることを知らせていたことイギリスのメール紙が報じた。アル=ワリード王子は策謀者連中の中心だと報じられた。

 3カ月の投獄後、アル=ワリード王子は金銭的解決と報道されたもののあと、2018年1月27日に拘留から解放された。2018年3月、彼はフォーブス世界億万長者リストから脱落した。逮捕される前、アル=ワリード王子は、シティバンクの筆頭株主で、ツイッターの主要オーナーで、ゲイツ財団のワクチン計画のパートナーもつとめ、ヒラリー・クリントンのような選り抜きの民主党議員やクリントン財団への寛大な寄贈者だった。マスコミ報道によれば、ヒラリー側近のフーマ・アベディンの兄で、ムスリム同胞団メンバーのハッサン・アベディンは「欧米にイスラム教を広める」と呼ばれるプロジェクトでビン・タラル王子と働いていた。クリントンが大統領選立候補を準備していたとき、ビン・タラル王子や他のサウジアラビア筋は、クリントン財団に約2500万ドルを寄付した。ビン・タラル王子は、ドナルド・トランプの公然の敵でもあった。

 実際、カショギは一体何物だったのか?

 ジャマル・カショギは普通のジャーナリストではなかった。彼は実際はアル=ワリード・ビン・タラル王子のために働いていた。去年11月のガルフ・タイムズ・インタビューで、アル=ワリード王子はこう述べていた。「ジャマルは単なる友人ではなかった。彼は私と働いていた。実際、サウジアラビアでの彼の最後の仕事は私と一緒だった」ジャマルは、最近亡くなったCIAとつながる工作員で、サウジアラビアのBCCI銀行とイラン・コントラ事件に関与した極悪非道な武器ディーラー、アドナン・カショギの甥だったか甥なのだ。甥のジャマルは、ジョージ・W.が彼に「バンダル・ブッシュ」とあだ名をつけたほどブッシュ家に近い人物、当時のサウジアラビアの駐アメリカ大使バンダル王子のためにも働いていた。要するに、カショギはブッシュ-クリントン集団に近いサウジアラビア人サークルの一員だった。アブドラ国王が、王位継承者として、改革主義的見解ゆえに「赤い皇子」と呼ばれていたアル=ワリード・ビン・タラル王子の父親、タラール・ビン・アブドルアジーズ・アルサウード王子を飛び越すと決め、MbSの父サルマーンが後継者となり、アル=ワリード王子は、サルマーン国王と皇太子MbSのサウジアラビア権力の埒外になった。

 ブルッキングス研究所とサウジアラビア政府は、カショギがムスリム同胞団メンバーだったことを確認している。同胞団はオバマ-ヒラリー・クリントンによるアラブの春の後、2011年、サウジアラビアで禁止され、サウジアラビアのアブドラ国王とその周囲の連中は、王家自身が、エジプトやチュニジアと同様、同胞団による政権転覆のための潜在的な標的であることを悟ったのだ。

 「Manifest Destiny」で詳述した通り、オバマ政権はCIAと協力して、オバマ政権に「好意的な」ムスリム同胞団の政権を据えるために、イスラム世界全体で、劇的な一連の政権転覆を計画した。ヒラリー・クリントン国務長官側近フーマ・アベディンを含め、オバマ政権の主要メンバーが、アベディンの母親が暮らすムスリム同胞団のサウジアラビア支部との深い結びつきを持っていた。フーマの母親、フーマがその中で育ったサウジアラビアの学者フーマは、アルジャジーラや他のアラブ・マスコミの報道によれば、ムスリム同胞団女性組織の著名メンバーで、フーマの兄も、組織に関連していたと報じられている。注目すべきことに、ISISやアルカイダの主要メンバーとの結びつきが公式の記録に残っている故ジョン・マケインが、同僚の共和党ミッシェル・バックマン下院議員の評判を落とそうとして、アベディンのムスリム同胞団とのつながりを指摘した。これはカショギがつながっていたサウジアラビア内の派閥だ。

 大統領として、トランプ最初の外国訪問は、MbSとサウジアラビア国王に会うためのもので、民主党のナンシー・ペロシ下院議員によって厳しく非難された。オバマと、アブドラ国王支配下のサウジアラビア君主国家との間でほころびた関係を、トランプ大統領が、皇太子MbSの父サルマーン国王下と再構築しようとして、特にヒラリー・クリントンが負けた後、親オバマ派のアル=ワリード・ビン・タラル王子周辺の派閥は控え目な言い方をすれば人気を失っていた。2017年6月、アル=ワリード王子の元部下ジャマル・カショギは、政府が、サウジアラビアでの彼のツイッター・アカウントを禁止した後、以前に留学していたアメリカで自ら亡命して逃げた。

カショギは生きている?

 MbSが、アル=ワリード王子や多数の他の連中の逮捕に動くと、ヒラリー・クリントンやクリントン財団だけでなく、彼がサウジアラビアの大金で「支援して」いた他の民主党議員へのアル=ワリード王子からの金の流れが危うくなった。確認するのは困難だが、カショギのぞっとするような殺人と手足切断とされるものの後で、イスタンブールのBBCトルコ人ジャーナリストが、アラビア語新聞に、実際、ジャマル・カショギは、どこかに隠れていて、ぴんぴんしていると言ったと報じられている。

 元CIA長官で、現在国務長官のマイク・ポンペオが、当時のジェームズ国防長官とともに、マティスがアメリカ上院にブリーフィングをして、この犯罪とされているものの背後に、MbSがいたことを示唆する証拠はなかったと上院議員に言った事実だ。彼らは犯罪が起きたことさえ確認することができなかったと付け加えた! 元CIAロンドン支局長だったジーナ・ハスペルCIA長官だけが彼らの主張に異議を唱えた。遺体は切り刻まれ、更に痕跡を残さず酸に溶かされたというエルドアンの主張は「イスラム教の伝統にのっとって」オサマ・ビンラディンの遺体を海に投棄したと主張したオバマ政権のネイビーシールズ説明を思い起こさせる。好都合なことに、両方の事件とも科学捜査で確認すべき遺体がなかったのだ。

 実際、カショギ事件を巡る世界マスコミに対する主張は、繰り返して、殺人と主張されているもののトルコの秘密諜報録音だったと繰り返し約束しておいて、明らかにし損ねた、トルコのエルドアン大統領に完全に支配されている。エルドアンはムスリム同胞団の秘密メンバーではないにせよ、非常に近いと報じられているが、その理由の一つは、カタールによる経済テロ支援、実際はムスリム同胞団支援のかどで、MbSとサウジアラビア国王がカタール制裁を発表した後の、カタールに対する徹底的な支援だ。

 サウジアラビア金融資産の巨大な大きさという条件からして、アメリカと世界政治に大きな影響をもたらす可能性がある政治同盟の変化を目の当たりにしているのだ。カショギが離婚証明書届を受けとるため、トルコのサウジアラビア領事館に行くことに同意したと報じられているのも同じく奇異だ。更に、彼の婚約者と報じられているハティジェ・ジェンギズは、実際は、サウジアラビアの信用を失墜させるために使われているトルコ諜報機関工作員かどうか疑問を投じる向きも若干あり、同様に謎めいているように思われる。

 サウジアラビア人チームによるジャマル暗殺というエルドアンの主張は、Yahoo記者マイケル・イシコフに、カショギがビン・タラル王子や他の連中の逮捕を非難する彼の記事で、MbSの猛烈な敵になったのだと言った謎めいたハリド・サフリにより強化された。調べて見ると、カショギ殺人なるものを主張するマスコミ情報源サフリに、ムスリム同胞団の偽装団体、アメリカ・イスラム評議会や、何年も亡命している同胞団の受け入れ先カタールと親密なつながりがあるのは明らかだ。カタールのムスリム同胞団支持は、二年前にMbSとカタールが分裂した要因なのだ。

 サフリは、2004年以前に、G.W.ブッシュとヒラリー・クリントンの両人と会ったアルカイダ資金集め係で、影響力あるムスリム同胞団支持者アブドゥル・ラーマン・アラムーディの弟子でもある。アラムーディは、サウジアラビアの当時のアブドラ皇太子を暗殺するリビア/アルカイダ暗殺計画の資金調達担当者としての役割のかどで、2004年以来、アメリカ連邦刑務所にいる。要するに、カショギ殺人に関する偏見のない主要情報源など、ほとんどないのだ。

 現時点で憶測以上のことをするのは困難だ。明らかなのは、ジャマル・カショギが10月初旬から公の場から消えていることだ。だがトルコ政府か他の誰かが、アル=ワリード王子の元部下ジャマル・カショギはサウジアラビア人暗殺チーム、ビン・サルマン皇太子に指揮されたチームに殺されたという、本格的な法医学的証拠、人身保護令状を提出するまで、一層本格的な捜査があって当然だ。自社記者カショギの殺人と主張されていることのかどでMbSを攻撃するジェフ・ベゾスの「ワシントン・ポスト」のようなリベラル・マスコミが、それ以前のサウジアラビアの死刑執行も、それ以降のものも非難し損ねているのは不思議だ。

 カショギは本当にイスタンブール領事館で死んだのだろうか、それとも別の何かが起きたのだろうか? もしかするとアル=ワリード王子とワシントンにいるCIAの友人連中には、MbSの信用を失墜させる、あるいは打倒さえするため、カショギのエセ死刑演出が彼らの権限と金融的影響力を復活させるためのうまい方法に思われたのかもしれない。もしそうであれば、それは失敗したように思われる。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

 記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/01/23/did-khashoggi-really-die/

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 午後、外務大臣の演説のごく一端を、外出先で聞いてしまった。自宅だったら、テレビを消すところ。夜、野党が来る選挙での協力についてかたる番組を見たが、さっぱりわからなかった。最新の悲惨な知事選挙結果、今年の国政選挙の予兆にならないのだろうか。

 日刊IWJガイド「保守分裂の山梨県知事選で一つにまとまった与党新人候補が当選! 野党系候補は3人に分裂、これでは現職でも勝てるわけがない!!」 2019.1.29日号~No.2329号~ (2019.1.29 8時00分)

2019年1月18日 (金)

北東シリアのトルコの「セキュリティーゾーン」は良くないアイデア

Moon of Alabama
2019年1月16日

 トランプ大統領は、アメリカ兵が北東のシリアから撤退することを望んでいる。ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官と、マイク・ポンペオ国務長官はその動きを阻止しようとした。トランプはトルコに北東シリアを手渡す考えを思いついたが、まもなくトルコは、アメリカが武装させ、イスラム国家に対する代理部隊として利用したクルドのYPK / PKKと戦うだろうと言われた。

 トルコはイスラム国家と戦うことや、ユーフラテス川に沿ったラッカや他のアラブ民族の市を占領することに興味は皆無だ。トルコ唯一の関心は、トルコの柔らかい南の急所を脅かすことが可能な武装クルド集団の形成を防ぐことだ。トルコは、それでクルド人を国境から遠ざけるべく場所を占めるシリア内の「セキュリティーゾーン」という考えを思いついたのだ。

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 だが、その帯状の国境地帯は、まさに主要なクルド居住地がある場所だ。アイン・アル=アラブ、クルド語で「コバネ」や、国境沿いの他の多くの都市では、住民の大多数がクルド人だ。彼らは確実に、トルコによる占領に反対して戦うだろう。トルコは、ユーフラテス川の西にあるマンビジ地域も支配することを望んでいる。

 ロシアは、これ以上のシリア領土に対するトルコの支配を許すまい。

    水曜日、トルコが支配する「セキュリティー・ゾーン」を設定するというアメリカからの電話の後、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、シリア政権が国の北部を支配しなくてはならないと述べた。

    「我々は、これらの領域をシリア政府に引き渡し、シリア治安部隊と行政機構の支配下におくのが、最善で、唯一の解決策だと確信している」とラブロフ外務大臣が記者だに述べた。

 クルド組織も、シリア政府も、同様、トルコの計画を拒絶している。

    「シリアは、その統一を標的とするいかなる試みも、国際テロに対する支援と保護と同様、トルコによるシリア領の明確な侵略と占領と考える」と[外務省の公職にある情報提供者]が述べた。

 トルコは侵略を開始するのに十分な軍隊を国境に移動したが、その経済的リスクは高い。3月に地方選挙があるトルコのエルドアン大統領は、沼地の中に飛び込んで、選挙をメチャメチャにすることは望んでいない。エルドアンは再びまもなくロシアを訪問し、問題についてプーチン大統領と議論するだろう。クルド地域はシリア政府が支配し、ほぼ静かな国境をロシアが保障するほうが、トルコが金をかけて敵対的な住民を占領をするより良い解決だとエルドアンが確信する可能性が高い。

 今日早く自爆犯が、マンビジ(ビデオ)で攻撃し、アメリカ兵4人を殺し、少なくとも3人負傷させた。多くのYPK / PKK戦士や居合わせた人々も殺されたか、あるいは傷つけられた。事件は、アメリカ軍兵士が、おそらく誰かと会っていたレストランの前で起きた。2018年3月、マンビジでの即席爆発装置攻撃では、2人のアメリカ兵が殺害された。

 クルド情報筋は、トルコに支援されているテロ集団潜伏工作員を事件の原因だと非難した。トルコが資金援助する「自由シリア軍」指導者Ahmad Rahhalは、イスラム国内の「シリア政府職員」のせいだとした。トルコの通信社は、クルド人民防衛隊に責任があると非難した。CIAがトランプをシリアに留めて置くため、これを始めたと思うむきもある。どれも多分正しくない。イスラム国は、そのいつものメディアで、実行したと主張し、自爆犯の名前まで明かした。

 アメリカ軍兵士の死者と負傷者は、シコルスキーS-92ヘリコプターで搬送された。

 S-92はアメリカやフランスやイギリス軍がシリアで運用しているわけではない。武装ヘリコプターは、多分医療搬送サービス用に、アメリカ軍に雇われた民間軍事会社によって所有・経営されている可能性が高い。これは再び北東シリアに、2,000人の兵士がいるという公式のアメリカ数が全体像ではないことを証明している。1,000人以上のフランス軍兵士、200人のイギリスSASや、数千ではないにせよ、数百人のアメリカ請負業者を含め、更に数千人、戦闘任務に関与しているのは確実だ。

 マンビジでの自爆攻撃は、イスラム国が、ほとんどすべての領域を失ったが、地下テロ組織として存在し続けるだろうことが確認できる。一つの理由は、戦士の多くが、一般人を避難させるアメリカ代理部隊に賄賂を使って、イスラム国が占領する最後の領域から逃れたためだ。

    イスラム国の飛び領土から逃がれ、アル・オマール油田に移送される人々の中には、選別され、キャンプに入る前に、選別されるキャンプで逮捕されるのを恐れ、アル・ブサイラや、テバンや、ガラニジなどの地域に出るため、10,000ドルを超える金額を払う人々がいることをシリア人権観測所は学んだ。アル・オマール油田からキャンプへの輸送を請け負う関係者に、金額を支払っているのは、多くの場合、ISISメンバーと、ISISメンバーの家族だと、情報提供者は示唆した。

 シリア人権観測所は、逃亡するISIS分子が、将来の攻撃に使える6桁のドルを運んでいることが多いとも報じている。これらの要素を完全に根絶するには、地元の人々の協力と、長い年月が必要だろう。

 シリアでのアメリカ占領継続続を望むアメリカ政治家は、マンビジ事件をアメリカの無期限駐留を主張するために利用するだろう。ISISは勝てたかもしれない。トランプのように、アメリカを撤退させたいと思う人々は、事件を地域から緊急撤退を主張するために使うだろう。

 その議論では、トランプが勝つ可能性が高い。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2019/01/a-turkish-security-zone-in-northeast-syria-is-a-bad-idea.html

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 ポチは飼い主には吠えない。属国傀儡は、地位協定改訂の「ち」の字も言えない。一方、北朝鮮や、韓国や、ロシアとなると急に元気に、ののしり始める。虎の勢をかる。

 ラブロフ外務大臣の発言、きついが、歴史的事実だろう。北方領土、ウソで塗り固めてきた日本政府、その提灯持ちをしてきた大本営広報部、泥沼にはまり、抜け出せなくなっている。日本政府や大本営広報部の虚報を盲信している国民も同じこと。たまたま昨日、加藤周一 青春と戦争 『青春ノート』を読む、のもとになったNHK番組録画を見直した。2016年8月13日に放送されたETV特集『加藤周一 その青春と戦争』。やがても同じ光景が再現するのだろう。今度は、宗主国侵略軍傭兵として。

 シンガポール陥落の祝賀式を「全国一斉に」やれという、おかみの布告である。大学は授業を休んだ。私は朝寝をした。(中略)
 道中本郷通りをぞろぞろ歩く、旗行列に会う。

 日刊IWJガイドのようなマナー解説、大本営広報部でほとんどみたことがない。一部をコピーさせていただこう。一国のトップの呼び方、各国の文化、言語の慣習を無視してはいけない。だが、知性皆無の阿呆には常識は通じない。テレビで、これみよがしに、名前を呼びつけにする場面をみながら、しろうとながら、毎回「あららー」と思っている。以下、IWJからの引用。

 ラブロフ外相の発言は安倍総理への当てつけだという指摘に対して、岩上さんは次のようにコメントしています。

※岩上さんのツイート(2019年1月17日)
「だから、呼び捨てにするなって言ったのに。ロシア人に対する尊敬や親愛の情を込めた呼び方は決まったやり方があるので、ファーストネーム呼び捨ては失礼なんだって」
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1085569654091788289

 すでに2016年12月の連投ツイートで、岩上さんは、安倍総理の「ウラジーミル」発言に対し次のようなコメントを残しています。

 「ロシア人に親しみを込めてファーストネームで呼ぶ場合、定型化された愛称で呼ぶのが常識。ミハイルならばミーシャ、ウラジーミルならヴァロージャ。ウラジーミルと呼ぶならばミドルネームもつなげないと。

 プーチンの名前は、正式にはウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン。ウラジーミルという父親の息子のウラジーミル、ということです。

 プーチンに対して、ヴァロージャ、と呼びかけるほど親しくない場合、礼儀正しい呼びかけは、ウラジーミル・ウラジーミロヴィッチ。つまりファーストネームと、ミドルネームの父称をつなげて呼ぶ呼び方です。

 ファーストネームで呼ぶのはためらわれる場合は、英語のミスターにあたる「ガスパディン」をつけて、名字で呼びます。プーチンの場合なら、ガスパディン・プーチン。

 外国人で、ロシア式のそうした呼び方がわからない場合、知ったかぶりしないで、ミスタープーチン、プーチン大統領と呼んで、通訳してもらえばいいでしょう。それをわかったようなふりをしてウラジーミルと呼び捨てる。底の浅さが露呈します」

※【岩上安身のツイ録】ロシア相手に3千億円もの経済協力を行なう安倍総理の「愚」! まるで「振り込め詐欺のリピーター」になるようなもの! 2016.12.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/353327

 文化や慣習によって名前の呼び方が異なることは、少し考えれば誰でもわかることです。にもかかわらず、安倍総理は、自分の外交パフォーマンスによってプーチン大統領が帰属するロシアの文化・慣習を否定してしまったのです。

 このことは安倍総理の教養の問題だけで終わりません。14日の会談後の記者会見で、ラブロフ外相は「日本がなぜ『我々は第2次世界大戦の結果を完全に認める』と言うことができない世界唯一の国であるままなのかについて、ロシアは理解しようと努力している」と述べているのです。

※ラブロフ外相 日本は「第2次大戦の結果を完全に認めることができない唯一の国」(スプートニク日本、1月16日)
https://jp.sputniknews.com/politics/201901165809597/

※「第2次大戦の結果認めて」 強硬ロシア、日本に要求(朝日新聞、2019年1月15日)
https://digital.asahi.com/articles/ASM1G73QKM1GUTFK010.html?iref=pc_ss_date

 この発言に関して、岩上さんはこうツイートしています。

※岩上さんのツイート(2019年1月17日)
「この『宣告』の意味は、途方もなく重たいとわからないと、日本は本当に深刻な悲劇に見舞われる。「第二次大戦の結果を完全に認めることができない国」という指摘のその次には「わからぬなら実力でわからせてやろう」が待っている。「わかるまで待とう」ではない。ロシアは家康でも秀吉でもない」
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1085581553613209600

 ラブロフ外相は「戦争で敗北した事実を認め、その結果を受け入れろ」と日本に迫っているのです。たしかにこの言葉の裏には「認めないなら、またやるだけ」という続きの言葉が用意されているように感じられます。

 ロシア式の名前の呼び方を含めた、ロシア情勢に関する岩上さんの知見は、IWJの「岩上安身のツイ録」で読むことが出来ます。この機会にぜひご一読ください!

※【岩上安身のツイ録】アレクサンドル・ドゥーキン「ベルリン、テヘラン、東京で枢軸を形成」!? ロシアを中心に融和しつつあるユーラシアの「ランドパワー」――プーチン大統領来日を地政学的に読み解く 2016.12.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/352768

2019年1月 8日 (火)

トランプのシリア撤退を信じる理由は消滅しつつある

ケイトリン・ジョンストン
2019年1月6日
Medium.com

 去年4月1日、私は彼の政権が「直ぐさま」部隊をシリアから引き上げるというトランプの主張について「アメリカ大統領の言葉は無視しろ。代わりに彼らの行動を見ろ。」という題の記事を公開した。動きを見て、言葉を無視するのは、権力は真実とは全く無関係で、言説支配が全てだと考えている大統領に対処する上で、個人的方針として非常に有用だとわかったが あの時の特定のケースでは、大統領の主張は、ドゥーマでの大いに怪しい化学兵器使用主張の数日後、メモリーホール送りになった。大統領の言葉は、兵隊が撤退しつつある、だったが、実際に起きたのは、兵隊を駐留させたまま、一年で二度目のシリア爆撃だった。

 大統領が再度、アメリカ兵をシリアから本国に帰還させるだろうと主張した先月、全員皆全くびっくりした。政治/メディア界の体制支持者連中は完全にメルトダウンし、マティスは辞表を提出し、彼らの人生で、「クルド人」という単語を一度もタイプしたことがなかった#Resistanceツイッター評論家連中が、突如、トルコ政府とクルド人民防衛隊との地政学的動きの自称専門家になった。大統領の言葉に対する支持が、介入反対論者や反帝国主義者や民主党のテッド・リュー下院議員や民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員のような少数の驚くべき場所からも、どっと押し寄せた。

 シリアに関するトランプの言葉には非常に強い反応があったわけだ。だが彼の行動は何だっただろう? もし我々が説明サウンドトラック音声を消して、政権の実際の行動を見れば、我々に見えるのは、シリアで部隊の数を大幅増し、ラッカで戦争犯罪、イランの標的に対する何百というイスラエル空襲への大声支援、シリア政府を2度爆破し、兵隊がまったく国に帰って来ないだろう指標が着実に増加していることだ。

 日曜日「私は決してそれ程速くそうすると言わなかった」と以前、本当に軍隊撤退の速度を表現するのに「今」「速く」という言葉を使った大統領に報道陣は言われたのだ。

 「ISISがいなくなるまで我々は最終的に撤退しないだろう」とトランプは付け加えた。

 ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官も、同様に、地域でのイランの活動に対抗するため、一見無限に必要なことや、北東シリアでクルド民兵を保護するため、アメリカとトルコ間でまとめられるべき協議を含め、シリアからのアメリカ軍完全撤退前に実現される必要がある追加条件を発表した。

 ボルトンは、クルド人は、「断固たる態度で臨んで」、何カ月もの間、トルコから守るために、クルド人が深刻に熟考してきた取り引きである、シリア政府やロシアと協議するのを思いとどまるようアメリカから助言されていると述べた。このような協議は断片化したシリアを統一するの推進し、トルコからの攻撃を阻止するだろうし、誰でもアメリカがクルド人民防衛隊「同盟国」(つまり、手先)を守る必要性を無くすはずだが、当然果てしない戦争の使用人連中は、それに立ち向かって動いているのだ。

 ボルトンは同じく撤退は北東シリアに適用するだけで、兵隊は無期限にシリア南部に留まるよう期待されていると述べた。ボルトンは伝えられるところによれば、イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相と、トルコのレジェップ・タイィップ・エルドアン大統領に、シリアから撤退させられることになる兵隊の若干は、決して帰国せずに、ISISと戦うよう、国境の反対側にイラクに移動すること説明することが予想されている。

 ジョン・マケインの生き写し、リンゼー・グラム上院議員は先週、彼が大統領と会った後、トランプが「スマートな方法で」今撤退を遅らせていると述べたが、無制限の戦争、軍の拡張主義に対するグラムの執拗な支持を考えれば決して素晴らしい兆しではあるまい。

 国民皆保険制度であれ、軍拡張主義の終わりであれ、普通の人の利益を推進する狙いとなると、帝国政府支持者は全ての速度低下を呼びかける。一方彼らは、戦争のエンジンを強化したり、オーウェル風弾圧機構の支配を補強したりする彼らの試みは決して遅延させない。彼らが速度を遅くするのを要求する場合、連中はあなた方の檻を建設し終えるための時間を買っているに過ぎない。

 それでこうなっているわけだ。シリアに関するトランプの言説は、ボルトンとマイク・ポンペオ国務長官のような政権連中とは違い、大統領が軍力撤退に関して、より緊急性が高く、シリアでのイランの行動に対する無関心を表明する傾向があるが、それで相違が生じるだろうか? もし実際に干渉主義を縮小する動きが起こらなければ、トランプがどんな雑音を立てるかは本当に重要ではない。トランプが、実現する意志なしで、支持基盤が聞きたいと望んでいる言葉を言っているだけなのか、それとも彼が、ディック・ブラック・バージニア州上院議員が言っているように、「闇の国家」によって出し抜かれているのか、それとも、即刻の軍撤退に、我々には見えない何か他の戦略上の厚い壁に突き当たっているかのいずれかで、彼はシリアから兵隊を撤退させるのに成功するかも知れない。

 私は個人的にトランプの動機は気にしていない。反戦評論家たちは、大統領の個人的意志が何かを強調する傾向があるが、トランプの感情がどうなのか、あるいは彼がどんな種類の人なのかではなく、重要のは、アメリカの法外な世界的軍拡張主義が縮小されるかどうかだ。権力構造は、それが振る舞うように振る舞うもので、もし兵隊が帰国しないなら、それはトランプが共謀しているか、あるいは彼が無力だからだ。 いずれにせよ重要なのは権力構造とその行動だ。

 もしシリアでのアメリカの軍事関与が終わるなら私は最初に喝采するが、私は高望みはしていない。そのかわり私は言説を無視して、行動を見守りけるつもりだ。言説の扱いが本当の権力への鍵である世界で、権力に近い誰であれ、言葉どおりにとるのは不可能だ。

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 お読みいただいたことに感謝! インターネット検閲を回避し、私が公開する記事を読めるようにする最善の方法は、私のウェブサイトで、メーリングリストを購読することで、そうすれば私が掲載する全てのものについて、電子メールで通知が行く。私の記事は全て読者の支持によるものなので、本記事を良いと思われたら、共有し、 Facebookで「いいね」評価し、私のTwitterをフォローし、私のpodcastをチェックし、PatreonPaypalに投げ銭し、新刊『Rogue Nation: Psychonautical Adventures With Caitlin Johnstone』や前の著書『Woke: A Field Guide for Utopia Preppers』を購入頂くようお願いしたい。

記事原文のurl:https://medium.com/@caityjohnstone/reasons-to-believe-in-trumps-syria-withdrawal-are-vanishing-280b0a90b1bb

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 風邪のおかげで今起きた。だるいが、下記二つを何とか拝聴したいもの。

【岩上安身不在の穴を埋めるべくスタッフたちが起つ!ピンチヒッター企画 第8弾!再配信・IWJ_Youtube Live】 15:00~「元外務省国際情報局長・孫崎享氏にIWJ若手の川上正晃記者と小野坂 元(はじめ)記者が訊く、『既存組織はもう役に立たない!?』日本の司法・経済・外交の根本問題!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2018年12月に収録した、IWJ川上正晃記者による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビューを再配信します。IWJがこれまで報じてきた孫崎享氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/magosakiukeru

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/438024

【「国家神道」のルーツを探る!島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビューシリーズ特集再配信 1・IWJ_Youtube Live】20:00~「『神社』は7世紀後半につくられた!『古事記』『日本書紀』、そして伊勢神宮の祭神アマテラスの起源・・・『国家神道』のルーツを探る!岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー1日目(古代編)前半」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2016年11月に収録した、岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏インタビュー1日目(古代編)の前半を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた井上寛司氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E5%AF%9B%E5%8F%B8

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/346982

 澤藤統一郎の憲法日記で下記を拝読。

「天皇制と調和する民主主義」とは、まがい物の民主主義でしかない。

 オーストラリア国立大学名誉教授ガヴァン・マコーマック氏新刊The State of the Japanese Stateの第7章他での主張と重なっている。

2019年1月 7日 (月)

シリアの平和か、地域安定化の要素としての新クルディスタンか

2019年1月4日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 アメリカはシリアから軍隊を撤退させるだろう。本当に? 議論を進めるため、トランプの発言を額面通り受け取ろう。だがRTは、アメリカ軍が撤退する中、エルドアンが「戦略上の調整」をするの可能にすべく、撤退は予想よりゆっくり進むかもしれないと報じている。クリスマスにイラクでのアメリカ兵士を華々しく訪問した際、トランプは既にいかなるアメリカ介入であれ - もし必要とあれば - イラクから開始されることを示していた。もちろんだ。

 地中海、カスピ海、黒海とペルシャ湾の4つの海にアクセスできる戦略上重要な国が、バッシャール・アル・アサド大統領が推進しているようにエネルギー・ネットワークにつながるのをアメリカは放置するまい。既に1990年代後期、ワシントンは最初にバッシャールの父親ハーフィズ・アル・アサドと「交渉しよう」と試みた際、ワシントンは中東の重要な国としてシリアの完全支配を思い描いており、彼の死後、2000年、秘密のワシントン専門家連中は、ハーフィズの息子で相続者バッシャールを恫喝し続けた。我々が知っているように、無駄だった。

 だから「シリアは再び「普通の」国になるのだろうか?」という疑問は、ほとんど答えを必要としない修辞疑問文に聞こえる。シリアは、もちろんトランプが王に即位するずっと前から、帝国により「崩壊す」べく決定されていた宿命的な国の一つなのだ。PNAC(アメリカ新世紀プロジェクト)の中で概説されていた他の国々には、イラク、リビア、アフガニスタン、スーダン、レバノンとイランがある。我々が見ている通り、計画はうまく進行しており、この計画中のいかなる「節目」も外すことをあり得ない。逸脱は認められない。それは、おそらくジェームズ「狂犬」マティスが、シリアから撤退するというトランプ発表後、国防長官を辞任した理由だ。国防総省には軍産複合体に与えられた負託があるのだ。

 だから、戦争あるいは平和(それは戦争だ)は決して干渉されない、全面的に国防総省の領域なのだ。テロあるいは世界をテロから救うこととは全く無関係だ。純粋に単純な戦争機構の利益計算、盗み没収する石油とガス、究極的には世界を全面支配するためだ。中東は永遠の混乱に陥れる必要がある帝国の要の一つだ。平和は決して選択肢にない。帝国が崩壊しない限りは。その時まで、中東は、多目的の「金の山」だ。資源、東西軍備競争の実験場、ほとんど果てしない破壊のための地形、再建、そしてヨーロッパへの難民という絶え間ない不安定化の流れの無限の供給源だ。全てが計画されている。人間の苦しみはこのプロジェクトを止めることができない。我々は、ロシアと中国がこれをはっきり見透かしているのを願い、彼らが、平和の口約束に、見せ掛けの撤退に、嘘といつわりにだまされないよう願うばかりだ。

 シリアは再び「普通の」国になれるのだろうか? 私はイエスを選びたい。だが帝国は崩壊しなくてはならない。帝国は崩壊するだろう。それは、時間と、多分戦略の問題だ。何百年も、クルド人は2500万から3500万人の民族だ。彼らはトルコ、イラク、シリア、イランの境界にまたがる山地と、アルメニアの極狭い地域に居住している。彼らは中東で4番目に大きい民族集団だが、一度も恒久的な民族国家を持ったことがない。一見明白なアメリカ軍撤退によるシリア内での権力再編は、一世紀もの歴史があるクルド「問題」解決の好機ではあるまいか?

 アサド大統領は、シリア内の現在のクルド人拠点マンビジ市に入るというクルド人による「招待」を受けて好機をつかむかもしれない。クルド人が、しばしばアメリカ/ NATO軍隊と共に、あるいはISISと共に、シリア軍に対して戦ったにもかかわらずだ。シリアから始め、中東で地政学を再考する時期なのだ。結局、マンビジはシリア領であり、トルコはシリアで土地の正当な権利は主張できない。あり得る領土交換を除いては。

 これらの理由から、シリアとイラク(イランもそうだ)領内に、現在既にクルディスタンと呼ばれているが、いつの日か完全に自治権があるクルド人の祖国になるかもしれないある種のクルド領を設立するため、トルコとイラクとイランと交渉を始めることを望むかもしれない。イスラエルが、既に70年前に地域を不安定化する特定目的で、外部勢力に指揮された人為的創造だったことを除けば、イスラエルがパレスチナから切り出されて作られたのとほぼ同様に。一方、クルディスタンは、地域の国々によって促進される自然過程の安定化要因だ。

 この和平策定過程に、もちろん大きな利害関係がある他の当事者がいる。ロシア、トルコとイラクや、逆説的に結び付いている、2つのならず者国家イスラエルとサウジアラビアだ。この二国はシリアに近よる権利さえないのだが。だが彼らは、アメリカからの支援を受けているので、一見明白なシリアからのアメリカ撤退にもかかわらず、あるいはそれゆえ、今アサドの合法的政権と戦う上でアメリカ代理の役を果たすことになろう。

 ロシアは、例えばマンビジ占領のような、シリアに対するトルコの干渉を好んでおらず、むしろ近隣諸国、特にトルコとイラクとの交渉による領土交換で、シリア領をシリアが支配し、最終的にクルド問題に解決をもたらすのを見たいはずだ。それはもちろん始まりに過ぎない。容易な部分だ。

 現在の準公式クルディスタンは、地域でも石油の最も豊富な領域の一つだ。現在、これら石油資源は、おおよそクルディスタン国境にそって、すなわち、イラン、イラク、シリアとトルコで分かれている。これらの国々とり、炭化水素は彼らの経済における鍵となる要因だ。そのため、クルディスタンと呼ばれるシリア、イラクとイランの中での自治地域の創造は、誠実なプロセスと石油の均等な分割のみならず、クルディスタンからのトルコ撤退、すなわち領土交換を必要とするかもしれない。独立クルディスタンに向かう進展は、現時点では、期限ついて全く示唆されていないが、クルドの譲歩を必要とするだろう。言い換えれば、平和と祖国には代償が伴うのだ。だが、この代償は、独立と平和の利益には遠く及ぶまい。

 現在、クルディスタンの石油埋蔵量は450億ガロンで、イラク全体の未利用ガソリン1500億ガロンの3分の1と推計される。クルド地域政府(KRG)は首都のイラク(人口900,000人)のエルビルと共に、もちろん独立国家になるのを好むだろう。だがそれは出し抜けに起きることはできない。そのためには、地域とクルドの祖国での平和は交渉された土地と石油使用権の価値を持っている。いつがこのような考えと交渉のためにNOWより良い瞬間だろうか?

 シリアが再び「普通の」国になる途上にある別の兆しもある。アラブ首長国連邦(UAE)大使館が再開するのは、シリアが、2011年、CIAに引き起こされたアサド政権に対する戦争の初めに除名されたアラブ連盟への、バッシャール・アル・アサド復帰歓迎に向けた重要な公的一歩と見なせるかもしれない。バーレーンもダマスカスと同様間もなく外交関係を再開すると発表した。UAEとバーレーンよるこの動きは新たな「アラブの団結」の第一歩なのだろうか? いずれにせよ、これはアサド大統領下のシリアの新たな承認を示している。

 シリアが再び完全に自治権のある主権国家になり、外交団が再開され、難民が国の再建を助けるため帰国すれば、新しいクルディスタンは、もっぱら平和と安定を地域にもたらす点に過ぎないかもしれない。だがそれは、いかなる大西洋主義者の干渉なしでのみ成功するかもしれない。ひたすら地域のプロジェクトとしてあつかわれた場合だけ。

 最後に、現在4カ国に広がっている法外な石油の富ゆえの、クルディスタンの政治的、経済的不安定さに信じられないといった面持ちで首を振っている方々に一言。ピークオイルは過去のものだと申し上げたい。炭化水素は、中東も同様にたっぷり持っているが、盗まれることがない代替エネルギー源、太陽エネルギーに、むしろ急速に、重要エネルギー供給源として置き換えられつつある。東洋、特に中国が、適切な貯蔵技術を用いて、太陽光を電気に変換する、より効率的な新たな方法を急速に開発しており、次世代中に、炭化水素の大半を追放することが可能になるかもしれない。

 だから、アメリカ軍が撤退する今こそ、安定化に役立つクルディスタンを作り、再びシリアを「普通の国にする好機な時なのだ。

 ピーター・ケーニッヒはエコノミスト、地政学アナリスト。30年以上、世界銀行で働いた後、直接の経験に基づき、経済スリラー『Implosion 内部崩壊』を書いた。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/01/04/peace-for-syria-or-a-new-kurdistan-as-a-regional-stabilizing-factor/

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 日刊IWJガイドで、また驚いた。一部引用させていただこう。支離滅裂なものを、何か意味があるがごとく解釈するのは時間の無駄と思うので、こうした話題には、そもそも近寄る気力が起きない。そうとばかりも言っていられない。.一部を引用させていただこう。

 「サイン・コサイン・タンジェント、どこで使うの?」「維新はガラクタ製造機だ!」年末年始に相変わらず暴言・呆言を乱発する橋下徹氏!この人が新党結成で野党共闘の要!? は!?/3月27日には橋下氏による岩上安身へのスラップ訴訟で、元大阪府職員の大石晃子氏が岩上さん側の証人として出廷します! 被告・反訴原告の岩上さん、原告・反訴被告の橋下徹氏も出廷して尋問を受けますのでご注目を!

 今読んでいるChris Hedges氏のAmerica: The Farewell Tour 第一章 Decayの43ページにあるトランプに触れた文章を連想。Decayという章、かつて盛んだった産業都市の衰退した悲惨な現状を描いて強烈。

  Trump is the face of our collective idiocity. He is what lies behind the mask of our professed civility and rationality -- sputtering, narcistic, imbecilic megalomaniac. He wields armies and fleets against the wretched of the earth, blithely ignores the catastrophic human misery cause by global warming, pillages of behalf of global origarchs, and at night sits slack-jawed in front of a television set before opening his "beautiful" Twitter app.

2018年12月31日 (月)

トランプの軍撤退は平和ではなく、更なる帝国主義再編

論説
2018年12月28日
Strategic Culture Foundation

 アメリカ軍をシリアとアフガニスタンから撤退するというトランプ大統領の突然の主張は多くの評論家を困惑させている。

 一般的に、アメリカ軍がシリアから撤退するのは歓迎すべきことだ。彼らはこれまで4年間、シリアの主権を侵害して不法駐留していたのだ。このアラブの国からのアメリカ軍撤退で、ほぼ8年間の戦争後、政治的解決が可能になる。

 アフガニスタンについては、アメリカ軍は「テロと戦う」というあやしげな任務で18年間活動していた。中央アジアの国からのアメリカ軍撤退で、戦争を減らし、政治的安定性に導く可能性がでる。

 ロシアはシリアから軍隊撤退させるトランプによる動きを原則として歓迎している。だが、ロシア外務省は今週「アメリカの作戦が何をもたらすか」明確ではないと述べた。モスクワが警戒するのはもっともだ。

 トランプによる突然の意志決定の背後には、様々なアメリカ政治工作があるように思われる。 「わが青年たちを帰国させる」という彼の主張は国防総省と多くのタカ派共和党と民主党議員に不意打ちを食らわせた。彼らは大統領の命令に「虚を突かれた」ようだ。今起きているのは、トランプが、2020年の大統領選挙を見越し、表面的に、海外でのアメリカ戦争を終わらせるという選挙公約を守り「平和の候補者」を演じようとしている側面がある。

 とは言え、トランプが平和候補者になりすまそうとするのは、いささか受け入れがたい。シリアとアフガニスタンから軍隊を撤退するという命令の数日後、前任者、GWブッシュが違法に2003年に侵略し、進行中の大混乱を引き起こしてから約16年後、彼は今週イラクに予想外の訪問をし、配備されたアメリカ部隊と会ったのだ。

 イラクで、アメリカ兵に対し、テロリストを打ち負かしたのだと主張するトランプは主戦論者で戦士のようだった。フットボール試合のハーフタイムで群衆をあおるかのように「我々は勝つことが好きだ」と彼は言った。

 トランプは、約6,000人のアメリカ部隊をイラクから引き上げる意図はないと発表した。実際、彼はイラクが、シリアや、必要となれば、多分他の中東諸国に、今後そこから未来の攻撃が開始可能な基地の役をするだろうと言った。見たところ、イラク政府はこの新たな戦力投射計画について相談さえされなかったようだ。

 だから、一部の評論家が、希望的に、あるいは逆に、おそるおそる考えているように、トランプは海外でのアメリカ軍国主義を縮小してなどいない。彼はただアメリカ帝国主義を、ぜい肉を落とし競争力のある勢力だと正当化しているに過ぎない。

 トランプの想定される和平提案への嘘は、トルコが、シリアでイスラム国や他のテロ集団を「片付ける」仕事を与えられていると自慢するのでわかる。このテロ集団を、これまで8年間、ワシントンは密かに兵器として利用してきたのだ。

 実業家から転じたこの大統領の興味をそそっているのは、アメリカ帝国主義を、中東属国諸国に下請けに出し、地域全体にアメリカ軍を派兵しなければならないワシントンの金を節約することだ。

 シリアあるいはアフガニスタンからの軍隊撤退は、トランプが、国際法の遵守や、他国の主権に敬意を払っているためではない。彼の撤退は、アメリカ帝国主義のための浅薄で卑劣な費用便益分析に過ぎない。

 このような汚い損得勘定が、アメリカの直接軍事介入と同じぐらい不安定化をもたらすことは疑いようがない。既にトルコは、シリア再侵略のため、軍の準備ができている。このトルコの動きは、イスラム・テロ集団と称されるものの絶滅とは無関係で、ワシントンが今まで後援していた北東シリアで圧倒的なクルド人分離主義者が狙いなのだ。クルド人はトランプの金勘定で見捨てられたが、もしアンカラがシリア主権を侵害すれば、拱手傍観しているはずのないシリア政府軍との間で、より大規模な紛争になるかもしれない。

 同様に不気味なのは、トランプがシリアからの軍力撤退を宣言した数日後、今週イスラエルがダマスカスに対する空襲を開始したことだ。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエルが、撤退するアメリカ軍によって残されたシリアの「隙間を埋める」と警告していた。ロシア軍の監視によれば、犯罪的なことに、最近のイスラエル空襲は、奇襲のために隠れ蓑として使うことで、2機の民間定期航空便を重大な危険にさらした。著しい違反は、9月、イスラエルのごまかしにより、シリア沖でロシア偵察機が撃墜され、15人の航空兵の命が奪われた手口を思い起こさせる。

 アメリカ軍はそもそも、決してシリアに駐留すべきではなかったのだ。「テロとの戦い」と称される活動は常にでっちあげで、シリアを不安定化し、政権転覆するというワシントンの実際の狙いの身勝手な隠れ蓑だった。

 トランプが、和平調停にまつわる何らかの道義的理由ため、アメリカ兵を撤退させているわけではなく、むしろ中東での、アメリカの帝国主義戦力投射を正当化するためであることが一層明確になりつつある。この卑劣な損得勘定の当然の結果が、アメリカの策略によって、更に不安定されるシリアと、この地域のありさまだ。

 トランプは平和を示してなどいない。むしろ彼は、これまで何十年も中東を冒涜し堕落させた犯罪的アメリカ帝国主義者の一味違う行動を予告しているのだ。

 アメリカ資本主義は戦争をするように作られている。常にそうだったし、常にそうだろう。どのような大統領も、特に元ホテル業界大物も、他のいかなる方法によって、これほど精神錯乱した国をもてなすことなどできるまい。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/12/28/trump-troop-pullout-not-peace-more-imperialist-reconfiguration.html

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  「独自外交」皆無、金ばらまきポチ外交、八方塞がり。略奪的FTAの強制で、一層酷い来年がまっている。日本酷紀と一緒に写った、おぞましい写真を見た。目に毒。孫崎享氏の今日のメルマガ題名は以下。

2019年主要外交問題はどう展開するか?北方領土問題。他外交関係困難な中,安倍首相にとり北方領土問題解決の重要度は高まる。「二島先行」はない。「二島+α」も次第にとうざかる。難関はプーチンに実行できる国内基盤があるか。日本の「四島返還論」者は?

 日刊IWJガイドに、東京大学農学部鈴木宣弘教授インタビュー配信予定とある。大本営広報部では決して聞けない貴重なお話を期待している。

【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画 第10弾!録画配信・IWJ_Youtube Live】15:00~「極端な規制緩和の果てに安価で危険な食品が市場を埋め尽くす!? 活路は共助による資源管理!~小高由貴乃記者と小野坂元(はじめ)記者が東京大学農学部の鈴木宣弘教授に緊急取材!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 12月27日に収録した、IWJ小高由貴乃記者と小野坂元(はじめ)記者による東京大学農学部・鈴木宣弘教授へのインタビューを録画配信します。IWJがこれまで報じてきた鈴木宣弘氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E5%AE%A3%E5%BC%98

 

2018年12月28日 (金)

アメリカのシリア撤退は、イスラエルによる攻撃用のお膳立て

2018年12月25日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 何年もシリアを不法占領した後、アメリカは突然、不意にシリアからのアメリカ軍隊撤退を発表した。2011年に紛争が始まって以来、特にユーフラテス川東部に集中する自国資源の油田をダマスカスが利用するのを拒否するアメリカ駐留は、アメリカとパートナーが武装させ支援する過激派組織によるシリア政府打倒を狙っていた。

 アメリカによるシリア占領は、ロシアと中国両国を包囲し封じ込める最終目的と同様、北アフリカや中東や中央アジア全域で、アメリカ覇権を達成し、維持し、拡大するより広範な、数十年にわたる作戦のごく一部だ。

 シリア紛争からの本当の撤退はアメリカ外交政策における劇的変化を示し、アメリカ覇権の不可逆的凋落を示すものとなろう。

 このような劇的変化が、突然起きると信じるのは困難だ。

 これは、アメリカの外交政策や、事実の上からは見出せない変化だ。

 考慮するべきいくつかの重要な可能性がある。

  • アメリカ撤退は、一方的なイスラエル攻撃への道を開く。
  • 同様に、トルコによる大規模侵攻への道を開く。
  • イスラエル、あるいはトルコが引き起こす、あらゆる広範な紛争においても、アメリカ軍は、目標として、現地にいないことになる。
  • アメリカ軍は、協力者イスラエル、あるいはトルコを防衛する新たな口実で、直接ダマスカスと戦うため、戦域に再参入できる。
  • アメリカ軍は、トルコが作りだそうと努めているより良く形成され、守られた形で、戦域に再参入できる.

 上の可能性は推測ではなく、数十年に及ぶアメリカの複数政策文書から引き出される。

 シリアからのアメリカ撤退はエスカレーションの障害を取り除く。平和ではない。

 アメリカ政策当局が中東におけるアメリカ優位に関し、何年もの間計画を作ってきた。大企業・金融業者から資金を供給されたシンクタンク、ブルッキングス研究所によって発表された2009年の政策文書には、イランに対する大規模攻撃を実行するため、イスラエルのようなアメリカ代理人の利用について、独立の章がある。

 だが、この選択肢の唯一の障害は、イスラエル軍用機が、アメリカ同盟国のヨルダン、あるいはアメリカ占領されたイラクの上空を飛ぶ必要性だ。

 報告書の「Bibiに任せろ。イスラエル軍による攻撃を認めるか、奨励せよ」と題する章(.pdf)でこう描いている。(強調は筆者):

イランに対するイスラエル空爆作戦には、アメリカによる作戦とは、多くの非常に重要な相違がある。まず、イスラエル空軍(IAF)には、イスラエルからイランまで領空通過の問題がある。イスラエルは航空母艦を持っていないので、戦闘機はイスラエル空軍基地から離陸しなければならない。イスラエルは、B-1あるいはB-2のような長距離爆撃機、あるいは燃料給油機の巨大編隊を所有しておらず、すべてが、アメリカと異なり、イスラエルは、誰かの領空を通って飛ぶのを避けることができないことを意味する。イスラエルからイランのナタンズ核施設までの最短経路は、ヨルダンとイラク経由で、およそ1,750キロだ。イラク占領軍として、アメリカはイラク領空を防衛する責任がある

 更ににこうもいっている(強調は筆者):

アメリカの見地から、これは過失-から選択-距離を置くもの、アメリカ、のポイント全体を否定する、それは、それで、ワシントンのためにそれを可能な見込みなしにして、イラクでアメリカの努力を危険にさらすことができた。最終的に、ヨルダン領空のイスラエルの違反が、地域でアメリカ(イスラエル)の最も親密なアラブの友人の1人、ヨルダンのアブドラ国王に、多分政治問題を引き起こすだろう。だから、イスラエルが、イラク上空を飛行することをアメリカが許すことは非常にありそうもなく、ワシントンとアンマンに引き起こすであろう問題ゆえに、イスラエルがヨルダン上空を飛ぼうとすることもありそうもない。

 最終的に、ブルッキング論文は(強調は筆者)こう要求している。

イランでのイスラエル攻撃は、アメリカの主要戦略上の権益に直接影響を与えるだろう。もしイスラエルがイラク上空を飛行すれば、イランと世界中の人々の圧倒的多数、攻撃は、アメリカに承認されたのではないにせよ、扇動されたと見なすだろう。たとえイスラエルが、もう一つのルートを使ったとしても、多くのイラン人が、攻撃はアメリカによって支援されている、あるいはアメリカが画策したと考えるだろう。 結局、どんな攻撃でも、戦闘機は、アメリカが製造し、補充し、資金供給しているF-15とF-16なのだ。実際、30億ドルのアメリカ援助が、毎年イスラエル国防軍が、この地域での優位を維持しているのだ。

 だから、イスラエルにイランを攻撃させる2009年のアメリカ計画に関し、アメリカ軍をイラクから撤退させたり、あるいは近い将来のイスラエル攻撃に先んじて、アメリカを責任から遠ざけるため、アメリカ軍をシリアから撤退させたりすることで、平和ではなく、大規模戦争に向かうより大きなエスカレーションに向け、アメリカはこの極めて重要な障害を取り除くことができるのだ。

 アメリカが「一方的な」イスラエル攻撃の後、おそらく何をするかについて - ブルッキングス研究所はその答え(強調は筆者)を持っている。

しかしながら、前章で述べたように、空爆自体は実際、この政策の始まりに過ぎない。再び、イランは疑いもなく彼らの核施設を再建するだろう。イランはおそらくイスラエルに報復するだろう、イランはアメリカにも報復するかもしれない(これは、アメリカによる空爆、あるいは侵略のための口実になるかもしれない。イランが強暴な過激派集団に対する支持、あるいはイスラエル空襲の余波の中、地域の現状をくつがえす努力を終わらせることはありそうもないように思われる。アラブとイスラエルの講和条約に対するイランの反対は、多分倍加するだろう。それ故アメリカは、イスラエルによる空爆完了後、イランに対処する戦術が必要で、アメリカの目標のすべてを達成するためにはずっと長い時間枠が必要だろう。

 シリアという文脈で、シリアの標的に対する、本格的な未曾有のイスラエル攻撃を意味し これまでの一層限定された攻撃からの本格的エスカレーションだが、全面戦争を避けるため、モスクワが報復しないだろうという仮定の下で、ロシアの標的は避けるのだ。

 イスラエルは既に、アメリカ軍撤退後、シリアで「イラン」と対立し続ける意図を明らかにしている。

 実際のものであれ、計画であれ、ダマスカスによるいかなる報復も、直接ダマスカスを攻撃するため、アメリカが再度参戦するための口実に利用されるだろう - 大規模衝突の直後、格好の標的になるアメリカ軍隊が現地にいない利点は大きい。

トルコも?

 同じく考慮に入れるべきなものに、紛争が2011年に始まった時から、シリアに対する代理戦争を容易にする上で、中心的役割を果たした国トルコがある。アメリカ政策当局は何十年間も、トルコをイスラエルと合わせ、ダマスカスに圧力を加える二つのつぼにしてきた。

 元CIA士官グラハム・フラーが署名した「シリアに本物の実力を行使する」と題する1983年の文書(PDF)には、こうある(強調は原文)。

現在、シリアは、レバノンでも湾岸でも、アメリカの権益を、しっかり抑えつけている。イラクのパイプラインを阻止し、[イラン-イラク]戦争をイラクが国際化するのを邪魔している。アメリカは、敵の国境を接する三国、イラク、イスラエルとトルコから、シリアに対し、密かに同時に軍事的脅威を画策することにより、(父親)アサド対する圧力を急激にエスカレートさせることを考えるべきだ。

 報告書は、こうも述べている:

もしイスラエルが、イラクの主導によるシリアに対する緊張を同時に増せば、アサドに対する圧力は急速にエスカレートするだろう。トルコの動きがさらに心理的に彼に圧力を与えるだろう。

 より最近、「シリアを救う:政権転覆に対する選択肢を評価する」(PDF)と題する2012年のブルッキングス研究所文書でアメリカ政策当局は(強調は筆者)こう述べている。

ワシントンとエルサレムの一部が、シリアのエリートにアサドを排除するよう強いるのに、イスラエルが貢献できるかかどうか探っている

 報告は、さらにこう説明している(強調は筆者):

イスラエルは、ゴラン高原近く、あるいは、高原に軍隊を配備して、シリア政府軍が、反政府勢力を弾圧することから逸らせられるかもしれない。特に、もしトルコが国境に同じことをするのをいとわなければ、シリア反政府勢力に、絶えず兵器と訓練を与え続ければ、この状態は、アサド政権に、多面的な戦争という恐怖を呼び起こすかもしれない。このような動員は、多分シリア軍指導部に、自らを守るため、アサドを打倒するよう説得することができよう。

 今実際に起きている出来事で言えば、トルコは既に、ユーフラテスの東から、シリアに入り、より多くのシリアの領域に軍事占領を拡大する意図を示している。

 より広範な戦争発生時に、シリアに侵入するトルコ部隊は、シリア軍に対して、トルコ国境までずっと保護された、トルコ領土奥深い補給線を持った戦線役を演じるだろう。戦域に再参戦するアメリカ部隊は、トルコから入り、東シリアに現在散在するアメリカ基地から切り離されるのを避けることができるのだ。

 トルコと、シリアを不安定にすることにおける、その継続的な役割の間に、ロシアとイランが十分な量の誘因と抑止力を置けたのかどうかは、様子を見てみないとわからない。アンカラとどんな協定をしたのか、どこからシリアに侵入する計画が最適と思っているのかを知ることができるのは、モスクワとテヘランとダマスカスだけだ。

帝国は簡単には消えない

 シリアにおけるアメリカの関与は、常に、まずはイラン、次にロシアに悪影響を及ぼし、包囲し、制圧し、最終的に打倒することを最終的に目指している。

 我々が、そうなっていることを示唆する証拠はないが、アメリカが広範な覇権の野心を断念したと信じない限り、アメリカ自身の有責性を最小化しながら、紛争を危険にエスカレートさせる計画なしで、アメリカが本当にシリアから立ち去ると信じるのは非合理的で無分別だ。

 今アメリカは、冷戦終結時の、争う余地のないグローバル超大国から、益々危険で自暴自棄な衰退つつある覇権国になっている。より弱いように見えれば見えるほど、それだけ行動は一層予想不能で、危険になっている。シリアからの本当の撤退は、アメリカの現在の世界的野心には合っておらず、東ヨーロッパから中東と北アフリカ、中央アジア、東アジアで実行されている益々危険で深刻な政策という最近のパターンにも合っていない。

 アメリカが承認し、すぐさま大規模戦争に向け利用するはずの、代理勢力による挑発に先んじ、シリアからの撤退とされるものによって育成しようとしている一見明白な「善意」を十分利用する余地など、懐疑的な大衆が許すまい。

Tony Cartalucciはバンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/25/us-withdrawal-from-syria-paves-way-for-israeli-strikes/

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2018年11月28日 (水)

サウジアラビアに対してトランプは寛大だが、皇太子は懸念すべき

2018年11月22日
Melkulangara BHADRAKUMAR
Strategic Culture Foundation

 11月20日の、サウジアラビアを支持することに関するトランプ大統領声明は、異常な率直さゆえ、アメリカ外交年代記に独特な文書として残るだろう。部外者が、アメリカ外交政策は全く自己中心的で、計算高く、無節操で、実に傍若無人だと考えるのと、アメリカ大統領が、それを確認するのは全く別物だ。

 火曜のトランプ声明にある衝撃的メッセージは、アメリカ「例外主義」が全くのたわごとだということだ。トランプは前進したがっている。ジャマル・カショギが何だろう?

 そうは言うものの、トランプ声明は多かれ少なかれ想定通りだ。一言で以下のように言い替えられる。「アラブの首長連中は金の卵を産むガチョウだから、我々は彼らを決して殺さない」。

 ところが、わき筋もある。最も重要なのは、トランプは、サウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマーン擁護を用心深く避けていることだ。それどころか、ジャマル・カショギ殺人に関して「全ての情報を評価し続けている」諜報機関が、近い将来「皇太子はこのいたましい事件を知っていた。彼はしたのかも、彼はしなかったのかも!」と証明さえするかもしれない可能性を彼は排除していない。

 トランプは自信がないか、あるいは公的に認めている以上に多くを知っているかのいずれかだ。重要なのは、トランプがサルマーン国王と皇太子を区別していることだ。トランプはこう付け加えている。「いずれにせよ、我々はサウジアラビア王国と共にある。彼らはイランに対する我々の非常に重要な戦いで、これまで偉大な同盟国だった。我が国やイスラエルや、地域内の他の全パートナーの権益を保障すべく、アメリカ合州国は断固、サウジアラビアのパートナーでありつづける。」

 トランプは、アメリカにとってのサウジアラビアの重要性も列記している。アメリカの対「過激イスラム・テロ」戦争に資金を出す自発的意志、(軍装備品購入に関する1100億ドルを含め)4500億米ドルをアメリカ経済に「使い、投資する」合意、そして「…石油価格を妥当な水準に保つという私の要請に対応してくれている」こと。

 これは結果的に、サウジアラビア指導部に多言を弄せずに、今後のトランプの期待を効果的に伝える賢明な方法だった。これがトランプにとって「ウイン・ウイン」なのは実に明らかだ。

 一方、カショギの「ひどい」殺人を非難し、カショギ殺人に対するサウジアラビアの公式姿勢に、これ見よがしに距離を置き、彼は道徳的に優位な立場に立っている。とりわけ、トルコによる更なる暴露の可能性があるので、状況が本質的に進展するにつれ、彼の姿勢を変え、微調整する余地を生み出すことになっている。

 いずれにせよ、トランプは、カショギ問題に関し、サウジアラビアを単刀直入に罰したり、アメリカ-サウジアラビア関係を危険に陥らせたりするのを拒否している。彼は国益を守り、「アメリカ・ファースト」を強く主張することで、それを正当化している。確かにトランプは国内有権者を考慮しており、政治的直感で、アメリカ議会が、サウジアラビアに反対する行動をとるよう彼をごり押しし駆り立てないだろう感じているのだ。

 このような「寛容」さに応えて、サウジアラビア政権が彼の要求を満たして互恵関係を示すよう、トランプが期待しているのは確実だ。大中東でのアメリカ軍事行動に対する気前よい資金提供、アメリカ兵器業者に大規模商談をもたらすアメリカ・ファーストへの物惜しみない投資、価格上昇を阻止する水準に石油生産を維持すること(アメリカ経済にとって重要だ)。

 だが、こうしたことで重要な点は、サウジアラビアが政策訂正する必要性をトランプが考えていないことだ。イエメンでの戦争に関してさえ、彼は何の要求もしていない。

 ところが、トランプは、カショギ事件で、現在のサウジアラビア指導体制を支持の一言も言わなかった。特に、皇太子に関する彼の声明、アメリカ人が良く言う「すべての選択肢がテーブル上にある」は、ひいき目に見ても曖昧だ。

 決定はまだ下されておらず、皇太子としてのムハンマド・ビン・サルマーンの継続は、障害になるかもしれないと、おそらくトランプは予想する。実際、サウジアラビア皇太子に対するトランプ声明は示唆に富んでいる。

 大きな疑問は、トランプ声明が国際世論でどのように見られるかだ。良かれ悪しかれ、それがアメリカ同盟諸国に基準として奉じられるのだ。平たく言えば、トランプは、カショギ事件の隠蔽を望んでいるという信号を出しているのだ。欧米秩序においては、わざと曖昧な言葉で話す二重語法や、偽善はありふれているので、このような恥知らずの現実主義が、欧米の感受性に道徳上のジレンマを引き起こしたり、衝撃を与えたりすることはありそうにない。リビアとイラクが二つの目立つ例だ。

 この発言で、アメリカの道徳的権威は悲惨なほど傷ついた。ひどく傷ついたのだ。アメリカの世界的立場にとって、特にトランプの対イラン・キャンペーンにとって、悪影響があるはずだ。声明中の彼のイランに対する猛烈な非難には何の信頼性もない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/22/trump-goes-easy-saudi-arabia-but-crown-prince-should-worried.html

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 ジャズピアニストの前田憲男氏逝去。

 大本営広報部白痴製造番組、昨日の話題、カリスマ経営者、離婚問題、一家殺人。カショギ事件の片鱗も、このトランプ宣言に関する論評も、洗脳番組で見たことがない。書いている自分が悲しくなってくる。

 入管法改悪、衆院通過に、「誠心誠意答弁している。」と自民党幹部。こういう連中が命令して作る「道徳」教科書、奴隷洗脳教本。自民、公明議員が、誠心誠意質問答弁しているのを見た記憶なし。次は、水道民営化。

 大本営広報部呆導ではなく、以下のIWJ中継を拝見しようと思う。

【IWJ・Ch4】14:00~「日本外国特派員協会主催『外国人労働者受入れ問題について』 ―外国人技能実習生問題弁護士連絡会 共同代表・指宿昭一弁護士 記者会見(同席:カンボジア人技能実習生、中国人技能実習生)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 「日本外国特派員協会」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた外国人技能実習生関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%8A%80%E8%83%BD%E5%AE%9F%E7%BF%92%E7%94%9F

【IWJ・Ch6】19:00~「市民連合シンポジウム『安倍政権にかわる新しい選択肢』」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」主催のシンポジウムを中継します。登壇予定者は、立憲民主党 福山哲郎幹事長、国民民主党 平野博文幹事長、 日本共産党 小池晃書記局長、社会民主党 吉川元幹事長、自由党 森裕子幹事長、無所属の会 大串博志幹事長。

 これまでIWJが報じてきた市民連合関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%B8%82%E6%B0%91%E9%80%A3%E5%90%88

2018年11月14日 (水)

不可侵のアメリカ-サウジアラビア関係はアメリカ帝国主義の根幹

Federico PIERACCINI
2018年11月4日
Strategic Culture Foundation

 過去数週間、イスタンブールのサウジアラビア領事館内におけるジャマル・カショギ殺人に関して、無数の記事や分析が生み出された。ところが、サウジアラビアとアメリカ合州国との関係は問われておらず、その理由も説明されていない。

 1971年のアメリカ合州国が金本位制から離脱するニクソンによる決定は人類の将来の方向に大きく影響を与えた。 1950年代中期以来、世界の国々が貿易にドルを使う必要がある結果、世界準備通貨となって、アメリカ・ドルの重要性は高まった。世界で最も消費される生活必需品の一つは石油で、その価格はOPECにより、アメリカ・ドルで設定されることが良く知られており、この組織はサウジアラビアに強く影響されている。

 それゆえ、オイルダラーの機能を理解するためには、リヤドを見なければならない。ドルが金本位制を離脱した後、ワシントンは、リヤドと、石油をドルのみで値付けする取り決めをした。見返りに、サウジアラビアは保護を受け、地域で自由に動くことが認められた。この決定は、他の国々に膨大な量のアメリカ・ドルを通貨準備として保有し、財務省証券購入するよう強いることになった。アメリカ・ドルと石油との間の関係が、この通貨に新しい生命を吹き込み、世界の金融と経済体制の中心に押し上げた。ドルが享受する、この特権的な役割が、アメリカ合州国が、その信頼性をもとに、他の国々に通貨バスケットに、財務省証券を貯め込むよう要求するオイルダラーに支援され、ただ不換紙幣を印刷するだけで、自国経済の資金調達をすることを可能にしているのだ。

 この仕組みは、無数の戦争(バルカン諸国、イラク、アフガニスタン)や、金融危機(1987年のブラック・マンデー、2000年のDotcomバブルと、2008年のリーマン・ブラザーズ・サブプライム危機)や、主権国家の破産(1998年のアルゼンチン)にもかかわらず継続している。この説明は、財務省長期証券購入者に返済する能力があるアメリカ・ドルとアメリカそのものへの信頼性に見出せよう。言い換えれば、アメリカが、ドルのおかげで、世界の金融・経済体制支配を維持し続ける限り、世界超大国としての優位を疑問視されることはまずない。通貨市場と特別引き出し権 (SDR)バスケットに対するこの影響力を維持するためには、石油をアメリカ・ドルで値付けすることが極めて重要だ。これが、少なくとも部分的には、ワシントンとリヤドとの関係縮小が不可能なことの説明になる。これがサウジアラビア-アメリカ関係が重要な唯一の理由だなどとは誰も信じ込むべきではない。ワシントンは、サウジアラビア・ロビーが降り注ぐお金の中で泳いでいるわけで、そのような気前の良さの受益者が、パーティーを止めたいと望むとは思えない。

 ワシントンとリヤドの間の合意は、リヤドがワシントンによる保護を受け、サウジアラビアが、黒い黄金をアメリカ・ドルでのみ売っている限り、王国内や地域でのリヤドの振る舞いを、ワシントンは見てみない振りをするという保障だ。この合意は、明らかに議論の的になるものであり、カショギの死や、リベラル主流マスコミが王国を攻撃している中でさえも、大衆から隠されている。だがこれはアメリカ-サウジアラビアの絆がこれほど固い唯一の理由ではない。サウジアラビアとアメリカとの当初の合意は、オイルダラーに関するものだった。しかし1979年、イランのイスラム革命(イランの民族主義者のムハンマド、モサデク首相は、1953年、アメリカとイギリスによって打倒されていた)以降、イスラエルの心からの同意を得て、リヤドとワシントンは、彼らの共通の敵に宣戦布告することに決めたのだ。1980年代、パキスタンとサウジアラビアとアメリカのシークレット・サービスによって聖戦士を徴募し、訓練し、武器を与えて利用する、アフガニスタンでのソ連に対する共同作戦を通して、リヤドとワシントンの協力は一層緊密になった。聖戦戦士テロの地政学的兵器としての利用はリヤドの経世策の主要な特長だ。

 サウジアラビアとアメリカとの間の関係は、単なる経済と保護の同意から、1980年代以来のジハードを戦略目標推進のために利用するという既存の協力を拡大して、ワシントンとテルアビブとリヤドの共通の敵に対する全面的協力へと進化した。イランとの状況が、アメリカの地域戦略にとって、一義的重要性を持つことになった。時間がたつと共に、リヤドは三役をこなしているのだ。つまり、オイルダラーの保証人、地政学的兵器としてのイスラム・テロ利用上の世話役、地域におけるイランへき対抗者だ。

 この関係は双方にとって有益だ。サウド家はワッハーブ主義の厳格な拘束に沿って、欧米の干渉無しに、自由に国家を運営している。またワシントンは、即座に他の国々が購入する財務省証券という形で、単に債務を印刷するだけで、無限の軍事支出能力を享受している(特に2008年危機と、量的緩和開始以来)。ワシントンは事実上、紙くずを印刷して、引き換えに消費財を手に入れ、アメリカ合州国が、イラクとアフガニスタンでの戦争で、6兆ドルも浪費しても、深刻な経済的影響に悩むこと無しに済んでいるのだ。

 ドナルド・トランプがホワイト・ハウス入りして以来、オバマ時代に始まった脱ドル化プロセスは加速するばかりだ。2012年のイランをSWIFT国際銀行制度から排除するという前例の無い動きで、作られた危険な前例は、他の国々への警報として機能した。アメリカ合州国は、ドルを地政学的敵国に対する武器として使って、支配的立場を進んで乱用する正体をさらけ出したのだ。

 この行為の影響は、今も感じられ続けている。欧米エリートの多くは、この過ちを認め、後悔している。ロシアと中国は次にまな板の上に載せられるのは自分たちなのを理解しており、ワシントンがモスクワと北京をSWIFT制度から排除しようとした場合に、バックアップ体制として機能するCIPSのような代替の支払制度創設に着手した。

 世界を更なる脱ドル化の方向に向かわせる上で、トランプはどの前任者より貢献している。経済制裁と関税が、アメリカ同盟諸国の信頼感を弱め、他の国々に代替案を探し始めるよう強いたのだ。商取引が、既に長年、ドル以外の通貨で行われているイランとロシアの例は教訓的だ。商取引でドルが使用されなくなったが何十もの他の例がある。だがより複雑なのは、ドルで行われていることが多い、民間あるいは公共企業の債務用資金調達だ。これは自国通貨がドルに対して、切り下がった場合、債権者に返済するために必要なアメリカ・ドルを入手するのが、より高価になり、主要国営企業が破産に直面する可能性をもたらし、産業を困難な状況に曝すことになる。2014年にルーブル攻撃でロシアが学んだように 自国の戦略的部門が、外国敵対勢力による経済的影響力にさらされる可能性は避けなければならない。

 金融取り引きでのドル使用を止める圧力は、次の金融危機がドル建ての世界の債務に影響しかねない恐怖からも由来している。金融危機は、アメリカ経済を破壊するのみならず、財務省証券を大量に保有する国々をも引きずり込むのだ。これは憶測や陰謀論ではなく、過去10年以上の、経済状況観測からの単なる結論だ。2008年、世界経済は、中央銀行による介入後、国民が持っていた信頼の結果救われたのだ。連邦準備制度理事会や、そのパートナー連中が作り出した腐食性の仕組みが何カ月かしてから明らかになった。中央銀行は、0%金利で、無限のお金の印刷を開始し、それを、サブプライム住宅ローン危機のような投機バブル崩壊で残された債務を補填するよう、銀行や金融機関に供給したのだ。

 普通の人々は、バーナンキとドラギが、TVで、"制度を救済するための未曾有の行為"について語るのを見て安心し、自分たちのお金は、銀行に預けたり、アメリカ・ドルで持っていたりしても安全だと感じたろう。次の金融危機 - 可能性としては、これまでになく大きいが - 連邦準備制度理事会や他の中央銀行による利上げか、無数の負債バブルの一つがはじけることによって、引き起こされる可能性が高い。肝心な点は、ドラギが言った通り、"[この量的緩和という兵器]は一度しか使えない"のだから、一般市民による制度への信頼の真価が問われることだ。何十億ドルもの金額の負債を抱えている銀行や投機組織には何の保護もなく、生き残れる可能性はない。

 ドルに基づく金融体制崩壊の可能性を考えて、いくつかの国々は保有する財務省証券を売って、危険性を減らし、金を買い集めている。これは中国とロシアだけの話ではなく、欧州連合もそうなのだ。

 そのような状況の中、特にこの地域が、テヘランから始まり、バグダッドとダマスカスを含み、ベイルートで終わる枢軸によって動かされているように見える現在、サウジアラビアとの関係の危機など、ワシントンには思いも寄らないものだ。リヤドは地域のイスラエル戦略にとって必要で、アメリカ・ドルに関する理由から、ワシントンもそれに続く。オイルダラーを維持する上でと、地域でイランに対抗するリヤドの重要性を考えれば、ワシントンのイスラエル・ロビーが、カショギ事件で、リヤドを罰することに熱心なアメリカ上院議員をなだめるために最善を尽くしていても驚くべきことではない。

 もしサウジアラビアが、カショギ事件でのMBSの潔白に本当に確信があるなら、この状況を、サウジアラビアの外交政策におけるワシントンの役割を弱め、自分に有利に利用することが可能なはずだ。東に向き、中国やロシアとの協力関係を強化すれば、地域全体に良い効果があるだろうし、世界におけるアメリカ合州国の重要性も低減されるだろう。サウジアラビアは何十年にもわたる分裂と確執で引き裂かれた巨大な家族に支配されている。MBSは自分の王国には興味がなく、自分の生き残りしか考えていない。彼はネタニヤフとトランプが、自分の支配を継続するための最良の策だと知っている。トランプも同様に、中間選挙と、2020年大統領選挙を考慮して、アメリカにおける自分の広報戦略での、MBSの重要性を周知している。サウジアラビアを取り込むトランプの交渉技術のおかげで、MBSはトランプにとって、巨大プロジェクトに資金を提供する金の卵を産むガチョウだ。もちろん、これは真実とはほど遠いが、重要なのは、この同盟にトランプが加えているひねりだ。

 皇太子は、進んで、公然とユダヤ人国家と外交関係を結び、両国間の関係を公表した初めてのサウジアラビア人君主なので、イスラエルはMBSの主要同盟国だ。アメリカ政府幹部、いわゆる陰の政府は、数週間、MBSを、トランプに対して利用しようとした。しかし、イスラエルが、アメリカ陰の政府の一部と共に、サウジアラビアとアメリカとの間の世界的な関係を縮小するのは危険だと考えた後、この戦略は終わった。MBSをわきへ押しやるのは非常に困難で、砂漠のダボス会議でみられた通り、王国内での彼の立場も、多くが想像するより堅固に見える。MBSと別れれば、アメリカの覇権的地位にとって、想像を絶する影響があるはずで、これは当面、ワシントンにはそうする余裕がないものだ。

 ワシントンの敵国に対する政治的、金融的兵器としてのジハードとオイルダラー利用は、ジャマル・カショギを早々と忘れ、サウジアラビアが行っている様々な虐待を無視する状態に戻る十分な理由だ。一極世界から多極世界へのこの移行過程で、アメリカと、地政学的敵に対して使える、兵器庫中の最も強力な兵器を放棄するわけには行かないのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/04/untouchable-us-saudi-relation-core-element-us-imperialism.html

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 ペンス副大統領も横田基地経由でおでましになられた。「お前たちは属国だ」と、FTA交渉推進を恫喝しに来られたのだ。傀儡が造語のTAG(物品)だと言っても、副大統領がはっきりサービスも対象(つまりFTA)とおっしゃっているのは大本営広報部でさえ隠せない。マッカーサーやトランプ大統領のように、基地経由でおいでになったことに、大本営広報部、触れたのだろうか?

 FTAをTAGと言い換えるのみならず、移民政策を入管法改正だと、呼吸するように強弁する傀儡売国奴。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名のほうが有象無象の虚報より説得力がある。

ペンス副大統領は何故訪日したか。?安倍首相の中国接近の動きに釘をさす。ペンスは10月4日ハドソン研究所で対中宥和政策の見直しの大演説。他方安倍首相は対中政策に「脅威ではなくパートナー」「自由で公正な貿易体制の発展」等提言?貿易交渉の厳しさ通知

 IWJガイドに、明日の田代秀敏氏インタビュー第三弾の知らせ。田代秀敏氏インタビュー拝聴をきっかけに、早速、中国関連本を数冊読んだ。知らないことばかり。

**2018.11.15 Thu.**

【IWJ_Youtube Live】14:00~「中国が新たな未来を切り開きつつある!? 対米追従路線を進む限り日本に未来はない! 21世紀人類最大のテーマ『米中覇権交代』!岩上安身による中国通エコノミスト田代秀敏氏インタビュー 第3弾」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2018年11月 3日 (土)

サウジアラビアは止められるべき、今回は止められるかも知れない

2018年10月30日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 サウジアラビア王国は、もしそうしたものがあったとすれば、良識のあらゆる限界を超えたように見える。

 限界を超えたのは、何万人もの無辜の人々をイエメンで残虐に殺害したがゆえにではなく、シリア国内(実際は、世界中で)テロリストを、しばしば欧米のために支援し続けているからでさえない。サウジアラビアが隣国カタールを、半島から、島へと変えようとさえしているためでもない。

 サウジアラビアが人類に対して行った犯罪は累積しているが、世界から隔離された王国(隔離の余り、監視を逃れるため観光ビザさえ発行していない)はいかなる経済制裁や禁輸の目に会っていない。この国が行っているのは、どこかで誰かによって行われたもののうち現代史上最も残酷な犯罪だ。処刑してからの四つ裂き、四肢切断、拷問、一般市民の爆撃。

 だが、何年も何十年も、こうしたこと全て問題にならなかった。サウジアラビアは、最初はイギリス、後には欧米全般の巨大な事業権益と政治権益の両方に忠実に奉仕してきた。これには、もちろん、サウド家がシーア派イスラムに対するほとんど奇怪な憎悪を共有しているイスラエルが含まれている。

 それゆえ、何千億ドルもの価値の兵器が、サウジアラビア王国に到着し続け、石油、あの黒い粘着性の災いのもとが輸出され続ける中、少なくとも、欧米マスコミや、ヨーロッパやアメリカの政府では、どの残虐行為も公的に議論されたことはない。

 リヤドは何のおとがめもない状況を享受していたのだろうか? 全く!

 だが、こうしたこと全てが止まるかも知れない。たった一人の人物、ジャマル・カショギ氏のおかげで、より正確には、イスタンブールのサウジアラビア領事館中での、彼のall悲劇的で、ゾッとするような死とされるものおかげで。

 ニューヨーク・タイムズが2018年10月11日引用したトルコ当局によれば

“カショギ氏が行方不明になった日の10月2日に、15人のサウジアラビア工作員が二機のチャーター便で到着した。”

 彼らはサウジアラビア国民のカショギ氏を残虐に殺害し、それから製材ノコギリを使って、手足を胴体から切り離したと推定されている。

 全てが、カショギ氏のトルコ人婚約者ハティジェ・ジェンギズが領事館前のベンチで、彼を待っていた間のことだ。彼は彼女との結婚に必要な書類を受け取るため、館内に入った。だが、彼は決して戻って来なかった。

 今やトルコ国は憤慨している。

 十年前、一年前なら、全てがもみ消されていた可能性が極めて高かったはずだ。サウジアラビアが世界中で行ってきたあらゆる大量虐殺が常にもみ消されたように。自分たちの自家用ジェット機を使っての、 感覚を鈍らせる麻薬で、それゆえ戦闘地域や、テロ攻撃の際に使われる麻薬のサウジアラビア王家によるレバノンからの密輸に関する情報がもみ消されたのと同様に。

 だが今は、2018年の年末だ。そしてトルコは益々敵対的な国による凶行残、トルコ最大の都市の中心で行われた残虐行為を容認するつもりはない。かなり長期間、トルコとサウジアラビア王国は、もはや友達ではない。トルコ軍部隊は、サウジアラビア軍と対決し、ちっぽけな(無害とは言えない国でもあるが)湾岸国家を、あり得る攻撃や切迫した破壊から守るため既に数カ月前、カタールに配備されている。一方、トルコは、サウジアラビアとイスラエルとアメリカの大敵イランとの親密度を益々強めている。

 カショギ氏は、ただの普通のサウジアラビア国民ではない - 彼はサウジアラビア政権に対する主要な批判者だが、最も重要なのは、帝国の目から見て、ワシントン・ポスト記者なのだということは指摘しておこねばならない。

 それゆえ彼の死は、もし事実であれば、欧米がどれだけ、見出しから消滅することを望んでいるにせよ、結局、死を無視することは不可能だ。

 トランプ大統領はしばらく沈黙し、やがて“懸念”するようになり、最後にワシントンは中東で二番目に親密な同盟国に対して何らかの行動さえとるかも知れないことを示し始めた。サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子はワシントンと他の欧米列強双方によって‘育てられた’のだが、今や彼は実際失脚しかねない。結局、彼はイランのシャー・パーレビーのようなことになるのだろうか? 今ではないが、間もなく、あるいは少なくとも‘どこかの時点で’? サウド家の余命はいくばくもないのだろうか?

*

 ワシントン・ポストは、“トランプが受け入れたことが、サウジアラビア皇太子を大胆にさせた’という論説で、‘サウジアラビア政権’(とうとう、あの軽蔑的な単語‘政権’がサウド家に対して使われた)とアメリカ政権双方にかみついた。

“二年前なら、アメリカの親密な同盟者サウジアラビアの支配者が、ワシントンで生活し、定期的に、ポスト紙に記事を書いていた批判者の拉致、あるいは殺害で疑われるだろうなどとは  - あるいは、そのような作戦を、もう一つのアメリカ同盟国でNATO加盟国であるトルコで、大胆にも実行するだろうなどとは到底想像もできなかったはずだ。この政権は現在、王国のイスタンブール領事館内での、最も主要なサウジアラビア・ジャーナリストの一人、ジャマル・カショギ殺害でトルコ政府情報筋に非難されており、部分的には、野心的でもあり、冷酷であることが証明されている33歳の事実上の王国支配者、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の出世に起因するとされかねない。だが、彼の最も手に負えない冒険でさえも、アメリカ合州国の支持を得られると、我々は誤ってだと思うが、皇太子が考えるよう促したドナルド・トランプ大統領の影響力を反映している可能性もある。”

 “我々は誤って信じていたのだろうか?”だがサウジアラビアと、その力は、ほぼもっぱら、最初はヨーロッパ、特にイギリスによって、そして後にアメリカ合州国によって、中東と世界中に押しつけられているグローバル欧米‘体制’への協力に基づいている。

 サウジアラビア王国が中東地域のみならず、中央アジア、アジア太平洋や、アフリカの一部でも広めてきたあらゆるテロは、ワシントン、ロンドン、テルアビブさえもの、奨励、支援、少なくとも承認を受けてきた。

 サウジアラビアは、アフガニスタンでソ連を、更に、社会主義で進歩的なアフガニスタンそのものを破壊するのを支援した。彼らは欧米のために、共産主義と、イスラム世界のあらゆる左翼政権と戦った。彼らは今もそうしている。

 今や欧米とサウジアラビア王国は相互依存している。サウジアラビアは石油を売って、ロッキード・マーチンなどのアメリカ企業と‘途方もない’防衛契約を結んで兵器を購入している。彼らはワシントンで、様々な政治家たちにも‘投資’している。

 現在、ジャーナリスト殺害とされるものが、欧米マスコミ内に、ただならぬ内省の波を引き起こしている。及び腰ではあるが、ともあれ内省だ。2018年10月 、ハフィントン・ポストはこう書いている。

“何十億ドルものサウジアラビアの金を、何十年にもわたって、アメリカに注ぎ込むことで、リヤドの支配王族は、小さいながらも有力なアメリカ人社会の支持を勝ち得て、大企業の絆と慈善を通して、広範な国民の賛同を得ようと努めた。安全保障でワシントンに大きく依存しているが、イギリスのようなアメリカの他同盟国同様に、同じ価値観や歴史を共有していると主張できない政権にとっては確実な投資だった。長年のアメリカに役立つ形での出資 ― アメリカ本土と、外国の両方への、ソ連と戦うためのアフガニスタン国内のイスラム主義戦士への資金提供などは ― 事実上、サウジアラビアにとっての保険証券なのだ。”

 これは、ホワイト・ハウスが、リヤドとの関係を絶たないよう最善を尽くす可能性が極めて高いことを意味している。多少の激しい言葉のやりとりはあるかれ知れないし、その可能性は高いだろうが、この緊張した状況が、サウジアラビア側による、次の‘分別のない’行動を‘引き起こ’さない限り、何らかの断固とした対応はまずあり得ない。

 ハフィントン・ポスト記事はこう指摘している。

“トランプが心から奉じているアメリカ外交の数少ない伝統の一つは、兵器輸出を雇用計画だと表現することだ。カショギの運命が、トランプがアメリカ産業を支援するよう、サウジアラビアに買わせたと主張する1100億ドルの兵器商談を妨げるべきではないと大統領は繰り返し述べている。(取り引きの多くは、実際はオバマ政権下でまとめられたもので、彼が主張している総計の大半は、依然、曖昧な意図の表明だ。)

サウジアラビアとの関係を順調に維持すべく、兵器メーカーは、サウジアラビアのワシントン・ロビイスト軍団と協力して動くことが多いと議会筋は語っている。”

 欧米報道はここまでで、真実を全て語ることはせず、物事を大局的に見ることもない。主流マスコミの誰もこう叫ぶことはない。‘基本的にリヤドに独自外交政策は皆無だ!’

 そう、石油で‘アメリカやイギリスの工場で働く男性や女性たちに仕事を与えている’兵器を購入し、これらの兵器は、アフガニスタン、イエメン、シリアやほかのあらゆる場所で、男性、女性、子供を殺害するために使われる。彼らはイラン、カタールや他のいくつかの国々を恫喝している。石油と欧米の支持が、欧米が望んでいる永久戦争のためにテロリストを採用することにも役立ち、何千もの豪奢なモスクを建設し、東南アジア、アフリカや他の国々の何千万人もの人々を、サウジアラビア-イギリス製の過激な宗教的教理であるワッハーブ派に改宗させるのにも役立っている。(私の著書“Exposing Lies of Empire”にはこの話題で重要な章がある - “欧米がイスラム教の怪物を造っている : イスラム・テロの責任は一体誰にあるのか”)。

*

 欧米で多くの人々が考えている事実にもかかわらず、中東では、サウジアラビアへの愛はほとんど存在しない. サウジアラビア王国は、インドネシアやマレーシアのような遥か離れたイスラム国家によって、無知か宗教的熱狂から支持されるが、概して‘地域’に暮らす人々によってではない。

 イエメンに対する戦争や、シリアやアフガニスタンやリビアや他の場所にテロリストを送り込んだり、支援したり、あるいは、最近の事実上のレバノン首相拉致のような醜悪な行為や、道徳的偽善や、イスラム教の聖地や、それを取り巻くあらゆる物を、品の無い商業主義で、投機的事業に変えたことや、金持ちと貧乏人の明らかな差別から、アラブ諸国内の大半ではないにせよ、多くの人々が、サウジアラビアの傲慢さと、いじめに既にうんざりしている。

 本質的に社会主義的で、平等主義的な宗教を、現状のものに変えてしまったのは、もちろん、イスラム世界中が従順な儀式を大切にする人々である方が、支配が容易で、いかなる反対も無しに天然資源を略奪できる欧米による断固たる支援を得た、サウジアラビアの責任だと多くのアラブ人は考えている。サウジアラビアは、世界の中でも、最も格差が大きい国の一つだ。一方に少数の極めて裕福なエリートと、領土中に広がる困窮。サウジアラビアは‘愛されない国’ではあるが、これまで‘尊重されていた’。主として恐怖から。

 今、世界中が注目している。沈黙に憤りを感じた人々は声高に発言し始めた。

 我々全員、世界中の作家やジャーナリストは、カショギ氏が、どこかで生きていて、間もなく、いつの日か解放されることを願っている。しかしながら、日が経つにつれ、そういうことになる可能性は、益々小さくなって行く。

 もし彼がサウジアラビア工作員に殺害されたのであれば、カショギ氏の死は、彼の国も中東の他の国々も、すっかり変えてしまうかも知れない。彼は常にそうした変化を願っていた。だが、そのために自らの命を犠牲にすることになると、彼は決して想像してはいなかった可能性が高い。

 今回、サウジアラビア支配者は、血の匂いを消散させるそよ風を期待していたのだろう。彼らは大嵐を受け継いだのかも知れない。

*

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、小説家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作している。彼は革命的小説『Aurora』や他のの著者。彼の新刊には『Revolutionary Optimism, Western Nihilism』や『The Great October1 Socialist Revolution』がある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/30/saudi-arabia-has-to-be-stopped-and-this-time-it-may-get-stopped/

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 「NYハドソン川で遺体発見の姉妹はサウジ人、米に亡命申請か」。あの国、ミステリー小説そのもの。支配層、日本の庶民には全く想像できない思考方法のようだ。

 昨日だったろうか。衆院予算委質疑で、国民民主党の渡辺周議員が、地位協定、横田空域問題について質問したのに驚いた。「(アメリカが)日本を取り戻す」のを幇助するのがお役目のアメリカ・ファースト幹部は、もちろんまともな答えはしなかった。

 大本営広報部、TPP11発効について垂れ流すだけで、こうした情報は隠蔽する。

 2018.11.02 【緊急特集:TPP11 12月30日発効】虚妄の自由貿易原理主義で農業を荒廃させてはならない【醍醐聰・東京大学名誉教授】

 孫崎享氏の今日のメルマガは新著紹介。拝読するのが楽しみ。

アーネスト・サトウと倒幕の時代』(11月末発売予定)内容紹介。明治天皇の前、サトウは「孝明天皇消息に通じている日本人の確言によると、毒殺された」。孝明天皇の主治医の子孫である医師伊良子光孝氏は、孝明天皇の死は「急性毒物中毒の症状」と発表。

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