クリス・ヘッジズ

2017年1月 4日 (水)

トランプ時代、我々はお互い助け合うしかない

Chris Hedges
2016年12月26日
"Truth Dig"

今年のクリスマス、ドナルド・トランプの政治支配をもたらした、アメリカ民主主義の長く緩慢な死を私は悼んだ。彼が掻き立てた暴力と頑迷さに対する原始的熱望を人々が奉じる高揚感を私は恐れている。こうした排外主義勢力は、アメリカ史上終始、有色人種の人々や、本質的に意見を異にする人々に対して向けられてきた、白人自警団による一連の暴力の一環が、またもや、大衆を脅し、恐怖させる手段として仕立てあげられているのだ。新自由主義に毒され、大企業国家にとらわれている我が国の文化的、政治的機構は、我々を守る意志も能力も持ち合わせていないのを私は知っている。我々は自力で行くしかないのだ。これは楽しいことではない。

一週間前、ニューヨークで、マッカーシズムに関してアメリカ最高の歴史家で“多くは犯罪だ: アメリカにおけるマッカーシズム”、“象牙の塔ではない: マッカーシズムと大学”や“高等教育の失われた魂: 民営化、学問の自由に対する攻撃とアメリカ大学の終焉”の著者であるエレン・シュレッカーと話をした

“私は一体何を目にしているのでしょう?”アメリカの政治的、文化的状況について彼女は質問した。“マッカーシー時代の再演を目にしているのでしょうか? かなりの程度、いくつかの類似には驚くべきものがあります。遙かに広範な弾圧的運動を象徴していた[ジョセフ]マッカーシー上院議員のような人物を検討することが可能です。トランプは、現在、実際には、アメリカ政府を乗っ取った右翼反動運動のために、同じ役割を演じているのだと言えるでしょう。”

“様々な、かなり表面的な比較が可能です”シュレッカーは続けた。“マッカーシーもトランプも、いささか忌まわしい人物で、たぶん、社会病質も多少からんでいると思います。マッカーシーはマスコミ対応の天才でした。彼はどうすれば一面に載れるかを知っていました。彼は個々の記者たちの締め切り時間を知っていました。彼は、記者たちに、どうやって話題を提供すれば良いかを知っていました。類似は実に明らかだと思います。トランプは、マスコミ対応の天才です。”

ウィスコンシン州上院議員はそうだったが、今のトランプも、非常に楽観的だと彼女は言った。共和党員になる前は、民主党員だったマッカーシーは、1950年に飛びついた彼は、赤の恐怖を利用する上で、“いささか出遅れ気味”だったとシュレッカーは言う。“その頃には、非米活動委員会が、ハリウッドしつこく追いかけていました。”

トランプと、彼のキリスト教ファシスト下役連中は、我々の多くが予想するよりも早く、自由な表現に残されたわずかな余地を潰そうとするだろう。異議申し立ては困難な、時には危険なことになる。非登録労働者、イスラム教徒、アフリカ系アメリカ人や異議を唱える人々を含む一連の国内の敵に対して向けられる公然の差別や、ヘイト・クライム活動が行われることになるだろう。キリスト教右派は、女性の権利を後退させ、学校のカリキュラムに、連中の呪術思考を押し込み、イスラム教徒やGBLT集団をテロで弾圧する免許を与えられるだろう。トランプ政権は、わが国のキリスト教聖戦士連中に、キリスト教信仰の象徴と言辞を、アメリカ資本主義、帝国主義と白人優越主義と融合させた、ひどい宗教的排外主義を主張する演壇を与えるだろう。

弾圧措置は素早く実施されるだろうと私は予想している。速度のせいで、魂を抜かれた国民には、起きている事態を見えないままになるだろう。弱々しい司法制度、二大政党やマスコミを含む民主的伝統や機構は、攻撃によって崩壊するだろう。トランプは、専制主義国家を可能にする、おなじみの手段を活用するだろう。大量投獄、軍隊化した警察、司法制度の衰退化、現実的、および想像上の敵の悪魔化や、プライバシーと市民的自由の破壊、こうした全てが、政治エリート連中によって、大企業権力のために、愚かにも推進される。

シュレッカーは、トランプの興隆は、四十年かけて作り上げられたものだと言う。1960年代に作り上げられた文化的、社会的、政治的空間、とりわけ、大学、マスコミ、労働運動や芸術を閉鎖すべく、大企業が諸々の組織に資金投入し、設立したのだ。これら大企業の勢力が、政府を破壊力へと変えた。アメリカは、利益のために、略奪され、共食いされた。今や産業が空洞化した荒れ地に、我々は暮らしている。この焦土作戦攻撃が、扇動政治家にとって、肥沃な土壌を産み出した。

1971年に、アメリカ商工会議所の弁護士で、後に最高裁判事になった故ルイス・バウエルが、文書題名“アメリカの自由企業体制に対する攻撃”と称するものに反撃するための運動概略をまとめた8ページのメモを書いた。このメモのおかげで、企業円卓会議が設置され、それが政府政策を決定し、世論を形成する、膨大な資金と政治的影響力を生み出した。パウエル・メモは大企業が“大学のキャンバス、説教壇、マスコミ、知識人や文芸雑誌”にいる大企業権益に敵対的な連中を沈黙させるのに使える手法を列記していた。

バウエルは、ふんだんに資金提供されたシンクタンクや保守派組織の設立を呼びかけた。政府による規制や環境保護に対するイデオロギー攻撃を、一般大衆に向けるよう、彼は提案した。大企業に好意的な学者やネオリベラル・エコノミストを大学に配置し、自由奔放な大企業権力に異議を申し立てる人々-特にラルフ・ネーダーを個人名をあげ、公的場面から追放することを彼は主張した。マスコミが、大企業権益の増大に有利なように物事を報じるよう監視し、圧力をかける諸機関を設立する必要があった。企業寄りの裁判官が裁判官席につけられた。

学者は右翼の監視リストによる圧力で支配され、大学経営者や裕福な寄贈者は取り込まれた。長期間にわたる攻撃で、マスコミ同様、大学はついに従順、凡庸、単色化した。

“学問的知識に対する代替物の必要性を彼は明確にしたのです”とシュレッカーは、パウエルについて述べた。“彼は、学界が左翼によって浸食されていると考えていました。彼は、これに取って代わる専門知識の情報源を設立することを望んでいました。それで1970年代に実現したのが、アメリカン・エンタープライズ研究所[1938年から存在している]や、ヘリテージ財団などの、マスコミの人々が専門知識を得られる一連の右翼シンクタンクの発展です。しかし、それには政治的動機があったのです。”

“信じられないことですが、これは成功しました”と、このキャンペーンについて、彼女は言った。“非常にまずいことです。我々が現在目にしているのは、知識に対する攻撃です。これで実現したのが、脱構築主義者なる一連の型にはまった教授連中、男性を憎悪する怒れるフェミニスト、異性の服装をする人々、もっと酷い現実離れしている連中を産み出した、1980年代末と1990年代の文化戦争です。”

イデオロギー攻撃には、公立学校や大学、公共放送や芸術への出資をやめるという大企業キャンペーンが並行した。人文科学は骨抜きにされた。大学における金融や経済学研究の拡大を含む職業訓練が、学生が自身の殻から抜け出して、他者への共感を抱き、表現するのを可能にする文化的、歴史的読解力を学生に会得させていた学科に置き換わった。学生は、もはや、どのように考えるべきか教えられず、何を考えるべきかを教えられる。市民教育は死滅した。トランプが典型である異様な無学が慶賀される。膨大な富だけが成功の目安だ。大企業支配の精髄である個人主義カルトこそが最高のものと化した。

マッカーシー時代、大半の赤狩り、ブラックリスト作成や検閲は、政府、特にJ. エドガー・フーバーの連邦捜査局FBIが行っていたとシュレッカーは言う。フーバーとマッカーシー、リチャード・ニクソンやロイ・コーンらは、連中の卑劣な審問の結果、人生と評判の破滅を残した。彼らは、事実上、言論の自由と思想の自由を破壊したのだ。ジュリアス・ローゼンバーグとエセル・ローゼンバーグ夫妻を電気椅子に送ったスパイ事件の検事だったコーンは、後にトランプの弁護士となり、13年間、親しい友人だった。コーンは、死の直前、1986年に、裁判所が、道義に反する、職業倫理に反する“特に不届きな”行為と呼ぶもののかどで、法曹資格を剥奪された。

現在の反民主的キャンペーンに関与している“遥かに多くの私的団体があります”とシュレッカーは言った。“色々なものが含まれます。だから非常に危険なのです。トランプだけではないのです。トランプが極めて強力になるのは明らかです。しかも、こうした勢力、地球温暖化否定論者、石油業界の連中がいます。今のこの時点で、彼ら全員が一致協力しているのです。”

我々は再度始めなければならない。市民社会復元の希望は、小規模な地方集団や共同体組織にある。それは、チャーター・スクール拡張を阻止し、環境規制を実施し、農家市場を構築し、最低賃金のために戦い、不法就労者を庇護し、憎悪犯罪に抗議し、国家の行き過ぎを軽減しようとする人々を地方の役所に選出するなどの日常的な課題から始まるのだ。

“我々は市民社会を再構成しなければなりません”シュレッカーは言う。“学界やマスコミのような仲介組織は空洞化しています。確かに、ジャーナリズムは生命維持装置につながれています。萎縮した組織を復活させなければなりません。”

“アメリカ人の心が攻撃されているのです”と彼女は言う。“トランプと共に我々が目にしている多くのものは、40年間にわたる知的水準低下の産物です。”

国家を封じ込めるため、独裁主義的、全体主義政権は、伝統的に危機を利用してきた。経済メルトダウン、大規模な国内テロ攻撃、気候変動による広範な荒廃や、おそらくイランか中国という他国に対する巧妙に仕組まれた敵意で、トランプと彼のならず者将官、億万長者や陰謀論者が、アメリカ合州国を暗黒郷に陥れることになるだろう。

戦争は、国内の弾圧を正当化し、確固たる権力をふるうため、扇動政治家連中が利用するおなじみの手段だ。もし連邦政府が、新たな敵を生み出すために、アメリカの戦争を拡大すれば、局所的抵抗さえも許されなくなるだろう。異議を唱える人々全員、罪をおわされることになる。怯えた脆弱な組織は、堂々と意見を主張する少数の人々の粛清を実行するだろう。社会の大半は、戦争精神病で萎縮し、標的にされるのを避けるため従順になる。抵抗は自殺に等しいものとなろう。

ダニエル・ベリガン神父は、2008年に、私との会話で、アメリカ帝国は、変更不可能な衰退状態にあると断言した。この崩壊を目の前にして、我々は、同情、質朴、愛と正義という非歴史的価値観を堅持しなければならないと彼は言った。文明の盛衰は、循環的な自然の歴史の一環なのだと彼は言っていた。

“世界中での悲劇は、我々が余りに多くの他者を引きずり下ろしていることです”彼は言った。“我々は潔く倒れることはありません。実に多くの人びとがこのために、自らの命を失っています。”

我々は、抵抗の短期的効果に夢中になってはならない。我々の多くにとって、失敗は不可避だ。過去、暴君連中は、良心の声を沈黙させてきた。彼らは再びそうするだろう。我々の品位を固守し、残骸の真ん中に、共同体を構築し、新たな組織を産み出して、我々は持ちこたえるのだ。お互いに支え合うのだ。おそらく、十分な人数の人々が持ちこたえて、再び始めることができるだろう。

クリス・ヘッジズは、かつて、ほぼ二十年間、中米、中東、アフリカや、バルカンで海外特派員をつとめた。彼は、50ヶ国以上の国々から報道し、15年間、海外特派員として、クリスチャン・サイエンス・モニター、ナショナル・パブリック・ラジオ、ダラス・モーニング・ニューズや、ニューヨーク・タイムズで働いた。

記事原文のurl:http://www.truthdig.com/report/item/in_the_time_of_trump_all_we_have_is_each_other_20161225
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賀状のなかに、「松陰神社の近くに暮らしているので、生地を訪問したくなった」というものがあって驚いた。もう十年以上会っていないので、そういう考えかたとは知らなかった。

この記事、人ごととは思われない。下記はそのままではないだろうか?

人文科学は骨抜きにされた。大学における金融や経済学研究の拡大を含む職業訓練が、学生が自身の殻から抜け出して、他者への共感を抱き、表現するのを可能にする文化的、歴史的読解力を学生に会得させていた学科に置き換わった。学生は、もはや、どのように考えるべきか教えられず、何を考えるべきかを教えられる。

『国家神道と日本人』島薗進著を読み始めた。IWJによる著者インタビューがある。

「改憲」の先にあるもの――日本会議と神社本庁は何を目指しているのか!? 安倍政権下で進む右傾化の真実に迫る!岩上安身による上智大学教授・島薗進氏インタビュー 2016.10.3


「第53回 69の忘年会」 2016.12.21

2016年12月23日 (金)

自家製で、目新しくはないアメリカの‘偽ニュース’

Chris Hedges
2016年12月18日
Truth Dig

アメリカのマスメディア界は“偽ニュース”が圧倒している。何十年もそうだ。この偽ニュースはクレムリンが発しているわけではない。この年商何十億ドルの産業は、個人や政府や企業のために、世論を操作すべく、広告代理店、広報係や、広報部が巧妙に仕組み、運営されているのだ。この我々が現実を認識する仕方を形成すべく、プロパガンダ産業は、疑似イベントを仕組む。大衆はテレビやパソコンや印刷媒体経由で一日24時間流されるこれらのウソにどっぷり浸かっているため、視聴者や読者は、もはや真実と虚構を区別出来なくなっている。

ドナルド・トランプと、彼を取り巻く人種差別主義の陰謀論者、将官や億万長者連中は、市民的自由の破壊や、民主的諸組織機の崩壊を継承し、活用したように、この状態を継承し、活用した。トランプがこの政治的、道徳的、知的真空を作り出したのではない。それが彼を生み出したのだ。それが、事実が意見と交換できる、有名人であるということだけで、有名人が巨大な拡声器を享受し、情報はおもしろいものでなければならず、真実かどうかと無関係に、我々が信じたいと思うことだけを信じられる世界を作り出したのだ。文化や報道機関をバラエティーショーに変えれば、トランプのような煽動政治家が現れるのだ。

ジャーナリストは、客観的な世界を説明したり、普通の男女に発言させたりしようとすることを、とうの昔にあきらめたのだ。連中は、大企業の要求に迎合するよう条件付けられている。年何百万ドルも稼ぐことが多いニュースキャスター連中は廷臣と化した。連中はゴシップを広めている。連中は消費主義と帝国主義を推進している。今後の閣僚メンバー指名に関する世論調査や、戦略、プレゼンや、戦術や憶測を連中は止めどもなく話し続ける。連中はニュースの穴を、自分は良かったと、我々が感じられるような、ささいな感情的な話題で埋める。連中には本当の報道をする能力は皆無だ。連中は、あらゆる議論を組み立てる上で、専門の宣伝屋に依存している。

プレス・リリースをちっと手直ししたり、公式ブリーフィングや記者会見に出席したりするのが経歴の全てだという著名ジャーナリスト連中がいる。私がニューヨーク・タイムズで働いていた頃、そういう連中を何人か知っている。連中は、権力者の速記者として働いている。そうした記者の多くが、業界では大いに尊敬されているのだ。

マスメディアを所有する大企業は、かつての新聞帝国とは違って、ニュースを単なる収入源の一つと見なしている。企業内で、複数の収入源が競合しているのだ。ニュース部門が十分な利益と見られるものを生み出さないと、斧が振り下ろされる。内容は無関係なのだ。連中の大企業大君主に恩義を受けているマスコミの廷臣連中は、連中の特権的な高給の地位に必死でしがみついている。連中が、大企業権力の権益に奴隷のように仕えるので、連中が見えない存在にしてしまったアメリカ人労働者たちから憎悪されている。連中は、憎まれるに値するのだ。

新聞の大半の部分、とりわけ“ライフ・スタイル”旅行、不動産やファッションは“1 パーセント”に受けるように構成されている。こうしたものは広告用の餌だ。あらゆる新聞で、わずか約15パーセントがニュースだ。政府内外のPR業界が提供する15パーセントを引くと、ニュースの量は一桁に落ちる。テレビや、ケーブル・ニュースでは、本当の独自に報じられるニュースの値はほぼゼロに近い。

偽ニュースの目的は、現実を圧倒する架空の役柄や感情を作り出して、世論を形成することだ。ヒラリー・クリントンは、今回の大統領選挙運動中に度々描かれていたのとは違い、女性や子供のためになど戦っていなかった。彼女は受給者の70パーセントが子供である福祉制度の破壊を擁護していた。彼女は巨大銀行、ウオール街と戦争産業の手先なのだ。女性や子供に対する彼女の気遣い、普通の人々に対する共感や連携という虚構を維持するため、疑似イベントがでっち上げられていた。トランプは決して偉大な実業家などではない。彼は破産やいかがわしい事業行為経験が豊富だ。だが彼のリアリティー番組“アプレンティス(見習い)”で虚構の金融の大物を演じていた。

“我々の意識を満たしている疑似イベントは、かつて馴染んでいた意味での真実でも、ニセでもない”と、ダニエル・ブーアスティンは著書“幻影の時代 アメリカにおける疑似イベント・ガイド”で書いている。“イメージを可能にした、まさに同じ進歩が、いくら計画されたり、企まれたり、あるいは歪曲されたりしたものであろうと、イメージを現実そのものより、もっと生き生きし、もっとより魅力的で、より印象的で、より説得力があるものにすることを可能にしたのだ”

現実は、容易に理解できるキャッチフレーズや説明へと故意に歪曲される。広報、政治キャンペーンや政府に関わっている連中は、同じメッセージを情け容赦なく守り続ける。連中は、単純なキャッチフレーズや繰り返すよう指示されている決まり文句から決して外れることはない。絶え間ない赤ちゃん言葉の類だ。そして、そういうものが、放送されるニュースや、トーク・ショーを支配している。

“道理を精緻化したり、感情を共有したりしても、多くの大衆には届かない” 現代の広報の父、エドワード・バーネイズは、皮肉にもそう書いている。

早口の、短縮されたテレビの様式は、複雑さや微妙な差異を排除する。テレビは、善と悪、白と黒、勇者と悪漢の世界だ。テレビは、我々に、引き起こされた感情と知識とを混同させる。テレビは、アメリカの徳や善という架空の言辞を強化する。テレビは、慎重に選んだ“専門家”や“スペシャリスト”を通して、パワー・エリートや君臨するイデオロギーを称賛する。テレビは、異議を唱える人々全員を締め出し、評判を傷つけたり、嘲笑したりする。

民主党支配層連中は、全くの無知ゆえに、漏洩したジョン・ポデスタの電子メールや、投票直前、議会クリントンの私用電子メール・サーバーに関連する書簡を送るというFBI長官ジェームズ・コミーの決定のおかげで、同党が大統領選挙に負けたと信じているのだろうか? 民主党指導部は、敗北の本当の原因は、同党が大企業権益を推進するため、労働者を放棄したことなのが理解できないのだろうか? 同党のウソとプロパガンダが、三十年間は機能したが、最終的には、民主党が、裏切った人々の間で信頼を失ったことを理解できないのだろうか?

ウイキリークスへの電子メール漏洩を巡る民主党支配層の激怒は、そのような不利な情報の暴露は、個人や組織の評判を損ねるため、アメリカ政府や、ロシアを含む他の政府によって良く利用される戦術だという事実を無視している。マスコミ報道におきまりのものだ。誰も、民主党内の人間でさえ、ポデスタの電子メールがでっち上げだったという説得力のある主張をしていない。電子メールは本物だった。メールに偽ニュースというレッテルを貼ることはできない。

私は、海外特派員として、特定標的に損害与えることを狙う様々な集団や政府から、漏洩情報、時には機密の情報を貰うことがよくあった。イスラエルの国家諜報機関モサドが、ドイツ、ハンブルク郊外のイラン政府が所有している小さな空港について教えてくれた。私は空港に行き、イスラエルがまさに教えてくれた通り、イランは、その空港を、核用機器を分解し、ポーランドに輸送し、それを再度組み立て、輸送機でイランに送るのに利用していたのを見いだした調査記事を書いた。私の暴露記事後、空港は閉鎖された。

別の例では、キプロス議会の大物議員と、彼の弁護士事務所が、ロシア・マフィアのために、資金洗浄をしていることを示す文書を、アメリカ政府が私にくれた。私の記事で、弁護士事務所は正当な事業ができなくなり、その政治家は、ニューヨーク・タイムズと私を訴えた。タイムズの弁護士連中は、そこでは、公正な裁判は受けられないと言って、キブロスの裁判所での訴訟はしないことに決めた。弁護士たちは、逮捕を避ける為、二度とキプロスには行くなと私に言った。

こうした例で、私は何回分かコラムが書ける。

政府は、民主主義や報道の自由に配慮して漏洩するわけではない。誰か、あるいは何事かを引きずり下ろすことが連中の利益になるので、連中は漏洩する。たいていは、記者が漏洩された情報を検証するので、ニュースは偽ではない。ニューヨーク・タイムズが、無批判に、サダム・フセインがイラクで大量破壊兵器を保有しているという、ブッシュ政権の偽りの主張を報じた例のように、記者が情報を検証しない場合、その記者は、巨大な偽ニュース産業の一部になる。

偽ニュースは、Truthdigを含む自立したニュース・サイトや自立したジャーナリストを、知ってか、知らずかのロシアの手先として描き出す企みで利用されている。共和党と民主党幹部は、トランプを、クレムリンの傀儡として描き出し、選挙を無効にすることを狙って、偽ニュースを利用している。そのような非難のいかなる有力な証拠も公表されていない。だが、偽ニュースは、最新の赤狩りにおける破壊槌になっている。

12月7日付けのTruthdig宛て書簡で、ワシントン・ポストの弁護士、Truthdigと他の200のウェブサイトがロシア・プロパガンダの手段だという主張に関して報道した11月24日記事で、記事の著者クレイグ・ティンバーグは、告発をしている集団PropOrNot匿名の告発者たちの正体を知っている。[編集者注: 11月24日の記事とPropOrNotに関し弁護士はこう書いている。“記事中の記述は、無数のインタビュー、集団に関わっている具体的な個人の身元確認(あなたの憶測と違い、ティンバーグは彼らの正体を知っている)を含め、ティンバーグ氏によるしっかりした報道に基づいている。”] ポストは、PropOrNotの匿名性を守らなければならないと主張している。ポストは、証拠無しに、偽の非難を伝えているのだ。この場合、告発者たちが匿名なので、被害者たちは十分に反撃することができない。中傷された人々は、彼らは、PropOrNotに、自分たちの名前を、この集団の“ブラックリスト”から削除するよう訴えるべきだと言われたという循環論法が、ブラックリストと偽ニュースを作り上げている匿名集団と、連中が広めているウソに信ぴょう性を与えている。

E.P. トンプソンは、彼のエッセイ“時間、労働規律と産業資本主義”で書いているが、二十世紀の文化と社会的変容は、経済制度の受け入れや愛国心の慶賀よりも遥かに大きいものであることがわかった。それは現実の革命的再解釈の一環だと彼は指摘している。これは、大衆文化の優勢化と、本当の文化と本当の知的生活の破壊を意味している。

リチャード・セネットは、著書“公共性の喪失”で、大衆文化の勃興が、新たな“共通幻想によって産み出される集団的人格”と彼が呼ぶものの背後にある主要な力の一つだと特定した。今世紀の偉大な宣伝屋たちは、同意するのみならず、人々は“集団的人格”がとる方向を決定できるこうした幻想を操作し、形作ることが可能だと補足するだろう。

大衆の目からは隠された、この膨大な内部の圧力が、良きジャーナリズムや良き学者の出現を非常に困難にしている。真実を大切にし、引き下がらない記者や学者たちは、隠微な、時には露骨な弾圧を受け、組織から追放されることもままある。

現在、大半の人々がそれで情報を得ているイメージは、特に偽ニュースにされやすい。言語は、文化評論家のニール・ポストマンが書いている通り、“一連の命題として提示された場合にのみ、意味をなす。単語や文章が、文脈の外に取り出された場合には、意味は歪められる。読者や、聞き手が、前後に言われていることを奪われた場合。”イメージには文脈がない。イメージは“違った形で見える。”イメージは、特にそれが、長い、矢継ぎばやの断片で送られると、現実をばらばらにし、歪めてしまう。この条件が“一連の特異な出来事で、世界を再創造する。”

エスクワイア誌で、ベトナム戦争を報じていたマイケル・ヘールは、写真やテレビで示される戦争のイメージは、印刷された言葉と違い、戦闘の残酷さを曖昧にしてしまうと述べている。“テレビとニュースが戦争を終わらせたといつも言われる。”とヘールは言う。“私には逆に思える。こうしたイメージは、常に違う文脈で、コマーシャルにサンドイッチ状に挟まれて見られるため、イメージは人々の心の中で、ブラマンジェ になってしまう。それどころか、ブラマンジェ報道が、戦争を長引かせたのだと思う。”

印刷媒体から離れ、非調和的で、手当たりしだいのイメージで爆撃される大衆は、現実を明確に表現するための語彙も、歴史的、文化的文脈も奪われてしまう。幻覚が真実になる。感情に突き動かされた御託の嵐が、我々の歴史的健忘症を養っている。

インターネットがこの過程を加速した。インターネットは、ケーブル・テレビのニュース・ショーと共に、アメリカを、敵対する党派に分裂させた。党派メンバーは、同じイメージを見て、同じ言辞を聞き、集団的“現実”を作り出す。こうしたバーチャル・スラムでは、偽ニュースがあふれている。対話は停止される。敵対する党派への憎悪が群集心理を醸成する。“敵”に共感を示す人々は、不純さとされることで、党派仲間から非難される。これは、左派にも、右派にもあてはまる。こうした党派と群衆が、感情に突き動かされた偽ニュースを当たり前のものとして与えられて、トランプを産み出したのだ。

トランプはイメージ、キャッチフレーズや見せ物を通してやりとりするのに長けている。彼の政権下では、既に印刷やテレビ報道を支配している偽ニュースが、マスコミの特徴となる。偽ニュースの虚偽を主張する人々は中傷され追放されよう。大企業国家がこの怪物のようなプロパガンダ装置を作り出して、トランプに譲ったのだ。彼は活用するだろう。

クリス・ヘッジズは、中米、中東、アフリカやバルカン半島で、約二十年間、海外特派員として過ごした。彼は50カ国以上から報道し、クリスチャン・サイエンス・モニター、ナショナル・パブリック・ラジオ、ダラス・モーニング・ニューズや、ニューヨーク・タイムズで働き、15年間、海外特派員をつとめた。

記事原文のurl:http://www.truthdig.com/report/item/fake_news_homegrown_and_far_from_new_20161218
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宗主国、自分がしている犯罪を、人になすりつけるのが基本方針なのだろうか。自分が偽ニュースを流しながら、本当の情報を伝えようとしているTruthdigを含め、200のサイトを、ロシアの手先の偽ニュース・サイトと報じる愚。

国名を入れ替えれば、宗主国の偽ニュース状況、そのままこの属国呆導世界の状況。

訓練場返還式典 vs 抗議集会
大本営広報部電気洗脳箱、音声を消して眺めれば、見えるのは71年目の属国の現状。

ダニエル・ブーアスティンの著書名、文章のつながりを考えて、あえて“幻影の時代 アメリカにおける疑似イベント・ガイド”としたが、日本での翻訳書題名は
幻影(イメージ)の時代―マスコミが製造する事実
目からうろこ体験の読書だった。世界最初の団体旅行は公開処刑見物だった、という記述があったような記憶がある。記憶、とんでもない間違いである可能性はある。

ニール・ポストマンの本、「TVニュース 七つの大罪―なぜ、見れば見るほど罠にはまるのか」しか読んだことがない。残念ながら絶版。「愉しみながら死んでいく ―思考停止をもたらすテレビの恐怖」という本がある。

“私には逆に思える。こうしたイメージは、常に違う文脈で、コマーシャルにサンドイッチ状に挟まれて見られるため、イメージは人々の心の中で、ブラマンジェ になってしまう。それどころか、ブラマンジェ報道が、戦争を長引かせたのだと思う。”
という説はどうだろう?「イメージを悪用した組織的虚報が戦争を長引かせたのだと思う」というなら同意できるが。

【IWJルポルタージュ】「規制線の内側」から見たバラバラのオスプレイの残骸!事故直後、現場から生リポートした大袈裟太郎氏と事故現場を歩く! 2016.12.17
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/352807

2016年11月18日 (金)

事態は考えている以上に酷い

2016年11月11日
Chris Hedges
Truthdig


次期大統領ドナルド・トランプのマンハッタンの住まい、トランプ・タワーを警備するニューヨーク市警察官。(Richard Drew / AP)

ドナルド・トランプ支持者たちが、裏切られたことを自覚した時、広範な社会不安に火が点く。これが一体いつ起きるのかは私にはわからない。だが、それが起きるのは確実だ。トランプが大統領の座を勝ち取って以来、戦争産業、国内治安・刑務所産業複合体株への投資は急増した。軍隊化した警察国家は、膨大な儲けの種なのだ。

読む: ‘惨めな人々’の復讐

この国の資本主義的民主主義は、二十年以上前に機能を停止した。民主党と共和党が実行した大企業クーデターに見舞われたのだ。本当に民主的と呼べる組織はもはや残されていない。機能している民主主義であったら、トランプもヒラリー・クリントンも決して大統領指名候補になどなっていなかったはずなのだ。労働者階級、司法制度、選挙政治、マスコミ、社会福祉、生態系、教育や、市民的自由に対する大企業による長期にわたる冷酷な攻撃、新自由主義という名目のもとで、国家の内臓を摘出したのだ。おかげで、国は朽ち果てた廃墟になってしまった。我々は無知をほめたたえている。我々は、政治論議、ニュース、文化や、知的探求を、有名人崇拝と見せ物に置き換えてしまった。

歴史学者のガエタノ・サルヴェミニが指摘した通り、ファシズムとは“自由な体制を放棄する”ことだ。ファシズムは機能停止した民主主義の産物なのだ。ローマ帝国後期の独裁制時代のように、民主的な形は残るが、現実は専制政治で、我々の場合は、大企業専制政治だ。市民は、権力構造の中に、本当に参加しているわけではない。

“ワイマール・ドイツと非常に良く似ています”六年前に彼と話した際、ノーム・チョムスキーは並外れた洞察力で言った。“類似は衝撃的です。議会制度に対する大変な幻滅もありました。ワイマールで、最も衝撃的な事実は、ナチスが社会民主主義者や共産主義者をうまく破壊できたことではなく、伝統的政党、保守党や自由党が憎悪され、消滅したことです。そこに真空が生まれ、ナチスは極めて賢明かつ聡明に、まんまと乗っ取ったのです。

“アメリカ合州国に、正直で、カリスマ的な人物が登場していないのは実に幸いなことです”とチョムスキーは続けた。“あらゆるカリスマ的人物は、[ジョセフ]マッカーシーや[リチャード] ニクソンや、福音伝道者連中のような、自滅する、あからさまないかさま師です。もし誰か、カリスマ的で正直な人物が登場すれば、欲求不満、幻滅、大義名分をもった怒りがあって、首尾一貫した対応が欠如しているこの国は、大変なことになります。もし誰かが‘我々の答えが見つかった。我々には敵がいる、と言ったら、人々は一体何を考えるでしょう? ドイツでは、ユダヤ人でした。アメリカでは、違法移民と黒人でしょう。白人男性は、迫害されている少数派なのだと言われるでしょう。我々と国の名誉を守らなければならないと言われるでしょう。軍事力が称賛されるでしょう。人々は打擲されます。これは大変な勢力になりかねません。もしそういうことになれば、ドイツより遥かに危険になるでしょう。アメリカ合州国は世界大国です。ドイツは強力でしたが、より強力な相手の国々がありました。こうしたことがずっと先のことだとは思えないのです。もし世論調査が正確であれば、次回選挙で圧勝するのは、共和党ではなく、右翼共和党、狂った共和党です。”

反対派に対する弾圧は、間もなく、過去の全体主義政権下の弾圧と似たものになるだろう。国家安全保障は、浸潤的な、感じられる存在となる。最も穏和な形の反政府派が、国家安全保障にとっての脅威であるかのように扱われるようになるだろう。多くの人々は、国家の憤怒を避けようと願って、従順で受け身になるだろう。それでも、我々は反撃しなければならない。我々は持続的な市民的不服従を推進しなければならない。選挙以来、多くの人々が街頭でしているように。しかし、あべこべの全体主義体制において我々に与えられる民主的空間は遥かに狭いものになることを認識しなければならない。

彼を拘束する民主的機構など、もはや存在していないので、トランプは、社会保障の民営化から、軍隊化した警察部隊による非武装国民無差別殺人での責任免除、はては地球上の生命を減少させ、絶滅させる可能性が極めて高い化石燃料産業と戦争産業の解放に至るまで、大企業による攻撃を加速するだろう。彼の政権では、共和党の狂った過激派、酷い知的、道徳的貧寒さと、現実を無視する驚くべき能力が特徴の男女が跋扈するだろう。こうしたイデオローグ連中は、もっぱら威嚇と暴力の言葉で語る。

国民の半数は貧困生活をしている。わが国の、かつての製造業の中心は、荒れはてた廃墟だ。法の適正手続きや、人身保護令状を含む我々の憲法上の権利は、司法の命令で、我々から取り上げられた。大企業と億万長者階級は、合法的な税金不払いを行っている。警官は、街頭で、非武装市民を射殺している。軍隊は、国防権限法第1021条の下で、アメリカ国民の特例引き渡しを行う権限を与えられており、アメリカ合州国内で、法の適正手続きを無視して、アメリカの闇の収容所で、彼等を無期限に拘留している。アメリカ国民は、人類史上で、最もスパイされ、監視され、盗聴され、写真撮影され、モニターされている国民だ。政府が、一日24時間監視していれば、人は“自由”という言葉を使えなくなる。これは、主人と奴隷の関係だ。この種の監視権限を行使する政府は、素早く全体主義と化する。アメリカを瞬時にして残虐な警察国家に変身させる、法的、物理的仕組みを、トランプと彼のお仲間は、破綻したエリートから受け継いだのだ。

ルディー・ジュリアーニ、ニュート・ギングリッチは、テロリストと見なされたアメリカ国民の市民権剥奪を主張している。マイケル・フリン退役中将やジョン・ボルトンなどの連中は、法的、道徳的抑制など持ち合わせているまい。連中は、善悪、白黒、愛国者か売国奴、というマニ教的二元論のレンズで世界を見ているのだ。哲学者のウォルター・ベンヤミンが、ファシズムについて書いている通り、政治は美学に転換されてしまう。しかも、ベンジャミンは警告していたが、ファシストにとって究極的に魅力的な経験は戦争だ。

貧しい人々や有色人種にお馴染みの、我が国内植民地各地における国家テロと国家による暴力は、国民全員にお馴染みのものとなるだろう。人種差別、民族主義、女嫌い、イスラム嫌悪、 反ユダヤ主義、不寛容、白人優越主義、宗教的頑迷さ、ヘイトクライムや、軍事文化という超マッチョ価値観崇拝が、政治的、文化的論調を規定してしまうだろう。支配層エリートは、増大する欲求不満や憤怒を、無防備な不法入国労働者や、イスラム教徒、アフリカ系アメリカ人、ラテンアメリカ系人、同性愛者、フェミニストなどなどに逸らせようとするだろう。白人自警団の暴力は、国家が悪魔化する、法律上の面倒な問題が少ないか皆無の人々に向けられるだろう。国内と海外で新たな敵が作り出されよう。おそらく、ロシアとの対立を含め、中東での果てしない戦争は拡大されるだろう。

ラルフ・ネーダーのように、この暗黒郷の到来を予見していた人々もいた。存続可能な第三政党を立ち上げ、疎外された労働者階級に未来図と希望を与える市民運動に力をつけようと彼らは必死に頑張った。より長期間、大企業権力が経済・政治体制を締めつければ締めつけるほど、アメリカに一層ファシズムの種が播かれることになるの彼らは知っていたのだ。

支配者連中は、ネーダーや、後にはジル・スタインを議論に入るのを排除し、投票対象になるのを困難あるいは不可能にすべく、無数の障害を設置し、選挙運動を、長期間、何十億ドルもかかる金を喰う見せ物に変え、有権者を脅すための恐怖政治を巧妙に活用した。だが、エリートは、破綻したリベラル層に支援されていたのだ。次から次の大統領選挙、特にネーダーが、2000年に成功した後、いわゆる進歩派は、阿呆らしい「よりまし」の呪文に屈したのだ。諸々の第三政党や反体制運動の当然の同盟者であるはずの連中が、共和党同様、帝国主義という怪物に仕えて、貧しい人々、労働者階級や中流階級に対して戦いをしている民主党に、みじめにも身を任せたのだ。クリントン選挙運動に魂を売った際、バーニー・サンダースがしたと同様、リベラル層は臆病さゆえに、あらゆる信頼性を失ったのだ。リベラル層は、決して、立ち上がって、戦おうとはしなかった。本気では信じていない言葉や思想を口にしたのだ。彼らは、トランプを産み出した現象に重大な責任を負っている。ビル・クリントン大統領が1994年に北米自由貿易協定を成立させて以来、彼らは、民主党を放棄して、労働者階級の利益を擁護する諸政党や組織する先見を持っているべきだったのだ。もし彼らが男女労働者たちのために立ち上がっていれば、彼らは労働者たちが、原初ファシストに誘惑されるのを防げていたはずなのだ。

失敗したアメリカ民主主義の腐敗が、マスコミの産物として、ペテン師を吐き出した-最初は、リアリティー・テレビ番組で、虚構の万物の支配者を、後には寄席芸人として、政治家を演じる人物を。トランプは、広告費と視聴率を稼いでくれるのだ。真実や現実は無関係だった。彼が大統領候補指名を勝ち取って、ようやく初めて、マスコミは、自分たちが作り出したフランケンシュタインが、脅威であることに気がついたのだが、遅かりしだった。リベラル層以上に嫌われている活気のない集団があるとすれば、商業マスコミだ。マスコミが、トランプを攻撃すればするほど、トランプは、よりまっとうに見えるのだった。

トランプは、人類学者が“危機カルト”と呼ぶものの表象だ。末期的衰退状態にある社会は、えてして呪術思考に引きこもりがちだ。現実は余りにひどくて耐えられないのだ。そうした社会は、失われた黄金時代の復帰を約束する。良い雇用が復活する煽動政治家、あるいは食わせものによる、現実離れした、不可能な約束を信じるしかない。国は再び繁栄する。荒廃した都市は回復する。アメリカは再び偉大になる。こうした実現不可能な約束は、1880年に、自称宗教予言者ウォヴォカが、アメリカ先住民に言いふらしたものと大差ない。彼は信奉者たちに、ゴースト・ダンスと呼ばれる五日間の踊りの儀式を行うよう呼びかけた。アメリカ先住民は、銃弾から守ってくれるというシャツを身につけた。彼等は、バッファローの群れは帰ってくるし、死んだ戦士や酋長たちは地中からよみがえり、白人は消える、と力づけられた。こうした約束の一つたりとも実現しなかった。彼の信奉者の多くは、アメリカ陸軍によって、羊のように撃ち殺された。

我々は、人類史上、最も深刻な危機に直面している。我々の対応は、気候変動を信じない人物を大統領に選ぶことだった。社会が現実から絶たれてしまえば、真実を語る人々は、社会ののけもの、国家の敵となる。彼等は国家による過酷な弾圧を受けることとなる。危機カルトの白日夢にふける人々は、カッサンドラのように凶事を予言するこうした人々の根絶に喝采するのだ。魅力ある魔術思考神話は快いアヘンだ。だが、この麻薬は、あらゆる麻薬同様、みすぼらしさと死へとつながっている。

記事原文のurl:http://www.truthdig.com/report/item/its_worse_than_you_think_20161111

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「週刊金曜日」11月18日号に「敗れたのは軍産複合体とウォールストリートだ」というポール・クレーグ・ロバーツ氏記事翻訳が掲載されている。
どうやら、「労働者階級が選挙に勝った」と同じ原文の翻訳のように思える。
比較されたいのであれば、立ち読みではなく、「購入して」お読み頂きたい。

衆参憲法審査会再開。
「現行憲法は、GHQ支配下で作られたから、自主憲法を作る。」というたわごと。
「現行憲法は、GHQ支配下で作られたが、宗主国に不都合な点が目立つので、属国傀儡が自主憲法とされるものに変える。」のにすぎない。憲法を破壊するまえに、まず日本が自立するのが先だろう。都心上空を宗主国軍隊に支配されながら、独立国面をするのは、70年早い。

世界に先駆けて、参勤交代ご挨拶に飛んで行ったことを自慢する大本営広報部。

TPPが流れては困るという、夜の呆導番組をみるにつけ、属国であることを再確認。

事態は考えている以上に酷い

2016年8月 2日 (火)

‘アメリカ外交政策は、兵器販売用マーケティング戦略’ - ジル・スタイン


緑の党 大統領候補 ジル・スタイン © Dominick Reuter / ロイター

公開日時: 2016年7月31日 15:22
編集日時: 2016年8月1日 09:09
RT

民主党も共和党も、銀行、巨大石油企業、保険会社や、戦争でもうける企業に支配されていると緑の党大統領候補ジル・スタイン医師は語った。彼女の党は、大企業から献金を得ておらず、諸問題に本当に自由に対処できると彼女は主張している。

アメリカの二大政党が、大統領候補指名を公式に決定した中、RTの番組「オン・コンタクト」のホスト、クリス・へッジズが、緑の党大統領候補者ジル・スタイン医師と、代替案として何がありうるかを語り合った。

スタイン医師によれば、今の大統領選挙戦で、アメリカ国民は“これまでにないレベルで、何かを強く求めているのだ”。

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“国民は、実際の世論調査では、少数派政党である二大政党を拒否しているだけでなく、…両党候補者の支持率は記録的水準で、国民が民主党と共和党の両候補者を嫌っている率は、史上最高です”と彼女は言う。

“アメリカ国民や、世界中の人々はこの政治体制のもとで、犠牲にされています…二大政党のいずれも、基本的に、略奪的な銀行、巨大化石燃料企業、戦争で儲ける企業、医療産業など - 舞台裏で牛耳っている札付き連中から資金提供され、支配されています”とスタインは言う。

彼女の選挙活動と緑の党は“唯一の候補者と党”大企業やロビイストから金を受け取っておらず、そうした資金集めのための政治活動特別委員会もないので、アメリカ国民が直面している“危機に自由に対処する”ことができると、スタインは言う。

‘トランプが言っていることは、既にクリントンが実施したこと’

最有力候補たちについては、緑の党候補者は、“実績をみれば、ドナルド・トランプが言っている酷いこと - ヒラリー・クリントンが実際に行ったことは、本当に非難されるべきで、恐ろしいこと”だと述べた。

彼女は、例えば“移民についての、外国人嫌いや憎悪の扇動から、トランプと共和党は、憎悪と恐怖の党だということを我々は学びました”。だがスタインは続ける。“民主党は、強制送還、拘留と夜襲の政党です。”

“ヒラリー・クリントン自身が賛成した、ホンジュラスでのこの恐ろしい大企業クーデターの暴力を味わっている”女性や子どもに対して夜襲が実行された。

“クリントン自身大いに推進したアメリカ政策が、こうした難民を生み出しているのに、彼女や民主党は、難民がこちらにやってくると犯罪人扱いし送還するのです”とスタインは言う。

彼女によれば“核のボタンに指をおいている”状態の安全保障問題に関しては、緑の党候補者は、トランプは“無責任な発言”をし、クリントンは、“核武装している国、ロシアに反対して”シリア上空の飛行禁止空域設定を支持していると述べた。

クリントンは、既にミサイル基地や軍隊で包囲して、ロシアを敵に回していますとスタインは言う。“もしロシア軍がメキシコやカナダ国境に大挙して集まったら、我々は一体どう感じるでしょう?”とも言った。

トランプは、クリントンによる経済的苦境の産物

スタイン医師は、ドナルド・トランプを“自分たちにとって、困窮が目新しい人々”であるアメリカ人労働者や中流階級に、脆弱さ、恐怖や不安をもたらした経済的苦境の“産物”だと呼んだ。

“彼らは‘かつての強力なアメリカをどうすれば再建できるのか’というような都合のよい記憶の扇動に乗せられやすくなります”と彼女は言う。だが、この苦境を一体何がひき起こしたかについては、ほとんど問われない。スタインの意見では、これは、ウオール街規制緩和や、何百万の雇用消滅をもたらし、“住宅所有者から、500万の住宅を奪った“経済崩壊”、そして、基本的に、百万以上の雇用を海外に移転し、賃金を押し下げることを可能にしたNAFTA”に帰するものだ。

ビル・クリントンが成立させたウオール街規制緩和を、ヒラリー・クリントンは擁護し、称賛していると彼女は言う。

“ですから、もう一人のクリントンをホワイト・ハウスに送り込んでも解決策にはなりません。逆に問題なのです。右翼過激主義をあおることにしかなりません”とスタインは言う。

‘我々は悪党連中を緊急支援しました。連中の犠牲者を緊急支援すべき時です。’

本当の解決策は、アメリカを大恐慌から救い出し、雇用を創造したもののように、緑のニュー・ディールという形ででの経済投資です。と緑の党候補者は言う。

“我々があらためることができると言っているのは、絵に描いた餅ではないのです。本当の解決策は、経済投資です。雇用創生です。ドナルド・トランプが一体どのようにして、我々により良い条件をまとめてくれるかという願望成就とは違います。ドナルド・トランプは、破産と、騙された労働者からの訴訟の山と、海外に移転された雇用を残しました。ですから、この親分は、我々が必要な親分ではありません”と彼女は言う。

緑の党は、公正かつ、維持可能な形で、経済を成長させることが可能だと彼女は主張している。彼女は選挙戦で、“経済を崩壊させた、ウオール街の悪党の借金を帳消しにしたように”約4000万人が苦しんでいる学生の借金を帳消しにすることを提案している。

“我々が悪党を緊急救済したのであれば、納税者に一銭の負担もかからない同じ量的緩和という手段を使って、彼らの犠牲者を緊急救済すべき時です”とジル・スタインは言う。

外交政策の非軍事化

アメリカは、軍に、年間一兆ドル使っていると、ジル・スタインは言う。この予算が半分に削減されれば、アメリカ経済には、無料の公的高等教育、医療費補填を提供したり、世界的に重要な問題である気候変動問題に対処するため他の国々と協力したりするのに国内で必要な資金が生まれると彼女は考えている。

“まず銃撃してから、質問をするというこの破滅的軍隊に我々が支払っている金額を知っている人はごくわずかです。実際、アメリカ外交政策は、本質的には兵器販売用のマーケティング戦略です。”と彼女は言う。“アメリカが、こうした戦争をしているのは石油のためです。兵器を売り、他人の化石燃料資源を手にいれる好機なのです。それが、基本的に、アメリカ軍が行っていることなのです。一体なぜアメリカは世界中の100カ国に、1000の基地を有しているのでしょう? 他の国々は、こういうことはしていません。”

アメリカがそうし続けている理由は、エネルギー供給と、その輸送路を保障するためだと、スタインは言う。

“これは、もはや正当化できません -緑のニュー・ディールを実行すれば、2030年までには、100パーセント、風力、水力や、太陽光といったきれいな再生可能エネルギーが得られるようになるので、こうしたものは全て陳腐化します。ですから、このネットワークを徐々に減らし、他人の石油を盗むのを直ちに辞めることが可能です”と彼女は言う。

アメリカは、アフガニスタンとイラクの戦争に6兆ドル費やしたが、いずれも失敗だと大統領候補は述べた。

アメリカは、イラクだけでも100万人を殺害し“中東の人々の心を掴めていないと言わざるをえません。それで一体何が得られたでしょう? 破綻国家、膨大な難民移民がヨーロッパも中東もバラバラにし、より酷いテロの脅威を生み出しています”と彼女は述べた。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/354079-jill-stein-green-us-elections/
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憲法解釈変更も積極的戦争主義も、武器輸出三原則の廃止も同根。昔の日本は、でたらめでも、独自の帝国・軍国主義だった。今の日本は、でたらめな小判鮫軍国主義。

確かに「価値観外交」ではある。

大本営広報部洗脳呆導、ますますみる気力がなえている。これまで昼の白痴製造番組、音声を消して、翻訳しながら、我慢して横目でみていたが、辞めようと思う。
精神衛生によく、しかも電気代の節約になる一石二鳥。その分、扇風機にかけられる。

IWJ、孫崎享氏メルマガ、植草一秀氏のブログ『知られざる真実』で日本の現状はわかる。深く知りたいので、この皆様の著書はほとんど拝読している。

知られざる真実』記事 80万票の投票誘導もたらした大規模選挙妨害

2016年6月26日 (日)

大企業権力と戦うには、それを理解しなければならない

2016年6月12日
Chris Hedges
Truthdig

6月7日、記者たちが、共和党暫定指名候補ドナルド・トランプ記者会見後に、記事を推敲する中、支持者に演説する民主党大統領候補ヒラリー・クリントンが映っているテレビ・モニター画面。(Mary Altaffer / AP)

1941年の冬、ポーランド西部の県ヘウムノのユダヤ人墓堀人夫が、ワルシャワに現れ、必死に、ユダヤ人指導者たちとの面談を求めた。

人夫は、指導者たちに、ナチスが、老人、女性や子どもを含むユダヤ人をかり集め、しっかり密閉されたバスのようなものの中に、無理矢理追い込んでいると話した。バスの排気ガス・パイプは車内に引き込まれていた。ユダヤ人たちは、一酸化炭素で殺害された。逃げるまで、彼は何千もの遺骸用の大規模墓地を作るのを手伝っていた。

ワルシャワへの道すがら、彼は村々を訪れ、ユダヤ人たちに狂ったように警告した。村々や、最終的にはワルシャワで、多くのユダヤ人が彼の恐怖の証言を聞いたが無視した。

とはいえ、それでも、二年後に、ワルシャワ・ゲットーにおける、500人の武装ユダヤ人戦士による蜂起を率いるのを助けたツィヴィア・リュベトキンを含む、ごくわずかな聴衆は、ナチス国家の究極的な狙いを瞬時に理解した。

“ナチスが占領したヨーロッパの、あらゆるユダヤ人社会の完全絶滅は間近だという恐ろしい確信を、どうやって直感的に共有したのか私にはわからない”と、彼女は回想録“In the Days of Destruction and Revolt”に書いている。

彼女と少数の若い活動家たちは、反乱の計画を始めた。その瞬間以降、彼らは並行する現実の中に生きるようになった。

“自分たちの命、貧しい暮らしのために戦っているという恐怖の、反目する、張りつめた幻想の中で暮らしながら、押し合いへしあいしているワルシャワ・ゲットーの混雑した街路を歩きながら、現実には、目を閉じると、彼ら全員が死んでしまった光景が目に浮かぶ …”

ユダヤ人指導者たちは、ナチス占領者が設定した範囲の中で動くようにと言って、レジスタンス戦士に思いとどまるよう警告した。反撃する計画を聞かされた時のユダヤ人指導者たちの表情は“突然の恐怖からか、あるいは、我々の無鉄砲さに対する怒りからか真っ青になった。彼らは激怒していた。彼らは我々が、無責任に、絶望と混乱の種を人々の間に蒔いていることや、武装抵抗のことを考えつく、我々の生意気さを非難した。”

地下運動が直面した最大の問題は、“偽りの希望、大きな幻想”だったと彼女は書いている。運動の主要な課題は、こうした幻想を破壊することだった。真実が知られて初めて、広範なレジスタンスが可能になる。

忍び寄る生態系の崩壊を考えると、大企業国家の狙いは、あるいは、ナチスや、スターリンのソ連が実行した大量虐殺行為よりずっと破壊的なものかも知れない。

大企業プロパガンダの規模と効果は、アドルフ・ヒトラーやスターリンが行った膨大な取り組みさえも小さくみせる。何層もの欺瞞は、手が込んでおり、効果的だ。ニュースは、国家プロパガンダなのだ。精巧な見せ物や、様々な娯楽の全てが、現実を無視するか、虚構の自由と進歩が本物である振りをして、大衆の目をそらす。

教育は洗脳だ。二流知識人が、ネオリベラルや帝国主義という国家教義に従順な、テクノクラートや専門家と一緒になって、学問的資格や学識を利用して、大衆を欺く。

大企業国家と、その政治指導者がする約束、つまり、皆さんの雇用を回復します、皆さんのプライバシーや市民的自由を守ります、国家のインフラを再建します、環境を保護します、銀行や、略奪的な大企業によって、皆さんが搾取されることを防ぎます、皆さんを安全にします、皆さんの子供たちに、未来を与えますなどというのは、現実の逆だ。

プライバシーの喪失、国民に対する絶えざる監視、無差別な致死的暴力行為を遂行するための、軍隊化された警察の活用という、少数派地域での日々の現実、ごく少数の大企業エリートを富ませるために、国の三分の二までも、貧困に追いやろうとする容赦ない衝動は、永久戦争という精神的な病とともに、ファシズムや共産主義支配の間に、何千万人も死に追いやった全体主義体制と同様に過酷な暗黒郷の前兆だ。

ナチス占領下のポーランドで、ユダヤ人のニーズや権利が決して受け入れられなかったのと同様、大企業国家が改革をしたり、国民のニーズや権利を受け入れたりすることはあり得ない。だが、最後の瞬間まで、この現実は、民主主義と改革という意味のない美辞麗句の陰に隠しておかれる。抑圧的政権は、その意図を否定しながら、次第に益々過酷な支配方式を導入する。言いなりになっている国民が、何が起きているのか理解する頃は、もう手遅れなのだ。

絶滅されることが決まっている、通常、大きなダビデの星をつけられたユダヤ人や、他の人々を、ガス室のドアに辿り着くまで受動的にしておくため、ナチスが準備した巧妙な策略は、良く知られている。死の収容所につれて行かれた人々は、仕事に行くのだと言われていた。トレブリンカの降車ホームは、でっちあげの列車時刻表を壁に貼り、偽の鉄道時計や発券窓口で、駅に見えるように作られていた。収容所の音楽家たちが演奏した。老人や虚弱者は、家畜車から、赤十字のマークがついた医務室と呼ばれる建物へと案内され、それから後頭部を銃撃された。一時間のうちに、ガス室で死ぬはずの男性、女性や、子供たちは、その衣服や貴重品の引換券を渡された。

“虐殺する人々を導く際、ドイツ人は実に礼儀正しかった”とリュベトキンは辛辣に言っている。

死の収容所への移送を待つゲットーのユダヤ人は、ナチのために働き、それゆえある種の特権を持った人々と、そうでない人々にわかれていた。この分裂が、最後の移送まで、二つの集団を、効果的に、お互いに対抗させていた。自分たちは助かるのではという、はかない望みから、殺人者連中と協力するため、ユダヤ人自身が、ユダヤ人評議会、ユーデンラートを組織し、リュベトキンが“連中のお仲間、傍観者、悪徳商人、密輸業者”と呼んだ連中と一緒に、ユダヤ人警察を形成した

死の収容所で、ユダヤ人は、少しでも長く生きる為、火葬場で、ゾンダーコマンド(労務部隊)として働いた。虐げられた人々の中には、ほんの少しだけ多くのパンが欲しくて、進んで仲間を売り渡す人々がかならずいるものだ。生活が絶望的になるにつれ、選択はえてして、協力か、死かのいずれかとなる。

我々の大企業のご主人たちは、これから何がおきるのかを知っている。連中は、生態系が崩壊し、金融崩壊が、新たな世界的な金融メルトダウンをもたらし、天然資源が汚染したり、枯渇したりすると、絶望はパニックと憤激にとって変わられるのを知っている。

沿岸の都市は、上昇する海面に覆われ、作物収量は急減し、気温上昇で、地球全体が住めない場所になり、大洋は酸欠海域となり、何億人もの難民が捨て鉢になって逃亡し、統治や組織の複雑な構造は崩壊することを、彼らは知っている。

ファシズムや、共産主義同様、イデオロギーとしての、強力なユートピアという新自由主義の正当性や、大企業権力が滅びることを連中は知っている。狙いは、我々を、出来るだけ長期間騙し、まとまらないようにしておくことだ。

大シェルドン・ウォリンが“あべこべの全体主義”と呼んだ制度で動いている企業支配国家は、我々が、彼らの意図や、我々の究極的窮状に、決して気がつかないようにすべく、今回の大統領選挙だけでも、50億ドルという膨大な金額を投資している。

こうしたプロパガンダは、我々の感情や願望につけこむ。プロパガンダで得た知識で、どう感じるべきか我々を混乱させるのだ。連中は、我々に、候補者のでっちあげられた人格と一体感をもたせる。彼の収容所に投獄されていた多数の人々を含め何百万もの人々がヨシフ・スターリンの死に泣いた。人には独裁的権力の父性的性格を信じたがる強烈な願望がある。

複雑な組織には、ひび割れがある。新自由主義への信頼喪失が共和党や民主党内反対派の駆動力だった。ドナルド・トランプと、ヒラリー・クリントンは、もちろん、大企業による攻撃を止めるようなことは何もするはずはない。改革などあり得ない。全体主義体制は合理的ではない。より過酷な姿の抑圧体制と、より広範な洗脳・プロパガンダ体制しかありえない。今や社会の隅に追いやられた反対派の声は沈黙させられるだろう。

既存体制の外に出るべき頃合いなのだ。これは、つまり、共和党員と民主党員を支配する大企業政治機構から自立した政党を含めて、組織を作ることを意味している。

これは我々が持続可能な市民的不服従行動をすることを意味している。それは分裂を意味している。

我々の抵抗運動は非暴力でなければならない。差し迫った死が運命づけられ、反ユダヤ主義にすっかり染まったポーランド国民から疎外されたワルシャワ・ゲットーのユダヤ人には、ナチ国家や、大半のポーランド人に訴えかける希望は皆無だった。

しかし我々にはまだ選択肢がある。支配階構造の内部で働いている人々の多くは大企業支配権力の腐敗と不誠実さを理解している。我々は彼らの良心に訴えなければならない。我々は真実を広めなければならない。

我々に残された時間はわずかだ。たとえあらゆる二酸化炭素の放出を今日止めても、地球温暖化は、気温上昇、大混乱、不安定をもたらし、地球の大半のシステムが崩壊する。

我々の死に方に関して、大半のゲットーの戦士たちがしたような、厳しい選択をしなくても良いことを願おう。だが、もし我々が行動しそこねれば、この選択が彼らの未来を決定したのと同様、いつの日か、この選択が我々の未来を決定することになるだろう。

記事原文のurl:http://www.truthdig.com/report/page2/we_must_understand_corporate_power_to_fight_it_20160612

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昨夜の首相ヨイショ討論会、実にひどいもの。討論会というより、売国演説会。といっても、正直な話、彼の発言、ほとんど聞いていない。全て、即座に消音ボタンをおしたので。いや、忙しい。

ごますり男、阿呆に自由に発言させる。見るに耐えない。自由なふりをしているだけ悪辣。北朝鮮以下。

ガリガリ君に支出していると指摘され、私は知らないといったところだけ、消音ボタンをおしそこね、うっかり聞いてしまった。元都知事もぴっくりポン。

我々にはもう選択肢はない。支配階構造の内部で働いている人々の多くは大企業支配権力の腐敗と不誠実さを理解しているが、我々は彼らの良心に訴えても無駄だ。反抗すれば首なのだから。それでも我々は真実を広めなければならない。

大本営広報部と、毎回、馬鹿にしているが、全員提灯持ちの売国奴だ、といっているわけではない。今日の深夜のETV特集を見て思い出した。飯館村の話。

七沢潔氏による『テレビと原発報道の60年』を読み終えた。馬場朝子氏と尾松亮氏による『原発事故 国家はどう責任を負ったか―ウクライナとチェルノブイリ法』を拝読中。

いずれも、NHKで、原発がらみの素晴らしい番組を制作された方々。七沢潔氏は、『ネットワークでつくる放射能汚染地図』で有名だ。

いくら素晴らしい内容でも、いずれも、大本営広報部の書評に載ることはないだろう。

2016年5月18日 (水)

『1984年』にようこそ

2016年5月14日

Chris Hedges

TruthDig


アメリカ支配層が会合しているボストンの会場前で、州の星の代わりに大企業ロゴを描いたアメリカ国旗を掲げるマサチューセッツ州サマヴィルの抗議行動者ボブ・ボウズ(Steven Senne / AP)

大企業全体主義の策略は暴露されてしまった。ウソと、あやつられることにうんざりした国民は、既成政治勢力に反対するようになった。だがゲームは終わったわけではない。大企業権力は、強力な支配手段を備蓄兵器にもっている。連中はそれを使うだろう。民主主義の装いが剥がされると、むき出しのげんこつという、国家による弾圧がそれにとって変わる。我々が迅速に行動しない限り、アメリカはひどく不快なものになりつつある。

“わが国の政治体制は腐敗しています。”ワシントンD.C.に電話した際に、ラルフ・ネーダーは言った。“壊死に向かっています。市民反乱の臨界点に到達しつつあります。”

アメリカ史における今の瞬間は、アントニオ・グラムシが、“空白期間”と呼んだもの、信頼を失った政権は崩壊しつつあるが、新たなものが、まだその後を埋めていない時期だ。次にくるものがより良いものである保証は皆無だ。しかし間もなく閉じるであろうこの場は、国民が新たな構想と、新たな方向を擁する最後の機会だ。

この構想は、アメリカ全土における市民動員と市民的不服従という大規模大衆行動によってのみ実現可能だ。アメリカ史でも、この時点を極めて重要な機会で、おそらく我々を独裁から救える最後の機会と考えているネーダーは、5月23日から、5月26日までの三日間、ワシントンD.C.の憲法会館、“打ち破る力”あるいは“市民革命ウイーク”と彼が呼ぶ左翼集会を計画している。首都に、アメリカが専制政治に陥るのを止めるための演説、組織、動員に多数の活動家や社会活動指導者を集めるつもりだ。

“二大政党は、政治的に内破しかねません”とネーダーは言う。“二大政党は、異なる候補者やスーバーPACのおかげで分裂しかねません。たからといって、連中の金蔓連中が内破するわけではありません。”

“選挙は民主主義にとって、立ち入り禁止の場所になってしまいました”と彼は言う。“選挙は民主主義の根本たる市民社会にとって、立ち入り禁止の場所になってしまいました。そういう状態になると、根っこはしなび、枯れます。政治は今や余興です。政治が大企業権力を困らせることはありません。誰が勝とうと大企業の勝ちなのです。両党とも、中小企業ではなく、ウオール街の代表です。ウオール街は連邦政府にしっかり食い込んでいます。”

彼女なら、どうするか読めるし、財界と軍の支配層に長く奉仕してきたので、ウオール街がクリントン支援に集まっているとは言え、ドナルド・トランプは、ヒラリー・クリントン同様、大企業機構を粉砕する計画を持ち合わせていない。トランプがしたのは、主にワーキングプア白人が体現している、有権者中の“人種差別主義者や右翼過激派”を、おそらく最後の機会として、選挙プロセスに参加させたことだとネーダーは指摘する。

左翼の大半は、特に民主党による予備選挙で、バーニー・サンダースを指名させないための露骨な不正工作を見て、大衆運動の構築によってしか変化が実現できないことを理解したのだとネーダーは言う。これにより、少なくとも、この原始ファシスト勢力が政治プロセスをあきらめてしまうまでは、左翼にチャンスがもたらされたのだ。もし、この機会を捕まえそこねれば、我々は破滅の運命かも知れないと彼は言う。

今や企業利益優先で支配されている、商業マスコミの崩壊に、彼は絶望している。

“トランプの選挙戦は商業マスコミに大いに受けます”とネーダーは言う。“討論時、彼は高い視聴率をもたらします。彼はテレビ局を愚弄しています。彼は言います。‘私’はこの討論をボイコットする。あなたがたの利益には損害ですよ。’アメリカ史にこれまで、こういうことがあったでしょうか? これは腐敗を、選挙の商業化を示しています。”

真面目な政治討論を儲かるものと見ておらず、些細なもの、みだらもの、空虚なものにばかり焦点を当てる商業マスコミが助長した質の落ちた国民的論議が、トランプのような見世物師や詐欺師に力を与えているのだ。

“トランプは実に平易な言葉で語りますが、一部の言語学者によれば、三年生向けレベルだといいます。”とネーダーは言う。“彼は、まるで父親のように話します。彼は言います。‘私’が皆に仕事を探そう。私が産業を取り戻そう。私が製造業を取り戻そう。私が皆を移民から守ろう。’マスコミは、彼に決して異議申し立てしないのです。彼はこう質問されないのです。‘こうしたこと全てを一体どのように実現するつもりですか? 第一歩は何ですか? 第二歩は何ですか? ホワイト・ハウスは、議会や裁判所を無視するつもりですか?’彼は聴衆を驚かせます。彼は聴衆を、いじめ、ウソ、‘チビ・マルコ’という類の侮辱や、壁代はメキシコに払わせるやら、人類の四分の一を占めるイスラム教徒を、我々が解決法を見つけるまでは、これ以上入国させないという類の話で驚かせるのです。マスコミは決して彼に追いつけません。彼は常に攻勢に出ています。彼は常にニュースになります。商業マスコミは、サーカスが大好きです。それで高視聴率がとれ、収益も上がりますから。”

娯楽情報番組に注力することで、大衆を情報不足のままにし、容易にあやつられてしまうようにしておくだけでなく、本当の改革や変化を支持する声を締め出しているのです。

“商業マスコミは、健康の安全や、経済的福祉推進を推進するなどして、本当にアメリカを素晴らしい国にしようとしている市民運動団体や、市民運動指導者は出演させません”とネーダーは嘆いた。“これらの団体は圧倒されています。彼らは疎外されています。彼らは、全国、州や、地方選挙の質を良いものにすることを妨げられているのです。日曜日のニュース・ショーを見てください。大多数の国民が、単に、より効率的というだけでなく、もっと人命を救える、医師や病院を自由に選べる、全員の為の本格的メディケアを望んでいることには誰も具体的に触れることができません。数日前ナショナルプレスクラブで、重要な記者会見がありました。全員の為の本格的メディケア、つまり国民健康保険制度の主要な提唱者、ステフィー・ウールハンドラー医師と、シドニー・ウルフ医師という、国民健康保険制度を求める医師の会(Physicians for a National Health Program)のトップが出席しました。これは約15,000の医師がメンバーになっている団体です。誰もきませんでした。マイナーなメディアの記者一人と、企業犯罪記者だけでした。あらゆる種類の重要抗議行動があり、議会前で政治賄賂に抗議して、1,300人が逮捕されました。わずかにNPRと‘デモクラシー・ナウ!’が報じたのを除き、やはり全く報道されません”

“全体制が操作されているのです”と彼は言う。“それを脱する唯一の方法は、市民運動団体の動員です。

“優れた方向転換や改革に関する市民運動団体を、一カ所に最も多く集める、アメリカ史上最大の集会を我々は企画しています”と彼は予定しているイベントについて語った。“初日は『打ち破る力、それをどのように起こすか』というものです。わずかな予算で 30年間以上も、道路の安全問題や、危険だったり、効果がなかったりする薬品を、市場から排除したり、食習慣を、ジャンク・フードから栄養のあるものに変えたり、死刑囚監房から、殺人でのかどで、誤って有罪判決を受けた人々を救出したりして実績をあげている18の団体が参加します。こうした団体の予算と人員を三倍にしたらどうなるでしょう? こうした18団体の総予算は、何十人ものCEOの一人が一年で稼ぐ金額より少ないのです。”

ネーダーは、サンダースに、全国規模の一般市民動員作業に参加するよう呼びかけている。クリントンは、彼の言葉の一部を借用するかも知れないが、彼女や民主党幹部は、ウオール街に対する、サンダースのポピュリスト的訴えを、党綱領に取り込みはしないだろうと彼は言う。もしサンダースが市民動員に参加しなければ“彼の運動は完全崩壊するでしょう”とネーダーは警告した。

ゴールドマン・サックスなどの大企業に、大金を貰って行っている講演が公表される可能性というスキャンダルの見込みとともに、クリントンの不支持率の高さから、トランプが大統領の座を勝ち取りかねないと懸念しているともネーダーは述べた。

“ハリー・ウォーカー講演エージェンシーとの彼女の講演契約を私はもっています”と彼は言った。“彼女の契約には、こうした企業スポンサーは、基本的に非公開だという条項があります。マスコミは入れないのです。私個人専用の、私が話した内容の速記録を作成させるため、速記者に1,000ドル支払ってください。私の講演料は一分5,000ドルです。彼女は全て思い通りにしています。彼女は決してこうは言いません。‘調べてみましょう、とか、見つかるかどうか探してみましょう。彼女はとぼけているのです。しかも彼女の最近の大言壮語は、もし皆がそうすれば、‘私’も速記録を公表します’というものです。バーニー・サンダースが反駁しましたが‘皆とは誰のことでしょうか?’サンダースは、ウオール街企業、大企業幹部や、業界団体向けの大金を貰う非公開講演はしません。トランプは、企業向けの25万ドルの非公開講演はしません。ですから、‘もし皆がそうすれば、‘私’も全ての速記録を公表します’と言うのは、意味のない主張です。これは、偽りや、信用ができない、クリントン家の特徴を示しています。’ヒラリーの場合は速記録が問題です。トランプの場合は所得申告が問題です。”

ネーダーは、第三政党構築を支持してはいるものの、特に、緑の党とリバタリアン党を彼は指摘したが、これら政党は、権力の中心に圧力をかける大衆動員無しでは、何もできないだろうと、彼は警告した。大企業国家を解体するための共同キャンペーンとして、右翼にも手を差し伸べるように、彼は左翼に呼びかけている。サンダースは、この動員で大きな役割を演じられるでしょうと、ネーダーは言う。“彼はマスコミの注目の的ですから。彼がこの大きな騒ぎを起こせているのは、人々のおかげなのです。”

“彼に失うものがあるでしょうか?”サンダースについて、ネーダーは言う。“彼は74歳です。彼はこの大規模な運動を率いるこのが可能です。彼がこの機会を手放すだろうとは思えません。彼の選挙戦は彼の予想を超えています。彼は大いに活性化しています。もし彼が、選挙前に一般市民動員を率いた場合、彼は誰を支援することになるでしょうか? ヒラリーを支持すると、ごますりして過ごす必要なしに、民主党を助けることになるのです。彼は共和党を弱体化させることになるでしょう。彼は民主党に、こう言うことになるのです。‘皆さん、大多数の声なき大衆と、彼らの優先事項に向き合うべきです。さもなくば、共和党に有利に区割りされた選挙区で負け続けますよ。’こうした共和党に有利に区割りされた選挙区は、投票の10パーセントを動かすことで克服できます。民衆が騒ぎ始めてしまえば、何もそれを止められません。もちろん、たった一人でこれを率いることはできません。サンダースが中心になれるだろうとは言え、大きなうねりが必要です。”

クリントンが大統領になれば、更に右翼をあおることになり、アメリカの多くの部分を過激主義に追いやるだろうと、ネーダーは言う。

クリントンが大統領になった場合“海外で、更なる泥沼にはまりこみ、好ましからぬブローバックが更に増え、世界中で大虐殺が更に増え、更に多くの反米戦士が訓練され、彼らがアメリカ国内に戦闘を持ち込む能力も高まります”と彼は言う。“一般国民にとって必要なものに対する予算は更に絞られます。ウオール街の投機が更に増えます。彼女は、大企業主義者と軍産複合体の侍女です。どんな社会でも、それ以上社会が耐えきれなくなると、輪ゴムがプッツリ切れる時が来ます。”

記事言文のurl:http://www.truthdig.com/report/item/welcome_to_1984_20160514
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電気洗脳箱、野球選手初公判と、都知事、オリンピック賄賂?の話題ばかり。

某報道番組、たいこもち氏は、TPPは既定のものという前提で、「その上で農業を政府はどう支援するか」という不思議な解説をしていた。

この記事にあるネーダー氏の運動が功を奏するかどうか素人には見当がつかない。

全く同感するのは、この部分。

真面目な政治討論を儲かるものとは見ておらず、些細なもの、みだらもの、空虚なものにばかり焦点を当てる商業マスコミが助長した、質の落ちた国民的論議が、トランプのような見世物師や詐欺師に力を与えているのだ。

下記記事も、この記事に直接つながっている。

アメリカは、その歴史のうち93% - 1776年以来の239年中、222年間が戦争 2015年2月27日

とんでもないタレント連中が、続々政治家になれるのは、商業マスコミのおかげという現状、宗主国で開発・完成された手法だろう。

TPP問題、大本営広報部は報道管制して報じないので、IWJ報道に頼るしかない。

小金井市民によるTPP連続学習会「TPPで私たちの農業と医療はどうなる?」  2016.5.14

日本の「食の安全」をモンサントが決める!?日本農業新聞を含むほぼすべての大手メディアが取り上げないTPPの衝撃の真実! 岩上安身による山田正彦・元農水大臣インタビュー(後編)  2016/05/07

【決定版TPP】 “貧困・格差・TPP” 「月刊日本」5月増刊号も発売になった。

下記もお読み願いたい。

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

【IWJブログ】「TPPに署名しないか批准しないことが、民主的に選ばれた議会の責務」!!国連人権理事会の専門家アルフレッド・デ・サヤス氏が国際法および国際規約違反を示唆して警告!!

【IWJブログ・特別寄稿】「いのちの市場化」にNO!~TPPと国家戦略特区は「新自由主義」を実現する双子である (アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長 内田聖子)

植草一秀の『知られざる真実』

TPPに関する、小生による関連海外記事翻訳リストは下記。

TPP関連主要記事リスト

 

2015年11月12日 (木)

TPP、WTO、NAFTA: 大企業による、アメリカ史上、最も恥知らずな権力奪取

Chris Hedges
Truth Dig
2015年11月6日


2014年、東京での環太平洋戦略的経済連携協定反対抗議(神林静雄 / AP)

木曜、世界の生産高の約40パーセントを占める12か国が参加する貿易・投資協定、環太平洋連携協定の5,544ページの文章公開で、最も終末論的な批判者たちが恐れていたことまで確認された。

“TPPは、WTO [世界貿易機関]やNAFTA [北米自由貿易協定]同様、アメリカ史上最も恥知らずな、大企業による権力奪取です”私がワシントンD.C.に電話をした際、ラルフ・ネーダーは言った。

    “これは、大企業が、法的強制力のある秘密裁決機関による経済制裁を押しつけ、アメリカ政府の三権を無視することを可能にします。この裁決機関が、アメリ カの労働者、消費者や環境保護は違法だと判決を出し、非関税障壁は違反のかどで罰金を科されることになります。TPPは、アメリカ国内法を無視した、国境 を越えた、法的強制力のある支配という独裁体制を樹立するのです。”

TPPは、環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)と、新サービス貿易協定(TiSA)を含む三つ組みの貿易協定の一つだ。あらゆる公共サービスの民営化を要求するTiSAは、アメリカ郵政公社、公教育や、他の政府が運用する企業や公益事業の存続にとって致命的脅威だ。こうした事業の総計は、アメリカ経済の80パーセントを占める。TTIPとTiSAは、いまだ交渉段階にある。両者は、TPPに続いて、2017年に議会に提出される可能性が高い。

この三つの協定は、最終的な国家主権の全摘とともに、しのびよる大企業クーデターを強化するものだ。国民は自らの運命を思い通りにするのをあきらめるよう強いられ、大企業という捕食者連中から、自らを守り、生態系を保護し、今や無力で機能不全のことが多い、アメリカの民主的機関に、救済策や公正を求める能力を剥奪されてしまう。専門用語、複雑な技術、貿易、金融用語、法律用語、細かな文字や曖昧な言い回しだらけの協定は、二つの言葉に要約できる。大企業への隷属だ。

TPPは議会やホワイト・ハウスから様々な問題に対する立法権限を剥奪する。司法権は 大企業だけが訴えるのを認められる、三人で構成される貿易裁決機関に服従させられる。労働者や環境保護団体や権利擁護団体や労働組合は提案されている裁決機関に救済を求めるのを阻止される。大企業の権利は侵さざるべきものとなる。国民の権利は廃絶される。

シエラ・クラブは、TPP文章の公開後にこういう声明を発表した。“公害を引き起こす巨大な組織が協定をまとめるのを手伝ったのだから、協定は、何十年もの環境保護の進展を台無しにし、気候を脅かし、野生生物を十分に保護しそこねる内容の、公害を引き起こす組織に対する景品でみちあふれている。”

もし来春、議会でのTPP成立を阻止するための持続的大衆蜂起がなければ、我々は大企業権力によって束縛されてしまう。賃金は低下する。労働条件は劣化する。失業は増大する。我々のわずかに残された権利は無効にされる。生態系への攻撃は加速する。銀行や世界的投機が監督や管理されなくなってしまう。食品安全基準や規制は破棄される。メディケアやメディケイドから郵便局や公教育にわたる公共サービスは廃止されるか、劇的に削減され、営利目的の大企業によって乗っ取られる。医薬品を含め、基本的必需品の価格急騰する。社会的支援プログラムは劇的に規模が縮小されるか、終了してしまう。また協定に加盟している、カナダやオーストラリア等の公共医療制度がある国々では、恐らく大企業による攻撃の下、各国の公的医療制度は崩壊するだろう。大企業は、植物や動物を巡るものを含む非常に広範な特許を保有する権限を得て、基本的必需品や自然界を、商品に変えてしまうのだ。しかも、大企業が最後の一滴まで搾り取れるようにするべく、計画された利益を妨げると大企業により解釈されたあらゆる法律、環境や消費者を保護するために作られた法律でさえも、投資家-国家紛争調停(ISDS)と呼ばれるものによって、異議を唱えられることになる。ISDSは、TPPのもとで強化され、拡張され、連中の銀行口座を更に増大させる彼らの“権利”を侵害したかどで、大企業は、違反している政府から、補償として莫大な金額を受け取れる。大企業利益が事実上、公共の利益に置き換わるのだ。

大統領選挙戦ではTPPを非難していても、大企業資本主義への揺るぎない奉仕実績からして、大企業支援者に忠誠を誓うのは確実なヒラリー・クリントンのような道徳心のない政治家連中を含む、アメリカの政治家連中の破綻を考えれば、貿易協定は法律になる可能性が高い。しかも、オバマ政権は、民主的論議を妨げるために、ニクソン政権が編み出した戦術であるファスト-トラック権限を勝ち取っているので、オバマ大統領は、議会に提出される前に署名することができるだろう。

ファスト・トラックのおかげで、TPPは公の議論や議会各委員会による検討という通常の立法過程を回避できる。送られてから90日間以内に、TPP法案に投票しなければならない議会下院も上院も、ファスト・トラック条項によって、議会による修正案を追加したり、20時間以上の討論をしたりすることを禁じられている。議会は環境に対するTPPの影響に関する懸念を提起できないのだ。議会は賛成か否かの投票しかできない。議会には、一語たりとも、改変したり、変更したりする権限がないのだ。

ワシントンで、11月14日から18日までの間、TPP阻止推進を開始する大規模動員が予定されている。TPPを止めるべく立ち上がることの方が、大統領選挙戦という空虚な政治茶番にかかわるより、我々の時間とエネルギーの遥かに有意義な投資だ。

“TPPは、世界経済を支配する大企業による法律の蜘蛛の巣を生み出します”弁護士で、貿易協定に対して長い戦いを続けている、ボルティモアの団体ポピュラー・レジスタンスのケヴィン・ズィースは電話でこう話してくれた。“これは世界的な大企業クーデターだ。大企業が国より強力になります。民主的制度を、大企業が自分たちの権益に役立つよう強いるのです。世界中の民事裁判所が、大企業裁判所、いわゆる貿易裁決機関に置き換えられることになります。これは、NAFTAの最悪部分を無くすというバラク・オバマの約束とは違い、NAFTAの最悪部分を足場にした大幅拡張です。”

協定は、銀行、保険会社、ゴールドマン・サックス、モンサントや、他の大企業等の世界的資本家による六年間にわたる作業の産物だ。

“協定は連中[大企業]によって作られた、彼らのためのもので、彼らに役立つものです”とズィースはTPPについて語っている。“国内企業や中小企業を駄目にします。バイ・アメリカン条項は消滅します。地域社会は地方産品購入運動が許されなくなります。協定の主眼は、民営化とあらゆるものの商品化なのです。協定は国家が支援する企業や国有企業への深い反感を組み込んでいます。僅かに残された我々の民主主義を、世界的貿易機構にあたえるのです。”

エコノミストのディヴィッド・ロスニックは、経済・政策研究センター(CEPR)のTPPに関する報告書で、貿易協定のもとで、上位10パーセントのアメリカ労働者だけが給料が増えるだろうと予想している。平均的収入のアメリカ労働者(35番パーセンタイルから、80番パーセンタイル)の実質賃金は、TPPのもとで低下するとロスニックは書いている。製造業雇用の減少に貢献した(今や経済のわずか9パーセントだ)NAFTAは、労働者を、より賃金の低いサービス雇用に強いて、実質賃金が、12から17パーセント低減する結果となった。TPPは、この過程を促進するだけです、とロスニックは結論付けている。

“これは、世界規模における底辺への競争の継続です”ボルティモアの、やはりポピュラー・レジスタンス所属で、アメリカ上院議員候補のマーガレット・フラワー医師は、私との電話会話で言った。“大企業は、労働基準が一番低い国々に自由に移動できます。これはアメリカの高い労働基準を押し下げます。これは企業と労働組合の大量破壊です。これは底辺への競争の加速で、我々はそれを止めるために立ち上がらなければなりません。”

“マレーシアでは、技術労働者の三分の一は、本質的に奴隷です。”ズィースは述べた。“ベトナムでは、最低賃金は時給35セントです。こうした国々が貿易協定に参加してしまえば、アメリカ労働者は非常に困難な立場におかれます。”

社会保障庁による新たな調査によれば、現在働いているアメリカ人の51パーセントの収入は、年間30,000ドル以下だ。40パーセントは年間収入20,000ドル以下だ。連邦政府は、24,250ドル以下の収入で暮らしている4人家族を貧困と見なしている。

“アメリカ労働者の半数の収入は、本質的に法廷貧困レベルです”とズィースは言う。“協定は、この傾向を促進するだけです。アメリカ労働者が、一体どのように対処するのか想像がつきません。”

1994年、クリントン政権下で成立し、当時アメリカ合州国で、年間正味200,000件の雇用を生み出すと約束されたNAFTAによる、アメリカ労働人口に対する攻撃は壊滅的だった。パブリック・シチズン報告によれば、NAFTAは、メキシコとカナダとの1810億ドルの貿易赤字と、少なくとも100万件のアメリカ雇用喪失をもたらした。メキシコ市場は、アメリカのアグリビジネスによる安いトウモロコシで溢れ、メキシコ・トウモロコシ価格を低下させ、100万から300万の貧しいメキシコ農民が破産し、小農園を失うことになった。彼らの多くは職を探そうという必死の努力で国境を越えアメリカ合州国に入国した。

“オバマは、この過程で、ずっと国民を欺いてきました”フラワーズ医師は言う。“環境を保護するので、環境保護団体は協定を支持していると彼は主張しますが、これも間違いであることが証明済みです。彼は、650,000の雇用を生み出すと言いますが、これも間違いであることが証明済みです。彼は、これを21世紀の貿易協定と呼びますが、実際は、ブッシュ時代の貿易協定で行われた進歩の押し戻しです。21世紀の貿易協定で最近のモデルは米韓自由貿易協定です。これは、140,000件のアメリカ雇用を生み出すものと想定されていた。ところが我々が目にしているのは、数年のうちの約70,000件の雇用喪失と、韓国との巨大な貿易赤字です。この協定[TPP]は、NAFTAや他の貿易協定を売り込むのに利用したのと同じ欺まんを用いて、我々に売り込まれているのです”

協定は、要するに世界法になるのだ。国連で作成される、二酸化炭素排出を巡る諸国間のあらゆる協定は、TPPによって、事実上無効にされてしまう。

“貿易協定は拘束力があります”フラワーズ医師は言う。“貿易協定は、パリで出されだろう国連気候変動会議による、あらゆる法的拘束力を持たない協定に優先します。”

しばしば“強化版NAFTA”と呼ばれるTPPが、一体どういうことをもたらすのかを示す十分過ぎる証拠が過去の貿易協定から得られている。国民を守り、公共の利益を推進するような社会的、政治的組織を構築するのに、政府を利用する能力を、我々から奪い取る、大企業による情け容赦ない行進の一環なのだ。アメリカの大企業ご主人連中は、自然界と人類を、枯渇、あるいは崩壊するまで利用、搾取できる、思い通りにできる商品に変えようとしている。貿易協定は、この服従を実現するために利用される手段なのだ。唯一残された反撃は、開かれ、持続可能で、挑戦的な民衆反乱だ。

記事原文のurl:http://www.truthdig.com/report/item/the_most_brazen_corporate_power_grab_in_american_history_20151106

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昨日の質疑で、見応えがあったのは赤嶺政賢氏の質問と、あの官房長官のトンデモ回答。

「抗議やデモがうるさいから補助金をくれ」で補助金交付? 辺野古への直接振興費に赤嶺政賢議員「法治国家にもとるような行為は直ちにやめるべきだ」と菅官房長官を糾弾! 閉会中審議で

今日の質疑で、見応えがあったのは紙智子氏と、福島瑞穂氏の質問のみ。後のエセ野党の皆様の場面は音声を消していた。

いらいらして、こうした文章の翻訳ができないので。

TPP関連記事を、多数翻訳している。下記がリスト。

TPP関連主要記事リスト

そもそも、宗主国の狙いは、堂々公表されている。

(TPPでの)アメリカの狙いは、関税よりずっと重大な邪魔者であり続けている非関税施策を日本に解除させることにある 米国議会図書館議会調査局文書

2015年7月16日 (木)

今や我々全員ギリシャ人

2015年7月12日

Chris Hedges

  金曜日、アテネ中央部での反緊縮政策集会で、ギリシャ国旗を振る抗議行動参加者。(Petros Karadjias / AP)

アメリカ合州国の貧者と労働者階級の人々は、ギリシャ人であることが何を意味するかを知っている。不完全雇用と失業を彼等は知っている。年金のない生活を彼等は知っている。一日数ドルでの暮らしを彼等は知っている。料金を支払えない為に、ガスや電気が止められるのを彼等は知っている。借金の壊滅的な重みを彼等は知っている。病気になっても、医者にかかれないことを知っている。国が、彼らのわずかばかりの資産を没収するのを彼等は知っている。アメリカ合州国で“国民財産没収”として知られるものにより、アメリカの警察が、30億ドル以上の現金や資産を没収することを認めている。学校、図書館、近隣の診療所、デイケア・サービス、道路、橋、公共の建物や支援プログラムが、放置されたり、停止されたりした際の深い絶望と放棄の感覚を彼等は知っている。金融エリートが、民主的組織をハイジャックし、緊縮策の名の下で、広範に、窮乏を押しつけるのを彼等は知っている。彼等は、ギリシャ人同様、見捨てられるのがどういうことかを知っている。

いずれも同じ体制、大企業資本主義に襲われている為に、ギリシャとアメリカの低収入労働者達は同じ貧困に苦しめられている。大企業資本主義には内在的制限は皆無だ。そして、ごくわずかあった外的抑制は取り除かれてしまった。Euro集団、世界銀行、国際通貨基金や、連邦準備金制度理事会を含む、世界で最も強力な金融組織を操っている大企業資本主義が、それがそうするように作られた事を実行する。人類や自然世界を含め、あらゆるものを、枯渇あるいは崩壊するまで搾取する商品へと変えるのだ。搾取過程で、労働組合は破壊され、監督官庁は骨抜きにされ、不正行為を合法化させ、世界的独占企業を権限強化する為、大企業ロビイストによって、法律が作成され、公益事業は私営化される。草案文書を見た議員達ですら、それについて語ることを許されない秘密貿易協定が、大企業オリガルヒが、さらなる権限を寄せ集め、労働者を犠牲にして、より多くの利益をかき集められるようにする。利益を増やす為、大企業資本主義は、個人、都市、州や政府を略奪し、抑圧し、破産に追い込む。大企業資本主義は、資本主義を可能にする構造や市場すら、最終的には破壊する。だが、それとて、その悪に苦しめられている人々にとって何の慰めにもならない。大企業資本主義が自らをあやめる頃には、後に、計り知れない悲惨な状態の人々を残すだろう。

もしユーロ圏に残れば、国際金融体制が、1973年に、チリで、サルバドール・アジェンデの社会主義政権にしたことを、ギリシャに対して行うことを知っているので、ギリシャ政権は、ヨーロッパの銀行家達に跪いて、慈悲を求めている。連中は、リチャード・ニクソンが、チリで、そうすると約束した通り、“経済に悲鳴をあげさせる”のだ。銀行家達がギリシャを破壊するのだ。ギリシャは、ヨーロッパの医薬品市場に、10億ユーロ借りがあるが、もし、これがギリシャ人が医薬品をもはや入手できないことを意味するのであれば、それでよい。ギリシャは、食料品を毎年、ヨーロッパから何千トンも輸入しているが、もしこれが、食料品不足を意味するのであれば、それでよい。ギリシャは石油とガスの99パーセントを輸入しているが、もしこれが石油とガス不足を意味するのであれば、それでよい。現在のギリシャ政権が地位を追われ、大企業の政治傀儡が権力を掌握するまで、銀行家連中は、経済戦争を遂行するのだ。

大企業資本主義者にとって、人の生活など全くどうでも良い。ギリシャ人の苦難は、普通のアメリカ国民の苦難と同様、ゴールドマン・サックス等の金融機関の利鞘にとって素晴らしいことだ。結局は、サブプライム住宅ローンを、ローンを決して返済できないと連中に分かっている家族に無理やり背負い込ませ、サブプライム住宅ローンを、投資として、年金基金に売り込み、更に、それが儲からない方に賭けたゴールドマン・サックスの仕業だったのだ。画策されたギリシャとの複雑な金融協定の多くは秘密だ。こうした協定が、ギリシャの債務をデリバティブ取り引きによって倍増させ、以前のギリシャ政権が、借り続ける為に、本当の債務をごまかすのを許していたのだ。ギリシャが崩壊すると、ゴールドマン・サックスは、金が詰まったスーツケースを持ってドアから顔を突き出したのだ。

自由な資本主義体制は、最も脆弱な連中から無情に金を搾り取り、それを上位の支配層に注ぎ込むように作られている。これは、市や州の予算の不足を穴埋めするために利用されている増大する罰金と手数料で見てとれる。大企業資本主義は、教育から、諜報情報収集に到る行政サービスのあらゆる部門を民営化することを狙っている。アメリカ郵便公社が次の標的のようだ。両親は既に、公立学校に通う子供達が、スクール・バスに乗り、音楽や絵のクラスに通い、スポーツや他の活動に参加できるようにする為、何百ドルも払わなければならない。消防署、救急、国立公園制度等、全てが、大企業の利益の餌食になる予定だ。これは市民社会の死だ。

刑事司法は、正義や更生よりも何よりも、主として、アメリカ合州国の市や州政府の収入源だ。ミズーリ州ファーガソンでも、どこでも、貧者は、ささいなことで逮捕され、罰金を科される。芝生を刈らないかどで、ニューヨーク市の地下鉄車輛に足を載せたかどで。もし罰金を払えないと、実際多くが払えないが、連中は刑務所行きになる。刑務所では、彼等は、部屋代と食事代を課されることが多い。そして、もしこの請求が払えないと、彼等は再度刑務所行きになる。循環する、果てしない、貧者からの強奪ゲームだ。未払いの罰金は利子までつけられ、逮捕状が出されることになる。貧しい人々は、駐車違反や、交通違反で、何千ドルもの罰金を負わされる結果になることが多い。

ファシストや共産主義者の銃殺隊は、時に、死刑で使用した銃弾の経費を犠牲者の家族に請求していた。大企業資本主義でも、虐待者は支払いを要求する。金は保護観察や、刑務所管理をする私企業の懐に入ることが多い。スタンガンで撃たれる経費(26ドル)あるいは、保護観察(月に35ドルから、100ドル)あるいは、電子足輪(月に11ドル)が貧者の懐から絞り取られる。しかも、こうした全てが、いつの日か懐かしい昔と見なされるであろう今の時期に起きている。金融という砂上の楼閣が再度崩壊するまでお待ち願いたい。中国で起きていることは良い兆しではないが、ウオール街は逃げ場所を求めている。アメリカは、ステロイド剤を使ったギリシャになるだろう。

“アメリカは、福祉制度を、刑事制度に変えた国だ”と、カレン・ドランと、ジョディ・L・カーが、“貧者は監獄に行く”と題する政策研究所の報告書に書いている。“余りに貧しくて住む所が無い人々の、生きる為の活動を、我々は犯罪扱いしている。アメリカは、世界中の他のどの国より多数の人々を投獄している。アメリカでは、事実上、服役をつとめあげた後、社会参加させずに、彼等を一生、牢獄に閉じ込める政策を制度化している。債務者刑務所の復活を我々は認めてしまったのだ。貧しい子供達や、黒人やラテン系の子供達に対して、二流の公教育制度を作り上げ、彼らの行為を不均衡なほどに、犯罪者として扱い、早くから、彼等に支援や機会をあたえずに、投獄への道を辿らせる。”

大企業による市民社会解体が、ギリシャでは、ほとんど完了した。アメリカ合州国では、それより遥かに進んでいる。我々は、ギリシャ人同様、世界中のオリガルヒがしかけている政治戦争をしかけられているのだ。誰も彼等を選挙したわけではない。連中は世論を無視する。ギリシャでと同様、もしある政府が国際金融界に逆らえば、その政権は死刑対象となる。銀行は民主主義のルールに則って活動してはいないのだ。

アメリカの政治家は大企業従業員だ。万一、読者が、アメリカに初めての女性大統領が出現する可能性で涙にぬれているような場合には、1994年の北米自由貿易協定で、製造業雇用を破壊し、更には福祉を破壊した 1996年の個人責任及び雇用機会調和法、連邦の現金支援プログラムを停止し、期限付きの、制限の強い包括的補助金を課したのがヒラリー・クリントンの夫であったことを想起しよう。ビル・クリントン大統領の下で、大半の生活保護受給者や、それを受けていた人々の子供達の70パーセントが、リストから外された。檻の中に閉じ込められた囚人一人につき年間40,000ドル以上の遊休労働という剰余金を私企業が飲み込んで、刑務所-産業複合体の規模は激増した。クリントンの下で、連邦と州監獄の囚人数合計は、673,000人増大した。彼はロナルド・レーガン同様に、アメリカ合州国をギリシャ化する基盤を築いたのだ。

巨大銀行や金融企業による、ギリシャの破壊は、アメリカの破壊同様、銀行家が主張する、緊縮政策や、合理的な支出の押しつけや、均衡予算の問題ではない。責任ある、あるいは良い政府という問題ではない。これは、たちの悪い形の階級戦争なのだ。これは大いに反民主主義的だ。貧困化し、権利を奪われた奴隷と、人類史上、最も高度な治安・監視システムと、武器を持たない国民を銃撃する軍隊化した無茶苦茶にな奔放な警察に支援された、大企業オリガルヒという強欲な支配層なる全権力を握っている連中による国々を形成するきいう問題なのだ。貧者に押しつける法や規則は、バーバラ・エーレンライクが書いている通り、“組織的サディズム”と大差ない。

大企業の利益こそが神だ。誰が苦しもうとかまわない。ギリシャでは、40パーセントの子供達が貧困生活を送っており、失業率は、25パーセントで、15歳から、24歳の人々の失業数値は約50パーセント。しかも、これはひたすら悪化するばかりだ。

人の組織的な振る舞いは、グローバル市場の指示によって決定されるべきだと、我々を説得しようとする経済的、政治的イデオロギーは、詐欺だ。我々はカモだったのだ。トリクル・ダウン経済と自由市場で約束された繁栄は、極少数への富の集中となり、労働者や中流階級を、民主主義のあらゆる名残と共に破壊した。腐敗した政府は、公共の利益や、支配される人々の同意を無視し、この略奪を幇助したのだ。化石燃料産業は、惜しみない政府助成金を貰いながら、生態系を破壊することを認められ、人類生存の可能性を脅かしている。こうしたことの何一つ意味をなさない。

この体制を維持している官僚連中は、現代の危機に対して合理的に対処することはできなん。彼等は、今の搾取体制を機能させるようにしか訓練されていないのだ。連中は、飽くことを知らない強欲と、インフレ抑制、公有資産民営化と、貿易障壁排除が唯一の経済的優先項目だとするネオリベラル・イデオロギーで目がくらんでいるのだ。彼等は我々を断崖に追い込んでいる。

こうした世界的投機家連中の権力を剥奪するまで、我々は理性的な経済や、民主主義を回復できない。そういうことは、ヨーロッパとアメリカ合州国の大都市の街頭が集団抗議行動で動揺させられない限り決して起こらない。こうした金融支配者による暴政は限界を知らない。彼等は、我々が完全服従するか、反乱するまでは、益々ひどい苦難と抑圧を押しつけるのだ。私は後者を望む。しかしさほど時間はない。

記事原文のurl:http://www.truthdig.com/report/item/we_are_all_greeks_now_20150712
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60日ルールによる属国戦争法案詐欺的成立を狙った計画的策略。予想通りの話。

料金を強制徴収される大本営広報、肝心な項目、政府意見しか報じないので、洗脳ニュース決してみない。

一方、民放、驚くほど、良い報道をすることがあり敬服する。カンパをしたいくらい。

罪もないだろう元有名スケート選手さえ憎悪したくなる様な番組を流す売国放送。そもそも強硬採決を放映しない。100%わかっているがゆえに。

時論なるもの、当然ながら、中国の株価暴落。憲法破壊の方がはるかに重要だろう。いくらトップがごますりでも、現場では、簡単にデタラメ弁護はできないだろう。

中国株式市場のいんちきさを批判する自由は、この属国にもある。戦争法案を強硬成立させる支配層についても、ヨイショする自由がしっかり保証されている。自由民主な属国、万歳!

小選挙区制導入の時や、秘密法案には、官報も民放も、全員一斉にころんだが。民放、完全にころんではいないのかも知れない。
とはいえ、TPPの完全報道管制を考えると、諸手をあげて信頼はできない。
一方、週刊誌で、首相の意に反する報道してきた編集長は更迭された。
有名作家氏の言うように、広告費をしぼる必要は皆無。
人事スイッチを押すだけですむ。

同じ仕組みで、70年間の植民地体制で、官庁も企業も、宗主国のご意向に逆らうような人材は絶対に出世しない制度が完成している。その総仕上げが、今日の採決。

宗主国の理不尽な侵略戦争に、とりあえずは兵站から参戦する。
始めは処女の如く、後は脱兎の如し。

兵站、戦争の最も重要な部分ゆえ、どのような攻撃を受けるか想像は容易。本格的参戦。
これまでは武器弾薬やら、こっそりの兵員輸送という、見えにくい婉曲参戦だったので、宗主国の片棒をかついでいる罪、見えにくかった。
これで晴れて堂々理不尽な侵略属国であることを名乗ったわけ。傀儡連中さぞ良い気分だろう。
某中近東に出張した際、技術者につめよられたのを、いまさらながら思い出す。「原爆を二発落とされたのに、日本はどうしてついてゆくのだ」と。

「国民の命と幸せな生活を破壊しつくす」精神・知的に異常な傀儡政治家連中の暴挙。
理解する国民がいれば、精神に問題があるだろう。
暴挙は暴挙で、理解不可能。
所詮、犬は犬と思えば行動の意味は理解できる。連中、正常な人間ではない。

青年劇場「動員挿話」「骸骨の舞跳」を見た。
同じ劇団の次の出しもの、『真珠の首飾り』。

「動員挿話」は岸田國士「骸骨の舞跳」は秋田雨雀。
戦争法案が成立した以上、「動員挿話」、芝居でなく現実のものになる。
将校や馬丁という身分の違いは別として。

「骸骨の舞跳」関東大震災時の朝鮮人虐殺がテーマ。
不思議な方々が、この芝居に触れた著名政治家・評論家を悪罵している。
雑誌「演劇新潮」に発表。本作品を掲載した為「演劇新潮」風俗壊乱のかどにより発売禁止となった。

「骸骨の舞跳」自警団の末裔が、戦争法案を、TPPを原発を推進している。

2015年4月23日 (木)

真実はワシントンの敵

Paul Craig Roberts
2015年4月21日

エド・ロイス下院議員(カリフォルニア選出、共和党)は、真実がアメリカ内で語られる可能性を破壊する作業に励んでいる。4月15日、ロイスが委員長をつとめる下院外交委員会公聴会で、ワシントンのウソに異議を唱える人々全員、気の狂った親ロシア・プロパガンダ・カルトに属する“脅威”だと定義しなおすのに、ロイスは二つの二流売女マスコミを利用した。http://www.prisonplanet.com/bloggers-compared-to-isis-during-congressional-hearing.html

ワシントンの問題は、ワシントンは、アメリカと、ヨーロッパ、カナダ、オーストラリア、ウクライナや日本等の属国の印刷メディア、TVメディアは支配しているが、ワシントンは、ここの様なインターネット・サイトや、属国でない国のRT等のマスコミを支配してはいないことだ。結果として、ワシントンのウソは異議を申し立てられることとなり、プロパガンダ内容ゆえに、欧米の印刷媒体・TV放送を、人々が信用しなくなると、ウソに依存しているワシントンの狙いは、事を進めるのがより困難になってしまう。

真実は、ワシントンのプロパガンダを通り抜け、沸き上がる。あらゆる言説に対する制御が不能になる可能性に直面して、ヒラリー・クリントンやエド・ロイスや他の連中は、突然ワシントンが“情報戦争”に敗北しつつあると泣き言を言い出した。納税者達が大変な苦労をして手にした膨大な額の金がウソで真実と戦う為に使われようとしているのだ。

何をすべきだろう? 支配を継続するために、どうすれば真実をウソで抑圧できるのだろう? アンドリュー・ラック、ロイスその他の連中は、真実を語る人々をテロリストとして定義し直すのがその答えだと言う。そこで、RTや“異議を唱える”インターネット・ブロガーを、「イスラム国」や、指定テロ集団のボコハラムになぞらえるのだ。

公言できない狙いに役立つように、ワシントンが創り出すエセ現実に異論を唱える、クリス・ヘッジズ、ジョン・ピルガー、グレン・グリーンウォルドや私たちの様な体制と意見を異にするブロガーを含めるようテロリストの定義を、ロイスは拡張したのだ。例えば、もしワシントンが、政治献金と引き換えに、軍安保複合体に利益を注ぎ込みたくても、政治家がそれを言うわけには行かない。そこで、代わりに、戦争を始めることによって、アメリカを危険な敵や大量破壊兵器から守っているのだと連中は主張するわけだ。政治家連中が、アメリカ金融帝国主義、あるいはエネルギー帝国主義を推進したい場合には、“自由と民主主義をもたらす”というお題目のもとで、そうする必要があるのだ。政治家連中が、ロシア等、他国の勃興を防ぎたい場合には、オバマ大統領は、ロシアは、エボラ・ウイルスや、「イスラム国」にも匹敵する脅威だとするのだ。

ノーム・チョムスキーは、ワシントンのプロパガンダをおうむ返ししないいかなる情報も、許しがたいものと、ワシントンは見なしていると簡潔に要約した。

脅威としての真実に対するワシントンの攻撃を見れば、ウイリアム・ビニーやエドワード・スノーデンが暴露した、巨大な国家安全保障局スパイ制度の狙いが理解しやすくなる。スパイ網の狙いの一つは、ビッグ・ブラザーという“真実”に“異議を唱える連中”全員を特定することにある。

“異議を唱える”連中全員のあらゆる電子メール、インターネット検索、訪問したウェブ、電話会話、購買、旅行記録を集めた人物調査書が既にあるか、作られるはずだ。異議を唱える各人に関する膨大な量の文脈から好きなものを抜き出す為、くまなく調べ、もし告訴が必要とあらば告訴することもできる。既にワシントンは、罪状も無しに、アメリカ国民を無期限拘留し、拷問し、殺害するという憲法を超越する自らの権限を、まんまと行使するに至っている。

ジャネット・ナポリターノ国土安全保障長官が、国土安全保障省の対象は、テロリストから、国内過激派に変わったと述べたのは数年前のことだ。国内過激派という範疇にまとめられるのは、環境保護運動家、動物愛護運動家、幻滅した退役軍人を含む反戦活動家、州の権利、制限された政府、説明責任を負う政府を信じる人々だ。結果的に、異議を唱える、アメリカ最良国民の多くが、いくつかの理由で、国内過激派扱いされることになる。例えば、動物を愛護するクリス・ヘッジズ(http://www.opednews.com/articles/Choosing-Life-by-Chris-Hedges-Animals_Cattle_Corporate_Dairy-150420-878.html を参照)や、環境や、ワシントンの果てしない戦争を懸念する人々が。

“異議を唱える人々”に対するスパイと、来るべき弾圧が、ディック・チェイニーの企業ハリバートンの子会社が、アメリカ国内での収容所建設で、3億8500万ドルもの連邦契約を落札した説明になるかも知れない。収容所が一体誰を収容する予定なのかを懸念している人々の数はごく僅かなようだ。マスコミや議員による調査は全く行われていない。収容所が、ハリケーンや、森林火災からの避難民用のものだとは考えがたい。強制収容所は、普通は、信頼できないと見なされる人々用のものだ。そして、ラック、ロイス他が、信頼できない人々とはワシントンのウソを支持しない人々であることを明らかにしている。

ワシントンや、ワシントンが仕えている私的権力機構が、自らを真実から守る必要性を感じていることが、一般市民の中にいる“脅威”に潜入し、占拠し、一斉検挙するという様々な州における、極めて奇妙な軍事演習の理由かも知れない。(http://www.zerohedge.com/news/2015-04-16/signs-elites-are-feverishly-preparing-something-bigを参照のこと) 売女マスコミのCNNですら、ミズーリ州ファーガソンに派遣された州兵達が、一般市民の抗議行動参加者を“敵軍”や“敵対者”と見なすよう教え込まれていたことを報じており、州や地方の軍隊化した警官が、アメリカ国民を脅威として見なすように訓練されているのを我々は知っている。

民主党員であれ共和党員であれ、リベラル、保守、超愛国者、学識があろうと無かろうと、ワシントンが、売女マスコミの協力を得て、真実を脅威と規定しているのを理解しているアメリカ人は、私が認識できる限りは、ごくわずかだ。ワシントンの考えでは、真実は、エボラ、ロシア、中国、テロや「イスラム国」を全部足したより大きな脅威だ。

真実に耐えられず、真実の撲滅に頼るしかないような政府は、どの国とて望むような政府ではない。だが、そうした望ましからぬ政府こそが、クリントン-ブッシュ-チェイニー-オバマ-ヒラリー-ラック-ロイスらが、我々に与えてくれる政府だ。

皆様はそれで満足だろうか? 皆様の名において、皆様が苦労して得た、ますます少なくなりつつある所得にかけられた税金で、21世紀に、ワシントンが、8ヶ国で、何百万もの人々を殺害し、不自由にし、強制退去させ、アメリカにロシアと中国との戦争への道を歩ませ、真実は国家の敵であると宣言しているのに皆様は甘んじられるのだろうか?

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2015/04/21/truth-washingtons-enemy-paul-craig-roberts/

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国名を置き換えるだけで、通じるので、解説無用。チョムスキーについての言及、下記の元記事を翻訳したばかり。シンクロニシティー。

主の不在時に、ドローン。

ホワイト・ハウスでも、ドローン事件はあった。

これで、ISIS捕虜殺害事件に続いて、宗主国に続くことができた。次は実戦参加。

皆様はそれで満足だろうか? 皆様の名において、皆様が苦労して得た、ますます少なくなりつつある所得にかけられた税金で、21世紀に、8ヶ国で、何百万もの人々を殺害 し、不自由にし、強制退去させ、ロシアと中国との戦争への道を歩ませ、真実は国家の敵であると宣言しているワシントンの走狗にさせられることに皆様は甘んじられるのだろうか?

2015年2月12日 (木)

我々が行うテロが、我々が受けるテロだ

Chris Hedges

2015年2月0日"Truthdig"


金曜、ヨルダン、アンマンでのISIS反対集会で、殺害されたヨルダン人パイロット、ムアス・カサスベの写真のポスターを掲げる抗議行動参加者。AP Photo/Nasser Nasser

我々は空からミサイルを発射し、家の中で身を寄せ合う家族を焼き殺す。彼らは檻の中で立ちすくむパイロットを焼き殺す。我々は、アメリカの秘密軍事施設で、人質を拷問し、喉にボロを詰めて殺害する。彼らは、汚いあばら家で、人質を拷問し、斬首する。我々はシーア派暗殺部隊を組織し、スンナ派を殺害する。彼らはスンナ派暗殺部隊を組織して、シーア派を殺害する。我々は、アメリカの戦争犯罪を美化する為に『アメリカン・スナイパー』等の大規模予算映画を制作する。彼らは、自らの倒錯したジハードを美化する為、鼓舞のビデオを制作する。

我々が非難している蛮行は、我々が行っている蛮行だ。我々とイラクとシリアのイスラム国 (ISIS)とを区別する違いは技術的なもので、道徳的なものではない。我々は、戦っている相手と同等なのだ。

“暴力からは、暴力しか生まれない”とプリモ・レーヴィは書いている。“振り子の動作で、時間とともに、下火になるのではなく、一層激高するのだ。”
シリアのラッカ付近で乗っていたF-16が墜落した後、ヨルダン人パイロット、モアズ・カサスベ中尉が、ISIS戦士によって焼き殺されたのは、ローマの円形競技場向けに考案された出し物同様に陰惨だ。そして、そういう狙いだったのだ。死は戦争の主要な見世物。もしISISに、アメリカの都市を爆撃する為の戦闘機や、ミサイルや、無人機や重火器があれば、捕獲したパイロットに火をつける必要はなかったろう。ISISも、アメリカがしている様に、数千メートルの上空から人々を燃やすことができただろう。だがISISは戦争の能力が限定されているので、アメリカが中東の人々にやっていることのミニチュア版を世界に放送するしかない。ISISのやり口は、より露骨だ。結果は同じだ。

テロは演出される。“衝撃と畏怖”を覚えおいでだろうか? テロは人々に見られ、効果的だと感じられなければならない。テロには陰惨な画像が必要だ。テロは身のすくむような恐怖を吹き込まなければならない。テロは家族の苦悩を要求する。バラバラに切断された遺体が必要だ。自分ではどうすることもできない人質や囚人の苦悩に満ちた訴えが必要だ。テロは、倒錯した戦争対話として、行ったり来たりするメッセージなのだ。テロは、怒り、恐怖、羞恥心、苦痛、嫌悪、哀れみ、フラストレーションや無力感の嵐を生み出す。テロは民間人も戦闘員も破壊する。テロは、高貴な理想の名目で、暴力を最高の徳へと高め、正当化する。テロは死のカーニバルを解き放ち、社会を血まみれの熱狂に陥らせる。

1990年代のボスニア戦争中、親族は、敵方の亡骸業者が確保している息子や夫達の亡骸を引き取る為に膨大な金額を支払った。生きている場合には、息子や夫達を無事解放させようと、更に多額を支払う。そのような業者は、戦争自体と同じくらいに古くからある。人間は、アメリカの秘密軍事施設の中であれ、イスラム過激派の手中であれ、戦争の巻き添え被害となる。

全ての人質や囚人が同じ様に全国的な非難をうむわけではない。全員が同じ身の代金を要求されるわけではない。そして、全員が解放されるわけではない。コロンビア革命軍(FARC)は、誘拐と身の代金交渉を、効率的な事業へと変え、何百人もの人質を取り、階層別の人質を確保する。コロンビア大統領に立候補した際にとらわれ、6年間拘留された後に、コロンビア軍によって解放された政治家イングリッド・ベタンクールを含む有名人の人質では、身の代金金額は、基本的に高すぎて払いようがない。FARCには、警官や兵士等の中程度金額の人質や、 農民の様な低い金額の人質もいた。有名人の人質は、監禁されている間、紛争の双方にとって、価値がより高い。1978年に、赤い旅団に誘拐され、処刑された元イタリア首相アルド・モーロのようなこうした有名人人質は、戦争というドラマを盛り上げるもう一つの例だ。檻に閉じ込められたサダム・フセインもこの目的に役立った。有名人の人質は、釈放の為に要求される金額が途方もないので、事前に死刑宣告されることが多い。捕虜となり、斬首されたアメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーはこれにあたるのではないかと思う。要求された身の代金は、余りにも途方もないもので、1億ユーロと、アメリカ合州国に囚われているイスラム教過激派の解放だ、つまり彼を捕らえている連中は、おそらく、身の代金が支払われることを期待していない。

ヨルダン政府は、小規模にせよ、敵意に満ちたイスラム過激派運動を封じようと苦闘している。アメリカ合州国で、アメリカによる対ISIS空爆に関し、不安感があるのと同様、ヨルダン国民にも不安感がある。ところが、ヨルダン人パイロットの死は、ワシントンとアンマン ISISとの戦いは、民主的で、賢明な国々(ヨルダンは民主主義ではないが)と、野蛮な聖戦戦士との間の戦いだという主張を強化した。そして、水曜日、ヨルダンのアルカイダ・メンバー二人の絞首刑は、ヨルダンによるシリア内で事実上、ISIS首都への戦闘機攻撃と共に、こうした差異なるものを強調し、紛争を激化させる様に、計算されていた。

絞首刑にされた二人のうちの一人、サジダ・アル-リシャウィは、60人が死亡したアンマンのホテル攻撃における役割から、2005年以来、死刑囚監房に収監されていた。彼女は、2006年に、イラクで殺害されたヨルダン生まれのアルカイダ指導者アブ・ムサブ・アル-ザルカウィの仲間だ。ヨルダンとISISによる報復的処刑は、空爆同様、テロ対テロゲームを演じる上で、大いに役立つ。熱に浮かされた戦争宣伝文句を維持するのに不可欠な善と悪の戦いという二元思考を醸成する。自分達の敵は人間的であって欲しくないのだ。自国民に殺りくにうんざりされては困るのだ。常にテロと恐怖を作り続けなければならないのだ。

フランスや他の大半のヨーロッパ諸国は、アメリカ合州国と違い、誘拐犯と交渉し、人質の身の代金を払っている。おかげで、これがれっきとした事業になってしまった。誘拐によって、ISISが得る何千万ドルもの金は、重要な収入源で、おそらく運営予算の半分にのぼるだろう。ニューヨーク・タイムズは調査し、2014年7月に“アルカイダと、その直接関連する下部組織団体は、2008年以来、誘拐で少なくとも1億2500万ドルを稼いでおり、その内、昨年だけでも6600万ドルだ”と書いている。だが、交渉と身の代金支払いは、まずい結果を招いている。フランスや他のヨーロッパ国民は、身の代金を要求される可能性がより高く、彼らが人質にされる可能性も高くなるのだ。だが、フランスは、身の代金支払いを拒否するアメリカ人が耐えねばならない場面にはあわずに済んでいる。そして、そのおかげで、フランスは比較的冷静でいられるのだ。

テロは、争っている双方の戦争商売人連中の利益に役立つ。1979年から1981年、444日間のイラン人質事件の際におきたことが、まさにそうだった。そして、これが、一体なぜ、ヨルダンが、国民が二人処刑されるのを目にしながらも、ISISに対し、軍事的に関与しない日本とは違い、聖人ぶった激怒で反応し、報復を行ったかという理由だ。フォーリー殺害が、ISIS爆撃作戦を行おうというワシントンの戦争ロビーによる主張を強化したのも同じだ。テロ、アメリカが行うテロと、アメリカに対して行われるテロは、戦争への渇望を煽るのだ。テロは十字軍戦争の新兵徴募手段だ。もしISISが残酷でなかったなら、残酷に見えるようにしなければならない。テロは、我々が反対している狂信者、そして私たちの中の狂信者にとっての幸運で、全員のプロパガンダ需要が十分に満たされるのだ。余りにも多くの無辜の人々が苦しむ悲劇なのだ。

ヨルダン、イラクとサウジアラビアを含む、欧米と同盟する中東諸国政府は、ISISが、シリアとイラクの一部を切り取って、テキサス州程の面積の自称カリフ領を作り出すのを恐れおののきながら見つめていた。ISISは、石油輸出と、人質事業で財政的に自立できるようになっている。支配下の地域は、聖戦戦士にとってのメッカとなった。ヨーロッパからの2,000人を含め、推計12,000人の外国人戦士を惹きつけている。

ごろつきカリフ領の存続期間が長引けば長引くほど、地域の欧米同盟諸国にとって、一層重大な脅威となる。ISISはサウジアラビアやヨルダン等の国々は侵略しないが、それが存在し続けることで、崩壊しつつある経済の下でうめいている多くの、こうした国々の不平分子や過激派が、国内激変をかき立てるの可能にするのだ。アメリカ合州国とこの地域のアメリカ同盟諸国は、地図からISISを抹殺しようと固く決意している。これは余りに過激な不安定化だ。この様なドラマは、ISISの狙いと、ISISを破壊しようとしている国々の狙いに役立つので、カリフ領が存在する限り演じ続けられるのだ。

テロは戦争の原動力だ。そしてテロは紛争の双方が過剰に生み出しているものだ。

クリス・ヘッジズは、かつて、ほぼ二十年間、中米、中東、アフリカや、バルカンで海外特派員をつとめた。彼は、50ヶ国以上の国々から報道し、15年間、海外特派員として゛、クリスチャン・サイエンス・モニター、ナショナル・パブリック・ラジオ、ダラス・モーニング・ニューズや、ニューヨーク・タイムズで働いた。

記事原文のurl: http://www.truthdig.com/report/item/the_terror_we_give_is_the_terror_we_get_20150208

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題名、The Terror we give is the terrow we getは、因果応報、自業自得という意味のことわざ、what we give is what we getのモジリだろう。

クーデターただ中の危険節・期限節。侵略戦争への支援強化、更には参加、言論封殺、辺野古基地建設強行、庶民生活を破壊するだけなら馬鹿でも出来る。

期待していた記事を見た。実現すれば、外国記事を勝手に翻訳しているこのブログも

作者などの告訴がなくても起訴できる

のだろうか。目の痛みがつらくて耐えがたいこの頃、そうなる日が待ち遠しい。翻訳しているネット記事原文を印刷し、じっくり読んですごそう。

TPP交渉 著作権侵害は「非親告罪」で調整 重要なので、冒頭を引用させていただこう。
2月11日 12時17分

TPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉で、各国は映画や音楽などについて著作権侵害があった場合に原則、作者などの告訴がなくても起訴できるようにする「非親告罪」とする方向で調整を進めていることが分かりました。
適用範囲について各国が判断できる余地を残す案が示されたことで、これまで慎重な姿勢だった日本も受け入れる方針です。

大本営広報部は北朝鮮と競合できるほどの提灯持ち体制でも、声をあげる方々はおられる。

2015/02/09 今井一氏ら翼賛体制構築に抗するという「声明」 記者会見(動画)

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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