東南アジア

2019年7月28日 (日)

タイをアメリカのようにするのを支援したがっているアメリカ傀儡

2019年7月23日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 アメリカは世界中で政権転覆に関与している - 南米のベネズエラから、東ヨーロッパのウクライナまで、中東のシリアから、中央アジアのアフガニスタンまで。

 しかしこれら注目度の高い見出しになる戦争やクーデターや、カラー革命や介入は、アメリカ干渉の全貌とはほど遠い。

 アメリカは、中国周囲に沿った政権転覆の取り組みにも、ずっと従事している。これには、東南アジア中、特にタイも含まれる。

 アメリカの代理人連中にとって困難な時期

 今年早く行われた最近の選挙が、アメリカに支援される代理人タクシン・シナワトラと、彼の妹のインラック・シナワトラと彼らのタイ貢献党(PTP)を追い出した2014年クーデターへの支持を実証した。

 軍とつながる国民国家の力党(PPRP)は一般投票で議会過半数を勝ち取り、連合政府を作った。PPRP党首プラユット・チャンオチャはタイ次期首相への議会投票を獲得した。

 前回選挙中のシナワトラ戦略の一部は、もし一党か二党が解党させられても、議会の議席に立候補するために、いくつかの他のものが残るようにすべく、彼の党を複数党に分けることだった。

 これらの政党の一つが億万長者タナトーン・ジュンルンアンキット率いる新未来党(FFP)だ。党の創設メンバーには、非政府組織(NGO)を装ったアメリカとヨーロッパから資金供給されるフロント組織の指導者や活動家がいる。

 政治に取りかかって以来、タナトーンは、タイ海外特派員クラブ(FCCT)で行われた催しの際に見られたような欧米メディアのみならず、バンコクに本拠を置く欧米大使館からも、計り知れない量の支援を受けた。

 新未来党FFPは、国民国家の力党PPRPより数百万少ない票で、遥かに離れた第三位で、選挙では振るわなかった。第三党になたにもかかわらず、タナトーンがシナワトラの代理ではないと主張したにもかかわらず、タクシン・シナワトラのPTPは彼を彼らの首相候補者に指名したが、勝つには遥かに不足だった。

 支援を求めて海外での物ごい

 今や、タナトーンは、選挙法の一連の違反に起因する益々多くの刑事事件と、扇動に関する告訴に直面している。もし有罪判決が出されたら、海外で刑務所から逃れられることを希望して、タナトーンはアメリカとヨーロッパを「巡業し」、ワシントン、ブリュッセルとロンドンの支持を要請し、受けているのだ。

 NBCのアンドレア・ミッチェルとのお膳立てされたインタビューで、タナトーンはタイの頻繁な軍事クーデターの歴史と「民主政治」の欠如を嘆いた。彼は新未来党FFPを創設した動機が「タイで、クーデター文化を終わらせる」ことだったと主張した。

 2014年のクーデター以前に起きていたことへのいかなる言及も、ミッチェルの質問にも、タナトーンの周到に準備された答えにも欠如していた。

 打倒された政府が、逃亡者としてドバイ、UAEに住んでいたにもかかわらず、公然と不法に、タクシン・シナワトラに運営されていたことは全く触れられなかった。打倒された政府による、ほとんど百万人の稲作農業者に対する強盗や、タイ米産業に損害を与えたことについては全く言及されなかった。打倒された政府が、鎮圧の試みで、抗議行動に対して致命的な暴力を使ったことへの言及もされなかった。

 軍とつながる国民国家の力党PPRPが一般投票を獲得した最近の選挙によって正当化され、軍の介入はタイ国民に歓迎されたのだ。ところが欧米メディアは、実際そうであった安定性の回復ではなく、権力略奪として描写するため、どんな苦労もいとわなかった。

 流浪する偽善者

 タイにおける「民主政治」と「人権」のための彼の戦いを紹介するタナトーンの海外ツアーにもかかわらず、彼は明らかにタクシン・シナワトラと彼のタイ貢献党とも直接つながっており、「赤シャツ」として知られる彼の強暴な街頭戦線の支持者なのだ

 シナワトラには、2003年「麻薬撲滅運動」とされるものの間に、わずか90日で2,000人の人々の大量虐殺した、タイの歴史上最悪の人権実績がある。彼は2004年のタクバイ抗議行動の一日でも、85人を殺した。彼の赤シャツ街頭戦線に実行された暴力で、2009年-2014年の間に警察官と兵士を含めて、100人以上の人々の死をもたらした。

 これらがなぜ欧米メディアで少しも言及されないかについては、 アメリカ権益を支持するタクシン・シナワトラの実績を見なければならない。アメリカのイラク戦争へのタイ軍隊派遣から、タイ石油化学産業の民有化、CIA拷問サイト運営にまで及ぶものを。

 シナワトラが奉仕した権益は、タナトーンも熱心に奉仕を望んでいる権益だ。

 タナトーンは、権力の座につき損ねたにもかかわらず、中国とのタイの増大する結びつきを巻きもどし、その代わりにアメリカとヨーロッパの権益を好むと誓ったのだ。

 これにはバージンを含め、アメリカ、ヨーロッパに本拠をおく企業に提案されている、今のところ実在しないハイパーループを支持しての、現在のタイ-中国共同の高速鉄道建設反対もある。

 記事「タイは中国製ではない高速鉄道、ハイパーループを必要としている:タナトーン」でブルームバーグはこう報じている。

タイ軍事政権に反対の政治家に転じた財界大物がハイパーループ技術がより現代的選択肢を提供するという理由で、中国との56億米ドルの高速鉄道プロジェクトを非難。
新未来党党首タナトーン・ジュンルンアンキットによれば(飛行機のような速度で旅行する容器のネットワークを構築することで活動している)リチャード・ブランソンのバージン・ハイパーループのような選択肢の方が、タイが技術的リーダーとなるのを助けるから、タイにとっては、より良いのだ。

 タナトーンは老朽化しつつあるアメリカ武器在庫に代かるべく中国から武器購入を始めるバンコクの決定も批判した。

 「新未来党、軍予算削減を誓う」という題名のバンコク・ポスト記事で、彼の党は中国のようなパートナーからの追加武器購入を阻止し軍予算の大幅削減を提案している。

記事はこう主張している。

ピヤブット・センカンオックン事務局長によれば、新未来党(FFP)は軍事予算を削減し、軍将官の人数を減らすと誓った。

 アメリカだけが世界中で行っている複数の戦争に明らかに無関心なバンコク・ポストは、タナトーンの事務局長の言葉を引用して主張する。:

「今日の世界では、もはや誰も戦争をしていません。」

 そして、タナトーンは、欧米メディアではなばなしく書き立てられ、欧米各国政府のホールで宣伝され、アメリカとヨーロッパを見て回ることで、タナトーンと新未来党の、自分自身と外国スポンサーのためではなく、タイのために働くことに関して残っていた幻想もすっかり雲散霧消した。

アメリカのようになることを熱望し、アメリカによる支持を切望

NBCインタビューで、タナトーンは大いに共感的なアンドレア・ミッチェルに質問された。

あなたは何を実現したいと望んでおられますか? あなたは旅をしておられます。あなたは様々な国を訪問しています。あなたはアメリカで、我々に何をして欲しいとお望みですか? あなたは世界中の人々が、タイのために何をすることをお望みですか?

タナトーンは、アメリカ権益の代理としての自分の役割を確認して、それに答える。

アメリカの友人たち、私はタイが今民主主義国ではないことを心に留めるようお話したい。あなたが今見ているのは選挙がある独裁政権だ。私は我々のアメリカの友人たちに、我々が民主的なタイを築くのを支援するために、我々と共に立ち上がるようお願いしたい。共に、より良い社会を築くため。タイが国際問題を解決するのに役立つ強力な大国になれるように。例えば、ミヤンマー問題、インドネシア問題。これらの問題は注目を必要としており、タイは地域で、グローバルな問題の解決を支援する強力な国であり得ます。

私はアメリカが偉大な国だと信じています。民主主義の価値観の上に構築された国です。法による統治の上に構築されており、我々がそうなろうと熱望しているものです。それで私は、アメリカ政府が我々の大義を支持してくれると信じています。

 タイが地域への干渉の中心に変わるのを見たいというワシントンの願望に、タナトーンが共鳴するのは偶然の一致ではない。これは、これまで何十年間も、ワシントンの計画だ。

 ベトナム戦争時のタイの役割にもかかわらず、タイ自身は、その領土を、中国を包囲し、封じ込めるため、あるいは近隣諸国と彼らの内政に干渉する作戦の基地としてに使うアメリカの試みに抵抗している。

 タナトーンがタイが関与するのを見たいと望んでいる正にその「問題解決」が、最近、タイ政府に封じられた。先に言及したタイ海外特派員クラブFCCTがベトナム政府を批判する催しを計画しようとした際、タイ警察が即座にそれをキャンセルしたのだ。

 ロイターは「警察がFCCTにおけるベトナム人権イベントを中止」という記事でこう不平を言っている。

金曜日、東南アジア近隣諸国の関係を傷つけかねないと言って、警察が、ベトナムによる少数民族迫害を主張する人権団体に報告発表をキャンセルするよう強いた。

 現在の政府が、地域の多くの政府と共に、タイをアメリカの「アジア基軸」から離れた軌道に置いているのは明らかだ。それはタナトーンのような政治家を通して、抵抗運動に資金を供給したり、経済弾圧や暴力さえ画策したりする、よく知られた手段によって、アメリカとヨーロッパが阻止しようとしている動きなのだ。

 欧米の画策は機能していない。自身の国タイに対する支援のために、タナトーンがヨーロッパとアメリカじゅうで物ごいをするのは、タナトーンの党が既に敗北を経験しており、法的な危機の渦中にあって、タイにとっての最大利益ではなく、その逆のために働いていることを毎日暴露されているタイで気付かれないはずがないのだ。

 タナトーンはタイを一層アメリカのようにしたいと熱望していると言う。タイ人はアメリカの現在の没落状態を見て、タイのために働いていると主張する人物が、なぜアメリカが渡ろうとしているのと同じ崖の上にタイを送ろうと熱望するのか自問しなければならない。

 Tony Cartalucciは、バンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/07/23/us-puppet-wants-help-making-thailand-like-america/

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 日本人は、アメリカの現在の没落状態を見て、日本のために働いていると主張する人物が、なぜアメリカが渡ろうとしているのと同じ崖の上に日本を送ろうと熱望するのか自問しなければならない。

日刊IWJガイド・日曜版「ポンペオ米国務長官が日本に対してホルムズ海峡における安全確保を目的とする有志連合への参加を要請! 日本国内では参議院で改憲に向けた多数派工作の動きが表面化!」 2019.7.28日号~No.2509号~(2019.7.28 8時00分)

2019年5月21日 (火)

今、鉄道に夢中なインドネシアと支援の用意ができている中国BRI

2019年5月9日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 つい最近まで、インドネシア鉄道は全くの大惨事だった。鉄道網はオランダ植民地時代と比較して、1950年には劇的に6,811キロから5,910キロまで、そして最近では、悲惨な3,000kmにまで縮小していた。

 わずか数年前は乗客が錆びて老朽化した客車の屋根によじ登り、落下したり、感電したりしてよく亡くなったものだ。列車は実に酷く老朽化していたので、しばしば屋根が壊れ、人々がその過程で床も壊し、最終的に地上のレール間に落下して終わることがあったのだ。

 スハルト親欧米独裁時代も、その後も、鉄道網は、汚く、資金不足で、原始的な酷い運命のまま放置されていた。国と堕落した当局者は、主に日本の自動車とスクーターを組み立て、売り、何百万ガロンものガソリンを燃やすことに全力を注いでいた。ある時点で、状況は耐えられなくなった。一部の説では、インドネシアには世界で最も「使われている」道路網がある。その意味は、つまり、特に都市での交通は非常に恐ろしいので、それが「完全な永久交通渋滞」に似始めているのだ。

 腐敗した当局者さえ、包括的な鉄道網なしでは、インドネシアは生き延びることができないという事実を認識しなければならなくなった。

 ジョコ・ウィドド大統領は、インドネシア鉄道網全てを改善し、実際には、大修正することを誓っている、自国や外国の顧問に耳を傾け始めた。だが彼の政権の前にさえ、インドネシア鉄道の本物の「英雄」が登場していた。現在インドネシアのエネルギー鉱物資源大臣(1963年6月21日、シンガポール生まれ)イグナシウス・ジョナンだ。前インドネシア運輸大臣として、彼は2009年から2014年まで、国有鉄道、PT Kereta Api Indonesia (PT. KAI)を率いたのだ。

 彼の統治の間に、乗客数は50%増加し、駅と列車のトイレはきれいになり、都市間の列車が、おおよそ時間通りに走り始めた。

 ジャカルタ市は、中古ながら素晴らしい日本の都市周辺の車両を何百輌も購入して、極端に人口過剰な首都を、タンゲランやブカシやデポックのような郊外と、隣接するボゴール市と結び付け、路線と頻度を劇的に増やした。

 不潔で崩壊した危険な駅が全面改修され、今エスカレーター、エレベーターと比較的きれいなプラットホーム設備が整っている。

 伝説によれば、休むため家に帰る時間がなく、ジョナン大臣は列車の中で眠ることが良くあったと言う。彼は多くを達成したが、遥かに多くがなされなければならない。

 ジョナン大臣が別の省に移動した後も、インドネシア鉄道サービス改良の仕事は止まらなかった。

 新しい都市間列車が追加され、ビジネスクラス飛行機のフラットベッドに似た車両を含め若干の革新的なぜいたくなサービスが導入された。だが「エコノミークラス」でさえ快適で、空調が効いている。

 BEKRAF(インドネシア創造経済庁)の幹部ハリ・スンカリ氏が説明してくれた。

「今日PT KAI(インドネシア鉄道)は前よりずっとサービスが良くなっています。最近私は、自分にとって、とても重要な快適さと時間厳守に対してお金を出しています。」

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 線路が最大の問題だ。線路の大部分が旧式の、機関車一輌で牽引する、非電化の狭軌、要するに、1,067ミリ・ゲージだ。

 一部は、ひどく古く、しばしば深い峡谷上をぐるりと回る陸橋を使い、一世紀前に作られている。インドネシアには、ほとんど鉄道トンネルがなく、都市間の急行列車さえ、急カーブで山を通過する際には、ほぼ時速10キロの速度を越えずに、常習的に、這うように進まなければならない。それはジャカルタと、インドネシアで3番目に大きい都市バンドン間の最も頻繁な旅客輸送でさえそうなのだ。

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 ほぼ2億人の住民とジャカルタ、スラバヤ、バンドンやジョクジャカルタのような大きく人口も数百万と多い都市があるジャワは、やはり人口過剰で、同様に長く、中央が山がちで比較的狭い(東京、大阪、名古屋、京都や他の大都市がある場所)日本の島、本州とどこか形が似ている。日本では新幹線が既にほぼ全ての輸送問題の解決に成功した。

 遥かに貧しいインドネシアは新幹線網導入を夢でさえ見ることができなかった。今までは。

 都市と都市間での交通渋滞による損失は実にすさまじいものとなり、年間何百億ドルに及ぶと推計され、インドネシア政府は「大きなこと」を考え始めなければならなかった。港、空港、道路、とりわけ鉄道への莫大な投資が、是が非でも必要だった。

 研究は準備されていた。日本と中国の企業が都市間高速列車回廊の第一段階建設のために競争し始めた。

 日本のシステムも中国のシステムも両方優秀で、弱点より多くの強みを持っている。

 日本の新幹線は最も古く、最も安全で(今までに列車が脱線したことがない)、多分世界で、今までで最も快適なものだ。

 中国はこれまでのところ、世界で最長、最高速の高速鉄道網を構築することに成功したが、その長さを考えれば、驚異的に、安全で、時間通りだ。

 インドネシアとの関係で、日本にはある深刻な問題がある。何年も何十年もの間、自動車とスクーターを生産する日本企業が、石油を大量消費する、極めて旧式の必要最低限の装備モデルの自動車を与えて、インドネシアを組み立てラインとして利用したのだ。実際、日本の自動車企業は、公共輸送機関網を都市に構築せぬよう、インドネシア人官僚に金を渡していたと多くの人が、言っている。

 最近、私はインドネシア政府高官で、元国家開発企画庁の国家財政・金融分析部長シドキ・LP・スイトノ氏から話を伺った。

「インドネシアとの関係で言うと、日本はスハルト独裁時代からずっと利益を享受してきました。インドネシアで自動車産業は日本の自動車の売り手寡占のようなものです。我々は何を得られるでしょう? 我々はまだ国産自動車や自身の国産オートバイ製品のような国産自動車産業がありません。我々は非常に大きな「売り手を選択する余地がない専属市場」なのです。2018年、110万台の自動車と650万台のオートバイがインドネシアで売られました。」

 彼や他の多くのインドネシア人は実際今まで中国の入札を支援していた。

 最終的に中国の入札が落札した。一部は中国プロジェクトが日本より安いからだが、中国が新鉄道を建設する速度に世界の誰もかなわないためだ。

 崩壊したインドネシアのインフラは極めて速い全面改修が必要だ。中国企業は、高速鉄道網も、より控え目な(だが同様に重要な)急行や貨物や地方鉄道も提供できるのだ。

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 インドネシアの過激な資本主義「経済」モデルの悲劇は、政府がインフラのために大きな予算を持っていないことだ。ジャカルタ地下鉄(いまだに、わずか一路線)や都市間の路線が、列島中至る所で、同時にではなく、一歩一歩着実に建設されているが、長期的にはずっと経済的だろう。

 最も論理的な最初の新幹線プロジェクトは、ジャワで2つの最大の都市、お互い約1,000キロに位置するジャカルタとスラバヤを結ぶもののはずだ。東京・大阪間の新幹線がそうしているように、この路線は毎日何百万人も輸送ができる。このような輸送手段は、過度に負担をかけられ、環境上、破壊的な道路網の負担を大いに軽減するだろう。

 だが無数の「研究」と討論の後、インドネシア政府は、最初はジャカルタとバンドン間、お互いわずか道路で138キロ(あるいは一世紀前、オランダが建設した遅い既存の鉄道で180キロ)の二都市の間にの短いストレッチを建設することに決めた。現在、列車の旅は3時間30分かかり、単一機関車牽引では、より多く都市間ダイヤを導入するのは不可能だ。道路は交通渋滞のため(全部で6-7時間)運転は、徐行か平均時速20kmに落ちる。

 既に中国はそうした新幹線路線を建設し始めた、開業予定は西暦2021年末だ。

 バンドン近くの工事現場訪問時、中国人管理者に「全て予定通りです」と言われた。

 もし全てうまく行けば、約2年でジャカルタ・バンドン間の旅が40分に短縮されるはずだ。

 問題は両都市が交通渋滞によって妨げられていることで、特にバンドンの場合、全く不十分な公共輸送機関しかない。超高速列車は、一方の都市の交通渋滞の悪夢から、もう一つの悪夢へと乗客を輸送することになろう。

 もちろん、都市間と、都市レベル両方で、一体どのように問題を解決すべきか中国は完全に知っている。BRIはそのためのものだ。中国の都市は、効率的な生態学的な都市計画の生き証人だ。

 だがインドネシア政府はまだ「どこまでも」やる「意欲」はない。インドネシアはまだ、その場しのぎに固執している。遅い進歩で、フィリピンやベトナムのような国にさえ、後れをとっている。

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 ジョコウィ政権の功績を言えば、鉄道、港、空港とハイウェーなしで、インドネシアに進歩があり得ないのを知っていることだ。彼の計画は本当に「ナポレオン一世だ」。鉄道の話になると、彼は2030年末までに、群島中いたる所で、12,000キロの線路建設を望んでいる。ジャワ、マドラとバリだけで、6,900キロだ。パプアでさえ500km。カリマンタン(ボルネオ)では、1,400キロ、スマトラとバタムで2,900km、スラウェシで500キロだ。

 新路線は重連牽引の予定で、電化で、広軌だ。全てではなく、少なくとも一部は。

 だがここには落とし穴がある。中国が深く関与して、鉄道を建設するか、実に多くのインドネシアの砂の城が既に前に消失したように、夢全体が崩壊するかだ。

 インドネシアはノウハウを持っていない、スタミナも同じだ。中国は持っている。

 1965年にアメリカが計画したクーデター後のインドネシアは、少数の金持ちの、不正な個人の懐を満たし、事実上何も作らず、アジアで最も低開発の国の一つに後戻りし、今までその天然資源を共食いしてきた。

 今BRIはこの全てを変えるかもしれない。共産主義で、大いに熱狂的で、よく働く国際主義の中国は、ひざまずいていたアフリカ全体を立ち上がらせている。もしジャカルタの支配者が、中国がそうするのを許せば、インドネシアでも同じことができるだろう。もし欧米の宣伝と、欧米から金をもらうNGOが、国家インフラ改造を丸ごと脱線させるのに成功しなければ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/09/now-indonesia-in-love-with-trains-china-s-bri-ready-to-help/

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 東南アジアの首都に行くたびに、タクシーでゆく空港と首都間の所要時間が読めないことと、街頭に立った時の排気ガスのすごさ、スクーター、オートバイの多さに驚いたものだ。バンコク、クアラルンプール、ジャカルタ。運転ができないので、宗主国に行くたびに、車社会の不便さを痛感した。たまに鉄道にのっても、遅かった。そもそも駅にゆくのに、タクシーを待つのが大変だった。

共産主義で、大いに熱狂的で、よく働く国際主義の中国は、ひざまずいていたアフリカ全体を立ち上がらせている。

 と筆者はおっしゃる。

 翻って、日本。週刊金曜日5月17日号、特集は「公安警察の闇」。共産党が標的にされていることが伺える。党名を変えないから得票が伸びないという主張で「党名を変えれば、捜査対象から、はずされる」証明を読んだことがないのだが。

2019年5月 1日 (水)

スリランカ爆破攻撃:もう一つの中国同盟国を標的にしたテロ

2019年4月25日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 南アジアの国家スリランカにおける最近の悲劇的なイースター攻撃は、何百人も殺害し、負傷させたが、不幸なことに、全て余りに良く知られた手口だ。

 ニューヨーク・タイムズが「スリランカ攻撃について我々が知っていることと、知らないこと」という記事でこう報じている。

スリランカ当局は、ほとんど知られていない急進的イスラム主義集団ナシュナル・タウヒード・ジャマアトが国際過激派戦士の手助けで攻撃を実行したと述べた。

 これら過激派が大規模攻撃に外国スポンサーから資金を得ていたことも報じられている。この攻撃で、全て不適切な理由で、多くの一般大衆に、スリランカが初めて有名になった。

 一帯一路への反撃。分割と破壊

 スリランカは、一帯一路主要構想パートナーとして、最近、決定的に、北京に軸を転回した。そうなるのを阻止するためのワシントンによる最善の努力にもかかわらずだ。

 結果的に、ワシントンの「文明の衝突」に拍車をかけられた過激派が、スリランカの多数派仏教徒と、少数派イスラム教共同体の間での紛争拡大をお膳立てするのを助けたのだ。結果として生じる紛争は、スリランカの国としての団結を、そしてそれにより、中国のパートナーとしての生存能力を傷つけることを目指す、アメリカによる強要と、不安定化と、介入のための手段として機能する。

 アメリカが支援する仏教徒過激派が、アメリカ-サウジアラビア-カタールが支持するイスラム教徒ロヒンギャ少数派の下からのし上がった過激派に対して戦っている近くのミャンマーでも、ほとんど同じ策略が使われている。

 結果として、まさに中国が、地域で広がる一帯一路構想のもう一本の脚を作ろうと試みている国、ミャンマーのラカイン州で、暴力紛争と増大する人道的危機が進展しているのは、決して偶然の一致ではない。

 スリランカは、大規模な鉄道港湾や空港や道路プロジェクトを、全て北京援助で推進するという形で、本格的に一帯一路に参加した。スリランカは、欧米政策当局にも、伝統的にアメリカに支配された海域を通って、中国が航路を安全に保つことができる強みである中国の戦略上の「真珠の数珠」の一つと考えられている。

 これらプロジェクトは「中国が、スリランカに港をしぶしぶ差し出させた手口」という見出しのニューヨーク・タイムズ記事や「スリランカでの、中国新シルクロードは期待はずれ」という France24記事が、ワシントンが長い間優位性を得ていると思い込んでいた地域アジア中に、中国が影響を広げていることに対する、ワシントンの反対の高まりを特徴づけて、欧米メディアこぞって、あざ笑っている。この地域の発展に関して、中国と競争する能力はワシントンにはない。その代わりに、アメリカはスリランカのような国を軍事援助で誘惑しようとした。

 「戦略上重要な島に対する中国投資への対応で、アメリカはスリランカ軍に3900万ドル供与」という見出しの記事で、AFPは、こう報じている。

スリランカの向けのアメリカ資金は、ワシントンが「インド太平洋の法の支配に基づく自由な開かれた国際秩序」を保証すべく、南アジアと東南アジアのために取ってある3億ドル・パッケージの一部だ。

 この「インド太平洋の法の支配に基づく自由な開かれた国際秩序」は、あらゆる政策文書外交声明政治演説で、アメリカが定期的に、アジアでのアメリカ優位性に言及する手口だ。

 「軍事援助」が、具体的インフラ計画を通して、国家発展に拍車をかけることを目指す、中国による大規模投資と決して競争することができないのは明白だ。

 公然と平等な経済基盤上で競争するアメリカの能力のなさが、政治干渉と暴力にとって変わられているのだ。

 スリランカの危機は、アメリカが操るミャンマーでの危機とつながっている

 アメリカは、何年もの間、ミャンマーで民族間対立をあおってきたことは文書で証明されている。アメリカは、上から下までアメリカ国務省に資金供給された「活動家」が居並ぶ彼女の政党国民民主連盟党(NLD)とともに、アウン・サン・スー・チーを「国家顧問」据えて、権力の座につけた。

 スー・チーと彼女の政党と、両方を支持する党派を巡り、欧米メディアが作り上げたリベラルなうわべにもかかわらず、見境ない偏狭と人種差別がこの三者に蔓延している

 同時に、アメリカに資金供給された非政府組織(NGO)を装うフロント組織が、ロヒンギャ共同体を、同様な、対立する政治的武器として取り込み組み巧みに利用しているが、アメリカ同盟者のサウジアラビアやカタールは、ラカイン州で武装暴力を実行するため、ロヒンギャ共同体の派閥を急進化させ、武装させ始めている。

 結果として生じる紛争は、北京の増大する影響力に対抗するため、ワシントンがミャンマーにアクセスし、利用できるよう、アメリカと、そのパートナーが、より大規模に介入する口実となっている。

 アメリカが今のスリランカを含め、他のアジア諸国で再びそうしようと試みているのとまさに同じ方法で、アメリカはミャンマー内政に介入している。

 イギリスのインデペンデント紙の「強暴な過激派仏教徒がスリランカでイスラム教徒を標的にしている」という見出しの2018年の記事を含め、欧米メディア記事が、ミャンマーとスリランカで増大している紛争の直接のつながりを確証さえしている。

 記事は(協調は筆者)こう認めている。

現在、スリランカの最も活動的な過激派仏教集団はボドゥ・バラ・セーナ(仏教の力部隊、略称BBS)だ。指導者はスリランカ人が不道徳になり、仏教を断念したと主張しており、BBSは仏教-民族主義イデオロギーと綱領で2012年に政治に参入した。それは誰を非難しているだろう? スリランカのイスラム教徒だ。

イスラム教徒は高い出生率のおかげで「国を乗っ取りつつある」と主張して、BBSの言説は、世界中の他のポピュリスト反イスラム運動を見習っている。イスラム組織が、ハラル食品認証産業の金で、国際テロリストに資金を供給していると言って非難もしている。これらはただの空念仏ではない。2014年、南部の町アルスガマでの、連中による反イスラム教抗議大集会の一つでは、4人のイスラム教徒が亡くなった。

BBSは、ミャンマーの過激派、969運動ともつながっている。彼らは自らを「ビルマのビン・ラディン」と呼ぶ民族主義の僧アシン・ウィラトゥに率いられており、ロヒンギャ・イスラム教社会に対する強硬路線言説で悪名高い。

 一連の侵略戦争の売り込みと、世界中で国を分裂させるための欧米による「イスラム恐怖症」利用は「分割して、支配せよ」の典型例だ。

 欧米には、もはや標的に定めた国を「征服する」本物のいかなる手段もないが、結果として生じる分裂を、彼らを破壊するため使う能力は持っている。もしアメリカがアジアで優勢を維持できないなら、誰にもそうはさせないぞ。それが「対テロ戦争」の装いの下で行われている「平和に対する戦争」だ。

 スリランカは今やワシントンの権益に反対する政治体制を破壊し、その灰塵上に、自分たちに役立つ組織を作るため、対立に拍車をかけるというワシントンのトレードマーク、「焼き畑方式」外交政策による最新被害者以外の何物でもないように思える。

 今後、何日、何週と、何カ月にもわたって、スリランカでの最近の攻撃をワシントンやリヤドやドーハの世界テロ・ネットワークに関連づける、より多くの情報が出現するのみならず、北京を捨て、欧米へと方向転換させるべく、スリランカに対する追加圧力がかけられ始めるだろう。

 実際、スリランカでの暴力行為は、人為的な民族・宗教分裂のいずれか側の、ごく少数の過激派に遂行された人為的しわざだ。混乱は、ごく少数の衰退しつつある既得権益しか役立たず、平和と安定が、彼ら全員に役立つのだから、この国も地域も、その目的で、団結しなくてはならない。

 Tony Cartalucciは、バンコクを本拠とする地政学研究者、著者、オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/04/25/sri-lanka-blasts-terrorism-targets-another-chinese-ally/

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 スリランカにNATO基地という記事を見た。納得。ベネズエラでは、宗主国の命令で、とうとう軍隊が反乱を始めたようだ。あるいは悲惨な未遂なのだろうか?

 昨日も大本営広報部テレビはみなかった。洗脳呆導洪水から得るものはない。下記のような意見、大本営広報部はながさない。

 五十嵐仁の転成仁語 4月30日(火) 改元と天皇代替わりのバカ騒ぎによって私たちは何を失おうとしているのか

 植草一秀の『知られざる真実』「連休の時間空間を知的充電のために活用する」で紹介されている『国家はいつも嘘をつく--日本国民を欺く9のペテン』は刊行直後に拝読した。こういう本こそベストセラーになって欲しいもの。今『株式会社化する日本』を読んでいる。

 より良い理解と精神衛生のために、下記の再配信インタビュー拝見しよう。

日刊IWJガイド「平成から令和へ! ポストモダンと古代が同時進行! 本日午後7時より、『岩上安身による「知ってはいけない2」「天皇メッセージ」著者・矢部宏治氏インタビュー』を再配信!」 2019.5.1日号~No.2421号~(2019.5.1 8時00分)

 

2019年4月11日 (木)

タイ選挙後、新たな反中国傀儡を見いだした欧米

2019年4月8日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 欧米の政治的介入はまた一つの深刻な敗北を喫した。今回は東南アジアのタイで。

 人口7000万人、東南アジアで2番目に大きい経済で、北京と一帯一路構想の重要な地域パートナーになっている国を、アメリカとそのパートナーは、3月に行われた選挙で、野党を権力の座につけようと努めた。

 だが軍とつながるバラン・プラチャラート党(PPRP)は、アメリカに後援される野党に、2001年に権力を握って以来の世論調査で最初の重大な敗北を与え、一般投票で勝利した。

 アメリカに後援されているタイ野党は、逃亡中の億万長者、前首相タクシン・チナワットが率いている。彼は一連の汚職事件や人権侵害や不法に権力を強固にする試みの後、2006年に権力の座から追放された。

 以来チナワットは、同様に、司法と軍の介入によって追い出されるまで、2011年-2014年首相として勤めた彼の妹インラック・チナワットを含め、一連の親族代理を通して権力の座に戻ろうと試みている。

 タクシン・チナワットはタイ貢献党の政党の他に「赤シャツ」として知られる強暴な街頭活動団体を維持しており、アメリカが資金供給する非政府組織(NGO)や「学生活動家」集団や欧米商業マスコミ全体による大規模な支持に補強されている。

 最近の選挙で、逃亡者の代理人として違法活動のかどで解散させられるのに対し、少なくとも一つの党を保持する戦略で、チナワットはその政治勢力を複数党に分けた。

 チナワットは、タイ貢献党の他、タイ国家維持党(タイ・ラクサーチャート党)、Pheu Tham党、Pheu Chart党と新未来党も立候補させている。

 アメリカは「新未来党」に「新」代理を見出した。

 タイ貢献党や、他の党は、代理として公然とチナワットに運営されていたが、新未来党は彼に指名された党ではないと主張しようと試みている。

 しかしながら、これは真実からほど遠い。

 (通常タナトーンと呼ばれる)億万長者タナトーン・ジュンルンルアンキットが率いる党は、それで舗装チナワットが権力に戻るお膳立てをすることになる、タイ軍の政治からの排除という同じ方針を推進するのみならず、文字通りチナワットのタイ貢献党の隣に党本部を設立した。党にはTRCが選挙に先行して解散した後、被指名者としてチナワットのタイ国家維持党(タイ・ラクサーチャート党)(TRC)が売り込んだ様々なチナワット支持派政治家がいるのだ。

 タナトーン自身亡くなった父親が蓄え、彼の母親が引き継いだジュンルンルアンキット財産の共同継承者だ。ジュンルンルアンキット家は長年チナワットと同盟していた。

 この家族が支配するマスコミが、何年にもわたり、チナワットと彼の政策の確固たる支援者役をつとめた。この支持を、今度は権力の座に戻ろうとするチナワットの試みを支援し、同じ欧米権益の政策を推進し、それから利益を得ようと拡張しているのだ。

 カナダのジャスティン・トルドー首相訪問や、しつこい政権転覆の張本人で戦争論者のジョン・ネグロポンテデイビッド・ぺトレイアスや、証明済みの独裁国サウジアラビアの代表アル=ワリード・ビン・タラール・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール・サウード王子のような連中が議長を務めるコンコーディア・サミット会場での講演を含め、選挙に先だち、タナトーン自身、外国権益と外国の支援を得ようと懸命に努力した。

 タナトーンは、タイ-中国共同インフラ計画を巻きもどし、外国の干渉をかわす能力を損なうことになるタイ軍予算を削減するつもりだと繰り返し宣言している。いずれも長年ワシントンが探求してきた外交政策の夢だ。

 長年の大規模な欧米ロビー活動にもかかわらず、信頼性と人気が衰えているチナワットの支援に代わる選択肢として、タナトーンと彼の新未来党に対する欧米商業マスコミの一致団結した支持を見ても驚くべきではない。

 タナトーンの新未来党は、軍とつながるPPRPとチナワットのタイ貢献党に続く第3党だ。それにもかかわらず、この党は、不可解にも、不釣り合いな想像上の権限を欧米マスコミから与えられている。タナトーンは選挙後、扇動を含め少なくとも3つの告訴を受けて、法的な困難に直面している。彼がタイ警察に召喚された際には、アメリカ、イギリスとカナダの代表を含む外国大使館の人員が同行した。

 欧米メディアはこれを「民主主義派」候補者に対する「国際支援」と描いているが、ざっと見るだけでも「民主主義」でなく、利己的な関心が明白なアメリカ-イギリス-カナダの外交政策が、この「支援」を支える共通因子なのだ。

 中央アジアのアフガニスタン、中東で北アフリカのリビアから、イラクとシリアまで広がる複数の違法な戦争におけるアメリカ-イギリス-カナダの役割を読者は想起すべきだ。サウジアラビアやカタールやウクライナのキエフを支配するネオ・ナチ政権のような本物の独裁制に対する、彼らによる共同の継続中の支持を。

 タナトーンと新未来党に対する欧米の支持は、だから、民主主義を守るというより、民主主義という隠れみのを使ったタイ内政への干渉以上の何ものでもない。

 チナワットやタナトーンのような代理人を通して、欧米は裁判所や軍や立憲君主政体を含めタイ独自の制度を弱体化するか、完全に排除して、反対者のいない経済「自由化」と、タイ外交政策を取り込んで、北京との結びつきを元に戻し、東南アジアのこの国を、中国に対し自費で活動する防波堤に変えるお膳立てをしようとしているのだ。

 ワシントンの負ける賭け

 タクシン・チナワットの権力の絶頂時、彼はタイで4番目に金持ちの男だった。彼の政治的、金融上の権力は実に強大だったので、十分に減少するには二度のクーデターを含め、ほぼ20年の集中的な努力が必要だった。これが最近、ようやく選挙の一般投票で、チナワットのタイ貢献党が敗北する事態に至ったのだ。

 2010年から今までの間に、チナワットは4番目の金持ちから19番目になった。タナトーンを含め、彼の代理人が、彼とのいかなるつながりも否定しなくてはならないほどに、彼の信頼性と影響力は衰えている。

 それにもかかわらず、欧米の「新」代理タナトーンはチナワットの代役だ。彼は資産上では28番目の家族出身だが、彼自身の個人的な政治的、金融的背景は汚職とスキャンダルで既に傷ついている。

 これまで以上にタイ主権を擁護するべく、組織的に準備を整えているタイ組織に挑戦しながら、欧米は、2001年のチナワットより何倍も、財政的に弱く、政治的により妥協した代理を起用しているのだ。

 タイの政治危機を、自分たちの利害関係を満たすように形成しようと「こころみる」欧米マスコミの企ては、タクシン・チナワットの権力絶頂期にもうまくゆかなかったが、最近の選挙に先行してうまくいかなかったが、2001年のチナワットより何倍も弱いチナワット代役にも、うまく機能するまい。

 タイでの欧米の敗北は、無様なベネズエラ政権転覆の取り組みから、シリアでの屈辱的敗北や、アフガニスタンで低迷している20年にわたる戦争に至るまで、地球全体に広がるアメリカ-ヨーロッパ外交政策失敗の広範なパターンの一部に過ぎない。地域的に、タイでの敗北は、アジアにおけるアメリカ優位性が、中国や他の地域大国の勃興に取って代わられる、より広範な傾向の一部だ。

 彼らの政策が逃亡者タクシン・チナワットや彼の欧米スポンサーによって海外から命令され、タイ国内ではバンコクの欧米大使館代表に守られているのに、タナトーンのような人物や、新未来党のような党が「民主主義」だという考えは、持続不可能なパラドックスだ。民主主義は、定義上、国の運命を自決するプロセスであって、外国から規定されるものではない。このパラドックスの現実が、それを永続させるのに使われる偽善者の言説に追いつくのは時間の問題に過ぎない。

 チナワットや、彼が指名したタナトーンや彼の新未来党、あるいはアジアにおけるアメリカの優位にさえ賭けている連中は、来年、あるいは次の10年で、この持続不可能な狙いに最終的に弾みがつくのか、それとも失敗を繰り返して、一層深く泥沼にはまりこむことになるのか自問すべきだ。

 Tony Cartalucciはバンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/04/08/west-finds-new-anti-china-puppet-in-wake-of-thai-elections/

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  失言大臣の辞任より、国谷氏を首にした人物が凱旋したことの方が気になる。大事なことは報じない大本営広報部支配の度合い、既に北朝鮮を越えたようだ。幸い見ていないが、昼の呆導番組、令和おじさんを臆面もなくヨイショ。見れば痴呆になれること確実。唯一、まともだった室井祐月、追放されたのだろう。今まで他の提灯持ち連中と違うことをいって居残れていたのが不思議だった。もはや皆、北朝鮮テレビ。

 タナトーン、全く知らないので、ネット検索し、力のこもったヨイショ報道を読んだ。タイの“イケメンセレブ” 軍政に対抗へ

 日刊IWJガイド「山本太郎参議院議員が昨日、自由党からの離党と、新党『れいわ新選組』(新撰組ではない)の結成を発表!」 2019.4.11日号~No.2401号~(2019.4.11 8時00分)

 明石順平氏の説を支持するものとしては、山本太郎氏が、記事の通りリフレ派ならば、残念。

2018年12月 6日 (木)

ロシアはアジアの未来発展の鍵

2018年11月27日
F・ウィリアム・イングドール
New Eastern Outlook

 中国の極めて意欲的な新経済シルクロード、公式に一帯一路構想(BRI)と呼ばれるものが更なる発展をするにつれ、特にワシントンによる相応しからぬ名前の「貿易戦争」後、東アジア、ユーラシア経済発展のダイナミック全体を変えるのに役立つ肯定的な役割をロシア連邦が見いだすにつれ、重大な課題が現れている。発展の行方次第で、最新の一帯一路構想開発モデルに、中国が必要な訂正をしたり、アメリカの発展に平和的方法で役立ったりさえすることができるのだ。考慮すべき若干の要素は下記の通り。

 2013年、カザフスタンで、中国の習近平国家主席が、一帯一路構想プロジェクトを公式に発表して以来、プロジェクトはパキスタンからマレーシア、アフリカまで、多数の国々で大きく進展した。独創的で、むしろ曖昧な元の概念は、中国内で国家につながる様々なシンクタンクが創設され、あれこれ新しい要素を提案する状態で、大いに拡張した。しかしながら、ここ数カ月、マレーシアのようなパートナー国で、中国が当然払うべき配慮をせず、中国自身のプロジェクト概念を推進したように思えるいくつかの一帯一路構想パートナー国で、時に支払い不能な負債を残すなど、重大問題が明白になった。

 一帯一路構想は、負債で膨らんだ世界経済を、生産的方法で再構築するための本当に転換的な考え方の一つだ。もしそれが実現すれば、単なる英米IMFモデルの「中国的特徴をもった」繰り返しであるはずがない。ロシアのプーチン政権による最近の提案が、ここで主要な再調整の機会になっている。この点で、最近のASEAN会談は教訓的だ。

 プーチンのアジア基軸

 ロシアをEUから、特にドイツ、フランスとイタリアから切り離すことを狙って、2014年早々、愚かなジョン・ブレナンとジョー・バイデンがウクライナで、CIAクーデタを扇動するまで、ロシア政界では、圧倒的な欧米志向があった。ロシアと、彼らの貿易で経済的な自滅的制裁を課すよう、オバマ政権がEUに強要し、もっともなことだが、ロシアはあらゆる方面で選択肢を検討した。当初、それは他の巨大なユーラシア政権、中国との新しい経済的、政治的、さらには軍事的関係を意味していた。協力の結果は多くの分野で印象的だった。それはさておき、関係の非対称性から、ロシアが、中国に過剰に依存して、主権を持った対等な国でなくなる危険が常に潜んでいる。最近のプーチンによるアジア基軸は、中国を越えて、すべての当事者にとって有益であり得る。

 注目すべきは、習主席がペンス副大統領と会っていた同じパプアニューギニアでのAPEC会談に、ロシアのメドベージェフ首相が派遣されており、シンガポールでの11月14日のASEAN年次会合で、プーチン大統領は、ASEAN-ロシア・サミット出席を決めたことだ。

 ASEANメンバーは、ベトナム、マレーシア、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ブルネイが含まれる。議題には、ロシアと中央アジア共和国と同様、中国、インドとパキスタンを含む上海協力機構という文脈で、彼らが「大ユーラシア・パートナーシップ」と呼ぶものの創設に加え、ロシアのユーラシア経済連合(EAEU)とASEAN間の、接触と貿易を、どのように深めるべきかに関する計画に関する議論もあった。

 ロシアは、その地理と経済ゆえに、中国がそうであるような経済や金融の巨像でないにもかかわらず、アジア全体で、アジア中の地域、特に、歴史的に中国のへの不信感が強い国々で、より深い経済・政治協力の橋渡し役として、良い立場にいる。一目、ユーラシア地図を見れば、これらすべての国に、ロシアがどれほど身近かわかるだろう。今ロシアは他のアジア・パートナーと共に、その地理的、経済的、さらに軍事的利点を活用するのに良い位置にあるのだ。

 具体的に、シンガポールサミットでは、ロシアとそのユーラシア経済連合と、貿易と投資を拡張する覚書(MOU)が同意された。ASEANは公式に初めてロシアと彼らの関係を「戦略的提携」と呼んだ。

 MOUは、通関手続きと貿易円滑化、衛生植物検疫措置、専門的規制、Eコマース、サービスと投資の貿易に関する合意が含まれる。プロジェクトの中には、モスクワとシンガポール間で既に進行中の方向に沿った「スマート・シティー」開発で、ロシアがその先進的なIT産業で、ASEANと共に参加するものがある。プーチンは、2019年のロシア・サンペテルブルグ経済フォーラムと、ウラジオストック東方経済フォーラムでゲストになるよう個人的招待をASEANメンバーに提出した。

 ASEAN諸国と、ロシアが支配的なユーラシア経済連合間の相互貿易は、2017年に、およそ360億ドル、40%伸びたが、まだ将来性のごく一部に過ぎない。

 ASEAN加盟国のベトナムとの交渉は、可能性の重要例だ。冷戦中に、ベトナム沖合の商用石油発見で最初に成功して以来、ロシアはベトナムと協力してきた。2015年にユーラシア経済連合とベトナムは自由貿易協定に署名した。2017年には、ベトナムとユーラシア経済連合(90%がロシア)の間で、相互貿易が、ほぼ40億ドルと31%伸び、2018年も、同様な成長過程にある。

 ロシアのユーラシア経済連合は、燃料、鋼鉄、肥料と機械を輸出した。ベトナムの主要輸出には、電話部品、電子装置、コンピュータ、衣服、はき物が含まれる。食物輸出では、フルーツ、野菜、コーヒー、カシューナッツと海産物が含まれる。2025年までに、条約は双方に対し、輸入関税を、平均1-2%への緩やかな減少を要求している。ロシア、ユーラシア経済連合とASEAN間のMOUにより、ベトナムはロシアとユーラシア経済連合のため、他のASEAN国に対するサプライチェーン・ゲートウェイとなる立場にある。ベトナムに対し、ユーラシア経済連合の国と一緒の自由貿易協定は、合計GDP2.2兆ドルの市場を開く。彼らは共に、相互貿易で、2020年までに100-120億米ドル、2030年までに300億米ドルを目標に定めた。

 ASEANサミット中に、プーチン大統領は、日本の安倍首相、インドネシアのウィドド・大統領、一帯一路構想で最近、彼の国の交渉を縮小したマレーシアのマハティール首相、韓国の文在寅大統領、中国とタイの首相とも非公式会談をした。

 プーチン-安倍会談深化

 長い間続いている日本との千島列島論争解決に関する安倍首相との、そして平壌と共に、三カ国での朝鮮問題解決に関する韓国文大統領との会談は注目に値する。日本と韓国とロシアは東アジア首脳会議、ASEAN + 8のメンバーだ。

 安倍首相は、1945年からロシアと日本の間で平和条約を妨げている領土紛争の相互解決を追求する準備ができていると発表した。数カ月前に、日本とロシアは海路とシベリア横断の鉄道を使い、ロシアへの日本商品輸送開発を研究する共同実験を行った。国土交通省の松本年弘大臣官房物流審議官によれば、長さ9288,2キロのロシア鉄道輸送幹線は両国間貿易のための大きな潜在的可能性がある。現在、貿易は、インド洋を経由しており、貨物のロシア到着には最高62日を要し、2国間の海路あるいは空路による輸送は高価だ。新回廊は輸送時間を大幅に短縮し、出荷コストをおよそ40%減らす。

 2017年、ロシアと日本は、共同プロジェクトを支援するため、2国の政府が支援する投資基金間で、共同のインフラ開発基金、ロシア-日本投資基金を設置することに同意した。島の帰属問題が解決すれば、基金は大幅に拡大するだろう。

 ロシアに対して、ASEANとの広がる経済や他の絆の比類ない扉が開かれる理由は、今中国が「中国製造2025」の目標に対し、ワシントンから巨大な圧力を受けている事実だ。同様に、日本と韓国とインドは、いずれも、アメリカと中国への過度依存にバランスを求めている。ロシアは全ての当事者を結ぶ唯一の橋なので、中国との決別を強いることなく、ロシアは大いに生産的な「3番目の道」になることができる。

 インド-ロシア

 ASEAN、韓国と日本に対するロシアの最近の貿易構想は、インドのモディ首相とプーチンの関係を考慮に入れると、重要性は更に高い。

 ニューデリーでの10月会談で、プーチンとモディは、アメリカからの制裁の恫喝にもかかわらず、ロシアの高度なS-400Triumf、世界で最も効果的な地対空ミサイルシステムをインドが購入するための公式合意に署名した。共同記者会見でモディは宣言した。「ロシアは、常にインドに味方し、インドの成長に重要な役割を果たした。時間とともに、両国間関係は益々強力になった。」会談は、宇宙、核エネルギーや鉄道でも、いくつかの合意をもたらした。現在世界最大の原子力建設国であるロシアとの共同原子力協定は、インドでの核燃料アセンブリー製造を含んでいる。インドは、25億ドルの取り引きの下、その内2隻が、インドで造られる予定のクリヴァク級フリゲート艦を、4隻ロシアから入手する。

 プーチン- モディ会談は、これまで1年間の2人の会合で、5回目だった。彼らは、1950年代にさかのぼる関係を復活させ、インドとロシア間の戦略的提携を再確認した。インドに対する最近のロシアの配慮は、ワシントンがインドを勢力圏に引き込もうとする中、ロシア-インド関係と貿易の低落に対処するための、これまで4年間で重要な変化だ。

 中国のみならず、より最近、ASEAN、両朝鮮や日本やインドにも向かうロシアの最近のアジア基軸を見ると、未来アジアの経済発展の鍵となる独特な可能性を持っていることをロシアが理解したのは明確だ。1年前、プーチン大統領が、ロシアの大ユーラシア・パートナーシップとして、APECで彼が発表したことの推進を国家的優先事項にしているのは明確だ。そこで彼は、ロシアと中国と日本と大韓民国を結ぶ「エネルギー・スーパー・リング」と、ロシアのサハリンと日本最北の島、北海道を結ぶ区間-レール橋トンネル計画、サハリン-北海道輸送リンクを作り出すロシアの意図を引き合いに出した。これは相互に有益な地域協力の始まりに過ぎない。

 F・ウィリアム・イングドールは戦略危険コンサルタント、講師で、石油と地政学のベストセラー作家。彼はプリンストン大学の政治学位を所有している。これは「New Eastern Outlook」オンライン誌独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/27/russia-is-key-to-asia-future-development/

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 元大統領国葬、大手マスコミ報道と、英語の様々なネット記事、内容が全く違う。といっても、ネット記事の拾い読みだけで、大手マスコミ報道一つもまともに見聞きしていない。

孫崎享氏の今日のメルマガにあるフランスでの抗議行動、デタラメ法案が続々成立する日本で反乱が起きないのが不思議に思える。大本営広報部の鎮静効果だろう。

仏ガソリン税値上げ反対デモ。政府凍結発表。国民四分の三デモ支持。背景の数字。中間の月収$1,930(格差社会拡大)1.8%の経済成長、失業率9%、富裕層に対する減税32億ユーロ、社会セーフティネット7150億ユーロ(高い税負担)

 水道法案「与党と維新などの賛成多数で」表記、正気ではない。維新は与党。水道問題、内田聖子氏がi詳しい論説を書かれた。
水道事業に民間参入を促そうしているのは誰なのか。内閣府PFI推進室を巡る利権の構造

 宗主国や欧州の反ロシア・ヒステリーよくわからない。宗主国のアイデンディティ政治で、マイノリティーが権力を振るう様も想像がつかない。日刊IWJガイドに書かれている、下記のできごと、そうしたものを連想する。全く理解できないが。

■はじめに~朴壽南(パク・スナム)監督のドキュメンタリー映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映会で相次ぐ人種差別団体構成員による妨害行為!/上映会を妨害しようとする者の会場立ち入りを禁ずるという仮処分命令申立を12月4日に横浜地裁に提起した神原元弁護士らが記者会見!IWJも中継・配信します!

 神奈川県茅ヶ崎市の市民文化会館で10月16日、朴壽南(パク・スナム)監督のドキュメンタリー映画『沈黙-立ち上がる慰安婦』の上映会が行われました。この映画の上映会を後援している市と市教育委員会に対して、10月に入ってから170件以上のクレームが寄せられ、クレームの大半が「日本政府の見解と異なる政治的に偏った映画の上映を、中立・公平であるべき行政が後援することを問題視する内容」とされています。

 産経新聞は、そうした「ネトウヨ」の常套句を無批判に紹介し、あたかも抗議が正当なものであるかのように報じました。

※「慰安婦」映画後援 茅ケ崎市と市教委に抗議殺到(産経新聞、2018年10月11日)
https://www.sankei.com/world/news/181011/wor1810110025-n1.html

 もちろん『沈黙』の上映を妨害しようとした人々の行動は、真っ当な抗議などではありません。上映会直前の14日には、人種差別団体「在日特権を許さない市民の会」前会長の桜井誠氏を党首とする「日本第一党」なる団体のヘイト街宣も行われ、そのメンバーの男性1名が上映会当日に現れて強引に入場しようとしたとのことです。

 上映会スタッフに入場を拒まれると、その男性が一方的に騒ぎ立てたために、警察に取り囲まれることになりました。この件は週刊金曜日が取り上げています。

※映画『沈黙』上映会を人種差別団体が妨害 政治家やメディアも攻撃を助長』(週刊金曜日2018年10月26日号)(https://amzn.to/2KTgeIh )7ページ
http://www.kinyobi.co.jp/tokushu/002676.php

2018年10月27日 (土)

中国国内でのテロをあおるアメリカ

2018年10月24日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 欧米の人権商売屋が、またもや動員されている。今回は、主に中国北西部の新疆省に集中している中国の少数派民族ウイグル族を支持するという建前で。

 最大100万人、大半はウイグル人が、欧米が“捕虜収容所”だと主張する場所に拘留されているという主張の見出しや記事が発表されている。他の人々が指摘している通り何の証拠も提示されておらず、ヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティー・インターナショナルなどの団体や、世界ウイグル会議のようなウイグル人組織は、信憑性に欠けており、欧米既得権益の狙いを推進するため、人権擁護の口実を利用していることが再三暴露されているので、独自にこれらの主張を検証するのは不可能だ。

 “中国ウイグル人: 100万人が政治収容所に拘留されていると国連が語る”のようなBBC記事はこう主張している(強調は筆者):

アムネスティー・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチを含む人権団体が、収監者が、中国の習近平主席への忠誠を誓わされる収容所に大量投獄されているという主張を証明する報告書を国連委員会に提出した。

世界ウイグル会議は、その報告書で、収監者は罪状も無しに無期限拘留され、共産党スローガンを叫ぶよう強いられていると述べている。

 BBC記事のどこにも、こうした主張を裏付ける証拠は提示されていない。世界ウイグル会議のような団体が全米民主主義基金(NED)経由で、アメリカ国務省から資金を提供されていることや、ワシントン D.C.に事務所を構えていることにもBBCは触れ損ねている。NEDは特に世界中での政治干渉を専門にするアメリカのフロント組織で、南米や東ヨーロッパからアフリカや全アジアまで、至る所でのアメリカが支援する政権転覆で役割を演じている。

 中国が認めていること

 “中国は新疆の‘再教育収容所’を認めるよう法律を改定”と題するサウス・チャイナ・モーニング・ポストの記事によれば、中国は実際に教育・職業訓練センターを維持している。記事はこう主張している。

中国西端の新疆省は、地方自治体が過激主義で感化された人々を “再教育収容所”として知られている収容施設のネットワークを表現するのに政府が使う言葉である、“職業訓練センター”で “教育し、変える”ことを可能にするよう法律を改定した。

 記事はBBCや他の欧米マスコミを反映してこうも主張している。

火曜日に発効する法改正は、新疆ウイグル自治区の秘密的な収容所についての世界的な抗議のさなかに行われる。

だが観測筋は、施設を法律に書き込んでも、最大100万人のウイグル人や地域の他のイスラム教徒に対する中国の組織的拘留と政治教育実施に対する世界的な批判への対処ではないと言っている。

 繰り返すが“100万”という数は決して証拠で検証されておらず、この記事も似た他の欧米マスコミも、中国のウイグル族が、世界中でも中国内でも、代理戦争を闘うため、戦士を過激化させ徴募する外国による取り組みの標的である事実に注意を払っていない。

 中国国内でも外国でも、過激化したウイグル人戦士によって実行された組織的なテロについてのいかなる言及もない。この情報は意図的に何度もomitted、手に負えない過激主義に対決し、封じ込める中国の取り組みは、簡単に“抑圧的”として描かれる。

 ウイグル・テロは現実であり、欧米マスコミ自身がそう言っている

 中国国内で、ウイグル戦士は連続テロ攻撃を実行している。これには、2014年の、約100人が死亡し、更に数百人が負傷した一連の攻撃が含まれる。2014年の“新疆攻撃で少なくとも15人死亡”と題するガーディアン記事は、こう認めている。

中国西部の地域新疆での攻撃で15人が死亡し、14人が負傷。

政府公式の新華社通信攻撃は金曜日にシャチェ郡の“食料品街”で行われたと述べ、7月の一連の攻撃で、59人の襲撃者を含む96人が死亡したと述べている。

 ウイグルとつながるテロリストが、主に中国人観光客を狙い、20人が死亡した2015年のバンコク爆発の犯人だと、外国では信じられている。爆発は、容疑者は更にトルコへ向かう旅を許可されるべきだというアメリカの要求に逆らって、ウイグル人テロ容疑者を、裁判を受けさせるため中国に送還するというバンコクの決定後に起きた。

 トルコで、彼らは国境を越えて、シリア入りし、そこで訓練を受け、武器を与えられ、ダマスカスと、その同盟諸国に対する欧米の代理戦争で、アルカイダや、いわゆる 「イスラム国」 (ISIS)を含むテロリストに加わっている。

 APの“AP独占:シリアで闘うウイグル人は中国が狙い”という記事はこう認めている。

2013年以来、西中国でチュルク語を話すイスラム教の少数派の何千人ものウイグル人がシリアにきて、ウイグル過激派集団トルキスタン・イスラム党で訓練し、アル-カイダと共に戦い、いくつかの戦闘で主要な役割を演じている。6年にわたる紛争が終盤に近づく中シリアのバッシャール・アサド大統領の軍隊が、今ウイグル戦士と衝突している。

だがシリアの戦争の終わりは、中国最悪の恐怖の始まりかも知れない。

 記事は、ウイグル人がトルコ領土内を通過し、シリアに移動するのを手助けする上でのトルコ政府の関与を暗示している。別のAP記事は、最大5,000人のウイグル・テロリストは、現在シリアの、主としてトルコ国境に近い北部にいると主張している。

 北京ではなく、欧米マスコミが、中国の新疆省には過激派とテロの問題があることを認めている。北京ではなく、欧米マスコミが、ウイグル過激派が、徴募され、シリアに移動し、シリア国内で、欧米代理戦争を闘うべく資金を供与され、武器を与えられていることを認めている。しかも、北京ではなく、欧米マスコミが、戦闘で鍛えられたウイグル・テロリストが中国に帰国し、そこで暴力行為を実行することを狙っているのを認めている。

 だから、北京が - 国家安全保障の問題として - 新疆の過激主義と対決しなければならないのは明らかだ。過激主義が現地に根付いているのは明白で、中国には、彼らと対決し、封じ込め、打ち勝つ権利と義務があることも明らかだ。ウイグルの好戦性を生み出す上で、欧米と、その同盟者が中心的役割を演じているのも明らかで - 見せ掛けの人権の懸念を通して - この好戦性と対決する北京の取り組みを台無しにすることを狙っている。

 ウイグル分離主義と好戦性を支持するアメリカ

 アメリカ全米民主主義基金自身のウェブサイトが、中国至る所での介入を認め、破壊する必要性を感じている 本土香港チベット新疆/東トルキスタンを含むいくつかの地域の中国標的に、広範囲に実行している。

 “東トルキスタン”というのは、ウイグル人過激派や分離主義者による新疆の呼び方なのを理解することが重要だ。北京は、この名称を認めていない。NEDは“東トルキスタン”という言葉を認めることで、アメリカは、ウクライナのドンバスやロシアのクリミアなどにおける分離主義や併合とされるものを非難しながら、西中国での分離主義を支持していることを暗に認めている。

 しかも、そう暗に認めるどころか、中国新疆省を、もっぱら“東トルキスタン”と呼び、 新疆の中国政権を“中国の東トルキスタン占領”と呼ぶ世界ウイグル会議(WUC)に、アメリカNEDの資金が明らかに提供されている。WUCウェブサイトの“論説:ラビア・カーディルのプロフィール、恐れ知らずのウイグル独立運動活動家”などの記事は、WUC指導者のラビア・カーディルが中国からの“ウイグル独立”を求めていることを認めている。

 上記のBBC記事で明らかなように“100万人の”ウイグル人が“捕虜収容所”に入れられているという主張に関して、欧米マスコミやヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティー・インターナショナルなどの似非人権擁護団体が繰り返し引用しているのは、WUCや、他のワシントンに本拠を置くウイグル・フロント組織だ。

 中国が新疆で、国家が支援するウイグル・テロリストが配備され、闘っている世界の至る所でも直面している、まさに現実のテロリスト問題を無視し、過激主義と対決する中国の作戦を“鎮圧”と表現することで、欧米は新疆での暴力的衝突を更にあおり、人命を守るのではなく、危険に曝すことを狙っているのだ。

 ウイグル・テロリストが外国の戦場に送られる途上に位置するバンコクのような北京寄りの政府は、容疑者たちを、裁判を受けさせるべく、中国に送還している。アメリカが支援する野党が最近権力の座についたマレーシアのような国では、ウイグル・テロ容疑者は、更にトルコへと向かうことが許されている。

 アル・ジャジーラの最近の記事“マレーシア、中国の要求を無視し; 11人のウイグル人を解放”はこう報じている。

昨年タイの監獄から脱走し、国境を越えた後、拘留されていた11人のウイグル人を、中国に送還されるべきだという北京の要求にもかかわらず、マレーシアは解放した。

検事は人道的理由で、この集団に対する不法入国を不起訴にし、彼らのファーミ・モイン弁護士によれば、火曜日、彼らはクアラルンプールからトルコに飛び立った。

 アル・ジャジーラも、しっかりこう書いている。

この決定は、西部の地域新疆で、少数派ウイグル族を弾圧したと非難されている中国との緊張を更に高める可能性がある。5月の驚くべき選挙勝利後、首相に復帰して以来、マハティール・モハマドは既に、中国の企業が獲得していた200億ドル以上のプロジェクトをキャンセルしている。

 これで、アジアにおける、あるいはもっと広範な意味で、世界的影響力を巡るワシントンの北京との戦いにおいて、ウイグル過激派が中心的要素となっていることは極めて明白だ。地政学専門家F. William Engdahlは最近の記事『中国のウィグル問題 - 言及されない側面』(英語原文はこちら)でこう結論づけている。

中国に対する貿易戦争や、新疆内のウィグル人収容所とされるものを巡る経済制裁の恫喝や、もし中国がロシアの防衛装備を購入したら経済制裁するという恫喝などのエスカレーション、こうしたこと全て、ワシントンのグローバル秩序に対して出現しつつある唯一の脅威を、自由や正義ではなく、恐怖や暴政に基づいて、破壊するのを狙ったものだ。この全面攻撃に、中国当局が一体どのように対処しようとしているのかは、また別の問題だ。とは言え、新疆での出来事の文脈は、明らかにされる必要がある。欧米、特にワシントンは、中国の安定性に対する全面的非正規戦争を行っているのだ。

  NATOが率いる空での軍事作戦と地上でテロリストが率いる部隊によって国が分割され破壊されたリビアから、北部のイドリブ県に追い詰められているアルカイダや、その系列組織を、アメリカがほとんど公然と支援し、ほう助しているシリアや、別のAP調査で、アメリカと、その同盟諸国がアルカイダ戦士と、欧米とペルシャ湾岸諸国の地上戦闘能力を補強する協定を結んでいたことが明らかにされたイエメンまで、至る所で、アメリカが既に、テロを地政学的手段として公然と用いているのだから、この結論に反論するのは困難だ。

 欧米による中国非難の全体の文脈を理解し、テロリストを保護し、中国国内での闘争をあおるのを狙うプロパガンダに関与しているマスコミや、ヒューマン・ライツ・ウォッチやアムネスティー・インターナショナルなどの非政府組織(NGO)とされるものや他の組織に留意することが重要だ。

 この同じマスコミ集団と似非NGOは、中国周辺沿い、東南アジア、南アジアや中央アジアのみならず、ロシアやイランなどの国々の中も国境沿いも至る所に出現するだろう。

 こうした欧米地政学の取り巻き連中や、自分たちの集団的企みの指揮をとっている欧米大企業-金融業者権益集団そのものを暴露し、対決することが、彼らが持っている危険な影響力や、イラクやアフガニスタンやイエメンやリビアやシリアなどで連中が既に使い、これからも使おうと狙っているあらゆる暴力や紛争や分裂や破壊を減らすための鍵だ。

 Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/24/us-fueling-terrorism-in-china/

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 26日夕方、「自由インド太平洋連盟」なる組織のお披露目で、このラビア・カーディルと、その組織の話題が放送された。もちろん、イスラム・テロについては一切触れていない。

 先日の【緊急集会】「明治150年礼賛式典」徹底批判!で、孫崎享氏が「サムライ」とはなんですかと問うたのが記憶に強く残っている。今日の孫崎享氏の下記メルマガ題名は、その発言の典拠?

明治維新とは何だったか。米国政治学教授アイゼンシュタット、新しい指導者層の「サムライ化」。新倫理の中心部分は、た忠誠の観念を一層強調し、儒教的用語で再構築、愛国心や法の遵守を付加。新指導者層の「サムライ化」を強力に推進することが、時代の流れ

 日刊IWJガイド見出しになっているインタビューを拝聴予定。

【IWJ_Youtube Live】16:30~「ジャマル・カショギ氏殺害事件、安田純平さん解放で注目を集める中東情勢!ジャーナリストの命運から変転極まる国際情勢に迫る!~岩上安身による放送大学 高橋 和夫名誉教授インタビュー」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2018年10月17日 (水)

何千人ものインドネシア人を殺したものは何か - 地震か困窮か?

2018年10月10日
Andre Vltchek

 メキシコ・シティーから、ヴァンクーヴァーへのエア・カナダ便に乗って、スラウェシ島で、数日間展開している恐怖についてのグローバル・アンド・メイル紙の報道を読みながら、二つの強力で、矛盾する感情を抱いていた。私はすぐさまそこに行きたかった。‘現地’、パルで、撮影し、人々と話し、できるあらゆる人助けをして… また同時に、前に何度も、スラウェシでのような悪夢が起きているどこであれ、インドネシア群島の至る所に、私は‘既にそこに’いたようにも感じていた。

 そして、私は彼らについて書き、それを記録し、警告したが、何もなされなかった。政府 (というより‘インドネシア政権’と言った方が良いだろう)は何にも耳をかさず、何もせず、あらゆる痛烈な批判を無視する専門家だ。同じことがインドネシア人エリートにも言える。奪い取り、盗め、インドネシア国民の福祉のためには、全く何もしないで済む限り、彼らは目が見えず、耳も聞こえないのだ。

 2004年、私は現地にいた、津波がアチェを襲った直後。現地に到着するの数日かかった。200,000人以上が亡くなった! 同じものだった。強烈な地震、そして津波。そう、誰も実際には、一体何人が不明になったのか知らないが、最小240,000人だ! 25万人! 9-11で、ニューヨークで亡くなった人々の数の100倍だ。

 バンダ・アチェでは、わずか数日前、冠水して、二人の子供、つまり二人の少女が亡くなった部屋の小さな家で暮らした。至る所に動物のぬいぐるみがあり、あらぬる所が濡れ、びしょ濡れだった。子供たちの亡骸は取り去ってあった。毎晩、子供たちの声 -私に話しかけ、私に懇願する声を聞いたと思ったと断言する。日が沈むと、一家は私を家の中に閉じ込めて鍵をかけた。もっぱら、私と家を略奪者から守るため。

 インドネシア国家は、国民を助けることを何もしなかった。アチェでも、どこであれ、自然災害が見舞った至る所で、救援作戦は、即座に巨大な商業作戦になった。‘思いやり’? 連帯? 現実に目を向けよう! 現実に目を向けて頂きたい。あらゆるものが‘商品’になる。遺骸の発掘さえも。遺体の埋葬さえも、有料で行われるのだ - 信じられないほど高い費用で。結局、インドネシアは世界で最も超資本主義国の一つなのだ。死は良い商売になる。あらゆるものが。自然災害が大きければ大きいほど、より多くの遺体が得られる - それは全て、即座に膨大な商売に転化する。少なくとも、一部の連中にとって。

 写真をご覧にいれることができるが、気の弱い方はもどすか気絶されるので、そうしない方が良いだろう。穴の中、熱帯の暑さの中、何日間か腐敗するにまかせたら、遺体がどんな風になるかご存じだろうか? 聞かないほうが良いだろう。だがなぜ遺骸がそこにあったかご存じだろうか? 埋葬してもらうためのワイロを家族が払えなかったからだ!

 アチェでは、国連を含め、あらゆるものが無関心だ。インドネシアは欧米によって批判される立場にない - ワシントンやキャンベラやロンドンの大切な仲間で完全に腐敗した資本主義者、反共産主義者や反中国主義者だ。欧米は自分以外のことなど気にしない。

 インドネシア警察と軍が、拠点拠点を回り、現地NGOのテントから次のテントを回って、被害者用の飲料水容器を破壊しないための金やワイロを要求するのを御存じだろうか。海外から送られた飲料水。ワイロを払わないと、連中はナイフで、フラスチック容器を切り裂くのだ。

 人々が渇きと飢えで死につつあったのに。

 当時、インドネシア副大統領ユスフ・カラは、イスラム教幹部の間で、自分の人気を上げるため、巨大なハーキュリーズ輸送機から、何十人ものインドネシア人医師やボランティアを追い出した。東ジャカルタのハリム空港でエンジンは動いていた。医者や彼らの道具の代わりに、彼は飛行機に、数百人の熱狂的信者を詰め込んだ。そして、彼らはバンダ・アチェに着陸し、遺骸を見て、自撮りをとり、吐いて、最後は首都に舞い戻った。

 更に続けるべきか、それとも要点をご理解戴けただろうか?

 今、スラウェシで、アチェで、あらゆる警報が‘驚くべきことに’失敗した。そして、国の救援物質は決して十分ではなかった。

 なぜか御存じだろうか? インドネシアが破綻国家だからだ。そこでは何も機能しないからだ。(正確に言えば、どんな金額であれ)金と宗教儀式以外誰も気にかけないからだ。

 だが皆様がそういうことをグローブ・アンド・メイルやニューヨーク・タイムズで読むことは決してあるまい。

 インドネシアの大災害を見たし、‘宗派的’、宗教的殺人を見たし、東チモールからアチェ、中央ジャワに至るまで、ロンボクからアンボンで大量虐殺も見た。だからしばしば、これ以上同じことには耐えられないと感じるのだが、状況が余りに酷いので、結局、私は常に何度も何度も、舞い戻り、撮影し、記録する。それが私の‘国際主義者’としての義務だから、来なければならないと感じるためだ。もし私が来なければ、実際、畜生め、一体誰が来るだろう?

*

 だが繰り返そう。一体なぜこうした恐ろしいことが起きるのだろう?

 インドネシアは、国連によれば最も‘災害の起こりやすい国’だ。

 だが一体なぜだろう? 本当に、自然のせいだろうか、インドネシアが有名な‘環太平洋火山帯’上に位置しているためだろうか?

 いや、もちろん、そうではない!

 基本的にはこういうことだ。統計がいかに‘改竄’されていようとも、インドネシア当局が提供する痛々しいほど歪曲されたデータを国連がどう評価しようとも国は極端に貧しい。そこの大半の人々は哀れなほど貧しい。しかも彼らが‘中流階級’と呼ぶもの、あるいは少なくとも、その大半は、他のどこの国でも到底中流階級とは言えない代物だ。

 こうした全てが、各州都の5つ星、4つ星ホテルや、ジャカルタやバリの怪物のように贅沢なホテルで隠蔽されている。加えて、大量生産ションピング・モールが至るところに建設されている。更に、サウジアラビア/ワッハーブ派の資金が湯水のように注がれた大理石で造られた場違いなとてつもなく大きいモスク。

 だがジャカルタや、もちろんインドネシアのあらゆる島には、貧しい人々、極端に貧しい人々が暮らしている。インドネシア人の大多数は極貧の中で暮らしているが、彼らは実際自分たちが、どれだけ貧しく哀れか知らない(彼らに情報を知らせる反対派マスコミは存在せず、彼らの状態について教えるまっとうな学校も存在しない)。あらゆるものが見せ掛け、あるいは通俗的、あるいは、他のお好きな呼び方のものなのだ。

 ボルネオでもスラバヤでも、人々が川に排便し、その水を歯磨きや食器洗いに使うのを撮影した(私はこうした全てを映画の中で記録している)が、彼らに窮状について質問すると、全く洗脳されていて、ある種のビアサ(普通の)暮らしをしていると信じ込んでいるので機嫌を損ね、攻撃してくることもある。彼らは周囲の世界について何も知らず、よそとは比較ができないように条件付けられているのだ。中国やボリビアは、彼らにとって、違う惑星なのだ。

 アチェでも、スラウェシでも、中央ジャワでさえ、現地のカンプン(地方と都会の村)は、まるでクソのようだが、実際クソでできており、あらゆるものが容易に買収できるので、あるいは何かを監督するのを好むような人間はいないので(働くより、金を盗む方が容易だ)政府の監督はほぼ皆無だ。

 インドネシアの住宅の圧倒的多数は、人が住むには全く適していない!

 これを証明したい人なら、誰でも簡単にできる。これや似た話題で、何千人もの博士論文が書けるはずだが、インドネシア学界(とマスコミ)は金を握らされ、脅かされて沈黙し、‘学者’も(‘政府公務員’でもあることが多い)、徹底的に貧しく、自分たちの状態について、どうしようもないほど無知なインドネシア国民のために働く代わりに、異様なものを書いている。

 そのような従順さ、そのような臆病は、人を駄目にする。

 だが欧米がインドネシアは‘普通の’‘民主的’国家だと言い書いている限り、誰も気にしない。

 インドネシア人エリートは天然資源の略奪と貧しい人々からの収奪で生きている。インドネシアは、かつては信じがたいほど豊かで、とてつもなく裕福だった。石油のおかげでいまでも比較的裕福な(だが社会格差や不正に満ちている)もう一つの破綻国家、サウジアラビアと良く似ていた。インドネシアには、あらゆるものが、地上にも、地下にもあったが、今やその大半は消えた! 欧米は、1965年反共産主義クーデターを引き起こすのを支援し、それ以来、あらゆるものが奪いとられ、現地暴力団の懐に消えた - 腐敗し、愛国心のないニューリッチ、外国企業、政府幹部職をつとめる召し使い。

 大衆は守られていない。共産主義と社会主義は基本的に禁じられており、神の存在の否定もそうだ。左派的な元ジャカルタ知事のように誰かが彼の都市とインドネシア国民の暮らしを良くしようとすると、投獄される。彼の場合は‘イスラム教を侮辱した’かどで。

 それで、自然災害が襲うたびに、大半のインドネシア国民が暮らしている掘っ建て小屋や他のすさまじい住宅と共に、あらゆるウソがたちまち崩壊する。だがウソが崩壊するのは国内の条件を重々承知している連中にとってであり、決して大衆にとってではない。

 だが、そうした状況はその通りには決して報じられなかった。国が国民を守り損ねた‘客観的’あるいは‘科学的’理由は、いつだってたっぷりあるのだ。

 早期津波警報装置? 耐震になるよう巧みに計画された村? インドネシアの各地域の地震条件や地理的条件に合うような高度な設計や資材の利用。そのような‘軽薄な’設計にあてるべき資金は、オーストラリアやシンガポールのような場所で見られる可能性が最も高い。インドネシア人政府幹部や‘実業家’の巨大ビラや、ジャカルタで無数のスラムの端を高速で図々しく通り過ぎる豪華な自動車にも見出せよう。

 スラウェシ住民の窮状をもとに、一体どれだけの品のない宮殿が既に建設されただろう? そして、一体いくつの宮殿が、この後、建設されるのだろう?

 最近バンダ・アチェで、都市計画者たちが、津波‘遺産’をどうやって、広島や長崎とよく似た観光名所に変えるかを全国会議で真顔で議論した。ここはそうなるべきだが、堕落、人間の品性の完全崩壊と強欲の記念碑であるべきだ。

 今インドネシア政府は、外国からの支援を受け入れる用意があると言っている。何と素晴らしい仁愛! 笑うべきか、嘔吐すべきか分からない! インドネシア政権の身勝手さには際限がないのだろうか? アチェ災害の時と全てそっくりだ!

 政府幹部の妻にプラダ・スカート、あるいは新たなバロックもどきの宮殿を買うのに使う国家予算を振り向けるのではなく(資金はたっぷりあるのだ、特にボルネオ/カリマンタン、パプア、スマトラや、そうスラウェシそのものからの天然資源の略奪で!)、外国人に来て貰い、貧しい人々を救って貰おう’。

 アチェで、シンガポール人や日本人や他の人々が泥の中から亡骸を掘り出している中、無数の現地‘クルー’や‘救援活動者’が近くでうずくまり、クレテックを吸いながら、外国人たちを指さし、彼らが‘余り懸命に働いている’と笑っていたのを覚えている。

 だがそれで‘万事結構なのだ’。ビアサなのだ。

*

 だから、これが結論だ。スラウェシで最近なくなった何千人もの人々、あるいは今も行方不明の人々がいるのは地震や津波のせいではない。彼らがなくなったのは、彼らが貧しいため、彼らの支配者連中に道徳観念が皆無だから、そして社会が彼らを見捨て、基本的に既に崩壊していたためなのだ。

 インドネシアは国民と資源の両方を失いつつある。だが、大多数が貧しい国民は、自分たちの状況を全く理解していない。

 アチェでは、津波後、完全な廃墟の真っ只中で、ある大モスクが全く無事だった事実を、ある種の天の配剤があった証拠として利用していた。現実は違っていた。モスクは湾岸諸国が何百万ドルも、それにつぎ込んだがゆえに耐えたのだ。モスクは大理石と花崗岩でできていたが、周辺の‘家々’は泥と糞で出来ていた。

 アチェでも、スラウェシでも、貧しい人々が亡くなったのは、単にインドネシア中で、貧しい人々(ここで私は繰り返さなければならない - 貧しい人々が、国民の大多数を占めている)あらゆるものを奪われているためなのだ。彼らが闘い方を学ばない限り。いかにして自分の身を守るのか学ばない限り、更に多くの人々があてどなく死に続ける。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『Revolutionary Optimism, Western Nihilism』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/10/what-killed-thousands-of-indonesians-the-quake-or-the-misery/

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 インドネシアを題材にした彼の小説『Aurora』を思い出す。

 昼の呆導バラエティ、紀州ドンファン蒸し返しに驚いた。大本営広報部は軽減税率の複雑さ解説にも余念がない。真顔で「ドンファン」論議する諸氏、正気だろうか?と見直した。音声を消しスイッチもすぐ消した。

 宗主国、サウジアラビア支配層に対しては「疑わしきは罰せず」で終わるのだろうか。

2018年9月17日 (月)

シリアまたは東南アジア - 欧米はウソをついたし、ついているし、常につくだろう

2018年9月15日
Andre Vltchek

 シンガポール国立図書館の壮大なビルの中で、照度を落とした部屋で、マイクロフィルムをハイテク装置に挿入しながら私は座っている。私は1965年10月にさかのぼるいくつかの古いマレーシア新聞を見つめ、映画撮影し、写真撮影しているのだ。

 こうした報道は、基本的に、進歩的なスカルノ大統領を打倒し、当時世界で三番目に大きな共産党、PKI(パルタイ・コムニス・インドネシア)を根絶したインドネシアでのhorrible 1965年軍事クーデター直後に掲載されたものだ。100万人から300万人のインドネシア国民が命を失った、二十世紀の最も恐るべき大虐殺だ。社会主義(間もなく共産主義になるはずの)国インドネシアは、今日の超資本主義、宗教的で極端な右翼熱狂に落ちぶれた。

 アメリカ合州国やイギリスやオーストラリアやオランダや他のいくつかの欧米諸国が直接、クーデターを支援し、しょっぱなから大量虐殺の最前線にいた、軍内部の欧米寄りの背信的派閥と、宗教指導者を指揮していた。

 こうした情報の全ては、もちろん、CIAとアメリカ国務省両方の機密解除されたアーカイブで容易に入手可能だ。手に入れ、分析し、コピーすることが可能だ。私自身、この出来事に関する映画を制作したし、他の監督たちも制作している。

 だが、これは人類の記憶の一部ではない。東南アジアでは、それはわずか一握りの知識人しか知らない。

 マレーシアやシンガポールやタイでは、インドネシアの1965年後のファシズムはタブーの話題だ。それは決して議論されない。当地の“進歩的”知識人は、他のあらゆる欧米‘属’国でと同様、決して、世界のこの地域を、実に極端に、実に否定的に形作っている本質的諸問題(欧米帝国主義、新植民地主義、残酷で奇怪な姿の資本主義、現地の天然資源や環境の略奪や、虚報や、大衆の記憶喪失がともなう強制的に注入されている無知)ではなく、自分の性的嗜好やジェンダー問題や個人的‘自由’に没頭するよう雇われている。

 インドネシア国内では、共産党は禁止されており、大衆は共産党を犠牲者ではなく、犯人と見なしている。

 洗脳された被害者の背後で欧米が笑っている。もうかりすぎて笑いが止まらないのだ。

 ウソは明らかに効果をもたらしている。

 第二次世界大戦後、おそらく、アフリカと中東という二つの例外を除き、東南アジアほど、欧米帝国主義に苦しめられた地域は世界でも他にあるまい。

 いわゆるインドシナ、ベトナム、カンボジアとラオスで、無差別爆撃作戦や、他の形のテロで、欧米はほぼ1000万人殺害した。上記のインドネシア・クーデターは少なくとも100万人の命を奪った。東チモール住民の30%は、欧米が全面的に支持していたインドネシア占領で絶滅された。欧米に徹底的に服従しているタイ政権は北部と首都の左翼を無差別に殺害した。地域全体が、欧米自身とアラブ湾岸の欧米同盟諸国が資金提供する過激宗教の移植で苦しめられている。

 だが、ここでは欧米は、ほとんど宗教的な熱狂で、称賛されている。

 アメリカ、イギリスとフランスの報道機関と‘文化センター’は卑屈な‘エリート’が所有する現地マスコミを通して虚報を流布している。現地‘教育’はdevotedly shaped欧米の説教くさい概念で。マレーシアやインドネシアや更にはタイのような国々では世界のこの部分を植民地化していた国々の大学を卒業することが最高の偉業なのだ。

 犠牲になった国々は裁判所で補償を求める代わりに、欧米を実際称賛し盗用し、自分たちを過去そして現在苦しめている連中から財政的支援を得ようとし、懇願までしている。

 今や従順に服従し、無気力で、かつての革命的左翼イデオロギーをはぎ取られた東南アジアでは、欧米の洗脳とプロパガンダが疑う余地のない勝利を収めたのだ。

*

 同じ日、ホテルの部屋で、テレビを点け、欧米が支援するテロリストのシリア内最後のとりで、イドリブの状況に関する欧米報道を見た。

 ロシアは緊急国連安全保障理事会会議を呼びかけ、テロリストが化学兵器攻撃をしかけ、欧米とともに、バッシャール・アル・アサド大統領の軍隊にその罪をなすりつけかねないと警告している。

 NATO戦艦が地域に配備されている。‘古き良き’ヨーロッパ/北アメリカ・シナリオが、またしても機能していることに疑いの余地はない。‘懲罰として、我々はお前を攻撃し、国民を殺害し、爆撃する’。

 帝国主義の悪党連中は、それから被害者(この場合はシリア) と、彼らを守ろうとしている人々(ロシア、イラン、ヒズボラ、中国)を非難する。幼稚園や小学校でと同じだ。覚えておられるだろうか? 男の子が誰かを後ろから叩いて、誰かを指さして叫ぶ。“あの子だ、あの子だ!”驚くべきことに、今に至るまで、もちろんあらゆる大陸で、何十億人も犠牲にし、欧米はこの‘戦略’で常に何の罰も受けずに済んできた。

 何世紀も、そうだったし、今も、それが機能している。そのようなテロとギャング行為が止められるまで、これは続くだろう。

*

 もう何十年も、世界は今益々相互に繋がっており、警戒怠りないマスコミの目や‘市民社会’に即座に気づかれ、報じられることなしには、極めて重要なことは起こり得ないと言われて来た。

 ところが、何千も重大なことが起きているのに、誰も気がつかない。

 わずか過去20年間で、北アメリカとヨーロッパによって、いくつもの国々が特定され、禁輸と経済制裁により、最終的に攻撃され、バラバラに粉砕される前に、ほぼ餓死状態にされた。アフガニスタン、イラク、リビアが、その一例だ。いくつかの左翼諸国の政府は、外部から、あるいは自国内の、現地の卑屈なエリートとマスコミによって打倒された。ブラジル、ホンジュラスとパラグアイはその例だ。無数の欧米企業と現地の相棒連中が、ボルネオ/カリマンタンやコンゴ民主共和国(DRC)などで、とどまる所を知らない天然資源略奪を実行して、熱帯雨林を完全に破壊し、何百種もの生き物を殺戮している。

 我々は、惑星として、本当にお互いに結びついているのだろうか? 人々はお互いに、あるいは、様々な大陸の同胞たちに何かがなされているのかどれほど知っているだろう?

 私は約160の国々で働いたが、いささかのためらいもなく証言できる。‘ほぼ何も’。しかも‘益々減りつつある!’

 欧米帝国と、そのウソが、これまで知られていなかったほど極端にまで世界を分断するのに成功している。その全てが‘誰にでも見られる状態で’、世界から丸見えで、行われているのに、その生存にとって最も喫緊の脅威が、どういう訳か、見破り特定することができないのだ。マスコミ・プロパガンダ企業は洗脳手段として機能しており、欧米の文化・‘教育’機関や、欧米の概念によって形作られた現地機関もそうだ。これには大学やインターネット・トラフィックを操作する連中や、検閲者や、自主検閲する個人や、ソーシャル・メディアや、広告代理店や、ポップ・カルチャー‘アーチスト’など実に広範な‘手先’が含まれる。

*

 欧米植民地主義者と新植民地主義者の蛮行とウソには明らかなパターンがある。

 ‘インドネシアのスカルノ大統領と彼の最も緊密な同盟者、インドネシア共産党(PKI)は、進歩的な自給自足の国を築こうとしていた。それゆえ、彼らは阻止されなければならず、政権は打倒され、共産党員は皆殺しにされ、PKI自体が禁止され、国丸ごと私有化され、外国権益に売り渡された。圧倒的大多数のインドネシア国民は、現地と欧米のプロパガンダに徹底的に洗脳されていて、CIAのアーカイブに何が書いてあろうと、1965年クーデターを、いまだに、共産主義者のせいにしている。’

 イランのモサデクも、同じ進歩的な路を進めでいた。それで、彼もスカルノと同じ目に会って終わった。しかも、そこで世界中が、欧米によって権力の座に据えられた 虐殺者、シャーと彼の浪費癖のある妻に魅せられたのだ。

 1973年には、チリで、そしてそれ以降も、同じ致命的パターが起きており、欧米がいかに自由を愛し、民主的かの更なる証拠だ。

 コンゴのパトリス・ルムンバは、天然資源を国有化し、偉大な国民たちを食べさせ、教育しようとした。その結果? 彼は打倒され殺害された。犠牲: 約800万人が、過去20年間に大量虐殺されたが、あるいは、それよりずっと多いかも知れない(私の映画『Ruwanda Gambit』をご覧願いたい)。誰もこれを知らず、あるいは全員が知らないふりをしている。

 シリア! この国の最大の‘犯罪’は、少なくとも欧米の目から見れば、国民に質の高い生活を提供しようとし、汎アラブ主義を推進していることだ。その結果は我々全員が知っている(いや本当に知っているだろうか?)。欧米が支援する残虐な過激派に何十万人も殺害され、何百万人もが亡命し、何百万人もが国内難民にされている。そして欧米は当然、それをシリア大統領のせいにして、もし彼が戦争に勝利したら‘彼を懲罰する’用意ができている。

 不条理だろうか? だが地球規模のファシズムが理にかなうはずがあるだろうか?

 欧米が流布するウソは高く積み上がっている。そうしたウソは重複し、お互い矛盾することも多々ある。だが、世界中の大衆は、もはや真実を探求するように訓練されていない。大衆は、潜在意識で、ウソをつかれていると感じているが、真実は実に空恐ろしいので、圧倒的多数の人々は、人類の生存のために戦うより、ただ自撮りし、自分の性的嗜好を分析し、耳にイヤホンを突っ込み、空虚なポップ音楽を聴く方を好んでいる。この話題で私は、1,000ページ近い本を書いた。“Exposing Lies Of The Empire”だ。

 このエッセイは、シンガポール国立図書館の暗い部屋で、プロジェクターの前に座りながら、思いついた一連の考えに過ぎない。

 答えを必要としない疑問が現れ続ける。“こんなことが起き得るのだろうか?”“何世紀も世界中でおかしているこうした全ての犯罪に対し欧米はただで済むのだろうか?”

 答えは明快だ。‘もちろん、止められない限りは!”

 そして、A luta continua!(戦いは続く!)

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『Revolutionary Optimism, Western Nihilism』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/09/15/syria-or-southeast-asia-the-west-lied-lies-and-always-will/

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 樹木希林が辺野古に現れた日! 米軍基地反対の座り込みをするおばあの手を握って…

恥ずかしながら、小生、辺野古と高江には一度しか行っていない。

 呼吸するようにウソをつく人物、見るだけで悪寒。わざわざ街頭宣伝車上の実物を見に行く人々の気が知れない。対立候補の団扇を持った叔母様、マイクを向けられ、支持者ですかと聞かれ「違います。暑いので遠慮なくもらいました。」と嬉しそうなのに、あきれた。ウソしか言わない人物を信じる頭の中、一体どうなっているのだろう。

日露戦争での軍国美談は軍トップの失策の責任回避のためにつくられた!? 一方でイギリスの支援なしには戦えなかった現実は都合よく忘却!~9.12 岩上安身による明治大学・山田朗教授インタビュー第2弾 2018.9.12

先日、興味深く拝聴したが、徹夜後ゆえ途中で眠ってしまった。これから再度拝聴。ご著書のうち二冊は購入しているが、ご本人のお話を伺っておけば再読が楽だろう。

世界史の中の日露戦争 (戦争の日本史)

これだけは知っておきたい日露戦争の真実―日本陸海軍の「成功」と「失敗」

2018年9月13日 (木)

中国を敵に回すアメリカ率いる訓練に‘堂々と’参加するインドネシア

2018年9月7日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 インドネシア (RI)は、世界で4番目に人口が多く、イスラム教徒の人数が世界最大の国で、1965年のアメリカが画策した反共産主義クーデター以来、アジアでは最も過激なほど親欧米で、反社会主義的な場所だ。

 自分は共産主義者であるとか、単に無神論者だと公言するだけで監獄行きになりかねない国だ。しかも、この国では欧米ポップ音楽や、ジャンク・フードや、残酷なほど無意味なハリウッドの大ヒット映画が、アメリカやイギリスや他の欧米諸国による直接の関与を得て流布されたサウジアラビア風イスラム教解釈、ワッハーブ主義と肩を並べている。

 インドネシアが不寛容になればなるほど、同盟者でパトロンの欧米から一層‘寛容’になったと言われる。インドネシアの大衆が益々惨めになり、保護されなくなればなるほど、インドネシアは益々‘民主主義’だといわれるようになる。

 中国人(そして実際、あらゆる中国的なもの)に対するインドネシアの差別は有名で、ワシントンやロンドンやキャンベラが、それを常に歓迎し、奨励している。

 1965年以降、アブドゥルラフマン・ワヒド大統領(2001年の合法的クーデター中に退陣させられた進歩的なイスラム教指導者)までの数十年間、インドネシアでは、漢字、中国語、書籍、映画や、赤い灯篭やお菓子や龍まで含め、あらゆる中国的なものは禁止された。決して直接規定されてはいないが、ソ連やロシアのものごとも同じだ。

 欧米はインドネシアで大勝利を得た。欧米はベトナムとラオスを‘失った’が、1965年以来、今に至るまで、容赦なく絶えず略奪している天然資源にあふれる群島をまるごと手に入れたのだ。インドネシアを、絶望的に腐敗した、まともな教育を受けず、宗教的、イデオロギー的に(欧米と極端な資本主義教条によって)洗脳され、大いに困窮している国民の大半を犠牲にして、自分自身の利益にしか興味の無い卑屈なエリートに支配されるようにするのに、欧米は寄与した。


*

 革命後、かなりの人数の宗教‘亡命’中国人、特にスラバヤなどの都市に定住し、欧米の支援と資金供給に頼り、反中国の反共産主義プロパガンダを流布し続ける右翼キリスト教聖職者や伝道者をインドネシアは‘受け入れた’。

 絶えざる右翼の政治的洗脳と、宗教的‘爆撃’の後、欧米との協力が、内省もためらいも皆無で、大多数のインドネシア国民に受け入れられているのも何ら不思議ではない。ジャカルタは、アメリカ、イギリス、オーストラリアや他の欧米諸国(日本とも)と、特に政治、外交だけでなく、経済や軍事で、公然と、堂々と‘協力している’。

 欧米からは当然のことと見なされているが、この事実は左翼評論家たちから見過ごされがちだ。だが、このインドネシアの攻撃的/卑屈な姿勢は、インドネシア国内でも、外国でも(東チモール、約30%の現地住民を殺害したインドネシア軍による集団虐殺、パプアの占領した地域で進行中の集団虐殺で、更に何十万)何千万人もの命を奪ったのだ。

*

 2018年8月31日、“インドネシア共和国、アメリカ率いる演習に参加”と題する一面記事を掲載したインドネシア‘公式’の英語親欧米、反左翼日刊新聞“ジャカルタ・ポスト”のおべっか言説は注目に値する。

“インドネシアは、いくつかの南アジアと東南アジア諸国とともに、アメリカ合州国が率いる協力を強化するための演習と、地域におけるアメリカ外交政策目標を推進することにもなる、海の安全保障の課題に対処する訓練に参加している。”

 酷い語法は問題ではない。ジャカルタ・ポストは、9月7日まで行われる予定の演習を実際に堂々と説明している。

“演習は、国家を超えた犯罪に対する地域のパートナー間での情報共有を向上させるのが狙いだが、アメリカは、自由で開かれたインド-太平洋戦略を推進するための手段の一つだともアメリカは言っている”。

 要するに、中国を敵に回し、挑発し続けるということだ。

 更に、一つの有用な情報が書かれている。

“アンドレア・トンプソン国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)が、アメリカは演習が“アメリカの外交政策目標を実現する上でも、アメリカのインド-太平洋地域のパートナーとの関係強化でも極めて重要”だと思っており、アメリカの直接の商談と、対外有償軍事援助の防衛貿易の合計、23億ドルを挙げて、アメリカとインドネシア間の防衛協力はこれまでになく強力だと、トンプソンは述べた。”

 もちろん、インドネシアは、こうした演習に参加している地域における唯一の国ではない。タイやマレーシアやシンガポールなど欧米に忠実な他の同盟諸国も参加している。

 だがインドネシアは、少なくとも人口と天然資源と地理的な位置の上では大国だ。しかもまさに戦略的航路、マラッカ海峡に位置している。

 もちろん、インドネシアは、欧米が‘属’国はそうあって欲しいと望んでいるとおりに、貧しく、孤立し、徹底的に洗脳されている。

 インドネシアは、欧米が必要としているどこにでも(彼らがソ連に対して戦ったアフガニスタンから、シリアや、昨年の南フィリピンに至るまで)聖戦戦士を輸出し、‘自由貿易’と無制限な資本主義を支持し、外国列強のために、自国民から略奪している。こうした身勝手で、あこぎなインドネシア人‘エリート’だけが、この状況から恩恵を受けているのだ。連中は、オランダ人入植者に、さらに日本に熱心に仕えた。現在、連中は哀れな国民を強圧的に支配しながら、自らと国を欧米全般に売り渡している。

 インドネシアは自国の天然資源を略奪して得た金で兵器を購入している。そして、インドネシアは中国を大いに嫌い、中道左派のあらゆるものをどう猛に攻撃している。欧米は当然インドネシアに総立ちで拍手喝采している。

 世界がふたたび、帝国主義の欧米(プラス、その属領)と、自らの自由を守る用意ができている国々とに二極化しつつある中、インドネシアは、世界の舞台で益々重要な役割を演じることが期待されている。

 少なくとも、欧米と、死をもたらすその帝国主義と対決する用意がある勇敢な国々の視点からすれば、この役割は不幸にして、極端に後ろ向きだ。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『Revolutionary Optimism, Western Nihilism』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/09/07/indonesia-proudly-joins-us-led-exercises-to-antagonize-china/

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 プーチン大統領が、「前提条件なしの平和条約締結」という提案をした。それに対する政権幹部の対応で、同じ筆者の記事「端島 - 残虐な歴史と、世界で最も霊にとりつかれた島」の一節を連想した。宗主国はは日本がソ連/ロシアや中国と友好関係を結ぶことを決して許さないのだから、まともな外交の選択肢皆無だ。あるのは、外交を装ったバラマキ。

“現代日本に外交政策はない”東京を本拠とするアイルランド人の学者で、政治評論家のデイヴィッド・マクニールから聞いたことがある。“日本は、アメリカの命令に厳密に従っている。国際的な出来事に関するマスコミ報道もそうだ。”

そう。

現在、連中は哀れな国民を強圧的に支配しながら、自らと国を欧米全般に売り渡している。

2018年7月 8日 (日)

人々の最善と最悪を浮き彫りにするタイの洞窟救援活動

2018年7月7日
Tony Cartalucci
Strategic Culture Foundation

 生徒12人とサッカー・コーチがタイ北部チエンラーイ県ルアン洞窟で行方不明になった際、多くの人々が最悪の事態を予想した。だがタイ政府と軍とタイ国内と海外のボランティアが9日間費やし、水位上昇で隔離された洞窟空間で彼らが生きている場所を特定した。

 良いこと

 救援作業は依然継続中だ。行わねばならない難しい判断が多々ある。生徒たちと、コーチの居場所との行き来は、スキューバダイビングだ。閉じ込められている生徒たちを洞窟から救出するには、彼らを閉じ込めている水を何とかして排水するか、洞窟からスキューバダイビングで脱出できるよう、彼らを訓練するか、どちらかが必要だ。

 洞窟から汲み出された水は、救援作業を支援するために、自分たちの畑に水を流すのを進んで受け入れている多くの現地農民の土地に排水されている。それでも政府は、それによる被害に対し、農民に補償している。

 政府は自らの資源も、他の国々から申し出があった資源も動員している。政府は洞窟周辺のサイトにアクセスするのに、新たに購入したロシア製Mi-17ヘリコプターを活用している。アメリカは、洞窟から脱出可能な出口を探す取り組み用の技術を提供しており、行方不明になってから、9日後にようやく生徒を発見したのは、タイ・ネイビー・シールズと活動していた民間のイギリス人ダイバー・チームだった。アジア中や、それ以外の国々からの他のダイバーたちや洞窟探検家が、専門技術を提供しにやってきている。

 救助の取り組みに危険がないわけではない。閉じ込められた生徒たちとの間を行き来する中で、タイ・ネイビー・シールズ隊員の一人が既に亡くなっている。

 これは、少なくとも一つの提案されている救出策の選択肢にまつわる危険を明らかにしている。生徒とコーチを、スキューバ・ダイビングで洞窟から脱出するよう訓練することだ。生徒たちを安全に救出するまでには数週間、あるいは数カ月かかるので、辛抱するよう救助隊は訴えている。

 醜悪なこと

 タイのものも、外国のものも、大半のマスコミは救援作業を積極的に支援して、大衆に情報を伝え、必要な様々な補給品や人材の寄付やボランティアを募る上で、重要な役割を演じている。大規模で積極的なマスコミ報道は、近隣や遥か遠くから支援を集結させて、手助けになっている。

 とは言え、事件を売名に利用している人々もいる。タイ国内のアメリカやイギリスやEU政府や現タイ政権に反対する連中に支援されている多くの親欧米マスコミは、あらゆる機会を捕らえ、この出来事を、タイ政府を攻撃し、傷つけるのに利用している。

 反政府新聞カーウ・ソットは、コーチが既に容疑に直面していると主張して、政府やタイ警察を中傷する露骨な偽りの見出しまで用いている。“ついクリックしたくなる”見出し、“コーチは少年たちを洞窟に連れていったかどで容疑を受けている”の記事本文で、生徒救出にもっぱら注力しているので、告訴の可能性など考えてもいないという警察談話を載せている。

 ドイツを本拠とするドイチェ・プレッセ・アゲントゥール(DPA)のタイ人記者、Hathai Techakitteranunのように、組織的救援活動を前に、国の結束を傷つけて、彼女と、彼女の外国スポンサーの政治的な狙いを推進するために、必死の救援活動を利用して、事あるごとに、タイ政府を、どじで無能に描き出そうとする連中もいる。

 カーウ・ソット紙記者で、複数のアメリカやイギリスの賞や奨励金の受賞者で、アメリカが支援するバンコクの政治運動家の有名な支持者であるプラビット・ロジャナブルックは、アメリカが支援する政権転覆を救援活動に結びつけようとして、(タイ語からの翻訳)洞窟内の生徒を発見するのは困難だが、タイで“民主主義”を見出すのは、もっと難しいと主張している。

 タイを本拠にするフランス人“政治漫画家”ステファヌ“Stephff”ペレは、さもなければ、無視されて目立たないことが多い彼の“作品”にクリックと注目を得ようとして、プラビットの主張をおうむ返しにしている。

 地方自治体や個人や世界中からの人々の貢献をまとめる困難な救援活動をしているタイ政府を攻撃しようという企みは、非難さるべきおぞましさだ。

 結果を出すよう政府に圧力をかけても、救援活動を率いている人々の判断を損なうことにしかならず、生徒のみならず、洞窟から安全に救出するため、休みなく活動している多くのボランティアの命を危険に追いやるだけだ。

 個人的利益を追求するため、悲劇を利用しようとしている連中が一体何を考えているのか理解するのは困難だ。タイ全土や世界中から支援のためにやってきた人々が示している至高の姿に対する、不穏な後ろ向きの対照でしかないだけでなく、救援活動を直接傷つけることにもなっている。

 こうした出来事の連中による利己的で危険な利用は、“ジャーナリズム”であれ“民主主義”であれ、連中がどのような隠れ蓑をまとっていようと、連中がいかに危険で、命を救うため専門技術を提供している献身的で勇敢な人々とは対照的に、自身の欠点ゆえにはまっている、お門違いな無名という深みから這い上がるため、他人の行いにしがみつこうとする身勝手な自己陶酔した自己中心的な連中が存在しているのを思い出させてくれる。

 何よりもタイ洞窟救助活動が、いかに人類至高のものが、 国籍や政治傾向とは無関係にまとまり、我々全員を前進させてくれるかという好例となるよう願おう。

 死活にかかわる状況に直面すると、多くの人々は、小異を捨て、前向きな結果に向け、献身的に貢献することができるもののようだ。

 これを、命を救うための高貴な取り組みを乗っ取ろうとしている悪意に満ちた個人や権益集団に対して、身を守り、連中の個人的、政治的利益を阻止する必要性の好例と警告にしよう。

 救援活動は人類の最善と人類の最悪の見本だ。これを、我々全員にとって、我々が一体どちら側にいて、人類に可能な最善を推進し、実現させるための努力で、我々は一体何をする必要があるのかを内省する好機にしよう。

 Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/07/07/thai-cave-rescue-highlights-the-best-worst-in-people/
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 死刑執行ごとに、シールを貼っていった放送局があるという。

 前日、法務大臣と並んで祝賀の宴を持った御仁もいる。

 人々の最悪を浮き彫りにする属国による死刑執行。

実に長時間のインタビューを拝聴。大本営広報部が決して触れない話題満載。

失敗したアベノミクス・異次元金融緩和の副作用!? 人口減少にも関わらずバブル化する不動産市場・サブリース契約の地獄!~日銀が発表した英語論文の謎に迫る!岩上安身が田代秀敏氏に7.1インタビュー第2弾! 2018.7.1

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