サウジアラビア・湾岸諸国

2020年3月31日 (火)

ロシアに対するリヤドの「石油戦争」の、いくつかの世界的な狙い

2020年3月24日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 進行中のロシアとサウジアラビアの「石油戦争」は、地政学、地政経済学の目的のために、益々天然資源を利用する論理にそのルーツがある。これは、決して全く新しいものではないが、最近の攻勢は、アメリカとロシア間で激化する世界リーダー役を目指す、競争が背景にあり、シェール・オイルのシェアを増やすため、ロシアを追いだし、世界石油市場でのロシア・シェアを押さえつけて、ロシアの経済的能力と、ロシア国境外に戦力を投射する力を傷つけることを、アメリカは企んでいるのだ。

 サウジアラビアが、更なる石油削減をクレムリンが拒絶したことで、「石油戦争」をロシアのせいにしているが、彼らが提案した削減は、究極的に、ロシアの国際市場シェアの更なる減少と、アメリカのシェール・オイル生産高と輸出の著しい増加を意味したはずだ。2016年のOPECプラス合意と、それに関連する石油生産削減以来、アメリカ・シェール・オイル生産高は1日450万バレル急増した。欧米の政治評論家連中は、アメリカの「成長著しい」シェール・オイル産業に標的を定めている「有害な」当事者として、ロシアについて書いているが、事の本質は、もしOPECプラスがなかったら、アメリカ・シェール・オイル産業が、そもそも発展しなかっただろうことだ。ロシアは生産を更に削減するの拒否しただけで、安定した石油生産体制を続けるため、進んでOPECプラスを延長しようとしているのだ。

 OPECプラスが、アメリカシェール・オイルに、どのように役立ったかは、安定した原油生産が、安定した高価格を意味し、アメリカ・シェール・オイルを一層利益があがるようにし、アメリカが生産を増強し、インフラ輸出を可能にするために状況を利用した事実から明白だ。2016年、OPECプラス合意が成立した際、アメリカ石油輸出は5倍に増加し、シェール・オイル生産は日産890万バレルから日産1310万バレルに増加した。だから、かなりの程度、石油生産で、サウジアラビアによる、これ以上の削減の提案を拒絶し、ロシアは本質的に、アメリカ・シェール産業が、これ以上自由に世界拡大するのを拒否したのだ。

 同時に、ロシアはOPECプラス合意を継続する。ロシアのミハイル・ミシュスチン首相はこう述べた。

「我々は[OPECプラス]合意から脱退をしていない。それどころか我々はコロナウイルス蔓延で進展した状況を複雑にしないよう、少なくとも第2四半期の終わりまで、あるいは1年間、既存条件で、合意を延長するよう提案した」。

 最近のプーチンとロシア・エネルギー当局者の会議で、プーチンは、こう言ったとされている。

「OPEC+」は、世界的エネルギー市場の長期的安定を保証するための有効な手段であることが分かった。おかげで、我々は追加の予算収入を得られた、重要なのは、川上の企業が、自信を持って、有望な開発計画に投資できるようになった。」

 ここで明白になっているのは、石油価格の低下は、とうていロシアのせいに出来ないということだ。根源は市場占有率のための世界的な戦いにある。この戦いは、二つのレベルで起きている。一つは、ロシアとサウジアラビア間のもので、後者は、あらゆる戦争で、アメリカ側についていることが知られており、圧倒的に石油に依存している経済を維持するため彼らの市場占有率を拡大したいと望んでいるのだ。二つ目は、一つ目とつながっているが、現状においてロシアの市場占有率を減らし、シェール・オイルのシェアを拡大することにある。この拡大は、理論的に、ロシア石油を犠牲にして実現するから、サウジアラビアは、やはり利益を得るのだ。

 石油価格下落の背後には、サウジアラビアとアメリカの意見一致がある。アメリカのドナルド・トランプ大統領は、ウィーンでの会議の晩に、電話でサウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマーンと話をしたが、議論の主題は、ホワイトハウスによれば、「エネルギー市場」だった。

 アメリカとサウジアラビアが、ロシアの世界的な炭化水素市場のシェアを押し潰すことに対する深い関心があるのは、ロシア・ドイツ共同のノルド・ストリーム2パイプライン・プロジェクトを、アメリカが阻止し、さらに制裁しようとしている手口から明白だ。

 誰がこの戦争に勝つのだろう? サウジアラビアと異なり、ロシア政府が予算の誓約を満たすことができるようにする上で、それが重要な役割を演じているとは言え、ロシア経済は石油価格だけに依存しているわけではない。サウジアラビアはロシアよりずっと早く途方にくれるだろう。もしアメリカ大統領が、サウジアラビア支配者に「エネルギー市場」を論じるために電話し、それが主に、ロシアを押しつぶす方法を見いだすことについてだったのなら、下落し続ける石油価格は、シェール・オイル企業が打撃を受けるだけなのだから、石油価格を安定させる方法を見出すことについてでもあっただろう。ブルームバーグ報道によれば「アメリカ・シェール・オイル部門は完全に殺されつつある。徹底的な大量殺人。何十億ドルもの株が雲散霧消した。」

 欧米では、一部の人々が、これは、アメリカ経済を破壊するサウジアラビア-ロシアのプロジェクトだと考えているが、そうではない。もし両石油生産国が、それを欲しているなら、彼らは、価格低下を可能にし、承認されたレベルで生産を維持するような方法で、新しい石油輸出国機構 + 合意をすることで、そうできたはずだ。そういうことにはならず、アメリカにおけるサウジアラビアの深い権益を考えれば、アメリカ経済を「死なせる」サウジアラビアのプロジェクトを想像するのは困難だ。それが意味するのは、ロシアの市場占有率を押しつぶす取り組みだ。これは石油生産削減(それでシェール・オイルのシェアが更に増大するのが可能になる)というサウジアラビア提案の説明になる。石油価格の低下は、プロジェクトが失敗していることを示している。ロシアは強靱で、10年間、自身を維持するのに十分な備蓄資源を持っている。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/24/riyadh-s-oil-war-on-russia-has-some-global-objectives/

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 植草一秀の『知られざる真実』

税金私物化するな!勝手に使い道決めるな!

 東電福島第一原発メルトダウンのずっと前、2006年に、共産党の吉井衆院議員が、驚くほど的確に、津波による電源喪失からの最悪事態を警告していた。自民党も東京電力も、相手にしなかった。そして今の結果になっている。

吉井衆院議員質問本文

安倍総理答弁

 ウイルス感染の問題についても、自民党政権は、とんでもない医療政策をとっている。宗主国の指示によるネオリベ市場原理主義導入の結果は、宗主国風? イタリア風?

 今日の日刊IWJガイド記事を一部引用させていただこう。

 田村議員は、そのような事態の最中になんと「医療機関の病床削減」の議論をしていた政府を批判して同構想の撤回を求め、少なくとも新型コロナウイルス感染症が完全に収束するまでは少なくとも停止すべきだと主張しました。

※感染拡大でも病床削減 地域医療構想 田村氏が撤回迫る(しんぶん赤旗、2020年3月28日)
http://jcp.or.jp/akahata/aik19/2020-03-28/2020032801_04_1.html

 これに対し、加藤勝信厚生労働大臣「並行して将来に向けた対策」であるとして、新型コロナウイルス感染症とは別の次元での議論だと言って正当化し、構想撤回を拒否する姿勢を崩しませんでした。

 この「地域医療構想」は、2025年にいわゆる「団塊の世代」が75歳以上になることから、それに対応できる医療体制を作るために地域で医療機関などの連携や役割分担などを構築すべく、2018年4月から都道府県の地域医療計画に位置付けられているものです。その中で、高度急性期・急性期・回復期・慢性期といった段階ごとに必要な病床の数を推計して算出しようとするもので、そうした構想の中で感染症に対応する病床については削減の方向で進められることになっています。

※厚生労働省「地域医療構想」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000080850.html

 「地域医療構想」具体化のために「地域医療連携推進法人」制度がつくられました。これは安倍政権が米国の要求に従い医療分野に市場原理を持ち込んだものとされます。この法人制度について、メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」第465号の解説部分では、以下のように説明しています。

 「実質的には持株会社の解禁」「『経営効率』の名の下に、医療スタッフのリストラや非正規化、検査の省略、必要な医療機器の買い控え、病床数の削減等が横行、医療サービスの質が低下すると危惧された」。まさに「病床数の削減」を含む医療の低下とその背景を詳しく解説したものです。

2020年3月29日 (日)

ひたすら暗いサウジアラビアの将来

2020年3月24日
ビクトル・ミーヒン
New Eastern Outlook

 サウジアラビアの国有石油会社サウジ・アラムコアの収入は、サウジアラビア王国の年度予算の80%を占めている。同社は損失を隠さず、2019年、公式に純所得229億ドル減を報告したが、開発、つまり生産の維持・増加に対する大幅な支出削減もあった。報告は、この損失の理由を、安い石油価格、生産量減少として正確に、認識して強調している。

 このデータを分析すれば、サウジアラビアが現在、彼らの「黒い金」を1バレル25ドルで販売して、世界石油市場で危険なゲームをしていることがかなり明白になる。サウジアラビアの安い石油生産経費を考えれば、リヤドは更に売値を下げられる立場にある。だが、この値下げは、多くの非常に重要な問題を引き起こす。サウジアラビアが慣れている、贅沢な生活のための金は、一体どこから来るだろう? 彼らは一体どのように、巨大な国家機構、彼らの抑圧的機構を支えるのだろう? 王国の現在の事実上の支配者、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の意欲的計画に、一体どのように資金を供給するのだろう? サウジアラビアを一挙に21世紀へと送り込む、彼らが大いに喧伝した、サウジアラビア・ビジョン2030の資金を一体どこから手に入れるのだろう? サウジアラビア国内で、ほぼ1000万人の外国人労働者を維持する資金は、一体どこから来るのだろう? 結局、もし彼らの賃金がカットされれば、彼らは一夜にして国に帰るだろう。彼らがいなくなたら、一体誰が油田を運営できるだろう- 王国で生まれた人々全員、生まれつき金持ちなので、サウジアラビア人自身は、そこで働くまい。

 サウジアラビアは、既に、これら全ての問題に直面しているが、それに答えるのは、それほど容易ではない。約一年前、皇太子は、粛清で、数十人の王子と官僚を拘留し、1000億ドル以上を彼らから「絞り取った」。だが、この金は既に浪費された。彼は再びこの妙技をやって、無事では逃れられまい。この独裁的措置の結果、多数の王子の間で、現在の措置に対する不満は高まっている、皇太子は更に手綱を締め、より多くの人々を拘留して対応したに過ぎない。例えば、サウジアラビア王室幹部二人、元内務大臣ムハンマド・ビン・ナーイフ・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウードと、国王の弟アーメド・アブドゥルアズィーズ・アール=サウードが最近逮捕された。事件の詳細に精通した王国の情報源を引用したAP通信の報道によれば、彼らは王国内で、全ての主要な権力のレバー支配を強固にしたムハンマド・ビン・サルマーン皇太子を支持しなかったかどで逮捕された。この情報提供者によれば、支配王朝のメンバーを逮捕する決定は、指導部に挑発的な行動の蓄積とされるものの後になされた。2017年、国王の息子によって、継承順位から外されて以来、ムハンマド・ビン・ナエフ殿下は厳しい監視下に置かれおり、77歳のアーメド・アブドゥルアズィーズ・アール=サウードは、王の実弟で、支配王家サウド家の幹部なので、AP通信は逮捕が意外だと書いている。

 AP通信がインタビューした他の二人の匿名情報源は、二人の皇子による行動をクーデター未遂として描くのを拒否した。情報提供者の一人は、この逮捕は、王室の全員に以下のメッセージを送ったと言った。「文句を言うのをやめろ」だ。もしアーメド殿下が逮捕され得るなら、どの王子も逮捕され得るのだから、命令に従え。この情報提供者は、34歳の皇太子の現在の権力掌握に他の皇族がいら立ちを感じる中、アーメド殿下は頼れる人と見なされていたと説明した。

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は、自身を進歩的改革の擁護者に見せようとしているが、多くの国際人権組織によれば、皇太子は、これらの活動を政治的抑圧と職権乱用から、目を逸らすために使っている。とりわけ、彼はイスタンブールのサウジアラビア領事館での、サウジアラビア人ジャーナリスト、ジャマル・カショギの残忍な殺人に関係していたとして非難されている。皇太子が支配しているサウジアラビア治安機関は、国民を不法に秘密に調査し、国民のソーシャルネットワーク・アカウントに違法アクセスし、多くの他の非合法活動をしていると考えられている。

 今は王国にとって困難な時期だが、実に奇妙なことに、大いに無能な皇太子殿下と、彼の対決的政策によって、困難な問題が引き起こされているのは少しも不思議ではない。サウジアラビアが国際市場を操ろうと苦闘して、石油輸出国機構OPEC+合意の下、ロシアに過酷な条件を押し付けようとした時に、石油価格急落が起きた。ロシアが石油輸出国機構合意に加わるのを拒否した後、サウジアラビアは「全面的石油価格競争」を宣言したが、この計画は、リヤドにとって裏目に出るかもしれないと地政学情報企業ストラトフォーが書いている。ストラトフォーの概要によれば、モスクワに譲歩を強要しようとして、ロシアの本格的な外貨準備高を見過ごし、サウジアラビアは非生産的な措置をとり、自身のどちらかと言うと不安定な経済状態を考慮し損ねたのだ。「かつてサウジアラビアは、主要当事者間の協力を奨励して、石油市場での地位と収入を維持しようと望んでいた」とブルームバーグの論説コラムニスト、デイビッド・フィックリングが指摘している。「それが今、最良の可能性を、まさに逆のことするのに賭けている。モスクワとアメリカの独立石油企業とチキンゲームをして、最後に残るプレーヤーになろうとしている。」

 ロシアについては、石油価格の下落は、経済に大きな打撃を与えたが、多くの世界的経済学者は、モスクワがリヤドより遥かに良い立場にあると強調している。これは2017年以来、ロシアがバレル当たり40ドル以上のどんな価格においても、ロシア国民福祉基金(National Wealth Fund ФНБ)に繰り入れていたためだ。最近の公開データによれば、基金は1500億ドル蓄積し、5700億ドルの手元資金を蓄えている。価格が下落した場合、何が起ころうとも、これらの蓄えが打撃を緩和するのに役立つだろう。

 一方、サウジアラビアは、サウジ・アラムコから十分な配当を受け取れず、準備金から年度予算の半分の資金調達をするか、外国からの金を借りるよう強いられるシナリオに直面している。GDPに対する国の負債比率が、わずか26%なので、二つ目の選択が非常にありそうに思える。だが、未来の石油価格の不確実性のためと、サウジアラビア政策決定者の衝動性と無能力のため、利率が上昇するかもしれない。

 アメリカの経済学者たちも、石油価格を巡るサウジアラビアとロシア間の紛争は、アメリカ経済に対する厳しい波及効果があることを認めている。生産を増やすことで、国内市場で、無類の成功を実現するのに成功していたのが理由の一つで、アメリカのシェール・オイル生産者は、去年、既に傷つきやすい立場にあった。Evercore ISIの報告によれば、シェール・オイル生産者は、2007年以来、2800億ドル以上の累積マイナス・キャッシュ・フローだ。彼らの貸借対照表が悪化するにつれ、シェール・ブーム時に、資金調達をしたアメリカの銀行や未公開株式会社が、シェール会社への彼らの支援を逆転し始めている。最近の報告は、試掘・生産部門の負債の1400億ドル以上が「ジャンク級」に下落する危険があることを示している。もしこれが起きれば、負債総額が3000億ドル以上になる、関連する収集や処理や運輸企業に影響を与えるだろう。現在の石油価格では、アメリカ企業の極めて少数しか繁栄できない。去年末、ダラス連邦準備銀行調査で、地域業者の59%が、1バレル50ドルかそれ以上の原油価格が必要なことが分かっている。それでも3月12日時点で、ウエスト・テキサス・インターメディエイト(WTI)は30.71ドルだ。

 世界が安い石油の時代に戻っているのは明らかだ。最大生産国は生産高を増やそうとしており、石油価格相場の長い下落をもたらすだろう。専門家たちは、今誰が最もリスクが高いか、誰にとって全てが経済大惨事で終わるか、誰が価格競争に勝利し、国際市場で、シェアを増して、最も影響力を持ったプレーヤーになるか理解しようとしている。このゲームに勝利者はいるのだろうか?

 ビクトル・ミーヒンは、ロシア自然科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/24/only-hard-times-ahead-for-saudi-arabia/

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 植草一秀の『知られざる真実』

私たちの老後年金資金があぶない!

 この記事題名、上級国民サクラ花見ワースト・レディの国名に変えても、ぴったり?石油は出ないうえに、政治的抑圧と職権乱用の点では決してひけをとらないトップがいるのだから。自分の行動の正当化や、覆工五輪が延期になった途端に、緊急事態を企む悪智恵だけは抜群。

 LITERA

後藤謙次の降板で『報ステ』政権批判が完全消滅? 後任に米国防総省の研究センターや笹川平和財団にも所属していた記者が

 隠蔽エンジンで、見えなくされている下記記事を是非ご一読を。隠蔽される理由がおわかりいただけるだろう。

簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)(冒頭末尾以外再再掲)

2020年3月 9日 (月)

サウジアラビア - 新たな予算問題が起きるにつれ、後退子は更に多くの王族を逮捕

2020年3月7日
Moon of Alabama

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン後退子は王族内の競争相手を排除した

サウジアラビアは、サルマーン国王の弟アフメド・ビン・アブドルアジズ王子と、国王の甥ムハンマド・ビン・ナエフ王子を含め、三人の主要サウジアラビア王族を、クーデター計画のかどで拘留したと事件を知る情報源が伝えた。

アフメド王子とムハンマド・ビン・ナエフ王子が、最近の捜査で拘留されたと、四人の情報提供者がロイターに語った。現地情報源を含め、二人の情報提供者が、モハンメッド・ビン・ナエフ王子と弟のナワフ王子が、金曜、砂漠の私的キャンプ滞在中に拘留されたと述べた。

MbSとも呼ばれるムハンマド皇太子は「クーデター実行のため、アメリカ人や他の人々を含め海外勢力と接触したと言って彼らを非難した」と地域の情報提供者が述べた。

「これらの逮捕で、MbSは政権を完全に掌握した。それはこの粛正で終わった」と情報提供者は、彼の王位継承に、もはや対抗馬は皆無だと付け加えた。

 この措置については、二つの、もっともらしい説明がある:

一つ目は、二人が、サウド家「立て直し」の一環として、彼らは国王と皇太子に就任するつもりで、支配王家の中で、彼に対する反乱を率いたということだ。これは国内、対外問題に対する、それほど対決的でない、より合意に基づく手法による「伝統的」統治様式を復活させることに向けられていはずだ。このような計画が企てられているといううわさは、昨年9月、国王護衛官アブドルアジズ・ファガムの不可解な暗殺後、表面化していた。

二つ目の説明は、ムハンマド・ビン-サルマンが、王族内の主要対抗馬二人を追い出すため行動したというものだ。いくつかの報道は、不健康と無能力を理由に、父親を排除して、自身を王と宣言する準備で、他の多数のメンバーも一斉検挙されたと主張している。彼はそれによって彼の主要な潜在的挑戦者たち先制攻撃をしたのだ。

 この動きは、サウジアラビアが財政上の圧力下にある時に起きている。政府の2020年予算は500億ドルの赤字、サウジアラビアGDPの6.4%と予測された。だが、それは推定バレル当たり62-63ドルの原油価格と、日産約980万バレルという生産想定に基づいていた。

 一月第一週、原油が一バレル、69ドルになったが、コロナウイルス危機が世界需要を破壊したので、価格はそれ以来、一バレル、45ドルに下がった。サウジアラビアは、価格を維持するため、サウジアラビアに続いて二番目に大きい輸出国ロシアとの石油生産削減の合意をしようとした。だがロシアは新たなOPEC削減を拒否した。ロシアは石油生産を続けたいと望んでおり、この危機を、更にアメリカの水圧破砕での石油生産に悪影響を与えるのに利用するだろう。アメリカの水圧破砕抽出ブーム全体が詐欺の上に成立しているのだから、この動きは成功する可能性が高い。

 ロシアは赤字予算ではなく、より安い原油価格で、大きな損害なしで生き残る良い位置にある。サウジアラビアはそうではない。

 世界的大流行は、メッカとメディナに旅する年間2000万人の観光客による、サウジアラビアの二番目に大きい収入源も削減した。2月、Covid-19発生後、サウジアラビアは外国人巡礼者が二つの市に入るのを禁じた。200万人の巡礼者が予想された今年のメッカ巡礼は、7月末の予定だ。もし世界的大流行がその時まで継続していれば、メッカ巡礼は中止しなければなるまい。その時は、政府の計画収入が、更に何百億ドルも減るだろう。

 最後に、MbSがイエメンで、まだ継続している戦争は、彼にとって暗転しつつある。今やフーシ派は対空防衛ミサイル(ビデオ)を持っており、サウジアラビア戦闘機を撃墜し、効果的に活用できることを証明した。先週アンサール・アッラーとしても知られているフーシ派は、石油のジャウフ県の首都ハズムと、この県の人が住む石油が豊富な地域全てを征服した。これによる戦略上の影響があるだろう

ジャウフ県解放は、戦略上重要なマアリブ県への攻撃と支配のための非常に好適な条件を提供した。もしフーシ派が、マアリブも獲得すれば、イエメンの北から南に至るサウジアラビアの主要供給経路は切断され、サウジアラビアにとって残るのはマフラ県の経路だけだ。マアリブ支配の確保は、北イエメン共和国全土のフーシ派支配を意味する。リヤド支配のためのサウジアラビア連合の最重要基地も破壊されるだろう。実質的に起きる、サウジアラビアにとっての一定の失敗後、イエメン軍は、集中と完全な自信で、残るタイズ県とアデン県を勝ち取る措置をとるだろう。


赤 - フーシ派、青 - サウジアラビア代理政府、緑 - アルカイダと諸部族

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 サウジアラビアはオマーン国境に沿った東部のマフラ県を占領している。サウジアラビアは、狭いホルムズ海峡経由の石油輸出を回避するのを可能にする、イエメン海岸への石油パイプラインを作りたいと望んでいる。だがマフラ県現地の諸部族は占領に反対で、彼らは最近サウジアラビア軍に対して武器を取った

 MbSの小さな冒険は、サウジアラビアに対し、一カ月に何十億もの負担をかけている。それに使われた全ての資金にもかかわらず、サウジアラビア軍と、その代理人は戦争敗北途上にある。連中は、これをよく理解している。最近サウジアラビアは、フーシ派占領地域への全ての支援を止めるべく国連で介入するよう、トランプ政権に要求した。国連は、おそらく、この圧力に抵抗するだろう。フーシ派が占領している地域に対するサウジアラビアによる封鎖は、既に何万人ものイエメン人の人生を犠牲にしている。

 ムハンマド・ビン・サルマン皇太子の火遊びは、サウジアラビアが抱えている多くの問題のどれも解決しない。非常に大きな王室には、確かに彼に反対して行動するのをいとわない他の多くの人々がいる。いつの日か彼らの一人が幸運に恵まれるかもしれない。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/03/saudi-arabia-as-new-budget-problems-arise-the-clown-prince-arrests-more-family-.html#more

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 原文では彼の肩書、Clown Princeになっている。ご存じの通り、皇太子はCrown Prince。
urban dictionaryでは、clown princeは、prince of crime and trickery(犯罪と詐欺の王子)とある。うまい言い換えを思いつけないので「後退子」。

 無観客相撲。力水は所作だけ。呼び出しと行司の声が響く。力士の呼吸の音も聞こえる。オリンピックに無観客など、あり得るのだろうか?

 LITERA

官製デマによる『モーニングショー』一斉攻撃はやはり安倍官邸の命令だった! コロナ対応批判封じ込めで官邸幹部が指示

 日刊スポーツ

独裁的政治への危機感なさすぎ/政界地獄耳

 日刊IWJガイド

日刊IWJガイド「本日午後7時より、岩上安身による上昌広医師インタビュー第2弾を行います!」2020.3.9日号~No.2734号

NHKは政府広報放送!? 昨日放送の「日曜討論」は政府側のみの出演!!

 そもそも「日曜討論」ほとんど見たことはないが、危機の時にこそ正体が現れるだろう。大本営広報部の面目躍如。

2020年3月 7日 (土)

サウジアラビアとその未来

2020年3月2日
ビクトル・ミーヒン
New Eastern Outlook

 二つのサウジアラビア訪問が、明らかにその外交政策の方向と展望を正確に示して、世界中のマスコミの注目を集めた。

 まず、2020年2月24日、サウジアラビア国王は、まさにその現代史で始めて、国王宮殿にイスラエル人ラビ、デイビッド・ローゼンを迎え入れた。会談はアブドラ・ビン・アブドルアジズ国王宗教間・文化間対話国際センター(KAICIID)が企画した歓迎会の際に行われた。ちなみに、デイビッド・ローゼンはKAICIID理事会メンバーだ。イスラエルのタイムズ紙は、ラビ発言を引用して、会談は「サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウード国王が主催した、実際前例がない異宗教徒の会談間だった」と報じた。加えて、アメリカユダヤ人委員会(AJC)の異宗教間問題部の部長でもあるデイビッド・ローゼンは「サルマーン国王との会談に出席した9人のKAICIID理事会メンバーの一人で、唯一のユダヤ教代表者」だった。

 「サウジアラビア国王、イスラエル人ラビを宮殿に始めて招待」イスラエル・マスコミが実に嬉しげに報じた。記事の筆者は、このような身振りの後、サウジアラビアは「イスラエルと益々開かれた関係」を確立すると考えている。奇妙なことに、サウジアラビアの公式通信社が、催しを報じたが、会談出席者の名には言及せずに、歓迎会の写真のみ掲載された。イスラエル外務省の「アラビア語のイスラエル」ツイッター・アカウントが、様々な宗教間に寛容の橋を架ける肯定的な取り組みとして、この動きに触れた。先月、イスラエルのアリエ・デリ内務大臣が、イスラエル人が、ビジネスや、宗教的理由で、サウジアラビア訪問を許されるだろうと言う声明を発表したことが報じられていた。これは、なによりも、イスラエルのモサドや他の諜報機関の職員を、イスラエル建国以来、初めて公然とサウジアラビア訪問を認めるものだ。

 これは、以前から、長年のアラブ世界のリーダー、リヤドが、イスラエルに対する厳しい政策を止めるという広がっていたうわさの確認だ。それで(オマーンでも行われた)数年にわたる両国の様々な代表者間の全ての秘密会談は結局無駄にならなかった。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相さえ、勇敢に、オマーンを訪問し、前国王カーブース・ビン・サイード・アール=サイードと会い、成功裏に会談した。アラビア語のマスコミは、上記の訪問や会談と協議が、サウジアラビアとイスラエルを更に接近させる上で、かなり重要な役割を果たした事実に合意している。主にパレスチナへの支援と、イスラエルの政策への反対に起因して、アラブ世界のリーダーと見なされていたリヤドは、今や完全にその外交政策方針を変更し、イランを重要な敵として選んだのだ。

 二つ目の出来事は、ドナルド・トランプの忠実なタカ派、マイク・ポンペオ米国務長官によるサウジアラビア訪問と、サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウード国王と、ファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード外務大臣との、両国にとって重要な多くの問題に関する会談だ。双方は両国間の友好関係を保証する彼らの誓約を再確認し、中東で、国際テロや、過激主義や不安定化との戦いで協力を続ける意志を表明した。後に、アメリカ国務省は「サウジアラビアとアメリカ間の、強い永続的な75年の提携」に触れる声明を発表した。

 訪問に関するどの公式報告にも、イランへの言及がないが、国王宮殿からの漏えい情報によれば、両国は、イラン政権に対する共通の対決的姿勢の合意意に、かなり時間を使った。いわゆる核合意から離脱したドナルド・トランプ大統領は、彼の非人道的制裁で、イラン国民のみならず、テヘランと仕事を続ける、あらゆる国や企業を締め殺そうとしている。一方リヤドは、シリアやレバノンやイラクやイエメンやペルシャ湾岸地域でのサウジアラビア支配に対抗しているので、イランを重要な敵と見なしている。

 最近、サルマーン国王と、ムハンマド・ビン・サルマーン・アール=サウード皇太子との間に亀裂があるように思われるのは指摘する価値がある。国王は、年齢と病気にもかかわらず、益々再び国政に関与し、自身で困難な決定をするのを選んでいる。今回、サウジアラビア外交政策の主な方向を確認する、マイク・ポンペオとの鍵となる交渉を行ったのは国王だった。それでも、アメリカ国務長官と皇太子の写真のみがサウジアラビアの新聞に掲載され、交渉の言及は一切なかった。

 ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と父親間の外見上明白な一時的な断絶について説明できなかったり、理解できなかったりすることは何もない。皇太子は大して成功しておらず、非常に多くの失敗をしている。シリアの正当に選ばれたバッシャール・アル・アサド大統領の排除を試みるサウジアラビア政策を追求し続けることで、現在、イドリブ周辺に集まっている山賊とテロリストの支援に、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は、30-50億ドル使ったが、ほとんど成功していない。皇太子は、個人的に、隣接するイエメンに対する無意味な戦争を始め、そこで、イスラム教徒の兄弟に、深い悲しみと破壊をもたらした。アラブ首長国連邦さえイエメンから軍隊を撤退させた。しかも最近イエメンは、サウジアラビアに対し、益々破壊的なミサイル攻撃を行うことで、若干の軍事的成功を享受している。武装の貧弱なフーシ派反政府派が、アラムコ石油処理施設に大損害を与えることができるのなら、一体何が彼らが国王宮殿をミサイル攻撃するのを阻止しているのだろう? 皇太子の要請で、アラブの友人諸国は、小さいカタールとの外交的結びつきを断ち、制裁を課した。だが、これらの行動も彼に栄誉をもたらさなかった。現在ドーハは、トルコとイランとの良い関係を確立し、カタール国民の利益のために、独自の国内、外交政策を進めている。

 ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の経済政策も成功していない。アラムコ株の一部が売られたが、皇太子が期待した形ではなかった。加えて、現在の安い石油価格が、サウジアラビア国家予算に悪影響を与え、余りに速く準備金を使うよう強いている。サウジアラビア国民は、原油価格が、まだバレル当たり90ドルであるかのようにライフスタイルを楽しみ続けている。サウジ・アラムコの株を売る国際新規公開(IPO)の決定は、王国が財政難に直面していることから生じたものだ。結局、サルマーン国王は、サウジアラビアが、石油生産を、(石油輸出国機構+で合意した削減に加えて)更に167,000バレル削減し、日産1014.4万バレルに減らす命令を出すことを強いられた。だが、このような法令は、サウジアラビアは、しばしば計画された日産量を超えるので、国の実際の石油生産レベルには、ごくわずかしか影響を与えない。結局、国々の予算の多くが原油販売収益に強く依存している多くの石油輸出国機構メンバーの見地からは、これは合理的な決定だった。例えば、サウジアラビアは、予算を均衡させるためには、ブレント原油のコストを1バレル90ドルに留めておく必要があり、この価格のからの、いかなる低下も、比較的わずかな輸出量の減少より、国家経済への遥かに大きな損害をもたらす。これら全ての進展に対して、カイロを本拠とする新聞アル・アハラムは、不運な皇太子を権力の座に戻さないことが、全てのサウジアラビア人にとって、ためになるだろうと書いた。

 ビクトル・ミーヒンはロシア科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/02/saudi-arabia-and-its-future/

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 「殿、ご乱心」で、是正措置が発動しているのだろうか。益々乱心暴走している狂気集団もいる。

 LITERA

安倍政権がコロナ対応よりも言論弾圧に必死!『モーニングショー』や岡田晴恵教授を標的、デマと詐術を駆使して批判を封じ込め

安倍政権と内調の闇を暴いた映画『新聞記者』が日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞する快挙! 主演女優賞、主演男優賞も

 まさか、受賞することはないだろうと思っていた。まっとうな判断。

 岩波書店の月刊誌『世界』4月号 実に、読みでがある。まず拝読したのは下記二編。

 メディア批評 第148回 
 (1)コロナウイルスだけでない感染列島
 (2)官邸番記者たちの望月批判──得をするのは誰か

 金子勝「もし君が首相になりたいと言うならば」

2020年2月20日 (木)

サウジアラビアに対抗して、ムスリム同胞団側につくかもしれないフーシ派

2020年2月14日
キャサリン・シャクダム
New Eastern Outlook

 「ここ数週間、イエメンの(ムスリム同胞団などの、様々なイスラム団体の政治的上部組織)アル=イスラのメンバーにより、アラビア半島でサウジアラビアの影響力を弱めるため、フーシ派との政略同盟を組織する取り組みが行われた」とサヌアの情報筋が独占的発言で述べた。

 当然ながら、安全上の理由から、仮にアリと呼ぶ我々の情報源は匿名を条件に話したが、アル=イスラは自勢力とアンサール・アッラー(フーシ派)勢力間で和睦し、地域で、サウジアラビアとその同盟国の盲点を突こうと狙っていると断固述べた。

 いまだに、イラン、より概括的にはシーア派イスラム世界に対する親近感ゆえに、故アリ・アブドラ・サレハ大統領に忠実な国民全体会議の一派、フーシ派にして、アル=イスラは、多かれ少なかれ国連が支援するアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領寄りだが、イエメンと、より広範な地域での最近の展開が、ムスリム同胞団に、既存の政治的枠にこだわらず、彼らのイデオロギー的居場所を広げて考えるよう駆り立てたのだ。

 政治運動として、ムスリム同胞団とイエメンのアル=イスラは、かなり急進的で、不寛容な世界観を持っているが、指導部は、まさに彼らが破壊したいと望んでいる相手や軍事組織と組むことを意味するにせよ、現実主義に従うのをいとわず、そうできると言わなければならない。

 アル=イスラにとって、権力と支配力の追求は、いかなる政治的一貫性より遥かに重要なのだ。

 「フーシ派とムスリム同胞団の同盟は決して法外なものではない。歴史的に、同胞団は現実的で、指導部は、常に最強で、戦術的に最も有利な相手との提携を好んできた」とアリが指摘した。

 実際、アル=イスラは、権力分担の方が、長引く対立より良いのを理解し、故サレハ大統領の指導下で、何十年間も国民全体会議と共存していた。サレハ大統領に対する好都合な反政府勢力として、当時、サレハと与党を、彼らの地域構想と同じレベルに引き留めておく目的を正当化できる手段として見なされて、アル=イスラは、サウジアラビアやUAEを含め、いくつかの湾岸諸国からの財政援助される恩恵をうけていた。

 好戦的過激派集団への支援のかどで、同胞団が政治的恩寵を失うにつれ、アル=イスラは、その輝ける星が、むしろ劇的に欠けるのを目にして、指導体制に同盟を再考することを強いた。

 元来アル=イスラは、フーシ派に反対し、ハーディ大統領とサウジアラビア率いる連合を支持したが、この党は、ハディとサウジアラビア後援者から自立して、イエメン内に影勢力圏を作ろうとし、アル=イスラはリヤドとアブダビと直接競合するようになった。

 サウジアラビアと他の湾岸諸国が、ムスリム同胞団や他の過激派やテロ集団支援に関し、カタールとの外交関係を切断した2017年6月以来、UAEはアル=イスラの陣地に対する軍事攻勢を始めた、この動きが、アル=イスラを、喫緊の実存的脅威と見なす敵、フーシ派との連合を狙う動きに押しやったとされている。

 2018年8月、南部の港アデンで、武装過激派戦士が、アル=イスラ幹部のアラファト・ハザムを殺そうとした際、ハーディの軍と、サウジアラビアに率いられるイエメン連合間の緊張がむき出しになった。UAEもハーディ支持者も、いかなる関与も否定しているが、アル=イスラは、元後援者のメッセージを実にはっきり聞いたのだ。生き残るには、通常の政治的枠組み外での同盟が必要だ。

 「彼らが、それぞれの地域のネットワーク、すなわち、イラン、イラク、カタールと、もちろんトルコに接近することで、イエメンのかなりの領域と、多くの部族指導者に対する支配が得られ、イエメンと地域からサウジアラビアを追い出すことができるという意味で、アル=イスラもフーシ派もお互いを必要としている」とアリが強調した。

 多くの読者にとって、このニュースを理解するのに、一、二分必要だとしても、ムスリム同胞団支持者と、地域のイランの様々な代理部隊間の壮大な同盟という考えは、長年進行中だったのだ。武力外交は、空念仏ではない。

 2019年11月、まさしく、彼らが合意できる一つのこと、サウジアラビア封じ込めの必要性に対し、彼らの勢力をまとめるため、ムスリム同胞団とイラン両方がとった処置を明らかにする報告をInterceptでジェームズ・ライゼンが書いていた。

 彼はこう書いていた。「2014年の会談に関するイラン諜報電報は、モルシが権力から追放された後も、接触を維持する彼らがまだ協力できるかどうか判断するための、ムスリム同胞団とイラン当局による秘密の取り組みに、興味深い一瞥を与えてくれる。」

 「シーア派世界代表としてのイランと、スンニ派世界代表としてのムスリム同胞団という象徴の相違は明白だ」と同胞団メンバーは、イラン情報省の電報で指摘した。だが彼らは、それがそこで「協力のための共通基盤に焦点をあてるべき」ことを強調した。グループが共有した最も重要な一つは、ムスリム同胞団とイランの「共通の敵」サウジアラビアに対する憎悪だったと同胞団代表は述べた。」

 国内では、民衆が不穏状態で、外国ではイラクが全ての外国軍の駐留終了を要求する状態で、イランが、いくぶん「弱体化している」中、テヘランは、イエメンから始める、ムスリム同胞団との政略連合形成を望んでいるのかもしれない。

 フーシ派にとって、イデオロギーを理由に、休戦のための取り組みを無視するには、アル=イスラは余りに大きな戦術的機会だ。

 もし両国が実際協力すると決めたなら、間もなく、サウジアラビアや湾岸協力会議の多くの国々は、彼らはイエメンに戦いを挑まなければ良かったと思うかもしれない。

 キャサリン・シャクダムは、Al Bayan Centre for Planning & Studiesの過激派運動を専門とする特別研究員。彼女はA Tale of Grand Resistance: Yemen, the Wahhabi and the House of Saudの著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/02/14/the-houthis-may-side-with-the-muslim-brotherhood-against-saudi-arabia/

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 教育も食い物。大学入試改悪に新疑惑 教育腐敗実行会議

 LITERA記事

大学入試改革に新疑惑! 安倍肝いりの「教育再生実行会議」メンバーが裏で試験対策ビジネス 下村元文科相や昭恵夫人とも関係

 東京新聞記事に同感。こういう、当たり前の常識が、常識でない地域は国でも何でもない。アリスのワンダーランド。

首相懇親会疑惑 言い逃れはもう無理だ

2020年2月10日 (月)

オマーンの老国王は崩御したが、新国王が連続性を保証するだろう

2020年2月6日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 オマーンのカブース・ビン・サイード国王が79歳で崩御した。彼は湾岸で最も長く勤めた君主だった。24時間以内に、彼の遺言の封筒が開けられ、新国王が発表され、王族評議会の前で宣誓した。

 彼の名はハイサム・ビン・タリク・アル・サイードで、彼は前国王のいとこで、オマーン国の遺産・文化大臣だ。

 それが、東京でマスコミに報じられる前に、私は友人の国際連合教育科学文化機関ユネスコのアラブ地域責任者で、レバノンとシリア特使のハメド・アルハマミ博士からこのニュースを聞いた。我々は、私の「レバノン時代」から、お互い良く知っているのだが、今回彼は、日本政府とより親密な協力関係を深め、イエメンとシリアに対する支援に署名するために、わずか数日間、来日していたのだ。

 オーマン人のアルハマミ博士は新国王の良い友人だ。

 我々は、東京の北にある古い世界遺産、日光に向けて一緒に出発するところだったが、その時私は彼の目に涙が浮かんでいるのに気が付いたのだ。彼が説明してくれた。

「国王は何年も不治の病を患った後、オマーンで崩御しました。彼は国で最も重要な人でした。彼はオマーンの全てを変えました。私が子供だった頃、我々は一足のくつを買う余裕さえありませんでした。今オマーン国民は無料教育と医療を享受し、20歳の男女は、国から600平方メートルの土地をもらう権利を持っています。」

 少なくとも理論上、サウジアラビアやバーレーンほど裕福ではないオマーン訪問中に、私は両国でのような窮状は目にしなかった。オマーンは、ひどく分裂したイエメンの両地域と同様、シーア派のシリアとイランの友人に対しても寛大な国だ。オマーンは全てのアラブ諸国に敬意を払われ、近隣諸国と紛争がない「独特な」異なった湾岸国家だ。

 欧米とその湾岸同盟諸国が仕掛けたシリアでの苦い戦争中ずっと、オマーンは、ダマスカスにおいて外交代表を維持していた。オマーンは定期便をイエメンに飛ばして、負傷者や病人をマスカットに連れて来て、彼らが、もちろん無料で、最良の医療施設で治療するようにしていた。ホワイトハウスが地域で軍事衝突をあおる中、マスカットとテヘラン間の関係は今も良い。

* **

 オマーンは、北京と東京いずれとも、非常に良い関係を維持している。

 アルハマミ博士は、アラブ地域ユネスコと日本間の協力を強化するため、特にシリアとイエメン両方で教育部門を支援するために来日した。

 彼の日本訪問中、たまたまオマーン国王が崩御し、新国王が権力を継承したのだ。

 列車での旅の間に、ハメドは私に詳細に説明してくれた。

「前国王は、国民に焦点を当てて、国を貧困から引き上げ、教養を身につけた健康な国民と共に国を近代化して、発展させました。教育は最高レベルまで全て無料で、学生は最高300米ドルまでの毎月の奨学金さえ受けます。」

 医療保険制度も無料です。一次医療に注力するセンターがあり、より複雑な病気の場合、患者は他の病院に紹介されます。」

 ハメド・アルハマミ博士は、かつてオマーンの教育部門で働いていた。

「前国王は、教育には特に陣頭指揮を執られました。私が文科省教育課程局長だった頃は、教科書についての彼の意見がかかれた手書きメモを良く受けとったものです。」

 まるでアラブ風社会主義のようではないか? おそらく、そうだろうが、それが実際そうであっても、中東では、そうは呼ばれないのだが。

 古い美しい普通列車が山を登り、ユネスコで保護されている世界文化・環境遺産の日光に向かう中、ハメドは前国王の偉大な業績を列記するのをやめられるなかった。

「貧しい学生にとって、状況は劇的に改善しました。彼らは政府資金で私立大学に入学でき、政府奨学金の受給資格もあります。」

* **

 そして今? カブース国王には子供がいなかった。それで、高齢の君主が亡くなる前に、ハイサム・ビン・タリク・アル・サイードが精選されていたのだ。

 オマーンとその支配者は、特に最近、文化に取りつかれていた。現地のもの、アラブのもの、外国のもの。マスカットの新しい豪華なオペラ劇場と新しい優雅な博物館は、その明白な証拠だ。ハイサム・ビン・タリクという選択は、それゆえ論理的だった。

 地域の不穏な海の中での文化と調和。中東は燃えているが、オマーンは少なくとも今のところ穏やかなように思われる。

 私は、今、近い将来、何が起きると予想しているかハメドに尋ねた。

 さほどのためらいもなしに彼は答えた。

「対外的には、前国王は、非干渉対外政策を行いました。オマーンはこの地域の他のあらゆる国々との良い関係を維持しています。彼は、パレスチナ、イエメンとシリアに細心の注意を払い、物質的支援と政策的助言の両方を国や民族に提供しました。私はオマーンは、しっかり前国王が設定した道筋を進むと期待しています。」

 そして、何かユネスコの精神に近いものを。

「新国王は元遺産・文化大臣で、文化修復の仕事のためシリアとの協力に署名するのに尽力しました。」

 湾岸でおそらく最も安定した国オマーンは半世紀間支配した尊敬された国王を失った。だがオマーンは、もう一人の賢明な君主を得た。称賛に値する連続性が静かに保証されたように思われる。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者、調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/02/06/in-oman-the-old-monarch-passed-away-but-the-new-one-will-guarantee-continuity/

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 一般教書演説に、とんでもない目玉ゲスト。本当に大本営広報部の洗脳痴呆番組顔負け。正気の世界と思えない。

まるでバラエティ番組…トランプが一般教書演説で発揮した「演出力」

 植草一秀の『知られざる真実』

危機管理能力欠如を露呈する安倍内閣

2020年1月27日 (月)

傭兵部隊:アメリカ軍兵士を貸し出して金をもうけようとするトランプ大統領

フィリップ・ジラルディ
2020年1月23日
Strategic Culture Foundation

 最近ホワイトハウスから、何やら奇妙なことが発信されいるというのは、控えめな表現だろう。もしドナルド・トランプ大統領が、歴史についてもう少し良く知っていれば、通常、傭兵として働くよう国軍を貸し出す国は、結局貧乏くじをひくのを理解していたはずだ。(彼のために)「犠牲が多くて引き合わない勝利Pyrrhic victory」という表現が造語された紀元前三世紀、エピラスのピュロス王の例があり、より最近では、アメリカ独立戦争での、30,000人のヘッセン人兵や他のドイツ兵のイギリス傭兵がいた。ヘッセン人連隊は、政府出費を支払うため、彼らの皇子によって、イギリス国王に貸し出されたのだ。イギリスによる傭兵使用は、入植者の主要な不満の一つとされ、トレントンでの初期のわずかな植民地の勝利の一つで、ヘッセン人は敗者となった。

 現在、トランプが、アメリカ軍を、ある種の傭兵、現金を支払える連中にとっての現金持ち帰り制安全保障選択肢と見ているのを示唆する重要な証拠が浮上しつつある。フォックスニュースのローラ・イングラムとの最近のインタビューで、トランプ大統領は「我々はサウジアラビアと非常に良い関係を持っている。私はこう言った。あなた方は非常に金持ちだ。あなたはもっと多くの部隊が必要だろうか? 私はあなたに彼らを送るつもりだが、あなたは我々に支払わなければならない。彼らは我々に支払っている。彼らは既に10億ドルを預金した。」と自慢した

 読者の中には、前にそのような言葉を聞いたような気がする方がいるかもしれないが、そうした人々は、ニューヨークのリトルイタリーで、中小企業や小売り店主から、みかじめ料を取り立てる若いヴィトー・コルレオーネをマーロン・ブランドが演じた映画、ゴッド・ファザーPart IIを思い出しているのだ。コルレオーネは最初に、しょばを乗っ取るため、ブラック・ハンドのゆすり屋ドン・ファヌッチを殺さなければならなかったが、これは現在イラクで起きていることを連想させる。

 世界中で提供している保護に対してアメリカ同盟国がアメリカ合州国に十分支払っていないとトランプは長い間、不平を言っている。彼はイラクと韓国は、アメリカ陸軍と空軍が基地として使用している飛行場や他の防衛設備の建設費を返済すべきだとさえ要求し、同盟諸国にアメリカ軍事駐留に対し支払うよう圧力をかけた。実際驚くことではないが、米軍基地を受け入れながら、補償に対する、いかなるトランプ要求もなしで、その難を逃れている唯一の国はイスラエルで、基地に加え、年間38億ドル以上の援助を得ている。

 サウジアラビアの場合、トランプによるアメリカ兵3,000人再配備に対し、リヤド政府は金を決済した。この動きは、特に9月14日、正体不明者が行なったサウジアラビア主要石油精製所への破壊的攻撃への格別の懸念から、イランやその代理により、あり売る攻撃から王国を守るのに役立つように意図したものだ。だが9月11日以前のサウジアラビアにおけるアメリカ軍隊の「不敬な」駐留こそが、アルカイダがつけこんだ大きな不満で、航空会社ハイジャック・テロリストとされる19人中15人がサウジアラビア人という結果になったのを思い出す向きもあろう。

 この問題に対するトランプの論理は、みかじめ料取り立て屋のために働く会計士の論理だ。彼は複式簿記には記載できない付帯的経費に関係なく、利益を生むよう期待しているのだ。必ずしも経費を負担できるわけではない外国にも、軍隊を派兵すると、海外服務を命じられた兵士の一部が死ぬ事実を見落としているのが現実だ。それは容認できず、それは、アメリカ軍を、マイク・ポンペオ国務長官が言うような「善のための軍隊」どころか、傭兵部隊同然のものにしてしまう。

 The American Conservativeのケリー・ヴラホスは、パトリオットの四部隊、終末段階高高度地域防衛システム、つまりTHAAD防空システムと二つの戦闘機中隊を含め、サウジアラビアの米軍が、「サウジアラビア軍がイラン攻撃から防衛するのを支援するよう設計された資産を、どう配備しているか報じている。彼女は「合意の決め手」「派兵の一つの重要な側面」は、王国中、より多くの場所へのアメリカ軍駐留だと見ている。トランプが、そういう行為が、アメリカの反撃を引き起こすことを明らかにしたという理由もあって、イランは直接的あるいは間接的にアメリカ要員を標的にするのを渋っているのだ。」

 言い換えれば、ヴラホスが考えているように、米軍要員は、あり得るイラン攻撃を阻止するために、サウジアラビアのための人間の盾を演じているのだ。ワシントンで、一体どんなうすのろがそういう案を思いついにせよ、非常に良くない考えに聞こえる。

 もしサウジアラビア事例が十分酷いものでなければ、ワシントンポストは、最近フィリップ・ラッカーとキャロル・レオンニグによる「A Very Stable Genius: Donald J. Trump’s Testing of America」という書名の新刊から引用した記事を掲載したが、それには大統領と幹部との会議の詳細説明がある

 この本は、明らかにトランプに対する中傷本として企画されており、アメリカの世界的役割を無批判で受け入れ、軍と軍幹部を美化する傾向があるが、陸軍将官や海軍総督にトランプが浴びせたののしりの一部は、率直に言って、実に汚らわしい。国防総省の「戦車」と呼ばれる最高警備体制の統合参謀本部会議室で開催された、ある会議が、明らかに関係者の記録と記憶から、あるいは、おそらく録音まで使って、詳細に報告されている。それは、2017年7月20日、トランプ政権開始から6ヶ月目に行われ、マイク・ペンス副大統領、ジョセフ・F・ダンフォード統合参謀大将、ジム・マティス国防長官、国家経済委員会のゲーリー・コーン委員長、レックス・ティラーソン国務長官、パトリック・シャナハン国防総省副長官、スティーブン・ムニューシン財務長官と軍幹部が出席していた。トランプの個人的「戦略家」スティーブ・バノンも出席していた。記事によると、マティスと出席していた他の閣僚が、第二次世界大戦後、ワシントンが作り出した重要な国際同盟諸国に関するトランプの知識不足に恐れを感じて会議を設定した。トランプはアメリカ同盟諸国を常に価値がないと切り捨てていた。

 マティスとコーンとティラーソンは、それならトランプが退屈になるのを防げるだろうと考えて、90分間パワーポイント・プレゼンテーションを使った。図はアメリカ軍がどこに配備されているかを示し、アメリカのグローバル防衛と国家安全保障をもたらす様々な安全保障条約を説明していた。

 トランプは、時折気に入らない言葉を聞くと、はっきり物を言い、アメリカ海外基地は「ばかげていて」「愚かだ」と言った。彼の最大の文句は、アメリカによる防衛に対し、外国は代償を払うべきだという彼の認識に関するものだった。韓国に関して彼は不平を言った。「我々は彼らに賃料を請求すべきだ。彼らに我々の兵士に対して、支払わせるべきだ。我々はあらゆることで金をもうけるべきだ。」

 トランプは、存在理由の欠如のためにではなく、彼らが我々に借りがあることを理由に、NATOは役に立たないと呼んだ。「彼らは滞納している」と彼は叫び、彼の怒りを将官に向ける前に、彼らが賃料支払いを滞納しているかのように身ぶり手ぶりで表現した。「我々には君たちが徴収してこなかった貸し金がある! もし君たちが自身で事業を経営することになれば、君らは完全に倒産する。」

 トランプはそれから、イランを名指しして、具体的になり、彼がまだ離脱していなかったイランとの核合意について語り、「彼らは不正行為をしている。彼らは作っている。我々はそれから離脱する。私は君たちに言い続け、私は君たちに時間を与え続け、君たち先延ばしにしている。私はそれから逃れたい。」 そしてアフガニスタンは?「負け戦だ。君たちは全員敗者だ。君たちは勝ち方を知らない。」

 トランプは、そこで激怒し、ペルシャ湾岸に配備した部隊に対する支払いとして、石油を要求した。「我々は7兆ドル使った。連中は我々にたかっている。石油はどこにある? 私は勝ちたい。我々はどの戦争にも勝っていない。我々は7兆ドルを使い、ほかの皆が石油を得たのに、我々は勝ってない。」部屋中をにらみつけて、結論を出した「私は君らとは戦争に行かない。君らは間抜けな赤ん坊集団だ。」

 トランプの長広舌に、室内でただ一人反論したのはレックス・ティラーソン国務長官だった。「いいえ、それは間違いです。大統領、あなたは全く間違っている。どれも本当ではありません。軍服の男女は金持ちになるために兵役についているのではありません。それは彼らが軍服を身につけ、外国に死に行く理由ではありません。彼らは我々の自由を守るために軍務についているのです。」

 会議が終わり出席者が去る中、頭を振りながらティラーソンが「彼は、とんでもない阿呆だ。」と言ったのは良く知られている。

 12月、続きの会議で、トランプは、西ウイング一階の機密がしっかりした会議室、シチュエーション・ルームに将軍たちと他の幹部職員を集めた。議題、いかにしてアフガニスタンのための新政策を考え出すかだった。トランプは言った。「これら全ての国々は我々が派兵している部隊に対し、支払い始める必要がある。我々は利益を出す必要がある。我々はこれで利益を生み出せるはずだ。我々は我々の金を取り戻す必要がある。」

 またしても、ティラーソンが反論した唯一の人物だった。「私は一度も軍服を着たことがないが知っている。軍服を身につけた人々、この部屋の中の人々は、金儲けのために、そうしているのではない。彼らは国のため、我々を守るために、そうしている。我々が国として、彼らの軍務をどれだけありがたく思っているか全員良く理解して欲しい。」トランプはこの叱責に激怒し、三カ月後、ティラーソンは解雇された。その後マティスは辞任した。

 明らかにヘマをした、アフガニスタンやイラクのような場所で、現在の路線を維持することに対する軍幹部や外交官の正当化の言いわけは、多くの人々がそうするよう割引するとしても、あらゆることを売買の取り引き条件として見る、いじめ大統領には、嘆かわしいものがある。ありもしない、金をもうけるための戦略の一環として、死の落とし穴なりかねないサウジアラビアのような国へのアメリカ兵派兵は犯罪行動を越える。ホワイトハウスの意志決定がまずい場合、双方の人々が死ぬが、その点で、ドナルド・J・トランプより無知なり、酷い大統領はいなかった。

 フィリップ・ジラルディは博士で、Council for the National Interest事務局長。

個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2020/01/23/an-army-for-hire-trump-wants-to-make-money-by-renting-out-american-soldiers/

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 徳勝龍優勝。奈良出身者優勝は98年ぶり。幕尻力士優勝は20年ぶり。インタビューで「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」祖父、父の十四光だけで鎮座する御仁と大違い。表彰式では傀儡賞が登場する残念さ。

 A Very Stable Genius: Donald J. Trump’s Testing of Americaという本、巨大書店では、既に30以上の絶賛書評が書き込まれている。個人的には、買う予定皆。

 今拝読中の『アメリカン・ドリームという悪夢』57ページ、黒人差別抗議行進に関する記述をコピーさせて頂こう。

一九六五年の「セルマ」からモンゴメリーまでの行進(Selma to Montgomery marching)は三回試みられた。
─中略─
三月七日(日曜)の最初のマーチには600人が参加し、セルマの町に接するアラバマ川にかかるエドマンド・ペタス橋をわたってモンゴメリーに向かったのだが、橋を渡った所で待ち構えていた州警察と郡警察の警官隊が警棒や牛追い用の長い鞭を振りかざして襲いかかり、参加者の多くが血まみれとなり、重傷者を含む十七人が病院に収容された。

 これを読んで思い出したのが、川俣事件。1900年(明治33年)2月13日、足尾銅山操業停止を訴えるため、二千余名の被害民が、利根川を渡る手前の「川俣」で待ち構えていた二百名以上の警官隊に、大量逮捕検挙された弾圧事件だ。今年は川俣事件120周年。

日刊IWJガイド「米国が外国からの投資を審査する新たな規則を発表! 審査を免除されるのは豪・加・英の一部企業のみ!」2020.1.27日号~No.2692号

 いくら、つくしても決してみとめてはもらえない現実を見たがらない人々の大集団。『アメリカン・ドリームという悪夢』の著者藤永茂氏による『アメリカ・インディアン悲史』の「はじめに」を想起する。ポンコツ兵器を爆買いし、みかじめ料も、喜んで、ふんだくられるだろう。そして、もちろん、傭兵も、進んでさしだすだろう。

北米インディアンの悲史をたどることは、そのまま「アメリカ」の本質を、くもりのない目で見さだめることにほかならぬ。…黄色いアメリカ「日本」は果たして可能かどうかを、未来に向かて自らに問いただしてみることである。

2020年1月24日 (金)

米軍支配の終わり:意図しない結果が多極世界秩序を作り出す

Federico Pieraccini
2020年1月20日
Strategic Culture Foundation

 ジョージ・W・ブッシュ大統領から始まり、トランプに至るまで、アメリカは世界戦略上重要な地域での影響力だけでなく、戦力を投射して、適切に追従するのを好まない人々に意志を押し付ける能力を減らす、いくつかの失策をしてきた。

 近年の若干の例が、一連の戦略上の過ちが、どのようにアメリカ覇権凋落を速めるだけか示すのに十分だ。

 ABM + INF = 極超音速の優位

 核武装した朝鮮民主主義人民共和国と地域の新進覇権国イランを含む、対決すべき「悪の枢軸」を宣言しながらの、2001年9月11日事件後、アフガニスタン侵略という決定は、アメリカを悩ませている最も重要な戦略問題の多くの理由だと言える。

 アメリカはしばしば、当面の短期的脅迫に焦点を合わせることで、中期的、長期的目的を隠すことを好んでいる。それで、弾道弾迎撃ミサイル制限条約(ABM条約)からのアメリカ離脱と、NATOミサイル防衛システムの一部としての(海上と陸上用)イージス戦闘システム展開は、イラン弾道ミサイルの脅威からヨーロッパの同盟諸国防衛が目的だと説明された。イランがこのようなミサイルを発射する能力も意図も持っていなかったから、この主張は、ほとんど無理筋だった。

 大半の独立評論家たちにも、プーチン大統領にも明確だったように、そんな攻撃用システムの配備は、ロシア連邦の核抑止力能力を無効にすることだけが目的だった。オバマとトランプは、ジョージ・W・ブッシュの例に忠実に倣って、ルーマニアとポーランドを含め、ロシア国境にABMシステムを配備した。

 中距離核戦力条約(INF条約)を離脱するトランプの重大な決定に続いて、新START(戦略兵器削減条約)も放棄される可能性が高く、核拡散に関し世界を一層不安定にする。

 モスクワは戦略バランスを復活させる新兵器開発のために全力を尽くすことを強いられ、2018年、演説で、プーチンが、ワシントンの先制攻撃妄想を正すのに役立つ極超音速兵器や他の技術的大躍進導入を世界に明らかにした。

 ワシントンのプロパガンダが、これら技術上の躍進に引き起こされた世界的なチェス盤上の構造転換を認めるのを拒否しているが、冷静な軍事評価は、ゲームが根本的に変化したことを認めている。

 この「恐怖の均衡」が存在する限り、核兵器が決して使われないことを保証するのに役立つ相互確証破壊(MAD)の抑止力理論を復活させるのに役立つアバンガルド 極超音速滑空体のようなロシア・システムに対して防衛はできない。モスクワはそれで、ワシントン自慢のABMシステムに対し、衝撃的核報復攻撃が可能なことを示して、力を通して平和を保証することが可能になる。

 核報復能力を保証することに加えて、ロシアはワシントンの侵略をかわすため、世界で最も先進的なABMシステム開発を強いられた。このABMシステムは、パンツィル、トール、ブク、S-400や、まもなく、破壊的なS-500や、A-235ミサイル・システムを含む防衛ネットワークと統合されている。この結合されたシステムは、ICBMや、将来のどのアメリカ極超音速兵器も迎撃するよう設計されている。

 ジョージ・W・ブッシュや、オバマやトランプが推進した侵略戦争は、ロシアと中国に対して、アメリカを核劣勢の立場に置くことになっただけだ。モスクワは明らかに、戦略的パートナーと技術革新の若干を共有し、北京に、ロシアのS-400のようなABMシステムや、極超音速兵器保有を可能にしている。

 JCPOAはなし? 核保有イラン登場

 イランに対して科されている継続的な経済的、軍事的圧力に加えて、(イラン核合意として、より良く知られているJCPOA)共同包括行動計画からのアメリカ離脱の最も早い結果の一つは、テヘランが全ての選択肢の検討を強いられたことだった。イランの指導部や政界実力者が常に、イスラム法に禁じられていると述べて、核兵器開発を望んでいないと主張してきたが、彼らのとって最良の行動方針は、平壌の例に従って、自身をアメリカ侵略から守るため、核抑止力を獲得することだろうと私は思う。

 私の提案は、イラン・イスラム共和国指導部の意図とは一致しないかもしれないが、朝鮮民主主義人民共和国が、抑止能力を得た結果、享受している、アメリカに対する防衛能力が、イラン指導部に、それに倣うことの良い点と悪い点を慎重に検討するよう強いて、おそらく、核兵器保有を確認も否定もしない、核のあいまい性、あるいは核の不透明性というイスラエルの姿勢を採用することになるだろう。核兵器のない世界が理想的だが、朝鮮民主主義人民共和国の経験が証明する通り、核兵器の抑止力の価値は否定できない。

 イランは戦争を望んでいないが、どのような核兵器の追求も中東での大火を保証しかねない。だが、特に多極環境では、核兵器は不安定化というより、むしろ安定化効果を持っており(核兵器を手に入れた後の)核戦争の危険はないと私はずっと主張してきた。

 またしてもワシントンは、うかつにも、地政学上の敵の一つに、狙いと逆の方向で振る舞うよう奨励して墓穴を掘ることになった。アメリカは、地域での核拡散を止めるどころか、JCPOAをぶち壊し、核拡散の可能性を推進しただけだ。

 JCPOA離脱というトランプの先見の明のなさは、ジョージ・W・ブッシュのABM条約離脱を思い出させる。ワシントンの動きは、モスクワとテヘランの当然の対応を引き起こし、特定の重要な分野で、競争相手に対して、不利になるだけで終わった。

 アメリカの無敵神話に穴を開けたソレイマーニーの死

 ソレイマーニー司令官死後、私は事件を検討し、出来事の地域に対する深遠な波及効果を考える二つの記事を書いた。

 明白に思えるのは、ワシントンがその無謀な動きの結果を正当に評価する能力がないように見えることだ。ソレイマーニー殺害がイランの反撃を招くのは確実だった。たとえ我々がトランプが戦争を求めていなかったと想定しても(数カ月前に私はその理由を説明した)、アメリカのテロ行為に、イランが反撃するのは、どんな観察者にも明白だった。

 反撃は、数日後に行われ、第二世界大戦後初めて、米軍基地が(弾頭火薬700キログラムの22発の)ミサイルの雨を浴びせられた。テヘランは、そう望めば、アメリカがそれを止めることができない、アメリカと同盟諸国の人員を何千人も、数分以内に壊滅させるのに必要な専門的な、作戦上、戦略上の手段を持っていることを示したのだ。

 アメリカ・パトリオット防空システムは、数カ月前、フーシ派によるミサイル攻撃に対し、サウジアラビアの石油・ガス施設を防衛しそこねた失敗をまたもや繰り返し、仕事をし損ねた。

 我々は、わずか数カ月で、フーシ派や、ヒズボラやイラン・ミサイルなどから自軍や同盟国を防衛する能力がアメリカにないのを確認した。トランプや将官は、どんなイランの反撃も、制御できない地域の大火を引き起こし、米軍基地や、石油インフラや、テルアビブ、ハイファやドバイのようなアメリカ同盟国の都市にも壊滅的打撃を与えるのを知っていて、イラン・ミサイル攻撃への反撃には気が進まなかったのだろう。

 地域のアメリカ同盟諸国が、フーシ派のような連中のミサイル攻撃にさえ無防備なのを世界に証明した後、イランは、二つの米軍基地に多層ミサイル攻撃のピンポイント攻撃で、米軍は無敵だという認識と現実とのずれを強調して核心を突いたのだ。

結論

 近年のワシントンの外交的、軍事的決定は、アメリカの命令を受け入れる気を益々なくし、ワシントンのいじめに対処するため、軍事的手段を獲得するよう追い込んで、ワシントンに一層敵対的な世界をもたらしただけだ。アメリカは最大の軍事大国であり続けてはいるが、アメリカの愚かさから、一部の重要な分野で、ロシアと中国が、アメリカを上回る結果になり、核報復攻撃に対し、自身を防衛する可能性さえなく、イランさえ、アメリカに成功裏に報復する手段を持つ状態になっている。

 私が主張し続けているように、ワシントンの権力は、主にハリウッドの空想の世界が助けてくれる認識管理のおかげなのだ。最近のフーシ派によるサウジアラビア石油施設へのミサイル攻撃や、数日前のイランによるイラク内の米軍基地へのミサイル攻撃(一発も迎撃されなかった)は、ワシントンの軍事的脆弱性を明らかにするためにカーテンを開けたオズの魔法使いに登場する犬のトトのようなものだ。カーテンの背後の男に注意を払わないワシントンが、いくら懇願しても、役には立つまい。

 アメリカが攻撃的になればなるほど、益々その戦術的、作戦的、戦略的限界が明らかになり、覇権喪失を加速するのに役立つに過ぎない。

 もしアメリカがそのABMシステムのおかげで、報復核攻撃を心配する必要なしで核先制攻撃ができれば、絶え間ない一極覇権追求は現実的であり得るかも知れない。だがワシントンの競争相手は、阻止できない報復核攻撃が可能で、核先制攻撃に対し、自身を防衛する手段を持っていることを示して、相互確証破壊(MAD)の原理が有効であると伝えたのだ。だから、争う相手がいない世界的覇権国という立場を維持しようとするワシントンの努力は徒労なのだ。

 アメリカ権益にとって極めて重要な地域で、ワシントンはシリア解放を阻止する作戦能力を持っていない。ワシントンが、軍事的に直接その意志を押しつけようと試みた際、ワシントンのハリウッド・プロパガンダと厳しい軍事的現実の相違を再度強調して、巡航ミサイルの約80%が、迎撃されたり、かわされたりした

 ジョージ・W・ブッシュや、オバマや、トランプの行動は、一極世界から離れ、多極世界へと向かう世界の移行を促進するのに、うかつにも役立っただけだ。トランプが、前任者を見習って、イランに対して攻撃的になるにつれ、アメリカの世界的な立場を弱め、敵を強くするのに役立つだけだ。

 Federico Pieracciniは独立フリーランス・ライターで、国際問題、紛争、政治と戦略が専門。

 個々の寄稿者の意見は、必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2020/01/20/the-end-of-us-military-dominance-unintended-consequences-forge-multipolar-world-order/

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 どういう精神構造なのだろう?そういう人物を擁護する政党の支持者が一番多い国民とは、どういう精神構造なのだろう?

野党「自民・杉田水脈氏がヤジ」 夫婦別姓巡り 事実確認要求

 国会中継、今日は、興味深い質問があるだろうか?

2020年1月23日 (木)

もう一つの戦争にワシントンを押しやるイスラエル

2020年1月21日
ウラジーミル・オディンツォフ
New Eastern Outlook

 パレスチナ-イスラエル和平プロセス、中東、武力対立、軍事介入、地域におけるイスラエルの軍事戦略上の敵を破壊し、イスラエルの望ましい政策を実行するようワシントンを追いやるため、イスラエルがどのように、アメリカでロビー活動をしているかについて、信頼性が高い情報に基づく多くのマスコミ記事が報じられている。アメリカ合州国は、これらの目的を追求するため強引な手法を使っており、その結果、隣接するアラブ諸国(特にイラク、シリアとリビア)のイスラエルに対する潜在的な軍事的脅威はほぼ根絶された。もしこうした国々が、イスラエルに敵対的だったり、イスラエルの政策について批判的だったりすると、ワシントンは国連憲章に矛盾する様々な制裁を課し、国際機構での決議を阻止して、相手に圧力をかけてきた。

 ガス対立は、最近イスラエルが、アメリカを、もう一つの戦争に導こうとしている分野の一つになった。その最も積極的な段階は、2019年に明らかになった。ガスが近年、強力な「武器」になったのは、アメリカの取り組のおかげであること想起するのは価値がある。自身が戦略的なガス資源を持たない(シェールガスは短命で、価格は常に上がる傾向にある)のに、アメリカは、ガス資源を戦略上重要な武器に変えて、積極的に国際的なガスの流れを支配することを目指している。ここで唯一の疑問は、最も清浄で、最も安く、平和な燃料を、アメリカが、何百万という人々にとっての苦難の源に変えた場合、一体誰が一番苦しむかだ。現在、ロシアのヨーロッパ諸国との和睦を阻止するために、ワシントンは、ロシアとヨーロッパ間のガス協力の進展を積極的に妨げようと試みている。

 近年、アメリカのこの政策は、軍事上・戦略上の敵に対して、常にしているように、「ガス戦争」に参加し、ワシントンを利用して、ガス市場から望ましくない競争相手排除すると決めたイスラエルにとって、大いにありがたいものになった。

 東地中海にあると想定されているが、まだ未発見の石油やガス埋蔵のためのイスラエルの戦いは、2012年に、キプロスとギリシャ沿岸近くで、埋蔵量、1400億立方メートルと推定される深海のアフロディテ・ガス田が発見されて始まった。イスラエルは、レバノンとの海上国境近くのタマル・ガス田(3000億立方メートル)も発見しており、2013年から、アメリカとともに採掘している。だが地域では「リヴァイアサン」が最大のガス・石油田とみなされている。それはイスラエルのハイファ市から135キロ、イスラエルとキプロスの海岸の真ん中あたりに位置している。アメリカ地質調査局は「リヴァイアサン」の潜在埋蔵量は、天然ガスが6.2兆立方メートル、石油が17億バレルだと推定している。

 そういうわけで、他のガス・石油田もあるが、この地域はどちらかと言えば、複雑な地質学的構造が特徴で、国境の位置が全てを決定するのだ。そのため、東地中海の公海で、ガス田を巡る新たな中東対立が展開している。それでガス田の所有権について、トルコ、ギリシャ、キプロス間の論争に加えて、トルコ-イスラエル対立が「典型的に」レバノンとシリアの水域に位置する領域で起きたが、イスラエル区域の一つは非常に南部に近い。2019年6月、ギリシャはEU制裁でトルコを脅し、アンカラが反撃し、EUが地中海で境界を決定するのを拒否した。イスラエルの明らかな干渉で、アメリカも、トルコにキプロス沿岸での採掘活動を断念するよう要求した。

 これらの理由で、トルコの無人機がイスラエルを監視するため、北キプロスに配備され、他方、イスラエル航空機が、トルコの掘削業者を恫喝して上空でホバリングしている。マルタに住む軍事専門家軍と称する有名ブロガー、ババク・タグバイが、イスラエル空軍F-16I戦闘機の対レーダー・ミサイル、デリラで、トルコの船が「攻撃された」とツイッターで書いた。報復として、イスラエルの調査船バット・ガリムが、トルコ軍艦に、キプロスの経済水域から追放された。

 イスラエルは財政的にヨーロッパにそのガス輸出に関心を持っており、キプロス、ギリシャとイタリアとの二年間の交渉後、2018年に、三者は東地中海に、EUに対して最長の海中パイプラインを作る合意に達した。専門家は、パイプライン建設コストは、60億ユーロにのぼると慎重に推定している。プロジェクト草案によれば、パイプラインは地中海の海底に敷設される予定で、ギリシャを通過する。パイプライン全体の長さは、ある情報源では、1,300キロ以上、別の情報源では1,900キロと推定されている。それはイスラエルから始まり、キプロスとクレタとギリシャにある三つの出口に至る。ガスは、それからイタリアのターミナルに輸送される。パイプラインの能力は年間200億立方メートルとされるが、独立した専門家たちは、リヴァイアサンとアフロディテから、100億立方メートル以上採掘するのはまったく不可能だと考えている。パイプラインは2025年までに開通予定で計画されている。

 イスラエル自身にとって、東地中海ガスパイプラインの重要性は、いくら強調してもしすぎることはない。パイプラインは、収益をもたらし、直接的にも間接的にも政治判断に影響を与える可能性や、国際市場におけるイスラエルの権益を守り、信頼できる同盟として欧州連合を確保することになろう。同時に、ヨーロッパは、東地中海ガスパイプラインに対しては、どちらかと言うと曖昧な姿勢をとっている。ドイツ国際安全保障研究所(Stiftung Wissenschaft und Politik(SWP))の研究者ステファン・ヴォルフルムが、最近、ベルリンで、イスラエルは仲介者として当てにならないと主張し、プロジェクトを厳しく非難した。ヴォルフルムは、イスラエルは、まず近隣諸国との関係を確立し、それからヨーロッパと約束をしなければならないと強く主張している。

 こうした状況で、イスラエルは、アメリカでのロビー活動で「ロシア・ガス供給からのエネルギー安全保障」をEUに提供するという悪名高いキャンペーンを始めて権益を主張した。さらにイスラエルは、ワシントンがロシア・パイプライン、ノルドストリームとトルコ・ストリームに制裁を課すよう圧力をかけ、ヨーロッパへのガス供給競争相手として、ロシアとトルコを排除しようと努めている。12月20日、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、会計年度2020年のアメリカ防衛予算に署名し、ロシア・ガスパイプライン、トルコ・ストリームとノルドストリーム2に対する制裁を承認した。結果的に、まさにイスラエルがギリシャとキプロスと共同で東地中海ガス・パイプラインを成功裏に開発する中、ノルドストリーム2建設は一時中断になったとイスラエル・メディアが報じている。

 12月31日、イスラエルは沖合の巨大なリヴァイアサン・ガス田からナトガス・ターミナルにガスを供給し始めた。ガスは、そこから(当面)イスラエル消費者にのみ送付される。「建国以来初めて、今イスラエルは全エネルギー需要を供給し、同時に近隣諸国に天然ガス輸出可能なエネルギー資源国だ」とイスラエル企業デレク・ドリリング社CEOヨッシ・アブが述べた。

 一方、アメリカ議会は、トルコとロシアを攻撃し、同盟国イスラエルを支援する取り組みで、地中海地域での新プロジェクトに投資しつつあり、The Hillはそれを率直に認めている。このマスコミは、アメリカ議員が、1.4兆ドルの支出パッケージの一環として、イスラエルとギリシャとキプロスの安全保障とエネルギーの分野における連携を構築して、東地中海天然ガス市場で、アメリカを主要な一員にしたと指摘している。とりわけ、この取り組みは、ギリシャとの関係を強化し、キプロスに対する、数十年にわたる武器輸出禁止令撤廃を意味する。これにより、アメリカはこれら諸国への誓約を再確認し、同盟諸国に地域におけるトルコの野心を牽制する機会を与えることができる。この動きは、イスラエルと、アラブ近隣諸国間のより素晴らしい協力の新たな機会を作るのに加え、ロシアに悪影響を与えられるとThe Hillは書いている。

 これら行動に応えて、11月下旬、トルコは、中東地域の二つの重要な国、すなわち、イデオロギー上の同盟国カタールと、北アフリカで戦略上の影響力を持っている、戦争で荒廃したリビアと、重要な協定に署名した。地域の専門家たちは、アンカラとトリポリとドーハ間のイデオロギー的、軍事的、財政的関係は割り引いて、石油に富んだ二国とトルコの関係で唯一の共通点は天然ガスだと見ている。

 ガスを戦略上重要な武器に変えようとする試みで、アメリカとイスラエルはパンドラの箱を開けたが、無数の国々や地域で、人々の生活を損ねるべく、どのような悪魔がそこから這い出るかを我々が見るのはこれからだ。

 ウラジーミル・オディンツォフは政治学者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/21/israel-pushes-washington-towards-another-war/

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 植草一秀の『知られざる真実』

旧民主党は政策基軸で分離・分割されるべきだ

 衆院代表質問国会中継、共産党志位議員の質問のみ音声をだした。ソレイマーニー暗殺の不当さ、他党、指摘しただろうか?

サクラを見る会。税金で買収の疑惑。山口招待責任者は?名簿廃棄。ガイドライン違反。ガジノ担当副大臣逮捕。
消費税、5%にもどせ。
ソレイマーニー暗殺の無法な先制攻撃について、明確な回答を求める。
アメリカが、核合意から、一方的に離脱したのが、緊張の原因。
イランに、合意遵守を求めて、トランプに要求しないのはなぜか。
アメリカの要求に応えて、湾岸に、自衛隊派遣。
こうした行動は、橋わたしではなく、お先棒担ぎそのもの。
ことあれば、自衛隊は、アメリカと一緒に、戦争をすることになる。
強姦罪改訂の必要性。

 まともな回答をするわけなどなく、残りの党がまともな質問をするわけでもないので、テレビを消し外出する。

 日刊ゲンダイDIGITAL

トランプの寵愛を得るしか頭にないポチでは交渉にならない

2019年12月29日 (日)

大中東で益々活動的になりつつある日本

2019年12月25日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 政治という舞台の大試合で、現段階で最も顕著な特徴の一つは第二次世界大戦敗戦国の二国、すなわち日本とドイツの緩やかな復活だということを、New Eastern Outlookでは、一度ならず指摘してきた。中心的役割な構成するエリートクラブ・メンバーとして、彼らが、再びゲームに参加しているのを強調するのは大切だ。

 前述のプロセスが進行中であることを示す要因の中には、日本とドイツの関与が一層目立つ世界的な出来事の地理的空間の拡大も注目すべきものだ。ちなみに、両国の経済は、両国が権力を行使するために使う重要手段の一つだ。

 とは言え、両国が、将来自由に使えるもう一つの手段、すなわち軍事力を強化しようと決める可能性はかなり高そうだ。この分野で、日本は(ドイツにはない、軍に対する憲法上の制約にもかかわらず)両国の中では先行しているように思われる。この部門における日本の関与増大の特徴は、緩やかな注意深さと、特に歴史的記憶ゆえに、世界的な舞台で、事を荒立てたくないという願望だ。

 軍事分野での日本の関与が増大している兆しは東南アジアで目立つ。日本海軍の艦船がインド洋を定期的に航行し、(インドとアメリカ合州国との)マラバール年次共同海軍演習に参加している。日本はオーストラリアとの軍事的結びつきも強化している。

 大中東地域(MENA=中東と北アフリカ地域)における日本の軍事的存在の拡大も益々可能性が高まっている。だが、これは多少、強制された動きなのだ。

 かなり昔の2009年、アデン湾岸での海賊行為と戦うため、国際共同特別部隊に日本海軍が参加して、これは始まった。この多国籍連合の取り組みが、特定の国に対するものでなく、悪名高い「ソマリア海賊」活動はソマリア連邦共和国と関係ないことは強調する必要がある。それでも、対商船攻撃は、主にこの崩壊した国の領土が発生源だ。

 対海賊行為の取り組みへの、このような形での東京の関与は、多かれ少なかれ、全てのMENA諸国と等しい友好関係を維持しながらも、この国々を分裂させている(しばしば非常に深刻な)問題に距離を置くことを目指す政策と一致している。

 多分、最近この地域から日本が必要としているのは途切れない化石燃料入手だ。日本には炭化水素埋蔵がなく、実際日本はエネルギー源の80%をペルシャ湾から輸入している。

 政治的、軍事的に対立しているMENA諸国に対する日本の中立政策は、第一に前述のエネルギー問題解決に役立つ。第二に、交戦中の両国が(それ以上いかなる血も流さず、あるいは「面目を失わず」に)自ら押し込んでいる政治的わなから逃れようと試みるにつれ、この公正な立場は、日本を調停者役として理想的候補者にするのだ。

 6月13日から14日までのイラン訪問の際、安倍晋三首相は、本質的に平和仲介者役を引き受けた。この訪問(このような高官レベルは40年で初めて)の重要な側面は、もちろん東京がアメリカ合州国を支持して、イランに対する制裁支持を強いられる直前まで、イランは日本への化石燃料の三番目に大きな供給元だった事実だ。

 それでも、訪問の主目的は、繰り返すが、二つの猛烈な対抗国ワシントンとテヘランの間を調停することだった。ちなみに、安倍首相を経由するこの取り組みを始めたのはアメリカ大統領だった。

 だが日本総理大臣の相手、イランのハッサン・ロウハニ大統領と最高指導者アリ・ハメネイによる公的な声明によって判断すれば、上記の問題は解決されなかった。12月20日に予定されているハッサン・ロウハニの日本初訪問の際、この方向で更なる努力がされる可能性がある。この訪問に関し、東京の計画が、事前にアメリカ合州国に承認されている事実に、日本のマスコミ報道が言及したのは注目すべきことだ。

 だが来るべき会談で、日本側は、ほぼ決定済みの、インド洋北西部に駆逐艦と沿岸偵察機を派遣するというかなり微妙な問題とリンクした合意をまとめようとするだろう。(アメリカ合州国が、かなり長い間、そして過去半年間、特に積極的に演じている)この地域での、軍事的、政治的ゲームに関係させようとして、ビッグ・ブラザーが長い間、日本にかけた圧力は、どうやら実を結び、行動が始まったようだ。

 ここで我々は、明らかにイランに向けられたアメリカ主導の海軍連合を言っている。「重要な水路における航行の自由を脅かす」ホルムズ海峡での、いくつかのテロ攻撃(攻撃の一つは、日本のタンカーを標的にしていた)が、この同盟を確立する口実になった。誰が実行したかはまだ不明確だが、既にイランが攻撃をおこなったと非難されており、上述の連合は、イランに対する抑止力役を果たすよう意図されている。

 大中東地域で平和仲介者役を演ずる能力に悪影響を及ぼすのを、東京が非常にいやがっていたのが、日本指導部が、これほど重要な取り組みの同盟に加われというアメリカのしつこい要請に(ずいぶん長い間)回答を延期していた理由だ。

 結局、これと関係する過去の進展を、東京は忘れられなかったのだ。わずか五年前(2015年初め)の多数の大中東諸国への安倍首相歴訪は、こょ地域の不明な場所での、写真嫌いとはほど遠いギャンによる、(純粋に見せしめのための)二人の日本人ジャーナリスト処刑と奇妙に同期した。

 その時以来(例えば、ダマスカスによる化学兵器攻撃とされるものに関連した)様々なでっちあげが一度ならず利用された。このようなでっちあげの政治目的は常に非常に明きらかだった。

 日本人記者は、まさに「民主主義」の名のもと、特定の「全体主義体制」に対し空襲をしていた欧米連合に加入するよう東京を駆り立てるため、公開処刑されたのだ。

 だが作戦は失敗した。歴訪から帰国すると、国会での演説で、安倍晋三首相は日本は空襲に参加しないと述べた。

 だが同盟国が行う国際的軍事行動を、東京が本質的に「さぼる」のは、益々困難になりつつある。アメリカが率いる軍事行動への参加を避ける口実として、日本が憲法の制約を絶えず利用していることは典型的な反応を呼び起こしている。「憲法を変えろ」。

 だが特にこの問題に関しては、安倍首相を説得する必要は皆無だ。彼の全政治家生活の主目的の一つが現憲法の非戦第9条を変えることなのだから。だが彼の個人的願望は、世界中のあらゆる人々と同じように考える日本の民衆には共有されていない。「余計なことはせず、このままにしておこう。この世界で、我々にとって全てうまくいっている」のに、この「アメリカ」憲法を、なぜ変えるのだろう。

 これが、まさにこの理由で召集されたにもかかわらず、秋の臨時国会で予定された国民投票法改正案が議論されなかった理由だ。最新の報道によれば「国民投票法改正案論議は来年の通常国会に延期された」。遅れの理由は、指導部が関与し、首相自身さえからむ、更にもう一つの、なかなかおさまらないスキャンダルだった。

 しかも主要同盟国アメリカ合州国が率いる軍事行動へのいかなる参加も避ける(最近まで見事に成功していた)日本戦略は(繰り返すが、一見それなりの理由で)益々複雑になっているアメリカ-日本関係全体の重要な部分へと変わっている。結局、ドナルド・トランプが不平を言った二国間貿易の「不均衡」に応じて罰則処置を実行する上で、アメリカが見せた抑制に対し、日本が何らかの方法でアメリカに返礼する必要があるのだ。

 結果的に、長く遅れた後、日本の駆逐艦と沿岸偵察機のホルムズ海峡派遣問題は前向きな決断に近づいている。だが既に9月、中東に緊急派遣された日本軍は商船を守るが、独立して活動し、アメリカ連合には参加しないと日本のマスコミが報じたことを指摘しておきたい。彼らの主目的は情報を収集し、地域における進展を監視することだ。収集されたデータの一部は、アメリカや連合軍艦船指揮官に伝えられるかもしれない。この情報が、未来の潜在的脅威を示す場合に限って。日本軍部隊は日本商船に同行する責任は負わない予定だ。

 ちなみに、軍隊が、このような限定された任務しか責任を負わないにせよ、日本の調査回答者の約60%が、大中東への艦船配備に反対している。

 加えて、イラン政府が、そのような動きに同意した場合にのみ、この軍事作戦の数や規模は拡大可能だろう。日本の首相とハッサン・ロウハニ大統領の来る会談の際、この特定問題が鍵であるように思われる。ホルムズ海峡に日本の軍艦を配備すべきか否かや、その作戦規模に関する最終決定は、会談でなされる可能性が極めて高い。

 今まで十年以上「ソマリア」海賊による攻撃から商船を守るための上記国際合同特別部隊の一員だった部隊と、この海軍部隊は何の関係もないことは強調する価値がある。

 それ故、最近の出来事は、大中東で次第に拡大する日本の軍事的存在を示しているが、それは主として、巨大な政治ゲームの進展に由来するものだ。

 軍は、ある時点で、国益のため日本がMENA=中東と北アフリカ地域(そしてグローバルな舞台全体)で以後かなりの間、使う重要な道具であり続ける経済にとっての有用な追加の道具になるかもしれない。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/25/japan-is-becoming-more-active-in-greater-middle-east/

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 属国は、カジノで、宗主国に庶民の金を差し出すだけでは許していただけず、侵略基地も提供し、血も流す。

 昨夜、見た番組を再度みている。ETV特集・選「辺野古 基地に翻弄された戦後」

 今回の記事、今回の海軍派兵で、十年前、翻訳でなく、ブレジンスキーの著書について書いた記事を思い出した。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー 2009年2月15日

 東京新聞には、こういう記事がある。

自衛隊の中東派遣 国会の統制欠く危うさ 2019年12月28日

 今日の日刊IWJガイド

日刊IWJガイド「覚悟も国民同意もなき対イラン戦争参戦か!? 自衛隊中東派遣『閣議決定』は『特措法に匹敵』と公明・山口代表発言!! 国権の最高機関・国会無視を肯定する衝撃発言に批判続出!!」2019.12.29日号~No.2663号

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