サウジアラビア・湾岸諸国

2025年12月 5日 (金)

新たなエネルギーの未来に大きく賭けるアラムコ

ヴァネッサ・セヴィドヴァ
2025年11月23日
New Eastern Outlook

 サウジアラビア東部では、今後数十年にわたる世界のエネルギー情勢を一変させる可能性のある戦略的転換が進行中だ。世界で最も収益性の高い石油会社であり、長らく原油の代名詞であったサウジアラムコは、その膨大な資源の大部分を、異なる燃料である天然ガスへと転換させている。

 

 これは単なる試行錯誤ではなく、本格的戦略転換だ。同社は2030年のガス生産量増加目標を、2021年比で80%増という驚異的な数字へと引き上げた。これは、従来の60%増という目標から大幅に引き上げられたものだ。原油価格の変動が激しく、エネルギー転換を求める世界的圧力が高まっている時代において、アラムコは後退しているのではなく、むしろ再構築を進めており、ガスが将来の回復力と成長の礎となると確信している。

 変化する石油市場を乗り切る

 アラムコのガス事業への取り組みは、同社が石油部門において継続的に展開している計算高い長期戦略を反映している。サウジアラビア、ひいてはアラムコは、比類のない強固な立場で事業を展開している。アミン・ナセルCEOが明らかにした通り、サウジアラビアの原油1バレルの生産コストはわずか2ドル、随伴ガスも原油換算1バレルあたりわずか1ドルだ。これは世界で最も低い生産コストで、この事実がサウジアラビアに計り知れない戦略的忍耐力を与えている。

 ここ数ヶ月のように原油価格が下落し、1バレル70ドル前後、あるいはそれを下回ると、高コスト生産者、特に米国のシェールオイル掘削業者は圧力を感じる。価格が70ドルを下回ると掘削・仕上げ経費が上昇するため、シェールオイル生産者の多くにとって収益性が悪化すると専門家は指摘している。リヤドにとって、原油価格の低迷期には二つの目的がある。それは、世界的原油需要の継続を確保すると同時に、競合他社に圧力をかけ、投資削減を迫ることだ。これにより、OPEC加盟諸国などのより低コスト生産者の市場シェア拡大につながる可能性がある。

 天然ガスはもはや単なる移行燃料ではなく、世界のエネルギー情勢において不可欠かつ恒久的な一部となっている。

 この戦略は、長期的な石油需要への揺るぎない自信に支えられている。サウジアラビアのエネルギー大臣アブドゥル・アズィーズ・ビン・サルマン王子は国際エネルギー機関(IEA)が主張する「ラ・ラ・ランド」シナリオを声高に批判してきた。IEAは石油需要のピークが差し迫っていると予測していた。王子は長年にわたり炭化水素は「今後も存在し続ける」と主張し、IEAは中立的な専門家から「政治的提唱者」に変貌を遂げたと主張してきた。

 この姿勢を顕著に裏付けるように、IEAは最近劇的な方向転換を見せた。最新の世界エネルギー見通しにおいて、IEAは世界の石油・ガス需要が2050年まで増加し続ける可能性があると認め、従来のピーク需要予測から大きく後退した。OPECはこれを「現実との邂逅」として歓迎した。この転換は、化石燃料の永続的な役割を強調するもので、サウジアラビアによる石油・ガス供給への継続的投資の必要性主張を正当化するものだ。

 ガスはもはや単なる移行燃料ではない

 石油市場の現実を背景に、アラムコのガス事業への積極的進出は、多角化の見事な一手と言える。しかし、これは単にクリーンな代替燃料の発見だけを狙ったものではない。ダーラのアラムコ本社内で、ガスをめぐる議論は根本的に変化した。

 「天然ガスはもはや単なる移行燃料とみなされておらず、世界のエネルギー情勢において不可欠かつ恒久的な一部になっている」と、アラムコの戦略・コーポレート開発担当執行副社長アシュラフ・アル・ガザウィが述べている。この発言は、言説と戦略の両面において重要な転換を示している。ガスは今やそれ自体重要な柱として認識されている。

 その要因は二つある。第一に、国内需要の逼迫だ。サウジアラビアは長年、天然ガスを発電や産業にもっと利用することを政策の目標としてきた。これにより、国内で消費する原油を何百万バレルも削減し、輸出に回せるようになる。これは直接的に国家歳入の増加につながる。

 第二に、そしておそらくより説得力があるのは世界的な需要の強力な新たな源泉たるデジタル経済の出現だ。「これは、人工知能(AI)とデータセンターに関連する需要の伸びを支える重要な要因だ」とアル=ガザウィは付け加えた。エネルギーを大量に消費するAIデータセンターの爆発的増加は、信頼性の高い電力に対する旺盛で継続的な需要を生み出しており、ガスはまさにその供給源として独自の地位を占めている。

 アミン・ナセルCEOは最近のCNBCインタビューで、現在、同社の資本投資の大部分がガス事業に集中していると肯定した。ナセルCEOは、アラムコが2027年までに初のリチウム抽出プラントの建設を計画していることを明らかにした。これは新技術とエネルギー貯蔵のエコシステムと連携する動きだが、ガス事業は依然として同社の中心的焦点だ。

 ジャフラ・ガス田

 このガス転換の原動力となっているのは、サウジアラビア最大で、世界でも最大級の非在来型ガスプロジェクト、ジャフラ・ガス田だ。ジャフラ・ガス田は、サウジアラビアが世界有数のガス生産国となるという野望の礎になっている。生産量目標の80%増産により、アラムコのガスおよび液体ガスの総生産量は、石油換算で日量約600万バレルに達すると予想されている。

 JPモルガンのアナリストは、これは「以前の見積もりと比較して、1日あたり50万バレル相当の実質的増加を意味する」と指摘し、同社の野望が明らかに加速していることを示している。

 財務的根拠も説得力がある。アラムコは、ガス事業拡大により、2020年代末までに年間営業キャッシュフローが120億ドルから150億ドル増加すると見積もっている。現在の市場では、ガスは単位当たりの収益性では石油より低いかもしれないが、安定的で確実な収入源となる。Middle East Economic Survey編集長ジェイミー・イングラムが指摘する通り、ガスは「価格が固定されており、現地市場が継続的に拡大しているため、確実で安定した収入源」となる。

 ガスとAI

 アラムコの戦略は興味深い相乗効果を生み出している。AI革命の推進力としてガスに賭けると同時に、AIを活用して自社のオペレーションを効率化しているのだ。同社は毎日100億以上のデータポイントと90年分の履歴データを活用し、パフォーマンスを分析・最適化している。ナセル氏は、これらデジタル化の取り組みにより、2023年から2024年の間に既に60億ドルの付加価値が生み出されていると述べている。

 つまり世界のエネルギー需要を押し上げている同じAIテクノロジーが、アラムコがそのエネルギーをより安価かつ効率的に抽出し供給するのにも役立ち、低コストの優位性を更に強化していることになる。

 新しいエネルギーの現実

 アラムコのガス転換、IEAの見通し修正、そして伝統的な産業と新技術の両方からの絶え間ない需要といったこれら要因が重なり合うことで、明確な未来像が浮かび上がってくる。世界は、単純な「再生可能エネルギーのみ」という物語が示唆するより、より複雑なエネルギー時代に入りつつあるのだ。

 サウジアラビアは、アラムコを通じて、この複雑な状況における主導権を握ろうとしている。低コストの石油を戦略的手段として活用し、市場支配力を維持すると同時に、巨大ガス企業を育成して財政的将来を確保し、次世代の技術成長の波を牽引しようとしている。ダーランからのメッセージは明確だ。エネルギーの未来は、古いものと新しいもののどちらかを選ぶのではなく、石油とガスと技術が深く絡み合った実用的で多様化されたポートフォリオなのだ。この新たな現実において、アラムコは選ばれるサプライヤーであり続けるつもりだ。

 ヴァネッサ・セヴィドヴァはモスクワ国際関係大学MGIMOの大学院生、中東・アフリカ研究者

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/11/23/aramco-betting-big-on-a-new-energy-future/

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 昔読んだSteve Waltenの小説「Shell Game」を思い出した。下記は2008年2月26日に掲載した書評翻訳。小説が翻訳されていないのが実に残念。

 『シェル・ゲーム』書評 キャロリン・ベーカー

 カリブ海銃撃虐殺事件で、戦争長官本人が戦争犯罪人というお粗末な一席。

 Judge Napolitano - Judging Freedom
[SPECIAL] - SCOTT RITTER: Pete Hegseth: The Self-Made War Criminal. 30:37
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
日米11社、米政権を提訴、住友化学、豊田通商、リコー、ウシオ電機、日本ガイシ、横浜ゴム、カワサキモーターズ、ヤマザキマザック、プロ手リアル、(3日日経)

2025年10月28日 (火)

世界を恐怖に陥れる一方、イスラム教徒を恐れよと我々に言うアメリカ帝国



我々が暮らしている帝国こそ、恐れるように我々が教え込まれてきた全てだ。我々自身の支配者こそ殺人者で、我々自身の支配者こそテロリストで、我々自身の支配者こそ暴君で、我々自身の支配者こそ問題なのだ。

ケイトリン・ジョンストン
2025年10月25日

 この英語記事の朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読) 。

 先日「イスラエルを好きになってもらうより簡単なので、イスラム嫌悪を推進するシオニスト」と題する記事(英語原文へのリンクはこちら。)を私は発表した。これは激しいイスラエル支持者とイスラム教徒への憎悪を煽る人々との顕著な重なりに基づいている。

 読者たちが知らせてくれまで私は知らなかったのだが、イスラエル外務省が委託した世論調査報告書が漏れて、その報告書は、イスラム恐怖症を助長することが、世界中の世論がイスラエルに敵対する方向に傾いている現状と戦う最も効果的な方法だと結論づけているという記事を先月Drop Site Newsが出していた

 「調査によると、イスラエルがこれに対抗する最善の戦略は『過激イスラム』と『ジハード主義』への恐怖を煽ることだが、これらへの恐怖は依然強い」とDrop Siteのライアン・グリムは述べている。「女性の権利と同性愛者の権利をイスラエルが支持しているのを強調する一方、ハマスが『ユダヤ人を全員滅ぼし、ジハード主義を広めようとしている』という懸念を煽ることでイスラエル支持率は各国で平均20ポイント以上回復した。」

 つまり、これは実際に計画された戦術なのだ。最近イスラム教とイスラム教徒に対して見られる激しい非難は計算された戦略として意図的かつ組織的に煽られているのだ。


 この最新のイスラム恐怖症ヒステリーの波における愚かな点の一つは、アメリカとイスラエルと同盟諸国がイスラム世界全体を合わせたよりも遙かに残忍で暴君的なことだ。  現在、トランプ政権は世界最大の航空母艦と多数の軍艦を中南米沖に派遣し「麻薬テロリスト」とされる船舶への攻撃を益々頻繁に行うなど偽対テロ戦争を展開している。これが実際は、膨大な石油埋蔵量と資本主義世界の秩序に従わないのを理由にワシントンが長らく打倒を目指してきたベネズエラ政権転覆のための介入の準備だという事実を彼らは隠そうとさえしていない

 アメリカ権力同盟は、このようなことを絶えず行っている。戦争を仕掛け、諸国を爆撃し、飢餓制裁を課し、クーデターを起こし、代理戦争を支援し、外国選挙に干渉する。全て地球規模の完全支配が狙いだ。これはもはや当然の規範として受け入れられており、西側諸国メディアは、その濫用についてほとんど報道さえしない(今年トランプがソマリアを80回以上爆撃したのをご存知だろうか?)。しかし、だからといって、それが残忍で暴君的な行為であることに変わりはない。

 そして世界中に20億人もの人口を抱えながら、アメリカを中心とする権力同盟に比べれば遙かに暴力的でも破壊的でもないイスラム教徒を我々全員恐れるべきだと我々は毎日聞かされているのだ。


 いや、最も暴力的なイスラム諸国は、サウジアラビアやUAEといったアメリカの共犯者連中だ。彼らによるイエメンでの大量虐殺行為は、2015年から2022年にかけてアメリカと同盟諸国に支援されていた。UAEは今まさにこの瞬間もスーダンでの大量虐殺行為に資金提供している。アメリカを中心とする帝国は、世界で最も破壊的な権力構造で、最も破壊的なイスラム諸国は、まさにその欧米諸国の権力構造に支援されている。

 我々が暮らしている帝国が、我々が恐れるよう教え込まれてきた全てなのだ。我々自身の支配者こそ殺人者で、我々自身の支配者こそテロリストで、我々自身の支配者こそ暴君で、我々の支配者こそ問題なのだ。

 自分たちに対しては拳を振り上げないように、イスラム教徒や移民や反抗的な政府や他の反主流政党員に対して我々が拳を振り上げるようにしたいと支配者連中は望んでいる。

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 画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/10/25/they-tell-us-to-fear-muslims-while-the-us-empire-terrorizes-the-world/

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 トランプは「ロシアは張り子の虎、ウクライナは領土を取り戻せる」と言った。ラリー・ジョンソンは違う。  
RUSSIA’S REVENGE — NATO’s “Power” Was a Myth | Larry C. Johnson 47:52
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
高市内閣高い支持率共同64.4%、読売71%、毎日65%、産経75・4%、だが自民党支持率はほぼ横ばい読売32(27)、共同31.4( -2.4)、産経 28・1%(前回比0・2ポイント増)。女性初等御祝儀で内閣支持率は上がるも自民党支持に結びついていない。

2025年9月30日 (火)

カタールの次はサウジアラビアか? サウジアラビア・パキスタン相互防衛協定は何を意味するのか?

Simon Chege Ndiritu
2025年9月28日
New Eastern Outlook

 2025年9月のイスラエルによるカタール攻撃は、侵略者による地域支配のための計画拡大の次段階では、中東のどの国も逃れられないことを裏付けるものとなるはずだ。

 

 最終段階?

 2025年9月のイスラエルによるカタール攻撃まで、中東全域におけるアメリカとイスラエルの攻撃を免れていたのは湾岸諸国君主制国家だけだった。しかし、2025年9月9日のイスラエルによるカタール攻撃は、今後数十年にわたり中東の国境、外交、軍事情勢を一変させるだろう一連の出来事のきっかけとなった。この出来事は、戦略的に重要な位置にあり、資源豊富な中東におけるアメリカの植民地支配を拡大するために、安全保障を装って、アメリカとイスラエルが軍事開発を怠ってきた残りの国々を破壊しようとする計画の最終段階を象徴するものだ。

 歴史的に、アメリカとイスラエルによる他のアラブ・イスラム諸国への破壊の影響を湾岸君主国諸国は受けないと誤解されてきたが、間もなく攻撃を受けるかもしれない。カタール攻撃に戻ると、その後、アメリカは、アラブ諸国にとって依然信頼できる防衛上の同盟国だと主張しながら、今回の攻撃を、イスラエルの一方的行動として描こうと精力的に試みたが、どちらの試みも失敗に終わった。これら試みの失敗は、その後サウジアラビアが、パキスタンとの戦略的相互防衛協定への署名を決定したことで明らかで、これはアメリカの防衛協力に対する信頼の喪失を反映している。同盟諸国に対してアメリカが、自らを安全保障の絶対基準だと偽って伝えていたほんの数ヶ月前には、このような動きは考えられなかっただろう。サウジアラビアのパキスタンへの移行は、一部アラブ諸国がアメリカに示していた壮大な善意が浸食されつつあることを示している。ワシントンは新植民地主義の野心のために、イスラエルを通じてを含め、終わりのない戦争と不安定化を常に引き起こすべく、この善意を悪用してきた。この新たな相互防衛協定は、イスラエルによるサウジアラビア爆撃を思いとどまらせ、アメリカによる代理戦争を阻止するだろう。しかし、アメリカは湾岸君主制諸国を直接攻撃し、更にはパキスタンを紛争に巻き込み、中東で行ったように、インド亜大陸を不安定化させることさえ選択できる。だが、このような必死の姿勢は、欧米諸国の衰退しつつある覇権を更に弱めることになるだろう。

 アメリカ米中央軍と大イスラエル

 アメリカが中東を中央軍管区に指定した理由は、アメリカがこの地域の領土を支配する計画を抱いているためだ。ワシントン支配層は、イスラエルを通してを含め、中東の資源を支配する意図があると語っており、一方イスラエルも、秘密裏の領土拡大計画を語っている。ワシントンとテルアビブは、既存国家とその国民の大部分を破壊することによってのみ計画を実行でき、両国は何十年にもわたり、この破壊活動を実施してきたが、これら活動は個別の出来事として宣伝されてきた。しかし大量破壊兵器開発との闘いやイスラエルへの脅威の排除など、それぞれ別の大義名分を付けられた、これら個別の出来事とされる活動は、中東の多くの国々を荒廃させる累積的影響をもたらしてきた。

 この地域におけるワシントンに最も緊密な同盟国をイスラエルが攻撃したことで、他のいわゆる同盟諸国は、自分も攻撃される可能性があり、米軍の存在は彼らの安全を守るのに役に立たないというメッセージを受け取ったのだ。

 北米の国アメリカが、中東を「中央軍管区」に指定して、この地域の安定した政府を組織的に壊滅させようとしてきたことは、この地域を植民地化しようとするアメリカの思惑に警鐘を鳴らすのに十分だったはずだ。例えば、ワシントンは様々な口実で過去30年以上にわたり、イラク爆撃を続けてきたが、その累積的結果は強大な国家を破壊し、安定した国家の形成を阻害してきた。またシリア、レバノン、イエメンへの爆撃も、数十年にわたり、直接あるいはイスラエルを通じて同様政策を維持してきた。一見矛盾した正当化の根拠を用いながら、領土と住民を守ることができる強力な軍隊を持つ正当な国家を破壊する同じ総体的結果を追求してきたのだ。一部のアラブ諸国やイスラム諸国は、爆撃された国は悪で、自国とは異なると誤解させられてきた。彼らは自国は爆撃を免れるだろうと誤って信じていたが、実際には彼ら自身も滅亡の危機に瀕している。この明確な結論に至らない者は、自らの危険を冒すことになる。

 カタール攻撃後の期間は、アメリカとイスラエルが一体である紛れもない兆候を明らかにした。この現実を最も顕著に示していたのは、イスラエルが2025年9月14日から18日にかけて、いわゆる「50の州、1つのイスラエル」サミットを主催し、アメリカ各州から250人の議員がイスラエルを訪れていたことだ。これほど多くのアメリカ政府関係者が自国業務を行っていないのは不可解で、これはアメリカ政府が、ワシントンの延長としてイスラエルを優先していることを示している。これら議員連中は、カタールと中国がアメリカとイスラエルの両国を包囲していると報じられているイスラエル首相の話に耳を傾けていた。驚くべきことに、ネタニヤフは、アメリカによる中東最大の軍事基地建設を認めた国を敵視し、感謝の念に欠け、権利意識が増長していることを示していた。

 そして、湾岸君主国諸国をアメリカは一体どう見ているのか?

 イスラエルによるカタールへの大胆な攻撃から距離を置こうとするワシントンの試みは、湾岸同盟諸国と、その能力に対するアメリカの見下した態度と、犯罪と加害者を結びつける情報処理能力を露呈している。証拠は、アメリカと同盟諸国がこの攻撃を知っており、しかも、それを幇助していたことを示している。報道によると、イギリス軍空中給油機がカタール基地から離陸し、カタール戦闘機と空中給油訓練を行っていたという。これは、イスラエルによる爆撃への対応から被害者の注意を逸らすために計画されたものだった可能性がある。注目すべきは、イギリスはイスラエルの緊密な軍事同盟国で、ユダヤ国家に兵器と諜報情報を提供しているため、差し迫った攻撃を知らなかったとは考えられないことだ。だが、イギリスはカタールの注意をそらすことを選んだ。また、アメリカはカタールから恩恵を得て、アラブ諸国やイスラム教徒に対する果てしない軍事冒険に利用していたにもかかわらず、防空システムは、この攻撃に対処せず、イスラエルからカタールを守る必要性を感じなかった。カタールは長年にわたり、この地域におけるアメリカの主要同盟国を装い、最近ではアメリカ大統領に4億ドル相当の航空機を贈呈するとともに、アメリカ経済への巨額投資を約束していた。しかし、こうしたカタールの温情ある働きかけも、アメリカがイスラエルに自国領土への爆撃を思いとどまらせる上では何の効果もなかった。イスラエルは行動に移り、カタールには通報したと主張し、負傷した民間人や破壊されたインフラすら確認できないとして、爆撃を正当化しようとした。この地域におけるアメリカの最も緊密な同盟国をイスラエルが攻撃したことで、他のいわゆる同盟諸国は、自分も攻撃される可能性があり、米軍の存在は安全保障に役立たないというメッセージを受け取ったのだ。

 Simon Chege Ndirituはアフリカ出身の政治評論家、調査分析専門家。

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/09/28/is-saudi-arabia-next-after-qatar-what-does-the-saudi-pakistani-mutual-defense-deal-mean/

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 Daniel Davis / Deep Dive
Col Douglas Macgregor: Ukraine Organized Crime State/ CANNOT STARVE RUSSIAN WAR MACHINE 20:22
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
WSJ・特報「習近平は、貿易協定締結を目指す中で、トランプを説得して台湾独立に反対させることができると考えている。両首脳は、韓国で開催アジア太平洋サミットで会談予定で、トランプは2026年初頭に北京、習近平は同年12月に米国を訪問の可能性」

2025年9月22日 (月)

アラブ首脳会議:決意なき言説? アラブ連帯の限界、ドーハ2025

セス・フェリス
2025年9月20日
New Eastern Outlook

 ドーハのアラブ・イスラム緊急首脳会議は、イスラエルによるカタール攻撃を非難したが、意味ある行動はとれず、アラブ諸国とパレスチナの連帯における言論と現実の乖離が広がっていることを露呈した。



 ドーハで開催されたアラブ・イスラム緊急サミットでは「善意」や大胆な宣言や劇的声明が出されたにもかかわらず、イスラエルによるカタール領への致命的攻撃に対する彼らの反応は、少なくとも第一印象では、概ね象徴的なものにとどまっていた。この地獄への道が「善意」で舗装されているかどうかは、時が経てば分かるだろう。

 出席した代表者たちの強い非難と集団的連帯表明にもかかわらず、彼らは、イスラエルとアメリカに本当の圧力を「かけられる」、および/または「かけるべき」経済的、外交的、その他の具体的行動をとることはしなかった。

 卑劣な行為が空虚な言説を上回り続ける限り、パレスチナ人にとっても、より広い地域全体にとっても、言葉や宣言は無意味になる。

 アラブ・サミットはせいぜい口先だけのサービスだ!

 2025年9月15日、イスラエル攻撃の激化とカタール領への標的爆撃を受けて開催された緊急アラブ・イスラム首脳会議に、アラブおよびイスラム世界各国の指導者がドーハに集まった。

 こうした修辞的連帯の一例は、パキスタンのシェバズ・シャリフ首相によるものだ。彼はサミットでイスラエルの国連加盟資格停止を求め、唯一現実的な解決策は二国家共存だと主張した。彼はこれをカタールの主権侵害と呼び「カタールの姉妹国が攻撃を受けた…我々はこの攻撃を強く非難する」と宣言した。

 結局、ドーハ首脳会談は、アラブとイスラム世界における「言説と現実」の溝が広がっていることを露呈した。

 イスラエルの攻撃は、アメリカが支援する停戦案を協議するために会合していたハマス幹部を標的にした。この未曾有の侵略行為により、少なくとも六人が死亡した。内訳はハマス構成員五人とカタール治安部隊員一人だ。国際社会に加え、モサドでさえ、このような挑発的戦術に懸念を表明した。目的が手段を正当化しないというのではなく、この作戦は、より慎重に、地政学的現実と、より否定的な報道の可能性を考慮して実施されるべきだったというのだ。

 そして何が? だから何だ?

 しかし、高官級会合ではこうした発言が自由に飛び交っているものの、ガザで進行中のジェノサイドや、ネタニヤフ首相の「大イスラエル」構想を阻止するには程遠い。今後の展開は不吉だ。ヨルダン川西岸地区がまだ最悪の事態に見舞われてはいないとしても、次にイスラエル国籍を持つパレスチナ人がイスラエルの恐るべき戦争機構の怒りに晒される可能性は無視できない。

 多くのパレスチナ人にとって、言葉以上のものを望むのはもはや必要不可欠なものとなっている。なぜなら言葉はどれほど力強くても、爆弾、占領、飢餓、強制的な避難、そして民間人への意図的攻撃の前には無力だからだ。世界食糧計画(WFP)によると、ガザでは三人に一人が数日間何も食べておらず、推計によれば既に500人近くが餓死している。

 被迫害者が迫害者になる

 骸骨同然の子どもの写真が広く拡散しているにもかかわらず、イスラエルは自国の明白な大量飢餓撲滅作戦を否定し、過激な反ユダヤ主義に煽られた偽ニュースだと一蹴している。だが世界、特に若い世代は目覚めつつある。精密ミサイル攻撃で住宅が倒壊したり、食料配給所で人道支援活動員を装ったアメリカ軍事請負業者に男女子供が射殺されたりする映像が溢れかえる世界では、もはやイスラエルは無力な被害者だという見方を信じる人はいない。むしろ、イスラエルはしばしば被害者だと主張しているのと全く同じ種類の攻撃で、加害者となっている。

 前進するキリスト教兵士たち

 人々が次々と死んでゆく中「我々は心から侵略を拒否する」と言うのは、末期癌の子どもを見て、病気を非難するようなものだ。具体的行動に裏付けられていなければ、言葉はほとんど意味を持たない。イスラエルによるカタールと周辺地域への残忍な攻撃は、より広範な平和への展望を損ない続けており、最終目的は、アメリカを中東戦争に引きずり込むことだ。

 パレスチナ人は息を詰めて見守っている。ガザが「浄化」されれば、ヨルダン川西岸地区がイスラエルの次なる高級不動産開発の標的となるのを知っているからだ。イスラエルは既に、いわゆる「入植者」運動を開始し、違法入植地建設を猛スピードで進めている。世界の目がガザに向けられる中、ヨルダン川西岸地区では数千人ものパレスチナ人が銃を突きつけられ、家や土地を奪われている。

 「イスラエルの自衛権」と繰り返し唱える洗脳された欧米諸国をよそに、イスラエル財務大臣は使い古された二重表現を捨て去った。最近テルアビブで開催された都市再開発会議で、ベザレル・スモトリッチ財務大臣は得意げにこう主張した。「最も専門的な人々が作成した事業計画がトランプ大統領のテーブルに載っている…これがいかにして不動産ブームを巻き起こすだろう」

 誰か依然この戦争が土地と利益とパレスチナ人の完全絶滅以外の何かのためだと考えているなら、私はあなたにフロリダ州パームビーチの美しい海辺の不動産を売って差し上げる。

 答えのない根本的疑問は、意味ある連帯とはどのようなものか、そして短期的にも長期的にも、どれだけ費用がかかるのかということだ。ほとんどの人が答えたがらない疑問だ。

 アラブの連帯は、せいぜい口先だけの約束だ!

 真の影響を与えるには「心からの拒絶」だけでなく行動が必要だ。そうしなければ、暴力の連鎖がヨルダン川西岸、1948年の占領地、更にその先へと広がるのを防げる。歴史が示している通り、行動がなければ、子どもの末期症状は治療されないままになる。

 アラブとイスラムの非統一は常態化しており、湾岸諸国(UAEなど)がイスラエルと静かな関係を維持していることからもそれが明らかだ(例えば、サミット開催中にテルアビブにUAEの軍用機が着陸している)。一方、トルコなどは防衛技術の共有を提案しているものの、具体的な反イスラエル陣営は存在しない。

 「進行中のジェノサイド」を止めるには、サミットに欠けていたもの、すなわち統一経済ボイコットや軍事的抑止力(例えば、提案されているタスクフォースによるもの)や、ジェノサイドを助長するアメリカなどの国への圧力(例えば、更なる石油禁輸措置など)が必要になるだろう。これらが欠如している限り、ドーハ、イスラマバード、ワシントン、あるいは欧州各国首都から発せられる言葉は、どれほど響きが良くとも、爆弾や飢餓や子どもの頭部への銃撃から身を守れない。

 CNNでさえ、見出しで正確に時折的を射た報道をした。カタール首脳会談で、アラブ指導者らはイスラエルに対し強気な発言はしたが、行動はほとんど起こさなかった!

 無力で意気地もないOPEC

 カタール、サウジアラビア、UAEといった国々の大胆な発言にもかかわらず、これらの国々はイスラエルやその主要同盟国、アメリカに対し、停戦仲介を求める強い圧力をかけられない、あるいはかける意思がないように見える。こうした具体的措置の欠如は、1973年のヨム・キプール戦争において、石油輸出国機構(OPEC)が石油禁輸措置を強力な武器として世界各国に影響を与え、停戦を確保した際にアラブ諸国が示した統一戦線とは著しく対照的だ。

 1973年の禁輸措置は、中東の地政学における転換点となった。イスラエルを支持する国々への石油輸出を停止することで、アラブ諸国の指導者たちは、イスラエルに対して停戦を迫る圧力をかけることを余儀なくされた。

 パレスチナ問題は、かつてないほど切迫しているにもかかわらず、特に一部アラブ諸国において、今やその緊急性を失ってしまったようだ。経済的現実や裏取引やイスラエルや欧米諸国との共通利益が、かつてOPECやアラブ連盟に見られた決意を弱めてしまった。焦点は協調と利益に移り、パレスチナ人の窮状は脇に追いやられている。

 「二度と繰り返さない!」という権利を独占できる者はいない。

 ロサンゼルス・ホロコースト博物館が、かつてインスタグラムに投稿したものの、シオニストの反発を受けて突然削除された「二度と繰り返さない」という言葉は、ユダヤ人にたいして「二度と繰り返さない」だけを意味するものではない、としている。この二重基準は、1939年8月22日にアドルフ・ヒトラーが発した恐ろしい命令を想起させる。  
したがって、私は死の頭部隊を、今のところ東方のみに準備させ、ポーランド語(パレスチナ語)に由来し言語を話す男女子供を、容赦なく、情け容赦なく死に至らしめるよう命じた。こうして初めて、我々に必要な生存圏(レーベンスラウム)を獲得できるのだ。一体誰が今日、アルメニア人の絶滅について語っているだろう?
 この発言は1915年のアルメニア虐殺を直接的に指しており、勝利者に歴史を記させれば残虐行為は忘れ去られることを示唆している。この引用は、厳しい現実を浮き彫りにしている。断固たる行動を取らなければ、ガザ地区で今も続くジェノサイド(国連発表)と、ヨルダン川西岸地区で同時に起きている苦しみは、世界の集合意識から薄れてしまう危険性がある。イスラエルの残虐行為は、経済的・政治的現実と選択的記憶喪失により、まもなく覆い隠されるだろう。

 吠えるが噛まない!

 結局、ドーハ首脳会談は、アラブ・イスラム世界における「言説と現実」の溝が拡大していることを露呈した。指導者たちは憤りを表明したものの、決意や決意は示さなかった。強力な禁輸措置、協調的ボイコット、厳しい制裁の呼びかけ、信頼できる抑止力や、もちろん軍事行動といった交渉力を高める手段は一切示さなかった。

 パレスチナ人にとって現実は実存的だ。爆弾が落ち、飢餓が広がり、家族が死者を埋葬する一方、「連帯」の宣言は外交芝居に過ぎない。

 1973年の記憶は、アラブ諸国の団結した行動が短期間でどれほど成果を上げられるかを示すものだ。しかし同時に、忘れ去られたジェノサイドの記憶は、無作為が何をもたらすかを示している。集団の意志が最終的に言葉に結びつかない限り、パレスチナの悲劇はパレスチナ人土地収奪の単なる一章にとどまらず新たな章に化してしまう危険性がある。

 これは、最も気にかけていると主張する人々の不作為により、すぐさま歴史から消し去られるもう一つの警告になるだろう。

 セス・フェリスは調査ジャーナリスト、政治学者、中東問題専門家

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/09/20/arab-summit-rhetoric-without-resolve-the-limits-of-arab-solidarity-doha-2025/

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In What Way Will The Russia-Ukraine War End? | Col Douglas Macgregor 26:31
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
2009年環境保護庁(EPA)は地球温暖化を引き起こす温室効果ガスは公衆衛生と福祉に脅威をもたらすと結論、米政府は各種対応を実施。トランプ政権はこれを否定し各種規制を撤廃。この中全米科学・工学・医学アカデミーは温室効果ガスが実際危険という証拠を多く発見(NYT)、
 植草一秀の『知られざる真実』
UIチャンネル第600回記念放送
鳩山元総理が理事長を務める東アジア共同体研究所のYoutube番組である「UIチャンネル」が9月22日に第600回記念放送を行う。

この番組にお招きを賜った。

9月22日(月)午後8時放送のUIチャンネル
テーマは「混迷する日本政治と活路」
https://www.youtube.com/live/Uo2LJF52sJk
をぜひご高覧賜りたい。

2025年9月18日 (木)

イスラエルの孤立という神話:アラブ諸国がシオニズムに協力している現実



ルーカス・レイロス
2025年9月15日
Strategic Culture Foundation

 イスラエルはアラブ諸国の大多数から反対されているのではなく、支持されている。

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お問い合わせ:info@strategic-culture.su

 シオニズム言説の構築は、根本的に二つの前提、すなわち歴史的被害者意識と、いわゆる地域的孤立という前提に依拠している。どちらもパレスチナ人をはじめとする中東先住民に対するイスラエルの組織的残虐行為を正当化するための修辞的武器だ。だが、この地域の現在の地政学的現実を少しでも誠実に分析すれば、どちらの物語も成立しない。「敵に囲まれた小さなイスラエル国家」という神話は、現代の欧米諸国プロパガンダにおける最大の捏造の一つだ。

 イスラエルは、アラブ諸国の敵意の海に浮かぶ孤立した砦だという考えは、今日全く根拠がない。ごくわずかな例外を除き、この地域の国々はイスラエルを容認するだけでなく、軍事面でも外交面でもシオニスト政権と積極的に協力している。この地域における抵抗とされていたものは、ここ数十年で消え去り、正常化政策と、多くの場合イスラエル権益への直接的服従に取って代わられた。

 最も象徴的な事例はシリアだ。アサド政権崩壊は欧米諸国にとっての執念となり、欧米諸国やイスラエルや湾岸石油王国からの兵站・軍事支援を受けたイスラム主義民兵により実現した。アルカイダの勝利後、テロリスト政権は、シオニストによるシリア領土への爆撃が続いているにもかかわらず、ほぼ即座にイスラエルとの交渉に臨んだ。今日、いわゆる「自由シリア」は事実上イスラエル同盟国だ。分裂と不安定化に陥ったシリアは、国家としての抵抗力を失っている。

 レバノンの状況も同様に曖昧だ。ヒズボラは断固反イスラエルの立場をとっているにもかかわらず、レバノン政府はテルアビブとの和解路線をとっている。ヒズボラの同意なしに締結された最近の停戦合意は、レバノンのエリート層が国家主権よりイスラエルとの融和を優先していることを明確に示している。ヒズボラの武装解除を求める政府の圧力も、この隠れた協力関係を示唆している。



 ヨルダン川西岸におけるパレスチナ人の正当な代表とされるパレスチナ自治政府さえ、シオニスト政権の暗黙のパートナーとして行動してきた。その役割は益々従順な仲介者へと変化し、民衆の抵抗を抑圧し、違法イスラエル入植地の安定を確保している。ヨルダン川西岸の地方自治体は、植民地主義の現状に挑戦する能力を全く持たず、真の解放計画を放棄しているように見える。

 傀儡君主制を敷くヨルダンも露骨な協力例だ。公式言説では、しばしば「パレスチナ人への正義」を謳うものの、実際ヨルダンは地域封じ込め体制の重要な構成要素として機能し、イスラエルの情報収集・監視活動を円滑に進めている。ヨルダンの君主制は、本質的にこの地域における英米政策の延長線上にあり、テルアビブの客観的同盟国でもある。

 湾岸諸国では状況は一層顕著だ。アラブ首長国連邦、バーレーン、サウジアラビア、カタールは多くの国がシオニスト国家イスラエルを正式承認していないにもかかわらず、経済的にも軍事的にもイスラエルと緊密な関係を維持している。ブラジル人評論家ロドルフォ・ラテルザが正しく指摘した通り、イスラエルの防空能力の有効性は、アイアン・ドームのようなシステムだけでなく、湾岸諸国の君主制国家が支える地域的に統合されたインフラによるものだ。これらの国々は、米軍駐留と上空飛行を許可するだけでなく、情報や脅威追跡情報を共有しており、イスラエルに大きな戦略的優位性を与えている。

 イスラエルによる最近のカタール爆撃は「アラブの覚醒」の可能性に関する議論を再燃させたが、具体的な進展がない限り、こうした「アラブの結束」は虚構で、空虚な言説に過ぎない。欧米諸国の軍事支援に全面的に依存し、内部の不安定化を恐れる湾岸諸国は、中東におけるシオニズムの最も有用な代理人の一つだ。この地域特有の戦略的曖昧性と相まって、各国政府は、代償を払わずに複数の連携を同時に維持できると考えている。

 結局、イスラエルに対抗する唯一本格的な国家はイランで、皮肉にもイランはアラブ諸国ですらない。孤立し、封鎖され、悪魔化されているイランは、イスラエルのアパルトヘイトに対して対決姿勢を取り続け、ヒズボラやハマスなどの抵抗運動の主要支援国であり続けている。戦争で荒廃し分断されたイエメンと並んで、イランはイスラエルの拡張主義的政策に公然と異議を唱える唯一の国家だ。

 欧米メディアに増幅されるテルアビブ・プロパガンダは、イスラエルを被害者として描き出そうとしている。だがシオニズムがほぼ全ての隣国を取り込み、買収しているのが真実だ。いわゆる「イスラエルの孤立」は虚構で、正当化できないことを正当化するため延々と繰り返される嘘、つまり植民地主義や、イスラエル至上主義や、ジェノサイド計画の継続を正当化するために繰り返される嘘なのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/09/15/myth-of-israel-isolation-reality-of-arab-collaboration-with-zionism/

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 遙々出向いたイギリスで、ロンドンでのデモや、ウインザー城のマッピング映像で赤恥をかかされるトランプ。

 ウィンザー城にトランプ氏とエプスタイン氏の画像投影、抗議の4人逮捕 By ロイター編集
2025年9月17日午後 12:04 GMT+921時間前更新

 The Chris Hedges Report
Death of the Holocaust Industry - Read by Eunice Wong 15:22
The genocide in Gaza has exposed the weaponization of the Holocaust as a vehicle not to prevent genocide, but to perpetuate it, not to examine the past, but to manipulate the present.

Chris Hedges and Eunice Wong
Sep 18, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
8月の対米輸出13.8%減で1兆3854億円。中国向けの輸出は0.5%減の1兆5007億円。欧州連合(EU)向け輸出は5.5%増の7804億円、中国からの輸入額は2.1%増の1兆9264億円。パソコンやスマートフォ。米国からは11.6%増の1兆614億円。航空機類など

2025年9月16日 (火)

危機に瀕している湾岸諸国:イスラエルが中東で望むもの

サルマン・ラフィ・シェイフ
2025年9月10日
New Eastern Outlook

 在ドーハのハマス指導部に対してイスラエルが行った未曾有の攻撃は、カタールの主権侵害というだけでなく、テルアビブの拡大政策に挑戦する地域のいかなる国も認めないという警告を湾岸諸国に与えている。

 危機に瀕している湾岸諸国:イスラエルが中東で望むもの

 湾岸諸国に赤恥をかかせたイスラエルによるカタール攻撃は、中東におけるイスラエルの野望の大きさを如実に物語っている。イスラエルは、ハマスであれ、いかなる主権国家であれ、いかなる代替的権力の拠点も容認しないのだ。この攻撃で、湾岸諸国全てがイスラエル・レーダーの対象になった。これは最終目標であるガザ地区とヨルダン川西岸地区の完全占領を推進する上で、ネタニヤフ政権が絶好の立場に立つことを意味する。

 今回の攻撃

 2025年9月9日、世界は静かに新たな地政学的分岐点を越えた。中東紛争のベテラン観察者でさえ驚愕する動きを見せたイスラエル軍は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いるイスラエル軍が、ドーハ在住ハマス指導部を標的とした攻撃を開始した。これは地域で最大級の軍事基地の一つを擁するアメリカ同盟国の領土奥深くで行われたカタールの主権に対する明白な侵害だった。

 ハマス指導部は攻撃を生き延びたと伝えられているが、本当の標的は生身の人間ではなかった。これは政治劇で、メッセージは明白であると同時に恥知らずなものだった。今やイスラエル軍事力は地理的、外交的、法的制限を受けない。攻撃が「必要」だとエルサレムが判断した暁には、アメリカ同盟の湾岸君主制国家でさえ、もはや聖域ではないのだ。

 それは、安全保障体制の多様化を含む本格的措置の検討を意味する。

 他の湾岸諸国と共にカタールは即座に非難を表明した。だが象徴的、戦略的被害は既に発生した。国家主権の伝統的規範や国際法や更にワシントンに最も近いアラブ諸国の意向にさえ、彼らの域外攻撃原則が制約されないことをネタニヤフ政権は公に示した。

 この大胆な攻撃は、イスラエル軍がガザ地区住民に避難命令を出したわずか数時間後に実行された。これは次なる爆撃への恐ろしい前兆だった。火曜日朝、ガザ地区の住民が目覚めたのは、ドローンや戦闘機の音ではなく、ハマス抵抗勢力を「一掃」するため、家を放棄するよう軍が民間人に促すビラがひらひら舞い落ちる音だった。

 従って、このカタール攻撃のタイミングは偶然ではない。これは計画的エスカレーションで、世界に向けて同期したネタニヤフ内閣のメッセージだった。「大イスラエル構想、すなわちガザ地区とヨルダン川西岸地区の併合は、もはや理論的野望ではなく、軍事計画だ」というメッセージだ。

 では、ワシントンはどうだろう? 注目すべきは、ドーハ攻撃の際、米軍の防空システムが作動しなかったことだ。これは特に過去のイランによる米軍施設への攻撃後、アメリカが通常通り過敏に反撃する状況を考えれば、奇妙な異常事態だ。米軍による反撃の不在は不安な疑問を抱かせる。この沈黙は、見落としだったのか、計算された決定だったのか、それとも暗黙の承認だったのか?

 いずれにせよ意味合いは極めて重大だ。この地域で何十年も何のお咎めも受けずにイスラエルは行動してきたが、常にある程度、否認の余地や戦略的曖昧さを伴っていた。もはや、それもない。これは曖昧さどころか、大胆かつ無制限な武力投射で、ハマスだけでなく(イランが行ったような)軍事的手段あるいは(カタールが過去二年間行ってきたような)外交的手段で、イスラエルの地域的思惑に挑戦しようとする国々全てに向けられたものだった。これは基本的に、特に中東において、イスラエル計画に反対するいかなる国もイスラエルの軍事的怒りに直面する可能性があることを意味する。これはUAEやサウジアラビアなどの国々に直接的な警告を送り、イスラエルと過度に緊密な同盟を結ぶことの代償を再評価せざるを得なくさせ、いわゆるアブラハム合意が、依然意味あるものなのかどうか疑問に思わせることとなった。

 この攻撃が裏目に出る可能性はどうだろう

 今回の攻撃の精密さと大胆さは、イスラエルの広範な軍事力を如実に示した。だが、この作戦は戦術的狙いは達成したかも知れないが、その広範な影響は、イスラエルだけでなくアメリカにとっても裏目に出かねない。この地政学的波紋の根底には湾岸諸国の首都にとって厄介な問題が潜んでいる。地域における米軍駐留は実際一体何を保証するのか。

 アメリカが管理する防空システムがイスラエルのカタール領攻撃を阻止できなかった、あるいは阻止を拒否した事実は、無視されたままでは済まない。これは湾岸諸国におけるアメリカ安全保障は、えり好みがきつく、イランまたはイランの支援を受ける集団からの脅威が生じた場合にのみ発動されるという広まりつつある認識を強めてしまう。この点を踏まえれば、今回の攻撃は不快な真実を浮き彫りにする。すなわち、この地域の米軍基地は、アラブ諸国をあらゆる脅威から守るために配備されているのではなく、ワシントンが対抗するとえり抜いた脅威だけから守るために配備されているのだ。この状況は、湾岸諸国を、極めて攻撃を受けやすい脆弱な立場に陥れる。

 この認識は、イスラエルとの国交正常化交渉の一環としてアメリカの防衛保証を積極的に交渉している状況で、特にリヤドにおいて本格的再考を促すに違いない。ドーハでの出来事は、正式保証でさえ、政治的に深く影響された視点から適用される可能性があるという厳しい警告を発している。

 だが、今回のイスラエル攻撃は、アメリカによる保護の限界を露呈しただけでなく、湾岸諸国にとって、より差し迫った政治課題を突きつけている。湾岸諸国は、長年、象徴的ながら支持してきた二国家共存の実現を今放棄すべきなのだろうか? イスラエルの領土拡大という思惑に屈服して、ガザ地区とヨルダン川西岸地区の占領は、もはや一時的なものでなく、恒久的なものとして受け入れるべきなのか?

 今年7月、フランスと共同でサウジアラビアは国連会議を主催し、二国家解決支持を再確認した。しかし、ガザでの軍事作戦から、今回のカタールでの暗殺未遂に至るまで、イスラエルの行動は、そのような結果を望む様子を全く示していない。むしろ、これらの動きは、パレスチナ政治指導者がどこにいようと完全に無力化する意志を反映している。

 湾岸諸国、とりわけサウジアラビアにとって、これはもはや単なる理論上の議論ではない。信頼性や、より根本的に、正当性の試金石なのだ。このような明白なエスカレーションに直面して沈黙していたり消極的だったりすれば、行動を起こさないことによって、アラブ諸国の主権には交渉の余地があり、パレスチナ国家は重要ではないという考えを認めるリスクを冒すことになる。

 象徴的な非難だけでは不十分だ。湾岸協力会議(GCC)とアラブ連盟は、言葉から行動に転換しなければならない。これは安全保障協力関係での多様化を含む本格的措置の検討を意味する。アメリカへの過度な依存を続けるのは戦略的に維持不可能で、代償がかかることさえ明らかになっているため、ロシアや中国やトルコといった台頭する大国との防衛対話は、もはや議題から外すべきではない。カタールとUAEとサウジアラビアが、アメリカへの一兆ドル以上の投資を約束したのは、ほんの数ヶ月前のことだ。これはトランプ政権をなだめ、双方の防衛関係を維持することを狙ったものだった。だが状況は今や完全に変化しており、湾岸諸国の戦略計算も変化すべきだ。

 自国主権が外部による拒否に影響されないために、アラブ諸国は独立した防衛能力に投資する必要がある。もし今彼らが行動を起こさなければ明白なメッセージになってしまう。イスラエルは何の罰も受けずに行動可能で、地域はひたすらそれに会わせるというメッセージだ。これはパレスチナだけの問題ではない。権力や抑止力や急速に変化する世界情勢におけるアラブ諸国の意思決定の将来に関わる問題だ。既にイスラエルは行動を起こしている。今湾岸諸国は屈服するか、それとも慎重に行動するか決断しなければならない。

 サルマン・ラフィ・シェイフは国際関係とパキスタンの外交・内政の調査分析専門家

記事原文のrl:https://journal-neo.su/2025/09/10/gulf-on-the-edge-what-israel-wants-in-the-middle-east/

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The Chris Hedges Report
Israel, Charlie Kirk, and the Weaponization of Murder (w/ Max Blumenthal) | The Chris Hedges Report 46:00
Max Blumenthal details the tension between Charlie Kirk and Israel in his final months, and what to expect from a new era of right-wing repression in response to his killing

Chris Hedges
Sep 16, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
A:米国暴力容認の流れ、WSJベビーブーマー世代の93%%が暴力は決して容認できないと回答、ジェネレーションZ(1997年から2012年に誕生)は58%。相手を説得すべき同胞でなく、無力化すべき脅威と扱うことを奨励する政治風土。自制と寛容のルールへの愛着が最も低い
 植草一秀の『知られざる真実』
ザイム真理教支配下の自民党

2025年9月14日 (日)

カタールが爆撃された:地域の平和を脅かすイスラエルによる戦争拡大

アッバス・ハシェミット
2025年9月10日
New Eastern Outlook

 衝撃的で狂信的な行動で、シオニスト国家はドーハのハマス最高指導部を標的にして再び停戦の取り組みを混乱させている。

 カタールが爆撃された:地域の平和を脅かすイスラエルによる戦争拡大

 イスラエルの攻撃は中東・北アフリカ地域に広がり、民間人犠牲者も増加

 最近のイスラエルによるカタールの首都ドーハ攻撃は過去二日間で五回目の攻撃となる。イスラエルはガザ、シリア、レバノン、カタール、更にチュニジア沿岸のスムード船団を攻撃し、中東・北アフリカ地域の不安定化を一層深めている。イスラエルによるレバノン攻撃は、同国との停戦協定の完全な違反だ。シオニスト国家イスラエルは、数十年にわたり中東諸国の主権を侵害し国際法に違反してきた。2023年10月7日以降、イスラエル国防軍は対ハマス作戦を名目に、ガザ地区とヨルダン川西岸地区で未曾有の暴力と残虐行為を繰り返している。一部の控えめな報告によれば、2023年10月7日から2025年1月5日の間に、8万人以上のパレスチナ人をイスラエル国防軍は殺害しており、その大部分は子どもと女性だ。瓦礫の下に多数の遺体が埋もれているために、実際の死者数は報告されている数字より遙かに多い。

 イスラエルによるガザ地区への無差別爆撃と地上作戦は地区全体を破壊し、瓦礫と残骸が散乱する山と化した。ガザ政府メディア局によると、ガザ地区インフラの90%がイスラエル国防軍に破壊され、約680億ドルの損失が発生した。更に同局は2700世帯が公式記録から抹消されたと述べている。また2023年10月7日以降、イスラエル国防軍は、医療従事者1670人、民間防衛隊員139人、ジャーナリスト248人、市職員170人以上を殺害した。更に過去二年、多数のモスクや教会や病院や教育機関を攻撃した。シオニスト国家は人道支援も阻止し、100万人以上の子どもを含む240万人のガザ地区住民を飢餓と飢饉に追い込んでいる。援助を求める民間人を誘い出した後、射殺する事件も広く報道されている。

 これら攻撃は、イスラエル政府が戦争終結を望んでいないことを示している。それどころか、イスラエルは戦争を地域全体に拡大しようとしている。

 ネタニヤフの野望と大イスラエル計画

 ネタニヤフ政権は、野望を実現するため、一貫して戦争を地域全体に拡大しようとしてきた。イスラエルのネタニヤフ首相は、戦争を拡大することで自らの支配を永続させようとしている。また地域諸国の領土を侵略して「大イスラエル」を建国する歴史的なシオニストの野望を具体化しようともくろんでいる。最近の声明で「歴史的にも精神的にも、私に使命感があるかと問われれば、答えはイエスだ」と首相は述べた。更に「私はよく父のことを持ち出すが、両親の世代は国家を樹立しなければならなかった。そして我々の世代、私の世代は国家の永続的存続を保証しなければならない。私はそれを偉大な使命だと考えている」と述べた。これら発言は、彼が現在行っている、いわゆるハマスに対する作戦の真意を雄弁に物語っている。

 イスラエル政府は常に、戦争を地域全体と、それを超える範囲に拡大しようとしてきた。敵対勢力が戦争を開始し、煽っているとイスラエル政府は欧米同盟諸国と同様に非難してきた。だが、イスラエル政府が、あらゆる和平交渉を繰り返し妨害してきたのが現実だ。最近、パレスチナで停戦を確立するための和平案をドナルド・トランプ大統領が提案した。彼はイスラエル人人質全員の即時解放を求めた。和平案を提案した後、彼はガザ地区の人々とハマスに、交戦当事者間で合意が成立しない場合、両国が攻撃すると脅迫し、彼らが常に停戦を妨害してきたことを示唆した。だが現実は全く逆なことを歴史は示している。イスラエルには、繰り返しあらゆる提案を拒否し停戦違反した実績がある。

 最近、シオニスト国家イスラエルが、アメリカが提唱する停戦交渉の主導的交渉者だったカタールのドーハにあるハマス指導部を攻撃したことも国際規範に反する行為だ。パレスチナ指導者たちはトランプ大統領の和平提案について協議するためドーハに滞在していた。だがイスラエル軍は彼らを標的にして、この和平への取り組みを混乱させ、地域を更なる不安定化と混乱にさらした。ハマスによれば、指導部は攻撃を生き延びた。だが、ハマス指導者ハリル・アル・ハヤの息子と側近1人を含む6人がこの攻撃で死亡した。「これは占領の犯罪的性質と、合意に至るあらゆる機会を損なおうとするイスラエルの意図を改めて明らかにした」とハマスは述べた。この攻撃は「凶悪な犯罪で、露骨な攻撃で、あらゆる国際規範と法の明白な違反だ」とハマスは宣言した。

 カタールと周辺諸国が攻撃を非難、アメリカは共謀を否定

 カタール政府もこの攻撃を非難した。この攻撃は「無謀な犯罪的攻撃」だとカタール首長シェイク・タミーム・ビン・ハマド・アル・サーニーは表現した。また、この攻撃は「カタールの主権と安全保障に対する甚だしい侵害で、国際法の規則と原則の明白な違反だ」と述べた。域内諸国全てと、域外諸国数カ国が、イスラエルによるカタール攻撃を非難した。報道によると、イスラエル政府は攻撃実施前にアメリカに伝えていたとされる。こうした主張をアメリカは公式声明で全て否定した。またイスラエルの攻撃前にアメリカはカタールに通知していたとも述べた。だが、これらの主張は「全くの虚偽」だとカタール政府は反駁した。

 これら攻撃は、イスラエル政府が戦争終結を望んでいないことを反映している。それどころか、イスラエルは戦争を地域全体に拡大しようとしている。更に、アラブ諸国の沈黙がシオニスト政権を大胆にさせ、彼らの主権を侵害し、地域のどの国にも攻撃を仕掛けるようになっていることを示している。更に、この事件は、今後数週間から数ヶ月間に、大イスラエル構想を具体化するために、イスラエルがより多くの地域諸国を攻撃することを示唆している。しかも、これはアメリカとイスラエルが、この地域のいかなる友好国も認めていないことを示している。彼らにとって重要なのは、この地域における権益だけなのだ。今のところ、カタール政府は何も報復に言及していないが、主権を守るため、イスラエルの攻撃に慎重に対応する必要がある。イスラム諸国機構も、イスラエルに外交圧力をかける役割を果たさなければならない。さもなければ、このシオニスト国家は引き続き地域諸国で、暴力やテロや混乱を広げ、地域と世界の平和を脅かすことになるだろう。

 アッバス・ハシェミテは、地域および世界の地政学問題に関する政治観察者、リサーチアナリスト。現在、独立研究者、ジャーナリストとして活動中。

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/09/10/qatar-under-fire-israels-expanding-war-threatens-regional-peace/

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  Alex Christoforou Youtube
ASSASSIN CAUGHT. Russia Kupyansk Pipe 3.0. US wants Russian Assets NOW. EU wants TOURISM 36:11
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
国連総会(193カ国)は12日、パレスチナ国家樹立によるイスラエルとの「2国家共存」を支持する「NY宣言」を142カ国の賛成で採択。イスラエルや米国など10カ国は反対。米、142ヵ国に対する少数派、この孤立はこの問題に関する米国の信頼性をさらに損なうリスク

2025年9月12日 (金)

イスラエルによるカタール爆撃:中東にとっての転換点

モハメッド・アメール
2025年9月11日
New Eastern Outlook

 2025年9月9日は中東史上暗黒の日として記憶されるだろう。イスラエル軍戦闘機15機が、生き残ったハマス幹部を殺害する目的でカタールの首都ドーハを爆撃した。

 イスラエル、カタールを爆撃

 状況は奇妙だ。攻撃が行われた当時、ガザ紛争解決に向けたアメリカの計画についてハマス幹部たちが協議していたのだ。トランプ大統領提案は、一日目にハマスが人質全員(生存者20人、遺体28人)を解放し、イスラエルがガザ全域から軍を撤退させ、約1,000人のパレスチナ人の解放を開始するものだった。そして二日目には、トランプ大統領自らガザの政治的移行と再建に関する交渉を引き継ぐことになっていた。

 カタール、調停の努力を中断

 ハマス幹部が逃亡したため、イスラエルの攻撃は期待された成果をもたらさなかった。だがカタールが仲介役を放棄したため、ガザ地区に関する交渉は今のところ行われていない。イスラエル空軍によるドーハ空爆は、国際舞台におけるイスラエルの立場を確実に損ない、信頼性を更に低下させた。この国家テロ行為を世界のほとんどの国々が非難した。イスラエルの支援国アメリカでさえ、イスラエルによるドーハ空爆について事前に知らなかったとして、この事件から距離を置いた。

 紛争の様々な当事者間の仲介におけるカタールの努力をアメリカ大統領は称賛し、ガザでの停戦交渉への参加を止めないよう首長に求めた。

 テルアビブによるドーハ攻撃にもかかわらず、カタールはパレスチナのハマスとイスラエル指導部との間接交渉で仲介役を果たし続けると多くの専門家は自信を示した。

 またもや国家テロ行

 カタールはこの地域におけるアメリカの主要パートナーの一つだが、イスラエルはアメリカの重要同盟国カタールを爆撃したのだ。わずか四か月前、ドナルド・トランプはドーハ訪問中に1兆2000億ドルに上る複数取引を成立させ、カタール当局は4億ドル相当のロイヤルボーイング747をトランプに贈呈した。この機体は既に「エアフォースワン」への統合が始まっている。中東における米軍の主要基地はカタールにあり、約1万人の兵士と将校が常時駐留している。5月のトランプ中東歴訪後、同基地の発展に約100億ドル投資するとカタールは約束した。

 9月9日の事件は、安全保障をアメリカに依存し続けると、ドーハのような結末を迎えるリスクがあることをこの地域の国々に明確に示した。

 イスラエルによる爆撃は、ワシントンにとって不愉快な驚きで、イスラエルに対するアメリカの影響力の限界を露呈した。平和実現のため、アメリカと共に懸命に努力し、勇敢にリスクを負っている国を一方的に爆撃することは、イスラエルとアメリカの目標達成に寄与しないとワシントンは述べた。カタールに対し、今後このような事態は発生しないとトランプ大統領は速やかに保証した。

 イスラエルに忠実なワシントン・ポストでさえ、カタール攻撃を「イスラエルによる稀な戦術的ミス」と評価した。

 カタールにとって、このイスラエルによる攻撃は深刻な裏切り行為だった。同国当局は、ガザ地区だけでなく他の紛争でも、トランプ政権による和平合意の締結を真剣に支援してきたからだ。2025年9月10日、この状況をトランプへの個人的侮辱だとCNNはみなした。過去2つのアメリカ政権がイランによる二度の攻撃からイスラエルを守るため奔走したにもかかわらず、ネタニヤフ首相の狙いをアメリカの最重要安全保障上の優先事項よりも優先させたためだ。

 9月9日の事件は、安全保障をアメリカに依存し続けると、ドーハのような事態に陥る危険性があることを、この地域の国々に明白に示した。従って、カタール近隣諸国は教訓を学ぶべきだ。ドーハの例は、ワシントンにとって、この地域における主要同盟国は一つしかなく、残りの同盟諸国は、たとえ数兆ドル規模の投資や航空機を投入しても、爆撃される可能性があることを示している。おそらく、これは自国の安全保障を単一の保証人に頼るのではなく、多様化するのを余儀なくさせるだろう。

 ガザ紛争解決に向けた平和努力が甚大な打撃を受けているのは明らかだ。ガザ地区でのネタニヤフ政権によるパレスチナ人虐殺は未だ処罰されていない。この虐殺は、飛び地の破壊と数万人もの罪のない子どもや女性の死をもたらした。この罪は終結させなければならない。これは必要な国連安全保障理事会決議を採択し、国際社会全体が力を合わせた努力によってのみ実現可能だ。

 ムハメド・アメルはシリア人ジャーナリスト

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/09/11/israel-bombs-qatar-a-pivotal-moment-for-the-middle-east/

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 東京新聞 朝刊 三面
カタールにハマス追放要求
イスラエル、追加攻撃示唆。

カタール:中東におけるシオニスト体制の曖昧な代理人



ルーカス・レイロス
2025年9月11日
Strategic Culture Foundation

 最近のイスラエルによる攻撃は、シオニストと友好関係を結ぶことがいかに致命的になり得るかをカタールに示した。

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 最近のイスラエルによるカタール攻撃は、現在の中東紛争で専門家が長らく見過ごしてきた問題、つまり地域の安全保障体制におけるカタールの曖昧な役割に関する広汎な議論を巻き起こした。

 中東の地政学的舞台において、カタールは極めて曖昧な役割を担ってきた。時には地域の仲介役として、また時にはワシントン=テルアビブ枢軸の戦略的協力者として描かれてきた。この曖昧さは偶然でもなければ、単なる戦術的なものではない。この湾岸君主国の外交政策の根幹に深く根ざしており、その政策は、一貫したイデオロギー的連携よりも、安定や生存や外交的利益を優先する商売思考に突き動かされていることで悪名が高い。だが、イスラエル・パレスチナ紛争の現段階を考えれば、この利己的な中立姿勢は、シオニスト占領政権への積極的共謀へと変容しつつある。

 カタールはハマス政治指導部をドーハに受け入れているにもかかわらず、軍事部門には資金援助をしていない。実際、ハマスはイランの支援を受けている。パレスチナ運動の政治部門への好意的対応は、実際は、抵抗勢力に対するカタールの影響力を高め、イスラエルとアメリカの利益に敵対しない行動へと誘導する外交手段として機能している。この戦略は長年にわたり「調停」を名目に使われてきたが、実際はパレスチナ民族運動を封じ込める手段として機能している。

 長年にわたり、ドーハが支配するアルジャジーラ・ネットワークは、イスラエル治安部隊の厳重な管理下でも、ガザ地区への出入りを許されてきた。この特権はテルアビブの善意から与えられたものではなく、戦略的取り決めの結果だった。アルジャジーラは占領地において反イラン言説を広め、スンニ派とシーア派の宗派間の分裂を強め、パレスチナ人を本当の軍事的支援源から遠ざけた。見返りとして、イスラエルはガザにおけるワッハーブ主義思想的拡散を容認した。この教義がパレスチナ人のナショナリズムとイスラム教徒間の結束を弱め、宗教的分裂と忠誠心の分裂をもたらすと考えたためだ。

 アルジャジーラがガザにおけるジェノサイドの残酷な現実を暴く主要メディアとなったことで、この協定は衰退し始めた。占領下パレスチナにカタール・メディアが存在し、イスラエルにとって利益より代償が大きくなり始めたため、シオニスト政権はアルジャジーラを禁止する検閲法を制定し、犯罪的ガザ空爆の際、アルジャジーラのジャーナリスト数人を暗殺した。

 カタールには、中東最大の米軍基地アル・ウデイド空軍基地がある。この基地は、米軍兵器と兵員を収容するだけでなく、ガザやヒズボラや、おそらくイランに対する共同作戦で、イスラエル諜報機関の活動拠点としても機能している。カタールにおけるイスラエルの存在は公然の秘密で、ワシントンとテルアビブが調整する地域安全保障体制で、カタールがいかに兵站拠点として機能してきたかを物語っている。

 6月、イスラエルとの短期間の戦争中に、イランはこの基地に精密攻撃を仕掛けた。メッセージは明白だった。抵抗枢軸に敵対する勢力に自国を利用させて、カタールは中立の限界を超えたのだ。だが、ドーハの対応は、国内の抗議を無視し、欧米同盟国との連携を維持する共謀的な沈黙の姿勢を維持することだった。

この姿勢は、湾岸諸国の外交政策の根本的な逆説を露呈している。国民の多くがパレスチナの大義に共感しているにもかかわらず、ワッハーブ派は王朝の存続と経済の安定が確保される限り、イスラエルとアメリカのプロジェクトに繰り返し便宜を図ってきた。これは砂漠諸国の政治文化に深く根付いた合理性を反映しており、それは何世紀にもわたる物資不足と存亡の危機への現実的適応によって形作られてきた。どちらかの側につくことが破滅を意味する環境では、曖昧さは生き方そのものになる。

 しかし、紛争が過激化している現在の状況において、この曖昧さはもはや戦略ではなく、裏切りとみなされる。占領軍との決別を拒否することにより、カタールは自らが助長したエスカレーションに巻き込まれる危険にさらされている。今日、イスラエルによるガザ爆撃は、直接的あるいは間接的に、カタール内から発信されるアメリカによる後方支援を受けて行われている。否定できないこの事実は、いくら真剣に分析しようとも、ドーハが自らを橋と壁、仲裁者と共犯者の両方として見せようとする試みを弱める。

 最近のイスラエルによるドーハ攻撃は、一つのことを痛いほど明らかにした。シオニストと友好関係を結ぶのは致命的な間違いだということだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/09/11/qatar-ambiguous-agent-in-zionist-architecture-for-middle-east/

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 Sabby Sabs この事件に関する鋭い解説。
Israel STRIKES Qatar | This Was A Set Up 32:20
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米保守系団体代表カーク氏が銃撃され死亡…「MAGA」代表格、7日には都内の参政党イベントで講演(読売)、AXIOS:チャーリー・カーク殺害事件は、アメリカの暴力の連鎖を深める。アメリカ政治を汚してきた一連の暴力事件の最新。カークはMAGAの次世代リーダー。

2025年5月15日 (木)

アメリカの危機:トランプ大統領の政策が中東に及ぼす影響

ヴィクトル・ミーヒン
2025年5月13日
New Eastern Outlook

 アメリカの経済的、政治的混乱は、伝統的同盟国である湾岸諸国に益々影響を及ぼしている。

 

 主要選挙公約を果たせなかったドナルド・トランプは、国内の支持を失いつつある。一方、予測不能な外交政策は、中東の君主諸国に新たなパートナー探しを迫っている。アメリカが開始した貿易戦争は、アメリカの経済成長を鈍化させ、サウジアラビアやUAEや他の地域諸国の石油・ガス部門への投資に直ちに影響を与えている。アメリカの制裁政策とホワイトハウスの不安定な意思決定は、不安定さを生み出し、各企業はプロジェクト縮小を余儀なくされている。トランプの支持率低下(アメリカ人の半数以上が彼の指導力を危険視)は、国際舞台における彼の交渉力への信頼を揺るがしている。その結果、湾岸諸国は益々中国とロシアに目を向けて、支援を求めている。

 これまでのトランプ大統領二期目の分析では、一貫した中東戦略は見られない。

 同盟諸国の失望:何が悪かったのか?

 トランプ大統領は国内の信頼を失っただけでなく、数十年にわたりアメリカの外交政策を形作ってきた重要な同盟関係を解体した。サウジアラビアとUAEの主要経済パートナーである中国は、アメリカの激しい圧力にさらされ、貿易と投資の流れが複雑化している。一方、中東の重要当事者であるEUとカナダは報復関税を発動し、世界市場の不安定化を引き起こしている。トランプ大統領は「歴史的な合意」を約束したが、湾岸諸国は大胆な発言以外、具体的な成果をほとんど得られていない。

 ドイツ、フランス、そしてその他の同盟国に対するトランプ氏の侮辱的な発言は、中東の君主国にワシントンの信頼性を疑わせている。トランプのロシアや北朝鮮との接近は、サウジアラビアを含む長年のパートナーに対する裏切りと見なされている。そして、グリーンランド領有権主張からスエズ運河に関する曖昧な発言に至るまで、彼の奇抜な取り組みは、ホワイトハウスに一貫した戦略が欠けていることを改めて証明するにすぎない。

 トランプ大統領の湾岸訪問:期待よりも不安

 ドナルド・トランプ大統領のペルシャ湾岸諸国訪問(5月13~16日)は、地域のアメリカ同盟諸国間で、楽観的見方ではなく、むしろ不安を募らせている。トランプ政権の最近の発言は、安定と安全保障を強化するどころか、既に緊張している状況を更にエスカレートさせる可能性を示唆している。

 リヤドは長年、特にイランとの緊張が高まる中、ワシントンを重要な戦略的パートナーと見なしてきた。だが明確な保証を与えるどころか、サウジ指導者たちはテヘランに対する攻撃的言説を耳にすることが多く、これが地域情勢の更なるエスカレーションを招く可能性があると専門家は警告している。「サウジはアメリカに単なる言葉以上のものを期待している。具体的行動を求めている」と匿名を条件に、あるアラブ系外交官が語った。「だが、ワシントンが恫喝だけに固執すれば、サウジアラビアの安全保障は強化されず、むしろ地域を新たな紛争へ向かわせる可能性さえある」

 隣国カタール同様、UAEは、トランプ大統領訪問は真の解決策をもたらさず、不確実性を高めるだけではないかと懸念している。アブダビは、同盟国支援と地域を不安定化させかねない予測不能な発言との間で綱渡りを強いられるアメリカ政権の姿勢に警戒感を抱いている。カタールは2021年の封鎖が正式に解除されたにもかかわらず、依然政治的圧力に直面している。特に湾岸協力会議(GCC)内の分裂が依然続いていることを踏まえれば 、「GCCの結束」という漠然とした言葉以上のものをトランプ大統領が提供できるのかどうかに、現地の専門家達は疑念を抱いている。

 アメリカとの関係において、バーレーンやオマーンなどの湾岸小国は伝統的に、バランスをとってきたが、近年、地域安定の保証人としてのアメリカへの信頼が揺らいでいる。米海軍第5艦隊の本拠地バーレーンは、アメリカの関与を再確認したがっているのに、トランプ政権は他のことに注力しているようだ。一方、中立で知られるオマーンは、アメリカの一貫性のなさに幻滅して、中国やロシアなどの他勢力に益々目を向けつつある。

 「湾岸諸国は絶え間ない不安定さにうんざりしている」と、ドバイを拠点とする政治評論家アハメド・アル・マンスーリは強調する。「彼らには、予測可能性や、明確な戦略や、長期的解決策が必要だ。問題は、現米政権がそれらを提供する準備ができていないように見えることだ」。トランプが姿勢を再考しなければ、今回の訪問はアメリカの立場強化に失敗するだけでなく、伝統的同盟関係の再編を加速させ、ワシントンが他の大国に地位を譲る可能性もある。

 アメリカへの幻滅:中国とロシアに賭ける湾岸諸国

 つい最近まで、ワシントンは、この地域の安全保障の保証人と見なされていた。だが今や長らくアメリカと歩調を合わせてきた湾岸諸国は、公然と不満を表明している。その理由は明白だ。一貫性のないホワイトハウスの政策や、突然の方針転換や、戦略の欠如は、緊密なパートナーでさえ代替策を模索せざるを得ない状況に追い込んでいる。こうした状況下で、中国とロシアは影響力を拡大し、厳格な政治的条件なしに、経済・軍事技術協力を提供している。サウジアラビアやUAEやカタールは、既に北京とモスクワとの関係を深めているが、アメリカの取り組みに対する反応は益々冷淡になりつつある。

 当初、トランプ大統領のホワイトハウス復帰により、ワシントンの指導力が回復することをこの地域の多くの人々は期待していた。だが二期目就任から数ヶ月経ち、古くからの問題が改めて浮き彫りになった。大胆な発言の裏に中身はほとんどない。「厳しい取り引き」や「秩序の回復」をトランプ大統領は繰り返し口にしているが、実際は彼の政策は不安定さを助長している。明確なシリア対策計画の欠如や、イランに対する矛盾した発言や、イスラエルとパレスチナに関する不安定な発言は、アメリカの信頼性への疑念を同盟諸国に抱かせている。

 今回のトランプ大統領の湾岸諸国訪問は、アメリカの力を示し、地域におけるワシントンの役割の再確認を目的としている。だが実際には、信頼を更に損なうリスクがある。大統領が明確な戦略を示せずに、空虚な言説ばかり続ければ、世界に対する影響力の変化を加速させるだけだ。中東諸国は既に適応し、外交政策を多様化し、中国やロシアやトルコとの関係を強化している。一方、ワシントンは彼らの優先事項から益々薄れつつある。

トランプ大統領二期目におけるこれまでの状況を分析すると、一貫した中東戦略が見当たらない。アメリカの影響力は低下し続けており、アメリカの行動は衰退を加速させるばかりだ。トランプ大統領の訪問は、突破口を開くどころか、かつてのアメリカの優位性に終止符を打つことになりかねない。この路線が変わらなければ、今後数年間、力関係の決定的再分配が起こり、中国とロシアが新たな主要当事者になるだろう。

 ヴィクトル・ミーヒンは、ロシア自然科学アカデミー会員、中東専門家

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/05/13/crisis-in-the-u-s-how-trumps-policies-are-hitting-the-middle-east/

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 ホワイトハウス公式動画 サウジアラビア投資フォーラムでの大統領演説

President Trump Participates in a U.S.-Saudi Investment Forum 51:31

 Rachel Blevins Substack 29:41

トランプ中東歴訪。シリア暫定大統領、アルカイダAbu Mohammed al-Jolaniと会い制裁解除。

Trump Embraces Syria's Jihadist Leader, Calls for Normalization with Israel | Vijay Prashad

Rachel Blevins and Vijay Prashad
May 15, 2025
President Trump ended his visit to Saudi Arabia by meeting with Abu Mohammed al-Jolani, a founding member of Al-Qaeda in Syria, who now has the title of “interim president” in Damascus. Trump urged Jolani to join the Abraham Accords and normalize ties with Israel.
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
変化。米国は従来中東政策で、イスラエルの安全保障を最優先。トランプ今回のサウジ等の中東訪問でイスラエル訪問せず。偶然でなさそう。トランプ大統領の経済的勝利の追求と「アメリカ第一主義」政策は、米イスラエル関係に変化・軽視をもたらしている可能性(WSJ)。

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