イラン・アメリカ・UAE・パキスタンの謎

ペペ・エスコバル
2026年3月27日
Strategic Culture Foundation
現在行われているのは世界的オペレーティング・システムOSの書き換えだ。そして新しいOSはペトロ元で動く。
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地獄のエスカレーション機構は絶望の淵に達しつつある。
野蛮な国「我々は勝ち続けることにうんざりしている」ヒヒに雇われた「永遠の戦争長官」は、イランに「最後の打撃」を与えるためとされる壊滅的爆撃作戦と並行して、いくつかの「地上侵攻」シナリオを検討している。
ハルグ島は陽動に過ぎない。戦闘から遠すぎる。ホルムズ海峡東側で船舶を拿捕するのは不可能だ。そのような作戦は必ず対艦ミサイルの集中砲火を受けることになる。
残るシナリオは二つ。一つは、アラブ首長国連邦の北に位置するアブ・ムサ島と大小のトゥンブ島(アラブ首長国連邦が領有権を主張している)の占領。もう一つは、より大きなケシュム島の東に位置する戦略的に重要な小島ララク島の占領。ララク島は、ホルムズ海峡通行料を支払ったタンカーの航行をイラン革命防衛隊(IRGC)海軍が支配している海上回廊の一部だ。
ララク島へ行く唯一の方法はケシュム島から行くことだ。
ケシュム島は沖縄より大きい。第二次世界大戦中、沖縄攻略には3ヶ月、18万4000人の兵士と、少なくとも1万2500人の戦死者を要した。ケシュム島には数百キロにわたり崖や洞窟に埋め込まれた無数のイラン製対艦ミサイルやドローンが密集している。
次にアラブ首長国連邦も領有権を主張しているイランの三つの島を見て行こう。
アラブ首長国連邦(UAE)は、イランとの停戦の可能性さえ拒否している。ユセフ・アル・オタイバ駐米大使は、戦争の「決定的決着」、すなわち「イランの脅威」の排除を求める好戦的論説を執筆した。後に、アブダビがホルムズ海峡の再開(実際は閉鎖されておらず、イランに敵対する国々のみ通行を制限されている)を目指す「有志連合」を主導したいと考えていることを彼は確認した。
本当に重要なのは「資金の流れを追う」視点だ。ユセフ・アル・オタイバは、エネルギー、AIインフラ、半導体、製造業など複数の分野における取り引きを含む、UAEによる「混沌の帝国」への1兆4000億ドルの投資約束を改めて表明した。
地獄のようなエスカレーション装置がフル稼働している。テヘランは戦争勃発だけでなく、現在のエスカレーションにおけるUAEの直接関与のあらゆる事例を綿密に調査した。アブダビは米軍基地を擁しているだけでなく、イラン攻撃のためにアメリカが自国空軍基地の一部を使用するのを許可し、UAEのAIインフラを利用して敵勢力標的のデータ・ベースを作成するのを支援した。
それは当然だ。アブダビは事実上、ペルシャ湾におけるシオニスト枢軸の重要同盟国なのだから。
< 事実上、UAEは対イラン戦争に参戦している。そのためテヘランが既に致命的反撃のための五つの主要標的を特定しているのも不思議ではない。ファルス通信がそれを明らかにしている。
- ドバイにあるジェベル・アリ発電所および海水淡水化施設。
- アブダビにあるバラカ原子力発電所。
- アル・タウィーラ発電所。
- ドバイ・メトロの駅。
- ムハンマド・ビン・ラシード太陽光発電所。
一体何が攻撃したのかアブダビは理解できるまい。そして、もう一つの標的は、再びハブシャン・フジャイラ・パイプラインかもしれない。このパイプラインは、アブダビ油田とオマーン湾のフジャイラ港を結ぶ全長380kmの陸路パイプラインで、ホルムズ海峡を迂回し、日量340万バレルの総生産量のうち150万バレルを輸送する。
「混沌の帝国」とアブダビが同盟を締結するのは、既に1兆4000億ドルもの資金が投入されていることを考えれば絶対必須事項だ。ジェベル・アリはフル稼働する必要がある。なぜなら、UAEは、現在活動停止状態にあるIMEC(インド・中東・欧州経済回廊)の重要な拠点であり、実際はUAEを利用した欧州とインドを結ぶイスラエル回廊だからだ。
アブダビのADポーツ・グループは、ヨルダン唯一の貨物港、アカバ港の30年間の運営権を保有している。ドバイのDPワールドは、東地中海の要衝、シリアのタルトゥス港の30年間、8億ドルの運営権を保有している。これは、アラブ首長国連邦がアジアとヨーロッパを結ぶ主要航路において、重要な海運の当事者であることを意味する。
現状で、事実上、UAEは既に問題を抱えているIMEC(インド・中東・欧州経済海上回廊)から排除されつつある。アジアとの間の貴重な貨物は、もはやジェベル・アリ港を経由せず、オマーンの港を経由してサウジアラビア(鉄道貨物輸送でヨルダンへ、そこからシリア、トルコ、ヨーロッパへ)やカタール(陸路でサウジアラビアへ)へ輸送される。全く別の物流経路が構築されたのだ。
これまでジェベル・アリは、西アジア屈指の誰もが立ち寄れる積み替え拠点としての地位を確立して、年間1兆ドルに上る貿易から莫大な利益を搾取してきた。だが、このビジネス・モデルはドバイの派手なマネー・ロンダリング組織と同様崩壊しつつある。
混沌の帝国は、テヘランがパキスタンによる戦争に関する間接的「交渉」を拒否するという予想通りの事態を利用して、次の「最終攻撃」爆撃を正当化しようと目論んでいたし、今もそう考えているかもしれない。
こうしたことは、テヘランの綿密な計画を揺るがすものではなさそうだ。主目的は変わらず、西アジアにおける新たな地政学的・安全保障上のバランスを構築すること、戦火の中で獲得したイランの抑止力を維持すること、そして西アジアのアラブ石油君主国諸国と、死のカルトの両方に対する支配を確立することだ。
UAEが戦争に参戦したい? テヘランの視点からすれば、それは素晴らしいことだ。彼らの主要インフラを全て破壊するための完璧で完全な正当化理由になるからだ。
トランプ陣営の手下連中がパキスタン経由イランに提示した15項目計画が失敗に終わるのは十分予想できることだった。結局、それは押し付けられる降伏、つまり「交渉」を装った降伏文書だったのだから。
まず、イラン外交官が裏切り者と評した哀れなウィトコフ=クシュナー両名(通称ヘッケルクとジャッケル)との対話をイランは一切拒否した。ジュネーブで提示され、オマーン外交官が片言の英語に翻訳したイランの寛大な提案さえこの二人は理解できなかったのだ。
そのため、状況説明は即座に変更せざるを得なかった。ホワイトハウスの新たな非計画案は、JD・ヴァンス副大統領に主張され、理論上、今週末にイスラマバードでイラン議会のガリバフ議長と会談予定だ。
そして全てが崩壊した。要するに現在のパキスタン軍事政権を信用するのが不可能なためだ。
バルバリアのヒヒは、イランが原油を満載したタンカー8隻を彼に提供したと主張した。それらタンカーはパキスタン国旗を掲げて航行して、ホルムズ海峡を通過した。そして、その後になって、初めてアメリカに「提供」されたという。イランがホルムズ海峡を経由するパキスタン向け石油輸送を停止したのも当然だ。
他に何か新しいことは? パキスタンにおけるラングレー最大の切り札は、陸軍参謀総長アシム・ムニール将軍だ。彼はイムラン・カーン前首相を失脚させ、投獄した政権転覆集団の一員だ。ムニール将軍はトランプ大統領と、すぐ連絡が取れる状態にある。
彼らは最近イランについて詳細に話し合っていた。ムニールはテヘランとウィトコフ=クシュナー陣営の間の裏ルートを巧みに利用し、全て「交渉」という建前で覆い隠されていた。
ムニールは筋金入りの反シーア派で、心の中ではほぼサラフィー・ジハード主義者で、サウジアラビアと非常に親密な関係にある。イランに対し徹底的な攻撃を仕掛けるようサウジアラビアはトランプ大統領に要求している。
これら全て、エプスタイン・シンジケートによるテヘラン政権転覆を目的とした「迅速な」戦争は、サウジアラビアに全面的に支援されており、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタールから怪しい資金が拠出されているという検証済みの情報をロシア情報機関がイラン革命防衛隊(IRGC)に伝えた後に起きた。
更に、エプスタイン・シンジケートが発射したミサイルの射程距離は320~480キロ程度だという事実も考慮に入れると、これらミサイルは全てGCC(湾岸協力会議)加盟国の産油君主諸国からイランに向けて発射されたことになる。
そして、これはGCC諸国にとって極めて不利な未来を予見させるものとなるかもしれない。ただし、カタールとオマーンは例外かもしれない。両国は情勢を理解しており、既に基本的に中立で、イランへの攻撃拠点ではないと宣言しているからだ。
クウェートは架空の存在だ。いずれサウジアラビアに併合されるか、あるいは(歴史的な因果応報として)イラクに併合されるかもしれない。それ以外、選択肢はない。
バーレーンには大規模米軍基地があり、それがリアルタイムで破壊された。シーア派多数派がイランの支援を受けて行動を起こせば、最終的にイラン勢力圏に組み込まれる可能性がある。もう一つの選択肢は、サウジアラビアによる事実上の併合だ。
シオニスト寄りのギャング、ムハンマド・ビン・ザイード率いるUAEは、もはや崩壊寸前の見せかけだけのプロジェクトだ。ドバイ・モデルは既に死滅している。港湾都市、金融詐欺の温床、マネーロンダリングの世界的中心地。最終的にはオマーンに吸収され、1971年の状況に逆戻りするかもしれない。
イラン領だったバーレーンはいずれイランに返還され、クウェートはイラクに、アラブ首長国連邦はオマーンに返還され、その起源に戻り、サウジアラビアはカタールも併合するかもしれないと歴史に対する鋭い感覚を持つイラク学者たちは既に楽しそうに議論している。
もちろん、サウジアラビアは切り札だ。アメリカ・イランの仲介役を担おうとしているトルコ、エジプト、パキスタン三国中にリヤドが含まれていないのは非常に示唆に富む。
誇張されたプロパガンダはさておき、開戦前、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子はアメリカにイラン攻撃を促しており、現在も参戦を検討している可能性がある。もしそうなれば、イランはサウジアラビアのエネルギー・インフラ全体を破壊するだろう。同時に、フーシ派は紅海を封鎖し、サウジアラビアのエネルギー輸出を阻止するだろう。
現状では、国際金融制度の崩壊で、GCC諸国が重要な役割を果たす可能性は十分ある。GCC諸国は、自らの不安定な存続に賭けるため、アメリカ市場から巨額資金を引き揚げなければならないためだ。
上記の全てを固唾を中国は飲んで見守っている。北京は、アサド政権の崩壊によって、新シルクロード/一帯一路構想と東地中海を結ぶ極めて重要な陸路の要衝が断たれたことを十分に認識している。
中国は、イラン、イラク、シリアを結ぶ三国間鉄道に大きく賭けていた。これは帝国海軍の要衝を迂回できる点で非常に有利なものになるはずだった。だがイランがホルムズ海峡を支配すれば、地政経済的反撃の始まりになるだろう。
結局、イランはホルムズ海峡の料金所でペトロ人民元を決済方式として制度化したばかりだ。石油収入の80%は既にCIPSを通じて人民元で決済されていたが、この制度に輸送費も含まれるようになり、同時に米ドルや、アメリカ制裁や、SWIFTを迂回することになった。しかも、これは世界経済における最重要隘路での出来事だ。
アラブ首長国連邦は、本当に重要な好機を逃している。現在進行中なのは、世界的なオペレーティングシステム(OS)の書き換えだ。そして、新しいOSは石油元で動く。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/27/iran-us-uae-pakistan-riddle/
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文中の「ヘッケルクとジャッケル」若い方々はご存じないのでは?
アメリカ・アニメで、二羽のカラスが主人公。かなり昔の番組。
1957年10月4日から1958年6月27日までと
1963年4月20日から同年9月28日まで日本のテレビで放送されたとある。
植草一秀の『知られざる真実』
123便犠牲者遺族「魂の叫び」今朝の孫崎享氏のメルマガ題名
イラン戦争とりまとめ、国際法無視、1万2300個超え攻撃 cnn、4月3日 3,000人以上死亡(民間人1,300以上)、最高指導者等殺害。イラン攻撃能力保有「米情報機関、ミサイル発射装置半数無傷、ドローン数千機残存。沿岸防衛用ミサイル大部分無傷→ホルムズ海峡制御追記。いつも拝読している下記ブログにも同記事翻訳が掲載されている。 投稿日時: 2026年4月8日
耕助のブログ
No. 2864 イラン・米国・UAE・パキスタンの謎
アラステア・クルック









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