サウジアラビア・湾岸諸国

2019年12月29日 (日)

大中東で益々活動的になりつつある日本

2019年12月25日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 政治という舞台の大試合で、現段階で最も顕著な特徴の一つは第二次世界大戦敗戦国の二国、すなわち日本とドイツの緩やかな復活だということを、New Eastern Outlookでは、一度ならず指摘してきた。中心的役割な構成するエリートクラブ・メンバーとして、彼らが、再びゲームに参加しているのを強調するのは大切だ。

 前述のプロセスが進行中であることを示す要因の中には、日本とドイツの関与が一層目立つ世界的な出来事の地理的空間の拡大も注目すべきものだ。ちなみに、両国の経済は、両国が権力を行使するために使う重要手段の一つだ。

 とは言え、両国が、将来自由に使えるもう一つの手段、すなわち軍事力を強化しようと決める可能性はかなり高そうだ。この分野で、日本は(ドイツにはない、軍に対する憲法上の制約にもかかわらず)両国の中では先行しているように思われる。この部門における日本の関与増大の特徴は、緩やかな注意深さと、特に歴史的記憶ゆえに、世界的な舞台で、事を荒立てたくないという願望だ。

 軍事分野での日本の関与が増大している兆しは東南アジアで目立つ。日本海軍の艦船がインド洋を定期的に航行し、(インドとアメリカ合州国との)マラバール年次共同海軍演習に参加している。日本はオーストラリアとの軍事的結びつきも強化している。

 大中東地域(MENA=中東と北アフリカ地域)における日本の軍事的存在の拡大も益々可能性が高まっている。だが、これは多少、強制された動きなのだ。

 かなり昔の2009年、アデン湾岸での海賊行為と戦うため、国際共同特別部隊に日本海軍が参加して、これは始まった。この多国籍連合の取り組みが、特定の国に対するものでなく、悪名高い「ソマリア海賊」活動はソマリア連邦共和国と関係ないことは強調する必要がある。それでも、対商船攻撃は、主にこの崩壊した国の領土が発生源だ。

 対海賊行為の取り組みへの、このような形での東京の関与は、多かれ少なかれ、全てのMENA諸国と等しい友好関係を維持しながらも、この国々を分裂させている(しばしば非常に深刻な)問題に距離を置くことを目指す政策と一致している。

 多分、最近この地域から日本が必要としているのは途切れない化石燃料入手だ。日本には炭化水素埋蔵がなく、実際日本はエネルギー源の80%をペルシャ湾から輸入している。

 政治的、軍事的に対立しているMENA諸国に対する日本の中立政策は、第一に前述のエネルギー問題解決に役立つ。第二に、交戦中の両国が(それ以上いかなる血も流さず、あるいは「面目を失わず」に)自ら押し込んでいる政治的わなから逃れようと試みるにつれ、この公正な立場は、日本を調停者役として理想的候補者にするのだ。

 6月13日から14日までのイラン訪問の際、安倍晋三首相は、本質的に平和仲介者役を引き受けた。この訪問(このような高官レベルは40年で初めて)の重要な側面は、もちろん東京がアメリカ合州国を支持して、イランに対する制裁支持を強いられる直前まで、イランは日本への化石燃料の三番目に大きな供給元だった事実だ。

 それでも、訪問の主目的は、繰り返すが、二つの猛烈な対抗国ワシントンとテヘランの間を調停することだった。ちなみに、安倍首相を経由するこの取り組みを始めたのはアメリカ大統領だった。

 だが日本総理大臣の相手、イランのハッサン・ロウハニ大統領と最高指導者アリ・ハメネイによる公的な声明によって判断すれば、上記の問題は解決されなかった。12月20日に予定されているハッサン・ロウハニの日本初訪問の際、この方向で更なる努力がされる可能性がある。この訪問に関し、東京の計画が、事前にアメリカ合州国に承認されている事実に、日本のマスコミ報道が言及したのは注目すべきことだ。

 だが来るべき会談で、日本側は、ほぼ決定済みの、インド洋北西部に駆逐艦と沿岸偵察機を派遣するというかなり微妙な問題とリンクした合意をまとめようとするだろう。(アメリカ合州国が、かなり長い間、そして過去半年間、特に積極的に演じている)この地域での、軍事的、政治的ゲームに関係させようとして、ビッグ・ブラザーが長い間、日本にかけた圧力は、どうやら実を結び、行動が始まったようだ。

 ここで我々は、明らかにイランに向けられたアメリカ主導の海軍連合を言っている。「重要な水路における航行の自由を脅かす」ホルムズ海峡での、いくつかのテロ攻撃(攻撃の一つは、日本のタンカーを標的にしていた)が、この同盟を確立する口実になった。誰が実行したかはまだ不明確だが、既にイランが攻撃をおこなったと非難されており、上述の連合は、イランに対する抑止力役を果たすよう意図されている。

 大中東地域で平和仲介者役を演ずる能力に悪影響を及ぼすのを、東京が非常にいやがっていたのが、日本指導部が、これほど重要な取り組みの同盟に加われというアメリカのしつこい要請に(ずいぶん長い間)回答を延期していた理由だ。

 結局、これと関係する過去の進展を、東京は忘れられなかったのだ。わずか五年前(2015年初め)の多数の大中東諸国への安倍首相歴訪は、こょ地域の不明な場所での、写真嫌いとはほど遠いギャンによる、(純粋に見せしめのための)二人の日本人ジャーナリスト処刑と奇妙に同期した。

 その時以来(例えば、ダマスカスによる化学兵器攻撃とされるものに関連した)様々なでっちあげが一度ならず利用された。このようなでっちあげの政治目的は常に非常に明きらかだった。

 日本人記者は、まさに「民主主義」の名のもと、特定の「全体主義体制」に対し空襲をしていた欧米連合に加入するよう東京を駆り立てるため、公開処刑されたのだ。

 だが作戦は失敗した。歴訪から帰国すると、国会での演説で、安倍晋三首相は日本は空襲に参加しないと述べた。

 だが同盟国が行う国際的軍事行動を、東京が本質的に「さぼる」のは、益々困難になりつつある。アメリカが率いる軍事行動への参加を避ける口実として、日本が憲法の制約を絶えず利用していることは典型的な反応を呼び起こしている。「憲法を変えろ」。

 だが特にこの問題に関しては、安倍首相を説得する必要は皆無だ。彼の全政治家生活の主目的の一つが現憲法の非戦第9条を変えることなのだから。だが彼の個人的願望は、世界中のあらゆる人々と同じように考える日本の民衆には共有されていない。「余計なことはせず、このままにしておこう。この世界で、我々にとって全てうまくいっている」のに、この「アメリカ」憲法を、なぜ変えるのだろう。

 これが、まさにこの理由で召集されたにもかかわらず、秋の臨時国会で予定された国民投票法改正案が議論されなかった理由だ。最新の報道によれば「国民投票法改正案論議は来年の通常国会に延期された」。遅れの理由は、指導部が関与し、首相自身さえからむ、更にもう一つの、なかなかおさまらないスキャンダルだった。

 しかも主要同盟国アメリカ合州国が率いる軍事行動へのいかなる参加も避ける(最近まで見事に成功していた)日本戦略は(繰り返すが、一見それなりの理由で)益々複雑になっているアメリカ-日本関係全体の重要な部分へと変わっている。結局、ドナルド・トランプが不平を言った二国間貿易の「不均衡」に応じて罰則処置を実行する上で、アメリカが見せた抑制に対し、日本が何らかの方法でアメリカに返礼する必要があるのだ。

 結果的に、長く遅れた後、日本の駆逐艦と沿岸偵察機のホルムズ海峡派遣問題は前向きな決断に近づいている。だが既に9月、中東に緊急派遣された日本軍は商船を守るが、独立して活動し、アメリカ連合には参加しないと日本のマスコミが報じたことを指摘しておきたい。彼らの主目的は情報を収集し、地域における進展を監視することだ。収集されたデータの一部は、アメリカや連合軍艦船指揮官に伝えられるかもしれない。この情報が、未来の潜在的脅威を示す場合に限って。日本軍部隊は日本商船に同行する責任は負わない予定だ。

 ちなみに、軍隊が、このような限定された任務しか責任を負わないにせよ、日本の調査回答者の約60%が、大中東への艦船配備に反対している。

 加えて、イラン政府が、そのような動きに同意した場合にのみ、この軍事作戦の数や規模は拡大可能だろう。日本の首相とハッサン・ロウハニ大統領の来る会談の際、この特定問題が鍵であるように思われる。ホルムズ海峡に日本の軍艦を配備すべきか否かや、その作戦規模に関する最終決定は、会談でなされる可能性が極めて高い。

 今まで十年以上「ソマリア」海賊による攻撃から商船を守るための上記国際合同特別部隊の一員だった部隊と、この海軍部隊は何の関係もないことは強調する価値がある。

 それ故、最近の出来事は、大中東で次第に拡大する日本の軍事的存在を示しているが、それは主として、巨大な政治ゲームの進展に由来するものだ。

 軍は、ある時点で、国益のため日本がMENA=中東と北アフリカ地域(そしてグローバルな舞台全体)で以後かなりの間、使う重要な道具であり続ける経済にとっての有用な追加の道具になるかもしれない。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/25/japan-is-becoming-more-active-in-greater-middle-east/

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 属国は、カジノで、宗主国に庶民の金を差し出すだけでは許していただけず、侵略基地も提供し、血も流す。

 昨夜、見た番組を再度みている。ETV特集・選「辺野古 基地に翻弄された戦後」

 今回の記事、今回の海軍派兵で、十年前、翻訳でなく、ブレジンスキーの著書について書いた記事を思い出した。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー 2009年2月15日

 東京新聞には、こういう記事がある。

自衛隊の中東派遣 国会の統制欠く危うさ 2019年12月28日

 今日の日刊IWJガイド

日刊IWJガイド「覚悟も国民同意もなき対イラン戦争参戦か!? 自衛隊中東派遣『閣議決定』は『特措法に匹敵』と公明・山口代表発言!! 国権の最高機関・国会無視を肯定する衝撃発言に批判続出!!」2019.12.29日号~No.2663号

2019年12月 8日 (日)

皇太子が起こした問題から撤退するサウジアラビア

2019年12月6日
Moon of Alabama

 サウジアラビアのサルマン国王が息子のモハマド・ビン・サルマーン(MbS)を防衛大臣に、そして皇太子に昇進させた時、期待は高かった。だがムハンマドが始めた大規模プロジェクトの三つが間もなく問題に出くわした。今彼が起こした損害を制限する構想が進行中だ。イエメンに対する5年来のサウジアラビア戦争の終わりが視界に入っている。サウジアラビア国有の石油会社アラムコの株式公開は最終的に行われたが、当初計画されたものよりずっと低い評価だった。カタールとの30カ月の口論は修復中だ。

 2019年8月17日のサウジアラビア石油設備に対するイエメン無人飛行機攻撃が、サウジアラビアが戦争に敗北したことを証明した。Moon of Alabamaの見出しは、それが持つであろう効果を強調していた。

サウジアラビア油田に対する長距離攻撃が対イエメン戦争を終わらせる

今日の攻撃はサウジアラビアに対する王手詰みの手だ。シャイバー油田はフーシ派が支配する領土から約1,200キロ(750マイル)だ。その範囲以内には遥かに多くの重要な経済的標的があるのだ。

攻撃はサウジアラビアの最も重要な資産が今脅威の下にあることを決定的に明示している。サウジアラビアでIMFが予測する7パーセントの赤字予算に加えて、この経済的脅威だ。フーシ派に対するこれ以上のサウジアラビア爆撃は、サウジアラビア国家の生存能力を危険にさらしかねない非常に高価な追加代償を伴うだろう。フーシ派はモハマド・ビン・サルマーン皇太子の弱みを握っており、思うが圧力がかけられるのだ。

 一カ月後、もう一つの大規模攻撃がサウジアラビア石油生産の半分を停止させた。

 以来サウジアラビアは、彼らの石油設備の周辺で一層の航空防衛を実現するため追加アメリカ装置を購入した。だがアメリカの対空防衛システムは、イエメンが開始した種類の攻撃に対して効果的ではない。サウジアラビアは和平を求める以外選択肢がなかった。

 オマーンで、数カ月間、サウジアラビア当局者とフーシ派代表団間の協議が行われた。初期的合意がなされたが、公式発表はされなかった。今日、サウジアラビアのアーデル・アル・ジュベイル外務担当国務大臣が初めてフーシ派を合法的なイエメン組織として認める発言をして状況は変化した。

イエメンの状況について語って、アル・ジュベイル外務担当国務大臣は和解で、停戦に達する可能性があると述べた。

「イエメンは我々にとって極めて重要で、イランの介入は破壊的だ。イエメンでの唯一の解決策は政治的なものであり、戦争を始めたのは我々ではなく、フーシ派だ。」

フーシ派を含め全てのイエメン人がイエメンの将来に役割を持っていると彼は付け加えた

 今日サウジアラビアはフーシ派に属する約200人の捕虜を釈放した。彼らはイエメンの首都サヌアに飛行機で運ばれた。初期的な協定は、フーシ派と、サウジアラビアが支配する前大統領ハディによって共通政府を組織することを想定している。

 これはまだ終戦ではない。サウジアラビアがまだいくつか非現実的な要求をしているので、新たなイエメン政府が進展するには、かなり長期間を要するだろう:

サウジアラビアは、イランから、彼らの支配権を奪うことで、北イエメンで、フーシ派と何らかの共存をする用意があるように思われる。リヤドで、南部暫定評議会と国連が認めているアデン政府間の権限分担協定に署名した後、サウジアラビアとUAEは、イエメンでの彼らのぶざまな戦争の次段階に進む準備ができているように思われる。

果てしない戦いの代わりに、サウジアラビアは、地域の競争相手イランとの結びつきを断つよう、フーシ派を説得しようとしている。結局、フーシ派が望んでいるのは、イエメンにおける彼らの新たな戦略上の立場の正当性なのだ。彼らの考えでは、これが、類似の権限分担合意、アブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領の政府と、南の分離主義者を含む連盟風新体制で、彼らの参加保証が明記されなければならない。

 イランは決してフーシ派を「支配」してはいない。アメリカ国務省さえ最近主張を変え、最終的にこう認めた

イエメン戦争を終わらせるためのイエメン・フーシ派とサウジアラビアの協議における進歩で、評論家たち言う変化を反映して、今日、国務省でイランを担当するブライアン・フックは、停戦提案を提示する上で、一層建設的な役割を果たしている彼が言うフーシ派をイランは代弁していないと述べたのだ。

「9月14日にイランがサウジアラビア石油設備を攻撃してわずか数日後、フーシ派がサウジアラビアにミサイルと空襲の中止を提案したことを我々は想起するべきだ」とフックは国務省で記者団に述べた。

サウジアラビアが対応しているフーシ派の段階的縮小提案が、明らかにイランが、フーシ派を代弁したり、イエメン国民の最大利益を心にかけたりしていないことを示している」とフックは述べた。「イランは力を誇示するために、イエメン内戦を引き延ばそうとしている。イランは自国民の要求に従って、イエメンでの関与を終わらせるべきだ。」

9月のウォールストリート・ジャーナル論説で、彼がフーシ派をイラン代理勢力だと描写したものと比較して、フーシ派の段階的縮小提案を称賛するフック発言は対照的だ。彼はさらに、イランとフーシ派の関係を「戦略的提携」と特徴づけた。

 フーシ派も、レバノンのヒズボラも、イラン支配下にあるわけではない。これら集団は彼ら自身の権益のために自身で決定する独立政治組織だ。彼らが必要時に、イランを助けるように、イランは緊急時に、それら集団に手を貸すのだ。イランがイエメンの戦争を延長しようとしているというフックの主張には何の根拠もない。

 サウジアラビアが彼らに対して行った五年の戦争の間、イランはずっとフーシ派が抵抗するのを可能にしてきた。イランがフーシ派に提供した無人飛行機やミサイル部品が、彼らがサウジアラビアに和平を主張するよう強制するのを可能にしたのだ。だから、フーシ派がイランから自身を切り離すことは到底ありそうにない。もしサウジアラビアがイエメンに対する彼らの攻撃を終わらせ、彼らの戦争が起こした損害に対して補償すれば、彼らはサウジアラビアに対する攻撃を終わらせることに同意するだろう。サウジアラビアが、それに同意しなければ、更に多くの彼らのヘリコプターが炎に包まれて墜落し、更なる彼らの石油設備が燃えあがるだろう。

 イエメンに対する戦争はサウジアラビア防衛大臣だったムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が始めたものだ。彼は速い勝利を期待していたが、十分に装備されたサウジアラビア軍は、北イエメンの山で裸足のフーシ派を破る能力がないことがばれた。戦争はサウジアラビアに、一月何十億ドルも費用がかかり、国家が破壊するおそれがあった。

 ムハンマド・ビン・サルマーンの他のプロジェクトも決してうまく行かなかった。彼はサウジ・アラムコ株を国際株式取引所で、二兆ドルの総評価額で売ることを計画していた。この動きは、サウジアラビア経済を工業化するための資金調達で、1000億ドルをもたらすはずだった。長く遅れた後、サウジ・アラムコは、ようやく最終的に新規公開しようとしている。株は12月11日に取り引きが開始の予定だ。だが株はサウジ証券取引所(タダウル)でしか上場されまい。

 当初の公募価格は、同社の価値を、国際的な銀行が発表していた1.5兆ドルという推計より高い1.7兆ドルとしていた。今日サウジアラビアは、世界石油価格と同社評価を上げるため、石油生産の大幅削減を発表した。それは緊急に必要な、より多くの買い手を新規株式公開に引き付けるかもしれない。だが株は、必要とあらば多少の圧力もかけて、主に国内機関に売られるだろう。外国からの新たな資金1000億ドルを引き付けるのではなく、右ポケットにつぎ込むため、サウジアラビアのズボンの左ポケットから約256億ドルが取り出されるだろう。サウジアラビアにとっての経済効果は疑わしい。

二年半前に、皇太子はカタールを攻撃し、占領しようとした。イデオロギー的な理由は、ムスリム同胞団に対するカタールの支持だった。だが本当の理由は、MbSが不動産と資源奪取を通して増やそうとしたサウジアラビアに必要なより多くの金だった。トルコ軍がカタール支援に来て、プロジェクトは失敗した。そこでサウジアラビアと同盟国UAEは通商停止でカタールを孤立させようとした。それも失敗したが、サウジアラビア支配者にとって更なる頭痛の種となり、それが彼らが必死に紛争を終わらせようとしている理由だ。

二年以上たった今、経済的、政治的破綻の徴候が、カタールではなく、禁輸措置をとっている両隣国で現れ始めている。これらの現れが、ドーハでのガルフ・カップ参加の決議や、論争を終わらせる新たな受け入れ姿勢をサウジアラビアと首長国当局が同時に発言していることを含め、両国の最近の和解姿勢を説明するのに役立つかもしれない。
バレル当たり100ドル以上から、30ドル以下まで価格が急落した2014年の石油暴落以来、全ての湾岸協力会議国は、彼らの石油を基本とする経済に対し、苦痛を伴う根本的改革に着手して、巨大な赤字予算を穴埋めしようと努めた。
偶然、湾岸協力会議加盟諸国の中で不人気な施策を最も激しく実施したのは封鎖を実行中の国なのに対し、クウェートとオマーンとカタールは付加価値税や他の構造改革導入を延期した。

 サウジアラビア支配者は、自国民がカタールを指して、福祉の強化や、より低い税金を要求するのを恐れている。カタールを含め全ての湾岸協力会議国が、サウジアラビアがとらなければならないのと同じ措置をとるのに同意すれば、反乱の可能性は減るだろう。

 カタール外務大臣が最近リヤドを「秘密」訪問し、サウジアラビア国王はカタール首長を次の湾岸協力会議に招待した。だがサウジアラビアには10%の赤字があるが、カタールは黒字財政だ。カタールは他の湾岸協力会議諸国の経済政策に従う必要がない。もしサウジアラビアが、そのために何かを提供することをいとわない場合にだけ、カタールはそうするだろう。

 皇太子の大プロジェクトが三つ失敗した。おまけに、MbSの命令によるジャマル・カショギ殺人が起こした評判への打撃がある。今、サウジアラビア国王が、全体的な打撃を制限する処置をとったのは、ムハンマド・ビン・サルマンの弟ハリード・ビン・サルマンの影響で起きているのかもしれない。Kbは駐アメリカ・サウジアラビア大使だった。2019年2月以来、彼はサウジアラビア国防次官で、彼はフーシ派との協議に関与していた。国王は、最終的に、MbSは仕事にふさわしくなく、兄のモハンマドより、ハリードの方が、王位の良い後継者かも知れないとを認識する可能性がある。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2019/12/saudi-arabia-retreats-from-the-troubles-its-clown-prince-caused.html#more

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 支配者、多少まともならなら、主君押込やら「座敷牢」やら、何らかの対策をとるのだろう。傀儡支配者、支配機構全てが劣化すると、ウソにウソを塗り重ねて平然と生き延びる。宗主国はリモコンで、利益さえあがれば手は出さない。兵器爆買い、FTA。永久敗戦属国。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名は、今日という日にちなむ内容。

『日本国の正体』(外国人の眼)より:米国攻撃の決断は全く合理性に欠け、自殺行為。米国は日本の十倍の工業生産力、チャーチル英国首相「(真珠湾攻撃で)我々は生き延びる。日本人は微塵に砕かれる」。米陸軍長官:如何に日本側に最初の攻撃させるか

 昨日は下記インタビュー再配信を拝見。長州テロリストの理不尽さにあらためて激怒。たとえば品川弥二郎の悪辣さ。長州テロリストによる愚挙の延長が、真珠湾攻撃、敗戦、その結果としての世界最大属国。

【長州偏重政治が今なお日本を呪縛する! シリーズ特集再配信 2・IWJ_Youtube Live】19:00~「『長州レジーム』から日本を取り戻す! 歴史から消された思想家・赤松小三郎の『近代立憲主義構想』を葬った明治維新の闇~ 岩上安身によるインタビュー 第750回 ゲスト 拓殖大学教授 関良基氏 その1(後編)

 その後下記を拝見。鋭い質問と屁理屈回答。目が離せない。高級官僚の皆様ウソをつくため東大を卒業したのだろうか?

安倍首相とジャパンライフの関係は中曽根政権 安倍晋太郎の代から!? ヒアリングでは菅官房長官の会見での発言に辻褄を合わせて官僚が答弁~12.5第12回 総理主催「桜を見る会」追及本部

 今日は上記インタビューの続編再配信を拝見予定。

【長州偏重政治が今なお日本を呪縛する! シリーズ特集再配信 3・IWJ_Youtube Live】20:00~「日本で最初の立憲民主主義思想は現行憲法よりリベラルだった!? 幕末の思想家・赤松小三郎の暗殺に見る『明治礼賛』の虚妄! ~ 岩上安身によるインタビュー 第759回 ゲスト 関良基氏 その2 (前編)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 

2019年12月 4日 (水)

帝国の反撃 アメリカが引き起こしたイラクやレバノンやイランの不穏状態は、イスラム共和国に対するワシントンの復讐

2019年11月30日
へのアラム・ミルザエイによるThe Sakerブログ寄稿

 10月以来、レバノン、イラクとイランを暴動と不穏状態が猛威を振るった。報道で、300人以上の人々が暴動で亡くなったこと示唆しているように、イラクがもっとも苦しんでいる。レバノンでは、官僚による大規模汚職に対する人々の不満を、アメリカとその臣下が乗っ取るのに忙しい。アメリカ傀儡のサミール・ジャアジャアとサード・ハリーリーの支持者たちが、国を停止させ、新たな内戦の舞台を準備すため、ヒズボラの反撃を引き起こそうとして道路を封鎖している。イランでは、ガソリン価格値上げに対する抗議が、アメリカが支援するムジャヒディン・ハルクのテロリストと、故モハマド・レザ・パーレビの息子に忠実な王党員に乗っ取られ、銀行や庁舎を全焼させて暴力行為を働いている。幸い、イランでは、これら暴徒とテロリストは素早く断固対処され、いわゆる「抗議」が始まった後、数日の内に1000人以上が逮捕された。

 シオニスト枢軸が数年来これら脅迫をしているため、我々はこれら暴動を予想していた。二年前、並外れた精神病質者、サウジアラビアのモハンメッド・ビン・サルマーン皇太子が、イスラム共和国内で暴動と暴力を引き起こすと恫喝した。「サウジアラビア国内での戦争になるまで我々は待たない」と政策を詳述せずに彼は言った。「そうではなく、戦いが、サウジアラビアではなく、イラン内で行われるよう我々は働くつもりだ。」

 現在の混乱を予想するもう一つの理由は、シリアとイエメンで見いだせる。ワシントンが、彼らが敗北後、味わった屈辱に対する復讐をせずに、シリアを去るだろうと信じるのは阿呆しかいない。シオニスト帝国にとっては決して、それほど容易ではないのだ。彼らはシリアから撤退し、これら諸国間での同盟を破る試みで、イスラム共和国の同盟諸国に、地域全体に激しく報復するのだ。イエメンでは、フーシ派が、アメリカのパトリオット・ミサイル防衛システムが役に立たないことを効果的に証明し、数時間内にサウジアラビア石油生産の半分を破壊して、ワシントンは屈辱を味わった。

 標的にされたこれら三国全てで、ワシントンが関与している痕跡が見える。イランでの最初の抗議行動は本物で、これは政府さえ即座に認めた事実だ。地域最安の燃料に対するガソリン助成金を削減は、長年イラン政治の難課題だったが、去年ワシントンがJCPOAを離脱し、再びイランに制裁を課した後、一層緊急課題になったのだ。この動きは必要だった、節約さた資金は貧しい人たちと困窮者に使われる予定だ。欧米の評論家は即座にそれを「反体制抗議行動」へと歪曲した。ブルッキングス研究所のスザンヌ・マロニーは「イランの抗議行動参加者は、政権の正当性の核心を攻撃している」と宣言し、これは「新たなイラン革命」かとフランス24は問うた。他の複数の欧米放送局が、100人から2000人が「保安部隊に殺された」と虚偽報道して、国民に対するイランの「残忍な取り締まり」を非難した。インターネットは、ほぼ一週間停止したが、どういうわけか、悪名高い反イラン解説者や「専門家」のTwitterアカウントには映像と画像が投稿された。サイバー・スペースの至る所で、いわゆる国外居住イラン人連中や、ワシントンが支援するムジャヒディン・ハルク・テロリスト支持者の大規模宣伝活動が蔓延している。いわゆる評論家やシンクタンクやマスコミ名士や活動家や政治家がウソにウソを重ねる中、何十万という反イランTweetがTwitter上で爆発した。それでも連中は、イスラム共和国がなぜインターネットを停止したと思っているのだろうか?

 ワシントンは、一層明らかに暴徒に支援を申し出ており、卑劣なマイク・ポンペオは、「イランの抗議行動参加者」に、もっと多くの「政権犯罪」の写真と映像を彼に送るようTwitterで、つぶやきさえしている。数日後、ワシントンはインターネットを停止したかどで、イスラム共和国の情報大臣を制裁した。

 差し迫った戦争の恫喝では、イランを服従するよう脅しつけられないと見て、連中は、政府転覆と内部攻撃に望みを託している。40年たった今もイスラム共和国を理解することに失敗したがゆえに、彼らはまたしても失敗したのだ。この国は大半の他の国々と違い、ワシントンに支援された参謀総長が公然と容易に政府を打倒できたボリビアとは違うのだ。イスラム革命防衛隊が編成されたのは、まさにこれが理由だ。もしイラン軍がクーデターを企てるようなことがあれば、軍よりずっと強力なイスラム革命防衛隊が即座に彼らを粉砕するはずだ。

 レバノンでは、元駐レバノン大使ジェフリー・フェルトマンが「デモと、レバノン指導部や省庁による彼らへの対応は、幸い、アメリカの権益と一致している」と言ってワシントンは自身と暴動との共謀をさらしだした。抗議行動や暴動を、ワシントンがどこで「支援する」にせよ、彼らがそれに加担していると結論できる。イランとイラクでの、むしろ明白なものより、レバノンでの抗議行動はもう少し複雑だ。

 主要道路の封鎖と、アメリカの圧力によるレバノン軍の意図的な無為は驚くべきことではない。閉鎖されている主要道路は慎重に選ばれている。彼らは南レバノンをベイルートと結び、バールベックとダマスカスへの道を首都ベイルートと接続する道路を閉鎖したのだ。これらの地域には主にシーア派が住み、彼らに使われている。道路は主に、スンニ派のサード・ハリーリー暫定首相とドルーズ派の彼の同盟者ワリド・ジャンブラット支持者に支配された特定派閥の地域で封鎖されている。シオニストで戦争犯罪人の悪名高い「レバノン軍」指導者サミール・ジージー支持者によるキリスト教徒が多数派のドバイェやトリポリの道路閉鎖は、ヒズボラへの挑戦という主目的から注意を逸らすためのものだ。

 狙いは、道路を封鎖している犯罪人と道路で対決するように、ヒズボラを強いることだ。ヒズボラはこれに気付いており、挑発に乗るのを避けようとしている。
 狙いは、最初の紛争でヒズボラが敗北するのを見ることではないのだ。ヒズボラの火力や訓練や軍事組織は、熱狂的な傭兵や地元の人々が打倒することはできない。狙いは、ヒズボラからその正当性を奪い、シリアとイラクでの「許し難い」勝利に対し、パレスチナ人とイエメン人に対する支持に対し、高い代償を支払わせることだ。
 レバノン経済について色々言われているが、レバノンの財政問題は最重要問題ではない。レバノンの債務(約350億ドル)は、サウジアラビアがイエメンに対する悲劇的な恐怖の戦争で、毎年垂れ流しているのと同じ金額だ。

 各宗派や外国の干渉が、何十年もレバノンを打ちのめしている本当の国家的要求から注目を逸らそうとしている。ヒズボラとの対決で、外国干渉勢力は抗議行動参加者の正当な要求には依拠していない。ヒズボラ崩壊に内部から貢献したいと願う宗派心の強いレバノン人に依拠している。レバノンは、抵抗枢軸に対して、アメリカやEUやサウジアラビアが多数存在して活動する足場なので、これは驚くべきことではない。

 シオニスト枢軸は、地政学的な好機に乗じて、イラクで同じテーマを推進した。隣国レバノンとイラクでの抗議が、イランの影響力に反対する地域の反乱として描かれている。タカ派シンクタンク「民主主義防衛財団」のCEOで、シオニストのマーク・デュボビッツは、恥ずべきことに、レバノンとイラクだけでなく、イラン国民も「彼らの国々が占拠しているイスラム共和国から積極的に撤退するよう要求して」いると主張した。言い換えれば、彼はイスラム共和国が自国を占拠していると主張しているのだ。連中はそこまで身を落としているのだ。

 それなのにイラク抗議行動参加者の一部は、イラン領事館を攻撃し放火した。一体なぜだろう? ナジャフとカルバラのイラン領事館への放火が一体どうして、彼らを貧困と権利はく奪から救うのだろう? イラクの苦難はイランの責任だと主張するこれらの人々は一体誰だろう? 過去16年に起きたことを彼らは記憶喪失で苦しんでいるのだろうか? 誰がイラクを制裁し、イラクの子供50万人の死をもたらしたのだろう? 全国版テレビで、子供の死は価したと主張したのは一体誰だったろう? 誰がイラクを侵略し、屈辱を与え、8年間占領し、資源を盗んだのだろう? 一体誰がイラクの都市に劣化ウランを投下し、いまだに損なわれた体や突然変異の子供を誕生させているのだろう? イラクに一体誰がダーイシュを解き放ったのだろう? 最も重要なのは、2014年夏、ワシントンの犬がバグダッドの戸口に立った際、イラクを救うため一体誰が即時介入しただろう? サウジアラビアとアメリカがイラク内のこれら凶悪犯に、イランを攻撃するよう指示していることがはっきりしたのはここでだ。幸い、彼らはイラクでも暴露された。事件をイラク外務省は、「多数のイラクの都市で行われているデモの現実からほど遠い外国人によって」攻撃が行われたと最も強い言葉で非難した。

 「我々は狙いは明確だと信じている。イラクとイラン間の歴史的関係やイラクで任務を果たそうとしている世界の国々を傷つけるためだ」とイラク外務省は声明で述べた。

 イラク外務省は更に「法律上の自制とその適切なコースの重大性から正しい需要でデモンの流れを変えることを望む人々のエントリーを警告した。ナジャフの領事館は国民の要求から遠い彼らの狙いの明確な証拠にさらされた。我々はミッションを保証し、その中に働いている人たちの正体をあばかない必要を強調する。」
 イラクの大アヤトラ、アリ・アル・シスタニは、イラクの敵と、彼らと提携する集団が内紛を引き起こして、イラクを、サダム・フセインの支配に対する明らかな言及で、「独裁時代」に戻そうとたくらんでいると警告した。

 聖都カルバラで金曜日祈とう時の礼拝者説教で、大アヤトラは抗議行動参加者に人々や財産への攻撃を阻止し、このような行為をする連中から距離を置くよう促した。

 「穏やかなデモ参加者は、穏やかでない人々から一般人をひき離し、誰であれ破壊活動家を避ける上で協力し、彼らが穏やかなデモ参加者を市民や財産に損害を与えたり、攻撃したりするのを許さないことが極めて重要だ」と最高聖職者の説教を伝える際に大アヤトラ・シスタニの代理人が述べた。
「敵と連中の手先は、彼らの悪意ある狙いを達成するため、混乱を広めて、国を内紛に陥れ、次にそれを独裁に戻そうと企んでいるのだから、全員が、そういう機会を除去するため協力しなくてはならない」と彼は付け加えた。
数カ月前、レバノンのアラビア語日刊紙アル・アクバルは、イラクで力の空白を作って、アメリカお好みの軍有力者を就任させる計画をイラク治安機関筋が暴露したと報じた。

 レバノン、イラク両国で見られる明白なパターンは、この策謀がイスラム共和国を標的にしていることだ。
 長年の戦争後、ダマスカス政府崩壊を防ぐのを助けた際、イランは主流国際社会を打ち破った。イランはヒズボラとパレスチナを、イスラエルに対し効果的に支援し、イラクに味方して、テロがイラクを完全に支配するのを阻止した。イランはサウジアラビアの痛ましい犯罪的戦争に対するイエメン防衛も支援した。これらの動きが、イランに多くの敵を作り出し、彼ら全員が、何年もの屈辱と失敗に対する復讐で躍起になっている。

 今は抵抗枢軸にとって最も重要な時期で、抵抗枢軸は、この策略から生き残らなくてはならず、さもなくば地域全体が燃え、シオニストの手に落ちることになる。

記事原文のurl:https://thesaker.is/the-empire-strikes-back-us-incited-unrest-in-iraq-lebanon-and-iran-is-washingtons-revenge-against-the-islamic-republic/

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 白痴製造電波バラエティー、下記話題を本格的に報じているのだろうか?もちろん一言もふれないだろう。

 東京新聞 12月4日 8都立病院を独立法人化方針。

 しんぶん赤旗 12月4日 教員変形労働制 日米貿易協定 問題山積のまま強行。「廃案にせよ」

 本当の今年の流行語はシンクライアント。IT用語が流行語になるとは想像もしなかった。しかもトンデモ原因で。

日刊IWJガイド「開示拒否の招待者名簿は復元可能なのでは? 総理も大手マスコミ幹部もジャパンライフ『広告塔』!! 総裁選の党員『買収』も『桜を見る会』利用!?」2019.12.4日号~No.2638号~

 バカボンがのさばる劣等。金子勝教授が日刊ゲンダイのコラムで懸念されている通りなのでは?

憲政史上最長政権 ありのまま歴史を刻むか改竄されるのか

2019年11月28日 (木)

欧米が作り出し、消費しているウソ

2019年11月20日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 中東での仕事を終えた後、少なくとも当面、私はサンティアゴ・デ・チレへの便を待っていた。パリで。私は、ベイルートで聞いて、目撃していたものを処理し「自由な」数日を当てにすることができた。毎日、ラウンジに座り、長時間私はひたすらタイプした。考え、タイプした。

 私が働いている間、私の上でフランス24のニュース・チャンネルが薄型画面から光を発していた。

 私の周囲で人々は行き来していた。狂気じみた買い物三昧の西アフリカ・エリート連中が出し抜けに携帯電話に叫ぶ。パリ見物の韓国人や日本人。実際は彼らのすぐ周辺の人々全員である「下々」を無視し、下品に笑って商売の話をしている失礼なドイツや北アメリカの筋骨たくましい連中。

 何がホテルで起きているかとは無関係に、フランス24は延々続いていた。そう正に24時間。昼も夜も、同じ物語をリサイクルし、時々ニュースを更新し、いささか傲慢な優越感の雰囲気で。ここで、フランスは世界を判断していた。アジア、中東、アフリカと中南米に彼ら自身について教えながら。

 私の目の前で、私の上の画面で、世界が変化していた。何カ月もの間、私は香港で、反逆的で強暴な忍者の悪夢のような暴動を報道していた。私は中東、特にレバノンのいたる所に行き、今私は、社会主義が選挙に勝利し続けていたが、不正で不誠実な欧米帝国に、打擲され、威嚇さえされている私の第二の家、中南米に行く途中だった。

 フランス24が見せ続けているのは、私自身の目で私が常々目撃してきたことだ。多くの違う角度から、更に多く、はるかに多く。私はそれについて書き、撮影し、分析した。

 多くの国で、全世界で、人々は私と物語を共有していた。私はバリケードを見て、ものすごい革命的熱狂や興奮や、負傷した体の写真を撮り、撮影した。私は裏切りや背信や臆病も目撃した。

 だがラウンジでは、テレビの前では、全てが、とても素適で、非常に上品で、気分が安らぐように見えた。血は良く混ざった色に、バリケードは、最近のブロードウェー・ミュージカルの舞台のように見えた。

 叫び声は消され、芝居のように、人々は美しく死につつあった。画面上の人々があえて多少強力な感情を見せたり、痛みでしかめっ面をしたりすると、常にブランド品ドレスを着た優雅な総合司会者が情け深く微笑んだ。彼女は責任者で、この全ての上にいた。パリやロンドンやニューヨークでは、強い感情や政治的関与や、壮大なイデオロギー行動は、既に、とっくの昔に時代遅れにされていた。

 私がパリで過ごしたほんの数日間に、多くのことが全ての大陸で変化した。

 彼らがあえて北京に忠誠を誓ったというだけの理由で、香港暴徒は同国人に火をつけ始め、進化していた。女性は顔が血で覆われるまで鉄棒で、いきなり打ちすえられた。

 レバノンでは、親欧米派政権転覆集団オトポールの「握り締めた大きなこぶし」が突然反政府デモの中心に現れた。レバノン経済は崩壊しつつあった。だがレバノン「エリート」は私の周辺で、パリで、世界で、お金を浪費していた。貧困に陥った中産階級や哀れなレバノンの貧しい国民は社会正義を要求していた。だがレバノンの金持ちは彼らを指して、あざ笑っていた。彼らは全員理解していた。彼らは自国を略奪し、置いてきぼりにし、今ここ「光の街」で素晴らしい大舞踏会を楽しんでいるのだ。

 だが欧米で彼らを批判するのはタブーだ。禁句だ。現状を維持するために使われる強力な欧米の武器、政治的公正、差別用語を使わないことが、彼らを手がつけられなくしたのだ。なぜなら彼らはレバノン人だから。中東から。うまい仕組みではないか? パリとワシントンにいる外国人のご主人のために、連中は自分たちの同胞、中東の人々から強奪しているが、パリやロンドンで、彼らの放蕩「文化」を暴露するのはタブーなのだ。

 イラクで、反シーア派の、それゆえ反イラン感情は、強烈に、明らかに、外国によって撒き散らされたのだ。いわゆるアラブの春の二番目に大きな話題だ。

 チリ人は、1973年以来ずっと、シカゴ・ボーイズによって無理やり押しつけられている新自由主義体制を追いだそうとして、戦い、死んでいる。

 成功し、民主的で、人種的に包摂的なボリビア社会主義政府は、ワシントンとボリビアの反逆罪幹部に打倒された。そこでも、人々はエルアルトやラパスやコチャバンバの街頭で死につつある。

 イスラエルは、ガザで再びやっている。全力で。

 ダマスカスは爆撃された。

 私はアルジェリア人やレバノン人やボリビア人を撮影に出かけた。レピュブリック広場で、彼らの目標を主張していた人々を。

 私はチリやボリビアや香港で、間もなく私を待ち受けている恐怖を予期した。

 私は熱狂的に書いていた。

 テレビは低いうなり音を立てている中。

 人々が笑い、叫び、泣き、和解し、ラウンジに入り、去り、会い、分かれた。

 世界とは無関係だ。

 画面上で爆弾が爆発し、人々が警察と軍に体当たりしているのに、はしたなく笑う人が頻繁に爆笑した。

***

 そして、ある日私は誰も本当に関心を持っていないのを悟った。突然、単純に。

 世界中で起きること全てを目撃する。それを文書化する。自分の命を危険にさらす。物事に関与する。怪我をする。時々、極端に死に近づく。

 TVは見ない。決して、あるいはほぼ決して見ない。そう、テレビ出演はする。記事と画像は提供する。だが、決して、その結果は見ない。自分の仕事、単語や画像が本当にどんな感情を呼び起こすかは見ない。そもそも、そうしたものは感情を呼び起こすのだろうか? 決して主流ではなく、反帝国主義メディアのためにしか働かない。だが誰のために働こうとも、交戦地帯からの自分の報道が、どんな表情を呼び起こしているのか全く見当がつかない。あるいは、どの交戦地帯からの記事が、どのような感情を引き起こすかも。

 そして、読者たちを見つめる多少の時間ができたパリで、突然理解した。

 理解した。なぜそれほど少数の人々しか手紙を書いてこないのか、戦いを支援してくれないのか、国々が帝国に破壊され、全滅されることに対し戦いさえしないのか。

 ホテルラのウンジに座っている人々を見回し観察し、はっきり悟る。彼らは何も感じていない。彼らは何も見たくないのだ。彼らは何も理解していない。フランス24局が映っているが、何年も前から、そうであるよう意図されたニュース局ではない。それは娯楽で、しゃれた背景雑音を作り出すことになっている。それはそうしている。まさにそれだ。

 BBC、CNNや、フォックスやドイチェ・ヴェレと同じだ。

***

 合法的に選挙された社会主義者のボリビア大統領が目に涙を浮かべて亡命を強いられている時に、私はリモートコントロールを手にし、チャネルを、とっぴで幼稚な漫画チャンネルに切り替えた.

 何も変わらなかった。私の周囲約20人の表情は変わらなかった。

 もし画面上で、亜大陸のどこかで核爆弾が爆発しても、誰も注意を払うまい。

 何人かが自撮り写真を撮っていた。私はマックブックで欧米文化の崩壊を書いていた。我々全員、それぞれに忙しかった。

 カシミール、西パプア、イラク、レバノン、香港、パレスチナ、ボリビアやチリは燃えていた。

 それが何だろう?

 私から10メートル先で、アメリカ人ビジネスマンが電話に叫んでいた。

「君は12月に私をパリに招待するつもりか? そうか? 詳細を話し合わなければならない。私は一日いくらもらえる?」

 世界中で、クーデター、蜂起、反乱。

 そして、青と白のレトロ調のブランド物ドレスを着た女性、ニュース・アナウンサーの実に確信に満ちた、実にフランス的で、際限なく偽物の非人間的で職業的な微笑。

***

 最近、私はヨーロッパと北アメリカの国民は、世界を支配する道義的権利を持っているかどうか、考え続けている。

 私の結論は、決してそうではない!

 彼らは知らず、知ることを望まない。権力を持った人々は知らねばならない。

 パリで、ベルリンで、ロンドンで、ニューヨークで、人々はうぬぼれたり、ささいな小さな利己的問題で「苦しん」だりするのに余りにも忙しい。

 彼らは自撮り写真を撮ったり、彼らの性的趣に夢中になったりするのに余りに多忙だ。もちろん彼らの「事業」にも。

 それが、私がロシアと中国のメディアのために書き、私のように怯えて、世界の未来を懸念している人々に語るのを好んでいる理由だ。

 遥か彼方モスクワにいる、この雑誌の編集者もそうだ。彼らは同時に不安で情熱的だ。私は彼らがそうであるのを知っている。私と私の報道は、彼らにとって何かの「商売」ではない。NEO編集室では、都市が潰滅され破壊されている人々は何らかの娯楽ではない。

 多くの西側諸国で人々は、感じ、関与し、より良い世界のため戦う能力を失った。

 この損失ゆえ、彼らは世界に対する権力行使を断念するよう強いられるべきだ。

 我々の世界は傷つけられ、破損してはいるが、大いに美しく、貴重だ。

 世界の改良と存続のために働くのは商売ではない。

 偉大な空想家や詩人や思想家しか、そのために戦い、舵取りするのを信じられない。

 読者に多くの詩人や空想家がいるだろうか? それとも、彼らはパリのホテルの客が、フランス24が放送するテレビ画面の前でしているような顔で振る舞うのだろうか?

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/11/20/lies-which-the-west-manufactures-and-then-consumes/

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 今度は等身大看板。インスタ映え?最長首相「七変化」年金生活者に旅行する余裕はない。たとえあってもこの看板がある町は避ける。

 サクラと幇間を見る会の写真を見るたび、サクラと幇間の諸氏を確認させられる。歌手、元大統領夫人タレント、ヘアメーク・アーティスト、歌手、俳優、その他もろもろ。

 地検特捜部が動くのを期待する方々がおられるのが謎。特捜部「隠退蔵物資事件を契機にGHQ主導で設立された「隠匿退蔵物資事件捜査部」が前身」と某ペディアにある。三つ子の魂百まで。宗主国による日本支配に不都合な人々を潰すのが任務。宗主国による日本支配に便利な傀儡を攻撃する理由など皆無。万一、動くとすれば、目先を変えるための次期傀儡後釜を用意してのことだろう。

日刊IWJガイド「『桜を見る会』私物化問題で、安倍晋三首相にまたもや新疑惑!! 安倍首相が代表の選挙区支部が『桜を見る会』に旅費を支出していた証拠が明らかに!? 安倍首相の政治資金規正法違反の疑いが濃厚に!!」 2019.11.28日号~No.2632号~

2019年11月13日 (水)

イエメン戦争の大詰めが始まった

2019年11月6日
M. K. BHADRAKUMAR
Indian Punchline

 2019年11月5日、リヤドで、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と、アブダビのモハンマド・ビン・ゼイド皇太子が、イエメン政府と南部暫定評議会のリヤド合意署名に立ち会った。

 11月5日にリヤドで署名された、アブド・ラッボ・マンスール・ハーディーが率い、サウジアラビアが支援するイエメンと、南部暫定評議会(STC)として知られるUAEが支援する南部の分離主義集団間の権限分担協定は、イエメンでの血まみれの戦争を終わらせるため、サウジアラビアのモハンマド・ビン・サルマーン皇太子が、政治的解決策に方向を変えつつあることを期待させる理由になっている。

 実際の協定は、明らかに非現実的な期限で、新政権を樹立するのに、STCが閣僚ポストの半分を占めること、STCが、今後15日以内に武器を引き渡すこと、政治的、軍事的指揮命令系統を一本化することなど、協定の条件は余りに野心的だ。

 それにもかかわらず際立っているのは、フーシ派勢力との、いかなる和平会談においても、南イエメンでの「戦争の中の戦争」をふせぐため、STCから公式に代表を出させ、閣内参加させ、この集団を、ぶち壊し屋でなく利害関係者にすることを狙った政治攻勢だ。

 それでもハーディとSTC間の信頼の欠如は、余りにも実に明白だ。ハーディも、STCのアイダルス・ズバイディ議長も、和平書類への署名を部下に委ね、握手さえせず、彼らは後に、サウジアラビア皇太子に個別に会った。

 サウジアラビアの衝動は、明らかに、主にイエメン介入連合の破綻から生じている。サウジアラビアにとって、戦争が重荷になったのだ。

 スーダンはUAEの先例に倣っており、フーシ派に対する戦争で大損失を被った後、イエメン内の部隊を引きあげている。2015年のサウジアラビア介入以来、4000人以上のスーダン戦士が死亡した。カタールとモロッコは既に二年前、イエメン戦争から手を引いた。

 大きな疑問は、イエメンでの敗北が、サウジアラビアとUAE指導部間の関係にどのように影響するかだ。UAEのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子は11月5日リヤドで調印式に出席したが、4ページの協議はUAEに一言も言及していない。

 イエメン戦争は、2015年に、サウジアラビアとUAEの皇太子の間で、もう1つのイランに対するもう一つの戦線として、こっそり考え出された共同事業として始まった。だが、ここ数カ月、UAEはイエメンでの縮小に路線訂正し、さらに関係を改善するためテヘランに代表団を送った。

 イラン外務省はリヤド合意に早速反応した。11月6日の声明で、外務省広報担当は、アデン市の治安はサウジアラビア軍が監督するが、ハディ指揮下の政府軍と、STC軍隊が、30日以内にアデンから撤退するという合意条項を指摘した。

 イランの広報担当は言った。「このような書類に署名しても、決してイエメン問題を解決する助けにはならず、それは直接、あるいは彼らの代理勢力を通した、サウジアラビアとその同盟国による、南イエメン占領安定化に貢献するはずだ。常に占領者と戦ってきた油断のないイエメンの人々は、イエメン南部を、彼らの敵や、人の不幸を願う連中が、外国勢力に支配占領させることを許すまい。」

 フーシ派に対するその影響力を損ね、いかなる和平策定過程からもイランを排除するアメリカやサウジアラビアの、あらゆる試みをテヘランは警戒している。フーシ派はイランの代理人だという宣伝にもかかわらず、実際はフーシ派には長い独立の歴史がある。

 確かに、テヘランはサウジアラビアの意図をしっかりと監視するだろう。UAEの軍事縮小後、ここ数週間、サウジアラビアは追加の軍、装甲車両、戦車や他の軍装備品を持ち込んで、南イエメンで軍事駐留を強化し、今月早々アデン支配も掌握した。

 それにもかかわらず、和平協定は、フーシ派との交渉で、交渉の切り札を作ることと比べて、同じ程度、戦争エスカレーションを狙っているようには思われない。リヤドでの合意署名後の発言で、サウジアラビア皇太子は「リヤド合意は、イエメンで戦争を終わらせるための政治的解決に向かう節目だ」と述べた。

 ワシントンとロンドン両方がリヤド合意を歓迎し、和平策定プロセスを励ました。トランプ大統領は合意署名は「非常に良い」手始めだと述べ、イエメンの全当事者に、最終合意に達する取り組みを続けるよう求めた。

 イギリス外務省は、声明で「イエメンでの包括的な政治的解決に達するための重要なステップとして、この文書を支持する」と述べた。国連イエメン特使のマーティン・グリフィスも声明でこう述べた。「この合意へ署名は、イエメンにおける紛争で、平和的解決を推進する我々の共同取り組みにとって重要な一歩だ」。

 南イエメンの和平協定が、最近アメリカとサウジアラビアが(ここと、ここ)フーシ派と協議中だという多数の報道を背景に起きていることを考慮しなければならない。興味深いことに、11月6日、リヤドは初めて、フーシ派と協議中であることを確認した。大詰めが本当に始まっているのだ。

記事原文のurl:https://indianpunchline.com/the-endgame-begins-in-yemens-war/

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 昨日は、岩上氏による共産党・田村智子参院議員のインタビューをしっかり拝聴した。

日刊IWJガイド「<岩上安身インタビュー報告>『桜を見る会』は税金で安倍晋三後援会慰労!? その前夜祭の参加費は格安で、その差額部分は有権者の買収!? 日本共産党・田村智子参院議員/本日野党追及チーム生中継」2019.11.13日号~No.2617号~(2019.11.13 8時00分)

 今日は、野党による、総理主催「桜を見る会」追及チーム生中継。

【IWJ・Ch4】17:00~
野党による、総理主催「桜を見る会」追及チーム ―内容:内閣府、内閣官房、総務省、文部科学省よりヒアリング
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 朝日新聞に、下記記事がある!

桜を見る会ツアー、首相事務所から案内 地元有権者語る

 総理の事務所が各位あてに「桜を見る会」のご案内 を送付していた。テレビ報道もある。案内状、はっきり読める。

 8日の参院予算委員会で、共産党の田村智子氏の質問に対し、「私は主催者としてあいさつや招待者の接遇は行うが、招待者の取りまとめなどには関与していない」と答弁していたのは、問題ではないのだろうか?

 籠池被告による真相説明は衝撃的。

 長周新聞 籠池被告が語る森友事件の真相 何がおこなわれてきたのか 長崎市で講演会

2019年11月10日 (日)

抗議行動とデモが勢いを増す中、燃えているレバノン

2019年11月8日
ビクトル・ミーヒン
New Eastern Outlook

 サード・ハリーリは、政府を汚職と、レバノンで起きそうな経済崩壊の条件を作り出したと参加者たちが非難した二週間の大衆抗議活動の後、行き詰まり、レバノン首相の座を去ると発表した。サード・ハリーリは2016年12月以来、この職を勤めてきた。

 10月17日、タバコとインターネット通話アプリケーションへの増税をレバノン政府が、発表した際、強力なデモがに国中至るところで勃発した。これらの進展に促された大衆抗議活動参加者が、道路と高速道路を封鎖し、政府の辞職と、政治改革実行を要求した。だが、国家指導者が、多くの経済改革の開始と反汚職処置をとると発表した後、何千人もの抗議行動参加者が、このような行動を不十分とみなし、政府が健全な経済政策を実行する能力がなく、見境がない汚職と職権乱用の罪で政治家を告発して、全国至るところで再度街頭に繰り出した。

 興味深いことに、状況に関して、レバノン中の多くの政治家が(彼らの宗教的見解と党派関係を反映して)全く意見が異なっている。例えば、ミシェル・アウン大統領はレバノン国民がどれぐらい苦しんでいるか示すため国中いたる所の抗議に最近繰り出したデモ参加者との団結を表明した。だが、レバノンのマロン派教会総大司教ビシャラ・ブトロス・アル・ライは、全国的抗議をなだめるために採用された改革は、正しい「第一歩」だが、レバノン新内閣が、それを実施する必要があると述べた。テレビ演説で、ビシャラ・ブトロス・アル・ライはデモ参加者を支持すると言ったが、彼らに抑制するよう促した。

 他方、レバノン議会のナビ・ベリ議長は(サード・ハリーリ率いる)政府全閣僚の辞任は、レバノンの根深い社会経済危機を解決せず、状況を悪化させるだけだと述べた。レバノンの経済改革に弾みをつけることを目指す即座の処置をとるべきだと彼は考えているとレバノンの日刊新聞Al Joumhouriaが報じた。

 抗議行動参加者の一つの集団がメイン広場でテントを張り、他の集団が道路封鎖を続けた。その間、彼らは重要なスローガンの一つを大声で唱え続けている。「彼ら全員本気だ。」明らかに、それはレバノンの全ての政治組織と多数の政党のことを言っている。

 この全てが、デモ参加者が、多くのアラブ諸国から、戦略的、財政的支援を受けていると、あらゆるアラブ放送局が報道するよう刺激したのだ。これらの国が、物流コストや、運輸、傘、レバノン国旗のついたテント、仮設トイレ、食品や水の供給を含め他の経費を負担していると、消息筋がアル・アヘド・ニュースに語った。彼らは、どの日であれ、道路交通の正常な流れを妨害する者全員、それぞれ100ドルを受け取り、オーバーナイトでテント内か周囲で夜明かしした者は誰でも150ドルを受けとったとも言った。

 抗議行動参加者はサード・ハリーリ辞任を歓迎したが、何が次に起きるかは不明確だ。彼は当面、任務を続けるべく首相代行の役割に留まることができ、当面、これが危機から脱出する唯一の方法だ。サード・ハリーリ首相代行が他のいかなる政党代表者も含まないであろう専門技術者の内閣をまとめ上げることを約束した(とき・から・につれて・ように)、レバノン放送局がそれを報告した。

 一方国を巻き込む経済危機は悪化している。ロイターによれば、ベイルートの企業家たちが米ドルで取り引きを行い始めており、ガソリンスタンド所有者連合が、供給中断のため、数日分の燃料しかない残されていないと消費者に警告した。

 以前、レバノンが長期的危機を経験していることは良く知られている。複雑なシステムが異なったグループ間での権力分割を保証し、最高の職位には、シーア派信徒、スンニ派とキリスト教徒がついている。これまで、それは、この国が内戦に陥るのを阻止してはいるが、広範な利権ネットワークを生み出し、縁故主義をもたらし、政府が信頼できる形で重要な決定をしたり、公共サービスを提供したりするのを阻んでいる。ちなみに、抗議行動参加者は、レバノン国民を悩ませている多くの問題を解決することができる非宗教的政府を組織すべく、政治制度の全面的見直しを要求している。

 この場合、テヘランの観点と対応に焦点を合わせるのは確実に意味がある。かつて2017年11月、サード・ハリーリが、かなり奇妙な状況下で首相を辞任すると発表したことは良く知られている。彼はサウジアラビア訪問中、外国でこの発表をしたのだ。当時サード・ハリーリに近い情報筋、有力層、レバノン政府高官が、リヤドが首相を軟禁し、首相辞任を強いていたと指摘した。ミシェル・アウン大統領もレバノン首相が彼の意志に反してサウジアラビアに拘束されていると述べた。これは石油に富んだ王国と、レバノンと親密な結びつきを持っており、常にレバノンの多数の政党に影響力を及ぼしているイランとの当時の緊張激化のため、リヤドがサード・ハリーリに辞任を強いたという推測に導いた。

 イラン外務省のアッバス・ムサビ報道官は、レバノンの各派、党や人々全員の団結の必要を、テヘランが強調ていると述べた。レバノン首相サード・ハリーリが辞任した後、現在の慎重を要する状況を解決するため、各政党と政治家に、団結を維持し、相互理解を確保するようイラン外務省は促した。アッバス・ムサビ報道官は「レバノンの安全保障と安定性を維持し、レバノン国民の正当な要求を満たすべく、レバノンのあらゆる政治団体と関係者の団結」を要求した。

 この国の政治的、経済的危機に対処するため、一体どんな手段が使われるのか、それがレバノン国民の利益になる形で解決されるかどうかは時間がたたなければわからない。それでも、シリア情勢が改善している(政治対話が始まった)のと同時に、抗議行動がほぼ同時期に始まったレバノンとイラク両国の状況が一層悪化しているのは明白だ。レバノン内外の多くの勢力が、レバノンの困難な状況に巧みにつけこんで、この重要な地域で、自身の利益になるよう動いているというかなり明確な印象を我々は受ける。これは明白で、イラン最高指導者アヤトラ・セイイェド・アリー・ホセイニー・ハーメネイーも、はっきり、そう述べている。イラクやレバノンを含め地域の多くの国々における最近の大変動は、この地域に対するワシントンや、他のいくつかの西側諸国や反動政権による干渉の結果だとも彼は警告した。

 ビクトル・ミーヒンはロシア科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/11/08/lebanon-on-fire-as-protests-and-demonstrations-rage-on/

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 孫崎享氏の今日のメルマガ題名は、

三鷹事件:1949年7月無人電車の暴走で複数の民家が全壊・半壊し、市民6名が死亡、20名が負傷。当初共産党、解雇に歓待する国鉄労組説が有力だったが、結局竹内被告の単独説の判決。単独で列車を走らせるようにするには技術的に無理。米国の影。

 そして、日刊IWJガイドは、

日刊IWJガイド・日曜版「京都市長選、共産党は弁護士の福山氏擁立!! また京都で自民、公明、旧民主など『与野党相乗り候補』と共産支援候補の闘いか!?」2019.11.10日号~No.2614号~(2019.11.10 8時00分)

 

2019年11月 6日 (水)

カタール 武器としての教育

2019年11月4日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 カタール人がその富を撒き散らすさまに限界はないように思える。住民260万人のこのごく小さな王国は、大半が実に悪趣味な、ばかげたほど豪華な金めっき宮殿だらけだ。ランボルギーニ・レーシングカーやロールスロイスリムジンに溢れ、今やとてつもなく不経済な空調が効いた歩道まである(35度の暑さの中へ、下から冷気が吹き出している)。

 サーニー家に支配されたカタール国は実に奇妙な場所だ。2017年早々行われた最新の国勢調査によれば総人口は260万で、内訳は313,000人はカタール国民と、230万人の「国外居住者」つまり低賃金出稼ぎ労働者と、気前よく報酬を支払われる欧米専門家だ。

 外国人が全てを行っている。床を掃除し、ごみを捨て、料理し、赤ん坊の世話をし、カタール航空飛行機を操縦し、手術をし、オフィスビルを建設している。肉体労働者は差別されている。打ちすえられ、だまされ、屈辱を味あわされている。多くの出稼ぎ労働者が「不可解な状況」の下で亡くなってきた。だが、ただカタールが、1人当たりGDPが128,702ドルという地球上最も豊かな国であることが主な理由で、何百もの様々な専門職に対する莫大な需要があるため彼らはまだやって来るのだ。特権は「現地人」にしかなく、外国人の最低賃金は1カ月わずか約200ドルだというのは、どうでもいいのだ。

 隣国との過酷な紛争で動きが取れなくなっているサウジアラビアやアラブ首長国連邦を含めて、カタールは最も良い同盟国アメリカやイギリスにますます近くに動いている。アルウデイド空軍基地は、米空軍、イギリス空軍や他の湾岸戦争連合諸国の航空機を100機以上受け入れている。アメリカ中央軍、イギリス空軍No.83遠征空軍部隊と第379航空遠征航空団を受け入れている。現在、少なくとも11,000人のアメリカ軍人がここで恒久的に駐留している。アルウデイド空軍基地は、シリアやアフガニスタンのような国での作戦に使われる、地域で最も重要な軍事空港と思われる。

 カタールはシリアや他の中東諸国を不安定にする上で、極めて重要な役割を果たしている。カタールは過激な資本主義の信条同様、原理主義の宗教的教義も広めてきた。

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 カタールはたっぷり金を持っており、欧米、特にアメリカとイギリスと緊密に結びついた種々の「教育プログラム」や、ワッハーブ派の宣伝機関のために資金の一部を使っている。欧米から雇われた国際専門家が学校民営化のような過激な概念を推進し、政府にはカリキュラムを開発させず、地域中にも外部にも親欧米、市場賛美の教義を広めている。

 カタールは「子供を救う」という隠れ蓑の下、カタールの財団やプログラムが、教育の商業化と同様、イスラム教原理主義を推進している。しかも、それはカタール国内のみならず、遥か彼方のソマリアや南スーダンやケニアに及んでいる。

 カタール大学にいた間、私は図書館さえ分離されているのに気が付いた(案の定、私はカタールに本拠を置く国連職員から、「男性用図書館」は、女性用とは比較にならないほど充実していると言われた)、退行的な哲学と固定観念をばらまくことで、カタールは地域における高等教育の指導者たらんと望んでいる。

 当然、主な狙いは地域の現状を維持することだ。

 質が高い教育という点では、カタール内でもうまくいってはいない。こうした全ての莫大な予算が燃やされたか、より正確に言えば、浪費されて、カタールは誇りに思うべきものはほとんどない。OECDによればこうだ。

 「2012年、カタールは、世界中で最高の一人当たり所得であるにもかかわらず、15歳と16歳の生徒のための数学知識、読解力と問題解決の学習到達度調査のPOISAテストに参加したOECDの65カ国中、コロンビアやアルバニアと同等の下から3番目だった。」

 以来、主題に関する統計が突然さほど広く利用可能でなくなったが事態は大して改善していない。

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 2019年10月末、私は紛争と人道研究センターが組織し、ドーハ大学院研究所が主催した会議に参加した。

 (欧米とその湾岸同盟諸国に破壊されたシリアや他の場所の現地で何年も働いた)一人の非常に有能な国連専門家以外、パネリストは、カタールに本拠を置き、ちやほやされている人々で構成されていた。

 ここでの話題の成り行きは予測可能だった。

 フランク・ハードマン教授が、基本的にどのように地域の国々が「弱体化した」か、民間部門が、いかにして教育改革の主導権をとり、推進するべきか説明した。

 だが最も驚くべき話は、 Education Above All Foundation(教育がなにより大事財団?)のProtection of Education in Insecurity and Conflict(PEIC)(不安と対立における教育の保護?)事務局長マレイハ・マリク教授のものだった。彼女は、紛争地域で、脆弱な学校と生徒を守ることの重要性と、学校と生徒を破壊している人々に法の裁きを受けさせるよう意図されて「今存在している」国際法上の機構について話をした。

 要するに、典型的な主流の「開発」とNGOの説教だ。

 カタールは、人が本心を話すことが自由な場所からはほど遠い。

 だが私には忍耐力は残っていなかった。私は世界中で無数の戦争と紛争地域で働いた。私がドーハ大学院研究所で目にしたのは学生と会議参加者双方の教化プロセス以外の何ものでもなかった。

 私は私に話をさせるよう要求した。マイクが私に渡された時、私は正確な答えが必要だと言った。

「マリク教授、私はあなたに質問があります。私は全世界で多数の、多分何百という紛争と戦争を報道してきました。私は何百という学校が燃えるのを見ました。私は何百という子供たちが死んでいるのを見ました。こうした残虐行為の大半は、アメリカに、ヨーロッパに、あるいはその双方に引き起こされたのです。もちろん、これは私が生まれるずっと前に全て始まっており、今に至るまで続いているのです」。

 私は主催者たちの顔に恐怖を見た。彼らは私を食い入るように見つめ、私に止めるよう懇願していた。こういうことは、これまでここで一度も起きたことがない可能性が極めて高い。全てが撮影され記録されていた。だが私は止める準備ができていなかった。

 講堂の中の学生は反応しなかった。明らかに、彼らは政権に敵対的な「分子」が行う講演に興奮しないよう条件づけられていた。

 私は続けた。

「マリク教授、私はあなたに質問しているのです。私は、あなたが言及された国際機関によって、アメリカ、イギリス、フランス、オーストラリアや他のどこかの欧米諸国が裁判にかけられ、非難された例が一つでもあったのでしょうか。何百万人という子供たちを殺したかどで、あるいは、ベトナムやラオスやカンボジア、後にはイラクやアフガニスタンやシリアのような場所で、何千という学校をじゅうたん爆撃したかどで、糾弾されたのか知りたいと思います。なぜなら、まさに今ベネズエラで子供たちを飢えさせようとしているからです。子供を含め人々が薬を入手するのを阻止することに対して。」

それから私はフランク・ハードマンに向いた。

「ハードマン教授、あなたが言及し、「弱体化した」と定義した国々は、彼らが歴史的に帝国主義の諸国に、敵とされ、攻撃され、威嚇されているためにこのような状況なのではありませんか?」

 完全な沈黙。

 それから私はこう結論した。

「もし我々が最終的に欧米とその同盟国が世界中で何十もの国を破壊するのを確実にやめさせることができれば、学校と子供を守る最も効果的な方法ではないでしょうか?」

 会議議長サルタン・バラカート教授は被害をくい止めるべく即座に仕事を始めた。

「マリク教授、明らかに、問題はパレスチナで起きていることです。」

 だがマリク教授は、逆の立場ながらも、私同様タフな戦士だった。彼女は正確にそれが全てイスラエルとパレスチナを越えるものであることを知っていた。イスラエルとパレスチナはその一部だが、それはここで唯一の問題ではなかった。彼女はサルタン・バラカートをはねつけ、まっすぐ私を攻撃した。

「問題は欧米ではありません! 問題は国々の集団ではありません。国連安全保障会議全理事国に責任があります! シリアで残虐行為を犯しているロシアをご覧なさい。」

 そして口論は始まった。我々の個人的「ドーハ討論」だ。

 「どの残虐行為でしょう?」私は彼女に向かって叫んだ。「証明してください。」

 「我々には証拠があります。」

 「あなたに?」私はいぶかしく思った。「あなたはシリアに行ったことがありますか? それともあなたは、あなたのハンドラーから、いわゆる証拠を与えられたのですか? あなたは、シリアとベネズエラを救っている国ロシアを、世界のあらゆる所で何億人もの人々を殺している国と同水準に置くのですか?」

 この「会議」の間、一体何度USAIDが言及されたか思い出した。全て言及されるのは欧米だった。ここでアラブ諸国の人々は、IMFやEconomist誌のように話し考えていた。

 私は着席した。私には補足すべき何もなかった。

 管理された議論が何とか再開した。学生の表情は冷静なままだった。

 夜、夕食のため、アフガニスタンで一緒に働いていた友人と会った。ドーハは奇妙な場所だ。意外な遭遇の場所。

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 カタールは教育にしていることを、芸術にもしている。

 翌日私は、カタールがオンラインと広告で自慢している、いくつかの博物館を見学しようとした。かつて大衆に対しては無料だったが、今は15ドルの入場料を請求するイスラム芸術博物館以外は全て閉鎖していた。

 法外に断片化した国家と個人は、世界中から美術品手を購入して、今何十億ドルも投資している。それを自慢している。内容を操作している。カタールの「国際」映画スタジオで制作されているものも操作されている。

 ドーハを発ち、ベイルートまでカタール航空に搭乗して、乗務員にはカタール国民が一人も働いていないのに気がついた。パイロットはイギリス人とオーストラリア人で、フライト・アテンダントはフィリピン、インドとアフリカで採用されていた。

 離陸から数分後に、Education Above All Foundationの教育プログラムの一つである「エデュケート・ア・チャイルド(EAC)」を推進する攻撃的広告が始まった。

 カタールでは全てが相互に結びついているように思われる。破壊的な米軍事基地、「対外政策」、芸術、そして、そう教育や慈善さえも。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/11/04/qatar-education-as-a-weapon/

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 日本の英語教育論議も、洗脳の「武器としての教育」。道徳からほど遠い行動様式でのし上がった連中が押しつける道徳なるしろもの、臣民に押しつける奴隷の道徳。教育勅語現代版。

 最近、昼の白痴製造番組全く見ていないが、下記記事には驚かない。こういう愚劣な見せ物を飽きずに見る方々が多数おられるのを、いぶかしく思っている。「英語民間試験の延期は天下の愚策」と書く怪説委員までいるのには、あきれるしかない。天下の愚論。英語教育について真面目に考えたことがあるのだろうか。鳥飼玖美子立教大学名誉教授の多数のご本、たとえば『英語教育の危機』や、阿部准教授の『史上最悪の英語政策 ウソだらけの「4技能」看板』、猪浦氏の『TOEIC亡国論』、施九州大学大学院教授の『英語化は愚民化 日本の国力が地に落ちる』、寺島岐阜大学名誉教授の『英語で大学が亡びるとき 「英語力=グローバル人材」というイデオロギー』などを読んでから書いたのだろうか?

田崎史郎が萩生田文科相「身の丈」発言をエクストリーム擁護!「問題発言したから英語民間試験の導入を延期できた」

 今日の日刊IWJガイド、見出しは、あの映画にまつわるもの。

日刊IWJガイド「慰安婦論争を検証した映画『主戦場』の映画祭上映中止で紛糾!! 緊急シンポで明らかにされた『日本的検閲』に対処できるか!?」2019.11.6日号~No.2610号~(2019.11.6 8時00分)

 記事は、冒頭から、

はじめに~昨日IWJは萩生田光一文科相会見を中継! 英語民間検定試験は再来年度以降の導入に向けて動き出す!? 衆議院では参考人招致が行われ、欠陥を放置したままの導入推進を大学教授が猛批判!

 詳細は、日刊IWJガイドをお読み願いたい。

2019年11月 4日 (月)

ベイルートは燃えている。エリートに対する反乱が始まった

2019年10月24日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 タイヤが燃え、煙が空に立ち昇っている。今日、10月18日、かつて「東洋のパリ」として知られていた首都レバノンは煙で覆われている。

 腐敗した冷淡なエリートに支配された国は無限に、まとまってはいられないと私は何年も警告してきた。

 私がベイルートを本拠にしていた5年間、事態は悪化しつつあった。何も改善しなかった。公共輸送機関はほぼ皆無、電力不足、汚れた不規則な水道。周期的に、ゴミが道路や郊外道路に山積みになった。飛行機が着陸しドアが開いた途端、ゴミのひどい悪臭が、我々ベイルート住民の帰還を歓迎してくれる。

 ほとんど全員、この全てが永久に、このまま続くはずがないのを知っていた。

 この都市は第4世界の病気で苦しみながらも、同時に、ランドローバーSUV、マセラッティやポルシェのスポーツカーや、アルマーニスーツで溢れかえっている。

 ベイルートは、フランス語、アラビア語、英語の三言語で同時に会話できる極めてスマートな大いに教養を身につけた洗練されたエリートがいることは認めなければならないが、ほとんどジャカルタ・レベルにまで崩壊した。一流画廊、映画館、高級バーやナイトクラブもある。豪華なマリーナや全中東最良の書店。

 ベイルートには常に脳と消化器官があると一部の人々は言うが、その心に何かが起きたのだ。

 今ここでは何も本当に機能していない。だが何百万ドルも持っていれば、それは本当に重要ではない。ここでは何でも買うことができる。貧しくて困窮しているなら、あらゆる希望を断念すべきなのだ。ここの大多数の人々は今惨めなほど貧しい。人口調査は「宗教的バランスを乱さない」ために禁じられているので、正確に何人が困窮しているか誰も知りさえしない(長年、どういうわけか、この国に一体何人のキリスト教徒やイスラム教徒が住んでいるかを知らない方が良いと合意されていたのだ)。

 人々の大部分が金持ちではないのは確実だ。今や支配者や汚職政治家や、いわゆるエリートに激怒して国民は大声ではっきり言っている。ハラス、つまり「もうたくさんだ!」、政権打倒!

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 政府はWhatsApp通話に課税することに決めた。大した事ではないと一部の人々は言うだろう。だが、それはおおごとだった。そうなのだ。それは突如大事になった。おそらく搾取の「最後の一滴」だったのだ。

 都市は爆発した。バリケードが築かれた。タイヤが燃やされた。至る所で。貧しい地域も、最も裕福な地域も同様に。

「革命!」と人々は叫び始めた。

 レバノンには左翼の、更には共産党反乱の歴史さえある。宗教的右翼狂信者もかなりいる。どちらが勝つだろう? この全国的反乱で、だれが断固としているだろう?

 今いくつかの行進の背後には共産党がいる。だが今まで国内で最も堅固な社会勢力ヒズボラは、サード・ハリーリー政府が辞職するべきだとは、まだ確信していない。

ロイターによれば:

「レバノンのヒズボラ代表サイイド・ハサン・ナスラッラーは、広範囲な全国的抗議行動の中、ヒズボラは政府辞任を要求していないと述べた。

ナスラッラーはテレビ演説で政府を支持すると述べたが、新方針と「新精神」を要求し、進行中の抗議行動が新税を課すべきでないことを示していると付け加えた。」

貧しい人々に課されるいかなる税金に対しても、彼は支持者に街頭に出るよう呼びかけるつもりだとナスラッラーは言い足した。

 これまでのところ、反乱で無数の人々が怪我をしてしており、二人のシリア移民が命を失った。これは2015年のもの(ベイルートでの恐ろしいゴミ危機と悪化する社会的大惨事に発展した政治的・社会的運動「You Stink (お前は臭い)!」運動を含めて)最も深刻な蜂起だと一部の現地評論家が言っているが、著者を含め他の人々は、これが実際は1980年代以来レバノンが直面している最も深刻な政治的大惨事だと確信している。

 カフェでも地元の店でも、首都のありとあらゆるところで、怒りが聞こえる。

 「信頼は損なわれた!」

 どんな政治活動にも遠かった人々さえ、今抗議行動参加者を支援している。

 国連事務所現地スタッフのジャン女史はベイルートで造反側に立っている一人だ。

「ベイルートやレバノン中で起きているのは良いことです。我々が立ち上がるべき時期です。私も行きます。宗教とは無関係です。我々の粉々にされた生活の問題です。」

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 欧米の主流メディアを読んでいると、レバノンの主な問題が対外債務のようなものだと信じがちだ(レバノンは、一人当たり、世界で三番目に負債をかかえた国だ。負債はGDPの150%になっている)、極めてわずかの本物の準備金(100億米ドル)と、寄贈者や貸し主に対処する国のやりかた。IMFと、その「助言」が常に言及される。

 だがロイターのような通信社さえ、全体の混乱は構造的問題より遥かに大きいことを認めざるを得ない。

「ドルが干上がるにつれ、銀行は事実上、融資をやめ、もはや顧客のために基本的外国為替取り引きをすることができないと、ある銀行家が言った。」

「銀行の役割は、政府に資金調達し、通貨を守るため、中央銀行へ金を注ぐことです」と彼は言った。 「何かをすれば、収賄システムを混乱させることになるので、財政赤字に対して何もすることができないのです。」

 ここにキーワードがある。「収賄!」

 レバノンのエリートは恥知らずなほど腐敗している。国全体から富を剥奪する話になると、唯一インドネシアのような国しかレバノン穴居人一族とは競争できない。

 レバノンでは、ほとんど何も清浄だったり純粋だったりせず、それが利用可能な統計値がない理由でもある。

 お金は、西アフリカにおける天然資源の恐ろしい容赦ない搾取から来る。全員それを知っているが、それは決して公式には取り上げられない。私は西アフリカで働き、人種差別的なレバノン「実業家」がそこで何をしているか私は知っている。だがアフリカ人から盗まれた金がレバノンやその国民を豊かにしない。それはレバノンの銀行で止まり、豪華なヨットや、ヨーロッパの悪趣味で高すぎるスポーツカーや、首都の内部や周辺のとっぴな私的クラブ内で使われる。多くのレバノン人が飢餓の瀬戸際にいる一方、ニースやベニスやギリシャの島に飛ぶ飛行機は、いつも甘い生活を求める人々でいっぱいだ。

 特にベッカー高原で栽培し精製する麻薬で、レバノンは何十億ドルも稼いでいる。それら金持ちの消費用として、主にサウジアラビアに輸出されるか、イエメンとシリアに、いわゆる戦闘用麻薬として戦場に投入される。これも皆それを知っているが、それを止めるためには何も行われない。農民から政治家まで何百もの家族が、その貿易で大富豪になった。これが名高いベイルート・マリーナに、更に何隻かの超豪華ヨットを加えている。

 そして「対外援助」、「ヨーロッパのインフラ投資」、サウジアラビアとカタールの金がある。その大部分が、腐敗した当局者、いわゆる「政府」、そのお仲間や請負業者のポケットに直接注がれる。ほとんど何も建設されないが金は消えている。レバノンには、毎月の給料を受け取る鉄道従業員がいるが、もはや鉄道はない。駅は、ウオッカ・バーに転換されてしまった。地域じゅうから難民を受け入れできるよう、レバノンは金を嘆願しているが、金の多くは少数の金持ちの懐に入って終わる。難民や、低賃金の仕事を必死のシリア人やパレスチナ人と競争しなければならない貧しいレバノンの人々には、極めて僅かしか行かない。

 貧しい人々は一層貧しくなっている。それでも、エチオピア人、フィリピン人、ケニア人のメイドが金持ちの食料を引きずり、エリート一家に生まれた赤ん坊のよだれをぬぐい、トイレを掃除している。一部の人々は、主人に拷問され、多くが自殺している。フェニキア人やヨーロッパ人に見えない人々にとって、レバノンは厳しい場所なのだ。

 ベイルート南部のスラムは拡大している。北部のトリポリのようないくつかのレバノンの都市は全く途方もなく大きいスラムのように見える。

 ベイルート中心街のホテルのフロント係、アリはこう嘆く。

「私は14時間ここで受付係として働いても毎月540ドルしか収入がありません。生きて行くのに最小限700ドル必要です。アメリカに姉がいて、一週間だけ訪問したいのですがビザを入手する方法がありません。私はわずか24歳です。私はベイルートの街頭で抗議しているそれほど多くの人々のようには、この国の未来が見えません。」

 さまざまな推計によれば、レバノンは2020年2月という早い時期に崩壊するかもしれない。これ以上の金は略奪できない。終盤は近づきつつある。

 国が崩壊しても、金持ちはゴールデン・パラシュートがある。彼らには国外に家族がいる。オーストラリアやブラジルやフランスに。パスポートを二つ持っている人々がおり、世界の最も望ましい地域に家を持っている人々もいる。

 貧しい人々には、自身のエリートに略奪された国の脱け殻以外、絶対に何も残るまい。錆びて老朽化したフェラーリが至るところにあるだろうが、人は自動車の残骸を食べることはできない。汚染され破壊された海岸のすぐ横には、豪華ながら放棄されたスイミングプールが残るだろう。

 人々がそれを知っており、彼らは、もううんざりしているのだ。

 ベイルートのスターバックスカフェの店員モハメドは決意している。

「これはひどいものですが時間が重要です。我々はこれ以上我慢できません。我々は国を劇的に変える必要があります。今回は状況は異なっています。我々が誰を崇拝しているかではなく、我々の日常生活が問題なのです。」

 レバノンは、他の恥知らずな資本主義国家と比較すると人々の教育水準が高い。この国の人々はだませない。

 エリートに対する反乱は始まったばかりだ。人々は自分の国を取り戻したいと思っている。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/10/24/beirut-is-burning-rebellion-against-the-elites-has-commenced/

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 記事原文発表のすぐ後に翻訳すべきだっただろうが、残念ながら、そううまくはゆかない。なにしろ、

 エリートに対する反乱は始まる様子皆無だ。人々は自分の国を取り戻したいと思っていない。

 宗主国の戦闘機パイロットは属国民をなめきっている。とんでもパイロットの話題、昨日、東京新聞で読んだ。

日刊IWJガイド「パイロットが睡眠導入剤を服用!? 飛行中に自撮り!? 操縦桿から手放しで読書!? 岩国の米海兵隊で規律違反が横行!」2019.11.4日号~No.2608号~(2019.11.4 8時00分)

 ところで、11月3日は、小生にとって、田中正造誕生日(旧暦)。田中正造は1913年9月4日に亡くなり、雲龍寺での密葬後、佐野市の惣宗寺で本葬が行われ、多数の参列者が集まった。
 そこで以前、引用させていただいた芝居「明治の柩」のパンフレット中の文章を引用させていただこう。欠陥戦闘機を爆買いし、イージス・アショアを購入し、オマーンに海軍を派兵する一方、民間英語テストの大学入試導入を推進する傀儡政府。田中正造はお墓の中で寝返りを打っているかも知れない。彼は日清戦争時は、戦争支持だったが、日露戦争時には、非戦論、軍備全廃論に転じ、費用は留学に使うよう主張していた。文科相、田中正造の爪の垢を煎じて飲んでもらいたい。つける薬がないのはわかってはいるが。

「明治の柩」の中は、田中正造か今の我々か

赤上剛

 田中正造は、明治という時代の枠にとらわれた古い人間なのか、あるいはそこから突き抜けていた人物なのか。
 今、「文化の日」が「明治の日」に変えられようとしている。十一月三日は明治期の「天長節」、戦前の「明治節」、明治天皇の誕生日だ。平和憲法「発布日」のこの日を「憲法記念日」として再出発しようと国会で運動したのが作家山本有三たち。保守派の反対で「文化の日』とされた。なぜか。「憲法記念日」にすると明治天皇祝日に戻せなくなる。「憲法記念日」は「公布(施行)日」の五月三日にすり替えられた。それが動き出した。すでに「建国記念日」(神話の神武天皇即位日)は復活している。
 私は田中正造記念日としたい!十一月三日は田中正造の誕生日。(旧暦。天皇は新暦)最大の公害は「戦争」と「原発」だという。「戦争」について、正造は日清戦争に賛成したが日露戦争には反対した。また、「原発」につながる近代公害第一号が足尾銅山鉱毒事件。正造は被害民とともに真正面から戦った。その鉱毒事件・谷中村事件とは何であったのか。
 足尾銅山の鉱毒(煙害と毒水)によって渡良瀬川流域三十万人が苦しんだ。日清・日露戦争を勝ち抜き西洋列強に追いつかんとした明治政府は、鉱毒被害をほぼ無視し銅山を温存した。生命の危機まで追い詰められた被害民は、政府への請願「足尾銅山操業停止」運動(大押出し)を何度も行った。政府は、多数のリーダーを兇徒など刑事犯として監獄へぶち込んだ。正造は明治天皇へ直訴する。盛り上がった世論に政府がとった措置は、被害民運動をつぶすこと。鉱毒は洪水とともに押し寄せる。「渡良瀬川の改修工事と最下流の谷中村を遊水池にする」政府方針を出す。運動は分裂し谷中村は孤立した。日露戦争のさなか正造は谷中村へ移住し反対運動に専念。栃木県会は「臨時土木費」名目で谷中村買収を決議し土地買収で村民を追い出す。谷中村民の意思は無視され廃村、藤岡町に強制合併された。「土地収用法」を適用しても応じない村民の家屋を強制破壊。残留民十六戸は仮小屋を作り踏みとどまる。政府と県は早くから谷中村の堤防破損個所を修理せず放置して谷中村を水没させた。毒水攻め、食料攻めだ。些細な仮小屋工事も、死者の谷中村墓への埋葬も「河川法違反」。正造死後、正造の祠(ほこら)を庭に建てても違反。すべて、「法律」「勅令」等による措置だと。
 ことし、集団的自衛権が閣議決定変更で容認され、安保関連法が強行採決された。いずれも憲法学者こぞって立憲制の否定・憲法違反だと断じている。
 東電福島原発事故から四年、いまだ十一万人の避難者がありながら原因究明もなく、誰一人責任をとらず、原発再稼働と海外輸出に政府・業界はまっしぐらだ。
 なぜこうなったのか。政・官・業・学(現在は、司法・労組・マスコミまで拡大)の癒着による①原因究明の不作為・遅延②被害の矮小化・未調査③被害者切り捨て・棄民化④加害責任の否認・加害企業温存⑤経済あっての国家という構図である。根底には『戦争体認』がある。
 正造の戦いの武器は、大日本帝国憲法。亡くなる年の最後の演説会でも憲法発布勅語(前文)を大きく張り出した。「朕(天皇)は、臣民の権利及び財産の安全を貴重し及び之を保護し…」。
近代憲法である限り「人民の権利保障」が前提にある。
 憲法を無視し法律を矢玉に人民を的にした「亡国」の圧制は許せない。「日本を見んとせば谷中村を見よ』と正造はいう。谷中村を守ることは憲法をまもること。だが、人民は谷中村事件から何も学ばなかった。逆に政・官・業・学は悪政の指針を身につけた。今も解決に至らない「チッソ水俣病」等の公害地域や、「沖縄辺野古」への政府の棄民・分断政策が足尾銅山鉱毒事件・谷中村事件と見事に重なり合う。
 戦争は銅増産優先、鉱毒被害無視、被害民運動を弾圧する。戦争は弱者を切り捨てる。世界共通だ。この鉱害闘争の現場から正造は戦争反対、軍備全廃論にたどり着いた。軍備費を青年の留学費に変え外交によって戦争をなくせと。
 晩年の正造は明治国家と帝国憲法の限界に気づき、「今の憲法、法律、教育のすべてを全廃して、天神を基とする〝広き憲法〟を設けるべし」と主張した。私たちが手にした「平和憲法」がまさにそれだろう。
 だが、谷中村事件から学ばず、戦争責任も原発事故責任も未だあいまいなままに過ごしてきた我々。
 田中正造は明治時代の「古い戦い」をしたから『明治の枢』に入れられたのか。だが、平和憲法がありながら明治精神・戦争体制へ復帰せんとする勢力に押し負けている我々こそ「明治の枢」へ片足を突っ込んでいるのかもしれない。
 劇団東演の『明治の枢』を見て、誰が「正造を叱る言葉」をかけられるか。
 戦後最大の危機を百年前に見通していた正造はいう。
〝人民は、人民の経験を信じて一歩譲るべからず〟

(田中正造研究家)

 赤上剛氏の著書に、『田中正造とその周辺』がある。

 家の中にこもっていては災害の実態はわからない。佐野市も溢水にあっていた。昔歩いたアンダーパスには溢水の跡があり、町中も所々溢水による泥や枯れ草が残っていた。惣宗寺からほど遠からぬところにある橋も今回の豪雨で破壊された。古河による足尾銅山鉱毒と戦ったがゆえに、農民たちは、政府に家を強制破壊され、生活の場を追われた。彼らの暮らしていた場所は後に渡良瀬遊水池と化した。遊水池も今回豪雨で水没した。見に行った時点では、中に入れなかった。

Sanohashihoukai19

2019年10月20日 (日)

世界がひっくり返った

マーティン・シーフ
2019年10月13日
Strategic Culture Foundation

 1781年、ヨークタウンで、まだ当惑している伯爵チャールズ・コーンウォリス大将が、彼の軍をジョージ・ワシントンとドゥ・ロシャンボー侯爵に降伏させた時、伝説によれば、イギリス軍楽隊が「世界がひっくり返った」と呼ばれるバラードを演奏して屈辱を高めた。後に作曲家リン・マニュエル・ミランダが彼の称賛される現代ミュージカル「ハミルトン」のヒット曲として、この歌を再生した。

 光速通信や電信線やラジオやインターネットがなかった時代に、アメリカにおける大英帝国の敗北は、世界全体を揺り動かした。それは祝われて、クウェートの首長から、サンペテルブルグのロシヤ皇帝エカチェリーナ2世にまで歓迎された。

 だがイエメンの多くを支配するフーシ派反抗運動が、9月末、サウジアラビアの三旅団を壊滅し、最少2,500人の犠牲者をもたらした時、欧米メディアはそれを無視した。

 このウェブサイトの、あの出来事に関する比類ない評価を提供する上で、Frederico Pierraciniの顕著な分析は、事実上、傑出している。

 安全な過去ではなく、どこでも起き得て、アメリカが勝利したのではない限り、「決定的な戦い」を認めるのは、欧米解説者の間では流行ではない。だがナチス、ドイツ国防軍が1940年に、6週間の作戦で、伝説的なフランス軍を打倒した時、1942年秋、スターリングラードで、赤軍がナチ・エリート戦闘部隊を殲滅した時、それらの戦闘は本当に決定的だった、時計は決してそこから戻れなかった。

 フーシ派が、サウジアラビアに与えた屈辱的敗北は、それらと同等の画期的重要性を持っている。それは、これまでの四年にわたる、少なくとも100,000人の一般人を殺したイエメンの不必要に長期の内戦におけるフーシ派の勝利確認以上に、遥かに意義深い。フーシ派は今やサウジアラビア王国自身を轟音ともに壊滅させる態勢にあるのだ。

 この展開には暗い因果応報がある。サウド家は、それが登場した時と同様、若い、厳しいが、献身的な革命運動が、時の帝国主義大国に支援された価値のない古い反動主義政権に挑戦し、それを破壊する武力衝突で崩壊するだろう。

 サウジアラビア創始者アブドゥルアズィーズ・イブン・サウード国王は、それまでの、最有力ながら、生気を失った、ちゃちで腐敗したハーシム王朝からアラブを征服した、今日不気味にフーシ派の勃興を予想させる、活発なカリスマ的な若い部族指導者だった。

 ハーシム家は、イスラムの神聖な都市メッカとメディナの宗教的支配を享受していた。彼らは以前は、オスマントルコ帝国に仕えていたが、第一次世界大戦の間に、ハーシム家は、勃興して、確実に中東最有力帝国としてトルコに代わるだろうと正確に判断した大英帝国を熱心に奉じたのだ。

 ハーシム家の、この世界戦略の読みは正しかった。だが一つ克服できない問題があった。メッカのシャリーフ、フセインは一様に非常に嫌われており、不公平で思いやりがないとんでもない人物だったので、誰も指揮することができなかったが、彼の家族の大部分ももっと酷かったのだ。

 ウィンストン・チャーチル植民地大臣率いるイギリスは、1920年代にハーシム家を受け入れ、イラクの王座にシャリーフ・フセインの息子の一人、ファイサル王一世を据えた。イギリス軍の支援にもかかわらず、一家はそこでも嫌われた。1958年、イラクのハーシム家王室全員がバグダッドで大虐殺で機関銃で撃たれ、世界に衝撃を与えた。

 1920年代の半ばに、シャリーフ・フセイン自身、既にアブドゥルアズィーズとサウド家によってアラビアから追い出されていた。大英帝国の全ての力も、ウィンストン・チャーチルのあらゆる取り組みも、彼を救うことができなかった。

 そこで、アラビアの石油資源を探求する時期が到来した際、アブドゥルアズィーズはイギリスをはねつけ、代わりにアメリカ石油会社に重要な採掘特権を与えた。1933年5月、サウジアラビア政府は、ライバルのイギリス支配下にあるイラク石油の入札より、SoCal、スタンダード・オイル・オブ・カリフォルニアを好んで、採掘特権を与えた。それは現在巨大サウジ・アラムコ石油会社の前身だった。

 だが、過去80年の全ての伝説的なサウジアラビアの石油の富は、彼らによる、それまでのアラビア半島征服に基づいていた。中核となる軍事的教訓は明確だった。常に、ダイナミックで精力的なリーダーがいる勇敢で情熱的な軍隊が、疲れて、腐敗し、見下げはてた支配者が率いる、より裕福で、より大きく、より良い装備の軍隊を打ち負かすのだ。

 今歴史は、今回、サウジアラビア人が勝者ではなく、敗者であろうとしていることを除けば、同じことを繰り返しているのだ。

 フーシ派の勝利は、サウジアラビア人に、歯が立たない敵に会ったことを気付かせた。傲慢で無謀な若いサウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマーンには、イエメンの人々に対する、これまで数年前にわたる獰猛で残酷で血まみれの空爆作戦を中止する時間が十分あったのだ。彼はそうはしなかったが、今や遅すぎる。

 つけがまわったのだ。そしてそれはサウジアラビアとイエメン国境では止まるまい。

 世界は再びひっくり返ろうとしている。 マーティン・シーフは、24年間、上級海外特派員としてワシントン・タイムズとUPI通信社で70以上の国から報道し、12の戦争を担当した。彼はアメリカとグローバル経済問題が専門。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/10/13/the-world-turned-upside-down/

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 宗主国の命令で、日本軍中東派遣が実現する。結果は素人でも想像できそう。偽旗友軍攻撃作戦?

 中東における宗主国の盟友イスラエルは、その狙い実現するためには、どんなことでもする実績がある。『アメリカ艦船リバティー号に対するイスラエルによる攻撃』不思議にも、というか、当然にも、検索エンジン、この記事を隠蔽している。

 そして宗主国は偽旗合州国だ。

 21日のインタビュー、すごいタイミング。台風による被害について、お二人の意見を是非伺いたいと思っていたところだった。

日刊IWJガイド・日曜版「明日21日から4連続インタビューが決定!! 21日はジャーナリスト・まさのあつこ氏と拓殖大学政経学部教授・関良基氏、22日は元外務省情報局長・孫崎享氏(続編)、23日(または24日)は国民民主党・森裕子参院議員、25日は立憲民主党・有田芳生参院議員と神原元弁護士にインタビューを行います!!」2019.10.20日号~No.2593号~

 

2019年10月15日 (火)

米ドルの世界準備通貨という地位を潰す上で、イランは中国の秘密兵器

Federico Pieraccini
2019年10月3日

 国際政治に影響を与えている強い変化の流れがある。それは単極から多極世界秩序への移行によって引き起こされる革命の始まりだ。実際、我々は、中国の輸出に対するアメリカ関税適用、イランに対するワシントンの制裁、アメリカのエネルギー自足、サウジアラビア産業施設の脆弱性、中国へのガスと石油の大量輸出と同様、アメリカの攻撃に抵抗するイランの能力を含め、いくつかの要因の組み合わせに直面している。全てが一つの要因、つまり世界準備通貨としての米ドルの衰退に収束する。

 最近我々は、ほとんど毎日単位で、中東でかなり重要な出来事を目撃している。ワシントンとテヘラン間の緊張は、何より、ワッハーブ派サウジアラビアとイスラエルのトランプへの融資家と完全な同一歩調で行進するネオコンと深く結びついたアメリカの連中をなだめるトランプ政権の必要性に拍車をかけられている。

 挑発と偽旗で構成される対テヘラン攻撃政策は、何年もの間起こるだろうと私が予想していた通り、最近、アメリカ軍産複合体にとっての広報大惨事をもたらした。

 イエメンのフーシ派による攻撃は、非常に高価なアメリカのパトリオット航空防衛システムの欠点を暴露して、サウジアラビア王国の二つの主要な石油施設を攻撃した。

 この攻撃は、わずか数千ドルの支出、低経費の非対称戦争手段が、あらゆる予想を超え、どのように何十億ドルにも相当する損害を与えることが可能か、どれほど効率的であり得るかを実証して世界中の政策当局に衝撃を与えた。フーシ派攻撃で起こされた損害の実際の程度は、アラムコが公式情報提供に苦闘する状態で未知のままだ。

 イラクからリヤドが、かなりの量の石油を輸入する必要があるかもしれないことを未確認情報が示唆しているが、攻撃により石油生産の50%以上が中断させられている。

 サウジアラビアの生き残り計画を複雑にするのに、このシナリオが十分ではないかのように、イスラエルとネオコンは、サウジアラビアが経費の大部分を負担することになるはずの対テヘラン武装攻撃を要求している。イランの軍事力に気付いたサウド家は、イランに対する彼らの闘争的な調子を軟化させたように思われる。

 制御不能な戦争のリスクがある、この極めて激しやすい中東で、サウジアラビアの危険は非常に明確で、おそらく彼らも良く知っているのだ。国民に提供している福祉のおかげで維持されているサウジアラビア王国は不安定な状態にある。もし戦争が死と破壊と貧困をもたらせば、ワシントンが指導するアラブの春型反乱で打倒されるまで、サウド家は、どれほど長い間持続できるだろう? サウジアラビアの重要性は、誰が国を支配しているかではなく、OPECを支配し、米ドルでの石油販売を押しつける能力により、世界準備通貨という概念のおかげで、世界経済におけるワシントンの重要性を保証していることであるのを理解しなくてはならない。

 イラン・イスラム共和国に280億から4000億米ドルの与信枠を与える北京の最近の決定は、近い将来のみならず、遠い将来にも目を配る広域スペクトル戦略の一環だ。

 イランは、アメリカの二次制裁による石油販売収益の欠如を埋め合わせるこの経済援助で確実に恩恵を得るだろう。北京は、経済と人口の目ざましい成長を経験している中国のため、未来の石油供給を保証する、油田、プラント、流通、港湾とエネルギー・ハブをイラン国有企業が発展させるのを支援して、イランのガスと石油市場に入るつもりだ。

 もし我々が中国の意図の背後に対する推論を拡張し、中東やアメリカの権益にそれを関連づければ、慎重に評価する必要がある興味深い構図が現れる。

 水圧破砕とシェールガスによりエネルギー自足を実現し、石油純輸出国に変わったのをワシントンが自慢しているのを我々は知っている。問題になっている油井の永続性には疑念があるが、現状は、アメリカが内需を満たすため、サウジアラビアと中東の石油への依存を大幅に減らしているのを確認するように思われる。

 したがって、外交問題評議会CFRの最近インタビューで説明したダンフォードやマティスなどの将官を含め、多くの政策当局者が、列強外交の復活を認識して、国防戦略変更で、よく知られている4+1の枠組み(中国、ロシア、イラン、朝鮮民主主義人民共和国 + イスラム・テロ)から、よりバランスのとれた2+3(中国、ロシア + 朝鮮民主主義人民共和国、イランとテロ)へと、焦点が、どのように変わったかを確認している。

 地理学用語で、これはペルシャ湾や中東や北アフリカから離れ、将来、極東への軍隊移動を暗示している。これは(軍事的、経済的、技術的に)ワシントンの主要競争、すなわち中国を封じ込め、包囲することを目的としている

 この包囲に対し、北京には取っておきの切り札がある。中国はその一帯一路構想(BRI)にとって極めて重要なイランを支援するだけでなく、より後の段階で、米ドルだけで石油を売るのをやめるようサウジアラビア(とOPEC)を説得に努めることで、米ドルの準備通貨という立場を置き換えることが狙えるのだ。モスクワは、OPECプラスを開発して、米ドル以外の通貨で表示された価格のLNG市場を形成し、同盟者中国を支援できる。現在、北京とモスクワは、SWIFT制度も米ドルも完全に迂回して炭化水素貿易をしている。

 中国は世界全体の経済展望を変えることが可能な十分練られた作戦を持っている。中国は、まずイランが輸出を開発するのを助け、同時に自国への未来の供給を保証し、両国がアメリカ経済テロから身を守ることを可能にする。当然、中国へのイラン石油販売は、SWIFTシステム外で行われ、それゆえ、アメリカのオイルダラー・カルテルの範囲外で行われる。

 この動きによって、北京は、既に北アフリカ(鉱物と原材料)と東のロシア(農業)でした投資を補完して、自国の継続発展を保証すべく、途方もなく増大する経済のために炭化水素の未来の販売を確保しようと努めているのだ。

 アメリカの経済覇権にとって、中国による本当の危険はサウジアラビアにある。もしワシントンが、石油輸入の上で、サウジアラビアへの依存が益々減少し、東南アジアに焦点を移せば、地域覇権国家として、イランが上昇するの、アメリカが阻止する理由は益々少なくなるだろう。そこで、リヤドは周囲に目を配り、地域地図上の自分の場所を再考するよう強いられるだろう。

 リヤドの悪夢は、中国を主要貿易相手国とし、ロシアが軍事パートナーのシーア派の弧が、地中海からペルシャ湾まで広がることだ。この全て、地域でバランスをとる拮抗力となるアメリカ同盟国皆無だ!

 イランに関する中国の戦略は、サウジアラビアに米ドル以外の通貨での石油販売を考えるよう圧力をかけることだ。現状では、北京はサウジアラビアから大量の原油を輸入している。これは中国が、石油輸入を、ドル以外の通貨あるいは人民元そのもので、石油に支払うイランに移行すれば、変えられるのだ。

 もしこの影響が(南パース/北ドーム・ガス田開発で根本的に重要なイランの経済パートナー)カタールや他の湾岸諸国に広がれば、サウジアラビアは、見返りという点では、ほとんど何もないサウジアラビアのビジョン2030年のような希望にあふれた計画を持つ、ガスと石油を輸出する経済大国としての地位が脅かされることになる。

 北京は、ドル以外の通貨、おそらく我々が住んでいる多極世界を、よりよく表す通貨バスケットを通してガスや石油を含む第1次産品を輸入するのを好んでいる。それは、海外市場や個別の国々の民間資金に対する連邦準備制度理事会の影響を制限できる、IMFのものを手本にしながら、米ドルの比率がより小さい(あるいは皆無の)バスケットであり得る。

 北京の戦略は、攻撃的であれ、穏やかであれ、アメリカの対応に合わせて変化させ、段階的に進めるよう意図されているように思われる。たとえ可能でも、決して実際には相手を打撃しないブラジルの格闘技ダンス、カポエイラのようなものだ。だが、このカポエイラの長期的狙いは、アメリカの収入と権力の主要源を傷つけることだ。つまり世界準備通貨としての米ドルに。

 この戦略の第一段階は、イランと、主にアメリカ制裁の結果、不安定なイランの経済状態に焦点を当てる。第一段階では、イランがアメリカの経済テロリズムをかわすなか、北京の与信枠は、イランを破産させずにおくのに役立つだろう。第二段階は、石油とガス田で中国国有企業がイラン企業と働くのを可能にするため、おそらく何らかのイラン法の変化を伴うだろう。第三段階では、おそらくドーハとテヘランが共有する世界最大のガス田開発に、カタールが関与するだろう。一方、一帯一路は拡大しつづけ、ペルシャの国の周辺に近づき、途中で多くの東南アジアの国々を巻き込み、それにより異なる地域間の貿易を拡大するだろう。

 この戦略が既に機能しているのを確認して、中国は、いかなる戦争の場合でも、海路のと通信線を守ろうと努めている。北京は強い海軍力を持つことがどれほど喫緊か悟り、この目標に向かって、しかるべく大いに投資している。

 このような地政学の文脈で、見返りに、十分な軍事的保護や、経済的利益を受けること無しに、もっぱら米ドルで石油を売って、サウジアラビアが、それほど無条件で、アメリカ権益に迎合し続けると想像するのは困難だ。中国-イラン-ロシアという代替案が誰にでも見える形で上昇しているにもかかわらず、経済的に世界を不安定にし続けながら、地域の同盟諸国の軍事的保護を無視しながら、米ドルを、世界的準備金として生き続けさせられると信じていたのであれば、ワシントンは大変な誤算をしていたのだ。

 オバマからトランプまでの間には、アラブの春、警告され、実行された戦争、経済の不安定化、財政テロ、同盟国への脅迫、時代遅れの兵器販売や単極から多極秩序への移行によって引き起こされた戦略変更(「アジア基軸」)があった。そのような変化する世界では、米ドルは、必然的に通貨バスケットで置き換えられ、ワシントンが、今そうである超大国になるのを可能にした無限の購買力を消滅させるはずだ。

 北京は何年も前にこのメカニズムを理解し、今イランを、画期的変化をもたらす触媒として見ている。イランは、BRIがその領土を通過するだけでなく、アメリカというオイルダラー覇権国を、経済的王手詰めするため、サウジアラビアに接近し、この王国を多極派集団に引き入れる上で、自身当て馬ともなるので有用なのだ。

 リヤドに対する北京の経済的、道義的提案は問題に遭遇するだろうし、オイルダラー覇権を維持する上でのサウジアラビアの重要性をアメリカは認識し、当然これに抵抗するだろう。ロシアは王国に防衛兵器を売ると申し出て、この地政学的変化に寄与している。

 あらゆる手を使って、北京の勃興を傷つけようとするオバマとトランプの取り組みは、この特権的で、不自然な取り決めの終局の幕を開けて、世界準備通貨として米ドルを維持するワシントンの能力に悪影響を及ぼしただけだ。


 Federico Pieracciniは国際問題、紛争、政治と戦略を専門とする独立したフリーライター

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

 記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/10/03/iran-is-chinas-secret-weapon-for-killing-off-the-us-dollars-global-reserve-status/

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 最近たまたま治水・利水関係の本を数冊読んだ。『江戸を造った男』もその一冊。カスリーン台風による利根川堤防決壊現場にもいったことはあるが、歴史上の逸話と思い込んでいて、似たような実際に起きるとは想像していなかった。何度か降りた駅前が冠水している映像を見て驚いた。

 Kekkaikou

 「まずまず」発言、正気だろうか? フランス料理の堪能も国民の代表の仕事。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名 教師イジメは報じるが、国民イジメは放置する大本営広報部、ほとんど種子法廃止にふれない。

山田正彦元農相の警鐘「私達の生る糧である米を安心、安全、安価で提供は、法律?種子法 で定めてた。安倍政権はこれを廃止。かつて野菜の種一粒2円程、今では40円、これを米等にするのが種子法廃止、誰の為か。多国籍アグリ企業が利益を得る為。これが安倍政権

 IWJも今日の見出しは「まずまず」

日刊IWJガイド「予想されていた過去最強クラスの台風19号! 遅すぎる『非常災害対策本部』の設置! 自民・二階氏は台風被害『まずまずで収まった』と発言!? 」2019.10.15日号~No.2588号~(2019.10.15 8時00分)

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