シェール・ガス・石油

2020年1月23日 (木)

もう一つの戦争にワシントンを押しやるイスラエル

2020年1月21日
ウラジーミル・オディンツォフ
New Eastern Outlook

 パレスチナ-イスラエル和平プロセス、中東、武力対立、軍事介入、地域におけるイスラエルの軍事戦略上の敵を破壊し、イスラエルの望ましい政策を実行するようワシントンを追いやるため、イスラエルがどのように、アメリカでロビー活動をしているかについて、信頼性が高い情報に基づく多くのマスコミ記事が報じられている。アメリカ合州国は、これらの目的を追求するため強引な手法を使っており、その結果、隣接するアラブ諸国(特にイラク、シリアとリビア)のイスラエルに対する潜在的な軍事的脅威はほぼ根絶された。もしこうした国々が、イスラエルに敵対的だったり、イスラエルの政策について批判的だったりすると、ワシントンは国連憲章に矛盾する様々な制裁を課し、国際機構での決議を阻止して、相手に圧力をかけてきた。

 ガス対立は、最近イスラエルが、アメリカを、もう一つの戦争に導こうとしている分野の一つになった。その最も積極的な段階は、2019年に明らかになった。ガスが近年、強力な「武器」になったのは、アメリカの取り組のおかげであること想起するのは価値がある。自身が戦略的なガス資源を持たない(シェールガスは短命で、価格は常に上がる傾向にある)のに、アメリカは、ガス資源を戦略上重要な武器に変えて、積極的に国際的なガスの流れを支配することを目指している。ここで唯一の疑問は、最も清浄で、最も安く、平和な燃料を、アメリカが、何百万という人々にとっての苦難の源に変えた場合、一体誰が一番苦しむかだ。現在、ロシアのヨーロッパ諸国との和睦を阻止するために、ワシントンは、ロシアとヨーロッパ間のガス協力の進展を積極的に妨げようと試みている。

 近年、アメリカのこの政策は、軍事上・戦略上の敵に対して、常にしているように、「ガス戦争」に参加し、ワシントンを利用して、ガス市場から望ましくない競争相手排除すると決めたイスラエルにとって、大いにありがたいものになった。

 東地中海にあると想定されているが、まだ未発見の石油やガス埋蔵のためのイスラエルの戦いは、2012年に、キプロスとギリシャ沿岸近くで、埋蔵量、1400億立方メートルと推定される深海のアフロディテ・ガス田が発見されて始まった。イスラエルは、レバノンとの海上国境近くのタマル・ガス田(3000億立方メートル)も発見しており、2013年から、アメリカとともに採掘している。だが地域では「リヴァイアサン」が最大のガス・石油田とみなされている。それはイスラエルのハイファ市から135キロ、イスラエルとキプロスの海岸の真ん中あたりに位置している。アメリカ地質調査局は「リヴァイアサン」の潜在埋蔵量は、天然ガスが6.2兆立方メートル、石油が17億バレルだと推定している。

 そういうわけで、他のガス・石油田もあるが、この地域はどちらかと言えば、複雑な地質学的構造が特徴で、国境の位置が全てを決定するのだ。そのため、東地中海の公海で、ガス田を巡る新たな中東対立が展開している。それでガス田の所有権について、トルコ、ギリシャ、キプロス間の論争に加えて、トルコ-イスラエル対立が「典型的に」レバノンとシリアの水域に位置する領域で起きたが、イスラエル区域の一つは非常に南部に近い。2019年6月、ギリシャはEU制裁でトルコを脅し、アンカラが反撃し、EUが地中海で境界を決定するのを拒否した。イスラエルの明らかな干渉で、アメリカも、トルコにキプロス沿岸での採掘活動を断念するよう要求した。

 これらの理由で、トルコの無人機がイスラエルを監視するため、北キプロスに配備され、他方、イスラエル航空機が、トルコの掘削業者を恫喝して上空でホバリングしている。マルタに住む軍事専門家軍と称する有名ブロガー、ババク・タグバイが、イスラエル空軍F-16I戦闘機の対レーダー・ミサイル、デリラで、トルコの船が「攻撃された」とツイッターで書いた。報復として、イスラエルの調査船バット・ガリムが、トルコ軍艦に、キプロスの経済水域から追放された。

 イスラエルは財政的にヨーロッパにそのガス輸出に関心を持っており、キプロス、ギリシャとイタリアとの二年間の交渉後、2018年に、三者は東地中海に、EUに対して最長の海中パイプラインを作る合意に達した。専門家は、パイプライン建設コストは、60億ユーロにのぼると慎重に推定している。プロジェクト草案によれば、パイプラインは地中海の海底に敷設される予定で、ギリシャを通過する。パイプライン全体の長さは、ある情報源では、1,300キロ以上、別の情報源では1,900キロと推定されている。それはイスラエルから始まり、キプロスとクレタとギリシャにある三つの出口に至る。ガスは、それからイタリアのターミナルに輸送される。パイプラインの能力は年間200億立方メートルとされるが、独立した専門家たちは、リヴァイアサンとアフロディテから、100億立方メートル以上採掘するのはまったく不可能だと考えている。パイプラインは2025年までに開通予定で計画されている。

 イスラエル自身にとって、東地中海ガスパイプラインの重要性は、いくら強調してもしすぎることはない。パイプラインは、収益をもたらし、直接的にも間接的にも政治判断に影響を与える可能性や、国際市場におけるイスラエルの権益を守り、信頼できる同盟として欧州連合を確保することになろう。同時に、ヨーロッパは、東地中海ガスパイプラインに対しては、どちらかと言うと曖昧な姿勢をとっている。ドイツ国際安全保障研究所(Stiftung Wissenschaft und Politik(SWP))の研究者ステファン・ヴォルフルムが、最近、ベルリンで、イスラエルは仲介者として当てにならないと主張し、プロジェクトを厳しく非難した。ヴォルフルムは、イスラエルは、まず近隣諸国との関係を確立し、それからヨーロッパと約束をしなければならないと強く主張している。

 こうした状況で、イスラエルは、アメリカでのロビー活動で「ロシア・ガス供給からのエネルギー安全保障」をEUに提供するという悪名高いキャンペーンを始めて権益を主張した。さらにイスラエルは、ワシントンがロシア・パイプライン、ノルドストリームとトルコ・ストリームに制裁を課すよう圧力をかけ、ヨーロッパへのガス供給競争相手として、ロシアとトルコを排除しようと努めている。12月20日、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、会計年度2020年のアメリカ防衛予算に署名し、ロシア・ガスパイプライン、トルコ・ストリームとノルドストリーム2に対する制裁を承認した。結果的に、まさにイスラエルがギリシャとキプロスと共同で東地中海ガス・パイプラインを成功裏に開発する中、ノルドストリーム2建設は一時中断になったとイスラエル・メディアが報じている。

 12月31日、イスラエルは沖合の巨大なリヴァイアサン・ガス田からナトガス・ターミナルにガスを供給し始めた。ガスは、そこから(当面)イスラエル消費者にのみ送付される。「建国以来初めて、今イスラエルは全エネルギー需要を供給し、同時に近隣諸国に天然ガス輸出可能なエネルギー資源国だ」とイスラエル企業デレク・ドリリング社CEOヨッシ・アブが述べた。

 一方、アメリカ議会は、トルコとロシアを攻撃し、同盟国イスラエルを支援する取り組みで、地中海地域での新プロジェクトに投資しつつあり、The Hillはそれを率直に認めている。このマスコミは、アメリカ議員が、1.4兆ドルの支出パッケージの一環として、イスラエルとギリシャとキプロスの安全保障とエネルギーの分野における連携を構築して、東地中海天然ガス市場で、アメリカを主要な一員にしたと指摘している。とりわけ、この取り組みは、ギリシャとの関係を強化し、キプロスに対する、数十年にわたる武器輸出禁止令撤廃を意味する。これにより、アメリカはこれら諸国への誓約を再確認し、同盟諸国に地域におけるトルコの野心を牽制する機会を与えることができる。この動きは、イスラエルと、アラブ近隣諸国間のより素晴らしい協力の新たな機会を作るのに加え、ロシアに悪影響を与えられるとThe Hillは書いている。

 これら行動に応えて、11月下旬、トルコは、中東地域の二つの重要な国、すなわち、イデオロギー上の同盟国カタールと、北アフリカで戦略上の影響力を持っている、戦争で荒廃したリビアと、重要な協定に署名した。地域の専門家たちは、アンカラとトリポリとドーハ間のイデオロギー的、軍事的、財政的関係は割り引いて、石油に富んだ二国とトルコの関係で唯一の共通点は天然ガスだと見ている。

 ガスを戦略上重要な武器に変えようとする試みで、アメリカとイスラエルはパンドラの箱を開けたが、無数の国々や地域で、人々の生活を損ねるべく、どのような悪魔がそこから這い出るかを我々が見るのはこれからだ。

 ウラジーミル・オディンツォフは政治学者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/21/israel-pushes-washington-towards-another-war/

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 植草一秀の『知られざる真実』

旧民主党は政策基軸で分離・分割されるべきだ

 衆院代表質問国会中継、共産党志位議員の質問のみ音声をだした。ソレイマーニー暗殺の不当さ、他党、指摘しただろうか?

サクラを見る会。税金で買収の疑惑。山口招待責任者は?名簿廃棄。ガイドライン違反。ガジノ担当副大臣逮捕。
消費税、5%にもどせ。
ソレイマーニー暗殺の無法な先制攻撃について、明確な回答を求める。
アメリカが、核合意から、一方的に離脱したのが、緊張の原因。
イランに、合意遵守を求めて、トランプに要求しないのはなぜか。
アメリカの要求に応えて、湾岸に、自衛隊派遣。
こうした行動は、橋わたしではなく、お先棒担ぎそのもの。
ことあれば、自衛隊は、アメリカと一緒に、戦争をすることになる。
強姦罪改訂の必要性。

 まともな回答をするわけなどなく、残りの党がまともな質問をするわけでもないので、テレビを消し外出する。

 日刊ゲンダイDIGITAL

トランプの寵愛を得るしか頭にないポチでは交渉にならない

イスラエルの東地中海ガス・パイプラインという狂った地政学

2020年1月19日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 アメリカによるイラン主要将官暗殺や他の挑発による世界戦争のリスクを巡って、世界中が固唾をのむなか、イスラエルは、非常に緊張した地域に、装てんされた手投げ弾をほうりこむのに等しい、ギリシャとキプロスとの天然ガス・パイプライン協定に署名することに決めたのだ。

 数カ月前まで、イスラエルが長いこと売り込んでいた、キプロスとギリシャとの東地中海ガスパイプライン協定が日の目を見るかどうかは疑問だった。ロシアのガスに代わる選択肢として、アメリカとEUに支援されていたにもかかわらず、東地中海は、知られているように、選択肢と比較して費用が高すぎるのみならず、多くの理由でいかがわしいものだった。イスラエルとギリシャとキプロス政府による1月2日の調印は、東地中海水域のほとんど全てが、トルコとリビアの排他的経済水域だと違法に宣言しようと、リビアと企むトルコのエルドアンによる挑発的な動きに直接関係している。

 中東緊張が既に限界点に達していないにせよ、イスラエルの動きは、問題を抱えた地域の地政学に、巨大な障害物を投げ入れる行為だ。

 最近2019年12月、沖合の「リヴァイアサン」ガス田に関係するイスラエル企業が、エジプトとヨルダンとの輸出合意に引き続き、公然とガス輸出の更なる選択肢について議論している。イスラエル・マスコミは、東地中海パイプラインには言及しなかった。

 状況を変えたのは、国連が支持するトリポリのファイズ・サラージ国民合意政府(GNA)の要請で、彼らを守るため、ハリファ・ハフタル大将のリビア国民軍(LNA)に反撃すべく、トルコ軍を派兵するという、トルコのエルドアン大統領の発表だった。

 リビアは急速に悪化する中東における主要発火点になる可能性がある。ハフタルはロシア、エジプト、UAE、サウジアラビア、そして、フランス、2017年からは密かにイスラエルにも支援されている。2019年4月から、ハフタルは石油に富む東部の彼のとりでからトリポリを奪取しようとしている。トリポリの国民合意政府GNAは、トルコ、カタールとイタリアに支援されている。プーチンが数日前に失敗した後、GNAとハフタルの間で、EUは絶望的に停戦を調停しようとしている。

 地中海エネルギー紛争

 キプロスがイスラエルの「リヴァイアサン」に加えて、天然ガスの豊富な沖合ガス田を発見したが、これまでのところ自身の主要なガス資源に欠けるトルコは、キプロス沖合海域に積極的に干渉し始めた。2020年1月1日、トルコとロシアは、黒海にロシア・トルコストリームを開通し、EU加盟国のブルガリアへのガスを初めて送付した。

 12月11日、トルコのメヴリュット・チャヴシュオール外務大臣は、アンカラが今自分のものだと主張しているキプロス沖の水域でのガス掘削を防ぐため、トルコ軍を使うことが可能だとほのめかした。「誰も我々の許可なしでこの種類の仕事をすることはできない」と彼は述べた。2019年早くから、掘削する権利を主張して、トルコの船がキプロス排他的水域に入っている。2019年12月、トルコ海軍は、キプロス水域で、イスラエル船バット・ガリムを妨害し、区域から移動するよう強いた。船はキプロス当局と協力して、キプロス領海を調査していたイスラエル海洋学・陸水学研究所のものだった。アメリカ国務省はトルコに手を引くよう警告し、EUはトルコに制裁を課したが、これまでのところ、ほとんど効果がない

 リビアに対するトルコの最近の関心は、キプロスのガス探査を阻止し、広大なトルコの沖合がトルコ掘削船にとって合法的だと宣言することに直接関連している。

 2019年11月27日、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は南東地中海の海上境界線二国間条約に署名した。それは既存の認められている海上境界線を引き直し、ギリシャに属する約39,000平方キロの海を、リビアの排他的独占にする。新しいトリポリ、トルコ共同海域は、両国の間を通るが、それがクレタ沖のギリシャ海域を侵害する事実を全く無視している。好都合に、それは画中のイスラエル-キプロス-ギリシャ東地中海パイプライン経路を真っ直ぐ横切っている。トルコの承認がなければ、ギリシャの東地中海パイプラインは見込みなしなのをトルコは示唆しているのだ。

 ハフタルとトリポリのGNAとの間じんで継続中の戦争は、今ベンガジと地中海海岸線に沿ってトブルクの多くを支配するハフタルをイスラエルが支持して、更に一層複雑になっている。2017年以来、リビアを支配しようとする彼の試みで、イスラエル軍は密かにハフタルを支援している。

 東地中海プロジェクト

 イスラエル、ギリシャ、キプロス間で署名されたばかりの協定は、現時点では、現実というより夢想だ。それは、イスラエルとキプロス水域からクレタへ、次にギリシャ本土、そして究極的にイタリアへ年間最高100億立方メートルのガスを送る、非常に高価な70億ドル、1,900キロ(1,180マイル)の海底パイプライン「世界で最も長い、最も深いガスパイプライン」が必要だ。EUガス消費量のおよそ4%で、ロシアの現在シェア39%よりはるかに少なく、まして、ノルドストリーム2とトルコストリームが今後数カ月で完成すれば、ガスプロムのシェアは増加言うまでもない。二本のパイプラインの一本が、2020年1月1日に開通したトルコストリームは、合計31bcm以上を供給し、半分がEUガス市場に利用可能で、ノルド・ストリーム2は、EUガス市場に更に毎年55bcmを加えるのだ。

 ガスがイスラエルの「リヴァイアサン」で発見されてから10年経った。大いに遅れた後、最初のガス供給は今月初めにエジプトとヨルダン向けに始まり、80%が輸出可能になっている。だが、巨大プロジェクトが、資金を見いだす可能性は極めて厳しい。EUは、ロシア・ガスへのライバルは歓迎しているが、プロジェクトのための資金はないことを明らかにしている。ギリシャによる資金調達は、2010年のギリシャ問題後、ほとんど可能ではなく、キプロスは2013年の銀行危機後、同様に枯渇している。イスラエル財務省の声明によると「私企業と機関貸付業者」から資金調達されることになっている。金融で、リスク回避が増大している時に、このような政治的に危険な事業に民間資金を見つけられるのは疑わしい。現在の世界市場でのガス供給過剰や、LNG供給源が増加する中、政治的に危険なイスラエルの東地中海海底パイプラインには、経済的な意味はない。

 注目すべきことに、ギリシャ国営テレビ局ERTは、東地中海プロジェクトを「トルコの挑発に対する保護の楯」と呼んでいる。それはギリシャが最近の、トルコとリビア政府との最近の和睦と、ハフタル政府に圧力をかけるため、トリポリのGNA支援で、軍隊を派兵するというエルドアン発表への対応として考えているのが明らかだ。もしハフタルが究極的にトリポリを占領すれば、明らかに海上境界線に関するトルコ・リビア二国間条約は無効になるだろう。

 紛争がまだ十分紛糾していないかのように、ギリシャ政府は、リビア国民軍(LNA)と、トリポリを本拠とする国民合意政府(GNA)間の停戦を監視するため、ギリシャ軍の派兵をいとわないと発表した。ギリシャのデンディアス外務大臣がLNA代表ハリファ・ハフタル元帥と会った後に、この申し出がなされた。これは可能性として、東地中海や、EUへのガスの他の流れを巡って拡大する地政学権力闘争で、NATO加盟国のギリシャを、NATO加盟国トルコとが対立する可能性がある。しかも、イラン-イラク-シリア・ガスパイプライン復活の見込みは考慮に入ってさえいない。

 イスラエルの東地中海ガスパイプラインは、前向きなエネルギー選択肢であるどころか、既に紛争で困窮している地域で、全ての当事者にとって、軍事エスカレーションの可能性を増すだけの、新たなレベルの緊張を加えるにすぎない地政学的介入だ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/19/the-mad-geopolitics-of-israel-s-eastmed-gas-pipeline/

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 昨日の国会質疑中継、枝野立憲民主党代表の質問を聞いた。原発廃止を明言。そのあとのフェイク答弁は当然音声を消した。八百長質疑の間は外出。そして玉木国民民主党代表質問を聞いた。彼が田中正造の有名な言葉を引用したのには驚いた。体制側につかず、田中正造のように、谷中村民側、被害者側に立って、行動してもらいたいもの。

「真の文明ハ山を荒さず、川を荒さず、村を破らず、人を殺さゞるべし。」

 今、参院代表質問国会中継を見ている。福山哲郎議員、ごもっともな質問演説中。その論理と、京都市長選で現職を、「公明党、自民党京都府連、立憲民主党府連、国民民主党府連、社民党府連推薦」 というのが素人には分からない。国政と地方選挙は全く違うのだろうか?

 リテラ

 岸信介内閣から安倍晋三内閣至る傀儡政権の系譜

 大阪在住だったら、今日のスラップ訴訟の控訴審にでかけていた、と思う。

日刊IWJガイド・簡易版「いよいよ本日大阪高裁で、岩上安身が橋下徹・元大阪府知事から名誉毀損で損害賠償請求されているリツイートスラップ訴訟の控訴審の第1回目の口頭弁論が開かれます! IWJへの緊急のご支援もよろしくお願いいたします!」2020.1.23日号~No.2688号

 

2020年1月18日 (土)

意図せざる結果:トランプは中東を中国とロシアにわたしたのだろうか

2020年1月14日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 イラク、そして中東じゅうでの、ここ数カ月の一連の行動により、ワシントンは、中国と、ある程度ロシアにも向かい、アメリカ合州国から離れる、戦略上の変更を強いた。もし出来事が現在の方向で続けば、それを阻止すべくワシントンがシリアでアサド不安定化を支持した主な原因である、計画されていたイラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインが、ワシントンが完全な焦土作戦政治を始めないかぎり、今地域で実現する可能性がある。これは意図せざる結果とも呼べるものだ。

 自然が真空をひどく嫌うとすれば、地政学もそうだ。数カ月前、トランプ大統領が、アメリカ部隊をシリアと中東から引き上げる計画を発表した時、ロシアと、特に中国は静かに地域の重要な国々との接触を強化し始めた。

 イラクの石油開発や他のインフラ計画への中国関与は大きいが、際立ってイラク領土の約3分の1をISISが占領したことで大幅に混乱させられた。2019年9月、アンカラや、イスラエルや、サウジアラビアと共にワシントンが重要な隠れた役割を演じていた戦争、ISIS戦争よって破壊された主要インフラ・プロジェクト完成の代償をイラクが支払い、イラク石油収入の50%をアメリカ政府に与えるよう要求したが、丁寧な言い方をすれば法外な要求だ。

イラクの中国への方向転換

 イラクは拒否し。その代わりにイラクのアデル・アブドゥルマフディー首相は、イラク再建における中国の関与を議論するため、55人の代表団の長として北京を訪問した。この訪問はワシントンに気付かれずには済まなかった。その前にさえ、イラクと中国の絆は重要だった。中国はイラク第一の貿易相手国で、イラクはサウジアラビアとロシアについで、中国石油の三番目の供給源だった。2019年4月、バグダッドで、中国外交部羅照輝副部長が、中国は、イラク再建に貢献する用意ができていると述べた。

 アブドゥルマフディーにとって、北京訪問は大成功だった。彼はそれを両国関係の「飛躍的進歩」と呼んだ。訪問中に、8つの広範囲の覚書(MoU)と、与信契約の枠組みが署名され、中国の一帯一路構想(BRI)にイラクが加入する計画が発表された。イラク油田開発に加え、イラクのインフラ再建における中国の参加が含まれている。両国にとって、明らかに、中国が好んで言う「お互いに満足のいくもの」だ。

 アブドゥルマフディー首相の北京訪問のわずか数日後、野党勢力がアブドゥルマフディー辞任を要求するイラク政府の汚職と経済政策に対する全国的抗議行動が起きた。慎重に暴力的な反発を煽る狙撃兵が、CIAが2014年2月のキエフのマイダンで、あるいは2011年にカイロでしたのと同じように、政府制圧の印象を与えるよう、抗議行動参加者に発砲するのをロイターは目撃している。

 中国との交渉と、2019年10月のアブドゥルマフディー政府に対する自然発生的な抗議の時期がつながっているという有力な証拠がある。トランプ政権が、つながりだ。フェデリコ・ピエラッチーニの報告によれば「アブドゥルマフディーが議会で、アメリカがどのようにイラクを破壊し、今、石油収入の50%を約束しない限り、インフラと配電網プロジェクトの完成を拒否し、アブドゥルマフディーがそれを拒絶したという演説をした」。彼はアラビア語から翻訳されたアブドゥルマフディー演説の一部を引用している。「これが私が中国を訪問し、代わりに建設を行うよう、彼らと重要な協議に署名した理由だ。私の帰国後、トランプは私にこの協議を拒否するよう要求する電話してきた。私が拒否すると、彼は私の首相職を終わらせる巨大デモを解き放つと脅した。私に反対する巨大デモがその通り実現してから、再びトランプは電話してきて、もし私が要求に従わなければ、私に圧力をかけて従わせるため、高層ビル上の海兵隊狙撃兵が抗議行動参加者も警備員も標的に定めると脅した。私は再び拒否し、辞表を提出した。今日に至るまで、アメリカは我々が中国との取り引きを無効にすべきだと主張している。」

 今、伝えられるところによれば、彼がアブドゥルマフディー経由で、サウジアラビアとの調停活動で、バグダッドに着陸直後、イランのガーセム・ソレイマーニー少将のアメリカによる暗殺は、あり得る第三次世界大戦の話のさなか、地域全体を政治的混乱に陥らせた。イラク内の米軍基地に対する、イランのソフトな「報復」ミサイル攻撃と、テヘランを離陸したウクライナ民間定期便を誤って撃墜したというテヘランによる驚くべき自認は、トランプとロウハニがことを落ち着かせるため裏ルートの秘密会談をしていたという報告の中、何が本当に起きているかについて多くの人々を困惑させている。

 静かな「絹の」参入

 一つ明確なことがある。北京は、2003年の占領戦争以来ワシントンが保持していたイラク政治の支配に、ロシアとともに取って代わる可能性を見ている。OilPrice.comは、アブドゥルマフディーの成功した北京訪問直後の、10月始めに、二国間で合意した20年の「インフラのための石油」合意の一部として、イラクが中国に100,000バレル/日(BPD)の原油を輸出し始めたと報じている。イラク石油省の情報源によれば、中国は石油とガス投資から始めて、中国企業と人員と、イラク労働者を使って、工場や鉄道を含むインフラを作って、イラクで影響力を構築するだろう。中国が建設する工場は、中国の同様な工場と統合するために、同じ組み立てラインや構造を使うだろう。

 イランのエスハク・ジャハンギリ副大統領は、テヘランをトルクメニスタン、アフガニスタン国境近くの北東マシュハド市と結ぶ900キロの幹線鉄道を電化させるプロジェクトを実行するためイランは、中国との契約に署名したと発表した。ジャハンギリ副大統領は、テヘラン-コム-イスファハン高速列車路線を確立し、タブリーズを通って北西まで、これを拡張する計画があると付け加えた。OilPriceがこう指摘している。「石油やガスや石油化学製品に関係する主要地点の原点で、タブリーズ-アンカラ・ガス・パイプラインの起点であるタブリーズは(中国西部、新彊州の首都)烏魯木斉を、テヘランと、そして途上で、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンとトルクメニスタンを結び、更にトルコ経由で、ヨーロッパへ向かう2,300キロの新シルクロードの要所となるだろう。この計画が大きく進展を遂げ次第、中国は輸送リンクを、西のイラクへと拡張するだろう。」

 さらに、イラク電力大臣ルアイ・アルハティーブによれば「長期的には、中国は戦略的パートナーとして我々の主要選択肢で、いくつかのインフラ計画資金供給のために、限定された量の石油に対する100億ドルの金融枠組みで始めたが、イラク石油生産の増大とともに中国の資金提供は増大する傾向がある」。つまり、中国が、より多くのイラク石油を採掘すればするほど、より多くのイラク・プロジェクトに資金供給が可能になるのだ。現在、イラクはガス・インフラが欠如しているため、発電用ガスをイランに依存している。中国はそれを変えると言っている

 さらに石油産業関係筋は、ロシアと中国が、イランがカタールと共有している巨大なペルシャ湾の南パース・ガス田から、イラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインを再開する準備をしていると述べている。それ以前のカタールの代替ルート提案を拒絶して、イランとイラクとのパイプライン建設協定に署名した直後の2011年、シリアのバッシャール・アル・アサドに対し、アメリカが支援する代理戦争が始まった。トルコとサウジアラビアとカタールはアサドを倒す虚しい取り組みで、アルカイダのようなテロ集団や、後のISISに資金供給するため何十億もの秘密資金を注ぎこんだ。

 一貫性がなく、予想不可能なアメリカ外交政策が、これまでのアメリカ同盟者を遠ざけるにつれ、イラクでの、中東全体での取り組みにおいて、中国は唯一の国ではない。トルコのエルドアンとともにリビアで停戦を仲介したロシアは、イラクに先進的なS-400トリウンフ防空システムを売ろうと申し出たが、数週間前には到底考えられなかったことだ。バグダッドでのソレイマーニーのアメリカによる恥知らずな暗殺後、イラク国会議員は、アメリカとイランを含め、全ての外国部隊の撤退を要求する決議をしており、ワシントンからの反発にもかかわらず、この時点で、バグダッドが申し出を受け入れることは想像可能だ。ここ数カ月、サウジアラビア、カタール、アルジェリア、モロッコとエジプト全てが、世界で最も効果的なものだと言われているロシアの防空システムを買うため、ロシアと話し合っている。トルコは既にそれを購入した

 アメリカによるソレイマーニー暗殺前には、サウジアラビアや、UAEやイランやイラクで、アメリカが扇動したアラブの春以来、地域中で紛糾した高価な戦争の緊張を緩和するため、多数の裏ルートでの取り組みがあった。ロシアと中国は共に異なる方法で、地政学の緊張を変える上で重要な役割を演じている。現時点で、正直なパートナーとしてのワシントンに対する信頼性は、マイナスではないにせよ、事実上ゼロだ。

 ウクライナ定期航空便撃墜をイランが認めた後の一時的な静けさは、ワシントンが静かにすることを決して意味しない。トランプとエスパー国防長官はイラクのアメリカ軍撤退要求を反抗的に挑戦的に拒絶した。アメリカ大統領は、新たに起きたイランの反政府抗議行動に対する支持をTwitterにペルシャ語で投稿した。ワシントンが最近の中東における行動の意図しない結果に対処しようとする中、明らかに中東は実に酷い厄介な状況にある。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/14/unintended-consequences-did-trump-just-give-the-middle-east-to-china-and-russia/

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 広島高裁の森一岳裁判長は四電に伊方原発運転差し止めを命じる決定を出した。

 今日の孫崎氏のメルマガ題名もこの話題

「伊方原発3号機、運転差し止め命じる 広島高裁決定」、森裁判長は決定理由で、原発の近くに活断層がある可能性を否定できないにもかかわらず「四国電は十分な調査をせず、原子力規制委員会も稼働は問題ないと判断した」と指摘。地震国日本で安全確保は不可能。

2020年1月10日 (金)

アメリカ帝国のイラク民主化の情熱、魔法のように消滅

2020年1月6日
ケイトリン・ジョンストン
CaitlinJohnstone.com

 外国軍隊を国から追い出すというイラク議会での投票後、アメリカ大統領は報復としてイラク経済を破壊し、軍事基地に要した何十億ドルもの経費が支払われなければ撤退を拒否すると脅した。

 「もし彼らが我々に、非常に友好的な基盤ではなく、撤退するよう依頼したら」日曜トランプは報道機関に語った。「我々は彼らに、今まで決して見たことがないような制裁を課する。イラン制裁さえ精彩を欠いているように見えるはずだ。もし敵意があるなら、彼らが我々が不適当であると思う何でもする、我々がイラクに制裁を、イラクに非常に大規模制裁を課するつもりだ。」

 「我々は現地に途方もなく高価な空軍基地を保有している。建設には何十億ドルもかかった。私のずっと前に」ともトランプは言った。「彼らが我々にその経費を返済しなければ我々は去らない。」

#BREAKING:トランプ、米軍撤退を強いられたらイラクを制裁すると述べる https://t.co/m4nemzUh6W pic.twitter.com/WueHTvkqrE
- The Hill (@thehill) 2020年1月6日

 これはまさに、ベネズエラ飢餓制裁で、既に何万人もの人々を殺したことが知られているトランプ大統領だ。2016年、イラクなどの国々から兵隊を帰国させるといって大統領選挙運動をしたトランプ大統領ご当人だ。

 そして、これは(ブッシュ報道官アリ・フライシャーが、誤って、実に滑稽に「イラク解放作戦 Operation Iraqi Liberation(単語頭字の組み合わせはOIL=石油)」と呼び続けた)「イラクの自由作戦」への支持をでっちあげるため、イラクに民主主義をもたらすという言説を利用したアメリカ帝国だ。悪辣で容赦できない侵略を正当化するため、中東に、を以来ずっとでイラクを、サダム・フセインの圧政から「解放し」、民主主義を据えるという口実を利用した同じアメリカ帝国だ。

 ところが、イラク民主主義体制が、アメリカ帝国にとって、いささかでも不都合になった瞬間、イラク民主主義は水の泡になるのだ。イラク議会は自国主権のために、非常に明確に、アメリカ軍事駐留の撤退に賛成投票したが、トランプは、典型的な、うっかり率直な形で、アメリカはその投票結果を受け入れないと述べた。アメリカは、イラクに対し、アメリカ人が持っているのと同じ民主政治を許しているのだ。有力者連中に不都合をもたらさない限りの民主主義を。

 もちろん、これは、イラク侵略が民主主義と全く無関係だったからだ。イラク侵略は、アメリカを中核とする帝国の命令に服従するのを拒否した、戦略地政学的に重要な地域を支配するのが狙いだったのだ。それこそが、まさにイランとシリアに対する政権転覆の狙いでもあるのだから、これは覚えておく必要がある。

 自由と民主政治の無理やりの注入が緊急に必要な残虐な専制諸国が、たまたま隣り合わせているのは神秘的な偶然の一致ではない。中東を支配するための戦いは、常に重要な化石燃料資源と通商路を支配し、それによって世界を支配するのが狙いだ。もし帝国が、地域の国々を、帝国の塊に吸収して(サウジアラビア、UAE、トルコのように)支配したり、既存の国の上に、ゼロから衛星国を構築(イスラエル)したりできない場合、帝国は、どんな素直でない政府(イラク、シリア、イラン)であれ、従順な政府に置き換えて支配しようとつとめるのだ。

 そして、今や我々が理解している通り、従順な政府が従順でない振る舞いを始めた瞬間、従順でない各国政府が受けているのと全く同じ待遇を即座に受け始めるのだ。

 イランに関する事態が熱を帯び始めるにつれ、哀れな哀れなイラン人、風にたなびく髪を女性が感じることができず、LGBTの人々が正体を隠さなければならない国に暮らす彼らがどれだけ不運かについて、益々くだらないたわ言を聞かされ始めている。だが2017年に漏洩した国務省メモが明らかにしている通り、帝国は人権には決して本当の関心などなく、民主政治にも決して本当の関心はない。帝国唯一の関心は権力と権力拡大だ。ずっと、それだけが全てだ。

 イラクは我々に重要な教訓を与え続ける国である定めのように思われ、それに応えて我々ができることは、少なくとも、それら教訓を学び、彼らを記憶することだ。

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 ウクライナ機墜落はイラン誤射か、という報道がある。現時点では原因不明。イラン・イラク戦争時には、アメリカが、イラン旅客機を撃墜する衝撃的行動があった。誤射ではなく、意図的な敵対的行動だった。当時、英語記事をひとつ翻訳した。アメリカがイラン航空655便を撃墜した日

 森法相の「無罪証明すべき」発言は、ひどい。有罪を証明するのは検察側のはず。昨日のIWJ岩上氏による郷原信郎弁護士インタビュー でも触れられていた。今日は孫崎氏インタビュー。

 岩上安身は本日午後7時より、元イラン駐箚(ちゅうさつ)特命全権大使で在イラク大使館参事官でもあった、元外務省情報局長の孫崎享氏に緊急インタビューを行います。

 インタビューは冒頭のみオープンで、その後は会員限定で生配信いたします。この機会にぜひ、会員へご登録の上ご視聴ください!
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【IWJ_Youtube Live】19:00~
「『米・イラン開戦』危機の深層を探る!──安倍政権による国会承認抜きの自衛隊の中東派遣強行の危うさ!──岩上安身による 元外務省情報局長 孫崎享氏 インタビュー」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
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 また、このインタビューに先立ち、午後4時より昨日に引き続き昨年10月22日に収録した岩上安身による孫崎氏インタビューを再配信いたします。こちらもぜひあわせてご覧下さい!
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【タイムリー再配信 512・IWJ_Youtube Live】16:00~
米国による日本への中距離核ミサイル配備構想!イラン敵視・イスラエル偏愛政策を進めるトランプ米政権と緊迫する中東情勢!~岩上安身によるインタビュー 第963回 ゲスト 元外務省情報局長・孫崎享氏 後編(後半)
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
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 また明日11日、岩上安身は中東問題に詳しい国際政治学者の高橋和夫・放送大学名誉教授に、昨日9日の郷原信郎弁護士へのインタビューから3日連続となるインタビューを行います!こちらもぜひ、ご覧ください!

 

2020年1月 1日 (水)

ロシア-ウクライナ・ガス通過合意締結間近

2019年12月27日
ジム・ディーン
New Eastern Outlook

 「余りにも偏狭な狙いの大金や軍隊では社会を動かすことはできない。富に対する無制限な願望や盲目的な野心は、公共に対する潜在的脅威として監視し、抑制しなければならない。」プラトン

 多くの人々が決して実現できないと言った合意だった。なぜだろう? ロシアとウクライナ間の反訴で、1250億ドルもの史上最大の紛争仲裁などの余りにも多くの反目のため。12月21日に、双方が皆勝利者という結果になる新たな5年間のガス通過契約の和解条件合意が発表された。

 双方いずれも恩恵を受け、財政的、政治的に甘受できる和解を必要としていたので、どちらも相手を良くない合意を強要しなかった。ロシアのガスプロムにとっては予測可能な販売高、新大統領ゼレンスキーの予算に是非必要で大きな業績となるウクライナのナフトガスにとって通過収入無し問題という長期予算計画が双方に浮かび上がっていた。

 ストックホルム調停合意では、ウクライナにロシアが支払う29億ドルの裁定額、ウクライナはお返しに、係争中の主張の120億ドルを取り下げることに同意した。

 ウクライナは10年の合意を望んでいたが、ロシアはそれほど長期にするのは望んでいなかったが、10年の更新オプション加えることに同意した。オプションの細字で書かれた条件が何か我々はまだ理解していないが、確かにそれには「両方の関係者が誠実に合意事項に従ったなら」という条項がある。

 政治的な影響は、本当の問題と偽りの問題の両方を伴うので、一層複雑だ。本当に重要な主要問題は、EUが必要なガス輸入を安定させたいと望んでいることだが、それはヨーロッパの生産下落のため、記録的低水準にある。特にドイツは、戦争や、アメリカからの予想できない貿易封鎖などの地政学的不確実に対する防衛として、様々な方向からヨーロッパへの複数パイプラインを支持している。一月、トランプは既に一般教書演説で、年末の新たな強化ロシア憎悪を解き放った。

 ロシアのガスに対するEUの依存過剰について、トランプとネオコンが何を考えていようとも、連中は、この取り引きが、相互依存で、両方にとって有益であることを、都合良く分析から外している。

 契約の二年から五年で、ウクライナを通してEUに流れる400億立方メートルのガスは、二本目のラインが完成した際の、二本のノルドストリームパイプ・ラインの110bcmに加えて、EUの200bcm天然ガス市場のかなりの部分をカバーするはずだ。これにより、トルコストリーム・プロジェクトが、追加供給の余裕と、将来、特にバルカン地域のために、と、良い配送ネットワークに備えることを可能にする。

 ロシアとウクライナが、紛争の長いリストを越えて苦労して前進し、そうした紛争の一つが合意をだめにしないよう支援する上で、EUは司会者だった。双方が、通過価格設定は既に確立されたEU規制に基づいてなされるべきことを認め、時間が残っていなかった果てしない討論をせずにすんだのだ。

 政治的に、アメリカ以外全員勝利者だ。EUは、下落するガス生産不足を解決し、ドイツが2022年までに、最後の原発を閉鎖する。EUは、多くの理由から、予知可能な将来、天然ガスで進むことを選んだのだ。

 冬の家庭暖房と産業に極めて重要なので、EUは、より多角的な供給網を推進し続けた。来年の1%という不調な成長予測で、安いガス価格価を維持するのは、貿易戦争が更に悪化し続けたり、あるいは誰かが一層急落させる愚かな戦争を始めたりした場合、EU経済が不況になることから守るためには、贅沢ではなく、必須なのだ。

 天然ガス価格は急激に下がり、市場は、このニュースに素早く反応した。アメリカ制裁緩和の一環として、アメリカLNGに過払いさせるようEUに無理強いするトランプ大統領の非現実的な計画にとっては良くない。トランプ大統領は中国の習主席に、大きな貿易不均衡緩和の努力で、アメリカの農産品と豚肉製品を500億ドル買うよう同意させた。

 率直に言って、ヨーロッパは、高価なアメリカLNGが、リストのトップにある、欲しくもない多くのアメリカ製品を買いたいとは思っていないので、ヨーロッパは似たようゲームをしたいとは思っていない。完成まで、一、二カ月なのに、トランプがノルドストリーム2を制裁することにドイツのメルケル首相は憤慨している。

 テッド・クルーズ上院議員から「圧倒的制裁」の恫喝を受けた後、スイスが所有する海底パイプ敷設企業Alesesは操業停止に同意した。直ぐさま、メルケルは、どうやってかという詳細説明なしで、パイプラインは完成すると述べた。

 12月12日に、ノルドストリーム2は完成するとドミトリー・ペスコフが続き、制裁は

「国際法の直接違反」で「不正競争と、ヨーロッパ市場における彼らの人為的支配の広がり…の理想的な例で、「ヨーロッパ消費者に一層高い、競争できない製品 - より高価な天然ガスを押しつけていると述べた。

 益々多くの制裁をアメリカがイランに課しているにもかかわらず、イランは新油田を発見し続けている。今日、イランは、新海上プラットホームから天然ガスをポンプで汲み出し始めたと発表した。世界最大の南パース・ガス田の第14フェーズ、三番目の掘削リグから一日1420万立方メートル(mcm)出る。新しいガス生産が継続しており、低価格エネルギーと、それを輸送する多数のパイプラインを必要としている世界で、安い価格を維持するだろう。

 合意が、ロシアは常に東ヨーロッパを占拠しようとしているという脅しが、ニセ・ニュースだったことを示したので、ロシアは外交的恩恵を得た。生産的な貿易関係こそが、トランプ政権で流行になったように思える「貿易干渉」から守るのに必要なつながりで国々を結び付けるので、ロシアは事業をしたいと願っている。

 ウクライナでのアメリカ・NATOの暴力クーデター前、ロシアがどれほどヨーロッパとの1100億ドル貿易黒字を享受していたか、ロシアはお返しに様々なEU製品や食品や生産加工品両方を輸入するのにその大部分を使っていたかを私はこれまで五年にわたり再三書いてきた。

 だから、ヨーロッパとの大きな事業関係という金のガチョウを、ロシアがどうして殺そうと願うだろう? アメリカの闇の国家ギャングが、ロシアをやみくもに略奪していた頃、プーチンは、ロシアが恐ろしい1990年代から回復するのを支持するため、バランスがとれた強い経済を構築するのに精力を傾けていた。

 我々が世界中で今目にしている全ての混乱と同様、何一つ偶然には起きていなかった。振り返って考えれば、公平な条件での競争など、おめでたい連中のためにしかならないと考える一極覇権のギャングが、連中が利用できる状態を作るため、出来事をどのように演出したか理解できる。連中は目印を付けたトランプ・セットを使い、その場その場でルールを変えられる能力を使えるポーカーゲームを好むので、地元チームは常勝だった。

 振り返ると、舷側から突き出た板の上を目隠しで歩かせられる罰のようだったと思うかも知れないイギリス人以外、我々全員にとって、ブレグジットの苦悩が願わくは終わる新年に入る。トランプは、弾劾サーカスが落ち着くまで、中国との貿易協定に調印するのを延ばしているように見え、彼はそれを2020年再選選挙運動開始に使えるのだ。

 だが、トランプには問題がある。共和党の上院は彼を大統領職から解任しないことを約束しているが、世論調査は国民は解任したがっていることを示している。それは来年彼の運命を封ずる傷となり得る。もし下院が、欲しがっているトランプの事業記録と収支記録を入手できれば、資料には新たな弾劾材料があるかも知れず、民主党はそれを棚上げのままにしており、これが彼が収支記録を隠しておこうと激しく争った理由だ。

 残念なことに、2020年は、多くを犠牲にして、少数だけに役立つ頻繁な混乱で始まることを懸念している。一極対多極の戦いは、勝者が決まるまで続くだろう。

 ジム・W・ディーンは、ベテランズ・トゥデイ編集長、TVアトランタの文化・環境的遺産のプロデューサー/ホスト。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/27/russia-ukraine-gas-transit-deal-nears-completion/

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 「男はつらいよ お帰り 寅さん」を見た。一作目から続けて全作品を見ているような気がする。観客は同世代の男性だけだろうと思ったが、ずっと下の世代とおぼしき女性客もいて驚いた。草団子を食べにゆきたくなった。

 

2019年12月31日 (火)

ノルド・ストリーム2に対するアメリカ制裁はトランプの経済的自殺?

2019年12月25日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook

 次々の、そして今ロシア・ドイツのガスパイプライン・ノルドストリーム2に対する制裁が、もちろん彼自身にとってではなく、アメリカ合州国にとって経済的自殺になるのをトランプは本当に分かっていないのだろうか? 彼は、ロシアだけでなく、1250kmパイプラインの最終段階に共同で取り組んでいる、ロシアやドイツや、あらゆる国の全ての企業、建設会社も罰しようとしているのだ。

 ノルドストリーム2は、ロシアのキンギセップからドイツのバルト海岸グライフスヴァルトに至る海底パイプラインだ。費用は1000億米ドル以上と見積もられている。それは(地図参照)ノルドストリーム1に並行しており、特にドイツが核エネルギーから離脱した後、ドイツのエネルギーを安定させるはずだ。2011年3月の福島原発事故後、既にドイツは17基の原子炉の8基を永久停止し、2022年末までに残りを閉鎖すると誓っている。

 約1,250キロの二本のパイプラインが並列にバルト海海底を走り、ロシアは既にノルトストリーム1を通してドイツに配送しているのと、ほぼ同じ量、ノルドストリーム2よって、550億立方メートル(m3)の液化天然ガス(LNG)を供給する予定だ。ノルドストリーム2は、2020年半ばに稼働開始予定だ。

 パイプラインは90%完成しており、何事があろうとも止められるまい。最悪の状況となった場合、ヨーロッパ企業が制裁の恫喝で辞めれば、ロシアは自身の船と建設能力で仕事を完成できるとロシア大統領報道官ペスコフ氏は述べている。

 トランプ大統領はそれを知っている。すると、なぜ制裁を押し付けるのだろう? 一社か二社の「協力企業」が環境上より良いロシア・ガス離脱し、アメリカの巨大抽出企業で働きたいと望むだろうか? 確かにそれが起きる危険はある。だがそれはどれほどありそうだろう?

 常識ある読者がお考えになるよりは、ありそうだ。プロジェクトのパイプライン敷設という重要な部分は、制裁で直接影響を受けるスイス-オランダ企業Allseasが行っている。結果的に、Allseasは12月21日土曜、仕事をしばらく見合わせた。彼らは「アメリカとの法律的、専門的、環境問題が解明されるまで」と言う。他の参加企業はロシアのガスプロム、ヨーロッパのOMV、Wintershall Dea、Engie、Uniperとシェルだ。これまでのところ、彼らは制裁の恫喝に反応しなかった。

***

 12月17日、上院は、ドイツであれ、どの国であれ、ノルドストリーム2パイプライン建設に貢献する、いかなる企業も罰する制裁法案を通過させた。二つの主権国家の間の事業/取り引きに干渉する合法性やアメリカの権利を問題にしてはいけない。それは法外だ。だがさらに法外なのは、190以上の国連加盟国が(ほとんど)沈黙していることだ。彼らの多くもアメリカ制裁の被害者だ。だが大部分は、ワシントンが罰せられずに国際法を破ることへの返答として、平和的にさえ、逆「制裁」さえしないのだ。

 制裁が発効するのは、このアメリカ法案が署名された30日後でしかなく、つまり、パイプライン事業が終了しているだろうことを意味する。だが、我々が知っている通り、アメリカの場合、いかなる規則も実行可能だったり、信頼可能だったりせず、制裁はさかのぼって適用されるかもしれないのだ。

 今回に限り、メルケル女史は断固たる態度で臨むように思われる。彼女は「アメリカ制裁はノルドストリーム2プロジェクトを止めない」と言い、プーチン大統領もそう言っている。ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は「制裁や最後通牒や恫喝を課すことで、アメリカ外交は恫喝に限定されている」と言って、アメリカを酷評した。ドイツのハイコマース外務大臣は「ヨーロッパのエネルギー政策は、アメリカではなく、ヨーロッパで決定される。」と付け加えた。

ドイツ-ロシア商工会議所は、このプロジェクトはドイツの経済的権益とエネルギー安全保障の役に立つと述べ、アメリカ合州国に対す報復制裁を要求し、極めて強い姿勢を示した。そう報復制裁! だがヨーロッパに、そうする勇気があるだろうか。アメリカ商品に対する関税や、特定アメリカ商品、例えば自動車やiPhone輸入停止など有意義な制裁で。

 アメリカは、ドイツの環境規則に違反し、ロシアのLNGよりずっと高価な抽出ガス販売を望んでいるだけではない。同様、あるいはより重要なことは、ワシントンがドイツとロシア間にもう一つのくさびを打ち込みたいと望んでいるのだ。これはうまく行くまい。

 ドイツ、特にドイツ実業界は、中国にまで至るユーラシアの巨大で広大な陸地ロシアがドイツだけでなく、ヨーロッパ全体にとって、うってつけの市場であることを認識している。輝ける二つの海の間の優位な位置から世界を支配し、優雅な暮らしをすることを狙って、イギリスが大西洋を横断し、北アメリカを征服し、何百万人もの原住民を殺して、帝国を移植する前は何百年もそうだったのだ。

 それはほぼうまく機能した。少なくともしばらくの間。だが今アメリカの横柄や貪欲や世界中での暴力は、裏目に出ている。世界はアメリカの例外主義にうんざりしている。ワシントンの気まぐれに屈しない、あらゆる国に対する、比較的最近の、無差別、無制限の制裁プログラムは経済戦争をもたらした。それは引き付ける国々より多くの同盟者を追い払っている。だから、それはアメリカの経済自殺を意味している。

 アメリカ経済は金融覇権と戦争に依存しているのだから、それはアメリカ経済の緩やかな落下を意味する。それは多くの人々が望んでいるように突然の崩壊ではないかもしれず、むしろアメリカの筋肉の遅いながら着実な消失で、依然米ドルに依存している国々を傷つけないよう、彼らに、市場や準備金を多角化する時間と機会を与えるための、まさにあるべき形なのだ。

***

 ノルドストリーム2に対するアメリカのめちゃくちゃな制裁は一体何を意味するのだろう。国務省の事前のヒントによれば、プロジェクトに関係する個人のアメリカ・ビザが無効にされ、財産が差し押さえられる可能性がある。アメリカ・ビザが無効にされる? それが何だろう。だが財産「差し押さえ」というのは、アメリカだけでなく、2017年初めから、ベネズエラが徹底的なアメリカ資産没収により、約1300億ドル失ったように、世界中至るところで財産が、アメリカ当局に実質的に没収され、盗まれることを意味する。

 米ドルを基本にしている国のどの国であれ干渉できる、不換米ドルを基盤とする経済に、欧米が依然支配されているがゆえに、この全てが可能なのだ。その意味で、アメリカ制裁には肯定的な長期的影響がある。制裁は、ニセ米ドル経済から、中国元やロシア・ルーブルのような金に保証された通貨を持った、東の強い堅実な生産を基本とする経済に向かって、敵も同盟国も、離脱させてしまうのだ。

 トランプと、トランプの背後で糸をあやつる金融オリガルヒ全員が、この中長期的影響を理解できないのには、当惑し、肝を潰すばかりだ。彼らは聖域の「例外主義」を本当に信じていて、最高の横柄さから、制裁される国々が東の選択肢を見て、それで生きられると悟っても、世界は制裁に、はめられ続けると期待しているのだろうか? それとも、自分が万事休す状態なのは分かってはいるが、没落しながら死に瀕した獣のように、できるだけ多くの国々を一緒に引きずりこもうとしているのだろうか?

***

 例外的な国アメリカは、常に同じ主張をする。お前は我々の味方か敵か。想像できたことだが、バルト諸国とポーランドは、反ロシア、反EUで、それゆえ親米だ。ブリュッセルは、2020年から、EUの国々に、1120億m3のアメリカの水圧破砕LNGを売る合意を発表した。アメリカはそれを「自由ガス」と呼んでいる。2003年、アメリカの一方的なイラク侵略で、フランスがワシントンに反対した際、フレンチ・フライの代わりに「自由フライ」と呼んだのを思い出させる。覚えておられるだろうか。同じことだ。いまだに、人々が「アメリカ製の自由」が一体何を意味するか知らないかのように。

 第二次世界大戦でヒトラーのドイツに勝利する上で、アメリカと西洋同盟諸国ではなく、ロシア、当時のソ連が決定的要因だったのだから、ヨーロッパの他の国々も、ロシアには多少の恩義があるのを悟っているかも知れない。

***

 ノルドストリーム2に反対して戦うワシントンの主張の一つは、ヨーロッパへのロシア・ガス通過で毎年儲ける20-30億ドルを失ってキエフが破産することから、ウクライナをアメリカは救いたいためだと言う。それは、新パイプラインが、ウクライナを迂回して、ウクライナから、高額の通過料金を奪うことを意味する。この議論は何年もの法廷闘争と交渉の後、2019年12月31日に期限が切れる現在のガス通過協定延長で、キエフとの歴史的協定にロシアが署名した後、語られなくなっていたものだ。合意は、年間20から30億ドルの通過料金を復活させるものだ。加えて、プーチンは、ウクライナに対し、国内消費用の天然ガスに対し、ロシアが25%の特別割引を与える用意があるのを確認している。何世紀にもわたり、自国が不可欠な一部だったロシアに、最も醜悪な形で背中を向けた国に対し、プーチンにしてはかなりの譲歩だ。平和に向けたロシアの称賛に値する動きだ。

 ヨーロッパへの全てのロシア・ガスの50%以上がウクライナ経由で流れ続けるだろうが、これは1100億m3 /年以上だ。ロシア、ドイツ両国は、ノルドストリーム2は、ヨーロッパへの安定供給を保証するための補完経路と意図されていると常に主張しており、ウクライナ領域を通過するものに取って代わることはあるまい。

 ロシアとウクライナと欧州委員会でまとまったばかりの合意は、アメリカ制裁に影響を与えるだろうか?アメリカがヨーロッパ市場以上に望んでいるのは、もちろん見込みのない取り組みだが、ヨーロッパをロシアから引き離すこと、より広い意味では、中国を含め、ユーラシアから引き離すことなのだから、そうな可能性は極めて低い。

 重要なのは次の疑問だ。ドイツやEUは、なぜ対抗制裁でワシントンを脅さないのだろう?何が怖いのだろう?このような処置を許さないはずのEUを運営しているのはNATOではないだろうか。違うだろうか? NATO諸国は、彼らの中で、ドイツにつくか、アメリカに制裁を課するEUかで既に分裂しており、NATOの反対で、NATO分裂になるかもしれない。まだヨーロッパはこの一歩の準備ができていない。

 結論として、アメリカは、ノルドストリーム2を、制裁で本気で止めようと思っているのだろうか、それとも、経済的いじめで「誰がアメリカ側で、誰がアメリカに反対か」の動向や、東に対する戦いで、西ヨーロッパを服従させための戦略展開(原文のまま)にワシントンが適用できるかもしれない臆面もない、いじめの限界が一体どこにあるか教訓を得ようとしているのだろうか。これも、ワシントンもトランプの人形師も知っているに違いない失敗する考えだ。没落するアメリカの暗い運命を先のばしにするだけだ。

 Peter Koenigは経済学者、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/25/nord-stream-2-us-sanctions-trump-s-economic-suicide/

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 呆導番組特集版、怖いも見たさに、ちらり見てしまった。「提灯持ちサクラ司会者」が発言者の一人として座っているだけでお里が知れる。アメリカが主導したウクライナ・クーデターには一切触れず、クリミア占領ばかり言い立てる下劣洗脳。ロシア・バッシング、中国バッシングをしていれば傀儡政権はおよろこびだ。その点、72時間テレビや居酒屋放浪やボクシングの類は無害。傀儡政府ヨイショとは、ほぼ無関係。

 多少は正気でいたいので、大本営広報部ではないものを拝見予定。

日刊IWJガイド・ウィークエンド版「2017年IWJ最終ラウンドである12月は、4日連続でスタートする怒涛のインタビュー・ラッシュ!~岩上安身がリングにフル・ラウンド立ち続けられますように、どうか皆さんの『ファイトマネー』カンパ・ご寄付でご支援ください!/『エッセンス版』でIWJのコンテンツをさらに見やすく!岩上さんのインタビューを中心に続々編集中!」2017.12.2日号~No.1905号~

 IWJへの寄付・カンパ 貧者の一灯、雀の涙しか協力できないのが残念。

2019年-2020年末年始は是非IWJをご覧ください!! 本日は午後2時より岩上安身による作家・歴史評論家・原田伊織氏へのインタビュー、午後5時より「拉致被害者家族会」元事務局長・蓮池透氏へのインタビュー、午後7時より岩上安身による島根大学名誉教授・井上寛司氏へのインタビューを再配信!

2019年12月29日 (日)

大中東で益々活動的になりつつある日本

2019年12月25日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 政治という舞台の大試合で、現段階で最も顕著な特徴の一つは第二次世界大戦敗戦国の二国、すなわち日本とドイツの緩やかな復活だということを、New Eastern Outlookでは、一度ならず指摘してきた。中心的役割な構成するエリートクラブ・メンバーとして、彼らが、再びゲームに参加しているのを強調するのは大切だ。

 前述のプロセスが進行中であることを示す要因の中には、日本とドイツの関与が一層目立つ世界的な出来事の地理的空間の拡大も注目すべきものだ。ちなみに、両国の経済は、両国が権力を行使するために使う重要手段の一つだ。

 とは言え、両国が、将来自由に使えるもう一つの手段、すなわち軍事力を強化しようと決める可能性はかなり高そうだ。この分野で、日本は(ドイツにはない、軍に対する憲法上の制約にもかかわらず)両国の中では先行しているように思われる。この部門における日本の関与増大の特徴は、緩やかな注意深さと、特に歴史的記憶ゆえに、世界的な舞台で、事を荒立てたくないという願望だ。

 軍事分野での日本の関与が増大している兆しは東南アジアで目立つ。日本海軍の艦船がインド洋を定期的に航行し、(インドとアメリカ合州国との)マラバール年次共同海軍演習に参加している。日本はオーストラリアとの軍事的結びつきも強化している。

 大中東地域(MENA=中東と北アフリカ地域)における日本の軍事的存在の拡大も益々可能性が高まっている。だが、これは多少、強制された動きなのだ。

 かなり昔の2009年、アデン湾岸での海賊行為と戦うため、国際共同特別部隊に日本海軍が参加して、これは始まった。この多国籍連合の取り組みが、特定の国に対するものでなく、悪名高い「ソマリア海賊」活動はソマリア連邦共和国と関係ないことは強調する必要がある。それでも、対商船攻撃は、主にこの崩壊した国の領土が発生源だ。

 対海賊行為の取り組みへの、このような形での東京の関与は、多かれ少なかれ、全てのMENA諸国と等しい友好関係を維持しながらも、この国々を分裂させている(しばしば非常に深刻な)問題に距離を置くことを目指す政策と一致している。

 多分、最近この地域から日本が必要としているのは途切れない化石燃料入手だ。日本には炭化水素埋蔵がなく、実際日本はエネルギー源の80%をペルシャ湾から輸入している。

 政治的、軍事的に対立しているMENA諸国に対する日本の中立政策は、第一に前述のエネルギー問題解決に役立つ。第二に、交戦中の両国が(それ以上いかなる血も流さず、あるいは「面目を失わず」に)自ら押し込んでいる政治的わなから逃れようと試みるにつれ、この公正な立場は、日本を調停者役として理想的候補者にするのだ。

 6月13日から14日までのイラン訪問の際、安倍晋三首相は、本質的に平和仲介者役を引き受けた。この訪問(このような高官レベルは40年で初めて)の重要な側面は、もちろん東京がアメリカ合州国を支持して、イランに対する制裁支持を強いられる直前まで、イランは日本への化石燃料の三番目に大きな供給元だった事実だ。

 それでも、訪問の主目的は、繰り返すが、二つの猛烈な対抗国ワシントンとテヘランの間を調停することだった。ちなみに、安倍首相を経由するこの取り組みを始めたのはアメリカ大統領だった。

 だが日本総理大臣の相手、イランのハッサン・ロウハニ大統領と最高指導者アリ・ハメネイによる公的な声明によって判断すれば、上記の問題は解決されなかった。12月20日に予定されているハッサン・ロウハニの日本初訪問の際、この方向で更なる努力がされる可能性がある。この訪問に関し、東京の計画が、事前にアメリカ合州国に承認されている事実に、日本のマスコミ報道が言及したのは注目すべきことだ。

 だが来るべき会談で、日本側は、ほぼ決定済みの、インド洋北西部に駆逐艦と沿岸偵察機を派遣するというかなり微妙な問題とリンクした合意をまとめようとするだろう。(アメリカ合州国が、かなり長い間、そして過去半年間、特に積極的に演じている)この地域での、軍事的、政治的ゲームに関係させようとして、ビッグ・ブラザーが長い間、日本にかけた圧力は、どうやら実を結び、行動が始まったようだ。

 ここで我々は、明らかにイランに向けられたアメリカ主導の海軍連合を言っている。「重要な水路における航行の自由を脅かす」ホルムズ海峡での、いくつかのテロ攻撃(攻撃の一つは、日本のタンカーを標的にしていた)が、この同盟を確立する口実になった。誰が実行したかはまだ不明確だが、既にイランが攻撃をおこなったと非難されており、上述の連合は、イランに対する抑止力役を果たすよう意図されている。

 大中東地域で平和仲介者役を演ずる能力に悪影響を及ぼすのを、東京が非常にいやがっていたのが、日本指導部が、これほど重要な取り組みの同盟に加われというアメリカのしつこい要請に(ずいぶん長い間)回答を延期していた理由だ。

 結局、これと関係する過去の進展を、東京は忘れられなかったのだ。わずか五年前(2015年初め)の多数の大中東諸国への安倍首相歴訪は、こょ地域の不明な場所での、写真嫌いとはほど遠いギャンによる、(純粋に見せしめのための)二人の日本人ジャーナリスト処刑と奇妙に同期した。

 その時以来(例えば、ダマスカスによる化学兵器攻撃とされるものに関連した)様々なでっちあげが一度ならず利用された。このようなでっちあげの政治目的は常に非常に明きらかだった。

 日本人記者は、まさに「民主主義」の名のもと、特定の「全体主義体制」に対し空襲をしていた欧米連合に加入するよう東京を駆り立てるため、公開処刑されたのだ。

 だが作戦は失敗した。歴訪から帰国すると、国会での演説で、安倍晋三首相は日本は空襲に参加しないと述べた。

 だが同盟国が行う国際的軍事行動を、東京が本質的に「さぼる」のは、益々困難になりつつある。アメリカが率いる軍事行動への参加を避ける口実として、日本が憲法の制約を絶えず利用していることは典型的な反応を呼び起こしている。「憲法を変えろ」。

 だが特にこの問題に関しては、安倍首相を説得する必要は皆無だ。彼の全政治家生活の主目的の一つが現憲法の非戦第9条を変えることなのだから。だが彼の個人的願望は、世界中のあらゆる人々と同じように考える日本の民衆には共有されていない。「余計なことはせず、このままにしておこう。この世界で、我々にとって全てうまくいっている」のに、この「アメリカ」憲法を、なぜ変えるのだろう。

 これが、まさにこの理由で召集されたにもかかわらず、秋の臨時国会で予定された国民投票法改正案が議論されなかった理由だ。最新の報道によれば「国民投票法改正案論議は来年の通常国会に延期された」。遅れの理由は、指導部が関与し、首相自身さえからむ、更にもう一つの、なかなかおさまらないスキャンダルだった。

 しかも主要同盟国アメリカ合州国が率いる軍事行動へのいかなる参加も避ける(最近まで見事に成功していた)日本戦略は(繰り返すが、一見それなりの理由で)益々複雑になっているアメリカ-日本関係全体の重要な部分へと変わっている。結局、ドナルド・トランプが不平を言った二国間貿易の「不均衡」に応じて罰則処置を実行する上で、アメリカが見せた抑制に対し、日本が何らかの方法でアメリカに返礼する必要があるのだ。

 結果的に、長く遅れた後、日本の駆逐艦と沿岸偵察機のホルムズ海峡派遣問題は前向きな決断に近づいている。だが既に9月、中東に緊急派遣された日本軍は商船を守るが、独立して活動し、アメリカ連合には参加しないと日本のマスコミが報じたことを指摘しておきたい。彼らの主目的は情報を収集し、地域における進展を監視することだ。収集されたデータの一部は、アメリカや連合軍艦船指揮官に伝えられるかもしれない。この情報が、未来の潜在的脅威を示す場合に限って。日本軍部隊は日本商船に同行する責任は負わない予定だ。

 ちなみに、軍隊が、このような限定された任務しか責任を負わないにせよ、日本の調査回答者の約60%が、大中東への艦船配備に反対している。

 加えて、イラン政府が、そのような動きに同意した場合にのみ、この軍事作戦の数や規模は拡大可能だろう。日本の首相とハッサン・ロウハニ大統領の来る会談の際、この特定問題が鍵であるように思われる。ホルムズ海峡に日本の軍艦を配備すべきか否かや、その作戦規模に関する最終決定は、会談でなされる可能性が極めて高い。

 今まで十年以上「ソマリア」海賊による攻撃から商船を守るための上記国際合同特別部隊の一員だった部隊と、この海軍部隊は何の関係もないことは強調する価値がある。

 それ故、最近の出来事は、大中東で次第に拡大する日本の軍事的存在を示しているが、それは主として、巨大な政治ゲームの進展に由来するものだ。

 軍は、ある時点で、国益のため日本がMENA=中東と北アフリカ地域(そしてグローバルな舞台全体)で以後かなりの間、使う重要な道具であり続ける経済にとっての有用な追加の道具になるかもしれない。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/25/japan-is-becoming-more-active-in-greater-middle-east/

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 属国は、カジノで、宗主国に庶民の金を差し出すだけでは許していただけず、侵略基地も提供し、血も流す。

 昨夜、見た番組を再度みている。ETV特集・選「辺野古 基地に翻弄された戦後」

 今回の記事、今回の海軍派兵で、十年前、翻訳でなく、ブレジンスキーの著書について書いた記事を思い出した。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー 2009年2月15日

 東京新聞には、こういう記事がある。

自衛隊の中東派遣 国会の統制欠く危うさ 2019年12月28日

 今日の日刊IWJガイド

日刊IWJガイド「覚悟も国民同意もなき対イラン戦争参戦か!? 自衛隊中東派遣『閣議決定』は『特措法に匹敵』と公明・山口代表発言!! 国権の最高機関・国会無視を肯定する衝撃発言に批判続出!!」2019.12.29日号~No.2663号

2019年12月26日 (木)

ノルド・ストリーム2:ヨーロッパを自身のために判断する自由から「解放する」ワシントン

2019年12月22日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 ノルド・ストリーム2は、ロシアからドイツに至るパイプライン・プロジェクトで、完成すれば、現在一触即発状態のウクライナを迂回し、相互に有益な経済活動を通して、ロシアとヨーロッパを一層強く結び付け、ロシアの天然ガスを西ヨーロッパに輸出する安定した手段になるだろう。

 もちろん、大西洋の対岸、ワシントンやウォール街の圧力団体にとって、建設的な経済活動を通して、より親密な絆を作るロシアとヨーロッパは、敵対的なクレムリンが自由な統合されたヨーロッパを損なうという、ワシントンが主張する恫喝で、ヨーロッパを強要してきた長年の戦略を損なってしまうのだ。

 皮肉にも、ヨーロッパの「自由」を維持するため、今アメリカは、ヨーロッパの利益、特にドイツの利益を懲罰することにしたのだ。ロシアと事業をするのを自由に決めることに対して。それは、現在のワシントン外交政策の根源に横たわる最高の偽善を完全に証明するだけでなく、ロシアがしているのと全く同様、世界中の企業や国々と建設的な経済的な結びつきを作ろうとする合法的なアメリカの事業権益を傷つける恐れがあるのだ。

 制裁は承認された

 「ノルド・ストリーム2:トランプ、ロシア・ガスパイプライン制裁を承認」という記事で、BBCはこう報じている。

ドナルド・トランプ大統領はロシア国有ガス会社ガスプロムによる欧州連合の中へのパイプライン完成を支援するあらゆる企業に制裁を課す法律に署名した。

制裁は、ロシアがドイツへのガス輸出を増やすことを可能にする海底パイプライン、ノルド・ストリーム2を建設している企業を標的に定めている。

アメリカはプロジェクトはヨーロッパの安全保障を脅かすものと見なしている。

ロシア、EU両方が、アメリカの制裁を強く非難している。

 これら企業が本拠を置く国々の安全保障上の脅威であるというワシントンの主張ゆえに、アメリカが、外国企業に一方的に制裁を課しているのは、客観的な観察者たちを困惑させるかもしれないし、困惑させないかもしれない。

 一体何が、安全保障上の危険なのかを判断するのは、明らかにドイツの問題であり、ドイツだけが決めるものだ。アメリカは、一方的に、ノルドストリーム2プロジェクトが安全保障上の危険だと決定しただけでなく、想定される危険のベルリン自身による評価と矛盾する、世界平和や安定や進歩という概念の背後に不器用に隠した、異様な私利に根ざすアメリカの対外政策を暴露している。

 もしロシアが、ワシントンがそうだと主張する「脅威」だったら、明らかにドイツはノルド・ストリーム2プロジェクトを承認するために必要な、膨大な量の時間やエネルギーや資源を投資しなかったろうし、まして、それを建設し、運用するために必要な全ての時間やエネルギーや資源は言うまでもない。

 建前の動機。認められた「隠された」動機。より大きな語られない動機

 BBC記事は、ノルド・ストリーム2に関する現在のワシントン姿勢の本当の動機を一瞥している。BBCは記事で、こう指摘している。

パイプラインがヨーロッパへのエネルギー供給に関して、ロシアの支配力を強化し、アメリカにとって、儲かるヨーロッパ市場でのアメリカ液化天然ガスの取り分が減るだろうとトランプ政権は恐れている。

 実際、アメリカ・エネルギー権益は、ロシア天然ガスに対して負ける立場にあるが、遥かに現実的な手段を通して、ずっと安いエネルギーを送るロシアの能力と、アメリカのエネルギー権益が、公正に競争できないからに過ぎない。

 BBCは触れていないが、ワシントンに現在の対外政策を推進させている、もう一つの動機があるが、それは、アメリカのエネルギー利権が、どれほど巨大権益であるにせよ、それさえしのぐものだ。

 ヨーロッパを食い物にする悪意あるロシアの妖怪とされるものが、何十年間にもわたって、アメリカが率いるNATO連合や、ヨーロッパでの米軍駐留や、何十億ドルもの兵器販売や契約などを実現する、あらゆる政治影響力の基盤なのだ。

 エネルギー需要というヨーロッパの経済的安定や生存の鍵となる大規模パイプラインをヨーロッパとロシアが建設し、協力しているのは、明らかに、完全に、NATO存在の口実を傷つけ、NATOの継続的存在を可能にしている莫大なぼろい商売を脅かすのだ。これはワシントンによるヨーロッパ支配だけでなく、アメリカや西洋同盟諸国が遂行し、NATOが道具として利用される、あらゆる他の戦争を脅かすことになる。

 1990年代の、セルビアへの欧米介入、2001年から現代まで続くアフガン戦争や、より最近2011年に始まったリビアでの欧米介入は、全てNATOのおかげで可能になったアメリカの好戦性の実例だ。この好戦性は、もしNATOが弱体化されたり、完全に不必要になり、解散させられたりしたら、継続することが一層困難になる。

 ヨーロッパの利益にも、アメリカの利益にもならない

 「アメリカがドイツに制裁を課している」と言う際は、注意深くなくてはならない。アメリカがそうしているのではない。ウォール街のごくひと握りの特定権益集団に指揮されたワシントンのひと握りの特定権益集団が、ノルド・ストリーム2プロジェクトを巡って、ヨーロッパに制裁を課しているのだ。

 連中は明らかにロシアに損害を与えるためそうしている。だが明らかにパイプラインの完成や運用や稼働した際に恩恵を受けるドイツとヨーロッパの企業にも損害を与えている。

 連中はヨーロッパに制裁を課して、アメリカ人やアメリカのビジネス全般や、現在、国際的に存在していて、将来も国際的に存在するはずだから、アメリカという国自身にも損害を与えているのだ。

 アメリカの兵器産業とエネルギー産業は、確かにヨーロッパとロシアの間に人為的に、くさび打ち込んで、不和を永続させていることを含め、ヨーロッパの現状から利益を得る立場にあるが、他の誰にとっても利益にならない。

 この二つの産業は、確かに多くのアメリカ人を雇用しているが、彼らは明らかに公平には競争できず、今や効果的に騙すことさえできない持続不可能な事業だ。現在の姿のこの二大産業に雇用されたり、何らかの形で依存したりしている人々にとって、未来は暗い。ワシントンの政策は、ほとんど他の全員を犠牲にして、巨大エネルギー企業と兵器製造企業の利益のために推進されている。

 まだ世界経済に貢献できる人材が多く住んでいる国、アメリカ合州国と事業することを熱心に望む世界にとって、ドイツや、ノルド・ストリーム2に関与している他の国を狙った制裁のような政策は、将来アメリカのビジネス・パートナーになる可能性がある人々をちゅうちょさせ、未来のジョイント・ベンチャーを再評価するよう強いるだろう。

 だから、ノルド・ストリーム2に関するアメリカ制裁の、自国利益のみ追求する短期的な性質にもかかわらず、制裁はアメリカの全体的凋落を加速するのに役立つだけだ。ロシアと「競争し」、ヨーロッパに対する影響力を維持するためのそうした手法にワシントンが固執しているので、世界的規模で、影響力を生み出し維持する唯一、本当の持続可能な手段である競争力、アメリカの本物の競争力を向上させるために必要な戦略に注力したり、投資したりすることができないのだ。

 アメリカ人とアメリカ人企業経営者は、ワシントンの現在の政策を放棄し、世界の他の国々がアメリカ制裁を回避する方法を見いだしているのと同様に、政策を回避する方法を見いだし、願わくは、懸け橋を築くか、少なくとも、そうするための素地を準備するのを支援することだ。そうなって、これ以上の凋落にアメリカを誤導する現在の既得権益団体が姿を消し、より良い何かが彼らにとって代わることができよう。

 ノルド・ストリーム2は、こらから起きるものごとの一つの兆しに過ぎない。アメリカはロシア-ヨーロッパ協力という形のみならず、国際舞台で上昇する中国と、中国を中心とするアジアで、将来より多くの「ノルド・ストリーム2」に直面するだろう。失敗戦略を強化するワシントンは、アメリカの現在の苦難を修復するのではなく、促進するだけだ。ワシントンがこれを理解するか、アメリカ人がワシントンの狙いに対処する方法を見いだすまで、これらの苦難は増大し、全員が損害を受けるだろう。

 Tony Cartalucciは、バンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/22/nord-stream-2-washington-to-free-europe-from-freedom-to-decide-for-itself/

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 遥々中近東から、タンカーでエネルギー源を運び、そのため、宗主国に命令され、中東に海軍を派兵させられる。すぐそばのサハリンからパイプラインを建設すれば、運搬の手間もいらず、宗主国侵略戦争の手伝いもせずにすむだろう。と素人は思う。しかし、誰か有力政治家が、そういう発想をすれば、見せしめ逮捕されるだろうと、今回のカジノ疑惑をみて妄想する。

 見下げた男もいるもの。便乗して名前を売るのが狙いだろう。こうして転記するのもけがらわしい下司。議員というのが信じられない。投票する有権者、正気だろうか?

 豊島区議が提案した「性交承諾書」の法的効力は?

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名は

琉球新報社説:そもそもギャンブルで負けた人の不幸を踏み台にして利益を上げるのがカジノ。益よりも害の方が大。利権を生むカジノの危うさが露呈。毎日社説:カジノ取り巻く不透明な資金の流れと利権の存在。朝日:17年首相訪米中朝食会にカジノ企業代表が同席

 街頭で、どう思うかというインタビューに対して、「カジノの是非は別として、裏切られた」というようなことを言っている人がいた。本気だろうか。少なくとも、呆導側の姿勢は、そう見える。「カジノの是非は別として、金をもらって相手に便宜を計ったのは悪い。」カジノの恩恵は宣伝しても、危険性を追求する大本営広報部は存在するまい。

 時に誰か逮捕しないと存在意義が薄れると思ったのだろうか?宗主国下部機関、宗主国指示で、競争相手を追いだし、競争相手に尻尾をふる政治家を潰す一石二鳥を狙っているのだろうか。カジノを運営するのが、中国であれ、アメリカであれ、客から金を巻き上げ、人を不幸にして繁栄する本質は全く同じ。巻き上げた金の行方が違うだけ。どちらも不要。

日刊IWJガイド「自民党の秋元司衆議院議員が収賄で逮捕! 他方桜を見る会の疑惑も深まるばかり! 本日午後5時より岩上安身による郷原弁護士へのインタビューを生配信します!」2019.12.26日号~No.2660号

2019年12月12日 (木)

冬到来とともに熱くなるパイプライン戦争

トム・ルオンゴ
2019年12月8日
Strategic Culture Foundation

 全てにとって、2019年12月は磁石だ。多数の重要な地政学問題が今月山場に達するが、その多くが、エネルギーに大いに関係がある。今月、ロシアの巨大ガス企業ガスプロムがこれは三つの主要パイプラインプロジェクト、ノルドストリーム2、トルコストリームと「シベリアの力」の建設を終えることになっていた。

 「シベリアの力」はできている。完成している。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平主席が、今月稼働するパイプラインに命名した。来月プーチン大統領は、四本になる可能性があるトルコストリーム・パイプラインの最初のものを開通すべく、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会うためトルコ訪問予定だ。

 パイプラインが稼働するのに強固に反対しているアメリカ合州国による常軌を逸したレベルの圧力のために、ノルドストリーム2は予定より遅れ続けている。

 そして、その理由は、ガスプロムを取り巻く今月解決が必要な主要エネルギー問題最後のもの、同社とウクライナ・ナフトガス間のガス通過輸送契約だ。

 二つのガス会社は何年も法的闘争で動きが取れなくなっているが、その一部は、2014年に、ウクライナから離脱してロシアに再加入したクリミアの決定が中心だ。だが問題の大部分は、過去の期限が切れるガス通過輸送契約の経費を巡る論争だ。

 これら訴訟は新規契約調印を阻止するための恐喝として利用されているので、今や詳細は究極的に無関係だ。ウクライナはスウェーデンでと同様、契約法の教義ではなく、社会正義のレンズを通して、ガスプロムを告訴したのだ。

 これらは、ナフトガスがガスプロムのヨーロッパ資産を差し押さえるのを可能にする政治的決断で、対立に対するどんな解決も困難にした。これらの政策は前ウクライナ大統領、長年アメリカ国務省の手先ペトロ・ポロシェンコがに積極的に推進したものだが、全くウクライナの助けにはならなかった。

 ドンバスの離脱を防ぐための戦争を続けさせながら、ウクライナから資産をすっかりはぎ取ったのが結果の全てだ。

 これはノルドストリーム2完成を真っ向から阻止するのではないにせよ、延期させるために、EU加盟国のデンマークなどにかけた外的圧力と符合する。

 アメリカのノルドストリーム2反対は、ウクライナでの影響力を強化して、ロシアと国境を共有するウクライナをロシアと対立する属国に変えるのが狙いなのだ。もしガス通過輸送契約がなく、ノルドストリーム2がなければ、アメリカのLNG供給元がそこにガスを売り、ロシアから収入と事業を奪うことができるのだ。

 それは実に単純だ。だがその戦略は何か勝利のように見えるものを達成する虚しい希望から、数年のうちに、一手/対抗の一手という複雑なチェス試合へと変身したのだ。しかし、これは本物のチェス試合ではなく、時間制限された試合なのだ。

 なぜなら、必ず2019年末は来るのだから。ウクライナは最終的に、どちらの方向に行くかを決定しなければなるまい。しかも、結局、アメリカはトランプ大統領の下、長期の信頼できるパートナーではなく、脅迫と威嚇で、自国目標を追求するいじめっ子だと、はっきり悟ったEUの前に、同じ選択肢が置かれたのだ。

 アメリカ側に留まるか、ノルドストリーム2を許可するか。ヨーロッパの選択は明確だった。10月に、デンマークが建設に最終的な環境許可を与えたのだから、ノルドストリーム2は完成するのだ。

 この遅れで、完成は2020年になった。EUのガスパイプライン規則をパイプラインと、それを通して流れるガスを「切り離す」ようガスプロムに強要するよう変えることを含め、他のすべてが、この時点までに失敗したので、それがアメリカ上院にとって、パイプライン完成を止める最後の一つの機会となっている。

 ドイツはEUレベルではなく、ドイツ連邦レベルでノルドストリーム2を規制するのを可能にすべく法令を改正した。これは期待できる限り最高の勝利だった。

 これはガスプロム・パイプライン構築を支援する誰であれ制裁し、事業から無理やり追い出そうと願うアメリカ上院外交委員会委員長ジム・リッシュの反応を引き起こした。

 「行動する理由は、窓が閉じつつあることだ。ノルトストリームは既にほとんど作られている。それは彼らに大変な負担になるだろう。もしこれらの制裁が成立すれば、彼ら[企業]は中断し、ロシアは、もし実現できるなら、実現する別の方法を探さなければなるまいと思うとリッシュは述べた。

 実際は、窓は既に閉じているのだ。

 結局、たとえこの法律が成立しても、パイプラインの完成や、それを通してガスが流れるのを阻止する方法はあるまい。完成するための残りのパイプラインは、ごく僅かで、完成を阻止する実際的方法はない。リッシュや他のアメリカ上院議員は、未完成の無益な浪費事業としてノルドストリーム2を立ち往生させるのを望んでいるが、それは愚かだ。

 ドイツ政府はこのパイプラインを欲しており、そのためドイツ政府は請負業者へ支払い、パイプライン完成を保証する資金を出すだろう。

 制裁が貿易を阻止できる程度には限度があり、いったん完成してしまえば、パイプラインを通して流れるガスを制裁する能力はアメリカにはない。ドイツの未来に必要なパイプラインを止めるために、それほど多くの時間や人的資源や資本が浪費されたのは悲しく痛ましいことだ。

 毎年15.75bcmの天然ガスでNATO加盟国のトルコをロシアに結び付けるトルコ・ストリームをアメリカは覗き込めないことが、アメリカ政策の偽善を強調している。トルコ・ストリームは、他の経路が建設され、契約されるにつれ、最終的に、失われたサウス・ストリーム・パイプラインに取って代わるだろう。

 東ヨーロッパ諸国全てがトルコストリームの未来を切望している。セルビア、ハンガリー、ブルガリア、イタリアやギリシャは全て潜在顧客だ。

 もしウクライナとロシア間で何も解決しなければ、現在ウクライナからガスを得ているこれら全ての国々は危険な状態になる。これが、プーチンとウクライナのゼレンスキー大統領間の会談がそれほど重要な理由だ。ドンバスでの戦争を終わらせ、ガス通過合意の方向に同意することで、ウクライナとヨーロッパの基本構造に与えられた損害をくい止める機会が得られるのだ。

 この訴訟でナフトガスのガスプロムに対する未払いは120億ドル以上ある。ノルドストリーム2が既成事実である以上、ゼレンスキーが会談で使える影響力は、それしかない。

 このゲームは、ロシアに対する戦争で、アメリカの外交政策支配層がヨーロッパを戦場として利用する方法の縮図だ。政治的風向きが変わっていることを考えて、ヨーロッパは、もううんざりしている。

 ガスプロムがウクライナとの協議に背を向け、ノルドストリーム2が完成するまで待つという実際の恐れがあるのが、ヨーロッパのガス貯蔵施設が一杯な理由だ。ガスプロムはウクライナが訴訟を取り下げる条件で、現在の契約延長を申し出ている。

 ナフトガスはノーと言った。ゼレンスキーがイエスと言うほど賢いかどうか見ることになる。

 トム・ルオンゴは、アメリカ北フロリダを本拠とする独立の政治、経済アナリスト。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/12/08/as-winter-comes-pipeline-wars-heat-up/

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 悲しいニュース。

テレ朝、報ステでおわび 自民世耕氏、放送前にツイート

2019年12月11日 (水)

「シベリアの力」:プーチンと、中国への「バイデン記念パイプライン」

2019年12月7日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 2014年早々、ロシアとの歴史的な関係を破って、ワシントンはウクライナで露骨なクーデターを演出し、NATOによるロシア悪魔化のための次の舞台を用意した。オバマ政権の、ウクライナ・クーデター担当は、当時の副大統領ジョー・バイデンだった。現在、ドナルド・トランプ大統領を狙った民主党による突飛な弾劾の試みで、実に奇妙なことに、2014年と、それ以降、ウクライナ問題で、ジョー・バイデンが演じた疑わしい役割に脚光が当たった。バイデンが舵取りしたクーデターは、モスクワが西から東へと180度の地政学的転換をするという思いがけない効果があった。現在の、大規模新ガス・パイプライン落成は、そうした思いがけない結果の一つに過ぎない。

 12月2日、成長する中国ガス市場にサービス提供するアジアへの「シベリアの力」天然ガス・パイプライン公式開業にロシアのウラジーミル・プーチン大統領が出席した。開業は、その月の計画期限に時間通り間に合った。これは中国へのロシア最初のガス・パイプライン配送だ。中国の習近平主席とのテレビ会議で、プーチン大統領がこう述べた。

「この一歩はロシア・中国のエネルギーにおける戦略的協力を全く新しい水準にもたらすものだ。」 習主席はそれを「二国間エネルギー協力の画期的プロジェクト」と呼んだ。

 開業、モンゴルの北、ロシアの東シベリアから、中国との国境まで、ロシアの東部領域2,200キロ以上を通るパイプラインの完成はエンジニアリングの壮大な偉業だ。それは今までで世界最大のガス・パイプライン・プロジェクトだ。

 パイプラインはマイナス62度の低温に耐え、経路に沿った地震にも耐えるよう設計されている。それはヤクーチャのチャヤンダ・ガス田で始まり、ロシア-中国国境のブラゴベシチェンスクで、ロシア部分は終わる。そこからアムール川で、二本の水中パイプラインを経由し、南の上海まで、長さ3,371キロの黒河-上海中国ガス・パイプラインと連結する。ガス燃料市場の世界最大の需要増加は、近年、中国だ。

 2014年5月、ガスプロムと中国の国営石油企業(CNPC)は「シベリアの力」ガス・パイプラインでガスを供給する4000億ドルの30年間の協定に署名した。2025年に、ピークに達すると、ロシアの中国へのガス配送は年間380億立方メートルになる。2018年、中国の天然ガス消費は280bcmなので、シベリアの寄与は重要だ。それは低開発の中国北東地域から、はるばる南の上海まで、最終的に、電気と暖房用の中国全体のガス需要約10%を満たすはずだ。だがこのプロジェクトは、中国向けガスだけでは終わらない。

 アムール・ガス加工工場

 中国への重要な「シベリアの力」パイプライン完成は、ロシアのへき地2,200キロを通って走るパイプラインだけのものではない。それは経済的に低開発のロシア極東で主要産業を育成するための触媒として利用されており、近年、ロシア政府の優先事項だ。

 「シベリアの力」パイプライン建設と関連するが、余り論じられていない平行する開発が、ロシア最大のガス処理化学施設、アムール・ガス加工工場建設というガスプロムの決定だ。アムール・ガス加工工場は、ロシア極東最大の建設事業で、ガス・パイプラインの中国接続点から約170キロのアムール州、ゼヤ川のスヴォボードヌイ市に近い140億ドル・コンビナートだ。アムール・ガス加工工場規模は巨大で、サッカー競技場1,100個分の大きさだ。

 コンビナートは東シベリアの「シベリアの力」ガス田の莫大なガス埋蔵量の一部を、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン-ヘキサンの少量と、6000万立方メートルのヘリウムを含む様々な石油化学製品を毎年生産するために使うのだ。これらは全て需要が根強い産業用化学成分だ。最も重要なのは、宇宙産業や冶金や薬や他の分野で使われる、天然ガスの副産物ヘリウムの大量生産だ。アムール・ガス加工工場は世界最大のヘリウム生産工場だ。エタン、プロパン、ブタン、ペンタン-ヘキサンは、自動車燃料を含め、重合体、合成樹脂、潤滑油や他のものを生産するために使われる。

 地域開発

 アムール・ガス加工工場プロジェクトは、2025年に完成すれば、ロシア最大のガス加工工場コンビナートで、世界では二番目で、本格的な新経済活動を低開発の極東地域にもたらすが、これはロシア政府の優先案件だ。2017年8月、ロシアのプーチン大統領がコンビナートの定礎式に出席した。祝辞で彼はこう述べた。

「これまでの50年、我が国には類似ものは皆無だ。ソ連、ロシアいずれも、これだけの規模のプロジェクトは遂行していない。この工場の能力は420億だが、それは産業のためだけでなく、ロシア極東全体の開発にとって飛躍的進歩だ。」

プーチン大統領はこう補足した。

「ピーク時に、建設には数千人、より正確には約25,000人の労働者が必要だ。工場が完成次第、2,500人から3,000人を雇用するだろうが、ガス生産が増加するだけでなく、国内に別の大工場、世界最大のものの一つを建設する条件も作り出すはずだ。」

 アムール工場コンビナートの製品は、アジア市場への輸出のために販売されるし、これまで商業ガスがほとんど存在しないヤクーチャやアムール地域のためにも、ガス供給ネットワークを拡張する。

 加工装置や他のエンジニアリング技術に責任を負うガスプロムの戦略的パートナーは、このような専門的技術で世界的リーダーのドイツ企業リンデだ。

 アムール・ガス加工工場コンビナートは、他の多くの極東の町同様、ソ連崩壊後に人口を失ったスヴォボードヌイを大きく後押しするだろう。建設段階では約25,000人のエンジニアと建築作業員を雇用し、その大半が地域の人々で、本格的な景気の後押しになる。加えて、ガスプロムは、この施設で恒久的に雇用される約5,000人の人々のために、スヴォボードヌイに、42棟の新アパートと、36棟の集合住宅を建設している。プールや、診療所、スポーツや文化施設のある新しい学校や幼稚園も建設予定だ。ガスプロムはアムール州立大学や極東連邦大学と協力して、未来の専門家に化学技術を教えるための新課程に協力している。既に市政はプロジェクトから税で収入を得ている。

 東への旋回

 皮肉にも、我々はこれに「バイデン記念パイプライン」と名付けることができる。もし2013年に、オバマ政権がキエフのマイダン広場で彼らのクーデターを始めて、その後、アメリカ傀儡政権下の、文字通りのネオナチ諸党や腐敗したオリガルヒのために、選挙で選ばれた大統領を2014年2月に追放していなければ、中国にパイプライン輸送する今の「シベリアの力」の完成は多分なかっただろう。ウクライナ・クーデターが起きて、北京とのパイプライン交渉が10年以上長引いてしまった。クーデター後、プーチンが、NATOから離れ、東へと地政学的に旋回して、最終合意は、わずか数週間で、北京とモスクワ間でまとまった。

 ジョー・バイデン副大統領は、オバマに、ウクライナ・クーデターとその余波を監督するべく指名されたが、それには、どうやら、ウクライナのガス企業ブリスマとハンター・バイデンと、あるいはジョー・バイデンも、の不正な談合取り引きも含まれていた。

 隣国ジョージアの狙撃傭兵を利用して、当時のCIA長官ジョン・ブレナンが、ネオコン国務次官補ビクトリア「EUくそくらえ」ヌーランドと共に行ったクーデターは、最近数十年で最も愚かなワシントンの地政学的大失敗の一つだった。ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ政権政が、EU加盟候補国になるというあいまいな約束よりも、ユーラシア経済連合に加わる寛大なロシアの条件を受け入れると決めた時に、親NATOクーデターが開始された。今日ウクライナはEUに見捨てられたステータスで扱われる、ロシアと決別した結果、経済は混乱状態だ。2014年5月、ストラトフォー創設者のジョージ・フリードマンが「(アメリカ)史上最も大胆なクーデター」と呼んだもので、正当に選出されたヴィクトル・ヤヌコーヴィチ政権をCIAが打倒してから、ほんの数週間後、モスクワはガス・パイプライン「シベリアの力」の世紀の取り引きで北京との協定に署名した.

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/07/putin-and-the-biden-memorial-pipeline-to-china/

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 大本営広報部と呼んでいるものによる昼の痴呆洗脳番組は見ず、長年講読していた新聞も数年前にやめた。今年、東京新聞と、しんぶん赤旗の講読を始めた。

 しんぶん赤旗朝刊、アフガン戦争「バラ色に描く」として、ワシントン・ポストが報じたアメリカ歴代政権の「証拠隠し」「改ざん」についてもふれている。America’s Lost War in Afghanistan記事を翻訳しようかと思っていたところだった。「サクラ」についての実に詳しい記事、さすが問題を最初に指摘しただけあって、目が離せない。水曜エッセー、田沢湖姫完納と朝鮮人強制労働③玉川毒水とクニマス絶滅という記事には驚いた。大昔一度だけ観光に行った田沢湖にはクニマスがいて、重要なたんぱく源で、生計の糧だったが、玉川温泉から流出する強酸性の水を導入しての発電計画のおかげで、1937年、富国強兵・産業報国のもと、村民の反対陳情も虚しく、神秘の湖は死の海と化してしまったという。まるで古河市兵衛による足尾鉱毒被害。

 東京新聞朝刊、こちら特報部、PC一人一台導入 教員多忙「人員増が先」を読んで、大学入試改悪と同根の愚劣な政策と理解した。なにかメリットがあるのかもと素人は思っていた。売国政府が国民のためになる施策をするわけなどないのだ。そのすぐ左横にある斎藤美奈子氏の本音のコラム「永田町菌の猛威」にも納得。熊本地震で大きな被害が出た益城町で世界レベルのホテル新設計画を発表したお偉方や、サクラ問題から逃げながら憲法改悪を必ずや私の手でなし遂げたいというとんちき、両氏の話題。

 IWJ岩上氏は、ジャパンライフについても、インタビューをされたという。これも興味津々

■マルチ商法の被害総額は約1800億円! ジャパンライフが破産しても被害者救済の見込みは立たない! 12月12日、全国ジャパンライフ被害対策弁護団連絡会団長の石戸谷豊弁護士に、岩上安身が録画収録で単独独占インタビュー、配信は後日、日時は決まり次第お知らせいたします。

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