シェール・ガス・石油

2017年4月12日 (水)

シリア: トランプは第三次世界大戦を始めたのかも知れない

Peter Koenig
2017年4月8日
Global Research

トランプ大統領はシリアのホムスに近いアル-シャイラート空軍基地に対し、地中海のアメリカ戦艦から少なくとも59発のトマホーク・ミサイルによるアメリカ攻撃を命じた。

ホムス県知事のタラル・バラジが、数人の死者を報告しているが、現時点ではそれ以上の詳細はない。このトマホーク攻撃は、4月4日、イドリブ県の一般市民を標的に、多くの子供を含む、60人以上を殺害したバシャール・アル-アサドによる神経ガス攻撃とされるものへの反撃ということになっている。

グラディオ2 -‘世界’級偽旗作戦の異臭紛々だ。だが誰もそれを嗅ぎ取らず、誰もそれを見たがらず、誰も聞きたがらず、特に、誰も話そうとしない。真実を語ってはならないのだ。何らかの調査で真実が明らかになる前に、即座に攻撃をしかけなければならなかったのだ。いつもそうだった。証人の殺害だ。ワシントンと、そのシオニストのご主人は、それを良くご存じだ。

ペンタゴンはモスクワに攻撃を知らせたと語っている。まだロシア政府から反応はない。

プーチン大統領は先にこう述べていた。

“徹底的で、偏りのない国際的な調査が行われるまでは、誰かを責めることは認められない。”

元CIA職員で、Council for the National Interestの理事長、フィリップ・ジラルディが、諜報に“熟知している”“軍や諜報機関の職員”たちが、アサドやロシアがこれを行ったという言説は“でたらめ”だと言っていると述べている。

これは、アサドのせいにするために、CIAがそそのかし、サウジアラビア-トルコの飛行機が実行した偽旗作戦の典型例だ。欧米売女マスコミが、2013年、アメリカの“人道的”軍事介入を正当化するために、東グータの化学兵器攻撃で子供たちが殺害されたのと同じウソを、欧米諸国民の洗脳された頭に流布し、たたき込んだ。当時も、今回のように、ウソがばれる前に、即座にワシントンによる攻撃が行われるはずだったが、プーチン大統領がワシントンに攻撃せぬよう、さもないとひどいことになると警告して介入し、調査を主張した。シリアのタルトゥースのロシア海軍施設とフメイミム空軍基地がアメリカの攻撃に反撃する用意ができていた。

後に、この攻撃はシリア軍によって行われたものではなく、アサド大統領が命じたものでもなく、それは実際またしても、CIAが引き起こした2011年‘内戦’開始のずっと前、2009年以来計画されていた‘政権転覆’を正当化するべく、アサド大統領のせいにするため、シリアの反対派、いわゆる反政府派、実際は欧米が雇ったテロリストが行った、偽旗作戦だったことが疑いようもないほどに明らかにされた。

(http://www.globalresearch.ca/the-ghouta-chemical-attacks-us-backed-false-flag-killing-children-to-justify-a-humanitarian-military-intervention/5351363 ).

骨の髄まで腐りきった欧米世界が、こうしたウソをうのみにし、シリア国民に選ばれ、今も80%以上の国民の支持を受けているシリア唯一の正当な大統領、アサド排除のため、対シリア戦争を、実際あからさまに要求しているさまを見るのは気がめいる。有名な社会主義者連中、いわゆる平和推進者の目は、欧米大企業のウソ機構おおかげで、かすんでいるのだ。そういう光景を目にするのは悲しい。彼らは欧米の犯罪的マスコミを信じているのだ。彼らにとってさえ自分自身がおそらく終生、だまされてきたことを認めるのは余りに困難だが、今や現実を探し求め、見るべきなのだ。連中にはそれができない。自国民、シリアの子供たち、シリアの未来を殺して、アサド大統領に一体何の利益があるだろうと自らの内心を見つめ、自らに問うことをせず、シリアが未来を持てるよう神よ助けたまえと祈るのだ。こうした卑しい‘進歩派’は高潔すぎるあまり、現実を認めることができない。そのかわりに連中は一緒に目がくらみ、‘政権転覆’を要求している。それこそまさに、この不快なワシントン中心部のホワイト・ハウスと呼ばれる暗殺者連中記念建造物の背後に潜む、ワシントンとシオニストの下手人連中が望んでいることだ。

我々はまたしても、より高次元の‘グラディオ作戦’の中で暮らしている- そこでは悪が支配し、かつて人類と呼ばれたものの中で最も恐ろしい連中が権力を握り、世界覇権という、連中の大きな目標のため、無辜の人々を冷酷に殺害。このユダヤ-キリスト教‘文明’(原文通り)には、十字軍による1000年以上の殺害、そしてそれに続く、アジアからアフリカ、更には中南米に至る世界中の国々と人々の植民地化しての殺りくと強姦と搾取の実績があり、終わりがない。我が欧米‘文化’は、堕落した大天使ルシフェルと、強欲と権力のために殺りくを続けている彼の金融界の一族に売り渡されたのだ。

人々よ目覚めよ! - さもなくば、次はあなたかも知れない。

何か変だ、采配を振るっている連中はウソつきだ、世界の正義は悪と共ににあるのではない。正義は隷属や権力や物質的利益ではなく、平和と我々人類兄弟姉妹の団結と調和を求めている、と語るひらめきが、我々全員の頭のどこかに残されているはずだ。

この怪獣は何の良心の呵責も感じないことにも注意された。その目的は一つ、全面支配で、この目標が完全に実現されるか、あるいは怪物、例外的な国が、他のものに支配され、機能停止させられるまでは、いかなる場合も諦めようとはしない。

人々よ、立ち上がり、帝国を機能停止させよう!

ユーゴスラビア、リビア、イラク、ソマリア、アフガニスタンがそうであり、今後更にいくつもの国々がそうなるだろうように、シリアとて、この残忍なチェス盤の一角に過ぎない。狙いは‘戦争に勝つ’ことではない - それは単純に過ぎる。狙いは、その後に永遠の混乱を産み出すことだ。シリアの場合は、クリントンがユーゴスラビアに対して行ったような複数の小国に分割することだ。いつもの‘分割して支配’は、何百年たっても機能する。人は今もこうした最古かつ、最も基本的な戦争戦略が見えないのだ。人々は今でも、まんまとそれに引っ掛かる。気づいてはいけない。ウソはうのみにするものだ。

シリアは、いちかばちかの状況にある。戦争・兵器業界のあきれるほどのもうけに加えて - 湾岸からヨーロッパに石油とガスを送り、ロシア・ガスのヨーロッパ市場を消滅させ、アメリカの巨大石油企業が何兆ドルも儲けるはずだった、カタール-トルコ-シリア・パイプライン。アサド大統領が2009年に拒否したこのパイプラインについては、ほとんど語られることがない。逆にアサド大統領は、シリア経由でヨーロッパに向かうイラン・パイプラインを承認し推進した。イランの炭化水素は、ロシアからヨーロッパへのガスと石油と競合するのではなく、むしろ補完するはずだった。そこでオバマは、バシャール・アル-アサドを排除しなければならないと決めたのだ。それは、小国に分割した中東で、軍需産業が絶えず紛争をあおり、最終的に、サウジアラビアの一部、イラク、ヨルダン、シリア、レバノンとエジプトを併合し、ユーフラテス川からナイル川にまでわたる大イスラエルに至るより大きな全体像にもぴったりだ。

“これは暴虐だ。違法な同盟の下で仮装し、あらかじめ定められた奴隷化がやってくる。ヒトラーのかまど風ではないかも知れないが、組織的で疑似科学的な人類の隷属だ。人類の全くの屈辱だ。人類の恥辱だ” - ギリシャ人詩人オデッセアス・エリティスのノーベル賞受賞記者会見時(1979年)の言葉。

Peter Koenigは、経済学者で、地政学専門家。彼は元世界銀行職員で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV、The 4th Media (中国)、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blogや他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と、世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクションの「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。

この文章の初出は、Global Research
著作権  Peter Koenig、Global Research、2017年

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/syria-trump-may-just-have-started-world-war-iii/5583998
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別記事に対して「この手の陰謀論には事欠くことはありませんね」というコメントを頂いたが公開していない。当方、陰謀論とは思わないゆえ翻訳しているのであしからず。

「どこまでが翻訳文章で、どこからが当方のコメントか」を質問するコメントも頂いた。不思議なご質問の趣旨が、当方にはわからない。これも公開もお答えもしていない。

先日公開したご質問に対する答えを読みたいという声を、別の方から頂いたが、翻訳だけで、精一杯でお答えする能力も意図もないとお答えしておいた。

本記事、いささか古いものゆえ、一部、時間的に違和感もあるが、趣旨には同感。

ギリシャ詩人の言葉、恥ずかしながら、よくわからない。

タブロイド紙の「真央引退の真相」という見出しを見た瞬間、「土地疑獄隠しに絶好の話題として、官邸が機密費を支払って依頼した」と続きに書いてあるのではと妄想した。大本営広報部大政翼賛会のあきれるほどの洪水呆導。

宗主国走狗議員離党会見で「一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う」という言葉を思い出した。
一人がいいかげんなことを言うと、世間の多くの人はそれを真実のこととして広めてしまうということのたとえ。とデジタル大辞泉にある。

言い分にいかにも理があるように、大本営広報部大政翼賛会は扱っている。

いみじくも、自民党東京都支部連合会会長が早速ラブコール。

ご本人は「都民ファースト」にラブコール?
個人的には、あの党には、離党して欲しい議員、他にも多数おられる。

公明が「都民ファースト」と組み、自民が「都民ファースト」と戦う構図は茶番。
「都民ファースト」党首は自民党員。自民党をぶちこわす小泉改革の再現にすぎまい。
本当に都民のためを思う政党や、話題を潰すためのめくらまし。「都民ファースト」がいくら増えても、支配体制には痛くもかゆくもない。大阪異神の怪が良い例。

「都民ファースト」そもそも大阪の弁護士を演者に呼ぼうとしていたくらいだ。

「自民ファースト」だと思って眺めている。

2017年3月30日 (木)

D. ロックフェラーの陰惨な遺産

2017年3月26日
F. William Engdahl

アメリカ支配体制の事実上の族長、デイヴィッド・ロックフェラーが101歳で亡くなったのを受けて、支配体制マスコミは、彼の慈善活動とされるものを称賛している。私はこの人物の、より正直な姿を描いて貢献したいと思う。

ロックフェラーのアメリカの世紀

1939年、彼の四人の兄弟、ネルソン、ジョン D. III、ローレンスと、ウィンスロップ-デイヴィッド・ロックフェラーと、連中のロックフェラー財団が、ニューヨークで最も有力な民間のアメリカ外交政策シンクタンクであり、ロックフェラーに支配されている外交問題評議会における極秘の戦争と平和研究に資金を提供した。後に、タイム-ライフのインサイダー、ヘンリー・ルースが、アメリカの世紀と呼んだ、戦後の世界帝国を計画すべく、第二次世界大戦勃発前に、一群のアメリカ人学者が集まった。彼らは破綻したイギリスから世界帝国を引き継ぐための青写真を作成したが、それを帝国とは呼ばぬよう配慮した。彼らはそれを“民主主義と自由とアメリカ風私企業の拡散”と呼んだ。

連中のプロジェクトは世界の地政学的地図を見て、アメリカが、事実上の支配的帝国として、いかにしてイギリス帝国に置き換わるかを計画した。国連創設は、その重要な一部だ。ロックフェラー兄弟は、マンハッタンにある所有地を国連本部に寄贈した(その過程で彼らが所有する隣接する不動産の価格を何十億ドルも押し上げた)。これがロックフェラー式“慈善活動”だ。あらゆる寄付は一家の富と権力を増大するよう計算されている。

戦後、デイヴィッド・ロックフェラーは、アメリカ外交政策とアフリカ、中南米、アジアにおける無数の戦争を支配した。ロックフェラー一派が、対ソ連冷戦と、回復する西ヨーロッパをアメリカ属国状態にとどめるためのNATOを作り出した。連中が、それを一体どのように実行したかについては、私の著書、The Gods of Money(翻訳書名『ロックフェラーの完全支配 マネートラスト(金融・詐欺)編』で詳細に記述してある。本記事では、人類に対するデイヴィッド・ロックフェラーによる犯罪のいくつかの例を検討する。

ロックフェラーの生物学研究:‘人を支配する’

慈善活動は、同胞の人間に対する愛情が動機であるべきだというのであれば、ロックフェラー財団の贈与はそうではない。医学研究を見てみよう。1939年と戦争までの時期、ロックフェラー財団は、ベルリン、カイザー・ウィルヘルム研究所の生物学研究に資金提供した。それは、優れた人種を、いかにして育成し、彼らが“劣っている”と見なした人種を、いかにして全滅、あるいは断種するかというナチス優生学だった。ロックフェラーは、ナチス優生学に資金提供していたのだ。ロックフェラーのスタンダード・オイルも、戦時中、秘密裏にナチス空軍に貴重な燃料を供給して、アメリカの法律に違反していた。戦後、ロックフェラー兄弟は、残虐な人体実験に関与した主要ナチス科学者を、優生学研究を継続させるため、別人物にしたてあげ、アメリカとカナダにつれ出す手配をした。彼らの多くは、CIA極秘のMK-ウルトラ・プロジェクトで働いた。

1950年代、ロックフェラー兄弟は 優生学を推進するため人口協議会を設立したが、産児制限に関する人口調査を装っていた。ロックフェラー兄弟は、ロックフェラーの国家安全保障顧問キッシンジャーが率いた、“世界的人口増加の、アメリカの安全保障と海外権益に対する潜在的影響”と題する1970年代のアメリカ政府による極秘プロジェクトNSSM-200の責任を負っている。石油や鉱物などの戦略的原料を産出する開発途上国における大幅な人口増加は、より多くの国民が、それらの資源を国内で使用しての(原文通り!)国の経済成長を要求するので、アメリカ“国家安全保障の脅威”だと主張している。NSSM-200は、発展途上国世界の人口削減計画を、アメリカによる支援の前提条件にした。1970年代、デイヴィッド・ロックフェラーのロックフェラー財団は、WHOとともに、 女性の妊娠状態を維持できなくし、人口を抑制する、文字通り人の生殖プロセスそのものを目指す特殊な破傷風ワクチン開発にも資金提供していた。

ロックフェラー財団が、モンサント社の所有権と、“遺伝子砲(パーティクル・ガン)”や、所定植物の遺伝子発現を人為的に変える他の技術を産み出すため大学の生物学研究に資金提供をして、遺伝子操作分野まるごとを作り出したのだ。GMOの狙いは、ロックフェラーが、悲惨なフィリピンの黄金米プロジェクトを後援して以来、GMOを、人間と動物の食物連鎖で使用することなのだ。現在、アメリカで栽培されているあらゆる大豆の90%以上と、あらゆるトウモロコシと綿の80%以上がGMOだ。ところが表示はされていない。

‘石油支配’

ロックフェラーの富は、エクソン・モービルやシェブロン他の石油に基づいている。1954年以来のデイヴィッド・ロックフェラーの政治顧問ヘンリー・キッシンジャーは、ロックフェラーあらゆる主要プロジェクトに関与していた。1973年、アラブOPECの石油禁輸を引き起こすために、キッシンジャーは密かに中東外交をあやつった。

1973年-74年のオイル・ショックは、1950年代にデイヴィッド・ロックフェラーが創設した、ビルダーバーグ会議として知られている秘密組織が画策したものだ。1973年5月、デイヴィッド・ロックフェラーとアメリカとイギリスの主要石油メジャーのトップが、オイル・ショックを仕組むため、スウェーデンのサルトシェバーデンでの年次ビルダーバーグ会議に集まった。“強欲なアラブの石油シャイフ(族長)”に罪をなすり付けたのだ。これは下落する米ドルを救い、デイヴィッド・ロックフェラーのチェース・マンハッタン銀行を含むウオール街銀行を世界最大の銀行に押し上げた。価格上昇戦略がアラブ-イスラエル戦争の六カ月前に記述されているこの会議の“秘密”協定を、小生は所有している。証拠文書については、私の著書、A Century of War『ロックフェラーの完全支配 ジオポリティックス(石油・戦争)編』をご覧願いたい。1970年代、キッシンジャーは、デイヴィッド・ロックフェラーの世界戦略をこう要約した。“石油を支配すれば、国家を支配できる。食料を支配すれば、人々を支配できる。金を支配すれば全世界を支配できる。”

‘金を支配すれば…’

デイヴィッド・ロックフェラーは、一家の銀行、チェース・マンハッタン銀行の会長だった。再びヴォルカー金利ショックを起こすため、オイル・ショック同様、世界経済を犠牲にして、下落する米ドルと、チェース・マンハッタン銀行を含むウオール街の銀行の利益を救ったチェース副頭取ポール・ヴォルカーを、カーター大統領の連邦準備金制度理事会議長にした責任は彼にある。

ロックフェラーが支援した1979年10月のヴォルカー金利‘ショック療法’は、1980年代の“第三世界債務危機”を産み出した。ロックフェラーとウオール街はこの債務危機を、アルゼンチン、ブラジル、メキシコなどの国々に国営事業の民営化と劇的な通貨の平価切り下げを強いるのに利用した。そこでロックフェラーとジョージ・ソロスなどの友人が、アルゼンチン、ブラジル、メキシコの最も重要な資産を二束三文の価格で奪い取った。

モデルは、オスマン帝国で1881年以降、オスマン債務管理局(OPDA)を通し、全ての税収を支配して、サルタンの財政を事実上支配するのに利用されたイギリスの銀行と良く似ていた。ロックフェラー権益集団は、1980年債務危機を、IMFを連中の警官として使って、中南米やアフリカの多くの債務国を略奪するのに利用したのだ。デイヴィッド・ロックフェラーは、二人とも当時の国務長官ヘンリー・キッシンジャーが中南米で画策したCIAクーデターのおかげで地位を得た、アルゼンチンのホルヘ・ビデラやチリのピノチェトを含む、中南米のより残虐な軍事独裁者の何人かと個人的な友人だった。

三極委員会のような組織を通して、ロックフェラーは、国家経済破壊と、いわゆるグローバリゼーション、三極委員会に招かれたとまさに同じ連中、主にウオール街とロンドンのシティーの超巨大銀行と一部の多国籍企業が恩恵を受ける政策を推進する主要立案者なのだな。1974年、ロックフェラーは三極委員会を作り、親しい友人ズビグニュー・ブレジンスキーに、北アメリカ、日本とヨーロッパのメンバーを選ぶ仕事を与えた。

一部の人々が陰の政府と呼ぶ目に見えない強力なネットワークについて語る場合、デイヴィッド・ロックフェラーは自身、その陰の政府の族長だと考えていたと言えよう。彼の本当の行動は、実態通り正直に、慈善的ではなく、厭世的と見なすのがふさわしい。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/03/26/d-rockefeller-s-gruesome-legacy/
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「東芝の臨時株主総会で怒号」という見出しのネット記事を読んだ。

Gerald Celenteというトレンド予測の専門家がいる。press(マスコミ)と prostitute(娼婦・男娼)を合成したpresstituteという単語を造語した人物だ。残念ながら、彼の著作訳は『文明の未来 政治経済からビジネスまで』しかないようだ。
それも1998年10月刊。

今読んでも、驚く記述がある。

例えば、90ページの一部をコピーさせて頂こう。見開きの91ページは、日本でも年中読まされた原発広告。酪農家のルイーズ・イーレンフェルトさんが登場している。

 きれいな空気!安全な原発! 環境汚染がない! 環境を保護する! 天然資源と将来の世代を守る! 新鮮で冷たいミルク!
 原子力の専門家と酪農家のルイーズ・イーレンフェルトさんが、「原発で困ったことはない」と保証するのである。何の心配もいらない。
 地震がやってくるまで、サンタモニカのフリーウェーも、神戸のホテルも、何の問題もなかった。しかし、ロサンゼルスと神戸の大地震によって、耐震設計だったはずの建物はがれきの山と化した。これらの建物を設計した技術者たちの評判は地に落ちた。耐震設計のホテルやオフィスビル、高速道路を大地震が襲うとどうなるかは、今ではよくわかる。では、「安全な」原子力発電所がマグニチュード七・五の地震にあうと、何が起こるだろうか。連邦エネルギー認識協会や、ルイーズさんに聞いてみていただきたい。

190ページには「二大政党の一党化」という見出しがある。

340ページには「二〇〇〇年の十字軍」という見出しがある。

343ページには「テロリズムの精霊がボトルから出てくる」という見出しがある。

そして、382ページには、キートレンドとして、こうある。

化石燃料や原子力エネルギー産業に依存していた産業、製品、サービス(たとえば、鉱業、ドリル、精製、加工、搬送、貯蔵、装置など)は衰退する一方だろう。

原発推進で、日本最大の赤字を出した企業のニュースを見ながら、本書を思い出した。大本営広報部の幇間連中による洗脳番組の何百倍もためになると思うが、F. William Engdahl氏の翻訳書同様、巨大ネット書店でしか入手できないようだ。もちろん彼の説を100%支持するつもりは皆無だ。例ば、彼が常温核融合を推奨するのには疑念がある。

2017年2月16日 (木)

ロシアを混乱させることを狙う欧米権益

Paul Craig ROBERTS
2017年2月14日

“石油とエネルギー・ニュースのNo. 1情報源”と自ら謳うoilprice.comのロバート・バーク記事は、既得権益集団が、いかにして政策選択肢を自ら形成し、物事の成り行きを支配しているかをまざまざと示している。

ロシア、イランと中国の同盟を崩壊させ、石油民営化により、アメリカ政府と密接に連携して動く私営石油会社のおかげで、各国で石油を支配する主権を失わせ、アメリカが、覇権を維持し、拡大しようとしているかをバークの記事は明らかにしている。

ヘンリー・キッシンジャーがトランプ大統領に、ロシアのプーチン大統領をイランと中国との同盟から引き離すのに、ロシア経済制裁解除を利用するたくらみを売り込んだと、バークは報じている。万一プーチンがそのような策略にはまることがあれば、そこからロシアが回復できない致命的な戦略上の大失敗となろう。だがプーチンは、この大失敗をするよう圧力をかけられるだろう。

プーチンに対する圧力の一つは、欧米とのつながりに物質的利益をもっていて、ロシアを欧米世界に統合されたがっている大西洋主義統合主義者によるものだ。もう一つの圧力は、経済制裁というロシアにとって公然たる侮辱だ。ロシアに対する経済制裁は、実害になっていないとは言え、ロシア人にとって、この侮辱を取り除くことは大切なのだ。

経済制裁は、ロシアを、自給自足と、中国とアジアとの関係を発展させる方向に進めたのだから、実際にはロシアのためになっているというプーチン大統領に我々は同意する。しかも、覇権という動機をもった欧米は、 経済関係を、相手を支配する目的で利用する。中国やアジアとの貿易の場合は、ロシアの独立に対し、同じ脅威とはならない。

プーチンに提案されている取り引きの一部は“全てロシアが大いに必要としている、巨大なヨーロッパ・エネルギー市場へのアクセス増大、欧米の財政的信用回復し、欧米技術の入手、世界的意思決定の場への参加”だとバークは言う。魅力を高めるおとりは“クリミアはロシアの一部”だという公式認定だ。

ロシアは全部を欲しいのかも知れないが、ロシアがそのどれかを必要としているというのはたわごとだ。

かつて300年間そうだったように、クリミアはロシアの一部で、これについては誰も何もできない。もしメキシコが、テキサス州とカリフォルニア州が、アメリカの一部だと認めなかったら、一体どんな意味があるだろう? 皆無だ。

ヨーロッパにとって、ロシア・エネルギーに置き換わるものはほとんどない。

ロシアは欧米技術を必要としていない。実際ロシアの軍事技術は欧米のものより優れている。

しかもロシアは、欧米融資など必要としていない。実際、そんなものを受けるのは狂気の沙汰だ。

ロシアが外債を必要としているというのは虫のいい欧米神話だ。この神話は、ネオリベラル経済学で崇められている、欧米が他国を搾取し支配する道具だ。ロシアにとって最も危険な脅威はロシアのネオリベラル・エコノミスト連中だ。

ロシア中央銀行は、中央銀行債権発行によって、ロシアの開発プロジェクトに資金供給するとインフレを誘発するだろうといって、ロシア政府を説得している。しかし、中央銀行債権が、開発プロジェクトへの資金供給に使われれば、ルーブルの供給は増すが、プロジェクトからの産出も増大する。だから、商品とサービスは、ルーブルの供給と共に増加する。ロシアが外国から外国通貨を借りれば、マネー・サプライも増加するが、外債も増えるのだ。ロシアは、外国通貨をプロジェクトに使わず、それをロシアの外貨準備金に繰り入れている。外債がない場合には、中央銀行は、プロジェクト経費を支払うために同じ金額のルーブルを発行する。外債がすることと言えば、ロシアに外国債権者への利払いを負わせるだけだ。

ロシアや中国のような国々にとって、外資は重要ではない。両国とも自らの開発への資金供給が完全に可能だ。実際、中国は世界最大の債権国だ。発展のための内部資源がなく、輸出では、そういうものを取り込むのに不十分な事業ノウハウ、技術や、資源を外国から、外国通貨で購入しなければならない国々にとってのみ、外債が重要なのだ。

これは膨大な天然資源と、貿易黒字があるロシアにはあてはまらない。中国の発展は、労賃と規制対応の経費の差額を稼ぐため、アメリカ市場向けの製造を海外移転したアメリカ企業によって後押しされた。

ネオリベラル連中は、ロシアが財政赤字を穴埋めするには民営化が必要だと主張している。ロシアの政府債務は、ロシアGDPのわずか17パーセントだ。公式基準によれば、アメリカ連邦債務はGDPの104パーセントで、ロシアの6.1倍大きい。もしアメリカ連邦債務が、実質的に補正されたもので評価されれば、アメリカ連邦債務は、アメリカGDPの185パーセントだ。もしアメリカ政府の膨大な債務が問題でなければ、ロシアのわずかな債務は明らかに問題ではないのだ。

バーク記事は、ロシアの繁栄は、欧米との不利な取り引きにかかっているとロシア政府を説得して、ロシアを騙す取り組みの一環だ。ロシアのネオリベラル・エコノミスト連中はこれを信じているので、騙しが成功する可能性がある。

ロシア政府に影響を与えているもう一つの妄想は、民営化は資本を呼び込むという考え方だ。この妄想が、ロシア政府に、石油会社の20パーセントを、外国所有にさせてしまった。この戦略的大失敗でロシアが得た唯一のものと言えば、石油で得る利益の20パーセントを外国の手に引き渡したことだった。一回の支払いのために、ロシアは、石油で得る利益の20パーセントを永久に手放したのだ。

何度も繰り返すが、ロシアが直面している最大の脅威は経済制裁ではなく、アメリカ権益に仕えるよう徹底的に洗脳されているロシア・ネオリベラル・エコノミストの無能力だ。
本記事はマイケル・ハドソンとの共著。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/02/14/western-interests-aim-to-flummox-russia.html

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大本営広報部、暗殺事件一辺倒だが、個人的には、「プロダクション社長守護霊インタビュー」やら、とんでもな幼稚園だか保育園の土地問題や、幼児時代から旗、歌で洗脳する北朝鮮化の方が気になる。もちろん守護霊インタビューなど決してみないけれど。

フリン強制辞任で、アメリカ・ロシアのより友好的関係回復という公約実現可能性、ほぼ消滅だろう。この記事の方向で、益々こじれるのでは?

この記事、内容的に下記のものと直接つながっている。

日本では、これから水道も民営化すると約束した人物が幹部。

2017年2月 3日 (金)

レックス・ティラーソンと、来るべき神話とウソと石油戦争

F. William Engdahl
New Easter Outlook
2017年1月29日

巨大企業エクソン・モービル石油の元CEOレックス・ティラーソンは、外交経験ゆえに国務長官に指名されたわけではない。彼がその地位についたのは、明らかに、トランプの背後にいるウォーレン・バフェットや、デイヴィッド・ロックフェラーや、ヘンリー・キッシンジャーや他の長老連中のトランプ・プロジェクトが、今後四年間、アメリカ外交政策を導くのに、巨大石油企業の人物を欲しがっていたからに他ならない。

大統領として、トランプは、アメリカの石油ではなく、高価なカナダのタール・サンド・スラッジを輸送する、物議をかもしているキーストンXLパイプラインに既に許可を与えた。彼の経済連携協定は、シェール石油生産の環境に対する危険については、好意的な姿勢をとっている。だが最も重要なのは、“石油を支配すれば、国民丸ごと、あるいはいくつもの国家集団を支配できる”という良く引用されるキッシンジャー発言を思いおこさせる、石油を巡る支配の本格的再編を、ティラーソン国務長官によって、アメリカが計画しているということだ。

近未来に、エクソン・モービル、シェブロン、シェルとBPという、四大英米石油巨大企業のオイル・ゲームが、本当は一体何かを正確に理解するため、益々重要になるだろうと考えるので、ここで、炭化水素生成に関する私自身の考え方の変化について個人的説明をさしあげたいと思う。神話とウソのでっちあげと、究極的には、そうした神話とウソに基づく石油戦争に関するお話だ。

2002年末頃、ブッシュ-チェイニーアメリカ政権が、イラクを破壊し、サダム・フセインを追い出すと固く決めているのがあきらかになった。あの時点で、アメリカ政府は一体なぜ、イラクによる、何らかの現実的あるいは想像上の脅威排除のために、ヨーロッパや他の主要同盟国と決裂する可能性というリスクをおかすのかということを私は大いに不思議に思った。もっと深い理由があるに違いないと私は自分に言い聞かせた。

その後、友人が、故マイケル・ルパートが設立した今はもう更新停止しているウェブサイト「From The Wilderness」のある記事を送ってくれた。記事は、地中の石油の量は有限で、急速になくなりつつあるという主張を詳しく説明するものだった。史上最大の油田、サウジアラビアのガワールは非常に枯渇したがゆえに、益々減少しつつある原油を得るため、毎日、何百万バレルもの水の注入が必要なのだとあった。ロシアは石油生産の“ピーク”を過ぎたとも主張していた。有名なガウスの釣り鐘曲線グラフで、その考え方を図示していた。世界は、一世紀以上の炭化水素時代の後、余りに多くの石油を消費したので、我々は“絶対ピーク”に近づいている。そう主張していた。

絶対ピークとは?

深く調べるうちに、ピーク・オイルという主題に関する他の記事を発見した。狂ったイラク戦争の説明になるように思われたのだ。結局、推計によれば、イラクには、サウジアラビアに続いて、世界で二番目に大きな未開発石油埋蔵量があるのだ。もし石油がそれほど供給不足なのであれば、これが理由説明になるだろう。

世界の石油の将来と、戦争と平和、世界の繁栄か、飢餓かという重要な問題に対するその影響という極めて重大な疑問を研究しなければならないと私は決意した。

2004年5月、ベルリンで開催されたピーク・オイル研究協会(ASPO)なるものの年次会議に私はでかけた。そこで私は、ピーク・オイルの権威者たちに出会った。油井の産出量に関する彼の研究が、ピーク・オイル運動に、一見科学的な根拠を与えていた元テクサコの地質学者コリン・キャンベル、テキサス州の石油銀行家で、ガワール油田は完全に盛りを過ぎたと主張する、Twilight in the Desert(砂漠のたそがれ)と題する本を書いたマット・シモンズ。マイク・ルパートも、ピーク・オイルの著者リチャード・ハインバーグもいた。

ところが、ピーク・オイルの背後にある地球物理学の高水準な科学的実証をしてもらえるどころか、パリにある国際エネルギー機関のエネルギー専門家などのピーク・オイル批判者たちと、パリからの演者に対し、本格的な科学説明をするのではなく、単なる人身攻撃で反撃する様々なピーク・オイル唱導者との間の激烈でとげとげしい口論を目の当たりにして、私は大いに失望した。

数週間後、スウェーデンのウプサラ大学で、ピーク・オイルに関して、より深い科学的論議をするつもりで、当時のASPOインターナショナル理事長、スゥエーデン人原子物理学者、キエル・アレクレットと会談することにした。そこでアレクレットは、私に最新のスライド・ショーを見せてくれた。我々知っての通り、石油は化石燃料で、プレート・テクトニクスの研究によって、全ての主要石油埋蔵場所がどこにあるかわかると彼は主張した。そこで、北海、ガワール、テキサス州や他のいくつかの地点における産出減をあげ、アレクレットは“ほら! この件は証明されました。”と主張した。私にとっては到底証明といえる代物ではなかった。

違う考え方

アレクレットに、証明されていない主張満載のスライド・ショーとしか言いようのない代物を見せられた時点で、それまでのピーク・オイルに関する確信を、私は疑い始めた。数カ月前に、友人のドイツ人研究者が、ロシア地球物理学者の集団による炭化水素の“無機由来”と彼らが呼ぶものに関する論文を送ってくれていた。将来読むために、私はそれをファイルしておいた。それを開いて読んでみた。控えめに言っても、私は感銘した。

ロシアの無機化学論文の更なる翻訳を探しながら、私はより深く調べた。冷戦の始まり、1950年に開始されたソ連時代の極秘研究のことを私は知った。スターリンが、ソ連の主要地球科学者たちに指令を与えていたのだ。要するに、ソ連が石油とガスでは完全に自給自足にであることを保証するためだ。ソ連は、ドイツが二度の大戦で敗北する原因となった致命的な間違い、石油自給自足の欠如を繰り返してはならなかったのだ。

本物の科学者だった彼らは、何事も当然のこととはみなさなかった。彼らは作業を、まず一般的に認められている化石燃料理論の、炭化水素の由来を厳密に証明する世界の科学文献の徹底的な調査から始めた。彼らが衝撃を受けたのは、全ての文献の中に、本格的な科学的証明を一本も見つけられないことだった。

更に私は、主要無機化学者の一人で、キエフにあるウクライナ科学アカデミー、地質科学研究所石油探査部長、V.A. クラユシキン教授などの学者による学際的研究を読んだ。

クラユシキンは、冷戦終焉の後、1994年、サンタフェ、ニュー・メキシコ州でのDOSECC (大陸地殻掘削・観測・サンプリング)会議に論文を提出した。そこでクラユシキンは、ウクライナのドニェプル-ドネツ地域に関する研究を説明した。伝統的な主流地質学なら、この地域には、石油やガスは無いだろうと主張するであろう場所だ。欧米の地質学理論によれば、たぶん石油が発見され得る場所だけにあり、そこから炭化水素が生成される、あるいは生成され得る特別の岩石、それゆえに“根源”という言葉が使われている、特殊な地質学的形成である、いかなる“根源岩”も全く無いので、そこで石油やガスを求めて掘削するのは無意味だと、伝統的な教育を受けた地質学者なら主張するだろう。

クラユシキンが、アメリカ地質学者や地球科学者たちという不審げな聴衆に説明したことは、彼らの石油生成に関する教育丸々と真っ向から対立するものだった。ウクライナ盆地での石油とガス発見は、欧米の地質学理論では、石油とガス(彼らが‘化石燃料’と呼んでいる)を見つけることは不可能だと主張している、地質学者が‘結晶質基盤’と呼ぶ深部の岩でだとクラユシキンは主張したのだ。恐竜の化石も木の化石も、それほど深く埋もれることはあり得ないと欧米理論は言う。

ところがロシア人がそこで石油とガスを発見したのは、まるでガリレオ・ガリレイが異端審問で、地球ではなく太陽こそが世界の中心だと述べたのと同等だ。ある参加者によれば、聴衆は、ロシアの地球物理学が意味するものを全く面白がってはいなかったという。

キエフからの講演者は、更に、ニュー・メキシコ州サンタフェの科学者たちに、これまでの理論では石油が発見されることなどあり得ないと主張した場所で石油を捜すというウクライナ・チームの取り組みが、実際、商用油田とガス田の大当たりをもたらしたと語ったのだ。

石油とガスは、通常の化石燃料理論が想定しているように、表面近くで生成されるのではなく、地球のずっと奥深く、約200キロの深さで生成されるという彼らの理論を評価するため発見された石油で、彼らが行った科学実験の詳細を彼は説明した。実験で、石油とガスは、実際に大変な深部から生成されることが確認された。

演者は、欧米の地質学者が朝から晩まで教えられているものとは違う石油とガスの由来に関するロシアとウクライナの科学者たちの理解を明快に説明した。

聴衆にとってより衝撃的だったのは、1990年代初期、ドニェプル-ドネツ盆地北部での五年間の探査中に総計61本の油井が掘削され、そのうち37本が商業生産可能で、60%以上の成功率だというクラユシキン報告だった。30%の成功率が典型的な石油産業にとって、60%は素晴らしい結果だ。油井ごとに、深さ、石油産出や他の詳細を彼は説明した。

油井のいくつかは深度4キロ以上、地中約13,000フィートで、2011年の石油価格で、一日に約300万ドルの価値の、一日約2600バレルもの原油を産出した。

そうしたものを読んだ後、当時スウェーデン王立工科大学、スゥエーデンのETH、あるいはMITにあたるものの教授だった主要なロシア人無機化学者の一人ウラジーミル・クチェロフと直接連絡をとった。我々は数回会い、あらゆる炭化水素が、地球深部由来であるのが確証されていることを彼が個人教授してくれた。死んだ恐竜の死骸や生物の遺骸からではない。そうではなく、石油は、地球の奥深い中心部、我々が「核」と呼んでいる巨大な原子力のオーブンから、絶えず生成されているのだ。途方もない温度と圧力の下で、元のメタン・ガスは、地球のマントル層中の彼らが移動経路と呼ぶものを通って、上昇することを強いられているのだ。実際、クチェロフは、既存の“枯渇した”油井に、数年間蓋をかぶせていたものが、より深部からの新たな石油で“補充”されることを実証した。メタンが上昇移動する際の元素次第で、ガスのままでいたり、原油、タール、あるいは石炭になったりするのだ。

炭化水素の地球深部由来論の重みは実に大きく、私がそれまで受け入れていた信念を変えることを強いられた。私は更に1960年代にプレート・テクトニクスと名付けられたものの本当の発見者、素晴らしいドイツ人科学者アルフレッド・ウェゲナーの魅力的な地球物理学理論を読んだ。我々の世界が、オランダ人石油エコノミスト、Peter O’dellが言った有名な言葉“石油が枯渇しかけているのではなく、石油にぶち当たりつつある”のに私は気がついた。ブラジル沖、ロシア、中国、中東至るところで。2007年に、私の一番良く読まれているオンライン記事の一つとなった“元ピーク・オイル信者の告白”を書いた。

実際、欧米の石油地質学の基盤丸ごとが一種の宗教であるのに私は気がついた。「神の誕生」を信じる代わりに、ピーク・オイル“教徒”は「神の化石由来説」を受け入れているのだ。 証拠は不要、信じるだけで良い。今日に至るまで、炭化水素の化石由来を証明する本格的科学論文は一本たりとも存在しない。1760年代に、実地には立証されていない仮説として、ロシア人科学者ミハイル・ロモノーソフによって推測されたものなのだ。アメリカ石油産業、特にロックフェラー家が、石油の稀少性神話に基づいて、膨大な富を築き上げるのに寄与している

現在、トランプ大統領の下のアメリカ新政権は、エクソン・モービルのレックス・ティラーソン国務長官を据え、オバマと、代替諸戦略が8年間続いた後、巨大石油会社の時代に回帰しつつあるのは明らかだ。世界が、豊富な石油を巡る、更なる大虐殺や不要な戦争を避けたいのであれば、我が石油の時代に関する本当の歴史を研究することは重要だろう。この作業に基づき、2012年に私は『神話、ウソと石油戦争』と題する本を刊行した。関心をおもちの方々には有用な考え方であることをご理解いただけるものと確信している。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/01/29/rex-tillerson-and-the-myths-lies-and-oil-wars-to-come/

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石油が主題の同じ筆者の記事では、下記を訳している。

石油に一体何が本当におきているのだろう?


何とも不思議なことに、『ロックフェラーの完全支配 ジオポリティックス(石油・戦争)編』 を含む筆者の著書四冊、いずれも絶版?巨大書店でしか、古書を買えないのだろうか?
あそこからは本を買わない方針の小生としては、何とも残念。

街の大型書店で、代わりに『石油の帝国 エクソンモービルとアメリカのスーパーパワー』が目についた。

ガワールについては、十年以上前に翻訳した記事がある。
サウジの巨大油田、ガワールは死んだ!2007年9月27日

2016年12月 6日 (火)

ロシア-日本経済協力の輝かしい展望

Dmitry Bokarev
2016年11月27日
New Eastern Outlook

日本が、世界でも最も輸入に依存している国の一つだというのは良く知られた事実だ。日出ずる国は天然資源が乏しいので、全ての発電所が輸入燃料で稼働している。

福島第一原子力発電所事故の後、日本当局は、炭化水素によるエネルギー産業建設を推進すると決断した。この事実にもかかわらず、東京は、多数の原子力発電所が停止された原子力エネルギーを完全には見捨てることもできずにいる。検査と改修を無事に終えた原発だけでは、日本の需要を満たすに十分な発電ができない。全てを輸入しなければならないのだから、日本が出来るだけ安価な石油、ガスと石炭に関心を持つのは驚くべきことではない。エネルギー安全保障を確保するため、日本は輸入元を多様化することも強いられている。ロシアから輸出されているのは、わずか4%の石油輸入と、10%のガス輸入だ。両国の地理的な近さと、ロシアが自由にできる驚異的な量の天然資源を考慮すれば、この量は極端に少ない。経済的観点から見れば、東京にとっては、モスクワが天然資源の最善の供給者なのだが、東京は、膨大な金額を費やして、需要を、オーストラリア、中東や他の遥か離れた場所から供給を得て対処している。

世界のエネルギー市場が不安定な時期を過ごす中、OPEC加盟諸国は石油生産凍結の可能性を議論している。しかもアルジェリアでのOPEC会議で、イランとサウジアラビアなどの主要供給国が、それにより価格が上昇する石油生産削減に同意した。世界第三位の産油国ロシアは、この動きを支持する意向を表明した。もしモスクワが石油生産量を削減すれば、価格は次第に上昇し続けよう。しかし産油国とは違い、タンカーで輸送される“黒い金”に、既にかなりの金額を支払っているので、日本はこの展開を実の所、懸念している。

皮肉にも、石油価格上昇が、ロシア-日本関係の大幅な改善をもたらす可能性がある。実際、価格の上昇を前にして、東京が、経済成長を可能にするため、輸送経費を削減しようとするのは実に論理的なはずだ。だが、これは、もしすぐ近くに売り手が見つけられなければ、ほとんど不可能だ。これが、一体なぜ近年、日本政府がロシアとの関係に特別配慮し始めたのかという理由の一つだ。中東における状況の悪化により、ロシアが大いに好ましい貿易相手国になっているので、安倍晋三政権は、この事実に対するアメリカ政府の不満さえもあえて無視しようとしている。

12月に、日本をロシアのウラジーミル・プーチン大統領が訪問し、二国間の経済協力の可能性について話あうことが予想されている。長大なリストの有益なプロジェクトの運命が、ロシア大統領の東京訪問にかかっていることに留意すべきだ。

例えば、ヤマルLNGを北海ルート(NSR)経由で日本に送るという考えが長年議論されてきた。東京にとって、これ以上好都合な経路を見つけることは困難だ。しかし、ガスをパイプで送るほうが更に有利だ。ロシア-日本パイプライン建設という考え方が、ロシア側から、2012年という早い時期に提案されていた。ところが日本政府は、これを受け入れるのを嫌がってきた。

これまでの所、日本のガス輸入全てが、LNGタンカーによって運ばれている。天然ガス液化、その後の海上輸送、そして更にこのガスを元の状態に戻す作業は極めて高価につく。日本は安価なガス・パイプラインに大いに関心を示しそうに思えるが、プロジェクトは、安いガスはガスは彼らの事業にとって脅威だと感じた日本の主要エネルギー企業からの反対にぶつかった。

だが大多数の原子力発電所停止後、状況は変化し、エネルギー価格上昇を前に、日本はパイプライン・プロジェクトに大いに関心を持っている。長さ約40キロのパイプラインが、ロシアのサハリンから、日本の島、北海道に伸びると報じられている。周知の通り、サハリン大陸棚は、1980年に、ロシア-日本合同調査隊によって発見された、石油とガス田が豊富だ。当時でさえ、ガス田と油田と、最終消費者の地理的な近さゆえに、サハリンから日本という有益なガス貿易をしようという意見があった。2016年3月、ロシアのガスプロムバンク幹部が自由民主党代表と会談した。両者ともこのプロジェクトに関心を示したと報じられているが、最終判断は長引いている。

ロシアから燃料を輸出する代わりに、発電した電力を直接送るという、もうひとつの有望なプロジェクトがある。サハリンと北海道との間の電力線を敷設してしまえば、安価な電力を日本に直接供給できるのだ。興味深いことに、パワー・ブリッジは、遙かに大規模なプロジェクト - “アジア・スーパー・グリッド”の一部ともなり得るのだ。ロシア、日本、韓国と中国を結ぶ、巨大エネルギー・リングの設置が可能になるのだ。既に、このプロジェクトの当事者になり得る国々全てが、これまでで最大のエネルギー・インフラ・プロジェクトへの関心を示している。既に、2016年9月、ロシアのプーチン大統領はプロジェクト支持を表明している。しかし、エネルギー・リング・プロジェクト実現は、全体的なエネルギー安全保障に連帯責任を負う関係諸国間の完璧な信頼無しには考えられない。関係各国は、何らかの紛争のために電力供給が突然停止されることは決してないという保証をお互いにしなければならない。

日本同様、ロシアも二国間関係の進展に関心を持っている。日本が極めて有望な炭化水素輸入国になり得る事実は別として、東京との協力は、アジア-太平洋地域全体における立場を確立する上で、モスクワにとって重要なのだ。近年、ロシアは、東方への炭化水素輸出を多様化しようと試みている。有望な顧客は中国、韓国と日本だ。これまでの所、最も成功したロシアの契約は、中国と調印したものだ。とはいえ、中国がロシアの主要パートナーでいる限り、中国が炭化水素の輸入価格を左右できる。もしロシアが他の大口輸入国、特に中国にとって長年の強力なライバルである日本と事業関係を確立することになれば、中国は、ロシア連邦との関係をもっと大切にするよう強いられるだろう。

政治評論家ドミトリー・ボカレフによるオンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/11/27/bright-prospects-of-russia-japan-economic-cooperation/
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深夜、特別付録DVD44分つきのプレイボーイ No.51を購入してきた。理由は単純。
『街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋』で
『トランプが日本に突きつける新条約が鬼すぎる!』 週刊プレイボーイ本日発売
を拝読したため。世界最大の属国には、恐ろしい未来世界が待ち受けている。

【公述起こし】11/25参議院TPP特別委員会 中央公聴会 TPP批准する理由なし!4人中3人が反対意見
2016年11月25日、参議院TPP特別委員会で行われた中央公聴会の内容が読める!

ボカレフ氏の話題は、もっぱら経済。首脳会談の方向を予想してしまいたくなる記事。
思い出すのは、東京電力福島第一原発事故直後の、あるロシア新聞記事。
北方四島は返却すべきだ(モスコフスキー・コムソモーレツ)
モスコフスキー・コムソモーレツ紙 № 25594 2011年3月18日記事

真珠湾で「75年前の晴れた朝、空から爆弾がふってきて世界は変わりました。」と演説するのだろうか?

2016年11月12日 (土)

ロシア、トルコ、イスラエル、新たな勢力均衡

2016年10月25日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

もし自然が真空を忌み嫌うのであれば、地政学はましてそうだ。欧州連合という誤った名前で呼ばれている機能不全の構造を離脱するという、イギリス国民の大多数による投票は、遥かに深く、より地殻変動的なものの症状なのだ。まるで巨大なダムが決壊し、洪水が世界を変えつつあるかのようだ。ダムは、アメリカ政府の無敵さで、世界唯一の超大国、世界覇権国たるアメリカ合州国は、世界の流れを必死に押しとどめようとしているのだ。アメリカ・グローバル・パワーの急激な衰退で産み出された真空に、世界中が対応しつつあるが、最も驚くべきものは、おそらく、ウラジーミル・プーチン、ビビ・ネタニヤフと、誰あろう、レジェップ・タイイップ・エルドアンとの間での明白な協約だ。

国際的進展の早いペースと、近年-とりわけ、2001年9月以来そうなのだが、アメリカ合州国が、前向きで建設的な圧倒的な指導力を示し損ねていることが、アメリカ政府や、それを支配するオリガーキーが連中最悪の悪夢と見なすもの、アメリカの世紀の終焉を急速にもたらしつつある。

4月のアメリカ大統領によるイギリス国民に対する残留しろという“命令”にもかかわらず、Brexitで、今やアメリカの命令に反抗することが可能であることが示された。今やロシア、イスラエルと、誰あろう、トルコが、ヨーロッパ向け天然ガス・パイプライン、シリア紛争を終わらせる上で、トルコによる、ダーイシュに対する政治的、軍事支援を止め、三国間での協力と諜報情報の共有など、広範な戦略的問題について、新たな協力を構築するための三カ国対話を開始している。昨年11月に、トルコ戦闘機がロシア戦闘機をシリア領空で撃墜し、エルドアンが謝罪を拒否し、そのような交渉は全く不可能と思われていた。

ここ数ヶ月、アメリカのジョン・ケリー国務長官とジョー・バイデン副大統領が、少なくとも、ロシアのガスプロムに対するトルコの大きな依存に置き換えるための、イスラエルのリバイアサン・ガス田からの大量のイスラエル沖合ガスを手にいれることも視野にいれてイスラエルとトルコに国交を再開させる説得に深く関わっていた。

6月のイギリス離脱投票から数日後、イスラエルとトルコが両国は和解合意に達したと発表した。六年間の反目の後、イスラエルとトルコの間で完全な正常化が復活したのだ。諜報および安全保障上の協力、合同軍事演習と、エネルギーと国防への投資は、包括的な合意の一部だ。

イスラエル諜報機関に近いオンライン・ブログ、DEBKAfileによれば、新たな合意は、オバマ政権に、ヒラリー・クリントンと、デービッド・ペトレイアスに大いに愛されていた悪名高いムスリム同胞団テロリスト・カルトを追い込むことを狙った、イスラエル、トルコ、エジプトとヨルダンが参加する同様な協定の、より上位の狙いの一部だ。私の最新著書、『The Lost Hegemon: Whom gods would destroy』の中心であるムスリム同胞団は、1950年代初期以来、CIAと密接に結びついており、アフガニスタンのムジャヒディン 1980年代の、ビン・ラディンのアルカイダ、シリアのヌスラ戦線や、ダーイシュやISISを産み出した母体だ。連中は、今どき至る所にいるようだ。

イスラエル-トルコ合意の核は、トルコが、イスラエルのリバイアサン・ガス田からの沖合ガスを、相当な量、購入するという条項だ。

スープに入ったヒグマ

ジョン・ケリーは、イスラエル-トルコ国交回復仲介に必死だった。トルコが発表したばかりの協定をまとめるため、6月26日にネタニヤフをローマに呼びつけた。アメリカ政府の動機は平和的なものとは程遠い。連中は、トルコ用に、現在、トルコの総ガス消費の60%を占めるロシア・ガスを置き換えるイスラエル・ガスが欲しいのだ。そして、五年も費やしている失敗した戦争から逃れている地政学的な宝シリアを使って、中東ガスと石油のパイプラインを、アメリカが支配するのを可能になるよう、バッシャール・アル・アサドに対する戦列に、イスラエルにも、トルコと共に加わって欲しいのだ。

トルコとイスラエルがからむ新たな進展を知った際のジョン・ケリーの恐ろしい蒼白な無表情な顔を想像願いたい。エルドアンは、イスラエルに促されて、2015年11月のロシア戦闘機撃墜を、ロシアに公式謝罪し、ロシアと殺害されたパイロットの家族に対する賠償を支払うことに同意したと報じられている。エルドアンは思いもよらないことをしたのだ。彼は公式に謝罪し、外交関係を回復する為、ロシアの全ての前提条件を飲んだ。古からのニューヨークの表現で、スープを台無しにする、ちょっとしたものを意味する“スープに入ったハエ”という言い方がある。ケリー、アメリカ政府と、それを動かしているオリガーキーにとって、プーチンは、アメリカの中東スープに入った巨大なロシア・ヒグマになってしまったのだ。

トルコ謝罪、ロシア対話を開始

イスラエル-トルコの和解合意と同じ日、ロシア大統領報道官のドミトリー・ペスコフが、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、ロシア ウラジーミル・プーチン大統領に、ロシア戦闘機を撃墜して“申し訳ありません”というメッセージを送ったと発表した。エルドアンは、死亡したパイロットの家族に“心からのお悔やみ”を述べ、“許しを請うた”。トルコは賠償金の支払いにも同意した。トルコ大統領にとって、相当な“屈辱”だった。

アメリカ政府の計画では決してないはずだが、イスラエルが和解仲介の黒幕だったと報じられている。過去数ヶ月間のロシアでの、イスラエル首相とプーチンとの次第に友好的になった一連の会合の中心だったように思われる。出現しつつある合意には、今や、シリアや、地域のガス田を遥かに越えて広がるであろう複雑で新たなロシア、トルコとイスラエルの政治連携が入っているのだ。

4月のロシアにおけるネタニヤフ・プーチン会談当時に、私が書いた通り“ネタニヤフとプーチンは、世界最大の天然ガス生産者・販売者であるロシア国営のガスプロムが、イスラエルのリバイアサン・天然ガス田に対する出資者になるという可能性を話し合った。行き詰まったイスラエル・ガス開発へのロシアの関与は、イスラエル沖合ガス事業の財政的なリスクを引き下げ、レバノンのヒズボラや、イランなどのロシアの同盟者が、ロシアのジョイント・ベンチャーをあえて標的にはするはずがないので、ガス田の安全保障を高めることになる。

“もしロシアの報告が正確なら、プーチンの中東におけるエネルギー地政学で巨大な新たな進展の前兆となる可能性があり、石油とガスの世界の中心を支配するための益々的外れな動きをしているアメリカ政府に大敗をもたらしかねない。”

これが今進展中のことに見える。もし本当であれば、これはロシアによる、これまでで最も巧みな地政学的チェスの一手だ。イスラエル・ガスを購入して、ガスプロムを追い出すという、エルドアンによる反ロシアの手から遥か離れて、ロシア、イスラエルとトルコは、今や巨大なEUガス市場に注力すべく、協力する交渉をしている。イスラエル・ガスと、ロシア・ガスの両方をトルコ経由で送ることで、シリアかイラクから石油を盗むことが必要だと感じていた必要性と無関係に、エルドアンは、トルコ・ガス・ハブという彼の夢を実現できるのだ。DEBKAfileは、以前掲載していたが、今は削除しているレポートで、プーチンとエルドアン間の合意の一部には、シリア国内でのダーイシュに対するトルコの密かな支援の停止も含まれる。

イスラエルのリバイアサン・ガス開発へのロシア・ガスプロム参加と、ロシアのガスを黒海海底を通し、トルコ経由でギリシャ国境に送るトルコ向けパイプラインと、ガスプロムとのジョイント・ベンチャーで最終的にEU市場に送るイスラエル・ガスとで、トルコとガスプロムによるトルコ・ストリーム・ブロジェクト復活と相まって、単にこの地域が既知の最大の石油とガス埋蔵量を有するがゆえに、世界で最も不安定な地域、中東におけるロシアの影響力は遙かに強くなる。アメリカの影響力が時々刻々崩壊する中でのことだ。

ロシアとトルコが和解し、イスラエル-トルコ-ロシア関係の進展が世界に明らかになって、48時間もたたないうちに、イスタンブール国際空港で、40人以上が死亡し 数百人以上が負傷した大規模自爆攻撃が起きたのは、おそらく偶然ではない。 同じ日に、ロシアのダゲスタンで、休眠状態だったダーイシュによる攻撃が復活し、チェチェンと国境を接するダゲスタンの三つの山岳地帯で、ロシア特殊部隊の対テロリスト作戦体制を宣言するに至っている。エルドアンとプーチン両者にお礼をする、ジョン・ケリー風の偽旗作戦なのだろうか? もしそうであれば、実に痛ましい。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/10/25/russia-turkey-israel-and-a-new-balance-of-power/
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あわてて、宗主国新大統領面会にかけつける属国傀儡。TPP推進を説得するどころか、ひどいFTAを結ばされるのが関の山だろう。

正常な知性の持ち主が支配層を占めていれば、世の中の動きに合わせて、国益のためになる方向に、変えてゆくということを、この文章も実証しているように、正常な知能の持ち主が支配層からほとんど排除されている属国の庶民には思える。

与党、官僚、御用学者、御用、労組、そして大本営広報部。「テレビ」のバカエティー番組を見ればわかるだろう。

正常な知性の持ち主が支配層からほとんど排除されている大本営広報部社員は、TPPでも、南スーダンでも、支配層の拡声器をの仕事をすることで、「たっぷり」収入を得ていると言われている。

TPPについて触れる場合、成否、行方を論じても、多国籍企業による国家主権奪取というTPPの本質に触れる大本営広報部は皆無。連中、全てTPP推進派。「成立があやうくなりますね。」という雰囲気の発言をきくにつけ、多国籍企業の手先という正体を思う。

昔の友人から、最近電話をもらった。一泊で温泉旅行に行こうというのだ。TPPの話をした際に、「代案を出せ」といったり、小池都知事マンセーだったりする、正常な知性の持ち主とは思われない連中と、二日も一緒に過ごす気力はない。そういう本当の理由はいわず、説得力100%の口実で断った。「小生が訳しているTPP関連記事リストを読め」といっても、連中読むはずはない。いや、読んでも理解できないだろう。メタボで認知症がかった男が妄想で書いていると思われるのであれば、皆様にもお読みいただきたい。大変な量だ。

正常な知性の持ち主の皆様が、この国にはまれなジャーナリズム活動をすると、深刻な経済難に襲われるというのが、余りに悲しい、この属国の現状。

楽しみにしていたIWJの年末のイベント『饗宴』、今年は見送りという。

今朝も、日刊IWJジャーナルの冒頭を引用させていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド・ウィークエンド版「いま、本当に財政状況がピンチです・・・このままではIWJは年を越すことができません!定額会員へのご登録と緊急のご寄付・カンパをなにとぞよろしくお願いいたします!/米大統領選でトランプ氏がまさかの当選!岩上さんは今週、絶好のタイミングで田中宇氏と孫崎享氏にそれぞれ単独インタビュー!」2016.11.12日号~No.1520号~ ■■■
(2016.11.12 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 11月9日(水)に投開票が行われたアメリカ大統領選で、大方の予想を覆し、まさかまさかの勝利を収めた共和党のドナルド・トランプ氏。そのトランプ氏は昨日11月11日(金)、ホワイトハウスでオバマ大統領との初会談に臨みました。

 選挙戦で過激な「暴言」を振りまき続けたのとは打って変わり、一転して神妙な面持ちでホワイトハウスに現れたトランプ氏。会談は大統領執務室で2人きりで行われ、外交政策や内政など、非常に多岐にわたる内容を話し合ったといいます。

※トランプ氏、一転和やか オバマ氏と会談「大きな敬意」(朝日新聞、2016年11月11日)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCC2JZVJCCUHBI009.html

 一方日本では、昨日からTPP承認案が参議院で審議入りしました。本会議で同法案の趣旨説明を行った安倍総理は、「今後あらゆる機会をとらえ、米国ならびに他の署名国に国内手続きの早期の完了を働きかける」などと述べ、TPPの早期承認をめざす姿勢を改めて強調しました。

※TPP、参院で審議 首相「米に早期手続き働きかける」(朝日新聞、2016年11月11日)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCC35D9JCCUTFK001.html

 安倍総理のこの発言は、そして与党政府による拙速なこの国会運営は、本当に理解に苦しみます。新しく米国の大統領になるドナルド・トランプ氏は、選挙期間中から「TPP反対」を繰り返し主張しており、そのため米国がこれからTPPを承認する可能性は、ほぼゼロに近いからです。

 米国が批准しない条約を、日本一国だけが突出して批准しようとしているのは、いったいどういうわけなのでしょうか。いったん「指示」を受けたら、「御主人様」が変わってしまっても忠実に履行しようとする、「忠犬ハチ公」のような行動様式なのでしょうか。

 トランプ氏はTPPについて過去に、「特別な利害関係をもつ奴らが、アメリカをレイプするために、この協定を結ぼうとしてきた」とまで述べています。そうなると、TPPをどの国にも先んじて承認しようとする日本は、トランプ氏にとっては「レイプ犯」ということになってしまいます。安倍総理は「日米同盟」の重要性を繰り返し主張していますが、これでは米国の新大統領の最も重要なポリシーに正面から異を唱え、喧嘩を売っているように見えてしまいます。安倍総理の外交センスはいったいどうなっているのでしょうか!? 理解に苦しみます。

 この米大統領選に関しては、IWJでは今週、投開票日の前日である11月8日(火)には国際情勢解説者の田中宇氏に、そして投開票日の翌日である11月10日(木)には元外務省国際情報局局長の孫崎享氏に岩上さんがそれぞれ単独インタビューを行いました!いずれも絶妙のタイミングで行われたこのインタビューの内容は、後段の<★岩上さんによるインタビュー1週間総まとめ★>の中でふり返りを行っていますので、気になる方は先へスクロールして読み進めてください!

 それにしても、安倍総理はなぜこれほどまでにTPPに固執するのでしょうか!? 結局のところ安倍総理の本性が、「保守主義者」などではなく、公正な再分配を否定して、一部の特権層にのみ富を集中し、そのあげく国の経済をボロボロに破壊してしまう「新自由主義」の信奉者だからではないでしょうか。

 農産品の関税だけでなく、知的財産権、言語、さらには憲法まで空洞化させ、「米国化」してしまうTPPは、「新自由主義」の究極形態とも言うべきものです。2010年12月に設立されたIWJのこの6年間の歴史は、TPP、そして「新自由主義」との戦いの歴史であったと言っても過言ではありません。

 IWJでは今、その「戦いの歴史」として蓄積してきたTPP関連の動画アーカイブを、公共性に鑑み、定額会員の方以外にもフルオープンで公開しています。

 10月31日に行われたオークランド大学教授・ジェーン・ケルシー氏への岩上さんによるインタビューを筆頭に、これらの動画アーカイブをご覧いただければ、「新自由主義者」としての安倍総理の「野望」の内実が、よくお分かりいただけると思います。ぜひ、ご覧ください!そして、ぜひ、ツイッターやフェイスブックといったSNS、さらには「口コミ」で拡散してください!

※【フルオープン公開中!】TPP強行採決直前に緊急来日!「TPP協定をやる意味がわからない!」オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が単独インタビュー!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342666

※【フルオープン公開中!】食の安全から「予防原則」は排除され、ISDでは「仲裁ムラ」が暗躍する―政府がひた隠すTPPの真実!国会参考人に選ばれた岩月浩二弁護士と三雲崇正弁護士に岩上安身が緊急インタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341954

※【フルオープン公開中!】TPP承認案が週明けにも衆院通過!? 再び「強行採決」狙う安倍政権!~「日本は遺伝子組換え食品の人体実験場になる」!? 山田正彦・元農水相が岩上安身の緊急インタビューでTPPの衝撃事実を次々暴露!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341768

※【フルオープン公開中!】TPPで「聖域」撤廃か 自民党の「嘘」を鈴木宣弘教授が糾弾 「このままでは“限界列島”に」~岩上安身による東京大学・鈴木宣弘教授インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/106294

※【フルオープン公開中!】「TPPは現代の植民地政策」 米韓FTAの惨状からTPPを考える ~岩上安身による郭洋春氏(立教大学経済学部教授)緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/59749

 このように過去の動画アーカイブを大盤振る舞いしているように見えるIWJですが、今、財政状況は本当に本当に本当に大ピンチを迎えています!昨日の本間龍氏へのインタビューの中で岩上さんも言っていましたが、このままの財政状況が続けばIWJは年を越すことができないかもしれません。

 IWJはもちろん電通やワタミのような「ブラック企業」ではありませんので、スタッフは週2日はきちんと休みを取り、深夜に残業をした場合は法律にのっとってきちんと残業代の支払いが行われています。「ブラック」とも言うべき猛烈な働き方をしているのは、ジャーナリストでありIWJの編集長であると同時に、IWJの経営者でもある岩上さんただひとりです。

 私は経営の内部事情まではよく分からないのですが、ここにきて、スタッフの人件費が経営を圧迫しているのは事実のようです。それでも、一昨日の11月10日には、スタッフに対して予定通り給与の振込がありました。

 岩上さんは今回、スタッフに給与を支払うため、自分の貯金を崩し、IWJに対して500万円の貸付をしたのだそうです。給料日、通帳に記帳して口座への振込が確認できた時、私はほっと胸を撫で下ろすとともに、経営者として私財を切り崩してまでIWJを存続させよう、スタッフを食べさせようとする岩上さんに対し、感謝と申し訳なさでいっぱいになりました。

 しかし、それでもIWJの財政状況は本当に待ったなしです。来月もさ来月も同じことが続けば、当然岩上さんの貯金は底をついてしまいます。2011年3月11日の福島第一原発事故以来、途絶えることなくずっと継続してきた東電会見の中継も、中止が真剣に検討されています。それほど今、IWJの財政状況は危機に瀕しているということです。

 毎年年末に開催しているIWJ恒例のイベント「饗宴」に関しては、岩上さんは今年は「見送り」の決断をしました。正式な発表については、追って岩上さんが会員の皆様に向けてメールなどのかたちでお送りする予定ですので、今しばらくお待ちください。

 しかし、我々は泣き言ばかり言っているわけではありません。岩上さんは、全スタッフに向けて、「IWJは経営的な危機にあるが、危機はマンネリを見直す大事なチャンスでもある!今回の危機を単なる危機に終わらせてはいけない。目に見える形でポジティブな変化をもたらそう!!」と、ハッパをかけています。誰もが真剣に、このピンチに臨んで仕事の見直しをすべく、目の色を変えて頑張っています!

 IWJはこれからも、新聞やテレビといった既存大手メディアが堕落と凋落の一途をたどるなかで、市民の皆様が本当に必要とする情報をお伝えする「インターネット独立メディア」であり続けたいと思っています。無料サポーターの方はぜひともこの機会に一般会員にご登録ください!また一般会員の方は、サポート会員へのお切り替えをお考えください!

 IWJの配信はユーストリームとツイキャスのサービスを使っていますが、中継の際はCMが入ってしまったら、画像が乱れてしまうこともあります。ですが、IWJでは会員の皆様向けに、Vimeo(ヴィメオ)というサービスを使って、きれいなかたちで動画をアーカイブ化しています。会員にご登録いただければ、いつでも好きな時に、画質のよい動画をご視聴いただけますので、ぜひ、IWJの定額会員にご登録ください!

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2016年9月13日 (火)

ミシェル・テメル大統領下のブラジルは、なぜ 'レバノン化'されるリスクをおかすのか

Andre Vltchek
2016年9月7日
"RT"

ブターボウラは、北レバノン山中にある小さな村だ。村は狭い曲がりくねった道で幹線道路につながっている。この国の他のキリスト教地区と、ほとんど変わらない。白い石づくりの家、オリーブ園、ワイン用ぶどう、裸の丘。

他の場所同様、富は勤労によって支えられているわけではない。主に、海外から送られてくる送金によって支えられている。至る所に、グロテスクなほど豪奢な車が止まっている - アウディ、BMW。大通りには、ウェスタン・ユニオン銀行の事務所がある。全てのドアは閉まっていて、何も動かない。

だがこの村は実際‘独特だ’。地域の他の村とは違っている。村の入り口には新しい公園があり、ブラジルとレバノンの国旗が並んではためいている。

道路の反対側には、青と白のポルトガル語とアラビア語の看板がある。 RUA MICHEL TAMER PRESIDENTE DO BRASIL(ミシェル・テメル大統領通り)。

「大統領」という単語の前に、青いペンキ・スプレーで塗られた部分がある。後で聞いたのだが、ごく数カ月前まで、VICE-PRESIDENTEとなっていたのだが、ミシェル・テメルがブラジルの正当な大統領、ジルマ・ルセフを打倒した際、ブターボウラ村長が、個人的に‘古くなった’と思った「副」という単語を覆ったのだ(2016年8月31、ルセフ弾劾と排除の後、テメルが政権を握った)。

小さな食料品店で尋ね、まもなく“ブラジル大統領’ミシェル・テメルの先祖代々の家を見つけた。彼のいとこ、ニザル・テメルが庭に座っていて、我々に手をふり、招き入れてくれた。

“こちらで座って、おやすみくざたい。イチジクとブドウを召し上がれ。全て地元産です。ミシェルについて、話をしたいと? もちろんです。かまいませんよ。”

まもなく、座る場所は、他の親類や友人たちで一杯になりはじめた。果物が供された。全員がほほえみ、冗談を言い合い、幸せだ。

クーデターを非難する、きりのないツイートをしていて、昨夜は、ほとんど眠らなかったので、頭は重かった。メッセージの長い連鎖を、ディルマに対する無条件の支持の言葉と、古びたブラジル国旗を載せて、こういう文章を書いたツイッターで終えた。“重要なポルトガル語の最初のレッスンはこれだ。FORA テメル! = テメル、出てゆけ!”

"彼らが知っていたら”と私は考えていた。すると、心ならずも、苦い微笑みが私の顔に浮かんだ。

“ええ、我々はいとこです”土木技師のニザールは微笑んだ。“彼の父はブラジルに発ちました、私の父はレバノンに留まりました...”

すぐ隣の別の家を示された。ミシェル・テメルの父親が生まれた家だ。 家は築約200年で、完全に荒廃していた。しかし、‘大統領’を讃えて、まもなく博物館に変えられる可能性があるという噂がある。

“レバノン人はミシェルを大いに誇りにしています”と彼の親戚が説明した。“前回、彼がここに来たのは、2011年か、2012年で、大変なイベントでした。警備員が、およそ100人、ブラジル大使館職員... ミシェルは、我々に、ブラジル経済も、ここの経済も良くすると言っていました。”

テメルが‘大統領になった’時、花火、ベリー・ダンス、伝統音楽入りで村は大宴会を催した...

クーデターや、賄賂については、どうなのだろう? ここの人々は、彼がどのようにして、権力の座についたのか知っているのだろうか?

“ここでは、誰も政治のことを気にしません。彼は今、たぶん何かの問題に直面しているでしょうが、それは彼の問題です。我々はレバノン人で、彼のルーツはレバノンですから、我々は何があろうと彼を支持します。”

イチジクとブドウを食べた。コーヒーがだされた。

何人かの女性、惨めな身なりのシリア難民が、控えめに、おびえて、道路に目を落として道を歩いてゆく。

(大規模抗議デモは)ジルマ・ルセフが上院で演説する二日前のことだ。

    #ForaTemer em Sao Paulo. Bem "inexpressiva" e "mini mini mini"、nao e、golpistas? pic.twitter.com/g5gRrKbGJ8
    - Jean Wyllys (@jeanwyllys_real) 2016年9月4日

(ポルトガル語のツイッターの要旨: テメル、サンパウロから出てゆけの。全く'無表情'で、 'ミニ・ミニ・ミニ ' 、クーデター扇動者ではないだと?)

今、欧米が社会主義南米を破壊するのを手助けしている人物に関する、のんびりした話を聞きながら、もっとゆっくりしていることもできた。だが私は突然吐き気をもよおした。吐きたくなった。明らかに私は限界に達していて、おいとまするしかなかった。

ブラジルは 'レバノン化'されるのだろうか?

レバノンは収拾がつかない状態だ。社会的、あるいは社会主義的な物は一切皆無の崩壊した国だ。金、‘ビジネス’、きらめく富が、ここでは重要だ。

マセラーティや、ポルシェのスポーツカーがベイルートの道路のくぼみを避けて走る中、窮乏と汚物が郊外を飲み込みつつある。ゴミ収集は周期的に止まり、レバノンでは、発電するのに、ディーゼル油を燃やしている(停電と水不足は、風土病のようなものだ)。40パーセント以下の子どもしか公立(国営)学校に通えない。医療は大半、市場経済に放棄されている。事実上、公共交通も、都市計画もなく、公園や緑地もほとんどない。

金をもっている連中は、得意げかつ、下品に、湯水のように金を使う。不快なほど裕福なマリーナがあり、首都のレストランは、少なくとも、パリの二倍はする。

そして、ここには大量の現金がある。西アフリカを略奪している汚らしい鉱業や他の投資から、ベカー渓谷で栽培されている麻薬から、送金される何十億ドルから、そして、もちろん金融(資金洗浄)から。レバノンは、ごくわずかしか生産していない。レバノンは、過度に消費している。

主に人種差別と多くの国民の傲慢さゆえに、中東におけるレバノンの評判はひどいものだ。

逆説的に、宗教や宗派的分裂を越えて存在している唯一の社会勢力は、ヒズボラだ。しかし、ヒズボラは、シリアやイラン政府と密接につながっており、山の中や、国境を越えて、ISISと、更には、イスラエルによる、いくつかのレバノン侵略や襲撃とも戦っている。予想通り、欧米は、ヒズボラをテロリスト・リストに載せた。

テメルや、彼に類する連中に支配されているブラジルについて、私は想像し続けていた。そして、私は恐ろしくなった! 大多数の国民に、一体何がおきるのだろう? 彼らは、ここレバノンのように、またしても全く関係がなくなり、忘れ去られるのだろうか?

ブラジルは、大企業、エリートのためだけに機能するようになるのだろうか? 国の成功は、マリーナの規模や、途方もない高値のレストランやクラブの駐車場に止まっている贅沢な自動車のサイズで判断されるようになるのだろうか?

世界のお手本になる代わりに、ブラジルは、容赦なく、レバノン化されるのだろうか? そもそも、こういう状態にしようと一生懸命だった欧米は確実に、それを望んでいる。

ブラジル国民の為に、腐敗、この致命的な破壊は止められなければならない。

ブターボウラ村を去る前に、車をわずかの間止めた。突然見えたのだ。美しくなつかしいブラジル国旗は風にはためいていなかった。 旗は破れ、汚れ、ボロ布のようだった。公園入り口前では、ゴミが至るところ散らかっていた。

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧 米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと アフリカに住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/358321-brazil-michel-temers-lebanese-ancestral/
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反クーデター・デモについての記事、文中のツイッターとデモのビデオなどは下記で見られる

‘No to coup d’etat!’ Thousands demand Temer’s resignation across Brazil (PHOTOS, VIDEO)

大本営広報部、軍事空港を、民間空港にすることを考えていた、ホンジュラスのセラヤ大統領を追放したクーデターについては、全くといって良いほど触れなかった。十分な情報があるにもかかわらず。下記は当ブログのホンジュラス・クーデター関連記事の一部。

オリンピックや、パラリンピックのメダル獲得を報じても、宗主国のために行われた狡猾なジルマ追放茶番についても、同様に、全くと言って良いほど報じない。舞台裏を全く無視し、競技の大本営広報部洗脳呆導に一喜一憂する方々が多数おられるのを不思議に思う。

「舛添は叩くが、小池は叩かない。甘利元大臣を始め閣僚は放置する。:金子勝氏」

大本営広報部ではない報道機関の記事冒頭をコピーさせていただく。

■■■ 日刊IWJガイド「ヒラリー氏が「肺炎」発覚で揺れる米大統領選!/豊洲新市場「盛り土」問題で築地市場移転「推進派」からも怒りの声!/朝鮮人虐殺「軍・警察の関与」を横浜市が副読本から削除!」2016.9.13日号~No.1460号~ ■■■
(2016.9.13 8時00分)

 おはようございます。IWJの佐々木隼也と申します。

 今日9月13日は、映画「男はつらいよ」「学校」シリーズなどで有名な、山田洋次監督の誕生日です。戦争を体験し、映画を通して戦争を語り継いできた山田監督は、戦後70年の節目である2015年、「母と暮せば」という映画を製作しました。

 この映画は、長崎に投下された原爆によって息子(二宮和也)を失った母(吉永小百合)が、ある日、突然自分の前に現れた息子の「幽霊」と、共に暮らすという作品です。もし自分が死んで幽霊となって母の前に現れたら、驚くよりもまず、こんな風に安堵した表情を見せるんだろうな、という吉永小百合さんの演技に、上映中、何度も泣かされました。

 とにかく多くの人に観ていただきたい映画なのですが、特に注目して欲しいのが、長崎の原爆投下のシーンです。映画やドラマなどでの原爆投下のシーンといえば、大きなキノコ雲や迫り来る衝撃波を思い浮かびますよね?しかし山田監督は、それとはまったく異なる「あっと驚くような」手法で、しかしこれ以上ないほどの原爆の恐怖を、観客に「体験」させてくれました。

 「原爆や戦争のことを僕たち戦争を知っている世代は、くり返し、くり返し語り継がなくてはいけない」―この映画に込めた思いを、山田監督は雑誌のインタビューでこう語りました。

 そして同じインタビューで、主演の吉永小百合さんも、今の日本を取り巻く状況について「戦後ではなく戦前のようなニュースを見て、言葉を失います」と語っていました。

 岩上さんも、IWJスタッフも、同じ危機感で日々、取材をしています。自国が攻撃されてもいないのに他国に武力行使できる集団的自衛権の行使容認、そして安保法制が強行採決され、政府と日本企業は手を組み「武器輸出」という禁断のビジネスに舵を切りはじめ、大学での軍事研究を解禁する「軍学共同」が復活―まさに「戦前」のようなニュースが、いくつも報じられています。

 しかし大手メディアの多くは、「なんとなく不気味ですね…」「なんとなく戦前を思い起こさせますね…」といった雰囲気を醸し出すのが関の山。大手メディア幹部が安倍総理と親密に会食やゴルフを繰り返すなかで、腰の引けた報道に終始しているような気がします。

 いよいよ憲法改正が本格議論される臨時国会を迎え、そうした報道にも「喝!」を入れていかなければなりません。

 7月に1年5カ月ぶりの心臓発作に見舞われ、その後も、めまいや立ちくらみなどが頻発している岩上さんですが、夏のリハビリを乗り越え、今月からインタビューを「復活」させます。

 26日(月)には、『武器輸出と日本企業』『武器輸出大国ニッポンでいいのか(9月23日発売予定)』の著者である望月衣塑子(いそこ)さんにインタビュー。さらに10月3日には、日本会議の実態や、戦前戦中の国体思想に回帰しようとする安倍政権の動きに警鐘を鳴らしている宗教学者の島薗進さんに話をうかがう予定です。

 また、詳細な日程はまだ調整中ですが、戦前の日本人が起こした凄惨なヘイトクライムの「生の目撃証言」を集めた『関東大震災朝鮮人虐殺の記録:東京地区別1100の証言』の著者である西崎雅夫さんや、安倍政権が進める「軍学共同」で大学が軍事研究の「下請け機関になる」と厳しく指摘し、警鐘を鳴らしている名古屋大学名誉教授の池内了さんへのインタビューも予定しています。

 こうした岩上さんのインタビューや、IWJの取材活動は、みなさまのご支援が頼りです。数十兆円規模の「戦争ビジネス」に群がる政治家や企業、投資家、大手メディアという巨大資本の暴走を可視化し、監視し、警告を発し、間違いを指摘するためには、みなさまの日々のご寄付・カンパや、会員のみなさまの会員費が必要不可欠です。

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2016年8月15日 (月)

トルコ: クーデター未遂か、中東 - 世界でのパラダイム・シフトか?

Peter Koenig
Global Research
2016年8月7日

トルコの軍事クーデター未遂に関する理論や憶測は賑やかで、失敗したCIAクーデターから始まり、エルドアンの大敵で、現在アメリカのペンシルバニア州に暮らす自分から亡命した宗教指導者フェトフッラー・ギュレンに触発されたもの、CIA-ギュレン両方の組み合わせ、エルドアンと彼の親密な軍隊内の同盟者による意図的に失敗させた自作自演クーデター - 更に多くの他の、あるいは様々な陰謀の組み合わせまで様々だ。昔ながらの命題Cui Bono(誰の利益になるのか)の出番だ。

現時点ではエルドアンが最大の勝者に見える。彼は国民の支持を回復し、彼の敵、超大金持ちの説教師ギュレンやアメリカ政府を、クーデター主導者として非難することができ、ロシアとの新同盟や、バッシャール・アル・アサドとの友好復活を追求できるのだ。

ことはそれほど単純だろうか? 子細に見ると、CIA-モサド-MI6クーデターの失敗というのが、おそらく最も現実的シナリオである可能性が高い。

無謀で準備不足のクーデターを崩壊させる上で、ロシアは極めて重要な役割を演じたように見える。

(http://themillenniumreport.com/2016/07/bombshell-expose-the-u-s-military-used-incilirk-air-base-to-stage-failed-coup-in-turkey/#more-32420).

アメリカ政府と、そのヨーロッパのNATO同盟諸国は、 世界覇実現の追求で、益々大胆になっている。自分たちには誰も触れられないという傲慢さは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領には効果がなかった。

2015年11月24日、シリア-トルコ国境付近でのロシアのスホイSu-24M戦闘機撃墜を思い起こそう。アメリカとイギリス空軍も使用し、アメリカが無数の戦闘機と戦闘ヘリコプターに加え、約5,000人の兵員を駐留させているトルコのインジルリク空軍基地を離陸したアメリカ製トルコ空軍F-16戦闘機二機に、この戦闘機は追跡されていた。

二機のパイロットは(間接的に)アメリカ諜報機関のために働いていたのだろうか? [ロシアとトルコの間で分裂をひき起こす狙いで、GR編集部注] 二機のうちの一機がロシア戦闘機を撃墜した。パイロットは死亡した。

CIAは、多数の工作員をトルコ空軍内に潜入させている。一体なぜ、ペンタゴンは、ロシアが、このことに気がつかないと思ったのだろう? KGBの後継、ロシア連邦連邦保安局(FSS)が、クレムリンにこれを伝えた。プーチンは、トルコとのあらゆる繋がりを切った際、一体誰が犯罪の黒幕だったのか知っていた。だが彼は、エルドアンに反応して欲しかったのだ。

プーチンはエルドアンが脆弱なのを知っていた。彼はアメリカ政府の信頼を失い、彼の権力欲、新たなオスマン帝国の支配者になりたいという野望で、ヨーロッパ人から嫌われている。

だがアメリカ政府は、インジルリクとトルコを、ヨーロッパとアジアの間にある、地域におけるNATOの最も戦略的な基地として必要としていた。ヨーロッパにおける彼の希望が消滅し、ISIS-ダーイシュ、別名NATO地上軍を支援し、資金提供し、武器を供与し、シリア国境を開放して、ISISが、こっそり出入りし、イスラエルなどの著名顧客に、イラクやシリアやクルドから盗んだ石油を売れるようにしている自分が、アメリカ政府の単なる小使いであることをますます理解するにつれ、エルドアンは、ロシア陣営側に移るのではあるまいかと、アメリカは恐れていた。

エルドアンの命令でSU-24Mが撃墜されたというシナリオに沿って、ロシアはトルコとのあらゆる関係を絶った - 外交上も商業上も。後者の影響は、トルコ経済、特に農産品(年間約10億ドル)、ロシア国内でのトルコの建設契約(45 - 50億ドル)とロシア人トルコ観光客(35億ドル)と甚大だ。トルコにとって年間損失総計は100億ドルを超えると推計されている。

しかも、トルコは年間天然ガス需要の55%をロシアに依存している。ロシアは、トルコと、ヨーロッパに売るため、ロシアのガスを黒海に送る予定のトルコ・ストリーム・パイプラインの話も中断した。

アメリカ-EU-NATOの連中が、中東を破壊し、“かつての友人”アサド大統領を大敵に変えるのを手助けする手先役を演じることで、エルドアンが失う物は実に大きい。この計算は複雑なものでは無かった。そしてアメリカ政府はそれを知っていた。だから - エルドアンとしては、何らかの形で、先に進むしかなかったのだ。またしても‘政権転覆’が議題に載った。2016年8月地中旬のクーデターが計画された。ペンタゴン-NATO-CIAは、トルコ軍、警察や、司法制度内に、既に無数の‘友人’をしこんでいた。もちろん、エルドアンは、支持者とされる連中の中に裏切り者がいるのは知っていた。彼には連中を粛清する口実が必要だったのだ。

遅くとも、エルドアン大統領が、プーチン大統領に電話をかけ、ロシア戦闘機撃墜をわび、後にモスクワを訪れ、ロシア指導者と直接話したいと言った時に、昨年11月のロシア戦闘機撃墜の背後に実際は一体誰がいたのか、彼は知っていたのだろうか? ワシントンの信頼できない‘友人たち’が一体誰か、彼は確認できたのだ。

彼はロシア(とシリア?)との新たな関係強化を急ぎ、プーチンは全ての対トルコ‘経済制裁’を解除した。エルドアンは、プーチンと、8月9日に、サンクト・ペテルブルクで会談する予定だ。

これはアメリカ政府-NATO同盟にとって、危険な兆しだ。クリミア、ロシア黒海の港を‘失い’、ウクライナをナチス支配下においた大功績の後、欧米の軍隊がインジルリクを失い、ロシアなどに取られてなるものか! ということで、CIA-モサド-MI6クーデターは前倒しせざるを得なくなったのだ。現れつつある中東/中央ヨーロッパ・シナリオは、好ましいものには見えなかった。

拙速で準備不足のクーデターが7月15日に開始される直前、プーチンが、エルドアンに、欧米の計画を知らせた。彼はモスクワからアンカラへと、偽装した複雑な迂回路経由で、特使を派遣した。特使は、エルドアンに、トルコ政権内の高位の容疑者とされる人物の長大なリストを手渡した。

エルドアンを打倒するための反乱が始まるやいなや、彼は即座にトルコ国民を動員し、彼の擁護で街頭へと繰り出させた。奇妙にも、そして逆説的に、エルドアン支持への呼びかけを、自分のスマートホンを使い、ソーシャル・メディアで放送したCNN-チュルク・アナウンサーの助けを借りた。国営チュルクTRT放送局は、反乱軍の手中にあった。エルドアンが、アンカラをヘリコプターで逃げると、よりによって、NATOが支配しているインジルリクから、二機のF-16戦闘機が彼を捜すべく離陸した! だが、何の役にもたたなかった。戦闘機は、エルドアンのヘリコプターに、一発たりとも発砲しなかった。その時点で、評決は既に明らかになっていたに違いない。

この奇妙な‘クーデター物語’には多くの論議や矛盾がある - 特に最も完成し、最も熟練したクーデター策謀者 - ウソと欺瞞と暗殺の同盟、CIA-モサド-MI6が背後にいたことを考えれば、物語はあらゆる論理と矛盾する。連中の傲慢さゆえに、彼ら全員を出し抜けるチェス名人がいようとは思いもしなかった可能性がきわめて高い。

エルドアンは、失敗したクーデターは、アメリカ政府によるものだと非難するのをためらわなかった。クーデターは、ウラジーミル・プーチンの時宜を得た警告と、動き回っている戦車の上に陽気にあがった街頭の怒れる国民のおかげで粉砕され、レジェップ・タイイップ・エルドアンは、トルコの新たな人気のある指導者として登場した。

一体どれだけの時間、これが続くかはまだわからない。イギリスのインデペンデント紙は、クーデター未遂で、約‘100人の策謀者連中’を含む265人が亡くなったと報告したトルコ首相ビナリ・ユルドゥルム発言を引用している。

事実を素直に受け入れよう。エルドアンは聖人ではない。彼の信頼性の実績は芳しくない。風に吹かれる麦藁のようなものだ。敵や容疑者を逮捕するのに、この好機をすかさず活用した。 軍人、警官、裁判官、医師、教授、教師を含め、これまでに約70,000人、更に死刑復活まで言い出した。こうした劇的で、専制的な措置をとれば、自らをEUから更に遠ざけることを、彼は分かっているが、気にしてはいない。自国民、まして中東や北アフリカ地域の人々を扱う上で、EUがいかに堕落し、欺瞞的かを彼は肌身で知っているのだ。

プーチン大統領は、エルドアン大統領にすぐさま電話をかけ、幸運を祈り、クーデター粉砕を祝ったが、アメリカのケリー国務大臣は、‘トルコの危機に対する統一した姿勢を議論すべく’EUとNATO指導者たちと話すため(原文通り)ブリュッセルでの緊急朝食会に飛んで行った。

フランスのジャン=マルク・エロー外務大臣は、トルコが信頼のおける同盟国であり続けられるのかどうかを問い、‘クーデター実行者’に対するエルドアンへのヨーロッパの支持は、“白紙委任”ではないことを示唆した。もちろん連中は良く分かっているのだ。新たなトルコ-ロシア同盟は、アメリカ-NATOが自称し、売女マスコミが広めている、「地域における覇権」にとっての弔鐘になりかねないのだ。ケリーは、更にあからさまに、トルコを、NATOから追放するかどうかを検討することまで示唆した。

これは、ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相が、もしギリシャが素直に言うことを聞いて返済をしなければ、EU / Euroから追い出すとギリシャを脅した際と同様、見せかけのように聞こえる。このウソつき連中は、それが、恐怖で、大衆に、そのような発言を受け入れさせるための裏切りプロパガンダにすぎないことを知っており、支配者連中は、ギリシャとトルコは、連中の戦争と世界支配計画上、きわめて重要で、両国いずれも戦略的に重要なNATO加盟国なので、東方へと漂流するのは何としてでも防がねばならないことを知っているのだ。

この失敗したクーデターの影響は巨大だ。主流マスコミが欧米にそう思わせようとしている以上に遥かに大きいものだ。中近東・北アフリカ地域における勢力の均衡を決定的かつ不可逆的に変え、おそらく、新たな世界的パラダイムをもたらし、新たな極めて重要なロシア-トルコ同盟が強化するにつれ、トルコは、上海協力機構 (SCO)やBRICS (ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)という広範な機構に受け入れられる可能性がある。トルコは地理的に、東と西の間の最も戦略的に重要な岐路の一つに位置しており、トルコは地政学的な要となっている。

トルコが東に向かって動けば、欧米の戦略は破壊されかねない。我々としては、ひたすらそうなることを願うばかりだ。とはいえ、アメリカ政府の背後にいる支配者や経済エリート連中は、戦争で破れた後、放って置くようなことは決してしないのだ。敗北は徹底的なものとなる。連中か、それ以外の世界の我々全員かにとって。いちかばちかなのだ。

単にエルドアンや欧米の同盟国としてのトルコの存続以上の遙かに大きなものが危機にさらされている。欧米に対する戦いの勝利に安んじるなど、実に生意気なことだ。まだトルコを待ちかまえているものがありそうだ。

Peter Koenigは、経済学者で、地政学専門家。彼は元世界銀行職員で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV、 4th Media、TeleSUR、The Vineyard of The Sakerブログや、他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と、世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクションの「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。

本記事初出はGlobal Research
Copyright  Peter Koenig、Global Research、2016




記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/turkey-failed-coup-or-paradigm-shift-in-the-middle-east-in-the-world/5540101

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東洋経済ONLINE 2016年8月14日 下川裕治氏の記事には大いに興味をそそられる。
今が行き時!自由旅行解禁のロシアが熱い
円高のこの夏行きたい「ディープな旅」

知人で、もう大昔、といっても、ペレストロイカの頃だろうか、シベリア鉄道にのり、たまたま同じコンパートメントの若夫婦と意気投合し、そのまま自宅に招かれて、途中下車して親交を深めた人がいる。ロシア語は全くできず、英語もおぼつかない人だが、自由な発想が良かったのだろうか?それで、ロシアが好きになったそうだ。知人の企画で、ロシアは無理でも、せめてロシア村にと、観光に出かけたことがある。

いつもはする神社参拝の時期なのに、わざわざはるばるジブチに出かける御仁。

【IWJ検証レポート~稲田朋美・新防衛大臣の研究 第1回】「極右」「残虐行為否定者」「ネオナチと関係している」・・・稲田朋美氏の防衛大臣就任を海外メディアがこぞって警戒! 2016.8.12

思いつきのはずはなく、宗主国の遠大な長期計画の一環。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー

2016年8月 4日 (木)

オバマはウソをついているとトルコ - クーデター未遂の背後にアメリカ

Eric ZUESSE
2016年8月2日

7月29日、金曜、ロイターは、トルコ国内の主要なCIAの手先が、現在、トルコの刑務所に投獄され、クーデターの企てに関与していたかどで起訴されていることをアメリカ政府が認めたことに応えたトルコ首相の発言を引用した。“トルコのビナリ・ユルドゥルム首相は、エルドアン[大統領]の戦闘的発言‘これは自白だ’に同調した。”

このユルドゥルム発言は下記に対するものだ。

“木曜日、ジェームズ・クラッパー国家情報長官は、アメリカ合州国と緊密に協力していたトルコ軍将校を一掃して、粛清はシリアとイラク国内の「イスラム国」に対する戦いを損ねていると述べた。アメリカ中央軍司令官ジョセフ・ヴォーテル陸軍大将は、アメリカ合州国が協力していた軍人の一部が投獄されている”と考えていると述べた。

ロイター記事もこう報じている。“ユルドゥルムは、トルコは、クーデター策謀者連中の中枢に使われたアンカラ近くの空軍基地と、彼らが使用した軍の兵舎を閉鎖するとも述べた”。この空軍基地が、アメリカのインジルリク空軍基地であることは言及していないが、記事後半にはこうある。“トルコは、インジルリク空軍基地で、アメリカの軍隊と戦闘機を受け入れており、そこからアメリカ合州国は、イラクとシリア国内の「イスラム国」戦士に対する作戦出撃を行っている”。 これと、“クーデター策謀者連中の中枢に使われたアンカラ近くの空軍基地と、彼らが使用した軍の兵舎”のつながりが明記されてはいないが、アメリカ-トルコ-サウジアラビア-カタール-UAE-クウェート シリアのバッシャール・アル・アサド大統領打倒の取り組みに対する、このつながりの含意は極めて大きい。アメリカとサウジアラビアが率いるシリア侵略は、今や終わらざるを得なくなる。今や、シリアの聖戦士につながる欧米同盟の経路が終わってしまうのみならず、アメリカのこのNATO空軍基地の支配も終わることになる - トルコ首相によるトルコ政府政策発言が逆転されない限りは。これを逆転できる唯一の人物は、クーデターが特に、逮捕し、おそらくは殺害する標的としていた、タイイップ・エルドアン大統領だ。

シリアの世俗的で親ロシアのバッシャール・アル・アサドを、ロシアの石油とガスを、サウジアラビアの石油とカタールのガスで置き換えるべく、シリア経由、欧州連合へのパイプライン建設を認める聖戦主義スンナ派の反ロシア指導者に置き換えるというアメリカ-サウジアラビア-カタール-クウェートの作戦上、トルコは極めて重要な同盟国だ。シリアで戦っている何万人もの聖戦士のほぼ全員が、トルコを経由して、シリアに入っている。しかも、これら聖戦士に対するアメリカや他の欧米の兵器や医療品を補給する重要な補給線も、トルコ経由だ。結果として、もしアメリカと同盟諸国、サウジアラビア、カタール、UAEと、クウェートが、この作戦の同盟としてのトルコを失うようなことになれば、欧米のアサド排除の取り組み丸ごとだめになる。シリアで行われたあらゆる世論調査は、欧米の世論調査会社によるものでさえ、アサドに対する国民の支持は、50%を遥かに上回り、どのような自由で公正な選挙においても、どのような競争相手も、彼のこの支持率には到底及ばないことが分かっている。(実際、世論調査では、圧倒的多数のシリア国民は聖戦士を嫌っており - 連中を支援するアメリカを嫌っている。) この理由から、潘基文国連事務総長も、基本的に、シリアで何らかの民主的プロセスが確立される前に、アサドを権力の座から排除し、他に置き換えるというアメリカ政府の要求を非難している。シリアで‘民主主義’を確立する前提条件として、アメリカの気に入る独裁制を押しつけるというアメリカの要求を、国連事務総長は、再三拒否してきた。

2016年2月25日、“シリア: もう一つのパイプライン戦争”という題の記事で、ロバート・F・ケネディJr. が、ケネディ家史料から、アメリカCIAが、1949年以来、世俗的なシリア政権を打倒し、欧米原理主義者-スンナ派同盟諸国が、ソ連、後にはロシアの石油とガスを、こうした原理主義-スンナ派のアメリカ同盟諸国の石油とガスに置き換え、欧米の巨大石油会社が利益の一部を受け取るのを可能にするはずのスンナ派政権に置き換えようとし続けてきたことを彼は実証した。

2015年11月10日、“対アサド蜂起はアメリカ政府が画策した”という記事を私は書き、バラク・オバマが、2009年1月20日に初めてホワイト・ハウスに入って以来ずっと、アサドを追い出せるのではないかと、彼は密かに希望を抱いていたことを報じた。これは‘アラブの春’が始まる以前のことだ。私は後に“オバマのシリア侵略計画は、キム・ルーズベルトが1957年に立案したもの”という記事を書いたが、その時には、その計画が、1954年に、イランで、民主主義を打倒し、独裁制に置き換えるのを画策した同じCIA工作員が書いたもので、シリアでのそうしたCIAによる企みの最初のものではなく - 最初のものは、実際は1949年だということは知らなかった。

だから、トルコにおけるオバマ・クーデター策謀失敗で、サウジアラビアの石油と、カタールのガスを、シリア経由でEUに送るアメリカ大統領になるという彼の野望は実現不能となったように見える。

一度でうまくいかなければ何度でもやれ”という古い格言がある。オバマのもとで、連中は再度こころみたのだ。そして、またしても、それは(どうやら)失敗したようだ。

8月9日、サンクト・ペテルブルグで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と、トルコのタイイップ・エルドアン大統領との私的会談が行われる予定だ。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/08/02/turkey-says-obama-lies-us-was-behind-failed-coup.html

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大橋巨泉と、永六輔が亡くなった。大橋巨泉経営のオーストラリアのお土産店には入ったことがある。買い物をしたかどうか覚えていない。

永六輔は、深夜ラジオ番組からのファンで、著書もかなり拝読している。今のタレントには、大橋巨泉や永六輔や、野坂昭如のような硬派は皆無。稀にいても、石田のように袋叩きされる。北朝鮮以下の社会。

渥美清が亡くなったのは、1996年8月4日。有楽町の映画館に入る時、目の前に、渥美清がすっと入っていったのをみて驚いたことがある。

『男はつらいよ』、売国傀儡が懸命に破壊しつつある古き良き、美しき日本の夢を描いたものだったのだろう。

今回の都知事選挙、実際は、TPPの先駆である特区を、東京でどんどん進めるために仕組んだ宗主国・属国共同の茶番シナリオ。こういう見方、大本営広報部は絶対に報じない。ネットでもほとんどみかけないことを不思議に思う。見落とししている可能性も大きいので、そういう視点を解説した記事をご存じであれば、ご教示願いたい。

都知事選の惨憺たる結果は、想定範囲だったろう。植草一秀氏が根本的な対策を書いておられる。大賛成だ。自民党分派と、反自民党議員が同居している政党など、政党として無意味だろう。植草一秀氏の説は、小生の「民進党、民社党説」とも一致する。民社党、つくづくどうしようもない自民党別動隊だった。

植草一秀氏の記事 民進党は「隠れ自公」と「反自公」に分離すべ 

2016年5月15日 (日)

ヨーロッパに押しつけられているアメリカの“トロイの木馬”TTIP

Wayne MADSEN
2016年5月8日
Strategic Culture Foundation

グリーンピース・オランダが漏洩した環大西洋貿易投資連携協定(TTIP)に関する秘密交渉文書の一部、240ページによれば、ヨーロッパ自動車に対するアメリカの輸入関税緩和と引き換えに、成長ホルモンにまみれた肉や遺伝子組み替え食品輸入を認めるよう、オバマ政権は欧州連合に圧力をかけている。国家の法律や超国家的な法律を無視する無限の権限を、多国籍企業に認めることに関する限り、片割れの環太平洋連携協定(TPP)の強化版に過ぎないと、TTIPを批判する人々は主張している。個々のEU加盟国と欧州連合自体が対象なのだ。

強欲で、腐敗し、比較的規制をうけずに済んでいるアメリカ大企業が、潜在的消費者として目をつけている、5億800万人のヨーロッパ諸国民に対するTTIPの悪影響に、EU加盟諸国は益々批判的になりつつある。TTIP文書暴露後、フランスの新聞シュド・ウエストのインタビューで、TTIPに批判的なフランスの貿易大臣マティアス・フェクルが、“ヨーロッパは、非常に多くの譲歩をしているのに、見返りはほとんどない。これは受け入れられない”と述べた。フェクルは更に言った。“現在の状態のままでは、これはまずい協定だ”。もしアメリカ大企業が、ヨーロッパの既存の環境、食品安全や、公衆衛生の保護を全く無視することが認められれば、ヨーロッパの健康や環境規制が最初の犠牲者になるだろうと、フェクルも他のヨーロッパ当局者も懸念している。

アメリカ合州国が、国家の裁判制度ではなく、民間の仲裁陪審員団に貿易紛争を任せようとしている事実も、フェクルは嫌がっている。

フェクルやマニュエル・ヴァルス首相を含むフランス当局者は、TTIPの現状の諸問題や、アメリカの頑固さゆえに、アメリカ政府との自由貿易交渉を、フランスは中止するかも知れないと警告している。

ウオール街が大統領に据えたバラク・オバマ以上に、TTIPを強力に支持している人物はいない。共和党の有力大統領候補ドナルド・トランプや、民主党大統領候補バーニー・サンダースが、それぞれの政党の階層構造をひっくり返すのに、これほど成功を勝ち得た理由は、右であれ、左であれ、中道であれ、アメリカ国民が、オバマが推進する自由貿易協定を拒否していることにある。体制派の民主党大統領候補ヒラリー・クリントンや、ゴールドマン・サックスや、モンサントのようなTTIP推進派の巨大企業や大企業の政治活動委員会からの財政支援を享受しているテッド・クルスや、ジョン・ケーシックや、ジッブ・ブッシュや、他の連中を含め共和党候補者全員に、明らかに過半数の反自由貿易のアメリカ国民が幻滅しているのだ。

EUとのTTIPにかかわる秘密交渉における、アメリカ合州国政府の主要標的の一つは、5億人のヨーロッパ市民き動物を、食品や他の製品中の有害な化学物質や、他の物質から保護している欧州消費者センターだ。例えば、鉛や他の1296種もの発癌性物質が化粧品に入っていても、アメリカ合州国では全く問題にならない。EUは、化粧品中のそのような毒物を禁じている。EUは、化粧品のテストで動物を使用することを禁じている。アメリカ合州国は禁じていない。TTIP文書で、化学工業業界が、TTIP交渉担当官の顧問役であることが明らかになったのは重要だ。

ウオール街の産物たるオバマは、大統領の立場を利用して、もしも来る“Brexit”国民投票で、イギリスがEU離脱賛成投票をすれば、アメリカ合州国との個別の自由貿易協定交渉をする行列の最後尾に、また並ぶことになると、イギリスを脅した。オバマは、2014年の独立に関する国民投票前にも、スコットランドに対して、同様な恫喝をした。

イギリス人は、イギリスの公共医療サービスを、アメリカ企業に開放すれば、国民健康保険制度の民営化に至ってしまう可能性を正当に懸念しているのだ。教育や水道のアメリカ民間企業に、イギリスへの自由参入を認める同様な計画は、イギリス人にとって、教育費や水道代の高騰をもたらしかねない。EU中の国営医療制度も、もしアメリカの多国籍企業が参入して、医療や処方薬で高額な請求を始めれば、民営化に直面しかねない。医療サービスを配給制にし、同時に医療保険の掛け金を高くし、患者の“一部負担”費用を高価にした“オバマケア”のもとで、これがおきたのをアメリカ人は経験している。

TTIP文書の公表は、ドイツのアンゲラ・メルケル首相にも問題をもたらした。TTIP交渉における、ヨーロッパに対するアメリカの圧力が暴露されたのは、ハノーバー国際見本市で、メルケルがオバマの横に立ち、TTIPを称賛してから一週間後のことだ。TTIP文書の骨子で、メルケルが、これまで思われていた以上に、アメリカ合州国にとっての、おそまつなポチであることが暴露されたのだ。

240ページの文書が大衆に公開されるまでは、大西洋両岸の議員は、上着や電話や書類かばんや電子機器を議員監視担当の警備員にゆだねるという条件で、厳重に警備された特別な部屋で、ようやく最大二時間貿易協定文書を読むことを許されるだけだった。議員たちは文書の内容に関して話すことも禁じられている。ゴールドマン・サックス、モンサント、エクソンモービルや、コーク・インダストリーズの取締役なり、テロを支援しているサウジアラビアの独裁支配者なり、世界のグローバル・エリートが、大西洋の両岸、そして実際、世界中で、統治の基準にしようとしている機微な文書について、議員たちが発言することが禁じられているのだ。

頁岩からガスを採取するための“水圧破砕”という、アメリカ天然ガス採掘企業お得意の作業に反対しているヨーロッパ司法当局も、TTIPの下では、そうした行為を止める力を失いかねない。ブルガリアやリトアニアやベルギーの国民も、水道の蛇口をひねると、水の代わりに、炎が吹き出すペンシルバニア州民と同じ苦境に陥る可能性がある。

ヨーロッパで、左右双方の政治指導者たちがTTIP反対論を奉じているのみならず、アメリカの州や領土における、憲法上の権利に対するTTIPの脅威を認識しているアメリカ指導者たちも納得していないのだ。例えば、自治体による商品やサービス調達の法律や規制に“バイ・アメリカン”条項を規定しているアメリカの州がある。もしTTIPが施行されれば、こうした条項は無効となり、ルーマニアやポーランドの請負業者が、アイダホ州のダム建設プロジェクトや、メーン州の橋梁建設契約への応札が可能になる。こうした可能性は、アメリカの中小企業にも、アメリカの安全、健康、環境監督機関や、労働護団体、環境護団体や、作業安全保護団体にも極めて不人気だ。

アメリカ各州の司法当局や、ドイツやオーストリアの(レンダー)州や、スペインの州(レギオン)や、アイルランドの州(カウンティ)の司法当局も、事業を規制する自分たちの権限が、責任を負わないTTIP仲裁廷に奪われてしまうのではないかと恐れている。アメリカ最高裁判所を含め、国家の裁判制度さえもが、TTIPの超国家的権限によって手を縛られてしまう可能性がある。

TTIP文書を暴露した人々は、協定が、ヨーロッパ人とアメリカ人にもたらす危険を見てとったのだ。法律がどうであれ、全ての機密文書を公表させるという現在のグローバル精神を踏まえて、TTIP文書を漏洩した人々は、TTIPの心臓に止めの杭を打ち込んだことになるのかも知れない。同じような将来の暴露で、同様に危険なTTPをも窒息させ、息の根を止められると良いのだが。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/05/08/americas-ttip-trojan-horse-being-forced-upon-europe.html
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都知事問題や広島訪問、タレント復帰は言い立てるが、遥かに重要なTTIPについても、TPPについても、そしてそのトンデモ交渉をし、睡眠障害になったとされる人物についてはまったく報じない洗脳機関大本営広報部。読めばよむほど、みればみるほど〇〇になること確実。

ようやく【決定版TPP】 “貧困・格差・TPP” 「月刊日本」5月増刊号が発売になった。

ベスト・セラーになることを期待している。何冊か購入し、知人にさしあげるつもり。

TPP交渉差止・違憲訴訟の会

【IWJブログ】「TPPに署名しないか批准しないことが、民主的に選ばれた議会の責務」!!国連人権理事会の専門家アルフレッド・デ・サヤス氏が国際法および国際規約違反を示唆して警告!!

【IWJブログ・特別寄稿】「いのちの市場化」にNO!~TPPと国家戦略特区は「新自由主義」を実現する双子である (アジア太平洋資料センター〈PARC〉事務局長 内田聖子)

植草一秀の『知られざる真実』

TPPに関する、小生による関連海外記事翻訳リストは下記。

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