シェール・ガス・石油

2018年3月11日 (日)

ロシア・スパイへの毒ガス攻撃: ノルド・ストリーム 2が、より大きな標的なのか?

Finian CUNNINGHAM
2018年3月10日

イギリスにおける元ロシア・スパイに対する謎めいた明らかな殺害の企みの影響は、ヨーロッパ全体に広がっている。

予想通り、事件はイギリス・マスコミでの反ロシアの主張を煽り立てるのに利用された。しかし、更に、欧州連合は、イギリスの主権に対するロシアによる攻撃とされるものに対するイギリスとの“団結”を示すよう圧力を受けている。

元イギリス当局者たちが、イギリス国内へのロシアによる侵害とされるものを巡るEU諸国の団結の欠如を悲嘆していると報じられている。EUは、ロシアによる違法行為なるものを暗黙の内に承認して、イギリスとの“団結”という義務的声明を出して答えた。

日曜、イギリスにおける、亡命クレムリン工作員セルゲイ・スクリパリに対する明白な致死的毒ガス攻撃へのロシアの国家的関与という非難は、適正手続きの嘆かわしい無視と平行している。

66歳のスクリパリと彼の娘が集中治療に急送された事件から数時間後、イギリス・マスコミは、ロシア工作員が、報復暗殺を試みたと憶測している。

スクリパリは、2010年、イギリス国外の政治経済やその他の秘密情報収集、情報工作を任務とするMI6への二重スパイによる国家反逆行為のかどで起訴された後、ロシアから亡命した。彼はイギリス南部の都市ソールズベリーに暮らしているが、そこの公園で、33歳の娘とともに麻痺しているのを発見されたのだ。

イギリス人テロ対策当局者たちは、使用された化学物質は特定せずに、二人は猛毒の神経ガス攻撃の犠牲者だと明らかにした。彼らは、そのような致死的な作戦を実行する攻撃、あるいは攻撃者は、国家ぐるみのものに違いないと主張している。イギリス警察は攻撃を実行した機関をまだ明らかにしていないが、イギリス・マスコミは、ロシアの関与という無責任な憶測に早速飛びついた。この憶測は、ボリス・ジョンソン外務大臣などの政府閣僚が当てこすりをして、あおられている。

ロシア外務省は、モスクワの関与という非難を“更なる無責任なロシア嫌悪”だと切って捨てた。

過去8年、イギリスで公然と暮らしている、不祥事を起こした元スパイに報復するため、今月の大統領選挙を前に、ロシアが危険な作戦を実行するだろうという考えは、信憑性に欠ける。欧米マスコミにおいて、既に高まっている反ロシア・ヒステリーを考えれば、クレムリンが、そのような計画を考え出すなど笑止千万だ。

とは言え、証拠は、スクリパル暗殺の企みで、軍用化学兵器が使用されたことを示している。著名イギリス人毒物学者、アリステア・ヘイ博士が、ラジオ・フリー・ヨーロッパで、今週攻撃で使用された化学物質は、ソマンやタブンなどのサリンやVXと関係する有機リン毒物のどれかであった可能性が高いとかたった。これらは人肌に一滴付けただけで殺人できる神経ガスだ。

化学兵器に関するイギリス政府顧問が、急いたロシア非難を警告したのだ。“現段階で、誰かを非難するのは、余りに早急すぎると私は思う”と、この専門家は述べた。

国際的に尊敬されている毒物学者が、あえて語っているのは、使用された物質の極端な致死性ゆえに攻撃の性格は“軍隊能力”を帯びているということだ。

ロシアが関与していないと仮定すると - 上記理由からして、もっともな仮定だが - 疑問はこうだ。一体どのような国家機関が、これ実行したのだろう? 一体何の目的で?

ここでは特に、ロシアと全ヨーロッパの関係を破壊させることを狙う機関に焦点が当てられている。上記の通り、毒ガス攻撃事件を巡るロシア非難の影響の一つは、EUに、モスクワに対して厳しい対応を示すようにというすぐさまの圧力だ。

元駐ロシア・イギリス大使、トニー・ブレントン、ヨーロッパ諸国を、イギリスへの支援が足りないと非難したと報じられている。

“トニー・ブレントン元大使によれば、元ロシア・スパイが、ソールズベリーで、毒ガス攻撃された後のロシアに対する戦いで、欧州連合はまたもや、イギリスを支援しそこねている”とデイリー・エクスプレスが報じている

別の元イギリス外務省顧問、イギリスのBrexitを巡るEUの辛辣な論争ゆえに“クレムリンは、イギリスがアメリカとEUに同盟がなく、スクリパリ事件に関して何もできないのに付け込んでいる”と主張している

ロシアが関与しているというこの論理は錯乱している。だが示唆に富んでいる点は、モスクワに対するより広範な敵対的対応にヨーロッパを巻き込むという意図された効果だ。

確かに以下の論議は不確かだ。だが一考に値する。

先週、アメリカが率いるロシア-EU ノルド・ストリーム 2プロジェクトを駄目にする政治キャンペーンは、新たな弾みを得た。

110億ドル、1,200キロのガス輸送パイプラインは、来年の完成が近づいている。

ポーランド、エストニア、リトアニアとラトビアの外務大臣が、ワシントン DCを訪れ、ノルド・ストリーム 2と、どうすれば潰せるかいう特定の話題で、レックス・ティラーソン国務長官と会談したとボイス・オブ・アメリカが報じた

ポーランドとバルト諸国は、伝統的なヨーロッパへのエネルギー源ロシアを置き換えるアメリカによるガス供給を主張している。この問題は戦略的重要性が非常に大きい。ヨーロッパ消費者にとってずっと高価な結果となるにもかかわらず、ヨーロッパ諸国が、アメリカ・ガス輸出に切り替えることへの支援を、トランプ大統領は強く主張している。

ノルド・ストリーム2プロジェクトは、ロシア国営企業ガスプロムと、五社の私営エネルギー会社イギリス、ドイツ、フランスとオランダのパートナーシップだ。

しかし、プロジェクトは、ウクライナ、クリミアに関して、そして、アメリカとヨーロッパの選挙への“干渉”とされるものに対するロシアに対する非難を巡る政治的影響に晒されている。

ドイツとオーストリア政府、ロシアとの新ガス・ネットワークの強力な支援者だ。先週、オーストリアのセバスティアン・クルツ大統領は、モスクワを訪れ、ウラジーミル・プーチンと会談し、ノルド・ストリーム 2支援を表明した。

とは言え、猛烈な反ロシア・イデオロギー政治が傑出しているポーランドとバルト諸国は別としても、EU政権内部には同様にノルド・ストリーム供給に反対する分子もいる。彼らは、そのような仕組みは、ヨーロッパ内政に対する余りに大きな影響力をモスクワに与えてしまう。そのような主張をする連中は、親NATOで、親ワシントンであることが多い。

要は、ロシア-EUガス・パートナーシップを駄目にするためのキャンペーンに、先週のポーランドとバルト諸国政府閣僚代表団ワシントン訪問で見るように新たな弾みがついていることだ。もちろん連中はドアを押し開けているのだ。アメリカの国益は、ヨーロッパへのガス供給国としてのロシアを打ち負かすという目的と深く結びついている。

すると、ロシアをはめるよう仕組まれた、イギリスにおける暗殺の企てのタイミングは、ヨーロッパの世界的エネルギー市場を巡る戦略的闘争の好都合な時期のものだ。亡命ロシア・スパイ殺人未遂とされるものを巡り、モスクワに対して“より強硬”となるよう、巨大な圧力がEUにかけられているように見える。求められている“より強硬な”対応は、ノルド・ストリーム 2 ガス・プロジェクトのキャンセルである可能性がある。

もしこれが、EU-ロシア関係を切り裂くための最近の取り組みの動機なのであれば、実行犯らしきものとして絞られるものは以下のものへと変わる。モスクワを排斥する狙いで、セルゲイ・スクリパリと彼の娘を殺害しようと、おそらくイギリスや東ヨーロッパの共犯者と協力したアメリカ国家機関だ。

写真: politico.eu

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/03/10/russian-spy-poison-attack-nord-stream-2-bigger-target.html
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財務大臣が「ゆうむ」というのが、わけがわからなかった。「有無」のことだった。呑気な夫妻は知らん顔。

日刊IWJガイド・日曜版「財務省が決済文書の書き換えを認める!? 12日月曜日に国会へ報告!/IWJは9日の佐川宣寿国税庁長官辞任囲み取材をフルテキスト化!/本日20時より『佐川国税庁長官が辞任!森友公文書捏造疑惑と音声データ全容発覚!財務省職員自殺との関係は!?岩上安身による日本共産党宮本岳志衆院議員インタビュー』を再配信します!」2018.3.11日号~No.2005号~

岩上安身氏インタビュー、大本営広報部では、決して伝えない情報満載、必見だが、拝見するには時間が必要。

2018年2月24日 (土)

レバノンは次のエネルギー戦争の場となるのか?

F. William Engdahl
Global Research
2018年2月15日

新たな地政学的対立が中東で起きつつあり、しかもイスラエルとシリア、あるいはイランとの間だけではない。ここでの大半の紛争同様、炭化水素資源-石油とガスを巡る戦いがからんでいる。新たな焦点は両国間の排他的経済水域の正確な画定を巡るイスラエルとレバノン間の紛争だ。現在の主要当事者は、イスラエルとレバノン政府に加え、ロシア、レバノンのヒズボラ、シリア、イランと、陰に潜むアメリカだ。シリア国内のイラン基地、あるいはヒズボラcampsとされるものに対する最近のイスラエル攻撃は、イランから、シリアを経由し、レバノン国内のヒズボラ本拠インフラへの陸路を阻止するイスラエルの狙いと密接につながっている。全体の状況は、誰も、少なくとも、ほぼ誰も、望んでいない醜悪な広範な戦争をもたらす可能性がある。

2010年、地中海における石油とガスの地政学は大きく変化した。これはテキサス州の石油会社ノーブル・エナジーが、東地中海のイスラエル沖合で、ここ十年で世界最大のガス田発見の一つ、巨大な天然ガス埋蔵、いわゆるリバイアサン・ガス田を発見したことによる。同じテキサス州の企業が後にイスラエルのリバイアサン・ガス田近くで、キプロス沖合海域で、Aphroditeと呼ばれる膨大なガス資源を確認した。最近まで、レバノン国内での政治停滞とシリアでの戦争が、潜在的な海底ガスと石油を、レバノンが積極的に開発するのを妨げていた。今それが変化しつつある。変化とともに、イスラエルとレバノン間の緊張は高まりつつあり、ロシアは極めて大胆な形で、レバノンに関与しつつある。

2月9日、ベイルートでの公式式典で、レバノンのミシェル・アウン大統領とともに、トタル、ENIとロシアのノヴァテクのトップが、レバノンの排他的経済水域(EEZ)と主張している沖合地域における石油とガス掘削の最初の協定に署名した。この催しは、レバノンは、“どう見ても我々のものである”ガス田に対する国際集団の入札募集をしたと発言し、レバノンの採掘入札を“非常に挑発的”だと言うイスラエルのアヴィグドール・リーベルマン国防大臣による激しい攻撃を招いた。

レバノンのエネルギー入札は、地中海地域における全く新たな政治的計算をもたらしているロシアとレバノン間の劇的な新防衛関係という背景の中で行われた。

レバント海盆の富

東地中海における約8年の海洋探査後、現時点で明らかなのは、この地域が炭化水素に溢れているということだが、これはイスラエルもレバノンもこれまでは見出せなかったものだ。レバノンにとって、自国天然ガス資源開発は文字通り、天の賜物のはずだ。1975年内戦以来、レバノンは停電に悩まされてきた。ピーク需要が発電量を大きく超えるので、レバノンは毎日停電を味あわされている。国産ガスも石油もないので、レバノンは高価なディーゼル燃料を輸入しなければならず、年間約25億ドルの経済損失がある。レバノンはGDPの約145%の負債を抱え、世界で最も債務の多い国の一つだ。シリア戦争とレバノン国内の政治的停滞が、レバノンの沖合エネルギー開発を今日に至るまで凍結していた。

近年、イギリス企業スペクトラムが、レバント海盆のレバノン沖合部分で、三次元地震波を含む地球物理調査を実施し、レバノン海域には、25兆立方フィートもの経済的に採掘可能なガスがあると推計した。これらのガス田の開発はレバノン経済全体を変えることになろう。これまで、シリアでの戦争とレバノン内の政治停滞が沖合地域における採掘を妨げていた。

見込みは非常に有望で、フランスの巨大企業トタル、イタリアのENIと、ウラジーミル・プーチンに近い私営石油企業ロシアのノヴァテックが率いる国際コンソーシアムが掘削権入札に名乗りをあげた。コンソーシアムのリーダー、トタルは、最初の油田は、来年、紛争になっていない部分、第4ブロックで掘削し、二番目の油田は、部分的にイスラエルが領有権を主張している地域にあたる第9ブロックの予定だと発表した。トタルは素早く、第9ブロックの掘削は、イスラエルが主張している係争中の地域から24キロ以上離れた場所で行うことを明らかにした。それにもかかわらず、イスラエルは掘削に激しく反対している。レバノンは、10のブロック中のうち三つの縁沿い、約330平方マイルの海の三角地帯を巡って、イスラエルとの未解決の海上国境紛争を抱えている。

ヒズボラとイスラエル間のロシアという緩衝?

地域のエネルギー資源を巡る紛争の可能性を考えれば、レバノンが、沖合資源開発への大手ロシア石油企業ノヴァテックの参加を歓迎する中、ロシア政府が、ロシア国防省に“協調のための包括的枠組み”を含むレバノン軍との軍事協力協定を準備するのを承認したのは単なる偶然ではない。枠組みは、合同軍事演習やロシアによるレバノン港湾や飛行場利用を含むと報じられている。

ロシア-レバノン協力には“防衛手段に関する情報交換と国際的安全保障能力の強化、対テロ協力活性化、幹部訓練、軍事演習や軍隊構築分野での協力強化、IT専門知識交流、両国軍隊間の協力メカニズムの確立”も含まれていると報じられている。要するに重要なものだ。

これは、今や恒久的なシリア内のロシア軍基地-フメイミム空軍基地と、地中海のタルトゥース・ロシア海軍基地に加えて、約束が破られ、ワシントンの信頼性が下落する中、不安定な地域において、継続中の和平調停者、または仲裁者としての恒久的な役割を確立するためのロシア側の重要な動きだ。このロシア-レバノン合意は、ネタニヤフの欲しい物リストには決して含まれてはいない。2月10日以来のシリア領空内での劇的なイスラエル攻撃は、レバノンのヒズボラを維持できる、ここ数カ月で出現し始めた事実上のイラン-シリア-レバノン補給線を粉砕しようという、イスラエルの先を見越した決定を示しているように見える。

イスラエル、プーチンに、ヒズボラについて警告

もし新たなイスラエル-レバノン-シリア武力戦争が起きるとすれば、レバノン沖海域の潜在的な石油やガス資源だけを支配するための戦争ではないはずだ。イランが支援するシーア派政党で、民兵で、シリア戦争では、バッシャール・アル・アサドとロシア側についている主要当事者のレバノン・ヒズボラが本当の標的のはずだ。レバノン が沖合地域でガス開発に成功すれば、レバノン経済安定化に大きく貢献し、高い失業を緩和し、ネタニヤフが考えているように、イラン寄りのヒズボラを、主要な安定化要素として、権力の座に皿に定着させることになる。

最近のシリア国内へのイスラエル攻撃よりずっと前、イスラエル・マスコミ記は、英語版エルサレム・ポストの最近の“レバノンのヒズボラとの戦争にイスラエルが備えができている5つの理由”のような挑発的な見出しを載せていた。昨年9月、イスラエル国防軍はヒズボラとの衝突をシミュレーションする軍事演習を行った。イスラエル軍部隊は防衛姿勢から攻撃姿勢に切り替え、南レバノンの地形を念頭に置いた演習を実施した。

昨年11月、サウジアラビア皇太子で将来の国王ムハンマド・ビン・サルマーンが、突然、事前に準備された辞任声明を読むよう、レバノン首相サード・ハリーリーをリヤドに呼びつけて、レバノンのヒズボラに対してあり得るイスラエル戦争の第二戦線が議題に上がった。声明で、ヒズボラが、イエメン国内の反サウジアラビア部隊支持と、アサドを支持してのシリア関与を止めない限り、サウジアラビアは、カタールにしたような厳しい経済制裁をレバノンに科する用意があると、ハリーリーは警告した。経済的に困窮しているレバノン経済は、湾岸で働いている約400,000人のレバノン人からの年間80億ドル送金に依存しているので、これは壊滅的だ。

昨年9月、ネタニヤフのリヤド秘密訪問後、現時点で、イスラエルのネタニヤフは、ワシントンを背後にして、あからさまに、サウジアラビア皇太子ビン・サルマーンと同盟し、イランと、シリアやレバノンとイエメンにおけるイランの影響力に反対している。

トランプ政権が、イランに対する増大する敵意を宣言し、極めて挑発的に、エルサレムをイスラエルの首都として一方的に承認し、今回は、レバノン沿岸海域に対する領土権の主張を口実にワシントンによって背後から、最前列では、サウジアラビアによる経済制裁に支援されているイスラエルの第三次レバノン戦争用の前提条件は、中東全体での遥かに広範な戦争へとエスカレートする可能性があるはずだ。現時点で、レバノンに、手強い軍事プレゼンスと、エネルギー・プレゼンスを配備して、ロシアは、この新たな中東戦争に対する唯一の障壁なのかも知れない。

イスラエルのダマスカス攻撃の劇的エスカレーションと、1982年以来始めてのシリアによるイスラエルF-16戦闘機撃墜と、シリアの標的に対するイスラエルの不釣り合いな反撃は、地域全体がどれほど一触即発状態かを示唆している。ガッサン・カディが、Sakerブログでの地域の優れた分析で最近こう書いている。“シリアとイスラエル間の最近のエスカレーションは、より大きな戦争の前兆ではない。誰も戦争を望んではいない。彼ら全員、自分たちが受けかねない被害を承知しているので今の所は。シリアの防空能力を試し、何より中東で本当の力の均衡を作り出そうとするロシアの決意・決心を試すため、イスラエルは瀬踏みをし続けている。”本記事執筆の時点では、イラン無人機侵入と、シリアが否定しているイスラエルF-16撃墜とされるものを、ロシアとイランのあり得る反応を探るための試験探針作業を行う口実として、イスラエルが利用しているように見える。

ロシアが、これらの勢力を封じ込め、全面戦争を避けられるかどうかはまだ明らかではない。ロシアがレバノンとの軍事協力協定に署名すると決定し、同時に主要ロシア・エネルギー企業がレバノン沖合での石油とガスの掘削権を獲得したのは時の弾みの決断ではない。これは世界の中でも最ももつれた地域の一つにおける計算されたチェスの手だ。人類の幸福のために、ロシアが戦争権益を押さえるのに成功するよう願おうではないか。

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F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/02/14/will-lebanon-be-the-next-energy-war/
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国会討論、売国与党の茶番質疑はほとんど聞いていない。音声を消して、野党のまともな質疑だけまっている。

オリンピック後こそ気になる。狂った宗主国支配層、何をするかわからない。「地球上で最も残虐で抑圧的な体制の中心人物だ」とだと非難する御仁、天に向かって唾をはいて、自分のことを告白しているに過ぎない。それをたれ流す大本営広報部。

会社再編などで苦労していた後輩が、出社せず、自宅で亡くなっていたのが発見されたのは数年前。亡くなる前に仲間と飲んだ際、つらい様子をわらいながら語っていたのを覚えている。彼も一種の過労死だろうと思っている。

日刊IWJガイド・番組表「野党が『働き方改革』断念を要求、与党は応じない構え!野党と市民は集会開催、過労死遺族は『明らかに命が奪われる法律、見過ごせない』と憤り!/本日20時より【籠池夫妻の不当な長期勾留に反対! 許すな!人質司法!シリーズ特集・タイムリー再配信 第3弾】『死に瀕する過酷な取り調べを激白!小堀隆恒・元枚方副市長と佐藤栄佐久・元福島県知事が2010年岩上安身司会のシンポジウムで検察の闇を証言していた!』を再配信!/落語家・桂春蝶氏の『日本での貧困は自己責任』ツイートに批判の声~岩上安身『残業代ゼロでも死ぬまで働け』などの社会的圧力と同調することに大いなる懸念」
2018.2.24日号~No.1990号~

2018年2月17日 (土)

不確実化するヨーロッパのエネルギー地政学

2018年2月9日
F. William Engdahl

ヨーロッパのエネルギー地政学と、EUエネルギー供給安全保障は極めて不確かになりつつあり、議論を引き起こしている。一体誰がEU市場への天然ガスの主要供給者になるのかを巡る最近の展開が進んでいる。世界最大の天然ガス市場の一つであるEUで市場を求める激化する競争での主役には、ロシア、ノルウェー、アゼルバイジャン、カタールと、最近では、LNGタンカーでのシェール・ガスというアメリカがある。この混戦の中、1960年代以来、EUへのガスの主要供給国であるオランダが、オランダ最大のガス田の生産を大幅に削減すると決定した。

1月27日、ワルシャワでの、ポーランドのモラヴィエツキ首相との悪意ある会談中、アメリカ国務長官でエクソンモービルの元CEO、レックス・ティラーソンは、あからさまにこう発言した。“ポーランド同様、アメリカ合州国はノルド・ストリーム 2 パイプラインに反対だ。これはヨーロッパ全体のエネルギー安全保障と安定性を損なうものだと考えている。” これは、現在ノルド・ストリームIで、北ドイツに輸送されている既存のガス容量を倍増させるため、バルト海で、ロシアのガスプロムによって建設されつつある二つ目の海底ガス・パイプラインのことだ。ノルド・ストリーム IIは、 550億立方メートルのロシア・ガスをドイツ経由で輸送する予定だ。

ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相は記者会見で、ロシアのノルド・ストリーム II パイプライン完成時に、経済制裁を課するようアメリカ大統領を説得して欲しいとティラーソンに強く促したと述べた。モラヴィエツキ首相はこう述べた。“我々はノルド・ストリーム2について話し合った。ノルド・ストリーム 2 パイプライン建設を、対ロシア経済制裁を含んでいる、アメリカ経済制裁法の対象にして欲しい。”

二つのノルド・ストリーム パイプラインは、政治的に不安定でロシア嫌いのウクライナ経由のロシア・ガスの流れの途絶を避けるよう意図的に考えられている。2017年6月、アメリカ大統領が、EUによるアメリカ・シェール・ガスLNG輸入を推進するため、ワルシャワで劇的登場をし、トランプがポーランドに、遥かに高価なアメリカLNGに頼るべきだと説得して、ポーランドはアメリカLNGの最初のタンカー出荷を受け取った。アメリカはポーランドや他の国々に、t反ロシアの雰囲気が強いブリュッセルに、ガスプロムとの交渉を引き継ぐよう要求しろと圧力をかけている。少なくともこれまでは、ドイツ国内の商業問題だと主張し、ドイツは拒んでいる。昨年11月 ポーランド国営ガス会社PGNiGは、英米エネルギー集団のセントリカLNG社と、2018年-2022年、ロシア供給への依存を止めるための計画の一環として、アメリカ合州国から8隻のLNG出荷を受ける中期契約に署名した。

現在、ポーランドは、その大半の天然ガスをロシアから得ているが、ガスプロムとの契約が2022年に満了する際、ポーランドは、カタールとアメリカからのLNGと、ノルウェーのガス輸入に切り替える計画だ。その過程で、ドイツのノルド・ストリーム IIを阻止するのは、ポーランドとドイツ間の緊張と、EU全体の経済的不安定を激化させることになる危険性の高い冒険だ。

最大のEUガス田は削減が必要

ポーランドによる、ノルド・ストリーム IIを阻止するためのアメリカ経済制裁要求は、控えめに言っても、折り悪い時期に行われた。2月2日、オランダのガス監督官庁、鉱業監督庁が、オランダの巨大なグローニンゲン・ガス田でのガス生産は、地震の危険を最小化するため出来るだけ早急に現在の生産の半分、最大12 Bcm/年に減らすべきだと述べた。最近の地震は現地の家々に大きな被害を引き起こしている。これは最近の2014年生産のわずか25%だ。政府は、ガス田は四年以内にガスを生産できなくなるだろうと言っている。

グローニンゲン・ガス田は世界最大の天然ガス田の一つで、1960年代から、生産している。シェルと、ティラーソンが働いていた企業エクソンモービルが共同で操業しているので、アメリカ国務長官は現実を十分承知している。生産の大幅削減はEUのガス難問を暴露している。

NATOと欧州委員会による 絶え間ないプロパガンダ集中砲火は、ロシア・ガス輸入に対するEUの依存を攻撃しているが、ドイツや他のEU産業集団は、ノルド・ストリームを高価なアメリカLNGや他の輸入ガスに対する安定した低価格な代案だとして強く支持している。公式EU Eurostatによれば、EU-28カ国の天然ガス輸入のロシア比率は、34.6 %から26.8 %に減少した 2005年から2010年の間に。現在、it約29%総輸入. NATO加盟国ノルウェーが、二番目に大きな供給国で、約26%だ。アルジェリアとカタールもその他の供給国だ。

EUガスの代替供給元は?

EU28加盟国のためのロシア・ガスの本格的な安定した経済的な代案は限定されている。アメリカ・シェール・ガスLNG輸入は、受け入れ施設と、再ガス化設備などのインフラがあっても、特殊なLNGタンカー輸送の経費からして、パイプライン経由のロシア・ガスより遥かに高価だ。ポーランドは、昨年6月のアメリカLNGに対して、ロシア・ガスと比べて、50%もの割り増しを払わざるを得なかったと推測されている。ポーランドが現在、ソ連時代のガス・パイプラインからウクライナ経由で得ているロシア・ガスは心もとない。昨年夏、ウクライナ・エネルギー相イーゴル・ナサリクが、ウクライナは、ガス輸送システムの状態が劣化しているため、ロシア・ガスのヨーロッパへの送付を保障できなくなることを認めた。ウクライナの経済的混乱を示して、ナサリクは、ウクライナの国営石油ガス会社ナフトガスを、ウクライナのガス輸送システムへの投資を拒否していると非難した。いずれにせよ、既存のガスプロム-ナフトガス契約は、2019年12月に満了するが、ロシアは更新しないと宣言している。その頃には、EU エネルギー状況が変化していようが、さもなくば、EUは供給の危機に直面する。

LNGタンカーによるアメリカ・シェール・ガスの限られた可能性はさておき、ブリュッセルで検討されているEUガス輸入需要を満たすロシア・ガスの他の選択肢は更に危うい。

ロシア・ガスに対する一つの代案で、この理由で欧州委員会にも支持されている選択肢はアゼルバイジャン南ガス回廊、ワシントンにも支持されているプロジェクトで、ガスを、BPのシャーデニス海洋カスピ海ガス田から、アゼルバイジャン、ジョージア、トルコを経由するパイプラインで、ギリシャ、アルバニアやイタリアや南ヨーロッパに送るものだ。このプロジェクトは、420億ドルという驚くような経費がかかる、約2,200マイル、3,500キロものパイプラインが必要だ。比較すると、ノルド・ストリームIIは、経費が約95億ドルで、ジョージアのように政治的に不安定な国々や、現在EUと大いにもめているトルコに依存していない。トルコ経由で、ギリシャ国境に至るガスプロムのトルコ・ストリーム・ガス・パイプラインの日程は、政治的理由から、EU承認が不確実だ。

シャーデニスIIのアゼルバイジャン・ガス・プラットフォームは、2020年までに、トルコに年間60億立方メートルを供給する契約をしている。シャーデニスの第二段階は、2020年からガスを、ギリシャ、ブルガリアとイタリアを含むEU諸国に供給するが、2024年-25年までに、年間160億立方メートルのピークに達すると予想されている。EUへのアゼルバイジャン・ガスは、現時点では、ガスプロムのトルコ・ストリーム・プロジェクトに対する重要な対抗策だ。シャーデニスIIの主要運営者BPは、2020年からヨーロッパ企業に総計年間100億立方メートル供給契約。ジョージアとトルコへの最初のガスは2018年末に開始される予定だ。

アゼルバイジャン・ガス・オプションは、アゼルバイジャンがロシアから奪い去り過ぎた場合、ガスプロムが巨大な市場支配力と豊富なガス埋蔵量を使って、高価なアゼルバイジャン・シャーデニスII ガスに価格戦争をしかける危険に直面している。“ガスプロムは、理論的に、アゼルバイジャン・ガスや他のガスが、ヨーロッパ市場にアクセスするのを阻止するためだけに、大量の原価割れ天然ガスを、トルコとギリシャを通る輸送インフラに供給することができる”とアメリカを本拠とするGeopolitical Futuresのロシア・エネルギー専門家アントニア・コリバサヌは語っている。ロシアは年間、5000億立方メートルのガスを生産し、毎年1610億立方メートル、EUガスの34%を供給している。ガスプロムによれば、ロシアには推計24兆立方メートルの天然ガス埋蔵量がある。ロシアは世界最大の圧倒的なガス埋蔵量を保有している。

そしてイスラエルも?

2017年4月、EU幹部は、イスラエルとキプロスと協力して、ロシア・ガスの更にもう一つの代替案を探し求めた。イスラエル政府代表とキプロス代表が、EU幹部と昨年4月テルアビブで出会い、イスラエルとキプロス沖ガス田から、パイプライン経由でギリシャや更にEU市場に送るfいわゆる“東地中海パイプライン”開発を議論した。東地中海天然ガス (East Med) パイプラインは、イスラエルから始まり、キプロス、クレタ島とギリシャの上陸地点まで、海中で1,300キロ、808マイル、そして陸上で600キロ、373マイルも続く。欧州委員会は驚くべきことに、ロシアのノルド・ストリーム IIの代替案として、イスラエルEast Medパイプラインを支持すると発表し、EUエネルギー担当委員のスペイン人、ミゲル・アリアス・カニェテは、ロシアのものに対する地中海代替案に有頂天だ。ウオール街のゴールドマン・サックスとJPモルガンチェースは、巨大海洋ガス田業者、テキサス州を本拠とするノーベル・エナジーとともに建設に融資する用意かあると主張している。

East Medの計画は、パイプラインを、2025年までに完成し、年間160億立方メートルまでをギリシャと他のEU市場に送るものだ。これは最も長距離で、最も深い海底ガス・パイプラインの一つだ。ブリュッセルのノルド・ストリーム IIを、イスラエル ガスで置き換える夢には問題が一つだけある。経済的に採算がとれないのだ。現在、パレスチナと、EU諸国が承認を拒否している、エルサレムをイスラエルの首都とするアメリカの一方的な承認を巡って、EUとイスラエルの間で溝が広がりつつある事実はさておき、イスラエル・パイプラインの経済は、現在のガス市場で全く競争力がないのだ。NATOとつながる北大西洋理事会のエネルギー専門家、チャールズ・エリナス博士はこう述べている。“ノーベル社は、プラットフォームで、約4.50/mmBTU生産するが、パイプラインと液化とヨーロッパへの輸送経費を加えると、価格は常にヨーロッパ市場の価格帯を超えるだろう。ノーベル社は、プラットフォームでの価格を引き下げるわけにはゆかない。もしそうしたら、その安い価格をイスラエルの顧客にも提示しなければならなくなる。”

これは、東地中海における、巨大な政治的、地政学的緊張も考慮していない。イスラエルは、いまだ、そのような共同パイプラインに不可欠な、お互いの排他的経済水域を決めるキプロスとの正式合意をしていない。トルコは、キプロスのギリシャ領におけるガス掘削には猛烈に反対している。提案されている東地中海パイプラインのガス田のキプロス部分、アフロディテはキプロス-イスラエル排他的経済水域にまたがっている。誰がアフロディテのどの部分を所有しているのかの合意無しでは、開発計画を進めることはできない。イスラエルとキプロスは、六年間の交渉でも合意に達し損ねている。

EUに残されているのは、自分自身のエネルギー安全保障と経済を損ねてまで、安定して経済的なヨーロッパへのガス供給者ガスプロムを封じ込めるという愚かな政治的取り組みだ。シェールからのアメリカLNGを、ポーランドやリトアニアなど他のEU市場に売るというのは先に私が書いている通り、在来型ガスより遥かに早く枯渇するし、より高価な非在来型ガスのための手のこんだ詐欺だ。アゼルバイジャンのシャーデニスII南ガス回廊は、南ヨーロッパに非ロシア・ガスの一部を供給するが、現在の見通しでは、価格でも、量でも、EU市場でロシア・ガスに取って代わることは決してできない。EUエネルギー担当委員カニェテが主張するイスラエル-キプロス東地中海ガス・パイプラインの夢は財政的に実行可能ではない。

オランダがヨーロッパ最大の同国の巨大なグローニンゲン・ガス田からのガス生産削減を強いられる中、供給の妥当性こそが、いかなる犠牲を払ってもロシア・ガスを阻止するなどということより、EUの優先項目リストで上位にあるべきだ。2009年、EU諸国へのロシア・ガスを絶ったのは、ガスプロムではなく、ウクライナ国営ガス会社による違法行為だった。ロシアとEUのつながりを弱めるため、アメリカが吹き込んだ地政学的策略だった。東西緊張冷戦の最高潮時期でさえ、ガスプロムは一度たりともヨーロッパへのガス供給を中断していない。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/02/09/europe-s-energy-geopolitics-is-getting-dicey/
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メダルの色やら数やら選手来歴は詳しく報じるが、労働者搾取法のためのエセ・データでっちあげについてはほとんど沈黙状態の大本営広報部。

運動神経が人並み外れて鈍い小生、オリンピックにほとんど関心がないが、若い血縁者全員、未来永劫搾取される労働者酷使最悪法には非常に強い関心を持っている。

「裁量労働制で働く人の方が一般労働者よりも労働時間が短い」というのを最初に聞いた時に、耳を疑った。労働時間を長くする手段で、そんな結果になるはずがない。

某掲示版を見ると、夜の国営放送はニュースではなく、民放昼バラエティにあたるという指摘があって納得。しかし、それのために金を取られている。

洞窟探検ドキュメンタリーは思わず見入ったが。

大政翼賛会は、籠池氏についても、ほとんど報じない。

孫崎享氏の今日のメルマガ題名を拝借しよう。

籠池氏をめぐる動きはあまりに醜い。後池氏は何の罪で、長期勾留か。仮に犯罪犯したとしても、違法受領額一千―二千万円程度、かつ返却済み。政治的勾留は誰の目にも明らかだろう。こんな日本に何時から成ったのだ。法曹界何故放置しているのだ。

日刊IWJガイド・番組表「『日本維新の会』公認・鈴木篤志市議、神戸山口組最大二次団体『山健組』所属疑惑――IWJが松井一郎大阪府知事に直撃質問『僕は会ったこともない』『その人が過去どういう人であったなんていうのは、どの政党であっても、人のすべてまで見透かすことは無理』と他人事のような無責任発言に終始/最高裁判決から3週間以上たっても官房機密費が開示されず!? IWJは原告団代表の上脇博之・神戸学院大学教授に直接取材!『安倍総理の「お気に入りメディア」に先にリークして報道させようとしているんじゃないか』との疑念も!」2018.2.17日号~No.1983号~

2018年2月 7日 (水)

ベネズエラでピノチェト式クーデターを計画しているトランプ政権

Wayne MADSEN
2018年2月5日
Strategic Culture Foundation

退行するドナルド・トランプ政権は、ニコラス・マドゥロ大統領の社会主義政府を打倒するため、ベネズエラでの軍事クーデターを計画している。レックス・ティラーソン国務長官が、中南米とカリブ地域の諸国歴訪出発前に、テキサス大学で講演し、中南米では、危機の時期に、軍が政治に介入することが多いと述べた。

ティラーソン発言は、中南米におけるアメリカの暗い過去の場面を呼び起こした。さらに悪いことに、ティラーソ ン“それが書かれた頃と同様、現代でもあてはまる”と強調して、1823年の帝国主義的モンロー・ドクトリンを呼び起こしたのだ。アメリカ史で終始、モンロー・ドクトリンは往々にして、ワシントンの言いなりになる“バナナ共和国”を樹立する目的で、中南米における軍事介入を正当化するのにアメリカ合州国に利用されてきた。

BBC報道によれば、ティラーソンは、この発言の前に“政権転覆を主張ているわけではなく、いかなる計画された行動に関する諜報情報も持ち合わせていない”と述べていた。1973年9月11日のチリの社会主義者大統領サルバドール・アジェンデに対する中央情報局(CIA)が支援した残虐なクーデター前、リチャード・ニクソン大統領の国家安全保障顧問ヘンリー・キッシンジャーが似たような発言をしていた。公式には、民主的に選ばれたチリ政府の不安定化に関する、アメリカのいかなる関与も否定しながら、陰でキッシンジャーは、アジェンデの打倒、暗殺で、チリ国軍と協力していた。チリ・クーデターから11日後、国家安全保障顧問の職を維持しながら、ニクソンに国務長官に任命されて、キッシンジャーは報奨された。

1999年にマドゥロの前任者ウゴ・チャベスが権力者の座について以来、CIAは少なくとも一度は、クーデターはすぐさま覆されたが、軍事クーデターを試みており、2002年には、幾つかの“カラー革命”風街頭抗議行動や混乱や経済戦争やチャベスとマドゥロを権力の座から追い出すためのCIAが起動したゼネストがあった。

エクソン-モービル元CEOのティラーソンは、ベネズエラの国有石油会社ペトロレオス・デ・ベネズエラS.A. (PdVSA)に対する、拘束されないアメリカによる支配に長らく目をつけていた。ティラーソンの中南米訪問日程が、ベネズエラに対する彼の計画を漏らしている。ティラーソンは、トランプの人種攻撃的言辞を巡り、アメリカ合州国と関係がこじれている国メキシコを訪問予定だ。ティラーソンとトランプの国家安全保障顧問のH. R. マクマスター中将は、メキシコの現在の大統領選挙戦に干渉していると、ロシアを、一片の証拠も無しに非難した。左翼MORENA党候補者、最有力候補のアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドル、略称“AMLO”は、彼がロシア権益集団から資金提供を受けたという濡れ衣をかわさなければならなかった。ワシントンのお気に入り、右翼候補ホセ・アントニオ・ミードは、AMLOはロシアに支援されていると非難した。AMLOは、麻薬で腐敗した制度的革命党 (PRI)から立候補し、冗談めかして“アンドレス・マヌエロヴィッチ”と名前を書いたジャケットを着ることが多いミードの非難は、話にならないと言っている。

メキシコの他、ティラーソンはアルゼンチン、ペルー、コロンビアとジャマイカも訪問する。ティラーソンの立ち寄り先が彼の真の意図を暴露している。トランプの不動産開発業者仲間マウリシオ・マクリが支配するアルゼンチンと、スキャンダルまみれのペドロ・パブロ・クチンスキ大統領がトランプを称賛しているペルーは、米州機構や他の国際機関内で、反ベネズエラ行動を率いている。コロンビアは、ベネズエラに対するCIAが支援する武装集団や諜報活動の基地として機能している。アメリカ率いる対ベネズエラ経済制裁のおかげで、コロンビアは現在、何千人ものベネズエラ経済難民の本拠で、対マドゥロ・クーデター向け歩兵人材の格好の供給地となっている。ジャマイカを除いて、ティラーソンの中南米での立ち寄り先全てが、ベネズエラで、マドゥロを平和裡に権力の座から外すことを狙う国々の集団リマ・グループのメンバー諸国だ。

ティラーソンのジャマイカ立ち寄りが、ベネズエラから輸出される割安の石油の恩恵を受けているカリブ共同体(CARICOM)のいくつかの島嶼国をベネズエラ勢力圏から引き離すことを狙ったものであることは明白だ。BBCによれば、ティラーソンは、テキサスで、マドゥロの究極的な運命に関してジョークまで言った。“もし彼[マドゥロ]にとって、台所が暑くなりすぎれば、彼はキューバのお友達連中に、海岸にある素敵な大農場をくれるように手配できるはずだ。”政府を支持するベネズエラ人にとって、ティラーソンの“冗談”は、チャベスが、2002年4月のクーデターで一時的に退けられた後、ベネズエラのオルチラ島にあるアントニノ・ディアス海軍飛行場に監禁されたことを思い起こさせるものだった。クーデターが失敗していなければ、アメリカ合州国は、チャベスを、キューバのグアンタナモ湾にあるアメリカ海軍基地で、抑留者収容所を経由し、キューバに亡命させるつもりだったと考えられている。

明らかにエクソン-モービルに今も肩入れしているティラーソンは、International Telephone and Telegraph(ITT)社長のハロルド・ジェニーンが果たした役割を再度演じているのだ。ジェニーンはCIAと協力し、1970年大統領選挙で、アジェンデの競争相手ホルヘ・アレッサンドリに100万ドル提供した。ITTは、チリでの1973年クーデター策謀者連中を財政的に支援したことも発見されている。1964年、ジェニーンとITTは、CIAと協力してto overthrow民主的に選ばれたブラジルのジョアン・グラール政権。現在、it isトランプ政権内のエクソン-モービルのまわし者 - ティラーソン - ベネズエラで、マドゥロを打倒しようとして、ITTとジェニーンの役割を演じるのに残業している。それぞれ、ブラジルやアルゼンチン元大統領で、そして将来の大統領になり得たはずのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァやクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルをでっちあげた濡れ衣で投獄した。アメリカ“砲艦外交”が西半球で復活したのだ。

メキシコ・シティーでの記者会見で、メキシコのルイス・ビデガライ外務大臣は、マドゥロ政権を打倒するためのベネズエラでの軍事クーデターというティラーソンの考え方をはねつけた。記者会見には、ベネズエラとロシアに対して歯に衣を着せずに物を言う敵、カナダのクリスティア・フリーランド外務大臣も出席していた。

ティラーソンは心底からのベネズエラ憎悪は、マドゥロやチャベス以前からのものだ。1976年、ティラーソンがエクソンで働き始めた一年後、ベネズエラのカルロス・アンドレス・ペレス大統領がベネズエラの石油産業を国有化した。国有化された資産の中には、ベネズエラ内のエクソン’s holdings。ティラーソンが同社を支配していた時代、2007年に、チャベスはエクソン-モービルの資産を再度国有化した。エクソン-モービルとティラーソンはカラカスによる補償を巡ってベネズエラと戦った。エクソン-モービルは、この件を 世界銀行での仲裁にもちこみ、ベネズエラに、同社に150億ドルを支払って補償するよう要求した。世界銀行は、わずか16億ドルの補償を決定し、この行為はティラーソンを激怒させた。エクソン-モービルへの補償を巡る小競り合いで、ベネズエラが勝利したことを、ティラーソンは決して忘れていない。今ティラーソンは仕返しをしようとして、チャベスの後継者マドゥロを権力の座から追い出しを狙っているのだ。

2015年、エクソン-モービルは、ベネズエラの東、ガイアナ沖の係争中の領土エセキボで石油事業を開始した。ベネズエラとガイアナは、この件で国際仲裁を求めたが、それも、エクソン-モービルを率いるティラーソンが、ガイアナの子会社エッソ探査・生産ガイアナ社に、係争地域で探査を続けるよう命じるのを止めなかった。ティラーソンと彼のボストランプにとって法的取り決めも、それが印刷されている紙の価値もなさそうだ。

ジャマイカ滞在中、ティラーソンは、ジャマイカ石油精製企業ペトロジャムのベネズエラの株、49パーセントを買い取るよう、アンドリュー・ホルネス首相に頼るだろうと予想されている。ティラーソンは、ペトロカリブ・エネルギー協定同盟により、ベネズエラ石油業界との協力協定を確立しているカリブ諸国に、“ロシア風”経済制裁をベネズエラにも拡張するトランプの懲罰的な大統領命令13808号に応じるべく、これら合意を取り消すよう服従させたいのだ。ハイチ、ニカラグア、ジャマイカ、ガイアナ、ベリーゼ、ホンジュラス、バハマ、スリナム、セントクリストファー・ネイビスやセントルシアなどの国々のペトロカリブ・エネルギー協定を取り消させ、カリブ諸国に、より高価な石油とガソリンを、エクソン-モービルから購入するよう強制し、エクソン-モービルの利益を増やすことしか、ティラーソンは考えていない。

ティラーソンは、トランプ政権の醜い顔を中南米に見せた。第二次世界大戦以来、未曾有の避難民大量移動として、アメリカ合州国内の何百万人もの不法入国中南米人居住者を強制送還したいだけでなく、中南米中のトランプの気に入らない政権を、残虐なクーデターによって変えたいのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/02/05/trump-administration-planning-pinochet-type-coup-in-venezuela.html
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9/11 サルバドール・アジェンデの遺言 (1973)を昔訳した。


話題のAH-64とMain Rotorとで、過去の宗主国記事を捜すと、例えば下記がある。

Failure Analysis of the Main Rotor Retention Nut from AH-64 Helicopter

Failure Analysis of an AH-64 Main Rotor Damper Blade Rod End, P/N 7-211411186-5

興味深いインタビューが目白押し。

日刊IWJガイド・番組表「本日17時半から! 岩上安身による 日本共産党 辰巳孝太郎参議院議員 インタビュー!/さらに8日21時からは木村真 豊中市議インタビュー(後編・その2)を再配信!/ニューヨーク市場で株価急落を受けて日経平均株価も急落!黒田日銀総裁は『経済はしっかりしている』!? 本日20時からは岩上安身による弁護士『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏インタビュー(後編)を緊急再配信!/スタッフ緊急募集中!」2018.2.7日号~No.1973号~

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2017年11月10日 (金)

サウジアラビアの長いナイフの夜事件裏話

王子、閣僚や億万長者が リヤド・リッツ・カールトン'収監'され、サウジアラビア軍は騒然としていると言われている。

Pepe Escobar
2017年11月7日
Asia Times

サウド家のサルマーン国王は、強力な“反汚職”委員会を設置し、息子のムハンマド・ビン・サルマーン皇太子、略称MBSを委員長に任命した。

うまいタイミングで、委員会は、11人のサウド家の王子、4人の現閣僚や何十人もの元王子/閣僚を全員汚職のかどで拘留した。高額銀行口座は凍結され、私有ジェット機は地上に釘付けになった。著名な被告人はリヤド・リッツ・カールトンに“収監”された。

アジア・タイムズが7月に予想していた通り、サウド家内部で、戦争が勃発した。何ヶ月も、MBS対する進行中のクーデターにまつわる噂が飛び交っていた。現在起きているのは、そうではなく、MBSによる、もう一つの先制クーデターだ。

不透明なサウド家と何十年も取り引きをしている一流の中東事業/投資情報源が、待ち望んでいた見方を教えてくれた。“これは見かけよりも遙かに深刻だ。アブドゥッラー前国王の二人の息子、ムタイブ王子とトルキー王子を逮捕したのは致命的な失敗だ。これは今や国王自身を危険にさらしている。国王に対する敬意だけが、MBSを守っていたのだ。軍内にはMBSに反対するものが多数おり、彼らは自分たちの司令官の逮捕に激怒している。”

サウジアラビア軍では大騒ぎという表現は控えめだ。“彼は軍隊丸ごと逮捕しないと、安心できないはずだ。”

ムタイブ王子は最近までサウジアラビア王位後継者として重要な競争相手だった。しかし、拘留されたものの中で一番の重要人物は、ツィッター、シティバンク、フォー・シーズンズ、Lyftや、最近まで、ルパート・マードックのニューズ・コーポレーションの主要株主、キングダム・ホールディングスの所有者、億万長者アル-ワリード・ビン・タラル王子だ。

アル-ワリード逮捕は、重要な切り口とつながっている。完全な情報支配だ。サウジアラビアには情報の自由は皆無だ。MBSは既に全ての国内マスコミを支配している(知事任命権とともに)。だが、サウジアラビア・マスコミは野放しだった。MBSの狙いは、“あらゆる巨大メディア帝国の鍵を握り、サウジアラビアに移転させることだ。”

一体どうしてこういうことになったのか?

粛清の背後にある秘密

当時のアブドゥッラー国王“排除”の可能性に関する2014年の秘密討議から話は始まる。しかし“王家を解体すれば、部族の忠誠心を崩壊させ、サウジアラビアが三つにわかれてしまう。石油を確保するのもより困難になるはずで、何であれ壊れた組織は、混乱を避けるために維持しなければならない。”

その代わりに、当時シリアのサラフィー主義聖戦戦士を積極的に育成していたバンダル・ビン・スルターン王子を追放するという結論に達し、治安機関の支配者を、ムハンマド・ビン・ナーイフに変えた。

アブドゥッラー国王からの王位継承は円滑に進んだ。“権力は三つの主要氏族の間で、共有された。サルマーン王(と彼の愛息、ムハンマド王子); ナーイフ王子の息子(別のムハンマド王子)、そして、亡くなった王の息子(国家警備隊司令官のムタイブ王子)。実際は、サルマーン王は、MBSに采配を振るわせた。

そして、実際、大失敗が続いた。サウド家は、シリアでは、政権転覆の取り組みで敗れ、イエメンに対する勝てない戦争は行き詰まっており、MBSは、両国にまたがる砂漠、空虚の地を活用できずにいる。

サウジアラビア財務省は国際市場での借金を余儀なくされた。緊縮政策支配になったが、MBSがコート・ダジュールでのんびりすごしながらほぼ5億ドルのヨットを買ったというニュースが流れては、決して受けは良くない。シーア派指導者ニムル師の斬首が徹底した政治的弾圧の象徴だ。東部州のシーア派のみならず、西部のスンナ派諸州でも、反乱がおきている。

政権の人気が激しく急落すると、MBSは2030年構想を持ち出した。理論的に、これは、石油からの移行だ。アラムコ株の一部売却。新産業の導入の取り組み。不満を鎮めるため、主要な王子たちを忠誠にしておくための王家からの支払いと、手に負えない大衆への未払い賃金の遡及払いか行われた。

ところが、サウジアラビアでは、外国人が生産的な仕事の大半を占めているので、2030年構想は、機能し得ない。新たな雇用をもたらすには、新たな(技能を持った)労働者を一体どこから得るかという問題が生じるのだ。

こうした進展の中、MBSに対する嫌悪感は決して増大が止まることはない。“現在の支配者に反対して、連携している三つの主要王家集団がある。前のアブドゥッラー国王の家族、前のファハド国王の家族と、元皇太子ナーイフの家族。”

バンダルの後釜、ナーイフは、ワシントンと密接で、対テロ活動のおかげで、中央情報局では極めて人気がある。今年早々の彼の逮捕は、MBSが権力闘争に着手したと解釈されて、CIAとサウド家非常に多くの派閥を怒らせた。

情報源によれば、“CIAお気に入りのムハンマド・ビン・ナーイフを逮捕しても、丸くおさめていれば、許されていた可能性があるが、MBSは、シーザーではないくせに、ルビコン川を渡ってしまった。CIAは彼のことを、全く無用と見なしている。”

以前のスデイリー族(MBS無しの)と、シャンマル族(故アブドゥッラー国王の部族)との間の権力共有に回帰して、ある種の安定が得られる可能性がある。情報源は、サルマーン国王逝去後“MBSは王位を奪われ、王位はもう一人のムハンマド王子(ナーイフの息子)にわたる。ムタイブ王子は彼の地位を保持しよう。”と見ている。

MBSは、まさにこの結果を防ぐべく行動したのだ。だが情報源は頑固だ。“近い将来に、政権転覆がおきるはずで、それがまだ起きていない唯一の理由は、老国王が家族の中で好かれているため。エジプトのファルーク国王時代のように、軍で紛争がおきて、アメリカ合州国に友好的でない支配者が出現する可能性があるかも知れない。”

‘穏健派’サラフィー派聖戦主義者はいるだろうか?

粛清前、サウド家は、サウジの政府系投資ファンドと、アラムコ新規株式公開による収入で資金を調達して、風力と太陽光発電で動く、理論的には2025年までに完成する予定だった紅海海岸で、サウジアラビア、ヨルダンとエジプトにまたがる5000億ドルの地域 、一種のドバイの真似を絶えず喧伝していた。

並行して、MBSは、サウジアラビアの将来は“我々が奉じてきたもの、世界とあらゆる宗教に開かれた穏健なイスラム教に単に戻れば良い”だけの話だと言って、苦境から抜け出すもう一つの策を取り出した。

一言で言えばこうだ。たまたま、あらゆる表現や宗教の自由の原則に向かない、王家の私有財産で、あらゆるサラフィー派聖戦主義イデオロギー・マトリックスが揃っている国家が、単にMBSがそう言ったからとて“穏健な”国家に単純に移行できるはずがない。

さしあたり、粛清やクーデターや反クーデターの山が常態になるはずだ。

記事原文のurl:http://www.atimes.com/article/inside-story-saudi-night-long-knives/
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「中東の戦争に莫大な戦費を出させられ、武器を買わされ、国庫は空っぽ。対策を取ろうとすると、宗主国から内政干渉される」ということだろうか?

「アジアにかぎらず宗主国の戦争に莫大な戦費を出させられ、ポンコツ武器を買わされ、出兵もさせられ、国庫は空っぽ。対策を取ろうとすると、宗主国から、内政干渉される」だろう。サウジアラビアと違って、この列島は油が出ないのだが。

岩波書店『世界』12月号、特集は「政治の軸」再編の行方 を読み始めた。
「希望に助けられた安倍自民」

「メディア批評」。電気洗脳箱を見ている方々、紙媒体を読んでいる方々の一体どれほどの比率の人数が、こうしたまっとうなマスコミ批判を読むのだろう。すくなくとも小生の幼なじみは読んでいない。自民・希望支持者の幼なじみから、飲み会の誘いが全くこなくなった。つまはじきになったのだろう。断る手間も省けて、ほっとしている。

今日の日刊IWJガイドは

日刊IWJガイド・番組表「自民党が年内に改憲素案をまとめ、早ければ来年の通常国会で『改憲発議』へ〜いよいよ憲法改正目前!? 野党からは『野党こそ改憲の議論をリードすべき』などと明後日な論調も!/速報・大袈裟太郎氏が逮捕/希望の党は『改憲勢力』になるのか? 『踏みとどまる』のか? 11月10日の共同代表選に立候補した玉木雄一郎候補と大串博志候補をIWJが直撃! スタンスの違いが明らかに!」2017.11.10日号~No.1883号~

2017年11月 9日 (木)

ワシントンのクルディスタン計画を出し抜いたモスクワ

2017年11月4日
F. William Engdahl

一瞬、激動する中東における、ロシアによる3次元の地政学的チェスの動きが、独立クルディスタンを作り出すワシントンの計画を徹底的に破壊したかのように見える。9月、イラクのクルド人は、どうやらキルクーク内と周辺のイラク国内で最も豊かな油田のいくつかを支配するはずの独立クルディスタン創設に圧倒的多数で賛成したようだった。一ヶ月後の現在、アメリカとイスラエルが支援するクルド指導者、マスード・バルザニは、イラク・クルド議会での深刻な権力喪失に直面している。その結果が、中東を遙かに超え、決定的に重要な、急速に変わりつつある進展の中心にいるのは、ロシアとロシア国営巨大石油企業ロスネフチだ。

元議長マスード・バルザニと彼のクルディスタン民主党(KDP)を、欧米風民主主義の闘士であるかのごとく描き出す、アメリカとEUの巧みなプロパガンダとは逆に、バルザニは2014年まで、これらの人々が歴史的に暮らしていた油田地帯を支配するため、ヤズィーディー教徒とアッシリア人キリスト教徒少数派に対する民族浄化を冷酷に推進した部族軍閥リーダーだ。バルザニ一族と、その軍事部門ペシュメルガは、1960年代末初めに、イスラエル・モサドのTzuri Sagi中佐から、当初、サダム・フセインの支配と戦うために訓練を受けた。イスラエルとバルザニ一族とのつながりは、以来続いている。

その時以後、マスード・バルザニ一族は、暗殺、賄賂と、2014年以降は、トルコ経由でのイラク石油輸出を支配することで、ラクのクルド地域で独裁的権力を構築してきた。イラク・クルディスタン議長としての任期は2015年に切れ、クルド地域議会は更新を拒否したが、議会が召集され、彼を正式に追放するのを阻止して、以来いかなる法的根拠もなしに支配を続けてきたのがバルザニのマフィア権力の実態だ。マスードの息子が地域の安全保障会議と、全ての軍と民間の諜報機関を支配している。

イスラエルのネタニヤフのあからさまな支援を得て、世界中の大半からの強力な反対にもかかわらず、バルザニは、独立クルド国家の住民投票を強行した。これはラルフ・ピーターズ陸軍大佐による、2006年のArmed Forces Journal記事、“血の国境: より良い中東はどのような姿か”にある国境線に沿って中東全体の地政学的地図をドミノ式に描き換える始めになっていたはずだった。

イギリスとフランスが、第一次世界大戦中、1916年の秘密のサイクス-ピコ協定によって、崩壊するオスマン帝国の、石油豊富な土地を切り取って以来、クルド人として知られている民族は、イラン、イラク、シリアとトルコの国境で、意図的に分断された。一つのクルド国家を今作れば、地域全体、さらにはその外まで不安定化させるはずなのだ。様々なクルド人民族自身の間で、考え方は実に様々で、クルド語方言間の差異も、時に英語と現代ドイツ語と同じくらい大きな違いがある。政治的な差異も、同様に極めて大きい。

アメリカとイスラエルが、人口約2300万人の大クルディスタンの前身として、イラク国内に独立クルド国家を形成することに成功していればイラン、イラク、シリアからトルコに至る地域全体を、2003年に、サダム・フセインが大量破壊兵器を保有しているという偽の証拠をでっち上げて以来、ペンタゴン・ネオコンが涎がでるほど望んでいる実に巨大な戦争に陥れていたはずなのだ。

2003年の対サダム・フセイン戦争推進のためのロビーとして、アメリカ国内で、イラクでの戦争に対する国民の支持を煽り立てるため、でっち上げを利用するムーブ・アメリカ・フォワード(MAF)を作ったのと同じカリフォルニア州のPR会社、ルッソ・マーシ & ロジャースが、2005年以来、バルザニ一族が、キルクークの石油は独立クルディスタンの一部であるべきだという考え方をアメリカ国内で宣伝するのに起用していたPR会社だというのも興味深い。

一カ月後…

一カ月後、イラク・クルドの光景は一体どれほど変わっただろう。明らかに強力な反バルザニ派クルド人の支援を受けた電撃的な軍事行動で、バグダッドの軍が、2014年以来違法にバルザニの部隊に占領されていたキルクークと主要油田を奪回した。

これはつまり、バルザニとテルアビブの“独立”イラク・クルディスタンにとっての財政上の鍵、キルクークとバイハッサン油田の約120万バレル/日の石油収入が、もはやバルザニ・マフィアの手中にはないことを意味している。

2014年、何十万人ものヤズィーディー教徒やアッシリア人キリスト教徒を家から追い出して、バルザニ一派がキルクークの石油豊富な地域を支配して以来、アメリカの石油権益はバルザニが権力を強化するのを支援してきた。エクソンモービルのCEOとして、レックス・ティラーソンは、2014年以降、バグダッド政府に逆らって、アメリカによる独立した石油豊富なクルディスタン準備の明らかな一環として、シェブロンとともにイラクのクルド地域に、投資した。

当初、バルザニの、キルクーク石油を奪うための企てによって助長された、2014年以降のイラクとシリアに対するISISによる征服の混乱のさなか、バルザニ一族は、トルコ大統領エルドアンの家族と、石油をトルコ・パイプライン経由でイスラエルに売り、バルザニ一族が何十億ドルも稼ぐ違法取り引きをした。2015年8月、エルサレム・ポストは、77%ものイスラエル石油輸入が、クルド人が占領するキルクーク地域の、トルコのジェイハンから、イスラエルのアシュケロン石油港までのパイプラインによるものだと報じた。

バルザニの93%の独立賛成投票という大げさな宣言の後、イラク政府は、トルコやイランを含めた他の政府同様、投票は違法だと宣言した。バグダッドは素早く動き、イラク・クルド地域に経済制裁を課した。エルドアンのトルコは、クルド独立が、少数派とは言え、シリアとイラクの国境地帯の数多いトルコ・クルド人に広がるのを恐れ、クルド・パイプラインの流れを止めた。

最近亡くなったジャラル・タラバニの反政府派クルディスタン愛国同盟(PUK)とバグダッドは秘密交渉を行っていた。PUKは、住民投票に反対で、キルクークをほぼ支配していたのは、この兵士たちだった。

最近亡くなったジャラル・タラバニの息子バフェル・タラバニによれば、イラク軍が、イラク軍とシーア派のハシュド・アルシャービ民兵との共同作戦で、キルクーク奪還のために動こうとする直前、PUKが支配するペシュメルガ部隊を市から平和的に撤退させるバグダッドとの合意がまとまり、対話への道が開け、何千人もの命を救われた。結果に関する明らかな警告にもかかわらず住民投票を進めたバルザニの判断を、タラバニは“大失敗”と評している。

10月29日、イスラエルが支援した住民投票策略の完全な失敗を認めて、マスード・バルザニは、イラク・クルド地域(違法な)議長を辞任するつもりだと発表した。

ロシアの石油地政学G

ここ数ヶ月、イラクとシリア・クルド地域の地政学的エネルギー地帯での戦略的変動を起こしている、ほとんど目立たないながら、極めて重要な要素は、ロシア、具体的にはロシアの巨大国営企業ロスネフチだ。

9月25日のイラク・クルド人住民投票のすぐ後、多くの人々を驚かせて、協定調印の二日前、10月18日、筆者も出席していたイタリアでの会議でのセチン発言によれば、ロスネフチCEOイーゴリ・セチンは、ロスネフチがイラク・クルディスタンの主要石油パイプラインの支配権を購入することに合意し、自治地域への投資を40億ドルに増やすと発表した。

ロスネフチは、パイプラインの能力を、950,000バレル/日にまで増やす計画だ。協定のもとで、ロスネフチが、60%という過半数を取得し、残りは現在の事業者、アルビルのクルドKARグループが保有する。クルド・パイプラインに対する35億ドルの投資に加えて、ロスネフチは、今年早々、財政危機緩和のため、地域クルド政府に、12億ドル貸しており、ロシアは、イラク・クルド地域における非常に大きな最大外国投資家となっている。

ベイルートのアルマスダル・ニュースの報道によれば、同日、10月19日、石油とガスが豊富なシリア・デリゾール州で継続中の戦争で、アメリカの兵器と訓練によって大いに支援されていたクルド人のシリア民主軍(SDF)が、豊富なガス田を、ロシア地上部隊の兵士に引き渡すという、驚きの取り引きをした。

クルドのSDFが、9月23日に、ISISから支配権を奪ったばかりのアルタビヤ・ガス田を引き渡すことに同意したという報道は、シリアとイラク両国での石油とガス開発、もちろん、クルドでの開発においても、ロシアの小さいとは言いがたい役割を示唆している。以前、アメリカのコノコ社が運営していたアルタビヤ・ガス田は、シリアのあらゆるガス田で最大の能力を誇り、日産1300万立方メートルの天然ガスを生産可能だ。アルマスダル・ニュースの報道は、ロシアは、支配権をシリアのダマスカス政府に返還する予定だという。協定は、ロジャバのクルド自治区に駐在するミハイル・ボグダノフ外務次官、大統領中東特使と、北部の都市カミシリで、クルドとシリア指導部との秘密交渉の成果だ。

10月25日、イラクのハイダル・アル=アバーディ首相は、アンカラで、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談したが、これは両国間の大きな雪解けだ。アメリカ-イスラエルに支援されたバルザニのクルディスタン独立策略は完璧に裏目に出た。またしても、ワシントンの地政学的愚行と、ネオコンの戦争熱が、従来、地政学的な敵だった国々を、わずか三年前には到底想像できなかった形で協力させるよう追いやったのだ。

ロシアは、地政学チェスの戦いを抜け目なく演じたのだ。モスクワは、もしロスネフチが、イラク・クルド・エネルギー経済で切り札を持てば、クルド人には、トルコ経由で石油を輸出する以外の選択肢がないことを知っている。二年前、エルドアンがシリア上空でのロシア戦闘機撃墜を巡って、ロシアに和解を提案するまで、トルコは、バッシャール・アル・アサド政権に反対するISISに資金を供与し、同時に、トルコ国有企業を経由して、シリアからの石油輸出を手助けしていたと報じられている。シリア内のムスリム同胞団、ISISや他のサラフィー主義テロ集団への資金提供で、カタールは何十億ドルも費やしていた。イラク・ガスについて、今やトルコは、ロスネフチと、ロシアの支援で、バッシャール・アル・アサドがしっかり定着している中、ダマスカスと交渉しなければならない。そして、トルコはそうしているように見える、アンカラとワシントン間の敵対心の増大という理由で。

ワシントンにとっての更なる失点は、カタールを巡る展開だ。昨夏、ワシントンとイスラエルが、頼りにならないサウジアラビアを、イランを狙ったスンナ派石油国家(プラス・イスラエル)“アラブNATO”を創設するというばかばかしい発想に追い立てて以来、その“アラブNATO”は最初の行動として、元湾岸協力会議の同盟国で、ムスリム同胞団に支持されているカタールに対して経済制裁を課した。カタールがサウジアラビアに標的にされたのは、EU向けの共通ガス経路構築で、以前の大敵イランに、公然と協力を求めたのが理由だ。今やカタールは、サウジアラビアが反対する新たな地政学同盟、イラン、トルコ、ロシアと中国と協力している。

ロシアは、イラクとシリアのクルド地域の真ん中に身を置き、大クルディスタンとNATOが支配する大中東という英米とイスラエルの計画に対する鮮やかな政治クーデターをなし遂げたのだ。

王手! ワシントン。あなた方は中東を失ったのだ。ロシア兵器を要求するためのサウジアラビア国王による前例の無い最近のモスクワ訪問が示唆しているように、ロシアとサウジアラビアやクウェートで更に事が進展するのは、時間の問題に過ぎない。

D.J. トランプと初心者の義理息子、36歳の“上級顧問”ジャレッド・クシュナーの周囲のネオコン連中や益々痛々しいエクソンモービル国務長官レックス・ティラーソンは、酷い一味だ。世界は連中の破壊戦争にうんざりなのだ。新たに作り上げるべき頃合いだ。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、本記事は、オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/11/04/moscow-outmaneuvers-washington-s-kurdistan-project/
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クルドの様子、素人には良くわからない。
様子を理解したくて、『私の闇の奥』の記事を毎回拝読している。
最新記事は、ロジャバ革命の命運(7)

ゴルフ、全くできない。ルールも知らない。テレビ放送、ぼんやり眺めたことはあるが、選手もほとんど知らない。が、最近の後方一回転画像だけは何度か見た。

腕前の極端な差、二者の関係を象徴していそうだ。
ポンコツ兵器を法外なお値段で引き取らせていただきます。二国間貿易協定は?

孫崎享氏の今日のメルマガ題名

日本の大手メディアはかつてのソ連紙のプラウダや国営テレビより酷くなったのでないか。公平を装いながら、安倍首相に都合の悪い事はカット。日米首脳会談の目玉はゴルフ。個人的絆を強めたと報ずるのに、安倍首相後方一回転事件は報道なし。

日刊IWJガイドの一部をコピーさせていただこう。

※【岩上安身のツイ録】米国の軍産複合体は「北朝鮮特需」にわきかえり、喜色満面。米国は核のために1兆2000億ドルの戦時予算。これで「東アジアで戦争など起こらない」と思っている人がいたらどうかしている 2017.11.8
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/404844

※【岩上安身のツイ録】「武士の国」と持ち上げられて、日本は米国の「鉄砲玉」に!? 自発的隷従にひた走る「緩衝国家」としての日本の異常に迫る! 近日中に伊勢崎賢治氏と布施祐仁氏にインタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/404520

2017年10月11日 (水)

ISISとSDFというアメリカの大ウソ-‘クルディスタン’と新たなガス戦争

2017年10月4日
F. William Engdahl

最近の主要欧米マスコミの見出しは、シリアのデリゾール県周辺の主要天然ガス田攻略を、あたかも、それがシリアの勝利であるかのごとく称賛している。典型的な見出しはこうだ。“SDF、シリア・ガス田をISISから奪還。”本来のガス田所有者、シリア国が貴重な経済的資源を、ISISテロリストから奪還するのに成功したことを意味する単語“奪還”に注目願いたい。現実には、逆なのだ.

ダマスカスのアサド政権ではなく、ペンタゴンとイスラエルIDFや他のバッシャール・アル・アサドのダマスカス政権に敵対的な連中に支援されているクルド・シリア民主軍(SDF)が、元々テキサス州ヒューストンのコノコ石油が開発したシリアの主要ガス田を支配したと発表したのだ。作戦に関する欧米マスコの標準的な報道は、“アメリカが支援するシリア部隊が、石油の豊富なガス田地域のコノコ・ガス工場を「イスラム国」から奪い、過激派戦士から重要な収入を奪った”という線に沿っている。

この描写の背後には、アメリカ・ペンタゴン部隊が、ISISテロ集団とSDFの両方の導き手であることが露顕した醜い真実がある。2014年以来、ISISがデリゾール県と、その石油とガス田を占領し、アサド政府から収入とエネルギーの主要源の一つを奪っていたのだ。

9月24日、ロシア国防省が、都市デリゾールの北、ISIS戦士が配備されている場所の、アメリカ軍特殊部隊の機器を示す航空写真を公開した。写真は、アメリカ軍部隊が、クルド・シリア民主軍(SDF)の自由通行を認めて、「イスラム国」テロリストの戦闘隊形を通り抜けることを可能にしている、とロシア国防省は声明で述べている

“ユーフラテス川左岸沿いにデリゾールに向けて、ISIS戦士による抵抗無しに、SDF軍部隊は移動している”と声明にある。

モスクワ国防省声明は更にこうある。“アメリカ軍の拠点が、ISIS部隊が現在配備されている場所にあるにもかかわらず、戦闘前哨基地が組織されている兆しさえない。”明らかに、アメリカ軍要員は、ISISが支配する領土の真ん中で、絶対安全と思っているのだ。

ダマスカスを本拠とするフランス人中東専門家ティエリー・メイサンはこう書いている。“8月、ペンタゴンは、主に旧ソ連製の5億ドルの兵器と弾薬の購入と輸送入札を発表した。最初の200台のトラックは、9月11日と、19日、イラク・クルディスタン経由で、聖戦士たち(つまりISIS-筆者注)に攻撃されることなく、ハサカ県のYPGに到着した。”

アメリカとイスラエルが支援する封建的独裁者、マスード・バルザニの下、イラク・クルド人が、イスラエルのネタニヤフと、黒幕として、ワシントンが公然と支持する動きである、イラク・クルディスタン“独立”宣言支持の92%の賛成投票をしたばかりと報じられている、イラク国境に近いシリアの石油とガス埋蔵の戦略的地域を確保するため、アメリカが訓練し、武器を与えているクルドSDF軍部隊も、ISISも、アメリカが区別なく利用しているアメリカの代理であることが、これで確認できる。ロンドン・フィナンシャル・タイムズの報道によれば、既に2015年、イスラエルは、イスラエル石油の77パーセントにもあたる量をバルザニが支配するイラク・“クルディスタン”から輸入していた。

イラク、シリアや、NATO加盟国トルコさえ、そして究極的にはイランからも、領土を切り取って作り出すアメリカとイスラエルが支援する独立クルディスタン国家という最初、2006年、アメリカのArmed Forces Journal記事で概要が説明されたペンタゴンの長期計画が、今、明るみに出つつある。これまで、地域の小国乱立化計画にとっての主要障害たる正当に選挙で選ばれたバッシャール・アル・アサド政権を退陣させるためのアメリカが後援し、主としてサウジアラビアが資金供給している6年以上にわたる戦争の間、これは、ほとんど闇の中に隠されていた。

対テロ戦争か、テロによる支援を受けた戦争か?

ペンタゴンは、アメリカ政府は、ISISテロリストを破壊するため、シリアで戦争をしているとウソをついている。ちなみに、アメリカの侵略、主権国家に対する敵対的侵略は、国連憲章に違反するので、国際法のもとで違法、ウソに過ぎないことが完全に暴露された。ペンタゴンとCIAと、その様々な殺人のため雇われた私的傭兵が、何度も非難されている通り、アサドを打倒し、戦略的石油とガス埋蔵とパイプライン経路を支配する取り組みの中、イラクとシリアのアルカイダから、ISISを作り出したのだ。単にシリアのみならず、欧州連合やアジアにとってのエネルギーの未来が危機に晒されているのだ。

連中の他の選択肢が失敗した後、シリアの主要エネルギー回廊の支配権を得るためシリア・クルド人を利用するというのは、決して‘狂犬’マティス大将指揮するペンタゴンの行き当たりばったりの思いつきではない。この計画は、少なくとも、アメリカのArmed Forces Journalに掲載された、ラルフ・ピーターズ中佐による2006の記事にまでさかのぼる。その中で、ピーターズは、第一次世界大戦後の全中東国境を根本的に描き変える計画の概要を説明していた章で、ピーターズはこう主張している。“ディヤルバクルから、タブリーズにまで広がる自由クルディスタンは、ブルガリアから日本までの間で、最も親欧米な国となろう。”彼は更にこう主張している。“バルカン山脈とヒマラヤとの間で、最も明白で不当な悪名高い不正な土地は、独立クルド人国家の欠如だ。2700万人から3600万人のクルド人が、中東の隣接する諸地域で暮らしている。” ピーターズは“ほぼ100パーセントのイラク・クルド人が独立賛成投票するはずの”イラク・クルド人による、あり得る独立住民投票についてさえ語っていた。反対投票する有権者を、バルザニ族の悪漢、“賛成投票しろ、さもなくば”と激しく恫喝したという報道の中まさにそれが行われ、ソ連風の結果は、92%独立賛成だった。家族あげて行っている汚職行為によって、バルザニ本人が蓄財した資産は何十億ドルもあると報じられている。議会が辞任を要求した後、いかなる法的権能もないまま、2015年以来、彼は大統領として支配している。

今年夏、ハンブルクG20サミット前に、アメリカ大統領は、シリアや中東での聖戦テロに対するCIAとペンタゴンの戦争に対する資金を削減すると発表した。現在、明らかになっているのは、その代わり、実際は、2015年9月に、ロシアが介入して以来、聖戦傭兵が酷く敗北しつつある戦争で、ISISや他のテロリストを訓練し、連中をアサドとの戦闘に送り出す代わりに、アメリカ資金は、いわゆるシリア民主軍(SDF)というクルド軍事旅団に振り向けられている。

トランプの発表後、重機関銃、迫撃砲、対戦車兵器、装甲車輛やエンジニアリング設備を含むアメリカが供給する兵器の膨大な貨物がクルドSDFに送られた。今年5月、トランプは、クルドSDF戦士に武器を与える許可に署名した。6月までに、軍事援助物資を搭載した約348台のトラックが、クルド集団に渡されたと、トルコのアナドル通信は報じている。この報道機関データによれば、集団に引き渡すべきペンタゴン兵器リストには、ロシア、あるいはアメリカ製の12,000丁のカラシニコフ・ライフル銃、6,000丁の機関銃、3,000機の擲弾発射筒と約1,000機の対戦車兵器が含まれている。

クルドSDF部隊に対するこれらアメリカ武器輸出が、アサドの軍隊がデリゾール周辺の石油とガスの豊富な土地を奪還するのを防ぐための、バッシャール・アル・アサドのダマスカス・シリア・アラブ軍に対する新たな戦争を狙ったものであることは明らかだ。

9月始め、ヒズボラの支援と、ロシアによる上空援護を得て、アサド軍部隊は、三年間にわたるISISによる、シリアの石油とガス埋蔵の中核、重要な都市デリゾール封鎖をとうとう解いた。同時に、アメリカが支援し、今やアメリカの武器で重武装したクルドSDFが、デリゾール北の豊富なガス田を占領した。ISIL(ISIS/IS/ダーイシュ)掃討を目指す有志連合担当のブレット・H・マガーク大統領特使が、8月18日、以前、賄賂をもらって、ISISへの忠誠を誓った現地部族指導者たちと会談した。今や連中は金につられて、同じアサドに対し、アメリカ・クルドSDF部隊を支援する立場に変わったと報じられている。

つい最近、アメリカは、元ISISテロ戦士、アフマド・アブ・ハウラを、アメリカ特殊部隊が支配する新たに立ち上げたデリゾール軍事評議会の司令官に仕立て上げた。アブ・ハウラは、有罪判決を受けた自動車泥棒で、ゆすり屋で万能の凶悪犯だ。金が入る限り、ISISからSDFへの転向もかまわないのだ。

だが、ロシアの空軍力による支援を受けたシリア・アラブ軍と連合軍による最近の成功のおかげで、戦闘は、決して世界平和を助長するようなものではないアメリカとロシアとの直接対決へと変わりつつある。彼らはその歴史で繰り返しいるように、シリアとイラクのクルド人は、欧米列強のゲームの駒に利用されている。全中東の膨大なエネルギー資源の完全支配のため、そして、それによる世界の大半を支配するため。無意味で冷酷な虐殺が、多くの人命を奪い続けてからの話だが、究極的にゲームは破綻する。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/10/04/the-big-isis-and-sdf-lies-of-the-us-kurdistan-and-new-gas-wars/
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2015年2月13日に掲載した記事 中東国境描き直し計画: “新中東”プロジェクト とつながっている。そちらもお読みいただけると有り難い。

大本営広報部大政翼賛会の呆導番組で、投票先を選ぶのが困難ですやら、選び方やらをのたまうのを見て、夜の大本営広報部も見る気を失った。こんなに明白な選挙はない。

今回が戦後最後の選挙。以後、侵略戦争参戦の本格化が始まる。

自滅党(プラス・カルト宗教集団)と絶望を合計すると簡単に憲法が破壊できる人数、緊急事態条項導入も実現するだろう。

外国の知人にぼやいた所、「そうなったら私の田舎で暮らせばよい」と言われた。
冗談でない状況が恐ろしい。

西福寺の奪衣婆画像をご紹介させていただこう。

淨勝寺の奪衣婆画像もご紹介させていただこう。

ウソをつくと閻魔様に舌を抜かれる、と子供時代聞いていて、多少信じていた。
呼吸をするようにウソをつく与党ゆ党政治家連中を見る限り、閻魔様、いそうもない。

日刊IWJガイド「いよいよ『憲法改正』がかかった天王山の総選挙が公示! 安倍総理の第一声! ところが自民党員以外の聴衆を『排除』!!/希望の党・小池百合子知事の人気に明らかな『陰り』!? 街のリアクションが意外なほど薄い!/改憲がかかった今回の総選挙、共産党は野党共闘のため立憲民主党に大幅に譲歩! 岩上安身による日本共産党・山下芳生副委員長インタビュー」2017.10.11日号~No.1853号~

2017年9月21日 (木)

ロシアと中国の金オイルダラー

F. William Engdahl
New Eastern Outlook
2017年9月13日

今日の状態をもたらした、1944年のブレトン・ウッズ国際通貨体制は、率直に言って、世界の平和と繁栄にとって最大の障害だ。現在、中国は一層ロシアに支援され、ユーラシアの二大国は、世界の貿易と金融に対するアメリカ・ドルの専制に対する極めて実行可能な代替策を作り出すべく決定的な措置をとりつつある。ウオール街とワシントンには嬉しくない話だが、彼らは無力で阻止できない。

第二次世界大戦が終わる直前、ウオール街の主要な国際銀行の助言を得て、多くの人々が間違って新たな金本位制と思い込んでいるものの草案をアメリカ政府が考えた。実際には、それは他の全ての通貨国際通貨基金加盟国通貨が、ドルに対して価値を固定されるドル本位制だった。そしてアメリカ・ドルは金一オンス、35ドルの価値で固定された。当時ワシントンとウオール街が、そうした制度を押しつけることができたのは、戦争と、それに関連した進展の結果、連邦準備金制度理事会が世界の貨幣用金の約75%を持っていたおかげだった。ブレトン・ウッズで、中央銀行が保有する世界貿易の準備通貨としてのドルが確立した。

不完全なドル本位制の断末魔の苦しみ

1960年代末には、ベトナム戦争の経費や他の愚かな支出によるアメリカ連邦政府財政赤字が膨れ上がり、ドル本位制は深刻な構造的欠陥を示し始めた。復興した西ヨーロッパと日本は、再建の為の資金調達に何十億ドルも必要ではなくなった。鉄鋼から自動車に至るアメリカ基本産業と基本インフラが次第に陳腐化したため、アメリカ製造業より高い効率で、ドイツと日本が世界的輸出経済となった。ワシントンは、増大する世界貿易の不均衡を改めるため、金に対してドルを大幅に切り下げるべきだったのだ。そうしたドル切り下げで、アメリカ製造業輸出収入を押し上げられ、貿易不均衡が軽減していたはずなのだ。それが本当のアメリカ経済を大きく推進させていたはずだった。ところがウオール街の銀行にとって、それは莫大な損失を意味していた。そこで、その代わりに、ジョンソンと、更にニクソン政権は、益々多くのドルを印刷し、実質的にインフレを世界に輸出した。

とりわけフランスとドイツの中央銀行が、ワシントンが耳をかさないことに業を煮やし、アメリカ連邦準備金制度理事会に、1944年のブレトン・ウッズ協定通り、手持ちのアメリカ・ドル準備を、一オンス35ドルで交換するよう要求した。1971年8月、水増しされたアメリカ・ドルの金兌換は危機に瀕し、主席財務次官のポール・ヴォルカーが、ニクソンにブレトン・ウッズ体制を破棄するよう助言した

1973年に、ワシントンが金の自由取り引きを認め、金はもはや堅実なアメリカ・ドルの裏付けではなくなった。それどころか、1973年10月のでっち上げられた石油価格ショックで、石油のドル価格がわずか数カ月で400%も高騰し、ヘンリー・キッシンジャーが当時そう呼んだオイルダラーを生み出した。

経済のために世界は石油を必要としている。1975年に、ワシントンは、サウジアラビア君主体制との取り決めで、アラブOPECが、アメリカ・ドル以外の通貨では、一滴の石油も世界に売らないことを保証させた。ドルの価値は、ドイツ・マルクや日本円などの他の通貨に対して急騰した。ウオール街の銀行はオイルダラー預金であふれた。ドル・カジノが開かれ、運営され、それ以外の国々は金をだまし取られる羽目になった。

著書『Gods of Money: Wall Street and the Death of the American Century』で、1970年代、チェースやシティ・バンクやバンク・オブ・アメリカなどのニューヨークの主要国際的銀行がどのようにして、アラブ石油の利益を、オイルダラーを使って発展途上世界の石油輸入諸国にリサイクルし、いわゆる第三世界の債務危機の種をまいたかを私は詳しく書いた。奇妙なことに、デイヴィッド・ロックフェラーとロックフェラーのチェイス・マンハッタン銀行の子分、まさに同じポール・ヴォルカーが、今度は、1979年10月、連邦準備金制度理事会議長として、連邦準備金制度金利を非常に高くして、1980年の債務危機を引き起こしたのだ。彼は、それはインフレを止めるためだとウソをついて主張した。実はドルとウオール街銀行を救済するのが狙いだった。

控えめに言っても、現在のドルは奇妙な現象だ。1971年以来、アメリカ合州国は、第一番の産業国家から借金で膨れ上がった巨大な投機カジノへと変わってしまった。

過去九年間、米国の市中銀行が連邦準備銀行に預けている資金の金利が、ゼロと一パーセントの間にあるという現代史未曾有の状態で、連中の金融上の不正行為と残忍な強欲が、2007年サブプライム危機と、2008年の世界金融の津波を生み出したウオール街の主要銀行は新たな投機バブル構築に取りかかっている。借金で膨れ上がった都市に対し、緊急に必要なインフラや他の実体経済の生産的手段に貸し出すかわりに、連中はもう一つの途方もない株式市場バブルを作り出した。主要企業は低利の融資を利用して自社株を買い戻して、“経済回復”誇大宣伝と神話で上がっているウオール街市場株価に拍車をかけている。2008年末以来、S&P-500株価指数は320%上がった。こうした紙の株が本当のアメリカ経済が320%成長したがゆえに上がったわけではないと私は請け合おう。

アメリカの家計は、ここ数十年毎年実質収入が減っている。1988年以来、インフレが着実に進み、実質収入が減少する中、平均世帯収入は停滞している。アメリカ人は史上これまでなかった以上に借金せざるを得ない。連邦政府債務は、手に負えない20兆ドルで、いつまで続くか全く見当はつかない。アメリカ産業が閉鎖し、製造を海外に移転するのを“外注”と婉曲表現している。 後に残されたものは、何百万人もの人々が、破綻せずにいるためだけの目的で、二つあるいは三つものパート仕事を掛け持ちする、大量の負債を抱え、腐敗し解体された“サービス経済”だ。

完全崩壊からドルを救っている唯一の要素はアメリカ軍と、世界経済略奪を推進するため、欺瞞的なNGOの世界中へのワシントンによる配備だ。

2010年、連中がユーロ圏でギリシャを使って行ったように、ワシントンの卑劣な手口とウオール街の策謀が危機を作り出すことが可能な限り、中国や日本やロシアなどの世界貿易での黒字国には、貿易で稼いだ余剰ドルの大部分で、アメリカ国債-財務省証券を更に買い入れるしか現実的な代替案はない。ワシントンとウオール街はほくそえんでいた。連中はF-16やエイブラムス戦車よりも価値あるもので裏付けられてはいないドルを無限に印刷できたのだ。中国やロシアや他のドル公債保有国は、米国債を購入することで、実際は、自分たちを狙ったアメリカの戦争に資金供給をしているのだ。当時、実行可能な代替選択肢はほとんど存在していなかった。

実現可能な代替案出現

今や皮肉にも、1989年以降もドルの人為的延命を許してきた二つの外国経済、ロシアと中国が、現在のドルの不当な覇権的役割に取って代わり得る、実現可能な金の裏付けがある国際通貨と、可能性として、更にいくつかの同様な通貨という最も恐れられていた代替案を注意深く明らかにしつつある。

普通なら典型的にはドルやユーロによるはずの両国中央銀行の外貨準備を積みますため、ロシア連邦も中華人民共和国も、数年にわたり、膨大な量の金を購入してきた。最近まで、一体何のためなのか明らかではなかった。

数年にわたり、金市場では、金現物の最大の購入者が中国とロシアの中央銀行であることが知られていた。ワシントンにより強化される経済制裁や貿易戦争での敵意に満ちた言辞のさなか、自国通貨への信頼性を生み出す以外に、一体どれほど深遠な戦略があるのか明らかではなかった。

今、一体どういう理由なのかが明らかになった。

中国とロシアは、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)や上海協力機構(SCO)ユーラシアのパートナー諸国主要貿易相手国と共に、ドル世界に対する新たな代替通貨制度の仕組みを完成しかけている。

現在、創設メンバー国の中国とロシアに加えて、SCO正式加盟国には、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンと、より最近ではインドとパキスタンがある。30億人を遥かに超える人口、世界の全人口の約42%が、整合的で、計画された、平和な、経済、政治協力としてまとまるのだ。

SCO加盟諸国に、正式加盟国として加盟希望を表明した公式オブザーバ諸国である、アフガニスタン、ベラルーシ、イランやモンゴルを加えれば、世界地図を一目見るだけで、新興SCOの素晴らしい可能性がわかる。トルコは、スリランカ、アルメニア、アゼルバイジャン、カンボジアやネパールと同様にSCO加盟申請を検討している公式対話国だ。これは率直に言って、桁外れだ。

BRIと、金に裏付けられたシルク・ロード

最近まで、ワシントンのシンクタンクや政府は、SCOなどの出現しつつあるユーラシア機構をあざ笑っていた。広大な陸塊内の隣接する国々で構成されているわけではないBRICSとは違い、SCOグループはユーラシアと呼ばれる地理的実体を構成している。2013年に、カザフスタンでの会合で、習近平中国国家主席が当時新経済シルク・ロードと呼ばれるものを提案した際、欧米でこれを真剣に受け止めたものはごくわずかだった。これは現在は一帯一路構想(BRI)という公式名称だ。現在、世界はBRIの規模を本気で受け止め始めている。

中国とロシアとユーラシア経済連合グループの国々の経済外交が、広大な新市場を結びつける先進的な高速鉄道、港湾、エネルギー・インフラの実現を狙っており、現状の勢いで行けば、十年以内に、借金が膨れ上がり、経済的に停滞しているEUと北米というOECD諸国のあらゆる経済的可能性をすっかりかすませるのは明白だ。

ユーラシアの国々を、ドルと、そして彼らがドルに依存していることにつけこんだアメリカ財務省による更なる経済制裁や金融戦争に対する脆弱さから解放する戦略は、これまで絶対に必要でありながら、明らかではなかった。これがいま起きようとしているのだ。

9月5日、中国厦門での年次BRICSサミットで、現在の世界経済に対するロシアの見方として、ロシアのプーチン大統領は簡潔で非常に明確な発言をした。彼はこう述べた。

    “新興諸国経済の増大しつつある重みに対して、適切な配慮をしない世界的な金融と経済構造の不公平感を巡るBRICS諸国の懸念を、ロシアも共有している。我々はパートナーたちと協力して、国際金融規制改革を推進し、限られた数の準備通貨による過剰な支配を克服する用意がある。”

私が知るかぎり、通貨に関して、プーチン大統領は決してこれほど明示的ではなかった。北京が明らかにした最新の金融構造の文脈でまとめて見ると、世界が新次元の経済的自由を享受しようとしていることが明らかになる。

中国元建て原油先物

日経アジアレビュー記事によれば、中国は金兌換可能な中国元建て原油先物契約を立ち上げようとしている。これは中国による過去二年間の他の動きとあいまって、ロンドンとニューヨークto上海に対する実行可能な代替案で、実に興味深くなってくる。

中国は世界最大の石油輸入国であり、圧倒的大半は依然アメリカ・ドルで支払われている。もし新たな元石油先物契約が広く受け入れられた場合、中国が世界最大の石油輸入国であることを考えれば、最も重要なアジアを本拠とする原油石油ベンチマークになり得る。これは、現在まで、ウオール街に、目に見えない膨大な優位を与えているウオール街が支配する二つの石油ベンチマーク契約、北海ブレント原油と西テキサス原油石油先物に挑戦することとなる。

中国と、特にロシアを含む石油取り引き諸国によって、もう一つの壮大な誤魔化し操作の手段が消滅する可能性がある。最近、IMF SDRバスケットの構成通貨に選ばれた元での石油先物契約取り引きの上海における導入は、特に石油先物は金兌換が可能なため、地政学的な力の均衡を、大西洋両岸の世界からユーラシアへと、劇的に変えかねない。

2016年4月、金取引所の新センター、世界の金現物取り引きの中心地になるべく、中国が本格的に参入した。現在、中国は、BRICSメンバー仲間の南アフリカを遥かに超え、ロシアが第二位の世界最大の産金国だ。

中国は、香港のすぐ北の珠江デルタにある人口約1800万人の都市深センの隣、前海自由貿易区に巨大な貯蔵センターを作り上げた。今、中国は、保税倉庫、取引所の立会場と関連する事務所地域もある恒久的な金貯蔵施設建設を完了しつつある。香港を本拠とする105年の歴史を持つ中国金銀業貿易場が、中国最大の国営銀行で最大の金輸入銀行である中国工商銀行ICBCと、前海貯蔵センターを構築する共同プロジェクトに参加している。これで、2014年末、全米民主主義基金のようなワシントン製の人をあざむくNGOが、香港で反北京カラー革命たる雨傘革命を作り出そうとして失敗した理由が明らかになってくる。

金の裏付けがある中国元で取り引きされる新たな石油先物契約が加わったことで、中東主要OPEC加盟諸国でさえ、自国の石油に対して、数カ月前のトランプのリヤド訪問後にカタールが経験したような地政学的リスクがともなう粉飾されたアメリカ・ドルより中国元を好んで劇的移行をもたらすだろう。ロシア巨大国営石油企業ロスネフチが、中国の国営石油企業中国華信能源有限公司が、ロスネフチ株14%をカタールから購入したと発表したのも注目に値する。あらゆることが一つの極めて整合した戦略としてまとまり始めている。

ドルの絶対的支配権は、ひどい断末魔の苦しみ状態にあり、別名トランプ大統領として知られているその長老連中は現実否認状態にある。一方、世界の分別ある人々は建設的で平和的な代替案を構築しようとしている。それは公正なルールのもとで、ワシントン加盟にすら開かれている。何と寛大なことだろう?

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/09/13/gold-oil-dollars-russia-and-china/
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宗主国大統領国連演説、とんでもないが、輪をかけたたわごとを聞かされる悲しさ。

大本営広報部、夜、アナウンサー氏が演説に疑問を投じたのには驚いた。

日刊IWJガイド「言語道断の暴挙!―― 所信表明直後に解散、あるいは、所信表明もしないで国会を解散する!? 憲法無視、国会軽視の安倍政権! 立憲4野党は候補者の一本化へ向けた協議を進める!/トランプ大統領の国連総会での演説に会場がざわめき!『北朝鮮を完全に壊滅するほか選択肢はなくなる』」2017.9.21日号~No.1833号~

2017年9月17日 (日)

ロシアと中国間の金取引 - ドル離れに向けて前進?

スプートニク、スカイプ・インタビュー書き起こし、2017年9月6日
ピーター・ケーニッヒとスプートニク
Global Research
2017年9月7日

ロシア最大の銀行スベルバンクは、2018年に中国への金供給を10-15トンまで増やす計画だと、スベルバンクCIB銀行投資部門長がスプートニクに語った。

“7月、スイスにある我々の子会社銀行が、上海株式市場で金取引を開始した。試験的取り引きで、200キロ[440ポンド]の金の延べ棒を中国金融機関に提供した。今年、我々は更に約3-5トンの金を中国に供給する予定だ。来年、中国への供給を、10-15トンに増やす予定だ。たぶんこの数値も超えるだろう”とウラジオストックでの第三回東方経済フォーラム(EEF)に先立ち、イーゴリ・ブランツェフが述べた。

経済評論家ピーター・ケーニッヒは、これらの措置の重要性と、エネルギーと通貨市場に対してありそうな影響に注目している。ピーター・ケーニッヒはGlobal Researchの常連寄稿者。

スプートニク: 中国に対する金供給増加というスベルバンク計画の背後に一体何がありそうなのか、ご説明いただけますか?

ピーター・ケーニッヒ: これはロシアと中国の間の経済・貿易協定の延長に過ぎません。最初のそうした公式取り引きは、2014年の約250億ドル相当、というか1500億元の通貨スワップ協定でした。

両国の通貨、ルーブルも元も、100%金の裏付けがあることを忘れないように。実際、ルーブルは、約二倍の金の裏付けがあります。

中国・ロシア経済協力も貿易協定も両国通貨も、金で裏付けられているのは、より大規模な既にかなり進んでいる両国経済のドル離れ計画の一環です。言い換えれば、ロシアと中国や上海協力機構(SCO)全体もアメリカ・ドル覇権から急速に抜け出しつつあります。

現実を見つめましょう。欧米通貨制度丸ごと、基本的に詐欺です。民間で作り、民間が所有している、国際決済制度丸ごと、完全な民間組織である連邦準備制度理事会と、BIS(スイスのバーゼルにある国際決済銀行 - 中央銀行の中央銀行とも呼ばれる)に支配されています。あらゆる国際送金や支払いは、ウオール街の銀行を経由しなければなりません。これがワシントンの命令通りに振る舞わない国々をアメリカが“制裁”できる唯一の理由です。これは違法で、いかなる国際法にも対抗できないはずのものです。

ところが国際裁判所もワシントンに支配されているので、アメリカが世界中における犯罪的経済活動の責任を問われる可能性はありません。少なくとも今の所は。少なくとも、欧米のドルを基本とする通貨制度が世界市場の支配権を持っている限りは。だが、これも急速に変わる可能性があります。中国とロシアは、欧米経済からの完全独立に向けて急速に動いています。

厦門で終わったばかりのBRICSサミットは、諸国間や他のSCO諸国との経済協力強化が、欧米の通貨覇権にとっての更なる打撃になるという他の明白な前兆も示しています。

今やSCOとBRICS諸国は、世界の人口の約半分を占め、世界のGDPの三分の一を支配しています。彼らは生存のために西欧を必要としてはいません。その逆です。彼らはこの詐欺的なドルを基本とする‘独占’を容易に打ち破ることが可能です。しかしBRICSやSCOに参加したいであろう、あらゆる新興諸国の経済は、依然相当程度アメリカ-ドルに依存しているので、慎重かつ徐々に行わねばなりません。こうした国々の準備は、依然ほとんどドル建てです。そして、もし欧米のシステムが急速に崩壊すれば、そうした国々は大損することになるでしょう。

スプートニク: 中国の積極的な金準備増大の理由は一体何でしょう?

PK: これは彼らの通貨を守るための一時的な措置かも知れないと思います。特にワシントンによる劇的な土壇場の“ドル救済”行動に対する中国とロシアについて言っているのですが。

例えば、土壇場の抵抗として、連邦準備制度理事会あるいはアメリカ財務省が、IMFにある種の‘金本位制’に回帰するよう指示する可能性があると思います。これは、ドルの大幅切り下げのようなものとなり、金準備や他の金兌換通貨を保有していないあらゆる国々は、結局、膨大なアメリカ・ドル債務を支払わされる羽目になり、再び新たなドル依存の奴隷になります。

金準備を増すことで、ロシアと中国は守られます。また中国とロシアは世界最大の産金国で、年間金生産(2016年は、3,100トン)のほぼ四分の一を占めており、国際金価格決定の上で効果があるでしょう。

現在の金の問題は、金が完全に欧米の通貨制度に組み込まれていることで、国際市場での金価格はアメリカ・ドル建てです。

中長期的に、金は通貨制度の有効な指標や代替ではないと考えています。再三再四見ている通り、金価格は攻撃されやすく、操作され得るので、金は法定不換紙幣より僅かにましに過ぎません。

例えば8月25日、不可解な200万オンスの金取引をブルームバーグが報じた。記事にはこうある“連邦準備金制度理事会のジャネット・イエレン議長が、ワイオミング州ジャクソンホールでの政策決定者たちの集会で講演する約20分前、わずか一分の間に、200万オンス以上にあたる金先物契約が取り引きされました。

金のボラティリティー(60日)が、2005年以来の低水準をつけていた後に、このエピソードは市場に衝撃を与えました。ワシントンにおける政治的不和、アメリカ金利上昇に関する懸念や、アメリカと北朝鮮との緊張のさなかでさえ、金は抑制的モードでした。”

この金価格の明らかな操作が、ロシアと中国間の金取引の増加と何か関係があるのかどうか疑いたくもなる。

スプートニク: 今、まもなく中国が、元建て、金兌換の原油先物契約を始めるものと予想されています。この構想はグローバル石油ゲームのルールをどのように変え得るでしょう? この画期的移行がどれほど早く実現するとお考えですか? この構想で一体誰が恩恵をうけるのでしょう?

PK: あらゆることを変えるでしょう。既にもう、ここ三年か五年 - 中国やロシアやSCOの他の加盟国はもはや炭化水素をアメリカ・ドルでは取り引きしておらず、自国通貨や金で取り引きしています。

元と金による石油先物契約は‘石油取引所’にほぼ相当し - 元と金による炭化水素取引所、全ての産油国や貿易業者が、炭化水素を非ドル建て契約で取り引きできるのです。

これはアメリカ・ドル覇権にとって大打撃になります。アメリカ・ドルが世界中で覇権的性格を維持している主要な理由の一つは、1970年代初期のアメリカとサウジアラビア間の成文化されていない合意によって、OPEC議長のサウジアラビアは、石油とガスが必ずアメリカ・ドルでのみ取り引きされるようにすることになっていました。引き替えに、サウジアラビアは“アメリカの保護”を受け、そこから中東における戦争が指揮され、遂行される多数の米軍基地を擁しています。

この成文化していない全く違法なルールから離脱しようとした人々は大変な代償を払わざるを得ませんでした。例えば、サダム・フセインは、2000年に十年間にわたる経済制裁体制が終わった際、イラクの石油を、ドルではなく、ユーロで取り引きすると発表しました。彼に何が起きたか我々は知っています。同様な考えをしていたカダフィがどうなったかも我々は知っています。またイランは、2007年に、あらゆる炭化水素がアメリカ・ドル以外の通貨で取り引きできるテヘラン石油取引所を発表すると、突然、核兵器開発計画を持っているという非難に直面することになりました。

このアメリカが押しつけた全く違法な‘ルール’で、世界がエネルギー代金を支払うためにドルを必要としているがゆえに、アメリカ財務省が見境なくドルを印刷するのが可能になっているのです。

無限のアメリカ・ドル印刷のもう一つの理由は、1971年にニクソン政権が金本位制を放棄し、ドルが事実上の世界準備通貨になったためです。この詐欺行為も終わるべき頃合いです。中国とロシアが代替案を提示しているのです。

スプートニク: 原油先物契約を開始するという中国の決定で、元で取り引きすることで、ロシアなどの輸出国が、アメリカ経済制裁を回避することを可能にすると専門家たちは考えています。元建て金契約はロシアにとってどのような意味があるとお考えですか?

PK: 5年から10年ほど前までは、大半の国際貿易契約はアメリカ・ドル建てでした、アメリカが関与するしないにかかわらず。これも成文化されていない、WTOが押しつけたルールです。これはもはや当てはまりません。

それゆえドルを基本とする欧米通貨制度から離脱し、そのかわりに元やルーブルや金や他の国の通貨で貿易をすれば‘経済制裁’が全く無効になります。ロシアや中国や多くのSCO加盟国が既に、アメリカ-ドル以外の通貨建て契約で貿易をしているので、既にほとんどそうなっています。

欧米のドルを基本とする通貨制度は、ドル以外の国際貿易契約によって、徐々に権力の座から降ろされ、解体されるのです。

スプートニク: こうした展開は、世界準備通貨としてのドルにどのように影響するでしょう? ドル覇権に対して一体どのような影響をおよぼすでしょうか?

PK: 金を含む、アメリカ・ドル以外の通貨で取り引きすることによって、ドルに対する世界需要は急激に減少し、世界準備通貨としてのドルの重要性も減少します。

約20年前には、あらゆる準備の約90%は、アメリカ・ドル建て資産でし。現在、この数値は60%以下で、減少し続けています。ドル建て準備が50%以下に落ちれば、世界的な準備通貨としてのドル放棄は急速に進む可能性があります。その時に、ドル覇権を救う為のワシントンによる土壇場の抵抗が、ドル準備を抱えている国々を犠牲にして、新たな金本位制という形で出現する可能性があります。

現在の、そして少なくとも過去100年間の欧米経済は、詐欺的な負債に依存した民間の、操作された通貨制度、法定不換紙幣に基づいています。現実には、通貨制度を作り、支えるのは、国家や地域の経済であるべきなのに。

予見しうる将来、通貨制度を裏付けるのは、金や他の鉱物ではなく、経済そのものだろうと予想させて頂きましょう。通貨制度を規定するのは、国家や国家連合の強さ、社会経済です。経済の強さは、単なるGDPを遥かに超えた諸指標によって規定されるでしょう。そうした指標には、教育や医療制度などの社会的価値観や、社会が環境や天然資源や紛争解決にいかに対処するかなどの行動上の価値観が含まれます。

これが、中国とロシアの平和の経済に基づく新たな東方経済が、世界に対して、代替案として提示しているものだと私は考えます。

ピーター・ケーニッヒは経済学者で、地政学専門家。彼は元世界銀行職員で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。アメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義をしている。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik、PressTV、The 4th Media (中国)、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blogや他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と、世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクションの「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/gold-trade-between-russia-and-china-a-step-closer-towards-de-dollarization/5607965
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昼の大本営広報部洗脳番組、最近見なくなった。北朝鮮呆導一辺倒に飽きたので。
たまたまある所で大本営広報部洗脳番組を見ているオバサマの会話を漏れ聞いたが、まさにハワード・ジンの言う通りの会話なのにあきれた。北朝鮮非難のみ。
狂っているのはトップだけではない。

ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

ジャーナリズムとは呼べない洗脳組織、まともな人々を露骨にくさしていると孫崎享氏のメルマガにあった。その「新聞」を身銭を切って購読したことがある知人、「読むところが全くないので、一カ月で止めた」と言っていた。
キオスクで見るタブロイド紙見出しもゲーリング広報媒体と化している。

日刊IWJガイド・日曜版「本日20時より、新幹線を止める前に原発を止めろ!北朝鮮のミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止を訴える!岩上安身による河合弘之弁護士インタビューを再配信!/10月月13日は鹿児島で岩上安身の講演会!14日はトークカフェ&懇親会!福岡でもトークカフェ開催が仮決定!」2017.9.17日号~No.1829号~

2017年9月12日 (火)

ベネズエラがドルを見限ろうとしているのはアメリカに不利か? それが重要な理由

Darius Shahtahmasebi
The Anti-Media
2017年9月8日

木曜日、ベネズエラは、来週アメリカ・ドルから“離脱”を考えていると、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が述べたとロイターが報じた。ロイターによれば、マドゥロは二つの公式外為制度(他国通貨や外国為替市場に対し、ベネズエラが通貨を管理している方法)のうちの弱い方を、通貨バスケットとともに使う予定だという。

ロイターによれば、マドゥロ大統領は、DICOMとして知られている、一ドルが3,345ボリバールで交換されるベネズエラ現在の公定為替相場に触れた。最強の公式為替相場では、1ドルで、わずか10ボリバールしか買えず、これが、マドゥロが弱い為替相場を選んだ理由の一つの可能性がある。

    “ベネズエラは、通貨バスケットも用いた国際決済の新方式を実施し、ドルから離脱する予定だ”と、マドゥロは、新たな“超強力”議会での長時間演説で述べた。彼はこの新提案の詳細は説明しなかったと報じられている。

マドゥロは、南米諸国は他通貨の中でも、元の使用を考えるべきだと示唆した。

    “もし彼らが我々にドルを使うよう求めたら、我々はロシア・ルーブル、元、円、インド・ルピー、ユーロを使う”ともマドゥロは述べた。

ベネズエラは世界最大の石油油脈上にありながら、激しいインフレ昂進に苦しめられ、国内で何百万人もの人々が飢え、深刻な危機状態に見舞われている。その文脈で、トランプ政権により最近課された経済封鎖は、一般のベネズエラ人を窮状から救うのではなく、苦難を激化させるばかりだ。

ロイターによれば、2013年、マドゥロが権力の座についた時、現地通貨は千ドルの価値があったのに、今は一ドルをわずかにこえるに過ぎない。

ウィリアム・R・クラークが著書『ペトロダラー戦争―イラク戦争の秘密、そしてドルとエネルギーの未来』で主張している理論は、主流マスコミはほとんど無視しているが、基本的に、ワシントンが率いる中東や他の地域への介入は、産油国が石油を他の通貨で輸出しようとした場合にもたらされかねないアメリカ・ドルに対する直接的な影響に突き動かされていると主張している。例えば、2000年、イラクが石油の世界市場輸出に、もはやアメリカ・ドルは使わないと発表した。代わりにユーロを採用した。

2003年2月、この政策変更後、イラクは“かなりの利益を”得たとガーディアンが報じた。それにもかかわらず、アメリカが間もなく侵略し、石油輸出通貨を即座にアメリカ・ドルに戻させた。

リビアでは、ムアンマル・カダフィが、アフリカ石油の売買に使われるはずの金兌換統一アフリカ通貨を作り出す同様な提案をしたかどで罰せられた。主権政府を打倒し、国家を人道的危機に陥れる理由としては、ばかげたもののように聞こえるが、ヒラリー・クリントンの漏洩電子メールが、これがカダフィが打倒された主な理由だということを裏付けている。フランスは特にカダフィ提案を懸念し、想像通り、この戦争の主要貢献国の一つとなった。(カダフィの車列を爆撃し、究極的に彼の死を招いたのはフランスのラファエル戦闘機だった)。

イランは元などの代替通貨を既にかなりの間使用しており、儲かるガス田をカタールと共有しているが、カタールが同じ行動をとるのもそう遠い話ではないかも知れない。両国とも、国際舞台で、特にトランプ政権の下で非難され続けている。

核大国の中国とロシアも、アメリカ・ドルをゆっくりながら確実に見捨てつつあり、アメリカ支配体制は、長年この両国を敵対的国家として描いてきた。

今やベネズエラも、ロシアにすり寄りながら、とうとう流れに乗るようだ(予想通り、ウイリアム・R.・クラークの著書中で、ベネズエラとイランは、アメリカ合州国との地政学的緊張を招くと特定されている)。CIAは政権転覆を行うため、ベネズエラ内政に介入する意図があることを認めており、トランプも最近ベネズエラ軍事介入の可能性で脅し、マイク・ペンス副大統領がアメリカは“傍観して”ベネズエラが荒廃するのを座視するつもりはないと警告したが、この地政学的レンズを通して見ると、こうした物事全ての辻褄が非常にわかりやすくなる。

アメリカ・ドルを放棄し、代替通貨を選ぶ国々が、例外無しに政権転覆の標的となって終わるなか、当初、陰謀論のように見えていたものは、ずっともっともらしい現実に思われてくる。

もしアメリカが、ベネズエラへの関与を強化すれば、しっかり注目してきた人々にとって、その理由は明らかなはずだ。

記事原文のurl:http://theantimedia.org/venezuela-to-ditch-us-dollar/
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高安休場!

具合が悪くなると、ミサイルや核実験をして、支持率を押し上げてくださる有り難い隣国。足を向けてねられまい。大本営広報部も大いに貢献している。

日刊IWJガイド「北朝鮮ミサイル効果!? 安倍内閣の支持率が4ヶ月ぶりに不支持を上回る! 森友・加計学園疑惑はどこへ? 安倍総理が自衛隊幹部に訓示! さらに米国追従を宣言!/沖縄県の翁長雄志知事が防衛省へ日米地位協定改定の要請書を提出!/反日・嫌韓意識の根はどこにあるのか? 歴史をひも解き、現代につながる「神話」の背景を探る! 岩上安身による国際日本文化研究センター教授・倉本一宏氏インタビュー!」2017.9.12日号~No.1824号~

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