通貨

2017年9月21日 (木)

ロシアと中国の金オイルダラー

F. William Engdahl
New Eastern Outlook
2017年9月13日

今日の状態をもたらした、1944年のブレトン・ウッズ国際通貨体制は、率直に言って、世界の平和と繁栄にとって最大の障害だ。現在、中国は一層ロシアに支援され、ユーラシアの二大国は、世界の貿易と金融に対するアメリカ・ドルの専制に対する極めて実行可能な代替策を作り出すべく決定的な措置をとりつつある。ウオール街とワシントンには嬉しくない話だが、彼らは無力で阻止できない。

第二次世界大戦が終わる直前、ウオール街の主要な国際銀行の助言を得て、多くの人々が間違って新たな金本位制と思い込んでいるものの草案をアメリカ政府が考えた。実際には、それは他の全ての通貨国際通貨基金加盟国通貨が、ドルに対して価値を固定されるドル本位制だった。そしてアメリカ・ドルは金一オンス、35ドルの価値で固定された。当時ワシントンとウオール街が、そうした制度を押しつけることができたのは、戦争と、それに関連した進展の結果、連邦準備金制度理事会が世界の貨幣用金の約75%を持っていたおかげだった。ブレトン・ウッズで、中央銀行が保有する世界貿易の準備通貨としてのドルが確立した。

不完全なドル本位制の断末魔の苦しみ

1960年代末には、ベトナム戦争の経費や他の愚かな支出によるアメリカ連邦政府財政赤字が膨れ上がり、ドル本位制は深刻な構造的欠陥を示し始めた。復興した西ヨーロッパと日本は、再建の為の資金調達に何十億ドルも必要ではなくなった。鉄鋼から自動車に至るアメリカ基本産業と基本インフラが次第に陳腐化したため、アメリカ製造業より高い効率で、ドイツと日本が世界的輸出経済となった。ワシントンは、増大する世界貿易の不均衡を改めるため、金に対してドルを大幅に切り下げるべきだったのだ。そうしたドル切り下げで、アメリカ製造業輸出収入を押し上げられ、貿易不均衡が軽減していたはずなのだ。それが本当のアメリカ経済を大きく推進させていたはずだった。ところがウオール街の銀行にとって、それは莫大な損失を意味していた。そこで、その代わりに、ジョンソンと、更にニクソン政権は、益々多くのドルを印刷し、実質的にインフレを世界に輸出した。

とりわけフランスとドイツの中央銀行が、ワシントンが耳をかさないことに業を煮やし、アメリカ連邦準備金制度理事会に、1944年のブレトン・ウッズ協定通り、手持ちのアメリカ・ドル準備を、一オンス35ドルで交換するよう要求した。1971年8月、水増しされたアメリカ・ドルの金兌換は危機に瀕し、主席財務次官のポール・ヴォルカーが、ニクソンにブレトン・ウッズ体制を破棄するよう助言した

1973年に、ワシントンが金の自由取り引きを認め、金はもはや堅実なアメリカ・ドルの裏付けではなくなった。それどころか、1973年10月のでっち上げられた石油価格ショックで、石油のドル価格がわずか数カ月で400%も高騰し、ヘンリー・キッシンジャーが当時そう呼んだオイルダラーを生み出した。

経済のために世界は石油を必要としている。1975年に、ワシントンは、サウジアラビア君主体制との取り決めで、アラブOPECが、アメリカ・ドル以外の通貨では、一滴の石油も世界に売らないことを保証させた。ドルの価値は、ドイツ・マルクや日本円などの他の通貨に対して急騰した。ウオール街の銀行はオイルダラー預金であふれた。ドル・カジノが開かれ、運営され、それ以外の国々は金をだまし取られる羽目になった。

著書『Gods of Money: Wall Street and the Death of the American Century』で、1970年代、チェースやシティ・バンクやバンク・オブ・アメリカなどのニューヨークの主要国際的銀行がどのようにして、アラブ石油の利益を、オイルダラーを使って発展途上世界の石油輸入諸国にリサイクルし、いわゆる第三世界の債務危機の種をまいたかを私は詳しく書いた。奇妙なことに、デイヴィッド・ロックフェラーとロックフェラーのチェイス・マンハッタン銀行の子分、まさに同じポール・ヴォルカーが、今度は、1979年10月、連邦準備金制度理事会議長として、連邦準備金制度金利を非常に高くして、1980年の債務危機を引き起こしたのだ。彼は、それはインフレを止めるためだとウソをついて主張した。実はドルとウオール街銀行を救済するのが狙いだった。

控えめに言っても、現在のドルは奇妙な現象だ。1971年以来、アメリカ合州国は、第一番の産業国家から借金で膨れ上がった巨大な投機カジノへと変わってしまった。

過去九年間、米国の市中銀行が連邦準備銀行に預けている資金の金利が、ゼロと一パーセントの間にあるという現代史未曾有の状態で、連中の金融上の不正行為と残忍な強欲が、2007年サブプライム危機と、2008年の世界金融の津波を生み出したウオール街の主要銀行は新たな投機バブル構築に取りかかっている。借金で膨れ上がった都市に対し、緊急に必要なインフラや他の実体経済の生産的手段に貸し出すかわりに、連中はもう一つの途方もない株式市場バブルを作り出した。主要企業は低利の融資を利用して自社株を買い戻して、“経済回復”誇大宣伝と神話で上がっているウオール街市場株価に拍車をかけている。2008年末以来、S&P-500株価指数は320%上がった。こうした紙の株が本当のアメリカ経済が320%成長したがゆえに上がったわけではないと私は請け合おう。

アメリカの家計は、ここ数十年毎年実質収入が減っている。1988年以来、インフレが着実に進み、実質収入が減少する中、平均世帯収入は停滞している。アメリカ人は史上これまでなかった以上に借金せざるを得ない。連邦政府債務は、手に負えない20兆ドルで、いつまで続くか全く見当はつかない。アメリカ産業が閉鎖し、製造を海外に移転するのを“外注”と婉曲表現している。 後に残されたものは、何百万人もの人々が、破綻せずにいるためだけの目的で、二つあるいは三つものパート仕事を掛け持ちする、大量の負債を抱え、腐敗し解体された“サービス経済”だ。

完全崩壊からドルを救っている唯一の要素はアメリカ軍と、世界経済略奪を推進するため、欺瞞的なNGOの世界中へのワシントンによる配備だ。

2010年、連中がユーロ圏でギリシャを使って行ったように、ワシントンの卑劣な手口とウオール街の策謀が危機を作り出すことが可能な限り、中国や日本やロシアなどの世界貿易での黒字国には、貿易で稼いだ余剰ドルの大部分で、アメリカ国債-財務省証券を更に買い入れるしか現実的な代替案はない。ワシントンとウオール街はほくそえんでいた。連中はF-16やエイブラムス戦車よりも価値あるもので裏付けられてはいないドルを無限に印刷できたのだ。中国やロシアや他のドル公債保有国は、米国債を購入することで、実際は、自分たちを狙ったアメリカの戦争に資金供給をしているのだ。当時、実行可能な代替選択肢はほとんど存在していなかった。

実現可能な代替案出現

今や皮肉にも、1989年以降もドルの人為的延命を許してきた二つの外国経済、ロシアと中国が、現在のドルの不当な覇権的役割に取って代わり得る、実現可能な金の裏付けがある国際通貨と、可能性として、更にいくつかの同様な通貨という最も恐れられていた代替案を注意深く明らかにしつつある。

普通なら典型的にはドルやユーロによるはずの両国中央銀行の外貨準備を積みますため、ロシア連邦も中華人民共和国も、数年にわたり、膨大な量の金を購入してきた。最近まで、一体何のためなのか明らかではなかった。

数年にわたり、金市場では、金現物の最大の購入者が中国とロシアの中央銀行であることが知られていた。ワシントンにより強化される経済制裁や貿易戦争での敵意に満ちた言辞のさなか、自国通貨への信頼性を生み出す以外に、一体どれほど深遠な戦略があるのか明らかではなかった。

今、一体どういう理由なのかが明らかになった。

中国とロシアは、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)や上海協力機構(SCO)ユーラシアのパートナー諸国主要貿易相手国と共に、ドル世界に対する新たな代替通貨制度の仕組みを完成しかけている。

現在、創設メンバー国の中国とロシアに加えて、SCO正式加盟国には、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンと、より最近ではインドとパキスタンがある。30億人を遥かに超える人口、世界の全人口の約42%が、整合的で、計画された、平和な、経済、政治協力としてまとまるのだ。

SCO加盟諸国に、正式加盟国として加盟希望を表明した公式オブザーバ諸国である、アフガニスタン、ベラルーシ、イランやモンゴルを加えれば、世界地図を一目見るだけで、新興SCOの素晴らしい可能性がわかる。トルコは、スリランカ、アルメニア、アゼルバイジャン、カンボジアやネパールと同様にSCO加盟申請を検討している公式対話国だ。これは率直に言って、桁外れだ。

BRIと、金に裏付けられたシルク・ロード

最近まで、ワシントンのシンクタンクや政府は、SCOなどの出現しつつあるユーラシア機構をあざ笑っていた。広大な陸塊内の隣接する国々で構成されているわけではないBRICSとは違い、SCOグループはユーラシアと呼ばれる地理的実体を構成している。2013年に、カザフスタンでの会合で、習近平中国国家主席が当時新経済シルク・ロードと呼ばれるものを提案した際、欧米でこれを真剣に受け止めたものはごくわずかだった。これは現在は一帯一路構想(BRI)という公式名称だ。現在、世界はBRIの規模を本気で受け止め始めている。

中国とロシアとユーラシア経済連合グループの国々の経済外交が、広大な新市場を結びつける先進的な高速鉄道、港湾、エネルギー・インフラの実現を狙っており、現状の勢いで行けば、十年以内に、借金が膨れ上がり、経済的に停滞しているEUと北米というOECD諸国のあらゆる経済的可能性をすっかりかすませるのは明白だ。

ユーラシアの国々を、ドルと、そして彼らがドルに依存していることにつけこんだアメリカ財務省による更なる経済制裁や金融戦争に対する脆弱さから解放する戦略は、これまで絶対に必要でありながら、明らかではなかった。これがいま起きようとしているのだ。

9月5日、中国厦門での年次BRICSサミットで、現在の世界経済に対するロシアの見方として、ロシアのプーチン大統領は簡潔で非常に明確な発言をした。彼はこう述べた。

    “新興諸国経済の増大しつつある重みに対して、適切な配慮をしない世界的な金融と経済構造の不公平感を巡るBRICS諸国の懸念を、ロシアも共有している。我々はパートナーたちと協力して、国際金融規制改革を推進し、限られた数の準備通貨による過剰な支配を克服する用意がある。”

私が知るかぎり、通貨に関して、プーチン大統領は決してこれほど明示的ではなかった。北京が明らかにした最新の金融構造の文脈でまとめて見ると、世界が新次元の経済的自由を享受しようとしていることが明らかになる。

中国元建て原油先物

日経アジアレビュー記事によれば、中国は金兌換可能な中国元建て原油先物契約を立ち上げようとしている。これは中国による過去二年間の他の動きとあいまって、ロンドンとニューヨークto上海に対する実行可能な代替案で、実に興味深くなってくる。

中国は世界最大の石油輸入国であり、圧倒的大半は依然アメリカ・ドルで支払われている。もし新たな元石油先物契約が広く受け入れられた場合、中国が世界最大の石油輸入国であることを考えれば、最も重要なアジアを本拠とする原油石油ベンチマークになり得る。これは、現在まで、ウオール街に、目に見えない膨大な優位を与えているウオール街が支配する二つの石油ベンチマーク契約、北海ブレント原油と西テキサス原油石油先物に挑戦することとなる。

中国と、特にロシアを含む石油取り引き諸国によって、もう一つの壮大な誤魔化し操作の手段が消滅する可能性がある。最近、IMF SDRバスケットの構成通貨に選ばれた元での石油先物契約取り引きの上海における導入は、特に石油先物は金兌換が可能なため、地政学的な力の均衡を、大西洋両岸の世界からユーラシアへと、劇的に変えかねない。

2016年4月、金取引所の新センター、世界の金現物取り引きの中心地になるべく、中国が本格的に参入した。現在、中国は、BRICSメンバー仲間の南アフリカを遥かに超え、ロシアが第二位の世界最大の産金国だ。

中国は、香港のすぐ北の珠江デルタにある人口約1800万人の都市深センの隣、前海自由貿易区に巨大な貯蔵センターを作り上げた。今、中国は、保税倉庫、取引所の立会場と関連する事務所地域もある恒久的な金貯蔵施設建設を完了しつつある。香港を本拠とする105年の歴史を持つ中国金銀業貿易場が、中国最大の国営銀行で最大の金輸入銀行である中国工商銀行ICBCと、前海貯蔵センターを構築する共同プロジェクトに参加している。これで、2014年末、全米民主主義基金のようなワシントン製の人をあざむくNGOが、香港で反北京カラー革命たる雨傘革命を作り出そうとして失敗した理由が明らかになってくる。

金の裏付けがある中国元で取り引きされる新たな石油先物契約が加わったことで、中東主要OPEC加盟諸国でさえ、自国の石油に対して、数カ月前のトランプのリヤド訪問後にカタールが経験したような地政学的リスクがともなう粉飾されたアメリカ・ドルより中国元を好んで劇的移行をもたらすだろう。ロシア巨大国営石油企業ロスネフチが、中国の国営石油企業中国華信能源有限公司が、ロスネフチ株14%をカタールから購入したと発表したのも注目に値する。あらゆることが一つの極めて整合した戦略としてまとまり始めている。

ドルの絶対的支配権は、ひどい断末魔の苦しみ状態にあり、別名トランプ大統領として知られているその長老連中は現実否認状態にある。一方、世界の分別ある人々は建設的で平和的な代替案を構築しようとしている。それは公正なルールのもとで、ワシントン加盟にすら開かれている。何と寛大なことだろう?

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/09/13/gold-oil-dollars-russia-and-china/
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宗主国大統領国連演説、とんでもないが、輪をかけたたわごとを聞かされる悲しさ。

大本営広報部、夜、アナウンサー氏が演説に疑問を投じたのには驚いた。

日刊IWJガイド「言語道断の暴挙!―― 所信表明直後に解散、あるいは、所信表明もしないで国会を解散する!? 憲法無視、国会軽視の安倍政権! 立憲4野党は候補者の一本化へ向けた協議を進める!/トランプ大統領の国連総会での演説に会場がざわめき!『北朝鮮を完全に壊滅するほか選択肢はなくなる』」2017.9.21日号~No.1833号~

2017年9月17日 (日)

ロシアと中国間の金取引 - ドル離れに向けて前進?

スプートニク、スカイプ・インタビュー書き起こし、2017年9月6日
ピーター・ケーニッヒとスプートニク
Global Research
2017年9月7日

ロシア最大の銀行スベルバンクは、2018年に中国への金供給を10-15トンまで増やす計画だと、スベルバンクCIB銀行投資部門長がスプートニクに語った。

“7月、スイスにある我々の子会社銀行が、上海株式市場で金取引を開始した。試験的取り引きで、200キロ[440ポンド]の金の延べ棒を中国金融機関に提供した。今年、我々は更に約3-5トンの金を中国に供給する予定だ。来年、中国への供給を、10-15トンに増やす予定だ。たぶんこの数値も超えるだろう”とウラジオストックでの第三回東方経済フォーラム(EEF)に先立ち、イーゴリ・ブランツェフが述べた。

経済評論家ピーター・ケーニッヒは、これらの措置の重要性と、エネルギーと通貨市場に対してありそうな影響に注目している。ピーター・ケーニッヒはGlobal Researchの常連寄稿者。

スプートニク: 中国に対する金供給増加というスベルバンク計画の背後に一体何がありそうなのか、ご説明いただけますか?

ピーター・ケーニッヒ: これはロシアと中国の間の経済・貿易協定の延長に過ぎません。最初のそうした公式取り引きは、2014年の約250億ドル相当、というか1500億元の通貨スワップ協定でした。

両国の通貨、ルーブルも元も、100%金の裏付けがあることを忘れないように。実際、ルーブルは、約二倍の金の裏付けがあります。

中国・ロシア経済協力も貿易協定も両国通貨も、金で裏付けられているのは、より大規模な既にかなり進んでいる両国経済のドル離れ計画の一環です。言い換えれば、ロシアと中国や上海協力機構(SCO)全体もアメリカ・ドル覇権から急速に抜け出しつつあります。

現実を見つめましょう。欧米通貨制度丸ごと、基本的に詐欺です。民間で作り、民間が所有している、国際決済制度丸ごと、完全な民間組織である連邦準備制度理事会と、BIS(スイスのバーゼルにある国際決済銀行 - 中央銀行の中央銀行とも呼ばれる)に支配されています。あらゆる国際送金や支払いは、ウオール街の銀行を経由しなければなりません。これがワシントンの命令通りに振る舞わない国々をアメリカが“制裁”できる唯一の理由です。これは違法で、いかなる国際法にも対抗できないはずのものです。

ところが国際裁判所もワシントンに支配されているので、アメリカが世界中における犯罪的経済活動の責任を問われる可能性はありません。少なくとも今の所は。少なくとも、欧米のドルを基本とする通貨制度が世界市場の支配権を持っている限りは。だが、これも急速に変わる可能性があります。中国とロシアは、欧米経済からの完全独立に向けて急速に動いています。

厦門で終わったばかりのBRICSサミットは、諸国間や他のSCO諸国との経済協力強化が、欧米の通貨覇権にとっての更なる打撃になるという他の明白な前兆も示しています。

今やSCOとBRICS諸国は、世界の人口の約半分を占め、世界のGDPの三分の一を支配しています。彼らは生存のために西欧を必要としてはいません。その逆です。彼らはこの詐欺的なドルを基本とする‘独占’を容易に打ち破ることが可能です。しかしBRICSやSCOに参加したいであろう、あらゆる新興諸国の経済は、依然相当程度アメリカ-ドルに依存しているので、慎重かつ徐々に行わねばなりません。こうした国々の準備は、依然ほとんどドル建てです。そして、もし欧米のシステムが急速に崩壊すれば、そうした国々は大損することになるでしょう。

スプートニク: 中国の積極的な金準備増大の理由は一体何でしょう?

PK: これは彼らの通貨を守るための一時的な措置かも知れないと思います。特にワシントンによる劇的な土壇場の“ドル救済”行動に対する中国とロシアについて言っているのですが。

例えば、土壇場の抵抗として、連邦準備制度理事会あるいはアメリカ財務省が、IMFにある種の‘金本位制’に回帰するよう指示する可能性があると思います。これは、ドルの大幅切り下げのようなものとなり、金準備や他の金兌換通貨を保有していないあらゆる国々は、結局、膨大なアメリカ・ドル債務を支払わされる羽目になり、再び新たなドル依存の奴隷になります。

金準備を増すことで、ロシアと中国は守られます。また中国とロシアは世界最大の産金国で、年間金生産(2016年は、3,100トン)のほぼ四分の一を占めており、国際金価格決定の上で効果があるでしょう。

現在の金の問題は、金が完全に欧米の通貨制度に組み込まれていることで、国際市場での金価格はアメリカ・ドル建てです。

中長期的に、金は通貨制度の有効な指標や代替ではないと考えています。再三再四見ている通り、金価格は攻撃されやすく、操作され得るので、金は法定不換紙幣より僅かにましに過ぎません。

例えば8月25日、不可解な200万オンスの金取引をブルームバーグが報じた。記事にはこうある“連邦準備金制度理事会のジャネット・イエレン議長が、ワイオミング州ジャクソンホールでの政策決定者たちの集会で講演する約20分前、わずか一分の間に、200万オンス以上にあたる金先物契約が取り引きされました。

金のボラティリティー(60日)が、2005年以来の低水準をつけていた後に、このエピソードは市場に衝撃を与えました。ワシントンにおける政治的不和、アメリカ金利上昇に関する懸念や、アメリカと北朝鮮との緊張のさなかでさえ、金は抑制的モードでした。”

この金価格の明らかな操作が、ロシアと中国間の金取引の増加と何か関係があるのかどうか疑いたくもなる。

スプートニク: 今、まもなく中国が、元建て、金兌換の原油先物契約を始めるものと予想されています。この構想はグローバル石油ゲームのルールをどのように変え得るでしょう? この画期的移行がどれほど早く実現するとお考えですか? この構想で一体誰が恩恵をうけるのでしょう?

PK: あらゆることを変えるでしょう。既にもう、ここ三年か五年 - 中国やロシアやSCOの他の加盟国はもはや炭化水素をアメリカ・ドルでは取り引きしておらず、自国通貨や金で取り引きしています。

元と金による石油先物契約は‘石油取引所’にほぼ相当し - 元と金による炭化水素取引所、全ての産油国や貿易業者が、炭化水素を非ドル建て契約で取り引きできるのです。

これはアメリカ・ドル覇権にとって大打撃になります。アメリカ・ドルが世界中で覇権的性格を維持している主要な理由の一つは、1970年代初期のアメリカとサウジアラビア間の成文化されていない合意によって、OPEC議長のサウジアラビアは、石油とガスが必ずアメリカ・ドルでのみ取り引きされるようにすることになっていました。引き替えに、サウジアラビアは“アメリカの保護”を受け、そこから中東における戦争が指揮され、遂行される多数の米軍基地を擁しています。

この成文化していない全く違法なルールから離脱しようとした人々は大変な代償を払わざるを得ませんでした。例えば、サダム・フセインは、2000年に十年間にわたる経済制裁体制が終わった際、イラクの石油を、ドルではなく、ユーロで取り引きすると発表しました。彼に何が起きたか我々は知っています。同様な考えをしていたカダフィがどうなったかも我々は知っています。またイランは、2007年に、あらゆる炭化水素がアメリカ・ドル以外の通貨で取り引きできるテヘラン石油取引所を発表すると、突然、核兵器開発計画を持っているという非難に直面することになりました。

このアメリカが押しつけた全く違法な‘ルール’で、世界がエネルギー代金を支払うためにドルを必要としているがゆえに、アメリカ財務省が見境なくドルを印刷するのが可能になっているのです。

無限のアメリカ・ドル印刷のもう一つの理由は、1971年にニクソン政権が金本位制を放棄し、ドルが事実上の世界準備通貨になったためです。この詐欺行為も終わるべき頃合いです。中国とロシアが代替案を提示しているのです。

スプートニク: 原油先物契約を開始するという中国の決定で、元で取り引きすることで、ロシアなどの輸出国が、アメリカ経済制裁を回避することを可能にすると専門家たちは考えています。元建て金契約はロシアにとってどのような意味があるとお考えですか?

PK: 5年から10年ほど前までは、大半の国際貿易契約はアメリカ・ドル建てでした、アメリカが関与するしないにかかわらず。これも成文化されていない、WTOが押しつけたルールです。これはもはや当てはまりません。

それゆえドルを基本とする欧米通貨制度から離脱し、そのかわりに元やルーブルや金や他の国の通貨で貿易をすれば‘経済制裁’が全く無効になります。ロシアや中国や多くのSCO加盟国が既に、アメリカ-ドル以外の通貨建て契約で貿易をしているので、既にほとんどそうなっています。

欧米のドルを基本とする通貨制度は、ドル以外の国際貿易契約によって、徐々に権力の座から降ろされ、解体されるのです。

スプートニク: こうした展開は、世界準備通貨としてのドルにどのように影響するでしょう? ドル覇権に対して一体どのような影響をおよぼすでしょうか?

PK: 金を含む、アメリカ・ドル以外の通貨で取り引きすることによって、ドルに対する世界需要は急激に減少し、世界準備通貨としてのドルの重要性も減少します。

約20年前には、あらゆる準備の約90%は、アメリカ・ドル建て資産でし。現在、この数値は60%以下で、減少し続けています。ドル建て準備が50%以下に落ちれば、世界的な準備通貨としてのドル放棄は急速に進む可能性があります。その時に、ドル覇権を救う為のワシントンによる土壇場の抵抗が、ドル準備を抱えている国々を犠牲にして、新たな金本位制という形で出現する可能性があります。

現在の、そして少なくとも過去100年間の欧米経済は、詐欺的な負債に依存した民間の、操作された通貨制度、法定不換紙幣に基づいています。現実には、通貨制度を作り、支えるのは、国家や地域の経済であるべきなのに。

予見しうる将来、通貨制度を裏付けるのは、金や他の鉱物ではなく、経済そのものだろうと予想させて頂きましょう。通貨制度を規定するのは、国家や国家連合の強さ、社会経済です。経済の強さは、単なるGDPを遥かに超えた諸指標によって規定されるでしょう。そうした指標には、教育や医療制度などの社会的価値観や、社会が環境や天然資源や紛争解決にいかに対処するかなどの行動上の価値観が含まれます。

これが、中国とロシアの平和の経済に基づく新たな東方経済が、世界に対して、代替案として提示しているものだと私は考えます。

ピーター・ケーニッヒは経済学者で、地政学専門家。彼は元世界銀行職員で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。アメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義をしている。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik、PressTV、The 4th Media (中国)、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blogや他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と、世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクションの「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/gold-trade-between-russia-and-china-a-step-closer-towards-de-dollarization/5607965
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昼の大本営広報部洗脳番組、最近見なくなった。北朝鮮呆導一辺倒に飽きたので。
たまたまある所で大本営広報部洗脳番組を見ているオバサマの会話を漏れ聞いたが、まさにハワード・ジンの言う通りの会話なのにあきれた。北朝鮮非難のみ。
狂っているのはトップだけではない。

ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

ジャーナリズムとは呼べない洗脳組織、まともな人々を露骨にくさしていると孫崎享氏のメルマガにあった。その「新聞」を身銭を切って購読したことがある知人、「読むところが全くないので、一カ月で止めた」と言っていた。
キオスクで見るタブロイド紙見出しもゲーリング広報媒体と化している。

日刊IWJガイド・日曜版「本日20時より、新幹線を止める前に原発を止めろ!北朝鮮のミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止を訴える!岩上安身による河合弘之弁護士インタビューを再配信!/10月月13日は鹿児島で岩上安身の講演会!14日はトークカフェ&懇親会!福岡でもトークカフェ開催が仮決定!」2017.9.17日号~No.1829号~

2017年9月16日 (土)

中国とロシアにとっての経済学授業

2017年9月13日
Paul Craig Roberts

トランプ閣僚に、能なしでない人物が誰かいるのだろうか?

ロシアに対する長年にわたる果てしない軍事的威嚇の後、CIA長官代行マイク・モレルがTV(チャーリー・ローズ・ショー)で、アメリカは、ロシア人殺害を始めて、メッセージを送るべきだと言い、マーク・ミリー陸軍参謀長が“これまで経験したものより激しく攻撃してやる”と脅したのは覚えておられるだろうが、今度はスティーヴン・マヌーチン財務長官が中国を脅した。もし中国がワシントンの新たな対北朝鮮経済制裁を遵守しなければ、アメリカは“彼ら[中国]に更なる経済制裁を課し、アメリカや、国際ドル体制へのアクセスを阻止する。”とマヌーチンが言ったのだ。
https://www.rt.com/usa/403118-usa-china-sanctions-north-korea/

自分の国債を買うために、お札を印刷しなければならない、20兆ドルの公的債務をかかえて破産したアメリカ政府が、世界第二位の経済で、購買力の点ではアメリカ経済より大きい国を威嚇しているのだ。

マヌーチンの中国に対する脅しを少し時間をとって考えて見よう。中国には一体何社、アメリカ企業があるのだろう? アップルとナイキだけではない。対中国経済制裁というのは、アメリカ企業は、中国製商品を、アメリカや、中国国外のどこにも売れないということなのだろうか? アメリカのグローバル企業連中がそんなことを我慢するなど考えられようか?

もし中国が、中国と香港にあるアメリカ企業の工場と、欧米が所有する銀行の全て国営化して反撃したらどうなるだろう?

マヌーチンは能なしのニッキ・ヘイリーと同類だ。彼は一体誰を脅しているか分かっていない。

中国を国際ドル体制から締め出すというマヌーチンの脅しを考えてみよう。これ以上の損害をアメリカに与え、これ以上の利益を中国にもたらすものはないのだ。膨大な金額の経済取り引きがドル体制から出てゆき、ドル体制の規模と重要性が減少してしまうだけだ。最も重要なのは、それで、中国とロシア政府が、ドル体制の一員でいるのが、何の恩恵もない、途方もない不利益であるのに、とうとう気づいてしまうことだ。ロシアと中国は、とうの昔に彼らの自前の制度を作り上げておくべきだったのだ。ワシントン体制の一員であるおかげで、ワシントンが、脅したり、経済制裁を課したりできてしまうのだ。

ロシアと中国がこれに気がつかない理由は、連中が愚かにも経済学を学ぶよう学生をアメリカ留学させたためだ。こうした学生連中は、マイケル・ハドソンの表現では“ジャンク経済学”であるネオリベラル経済学に徹底的に洗脳されて帰国する。このアメリカ経済学が、ロシアと中国の経済学者たちを、事実上、アメリカの傀儡にしているのだ。連中は自国の為ではなく、ワシントンの役にたつ政策を支持するのだ。

もし中国とロシアが、主権国家でありたいのであれば、彼らは愚かなマヌーチンが、両国を食い物にしているドル体制から、両国を切り離すよう祈らねばならない。そうすれば、ロシアと中国は、自分たちの制度を導入し、ワシントンの利益にしか役立たない経済学を装うプロパガンダではなく、本当の経済学を学ばなければならなくなるだろう。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/13/economic-lesson-china-russia/
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箒川兵庫助様から、彼の前の記事に、コメントをいただいた。
しかし、ご本人がコメントを受け付けることを拒否しておられるように思えるので、大変申し訳ないが非公開とさせていただく。
別記事へのコメントという形に書き変えてお送りいただければ幸い。

昨日、チェルシー・マニングさんが、ハーバード大学の客員研究員になったので、この文にもある元CIA幹部のマイケル・モレル氏が同大学を抗議で辞職したという記事を読んだ。

ジュリアン・アサンジ氏が、大学にも学生にとっても良いことだと発言していて納得したが、続報では、マニングさん採用はお流れになった。

ハーバード大学、経済学にかぎらずワシントンの利益役立つ「学問」を教えてくれるようだ。

ファシスト集団代表がまた変わった。やはり元秘書。
こういう集団をマスコミという名の大本営広報部大政翼賛会はもちあげる。
日本ファシストは一院制を主張している。

国会冒頭解散は、ファシスト連中の正体がばれないうちに選挙にもちこみ、右翼とファシストで多数をしめようという悪辣な計算に基づいているだろう。

大本営広報部大政翼賛会に出演する提灯持ち連中、それも称賛するだろう。
出演される教員諸氏はハーバード劣化版?

孫崎享氏や植草一秀氏や岩上安身氏、大本営広報部大政翼賛会茶番には呼ばれまい。

日刊IWJガイド・ウィークエンド版「15日、北朝鮮ミサイルが太平洋上に落下!そのころ安倍総理は政府専用機で飛行中~新幹線は止まるが航空機はそのまま運行、原発も!Jアラートで長野県は対象となるが、東京都は対象とならない不可解さ/『真の愛国者ならミサイル危機を案じ、原発停止を主張すべきだ』北朝鮮のミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止を訴えている河合弘之弁護士に岩上安身がインタビュー!」2017.9.16日号~No.1828号~

2017年9月12日 (火)

ベネズエラがドルを見限ろうとしているのはアメリカに不利か? それが重要な理由

Darius Shahtahmasebi
The Anti-Media
2017年9月8日

木曜日、ベネズエラは、来週アメリカ・ドルから“離脱”を考えていると、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が述べたとロイターが報じた。ロイターによれば、マドゥロは二つの公式外為制度(他国通貨や外国為替市場に対し、ベネズエラが通貨を管理している方法)のうちの弱い方を、通貨バスケットとともに使う予定だという。

ロイターによれば、マドゥロ大統領は、DICOMとして知られている、一ドルが3,345ボリバールで交換されるベネズエラ現在の公定為替相場に触れた。最強の公式為替相場では、1ドルで、わずか10ボリバールしか買えず、これが、マドゥロが弱い為替相場を選んだ理由の一つの可能性がある。

    “ベネズエラは、通貨バスケットも用いた国際決済の新方式を実施し、ドルから離脱する予定だ”と、マドゥロは、新たな“超強力”議会での長時間演説で述べた。彼はこの新提案の詳細は説明しなかったと報じられている。

マドゥロは、南米諸国は他通貨の中でも、元の使用を考えるべきだと示唆した。

    “もし彼らが我々にドルを使うよう求めたら、我々はロシア・ルーブル、元、円、インド・ルピー、ユーロを使う”ともマドゥロは述べた。

ベネズエラは世界最大の石油油脈上にありながら、激しいインフレ昂進に苦しめられ、国内で何百万人もの人々が飢え、深刻な危機状態に見舞われている。その文脈で、トランプ政権により最近課された経済封鎖は、一般のベネズエラ人を窮状から救うのではなく、苦難を激化させるばかりだ。

ロイターによれば、2013年、マドゥロが権力の座についた時、現地通貨は千ドルの価値があったのに、今は一ドルをわずかにこえるに過ぎない。

ウィリアム・R・クラークが著書『ペトロダラー戦争―イラク戦争の秘密、そしてドルとエネルギーの未来』で主張している理論は、主流マスコミはほとんど無視しているが、基本的に、ワシントンが率いる中東や他の地域への介入は、産油国が石油を他の通貨で輸出しようとした場合にもたらされかねないアメリカ・ドルに対する直接的な影響に突き動かされていると主張している。例えば、2000年、イラクが石油の世界市場輸出に、もはやアメリカ・ドルは使わないと発表した。代わりにユーロを採用した。

2003年2月、この政策変更後、イラクは“かなりの利益を”得たとガーディアンが報じた。それにもかかわらず、アメリカが間もなく侵略し、石油輸出通貨を即座にアメリカ・ドルに戻させた。

リビアでは、ムアンマル・カダフィが、アフリカ石油の売買に使われるはずの金兌換統一アフリカ通貨を作り出す同様な提案をしたかどで罰せられた。主権政府を打倒し、国家を人道的危機に陥れる理由としては、ばかげたもののように聞こえるが、ヒラリー・クリントンの漏洩電子メールが、これがカダフィが打倒された主な理由だということを裏付けている。フランスは特にカダフィ提案を懸念し、想像通り、この戦争の主要貢献国の一つとなった。(カダフィの車列を爆撃し、究極的に彼の死を招いたのはフランスのラファエル戦闘機だった)。

イランは元などの代替通貨を既にかなりの間使用しており、儲かるガス田をカタールと共有しているが、カタールが同じ行動をとるのもそう遠い話ではないかも知れない。両国とも、国際舞台で、特にトランプ政権の下で非難され続けている。

核大国の中国とロシアも、アメリカ・ドルをゆっくりながら確実に見捨てつつあり、アメリカ支配体制は、長年この両国を敵対的国家として描いてきた。

今やベネズエラも、ロシアにすり寄りながら、とうとう流れに乗るようだ(予想通り、ウイリアム・R.・クラークの著書中で、ベネズエラとイランは、アメリカ合州国との地政学的緊張を招くと特定されている)。CIAは政権転覆を行うため、ベネズエラ内政に介入する意図があることを認めており、トランプも最近ベネズエラ軍事介入の可能性で脅し、マイク・ペンス副大統領がアメリカは“傍観して”ベネズエラが荒廃するのを座視するつもりはないと警告したが、この地政学的レンズを通して見ると、こうした物事全ての辻褄が非常にわかりやすくなる。

アメリカ・ドルを放棄し、代替通貨を選ぶ国々が、例外無しに政権転覆の標的となって終わるなか、当初、陰謀論のように見えていたものは、ずっともっともらしい現実に思われてくる。

もしアメリカが、ベネズエラへの関与を強化すれば、しっかり注目してきた人々にとって、その理由は明らかなはずだ。

記事原文のurl:http://theantimedia.org/venezuela-to-ditch-us-dollar/
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高安休場!

具合が悪くなると、ミサイルや核実験をして、支持率を押し上げてくださる有り難い隣国。足を向けてねられまい。大本営広報部も大いに貢献している。

日刊IWJガイド「北朝鮮ミサイル効果!? 安倍内閣の支持率が4ヶ月ぶりに不支持を上回る! 森友・加計学園疑惑はどこへ? 安倍総理が自衛隊幹部に訓示! さらに米国追従を宣言!/沖縄県の翁長雄志知事が防衛省へ日米地位協定改定の要請書を提出!/反日・嫌韓意識の根はどこにあるのか? 歴史をひも解き、現代につながる「神話」の背景を探る! 岩上安身による国際日本文化研究センター教授・倉本一宏氏インタビュー!」2017.9.12日号~No.1824号~

2017年4月25日 (火)

ユーロランドは解体寸前か?

2017年4月20日
F. William Engdahl

昨年のイギリス有権者の大多数による欧州連合離脱という決断は単なる国民投票以上のものだ。Brexitキャンペーンは、シティー・オブ・ロンドンの最も有力な複数の銀行と、イギリス王室が推進し、資金提供していた。イギリスの終焉どころか、Brexitは、悲惨なユーロ単一通貨実験の終わりの始まりになる可能性の方が遙かに高い。

2008年の世界金融危機以来、ブリュッセルも19のユーロ圏諸国政府も、ユーロ圏最大の銀行を健全な安定状態にするために意味あることをほとんど実行していない。逆に、ドイツのドイツ銀行のような尊敬すべき巨大銀行でさえ瀬戸際でよろめいている。

イタリアでは、世界最古の銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行が、国家による延命処置状態にある。それもイタリア銀行不良債権の氷山の一角に過ぎない。現在、イタリアの銀行全体で、3600億ユーロの不良債権を抱えているが、これはイタリアGDPの20%、五年前の合計の二倍だ。

それは更に悪化しつつある。イタリアはEU四番目の経済規模だ。イタリア経済が惨憺たる状態なので、銀行の不良債権は増大する。国家債務はギリシャ同様に多く、GDPの135%だ。現在、2013年のキプロス銀行危機以来、主にドイツからの圧力で、EUは厳しい新銀行“ベイルイン”法を成立させた。この法律では、新たな金融危機になった場合、金融債保有者と、必要とあらば、キプロスの場合同様、まず銀行預金者が“ベイルイン”つまり損失を被るまで、公的資金投入による救済措置は禁じられている。イタリアでは、総額約2000億ユーロの金融債保有者の大半は、金融債は安全な投資だと言われた普通のイタリア国民なのだ。

ドイツの緊縮政策という薬が、患者を殺している

主要な問題は、2008年の金融・経済危機に対処するのに、ユーロ圏経済が、間違った薬を押しつけられていることだ。ユーロ圏危機は、国々が余りでたらめに支出し、労賃が余りに高くなり過ぎたと、誤って理解されている。そこで、またもやドイツの圧力で、ギリシャなど危機にあるユーロ圏諸国は、過酷な緊縮政策、年金削減、賃金引き下げを押しつけるのを強いられた。その結果、一層酷い景気後退や失業増加、銀行の不良債権増となった。2008年と比較して、2015年には、ギリシャのGDPは26%以上、スペインのGDPはほぼ6%、ポルトガルは7%、そしてイタリアのGDPは、ほぼ10%減少した。

緊縮政策は、決して国の経済危機に対する解決策ではない。1931年 ハインリヒ・ブリューニング首相による過酷な緊縮政策の結果、不況、失業と金融危機の中、勃発したドイツ経済危機の教訓は、歴史的な記憶の健忘症に陥っているように見えるドイツ当局にとって、十分明らかなはずだ。

ユーロ圏全体で、1900万人以上の労働者が失業している。ギリシャ、イタリア、ポルトガルとスペインには、合計で1100万人の未曾有の失業労働者がいる。フランスとイタリアでは失業は労働人口の13%を越える。スペインでは20%で、ギリシャでは信じがたい25%だ。それが、2008年危機から8年以上たった今の経済状況だ。要するに、ユーロランドは経済回復していないのだ。2009年以来、欧州中央銀行 (ECB)、ユーロの銀行は金融危機を安定させようとして未曾有の動きをした。彼らは状況を良くするのではなく、延期しただけだった。

ECBが担保付き債権、社債、国債や資産担保型証券を購入した結果、ECBの貸借対照表は、現在、1.5兆ユーロ以上だ。イタリアのマリオ・ドラギが総裁をつとめるECBは、2014年6月以来、約 -0.4%という未曾有のマイナス金利を導入した。ECBは、マイナス中央銀行金利が“しばらく”続くことを明らかにした。この結果、インドが昨年実行して悲惨な結果になったり、ユーロ国ではないスウェーデンが既になったりしたような、キャッシュレス社会にしようと、有権者の説得を試みるむきも出てきた。多くの人々にとって驚くべき考えで、顧客が預金を利用するのに、銀行が顧客から手数料を取り始めれば、人々は“預金をおろし”金や、他の安全な資産や、現金に換えるだけのことだ。

ECBのマイナス金利は、控えめに言っても、死にもの狂いの兆しだ。ユーロ圏全体の債券金利が余りに低いので、多くの保険会社が、ユーロ圏金利がより正常な水準に戻らない限り、将来、負債を支払う上で深刻な流動性問題に直面する。ところが、ECBがマイナス金利政策と、いわゆる量的緩和を辞めるようなことになれば、多くの銀行の債務危機が、ギリシャから、イタリアやフランス、更にはドイツでも爆発するだろう。

来るべき通貨戦争?

だから、穏やかに言っても、ユーロ圏は、わずかな新たな衝撃や危機で即爆発し得るカチカチいう債務時限爆弾なのだ。二年後、イギリスがEUからの離脱を完了した際に、その衝撃を見ることになるかも知れない。既にワシントンのドナルド・トランプ新政権は、ユーロに対する通貨戦争を開始する可能性を示している。1月31日、アメリカ国家通商会議のトップ、ピーター・ナヴァロは、アメリカと、ドイツのパートナーのEU諸国を“非常に割安なユーロで、搾取している”とドイツを非難した。ナヴァロは、ユーロ圏経済の中核ドイツを、事実上の“通貨操作国”とまで呼んだ。ナヴァロはこう述べた。“ユーロは国際通貨市場で自由に変動しているが、この制度は、もしドイツのドイツ・マルクがまだ存在していれば、ドイツ通貨がそうであったもの以上に下げている。”

シティー・オブ・ロンドンの膨大な金融資源を持つイギリスは、EU加盟の足かせから解放されれば、ユーロ圏経済に壊滅的結果をもたらすであろう、ユーロを引きずり下ろす秘かな全面通貨戦争で、ワシントンと提携することが可能になる。イギリス・ポンドは、ドルとユーロに続く三番目に大きい世界の支払い通貨だ。イタリア、ギリシャ、スペインや他の諸問題がある脆弱なユーロ圏に対して、イギリスがワシントン側に付く通貨戦争で、EUの拘束から解放されたイギリスがユーロを引きずり下ろせれば、ポンドは主要な利得者となり得る。既にイギリスのテリーザ・メイ首相は、二国間でアメリカ-イギリス貿易協定を結ぶことをトランプ政権と話し合っており、英連邦の一部の有力な国々は、アメリカを英連邦の準会員に招くことを話しあっている。アメリカ・ドルとウオール街銀行が、ドルに対する中央銀行準備通貨というライバルを傷つけるというのは極めて魅力ある考え方だ。今やEUの拘束から間もなく解放されるイギリスと、シティー・オブ・ロンドンにとって、誘惑が現実になる可能性がある。

これはすべて、乱用を制御する民主的に選ばれた当局が存在しない超国家的通貨というユーロ圏プロジェクト全体の機能不全な本質のせいだ。1990年の昔に、マーストリヒト条約が、欧州通貨制度と共にもたらした、国家主権の中途半端な解体が、EUに将来危機が起きた場合、最悪の組み合わせを置き土産にしたのだ。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/04/20/is-euroland-on-verge-of-disintegration-2/
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ソーシャル・メディアが、宗主国のツールで監視されていることが明らかになった。当然そうだと思っていたので、書き込んだことは皆無。たまに覗くだけにしていたが。

今日のIWJ、岩上安身氏のインタビュー相手は関良基氏。個人的に待望のインタビュー。『赤松小三郎ともう一つの明治維新』を拝読したのだが、次は『社会的共通資本としての水』を読む予定だ。以下、 日刊IWJガイドから引用させていただこう。

北朝鮮情勢から、いったんテーマは離れますが、今日は15時から政府が力を入れて今国会での成立を狙っている「水道民営化」の危険性について、拓殖大学政経学部准教授・関良基氏にインタビューします!TPPやFTAとも無関係ではない、重大な問題です!北朝鮮危機や森友学園の問題、あるいは小池劇場の陰に隠れてしまいがちですが、こんな法案が通ったら大変です!我々の生存に関わるライフラインが、外資を含めた民間資本に売っ払われ、カネ儲けの道具にさせられてしまうのです。

 しかし実は、関さんがお詳しいのは「水」問題だけではありません。『赤松小三郎ともう一つの明治維新』という著作をもつ関さんは、美化されがちな幕末明治維新の真実に迫っています。

 テロを政治権力獲得のもっぱらの手段とした長州の「志士」たちは、まごうかたなき「テロリスト」であり、初代首相の伊藤博文はそうした「テロリスト」の一人でした。彼は自分自身の手で、人を殺めています。そうやって明治維新後の日本は「長州レジーム」が支配してきたと、関さんは分析され、今こそ「長州レジームから日本を取り戻せ!」と訴えています。

水道民営化については、下記記事を翻訳してある。

コチャバンバ水戦争:「水戦争」から10年 マルセラ・オリベラ、市営水道民営化阻止の対ベクテル民衆闘争をふり返る

ザ・ウォーター・ウォー(水戦争)と複雑なことに取り組む必要性

2017年2月15日 (水)

トランプはユーロを破壊するだろうか?

2017年2月9日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

大統領就任後、わずか数日で‘ドナルド’は実に多くの大統領令や、攻撃的なツイートを発したおかげで、世界はくらくらしている。移民禁止の取り組みや、XLキーストン・パイプライン承認や好戦的なイラン威嚇の煙の中から、はっきりと出現しつつある政策は、大統領上級顧問、首席戦略官スティーブン・バノンが主張する、トランプ・チームの経済的狙い“愛国的経済”だ。これまでのところ、主要標的は、アメリカ合州国との最大貿易黒字二カ国、中国とドイツだ。とはいえ子細に見ると、時折資本市場について、アメリカ諜報社会に助言しているジェームズ・リカーズが“通貨戦争”と呼んでいるものを、ワシントンが開始する準備をしていることが伺える。中国という明らかな標的は別として、二番目で、おそらくより重要な標的は、ユーロとヨーロッパ通貨体制の破壊だ。そこでは、ドイツが中核で、おそらく、トランプの名前がでる度に、メルケル首相が酷い胃痛に襲われるらしい理由の一つだ。

1月31日、アメリカ通商の新権力者ピーター・ナヴァロは、アメリカや、他のドイツのEU貿易相手を“搾取するのに、多いに過小評価されたユーロ”を利用していると、ドイツを非難した。ナヴァロは更に、ドイツを、ユーロ圏経済の核、事実上の“通貨操作国”呼ばわりした。今後頻繁にこの単語に出会うはずなので、単語に慣れて頂きたい。ただし、ナヴァロが言っている「操作」とは、1999年-2002年のユーロ単一通貨創設なのだ。ドイツを最大の加盟国とするユーロは“暗黙のドイツ・マルク”のように機能している。ナヴァロは、アメリカ・ドルに対するユーロ安値のおかげで、ドイツは主要貿易相手国に対して大いに恩恵を受けていると非難した。

ドイツが精力的に反論しているのも驚くべきことではない。アンゲラ・メルケルは即座に欧州中央銀行の通貨政策は、条約上、ユーロ圏全体のインフレをコントロールするよう負託されていると断言し、更に、ECBは、条約上“独立している”ので、ドイツがたとえそうしようと思っても、ユーロを操作できないと主張した。これは事実の一部に過ぎす、現時点で、欧州連合の28加盟国中、19カ国がユーロ圏で、日常的業務でではなく、1990年代に極めて出来損ないのユーロ構造を作り上げる上で、ユーロ圏の経済的巨人ドイツは、不釣り合いな影響力を行使したのだ。ほとんど知られていないこういう話がある。

‘次の世紀に、ドイツの立場を確保’

これは、通貨操作に関する干からびた経済学のように聞こえるかも知れないが、貿易上の優位云々は、事実上の究極的な中期的目標としてのユーロ圏破壊を呼びかけるワシントンの狙いを隠蔽しているのだ。

皮肉なのは、フランス、イタリアとイギリスの元首連中が、1991年12月に、1999年末までに完全な通貨同盟を約束する欧州連合条約に調印したオランダのマーストリヒトでのヨーロッパ経済共同体加盟国元首サミットで、唖然とするコールにぶつけた際、ユーロ圏に、当時のドイツ首相ヘルムート・コールは大反対したことだ。そこで、コールは、ブリュッセルでは“民主主義の欠如”と優雅に呼ばれる、民主的に選ばれたヨーロッパの政治国家の一つとしてない、単一ヨーロッパ通貨、現在のユーロを確立する条約という彼らの提案に直面した。

統一ドイツと呼ばれる経済大国の新たな力を恐れた懐疑的なフランス、イギリスとイタリアは、強力なドイツ・マルクと、当時世界で最も尊敬されていた中央銀行、ドイツ連邦銀行の権限を、後に欧州中央銀行として知られるようになる新たな自立した超国家的構造にゆだねるよう要求した。何ヶ月もの厳しい抜け目のない駆け引きの後、新たなユーロ圏加盟国は、公的債務の制限をGDPの60%とし、年間公的債務を制限GDPのl3%に制限するという、ハンス・ティートマイヤーのドイツ連邦銀行が決めた恣意的な厳しい条件、厳格ないわゆるマーストリヒト基準に従うという条件で、最終的に、ドイツは同意した。

経済ジャーナリストとして、当時こうした進展を追うのに私は積極的に関わっていた。1990年早々、デンマーク人の欧州委員会委員ヘニング・クリストファーセンの厳格ないわゆるマーストリヒト基準に関する個人的な考えを知る思いがけない機会を得た。最近亡くなったクリストファーセンは、ジャック・ドロール欧州委員会委員長の下、EEC (EUの前身)で、当時のマーストリヒト条約交渉で、経済と通貨関係の担当だった。彼は実質的に、いくつもの点をとりまとめて、ユーロとなるものにする責任を負っていた主要委員で、ユーロ誕生時、加盟諸国間の非公開論議や戦いを非常に良く知っていると言うべき人物となった。

1994年に、クリストファーセンは、ロンドン金融会議の際に、私が良く知っているデンマーク人エコノミストに、ドイツと、特にコール首相の単一通貨ユーロ導入に対する態度は“1991年から180度転換した”と語っていた。彼は三年の間に、フランスとイタリアの巨大銀行は深刻な危機に苦しみ、生存しようとあえぐようになっており(興味深いことに、連中は今もそういう状態で、更にひどくなっている-筆者)、イギリスの銀行は深刻な不動産債務危機にあり、ヨーロッパの金融・資本市場を支配する上で、堅固なドイツ銀行には到底かなわなかったと語ったのだ。“ドイツ銀行や他の大手ドイツ銀行は、上手にやれば、ユーロは、ヨーロッパのトップとしてのドイツの役割を、次の世紀、あるいはそれ以降も保証する可能性がある”とコールを説得した。

それから少し後のフランクフルトでの銀行業会議で、私自身、コール首相の見解の変化を、まざまざと見た。once-foot-dragging ユーロに懐疑的だったコールが、集まった銀行家たちに、ユーロは“将来、もう戦争が不可能になるようヨーロッパを結びつける鍵”だと述べた。彼は総立ちになっての拍手喝さいを受けた。彼はそうと決心すれば、巧みな雄弁家だった。要するに、現在のユーロ圏はドイツが作り出したものなのだ。

ユーロに対するナヴァロの狙い

大統領として、ドナルド・トランプは、最近ドイツ自動車のアメリカ輸入を攻撃し、アメリカ国外で製造されたドイツBMWに対する懲罰的な35%輸入関税で威嚇した。ドイツの対応は、そうしたいちかばちかの外交ゲームでは、むしろ愚かで、“アメリカ製”自動車の品質を攻撃した。ドイツにもっと多くのシボレーなどのアメリカ自動車を買わせるために、アメリカができることは何かと聞かれて、ドイツ経済相のシグマール・ガブリエルは“もっと良い自動車を作りなさい”とぶしつけに言い返した。シグマール経済相の対応は巧妙な手とは言えない。

しかしながら、ナヴァロ対ドイツ戦略の本当の狙いは、ドイツ内で、品質的に劣るアメリカ製シボレーの売り上げを伸ばすことではない。アメリカ車が劣っていることは、私が個人的に証言できる。最終的に wreck世界準備通貨としてのアメリカ・ドルの役割に対する潜在的ライバルで、大いに欠点があり、大いに脆弱なユーロ体制を。1944年以来andブレトン・ウッズ、アメリカの世界覇権は二つの大黒柱に依拠している。アメリカにはいかなるライバルもない確固たる軍隊と、要するに、ワシントンの赤字に諸外国が際限なく資金提供することを意味する確固たる世界準備通貨たるアメリカ・ドルだ。

ナヴァロ-ロス戦略論文

トランプ大統領選挙戦の支援部隊の一員として、カリフォルニア大学経済学教授で、当時の選挙戦経済顧問ピーター・ナヴァロと、未公開株式投資アドヴァイザーで、億万長者投資家のウィルバー・ロスが、トランプ候補のための経済戦略論文作成に協力した。トランプが、環太平洋連携協定、環大西洋貿易・投資連携協定を破棄し、NAFTA再交渉を要求している背後には、この論文があるのだ。これは、ドイツを“通貨操作国”として、トランプ大統領が攻撃している背後にもある。

現在、もちろん、ピーター・ナヴァロは、通商の権力者で、ホワイトハウスに新たに作られた国家通商会議のトップだ。ロスは新商務長官だ。二人は同じ脚本を演じて、固定されたユーロで、ドイツは不相応に恩恵を受けており、アメリカ合州国やイタリア、ポルトガル、ギリシャなどのユーロ圏の周辺的な国々や、フランスさえ、大損をしているという主張で、暗黙のうちに、ユーロ圏破壊を呼びかけているのだ。

ドナルド・トランプが、大統領に就任する四日前、ロンドン・タイムズで、長いインタビューをした。その中で彼はこう断言した“…欧州連合をご覧なさい、あれはドイツです。基本的にドイツのための道具です。”更に、シリア、アフガニスタン、リビアや他の圧倒的にイスラム教徒が多い国々からの百万人以上の戦争難民を無審査で受け入れたドイツや他のEU諸国の問題について、トランプはこう断言した。“もし彼らが、それに伴うあらゆる問題がある、これほど多数の難民全員の受け入れを強いられていなければ、Brexitはなかっただろうと私は思う。たぶん丸く収まっていただろう。だがこれはラクダの背中を折る最後の一本の藁だった。人々は、自分たちの独自性を望んだのだと私は思う。だから皆さんが私に辞めろと言われるなら辞めるべき他の連中だと思う。(強調は筆者による)

トランプの発言は立腹してのものではなく、むしろ朝のコーヒーの残り香だ。この源はピーター・ナヴァロによる2016年9月29日の白書だ。ナヴァロは、アメリカ財務省債券を購入することで、主要輸出相手国アメリカに対して、元を安定させていることで、中国を非難した後、次にドイツとユーロを攻撃した。

“経済通貨同盟のおかげで、同様な問題が存在している。ユーロは国際通貨市場で自由に変動するが、この制度は、もしドイツ・マルクが依然存在していたならば、そうであるはずのもの以上にドイツ通貨を安くしている。”

ナヴァロはこう続けている。

“事実上、経済通貨同盟中の南ヨーロッパ経済の弱さが、ユーロを、ドイツ・マルクが自立した通貨だったならそうであったはずの為替レートより安く保っている。これこそが、アメリカが、ドイツとの商品貿易で、2015年で、750億ドルという大きな赤字になっている主な理由なのだ-ドイツの賃金が比較的高いのに…より大きな構造問題は、はびこる通貨操作で悩まされている国際通貨制度だ。”

ナヴァロは、挑戦的な調子で、こう結論づけた。

“ドナルド・トランプは、アメリカ国民に、財務省は、自国通貨を操作するあらゆる国を“通貨操作国”とレッテルを貼ると約束した。これで、もし通貨操作が止まらなければ、アメリカが防衛的、相殺関税を課することが可能になる。”

昨年、あるいは他の年にも、ドルに対し、元を強化すべく、実際活発に介入したが、アメリカ財務省の範疇によれば現状ではアメリカ財務省の規則では通貨操作国ではない中国の事実を無視し、ドイツを公式に“通貨操作国”と宣言して、様々な経済制裁を課するには、一年間の誠実な交渉が必要だ。だから準備は整ったのだ。

統一反ユーロ戦線

アメリカEU新大使に指名されたテッド・マロックは、2月5日に、ブルームバーグとインタビューし、そこで彼は、ユーロ崩壊に賭けるし、“ユーロを空売り”したいと述べた。同じインタビューで、彼はギリシャのユーロ圏からの離脱Grexitには“強い動機”があると断言した。先にマロックは、欧州連合は“飼い慣らす”必要があると述べて、EUを消滅したソ連になぞらえた。

別のインタビューで、マロックはユーロは今後18カ月で崩壊しかねないと言い切った。彼はBBCで“通貨は終焉に向かっているのみならず、実際に問題があり、来年、一年半後には崩壊しかねないと思う。…2017年に私がするだろうことの一つは、ユーロの空売りだ”と述べた。マロックは、EU政治の素人ではないことに留意が必要だ。彼は、現在、イギリスのレディング大学ビジネス・スクールで教授として教えている。マロックは、グローバル化推進派のスイス、ダボス世界経済フォーラム理事もつとめており、シンクタンク、アスペン研究所の首席研究員でもあった。ユーロとEUそのものの将来に関する彼の発言は、計算しつくされたものだ

しかも、財務長官として、中国に通貨操作国というレッテルを貼るのに何の抵抗もないと述べた人物、ゴールドマン・サックス・バートナーとして17年勤めたスティーヴン・マヌーチンがおり、ユーロ破壊を目指す、全面的なアメリカ通貨戦争の準備は整ったように見える。

誤解なきよう。1990年中頃に、国民国家を超えるEUの超国家通貨としてのユーロが現実になることが明らかになって以来、当時考えられていたユーロという考えは、ヨーロッパと世界にとって災厄の卵だと、私が言い続けてきたことは記録にある。ジャック・ドロール、ジスカール・デスタンなどの周辺のヨーロッパ長老連中による、世界準備通貨として、ドルに対する巨大なEUライバルを作り出そうという構造物だった。

2002年から、ギリシャ政府が、ギリシャの赤字が、ユーロ圏で規定されている3%ではなく、12%以上になっている事実を隠蔽するのを可能にしたあやしげなデリバティブ通貨スワップ操作工作をしたのが、マヌーチンのゴールドマン・サックスだったことは注目に値する。好都合にも、ギリシャ債務危機は、まさにアメリカ財政赤字が、年間何兆以上の規模で爆発しつつあり、なによりも中国がアメリカ財務省ボイコットで脅していた2010年に公表された。当時、ドルに対して、ユーロを押し下げるために、ゴールドマンとアメリカ財務省が意図的にギリシャ危機を爆発させたのだと疑う十分な根拠があった。

今やトランプ新政権内のゴールドマン・サックスの金融天才連中と、トランプ経済チームが、Brexitのおかげで、ユーロ圏とEUが、かつてないほど脆弱になったので、ユーロ脅威の可能性に決定的に止めを刺し、捨て去ると決めた可能性が高い。そのような崩壊は、確実に、EUを1930年代のものより酷い大混乱、破壊、金融危機に陥れる。トランプや、ナヴァロやウィルバー・ロスにとっては、こうした社会的、人的問題は、連中の狂った計画に対する単なる“外部事項”に過ぎない。ユーロは、EU同様、早急な改革が必要な実にひどい構築物なのだ。

一体なぜユーロを破壊するのだろうか? イギリス人経済史家ハロルド・ジェームズがその理由を示唆している。“ユーロ崩壊の結果は一体何だろう? 競争相手として、ヨーロッパを弱体化させるのみならず、かつての国家間ライバル関係が再び解き放たれることで、一層不安定化させるのだ。”ドイツ首相やベルリンの他の連中が、トランプが連中に一体何をもたらすかについて、極端に神経過敏になるのも不思議ではない。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/02/09/will-trump-destroy-the-euro/

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秘密朝貢外交で丸裸にされる我々にとって人ごとではない。

属国傀儡独裁政権の虚言を大本営広報部は忠実に拡声するだけなので、ほとんど呆導番組は見ない。今日のIWJガイドを拝読すれば、その途方もなさがわかる。9時番組の男女が変わるというが、オバマのチェンジと同じ、顔が変わるだけ。虚報は継続する。

■<はじめに>合意内容がまったく明らかにされない日米首脳会談「日本国民に語れないような売国密約がなされたのではないか?」そもそも安倍総理は「日本の公的年金を土産にするようなことはしない」と明確に約束していない

 おはようございます。IWJ記者の福田玲子です。

 皆さま、2月13日放送のNHK「ニュースウォッチ9」はご覧になられましたか?

 安倍総理が生出演し、このたびの訪米の成果を自らPRし、NHKの岩田明子記者ほか出演者一丸で成果を強調するという、事実上の国営放送の報道番組として、ありえない内容でした。

 「成果」として強調されたのは、いかにトランプ大統領に安倍総理が気に入られ、親密な間柄になったかということだけ。安倍総理がトランプ大統領にひたすらへつらい、こびることが世界中のメディアで話題になっていますが、その安倍総理にこびへつらっているのが日本のマスメディアで、その筆頭がNHKです。およそ先進国のジャーナリズムの姿ではありません。岩上さんの言葉を借りれば、「犬の犬」です。

 会談の中身や合意事項については、まったく明らかにされてきません。日本側からアメリカ側に対して、よほど、極秘にしてもらいたいという要望があったものと思われます。

 なぜそれほどまでに極秘にしたいのか。岩上さんも指摘していますが、「国民には語れないような、売国密約」がなされたのでしょう。

 売国密約の筆頭は、恐らく日本の公的年金に関することかと思われます。

 この件については、2月3日の衆議院予算委員会でも、民進党の大串博志衆議院議員が質疑していました。

 大串議員はまず、安倍政権になってから、GPIF(独立行政法人「年金積立金管理運用」)が、リスクを取る運用を始め、インフラや不動産にも投資する「オルタナティブ投資」(※1)ができるようになったことを批判しました。

(※1)オルタナティブ投資(直訳「代替投資」):株や債権などの伝統的な投資ではなく、プライベートエクイティー、不動産、インフラ、天然資源などに投資をすること。大串議員は質疑で、このオルタナティブ投資について、ニッセイ基礎研究所の専門家による「(オルタナティブ投資は)ハイリスクハイリターンであり、その仕組は非常に複雑であるため、ファンドの選択には高度な専門知識と経験が必要とされる…(中略)…大損を被るリスクがある」という解説を引用し、こんなリスクの高いものに公的年金を投じることに強い懸念を表明した。

 そして日経新聞で報道された「公的年金、米インフラ投資」の記事、及び読売新聞の『70万人雇用創出、米に提案へ…経済協力原案」の70万人の雇用創出のため4500億ドル(51兆円)の市場をつくるという日米経済協力の記事に触れ、この51兆円規模の市場は日本の公的年金から拠出するつもりなのか真偽を尋ねました。

・公的年金、米インフラに投資 首脳会談で提案へ 政府、雇用創出へ包括策(日経新聞、2017.2.2)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS01H5E_R00C17A2MM8000/

・70万人雇用創出、米に提案へ…経済協力原案(読売新聞、2017.2.2)(記事はすでにHPから削除)

 これに対する安倍総理の答えは、「政府として、今、おっしゃったようなことを検討しているわけではない」「GPIFについては私は…(中略)指図できない」といったものでした。また、大串議員の「年金のお金を使ってトランプさんにお土産を持っていくことはしない、これを約束していただけますか」との問いには、「(会談の内容は)まだ何も決まっていない」と述べるにとどまり、明確に「しない」とは約束しませんでした。

 もともとGPIFは安定運用が原則で、株式運用比率も2割5分でした。それを5割に引き上げさせたのが安倍政権です。「私は指図できない」といいつつ、GPIFに働きかけ、オルタナティブ投資まで可能にしたのは安倍政権です。

 なお質疑には、GPIFの高橋則広理事長が参考人として出席し、「現在、公的年金資産140兆円のうち5%である7兆円をオルタナティブ投資できる仕組みである」こと、また「用意されているガイドラインでは、投資対象は欧米の先進国が中心なので、(その7兆円が)アメリカのインフラ投資に向かうことはあり得る」と述べていました。

 安倍総理が、GPIFにはたらきかけ、仕組みを変えさせてきたことを思えば、果たして7兆円ですむのでしょうか。

 中身がまったく明らかにされない。こんな異常な日米首脳会談があるでしょうか。「国民に語れないほどの売国密約」などなかったと思いたいですが、気色の悪い蜜月ぶりばかりを強調する、芸能ショーのような演出や、目くらましのような北朝鮮のミサイル報道を見るに及び、悪夢が現実になろうとしているような気がしてなりません。

 なお上記、大串議員と安倍総理の質疑については、下記でご覧になれます。

・衆議院インターネット予算中継(2017.2.3)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=46356&media_type=fp

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2016年12月17日 (土)

全体主義の匂いが偉く漂い始めたが、ロシアのことを言っているわけではない

2016年12月13日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

ここ数カ月、NATO加盟諸国が進めている方向全体、特にアメリカ合州国と欧州連合の悪臭をしっかり嗅げば、ものが、我々の基本的な人間の自由に対して、静かに押しつけられつつある、全体主義的支配、またはファシズムと呼べるものの悪臭がわかる。最近のいくつかの例が、世界が一体どこへ漂って行くのを許しているのかを熟考する機会になるだろう。

12月7日の、誹謗中傷ニュースと呼ぶものを、“食糞という病”と呼ぶものにたとえたローマ・カトリック教会のフランシスコ・ローマ教皇のベルギー新聞での実に不気味、奇怪な、インタビューから始めよう。彼はこう述べた。

質問 - 最後の質問です。ローマ教皇、マスコミについてです。マスコミについてのお考えは…

ローマ教皇 - マスコミには極めて大きな責任があります…我々は全員罪人なのですから、マスコミも…有害になり得るのは明らかです… 中傷に惑わされかねません、それで特に政治の世界で、中傷し、人々を傷つけるのに使われるのです。マスコミは名誉棄損の手段として利用されかねません。あらゆる人々が良い評判を享受する権利がありますが、おそらく前世、あるいは十年前、司法上で問題があったり、家庭生活に問題があったりするでしょう。これを暴き出すのは深刻で、有害です。これは罪で有害です。情報メディアに大変な損害を与えるものは、偽情報です。つまり、何らかの状況を前にして、真実の一部だけを語って、それ以外を語らないことです。これが偽情報です。…偽情報は、おそらくメディアがなし得る最大の損害です。真実の他の部分を無視して、意見が一方向に導かれるのですから。マスコミは… この言い方を悪く思わないで頂きたいのですが - 常にスキャンダルを伝えたがる嗜糞症という病の餌食となってはならないと思います…そして、人には食糞という病に向かう傾向がありますから、大変なをなし得るのです。

嗜糞症は、メリアム-ウェブスター辞書では、“糞便に対する著しい関心、特に糞や汚物を、性的興奮のために利用すること”と定義されている。食糞というのは、人糞を食すること、文字通り食糞だ。

ローマ教皇の言った、“人々が食糞という病に向かう傾向”とは正確には一体何だろう? これは人類の支配的な病なのだろうか? もしそうでなければ、一体なぜ、食糞と、政治家と政治家の悪事について読む人々、あるいは、そういうものを報じるマスコミとの不快きわまる類似を持ち出したのだろう? 政治家の過去の事実という、事実の上で正しいことを流布するのは意味があるのか、あるいは、有権者が彼らの性格を判断する助けにはならないという判断は、一体だれがするべきなのだろう? この発言は、彼が非難しているふりをしているものの完璧な例だ。

これが、宗教界の人物による、孤立したとっさの発言であれば、1870年7月18日のバチカンI世によるローマ教皇の無謬性宣言のような主張同様、放置しておけるだろう。ところが、特に西ヨーロッパ、アメリカ合州国や中南米の国々における、まさにこのようなローマ・カトリック教会と教皇の信条や影響力ゆえに、こうした曖昧で危険な発言は、人々の言論の自由に、今後一体何が待ち受けているかの兆しとして、深刻に受け取るべきだ。

“偽ニュース”

食糞とジャーナリズムに関するローマ教皇発言は、アメリカ・マスコミで、ヒラリー・クリントンについて、現在言われているように、ある種の代替メディアによって、ロシアが“偽ニュース”を仕組んでいるという非難がアメリカとEU内において爆発するさなかに行われた。ヒラリー・クリントンのロビー・ムーク元選挙活動委員長はこう述べた。“偽ニュース”は今回の選挙で選挙運動が直面した“大問題”だった。“ロシアによって、ここで何が起きたのか捜査すべきだと私はまだ考えている。外国侵略者がここアメリカの選挙に干渉するのは許せない。ロシアは、フェースブックや他のサイト経由で偽ニュースを広めていたが、アメリカには、このような話題を広めていることで悪名が高いブライトバート・ニュースのようなものもある。”

ワシントンD.C. のピザ・レストラン、コメット・ピンポンが、ヒラリー・クリントン候補とジョン・ポデスタ選対本部長によって、小児性愛のために使われたと主張するオンラインの話題、いわゆる“ピザゲート”スキャンダルは、現在インターネットやフェースブックや他のソーシャル・メディア検閲にむけた世論を喚起するのに利用されている。ニューヨーク・タイムズのディヴィッド・サンガー記者は、12月9日、匿名“政権幹部筋による”“ロシアは共和党委員会にも侵入したが、データを流さなかったとアメリカは結論”という見出しのあいまいな記事を書いた。我々が目にしているのは、まさにヒラリー・クリントンやローマ教皇が語っている類の偽ニュースだ。ただし、ペテンをやっているのは主流既成マスコミなのだ。

ペテンは、NATOや、主流マスコミの一般社員に、連中の虚報工作員を送り込んでいるCIAなどの諜報機関と結託して、主要マスコミの最高幹部レベルで画策されている。元CIA長官ウィリアム・コルビーは““主要マスコミ内の重要な連中全員、CIAの手の者だ”とかつて言ったとされる。代替メディアで小児性愛者集団に関する偽ニュースを読み、精神病質者が銃を持ってコメット・ピンポン・ビザ店に押し入り、無辜の客たちを銃撃したといった類の恐ろしい話題で、このキャンペーンは続くだろう。事件は起きたが、男は発砲していない。わずか数カ月前には想像もできなかった、インターネットや他の代替メディアに対する極端な検閲を受け入れるよう、国民はあやつられつつあるのだ。

時計仕掛けのように、“偽ニュース”キャンペーンは、欧州連合にも広がった。2017年、再度首相に立候補することを発表した後、アンゲラ・メルケルは、政府による自立した“ポピュリスト”(原文通り)メディアの検閲が必要かも知れないことを示唆する不吉な言葉を語った。“現在、自ら増殖し、特定のアルゴリズムで意見を強化する偽サイト、ボット、荒らしが存在している。我々は連中に対処する方法を学ぶ必要がある。”彼女はこう断言した“我々はこの現象に立ち向かわねばならず、もし必要であれば規制する…欧米民主主義において、ポピュリズムと過激派政治が増大しつつある” これはグーグルとフェースブックが、“偽”ニュース・サイトだと断定したものへの広告収入支払いを停止した後の彼女の発言だ。

EU、特にドイツで、ポピュリストという言葉は、暗黙のうちに否定的意味合い、あるいは、政党戦争難民に対するメルケルの開放政策に反対する“右翼ポピュリスト”や、あるいは、強硬な政府が推進するほとんどあらゆることに反対する連中という具合に、ファシスト的含意がある。

現金に対する戦争

残された自由なメディア、インターネットと関連するソーシャル・メディアに対する厳しい弾圧を受け入れさせる準備としての秘密のプロパガンダが我々に見え始めたとするなら、民間の、腐敗していることが多い銀行に、我々のお金に対する完全な支配を認めさせ、更には、我々が、どこで、何を買うかに対する政府機関の完全な支配を認めるよう、我々が紙幣を所有する権利をあきらめる考え方を受け入れさせるための考えを生み出す、同様に険悪な、実際、全体主義的な動きも見て取れる。

つまり、いわゆるキャッシュレス社会だ。推進されている主張は、現金を廃絶した方が消費者にとって、より便利だ、あるいは、課税を逃れる組織犯罪と闇経済を根絶するか、大いに減らすというものだ。EUでは、スウェーデンが既に事実上、現金を廃絶した。スウェーデン人の現在の現金購入は、ユーロ圏の9パーセントと、アメリカの7パーセントと比べると、国家経済のわずか3パーセントに低下している。公共バスは現金を受け取らない。スウェーデンの四大銀行のうち三行は、銀行支店での現金取り扱いを段階的に停止しつつある。ノルウェーも同じをたどりつつある。

現在、フランスでは、適切な書類手続き無しの1,000ユーロ以上の現金取引は違法だ。フランスのミシェル・サパン財務大臣は、シャルリー・エブド攻撃のすぐ後、テロ攻撃者が“危険物を現金で購入”できたせいだと非難した。エブド攻撃後間もなく、“フランス経済における現金と匿名性の利用と戦う”ため、現金支払いの上限を、3,000ユーロから1,000ユーロに引き下げることを含む資本の管理を発表した。インフレが激しいユーロ圏において、1,000ユーロは大金ではない。

保守的なドイツでさえ、メルケル連合の主要メンバーが、500ユーロ紙幣を廃止し、あらゆる現金取引の上限を5,000ユーロにするよう提案した。数週間後、マイナス金利が当たり前のことになっている欧州中央銀行は、この紙幣が犯罪人やテロリストの活動を余りに容易にしていると主張して、500ユーロ紙幣の発行を、2018年12月までに終わらせると発表した。

アメリカ合州国でも、懐疑的な国民にキャッシュレス・デジタル銀行支払いを売り込むキャンぺーンが強化されており、アメリカ最大かつ、最も犯罪的な銀行の一つJPモルガン・チェースは特定市場における現金の使用を制限する政策をとっている。この銀行は、クレジット・カード、住宅ローンと、自動車ローンに対する現金支払いを禁じている。銀行は貸金庫に“いかなる現金や貨幣”を保管することも禁じている。だから、万一希少な金貨コレクションを持っている場合には、マットレスに隠すしかない…

マイナス金利とキャッシュレス国民

自国通貨の紙幣と貨幣が経済の基盤である限り、アメリカとEUや日本の中央銀行は、現在、ECBと日本銀行がもて遊んでいるより大幅な過酷なマイナス金利政策を押しつけることができない。もし中央銀行金利が酷いマイナスになれば、銀行は、現金を銀行に預金しつづけるためには、途方もない手数料を預金者に支払わせるようになるだろう。当然、人々は反感を抱き、現金を引き出し、金や他の有形の貴重品に投資するだろう。

ハーバードの経済学者で、連邦準備金制度理事会の経済諮問委員会メンバーで、“現金に対する戦争”の主張者であるケネス・ロゴフは、現金の存在が“名目金利に対するゼロ限界というものを作り出している。”2016年の著書『The Curse of Cash』で、ロゴフは、インドで、モディ首相が行ったのと同様に、100ドル紙幣、次に50ドル紙幣、更に20ドル紙幣と段階的に廃止し、低い額面の紙幣だけを流通させるようにするよう連邦準備金制度理事会に強く促した。

2008年9月の金融危機以来、世界経済、特にヨーロッパのNATO加盟諸国と北アメリカの経済を本気で見ている人なら、銀行と金融市場を支えるための現金が廃絶されない限り、現状のゼロ、あるいはマイナス中央銀行金利は維持不能であることを理解しているに違いない。

1933年4月5日、フランクリンD. ルーズベルト大統領は“アメリカ合州国内における金貨や金塊や金証券の退蔵を禁じる”行政命令6102号に署名した。多くの人々が、これは即座に、私的に所有している金に対する政府によるあからさまな盗み、没収だと非難した。

もはや金が支配していない通貨体制においても、1933年に、ルーズベルト大統領が行ったような過激な対策が、ウオール街やロンドンのシティーの主要銀行家にとって、明らかにより魅力的なものになっている。国民の金を没収するのではなく、現代は「金の神様連中」は、国民の現金を盗む方法を見つけ出さねばならないのだ。連中の“キャッシュレス”バンキングに移行し、現金を引き出せる金額を制限し、スウェーデンの銀行がしているように次に現金を完全に廃絶すれば、あらゆる国民のお金の使用に対して、税務当局が完璧な全体主義的支配をすることが可能になる。更に政府は、FDRがしたように、国家的な緊急事態宣言か何かの下で、一定の水準以上の現金には税金をかけると布告することも可能だろう。

そのような大胆で過激な動きが進んでも、これらの犯罪的金融機関とつながっているCNNやニューヨーク・タイムズやフィナンシャル・タイムズや他の主流マスコミに声高に攻撃されることはもちろんなく、攻撃は代替メディアが行うだろう。無批判なニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストが、2003年のイラクに対する宣戦布告をもたらした偽ニュース、つまり、サダム・フセインはワシントンを狙った大量破壊兵器を保有しているというものを無批判に広めたことに留意願いたい。あの戦争は想像できない規模の死と破壊を広めたのだ。偽ニュースに関して、当時誰も文句を言わなかった。

国民の銀行預金を没収しようという動きに対する抗議は、Zero Hedgeや他の無数の代替自立メディアから起きるだろう。最近、アメリカ・マスコミは、メリマック大学のコミュニケーション助教、メリッサ・ジムダースが作成した“偽ニュース”ブログとウェブサイトとされるものリストを無批判に転載した。Zero Hedgeは、そのリストにあった。

これは特定の代替ブログやウェブサイトを支持したり、支持しなかったりという問題ではない。これは我々全員が、ありとあらゆる意見や分析を読み、判断できる本質的な自由、私が何を読んで良く、何を読んではいけないかを政府に決めさせないという問題だ。これは、私が何を買うかの選択に関するプライバシーを守り、銀行が税務当局や国土安全保障省やFBIに引き渡したり、消費者行動プロフィール作成用に売り飛ばしたりしかねない、デジタル痕跡を残さない自由の問題なのだ。公共の通信の支配と、個人のお金の支配は、完璧な全体主義国家創設に大いに役立つはずだ。良い考えではあるまいと思う。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/12/13/its-beginning-to-smell-a-lot-like-totalitarianism-and-i-dont-mean-russia/
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スノーデン、監視社会の恐怖を語る』小笠原みどり著、177ページに、「買い物で使うクレジット・カードから産み出されるデータが傍受されていると気づいた。こうしたデータが犯罪とは無関係な人たちの意に反して使われている。」とある。
彼氏がいっている、キャッシュレス社会の本当の狙いは、これだろう。
小笠原みどりという方、素晴らしいジャーナリスト、元新聞記者。会社の方向に納得できなくなった頃に、アメリカ留学の機会があり、苦渋の選択で会社を辞めた人だ。主筆の論説に耐えられなくなったというのが、良くわかる。同じ苦々しい思いで読んでいたので。もちろんもう購読は止めた。

たまたま、昨日夕方電気洗脳箱を見た。チャンネルどれを選んでも同じ大本営広報。

経済協力の話、先日訳したロシア人による記事とさほど違わないように素人には思える。

ロシア-日本経済協力の輝かしい展望

今日の孫崎享氏のメルマガ、一部を貼り付けさせていただこう。孫崎享氏は『日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土』という新書も書いておられる。
大本営広報部、紙媒体であれ、電気媒体であれ、この歴史的事実に明確に触れたもの、あるのだろうか? どれも、小生は、真面目に見ていないので、全くわからない。

ここで、領土問題が解決するにはどうあるべきかから考えて見たい。

 二つの歴史的事実を基礎とすることである。

 一つは一九五一年のサンフランシスコ講和条約。
 今一つは一九五六年の日ソ共同宣言。

 サンフランシスコ講和条約は、これを基礎に日本は国際社会に仲間入りし
た。この約束は国際的に極めて重い。ここで日本は千島列島を放棄し、吉田
首相は演説で、国後・択捉は南千島と明確に述べている。

他方一九五六年の日ソ共同宣言では1956年日ソ共同宣言で、「ソヴィ
エト社会主義共和国連邦は,日本国の要請にこたえかつ日本国の利益を考慮して,歯舞諸島及び色丹島を日本国に引き渡すことに同意する。ただし,こ
れらの諸島は,日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の平和条約が
締結された後に現実に引き渡されるものとする」とした。

この枠組みで今度の首脳会談を見てみたい。

共同記者会見は「安倍首相は北方四島が日本領だという日本の立場を“正
しいと確信している“として、サンフランシスコ条約の国後択捉放棄の事実を
踏まえてはいない姿勢を堅持している。日本では、ロシアに柔軟性がないと
しているが、ロシア側から見れば、日本には柔軟性が全くなかったこととな
る。

 他方一九五六年の日ソ共同宣言に関しては、プーチンは「一九五六年の日
ソ共同宣言には平和条約後に二つの島を引き渡すと書いてある」「私たちにと
って一番大事なのは平和条約締結だ」として、一九五六年の日ソ共同宣言を守る姿勢を示している。

2015年6月24日 (水)

惨事便乗資本家ジョージ・ソロス

Valentin KATASONOV
2015年6月23日 | 00:00
Strategic Culture Foundation

ジョージ・ソロスは著名な億万長者だ。彼は最近、ウクライナ問題において、積極的な役を演じ始めた。ソロス氏は、平和維持者という役割を演じるわけではなく、全く逆に、彼の行動は、大規模な対ロシア戦争を誘発することを狙っている。

6月始め、サイバーベルクートが、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領とソロスのやりとりをハッキングした。入手した資料は、ソロスが、アメリカ合州国に、最新の殺傷兵器をウクライナに提供し、ウクライナ軍兵士を訓練するのを望んでいることを示している。投資家ソロスは、一体何の為に、そういうものを必要としているのだろう? ジョージ・ソロスは世界的に有名だ。多くの人々が、自分の目で、彼の行いを見ている。フォーブスによれば、彼は地球上で最も裕福な30人の一人だ。彼の存在感は、多くの国々で、目立ったり、感じられたりしている。彼は暴利を貪る人物で、実業家(企業所有者)で、慈善家として有名だ。多面的活動は、彼独特の振る舞い、物事のやり方と良く似合っている。

金融投機の名人、金融の錬金術師として、彼は傑出している。1992年に、彼はイギリス・ポンドを崩壊させるという名人芸を演じた。イングランド銀行でさえも、ソロスには対抗しそこねた。彼は一瞬にして、10億ドルも稼いだのだ。1998年の東南アジアでの金融危機にも彼は貢献している。当時、数十の国々の通貨が崩壊した。1998年に、ロシアがデフォルトした際も、彼は首を突っ込んでいた。

ソロスは、キュラソー(オランダ領アンティル)と、ケイマン諸島を本拠とする個人所有ヘッジ・ファンド、クォンタム・グループ・オブ・ファンドの一つ、クォンタム・ファンドを利用した。現在、グループは、彼の会社ソロス・ファンド・マネージメント経由で、ジョージ・ソロスの指示を受けている。通貨投機は、彼の財産(約300億ドル)の主な源だ。

広く考えられているものと逆に、ソロスは、企業の株式購入の様な、より“素晴らしい”“きちんとした”活動にも関与している。通貨投機の結果稼いだ金で、彼は購入している。この為に、彼は世界の主要企業の資本に投資する、個人所有の会社、ソロス・ファンド・マネージメントLLCを設立した。ソロス・ファンド・マネージメントLLCは、他の国々に投資することで利益を得ている主要企業の大きな比率の株を保有している。ソロスは、巨大化学企業ダウ・ケミカルの500万株以上を保有している。もう一つの投資先は、モンサントだ。ソロスは、このバイオテクノロジー企業の50万株を所有している。この二社は、産業用から、農業向け、バイオテクノロジー、食品産業から、他の経済部門にまでわたる広汎な製品やサービスを提供する化学製品メーカーとして知られている。

この投資家は、エネルギーにも関心を持っている。ソロスは、天然ガス会社Energenの株を約200万株持っている。100万株を保有しているPDCエナジーも、もう一つの巨大投資プロジェクトだ。ジョージ・ソロスは、銀行事業にも関与している。彼は、ウオール街“六大銀行”の一行、シティグループのかなりの株を持っている。彼の二つ目の活動分野は、余り語られていない。彼は“金の卵”(資産)を、世界の様々な場所の多くの籠(企業や銀行)に入れている。

三つ目の活動は慈善事業だ。大物に肯定的なイメージを生み出すべく、これは強力に宣伝されている。彼の慈善活動の主な装置は、オープン・ソサエティー・インスティテュート(OSI)、ジョージ・ソロス財団だ。公式には、国々が、前向きな変化を実現するを支援する為、人権の尊厳や法律という基本的原理に沿って行動することになっている。オープン・ソサエティーの大げさな称賛は別として、このインスティテュートは、欧米の多国籍企業や銀行にとって最も好ましい政権を創り出す為に、国のエリートを育成する特別な教育プログラムを利用して、人々の考え方を“リセットする”。ソロスは全く金銭的損失をこうむっていない。彼が費やす金は、人的資源への投資で、ハイテク企業やヘッジ・ファンドに投資するより、遥かに儲かる可能性がある。唯一の違いは、利益を得るまでに、10年、あるいはそれ以上かかることだけだ。

オープン・ソサエティー・インスティテュートは、ポーランド、ラトビア、エストニア、グルジア、アルメニアやアゼルバイジャンを含む、アジアやヨーロッパの27ヶ国に支部がある。ビジネス・ウイークによれば、ソロスは、ロシアで、50億ドル以上を慈善活動に費やし、10億ドル投資している。2003年末、彼はロシアでの慈善活動を停止した。2004年、オープン・ソサエティー・インスティテュートは、助成金の提供をやめた。それにもかかわらず、ソロスが資金提供するいくつかの組織が、ロシア連邦で活動を継続している。

概して、ソロスのビジネス・モデルは下記のような物だ。

1) 通貨投機で、何十億ドルもの“収益”を生み出す。

2) 利益は、通貨投機や、企業や他の営利団体の株式購入や、慈善活動への資金提供に使われる。

3) 慈善事業は、特定の国々で、好ましい投資環境を醸成する。投資環境に関するあらゆる観点を徹底的に研究した後でしか、投資は行われない.

ソロスの場合、投資環境はいささか特殊だ。普通の実業家なら、好ましい投資環境は、経済的、政治的安定性、市場の好ましい傾向、等々を前提としていると言うだろう。ソロスが評価する場合、そうではない。“より酷い方が、より良い”というのが、彼の原則だ。彼は惨事便乗資本家と呼ばれている。惨事便乗資本主義という言葉が、彼の通貨投機を表現するのに使われる。彼は通常、効果的な“砲撃”後に、企業やプロジェクトに投資する。その砲撃には、政権転覆、革命、民衆暴動や、他の社会的動乱に到ることが多い政治危機も含まれる。政治危機には、必然的に、通貨や経済の崩壊が続いて起きる。それは、国家通貨の崩壊や、企業の市場価値下落を伴う。資産がより安くなった時が、投資の好機なのだ。ソロスが始めた砲撃の結果は、常にそうしたものの常連である他の強欲資本家連中も利用できる。ソロスは、その為に慈善活動が必要なのだ。そうした慈善事業は、政治危機を仕組む準備の一環だ。しかも、慈善活動を実施しておくことで、ソロスは、彼の言いなりに行動する外国の政治家達や高官達を確保できるのだ。慈善活動は、不要な邪魔者を避け、必要な外国の手先を確保するの役立つのだ。

あらゆる事業は、安定した金の流れと結びついている。ジョージ・ソロスが用いるモデルは、現状維持を除外している。マルクスの理論(資本論)と同様に、貨幣流通と拡大生産の基本法則(貨幣-商業-商品)がある。ソロスの場合には、政治、社会、通貨や他の危機が加わる。要するに、この公式になる。資本-危機-商品の価値。循環が終えた後、価値は増す場合も、減る場合もありうる。政治危機が何も起きなければ、錬金術師ソロスも、競争力を失い、ただの実業家になってしまう。

専門家達は、ソロスが、多くの国々で、経営手腕を磨いたことに注目している。例えば、ナイジェリア、ウガンダ、カメルーン等のアフリカ諸国だ。こうした国々が味あわねばならなかった社会・政治動乱の背後には、ソロスがいた。更に、彼はヨーロッパや、ソ連後の地域に目を向けた。セルビア、グルジア、ウクライナやマケドニアでの出来事に、彼は関与していた。彼は今もそうした国々に関与している。上記の国々における内戦や社会的動乱については、色々語られ、書かれている。ジョージ・ソロスが、そうした国々の全てに、長期的な既得経済利権を持っていることは余り知られていない。彼の事業上の成功を説明する理論は、主に二説ある。一つは、彼の成功は先見の明によるというものだ。もう一つは、彼は、政治・経済界のお偉方から得た情報を利用しているというものだ。最初の理論は、再帰性理論の株と金融市場への適用に関する多数の著書を書いて、ソロス自身が支持している。彼は自分が持っている才能を科学的に説明できるふりをしようとしている。彼の著書を読んでみて、書店の棚に並んでいる他の大量の“知的産物”とほとんど違いがないように思えた。彼の著書が目立つのは、単に著者名の違いのせいに過ぎない。彼は作家になる野望を持っている。彼が書いている本は、インサイダー情報利用にまつわる、彼の極悪非道な行動の隠れ蓑役を果たしていると私は思う。非常に多くの事件で、彼は現場を押さえられ、罰金を支払うだけの軽い罰で済んでいる。二番目の説明の方が、信頼できそうに見える。

彼の金銭的成功を説明する、三番目の理論を申しあげたい。彼は、我々がマネー・マスターと呼ぶ連中 - 連邦準備金制度の主要株主と密接な関係にあるので、金融情報にアクセスできるのだ。彼等は印刷機を持っている。1970年代、金という制約が取り去られた。1971年8月15日、アメリカ合州国は、一方的にアメリカ・ドルと金の兌換を停止し、事実上、ブレトン・ウッズ体制(1944)を終わらせ、ドルを不換紙幣にした。

印刷機は、いくらでも必要なだけお札を印刷できる。重要な問題は、金を有効に使うことだ。マネー・マスター連中は、その点で彼の助力が必要なのだ。ソロスはその一人だ。実際は、彼自身が、マネー・マスターなのだ。先に述べた通り、彼はシティグループのかなりの株を所有している。この銀行は、ウオール街“六大銀行”の一行だ。こうした銀行の全てが、アメリカ連邦準備金制度と呼ばれる非公開合資会社の共同所有者だ。彼は、本格的なマネー・マスター連中である、ロスチャイルド家やロックフェラー家ほど重要ではないかも知れない。ソロスは連中に仕えているのだ。ロスチャイルド家に仕えていると考える専門家達もいるが、それは全く別の話題だ。

重要なのは、他の国々の通貨を崩壊させるに十分な資金を、彼は持っているという点だ。任務完遂の為、中央銀行の準備金に匹敵する金額が彼に必要だった。1992年に、イギリス・ポンドを崩壊させる為に、彼は200億ドル集めた。当時、彼は自分の金だけで済ませられる程大金持ちではなかった。彼はその資金を、マネー・マスター連中から得た。いわゆるソロス財団はソロスを総支配人として任命した共有基金だと考える専門家達もいる。

考慮すべき、重要な点がある。マネー・マスター連中は、自分達の富を増やす以外の、別の目的の為に、ソロスに金を出している。連中には、そんなことは必要ない。結局のところ、連中には自由に使える印刷機がある。印刷機による“製品”が、目的を実現する手段だ。ソロスは彼等にはかなわない。彼は金が好きだ。彼の全生涯は、もっと金持ちになることに費やされた。この目的の為、彼はよその国々を不安定化してきた。本当のマネー・マスター連中は、何世紀も温めてきた夢 - 世界権力の掌握を実現させるには、国家を弱体化する為、不安定化し、国家主権を弱めする必要がある。(1)

そのためにこそ、連中はソロスを必要としている。彼は、革命、クーデターや、マイダン型抗議行動を組織する熟達した名人なのだ。そのおかげで、彼は大成功した実業家になれたのだ。彼は、いわゆる惨事便乗資本家だ。結局のところ、ソロスが、ウクライナでの出来事で、大儲けしたくてウズウズしているのは明らかだ。より正確に言えば、彼はマネー・マスター連中の計画に従って、ウクライナを大混乱に陥れるために動いているのだ。

脚注:

(1) より詳細は以下に。Valentin Katasonov. Capitalism. History and Ideology of “Monetary Civilization”.Institute of Russian Civilization. 2015.

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2015/06/23/george-soros-as-disaster-capitalist.html

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免震装置問題で、悲惨な事故は、まだ現実におきていないが、会長・社長は辞任した。
絶対に安全だと言っておいて、東京電力福島第一原発事故がおきて、気が遠くなる被害をもたらし続けているのに、管理されていると真っ赤なウソをいって平然と居残る人が、沖縄「慰霊の日」、例により、心のこもらない空虚な言葉を平然とくりだした。

少年Aをはるかに越える中年AB。

全く安全と平然とウソをいって原発事故を引き起し、再稼動を推進し、TPPで、日本経済・文化を、宗主国大企業に開放して破壊し、宗主国侵略戦争に、日本を直接関与させる偉業をなしとげる男、宗主国にとって、理想の傀儡だろうが、属国にとって、最悪の傀儡。

野次が飛んだというが無理もない。それも大本営広報部・大政翼賛会はほとんど報じない。(時事公論で、一瞬触れたが)

彼らはマネー・マスター連中の計画に従って、日本を大混乱に陥れるために動いているのだ。

2014年7月 6日 (日)

アメリカの対ロシア戦争、既に進行中 - PCRのボイス・オブ・ロシアインタビュー

2014年7月1日

Paul Craig Roberts

広がりつつあるオバマ大統領がアメリカ外交政策を駄目にしたという考え方は本当だろうか、実際、どうしてそうなのだろうか? ボイス・オブ・ロシアは、これについて、元アメリカ財務省次官補で 、現在、政治経済学研究所Institute for Political Economyの会長ポール・クレイグ・ロバーツ氏と議論した。

VOR: アメリカ・マスコミは、共和党員の中でも民主党員の中でも、オバマ大統領の外交政策に対する不満の増大を指摘しています。ワシントンでの信仰と自由連盟(Faith and Freedom Coalition)会議での演説で、テッド・クルス上院議員は“外国でのアメリカ外交政策は崩壊しつつあり、世界のあらゆる地域は益々危険になっていると我々は考えている”と述べました。最新のニューヨーク・タイムズ/CBSニューズ世論調査によれば、大統領と彼の指導力に対する信頼が益々欠けつつあり、58パーセントのアメリカ国民は、オバマの外交政策のやり方に不賛成です。一体なぜアメリカ人は不幸なのでしょう?

Paul Craig Roberts: おそらくアメリカ人は、全てのウソを理解し始めているのだと思います。今では英語版欧米マスコミ以外にも情報源がありますから。それに例えば、ウクライナについてアメリカがする説明は明らかにウソです。人々がウソに気がつくには、しばらく時間がかかります。大多数がそれに気がつくだろうとは思いませんが、十分な人数は気がつくでしょう。

そしてまた、不満を表明している多くのアメリカ人は、アメリカ国内の経済的な理由から不満なのでしょう。彼等は、戦争に浪費されている資源を、国内のニーズに割り当て、更なる戦争に支払う為には使われないことを望んでいるのです。例えば、イラク危機が再来し、バルト海諸国、東ヨーロッパに“ロシアの脅威”に対して防備する為、軍隊を派兵するということが大いに語られています。

そこで、これが、収入が増えず、仕事が見つからず、大学に入る為の借金で多額の負債や、失業手当て削減や、社会保障制度への脅威、公共医療制度(大した制度とは言えないものの、依然、それに頼っている人々もいる)への脅威に苦しむ人々を心配させているのです。それで大半のアメリカ人は、戦争を伴う外国での更なるトラブルを見ると、戦争というのは、自分にとって更なる困難を意味するということを理解しているのです。アメリカは13年間戦争をしています。アメリカは何兆ドルも浪費しましたが、何の結果も実現できていません。そこで、もはや信じていない戦争の為に、アメリカ国内で苦しんでいるので、これが恐らく人が不満な主な理由です。

VOR: 果てしの無い戦争の背後にある根本的理由は一体何でしょう?

お互いに相互支援的ないくつかの理由があります。一つは、ネオコン・イデオロギーが、ソ連崩壊と共に全盛となったことです。また、このイデオロギーは、歴史は全世界を圧倒するべく、アメリカを選んだのだと主張し、アメリカの政治・経済制度に対する代替案は存在せず、歴史によるこの選択が、アメリカが全世界に対して覇権を行使する責任を与えたのだというのです。

ですから、これはこれは極めて強力なイデオロギーで、アメリカにこれまであったどれよりも遥かに強力なイデオロギーです。しかも、それは他のイデオロギーが消滅した時に登場したのです。共産主義イデオロギーは消滅しました。マルクス主義革命運動は消滅しました。そこでアメリカがイデオロギーのレベルで支配するということになったのです。

もう一つの理由は、軍-安保複合体です。それは、CIA、国土安全保障省、FBI、ペンタゴン等の全ての治安機関といった政府機構と一緒の驚くほど巨大な強力な私益集団です。しかも、それは何千億ドルも、恐らく年間1兆ドルに近い予算を消費します。

そしてこのお金は、この利益団体にとって極めて重要です。納税者からのお金の一部はリサイクルされ、政治運動献金として、議会に払い戻され、大統領候補に払い戻され、彼等の選出と再選を確実なものにします。そこで、これは二番目に強力な勢力です - 戦争と戦争の脅威で大いに恩恵を受ける物質的利益です。

そして三番目は極めて強力な利益団体、イスラエル・ロビーです。ほとんどのネオコンは、ユダヤ系です。彼等の多くは、イスラエル-アメリカ二重国籍です。彼等のほぼ全員がイスラエルと密接につながっています。それで、アメリカ覇権というネオコン・イデオロギーは、これらの戦争は、アメリカとイスラエルに協調しない、イスラエル政策や、中東におけるイスラエルの拡大に対する抑止として機能し得るアラブ国家を処分するという従属的利益にも役立つので、中東での13年間の戦争と非常に相性が良いのです。

そこで、この三つがまとまり、この三つ全ては相互支援的で、様々な形で、これらを同じ人々なのです。ネオコンはイスラエル・ロビーと同一です。ペンタゴン、国務省の幹部もネオコンです。それでこれは、お互いが支えあう極めて強力な三部構成の基盤です。

VOR: 政策はイスラエル・ロビーによって規定される部分が多いとおっしゃいます。しかし、アメリカの中東政策は実際には、イスラエルを危険にさらしています。

ええ、これは政策が意図していなかった結果です。専門家達の中には、ネオコンに、ヨーロッパの植民地主義者、主にイギリスとフランスによってひかれたアフリカの国境同様に、中東の国境は人為的だと警告しようとした人々もいます。

そこには多数派のシーア派と、少数派のスンナ派がいる国々があり、その逆に、多数派がスンナ派で、少数派がシーア派だという国々があるわけです。これは伝統的に敵だった、二つの戦っている部族を一つの国に纏めるよう国境がひかれたアフリカのようなものです。そこで諸国の国境にはたいして意味がありません。こういう国境は、無知な西欧人だけがひけたのです。

非宗教的な政府を運営していたサダム・フセインや、シリアのアサドの様な極めて強力な非宗教的支配者が、異なる宗派間のイスラム教徒の対立を防いでいたのです。これらの非宗教的な、非イスラム教の政権が、紛争を抑圧していたのです。ですから、こうした政府を打倒すると、紛争を解き放つことになります。

ですから、我々が目にしている、ISISなり、ISILなりと連中が呼んでいるものによって起きているのは国境の改変です。シリアとイラクの一部が、もしイスラム教原理主義者達が成功すれば、新国家となりつつあるのです。現時点では、我々は連中が成功するかどうかわかりませんが、植民地主義帝国主義大国によって、彼等に押しつけられた人為的な国境とは別の、生活を作り出したいという弾みがそこにはあるのです。

イラクとシリア分割の理由の一つは、イスラエルにとって脅威と思えないからです。イスラエルとネオコン戦略家連中は、ああこれは良い、もし我々がこれらの国々を分裂させ、彼等内部で戦えば、イスラエルの邪魔をする組織化された政府は無くなるだろうと考えたのです。

イラクのかわりに、お互いに戦う党派が存在することになります。シリアのかわりに、現在のリビア同様に、お互いに戦う党派が生まれます。そして中央政府をもたない国家は、イスラエルに対して脅威ではないのです。それゆえ、イスラエルがパレスチナを盗み取るのに反対する、あらゆる類の組織された政府が無くなるので、こうした国々の政治的実体のこうした破壊をアメリカは好むのです。イラクにはもはや政府はなく、リビア国内と同様、ワシントンが、シリアで作ろうとしているような、戦いあう派閥だけです。

イスラエル人やネオコンはそういう風に考えているのです。彼等は非宗教的イスラム国家の破壊を脅威とは思っていないのです、阿呆連中は、これを、その国が、イスラエルや、アメリカの狙いに対していかなる種類の反対を行う能力を弱められる、統一国家の破壊と見なしているのです。

VOR: しかし、その場合、政府や政府機関は、我々が現在、過激派集団と呼んで、対処している何か他の政治や準軍事組織に置き換えられることになりませんか? こうした組織は、個々の政府よりも一層大きな脅威になるのではありませんか? あるいは、こうした人々は、彼等を何とか制御できるだろうと考えているのでしょうか?

いいえ、私は彼等が連中を支配できるだろうとは思いません。そして確かに、彼等は非宗教的ではありませんから、連中は脅威です。私はそう言ってきました。我々の中には、こういう結果になるだろうと警告した人々もいます。しかし、イスラエルとネオコン連中は、こうした国々の解体は、さほど恐ろしいことにはならないと見なしている為、我々はほとんど無視されているのです。

VOR: 世界的な任務という狙いをもったネオコン・イデオロギーについてお話になりましたが、マルクス主義イデオロギー、共産主義イデオロギーのようなものに、驚くほど良く似ているように見えませんか?

はい、確かにその通りです。アメリカは歴史によって選ばれたのです。マルクス主義では、歴史はプロレタリアートを選びます。ネオコン・イデオロギーでは、歴史は、ワシントンを選ぶのです。

VOR: 多分、この二つのイデオロギーには共通のルーツがあるということを意味するのでしょうか?

いいえ。私はこの二つに共通のルーツがあるとは思いませんが、両方の世界に対する影響は同じです。このイデオロギーは自らを唯一の正統な制度だと見なすので、いずれも、そのイデオロギーを主張する国家に、他の国々を軽視して、自らの地位を確立しようとする弾みをつけるのです。そしてその意味で、マルクス主義者とネオコンのイデオロギーは同じですが、ルーツは全く違っています。

一極化の世界、唯一の超大国アメリカという考え方は、金融権益には、ぴったりあうと思います。先程お話した、三部構成の基盤の中には入れませんでしたが、現在存在しているアメリカ金融覇権がありますから、ある意味でこれは四部構成です。この金融覇権こそ、ワシントンが様々な国々に、経済制裁を課すことが出来る理由です。

もし自国通貨が世界通貨ではなく、世界の決済制度を管理していなければ、経済制裁を課すことが出来ません。ですから、経済制裁を課する権力は、アメリカ金融機関が他の国々の組織に対して打ち勝つ為の権力でもあるのです。それで私が今お話している、このイデオロギーは、連中の覇権も確実にするので、ウオール街、巨大銀行にも受けるのです。

VOR: しかしその場合、アメリカが、何であれ過去十年間やってきたこと、あるいは、アメリカが主要な敵と見なしているように思われる中国を強化してきたのは、意図されていたものなのか、あるいは、おそらくは、意図されてはいなかったのか、知りたいと思うのです。今、金融制度についてお話になりました。中国は、彼等の自国通貨を、新たな準備通貨として、世界市場にもたらすことを語り始めました。そして、これは、ほとんど、こうした全てのアメリカが誘発した危機のおかげです。

アメリカが、中国経済の発端を与えるためにしたのは、アメリカ製造業の雇用移転です。工業やアメリカの製造業が、ウオール街の圧力の下、資本家達によって、労務費を削減するため、株主用のより高い収入を実現するため、ウオール街や経営者により多くのボーナスをだすための海外移転です。そして国家権益という視点からは、これは極めて近視眼的な政策でしたが、ウオール街の利益や、大企業の最高経営責任者の個人的利益に役立ったのです。

中国が、アメリカの技術とビジネス・ノウハウを入手してしまえば、アメリカの経済的優位から自由になれます。そして現在、実際に中国は、製造業においては確実にアメリカが持っているより遥かに強力な経済を持っています。

アメリカの経済体制の弱体化に貢献したもう一つの要素は、高速インターネットの勃興です。エンジニアリング、ソフトウエア、コンピューター、あらゆる種類のエンジニアリング等の専門サービス業務は、現地で行う必要が無いような種類の仕事、この種の仕事は、世界のどこでもすることが可能で、高速インターネットで送信できますから。

これが、インドや中国の様な国々に、それまではアメリカ人の大学卒業生がしていた仕事に着かせる能力を与えました。ここでも、これは企業にとっては経費削減で、ウオール街はこれがお気に入りです。利益が増えますから。

ですから、これが中国が勃興した理由です。グローバリズムの意図しない結果だったのです。ここでも、我々の中には警告をしていた人もいるのです。私も警告しました。私は10年か15年間、警告し続けてきましたが、連中は耳を傾けません。連中はこう言うのです。ああ、それは単なる自由貿易にすぎない。我々には恩恵があるさ。明らかに、彼等は間違っていました。それは自由貿易ではなく、我々は恩恵を受けてはいません。

VOR: しかしその意味では、おそらくは、大企業権益 対 国家権益についての話をする場合、国家権益は益々、大企業に破れつつあるということを意味するのでしょうか?

本当の意味では、もはやアメリカの国家的権益などありません。こうした強力な既得権益集団の権益があるのです。最近、アメリカ国民には、政府の決定やら、政策決定にたいする影響力は全くないことを発見した学者の研究もあります。何千も政府決定を検討した最近の研究の結論は、アメリカ国民の政策形成に対する影響力はゼロだというのです。

ですから、国民なり国家権益の為に、何かおこなわれているのかという意味では、一切何も行われていません。行われたことは全て約6つの強力な利益集団の利益のためです。私は四つの力についてお話しましたが、あなたが質問された、外交政策の上では最も強力だと思います。

その意味では、アメリカは色々な形で、自らを脆弱にしているのです。例えば、経済政策をお考えください。今までもう何年も、ごく少数の巨大銀行を支援する為、連邦準備金制度理事会は、何兆ドルもの、新ドルを創造しています。

このドル創造は、世界中の人々が持っている既存のドル価値を減じます。彼等はこれを見て言うでしょう- 連邦準備金制度理事会が、それ程大量の新ドルを毎年印刷してゆけば、私のドル資産の価値は一体どうなるだろう?

それで、これが世界準備通貨制度としてのドルから離れるという発想を生みました。主権国家に対する、ワシントンの金融上のイジメという苦しみに加えて、ドル表示金融商品の本当の価値への脅威がおきれば、国際取引を決済する手段として、ドル以外の何か他の機構を見いだそうという気運は高まります。

もちろん、中国は世界を非アメリカ化すべき時期だと言いました。またロシア人も最近、非ドルの国際決済制度が必要だと言っています。最近は、ロシアと中国間の、ドル決済制度の枠外で行われる大規模エネルギー協定もあります。

BRICSが、5ヶ国 - インド、中国、ロシア、ブラジル南アフリカ - 貿易不均衡を自国通貨で決済することを話しあっているのを目にしています。彼等の間で、IMF、あるいは世界銀行のような銀行を立ち上げるという話まであります。

そうしたものは、アメリカがドルを世界準備通貨として悪用していることからくる進展です。ワシントンは、ドルをいじめに使っています。ワシントンはそれを経済制裁に使っています。彼等は、それをアメリカ金融機関に、他国に対する覇権を与えるのに使っています。時間とともに、こうしたこと全てが、敵意、懸念を生み出します。そして更に、それに加え、連邦準備金制度理事会が、2008年以来、創造した全ての新ドルが、本当の金融上の心配を作り出しました。ですから、その意味で、アメリカは自ら立場を弱体化させたのです。

VOR: しかしドルを守るために、アメリカはいったいどこまでやる覚悟だとお考えでしょう? あるいは、多分、こうした利益集団は既にこの通貨を守ろうと関心を持っているのでしょう。多分、彼等も既に何らかの予防策をとっているでしょう。

ワシントンの権力の立場からすれば、世界通貨の役割を失うことは痛烈なものでしょう。それがワシントンの権力の主要基盤なのですから。それがワシントンが金融覇権を持っている理由であり、これがワシントンが主権国家に経済制裁を課すことができる理由です。そこで、もしワシントンがこの役割を失えば、もしドルが世界準備通貨であることを止めれば、ワシントンの力は劇的に低下するでしょう。

ワシントンの権力で恩恵を受ける全ての既得権益集団は、これは不利益だと思うでしょう。もちろん、こうした大企業の大半は、今はグローバルというか多国籍です。それにこうした大企業は、多くの国々に、預金残高もあるでしょう。

VOR: しかし、ワシントンは一体どこまでやるつもりなのでしょうか? 次の戦争をする余裕があるのでしょうか? サダム・フセインは、2000年に、アメリカ・ドルに挑戦しようとして、彼は大変な犠牲を払いました。一体どのような犠牲を彼が支払ったか我々全員が知っています。今、中国とロシアや、他の国々が案を検討し始めました。こうした国々は一体どのような危険を冒しているのでしょうか?

そうした国々は危険を冒しています。我々は既に、アメリカがアジア回帰を発表したのを知っています。中国が依存している資源の流れを支配する為、アメリカ海軍60%の南シナ海への再配置です。アメリカは中国を阻止する為、フィリピンから、ベトナムに至るまで、一連の新たな空軍と海軍基地を建設する契約をしています。

今世紀、ロシアとの弾道弾迎撃ミサイル制限条約から、アメリカが離脱するのを我々は目にしました。アメリカが弾道弾迎撃ミサイル・システムを構築し、それをロシア国境に配備し始めるのを我々は目にしています。弾道弾迎撃ミサイルの目的は、他国の戦略的抑止力を無力化することです。

アメリカが、その戦争教義を変更し、核兵器はもはや攻撃に対する報復として使用されるだけではなくなっているのを見ました。核兵器は今や先制的第一撃力です。これは明らかにロシアに向けられています。ウクライナ問題はロシアを狙ったものです。戦争は既に始まっているのです、進行中なのです。それがウクライナ問題の実体です。対ロシア戦争なのです。

対中国戦争は準備中です。アメリカは、アメリカとは全く何の関係もないような些細なことを巡ってであれ、中国と紛争しているあらゆる国々の側に立っています。

アメリカは両国を軍事基地で包囲しています。アメリカは、二百年か三百年、ロシアの一部だったヨシフ・スターリン生誕の国グルジアを、NATOに入れたがっているのです。連中は、ウクライナをNATOに入れるつもりです。

ワシントンは、レーガンとゴルバチョフが合意した、NATOを東ヨーロッパにまで拡大しないというあらゆる協定を破っています。NATOは今やバルト諸国まで出ています。東ヨーロッパ至る所です。旧ワルシャワ条約加盟国が、今やNATO加盟国なのです。

戦争は既に進行中なのです。それは明らかです。アメリカは長年準備をしてきました。ですからロシア人はこれに気がつかなければいけません。もし気がつかなければ、深刻な問題に見舞われます。

VOR: アメリカにその余裕はあるのでしょうか?

もちろん! 確実に! 準備通貨は、お金を印刷して、支払いをすることが可能です。そして、それがまさにワシントンがしていることです。ワシントンはお金を印刷しています。

VOR: しかし、お話の通り、様々なリスクも生み出しますね。

準備通貨の役割が失われるまでは、制限はありません。最近プーチンの顧問の一人が、それがワシントンの軍事侵略を止める唯一の方法なのだから、ロシアは他の国々と何らかの同盟を結成して、世界の準備通貨としてのドルを引きずりおろす必要があると言ったというのを読みました。もちろん彼は全く正しいのです。しかし問題は、成功するに十分な程、素早く何かを組織できるか否かです。ヨーロッパはアメリカの傀儡国ですから。これらヨーロッパ諸政府は独立してはいません。ソ連共産党から、ハンガリーやチェコスロバキアやポーランドが独立していなかったのと同様です。そして日本も傀儡国家です。独立国家ではありません。

そこで、もしユーロがドルを支援し、円がドルを支援すれば、これはかなり強い立場にあることになります。それで、ロシアと中国、あるいは何らかの手早い方法で進出しようとしている誰にとっても、これは難しいのです。

それでも、わかりますね… ウクライナで起きたことを考えてください。ロシアはオリンピックに集中していると、アメリカがウクライナを盗み取りました。ロシアは注意を払っていませんでした。なぜかソチ・オリンピックの方がより重要だったのです。そこで起きたのが - ワシントンが手を突っ込み、ウクライナを盗んだのです。今これはロシア政府にとっても、プーチンにとっても、彼の指導力にとっても大変な問題になっています。

プーチンは、ロシア議会に、ウクライナでロシア軍を使う許可を撤回するよう依頼しました。ですから、明らかに、彼は非常に控えめなやり方で対応しています。彼は紛争を避けようとしているのです。彼は恐らく、対立は、ワシントンのネオコンが考えている以上に、誰にとっても遥かに危険であることに気がついているのでしょう。

しかし問題は、プーチンが対立を避けられるかどうかです? ワシントンは一体どう考えるでしょう? 彼等は、ああ彼は実に思慮分別のある人物だ。彼となら交渉できると考えるでしょうか。あるいは彼らは、見ろ、彼はびびったぞ、ロシアは弱い、推し進めようではないか、と思うでしょうか。

VOR: 大変興味深いですね! ウオール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、ジョージ・W・ブッシュが二期目の任期末期に、プーチンについて言ったことを思いだします。その言葉を彼から聞くとはむしろ驚きでした。彼は、プーチンはどんな約束も決してたがえることがなかったと言いました。つまり評価は否定的というより、肯定的でした。

それは本当だと思います。ところが、ワシントンのプロパガンダは事実とは全く無関係です。ワシントン・プロパガンダの様なプロパガンダは他にありません。ワシントンはあらゆるものごとの説明を支配できます。プーチンはできません。アメリカ人は、ウクライナにおけるあらゆる問題は、プーチンが引き起こしたものだ、彼は侵略した、彼は併合した、彼は現在の南東ウクライナのあらゆる問題の背後にいて、ロシアが悪い、そして、ロシアは脅威だ、“ロシアの脅威”に対して武装しなければならないと思い込んでいます。ワシントンは、かつてソ連と経験した冷戦を、再現しているのです。

納税者のお金を、アメリカ軍-安保複合体に供給する上で、これは非常に儲かるやり方です。そして、ある意味、戦争より安全です。アフガニスタン戦争は上手く行きませんでしたし、イラク戦争は上手く行きませんでしたから。しかし、もし冷戦をすることができて、実際に戦争しなければ、何年でも継続することが可能です。ソ連との冷戦同様に。冷戦が、アメリカに軍-安保複合体を作り上げたのです。

これは少なくともワシントンにとってはバックアップ・ラインです。ウクライナ乗っ取りを、本格的戦争に追いやらないような分別が、ワシントンにあると期待できる確信はありません。ワシントンが中国やロシアと本格的戦争をするだろうと考えるのは非常識に思えます。二国は巨大な国家です。彼等には核兵器があります。

しかし実に途方もない多数のことがおきました。政府は自分自身のプロパガンダの影響を受けてしまうことが良くあるのです。そして明らかに、ワシントンの誰かが、核戦争で勝てると思い込んでいるのです。もしそうでなければ、核兵器を報復手段とするのを辞め、先制攻撃兵器とする為、一体なぜ連中が戦争教義を変えたりするでしょう?一体なぜ連中は、対弾道ミサイルを作り上げて、ロシア国境や、黒海や南シナ海の艦船に配備したりするのでしょう。

ワシントンの一部の連中は、アメリカが核戦争に勝てると信じているのは明らかです。実際、数年前、影響力のある戦略専門家や元政府高官の集団である外交問題評議会の主要機関紙である「フォーリン・アフェアーズ」に発表された論文があります。そして連中は、アメリカは、核兵器の点で、ロシアより遥かに進んでいるので、ロシアを容易に攻撃可能で、報復で苦しむことはないと言っています。そういう風に考える人々がアメリカにはいるのです。

VOR: しかし、そんな実験をすれば、地球がおしまいになりますね。

まさにその通りです! しかし第一次世界大戦を見てください。一体どれだけの帝国が崩壊したことか。ツァー、ロシアとその帝国が崩壊しました。オーストリア・ハンガリー帝国が崩壊しました。第一次世界大戦がこの帝国を崩壊したのです。ドイツの支配者一家を潰しました。戦争で、イギリスもアメリカからの金融支援に依存するようになりました。

VOR: ええ、その通りです。しかし、当時は核兵器は存在していませんでした。

実際に核兵器を使用できるという巨大なプロパガンダが行われています。私はそれと戦おうとしているのです。最近私のブログ・サイトに、誰も勝利者にはならないという様々な科学者達の文書を掲載しました。

VOR: 国務省の、そのプロパガンダの扱い方には全く驚いています。本当の議論と呼べるようなものは皆無です。なぜでしょう? 彼等はもはや、信頼がおけるように見えるかどうかなど、もはや気にしていないということでしょうか?

ひたすら力だけです。アメリカ外交政策は、どのように機能しているでしょう? 政策は常に、強制や脅しや賄賂に基づいています。もし賄賂が効かない場合には、脅すのです。ですから、NSAの世界スパイ活動の主要な狙いの一つは、全ての政府指導者を恐喝出来るようにすることなのです。しかも、連中はそれを極めて効果的にやっています。誰にでも人に知られたくないことがあるでしょう。そして、連中は賄賂を使います、お金がぎっしり詰まった袋を。そもそも、ワシントンは、外国の指導者達を買収しています。もし抵抗する連中がいれば、サダム・フセイン、カダフィ等の様に、ワシントンの連中が彼等を打倒します。南米では、服従しようとしなかったがゆえに、ワシントンの連中があっさり暗殺してしまった政治家達が何人もいます。それで、アメリカ外交政策は、力に依拠する政策です。外交や説得に依拠しているわけではありません。残忍な力に依拠しているのです。

国務省が人々に言っているのは、俺たちが言う通りにしろ、さもなくば、お前たちを爆撃して、石器時代にしてやる。覚えておいでですか? 連中はそれを、パキスタンの指導者に言ったのです。我々がいうことをやれ。今だ!

ですから、もしアメリカの姿勢がそういうものであれば、真実を語ろうが、ウソをつこうが、全く関係ないのです。アメリカは支配者であり、アメリカは神であり、アメリカはローマ皇帝なのですから。そして、真実であれ、ウソであれ、アメリカの言い分は通ってしまうのです。だから、外交レベルで動いているわけではありませんから、真実かどうかは政府にとって重要ではないのです。

この点を、プーチンとラブロフ外務大臣は理解していないように思えます。もしロシア政府が十分に合理的であり、十分な善意を示せば、ワシントンと、何か折り合いを付けることができるだろうと、彼等はずっと考え続けています。

これはロシアの幻想です。ワシントンに善意は皆無です。

VOR: この戦略に何か意図しなかった結果が起きるとお考えでしょうか?

唯一、もし国民が気がついて、いつかの時点で現実を理解すればですが。プーチンもこれを期待しているのでしょう。ある時点で、ドイツとフランスで何がおきるでしょう? 彼等が悟って、こう言うでしょう。おい、見ろ。アメリカ人は我々を面倒なことに巻き込もうとしているぞ。アメリカの対世界覇権で一体我々はどんな利益を得るだろう? ロシアや中国との紛争で我々がどうやって利益を得るだろう? こういうことは止めよう。引き上げよう。

もし、どこかの国がNATOから脱退したり、EUから脱退したりすれば、“有志連合”によるワシントンの戦争犯罪隠蔽に、異議を唱える国がでることになります。ワシントンは実際議会に対し、もしホワイト・ハウスに、NATOの支援があれば、大統領には戦争をするための議会の承認は必要ではないと述べています。古い引用句‘絶対権力は絶対に腐敗する’というのはアクトン卿の言葉だとされています。ワシントンは、その権力のおかげで腐敗しているのだと結論付けて間違いないでしょう。

ワシントンの残虐な力の行使による意図しなかった結果の一つは、NATO各国が、本質的に正気でなく、全人類の命と地球を駄目にする法外な危険を冒している政府によって、自分達が紛争へと追いやられつつあることを理解するようになったことだと思います。

ですから多分、他の国々が、ワシントンの生命に対する脅威に気がつくということを、プーチンは期待しているのでしょう。彼はロシアが、より合理的で、挑発的でなく、挑発的行動をしなければなるほど、ドイツ政府やフランス政府が、ワシントンの計画が人類の為にならないことに気がつき、ヨーロッパが、自分達と国と国民をワシントンの支配から抜けださせる為の何らかの手段をとる可能性が増すだろうと期待しているのです。その場合、アメリカ帝国は崩壊します。

私はプーチンはそれに賭けているのだろうと思います。彼は馬鹿ではありません、確実に違います。彼は戦争の脅威を認識しているのです。彼にはそれが見えるのです。ですから、これが、一体なぜ彼がロシア議会に、ウクライナでロシア軍を使用する許可を撤回するよう依頼した理由です。彼はドイツ、フランスに、見ろ、私ではないぞ、我々ではないぞと見せようとしているのです。

私は彼が成功することを願っています。世界の将来は、本当にプーチンによる外交力の行使が、ワシントンによる武力の行使に打ち勝てるかどうかにかかっているのですから。

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Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい る。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/07/01/us-war-russia-already-underway-pcr-interviewed-voice-russia/

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集団的自衛権問題「扇動」ではなく「報道」をしなさい。と駄文を書いた属国の売女マスコミのお偉方に申しあげたい。

素晴らしく予言的な文章をご紹介しよう。

おそらくいつかは叫ばれることだろう。「ああ、困ったことだ!自分の呼び出した精霊(ガイスト)たちから、今では逃れられない!」と。これらの精霊(ガイスト)のうちで最もよくないのは、はき違えたアメリカ渡来の自由精霊(ガイスト)である。もし日本人が現在アメリカの新聞を読んでいて、しかもあちらのすべてをまねようというのであれば、その時は─その時は、日本よさようならである。

自由精霊(ガイスト)を、自由市場や、集団自衛権におきかえれば、現状そのまま?

ただし、この文章、明治11年、8月4日、西暦1878年、136年前のもの。
出典は、ベルツの日記(上)トク・ベルツ編 菅沼竜太郎訳 岩波文庫 92ページ

ついでに、もう一つ引用。

君はどうしてこんな日本人をそうまじめにかんがえることができるのか、僕にはわからない!君にいうがね、やつらは子供だよ、子供にすぎないのだ!やつらは進歩して、まあせいぜい南米の一共和国ぐらいだよ

ベルツの意見ではない。1881年?のイギリス公使の言葉として書かれている。
同書326ページ

駄文を書いた売国新聞お偉方も、同じお考えだろうか。

そういうものとは全く違うジャーナリズム活動こそ必要だ。

2014/07/04 「たとえ一人でも、やらないといけない」集団的自衛権行使容認に反対した自民党・村上誠一郎衆院議員に岩上安身がインタビュー 時折涙を見せる場面も

この村上誠一郎議員へのインタビューは、3日間限定で一般に公開されている。

岩上安身よりみなさまへ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/107798

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

2014年5月24日 (土)

'世界はアメリカ金融覇権離れを進めつつある'

Paul Craig Roberts

2014年5月22日

ロシア、トゥデイ


2014年5月21日、上海における第四回アジア信頼醸成措置会議(CICA)サミットでの、エクスポ・センター開場式前に、中国の習近平国家主席の挨拶を受けるロシアのウラジーミル・プーチン大統領(左)。(AFP Photo / Mark Ralston)

ドル体制外の中国-ロシア・ガス契約が締結されたことで、我々は世界の非ドル化、非アメリカ化の始まりを目にしているのだと元財務事務次官のポール・クレイグ・ロバーツは、RTに語った。

ポール・クレイグ・ロバーツ

2014年5月22日

RT: 多数の欧米の実業家達がサンクト・ペテルブルク経済フォーラムをボイコットしました。彼等は機会を逃すことになるのでしょうか?

ポール・クレイグ・ロバーツ: アメリカ政府に協調するという象徴的態度にすぎないと思います。大した意味はないと思います。例えば、ドイツの企業は、ロシアとの関係を傷つけたがってはおらず、フランスの企業もそうだろうと思います。ですからこれには大した意味がないと思います。それよりずっと重要なのは、このフォーラムに参加するアジア諸国の数と、ロシア中国が締結したエネルギー協定、世界が、アメリカの金融覇権から離れてゆくだろうことの兆しだということです。

この大規模エネルギー契約は、ドル体制の外で行われるでしょうから、これは非ドル化の始まり、非アメリカ化の始まりです。これは、嫌がらせをされ、欧米の仕組みから仲間外れにされるのに、うんざりして、二大国家のロシアと中国が、戦略的同盟を形成しつつある兆しです。諸国は脅しにうんざりしているのです。それで両国は、新たな方向に向けて動いていて、世界の多くの国々を引き入れるでしょう。ロシアと強い経済的関係を持っているヨーロッパ諸国は、そうした関係を失いたくはないはずです。

ロシアの東転換の始まりです。これまでロシアは西欧に受けいられること、アメリカに受けいられることを目指してきました。WTO加入を認められることを何年も待ち続けてきました。西欧は世界の中で成長する部分ではないのですから、これはロシア側の失敗だったと私は思います。世界で成長している部分は東です。

RT: アメリカ政府の圧力は、一部の実業家達がフォーラムに参加しなかった理由かも知れませんが、他にも理由はあるのでしょうか?

PR: その理由で参加したのです。参加できる機会があれば、参加しなければ、契約できませんから。その意味で不参加はまずい判断です。実際に何ヶ国が参加を取りやめたのか知りませんが。本来ずっと前にそうしているべきであった自前クレジット・カード会社の立ち上げを、ロシアに強いてしまいましたから、アメリカのクレジット・カード会社は、アメリカ政府が言い続けてきた経済制裁によって、ある意味で損をしたと思います。

経済的に安定した国々が、アメリカ金融体制の中で活動し続けること自体、私にとって謎ずっとでした。例えば、両国は、アメリカのクレジット・カード会社に依存しています。彼等はアメリカのインターネット企業に依存しており、おかげでNSAに両国をスパイしやすくさせています。一体なぜ両国が、そのようなアメリカの経済組織への依存を甘受しているのか? 私には全くわかりません。これから自らのインフラを立ち上げるので、アメリカ政府の通信、金融、クレジット・インフラに依存することがなくなりますから、ある意味で、こうした展開はロシアにとって良いことだと思います。ですから、この展開はロシアにとっては好都合で、アメリカ政府にとっては不都合なのです。

2014年5月20日、上海呉淞海軍基地司令部における2014年中国-ロシア共同海軍演習開会式で、海軍協力について演説するロシアのウラジーミル・プーチン大統領.(AFP Photo / Alexey Druzhinin )

RT: アジアから、多くの人々がフォーラムに参加するものと期待されています。ロシアとアジアの国々との間で、大型貿易協定が期待できるでしょうか?

PR: そう思います。全ての国がエネルギーを必要としており、全ての国が欧米のいじめにはうんざりしているのです。欧米の権謀術数や、世界に対する優越感というアメリカ政府の素振りに。オバマ大統領がアメリカは例外的な国家であると宣言したのは昔の話ではありません。つまり、アメリカが一番、あなた方は二番手だと。自らが二級だと喜んで認める国民はいませんから、これはBRICSという名前で知られている組織の中に長いこと内在していた変化の始まりだと思います。本当の姿を現わし始めた本物です。

RT: ロシアと中国との結びつきの強化を巡る欧米の懸念は本気だと思われますか?

PR: はい。非常に強い懸念があります。アメリカ外交政策の教義は、アメリカ政府が他の世界的大国の勃興を防ぐよう要求しています。ここで今やアメリカは、単に二つの勃興しつつある世界的大国に直面しているわけではなく、アメリカ政府が、両国を軍事基地で包囲していることをいずれも理解して、同盟関係にある二つの大国を相手にしているのです。アメリカ政府は、バルト諸国や、東ヨーロッパに基地を持っており、アゼルバイジャン、グルジア、ウクライナ内にも入り込む可能性があります。そして中国は、南シナ海経由の船の流れを支配する場に設置されたアメリカの新海軍基地と空軍基地と直面しています。ですから両国はアメリカ政府が、両国の勃興を妨げるため、両国を封じ込めることを意図していることを理解しており、個別よりも、提携した方が強力になるので、両国は戦略的同盟を形成しているのです。そして、これをアメリカ政府は大いに懸念しています。

アメリカはやりすぎで、アメリカは、ロシアの協力を受け入れるべきで、中国の勃興を一種の脅威と見なすべきではない、と私は思います。しかし、アメリカは、両国を悪魔化するという間違いをおかし、この二国の勃興を妨害したり、遅らせたりするようなやり方で動こうとしています。そこで、本格的な戦争を引き起こす可能性があるので、これは世界にとって非常に深刻な状態です。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:rt.com/op-edge/160720-russia-china-move-from-west/

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この話題、大本営広報部、電気洗脳機で詳しく報じたのを知らない。

大スター公演キャンセル報道を見てしまった。40億円の損失だという。いつかまた来てほしいとファンの皆様。

最初の来日時、興味も金もなく、武道館に行こうとも思わなかった。今回、10万円の切符もあったという。センスのないメタボ・オヤジには猫に小判。

  • 有名タレントの薬剤摂取報道。
  • パソコン遠隔操作一人芝居報道。
  • 若い女性タレント集団の選挙。

などについても、チラリ見たが意味が全くわからない。じっくりみなければわからないと非難されそうだが、わかったとてどれほど意味があるだろう。

電気洗脳機が放送してくださる大半、ほとんど小生理解・関心範囲外。どうして庶民の人生に直接関係がある話題を避けるのだろう。

待望の公演切符ではなく、待望の新書を購入した。

日本は戦争をするのか─集団的自衛権と自衛隊 半田滋著

帯に

  • 誰のために?
  • 何のために?

とある。

定価 本体740円+税

いわゆるベストセラーの本を購入した記憶、ほとんど皆無だが、こういう本こそベストセラーになって欲しいものだと思う。

「はじめに」の冒頭のみ写させていただこう。後は自費でどうぞ。

日本は戦争をするだろうか。安倍晋三政権が長く続けば続くほど、その可能性は高まるといわざるを得ない。憲法九条を空文化することにより、自衛隊が国内外で武力行使する道筋がつけられるからである。

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