ガザについて嘘をついたように、連中は中国についても嘘をつくだろう

ワシントンと中国の冷戦が激化するにつれ、欧米諸国で反中国プロパガンダ運動が大規模に再活性化すると予想される。
ケイトリン・ジョンストン
2025年4月12日
この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。
中国とワシントンの冷戦が激化するにつれ、欧米諸国で反中国プロパガンダキャンペーンが大規模に再燃すると予想される。この展開に際し、ガザに関するマスメディアの不誠実さについて皆様が学んだこと全てが、中国のように帝国主義の標的となった国々にも同様に当てはまることをご理解願いたい。
ガザ虐殺で目が覚めたのであれば、最も重要なのは、ガザは、マスメディアや欧米諸国の軍事力の行動における異常な例外でないと理解することだ。彼らは常に同じことをする。帝国は常にグローバルサウスの人々に恐ろしい悪行をしており、マスメディアは常に彼らの嘘を助長する。ガザは史上初めてライブストリーミングされたジェノサイドであるため、より顕著に表れているに過ぎない。だが帝国とそのプロパガンダ機関はこれまでずっと世界中でこの種行為をしており、これからも続けると理解する必要がある。
中国について新たに出てくるあらゆる物語に、積極的に疑問を投げかけて頂きたい。ガザとハマスについてイスラエルが発表するあらゆる物語に、積極的に疑問を投げかけるよう学んできたのと同様に。これまで人生で中国について教えられてきたあらゆることに、積極的に疑問を投げかけて頂きたい。イスラエルについて教えられてきたあらゆることに、積極的に疑問を投げかけるよう学んできたのと同様に。もしあなたが誠実で、自分が間違っていることを証明する可能性を受け入れれば、中国に関して皆様が教え込まれてきた信念の多くが誤った情報だったことに気づくだろう。
新冷戦は長らく準備が進められており、プロパガンダ装置は既に準備万端だ。2004年の著書『Superpatriotism』でマイケル・パレンティはこう書いている。
「PNAC計画は、中国との戦略的対決と、世界の隅々にまで及ぶ恒久的軍事駐留の拡大を想定している。狙いは、単なる権力獲得ではなく、世界の天然資源と市場を支配する権力、世界のあらゆる国の経済を民営化し規制緩和する権力、そして北米を含むあらゆる地域の人々に、束縛されないグローバル「自由市場」の恩恵を享受させる権力だ。最終目標は、グローバル資本主義そのものの覇権を確保するだけでなく、競合する可能性がある他の超大国の出現を阻止し、アメリカのグローバル資本主義覇権を確保することにある。」ここで「PNAC計画」についてパレンティが語るとき、彼は(Project for the New American Century新アメリカ世紀プロジェクト)を指している。9.11以降、ワシントンによる中東への介入主義の大幅強化を促進したことで悪名高いネオコン系シンクタンクだ。21世紀初頭から中東におけるアメリカの好戦主義を推進してきた同じ構想は、まさに最近の新冷戦激化でそれが見受けられる「中国との戦略的対決」も構想していたのだ。
「ネオコン」という言葉は今日ではほとんど意味をなさず、一般的には単に「好戦主義者」あるいはより具体的には「ドナルド・トランプが嫌っている好戦主義者」という意味に解釈されることが多い。だが、この言葉も有用性も失っている。この少数派が唱えた奇想天外な世界支配構想が、その後ワシントンにおける外交政策の主流合意になったためだ。PNACとウォルフォウィッツ・ドクトリンが提唱するアメリカの世界支配という思惑を推進する政策は、今や連邦議会のほぼ全員、そして当然ホワイトハウス内でも支持されている。
中東における帝国の好戦的行動に関する嘘に気づいたなら、その気づきを今後も持ち続け、中国に関する帝国の嘘にも気づくようにして頂きたい。これらは全て同じ計画の一部なのだから。反中国宣伝攻勢は、パレスチナやイエメンやレバノンやシリアやイランに対するものと同じくらい不誠実で、新冷戦が激化するにつれ、その嘘は益々激しくなるばかりだ。
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画像はAdobe Stockより。
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/04/12/expect-them-to-lie-about-china-just-like-they-lied-about-gaza/
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