中国

2017年10月23日 (月)

歴史的偉業: 敵国を友好国に変える中国とロシア

Federico PIERACCINI
2017年10月18日

先の二つの記事で、アメリカ合州国が、いかにして現在の(衰退しつつある)超大国となったか、当初世界覇権を狙った軍事的、経済的手段について詳細に説明した。それぞれの分析で、私はアメリカ軍の威力という脅威が、いかにして、もはや信じられるものでなくなり、経済制裁や、巨大企業や国際機関(IMF、世界銀行、BISその他)による力ずくの振る舞いが、いかにしてその有効性を失ったかに焦点を当てた。このおかげで、アメリカ合州国は次第に重要でなくなり、その過程で、中国やロシアなどの勃興しつつある大国によって埋められるべき真空が残され、実質的に、多極化に基づく新世界秩序をもたらした。このシリーズ第三部、最終編では、イラン、ロシアと中国の軍事、経済と外交の組み合わせが、既知の手段や、それほど知られていない手段によって、アメリカ一極秩序に対する代替の世界秩序をいかにして築いたかを示す個々の出来事に集中したい。

近年、ロシアと中国とイランは、かつてはオバマ、そして今はトランプのワシントン外交、政治能力への全般的不信の追い風を受けて、アメリカ合州国の衰退しつつある軍事力と経済力から、膨大な恩恵を引き出してきた。先の二つの記事で、モスクワと北京とテヘランが、異なる状況に対処しながらも、同様の権益を共有し、各国の軍事、経済、外交戦略を連繋させることとなった。

ヨーロッパ-アジアの三つ組による成功は、敵を中立国に、中立国を同盟国に変え、同盟諸国との関係を更に良くするという基本原理に基づいている。このプロジェクトを実現させるためには、経済的、軍事的、外交的取り組みが、国や地域の全体的な文脈に応じて、様々な形で活用される必要がある。モスクワと北京が交渉で見せた柔軟性が、エネルギー部門においてのみならず、軍事面や、アフリカで見られるように、教育や貧困の減少でも、歴史的な協定を実現してきた。

サウジアラビアとトルコとシリアは、個別に分析すると、ロシアと中国とイランのこの精密な戦略が明らかになる三国だ。幾つかの理由から、中東に特に注目したい。ここは、アメリカの軍事力が衰退しつつある地域で、シリアでは、地政学的目標を実現できず、サウジアラビアと中国間の元建て石油取り引きによって挑戦されようとしているオイルダラーの益々不安定化する地位で浮き彫りになっているように、ワシントンの経済的影響力が、着実に喪失しつつある。

敵国から中立国に

シリアの敵の軍事的敗北は、主に、シリア・アラブ軍 (SAA)と、イラン(プラス・ヒズボラ)とロシアの軍事協力と、北京の外交的、経済的支援のおかげだ。シリアで、プーチンが採用した戦略のおかげで、ロシアは、シリアを解体するという、アメリカ合州国、サウジアラビア、トルコ、カタール、フランス、イギリス、ヨルダンとイスラエルによる高度なプロジェクトを阻止することができた。ロシア連邦は、シリア紛争に、じわじわと参入し、軍事的結果は、すぐさま抵抗の枢軸に有利となり、アメリカ軍は、ことの成り行きを変えるべく直接介入することはできなかった。

この選択の結果、地域の歴史的同盟諸国が、地域に対するワシントンの献身の本気さや、中東や北アフリカ (MENA)で、紛争に介入し、リヤド、ドーハ、アンカラや、テルアビブに有利なように、方向を変えるアメリカの軍事能力に疑問を抱くようになった。トランプ新政権は、王国が、1100億ドルものアメリカ兵器購入に同意し、アメリカへの更なる投資を誓約したにもかかわらず、サウジアラビアの地域覇権計画の期待に添っていないことを示している。

リヤドは、一般に思われているよりもずっと窮地にある。ペトロ元に切り替えて、米ドルによる支払いを無くしたいという中国の願望ゆえに、益々不安定化するオイルダラーの重みを、リヤドは単独で支えなければならない。更に、イラン合意について、トランプはオバマと違う考えを示しているとは言え、アメリカの攻撃的な反イラン政策を軍事的に支援しても、リヤドには、ほとんど目に見える利益が無い。地域におけるワシントンの有効性が減少しつつあることに関する怒りという点で、サウジアラビアは、イスラエルと利害を共有している。

サウジアラビアの観点からすれば、比較的短期間のうちに、あらゆることが悪化したのだ。イランと5+1諸国との間の核協定(包括的共同作業計画 - JCPOA)と同時のシリアでの敗北。このいずれのシナリオでも、リヤドは、古くからの北米同盟国による深刻な裏切りを感じている。石油に対する元支払いを受け入れるようにというリヤドに対する中国の経済圧力、地域に効果的に介入するモスクワの能力強化と、JCPOA協定のおかげによるイランの新たな外交的・政治的役割で、リヤドは破滅必至の道に置かれた。唯一の解決策は、地域に大きく影響し得る戦略的変更だ。

貿易協定(と10億ドルを超える投資ファンド)に署名するためのサウジアラビアのサルマーン国王のモスクワ訪問には、象徴的な重要性がある。国王自らの行動は、地域における影響力を撤退するというアメリカの意図の結果としての、中東におけるロシアの新たな支配的な役割の認識を反映していた。サウジアラビア国王自らモスクワを訪問する必要性は、イエメンでの大惨事とカタールとの衝突で引き起こされた湾岸協力会議(GCC)危機にもかかわらず、ムハンマド・ビン・サルマーンに、王国への鍵を継がせる王位継承も直接関係している。極めて脆弱な状況、特に石油価格が余りに安いという、サウジアラビア君主が使える手は極めて限定され、モスクワとの対話を開始し、エネルギーや投資に関する様々な分野でのある種の協力も開始せざるを得なくなったのだ。当初、プーチンとサウジアラビア国王のモスクワ会談の主な口実は、過去24カ月にわたる石油価格下落を考えれば、両国にとって不可避な石油とガスの生産と販売調整だ。プーチンとサウジアラビア国王によって実現した最初の目標は、石油価格急落で、モスクワを破産させるというワシントンとリヤドの戦略失敗の後、石油価格を許容水準まで急上昇させることのように見える。

次に、会談では、シリアにおけるリヤドの敗北を受け入れ、アサドを、シリア・アラブ共和国の唯一正統な指導者として認めることが中心になった。

舞台裏では様々な展開があり、サウジアラビアの国家代表は決して触れなかったが、リヤドが今や政治的解決が紛争を終わらせる唯一の方法であることを認めているのは明らかだ。たとえ中国とロシアからの、政治的、外交的、軍事的、経済的圧力が増そうとも、リヤドが、政権転覆プロジェクトをあきらめるのは極めて困難だ。両国が何度も、プーチンに、イランとアサドとの友情を破棄するよう説得しようとしたが成功しなかったので見られるように、リヤドとテルアビブには、共通の信念がある。テヘランとダマスカスに対して、モスクワが示した忠義は、サウジアラビアに対しても、良い効果があり、プーチンは、いくつかの問題について、見解は異なるかも知れないが、彼は約束を守る人物だと見なしている。新政権のもとで、時に友好諸国を裏切りかねないアメリカ合州国とは違い、プーチンは極端な圧力の下でさえ、約束を守る。この意味で、イラン合意を取り消すというトランプの決断は、新政権による、イスラエルとサウジアラビアに対する友好の証明だ。

石油価格の低下と、いくつかの戦争に関与した結果、サウジアラビアは、通貨準備が極めて乏しくなっていることに気がついた。これに加えて、シリアでの軍事敗北と、イエメンでの大失敗がある。最後の締めくくりとして、最も貴重な同盟国アメリカ合州国は、水圧破砕のおかげで、エネルギー自立が強化されて、サウジアラビア君主制の運命や、王国に対して、益々冷淡になりつつある。これに加えて、対カタール経済戦争の結果、湾岸協力会議(GCC)が分裂し、サウジアラビア君主が期待していたほど、ワシントンと全面的には支援しないという、リヤドにとってのもう一つの例となった。リヤドの論理は実に単純だ。もしワシントンが、サウジアラビアを軍事的に支援することができないのに、リヤドが経済的に負担を負わねばならないのであれば、王国は偉く面倒な立場となり、ロシアや中国のような代案が必要となる。イランが中東地域の指導者になる中、サウジアラビアがオイルダラー覇権を支え続けるとは考えがたい。

最善の方法は主要当事諸国との交渉であり、最近の発表のように、ロシアは仲介者として完璧に見える。中国は、こうした全ての紛争が解決し、サウジアラビア-イランのライバル関係に由来する、地域における過去四十年間の混乱を決定的に追いやるために、経済力を注ぎ込むのを待ち構えている。

リヤドにとっては、ロシアとイランを分裂させる取り組みが失敗しようとも、欧米に明確な信号を送る関係がもたらされるのだ。S-400購入は、中東におけるロシアの影響力拡大の明らかな証明であり、リヤドは、おそらく石油輸出に関して、ドル以外の通貨へと方針転換を開始した際のアメリカによる報復という無理もない恐怖を持っている。

シリアにおける軍事的取り組み、ペトロ元発行による中国の経済的圧力、特にテヘランの国際政治舞台への復帰に役立った、原子力エネルギー協定に由来するイランの外交的成功のおかげで、モスクワは、サウジアラビアとの外交的奇跡を実現した。

ロシアの最先端兵器システム購入は明白な信号を送っており、サウジアラビア王国は、より中立的な立場をとる用意があり、多極世界への扉をノックし始め、中国の経済力と、ロシア連邦の軍-技術上の優勢を認めていることを示している。

中立国から友好国に

自ら、より中立的な国に変身する中で、リヤドは、アメリカの経済的、軍事的影響力と、ロシアと中国の支援とのバランスをとるようつとめる可能性がある。 ロシアと中国にとって、地域内に、膨大な支出能力がある中立国を持つことの重要性にも留意すべきだ。トルコの場合、ロシアのシリア介入と、ヨーロッパ-アジアのエネルギー・センターになりたいというトルコの熱望、着実に、モスクワとアンカラを近づける結果となった。トルコによるロシア戦闘機撃墜後、トルコが支援するテロリストに対する、シリア軍とロシア空軍があげた作戦の成功と並行して行われた効果的な外交努力の結果、関係は次第に改善した。トルコの軍事的敗北は、十二カ月前に既に明らかだった。過去三、四カ月、エルドアンは優先順位を変更した様子で、クルド問題と、カタールとの関係強化(ムスリム同胞団の政治運動は、両国にとっての鍵で、両国関係にとって極めて重要)に注力している。一方トルコは、NATO同盟諸国と距離を置き、益々、イラン、イラクとシリアで構成される“抵抗の枢軸”の軌道に向かって引き寄せられている。

アスタナで開催されたシリア和平交渉が、アンカラに軍事的選択肢を放棄するよう説得するテヘランとモスクワによる外交努力(これはロシアが介入すると決定した際に、既に明らかではあったが)の土台を築いた。その代わりに、アンカラは、アンカラとモスクワ間で、重要なエネルギー協定を締結するよう奨励されたはずだ。アンカラは、ロシアからヨーロッパへのトルコ・ストリーム・ガスを、またカタールとイランからのガスも輸送して、エネルギー・ハブになると今や決心したように見える。中国は、地域の中心的エネルギー輸送ハブとしての、アンカラの役割が増大することになる、トルコのガス・石油供給施設と接続する強い意図を持っている様子だ。

エルドアンが、シリアに関して折れるよう強く確信させたもう一つの側面は、クルド問題への懸念だ。主としてクルド戦士で構成されるシリア民主軍(SDF)は、シリア内で、アメリカが率いる国際的連盟の指揮下、連盟のために作戦行動している。アンカラは、クルドSDFを、トルコではテロ組織と見なされているクルド労働者党(PKK)の軍事部門と指定している。ワシントンとアンカラ間のこの相違は、アメリカの選挙時期中の予想とは矛盾して、トランプ政権においてさえ、拡大しつつある。

アメリカが率いる国際同盟による、シリアにおけるSDFの活用強化によって、トランプとエルドアンの戦略は衝突する結果となった。たとえ、それが、クルド兵士への依存を意味し、トルコとの関係断絶を招こうとも、トランプは、アメリカ国民に、アメリカがISISとの戦いに専念しているという印象を与える必要があるのだ。エルドアンはこれを国家安全保障問題と見なしている。状況はエスカレートし、数日前には、アンカラとワシントンにおける、それぞれの大使館でのビザ発給停止という外交紛争にいたっている。エルドアンは、クルド人に対するアメリカの支援を、NATO同盟国による最悪の裏切りと見なしている。アメリカによるこうした行動に対する当然の反応は、それゆえ、イラク、イラン、シリアとトルコ間の、クルド問題に対して、領土的一体性を維持するという合意だった。

この状況で、中国とロシアが恩恵を受けるのは明らかだ。この地域を安定化し、再建し、一帯一路プロジェクトと海のシルク・ロードと南北輸送回廊に組み込むためには、戦争を止めて、外交が優先しなければならない。アンカラにとって、敗北者側の一派に見えること無しに、シリアでの戦争から離脱するまたとない好機だ(そこで、トルコは、ロシアとイランとともに、アスタナ交渉に参加したのだ)。同時に、トルコは、ユーラシア超大陸におけるエネルギー流通の中心として、自らの地理的位置の重要性を強調している。もっぱらアメリカが割りを食らって、トルコがワシントンの圧力から自由になるのだ。

モスクワは既にあらゆる対トルコ経済制裁を解除し、逆に貿易を大いに増大しており、今後何年間も、相当な増大が見込まれる。サウジアラビアへの兵器輸出に関しては、多くのNATO諸国による激しい抗議にもかかわらず、アンカラへの輸出過程にあるS-400システムのおかげで、ロシアの影響力は拡大しつつある。S-400システムは、アメリカによる侵略を阻止するための取り組みではあるが、新たな多極世界秩序の大黒柱の一本となり、今回は軍事的に多角化するという、アンカラの意思の最初の現れでもある。

無数の外交的、軍事的失敗の後、アンカラはイランやカタールと共に、地域における役割を再構築しており、その文脈で、モスクワと北京との提携は、エルドアンが、トルコに余りに多くの問題をもたらしてきたNATO体制から着実な撤退を画策する余地を保証する。将来の上海協力機構(SCO)加盟が、アンカラの多極世界への移行と、モスクワと北京の本格的同盟国となるのを決定的にする。ところで、モスクワとその同盟諸国は、アサド排除の取り組みで、シリアに直接介入する寸前だった国を シリアの領土的一体性の最も重要な保証人の一つに変えるという可能性の低い課題を成功したと言って良いだろう。エルドアンは、アサドが近い将来、権力の座に留まることに同意し、イドリブにおける最近のトルコ軍事作戦も証明している通り、シリア国内で、テロリストとの戦いを支援することさえ合意した。

モスクワ、リヤドとアンカラの間の新たな友情がどれほど深いかは、まだ試されてはいない。エルドアンと、サウジアラビア君主は、約束を守らないことで知られている。現状のものは、イラン、ロシアと中国の3人組による、経済的、政治的、軍事的名人芸。シリアでの戦争は、ほぼ勝利している。サウジアラビアとトルコが支援するテロリスト集団は、ほぼ無力化された。リヤドとアンカラのユーラシア経済・軍事への全面的統合の条件が整った。

困っているものへの支援

最後に、シリア政府と国民に対するロシア、中国とイランの貢献は指摘する価値がある。六年を超えるシリア・アラブ共和国に対する侵略中、テロに対する戦いで、人的資源、機器や兵站支援の点で、イランは決して貢献しそこねたことは無い。モスクワは、紛争の初期段階で、直接介入する前でさえ、シリアのロシアへの対外債務を精算する手だてをとり、実際、シリアでテロリストを打ち破るための積極的貢献の一つの方法として、武器、エネルギーや兵を提供して、融資した。

中華人民共和国は既に、シリアが一帯一路構想(BRI)の重要な輸送経路で、その一部の最終目的地だと宣言して、経済的な点で、シリアの将来への地ならしをした。中国の経済力が、六年間のテロと外国による侵略で破壊されたダマスカスの国家再建を可能にするだろう。ロシアの軍事能力により、ダマスカスは、紛争を終わらせ、国を安定化するためのあらゆる必要な手段を得、将来のいかなる欧米侵略も防ぐ基盤を築く。政治的、外交的な視点からは、ダマスカスとの、テヘラン、北京とモスクワの共同行動は、イランから、イラクやシリア、更に地中海まて、あるいはトルコにさえ及んで広がる枢軸の不可分な一部だ。経済的、軍事的、政治的要素の組み合わせによって、シリアほとんど未曾有の侵略を生き抜き、勝者として登場し、外部からの強制無しに、自主的に自らの将来を決定する能力を確保した。

シリーズの結論

モスクワ、北京とテヘランが辿っている道筋は、シリア紛争解決のおかげで、中東を安定化させと期待できる。我々が目にしている、この世界的変化のいくつかの主要要素はこうだ。石油への元支払いを受け入れさせるためのサウジアラビアに対する中国の経済圧力。イラクや近隣諸国におけるテロの根絶、それによるアメリカやその同盟諸国によってイランに課された経済制裁の回避。トルコの地域エネルギー配給センターへの変身。

ロシアの軍事力を支援するために、中華人民共和国は、多くの地域、特に中東で、資金、外交、経済投資(OBOR)や、モスクワが、欧米経済制裁に攻撃された際に見られたように同盟諸国に流動性資産を提供して経済的に介入している。北京にとって、中国のシルク・ロード 2.0インフラ開発を促進する上で、北京が、中東の破壊された地域に参入し、無理のない再建計画を提示することを可能にするテロの減少が主要な要素だ。現時点では、中国の将来戦略にとり、シリア、エジプト、リビアとパキスタンは、大きな重要性を持っているように見える。

ロシアと中国が、BRICS、UEE、SCOや、AIIBなどの組織を率いている。大戦略は、衰退しつつあるアメリカ帝国の影響を封じ込めるため、アメリカ・ドルを基本とするネオリベラル世界秩序に対する代替策の創設支援だ。各国は益々、友好とお互いにとって利益となる協力関係に基づく多極世界秩序か、それとも、アメリカの衰退しつつある軍事・経済力に基づく一極秩序かという二つの体制の選択を迫られることとなろう。

中国の強力な経済支援と、ロシアの軍事力と、中東地域におけるイランの重要性が、シリアのような国を、アメリカによる軍事介入から守ることに成功し、長年のアメリカ同盟諸国を分裂させ、地域におけるワシントンの経済的、軍事的孤立化への下地を作りつつある。かくして、韓国やメキシコやベネズエラなど同様にアメリカの圧力に直面している国々も益々ロシアと中国が率いる多極世界に向けて引き寄せられ、アメリカ合州国の衰退と、中東以外に対する影響力の低下も加速している。

これからは多極的世界秩序が続く。アメリカは、もはや唯一の超大国ではなく、他の二大核大国と並ぶ、一国に過ぎない。アメリカが、このことにより早く気がつくほど、人類と世界中の平和にとって、より良いことになるだろう。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/10/18/making-history-china-russia-transforming-enemies-into-friends.html
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三本連続シリーズの前の二つの記事は下記。

A Failing Empire: Russia and China's Military Strategy to Contain the US
2017年9月25日

Challenging the Dollar: China and Russia's Plan from Petroyuan to Gold
2017年10月4日

民主的に見えない、トルコやサウジアラビア、宗主国から多少離れるつもりだろうか?この属国と、違う選択肢を考えているのだろうか?と、思わず感心してしまいそう。

「ナチスに学べ」のお説通り、まんまと圧倒的多数を獲得し、次は壊憲、緊急事態条項

海外の知人から、早速現地新聞記事が送られてきた。お前の反応は予想できると。
知人、笑っているのか、心配しているのか、良くわからない。同新聞別記事に「これで改憲実現」というのがあった。

ゲーリングの言葉を初めて知ったハワード・ジンの講演を思い出す。10年前の翻訳。

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る

マーチン・ニーメラの言葉も。

昨日のボクシング放送中、選挙結果番組の宣伝があった。
綱引きの絵になっていて、左側、二人は自公。右にわらわらいる中に、異神、絶望の顔があった。不正確きわまりない子供だまし。

洗脳プロパガンダ後に行われる選挙と大違いで、ボクシングは、納得行く結果。新チャンピォン、不遜にも、というか正確に、洗脳広報企業とプロパガンダ放送局について、好きじゃないかもと言いながら、感謝していた。偉い!

大本営広報部紙は購読していないが、洗脳装置、スイッチをつける気力がでない。

拝読するのは、下記のみ。

日刊IWJガイド「改憲勢力が3分の2を再び獲得、改憲による緊急事態条項・憲法9条3項加憲の危険性はいよいよ現実味を増す――/立憲民主党は野党第2党に躍進の見込み! 67選挙区で候補者を取り下げた共産党は議席を減らすも、志位和夫委員長『立憲民主党が野党第1党になれば大事な結果。野党共闘には大きな意味があった』とコメント!」2017.10.23日号~No.1865号~

2017年10月 3日 (火)

愛国心は両刃の剣

2017年9月28日
Paul Craig Roberts

皆様のウェブサイトは、ご支持が必要だ。

アメリカ最大の脅威は、国民の過度の愛国心ではあるまいかと時に思うことがなる。大多数の国民が、憲法修正第1条で保障されたNFL選手たちの表現の自由の権利を停止しようと動いており、アメリカ憲法を攻撃しているのは、NFL選手たちではなく、彼ら自身であることを、激怒した検閲官連中の誰一人として理解できずにいる。我々はあらゆる国旗問題をとうに経験しており、連邦裁判所は、国旗を燃やしたり、服の上にまとったりする抗議行動参加者を咎めない裁定をしている。それなのに、また蒸し返しだ。

Hardwick Clothes社のCEOが、NFLゲームへの同社広告を取りやめた。広告はHardwick社の株主には役立つのに、CEOのアラン・ジョーンズは、NFL選手たちの抗議に抗議するため、自社の株主を傷つけているのだが、たぶん彼には頭が回らなかったのだ。http://ijr.com/the-declaration/2017/09/984704-first-ceo-hits-nfl-right-wallet-unpatriotic-national-anthem-protests/

この記事によれば- http://www.dcclothesline.com/2017/09/26/americans-nationwide-burn-nfl-tickets-shirts-in-solidarity-with-trump/ - 国中の白人が手持ちのNFLシャツや何百ドルも払った高価な切符を燃やしているという。

ルイジアナ州出身下院議員たちが、選手たちの“恥ずべき抗議行動”ゆえに、ニューオーリンズ・セインツへの州補助金を禁止する法案を提出した。選手が国歌演奏に起立する限り、ルイジアナ州納税者がNFLチームに、何億ドルも補助金を出すのは良いが、起立しなければだめだということで、ケニー・ハヴァード下院議員はかまわないのだ。比較的貧しいルイジアナ州の納税者が、チーム・オーナーの億万長者に、何億ドルも与えるべきかどうかという疑問は、ハヴァード下院議員には決して思い浮かばなかったようだ。セインツの平均給与が、ルイジアナ州納税者の平均給与を超えるのは確実だ。http://ijr.com/the-declaration/2017/09/984526-louisiana-state-rep-pushes-make-nfl-team-pay-national-anthem-protests-literally/

NFLの元クォーターバック、ジョン・エルウェイは“私はこの国が世界で最も偉大な国だと信じている”と宣言し、彼の個人的見解で、明らかに彼とは意見が違う無数の抗議行動参加者の面倒もみようというのだ。http://ijr.com/the-declaration/2017/09/984449-john-elway-responds-anthem-protests-nfl-players-pay-attention-words/

ビル・オライリーは、フォックス・ニューズにゲスト出演し、アフガニスタンで“自分たちの命を危険にさらしている”アメリカ兵に対する影響を無視していると、NFLの抗議行動参加者たちを非難した。利益を求める軍安保複合体の意欲と、アメリカとイスラエルの覇権を求めるネオコンの意欲のおかげで、兵士の命やアフガニスタン人の命が、危険にさらされていることに、これだけ年月がたっても、どうやら、オライリーは未だに思い至らないようだ。http://ijr.com/the-declaration/2017/09/984598-oreilly-makes-return-fox-news-remind-nfl-players-soldiers-fighting-3000-miles-away/

トランプは、こういう電子メールを送った。NFLの抗議行動参加者に反対して“国旗と、この偉大な国をトランプ大統領とともに支持するか?”

この幼稚さは、アメリカの恥だ。

愛国的対応は、憲法修正第1条で保障された表現の自由の権利に対する攻撃であるのみならず、この件で独自の考えを持っているアイデンティティ政治にも付け込まれてしまう。ジュリオ・ロサスは、ハフィントン・ポストで、国歌で起立するのは、白人至上主義のために起立することだと書いた。http://ijr.com/the-declaration/2017/09/984655-huffpost-op-ed-white-athletes-stand-national-anthem-stand-white-supremacy/

“世界で最も偉大な国”に反対する反米少数派を私が支持する理由説明を要求する電子メールを、ばか者連中が送って来る前に、まず、これがどういう結果になるか考えようではないか。良い結果にはならないというのが答えだ。煽られている過度の愛国心は、あまりに理不尽で、自社商標の知名度を損ねたり、株主の利益を損ねたり、服や高価なフットボール切符を燃やしたり、大好きな娯楽を犠牲にしたりして、抗議行動参加者に反対している人々の利益にも反している。

軍安保複合体と、覇権主義的なネオコンと、イスラエル・ロビーが舌なめずりをして待ち構えているする。連中は、この無知な愛国心の発露をどうすれば良いか知っている。連中は、これをイラン、北朝鮮、中国とロシアに向けるだろう。連中の利益は益々膨れ上がり、ネオコンの野望は実現し、イスラエルは、アメリカに、自分たちの拡張の邪魔になっているもう一つの国、イランを壊滅させるだろう。少なくとも、彼らはそう考えている。

ロシアは、イランをワシントンの傀儡にならせたり、今イラクとリビアを飲み込んでいるような混乱に陥らせたりするわけにはゆかない。イランから、アゼルバイジャンや、トルクメニスタン経由で、ロシアのイスラム地域や、イスラム旧ソ連共和国までは、目と鼻の先だ。もしイランが倒れれば、次に不安定化させられるのはロシアだ。更に、イランがワシントンの手に落ちれば、ワシントンのロシア包囲は更に東進する。ロシア政府は、バルト三国から、東ヨーロッパと南ヨーロッパ、ウクライナ、ジョージア、イランに至るまでの国境に置かれたアメリカ・ミサイル基地と対決することになる。しかも、イランからのアメリカ・ミサイルは、“北朝鮮の脅威”に対抗するという口実で、中国の太平洋側国境に建設されつつあるアメリカ・ミサイル基地からのものと同様、数分間で中国に到達しかねない。

中国は石油供給の20パーセントをイランに依存している。ワシントンによるカダフィ打倒で、中国はリビアからの石油供給を絶たれた。イランを失えば大打撃だ。いつかの時点で、この強力な二国は、国家の存続が危機にさらされていることを自覚せざるを得まい。中国は金儲けに夢中で、注意を払っておらず、ロシアは西欧の一員になりたいという何世紀もにわたる願望に捕らわれている。

ワシントンの侵略に、外交で応えるというロシア政府の政策は完全に失敗した。この政策は、ロシアにとって、極めて高くついており、現在、ロシアの国家存続に対する直接の脅威となっている。ロシアが、ワシントンとイスラエルが据えた億万長者連中により支配されるあまりに、国益に注意を払う余裕がないのかどうかは、今のところ不明だ。

中国の富への欲望とて、国家存続と引き換えにはならない。

ワシントンの単独覇権主義の抑えとして機能することが可能なたった二つの国の特異な弱点を、ワシントンは当てにしている。

だが、ロシアと中国には対抗力が存在している。ロシア最高司令部の作戦司令部は、ワシントンが対ロシア奇襲核攻撃を準備中だという見解を公表している。プーチン大統領がこの結論を無視するのは理解を超える職務怠慢だ。中国では、歴史的な誇りが、富への欲望に対抗する影響力だ。中国は二度と外国勢力の遊び場にはならないと固く決めている。

遅かれ早かれ、傲慢さの塊のシオニスト・ロビーでさえ、イスラエルが要求しているアメリカの対イラン戦争が、第三次世界大戦の起爆装置で、ユダヤ人が他の全員とともに壊滅されることに気がつくだろう。“ナイル川からユーフラテス川まで”荒れ地となろう。

2017年9月27日、このウェブサイトで、核のハルマゲドンをもたらそうとしている緊張を緩和するために、欧米側にことは何かを論じた。(日本語訳) ロシアと中国側にできることは、ロシア、イラン、中国の三国間相互防衛条約で、それを公表することだ。これでワシントンとイスラエルの精神病質者連中も、対イラン攻撃は、第三次世界大戦になることがわかるはずだ。

もしこれが抑止力にならないのであれば、ワシントンとイスラエルは悪魔の手に落ちており、地球上の生命はおしまいだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

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会社の品格を信じていない、あるいはその政治傾向に反対なので、PayPalを使いたくないという方々は、Stripeを使われるか、私ではなく、Institute for Political Economyを受取人とする小切手を下記にお送り頂ける。
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記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/28/patriotism-two-edged-sword/
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売国政党の党首連中、呼吸するようにやすやすとウソをつく。音声を消したり、チャンネルを変えたり忙しい。翻訳のかたわらつけているだけだが、わずらわしい。

平日、キオスクの前を通る際に、タブロイド二紙見出しを眺める。
一方は、宗主国大企業・ジャパンハンドラーの広報誌としか見えない。
誰が買うのだろう?

西福寺の閻魔像」という写真を拝見して、選挙の実態を思った。
延命地蔵の右側に閻魔、左に奪衣婆が収められている。という

右側から閻魔、左から奪衣婆が誘っている。

「奪衣婆は、三途川(葬頭河)の渡し賃である六文銭を持たずにやってきた亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼」とWikipediaにある。100億円を奪い取る。原資の大半は税金だろう。差し上げる側も、まともではない。元々全く信じていなかった詐欺師。

撮影も、緑のタヌキの錬金術
撮影代、三途の川の渡し賃

歴史的な誇りがないので、富への欲望に対抗する影響力がない。この国の傀儡は、またしても外国勢力の遊び場にはなると固く決めているように見える。

これから下記インタビューを拝見しよう。

日刊IWJガイド「『希望の党の理念は私たちのものとは違う!』~元民進・枝野幸男氏が『立憲民主党』を一人で旗揚げ! 会見で『安倍政権にストップ』訴え! リベラルの『受け皿』目指し、『市民連合』と連携を明言!/改憲による『緊急事態条項』絶対阻止! 『共闘』で3分の1議席数を!~岩上安身による社民党 福島みずほ参議院議員インタビュー!」2017.10.3日号~No.1845号~

2017年9月26日 (火)

アイデンティティ政治はホロコーストを引き起こすのか?

2017年9月20日

ここは皆様のウェブサイトだ。ご支持願いたい。

Paul Craig Roberts

アメリカ崩壊の兆しは至る所にある。どうやら誰も気がつかないようだ。国連で、世界はアメリカに賛成投票を続けている。ロシアと中国ですら、対北朝鮮で、ワシントンに賛成投票をしてアメリカ外交政策の侍女をつとめるのでは、例外的な、必要欠くべからざる国アメリカというイメージ作戦は、ワシントンから最も脅威にさらされている敵国にさえ成功プロパガンダとなったようだ。ロシアと中国がワシントンの主導に従えば、ワシントンの指導力の代案が存在しないのを世界に示すことになる。

20兆ドルの公的債務と、それより大きな民間債務を抱え、労働人口は借金で首が回らず、第三世界並みの低賃金国内サービス業で働き、株式市場は連邦準備金制度理事会の流動性で不合理に押し上げられ、大企業は利益を自社株買い戻しに使い、軍は、16年間、少数の軽武装イスラム教徒に縛りつけられたままで、マスコミならぬプロパガンダ省が、結果として無知な大衆をもたらし、公的・私的組織では道徳規範が崩壊し、勇気も消滅している国が、それでもなお、世界中を言いなりにさせることができている。ワシントンはオズの魔法使いだ。

ワシントンは過去16年間、7カ国丸ごとあるいは一部を破壊し、何百万人も、殺害し、四肢を奪い、孤児を生み、未亡人を生み、立ち退かせて来た。ところがワシントンは、自らを人権、民主主義と、あらゆる良きものの偉大な擁護者だと言う。“自分たちの”政府がおかした人類に対する膨大な犯罪に抗議して、アメリカ人が声をあげることはほとんどない。

国連は、他の国々に対する終わりのない侵略、恐るべき戦争犯罪や違法な介入のかどで、アメリカ合州国政府を非難する決議を行わない。

ワシントンは、外交ではなく、威嚇に頼っているが、世界はそれを容認している。国連はアメリカから資金を得ているので、アメリカ承認協会として機能している。

治安機関は警察国家機関と化し、連中は、戦争犯罪を報告すべしというアメリカ軍法の義務を、実刑判決という結果を招く反逆罪に変えてしまった。アメリカ軍法は、アメリカ憲法や法律と同様、空文化し、無視され、施行されないのだ。

ブラドリー/チェルシー・マニング事件を検討しよう。ブラッドリー・マニングは、アメリカ軍兵士たちが、ジャーナリスト、通行人、良きサマリア人とその子たちを、まるでビデオ・ゲームであるかのように殺害している様子を示す映像を公表した。こうした殺人は戦争犯罪だ。ところが罰せられたのは、犯罪をおこなった連中ではなく、犯罪を明らかにしたマニングだった。

監獄から釈放された後、チェルシー・マニングは、最近、ハーバード大学ケネディ行政大学院に客員研究員として招かれた。ハーバードは、不法に有罪とされ、重罪にされた真実を語る人への支持ではなく、性転換者への支持を示すために招請した可能性が高い。その結果、大騒動になった。真実を語る人を招請するハーバードは、なんと大胆なのかと私は本気で思う。マニングは『マトリックス』を丸ごと崩壊させかねなかったのだ。

それを防ぐべく、CIA元副長官、元長官代行のマイク・モレルが、“有罪判決を受けた重罪犯で、機密情報漏洩者を称賛する組織の一員ではいられない”という理由でハーバード上席研究員を辞任した。モレルは、真実を語る人たるマニングに反対するのは平気なのだ。モレルは、性転換者に対して偏見を持っていると見られかねないことだけ心配していた。モレルは辞任状にこう書き加えた。“私は、わが国で、アメリカ軍務に服する権利を含め、性転換アメリカ人としてのマニング女史の権利は全面的に支持することを明記することは重要だ” http://ijr.com/the-declaration/2017/09/974664-ex-cia-chief-delivers-blistering-quit-harvard-latest-hire-convicted-leaker-manning/?utm_campaign=Conservative%20Daily&utm_source=hs_email&utm_medium=email&utm_content=56364361&_hsenc=p2ANqtz-90FWYOJKtzTJE_i-iTjvCJMl3zW9G7Hkuo1svylTWfC2zw4FHp1ccdUmUO6HY0J1VlaYW9VPzQDIczEfhw7578dcDDew&_hsmi=56364361

モレルは、チャーリー・ローズTVショーで、「メッセージを送るため、アメリカは、ロシア人殺害を始めるべきだ」と発言した、狂った不道徳な人物であるのを想起されたい。モレルほど狂った人物がCIAのトップになれることをアメリカ人は死ぬほど恐れるべきなのだ。

もちろんハーバードは、CIAの圧力に屈伏して、マニング採用を取り消した。

モレルの採用に関して、ハーバードに苦情を言った人はいるのだろうか? モレルは、マニングとは違って、有罪判決こそ受けてはいないが正真正銘の重罪人だ。CIA幹部として、モレルは、アメリカ法でも国際法でも重罪にあたるCIA拷問プログラムに関与している。ハーバードとモレルは、拷問はかまわないが、それについて真実を語るのは禁物なのだ。モレルが考えている通り、マニングが、それに関して誰にも言わない限り、戦争犯罪を行ってもアメリカにとっては不利にはならないのだ。

情報を機密にする唯一の理由は、政府の果てしない犯罪が暴露されないよう守ることだ。ところが法律を支えるはずのアメリカ政府、法科大学院、裁判所丸ごとが、政府犯罪を発見できなくして、そうしなければ発見され得ない犯罪を暴露する内部告発者を非難する政策に関して沈黙している。

すると、我々はハーバードの勇気をどう評価すべきだろう? Fマイナス評価が十分に酷い点数だろうか? 私が通っていた頃は、大学は政府犯罪の表向きの看板役を演じる見下げ果てた臆病者ではなかった。

これはアメリカにとって、実になさけないことなので、一体何が最も興味深い要素なのか考えよう。モレルは、アメリカ戦争犯罪を暴露して真実を語る人を弾圧するのは悪いことだとは思っていないが、アイデンティティ政治と反目するのはまずいと思っているのだ。性転換者に反対していると見なされることを彼は恐れている。

言い換えれば、アイデンティティ政治が真実を打ち負かしてしまうということで、この点はいくら強調してもしすぎることはない。像撤去から、ヒラリー・クリントンと民主党全国委員会によって、人種差別主義者、性差別論者、同性愛嫌い、白人男性銃マニアと定義された労働者階級に対する民主党による攻撃に至るまで、我々は至る所でそれを目にしている。現在、アメリカ二大政党の両党は、兵器産業や雇用を海外移転する大企業や巨大銀行やウオール街を代表している。アメリカ国民を代表する政党は存在していない。

実際、人々は様々な集団に分断され、お互いに戦わされている。それがアイデンティティ政治の狙いだ。白人異性愛男性を除く、あらゆる集団が犠牲者集団で、女性、黒人、ヒスパニック、同性愛者や性転換者は、兵器産業や雇用を海外移転する大企業や金融部門やワシントンが彼らの敵なのではなく、アイデンティティ政治で労働者階級とひとまとめにされている集団の白人異性愛男性が敵だと教えられる。もちろん女性も黒人もヒスパニックも同性愛者も労働者階級のメンバーなのだが、彼らはもはやそういう風な見方をしない。女性、黒人、ヒスパニック、同性愛者として、彼らは自分は、政府や、政府がそれに仕えている強力な既得権益団体の犠牲者ではなく、白人男性の犠牲者だと考えている。そして“南北戦争”像の。

南部連合国の首都、バージニア州リッチモンドのロバート・E・リーの像を巡る論議が、またもやニュースになっている。像攻撃は、リベラル/進歩派/左翼が憎悪を教え込む方法の一つだ。まず憎悪は、生命のない物体、像に向かった。南部連合国兵士像が引き倒されるビデオを見ると、公的建造物を冒涜する連中は、まるで人であるかのように、像に唾を吐きかけ、蹴っていた。

生命のない物体は、無知な烏合の衆にとって、“奴隷制維持のために戦った”と思いこんでいる人種差別主義者の白人南部男性の代役なのだ。憎悪はそこでは止まらない。憲法を書いた建国の始祖たちにまで広がっている。無知な烏合の衆、大学生や一体誰の金なのか分からないバスで送り込まれた連中が、逃亡財産(奴隷)を元の所有者に返すことを憲法が要求しているので、憲法を人種差別主義者が書いた人種差別主義文書と見なしているのは確実だ。烏合の衆は、18世紀には、奴隷制は合法で、多くの社会の一部だったことが理解できない。無知な烏合の衆奴隷制は労働力の欠如の産物ではなく、白人による肌の色の濃い人々に対する憎悪の産物だと思いこんでいる。リベラル/進歩派/左翼は、白人は人種差別主義者なので、黒人を奴隷にしたと教えるのだ。

ロジャー・D・マグラスが、Chroniclesの2017年6月号で、社会主義者のカール・ポランニーなどの無数の歴史学者も、あらゆる人種が奴隷にされていたことを明らかにしている。北アメリカでは、アイルランド人が売買されていた。だが憎悪を売り歩くイデオローグ連中は、事実などおかまいなしだ。憎悪を広めることが連中の狙いであり、真実などとんでもないのだ。リベラル/進歩派/左翼は主に白人なので、彼らが説く憎悪は自分たちに巡り巡って、熱いお灸をすえることになる。それもひどく。

アメリカ、イギリス、ヨーロッパやカナダの白人人口が非白人の大量移民と出生率の大きな差異のおかげで少数派になることを考えると、憎悪される迫害者として描かれる白人の将来は一体どうなるのだろう? 憎悪を教え込んでおいて、それが政治行動で表現されないよう期待するのは不可能だ。白人は、自国内で、ナチス・ドイツのユダヤ人のようになるのだろうか?

フランス人作家のジャン・ラスパイユは、この問題を、1973年に「The Camp of the Saints」で検討した。44年前、本はベストセラーになった。今なら、この本を読んだり、書名をあげたりするだけでも人種差別主義者の証明と見なされてしまうのではあるまいか。現在は議論して良いものについて多くの制限があり、そこで暮らす人々にとっては、現代を認識することが許されないのだ。

9月12日、大きなアカガシの木を拙宅に吹き寄せたハリケーン・イルマに悩まされ、道路が封鎖され、三日間電話もなしに、山間の地域に閉じ込められていた間に、クリス、ロバーツ(姻戚関係はない)が、オンラインUnz Reviewに書いた記事で、非白人移民の前にフランス国家が崩壊するこの予言的な物語を思い出させてくれた。http://www.unz.com/article/the-camp-of-the-saints-this-centurys-1984/

これはまさに、フランスのみならず欧米世界全体でおきていることだ。おそらく白人の自業自得なのだ。たぶん進歩なのだ。だが、それに関しては、誰も何も言うことを許されていないのが現実だ。マリーヌ・ルペンは、フランスは、アフリカや中東のためではなく、フランス人のためにあると言い、彼女も彼女の政党もフランスはフランス人のためにあると言ったがゆえに、人種差別主義者、ファシスト、ナチスだと言われている。

これはほぼ半世紀前に、ジャン・ラスパイユが起きると言っていたことだ。白人は、心理的に圧倒的な軍事力と経済力を持っているにもかかわらず自らを守ることは出来まい。

欧米への膨大な非白人移民を考えて見よう。ドイツ企業はトルコ人を労働力として欲しがっている。アメリカのアグリビジネスや屠殺場や建設業はメキシコ人を労働力として欲しがっている。カナダは人を欲しがっている。イギリスとヨーロッパの植民地大国は、植民地の人々に国籍を与えて、植民地主義を正当化した。言い換えれば、帝国が侵略の逆流をもたらしているのだ。21世紀、欧米は、ワシントンの終わりのない戦争と欧米による経済略奪によって家を追われた人々の膨大な移民を味わっている。我々は彼らを現地で殺害し、こちらにやってくるようにしているのだ。

多数の非白人移民と、ユダヤ文化のマルクス主義者による産物で、欧米リベラル/進歩派/左翼の公式イデオロギーとなったアイデンティティ政治が合体すると、結果は、白人がホロコーストに会う可能性ということになる。自らを白人異教徒とは違うと考えているユダヤ人は、世界から、白人、しかもその最悪連中と見なされている。アイデンティティ政治を作り出した連中自身が自分たち自身の主義の犠牲者となるだろう。

実際、アイデンティティ政治、ごくわずかな人々だけは悟るするにせよ、ホロコーストを招きうる政治原則の犠牲者になりかねないという自分たちの運命に抗議するよう白人が悟るのを妨げている。

欧米は統合失調になっている。一方で、ワシントンは、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリアやイギリスの支援を得て、肌の色の濃い人々を虐殺し続け、欧米世界が、非白人の人々を殺害し、略奪して罪をおかしていることを証明している。一方で、欧米各国政府は、欧米による戦争と経済的迫害から逃れる難民を温かく迎え入れている。アイデンティティ政治が、欧米政府が非白人に対する更なる罪をおこない、移民人口の増大を確実にする中、欧米の諸国民が、罪にひれ伏すのを確実にする。

非白人は復讐するだろう。愚かな白人の身から出た錆でないと誰が言えるだろう?

活動中のアイデンティティ政治: http://www.nationalreview.com/node/451391/print

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

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会社の品格を信じていない、あるいはその政治傾向に反対なので、PayPalを使いたくないという方々は、Stripeを使われるか、私ではなく、Institute for Political Economyを受取人とする小切手を下記にお送り頂ける。
Wells Fargo, 23046 Panama City Beach Parkway, Panama City Beach, FL 32413.

外国の方々で、国際的にStripeがお使いになれない場合には、受取人とする国際郵便為替を、上記銀行宛てにお送り頂ける。PayPalを信じないということが、このウェブサイトをご支援されない口実にはなるまい。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/20/identity-politics-brewing-holocaust/
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一読者様から、この記事に関して、コメントを頂いた。ロバーツ氏は、条件を満足しないコメントは受け付けないと言っておられるので、恐縮ながら非公開のままにさせていただく。詳細は下記記事に書かれている。

北朝鮮“危機”とは一体何なのか

クルド問題が風雲急を告げている。『私の闇の奥』ロジャバ革命の命運(3)

とうとう「〇×に刃物解散」。

昨夜、大本営広報部ニュース番組とされるものを見て驚いた。国難男と国難女による電波ジャック。延々二人の言いたい放題。別の局にかえても、国難男と国難女による電波ジャック。延々二人の言いたい放題。

呼吸をするように自由にウソを言う人々の独演、時間と頭の無駄なので、音声を消し、テレビではなく、時計を眺めていた。

東京都議選再演。郵政破壊選挙再選。緑のタヌキがネズミと会談するわけだ。

大本営広報部、「野合与党と絶望ファシストの対決」として、今回の国難選挙を描き出すというシナリオが決まっているのだろう。おなじみの支配層のためのアジェンダ・セッティング。こういうヨイショ一辺倒の大本営広報部があればこそ、安心して解散できるのだ。

今朝の日刊IWJガイドの一部をコピーさせて頂こう。

 記者会見で安倍総理は、「生産性革命、人づくり革命はアベノミクス最大の勝負」であると強調。「森友・加計学園」問題では「閉会中審査に出席するなど丁寧に説明する努力を重ねてまいりました。今後もその考え方には変わりはありません」などと臨時国会を開かずにいたことを棚に上げて自己弁護を展開し、北朝鮮情勢に触れながら「この解散は『国難突破解散』であります」と意気込みました。

 しかし、この間、アベノミクスの失敗により日本経済は長期にわたってデフレを脱却できていません。こちらに関しては9月7日、ご著書「アベノミクスの終焉」(http://amzn.to/2wfKt47)で、アベノミクスを雨乞いにたとえ、「根拠のない雨乞いをして、本当に雨が降ってくれば自分の手柄にする。降らなければ、雨乞いが足りないと言う」と、そのまやかしの手口を喝破した同志社大学教授・服部茂幸氏に岩上さんがインタビューを行っていますので、ぜひご確認ください!

※アベノミクスの「まやかしの成果」を暴く!!「偽りの経済政策―格差と停滞のアベノミクス」著者・同志社大学商学部教授・服部茂幸氏に岩上安身が訊く! 2017.9.7
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/397575

 その反省もない安倍総理の「生産性革命」「人づくり革命」という言葉は、中身が空っぽです。何より、「森友・加計学園」問題への丁寧な説明がされたことは一度もありませんし、もし、その気があるのであれば、臨時国会冒頭で解散などせず、しっかりと野党の追及を受けるべきでしょう。解散の大義など、どこにも見あたりません。

 北朝鮮情勢の高まりの中で安倍政権は、Jアラートで国民の恐怖を煽り、国民に畑で頭を抱える訓練をさせる一方で、原発へのミサイル着弾リスクについては見て見ぬふり。安倍総理の語る「国難突破」もまた、ただのスローガンに過ぎません。

 そんな中、昨日は官邸前で多くの市民が集まり、「安倍晋三は議員を辞めろ!」と声をあげました。IWJも中継をしたのでぜひ、アーカイブをご視聴ください。

※「加計隠し解散」に怒りの官邸前抗議!「幼稚なファシスト安倍はやめろ!独裁政治は今すぐやめろ!」~0925官邸前に押し掛けよう
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/398904

 昨日は他にも大きな動きがありました。昨日午後、小池百合子東京都知事が臨時記者会見を開き、若狭勝衆議院議員と民進党を離党した細野豪志元環境相らが結成する国政新党の代表に就任する考えを表明。党名を「希望の党」とし、「しがらみのない政治」「行政改革、徹底した情報公開」を政策として挙げ、自民党の支持率を急落させた森友・加計疑惑を逆手に取り、自民党への受け皿をアピールしました。知事の職務も続けていくといいます。

・『希望の党』 小池百合子知事が代表に就任 「都政にとってもプラス」(ハフポスト、2017年9月25日)
http://www.huffingtonpost.jp/2017/09/25/kibou-party_a_23221556/

 思い出すのは先の都議選です。選挙期間中だけ代表を努め、都議選で圧勝した直後に「都民ファーストの会」の代表から退き、運営責任を放り投げ。新人議員の「育児放棄」ともいわれました。今度はどうでしょうか。選挙期間中だけ「希望の党」の顔となり、自身の人気で票を集め、議席を確保した後は党代表を再び退き、新党の運営は、ぽいっと丸投げするのかもしれません。

孫崎享氏のメルマガの一部もコピーさせていただこう。

6:北朝鮮のミサイルは襟裳岬2000キロメートル先に着弾した。 

 ある人が次のツイートをした。

襟裳岬から2000キロって、2000キロってだいたいこれぐらいの距離

東京から北京
稚内から鹿児島
ベルリンからバグダッド
パリからカイロ
ソウルから香港

これをあたかも日本周辺に着水したかのように扱う。

飛行ルートと全く関係のない長野県で、Jアラートを発動する。

「ショック・ドクトリン――惨事便乗型資本主義の正体を暴く」の世界だ。

ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語るの世界だ。

彼はゲーリングに、ヒットラー、ナチスがドイツ人を一体どうやってあのように馬鹿げた戦争と侵略の破滅的な政策を支持するようにできたのか尋ねたのです?で、手元にそのノートがたまたまあるのですが。我々はいつも言うのですね。「たまたま、これが手元にありまして。」

ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

2017年9月21日 (木)

ロシアと中国の金オイルダラー

F. William Engdahl
New Eastern Outlook
2017年9月13日

今日の状態をもたらした、1944年のブレトン・ウッズ国際通貨体制は、率直に言って、世界の平和と繁栄にとって最大の障害だ。現在、中国は一層ロシアに支援され、ユーラシアの二大国は、世界の貿易と金融に対するアメリカ・ドルの専制に対する極めて実行可能な代替策を作り出すべく決定的な措置をとりつつある。ウオール街とワシントンには嬉しくない話だが、彼らは無力で阻止できない。

第二次世界大戦が終わる直前、ウオール街の主要な国際銀行の助言を得て、多くの人々が間違って新たな金本位制と思い込んでいるものの草案をアメリカ政府が考えた。実際には、それは他の全ての通貨国際通貨基金加盟国通貨が、ドルに対して価値を固定されるドル本位制だった。そしてアメリカ・ドルは金一オンス、35ドルの価値で固定された。当時ワシントンとウオール街が、そうした制度を押しつけることができたのは、戦争と、それに関連した進展の結果、連邦準備金制度理事会が世界の貨幣用金の約75%を持っていたおかげだった。ブレトン・ウッズで、中央銀行が保有する世界貿易の準備通貨としてのドルが確立した。

不完全なドル本位制の断末魔の苦しみ

1960年代末には、ベトナム戦争の経費や他の愚かな支出によるアメリカ連邦政府財政赤字が膨れ上がり、ドル本位制は深刻な構造的欠陥を示し始めた。復興した西ヨーロッパと日本は、再建の為の資金調達に何十億ドルも必要ではなくなった。鉄鋼から自動車に至るアメリカ基本産業と基本インフラが次第に陳腐化したため、アメリカ製造業より高い効率で、ドイツと日本が世界的輸出経済となった。ワシントンは、増大する世界貿易の不均衡を改めるため、金に対してドルを大幅に切り下げるべきだったのだ。そうしたドル切り下げで、アメリカ製造業輸出収入を押し上げられ、貿易不均衡が軽減していたはずなのだ。それが本当のアメリカ経済を大きく推進させていたはずだった。ところがウオール街の銀行にとって、それは莫大な損失を意味していた。そこで、その代わりに、ジョンソンと、更にニクソン政権は、益々多くのドルを印刷し、実質的にインフレを世界に輸出した。

とりわけフランスとドイツの中央銀行が、ワシントンが耳をかさないことに業を煮やし、アメリカ連邦準備金制度理事会に、1944年のブレトン・ウッズ協定通り、手持ちのアメリカ・ドル準備を、一オンス35ドルで交換するよう要求した。1971年8月、水増しされたアメリカ・ドルの金兌換は危機に瀕し、主席財務次官のポール・ヴォルカーが、ニクソンにブレトン・ウッズ体制を破棄するよう助言した

1973年に、ワシントンが金の自由取り引きを認め、金はもはや堅実なアメリカ・ドルの裏付けではなくなった。それどころか、1973年10月のでっち上げられた石油価格ショックで、石油のドル価格がわずか数カ月で400%も高騰し、ヘンリー・キッシンジャーが当時そう呼んだオイルダラーを生み出した。

経済のために世界は石油を必要としている。1975年に、ワシントンは、サウジアラビア君主体制との取り決めで、アラブOPECが、アメリカ・ドル以外の通貨では、一滴の石油も世界に売らないことを保証させた。ドルの価値は、ドイツ・マルクや日本円などの他の通貨に対して急騰した。ウオール街の銀行はオイルダラー預金であふれた。ドル・カジノが開かれ、運営され、それ以外の国々は金をだまし取られる羽目になった。

著書『Gods of Money: Wall Street and the Death of the American Century』で、1970年代、チェースやシティ・バンクやバンク・オブ・アメリカなどのニューヨークの主要国際的銀行がどのようにして、アラブ石油の利益を、オイルダラーを使って発展途上世界の石油輸入諸国にリサイクルし、いわゆる第三世界の債務危機の種をまいたかを私は詳しく書いた。奇妙なことに、デイヴィッド・ロックフェラーとロックフェラーのチェイス・マンハッタン銀行の子分、まさに同じポール・ヴォルカーが、今度は、1979年10月、連邦準備金制度理事会議長として、連邦準備金制度金利を非常に高くして、1980年の債務危機を引き起こしたのだ。彼は、それはインフレを止めるためだとウソをついて主張した。実はドルとウオール街銀行を救済するのが狙いだった。

控えめに言っても、現在のドルは奇妙な現象だ。1971年以来、アメリカ合州国は、第一番の産業国家から借金で膨れ上がった巨大な投機カジノへと変わってしまった。

過去九年間、米国の市中銀行が連邦準備銀行に預けている資金の金利が、ゼロと一パーセントの間にあるという現代史未曾有の状態で、連中の金融上の不正行為と残忍な強欲が、2007年サブプライム危機と、2008年の世界金融の津波を生み出したウオール街の主要銀行は新たな投機バブル構築に取りかかっている。借金で膨れ上がった都市に対し、緊急に必要なインフラや他の実体経済の生産的手段に貸し出すかわりに、連中はもう一つの途方もない株式市場バブルを作り出した。主要企業は低利の融資を利用して自社株を買い戻して、“経済回復”誇大宣伝と神話で上がっているウオール街市場株価に拍車をかけている。2008年末以来、S&P-500株価指数は320%上がった。こうした紙の株が本当のアメリカ経済が320%成長したがゆえに上がったわけではないと私は請け合おう。

アメリカの家計は、ここ数十年毎年実質収入が減っている。1988年以来、インフレが着実に進み、実質収入が減少する中、平均世帯収入は停滞している。アメリカ人は史上これまでなかった以上に借金せざるを得ない。連邦政府債務は、手に負えない20兆ドルで、いつまで続くか全く見当はつかない。アメリカ産業が閉鎖し、製造を海外に移転するのを“外注”と婉曲表現している。 後に残されたものは、何百万人もの人々が、破綻せずにいるためだけの目的で、二つあるいは三つものパート仕事を掛け持ちする、大量の負債を抱え、腐敗し解体された“サービス経済”だ。

完全崩壊からドルを救っている唯一の要素はアメリカ軍と、世界経済略奪を推進するため、欺瞞的なNGOの世界中へのワシントンによる配備だ。

2010年、連中がユーロ圏でギリシャを使って行ったように、ワシントンの卑劣な手口とウオール街の策謀が危機を作り出すことが可能な限り、中国や日本やロシアなどの世界貿易での黒字国には、貿易で稼いだ余剰ドルの大部分で、アメリカ国債-財務省証券を更に買い入れるしか現実的な代替案はない。ワシントンとウオール街はほくそえんでいた。連中はF-16やエイブラムス戦車よりも価値あるもので裏付けられてはいないドルを無限に印刷できたのだ。中国やロシアや他のドル公債保有国は、米国債を購入することで、実際は、自分たちを狙ったアメリカの戦争に資金供給をしているのだ。当時、実行可能な代替選択肢はほとんど存在していなかった。

実現可能な代替案出現

今や皮肉にも、1989年以降もドルの人為的延命を許してきた二つの外国経済、ロシアと中国が、現在のドルの不当な覇権的役割に取って代わり得る、実現可能な金の裏付けがある国際通貨と、可能性として、更にいくつかの同様な通貨という最も恐れられていた代替案を注意深く明らかにしつつある。

普通なら典型的にはドルやユーロによるはずの両国中央銀行の外貨準備を積みますため、ロシア連邦も中華人民共和国も、数年にわたり、膨大な量の金を購入してきた。最近まで、一体何のためなのか明らかではなかった。

数年にわたり、金市場では、金現物の最大の購入者が中国とロシアの中央銀行であることが知られていた。ワシントンにより強化される経済制裁や貿易戦争での敵意に満ちた言辞のさなか、自国通貨への信頼性を生み出す以外に、一体どれほど深遠な戦略があるのか明らかではなかった。

今、一体どういう理由なのかが明らかになった。

中国とロシアは、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)や上海協力機構(SCO)ユーラシアのパートナー諸国主要貿易相手国と共に、ドル世界に対する新たな代替通貨制度の仕組みを完成しかけている。

現在、創設メンバー国の中国とロシアに加えて、SCO正式加盟国には、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンと、より最近ではインドとパキスタンがある。30億人を遥かに超える人口、世界の全人口の約42%が、整合的で、計画された、平和な、経済、政治協力としてまとまるのだ。

SCO加盟諸国に、正式加盟国として加盟希望を表明した公式オブザーバ諸国である、アフガニスタン、ベラルーシ、イランやモンゴルを加えれば、世界地図を一目見るだけで、新興SCOの素晴らしい可能性がわかる。トルコは、スリランカ、アルメニア、アゼルバイジャン、カンボジアやネパールと同様にSCO加盟申請を検討している公式対話国だ。これは率直に言って、桁外れだ。

BRIと、金に裏付けられたシルク・ロード

最近まで、ワシントンのシンクタンクや政府は、SCOなどの出現しつつあるユーラシア機構をあざ笑っていた。広大な陸塊内の隣接する国々で構成されているわけではないBRICSとは違い、SCOグループはユーラシアと呼ばれる地理的実体を構成している。2013年に、カザフスタンでの会合で、習近平中国国家主席が当時新経済シルク・ロードと呼ばれるものを提案した際、欧米でこれを真剣に受け止めたものはごくわずかだった。これは現在は一帯一路構想(BRI)という公式名称だ。現在、世界はBRIの規模を本気で受け止め始めている。

中国とロシアとユーラシア経済連合グループの国々の経済外交が、広大な新市場を結びつける先進的な高速鉄道、港湾、エネルギー・インフラの実現を狙っており、現状の勢いで行けば、十年以内に、借金が膨れ上がり、経済的に停滞しているEUと北米というOECD諸国のあらゆる経済的可能性をすっかりかすませるのは明白だ。

ユーラシアの国々を、ドルと、そして彼らがドルに依存していることにつけこんだアメリカ財務省による更なる経済制裁や金融戦争に対する脆弱さから解放する戦略は、これまで絶対に必要でありながら、明らかではなかった。これがいま起きようとしているのだ。

9月5日、中国厦門での年次BRICSサミットで、現在の世界経済に対するロシアの見方として、ロシアのプーチン大統領は簡潔で非常に明確な発言をした。彼はこう述べた。

    “新興諸国経済の増大しつつある重みに対して、適切な配慮をしない世界的な金融と経済構造の不公平感を巡るBRICS諸国の懸念を、ロシアも共有している。我々はパートナーたちと協力して、国際金融規制改革を推進し、限られた数の準備通貨による過剰な支配を克服する用意がある。”

私が知るかぎり、通貨に関して、プーチン大統領は決してこれほど明示的ではなかった。北京が明らかにした最新の金融構造の文脈でまとめて見ると、世界が新次元の経済的自由を享受しようとしていることが明らかになる。

中国元建て原油先物

日経アジアレビュー記事によれば、中国は金兌換可能な中国元建て原油先物契約を立ち上げようとしている。これは中国による過去二年間の他の動きとあいまって、ロンドンとニューヨークto上海に対する実行可能な代替案で、実に興味深くなってくる。

中国は世界最大の石油輸入国であり、圧倒的大半は依然アメリカ・ドルで支払われている。もし新たな元石油先物契約が広く受け入れられた場合、中国が世界最大の石油輸入国であることを考えれば、最も重要なアジアを本拠とする原油石油ベンチマークになり得る。これは、現在まで、ウオール街に、目に見えない膨大な優位を与えているウオール街が支配する二つの石油ベンチマーク契約、北海ブレント原油と西テキサス原油石油先物に挑戦することとなる。

中国と、特にロシアを含む石油取り引き諸国によって、もう一つの壮大な誤魔化し操作の手段が消滅する可能性がある。最近、IMF SDRバスケットの構成通貨に選ばれた元での石油先物契約取り引きの上海における導入は、特に石油先物は金兌換が可能なため、地政学的な力の均衡を、大西洋両岸の世界からユーラシアへと、劇的に変えかねない。

2016年4月、金取引所の新センター、世界の金現物取り引きの中心地になるべく、中国が本格的に参入した。現在、中国は、BRICSメンバー仲間の南アフリカを遥かに超え、ロシアが第二位の世界最大の産金国だ。

中国は、香港のすぐ北の珠江デルタにある人口約1800万人の都市深センの隣、前海自由貿易区に巨大な貯蔵センターを作り上げた。今、中国は、保税倉庫、取引所の立会場と関連する事務所地域もある恒久的な金貯蔵施設建設を完了しつつある。香港を本拠とする105年の歴史を持つ中国金銀業貿易場が、中国最大の国営銀行で最大の金輸入銀行である中国工商銀行ICBCと、前海貯蔵センターを構築する共同プロジェクトに参加している。これで、2014年末、全米民主主義基金のようなワシントン製の人をあざむくNGOが、香港で反北京カラー革命たる雨傘革命を作り出そうとして失敗した理由が明らかになってくる。

金の裏付けがある中国元で取り引きされる新たな石油先物契約が加わったことで、中東主要OPEC加盟諸国でさえ、自国の石油に対して、数カ月前のトランプのリヤド訪問後にカタールが経験したような地政学的リスクがともなう粉飾されたアメリカ・ドルより中国元を好んで劇的移行をもたらすだろう。ロシア巨大国営石油企業ロスネフチが、中国の国営石油企業中国華信能源有限公司が、ロスネフチ株14%をカタールから購入したと発表したのも注目に値する。あらゆることが一つの極めて整合した戦略としてまとまり始めている。

ドルの絶対的支配権は、ひどい断末魔の苦しみ状態にあり、別名トランプ大統領として知られているその長老連中は現実否認状態にある。一方、世界の分別ある人々は建設的で平和的な代替案を構築しようとしている。それは公正なルールのもとで、ワシントン加盟にすら開かれている。何と寛大なことだろう?

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/09/13/gold-oil-dollars-russia-and-china/
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宗主国大統領国連演説、とんでもないが、輪をかけたたわごとを聞かされる悲しさ。

大本営広報部、夜、アナウンサー氏が演説に疑問を投じたのには驚いた。

日刊IWJガイド「言語道断の暴挙!―― 所信表明直後に解散、あるいは、所信表明もしないで国会を解散する!? 憲法無視、国会軽視の安倍政権! 立憲4野党は候補者の一本化へ向けた協議を進める!/トランプ大統領の国連総会での演説に会場がざわめき!『北朝鮮を完全に壊滅するほか選択肢はなくなる』」2017.9.21日号~No.1833号~

2017年9月17日 (日)

ロシアと中国間の金取引 - ドル離れに向けて前進?

スプートニク、スカイプ・インタビュー書き起こし、2017年9月6日
ピーター・ケーニッヒとスプートニク
Global Research
2017年9月7日

ロシア最大の銀行スベルバンクは、2018年に中国への金供給を10-15トンまで増やす計画だと、スベルバンクCIB銀行投資部門長がスプートニクに語った。

“7月、スイスにある我々の子会社銀行が、上海株式市場で金取引を開始した。試験的取り引きで、200キロ[440ポンド]の金の延べ棒を中国金融機関に提供した。今年、我々は更に約3-5トンの金を中国に供給する予定だ。来年、中国への供給を、10-15トンに増やす予定だ。たぶんこの数値も超えるだろう”とウラジオストックでの第三回東方経済フォーラム(EEF)に先立ち、イーゴリ・ブランツェフが述べた。

経済評論家ピーター・ケーニッヒは、これらの措置の重要性と、エネルギーと通貨市場に対してありそうな影響に注目している。ピーター・ケーニッヒはGlobal Researchの常連寄稿者。

スプートニク: 中国に対する金供給増加というスベルバンク計画の背後に一体何がありそうなのか、ご説明いただけますか?

ピーター・ケーニッヒ: これはロシアと中国の間の経済・貿易協定の延長に過ぎません。最初のそうした公式取り引きは、2014年の約250億ドル相当、というか1500億元の通貨スワップ協定でした。

両国の通貨、ルーブルも元も、100%金の裏付けがあることを忘れないように。実際、ルーブルは、約二倍の金の裏付けがあります。

中国・ロシア経済協力も貿易協定も両国通貨も、金で裏付けられているのは、より大規模な既にかなり進んでいる両国経済のドル離れ計画の一環です。言い換えれば、ロシアと中国や上海協力機構(SCO)全体もアメリカ・ドル覇権から急速に抜け出しつつあります。

現実を見つめましょう。欧米通貨制度丸ごと、基本的に詐欺です。民間で作り、民間が所有している、国際決済制度丸ごと、完全な民間組織である連邦準備制度理事会と、BIS(スイスのバーゼルにある国際決済銀行 - 中央銀行の中央銀行とも呼ばれる)に支配されています。あらゆる国際送金や支払いは、ウオール街の銀行を経由しなければなりません。これがワシントンの命令通りに振る舞わない国々をアメリカが“制裁”できる唯一の理由です。これは違法で、いかなる国際法にも対抗できないはずのものです。

ところが国際裁判所もワシントンに支配されているので、アメリカが世界中における犯罪的経済活動の責任を問われる可能性はありません。少なくとも今の所は。少なくとも、欧米のドルを基本とする通貨制度が世界市場の支配権を持っている限りは。だが、これも急速に変わる可能性があります。中国とロシアは、欧米経済からの完全独立に向けて急速に動いています。

厦門で終わったばかりのBRICSサミットは、諸国間や他のSCO諸国との経済協力強化が、欧米の通貨覇権にとっての更なる打撃になるという他の明白な前兆も示しています。

今やSCOとBRICS諸国は、世界の人口の約半分を占め、世界のGDPの三分の一を支配しています。彼らは生存のために西欧を必要としてはいません。その逆です。彼らはこの詐欺的なドルを基本とする‘独占’を容易に打ち破ることが可能です。しかしBRICSやSCOに参加したいであろう、あらゆる新興諸国の経済は、依然相当程度アメリカ-ドルに依存しているので、慎重かつ徐々に行わねばなりません。こうした国々の準備は、依然ほとんどドル建てです。そして、もし欧米のシステムが急速に崩壊すれば、そうした国々は大損することになるでしょう。

スプートニク: 中国の積極的な金準備増大の理由は一体何でしょう?

PK: これは彼らの通貨を守るための一時的な措置かも知れないと思います。特にワシントンによる劇的な土壇場の“ドル救済”行動に対する中国とロシアについて言っているのですが。

例えば、土壇場の抵抗として、連邦準備制度理事会あるいはアメリカ財務省が、IMFにある種の‘金本位制’に回帰するよう指示する可能性があると思います。これは、ドルの大幅切り下げのようなものとなり、金準備や他の金兌換通貨を保有していないあらゆる国々は、結局、膨大なアメリカ・ドル債務を支払わされる羽目になり、再び新たなドル依存の奴隷になります。

金準備を増すことで、ロシアと中国は守られます。また中国とロシアは世界最大の産金国で、年間金生産(2016年は、3,100トン)のほぼ四分の一を占めており、国際金価格決定の上で効果があるでしょう。

現在の金の問題は、金が完全に欧米の通貨制度に組み込まれていることで、国際市場での金価格はアメリカ・ドル建てです。

中長期的に、金は通貨制度の有効な指標や代替ではないと考えています。再三再四見ている通り、金価格は攻撃されやすく、操作され得るので、金は法定不換紙幣より僅かにましに過ぎません。

例えば8月25日、不可解な200万オンスの金取引をブルームバーグが報じた。記事にはこうある“連邦準備金制度理事会のジャネット・イエレン議長が、ワイオミング州ジャクソンホールでの政策決定者たちの集会で講演する約20分前、わずか一分の間に、200万オンス以上にあたる金先物契約が取り引きされました。

金のボラティリティー(60日)が、2005年以来の低水準をつけていた後に、このエピソードは市場に衝撃を与えました。ワシントンにおける政治的不和、アメリカ金利上昇に関する懸念や、アメリカと北朝鮮との緊張のさなかでさえ、金は抑制的モードでした。”

この金価格の明らかな操作が、ロシアと中国間の金取引の増加と何か関係があるのかどうか疑いたくもなる。

スプートニク: 今、まもなく中国が、元建て、金兌換の原油先物契約を始めるものと予想されています。この構想はグローバル石油ゲームのルールをどのように変え得るでしょう? この画期的移行がどれほど早く実現するとお考えですか? この構想で一体誰が恩恵をうけるのでしょう?

PK: あらゆることを変えるでしょう。既にもう、ここ三年か五年 - 中国やロシアやSCOの他の加盟国はもはや炭化水素をアメリカ・ドルでは取り引きしておらず、自国通貨や金で取り引きしています。

元と金による石油先物契約は‘石油取引所’にほぼ相当し - 元と金による炭化水素取引所、全ての産油国や貿易業者が、炭化水素を非ドル建て契約で取り引きできるのです。

これはアメリカ・ドル覇権にとって大打撃になります。アメリカ・ドルが世界中で覇権的性格を維持している主要な理由の一つは、1970年代初期のアメリカとサウジアラビア間の成文化されていない合意によって、OPEC議長のサウジアラビアは、石油とガスが必ずアメリカ・ドルでのみ取り引きされるようにすることになっていました。引き替えに、サウジアラビアは“アメリカの保護”を受け、そこから中東における戦争が指揮され、遂行される多数の米軍基地を擁しています。

この成文化していない全く違法なルールから離脱しようとした人々は大変な代償を払わざるを得ませんでした。例えば、サダム・フセインは、2000年に十年間にわたる経済制裁体制が終わった際、イラクの石油を、ドルではなく、ユーロで取り引きすると発表しました。彼に何が起きたか我々は知っています。同様な考えをしていたカダフィがどうなったかも我々は知っています。またイランは、2007年に、あらゆる炭化水素がアメリカ・ドル以外の通貨で取り引きできるテヘラン石油取引所を発表すると、突然、核兵器開発計画を持っているという非難に直面することになりました。

このアメリカが押しつけた全く違法な‘ルール’で、世界がエネルギー代金を支払うためにドルを必要としているがゆえに、アメリカ財務省が見境なくドルを印刷するのが可能になっているのです。

無限のアメリカ・ドル印刷のもう一つの理由は、1971年にニクソン政権が金本位制を放棄し、ドルが事実上の世界準備通貨になったためです。この詐欺行為も終わるべき頃合いです。中国とロシアが代替案を提示しているのです。

スプートニク: 原油先物契約を開始するという中国の決定で、元で取り引きすることで、ロシアなどの輸出国が、アメリカ経済制裁を回避することを可能にすると専門家たちは考えています。元建て金契約はロシアにとってどのような意味があるとお考えですか?

PK: 5年から10年ほど前までは、大半の国際貿易契約はアメリカ・ドル建てでした、アメリカが関与するしないにかかわらず。これも成文化されていない、WTOが押しつけたルールです。これはもはや当てはまりません。

それゆえドルを基本とする欧米通貨制度から離脱し、そのかわりに元やルーブルや金や他の国の通貨で貿易をすれば‘経済制裁’が全く無効になります。ロシアや中国や多くのSCO加盟国が既に、アメリカ-ドル以外の通貨建て契約で貿易をしているので、既にほとんどそうなっています。

欧米のドルを基本とする通貨制度は、ドル以外の国際貿易契約によって、徐々に権力の座から降ろされ、解体されるのです。

スプートニク: こうした展開は、世界準備通貨としてのドルにどのように影響するでしょう? ドル覇権に対して一体どのような影響をおよぼすでしょうか?

PK: 金を含む、アメリカ・ドル以外の通貨で取り引きすることによって、ドルに対する世界需要は急激に減少し、世界準備通貨としてのドルの重要性も減少します。

約20年前には、あらゆる準備の約90%は、アメリカ・ドル建て資産でし。現在、この数値は60%以下で、減少し続けています。ドル建て準備が50%以下に落ちれば、世界的な準備通貨としてのドル放棄は急速に進む可能性があります。その時に、ドル覇権を救う為のワシントンによる土壇場の抵抗が、ドル準備を抱えている国々を犠牲にして、新たな金本位制という形で出現する可能性があります。

現在の、そして少なくとも過去100年間の欧米経済は、詐欺的な負債に依存した民間の、操作された通貨制度、法定不換紙幣に基づいています。現実には、通貨制度を作り、支えるのは、国家や地域の経済であるべきなのに。

予見しうる将来、通貨制度を裏付けるのは、金や他の鉱物ではなく、経済そのものだろうと予想させて頂きましょう。通貨制度を規定するのは、国家や国家連合の強さ、社会経済です。経済の強さは、単なるGDPを遥かに超えた諸指標によって規定されるでしょう。そうした指標には、教育や医療制度などの社会的価値観や、社会が環境や天然資源や紛争解決にいかに対処するかなどの行動上の価値観が含まれます。

これが、中国とロシアの平和の経済に基づく新たな東方経済が、世界に対して、代替案として提示しているものだと私は考えます。

ピーター・ケーニッヒは経済学者で、地政学専門家。彼は元世界銀行職員で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。アメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義をしている。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik、PressTV、The 4th Media (中国)、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blogや他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と、世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクションの「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/gold-trade-between-russia-and-china-a-step-closer-towards-de-dollarization/5607965
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昼の大本営広報部洗脳番組、最近見なくなった。北朝鮮呆導一辺倒に飽きたので。
たまたまある所で大本営広報部洗脳番組を見ているオバサマの会話を漏れ聞いたが、まさにハワード・ジンの言う通りの会話なのにあきれた。北朝鮮非難のみ。
狂っているのはトップだけではない。

ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

ジャーナリズムとは呼べない洗脳組織、まともな人々を露骨にくさしていると孫崎享氏のメルマガにあった。その「新聞」を身銭を切って購読したことがある知人、「読むところが全くないので、一カ月で止めた」と言っていた。
キオスクで見るタブロイド紙見出しもゲーリング広報媒体と化している。

日刊IWJガイド・日曜版「本日20時より、新幹線を止める前に原発を止めろ!北朝鮮のミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止を訴える!岩上安身による河合弘之弁護士インタビューを再配信!/10月月13日は鹿児島で岩上安身の講演会!14日はトークカフェ&懇親会!福岡でもトークカフェ開催が仮決定!」2017.9.17日号~No.1829号~

2017年9月16日 (土)

中国とロシアにとっての経済学授業

2017年9月13日
Paul Craig Roberts

トランプ閣僚に、能なしでない人物が誰かいるのだろうか?

ロシアに対する長年にわたる果てしない軍事的威嚇の後、CIA長官代行マイク・モレルがTV(チャーリー・ローズ・ショー)で、アメリカは、ロシア人殺害を始めて、メッセージを送るべきだと言い、マーク・ミリー陸軍参謀長が“これまで経験したものより激しく攻撃してやる”と脅したのは覚えておられるだろうが、今度はスティーヴン・マヌーチン財務長官が中国を脅した。もし中国がワシントンの新たな対北朝鮮経済制裁を遵守しなければ、アメリカは“彼ら[中国]に更なる経済制裁を課し、アメリカや、国際ドル体制へのアクセスを阻止する。”とマヌーチンが言ったのだ。
https://www.rt.com/usa/403118-usa-china-sanctions-north-korea/

自分の国債を買うために、お札を印刷しなければならない、20兆ドルの公的債務をかかえて破産したアメリカ政府が、世界第二位の経済で、購買力の点ではアメリカ経済より大きい国を威嚇しているのだ。

マヌーチンの中国に対する脅しを少し時間をとって考えて見よう。中国には一体何社、アメリカ企業があるのだろう? アップルとナイキだけではない。対中国経済制裁というのは、アメリカ企業は、中国製商品を、アメリカや、中国国外のどこにも売れないということなのだろうか? アメリカのグローバル企業連中がそんなことを我慢するなど考えられようか?

もし中国が、中国と香港にあるアメリカ企業の工場と、欧米が所有する銀行の全て国営化して反撃したらどうなるだろう?

マヌーチンは能なしのニッキ・ヘイリーと同類だ。彼は一体誰を脅しているか分かっていない。

中国を国際ドル体制から締め出すというマヌーチンの脅しを考えてみよう。これ以上の損害をアメリカに与え、これ以上の利益を中国にもたらすものはないのだ。膨大な金額の経済取り引きがドル体制から出てゆき、ドル体制の規模と重要性が減少してしまうだけだ。最も重要なのは、それで、中国とロシア政府が、ドル体制の一員でいるのが、何の恩恵もない、途方もない不利益であるのに、とうとう気づいてしまうことだ。ロシアと中国は、とうの昔に彼らの自前の制度を作り上げておくべきだったのだ。ワシントン体制の一員であるおかげで、ワシントンが、脅したり、経済制裁を課したりできてしまうのだ。

ロシアと中国がこれに気がつかない理由は、連中が愚かにも経済学を学ぶよう学生をアメリカ留学させたためだ。こうした学生連中は、マイケル・ハドソンの表現では“ジャンク経済学”であるネオリベラル経済学に徹底的に洗脳されて帰国する。このアメリカ経済学が、ロシアと中国の経済学者たちを、事実上、アメリカの傀儡にしているのだ。連中は自国の為ではなく、ワシントンの役にたつ政策を支持するのだ。

もし中国とロシアが、主権国家でありたいのであれば、彼らは愚かなマヌーチンが、両国を食い物にしているドル体制から、両国を切り離すよう祈らねばならない。そうすれば、ロシアと中国は、自分たちの制度を導入し、ワシントンの利益にしか役立たない経済学を装うプロパガンダではなく、本当の経済学を学ばなければならなくなるだろう。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/13/economic-lesson-china-russia/
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箒川兵庫助様から、彼の前の記事に、コメントをいただいた。
しかし、ご本人がコメントを受け付けることを拒否しておられるように思えるので、大変申し訳ないが非公開とさせていただく。
別記事へのコメントという形に書き変えてお送りいただければ幸い。

昨日、チェルシー・マニングさんが、ハーバード大学の客員研究員になったので、この文にもある元CIA幹部のマイケル・モレル氏が同大学を抗議で辞職したという記事を読んだ。

ジュリアン・アサンジ氏が、大学にも学生にとっても良いことだと発言していて納得したが、続報では、マニングさん採用はお流れになった。

ハーバード大学、経済学にかぎらずワシントンの利益役立つ「学問」を教えてくれるようだ。

ファシスト集団代表がまた変わった。やはり元秘書。
こういう集団をマスコミという名の大本営広報部大政翼賛会はもちあげる。
日本ファシストは一院制を主張している。

国会冒頭解散は、ファシスト連中の正体がばれないうちに選挙にもちこみ、右翼とファシストで多数をしめようという悪辣な計算に基づいているだろう。

大本営広報部大政翼賛会に出演する提灯持ち連中、それも称賛するだろう。
出演される教員諸氏はハーバード劣化版?

孫崎享氏や植草一秀氏や岩上安身氏、大本営広報部大政翼賛会茶番には呼ばれまい。

日刊IWJガイド・ウィークエンド版「15日、北朝鮮ミサイルが太平洋上に落下!そのころ安倍総理は政府専用機で飛行中~新幹線は止まるが航空機はそのまま運行、原発も!Jアラートで長野県は対象となるが、東京都は対象とならない不可解さ/『真の愛国者ならミサイル危機を案じ、原発停止を主張すべきだ』北朝鮮のミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止を訴えている河合弘之弁護士に岩上安身がインタビュー!」2017.9.16日号~No.1828号~

2017年9月14日 (木)

視よ、青ざめたる馬あり、之に乘る者の名を死といひ

2017年9月12日
Paul Craig Roberts

アメリカでも最も人口の多い二州、テキサス州とフロリダ州がハリケーンで破壊されているのに、ワシントンは更なる戦争を煽っている。

アメリカの債務が20兆ドルを超えているのに、ワシントンは更なる戦争を煽っている。

自らが標的にされている二国、ロシアと中国を含め、世界中が、ワシントンが戦争を煽るのを手助けしている。ロシアも中国も、ワシントンが更なる戦争を煽るのを手助けしている。何の罪もなく、自らをアメリカから守り、アフガニスタン、イラク、リビア、ソマリア、イエメン、シリア、セルビアや、アメリカ・クーデターで打倒され、今や極貧に苦しむウクライナのようなワシントンの新たな犠牲者になりたくないと願っているだけの北朝鮮に、更なる厳しい経済制裁を課する国連安全保障理事会でのワシントン案に、驚くべきことに、ロシアも中国も賛成票を投じたのだ。

ロシアと中国は、ワシントンの単独覇権主義に対する歯止めと思っていたが、どうやら、そうではなさそうだ。両国政府は、ワシントンに屈伏し、両国はワシントンから主権を守るに十分なだけの武装をしようと努めている北朝鮮を懲罰するのに賛成投票した。

ワシントンとNATOがそれを悪用して空爆し、CIAが“聖戦士”を組織し、リビアの進歩的な政府を打倒し、カダフィを殺害するのを支援した決議、ワシントンによるリビア飛行禁止空域国連決議を支持しておかした過ちを、ロシアと中国は一体なぜ繰り返すのだろう?

ロシアは自分がアメリカの核と軍事基地で包囲されていることを知っている。中国もそうだ。ロシアと中国は、恐怖から、受け入れたのだろうか?というのが疑問だ。それとも、ワシントンへの両国の協力は、両国による対ワシントン攻撃を準備する間の策略なのだろうか、それとも見当違いの二つの政府が、アメリカ軍による北朝鮮攻撃と対決しなければならなくなるのを避けるために、ワシントン風経済制裁に協力しようとしているのだろうか?

悪と対決するには相当な力量が必要だが、主権と存立を犠牲にしてもよいほど金持ちになりたがっているロシアと中国が持っている力量より、おそらくワシントンの悪の方が多いのだ。

ロシアと中国のように強力なはずの国々が国連安全保障理事会で、ワシントンの圧力の下で崩れるのを目にすると、ワシントンの様々な弱点に関する様々な分析は本当なのか、またもし本当であれば、ロシアと中国はそれを認識しているのかどうか疑いたくもなる。

その主権がワシントンの世界覇権の邪魔になっている二国が、敵と分かっている相手が、自分たちの影響の勢力圏にある小国をいじめるのを手伝うのを一体どうやって説明できよう?

ロシアと中国は北朝鮮の核兵器を恐れる理由は皆無だ。実際、北朝鮮を攻撃する国以外、誰も恐れる理由はない。

ロシアも中国も、ワシントンの外交政策がロシアと中国に敵対的であると知りながら、ロシアと中国がワシントンの対北朝鮮外交政策に歩調を合わせるのを一体どう説明できるだろう?

つい先日、ワシントンは、中国が南シナ海がアメリカ領海ではなく、中国領海だとは決して考えないようにすべく、南シナ海のアメリカ海軍艦船を増やすと発表した。つい先日、選挙介入に対する更なるロシア非難が突きつけられた。今回はフエイスブックが、ロシアがアメリカ大統領選挙を不法操作した道具になっている。

ワシントンがとっているこうした姿勢はばかげている。それなのに、そうしたものが現実となりつつある。今や世界中、国連も安全保障理事会も丸ごと、ワシントンによって『マトリックス』の中にとりこまれてしまっているというのは驚くべき進展だ。ロシアや中国でさえ、国益が見えなくなっているように思える。

ロシアと中国は、自らの終焉に向かって、ワシントンに協力している。

まるで聖書めいた状態だ。キリストの敵ワシントンが地上のあらゆる善を破壊しつつある。

視よ、青ざめたる馬あり、これに乗る者の名をワシントンといふ

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/12/behold-pale-horse-rider-death/
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五木寛之の『蒼ざめた馬を見よ』で、はじめてこの言葉を知った。
ヨハネの黙示録、第四の騎士。

ロープシン(ボリス・サヴィンコフ)の『蒼ざめた馬を見よ』読んだかどうか記憶曖昧。

悪魔といえば、「聖アントニウスの誘惑」など悪魔が登場する『ベルギー奇想の系譜』を見た。映画『「おくじらさま」ふたつの正義の物語』を見た帰り。

映画パンフレット代わりに、本『「おくじらさま」ふたつの正義の物語』を購入。

外交活動は、基本的に宗主国におまかせしている属国、宗主国のNGOなるものに攻撃されると手も足もでない。伝統の一点張り。

日本語が達者な、日本暮しが18年というアメリカ人記者の視点が秀逸。不快な映画『コーブ』の記憶を吹き飛ばしてくれる。

ベーコンや竜田揚げがたべたくなった。

日刊IWJガイド「沖縄戦の『集団自決』の地・チビチリガマが何者かによって破壊―― 戦争の悲惨な歴史を隠そうとする蛮行は許されない/モデル・水原希子さん起用のビールCMに対し、ツィッター上で多数のヘイトスピーチが! IWJはツィッター社やサントリーホールディングス社に取材を申し込み中/東京新聞・望月衣塑子記者に『殺害予告』の脅迫電話が! 直前には官邸報道室による不当な『注意文書』の送付と産経新聞による執拗なバッシングキャンペーンが!」2017.9.14日号~No.1826号~

2017年9月11日 (月)

平和に本気なら 'アメリカは、日本から50,000人の軍隊を、韓国から30,000人の軍隊を撤退させるべし'

公開日時: 2017年9月8日 11:57
RT


二つの朝鮮を隔てる韓国ヨンチョン漣川の非武装地帯付近でのアメリカ-韓国共同渡河演習に参加するアメリカ軍兵士、©  Kim Hong-Ji / ロイター

アメリカは、社会問題から目をそらせ、更なる利益を意味する更なる戦争を望んでいる。アメリカは平壌を世界の敵として描こうとしているが、一体誰が本当の侵略者なのか我々は知っている、と国際問題評論家ダニエル・ショーは語っている。

サウジアラビア、エジプト、バーレーンとUAEが、わずか数カ月に前テロ支援国家と烙印を押された湾岸の国と外交関係と輸送路を絶ったカタール封鎖問題解決で、アメリカ大統領は中東諸国支援を申し出た。

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アサドが化学兵器を使用したなら、アメリカは '大いに腹立つ' - トランプ

アメリカは、カタールにある地域最大の空軍基地で大規模軍事駐留を維持している。約11,000人のアメリカ軍兵士が駐留している。封鎖を歓迎して、わずか数週間後、トランプ大統領は、カタールとの120億ドルもの金額の戦闘機商談を承認した。

RTは、国際問題評論家のダニエル・ショーと対談し、アメリカが常に軍事権益を第一においていることを説明している。

RT: トランプ大統領の最近の発言をどう受け取られていますか? 彼は状況を緩和しようとしているのでしょうか?

ダニエル・ショー: アメリカは状況を緩和する努力を何もしていません。連中は常に状況を激化させ、エスカレートさせて来ました。もしアメリカが太平洋での平和に本気なら、日本から50,000人の軍隊、韓国から30,000人の軍隊、グアムから4,000人の軍隊を即座に撤退させるべきです。こうした軍事演習はすべて、韓国政府とアメリカ軍が共同で行っている挑発で、アメリカ・マスコミが北朝鮮が侵略者だと言って語るあらゆることと違い、北朝鮮を守勢に立たせているのです。太平洋における本当の侵略者が誰かを我々は知っています。

RT: 北朝鮮を批判する演説で、アメリカ大統領はクウェートが新しいアメリカ戦闘機を購入することに触れました。これは単なる偶然の一致なのか、それとも彼はアメリカ軍の力を宣伝しようとしているのでしょうか?

更に読む
‘ソウルと‘斬首演習’を行いながら、一体なぜ金正恩が被害妄想になるのか不思議がるアメリカ’

DS: アメリカは常にアメリカの軍事力を宣伝し、世界中で、あらゆる主権国家が、アメリカ軍の力を前に縮み上がると期待して、あらゆる国々を脅すのに、それを利用し、常にクウェートやサウジアラビアやカタールに兵器を売っています。これらの国々は世界の中でも最も不平等で、暴力的な社会です。ですから、我々はいつも通り、アメリカ軍の偽善的本質を目にしているのです。北朝鮮は“一方に当てはまることは、相手にも当てはまる”と言っています。もしあなた方がもっぱら兵器を積み上げ、我々を威嚇し、包囲しようとするのであれば、我々は闘争心をむき出しにして、自らを防衛する。あなたが我々を追い詰め、他に選択肢を与えないのだから、我々はヒョウのように反撃する。

RT: 駐ロシア北朝鮮大使が、アメリカは危機を解決する国際的な取り組みを邪魔していると言いました。ワシントンがロシアと中国の対話案を拒否したことを考えれば、彼は的を射ていますか?

DS: 北朝鮮と韓国と世界中の人々が対話と交渉を望んでいます。まずアメリカ・マスコミも悪いのです。CNN、MSNBCや、ありとあらゆる主要放送局が常に北朝鮮を侵略者として描き、アメリカでは毎日、目がさめれば、核のホロコーストに会いかねないというニュースを聞きます。しかし平壌はこれまで誰を攻撃したでしょう? アメリカは常に侵略者です。ですから、ロシアや中国や韓国は仲介役をつとめようとしていますから、我々はアメリカを非難すべきなのです。しかしアメリカが何を狙っているかは実にはっきりしています - 彼らは更なる戦争を望んでいます。戦争は更なる利益を意味します。それは破壊を意味します。連中はあらゆる社会問題から目を逸らすことができます。白人至上主義や人種差別やファシズムから。そして平壌を世界の敵として描こうとしているのです。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/402456-us-north-south-korea/
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最近聖戦に関する本を購入したが、冒頭が「911の衝撃」とあり、読む気力が出ない。
911については多数の記事を翻訳してある。

沖縄の核に関するドキュメンタリーで、外務大臣が沖縄への核兵器配備は公表しないで、行ってもらいたいと宗主国に申し入れていたのを知った。後でばれても、早くおさまるが、先に公表されると、事があらだつと。
「どこの国の首相ですか」という被爆者の言葉を思い出す。
北朝鮮ミサイル、核実験を実に嬉しそうに批判する首脳連中、本籍宗主国に違いない。

どこの国のものかわからない大本営広報部の洗脳報道より、この記事の方がまとも。

元ジョージア大統領サアカシビリ、宗主国にあおられ、ロシアに無謀な戦争をしかけ惨敗し、汚職で国から追われ、なんとウクライナのオデッサ知事に返り咲いていた。
その彼がポロシェンコにウクライナ市民権を剥奪されたという記事がRTにあり、びっくり。

宗主国は、使用価値がなくなり次第、傀儡を使い捨てる。
RTサアカシビリ記事に対するコメントに、生きているだけでも幸せというのもあった。

日刊IWJガイド「9.11から16年~アフガニスタン・イラクでの米軍の残虐な行為に日本も無関係ではない!/本日12時30分より、岩上安身が国際日本文化研究センター教授・倉本一宏氏にインタビュー! 『東夷の小帝国』意識の源泉をたどり、現代の反日・嫌韓意識の根を探ります!

2017年9月10日 (日)

笑いながらハルマゲドンへ

Paul Craig Roberts
2017年9月8日

アメリカ合州国が世界に余りにばかげた顔を見せるので、世界中が我々を笑っている。

“ロシアが不正選挙をした”ことに関する最新の歪曲は、選挙に影響を与えるためにロシアがフエイスブックを使ったというものだ。昨日はNPRの女性連中がこの話題で息を切らしていた。

トランプ/プーチン選挙介入に関し、我々は十カ月もプロパガンダ攻撃に晒されてきたが、いまだに一片の証拠も出されていない。問われていない質問を問うべき時期だ。もし証拠があるなら、何を大騒ぎしているのか? 外国政府を含め、あらゆる類の既得権益団体が選挙結果に影響を与えようとしている。一体なぜイスラエルならアメリカ選挙に介入しても良いが、ロシアがそうしてはいけないのだろう? 連中の狙いが選挙に影響を与えるためでなかったら、軍事産業やエネルギー業界や農業関連企業やウオール街や銀行や薬品会社等々が、一体なぜ膨大な金を選挙運動に資金供給するとお思いだろう? もし選挙に影響を与えるつもりがなければ、一体なぜ編集委員会は、一方の候補者を支持し、一方をくさす論説を書くのだろう?

選挙に影響を与えることと、政府に影響を与えることの違いは一体何だろう? 外国政府のために働くロビイストを含め、アメリカ政府に影響を与えるべく、24時間働く、あらゆる種類のロビイストで、ワシントンは満ちている。政府に代表が全くいないのは、自分たちのために働くロビイストを一人も抱えていない国民自身だけだと言って間違いない。

“ロシアの影響”を巡るでっちあげヒステリーは、ロシアが選挙に干渉したとされる理由を考えれば、一層不条理だ。ロシアがトランプを好んだのは、 彼がオバマ政権と、そのネオコン・ナチス連中、ヒラリー・クリントン、ビクトリア・ヌーランド、スーザン・ライスやサマンサ・パワーが生み出したロシアとの高い緊張を緩和すると公約した平和志向の候補者だったからだ。ロシアが戦争志向の候補者より平和志向の候補者を好んで一体何が悪いのだろう? アメリカ国民自身が平和志向の候補者を好んだのだ。だからロシアはアメリカ有権者に同意していたのだ。

有権者に同意しない連中は、戦争屋の軍安保複合体とネオコン・ナチスだ。連中は、アメリカ国民の選択を覆そうとしている民主主義の敵だ。アメリカ国民の選択を軽蔑しているのはロシアではない。完璧に腐敗した民主党全国委員会や、対立を生むアイデンティティー政治、軍安保複合体や、民主主義をむしばんでいる売女マスコミだ。

話題を変えるべき頃合いだと私は思う。アメリカ国民に、アメリカではロシアの影響力が何より強いと必死に思いこませようとしているのは一体誰なのかということこそ重要な疑問だ。

この話を推進している阿呆連中は、この話のおかげで“超大国”とされるものが、どれほど無力に見えてしまうのかということを理解しているのだろうか。誰をアメリカ大統領にするかをロシアが決められるのに、一体どうしてシオニスト・ネオコンが言う覇権大国であり得よう?

アメリカはドイツ首相の私用携帯電話会話すら盗聴する巨大スパイ国家なのに、この巨大なスパイ機関は、ロシアがトランプと共謀して、大統領選挙で、ヒラリーを出し抜いたという一片の証拠も示せないのだ。何の証拠も示せない主張をするのは、アメリカ合州国を、考えがたいほど愚かで、ぼけて、無能で、ぼんくらな国にしか見えなくするだけだということに低能連中は一体いつになったら気がつくのだろう?

“爆撃して石器時代に戻してやる”というアメリカの脅しに各国は縮み上がることになっているが、ロシア大統領は我々を笑い飛ばした。最近、プーチン大統領が、ワシントンにはあらゆる能力が欠如していることを語った。

“オーストリアとオーストラリアを混同するような人々と話をするのは困難だ。しかし、それについて我々に出来ることは皆無だ。これがアメリカ支配体制内の政治文化なのだ。もしアメリカ人が、これだけ多くの政治的に野蛮な連中が政府にいるのに我慢できるのであれば、たしかに実に偉大な国民だ。”

世界がそれが正確だと理解しているがゆえに、プーチンのこの言葉は衝撃的なのだ。

不注意のはずみで、トランプがアメリカ国連大使に任命した間抜けなニッキ・ヘイリーを検討しよう。この愚かな人物は、あり得ない非難を口にしながら、ロシア人に向けて、ずっと拳を振り回している。彼女はマリオ・プーゾの本「ゴッド・ファザー」を読んだ方が良さそうだ。誰でも映画を知っているが、記憶が正しければ、本のどこかで、プーゾは、怒ったアメリカ人ドライバーが拳を振り回し、中指を立てて他のドライバーを挑発する慣習に触れている。侮辱されたドライバーが、マフィアの親分だったらどうだろう? 拳を振り回している間抜けは自分が一体誰を挑発しているのか分かっているのだろうか? 分かっていない。低能は酷くぶちのめされるか、死ぬ結果になりかねないのが分かっているのだろうか? 分かっていない。

愚かなニッキ・ヘイリーは自制できないと一体どういう結果になるか理解しているのだろうか? していない。私が知る見識ある人々全員が、トランプは、ロシア人を激怒させる目的で愚かなニッキ・ヘイリーを国連大使に任命したのではなかろうかと疑っている。

ロシア人を激怒させた結果については、ナポレオンとドイツ国防軍に聞くと良い。

“超大国”アメリカが、16年間たっても、空軍も機甲師団も世界を網羅する諜報機関もない数千人の軽武装のタリバンを打ち破れずにいるのに、ワシントンの狂ったアメリカ政府は、ロシアと中国と北朝鮮とイランと戦争をしようとしている。

アメリカ人は無頓着さの余り、あきらかに正気を失っている。“自国’政府が核のハルマゲドンを招こうとしているのに、アメリカ人は“南北戦争”彫像を巡って内輪もめをしている。

知性の片鱗もなく、まるで自分がマイク・タイソンかブルース・リーであるかのように振る舞う外交官の対極の人物がアメリカ合州国国連大使だ。これでアメリカ合州国の何が分かるだろう?

アメリカは、皇帝が馬を元老院議員に任命したローマ帝国滅亡段階になっているのを現しているのだ。

アメリカ合州国でも、馬、下品な馬が国連大使になっている。議会も行政府も馬と馬糞に満ちている。アメリカ政府には知性が徹底的に欠如している。アメリカ政府どこを探しても知性のかけらもない。道義も同様だ。ウゴ・チャベスが言った通りだ。悪魔がそこにいる。硫黄の匂いがする。

アメリカは核兵器をもった何ともだめな国で、地球上の生命にとって主要な脅威だ。

この脅威はどうすれば閉じ込められるのだろう?

軍安保複合体やウオール街と共にアメリカ外交政策を支配しているシオニスト・ネオコン・ナチスにより、CIAからの助成金をもらい続けるのに必死なヨーロッパとイギリスの共謀により、そして欧米マスコミを構成する売春婦・男娼連中により、自分たちが死への道に導かれつつあることを、アメリカ人は認識せねばなるまい。

アメリカ人は、これを理解することが出来るのだろうか?『マトリックス』から脱出した人々は一握りだ。

結果的に、アメリカは、ロシアと中国との紛争から抜けられない状態におかれている。ワシントンがどちらかの国を、まして両国を、侵略できる可能性は皆無なので、戦争は核戦争になる。

アメリカ国民はワシントンが我々をこういう結果に陥れるのを望んでいるのだろうか?もしそうでなければ、アメリカ人は一体なぜ無為に座視しているのだろう? ヨーロッパ人やイギリス人は、核のハルマゲドンが展開するのを一体なぜ許して座視しているのだろう? 一体誰が平和運動を潰したのだろう?

世界とアメリカ国民は、戦争屋アメリカ合州国を是が非でも押さえ込む必要があり、さもなくば世界は存在しなくなってしまう。

地球上の生命維持の為の国際裁判所を召集する必要がある。悪魔が地球上の生命を破壊する前に、アメリカ政府と、アメリカ政府が仕える戦争権益団体を告発し、起訴し、武器を取り上げる必要がある。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/09/08/laughing-way-armageddon-paul-craig-roberts/
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日本人は、これを理解することが出来るのだろうか?『マトリックス』から脱出した人々は一握りだ。

結果的に、日本も、ロシアと中国との紛争から抜けられない状態におかれている。

『マトリックス』については、同氏による、アメリカ人をシステムから切り離すことは可能だろうか? をお読み願いたい。

岩波書店の月刊誌『世界』10月号 世界の潮、「ロシア・ゲートがあぶりだすアメリカ社会」石郷岡健 を拝読。
これから「制憲議会を開設、危機打開図るベネズエラ政権」伊高浩明 を拝読する。

メディア批評 第118回
(1)戦後七二年「人道に対する罪」を報じ続ける
(2)この危機をだれが止めるか 頼れない疑惑隠し内閣
も納得しながら読了。

『世界』10月号 特集は 「1強」は崩壊したのか

2017年9月 9日 (土)

BRICSの驚きの発表

プーチン大統領、石油契約で、アメリカ・ドルを避け、元と金で石油が取り引きされる公正な多極世界の概念を発表。

Pepe Escobar

2017年9月5日

習近平主席がかつて市長をつとめた厦門での年次BRICSサミットは、これ以上まばゆい地政学的文脈などあり得ない時期に開催された。

現在のBRICSの中核は“RC”、つまりロシアと中国の戦略的提携であることを再度留意することが肝心だ。だから朝鮮半島というチェス盤で、RCの文脈は、国境を接する両国にとって、朝鮮民主主義人民共和国は基本だ。

北京は、戦争には決定的に反対で、ペンタゴンはそれを十分承知だ。

平壌の六回目の核実験は、ずっと以前から計画されていたはずだが、核兵器搭載可能なアメリカのUB-1B戦略爆撃機二機が四機のF-35Bと、数機の日本のF-15とともに連中自身の“実験”を行ったわずか三日後に起きた。

朝鮮半島というチェス盤に詳しい人なら、こうしたほとんどあからさまな“斬首”実験に対し、朝鮮民主主義人民共和国の反撃があるはずなのを知っている。

そこで唯一のまともな課題に戻るわけだ。RCの“ダブル凍結”だ。アメリカ/日本/韓国軍事演習の凍結。北朝鮮の核開発計画の凍結。外交が引き継ぐのだ。

ところがホワイト・ハウスは、紛争解決のメカニズムとして、脅迫的な“核能力”を引き合いにだしたのだ。

アマゾンで金採掘?

ドクラム高地戦線については、少なくともニュー・デリーと北京は、二カ月間の緊張後、両国国境軍の“迅速な撤退”を決定した。この決定は近づくBRICSサミットと直接関係していた - インドと中国両国が大きく面子を失うはずだった。

インドのナレンドラ・モディ首相は、既に昨年のBRICSゴア・サミット前に、似たような妨害策略を試みた。当時、パキスタンを“テロ国家”だと宣言すべきだと断固要求した。RCは、しかるべく拒否した。

基本的に、中国-パキスタン経済回廊(CPEC)ゆえに、モディは、五月、杭州での一帯一路構想(BRI)サミットもボイコットした。

インドと日本は、似たような結合プロジェクト、アジア-アフリカ成長回廊(AAGC)で、BRIに対抗することを夢想している。BRIの範囲、活力、規模や資金のごくわずかしかないAAGCが、お株を奪えると考えるのは、ほとんど第一級の夢想だ。

それでも、厦門で、モディは肯定的なそぶりも見せた。“我々は貧困を根絶する任務がある。医療、下水設備、能力、食品の安全、男女平等、エネルギー、教育の保証”。この壮大な取り組みなしには、インドの高遠な地政学的な夢はお釈迦だ。

ブラジルは、ドラキュラ風の、腐敗した取るに足らない人物、権力強奪者テメルが“率いる”壮大な社会的、政治的悲劇に陥っている。ブラジルのミシェル・テメル大統領は、厦門で、熱心に“彼の”デンマーク並の広さのアマゾン自然保護区における企業による金採掘も完備されている進行中の57件の大規模民営化を中国投資家に売り歩いた。膨大な社会的支出緊縮策や労働者の利益に反する妥協の無い法律を見れば、ブラジルは現在ウオール街によって運営されている構図が見える。要点は、素早い略奪による儲けだ。

BRICSの新開発銀行(NDB) - 世界銀行の同等物 - は予想通り、ワシントン政界中で嘲笑された。厦門で、NDBがBRICSプロジェクトへの融資を始めたばかりだということがわかる。これをアジア・インフラ投資銀行(AIIB)と比較するのは見当違いだ。両者は種類の異なるプロジェクトに投資するのだ - AIIBは、BRIにより集中する。両者の狙いは補完的なのだ。

‘BRICSプラス’あるいは破滅

世界的な舞台では、BRICSは既に、一極秩序にとっての大きな厄介者になっている。習主席は厦門で“世界統治の上で、我々五カ国はより積極的な役割を演じる[べきだ]”と上品に表現した。

そして、ぴったりのタイミングで、厦門で、メキシコ、エジプト、タイ、ギニアやタジキスタンとの“対話”を始めた。これは3月に王毅外務大臣が、提携/協力拡張のために提案した“BRICSプラス”計画を概念化する一環だ。

TPP終焉後、2017年末までに、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が立ち上がる可能性にも“BRICSプラス”の更なる例が見てとれる。

欧米による歪曲言説の山と逆に、RCEPは中国が“率いている”わけではない。日本もその一員で、10のASEANメンバー諸国とともに、インドやオーストラリアもいる。火急の問題は、BRIボイコットと並行して、RCEPを止めるために、ニュー・デリーが一体どのような手段をこうじるのかだ。

ヨハネスブルグのパトリック・ボンドが、過剰生産、過剰債務と非グローバル化のおかげで、“遠心性の経済勢力が”BRICSを分解させていると主張する重要な評論を発表した。彼は、この過程を“習が望んだ中央集権的資本主義の失敗”と解釈している。

かならずしもそうなるわけではない。特にBRIが最高潮となった場合の、中国の中央集権的資本主義を見くびってはいけない。

石油/元/金の三幅対

プーチン大統領が語りはじめ、BRICSの本当の驚くべきものが明らかになった。地政学的、地理的、経済的に、プーチン大統領が強調したのは“公正な多極世界”と“世界貿易における保護主義と新たな障壁に反対”だ。メッセージは単刀直入だ。

北京が静かながら、しっかりモスクワを支援した、シリアでの大逆転を想起すべきだ。“シリアの状況を良くする条件が作り出されたのは、ロシアと他の関係諸国の努力によるところが大きい。”

朝鮮半島に関しては、RCが一致して何を考えているのかは明らかだ。“大規模紛争の瀬戸際でバランスをとっている状況なのだ”

プーチンの判断は、RCが提案しているもの同様仮借のないものだが、解決案は健全だ。“核ミサイル開発計画を止めさせるために、平壌に圧力をかけるのは見当違いで不毛だ。地域の問題は、いかなる前提条件も無い全当事者による直接対話によってのみ解決されるべきだ”

“アフガニスタンが主導し、アフガニスタン独自の”和平と国家和解過程、“モスクワ・フォーマットの協議を含め”“アジア-イスタンブール・プロセスの核心”を提案している多岐に亘る厦門宣言で、プーチン大統領、そして習主席の多極的秩序は明らかだ。

それこそが、アフガニスタンがオブザーバーで、将来正式加盟国となる上海協力機構 (SCO)が仲介し、RCが率いる、全アジア(で非欧米)のアフガニスタン問題解決の規則だ。

そして、プーチン大統領は決め手を繰り出した。“発展途上国経済の増大する重みに相応の敬意を払わない世界的な金融、経済構造の不公平さを巡るBRICS諸国の懸念を、ロシアも共有している。我々は、パートナーと協力して 国際金融規制改革を推進し、定された数の準備通貨による過剰支配を克服する用意がある。”

“限られた数の準備通貨による過剰支配を克服する”というのは、BRICSが長年議論してきたものを極めて丁寧な表現したものだ。つまりアメリカ・ドルと、オイル・ダラーをいかにして回避するか。

北京は更にゲームを進める用意ができている。間もなく中国は、元建てで、金に換金可能な原油先物取り引き契約を開始する。

つまり、ロシアやイランなど、ユーラシア統合の他の主要結節点が、エネルギーを自国通貨、あるいは元で取り引きすることで、アメリカ経済制裁を回避できるようになるのだ。この動きに組み込まれているのは本物の中国ウィン・ウィンだ。元は上海と香港の取引所で金に換金可能となる。

石油と元と金の新たな三幅対は、実際、ウィン・ウィン・ウィンだ。エネルギー供給者が、元ではなく金の現物での支払いを望んだ場合も何ら問題はない。主要なメッセージは、アメリカ・ドルを回避できることだ。

RCは、ロシア中央銀行と中国人民銀行とにより、長いことルーブル-元スワップを展開してきた。

この動きがBRICSを超え、意欲的な“BRICSプラス”加盟諸国、更には南の発展途上国全てに広がれば、ワシントンが反応して、激昂するのは確実だ。

ワシントンの戦略ドクトリンは、いかなる手段によっても、RCがユーラシア大陸で優勢になるのを認めてはならないと規定している。ところが、BRICSが用意しているものは、地理的、経済的に、ユーラシア限定ではなく、南の発展途上国全てに及ぶのだ。

中国、あるいはRCに対し、インドを利用するのに夢中になっているワシントンの戦争推進政党の一部は、不都合な事実を知って驚くことになるのかも知れない。BRICSは、現在こそ様々な経済的混乱の波に直面してはいるものの、厦門宣言を遥かに超える大胆な長期計画は準備万端整っている。

ペペ・エスコバールは、独立した地政学評論家。

記事原文のurl:http://www.atimes.com/article/real-brics-bombshell/
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今朝の日刊IWJガイド・ウイークエンド版冒頭をコピーさせていただく。

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<はじめに>IWJ代表・岩上安身が菅官房長官記者会見で追及! 首相官邸から東京新聞への不当な注意文書が関連!? 東京新聞の望月衣塑子記者への殺害予告ととれる脅迫電話「これは明白な脅迫であり、テロ予告であり、殺人予告!」
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 おはようございます。IWJで動画班のお手伝いをしながら報道現場の勉強をしています青木浩文です。

 昨日9月8日、IWJ代表の岩上さんは、首相官邸で行われた菅官房長官記者会見に出席。菅官房長官に対して直接質問を投げかけ、その回答を求めました。この記者会見は基本的に月曜日から金曜日まで毎日2回午前と午後に行われていますが、記者クラブに属さないIWJのようなネットメディアは、現在金曜日の午後のみしか出席が認められていません。

 岩上さんはまず、内閣官房総理大臣官邸報道室長上村氏から東京新聞政治部長宛に9月1日付けで送られた注意文書について追及しました。すでに4日付けの日刊ガイドでも触れていますが、「加計学園」問題で菅官房長官に鋭い質問を続けてきた望月衣塑子記者について、首相官邸が、ついに東京新聞に対し、書面で注意喚起をしたのです。

 1日付の産経新聞によれば、8月25日の菅官房長官の記者会見で、加計学園が新設を予定する獣医学部施設の危機管理体制に疑問を投げかける中で、「(計画に対する)認可の保留という決定が出た」と望月記者が発言した部分を官邸は問題視し、東京新聞への書面では「未確定な事実や単なる推測に基づく質疑応答がなされ、国民に誤解を生じさせるような事態は断じて許容できない」として、再発防止を求めたと報じています。

・首相官邸広報室、東京新聞に注意 菅義偉官房長官会見での社会部記者の質問めぐり(産経新聞、2017年9月1日)
http://www.sankei.com/politics/news/170901/plt1709010045-n1.html

 しかしながら、加計学園が「認可保留」になることは、8月頭から言われていたことであり、マスコミ各社もすでに報じていました。産経新聞も同様に報じています。以下がその報道の一部です。

・加計問題 認可判断保留に困惑 愛媛・今治市「寝耳に水」(毎日新聞、2017年8月10日)
https://mainichi.jp/articles/20170810/k00/00e/040/289000c

・加計学園の認可の判断保留へ 結論は10月以降か(テレビ朝日、2017年8月10日)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000107406.html

・加計獣医学部、認可判断保留へ 設置審、文科相答申延期へ(産経新聞、2017年8月10日)
http://www.sankei.com/affairs/news/170810/afr1708100002-n1.html

 すでにこうした報道がされていながら、望月記者の質問のみを「未確定な事実や単なる推測に基づく質疑応答」などとするのは、あまりにも不当と言わざるを得ません。

 岩上さんは昨日の会見で、「なぜ望月記者が特段に注意されなければならなかったのか。正式な公表の前とは言え、あらかた報じられている内容に基づいての質問であり、望月記者だけが、厳しく注意されるというのはダブル・スタンダードのように感じられますが、その点いかがでしょうか?」と菅官房長官に詰めよりました。

 しかし、菅氏は「政府の立場であらためて答えることは控えさせていただきます」と質問に対して直接回答することは避け、その代わりに直前に事務方から渡されたメモに目を落とし、「ただ聞いているところによれば、通常政府からマスコミへのレク(レクチャー)に関し、きちんと説明を行う観点から、記者会との間で報道解禁日を約束した上で、その前にていねいに説明を行うことがあるということであります」などと、報道に関する一般的なルールを読み上げるにとどまりました。

 さらに岩上さんは「独自取材で確認したこと」として、この注意文書が出された3日後の9月4日に、望月記者に対して殺害予告ととれる脅迫電話が東京新聞本社にかかってきたという驚愕の事実を会見の場で明らかにしました。

 「これは明白な脅迫であり、テロ予告であり、殺人予告であり、その内容には官房長官の会見で言っていることとか、あるいは政府から規制されているのにとか等々、それに対して従わないということに対して、非常に不満をもっていて『殺してやる』と繰り返し言ったと」

 その上で岩上さんは、「言論機関に対する脅迫、そして殺害予告と、かつての朝日新聞の阪神支局の襲撃事件を思わせるようなこと」だとして、「官房長官として、政府の姿勢として、テロとか、脅迫とか、殺人予告とか、こうしたことは断じてあってはならないというメッセージを、国民に広く向かって発していただきたい」と迫りました。この質疑と記事は、明日中にまとめて掲載します。

昨夜、大本営広報部番組をこの翻訳のかたわら聞いていたが、この件一言も触れなかった。と思う。

マルティン・ニーメラーの言葉を思い出させられる、とんでもない状況。

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