インド

2021年8月12日 (木)

習近平、チベット自治区を訪問

2021年8月2日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 7月21-23日の中華人民共和国の習近平主席によるチベット自治区訪問は、世界中のメディアに、格別の注目で報じられ、コメントされ、特定の期間に世界政界で起きた、特に重要な出来事となった。

 何よりも、これは、またしても人々の生活の様々な局面(政治的、経済的、文化的、宗教的)を分離する国境固有の、常に増大する慣例尊重の例証だ。この意味で、チベット自治区で起きている全てと競争できる唯一の地域は、中国もう一つの自治地域、特に新疆ウイグル自治区だ。

 チベット自治区と新疆ウイグル自治区の状況は、最近、中華人民共和国の主な地政学的対抗者であるアメリカにつきまとった。アメリカの国内状況が、貯まったどんな政治的エネルギーでも放出する十分な機会を提供しているように見える事実にもかかわらず。

 だが、自分の目にある梁は見ないで、人の目にあるちりを取らせてくださいというのが楽しいのは周知の事実だ。これはアメリカ立法府で特に顕著だ。アメリカ議会の両院メンバーは、チベット人(と隣接するウイグル族)を継続的に懸念しているわけではないが、自分たちの権益を守る方向に向けたベルトコンベヤーに立法過程を乗せ続けている。

 これら「懸念」が中華人民共和国を含んでいるのは明確だ。この訪問のような、あらゆる適切な時に、中国指導者が、特に国外に送る主なメッセージは以下のもののように見える。「我々は、あなた方が我々の内政に興味を持つのを禁止できないが、我々が適切と思う時に、我々はそれらを解決する」。

 チベットが新たに成立した中華人民共和国の一部となった1950年10月に始まった、この地域の歴史の近代が、極めてパッチワーク的絵柄で反映されていることは語る価値がある。(チベット仏教の精神的指導者と、地方行政の長、両方の機能を併せ持った)ダライ・ラマ14世率いる何万ものチベット人が、隣接するインドに逃れた1959年の蜂起も、「文化大革命」中の宗教的虐殺も、最終的に、(中華人民共和国内の他の四つの良く似た行政地区とともに)チベット自治区の社会経済的発展に、より多くの注意を捧げる中央政府も、この構図の中で場所を占めている。

 我々は現代チベット史の最新部分における二つの要因に注意を払うべきだ。第一に、標的に定められた、北京によって行われた大規模活動は、チベット自治区の経済成長率に(既に非常に高い)全国平均より勝る急速な加速をもたらした。第二に、チベットでの信仰生活はほとんど完全に回復している。今日、僧侶であることは、危険でないだけでなく、あらゆる点で、現代スラングを使えば「驚嘆に値する」。ダライ・ラマ14世にとって(チベット自治区の首都ラサにある)ポタラ宮殿への主な帰り道は当然閉じられていることを意味しており、北京は彼とは(少なくとも公的には)商取引を行っていない.

 だから、上記の宮殿前の広場に集まった僧たちは、親しい賓客が、彼らの共通の、広大な国(現在世界で二番目に重要な国)の首都から到着するのに対して、彼らの表情に喜びを見せた際、決して特に偽善者というわけではなかったのだ。彼らの生活がどのように流れているかについて、多くは、うらやましく思っている。「人はパンのみにて生くるものにあらず」を一部の僧が時折回想し、(益々頻度は減ったが)抗議行動をする。それは直ぐさま様々な「人権」保護者連中にとって、彼らの憤慨を表現する理由となり、何らかの理由で、主に、中華人民共和国に対し、余り友好的でない国に集中する。

 上述の一番目の要因に関して、中華人民共和国指導者が直接チベット自治区の首都ラサではなく、ラサの南、約500キロに位置するニンティ市大都市圏に到着した事実は注目する価値がある。中国で、中華人民共和国百周年祝典が近づく中、全設計基準長1,600キロ以上のラサ(隣接する四川省の首都)成都間高速鉄道、最初の区間(長さ約500キロ)建設が完成していたのは、この行政単位だったのだ。

 我々は読者に、次の文章に想像力を使うよう提案する。「ほとんど不毛の山岳地帯(チベット自治区は百万平方キロメートル以上の地域を占め、人口は約350万人だ)で、平均高度3キロで」、「そこに長さ500キロ、その半分がトンネルで、残りは主に橋と高架道を走る高速鉄道を作り上げたのだ」。この種のプロジェクトを実行する国家主席が、その一つを訪問して、重要な政治イベントを行う理由があることに我々は同意する。

 このプロジェクトの目的の定義する核心は、純粋に商業だ。高速鉄道は、エキゾチックなチベット自治区に思い切って飛び込もうと願う人々のための、高速で、快適な輸送サービスに対する観光産業の増大する要求を明らかに満たすはずだ。一般的に、観光は地域の経済発展にとって主要焦点の一つになっており、それは既に、いくつかの見積もりによれば、生産年齢人口の最大15%を雇用している。

 中国のチベット自治区と他の地域間の貨物輸送は、青海-チベット鉄道(長さ約2000キロ)を使って実現される。これは更に北へ走り、建築工事は2006年に完了した。これは世界最高の山岳鉄道で、最高地点は海抜5キロだ。特別に製造された鉄道車両には個別の酸素吸入装置が取り付けられている。2014年、ネパール国境まで、この路線が延長され、この山が多いこの国に対する広範囲な影響で、インドとの争いにおける重要な優位を中華人民共和国に与えている。

 そして我々は、今回中国主席のチベット自治区訪問と、中華人民共和国がチベットで建設した全ての輸送とインフラ関連の建設の両方で(このカテゴリーの最も広範囲な解釈で)戦略的要素に到る。北京の主要地政学の対抗者は、ワシントンだが、中国は中国指導者が七月末にいた地域で、インドとの関係で、様々な困難を経験している。だが、その背後で、アメリカの存在は益々目立ちつつある。

 これら「困難」の他の原因の中から我々は二つ指摘しよう。第一に、全体の規模が約130,000平方キロメートルに及ぶと推定される潜在的なものと、公然なもの両方の領土問題がある。このうちの三分の二は、現在、インドの州アルナシャル・プラデシュに対する、中華人民共和国による主張だ。ちなみに、上記のニンティ市大都市圏と、チベット自治区の首都から、そこに至る高速鉄道は、極めて近くに位置している。

 これらの主張は、だしぬけに生じたわけではなく、少なくとも注意に値すると言う価値がある。(中華人民共和国では「南チベット」と呼ばれる)このインド国家が、現在、いわゆる「マクマホン・ライン」によって中国のチベット自治区から分離されているのが事実だ。それは(当時、準独立していた)チベットと、当時の中国政府の代表が参加した三者交渉の際、かつて「英領インド」と呼ばれた政権から参加した当局者によって、百年以上前に引かれた線だ。中国は辛亥革命発生のため、カオス状態にあったが、中国代表は、イギリスが提案した書類に署名しなかった。

 この点に関し、「白人の責務」を担う連中の多くが参加した彼らの国の「屈辱の百年」について現在の中国指導部が語る、もっともな理由は繰り返す価値がある。そのため、今日、領土問題分野で、なにか不人気な決定がされる際、その多くは、昔彼らの先祖がした「誤り」を修復しようという措置以上の何ものでもないことが多い。この種の痛ましい複雑な話題で、公開の政治的推測に関与するのは好ましいことではない。

 中国-インド関係における前述の「困難」の第二の(そして決して重要さが低くはない)源は、ダライ・ラマ14世と「亡命チベット議会と政府」が、インド領(チベット自治区と国境を接するヒマーチャル・プラデーシュ州のダラムシャーラー村に)留まっている事実だ。インドにおける現在のダライ・ラマの存在に固有の要因の増大する重要性は、一つの不可避な事情によっても促進されている。彼の高齢だ。7月6日に彼は86歳になり、新しい最高僧侶を選出する特定の手順を開始するという長く議論されている問題は益々緊急性をおびつつある。これは政府間で、新たな政治的困難を生み出している。更に、インドで圧倒的に支配的なヒンドゥトヴァの見地から、仏教は異端と見なされているのだ。

 だから、中華人民共和国の現在の指導者は、この国の極めて重要な地域の情勢の、これまで30年で初めて、彼自身が「監督」を行う当然の理由があったのだ。

 そして最終的に、モスクワが完全に友好的な関係を維持している二つのアジア大国に形成された協力で、この情勢に前向きの影響を与えるロシアの可能性に注意を払おう。

  ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/02/xi-jinping-visited-tibet-autonomous-region/

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 【コロナ第5波】帰省を望む国民の声(大喜利コピペ集、元ネタあり) 二条河原の落書を思い出す。

 一部をコピーさせていただこう。

国民1「中止の考えはない。強い警戒感を持って帰省に臨む」
国民2「バブル方式で帰省する。感染拡大の恐れはないと認識している」
国民3「帰省を中止することは一番簡単なこと、楽なことだ。帰省に挑戦するのが国民の役割だ」
国民4「安心安全な帰省に向けて全力で取り組む」
国民5「コロナに打ち勝った証として帰省する」

 LITERA

菅政権が検討、三浦瑠麗、ホリエモンらも賛同「コロナの5類引き下げ」に騙されるな! 感染対策は放置され治療費は自己負担に

 賛同者の顔ぶれでも、とんでもない案であることがわかる。

 彼女を見るたびに奪衣婆を思い出す。三途の川のほとりに立っていて、亡者の衣類をはぎ取る鬼婆を。三浦も同類。

 日刊ゲンダイDIGITAL

小池知事が五輪閉会式翌日のコロナ対策「重要会議」バックレた! 都は欠席理由を把握せずの仰天

 デモクラシータイムス このお二人の番組、開始から一年。

五輪、宴のあと 膨大赤字と医療崩壊 菅の凋落【山田厚史の週ナカ生ニュース】

2021年8月 8日 (日)

ブリンケン-ロイド二人組のアジア再訪

2021年8月5日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 七月末、アンソニー・ブリンケン米国務長官とロイド・オースティン米国防長官は、過去10年間、全てのアメリカ政権が直面していた鍵となる外交政策課題の一つ、この地域でも、世界的規模でも、中国の影響力の絶え間ない拡大を解決するため、アジアに戻った。この地域における外務大臣、防衛大臣揃い踏みは(前任者連中同様)バイデン大統領が言ったアメリカ外交政策に「軍事支援」与えるという原則の具体的兆しかも知れない。

 実際、この地域への彼ら最初の共同訪問は、前回は、新大統領就任一カ月半後の四カ月前だった。当時、彼らは、日本と韓国を訪問し、その後分かれた。アンソニー・ブリンケンは中国外務大臣との会談のためアンカレッジに向かった。一方、ロイド・オースティンは、何年間も狙っていた対中国作戦で、二つのアジア大国の、もう一つの国を巻き込むアメリカ最近の試みの一環として、インドを訪問した

 今回の彼らのアジア歴訪でも、インドは目的地の一つだった。今回デリーを説得するのはアンソニー・ブリンケンの番で、他方ロイド・オースティンは、二大国間の地政学的策謀上、常に大きな役割を果たす地域、南東アジアに焦点を合わせ、シンガポール、ベトナムとフィリピンを訪問した。

 アンソニー・ブリンケンはデリーで、インドのナレンドラ・モディ首相とアジット・ドバル国家安全保障補佐官に迎えられたが、幅広い問題に関する主な交渉は、アンソニー・ブリンケンとインドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外務大臣間の会談で行われた。アンソニー・ブリンケンのインド訪問で、一つの重要な点は人権問題で、彼はインドの市民団体代表者との事前会談で論じた。この問題は現アメリカ政権にとって優先事項だが、この話題は、即座に、ジャンムーとカシミール連邦直轄領で起きている問題につながるので、インドにとっては弱点だ。

 人権という機微な問題を、事前会談に限定したことは、本協議にそれを持ち出す必要がなかったことを意味した。それは4カ月前のインド訪問でのロイド・オースティンのミスで、非常に重要なパートナーと見ている国で、新アメリカ政権の印象を損なっていた。

 アンソニー・ブリンケンとスブラマニヤム・ジャイシャンカル間の話の内容に関しては、評論家は三つの主要分野に焦点を当てた。Covid-19によって起きた問題、アフガニスタンの状況と、アメリカ、インド、日本とオーストラリア間で提案されているパートナーシップであるクアッド・プロジェクトの現状と未来のあり得る進展だ。

 これらの問題でも、最初のもは(インドに初めて出現した新たな大いに危険な変異株のため)インドにとっても、世界の他の国々にとっても極めて重要で、五月末、スブラマニヤム・ジャイシャンカルのアメリカ訪問の重要な焦点の一つだった。我々が先に指摘した通り、インド・メディアによれば、インドでのCovid-19の実際の状況は、既に驚くほどの公表数値より何倍も酷いもっと悪いかもしれないのだ。

 確かに、、Covid-19の結果を和らげるためにインドを支援することを、アメリカは、おそらく「インドにとっての戦い」の最重要な部分と見ている。

 「不必要な」紛争から撤退するワシントンの全般的政策という条件のもとで、アフガニスタンは最大の関心事としての程度は下がり、他方インドは重要性が増大する。二つの国の間に、ほとんど逆の相互関係があるかのように。結局、インドは長い間、中央アジアと南アジアで、政治情勢の主要観察者として、かつてアメリカが占めていた地位の権利主張者として見なされているのだ。

 この地域は厄介で、インドはまだ、このような役割を引き受けることの利点と不利な点を比較評価している。例えばスブラマニヤム・ジャイシャンカルはモスクワへの最近の訪問中、そして、その後、タシケントにおける最近の上海協力機構の閣僚級会談でも、これら二つの地域間の関係に関する協議で、この問題を考慮した。

 協議終了後、スタッフとジャワハーラル・ネール大学学生に行った演説で、アフガン問題は、アメリカ国務長官とインド外務大臣が触れた主要問題の一つだった。ゲストの両人とも、大学での演説で、クアッド・プロジェクトの主題にも簡単に触れた。2000年代、一種のアジアNATOとして考え出され、今や益々ぼんやりし、元の概念から益々遠くなっているように思われる、提案されているパートナーシップの最近のビデオ・サミットに、スブラマニヤム・ジャイシャンカルは触れた。

 アンソニー・ブリンケンの演説の重要なメッセージは「主な外国政策の優先順位の一つ、インドとの提携強化」に対するワシントンの誓約の繰り返しと表現できる。彼はクアッド・プロジェクトと「他の多国間提携」にも言及した。世界の舞台で、アメリカが、自身を、インド・太平洋の国として言及していることを我々は強調したい。

 アンソニー・ブリンケンはロシアとインドの最近の武器取り引き問題を提起した。だが彼は(概して驚くほど辛抱強かった)主人役を悩ませないよう、この点をさほど強調しなかった。

 三つの東南アジア諸国歴訪中に彼が行った演説で、ロイド・オースティン米国防長官は(明らかに中国と理解される)特定されない競合相手に対し、軍事・政治連合を設立する問題に焦点を当てた。彼の最初の訪問国はシンガポールで、そこで彼は、ロンドンに本拠がある国際戦略研究所(IISS)がシンガポールで行う年中行事の二つのうち一つ(この都市国家のホテル名にちなんで名付けられた)フラトン講義を行った。最初のフラトン講義は当時の国連事務総長潘基文が2012年に行った。

 IISSが行う主な年中行事(もう一つのシンガポール・ホテルの名にちなんで名付けられた)シャングリラ・ダイアログが、何年もの中で初めて今年中止されたため、今回のフラトン講義は、いつもより重要な催しだった。シャングリラ・ダイアログは多くの国々(オーストラリアやアメリカ両国を含め)が現職、退職両方の幹部政治家が代表を務める、地域と世界規模の安全保障と関係する問題を議論する有名フォーラムだ。

 中止の公式説明はCovid-19世界的流行だった。だが実際は、シャングリラ・ダイアログの組織者が(非常に正しいが)、このダイアログの主要創始者である二大グローバルパワー間における、現在の高い憎悪レベルを考慮して、今年開催すれば、国際関係を更に傷つけると考えたと筆者は推測する。結局、この関係は、現状十分に張り詰めているのだ。

 どうやら七月始めに開催されるはずだったシャングリラ・ダイアローグで、ロイド・オースティンがインド・太平洋地域におけるアメリカ戦略について演説することが意図されていたようだ。結果的に、フラトン講義で彼は同じ主題を語った。フラトン・ホテルの聴衆は、講演者に要点のいずれも明確に示すよう要求する特定理由を持たないシンガポール政権の代表で構成されていたのに対し、シャングリラ・ダイアローグのような、注目を集める国際フォーラム参加者は講演内容に、より差し迫った関心を持っているはずだ。

 それでも(再び、これは筆者の考えだが)主要グローバルパワーの国防長官が語る、明らかに高位のスピーチライターが準備した講義の内容は、かなり正式なものと見なさなくてはならない。それには、今日我々が既に言及したアメリカと中国間の政治的、経済的、軍事的対立のような、地球規模の国際政治における重要問題に悪影響を与える、どんな新しい構想を含んでいるとは誰も予想するまい。講義の全般的メッセージは、彼の就任式二週間後、アメリカ大統領としての国務省と国防省での演説で、ジョー・バイデンが行った主要声明と一貫している。

 ロイド・オースティンがベトナムとフィリピンで言い行動した全てが、我々が既に述べた通り、彼がシンガポールで行った明らかに事前に計画された演説に見いだせる。

 上記の国際地球規模での政治における重要な問題については、アメリカ大臣二人のアジア訪問は、中国との対話のためにドアを開いておく効果があるかもしれない。アメリカ政界支配層の多くの人物が、和睦への道に、あらゆる政治的がらくたで、バリケードを築くため最善を尽くしているとは言え。

 それは、現在、二つの主導的な世界強国間の関係の更なる進展に関してどんな論証的予想もするのを難しくする要因の一つに過ぎない。我々ができる全ては、事態が進展する中、出来事から目を離さないことだ。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/08/05/blinken-lloyd-duo-returns-to-asia/

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 フィリピンより遥かに前のめりな属国がある。

 岩波書店の月刊誌「世界」9月号は【特集2】最前線列島――日米安保70年

 メディア批評【第165回】で、横田一氏のバッハへの批判発言を揶揄する御用記者批判や、北海道新聞の新人記者を守らない姿勢への叱責を拝読して納得。

 三年前に翻訳したアンドレ・ヴルチェク氏による記事を突然思い出した。三年前の8月に掲載したもの。

端島 - 残虐な歴史と、世界で最も霊にとりつかれた島

 彼は既に説明書きやガイド説明が、中国人や朝鮮人強制労働の話題を意図的に避けている問題点を指摘していた。今世界遺産委で、こうした対応は「遺憾」だと採択されている。

 例えば、朝日新聞記事には、こういう記事がある。

軍艦島、対応迫られる日本 世界遺産委「遺憾」採択で

朝鮮半島出身者らが強いられた労働についての説明が不十分なままだと判断したためで、登録時の約束を果たすよう日本に強く迫った格好だ。

2021年4月26日 (月)

インドの壊滅的なCovid-19第二波:原因、結果と展望

2021年4月22日
ピョートル・コノワロフ
New Eastern Outlook

 最近、インドは、一日の新規コロナウイルス感染者の世界最多を記録している。約13.6億人の人口がいる国の問題は、1日250,000人から270,000人のCovid-19感染で大惨事の高みに達した。この記事は、インドを圧倒したコロナ流行第二波、その大きさの理由、インドの疾病管理と予防の分野での結果と展望に焦点をあてる。

 一年前、世界的流行が始まった際には、皆に希望を与えたに違いないインドでの状況についての賛辞があった。先進諸国がコロナウイルス感染者数が急増する中、インドは世界の中でも、最も低い感染率で、外れ値のように思われた。だが、見かけの「奇跡」は永続的なものではなかった。2021年初め、Covid-19陽性の検査結果を示す人数が突然増加し、インドは一日の新規コロナウイルス感染者の分野では、争う者がない「首位」だ。

 2020年中、インドでは、かなり長く続くCovid-19の第一波があったと見られる。それが終わると、感染症発症率が当時比較的低かったので、現地の医療専門家には、インドが問題にかなりうまく対処したのが確実に見えた。一部の専門家は、指導部による断固とした効果的な措置のおかげで、インドは流行に酷く影響されなかったと信じた。不要不急ではないと見なされた全ての企業や組織(学校や大学を含め)は、大衆に入り口を閉ざし、多数の催しが中止された。検疫隔離の制限や封鎖法に違反した(つまり、街頭をウロウロするなど)市民が逮捕され、そして/あるいは、一部の州では罰金も科された。一部のインド警官は、コロナ流行関連のあらゆる遵守を保証するため暴力を使った。例えば、防具を着用していない人々を、警棒で打ちすえた。多数集まったり、1.5メートルの距離を維持し損ねたりした人の体罰に関しても事件があった。

 このような緊急処置がなぜとられたかは、大いに理解できる。インドは人口密度が高く、医療機関が不十分(インドの病院ベッド数は、1,000人に一床と比較的少ない)で、上水・下水処理施設は不十分だ。それ故、いかなる場所でも、感染者数の突然の増加は、壊滅的結果となり得るの。

 2021年初め、インドの第二波開始は、2月や、春の月々に典型的な国内を移動する巡礼者と観光客数の増加と同期した。3月、一部当局者が制限の多くの緩和について話し始めた。病院内のCovid-19患者数は減少しており、全国で大量ワクチン接種が進行中だった。危険が既に過ぎたと判断して、国中や国外からさえ、何千人もの人々がガウラ・プルニマを祝うため旅行した。一部の州では大規模集会の制約が解除され、多くの人々が結婚式に出席し始めた。一部の人々は公衆の前でマスク着用をやめ、特定の州では、地方選挙と関係する催しが、かなり多数の群衆を引き付けた。

 不幸にして、多くの州当局が余りに早急に措置を緩和したように思われる。2021年3月から始まり、新Covid-19感染者数は日々容赦なく増大し始めた。流行開始以来、インドで新型コロナウイルス陽性の検査結果となった人の合計は最近1500万人を超えた。感染者数総計が、より多い唯一の国はアメリカだ。新感染者の急増や、感染者の過小報告を考慮すれば、近い将来、前述の順位で、インドがアメリカを追い越す可能性がある。

 一部の医療専門家は、より致命的で、伝染力がより強いコロナウイルスの新変異株が最近、国中に広まっていると考えている。

 ニューデリーの一部の病院が新患用病室が足りなくなった。公式に、ニューデリーの人口は2200万人をわずかに下回るが、2021年4月11日時点で、人工呼吸器のあるベッドは(1,153中)307で、ICUベッドは(1,852中)511しか、Covid-19患者は利用できない。医療を必要とする人々は都市の医療機関の外で行列になり、亡くなった人々の遺体を運ぶ救急車は、遺体を引き取ってもうため火葬場そばで待っている。例えば、4月18日、ニューデリーは25,000人以上のコロナウイルス感染者を記録し、死者数は161人に増加した。現在、それはインドで最もひどく打撃を受けた都市の1つだ。

 これに対応し、デリーの政府は、4月19日から始まり4月26日まで続く完全封鎖を課した。市内の医療労働者も薬品不足を語っている。デリー首都圏首相のアルビンド・ケジリワルによれば、「能力が限界にある」都市の医療制度の破たんを防ぐため最新法案が提出された。

 一部の州では火葬場が1日24時間稼働し、大都市の墓地は空き地がなくなっている。例えば、アッタープラディッシュ州の首都ラクナウでは、病床、医療スタッフと酸素の深刻な不足があり、検査施設も欠乏している。2021年4月19日、ラクナウの主要病院では、医者、看護師、技術者、用務員や事務員を含め病院職員のほぼ30%が自身感染と戦っていると報じられた。

 2021年3月、保健家族福祉省によれば、インドのワクチン接種は順調に進んでいた。4月中旬時点で、1億1700万人以上の人々が完全にワクチン接種され、人数は増加すると予想される。前週、国全体で、270万ドーズのワクチンが投与された。現在、インドでの緊急使用のため、3種のCovid-19ワクチンが認可されている。インドの血清研究所で生産されているオックスフォード-アストラゼネカのCovishieldと、インドで考案され、製造されているCovaxinと、ロシアのSputnik Vだ。後者の最初の供給は4月末が予想され、早ければ今年5月、インドで製造が始まるだろう。

 それ故、現在のCovid-19問題にもかかわらず、インドの未来について最悪のものを想定するべきではない。第一に(一部以前より厳しい)新制限が国全体で実施されており、これらは新型コロナウイルス拡大を止めるはずだ。第二に、ワクチン注射を受けたインドの人々の数は日々増大している。2021年4月11日、この都市のCovid-19患者の65%が45歳未満だったので、デリー首都圏首相アルビンド・ケジリワルは監督官庁にワクチン接種年齢制限を撤廃するよう促した。第三に、Sputnik V生産は、早ければ来月インドで始まるはずだ。ロシアのワクチンはコロナウイルス拡大と戦う有効な手段であることが分かっている。

 それ故我々は、インドのCovid-19第二波が最後のものであるよう心から願っている。

ピョートル・コノワロフは政治評論家、オンライン誌「NewEasternOutlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/22/india-s-catastrophic-covid-19-second-wave-causes-consequences-and-outlook/

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  広島補選結果には、ほっとしたが、名古屋市長選に唖然。異神東進?いやな予感がする。

 子ども時代楽しみの一つだった上野動物園サルの電車の思い出、しつこく何度も書いている。子どもの時は先頭車両にいるサルが電車を操縦していると思っていた。もちろん線路脇の小屋の中で担当者の方が操縦していた。残念なことに、かなり昔になくなった。動物愛護のためだろうか?首脳共同記者会見写真で、あの電車を思い出した。より正確には、腹話術。腹話術師本人は強い中国非難は発言せず、抱えられた、うつろな目の人形がパクパク強烈な非難を繰り出す。

 独立大国の一つインドは、コロナ・ワクチン政策でも最適と思う選択肢や組み合わせを自由に選べる。そもそも国産もしている。アメリカは、インドには、コロナ対策で、ワクチン原料や機器供給協力を申し出ている。韓国でさえロシア製ワクチンの導入検討を始めたという。一方宗主国の掌から一歩も出ることが許されない孫悟空ならぬサルの国、ロシアが国産化を公式にもちかけても決して同意できない。昔は違った。子ども時代、自民党の古井喜實厚生大臣が市民運動に答え、ポリオ・ワクチン緊急輸入を決断した。今や、あの頃の多少の独立心皆無。アメリカにでかけて電話でお願いするのが関の山。そうした時代を知らない若い方々は完全服従属国状態を「あたりまえ状態」と思い込んでおられるに違いない。若い方々ほど、宗主国寄り?完全属国完成寸前。

 将来、『日本の壊滅的なCovid-19第X波と経済崩壊:原因、結果と展望』という記事があふれるだろう。いわゆる先進諸国最低の実績、東南アジア最悪の事態がなぜ起きたのか?医学的、政治学的、経済学的分析、人類の教訓にはなるだろう。

 昔読んだ本を突然思い出した。今読みなおすと、現在の崩壊の原因を鋭く指摘していたように思えてくる。

多くの人は「横浜検疫所検疫課課長」という私の肩書を聞くと、「へーっ、立派なご職業ですね」と言う。

中略

七年前(1986年、昭和61年)に私が厚生省に入ったとき、ある幹部が私にこう言った。「検疫所だけには回されないように。あそこは、医系技官の墓場なのだ。 

 横浜検疫所と言えば、あのクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号コロナウイルス感染の話題で耳にした役所。上記引用したのは『お役所の掟 ぶっとび「霞が関」事情』厚生省検疫課長宮本政於著まえがき。1993年4月20日第一刷発行。28年前に書かれた本、今読み直すと現在のドタバタ滅亡悲喜劇の裏幕が理解しやすくなる。男尊女卑、異様な宴会好き。現状維持の権化たち。前例主義。誰でも知っている日本の官庁(企業もそうだろう)の実体を、官僚本人が書いたため、結局辞職させられた。アメリカの大学で精神分析の教授や、アルコール医療病棟の医長をつとめた方。日本に帰国して、現在PCR対策のボトルネックになっている医系技官になった人物。省内では孤立したが、彼の正論に感心して、フランス大使館は、元フランス首相来日の機会の晩餐会に招待してくれた。

 彼の著書、ほぼ全部拝読した。実に残念なことに、筆者は1999年に亡くなっている。生きておられれば、73歳。今のコロナ対策に対して、的確な批判がきけただろう。英語版も出されていた。The StraightJacket Society。いずれも絶版。日本語の本は図書館で読めるだろう。

 10年前、東京電力福島原発事故後に翻訳した記事「日本:我々は、どのようにすれば支援できるのか?」の末尾に、まさに同じ宮本政於氏の著書

『在日日本人』を今再読中

 と書いていた。

 この記事も、検索エンジンによって、しっかり隠蔽されている。

2021年4月 4日 (日)

反中国同盟構築はアジアでの政治生命にとってアメリカ最後の試み

2021年3月25日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 最近のクアッド(四カ国戦略対話)サミットは中国には直接言及しなかったが、この集団の真意が対中国であることは、ほとんど否定できない。軍事的手段を通して中国に対処すべきか、この集団を厳密に反中国に留めるか否かについて、内部意見の相違はあるが、バイデン政権は確信している。彼らにとって、クアッドは「アジア基軸2.0」であり、アジア・太平洋でのアメリカの存続は、「中国脅威論」を売りこみ、自身それに対する主要防波堤とすることに依存している。それ故、前例がないクアッドのサミット・レベル会談を行う慌ただしい事態になったのだ。言い換えれば、バイデン「中国戦略」の中心は、アジア・太平洋で同盟諸国、特にトランプ政策で失望した国々との結びつきを再構築し、次に壮大な反中国連合を結集する喫緊の必要性だ。

 そのため、クアッド・サミットは中国をライバルとしては言及はしなかったが、いわゆる「クアッド精神」は、アメリカが率いるアジア・太平洋支配体制を断固確立する狙いなのは明白だ。この「精神」は、クアッドを「自由で、開かれた、包摂的で、健康で、民主主義の価値観に支えられ、強要に縛られない地域を目指して努力する」のが狙いだ。そういうわけで、サミットは中国には言及しないが、依然、中国に直接対処するのだ。実際、これは中国に「聞かせる」ことが狙いだった。

 最近アントニー・ブリンケン国務長官がアメリカ議会下院外交委員会でそれを述べた

「中国が、我々の非難だけでなく、世界中から一連の非難を聞けば聞くほど、多少の変更が起きる可能性が増える。大量虐殺や粗野な人権侵害行為に責任がある人々に対するものを含め、我々が過去行ない、これから行える、制裁やビザ制限等、多くの措置がある」

 再び、クアッド・サミットは、あからさまに反中国ではなかったが、それに続くアジア・太平洋へのバイデン政権訪問が、反中国同盟を築き、強固にすることに精力を傾けている。例えば、3月13日土曜、ロイド・オースティン国防長官は、アメリカ同盟国との軍事協力を強化し、中国に対し「信用できる抑止力」を促進するため、アジアを歴訪したと述べ、「中国は我々に忍び寄る脅威だ」「我々の目標は、中国や、アメリカと戦おうと望む他のどの国に対しても、信用できる抑止力を実現可能にする能力と、作戦計画と概念をしっかり持つようにすることだ」と付け加えた

 トランプ政権の「貿易戦争」と「取り引き」を問題にした相反する政策で政策を批判して、オースティンは、アメリカの競争上の優位は損なわれたが「我々は依然優位を維持しており、我々は更に優位を高めるつもりだ」と述べた。

 優位を増す鍵は同盟だ。同盟こそ「我々に更に多くの能力をもたらすので、国務長官として私が実現したいと望んでいる重要なものの一つは、そうした同盟の強化、偉大な連合、偉大な提携だ。」とオースティンは強調した。これは中国に対して、アジア・太平洋におけるアメリカの権益を増大させる鍵だろう。

 したがって、オースティンの日本と韓国訪問は、トランプ政権によって彼らの絆に与えられた傷を修復することに焦点をあてた可能性が高い。日本の当局者が、尖閣諸島を巡る中国との紛争時、米軍が日本を支援するというオースティンの保証を求めるのは確実で、ソウルで彼は、トランプが突然キャンセルしていた韓国での定期的な大規模軍事演習を再開すべきかどうかの問題に必死だろうと予想される。既に両国は、トランプが終わらせると恫喝したアメリカ軍韓国駐留に対する費用負担合意をしている。

 アジア・太平洋へのオースティンの本格的訪問は、犠牲者を出した昨年の衝突後、中国との関係がここ数十年で最悪状態の、もう一つのクアッド加盟国インドも含む。オースティン訪問は、従って、インド・中国間の緊張を、特にアメリカに有利に利用することに精力を傾けるだろう。アメリカは、現状で、この機会を利用せずにはいられない。このような機会は、緊張を緩和する代わりに、何よりもまず、アメリカの権益を満たす形で、この紛争地域にアメリカが入り込むのを可能にする。もしアメリカが、中国に対する同盟者としてインドが必要なら、モディ政権に中国に対するインドの生き残りには、アメリカの協力が必要だと説得する必要がある。再び、トランプ政権が、昨年のインド-中国国境紛争で、事実上、よそよそしくしていた事実は、アメリカに頼れる程度について、インドの信頼を大きく損ねた。オースティンの任務は、何よりまず、インドの信頼を再構築し、中国に対しする彼らの生き残りに対する、アメリカ支援の必然性をインド政府に確信させることに集中するだろう。

 バイデン政権外交政策の根本的に重要な焦点が、中国なのは、ほとんど否定できない。これは前例がないクアッドのサミット・レベル会議だけでなく、国防総省長官としてのロイド・オースティンの未曾有の海外訪問任務から明白だ。

 それが示しているのは、大統領任期が始まって2ヶ月も経たない中、バイデン政権は、トランプ政権が設定した中国との緊張関係の路線変更を急いでいないということだ。実際、バイデン政権は、緊張を強化しているだけでなく、前政権と比較して、より「信頼できる」、より「民主的で」、より「安定した、予測可能な」みかけを利用して、マイク・ポンペオが、構築し、率いようとして、失敗していた一種の「世界連合」に、いささか疎遠になった同盟諸国を引き込もうとしているのだ。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/03/25/building-an-anti-china-alliance-is-the-last-us-bid-for-political-survival-in-asia-the-pacific/

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 『主権者のいない国』を読み終えた。手元には『対米従属の構造』も『密約の戦後史  日本はアメリカの核戦争基地である』も。こうした本で明らかな宗主国・属国構造の中、朝貢すると、支持率があがる理由、全く理解不能。ストックホルム症候群。クアッドでの活躍を密約してくるのが関の山。コロナで医療を崩壊させて、アメリカ医療保険会社を本格的進出させることも密約するのではとも妄想している。

 昨日の記事題名をもじれば「撤退は日本人が支配する日本にしかねないと警告するアメリカ諜報機関」

 大阪株と言い出したタヌキ。イソジン武富士と良い勝負。よかれ悪しかれテレビに出続けていれば支持率は高いまま。東京人も大阪人も、そして日本人も、たしかに民度は高い。日本没落を祈念する逝火は進む。

 植草一秀の『知られざる真実』

 商業利権のための逝火リレー強行

 日刊ゲンダイDIGITAL  それを言うなら、コメンテーターの無内容な発言。大本営報道バラエティー、ニュース番組の気味悪さは更に酷い。意味ある発言をすれば番組から降ろされるのだから、見ても、電気代と時間を失うだけ。

有名人の不自然な笑顔 聖火リレー“大本営報道”の気味悪さ

2021年3月22日 (月)

クアッド最初のサミット開催

2021年3月19日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 今年3月12日に開催された、アメリカ、日本、インドとオーストラリアを含む、いわゆる「クアッド」諸国の最初の(ビデオ)サミットは、「グレート世界ゲーム」の現在の段階に関する最重要の催しなのは確実だ。この構成は、その創始者アメリカによって、冷戦期間中に、NATOが演じたのと、ほぼ同じ課題を解決することを目指す、本格的な政治・軍隊組織を形成する過程の「酵母」と見なされているためだ。

 当時、NATOは、ソビエト社会主義共和国連邦という形の主要な地政学的競争相手を阻止することに取り組んだ。将来の「アジアNATO」の基盤は、計画によればクアッドのはずだが、同様、阻止問題を解決するよう意図されている。だが新しい「グローバルな脅威の主要源」は、中国という形で出現している。クアッドの全加盟国が「なぜ、この全てが起きているのか」という質問に答えて、さまざまな度合いの率直さで中国を非難している。

 (2007年の)発端以来ほとんど常に記憶喪失にあったが、2019年末からクアッド・プロジェクトは生きている兆候を見せ始め、世界政治の現状を分析する際、益々議論の基盤となりつつある。このプロジェクトの運命は、主要な疑問の一つになると言っても、決して誇張ではない。

 NEOは、定期的に、クアッドの話題をあつかっているが、最新のものは、参加国外務大臣の2月18日の会議に関連するものだ。その主な結果には、この形式を制度化する新たな兆しもある。外相会議を定期的にする狙いだ。クアッド最初の重要な共同活動は、2020年9月のマラバール共同海上軍事演習だが、これは本来、1990年代初期から主にアメリカ-インド二国間の形式だった。

 それにも拘わらず、クアッドを、現在のフォーラム以上のものに向ける兆しは、東京での(2020年10月6日)前回の外相会談での、参加国最初のサミットを行う原則の決定だった。確定日の3月12日はインドと日本首相の3日前の電話会話で発表されていた。

 まず第一に、クアッド四メンバーの、二人のリーダー間の、もう一つの接触という事実に注意を払おう。長い間明白だった日本-インドの和睦の全般的傾向と一致するが、明らかに、現在のナレンドラ・モディ首相が率いるインド人民党政府が、2014年に権力の座について以来、政治的に表面化しているものだ。

 このプロセスの背後にある主な動機の一つは、この会話にもあった単語「中国」にこめられた、あらゆる地政学的要素によって決定される。その現実は議論されていないが、二国間でも、クアッド・メンバーとしても、当然のことと考えている中国の「挑戦」に東京とニューデリーは対抗するつもりなのだ。

 インドと日本指導者間の前述会話の間に、この「挑戦」はこの構成の参加者間の様々な接触時に必ず発言される、しっかり確立したミームで示された。「自由で開かれたインド-太平洋地域」。それはクアッド最初のサミットでも聞かれた。

 ナレンドラ・モディと菅義偉の会談では、二国間関係の主な問題の一つとして、防衛と安全保障に簡単に触れた。この点に関して、去年12月22日、言及された「領域」が、より詳細に、具体的に議論された、防衛大臣のラージナート・シンと岸信夫間の(やはり電話の)会談に注目しよう。特に、その進展の証拠の一つとして、前述の「マラバール」演習に触れられた事実は重要だ。

 ナレンドラ・モディと菅義偉がクアッド・ビデオサミットの期日を設定した翌日、オーストラリアのスコット・モリソン首相と、アメリカのジョー・バイデン大統領が参加する意志を発表した。

 その結果で注目すべき最初のものは、(少なくとも短期的に)地域規模での本格的な政治・軍事構造出現の目に見える兆しがないのが見えることだ。これまでのところ、中国(とロシア連邦)に対する戦いでの関係者の努力は、主に「ワクチン外交」分野に焦点を合わせている。すなわち、その狙いは、一般的に「欧米諸国」が明らかに示しているSARS-CoV-2流行に対する戦いでの失敗の結果を、何らかの方法で修正することだ。

 その結果は最も深刻な(今日、到底完全に予見できない)政治的結果を招きかねないので、クアッドによる「ワクチン外交」の優先順位付けは理解できる。サミット直前に、コロナウイルス流行と戦いでの成功の結果、第三世界での、中国とロシアの増大する影響力についての懸念が表明された。この「脅威」をかわすため、これらの国々に近いインドに頼ることが提案されている。クアッド・メンバーが、この場合とるつもりの行動案は、日本の読賣新聞社が報じている

 サミット参加諸国は、2022年末までに、コロナウイルス・ワクチン約10億回分を生産することに同意した。大いに不適当な時期の政治的「ゴキブリ競争」という悲しい印象を残しながらも、概して称賛に値する意図だ。世界は非常に壊れているので(「どこかから送られた」)SARS-CoV-2という形の緊急警告さえ、言い聞かせて、道理を分からせることができないのだろうか?

 もう一つの主題が、クアッド・サミットで重要な役割を演じた。問題は特定の技術的プロセスにおける、いわゆる「サプライチェーン」安全保障問題で、これは前政権に始められたものだ。これは最もしばしば、(現代の先端技術で重要な役割を果たす)レアアース金属について言われるが、その供給で中華人民共和国が世界市場を絶対独占している。

 「レアアース爆弾」を使う北京の脅威とされるものの前例は、特に2012年秋、帰属問題で係争中の尖閣/釣魚島を「所有者」から日本政府が「買い戻した」時の中日関係の悪化時期と結び付けられる。中国に対抗する欧米諸国は、現在、環境汚染の主な原因の一つで、中国にとって極めて喫緊の問題である全てのレアアース金属採掘産業を近代化する計画に慎重だった。

 だが、再び、クアッド・サミットの主な結果は、それが「アジアNATO」のようなものが近い将来出現するという明白な兆しを産み出さなかったことだ。今のところ、クアッドはまだそれが2000年代末に生まれた時のままだ。つまり、いくつかの主導的なインド・太平洋地域の国々が、さまざまな地域問題を議論するためのフォーラムとして生まれた時のものだ。地域には(世界全体でも)多数のこのようなフォーラムがある。多くの場合、それは政治家集団が集まり、重要な話題について話をしても、害はない。

 前にNEOで指摘した通り、地域と世界全体で安全保障の基本的問題を解決する上でのクアッド参加国の手法の重大な相違は、この形の最初のサミット中に明らかになった。

 上記の見地に対する疑わしさは「グレート・ワールド・ゲーム」を良い方向に進める責任があるグローバル大国としての中国自身の認識の増大によるものだと著者は考える。この責任の表示の一つが、ラダックでの紛争に関するインドとの(不必要な)緊張を緩和する最近の努力だ。だが、おそらく、そのような主要な証拠は、クアッド指導者、すなわちアメリカとの関係確立が、中華人民共和国の益々明らかな願望となっていることだ。

 この点、アラスカへの旅行前日、3月11日の李克強首相記者会見は非常に注目に値する。中国エリートが(他のあらゆる国同様)外交政策分野で多様な好みの異なる集団から成立していると考えることは可能だ。特に対米関係に関する最も重要な要素に関して。

 だがアメリカ新政権下の、これらの関係の状態や短期的見込みは別の集中的な検討に値する。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/03/19/the-first-summit-of-the-quad-took-place/

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 アジアNATOという言葉で思い出すのはブレジンスキーの発言。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー

 プーチン大統領、人殺しと呼ばれて公開討論を申し出たという。マラソン記者会見をこなす大統領と、当選以来記者会見をしていない大統領が討論できるわけもない。飛行機のタラップで三度もつまずいた画像もある。こういう人に、恫喝されにゆく恫喝男。「反対する官僚は異動してもらう」のが信条の人物が「反対する人は異動してもらう」と言われにゆく皮肉。

プーチン大統領 米大統領の“人殺し”受け 公開で議論提案 NHKニュース

2020年11月22日 (日)

「欧米」メディアが語るのを好まない新たな巨大貿易協定

2020年11月14日
Moon of Alabama

 明日、アジア15カ国間の貿易協定が署名される。それはまもなく世界経済史上、画期的出来事と見なされるだろう。だが極少数の「欧米」メディアしか新協定が持つ大きな影響を心に留めなかった。

 この協定はアジアにおけるアメリカ覇権にたいする中国の大勝利だ。

中国と日本を含め、15のアジア太平洋諸国が今週末、世界最大の自由貿易協定署名を計画している。自由貿易協定は関税を削減し、共通の原産地規則でサプライチェーンを強化し、新しいeコマース規則を成文化するだろう。

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が東南アジア諸国連合(ASEAN)サミットで発表されると予想され、ベトナムが事実上、主催国だ。それはASEANブロックの10の加盟国が参加する-ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイとベトナムと、彼らの貿易相手国オーストラリア、中国、日本、ニュージーランドと韓国。

新経済圏は世界の国内総生産と住民の約三分の一を占める。

それは中国、日本と韓国-アジアの一番目、二番目と四番目に大きい経済-を含む、未曾有の自由貿易協定になるだろう。

RCEPメンバーの経済は世界の他の国々より早く成長している。協定は彼らの成長を促進する可能性が高い。


拡大する

 インドは協定に招待されたが、参加しなかった唯一の国だ。ヒンズー・ファシストのモディ政権は、トランプとポンペオが押しつけるアメリカに率いられた反中国の四カ国戦略対話構想に賭けて、貿易面で失敗したのだ。

11月12日の第17回ASEAN-インド・サミットでのナレンドラ・モディ首相の発言は悲しい朗読だ。日曜日、ASEAN、プラス中国、日本と韓国を中心とするメガ自由貿易協定である東アジア地域包括的経済連携[RCEP]調印という文脈で、この発言が行われた。

ヒンズー教の祭りディーワーリーがインド人にとって、そうなのと同じぐらい、ASEANにとっては極めて嬉しい出来事なのに、ModiはRCEP言及を避けた。彼はその代わりに迂回し「インド製」「アクト・イースト 政策」「インド太平洋イニシアチブ」「ASEAN中心性」を語った。
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確かにRCEPはCovid後の地域における新サプライチェーン夜明けの先触れだ。新RCEPサプライチェーンが具体化するにつれ、インドは自身を締め出しただけでなく、「大敵」中国が、アジア太平洋の成長の主要な原動力になるのを、無意識のうちに促進しているのだ。

他方、ASEANにとって、地域外との経済的結びつきは、相対的な重要性上、優先事項でなくなる。アジア太平洋地域には、部分的なアメリカ-中国「デカプリング」さえ応じる国はないだろう。RCEPは、現実には、六つのASEAN+一つのFTAを基盤として構築されるASEANに率いられた構想で、地域経済制度でのASEANの中心的立場を確保するものだ。

 オバマ政権下で立ち上げられたアメリカのアジアへの旋回も、トランプ政権による反中国「デカプリング」構想も、これで失敗した。

 このような大規模な地政学的影響を持つ巨大貿易協定なら、アメリカ・メディアにも多少反映されるだろうと思いたくなる。だがニューヨーク・タイムズ・サイトで「RCEP」を検索しても、2017年以来、一つしか記事がない。それは五人のアメリカ大使が、中国を排除するオバマの構想、環太平洋経済連携協定の崩壊を警告して送った手紙だ。

 環太平洋経済連携協定TPPと呼ばれる協定は、オバマ政権の目玉だった。それは、世界経済の約40パーセントをカバーし、アメリカと他の11の太平洋沿岸諸国国のために、貿易の新条件と標準を準備する、史上最大の貿易協定の一つになっていたはずだった。中国は含まれなかったが、参加することが可能だったはずだ。
・・・
 手紙で、大使たちは「TPPから歩き去れば、アメリカが世界のこの地域で他国に指導力を譲り、役割の衰退を受け入れると決めた瞬間として、次世代から見られるかもしれない」と警告している。

 「このような結果は「アジア人のためのアジア」と国家資本主義を好む人たちにとってうれしい知らせだろう」と補足している。

 大使たちは正しかった。だがアメリカの国内政策(そしてアジア諸国の「自由化」に対する抵抗)が、そのような協定の実現を許さなかったのだ。

2016年大統領選挙戦は反グローバリゼーション傾向で形成されていた。ドナルド・J・トランプは、大統領になったら、協定を破壊すると約束した。国務長官として、その構築を支持したのに、ヒラリー・クリントンも協定を非難した。

ケンタッキー選出で院内総務のミッチ・マコーネル共和党上院議員は11月選挙後に議会は、それを取り上げないと述べた。それはTPP協定が死んでいることを意味している。

 RCEPは、アジアで、アメリカ中心の環太平洋経済連携協定が、そうだったほど物議を、かもしていない

TPP環太平洋経済連携協定や他のアメリカ主導の貿易協定と異なり、RCEPは加盟諸国に、各国の経済を自由化し、労働基本権、環境基準と知的財産を守る処置をとるよう要求していない。ウィルバー・ロス商務長官は、この協定を、環太平洋経済連携協定の規模に欠ける「非常に低級な条約」と呼んでいる。だがRCEPの目前に迫った実施はアメリカの影響力が衰えている例証で、アメリカ企業が巨大な地域で競合するのを困難にしかねない。

 アメリカがTTP協定に忍び込ませよう狙っていた程の規制や「自由化」要求は、RCEPにはないが、それでも、莫大な効果を持つのに、十分包括的だ。

協定が日曜日に署名されると記者に述べた、マレーシアのアズミン・アリ貿易産業相は、それを「血、汗と涙で交渉した8年」の頂点と呼んだ。

2011年に最初に提案されたRCEPは、20年以内に、署名諸国間での輸入で関税の約90パーセントを無くすが、協定は来年早々発効する。この協定は、e-コマース、貿易と知的財産のに対して、共通の規則を確立するだろう。

「中国はRCEP実現で、外交クーデターをうまくやり通した」と世界的格付け機関S&Pのアジア太平洋チーフエコノミスト、ショーン・ローチがブルームバーグに述べた。「少なくともTPPと比較して、RCEPは浅薄だが、多くの経済や商品をカバーしており、保護貿易主義の時代に、これは希少だ。」

 今アジアの国々は、なるべく他のアジアの国々と貿易したがり、全ての非アジア諸国は、従属的な条件で、彼らと貿易しなければならないだろう。

 ところが、来るRCEP調印について、新たにニュース検索してもCNBCの短い言及と、ブルームバーグ解説者一人と、短いロイター記事しか見つからない。

 中国の巨大な勝利と、世界中のアメリカの立場崩壊ゆえに、アメリカ・メディアは報道するのが面白くないように見える。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/11/the-huge-new-trade-deal-western-media-do-not-like-to-talk-about.html#more

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 貿易協定、属国でも、宗主国の国益ではなく、自国の国益を目指すことができるのだろうか?

 いくら狂っていても感染者急増は放置できない。失策のごまかし、決して、英断ではない。

 LITERA記事

菅首相が「GoTo見直し」を3連休まで引っ張ったのはキャンセル料を補填しないためか! キャンセルで損する制度が感染を拡大させる

 今日の孫崎氏のメルマガ題名 大本営広報部は、対照的に、ヨイショ報道専門。

バイデン政権を支持するのは金融資本と軍産複合体。トランプの米国国内優先は安全保障政策でも。海外基地、海外軍事行動は意味ないとの考え。これに既存勢力強く反発。9月末元将軍ら489人バイデン支持 T大統領批判の異例の書簡発出。彼らはバイデン政策を縛る。

 IWJ、今日の再配信。大本営広報部、宗主国との困難な関係には本気で触れない。

<本日の再配信>本日、午後7時から2019年収録「ここが問題 日米FTA ―各党・議員に聞く― 鈴木宣弘東京大学大学院教授、山本太郎れいわ新選組 代表、川田龍平参議院議員、元農水大臣山田正彦氏ほか」を再配信します!

【タイムリー再配信 800・IWJ_Youtube Live】19:00~「ここが問題 日米FTA --各党・議員に聞く-- 鈴木宣弘東京大学大学院教授、山本太郎れいわ新選組 代表、川田龍平参議院議員、元農水大臣山田正彦氏ほか」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 ネットを検索すると、イスラエル、食事時、開閉可能なマスクを開発。日本政府、これを大量輸入し、スガノマスクとして、国民一人一枚配布、着用を義務づけるのかも知れない。

2020年11月20日 (金)

四カ国戦略対話を拡大しようと試みているマイク・ポンペオ

2020年11月9日
ウラジーミル・テレホフ
New Eastern Outlook

 アメリカ国務長官マイク・ポンペオ最後のアジア諸国歴訪の中心はインド訪問で、彼とマーク・エスパー国防長官は、もう一つの形の‘2 + 2″会談を行った。インド、デリーでの交渉中、太平洋地域におけるアメリカ・インド関係と、全体的な状況の双方に関係する幅広い問題が議論された。

 だが、おそらく提起された最大の問題は、現在インドとアメリカと日本とオーストラリアを含む、いわゆる四カ国戦略対話の見通しだ。二週間前、四カ国戦略対話参加国外務大臣の2回目会談が東京で開催され、四カ国戦略対話の未来の運命と、地域における政治制度の進展の点で、注目すべき出来事になったたことを読者は想起いただく価値がある。

 四カ国戦略対話に参加する可能性がある他の国々には、ニュージーランドと韓国がある。この両候補とも極めて疑わしく思われる。ニュージーランドには、マゾヒズム的な反中国政策が最も不運な経済的結果をもたらしたオーストラリアというお手本がある。韓国については、近年、東京とソウルの関係が、完全に敵対的ではないにせよ、まずくなっており、日本と同じ軍事、政治組織を共有すると想像するのは困難だ。

 従って、ワシントンは、四カ国戦略対話プロジェクトへの参加可能性がある他の国々を調べており、それは暗い影が今大きく押し迫っているように見える、ポンペオ歴訪で、元々、インド洋の、二つの島国、スリランカとモルディブ諸島とインドネシアを含む「インド以降」部分だ。インドネシアは、この国に、この地域の、従って、インド太平洋地域全体の政治的構図が、大いに依存している東南アジア諸国の一つだ。

 非常に驚くべきことに、マイク・ポンペオのインドネシア訪問後、彼がハノイに向かって出発した日、アメリカ国務省が発表した訪問国リストにベトナムが含まれていた

 この決定の公式理由は、アメリカ・ベトナム外交関係樹立25周年記念日だからだと発表された。それが、10月ではなく、7月(1995年)に行われた事実は、明らかにワシントンに無視された。様々な反中国プロジェクトを実行するのに、重要な国々と前述のリストの拡大を続けることが緊急だったためだ。

 読者は覚えておられるかもしれないが、10日前、同じ、ベトナムとインドネシアに、四カ国戦略対話メンバーの一つ、日本の新首相が訪問していたのだ。

 だがワシントン(と東京)によって長く続いている、インドネシアとベトナム「育成」に更なる説明は不要だが、スリランカとモルディブ諸島と彼らの関係に若干の光をあてるのは不要とは言えまい。この二国の特別な重要性は、インド洋における彼らの極めて重要な戦略的位置に基づいている。スリランカとモルディブ諸島を何らかの形で支配することは、現代経済の血液である石油とガスが、ペルシャ湾と東アフリカから、アジアの主要諸国へと輸送される世界主要通商路の一つの安全で安定した流れを保証するための主要手段として使えることになる。当然、この同じ手段は「適切な時に」上記経路を完全にふさぐために使うことができるのだ。

 それゆえ、全ての主要アジア諸国の国家安全保障問題を規制する文書で、この経路の順調な機能が、首尾一貫して、第一の教義と記述されている。これは、スリランカとモルディブ諸島の状況を巡る、二つのアジア大国、インドと中国間の支配を巡る最近の戦いが、なぜ最近のニュースで良く報じられる理由だ。この争いにおいて、軍事的なものを含め、インド洋におけるそのプレゼンスを進展させ、拡大する日本の役割は最近ますます顕著になっている。

 そして、インド太平洋軍、中央軍、そして、ある程度は、アフリカ軍と、いくつかの戦略軍を置いて、アメリカは確実に、この構図に居すわっている。

 スリランカモルディブ諸島で、最近、国内政治不安が爆発したことに外部要因(上述の主要世界プレーヤー)が存在したのはは、ほとんど疑いようがない。

 現アメリカ国務長官の最後のアジア訪問の初期的な一般的な評価は、中国が代表する新たな地政学の対立候補に向けた、ワシントンの政治、軍事同盟を作る目標(今おそらく、アメリカ外交政策で最も重要なもの)に決して近づけられなかったということだ。この問題で、マイク・ポンペオが訪問した、ほとんど全ての国が中立国(インドネシア、ベトナム)あるいは、公然と否定的な立場(スリランカ、モルディブ諸島)をとっている。

 例外を考慮する理由の一つは、この歴訪最初の国インドだ。だがデリーの現在の反中国傾向は完全には形成されておらず、主に北京との益々緊張する関係によって決定される。だが、これらの傾向とこの関係悪化の両方とも全く逆転不可能なようには見えない。

 これまでのところ、現在の形式であれ、(だから益々)想定される「拡張版」であれ、どちらも、四カ国戦略対話の状態は、冷戦中に、ヨーロッパで見られたものと非常に似ている。ワシントンの同盟候補者は、もう一つの(今回は中国)「共産主義」との争いを、遠距離から観察するのを好んでいるのだ。

 だが、今回はアメリカが、1940年代末に、狡猾なヨーロッパ同盟諸国によってアメリカのために用意された罠(良く知られている「アメリカ引き込み」計画に従ったもの)にはまりたいと望んでいることを意味しない。今は、中国との無意味な戦争(事実上アメリカ自身によるものと、四カ国戦略対話という公式の装いの下で)の代わりに、ワシントンは、北京との貿易、経済合意の「第一段階」を成功裏に実施し、第二段階、第三段階、そして更なる「段階」を規定するのを好む可能性がある。

 この進展の兆しの一つが、彼の実り多い仕事と、どうやら衰えた健康を回復させるべく、取って当然の休息のための退任に対するポンペオへの、アメリカ新政権からの感謝だ。

 ウラジーミル・テレホフは、アジア太平洋地域問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/11/09/m-pompeo-looks-to-expand-quad/

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 宗主国、属国が推進する中国封じ込め政策、四カ国戦略対話について、大本営広報部ほとんど報じない。この構想、決して突然出現したわけではない。IWJ、安倍総理による論文「セキュリティ・ダイヤモンド構想」全文翻訳を2015.7.4公開しておられる。これを見ても、重要な真実を隠蔽するだけの大本営広報部、百害あって一利なし。

【岩上安身のニュースのトリセツ】「対中国脅威論」の荒唐無稽――AIIBにより国際的孤立を深める日本~ 安倍総理による論文「セキュリティ・ダイヤモンド構想」全文翻訳掲載 2015.7.4

 放置国家。痴呆国家。「こ」で始まるパネル紹介と、静かなマスク会食。都知事と首相のコロナ会見、極めて精神に悪いデタラメ。二人とも国民を幼稚園児扱。(こう言う連中に投票する皆様は、そうである可能性が高いかも。)テレビで久しぶりに拝見した岡田晴恵教授も都知事の無意味なパフォーマンスを批判しておられた。彼女の新刊、ポプラ社の漫画も拝読したばかり。「神のみぞ知る」担当大臣にも驚かない。もう精神病質者のおばけ屋敷。

 医師会長が「『GoToトラベル』自体から感染者が急増したというエビデンス(根拠)はなかなかはっきりしないが、きっかけになったことは間違いないと私は思っている。感染者が増えたタイミングを考えると関与は十分しているだろう」と言っても、無視する低能ファシスト政権。自助だけ。官房長官のデタラメ放言にも腹が立つ。

 LITRERA記事

コロナ再拡大の最大の戦犯は菅首相だ! いまだ専門家の「GoToが原因」指摘を無視して「静かなマスク会食を」の無責任ぶり

 IWJインタビュー、今度は、東京都医師会尾崎治夫会長のインタビュー。まともな医師のお考えを拝聴したい。

<岩上安身によるインタビュー【予告】>11月24日(火)午後6時半より、岩上安身による東京都医師会尾崎治夫会長に単独インタビューを行います!! 公共性を鑑みフルオープンで生配信!!

2020年10月17日 (土)

中国と戦争をするための同盟国を見つけ損ねたアメリカ

2020年10月14日
Moon of Alabama

 世界中で増大する中国の経済的、政治的地位に、アメリカは反撃したがっている。

 オバマ政権は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で、低関税の経済地域を構築し、「アジアへの旋回心軸」を試みた。それは中国を排除していた。トランプ政権は環太平洋経済連携協定を拒絶し、それから離脱した。トランプ政権は、中国製品の関税を上げ、中国メーカーへのハイテク部品供給を禁止し、中国企業の市場参入を拒否して、中国に対する経済戦争を開始した。

 トランプ政権は、中国を脅迫するのに役立つ軍事同盟も作ろうとした。トランプ政権は2007年-2008年の日米豪印(クワッド)戦略対話を復活させ、それに日米豪印4カ国会合と名前を変えた。狙いは、それを、アメリカ指揮下のアジアNATOに変えることだった。

月曜日、アメリカ国務省副長官が、ワシントンは、インド、日本とオーストラリアの増大する戦略上のつながりの「4カ国会合」として知られているフォーラムを、「正式なものにする」ことを目指していると述べたが、これは専門家達が暗黙のうちに、インド-太平洋地域で中国への反撃を意図していると言う動きだ。

年次アメリカ-インド戦略的提携フォーラムのオンラインセミナーの際に「インド-太平洋地域は、実際に強い多国間構造に欠けているのが現実だ。彼らにはNATOや欧州連合の不屈の精神は皆無だ」とスティーブン・ビーガン国務副長官が述べた。

「いずれかの時点で、このような構造を正式のものにする誘因が確実にある」と彼は補足した。

 だが、オーストラリアも日本もインドも、中国に対する強硬姿勢に対して、どんな興味もないことがわかった。全員が中国を重要な貿易相手国として期待している。彼らは中国とのどんな紛争でも高くつくのを知っているのだ。

 10月6日、マイク・ポンペオ国務長官が、4カ国会合の他の外務大臣との会談するため東京に飛んだ。彼はまもなく誰も彼の好戦的な話に乗ろうとしないのに気が付いた。

火曜日、東京での日本とインドとオーストラリア外務大臣との会談で、マイク・ポンペオ国務長官は、益々強く自己主張する中国に抵抗するため、この民主主義国家4カ国会合を強化するよう主張した。
そう見えたのだが、ポンペオが、中国との対決で、4カ国会合の他のメンバーを、米国側につく様に要求していたのであれば、彼は力強い支持を得られず、彼の発言は、主催国のものと対立した。

4カ国の外交最高責任者が腰を落ち着けて話す前に、ポンペオは発言で中国共産党を直接標的にした。

「この4カ国会合のパートナーとして、中国共産党の搾取や汚職や強要から我々の国民とパートナーを守るため我々が協力するのは今までよりも重要だ」と彼は述べた。

だが火曜、日本の加藤勝信官房長官は記者会見でこう述べた。「この4カ国会合は特定の国を念頭においたものではない。」

 同様に、オーストラリアとインドも、中国の感情を害する可能性があることは何も言いたがらなかった。

 ポンペオの構想は失敗した。元インド大使の外交専門家M・K・バドラクマールが4カ国会合がなぜ成功しないかを説明している。

中国は、ソビエト社会主義共和国連邦とは違い、アメリカと同じ国際社会の一部なのだから打倒しようがない。アメリカ-中国戦場の大きな広がりを考えて頂きたい。グローバル・ガバナンス、地経学、貿易、投資、金融、通貨使用、サプライチェーン管理、技術水準とシステム、科学的協力など。それは中国の広大な世界的な広がりを物語っている。これはソビエト社会主義共和国連邦の場合とは違うのだ。

とりわけ、中国は輸出するための救世主的イデオロギーを持たず、実績で、モデルになることを好んでいる。中国は他の国々での政権転覆に従事しておらず、実際、むしろ民主主義国家とうまく仲良くやっている。
アメリカはASEANを作ったが、現在、アジアの安全保障パートナーは、誰もアメリカと中国から選択するのを望んでいない。ASEANは、中国に反対する連合を組織するという別目的で使うことはできない。それで、南シナ海の件で、中国に対して権利を主張している、どの国も、中国との海でのけんか騒ぎで、アメリカに加わる用意はない。

中国は、資金を含め、パートナーに提供する資源を持っているのに対し、アメリカは予算が慢性赤字で、通常の政府業務でさえ負債で資金供給しなければならない。アメリカは、人的、物理的インフラを、中国や他の経済大国と競合できるレベルに保つために、必要な資源を見いだす必要があるのだ。

そのヤマ場が目に見えている、この面倒な問題に、一体なぜ、インドが巻き込まれる必要があるだろう。
中国は既に勝っているのだから、戦争をする必要はないのだ。

 アメリカはヨーロッパのNATO同盟国にも中国に反対する姿勢をとるよう駆り立てようとした。

土曜日、NATO事務局長イェンス・ストルテンベルグは中国の増加する影響力は見落とすべきでない「世界的パワー・バランスの基本的な移行」を起こしていると警告した。

事前に発表されたドイツのヴェルト・アム・ゾンターグ新聞へのインタビューで、ノルウェー当局者は、北京はアメリカに次ぐ世界第二位の防衛予算で、核兵器とヨーロッパに到達可能な長距離ミサイルに大いに投資していると語った。

「一つ明確なことがある。中国はヨーロッパの戸口に益々近づいている」と彼は述べた。「NATO同盟諸国は共に、この手強い課題に直面しなくてはならない。」

 この構想は、全く同じ理由で、アジアで4カ国会合構想が失敗したのと同じ速さで、ヨーロッパでも失敗するだろう。中国は、ヨーロッパに対する、イデオロギー的、あるいは軍事的脅威ではない。中国は経済の超巨大大国で、中国との関係は慎重に対処する必要があるということだ。中国には武力威嚇ではなく、尊重と協議が必要だ。

 中国はEUの最大貿易相手国として、アメリカを追い越した

2020年の最初の7カ月に、中国は欧州連合(EU)の最大貿易相手国になるためにアメリカ合州国を上回った、とEUの統計組織ユーロスタットが伝えた。
中国からのEU輸入は1月-7月の期間に、前年比で4.9パーセントだけ増加したとユーロスタットが指摘した。

EU最大経済のドイツ連邦統計局上によれば、2016年以来、ドイツの最大貿易相手国、中国は、今年第二四半期、初めてアメリカを上回り、ドイツの最大輸出市場となり、中国へのドイツ輸出は7月に、ほぼ去年の水準に回復した。

 アメリカは鏡をのぞきこんで、現実に目覚める頃合いなのだ。アメリカは、膨大な負債をかかえ、余りに高価ながら、役に立たない軍を持った国だ。過去数十年にわたり、世界でのアメリカの経済役割は連続的に衰退している。不変の好戦的姿勢と「我々が言う通りにしろ」態度は、同盟諸国を遠ざけている。同盟諸国なしでは、可能性のある、いかなる対立であれ、アメリカには中国を打倒する可能性はない。

 アメリカが、まだできるのは、中国と正直に競争することだ。だが、それには、謙虚さ、強い産業政策と、給与の良い競争力ある労働力が必要だ。

 それらのいずれも視界に入っていない。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/10/us-fails-to-find-allies-for-waging-war-on-china.html#more

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 大勲位「内閣・自由民主党合同葬」に弔意を表明するよう文科省から通知というニュースを読んだ。合同葬の日、神嘗祭の日だという。寄席芸で、演者が体の半身左右別々の衣装をつけ、衝立の左右で別人を演じる出し物せ物を思い出す。午前と午後で別の日。もちろん重点は、日本に原発を導入し、宗主国の不沈空母にした人物を讃えることにある。首相は、国民にむけた就任演説も、記者会見もせず、中国包囲網強化のため?、ベトナム・インドネシアを歴訪する。

 日本を引きずり込むアジアNATO構想については、下記2009年の(翻訳ではない)記事でも触れた。ペリーによる砲艦外交による開国から、日本からの戦争開始をしかけての占領まで、戦争と占領を生存の糧にしている宗主国は驚くほど狡猾な長期的計画で動いている。傀儡菅政権が、それを完成するか、我々が宗主国の狙いを潰せるかの関が原。

北大西洋共同体(NATO)に日本を組み込む ブレジンスキー

 お二人の番組のひさしぶり続編。

ウィズアウトコロナへ 〜経済を動かし日常を取り戻すために【児玉龍彦×金子勝 新型コロナと闘う】20201013

 学術会議そのものが邪魔なのだろう。設立の趣旨、憲法9条と同様で、宗主国侵略戦争を継続する国家になるのに目障りなのだ。会長を含めて、もはや、かなり弱腰に見える。

特集 菅の詭弁と学術会議つぶし【山田厚史の週ナカ生ニュース】20201014

 毎回拝聴しているレポート 冒頭話題は種苗法改定 大本営広報部の新聞もテレビも決して本気で報じない話題。

【横田一の現場直撃】No.81 種苗法改定 大阪都構想 カジノ苦境 20201016

 この問題を指摘する上で山田元農相が活躍しておられる。例えば、下記。

『タネは誰のもの〜種苗法改定で農家は?』ショート版

種苗法」改定の本当の目的は登録品種の自家採種一律禁止!! ~岩上安身による「日本の種子を守る会」山田正彦氏インタビュー 後編3/5

超基本「種苗法改正法」 出演:鈴木宣弘(東大大学院教授)、山田正彦(元農水大臣)、川田龍平(参議院議員)、印鑰智哉(種を守る会アドバイザー)、MC:堤未果(ジャーナリスト)

2020年7月 6日 (月)

インドによる中国商品ボイコットは、インドの国益に反する

Paul Antonopoulos
2020年7月2日
InfoBrics

 インドによる中国に対する経済ボイコットのレベルは、両国が国境紛争をどのように解決するか、インド産業が、国に入る中国商品の欠乏を相殺できるかによるだろう。インドでは、中国と取り引きするのをやめようという呼びかけは強いが、インド産業の限界を知っているナレンドラ・モディ首相は、さほど熱心ではないように思われる。

 モディ首相は、中国と貿易するのをやめことに、インド他の人々ほど熱狂的ではないが、一部の人々は政府からの、いかなる命令もなしで、既に先に進んでいる。ニューデリーホテル・レストラン所有者協会は、メンバーが中国人客に奉仕するのを禁止した。禁止令は3つ星と4つ星ホテルの75,000室に適用される。同協会は、中国製品の使用を減らすことも要求している。インド首都のホテルとレストラン経済活動は、コロナウイルス隔離によって、重大な影響を受けていることが知られている。観光事業の回復は、まだ確認されていない。だから、中国人客を、インドのホテルや店の利用を許さないのは、二国間で係争中の国境地帯で、数人のインド兵が中国軍との衝突で亡くなった後の、ちゃちな大衆迎合主義の試みに過ぎない。

 中国-インド関係での、それぞれの新たな危機が、インドで中国商品をボイコットする呼びかけの増加をもたらした。通常、これは、インドから中国には極めて少ししかへ輸出されないが、インドが輸入する商品の莫大な割合が中国からの商品という膨大な貿易赤字が原因だ。インドの民族主義の軍隊は、インドで営業している中国の店や企業と、中国商品を非難し、批判し続けている。先月の国境紛争でインドが屈辱を受けたので、インドにおける中国の経済活動を攻撃する取り組みが行われている。ホテルで中国客への奉仕を拒否するのは、特に国際旅行業がコロナウイルス流行で崩壊している時に、言語に絶する経済行為だ。

 中国との協力は、イギリスから独立を達成した時、インドは、中国と比較して、インフラ的には遥かに発展していたにもかかわらず、中国と比較して、かなり遅れているインドの工業化と雇用を促進できる。コロナ流行だけでなく、世界経済の困難や国際政治の大変動もある時に、ボイコットの動きは、インドの事業環境を破壊する経済自殺だ。

 そのため、このような行動は、政治上の大衆迎合主義によって決定されただけで、実際にインドに害を与える。つい最近、インドのマスコミが、モディ首相が所属する与党、インド人民党(BJP)支持者が、ムンバイで中国商品を買う人の足を折ると脅したと報じて時、これは外見上明白だ。だが、ボイコットの呼びかけは、中央政府には支持されておらず、政治的な得点稼ぎをしようとしている党や人々に支援されている。これは中国商品をボイコットするという呼びかけが、地方の行動であることを意味している。地方の行動であっても、何億人ものインド人が民族主義で、ボイコットの呼びかけに続く可能性があるので、強力な影響を与えかねない。

 中国とアメリカの間の貿易戦争は、アメリカ製商品に取って代わり、インドが中国市場に入る大きな機会だ。中国とのインドの貿易赤字は、中国からの輸入が、2019-20に650億ドルへと7%以上減り、一年前の536億ドルと比較して、昨年の会計年度で、487億ドルに減ったと推定され、この5年間で最小だと、ザ・タイムズ・オブ・インディアは報じた。だが、ボイコットの呼びかけは、中国との貿易赤字を更に減らすインドの機会を弱めるだけだ。中央政府の観点から、インドは中国との貿易を増やすことに興味を持っており、この貿易は可能な限り制限されている。

 もし国境問題が解決すれば、敵意は必然的に和らぎ、ボイコットは次第に効果を失うだろう。ボイコットの成功は、中国商品の欠如によってもたらされた市場のギャップを、インド産業が、どれほど良く満たせるかによる。避けられない現実は、インドがこの全ての要求を満たすことができないので、インドは中国商品を必要とすることだ。インドは商品を製造するため中国原料を必要としており、インドは中国投資に興味を持っている。そのため、中国との協力に対する、どんな制限も、インドの国益とは明らかに矛盾する。

記事原文のurl:http://infobrics.org/post/31273/

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 泣きっ面に蜂。香港デモを、応援している場合だろうか?

 LITERA

安倍政権がコロナ増税の動き! 安倍首相は石原伸晃らと増税談義、専門家会議に変わる新組織に震災で復興税導入を主張した経済学者

 BBCが、日本でのコロナ流行の不思議さの記事で、「民度」問題に触れている。英語の勉強になる。

"I told these people: 'Between your country and our country, mindo (the level of people) is different.' And that made them speechless and quiet."

Literally translated, mindo means "people's level", although some have translated it as meaning "cultural level".

It is a concept dating back to Japan's imperial era and denotes a sense of racial superiority and cultural chauvinism. Mr Aso has been roundly condemned for using it.

2020年6月24日 (水)

中国-インド間紛争がエスカレートするかもしれない理由

2020年6月18日
Moon of Alabama

 月曜夜、インドと中国兵士の戦闘で、数十人の命が失われた。

月曜夜、 この50年で最大の軍事対決、東ラダック地方のガルワン渓谷で中国軍兵士との凄まじい衝突で、部隊指揮官(CO)を含め20人のインド軍人が、亡くなり、地域の既に激しやすい境界紛争を大きくエスカレートさせている。
政府筋が、中国側も「相応の死傷者」を出したと述べたが、人数をあれこれ詮索しないことに決めている。匿名情報によれば、衝突で、少なくとも43人の中国兵士が、ひどく負傷したか、亡くなったと推測されている。

 双方が両国の実効支配線(LAC)に沿って、銃を使わないことに同意していた。兵士は、非常に冷たい川が流れる険しい峡谷の高度4,000メートル(14,000フィート)の山の尾根で、夜間お互い戦うため警棒と石を使った。どうやら、死者の多くが、尾根から川に落ち、低体温症で亡くなったのだ。


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 歴史的に不明瞭で、係争中の国境地帯における小規模衝突は四月から続いていた。直接の理由はインドがLACに向けて作った新軍用連絡道路と、攻撃的パトロールのように思われる。だが、これら衝突の背後にある戦略上の理由は遥かに大きく立ちはだかっているようだ。

 まずは、この地域の歴史を一瞥しよう

イギリスのインド撤退時点で、ジャンムー・カシミール藩王国支配者マハーラージャ、ハリー・シングは、独立し、インドとパキスタンという後継領地間で中立のままでたいと望んだ。だが国の西部地区での蜂起、それに続く隣接する北西辺境州からのパキスタンに支援される襲撃者による攻撃が彼の独立計画を終わらせた。1947年10月26日、マハーラージャは軍事援助と引き換えに、インド領に帰属する協定書に署名した。現在、アザド・カシミールと、ギルギット・バルティスタン州として知られる西部と北部の地区はパキスタン支配下に渡り、他方、残る領域はインドのジャンムー・カシミール州になった。

 帰属は特定問題に限定され、ジャンムー・カシミールは自治権がある州になった。

 1947年のインド-パキスタン分割の際、中国は歴史的にチベットの部分アクサイチンをとったが、パキスタンは、ギルギット・バルティスタン州として知られる区域、北の部分をとった。歴史的、宗教的、文化的な理由から、双方とも、おそらく現在インドの地域の更に多くの部分の領有を主張したがるだろう。


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 カシミールは、大半がイスラム教徒で、パキスタンは自国の一部と見ている。東ラダック地域はかつてチベットに属していた。中国側のアクサイチンの仏教徒と同様、よく似たチベット方言を話す人々が僅かに暮らしている。

 2019年8月、ナレンドラ・モディ大統領下のヒンズー・ファシスト政府は、ジャンムー・カシミール地域の自治権を保証する憲法の一部を一方的に無効にした。インドは中国境界に沿ったラダック部分の領有を主張した。これが、パキスタンとの新しく復活した衝突を引き起こすと我々は予測した

ジャンムー・カシミール地域はイスラム教徒が大多数だ。パキスタンの主要水源インダス河川系の源流がジャンムー・カシミール地域の山にあるので、戦略上の重要だ。パキスタン人の民族主義者は、そこは彼らの国の一部であるべきだと信じている。
ジャンムー・カシミール地域の特別な地位が、その住民をインドからの圧倒的なヒンズー教信者移住から守ってきた。モディ大統領は支持者たちに、この州に引っ越すよう勧めるだろう。彼の目的は、結局、現在大多数がイスラム教徒である州を、ヒンズー教徒が大多数の州にすることなのだ。

 インド政府の動議が議会で論じられた際、大臣が今中国とパキスタンに属する地域の領有を主張した

火曜、アミット・シャー内務大臣は、インド国会下院ローク・サバーで、パキスタンに占領されたカシミール(PoK)とアクサイチンはジャンムー・カシミールの一部で、カシミール渓谷はインド領土だと断言した。
「カシミールはインドの領土で、それには疑いようがない。私がジャンムー・カシミールについて話をする際、パキスタンに占領されたカシミールとアクサイチンもその中に含まれる」と彼が言った。

 この主張はイスラマバードと北京で警鐘を鳴らした。

 中国とパキスタンの唯一共通の国境は、パキスタン実効支配カシミール(POK)にある。もしインドが、万一、この地域を取り戻そうと試みれば、パキスタンと中国は分離される。パキスタン海岸から中国に向かう道路や鉄道やパイプラインを建設する500億ドル・プロジェクト、中国パキスタン経済回廊地帯(CPEC)は中断されるだろう。


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 中国はアメリカが支配する南シナ海とマラッカ海峡を通る海路に代わる戦略上重要な通商路として、この回廊に資金供給している。


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 太平洋で、いつか起きかねない紛争のため、中東油田からの輸送路を維持するのにパキスタン経由ルートが中国には必要なのだ。

中国にとっての核心的権益は、1994年に成立した満場一致の議会決議の実現を求めてギルギット・バルティスタン州を取り戻し、カシミールを統一するという長年の目標をインドが実現するのを断固思いとどまらせることだ。中国は、チベットと新彊間の重要経路であるアクサイチンの領有も主張している。

 昨年のジャンムー・カシミール地域の自治剥奪は、中国を恐れさせた唯一の問題ではなかった。モディ大統領下のインドは、伝統的な中立を放棄し、対中国協定であるアメリカの「インド-太平洋」プロジェクトに参加した。この地域で、インドは、かなり長期間、軍事インフラを増強している。

それがアクサイチンに加える圧力ゆえに、実効支配線(LAC)近辺のインドによるインフラ整備にも、中国は不快感を抱いている。

2008年までに、インドは、ラダックへの主要航空援護ハブとしてのレーへの依存を減らし、ダウラト・ベグ・オルディ(DBO)とフクチェ飛行場を復活させた。一年後、ニョマ飛行場も復活させた。「DBOは、カラコルム峠を通る、いにしえのレー・タリム盆地通商路上にあり、アクサイチンの、わずか9キロ北西にある。チベットではなく、中国の新彊州とインドの物理的な絆がDBO経由なので、これは重要だ」と匿名希望の、ある元外交官が言った。

航空インフラの復活は、LACに沿って、軍隊と軍事補給を迅速に投入するインドの能力を増大させた。「DBO、フクチェとニョマ飛行場が、レーを補完し、LAC沿いでのインド軍と装置の戦域内移動を大きく強化した」と(退役)空軍少将アミット・アネジャがヒンズー紙に語った。

ダルブク - ショク - ダウラト・ベグ・オルディ(DSDBO)という255キロの幹線道路を建設するインドの活動が、LAC沿いでのインドの接続性を強固にしたため、アクサイチンに対する圧力は更に強化した。

 人工衛星写真が、中国が更に多くの軍隊をLACの背後に配備しており、状況が更に拡大した場合に備えていることを示している。インドも増援を広範な地域に送っている。

 最近の衝突で、アメリカオーストラリアは口頭でインドを支援した。だが、いずれも実際の紛争に関与するとは思えない。

 1962年の中国-インド戦争も、似たような国境での小ぜり合いと、より広範な戦略上の背景で始まった。数日のうちに、中国はインドから、いくつかの地域をとったが、一カ月後、それはインド領域に取り戻された。狙いは、インドに教訓を与えることで、その狙いは実現していた。

 もし対立が拡大すれば、モディ大統領に対し、中立でない連合や外国領土に対する権利主張には代償が伴うと、注意を喚起するため、似たような限定された短期的紛争があるを私は予想している。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/06/why-the-chinese-indian-skirmishes-may-escalate.html

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日刊IWJガイド「橋下徹氏によるIWJ岩上安身への、削除済みリツイートに対する『スラップ訴訟』判決言い渡し、弁護団声明と記者会見のご報告」2020.6.24日号 ~No.2841号

 もはや、死法!

西川知一郎裁判長は、岩上安身の控訴を棄却しました。

 孫崎氏の今日のメルマガ、まさに、この記事のテーマ。

16日、インドとチベット国境で中印軍衝突。英ファイナンシャル・タイムズ紙、米国 フォーリン・アフェアーズ誌は米中緊張の中で、インドを米国側に押しやる動きと評価。 インドと中国の軍司令官は、両軍が係争地で対峙している軍の撤退で合意。中印双方発表。

 原発問題を追求している、あのお二人、コロナ問題も追求しておられる。

【NIGHT CAP】 No.9 自粛中でも大活躍 おしどり x 鈴木耕

 川村湊氏の福島原発人災記と新型コロナウイルス人災記を連想。

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