北朝鮮・韓国

2019年5月20日 (月)

NGO千里馬民間防衛という仮面の下に隠されているのは一体何だろう?

2019年5月1日
コンスタンチン・アスモロフ
New Eastern Outlook

 マドリッドの北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)大使館攻撃と、その黒幕、以前は千里馬民間防衛として知られ、現在は、自由朝鮮と呼ばれる脱北者集団の謎めいた組織に対する調査を我々は継続している。我々が見た最新のニュースは、4月18日に、アメリカ当局が、この集団に関係している元アメリカ海兵隊員クリストファー・アーンを拘留し、集団の指導者、元人権擁護運動家のメキシコ国民アドリアン・ホン・チャンが指名手配中というものだ。

 捜査は続いており、裁判所は、クリストファー・アーンが司直の手から逃げようとする可能性が高いので、次回出廷と、スペイン当局がアメリカに行った大使館襲撃者全員の引き渡し要求に応え、あり得る犯人引き渡しまで、彼を拘留し続けると決定した。アーンは保釈を拒否された。

 メディア報道によれば、アーンと自らを自由朝鮮と呼び集団の他のメンバーが、北朝鮮大使館を襲撃し、大使館員を攻撃し、人質にし、殴打し、亡命するよう強要した文書証拠がマドリッドで発見された。侵入者は更に、大使館からハード・ディスクとコンピュータとUSBメモリーを持ち去り、アドリアン・ホンは後にFBIに、それに記録された情報の一部を手渡した。十分奇妙なことに、クリストファー・アン逮捕に導いた情報をアドリアンが明らかにしたのは、このやりとりの際だった。

 リンクトインにあるクリストファー・アンの略歴によれば、彼はカリフォルニア大学アーバイン校を卒業し、バージニア大学経営管理学(MBA)修士号を持ち、現在Digital Strategy & Marketing Consultingで働いている。彼は海兵隊に6年勤め、イラクに派遣され、アムリャト・アル・ファルージャの拘置所に配置され、諜報活動にも従事した。

 アドリアン・ホンは、「武器を携帯し危険であり」得ることを示す彼のポスターが貼られている典型的手配犯だ。2月の襲撃のすぐ後で、彼がウーバーに登録する際に使った名前とされている「オズワルド・トランプ」を含め、多くの偽名が列記されている。アドリアンの両親はメキシコで働いていた韓国人キリスト教宣教師で、それが彼がメキシコ・パスポートを持ち、永住ビザを持った合法的なアメリカ居住者である理由だ。有名なエール大学で勉強していた時代、彼は2005年に「自由北朝鮮」(LiNK) を設立して、脱北者を支援した。AFPによれば、ホンは2011年に最初のリビア内戦時にトリポリにいたことが知られていた。彼は戦争の犠牲者がヨルダンの病院で治療を受けるのを支援した。同じ年に首長国メディアのインタビューで、ホンは「アラブの春は北朝鮮にとっての舞台稽古」だと思うと述べていた。彼がリビアの経験について、単に学んで読むだけだったのか、あるいはカダフィ打倒に参加していたのかどうか知るのは興味深い。

 2015年に、ホンはいわゆる朝鮮研究所を創設し、彼自身で率いた。研究所は現在の北朝鮮の政治制度に、突然の崩壊があり得るかどうかの検討に従事し、この崩壊を速める施策を立案した。アドリアンは、戦略コンサルティング企業Pegasus Strategies LLCの社長でもあると考えられており、同社は現代技術を用いて閉鎖社会に侵入し、この国に暮らす人々に力を与える会社だと彼は説明している。一部の情報提供者は、ホンは「ゆすりや私立探偵業務に似た仕事」に従事していたと主張している。

 韓国の保守派メディアは、北朝鮮指導者金正恩の異母兄、金正男存命中に、自由朝鮮を率いるよう、アドリアン・ホンが再三招請していたが、金正男はホンからのこうした申し出を受け入れるのを断ったことを指摘している。同じ話はワシントン・ポストと韓国の中央日報にも掲載された。

 ホンには注目に値する経歴はないのだろうか? 彼の弁護士リー・S・ウォロスキーが先の三人のアメリカ大統領に仕え、重要な国家安全保障のにあったのは、おそらく偶然の一致ではない。逮捕された人々の擁護で意図的な積極的キャンペーンが行われている。

 第一に、起訴は穴だらけだとされており、攻撃の犠牲になった朝鮮民主主義人民共和国外交官による、お膳立てされた報告に基づいている事実は言うまでもなく、ホワイトハウスから、そうするよう命令を受け、被告は早急に告訴されたのだ。これは例えば、弁護士で、北朝鮮の専制的政権に対する戦いの主要支援者でもあるタフツ大学リー・スンユン教授の立場でもある。

 第二に、リー・ウォロスキーは、もし被告がスペインに引き渡されたら、彼らが北朝鮮に送られ、そこで彼らは北朝鮮で17カ月投獄された後に釈放され、すぐに亡くなった「迫害された」アメリカ観光客オットー・ワームビアの運命に直面するだろうと主張する。だが、ある法務省当局者は、NKニュースポータルに「アメリカとスペイン間の犯罪人引き渡し条約に従って、スペイン国内で行われたとされる犯罪のかどでの正当な身柄引き渡し要求に従ってスペインに引き渡される全ての人は、スペインで、起訴され刑事責任を問われている人々に与えられる全ての正当な手続きの権利や他の権利を与えられる」と言った。だがリー・ウォロスキもリー・スンユン教授も、アメリカ国民が北朝鮮に引き渡される可能性は「排除できない」と主張している。

 ホンとアンの二人は、不法家宅侵入、「暴力と脅迫による強盗」と「犯罪組織」を含め、多くの犯罪のため、スペインの法律の下で10年以上の投獄に直面する。

 盗まれた装置が朝鮮民主主義人民共和国に返却され、アメリカ当局は事件への関与を否定し、元CIA職員が、襲撃は、それが事実だとするには、余りにプロらしからぬ犯罪的なものだったことを強調しているが、スペイン当局が、CIAが襲撃者と一緒に動いていた新しい証拠を受け取ったといううわさがある。

 しかしながら、ここに自由朝鮮とアメリカ、そして/あるいは、韓国諜報機関が関係している程度を考慮するのに十分な証拠が既にある。FBIが、外国大使館から盗まれた諜報情報を受け取った後、厄介な状況にあるのに気がついたが、捜査は進行し、誰もそれを止めようとせず、北朝鮮-アメリカ間のハノイ・サミット前の襲撃について知ったワシントンも、居心地が悪い立場にあったことを示していると韓国メディアは報じている。

 CIAとの絆を支持する主張は、韓国に暮らしている脱北者の大部分が過激派や戦闘能力を持った人々ではないということだろう。彼らの約75%が、主として経済的理由で脱北した北部州の女性たちだ。メンバーに元軍人がいる脱北者組織さえ、こういう結果を追求してこなかった。それを別として、韓国の全ての脱北者組織は諜報機関による厳密な監視下にある。しかしながら、アメリカにいる脱北者コミュニティーの構造は異なっている。それは小さく、脱北者の大部分が北朝鮮の元専門家か軍の経験がある男性だ。加えて、脱北者は諜報機関に指導されるだけでなく、プロテスタント教会に全面的に支援されている。

 さらに数年前に韓国NGOの一つが朝鮮民主主義人民共和国の領域に対するテロ攻撃計画を試みたことを認めた。中国から発射されたドローンで、像を爆破するだけではなく、中国に暮らす元朝鮮民主主義人民共和国国民やと韓国国民の両方を雇用して、他のテロリスト攻撃や反政府行動を実行する計画があったのを我々は知っている。これは拘留されていた北朝鮮の数人の破壊活動家や韓国人社会活動家や宣教師集団の中国からの国外追放という結果に至った。

 (自由北韓運動連合)の代表朴相学(パク・サンハク)は、成功している地域に関する機密情報を共有することが多い組織、自由朝鮮の韓国における事実上の連絡係だ。もちろんパクの見地からすれば、北朝鮮大使館は体制のために交換可能通貨の収入を得るべく「偽造紙幣と麻薬を流通させ、他の違法行為を実行している犯罪集団」だ。

 下記のシナリオが展開する可能性が高いというのが我々の意見だ。トランプは、諜報機関内でも存在感があるアメリカ国内での強い反対に直面しており、これには北朝鮮とのより大規模な交渉という彼の方針への反対も含んでいる。他の多数の国々と同様、諜報機関は保守の地盤であることが多く、キリスト教徒アメリカ人の見地からは、北朝鮮の無神論者集産主義は本質的にこの世の地獄で、悪の政権に対するいかなる譲歩も問題外で、受け入れられないのだ。だが彼らはイデオロギーで視野が狭まっていて、北朝鮮政権は死に体で、北朝鮮を崩壊させるには、一押しすれば良いのだと確信しているのだ。

 韓国の諜報界の状況に注意を向けよう。文在寅大統領は、好ましくない人物を解雇し、強い政治的圧力をかけることにより、文民諜報機関と軍諜報機関の両方を正式に粛正した。これはもちろんイデオロギー的な狙いというより、主に政治的野心で決められたのだが、こうした行動の帰結の一つは、諜報界で働き、諜報機関に押さえられていた多くの右翼組織が、自身の方法で進められるようになったことだ。

 そのために両方の諜報機関の職員が(集団的か独自に)常軌を逸した戦略を解き放てるようになったのだ。上役の事前承認を得ずに,中級あるい下級スタッフが、独自作戦に着手することが可能になり、「我々は何が行動にとって最良の方法か知っており、我々はすぐに行動しなくてはならない」ので、利益のためでなく「大義のため」に実行される可能性が高い。同時に、部下が行う活動を制御できなくなるのは遥かに大きな罪なので、当局はこのような戦略を実行した連中を隠蔽するよう強いられることになる。

 そこで、既にこうした自立した思考の持ち主たちは、いかにして朝鮮民主主義人民共和国に対処するべきかについて、どちらかと言えばと奇妙な考えを持った(少なくとも、高位の脱北者連中や、金一族の名誉を傷つけられた一員による亡命政府を作ろうという執拗な取り組みをみれば)、完全に神経症の狂信的な断固たる人々を目にすることになる。主流政治は、彼らに対する同情はほとんどないが、もし彼らが支援されれば、彼らの行動がいかに奇妙であるにせよ、彼らの取り組みは、平壌がワシントンやソウルと携わっている現在の対話を駄目にするのに十分機能し得るだろうから、彼らは手段として使われ得るのだ。特にもし集団が、大使館襲撃後、次により深刻なテロ活動に従事すれば。公式には、ワシントンやソウルが、この集団には全く関係したがるまいが、平壌の人々は、この組織が国家とのつながりはなく、独立して行動をしているとは信じないかもしれず、もし北朝鮮が対話を打ち切ることを望めば、これは都合の良い口実になるだろう。

 「アメリカ諜報界が攻撃に関する情報を極めてわずかしか持っていなかった」ことを強く主張する声明は間接的にこの理論を裏付けるかもしれないが、襲撃やこの種の他の将来の行動が持つ政治的結果は遥かに重大なものになりかねないというのが我々の意見だ。

  • 過激派闘士連中は彼らの政治的影響力については純粋に多くを達成する可能性はありそうもない。それどころか、彼らを襲撃者だと非難し、被害者である北朝鮮外交官に同情するのは容易だ。彼らが恐らく無辜の人々だったという事実以外、どんな理由もない。
  • 北朝鮮は大使館襲撃を、政権を強化し、政権の敵対者を残忍なテロリストと呼ぶ口実として使うだろう。結局これは、朝鮮民主主義人民共和国の敵は手段を選ばないことを示すために使える実際の証拠になる。襲撃者の大部分が脱北者ではなく、アメリカと韓国の国民だという事実と同様、アメリカ諜報機関と襲撃者の仮説的関係がどのように北朝鮮によって利用されることができるかは言うまでもない。
  • アメリカは無罪を証明しなければならないだろうが、一部の人々から見れば、アメリカは常に全てに関して有罪なので、それは容易な仕事ではあるまい。集団が公表したFBIとの取り引きは、額面通り、アメリカが関与していた裏付けと見なされ、アメリカ国務省は「アメリカ政府が北朝鮮での政権転覆に関与していない」ことを証明するのは非常に難しいのが分かるだろう。
  • 人権運動自体も同様に面倒なことになっており、北朝鮮に関係する最も有名な人権擁護運動団体の一つ「自由北朝鮮」(LiNK)を見れば、この非政府組織は創設者の一人が関与していたことによってくじかれた。
  • おまけに、対大使館攻撃という前例が作られてしまった。20世紀の最も暗い日々でさえ、外交団は通常無事なままだった。国際法の尊重をほとんど示さない政権でさえこの規則を遵守していた。自由朝鮮は、イスラエル大使館は血まみれのシオニズムを支持しているので外交特権を持っていないと主張するテロリストと変わりはないと指摘した一部の専門家は正しい。

 だが、アドリアン・ホンと彼の集団は、一見そう思われるより深く関与しており、もっとコネがあるという意見があり、我々が受け取った情報は異なる情報源からのものだが、一体誰がマレーシアの首都で目立つ殺人を実行したのか、彼らがなぜ実際にそれをしたのかということについて、何らかの形で確認されたなら、多くの興味深いことを知れるだろう。だがそれは別の記事の話題だ。

 コンスタンチン・アスモロフは歴史学博士、ロシア科学アカデミー極東研究所、朝鮮研究センター主任研究員。オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/11/what-lies-hidden-beneath-the-mask-of-ngo-cheollima-civil-defense/

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 良い記事が、新聞社ウェブで無料で読めるとは驚き。

 『論座』 沖縄から米国へ ジャーナリスト大矢英代のこと

 大矢英代さんと三上智恵さんの次の映画作品が楽しみ。

 謝罪した党を批判するとんでも議員にはあきれるばかり。出身は、あの整形塾。
 おかげでロシア大使が出演する番組を見てしまった。

 大相撲、インタビュー室にセットを持ち込み、大人数で相撲論議。千秋楽「大統領覧試合」の予行演習なのだろうか?幸い当日は外出予定で、国技を宗主国支配者に献上する生放送、は見たくとも見られない。

 「胸いっぱいサミット!」という番組の偏向のひどさをネットの記事で読んだ。すごいもの。ダメ政治家ランキングと言いながら、ダメタレント総出演。この地域、異神支持者が多いのも納得できる。日本全国洗脳放送の縮図。行き着く先は、緊急事態条項という全権委任法によるファシズム属国の完成。

日刊IWJガイド「本日内閣府がGDP速報値を発表! マイナス成長となれば、可能性が高まる増税延期・衆院解散! その先に待ち受けるのは、危険な緊急事態条項を含む改憲! 本日午後1時より『消費税10%増税 野党合同ヒアリング』を中継します!」 2019.5.20日号~No.2440号~(2019.5.20 8時00分)

 

2019年5月 8日 (水)

スペインの北朝鮮大使館に対する攻撃捜査における新たな進展

2019年5月2日
コンスタンチン・アスモロフ
New Eastern Outlook

 2019年2月22日、マドリッドの北朝鮮大使館は、以前、千里馬民間防衛として知られ、自由朝鮮と改名した「人権擁護運動家」に攻撃された。約10人の襲撃者が、大使館で館員を殴打し、唯一の認可された在スペイン朝鮮民主主義人民共和国の外交官ソ・ユンソクを亡命するよう強いるため拷問にかけ、盗んだコンピュータ、ハードドライブと文書を持って大使館を去った。襲撃者は、迂回して、アメリカに入り、盗んだ情報の一部を自発的にFBIと共有したと言う。

 自由朝鮮は、メンバーが、世界中の異なる国々で暮らす北朝鮮亡命者の政治団体だと主張するが、韓国で脱北者と共に行動していない。しかしながら、集団の指導者アドリアン・ホンが、アメリカ永住ビザを持つメキシコ国民であることは知られており、他方自由朝鮮ウェブサイトに掲載されている韓国語声明は、元来英語で書かれた文章に似ている。

 攻撃以来、集団は多数の声明を出し、亡命政府の設立を発表しており、集団と一緒に働いている人々の陳述によれば、朝鮮民主主義人民共和国からの亡命に成功した金一族のメンバーを含んでいる。家族メンバーとされいる人には、彼らが「救った」と主張している、前北朝鮮指導者金正日の長男だった金正男の息子キム・ハン・ソル金漢率と、北朝鮮指導者金正恩の叔母で、1988年にアメリカに亡命した高容淑がいる。しかしながら、これら家族メンバーの誰も、これらの主張を裏付ける申し出をしていない。

 2019年3月、スペイン高裁は、アメリカ国民を含む数人の容疑者名を公表した。マドリッドは、すべての容疑者が、アメリカから引き渡されるよう努める意図であることも知られている。

 これは調査が進捗していることを示すと見られる最初の証拠だ。NKニュースポータルによれば、アメリカ政府は襲撃に関連する数人のアメリカ国民を逮捕した。

 4月19日、ワシントンポストは、事件に精通した2人の情報提供者の話を引用して、4月18日、アメリカ当局が、集団と一緒に仕事をしている元アメリカ海兵隊員クリストファー・アーンを逮捕したと報じ、彼はまもなくロサンゼルス連邦裁判所に出頭するはずだ。アーンが逮捕された具体的な容疑はまだ不明だが、土曜日、マドリッドで、事件のスペイン警察捜査員が、匿名を条件に、調査後半で、アーンがスペイン警察に特定され、国際令状が彼の逮捕のため発付されたと、AP通信に語った。

 4月18日、連邦捜査官がアドリアン・ホン・チャンのアパートを緊急捜索したことも報じられたが、彼自身は逮捕されなかった。

 事件を巡る他の詳細は不足している。ワシントンポストは、FBIへの公式要請に応える、それ以上の詳細を入手できなかった。

 自由朝鮮は、彼らの集団の弁護士、リー・ウォロスキーが発表した声明で、このニュースに応えた。「我々はアメリカ司法省が、アメリカ国民に対し、北朝鮮政権が行っている刑事告発に由来する令状を出すと判断したことに当惑している。金政権に拘留された最後のアメリカ市民は、拷問により体を不自由にされて帰国したが、生き延びることができなかった。我々は政府が今標的にしているアメリカ人の安全保障について、アメリカ政府から保証を得られなかった。」

 弁護士は声明で、死亡した学生オットー・ワームビアの話題に言及しているが、ワームビアの体に拷問の兆候がみられなかった事実を見落としている。リー・ウォロスキーは前国務省当局者で、その言葉に大きい影響力があるスーパー弁護士であり、この集団は、彼を雇うのに多くの金や、イデオロギー支援を得る必要があったはずであることを忘れないようにしよう。リー・S・ウォロスキーは、先の三人の大統領に、国家安全保障の重要な役職で、仕え、その後、法律事務所ボーイズ・シラー・アンド・フレクスナーの弁護士になった。ウォロスキーは、9月11日以前、テロに対するアメリカ政府の対応を調整する責任があったビル・クリントンとジョージ・W・ブッシュ大統領の下で、アメリカ国家安全保障会議の国境を超える脅威部の部長を勤めた。彼は、国家安全保障に影響を与える不正な資金提供に対するアメリカ政策の調整責任者だった。

 ホワイトハウスでの、ウォロスキーの仕事は、武器密売人ヴィクトル・ブートを逮捕するアメリカ政府の取り組みを率いることを含め、機密性が高い作戦を指揮に携わっていた。2003-2004年、ウォロスキーは、ジョン・ケリー上院議員の大統領選挙運動の上級顧問と、反テロ作戦政策を調整するグループの共同部長を勤めた。彼は2010年に法律と国家安全保障に関するアメリカ弁護士協会の常任委員会に任命された。2015年7月から2017年1月まで、ウォロスキーはグアンタナモ閉鎖のための特使となり、抑留者を減らし、他の刑務所や他の国々に移す取り組みを指揮した。

 2001年、ウォロスキーは、そのパートナーが、紛争になった2000年アメリカ大統領選挙で、アル・ゴアを代理したり、マイクロソフトとの独占禁止論争でアメリカ政府を代表したりして、注目を集める問題で有名なデイビッド・ボイス率いる著名アメリカ法律事務所ボイス、シラー&フレクスナーで弁護士になった。ウォロスキーは、9/11事件被害者の多数の家族がイランに対して訴えた数十億ドルの連邦裁判所判決に関連して共同主任弁護士をつとめた。フォックスの保守的なニュースキャスター、ニール・カヴートは、ウォロスキーをアメリカで一番頭が良い弁護士の一人と呼んだ。

 ここで我々は、人権擁護活動家、韓国専門家や有名人が、韓国に住む北朝鮮亡命者共同体の襲撃にどのように反応したかを検討しよう。最初に言っておくべきことは、誰も襲撃をあからさまに非難しなかったことだ。 それどころか表明されている感覚は関心や共感や自由朝鮮集団の活動が政権交代を引き起こすだろうというかなり慎重な希望だ。

 この時点まで、脱北者組織の運動は、実際、主に朝鮮民主主義人民共和国にビラを送ったり、USBメモリーを密輸入したりする情報流布活動に限定されていた。忌まわしい朴尚學が代表を務める北朝鮮民主化運動本部(FFNK)だけが、彼らが中国から発射する計画の爆発物を乗せたドローンを使用して、テロ攻撃の準備をしたことを公然と認めた。もちろん、2000年に朝鮮民主主義人民共和国から亡命した朴尚學は襲撃の支持を表明した。

 京畿大学校教授Nam Joo - hongは言う。「自由朝鮮は、他の反北朝鮮集団と全く異なっている」。Namの意見では、平壌の公式反応で一週間沈黙が続いたのは、朝鮮民主主義人民共和国がショックから回復しつつある兆候だった。「自由朝鮮の活動に脅かされたと感じたので、北朝鮮政権は最近の事件にコメントしなかったのだ。」

 保守的新聞の朝鮮日報も似たような意見だ。「この静寂は、自身を自由朝鮮と呼び、脱北者集団の型にはまった旧弊な戦略の代わりに、近代的ゲリラ戦術を駆使する、どうやら有力なコネがありそうな集団に、北朝鮮政権がどれほど脅されたと感じているかの目安であり得る。」 おそらく政権は、金日成には彼らに違う未来を与えることができる他の直系子孫がいることを、もし北朝鮮国民が知れば、金正恩の正当性が脅かされかねないのを恐れているのだ。

 Teach North Korean Refugees脱北者教育プロジェクトの共同創設者ケイシー・ラルティーグは、アドリアン・ホンが、スペインの北朝鮮大使館襲撃を率いていたと聞いても驚かないと言った。「彼は何年も朝鮮民主主義人民共和国の中核を攻撃する何かをしたいと熱望していたのを私は知っている」ラルティーグは、もし誰が直接朝鮮民主主義人民共和国を攻撃する可能性が最も高いと思うか決めるよう頼まれたら、アドリアンの名前は、ラルティーグが言及する最初の一人だと付け加えた。

 オランダ、ライデン大学のレムコ・ブロイカー教授は、この集団は「高度に組織的と思われ、明らかに自身を北朝鮮国民と同一視しており、多くの注目すべき動活動の実績がある。これは私が知る限り、最初の本格的な亡命政府だ。」

 自由朝鮮が公然と行う行動に対し反対意見を述べる唯一のロシア語話者学者は、韓国研究専門家のアンドレイ・ランコフ教授で、彼は集団の行動について書き、大きな懸念を表明している。ランコフの意見は、集団の支援者は、自由の戦士の集団として、前向きに位置づけしているが、自由朝鮮の行為に称賛すべきものは何もない。「彼らがしたことは残酷で、不道徳で、危険で、非常に望ましくない結果を招く可能性がある。」

 本記事の結論はランコフ評価に似ており、我々の次回記事は、この亡命者組織と、彼の良心に重くのしかかっている可能性がある邪悪な行為の本当の背後にいる人物に焦点を当てる予定だ。

 コンスタンチン・アスモロフは、歴史学博士、ロシア科学アカデミー極東研究所、朝鮮研究センター主任研究員。オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/02/new-developments-in-the-investigation-into-the-attack-on-the-north-korean-embassy-in-spain/

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 午前中に公開した記事のあとがきを繰り返す。

 以下のあとがきを省いて、上記翻訳記事だけを勝手に転載する連中は、憲法破壊推進確信犯だ。

 同じ話題しか流さないので、久しぶりに2015年12月20日放送の新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」録画を再度見た。権力は悪事を働く際に、ウソを言って正当化する。緊急事態条項というのは、婉曲語法で、実態は「全権委任法」だったことを思い出した。

 2007年8月26日に、下記のナオミ・ウルフ記事を掲載した。その時に「全権委任法」を知ったのだった。劣等の現状、この記事だけで理解できる。このステップが着実に推進されるのを目にしているのだ。改元騒ぎもその一環。

 簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)

日刊IWJガイド「明日9日の衆議院憲法審査会で、改憲の国民投票のテレビCM規制をめぐって民放連幹部を参考人招致! 本日午後8時より、岩上安身による長谷部恭男・早稲田大学教授インタビューを再配信!」 2019.5.8日号~No.2428号~(2019.5.8 8時00分)

 日刊ゲンダイ・デジタルの斎藤貴男氏記事には驚いた。大本営広報部大政翼賛会、目くらましのゴーン逮捕は報じても、より重要な不当逮捕事件には決して触れないことの、証明。

 大メディアが黙殺する「倉敷民商弾圧事件」の“異常”さ

彼ら3人を逮捕し、取り調べたのは、なぜか岡山県警の公安部だった。勾留期間も禰屋氏が428日間、他の2人は184日間。あのカルロス・ゴーン氏は2カ月でも国際的な関心を集めたが、倉敷民商事件はマスコミにも黙殺されたまま。

 党名を変えないから支持率があがらない、とたわごとを言う連中、党名を変えれば、こういう冤罪攻撃がなくなると思っているのだろうが?

2019年4月19日 (金)

落着というより、正確には崩壊した金正男殺人事件

2019年4月16日
コンスタンチン・アスモノフ
New Eastern Outlook


 先に、我々は金正恩の異母兄を毒殺したとして非難された女性たちの一人の無罪放免について書いた。3月11日、検察官が彼女に対して告訴するのを拒否したため、インドネシア国民シティ・アイシャが拘置所から釈放された。

 2019年4月1日、事件のもう一人の容疑者、ベトナム国民ドアン・ティ・フォンは、3年4カ月の禁固刑を宣告され、彼女の訴因が、計画殺人から、危険な武器や手段により危害を加えたことへと格下げになったと宣告された。この犯罪に対する最大の処罰は10年の刑期で、他方、殺人罪では、ドアン・ティ・フォンが死刑宣告される可能性があることを意味していた。これは彼女の弁護団が、考えが甘く信用し易い女性たちがだまされ、自分たちが殺人共犯者になるとは知らなかったのを裁判所に確信させるのに成功したことを意味する。

 ベトナム社会主義共和国の大使館と政府は、事件容疑者を積極的に支援した。加えて、マレーシアは、2人の女性を必然的に死刑宣告で罰せられる殺人罪で告訴したのを批判されており、他方主犯はまだ逃亡中だ。だが、いかなる公式声明でも、北朝鮮が殺害の黒幕だったと直接非難されていないことがわかる。実際に書かれているのは以下の通りだ。彼の家族が朝鮮民主主義人民共和国を支配しているのを批判したため、北朝鮮政権が金正男を殺すよう命令した、と韓国とアメリカの当局者が述べた。平壌は関与を否定した。

 有罪宜告された女性が拘留された日(2017年2月)は彼女の実刑判決の初日として数えられるだろうから、彼女は1年で釈放されることを意味している。スター紙は、裁判官がドアン・ティ・フォンにこう話したと報じている。「間もなくあなたは国に帰り、あなたの家族に戻れるでしょう」。他の放送局はベトナム人女性が態度良好のために早ければ5月に釈放され、レクリエーションセンターで働き続けるだろうと示唆した。

 金正男殺人事件はこれで落着したと見なせるかもしれない。要約として、捜査結果は朝鮮民主主義人民共和国の関与を決定的に確証してはいないことを筆者は強調したいと思う。

 女性たちの弁護士が、一見絶望的な状態からクライアントを救出するのに成功した頼りになる専門家であることが分かったのは明きらかだ。弁護団は、容疑を彼らの被告から他の誰かに転嫁する必要があったというだけの理由で、弁護団は検察側よりずっと頻繁に、北朝鮮の切り札を使った。北朝鮮政権の秘密主義の嫌われているイメージが、無知な女性たちに罪を犯すよう説得した悪党にぴったりだったのだ。

だが、事件にはいくつかおかしな点がある。

  • 女性たちが法律上の支援を受ける前の最初の証言で、彼女らが(殺人の日に)いたずらを後援した男性たちと夜を過ごしていたと言った。後でこの情報は消えた、なぜなら、事件の「公認説明」によれば、北朝鮮の容疑者が暗殺の日に国から逃げたから。
  • 故人は亡くなる前、彼の目に誰かが何かスプレーしたと言うのに十分な時間があった。だが(ビデオでわかるように)被告のいずれもそうしていない。これは多分攻撃が、より前に起きていて、女性たちは注意をそらすことをしたのに過ぎなかったのを意味するのだろうか?
  • 単に捜査官が彼らを尋問することができなかったのが主な理由で、朝鮮民主主義人民共和国国民が事件容疑者のままでいる。読者は、韓国放送局が素早く報道したように、殺人の黒幕で、毒の製造者(教育を受けた化学者)として逮捕された容疑者リ・ジョンチョルが、彼に不利となる証拠欠如のために釈放されたのを想起されたい。警察には彼らを尋問する機会があったが、マレーシアの朝鮮民主主義人民共和国大使館館員は、もはや事件の容疑者として言及されなかった。
  • だが捜査は、この事件の真犯人を示したかもしれない非常に多くの手がかりを無視したように思われる。例えば彼らは、一部の見解によれば、そこで毒が作られた研究所で、一連の捜査ができたはずだ。所有者は地元の人だったが(彼の借り手は言うまでもなく)彼に質問した結果は未知のままだ。
  • 女性たちが連絡をとっていた人々についても同様で、彼女らは二人とも韓国人と関係があったのが分かっている。シティ・アイシャには彼女を旅行で日本と韓国に連れて行ったスポンサーがいたように思われる。ドアン・ティ・フォンは、一回以上、韓国を訪問しており(彼女のフェースブックの友人198人中、40人が韓国人だ。)彼女は金正男が死んだ同じ日にフランスに旅行していた韓国人から公証人が署名した招待状を受け取っていた。女性は二人とも(明らかにプレゼントとして贈られた)高価なスマートフォンを持っていたと報じられたが、誰もその電話の連絡リストを調査しようとしなかった。
  • 女性たちに不利となる証拠には、彼女たちが行き当たりばったりで見知らぬ人に、いたずらをしかける練習をする「予行演習」ビデオがあるのは常識だ。だが女性たちの指導者が朝鮮民主主義人民共和国民と確認されたという理論は一度も言及されなかった。
  • 更に、金正男のコンピュータ・データが、これまで分析されたのかどうか、あるいは何が明らかになったかについてのニュース報道はない。
  • 被告にとっての主要目撃者たち全員が、なぜ死んだか、あるいは姿を消したのか見出すことも興味深い。もしこれが、掃討作戦あるいは、圧力作戦であれば、読者には、殺人と、続いた外交的危機の後、朝鮮民主主義人民共和国のスパイが、おそらく自国内で、安全とは感じないだろうことを想起いただく価値がある。

 未解決の細目数を考えると、パズルの断片がうまく組み合わさって、平壌や、アメリカや韓国の諜報機関には向かわない、全く違う構図を描き出すかもしれないと筆者は思うのだ。この事件には、前回触れた機関、すなわち忌まわしいプロテスタント宗派から十分な支援を得ていて、殺人に訴える能力まで有する反北朝鮮組織と接触がある人々が関与している。

 それ故、事件は「落着した」ように見えるが、筆者は事件追及を続けるつもりだ。

 コンスタンチン・アスモロフは、歴史学博士、ロシア科学アカデミー極東研究所、朝鮮研究センター主任研究員。オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/04/16/kim-jong-nam-murder-case-is-closed-or-more-precisely-falls-apart/

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 最近は、昼の痴呆番組だけでなく、夜の呆導番組も見ていないので、この件どのように報じられたのか、あるいは報じられなかったのか、全く知らない。ネットを見るといくつか記事がある。

 正男氏殺害事件のベトナム人被告、傷害罪に訴因変更 近く釈放か

 不思議な事件がおきるたびに思うのは、cui bono、誰の利益になるのか。一方的に北朝鮮のせいにされていたことから、不思議に思っていた。マドリッドの北朝鮮大使館襲撃なども考えると、この事件の実行犯、反北朝鮮組織では、といぶかっている。

 消費税、植草一秀の『知られざる真実』でも「安倍内閣による消費税増税再々延期有力に」と書いておられる。

 「リテラ」も、理不尽な異神スラップ訴訟について報じている。

 橋下徹が岩上安身hリツイート裁判で矛盾を追及され逆ギレ!「こんな質問は無意味」「あなたにはわからない」と

 既に、ハーバー・ビジネス・オンラインに、浅野健一氏による下記記事がある。

 橋下徹・元大阪府知事がジャーナリストを名誉毀損で提訴。しかし、法廷で証言の矛盾を追及される

 それ以外の、いわゆる大手マスコミ、つまり大本営広報部大政翼賛会は、報道しているだろうか?実質、自民党や異神の広報部でしかない彼ら、IWJを支援することはなるまい。

 昨日、見た番組を忘れていたが、思い出した。『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』。一緒に飲みましょうという電話をいただいて、わずか二週間後に急逝された、大変お世話になった知人に教えられて読んだ文庫が原作。知人を思い出したくなって見たもの。

2019年3月 6日 (水)

タカ派をなだめるため北朝鮮とのサミットを駄目にしたトランプ

人の行った悪事は・・・
マイク・ホイットニー
2019年3月1日
The Unz Review

 「アメリカは、朝鮮戦争中、第二次世界大戦中に太平洋戦場全てに投下したより多くの爆弾を朝鮮民主主義人民共和国に投下した。32,000トンのナパームを含むこの絨毯爆撃は、軍事目標と同様、しばしば意図的に民間も目標を定め、戦争に勝つために必要だったものを遥かに越え、朝鮮に壊滅的打撃を与えた。何千人もの無辜の文民が死亡し、都市全体が破壊され、更に遥かに多数の人々の家を失い、飢えさせられた。この戦争の支持者で、後の国務長官ディーン・ラスクは、アメリカが「朝鮮民主主義人民共和国で、動くもの全て、積み上がっている全てのれんが」を爆破したと言った。爆弾の破片に殺され、焼き殺され、煙で窒息した平壌住民は数え切れない」(「アメリカ人は朝鮮民主主義人民共和国にしたことを忘れ去ったた」、Vox World

 全てのこれまでの平和への試みが失敗に終わったの全く同様に、ハノイでのアメリカ・朝鮮民主主義人民共和国サミットは失敗に終わった。これは計画的なものだ。制裁が、これまでの60年半の間、アメリカの敵意の標的だった敵に対する経済戦争を遂行するワシントンの方法だから、ワシントンは朝鮮民主主義人民共和国に対する制裁を徐々に解除するのを拒否した。読者がお気付きでない場合に備えて申し上げると、アメリカがイラン、キューバ、ロシア、ベネズエラなど、ワシントンの道義的優越性と、世界を支配する神権を受け入れない他のあらゆる国々に対してそうなのと同じく、アメリカの対朝鮮民主主義人民共和国政策は、政権転覆だ。経済的締め付け(制裁)は、ワシントンが反体制派を弾圧し、強権的手法で意志を強いる一つの方法だ。現実を直視願いたい。問題は核兵器ではなく、実際トランプ政権は、あり得る核施設を調査するため武器査察官チームを集めようとしさえしなかった。なぜだろう? 狙いは核兵器ではなく、政権転覆で、北朝鮮国民に最大の痛みと苦しみを与え、彼らに政府に対し武器を取らせ、金や閣僚を暴力的に追放させることだ。それが目標だ。それがこれまで常に目標だった。暖房用石油、不可欠な医薬品や肝要な食糧供給の封鎖は全て、社会不安や兄弟殺しの戦争や政治的無政府状態を推進するために使われているのだ。どこかで聞いたように思われるだろうか? そのはずだ、ワシントンはこの手口にかけては名人の腕前だ。

 金正恩は、トランプを当事者としての責任を果たすよう説得できると願ってハノイ・サミットに出席した。彼はトランプが戦争挑発派の政治集団を退けて、彼が2018年6月にシンガポールでした合意を重んじることを期待したのだ。下記は、初回サミットでおきたことの要約だ。

「6月、金正恩は、シンガポールでトランプ大統領に会った。「凍結のための凍結」 - 軍事演習の停止と引き換えに核とミサイルの実験停止が合意された。板門店宣言(番号は筆者が追加)と同様時系列順で、将来の課題リストつきの共同声明が署名された。

トランプ大統領と金正恩委員長は、下記問題に関し、包括的で詳細で誠実な意見交換を行った

1.新しいアメリカ・朝鮮民主主義人民共和国の関係と、

2.朝鮮半島上の永続的な強靭な平和体制の構築。トランプ大統領は下記を約束した

3.朝鮮半島の非核化を完了するという彼の断固とした、変わらない誓約を再確認して、朝鮮民主主義人民共和国と金正恩委員長[3b]に対する安全の保障。

「平壌協議 - ポンペオがいかに本末転倒させたか」、Moon of Alabama

 これがトランプと金の取り引きの基本概要だ。読者が金正恩についてどのようにお考えであれ、彼はばか者ではない。彼はただで、全ての核とミサイル実験を停止し、彼の核兵器庫を廃棄するのに同意したわけではない。関係を正常化し、段階的に核兵器廃止が実行された後、半島の上に「堅固な平和体制」を構築するため合意がまとまったのだ。トランプはこの合意をしておいて、過去アメリカが、ビル・クリントン大統領の下で合意された「米朝枠組み合意」のような類似の合意を破ったのと全く同様、彼は合意を破ったのだ。米朝枠組み合意については、ジミー・カーターによるワシントン・ポスト論説がある(2010年11月24日)

「…2005年9月に、協定…が1994年の協定の基本的な前提を再確認した。(米朝枠組み合意)文章は、朝鮮半島の非核化、アメリカによる不侵略の誓約と、1953年7月に発効したアメリカ・北朝鮮・中国停戦を置き換える、恒久平和合意を発展させる措置を含んでいた。不幸にも、2005年以来、実質的な進歩はなかった

「先の7月、訪問が北朝鮮トップ当局者と実質的な協議を行うのに十分な長さのものだというただし書きで、アメリカ人、アイジャロン・マーリ・ゴメス解放を保証するため平壌を訪問するよう依頼された。彼らは、2005年9月に6大国に採択された1994年の協定と条件に基づき、詳細に非核化された朝鮮半島を発展させたいという彼らの願望と、永久停戦を説明した

「北朝鮮当局者は、他の最近のアメリカ訪問者にも同じメッセージを伝え、ウラン濃縮のための先進的施設への核専門家による訪問を認めた。同じ当局者が、ウラン濃縮の非常に時間のかかるプロセスである遠心分離機は、1994年の合意には含まれていないが、アメリカとの議論の「審議対象」だと私に明確に語った。

「平壌はアメリカとの直接協議の間、首尾一貫したメッセージを送り、平壌は核開発計画を終わらせ、そのすべてをIAEA査察の下に置き、1953年の「一時」停戦を置き換える、恒常的平和条約を終結させる協定を締結する準備ができている。我々はこの申し出に対処することを考えるべきだ。北朝鮮にとって、不幸な選択肢は、彼らが最も恐れていると主張すること、つまり、政権を転覆する政治的な取り組みと、アメリカが支持する軍事攻撃から、彼ら自身を守るために必要だと考える行動をとることだ。」 (「アメリカに対する朝鮮民主主義人民共和国の首尾一貫したメッセージ」ジミー・カーター大統領「ワシントン・ポスト」

 これは、アメリカの外交政策支配層と血に飢えたホワイトハウス内の、その同盟者たちに無視された多くの協定の一つに過ぎない。平壌の主要核濃縮施設を取り除き、北における核兵器開発の脅威を平和に終わらせたであろうロシアによる同様の最近の提案のようなものもあった。メルヴィン・グッドマンによるCounterpunch記事の文章はこうだ。

「ワシントン・ポストによれば、ロシアは去年秋、朝鮮民主主義人民共和国に北朝鮮の核兵器計画に関するワシントンと平壌間の交渉を進める秘密提案をした。モスクワは平壌の核兵器と弾道ミサイル除去と引き換えに、朝鮮民主主義人民共和国への原子力発電所提供を申し出た。ロシアが原子力発電所を運用し、全ての副産物と廃棄物をロシアに戻し、朝鮮民主主義人民共和国が核兵器を作るプラントを利用できないようにする。

核兵器除去を、原子力発電所供与と交換するという考えは新しいものではない。1994年に、ビル・クリントン大統領は核兵器凍結と引き換えに、平壌に二基の軽水炉を約束して、朝鮮民主主義人民共和国と軍備管理協定の交渉をした。原子炉用地の建設が1990年代に始まったが、国防総省と原子力規制委員会が原子炉出荷を阻止した。結果として、朝鮮民主主義人民共和国は、ブッシュ政権の初年度に最終的に合意を離脱した。」 (「北朝鮮非核化のロシア提案:ジョン・ボルトンを切り抜けて生き残れるだろうか?」カウンターパンチ

 もし核兵器がワシントンの主な関心であれば、彼らはそれを扱う機会が多数あったのだ。だが原子力発電所は最優先ではなかった。最優先事項は、何であれ可能な方法で、政権を粉砕し、ワシントンの命令通りにする従順な傀儡で置き換えることだった。それが本当の目的だ。木曜のニューヨーク・タイムズには、さらにこうある。

「もしアメリカが北朝鮮に課した厳しい制裁を解除すれば、金氏は北の最も重要な原子力発電所(寧辺)を除去すると申し出ていた」、問題は制裁についてだったとトランプ大統領は述べた。「基本的に、彼らは制裁が全て撤廃されるのを望んだが、我々はそうすることはできなかった。」

深夜の記者会見で朝鮮民主主義人民共和国の李英鎬外務大臣がトランプの説明と矛盾して、北は単に、アメリカ専門家の目の前で、「永久に、完全に」主要施設を解体するのと引き換えに、普通の人々に影響を与える若干の制裁解除を求めたにすぎない述べている。(「金正恩とトランプの協議は崩壊し双方が相手を非難」ニューヨーク・タイムズ

 トランプは金の要求に関して、マスコミに嘘をついたように見える。(よくあることだ)が、心を残す、金はアメリカからいかなる物質的なものも求めてはおらず、彼が関係を正常化するために行った多くの措置に対する返礼として、若干の制裁緩和を要求しただけなのにご留意願いたい。だがトランプは、いかなる誠実な素振りもするのを拒否し、ただ完全な証明可能な非核化があるまで制裁は解除されないことを規定する政権の強硬路線手法に固執しただけだ。弁解の余地皆無だ。たとえそうでも、金は、核と弾道ミサイルの実験を再開しないし、いかなる未来の交渉にでも参加すると言った。言い換えれば、彼はトランプに、はねつけられたのに、冷静に協力的にしていたのだ。彼にとって良いことだ。

 だが、なぜだろう? 金はトランプ・チームがお返しに何かをすることを拒否しているのに、なぜ寛容と協力と非核化の道を継続するのだろう?

 我々が秘密裏に何が本当に起きているかを見ることができるよう、この質問の答えは徹底的に分析する必要がある。

 表向き、ハノイ・サミットはアメリカと朝鮮民主主義人民共和国間の高レベルの協議のように見えるが、ここにはずっと多くの隠された事実がある。実は金はソウルとモスクワと北京の聴衆のために演じているのだ。言い換えれば、彼の和平と非核化への取り組みは、何よりも重要な貿易相手国と同盟国との関係が優先で、次がドナルド・トランプとの関係だ。この説明の補足する抜粋がある:

「中国との貿易は朝鮮民主主義人民共和国の輸入の57%、輸出の42%を占める

2017年2月に、中国は2018年まで朝鮮民主主義人民共和国からの全ての石炭輸入を制限した。石炭が北朝鮮最大の輸出だったので、これは北朝鮮経済に極めて有害と考えられる、中国は北朝鮮の最大の貿易相手国だった

2017年9月28日に…中国は中国で営業しているすべての北朝鮮の会社に120日以内にオペレーションを終わらせることを命じた。2018年1月までに税関統計が2つの国の間の貿易が(すでに)記録された最も低いレベルに落ちていたことを示した。

銀行業務

2013年5月7日、中国銀行、中国の最大の外国為替銀行と他の中国銀行は朝鮮民主主義人民共和国の主な外国為替銀行の口座を閉じた。

2016年2月21日、中国はいかなるメディア報道もなしで静かに朝鮮民主主義人民共和国の金銭的援助を終わらせた。それは二つの政府間関係の結果であると伝えられる。」(ウィキペディア)

中国制裁の要約:

  • 中国は北の主要な輸出品の石炭を含め、北の輸出入貿易を破壊した。
  • 中国は中国で営業する全ての朝鮮民主主義人民共和国企業を閉鎖した。(北に戻る収入のリサイクリングも終了。)
  • 中国は外国銀行業務へのアクセスを遮断した。(そこで海外投資も)
  • 中国は北に対するあらゆる金銭的援助の提供をやめた。

 おわかりだろうか? 中国は朝鮮民主主義人民共和国の命綱で、それが金がそれほど協力的な理由だ。当然北京は朝鮮民主主義人民共和国のような小国が核兵器を備蓄して、地域の勢力バランスを覆すことを好まない。まった好んでおらず、それが、2017年秋、金が挑発的な核実験を開始した後、中国が北に制裁を課すことに同意した理由だ。肝心な点:朝鮮民主主義人民共和国を交渉会議に押しやったのはトランプではなく、中国だ。ハノイにおける金の演技の脚本の多くを書いたのは中国だ。現在のアメリカ・朝鮮民主主義人民共和国の対立に対するいかなる解決も、北京でも緻密に計画されるのは言うまでもない。

 ワシントンが交渉、妥協、あるいは制裁緩和を拒否するなら、結局のところ、金と北京が決めた戦略は一体何なのだろう?

 実際かなりのもので、たとえトランプが報いるのを拒否しようとも、金は現在進んでいる道を継続する、すなわち彼は非核化プロセスを続けなくてはならない。彼は緊張を緩和し、信頼を築き、改革、協力と再統一のための国民の支援を強化するため、同盟国と共に緊密に働き続けなくてはならない。もしワシントンが頑固でいるつもりなら、金は支援のために連合を作らなくてはならない。その点で、彼は正しい方向に向かっているように思われる。金は半島を非核化する彼の「断固とした意志」を宣言している。

「国内でも、国外にも、我々は、もう核兵器製造、実験、使用、拡散はせず、その目的で我々は様々な実際的措置を講じた」と宣言した。彼は「いつでも再びアメリカ大統領に会う準備ができており、確実に国際社会に歓迎される結果を得る努力をするつもりだと述べた。」

金の戦略は複雑ではない。それは「広報」と呼ばれるもので、彼は戦いのトップクラスで勝っている。トランプとの最初のサミット後に、金の支持率が韓国でどのように急上昇したかご確認願いたい。下記はタイム誌のものだ。

「韓国の文在寅大統領と金正恩間の金曜日の会談は、今週出版された韓国研究センター世論調査で、回答者の78パーセントが、北朝鮮リーダーを信頼すると言うよう促した。それはわずか一カ月半前に行われたギャラップ韓国世論調査で、韓国人の10パーセントが金を支持すると言っていたのと大違いだ。たった一回のサミットが国民全体の認識を変えたのだ。」
「金正恩は今韓国で、ほぼ80%の支持率がある」、タイム

 もちろん「残忍な独裁者」ミームが全てのニュース番組でいやになるほど繰り返されるアメリカで金の支持率はまだ非常に低い。たとえそうでも、最近のクウイニピアク世論調査によれば「回答者の54%が(一回目の)サミットが核戦争の可能性を低減したと思うと述べた」。アメリカでさえ金は以前そうだったほど脅迫的ではないように見えるのに成功したのだ。彼がメディアに悪者にされてきた手口を考えれば、なかなかの業績だ。

 より重要なのは、中露が益々金の取り組みを支持し、制裁問題は国連で再検討されるべきと考えていることだ。下記はロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣の最近のQ&A抜粋だ。

「平壌は、核と弾道ミサイル発射実験の停止に従うと表明している。我々は安全保障理事会は、韓国-北朝鮮共同プロジェクトの実行を妨げる制裁を緩和するか撤廃することで、少なくとも何か具体的なジェスチャーをすることができると信じる。最近の会談で、文在寅韓国大統領と金正恩朝鮮民主主義人民共和国労働党委員長は二国を結ぶ鉄道を復活させることに同意した。安全保障理事会は二つの朝鮮の鉄道再統一を奨励するために、制裁制度をどのように修正できるか分析するべきではないか?」 (セルゲイ・ラブロフ、ヴァルダイ会議

 要点は、金が最終的に制裁緩和をもたらすだろう計画に、アメリカを巻き込まないと決めたことだ。ワシントンの組織的妨害にもかかわらず、緩やかな非核化を伴う南との平和な相互作用に向かう彼の措置は前進している。洗脳されたアメリカ人が何を思おうと、金は、海外投資に朝鮮民主主義人民共和国の経済を、インフラ整備、高速鉄道、鉱物採掘、ガス・パイプライン、シベリア石油、造船や私的市場活動に開放する劇的改革の実行を望む現代的な人間だ。(別名、文・プーチン計画)金はマルクス主義革命家でも、共産主義観念論者のいずれでもない。彼は聡明で、スイスで学び、バスケットボールを愛し、カラオケを歌う、三人の子の父親で、見当違いの核兵器計画を破棄し、自国を近代化し、国民を貧困から引き上げ、粉々にされた半島を一つの繁栄する穏やかな国に戻す地域の開発計画に参加することに決めたのだ。ワシントンは彼の取り組みを支援すべきだ。

 マイク・ホイットニーはワシントン州在住。「Hopeless: Barack Obama and the Politics of Illusion」(AK Press)の寄稿者。「Hopeless」はキンドル版でも入手可能。彼はfergiewhitney@msn.comで連絡できる。

記事原文のurl:http://www.unz.com/mwhitney/trump-sabotages-north-korea-summit-to-appease-the-hawks/

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 冒頭「人の行った悪事は・・・」シェークスピア『ジュリアス・シーザー』が出典だろう。

 人の行った悪事はその死後までも残るが、善事は往々にして骨と共に埋もれてしまう。坪内逍遥訳(旧字体は新字体に変えた。)第三幕第二場

 国会中継を見るたびに思い出す単語がある。proconsul 古代ローマの属州総督、現代の植民地総督。そう考えると、彼らの行動、理解できる気がする。自由な民意で選ばれた独立国の国民代表と思うから腹が立つのだ。それは全く誤解で、植民地からできるだけ搾取するのがお仕事の植民地総督が、丁寧に、しっかり職務を遂行しているにすぎない。

 辺野古に対するしうちは、彼らが植民地総督であることを示している。小学校同級生数人しか、投票しそうな顔は思い浮かばないのに、なぜ25%もの植民地住民が、嬉々として、彼らに投票しているのかが、素人の素朴な疑問。

 昨日の岩上氏によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー、マラソンも驚く長時間。中身も濃い。次ぎは小川議員インタビュー。

日刊IWJガイド「お待たせしました! 『岩上安身による小川淳也衆議院議員インタビュー』は、明日11時半から行うことが決定!」 2019.3.6日号~No.2365号~(2019.3.6 8時00分)

2019年2月16日 (土)

マドゥロが勝利し、北朝鮮が核を保持するのを私が願っている理由

ケイトリン・ジョンストン
2019年2月8日

 報道によれば、アメリカと北朝鮮の2度目の首脳会談が、月末ベトナムで行われる予定だ。この交渉がどこに向かっているかについての専門家意見は、本質をついたものから、信じられないほど無知なものまで及ぶが、主流マスコミを鵜呑みにしている人々は、圧倒的に後者だ。トランプ支持者は、大統領が「交渉の妙技」で、平壌を完全に非核化するよう魔法のように説得してくれると信じており、主流民主党員は、トランプは愚かで、邪悪な独裁者の極悪非道な狙いを手助けしていると信じている。最近のアメリカ外交政策問題のほぼ全てで起きているのと同様、この全体像は、トランプに過度に固執するマスコミが完全に曖昧にしている。

 リビアが核開発計画を放棄して間もなくの、アメリカによる政権転覆干渉の直接の結果、ムアマル・カダフィが街頭で殺害される世界で、大きな動機がないのだから、北朝鮮は決して非核化しないだろうと、事情を熟知した人々は言う。欧米による制裁は実に酷いものだが、リビアで起きたことと比べれば何ほどのことでもない。

 文とトランプが、どれほど魅力的、あるいは脅迫的になろうとも、我々が知っている平壌が決して非核化しないだろうと私は思う。二つの朝鮮間に平和は確かにあり得るが、我々が知っている平壌が、簡単に朝鮮民主主義人民共和国の核兵器を断念するというのは、子供たちと愚か者向けのおとぎ話だ。だが「我々が知っている平壌」というのはキーワードだ。近いうちに、北朝鮮が自発的に核兵器を放棄し、制裁が解除され、一極世界秩序により、普通の国として扱われ得る状況がある。だがそれは、我々の誰も望まない状況だ。

    北朝鮮は非核化せず、そうしいられるべきでもない。朝鮮民主主義人民共和国が核兵器を保有しているのは、アメリカ帝国主義の自然の結果に過ぎない。北朝鮮が非核化する唯一の方法は、北朝鮮が脅されて、帝国の塊に参加させられた場合だが、誰もそれを望むべきではない。

      @caitoz

 私が見るところ、可能性は三つしかない。

  1. 北朝鮮は、核兵器を政権転覆干渉に対する有効な抑止力として保持する
  2. アメリカと全てのライバルが核兵器を放棄し、北朝鮮は核兵器を放棄する、または
  3. 北朝鮮が、アメリカに集中している権力同盟に入り、核兵器を放棄する

 北朝鮮が一極世界秩序によって普通に扱われる唯一の方法は、北朝鮮が一極世界秩序に参加することだ。もし北朝鮮が、アメリカに集中した帝国に吸収されるのを認めればだ。もし北朝鮮が非核化すれば、それが起きたことになるが、それは常に北朝鮮にかけられる圧力の最終目的だった。もし金正恩が彼の前任者と十分に違っていて、もし彼がアメと鞭の適切な組み合わせを与えられれば、どうなるかわからない。北朝鮮には10兆ドルの価値に相当する天然資源があるが、制裁のため、採掘したり輸出したりできず、東西両方に、その富を自分の懐に入れようと、平壌の機嫌を伺う有力な人々がいるのは確実だ。おそらく金の支持基盤は、これまでの(私の国ニュージーランドを含め)実に多くの国々同様、朝鮮民主主義人民共和国の主権放棄に同意し、圧力を和らげるため、一極の塊に加わるよう説得される可能性がある。

 だがこれは正確には一体何を意味するのだろう? それは国家主権を強く主張要求しようとしたもう一つの国が、いじめられ、飢えさせられて、生き残るため、アメリカに集中した帝国に加わったことを意味するだろう。帝国にもう一つ国が増え、残る吸収されない多極主義諸国政権が一つ減ることになる。

 アメリカと、帝国として機能する同盟国の緊密なネットワークの一極世界支配に抵抗せずに、本当に反戦あるのは不可能だというのが現実だ。この帝国は、軍事的暴力の恫喝と実行なしでは、最優勢勢力であり続けることは不可能だ。軍事同盟というアメと軍事攻撃という鞭は、帝国がばらばらにならないよう保つ接着剤なのだ。これが続いている限り、世界は決して平和にはなれない。もしアメリカによる世界支配継続を支持するなら、おそらく、いくつかの戦争に、個別に反対だと主張できるが、反戦や介入主義反対だと主張することはできない。

    おそらくベネズエラに関してこれまで最も愚劣な見出し。どの国のどの指導者であれ、侵略軍の兵士を殺すと恫喝するのは確実だ https://t.co/XRFXVntfBBvenezuela

      2019年2月8日、ホィットニー・ウェッブ(@_whitneywebb)

 ベネズエラも、北朝鮮と同じだ。アメリカに集中した権力同盟は、戦略上重要な地域の、言うことを聞かない国を、連中の塊に吸収されることに同意させようと果てしない暴力で脅している。もちろん私は彼らの意志に従って国作りをするベネズエラ国民の主権的権利を完全に支持するが、トランプ政権による政権転覆干渉は、ベネズエラ国民の意志とは全く無関係だ。アメリカが据えつけようと画策しているグアイドの想像上の政府は、ジョン・ボルトンが認めているように、石油権益と大いに関係があり、アメリカに忠実なベネズエラを確保すべく、とことん帝国主義設計者連中が築いたものなのだ。

 もしアメリカが、ベネズエラ軍が姿勢を変え、切羽詰まって、マドゥロを追い出すまで、国民生活を大混乱させるのに成功すれば、制裁は終わるだろうし、多分は一部の(大半より白く、より裕福な)ベネズエラ人のためにはずっと良いだろうが、その究極的結果は、もう一つの主権国家を脅して、主権を放棄させるのに成功した帝国だ。

 イランも同じだ。もしボルトン配下が、テヘランでの政権転覆に成功すれば、主流マスコミ言説は、自由と民主主義やら、女性の髪の露出なのだろうが、アメリカを中心とする帝国が、中東での地域支配を強化し、イスラエルと湾岸同盟諸国を補強するため、もう一つの大産油国の政府打倒と、傀儡政権据えつけの成功が本当の意味なのだ。そうなれば、シリアも同じ運命を経験することになるかもしれない。

 戦争は悪いと思う人々全員が、あらゆる手段で、これに反対すべきだ。一極主義の塊の継続的な拡大は、平和と国家主権の世界から離れ、朝鮮やベトナムやイラクやリビアやシリアに容赦ない恐怖を与えたのと同じ凶悪犯が、邪悪な意志を多くの国々に押しつけようとする果てしない軍事暴力の世界に向かう動きなのだ。

    元アフガニスタン駐留将官が、現在、戦争は敗北しており、取り組みが無意味なのを認めている。https://t.co/cORKlJHCfH

     マイケル・トレーシー(@mtracey)

 北朝鮮との核戦争を防ぐ方法は、北朝鮮をそっとしておき、制裁をやめ、脅迫をやめることだ。ベネズエラ国民を支援する方法は、彼らを飢えさせている制裁を終わらせることだ。イラン国民を支援する方法は、CIAの秘密活動飢餓制裁を終わらせ、イランに決して余計な手出しをしないことだ。シリア国民を支援する方法は、ダマスカスを打倒しようとする過激派民兵に武器を与え、保護するのを止め、制裁を止め、不法占拠を止め、シリアの主権を尊重することだ。平和を推進する方法は、世界中の誰よりも平和を損なってきた組織、つまり、アメリカ帝国に反対することだ。

 もちろん我々は、圧制から全員が自由であるよう望むべきで、もちろん我々は、世界に核兵器がないようを望むべきだ。悲惨な政権転覆干渉の一貫した実績が疑う余地ない勢力による外国政府の打倒を、我々は支援するべきでなく、残虐な扱いを逃れるため、主権を放棄するよう独立国家を脅す勢力を我々は支持するべきではない。それは我々が作り出そうとしている世界ではない。戦争挑発帝国の塊は、大きくなればなるほど、益々強力になる。もし平和と調和に満ちた世界をお望みなら、平和と調和を阻止する上で一番責任がある勢力による悪質活動への反対に注力願いたい。
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記事原文のurl:https://medium.com/@caityjohnstone/why-i-hope-maduro-wins-and-north-korea-keeps-its-nukes-83ce4ec8df1f

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 悪夢の政権支配が続く中、植草一秀の『知られざる真実』の2月14日記事を拝読。
たしかに鳩山内閣は悪夢の民主党政権だった

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名にびっくり。類は友を呼ぶ。

エプリル・フール???でないらしい。こんなことが起こってる。ノーベル賞に「安倍氏から推薦」=トランプ米大統領が会見で言及、Tは15日記者会見で、安倍首相からノーベル平和賞選考機関に送ったとされる「推薦状」のコピーを受け取ったと明らかにした。

2018年11月24日 (土)

朝鮮統一は「ドイツ式」である必要はない

2018年11月19日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 南から休戦地帯(朝鮮半島を2つの地域に分ける休戦地帯)に来ると、多くの旗と感傷的な「平和」スローガン以外、北朝鮮の人々の考え方を表すものが何も見えないのは奇妙だ。すべての旗がROC(韓国として知られている大韓民国)のものだ。

 「朝鮮民主主義人民共和国をちらりと見る」ための展望台や、大韓民国や米軍の「記念品」や軍服の古着を売る店で、分離境界近くの多くの人々は、この地域全体を観光客向けの仕組み変えた。まるで、北朝鮮人が、調査し観察するのに魅きつけられるが、触れるのは危険な、檻に暮らす何か希少動物であるかのように。

 そう、この全ての旗は大韓民国国旗だ。たとえ二つの旗が友愛の象徴として交差して揃っていても、は常に二本の同じ韓国旗だ。これは本当に奇異に見えるが、それが実情だ。

 この韓国の「平和への努力」、そして統一朝鮮のため、何かが常に絶望的に欠けているように思われる。しかも、欠けているのは、どういうわけかか、まったく基本的なものだ。それは少なくとも、北、朝鮮民主主義人民共和国の多少の基本的な象徴表現だ!

 私は朝鮮半島の両国、朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国両方を知っている。そして私が懸念するのは、南が相手側のニーズや希望を考慮に入れずに、単独で「統一ビジネス」全体を率いることができると考えているかのように見ることだ。

 欧米は、北が最終的に、南によって単に飲み込まれるのを当然と思っている。なぜなら欧米は欲するものを手に入れるのに慣れているために。その原理主義的熱意ゆえに、他の政治的、哲学的、社会体制の感受性や目標を考慮に入れることができないために。

 「戦略上の理由」で、決して明らかに定義されてはいないが、欧米と韓国双方の計画は単純だ。「統一可能な瞬間が来た途端、東ドイツが30年前に存在するのを止めたと同様、朝鮮民主主義人民共和国は存在を止めるだろう。そのすぐ後、朝鮮全体が、欧米の「後援」と絶対的命令の下で、資本主義の原則で運営されるだろう。」

 そして朝鮮民主主義人民共和国の国民も指導部も、大衆が素手で境界の塀を壊した後、ひたすらひざまずき、降伏するだろう。普通の人々は、数十年の決然とした苦闘や犠牲と同様、彼らの体制を進んで放棄するだろう。強力な韓国企業と親欧米派政権の祭壇にすべてが捧げられるだろう。そうだろうか?そんなことは起こるわけがない!

 朝鮮はドイツではない。21世紀2番目の十年は、一人の世間知らずの有用なばか者が、自分の国と地球全体にどれぐらいの損害をもたらすことができるかをゴルバチョフが実証した、奇想天外の混乱した時代と全く違うのだ。

 様々な理由から、朝鮮民主主義人民共和国は、決して東ドイツが解体したような形では崩壊しないだろうというのが真実だ。一つの理由は、ドイツの歴史が非常に異なっていることだ。ドイツは第二次世界大戦後、4つの戦勝大国に分割されていた。西側は必ずしも資本主義、そして親欧米派であることを望んではいなかった(アメリカとイギリスが戦後選挙をでっちあげたのだ)し、東は同様に、必ずしもソ連の軌道にあるのを望んではいなかった。正直に言おう。国丸ごとが、わずか少し前まで、奇異なスローガンを大声で叫び、かぎ十字章の下でよだれを垂らして、残忍な精神病者を気が違ったように称賛し、暴走していたのだ。

 朝鮮民主主義人民共和国はそうではなく、東ドイツではない!北は特定のブロックに「組み込まれていなかった」。北は自身の体制のため大変な戦いをした。残忍な戦争、あるいは欧米によって行われた大量虐殺とぶべきもので、北は何百万もの国民を失った。結局、中国からの兄弟のような支援を受け、北は最終的に勝った。

 初めから、朝鮮民主主義人民共和国はキューバと良く似た大変な国際主義国だった。恐ろしい破壊からまだ完全に回復しない中、アフリカの広大な地域を自由にするのを助けた。

 北は常に自分が何が欲しいか知っていて、そのために戦い、結局その目標の多くを達成した!

 北は、制裁や、大韓民国と欧米後援者の統一した宣伝下で決して崩壊しなかった。

 ソ連圏崩壊後でさえ、北はその進路を変えなかった。

 若干の人々が北の政治制度についてどう考えようとも、北は驚くべき国だ。北朝鮮人は素晴らしい人々だ(私は「朝鮮民主主義人民共和国の顔」という私の「詩的な」25分の映画のため、そこで映画撮影する光栄に浴した)。彼らはより大きな自動車や一本のデザイナー・ジーンズのために、彼らの理想を売り渡すことはあるまい。キューバの場合同様、北朝鮮という祖国は商品ではないのだ。

*

 もし朝鮮丸ごと北アメリカの手に落ちたら、(欧米からの一層の脅威下にある)中露両国がどれほど「興奮する」だろうか想像願いたい。大連、北京、ハバロフスクとウラジオストクを脅かす軍事基地を想像願いたい!

 韓国は北は屈服しないだろうと考えている。

 悪名高い「戦争博物館」のような巨大宣伝宮殿をソウルに建て、彼らは全てを試みた。

 彼らは境界線のすぐ近くに巨大拡声器を設置し、ラジオ放送局から宣伝説教を放送した。彼らは欧米に協力し、自身の北の姉妹を隔離し飢えさせようとまでした。何も役に立たなかった。

 大韓民国は報道機関を検閲し、自身の反体制派分子を失踪させ、殺害し、政治犯を拷問し、強姦したものだった。全て、韓国に残った共産主義思想へのあらゆる共感を破壊するために。韓国のテロ・キャンペーンは、右翼独裁下の南米でのものと、もちろん1965年後のインドネシアのものに相当する恐ろしいものだった。

 ソウルは被害者に決して本当に謝らなかった。台湾の場合と異なり、右翼によるテロの犠牲者のために、記念碑も、博物館も建てられなかった。

*

 経済制裁や軍備競争や恫喝によって朝鮮民主主義人民共和国を「軟化させよう」としても成果を生まなかった。それは決して成果はもたらすまい。もっぱら逆だ。朝鮮民主主義人民共和国は自らを強化するのに成功した。動員し、基本的に全てを生産することを学ぶのに成功した。自動車からロケットまで、コンピュータから最先端医療機器や薬品に至るまで。

 朝鮮半島の二つの地域が共通の言語を見いだす唯一の方法は、お互いに深い尊敬を示すことだ。ドイツのシナリオはここでは機能するまいし、機能するべきではない。

 両方の国旗がお互い隣に翻らなければならない。政治、経済体制は共に尊重されなければならない。統一について話をする際、両方の「方法」が考慮されるべきだ。

 もし韓国が北を「貪り食え」ば、それから何も良いことは生じまい。更なる緊張、不満と対立だけだ。北は誇り高い国だ。それは単独で、大いに目的を達した。北は全ての予想に反し、生き残った。北は正直に気前良く、虐げられた世界の地域を助けた。北には誇るべきことが多々ある。それゆえ、北は決して降伏するまい。

 それでも、朝鮮は一つの国で、統一を切望している。両国はそれを手に入れるだろう、しかし最初に、共に美しく、共に才知に長け、共に非常に異なる「2人の姉妹」は、一緒に座り、正直に心から話をしなければならない。彼らは以前そうしていたし、再びそうするだろう。両国とも一緒に家族を構成している。だが彼らは一つの部屋で同居することはできない。まだだ。一軒の家、そう、だが二つの異なるアパートで。

 彼らが話をし、彼らの家を建てようとする際、再び外からの干渉があってはならない。彼らは、誰も彼らに何をすべきか言うことを必要としていない。彼らは知っており、そっとしておかれれば、共通の言語を見いだすだろう。それは全く可能で、望むらくは間もなくそれが起きるだろう。だが「ドイツの方法」ではなくだ。それは「朝鮮の方法で」起きるか、全く起きないかだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの制作者で、「Revolutionary Optimism, Western Nihilism」を含め多くの本を書いている作家。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/19/korea-unification-but-does-not-have-to-be-german-style/

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 北朝鮮が「徴用工判決」に参入と揶揄する記事がいくつもあるようだ。この話題に関するテレビ呆導ほとんど知らないが、似たような趣旨だろう。植民地連中が何をわめいているのだろう。万犬虚吠える?

マチベンもしてみた、外務省直撃インタビュー 国際司法裁判所提訴問題について

韓国大法院判決に対する安倍総理・河野太郎外相の反論は外交史に残る大失敗である!2007年、日本の最高裁は徴用工個人の請求権を認めている!! 徴用工を酷使した暗い歴史に目を背け、現代において奴隷的外国人労働力として再現しようとする安倍政権~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー 2018.11.2

2018年11月 4日 (日)

韓国: “彼らは我々の承認無しには何もしない!”

2018年10月27日
Konstantin Asmolov
New Eastern Outlook

 

 2018年10月10日、韓国の康京和外務大臣は、外務省活動についての議会調査中、ソウルは、2010年5月24日、黄海での韓国巡視艇天安沈没に対して北朝鮮に課された一方的経済制裁解除の可能性を検討していると述べた。経済制裁解除は、重要な象徴的措置になり得ると彼女は述べた。

 

 公式説明に対しては多くの批判があったが、これら経済制裁は、コルベット艦が、北朝鮮潜水艦により魚雷攻撃されたという当時の大統領李明博による発表後に課され、当時ロシア大統領だったドミトリー・メドベージェフにより調査のため派遣されたロシア専門家の報告書はいまだ機密扱いのままだ。経済制裁は、北朝鮮との韓国貿易や経済投資を禁止し、韓国と朝鮮との通信を制限し、開城工業地区訪問を除き、北朝鮮訪問を禁じている。

 

 2010年5月24日に課した経済制裁解除の可能性は、何度か取り上げられている問題だが、指導部の交代や、韓国諜報機関の仕事に関する一連のスキャンダルの後の事実を考えると今や一層意味があり、この悲劇は現在実にあからさまに違った形で提示されつつある。“コルベット艦沈没は、北朝鮮による魚雷攻撃か、機雷との接触のいずれかによって起きた爆発の結果だ。”後者の説は、筆者が確認できる限り、ロシアによる事故調査の所見と辻褄が合っており、北朝鮮を、あらゆる非難から解放するものだ。

 

 北朝鮮と韓国間の現在の関係改善からして、この問題は注目を集めている。これが、ソウルが他のどの国とも相談せずに、課したり、解除したりできる一方的経済制裁だというのは真実だが、これらの経済制裁解除は、前例にもなり得るのだ。結局、2010年に課した制裁は、より最近課された国際経済制裁との共通点が多いのだ。

 

 実際小生が複数の記事で書いている通り、沈没の公式説明は、単にまとめられただけでなく、まったくのでっちあげで、ロシア専門家の結論は全く違う構図を明らかにした。コルベット艦が浅瀬に座礁し、脱出しようとしてた船のプロペラが漁網にからみ、その漁網にひっかかっていた朝鮮戦争時代の機雷と接触してしまったのだ。こうした文書に基づき、文在寅は親善の意思表示ではなく、新たな捜査の結果として経済制裁を解除することが可能で、彼の政治的ライバルによる証拠偽造を暴露するという更なる利点もある。

 

 この外務大臣の声明が大変な議論を引き起こしたのは驚くべきことではない、特に保守派野党議員が、両朝鮮間の軍事協定に極めて批判的な“激怒した”アメリカ国務長官との電話会話は非常に大変だったというのは本当かどうか質問した後に。この会話は日本経済新聞を含め、多数のマスコミによって報じられている。

 

 康京和外務大臣は、それは本当で、マイク・ポンペオは“適切な情報を知らなかったので多数の疑問”をしたと答えた。議員の一人が、韓国とアメリカは、軍事協定に関して十分事前に情報共有をしていたのかどうか質問すると、彼女は“明確に十分相談していた”と答えた。

 

 野党の攻撃から自分を守るため、彼女は、経済制裁解除の交渉は、まだ両国閣僚間の議論という段階には達していないと述べた。ところが、その晩、ドナルド・トランプが韓国議会での論議について発言した。ジャーナリストからの質問に答えて、アメリカ大統領は言った。“彼らは、我々の承認無しに、そうすることはない。彼らは我々の承認無しでは、何もしない。”

 

 ドナルド・トランプは、非核化が完了するまで“最大の圧力”をかける彼の政府政策の一環として、対北朝鮮経済制裁を支持するよう、アメリカ同盟諸国に呼びかけた。

 

 翌日、10月11日、韓国統一部の趙明均大臣も、ジャーナリストへの発表で、韓国政府は、2010年5月24日に課した経済制裁の解除は考えていないと述べた。二つの朝鮮間関係改善を考慮し、平壌に対する関係の大幅な柔軟性の可能性は排除しないが、経済制裁は極めて重要な手段だと述べた。

 

 同日、アメリカ国務省報道官が、対北朝鮮経済制裁解除には北朝鮮の非核化が必要で、それがより早く実現すれば、それだけ早く経済制裁が解除されると再度述べた。彼はソウルとワシントンは、北朝鮮に関し、単一の政策を必ず共有すべく、お互いの緊密な協力に注力するとも述べた。

 

 10月15日、アメリカ国務省の別の報道官が、最近韓国の文在寅大統領が、北朝鮮と韓国の間の関係改善問題は、北朝鮮の核問題解決と切り離すことはできないことを確認したと繰り返した。ソウルと平壌との間で結ばれた合意には、それゆえ経済制裁適用の可能性を排除しない。

 

 そのような発言は、“韓国のアメリカとの協力状態に関する恐怖”を含め、韓国国民の間で多くの懸念を巻き起こし、マスコミは“現在の状況はアメリカ政府内の誤解によるものだ”と急遽主張し、ことを静めようとした。

 

 だがこれは国民を安心させ損ねた。懸念の主要理由の一つは、問題の経済制裁が北朝鮮の核計画に関係して国際的に認められた経済制裁ではなく、コルベット艦沈没に関する全く一方的な経済制裁だということだ。頻繁に強固な意見を述べる国家安全保障担当特別補佐官の、国民の懸念に触れた。彼の見解では、韓国は独立国で、その決定には、いかなる外国の承認も不要なのだ。韓国とアメリカとの関係は二つの主権国家のもので、“承認”という単語の代わりに、彼は“協議と合意”と言うべきだった。もちろん、おそらくドナルド・トランプは単に衝動的なので、彼は思う通りのこと言ったのだ。

 

 国内の怒りの雰囲気はおいておき、益々厳格になりつつある経済制裁を見てみよう。北朝鮮とアメリカ間の交渉が行き詰まった後、北朝鮮との許可されていない取り引きに関与した他の国の組織や個人に向けられた措置を含め、アメリカは何度かの経済制裁を課した。

 

 10月4日、アメリカ財務相が、法人一社と個人三人 - その一人は北朝鮮人が - 経済制裁対象の人々のリストに追加されたと発表した。経済制裁はトルコ企業シア・ファルコン・インターナショナル・グループと、いずれもトルコ国民の同社幹部二名に拡張された。彼らは経済制裁を回避しようとして奢侈品や武器を北朝鮮に送ったとされている。経済制裁は事件に関与していた在モンゴル北朝鮮大使館館員リ・ソン・ウンにも課された。

 

 平壌が、人道支援を何らかの形で、核兵器開発やミサイル計画に利用するかも知れないことを恐れて、アメリカ国務省が、過去数週間、少なくとも5つのアメリカ人道NGOによる特別旅券の要求を拒否しているという報道がある。

 

 2018年10月15日、アメリカ財務相は、外国資産管理局のウェブページに、北朝鮮と事業を行っている第三者や企業に課される可能性がある二次的経済制裁のリスク警告に関する声明を追加した。この警告は、太字で、人々が、制裁対象のあらゆる人物や企業と仕事をする気分を削ぐものだ。誰もが読めるような形で公開された初めての警告だ。

 

 アメリカと韓国間の関係については、双方とも開城への単一の連絡事務所設置と、北朝鮮と韓国の鉄道を接続する提案に関する差異を理解しており、北朝鮮の鉄道軌条を検査するはずの特別列車が国境を越えるのを拒否したのは国連軍だった。

 

 9月20-21日に行われた北朝鮮と韓国のサミット直後、アメリカ財務省代表は、北朝鮮とのあり得る共同プロジェクトの議論に何らかの形で参加した、あるいは韓国がそのようなプロジェクトに資金供給し、支持するのを手伝った全ての韓国銀行に電話をかけたと、韓国金融機関と韓国議会を引用して、ロシア新聞ロシースカヤ・ガゼータが報じた。金融、経済制裁実施、テロへの資金提供を阻止する戦いの情報を集めているアメリカ人専門家が韓国銀行家に、北朝鮮との彼らの協力計画について質問し、彼らに、経済制裁を遵守する厳格な義務があることを指摘想起させた。これは異例の措置だ。この種の“要求”は通常、直接ではなく、外交チャンネル経由で銀行家に伝えられる。

 

 朝鮮日報も、日本にあるアメリカ軍基地の親類を訪問したいと希望した場合、追加の極めて厳格な尋問を受けなければいけない(ロシア、中国、北朝鮮、イラン、アフガニスタンを含む50カ国の)人々のリストに、何百人もの韓国国民が含まれていると報じた。

 

 10月5日、ラジオ局のボイス・オブ・アメリカが、過去と現在、総計466の経済制裁が、北朝鮮に課されており、こうしたものの236件が、二年間のトランプ政権下で、個人や法人に課されていると報じた。2017年に124件、2018年に122件だ。

 

 4月から7月の間の暖かな対話期間中、北朝鮮に対し、いかなる経済制裁も課されなかった事実にもかかわらず、今年、総計8回の経済制裁が課されている。1月と2月に、それぞれ一件、8月末から今日までで、6件の経済制裁だ。

 

 更に第三国も経済制裁を避けようとして、北朝鮮と事業をすれば“第二次ボイコット”対象になると恫喝されている。ロシアと中国を含む第三国の多くの国々や個人が、経済制裁リストに載せられている。

 

 中国が、一環して、この政策に批判的なのは驚くべきことではない。例えば、北朝鮮国連の金星大使は、10月9日の国連総会第二委員会会合で演説し、国連安全保障理事会が課している経済制裁は、北朝鮮国民の生存権や発展に対する深刻な侵害だと述べた。金星は、経済制裁は、北朝鮮の女性や子供が緊急に必要としている医薬やX線装置の輸入を阻止しており - 朝鮮半島での急速な変化にもかかわらず、北朝鮮は維持可能な発展目標を達成するのに大きな困難があり、依然、危機的状況にあると強調した。10月12日、第6次委員会の会合中に、キム・インチョル国連駐在北朝鮮大使館書記官は、在韓国国連軍を“怪物”と呼び、解体を要求した。国連軍の行動は国連憲章に違反しており、国連の行動とは何の共通点もないと彼は主張した。

 

 10月21日、北朝鮮の公式新聞労働新聞に掲載された意見も、似たような意志を表明していた。北朝鮮は“アメリカ議会の11月中間選挙に向かう中、ホワイト・ハウスの困難な立場”を十分承知しており、“アメリカにおける政治的状況は、極めて複雑”なことも理解している。それでもアメリカは、一つのことを理解する必要がある。もし平壌での会談中に行ったアメリカの発言と、今ワシントンから聞こえてくる言説の間に何らかの矛盾があれば、大変な努力で作りあげられた相互信頼の塔は一瞬で崩壊しかねない.”アメリカは国際社会の見方に耳を傾ける必要がある. “国連セッションで、ロシアは、経済制裁は外交の代わりにはなり得ず、ロシアは北朝鮮に圧力を加えることに反対だと述べ、中国はもっぱら強い立場から押しつけられる行為は悲劇的結果をもたらしかねないと警告した。”

 

 結論を言えば、アメリカには、単に、どの措置が、経済制裁上、許容されるのかを決めるだけで、いつでも北朝鮮と韓国間の対話の行方に影響を与える力があるのだ。

 

 コンスタンチン・アスモロフは、歴史学博士、ロシア科学アカデミー極東研究所、朝鮮研究センター主任研究員。オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事

 

 記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/27/they-do-nothing-without-our-approval/

 

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 題名は国名を入れ換えれば、そのまま。

 

 植草一秀の『知られざる真実』 2018年11月 3日の記事を拝読して、一層そう思える。
ハゲタカ資本の利益しか追求しない安倍内閣

 

 11月3日は、1946年(昭和21年)日本国憲法が公布された日。とは知らなかった。憲法記念日として知っているのは1947年(昭和22年)5月3日に施行された日。

 

 壊憲を推進する大本営広報部、報じたのだろうか? ビールかけについては熱心に報じていたが。不勉強を反省して、下記にある再配信を拝聴しよう。

 

日刊IWJガイド・日曜版「岩上さんによる日本国憲法制定史研究の第一人者の古関彰一教授へのインタビューを再配信!#ヤバすぎる緊急事態条項」2018.11.4日号~No.2243号~(2018.11.4 8時00分) 

 

 古関教授が暴いた、「戦争になったら自衛隊は米軍の指揮下に入る」という「統一指揮権密約」については、IWJでお馴染みの矢部宏治氏が『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(集英社インターナショナル、2016年)(https://amzn.to/2Fdab2j)でこの発見の意義を強調しています。

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【タイムリー再配信 280・IWJ_Youtube Live】17:00~「『戦争はしません。でも、事変はやります』  ――自民党改憲草案の問題点と日本国憲法の制定過程について獨協大学教授・古関彰一氏に岩上安身が訊く」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
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2018年9月20日 (木)

ロシア東方経済フォーラムで大恥をかいた安倍首相

 日本は敵対的なアメリカの軍事的衛星国だという、ロシアの極めて現実的な懸念を無視して、千島列島と引き換えに、わずかばかりの経済投資の可能性をちらつかせる、彼のロシア政策丸ごと冗談だったのだ

Gilbert Doctorow
2018年9月15日 土曜
Russia Insider

 第4回東方経済フォーラムは、9月12日水曜日に全体会議を行い、主催者のウラジーミル・プーチンや、様々な北東アジア指導者の重要な演説があったが、世界のマスコミからはほとんど注目されず、経済、地政学、国防分野における分析材料の宝庫のごくわずかな部分だけを強調している。

 演説後の質疑応答で、スクリパリ事件について発言し、一週間前イギリスのテリーザ・メイ首相が、軍諜報機関(GRU)工作員として名前を挙げたロシア人容疑者は、自ら現れており、犯罪人ではなく、普通の市民に過ぎないと述べたウラジーミル・プーチンのうまく仕組まれた発言を取り上げたものもある。近くのロシア極東で、ソ連時代以来見られない規模で、中国とモンゴルの部隊も初めて参加して行われているヴォストーク-18軍事演習に注目したものもある。専門家間では、ロシアがあげた兵力数(兵士300,000人、航空機、1,000機、戦車と装甲兵員輸送車、36,000輌)を巡り、水増しではないか、あるいは演習は、短時間で、7,000 kmのロシア連邦を横断するロシアの戦力投射能力を実証しているのか議論されている。フィナンシャル・タイムズなど、ごくわずかが、フォーラムがその真価とする経済的重要性を検討している。FTは、ロシア極東とロシア連邦全般に対する継続中の中国投資の背後にあるリスク計算にまつわる記事を掲載した。

 私の知る限り、主要評論家は、誰も北東アジア指導者間の力学を検討していない。

 フォーラム正式開催の前日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、主要賓客、中国国家主席習近平と二国間会談を行った。日本の安倍晋三首相とも会った。いずれの場合も、会談後、マスコミに対して、重要で価値ある長い声明が出された。

 だが、より興味深いのは、全体会議で、五カ国の指導者全員演壇に上がったことだった。ロシア、中国とモンゴルの大統領、日本と韓国の首相が一緒に座り、お互いの演説を聴き、質問に答える姿を見るのはまれなことだった。

 質疑応答は、ロシアの経済政治フォーラムの最近の伝統を破って、司会が、遠慮がちな質問や、クレムリンで、権威主義的連中に立ち向かい、欧米聴衆を喜ばせるためのいじめ質問をするNBCやブルームバーグの人間ではなく、ロシアで最も有能で、最も視聴率の高いテレビ・ジャーナリストの一人、セルゲイ・ブリリョフ(ロシヤ-1)だったことから、一層興味深いものになった。彼の質問は事前にクレムリンと調整されている可能性が高く、これまで、このようなフォーラムで見てきたどれより徹底して示唆に富むものだった。

 それ以降のことに関しては、同僚ジャーナリストの目を引かなかったように見える議事の極めて重要で、明白な特徴に注力したい。指導者たちの演説と公的会談が、安倍晋三と地域における日本の政治的位置について一体何を語っているかだ。

 完全なライブ報道、解説無しの、全体会議演説、フォーラム開催に先立つ二国間会談後のウラジーミル・プーチンと賓客たちの記者会見や、フォーラム内や周囲での他の重要な場面を、ロシア国営テレビが、世界中の聴衆に報じてくれるおかげで、こっそり聞き耳を立てる特権的監視所のような立場を利用して、私はこれをしている。時差のため、北アメリカの、私の同僚たちはぐっすり眠っていたかも知れないが、ヨーロッパでは、極東からのロシア放送は朝食時間か、それより遅い時間に当たるので、興味をそそられる画像や演説を新鮮な気分で見ることが可能だ。

 最初に、安倍首相は仲間外れだったことを指摘せねばならない。彼は全体会議での演説を主に、この世代のうちに、彼自身とウラジーミル・プーチンの任期中に、ロシアとの平和条約を締結しようという嘆願に割いた。対照的に、他の外国指導者全員が、彼らのロシアと極東地域における、進行中および計画中の大規模投資活動を生き生きと語った。安倍には、ロシアとの他の国々の協力に匹敵するようなものがほとんどなく、ロシアにおける取るに足らない日本の取り組みに人間的な顔をかぶせるはずのビデオを上映して補おうとした。映画は、二年前に、全て、二国間関係を新たな高みへと導くため、安倍が提示し、ロシアが受け入れ、日本がロシアで実施している150のプロジェクト中の様々な医療関連やハイテク関係のプロジェクト(交通管理、廃棄物処理)の概要だ。

 日本のプロジェクトは皆安上がりだ。全てが規模の上で実にささやかで、東京が言う通りにロシアが平和条約を調印さえすれば、つまり南千島四島の日本主権への返還に同意すれば、人々の生活向上のため日本がロシアに授けることができる偉大な支援を示唆するよう仕組まれている。

 ロシアにおける日本の協力プロジェクトにまつわるビデオと詳説の効果は、安倍が意図していたであろうものと真逆だ。だが、それは現在のロシアと日本の交渉上の相対的立場に対する彼の全く時代後れの理解と完全に一致している。映画編集上の偏向は全く一方的だ。豊かで技術的に優れた日本が、感謝に満ちたロシアに手を差し伸べるのだ。これは、全ての参加国が、いかに開発計画の緊密な協調や、相互の貿易と投資でお互いに助け合うかと言って、フォーラムで語る他の外国指導者たちの全体的主題と矛盾する。

 液化天然ガス輸出用のロシア向けの高度な船舶の主要輸出国でありながら、ウラジオストック近くのロシア最大の造船複合体建設(ズヴェズダ)への韓国の参加に触れた韓国首相のプレゼンは、このバランスのとれた、双方共に利益を得られる取り組み方に見える。北朝鮮との関係が正常化され次第、トランス-シベリア経由、更にはヨーロッパへの鉄道輸送を実施したいという韓国の熱意だ。スエズ運河経由、あるいは海上輸送で、アフリカの角を周回する航路の代替としてロシアが開発したがっている北海航路インフラへの韓国参加もそうだ。

 ロシアとの共同エネルギー・プロジェクト、ロシアの鉄道と港湾インフラ経由での石炭出荷拡大の既存と計画中両方の計画/希望を説明するモンゴル大統領の演説でもこれを見た。

 ロシアに対する安倍晋三の手法は、日本が力強いアジアの虎として、世界的尊敬と羨望を享受し、アメリカ合州国の不動産をあちこちで買い占めており、ソ連が、景気衰退ではないにせよ、深刻な景気停滞にあり、エネルギー資源の新たな買い手と新たな投資家を探している時期の1970年代と1980年代にさかのぼる。

 現在中国は、日本が40年前に、そう装っていた戦略的パートナーの地位を占めている。中国はロシアの主要な融資家で、投資家で、顧客だ。中国は日本が昔そうであり、今もそうであるような、ハイテク供給者として、高い位置にはないかも知れないが、民間航空分野などのハイテク共同開発で、中国はロシアと対等のパートナーだ。

 現在の中国貿易と投資の重要性は、フォーラムで目立つメッセージの一つだった。二国間交渉後の記者会見で、ウラジーミル・プーチンは、中国との二国間貿易は今年20%以上伸びて、1000億ドルを上回ることを認めた。一方、全体会議での演説で、1000億ドルという数値が再び現れた。今度は、極東やバイカル地域に対する中国-ロシア共同投資プロジェクトの価値の数値化だ。

 この背景に対し、日本の投資規模と安倍の150の協力プロジェクト全体は二桁小さい。こうした“ニンジン”で、日本の条件に同意し、平和条約締結するようロシアを動かせるという考えは全く非現実的だ。

 安倍は、主権放棄にロシアが抵抗している点を意図的に無視して、南千島の共同統治のための鼻薬を提案した。本当の問題点を、全体会議中のウラジーミル・プーチンへの質問で、セルゲイ・ブリリョフが直接提起した。北方諸島が、もし日本主権になれば、アメリカ軍事基地の更なる駐留基地、特に弾道弾迎撃ミサイル装置配備地になるというロシアの懸念を二人の指導者は話し合わなかったのか。プーチンは話したと言ったが、安倍は平和条約締結への障害として、無視することを選んだ。

 求められている平和条約を実現するための“ふとおもいついた”提案だと言って、プーチンは演壇で、二国は“前提条件無しに”年末までに平和条約調印を進めようと提案した。そこで、友人となってから、両国はより強い相互信頼で、北方諸島のような厄介な問題に取り組むことができるだろう。この提案を、後に安倍は始めて聞いたと認めたが、後で同席していた日本人外交官が実行不能だと切り捨てた。

 言い換えれば、ロシアが日本を、アメリカ合州国とペンタゴンの「隠れ馬」と見なしている限り、ロシアは主権の譲渡に同意しない。しかも、フォーラムでの彼の振る舞いで、またしても安倍は、ロシアといかなる協定を結ぶよりも、核の傘のため、ワシントンのご主人への服従が、彼にとって、より重要であることを示したのだ。演壇の5人の指導者中で彼だけ、ドナルド・トランプの名を挙げた。斬新かつ大胆に北朝鮮に手を差し伸べ、金正恩とサミット会談をしたと、度を超したトランプ称賛をした。最初に、更に再度、南北朝鮮間や、アメリカと北朝鮮間の会談を建設的大団円に導いた韓国指導者文在寅の取り組みに、彼は全く触れなかった。

 フォーラムで明らかになった、そしてそれを更に遥かに超える地域の戦略的、大規模経済統合の地図のどこにも日本の姿はない。他の結束力は、中国の一帯一路構想とユーラシア経済連合だ。安倍晋三の日本は、北東アジアにおける日本の地理的、事業的環境からほとんど切り離された、アメリカ前哨基地のままだ。日本は地域全体を活性化している活力に満ちた過程を見逃している。フォーラムで、中国は2,000人を超える実業家と政府の代表団を擁する最大の参加国だった。フォーラムで明らかになった安倍晋三のような生気がなく、小心なリーダーシップの下、日本は日の沈む国となる運命にある。

記事原文のurl:https://russia-insider.com/en/japans-abe-made-mighty-fool-himself-russias-eastern-economic-forum/ri24761

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 大本営広報部は決して載せない論説。ロシア側にたって考えれば、こういう見方になるだろう。

 大本営広報部ではなく、ブログ街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋では、プーチン提案を評価する下記記事を書いておられる。ワメく連中のでたらめより遥かに論理的。

プーチンの提案を歓迎する そして、大本営広報部が必死に隠蔽している地位協定についても、沖縄県の『地位協定ポータルサイト』がすごい!!  という記事を書いておられる。

 芝居『キネマの神様』を見た。開演前には『ニュー・シネマ・パラダイス』の音楽や『スティング』のスコット・ジョプリンのラグタイムが流れていた。原作の小説は読んでいないが、三時間、あっというまに過ぎた。

 話題の秋葉原演説会場、知っていたら、行きたかった。

 今日は、IWJ、岩上氏による梅田正己氏のインタビュー(第四弾)を拝聴する。

■今日午後2時半より、著書『日本ナショナリズムの歴史』(全4巻)でJCJ賞を受賞した梅田正己氏に岩上さんがインタビュー(第四弾)!冒頭のみフルオープンで中継します!

以下、この演説も中継されているIWJの今日のガイドの一部、といっても長いが、コピーさせていただこう。

大本営広報部がしっかり揃って隠蔽している「緊急事態条項」、IWJ報道をご覧になっていない人は全くご存じないのではあるまいか。何とも恐ろしい現状。

コピー開始。

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■はじめに~今日20日は、究極の二択が迫られる自民党総裁選の投開票日!

 今日20日は自民党総裁選の投開票日です。立候補者は3選を目指す安倍晋三総理と、元幹事長の石破茂衆議院議員。9月15日、16日におこなわれたANNの世論調査によると、自民党支持層では、安倍総理支持が44パーセントで、石破議員支持が28パーセントと、安倍総理支持が大差をつけて支持を集めています。

※“次の自民党総裁”は安倍総理が1位 ANN世論調査(テレ朝NEWS、2018年9月17日)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000136381.html

 他方で、自民党支持層に限らなければ、安倍総理支持が44パーセント、石破議員支持が42パーセントと拮抗しています。石破議員が「正直、公正」というスローガンを掲げただけでいちゃもんをつける安倍総理の「不正直、不公正」ぶりは、マスコミに圧力をかけて自分に有利な報道をしようとも、すでに多くの国民が気づいている事実だからこそ、このような世論調査の結果になったのでしょう。

 もっとも、「正直、公正」が期待される石破議員も、憲法改正については、9条改正よりも緊急事態条項の新設の方が優先度が高いとしています。基本的人権を制約し、半永久的な独裁をもたらす危険な条項が、緊急事態条項です。緊急事態条項については、ぜひ以下の岩上さんによるインタビューをご覧ください!

※いつでも独裁が可能!? いつまでも独裁が可能!? 憲法で堂々と独裁を肯定!? より危険性が高まった自民党新改憲の緊急事態条項!~5.21岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー 2018.5.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/421982

※参院3分の2議席で日本でも現実に! 安倍政権が「学ぶ」「ナチスの手口」とは何か? 絶対悪ヒトラー独裁政権の誕生過程を徹底検証! ~ 岩上安身による石田勇治・東京大学教授インタビュー(前編) 2016.7.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/313466

※参院3分の2議席で日本でも現実に! 安倍政権が「学ぶ」「ナチスの手口」とは何か? 絶対悪ヒトラー独裁政権の誕生過程を徹底検証! ~ 岩上安身による石田勇治・東京大学教授インタビュー(後編) 2016.7.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/323391

 安倍総理は昨日19日に秋葉原で街頭演説をおこない、IWJは中継しました。

 安倍総理が演説した街宣車の周りは黒塗りの自動車で厳重な警備がなされており、街宣車と党員専用スペースとの間も距離がとられていました。それを取り巻くかたちで「安倍やめろ!」「恥を知れ!」とのコールが沸き起こっていました。まるでヘイトデモに対するカウンター行動がおこなわれているような光景でした。配信した動画は現在、ツイキャスのライブ履歴で公開中なので、ぜひ、以下のURLよりご覧ください。なぜ安倍総理のような人物が長期間も総理を続けられたのか、なぜそれを許してしまったのか、という問題を分析していく材料となれば幸いです。

※安倍晋三総理 自民党総裁選 街頭演説会(秋葉原)
https://twitcasting.tv/iwj_ch4/movie/494178738

※石破茂元幹事長 自民党総裁選 街頭演説会(渋谷区)
https://twitcasting.tv/iwj_ch7/movie/494190673

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コピー終了。

2018年8月25日 (土)

端島 - 残虐な歴史と、世界で最も霊にとりつかれた島

2018年8月7日
Andre Vltchek

 歴史的な日本の港湾都市長崎から高速ボートで、わずか30分の場所にある、おそらく世界で最も薄気味悪い島 - 端島(軍艦島としても知られている)をご覧になりたいだろうか? 今、それが可能だ。オンラインで、40ドルにあたる金額で予約し、軍艦島コンシェルジュか、他の会社所有のしゃれたピカピカの船に乗船するだけだ。

 それだけで、見捨てられた奇怪な難破船、沈没した幽霊船のように見える島をご覧になれる。

 島の周囲を回れる。上陸し、数百メートル仕切られた道を歩くことさえ可能だ。ガイド/番人が、何枚か、スナップ写真をとらせてくれる。

 だが、それが全てだ。道から決して左右に外れてはいけない。集団の先に行ってはいけない。遅れてもいけない。そして‘挑発的な’質問はしないよう!

 島がどれほど‘幽霊が出そうな’状態で、 過去に、どれほど‘活気があった’かだけを語って‘楽しませるよう’ガイドは良く訓練されている。

 彼らは常に愛想よく微笑んでいる。

 ところが文書化されている、または文書化されていない規則に逆らおうものなら、彼らはたちまち飛んでくる。大声で叱ることさえある。突然彼らは極めて粗野になる。

 彼らは一体何を恐れているのだろう? 彼らは一体何を隠しているのだろう? この島では、実際一体何が起きていたのだろう?

 過去の本当の恐怖は、決して伝えられることはない。それは全て第二次世界大戦にまつわるもので、日本は未だに現実から目を背けている。

 日本人ツアー・ガイド(日本語話者観光客向け)も、入念に準備された英語話者向けの電子録音も、島の地理と、歴史上の議論の対象にならないような詳細を無数説明してくれるが、第二次世界大戦中、朝鮮人と中国人が強いられた奴隷労働については、ほとんど皆無に等しい。

*

 2015年7月6日、ガーディアンはこう報じた。

    “第二次世界大戦前と、大戦中、その一部が、朝鮮人強制労働者を使っていたことを認めるのに日本の当局者が同意した後、UNESCOは、日本の20以上の古い産業史跡を世界遺産として認めると決定した。

    明治時代(1868年-1912年)の23の史跡には、封建制から成功した最新経済へと変身するのに貢献したと日本が主張する炭鉱や造船所がふくまれている。

    ところが韓国は、史跡のうち、炭鉱の島、軍艦島を含む7つで、1910年-1945年、日本による朝鮮半島の植民地支配時代、推計60,000人の強制労働者を利用していたことにはっきり言及しない限り、世界遺産認定申請をすることに反対していた。”

 中国 (中華人民共和国)も反対を表明していた。

 強制労働の問題と、それを東京が頑固に認めるのを拒否していたことが、UNESCOによる遺産認定を遅らせていた。ところが、2015年、日本は折れ、UNESCOへの日本代表団がこう宣言した。

    “日本は、1940年代、遺産の一部では、多数の韓国人や他の人々が意思に反して連れてこられ、過酷な条件の下で労働を強いられたことを理解するのを可能にする措置を講じる用意がある”。

 これら遺産は、悪名高い端島/軍艦島を含め、最終的に世界遺産に認定された。それと引き替えに、韓国も中国も、占領中と第二次世界大戦中両国民の苦難を、日本が明記するよう期待した。強制労働者が留め置かれていた遺産は、はっきり標識で示し、詳細説明をするはずになっていた。ところが暗い歴史にまつわる他の非常に多くの場合と同様、日本は協定上の約束を守ることはほとんど何もしなかった。世界遺産指定を受け、望んでいることを得たものの、それと引き替えに、ほぼ何もしていない。

*

 5月、友人で優れた左翼オーストラリア人歴史家のジェフリー・ガンを訪ね、長崎で三日過ごした。

 長年、日本とアジアの複雑な過去にまつわる無数の疑問の答えを探して、私はこの都市を訪れてきた。

 長崎の過去にはあらゆるものがある。偉大な古い日本文化、キリスト教徒とその迫害、オランダ貿易商とその居住地、活気に満ちた少数派の中国人。長崎は、選択によるなり、強制によるなり、常に日本で最も‘開かれた’都市の一つだった。だが、ここは軍の艦船が建造された場所であり、占領した地域から多数の奴隷労働者がつれてこられた場所であり、第二次世界大戦の終わりにアメリカが二発目の原子爆弾を爆発させた場所でもある。

 壮大な長崎県立美術館の屋上から見ると、長崎湾には今も第二次世界大戦の‘名残’が点在している。海の近くには巨大なクレーンがあるが、これもUNESCO世界産業遺産の一部だ。クレーンは、何十年にもわたり、長年、日本の軍艦を作り、修理してきた三菱造船所のものだ。

 “公式には日本に軍隊はない”と私は皮肉をこめて言った。“しかしご覧なさい。日本は、湾の反対側に繋留しているこれら巨大戦艦を保有しています。”

 “君は運が良い。戦艦は来たばかりだ”とジェフリーが言った。“この造船所は過去、極めて重要な役割を演じた。軍艦島炭鉱も三菱のものだった。彼らは、あそこで石炭を堀り、ここ長崎で、最も巨大な戦艦の何隻かをここで造船した。”

 その晩、我々は、日本政府と国民が、過去のことを認めるのを奇妙にも拒否していることについて話あった。戦争が終わってから70年以上たった今でさえ、こうした問題はタブーだ。中国人の大量虐殺や、朝鮮人に対する恐るべき犯罪。

 過去の話を持ち出されると、丁寧さで有名な日本人が、突然、防御的、攻撃的にさえなることが多い。

*

 2015年、国際連合教育科学文化機関UNESCOが1937年に、南京虐殺文書を“世界記憶遺産”に登録した後、日本は一時的に負担金の支払いを差し止めて、UNESCOを文字通り、恐喝しはじめた。負担金は最終的に支払われたが、意図するところは、実にはっきり伝えられた。

 過去のおぞましい事に向き合うのを、こうしてかたくなに拒んでいることで、日本は益々、欧米、特にアメリカ合州国による死の抱擁にとりこまれ、他の北アジアの国々、特に中国との間で可能なはずの友好的な関係から益々遠ざかっている。

 第二次世界大戦後、アメリカが監督したいわゆる東京裁判(極東国際軍事裁判(IMTFE)としても知られている)は、明らかに、欧米の権益に役立つよう、日本の産業、事業、政治体制を、元々の形で保存しながら、わずかな人数の個人だけを罰するよう仕組まれていた。裁判の後、日本は、再建と、アジア太平洋に対する攻撃的政策により、欧米に参加することを許された。欧米が何百万人のも朝鮮の一般市民を虐殺した残虐な朝鮮戦争で、日本は重要な役割を演じた。

 “現代日本に外交政策はない”東京を本拠とするアイルランド人の学者で、政治評論家のデイヴィッド・マクニールから聞いたことがある。“日本は、アメリカの命令に厳密に従っている。国際的な出来事に関するマスコミ報道もそうだ。”

 マクニールは、日本自身による歴史の見方について、全く幻想を持っていない。

    “連中は教科書を書き換えつつある。8ページしかさかず、第二次世界大戦の部分をかなり省略している… 民族主義が勃興しつつある… 現在、日本のマスコミは、大いに自主検閲している。政府は、何であれ‘広がりやすい’こと… 歴史に関係するあらゆることを、どう扱うかについて、たとえば、いわゆる‘オレンジ・ブック’のような‘指針’を発行している。そこには、筆者や翻訳者に対する指示がある。たとえば‘外国人専門家を引用する時以外は、南京虐殺のような言葉は決して使ってはならない’。あるいは‘靖国神社に関連して - “議論の的になっている”という言葉は決して使わないこと。’第二次世界大戦時の‘慰安婦’については書いてはいけない。”

 自国の過去について、無知になればなるほど、日本は、かつての被害者 - 中国と朝鮮を益々嫌いになるようだ。ピュー・リサーチ・センターの世論調査によれば(2017年)、83%の日本人が、中国には好意的でない見方をしている。韓国とて、より良いわけではない。両国(中華人民共和国と大韓民国)は今や明らかに日本を追い越しつつあり、経済では、韓国の場合、生活水準もだ。東京の反応は、中国と北朝鮮の二つの共産主義国家に対し、益々攻撃的政策をとりながら、欧米に益々近寄りつつある。

*

 軍艦島に戻ろう… 料金を支払って、乗船する。そもそも最初から、船が長崎から出航する前から、言語道断のプロパガンダで攻め立てられる。日本と長崎中の“サムライ精神”について。

 最初から、絶えず管理される。席で立ち上がると、すぐさま誰かがやって来る。どこに行くのですか? 席を変えたいのですか? だめです。ここには座れません…”ガイド(というより番人と呼ぼう)の調子は極端に粗野だ。彼らの英語は稚拙で、あらゆる規則や規制への彼らの執着は原理主義的だ。

 宣伝屋役を演じるために、そこにいるのが明らかなおやじが、絶えず、マイクで物事を説明する。声は拡声され、演技はじきに、煩わしく絶え間ない言葉の垂れ流しへと変化する。熟慮する間もない - 感じたり、休んだりする間もなく、まして何か真面目な質問をする時間はない。

 彼が話を止めると、安手のビデオが画面に映し出される。更に、キリン・ビールの広告が流れる。

 何千人もの人々を奴隷労働者として収容し、多くの人々が亡くなり、女性が慰安婦にされた場所に向かって船は航行している。だがサーカスは続く。なんの反省も悔悛の念も無い。

 島で私は集団について行くのを拒んだ。大きな騒音と人の群れを避けようとして、私は遅れた。もちろん、すぐに、私を群れに押し戻そうとする二人の“ガイド”と対決させられた。

 私は連中を無視して、撮影を続けた。

 連中は攻撃的になった。一人が叫んだ。“ここは日本だ。我々の規則に従え!”

 私は撮影を続けた。

 私は愛されたくて、やって来たわけではない。私の旅の理由は単純だった。日本政府が、UNESCOと朝鮮と中国合意を守っているかどうか - 強制労働者たちが、非人間的存在と労働に押し込まれ、彼らの一部が亡くなった場所に、日本が表示をし、追悼しているのかどうかを見極めるためだ。

 そうしたものは全く見つからなかった。情報皆無、追悼皆無!

 長崎に戻ってから、過去の歴史を説明するパンフレットを要求した。そういうパンフレットは皆無だった。島観光を企画している連中は、私が要求しているものが何か全く考えてもいなかった。

 翌日、ガン教授が、日本が朝鮮人や中国人に対して行った恐ろしい物事を展示している地元の韓国人が運営している小さな民営博物館に連れて行ってくれた。

 少なくとも、ここは、世界で‘最も霊にとりつかれた島’に関する真実を見いだせる場だ。この小さな博物館を見つけられればの話だが…

 軍艦島は - 少なくとも遠くからは、強力な駆逐艦に見える幽霊島だ。今では窓もドアも失われた高い建物が点在する島だ。一部は自発的な、一部は強制された何千人もの炭坑夫たちが、深いシャフトを降りていた島だ。島 - 軍艦島 - は、多くの人々が暮らし、多くの人が亡くなった場所だ。実に神秘的で、実に独特で、それなりに美しいが、象徴的で、ぞっとするような場所だ。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『大10月社会主義革命』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/08/07/hashima-brutal-history-and-the-most-haunted-island-on-earth/

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 足尾銅山には、中国人殉難烈士慰霊塔と、朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑がある。前者の写真は下記記事のあとがきに掲載した。

ロシアがウクライナを侵略したかどうか判断する方法(元記事)

2018/8/31追記:Kazanグローカル研究所に、2018年8月12日の翻訳記事があったのを知らず、屋上屋を架してしまったことを反省。

2018年7月30日 (月)

北朝鮮ドキュメンター映画を読者に公開

2018年7月27日
Andre Vltchek

 これは北朝鮮に関する私の短編映画だ。映画は長引かせる必要はなく、引き延ばす必要もない。ただ皆様にご覧頂きたい。

 北朝鮮の顔

 これは私が比較的最近訪れた国、朝鮮民主主義人民共和国 (北朝鮮)についての25分の作品だ。訪問し、愛し、感銘を受け、率直に言って、敬服した。

 これを‘ドキュメンタリー’と呼べるかどうか私は本当にわからない。たぶん違う。単純な話だ。平壌のローラースケート場で、私は小さな繊細な少女に会った。あの子はいくつだろう? わからない。おそらく四歳か五歳だ。あの子は最初、母親にすがりついていたが、更に韓国人の鄭己烈(Chung Kiyul)教授、ラムゼイ・クラーク元司法長官にまで。それから、無邪気に手を振り、時折私や私たちを、あるいはただ振り返りながら、あの子はスケートしながら去っていった。

 突然私はあの子のことが心配になった。ほとんど、ある種の身の危険のようなものだった。たぶんパニックのような不合理なものだが、良くわからない。

 彼女には何か悪いことが起きて欲しくはなかった。アメリカの核兵器が彼女の周囲に落下し始めて欲しくはなかった。彼女には、哀れなベトナムや、イラクやアフガニスタンの子供たち、欧米による暴虐の犠牲者のような最期になって欲しくはなかった。化学兵器、劣化ウランやクラスター爆弾。“他者”をただ憎悪する執念深い狂人連中が国連経由で押し通す狂気の経済制裁のおかげで、彼女が飢えて欲しくはなかった。

 そこで北朝鮮で見たものについての短い映画を制作した。平壌のローラースケート場のあの幼い少女のために制作し、捧げる映画だ。

 朝鮮民主主義人民共和国で映像を撮っていた撮影時、欧米や日本や韓国による戦争や攻撃、あり得るし、可能性が高そうだった。

 しばらくしてベイルートで、レバノン人編集者と編集していた時、アメリカのドナルド・トランプ大統領が“北朝鮮を始末する”と威嚇した。彼が意味していることは明らかだ。トランプは‘正直な人物だ’。映画の中で私は彼を‘マネージャー’と呼んでいる。彼はアインシュタインではないかも知れないが、いつも、それぞれの時点で、彼は思っていることを言っている。ヤクザ・スタイルで。

 500年以上の残虐な植民地主義戦争や十字軍の後、欧米を本気で信じてはいないが、今この拙作を公開する時期、シンガポール・サミット後、事態はより明るく見える。‘マネージャー’が金委員長が好きだというのは、おそらく正直なのだろうが、またしても明日にはまた‘正直’になって気が変わり、彼の手をへし折りたいと宣言するかも知れない。

 急ぐべき時だと思う。急いで、北朝鮮がいかに美しく、その国民がどれほどりりしいかをできるだけ多くの人々に見せるべき時だ。

*

 映像を“売ったり”“権利を売ったり”して、私の他の国際プロジェクトのために多少お金を稼げるかも知れないが、そうなると、ずっと時間がかかり、ごく限られた数の人々しか見られなくなるだろう。

 世界の中でも私の好きなメディアの一つ - New Eastern Outlookでこのように公開することで、映画では何も稼げずゼロだが、こういう形で公開するのは私の義務だと思う。作品が多くの人々に見られて、欧米や日本に対する圧力、既に途方もないほど苦しんできた人々を威嚇するのを止めさせる圧力が高まるといいのだが!

 進行中の作品(現在、二本の長編ドキュメンタリーを制作中で、一本は、ほぼ二十年のNATO占領後のアフガニスタン、もう一本は、カリマンタン/ボルネオでの、ほとんど徹底的な環境破壊に関するものだ)を含め、私の映画をどなたかがご支援されるのであれば、ここでできるだろう。だが無理にはお願いしない。この映画や、私が間もなく徐々に公開する他の映画をお楽しみ頂きたい。

*

 その間も、北朝鮮は存続している。

 欧米は次に何をするか計算している。こうしたことに私は良い感じがしていない。私が間違っているよう願う。これが真剣な和平プロセスの始まりであるよう願う。

 だが私は、都市や国々や大陸丸ごとの、余りに多くの廃墟を見てきたような気がする。その大半は、様々な‘和平プロセス’の後、爆撃され、がれきと化した。大半は何らかの妥当な合意に達し、調印した後、爆弾やミサイルが飛び始めたのだ。

 北朝鮮に同じことが起きて欲しくはない。ローラースケート場で出会ったこの少女が消滅して欲しくはない。

 私が今回していることはたいしたことではないが何事かではある。この危険な状態では、ほとんどあらゆることが重要だ。たとえごく些細なことでも全員“何か”をしよう。雨は水滴でできているが大きな火事を止められる。今回は狂気を止めるべくやってみよう。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『大10月社会主義革命』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/07/27/releasing-my-north-korean-documentary-film-to-my-readers/

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 夜のある呆導番組、最近の劣化のひどさにおどろいていたが、リテラの記事で納得。
見ていた番組の司会者たちが、ことごとく下ろされ、提灯持ち連中に交代したのはしばらく前の話。完全な大本営広報部と化したあの呆導番組、もう見ることはない。

 "LGBTは生産性がない"発言を擁護するような御用タレントしか大本営広報部は使わない。

日刊IWJガイド「【ワイルドサイドを行こう!~IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】昨日29日は台風が心配されましたが、無事にIWJファンドレイジングイベントを開催することができました!/<本日の再配信>本日午後8時より、『問題だらけの治水事業! 西日本豪雨被害は天災ではなく人災!? 大都市圏を豪雨が襲うリスクに迫る!岩上安身による拓殖大関良基教授+ジャーナリストまさのあつこ氏インタビュー(その1)』を冒頭のみフルオープンで再配信します!/他」2018.7.30日号~No.2146号~

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