カナダ

2017年2月22日 (水)

トランプ-トルドー会談は本当は一体何だったのか

Eric ZUESSE
2017年2月19日

アメリカ大統領ドナルド・トランプは、腐敗の“泥沼を干しあげ”、アメリカ国民による政府支配を取り戻すという公約で、大統領の座についたが、1月20日に、大統領職に就任して以来彼が実行しているのは、まさに逆のことだ。アメリカ政府の支配を、多国籍企業に、しかも実際には、大企業を支配し、至るところで、大衆を強奪するために大企業を駆使している億万長者に引き渡しているのだ(その一部をこの文章でご説明している手口で)。

2月13日、カナダ首相ジャスティン・トルドーと彼の会談をお考え願いたい。

NAFTA条約がアメリカ合州国内の雇用と賃金を減少させたがゆえに、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュが作り、ビル・クリントンが法律として成立させたカナダとメキシコとのNAFTA条約に反対して、トランプは大統領の座についたのだが、アメリカ国家主権の深刻な縮小、アメリカ主権である規制分野の一部、環境や製品の安全や、労働者の規制を強化するアメリカの主権的能力を、NAFTAによって、そうした新たな規制に反対し、しかもその権利が、NAFTAの下で、いかなる国の単なる国民(納税者などの)権利を超えて保護されている多国籍企業と、そうした多国籍企業の所有者に、アメリカの納税者が支払いを要求する何百万ドル、あるいは何十億ドルもの金額を決定する上訴不可能な裁定をする三人による仲裁委員会とにゆずり渡す、NAFTAの実に有害な譲渡について、彼は一言も触れなかった。

現在、カナダとアメリカ合州国との間の最大の問題は、NAFTAより更に始末に負えないものだ。賃金を押し下げるばかりでなく、環境、製品の安全や、労働者の権利を規制する既存の法律を施行したかどで、アメリカ企業も含め、多国籍企業がカナダとEU両方の納税者を訴えることまで可能にするカナダと欧州連合間の条約CETAだ。

それが一体どのように機能するかという説明はここにある。具体的には、カナダの国際的採掘企業が、ルーマニアの公害防止法を施行したかどで、ルーマニアを訴えている。“プロジェクトの過半数株式保有者、ガブリエル・リソーシズが、世界銀行に本拠を置く国際投資仲裁委員会にルーマニアを訴え、ルーマニアが必要な許可を発行しそこねた不履行とされるものに対し、補償として40億ドルを要求していると報じられている”。“鉱山は、その後に、フットボール競技場420個分の広さのシアン化物に汚染された排水湖を残すことになる”、ので、鉱山はルーマニアの環境法に大幅に違反する; ところが、いずれもCETA同様の(そしてオバマが提案したTPP、TTIP、& TISA条約同様の)にあるはずの仲裁条項がある1995年と、1997年にルーマニアが署名した協定の条件のもとで、ルーマニア政府は今や、プロジェクトを承認するか、あるいは、それを阻止したかどで、ガブリエル・リソーシズの株主たちに 40億ドル支払うかのいずれかを選ばなければならない。

EUで事業を行っているアメリカを本拠とする企業の五社中四社(41,811社)は、カナダ子会社経由で投資を仕組めば、EU、その加盟諸国を攻撃するのにCETAを利用できるのだから、CETAは、アメリカを本拠とする多国籍企業にとって、絶対間違いない儲けだ。アメリカはこの協定の調印国ではないので、CETAは、多国籍企業がアメリカ納税者を訴えることは認めていないが、それでもアメリカ多国籍企業にとっては依然として巨大な新利益センター(基本的に、オバマが提案した消滅寸前のTTIP協定を、裏口から起動するようなもの)だ。そして、もしトランプが、アメリカ国民を代表する以上に、アメリカを本拠とする多国籍企業の所有者を代表しているのであれば、彼は、同様に多国籍企業の所有者を代表し、それゆえCETAを支持しているカナダ首相を支持することになるだろう。

しかも、2012年のガブリエル・リソーシズ社の最初の公開財務報告は、それ以前の二年間、世界銀行のパートナー、IMFがルーマニアに“緊縮政策”を押しつけたと報じている。そして“こうした緊縮政策は、欧州連合内での広範な経済危機にも影響されて、次第に政府の行動に対する国民の支持を損ない、2012年1月、ルーマニアでの大規模抗議行動を引き起こした”と記述している。更に“2012年2月6日、国民による支持の欠如から、ボック首相は全閣僚と共に辞任を発表するに至った。それから間もなく、バセスク大統領が、外国諜報機関のトップで元外務大臣のミハイ・ラズヴァン・ウングレアーヌに、新政権を組閣するよう依頼したが”、“わずか11週間”しかもたなかった。

だから、ルーマニア国民、このプロジェクトを承認するよう追い詰めはれていたのだ。そして現在、反対する大規模抗議行動の後、そして政府がプロジェクトを拒否した後、ルーマニア国民は、認可を拒否したかとで、多国籍企業から訴えられている。経済緊縮策という親指絞めの拷問は機能しそこねたので、今やあらゆる国家の法律や裁判所が、そこから締め出されたし、締め出され、ルーマニア憲法や法律に何と書いてあろうとその裁定が最終である仲裁委員会が、(ルーマニア人はルーマニア法に違反すると主張している採掘事業だが、採掘企業はそんなものは無視すべきと主張している)大企業の株主に‘彼らの儲ける権利を侵害した’かどで、ルーマニア人納税者が一体いくら支払うべきかを決定するのだ。これが‘欧米民主主義’だ。その最初の記述は(我々は彼を打ち破ったことになっている)ムッソリーニが時に“ファシズム”と呼んだもので、時に“大企業支配”と呼ばれる。 (だがこれはより高度な国際版だ。出現しつつあるファシスト世界政府だ)。

仲裁委員会は、オバマが提案したTPP協定に関するこの記事の中で説明されているICSIDと呼ばれる規則を忠実に遵守することになる。

2016年7月27日、ジョージ・モンビオが、イギリスのガーディアンに“主権だと? この政府は、我々を最高入札者に売り飛ばすのだ”という見出しの記事を書き、イギリス人有権者が、腐敗した多国籍企業に支配された政府ゆえに、EU離脱の投票をしたにもかかわらず、イギリス人億万長者連中が、国家が消費者保護、環境保護や、労働者権利保護法案を施行した際には、納税者を訴えることができるこの新たな大儲け事業に一枚加わりたがっているので、イギリス自身の首相の政権が今やCETAを支持していると報じている。

2月13日、別のガーディアン記事はこう報じている。

CETAは最終的に、ヨーロッパの規制を、裏口から、壊滅したと思われているEU-アメリカ自由貿易協定TTIPの嫌われていた部分を導き入れるカナダの採掘企業や、アメリカ多国籍企業のカナダ子会社によるより多くの投資家訴訟にさらすだろう、… カナダの大企業は 既に、トルドー政府に、最も重要な市場での競争力を維持するため、アメリカ大統領の規制緩和の動きに対応するよう圧力をかけている。CETAの規制協力メカニズムは、北アメリカ・ロビイストにとって、EU規制に対し、緩和への圧力を静かにかける道を切り開くことになろう。これは特に、遺伝子組み換え生物や、内分泌かく乱化学物質などの微妙な分野にあてはまる。

国際支配階層は、世界中の大衆をだまし、政府規制は悪いものであり、規制がより少なく、より緩和されているほうが良いのだと信じこませている。ドナルド・トランプ自身もこのウソをまくしたてているが、アメリカ(あるいは他のどの国の)国民に対する彼の忠誠心とされるものと矛盾する。彼がホワイト・ハウス入りして以来の実際の行動は、彼が本気なのは、国家主権の強化ではなく、剥奪であることを示唆している。

もしそれが彼が実際に遂行するものなら、これこそ彼の最悪のペテンだ。彼が他の‘欧米民主主義’国の大半の指導者連中のように腐敗するのを避ける時間はまだある。だが間もなく、彼が本当はどちらの側なのかを我々は知ることになる。

アメリカと、その全ての同盟諸国の支配層は、あらゆる国の国民に害を与えるにもかかわらず、この種の世界政府を望んでいることは疑いようがない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/02/19/what-trump-trudeau-meeting-was-really-about.html
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植草一秀の『知られざる真実』の2017年2月22日記事、この記事とつながる。
日米FTA・種子法廃止・水道法改定を許さない!

書店で『検証アベノメディア―安倍政権のマスコミ支配』臺宏士著 緑風出版を見かけた昨夜、民放と国営放送の「ニュース番組」を延々見比べた。
民放二局は、しっかり小学校土地疑惑に触れていた。
国営放送、9時の番組でも、その番組のキャスターになる予定の二人による深夜の番組でも、全く小学校土地疑惑に触れていない。トップが変わっても、アベノメディア。

紙媒体はどうなのだろう?

2017年2月 5日 (日)

クリスティア・フリーランド: 在オタワ・キエフ外務大臣

Michael Jabara CARLEY
2017年1月23日
Strategic Culture Foundation

2017年1月10日火曜日、カナダ首相ジャスティン・トルドーは、在任わずか14カ月で内閣を改造した。最も報道に値する変化は、ステファン・ディオン外務大臣の罷免と、これまで国際貿易大臣だったクリスティア・フリーランドを後任にしたことだ。内閣改造は、ディオンに対するひどい扱いと、フリーランドを彼の後継者指名がなければ、さほど話題になっていなかった可能性が高い。元カナダ自由党党首で、1996年以来国会議員のディオンは、罷免に関して何の事前通知もされていなかった。“公務とカナダに大いに貢献した長年の友人で同僚”とトルドーは言い、それは確かに真実だ。だがディオンが今でもトルドーを“友人”だと考えているとは私には思えない。


“公務とカナダに大いに貢献した長年の友人で同僚”。本当だろうか?

1995年の接戦だったケベック住民投票後、元首相のジャン・クレティエンが、ディオンに入閣を依頼した。連邦側は僅か0.5%の勝利だった。1996年、ディオンは政府間問題担当大臣となり、連邦政府が、その下で、地方政府と分離の条件を交渉する条件を規定するクラリティ法立法を監督した。カナダ連邦から分離するという、ケベックによる将来のあらゆる取り組みに対処すべく、この法律が制定されたのだ。ディオンは、ケベック分離主義の頑強な反対者として名を馳せた。

2015年の連邦選挙運動で、自由党は、保守党政府のロシア連邦に対する敵対的政策を翻すことを提案した。非常に結構なことだ、基本的な利害の衝突が全くない国と一体なぜ争う必要があるだろうと一部のカナダ人は考えた。その通りだとディオンは考え、外務大臣に任命されると、カナダ政府はロシアとの、より建設的関係を再建することに取り組むと宣言した。

ディオンはこの政策をさほど進めることはできなかった。閣内で、ほとんど支持がなかったに違いない。2015年の国政選挙戦中でさえ、トルドーは、特にウクライナに関して、ロシアに敵対的な保守党の方針を維持した。プーチンは“弱いものいじめをする悪党だ”とトルドーは言った。ロシアは“侵略”などのかどで有罪なのだ。ウクライナ系だと主張して、2014年2月、選挙で選ばれたウクライナ政府を打倒した、キエフのいわゆるマイダン蜂起参加者を支持する自由党国会議員が何人かいる。こうした議員の中で最も目立ったのが、フリーランドだった。彼女は国際貿易大臣に任命された。それは結構だ、おそらくディオンの対ロシア方針の邪魔はするまいと思うむきもあった。彼女がそうしたのか否か、我々にはわからない。


2014年、フリーランドは親マイダン国会議員として最も目立っていた。

おそらく大半の人々が当時知らなかったのは、フリーランドが、歯に衣着せぬウクライナ“民族主義者”だということだ。彼女は政界に入る前はジャーナリストで、ロシア政府と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対する心からの敵意を再三明らかにしていた。フリーランドは、1990年代、しばらくモスクワで過ごし、ロシア語を話し、ロシア文学を愛すると主張している。それ以外は、彼女はロシア嫌いで、プーチンと、彼が代表するロシアを猛烈に憎んでいる。明らかに、ディオンを罷免し、代わりに、フリーランドを後継者にするというトルドーの決定から引き出せる論理的な結論は、首相がモスクワとのより建設的な関係という自由党の約束を破棄したということだ。


「この父にして、この子あり」というのは父親のピエール・エリオット・トルドーとはほとんど似つかないトルドー・ジュニアには、あてはまらない。

誰も驚くことはない。これは欧米の選挙でよくある結果だ。A党に投票したのに、B党が権力をとる、あるいは、B党に投票したのに、A党が権力をとる。我々が好もうと、好むまいと、我が国を支配している“1パーセント”の強力なエリート、“陰の政府”を打ち負かすことができないのだから、投票は無意味なのだ。「この父にして、この子あり」は、できる限りカナダの独立のために立ち上がる覚悟のある、勇敢で、いささか変わり者の独立心のある首相だった、父親のピエール・エリオット・トルドーとは似ても似つかないトルドー・ジュニアには当てはまらない。

2015年選挙の後、トルドー・ジュニアは、ネオリベラルのバラク・オバマと会うべく、ワシントンに駆けつけた。彼の覇権者に対する忠誠の誓いの儀式というのが、トルドーとワシントンのオバマとのやりとりの大げさな画像を解釈する唯一の方法だ。

だから、アメリカ大統領選挙で、事実上全員にとって驚くべきことに、オバマが選んだ後継者ヒラリー・クリントンが、ドナルド・トランプに敗北した際、首相は驚き、不安になったに違いない。トランプは選挙運動中、ロシア連邦とうまくやりたいと明言していた。その方が、為になるように思えると、彼は言っていた。それはそうだろうが、彼のこの姿勢は、オバマ・ネオリベラル連中のみならず、彼自身の共和党内のネオコンを怒らせた。トルドー・ジュニアは、アメリカの陰の政府が、トランプがアメリカ-ロシア関係を良くするのを許さないだろうと計算したのだろうか? さほどうまくない賭事師でさえ、そういう賭けならできるだろう。だから、フリーランドの任命は、さして影響はなく、ロシアに対するアメリカの敵意の継続と、最終的に一致するだろう。もしトランプがアメリカの政策を変えれば、アメリカの臣下として、トルドーもそれに習うだろう。フリーランドが、そうできるかどうかは疑問だが。


2015年選挙の後、トルドー・ジュニアは、ネオリベラルのバラク・オバマと会うべく、ワシントンに駆けつけた。

キエフでのクーデター後、フリーランドは、いわゆるマイダン蜂起参加者、“民主主義の擁護のためなら、戦い、拷問され、死さえ辞さない”という大絶賛を突如始めた。カナダが、アメリカ政府の命令で経済制裁を課した際、モスクワは、フリーランドを、ペルソナ・ノン・グラータだと宣言して反撃した。カナダの新外務大臣はロシア連邦に足を踏み入れることができないのだ。ロシア人は現実主義者で、彼らに話かけるほとんど誰に対しても答える。ところが、フリーランドは、いささか行き過ぎかも知れないが、不思議ではない。彼女は、ロシアとプーチン大統領に関する憎悪に満ちた偽りの記事の数々を残している。2014年11月のそうした記事の一つで、彼女は「イスラム国」と同じ文章に、プーチンを置いた。これは連座で、決して、デリカシーがあるとは言えないが、フリーランドは、ロシアの話となると、デリカシーなど全く気にしないのだ。“プーチンのクレムリンは、ロシア人がピノチェト風独裁的政治支配と呼ぶものと、市場改革とを結びつけたものを目指しているように見えた… ところが今やロシアは、独裁的で、一層専制的な収奪政治で、しかも戦争しか頭にないものへと退化した[強調は筆者による]”。フリーランドの記事題名は“プーチンの脆弱な鉄のカーテン”だ。彼女のイメージは、1945年冷戦後のものだ。彼女が言いたいことは、プーチンの“鉄のカーテン”は崩壊しようとしているということだ。“もし疑われるのであれば、プーチンはそうではないことに留意願いたい。彼の攻勢は、彼の政権の脆弱さへの認識から出ている… [それが理由だ]彼が新たな鉄のカーテンを構築しようとしている…”。プーチンがするあらゆることは、彼の個人的権力を維持するためのものだ。それは、彼がロシア国家の国益と思うものには決して役立たない。

フリーランドによれば、プーチンは金銭ずくと自暴自棄から、民主主義や出版の自由を追放するに至った。実際は、選挙は正当なもので、ロシアの印刷媒体も、放送局も、欧米のMSM、つまり主流マスコミより遙かに大きな意見の多様性を認めている。私のロシア人同僚、ドミトリー・バビッチの言葉を引用すれば“プーチン政権は[いわゆる]リベラルなメディアが、その全くの愚劣さと偏見をさらすのを邪魔していない”。

フリーランドの悪意ある誇張は、ウェブ中に転移している。彼女は自らを“ウクライナ民主主義者”と見なしている。カナダで、そもそもカナダ人ではない外務大臣で、我々は一体何をしようとしているのだろう? ウクライナ“民主主義者”フリーランドは、一体どのような権益、一体どのような目的に仕えようとしているのだろう? トルドー・ジュニアは、一体、彼の閣僚の扇動的な記事をどれか読んだことがあるのだろうか?

他にもいくつか例がある。これは2011年のものだ。ロシア連邦が新オスマン帝国で、“ヨーロッパの病人”であるがごとく、プーチンは“ロシア’のサルタン”だ。この比喩的表現のほとばしりは、ドミトリー・メドベージェフが、プーチンが第三期目に出馬できるよう、大統領の座を降りるつもりだと発表した後に起きた。ロシアは、その意味が何であれ“サルタン風、つまりネオ世襲政権”に変身した。“ロシアのサルタン支配への移行は、世界の他の国々… 世界の列強諸国-ロシアが何としてもそこに所属したがっている集団と歩調が合っていない-クレムリンの支配者は‘朕は国家なり’と言いさえすれば良い。中国は確かに独裁主義だが、それはまさにプーチンが構築しそこねた一党国家なのだ。”

一体何という疑似科学的たわごと! キエフで、アメリカと、EUが支援したクーデターが成功した後、フリーランドはあらゆる節度を放棄したのだ。フリーランドによれば、民主的に選ばれた大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチを打倒することで、ウクライナは彼らの民主的権利を行使したのだ。数カ月後に予定されていた選挙を、連中は待ちきれなかったのだろうと私は思う。当時の我慢できなかった民主主義者は、いささか興奮し、敵対する人々を殺害し、偽旗作戦によるキエフ街頭の人々への銃撃を仕組み、それをヤヌコーヴィチのせいにした。政府打倒作戦は、長期にわたり、50億ドルの資金で支援されたと、当時のアメリカ国務次官補ビクトリア・ヌーランドは自慢した。ヌーランドは、キエフで、暴徒連中、あるいは、あえてこう言うべきだろうか、フリーランドの“民主主義者”に、サンドイッチとビスケットを配った人物の一人だったのを覚えておられるかもしれない。


マイダン支持者の一部は、連中は、彼らに反対するあらゆる人々を脅迫するため、1930年代のナチス・ドイツのものを思わせる松明行進を演じた。

暴徒連中が、ファシストのように見え、それらしく行動したことに気がついている人々もいる。“過激民族主義者”というのが、彼らを意味する欧米警察用語だ。こうした集団の中には、武装集団の右派セクターやネオ-ファシストのスヴォボダ党がある。彼らはファシストではないと、フリーランドは主張する。しかし連中は服装や、民兵制服、入れ墨に、ナチスのかぎ十字やSS記章をつけている。連中は、彼らに反対するあらゆる人々を脅迫するため、1930年代のナチス・ドイツのものを思わせる松明行進を演じた。連中は、オデッサ、マリウポリ、ドネツク地域や他の場所で、あえて彼らに立ち上がった人々を大虐殺した。Apply duck rule: もしファシストのような歩き方をし、ファシストのように語り、ファシストのように振る舞えば、それはおそらくファシストだ。“ごくわずかの腐ったリンゴ”に過ぎないと、ワシントンではいわれている。ナチス協力者で、いわゆるウクライナ民族主義者組織やウクライナ蜂起軍(OUN/UPA)、第二次世界大戦中、ドイツ国防軍やSSとともに戦ったステパーン・バンデーラが国民のアイドルに変身させられた。


現在のウクライナでは、ナチス協力者が国民のアイドルに変身している。

フリーランドの反ロシア論議については、いくらでも続けることが可能だ。クリミアと東ウクライナのロシア語話者住民が、キエフのファシスト民兵に対して、自らを守るために武器をとって立ち上がると、フリーランドは、それをロシア“侵略”と呼んだ。ウクライナ国内の、キエフにおけるクーデターに抵抗するあらゆる行動は、過去も、今も違法だ。クリミア住民の大多数がロシアへの再編入に投票したにもかかわらず、クリミアでの住民投票は違法だ。ウクライナ内戦を解決することを狙ったミンスク合意にフリーランドは気がつかなかったようだ。キエフ軍事政権が、それを一日たりとも尊重しなかったためなのは確実だ。ドンバスの一般住民はキエフの武装暴漢による容赦のない日々の爆撃の標的にされている。

フリーランドのロシア嫌いの反プーチン暴言は、彼女が誇らしげに認めている通り“往々にして、クレムリンを不快にさせた長い紙の軌跡”を残している。彼女は母側の祖父母はスターリン主義者による迫害の犠牲者だと言っている。実際は、彼らは信念の固いナチス協力者だったようだ。フリーランドは、首尾一貫でないにせよ、取るにたらない人物だ。彼女は、祖父母というネオナチの精神的子孫を支持している。彼女は自らを、何よりも“ウクライナ系カナダ人活動家”と称している。彼女は、キエフ軍事政権の狙いを、オタワで追求するつもりなのだろうか? どうもそのようだ。彼女自身の言葉を信じれば、彼女は、ロシア連邦とその大統領と戦うつもりのだ。“ほぼ十五年間、ジグザグした後、プーチンのロシアは進路を選んだ。現在ロシアは、拡張主義の野望を持った、自らは国際条約と規範によって拘束されないと考えている独裁国家だ。国内で権力を確保すべく、プーチンは、限界を外国で試すことに決めたのだ。ウクライナ国内であれ、他の場所であれ、いつの日か、我々は彼を止めなければならない”。フリーランドは、プーチンを一体どのように“止めるよう”提案するのだろう? その仕事をすることになるこの“我々”とは一体誰なのだろう?

“ナンセンス・イン; ナンセンス・アウト”(馬鹿げた入力をすれば、馬鹿げた出力になる)という古いコンピュータの格言を想起願いたい。ロシアとプーチンに対する見方は、ウクライナの超“民族主義”プリズムで歪められている。ロシアとプーチンに関するフリーランドの偽りの歪曲と勘違いに基づくことになれば、カナダ-ロシア関係は歴史的最悪に向かうことになる。カナダのためでない狙いを持った、この種の外国系カナダ人にカナダ外交政策を運営して欲しいと我々は望んでいるのだろうか?“いつの日か、我々は彼を止めなければならない”とフリーランドはプーチンについて書いている。これは一体何を意味しているのだろう? これは脅威で… 大げさで、危険なたわごとのように聞こえる。この類の煽動的な言辞を、我々はカナダ人として、わが国の外務大臣に望んでいるのだろうか? 前回選挙で自由党に投票したカナダ人として、私はあえて、そうでないことを望む。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/01/23/chrystia-freeland-kiev-minister-foreign-affairs-ottawa.html

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彼女の先祖は、ウクライナ・ファシストという記事がある。

Chrystia Freeland’s Family Record for Nazi War Profiteering, and Murder of the Cracow Jews January 19th, 2017

ファシストの末裔、宗主国の手先にふさわしいもののようだ。アジアの先兵、北米の先兵。

2017年1月27日 (金)

ロシアとアメリカ合州国との闘いに備えるグローバル主義者/ネオコン

Wayne MADSEN
2017年1月24日
Strategic Culture Foundation

ネオコンと連中のグローバル主義者イデオローグは実に不屈だ。“トランプ絶対反対”運動に署名したネオコン共和党連中が、彼の政権のいかなる地位につくことも阻止するというドナルド・トランプ移行チームの決定により、グローバル主義者とネオコン連中は、活動のために、他の場所を探すこととなった。

ロシアと、アメリカ大統領ドナルド・トランプの両方と戦うべく、ネオコンとグローバル主義者は体勢を立て直した。国務省の座から、頭目ネオコンのビクトリア・ヌーランドが、アメリカ国連大使の座から、サマンサ・パワーが、そして国家安全保障会議の座から、スーザン・ライスが去った後、汎大西洋主義見解を共有するネオコンとグローバル主義支配層は、連中の猿芝居とプロパガンダ戦争を仕掛けるのに理想的な場所として、カナダに落ち着いた。

カナダのジャスティン・トルドー首相は、ヌーランド、パワーと、ライスのイデオロギー的分身を世界舞台に登場させるべく、ステファン・ディオン外務大臣を首にし、クリスティア・フリーランドを国際貿易大臣にした。今後の対トランプ政権作戦のために、寄せ集めることが可能な、あらゆる反トランプ不安定化活動を、オタワが受け入れようとする中、ロシアと関わろうとしたディオンの政策が、究極的に職を失わせることとなった。

ウクライナ系のフリーランドは、昨年、欧州連合との自由貿易協定を成立させた後、グローバル主義者のお気に入りとなった。業を煮やしたフリーランドは、ベルギーのワロン地域政府による協定への抵抗に対し、強く圧力をかけた。ワロン政府が、カナダEU包括的経済貿易協定(CETA)に対する危惧を止めたと発表し、ブリュッセルによる最終的受け入れ前に、欧州裁判所による協定の見直しを必要としていたワロン住民との協定を、ベルギー中央政府が反故にした後だったのに。

フリーランドは、キエフのネオ-ファシスト政府とのカナダ-ウクライナ自由貿易協定調印も監督した。カナダ自由党の政策である、大企業支配とグローバル化に深く染まったフリーランドは、ワロンであれ、クリミアであれ、ケベックであれ、地域政府に自決の権利は無いという考え方だ。この習性が、大企業支配グローバル主義イデオロギーの根底にあるのだ。フリーランドのお仲間であるケベックのカナダ自由党が、ケベック主権運動を骨抜きにした。とは言え、もしフランス国民戦線大統領候補マリーヌ・ルペンが今年の選挙で勝てば、フランスは、シャルル・ド・ゴール大統領が、1967年にモントリオールで、有名な“自由ケベック万歳!”演説でしたように、ケベック独立運動に新たな活気を与えることが可能だ。

フリーランドを外務大臣に、ソマリア生まれのアハメッド・フッセンを、移民・難民・市民権大臣に任命して、トルドーは、グローバル化と移民への国境開放という双子の問題で、トランプに対し、越えてはならない一線を引いたのだ。オタワは間もなく反トランプ作戦の巣となり、それに億万長者の世界的トラブルメーカー、ジョージ・ソロスが関与するのはほぼ確実だ。

パワーと同様、フリーランドは、グローバル新世界秩序の宣伝担当となるために、ジャーナリストとしての資格を売り渡した元ジャーナリストだ。彼女は、ローズ奨学生で、ハーバード卒業生で、ブルッキングス研究所出身で、ワシントン、ニューヨークとモスクワで、フィナンシャル・タイムズ特派員を務めた。

ウクライナとクリミアを巡る対ロシア経済制裁支持を含むフリーランドの反ロシア姿勢のおかげで、彼女はロシア政府からビザ給付を禁じられた。FTモスクワ特派員としての末期には、フリーランドは、プーチン大統領新政権に対する主要批判者となり、ロシアに独裁制を産み出したと批判した。フリーランドのロシア嫌いは、FTのモスクワ支局で働く前、キエフで記者をしていた間に磨きをかけられた。実際、ロシアに対するフリーランドの偏見が、常に彼女の報道にみられた。フリーランドの親友はカナダ政党の壁を越えており、カナダ自由党のシオニスト監督者、アーウィン・コットラー、ウクライナ系カナダ人評議会議長のポール・グロッド、保守党の外交問題広報官ピーター・ケントがいる。

外務大臣として最初の発言の一つで、フリーランドは、カナダの対ロシア経済制裁は解除しないと誓った。2017年1月10日、フリーランドは、カナダは、登場しつつある世界的な“保護貿易主義と外国人嫌い”に対して闘う先兵になると誓った。ワシントンのトランプ、マリーヌ・ルペン、ハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相と、イギリス独立党政治家ナイジェル・ファラージに対する明らかな警告だった。2016年12月、カナダは、国際連合難民高等弁務官事務所と、中東、北アフリカと南アジアからの難民の、欧米先進国への移動を拡大しようとしているソロスのオープン・ソサエティー財団との会談を主催した。ロシア嫌いのフリーランドとソロスが、ロシアとトランプの両方に対する、いくつかの戦線で協力していることに疑いの余地はない。

トルドー政府が、ロシア嫌いを、カナダの外交担当者にしたので、ヨーロッパで文句ばかり言って何の対案も出せない小国諸国は恍惚状態だ。フリーランドは、ロシアに関する方針を変えるようトランプ政権に影響を与えるという彼女の狙いを公言している。ワシントンには“お仲間の広範なネットワーク”を持っていると大言壮語し、連邦議会、国務省やホワイト・ハウスという“権力の回廊”で働いた経験があると彼女は主張している。駐オタワ・ウクライナ大使アンドリー・シェフチェンコは、フリーランドが、ロシアに対する政治的、経済的圧力を継続するようトランプ政権を“教育する”ことを願っている。駐オタワ・ラトビア大使Karlis Eihenbaumsは、オタワは、より親密なアメリカ-ロシア関係を頓挫させるための、ワシントンにおけるNATO“影響作戦”キャンペーンの事実上の打ち上げ拠点だと見ている。

フリーランドは、最近のスイスにおけるダボス経済サミットで、ガーンジーに本拠を置く彼の会社ヘリテージ・ファイナンシャル・マネージメントが関与した、ロシアでの壮大な詐欺計画の中心人物、アメリカ人金融業者ウィリアム・ブラウダーと会って、トランプとプーチンに対する彼女の意図を示した。かつてアメリカ共産党書記長だったアール・ブラウダーの孫ブラウダーは、お仲間の詐欺師ミハイル・ホドルコフスキー同様、ロシア政府とプーチン大統領に対する激烈な批判者だ。

北米自由貿易協定(NAFTA)を破棄しようというトランプのいかなる取り組みに対する、ネオコンとグローバル主義者の非難を、オタワで、フリーランドが先導するのだ。カナダが参加していて、トランプが破棄すると誓約した環太平洋連携協定(TPP)を、彼女が救済しようとするのはほぼ確実だ。フリーランドは、ノルウェー、デンマークやドイツのような反ロシアNATO加盟国や、NATO寄りのスウェーデンやフィンランドに向けて、カナダの北極海を軍事駐留に開放する可能性が高い。カナダ北極海における、アメリカ軍隊無しでのNATOプレゼンスの強化は、地域に軍隊を配備させることになるのみならず、気候変動のおかげで益々航行可能になりつつある出現しつつある北極海航路を巡るカナダによる支配について、ロシアに対して警告を送ることでもある。

オタワが反トランプと反ロシア活動の中心となるにつれ、カナダとアメリカ合州国の関係が冷え込む世界となる可能性がある。もしトランプが、カナダを反トランプ作戦の源と見なし始めれば、メキシコ国境だけが北アメリカ政治の火種でなくなるかも知れない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/01/24/globalists-neocons-prepare-battle-russia-and-united-states.html
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この名前、昔どこかで聞いたことがあるように思ったが、いくらネット・検索してもわからない。ふと思いついて、英語氏名で、検索して、やっとわかった。大昔に購入したまま行方不明になっている大部の本『世紀の売却―第二のロシア革命の内幕』の著者だった。
よく見ると、著者名、クライスティア・フリーランド。
巨大ネット書店では、クリスティア・フリーランドで検索しても『グローバル・スーパーリッチ: 超格差の時代』しか出てこない。この記事を読んで、行方不明の本を捜すのはやめることにした。

書店を覗いたところ『TPPの真実』が置いてあったのに驚いた。国会で話題になったあの本。投資家対国家の紛争解決、ISDS条項についての見出しを探してみたが、例をあげて、わずか数行。必要だと理解したというような記述しかなかったので購入はやめにした。

TPP妄想のタワゴトで無駄な時間を使うのはやめて、今日の日刊IWJガイドにある講演を拝聴しようと思う。大本営広報部が決して報じない重要な事実。

トランプ政権はさらなる規制緩和を日本に要求してくる!安倍政権によるTPP強行採決は「さらなる国益を差し出す」服従の意思表明!? ~鈴木宣弘東大大学院教授がトランプの正体を見抜く!

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

2013年10月22日 (火)

カナダ先住民の抵抗: '水圧破砕とは何か?'

Eric Walberg
2013年10月21日
EricWalberg.com

今週の反水圧破砕抗議行動は、カナダ・ファースト・ネーションを、カナダの政治生活の最前面に押し出し、絶滅寸前のカナダ政治情勢に生気を吹き込んだ。夜のニュースを見ていたカナダ国民は、燃えあがるパトカーや、馬上から催涙弾を撃ち、テーザー銃を振り回す警官100人機動隊の光景に衝撃を受けた。

ニューブランズウィック州レクストンに近い先住民の土地におけるシェール・ガス採掘反対デモ行動は何ヶ月もかけて盛り上がったもので、ミクマク・エルジーボクトク族による障害物を取り壊すべく、カナダ連邦警察が近づいた際、対立が暴力的となったのも無理はなく、抗議行動参加者達が石やビンやペンキを投げ始め、酋長アレン・ソックが逮捕されると、6台のパトカーに放火した。木曜日、裁判所差し止め命令への違反と、治安を乱す行為のかどで、少なくとも40人が逮捕された。

水圧破砕というのは、水に砂と化学薬品を混ぜ合わせ、掘削した穴に高圧で注入し、小さな割れ目を作り、天然ガスと石油を採掘するガス採掘法の一つだ。その過程で、地下水を汚染し、地下水は有毒化学物質と、危険なほど高レベルの放射能を含み、悪臭をも放つようになる。現地のミクマク族は、アメリカの水圧破砕業者サウスウエスト・エナジー(SWN)のカナダ子会社が、部族の土地で違法に操業していると主張しており、9月28日に、活動家達はレクストンとサンテ・アン・デ・ケント間の道路封鎖を開始した。SWN社は権力と金力を使って、抗議行動参加者を強制退去させる差し止め命令を手に入れた。

さしものSWNの圧倒的な力も、動かしようのない障害にぶつかった。10月12日の“コロンブス記念日”、“先住民に対する虐殺と圧政を記念する521周年目の日”の演説で、ミクマク族戦士会活動家スザンヌ・パトレスが、10月18日を、差し止め命令への抗議の日とすると宣言し、国中の他の先住民団体に、連帯して横断幕を掲げるよう呼びかけた。コロンブス記念日を“条約の日”と改名し、酋長ソックは、彼のコミュニティーは、(ニューブランズウィック州)シグニグトグ地区のクラウン・ランズの占拠されていない全ての土地を開墾する用意があるという部族評議会決議を提示し、“ハーパー首相とカナダ政府は、我々の土地と水の環境保護に関して手を引いた”と述べ、酋長ソックは、彼によるの立ち退き通知を出し、石油とガス会社に先住民の土地から出て行くよう警告した。

カナダ連邦警察は、木曜日“警官以外の誰か”が、少なくとも一発発射したと主張し、過去の警察と先住民対立のエスカレーションを思い起こさせた。1990年、先住民の土地でのゴルフ場建設に反対して、モホーク族がケベック州オカ村の橋を封鎖した。この対立では武力抵抗もあり、ケベックの警官が一名死亡する結果となり、国家的な危機となった。進歩保守党のブライアン・マルルーニー首相は、2,500人のカナダ軍兵士動員を命じた。オカ・モホーク族の勇気が、カナダ全土でのファースト・ネーションの抗議行動を鼓舞し、市当局(そもそも決して彼等のものではなかった土地だが)から、政府が土地を‘買い戻す’ことを強いて、将来のあらゆる開発を防いだ。

もう一つの今や伝説的な対立は、カナダ軍射撃場として使用する為、オジブウェー族の聖なる墓地を1942年に没収したこと巡る、1995年オンタリオ州イパワシ地区公園でのものだ。先住民達は、1993年以来、先祖への冒とくを止めさせる為、射撃場で野営しており、1995年春、何の対応もなければ、公園を占拠すると警告した。保守派指導者の一人、マイク・ハリス・オンタリオ州知事は何もせず、9月第一月曜、労働の日に、観光客が出てゆき、先住民が入り込むと、ハリス知事は、警察狙撃チームに“いまいましいインディアンどもを、俺の公園から追い出せ”と命じた。そこで銃撃が行われ、指導者の一人ダドリー・ジョージが死亡した(狙撃手は執行猶予つき懲役二年)。オカ村と同様、そしてニューブランズウィック州でも必ずやそうなるだろう形で、2009年、奪い取られてから65年後、最終的に土地は政府から返却された。

最近の大企業による狂気の実績である水圧破砕は、ひたすら益々大量のエネルギーを燃やす為だけに、何世代も続けて、地下水を汚染し、野生生物を絶滅させ、広大な土地を住めなくし、地球温暖化を加速する。野党指導者達は、ミクマク族の抗議バリケードに参加せず、カナダ国民は、先住民達が暴力的に‘法律’違反をしているかのような印象を持ったままになっている。しかし、一体誰の‘法律’だろう?

スティーヴン・ハーパーが保守党党首として、2006年に権力の座について以来、彼はカナダ国民が大切にしてきたあらゆる法律を、自由党や新民主党からの有効な反対も無しに廃止し続けてきた。彼の実績には、京都議定書からの脱退、二度の議会閉会、言論の自由の抑圧、選挙違反 (自動電話装置“ロボコール”による)等がある。

彼の政権は、カナダのファースト・ネーションとの一触即発状態の条約紛争を、決して解決しようとしないことで有名だ。それどころか、2008年、彼は、カナダ同様、先住パレスチナ人との条約義務に違反している国イスラエルとの‘条約’、治安協力“提携”に署名した。保守党のC-38とC-45法案は、政府の条約義務を、市場原理で置き換える、ファースト・ネーションに対する義務の終わりを告げる大胆な企てだ。

サスカチュワン先住民の女性達が、昨年11月、抗議の為、ハンガー・ストライキを開始し、12月オタワのパーラメント・ヒル近くでの、オンタリオ・アタワピスカト族の酋長テレサ・スペンスのハンガー・ストライキは全国から注目を浴びた。彼女達の活動がきっかけとなり、カナダの全先住民組織の運動Idle No Moreは、あらゆるカナダ人の支持を得るようになった。

パトカーが燃やされた、この最新の対立で、酋長ソックは釈放され、ニューブランズウィック州のデイヴィッド・アルワード首相と、元気よく3時間会談した。ソックは、雰囲気を和らげ、反省する為、30日の一時停止を呼びかけた。11号道路封鎖は続き、カナダ全土の先住民活動家が連帯して、ミクマク族に加わった。その間、ハリファックス、モントリオール、オタワやサンダー・ベイを含む、カナダ中の都市、更には、ニューヨークや、ワシントンDCのカナダ大使館で抗議行動が沸き起こった。

ニューブランズウィック州先住民の規律正しい行動を、企業国家カナダに吞み込まれることを先住民達が頑なに拒否する、カナダ全土の先住民コミュニティーによる何十もの他の活動が見倣っている。もしそれが実現すれば水圧破砕より更に恐ろしいカナダ最大の温室効果ガス源、アルバータ・タールサンドは、ほぼ間違いなく、史上最も環境破壊的な事業だ。そして毒性の泥水を、北アメリカ全土、そして更に世界の幸福な消費者に送り届ける為に必要なパイプラインの建設。全てがハーパー政権によって熱心に進められている。

タールサンド反対デモ行動は、まさにこの瞬間にも、カナダとアメリカ全土で先住民を先頭にして続いている。サーニアとモントリオール間の、18のファースト・ネーション・コミュニティーを横断するパイプラインを止めさせる為の“9号ラインは不要だ!”キャンペーンは、10月19日、抗議行動参加者達の主張を証明するかのように、原油と液化ガスを輸送する13輌の貨車が爆発し、有毒物質を漏出し、アルバータ州政府が非常事態を宣言し、住民を避難させる中、トロントのカナダ国家エネルギー委員会で抗議行動をした。

ソーギーン半島海岸のオジブウェー族ファースト・ネーションの酋長ランドール・カーギーは、オンタリオ州電力公社の世界生物圏保護区に登録されている地域、ブルース半島を、放射性廃棄物捨て場に変えるという計画承認の強行採決を拒否している。 ソーギーン・ファースト・ネーションの酋長が、合同審査委員会でこう語った。“これから生まれる将来世代の人々は、我々がまだ持っているこうした土地や水との関係を、ずっと維持し続けられるようにするため、先祖達が一体何をしたのかを知りたがる違いない。”

北部オンタリオの先住民達は、彼等の脆弱な亜北極の領土を、ジェームズ湾の‘リング・オブ・ファイアー’クロム鉄鉱採掘や製錬プロジェクト用に明け渡すようにという元自由党と新民主党NDP指導者ボブ・レイの‘助言’と、ハーパーの圧力とを受けている。ミクマク族が彼等の土地での水圧破砕を拒否しているのをボブ・レイは一体どう思っているのだろう?タールサンドについてはどうなのだろう?ブルース・カウンティの放射性廃棄物捨て場についてはどうだろう? レイは、部族の友人達を、脆弱な亜北極の土地の権利を数億ドルで譲渡する様、説得するのだろうか?

水圧破砕が破滅をもたらすという証拠は豊富にある。デューク大学の研究によれば、西ペンシルバニアの川水のラジウム・レベルは、ガス処理工場の通常の下流より200倍高い。毒性のあるタールサンド計画のおかげで、ヨーロッパは、カナダ石油をボイコットするといって脅した。放射性廃棄物は、何万年も放射能を‘出し’続けるのだ。

カナダ史上初めて、先住民の視点からすれば、占領、不法占有と、狂的経済開発の歴史上初めて、ニューブランズウィック州のミクマク族や、カナダ全土のIdle No Moreの仲間達が“大企業が我々の土地を破壊するのと引き換えに、一体どれだけ金を貰えるか?”だけでなく、“否!”という選択肢を主張したのだ。私のカレンダーでは、コロンブス記念日は“条約の日”に変わったが、いつの日か公式のカナダ祭日として祝賀されるようになって欲しいものだ。

記事原文のurl:ericwalberg.com/index.php?option=com_content&view=article&id=505:canadian-natives-resist-what-the-frack&catid=39:europe-canada-and-us-&Itemid=92

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上記画像は神州の泉様より。

大本営広報、急速に崩壊しつつある属国の記録のようで読む気力がおきない。もちろん電気白痴製造装置も。毎日、ぞっとする話題ばかり。

暴政継続を可能にする方法、言論弾圧以外ありえない。それが秘密保護法、そして壊憲。

元首相の脱原発やら、新党運動やらを大本営広報部が報じるのは、TPPやFTA、秘密法案、壊憲の話題隠蔽、あるいはシェール・ガス利権がらみかも知れないと疑ってしまう。

小出裕章助教や、IWJが脱原発を主張しても、まったく取り上げない大本営広報部がとりあげるからには、それなりの、よからぬ裏があるだろう。

国会討論、共産党笠井議員のまともな質問に、二人で、のらりくらり無内容回答。馬鹿げた対応がゆるされる異常な国会・国家。

カナダ先住民のこの運動については、『私の闇の奥』の記事を是非お読み願いたい。下手な訳文と違って読みやすく、この記事で論じられている話題の意味が良くわかる。

重要な真実、数行つぶやいても通じないだろうと思う。

Idle No More (7)にある、『ハーパー首相、カナダ人を代表して、インディアン寄宿学校制度に対する全面的謝罪を表明』を読むと、『英語教育、迫り来る破綻』の主張を連想し、恐怖を覚える。

社員全員の英語による会話を推進する馬鹿げた発想をする異常な社長のように楽天的にはなれない。

大学教育も大学院教育も日本語でできる水準に達した教育制度が、100年たって、英語による教育にもどされる、実に不思議な歴史の逆転。
「日本人が英語が得意でないのは、植民地でないから」なのに
「日本人が英語が得意なのは、植民地だから」に逆転する愚行。

明治初期の大学では、お雇い教師が全ての科目を外国語(英語)で教えていた。夏目漱石は、それを「一種の屈辱」といっていた。

吾々の学問をした時代は、総ての普通学は皆英語で遣らせられ、地理、歴史、数学、動植物、その他如何なる学科も皆外国語の教科書で学んだ(中略)従つて、単に英語を何時間習はると云ふよりも、英語で総ての学問を習ふと云つた方が事実に近い位であつた。即ち英語の時間以外に、大きな意味に於ての英語の時間が非常に沢山あつたから、読み、書き、話す力が比較的に自然と出来ねばならぬ訳である。

「日本」という頭を持って、独立した国家という点から考えると、こうした教育は一種の屈辱で、ちょうど英国の属国インドといったような感じが起る。日本のnationalityは誰が見ても大切である。英語の知識位と交換の出来る筈のものではない。したがって国家生存の基礎が堅固なるにつれて、こうした教育は自然勢いを失うべきが至当で、また事実 としても次第にその地歩を奪われたのだ。あらゆる学問を英語の教科書でやるのは、日本では学問した人がないからやむを得なかった。学問は普遍的なものだから、日本に学者さえあれば、必ずしも外国製の書物を用いないでも、日本人の頭と日本の言語で教えられぬという筈はない。

ファースト・ネーションの活動については、ブログ「修行中」に多数翻訳記事がある。

IWJカンパのお願い

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

2013年3月10日 (日)

NAFTAを再交渉し拡張する為にTPPを利用

2012年6月25日、月曜日

Dana Gabriel

既にアジア太平洋地域における通商と経済的な繋がりを深化させる交渉に参加している他の国々と共に、カナダとメキシコも加わる様、アメリカから招かれた。このような交渉は、規模においても、範囲においても、NAFTAをしのぐものだ。秘密主義的性格を批判されてきた、アメリカが率いる交渉は、加盟諸国との既存の通商協定の様々な点を更新するのに利用されかねない。これは、公式に再開すること無しに、裏口からNAFTA再交渉を開始する絶好の機会となろう。

2011年11月に参加通商交渉への関心を表明した後、NAFTA加盟諸国は、アメリカが後押しし、オーストリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポールとベトナムも加わっている環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加するよう招かれた。アメリカ通商代表ロン・カークは、TPP集団へのメキシコカナダ両国の参加を歓迎した。彼はこう述べた。“メキシコは、アメリカ合州国に対し、北米自由貿易協定(NAFTA)では対象ではない課題も含む高度な水準の協定を締結する用意があることを保証した”。彼は更につけ加えた。“カナダをTPP交渉参加するよう招くことは、アメリカ合州国にとって、この既にダイナミックな通商関係を生かす、またとない機会だ。TPPによって、最大の貿易相手国との関係を21世紀へと移行するのだ”。アメリカとカナダの共同声明はこう認めている。“TPPは、NAFTAへの参加に積み上げて、より高い水準の協定を締結する好機だ。”

NAFTAや、同じ欠陥のある定型書式に則った他の通商交渉に強く反対し続けている団体、カウンシル・オブ・カナディアンズは、カナダのTPP加盟に強く反対している。この団体の全国議長モード・バーロウは、これは“全て正規の議会の手順を経ること無しに、医薬品政策、著作権政策、環境や保健法規の変更をカナダに強いかねない”と警告している。この団体は“TPP交渉は、アメリカがTPP加盟諸国に対して相当強い要求をしている、多国籍薬品企業が利益を増やせるようにする為、極めて重要な薬の入手を損なってしまう知的財産権を含め、多数の分野で、前もって譲歩することになりかねない”と警告している。“非輸出部門の農民に公正な賃金と安定価格を保証するサプライチェーン・マネジメントは、カナダが交渉の場で犠牲にすることができない程貴重なものだ”と彼等は強調している。それは国産品購入プログラムとしても、カナダの食料安全保障と食の主権としても重要だと指摘する人々もいる。カウンシル・オブ・カナディアンズは“TPPというのは概して、NAFTAの再交渉だが、アメリカのオバマ大統領が決めた条件での交渉なのだ”と主張している。

カナダ大企業を代理して対政府ロビー活動する団体カナダ経営者評議会CCCEが、カナダがTPP交渉に参加するよう招かれたという発表を歓迎したのは驚くべきことではない。会頭兼CEOのジョン・マンリーはこう述べている。“TPPに加入することで、連邦政府は、アジア太平洋地域で、カナダの長期的な戦略的利益の確保に向かって、歴史的跳躍をした。”全米商工会議所も、カナダとメキシコのTPP加盟を称賛した。全米商工会議所会頭兼CEOのトーマス・ドナヒューはこう主張している。“共にTPP交渉をするというのは、北米にとって素晴らしい戦略的決断だ” 1月、アメリカ評議会COAは“潜在的に極めて重要なものとなる可能性がある太平洋地域の国々との通商協定に、我々のNAFTAパートナー無しに入ることは、アメリカ合衆国にとってほとんど意味がない”と述べた。彼等はTPPを“北米内の我々の二国間、三国間通商関係を、21世紀の自由貿易協定の高い水準のものに更新するのを支援する有望な手段”と見なしている。

TPP交渉への招待は、NAFTA 2.0へ至る道か?」と題する論文中で、カナダの主要な国際通商戦略専門家の一人ピーター・クラークはこう結論している。“上首尾のTPPというものは、実質的に、そうとは見せずにNAFTAを再開し、実際再開されてしまうようにするものだ” 彼は更にこう述べている。“TPPがカナダとメキシコを招待することへの強力な支持者であるNAFTA加盟の三カ国全てのを財界首脳達は、ほぼ20年たって、NAFTAの近代化が必要だということ理解したのだ。原産地規則、サプライチェーン・マネジメントや生産統合等で。”クラークはこう強調した。“カナダ国民は明確に理解しておく必要がある。TPPというのは、NAFTA 2.0交渉であり、加米通商関係に重大な影響を及ぼす可能性がある。”また両国は「ビヨンド・ザ・ボーダー(国境を越えた)」国境保障構想と、NAFTA以来、米加協力上で最も重要な一歩前進と言われている国際競争力強化アクションプランを実施している。ハドソン研究所のクリストファー・サンズは“TPP交渉計画は、カナダとアメリカ合州国が追求している二国間目標と同じものであると同時に、更に野心的な多国間のものである”と見ている。

5月にTPPの第12回目の交渉が行われ、次回交渉は、カリフォルニア州、サンディエゴで、7月2日-10日に開催される予定だ。これまでのところ、透明性は実に欠如しているが、明らかなことは、TPPが他の通商協定の先を狙っていることだ。パブリック・シチズンによって漏洩された文章によれば、NAFTAにあった大企業に更なる権力を与え、加盟諸国の主権を一層脅かす投資家の特権を、更に拡張するようになっている。一方アメリカは、増大しつつある中国の影響力に対抗する手段として、TPP交渉の陣頭指揮状態にある。他の国々にも加入する門戸は解放されており、それが、この協定が、アジア太平洋での、より大きな自由貿易圏へのの足掛かり、国際的な大企業によるグローバル化策の重要な一環と見なされている理由だ。

NAFTAや現在のTPP等の通商協定は、多国籍企業の新たな一連の権利を、こっそりと通し、国家を条約の蜘蛛の巣の中に閉じ込め、各国の法律を更にやっつけるのに利用されているのだ。こうした協定、大抵は繁栄の約束を果たし損ねがちで、経済的奴隷状態への道を加速するのに役立つに過ぎない。グローバリゼーションとは自給自足と主権を犠牲にした外国への従属を意味し、それは確実に世界政府への道筋だ。

Dana Gabrielによる関連記事(全て英語)
Canada and Mexico to Join U.S. in NAFTA of the Pacific
Building Blocks Towards an Asia-Pacific Union
NAFTA Partners Take Steps to Boost Trilateral Relationship
U.S. Economic、Political and Military Expansion in Asia-Pacific

Dana Gabrielは活動家、独立研究者。貿易、グローバリゼーション、主権、安全保障等について書いている。連絡先: beyourownleader@hotmail.com. 彼のブログはBe Your Own Leader

リンクは原文通りゆえ、リンク先は全て英語原文。

記事原文のurl:beyourownleader.blogspot.ca/2012/06/using-tpp-to-renegotiate-and-expand.html

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テレビは、もっぱら震災二周年関連番組。

NAFTAのカナダ、メキシコ、TPP参加にあたって、屈辱的密約を結ばされていたことを東京新聞が暴露した。屈辱的なNAFTAから、更に屈辱的なTPPに昇格。

NAFTA改訂と同じ効果。強大な国家の隣人は大変だろう。引っ越し不可能。遥か対岸で、ずっと属国のまま、環太平洋と訳される、太平洋横断植民地条約に入る国もある。

国会質問を見る度に、根拠なく、TPP加盟をあおる「やつらの党」に、一体誰が投票しているのだろうと不思議に思う。「宗主国にとっての非関税障壁」が取り除かれた後の殺伐たる社会にどう責任をとるつもりなのだろう。

「国家を条約の蜘蛛の巣の中に閉じ込め」という表現、大本営広報による洗脳から抜け出る為の必読書本当は憲法より大事な「日米地位協定入門」を思い出す。

様々な密約で、この属国政府、蜘蛛の巣の中に閉じ込められている様を詳細に解説してくれている。TPPの危険性についても明確に書かれている。

記事の日付は、2012年6月25日、かなり前。ここでも、あのパブリック・シチズンによる漏洩文書への言及がある。パブリック・シチズンのワラックさん、「天木直人のブログ」で最近ビデオが紹介された方。以前から、TPP問題に取り組んでおられ、何度か来日、講演もされている。

「TPPに反対する人々の運動」に、文中で触れられている漏洩文書の「パブリック・シチズンによる分析」の翻訳文章がある。

TPP投資条項に関するリーク文書を米国パブリックシチズンが分析!(その1)

以下は、これまで翻訳した記事の例。

2008年11月11日 (火)

中東戦争でのカナダの役割: カナダ...合州国

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(EIによるイラスト)

Hicham Safieddine The Electronic Intifada - 2008-11-05

中東の人たちを含めて、世界中の人びとは、10月14日のカナダ議会選挙になどほとんど注目しているまい。カナダ人自身が国境の南、ホワイト・ハウス大統領選の動向に、むしろ興味があるように見える以上、別に驚くべきことでもない。しかも、カナダの選挙では、議会の構成にはほとんど変化が起きなかったのだ。保守党は、優勢を維持し、少数派による政府を構築したが、自由党は多くの議席を失った。

とはいえ、現状維持となり、投票に至るまでの国民的論議の話題として、海外政策が事実上欠如していたということが、中東におけるカナダの地政学的役割の変容を強化している。そしてこれは今日、大いに懸念すべきことなのだ。アフガニスタンとイラク侵略の後、世界の覇権国という地位を、人の手を借りずに維持するという、アメリカ合州国の能力が部分的に弱体化していることを考えると、カナダが、これから益々積極的な役割を担う可能性があるからだ。バラク・オバマが大統領になる以上、これは一層あてはまる。カナダは、アフガニスタンに大規模な軍事駐留をしている諸国の一つだ。ジョージ・W・ブッシュの子分スティーヴン・ハーパーが率いる保守党は、反戦運動が落ち目になっている時は常に、より積極的なカナダの役割を得ようと努めてきた。ハーパーの政策は、ブッシュのような悪評がまだなく、戦争活動をイラクから、パキスタンとアフガニスタンに移行したい意志を表明している、オバマのようなアメリカ大統領の"穏健な"ビジョンと組にして売りだせば、大衆に一層受けるだろう。

事実は、中東でアメリカの拡張主義を支援する上で、カナダの現在の役割は、一部の人びとが考えているよりも、ずっと大規模で、複雑なのだ。カナダが率いる国際占領軍が、アフガニスタンのカンダハル州に配備されて、この役割は一層あからさまになった。これは平和維持行為や外交に力を注ぐという(少なくとも公式な)政策に反する、海外政策の軍事化への緩やかな移行と軌を一にしている。そして、この移行を自由党も保守党も一様に採用した。2005年、自由党は、軍事予算を、五年間で130億ドル(全てカナダの数値)増加すると約束した。2006年に、保守党が政権を獲得した。彼等は、新たな機器や兵器の購入を目指した150億ドルに加え、20年間にわたって、軍事支出を年間2パーセント増加すると発表した。180億ドルもの軍事予算によって、カナダは、NATO同盟諸国では軍事支出の上で六位となり、軍事輸出の上では、世界第六位に地位に躍り出た。

ところが、アメリカの計画を支援する上でのカナダ役割は、アフガニスタンに限られないのだ。アメリカのイラク侵略には参加しないという2003年の公式決定にもかかわらず、カナダ軍は、作戦中と、作戦終了後に、いくつか重要な役割を担っている。これには、兵站業務(糧食、重機の輸送、補給線の確保)、ヨルダンでのカナダの連邦警察によるイラク警察の訓練などが含まれ、更には軍隊で指導的な立場すらとるにいたっている(ピーター・デヴリンなどのカナダ人司令官は、トップの地位についていた)。元駐カナダ・アメリカ大使ポール・セルッチは、 侵略作戦中の2003年3月、「皮肉なことに、カナダの海軍、飛行機および兵員は ...このイラクにおける戦争で、イラクにおけるアメリカの行動を全面的に支持している46のほとんどの国より、ずっと大きな間接的支援だ ...」と指摘し、カナダによる共謀の範囲を請け合っている。

カナダ海外政策の軍事化は、軍の元大統領首席補佐官リック・ヒリエルを生み出すという、軍隊イデオロギーの衣替え現象を伴った。ヒリエルは、マスコミお馴染みの人物となり、政治的野望で汚されることのない、信頼できる権威筋として、アメリカ人司令官のデヴィッド・ペトレイアスやトミー・フランクスなどと同様な役割を担ったのだ。

アラブ・イスラエル紛争に関するカナダの立場は、決して極端ではないとは言えないものだ。カナダのイスラエルに対する支援は増大しつつある。カナダ政府は、ハマースが選ばれた後で、パレスチナ政府に対する援助を停止した最初の西側大国の一つだ。息の詰まるようなガザ封鎖が、パレスチナ国民を傷つける可能性があるにもかかわらず、自由党の有力選挙候補者の一人、ケン・ドライデンは、「 ガザに流れ込むあらゆる援助を止めよ」と呼びかけることをためらわなかった 。

レバノンに関しては、ハーパー首相は、2006年のイスラエルによるレバノン侵略を、"予定の反撃"だと呼ぶ一方で、ヒズボラの軍事・政治部門は、数年前にテロリスト・リストに加えられた組織に、参加しているとしている。

国内的に、歴代政府は、いわゆる"対テロ戦争"という点で、イスラム教系のカナダ国民に対する最小限の義務に答え損ねてきた。最近作られた法律が、ビザ申請に関する決定的な立場の上で、移民省により強い発言権を与えたが、この動きを、移民の活動家たちは、透明性を損ない、応募者に対する、民族的、人種的プロファイリングへの道を開くものだと解釈している。しかも、カナダは、アメリカと同盟している西欧諸国中で、自国民をグアンタナモから本国送還をさせそこねている、唯一の国なのだ。今年公開されたビデオは、カナダ人抑留者オマール・カドルの拷問に、カナダ外交官が連座している度合いのひどさを明らかにした。ビデオが公開されても、カドルの弁護士が期待していたほどには、大衆が騒ぐ事態にいたらなかった。この最近の事態は、カナダ政策の変化の重大さと、そのような変化に対する国民の認識と承認との間にある溝を明らかにしている。大衆の想像上では、国際的平和維持軍というカナダのイメージが、依然として支配的だ。カナダは、歴史上、ずっとそうした平和維持の役割を維持してきたというわけではない。実際、カナダは、アメリカの多くの帝国主義者的な試みにおいて、アメリカを支持してきた。1950年代の朝鮮戦争から、ハイチにおける体制転覆、そして最近ではアフガニスタンに至るまで。しかし、概してカナダのやり方は、決してアメリカほどには侵略的ではなく、カナダは国際法や多国間外交に多少の配慮を示してきた。それが今や蝕まれつつあるのだ。

こうしたこと全てから見て、カナダを穏健派勢力として扱うのは、見当違いであることがあきらかだ。カナダは、今日、きっぱり、ネオコン・アメリカ陣営に属している。だから、これこそが、中東におけるアメリカの海外政策に反対している政治家、外交官、そして活動家たちが、この流れを逆転させるための活動の上で、カナダのそうした立場の人たちに伝えるべきメッセージなのだ。そういう行動をしないようでは、非難に、いや、恐らくは、告発に値しよう。

Hicham Safieddineは、レバノン系カナダ人ジャーナリスト。本記事はレバノンのアル-アクバル紙に2008年10月23日木曜日に掲載された記事を編集翻訳したものである。

記事原文のurl:electronicintifada.net/v2/article9932.shtml

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前空幕長の断片的なニュースが商業マスコミでたれながされている。

1. 日本は侵略国家ではない。

2. 真珠湾は、アメリカの罠にはめられたのだ。

(3. だから、今やアメリカの傭兵となって、イラクやアフガニスタン侵略に加担すべきだ。)

商業マスコミは、1にのみ焦点をあてている。これまで、決して、3に触れようとしてこなかった。今後も、決して触れることはないだろう。おそらく、この三点セット、傀儡支配層の合意だろう。

日本にとって、世界にとって、重要なのは、なんとも不思議、理解の困難な、2項から3項への飛躍だ。

3' だから、安保条約を廃棄して、独立する。そして、憲法を変え、自衛隊を日本軍にする。

というのなら、是非はともあれ、論理的整合性がありそうに思えるのだが。

彼の論理の通りにするのであれば、冒頭のカナダ国旗同様?、日の丸には星が51並ぶべきだろう。

国歌なるものも、アメリカ国歌のメロディーで歌うか、アメリカ国歌の歌詞を君が代で歌うか、すべきだろう。

ついでに、国語として、日本語を廃止し、英語にすべきだろう。

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