カナダ

2025年9月24日 (水)

カナダのクリスティア・フリーランドがウクライナ特使に…ナチスの回帰



2025年9月19日
Strategic Culture Foundation

 彼女のウクライナ人祖父は、第二次世界大戦中、ナチスの宣伝活動家として働き、最終的解決とユダヤ人の大量虐殺を推進した。

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 カナダの元外務大臣クリスティア・フリーランドが、ウクライナ復興担当のカナダ特別代表に任命された。熱狂的ロシア嫌いのフリーランドにとって、これは怪しい「里帰り」と言えるだろう。

 彼女のウクライナ人祖父は第二次世界大戦中、ナチス・プロパガンダ活動家として「最終解決」を推進し、ユダヤ人をはじめに、スラブ系民族の大量虐殺を扇動した。ミハイロ・ホミャクは、カナダ当局が設置した密輸ルートで連行された他の数千人のナチス戦犯と同様、戦後カナダに逃亡し、訴追を逃れた。

 カナダの外務大臣、財務大臣と副首相を務めたフリーランドは、キーウ政権を最も熱烈に支持する西側諸国の一人として際立ち、軍事援助の増強とモスクワへのより厳しい制裁の要求を主張した。彼女のロシアに対する根深い敵意はナチス一族の血筋に由来する。

 今週フリーランドがウクライナ特使に任命されたのは彼女の上司マーク・カーニー首相の嘆かわしい決断だ。不運なジャスティン・トルドーの後を継いだカーニーは、フリーランドの子どもの一人の名付け親でもあるため、彼女の新たな職務には縁故主義の匂いが漂っている。

 ウクライナの戦後復興にとって、フリーランドの役割は好ましい兆候とは言えない。彼女はキーウ政権とイデオロギー的にも個人的にも近いため、予想される巨額復興資金の配分にフリーランドが影響力を及ぼすことは、政権とその卑劣なナチス的傾向を強固なものにするだけだ。

 最近の紛争の間、フリーランドはウクライナ元首相で現在国防大臣を務めるデニス・シュミハリと毎日のように電話会談をしていた。シュミハリは過去三年間カナダや他のNATO諸国がキーウ政権に注ぎ込んだ数十億ドルの資金を使って汚職計画を遂行してきたことで有名だ

 フリーランドの復興総統就任は、キーウの取り巻きによる金儲け継続を確実にするだろう。彼女の庇護は、紛争終結後、ウクライナにおけるナチス・イデオロギーと腐敗の一掃が切実に求められるのを阻止するだろう。彼女がキーウに留まることは、ウクライナとロシアの関係正常化をより困難にするだろう。おそらくこれが彼女が特使の地位を望んだ理由だろう。

 彼女の反ロシア的見解は十分立証されている。1984年に亡くなったウクライナ人の祖父との誇り高い関係、そして祖父のナチス的過去を露骨に否定する姿勢は、彼女が自らを「西側リベラル」と称しながらも、ロシアに対する祖父のファシスト的政治思想を受け継いでいることを示唆している。

 ミハイロ・ホミャクは1905年、当時オーストリア=ハンガリー帝国領だったガリツィアで生まれた。戦時中の1940年、彼はナチスのプロパガンダ新聞『クラクフ・ニュース』(Krakivski Visti)の編集者になった。ナチス諜報部長官エミール・ガスナーは、ユダヤ人経営者から印刷機と事務所を押収した後、この作戦を指揮した。この経営者は後にポーランドのベウジェツ絶滅収容所で殺害された。ホミャクのウクライナ語新聞は、ユダヤ人とソ連市民の大量虐殺を主張し、武装親衛隊ガリツィア師団の重要な募集拠点となり、ウクライナ人義勇兵を受け入れていた。この師団はドイツの監督官ですら忌み嫌うような手法を用いて大量虐殺を実行した残虐な行為で悪名高かった。

 1944年にソ連赤軍がポーランドを解放すると、ホミャクと彼の宣伝活動組織は急遽クラクフからウィーンに移転し、1945年5月にソ連軍がベルリンとヒトラーのバンカーに鎌と槌を振り上げるまで、そこでナチスの汚物を大量生産し続けた。

 第三帝国敗北後、フリーランドの祖父は他の数千人のナチス党員とともにカナダに受け入れられた。カナダ当局は、ソ連を支持する他の東欧からの亡命者とバランスを取るため、ファシストをカナダに受け入れた。

 また他の西側諸国と同様、カナダの政治体制にはナチス・ファシズムへの潜在的共感があった。カナダのあまり知られていない恥ずべき歴史として、政府はアルゼンチンや他の中南米の独裁国家と同様、ナチス逃亡者を受け入れるための収容所を設置した。アメリカ合衆国もペーパークリップ作戦で同様の行為をした。

 その遺産は今も生き続け、カナダの対ロシア敵視政策と、キーウのネオナチ政権への支持に如実に表れている。これは他の西側諸国の首都にも共通するロシア恐怖症の有害な病態だ。ウクライナでNATO全体がロシアと戦争状態にあり、外交があらゆる場面で妨害されているのも、このためだ。

 皮肉なことに、カナダはアメリカより優しいイメージで、自由主義、人道主義の擁護者として自らを宣伝している。

 カナダの隠されたスキャンダルは、2023年9月に、元ウクライナのナチス突撃隊員ヤロスラフ・フンカがカナダ議会で総立ちの拍手喝采を受けたことで明るみに出た。フンカは、フリーランドの祖父が戦時中プロパガンダ活動を行っていた悪名高い武装親衛隊ガリツィア師団に所属していた。

 これはカナダ政府にとって国際的な失態だった。当時のジャスティン・トルドー首相は「過ち」を謝罪し、土下座した。国会議長は国際的非難の中、辞任に追い込まれた。

 クリスティア・フリーランドは一度も恥じていない。彼女は歴史の歪曲に耽溺し、あらゆる証拠に反し、ナチス虐殺におけるウクライナ人協力者は実際は第三帝国の支持者ではなく、ソ連からのウクライナ独立のために戦っていたと主張している。これはステパン・バンデラやロマン・シュヘヴィチや他の著名ウクライナ人ナチスの血塗られた手を覆い隠すため語られているのと同じ歴史の嘘だ。ユダヤ人大統領ウォロディミル・「詐欺師」ゼレンスキーの支配下、今日ウクライナには彼らの名を冠した記念碑や通りが作られている。

 2017年から2018年にかけて、フリーランドのナチス血統がカナダの新聞で初めて報じられた際、彼女はその事実を露骨に否定し、彼女の信用を失墜させるための「ロシアによる偽情報」だと主張した。もしカナダ当局に少しでも誠実さがあれば、嘘をついたかどで彼女は解雇されるべきだった。

 カナダで暮らす多くのウクライナ系ナチスの子孫同様、彼女は、祖父はナチス協力者ではなかったと、いらだたしいほどに主張し続けている。全てはロシアによる偽情報だと言い続けているのだ。彼女の否定は、ミハイロ・ホミャクが「最終解決」を幇助したナチス系新聞の編集長だったことを疑いの余地なく証明するカナダの公的記録と矛盾する。

 大嘘テクニックを使うのはナチスの子孫にとって自然なことだと思われるかもしれない。

 カナダのフリーランドのウクライナ特使任命は取り消されるべきだ。ウクライナ紛争の解決に最も不適任な人物だ。NATO諸国の一部が彼女の帰国を望むのは、おそらくそのためだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/09/19/canada-chrystia-freeland-special-envoy-to-ukraine-nazi-ratline-in-reverse/

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 Judge Napolitano - Judging Freedom
LtCOL. Bill Astore : Is Israel a US Ally? 26:12
 植草一秀の『知られざる真実』
自公とゆ党だけなら日本の死
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
仏マクロン大統領国連演説。パレスチナ国家承認の時が来た。仏がパレスチナ国家を正式承認と発表。日経「パレスチナ承認150カ国超に。日本見送り」:TBS: パレスチナ大使“今でなければいつ?”」毎日:相次ぐパレスチナの国家承認 イスラエル擁護の米国に働く遠心力」

2025年5月 1日 (木)

ウクライナ・ナチスの隠蔽は決して目新しいことではない。カナダ人はほぼ80年間そうしている。



イアン・プラウド
2025年4月29日
Strategic Culture Foundation

 自国だったら決して容認しないはずの行為を欧米諸国政府は再び見て見ぬふりをしている。

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 ウクライナ戦争を議論する上で依然タブー視されている話題が数多くある。「Busification(街頭での強制徴募)」や、ゼレンスキー大統領の民主的信任や、ウクライナ人死傷者数や、ウクライナが勝てないという主張は全てタブー視されている。ウクライナにおけるネオナチ疑惑問題も同様だ。

 2022年にウクライナ戦争が始まって以来、最も恥ずかしい出来事の一つは、2023年にゼレンスキー大統領がカナダ下院を訪問した際、カナダ下院傍聴席でヤロスラフ・フンカが国会議員から二度、総立ちの拍手喝采を受けたことだ。フンカは、1944年2月28日に現在のウクライナ西部にある村で500人以上のポーランド系住民が殺害されたフタ・ピエニャツカ虐殺に関与したとされ、ジェノサイドの罪でロシアから告発されている。フンカは武装親衛隊のウクライナ人部隊、SSガリツィア師団隊員で、後にドイツとポーランドの委員会により戦争犯罪のかどで有罪判決を受けた。

 これは衝撃的だった。なぜなら、開戦以来、西側主要メディアが、ほとんど沈黙してきた話題、つまりウクライナが現在直面している極右超国家主義の脅威という話題の蓋を開けたからだ。だが、フンカ事件は、第二次世界大戦後も、ウクライナにおけるナチスに関する議論を欧米当局が、いかに覆い隠してきたかをも示している。

 1948年7月13日、外務・英連邦省(現在、外務・英連邦・開発省の一部)は、英連邦諸国政府に電報を送り、ドイツ内のイギリス占領地におけるナチス戦争犯罪裁判の終結を提案した。「戦争犯罪処罰は、全有罪人に報復を与えることより、むしろ将来世代の士気をくじくことの方が重要だ…今こそ過去を、できるだけ早急に清算する必要がある。」

 1946年ニュルンベルク戦争裁判の終結後、欧米諸国はソ連という新たな敵に直面した。資金難に陥ったイギリスと、その植民地における限られた治安資源は、下級ナチス戦争犯罪者の特定や追跡ではなく、ソ連工作員や共産主義者容疑者の摘発に投入された。

 この頃、多くのウクライナ人がソ連から逃れ、カナダに移住した。バルバロッサ作戦開始後の30年間で、カナダのウクライナ人人口は30万人から60万人近くへとほぼ倍増した。彼らのほとんどはナチス協力者ではなかっただろうが、中には確実にそうだった人々もいた。ラトビア人、ハンガリー人、スロバキア人なども、少数ながらカナダに入国した。

 この移住者の中には、いわゆる「下級」戦争犯罪者も含まれていたはずだ。ユダヤ人やスラブ人やジプシーや同性愛者を死の収容所へ移送する計画を練り、密告者となり、殺人を犯し、あるいは死の部隊の他の階級や下士官として戦争犯罪に関与した連中だ。彼らは下級協力者で、ナチスが開始した大量虐殺の手先として行動した。

 だが、イギリスの指示に従い、1950年から1962年の間に、カナダは移民政策を徐々に緩和し、ドイツのナチスやSSガリツィア師団などドイツ軍部隊の非ドイツ人隊員入国に対する制限を着実に撤廃していった。

 だが、1984年にカナダ政府に宛てた書簡で、「死の天使」ヨーゼフ・メンゲレが1962年にカナダへの永住移民ビザを申請していた証拠を入手したとサイモン・ヴィーゼンタール・センターが主張した。これは誤りだと判明したが、カナダのユダヤ人社会の間で激しい怒りを引き起こし、1985年にカナダの戦争犯罪人に関する調査委員会が設立された。

 デシェーヌ委員会として知られるこの委員会は、カナダに入国したとされ、更なる調査が必要な774人のリストを明らかにした。このリストのうち、本格的な調査と裁判を受けたのはわずか28人だった。

 1942年にベラルーシでユダヤ人410人と非ユダヤ人のポーランド人80人を殺害したとして告発されたミハイル・パウロフスキは、ソ連での検察側の証拠収集を裁判官が阻止したため無罪となった。

 ナチス寄りの極右聖職者ファシスト運動組織「フリンカ党」に所属していた当時、スロバキア出身のステファン・ライステッターは、3000人のユダヤ人を拉致し、ナチスの絶滅収容所に送致した容疑で起訴されたが裁判にはかけられなかった。彼の事件は、証人が死亡したため頓挫した。

 エーリッヒ・トビアスはラトビアのユダヤ人の処刑に関与したとして告発されたが、裁判が始まる前に亡くなった。

 1995年までに、戦争犯罪で有罪判決が下されなかったため、カナダ司法省は戦争犯罪課の人員を24人から11人に削減した。刑事訴追が行われなかったため、カナダ政府は戦争犯罪容疑者の市民権剥奪を求める民事訴訟を起こした。

 ワシリー・ボグチンは、ドネツク州セリドヴォ市でナチス占領軍に協力し、ドイツにおける強制労働のための若者の強制連行に直接関与した。1998年2月、連邦裁判所第一審部のマケオン判事は、ボグチンが戦争犯罪への関与を隠蔽していたと判断したが、彼は身柄引き渡し前に死亡した。

 民間人をアウシュビッツに送ったスロバキア部隊を指揮していたジョセフ・ネムシラは、市民権を剥奪しないという決定が覆された後、1997年に死亡したが、死により移送は阻止された。

 容疑者の身柄引き渡し、または国外退去命令が出されたのはわずか7件だった。その中には、数千人のハンガリー系ユダヤ人の監禁とその後の絶滅収容所への移送に関与したとして告発されたラディスラウス・チシク=チャタリも含まれていた。1997年7月、裁判開始直前、彼は国籍喪失に反対せず、国から自発的に去った。

 ウラジミール・カトリウクはベラルーシのハティン虐殺に関与したとして告発され、ワシル・オドニンスキーはトラヴニキとポニアカのSS労働収容所看守だった。彼らの国籍剥奪の動きもあったが、2007年に全ての裁判手続きが終了するまで、彼らはカナダに滞在することを許可された。

 カナダにおける戦争犯罪容疑者訴追の進展は常に遅く、消極的な裁判官の足踏みや、ソ連での証拠収集の拒否により遅延することが多かった。

 現在でもメディアやユダヤ人団体は、1985年のデシェーヌ委員会が検討した774人全員の名前を明らかにするようカナダ政府に圧力をかけているが、これまでのところほとんど成果は上がっていない。

 最近、アメリカの学者が、700人にも及ぶ容疑者を記載したと思われる類似リストを発見した。その中には、SSガリツィア支部の組織化に尽力し、アルバータ大学で編纂されたウクライナ百科事典の編集長を務めたウクライナ人ナチス協力者ヴォロディミル・クビオヴィチが含まれていた。1943年7月、ウクライナのリヴィウで行われたパレードの写真には、SS幹部でガリツィアとクラクフの知事も務めたオットー・ヴェヒターと並んでクビオヴィチがナチス式敬礼をしている様子が写っている。

 ヤロスラフ・フンカはそのリストに載っておらず、カナダで発見されなかったナチス協力者が一体何人いたのかという疑問が浮上している。

 今日のウクライナがナチス社会だとは思わないし、スヴォボダ党は最盛期でさえ全国投票のわずか10%しか獲得していなかった。だが超国家主義は深刻な問題で、特にウクライナ西部、第二次世界大戦中、ガリツィアと呼ばれた地域で顕著だ。ウクライナにおける超国家主義の問題を西側諸国政府が認めず、声を上げようとしないのは、自国だったら決して我々が容認しないはずの行為に再び目をつぶっていることを意味している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/04/29/covering-up-ukrainian-nazis-nothing-new-canadians-have-been-doing-it-for-almost-eighty-years/

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 植草一秀の『知られざる真実』
万博より大切なものがある

2025年3月22日 (土)

カナダ、メキシコ、ヨーロッパとのアメリカ貿易戦争は一体どんな結果をもたらすのか?



ロレンツォ・マリア・パチーニ
2025年3月19日
Strategic Culture Foundation

 既にアメリカは、自国の将来についてどうするかを決めるためには、新たな世界の大多数と交渉しなければならない状況に陥っている。

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 アメリカがカナダ、メキシコ、ヨーロッパに対して最近仕掛けた貿易戦争は、国際経済体制に大きな影響を与えた。幅広い輸入品に大幅な関税を課すという特徴を持つこれら保護主義的措置は、世界貿易の動向や世界の大国間の経済関係に及ぼす可能性のある影響について懸念を引き起こしている。特に、これらの緊張がアメリカとロシア間の商業、経済、投資協力の拡大に寄与するかどうかという疑問が生じる。生じる主な疑問は、これら貿易戦争が世界貿易と関係する経済にどのような影響を及ぼすか、これら紛争がアメリカとロシアの経済的和解に寄与するのかということだ。
 
現在の貿易紛争の背景

 アメリカと主要経済パートナー間の貿易摩擦は新しい現象ではないが、過去10年間で保護主義政策への回帰により激化している。

 カナダとメキシコに関しては、アメリカはカナダとメキシコからの鉄鋼輸入に25%、アルミニウム輸入に10%の関税を課し、両国の反発を招いている。伝統的に自由貿易協定(USMCA、旧NAFTA)に基づく北米の貿易関係は、これら措置により深刻な打撃を受けている。

 一方、欧州では、欧州がアメリカ農産食品に関税を課したことを受けて、自動車やその他の高級品の輸入に関税を課せられ、打撃を受けている。アメリカと欧州の緊張は大西洋をまたぐ関係の悪化を招き、双方の経済安定を危うくしている。

 貿易戦争は必然的に生産コスト上昇を招き、インフレ上昇と企業競争力の低下につながる。関税導入により輸入品は値上がりし、様々な経済分野に影響を及ぼす。自動車やハイテク業界など、輸入部品に依存している業界は価格上昇の影響を強く受ける。アメリカの大豆、肉、乳製品生産者は、カナダ、メキシコ、EUからの貿易報復により大きな損失を被っている。大西洋をまたぐ観光業と輸送業は経済緊張の影響を受け、この分野の成長を鈍化させている(過去3か月間のアメリカ政府の貿易政策に関する声明の時系列は、こちらをお読み願いたい)。

 世界的サプライチェーンの分断は貿易戦争の最も深刻な結果の一つだ (そして、これは一見直接関係ないように見えるが、実際は市場動向に依存している他の多くの国々にも影響を与える結果となあることに留意願いたい)。現代産業は複雑な国際サプライヤーネットワークに依存しており、関税により生産コストが増加し、世界貿易の効率が低下する。
 
西側同盟の弱体化<

 貿易戦争は単なる経済問題ではなく、地政学的に重大な意味を持つ。制裁政策が計画的に欧州を弱体化させるための手段であったことは今やよく知られ広く認められている。

 データによると、EUは物品部門でアメリカとの貿易黒字が大きく、2023年には1570億ユーロに達する。しかし、サービス部門では、EUは1090億ユーロの赤字を抱えている。したがって、両地域の経済関係は、よく言われているほど不均衡ではない。欧州企業はアメリカに多くの物品を輸出しているが、一方、欧州はアメリカから多くのサービス、特にデジタルサービスを購入している。欧州製品に対するアメリカ関税は、アメリカ市場に最も依存している分野に損害を与える可能性があり、その影響は国や影響を受ける商品の種類(自動車など)によって異なる。この不均衡を利用してEU加盟国を分裂させ、個別交渉するよう迫る意図があるかもしれないが、貿易政策はEUの独占的権限のままであるべきだ。既に一部では、他国に不利益になる有利な条件で交渉する考えが提唱されているが、交渉においてより大きな影響力を発揮するためにEUが統一的姿勢を維持すべきことは明らかだ。欧州単一市場は世界最大規模で、人口は約4億5000万人、世界のGDPの20%を占めている。

 欧州が国際競争に残るためには、圧力と誘因両方を組み合わせた戦略を採用する必要があるのは明らかだ。

 伝統的なアメとムチ手法の観点から見てみよう。「ムチ」はアメリカ以外の市場への拡大で、対抗関税を課す可能性がある。既に欧州委員会は海外からの製品とサービスに対する関税計画を準備している。だが貿易戦争はどちらの側にとっても有利ではない。「アメ」はアメリカからのエネルギー輸入、特に液化天然ガスを増やすことで、これは環境移行に関してある程度の妥協を伴う一方、ロシアとの決定的決別を可能にする動きでもある。武器購入は、商業的利益が防衛の自立と欧州防衛産業の優先という戦略的利益と重なるワシントンで明らかに歓迎されるだろう。

 強調すべき基本的な点は、関税は数多くのマクロ経済変数に依存する貿易赤字を是正するための効果的または十分な手段ではないことだ。特にアメリカの赤字は、欧州や中国や他のグローバルサウス地域の製造能力がアメリカに輸出されることに起因しており、これら地域での消費によって吸収されていない。更に関税は、それを課す側と受ける側双方に損害を与える傾向があり、最終的に消費者に負担がかかる税金として作用する。関税は地元生産者の需要を増やす可能性があるが、この影響は、特に単一製品が世界中の多数の部品から構成される複雑な生産環境では、ほとんど選択的でない。実際、関税は一般的なインフレを引き起こす傾向がある。だが、これら決定に経済理論の確固たる基盤を認めることは困難で、その結果、欧州や他の国々はアメリカの行動変化に適応する必要がある。

 まさにこれが、我々が目にし始めている現象だ。最近、欧州委員会委員長と委員団全体がインドを訪れ、長年議論されてきたナレンドラ・モディ首相との自由貿易協定が年末までに締結されると発表された。協定が締結されれば、世界最大の自由貿易協定となり、世界経済に起きている変化の明確な兆候となる。関税やその他の地政学的考慮から、いくつかの国がEUとの関係強化を迫られる可能性がある。同時に、EUは世界の他地域との新たな同盟関係を検討し、中国との関係も見直す可能性がある。これは、第1回フォン・デア・ライエン委員会のリスク回避ガイドラインから逸脱する可能性がある。

 関税復活に伴う深刻なリスクは、世界市場に不確実性をもたらすことだ。相互に結びついた経済では、サプライチェーンが突然の変化により混乱し、特定製品の不足やコスト増加のリスクが高まる。関税に関連する不確実性は事業上の決定に影響を及ぼし、企業が投資を延期したり、開発戦略を凍結したりする可能性がある。
 
アメリカとロシアは貿易均衡を取り戻すのか?

 現時点では、両国にとって安定的で有利な商業関係が回復するとは予想しにくい。国際金融における主要通貨としてのドルの下落は止めようがないが、アメリカはまだそれに納得していない。ロシアと中国は、アメリカ通貨をポートフォリオから外すことなく、多くの取り引き、ほぼ全ての取り引きでドルを使い続けているため、ある意味でアメリカに大きな恩恵を与えている。

 些細なことに思えるかもしれないが、実際それは重要な支援で、外交的には非常に説得力あるソフトパワーだ。なぜなら、それはあたかも「市場のルールを決めるのはあなた方だけであってほしくない。我々もここにいる。各国は独自ルールを提示して参加できなければならないが、あなた方に飢えてほしくはない。同じ帝国主義の論理を繰り返すことは望まない」と言っているかのようだからだ。これから見る通り、これはまさにスタイルの教訓だ。

 アメリカが保護主義政策を継続すれば、カナダ、メキシコ、欧州との緊張関係が更に悪化する可能性がある。このシナリオは、BRICSや中国が主導する一帯一路構想など代替経済圏の強化とともに国際貿易の更なる分断につながるが、同時にこれまでより速い勢いで脱ドル化が加速し、一部の国は国際貿易で米ドルに代わる手段を模索することになる。

 もう一つ可能性がある結果は、多国間主義への流れの反転と、歴史的同盟国との貿易交渉への復帰だ。この場合、アメリカは経済戦略を再検討し、欧州および北米との関係を修復でき、ロシアはアメリカとの貿易関係において、もちろん特権的だが排他的ではない立場を維持し、経済協力はおそらく非常に緩やかに増加するだろう。

 より極端なシナリオでは、ワシントンは多極化移行を主導する国の条件を受け入れるしか選択肢がなくなるだろう。

 結論として、既にアメリカは、自国の将来についてどうするかを決めるためには世界の大多数と対峙しなければならない状況にあると言える。これは素晴らしいパラダイムシフトだ。アメリカ流に言い換えれば「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」と言えるだろう。

記事原文のur:https://strategic-culture.su/news/2025/03/19/what-will-united-states-trade-wars-with-canada-mexico-and-europe-lead-to/

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 Judging Freedom Ray McGovern氏「トランプはジキルとハイド。」
INTEL Roundtable w/ Johnson & McGovern : Weekly Wrap 33:12
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ケネディ暗殺機密文書18日全公開。新たに公開されたのは約8万頁。当時ケネディはカストロ政権の軍事的転覆、北越への武力攻撃等を画策する軍参謀本部、CIA過激派と対立。文書保存の危険性は十分承知、疑惑よぶ文書はそもそも存在しないと思う。私個人は前方からの狙撃説ありうると思う

2025年2月 4日 (火)

「アメリカを再び拡大する」トランプ大統領の計画

サルマン・ラフィ・シェイフ
2025年1月27日
New Eastern Outlook

 最近、グリーンランドやパナマ運河の支配権の主張から、NATO防衛費増額要求に至るまで、新拡張主義をドナルド・トランプが推進しているのは、アメリカの優位性を回復しようという物議を醸す試みの兆候だが、世界的孤立を招くリスクもある。

 トランプ大統領の「アメリカを再び拡大する」計画

 ここ数日、ドナルド・トランプと政治同盟者は、アメリカ介入の新たな形を強調する声明を何度も発表している。パナマ運河とグリーンランド支配に関するトランプ発言から、イギリス国民をイギリス政府から「解放する」というイーロン・マスク発言まで、拡張主義的アメリカが再現しつつあるようだ。だが新拡張主義によって、アメリカは世界から孤立する可能性が高い。

 計画:アメリカ化

 グリーンランドは、いくつかのアメリカ企業が獲得を狙っている希土類鉱物の広大鉱床だ。

 1月7日、トランプはフロリダで記者会見し容赦ない態度を示した。トランプの言葉を引用すると「中国はパナマ運河の両端にいる。中国はパナマ運河を運営しており、彼らはバイデンに、大統領選に出馬することさえ許されるべきでなかった男に会いに来た」。更に「そういう時代は終わった」とトランプは宣言した。彼は近隣諸国にも挑むつもりだ。「カナダは年間約2000億ドルの補助金を受けており、他にも色々ある。彼らは本質的に軍隊を持っていない。彼らの軍隊は非常に小さい。彼らは我々の軍隊に頼っている。それは全く結構だが、彼らは費用を支払わなければならない。非常に不公平だ」とトランプは強調した。彼の考えはカナダに支払わせるだけではなく、アメリカ覇権の強化だ。安全保障のためにカナダがアメリカに支払えば、アメリカは責任を負う。これは、要するに、地政学的「アメリカ化」への道だ。

 アメリカ化を更に顕著に示すのは、メキシコ湾の名前をアメリカ湾に変更するというトランプの考えだ。「メキシコ湾の名前をアメリカ湾に変更するつもりだ。この名前の響きは美しい。この名前は広い地域をカバーする。アメリカ湾、なんと美しい名前だろう。ふさわしい。実にふさわしい」と彼は述べた。

 彼はアメリカのために、もっと領土を奪い取ろうとしている。実際には、彼はエリート層のために、これを望んでいるのだが、アメリカに何年も何十年も住んでいる移民には土地を与えずに、トランプはアメリカ領土を拡大しようとしているのだ。興味深いことに、トランプの領土拡大は、NATO加盟国デンマークとの衝突を招きつつある。「そう、我々は国家安全保障のためグリーンランドが必要だ。長年、私が立候補するずっと前から私はそう言われてきた。つまり、長年それについて人々は話してきたのだ。そこには約45,000人の人々がいる。実際デンマークがそこに何らかの法的権利を持っているかどうかさえ人々は知らないが、もし知っているなら、彼らはそれを手放すべきだ。なぜなら、それは国家安全保障上我々に必要なのだから」。彼がグリーンランドを欲しがっている主な理由は、いくつかのアメリカ企業が自分のものにしようとしている希土類鉱物の広大な鉱床だ。

 グリーンランド最大のレアアース鉱床開発者に、中国に売却しないようアメリカ当局は既にロビー活動を試みている。だが、これはうまくいっていない。そのため、トランプは、電気自動車を含む最高の電気製品生産を巡る中国との継続的戦いの一環として、グリーンランドを強引に奪取したいと考えているのだ。そこで、新拡張主義の理解やグリーンランド支配の必然性にイーロン・マスクなどのエリート連中が関与してくるわけだ。

 帝国主義的拡大から孤立化へ

 これを世界は一体どう見るだろう。トランプの発想を「新たな帝国主義者の思惑」とアメリカを本拠とする通信社APは呼んだ。主な狙いが衰退するアメリカ権力強化なのは確実だが、ヨーロッパのNATO同盟諸国によそよそしくし、世界の大半をアメリカに対抗させて、ワシントンが大きな利益を得られる可能性は低そうだ。この文脈で、NATO諸国にGDPの5%を拠出するようトランプが要求するのは、非現実的なだけでなく、極めて逆効果だ。

 この要求は、NATO同盟諸国を「動揺させた」とドイツの大手ニュース・ネットワークDWが報じた。結局、トランプと彼のアメリカ人同盟者がNATO諸国に防衛費をもっと支出させて実現したいのは、NATO諸国の資産をアメリカの資産へと移すことなのだ。多くのNATO同盟諸国はアメリカ製防衛装備に依存している。従ってNATO諸国が自国の防衛生産能力を本当に強化し、国内または大陸内で最先端兵器システムを生産できない限り、アメリカから大量購入する必要がある。いずれにせよ、トランプはNATOを窮地に追い込み、行動の余地を最小限にしてしまう。これがトランプがアメリカ支配を固めようとしている手口だ。

 だが、もしNATO諸国がGDPの3~5%を防衛費に費やすことになったら、アメリカを必ずしも関与させない共通防衛構想を彼らが発展させるのを一体何が妨げるのだろう?

 長期的には、大陸の安全保障をヨーロッパ化する動きは、アメリカ覇権からヨーロッパを解放することになるかもしれない。そのようなシナリオでは、競争相手に対するアメリカの政策調整能力は低下するだろう。これまで、アメリカが経済制裁や金融制裁によりロシアと中国の利益を損ねられた主な理由の一つは、ヨーロッパをアメリカに追随させること(同様の制裁や関税を課すこと)だった。

 だが、これらの国々の多くにとって、ドナルド・トランプが同盟者でないのは既にに明らかだ。彼らはアメリカの先導に依然従うだろうか? ヨーロッパがアメリカの後を追わなければ、ワシントンの世界的権力は拡大どころか縮小し、「アメリカを(再び)弱体化させる」ことになるだろう。

 サルマン・ラフィ・シェイフは国際関係とパキスタンの外交・内政研究者

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/01/27/trumps-make-american-expand-again-programme/

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2025年1月19日 (日)

大統領の鳴り物入り宣伝など忘れろ アメリカ帝国主義によるホワイトハウス占拠だ



)フィニアン・カニンガム
2025年1月16日
Strategic Culture Foundation

 アメリカ帝国主義勢力が途切れることなくホワイトハウスを占拠し、世界はアメリカの犯罪的戦争行為の結果に対処し続けることになる。

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 一週間もしないうちにジョー・バイデンからドナルド・トランプがホワイトハウスの職務を引き継ぐが、これは事実上、お飾り行政トップの芝居がかった交代だ。

 一体のマネキンが搬出され別の一体が搬入される。吹奏楽演奏と祝砲の音が聞こえる。

 政策に関する各人のやり方や言説には大きな違いがある。だが、世界はアメリカ権力、つまり帝国主義的軍国主義や紛争や暴力を経験し続ける。

 今週、最後の外交政策演説とされる演説をした際、退任する民主党のジョー・バイデン大統領は、いつものように、うっかり秘密を漏らした。バイデン大統領は、軍事力と代理工作によるアメリカ支配の世界を描いた。それは国際関係のディストピア的見解だったが「アメリカは勝っている」と信じて大喜びし、これはアメリカ国民に報告すべき崇高なことだとバイデン大統領は語った。

 国務省での30分間の演説で「4年前と比べてアメリカは世界競争に勝っている。アメリカは強くなった。同盟は強くなり敵や競争相手は弱くなった」とバイデンは宣言した。

 句読点も無しで、断片的に文から次の文へ、ろれつの回らないバイデン発言を聞くのは辛かった。彼の政権の庇護下でアメリカが世界を先導しているという妄想的な嘘を聞くのは、なお辛かった。

 彼は更に、ロシアや中国やイランなどの敵国が、自らの政策によって弱体化し、新たな冷戦が生まれたと自慢した。そう、「ポスト冷戦は終わり、熾烈な競争と危機の新たな時代が始まった」と口ごもりながら、バイデンは、それが善だと主張したのだ。

 ウクライナにおける対ロシア代理戦争では、3年間で100万人もの兵士が死亡しているが、この戦争はバイデン政権によって無謀に煽られている。バイデン政権とボリス・ジョンソン前イギリス首相は、2022年3月の早期和平合意を意図的に妨害した。

 こうしてバイデンは世界をアメリカとロシアの核戦争の瀬戸際に追い込んだ。世界の安全保障がこれほどまで悲惨な状況に陥ったのは1962年のキューバ危機以来だ。それなのにこの恐ろしい状況をアメリカ国民に報告できる「成果」だとバイデンは自慢している。

 外交政策演説の中で、アメリカ兵器によって煽られ、主に女性、子供、高齢者など4万6000人以上のパレスチナ人を殺害したガザでのイスラエルによる大量虐殺は、イランを弱体化させるための代償だと、バイデンは吐き気を催すほど正当化した。

 バイデンはまた、自らの監視下にある米軍と同盟諸国によるアジア太平洋の軍事化を自慢し、中国を封じ込めるとしているが、中国はもう一の核保有国として挑発行為をエスカレートさせている。

 バイデンの身勝手さは奇怪だ。ある時「我々はこうしたことを起こすために戦争をしたのではない」と彼は宣言した。

 それは米兵を派遣せずにロシア兵を殺害できるウクライナ代理戦争はワシントンにとって最高の投資だと自慢したアメリカ共和党上院議員リンジー・グラハムを彷彿とさせる。

 ロシア外務省報道官マリア・ザハロワは「バイデン氏の本日の声明は、意図的に実行した挑発行為を認めたものだ。バイデン政権は世界を危機に追い込んでいるとわかっていたが、それでも紛争を激化させることを選んだ」と発言したが、その通りだ。

 ホワイトハウスで荷物をまとめる最中に、バイデンがしているのはエスカレーションだ。今週、更にアメリカが供給・運用する長距離ATACMSミサイルによるロシア深部への空爆が行われた。世界戦争と核戦争を煽っているというモスクワの警告にもかかわらず、昨年末バイデンはこうした攻撃を承認した。

 来週、老齢バイデンは老人ホームに向かう。だがトランプ政権が世界支配と、それを実現するための戦いを求めるアメリカ政策を変えると期待する理由はほとんどない。次期政権に「非常に強い手札」を残すとバイデンは主張した。

 歴史的に、紛争の行方は、世界的権力を維持しようとする帝国主義国に決定される。トランプには、アメリカ帝国主義の根本的な力学に挑戦するつもりはない。

 大統領選挙中、バイデンがアメリカを「世界の笑いもの」にしているとトランプは頻繁に非難した。トランプが、アメリカを強くするというバイデンの自己中心的主張を軽蔑するのは確実だ。

 トランプの選挙運動はアメリカ国民の反戦感情を巧妙に利用した。大統領就任初日にウクライナ戦争を終わらせると彼は繰り返し誓った。共和党員である彼は、焦点は「アメリカ第一主義」と海外での戦争や紛争の終結にあると述べた。

 1月20日の就任前からトランプ大統領は帝国主義を前面に打ち出し「国家安全保障」を理由に、必要とあらばグリーンランドとパナマを軍事力で併合すると宣言している。

 またトランプは中東におけるイスラエル侵略に迎合する傾向が強い。イラン核施設空爆を支持すると彼は公言している。

 中国に対する彼の敵対的見解も、閣僚人選同様、十分文書化されており狂っている。

 大々的に喧伝されいるトランプ大統領のウクライナ和平の意図に関する最新報道も、そう期待できない。紛争解決は「数日」ではなく、数か月先になるかもしれないとトランプ大統領側近たちは述べている。

 トランプ大統領と彼の代弁者億万長者イーロン・マスクを含む側近連中は、ロシア、イラン、中国、あるいは他の誰とも交渉をうまく進める能力皆無で、全く無能だ。

 トランプMAGA支持者の吹聴や、トランプを嫌悪する民主党バイデン支持者による大騒ぎにもかかわらず、バイデンとトランプの違いには、ほとんど何の意味もない。

 民主党の堕落男から共和党の大口男が引き継いだのだ。それがどうした? アメリカ帝国主義勢力が途切れることなくホワイトハウスを占拠しており、アメリカの犯罪的戦争行為の結果に世界は対処し続ける。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/01/16/forget-presidential-fanfare-us-imperialism-occupies-white-house/

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 ニューヨーク・タイムズ紙によればCIAがキーウと提携しドローン工場に資金提供
The CIA-Kiev Partnership: Report Reveals Biden Admin Secretly Funded Kiev's Drone Industry 19:21
Rachel Blevins
Jan 19, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ニューヨーク。タイムズ紙「トランプの敵とみなされた人々にとって、不安と恐怖の時代。トランプ氏自身が手を下さなくても、同調者たちが行動する可能性。その行動の可能性には暴力行為も含まれる。トランプ氏が報復を誓いホワイト・ハウス入りすることは、批判を控え、トランプ支持へなだれ込ませる効果。

2023年5月21日 (日)

広島原爆の記憶を冒涜するG7戦争挑発サミット

2023年5月19日
Strategic Culture Foundation論説

 戦争の恐ろしさと悪の代名詞である広島でG7は事実上の戦争サミットを開催した。

 アメリカ主導の「グループ・オブ・セブンG7」カバールは、今週末、日本の広島で、益々無意味なジャンボリーの1つを開催した。アメリカ帝国主義の究極の野蛮さを表す場所でのこれらの戦争挑発エリートによる厳粛さの姿勢は、その偽善と冒涜にうんざりさせられるだけではない。これら山師の認識と明らかな恥の欠如は、連中の特権的な歴史的シャレードが終わりに近づいている確かな兆候だ。

 アメリカのジョー・バイデン大統領は自国経済の崩壊や一家の腐敗蔓延をめぐるスキャンダルから時間を取って、日本でのG7サミットに出席した。イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダのいわゆる首脳と主催国の岸田文雄首相が加わった。怠け者に加わったのは欧州連合の腹話術師の主要傀儡ウルズラ・フォン・デア・ライエンとウクライナ人喜劇役者から武器商人に転身した別名「大統領」ウラジミール・ゼレンスキーだった。

 議事は1945年のアメリカの原爆投下で引き起こされた象徴的な亡霊のような遺跡、原爆ドームを中心的存在とする広島平和公園での冷笑的で不誠実な「献花」から始まった。この神聖な場所に集まった指導者は世界を次の大火に向けて犯罪的に押し進めている同じ連中だ。

 バイデンとお仲間は「平和」と「核軍縮」に関する空虚な話を手っ取り早く省き、G7サミットをロシアと中国に対するより多くの敵意を呼びかける集会にした。モスクワに対する更なる経済戦争(制裁)計画があったが、ロシアはウクライナに対する「いわれのない侵略」のかどでいつも通りに非難された。アメリカとNATO同盟諸国がウクライナに作った火薬樽により多くの武器を供給するという誓約があった。中国、中南米、アフリカ諸国に提案された紛争を解決するための国際的外交努力は高圧的に切り捨てられた。

 アメリカ主導のG7陰謀団は、ヘイトフェストを中国に対する敵意を煽るフォーラムにし、北京が核兵器を増強し、世界を脅かしていると非難した。

 要するに、戦争の恐ろしさと悪の代名詞である広島でG7は事実上の戦争サミットを開催したのだ。

 78年前の1945年8月6日朝、午前8時15分、米空軍エノラゲイB-29爆撃機が市内に原子爆弾を投下した。結果として生じた死者数は140,000人、主に民間人で、多くは即座に焼死し、他の人々は恐ろしい火傷と放射線被害で亡くなった。3日後長崎に2発目の爆弾が投下された。

 歴史は、そのような大量破壊兵器を使用する軍事的必要性がなかったことを示している。太平洋戦争の終結を早めるという表面上のアメリカ公式理論は、今やひどいウソと見なせる。爆弾は特に戦時中の同盟国であるソビエト連邦に向けた国家テロのデモンストレーションとして、アメリカに意図的に使用された。間違いなく、このグロテスクな大量虐殺犯罪は冷戦の始まりとなった。この恐ろしい区切りは、アメリカ主導の欧米帝国主義体制による戦後世界の支配方法だった。

 支配者アメリカと西欧の手先連中による同じ嘆かわしく犯罪的な冷戦精神が続いている。ワシントンは同じように共謀する欧米総督連中と共に、継続不能な覇権野望を維持するため戦争と紛争を必要としている。野蛮な権力構造は「敵」と「脅威」を指定する「イデオロギーの投影」によってのみ維持可能で、他の方法では認められない野蛮と戦争挑発の 隠れ蓑を提供する。ソビエト連邦が「敵」で、それが「イスラム・テロリスト」になり、今やそれはロシアと中国だ。

 イデオロギー投影は、慈悲深く、平和を愛し、民主的で、法を遵守するなど、アメリカと西側同盟国の自己陶酔的イメージを作り出す。それは世界的虐待と誤情報提示と現実逆転のほとんど信じられないほどの偉業だ。欧米企業マスコミ/プロパガンダ・システムを介した大量偽情報によって可能になっている。ありがたいことに、その見え透いたまね事も今やボロボロだ。

 今週の指標の一つは、評判が高いブラウン大学のCost of Warプロジェクトによる調査で、過去5年間にアメリカ主導の戦争で殺された人数を20万人と推定したものだ。第二次世界大戦終結以来、世界中でのアメリカ侵略戦争による死者の推定値は2000〜3000万人規模だ。歴史上、ばかばかしいことに自らを「自由世界の指導者」「ルールに基づく秩序の民主的支持者」と宣言するアメリカ権力の破壊性には、どの国も到底及ばない。

 アメリカ合州国は、大企業資本主義経済を支えるため、戦争、紛争、大量殺戮、更に絶滅の脅威にさえうつつを抜かす巨大な帝国主義ならず者国家に転落した。累積記録的な31兆ドルの国家債務は慢性疾患と瀕死のドルの生命線を物語っている。

 ところが、卑屈な企業マスコミ/プロパガンダ・システムに支えられ広められているワシントンのイデオロギー的見せかけは、実に厚かましくも、ロシアや中国や他の国々を国際平和に対する「脅威」として描いている。

 ウクライナでの戦争を起こすには少なくとも9年かかっている。2014年キエフでCIAが支援したクーデター以来のタ対ロシア戦争準備を、NATO事務総長イェンス・ストルテンベルグさえ厚かましく認めている。戦争は今アメリカ支配者と西欧の追従者連中の精神病質論理を鮮やかに明らかにする形で展開されている。イギリスはエスカレーションを誘発するためのアメリカ政府右腕の子分として浮上しており、ロシアに対する最新の挑発は、クリミア攻撃が可能なストームシャドウ長距離巡航ミサイル供給だ。既にロシア民間人がこれらイギリス軍需品による犠牲者となっている。これはクリミア戦争(1853-56年)におけるイギリス軽騎兵旅団突撃による虐殺第二部のようなものだ。イギリスのリシ・スナク首相は、軽蔑的多様性の等身大パネルだ。彼やバイデンやショルツやトルドーやマクロン、メローニ、フォン・デア・ライエンなどの嫌な連中は戦争犯罪のかどで被告席に引き出されるべきだ。

 アメリカの覇権野望に強制された執拗な戦争論理は、世界が再び世界大戦の瀬戸際に追いやられていることを意味する。以前の二つの世界大戦を生み出したのと同じ帝国主義的傾向が再び頂点に達しつつある。

 広島は戦争、特にアメリカ主導の戦争を不愉快に想起させる。アメリカ大統領と西側エリート愚か者連中が原爆ホロコースト犠牲者に敬意を表しながら、同時にロシアと中国に対する侵略を強化する計画を狂ったように作成しているのは本当に憂慮すべきだ。

 傲慢なアメリカ支配者連中は広島と長崎に謝罪さえしていない。実際連中は正義を主張し続けている。週末バイデンはアメリカの「核の傘」で、中国の拡張主義とされるものに対する「保護」を日本に提供すると宣言して茶番に侮辱を加えた。軍事基地、ミサイル・システム、海軍戦力、核爆撃機で中国を包囲する国の指導者が述べたのだ。日本の卑劣な岸田文雄首相は実際バイデンに感謝しアメリカは世界平和のための勢力だと宣言した。

 いずれにせよ、G7は世界的に無関係になりつつある。それは元アメリカ帝国の力の遺物だ。かつて世界経済の半分を支配していた「金持ちクラブ」は今や30%にまで低下し、下落している。中国、ロシア、グローバル・サウス、その他多くの国々、BRICS、ASEAN、ALBA、EEA、SCOが率いる新興多極世界は全て衰退しつつあるアメリカ帝国と急速に衰退するドル支配の証しだ。G7は世界経済や開発を支援するふりさえしていない。それは崩壊しつつある覇権システムによって絶望的な戦争挑発をする好戦的な道具になった。

 欧米マスコミ/プロパガンダのおとぎ話の領域でのみ、広島でのそのような卑劣な茶番劇を投影することが可能だ。世界の他の国々は完全にうんざりしている。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2023/05/19/g7-desecrates-hiroshima-a-bomb-memory-with-warmongering-summit/

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 The Jimmy Dore Show 国民皆保険を推進しなかったサンダーズのいい加減さを批判。

Here’s Why Bernie Sanders & The Squad Are A Complete Joke 10:45

Bernie Sanders, along with notable progressive Democrats, held a press conference recently to announce with great fanfare that they would be re-introducing a Medicare for All bill. Why they waited through two years while Democrats held both houses of Congress and the Presidency until Republicans had re-taken the House — ensuring that this bill will never get a vote on the House floor — was not mentioned.

 寺島メソッド翻訳NEWS スコット・リッター記事翻訳

ウクライナの「反攻」―神話か真実か?

 Alex Christoforou youtube 冒頭はロシアに囚われたイスラム教徒クリミア・タタール人を解放しようとサウジで訴えるゼレンスキー

Elensky in Saudi Arabia, soon Japan. Politico, freeze conflict. Boris, Macron was a lickspittle. 43:29

 デモクラシータイムス

ゼレンスキーG7へ  武器支援の場となる広島 WeN20230520 1:35:35

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ウクライナ問題理解の為に・東部2州の問題。多くの国民は露が領土拡大でウクライナに侵攻と思っている。この地に露人が7-8割居住。U「ウクライナ化」強引に進め、住民とU側と戦闘。2014年から双方1万4千人死亡。露人救う意味内蔵→ロ国民はプーチン支持。

 日刊IWJガイド

「招かれざる客、ゼレンスキー大統領が広島に。世界平和と核兵器廃絶の象徴・広島で、第3次大戦に発展しかねないF-16の供与決定へ!?」

はじめに~招かれざる客、ゼレンスキー大統領が広島に到着。ローマ法王の停戦への提案を拒否し、サウジアラビア・中東諸国を罵倒し、G7へ。何が何でもF-16戦闘機が欲しいゼレンスキー大統領と、ゼレンスキー大統領の広島訪問に合わせてF-16戦闘機の供与を容認すると発表した米国、世界平和と核兵器廃絶の象徴である広島で、ロシアとNATOの全面戦争に発展しかねないF-16戦闘機の供与を決定するのか!? 広島の悲劇から何も学ばないゼレンスキー大統領の美化を西側はやめて、一刻も早くウクライナ紛争を停戦に導く努力を!

2021年9月28日 (火)

孟晩舟釈放は中国にとっては小さいが決定的な勝利

2021年9月25日
Moon of Alabama

 アメリカはファーウェイCFO孟晩舟の人質を終わらせる中国の要求に屈服した

 金曜日、アメリカ・中国政府間の論争でカナダと国民二人を巻き込んだ法的年代記の新段階として、中国ハイテク企業幹部孟晩舟が搭乗していると思われる飛行機がバンクーバー空港から離陸した。

 金曜日、ファーウェイ最高財務責任者が、アメリカ政府との訴追延期合意に達した後、ブリティッシュコロンビア州法廷は孟に対する強制送還裁判を取り下げると決定した。

 金曜夜、バンクーバーでの孟逮捕からほんの数日後、中国で拘留されたカナダ国民二人、マイケル・スパバとマイケル・コブリグは今カナダ帰国途上にあるとジャスティン・トルドー首相が認めた。

 イランの現地会社とファーウェイの関係で、昔アヘン貿易利益送金のため設立されたHSBCを悪用したとアメリカは孟晩舟を非難していた。これが、アメリカのイランに対する一方的制裁のHSBCによる違反に導いたのだとアメリカは主張していた。

 これは、孟晩舟自身は決して編集していなかった長いパワーポイント・スライドショーの一ページの言葉遣いという唯一の証拠から、でっちあげられた犯罪だった。

 訴追延期合意は、それを認めているように思われる。

 米連邦検察当局との合意の一環として、金曜、孟は法廷で複数の詐欺罪に対し無罪を主張した。

 ファーウェイ最高財務責任者は、ニューヨーク法廷へのヴァーチャル出廷の際、無実を申し立てた。彼女は二年半以上前の銀行不正行為、有線通信不正行為の罪で告訴されていた。
・・・
 金曜日、アメリカ法廷出頭で合意された陳述書は、実際にはファーウェイ子会社だったのに、アメリカ制裁に違反して、イランで活動している会社は、ファーウェイの「現地パートナー」だと、孟は、世界規模の金融機関に言ったと述べた。

 訴追延期合意には、いかなる不正行為の自白もなく、事実に関する合意だけだった。

 当時ドナルド・トランプ大統領の下で国家安全保障担当補佐官だった時に、ジョン・ボルトンが、この告訴全体を組み立て、逮捕を手配したのだ

 ボルトンや、同じ考えのアメリカ政府幹部は彼らがカナダに依頼していた逮捕の重大さを十分意識していたと、トルドーの顧問は述べた。この顧問と国家安全保障担当幹部は彼らが司法省とカナダ連邦警察隊が身柄引き渡し要求を受け入れるはずだと考えて、孟女史逮捕にカナダを使うようアメリカを説得し、ぎりぎり最後の殺到でそうしたと述べた。

 トランプは、そこで、中国との貿易戦で孟晩舟を交渉の切り札として使ったのだ。

 トランプは中国との貿易協定を、ファーウェイとアメリカ政府の合意解決と関連づけたのだ。彼は交渉最終段階で、貿易協定上でのファーウェイの役割を考慮すると言っていた。裁判書類には、こうある。
・・・
 「本訴訟手続きの公正さへ偏見は、(孟)の自由は、彼がこれまでで最大の貿易協定と考えるもので効果的な交渉の切り札だという大統領が繰り返した主張に基づいている。」

 カナダが孟晩舟を逮捕するアメリカの要請に従ったほんの数日後、中国が二人のスパイを逮捕したので、事件はカナダにとって大いに頭痛の種になった。カナダはマイケル・スパバとマイケル・コブリグがスパイ活動をしていたことを否定した。だがカナダの主要諜報機関、カナダ安全情報局は職員の釈放を歓迎した


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 7月に中国を訪問した際、アメリカのウェンディー・シャーマン国務副長官は、アメリカに更に協力する前に解決するよう中国が要求する2つの問題リストを渡されていた。

 「止めるべきアメリカの悪行リスト」で、中国は、中国共産党(CPC)員と彼らの家族に対するビザ制限を無条件に取り消し、中国指導者や当局者や行政機関への制裁を取り消し、中国人学生のビザ制限を解除するようアメリカに促していた。

 中国は、中国企業を抑圧するのをやめ、中国人学生への嫌がらせをやめ、孔子研究所を弾圧するのをやめ、「海外工作員」あるいは「外国派遣使節団」としての中国放送局の登録を取り消し、孟晩舟の身柄引き渡し要求を取り消すようアメリカに促した。

 中国は孟晩舟問題の終わりを勝利と見ている。

 グローバル地政学の光景に大きな影響を与える政治的ジレンマとなり注目を集めた孟の事件は、法律上のチャンネルと政治的レスリングの両方を通して解決されたと専門家たちは言い、問題解決の上で、バイデン政権による多くの妥協により、中国、アメリカとカナダは最良のシナリオを得たと指摘した。それは、緊張した中国-アメリカ関係で、近い将来、世界最大の経済大国間の前向きな相互作用への道を開くのにも役だったのだ。

 これは、中国が7月、天津での二国間交渉の際、孟を釈放するよう促す「止めるべきアメリカの悪行リスト」を含む二つのリストをアメリカに渡し、中国の要請に従って修正されたアメリカ政権の一つの間違いでもあるが、それは、北京のアメリカ政策が効き始め、残りのアメリカの間違いも修正されなければならないことを示している。

 だが評論家ペーペ・エスコバールは孟晩舟釈放が多くを変えるとは思っていない。

 ペペ・エスコバール@RealPepeEscobar-2021年9月25日UTC11時49分

 孟晩舟
 -刑事訴追を装った政治的誘拐
 -ファーウェイ悪魔化の一環
 -約3年間の違法拘留
 -えん罪
 -司法省は身柄引き渡し要求を取り下げなければならなかった
 -ハイブリッド戦争は継続する

 中国に対するアメリカの攻勢が継続することには私も同意するが、私はこれを中国の勝利と見る。中国はアメリカが中国に対して使用していた武器の一つを無効にした。今後はどこの国も、アメリカによる中国国民逮捕要求に従わう危険はおかすまい。

 取り引きの明白な敏速さは、中国政府は他国籍市民の取り引きで大胆になり得るという他の国々の指導者への警告になるとジョージ・ワシントン大学法科大学院の中国専門の法律学教授ドナルド・C・クラークが述べた。

 「彼らは、これが、あからさまな人質ではないという見せかけさえ全くしていない」と彼は、スパイのかどで裁判を受けた2人のカナダ人について言った。スパバは先月11年の禁固刑を宣告され、コブリグは3月の審理後、事件の評決を待っていた。

 「ある意味で、中国は未来のこのような交渉で立場を強化した」とクラーク教授が言った。「あなたが彼らが欲するものを与えれば、彼らは合意に従って渡すと、彼らは言っているのです。」

 アメリカは、カナダ経由で孟晩舟を人質として捕らえた。中国は、それを模倣して、カナダ国民二人を人質として捕らえ、より弱い権力に圧力をかけたのだ。中国はカナダのキャノーラ油と豚肉輸入を止めた。カナダの経験を繰り返したいと望む政府はあるまい。

 それは機能し、中国の人々は結果に満足している.

 現場は愛国心の雰囲気に満ちていた。孟は短い演説後、人々と歌唱祖国を歌いながら、にっこり微笑み、彼女を歓迎するため中国国旗を持った空港の群衆に手を振った。

 孟が中国税関の要請で防疫検査を受けるためバスに乗った後も、人々は歌っていた。

 中国の、この港湾都市は、COVID-19に対する厳しい防疫措置を採用しているので、空港の駐機場で待っていた防護服を着た人々の集団が花と歓迎の旗を持っていた。先に現地メディアは、孟は到着後、14プラス7日間の検疫隔離に従うと予想されると報じていた。

 だから、これは実際勝利だが、遙かに大きな戦いがある可能性が高い戦争の小競り合いだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2021/09/the-release-of-meng-wanzhous-is-a-small-but-decisive-victory-for-china.html#more

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 相撲が終わったので、昼テレビを見ることがなくなった。代わりに、パソコンにスピーカーを接続し、音楽を聴いている。

 昨日は下記番組を拝聴。

 UIチャンネル

対談 植草一秀(政治経済評論家) × 鳩山友紀夫

2021年7月10日 (土)

カナダ植民地の遺産は殖民による植民地主義が世界中でお咎めなしで済んでいることの反映

ラモナ・ワディ
2021年6月5日
Strategic Culture Foundation


 カナダでの最近の発見は、カナダにおける他の合同墓所の存在を示唆しているだけではない。世界的な植民地遺産や軍事帝国が、先住民土地開発を通して、どのように拡張したかに光をあてているのだ。

 215人の子供の遺骸があったカナダ先住民合同墓地の最近の発見は、植民地がお咎めなしで済んでいる、もう一つの示唆だ。カムループス・インディアン寄宿学校は、先住民の子供を彼らの共同体や家族から引き離す実践で、若い世代を移住者社会本流に同化させる試みに関与した政府とカトリック教会が運営するカナダの多くの学校中最大だった。150,000人以上の先住民の子供が、これらの学校に押し込まれた。4,100人以上が亡くなったか行方不明と報告された。栄養失調、医療怠慢から性的虐待まで犯罪は隠蔽された。

 和解という象徴的な言葉を越えた行動をし損ねてることに対し、カナダのジャスティン・トルドー首相は、先住民指導者から批判された。政府はカナダ真実和解委員会報告をあげているが、トルドーは長すぎる調査過程は、一部、様々な提携と協力が原因だったとほのめかした。「こうした課題解決のため、もし大臣だけが、オタワだけが調査していれば、ずっと前に済んでいたかもしれないが、失敗していたかも知れない」と彼は述べた

 カナダ政府が本気の行動と対照的な象徴表現に依存していたのと同様、繁栄する植民地の政治的優位性が、行方不明の先住民児童発見が滞った責任を問われるべきだ。合同墓所発見後に、「我々は政府として、和解のため存在しているが、同様に、真実のためにも存在しており、それは重要な一歩だ。だから、我々は彼らが知るのを必要とすること、我々全員が知る必要があることで、共同体と協力するためにある」というのは、歴史的残虐行為の過失と説明責任を確立することは言うまでもなく、カナダ先住民の共同記憶を助ける政府の決心を示していないということだ。

 2007年から2015年、カナダ真実和解委員会は先住民の子供を標的した寄宿学校に関して証言と記述を集める作業を始めた。6年の期間で、委員会は6,500人以上の証人から歴史的記述を集め、カナダ政府は委員会に5百万以上の記録を提供した。2015年12月、委員会は政府が和解プロセスを開始する勧告とともに報告を提出した。勧告の中では「進行中の植民地政策の遺産に対処する建設的な動き」の重要性が卓越していた。

 だがトルドーの言説は、先住民の国と先住民に対する支配を確立した植民地の文化的大量虐殺に言及していない。先住民の子供を標的にした寄宿学校の正当化は白人優越論に根ざしていた。1883年、カナダ最初の首相ジョン・A・マクドナルドが宣言したように、政策として、子供は親から引き離されるべきで「それをする唯一の方法は、彼らが白人男性の考えの習慣や様式を獲得する中央工業学校に入れること」だった。

 最近のカナダでの発見は、カナダにおける他の合同墓所の存在を示唆しているだけではない。それは更に、世界的植民地の遺産と軍事帝国が、先住民の存在によって妨げられた移住者植民政策と、先住民の土地開発によって拡張した方法に光をあてている。

 国際連合人権高等弁務官事務所は、カナダにおける先住民の子供の死の調査を呼びかけたが、植民地政策の波及効果に言及するのを避けた。「この暗い期間に起きたことへの徹底的解明や真実の入手や補償の欠如が、これを悪化させている」とマルタ・ウルタド国連報道官が述べた。国際レベルで人権擁護に責任があるとされる組織は、歴史的植民地遺産を守ることに凝り固まっており、全ての先住民に共通の共同記憶の取り組みが、今に至るまで植民地政権に奉仕する役割を果たしている構造を傷つけないよう、人権を政治問題化するのを拒否する上で、依然強固だ。

 ラモナ・ワディは独立研究者、フリージャーナリスト、書評者、ブログ作者。彼女はパレスチナやチリや中南米に関し、広範囲の主題を報じている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/06/05/canadas-colonial-legacy-reflects-global-impunity-for-settlercolonialism/

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 『アメリカ・インディアン悲史』『アメリカン・ドリームという悪夢―建国神話の偽善と二つの原罪』を連想。

 週刊金曜日 7.9 第1336号で下記記事を読み、遅ればせながらの記事翻訳。

過去の闇から堀り起こされる差別・暴力の数々
北米先住民族 その受難の歴史 鎌田遵

 安全安心ヤラセ記者会見、想像を超える愚劣発言の連続だったようだ。挙手しない記者が指名されてさえいる。

 日刊ゲンダイDIGITAL

菅首相が招いたコロナ禍の“無間地獄”…数字が証明する無能・無策ぶり

66歳児「安倍晋三」こそが反日 わが国の“内なる敵”なのだ

 こども以下の元首相と比較にならない知性の皆様!

【国会女性会議 No17】石垣×高橋×福島 緊急事態宣言下の五輪/都議選結果/災害列島日本 20210708

2017年2月22日 (水)

トランプ-トルドー会談は本当は一体何だったのか

Eric ZUESSE
2017年2月19日

アメリカ大統領ドナルド・トランプは、腐敗の“泥沼を干しあげ”、アメリカ国民による政府支配を取り戻すという公約で、大統領の座についたが、1月20日に、大統領職に就任して以来彼が実行しているのは、まさに逆のことだ。アメリカ政府の支配を、多国籍企業に、しかも実際には、大企業を支配し、至るところで、大衆を強奪するために大企業を駆使している億万長者に引き渡しているのだ(その一部をこの文章でご説明している手口で)。

2月13日、カナダ首相ジャスティン・トルドーと彼の会談をお考え願いたい。

NAFTA条約がアメリカ合州国内の雇用と賃金を減少させたがゆえに、ジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュが作り、ビル・クリントンが法律として成立させたカナダとメキシコとのNAFTA条約に反対して、トランプは大統領の座についたのだが、アメリカ国家主権の深刻な縮小、アメリカ主権である規制分野の一部、環境や製品の安全や、労働者の規制を強化するアメリカの主権的能力を、NAFTAによって、そうした新たな規制に反対し、しかもその権利が、NAFTAの下で、いかなる国の単なる国民(納税者などの)権利を超えて保護されている多国籍企業と、そうした多国籍企業の所有者に、アメリカの納税者が支払いを要求する何百万ドル、あるいは何十億ドルもの金額を決定する上訴不可能な裁定をする三人による仲裁委員会とにゆずり渡す、NAFTAの実に有害な譲渡について、彼は一言も触れなかった。

現在、カナダとアメリカ合州国との間の最大の問題は、NAFTAより更に始末に負えないものだ。賃金を押し下げるばかりでなく、環境、製品の安全や、労働者の権利を規制する既存の法律を施行したかどで、アメリカ企業も含め、多国籍企業がカナダとEU両方の納税者を訴えることまで可能にするカナダと欧州連合間の条約CETAだ。

それが一体どのように機能するかという説明はここにある。具体的には、カナダの国際的採掘企業が、ルーマニアの公害防止法を施行したかどで、ルーマニアを訴えている。“プロジェクトの過半数株式保有者、ガブリエル・リソーシズが、世界銀行に本拠を置く国際投資仲裁委員会にルーマニアを訴え、ルーマニアが必要な許可を発行しそこねた不履行とされるものに対し、補償として40億ドルを要求していると報じられている”。“鉱山は、その後に、フットボール競技場420個分の広さのシアン化物に汚染された排水湖を残すことになる”、ので、鉱山はルーマニアの環境法に大幅に違反する; ところが、いずれもCETA同様の(そしてオバマが提案したTPP、TTIP、& TISA条約同様の)にあるはずの仲裁条項がある1995年と、1997年にルーマニアが署名した協定の条件のもとで、ルーマニア政府は今や、プロジェクトを承認するか、あるいは、それを阻止したかどで、ガブリエル・リソーシズの株主たちに 40億ドル支払うかのいずれかを選ばなければならない。

EUで事業を行っているアメリカを本拠とする企業の五社中四社(41,811社)は、カナダ子会社経由で投資を仕組めば、EU、その加盟諸国を攻撃するのにCETAを利用できるのだから、CETAは、アメリカを本拠とする多国籍企業にとって、絶対間違いない儲けだ。アメリカはこの協定の調印国ではないので、CETAは、多国籍企業がアメリカ納税者を訴えることは認めていないが、それでもアメリカ多国籍企業にとっては依然として巨大な新利益センター(基本的に、オバマが提案した消滅寸前のTTIP協定を、裏口から起動するようなもの)だ。そして、もしトランプが、アメリカ国民を代表する以上に、アメリカを本拠とする多国籍企業の所有者を代表しているのであれば、彼は、同様に多国籍企業の所有者を代表し、それゆえCETAを支持しているカナダ首相を支持することになるだろう。

しかも、2012年のガブリエル・リソーシズ社の最初の公開財務報告は、それ以前の二年間、世界銀行のパートナー、IMFがルーマニアに“緊縮政策”を押しつけたと報じている。そして“こうした緊縮政策は、欧州連合内での広範な経済危機にも影響されて、次第に政府の行動に対する国民の支持を損ない、2012年1月、ルーマニアでの大規模抗議行動を引き起こした”と記述している。更に“2012年2月6日、国民による支持の欠如から、ボック首相は全閣僚と共に辞任を発表するに至った。それから間もなく、バセスク大統領が、外国諜報機関のトップで元外務大臣のミハイ・ラズヴァン・ウングレアーヌに、新政権を組閣するよう依頼したが”、“わずか11週間”しかもたなかった。

だから、ルーマニア国民、このプロジェクトを承認するよう追い詰めはれていたのだ。そして現在、反対する大規模抗議行動の後、そして政府がプロジェクトを拒否した後、ルーマニア国民は、認可を拒否したかとで、多国籍企業から訴えられている。経済緊縮策という親指絞めの拷問は機能しそこねたので、今やあらゆる国家の法律や裁判所が、そこから締め出されたし、締め出され、ルーマニア憲法や法律に何と書いてあろうとその裁定が最終である仲裁委員会が、(ルーマニア人はルーマニア法に違反すると主張している採掘事業だが、採掘企業はそんなものは無視すべきと主張している)大企業の株主に‘彼らの儲ける権利を侵害した’かどで、ルーマニア人納税者が一体いくら支払うべきかを決定するのだ。これが‘欧米民主主義’だ。その最初の記述は(我々は彼を打ち破ったことになっている)ムッソリーニが時に“ファシズム”と呼んだもので、時に“大企業支配”と呼ばれる。 (だがこれはより高度な国際版だ。出現しつつあるファシスト世界政府だ)。

仲裁委員会は、オバマが提案したTPP協定に関するこの記事の中で説明されているICSIDと呼ばれる規則を忠実に遵守することになる。

2016年7月27日、ジョージ・モンビオが、イギリスのガーディアンに“主権だと? この政府は、我々を最高入札者に売り飛ばすのだ”という見出しの記事を書き、イギリス人有権者が、腐敗した多国籍企業に支配された政府ゆえに、EU離脱の投票をしたにもかかわらず、イギリス人億万長者連中が、国家が消費者保護、環境保護や、労働者権利保護法案を施行した際には、納税者を訴えることができるこの新たな大儲け事業に一枚加わりたがっているので、イギリス自身の首相の政権が今やCETAを支持していると報じている。

2月13日、別のガーディアン記事はこう報じている。

CETAは最終的に、ヨーロッパの規制を、裏口から、壊滅したと思われているEU-アメリカ自由貿易協定TTIPの嫌われていた部分を導き入れるカナダの採掘企業や、アメリカ多国籍企業のカナダ子会社によるより多くの投資家訴訟にさらすだろう、… カナダの大企業は 既に、トルドー政府に、最も重要な市場での競争力を維持するため、アメリカ大統領の規制緩和の動きに対応するよう圧力をかけている。CETAの規制協力メカニズムは、北アメリカ・ロビイストにとって、EU規制に対し、緩和への圧力を静かにかける道を切り開くことになろう。これは特に、遺伝子組み換え生物や、内分泌かく乱化学物質などの微妙な分野にあてはまる。

国際支配階層は、世界中の大衆をだまし、政府規制は悪いものであり、規制がより少なく、より緩和されているほうが良いのだと信じこませている。ドナルド・トランプ自身もこのウソをまくしたてているが、アメリカ(あるいは他のどの国の)国民に対する彼の忠誠心とされるものと矛盾する。彼がホワイト・ハウス入りして以来の実際の行動は、彼が本気なのは、国家主権の強化ではなく、剥奪であることを示唆している。

もしそれが彼が実際に遂行するものなら、これこそ彼の最悪のペテンだ。彼が他の‘欧米民主主義’国の大半の指導者連中のように腐敗するのを避ける時間はまだある。だが間もなく、彼が本当はどちらの側なのかを我々は知ることになる。

アメリカと、その全ての同盟諸国の支配層は、あらゆる国の国民に害を与えるにもかかわらず、この種の世界政府を望んでいることは疑いようがない。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/02/19/what-trump-trudeau-meeting-was-really-about.html
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植草一秀の『知られざる真実』の2017年2月22日記事、この記事とつながる。
日米FTA・種子法廃止・水道法改定を許さない!

書店で『検証アベノメディア―安倍政権のマスコミ支配』臺宏士著 緑風出版を見かけた昨夜、民放と国営放送の「ニュース番組」を延々見比べた。
民放二局は、しっかり小学校土地疑惑に触れていた。
国営放送、9時の番組でも、その番組のキャスターになる予定の二人による深夜の番組でも、全く小学校土地疑惑に触れていない。トップが変わっても、アベノメディア。

紙媒体はどうなのだろう?

2017年2月 5日 (日)

クリスティア・フリーランド: 在オタワ・キエフ外務大臣

Michael Jabara CARLEY
2017年1月23日
Strategic Culture Foundation

2017年1月10日火曜日、カナダ首相ジャスティン・トルドーは、在任わずか14カ月で内閣を改造した。最も報道に値する変化は、ステファン・ディオン外務大臣の罷免と、これまで国際貿易大臣だったクリスティア・フリーランドを後任にしたことだ。内閣改造は、ディオンに対するひどい扱いと、フリーランドを彼の後継者指名がなければ、さほど話題になっていなかった可能性が高い。元カナダ自由党党首で、1996年以来国会議員のディオンは、罷免に関して何の事前通知もされていなかった。“公務とカナダに大いに貢献した長年の友人で同僚”とトルドーは言い、それは確かに真実だ。だがディオンが今でもトルドーを“友人”だと考えているとは私には思えない。


“公務とカナダに大いに貢献した長年の友人で同僚”。本当だろうか?

1995年の接戦だったケベック住民投票後、元首相のジャン・クレティエンが、ディオンに入閣を依頼した。連邦側は僅か0.5%の勝利だった。1996年、ディオンは政府間問題担当大臣となり、連邦政府が、その下で、地方政府と分離の条件を交渉する条件を規定するクラリティ法立法を監督した。カナダ連邦から分離するという、ケベックによる将来のあらゆる取り組みに対処すべく、この法律が制定されたのだ。ディオンは、ケベック分離主義の頑強な反対者として名を馳せた。

2015年の連邦選挙運動で、自由党は、保守党政府のロシア連邦に対する敵対的政策を翻すことを提案した。非常に結構なことだ、基本的な利害の衝突が全くない国と一体なぜ争う必要があるだろうと一部のカナダ人は考えた。その通りだとディオンは考え、外務大臣に任命されると、カナダ政府はロシアとの、より建設的関係を再建することに取り組むと宣言した。

ディオンはこの政策をさほど進めることはできなかった。閣内で、ほとんど支持がなかったに違いない。2015年の国政選挙戦中でさえ、トルドーは、特にウクライナに関して、ロシアに敵対的な保守党の方針を維持した。プーチンは“弱いものいじめをする悪党だ”とトルドーは言った。ロシアは“侵略”などのかどで有罪なのだ。ウクライナ系だと主張して、2014年2月、選挙で選ばれたウクライナ政府を打倒した、キエフのいわゆるマイダン蜂起参加者を支持する自由党国会議員が何人かいる。こうした議員の中で最も目立ったのが、フリーランドだった。彼女は国際貿易大臣に任命された。それは結構だ、おそらくディオンの対ロシア方針の邪魔はするまいと思うむきもあった。彼女がそうしたのか否か、我々にはわからない。


2014年、フリーランドは親マイダン国会議員として最も目立っていた。

おそらく大半の人々が当時知らなかったのは、フリーランドが、歯に衣着せぬウクライナ“民族主義者”だということだ。彼女は政界に入る前はジャーナリストで、ロシア政府と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対する心からの敵意を再三明らかにしていた。フリーランドは、1990年代、しばらくモスクワで過ごし、ロシア語を話し、ロシア文学を愛すると主張している。それ以外は、彼女はロシア嫌いで、プーチンと、彼が代表するロシアを猛烈に憎んでいる。明らかに、ディオンを罷免し、代わりに、フリーランドを後継者にするというトルドーの決定から引き出せる論理的な結論は、首相がモスクワとのより建設的な関係という自由党の約束を破棄したということだ。


「この父にして、この子あり」というのは父親のピエール・エリオット・トルドーとはほとんど似つかないトルドー・ジュニアには、あてはまらない。

誰も驚くことはない。これは欧米の選挙でよくある結果だ。A党に投票したのに、B党が権力をとる、あるいは、B党に投票したのに、A党が権力をとる。我々が好もうと、好むまいと、我が国を支配している“1パーセント”の強力なエリート、“陰の政府”を打ち負かすことができないのだから、投票は無意味なのだ。「この父にして、この子あり」は、できる限りカナダの独立のために立ち上がる覚悟のある、勇敢で、いささか変わり者の独立心のある首相だった、父親のピエール・エリオット・トルドーとは似ても似つかないトルドー・ジュニアには当てはまらない。

2015年選挙の後、トルドー・ジュニアは、ネオリベラルのバラク・オバマと会うべく、ワシントンに駆けつけた。彼の覇権者に対する忠誠の誓いの儀式というのが、トルドーとワシントンのオバマとのやりとりの大げさな画像を解釈する唯一の方法だ。

だから、アメリカ大統領選挙で、事実上全員にとって驚くべきことに、オバマが選んだ後継者ヒラリー・クリントンが、ドナルド・トランプに敗北した際、首相は驚き、不安になったに違いない。トランプは選挙運動中、ロシア連邦とうまくやりたいと明言していた。その方が、為になるように思えると、彼は言っていた。それはそうだろうが、彼のこの姿勢は、オバマ・ネオリベラル連中のみならず、彼自身の共和党内のネオコンを怒らせた。トルドー・ジュニアは、アメリカの陰の政府が、トランプがアメリカ-ロシア関係を良くするのを許さないだろうと計算したのだろうか? さほどうまくない賭事師でさえ、そういう賭けならできるだろう。だから、フリーランドの任命は、さして影響はなく、ロシアに対するアメリカの敵意の継続と、最終的に一致するだろう。もしトランプがアメリカの政策を変えれば、アメリカの臣下として、トルドーもそれに習うだろう。フリーランドが、そうできるかどうかは疑問だが。


2015年選挙の後、トルドー・ジュニアは、ネオリベラルのバラク・オバマと会うべく、ワシントンに駆けつけた。

キエフでのクーデター後、フリーランドは、いわゆるマイダン蜂起参加者、“民主主義の擁護のためなら、戦い、拷問され、死さえ辞さない”という大絶賛を突如始めた。カナダが、アメリカ政府の命令で経済制裁を課した際、モスクワは、フリーランドを、ペルソナ・ノン・グラータだと宣言して反撃した。カナダの新外務大臣はロシア連邦に足を踏み入れることができないのだ。ロシア人は現実主義者で、彼らに話かけるほとんど誰に対しても答える。ところが、フリーランドは、いささか行き過ぎかも知れないが、不思議ではない。彼女は、ロシアとプーチン大統領に関する憎悪に満ちた偽りの記事の数々を残している。2014年11月のそうした記事の一つで、彼女は「イスラム国」と同じ文章に、プーチンを置いた。これは連座で、決して、デリカシーがあるとは言えないが、フリーランドは、ロシアの話となると、デリカシーなど全く気にしないのだ。“プーチンのクレムリンは、ロシア人がピノチェト風独裁的政治支配と呼ぶものと、市場改革とを結びつけたものを目指しているように見えた… ところが今やロシアは、独裁的で、一層専制的な収奪政治で、しかも戦争しか頭にないものへと退化した[強調は筆者による]”。フリーランドの記事題名は“プーチンの脆弱な鉄のカーテン”だ。彼女のイメージは、1945年冷戦後のものだ。彼女が言いたいことは、プーチンの“鉄のカーテン”は崩壊しようとしているということだ。“もし疑われるのであれば、プーチンはそうではないことに留意願いたい。彼の攻勢は、彼の政権の脆弱さへの認識から出ている… [それが理由だ]彼が新たな鉄のカーテンを構築しようとしている…”。プーチンがするあらゆることは、彼の個人的権力を維持するためのものだ。それは、彼がロシア国家の国益と思うものには決して役立たない。

フリーランドによれば、プーチンは金銭ずくと自暴自棄から、民主主義や出版の自由を追放するに至った。実際は、選挙は正当なもので、ロシアの印刷媒体も、放送局も、欧米のMSM、つまり主流マスコミより遙かに大きな意見の多様性を認めている。私のロシア人同僚、ドミトリー・バビッチの言葉を引用すれば“プーチン政権は[いわゆる]リベラルなメディアが、その全くの愚劣さと偏見をさらすのを邪魔していない”。

フリーランドの悪意ある誇張は、ウェブ中に転移している。彼女は自らを“ウクライナ民主主義者”と見なしている。カナダで、そもそもカナダ人ではない外務大臣で、我々は一体何をしようとしているのだろう? ウクライナ“民主主義者”フリーランドは、一体どのような権益、一体どのような目的に仕えようとしているのだろう? トルドー・ジュニアは、一体、彼の閣僚の扇動的な記事をどれか読んだことがあるのだろうか?

他にもいくつか例がある。これは2011年のものだ。ロシア連邦が新オスマン帝国で、“ヨーロッパの病人”であるがごとく、プーチンは“ロシア’のサルタン”だ。この比喩的表現のほとばしりは、ドミトリー・メドベージェフが、プーチンが第三期目に出馬できるよう、大統領の座を降りるつもりだと発表した後に起きた。ロシアは、その意味が何であれ“サルタン風、つまりネオ世襲政権”に変身した。“ロシアのサルタン支配への移行は、世界の他の国々… 世界の列強諸国-ロシアが何としてもそこに所属したがっている集団と歩調が合っていない-クレムリンの支配者は‘朕は国家なり’と言いさえすれば良い。中国は確かに独裁主義だが、それはまさにプーチンが構築しそこねた一党国家なのだ。”

一体何という疑似科学的たわごと! キエフで、アメリカと、EUが支援したクーデターが成功した後、フリーランドはあらゆる節度を放棄したのだ。フリーランドによれば、民主的に選ばれた大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチを打倒することで、ウクライナは彼らの民主的権利を行使したのだ。数カ月後に予定されていた選挙を、連中は待ちきれなかったのだろうと私は思う。当時の我慢できなかった民主主義者は、いささか興奮し、敵対する人々を殺害し、偽旗作戦によるキエフ街頭の人々への銃撃を仕組み、それをヤヌコーヴィチのせいにした。政府打倒作戦は、長期にわたり、50億ドルの資金で支援されたと、当時のアメリカ国務次官補ビクトリア・ヌーランドは自慢した。ヌーランドは、キエフで、暴徒連中、あるいは、あえてこう言うべきだろうか、フリーランドの“民主主義者”に、サンドイッチとビスケットを配った人物の一人だったのを覚えておられるかもしれない。


マイダン支持者の一部は、連中は、彼らに反対するあらゆる人々を脅迫するため、1930年代のナチス・ドイツのものを思わせる松明行進を演じた。

暴徒連中が、ファシストのように見え、それらしく行動したことに気がついている人々もいる。“過激民族主義者”というのが、彼らを意味する欧米警察用語だ。こうした集団の中には、武装集団の右派セクターやネオ-ファシストのスヴォボダ党がある。彼らはファシストではないと、フリーランドは主張する。しかし連中は服装や、民兵制服、入れ墨に、ナチスのかぎ十字やSS記章をつけている。連中は、彼らに反対するあらゆる人々を脅迫するため、1930年代のナチス・ドイツのものを思わせる松明行進を演じた。連中は、オデッサ、マリウポリ、ドネツク地域や他の場所で、あえて彼らに立ち上がった人々を大虐殺した。Apply duck rule: もしファシストのような歩き方をし、ファシストのように語り、ファシストのように振る舞えば、それはおそらくファシストだ。“ごくわずかの腐ったリンゴ”に過ぎないと、ワシントンではいわれている。ナチス協力者で、いわゆるウクライナ民族主義者組織やウクライナ蜂起軍(OUN/UPA)、第二次世界大戦中、ドイツ国防軍やSSとともに戦ったステパーン・バンデーラが国民のアイドルに変身させられた。


現在のウクライナでは、ナチス協力者が国民のアイドルに変身している。

フリーランドの反ロシア論議については、いくらでも続けることが可能だ。クリミアと東ウクライナのロシア語話者住民が、キエフのファシスト民兵に対して、自らを守るために武器をとって立ち上がると、フリーランドは、それをロシア“侵略”と呼んだ。ウクライナ国内の、キエフにおけるクーデターに抵抗するあらゆる行動は、過去も、今も違法だ。クリミア住民の大多数がロシアへの再編入に投票したにもかかわらず、クリミアでの住民投票は違法だ。ウクライナ内戦を解決することを狙ったミンスク合意にフリーランドは気がつかなかったようだ。キエフ軍事政権が、それを一日たりとも尊重しなかったためなのは確実だ。ドンバスの一般住民はキエフの武装暴漢による容赦のない日々の爆撃の標的にされている。

フリーランドのロシア嫌いの反プーチン暴言は、彼女が誇らしげに認めている通り“往々にして、クレムリンを不快にさせた長い紙の軌跡”を残している。彼女は母側の祖父母はスターリン主義者による迫害の犠牲者だと言っている。実際は、彼らは信念の固いナチス協力者だったようだ。フリーランドは、首尾一貫でないにせよ、取るにたらない人物だ。彼女は、祖父母というネオナチの精神的子孫を支持している。彼女は自らを、何よりも“ウクライナ系カナダ人活動家”と称している。彼女は、キエフ軍事政権の狙いを、オタワで追求するつもりなのだろうか? どうもそのようだ。彼女自身の言葉を信じれば、彼女は、ロシア連邦とその大統領と戦うつもりのだ。“ほぼ十五年間、ジグザグした後、プーチンのロシアは進路を選んだ。現在ロシアは、拡張主義の野望を持った、自らは国際条約と規範によって拘束されないと考えている独裁国家だ。国内で権力を確保すべく、プーチンは、限界を外国で試すことに決めたのだ。ウクライナ国内であれ、他の場所であれ、いつの日か、我々は彼を止めなければならない”。フリーランドは、プーチンを一体どのように“止めるよう”提案するのだろう? その仕事をすることになるこの“我々”とは一体誰なのだろう?

“ナンセンス・イン; ナンセンス・アウト”(馬鹿げた入力をすれば、馬鹿げた出力になる)という古いコンピュータの格言を想起願いたい。ロシアとプーチンに対する見方は、ウクライナの超“民族主義”プリズムで歪められている。ロシアとプーチンに関するフリーランドの偽りの歪曲と勘違いに基づくことになれば、カナダ-ロシア関係は歴史的最悪に向かうことになる。カナダのためでない狙いを持った、この種の外国系カナダ人にカナダ外交政策を運営して欲しいと我々は望んでいるのだろうか?“いつの日か、我々は彼を止めなければならない”とフリーランドはプーチンについて書いている。これは一体何を意味しているのだろう? これは脅威で… 大げさで、危険なたわごとのように聞こえる。この類の煽動的な言辞を、我々はカナダ人として、わが国の外務大臣に望んでいるのだろうか? 前回選挙で自由党に投票したカナダ人として、私はあえて、そうでないことを望む。

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2017/01/23/chrystia-freeland-kiev-minister-foreign-affairs-ottawa.html

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彼女の先祖は、ウクライナ・ファシストという記事がある。

Chrystia Freeland’s Family Record for Nazi War Profiteering, and Murder of the Cracow Jews January 19th, 2017

ファシストの末裔、宗主国の手先にふさわしいもののようだ。アジアの先兵、北米の先兵。

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