ロシア

2020年1月26日 (日)

新ロシア政府:大いに必要とされていた漸進的変化で、革命ではない

2020年1月22日
The Saker

[本記事はUnz Reviewのために書かれた]

 サスペンスは終わり、我々は今新ロシア政府全メンバーの名前を知っている。例えば、RTが掲載した、うまい要約を読むことができる。

 今重要なのは、起きたことだけではなく、変わらなかったものもそうだ。起きなかった二つの極めて重要なことから始めるよう。

 最初に、ロシア政府は、変化せずにはいなかった。懐疑派は、全く何も変わらず、同じ連中が違う職位に変わるだけで、変化は上っ面に過ぎないと予測していた。そうはならなかった。実際は12人が職を保持し、9人が置き換えられた。

 第二に、これは、大西洋統合主義派の全面骨抜きではなかった。一番目立つこととして、アントン・シルアノフは財務大臣として留任した。だが、今シルアノフは、実際、第一副首相としての地位から降格され、アンドレイ・ベロウソフにとって変わられており、大変化だ。メドベージェフは、ロシア安全保障理事会副議長という、専門的地位に「輝かしい昇進」をした。

 すると、一体何がおきたのだろう?

 大半のロシア観察者は、二つの重要なことに気付いている。

 第一に、これは大いに有能な、専門的に熟練した政府だということだ。実際おそらく初めて、新内閣の各職位に専門知識が全ての人々に認められている専門家がついたのだ。

 第二に、これは大いに非イデオロギー的な政府だということとだ。ロシアの社会、経済政策が変化しないと言っているわけではなく、変化はするだろうし、新政府は、特にミシュスチン首相と第一副首相アンドレイ・ベロウソフの指名で、はっきり、それを示している。この二人は、ロシアで「国家資本主義」と呼ばれるものの主唱者として非常に多くの実績を持っている。つまり、国家は私的な企業家精神を抑圧しないが、官と民間部門が成長するための適切な経済的条件を作り出すため、国家は、直接、大いに関与するのだ。最も重要なのは、「国家資本主義」は、(利益を生む)企業世界の唯一の目標を、国益、つまり、国民の利益に従属させるのだ。

 言い換えれば、さらば、大西洋統合主義者風ターボ資本主義!

 今や、ロシアは、ロシア国民が何年もの間望んでいたが、前の「経済部門」が決して優先事項と見なしていなかった貧困に対する戦いを国家戦略上の優先事項としたのだ。

 更に政府のユーラシア主権主義派丸ごと何も変化していない。これは二つのことを示している。

 第一に、ロシアの国家安全保障と外交政策は変化しないだろう。

 第二に、ユーラシア主権主義者が、とうとう、大西洋統合主義者を大いに弱体化し、メドベージェフを、ロシア安全保障理事会に、うまく「閉じ込め」、シルアノフを新ロシア政府に「閉じ込め」て、ロシアの未来に対する重大な脅威ではなくしたことだ。

 言い換えれば、新政府はロシアの完全主権化という最終目標(この目標はユーラシア主権主義者のもう一つの長年の目標でもある、いかなる国際協定や合意よりもロシア国内法を優先させる新憲法改訂にも反映している)に、より多くの努力を払うと予想できる。

 私がここで言えるのは「とうとう!!」が全てだ。

 我々が気付く、もう一つ重要なことは、プーチンが、革命ではなく、漸進的変化で対処すると決めたことだ。実際、彼はこの新政府を「バランスがとれた」ものだと描写した。私自身を含め、再びメドベージェフやシルアノフという名に出会わないことを望んだ多くの人々がいるが、これらの名前があるのを見て、ロシアが根本的に異なる政治進路に着手しようとしているわけでないことに安心する多く(ひょっとすると、ずっと多く)の人々もいる。率直に言って、過去一世紀、ロシアには、革命、戦争、大変動や恐ろしい悲劇が十分なあったと私は思う。安定性や緩やかな進路修正についても言うべきことがある。

 更に、純粋に各人の能力に基づいて組織されたと思われる新政府は、極端にイデオロギー的な政府より、おそらく、ずっと多くの支持を生み出すことができるだろう。

 結局、ロシアはどうなるのだろう?

 ユーラシア主権主義者が、とうとう、ロシア国家に対する彼らの完全支配を確保し、大西洋統合主義者の崩壊が、今新しい人生の現実なのだと私は言いたい。この新政府で、ユーラシア主権主義者以外で、唯一明らかに特定可能な集団は、専門技術者なので、今明らかに予想不能で、それゆえ非常に危険になったアングロ・シオニスト帝国(ソレイマーニー暗殺は、あらゆる現実感覚を完全に失った帝国の行動の典型例だ)に直面して、ロシアが、断固とした態度で、団結して対応する可能性をもたらすだろう。

 帝国報道機関の反応を指摘するのも興味深い。私の好きな二つはこれだ。

 

 欧米の「ロシア専門家」たちは、通常ロシアについて、ほとんど何も知らないも同然連中で、彼らはほとんど理解していていないのだが、(1990年代、ロシアを完全支配していたにもかかわらず!)明らかにロシアに対する支配力を失ったアングロ・シオニスト帝国擁護者連中が、やり場のない怒りを感じているのを見るのは、心強く感じられる(率直に言えば、幸せな気持ちになる)。

 最後に、この新政府の任命は、ロシア野党勢力、「公式」議会野党勢力と、いわゆる「非公式」野党勢力両方を、完全に混乱させている。前者はクレムリン政策に反対するふりをするだけで、後者は議会で議席を得られないほど、信用を末期的に失墜させている。信用できる野党勢力の欠如は、特に私自身のように、クレムリンを支持する人々にとって、望ましいように見えるかもしれないが、実際それは、もう一つのずっと深刻な問題の一面に過ぎない。ロシアは健全な安定した制度によってではなく、一人の人物、プーチンが規定する国のままだ。最近の改革は、多少非常に良い正しい方向への歩み(議会の権限と責任が増した)を進めたが、予見可能な将来に関する限り、ロシアは「プーチンの国」のままだろう。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/the-new-russian-government-a-much-needed-evolution-but-not-a-revolution/

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 大西洋主義者、あるいは汎大西洋主義者問題については、いくつか記事を翻訳している。たとえば下記。最初のものは、同じ筆者によるもの。

 Moon of Alabama最新記事題名は「パニックになる必要なし」。

The Coronavirus - No Need To Panic

 一方、Paul Craig Roberts氏記事、まるで、春節観光客による売り上げを期待している日本のことを言っているような趣旨。

 The Global Economy Can Kill Us In More Ways Than One 翻訳 様々な方法で我々を殺しかねないグローバル経済

 今日の日刊IWJガイド、見出しは

日刊IWJガイド「日銀総裁がGDPマイナス成長の可能性と発言!? この重大ニュースにほとんどの大手マスコミは沈黙!! エコノミスト田代秀敏氏が警鐘を鳴らす!!」2020.1.26日号~No.2691号

 本文に、下記記事あり。

■新型コロナウィルス急拡大!! 「SARSの10倍以上」!?「武漢はすでに制御不能」!? 日本の「水際作戦」の有効性は!? 昨年の10~12月、マイナス成長となった日本経済からインバウンド需要1兆8844億円が消失したらどうなる!?

2020年1月24日 (金)

ポンペオ:アメリカ新政策はロシアや中国の指導者に対する無人機攻撃を認可

2020年1月20日
ゴードン・ダフ
New Eastern Outlook

 トランプ大統領は、アメリカ法、国際法いずれとも全く相いれない、ウラジーミル・プーチン暗殺を、遠回しにではなく、新政策の一部として「検討対象」にした。これはワシントンが敵とみなすものに対する広範囲の政策ではないが、政権転覆を実現するための最高レベルの暗殺で、ロシアが特に標的としてリストに載ったのだ。

 2020年1月13日、マイク・ポンペオ米国務長官は、スタンフォード大学フーバー研究所での政策講演で新政策を概説した。講演題目は「阻止の復活、イランの例」だった。

 フーバー研究所はCIAと長いつながりの歴史があり、様々な「奇妙な連中」から秘密裏に民間資金を受け取っている。

  • アメリカ・イスラム関係評議会が、イスラム恐怖症と憎悪をまきちらしているとしている、ブラッドリー財団
  • アメリカの独立報道機関の創設者スティーヴ・カンガスの死への関与を含め、報道機関メンバーを脅迫するのに使う民間警備員軍団を雇用していた右翼過激派億万長者、故リチャード・メロン・スケイフが長らく運営してきたスケイフ・フミリー財団
  • アドルフ・クアーズのフロント組織で、アメリカ合州国の右翼過激派とロシア憎悪に対する最大出資者の一つであるキャッスル・ロック財団
  • 石炭産業からの利益で、地球温暖化否定論に対する最大出資者のコッホ財団

 フーバー研究所が、その名に由来するハーバート・フーバー大統領は、長年、大恐慌最初の四年間、餓死しそうな国民の要求に対処し損ねたと非難されているが、ヒトラーの対ロシア戦争を可能にし、支援していた可能性さえある、強力な擁護者だった。

 50年隠蔽された後、ようやく最近、ハーバート・フーバーの第二次世界大戦分析『裏切られた自由』がフーバー研究所から刊行された。その著作で、「裏切り」というのは、ヒトラーに対して戦争し、ロシアと一緒に参戦したことだ。

 おわかりだろう。アメリカの保守主義者にとってのTDC、「上死点」は、常に闇の国家のための、ロシア破壊とロシア国民征服だった。

 フーバー研究所演説で、ロシアに対する攻撃、ロシア指導部やプーチン大統領に対する攻撃さえ、彼が率いるアメリカ新政策の重要部分だとポンペオは明確に述べたのだ。

 彼はさらにこう明らかにした。「阻止の重要性はイランに限定されない。あらゆる場合に我々は自由を守らなければならない。今までで最強の我が軍にするのがトランプ大統領の仕事の核心だ。」

 これは、もちろん、イラン・ミサイルが、アメリカのパトリオット・ミサイル防衛を容易に破った、トランプによれば「死傷者無し」の屈辱的攻撃前のことだ。だが2020年1月16日、国防総省は、アサド空軍基地に勤務していた米兵11人が負傷し、治療のため、ドイツのラントシュトゥールに避難していると発表した。

 トランプは嘘をついたが、戦略核兵器が、質的に、圧倒的に、アメリカ合州国の核兵器を大いに見劣りさせる国に対する、ポンペオの狂気じみた恫喝とは比較にならない。

「ソレイマーニー殺害は、敵の阻止を目指すアメリカ新戦略の例だ。これはイランにも、中国にも、ロシアにも等しく当てはまる。

これらの国々は、今我々がイランに対し、今までの中で最強の立場にある可能性を理解している。我々は今のところ自制しているだけだ。だが自由を本当に守るためには、全ての敵を抑止することが重要だ。それがトランプ大統領の仕事の核心だ。それが、我が軍をこれまでで最強にすべく、彼が懸命に努力してている理由だ。」

 何カ月もの計画後、ポンペオ国務長官が、ISISに対する地上戦主要計画者、イランのソレイマーニー司令官の無人機暗殺を強行した際、彼はほとんどイランの反撃を予想していなかった。

 わずか数日後、イランは、中東におけるアメリカの最大基地を衝撃的な弾道ミサイル攻撃で壊滅させ、アメリカに後退と、更なる制裁を課するよう強いた。

 本当に重要な問題はポンペオ言説がどれだけ本物か、ポンペオとトランプがどこまで虚勢を張っているかだ。だが、一つ明確になったのは、トランプも、陸軍士官学校の「陸軍士官学校マフィア」と呼ばれるロシア嫌い過激論者の温床で、悪名高い「1986年クラス」の卒業生ポンペオも、本物の戦争の体験をしていないことだ。

デイリー・ビーストから:

「近刊のA Very Stable Genius: Donald J. Trump’s Testing of America中にある、この会議の説明が、将軍たちが、トランプに戦後アメリカ史の基礎の基礎を教えようとした際に、益々腹を立てる様子を描いている。

本は、トランプ大統領の任期が始まって6ヶ月、将軍たちが、アメリカの重要な同盟諸国に関するトランプの知識の「大きな欠落」を懸念して会議が行われたと書いている。狙いは国防総省のシチュエーション・ルームにトランプを招き、そこで軍幹部連中が、アメリカの同盟諸国が誰で、彼らがなぜ味方にしておく価値があるのか、彼らが一体どこにあるのかについて、彼を集中特訓することだった。(トランプは知らなかった)

だが会議は、ほぼすぐさま混乱に落ち込んだように思われる。ティラーソン国務長官や、当時のジム・マティス国防長官や、ゲーリー・コーン国家経済会議委員長が交互にトランプに彼らの要点を説明しようとした。だが彼が大いに腹を立てる前、そもそもトランプは常軌を逸して退屈なように見えたと言う。

それからトランプは、オバマ大統領のイラン核合意と、アフガニスタン戦争の長さに不平を言ったと言われている。いずれも、将軍たちは、穏やかにこれら複雑な地政学問題に対する彼の考えが、なぜ完全に正確ではないかもしれないかを説明しようとしたとされている。トランプがキレたのは、アフガニスタンに関する会話中だったという。

大統領は、アフガニスタン戦争を「負け戦」と呼び、将官連中にこう言ったとされている。「君たちは全員敗者だ。君たちは勝ち方を知らない。私は勝ちたい。我々はどの戦争にも勝っていない。我々は7兆ドル費やし、他の連中が石油を得たのに、我々は勝っていない。」この時点で、トランプは激怒の余り息も絶え絶えだったと報じられている。

彼の最も刺激的な発言は、想起願いたいが、骨棘障害とされるもののおかげで、ベトナム軍務を避けるのに成功した人物トランプが、居合わせた人々にこう言ったと伝えられている。「君らとは、私は戦争に行かない。君らは間抜けな赤ん坊集団だ。」

この発言に、部屋にいた全員あっけにとられたとされている。「はっきり、はらわたが煮えくり返っていた」ティラーソンは遠慮なく言うと決めた。国務長官は言った。「いいえ、それは間違いです。大統領、あなたは全く間違っている。どれも本当ではない。」それからすぐ会議が終わると、小数の親しい仲間にティラーソンが、こう言ったとされている。「彼は(罵り言葉部分は削除)馬鹿だ。」」

結論

 ロシアを憎悪する支配体制にむけたポンペオ発言は、外国指導者に対する露骨な恫喝、軽率さ、思い上がり、それとも狂気だろうか?

 悲惨なソレイマーニー暗殺でそうしたように、トランプ大統領はポンペオを支持する用意があるのだろうか?

 我々は問わねばならない。このような声明がどうして、議会やマスコミから一言の抵抗もなしですむのだろう? アメリカは自殺願望なのだろうか?

 ゴードン・ダフはベトナム戦争の海兵隊退役軍人で、何十年間も退役軍人と戦争捕虜問題に取り組み、安全保障問題で政府に助言もしているベテランズ・トゥデイ編集長、取締役会長。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/20/pompeo-new-us-policy-authorized-drones-strikes-on-russian-chinese-leaders/

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 A Very Stable Genius: Donald J. Trump’s Testing of America、例の宗主国巨大書店では、想像通り好評。巨大書店のオーナーも、本を書いた記者が所属するWashingtong Postのオーナーも同じ人物。買って読む気力皆無。

 (罵り言葉部分は削除)とあるのは、別記事によればfucking。記事、ひとごとではない。属国の傀儡は標的にされる可能性皆無だろうが。万一、本当の野党が政権につけば、標的にされる。このような声明がどうして、議会やマスコミから一言の抵抗もなしですむのだろう? 日本は自殺願望なのだろうか?

 午後の参院代表質問国会中継、共産党山下芳生議員、国民民主党大塚耕平議員質問のみ音声を出して聞いた。山下議員が日本の負担は、他の国全てをあわせたより大きいと指摘したが、傀儡が回答するわけがない。エセ回答に興味皆無なので外出。

2020年1月22日 (水)

これで大西洋統合主義者の(一貫の!)終わりになるのだろうか?

2020年1月17日
The Saker
[本分析はUnz Reviewのために書いた]

 今までに我々全員、ロシア政閣僚全員が辞職し、新首相ミハイル・ミシュスチンが任命されたニュースを聞いた。この全てが一体何を意味するかについて、インターネットがあらゆる種類の憶測で爆発しているのを我々は知っている。

 一体誰が新政府に入るかがわかるまで、我々が本当に言えることは極わずかしかない。つまり、理論的に、グラジエフが政府のいわゆる「経済部門」トップの座に任命されるのを期待して、我々は固唾をのんでいられるのだが、どうして、それがクドリンではないと知ることができるだろう?!

 我々は知ることができない。

 我々が確実に知っているたった一つのことはプーチンが演説で発表したことだ。読者はご自身で、ここで全文を読めるが、私はここで二つ選びたい。

  1. プーチンは、依然多くのロシア人が味わっている(恐ろしい)貧困に対処する本格的な取り組みを発表した
  2. プーチンは、ロシアを再度主権化する本格的な取り組みを発表した

 最初の話題では、プーチンは(人口減少問題の対処にもなる)大いに強化した母親手当、担保ローン金利引き下げ、学校での健康的な温かい無料食事を含め、まだ多くのロシア人が暮らしている恐ろしい貧困に対処する多くの主要な政府プログラムを提案した。

 二番目の話題では、プーチンは次のことを発表した:

「ロシアは主権国家であり得るし、ロシアのままであり続けられる。我が国の主権は無条件でなければならない。我々はこれを実現するために大いに努力した。我々はわが国の統一を回復した。政府の特定の権力が本質的に、オリガルヒ一族に奪われた状態を克服した。ロシアはその意見が無視できない国として国際政治に復帰した。」

そして

「国家安全保障と主権にとって極めて重要な地位を持った人々に対する義務的必要条件を、憲法のレベルで正式なものにするよう私は提案する。」

 少なくとも、これは非常に良い兆しだ。私が何度も提案しているように、「完全主権の復活」というスローガンは、ロシア、アメリカ両国の愛国者とって、ときの声であり得る。我々は「主権」というこの言説で一体誰がすっかり、がくぜんとしているか知っている。

 それでも

 私は皆様に警告し、皆様に想起願いたいのは、ロシアでの(アメリカでも)問題は、性格の問題ではなく、何よりも、良くない制度の問題なのだ。私はアメリカ側の問題には触れないが、過去数十年にわたりロシアで何が起きたかを手短に説明させて頂きたい。

 現在のロシアはいくつかの要因の産物だ。

  1. 1980年代、ソ連の「共産党・政府の特権的幹部、ノーメンクラトゥーラ」が、国の支配を失うことを悟った時、改革不能なソ連は、ある種の「ケーキ」に変わり、(かなりの数の全く架空ものを含め)15の異なる国にソ連を分裂させることに決め、「党とソビエト社会主義共和国連邦の守護者」から「熱心な国家主義者」へと自分のブランドを変えたのだ。それは実にインチキなブランド変更だったが、大多数の人々(ソ連の維持を望んだ人々)が、それに対してできることは他に何もなかった。
  2. そしてロシアが(新たに造り出された他の共和国も)無法、暴力、賄賂の熱狂と、アングロ・シオニスト帝国への全体的絶対的な屈伏へ落ち込んだ恐怖の1990年代が来た。
  3. 最終的に、2000年代、メドベージェフ率いる大西洋統合主義者と、プーチン率いるユーラシア主権主義者の共同統治期間があった。これは、大西洋統合主義者が「経済部門」を支配し、ユーラシア主権主義者がロシアの外交問題と防衛の任務を負うという不安定な提携関係だった。

 彼らの名前が示唆するように、大西洋統合主義者は、ロシア(そして彼ら自身!)をアングロ・シオニスト勢力圏に統合したいと望んでおり、ユーラシア主権主義者は、本当に主権あるロシアを望んでいる。プーチンの宣言を聞いた時に、前者の集団が何を感じたか想像願いたい。

国家安全保障と主権にとって極めて重要な地位を持った人々に対する義務的必要条件を、憲法のレベルで正式なものにするよう私は提案する。より正確には、議会の長、連邦院議員、国家院議員、首相と副首相、連邦大臣、連邦機関の長と裁判官は、外国市民権や、彼らが永久に外国に暮らすことを可能にする居住許可や他の文書をもたないようにするべきだ。国務の目標と任務は、国民のためにつくすことであり、この道に入る人々は、これをすることで、いかなる前提も許容もなしに、彼らの生活が、ロシアとロシアの人々と分離できないことを知らなければならない。大統領候補にとって、必要条件は、さらに厳しくなくてはならない。私は大統領候補が、選挙運動期間だけでなく、それ以前にも、少なくとも25年間、ロシアに定住しており、外国籍や居住許可を保持していないという必要条件を正式のものにするよう私は提案する。

 これは明らかに、今後、ロシアや、彼ら自身さえも(パスポートや銀行預金口座や不動産によって)アングロ・シオニスト・エリートに統合することが可能でなくなる大西洋統合主義者至高の願望に対して宣言された死刑宣告だ。今(ロシアのインターネット)Runetで流れている冗談さえある。

13:00 - Путин заявил、что госслужащие должны быть только гражданами России
16:30 - Правительство вполном составе ушло вотставку
翻訳:
午後1時00分 プーチンは、公務員はロシア市民権を持っているべきだと表明。
午後4時30分 全閣僚が辞職した。

 ここには誇張の要素もあるが、同様に多くの真実がある!

 だが、ロシア史では、常に、ロシア指導者にとって、内部の敵が、どんな外国の敵よりもずっと危険だったことを我々は常に覚えておく必要がある。我々の場合、これら大西洋統合主義者は、ロシアの本当の主権化に、あらゆる形で抵抗するだけでなく、彼らは、1990年代、ロシアからしたい放題金を盗んで何百万も儲けた、非常に強力な金持ちのロシア政治階級に支援されており、彼らは全ての欧米政府や、アングロ・シオニスト帝国の本当の「闇の国家」指導者連中に支援されているのだ。

 それから、ロシア擁護とされるブログ世界には、過去、欧米風社会民主主義で、非常に「リベラルな」(より率直で、それほど曖昧でないようにするため私は「資本主義者」という単語の方が好きだ)経済のロシアを見るのを非常に喜ぶ人々がおり、彼らは今、クレムリンがとうとう民意を聞いて、ターボ資本主義が今後、次第に社会の団結の急激な増加に置き換えられことを意味する、かなりの左旋回に思えるもので脅かされたように感じているだろう。私はこの連中が、大西洋統合主義者のプロパガンダ役をつとめながら、プーチンを支援するふりをするため、今しなければならない精神的ヨガを期待している。

 私が何度も言っているように、プーチンは非常に良くない体制のトップにいる非常に良い人物で、非常に良くない体制を本当に改革するのは極めて困難な仕事だ。

 だから次に起きるのは(とうとう!)ロシア権力構造の上層部にいる第五列全員の粛正という可能性があるが、これは決して既に決まったことではなく、実際どんな人々がロシア政府、特に「経済部門」の主要地位につくか、これから見極めなければならない。

 前回選挙での輝かしい勝利後、プーチンが基本的に、(非常に不人気な)メドベージェフ政府の大部分を再指名した時、本物のロシア愛国者が、どれほど失望したか我々は決して忘れるべきではない。第五列粛正の代わりに、醜い年金制度改革大失敗になったのだ。

 政治支配層エリートの本物のスターリン風粛正について、一部のロシア人が既に妄想にふけっている。彼らは新首相が、スターリン秘密警察、内務人民委員部長官ラブレンチー・ベリヤにかなり似ていることにさえ気付いている。


ミハイル・ミシュスチン


ラヴレンチー・ベリヤ

 そう似てはいるが、時代はすっかり変わっている! ロシアはある種の独裁的/専制「モルドール」だというあらゆる欧米プロパガンダにもかかわらず、ロシアは法治国法で、プーチンは、厳密にロシア法の枠内で行動をする大統領だというのが真実だ。大量粛正も、夜間逮捕や、秘密処刑もあり得ない。

 個人的に、私は慎重に楽観的だ。プーチン演説で使われた言葉は全て適切な言葉と表現で、彼が提案した改革は全く理にかなっている。だが過去にも、同様な高い目標をかかげた他の大統領演説があったが、非常に強力なロシア官僚(そう、これも、存在しないはずの第五列だ)が、こうした目標が決して実現しないようにしたのだった。

 新首相は新政府への被任命者の全リストを21日までに公表すると約束した。どんな予測もする前に、全ての事実が得られるまで待つよう私は提案する。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/could-this-finally-be-the-end-for-the-atlantic-integrationists/

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 さもありなん。いつものフェイク氏。

安倍首相が施政方針演説でフェイク! 地方創生支援策の成功例として実名を出した移住男性が既に仕事を辞め転居していた

 まともな裁判と、とんでもない裁判。信じられないスラップ訴訟控訴審、どうなるのだろう?

日刊IWJガイド「九州・小笠原・北海道・南海、日本が火山・地震活動期!? 運転差し止め伊方原発トラブルに反原発弁護団の海渡代表は原発停止『天のメッセージ』!! 」2020.1.22日号~No.2687号

 裁判所、体制と一体化の証明のような訴訟控訴審一回目は明日。

いよいよ明日1月23日大阪高裁で、岩上安身が橋下徹・元大阪府知事から名誉毀損で損害賠償請求されているリツイートスラップ訴訟の控訴審の第1回目の口頭弁論が開かれます! まだ最終決定ではありませんが、岩上安身も登壇し、陳述する可能性があります! すべてのネットユーザーの言論の自由を守るため、ぜひ傍聴席を満席にしてください! 報告集会にもお運びください!

 大西洋主義者、あるいは汎大西洋主義者問題については、いくつも記事を翻訳している。たとえば下記。最初のものは、同じ筆者によるもの。

2020年1月18日 (土)

意図せざる結果:トランプは中東を中国とロシアにわたしたのだろうか

2020年1月14日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 イラク、そして中東じゅうでの、ここ数カ月の一連の行動により、ワシントンは、中国と、ある程度ロシアにも向かい、アメリカ合州国から離れる、戦略上の変更を強いた。もし出来事が現在の方向で続けば、それを阻止すべくワシントンがシリアでアサド不安定化を支持した主な原因である、計画されていたイラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインが、ワシントンが完全な焦土作戦政治を始めないかぎり、今地域で実現する可能性がある。これは意図せざる結果とも呼べるものだ。

 自然が真空をひどく嫌うとすれば、地政学もそうだ。数カ月前、トランプ大統領が、アメリカ部隊をシリアと中東から引き上げる計画を発表した時、ロシアと、特に中国は静かに地域の重要な国々との接触を強化し始めた。

 イラクの石油開発や他のインフラ計画への中国関与は大きいが、際立ってイラク領土の約3分の1をISISが占領したことで大幅に混乱させられた。2019年9月、アンカラや、イスラエルや、サウジアラビアと共にワシントンが重要な隠れた役割を演じていた戦争、ISIS戦争よって破壊された主要インフラ・プロジェクト完成の代償をイラクが支払い、イラク石油収入の50%をアメリカ政府に与えるよう要求したが、丁寧な言い方をすれば法外な要求だ。

イラクの中国への方向転換

 イラクは拒否し。その代わりにイラクのアデル・アブドゥルマフディー首相は、イラク再建における中国の関与を議論するため、55人の代表団の長として北京を訪問した。この訪問はワシントンに気付かれずには済まなかった。その前にさえ、イラクと中国の絆は重要だった。中国はイラク第一の貿易相手国で、イラクはサウジアラビアとロシアについで、中国石油の三番目の供給源だった。2019年4月、バグダッドで、中国外交部羅照輝副部長が、中国は、イラク再建に貢献する用意ができていると述べた。

 アブドゥルマフディーにとって、北京訪問は大成功だった。彼はそれを両国関係の「飛躍的進歩」と呼んだ。訪問中に、8つの広範囲の覚書(MoU)と、与信契約の枠組みが署名され、中国の一帯一路構想(BRI)にイラクが加入する計画が発表された。イラク油田開発に加え、イラクのインフラ再建における中国の参加が含まれている。両国にとって、明らかに、中国が好んで言う「お互いに満足のいくもの」だ。

 アブドゥルマフディー首相の北京訪問のわずか数日後、野党勢力がアブドゥルマフディー辞任を要求するイラク政府の汚職と経済政策に対する全国的抗議行動が起きた。慎重に暴力的な反発を煽る狙撃兵が、CIAが2014年2月のキエフのマイダンで、あるいは2011年にカイロでしたのと同じように、政府制圧の印象を与えるよう、抗議行動参加者に発砲するのをロイターは目撃している。

 中国との交渉と、2019年10月のアブドゥルマフディー政府に対する自然発生的な抗議の時期がつながっているという有力な証拠がある。トランプ政権が、つながりだ。フェデリコ・ピエラッチーニの報告によれば「アブドゥルマフディーが議会で、アメリカがどのようにイラクを破壊し、今、石油収入の50%を約束しない限り、インフラと配電網プロジェクトの完成を拒否し、アブドゥルマフディーがそれを拒絶したという演説をした」。彼はアラビア語から翻訳されたアブドゥルマフディー演説の一部を引用している。「これが私が中国を訪問し、代わりに建設を行うよう、彼らと重要な協議に署名した理由だ。私の帰国後、トランプは私にこの協議を拒否するよう要求する電話してきた。私が拒否すると、彼は私の首相職を終わらせる巨大デモを解き放つと脅した。私に反対する巨大デモがその通り実現してから、再びトランプは電話してきて、もし私が要求に従わなければ、私に圧力をかけて従わせるため、高層ビル上の海兵隊狙撃兵が抗議行動参加者も警備員も標的に定めると脅した。私は再び拒否し、辞表を提出した。今日に至るまで、アメリカは我々が中国との取り引きを無効にすべきだと主張している。」

 今、伝えられるところによれば、彼がアブドゥルマフディー経由で、サウジアラビアとの調停活動で、バグダッドに着陸直後、イランのガーセム・ソレイマーニー少将のアメリカによる暗殺は、あり得る第三次世界大戦の話のさなか、地域全体を政治的混乱に陥らせた。イラク内の米軍基地に対する、イランのソフトな「報復」ミサイル攻撃と、テヘランを離陸したウクライナ民間定期便を誤って撃墜したというテヘランによる驚くべき自認は、トランプとロウハニがことを落ち着かせるため裏ルートの秘密会談をしていたという報告の中、何が本当に起きているかについて多くの人々を困惑させている。

 静かな「絹の」参入

 一つ明確なことがある。北京は、2003年の占領戦争以来ワシントンが保持していたイラク政治の支配に、ロシアとともに取って代わる可能性を見ている。OilPrice.comは、アブドゥルマフディーの成功した北京訪問直後の、10月始めに、二国間で合意した20年の「インフラのための石油」合意の一部として、イラクが中国に100,000バレル/日(BPD)の原油を輸出し始めたと報じている。イラク石油省の情報源によれば、中国は石油とガス投資から始めて、中国企業と人員と、イラク労働者を使って、工場や鉄道を含むインフラを作って、イラクで影響力を構築するだろう。中国が建設する工場は、中国の同様な工場と統合するために、同じ組み立てラインや構造を使うだろう。

 イランのエスハク・ジャハンギリ副大統領は、テヘランをトルクメニスタン、アフガニスタン国境近くの北東マシュハド市と結ぶ900キロの幹線鉄道を電化させるプロジェクトを実行するためイランは、中国との契約に署名したと発表した。ジャハンギリ副大統領は、テヘラン-コム-イスファハン高速列車路線を確立し、タブリーズを通って北西まで、これを拡張する計画があると付け加えた。OilPriceがこう指摘している。「石油やガスや石油化学製品に関係する主要地点の原点で、タブリーズ-アンカラ・ガス・パイプラインの起点であるタブリーズは(中国西部、新彊州の首都)烏魯木斉を、テヘランと、そして途上で、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタンとトルクメニスタンを結び、更にトルコ経由で、ヨーロッパへ向かう2,300キロの新シルクロードの要所となるだろう。この計画が大きく進展を遂げ次第、中国は輸送リンクを、西のイラクへと拡張するだろう。」

 さらに、イラク電力大臣ルアイ・アルハティーブによれば「長期的には、中国は戦略的パートナーとして我々の主要選択肢で、いくつかのインフラ計画資金供給のために、限定された量の石油に対する100億ドルの金融枠組みで始めたが、イラク石油生産の増大とともに中国の資金提供は増大する傾向がある」。つまり、中国が、より多くのイラク石油を採掘すればするほど、より多くのイラク・プロジェクトに資金供給が可能になるのだ。現在、イラクはガス・インフラが欠如しているため、発電用ガスをイランに依存している。中国はそれを変えると言っている

 さらに石油産業関係筋は、ロシアと中国が、イランがカタールと共有している巨大なペルシャ湾の南パース・ガス田から、イラン-イラク-シリア・ガス・パイプラインを再開する準備をしていると述べている。それ以前のカタールの代替ルート提案を拒絶して、イランとイラクとのパイプライン建設協定に署名した直後の2011年、シリアのバッシャール・アル・アサドに対し、アメリカが支援する代理戦争が始まった。トルコとサウジアラビアとカタールはアサドを倒す虚しい取り組みで、アルカイダのようなテロ集団や、後のISISに資金供給するため何十億もの秘密資金を注ぎこんだ。

 一貫性がなく、予想不可能なアメリカ外交政策が、これまでのアメリカ同盟者を遠ざけるにつれ、イラクでの、中東全体での取り組みにおいて、中国は唯一の国ではない。トルコのエルドアンとともにリビアで停戦を仲介したロシアは、イラクに先進的なS-400トリウンフ防空システムを売ろうと申し出たが、数週間前には到底考えられなかったことだ。バグダッドでのソレイマーニーのアメリカによる恥知らずな暗殺後、イラク国会議員は、アメリカとイランを含め、全ての外国部隊の撤退を要求する決議をしており、ワシントンからの反発にもかかわらず、この時点で、バグダッドが申し出を受け入れることは想像可能だ。ここ数カ月、サウジアラビア、カタール、アルジェリア、モロッコとエジプト全てが、世界で最も効果的なものだと言われているロシアの防空システムを買うため、ロシアと話し合っている。トルコは既にそれを購入した

 アメリカによるソレイマーニー暗殺前には、サウジアラビアや、UAEやイランやイラクで、アメリカが扇動したアラブの春以来、地域中で紛糾した高価な戦争の緊張を緩和するため、多数の裏ルートでの取り組みがあった。ロシアと中国は共に異なる方法で、地政学の緊張を変える上で重要な役割を演じている。現時点で、正直なパートナーとしてのワシントンに対する信頼性は、マイナスではないにせよ、事実上ゼロだ。

 ウクライナ定期航空便撃墜をイランが認めた後の一時的な静けさは、ワシントンが静かにすることを決して意味しない。トランプとエスパー国防長官はイラクのアメリカ軍撤退要求を反抗的に挑戦的に拒絶した。アメリカ大統領は、新たに起きたイランの反政府抗議行動に対する支持をTwitterにペルシャ語で投稿した。ワシントンが最近の中東における行動の意図しない結果に対処しようとする中、明らかに中東は実に酷い厄介な状況にある。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/14/unintended-consequences-did-trump-just-give-the-middle-east-to-china-and-russia/

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 広島高裁の森一岳裁判長は四電に伊方原発運転差し止めを命じる決定を出した。

 今日の孫崎氏のメルマガ題名もこの話題

「伊方原発3号機、運転差し止め命じる 広島高裁決定」、森裁判長は決定理由で、原発の近くに活断層がある可能性を否定できないにもかかわらず「四国電は十分な調査をせず、原子力規制委員会も稼働は問題ないと判断した」と指摘。地震国日本で安全確保は不可能。

2020年1月17日 (金)

ロシア - 画期的権限委譲? 首相と閣僚全員が辞任

ピーター・ケーニッヒ
Global Research
2020年1月16日

 今日1月15日、画期的なニュースで、プーチン大統領は、国民への年次演説で、政府の大規模な変化を発表した。最初に、彼はドミトリー・メドベージェフ首相と彼の閣僚全員が辞任し、最終的に新首相と新閣僚に置き換えられると発表した。日程説明はなかった。当面、政府は、その機能を「正常に」継続するだろう。「死に体」集団がどれほど正常であり得るだろう?

 プーチン大統領演説の二番目に重要な点は、大統領からドゥーマ、つまり議会への権限移行に焦点をあてていた。ドゥーマ、つまり議会は、大統領と国民の声の間で、バランスを取る上で、より多くの権限を持つべきなのだ。「民主主義国家」に向かう更なる動きだ。ロシアが独裁国家だという欧米の批判に対する反応で、この動きはロシアに対するこの非難を軽減すると解釈するむきもある。私はそうは思わない。欧米の非難は恣意的で、決して事実に基づいてはおらず、非難したいときするのだ。

 例えば、政府権限の変化は、プーチン大統領が強調したように、ロシア憲法の多少の変更は予定しているが、決して全面書き換えではない。大統領の任期制限も変化せず、2期までのままだ。「連続して」「2期を越えない」は改正すべきで、「続けて」を削除するもののようだ。それは、プーチン大統領が、現在の任期が終わる2024年には、確実に大統領の座を去らなければならないことを意味するだろう。これは議会に承認確認されるべき憲法分野の一つかもしれないし、そうではないのかも知れない。

 だが、プーチン大統領は、首相になって、背後からロシアを動かすことができるのだろうか? 彼が2008年から2012年まで、ドミトリー・メドベージェフ大統領の下でそうしたように。これは議論されなかった。

 メドベージェフ首相が彼の辞任を説明した時に、政府は大統領に辞任を申し出ることができ、大統領は、それを受け入れるか拒絶することができるというロシア憲法第117条に言及した。プーチン大統領は、もちろんメドベージェフ首相と彼の閣僚に、彼らの良い仕事とロシアに対する奉仕に対し感謝し、辞任を受け入れた。プーチンとメドベージェフの間には目に見える敵意はなかったが、この動きは何カ月も前から論じられ、交渉されていた可能性が高い。

 プーチン大統領によれば、メドベージェフ氏には、ロシア連邦安全保障会議の新設する副議長の地位を提案した。これは明らかに首相からは、かなり格落ちだ。メドベージェフ首相とプーチン大統領は、いずれも統一ロシア党メンバーだが、メドベージェフは、大西洋主義者、つまり、大いに欧米寄り、欧米政治哲学寄りだという評判があった。ロシアの金融部門には依然、一部の人々が第五列と呼ぶ大西洋主義者が潜入している。

 ヨーロッパとの関係改善を目指して、論理的な措置だが、プーチン大統領は、米ドルが支配する「制裁に弱い」経済から離脱することを強く主張している。そして、それは正しい。これがメドベージェフ首相の辞任理由の説明になるだろうか。今朝の時点では、好ましい後継者についての言及はなかった。これは多少時間を要するかもしれない。全ての鍵となる活動は「暫定」政府が対応するので、表面上問題はない。政権交代全体は、ロシア政府の機能を改善する自然のプロセスとして「ざっくばらんな」、「大騒ぎするほどのことではない」ように見せられている。それでも、これはプーチン大統領指導下で、これまでの20年で一度も「近代的」ロシアで起きたことがないものだ。

 インタビューされた議員たちは、概して、それを肯定的な動きと見ている。彼らは今や、より多くの権限と、より多くの責任を持つことになるだろう。彼らは、首相や閣僚を含む重要な任命に発言権を持つだろうが、決裁は、依然大統領による。

 気付くべき重要なことは、現在のロシア政府「民主化」が、プーチン大統領の支持率が、2018年再選時の77%からわずか下落した、まだ約70%の時に行われることだ。

 議会は新しい権限で、あるいは憲法を変える可能性を考慮して(現時点では詳細が公式に定義されていない)憲法の一部を検討するよう依頼されるかも知れない。プーチン大統領の高い人気と、ロシアの経済的、政治的な安定という条件のもとで、絶え間ない欧米の干渉、あるいは未遂の干渉にもかかわらず、安定性と継続的な経済的繁栄の維持は重要だ、つまり大統領と政府の連続性は重要だ。だから、議会が、大統領の任期制限を完全撤廃するかもしれないと想像するのは可能ではあるまいか?

 現段階では、これはほとんど推測だ。だがこの変更「権力平等化の動き」の背後にある戦略の一部がこの方向に進むと想定すれば時機は完ぺきだ。新しい10年、新時代。あらゆる制裁や悪魔化にもかかわらず、ロシアを今の誇り高い、独立した、自立した国にした、打ち勝つだけでなく、主権ある世界超大国として頂点に立たせた、人物プーチンは主役のままだ。苦労して手に入れたこの正当な特権を放棄する危険を冒したいなどとロシア国民が、どうして望むだろう?

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 Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は水資源と環境専門家でもある。彼は30年以上、世界銀行や世界保健機関で、世界中で、環境と水資源について広範囲に働いた。彼はアメリカ、ヨーロッパや南米の大学で講義している。彼は、Global Research、ICH、RT、Sputnik News、PressTV; The 21st Century、Defend Democracy Press、Greanville Post、TeleSur、The Vineyard of The Saker Blog、New Eastern Outlook(NEO)や他のインターネット・サイトに良く寄稿している。彼は事実と世界銀行での世界中での30年間という経験に基づいたフィクション「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者でもある。彼は「The World Order and Revolution! - Essays from the Resistance」の共著者でもある。ピーター・ケーニッヒはグローバリゼーション研究センターCentre for Research on Globalization研究員。

 本記事の初出はGlobal Research
 Copyright ピーター・ケーニッヒ、Global Research、2020

記事原文のurl:https://www.globalresearch.ca/russia-groundbreaking-powershift/5700794

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 16日、ミハイル・ミシュスチン連邦税務局長官が次期首相として承認された。

 植草一秀の『知られざる真実』記事二本を拝読した。

2020年1月17日記事 新選組が与野党馴れ合いを斬る京都市長選

2020年1月16日記事 窮鼠猫をかむ安倍内閣通常国会冒頭解散可能性

2020年1月11日 (土)

信用失墜したアメリカ指導部 - 新指導者は名乗り出るだろうか?

2020年1月7日
Paul Craig Roberts

 今朝(1月7日)国務長官として我々が悩まされている厄介もの、ポンペオが、テレビでイランと「対決して、封じ込める」と約束した。(大した戦歴のない)政治家将軍が、諜報情報を見たが、ソレイマーニー暗殺が攻撃を止めたのは確かだったと宣言する特集だった。もしこの将軍がそのような「諜報情報」を見ているのであれば、それは望ましい結果を産み出すためにでっちあげられた諜報情報だ。ともあれ、ソレイマーニー暗殺は、犯罪で、戦争行為だった。前日、オバマは彼らをなだめることで、イランを大胆にしてしまったので、トランプは、更に何人かイラン人指導者を殺さなければならないかもしれないとポンペオは示唆していた。これはポンペオによるもう一つのぬれぎぬに過ぎない。オバマは、イランが武器に必要なまでにはウランを濃縮しない合意を受け入れていた。検査官たちが、イランが合意を遵守しているのを確かめている。

 イスラエルの代理人やネオコンに後押しされて、合意を破り、次々威嚇し、イランとの紛争を再開したのはトランプだった。

 ( https://www.paulcraigroberts.org/2020/01/06/putin-should-take-control-of-the-iranian-situation-out-of-israels-hands/日本語訳)と https://www.paulcraigroberts.org/2020/01/04/putins-hour-is-at-hand/日本語訳))で私が指摘したように、これだけ脅威が揃っているのだから、イスラエルと、そのネオコン代理人は、イランのせいにする偽旗攻撃をするだけで良いのだ。イスラエルがアメリカに対イラン戦争をさせたがっており、ネオコンがアメリカに対イラン戦争をさせたがっており、ポンペオとペンスが、自己本位に世界の終わりを望む、天国まで浮上できる携挙を待つ福音主義信者で、トランプ支持者が、イランを敵テロリストと見なすよう洗脳されているので、ネタニヤフが望む時いつでも、イスラエルは第三次世界大戦を開始できるのだ。

 トランプやポンペオ、政治家将軍、携挙を信じる福音主義信者や売女マスコミは、アメリカ政府、米軍、キリスト教の信用を落とし、同時に、アメリカ合州国に戦争をさせる権力、イスラエルにとって使わないのは困難な権力をイスラエルに与えているのだ。

 戦争を阻止する唯一の方法は、プーチンが、この状況の支配権をイスラエルの手から奪うことだ。プーチンは、ロシアやイランや、参加するだろう他のあらゆる国々で防衛同盟を構成することで、それができるのだ。対イラン攻撃が、対ロシア攻撃とまったく同義同となった途端、状態はすぐに静まるだろう。

 戦争が目前に迫っている状態で、一部の人々は、同盟は戦争を起こすという理由で、この予防措置を拒絶する。今回の場合、戦争を起こそうとしているのはイスラエルとネオコンの同盟だ。解決策は、戦争屋を正気に返らせるような、拮抗する同盟だ。危険な戦争が大いに起きそうになっているのは、拮抗力が欠如しているからだ。

 実際、プーチン次第だ。もし戦争が起きれば、ロシアは、いずれにせよ引きずり込まれるだろう。ロシアにとっては、プーチンがリーダーシップを発揮し、戦争を妨ぐのが最善だ。決断の時が間近に迫った際、プーチンが行動し損ねれば、彼も差し迫っている戦争に対する責任を負うことになろう。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/01/07/american-leadership-is-discredited-will-a-new-leader-step-forward/

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 筆者はこう書いておられる。

 これだけ脅威が揃っているのだから、イスラエルと、そのネオコン代理人は、イランのせいにする偽旗攻撃をするだけで良いのだ。

 彼は実例を詳しく書いておられる。ネトウヨ?、一体どうやってタンカーを守るのかと煽っているが。

 寺島メソッド翻訳NEWSの下記翻訳が非常に詳しい。

「リバティ号事件(1967年)」再考

 下記翻訳記事も是非お読み願いたい。

アメリカは、その歴史のうち93% - 1776年以来の、239年中、222年間が戦争

 「ポンペオとペンスが、自己本位に世界の終わりを望む、天国まで浮上できる携挙を待つ福音主義信者」という部分、素人には、カルトとしか思われない。「福音主義信者は、世界の終わりに、天国まで浮上できる!」

 櫻井ジャーナルの記事「APECで中国とやり合ったペンス米副大統領はキリスト教原理主義人脈」で、

彼らは聖書のそうした部分には目もくれない。彼らが最も強い影響を受けているのはヨハネの黙示録だ。それがどのような代物か知りたいなら、田川建三訳著『新約聖書 訳と註 7 ヨハネの黙示録』を読むように勧めたい。

 という記述を拝読したのを思い出した。『新約聖書 訳と註 7 ヨハネの黙示録』年金生活者には目玉が飛び出る価格だが、奇怪なカルトの起源を理解するには購入するしかないようだ。

 昨夜はIWJ岩上氏の孫崎享氏インタビューを拝聴した。イラク、イラン両国での長い経験をもった方の解説に納得。たとえば、私的な場所、自宅でのパーティでのイラン女性の最新ファッション。ホメイニ時代、日本企業事務所で見た、彼女らの美貌、ファッション、ヘアスタイルに驚嘆したことを思い出した。大本営広報部のテレビでは決して聞けないお話し。孫崎氏が見せてくださった、トランプ大統領が集会で司令官殺害を自慢する姿、それを全員が喜ぶ姿、現代版第三帝国。ならずもの帝国の現状。今日は高橋和夫氏インタビューが拝聴できる。こうしたインタビューを拝聴している人々と、そうでない人々の間には、現実認識上、途方もない差ができるはず。困ったことに、まともな現実認識の機会を得られる人々の数と、そうでない人々の数の違い、悲しいほど大きい。

日刊IWJガイド「本日午後8時から岩上安身による怒涛の3連続インタビュー第3弾! 放送大学名誉教授・高橋和夫氏へのインタビューを生配信!」2020.1.11日号~No.2676号

https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39549

インタビューは午後8時から、冒頭のみオープンで、その後は会員限定で生配信いたします。この機会にぜひ、会員へご登録の上ご視聴ください!

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【IWJ_Youtube Live】20:00~「岩上安身による放送大学名誉教授 高橋和夫氏インタビュー」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2020年1月 8日 (水)

プーチン決断の時期は迫っている

2020年1月4日
Paul Craig Roberts

 ウラジーミル・プーチンは世界の舞台上で最も立派な指導者だ。エリツィン時代の、ワシントンとイスラエルによって堕落させられたロシアで彼は生き残り、そこから現れて、世界的強国としてロシアを再建した。彼は南オセチアに、ウクライナに対する、アメリカ/イスラエル侵略に成功裏に対処し、クリミアの要請で、本来ロシアの州を母なるロシアに再併合した。ワシントンとその帝国からの果てしない侮辱と挑発に、彼は同種の方法で反撃せずに耐えた。彼は強い立場にある、融和的な和平調停者なのだ。

 彼は傲慢とウソに基づいたアメリカ帝国が、経済的、社会的、政治的、軍事的に失敗しているのを知っている。戦争が決してロシアの利益にならないことを理解している。

 偉大なイラン人指導者、世界史上、本当に稀有な指導者の一人、ガーセム・ソレイマーニーのワシントンによる暗殺はトランプの指導力を陰らせ、プーチンに脚光を当てた。プーチンとロシアが世界の指導体制を引き受けるための舞台が整ったのだ。

 ワシントンによるソレイマーニー殺害は、セルビア人によるオーストリア大公暗殺が第一次世界大戦を引き起こしたのと同様に、第三次世界大戦を引き起こしかねない犯罪行為だ。プーチンと中国の支援を得たロシアしか、ワシントンが始動させたこの戦争を止めることができない。

 プーチンはワシントン/イスラエルによるシリア不安定化が、ロシアを狙っているのを理解した。警告なしでロシアは介入し、ワシントンから資金供与され武装した代理勢力を打倒し、シリアに安定を取り戻した。

 打倒されたワシントンとイスラエルは、シリアを迂回して、ロシアに対する攻撃を直接イランに向けると決めたのだ。イラン不安定化はワシントン、イスラエル両国に役立つ。イスラエルにとって、イラン崩壊は、二度イスラエル軍を破り、イスラエルの南レバノン占領を阻止したレバノン民兵ヒズボラに対する支援を停止する。ワシントンにとって、イラン崩壊は、CIAが支援するジハード戦士がロシア連邦内に不安定をもたらすのを可能にする。

 プーチンがアメリカとイスラエルの意志に従わない限り、彼はイランに対するワシントン/イスラエル攻撃を阻止する以外に、何の選択肢もない。

 プーチンが、そうするための最も容易で、最も美しい方法は、イランはロシア保護下にあると発表することだ。この保護は、おそらくインドやトルコも加盟国として、ロシアと中国とイラン間の相互防衛条約として正式のものにされるべきだ。無能な歴史家が、同盟は戦争の原因だとプーチンを説得したので、これはプーチンにとって実行困難だ。だがこのような同盟は戦争を妨げるだろう。正気でない犯罪人ネタニヤフや狂気のアメリカ・ネオコンさえ、完全に酔ったり、だまされたりしているときでさえ、イランやロシアや中国や、もしインドやトルコまで連合に加われば宣戦布告はするまい。戦争に参加するほど愚かなアメリカやイスラエルや、ヨーロッパのどの国にとっても死を意味するだろう。

 もしプーチンが結果的に、ロシアの利益ではなく、ワシントンの利益に仕える無能な歴史家の影響から自身を解放することができない場合、彼には他の選択肢がある。彼は、イランに、イラン人を訓練するロシア人担当者チームと最良のロシア防空システムを提供し、彼らの駐留で、ロシア軍に対する攻撃はロシアに対する攻撃だとワシントンとイスラエルに警告を与え、イランを落ち着かせることができる。

 これをした後、プーチンは調停を申し出るのでなく、主張することができる。それだけの力と影響力と調停する客観性を持った他者はいないから、これはプーチンの役割だ。

 プーチンの仕事は、イランを助けるというより、トランプを破滅させるはずの負ける戦争からトランプを救出することだ。プーチンは彼の言い値を設定できる。例えば、プーチンの言い値はINF/START条約、弾道弾迎撃ミサイル制限条約復活、ロシア国境からのNATO撤退があり得る。事実上、プーチンは何であれ欲するものを要求できる立場にある。

 イランのミサイルはイランの近くのどこでも、どんなアメリカ艦船でも沈没できる。中国のミサイルは中国近くのどこでも、どんなアメリカ艦隊でも沈没できる。ロシアのミサイルは世界のどこででも、アメリカ艦隊を沈没できる。皆、シーア派もスンニ派も、ISIS のようなワシントンの昔の代理人もアメリカ人が大嫌いな今、ワシントンが、中東に権力を投射する能力はゼロだ。国務省は、アメリカ人に中東から退去するよう命じなければならなかった。中東で、アメリカ人が安全ではない時、ワシントンが、どうして、そこで権力と見なされるだろう?

 もちろんワシントンは横柄で愚かなので、プーチンと中国とイランは、これを考慮に入れねばならない。愚かな政府は、自身のみならず他の国々にも荒廃をもたらせるのだ。

 だからプーチンには危険がある。だがプーチンが責任をとり損ねる危険もある。もしイスラエルが、アメリカ軍艦を沈没させて、イランのせいにする何らかの偽旗事象で挑発して、ワシントンとイスラエルがイランを攻撃すれば、結局、ロシアは戦争させられるのだ。主導権は、プーチンの手中にある方が良い。ロシアが仕切った方が、世界と地球の上の生命のために良い。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/01/04/putins-hour-is-at-hand/

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 映画『地獄の黙示録』をテレビで見た。「ワルキューレの騎行」を流しながらのヘリコプター攻撃で有名だ。宗主国狂気の侵略の典型。

 文中で、筆者が「もしイスラエルが、アメリカ軍艦を沈没させて、イランのせいにする何らかの偽旗事象で挑発して」と書いておられるが、彼は以前、その実例を詳しく書いておられる。さすがに野党も、戦艦派遣中止を言い出した。傀儡政権は、断固派遣し、このシナリオの可能性を推進するだろう。それが売国奴の仕事。

 寺島メソッド翻訳NEWSの下記翻訳が非常に詳しい。

「リバティ号事件(1967年)」再考

 下記翻訳記事も、是非お読み願いたい。

アメリカは、その歴史のうち93% - 1776年以来の、239年中、222年間が戦争

猫としてのロシア

ポール・クレイグ・ロバーツ氏へのお答え
アンドレイ・マルチャノフ
2018年9月4日
The Unz Review

 部分的に、私と(Sakerとして知られている)アンドレイ・ラエフスキーに宛てた彼の記事で、ポール・クレイグ・ロバーツ氏が提起された、いくつかの問題にお答えする前に、私はアメリカ国民としてのロバーツ博士の勇敢な見解と、見せかけだけでない本当の愛国心に深い尊敬の念を表明したいと思う。アメリカとロシア間で今や公式となった冷戦2.0と、それにおけるロシアの姿勢に関し、地政学的現実のいくつかの点で意見が異なるとはいえ、このような尊敬されている方と会話出来るのは名誉であり栄誉だ。ロバーツ博士はこう書いておられる。

 私も同様なことを指摘したので、マルチャノフとThe Sakerには拍手喝采するばかりだ。我々が違っているかもしれない点は、侮辱と挑発を際限なく受け入れていると、結局、唯一の選択肢が降伏か戦争になるまで侮辱と挑発が増すのを促進するだけだという認識だ。そこでプーチンとロシア政府に対するアンドレイ・マルチャノフとThe Sakerへの質問は下記だ。侮辱を甘んじて受けるのは一体どれだけの期間機能するのだろう? あなた方は、対決上、あなた方の優位を敵が無力化できるまで、あなた方は侮辱を甘んじて受けるのですか? 国の名誉を守りそこね、愛国的国民の支持を失うほど長い間、侮辱を甘んじて受けるのですか? 最終的に、戦争や服従を強制されるほど長い間、侮辱を甘んじて受けるのですか? 結果が核戦争になるほど長い間、侮辱を甘んじて受けるのですか?

 ロシアの戦略問題に関し、ここが私とPaul Craig Roberts氏の意見が劇的に異なるところだ。そう、私はロバーツ博士に、ウィリアム・フルブライトの言葉通りなのに同意する。「言葉は行為で、態度は、それが人の心と行動に影響を与える限り実体だ」。侮辱や挑発は不快で、場合により、一部の人の心や行動に影響を与えるが、現代ロシアでは、そうではないのだ。私はUnzレビューのここで、ロシア戦略の基本を既に多少ご説明したが、紛れもなく、ごもっともなロバーツ博士の質問に答えるため、もう少し詳しく言おう。

 20世紀初期からロシアの子供がロシア文学の授業で習い、成人になっても覚えている19世紀のロシア古典寓話作家イワン・アンドレエヴィッチ・クルイローフの多くの素晴らしい寓話の中には現在の地政学的現実を完全に記述しているものがある。その寓話は「猫と料理人」で、法事で料理人が居酒屋に出かける際、ネズミから食べ物(鶏)を見張るよう猫を残してゆく。寓話では、居酒屋から帰った彼は、鶏を「守る」猫の全ての結果を見ることになる。猫は鶏を食べ終えているのだ。料理人は突然猫をとがめ始めるが、寓話は大部分が、猫(ヴァーシカ)が言うことを聞かず、横柄で、無責任で、邪悪なことについての料理人の独白だ。寓話の最終行が状況を簡潔に要約している。

だが彼が話をし続ける間に
猫は鶏をすっかり食べてしまった。


А я бып о варуиному

Велел настенке зарубить:

私は、料理人に、こう言いたい
壁に、こう書いておこう

Чтоб там речей не тратить по-пустому,
Где нужно власть употребить.

言葉をできるだけ無駄にしないよう
必要な場合は、力を使わなければならない。

 重要なのはここだ。アメリカは、ロシアに対し、自身が壊滅されることなしには武力を使用できないが、ロシアは、この有名な猫のヴァーシカのように、やかましいだけの話を背景に食べ続けている。この現実に、とうとうワシントンの多くの連中も、実に死に物狂いで無力な形で気づき始めたのだ。グラハム・アリソンもこう言っている。

ロシアがどれほど悪魔的で、破壊的で、どれほどよこしまで、どれほど締め殺すに値するにせよ、我々が自殺せずには、このいやなやつを殺せないのが生の事実だ。

 最終的に、2017年のアメリカ地政学「学界」の「尊敬される」メンバーが、少なくとも連中の、そもそも、はなはだしく膨れあがった権力に、多少の限界を把握し始めたのは若干の進歩だ。かつて2013年に世界がどうだったかを考えれば、これは進歩だ。2008年、ジョージアで、グローバリストの傀儡に完勝したにもかかわらず、ワシントンのグローバリスト陰謀団に、ロシアはまだ、さほど真剣に受けとめられていない。やっと2014年になって、あらゆる類の米軍「専門家」が、勝ち誇る米軍とNATO軍が、ウクライナで、慣例通りロシア軍を打ち敗るシナリオを大量に書いた。それは、クリミアをNATO基地に変えようとするアメリカの動きを、電光石火の作戦でロシアが防いだクリミアでの作戦に対する自己治療だ。ロシアの反撃は全員の不意をついた。当時実現されたことを、今多くの人々が早くも忘れている。これは「甘んじて受け入れ」とは到底表現できまい。むしろ、ロシアが真っ向から挑戦したのは、既存世界秩序に対する大打撃だったのだ。けちな中傷ではなく行動こそ名誉の守り方なのだ。ドンバスでは、アメリカに「訓練された」ウクライナ軍の大規模敗北が続いた。

 私は2015年1月にこう書いた。

だが、ウクライナでもロシアでも、意味のあるいかなる政治的目的も達成し損ねて、大規模な世界再編成を始めるのに、アメリカが失敗したのは既に明確だ。この敗北の結果は、一体何だろう? 私は推測は嫌いだが、それが既におおごとで、彼らが現実に直面する瞬間が来ることだけは分かる。

 ほぼ4年後の今、大きく変化して同じものとは思われないような世界に我々は暮らしており、評判を無視した大衆芸能紙への執筆でない限りは、アメリカ人は誰もロシアが敗北するシナリオを書こうとしない。我々は本物の多極世界に移行しつつある世界ではなく、多極の現実で生き、アメリカがユーラシアに権力投射をしようとする試みが事実上阻止されている世界に既に暮らしているのだ。他には何もできないので、相手を罵り、侮辱し、挑発するだけの落ちぶれた世界に。歴史的な意味で、劇的で信じられない程速いアメリカ権力の凋落という事実を、人々はどういうわけか無視している。第二次世界大戦後のアメリカの繁栄と影響力は、主にアメリカ軍事力の神話と虚勢で、逸脱すれば「罰」せられるのを恐れさせ、他の国々をアメリカの方針に従わせることに依存していた。ロシアは、これを、虚勢だと言ったのだ。

 現在、アメリカの行動は、気が狂うことなしには現実に直面できない衰退しつつある国の徴候を益々示している。アメリカは気が狂いつつあり、国際的にも国内的にも、益々この非合理的で危険な政権が、ほかの皆を道連れに、自殺するのを阻止できる唯一の力は、軍事的大敗の脅威だ。ロシアにはそうする力があり、これまでのところ、それは機能している。だが私には個人的疑問がある。強暴な患者を取り押さえ、ベッドに抑制する際、患者による侮辱と抵抗で精神病院の雑役係は感情を害されるだろうか? 私はそう思わない。人は強暴な精神病患者には感情を害されない。看護人は患者を取り押さえながら名誉を守るわけではない。看護人と強暴な精神病患者間に、名誉に関わるような交流はあり得ない。アメリカは条約を締結するに値する相手ではなく、1990年代初期以来そうではなく、アメリカ側には、ロシア-アメリカ関係で名誉にかかわるような交流はない。

 それで、2014年と2018年、世界の二つの国を比較して、状態を評価するのは正当だろうかと私は尋ねたい。答えは、それは正当であるのみならず、それは唯一そうする方法なのだ。クラウゼビッツの格言は今も有効だ。「それが最も理に適った基準なのだから、結果によって出来事を判断するのは正当だ」。アメリカの全ての挑発、侮辱と、ロシアが甘んじて受け入れているとされることに関し、人はこれを問わねばならない。ロシアは勝っているのだろうか? 全体像を見れば、答えは疑う余地なく、イエスだ。経済から、軍事、地政学に至るまで、多くのことが自明だ。だから、

ワシントンで支配しているシオニスト・ネオコンは、ナポレオンやヒトラーがしたのと同じ間違いをする可能性がある。ソ連崩壊で、歴史は、アメリカを将来のモデルとして選んだことを意味するという「歴史の終わり」を彼らは信じ込んでいる。彼らの思い上がりは、実際、ナポレオンやヒトラーの思い上がりを超えている。

 ナポレオンもヒトラーも核抑止力問題に対処していなかったし、即時に情報が広がる世界に住んでもいなかった。2015年のシリアでの出来事や、2018年3月1日のプーチンの連邦議会演説に対する、これら正にネオコンや連中の軍事「専門家」のヒステリー反応から判断すれば、メッセージが読み取れる。ヒステリーは弱さの最初の兆候だ。ネオコン連中は少なくとも一部は非合理的かもしれないが、そうした連中さえ、支払うべき代償があり、別途論じるべき、アメリカの力への厳しい制約を理解していると信じる理由があることを理解している。結局、ヨーロッパを屈伏させた後、ナポレオンもヒトラーもロシアに進軍した。大陸軍グランド・アルメグランデとドイツ国防軍ヴェールマハト双方に続く評判に、彼らは大いに浴していた。1950年以来、サダムの甚だし弱体な軍に対する朝飯前の射撃遊びを除けば、アメリカはレベルの低い相手に対する戦争で一つも勝利できていない。

 セミョーン・バグダサーロフは善良な人物で、ロシア愛国者で、元政治将校だが、アメリカ航空母艦を「沈没させる」彼の提案を、私は本気には受け止めない。愛国心は不合理な考え方の口実にはならず、シリアのいくつかの標的に限定されたトマホーク対地攻撃ミサイル攻撃で、航空母艦が一隻喪失すれば、世界がまさしく核戦争の瀬戸際の上に立つような規模の政治危機をアメリカ国内で引き起こすだろう。ソ連崩壊後、自身を世界で自称最大の軍と見なしていた1990年代の短期間の中断を除き、本質的に、アメリカは核報復の方向に偏っている。愚かなことはせず、必要なのが、ここ数年のロシアの対応だ。これが唯一正しい戦略なのだ。

 そして、これが私の結論だ。元軍人として、バグダサーロフや他のあらゆる「評論家」同様、参謀総長やロシア諜報機関によるウラジーミル・プーチン大統領への日々の秘密ブリーフィング内容を全く知ることができない、ただの作家に過ぎないことを、私は十分認識している。愛国心や多少のプロ意識でさえ、この世界が全滅するのを防ぐ唯一適切な判断をするために必要な重要情報を提供するために自らの命を危険にさらしさえする無数の人々が、最高司令官に提供する完全な状況認識把握の代わりにはならない。ロシアは、アメリカ合州国が、現在どういう状態か知っており、過去5年間の世界史を振り返れば、ロシアは鶏を平らげる、あのことわざの猫で、他方、武力を使うはずの連中は、そうできずに大声を出すだけで、実力行使できないように私には見える。このニワトリは、パックス・アメリカーナだ。ロシアはどのように戦争をするべきか知っており、ロシアはどのように自身を守るべきか知っており、それが機能しており、現在我々全員、アメリカではなく、ロシアが考えているような別世界で暮らしているので、ロシアは今していることを続けるだろう。その場合、侮辱を浴びせたり、シリアでのトマホーク対地攻撃ミサイルの無用な一斉砲撃を、もう一度始めたり、軍事的挑発のため、ウクライナの傀儡を「訓練」したりすることさえ、アメリカ合州国にとっては限度で、そこには高潔なものなど皆無だ。

記事原文のurl:http://www.unz.com/article/russia-as-a-cat/
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 記事の英語原文では「猫と料理人」ロシア語原文(翻訳)にある料理人が居酒屋に出かける理由が省略されている。「猫と料理人」翻訳は岩波文庫の内海周平訳『完訳クルイロフ寓話集』を参考にした。

 一年前の文章だが、今も重要と思えるので、遅ればせながら掲載させて頂く。しかし、一番悪いのは、殺人と搾取が主要産業のテロ国家。

 国民の金も血も宗主国に捧げながら、しっかり私利だけは確保する怪物連中。

「桜」飲食提供の昭恵夫人“知人会社” 入札前に打ち合わせ

 「こういう連中を支持している方々、脳味噌はあるのだろうか」と全く会っていない幼馴染みたちを思い出した。

2020年1月 7日 (火)

プーチンはイラン状況の主導権をイスラエルの手から奪うべきだ

2020年1月6日
Paul Craig Roberts

 今アメリカとイラン間に戦争が起きるかどうかはイスラエル次第だ。イスラエルは、ヒズボラを隔離し、補給を途絶するため、イランとシリアを混乱に陥れる手段として、この戦争を大いに欲している。そこでイスラエルは南レバノン占領に成功できるのだ。

 混乱はアメリカ一極覇権主義に対する制約としてのロシアを排除する目的で、ロシア連邦内のイスラム教地域に十分な内部の混乱を輸出できるので、アメリカ・ネオコンはイランの混乱を必要としている。

 イスラエルとネオコンは彼らが必要とするトランプという駒を持っている。トランプの法外で無謀なガーセム・ソレイマーニー殺人は、アメリカに対する重大なイランの脅威を引き起こし、トランプはそれに恫喝で答えた。トランプが彼の過ちを理解し、状態を静めようとしている多少の兆しはあるが、静められた状態をイスラエルとネオコンは欲していない。

 アメリカ国民の世論調査が、反イラン宣伝が成功していることを示している。良い立場にいるイスラエルやネオコンは、アメリカの何らかの機構、軍事基地、要員や艦船に対する偽旗攻撃を行い、それをイランのせいにするだけで良いのだ。アメリカ・マスコミはイランの血を要求するだろうし、トランプ支持者の大部分もそうするだろう。トランプは、既に反撃すると誓約したのだから、実行しなければなるまい。

 全ての戦争には、未知の思いがけない結果がある。プーチンの慎重さの結果、イランは集中爆撃を防ぐ十分な防衛システムが欠けている。ワシントンは自身の兵士でなく、ジハード戦士を送り込むだろうし、ジハード戦士起用はロシア内に混乱をもたらすだろう。

 もしイランがアメリカとの紛争で優勢に見えれば、トランプはイランに核攻撃を加えて、彼の苦境を切り抜けるだろう。実際、一部の右翼アメリカ人は、既にイランに核攻撃をするよう要求している。

 結果をあれこれ詮索するよりも、私は「なぜそんな危険をおかすのか?」問いたい。

 ロシアとイランと中国と参加しそうな他のいずれかの国との防衛連合は、イスラエルの手を縛り、戦争の発生を防ぐだろう。トランプ、ネタニエフのいずれもロシア、中国とイランとの戦争はしない。

 アメリカとイスラエルの侵略が衰えることなく続いている理由は、彼らに対する防衛同盟ができなかったためだ。

 イランに対する攻撃は、ロシアに対する攻撃なのだから、防衛同盟を構築するのは、攻撃を防ぐ方法、多分唯一の方法だ。同盟は、既に存在する暗黙の、事実上の同盟の、定式化だ。それはイランとロシアに対し、実際に脅威を減らす、危険な状況を安定させる最も確実な方法だ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/01/06/putin-should-take-control-of-the-iranian-situation-out-of-israels-hands/

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 今下記インタビューが終わった。実にごもっとも。大本営広報部や、ゆ党とは違う正論。

日刊IWJガイド「本日12時30分より『岩上安身による日本共産党・田村智子参議院議員インタビュー第2回』中継!! 『開戦』の危機さえ迫る『中東危機』も取り上げる予定!!」2020.1.7日号~No.2672号

【IWJ_Youtube Live】12:30~
「1月20日通常国会召集! 国民は正月の餅を食べても『桜を見る会』問題を忘れていない! 岩上安身による 日本共産党・田村智子参議院議員インタビュー」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

2020年1月 5日 (日)

プーチンはイラン報復を抑制するだろう

2020年1月4日
Paul Craig Roberts

 多くの諜報情報専門家が、ワシントンによるイラクにいたイラン高官の殺人に対するイランの報復を予測している。彼らの論理はわかる。だが私はそれを疑問に思う。

 プーチンは戦争を望んでいない。ワシントンの横柄がアメリカと帝国を破壊している時に、なぜ彼がそうする必要があるだろう。ドイツさえ、ドイツのエネルギー政策に対するワシントンの干渉と、ノルドストリーム・ガスパイプライン建設に関与している二社に対する制裁ゆえに、ワシントンには、うんざりしている。https://www.euractiv.com/section/energy/news/germany-and-eu-condemn-us-sanctions-on-gas-pipeline/

 ワシントンのフランス操り人形マクロンは、ロシアはヨーロッパの一部だと言って、独自性を示している。

 プーチンと中国がイランとの防衛同盟を構築して、イランをアメリカ/イスラエル攻撃から守り損ねたので、プーチンはイランが直接報復するのを阻止するだろうと思う。イランはロシアを遠ざける余裕はなく、ロシアがイランから離れる素振りを示せば、即座に、代理勢力による、どんな報復もおこりかねない。

 ロシアはイランを混乱の中におく余裕がなく、イランを守る以外何の選択もない。同様に、イランはロシアの支援に依存しており、プーチンを無視することはできない。中国はイランとはエネルギー関係があり、イランでのカオスが中国の経済を混乱させることを見いだすだろう。これは、つまり、イランは、イラクやリビアや(ロシア介入前の)シリアのように脆弱ではないことを意味する。ロシア、イランと中国の間に、正式な防衛同盟があるか否かにかかわらず、イランに対するアメリカ/イスラエル攻撃は、何らかの方法でロシアと中国を戦争に巻き込むだろう。だから、同盟が正式になれば、戦争を主張する戦争屋のアメリカ・シオニスト・ネオコンを沈黙させ、イスラエルに、小さな国は存在しなくなるのを明確にするのだから、ロシアと中国は取り決めを正式のものにすべきなのだ。それに唯一必要なのはロシア核戦力だ。

 最近書いたように、私は無能な歴史家が、プーチンに同盟が戦争の原因で、多分それらが、いくつかの場合、そうだったことを説得したと思う。だが実際の、あるいは、そうだと認識された弱さも戦争の原因だ。ロシアと中国が、ワシントン/イスラエル攻撃に対し防衛連合を組織し損ねたことが、第三次世界大戦の原因だったことが分かる可能性もある。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/01/04/putin-will-restrain-iranian-retaliation/

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 IWJ、2019年8月収録の放送大学高橋和夫名誉教授インタビュー13:00から再配信を拝聴した。時宜を得た企画。

【年末年始特別企画!自衛隊中東派遣を考えるシリーズ再配信 4・IWJ_Youtube Live】13:00~「戦争する国は弱くなる! 戦争しない国は栄える! 米国が無益な戦争のために金と血を流し続けてきた間に中国が台頭した! 日本は対イラン戦争のために中東有志連合に自衛隊を派遣するのか!? ~岩上安身によるインタビュー 第948回 ゲスト 放送大学 高橋和夫名誉教授」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2019年8月に収録した、岩上安身による放送大学名誉教授・高橋和夫氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた高橋和夫氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E5%92%8C%E5%A4%AB

 いくら大本営広報部とはいえ、こういう事態になったら、まともな学者・評論家が登場する討論番組を考えるべきだろうが、属国大本営広報部に、それを期待しても無理。あり得ない。提灯持ち連中がたわごとをいうだけだろう。

 今回の出来事で、コウモリ外交、二股外交のペテンは中東の人々に暴露されるだろう。所詮ポチである実態が。知らぬは情報鎖国の国民だけ?

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