新自由主義

2019年9月24日 (火)

資本家は恐れている

2019年9月9日
オピニオン

TDオリジナル

フィッシュ
Truthdig
Chris Hedges

 資本家は利益を最大にし、減らそうと努める。これが資本主義の核心の要約だ。資本主義はこの不変の目的によって定義される。それは民主主義ではない。それは良く主張されているような、労働者階級のための富の創出ではない。それは自由とは何の関係もない。レイオフで、利益と減少を労働経費引き上げることが可能じゃない、特に大企業においては、組合を破壊し、仕事を海外移転し、外注し、自動化し、人件費を削減しない資本家は交代させられる。個人的な倫理は無関係だ。資本家は取得し搾取するのだ。

 資本家は資本主義の本質についてウソをつくためには、どんな馬鹿らしい努力も惜しまない。三社いずれも2018年の連邦所得税を支払っていないアマゾンやゼネラル・モーターズやシェブロンのトップを含む181人の主力CEOが署名したビジネス・ラウンドテーブルの最新版コーポレート・ガバナンス原則が、20世紀最悪の全体主義体制の故意にあいまいな言い方に等しい理由だ。

 もし利益を最大にすることが大洋を酸欠海域に変え、大気を炭素排出と毒素で満たし、気候を人に不適切にし、化学物質やゴミを、土壌、水、空気や食料に注ぎ込んでガンを蔓延させ、選挙で選ばれた議員や判事を買収して、資本の独占的利権のために働かせ、大衆から暴利をむさぼるため、医療、運輸、教育や公共事業を含め社会福祉を民営化することを意味するなら、それは事業の代償なのだ。もし人件費を減らすことが、労働者に未組織のままでいることを強いて、仕事や健康や安全規制を廃止することを意味するなら、外国人労働者に19世紀の農奴のように労役を強いるため産業の海外移転を意味するなら、国内賃金を抑制して、貧困に陥った住民を強制的に債務奴隷に追い込むことを意味するなら、それは事業の代償なのだ。

 1920年代以来、現在アメリカが最悪の所得不平等になっているのは偶然ではない。これは資本家階級が設計したものだ。だがビジネス・ラウンドテーブルの8月19日声明が明らかにしているのは、資本家は彼らが見つかったのを心配しているということだ。外部の制約が無く、内部の制約もがない資本主義は、国民が激怒して立ち上がるまで、逃げることができない国民を略奪し搾取する。それは今日の資本家が恐れている差し迫る噴火だ。

 資本主義は、このように社会的に破壊的な勢力なので、大衆に誤った情報を伝え、操るための広告でメディアを満たす。資本主義はその莫大な富を、マスコミを買収し、大学や非営利団体やシンクタンクを飼いならし、資本主義を批判する人々を悪者にし、黙らせるために使う。資本主義は、支配するするひと握りの集団.の手中へと富を譲渡することが、社会に有益だという考え方、新自由主義イデオロギーを、たゆみなく普及させる擬似知識人や擬似経済学者に精力的に資金を供給する。資本主義は大衆を犠牲にするグローバル独占企業を組織する。資本主義は利益追求のために、果てしない戦争を行う。資本主義は反資本主義者の扇動を、テロと同等に扱い、例えば炭素排出の主要因であるアメリカの産業的農業の凶暴性や残酷さの写真を撮ったり、映画を撮影したりしようとする誰でも、対テロ法案のもとで告訴されかねない。ネズミ講や詐欺や金融バブルが崩壊すると、連中は国庫を略奪し、納税者に請求書を回すのだ。(2008年のアメリカ経済危機時には、企業は4.6兆ドルの公的資金を食いつくした。)

 規制されず、拘束を受けなければ、カール・マルクスが理解した通り、資本主義は革命的な力だ。カール・ポランニーが書いたように、それは最初にマフィア経済を、次にマフィア政府を作り出す。我々の都市を崩れ落ちそうな残骸にし、国の半分以上を貧しくしたのは資本家階級の強欲だった。我々を環境汚染による生態系破壊の道に置いたのは資本家階級の強欲だった。レジスタンスを阻止するため、アメリカの国内植民地の狂暴な準軍事部隊として機能する警察や、国民の大規模監視や、非常に拡張された大量投獄制度を含む国内制圧機構や、大衆を秘密に捜査する国家安全保障局や国土安全保障省やFBIを含む政府機関を創設したのは資本家階級の強欲だった。アメリカの民主的組織を解体したのは資本家階級の貪欲だった。我々にドナルド・トランプを与えたのは資本家階級の強欲だった。公益と民主主に対するこの蔑視ゆえに、この資本家連中は反逆者になる。

 JPモルガン・チェースの会長兼最高経営責任者で、ビジネス・ラウンドテーブル会長のジェームズ・ダイモンは「企業の目的についての声明」を含む報道発表で「アメリカン・ドリームは健在だが、ほころびている」ことを認めた。だが彼は「長期的に成功するための唯一の方法であるのを知っているので、大手雇用者は、その労働者と共同体に投資している。これらの近代化原則は、全てのアメリカ人に奉仕する割経済を要求し続けるという財界の揺るぎない決意を反映している。」と我々に請け合った。

 ジョンソン・エンド・ジョンソンの取締役会長と最高経営責任者でビジネス・ラウンドテーブルのコーポレート・ガバナンス委員会委員長アレックス・ゴルスキーは、声明は「社会を改善する上で、企業が果たせる不可欠な役割を確認している」と付け加えた。

 フォード財団理事長ダレン・ウォーカーは声明を「ものすごいニュース」と呼び、それは「企業と社会両方に共有される繁栄と持続可能性をもたらす」だろうと述べた。

声明の大げさな表現の多い自画自賛の節は冒頭の段落に要約されている。

アメリカ人は各人勤勉と創造性を通して成功し、意味と威厳のある生活を送ることを可能にする経済に値する。我々は自由市場制度が、良い仕事、強く持続可能な経済、イノベーション、健康な環境と全員にとっての経済的機会を与える最善の方法だと信じる。

企業は、仕事を作り、イノベーションを促進し、必需品とサービスを提供することにより、経済において極めて重要な役割を演じている。企業は消費財を作り、販売する。装置や車を生産する。国防を支持する。食品を育て生産する。医療を提供する。エネルギーを生成し、配給する。経済成長を支える金融や通信や他のサービスを提供する。

 アメリカの誰より多くの法定罰金を支払ったダイモン(純資産14億ドル)や、オクラホマのオピオイド危機に拍車をかけるのを助けたかどで告発され、損害賠償で5億7200万ドルの支払いを命じられたゴルスキーは、機能している民主主義国家なら、刑務所に入れらているはずだ。連邦政府によれば、ジョンソン・エンド・ジョンソンやパーデュー製薬やファイザーやマッケソンも、2016年と2017年、アメリカでの、オピオイド関連ドラッグの使用過多による何千人ものアメリカ人の死、一日130人以上の死に責任がある。

 ダイモンの金融犯罪だけでも多額で悪名が高い。犯罪には、2008年の金融崩壊前の数年に詐欺の有価証券を引き受け、住宅ローンや、住宅ローンの借り換えでの軍人への過剰請求、過剰引き出し料に対しての顧客への過剰請求、カリフォルニアと中西部の電力市場入札での不正操作、水害保険に対して自宅の所有者への過剰請求、ありもしないクレジットカード監視サービスに対する顧客への請求書送付、住宅ローンでの、白人の借り手が支払うより高い金利や料金を少数人種への請求、社員への超過勤務手当の払い損ねが含まれる。

 すると、シカゴではギャングが慈悲深い社会を運営しているとアル・カポネが強く主張するのに等しいこの文書は一体何だろう?

 資本家連中が怖がって、走っているのだ。彼らは支配的な新自由主義のイデオロギー観がもはや信頼性がないことを知っているのだ。嘘は暴露したのだ。政府の立法、行政、司法部門を含め、支配組織が機能不全に陥っていて、嫌われていることを知っているのだ。彼らは、メディアやウォール街や大銀行が信用されておらず、憎まれているのを知っているのだ。彼らは貧困を違法として、企業の不正を合法化する刑法制度がにせであることを知っているのだ。彼らは社会的流動性が、結果的に実在しないことを知っているのだ。そして最も重要なことに、限界利子率で政府から彼らに貸された何兆ドルもの上げ底の上に構築された金融システムが持続可能ではなく、不況ではないにせよ、もう一つの景気後退を引き起こすのを彼らは知っているのだ。彼らは自分たちが悪いことも知っている。

 資本家は自分たちの富を守ると固く決めている。彼らは左寄りの候補者エリザベス・ウォーレンやバーニー・サンダースが民主党大統領候補指名を得るのを阻止すると固く決めており、おそらく可能だ。だが彼らは、ヒラリー・クリントンやナンシー・ペロシやチャック・シューマーやジョー・バイデンのような、大企業権力のために人生を費やした政治家たちを有権者に売りこむことが益々困難になっているのを知っている。民主党の虚偽と偽善は、2008金融危機後、部外者、改革者として立候補したバラク・オバマの大統領職で明白だ。コーネル・ウェストが「ウォール街の黒人マスコット」と呼んだオバマは、民主党の支持基盤を無神経に裏切った。2008年の金融破綻後の、彼やクリントンや他の民主党幹部による行動が、ペテン師で、根っからのうそつきでありながら、有権者、特に白人労働者階級が聞きたいことを言うのに抜け目がなかった扇動家ドナルド・トランプに道を空けたのだ。

 ビジネス・ラウンドテーブルの8月声明は、社会における資本家の役割を再構成し、これらの業ペテン師に、より穏やかな、より優しい顔を与えるための痛ましい試みだ。それは機能するまい。資本家は破壊する力は持っているが、もはや作り出す力はない。そして彼らが止めることができない、彼らの容赦ない破壊から、社会不安と、ドナルド・トランプより遥かに恐るべき巨大な怪物が出現するだろう。

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/the-capitalists-are-afraid/

----------

 見ているほうが恥ずかしくなるステーキ・パフォーマンス。芸能人と思えば納得。大本営広報部大活躍。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名 納得。

鳩山由紀夫氏の過去一か月ツイートで反応の大きい順。?なぜ米国のトウモロコシを買うか、?元東電社員の木村氏が文藝春秋で津波の前に地震で配管が破損して起きたことを膨大なデータにより証言。?地震説は1号機入り映像を撮った川内博史議員もこれまで主張。

 今度は、是非、腰を据えて。

日刊IWJガイド「津田大介氏があいちトリエンナーレで中止になった『表現の不自由展・その後』を『再開したいと思っている』と明言! 市民の後押しを要望!」2019.9.24日号~No.2567号~(2019.9.24 8時00分)

 

2019年8月31日 (土)

アメリカ経済を復活させるのは可能だろうか?

2019年8月26日
Paul Craig Roberts

 トランプがアメリカ企業に中国から出て、企業が放棄したアメリカ労働者に雇用を戻すよう命じたことに対し、読者から功績を認められて私は驚いている。アメリカ経済学者や、経済マスコミやワシントン政策当局は、グローバリズムとアメリカの雇用と技術を海外移転することに関する私のアメリカ景気悪化の分析に一度も注意を払ったことがなかったし、読者もそうだろうと私は思っていた。多くの読者が、経済学は彼らの理解を超えると言ってこられる。私の経済記事は、このウェブサイトで一番読まれていない。

 遥か遠くイランのPress TVを含め外国メディアが、ホワイトハウスに対する私の影響について、すぐさまインタビューを求めて私に連絡を取った時、私はまたもや驚いた。その全ては一体何を意味しているのだろう?

 第一に、誰かがトランプに私の最新コラムを見せて ( https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/21/what-globalism-did-was-to-transfer-the-us-economy-to-china/ )、それでスイッチが入った可能性があると私は言いたい。だがトランプが企業に国に戻るよう命じたのは、彼の恫喝の単なるエスカレーションであり、彼の理解ではなく、アメリカ人のための良い仕事がないことや、彼らの実収入の下落を修正するための関税の無力さを反映している可能性もある。

 だが、ホワイトハウスで灯がついて、海外移転された雇用を元々所属しているアメリカに呼び戻す上で、どのように進むべきかトランプが示されたかもしれない場合、私はこの問題に対処したい。少なくとも、おそらく、かなり将来、経済思想の歴史家が、ポール・クレイグ・ロバーツとマイケル・ハドソンだけがアメリカ経済大国の崩壊について分かっていたと書くだろう。

 先に進む前に、要約しておこう。ソ連が不意に突然崩壊したとき、中国とインドは社会主義を断念し、欧米資本に彼らの経済を開いた。レーガンが自身否定していた目標である冷戦に勝ったためにロシアが崩壊したのではなく、共産党指導部の強硬路線分子が、アメリカを信頼する上で、ゴルバチョフが不注意で、ソ連帝国から余りにぞんざいに手を引くことを心配していたためだ。ロシアを領土侵略から守った帝国の解体を止めるため、強硬路線の共産党員がゴルバチョフ大統領を自宅拘禁した。これが崩壊を開始させ、ワシントン操り人形エリツィンを支配の座につけ、ワシントンがソ連を解体し、イスラエルと共に、ロシアの資源を盗むことになったのだ。

 最大の人口を持つ国のインドと中国が至った結論は、社会主義は崩壊に至るが、資本主義が富に至るということだった。世界で人口最大の二国の巨大な不完全就業労働力が、初めて外国による搾取に利用可能になったのだ。労働市場には、巨大な過剰供給労働が存在していたから、労働力は搾取された、すなわち生産への寄与以下しか支払われなかった。労働の供給過剰は、労働力は、企業の収益に貢献したよりずっと安く雇用されることを意味する。

 企業CEOや重役やウォール街は、利益を増やすこの機会に気が付いた。最初に中国に急入った企業は失望し、機会は見かけほど良くなかったという言葉が出た。だが中国は海外生産を儲かる事業にしようと努力し、製造業雇用が群れをなしてアメリカを去った。結果はアメリカ中産階級と、それによる州や市の課税基盤の減少だった。アメリカは繁栄を止めたが、経済的な損傷は、インフレーションや雇用やGDP成長のニセ報告と、資産の価格と不動産を支えた極めて大量の金の連邦準備銀行印刷で隠蔽された。

 傷を隠すことが困難になった時、中国はアメリカに余りに多くを輸出して、アメリカ労働者を傷つけたとして非難された。中国を非難する人々は、アップル・コンピュータやiPhoneや、ナイキの靴やリーバイ・ストラウスジーンズなどで構成される中国からの輸入の割合を見ようとはしなかった。アメリカ企業の海外生産は輸入の大きい割合を占めている。彼らが売るためにアメリカに戻る時、アメリカ企業の海外生産された商品やサービスは輸入として扱われる。

 言い換えれば「中国製品輸入問題」は実際は、アメリカ企業の生産がもはや商品やサービスの生産に関与していない、従って彼らが購入したものの生産から収入を得ていないアメリカ人に売るために持ち帰った海外生産品なのだ。対照的に、海外生産する企業の株主は金がうなるほどある。

 インドはどこででも行うことができ、生産物はインターネットで送ることが可能なアメリカITやソフトウェア・エンジニアリング仕事を受けることで利益を得た。インドの教育と英語力が、アメリカ・ハイテク企業がアメリカ大学出身者を避けるため、労働ビザを活用するのを容易にした。

 最後に四半世紀後に結果として生じたものは、アメリカの製造と産業を支えたサプライチェーンと労働力の解体だった。かつて栄えた工場や工業団地は閉鎖され、潰される走りかコンドミニアムやアパートに換えられた。トランプがアメリカ企業をアメリカに戻すことができたら、それらはどこに行くのだろう?

 海外移転時代は、六カ月の景気後退では済まなかった。それは、熟練した経験豊かな労働者が年を取って、亡くなり、新しい参加者が誰も技能や労働規律を習得しない年月だった。現在、中国は完全に発展した製造・産業経済だ。アメリカはそうではない。

 アメリカ企業が国内に戻るためには、彼らはアメリカの開発半ば、あるいは未開発経済のために、中国の発展した経済を離れなければならない。もし彼らが突然これをするよう強制されれば、彼らは、製造と工業大国としてのアメリカをよみがえらせるために必要な、生産設備、労働力、サプライチェーンや輸送システムを再生できる前に、中国での彼らの生産を失うのだ。雇用統計を見れば、アメリカが製造と産業の仕事を生み出していたのは、何年も昔のことなのがわかる。

 四半期世紀にわたる、資本主義のアメリカ労働力からの逃避が、アメリカを、雇用が主に低賃金の国内サービス職から成り立つ国、半世紀前のインドに似たものにしてしまっている。暮らしてゆける賃金の仕事が欠如していることが、非常に多くの24-34歳のアメリカ人が独立した暮らしができず、親や祖父母と一緒に家に住んでいる理由だ。それは大学出身者が学生ローンを返済できず、負債奴隷に変えられている理由だ。

 これがアメリカ企業を中国からアメリカに戻すために、トランプがしなければならないことなのだ。移行は緩やかでなければならない。彼らがアメリカで生産するための必要条件を再現することができるよう、企業は中国に海外移転した生産を段階的に減らせるだけだ。この過程は、結果的に、未開発の経済に、開発をもたらすようなものだ。

 トランプ、すなわちアメリカ政府は、企業収入が負担をかけられる方法を変えることにより、コストがアメリカ人労働でアメリカ市場のために再び生産することに関連する彼らの労働(や規制や義務などの)コストの大幅増加に対し、企業に支払いをしなければならないだろう。国内市場のために、国内労働で生産する企業は、より低い税率になるだろう。アメリカ市場のために外国人労働者で、外国で生産する企業はより高い税率になるだろう。税率の差は、人件費の差を相殺するように算出可能だ。外国での販売のために外国で生産する企業は影響を受けないだろう。

 もし彼らがアメリカで製造するための条件を再構築できる前に、アメリカ企業に中国から出るようトランプが命じれば、企業は売上高と収入がなくなり、潰れるだろう。

 トランプがアメリカ企業に中国を去って、国に戻ることを命じることができるか否かについて、疑問がおきる。トランプの命令は、単なる美辞麗句であるかもしれない二つの理由がある。一つは、企業は、低コストの労働力から生ずる彼らの既存の利益に満足していて、コスト節減を失うつもりがないことだ。あらゆる国で活動している、アメリカのグローバル企業は、アメリカ選挙に干渉する富を持っている。もしトランプがグローバル企業に反対して動けば、彼は他グローバル企業から選挙運動資金を受け取れないだろう。その代わり、彼の競争相手が受け取るだろう。

 トランプは海外移転取り引きは、アメリカ国民ではなく、企業だけのためにうまく機能していると主張することができる。「自由市場」主義の経済学者は、海外生産された仕事には、より良い仕事が置き換わり、海外移転で失われた賃金の損失を上回る値下げで、アメリカ消費者により多く割り戻すと保証した。そうはならなかった。読者の誰が、ナイキの靴、リーバイジーンズ、アップルコンピュータやiPhoneの値下げを経験しただろうか? 企業は自由市場の約束を果たさなかった。彼らはコストは下げたが、価格を維持した。より良い仕事の一つたりとも実現しなかった。企業を守勢に立たせるには、トランプはこれらの主張が必要だろう。

 二番目の理由は、トランプがアメリカ企業に中国を去って、何であれ残されたアメリカ労働力に戻ることを命じる権限は何もないと主張されていることだ。一時、これはおそらく、その通りだった。1952年、トルーマン大統領が、朝鮮戦争中に鉄鋼生産を止めるストライキを防ぐために、アメリカの鉄鋼産業を国有化した。最高裁判所はトルーマン敗訴と裁定した。だが今日クリントン、ジョージ・W・ブッシュとオバマ政権による大統領職への異常な権力集中と、「対テロ戦争」と戦うため議会によってと行政部に与えられた後、今大統領は政令によって裁定することができる。

 トランプは1977年の国際緊急経済権限法を、アメリカ企業を中国から、アメリカに戻るよう命令する権限を彼に与えている法律として引用した。彼は多くの追加権限を持っている。人身保護令に違反して、法廷に提出された証拠がないアメリカ市民を無期限拘留する権限を持っており、適法手続きなしに、嫌疑だけでアメリカ市民の死刑執行を命ずることができる大統領は、欲するものは何でも命ずることができるのだ。

 ジョージ・W・ブッシュ時代の共和党とオバマ時代の民主党に作り出された権力に基づいて、トランプ大統領は、アメリカの雇用を奪い第三世界諸国の地位にアメリカを引き下げるべく、彼らが中国と共謀しているという理由で、生産を海外移転した企業のCEOと理事会を逮捕する権限を持っている。トランプがロシアとの関係を正常化するのを阻止するために使われたばかばかしいロシアゲート物語より遥かに良い論証がこのために可能だ。

 闇の国家の支援を彼が確実に得られるようにするには、トランプは、アメリカが製造と産業能力を再確立できなければ、世界の覇者として留まるのに必要な兵器システムを生産し続けることができないことをアメリカ軍安保複合体に想起させるだけで良い。新刊、The Real Revolution in Military Affairs(本当の軍事革命)(https://www.claritypress.com/product/the-real-revolution-in-military-affairs/)で、アンドレイ・マルチャーノフは、決定的な兵器システムと軍隊の統合で、アメリカは完全にロシアに、いくつかの点では中国にも水をあけられていることを証明している。実際、通常戦争で、アメリカがイランを破ることができるかどうか明確ではない。アメリカ兵器システムの多くの部分は外国で製造されており、それは戦時には供給問題を引き起こす。

 闇の国家の支持があれば、トランプは企業に国に戻るよう命じることができる。

 長年ジョン・ホワイトヘッドと私はワシントンが独裁を生み出しつつあることを強調してきた。もし闇の国家がトランプ側ならば、彼は選挙なしで済む、反対派もない独裁者になれる。誤解のないように言えば、トランプがそうできるのみならず、未来のどの大統領でもそうできるのだ。唯一の問題は、一体誰が目標かだ。白人だろうか? 自身の利益のためアメリカを破壊した海外移転した企業だろうか? ロシアか? 中国か? イランか?

 私は決して前後の見境を無くしているわけではない。皆様のために、我々が今目にして、暮らしていることの帰結的意味を既知のことから推定して申し上げている。強欲に突き動かされるアメリカ企業に仕事と生計を取りあげられ、まだ存在している低賃金仕事の賃金を更に引き下げる無限の不法入国者に直面しているアメリカ人に選出されたアメリカ大統領が、ロナルド・レーガンのように、地球上の全ての生命を破壊する核戦争の可能性を減らすためロシアに対して平和的意図を宣言したアメリカ大統領が、攻撃を受けている大統領なのだ。

 アメリカの雇用を復活させ、核戦争の脅迫を減らそうと望む大統領が、なぜアメリカ売女メディアや、リベラル派/革新主義者/左翼や、民主党や、他の何百万という絶望的なアメリカ人に、それほど激しく反対されるのだろう? トランプに対するこのようなばかばかしい攻撃が可能となった唯一の理由は軍安保複合体が連中の背後にあったからだ。さもなければ、過去四半世紀にわたり、大統領職に集積でされたあらゆる権力を持つ大統領は、対抗勢力を逮捕し、無期限勾留できたはずなのだ。北部の侵略戦争(南北戦争)中、リンカーン大統領さえ、300人の北の新聞編集者にそうすることができた。リンカーンは南部連合国へのリンカーン侵略に批判的なアメリカ連邦議会議員を追放さえした。

 アメリカが世界強国のままでいるつもりなら、製造と産業能力を復活させる必要があるという点においてトランプは正しい。アメリカが、それが認めた途方もない数の第三世界の人々を吸収するつもりなら、中産階級の仕事と昇進の梯子を復活させる必要がある。

 トランプが進むべき道は、企業に彼らが、消費者購買力を破壊し、それにより自分たちの長期的売り上げ破壊するという犠牲を払って、短期的に自分たちの利益を膨張させていると説明することだ。実収入が上昇していないアメリカ人には、アメリカ企業に収入を与える商品やサービスを購入する自由裁量の購買力が無いのだ。もちろんCEOや重役は長期的には、そこにおらず、気にかけないかもしれない。だが大統領は、それを愛国心の問題にして、彼らを困難な立場に追い込むことができるかも知れない。

 次に、企業が課税される方法を変え、アメリカで製造を復活させるために必要な条件を再現するため、トランプは企業と協力する必要がある。これは単純な課題ではない。それには対立ではなく、協力が必要だ。

 その間、移民を吸収する経済がないのだから、移住は保留せねばならず、ワシントンは戦争を止める必要がある。戦争に関連する費用や負債やリスクは、利益よりはるかに大きい。もしアメリカが針路を反転しなければ、未開発国になり下がるだろう。これは我々にとって、独裁者とされる連中や中東テロリストを支援する国々とされるものより遥かに大きな脅威だ。

 Press TVでの私の8分44秒インタビューがここにある。
https://www.presstv.com/Detail/2019/08/24/604362/Trump-US-China-trade-war-Paul-Craig-Roberts?fbclid=IwAR01gfNoDWVKxmTftqg_kyu2-O5cLIXEZ5kLrsDrY-xQJCUbtZ8K82PlSyQ

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/26/can-the-american-economy-be-resurrected/

----------

 『芳ちゃんのブログ』が同じ筆者の別の経済関係記事を翻訳しておられる。

米国の資本主義は略奪で成り立っている

 元政治家タレントが、番組中で韓国人教授を罵倒したり、大学教授が来日韓国人に暴力をふるえとあおったりする昼の白痴製造番組、見ていない が、ひどいもの。政府に批判的な言動をすると排除されるが、政府寄りの扇動・暴言をする連中なら許される大本営広報部の現状。「共犯者たち」そのもの。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名

日本は韓国に対して徴用工問題の制裁として輸出管理の運用を見直し。ホワイト国から韓国排除。韓国議会全会一致で撤回要求。反日高まる。影響韓国市場で自動車、ビールなど減。 更に観光客激減。ホテル、飲食、運輸等に影響。政府はこの影響を想定したか。又想定外!!。

 徴用工問題「完全かつ最終的に解決された」との立場に固執していても事態はよくならないことを指摘しておられる。

 香港情勢も気になる。

日刊IWJガイド・土曜版「中国、『逃亡犯条例』改正案をめぐる今日31日のデモを前に香港に人民解放軍を送る! 威嚇か、それとも軍事力による制圧か!? 香港の活動家と米国領事との密会も明らかに!」2019.8.31日号~No.2543号~(2019.8.31 8時00分)

 

2019年8月28日 (水)

グローバリズムがしたのは、アメリカ経済の中国移転

2019年8月21日
Paul Craig Roberts

 アメリカ経済における主な問題は、グローバリズムがそれを破壊してきたことだ。アメリカ雇用の海外移転は、アメリカの製造と産業能力、関連する革新、研究、開発、サプライチェーン、消費者購買力や国家や地方自治体の課税基盤を弱体化した。企業は、これらの長期費用を犠牲にして、短期利益を増やした。その結果、アメリカ経済は第三世界へと押しやられつつある。

 関税は解決策ではない。トランプ政権は関税は中国が支払うと言うが、アップルやナイキ、リーバイや海外移転した企業の全てが関税免除を得なければ、関税は、アメリカ企業に海外生産されアメリカ消費者に売られる製品にかけられる。関税はアメリカ企業の利益を減らすか、より高い価格の製品を購入するアメリカ人が支払うかだ。関税はただ、アメリカ市場向けのアメリカ商品生産のための中国人雇用を減らすことで、中国を傷つけるに過ぎない。

 経済マスコミは、アメリカ/中国「貿易戦争」の結果に関する暗鬱な予言に満ちている。貿易戦争などではない。貿易戦争というのは、ある国が、外国からのより安い製品輸入に対して関税障壁を設定し、自分たちの産業を守ろうとするものだ。だが中国からの輸入の2分の1かそれ以上が、アメリカ企業による輸入だ。トランプの関税、あるいはその大部分は、アメリカ企業か、アメリカ消費者が負担させられる。

 トランプ政権や連邦準備銀行や、ワシントンの他のどこにも、状況を理解し、トランプ大統領に理解したことを伝えることができる経済学者が一人もいないことをいぶかしく思うべきなのだ。

 ワシントンに遍在する経済的無知の結果の一つが、経済マスコミが「トランプ関税」がアメリカのみならず、世界全体を景気後退に陥れたという物語をでっち上げたことだ。どういうわけか、アップルコンピュータとiPhone、ナイキの靴、リーバイ・ジーンズに対する関税は世界を景気後退に陥れるか、もっと悪いことなのだ。これは途方もない経済的結論だが、アメリカでは思考能力は、おおかた消滅してしまったのだ。

 経済マスコミにおける疑問は次のことだ。トランプ関税は、トランプ再選をだめにするアメリカ/世界不況を起こすだろうか? これは実に愚かな疑問だ。アメリカの製造/産業/エンジニアリング能力が外国に移転されるにつれ、アメリカは20年かそれ以上の間、不況なのだ。アメリカの不況は、世界ではアジア地域にとっては非常に良かった。中国が予想以上に早く世界強国になれたのは、労働経費を下げて生産することで、アメリカ人株主がキャピタル・ゲインを受け取れ、アメリカ経営者がボーナス給与を受け取れるようにするためだけに、中国にアメリカの雇用、資本、技術と事業ノウハウを移転したおかげだ。

 どうやら新自由主義経済学者は、これは矛盾する表現だが、アメリカ企業が、アメリカ市場で売る商品やサービスを外国で生産すれば、その経済活動で恩恵を受けるのは、移転先の国であることを理解できないのだ。

 海外生産は、ソ連が崩壊し、インドと中国が欧米に彼らの経済を開放して、本格的に始まった。グローバリズムは、アメリカ企業がアメリカの労働力を放棄することで、より多くの金をもうけられることを意味する。だが個別企業について言えることは、全体にとっても言えるわけではない。なぜだろう? 答えは、多くの企業がアメリカ市場のために、彼らの生産を海外移転する際、失業するか、より低賃金の仕事で雇用されるアメリカ人は、海外生産された商品を購入する力を失うためだ。

 私は何年も、アメリカの雇用は、もはや中産階級の雇用ではないと報じてきた。仕事は付加価値と給料の点で、何年もの間下落している。この下落とともに、総需要も下落する。実際、何年にもわたり、アメリカ企業は、自社株の買い戻し以外、新しい生産設備に対する投資に、利益を使っていなかったという証明があるのだ。企業が投資ではなく、自社株を買い戻している時には、企業が生産増加に対する需要を見ていないことを経済学者の名に値する人物なら誰でも直ちに認識すべきなのだ。そのため、その過程で、彼らはボーナスのために、自社を略奪し、資本を希薄化する。これが実際に起きていることだという完全な認識があるが、それ経済成長とは全く一致しない。

 労働力参加率も同様だ。通常、経済成長は、仕事につこうとして、人々が労働力に加わるから、労働力参加率の上昇をもたらす。だが好況とされている期間を通じて、得られる仕事がないので、労働参加率は低下している。

 21世紀にアメリカは資本が希薄化され、生活水準が低下した。しばらく、この過程は負債拡大により継続したが、消費者収入は維持されず、消費者負債拡大は限度に達した。

 F連邦準備制度理事会/財務省の「株価急落予防チーム」は、S&P先物を購入することで株式市場を維持できる。連邦準備制度理事会は金融資産価格を上げるため、より多くの金を注ぎ込める。だが雇用と雇用による経済活動は外国に移転されているので、お金は生産高を上げない。グローバリズムがしたのは、アメリカ経済の中国移転だった。

 本当の統計分析は、公式宣伝とは対照的に、好景気に沸く経済という幸せな構図は統計上のペテンによってもたらされた錯覚であることを示している。インフレが過小評価され、名目GDPをデフレートすると、結果は、本当の生産増加として、より高い価格を数えることとなり、インフレが本当の経済成長になってしまう。失業は計算されない。もし人がこれまでの四週間で仕事を探さなければ、その人は公式に労働力の一部ではなく、その人の失業は数に入れられないのだ。政府が失業を計算する方法が実にとんでもないものなので、アメリカがゼロ失業率でなくとも、私は驚かない。

 今敵として悪者にしている外国に、その経済を与えてしまっている時、国は一体どのように回復するのだろう? 企業のお仲間が短期的な富を懐に入れられるよう、敵に経済を与え、手足を縛られる以外全く能がない支配階級のこれ以上どんな好例があるだろう?

 我々はこれをトランプのせいにすることはできない。彼は問題を引き継いだのであり、彼には問題を理解するのを手伝い、解決を見いだすことができる顧問はいないのだ。そのような顧問は、新自由主義経済学者中にはいない。私はトランプに手を貸すことができる四人の経済学者を思いつけるだけだが、その一人はロシア人だ。

 結論は、アメリカは、60年前の第三世界に直接向かう道に固定されているということだ。トランプ大統領は、それについてどうすることもできない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/21/what-globalism-did-was-to-transfer-the-us-economy-to-china/

----------

 『国語教育の危機――大学入学共通テストと新学習指導要領 』(ちくま新書)を読み始めたところだ。英語の試験改悪もでたらめだが、国語についても同じだとを知って、文部省は文部破壊省だと理解。そのトップ、大宮で埼玉県知事候補の応援演説をした柴山文部大臣がとんでもない発言をしている。

参院選「安倍やめろ」に続き埼玉知事選でも…警察が柴山文科相への抗議を違法排除! 当の柴山も「表現の自由」制限を主張する横暴

 記事のなかにこうい一節がある。排除された学生こそ正論。

 Twitter投稿によると、この男性は現役大学生だといい、「柴山やめろ」と声をあげ、こんなプラカードを掲げて抗議をおこなったという。

〈めちゃくちゃな大学入試改革 英語民間試験、国語記述式 即時撤回せよ!! 柴山は辞任せよ!! 若者の声を聞け!! #サイレントマジョリティは賛成なんかじゃない〉

 日刊ゲンダイDIGITALも報じている。

柴山文科相に批判の嵐 英語民間試験に異議の学生を即排除

 もちろん、大本営広報部は、めちゃくちゃな大学入試改革を決して報じない。(と思う。見ていないので。)

 植草一秀の『知られざる真実』の最新記事 すべてのニュース情報が偏向するメカニズム

2019年8月 1日 (木)

人類に対するブラジルの大規模犯罪

2019年7月29日
Paul Craig Roberts

 ワシントンに据えられた不正なブラジル政府はアマゾン熱帯雨林を破壊することに決めた。大きな二酸化炭素吸収源を絶滅することで、地球気候に悪い影響を与えるだろう。

 雨林消滅の受益者は、ブラジルのヤイル・ボルソナーロ大統領のお友達である材木伐採業者とリカルド・サレ環境大臣と農業ロビイスト、テレサ・クリスティーナ・デイヤスだ。

 人は、炭素の増加と炭素排出の影響が地球の温度を上昇させて、地球を安定させる独特な生態学的環境を破壊するよりも、気候より多くの注意深い、責任がある政策をもたらすだろうと思ったかもしれない。アマゾンの熱帯雨林が破壊されるには、材木伐採業者の利益を最大にする以外、どのような理由もない。これは野放図な国際ギャング資本主義活動だ。ひと握りのギャングの財産獲得のために、ほかの全員にとっての惑星を破壊するのだ。

 デイヤスが地球温暖化現象を「国際マルクス主義者の陰謀だ」と捨て去る政府に知性は期待できない。炭素エネルギー圧力団体が支援する反地球温暖化現象シンクタンクのため、デイヤスはおうむ返しをしているように聞こえる。その長期費用にもかかわらず、短期利益を制限する何であれ、ペテンや共産主義者陰謀として捨て去られるのだ。

 ルーラ・ドゥ・シルバ大統領と、後継者ジルマ・ルセフは、悪徳資本家ではなく、広範囲な国民の利益のために、ブラジルを運営しようと試みた。野放図な資本主義は、より広範な社会と環境に大規模な外部費用を転嫁することで、少数の人々が短期的に、大きな利益をつかむのを許す搾取機構だ。ルーラとルセフの責任ある政策は、ワシントンでブラジルの悪徳成金と、連中の支援者を激怒させた。資本主義者に支配される報道機関を使って、ブラジルのギャング資本主義者はルーラとルセフを悪者にした。彼らは資金洗浄と「収賄罪」のかどで非難された。最も不正な政治分子が、彼らを濡れ衣ではめたのだ。ルーラは投獄され、ルセフは弾劾され、国を、ワシントンと不正なブラジルの資本主義者に戻して、大統領の座を解任された。愚かなブラジル国民はこれを受け入れた。ばか者は彼らの敵を信じたのだ。

 現在、雨林は毎分、フットボール競技場三つの速度で壊滅されている。雨林は既にその樹木の17パーセントを失った。山林伐採が20から25パーセントに達すると、雨林はサバンナに変わり、炭素を吸収する能力を失うと科学者が報告している。だがブラジル国立アマゾン研究所が表明している雨林環境に依存する多くの種と一緒に雨林が破滅する懸念は、ボルソナーロと彼の友人にとって利益が一時的に上昇することほど重要ではないのだ。

 ワシントンに支援された、ひと握りのブラジル資本主義ギャングが責任を負っている政策は大規模な影響をもたらし、彼ら以外の人類に膨大なコストを課すだろう。更に多くのメタン放出や、氷の融解、上昇し、更に酸性化する大洋、干ばつ、水分供給障害、一層激しい嵐など全てが食糧生産に影響を与える。種の絶滅率は増加する。外部費用は多く、大規模だ。アマゾン熱帯雨林略奪から得られる資本主義者の利益に対し、ひと握りのブラジル政治ギャングにより、他の世界全体に課される外部費用は、10億倍を超えるだろう。

 今ブラジルで起きているのは、人類に対する大規模犯罪だ。非常に大規模な犯罪なので、地球上の国々は団結して、不正ギャングのブラジル政府に最後通牒を与えるべきだ。アマゾンの熱帯雨林の山林伐採を止めるか、侵略され、人類に対する犯罪で裁判にかけられるべきだ。地球を住めなくすること以上の大きな罪はない。世界的な気候と地球の生活を守ること以上に、戦争を正当化するものはない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/07/29/brazils-massive-crime-against-humanity/

----------

 マツコ・デラックスさんに、座布団十枚。

マツコ、“NHKから国民を守る党”にコメント「この目的のためだけに税金払われたら、受信料もそうだけどそっちのほうが迷惑」

 郵便局が保険を“押し売り”!?という不祥事、大本営広報部は原因逸らしにおおわらわ。根源は郵政民営化だろう。

 責任者は、オトモダチ作戦に参加して放射能を浴びたアメリカ兵士の支援活動やら原発廃止運動ではなく、郵政民営化の被害を受けた日本国民に、自らの罪を詫びて、民営化廃止運動を始めるべきだろう。
 政商納言は、巨大人材派遣会社で儲けたり、大学で講義をしたりするのではなく、自らの罪を償うべきだろう。もちろん、この二人が反省などするわけなどないが。

 大本営広報部の洗脳電気板は、アニメ会社の事件はおっても、吉本問題や、郵便局問題の根源は追求しない。吉本問題「モリ、カケ、ヨシモト」級大事件だろう。

 ところで、ネットで、保険問題の本質をついた記事を拝読した。

 郵便局員を「かんぽ乗り換え」の不正に走らせた2つの国策

 奇跡の経済教室【戦略編】を読んだ。「レント・シーキング活動の疑い」という項目で、128ページには、パソナ・グループ会長、東洋大教授の話題も書かれている。

 MMTはよく分からないが、お説ごもっとも。「全国民が読んだら歴史が変わる」とうたっている。その通りと思うのだが、全国民が読むことはないだろうから、歴史は変わらないという悲しい結論を考えてしまう。それではいけない。「おわりに」にある通り、間違っていた平成の構造改革は、止めたり逆行させたりするしかないだろう。今日は、臨時国会召集。

日刊IWJガイド「本日、臨時国会召集!自民党・萩生田光一幹事長が暗躍! 国民民主党の一部議員が改憲勢力へ鞍替えすることを期待!? 『国民民主 参院、維新と会派構想』は日経の捏造記事!? 」 2019.8.1日号~No.2513号~(2019.8.1 8時00分)

2019年7月17日 (水)

野放しの資本主義が世界を破壊していると言えるだろう

2019年7月15日
Paul Craig Roberts

 今、フランスのリビエラとエリー湖とメキシコ湾に影響を与えている有毒藻類ブルームに関する報道がある。以下を参照。https://www.motherjones.com/environment/2019/07/this-years-wild-wet-spring-has-led-to-massive-blobs-of-toxic-algae/?utm_source=mj-newsletters&utm_medium=email&utm_campaign=food-for-thought-2019-07-14https://www.theweek.co.uk/102263/holidaymakers-warned-about-toxic-algae-on-french-beaches?_mout=1&utm_campaign=theweekdaily_newsletter&utm_medium=email&utm_source=newsletter、およびhttps://www.sarasotamagazine.com/articles/2017/4/26/florida-phosphate

 企業農業は有毒藻類ブルームの大きな原因だ。昔、農業は賢明に経営されていた。毎年土地の一部を休耕中にしたり、鋤込まれて土壌を回復させる植物を植えたりしていた。この慣習が土地が疲弊するのを阻止していた。現在は、土地から全ての利益を搾り取るべく農業が行われている。過剰利用が土壌を疲弊させる。化学物質が輪作にとって代わった。企業農業では化学肥料の大量散布が必要だ。散布されたリンを雨が小川に流し、小川が川や湖や海に汚染物を運ぶ。メキシコ湾には、生物が存在しない広範囲の「酸欠海域」がある。リンは帯水層に入り、上水を汚染する。野放しの資本主義によって損なわれ、破壊される環境資源に依存している環境や第三者に、事業主体がそうした負担を負わせるのが許されるているがゆえに、こうした途方もなく犠牲が大きいできごとが起きるのだ。

 現在、資本主義は、環境に対する悪影響の費用と比べれば、ずっと僅かな短期利益のために、残された熱帯雨林を伐り倒している。実際の事実として、野放しの資本主義は、生命を維持する環境を破壊する犯罪組織だ。もう一つの言い方では、野放しの資本主義は、大量殺人犯だ。

 それでも、大量殺人犯には多くの擁護者や弁明者がいる。本当に、ジュリアン・アサンジのような警察国家に勇敢に反対する人物を擁護する人々より遥かに多くの擁護者が。

 アメリカ人にとって、1ドルをもうけることは社会における最大の価値だ。ドルを稼いでいる連中は、自分たちが世界を住めなくしていることを気にかけない。彼らにはヨットや自家用飛行機や大邸宅や、おしゃれな女性がいるだろう。だが彼らの子孫が、もしいるとすれば、その未来は先細りのはずだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/07/15/a-case-could-be-made-that-unregulated-capitalism-is-destroying-the-world/
----------

 ロバーツ氏、この話題ではいくつも書いておられる。たとえば下記をお読みいただきたい。

 湾岸有志侵略連合派兵、緊急事態条項導入によるファッショ化とペアだろう。ようやく、テレビで、緊急事態条項をあつかったようだ。投票によるファシズム化という某氏の願望まもなく実現するのだろうか?

日刊IWJガイド「はじめに~ れいわ新選組の参院選候補者・野原善正氏が公明党の山口那津男代表に『ガチンコの喧嘩』を宣言!『公明党を下野させさえすれば、この社会は本当に変わる!』7.15 れいわ新選組街頭演説~ IWJ記者は、米国が構想する有志連合への自衛隊参加の是非について、野原候補に直接質問!」 2019.7.17日号~No.2498号~(2019.7.17 8時00分)

 

2019年7月 6日 (土)

欠陥機737 Max 8のコスト削減のためボーイングはソフトウェア開発を外注

ブライアン・ダイン
2019年7月3日
wsws.org

 ブルームバーグによる新たな報道で、巨大航空宇宙企業ボーイングが、経費削減策の一環として、737 Max 8のソフトウェア開発を、大学新卒者たちに時給わずか9ドルで外注したことを明らかになった。ライオンエア610便と、エチオピア航空302便という二機のMax 8の致命的な墜落事故で、総計346人の生命を奪ったのは、飛行機の「致命的に欠陥がある」ソフトウェアだった。

 社外でソフトウェア開発するボーイングの決定は、2001年以来、35,000の雇用を減らした広範な経費削減活動の一環だ。これは航空宇宙大手の上級経営責任者として就任最初の二年に、20,000人以上の従業員を切ったデニス・ミレンバーグ会長兼最高経営責任者(CEO)の下で加速した。

 737 Max 8きのものが、同社とその経営者の利益を増やすためのボーイングの決定の一つだ。飛行機は、より高い燃料効率と、パイロット訓練時間短縮のおかげで、エアバス320neoより安い選択肢だと宣伝され、開発された。この主張を実現するため、同社は50年来の737の機体を選び、より大型なエンジンを取り付けたため、飛行機はピッチアップ(急激な機首上げ)や失速しやすくなった。

 新エンジンを搭載するために機体デザインを適切に設計し直すのではなく、ボーイングは、おそらく二件の墜落の原因となった可能性が高いソフトウェアManeuvering Characteristics Augmentation System操縦特性補助システム(MCAS)を外注した。それはパイロット・マニュアルでは言及していない(飛行機のソフトウェア基準に従わず、複数ではなく)一個の迎角センサーを、飛行機を自動的に下方へ向かせるために使い、それが、究極的に、二件の致命的な墜落を引き起こした。

 報告に応えて、ボーイングは即座に、インド企業HLC技術社に雇用された請負業者は、MCASシステム開発には関与していなかったと主張した。同社は、連邦航空局に暴露され、Max 8の証明書更新を少なくとも3カ月遅らせた、より最近のソフトウェア不具合に対する彼らの関与も否定した。

 これらの声明は額面通りには受けとれない。ボーイング自身、システム開発を請負業者に任された可能性を示唆しており、Max 8にとって、MCASが重要なシステムだと思っていないのだ。さらに元ボーイング従業員で、2017年にレイオフされたエンジニア、リック・ルーディックが述べているように、ボーイング自身のソフトウェア・エンジニアのコストに触れ、ここで我々は非常に高給なので「仕事をプージェット・サウンドから移動する」ことを含め、Max 8を急いで製造できるようにすべく同社はあらゆることをしていた。

 もう一つのコメントで、元ボーイング・エンジニアのマーク・ラビンが、ソフトウェアのさらなる開発は必要でないから、2015年に「部屋一杯に、数百人の大半が上級のエンジニアが集められ、我々は必要とされないと言われた」ことを指摘した。

 ボーイングにとって、HLCとの契約には金融上の恩恵もあった。2005年、ボーイングによるHLCを含めたインド企業への17億ドル投資と引き換えに、インド航空から110億ドルの注文を得た。これは急速に拡張するアジア航空宇宙市場でヨーロッパを本拠とするライバル、エアバスとの市場占有率を巡るボーイングの進行中の戦いで重要な一歩だった。

 ボーイングのソフトウェア開発慣行についての暴露は、飛行中にリチウムイオン電池が火事を起こした後、2013年に運航停止にされた同社の前の主力航空機787ドリームライナーに対する拡張された司法省調査についての新報道と同時だ。二件の墜落の再検討に加え、連邦当局は、サウスカロライナ州チャールストン郊外の製造工場での「典型的な不正行為」と経費削減報告を調査している。

 これらボーイングが工場の労働者に押し付けた生産の熱狂的なペースから、エンジン内の片づけられていない破片やが置き残された道具を含め、安全管理の不行き届きを起こしている。数機の飛行機で、コックピットと操縦装置配線の近くで飛行中の制御喪失の危険がある金属裂片が発見された。ドリームライナーは一度も墜落したことはないが、あるボーイング内部告発者の言葉によれば、この種のミスは「壊滅的」になる可能性がある。

 もう一つの新事実は、自動的に消火するよう設計されたスイッチが、時々故障するという警告をボーイングが公表することを強いた、ドリームライナーの重要な消火活動機能が常に機能するわけではないという発見だ。「航空機の火事が制御できなくなる可能性がある」という政府機関の警告にもかかわらず、航空会社が月に一回スイッチが働くのを確認するのを命令するだけで、飛行機を飛行停止にする命令を出さなかった。これは、人命よりも、ボーイングの利益を優先して、FAAが行った選択の長大なリストの一つだ。

 787調査は、おそらく、いかなる重要な結果も産み出さない可能性が高いが、ボーイングの前の重要資産の航空機に対する、いかなる脅威も、ダモクレスの剣のように、航空宇宙大手企業に差し迫っている。2011年の787-8、-9と-10の発表と開発以来、同社は840機の飛行機を製造し、1,441機を受注している。全てのMax 8の注文が破棄された場合の、920億ドルの潜在的損失だけでなく、もし787の全注文がキャンセルされれば、同社は売上高でおよそ4000億ドルを失うだろう。いずれかのシナリオが現実となった場合は、ボーイング破産のまさに本物の危険がある。

 このような恐怖は、確実に、ボーイングの指導体制とその株主の間で広まっている。エチオピアの航空会社の墜落以来、同社の株は20パーセント下がり、企業価値が470億ドル以上減り、飛行制限で、これまでのところ更に10億ドル以上費用がかかっている。会社の嘘と怠慢に対する賠償金を要求する、株主、パイロットと墜落事故犠牲者家族による三つの集団訴訟が、ボーイングに対して開始された。

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2019/07/03/boei-j03.html

----------

 不沈空母は宗主国のハワイ防衛のために、秋田に、グアム防衛のために、山口にイージス・アショアを設置する。空母はの二地点は標的になるが、宗主国のためなら高い買い物も喜んで。問題の飛行機は注文しているのだろうか。

日刊IWJガイド・土曜版「秋田県に続き、安倍総理のお膝元である山口県でもイージス・アショア配備に反対の声が高まる! 岩屋毅防衛相が配備候補地に関する調査報告書の誤りを謝罪するも、山口県阿武町の花田憲彦町長は『町をあげて反対している状況は全く変わっていない』と批判!」 2019.7.6日号~No.2487号~(2019.7.6 8時00分)

2019年6月13日 (木)

経済状態

2019年6月6日

皆様のウェブサイトをご支援願いたい。

 読者の皆様:我々は、我々が与えらている説明で我々の認識が支配されている、ウソの『マトリックス』の中で暮らしているのだ。我々の認識に対する支配は普遍的なものだ。それは我々の存在のあらゆる場面に当てはまる。下記の記事で、私は、我々の経済に対する理解が、単に我々の心を操作することで支配されているのみならず、市場自体が、政府の介入に支配されていることをお示ししよう。

 要するに、公式に言われていることは何も信じられないのだ。もし皆様が真実を切望されるなら、皆様には、真実に忠実なウェブサイトを支援いただきたい。

経済状態

Paul Craig Roberts

 好況が弱まっていて、連邦準備銀行が再び印刷機を動かさなければならないと言われている。連邦準備銀行は、その金を債券購入に使い、それで債券価格が上がり、利率が下がる。金利がより低ければ、消費支出と事業投資が活性化し、消費者と企業の支出増加が、より多くの生産と雇用をもたらすという理論だ。

 連邦準備銀行と欧州中央銀行とイングランド銀行は、この政策を10年間、日本銀行はより長く、この方針に固執していたが、事業投資は促進されていない。企業は更に投資をするために低金利で借金するのではなく、自社株を買い戻すため借金したのだ。言い換えれば、一部の企業は全ての利益を自社株買い戻しに使った後、更に彼らの時価総額を減らすため借金をしたのだ!

 事業投資を刺激することからはほど遠く、連邦準備銀行によって供給された流動性は、株と債券価格を上げ、不動産にまで広がっている。企業が、その利益を、新しい能力に投資するのではなく、自社株買い戻しに使った事実は、企業が好景気の良い投資機会を経験していないことを意味する。企業にとって最も良い投資が自社株を買い戻しなのであれば、それは活気のない経済だ。

 実収入の成長がない消費者は、更に負債を増やすことで、生活水準を維持した。この過程は、例えば、自動車ローンの支払いを、3年から6年あるいは7年まで引き伸ばして、ローン残高が車の価値を超えることで、助けられている。多くの家庭が、最低額を支払うことで、クレジットカードで暮らしていて、毎月負債が増大することになっている。残高に対するクレジットカードの高い利率のおかげで、連邦準備銀行の低金利の恩恵は得られない。

 今、ヨーロッパの一部の国ではマイナス金利で、銀行は預金に対する利子を支払わず、人のお金を保管することに対して、料金を請求していることを意味している。言い換えれば、銀行に金を預けると、利子を請求されるのだ。この理由の一つは、消費者がお金が次第に減っていくのを見ているよりは、お金を使うことを好むので、支出が、経済の高成長を引き起こすだろうというネオリベ・エコノミストの考えだ。

 経済の成長率とは何だろう? インフレの尺度は、社会保障給付金受給者の生活費調整や、物価スライド賃上げを避けるため、不当に変更されているので、それを知るの困難だ。消費者物価指数は、平均的家庭が購入す個別商品の集合の平均だ。指標中の商品の重みは、それら商品に使われる世帯予算の率の推計だ。指標中の商品の価格上昇が、指標をその項目の重み分引き上げることになり、これがインフレの尺度だ。

 測定された指標のインフレ数値を減らす変更がされているのだ。一つの変更は、指標中の商品の価格が上昇すると、より低価格の代替物に入れ換えるのるだ。もう一つは、商品価格の上昇を品質改良だとして、それをインフレとしての勘定に入れないのだ。

 実際の経済成長を測るため、名目GDPを引き下げるのに使われる生産者物価指数に対しても、似たようなことが行われた。GDPは、お金で測定され、この数値増大の一部は、より多くの商品およびサービスの生産というより、むしろ物価上昇によるものめだ。どれほど実際の生産が増加したかより正確に推計するためには、物価上昇を除いて、GDPの名目上の数値を引き下げる必要がある。もしインフレが過小評価されていれば、実質GDPは過大に見積もられることになる。S年間インフレは、2パーセント控えめに表現されているという彼の計算で、Shadowstatsのジョン・ウィリアムズが、実質GDP処置を調整すると、回復が始まったとされる2009年から、極めてわずかしか経済成長しておらず、2008年の景気後退前の水準を遥かに下まわっている。

 言い換えれば、アメリカが10年にわたり景気回復をしているという考え方はインフレを過小評価することで作り出された幻想である可能性が高い。実際、食物や衣類や家庭用品やサービス価格の日々の経験は公式に報告されるインフレより高い率を示している。

 報告されている低い失業率も幻想だ。政府は、失業者を数に入れないことで低い率を実現している。職探しの経済的、心理的負担は大きいものだ。見苦しくない格好と、面接にゆく交通費の費用がかかるのだ。給料を得ていない人にとって、この費用は急速に積みあがる。何度も何度も仕事を見つけそこねる失敗の心理上の負担は増大する。人々は落胆し、職探しをやめる。政府は仕事を見つけることができない就業意欲喪失者を、もはや労働力ではないと見なし、失業率の基準から彼らを除くのだ。ジョン・ウィリアムズは、アメリカにおける本当の失業率は、3.5%ではなく、20%だと見積もっている。

 労働市場参加率の低下はウィリアムズの結論を裏付けている。通常、3.5%の失業が表す好景気においては、人々が雇用機会を利用するため、労働人口に加わるので、労働市場参加率が上昇するはずなのだ。しかしながら、10年の好況とされているものの間、労働市場参加率は低下しており、雇用機会が乏しいことを示している。

 政府は雇用を二つの方法で評価している。毎月、生み出される新しい職と雇用を測定する就業者数報告(人は、二つ以上の仕事をするかもしれないので、雇用の基準ではない)と、雇用を測定する世帯調査だ。二つの結果は、通常対立し、一致することはない。ここで起きていると思われることは、報告される新しい雇用は大部分が、低生産性、低付加価値、低賃金の仕事だということだ。もう一つの結論は、福祉給付がある常勤雇用の数が減り、パート雇用の数が増大しているということだ。

 一人の収入が家族を支えるのに十分だった1950年代から、アメリカの生活水準は低下しているということができるだろう。夫は実務という厳しい経験をし、妻は栄養価の高い料理や、育児や、きれいな服や、きちんとした暮らしといった家事をしていた。今は、大半の家庭が、家計の帳尻を合わせるには二人の所得で必要で、しかも、かつかつだ。貯蓄という選択肢は減少している。数年前の連邦準備銀行報告では、アメリカの家庭の約半分は身の回りの小物を売らなければ400ドルの現金を作れなかったと結論していた。

 連邦準備銀行の低金利政策が、普通のアメリカ人に役立ったり、新しい生産設備に対しての投資に拍車をかけたりしなかったのなら、一体誰に役立ったのだろう? 答えは企業経営者と株主だ。連邦準備銀行に供給された流動性は、主に金融資産価格を上昇させたので、連邦準備銀行の政策で利益を得たのはこれら資産の所有者だ。何年も前に、議会が愚かにも、成果連動でない限り、営業経費として差し引くことが可能な役員報酬の額を、百万ドルに制限した。「成果連動」が意味するのは、利益と株価上昇だ。取り締まり役員会と経営者は、雇用を海外移転し、人件費を削減することで、自社株を買い戻すために利益と借り入れを使って株価を上げて「成果」を達成したのだ。

 言い換えれば、アメリカ経済やアメリカ労働力の将来や暮らしや、会社に害を与えることによって、企業幹部と所有者が利益を得たのだ。

 これが、アメリカ合州国では収入と富の分配が異常に悪化し、ひと握りの超大金持ちと、多数の持たざる人々とにアメリカが分極化している理由なのだ。

 私が成長したアメリカは機会社会だった。家族の状況や社会的、政治的コネを必要とせず、実力だけ這い上がれる地位向上のはしごがあった。州立大学の学費は安かった。大半の家庭が学費をまかなうことができ、まかなう余裕がない家庭の学生は、アルバイトで苦労して大学を卒業した。学生ローンは存在していなかった。

 そのアメリカは、もはやない。

 自社株買い戻しが、アメリカ大企業に投資の機会がないことを示しているのに、アメリカ株の高い株価収益率と、26,000というダウ・ジョーンズについて、思考能力がある少数の経済学者は不思議に思っている。アメリカ国内での投資を正当化するアメリカ消費者収入の増大を企業が見いだせない時に、どうして株価がそれほど高くあり得るだろう?

 レーガン大統領のサプライ・サイド経済がダウ・ジョーンズを1,000に上げたとき、アメリカには、まだ実体経済があった。今日空洞化したアメリカ経済で、どうしてダウ・ジョーンズが25倍あるいは26倍高いことがあり得るだろう? 操作が大きな役割を演じているというのが答えだ。レーガンの任期最後の年、ジョージ・H・W・ブッシュ勢力が、レーガン後継者としてブッシュが共和党の大統領指名を得て、大統領になるのを阻止することになる株式市場の下落を防ぐ目的の金融市場作業部会、別名「暴落予防チーム」として知られるもの創設した。ブッシュ一派は、1987年10月の再来を望んでいなかったのだ。

 暴落予防チームは下落を防ぐため株式市場に介入することができる形に、連邦準備銀行と財務省と証券取り引き委員会をまとめたのだ。株安に直面した際に、これをする最も容易な方法は介入して、S&P先物を購入することだ。ヘッジファンドがそれに続き、市場の下落は抑制される。

 連邦準備銀行は、今どんな金融市場にでも介入する能力を持っている。過度に供給されたアメリカ・ドルの価値を維持するため、金価格を引き下げるべく、金の先物市場に、ネイキッド金契約を印刷して、連邦準備銀行あるいはその代理人がどのように繰り返し金市場に介入しているかをデイブ・クランツラーと私は示した。強いドルという幻想を維持するため連邦準備銀行が他の中央銀行としている取り決めが、金市場に拒絶されている人為的な取り決めであることを、上昇する金価格が示すはずだ。

 下記をお読み願いたい。

https://www.paulcraigroberts.org/2014/12/22/lawless-manipulation-bullion-markets-public-authorities-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

https://www.paulcraigroberts.org/2014/12/01/us-resorts-illegality-protect-failed-policies-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

https://www.paulcraigroberts.org/2015/07/27/supply-demand-gold-silver-futures-markets-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

 ほとんどのエコノミストと金融市場評論家が理解していないのは、現在、全ての市場が暴落予防チームによって不正に操作されていることだ。少なくとも10年間、伝統的な考えや方法に頼っては、金融情勢を評価することはできなかった。不正に操作された市場は、競争市場が反応するようには反応しないのだ。これが、自社株買い戻し以上に良い利益を得る投資機会がない企業が、高い株価収益率を実現できる理由だ。これが、株価収益率と一致する現実的な株価にするという市場の取り組みが成功しない理由の説明だ。

 私が推測する限り、アメリカ・ドルが世界準備通貨としてのその役割を失うまで、連邦準備銀行と暴落予防チームは、超大金持ちのために、金融市場を不正操作し続けることができるだろう。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/06/the-state-of-the-economy/

----------

 China Is Buying More and More Goldという記事を最近ネットで見た。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名:

安倍首相、イラン核問題は2015年、イランと安保理常任理事国+ドイツ6カ国が合意。これに米国が無理な条件を出して一方的に離脱。本来は説得すべき相手は米国。イラン穏健派は、日本の首相に緊張緩和策をとるよう進言させ、過激主張グループを抑える意図

 今日のIWJガイド

日刊IWJガイド「国民生活よりも選挙が大事! 年金問題は自民党の急所! 『老後2000万円報告書』は『消えた年金問題』の再現!? ~2000万円貯金・年金カット追及 第1回野党合同ヒアリングを今夜8時から再配信! 」 2019.6.13日号~No.2464号~(2019.6.13 8時00分)

 本日のインタビュー、大本営広報部が決して問わない疑問が話題。

<本日のインタビュー>本日午前11時より「予算委員会が開かれない異常事態! 衆院は本日で104日目! 与党は参院選まで審議を拒むつもりか!? 岩上安身が立憲民主党・衆院予算委員会野党筆頭理事・逢坂誠二衆院議員に緊急インタビュー」を公共性に鑑みフルオープンで配信します!

2019年5月23日 (木)

関税問題

2019年5月14日
Paul Craig Roberts

 アメリカの外交政策や国内政策のどれをとっても私には狂気と無知と無能しか見えない。

 国内に雇用を取り戻すためのトランプの誤った手法である関税問題を見てみよう。アメリカ企業がその商品を売るためアメリカに持ち込む際、海外移転されたアメリカ製造は、輸入として扱われることを関税「解決策」が見過ごしているのだ。

 中国は、アメリカの費用を下まわって売ることで、アメリカの雇用を盗んだわけではない。雇用は、アメリカ企業の収益を最大にするという唯一の理由で、技術や事業ノウハウとともに、アメリカ・グローバル企業によって中国に移転されたのだ。海外移転されたアメリカ資本や技術や事業ノウハウにより、労働者はアメリカ労働者と同じぐらい生産的にされ、アジアの労働市場にのしかかっている膨大な労働力の供給過剰のおかげで、中国やアジアの他の場所で、遥かに少ない費用で雇えたのだ。莫大なコスト節減は、経営者にとっては、直接、アメリカ企業の収益と、株主のキャピタル・ゲインと、企業幹部のボーナスになった。中国から輸入されるものの半分以上の「安い商品」は、アップル、リーバイス、ナイキのようなアメリカ企業の商品だ。そうしたものはアメリカで販売するため中国で作られるアメリカ企業の製品だ。そうしたものは「安い中国商品」ではない。iPhoneが安いとか、MacBookProが安いとか思われるだろうか?

 関税は、アメリカ企業により、アメリカで販売するために国外生産されたアメリカ商品にかけられる。例えば5月13日にアメリカ通商代表部(USTR)は、25%の従価税の適用を受ける「中国」製品リストを発表した。リストは携帯電話や、はき物や、織物を含んでいる。中国からの携帯電話輸入はアップルのiPhoneを除外するのだろうか? 中国からのはき物輸入はナイキの靴を除外するのだろうか? 織物はリーバイスを除外するのだろうか?トランプの関税が、中国所有企業によるアメリカ市場への輸出だけが対象だという情報を私は見ていない。

 関税は、アメリカに輸出されるアメリカの海外生産品の利益を減らし、既にアメリカ企業が外国に移転した製造の仕事からの収入を失ったアメリカ消費者にとって価格を上昇させるだろう。

 言い変えれば、関税は解決にならないのだ。

 海外移転されたアメリカの雇用を国内に戻す唯一の方法は、アメリカ企業に課税する方法を変えることだ。いや、法人税を下げるのではない。仕事を国内に戻す方法は、彼らがその生産物に価値を加える地理的場所を元にして企業に課税することだ。もしアメリカ企業が、アメリカ市場のために50の州で生産すれば税率を低くする。もし彼らがアメリカで売るために、中国や他のどこかで生産すれば税率を高くするのだ。

 アメリカ市場のために海外移転された生産に対する税率は、外国でのより安価な、労働と規制費用を相殺するよう算出することになる。

 アメリカ人は、常にそうなのだが、「グローバリズム」と呼ばれるいんちきにだまされているのだ。グローバリズムは、労働組合を破壊し、アメリカ労働者から中産階級の仕事を奪い、彼らから交渉力を剥奪するために使われるペテンなのだ。それは同様に、自給自足の第三世界の人々を土地から追い立て、国の農業を単一作物輸出商品生産に変換するため、多国籍農業関連企業に利用されるペテンなのだ。

 グローバリズムによる悪事は、先進国と第三世界の双方に犠牲を強いた。それは全く先進国の資本主義者連中による利益最大化の結果だ。それは中国とは無関係だ。

 中国産業がアメリカ産業より安く生産するからではなく、アメリカ・グローバル企業こそ、アメリカ雇用喪失の原因である事実を見えぬよう隠すため、身代わりに中国が非難されているのだ。

 関税で仕事を呼び戻すことはできない。

 15年以上前の2004年1月6日、チャールズ・シューマー上院議員(民主党、ニューヨーク州選出)と私は、ニューヨーク・タイムズで、雇用の海外移転は自由貿易の実践なのかどうかという問題を提起した。我々の言い分を聞くために、ワシントンD.C.で、テレビ放送される会議が開催された。我々の主張のあらを突こうとする企みは失敗に終わった。シューマー議員が先頭に立って、何かできそうな希望があったのだが、彼は大企業とウォール街の選挙運動献金者に沈黙させられてしまった。以来ずっと、私はコラムやインタビューや、私の著書「The Failure of Laissez Faire Capitalism(自由放任資本主義の失敗)」で問題を何度も説明してきた。私は中国委員会で証言し、国家や地方の予算や年金債務に対する影響を含め、起きていることと、その結果を明らかにした。

 それも無駄だった。貪欲で、けちな資本主義者連中が連邦議会議員全員、経済学者全員、金融ジャーナリスト全員、右派も左派も沈黙させた。その結果、かつて機会社会だったアメリカが、今やごく少数の非常に裕福な億万長者階級と、借金で首が回らず、福祉手当のない二つかそれ以上のパートタイム仕事で生き延びている労働者に分極化している。今トランプ政権は、この大惨事を中国のせいにしている。結果として戦争が起きかねない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/14/the-tariff-issue/

----------

 いつも思うのだが、ファシスト突撃隊のような集団、すごい顔ぶれをそろえるものだ。こういう人々に投票する人々の精神構造が理解できないのは絶滅危惧種なのだろうか?

日刊IWJガイド「『歩く反人権』、長谷川豊氏が今度は部落差別発言! 維新を離党したばかりの丸山穂高議員には、泥酔セクハラ疑惑! それでも維新の支持率がは3.9%もあるという怪! 改憲が実現すると長谷川豊氏、丸山穂高議員のような人物たちが跋扈!?」 2019.5.23日号~No.2443号~(2019.5.23 8時00分)

 戦争暴言の後に、こういう記事を見た。

片山氏は会談後、「大使は『酒を飲んだからということで言い訳にはならない、というロシアのことわざがある』と言っていた。大変な不快感を持っていることは事実だ」と記者団に語った。

 不思議なことわざがあると思って、それらしき英語を想定して、検索してみると、別のことわざがあった。具体的にロシア人が挙げて指摘しているという記事があったのも知らずにいた。「しらふで、とんでもないことを言う」ということわざはあるのだろうか?

しらふの人が頭の中で考えていることを、よっぱらいは口に出す。

2019年5月15日 (水)

『1984年』より酷いディストピアに覚悟はおありだろうか?

2019年5月7日
Paul Craig Roberts

 ロボットの恐ろしい経済的帰結を懸念する上で私は孤独だったが、Clarity Pressが、デイビッド・バーナイザーとダニエル・バーナイザーによる本、The Artificial Intelligence Contagion(人工知能という接触感染病)を刊行してくれて仲間が増えた。二人の著者が弁護士で、経済学という職業と無関係だというのが多くを物語っている。

 ロボットと人工知能についての懸念は、より愚かで、能力が劣る人間を、スーパー知性をもった殺傷ロボットが引き継ぐことへの懸念を表明する科学者に由来する。それはあり得るだろうが、この種類の懸念は、間違ったモデルや、心や意識や創造力の間違った理解から生じている可能性がありそうだ。マイケル・ポラニーがまだ生きていて、知性を機械に帰しがちな我々の性癖に対する彼の意見を言ってくれればいいのにと思う。

 二人の著者は、デジタル革命と人工知能が可能にした侵入的監視や支配で武装した政府による、まさに実際の既に存在している脅威と並んで、これらの脅威に簡潔に言及している。スティーヴン・ホーキングやニック・ブーストレムやイーロン・マスクによる、我々の運命を決定する、不死の、神のような、最善でも善悪を区別せず、最悪の場合には不道徳な超知性に対する警告は不確実だが、ロボットの好ましからぬ経済的影響は既に我々の身に降りかかっている。二人の著者の焦点は、人々を不必要にすることから生じる大規模経済混乱だ。

 最近、私は、倉庫労働者や、倉庫労働者が木枠や箱移動させるのに使うフォークリフトを製造する工場の労働者にとって代わる高性能な知的機械について読んだ。高性能な機械自身がロボットに作られるので、フォークリフト製造労働者も追い出されるのだ。

 最新の労働統計によれば、1,192,000人が倉庫で雇用されている。フォークリフトと異なり、新しい高性能な機械は、労働生産性を増やすのには貢献しない。高性能な機械は、人々が仕事をする必要性を排除し、労働に取って代わるのだ。賃金として支払われたはずの全てのドルが、代わりに倉庫所有者の利益に注がれる。人間の生産性と生活水準を高めたかつてのイノベーションと、人の必要性を排除し、人を不要にするAIの自動化イノベーションの違いは実に大きい。

 ロボットは、至る所で、全て同時にではなく、段階的に導入されるだろう。追い出された120万人の倉庫労働者は他の仕事を探すだろう。幸運な少数の人々は仕事を見つけるだろう。他の人々は、意気阻喪して失業者の基準から外れるまで、失業者階級に加わるだろう。雇用が失われた結果、州政府、地方自治体、連邦の税収は下落するだろう。だが失業補償や他の社会的生活保護は増大するだろう。限定されているか、収入が実在しないため、120万人の小売市場参加は、ずっと減るだろう。自動車の売り上げ、住宅の売り上げ、レストランや衣類や娯楽の売り上げは全て減少する。年金拠出金と同様、社会保障やメディケア用の税収は、120万人のアメリカ人収入のせいで減少する。社会保障とメディケアは退職した労働力に対して支払う現在の労働力に資金を供給される。ロボットが現在の労働力を絶滅させる、給与税収入は崩壊する。

 アメリカ・ドルが世界準備通貨である限り、連邦政府は、社会保障やメディケア給付金と給与収入の差異の溝を埋める金を無期限に印刷することができる。だが世界(ロシアと中国)の大きな部分が、制裁によって、既にアメリカ・ドル使用から排除されているが、これはドルが準備通貨の役を失うことを意味する。社会保障年金と医療を期待している何千万何億人ものアメリカ人がいるのに、給与税を支払う労働者がいない時、我々はそこで何をするのだろう?

 もっと沢山あるこれらの疑問は、洗脳されて考えることができないネオリベ・エコノミスト以外の全ての経済学者にとって最大の関心事であるべきなのだ。ところが経済学者たちが全く懸念していないのは、彼らが的はずれで、無用であることを示している。

 何年も前、現在の法律と慣習の下では、GDPの全てがロボットとAI特許のひと握りの所有者に入ることを私は指摘した。他の誰も収入はないのだ。誰もロボットとAIによる製品を購入する仕事と収入を持っていないので、特許所有者の収入を産まないことを意味するから、このような状況はあり得ない。私が述べた明白なジレンマに、答えはなかった。

 我々にAI革命をもたらす連中自身が知性を持っていないので、我々のジレンマに目を向ける一つの方法は、我々には人工知能が必要だということだ。人を無用にすることはどれほど知的なのだろう? ロボットによる製品を購入するための雇用収入が人間にない時に、ロボット生産ラインを所有することがどれだけ知的なのだろう?

 ロボット所有者に、彼らの販売収益から給与税を支払わせればよいと人々は言うかも知れない。特許を社会化し、皆に各自のGDP取り分の小切手を送ることで、販売を保証するのだ。その他諸々。

 だがなぜだろう? 彼らの製品には消費者市場がないため、エリートが利益を得られない時、人間の労働の必要性をなぜ排除するのだろう? 消費者がいなければ、ロボットやAIよるコスト削減は無意味だ。ロボットに追い出された人々を支援するために特許が社会化されなければならない時に、ロボットの意味は一体何だろう?

 人工知能とはそういうものだが、The Artificial Intelligence Contagion(人工知能という接触伝染病)の著者は、限られた認識と知性しかない人間が、自身の自己破壊用の手段を開発に知的関心を見いだしたことを理解している。例えば、地球の全ての生活を破壊せずには使用にできないのだから、核兵器は非情なばか者による狂気の業績だ。人類を全滅させる兵器は無意味な武器だ。

 ロボットと人工知能も同じことだ。警察国家で、人間存在の全ての目的を奪い去ることで、人に対する脅威を作り出す狙いは一体何だろう? これは無分別な行為だ。その責任を負っている連中は、前代未聞の最悪犯罪者だ。それでもこれらの人類破壊者は、彼らが人類にもたらす全ての恩恵のおかげで、大衆の支持を得ている。

 The Artificial Intelligence Contagion(人工知能という接触伝染病)をお読みの上で、その恩恵についてご発言願いたい。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/07/are-you-ready-for-a-worse-dystopia-than-1984/

----------

 小説『1984年』の中で、主人公のウインストン・スミスは、真理省の役人で、どこかの国のお役人と同じで、記録改竄作業が仕事だ。過去のまずい記録はメモリー・ホールに廃棄するのだ。記録が絶えず改竄されるので、違法行為だが、彼は古道具屋で買ったノートに考えを記録している。これも、どこかの国では既に違法行為だろう。部屋には双方向画面があるので、それから見えないように。朝の体操も、だらだらやっていると、画面から叱声が飛んでくるのだ。真理省というのは、その逆、虚報が仕事だ。平和省は戦争がお仕事だ。愛情省は、反体制思想を過酷に取り締まるのがお仕事。どこかの国の官庁も、名称の前に「反」か「非」をつけたほうがよいかも知れない。

 映画俳優が連中に攻撃されている。戦争で北方領土を奪還しようというならず者が議員バッジをつけている。緊急事態条項、その実、全権委任条項を実現する「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」着々進行中の証だろう。

 その一環で雑魚ブログは検索対象から排除する。次の記事のあとがきをご覧願いたい。大企業支配政府下において、企業検閲は国家検閲だ

 キョウ様のコメントの一部をご紹介させていただこう。コメントは拝読しているが、必ず公開するわけではないことを繰り返しご説明させていただく。

書いておられたとおり検索エンジンで何故か
コピーサイトだけ1ページ目に表示されて、このサイトが
表示されてません。
ちなみに私はDuckDuckGoを使ってきましたが
同じ現象が起きてます。

 独立メディアはスラップ訴訟で締め上げる。

日刊IWJガイド「5月1日から14日までのご寄付・カンパの目標額が32%にとどまっています! 今期赤字回避のためには、あと2割不足! このままだと今期末に約1000万円もの赤字が発生する見通しです!IWJへご支援をお願いします!」 2019.5.15日号~No.2435号~(2019.5.15 8時00分)

 今日のIWJガイドには、こんな「ディストピア」という単語まである。下記にコピーさせていただこう。

 こんな「ディストピア」へのシナリオは、大手メディアで書くことはできないでしょう。伊藤氏は大きなリスクを伴うことを承知の上で、強い危機感を持ってこのシナリオを伝えてくれたのです。

 今年の夏は、日本にとっても、決算月を迎えるIWJにとっても、未来を大きく左右する重大な転換点となることは間違いないでしょう。

 誰よりもいち早く、緊急事態条項の危険性について訴えてきたのは岩上安身であり、どのメディアよりも執拗に警鐘を鳴らし続けてきたのはIWJです。岩上安身は梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士と鼎談形式で2012年発表の自民党改憲草案を逐条的に読み解き、『【増補改訂版】前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』というタイトルで書籍化しました。ぜひ、以下のURLよりお買い求めください。

※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

 もはや、『前夜』ではなく、『直前』ですが・・・

 IWJは財政的には苦境に立たされていますが、緊急事態条項創設という空前の危機に直面している今こそ、独立メディアとして果たすべき役割を貫き通す所存です。どうか皆様、IWJへのご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 以下の特集をぜひご覧いただき、拡散をお願いします!

※これこそ「ナチスの手口」! 9条を含めすべての現行憲法秩序を眠らせ、日本改造を行う「緊急事態条項」 この上ない危険性!!
https://iwj.co.jp/wj/open/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E4%BA%8B%E6%85%8B%E6%9D%A1%E9%A0%85%E7%89%B9%E9%9B%86

 

2019年5月 6日 (月)

我が亡き後に洪水よ来たれ

2019年5月3日
Paul Craig Roberts

 私は運転中に右翼ラジオ番組を聞いた。それはNPRとまったく同じようなたわごとだ。ひどいオバマのものと比較して、偉大なトランプ経済についてだった。1990年代に雇用の海外移転が始まって以来、アメリカに偉大な経済はなく、導入されつつあるロボットで、アメリカ人が再び良い経済を経験する可能性はなさそうだ。

 今日発表された最新の雇用報告は、236,000の新しい民間部門の雇用を主張している。もし実際それが存在するなら、一体どこに雇用があるのだろう? 製造、つまり、もの作りは、わずか4,000の雇用を産み出しただけだ。

 雇用は国内サービスにある。「管理、廃棄物サービス」に54,800の雇用がある。この範疇は就職斡旋や、人材派遣や、清掃のような建物管理サービスなどを含んでいる。「医療と社会福祉」が52,600の雇用を占める。この範疇は外来医療サービスや、個別医療や訪問医療サービスなどを含んでいる。そして25,000人の新しいウエーターとバーテンがいる。建設業、主に各種専門業者が33,000を加えた。ばらまかれた少数の他の仕事がある。倉庫と保管で5,400の新しい雇用があった。不動産レンタルとリースで、7,800件あった。法律業務が700人解雇した。建築とエンジニアリング・サービスが1,700の雇用を失った。6,800人の新しいマネージャーがいた。

 新しい仕事は、中産階級の収入を実現する高付加価値、高生産性の仕事ではない。

 21世紀、アメリカ経済は、株を持っている人たちに奉仕しただけだ。連邦準備銀行が経済に注ぎ込んだ流動性が株価を上げた、トランプ減税は、株の買い戻しと配当金支払い用により多くの金を会社に与えた。課税経済政策研究所は、フォーチュン500中の60社が、790億ドルの収入に対する税金を支払っておらず、逆に43億ドルの払い戻しを受けていると報じている。https://itep.org/notadime/

 良い経済の兆候は、増加する需要を満たすため、企業が、利益と借入資金を、新しい生産設備に再投資しているときだ。ところが、アメリカ企業は利益の合計より多くを、株の買い戻しと配当に使っている。言い換えれば、会社は、彼らの株価を上げるために自社株を購入して、借金をしているのだ。経営者と株主は、資本を減らし、借金を増やして、自分たちの会社を略奪しているのだ。https://systemicdisorder.wordpress.com/2016/10/26/work-harder-for-speculators/

 一方、アメリカ人のための2020年のトランプ療法予算は、メディケアの削減で8450億ドル、メディケイドの削減で1.5兆ドル、社会保障傷害保険の削減で840億ドル調達する。

 歴史は同じことを繰り返している。彼らにケーキを食べさせろ。我が亡き後に洪水よ来たれ。

 そして、フランス革命が起きた。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/03/apres-moi-le-deluge/

----------

 いつもの統計のウソ。今だけ 自分だけ カネだけ の「我が亡き後に洪水よ来たれ」状態、親が親なら子も子。

 孫崎氏のメルマガ題名は、

2015?17年の質の高い科学論文の国別シェアで、中国が理工系の151研究領域のうち71領域で首位、米国は中国に抜かれた領域も多い半面、生命科学分野の大半などで首位を堅持。日本は約20年前は83領域で5位以内だったが、最近は18領域に減少(毎日新聞)。

 今日は、樋口陽一東京大学名誉教授のインタビューを拝見しよう。

日刊IWJガイド「安倍総理が憲法記念日に2020年改憲の決意表明! 改憲はこの夏最大の政治テーマ! 本日午後5時より『憲法学の「神様」がIWJに降臨!前代未聞!樋口陽一・東京大学名誉教授が岩上安身のインタビューで自民党改憲草案の狙いを丸裸に!』をフルオープンで再配信します!」 2019.5.6日号~No.2426号~(2019.5.6 8時00分)

 

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

911事件関連 Andre Vltchek Caitlin Johnstone Eric Zuesse Finian Cunningham GMO・遺伝子組み換え生物 ISISなるもの James Petras John Pilger Mahdi Darius Nazemroaya Mike Whitney Moon of Alabama NATO NGO Pepe Escobar Peter Koenig Prof Michel Chossudovsky Saker Stephen Lendman Thierry Meyssan Tony Cartalucci TPP・TTIP・TiSA・FTA・ACTA Wayne Madsen WikiLeaks William Engdahl wsws アフガニスタン・パキスタン アメリカ アメリカ軍・基地 イスラエル イラク イラン インターネット インド ウォール街占拠運動 オバマ大統領 オーウェル カジノ カナダ カラー革命・アラブの春 ギリシャ クリス・ヘッジズ サウジアラビア・湾岸諸国 シェール・ガス・石油 シリア ジーン・シャープ ソマリア ソロス チベット チュニジア・エジプト・リビア・アルジェリア テロと報道されているものごと トヨタ問題 トランプ大統領 トルコ ノーベル平和賞 パソコン関係 ヒラリー・クリントン ベネズエラ ホンジュラス・クーデター ポール・クレイグ・ロバーツ マスコミ ユダヤ・イスラム・キリスト教 ロシア 中南米 中国 中央アジア 二大政党という虚構・選挙制度 伝染病という便利な話題 北朝鮮・韓国 地球温暖化詐欺 地震・津波・原発・核 宗教 憲法・安保・地位協定 授権法・国防権限法・緊急事態条項 文化・芸術 新冷戦 新自由主義 日本版NSC・秘密保護法・集団的自衛権・戦争法案・共謀罪 旧ユーゴスラビア 映画 書籍・雑誌 東ヨーロッパ・バルト諸国 東南アジア 民営化 無人殺戮機 田中正造 英語教育 読書 通貨 選挙投票用装置 難民危機 麻薬 麻薬とされるマリファナについて

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ