新自由主義

2019年8月 1日 (木)

人類に対するブラジルの大規模犯罪

2019年7月29日
Paul Craig Roberts

 ワシントンに据えられた不正なブラジル政府はアマゾン熱帯雨林を破壊することに決めた。大きな二酸化炭素吸収源を絶滅することで、地球気候に悪い影響を与えるだろう。

 雨林消滅の受益者は、ブラジルのヤイル・ボルソナーロ大統領のお友達である材木伐採業者とリカルド・サレ環境大臣と農業ロビイスト、テレサ・クリスティーナ・デイヤスだ。

 人は、炭素の増加と炭素排出の影響が地球の温度を上昇させて、地球を安定させる独特な生態学的環境を破壊するよりも、気候より多くの注意深い、責任がある政策をもたらすだろうと思ったかもしれない。アマゾンの熱帯雨林が破壊されるには、材木伐採業者の利益を最大にする以外、どのような理由もない。これは野放図な国際ギャング資本主義活動だ。ひと握りのギャングの財産獲得のために、ほかの全員にとっての惑星を破壊するのだ。

 デイヤスが地球温暖化現象を「国際マルクス主義者の陰謀だ」と捨て去る政府に知性は期待できない。炭素エネルギー圧力団体が支援する反地球温暖化現象シンクタンクのため、デイヤスはおうむ返しをしているように聞こえる。その長期費用にもかかわらず、短期利益を制限する何であれ、ペテンや共産主義者陰謀として捨て去られるのだ。

 ルーラ・ドゥ・シルバ大統領と、後継者ジルマ・ルセフは、悪徳資本家ではなく、広範囲な国民の利益のために、ブラジルを運営しようと試みた。野放図な資本主義は、より広範な社会と環境に大規模な外部費用を転嫁することで、少数の人々が短期的に、大きな利益をつかむのを許す搾取機構だ。ルーラとルセフの責任ある政策は、ワシントンでブラジルの悪徳成金と、連中の支援者を激怒させた。資本主義者に支配される報道機関を使って、ブラジルのギャング資本主義者はルーラとルセフを悪者にした。彼らは資金洗浄と「収賄罪」のかどで非難された。最も不正な政治分子が、彼らを濡れ衣ではめたのだ。ルーラは投獄され、ルセフは弾劾され、国を、ワシントンと不正なブラジルの資本主義者に戻して、大統領の座を解任された。愚かなブラジル国民はこれを受け入れた。ばか者は彼らの敵を信じたのだ。

 現在、雨林は毎分、フットボール競技場三つの速度で壊滅されている。雨林は既にその樹木の17パーセントを失った。山林伐採が20から25パーセントに達すると、雨林はサバンナに変わり、炭素を吸収する能力を失うと科学者が報告している。だがブラジル国立アマゾン研究所が表明している雨林環境に依存する多くの種と一緒に雨林が破滅する懸念は、ボルソナーロと彼の友人にとって利益が一時的に上昇することほど重要ではないのだ。

 ワシントンに支援された、ひと握りのブラジル資本主義ギャングが責任を負っている政策は大規模な影響をもたらし、彼ら以外の人類に膨大なコストを課すだろう。更に多くのメタン放出や、氷の融解、上昇し、更に酸性化する大洋、干ばつ、水分供給障害、一層激しい嵐など全てが食糧生産に影響を与える。種の絶滅率は増加する。外部費用は多く、大規模だ。アマゾン熱帯雨林略奪から得られる資本主義者の利益に対し、ひと握りのブラジル政治ギャングにより、他の世界全体に課される外部費用は、10億倍を超えるだろう。

 今ブラジルで起きているのは、人類に対する大規模犯罪だ。非常に大規模な犯罪なので、地球上の国々は団結して、不正ギャングのブラジル政府に最後通牒を与えるべきだ。アマゾンの熱帯雨林の山林伐採を止めるか、侵略され、人類に対する犯罪で裁判にかけられるべきだ。地球を住めなくすること以上の大きな罪はない。世界的な気候と地球の生活を守ること以上に、戦争を正当化するものはない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/07/29/brazils-massive-crime-against-humanity/

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 マツコ・デラックスさんに、座布団十枚。

マツコ、“NHKから国民を守る党”にコメント「この目的のためだけに税金払われたら、受信料もそうだけどそっちのほうが迷惑」

 郵便局が保険を“押し売り”!?という不祥事、大本営広報部は原因逸らしにおおわらわ。根源は郵政民営化だろう。

 責任者は、オトモダチ作戦に参加して放射能を浴びたアメリカ兵士の支援活動やら原発廃止運動ではなく、郵政民営化の被害を受けた日本国民に、自らの罪を詫びて、民営化廃止運動を始めるべきだろう。
 政商納言は、巨大人材派遣会社で儲けたり、大学で講義をしたりするのではなく、自らの罪を償うべきだろう。もちろん、この二人が反省などするわけなどないが。

 大本営広報部の洗脳電気板は、アニメ会社の事件はおっても、吉本問題や、郵便局問題の根源は追求しない。吉本問題「モリ、カケ、ヨシモト」級大事件だろう。

 ところで、ネットで、保険問題の本質をついた記事を拝読した。

 郵便局員を「かんぽ乗り換え」の不正に走らせた2つの国策

 奇跡の経済教室【戦略編】を読んだ。「レント・シーキング活動の疑い」という項目で、128ページには、パソナ・グループ会長、東洋大教授の話題も書かれている。

 MMTはよく分からないが、お説ごもっとも。「全国民が読んだら歴史が変わる」とうたっている。その通りと思うのだが、全国民が読むことはないだろうから、歴史は変わらないという悲しい結論を考えてしまう。それではいけない。「おわりに」にある通り、間違っていた平成の構造改革は、止めたり逆行させたりするしかないだろう。今日は、臨時国会召集。

日刊IWJガイド「本日、臨時国会召集!自民党・萩生田光一幹事長が暗躍! 国民民主党の一部議員が改憲勢力へ鞍替えすることを期待!? 『国民民主 参院、維新と会派構想』は日経の捏造記事!? 」 2019.8.1日号~No.2513号~(2019.8.1 8時00分)

2019年7月17日 (水)

野放しの資本主義が世界を破壊していると言えるだろう

2019年7月15日
Paul Craig Roberts

 今、フランスのリビエラとエリー湖とメキシコ湾に影響を与えている有毒藻類ブルームに関する報道がある。以下を参照。https://www.motherjones.com/environment/2019/07/this-years-wild-wet-spring-has-led-to-massive-blobs-of-toxic-algae/?utm_source=mj-newsletters&utm_medium=email&utm_campaign=food-for-thought-2019-07-14https://www.theweek.co.uk/102263/holidaymakers-warned-about-toxic-algae-on-french-beaches?_mout=1&utm_campaign=theweekdaily_newsletter&utm_medium=email&utm_source=newsletter、およびhttps://www.sarasotamagazine.com/articles/2017/4/26/florida-phosphate

 企業農業は有毒藻類ブルームの大きな原因だ。昔、農業は賢明に経営されていた。毎年土地の一部を休耕中にしたり、鋤込まれて土壌を回復させる植物を植えたりしていた。この慣習が土地が疲弊するのを阻止していた。現在は、土地から全ての利益を搾り取るべく農業が行われている。過剰利用が土壌を疲弊させる。化学物質が輪作にとって代わった。企業農業では化学肥料の大量散布が必要だ。散布されたリンを雨が小川に流し、小川が川や湖や海に汚染物を運ぶ。メキシコ湾には、生物が存在しない広範囲の「酸欠海域」がある。リンは帯水層に入り、上水を汚染する。野放しの資本主義によって損なわれ、破壊される環境資源に依存している環境や第三者に、事業主体がそうした負担を負わせるのが許されるているがゆえに、こうした途方もなく犠牲が大きいできごとが起きるのだ。

 現在、資本主義は、環境に対する悪影響の費用と比べれば、ずっと僅かな短期利益のために、残された熱帯雨林を伐り倒している。実際の事実として、野放しの資本主義は、生命を維持する環境を破壊する犯罪組織だ。もう一つの言い方では、野放しの資本主義は、大量殺人犯だ。

 それでも、大量殺人犯には多くの擁護者や弁明者がいる。本当に、ジュリアン・アサンジのような警察国家に勇敢に反対する人物を擁護する人々より遥かに多くの擁護者が。

 アメリカ人にとって、1ドルをもうけることは社会における最大の価値だ。ドルを稼いでいる連中は、自分たちが世界を住めなくしていることを気にかけない。彼らにはヨットや自家用飛行機や大邸宅や、おしゃれな女性がいるだろう。だが彼らの子孫が、もしいるとすれば、その未来は先細りのはずだ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/07/15/a-case-could-be-made-that-unregulated-capitalism-is-destroying-the-world/
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 ロバーツ氏、この話題ではいくつも書いておられる。たとえば下記をお読みいただきたい。

 湾岸有志侵略連合派兵、緊急事態条項導入によるファッショ化とペアだろう。ようやく、テレビで、緊急事態条項をあつかったようだ。投票によるファシズム化という某氏の願望まもなく実現するのだろうか?

日刊IWJガイド「はじめに~ れいわ新選組の参院選候補者・野原善正氏が公明党の山口那津男代表に『ガチンコの喧嘩』を宣言!『公明党を下野させさえすれば、この社会は本当に変わる!』7.15 れいわ新選組街頭演説~ IWJ記者は、米国が構想する有志連合への自衛隊参加の是非について、野原候補に直接質問!」 2019.7.17日号~No.2498号~(2019.7.17 8時00分)

 

2019年7月 6日 (土)

欠陥機737 Max 8のコスト削減のためボーイングはソフトウェア開発を外注

ブライアン・ダイン
2019年7月3日
wsws.org

 ブルームバーグによる新たな報道で、巨大航空宇宙企業ボーイングが、経費削減策の一環として、737 Max 8のソフトウェア開発を、大学新卒者たちに時給わずか9ドルで外注したことを明らかになった。ライオンエア610便と、エチオピア航空302便という二機のMax 8の致命的な墜落事故で、総計346人の生命を奪ったのは、飛行機の「致命的に欠陥がある」ソフトウェアだった。

 社外でソフトウェア開発するボーイングの決定は、2001年以来、35,000の雇用を減らした広範な経費削減活動の一環だ。これは航空宇宙大手の上級経営責任者として就任最初の二年に、20,000人以上の従業員を切ったデニス・ミレンバーグ会長兼最高経営責任者(CEO)の下で加速した。

 737 Max 8きのものが、同社とその経営者の利益を増やすためのボーイングの決定の一つだ。飛行機は、より高い燃料効率と、パイロット訓練時間短縮のおかげで、エアバス320neoより安い選択肢だと宣伝され、開発された。この主張を実現するため、同社は50年来の737の機体を選び、より大型なエンジンを取り付けたため、飛行機はピッチアップ(急激な機首上げ)や失速しやすくなった。

 新エンジンを搭載するために機体デザインを適切に設計し直すのではなく、ボーイングは、おそらく二件の墜落の原因となった可能性が高いソフトウェアManeuvering Characteristics Augmentation System操縦特性補助システム(MCAS)を外注した。それはパイロット・マニュアルでは言及していない(飛行機のソフトウェア基準に従わず、複数ではなく)一個の迎角センサーを、飛行機を自動的に下方へ向かせるために使い、それが、究極的に、二件の致命的な墜落を引き起こした。

 報告に応えて、ボーイングは即座に、インド企業HLC技術社に雇用された請負業者は、MCASシステム開発には関与していなかったと主張した。同社は、連邦航空局に暴露され、Max 8の証明書更新を少なくとも3カ月遅らせた、より最近のソフトウェア不具合に対する彼らの関与も否定した。

 これらの声明は額面通りには受けとれない。ボーイング自身、システム開発を請負業者に任された可能性を示唆しており、Max 8にとって、MCASが重要なシステムだと思っていないのだ。さらに元ボーイング従業員で、2017年にレイオフされたエンジニア、リック・ルーディックが述べているように、ボーイング自身のソフトウェア・エンジニアのコストに触れ、ここで我々は非常に高給なので「仕事をプージェット・サウンドから移動する」ことを含め、Max 8を急いで製造できるようにすべく同社はあらゆることをしていた。

 もう一つのコメントで、元ボーイング・エンジニアのマーク・ラビンが、ソフトウェアのさらなる開発は必要でないから、2015年に「部屋一杯に、数百人の大半が上級のエンジニアが集められ、我々は必要とされないと言われた」ことを指摘した。

 ボーイングにとって、HLCとの契約には金融上の恩恵もあった。2005年、ボーイングによるHLCを含めたインド企業への17億ドル投資と引き換えに、インド航空から110億ドルの注文を得た。これは急速に拡張するアジア航空宇宙市場でヨーロッパを本拠とするライバル、エアバスとの市場占有率を巡るボーイングの進行中の戦いで重要な一歩だった。

 ボーイングのソフトウェア開発慣行についての暴露は、飛行中にリチウムイオン電池が火事を起こした後、2013年に運航停止にされた同社の前の主力航空機787ドリームライナーに対する拡張された司法省調査についての新報道と同時だ。二件の墜落の再検討に加え、連邦当局は、サウスカロライナ州チャールストン郊外の製造工場での「典型的な不正行為」と経費削減報告を調査している。

 これらボーイングが工場の労働者に押し付けた生産の熱狂的なペースから、エンジン内の片づけられていない破片やが置き残された道具を含め、安全管理の不行き届きを起こしている。数機の飛行機で、コックピットと操縦装置配線の近くで飛行中の制御喪失の危険がある金属裂片が発見された。ドリームライナーは一度も墜落したことはないが、あるボーイング内部告発者の言葉によれば、この種のミスは「壊滅的」になる可能性がある。

 もう一つの新事実は、自動的に消火するよう設計されたスイッチが、時々故障するという警告をボーイングが公表することを強いた、ドリームライナーの重要な消火活動機能が常に機能するわけではないという発見だ。「航空機の火事が制御できなくなる可能性がある」という政府機関の警告にもかかわらず、航空会社が月に一回スイッチが働くのを確認するのを命令するだけで、飛行機を飛行停止にする命令を出さなかった。これは、人命よりも、ボーイングの利益を優先して、FAAが行った選択の長大なリストの一つだ。

 787調査は、おそらく、いかなる重要な結果も産み出さない可能性が高いが、ボーイングの前の重要資産の航空機に対する、いかなる脅威も、ダモクレスの剣のように、航空宇宙大手企業に差し迫っている。2011年の787-8、-9と-10の発表と開発以来、同社は840機の飛行機を製造し、1,441機を受注している。全てのMax 8の注文が破棄された場合の、920億ドルの潜在的損失だけでなく、もし787の全注文がキャンセルされれば、同社は売上高でおよそ4000億ドルを失うだろう。いずれかのシナリオが現実となった場合は、ボーイング破産のまさに本物の危険がある。

 このような恐怖は、確実に、ボーイングの指導体制とその株主の間で広まっている。エチオピアの航空会社の墜落以来、同社の株は20パーセント下がり、企業価値が470億ドル以上減り、飛行制限で、これまでのところ更に10億ドル以上費用がかかっている。会社の嘘と怠慢に対する賠償金を要求する、株主、パイロットと墜落事故犠牲者家族による三つの集団訴訟が、ボーイングに対して開始された。

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2019/07/03/boei-j03.html

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 不沈空母は宗主国のハワイ防衛のために、秋田に、グアム防衛のために、山口にイージス・アショアを設置する。空母はの二地点は標的になるが、宗主国のためなら高い買い物も喜んで。問題の飛行機は注文しているのだろうか。

日刊IWJガイド・土曜版「秋田県に続き、安倍総理のお膝元である山口県でもイージス・アショア配備に反対の声が高まる! 岩屋毅防衛相が配備候補地に関する調査報告書の誤りを謝罪するも、山口県阿武町の花田憲彦町長は『町をあげて反対している状況は全く変わっていない』と批判!」 2019.7.6日号~No.2487号~(2019.7.6 8時00分)

2019年6月13日 (木)

経済状態

2019年6月6日

皆様のウェブサイトをご支援願いたい。

 読者の皆様:我々は、我々が与えらている説明で我々の認識が支配されている、ウソの『マトリックス』の中で暮らしているのだ。我々の認識に対する支配は普遍的なものだ。それは我々の存在のあらゆる場面に当てはまる。下記の記事で、私は、我々の経済に対する理解が、単に我々の心を操作することで支配されているのみならず、市場自体が、政府の介入に支配されていることをお示ししよう。

 要するに、公式に言われていることは何も信じられないのだ。もし皆様が真実を切望されるなら、皆様には、真実に忠実なウェブサイトを支援いただきたい。

経済状態

Paul Craig Roberts

 好況が弱まっていて、連邦準備銀行が再び印刷機を動かさなければならないと言われている。連邦準備銀行は、その金を債券購入に使い、それで債券価格が上がり、利率が下がる。金利がより低ければ、消費支出と事業投資が活性化し、消費者と企業の支出増加が、より多くの生産と雇用をもたらすという理論だ。

 連邦準備銀行と欧州中央銀行とイングランド銀行は、この政策を10年間、日本銀行はより長く、この方針に固執していたが、事業投資は促進されていない。企業は更に投資をするために低金利で借金するのではなく、自社株を買い戻すため借金したのだ。言い換えれば、一部の企業は全ての利益を自社株買い戻しに使った後、更に彼らの時価総額を減らすため借金をしたのだ!

 事業投資を刺激することからはほど遠く、連邦準備銀行によって供給された流動性は、株と債券価格を上げ、不動産にまで広がっている。企業が、その利益を、新しい能力に投資するのではなく、自社株買い戻しに使った事実は、企業が好景気の良い投資機会を経験していないことを意味する。企業にとって最も良い投資が自社株を買い戻しなのであれば、それは活気のない経済だ。

 実収入の成長がない消費者は、更に負債を増やすことで、生活水準を維持した。この過程は、例えば、自動車ローンの支払いを、3年から6年あるいは7年まで引き伸ばして、ローン残高が車の価値を超えることで、助けられている。多くの家庭が、最低額を支払うことで、クレジットカードで暮らしていて、毎月負債が増大することになっている。残高に対するクレジットカードの高い利率のおかげで、連邦準備銀行の低金利の恩恵は得られない。

 今、ヨーロッパの一部の国ではマイナス金利で、銀行は預金に対する利子を支払わず、人のお金を保管することに対して、料金を請求していることを意味している。言い換えれば、銀行に金を預けると、利子を請求されるのだ。この理由の一つは、消費者がお金が次第に減っていくのを見ているよりは、お金を使うことを好むので、支出が、経済の高成長を引き起こすだろうというネオリベ・エコノミストの考えだ。

 経済の成長率とは何だろう? インフレの尺度は、社会保障給付金受給者の生活費調整や、物価スライド賃上げを避けるため、不当に変更されているので、それを知るの困難だ。消費者物価指数は、平均的家庭が購入す個別商品の集合の平均だ。指標中の商品の重みは、それら商品に使われる世帯予算の率の推計だ。指標中の商品の価格上昇が、指標をその項目の重み分引き上げることになり、これがインフレの尺度だ。

 測定された指標のインフレ数値を減らす変更がされているのだ。一つの変更は、指標中の商品の価格が上昇すると、より低価格の代替物に入れ換えるのるだ。もう一つは、商品価格の上昇を品質改良だとして、それをインフレとしての勘定に入れないのだ。

 実際の経済成長を測るため、名目GDPを引き下げるのに使われる生産者物価指数に対しても、似たようなことが行われた。GDPは、お金で測定され、この数値増大の一部は、より多くの商品およびサービスの生産というより、むしろ物価上昇によるものめだ。どれほど実際の生産が増加したかより正確に推計するためには、物価上昇を除いて、GDPの名目上の数値を引き下げる必要がある。もしインフレが過小評価されていれば、実質GDPは過大に見積もられることになる。S年間インフレは、2パーセント控えめに表現されているという彼の計算で、Shadowstatsのジョン・ウィリアムズが、実質GDP処置を調整すると、回復が始まったとされる2009年から、極めてわずかしか経済成長しておらず、2008年の景気後退前の水準を遥かに下まわっている。

 言い換えれば、アメリカが10年にわたり景気回復をしているという考え方はインフレを過小評価することで作り出された幻想である可能性が高い。実際、食物や衣類や家庭用品やサービス価格の日々の経験は公式に報告されるインフレより高い率を示している。

 報告されている低い失業率も幻想だ。政府は、失業者を数に入れないことで低い率を実現している。職探しの経済的、心理的負担は大きいものだ。見苦しくない格好と、面接にゆく交通費の費用がかかるのだ。給料を得ていない人にとって、この費用は急速に積みあがる。何度も何度も仕事を見つけそこねる失敗の心理上の負担は増大する。人々は落胆し、職探しをやめる。政府は仕事を見つけることができない就業意欲喪失者を、もはや労働力ではないと見なし、失業率の基準から彼らを除くのだ。ジョン・ウィリアムズは、アメリカにおける本当の失業率は、3.5%ではなく、20%だと見積もっている。

 労働市場参加率の低下はウィリアムズの結論を裏付けている。通常、3.5%の失業が表す好景気においては、人々が雇用機会を利用するため、労働人口に加わるので、労働市場参加率が上昇するはずなのだ。しかしながら、10年の好況とされているものの間、労働市場参加率は低下しており、雇用機会が乏しいことを示している。

 政府は雇用を二つの方法で評価している。毎月、生み出される新しい職と雇用を測定する就業者数報告(人は、二つ以上の仕事をするかもしれないので、雇用の基準ではない)と、雇用を測定する世帯調査だ。二つの結果は、通常対立し、一致することはない。ここで起きていると思われることは、報告される新しい雇用は大部分が、低生産性、低付加価値、低賃金の仕事だということだ。もう一つの結論は、福祉給付がある常勤雇用の数が減り、パート雇用の数が増大しているということだ。

 一人の収入が家族を支えるのに十分だった1950年代から、アメリカの生活水準は低下しているということができるだろう。夫は実務という厳しい経験をし、妻は栄養価の高い料理や、育児や、きれいな服や、きちんとした暮らしといった家事をしていた。今は、大半の家庭が、家計の帳尻を合わせるには二人の所得で必要で、しかも、かつかつだ。貯蓄という選択肢は減少している。数年前の連邦準備銀行報告では、アメリカの家庭の約半分は身の回りの小物を売らなければ400ドルの現金を作れなかったと結論していた。

 連邦準備銀行の低金利政策が、普通のアメリカ人に役立ったり、新しい生産設備に対しての投資に拍車をかけたりしなかったのなら、一体誰に役立ったのだろう? 答えは企業経営者と株主だ。連邦準備銀行に供給された流動性は、主に金融資産価格を上昇させたので、連邦準備銀行の政策で利益を得たのはこれら資産の所有者だ。何年も前に、議会が愚かにも、成果連動でない限り、営業経費として差し引くことが可能な役員報酬の額を、百万ドルに制限した。「成果連動」が意味するのは、利益と株価上昇だ。取り締まり役員会と経営者は、雇用を海外移転し、人件費を削減することで、自社株を買い戻すために利益と借り入れを使って株価を上げて「成果」を達成したのだ。

 言い換えれば、アメリカ経済やアメリカ労働力の将来や暮らしや、会社に害を与えることによって、企業幹部と所有者が利益を得たのだ。

 これが、アメリカ合州国では収入と富の分配が異常に悪化し、ひと握りの超大金持ちと、多数の持たざる人々とにアメリカが分極化している理由なのだ。

 私が成長したアメリカは機会社会だった。家族の状況や社会的、政治的コネを必要とせず、実力だけ這い上がれる地位向上のはしごがあった。州立大学の学費は安かった。大半の家庭が学費をまかなうことができ、まかなう余裕がない家庭の学生は、アルバイトで苦労して大学を卒業した。学生ローンは存在していなかった。

 そのアメリカは、もはやない。

 自社株買い戻しが、アメリカ大企業に投資の機会がないことを示しているのに、アメリカ株の高い株価収益率と、26,000というダウ・ジョーンズについて、思考能力がある少数の経済学者は不思議に思っている。アメリカ国内での投資を正当化するアメリカ消費者収入の増大を企業が見いだせない時に、どうして株価がそれほど高くあり得るだろう?

 レーガン大統領のサプライ・サイド経済がダウ・ジョーンズを1,000に上げたとき、アメリカには、まだ実体経済があった。今日空洞化したアメリカ経済で、どうしてダウ・ジョーンズが25倍あるいは26倍高いことがあり得るだろう? 操作が大きな役割を演じているというのが答えだ。レーガンの任期最後の年、ジョージ・H・W・ブッシュ勢力が、レーガン後継者としてブッシュが共和党の大統領指名を得て、大統領になるのを阻止することになる株式市場の下落を防ぐ目的の金融市場作業部会、別名「暴落予防チーム」として知られるもの創設した。ブッシュ一派は、1987年10月の再来を望んでいなかったのだ。

 暴落予防チームは下落を防ぐため株式市場に介入することができる形に、連邦準備銀行と財務省と証券取り引き委員会をまとめたのだ。株安に直面した際に、これをする最も容易な方法は介入して、S&P先物を購入することだ。ヘッジファンドがそれに続き、市場の下落は抑制される。

 連邦準備銀行は、今どんな金融市場にでも介入する能力を持っている。過度に供給されたアメリカ・ドルの価値を維持するため、金価格を引き下げるべく、金の先物市場に、ネイキッド金契約を印刷して、連邦準備銀行あるいはその代理人がどのように繰り返し金市場に介入しているかをデイブ・クランツラーと私は示した。強いドルという幻想を維持するため連邦準備銀行が他の中央銀行としている取り決めが、金市場に拒絶されている人為的な取り決めであることを、上昇する金価格が示すはずだ。

 下記をお読み願いたい。

https://www.paulcraigroberts.org/2014/12/22/lawless-manipulation-bullion-markets-public-authorities-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

https://www.paulcraigroberts.org/2014/12/01/us-resorts-illegality-protect-failed-policies-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

https://www.paulcraigroberts.org/2015/07/27/supply-demand-gold-silver-futures-markets-paul-craig-roberts-dave-kranzler/

 ほとんどのエコノミストと金融市場評論家が理解していないのは、現在、全ての市場が暴落予防チームによって不正に操作されていることだ。少なくとも10年間、伝統的な考えや方法に頼っては、金融情勢を評価することはできなかった。不正に操作された市場は、競争市場が反応するようには反応しないのだ。これが、自社株買い戻し以上に良い利益を得る投資機会がない企業が、高い株価収益率を実現できる理由だ。これが、株価収益率と一致する現実的な株価にするという市場の取り組みが成功しない理由の説明だ。

 私が推測する限り、アメリカ・ドルが世界準備通貨としてのその役割を失うまで、連邦準備銀行と暴落予防チームは、超大金持ちのために、金融市場を不正操作し続けることができるだろう。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/06/06/the-state-of-the-economy/

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 China Is Buying More and More Goldという記事を最近ネットで見た。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名:

安倍首相、イラン核問題は2015年、イランと安保理常任理事国+ドイツ6カ国が合意。これに米国が無理な条件を出して一方的に離脱。本来は説得すべき相手は米国。イラン穏健派は、日本の首相に緊張緩和策をとるよう進言させ、過激主張グループを抑える意図

 今日のIWJガイド

日刊IWJガイド「国民生活よりも選挙が大事! 年金問題は自民党の急所! 『老後2000万円報告書』は『消えた年金問題』の再現!? ~2000万円貯金・年金カット追及 第1回野党合同ヒアリングを今夜8時から再配信! 」 2019.6.13日号~No.2464号~(2019.6.13 8時00分)

 本日のインタビュー、大本営広報部が決して問わない疑問が話題。

<本日のインタビュー>本日午前11時より「予算委員会が開かれない異常事態! 衆院は本日で104日目! 与党は参院選まで審議を拒むつもりか!? 岩上安身が立憲民主党・衆院予算委員会野党筆頭理事・逢坂誠二衆院議員に緊急インタビュー」を公共性に鑑みフルオープンで配信します!

2019年5月23日 (木)

関税問題

2019年5月14日
Paul Craig Roberts

 アメリカの外交政策や国内政策のどれをとっても私には狂気と無知と無能しか見えない。

 国内に雇用を取り戻すためのトランプの誤った手法である関税問題を見てみよう。アメリカ企業がその商品を売るためアメリカに持ち込む際、海外移転されたアメリカ製造は、輸入として扱われることを関税「解決策」が見過ごしているのだ。

 中国は、アメリカの費用を下まわって売ることで、アメリカの雇用を盗んだわけではない。雇用は、アメリカ企業の収益を最大にするという唯一の理由で、技術や事業ノウハウとともに、アメリカ・グローバル企業によって中国に移転されたのだ。海外移転されたアメリカ資本や技術や事業ノウハウにより、労働者はアメリカ労働者と同じぐらい生産的にされ、アジアの労働市場にのしかかっている膨大な労働力の供給過剰のおかげで、中国やアジアの他の場所で、遥かに少ない費用で雇えたのだ。莫大なコスト節減は、経営者にとっては、直接、アメリカ企業の収益と、株主のキャピタル・ゲインと、企業幹部のボーナスになった。中国から輸入されるものの半分以上の「安い商品」は、アップル、リーバイス、ナイキのようなアメリカ企業の商品だ。そうしたものはアメリカで販売するため中国で作られるアメリカ企業の製品だ。そうしたものは「安い中国商品」ではない。iPhoneが安いとか、MacBookProが安いとか思われるだろうか?

 関税は、アメリカ企業により、アメリカで販売するために国外生産されたアメリカ商品にかけられる。例えば5月13日にアメリカ通商代表部(USTR)は、25%の従価税の適用を受ける「中国」製品リストを発表した。リストは携帯電話や、はき物や、織物を含んでいる。中国からの携帯電話輸入はアップルのiPhoneを除外するのだろうか? 中国からのはき物輸入はナイキの靴を除外するのだろうか? 織物はリーバイスを除外するのだろうか?トランプの関税が、中国所有企業によるアメリカ市場への輸出だけが対象だという情報を私は見ていない。

 関税は、アメリカに輸出されるアメリカの海外生産品の利益を減らし、既にアメリカ企業が外国に移転した製造の仕事からの収入を失ったアメリカ消費者にとって価格を上昇させるだろう。

 言い変えれば、関税は解決にならないのだ。

 海外移転されたアメリカの雇用を国内に戻す唯一の方法は、アメリカ企業に課税する方法を変えることだ。いや、法人税を下げるのではない。仕事を国内に戻す方法は、彼らがその生産物に価値を加える地理的場所を元にして企業に課税することだ。もしアメリカ企業が、アメリカ市場のために50の州で生産すれば税率を低くする。もし彼らがアメリカで売るために、中国や他のどこかで生産すれば税率を高くするのだ。

 アメリカ市場のために海外移転された生産に対する税率は、外国でのより安価な、労働と規制費用を相殺するよう算出することになる。

 アメリカ人は、常にそうなのだが、「グローバリズム」と呼ばれるいんちきにだまされているのだ。グローバリズムは、労働組合を破壊し、アメリカ労働者から中産階級の仕事を奪い、彼らから交渉力を剥奪するために使われるペテンなのだ。それは同様に、自給自足の第三世界の人々を土地から追い立て、国の農業を単一作物輸出商品生産に変換するため、多国籍農業関連企業に利用されるペテンなのだ。

 グローバリズムによる悪事は、先進国と第三世界の双方に犠牲を強いた。それは全く先進国の資本主義者連中による利益最大化の結果だ。それは中国とは無関係だ。

 中国産業がアメリカ産業より安く生産するからではなく、アメリカ・グローバル企業こそ、アメリカ雇用喪失の原因である事実を見えぬよう隠すため、身代わりに中国が非難されているのだ。

 関税で仕事を呼び戻すことはできない。

 15年以上前の2004年1月6日、チャールズ・シューマー上院議員(民主党、ニューヨーク州選出)と私は、ニューヨーク・タイムズで、雇用の海外移転は自由貿易の実践なのかどうかという問題を提起した。我々の言い分を聞くために、ワシントンD.C.で、テレビ放送される会議が開催された。我々の主張のあらを突こうとする企みは失敗に終わった。シューマー議員が先頭に立って、何かできそうな希望があったのだが、彼は大企業とウォール街の選挙運動献金者に沈黙させられてしまった。以来ずっと、私はコラムやインタビューや、私の著書「The Failure of Laissez Faire Capitalism(自由放任資本主義の失敗)」で問題を何度も説明してきた。私は中国委員会で証言し、国家や地方の予算や年金債務に対する影響を含め、起きていることと、その結果を明らかにした。

 それも無駄だった。貪欲で、けちな資本主義者連中が連邦議会議員全員、経済学者全員、金融ジャーナリスト全員、右派も左派も沈黙させた。その結果、かつて機会社会だったアメリカが、今やごく少数の非常に裕福な億万長者階級と、借金で首が回らず、福祉手当のない二つかそれ以上のパートタイム仕事で生き延びている労働者に分極化している。今トランプ政権は、この大惨事を中国のせいにしている。結果として戦争が起きかねない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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 いつも思うのだが、ファシスト突撃隊のような集団、すごい顔ぶれをそろえるものだ。こういう人々に投票する人々の精神構造が理解できないのは絶滅危惧種なのだろうか?

日刊IWJガイド「『歩く反人権』、長谷川豊氏が今度は部落差別発言! 維新を離党したばかりの丸山穂高議員には、泥酔セクハラ疑惑! それでも維新の支持率がは3.9%もあるという怪! 改憲が実現すると長谷川豊氏、丸山穂高議員のような人物たちが跋扈!?」 2019.5.23日号~No.2443号~(2019.5.23 8時00分)

 戦争暴言の後に、こういう記事を見た。

片山氏は会談後、「大使は『酒を飲んだからということで言い訳にはならない、というロシアのことわざがある』と言っていた。大変な不快感を持っていることは事実だ」と記者団に語った。

 不思議なことわざがあると思って、それらしき英語を想定して、検索してみると、別のことわざがあった。具体的にロシア人が挙げて指摘しているという記事があったのも知らずにいた。「しらふで、とんでもないことを言う」ということわざはあるのだろうか?

しらふの人が頭の中で考えていることを、よっぱらいは口に出す。

2019年5月15日 (水)

『1984年』より酷いディストピアに覚悟はおありだろうか?

2019年5月7日
Paul Craig Roberts

 ロボットの恐ろしい経済的帰結を懸念する上で私は孤独だったが、Clarity Pressが、デイビッド・バーナイザーとダニエル・バーナイザーによる本、The Artificial Intelligence Contagion(人工知能という接触感染病)を刊行してくれて仲間が増えた。二人の著者が弁護士で、経済学という職業と無関係だというのが多くを物語っている。

 ロボットと人工知能についての懸念は、より愚かで、能力が劣る人間を、スーパー知性をもった殺傷ロボットが引き継ぐことへの懸念を表明する科学者に由来する。それはあり得るだろうが、この種類の懸念は、間違ったモデルや、心や意識や創造力の間違った理解から生じている可能性がありそうだ。マイケル・ポラニーがまだ生きていて、知性を機械に帰しがちな我々の性癖に対する彼の意見を言ってくれればいいのにと思う。

 二人の著者は、デジタル革命と人工知能が可能にした侵入的監視や支配で武装した政府による、まさに実際の既に存在している脅威と並んで、これらの脅威に簡潔に言及している。スティーヴン・ホーキングやニック・ブーストレムやイーロン・マスクによる、我々の運命を決定する、不死の、神のような、最善でも善悪を区別せず、最悪の場合には不道徳な超知性に対する警告は不確実だが、ロボットの好ましからぬ経済的影響は既に我々の身に降りかかっている。二人の著者の焦点は、人々を不必要にすることから生じる大規模経済混乱だ。

 最近、私は、倉庫労働者や、倉庫労働者が木枠や箱移動させるのに使うフォークリフトを製造する工場の労働者にとって代わる高性能な知的機械について読んだ。高性能な機械自身がロボットに作られるので、フォークリフト製造労働者も追い出されるのだ。

 最新の労働統計によれば、1,192,000人が倉庫で雇用されている。フォークリフトと異なり、新しい高性能な機械は、労働生産性を増やすのには貢献しない。高性能な機械は、人々が仕事をする必要性を排除し、労働に取って代わるのだ。賃金として支払われたはずの全てのドルが、代わりに倉庫所有者の利益に注がれる。人間の生産性と生活水準を高めたかつてのイノベーションと、人の必要性を排除し、人を不要にするAIの自動化イノベーションの違いは実に大きい。

 ロボットは、至る所で、全て同時にではなく、段階的に導入されるだろう。追い出された120万人の倉庫労働者は他の仕事を探すだろう。幸運な少数の人々は仕事を見つけるだろう。他の人々は、意気阻喪して失業者の基準から外れるまで、失業者階級に加わるだろう。雇用が失われた結果、州政府、地方自治体、連邦の税収は下落するだろう。だが失業補償や他の社会的生活保護は増大するだろう。限定されているか、収入が実在しないため、120万人の小売市場参加は、ずっと減るだろう。自動車の売り上げ、住宅の売り上げ、レストランや衣類や娯楽の売り上げは全て減少する。年金拠出金と同様、社会保障やメディケア用の税収は、120万人のアメリカ人収入のせいで減少する。社会保障とメディケアは退職した労働力に対して支払う現在の労働力に資金を供給される。ロボットが現在の労働力を絶滅させる、給与税収入は崩壊する。

 アメリカ・ドルが世界準備通貨である限り、連邦政府は、社会保障やメディケア給付金と給与収入の差異の溝を埋める金を無期限に印刷することができる。だが世界(ロシアと中国)の大きな部分が、制裁によって、既にアメリカ・ドル使用から排除されているが、これはドルが準備通貨の役を失うことを意味する。社会保障年金と医療を期待している何千万何億人ものアメリカ人がいるのに、給与税を支払う労働者がいない時、我々はそこで何をするのだろう?

 もっと沢山あるこれらの疑問は、洗脳されて考えることができないネオリベ・エコノミスト以外の全ての経済学者にとって最大の関心事であるべきなのだ。ところが経済学者たちが全く懸念していないのは、彼らが的はずれで、無用であることを示している。

 何年も前、現在の法律と慣習の下では、GDPの全てがロボットとAI特許のひと握りの所有者に入ることを私は指摘した。他の誰も収入はないのだ。誰もロボットとAIによる製品を購入する仕事と収入を持っていないので、特許所有者の収入を産まないことを意味するから、このような状況はあり得ない。私が述べた明白なジレンマに、答えはなかった。

 我々にAI革命をもたらす連中自身が知性を持っていないので、我々のジレンマに目を向ける一つの方法は、我々には人工知能が必要だということだ。人を無用にすることはどれほど知的なのだろう? ロボットによる製品を購入するための雇用収入が人間にない時に、ロボット生産ラインを所有することがどれだけ知的なのだろう?

 ロボット所有者に、彼らの販売収益から給与税を支払わせればよいと人々は言うかも知れない。特許を社会化し、皆に各自のGDP取り分の小切手を送ることで、販売を保証するのだ。その他諸々。

 だがなぜだろう? 彼らの製品には消費者市場がないため、エリートが利益を得られない時、人間の労働の必要性をなぜ排除するのだろう? 消費者がいなければ、ロボットやAIよるコスト削減は無意味だ。ロボットに追い出された人々を支援するために特許が社会化されなければならない時に、ロボットの意味は一体何だろう?

 人工知能とはそういうものだが、The Artificial Intelligence Contagion(人工知能という接触伝染病)の著者は、限られた認識と知性しかない人間が、自身の自己破壊用の手段を開発に知的関心を見いだしたことを理解している。例えば、地球の全ての生活を破壊せずには使用にできないのだから、核兵器は非情なばか者による狂気の業績だ。人類を全滅させる兵器は無意味な武器だ。

 ロボットと人工知能も同じことだ。警察国家で、人間存在の全ての目的を奪い去ることで、人に対する脅威を作り出す狙いは一体何だろう? これは無分別な行為だ。その責任を負っている連中は、前代未聞の最悪犯罪者だ。それでもこれらの人類破壊者は、彼らが人類にもたらす全ての恩恵のおかげで、大衆の支持を得ている。

 The Artificial Intelligence Contagion(人工知能という接触伝染病)をお読みの上で、その恩恵についてご発言願いたい。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/07/are-you-ready-for-a-worse-dystopia-than-1984/

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 小説『1984年』の中で、主人公のウインストン・スミスは、真理省の役人で、どこかの国のお役人と同じで、記録改竄作業が仕事だ。過去のまずい記録はメモリー・ホールに廃棄するのだ。記録が絶えず改竄されるので、違法行為だが、彼は古道具屋で買ったノートに考えを記録している。これも、どこかの国では既に違法行為だろう。部屋には双方向画面があるので、それから見えないように。朝の体操も、だらだらやっていると、画面から叱声が飛んでくるのだ。真理省というのは、その逆、虚報が仕事だ。平和省は戦争がお仕事だ。愛情省は、反体制思想を過酷に取り締まるのがお仕事。どこかの国の官庁も、名称の前に「反」か「非」をつけたほうがよいかも知れない。

 映画俳優が連中に攻撃されている。戦争で北方領土を奪還しようというならず者が議員バッジをつけている。緊急事態条項、その実、全権委任条項を実現する「簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)」着々進行中の証だろう。

 その一環で雑魚ブログは検索対象から排除する。次の記事のあとがきをご覧願いたい。大企業支配政府下において、企業検閲は国家検閲だ

 キョウ様のコメントの一部をご紹介させていただこう。コメントは拝読しているが、必ず公開するわけではないことを繰り返しご説明させていただく。

書いておられたとおり検索エンジンで何故か
コピーサイトだけ1ページ目に表示されて、このサイトが
表示されてません。
ちなみに私はDuckDuckGoを使ってきましたが
同じ現象が起きてます。

 独立メディアはスラップ訴訟で締め上げる。

日刊IWJガイド「5月1日から14日までのご寄付・カンパの目標額が32%にとどまっています! 今期赤字回避のためには、あと2割不足! このままだと今期末に約1000万円もの赤字が発生する見通しです!IWJへご支援をお願いします!」 2019.5.15日号~No.2435号~(2019.5.15 8時00分)

 今日のIWJガイドには、こんな「ディストピア」という単語まである。下記にコピーさせていただこう。

 こんな「ディストピア」へのシナリオは、大手メディアで書くことはできないでしょう。伊藤氏は大きなリスクを伴うことを承知の上で、強い危機感を持ってこのシナリオを伝えてくれたのです。

 今年の夏は、日本にとっても、決算月を迎えるIWJにとっても、未来を大きく左右する重大な転換点となることは間違いないでしょう。

 誰よりもいち早く、緊急事態条項の危険性について訴えてきたのは岩上安身であり、どのメディアよりも執拗に警鐘を鳴らし続けてきたのはIWJです。岩上安身は梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士と鼎談形式で2012年発表の自民党改憲草案を逐条的に読み解き、『【増補改訂版】前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』というタイトルで書籍化しました。ぜひ、以下のURLよりお買い求めください。

※【増補改訂版・岩上安身サイン入り】『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』
https://iwj.co.jp/ec/products/detail.php?product_id=171

 もはや、『前夜』ではなく、『直前』ですが・・・

 IWJは財政的には苦境に立たされていますが、緊急事態条項創設という空前の危機に直面している今こそ、独立メディアとして果たすべき役割を貫き通す所存です。どうか皆様、IWJへのご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 以下の特集をぜひご覧いただき、拡散をお願いします!

※これこそ「ナチスの手口」! 9条を含めすべての現行憲法秩序を眠らせ、日本改造を行う「緊急事態条項」 この上ない危険性!!
https://iwj.co.jp/wj/open/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E4%BA%8B%E6%85%8B%E6%9D%A1%E9%A0%85%E7%89%B9%E9%9B%86

 

2019年5月 6日 (月)

我が亡き後に洪水よ来たれ

2019年5月3日
Paul Craig Roberts

 私は運転中に右翼ラジオ番組を聞いた。それはNPRとまったく同じようなたわごとだ。ひどいオバマのものと比較して、偉大なトランプ経済についてだった。1990年代に雇用の海外移転が始まって以来、アメリカに偉大な経済はなく、導入されつつあるロボットで、アメリカ人が再び良い経済を経験する可能性はなさそうだ。

 今日発表された最新の雇用報告は、236,000の新しい民間部門の雇用を主張している。もし実際それが存在するなら、一体どこに雇用があるのだろう? 製造、つまり、もの作りは、わずか4,000の雇用を産み出しただけだ。

 雇用は国内サービスにある。「管理、廃棄物サービス」に54,800の雇用がある。この範疇は就職斡旋や、人材派遣や、清掃のような建物管理サービスなどを含んでいる。「医療と社会福祉」が52,600の雇用を占める。この範疇は外来医療サービスや、個別医療や訪問医療サービスなどを含んでいる。そして25,000人の新しいウエーターとバーテンがいる。建設業、主に各種専門業者が33,000を加えた。ばらまかれた少数の他の仕事がある。倉庫と保管で5,400の新しい雇用があった。不動産レンタルとリースで、7,800件あった。法律業務が700人解雇した。建築とエンジニアリング・サービスが1,700の雇用を失った。6,800人の新しいマネージャーがいた。

 新しい仕事は、中産階級の収入を実現する高付加価値、高生産性の仕事ではない。

 21世紀、アメリカ経済は、株を持っている人たちに奉仕しただけだ。連邦準備銀行が経済に注ぎ込んだ流動性が株価を上げた、トランプ減税は、株の買い戻しと配当金支払い用により多くの金を会社に与えた。課税経済政策研究所は、フォーチュン500中の60社が、790億ドルの収入に対する税金を支払っておらず、逆に43億ドルの払い戻しを受けていると報じている。https://itep.org/notadime/

 良い経済の兆候は、増加する需要を満たすため、企業が、利益と借入資金を、新しい生産設備に再投資しているときだ。ところが、アメリカ企業は利益の合計より多くを、株の買い戻しと配当に使っている。言い換えれば、会社は、彼らの株価を上げるために自社株を購入して、借金をしているのだ。経営者と株主は、資本を減らし、借金を増やして、自分たちの会社を略奪しているのだ。https://systemicdisorder.wordpress.com/2016/10/26/work-harder-for-speculators/

 一方、アメリカ人のための2020年のトランプ療法予算は、メディケアの削減で8450億ドル、メディケイドの削減で1.5兆ドル、社会保障傷害保険の削減で840億ドル調達する。

 歴史は同じことを繰り返している。彼らにケーキを食べさせろ。我が亡き後に洪水よ来たれ。

 そして、フランス革命が起きた。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/03/apres-moi-le-deluge/

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 いつもの統計のウソ。今だけ 自分だけ カネだけ の「我が亡き後に洪水よ来たれ」状態、親が親なら子も子。

 孫崎氏のメルマガ題名は、

2015?17年の質の高い科学論文の国別シェアで、中国が理工系の151研究領域のうち71領域で首位、米国は中国に抜かれた領域も多い半面、生命科学分野の大半などで首位を堅持。日本は約20年前は83領域で5位以内だったが、最近は18領域に減少(毎日新聞)。

 今日は、樋口陽一東京大学名誉教授のインタビューを拝見しよう。

日刊IWJガイド「安倍総理が憲法記念日に2020年改憲の決意表明! 改憲はこの夏最大の政治テーマ! 本日午後5時より『憲法学の「神様」がIWJに降臨!前代未聞!樋口陽一・東京大学名誉教授が岩上安身のインタビューで自民党改憲草案の狙いを丸裸に!』をフルオープンで再配信します!」 2019.5.6日号~No.2426号~(2019.5.6 8時00分)

 

2019年5月 5日 (日)

経済や現実感覚がアメリカにあるのだろうか?

2019年5月2日
Paul Craig Roberts

 偉大なトランプ経済について、我々はプロパガンダの一斉砲撃を受けている。我々は10年間、偉大な経済について聞かされる一方、就労率は下落し、実際の家計所得は低迷し、負債の重荷は増える一方だ。連邦準備制度が金融市場に注ぎこむ何兆ドルもの金で、会社が自社株を買い戻すことで持ち株の利益を得ている大株主にだけ、経済は偉大なのだ。

 雇用報告はでっちあげで、存在する仕事はウエートレスやバーテンのような低賃金の国内サービス業や医療や社会福祉しかないと私は何年にもわたり指摘してきた。アメリカ経済を動かしているのは、より高い生産性による、より高い給料ではなく、消費者負債の拡大だ。報告されている低失業率は、仕事を見つけるのをあきらめた就業意欲喪失者を数に入れないことで、得られている。

 トランプ減税で、すべての企業が、投資でアメリカに戻すはずだった資金のことを覚えておられるだろうか? それはすべてたわごとだった。昨日、アップルが、自社株買い戻しに利益を使っているため、アップルは1兆ドルの市場評価額を失いつつあるという記事を読んだ。言い換えれば、アップル製品に対する需要は、より多くの投資を正当化しないのだ。そのため、利益の最も良い使い方は、自社株を買い戻して、アップルの資本総額を縮小することなのだ。偉大な経済は、アップル製品の需要拡大を含んでいないのだ。

 赤字が、偽って実際はわずかの比率しか占めていないオンライン購入の増加のせいにされている店舗やショッピング・モールの果てしない閉鎖の記事も読んだ。

 連邦準備銀行データは、彼らが得られる仕事は、独立した暮らしを営むには不十分なため、益々大きな比率の若年労働者が親の家で一緒に暮らしていると報じている。そうであれは、不動産や家具や家電の市場が一体どうして好調であり得るだろう?

 20年前、私が最初に、雇用海外移転の、アメリカ中産階級や州や地方自治体予算や年金基金に対する危険について書いた時、阿呆な批判派連中は、機械打ち壊し運動、ラダイットだと非難した。

 ラダイットは間違っていた。機械化は、労働生産性と実質賃金を上げたのだが、雇用移転は、雇用を国内経済から外国に移すのだ。国内雇用は無くなるが、海外の労働力が雇用を得るのだ。言い換えれば、雇用を失い、雇用が海外移転される国では、労働収入は下落するが、雇用が移転されてゆく国では増えるのだ。これがアメリカ企業が中国の経済発展に拍車をかけた方法だ。CIAが予想したより遥かに急速に中国が発展したのは、雇用の海外移転のおかげだ。

 それと対照的に、ロボットは、雇用を、移転するのではなく、消滅させるのだ。雇用をアメリカから中国に海外移転するのと異なり、ロボットは両国で雇用喪失を引き起こすだろう。消費者収入が減れば、製品に対する需要も減り、生産高も減るだろう。だから、ロボットは、国内総生産を縮小する方法なのだ。

 利益計算上、ロボットが人件費を減らすのを待ち切れない技術オタクと大企業は、大量の人々が失業すれば、ロボットによる製品を購入する消費者収入がなくなることが理解できないのだ。ロボット自身は、住宅や食物や衣類や娯楽や交通機関や医療は不要だ。超大金持ちのロボット所有者連中は、自動化された製品をとうてい消費できない。消費者がいない経済は、利益がない経済だ。

 アメリカとロシアと中国の間にワシントンが起こした緊張について、大いに懸念するはずだと思うのと全く同様、原因が何であるにせよ、地球温暖化現象の経済的悪影響に対して準備をするはずだと思うのと全く同様、問題が我々の身に降りかかる前に、ロボットの経済的影響に関し、多くの議論が行われるはずだろうと思いたい。ところが、多くの危機に直面している国アメリカは、特別検察官が行われなかったと言った犯罪の調査を、トランプ大統領が妨害したかどうかに注意を集中しているのだ。

 本当の問題に対処する能力がない国に未来はない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/02/does-america-have-an-economy-or-any-sense-of-reality/

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 大本営広報部は見ていない。代わりに、澤藤統一郎の憲法日記 憲法集会に参集の人々と、一般参賀に列を作る人々と。を拝読


「両陛下には、末永くお健やかであらせられますことを願っていません」という退位礼正殿の儀での発言には驚いた。大本営広報部は報じているのだろうか?大本営広報部 、最近見ていないので断定的なことは言えない。でんでんせご氏らいしといえばそれまで。英語表現「Freudian slip」(直訳はフロイド的失言、つまり、うっかり出た本音)を思い出した。

日刊IWJガイド・日曜版「またも自称『私人』の橋下徹氏が、維新は『憲法改正に協力するための行動を起こすべき』と強調!/本日午後5時より、緊急事態条項の危険性をいち早く見抜いた永井幸寿弁護士による講演を再配信します!」 2019.5.5日号~No.2425号~(2019.5.5 8時00分)

 古館伊知郎氏が緊急事態条項の危うさを語る番組を先日youtubeで見た。28分。生で見た記憶はない。2016年。遠い昔のことのような気がする。そのうち全て削除されるだろう。この番組を酷評した新聞があったのは驚くようなことではない。どの新聞か言うにはおよぶまい。

2019年3月 1日 (金)

西安市や中国の新シルクロードが欧米を怖がらせる理由

2019年2月20日
Andre Vltchek

 雪が歴史的な西安市の広い歩道上に降っているが、人々は厳しい寒さに苦しんでいるようには見えない。

 中国で最も古い都市の一つ西安は、今活気に溢れ、楽天的で、驚くほど美しい。歩道は高価な石で舗装され、歩行者や電動自転車や植物や木やバス待合所に必要以上の空間がある。

 中国を「生態文明」に変えようという共産党の試みは、あらゆる段階で目に見える。木は大切にされ、保護され、快適な歩行が奨励され、他方丈夫で、効率的な、素晴らしい近代的公共輸送機関は極めて安く、環境に良い。地下鉄と電気バス。全てのスクーターは電動で、地下鉄駅の間で乗客を輸送する三輪車もそうだ。

 大半のアジア都市やアメリカやヨーロッパの都市と比較しても、西安を含め中国の都市は言わば未来の都市地域のように見える。だが都市は「人間味のない」ものではなく、分断化されてもいない。都市は人間に反対するものでなく、人々のために作られている。

 西安は中国をインドや中央アジアや中東と結びつける旧シルクロードの起点だった。

 西安は中国史上特別な重要性と深い象徴的意味があり、中国の現在と未来に欠かせない。

 古代の首都四つ中で、西安は最も古く、秦の始皇帝の兵馬俑がある場所だ。このものすごい世界の文化・環境遺跡は、忠誠、忍耐力と楽天主義の巨大な象徴だ。伝説によれば、途方もなく巨大な軍全員が、彼を守り、彼のために戦い、必要とあらば、指揮官に従って、究極の犠牲となる覚悟ができていた。それは本当は何を意味しているのだろう? これら勇敢な戦士が顔に微笑を浮かべて、命を犠牲にする覚悟ができているのは皇帝のためだけだろうか? それとも国、あるいは多分彼らが守ると決意した人類全体だろうか?

 それが何であるにせよ、それは巨大で遺跡の規模の巨大さを見るだけで体が震えてくる。

*

 約50キロ離れた西安北駅では、地球上最高速の列車の群れが無数のプラットホームに整列している。これらの美しい新幹線は、西安を北京や上海や、まもなく香港と結ぶ。彼らの一部が、北西部中国の一角カシュガルに向かって更に続く鉄道新シルクロード最初の駅である張掖に向かって既に速度をあげている。カシュガルはキルギスタン国境から150キロ、タジキスタンから、わずか100キロだ。

 もし中国が北アジアの国で、他の国々から遠く離れていると思うなら、もう一度よく考えるべきだ。西安の中心には、中東のどの賑やかな都市でも見られるものによく似た活気ある街がある。巨大モスク、市場や変化に富んだ露店の果てしない列、宝石店、レストランやハラル・ストランがある。多くの女性は、ここでは鮮やかな服を着て、スカーフを被っており、男性は頭を帽子で覆っている。

 中国の西部は、中央アジア同様、北の文化の活気に溢れた混合だ。中国の古い首都、西安は、多文化的アイデンティティーで有名で、称賛されている。旧ソ連同様、共産中国は巨大で、多様な国家なのだ。

*

 そして欧米は、この光景が好きではないのだ。

 欧米は素晴らしい高速列車が嫌いだ、それは、安く、楽に、ものすごい速度で、何千キロメートルもの距離を結んでいる。欧米はその行く先を憎んでいる。旧ソ連邦中央アジアの共和国に、まもなく、望むらくは、アフガニスタン、パキスタン、イラン、ロシア、そして、ある日、おそらくインドにさえ向かう。

 欧米は、中国の賢明で斬新な環境政策同様、西安の人々の楽天的精神を憎んでいる。

 欧米は西安のような都市に、スラムがなく、ホームレスがおらず、ほとんど乞食がいないのが嫌なのだ。広告の代わりに、平等、愛国心、お互いへの敬意、民主主義と自由を含めメッセージが社会主義の美徳を強調し、美しい絵があるのがいやなのだ。欧米は、中国人の大部分が、断固としていて、健康で、楽しそうで、楽天的に見えるのが嫌なのだ。

 欧米は、中国が、中央計画経済で、本質的に共産主義で、大成功した社会政策(2020年までに、中国は最後の極端な貧困地域を無くす予定だ)で、生態文明を実現しようと努力しているいう事実を激しく憎んでいる。

 中国は、あらゆる社会主義社会が単調で、同一で、非常に退屈だと人々の脳に叩き込んでいる欧米プロパガンダに挑戦している。西安のような都市と比較すると、ヨーロッパの首都さえ、単調で、憂うつで、汚く、遅れているように見える。

 それでも中国はまだ金持ちではない。少なくとも紙の上では(つまり、主に諸国や、ワシントンやロンドンやパリに支配された機関に作られる、操作された統計を使って)、中国のHDI(国連開発計画UNDPが編集する人間開発指数)はタイと同じだ。二国間の対照は衝撃的だ。ベトナム戦争時の確固とした支持のため、反共産主義傾向のため、欧米に賛美されている封建社会のタイは、崩壊したインフラ(バンコクの外には公共輸送機関がなく、空港や交通システムはひどい)、恐ろしい、ほとんど「インドネシア風」都市計画(というか計画の欠如)で、都市のスラム、果てしない交通渋滞や、基本的に政府による企業に対する制御なしのため苦しんでいる。タイでは至るところ不満だらけで、殺人率はアメリカより高いほどだ(インターポールによる一人当たりのデータ)、他方中国のそれは、地球上最も低いものの一つだ。

 だが、欧米は、世界に対する中国の影響力が、特にヨーロッパと北アメリカ企業と政府に何世紀も残忍に扱われ、略奪された国で増大しているのを何よりも憎んでいる。そうした国々が、最終的に、中国があらゆる形の帝国主義を止め、世界のあらゆる場所での貧困を絶滅する強い決意を完全に理解するのを心配している。

*

 西安は新旧シルク・ロードの出発点だ。新しいものは一帯一路構想(BRI)と呼ばれ、まもなくそれは何万キロメートルもの鉄道と道路で、アジア、アフリカとヨーロッパを縦横に交差して結び、何十億人という男性、女性、子供を窮乏から救い出すだろう。完成すれば、全員が恩恵を受けるだろう。

 だがそれは、欧米が好むものではない。「全員が恩恵を受ける」という概念は、少なくとも欧米の首都では、まったく異質で、敵対的でさえある。これまでのところ、欧米と「選ばれた」少数の大いに従順な国(日本、韓国とシンガポールを含む)だけが厳密な「予約者限定」諸国クラブを形成し、栄えることが可能だった。

 中国は皆が金持ちになるか、あるいは、少なくと貧しくないことを望んでいる。

 たいていのアジア人は、この考えが好きだ。アフリカ人は、もっと好きだ。ケニアはナイロビの新しい優雅な駅は、新しいシンボルで、より良い未来の約束だ。アジスアベバの市街電車や、ラオスを通過する高速列車路線建設など、全て、わずか数年前には想像できなかった驚異だ。

 欧米植民地政策(第二次世界大戦直後、非常にうまく始まったが、書面上以外では、決して完了しなかった「プロジェクト」)を最終的に破壊しようという、主として中国とロシアの決然とした努力のおかげで世界は変化しつつある。

*

 西安は勃興している。中国にでの暮らしは良くなっているが、北京、上海と広東だけだと欧米では言ったものだった。

 後に彼らは、そう、太平洋沿岸は暮らしが良くなったが、より西の、西安、成都、昆明や他の都市が追いかけていると言った。

 それから宣伝屋は体勢を立て直した。「中国の都市は順調に行っているが、地方は苦しんでいる」。そこで習主席の発案が登場した。「生態文明」と、地球上で最も人口の多い国のいたる所で、生活水準と生活の質改善を狙った断固とした改革だ。2018年、近代史で初めて、中国の都市から、地方への逆移住が起きたのだ。

 脳にしっかりしみ込むまで、何度も繰り返さなければならない。2020年以降、中国では極端な貧困がなくなるだろう。

 私と哲学者のジョン・カブ Jrの対話の「China and Ecological Civilization(中国と生態文明)」という新刊書で、環境と教育の問題で、中国政府と密接に取り組んでいたジョンが、こう説明している。

「自然環境と貧しい国民の福祉に大きく注目する中国の成功を、ヨーロッパ諸国のそれと比較する際、私が中国に賭ける理由は、中国が、金融業や企業全般に対する政府支配を維持できると確信しているためだ。もし政府がそうすれば、同様にマスコミも支配できる。それで、金融業や産業に、自分たちのためにではなく、国民が感じることができるような国民の幸福のために奉仕させる可能性があるのだ。中央集権の度合いが低い国家は、その短期的利益が公益と対立するかもしれない金融業や他の企業を、それほど支配することができない。」

 それが、欧米が、おびえ、中国に敵対しようとしている主な理由かもしれない。もし中国が成功すれば、植民地政策は崩壊し、おとぎ話の怪物のように、目に見えるものすべてを滅ぼす大企業支配も崩壊するだろう。

*

 何千という決然とした素焼きの兵士と対面して、私は中国の巨大さを感じた。

 私は中国のみならず、外国で国家建設をしている何億人もの男性や女性、何百万もの工事現場を想像した。私がアフリカで暮らした時代のナイロビの隣人たちを思い出した。当時、毎晩一緒に早足で歩いたものだった、楽天的で、気立ては良いが、タフな中国人技術者たち。彼らの考え方が私は好きで、敬服していた。

 私にとって、彼らは現代の素焼き兵士のようだった。勇敢で、決然として、忠実。皇帝にではなく、人類に忠実なのだ。軍人ではなく、世界のあらゆる場所で、しばしば彼ら自身の手で、ずっと良い世界を建設し、作り出す人々。欧米が彼らに対して投げかける辛らつな悪意や身勝手さにもかかわらず。

 西安で、何世紀も前、古いシルクロードの全てが始まった古い門の前に私は立っていた。今、全てが壮大に一巡りして、戻ってきたのだ。 新たな始まりだ。

 寒かった。雪が降り始めていた。だが私はここにいるのがとてもうれしかった。私は生きていて、人類の将来への楽観的希望に満ちているように感じていた。

 私は何歩か象徴的に踏み出した。何百万人もの人々が私の前にそうした。まもなく何百万人もの人々が再びそうするだろう。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/02/20/city-of-xi-an-and-why-the-new-chinese-silk-road-terrifies-the-west/

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 厚労省特別隠蔽委員会。

 昨日の国会中継、またでまかせ呆言。「わたしが国家ですよ。私が総理大臣ですよ。」
 「森羅万象すべて担当。」つける薬なし。大本営広報部がなんともてはやそうと悪夢。

 支配者はいいかげんなごまかしの統計数字を持ち出して自分たちが行う支配が立派であるかのようにいっている。

 この文章の出典、一体何だと思われるだろう。

 「週刊金曜日」2/22日号の22ページ。3.1独立宣言の日本語訳。

日刊IWJガイド「『「アベノミクス偽装」を隠蔽する「ソノタノミクス」!岩上安身による弁護士「データが語る日本財政の未来」著者・明石順平氏インタビュー』を本日午後1時半より冒頭のみフルオープン、大事な部分は会員限定で配信します!」 2019.3.1日号~No.2360号~(2019.3.1 8時00分) 

2018年12月20日 (木)

もしフランスの黄色いベストが勝利したら何が起きるだろう?

2018年12月17日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 もしパリの抗議行動参加者が勝利し、フランス政府が彼らのすべての要求に屈服したらどうだろう?

 もし税金が減らされ、賃金が上がり、マクロン大統領が退任したらどうだろう?

 私はただ燃料税について話をしているのではない。それを課す試みは既に断念された。1カ月に100ユーロという最低賃金の増加 - 既に政府が上げるのに同意していることの話をしているのではない。

 私が話をしているのは、実際、多くの抗議行動参加者が切望しているように思われる根本的変化だ。大多数のフランス国民のための大きな減税、気前が良い賃金上昇と、全員のための社会的便益の拡張。

 それで、もし黄色いベストが、このすべてを勝ち取ることに成功したら、それから何が起きるだろう? 誰が利益を得るだろう? 同様に、誰が損をするのだろうか?

*

 最近、読者の一人が、フランスは軍事予算を減らすべきで、節約された何十億というユーロから容易に抗議行動参加者に必要な資金調達をすることが可能だと書いて来られた。

 もう一人の読者が、フランス(あるいは彼らを「エリート」と呼ぼう)の最も金持ちの国民が重く課税されるべきで、このようにして蓄えられた金は、貧しい人々や、下流中産階級の間で再配分することが可能だと書いて来られた。

 「合理的」に聞こえるだろうか? そう確かに。合理的で論理的だ。 唯一ごく小さな欠陥は次のことだ。我々全員決してそのようなことが起きないだろうとを知っている。

 マクロン大統領は、まさにこれらいわゆるエリートによって王座に引き上げられたのだ。お返しに、金持ち連中は、その特典が保証され、さらに肥大するのを期待する。

 NATO加盟国(この場合フランス)が突然、軍事予算を削り、節約されたものから、貧しい人たちと中産階級のために、様々な新しい社会福祉プログラムの資金調達を始めると想像するのは、非現実的で、子供っぽくさえある。

 もしフランス政府が本当に「根本的な」何かをすることに決めたら、資金は一体どこから来るのだろう。少なくとも我々の超資本主義時代の標準から見て、急進的なこと。自国民に耳をかたむけたら?

 遠回しに言うのはやめ、率直に具体的に私の質問をさせて戴こう。「もし黄色いベストのあらゆる要求が満たされたらどうだろう。誰がツケを支払うだろう?」

*

 このすべてを関連づけてまとめるため、私はハノイ、社会主義ベトナムの首都でこのエッセイを書いている。

 しばらく前、私はこの都市に住んでいたことがある。私はここでほぼ3年過ごし、当時、まだ貧しく、人々は戦争を覚えており、フランス植民地政策さえ覚えている人もいた。

 到着直後、最も私に衝撃だったのは、ベトナムの人々が、アメリカを「許す」ように思われる一方、彼らはフランスの植民地主義者を許すようには見えないことだった。

 「なぜ?」 私は友人たちに尋ねた。「それはどうして可能なのか? (欧米で「ベトナム戦争」として知られている)「アメリカの戦争」中、アメリカ爆撃の壊滅的に激しい作戦は、何百万人ものベトナム人やカンボジア人やラオス人の生命を奪う状態で、ひどく残忍ではなかっただろうか?」

 「もちろん、そうだった」私は簡単に説明された。 「けれども我々は戦い、ひどい損失と困難にもかかわらず、我々は比較的短時間にアメリカを破った。それは単にアメリカだけではない。連合メンバー諸国、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、タイと、もちろんフランスとも。」

 そして物語は続いた。

「フランス人は、ずっと長く我々を占領し、ひどく苦しめた。彼らは同じく、連続的に、我々を屈辱的な目にあわせていた。彼らは我々を奴隷にし、拷問にかけ、女性たちを連行し、レイプし、彼らは我々が持っていたすべてを盗んでいった。」

 私が暮らしていた場所の近くに、ギロチン、拷問部屋、隔離独房が設置されている悪名高い「中央刑務所」があった。今そこでは、フランス人入植者によって捕らえられたベトナム愛国者の女性たちを拷問にかけ、レイプするために使われた怪物のような道具が展示されている:ビールびん、電線、つえ。

 植民地化されたインドシナが何を持っていたにせよ、壮大な劇場、鉄道、地下鉄、公園や大学建設の資金調達のため、盗まれて、フランスに持ち去られた。そう、今黄色いベストが正しくも言っている通り、その名が知れ渡ったフランス社会制度の形成に助成金を支給するために、フランスの「エリート」と、彼らが完全に支配している政治制度によって解体されつつあるのだ。

 ベトナムの人々は、勇敢にフランス人と戦い、ディエンビエンフーでの象徴的な戦いで、最終的に彼らを打ち破った。だが勝利した共産党勢力が相続したベトナムは、荒らされ、分割され、その資源や芸術作品(有名な作家で、後のドゴール政権の文化大臣となったをアンドレ・マルローを含め、数人のフランスの知識人が、そこで若者として生活したとき、「インドシナ」から芸術作品を盗んだことを告白した)さえも剥奪された国を受け継いだのだ。

 言うまでもなく、これまで、フランス企業は、採鉱や他の新植民地主義プロジェクトを通して、東南アジアの多くの地域を残酷に略奪しており、アフリカや中東やラテンアメリカの様々な地域でも同様だ。

 今ハノイや、プノンペンやビエンチャンで、「インドシナ」の人々に(なんと侮辱的で奇異な名前だろうか、植民地時代に、フランス人によって世界のこの部分に与えられた!)がパリで黄色いベストを支持しているかどうか尋ねてみよう。もし彼らがパリで譲歩を勝ち取れたら、アジアのに生活を改善するだろうと思うかどうか尋ねてみよう。

 あなたは答えは何か、想像されているだろうか?

*

 パリ街頭で戦っている人々の要求が間違っているとは私は言わない。間違ってはいない。 彼らは絶対に正当だ。

 フランスのエリートは残忍で、利己的で、しかも変態的だ。アメリカ大統領全員が、もっぱら破壊的な軍事コングロマリットを含め、巨大企業に奉仕しているように)、現在のフランス政府も、もっぱら彼らに奉仕している。「彼らは去るべきだ」、彼らは姿を消し、論理的な人間進化のパターンに譲歩するべきなのだ。社会主義、平等主義の社会。

 だが連中は去る準備ができていない。逆だ。連中は何世紀も、地球中を略奪しており、今連中は、連中自身の(これまで強奪品を分け合うのに慣れていた)国民を略奪するまでに至ったのだ。

 フランス国民は略奪されるのに慣れていない。何世紀もの間、彼らは良い生活をしてきて、過去数十年の間は、彼らは「極めて良い」暮らしをしていた。 彼らは世界中のどこより、最も惜しみない恩恵を享受していた。

 誰がそれに対して支払っただろう? それは、今まで、パリで、他の大都市で、あるいは地方の人々人に重要だっただろうか? 彼らが過剰な量の食物とワインを生産していたとき、だが、同様に、彼らが、政府から、何も多く生産しないように求められたとき、フランスの農民は、なぜ彼らが気前良い助成金を得られるのか考えていただろうか? 彼らはいくつかの旧フランス植民地で、これらの助成金がどのように徹底的に農業部門を破壊したか調査するため、セネガルに、あるいは西アフリカの他のところに、しばしば旅行しただろうか? 彼らはそこの何百万人もの生活が完全に破壊されていたことを気にかけただろうか? あるいはインドネシアやブラジルに関して、フランス企業が、積極的に、食品と飲料生産を乗っ取り、結果的に、現地の収入が、場合によっては、フランスの収入のたった10%のままなのに、多くの貧しい国での食品価格がパリの二倍、あるいは三倍に急上昇したことに対しては?

 食物は一例に過ぎない。だがこの文章は、少し違ったことについてのものであるべきだった。黄色いベストについて、もし彼らのすべての要求が満たされたら何が起きるであろうかについて。

*

 もし、フランスを、欧米全体を、その植民地と新植民地の多くを支配している体制が、本当に怪物のようで、ひねくれて、残忍であることに我々が同意するなら、我々はその体制は、普通のフランス国民のより低い税金と、より高い賃金と、より良い医療と教育のつけを支払わないだろう、という論理的結論に到達せざるを得ない。

 もし抗議行動参加者の要求が満たされれば、請求書に対して支払いをするよう強いられるだろう他の誰かがいるはずだ。可能性として高いのは、何千万人も、あるいは何億人もが「重荷を課される」だろう。彼らはフランス、あるいは欧州連合に暮らしてはいないだろうし、あるいはどこか近辺でさえないだろう。

 黄色いベスト運動の抗議行動参加者はこれについて考えているだろうか? 彼らにとって、それはほんの少しでも重要だろうか?

 それは過去にも、考えてはいなかった。ジャン・ポール・サルトルのようなわずかな人々がまだ生きていた頃は、これらの疑問は定期的に問われていた。しかし最近はそうではない。今はそうではない。シャンゼリゼでの、この反乱の間も。

 フランスの人々は、フランスの都市や地方における生活の質を改善するために、一体何百万の人々が死ななければならないか疑っているだろうか?

 あるいは多分、「埋め合わせるため」、社会支出をカバーするため、どこかの国が侵略され「ねばならない」のだろうか? それはイランだろうか? それとも、ベネズエラ?

 「ニューヨーク・タイムズ」はフランスの地方に関する記事の一つで、人々が晩餐のために妻をレストランに連れて行く余裕さえないと不平を言っていると報じた。それは本当に重大だが、それがイランやベネズエラに対する戦争や、その結果としての略奪を正当化するだろうか、あるいは数十万もの西パプア人の大虐殺の口実になるだろうか?

*

 私は、略奪された世界中いたる所の人々同様、正真正銘の国際主義者に、黄色いベスト運動が、単に、世界中のに多くの他の人々を犠牲にして、自己本位に、フランス国民の生活を改善する利益のために戦っているわけでないことを確信させるのを助けるようなことを提案したい。

 彼らは以下のことを理解しているのを示すべきだ。彼らは他の人たちに、無関心でないことを示すべきだ。彼らが資本主義と帝国主義に反対で、絶対的に地球のあらゆる地域での植民地政策と人々と彼らの資源を略奪すること反対だと、はっきり言うべきだ!

 フランス人だけでなく、全ての人の自由と平等と友愛のためだと彼らは言うべきだ!

 より多くの賃金、より低い税金と、もっぱらフランスに暮らす人々のためのより良い利益のためだけでなく、これは本当の革命、世界を良くするための本当の戦いだと言うべきだ!

 それが残された貧しい植民地化された国々の略奪から来るのであれば、彼らは決してどんな恩恵も、余分の金も受けとらないと言うべきだ。

 もし彼らがこのすべてを語り、彼らが本当に心からそう思っていることを実際に示せば、私は「革命万歳!」と大声で言い、抗議行動参加者に心から加わらねばなるまい。

 しかし彼らがそうするまでは、彼らの勝利が、他の人々、何百万もの他の人々を傷つけないことを私が確信するまでは、フランスの地方の誰かが妻を晩餐のためレストランに連れて行く余裕があるかどうかについてより、ベトナムやパプアの人々について、イラン、アフリカ、シリア、あるいは中東全てについて、私はずっと懸念し続けるだろう。

Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者と調査ジャーナリスト。 彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者、革命小説Auroraと数冊の他のの著者。 彼の最新の本はRevolutionary Optimism, Western NihilismThe Great October Socialist Revolution。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/17/what-happens-if-the-french-yellow-vests-win/

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 孫崎享氏の今日のメルマガは

トランプ、米軍、シリア撤退を発表、国防長官、中央軍司令官、安全保障担当補佐官等の反対押し切り発表。シリアからの撤兵はトランプの選挙公約。議員らも強い反対表明。米軍シリア駐留の最大目的はアサド大統領を脅威と見、その排斥図るイスラエル擁護

 2018年12月1日The Asia-Pacific Journal Japan Focusに下記の記事が掲載された。『属国』の続編に思える新刊The State of the Japanese State Contested Identity, direction and role抜粋だろうか。 沖縄についての記述が多い。内容は実に悲しい事実だが、日本政治について常々思っていることが、立派な学者により英語で書かれ、偏屈な老人の妄想ではなかった証明ではあるだろうと苦い満足感を感じている。日本語版を期待している。The Asia-Pacific Journal Japan Focusも寄付金募集の時期。

 Grappling with Clientelism: The Japanese State and Okinawa under Abe Shinzo

 なお「Japan’s Client State (Zokkoku) Problem 日本の属国問題」で

 前の本『属国』の概念が主流の見解から極端にかけ離れていたが、五年後、元高級官僚の孫崎享氏の『戦後史の正体』の中で確認されたこと、何とも苦い満足感を覚えると筆者は書いておられる。記事は英語だが、クリックすると日本語本pdfが読める。

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