新自由主義

2020年3月27日 (金)

債務免除と国有化が経済危機への答え

2020年3月23日
Paul Craig Roberts

 アメリカ航空会社各社は、CEOや役員を儲けさせる仕組みの自社株買い戻しで、破産した。(https://www.lewrockwell.com/2020/03/david-stockman/the-crony-capitalist-thieves-are-back/) 収入へのウイルスによる衝撃で、議会は、彼らに500億ドルの救済措置をとっている。苦境から助け出す代わりに、彼らは国営化されるべきなのだ。

 今我々が直面している医療危機と経済危機で、政府は得られる限り、国民のあらゆる信頼を必要としているはずだ。彼らの問題と、我々の問題を引き起こした連中への救済措置は、公平性試験には合格するまい。

 私が前に書いたように、国有化は多くの人々にとって禁句だが、それは実際、数十年の規制緩和と集中を修正し、経済に競合を回復する機会を提供してくれる。例えば、大きすぎて潰せない国有化された銀行は、後に分割可能で、小さな部分を民間に売れるのだ。商業銀行が再び投資銀行から分離でき、集中した金融権力を潰せるのだ。

 市場が自己調整などしないことがわかった今、我々は思慮ある金融規制を復活させ、銀行に、金融化と、既存の資産を抵当として借金するためにではなく、生産的用途に貸すよう要求できる。アメリカ金融体制は、長い間、アメリカ経済の生産的側面を支援してこなかったのだ。

 企業が閉鎖するにつれ、大変な負債をかかえた一般のアメリカ人が、至る所で仕事を失っており、ショッピング・センター・ロビイストは1兆ドルの補償を求めている。ホテル業界は1500億ドル欲している。外食業界は1450億ドル欲している。全米製造業者連盟は1.4兆ドルを欲している。(https://www.cnbc.com/2020/03/21/coronavirus-1-trillion-rescue-package-might-not-be-enough-for-businesses.html) 食糧配送業者は困難な状態にある。ボーイングは融資保証で、600億ドルの資金供給を望んでいる。地方や州の政府は支援を必要としている。米国市長会議は2500億ドル欲している。リストは無限だ。

 連邦準備銀行の調査によれば、個人資産を売らなければ現金400ドルを作れない40%のアメリカ人のために何をすべきだろう?この医療危機の間、保険のない多数の人々を、どうすれば面倒が見られるだろう? 病院や医療事業は、一体どこで金を得られるだろう?

 唯一の解決策は、費用が支払えるよう、医療を国営化することだ。食物や捕れるものを何でも襲って、感染して失業中の多数の人々に、道路を歩き回られては、我々は生きてゆけない。

 経済にとって唯一の解決策は、普通の人々に対する債務免除と、企業に対する国有化だ。トランプは支援が株式取得という形で行い、後に、事態が正常に戻ったら、民営化で後に政府保有株を利益のためで売ることが可能なことを示した。これは部分的国有化だろう。集中と規制緩和の解決が可能になるのだから、徹底的に国有化した方が良いだろう。

 世界的大流行で、利己主義の個人で構成される社会は社会ではないことが明らかになった。社会というものは、社会制度なのだ。成功している社会制度は、その成員を支援できるものだ。持続可能な社会制度が存在すれば、人々が独力で多様化する基盤になる。だが、持続可能な社会制度なしには、何もあり得ない。

 アメリカで持続可能な社会を作るには、教条的な考え方を放棄する必要がある。古いイデオロギーは邪魔になる。我々も指導者も、医療危機と経済危機に、いかに成功裏に対処すべきか、創造的に考えなくてはならない。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/03/23/debt-forgivness-and-nationalization-are-the-answers-to-the-economic-crisis/

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 日刊ゲンダイDIGITAL

日本は名ばかり開催国 五輪延期も主体性なくIOCの言いなり

 下劣な政治家と、その提灯持ち。あの男、政治ジャーナリストなどではなく、単なる大本営広報担当。

感染爆発危機でも安倍首相と小池知事が「五輪1年以内」に喜び“グータッチ”! 読売と田崎史郎がそれを“いい話”として紹介する異常

 昨日のスーパーの光景には驚いた。かなりの棚が空。やむなく「皿うどん」を購入。

 五輪ファーストが挫折した今、連中の言う改憲、緊急事態条項を盛り込んだ壊憲ファーストに本格的に移行した。後手後手に見えたものは、実は、五輪強行と壊憲を狙った一石二鳥の策謀だったのではと納得。新型インフルエンザ対策特別措置法改正案に賛成した国民も立憲も、実態は、ゆ党A、ゆ党B。緊急事態条項を盛り込んだ壊憲に賛成するだろう。

 小説『首都感染』では、国民を思う首相と厚生大臣が、国民に常に真実を語り、東京封鎖を実行する。この劣等のサクラ隠し壊憲サイコパス連中傀儡とは大違い。真実は小説より奇なり。自分と宗主国と大資本をだけ思うトップ。ワイド・ショーで、『首都感染』が紹介され、著者の高嶋哲夫氏まで録画で登場されたのに、びっくり。honto書評は絶賛。日本の大臣も読め、という趣旨の意見もある。

 植草一秀の『知られざる真実』

五輪ファーストが招いたコロナ感染拡大

2020年3月24日 (火)

ノルウェー大学アメリカ等「医療制度の発達が不完全な」国から帰国するよう学生に呼びかけ

2020年3月16日月曜日
Common Dreams

 「ノルウェーは正しい...アメリカは発達が不完全な国だ。」
ジュリア・コンリー、スタッフライター

 コロナウイルス世界的大流行が、アメリカ医療制度の多くの主要な弱点をむき出しにするにつれ、日曜、ノルウェーのある大学が、病気になった場合、アメリカ医療に頼らなければならないのを避けるため、外国に留学している学生全員に帰国するよう助言さえするに至った。

 日曜、ノルウェー科学技術大学(NTNU)が、留学している学生に、「医療制度やインフラ、そして/あるいは、共同インフラの発達が不完全な国」からできるだけ早急に帰国すべきだと警告する助言を公式フェースブックページに投稿した。

 「例えば、アメリカ」と学校当局は書いた。

ノルウェーはアメリカを低開発と呼んだのだ。pic.twitter.com/C1oKcP3x2v

- Black Aziz aNANsi (@Freeyourmindkid) 2020年3月15日

 NTNUは、フェースブックページ投稿を編集して、アメリカへの言及を削除したが、既に多くのアメリカ人が警告への同意を表明していた。この投稿はソーシャル・メディアで広く共有された。

くそっ、ノルウェー. pic.twitter.com/IwHskXGkB0

- Jeremy Klemin (@JeremyKlemin) 2020年3月15日

このノルウェーの大学は留学中の学生にノルウェーに帰国するよう勧めている。この助言は「発展が不完全な共同インフラの国、例えばアメリカ合州衆国にも適用される」pic.twitter.com/TnscoR3XfS

- Dr. Seema Yasmin (@DoctorYasmin) 2020年3月15日

ノルウェーは正しい。

労働者の5人に4人が、給料ぎりぎりの暮らしをしている

アメリカ人の半分近くが、費用が高いので、医療をあきらめる

公共交通システムは崩壊しつつある

我々には国民皆保険も、有給医療休暇もないく

アメリカは発展が不完全な国だ https://t.co/TUjSTguhwy

— mohammed missouri (@hammodimissouri) 2020年3月16日

 アメリカ下院が、アメリカ国民全員にCovid-19と呼ばれるコロナウイルス感染の無料検査を公式に提供する法律を通過させたが、ドナルド・トランプ大統領が署名する前に、共和党が多数派の上院が法案を通過させなくてはならない時点で、NTNU警告が出された。

 ここ数週間、熱や息切れや咳の典型的なCovid-19症状を訴えるアメリカ人が、多くの州で使われている厳格な基準の組み合わせに合致しないため、検査を拒否されているという報道が急増している

 現在、ウイルスの「地域感染」が広く報じられているが、多くの州や郡や市は、最近旅行していなかったり、Covid-19の陽性検査反応を示した誰かとの接触していなかったりする人々を誰も検査を認めていない

 金曜「検査規則が非常に厳しいので、手遅れになるまで、医者は地域感染発生に気付かないかもしれない」とロビンソン・メイヤーがアトランティック誌に書いた

 先週、人類学研究者 Chenchen Zhangが、ツイッターで、マサチューセッツに暮らす中国人がアメリカでコロナウイルス検査を拒否されたので、医療を受けるため世界的大流行の震央中国に飛んだと報じた

 地方、州、連邦の政府が、病気の蔓延追跡に失敗することで、他のほとんどの先進国より少ない、一人当たりの病院ベッドしかない国で、病院と医療スタッフを圧倒している。Stat Newsによれば、現在のウイルス蔓延率に基づけば、5月10日までに、全てのアメリカ病院ベッドが一杯になりかねない。

 NTNUが発達不完全なアメリカの「共同インフラ」について警告した通り、Covid-19の治療後、営利医療部門は、多くの患者に財政負担を残した。先月末、一部の患者が、政府に義務づけられた検疫隔離後、何千ドルにものぼる驚くべき医療請求書に直面したとニューヨーク・タイムズ報じた

 月曜「アメリカで、先進国中アメリカだけで、危機で助けを求めることで、患者が医療請求書で何千ドルもの危険を冒すのか?」とディラン・スコットがVox.comで書いた

 ノルウェーは月曜朝の時点で1,250以上のコロナウイルス感染と死者3人を報じた。アメリカでは新症例数が最近急速に増大し、ほぼ3,600症例と死者66人を報じた。

 先週、ノルウェー保健・ケアサービス省のベント・ホイエ大臣は、ノルウェーは「多くの他の国々より比較的より多い数の検査を行った」とロイターに述べたが、アメリカは、総計わずか13,000人しかCovid-19検査をせず、国際社会を恐れさせている。対照的に、韓国は金曜時点で、一日ほぼ20,000人を検査していた。

記事原文のurl:https://www.commondreams.org/news/2020/03/16/norway-university-calls-students-return-home-countries-poorly-developed-health

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 イギリスの知人が、パニック買い物がすごいと書いてきたが、三週間の自宅待機?アメリカの知人も、家に何台も冷蔵庫があるアメリカ人の買い物ぶりは恐ろしいほどだと言ったが、大都市外出禁止?アメリカでは、誰もマスクをしていないので、マスクをするわけには行かないそうだ。東京封鎖も遠い話ではない?

 筆者、日本の強烈な検査管制体制をご存じないのだろうか?

アメリカは、総計わずか13,000人しかCovid-19検査をせず、国際社会を恐れさせている。対照的に、韓国は金曜時点で、一日ほぼ20,000人を検査していた。

 日刊ゲンダイDIGITAL

上昌広氏激白 新型コロナ対策で“人体実験”が行われている

 22日、元文科事務次官前川氏の東京新聞「本音のコラム」「森友事件の再調査」は正論。

吉村知事は自分の前任者、前々任者を含めて「びっしと」再調査すべきだ。

 24日、東京新聞社説も正論。

元文科事務次官前川氏の東京新聞森友文書改ざん 佐川氏の喚問が必要

2020年3月23日 (月)

アメリカが現在の危機に対処できない理由

2020年3月17日
ロバート・ライシュ
Truthdig

 国立アレルギー感染病研究所所長で、コロナウイルスについて真実を語ってくれると信頼できるほぼ唯一のトランプ政権当局者アンソニー・ファウチ博士が、先週木曜こう述べた。「体制は我々がまさに必要とするものに対応していない。それは破綻しつつある。それを認めよう。」

 その一方、より基本的なことを認めよう。体制は、多少有能な大統領の下でさえ、破綻するはずだ。間もなく全員に明らかになる、みっともない秘密は、アメリカには、本当の公的医療制度がないことだ。

 先週金曜、下院民主党とホワイトハウスが打ち出した緊急経済対策は、私が説明するように不十分ながら、多少は役に立つかもしれない。

 アメリカでのコロナウイルス大発生は、中国武漢で最初に見せた急激な増加の道を辿るから、蔓延を遅らせるための途方もない規模の措置が実施される前に、アメリカは、ほとんどそれに対処する公的能力がない事実に目覚めつつある。

 アメリカには、公的医療のかわりに、支払う余裕がある幸運な人々に対する民間営利保険と、定職についている幸運な人々に対するオンボロ社会保険がある。

 両システムは、よくてせいぜい、大衆全体の必要ではなく、個人の必要に対応する。アメリカでは、「公」という単語は、公的医療や公教育や公共福祉などのように、公共の利益ではなく、個々のニーズの総計を意味している。

 アメリカ金融制度と比較願いたい。連邦準備銀行は金融市場全体の健康に配慮している。先週末、取り引きが困難だという実にわずかな兆候で、連邦準備銀行は、1.5兆ドル銀行に投入した。誰もまばたき一つしなかった。

 国全体の医療の話になると、このような金は使えない。大衆の医療を監督、管理する責任を負って、金融ではなく人間の破滅防ぐため、即座に大金を支払う連邦準備銀行に対応する組織は存在しない。

 たとえCovid-19ウイルスの検査方法が、間に合うよう開発され、承認されたにせよ、何千万人ものアメリカ人に、無料で実施する組織はない。National Association of County and City Health Officials(全米郡市保健所協会?)によれば、2008年以来、地方や州の保健所は、労働力のほぼ4分の1を失い、既にぎりぎりに減っている。

 金融機関と違って、アメリカ医療は、主に、余力を維持することを要求されない民間営利企業が提供している。結果的に、アメリカの人工呼吸器は、自分で呼吸できない重態コロナウイルス患者の推定人数に対応する十分な数がない。45,000の集中治療室ベッドは、必要とされる可能性が高い290万床には惨めなくらい不足だ。

 連邦準備銀行は金融危機から隔離するため銀行閉鎖できるが、アメリカ社会保険制度がうまく行くには人々が働くのに依存しているので、アメリカは仕事場を閉鎖できない。

 収入が1時間10.49ドル以下の低収入労働者の70%を含め、アメリカ労働者のほぼ30%が、有給病気休暇がない。膨大な数の自営業者は病気休暇をとる余裕がない。金曜日、下院民主党とホワイトハウスが合意した経済法案は、大手企業には適用せず、小企業を免責するから、たいした効果はないだろう。

 大半の失業中のアメリカ人は安定した仕事で十分長い間働いていないという理由で失業保険資格がなく、経済対策法案ではこれは変わらない。一方3000万人以上のアメリカ人は健康保険がない。州運営の低所得者向け医療費補助制度メディケイド資格や食料配給券や他の生活保護は今仕事についているか、積極的に探していることに関連づけられている。

 大半の共働き夫婦が保育費を支払う余裕がないので、公立学校閉鎖は困難だ。多くのかわいそうな子供たちが、一日の唯一のしっかりした食事を学校の昼食に頼っている。ロサンゼルスでは、学生の約80%が、無料か割引ランチの資格があり、学年のある時点で、20,000人以下がホームレスだ。

 要するに、世界で最も金持ちの国は、国防を別として、国民全員を守る能力がないため、アメリカには公的医療制度がないのだ。下院民主党とホワイトハウスが金曜に作った臨時経済対策は、何もないよりましだが、この空白を満たすにはほど遠い。

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/why-america-cant-respond-to-the-current-crisis/

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 クリス・ヘッジズ氏の記事を毎回楽しみにしていたが、Truthdig、当面閉鎖するようだ。ポップアップ・インドウに、下記のような趣旨のメッセージが表示される。

Truthdigは、さほど長期ではないと願っているが、中断する。受賞した15年の独立ジャーナリズムのアーカイブは無料で利用可能だ。より深い、より強力な献身で、正直な信用できる報道と分析を再開する予定だ。

 元気で、大事をとり、お互いに気を配ろう。

 長い茶番が終わったので、夕方4時27分から、参院予算委国会中継、音声を出している。質問はまともだが、森羅万象・魚の頭回答が酷い。聞くに堪えない貧弱さ。そういえば、最近おさななじみの自民党支持者飲み会から、お呼びがかからなくなった。親しい知人に言ったら、笑いながら「それは良かったな」。そう、時間と費用の無駄が消えた。彼らとつきあう時間分、記事翻訳かなりはかどる。

 まともなジャーナリストもおられるのだと、下記記事を読んで思う。

 LITERA

安倍首相の会見はなぜ「出来レース」になったのか? 官邸記者の経験を持つ新聞労連委員長が語った“安倍政権下で起きた変化”

TPPとTTIP“自由市場”“貿易”協定、アメリカ上院により承認: アメリカの“ニュース”メディアは、いかにしてアメリカの民主主義を殺したのか」の末尾に書いた文章を、この経済学者の文章翻訳記事の機会に、しつこく繰り返そう。出典がかなり古い本のため、容易には読めないので。

 なぜアメリカほどの国で健康保険制度がしけないのかといえば、資本主義が進んだアメリカでは、資本主義が進みすぎて利益のあがる部面にはどこでも資本が進出して、医療保険もその対象になってしまったためである。だから、新しく社会保障として、国家や労働組合が健康保険制度をしくとなると、この保険会社の現存の利益に抵触する。アメリカは、資本主義をたてまえとし、世界におけるそのチャンピオンであり、擁護者である。だから、資本の利益をそこなうことはできない。そこなうような制度は、アカであり危険思想だということになっているから。
 日本は逆である。資本主義がおくれていた。だから、健康保険を政府がつくろうがどうしょうが、会社の反対は生まれない。むしろ、それによって病気がなおされ、寿命が延びれば、生命保険会社にとっては得である。各会社は社員のために進んでこの制度に協力した。私の先輩がヨーロッパへの飛行機の中で歯が痛みだして、飛行場につくやいなや医者にかかった。そして歯槽膿漏の手当てを受け、日本の金にして金四千円也を払った。しかし、帰国後、この治療費は、日本の健康保険によってほとんど全額支払われた。日本の健康保険はかなりの程度大衆の利益を守っている。日本は後進国であった。そのために、医療費の面では先進国になっている。

 この医療についての文章の出典は『経済学入門』伊東光晴著 1962年11月刊 カッパ・ブックス 第8章 後進国が先に進むナゾ 229-240ページ アメリカの医療制度は日本に劣る

 『アベノミクス批判 四本の矢を折る』も彼の著書。

2020年3月18日 (水)

コロナウイルスの経済的影響は革命的なものになり得る

2020年3月14日

 皆様のウェブサイトをご支持願いたい

 革命的なものになり得るコロナウイルスの経済的影響

Paul Craig Roberts

 コロナウイルスとグローバリズムは、我々に極めて重要な教訓を与えてくれるだろう。支配的権益集団やイデオロギーのためでない重要な教訓を学べるかどうかが問題だ。

 国民皆保険制度がない国は、コロナウイルスで、非常に不利な立場にあるのを我々は思い知るだろう。何百万人ものアメリカ人は、ぎりぎりの暮らしをしている。彼らは医療保険料や保険限度を超えた費用や自己負担金を払えない。何百万人もの人々は、医療保険がないのだ。これは、コロナウイルスに感染している何百万人もの人々が医療を受けられないことを意味する。こうした罹患は、どんな社会にとっても耐え難いものだ。

 コロナウイルスの蔓延を封じ込める取り組みの一時休業で、ぎりぎりの暮らしをしている何百万人ものアメリカ人の収入がなくなるのだ。彼らは食糧や避難や移動を一体どうするだろう? 延々考えずとも、非常に恐ろしいシナリオは、わかるだろう。

 グローバリズムで、アメリカ中産階級の仕事が、アジアに移転され、社会的地位向上の仕組みが消滅した。全ての実質可処分所得は債務返済に消え、かつて貯蓄ができていた国民は、景気後退/不況のおかげで返済が中断された借金で暮らしているのだ。

 そもそも、アメリカ企業の海外生産が、そういうものである、グローバリズムによっても、他国の社会崩壊や、制裁に至る政策上の意見の不一致や、輸入に対して支払うのに十分なだけ輸出する能力の不足によって、供給が断絶されかねない、外国で生産される商品に依存させることで、我々の社会の生存可能性は低下した。

 アメリカには、国民健康保険で守られていない国民と、困難な状態に直面している経済がある。長年にわたり、企業幹部は、主に自社株価の上昇に依存するボーナスのために企業を経営してきた。結果的に、利益と借入金は、新規事業への投資ではなく、自社株買い戻しにあてられてきた。企業債務が極端なので、不況時には、多くの企業や多くの仕事を脅かす。ボーイングは典型だ。

 経済学者マイケル・ハドソンは、負債の重荷で死んだ経済を再始動するための負債免除の利用を何十年も研究している。企業の債務免除は、個人の債務免除とは意味が違う。企業を債務免除すると、金融化し、経済と国民に負債をかかえさせた連中の責任を免責してしまうのだ。彼らが産み出した大惨事に対し、彼らに報酬を与えるのを避け、広範囲にわたる大衆の抗議や不信を防ぐためには、支払い不能な企業や銀行を国有化することだ。

 国有化は、支払い不能な企業と金融機関に限定され、私企業や事業がなくなることを意味するわけではない。戦略的に重要な企業が、アメリカの雇用と工場を、海外移転してするような彼らの利益を、国益に置き換えるのを阻止するために、追加の国有化を活用できる。医療とともに、製薬企業も国有化可能なのだ。企業利益のために、しばしば環境を犠牲にするエネルギー産業も、国有化が考えられる。成功する社会は、私益よりも、多くの動因があるべきなのだ。

 大半のアメリカ人にとって、国有化は禁句だが、それには多くの利点がある。例えば、国営医療制度は、制度から利益を排除することで、費用を大幅に減らせる。更に、国有化された製薬会社は、利益より、研究や治療に一層集中できる。大手製薬会社が企業方針に合うように、医科大学や医療事業に、どのように影響を与えているかは誰でも知っている。医学に対する、より柔軟な取り組みは有益だろう。

 バーニー・サンダースに使われる社会主義が、もう一つのアメリカの禁句だ。私は突如社会主義者に変わったわけではない。考えていることを口にしているだけだ。国民と企業が負債で圧倒されている時、一体どのように、経済が回復できるだろう? この債務窒息からの唯一の脱出方法は債務免除だ。国有化なしで負債免除ができるだろうか?金融マネージャーやウォール街への大量贈与なしで。2008年以来、アメリカで収入と財産増加の95%を得たのは「1パーセント」連中だ。連中を国営化せず、債務で経済を抑圧していることに対し、彼らを苦境から助け出して、報酬を与えるのを我々は望むのだろうか?

 借金を抱えた経済と、医療的に無防備な国民の組み合わせは、明らかに革命的だ。我々の社会を救い、持続可能な基盤に依拠すべく、権益団体政治や支配的イデオロギーから離脱できる指導部が、アメリカに、あるだろうか?

 それとも経済的苦難は借金時限源爆弾に点火した触媒、ウイルスのせいにされるのだろうか?

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/03/14/economic-effect-of-coronavirus-could-be-revolutionary/

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 春の浅草流鏑馬も中止。株は激しく乱高下。

 日刊ゲンダイDIGITALの金子勝氏記事。

コロナ禍で安倍政権の見通しは完全に狂った 大不況になる

 芝居『きらめく星座』も、コロナのおかげで開演日が延びた。芝居のパンフレットには、小松座の井上麻矢さんと東京新聞の望月記者の対談が載っている。コロナでは、大谷医師も排除されているようだ。今日は昼夜のバラエテイなり呆導番組なりに出演する諸氏、政府よりの意見が多いと思うのはひがめか。連中が説明する」PCR検査を増やさない理由」、何度聞いてもわからない。イタリアの正体不明の医者?が「PCR検査が医療崩壊をもたらした」というビデオを見せて、検査強化阻止を誤魔化す大本営広報部。何の根拠も示さない犯罪組織。厚生破壊省。

 LITERA

検査拡大を訴える大谷クリニック院長が『モーニングショー』から消えた! 上念司の卑劣”デマ”攻撃、検査不要派とネトウヨの電凸が

 社会主義者として嫌われている?サンダースは、国民皆保険を主張している。大本営広報部、バイデンは中道派とウソを垂れ流す。本人と息子のウクライナ問題には決して触れない。

 昼のバラエティー番組さえ、アメリカの医療制度や、ドイツの医療制度について語っている。イタリア医療体制の実情を解説する番組あるのだろうか?ドイツの医療制度の素晴らしさを説明する医師がおられたが、宗主国の医療制度の欠点をしっかり指摘する番組あるのだろうか?日本もそういう方向にむかっているので、解説しないのだろうか?「TPPとTTIP“自由市場”“貿易”協定、アメリカ上院により承認: アメリカの“ニュース”メディアは、いかにしてアメリカの民主主義を殺したのか」の末尾に書いた文章を思い出す。

 なぜアメリカほどの国で健康保険制度がしけないのかといえば、資本主義が進んだアメリカでは、資本主義が進みすぎて利益のあがる部面にはどこでも資本が進出して、医療保険もその対象になってしまったためである。だから、新しく社会保障として、国家や労働組合が健康保険制度をしくとなると、この保険会社の現存の利益に抵触する。アメリカは、資本主義をたてまえとし、世界におけるそのチャンピオンであり、擁護者である。だから、資本の利益をそこなうことはできない。そこなうような制度は、アカであり危険思想だということになっているから。
 日本は逆である。資本主義がおくれていた。だから、健康保険を政府がつくろうがどうしょうが、会社の反対は生まれない。むしろ、それによって病気がなおされ、寿命が延びれば、生命保険会社にとっては得である。各会社は社員のために進んでこの制度に協力した。私の先輩がヨーロッパへの飛行機の中で歯が痛みだして、飛行場につくやいなや医者にかかった。そして歯槽膿漏の手当てを受け、日本の金にして金四千円也を払った。しかし、帰国後、この治療費は、日本の健康保険によってほとんど全額支払われた。日本の健康保険はかなりの程度大衆の利益を守っている。日本は後進国であった。そのために、医療費の面では先進国になっている。

 わが国の大学は庶民的

 わが国は封建的な考えや残りかすがあって、ヨーロッパのような市民社会でも、アメリカのような自由で平等な社会でもないといわれている。たしかにそういう面が多い。しかし、その逆も多い。
 社会のエリートになるかならないかのひとつの区別は、教育-出身大学-にあることは日本でもアメリカでも同じである。この場合、日本の大学にくらべて、アメリカのエリートを養成する大学のほうがはるかに特権階級だけのものになっている。というのは、アメリカにおいてもっともよい大学は、ハーバード、エール、プリンストン、ダートマスといったような私立大学である。これらの大学には、育英資金はあるとはいっても相当な金がかかる。月謝の安い官立大学は、けっしてよい大学とは考えられていない。エリートとなり、社会の上層階級になるためには、どうしても、私立大学 - 庶民には手のとどかない大学を出なければならない。
 ところが、わが国の場合は反対である。もっともよい大学は、たいていの場合、もっとも安上がりな大学である。

 この医療と大学制度についての文章の出典は『経済学入門』伊東光晴著 1962年11月刊 カッパ・ブックス 第8章 後進国が先に進むナゾ 229-240ページ アメリカの医療制度は日本に劣る

 『アベノミクス批判 四本の矢を折る』も彼の著書。

2020年3月14日 (土)

二機目のMAX墜落から一年後、破産に直面するボーイング

2020年3月12日
Moon of Alabama

 見当違いな株主の利益政策による打撃に加えて、未曾有の感染病大流行が、ボーイングに悪影響を与えている。両者相まって、かつて偉大だった企業が、終わるかもしれない。

 2019年3月10日、アディス・アベバ離陸直後、エチオピア航空302便が墜落した。機内の157人全員が亡くなった。それは、ライオン・エア610便が墜落して、機内の189人全員が亡くなった6カ月後、ボーイング737MAXの二機目の墜落だった。

 ちょうど一年前、Moon of AlabamaはMAXに関する最初の記事を発表した。当時、アメリカを除き、全てのMAX飛行機が運航停止されていた。我々はこの飛行機の操縦特性補助システム(MCAS)の手抜き導入を説明して、こう結論した

今日ボーイングの株価はおよそ7.5%下がった。私は目の前の責任問題を反映する上で十分ではないと思う。この飛行機を運航停止しなければならなくなった全ての航空会社が補償を要求するだろう。330人以上の人々が亡くなり、家族に補償しなければならない。客はその機種を避けるだろうから、737 MAXの注文はキャンセルされるだろう。

ボーイングは、 より多くのセンサーを使うか、手順を変えることで、MCAS問題を直すだろう。だがアメリカ航空機産業にとっての大問題は連邦航空局FAAの評判が損なわれたことかもしれない。もしFAAが国際的に、アメリカ航空産業のためのロビー機関と見られれば、それはもはや信頼されず、そのため航空産業は、苦境に陥るだろう。連邦航空局は将来、認可手続きで、諸外国政府機関のジャングルの中を進まねばなるまい。

議会は、FAA問題を取り上げ、なぜ失敗したのか問うべきだ。

 MAXは、できる限り安全にではなく、できる限り安く、開発され、製造された。ボーイングは手を抜いて、顧客と規制当局をだましたのだ。同社経営陣は、一つのことだけを考えていた。ボーイングの株価と、いわゆる株主の利益。

 すべてのMAX飛行機、当時存在していた400機プラス、ボーイングがそれ以来作った400機は、依然、運航停止のままだ。ライオン・エア便とエチオピア・ジェットの事故調査報告(PDF)は、ボーイングの一文惜しみの百知らずなMCAS実装が両方の事故の根本原因だったことを明らかにしている。

 2019年4月という約束だったMCASの適性な修正は、まだ機能していない。型の再証明が何カ月も遅れている。欧州航空安全機関EASAの圧力で、ショートした場合に墜落を起こしかねないコックピット下のワイヤー束を追加修正しなければならない。

 ボーイングに対する多数の未決の訴訟と犯罪捜査がある。同社は賠償に、更に何十億ドルも支払わなければなるまい。

 今年の最初の二カ月間、ボーイング旅客機の全体の注文は不調だった。完全な新注文より、更に25機のキャンセル、複数のMAX注文の、より少ない787注文へ変更があった。同時期に、競合エアバスは、274機の商用ジェット機注文を獲得した。

 1年前から、ボーイング株価は、2019年2月の440ドルから、今日の始め値、一株当たり160ドルにまで下がった。同社では深刻なキャッシュ・フロー問題がおきている。現在同社の全銀行の貸し出し限度額が下がっている。同社は全ての重要性の低い出費を削減し、雇用凍結を決め、時間外労働を制限している。

 商用航空事業は、深い懸念をかかえるボーイング唯一の部分ではない。軍と宇宙プログラムでも類似問題がある。

 この全ての根本原因は、ボーイングの株主利益第一志向だ。

現金を求めるこの狂乱と「試練の時期に手元資金を確保する」実存的衝動は、航空機工学ではなく 金融工学を駆使した後のことで、二機の737 MAX墜落の財政的影響で、最終的に同社にこの慣行を終わらせるよう強いるまで、2013年6月以来、自社株買い戻しで、434億ドルを吹き飛ばし、浪費し、燃やしたのだ。433億ドルは、まさに今本当に役立ったはずだ。

自社株買い入れの唯一の目的は、会社が自社株の最大購入者になって、株価を上げることだ。だが自社株買い入れの430億ドルで、会社には、現金430億ドル、費用がかかっている。今、ボーイングは、生き延びるために、いつでも現金化可能な、あらゆる資金が必要なため、株買い戻しを止め、自社株買い入れが大好きだった株主たちは、今や自社株買い入れが、ボーイング財政状態に与えた損害に押しつぶされている。

 CEOになるまで、10年間、ボーイング取締役会メンバーだったボーイングの新CEOデビッド ・カルフーンは、まだわかっていない。一月、マスコミは、彼が考え方を変えていないことを示したと言った。

カルフーンはボーイングは何も悪くなかったと言った。外国人パイロットが無能で、ボーイング労働者が未熟で、顧客が何の話をしているのか分かっていないだけなのだ。安全性は、それ自体、固有の価値ではなく、株主利益のための必要条件に過ぎないのだと彼は言う。会社が、より多くの負債をかかえ込むようになる場合でさえ、配当は続かなくてはならないのだ。古い機種の派生機種で、競合企業に勝てるような新型飛行機を、ボーイングは開発すべきではないのだ。カルフーンは能力に欠けているのに、できる限り長く職にい続けたいのだ。

要するに、カルフーンは言える限りの、あらゆる悪いことを言ったのだ。

 最近のニューヨーク・タイムズ・インタビューで、カルフーンはボーイングの困難を前任者のせいにした。

今週の広範なインタビューで、カルフーンは前任者を具体的に批判し、二度の墜落で346人の人々が死亡した後、危機に瀕し、泥沼にはまりこんでいる会社の内部文化を変えることに、彼は精力を傾けていると述べた。
11月、最高経営責任者になる前にCNBCに出演し、ミューレンバーグが「していることは全て正しく」辞職する必要はないと言って精力的にミューレンバーグを擁護した。一カ月後、理事会はミューレンバーグを追い出し、カルフーンが交替要員だと発表した。

 カルフーンは前任者を非難した後、謝罪を強いられた。まずい設計のボーイング飛行機を墜落させたと、外国人パイロットを非難したことも詫びなければならない

MAXを設計する際、同社はライオン・エアとエチオピア航空事故で役割を演じた飛行機新ソフトの欠陥を、パイロットが即座に対応できると想定して「致命的過ち」をした。だが彼はインドネシアとエチオピアのパイロットが「彼らには、アメリカ人パイロットが持っている経験を持っていないこと」が問題の一部だとほのめかした。

アメリカ人パイロットなら、ソフトウェア欠陥に対処することが可能だと思うかどうか尋ねられて、カルフーンは、オフレコで話したいと言った。ニューヨーク・タイムズは、それを拒否した。

「もういいでしょう」とカルフーンは言った。「答えは推測できるでしょう。」

 コロナウイルス世界的流行による飛行機旅行の中止は多くの航空会社を倒産させるだろう。更に多くのボーイングとエアバス注文がキャンセルされるだろう。世界中の空の旅や、新飛行機注文が、世界的大流行前のレベルに戻るには数年要するだろう。エバレットのボーイング・ワイドボディー生産ラインの労働者五人が、コロナウイルスに感染し、生産を止めなければならないかもしれない。

 ボーイングの過去の貪欲な誤った経営は、かつて、この大企業を破滅の淵にもたらした。コロナウイルスの世界的流行と、それが起こす世界不況が、ボーイングに、政府による大規模救済を求めるか、破産するか強いるのは確実だ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/03/a-year-after-the-second-max-crashed-boeing-is-faced-with-ruin.html#more

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 Moon of Alabama氏、737 MAXに関して、多数の記事を書いておられる。英語原文のリンクで読める。

 植草一秀の『知られざる真実』

消費税コロナ安倍大恐慌の到来

 実際に、人やものの流れが世界的に停止するのだから、これまでのものを越える規模になって不思議はないだろう。オリンピックも必然的な結果に向けて動き出した。都知事や担当大臣や元関係者が何と言おうと変わるまい。ギリシャで中止になった聖火リレー、福島県でスタートする映像が残るのだろうか?アンダーコントロールという露骨なウソで引き寄せた祭典の結末。4万人以上の方が、まだ避難しておられる。復興とはほど遠いトリチウム水問題。

 「新型インフルエンザ対策特別措置法」成立に対応してだろうか、昼のバラエティー番組、夜の呆導番組、コロナに関して発言するメンバー、一気に「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」関係者に限定されたかのように見える。国営放送も民放も既に政府支配プロパガンダ機関。法案質疑では放送内容に干渉しないかのような言い回しだったが。

 殺人犯にピストルに賛成した大政翼賛会。反対したのは、共産党、れいわ。共同会派では、山尾氏と無所属の寺田学氏が反対。立憲の阿部知子氏は欠席。相撲の音声を消して、山尾氏インタビューを拝聴した。正論。

日刊IWJガイド「12日NY市場が9日の暴落を上回る史上最大2200ドル安の大暴落!世界恐慌が現実に! 13日東証も1128円安で1万7431円まで大幅下落!日銀は債務超過へ!!」2020.3.14日号~No.2739号

「緊急事態宣言」をテーマに、岩上安身による立憲民主党・山尾しおり衆議院議員への緊急インタビューを昨日午後3時より実施、生中継しました!

 インタビュー途中で、成立が知らされた。

 大型書店の書棚に感染症関連書籍が並んでいた。投稿で一気に有名になった教授の新書もおいてあった。最近増刷されたもの。岡田教授の本はみあたらなかった。絶版なのだろうか?

2020年3月 2日 (月)

グローバリゼーションと不安定な医療サプライチェーン

2020年2月25日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 中国全土で進行中の公衆衛生緊急事態が、中国から世界の他の国々に至る重要なサプライチェーンを脅かすにつれ、過去30年程の世界的なアウトソーシングと、いわゆるグローバリゼーション過程の重大なリスクと危険が、きわめて明確になっている。中国かの重要な部品供給によるスマートフォンや自動車メーカーのリスクや、ここ数週間の石油送付中断に、多くの注目が集まっているが、間もなく、世界中の医療制度で危険なほど明白になるはずの脅威がある。

 もし中国製造業の強制閉鎖が更に長く何週間も続けば、重要な薬や医療用品の欠乏や欠如を、世界中が味わい始めかねない。理由は、これまで20年にわたり、医薬品や外科手術用マスクなどの医療用品製造が、遥かに安い価格で中国に外注されたり、中国企業によって中国で生産されたりして、欧米企業の倒産を強いてきたことだ。

 中国は唯一の供給源

 研究とアメリカ議会聴聞会によれば、アメリカで消費されている現在の薬品の約80%が中国製だ。これは中国企業と、中国パートナーとのジョイント・ベンチャーに薬品製造を外注した中国と外国の製薬企業を含んでいる。この主題について、2018年刊の本を書いたバイオ・エシックス研究所ヘイスティングス・センターのローズマリー・ギブソンによれば、依存度は憂慮すべき程度を越えている。

 ギブソンは、現在、アメリカ全薬品有効成分の約80%が中国で製造されているという推計をしている医学ニュースレターを引用している。「成分だけではない。化学的前駆体、有効成分を作るのに使われる化学的成分だ。あらゆるカテゴリーの抗生物質を作るためのセファロスポリンとして知られている化学的成分を、中国に依存している。抗生物質は非常に深刻な感染をしている人々に、アメリカで、毎日何千も使われている。」

 現在、中国製の薬品には、大半の抗生物質、経口避妊薬、高血圧治療薬バルサルタン、ヘパリンのような抗凝固薬や種々の抗がん剤がある。ペニシリン、アスコルビン酸(ビタミンC)やアスピリンのような普通の薬品もある。リストには、HIV、アルツハイマー病、双極性障害、精神分裂症、がん、うつ病、てんかん治療薬もある。最近の商務省の研究で、アメリカの全抗生物質の97パーセントが中国から来ていることが判明している。

 アメリカ製薬企業は供給源を明らかにするように要求されていないので、これら薬品のごくわずかしか「中国製」というレッテルが貼られていない。ローズマリー・ギブソンは、薬や他の健康製品の中国依存が非常に大きいので、「…もし中国が明日ドアを閉じたら、2ヵ月以内に、アメリカの病院は機能を停止するだろう」と述べている。それは、それほど先のことではないかもしれない。

 アメリカとヨーロッパの薬品製造の中国外注が始まった際、現在の医療災害が、いつの日か武漢から生じるとは誰も想像できなかった。大規模な中国検疫隔離は一月下旬から中国の全工場の約75-80%を閉鎖し、一月末、WHOによる、コロナウイルス、COVID-19事象を巡る医療緊急事態宣言以来、あらゆる医療品に対する未曾有の中国国内需要が生まれた。供給問題を経験し始めた病院についての事例報告が表面化するにつれ中国からアメリカ、あるいはヨーロッパや他の国々への、極めて重要な抗生物質を含め、重要薬品の配送が、どれほどひどく影響をうけるかは不明確だ。もう一つの主要グローバル製薬供給元インドに頼ろうという考えさえも、大半のインド製造企業が、その有効成分では中国に依存していることが分かるにすぎない。

 クリントンとアウトソーシング

 近年の医薬品や製品での世界大国としての中国の登場は、中国が世界に対する指導力を増すための10の優先分野の一つとして「中国製造2025」国家計画に組み込まれている。それは決してゆきあたりばったりの発展ではなかった。これは結局、世界の他の国々にとっては、現在のCOVID-19危機が全く明確にした通り、巨大な脆弱性だ。

 このような一方的状況は、一体どのように進展したのだろう? 2000年以降の、アメリカやドイツのような先進工業国から、全てのものを、特に中国に外注するというダボス・モデル、当時、グローバリゼーションと名付けられたものにおけるクリントン大統領の役割にさかのぼらなければならない。

 2000年5月、大統領としての最も広範囲に及ぶ行動の一つとして、ビル・クリントンは、アメリカ多国籍企業による支援を得て、多くの労働組合の強い反対と警告を乗り越えて、中国に対する恒常的な貿易「最恵国」待遇と、中国の世界貿易機関加盟へのアメリカ支援に対する議会承認を得ることに成功した。それは、アメリカ大企業に「外注(アウトソーシング)」として知られている、より安い中国製造に対する海外投資殺到を承認したのだ。主要アメリカ製薬企業が、そうした企業の中にあった。アメリカと中国との自由貿易合意の成立から二年以内に、厳しい中国の低価格競争の結果、アメリカは、ニューヨーク州で最後のペニシリン発酵プラントを閉鎖した。

 2008年、中国政府は医薬品製造を「高付加価値産業」として指定し、製品輸出を奨励するための助成金と輸出税払い戻しを通して製薬産業を強化した。2019年までに、中国は医薬品有効成分(API)で世界最大の供給源になっていた。

 必要な薬品や他の医療用品の信頼できる供給元としての中国の未来が突然世界全体にとって重大な関心の問題になるにつれ、このグローバリゼーションと、一つの国に、重要な薬品を依存する弱点は、今危険なほど明確になっている。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/02/25/globalization-and-our-precarious-medical-supply-chains/

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 SmartFLASH

東京新聞・望月衣塑子、安倍首相の「学習しない強さ」に呆然

 参院予算委国会中継 福山議員質問中。 (備蓄マスク配布を決めるのは、地方自治体か、国かで休憩に。)

 PCR検査の強化計画皆無。記者会見という独演会全く無意味な茶番。竜頭とも言えないが、蛇尾は確実。

 毎日新聞

一斉休校は「科学より政治」の悪い例 クルーズ船対応の失敗を告発した岩田教授に聞く

 一部を引用させていただこう。先日の何かの番組に出ていた元官僚で元知事の発言「戦時なのだから団結すべき」を思い出した。

(玉砕前提の)万歳突撃です。(旧日本軍の組織上の問題点を分析した名著)「失敗の本質」で指摘されたことの繰り返しです。一生懸命やっているとか、一致団結していることに価値を見いだし、異論や異説に耳を傾けない。いったん計画を作るとそれに固執し、代替案(プランB)を持たない。

2020年2月12日 (水)

中南米の活動家と先住民指導者にとって増大する危険

ラモナ・ワディ
2020年2月8日
Strategic Culture Foundation

 中南米の先住民や環境保護活動家、人権擁護活動家は暗殺の危険に脅かされ続けている。ニカラグアでは、土地を巡る戦いが続く中、6人の先住民が移住者に殺された。先住民共同体は、移住者による土地奪取と暴力に対する政府の怠慢に不平を言い、絶滅の不安を表明している。

 一方メキシコでは、一週間内に、チョウ保護区で働く二人の環境活動家が死亡しているのが発見された。オメロ・ゴメス・ゴンザレスは溺死しているのを発見され、検死によれば、頭部に傷を受けていた。彼の活動は、違法伐採ベンチャーと、アボカド栽培の秘密農業の権益と衝突し、安定した経済事業として、環境ツーリズムを主張していた。オメロの兄弟アマード・ゴメスは「彼らは、社会のために何かをしている人々、あらゆる活動家をやっつけて、奇妙なことが起きている。」と述べた。

 2008年、ユネスコにより世界遺産として分類された保護区で働いていたツアーガイド、ラウル・エルナンデス・ロメロは、鋭利なものによる頭の傷を受けた状態で死亡しているのを発見された。

 メキシコ、芸術家、活動家で母親のイザベル・カバニリャス・ド・ラ・トーレは頭に銃弾を受けて殺された。彼女の活動は女性たち、環境と移民を守っていた。

 2020年1月、Front Line Defendersが公表した報告書は、2019年、世界で304人の活動家が殺されたことを明らかにしている。コロンビアでは、106人の活動家が殺害され、人権、先住民、環境の抗議行動に対して、中南米を最も危険な地域にしている。殺された活動家のうち40人が先住民指導者であることが判明しており、他方、少なくとも53人の先住民活動家が脅迫された。2018年、環境活動家殺害で、この地域が統計で一位だった。

 農業と採掘産業の取り組みで、事業のために、開発されていない土地へと目が向く中、先住民の土地は、政府の標的のままだ。先週水曜、ブラジルのヤイル・ボルソナーロ大統領は、2019年の言説を進めて、先住民共同体を、彼らの土地のいわゆる開発に参加するのを許して、機会均等を与えるという口実で、先住民の土地を、採掘企業や農業やエネルギー企業が使えるようにすると言い出した。だが先住民共同体は、この法案を「大量虐殺」だと言っている。

 2019年9月、ブラジル先住民共同体の保護活動家が、コロンビアとペルーとのブラジル国境近くで、オートバイに乗っていて撃ち殺された。国立先住民保護財団FUNAIの前職員、環境保護部門の長、マクシエル・ペレイラ・ドス・サントスは、ブラジル政府の資本主義政策と直接対決していた。猟師や農民や木こりへの進入拒否を含む彼の活動は、ブラジルの未接触先住民共同体も保護していた。

 主流メディアでは、これら事件のわずかしか、ベルタ・カセレスやマカリナ・バルデスや、マリエル・フランコのような目立つ主要ニュースになるまい。だが中南米諸国政府が、主に、多国籍企業の野望や政府政策につながる暴力を見て見ぬ振りをするが、それぞれの被害者を記憶することは必要だ。最近、ブラジルの駐フランス大使ルイス・フェルナンド・セーラは、ブラジルのボルソナーロが大統領候補だった時に、彼が刺されたことより、マリエル・フランコ暗殺に注目したことでフランス議員に文句を言った。セーラ大使が省いているのは、ボルソナーロ刺傷事件での精神病とみなされた人物の行為と、先住民の土地における多国籍企業権益のために、圧制的な政策で、先住民共同体を壊滅して、アクセスを促進するのに懸命な政府の意図的行動との違いだ。

 国家とその機関と多国籍企業間の協力は、メキシコでも明白だった。ゴメスの死の調査の一部として、警官53人が殺人に関して尋問された。関与に関する情報は出ていないが、ゴメスが殺されたオカンポは、当局に賄賂を使って、自分たちの勢力を確保する凶暴な犯罪組織の活動で悪名が高い。

 事業を装って活動し、政府の権益に奉仕する、組織犯罪の増加で、活動家たちは、いかなる保護の装いもないまま、増大する危険に直面しているのだ。

 個々の寄稿者の意見は、必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

 ラモナ・ワディは独立研究者、フリージャーナリスト、書評者、ブログ作者。彼女はパレスチナやチリや中南米に関し、広範囲の主題を報じている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2020/02/08/increasing-peril-for-latin-americas-activists-and-indigenous-leaders/

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 雑誌『世界』3月号 吉田敏浩氏の記事「砂川裁判最高裁判決」の呪縛は解けるか─日米安保体制を根本から問う国賠訴訟 によれば、第三回口頭弁論は二月一二日に開かれる。

 宗主国に対する余りにも違う姿勢の彼、本気だろうか? 一寸の虫にも五分の魂?

 孫崎氏の今日のメルマガ題名:

比は米軍に比国内で訓練実施を可能とする1999年成立の米比軍事協定破棄を行う意思があることを米側に通告。比外相等は議会で増大する中国の脅威の下、協定の存在は重要と指摘。比大統領の提起の原因は上院議員へのビザ発給停止への報復。どこまで真剣か不明

 対照的な、恥さらし。
 日刊ゲンダイDIGITAL記事

やっぱり? 安倍地元高級旅館の新年会中止に“第2の桜”疑惑

 スプートニクでは、

横浜港沖のクルーズ船に対する政府の対応を疑問視 「期待はずれ」=ザハロワ報道官

 日刊IWJガイド

「コロナで日産・トヨタ国内工場停止!! サプライチェーン寸断が日本直撃!! 全員感染可能性ある密閉クルーズ船は、なぜ『全員検疫』しない!?」2020.2.12 日号~No.2708号

2020年1月 4日 (土)

人間活動の外部費用は地球を殺している

2019年12月30日
Paul Craig Roberts

 人は他の生命体を根絶することで自身を根絶している。自由な発想に尽力する人間として、少数の利益のために、人間が地球を破壊するのを阻止するのに、本当に必要なのは、スタートレックのボーグ風マインド・コントロールではあるまいかと思うことがある。

 外部費用は、経済学者が無視しており、法的、政治的決定、実際、あらゆる決定、大いに理性的に見えるものであっても、思いがけない結果は驚くべきものであり得るように思われる。私は資本主義生産の外部費用が、利益を超え、場合によっては、生産物の価値を超えると確信している。最も慎重に評価された法律や最も慎重に計画された企業活動は悲惨な結果をもたらし得るのだ。本質的に、人が決定をするとき、めったに自分たちが何をしているか分からないものだ。

 金融化が、雇用海外移転経済が、同じことをする他の経済とあいまって、企業が、企業の資本を減らす目的で、借金さえしての自身株買い戻しが、新プラントや装置や労働で投資することより一層利益があることを見いだして状況は悪化する。自社株買い戻しは今アメリカ企業投資の主な用途だ。近年、企業収益と借り入れの全てが、経営者と株主に報酬を与える株買い戻しのために使われている。現在日本と欧州連合の中央銀行は株購入で株式価格を維持している。日本の中央銀行は上場投資信託(ETF)の最大保有者だ。私は連邦準備銀行が、S&P先物を購入し、アメリカ株式市場の崩壊を防いでいると確信している。

 失業は、社会不安と政治不安を増し、出世のはしごを破壊し、企業経営者と株主の全ての富と配当収入の集中は、近代以前の時代の貴族と農奴のように所得分配をゆがめる。中央銀行が流動性資産を投入しての、株と債券価格の上昇は、惨事がいつ起きてもおかしくない資産バブルを引き起こす。

 経済学者は、生産の外部費用に、ほとんど注意を払わないが、人間活動による地球に対する外部費用は、よりわずかしか注目されていない。

 クリスマスの贈り物として、ジョエル・サートレイの素晴らしい絶滅危惧種写真集をもらって、私はこれを思い出した。https://www.amazon.com/National-Geographic-Photo-Ark-Vanishing/dp/1426220596/ref=sr_1_1_sspa?keywords=Joel+Sartore&qid=1577406247&s=books&sr=1-1-spons&psc=1&spLa=ZW5jcnlwdGVkUXVhbGlmaWVyPUEyREtFRTdWR0VKUlBJJmVuY3J5cHRlZElkPUEwMTg3MjQ0MVRaREpaNFJRUlRHTCZlbmNyeXB0ZWRBZElkPUEwNDU5Mjg1MzAyQVIxS0RHTUZRQSZ3aWRnZXROYW1lPXNwX2F0ZiZhY3Rpb249Y2xpY2tSZWRpcmVjdCZkb05vdExvZ0NsaWNrPXRydWU= それは痛ましく、自分たちの行動の悲惨な帰結に無頓着な人間に、なぜ神が支配力を与えたのかと疑わせる。絶滅した動物、虫、は虫類、鳥の種をお考え願いたい。我々はなぜこれをしたのだろう? ごく少数の金持ち連中が、もう少し金持ちになりたい以外、理由はない。彼らは動物、植物、森林、清浄な水、魚や海洋生物、鳥、チョウ、ミツバチや多数の虫を絶滅させた金は必要ではなかったはずだ。

 ディック・チェイニーが副大統領だった時以来ずっと、実質的に、大統領や環境保護庁は採鉱や材木やエネルギー権益の代理人だった。他のほとんどの環境や野生生物保護も無視された。国有森林は伐採され、国定記念物は損なわれており、狼が殺され、珍しい種は密猟や戦利品として狩猟される。すべての種が根絶されるまで、人は幸せにならないように思われる。

 民間の環境保護団体は、今非常に企業からの資金と企業受託者に依存しているので、ほとんど効果がない。彼らは実質的に、ワシントンにおける彼らの企業寄贈者の権益に反対する運動をすることはできないのだ。

 ペブル鉱山をお考え願いたい。カナダの採鉱企業、コンスタンチン・メタル・リソーシズが、アメリカ合州国環境保護庁の承認で、アラスカ州のブリストル湾の本部で採掘事業を始める許可証を受け取った。この水域は鮭の産卵場所で、鮭で生きるワシとハイイログマが食物を見つける場所だ。洋服屋オービスが広告で明らかにしている通り、操業中にペブル鉱山から得られるのは、外国企業の収益、2,000の臨時職と、わずか1,000の常勤職だ。失われるものは、15億ドルの漁業と、14,000の関連する仕事、670平方キロの手付かずの環境、世界的に有名な4つの釣り川、長さ22キロの鮭の最良産卵地と、毎日136万リットルの有毒な廃水のチルカット川への流入による清浄な水の破壊、それによる鮭やワシやハイイログマの絶滅、14,000人の生活だ。

 これが資本主義が決定をする方法だ。地球上の生命の価値を重要と思う人々は重要ではない。利益が重要と考えているのは、自分たちの意思や利益のために、議会や、環境や保護された環境に依存する生活を守るはずの規制当局に圧力をかけられる大企業だ。

 資本主義の活動に、自由市場主義の経済学者が描くような空想的なものでなく、実態をそのまま見れば、破壊勢力であることがわかる。規制が緩和されればされるほど、益々破壊勢力になるのだ。だが資本主義は制御可能なのだろうか? あらゆる取り組みは失敗した。シカゴ大学の経済学者ジョージ・スティグラーは、全ての規制当局は、規制するはずの相手に取り込まれ、規制当局は規制するはずの企業の代理人になると言っている。

 結果的に、アマゾン熱帯雨林は、世界資源を破壊する犯罪者、裸にした土地から、引き換えに一つか二つの農作物を手に入れる連中に破壊されているのだ。アメリカの権益を推進するため、ワシントンが権力の座につけた不正なブラジル政府は、地球上の生命に対する犯罪の共犯者だ。中国の材木企業のおかげで、インドネシアの森林でも同じことが起きている。スマトラ虎よ、さらば。森林に依存して暮らす先住民よ、さらば。

 サートレイの絶滅危惧種写真集序文で、エリザベス・コルバートが、現在の人類は、6600万年前に恐竜を絶滅させた小惑星と同じだと主張しているが、我々は我々自身を含めて全てを絶滅させているのだ。

 我々が動物や虫を絶滅させると、その種のゲノムは失われる。事実上、我々は図書館を絶滅して我々自身を益々無知にしているのだ。

 多様性を主張する人々が、白人の排除ではなく、地球上の生命の多様性維持に焦点を変えれば、遥かに良いのではと思う。だが、それには、全ての生命に対する知性や共感が必要だが、それは人間には豊富にはない特質だ。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/12/30/the-external-costs-of-human-activity-are-killing-the-planet/

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 戦争商売、特に、宗主国の戦争商売、外部費用は途方もない。テロ殺人を認める国と価値観が同じ、価値観外交など、実にとんでもないもの。属国傀儡連中は、今回の暗殺も、事実上100%支持。この件について質問された答え、

「今月、諸般の情勢が許せば中東を訪問する準備を進めたい」

 長周新聞に、宗主国・属国関係の不経済に関する記事がある。

「安保神話」の呪縛解く元年に―日米同盟の不経済学 沖縄国際大学大学院教授・前泊博盛

2019年12月27日 (金)

イギリスの臣民は支配者に相応しいのだろうか?

2019年12月23日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 私は絶えずこのような手紙を受け取っている。年々基本的に何度も同じことの繰り返しの手紙だ。「ひどい体制を選挙でやめさせる機会が我々にあれば良いのに!」

 このような手紙や電子メールやメッセージは、イギリスやアメリカ合州国から同じように来続ける。特に欧米帝国がアジアや中南米や中東で、どこかの革新政府を打倒するような特定のイベント後に。

 私は率直に不思議に思う。「読者は、実際、周期的に、切望しているおなじみの機会がないのだろうか? 彼らは社会主義を据えることが可能なのだ、そうではあるまいか?ダウニング街に、早春のようになだれこませるのだ」

 だが彼らは何度も繰り返し、その機会を逃し続けている。彼らは本当に機会を逃しているのだろうか? 実際、実に多くの年月、彼らは最も極端な形の資本主義や帝国主義に投票してきたのだから、イギリス人有権者は、おそらく彼らの支配者に本当に相応しいのだと思わなければならないのだろうか?

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 イギリス選挙結果はそれほど徹底的で、エコノミストのように最も体制順応的なイギリス報道機関さえ耐えられそうもないように見えるほど保守的になった。

 まさに主流報道機関こそが、イギリス選挙民が今回のように投票した理由の一つなので、もちろん、私は皮肉で言っているのだが。

 だが真面目な話、健全な精神の人々の一体誰がボリス・ジョンソンに投票できたのだろう?

 ボリス・ジョンソンとジェレミー・コービンを並ばせて、10分間彼らそれぞれに耳をかたむければ、保守党党首に投票をする人は誰であれ、精神科病院に入院する時期のように思えるはずだ。

 ~でない限り、そう、まさに~でない限り。シカゴ経済学大学院の壁の背後で、フリードマンやフォン・ハイエクのような市場原理主義者が考え出した野蛮で過激な理論に倣って、実際、公然と、あるいは密かに、マーガレット・サッチャーやロナルド・レーガンによって「欧米」に導入された新自由主義の、極めて保守的な「価値観」を切望していない限り。そして、インドネシアやチリ(両国とも今や荒廃状態にある)のような国が丸ごとレイプされ、縛られ、次にモルモットとして使われた後。

 欧米帝国主義や、身をすくめた生徒の指の上に定規を置いて「お仕置きしてやろうか?」と脅すように怒鳴る悪名高い伝説的英語教師のサディスティックな手を、イギリス有権者は本当に称賛しているのではない限り。イギリス有権者が、このような世界のあり方を本当に好きでない限りは。

 私は良く疑問に思う。もし彼らがそうだったら? おそらく、そうなのだ。彼らは、少なくとも彼らの多くは、そうである可能性が高い。つまり有権者は。

* **

 何年も何十年もの間、多くの思索家や著者や左寄りの知識人たちは、何らかの抽象的な理論で、大多数のヨーロッパ人が、だまされるか、強要されるかして、アメリカ合州国のひどい、正気でない外交政策を支持していると確信している。

 彼らはそれを「本当に解放されるべきヨーロッパ」であり、第二次世界大戦の直後、試みたが阻止されたように、社会主義の道に乗り出すだろうと考えたのだ。

 私は決してそういう主張を支持しない。社会主義や共産主義へのヨーロッパの陶酔は、わずか数年しか続かなかった。その後に起きたのは、一連のばか騒ぎのために、ほぼ全ての価値観と理想の放棄だった。食物ばか騒ぎ、セックスばか騒ぎ、スポーツばか騒ぎ、ポップがらくた文化ばか騒ぎ、最後は、空しい旅行ばか騒ぎ。ヨーロッパは身分不相応に暮らしており、今後何十年も、そうしようと計画している。ヨーロッパは生き延びることができず、世界の残忍な略奪なしで、つまり「保守的な新自由主義体制」なしで生活しようとは望んでいないのだ。

 最近は、ヨーロッパ人の大部分が、大西洋の対岸の残忍な手に負えない子孫を支持している。優越感がちやほやされ、労働時間は短く(世界のあらゆる場所の「非人間」を犠牲にして)食物は安く、ポルノとスポーツは無料か、ほとんどただのままになる(少なくともテレビやコンピュータ画面上で)。

 だから、基本的に我々は明確に現状の話をしているわけで、それはほとんど「保守的価値観」と同義語だ。

* **

 エコノミスト誌は「クリスマス前のイギリスの悪夢」という主要記事で選挙についてコメントし激怒した。しかも、それは結果発表前だった。予想通り、それはコービン氏と彼の「破綻した見解」(その中には、ベネズエラやイランやロシアに敵対し、略奪し、挑発することの拒絶もある)を激しく非難したが、それかボリス・ジョンソンを追求した。

「ブレグジットはジョンソン氏のニュールック保守党の唯一の問題ではない。彼は穏健派を粛清し、経済的、社会的にリベラルな党から、経済的に干渉主義で、文化的に保守的なものへの移行を速めた。労働者階級、北部の離脱派議席を取り込もうとして、付加の国庫補助、イギリス製品愛用の政府調達や、意味をなさない不完全な税と支出の計画を提案した。彼はブレグジット・キャンペーンの致命的な教訓を自分のものにした。嘘をついたり、規則を破ったりしても、罰則がないことを。彼は議会を閉会しないと約束して、閉会した。彼はブレグジット協議を延長しないと約束して、延長した。このごまかしは、民主主義に対する信頼をむしば。本紙は、これらすべての理由から、保守党を支援することはできない。」

 なんと本当に痛ましいことだろう!

 保守世界における深い亀裂?

 そうではない。ボリス・ジョンソンはいくつか規則を破ったに過ぎない。彼は信頼できず、教養がなく、見苦しい本性を現わしただけだ。彼は公衆の面前で全てをした。これらのものは、少なくともイギリス内では禁じられていない。人種差別、いや性犯罪すら、内密にされている限り、かまわないのだ。サッチャーであれブレアであれ、どちらの党首が口に出そうと、うまく偽装されたウソは、全く問題ないのだ。

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 だが投票とイギリスという国の話にもどろう。

 ごく単純化しよう。ジェレミー・コービンはまともな人物だ。 完ぺきではないが、まともだ。それは明白だ。彼は同胞国民のことを気にかける人物だ。彼は欧米帝国(イギリスが、その不可欠な一部であることは否定しようがない)に強奪され、残忍に扱われた、地球上のあらゆる場所の何十億人ものことも気にかけている。

 ボリス・ジョンソンを見ると、まさに正反対だ。しかも、それは国家機密ではない。私はイギリスに多くの友人がおり、彼らの大多数が、もっとずっとひどいものではないにせよ、彼は不穏な粗野な人物であることに同意するだろう。

 コービンは本物の労働党員だ。彼は我々全員が起きていると知っているものを逆転しようとしている。イギリスは実にひどい状態で、子供たちの多くが文字通り飢えている。イギリスの社会制度は右翼(過去、保守党と「新労働党」の両方で)政府下で崩壊した。イギリス国民は、もはや自身の都市に住む余裕がない。教育も医療も、インフラ同様、崩壊し、荒廃している。

 彼は、世界中のあらゆる地域の何百万人もの卑劣な欧米支配による犠牲者の苦難を止めたいと願っている。

 もちろん、こうした事実は、決してエコノミスト誌のページには載るまい。

 ボリス・ジョンソンは上述の問題は全く気にかけない。彼は舞台で芝居をしているのだ。若い頃から、彼は常に演技し芝居してきたのだ。彼は、おそらくイギリス政治で最も厄介な人物だ。

 なおかつ、なおかつ。おそらくコービンの人本主義は彼の最大の弱点だ。少なくともヨーロッパ、特にイギリスでは。

 ニューヨーク・タイムズはこう報じている。

「金曜日に開票された際、BBCによれば、議席のほとんど全てが決定した時点で、イギリス下院で労働党の203に対し、保守党は364議席獲得すると予測された。それが1987年にマーガレット・サッチャーが稼いだ時以来、保守党は、全野党より75議席多い大多数という、彼らの最大の議席をえることになる。」

 それは大衆が、どのように立場かを示す明確なメッセージのはずだろう?

 もちろん友人や仲間が、間もなく選挙結果の解釈を始めることを知っている。国民のほんの一部しか投票していない。人々は混乱している。マスコミが言説全体をあやつった。そして、多くのこの種の主張。

 そして私は彼らは正しいだろうと確信している。

 だが、イギリスは投票をし、これは、ひどく驚異的な結果だ。

 人々は最も過激で破廉恥な種類の新自由主義に投票したのだ。彼らは帝国主義や新植民地主義や人種差別の略奪者連中に支持投票したのだ。

* **

 私の個人的発言など重要ではないが、私は、それにもかかわらず補足したい。

 私は少なくとも年に二回ロンドンに来る。ほとんど私の全ての訪問は仕事か「紛争関連」だ。私はそこでインタビューされたり、映画を見せたり、本を宣伝したり、大学で講義したりする。

 私は訪問を楽しみにしていたものだった。しかし、もはやそうではない。

 雰囲気がひどく緊張しているのだ。人々は無作法で、攻撃的にさえなっている。

 ロシア人として私は常にいどまれる。私のわずかなアクセントさえ、即座に「どこの国の出身?」という疑問を引き起こす。返事するなり直接の挑発を受けることが多い。

 中国人の友人たちは、もっと酷い暴言を言われているという。

 ロンドンが平和的状況にないのは確実だ。

 私は何度かブレグジットについて書いた、道徳的信条として、このエッセイにそれを書くことはしない。

 最近、あらゆることがブレグジットによって説明され、正当化されている。

 私はそんなことが出来るなどと思わない。そういうことは極端な単純化だ。

 多分欧米は、本当に反社会主義、反共産主義組織なのだ。おそらく、それが、世界中のあらゆる左翼政府を打倒し続けている理由だ。おそらく、それが、想像可能な最も不快な人物を選出し続けている理由だ。

 多分イギリスは、それが得ている支配者に相応しいのだ。

 いつも見落とされている一つの微細な差違がある。イギリスは、本当に労働党反対ではないのだ。隠れサッチャー支持者で、コンゴ民主共和国で何百万人もの生命を奪った責任を負うルワンダ大統領殺人者ポール・カガメの顧問を勤めた男トニー・ブレアを覚えておられるだろうか? ブレアは、命を奪われた何十万人もの中東の人々にも責任がある男だ。覚えておられるだろうか? まあ彼はいわゆる「新労働者党」だった。だがイギリスの有権者に関する限り、明らかに、実に結構だったのだ。

 そしてもう一つ言及に値する微細な差違がある。ほぼヨーロッパ丸ごと、人種差別的な、利己的な右翼に向かって動いている。しかも、単にブロックからの離脱を望むEUだけや、ヨーロッパ残留を望むヨーロッパだけではない。双方同じ方向に向かっているのだ。

 おそらく、結局、有権者は彼らの指導者に相応しいのだ!

 右翼リーダーは繁栄している。一方、合理性や品位や優しさは苦痛で死ぬ寸前だ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/12/23/in-the-u-k-do-subjects-deserve-their-rulers/

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 これは、すごい。「上級裁判で必ず逆転してやる」という破廉恥な宣言に見える。こういうとんでもない雑誌が売れているのが事実なら、臣民は支配者に相応しいのだろう。買ったことはないし、立ち読みもしたことがない。Hajida。

安倍首相が伊藤詩織さんへのセカンドレイプ繰り返す「Hanada」に堂々登場! あの山口敬之と山口擁護の小川榮太郎と表紙で“共演”

 翻訳をしながら、映画『赤ひげ』を見た。昔映画館で見たような気がする。現代に対する皮肉そのもの。二木てるみ演じる12歳の少女を虐待している遊女屋のおかみから、「病気の子供はおいておけない。」と赤ひげがひきとる。取り返そうとして、おかみが療養所にやってくると「お前は腹が腐っている。」と怒鳴って追い返す。加山演じる有望な青年医師めでたく取り立てられるが、出世を拒否し、残る。思わず、東大を出て真っ赤なウソをついている役人諸氏を連想。

2019年12月 6日 (金)

寡頭政治による死

Chris Hedges
2019年11月11日
Truthdig

 オリガルヒは、思い上がりと富と権力で目がくらんでいる。彼らは鼻につく特権意識で、最も生ぬるい批判や最も穏やかな改革にさえ憤慨する。連中のごく小さなエリート・サークル外の人々にしていることに対する後悔や罪悪感や共感や深い思いやりが、彼らには欠けている。特権は、人間に対して奇妙で不快なことをするものだ。奨学生として、寄宿制私立進学校で、ハーバード大学で、全てのエリート校同様、金権政治を永続させるよう設計された組織で、金持ちの同級生に私はこうした歪みを見出した。特権を持って暮らすと、幸薄き人々には、無神経さ、残酷さえ生まれ、底なしの貪欲が養われるのだ。

 金持ちの不愉快な特徴は、弁護士や広報係や従順で脅かされているマスコミの軍団や、慈善活動の良い礼儀や隠蔽物に巧みに覆い隠されている。ジェフ・ベゾスジェイミー・ダイモンビル・ゲイツジミー・ウェールズピーター・ティールジョン・マッケイや故スティーブ・ジョブズデイビッド・コッホは、慎重に作り上げられた連中の公的イメージが何であれ、労働者階級にとっての新たな形の農奴制を作り出し、オリガルヒの手に、富と権力を集中するよう設計された経済、社会モデルを擁護しているか、していたのだ。社会が寡頭政治階級による死の支配に陥った場合、結果は常に壊滅的だ。

 オリガルヒは彼らの底なしのナルシシズムと快楽主義を満足させる、こびへつら侍従連中に囲まれた絶縁された暮らしをしているため、空想に基づいて権力を行使する。彼らは新自由主義や、経済的に合理的ではないが、彼らの権利を正当化する、知的にも道徳的にも破綻しているアイン・ランドの著作のような支配イデオロギーを広める。連中のスローガンは、最初、悪名高い連続殺人犯が口にし、ランドが熱狂的に受け入れたものだ。「私にとって良いものは正しい。」 虐げられた一般市民が生き残ろうと苦闘し、増大する激怒と、いらだちで沸き返る中、我々のあらゆる組織、報道機関や司法や立法や行政や学界が、寡頭制支配者の狭い利己的な利益に奉仕するよう悪用されているのだ。過去数十年にわたり支配しているオリガルヒが画策した大企業クーデターが我々にドナルド・トランプを与えたのだ。もしこのクーデターを覆さなければ、遥かに悪いことが続くだろう。

 オリガルヒは彼らの道徳的墜落の結果をほとんど理解できない。体制を自己破壊から救えるバーニー・サンダースやエリザベス・ウォーレンのような政治的改革者は、ウラジミール・レーニンの下で、暴君的ボリシェビキへの道を開いた社会主義革命家アレクサンドル・ケレンスキーメンシェビキをロシア・オリガルヒが悪者にしたのと同じように、悪者にされるのだ。終わりは来るのだが、終わりが来た時、我々の場合、キリスト教ファシストに押しつけられる専制政治になる可能性が高いが、オリガルヒは、革命直前の愚かなフランスやロシアの上流階級のように、連中の宮殿のような邸宅や巨大ヨットでたらふく食べて、知らぬが仏で気付くまい。

 「我々は大規模な世界的、政治的、経済的、社会的、文化的移行の真っ只中にいるが、我々はどの方向に向かっているのかわからない」と『Mean Girl: Ayn Rand and the Culture of Greed』でリサ・ダガンが書いている「保守派福音主義信者が連中の糸を引き、政治家やビジネス・エリートが、ブライトバート・オルタナ右翼で有利な立場を得ようと画策する中、トランプ政権の一貫性のなさは混乱の徴候を示している。これらを統一しているのは無慈悲と貪欲だ、この寄せ集めの精神がアイン・ランドだ。」

 粗悪な精神は極右も極左も堕落させる。対応するファシスト連中と異り、アメリカ合州国の極左は、ごく劣勢で、まとまりが悪く、イデオロギー的に破産した無力な政治勢力だが、粗悪な精神がアンティファやブラック・ブロックの多くを定義し、キリスト教ファシストやオルタナ右翼をも定義する。社会が二極化するにつれ、混乱を止め、益々暴力で表現される増大する憎悪や敵意を静め、民主的規範を救出しようとするサンダースやウォーレンのような改革者や穏健主義者の試みは徒労に帰する。オリガルヒは彼らの呼びかけには答えず、最終的に、権利を奪われた人々は穏健主義者の無力さに忍耐を失う。

 過酷さと法と恐怖によるレーニンの支配は、チェカー(反革命・サボタージュ取締全ロシア非常委員会)が運営する暗殺団によって行われたが、ロシア上流階級とオフラーナ(ロシア帝国内務省警察部警備局)が駆使した無慈悲と恐怖を反映していた。フランス革命の際、1793年9月から1794年7月まで独裁権力を振るった公共の安全のための委員会は、フランス貴族が駆使した無慈悲とテロを反映していた。過激派は政治方針が何であるにせよ、ひとたび権力の座につくと驚くほど酷似している。破綻した民主主義で権力を受け継ぐのは、ほとんど常に過激派だ。

 2016年に、サンダースに民主党指名を与えるのを拒否し、ホワイトハウスにヒラリー・クリントンを送り込むため10億ドル使ったオリガルヒは、大失敗から何も学ばなかった。もし彼らがジョー・バイデンを我々に無理やり押しつけることができなければ、ピート・ブーテジェッジやマイケル・ブルームバーグではどうだろう? 万が一、オリガルヒが阻止しようと躍起になっているウォーレンかサンダースが奇跡的に民主党候補者になったら、彼らはいやいやながらトランプを支持するだろう。トランプは教養がなく、不正で、適性がないかもしれず、彼はアメリカ合州国を国際的のけものに変えたかもしれないが、彼はオリガルヒの金銭的利益に奴隷のように奉仕する。

 オリガルヒとっては、利益を蓄積するためのどんな戦いも小さすぎることはない。シアトル市議会選挙では、世界で最も金持ちの男ベゾスが、彼の関連企業に奉仕させるべく、議会をひっくり返すために150万ドル使った。ベゾスは、昨2018年、連邦所得税を支払わなかったアマゾンや他の企業に、シアトルの11,000人のホームレスに住宅を提供するのを助けるべく課税する議会決定に立腹したのだ。アマゾンはシアトルの税金が一カ月以内に無効にされるようにした。この選挙でベゾスは、彼の天敵で、ありがたいことに再選された社会主義女性議員カシャマ・サワントを標的にして、大企業支持派の議員候補を押した。今回ベゾスは議会の支配を掌握し損ねた。次回の選挙では、彼が投資を三倍か、四倍にするのは確実だ。2016年の選挙には65億ドルかかったが、ハミルトン・ノーランがガーディアンで指摘しているように「4兆ドル以上の連邦予算全体を支配する集団にとって、これは本当の掘り出し物だ」)。

 オリガルヒは監督や規制から自由で、彼らを維持している政治制度と、経済制度を不当に略奪する。彼らは富裕層に対する税を減税し、政府赤字を莫大に増やす。これで資金不足の政府に銀行から借金させ、更にオリガルヒを富ませ、大衆に懲罰的緊縮経済計画を押し付けるよう強いるのだ。彼らは、何十億ドルも儲けるために、公益事業、諜報収集、軍や警察の大部分や、刑務所制度や教育を含め、伝統的な政府事業を民営化する。彼らは個人住宅ローンや学生ローンの高利率を保証する複雑な金融のメカニズムを作る。彼らは不正会計を合法化し、大衆を深刻な借金返済奴隷労働に閉じ込めておくため、賃金を抑制する。彼らの投機バブルが崩壊すると、彼らは税金を何兆ドルも略奪する。

 資本主義者を、生産手段から金を生み出す人々と定義すれば、彼らはもはや資本主義者ではない。彼らは株主を含め、全員から盗むよう法律を書き変え金融投機犯罪階級だ。彼らは産業資本主義の死体から栄養を摂取する寄生虫だ。彼らは何も生み出さない。彼らは何も稼がない。彼らは金を操作する。この賭博体制と、金融資本による政治的権力奪取が、アメリカの最も裕福な1%の家族が、国の富の40%を支配している理由だ。

 JPモルガン・チェースの最高経営責任者で、推定14億ドルの財産を持っているダイモンは大企業の強欲と犯罪のイメージキャラクターだ。彼は2008年金融崩壊前の数年のうちに、JPモルガン・チェースに詐欺的な有価証券を引き受けるよう指示した。彼は住宅ローンと住宅ローンの借り換え取り引きで、軍人に過剰請求した。彼は顧客に当座貸越料に対し過剰請求した。彼はカリフォルニアと中西部電力市場の入札を不正操作した。彼は住宅所有者に洪水保険で過剰請求した。彼は実在しないクレジットカード監視サービスに対し、顧客に請求書を送った。彼は住宅ローンで、少数人種に対して、白人の借り手が支払うよりも高い金利と料金を請求した。彼は社員に超過勤務手当を払い損ねた。そう、JPモルガン・チェースはアメリカ国内ので他のどの金融機関より多くの罰金を支払わなければならなかったが、利益は、同社の詐欺的、犯罪活動を埋め合わせる以上のものだった。

 お仲間のオリガルヒ、ゲイツと、億万長者投資家レオン・クーパーマンと一緒に、最近ウォーレン攻撃を率いたのはダイモンだ。「富裕税」計画と、「成功した人々」をけなしたとされることに対し、ダイモンは彼女を叱責した。アメリカン・ドリームを破壊しようとしたと言って、クーパーマンはウォーレンを非難した。もし彼が富裕税を支払わされることになっても、彼はまだ60億ドルの資産を保有するだろうが、ゲイツも彼女の富裕税計画を非難した。ゲイツは、もしウォーレンが民主党指名候補になったら、彼がトランプを支援するかどうか質問されると、答えるのを拒否した。

 強欲は底なしだ。それは金持ちの病気だ。オリガルヒは、貯めれば貯めるほど、益々多くを欲するのだ。これは人間性の暗い面だ。それは常に人類とともにあった。全ての社会が社会の不平等に悩まされているが、社会ピラミッドの最下層と中位の人々が、彼らの発言権と代表を失った時、社会がもっぱら金持ちの貪欲に奉仕するためにだけに存在する時、収入の不均等がアメリカ合州国で達したレベルに達すると、社会組織はばらばらに引き裂かれ、社会がそれ自身を破壊する。アリストテレスは、ほぼ2,500年前に寡頭政治の危険について警告した。我々は全権力を掌握したオリガルヒが我々に与えた、社会的、政治的崩壊の瀬戸際に立っている。支配するオリガルヒはあらゆる改革の試みを妨害するだろう。これが危機を不可避にする。ひとたび我々がこの危機に入ってしまえば、オリガルヒは最も強力な専制政治推進者にるだろう。

 Chris Hedgesは海外特派員として中米、中東、アフリカとバルカンでほぼ20年過ごした。50以上の国から報道し、15年間海外特派員としてクリスチャン・サイエンスモニター、National Public Radio、ダラス・モーニング・ニューズとニューヨーク・タイムズで働いた。https://www.truthdig.com/author/chris_hedges/

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/death-by-oligarchy/

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 強欲で傲慢なオリガルヒ、連中のサイコパス風振る舞いに国境の違いはないようだ。連日の驚くほど稚拙なウソ。

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名にびっくり。スパイ暴露で有名になったアメリカ外交官、孫崎享氏の知人だった。誠実さと、寿命とは反比例するのだろうかと、考えたくなる。

旧知ジョゼフ・ウィルソン69歳で死亡。ブッシュ政権はイラクが核兵器開発としてイラク戦争へ。これにWはNYT紙にイラクの核兵器開発はないと寄稿。これにWの妻がCIA工作員と暴露される。Wは元副大統領等を訴え。その後職も不順、妻とも離婚。そして死。

 『長州レジーム』から日本を取り戻す!IWJインタビュー、再配信を復習として見たいと思う。

「桜を見る会」で明らかになった「長州偏重政治」!? 本日午後8時より、「『長州レジーム』から日本を取り戻す! 歴史から消された思想家・赤松小三郎の『近代立憲主義構想』を葬った明治維新の闇~ 岩上安身によるインタビュー 第750回 ゲスト 拓殖大学教授 関良基氏(その1)」を再配信!

 関良基教授『赤松小三郎ともう一つの明治維新』に続き、別のご本を執筆中と伺っている。

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