読書

2021年5月 3日 (月)

アメリカ-トルコ関係の越えてはならない一線

2021年4月28日
ウラジーミル・オディンツォフ
New Eastern Outlook

 第二次世界大戦後、トルコは、この地域で何年もアメリカの「右腕」と見なされていたにもかかわらず、最近二つのNATO同盟国、ワシントン・アンカラ関係は目立って悪化し始めた。

 前世紀中、アメリカは様々な状況で、トルコを、典型的に、ワシントンの利益になるよう、アメリカの指示に従うことが期待される目下として扱うのに慣れていた。時折、二国間の絆を悩ませる、どんな些細な問題も、アメリカの強硬手段で処理されていた。結果として、この「同盟諸国」間に重大な意見の相違はなかった。

 近年、トルコは経済的、政治的、軍事的な必要で、アメリカとNATOに依存し続けているが、二国の戦略計画は益々分岐している。2010年代初期、アラブの春が始まると、トルコ指導部の野心が増大し始めた。レジェップ・タイイップ・エルドアンは、この混乱のさなか、更なるイスラム主義と、ワシントンから一層独立した国家主義外交政策を追求する機会を見出した。こうした試みは、ワシントンには非常に否定的に見なされ、二国間関係に悪影響を与えた

 アメリカ-トルコ関係は、2016年、トルコ軍内の派閥が実行したクーデター未遂後、特に目立って悪化し始めた。トルコ指導部は、アメリカに暮らすあるトルコ人が背後におり、彼を匿ったとワシントンを非難した。結果として、アメリカとトルコ間の対話は、それほど建設的でなくなり、それぞれの出来事で、二国間の紛争が悪化するにつれ、アンカラは、ワシントンの同盟者から、ライバルへと変わり始めた。

 ロシアからS-400ミサイルシステムを購入した時、トルコは更に、もう一つのアメリカ指導部から見た超えてはならない一線を渡ったのだ。その後、ホワイトハウスはアンカラに対し、更に、より多くの圧力をかけた。アメリカは、トルコをF-35次世代主力戦闘機計画から排除すると、アメリカ指導部は、レジェップ・タイイップ・エルドアンを「正気に戻す」のに使えるアンカラの他の弱点を探し始めた。

 当初、トルコ指導部、はジョー・バイデン大統領に率いられる新アメリカ政権下で、両国間関係が改善することを期待した。だが多くの政治評論家は、現在のアメリカ外交政策は、新指導部で変わらないと確信していた。ワシントンとの親密な結びつきを持ったメディアのおかげで、トルコの欧米同盟国は異議を唱えるアンカラの人権実績に関し、アメリカの新大統領は、より強硬路線をとるつもりである事実をトルコ政府は、かなり早期に警告されていた。

 それ故、最近のアルメニア人大量虐殺のジョー・バイデンによる正式承認は決して驚きではなかった。そのうえ、4月24日、バイデンはエルドアンと電話会話をし、明らかにトルコを恫喝した。彼は彼が支配しているマスコミを通しても恫喝し、ワシントンの支配から逃れようと試みるトルコ大統領に、もう一つの警告を出した。

 アメリカ報道機関は、ジョー・バイデン大統領が「1915年のアルメニア人皆殺しは、大量虐殺だったと宣言する最初のアメリカ大統領になり、「地域の軍事衝突や外交努力で」アメリカ・トルコ間の協力を傷つけかねないと報じた。報道は、レジェップ・タイイップ・エルドアンと現在のアメリカ大統領は、トルコ大統領がドナルド・J・トランプから受けた「概して温かい待遇と対照的に、過去いくぶん気まずい関係だった」と書いた。

 2019年時点で、50のうち49のアメリカの州が第一次世界大戦中のアルメニア人大量虐殺を認めていた。ドナルド・トランプが大統領だった2019年10月に戻ると、米国下院は第一次世界大戦中のアルメニア人大量殺人を大量虐殺と認めることに賛成投票をした。だが、公式政策になるには、決議は上院で可決され、次に大統領に署名される必要があった。その後まもなく、米国上院は虐殺を大量虐殺行為と認め、満場一致で決議に賛成投票をした。そして最近、ジョー・バイデンが、この政策を公式に認めたのだ。

 多数の専門家によれば、バイデンの宣言は「トルコに恥をかかせ、必然的にホロコーストとの比較でその歴史を傷つける以上の、いかなる明白な罰則」も伴わないはずだ。それでも、この動きは、ジョー・バイデン政権と最近のアメリカ外交政策全般が、アンカラでは非常に否定的に見なされているので、明らかにトルコの超えてはならない一線を越えたのだ。この公式宣言に対し、トルコ指導部やトルコ社会のエリート・メンバーだけでなく出現した反応が、既に前述の発言を証明している。

 多くの専門家の意見では、公式にアルメニア人大量殺人を大量虐殺として認めるジョー・バイデンの最近の動きによって、アンカラ・ワシントン間の緊張が増大しかねない。例えば、前トルコ大使ジェームズ・F・ジェフリーは、これに答えて、アメリカ軍艦が「ウクライナ支援任務で、ボスポラスとダーダネルス海峡を通過する」必要があるだろうから、エルドアン大統領は「バイデン政権を悩ませるため、特にシリアや黒海で、たやすく特定の政策を妨害したり、遅らせたりしかねない」と述べた

 加えて、一部の人々は、トルコがNATO内での役職を再考する可能性が高いと考えている。ジョー・バイデン大統領がアルメニア大量虐殺を認めた後、トルコの愛国党委員長ドグー・ペルニチェクが、トルコ指導部は「即座にインジルリク空軍基地完全支配を確立し」、そこに駐留するアメリカ軍が15日以内に撤退させるよう要求している。

 最近「兄弟のようなウクライナと戦略上の関係を促進し、発展させよう」としているレジェップ・タイイップ・エルドアンにとって、ウクライナ内務大臣アルセン・アヴォコフが作成した文書で、ウクライナもアルメニア人大量虐殺を認める必要があると発言したのは意外だった。

 全く予想通り、アメリカ大統領の決定に熱烈に反応した最初の指導者の一人はアルメニアのニコル・パシニャン首相だった。ジョー・バイデン宛ての彼の書簡は、この動きは「公正で寛容な国際社会を築く」ことを望む「全ての人々にとって勇気づけられる例」だと述べている。オスマントルコによるアルメニア人大虐殺が世界中で大量虐殺として認められれば、世界の様々な地域のアルメニア人が、トルコに責任があると決めても驚くべきことではない。こうした進展のあり得る結果は色々で、アルメニアとの関係正常化に関心があるトルコが関与し、アゼルバイジャンとロシア大統領とアルメニア首相が2020年に停戦協定に署名して終わったナゴルノ・カラバフ紛争の解決もあるかもしれない。エレバンとアンカラの関係は近い将来改善すると期待されたが、トルコ指導部は、以前、殺害を大量虐殺行為と認めるバラク・オバマによる声明と、ジョー・バイデンの威嚇な声明かは判断して、アルメニア人大量虐殺の日である4月24日に予定されているバイデン政権による動きを待ち受けて、ためらっているように見えた。もしアンカラが、今エレバンとの対話を始める積極的意欲を示せば、トルコでは、そのような動きは、ジョー・バイデンの決定から生じたものと見られるだろう。だから、トルコ指導部が近い将来こうした動きをすることはありそうにない。

 アメリカ大統領がアルメニア大量虐殺を正式承認したので、トルコがロシアや中国からより広範囲の支持を求め、将来アメリカに依存するのをやめるのは非常に明白だ。

 世界舞台における超大国アメリカの影響力が急速に衰え続ける中、アルメニア人大量殺人を公式に大量虐殺と呼ぶ決定は、アメリカ外交政策が将来進む可能性がある方向を示している。結局、この動きは、アンカラのみならず、他の「反抗的な」国々を懲らしめるため、つまり、アメリカ政策の大きな構図の中で自分の立場を知ることの重要性を教えるために行われたのだ。それ故、どんな形の不従順も、より独立して動こうとする願望も、アメリカに適切に罰せられることになる。言い換えれば、ジャングルの正当な権力者シーア・カーンの側近集団には、ハイエナのための余地しかないのだ。

 だが、これら「ハイエナ」は、彼らのまさに本質から、本当に忠実ではないことを念頭におかねばならない。新指導者が出現するやいなや、彼らは、あっけなく前の指導者を捨て去るのだ。 日に日に、アメリカ覇権の終わりは近づいている。

 ウラジーミル・オディンツォフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/28/red-lines-in-us-turkey-relations/

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 「目くそ鼻くそを笑う」 手元に『アメリカン・ドリームという悪夢 建国神話の偽善と二つの原罪』がある。是非お読みいただきたい本。

 恫喝でトップにのしあがった男を見るたび、上野動物園サルの電車を思い出すと何度も繰り返している。電車に乗る子どもには、オサルが電車を運転しているように見えるが、実際は係員が全て操作している。オサルと係員の関係は人形と腹話術師と同じ。

 古い本だが、宮本政於・佐高信両氏の対談本『官僚に告ぐ!』に宮本氏の重要な発言がある。宮本政於氏はアメリカの大学の精神分析で助教授をされた人だ。帰国して医系技官になり、役所のことなかれ主義におどろいて告発本を書いた。最初が『お役所の掟』。大臣が役所をコントロールしているのではなく、役人が大臣をコントロールしているのだ。

日本で大臣となる人の多くは去勢された人がそのポストに就きます。だから、リーダーシップが取れない。要するに虚構の上に座った権力者で、実際には権力を持っていない。そして大臣となる人はブランドをほしがる。

 現厚生労働大臣も前厚生労働大臣も実質オサル人形。反対する官僚は「異動してもらう」のでなく、反対する大臣は「異動してもらう」

 今世界はコロナ流行と戦っている。軍隊による戦争では軍が全てを支配する。コロナに対する戦争では、日本では厚生労働省が大本営。その大本営が、昔と同様、頽廃の巣窟。しかし、その事実、大本営広報部、別名マスコミは全く報じない。目をそらす。

 田中康夫氏の「田中康夫 ココだけの話」vol.26 5月2日(日)を偶然拝聴した。(32分すぎから)「コロナ患者を受け入れない民間病院が悪い」と非難する日本経済新聞の「コロナ医療の病巣」という記事を「指示待ちさせる医療行政を続けていた政府こそ元凶。」「厚生労働省こそ」「医療記者全員東京軍事裁判。」と断言。「日本の医療マスコミは厚生労働省と薬品メーカーのポチ」と指摘しておられた。

 官房長官記者会見に、東京新聞の官邸記者クラブメンバーではない望月記者が参加したことで、恫喝男の下劣さが広く報じられた。記者クラブの連中はタイコモチ。権力の宣伝担当。記者クラブが続く限り、洗脳痴呆テレビが繁栄する限り、日本は日々滅亡の道をつき進む。

 憲法記念日にも、速記者クラブ、大本営広報部マスコミは改憲策動も報じない。対照的にIWJは報じ続けている。日刊IWJガイド

■共同通信世論調査で57%が改憲での緊急事態条項新設に賛成!? 浸透する自民の惨事便乗改憲プロパガンダ! 大手メディアは5月6日の衆院憲法審査会での国民投票法採決が「流動的」と報道! 強行採決の危険性を指摘するべきではないのか!?
■<本日の再配信>本日午後8時より再配信する、岩上安身による永井幸寿弁護士へのインタビューは全日本人必見! 自民党の改憲案の緊急事態条項はこんなに恐ろしい!! 事実を直視せよ!【緊急シリーズ特集!コロナ禍の陰で着々と進む戦時独裁体制樹立の改憲!5月6日改憲国民投票法強行採決を許すな!!】「いつでも独裁が可能!? いつまでも独裁が可能!? 憲法で堂々と独裁を肯定!? より危険性が高まった自民党新改憲の緊急事態条項!~5.21 岩上安身によるインタビュー 第872回 ゲスト 永井幸寿弁護士(1)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

2021年4月29日 (木)

イギリス軍艦が黒海に配備される中、プーチンは超えてはならない一線を警告

Finian Cunningham
2021年4月22日
Strategic Culture Foundation

 黒海で軍艦を航行させて、ロシアの目の前で示威行動をすれば、ただではすまないとイギリスは言われている。プーチンは、イギリスであれ、他の誰であれ、それほど近づこうと考えないように言っている。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアは国防のための超えてはならない一線を設定していると述べて、軍事的緊張をあおろうとしている国々に厳しく警告した。

 プーチンはロシア議会両院議員に対する一般教書演説で辛らつな発言をした。欧米のキエフ政権支援者とロシア間で、ウクライナを巡りの緊張が悪化し続ける中に、厳しい警告をしたのだ。

 特に、プーチンの周到な演説の数日前、イギリス・メディアがイギリス海軍が、黒海に二隻の軍艦配置を計画していると報じた。対空ミサイルを装備した45型駆逐艦。潜水艦を探知するフリゲート艦。イギリス国防省広報担当者は、この動きは、ロシアの攻勢とされるものに直面しての「ウクライナの領土保全に対する不変の支持」の印だと述べた。

 このイギリス艦船派遣は今後数週間で行われる予定だ。二隻の軍艦は黒海に入るためトルコのボスフォラス海峡を横断するはずだ。国際航行はモントルー協定で認められている。だがイギリスの計画は無害通航からは程遠く、むしろ計算された挑発に思える。

 二隻の戦艦は、より大きな、東地中海に配備されるべく新たに進水した航空母艦クイーン・エリザベス戦闘群の一部となる予定だ。この戦闘群は、F-35Bライトニング戦闘機と潜水艦探索ミサイルを装備したメルリン・ヘリコプターを発進可能だ。全般的に見て、これはロシアとの緊張をもたらすイギリスによる、かなり大胆な試みだ。

 ロシアが、この地域に艦隊を動員し、アメリカに「近寄らないよう」警告した後、先週アメリカが、ミサイル駆逐艦二隻の黒海配備を突然キャンセルしたのは注目に値する。数日後に、イギリスは彼らの黒海作戦提案で、仕事を引き継いだように思われる。バイデン政権が、ロンドンに名乗り出て、「団結」を示すよう要求したのだろうか、それともイギリスの画策は、アンクルサムのために、アングロ・サクソンの力を示して、ワシントンのご機嫌を取ろうとする好感を得ようとする戦略なのだろうか?

 いずれにせよ、ロンドンのこの動きは、イギリス軍の既に厚かましい黒海での増強に続くものだ。イギリスは前にウクライナ艦船を訓練するため海軍要員と装置を送っている。イギリス空軍は、キエフ政権と、クリミア半島を奪還する主張を支持し、黒海を哨戒するためユーロファイター・タイフーン戦闘機中隊を配備した。前月2014年3月、NATOが支援するクーデターで、キエフに反ロシア政権がついた後、クリミア半島は住民投票でロシア連邦に加入すると票決した。

 2014年のNATOが支援するクーデターに逆らって、ロシア系住民が独立共和国を宣言した東ウクライナでの停戦違反を、キエフ政権も増大している。ドネツクとルハンスクの民間の中心部が日々砲撃されている。これは明らかに、NATOを更に紛争に引きずり込むべく内戦をエスカレートさせるキエフ政権の身勝手な試みだ。モスクワが国家防衛問題だと言うもので、ロシアはウクライナ国境にかなり大きな軍師団を動員した。ところが皮肉なことに、アメリカんやイギリスや他のNATO諸国政権は緊張を「緩和させる」ようロシアに要求している。

 NATOの実に露骨なキエフ政権支持と、アメリカによる致命的兵器の供給は、東ウクライナに対する攻撃砲火を強化し、クリミア半島に対する威嚇行動きをするよう、この政権をつけあがらせているのは確実だ。

 特にイギリスは、モスクワに対する虚勢で、軍事行動承認という危険な認識をキエフ政権にさせている。

 状況は極めて危険な一触即発状態だ。たとえ意図されないものであれ、一つの間違った手で、NATO諸国とロシア関の広範な戦争を誘発しかねない。

 この大いに危険な文脈で、ロシアが領海を取り囲む黒海領域を封鎖するのは正しい。それらの地域は、クリミア半島沖の沿岸水域を含んでいる。

 NATO諸国が、この地域に軍艦を送るのは犯罪的愚行の極みだ。もしイギリスや、アメリカが主導する連合の他の加盟諸国が「ウクライナの領土保全を擁護」すると強く主張すれば、その姿勢の論理は、ロシア主権を認めない以上、クリミア沿岸侵攻を試みることが必須になる。その場合、必ず軍事対決になる。

 プーチン大統領の超えてはならない一線の宣言は、欧米に対する口先の、みせかけではない。それは戦争が起きるのを阻止する責任ある姿勢だ。

 黒海で軍艦を航行させて、ロシアの目の前で示威行動をすれば、ただではすまないとイギリスは言われている。プーチンは、イギリスであれ、他の誰であれ、それほど近づこうと考えないようにと言っている。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

 個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/04/22/as-british-warships-deploy-to-black-sea-putin-warns-of-red-lines/

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 空母クイーン・エリザベスも、やがて日本に寄港する予定だ。阿片戦争時代の再演?

 話題の的のドン・ファンは17世紀スペインの伝説上人物。そのイタリア語名が「ドン・ジョバンニ」。好きなオペラの一つ、良いメロディーに満ちているが、オペラ決してハッピー・エンドではない。WikiPediaの一部を引用しよう。

石像はジョヴァンニの手を捕まえ、「悔い改めよ、生き方を変えろ」と迫る。ジョヴァンニは恐怖におののきながらも頑なにこれを拒否する。押し問答の後、「もう時間切れだ」といって石像が姿を消すと地獄の戸が開き、ジョヴァンニは地獄へ引きずり込まれる。

 今の悲惨なコロナ対策の大本である厚生省と関連組織に関する記述をご紹介しよう。

 厚生省での助成金、研究費の額は多くの場合大したことはない。でもいろいろな研究班の班長などを務めていると、結構な額になる。もっと重要なことは、厚生省からの研究費という名の補助金は一種のお墨付きだということで、この情報が関係業界に知れ渡ることが重要なのだ。
 なぜなら厚生省のお墨付きをもらった教授たちには製薬会社、医療機器メーカー、食品会社などから「ウチからも研究費を出しましょう」との誘いがかかるからだ。この研究費の額がバカにならない。億単位のことが多いからだ。教授たちはこうしたお金を目の前にちらつかせることにより子分をつくり、学会における影響力を増すようになる。いわゆるボス的存在となるわけだ。だから大物といわれている教授が必ずしも研究者なり臨床医といして優れているとは限らない。ただ集金屋としての能力に長けていることだけは間違いない。

 この文章、1998年11月刊行の宮本政於著『危機日本の「変われない」病』133ページからの引用。23年たった現在、状況は改善せず、悪化していることは誰にでもわかるだろう。この連中、自分の権力と儲けを大きくすることだけが目的としか思えない。

 日刊IWJガイド 小西参議院議員インタビュー!

【IWJ_YouTube Live】19:00~「岩上安身による 小西洋之参議院議員 インタビュー」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 岩上安身による小西洋之参議院議員インタビューを中継します。これまでIWJが報じてきた小西洋之氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b0%8f%e8%a5%bf%e6%b4%8b%e4%b9%8b

2021年4月26日 (月)

インドの壊滅的なCovid-19第二波:原因、結果と展望

2021年4月22日
ピョートル・コノワロフ
New Eastern Outlook

 最近、インドは、一日の新規コロナウイルス感染者の世界最多を記録している。約13.6億人の人口がいる国の問題は、1日250,000人から270,000人のCovid-19感染で大惨事の高みに達した。この記事は、インドを圧倒したコロナ流行第二波、その大きさの理由、インドの疾病管理と予防の分野での結果と展望に焦点をあてる。

 一年前、世界的流行が始まった際には、皆に希望を与えたに違いないインドでの状況についての賛辞があった。先進諸国がコロナウイルス感染者数が急増する中、インドは世界の中でも、最も低い感染率で、外れ値のように思われた。だが、見かけの「奇跡」は永続的なものではなかった。2021年初め、Covid-19陽性の検査結果を示す人数が突然増加し、インドは一日の新規コロナウイルス感染者の分野では、争う者がない「首位」だ。

 2020年中、インドでは、かなり長く続くCovid-19の第一波があったと見られる。それが終わると、感染症発症率が当時比較的低かったので、現地の医療専門家には、インドが問題にかなりうまく対処したのが確実に見えた。一部の専門家は、指導部による断固とした効果的な措置のおかげで、インドは流行に酷く影響されなかったと信じた。不要不急ではないと見なされた全ての企業や組織(学校や大学を含め)は、大衆に入り口を閉ざし、多数の催しが中止された。検疫隔離の制限や封鎖法に違反した(つまり、街頭をウロウロするなど)市民が逮捕され、そして/あるいは、一部の州では罰金も科された。一部のインド警官は、コロナ流行関連のあらゆる遵守を保証するため暴力を使った。例えば、防具を着用していない人々を、警棒で打ちすえた。多数集まったり、1.5メートルの距離を維持し損ねたりした人の体罰に関しても事件があった。

 このような緊急処置がなぜとられたかは、大いに理解できる。インドは人口密度が高く、医療機関が不十分(インドの病院ベッド数は、1,000人に一床と比較的少ない)で、上水・下水処理施設は不十分だ。それ故、いかなる場所でも、感染者数の突然の増加は、壊滅的結果となり得るの。

 2021年初め、インドの第二波開始は、2月や、春の月々に典型的な国内を移動する巡礼者と観光客数の増加と同期した。3月、一部当局者が制限の多くの緩和について話し始めた。病院内のCovid-19患者数は減少しており、全国で大量ワクチン接種が進行中だった。危険が既に過ぎたと判断して、国中や国外からさえ、何千人もの人々がガウラ・プルニマを祝うため旅行した。一部の州では大規模集会の制約が解除され、多くの人々が結婚式に出席し始めた。一部の人々は公衆の前でマスク着用をやめ、特定の州では、地方選挙と関係する催しが、かなり多数の群衆を引き付けた。

 不幸にして、多くの州当局が余りに早急に措置を緩和したように思われる。2021年3月から始まり、新Covid-19感染者数は日々容赦なく増大し始めた。流行開始以来、インドで新型コロナウイルス陽性の検査結果となった人の合計は最近1500万人を超えた。感染者数総計が、より多い唯一の国はアメリカだ。新感染者の急増や、感染者の過小報告を考慮すれば、近い将来、前述の順位で、インドがアメリカを追い越す可能性がある。

 一部の医療専門家は、より致命的で、伝染力がより強いコロナウイルスの新変異株が最近、国中に広まっていると考えている。

 ニューデリーの一部の病院が新患用病室が足りなくなった。公式に、ニューデリーの人口は2200万人をわずかに下回るが、2021年4月11日時点で、人工呼吸器のあるベッドは(1,153中)307で、ICUベッドは(1,852中)511しか、Covid-19患者は利用できない。医療を必要とする人々は都市の医療機関の外で行列になり、亡くなった人々の遺体を運ぶ救急車は、遺体を引き取ってもうため火葬場そばで待っている。例えば、4月18日、ニューデリーは25,000人以上のコロナウイルス感染者を記録し、死者数は161人に増加した。現在、それはインドで最もひどく打撃を受けた都市の1つだ。

 これに対応し、デリーの政府は、4月19日から始まり4月26日まで続く完全封鎖を課した。市内の医療労働者も薬品不足を語っている。デリー首都圏首相のアルビンド・ケジリワルによれば、「能力が限界にある」都市の医療制度の破たんを防ぐため最新法案が提出された。

 一部の州では火葬場が1日24時間稼働し、大都市の墓地は空き地がなくなっている。例えば、アッタープラディッシュ州の首都ラクナウでは、病床、医療スタッフと酸素の深刻な不足があり、検査施設も欠乏している。2021年4月19日、ラクナウの主要病院では、医者、看護師、技術者、用務員や事務員を含め病院職員のほぼ30%が自身感染と戦っていると報じられた。

 2021年3月、保健家族福祉省によれば、インドのワクチン接種は順調に進んでいた。4月中旬時点で、1億1700万人以上の人々が完全にワクチン接種され、人数は増加すると予想される。前週、国全体で、270万ドーズのワクチンが投与された。現在、インドでの緊急使用のため、3種のCovid-19ワクチンが認可されている。インドの血清研究所で生産されているオックスフォード-アストラゼネカのCovishieldと、インドで考案され、製造されているCovaxinと、ロシアのSputnik Vだ。後者の最初の供給は4月末が予想され、早ければ今年5月、インドで製造が始まるだろう。

 それ故、現在のCovid-19問題にもかかわらず、インドの未来について最悪のものを想定するべきではない。第一に(一部以前より厳しい)新制限が国全体で実施されており、これらは新型コロナウイルス拡大を止めるはずだ。第二に、ワクチン注射を受けたインドの人々の数は日々増大している。2021年4月11日、この都市のCovid-19患者の65%が45歳未満だったので、デリー首都圏首相アルビンド・ケジリワルは監督官庁にワクチン接種年齢制限を撤廃するよう促した。第三に、Sputnik V生産は、早ければ来月インドで始まるはずだ。ロシアのワクチンはコロナウイルス拡大と戦う有効な手段であることが分かっている。

 それ故我々は、インドのCovid-19第二波が最後のものであるよう心から願っている。

ピョートル・コノワロフは政治評論家、オンライン誌「NewEasternOutlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/22/india-s-catastrophic-covid-19-second-wave-causes-consequences-and-outlook/

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  広島補選結果には、ほっとしたが、名古屋市長選に唖然。異神東進?いやな予感がする。

 子ども時代楽しみの一つだった上野動物園サルの電車の思い出、しつこく何度も書いている。子どもの時は先頭車両にいるサルが電車を操縦していると思っていた。もちろん線路脇の小屋の中で担当者の方が操縦していた。残念なことに、かなり昔になくなった。動物愛護のためだろうか?首脳共同記者会見写真で、あの電車を思い出した。より正確には、腹話術。腹話術師本人は強い中国非難は発言せず、抱えられた、うつろな目の人形がパクパク強烈な非難を繰り出す。

 独立大国の一つインドは、コロナ・ワクチン政策でも最適と思う選択肢や組み合わせを自由に選べる。そもそも国産もしている。アメリカは、インドには、コロナ対策で、ワクチン原料や機器供給協力を申し出ている。韓国でさえロシア製ワクチンの導入検討を始めたという。一方宗主国の掌から一歩も出ることが許されない孫悟空ならぬサルの国、ロシアが国産化を公式にもちかけても決して同意できない。昔は違った。子ども時代、自民党の古井喜實厚生大臣が市民運動に答え、ポリオ・ワクチン緊急輸入を決断した。今や、あの頃の多少の独立心皆無。アメリカにでかけて電話でお願いするのが関の山。そうした時代を知らない若い方々は完全服従属国状態を「あたりまえ状態」と思い込んでおられるに違いない。若い方々ほど、宗主国寄り?完全属国完成寸前。

 将来、『日本の壊滅的なCovid-19第X波と経済崩壊:原因、結果と展望』という記事があふれるだろう。いわゆる先進諸国最低の実績、東南アジア最悪の事態がなぜ起きたのか?医学的、政治学的、経済学的分析、人類の教訓にはなるだろう。

 昔読んだ本を突然思い出した。今読みなおすと、現在の崩壊の原因を鋭く指摘していたように思えてくる。

多くの人は「横浜検疫所検疫課課長」という私の肩書を聞くと、「へーっ、立派なご職業ですね」と言う。

中略

七年前(1986年、昭和61年)に私が厚生省に入ったとき、ある幹部が私にこう言った。「検疫所だけには回されないように。あそこは、医系技官の墓場なのだ。 

 横浜検疫所と言えば、あのクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号コロナウイルス感染の話題で耳にした役所。上記引用したのは『お役所の掟 ぶっとび「霞が関」事情』厚生省検疫課長宮本政於著まえがき。1993年4月20日第一刷発行。28年前に書かれた本、今読み直すと現在のドタバタ滅亡悲喜劇の裏幕が理解しやすくなる。男尊女卑、異様な宴会好き。現状維持の権化たち。前例主義。誰でも知っている日本の官庁(企業もそうだろう)の実体を、官僚本人が書いたため、結局辞職させられた。アメリカの大学で精神分析の教授や、アルコール医療病棟の医長をつとめた方。日本に帰国して、現在PCR対策のボトルネックになっている医系技官になった人物。省内では孤立したが、彼の正論に感心して、フランス大使館は、元フランス首相来日の機会の晩餐会に招待してくれた。

 彼の著書、ほぼ全部拝読した。実に残念なことに、筆者は1999年に亡くなっている。生きておられれば、73歳。今のコロナ対策に対して、的確な批判がきけただろう。英語版も出されていた。The StraightJacket Society。いずれも絶版。日本語の本は図書館で読めるだろう。

 10年前、東京電力福島原発事故後に翻訳した記事「日本:我々は、どのようにすれば支援できるのか?」の末尾に、まさに同じ宮本政於氏の著書

『在日日本人』を今再読中

 と書いていた。

 この記事も、検索エンジンによって、しっかり隠蔽されている。

2021年4月22日 (木)

福島第一原発放射能汚染水放出問題と日本の夏季オリンピック

2021年4月18日
ウラジーミル・オディンツォフ
New Eastern Outlook

 日本の閣議は、緊急事態にある福島第一原子力発電所の敷地に溜めた膨大な水を放出する公式決定した。現在、福島第一原発の敷地に、浄化しても分離できない放射性トリチウム同位元素で依然汚染されている125万トン以上の水を溜めたタンクが並んでいる。トリチウムを除去した方が良いのだが、その作業は信じられないほど困難で、非常に高価だ。部分的に、日本はこの技術を実験したが、決してそれを実行しなかった。

 日本当局によると、福島第一原発から水を放出する地域の年間放射能レベルは、海水で1.3マイクロシーベルト以下、大気中で0.62マイクロシーベルトで、「最大許容濃度」という概念にあてはまる。

 だが福島第一原子力発電所事故による放射性物質の環境への浸透は、この水の放出なしで既に否定的結果が発見されている。2018年、カリフォルニアのアメリカ・ワインが福島原子力発電所事故の放射性粒子を含んでいることが判明した。少量のヨードとセシウム放射性同位元素が韓国や日本の沖で捕獲された魚や栽培された野菜で検出されている。

 専門家によれば、緊急事態にある福島第一原子力発電所の放射能汚染水は、部分的に浄化されていとは言え、魚を食べた結果として、人体に入れば、外部被ばくより何倍も有害な追加の内部被ばくを起こす。日本当局の論理は明らかに誤っており、あらゆる原子力産業企業にとって、よくあるもので、太平洋が巨大で、薄められれば、タンクに溜められている放射性核種の濃度は下がるというのだ。だが人間にとって、環境のこのような放射性核種は、食物連鎖に入り、大きな脅威となり、究極的に、人体で内部被ばくを起こす。それは様々な病気の原因になる。日本が海中に放射能汚染水を放出した後、日本のみならず、地球での生活は更に一層危険になるのだ。そもそも、この国の国民は、既に米空軍による広島と長崎の原爆攻撃と、その後、国と環境の放射能汚染の結果苦しんだのだから、これを知っているはずだ。

 海流の構造によれば、原子力発電所の地域での放射能汚染水放出後、魚を獲り、国際食料品市場にそれを供給する日本の漁師のみならず、漁業水域は確実に影響を受ける。

 福島県住民、特に全国漁業協同組合連合会は、国当局の「安心させる声明」にもかかわらず、この汚染水放出に反対している。この問題に関する深い懸念を、日本の近隣諸国、特に中国、韓国、ロシアが表明した。

 4月12日、具潤哲(ク・ユンチョル)国務調整室長は記者会見で特にこう述べた。

「福島第一原子力発電所汚染水を海に放出する決定は周辺諸国の安全や海の環境を危険にさらすのみならず、近隣諸国として我が国が当然認められるべき議論や承認なしの日本による一方的決定だ。我々の議会、市民社会、地方自治体と地方議会は全て汚染水放出決定に反対だ。日本国内でさえ、漁師のみならず、専門家や団体も強く反対している。」

 韓国は長い間、福島近隣八県の海産物輸入を禁止しており、一般に全海産物の徹底的検査を行っていると彼は述べた。ここ数カ月で、放射性産品輸入の検証手順と追跡対策が強化され、今韓国は更に、全ての輸入海産物産地を監視、放射能レベルを検査する予定だ。具潤哲室長は韓国は、IAEAやWTOなどの国際組織と、この問題に関する調整を強化する計画だと強調した。

 福島第一原発処理水を放出する日本の決定に対する中国当局の極めて否定的な反応は4月12日、中国外務省により文書で表明された。「このような行為は極端な無責任の証明で、健康への重大な被害を起こし、近隣諸国の住民の安全を脅かす。」 中国外務省が強調しているように、日本による、このような一方的行動は「太平洋水域の放射能汚染をもたらし、遺伝性疾患を招きかねない」。

 日本のメディアは長い間、日本でのオリンピック大会開始前にさえ、これをする時間を得るため、福島第一原子力発電所の処理水の迅速な放出に関する決定を準備する日本当局について報じてきた。

 この点、福島第一原子力発電所事故後の状況は日本政府にコントロールされていると保証した、当時の(安倍晋三)首相が日本でのオリンピック大会を開催し、2021年夏まで、延期する決断をしたことを思い出すのは適切だ。現状で、放射能汚染水を太平洋に放出しなければならないと述べるのは、少なくとも東京オリンピックのため訪日する選手の健康について論争を招くから、現在極めてまずい選択だろう。例えば、サーファーは福島の南250キロ、太平洋の釣ヶ崎海岸でメダルを目指して競争する計画で、他の一部の競技は、原子力発電所から60キロ以内で行う想定だ。

 東京オリンピックは、周知の通り、コロナウイルス流行のため2020年夏から2021年に延期された。競技は2021年7月23日から8月8日まで日本で開催される計画だ。

 だが、東京オリンピック開催について、最近、国民の世論調査を行った「共同」によれば、大半の日本国民が2021年の実施に反対だ。調査された日本人の39%が大会中止に賛成で、約33%がオリンピック延期に賛成だった。世界中からの何千人もの選手が2021年夏日本の首都に来る事に賛成なのは、日本国民の、わずか24.5%だ。

 この状態で、日本政府は、国民の雰囲気にバランスをとり、オリンピック大会を中止する客観的な理由を見いだし、「面目を失わずに」それを報じるため、数カ月間機会を探っていた。最終的に、信頼できる筋を引用したイギリス「タイムズ」報道によると、日本政府は、2032年にオリンピックを開催する権利を獲得する狙いで、「Covid-19流行のため」東京でのオリンピック夏季大会中止を決定したいと暗黙のうちに考えている。

 オリンピック大会のホストを務めるのを拒否する決定がされつつある以上、日本政府代表は福島第一原子力発電所貯蔵タンクから水を放出する決定を長時間待たなかったのだ。

 だが、もう一つ問題が残っている。これら二つの決定後、日本人自身や東京オリンピック大会選手や国際社会が、現在の日本政府をどのように記憶するかだ。

 ウラジーミル・オディンツォフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/04/18/fukushima-daiichi-radioactive-dumping-and-the-summer-olympics-in-japan-in-question/

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 自民党にも、まともな人がいる?

福島第1原発の処理水は長期保管を
山本拓・自民党総合エネルギー戦略調査会・会長代理

 昨日の東京新聞朝刊「本音のコラム」斎藤美奈子氏 台湾有事前夜 傀儡首相の愚劣外交を批判しておられる。

 反対する官僚は「異動してもらう」と言うのが持論の政治家は、宗主国支配層に、『反対する首相は「異動してもらう」と言われないよう、無茶な要求を丸飲み。

 大本営広報部は悲惨な訪米結果のヨタ記事しか書かないが、訪米目的は下記インタビューでわかる。狂気。

【Newsweek独占】訪米中の菅首相が単独取材で答えた「日米関係」「中国問題」「東京五輪の行方」

 このインタビュー内容は今日の日刊IWJガイドの記事と、ぴったり重なる。一部引用させていただこう。

 ナチスの聖火リレーをやめない自民党と公明党の菅政権は、その裏で、あろうことかナチスドイツのヒトラーの独裁体制を樹立した授権法(全権委任法)に匹敵する緊急事態条項を含んだ、改憲案を容易に成立させられるようにする国民投票法の改悪を可決しようとしています! しかもコロナ禍で国民が苦しんでいるただ中においてです。

 6年前を思い起こしてください。2015年のことです。

 米国が戦争を起こすと、戦争放棄の平和憲法9条があろうと、それを飛び越えて、日本が自動参戦しなくてはならなくなる集団的自衛権行使容認を、安倍政権は、解釈改憲で認めてしまいました。その戦争をスムーズに遂行する関連法制である安保法制を、国民と野党の反対があったのに、強行裁決したのは、2015年です。

 こんな無理強いが行われたのは、すべては台頭する中国に対して米国がこれまで通りの覇権を維持していくためであり、集団的自衛権行使容認も安保法制も、日本を「対中戦線」動員するための仕掛けにほかなりません。

 米国は中国との正面衝突は避けて、自国の本土に中国のミサイルが飛来して米国人犠牲者が出る事態を回避するために、日本を筆頭とした同盟諸国を動員して、東アジアで、局地的な代理戦争を行い、日本を中国への「打撃力」として使うのが、その当時からの思惑でした。こうした米国の思惑に沿って、のちのち、日本から敵基地攻撃論まででてくるようになりました。自分から喜んで「鉄砲玉」になろうとするのですから、もはや骨がらみの「自発的隷従」であるといっていいだろうと思われます。

 福島第一原発事故についての、待望の(朝日新聞出版)『いないことにされる私たち』を読み終えた。講談社現代新書『地図から消される街 3.11後の言ってはいけない真実』の著者青木美希氏によるもの。第一章は「消される避難者」。第二章は「少年は死を選んだ」
 チェルノブイリ原発事故以降のソ連政府の対応とは対極の日本の対応。組織的、体系的に原発事故をなかったことにする「政官業学メディア」の五角形が作る原子村が今も原発を推進中。力作を書いていただけるのは有り難いが、折角の本が売れなければ効果はない。

 原発といえば、公費での自己PRに余念がない都知事批判をした芸人、瞬間感心したが、今度はトリチウム放出反対論を批判しているのにあきれる。掲載されているのは朝日新聞のAERAdot.。原発事故対策の問題点を的確に指摘する本を出版したり、原発推進記事を載せたり。忙しいことだ。「政官業学メディア」は「政官業学タレント・メディア」六角形に進化している?

 ところで、4月19日のThe Saker記事「重要な声明」がある。

Important announcement by the Saker!

 アメリカ財務省新声明が、ロシア諜報機関に支配されるニセ情報メディアを標的にすると明言し、その中で、下記メディアが該当すると書いている。

  • SouthFront
  • NewsFront
  • The Strategic Culture Foundation
  • InfoRos

 The Saker氏は、個人的に、こうしたサイトには全く問題ないと考えているが、外国人居住者としては、この声明に従うしかないという苦渋の決断をお詫びするという。今後上記サイト記事は掲載しないという。当ブログの多くの翻訳記事が、検索エンジンによって、しっかり隠蔽されているのは、こうした公式指示によるものだろう。

 IT media NEWSに、これにあたる記事がある。各社のロゴ画像もある。

米バイデン政権、ロシアに制裁 SolarWinds悪用サイバー攻撃や大統領選干渉で

 逆に、アメリカ財務省が「ロシア諜報機関に支配されるニセ情報メディア」と指定していないものは「アメリカ諜報機関に支配される情報メディア」だと想像したくなる。欧米メディアの人々がアメリカの走狗だと、ドイツ人ジャーナリストの故ウルフコッテ氏が著書で書いている。残念ながら、ドイツ語版のみ、英語版は手に入らない。

 2014年10月24日に下記翻訳記事を掲載した。もちろん『検索エンジン』には表示されない。

大手マスコミの主立った連中は皆CIAの手の者

 残念ながら、彼は2017年に亡くなっている。

ヨーロッパの勇敢なジャーナリスト逝く 2017年1月17日

“ドイツ政治家はアメリカ傀儡”ドイツ人ジャーナリストはアメリカ支持記事を書くよう強いられている 2014年11月10日

 The Saker氏と違って、「れっきとした属国民」として、アメリカ入国予定皆無なので入国拒否されてかまわない。属国ゆえに、Strategic Culture Foundation記事翻訳さえ、間もなく禁止されても不思議はない。ご興味ある記事をお読みいただける期間、もはや、いくばくもないかも知れない。今のうちに、お読みいただいたほうが良いかも。

2021年4月 4日 (日)

反中国同盟構築はアジアでの政治生命にとってアメリカ最後の試み

2021年3月25日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 最近のクアッド(四カ国戦略対話)サミットは中国には直接言及しなかったが、この集団の真意が対中国であることは、ほとんど否定できない。軍事的手段を通して中国に対処すべきか、この集団を厳密に反中国に留めるか否かについて、内部意見の相違はあるが、バイデン政権は確信している。彼らにとって、クアッドは「アジア基軸2.0」であり、アジア・太平洋でのアメリカの存続は、「中国脅威論」を売りこみ、自身それに対する主要防波堤とすることに依存している。それ故、前例がないクアッドのサミット・レベル会談を行う慌ただしい事態になったのだ。言い換えれば、バイデン「中国戦略」の中心は、アジア・太平洋で同盟諸国、特にトランプ政策で失望した国々との結びつきを再構築し、次に壮大な反中国連合を結集する喫緊の必要性だ。

 そのため、クアッド・サミットは中国をライバルとしては言及はしなかったが、いわゆる「クアッド精神」は、アメリカが率いるアジア・太平洋支配体制を断固確立する狙いなのは明白だ。この「精神」は、クアッドを「自由で、開かれた、包摂的で、健康で、民主主義の価値観に支えられ、強要に縛られない地域を目指して努力する」のが狙いだ。そういうわけで、サミットは中国には言及しないが、依然、中国に直接対処するのだ。実際、これは中国に「聞かせる」ことが狙いだった。

 最近アントニー・ブリンケン国務長官がアメリカ議会下院外交委員会でそれを述べた

「中国が、我々の非難だけでなく、世界中から一連の非難を聞けば聞くほど、多少の変更が起きる可能性が増える。大量虐殺や粗野な人権侵害行為に責任がある人々に対するものを含め、我々が過去行ない、これから行える、制裁やビザ制限等、多くの措置がある」

 再び、クアッド・サミットは、あからさまに反中国ではなかったが、それに続くアジア・太平洋へのバイデン政権訪問が、反中国同盟を築き、強固にすることに精力を傾けている。例えば、3月13日土曜、ロイド・オースティン国防長官は、アメリカ同盟国との軍事協力を強化し、中国に対し「信用できる抑止力」を促進するため、アジアを歴訪したと述べ、「中国は我々に忍び寄る脅威だ」「我々の目標は、中国や、アメリカと戦おうと望む他のどの国に対しても、信用できる抑止力を実現可能にする能力と、作戦計画と概念をしっかり持つようにすることだ」と付け加えた

 トランプ政権の「貿易戦争」と「取り引き」を問題にした相反する政策で政策を批判して、オースティンは、アメリカの競争上の優位は損なわれたが「我々は依然優位を維持しており、我々は更に優位を高めるつもりだ」と述べた。

 優位を増す鍵は同盟だ。同盟こそ「我々に更に多くの能力をもたらすので、国務長官として私が実現したいと望んでいる重要なものの一つは、そうした同盟の強化、偉大な連合、偉大な提携だ。」とオースティンは強調した。これは中国に対して、アジア・太平洋におけるアメリカの権益を増大させる鍵だろう。

 したがって、オースティンの日本と韓国訪問は、トランプ政権によって彼らの絆に与えられた傷を修復することに焦点をあてた可能性が高い。日本の当局者が、尖閣諸島を巡る中国との紛争時、米軍が日本を支援するというオースティンの保証を求めるのは確実で、ソウルで彼は、トランプが突然キャンセルしていた韓国での定期的な大規模軍事演習を再開すべきかどうかの問題に必死だろうと予想される。既に両国は、トランプが終わらせると恫喝したアメリカ軍韓国駐留に対する費用負担合意をしている。

 アジア・太平洋へのオースティンの本格的訪問は、犠牲者を出した昨年の衝突後、中国との関係がここ数十年で最悪状態の、もう一つのクアッド加盟国インドも含む。オースティン訪問は、従って、インド・中国間の緊張を、特にアメリカに有利に利用することに精力を傾けるだろう。アメリカは、現状で、この機会を利用せずにはいられない。このような機会は、緊張を緩和する代わりに、何よりもまず、アメリカの権益を満たす形で、この紛争地域にアメリカが入り込むのを可能にする。もしアメリカが、中国に対する同盟者としてインドが必要なら、モディ政権に中国に対するインドの生き残りには、アメリカの協力が必要だと説得する必要がある。再び、トランプ政権が、昨年のインド-中国国境紛争で、事実上、よそよそしくしていた事実は、アメリカに頼れる程度について、インドの信頼を大きく損ねた。オースティンの任務は、何よりまず、インドの信頼を再構築し、中国に対しする彼らの生き残りに対する、アメリカ支援の必然性をインド政府に確信させることに集中するだろう。

 バイデン政権外交政策の根本的に重要な焦点が、中国なのは、ほとんど否定できない。これは前例がないクアッドのサミット・レベル会議だけでなく、国防総省長官としてのロイド・オースティンの未曾有の海外訪問任務から明白だ。

 それが示しているのは、大統領任期が始まって2ヶ月も経たない中、バイデン政権は、トランプ政権が設定した中国との緊張関係の路線変更を急いでいないということだ。実際、バイデン政権は、緊張を強化しているだけでなく、前政権と比較して、より「信頼できる」、より「民主的で」、より「安定した、予測可能な」みかけを利用して、マイク・ポンペオが、構築し、率いようとして、失敗していた一種の「世界連合」に、いささか疎遠になった同盟諸国を引き込もうとしているのだ。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/03/25/building-an-anti-china-alliance-is-the-last-us-bid-for-political-survival-in-asia-the-pacific/

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 『主権者のいない国』を読み終えた。手元には『対米従属の構造』も『密約の戦後史  日本はアメリカの核戦争基地である』も。こうした本で明らかな宗主国・属国構造の中、朝貢すると、支持率があがる理由、全く理解不能。ストックホルム症候群。クアッドでの活躍を密約してくるのが関の山。コロナで医療を崩壊させて、アメリカ医療保険会社を本格的進出させることも密約するのではとも妄想している。

 昨日の記事題名をもじれば「撤退は日本人が支配する日本にしかねないと警告するアメリカ諜報機関」

 大阪株と言い出したタヌキ。イソジン武富士と良い勝負。よかれ悪しかれテレビに出続けていれば支持率は高いまま。東京人も大阪人も、そして日本人も、たしかに民度は高い。日本没落を祈念する逝火は進む。

 植草一秀の『知られざる真実』

 商業利権のための逝火リレー強行

 日刊ゲンダイDIGITAL  それを言うなら、コメンテーターの無内容な発言。大本営報道バラエティー、ニュース番組の気味悪さは更に酷い。意味ある発言をすれば番組から降ろされるのだから、見ても、電気代と時間を失うだけ。

有名人の不自然な笑顔 聖火リレー“大本営報道”の気味悪さ

2021年3月25日 (木)

その終焉を早めるアメリカの攻撃性

2021年3月18日
Moon of Alabama

 現アメリカ政権の外交政策は前政権の外交政策と全く同じだ。要するに、悲惨だ。

 多数の例がある。イランに対する「最大圧力」作戦を継続し、ベネズエラに対する制裁は維持するか、あるいは強化さえし、シリア爆撃、イエメンに対する変化なし等。

 問題は、こうした「我々はタフガイ」政策のいずれも目的を達成しないことだ。

 外部世界界からは、アメリカ当局者の行動や高圧的発は未熟と見なされている。それは知識と智恵と戦略の欠如を示している。

 中国に関する、これらの最近の大見出しをお考え願いたい。

>木曜日、アメリカ大統領ジョー・バイデン就任以来、ライバル二国最初の当局幹部間直接会談、アラスカでの中国との協議でアメリカは断固たる姿勢をとると当局者。
北京は、数十年で最悪の関係のリセットを呼びかけたが、アラスカ協議は一回限りのもので言った、いかなる将来の交渉も中国が行動を改善かどうか次第とワシントン。<

 そして、中国をこきおろした数日後、中国の手助けが必要なことにを、とうとうブリンケンも気がついた。

 それほど多くの悪口を言われた後で、北朝鮮問題解決で、中国がアメリカを支援するだろうか?中国にはうする誘因は皆無だ。

 同じ攻撃的行動はロシアに対しても見られる。根拠がないロシアの選挙妨害非難に続いて、多くの制裁や恫喝、バイデンがロシアのプーチン大統領を「殺人者」と呼んで仕上げをした。カナダのロシア専門家ポール・ロビンソンはこう書いている

バイデン発言について、一体何が言えるだろう? 彼はシリアに爆弾投下するよう命じなかったか。それで彼も「殺人者」にならないのだろうか? 政治家は、この種の言語を避けるべきだ。だが、私は、これと上に述べた諜報レポートが示しているように、ロシアゲートが、アメリカ民主主義を傷つけるトランプ-プーチン共謀という主張で、アメリカ-ロシア関係に修復できない傷を与えたと思う。人は、アメリカ政府には極めて深いロシア憎悪があるという印象を得る。ロシアの意志や行動や、アメリカの国益についても、あらゆる正気の分析も阻止する憎悪だ。私はこれが、かなり長い期間続くことを恐れる。

アンドレイ・マルチャノフがこう付け加えている

上から下までの、アメリカ政治制度の退廃、その速度にはあぜんとさせられる。気品と文化は、アメリカ政治エリート集団とアメリカ・メディア機構には皆無だ。バイデンは今日それを確認したに過ぎない。
・・・
あるロシア格言、人は悪党とは交渉できるが、ばか者とは交渉できない。相手が、その両方である場合、やれやれアメリカが第三世界国に変わったことを話そう。

アメリカが行動と言葉によって、自身に対し引き起こす敵意はロシアと中国に限らない。

 先週、フランス軍の元将軍と幹部の独立シンクタンク、「Armed Forces Joint Reflection Circle」CRIは、NATO 2030計画作成時、アメリカの利益のためだけに動いていたと彼を非難するNATO事務局長イェンス・ストルテンベルグ当て公開書簡を発表した。

 書簡はストルテンベルグとNATOとアメリカが、どのようにロシアとの関係悪化をひき起こしたかを詳述している。試みることがアメリカは、架空の「ロシアの脅威」を、NATO加盟諸国を、国際連合から独立した、アメリカ指揮下のグローバル兵力に変身させるよう圧力をかけるのに利用し、それから中国に対し、それを使用するのだと言う。ヨーロッパに対する本物の脅威は、中東と北アフリカでの、アメリカの介入によって引き起こされたイスラム・テロリズムだ。アメリカに率いられるNATOは、ヨーロッパにとって脅威になっている。

 フランス将官がアメリカに対して始めた非難は、モスクワや北京から聞くかもしれないものを遥かに超えている。

 アメリカに対して敵対的になる正当な理由を持った次の「同盟」国はドイツの可能性がある

木曜日、バイデン政権は、ロシア・ドイツ間ガスパイプラインに対する言説を強化し、プロジェクトに関係している全員に、仕事を「即座に放棄せよ」と宣言した。

「国務省は、ノルドストリーム2パイプラインに関係するあらゆる組織は、アメリカ制裁の危険があり、即座にパイプラインの仕事を断念すべきだという警告を繰り返す」とアントニー・ブリンケン国務長官が声明で述べた。

 ノルドストリーム2は、ドイツのエネルギー安全保障に極めて重要だ。ドイツ国民はトランプ大統領には、むしろ敵対的で、バイデン当選を安堵して見ていた。だがバイデンが同じ政策を同じ調子で推進するのを見れば、彼を攻撃するだろう。より広範な「反アメリカ主義」が生じるだろう。

 アメリカが競争相手にも友好国にも見せる、強硬で常に攻撃的な行動は、世界中でのアメリカの立場強化をもたらすまい。人々や国々は対処のしかたを学ぶだろう。

 一極支配の終わりを防ぐ、これら慌ただしい試みは、新しい多極世界体制に向かう動きを速めるだけだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2021/03/us-aggressiveness-will-accelerate-its-demise.html

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 昼の洗脳番組、LINEデーター問題を延々語っていた。一方日本の情報全て宗主国IT企業に丸投げの驚愕の事実に全く触れない。報道機関ではなく呆導、いや隠蔽機関。売国政権と共謀。下記は論座記事。

アマゾンに日本政府のIT基盤を丸投げする菅政権~NTTデータはなぜ敗北したのか

 デモクラシータイムス

五輪強行、聖火は完走できるか~ コロナ再拡大 東海原発 ETF 米中【山田厚史の週ナカ生ニュース】

 知人の父上が、オリンピック・ボランティアに登録しておられるという。東京在住ではないので、飛行機代、宿泊代が持ち出しになるそうだ。期間中、泊まらせて欲しいと言われたが断ったという。
 それで興味を持っていた、本間龍著『ブラックボランティア』を読み終えた。既にインパール作戦という表現が使われているのに感心。初版2018年。コロナ流行による延期前の著作なのに。不思議なことに、残念なことに、hontoでは「購入できません。」とある。大手書店では2021/1/20の第三版を買えたのだが。

 復興五輪とは名ばかり。聖火ではなく特攻五輪の淵源、原発事故こそ今考えるべき。

 日刊IWJガイド、原発事故に関わる初配信と再配信の案内。

■<本日の撮りおろし初配信>注目の原発事故人権侵害訴訟! 損害賠償請求に対し、国は原発の安全審査基準を持ち出す異例の対応! 本日午後6時より「原発事故人権侵害訴訟・愛知岐阜(通称:だまっちゃおれん訴訟)裁判(控訴審)第二回口頭弁論終了後の報告集会」をフルオープンで撮りおろし初配信します!
■<本日のタイムリー再配信>原発事故から1週間経っても何も変わらない! 「絶望の波」が日本全土を襲った…。本日午後8時より「3.11直後『東京電力 記者会見まとめ(3月18日)』」を再配信します!

2021年3月17日 (水)

プロパガンダででっちあげられた合意は十分情報を得た上での合意ではない

2021年3月10日
ケイトリン・ジョンストン

 トニー・ブリンケン国務長官の新ツイッター記事は以下のように書いてある。

 「アメリカ人の命と重大な権益が危機にあるとき、我々は決して武力を行使するのをためらわないが、目的が明確で、達成可能で、我々の価値観や法律や、十分情報を得た上でのアメリカ国民の合意と一致する時にのみ我々はそうする。外交も使って。」

 ブリンケンやアメリカ国務長官全員が言ったほぼ全てと同様、これは全くウソだ。

 第一に、そもそも占領する権利がない外国にいるアメリカ兵や傭兵の命を数に入れない限り、アメリカ軍は、現代、決して「アメリカ人の命」を守るため使われたことはない。米軍は侵入する敵軍からアメリカ人の命を守るために決して使われない。今の世界秩序で、そういうことは決して起きない。それは、上記のブリンケンが遠回しに言及した「重大な権益」、一極世界支配の狙いを守るために使われているのだ。

 第二に、「十分情報を得た上でのアメリカ国民の合意」なしにはバイデン政権は決して軍事力を使わないというブリンケンの主張は、既に先月、バイデンのシリア空爆で露骨に間違っていることがわかった。知らされていたにせよ、知らせられなかったにせよ、アメリカ人は決して空爆に同意していない。アメリカが侵略した別の国(イラク)で、アメリカ軍隊が攻撃され、アメリカが現在経済戦争をしかけている第三国(イラン)が、その攻撃を支持したという全く裏付けのない主張で、アメリカが侵略している国(シリア)に爆弾を投下したのだ。国民は決してこれに対する同意を求められなかったし、それが起きる前、しっかり状況を知らされることも全くなかった。

 

 アメリカ人の命と重大な権益が危機にあるとき、我々は決して武力を行使するのをためらわないが、目的が明確で、達成可能で、我々の価値観や法律や、十分情報を得た上でのアメリカ国民の合意と一致する時にのみ我々はそうする。外交も使って。pic.twitter.com/KW3VBrwxIg
-アントニー・ブリンケン長官(@SecBlinken)2021年3月9日、

 第三に、アメリカ軍は、アメリカ国民の十分情報を得た上での合意で使われたことは決してない。文字通り決して。、常に例外なく、百パーセント、アメリカの戦争のための同意は、マスメディア・プロパガンダとウソで、でっちあげられる。軍事作戦が大きければ大きいほど、そのための合意をでっちあげるために使われるウソは益々言語道断になる。アメリカが、日々、外国で一日に何十発もの爆弾やミサイルを雨あられと浴びせるだけの比較的「平和な」時でさえ、アメリカ人は、自国軍と、それが破壊する標的に定める国々に関し、ゆがめられた徹底的なウソ言説の果てしない大洪水を浴びせられている。

 プロパガンダによって人為的にでっちあげられた同意は、睡眠薬ロヒプノールを飲まされた人とのセックスが合意のセックスでないのと同様、十分情報を得た上での合意ではない。アメリカ帝国主義は十分情報を得た上での合意をあてにしておらず、偽情報を得た上での合意をあてにしている。そのため、同意は、ニセ情報によってでっちあげられる。十分情報を得た上での合意は、アメリカ軍の使用や、アメリカや同盟諸国の行動の他のいかなる重要な側面でも、本当に全く役割を果たしていない。

 アメリカに中央集権化した権力同盟の、あらゆる側面が、大規模心理作戦の容赦ない大洪水で支えられている。帝国主義、資本主義、選挙戦の駆け引き。その全ての大黒柱のための同意は、常に金権支配階級のニュース・メディア、テレビ、映画によってでっちあげられている。現代の主流の考え方や文化に最も影響力がある発生源の全てが、権力が人々の手に入らないようにするのに既得権を持った金権支配階級に酷く影響されている。

 これこそ、誰が未来の埋め立て地用の最も儲かる区域を作れるか、お互い競争するのではなく、真実と美しさに基づく健全な世界に向かって、お互い協力する健全な新しいパラダイムに我々が進むのを阻止している唯一のものだ。決して堅い障害が我々を止めているわけではない。我々の檻は我々の頭の中にある。権力者たちが自分たちに有利なように我々の心を操作し、我々が我々の人数の力を、健康な調和した楽しい世界を作るために使わないようにさせているためだ。

 プロパガンダによる暴政は、力による暴政だ

「人々の体を鎖でつなぐと暴政に見え、人々の心を鎖でつないでも、そうは見えないが、権力者連中は同じ狙いを実現できる。"https://t.co/TeLLTbV25m
-ケイトリン・ジョンストン-(@caitoz) 2021年2月16日

 それは我々が、彼らに、十分情報を得た上での合意を決してしていないことを意味し、既存権力構造に全く正当性がないのを意味するので、この混乱のために我々の同意がでっちあげられている事実を知っておくことは重要だ。彼らが我々から我々の権力を盗んだがゆえに彼らは権力を持っており、それを奪回するのは我々の権利だ。我々は連中が自分たちに有利なよう不正操作した政治制度や、連中が主流言説を制限する、連中に受けいれられる論説というイデオロギーに従う必要はない。我々は権力を奪えるのだ。

 我々が、連中のプロパガンダ工作に対する大衆の信頼を弱め、大多数の大衆を真実に目覚めさせることを優先事項にした後、それは起き、我々が十分な数の人々を、連中の大規模心理操作からを解放した後にしか、これは起きない。十分な人数の人々が、連中のプロパガンダでもたらされた眠りから目覚めた途端、我々の本当の人数で立ち上がり、我々の巨大な筋肉を収縮させて、発砲せずに、社会病質的な巧妙な操縦者連中から、我々の世界を取り戻すことができるのだ。

 私は、これが起きる、それがかなり早く起きると心から信じている。その時、我々は我々の心から彼らのいやらしい指を引き抜き、一緒に本当に驚くべきものを作るのだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2021/03/10/consent-thats-manufactured-by-propaganda-is-not-informed-consent/

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 コロナ禍を“予言”したといわれる小説「夏の災厄」を読み終えた。分厚いが読み始めたらとまらなかった。連絡に使われるのがファックスとテレックスというのが書かれた時代を反映している。コロナ禍でも、ファックスが依然活用されているのは不思議。

 産経デジタル iZaに、作家インタビュー記事があった。

【こちらサンスポ社会班】作家・篠田節子さん、1995年の小説「夏の災厄」でコロナ禍を“予言” 現状に強い危機感

 昨日の東京新聞朝刊、二面の福島の10年、毎回興味深く拝読しているが、今回は「科学者 未来への伝言」1、10年目の3/11、楢葉町の宝鏡寺で真新しい碑が人々に披露された話題。「電力企業と国家の傲岸に立ち向かって40年、力及ばず」で始まる「原発悔恨・伝言の碑」建立した方は、放射線防護学が専門で立命館大名誉教授の安斎育郎さんと同寺住職の早川篤雄さん。

 安斎先生の最新刊は『私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡』拝読するしかない。

 「心」面では、「今週のことば」尾畑文正同朋大名誉教授。田中正造の言葉。「真の文明は山を荒らさず、川をあらさず、村を破らず、人を殺さざるべし。

 百年の悔を子孫に伝うるなかれ(田中正造)の声に向き合わなければならない。
 が結語。

 破壊した福島第一原発対策、百年では全く終わらない。1000年でも終わらない。ところが、テレビでは、クリーンな原発を宣伝するでたらめ。

 植草一秀の『知られざる真実』

五輪と共に去りぬ菅内閣の五輪終

2021年3月15日 (月)

ロシア・ワクチンで策をろうして自業自得のEU

Finian Cunningham
2021年3月11日
Strategic Culture Foundation

 選挙で選出されずに高給をはんでいる官僚連中が、ロシア・ワクチンで策をろうして、コロナ流行復活の危険を冒しているのをヨーロッパ大衆は今一層はっきり見えている。

 イタリアは、コロナウイルス予防接種のため、ロシアのスプートニク Vワクチンを生産する欧州連合初めての国となる予定だ。今週ロシア・イタリア商工会議所が確認した

 ロシアのワクチン開発者はスペイン、フランスとドイツとスプートニク Vを現地生産する協議が進行だと言う。これは、ハンガリー、スロバキア、チェコ共和国や、セルビア、モルドバやモンテネグロを含め、既にロシア・ワクチンの使用を承認している、いくつかのEUとEU非加盟諸国に続くものだ。

 世論調査は、大多数のヨーロッパ国民が、認可されたワクチン以外に、スプートニク Vでも、大量接種を望んでいるのを示している。これは欧米製予防接種薬品の供給問題に起因する、EU当局の予防接種の緩慢な展開に対する広範囲な苛立ちを反映している。

 EUの遅いワクチン接種問題がある特定の政治家とロシアのワクチンで策をろうするいる当局によって悪化させられていることがいっそう外見上明白になっている。それは国民の怒りと不満のかたちでEUにつきまとうための戻って来るであろう許せない転換だ。

 ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長や、EU議会の右翼、欧州人民党議長で、彼女の前任者ドナルド・トゥスクは、ワクチンを提供するロシアの意図について冷笑的な疑念を表明している。トゥスクは、ロシアには政治的思惑があるのをほのめかし、ヨーロッパ人は、うぶであってはならないと述べた。

 策をろうしているのはロシアではなく、基本政策決定を妨げる、長年にわたるロシア嫌いを患っているように思われるフォン・デア・ライエンやトゥスクなどの政治家だ。

 この冷戦病の同様な典型はフィンランドの元ロシア大使ハンヌ・ヒマネンだ。彼はロシアが、現地でスプートニク Vの生産技術をフィンランドに提供するという報道について、こう発言した。元大使は、ロシアは、EU加盟諸国間に「分裂の種をまくべく」「瀬踏みして」いると憶測した。これは、モスクワには欧米民主主義を破壊する計画があると主張するアメリカやヨーロッパの大西洋主義者やNATO支持者が持ち出す陳腐な反ロシア言説だ。

 だが、フィンランドへのロシアの申し出は、現在、世界保健機構WHOで働く前フィンランド大統領タルヤ・ハロネンが、スプートニク V供給について、ロシア当局と連絡を取った後のことだったことが判明した。

 だから、フィンランドとの取り引きを始めたのはロシアではなかったのだ。WHOと前フィンランド大統領だった。それが、どういうわけか、モスクワがロシア・ワクチンを政治利用しているという否定的な憶測推測をもたらしているのだ。

 ロシアのスプートニク開発者、ロシア直接投資基金とモスクワのガマレーヤ研究所は、繰り返し広範囲の予防接種計画の有効性を最大化し、時宜にかなうようにするため、ヨーロッパ諸国との協力を望むと述べている。ロシアは、Covid-19流行を絶滅させる共通課題に立ち向かう上で、医学的配慮より政治を優先したと激しく非難されているのだ。

 (極めて合理的な戦略だと、すぐわかるはずの)この目的が、冷戦思考を越えて考える能力がないように思われるEU当局に、妨害されているのだ。

 最近、ワクチン規制当局の欧州医薬品庁(EMA)は、欧州医薬品庁が公式認可を与える前に、彼らがスプートニク V注文を進めて「ロシア・ルーレットをして」いるとヨーロッパ諸国に警告した。

 ロシアは、この非科学的発言に対し欧州医薬品庁を酷評した。ロシアのワクチンは、新しいより毒性の変異株の感染を含め、Covid-19感染に対処する上で、大いに効果的で、効率的であることが証明されている。有名な査読付きのランセット誌や、世界中の多数の各国規制当局に妥当性を検査されている。40以上の国が、スプートニク V接種を認可しており、特に、より高価な欧米の薬品と比較して、ロシア薬品で、より容易に接種できる貧しい国々で、世界的に使用される主要ワクチンになっている

 ヨーロッパの規制当局EMAは、これまで2カ月、ロシアのスプートニク Vの承認申請を無視していた。非合理的な遅れは、フォン・デア・ライエンや、トゥスクのような政治家や、同じ冷戦ロシア嫌いを患っているEMA当局者によってしか説明できない。

 先月、元ドイツ国防大臣だったウルスラ・フォン・デア・ライエンや、完全なNATOのトップ、トゥスクは需要を満たすための生産能力がないロシアのスプートニクVについて陰険な発言をした。

 モスクワには、卑劣な隠された思惑があることをほのめかし、フォン・デア・ライエンはこう述べた。「理論的に、ロシアは自国民へのワクチン注射が、まだ十分進んでいないのに、なぜ何百万回分も提供するのだろう。」

 ブリュッセルのロシア代表は反論した。「ロシア当局や科学界や、国際市場へのワクチン販売に従事する企業ロシア直接投資基金を含め、Covid-19に対する戦いでは自国民へのワクチン接種がロシアにとって絶対優先事項だと繰り返し公式に主張している。」

 イタリアや他のヨーロッパ諸国との現地生産協定が示すように、ロシアはフォン・デア・ライエンが陰険に示唆するような自国施設からの世界供給をあえてしていない。

 明らかに、ロシアは現地生産合意を通してワクチン供給を増やすため、ヨーロッパ諸国と相互協力しようとしている。それはコロナ流行を絶滅させる合理的な取り組みとして辻褄があう。格言の通り、全てが安全になるまで、国は安全ではない。経済と社会が多少常態に戻れるよう、自国とヨーロッパのコロナ流行を制御するのはロシアの重大関心事だ。

 EUの無秩序なワクチン接種展開は、ブリュッセルのやり損ないと無能さが示す茶番だ。ロシアは双方両得の解決策を申し出ているのに、フォン・デア・ライエンの類の冷戦思考連中が混乱状態を悪化させているのだ。、今週、彼女は「我々はスケープゴートにされるのにうんざりだ。」といらだちさえ見せて、不満をのべた。

 「スケープゴート」は言葉として間違っている。「犯人」こそ正しい。選挙で選出されずに高給をはんでいる官僚連中が、ロシア・ワクチンで策をろうして、コロナ流行復活の危険を冒しているのをヨーロッパ大衆は今一層はっきり見ている。究極的に、EU内で分裂と不満の種をまいて、自業自得なのはEUだ。

 Finian Cunninghamは主要報道機関の元編集者・記者。国際問題について多く書いており、記事は複数言語で刊行されている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2021/03/11/eus-own-goal-by-playing-politics-with-russian-vaccine/

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 『福島が沈黙した日 原発事故と甲状腺被ばく』榊原崇仁著を読んだ。長年にわたる情報請求によって得た資料をもとに、政府や関係機関や福島県による露骨な歪曲・隠蔽をあぶり出す労作。本書を知ったのは「デモクラシータイムス」番組、【原発耕論 No13】あの時福島で何が 事実を追い求めて 『福島が沈黙した日』榊原崇仁 20210225
 チェルノブイリ原発事故の際、ソ連政府は、それなり全力を尽くして対処した。膨大な人々を避難させ検査した。まともな法律も作った。日本政府、このすべてを意図的にさぼっている。本書のテーマは、100ミリシーベルトの少女。甲状腺がんをひきおこす可能性がある量の放射性ヨウ素の内部被爆検査問題だ。検査対象の選定と数が異様。30キロ圏外のこども、1080人しか測定していない。それで安全と断定しているのだ。是非本書をお読み願いたい。大半の大本営広報部も不正を衝かない。東京新聞、原発に関する良い記事が多いが、こうした記者の方々が書いておられると納得。この原発被害隠蔽・責任回避、コロナPCR検査の異様な少なさ、変異株検査比率の異様な少なさとそっくり。政府と関連機関の共謀だ。福島県外の大学教授諸氏は誠実に回答しておられるが、この歪曲・隠蔽の首謀者たちはほぼ全員、インタビューを拒否している。首謀者たちは、これを書いている現在、国会で総務省接待問題を質問をしている福山氏(当時の官房副長官)との会議にも参加している。
 巨大ネットショップで本書書評を見ると好評がほとんど。一つだけ「読むに値しない」とする「読むに値しない」投稿がある。本書を読んでいないか、読んでいれば、絶望的に知能が低いか、政府・関連機関の工作員だ。こういう投稿を許す巨大ショップの品格、全く信じていない。政府側の隠蔽機関だ。

 日刊IWJガイド まさに福島第一原発爆発直後のまっとうな会見の再配信。

<本日のタイムリー再配信>3.11から5日目、福島第一原発の水素爆発が続いた直後に外国特派員協会で原子力資料情報室が記者会見! 情報がなく、状況もわからない中、「東京から出た方がいいのか?」との質問に、放射線に詳しい医学博士の崎山比早子氏が「日本を離れた方がいいかもしれない。私もできれば逃げたい」と回答! 本日午後8時から2011年3月16日収録「原子力資料情報室会見 外国特派員協会」を再配信します!

2020年11月18日 (水)

戦争を続けるため、選挙で選ばれない官僚が大統領より優位(だが闇の国家を信じているのは変人だけ)

2020年11月14日
ケイトリン・ジョンストン


 退任するアメリカ・シリア特使ジェームズ・ジェフリーが、Defence Oneとの最近のインタビューで、アメリカ当局者が軍が撤退していると信じるようトランプ政権をだますため地域の兵士人数を「インチキ」いたと述べた。下記は一部の抜粋だ。

「我々は、そこに兵士が何人いるか、指導部には明らかにしないよう、常にインチキをしていた」とジェフリーはインタビューで述べた。北東シリア駐留部隊の実際の人数は、トランプが2019年にそこに残留させるのに同意した200人の兵隊「よりずっと多い」。

「シリア撤退? 決してシリア撤退などなかった」とジェフリーは述べた。「我々がISISを破った後、北東シリアの状況が、かなり安定した際、[トランプ]は撤退しようとした。それぞれの場合、我々がなぜ駐留する必要があるかについて、我々は五つのより良い主張を考え出すことに決めた。我々は両方で時成功した。いつものことだ。」

公式に、トランプはISISに対する戦いでアメリカ同盟者クルド人に占領されている油田を「安全に維持する」ため、去年約200人のアメリカ兵士を北東シリアに配備することに同意した。実際の人数がそれより多いのは一般に認められており、匿名当局者は現在の人数を約900人と見積もっているが、正確な数字は、いわゆる「永久戦争」を終わらせるのに熱心なトランプ政権メンバーには秘密で、不明のままに見える。

 シリアの不法占拠から撤退する大統領の試みを妨害するため、アメリカ戦争機構がウソを使ったのを、一部のマスメディア宣伝屋は面白いと考えている

https://twitter.com/LizSly/status/1327137565288378370

 これは、何がシリアで起きているかについて、過去、三つの大統領政権で、外交政策の部内者だったジェフリーが、国民をだましたのを認めた最初のことでもない。今年早々、彼はハドソン研究所のビデオでの催しで(これらワシントン政界部内者は、仲間のシンクタンク住民連中と一緒の時には、常に極端に誠実になる)米軍がテロと戦うためにシリアにいるという公式説明に反して、実際は「ロシアのための泥沼」を作るため、そこにいるのを認めた

 これは、アメリカ戦争機構が、史上最強力な軍隊の、選挙で選ばれた最高司令官に事実を隠しているという、初めての報道というわけではない。去年ニューヨーク・タイムズが、ロシア政府に対するサイバー侵入作戦を、米軍がトランプには、意図的に隠しておいていたという報道で、匿名アメリカ当局者を引用していた。

 「ロシア送電網中に、監視あるいは攻撃のために使用可能なソフトウェアコード「埋め込み」の詳細措置について、トランプはブリーフィングされていなかったと信じていると二人の政府高官が述べた」とNYTは報じている。「国防総省と諜報部門の高官は、彼がそれを取り消したり、それを外国当局者と論じたりするかもしれない対応の可能性の懸念から、対ロシア工作について、トランプに詳細説明する広範な狙いを説明した。」

アメリカのシリア特使は、シリアの一部での継続的な違法米軍占領は、ワシントンが主張しているISISや他のテロリストとの戦いではないことを公式に認めた。そうではなく、アメリカは「ロシアにとっての泥沼にすること」に狙いを定めている。https://t.co/rqL28aM1Ps
— ブライアン・マクドナルド(@27khv) 2020年5月13日

 主流リベラルのアメリカ言説は、選挙で選ばれていない権力構造が、選挙で選ばれた政治家の同意なしで、事を動かしているという概念に関して、オーウェルの2重思考で驚くべき偉業を達成したのだ。一方では、トランプ当選以来、アメリカ内の「闇の国家」の存在を主張する人は誰であれ陰謀論変人だと言うデイリー・ビースト記事の、ひっきりなしの大洪水があったが、他方、トランプ在職中、アメリカの貴重な規範を決してくつがえさないようする政権部内者「部屋の中の大人」に対する一定の称賛もあった。

 この認知的二段階は、イラク戦争の設計者ビル・クリストルのような政府高官の「トランプ国家より闇の国家を好む」というツイート発言や、「トランプ政権幹部」(今では、国土安全保障省の元首席補佐官だったマイルズ・テイラーだったことがわかっている)が書いた有名な匿名ニューヨーク・タイムズ論説で、政権職員たちが「彼の狙いの一部と、彼の最悪の好みを阻止する」ためトランプに反対して協力していると書いた後、一層具体化した。

 アメリカにおける「闇の国家」の理解は、今アメリカの偽物の党派的分裂と、トランプ支援者が、用語を、基本的に「ドナルド・トランプが好きではない人全てを」意味するのに使っているため、更に曖昧になった。誤った理解は、用語「闇の国家」と益々広範に結び付けられており、意味ある談話で全く使われなくなり、何か本当のことを指摘したいと望む場合、全く避けた方がより良いほどになってしまった。

 現実には、闇の国家というのは、トランプに反対する人々を言っているのではなく、赤ん坊を食べる悪魔崇拝者の秘密陰謀団を言っているわけでもなく、行政機関と富豪が、お互い緩い同盟を構成して、共通の狙いに向け協力する傾向のことなのだ。それは平易な視力で主として、ありふれた風景の中に隠されていて、公然と展開されている大規模な権力の狙いを記述する政治分析のための用語だ。

 実際に大統領に選ばれた人物が、フォックス・ニュースで評論家相手に、大声で叫び、ツイッターに投稿している一方、トランプ政権を、実質的に運営している工作員集団がいたのを理解するのに、一トンの調査報告や、ウィキリークス漏洩は不要だ。実質がない、くだらない言説を払い落として、当選した政治家が誰であれ、アメリカ政策が、多かれ少なかれ連続していることを理解するのも困難では難ない、ホワイトハウスで、トランプが次の脱け殻に交代された後も、これが事実であり続けると予測するのにノストラダムスは不要だ。

 アメリカ政府は、アメリカ人が、学校で、そういうものだと教えられている代物では全くなく、ニュースが、そうだと言っているものでもない。選挙で選ばれた当局が、言わば、弟が遊ぶ機会を要求して泣き言を言うのを防ぐため渡す、電源を抜いたビデオゲーム・コントローラーのように動く中、帝国主義・拡張主義と寡頭政治支配者の利益の為に、政府を運営しているのは、ほとんど選挙で選ばれていない権力体制だ。

 選挙で誰が本当に勝ったかを巡る、この全ての大騒ぎは的外れだ。我々が与えられている全ての証拠が、ある人物が、本当の権力体制に、どんな面であれ不都合なら、大統領になることはできず、彼らが本当の権力体制に、不都合をもたらせば、無視されるだけなことを示しているのに、人々は、寡頭政治の、どの操り人形が、1月20日に宣誓すべきかを議論している。

 それこそが、我々全員が目を向けるべき方向だ。誰が大統領かではなく、誰が大統領になろうとも、なぜ事態は同じままなのか。

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 櫻井ジャーナルでは、既に、この話題を書いておられる。

トランプ大統領を騙して好戦的な政策を進めたことをシリア特使が明らかにした

 「インチキする」英語は、play shell games。それで、大昔の記事「『シェル・ゲーム』書評 キャロリン・ベーカー」を、思い出した。サウジアラビアを扱った、実に面白い本なのに、翻訳が出ないのが不思議でならない。

 デモクラシータイムスの下記番組を拝聴して知った古賀氏の新刊『日本を壊した霞が関の弱い人たち 新・官僚の責任』を拝読している。選挙で選ばれない官僚のしたたかさがよく分かる。この翻訳記事内容、決して、人ごとではない。官僚の抵抗で、長妻氏が排斥されたことも、はっきり書かれている。読みごたえがある本だ。 突然の全国一斉休校政策、実はコロナ対策などではなく、「桜を見る会」問題への注目を逸らすための奇策だったという指摘に納得。結果的に注目を逸らす狙いは大成功した。
 第6章は マスコミ。

 考えれば、鳩山首相の「最低でも沖縄外」を潰したのは、外務官僚が作ったエセ・データーだった。

 古賀茂明と佐高信の『官僚と国家』第3回 森友と原発 20201021

 日刊IWJガイド 冒頭に種苗法の話題。大本営広報部が、コロナ第三波とGO TOトラブル呆導を垂れ流す中、国民ほぼ全員に大打撃を与える売国法案成立。

■はじめに~衆院農水委員会で種苗法改正案可決! 11月中にも参院可決、成立か!? IWJは議院会館前で抗議活動中の山田正彦元農水相に直接取材! 山田氏がIWJ記者に政府のウソと怠慢を指摘!本日午後8時から、2018年7月3日収録「岩上安身によるインタビュー 第884回 ゲスト 『日本の種子を守る会』元農水大臣・山田正彦氏!」を再配信!

 とあり、具体的には、今夜20:00~

【タイムリー再配信 797・IWJ_Youtube Live】20:00~「種子法廃止の次は自家採種も禁止!? 長年にわたる農家の蓄積と知見をグローバル企業にただ同然で譲り渡すのか!~岩上安身によるインタビュー 第884回 ゲスト 『日本の種子を守る会』元農水大臣・山田正彦氏!」
視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 全くの余談。「自助、共助、公助」というタワケ文句を聞いて、なぜか、なつかしい気がしていた。どうしても頭の中で、ひっかかっていた。今やっと気がついた。好きな落語「金明竹」。頭のネジがゆるい与太郎が叔父の留守、店番中に中橋の加賀屋佐吉から使いが来る。ところが上方弁で骨董品名を羅列するので、全く理解できない。何度もいわせ、結局、おばさんを呼び出す。彼女も聞き取れず、店主の帰宅後、とんでもない説明をする話。

 「自助、共助、公助」中橋の加賀屋佐吉の口上の冒頭に、そっくりなものがあったのだ。

仲買いの弥市(やいち)が取り次ぎました道具七品のうち、祐乗、光乗、宗乗三作の三所物(みところもん)。

 落語は楽しいが、ファシスト売国奴におしつけられる現実は悲劇だ。

2020年10月11日 (日)

米軍基地はグローバル戦争機構の重要な要素

サラ・ラザロ
2020年10月7日
Jacobin.mag

 デイビッド・ヴァイン著 The United States of War: A Global History of America’s Endless Conflicts, from Columbus to the Islamic State 戦争合州国:コロンバスからイスラム国までのアメリカの果てしない紛争の世界史(カリフォルニア大学出版局、2020)書評。

 我々は、それについて良く耳にすることはないが、世界中の推定800箇所の米軍基地が、全世界を血まみれの戦場に変える上で不可欠な役割を演じている。アメリカ帝国を押し返す、あらゆる取り組みは、米軍基地という機構の廃止も対象にしなければならない。

 世界中の70以上の国々の推定800の米軍基地は、今日見られる他のあらゆるものと違う膨大な軍事的存在だが、アメリカの政治的論議では、めったに触れられない。

 沖縄の普天間海兵隊飛行場は、持続的な活気ある反基地抗議運動のおかげで、時折主要ニュースになることがあり、グアムの米軍基地も、コロナ流行中にアメリカ植民地で行われた「 勇敢な盾」軍事演習に対する大衆反対運動のおかげで、短期間、ニュースになった。だが、圧倒的に、在外基地は議論されない。

 在外基地は、「民主主義」や「果てしない戦争」などの概念に繰り返し訴え、猛威を振るうコロナ流行や、気候危機のおかげで、「アメリカ」とは何であり、あるべきかという実存的疑問を提起する選挙期間中でさえ、めったに考慮されない不変の平凡な事実だ。

 これらの基地に影響される国々や、アメリカ植民地に暮らす人々、基地の給排水系統や便所を建設する労働者、基地の周りにしばしば現れるセックスワーカー、環境公害や軍事演習の被害を受ける住民は、存在しないのだ。

 それでも、アメリカン大学の政治人類学者David Vineによれば、アメリカ合州国が、国として存在している、ほとんど全ての期間、毎年、常に、戦争状態や軍事侵略をしているのかを理解する上で、これら軍事基地が鍵を握っているのだ。

 彼の新刊、The United States of War: A Global History of America’s Endless Conflicts, from Columbus to the Islamic Stateで、ヴァインは、単純な前提から始めている。ディエゴガルシアからジブチまで、世界中の米国軍事基地は、戦争マシンの基本なのだ。軍事基地が、アメリカが全世界を戦場に変えることを可能にしているロジスティクス、供給、戦闘支援を提供しているのだ。彼らは紛争の可能性を高め、拡大と帝国の悪循環で、より多くの戦争は、より多くの軍事基地をもたらすのだ。

 「言い方を変えれば」とヴァインは書いている。「基地はしばしば戦争を引き起こし、それで、更に多くの基地が作られ、それが更なる戦争を生じさせ、それが延々続く。」

 アメリカ政府が独立以来、ほとんどひっきりなしの戦争状態なのを理解するあらゆる取り組みは、この重要なインフラを研究しなければならない - 現在の形だけでなく「外国」要塞がアメリカ先住民の土地での前哨基地だった「明白なる使命」の日々に遡って。

 軍事基地の世界的拡大はアメリカ帝国の勃興と一致するという考えは当然に思われるかもしれないが、この本は、それは結果と原因両方であることを説得力をもって示している。ヴァイン、国民に常に防衛として売りこまれる世界に広がる軍事基地は、本質的に攻撃的で、そのもの自体、自己実現的な征服の生態系であることを見事に実証している。

 「誘発需要」理論が、より多くの車線をハイウェーに作ると、なぜ実際に交通量が増えるかを示しているのと同様、アメリカ戦争合衆国は、軍事基地自体が、軍事攻撃や、クーデターや干渉を奨励し、永続させると主張しているのだ。

 明白なる使命説からグローバル帝国まで

 帝国に向かう軌道は、アメリカ合州国内での白人植民者拡大で始まった。1785年、米国陸軍は「世紀にわたる全大陸規模の要塞建設計画となる」ものを始めたと、ヴァインは書いている。これらの要塞は、アメリカ先住民の国への強暴な侵略を行い、白人植民者の町や都市を守り、アメリカ先住民を益々東海岸から遠くに追いやるために使われた。

 要塞は、毛皮貿易を拡大するためにも使われ、それは他の入植者に、更に西へと動き続けるよう奨励し、一部の要塞は、部分的に、交易所役を果たしていた。有名なルイスとクラークの遠征隊は(メリウェザー・ルイスは陸軍大尉で、ウィリアム・クラークは元歩兵隊中尉)より多くの「要塞建設、天然資源開発や入植者による西方植民地建設」ために使われる地理的データを集めるための軍事活動だったとヴァインは書いている。

 アメリカが国境を拡張している間、海軍は、しばしば貿易上の優位を確保する目的で、北アフリカのバーバリ海岸からチリまで、海外で要塞建設を推進していた。1812年の戦争に続く30年間 - 主にアメリカ拡大の戦争 - 植民者はアメリカ内を西方に進み、その過程で、1850年代までにミシシッピ河の西に、道路、踏み分け道や60以上の主要要塞というインフラを建設していった。アメリカ=スペイン戦争後、併合した領土に、軍事基地が建設された。ワイオミング州内の要塞が幌馬車の道を守り、アメリカ西部中に植民者が拡張するのを可能にした。

 アメリカ先住民に対する強暴な征服と大虐殺は、南北戦争の間も止まらず、「米軍が「小紛争」から全面戦争にわたる12の作戦で、先住民族に対する943の個別の交戦をした」1865年から1898年まで、エスカレートしたとヴァインは書いている。絶滅主義、白人優越主義政策は、カリフォルニアで特に顕著だったが、西部全体で行なわれていた。1876年に、ユリシーズ・S・グラント大統領が、アメリカ先住民を陸軍省に「引き渡した」後、レベンワース砦は、ニミプー族(ネズパース族)用の戦争捕虜収容所に転換された。

 「先住民に対する、ほぼ連続115年の間の戦争」中、ヴァインが書いている通り、米軍要塞は、白人植民者の略奪と征服を守る上で、一貫して役割を果たした。

 ヴァインの説明で、1898年の戦争は「アメリカが米軍要塞と、ほとんど絶え間ない戦争の助けを借りて、大陸中に膨張した」「新しい形の海外帝国の開始」だった。場合によっては、アメリカ内での拡大と、国外征服との直接のつながりを描くことも可能だ。

 米軍司令官ネルソン・A・マイルズは、カイオワ族、コマンチ族、スー族、ネズパース族とアパッチ族に対し残忍な戦闘を行い、1890年には、ジョージ・カスター将軍に約300人のラコタ・スー族を虐殺するよう命令し、1894年には、イリノイ州プルマンでの鉄道労働者ストライキを暴力的に鎮圧した。

 マイルズは、独立運動打倒を目指したフィリピンでの残虐な反乱鎮圧戦争も指揮した。(暴動鎮圧戦術と、軍用兵器や装置がアメリカ警察に使われているように、国内と海外における制圧の類似の連続性は、現代も見いだせる。)

 労働組合、移民、最近解放された奴隷、国内や海外の先住民。彼らは、全員、白人入植者と資本拡大の道を作る軍と警察によって鎮圧された。

 1898年の戦争で、スペイン植民地を掌握した後、アメリカは「新しい正式の植民地に依存するのではなく、より多くの非公式の、それほど、あからさまに暴力的ではないが、やはり、海外基地を含む軍事力に支援される、暴力的な政治的、経済的手段によるものに依存する」新しい形の帝国主義を推進し始めたとヴァインは書いている。アメリカは、フィリピンで軍事的存在を強化し、7万人部隊にして、この軍隊を中国の義和団の乱を鎮めるのを助けるために使い、その軍事力をパナマでも、無慈悲に介入するために使った。

 第二次世界大戦中、1940年、フランクリン・D・ルーズベルト大統領が、ウィンストン・チャーチル首相との、駆逐艦と、西半球に置かれているイギリス植民地の8つ全部との99年リースと交換する協定署名から、軍事基地は劇的に拡大した。戦争直後、アメリカは、一時的に軍要員支出を縮小し、外国基地の約半分を返却した。

 それでも(その多くが植民地化された労働者の労働で構築された)基地の基本的な世界的インフラは強固なままで - ヴァインが言う「恒常的戦争システム」が確立された。第二次世界大戦後の非植民地化時代、アメリカは、軍事基地ネットワークと世界銀行や国際通貨基金のような新機関によって強化された経済的影響力を卓越性を守るために使った。

 冷戦中、世界中の基地が、脅威に対する素早い反応と、危機の際、素早い介入と配備を可能にするという考えに基づいて、海外基地拡大は、封じ込めと前進陣地の目標上、重要になった。安全保障が高まった錯覚は得られるが、基地は、このような戦争を行うのをより容易にしたため、これらの基地は、実際は外国での戦争の可能性を一層高めたと、ヴァインは主張している。また、紛争は、アメリカ基地建設を増大させた。

 300万人から400万人の人々が亡くなった朝鮮戦争は、海外米軍基地の数を40パーセント増加させ、太平洋の基地を維持することの懸念を引き起こした。基地は、中南米やヨーロッパや中東に広がった。

 CIA支局も、軍事基地と共に広がり、秘密の干渉や、クーデター支援がアメリカ帝国お好みの手段になった。アメリカが、残忍なベトナムやラオスやカンボジア戦争を行った際には、「日本、沖縄、フィリピンやグアムの何百という基地」に支援されたとヴァインは書いている。

 インド洋の島、ディエゴガルシアの約1000人のチャゴス島民(インド人年季奉公者と、アフリカ人奴隷の子孫)の運命は、植民地の島の支配を確立した、この期間にアメリカが奉じた「戦略上重要な島」手法の並外れた残酷さに脚光を当てる。

 1966年、イギリスとの基地使用権利購入秘密契約後、1967年から1973年の間に、アメリカとイギリス政府は、住民を追放し、彼らを、仕事も家なしで、彼らの財産の多くを永久に失ったまま、モーリシャスとセーシェルに閉じ込めた。

 追放のいくつかの段階で、住民は貨物船に乗せられ、犬は殺された。1973年までに、アラブ諸国との1973年の戦争で、アメリカはこの基地をイスラエル支援に使っていた。

 「今日に至るまで、退去させられたチャゴス島民や、他の多くの人々は、帰郷しよう、彼らが経験したことに対し、若干の公正と補償を得ようと苦闘している」とヴァインは指摘している。

 ここが、ヴァインの本の本領だ。アメリカ帝国の道義的利害の度合いを示しているのだ。「前進陣地」や「キネティック・アクション」や「門戸解放政策」など毒抜きされた不毛なシンクタンク用語で覆い隠されていては、普通のメディアを受け取る人々は、これらの基地から被害を受ける人々の犠牲を知るのは困難だろう。ヴァインは、退去させられ、権利を奪われた人々の視点から、利害を実証している。

 ディエゴガルシアに関する決定的な英語の著者、チャゴス島民の組織化された復帰運動の支持者として、ヴァインは、この重大な不正行為に対する反対を全く隠さない。1975年、二つの基地以外の全てをからの撤退を強いたトルコの集団抗議活動やストイキや、1991年に(アメリカは後に返還するが)フィリピンからアメリカを追い出した無基地運動を含めて、彼の批判は、強力な基地反対運動の認識を基礎にしている。

 この選択はよく考えられている。 米軍基地反対の世界的な動き - (本来の名前はGuahanの)グアムやハワイなどの植民地化された太平洋の諸島間の地域協力や、韓国済州島の人々の間できずかれた国際的団結で見られるように - 本当に調和した仕事のための、統合や構造に欠ける場所でさえ、アメリカ支配に対する闘いの重要な力だ。

対テロ戦争

 アメリカは、ディエゴガルシアからオマーンまでの基地を、2001年にアフガニスタンを侵略するために使い、占領後、アフガニスタンに、より多くの基地を建設し、かつてソ連のものを乗っ取った。同様に、クウェートからヨルダン、バーレーン、ディエゴガルシアまでの基地は、2003年のイラク侵略のために極めて重要で、アメリカは侵略後、イラクで、すぐに基地と施設を建設し始めた。

 ブッシュ-チェイニー政権は、ヨーロッパの一部の基地を閉鎖したが、基地に対する全般的出費は、彼らの在職中、ヴァインが書いている通り「最高記録に達した」。ISISとの戦争で、軍隊はイラクに戻り、2011年、イラク議会が58の基地を維持する協定を拒絶した後でさえ、基地を取得した。

 2001年9月11日以降、アメリカは、アフリカにおける駐留も拡大し、大陸じゅうに「Lily pad スイレンの葉」を構築した - 規模がより小さく、いささか秘密の施設は「獲物に向かって、スイレンの葉から葉へと跳びはねるカエル」を示唆すると、ヴァインは書いている。2011年のリビアでのNATO戦争、イエメンやソマリアやカメルーンの軍事介入における無人飛行機攻撃で、米軍基地は要だった。

 「軍は、少なくとも49のアフリカ諸国で、頻繁に様々な作戦を行っていた」とヴァインは書いている。「例外なく、どの国ても活動しているかもしれない。」

 全体的軍事支出の着実な増加で、基地支出は重要な役割を演じている。戦争を可能にすることで、基地があたえる直接の害の他、基地は信じ難い詐欺や浪費と結び付いており、基地請負業者は大量政治献金で有名だ。この政治勢力と自己充足的な生命維持と拡大の論理が、軍事産業システムが、いかにして「それが得る支出のおかげで、自身の生命を持ったフランケンシュタイン怪物のようになり得る」か理解する鍵だとヴァインが書いている。

 全世界をアメリカの戦場と見なし、アメリカが先制的戦争を行う広範な裁量権を与える対テロ戦争の精神は、アメリカ外交政策を定義するものだ。ジョージ・W・ブッシュは、軍を「世界のどんな暗い隅々でも、即座に攻撃する準備ができている」ようにする重要性について語ったが、これは中東、アフリカやアジアのイスラム教地域への人種差別的な発言だとヴァインは言う。

 今日、そのために大量の民間人が死亡しているISISに対する戦争は、イランとの危険な瀬戸際外交、対中国防衛策、アフガニスタンでの残忍な戦争、深刻な人道的危機を引き起こした対イエメンに戦争に対するアメリカ支援などのように続いている。

 軍事基地、施設、スイレンの葉や、前哨基地は、「明白なる使命」の最初の日から、そうであったように、この血まみれアメリカ帝国の基盤のままだ。

 行動への呼びかけ

 戦争を醸成するアメリカ軍事基地、その逆も事実の、役割を追跡するヴァインの努力は、驚くほど意欲的だ。そうあるべきなのだ。世界の歴史、果てしない戦争の現代のサイクル形成する上での米軍基地の役割は膨大だが、ほとんど明らかにされていない。この関係を探究する唯一の方法は、大きな疑問を投げかけることだ。

 この著書全体を一貫する、この途方もない課題に彼自身、巧妙に、聰明に突進するにことに対し、ヴァインは称賛されるべきだ。2015年の彼の著書『米軍基地がやってきたこと』(原題:Base Nation: How U.S. Military Bases Abroad Harm America and the World)で、ヴァインは同様に、単純ながら巨大な問題と取り組んだ。米軍基地は、どのように人々と社会を傷つけるか?

 このレンズを通して、彼は、このような基地を受け入れている国々における、強制移住や、環境破壊や、経済依存や、主権喪失の物語を追跡した。アメリカにおける論議では、明白ながら、ほとんど完全に排除されている疑問を問うことで、ヴァイン自身、フェミニストで、女性たちの「個人的」生活がどのように戦争や外交政策を形づくるかを問うた著書Bananas, Beaches and Bases: Making Feminist Sense of International Politicsがあるシンシア・エンローのような偉大な反軍国主義作家の一人になっている。

 ヴァインの本を読むのは、米軍基地と戦争の関係の整然とした因果理論を読むというよりも、資本や、アメリカ帝国や人種差別主義の間の共生関係と、それらの相互作用の主要な機構、 軍事基地の探検だ。

 因果関係は、常に明確だったり、整然としたりしているわけではないが、これは大半の複雑な生態系にもあてはまる。ヴァインは、彼の大きな功績だが、この乱雑さを受け入れている。その効果は、豊富な情報と分析を吸収し、パックス・アメリカーナ(アメリカ支配による平和)とされるものの道義的基盤について大きな疑問を投じること、両方だ。

 軍産複合体の慣性と汚職の役割に関するヴァインの議論は、この自己永続的機構が、どのように機能するか、更に知りたい気持ちにさせる。肥大化したアメリカ帝国に、膨大な資金と資源を注ぐことへの国民の支持を作り上げるための、ロビイストや、シンクタンクや、ソフト・パワー作戦や、軍需請負業者が協力し、共謀する仕組み。国務省の大使館などの前進基地や、USAIDのようなソフト・パワー政府機関は、はどのように、世界規模では、どのような要素なのだろう?

 現在のコロナ流行と、それに起因する経済危機は、我々の社会で最も豊富に資金提供された組織の一つ軍が、人々を安全で、元気にしておく上で役立たないだけでなく、強い打撃を受けている国々を爆撃し制裁することで、実際にコロナ危機を更に悪化させ、公衆衛生から公共資源をそらし、肥大化し軍隊化した国に貢献していることを示したのだ。

 この危機は、米軍が本当に「安全保障」を守っているという考えを粉砕して、大規模な変化のための機会を提供できたのだろうか? 警察への資金提供を停止する動きの素早い結果は、国内で、多くの人々が、国内、国外での「安全保障」を疑問視し、再構想する機会を作ったのだろうか?

 深刻な不正行為をどのように修正すべきかについて詳述した、巻末のヴァインの短い議論には多くの素晴らしい政策解決があるが、時に、彼の歴史分析の痛烈な批評からは、少しまとまりがない感じがする。彼は、軍産複合体の政治権力を減らし、軍事予算を削減し、軍事基地を閉鎖する必要性を正しく語っている。兵器製造業者の権力を打破するために独占禁止法を使う可能性を挙げ、国防総省が公的資金を増やすため、議会にロビー活動することを禁じる法案提出も言っている。アメリカ植民地の人々に、確かに現状についての改良となる、完全な市民権を与えることを話しているが、これは、プエルトリコのような場所での独立運動に、どのように適合するのだろうか?

 彼は「議会は、海外の全ての基地を維持する必要性を査定する、正規の評価過程を作るべきだと主張している。国防総省も、毎年全ての基地を綿密に調べるよう要求されるべきだ。」だが、本書で彼が詳しく説明する恐怖を読んだ後では、これらの提案は、余りに漸進的的で、ゆっくりに思われる。

 この本で最も強力な処方せんは、歴史分析にある。果てしないアメリカ戦争と、干渉の破壊的サイクルをやめたいという希望を持っているなら、アメリカ帝国と基地のグローバルネットワークは解体されなくてはならないと確信して終わる。

 究極的に、ヴァインが全ての問題を片づけているわけではない。それでかまわない。彼はそうすると約束していない。この本は、より良い世界を作る目標に向かい、他の人々に調査に取り掛かるよう求めてバトンを渡す長距離走者のようなものと見なすべきだ。

 「アメリカの戦争実績を懸念し、願わくは怒っている人々は、変更を要求し、強制する方法を見いださなくてはならない」とヴァインは書いている。そのような変更にはアメリカ帝国の構成要素が含まれなくてはならない。常に戦争を、より容易な、魅力的で、より儲かる選択肢のように思わせる、世界に点在し、主権を傷つけ、戦争をする基地や、施設や、スイレンの葉。

 この不正行為に反対するため、我々は最初に、それが存在することを認識し、その陰険な歴史を語らなくてはならない。ヴァインの本は、そうした方向に向かって大きく踏み出している。後は我々次第だ。

 サラ・ラザロはIn These TimesのWeb編集者。彼女はInterceptや、Nationや、Tom Dispatchを含めた刊行物へ寄稿する独立ジャーナリズムでの経験がある。

記事原文のurl:https://jacobinmag.com/2020/06/us-military-bases-global-war-machine-imperialism

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 スイレンの葉 Lily pad の意味は、Imidasにもある。米軍の用語らしい。

CSL(Cooperative Security Location)は同盟・友好国の民間施設や軍事施設を一時的に借りて米軍の展開を兵站支援する施設群。

 専用ゴルフ場の記事も訳してある。

グリーン・ゾーン: アメリカ軍ゴルフ場地図

 「のど自慢」を久しぶりにみた。コロナ対策満載。客席はまばら。出場者も壇上に並ばず、チャンピォン・トロフィーをその場でもらえない。ないよりはありがたい。

 ネットでとんでもない題名の記事に驚いた筆者が御用学者なので納得。読まずにウインドウを閉じた。

問題だらけの「日本学術会議」は、今すぐ「民営化」するのが正解だ
税金を大量に投入している場合ではない

 岩波書店の月刊誌『世界』11月号の「特集」新政権の構造と本質の中に、新外交イニシアティブの猿田佐世弁護士のものがある。実に示唆的。

米中の狭間における日本のとるべき進路は─Don't make us chooseとの連帯

 この英文、シンガポールのリー・シェンロン首相の文章からのもので、近年、東南アジア諸国について、頻繁に用いられる言い回しであるという。フイリピンのロレンザーナ国防相は「私が心配しているのは(アメリカの)保証がないことではない。我々が求めても欲してもいない戦争に巻き込まれることだ」と発言している。宗主国べったりの、この国の与党幹部からは、決して聞けない当然の意見。
 学術会議の任命拒否問題、この翻訳記事で見られる宗主国の戦争推進政策の帰結として、彼らの侵略戦争に参戦させること、彼らのため軍事研究をさせることを狙った長年の政策の一環。理由にもならない屁理屈を言うたびに、どんどんどつぼにはまる傀儡ファシスト政権。推薦名簿も見ずに排除する透視能力の持ち主が、宗主国に支持されて、日本を支配している。この延長で、支配体制が、国の方針に逆らう庶民を透視し、総合的、俯瞰的活動を確保する観点から判断をすれば、夜中、アパートを訪れた官憲に逮捕投獄されるスターリン体制、特高による逮捕・拷問、小林多喜二虐殺まで、あと一歩。

 LITERA

日本学術会議人事介入で菅首相が「推薦名簿を見ていない」発言のトンデモ! 前川喜平元文科次官が推理する介入の舞台裏とは?

 デモクラシータイムス

◎1週間を振り返る【ウィークエンドニュース】
菅・強権政治の正体が見えた!
学問への攻撃、ネオリベ政策の危険さ
トランプ大統領退院強行、見えてきた米大統領選の行方

 9月28に配信のUIチャンネル番組、孫崎氏の認知的不協和の説明に納得。例えば、些細な恩恵(例えば、チューインガムを与えること)で、嫌な米軍を是認してしまったのが、南ベトナム。自民党は、この効用を良く知っているのです、とおっしゃった。
 携帯電話費用の引き下げ、まさに、それを狙ったものだろう。携帯電話費用引き下げで、言論の自由、思想の自由弾圧をチャラにすることを。

時事放談(2020年9月) 鳩山友紀夫 × 孫崎享(元外務省国際情報局長、元駐イラン大使)

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