想像以上に酷いトランプ外交政策の狂気

マーティン・ジェイ
2026年1月5日
Strategic Culture Foundation
彼の愚かなお仲間には対ベネズエラ奇策が麻薬密売に関するものだと本気で信じている人がいるのだろうか?
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最近ベンヤミン・ネタニヤフ首相がトランプのねぐらを訪問したことで、トランプ就任以来六度目の一対一会談になる。これは様々な意味で示唆に富む事実だ。肝心なのは、アメリカとイスラエルはイランと戦争する必要があるとビビがトランプを説得するのに苦戦している点だ。トランプはこの動きに抵抗している。中東における新たな「永遠戦争」にアメリカを引きずり込むシナリオは、世界中で外交政策の失策が裏目に出て、幾度となく窮地に追い込まれているトランプにとって魅力的ではない。ベネズエラを出港した石油タンカーを拿捕するトランプの非道な公海海賊行為を受けて、既に複数戦線で新たな紛争が勃発していると指摘する評論家もいる。
対イラン戦争はアメリカにとって全く意味をなさない。おそらく敗者になるだろう。イラン政策の失敗で任期を終えたジミー・カーター大統領と同じ運命をトランプは辿りたくないのだ。これはまた、昨年6月、イラン核施設爆撃開始が成功したというトランプ自身の妄想的主張の維持にも繋がる。もしイスラエルのイラン攻撃を、たとえ間接的であれ、例えば空中給油といった形で支援するのに彼が同意すれば、メディアの激しい反発は計り知れないものになるだろう。それは、今トランプにとっては最も避けたい事態だ。
興味深いのは、トランプが米軍を中東に派遣したくないことだ。中東は、普段から彼は全く無知で、何とも理解が及ばない分野だ。やや滑稽なことに、これは他の地域で米軍の力を誇示するのを彼が望まないという意味ではない。これは、彼のいわゆる「反戦」姿勢について我々が信じ込まされてきたイメージとは正反対だ。
ベネズエラにおけるトランプ大統領の現在の動きは特に懸念される。中国行きベネズエラ産石油タンカーの拿捕は、火遊び以外何物でもないとしか思えない。これはトランプ大統領にとって、これまでで最も大胆かつ危険な策略と言える。中国が黙って受け入れるはずはなく、昨年の関税脅迫への対応と同様、報復措置に出ても驚くべきではない。アメリカあるいは同盟国のタンカーを中国が拿捕するなど同様報復措置に出ることは容易に想像できる。中国にはそのための手段と技術と軍事装備がある。そうしない理由などあるだろうか?
問題はトランプの脆弱な自尊心だ。以前中国が関税引き上げをちらつかせ、ドル安を加速させ、アメリカによる希土類元素購入を制限した際、譲歩したのは当然の選択だった。だが中国がアメリカの石油タンカーを拿捕すれば、メディアの注目は高まり、トランプが静かに撤退するのは遙かに困難になる。虚栄心と感情次第で一日も経たないうちに変わることもある気まぐれで子供じみた意思決定は、中国との対立では余りに危険すぎる。
トランプは横暴な男だ。インドや、南米諸国などの小国に喧嘩を売るのが好きで、抵抗がほとんどないと思われる場所で影響力を行使する。だが中国は違う。急成長を続ける経済が燃料安全保障にかかっている新興超大国だ。その計画に水を差すのは正気の沙汰ではない。そして彼が有能な人物から助言を受けていないことも露呈している。マルコ・ルビオはホワイトハウス高官の中でも最も無能で滑稽な外交政策のまぬけと言えるだろう。
本当の懸念は、これまで同様、誤算と、それに続くエスカレーションの悪循環で、それは取り返しがつかないものだ。1970年代と80年代には、ニクソンやカーターやレーガンといった大統領でさえ、この地域に経験豊富な外交官を派遣し、衝動的発言をする大統領連中を安全策として支えていた。今日、外交はジャーナリズムより効果が低い場合が多く、最近イギリス政府は、十代の若者をモロッコの新大使に任命した。外交官たちはソーシャルメディアに夢中で、存在感を維持するのに苦労する役人になっている。つい先日、トランプ大統領は自身の政治的見解に沿わない外交官を30人解雇した。これは特使がもはや重要なパイプ役ではなく、単なる取り巻きやイエスマンになっていることを示している。
トランプの問題は、国際外交が彼の救いの手になり得たにもかかわらず「トランプ第一、イスラエル第二、アメリカ第三」という彼の姿勢が注目され始め、悲惨な結果を招いていることだ。例えば、最近日本は米国債の売却を開始した。一般のソーシャルメディア・ユーザーでさえ点と点を結びつけている。トランプのベネズエラ、ナイジェリア、グリーンランド介入は、いずれも石油や鉱物資源が豊富な地域を標的としている。このパターンを見抜のに天才である必要はない。
ベネズエラでの策略が本当に麻薬密売対策のためだと信じている人などいるだろうか? イランに対してネタニヤフ首相は石油カードを切っているのかもしれないが、ビビがアメリカを戦争に引きずり込むには汚い手を使う必要があるのは明らかだ。おそらくイランにイスラエルを攻撃させて、親イスラエルの闇の国家がトランプに牙をむくのを傍観する形で。トランプにとっては、ベッドの下にサソリを潜めて寝る方が、彼が好んで主張する偽の勇ましさでロビー団体と対峙するよりもましなのかもしれない。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/05/madness-of-trump-foreign-policy-its-worse-than-you-think/
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物言えば唇寒し冬の風
植草一秀の『知られざる真実』
米国の侵略論評できない首相今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプの奔放を止めるのは何か。米国自身。11月中間選挙。現在 民主党支持46.2%、共和党42.2%。この傾向継続なら民主党は下院過半数達成。共和党は微差で上院過半数維持。選挙民にとり最大課題は経済(雇用含む)。これに対しトランプ批判が支持を上回る。










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