中南米

2019年5月19日 (日)

中国の中米戦略の正念場

アンドリュー・コリプコ
2019年5月6日
Eurasia Future


 エルサルバドルとパナマの次期大統領が、中華人民共和国に対し、前任者より厳しい姿勢をとることを誓い、新冷戦における自国の戦略上の立場を最大にしようと、アメリカを中国と競争させる狙いで、アメリカと接触する用意があるように見える最近の選挙による中米の二つの政権交代は、中国の地域戦略にとって重大な課題になっている。

「逆南シナ海」戦略

 最近の二つの選挙による地域における政権交代は、地域に対し広範囲に及ぶ戦略上の影響を与えるように思われ、突如、中米は、アメリカ・中国新冷戦で、宣言されていない戦場となった。エルサルバドルとパナマで当選した大統領は、意外にも台北ではなく北京を認めると宣言した前任者よりも、中華人民共和国に対する厳しい姿勢をとると公約しており、次期サルバドール大統領は、3月、アメリカ訪問中に中国を厳しく非難し、一方パナマの新大統領は、アメリカがこの地域でより良い関係を培わないなら、アジアのライバルに負ける危険を冒さなくてならないと述べたばかりだ。両国は、北京がパナマとエルサルバドルが中華人民共和国承認を決めた後、ワシントンの弱点地域に静かに入り込み、アメリカにとって地域を「逆南シナ海」に変えるという中国の中米大戦略上で重要な役割を演じている。

パナマ + エルサルバドル = 親中国の中米

 もしそれが実際に建設されれば、それ以降、パナマ運河が中国にとって冗長になるはずの計画中の両洋鉄道(TORR)が、南米の地政学に革命を起こし、南の地峡部の両国は、アメリカ東海岸、カリブ地域とブラジルへの中国の輸出を、他のものでは置き換えられないほど容易にする。加えて、パナマは中国の一帯一路構想(BRI)に参加し、いつの日か、北方遙かメキシコにまでつながる「中米のシルクロード」になり得るコスタリカ国境と接続する高速鉄道の受け入れ国となる予定だ。エルサルバドルは、移民を生み出す北の三角形という戦略上の位置が、中国がアメリカの国家安全保障を傷つけるため、そこで「大量移民という武器」を利用するというアメリカの恐れ(根拠のあるなしにかかわらず)のため、極めて小さい国に似合わない大きな重要性を持っている。両国はともに、中国の地域戦略にとって不可欠な要素なのだ。

「要塞アメリカ」

 半球(「要塞アメリカ」)でのアメリカ覇権支配継続作戦は、資源に富んだ戦略上重要な南米において、最も多くの成功を見たが、トランプがこの地域に対するアメリカによる支配を強化しようと努めるにつれ、とうとう中米にも広がり始めている。去年末、ボルトン国家安全保障担当補佐官が宣言した、いわゆる「暴政のトロイカ」は、極めて重要なことに、中央、地域のど真ん中に位置するニカラグアを含んでおり、一方、パナマ地峡の「両脇をはさむ」エルサルバドルとパナマでは、最近行われた選挙で政権交代は、中国の影響力を締め出すことを狙ったアメリカの中米における圧力戦略を完成させる。前述の二国のいずれかが北京承認を再考するかどうかを言うには余りにも早いが、彼らが新冷戦における戦略的立場を最大にしようと努めるにつれ、彼らは中国をワシントンと競争させようとする可能性が最も高い。

「バランスをとる」

 サルバドール、パナマ、いずれの次期大統領も、(中国との新たな提携を初めて以来、悪化したことをほのめかしている)汚職と戦い、国民に本物の配当を与えるという公約で当選したのだから、少なくとも国民に見返りとして、目に見える何かを得られない限り、旧冷戦時代風のアメリカの手下であることに満足していないように見える。従って、彼らの「兄貴分」に過度に依存するのを避けるべく、中国との結びつきを完全には切断せずに、より多くのアメリカ援助や、代替プロジェクトと引き換えに、中国とのシルクロード協力を縮小するだろうことは予測可能だ。これは中国にとって若干の挫折ということになり得るが、重要なのは、アメリカは費用負担を、おそらく増加するだろうが、中国の影響力の完全な消滅はもたらすまいことだ。

人心掌握

 今中国は、中米で、ふんばり所で、中国がこうした困難な条件の下で、アメリカと競争しようと思うなら、中国は関与戦略を強化する必要があると言っても決して誇張ではない。もし中国が、これらの国々の新大統領「就任祝い」として、先手を打って、一部のシルクロード事業の再交渉を始めれば、これら次期大統領の北京に対する非友好的な言説に影響を受けそうな国民衆の間で、中国の立場が良くなるはずなので、中国にとって有利だろう。加えて、奨学金や支援のような社会-人道プロジェクトを発表すれば、中華人民共和国と組めば、低金利融資だけでなく、より多くの恩恵や大規模インフラ計画がついてくることを示せるはずだ。もし中国が中米で影響力を維持するつもりなら、今回、両国民がアメリカのために投票し、アメリカが今後数年間そこで儲けるだろう利益の一部を打ち消すため、次の選挙で、人々が、中国が意図した候補者に投票するよう、中国は「人心掌握」に取り組まなくてはならない。

お断り: 筆者は、本人の個人的見解以外の、誰の、あるいはいかなる組織も代表しない、個人的な資格で本記事を書いている。筆者の書いている、いかなることも、編集部見解や、他のいかなるメディアや、組織の公式の立場と同一視されぬよう。

記事原文のurl:https://eurasiafuture.com/2019/05/06/its-crunch-time-for-chinas-central-american-strategy/

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 「先ほどトランプ大統領に電話で会談しましたが、すべて一致しました」という人気芸人のセリフが受けているらしい。

 属国には、代行はあっても、決して外交はない。

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名

トランプは大統領選で、アメリカ・ファースト、自動車産業は生き残るとして、自動車と関連のウィスコンシン、ミシガン、オハイオ、ペンシルベニア州で勝利。大統領選勝利に必要な過半数270中の約四分の一。次期大統領選狙うトランプに対日強硬策は必須。

 理不尽な無理難題を言われた後の答えはもちろん常に決まっている。
 「先ほどトランプ大統領に電話で会談しましたが、すべて一致しました」

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2019年5月 3日 (金)

中米に対する中国の新たな注力に不満なワシントン

2019年4月24日
F. William Engdahl
New Eastern Outlook

 これまでのところ不成功の、ベネズエラで政権転覆をするためのトランプ政権による支援では、マドゥロ政権に対する中国の巨大な金融プレゼンスに標的を定めていることが明確になっているが、キューバ海域における石油での中国の大成功という最近のニュースは、明らかに、地政学的緊張を高めるだろう。しかもそれは、ベネズエラとガイアナとブラジルだけが関係しているわけではない。

 4月16日の中国国営通信社新華社報道によれば、中国の主要国有石油会社、中国石油天然気集団CNPCは、子会社のGreat Wall Drillingを通し、国有石油企業キューバ石油会社(CUPET)とのジョイント・ベンチャーで、キューバ沖の石油探査を始めた。Great Wall Drillingは、2005年からキューバで石油探査に従事していたが、これは今日までで最も有望な結果だ。中国石油天然気集団の先進的掘削技術が、初めてキューバ沖での本格的な石油の可能性を開いた。

 ワシントンが、ベネズエラの石油収益と同様、キューバにベネズエラの低コストの石油を与える合意を制裁目標としている中での、ニュースだ。制裁にもかかわらず、キューバに石油を供給することをマドゥロ政権が強く主張し続ける中、明らかに供給の安全性はより危険になり、供給は減っている。

 4月21日、アメリカのジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官が、ワシントンは、共産主義政権に差し押さえられた不動産を使用する外国人を、アメリカ裁判所に告訴するのを可能にする、これまで使われていなかった法律を使うつもりだと発表した。それがどれほど激しくキューバに影響するか明確ではないが、キューバ投資考えている外国企業を明らかにくじくだろう。

 キューバは何千人というキューバ人医師や医療関係者と同様、ベネズエラでマドゥロ大統領を支持するため、大規模な軍事援助を提供していること良く知られている。それほどよく知られておらず、おそらくボルトン宣言の背後にある、語られていない動機は、両国における中国の存在だ。

 キューバにおける中国のプレゼンス

 キューバ経済への中国融資の詳細は、国家機密で、公表されていない。だが明らかに、冷戦中、フィデル・カストロ時代、ソ連の親密な友好同盟国となり、当時、中国との関係が悪化していたこのカリブの島で、北京は静かに、そのプレゼンスを増していた。ソ連崩壊以来、再びキューバにおけるプレゼンスを増しているノリリスク・ニッケル社のようなロシア企業によるいくつかの試みにもかかわらず、金融上の制限が、いかなる強力な新しいロシアのプレゼンスも妨げていた。

 中国はこのようなどの問題もないように思われ、キューバの自由化された経済で、多くの重要分野に投資している。キューバ貿易自由化以来、過去2年にわたり、中国は100両の機関車や、宇通客車のバス、中国重汽のトラック、YTOのトラクター、吉利汽車の車、ハイアールの家電をキューバに売っている。

 ファーウェイはインターネット・ホットスポットをキューバで構築しており、今日まで結果は出ていないが、ソ連により未完成のままになっているラス・カマリアカス・ニッケル加工工場での中国-キューバ・ジョイント・ベンチャーに対する6億ドルの中国投資の話し合いが進行中だ。キューバには世界で三番目に大きいニッケル埋蔵量がある。2017年、1億2000万ドルの中国の開発融資で資金調達して、ハイアールが、キューバで、ラップトップとタブレット年産能力120,000台のコンピュータ組立工場と、サンティアゴ・ド・キューバ・コンテナ・ターミナルを開設した。

 現在キューバが中国の米を大量に輸入し、何千という中国観光客や、毎年キューバに推定20億ドルをもたらすビジネスがあり、北京は、キューバの最大貿易相手国で、ハバナの最大債権者だ。中国が黒字の貿易不均衡の中、砂糖とニッケルは、中国に出荷される二つの主要キューバ産物だ。

 もし今中国が、本格的なキューバの沖合石油資源を開発すれば、中国のプレゼンスは飛躍的に増大し、軍事や、医学や、他の支援のための物々交換支払いとしての、キューバへのベネズエラ石油の減少は緩和されるだろう。今まで、ロシアのロスネフチが、キューバのために石油輸入ギャップを埋めてきた。

 中国のカリブ?

 中国は、ベネズエラに対しても、主要外国債権者としてしっかり確立しており、一部の推計では、負債は、610億ドルにものぼる。ベネズエラ石油は、明らかに関係の核心にあるが、中国企業は、ベネズエラで未開発の金やコルタン資源の採掘を期待している兆しがある。ワシントンがグアイド支持を宣言して以来、中国は、現地政治には決して関与しないと主張している国に似合わず、マドゥロ擁護で、いつになく率直だった。

 ベネズエラに対する中国投資の詳細は十分明らかではないが、中国は同様、2018年から、小さな元イギリス植民地が、中国の新経済シルクロードと呼ばれる一帯一路構想に公式に参加すのを歓迎して、隣接するガイアナでも、プレゼンスを確立している。それは、2013年に初めて、カザフスタンで習近平主席が明らかした、インド洋から大西洋まで、コンテナ深水港と高速鉄道の二重のネットワークで、全ユーラシアを結びつけることを提案した大本の北京のインフラ計画から、これは本当にはるか遠い。中国の一帯一路構想BRIはそれが展開するにつれ、明らかにグローバルな視点を発展させており、これは明らかにワシントンの一部の連中を不安にし始めている。

 ガイアナでは、中国企業と中国の資金で、北ブラジルのマナウスから、ガイアナまで、ブラジルに、遥かに効率的なパナマ運河へのアクセスを可能にし、出荷経路を何千マイルも短縮する道路網を構築している。膨大な未利用の鉱物資源で、ベネズエラと国境を接するブラジル・アマゾン地域への中国道路に結びつけるため、中国が、ガイアナの北海岸で深水港を建設する協議が、同様に進行中だと報じられている。ガイアナの人々は、道路と港は、ガイアナよりも中国に、遥かに役立つと言っている。いずれにせよ、それはアマゾンから、パナマ運河を通り、中国までの効率的な船舶輸送を可能にするだろう。

 そしてパナマ…

 キューバ、ベネズエラとガイアナにおける、静かながら拡大する中国の経済的存在感に、戦略上重要なパナマ運河における北京の最近の行動を加えれば、ベネズエラとキューバにおける開発に関するワシントンの増大する警戒感の一部の説明になる。

 2016年に中国の嵐橋集団(Landbridge Group)は、世界中で最重要な商品流通センターの一つに対する中国企業の直接アクセスを可能にする、運河の大西洋側最大の港、コロン自由貿易地帯のパナマのマルガリータ島港を買収した。これは、今日世界最大のインフラとエンジニアリング企業である国有企業の中国交通建設を使って、大きく拡大した。

 既に1997年、中国の和記黄埔有限公司、ハチソン・ワンポアが50年契約でバルボアとクリストーバルのアメリカが建設した港町の支配を獲得していた。現在、ハチソン・ワンポアは中国人億万長者李嘉誠の長江工業有限公司が所有している。

 2017年、パナマは台湾とワシントンに衝撃を与えて、北京を選んで、それまでの台湾承認を撤回した。今年の4月初旬、パナマのフアン・カルロス・バレラ大統領は、公式に中国の一帯一路構想参加を論議するため中国を訪問した。2018年12月、中国の習近平は同様にパナマに公式訪問をした。北京はパナマを優先順リストの上位にした。運河を通過する中国商品は、量の上で、アメリカについで、二位だ。

 マルガリータ島港のような肝要なパナマ・コンテナ港の中国所有に加えて、中国は一帯一路の旗印の下、パナマシティーからコスタリカ国境まで、41億ドルで、390キロ2の高速鉄道路線建設を提案している。

 これらの関係が発達するにつれ、メキシコのアンドレス・マニュエル・ロペス・オブラドール大統領は、一帯一路への参加を考えていると述べた。

 この戦略的環境の中、19世紀のモンロー主義、言説の事実上の脱け殻に訴えて、なぜワシントンがその裏庭、中米でいっそう強く反応し始めているかいっそう明確になる。絶望的に不足しているのは、昔の砲艦外交からはっきり離脱して、中南米全体の国々が、重要なインフラを開発するのを助ける手段を提供するワシントンによる一連の積極的な経済構想だ。もしそれが始まっていたなら、地域の雰囲気は、ワシントンとの協力にずっと友好的になれたはずだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師。プリンストン大学の政治学位を持つ石油と地政学のベストセラー作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/04/24/washington-not-happy-about-new-china-focus-on-central-america/

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 行楽日和だが、物見遊山はせず、デパートの物産展を覗き、『ぼんくら』と『にっぽん縦断 こころ旅』を見ている。呆導番組は、税金で害遊する国民代表が出てくるので、見ることができない。東京新聞とIWJは拝読している。

日刊IWJガイド「本日5月3日は憲法記念日!/令和の始まりとともに、自民党が怪しげな広報戦略『#自民党2019』プロジェクトを開始! 衆参ダブル選と緊急事態条項を含む改憲発議に向けた政治宣伝か!?」 2019.5.3日号~No.2423号~(2019.5.3 8時00分)

 

2019年4月21日 (日)

メキシコからスペインとバチカンへ。あなた方の罪を謝罪せよ

2019年3月31日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

ローマ法王

 数年前、我々が共著『チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで』に取り組んでいた時に、有名な言語学者で思索家のノーム・チョムスキーが単刀直入に私に聞いた。

「ヨーロッパ人の大半が、彼らの国々が全世界に対して犯した罪について本当に知らないことがあり得ると君は思うか?」

 「彼らは知らない。彼らは知りたくない。彼らは決して知らないでいようとしている」と私は答えた。

 ヨーロッパと北アメリカが、ジョージ・オーウェルが「アンパーソン」と呼んだ何億人もの死体の上に作り上げられたのは確立した証明されている事実だ。だがどういうわけか、それは今我々が欧米と呼ぶ場所で暮らす白色人種のみならず、中南米からアフリカやアジアに至るまで「征服された」世界の多くの地域の人々の潜在意識にも決して入らなかった。

 ケンブリッジやオックスフォードやソルボンヌ大学のような組織で取り上げられる際は、過去の恐怖は衝撃を吸収する学術用語で慎重に和らげられる。あるいはヨーロッパのパブでは軽視されるか、大歓声やらジョッキをカチンと合わせ、はねつけられさえする。

 「上流社会」では、直接言及されることはない。

 それにも拘わらず、この話題は、ひどい世界史にだけ関係するわけではない。

 今世界中で、我々が経験している全てが、ある程度この過去と関係があるのだ。戦争から天然資源の略奪まで。恥知らずな「政権転覆」から、ロシア、中国とイランに対する欧米の大胆不敵な挑発まで。

 人々が読むものや、考え方さえ、植民地政策、ホロコーストや奴隷制度が起源だ。

 この話題への言及して多くの勇敢な男性や女性の人生が犠牲になった。植民地政策を非難したパトリス・ルムンバはイギリスとアメリカに、はばかるところなく殺された。スカルノ大統領は打倒され、死ぬまで軟禁状態におかれた。他の多くの人々もそうだった。

 植民地主義と、欧米の王や軍隊や宗教や普通の市民が行った人類に対する犯罪を非難するのは危険な行為で、しばしば死によって「罰せられる」。

 それでも罪が実に怪物のようだったため、偉大で勇敢な人々が頻繁に立ち上がり、ヨーロッパや、アメリカや南米や他の国々のヨーロッパ系エリートを批判し続けている。

*

 最近メキシコの左翼的大統領アンドレス・マニュエル・ロペス・オブラドール(AMLO)もそうして、スペイン王フェリペ6世とフランシスコ法王に「メキシコ征服中に行われた虐待」の謝罪を求める書簡を書いた。彼はタバスコ州の古代ピラミッド前で宣言した。

「殺害や負担強制があった。いわゆる征服は剣と十字架で行われた。」

 オブラドール大統領は国内と国外で、文字通り嵐を引き起こした。メキシコ知識人や学者や有名人や普通の人々の間で激しい国家的議論が勃発した。

 ペドロ・サンチェスのスペイン政権は書簡を「断固」拒絶した。明らかに今どきの「ヨーロッパ社会主義者」は国際主義者の戦いとはほとんど無関係のようだ。

 スペイン右翼は更に激しい悪意で語っている。ニューヨーク・タイムズによればこうだ。

「来月の総選挙に先立つ選挙運動で、保守的な国民党の党首パブロ・カサドはメキシコの要求をスペイン人に対する侮辱だと述べた。スペインは逆に「誇りを持って」メキシコにおける歴史的な役割「偉大な国がしたやり方、他の人々の発見に貢献したことを祝うべきだと彼は述べた。」

 もちろん、侮辱だが、そううなると予測できたものだ。

 「我々は残ったものを保存し、新しい文化を作ったが、大量虐殺があったことは認知されなければならない」とメキシコ国立自治大学の学者ジョン・アッカーマンは言う。

 「それは不相応ではない」とヘスス・ラミレス大統領報道官、がメキシコの新聞ラ・ラソンに述べた。「彼ら(スペイン)は、1492年のユダヤ人追放に対して許しを乞うた、ドイツは、ホロコーストに対して、同じことをした。」

 スペインは公式の謝罪をするつもりがないことを明確に示し、即座に、コロンビアなどの、欧米の揺るぎない支持者、大勢の親欧米派(で欧米から金をもらっている)知識人が救いの手を差し伸べた。

 スペインが、征服の際、現在のメキシコ領で、スペイン自身よりずっと進んだ文明を享受していた何百万という原住民を殺したにもかかわらず。無数の強姦、無制限な略奪、拷問や宗教的頑迷による出来事があったにもかかわらず、マドリッドには何の反省の色もないように見える。

 優越という根深い固定観念は、またして、明らかにヨーロッパ人の行動様式を支配している。スペインの回答は全体的に、大げさで横柄で冷淡だ。

 スペイン政権の品のなさや横柄さは、新しい何か意外なこととして見られるべきではない。これは、インドやパキスタンやアフリカのどこかの国が大量虐殺や奴隷貿易や無理やり引き起こした飢饉に対して責任を問うて訴訟を起こそうとする時のイギリスの答え方だ。これはアフリカやアジアやカリブ海で、人類に対する犯罪の罪で、フランスが告発される時の行動の仕方だ。あるいは、国王レオポルド2世統治の間に、現在のコンゴでの少なくとも900万人の死に対して責任があると言われる時の、ベルギー。あるいは、それが現在のナミビア領に対して犯したホロコーストに対しての、ドイツ。ヨーロッパ諸国による犯罪リストは果てし無く、知られてもおらず、延々と続く。

 スペインは例外ではない。ただ過去に、途方もなく大きい、飲み込むことができないほどのパイをつかんだのだ。それが。王国はあまりにも奇異で、奇怪なほど狂信的で、原始的で、余りに宗教的で貪欲だった。スペインは植民地を本当にうまく支配できず、人々にキリスト教を強制し、略奪し、殺しながら、ある時点で、スペイン「遠征」に「投資して」いただけの他のヨーロッパ諸国に、その「利益」を取られていたのだ。

 メキシコは、特にスペイン征服でひどく苦しんだが、それだけではなかった。フランスやアメリカや他の国々にも血を流させられた。だがスペインが攻撃を始めたのだから、論理的に、スペインは大いに謝る最初の国であるべきなのだ。

*

 スペインの皆がAMLOの要求に「憤慨している」わけではない。一部の人々は過去は葬られるべきではなく、実際に極めて今日的な意味を帯びていることを認めている。

 「ロペス・オブラドールは品位ある大統領だ。彼が征服中の残虐な行為のかどで、王に謝罪を要求するのはと正しい」とスペインの政党ポデモスのイオネ・ベララ議員が主張した。

 AMLOは、人口がスペインの約3倍、今地球上で最も人口ちゅう密なスペイン語国を支配している。彼の言葉は重要だ。メキシコの立場は重要だ。それは、マドリッドやバチカンやブリュッセルが、無視するわけにはゆかないのだ。

 メキシコは極めて複雑な分裂した国だ。以前植民地化されたほとんど全ての国と同様に。ヨーロッパのエリートが、メキシコやインドや他の何十もの国々に移住した。彼らが直接、永久に移住しなかったインドネシアやマレーシアでは、地元の人が厳選され、外国で「教養を身につけ」て、欧米、特にヨーロッパに仕えるように国に戻された。

*

 プエブラ市に近い大学町チョルラで、スペイン人は(容量上)世界最大のトラチウアルテペトルのピラミッド頂上に彼らの教会を押しつけた。それは悪びれることなく、まだそこにい座っている。ピラミッド上の教会。地方自治体は、存在を誇りにさえ思って「主要観光地」として売り込んでいる。いつの日か、ユネスコが文化的破壊行為の象徴として「人類の記憶」リストに載せるよう願っている。

 私は、学芸員の一人、エリカ女史に、この狂気について尋ねた。AMLOが大統領として宣誓する前、わずか数週間のことだった。彼女は根気よく説明してくれた。

「過去の野蛮については話さないよう私達はきつく指示されています。自国の歴史に対するメキシコの態度は本当に支離滅裂です。一方では我々はフランスに、次にアメリカによって略奪され、強姦され、スペインの入植者に虐待されたのを知っています。けれども我々学者や教師や学芸員は文字通り、それを無視するよう「前向きになるよう」我々にされたことや我々が受け継いだことの「良いものを探す」よう命じられています。」

 最近この全てが変化しつつある。今は需要に応えて、話をしたり、過去を思い出したりすることは可能だ。

 インドや中東やアフリカで、人々は、メキシコでの展開をじっと見守っている。

 彼らはヨーロッパや北アメリカの状況も研究している。欧米の両地域は、何百もの謝罪期限が切れているのだ。率直に言って、彼らは何億という人間を殺したかどで、そして複数の大陸全体を破壊したかどで、何百兆ドルも世界に借りがあるのだ。

*

 フランシスコ法王は、スペイン政権よりずっと前向きな可能性がある。

 「このローマ法王は、カトリック教徒や、キリスト教徒全般にとっての、新しい初まりになり得る」と有名な左翼神学者で哲学者のジョン・カブが最近私に言った。

 2015年、ボリビアで、既にフランシスコ法王は、罪の許しを請うよう言われて、農民やごみ収集人や先住民に語った。

「私は遺憾に思い、申し上げる。神の名において、アメリカ先住民に対し、多くの重大な罪が行われた。教会そのものの犯罪のためのみならず、いわゆるアメリカ征服の間に、先住民族に対して行われた犯罪について、私は謙虚に許しを請う。」

 アルゼンチン人のフランシスコ法王は、隠れ社会主義者だと多くの人が確信している。AMLOはスペイン政府からではなく、彼から謝罪を受け取るかもしれない。

 だが議論は続いている。 国全体が、その過去を議論している。

 ブエノスアイレスからメキシコシティーまで9時間30分の長いアエロメヒコ便機内で、このエッセイを書きながら、私は乗組員の半分を討論に巻き込むのに成功した。

 私のエッセイの一部を読んだ後「これは私には何の関係もない」と年配のスチュワードが宣言した。

 「だが私は私の国の過去を知りたいと願う」と若いスチュワーデスが抗議した。「それはすべて我々の現在と未来に関係しています。」

 「AMLOはメキシコのために戦っている!」というのが一般的な意見だった。

 彼は戦っている。欧米帝国は抵抗している。だが正義のためのイデオロギーの戦いは進む。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/31/mexico-to-spain-and-vatican-apologize-for-your-crimes/

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 歴史的な犯罪ということで、映画『主戦場』を思い出す。今、シアター・イメージフォーラムで上映中。必見。日系アメリカ人監督による初めての映画だという。映画の終わりに監督は語る。「憲法を破壊すれば、私達の国、アメリカが行う戦争に日本も加わることになるのです。」

日刊IWJガイド・日曜版「本日21日は衆院大阪12区・沖縄3区補選の投開票日!『日本の歴史を分ける重大な戦い』につながる大事な選挙です! ぜひ、有権者は投票をお願いします!」 2019.4.21日号~No.2411号~(2019.4.21 8時00分)

 

2019年4月19日 (金)

ジュリアン・アサンジに対する冤罪は、アメリカ政府に品位がない証明

2019年4月15日
Paul Craig Roberts

 アサンジが、ロシアや、ロシアゲートや、法律を破ったことに関係する何かで告訴されていないことを我々が理解していることを確認しよう。アサンジはマニングと「コンピュータへの侵入」を共謀したかど告発されているのだ。アサンジが政府コンピュータに不法アクセスし、機密情報を入手するのに成功したという容疑ではないのだ。単にアサンジが、コンピュータに不法アクセスする可能性についてマニングと話し合い、そうする意図を持っていたと言うだけのことなのだ。この犯罪とは呼べないものは、何の証拠もがないので、アサンジを起訴するよう指示された検事連中によるでっちあげの可能性が高い。彼らがでっちあげることができたのはこれが全てだ。

 告発を遵守するのは不可能だ。それは悪の産物で、この邪悪な起訴は、アメリカ憲法修正第1条に対する直接の攻撃だ。冤罪を着せようとしてている連中は、国外、国内の敵から憲法を守るという宣誓を破っているのだ。我々に対し権力を持った敵なのだから、我々が懸念しなければならないのは、この国内の敵だ。

 もしアメリカ政府に、アサンジが政府コンピュータに実際に不法アクセスしたという証拠があるなら、彼はそれで告訴されるだろう。だが実際の犯罪の証拠がないので、不正なアメリカ検察官と、操られた愚かな大陪審は共謀罪を持ち出したのだ。共謀とは、二人が銀行強盗を計画したが、それを実行しなかった場合のことだ。換言すれば、彼らはそれについて考え、話をした。そのため、何も実際に起きなかったが、共謀は存在したのだ。検察官と裁判所は、ある犯罪を考えたかどで、その人の逮捕を可能にするほどまで、実際の法を堕落させたのだ。言い換えれば(オーウェルが『1984年』で書いた)「思想犯罪」が既に存在しているのだ。それは「謀議」と呼ばれる。今や権力者は我々の心を読むことができると主張する装置を持っているので、もし人が誰かを殺すことを考えれば、その人は「殺人を犯す謀議」のかどで逮捕されうるのだ。

 もう一つの例は、二人以上の人々が何らかの麻薬を入手し、ハイな夜を過ごすことについて話したが、そうはせず映画を見て寝た場合だ。彼らは「非合法麻薬を入手する謀議」のかどで告訴されかねない。アサンジはこの類の容疑で、ワシントンへの引き渡しに直面しているのだ。

 なぜだろう? 言語道断な、了見が狭く、執念深いアメリカ政府が、(1)拷問にかけられた人物が強要された自白以外、証拠がないのに、マニングに漏洩されたことになっている、アメリカの戦争犯罪や、同盟諸国をだましているのを暴露する文書を公表したことに対しアサンジに復讐し、(2)政府による犯罪が、もう二度と、ジャーナリストによって明らかにされることがないように、アメリカ憲法修正第1条を停止たがっていることがその答えだ。これが内部告発者問題を解決するためのワシントンの手口なのだ。

 アサンジに対する告訴は、ヒラリーがどのようにバーニー・サンダースから民主党大統領候補者指名を横取りしたかを明らかにした電子メールの漏えいには無関係だ。ウィリアム・ビニーなどのコンピュータ専門家が、民主党電子メールは、USBメモリーにダウンロードされたもので、インターネット上で不法アクセスされたのではなかったのを証明した。ヒラリーとDNCが確実に解決されるのを望んでいない未解決殺人事件で、街頭で不可解な形で射殺された若者が、有罪判決を招くような電子メールを漏らした可能性が一番高い民主党全国委員会職員だ。

 ワシントンの家臣であるイギリス政府は、彼が保釈中に逃亡したかどで指名手配されていたという口実で、ロンドンのエクアドル大使館でアサンジを逮捕した。

 この逮捕は、アサンジ捜査を再開させられ、尋問のため、スウェーデンへのアサンジ引き渡しを求めたスウェーデン検察官からの要請に応えて、ワシントンの命令に従って、アサンジを逮捕したイギリスの最終結果だ。

 法律に従えば、引き渡しには、引き渡しが要求されている人に対する正式告訴か告発が必要だ。尋問のために人を引き渡すのは違法だ。アサンジがスウェーデンにいる間に、既に尋問した検察官がアサンジを起訴できないのに気付いており、身柄引き渡し要求はいっそう厄介だった。彼に対して何の告訴もされておらず、捜査は終了していた。

 売女マスコミと狂ったフェミニストは、何年にもわたり、アサンジが政治亡命を強姦罪から逃れるのに使ったと、しらじらしいうそをついてきた。ロシアの英語版マスコミのような、売女ではないマスコミさえ、このニセ情報を繰り返した。

 アサンジに対する強姦の告訴は決してなかった。起きたのはこういうことだ。二人のスウェーデン人女性が二人の自宅のベッドにアサンジを連れ込み、合意の上で性行為をした。コンドームは使われなかった。彼が性的に伝染する可能性がある病気にかかっていないことを確信できるよう、女性たちか、その一人が、アサンジが検査を受けるよう要求した。アサンジは愚かにも拒否した。女性はアサンジが検査を受けるよう強制できるかどうか知ろうとして警察に行った。そこで捜査が行われたが、告訴はされなかった。アサンジは自由にスウェーデンを出国できた。

 彼は愚かにもワシントンの主要傀儡国イギリスに行ってしまった。そこでワシントンは、スウェーデンの女性検察官を、アサンジ尋問を再開するよう説得した。

 スウェーデンの女性検察官が尋問を再開するための本当の理由は、これまで明らかにされていない。一つのあり得る理由は、ワシントンの金だ。身柄引き渡し要求は、彼をワシントンに引き渡し可能になるよう、彼をスウェーデンの手に戻すためのトリックだったことはアサンジの弁護士には明らかだった。アサンジは、引き渡しと戦ったが、ワシントンに服従する腐敗したイギリス裁判所が、彼に対する告訴はないが、アサンジは尋問のため引き渡し可能だと裁定した。この裁定は、イギリス裁判官には品位があると思っていた全員に衝撃を与えた。

 何がおきるだろうかを見た、アサンジはエクアドルに政治亡命を求め、認められて、イギリスでの自宅軟禁から、ロンドンのエクアドル大使館へ逃がれた。

 最終的に、アサンジ捜査を再開しようと試みたスウェーデンのフェミニスト検察官はエクアドル大使館で彼に質問することに同意し、捜査を終えるとという結果になった。これで、イギリスがスウェーデンのために、アサンジを拘留するあらゆる口実を終わらせた。告訴がなかったので、アサンジが保釈に違反したという容疑で有罪ではなかった。告訴がなければ、保釈もないのだ。こうした手口で、腐敗したイギリス裁判所が法律に対する、絶大な権力を見せつけ、法を利用して、イギリス司法の名を汚したのだ。

 ハンガリーのアメリカ大使館に15年も暮らすことになったハンガリーのミンツェンティ・ヨージェフ枢機卿にアメリカが与えた政治亡命をソ連政府が尊重するのを拒否したのと全く同じように、アメリカとイギリスの政府は、アサンジの政治亡命を尊重するのを拒否した。少なくともソ連には、アメリカ大使館内で枢機卿を逮捕しない程度の品位はあった。だがイギリスは品位が欠如している。イギリス政府の唯一の関心事はワシントンに従うことだ。彼ら全員、ワシントンのイラク侵略支持に対するトニー・ブレアへの報酬、6000万ポンドを欲しがっているのだ。

 アメリカとイギリスの両政府が、かつてのソ連政府より遥かに腐敗していて、国際法に従うのを拒否しているので、アサンジは大使館で彼らの囚人だった。ラファエル・コレアがエクアドル大統領である限り、彼はそこで安全だった。だがもう一期任期を勤められるよう憲法を変えて欲しいという国民の願いをコレアが拒絶したため、IMF融資のため、アサンジをワシントンに売ったごますり男レニン・モレノを、ワシントンが就任させたのだ。

 読者が正しく理解されていることの確認になるが、読者がほぼ10年間、アサンジについての嘘を吹き込まれている通りに、彼が誰か強姦たわけではない。彼は決して誰かを強姦したかどで告訴されていない。彼は法律を破っていない。彼は、ニューヨーク・タイムズ紙が、漏洩したペンタゴン・ペーバーズを掲載し、アサンジが公表したかどで逮捕された同じ漏洩文書の一部を掲載した際にもしたこと以外、何もしていないジャーナリストだ。アメリカ政府が自身の犯罪を守るべく、アメリカ憲法修正第1条を破壊しようとしているがゆえに、彼はインチキで無意味な容疑でぬれぎぬを着せられているのだ。

 連中はアメリカ憲法修正第1条の破壊に成功するだろう。

 連中を止めるために、一体誰がいるだろう?

 売女マスコミではない。アメリカを支配する大企業のための宣伝省として、連中は一日24時間・週7日嘘をついているので、連中のボロをさらけ出して、ジャーナリストの仕事をしたジュリアン・アサンジが憎いのだ。もし命が売女マスコミの品位を呼吸することに基づいていたなら、我々全員とっくに死んでいたはずだ。

 共和党員や保守主義者ではない。連中の愛国心が「彼がアメリカ政府を困らせた」かどで、アサンジを憎ませるのだ。共和党員は売女マスコミや民主党員と同様に、非情で、修正第1条を亡き者にするのに自分たちが関与しているのに気が付いていない。例えば、無頓着なノースカロライナ州民のおかげで上院入りしたリチャード・バー共和党上院議員は、無知にも、アサンジとウィキリークスは「何年もの間、事実上、ロシア諜報機関の手先役を果たした」と主張し、丸ごと洗脳されていることをさらけだした。洗脳されたネブラスカの共和党上院議員ベン・ザッセは、アサンジを「ウラジーミル・プーチンとロシア諜報機関の不快な手先で」「余生を刑務所で過ごすに値する」と言った。

 アメリカ上院議員のこの並外れた無知と審理前の非難は余りに程度がひどく、アサンジの裁判を台なしにするのだから、もしアメリカに正直な裁判官がいれば、公平な陪審を組織することができないという理由で、起訴は却下されるはずだ。

 民主党員ではない。ヒラリー徒党はアサンジがカダフィのように終わるだろうという見通しに極度の絶頂感を味わっている。バージニア選出の洗脳されたマーク・ウォーナー民主党上院議員は、この馬鹿者がアサンジについて語り、彼の見えない目の前で起きていることについての全くの無知を曝した。「彼は本当にアメリカ安全保障を傷つけようとするロシアの取り組みで、欧米を傷つける直接の参与者、献身的共犯者になったのだ。」

 リベラル派/革新主義者/左翼ではない。アイデンティティ政治のとりこになっている、アメリカの「良心階級」は、アサンジが生きて、むち打たれるのを望んでいる。彼は白人男性で、奴隷制度や強姦や、女性や黒人や同性愛者やトランスジェンダーに対する差別に責任があるのだ。リベラル派/革新主義者/左翼の態度はこうだ。もし我々がこれらの理由で、彼を痛めつけることができないなら、ロシア・スパイのかどで、連中に彼をつかまえさせろ。

 おそらく一番ばかばかしい非難は、現在、アサンジを「闇の国の国王、ヨーロッパのフリーメーソンとシオニズムとの結婚」と描き、イスラエル秘密諜報機関モサドによるニセ情報をきれいに見せるためウィキリークスが作成され、ロスチャイルド家の保護を享受していると主張するVeterans Todayのものだ。https://www.veteranstoday.com/2019/04/12/mossad-agent-assange-finally-kicked-out-of-ecuadorean-embassy/

 ジュリアン・アサンジと共に修正第1条が消えるのを理解するには、皆余りにも愚かで、憎悪に満ちている。

 欧米の一員になるため、ロシア主権を犠牲にするよう主張する愚かなロシア人大西洋統合論者は一体何を考えているのか疑いたくなる。彼らはなぜ真実や公正や人命を尊重しない、残酷で非人道的な帝国の一部になるのを望むのだろう? 大西洋統合論者が欲しいのは、お金なだろうか、アメリカの大学での講演招待だろうか? 一体どうして犯罪組織の一員になりたいと願うほど愚かになれるのだろう?

 欧米に必要なのは踏み潰すための誰かだ。欧米は言葉の意味を遥かに超えて悪い。

 アメリカ政府が見え透いた嘘を根拠に、権益のために他の国々を侵略する際、アメリカを愛するアメリカ人は、アメリカ政府がアメリカ憲法を攻撃し、真実と真実を明らかにする人々を罰している時、大反逆罪を犯している時、一体どのようにアメリカ政府を弁護するのだろう?

 クリントン政権以来、アメリカ政府によって犯されているアメリカ憲法や国際法やアメリカの評判に対する増大しつつある犯罪をお考え願いたい。クリントンは、NATOはロシア国境に拡張しないというロシアへのワシントンの約束を破り、セルビアに不法に爆弾を投下し、制裁で、500,000人のイラクの子供を殺して、戦争犯罪を行った。NATO属国諸国も犯罪に加わった。ジョージ・W・ブッシュは、不法に国を侵略し、爆弾を投下し、人身保護令を無効にし、裁判や有罪判決なしで、無期限にアメリカ国民を拘留する権限を主張した。オバマはリビアを破壊し、シリアを破壊しようとし、民主的に選出されたホンジュラスとウクライナの大統領を打倒し、適法手続きなしでアメリカ市民を殺している。トランプ政権は修正第1条を絞め殺し、ベネズエラで民主的に選出された大統領を打倒するのにおおわらわだ。

 世界がアメリカ法の治外法権を受け入れているのはとんでもないことだ。アメリカが世界全体のために立法府役をつとめるというばかばかしい主張には根拠がない。

 ワシントンは、ベネズエラ国民に選出されなかっただけでなく、大統領選挙で一度も候補者になったことがないワシントンの操り人形をベネズエラ大統領として選んだと発表したが、ワシントンがベネズエラ大統領を選んだという発表は民主政治をひっくり返す基礎になる。架空の「欧米民主主義諸国」は、ワシントンがベネズエラを略奪するのを手伝うため、この嘘を結束して支持している。

 これが「欧米民主主義」の現実だ。我々は我々国民が、アメリカ政府が、犯罪と残酷さへと劣化するのを許したことを非常に大いに恥ずべきだ。

 ケイトリン・ジョンストンが、アメリカとイギリスの政府が、どれほど完全に、救いようのないほど腐敗しているかを明らかにしている。

https://caitlinjohnstone.com/2019/04/13/the-legal-narrative-funnel-thats-being-used-to-extradite-assange/

 ジョン・ピルジャーが、いずれも今や公式にゲシュタポ国家であるアメリカとイギリスでは、圧制的権力行使が、民主主義に取って代わったことを明らかにしている。

http://www.informationclearinghouse.info/51418.htm 日本語翻訳「アサンジ逮捕は歴史からの警告

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/04/15/the-fake-charge-against-julian-assange-proves-that-the-us-government-has-no-integrity/

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 東電と安倍政権が福島原発の廃炉作業を外国人労働者に押しつけ!「特定技能」制度を利用し被曝リスクと搾取の劣悪労働

「特定技能」制度なるものを、売国政権があたふた強引に導入した理由、これだったのだろう。

 アサンジが公開した情報を利用して、宗主国やNATOの御用ジャーナリズムや、提灯持ち連中は本を出したり、映画を制作したりして金儲けをしている。アサンジ本人に、おこぼれはないはずだ。大本営広報部大政翼賛会は洗脳虚報を垂れ流して儲けている。果敢に真実の報道につとめると、理不尽なスラップ訴訟で攻撃される。アサンジの問題を報道せず、報道する場合はウソを垂れ流す大本営広報部大政翼賛会、異神のご本尊に肩入れしても、IWJの窮状は報じない。昼も夜も、呆導を見ず、猫島ドキュメンタリーを見た。

 『9条入門』と加藤典洋の世界~岩上安身による「戦後再発見双書」刊行責任者・矢部宏治氏インタビュー 2019.4.15

 なんと「※2019年7月16日まで全編特別公開中です。」今日は『9条入門』を買いに行く予定。昨日は大手書店でもみかけなかった。

 ところで、再三書いているが、当ブログの翻訳記事部分だけを勝手に転載しているブログがいくつかある。あるいは「掲示板」に転載する人物がいる。失礼なことに、小生のコメント部分を意図的に削除してコピーする念の入りよう。いずれも小生と全く無関係。実質的に、こうした記事をかいておられる筆者の方々にとっても、小生にとっても、敵対的な人々だと考えている。自分が暮らす属国の問題を放置して、外国の出来事だけに、小生興味があるわけではない。小生は不可解な宗教にも全く無関係だ。何度書いても蛙の面に水だが。彼らに品位がない証明。

日刊IWJガイド「イランの石油相が、米国による産油国への制裁がもたらす国際的な石油需給バランスの悪化を懸念!日本では財務省2018年度の貿易収支を赤字と発表!安倍総理周辺から消費増税延期示唆!? 『ディープレポート』の見通しどおりに増税見送りで衆参ダブル選へ!?」 2019.4.19日号~No.2409号~(2019.4.19 8時00分)

 見出しにあるレポートは下記。

※【特別寄稿】安倍官邸が狙う!?「消費減税」という壮大な「ちゃぶ台返し」!! 衆参W選圧勝!! そして緊急事態条項を含む改憲へ!! ~永田町の闇の底からのディープレポート

 これが「属国民主主義」の現実だ。我々は我々国民が、傀儡政府が、犯罪と残酷さへと劣化するのを許したことを非常に大いに恥ずべきだ。

 

2019年4月14日 (日)

フェースブック、率直な物言いの前エクアドル大統領ラファエル・コレアのページを閉鎖

公開日時:2019年4月12日17時44分
編集日時:2019年4月13日12時04分
RT

 どうやらフェースブックがウィキリークス資料を共有するために使われた前エクアドル大統領ラファエル・コレアのページを閉鎖したようだ。この動きは、彼がジュリアン・アサンジを逮捕するのを許したという理由で後継大統領を激しく非難した後に起きた。

 木曜夜、コレアは汚職調査におけるレニン・モレノ大統領の関与を示す先月漏洩した書類を集めたINA文書を彼が公開した後の「自暴自棄の表現」と彼が呼ぶページの閉鎖をツイッターで非難した。コレアは150万人フォロワーがいる彼のフェースブック・ページで文書を公表していた。

連中は150万のフォロワーがいる私のfacebookを閉鎖した
いっそう残忍な迫害であり、腐敗したモレノが逃がれようがないINA事件文書で彼が自暴自棄になっている兆しだ。
私は新しいページを発表するつもりだ。 “ニセニュース”を信じるな https://t.co/9kxjqUJfpm
  ラファエル・コレア(@MashiRafael) 2019年4月12日

 「電話番号やアドレスや銀行預金口座データやカードや、我々共同体内の人々の、身体的、金融的完全性を危険な状況に陥れる可能性がある、あらゆる記録やデータなど個人情報の公表」に関する同社ポリシーを破ったかどでコレア・ページが封鎖されたとフェースブック広報担当者がエル・コメルシオ紙に語り、閉鎖を確認した。

 イギリス警官がロンドンのエクアドル大使館に入り、ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジを逮捕するのを許したことに対し、コレアが、モレノは「エクアドル史上最大の裏切り者」だと烙印を押した一日後に閉鎖された。一週間前、ウィキリークスは、ウィキリークスがINA文書を公表することに対して、モレノが復讐として、まもなくアサンジを追い出そうとするだろうと示唆していた。

 rt.comには、ジュリアン・アサンジが逮捕時に読んでいた本は国家安全保障&帝国の大統領職に関する記事もある。

 フェースブックがモレノのためにコレアのページを閉鎖したことを示唆するものは現在のところない。だがこの巨大ソーシャル・メディアは、以前アメリカで左翼と右翼の活動家とニュースページを、中南米で左翼的報道機関を削除したのを批判されている。

 主流メディアが語らない話題を受けとるためRTニュースレターを購読願いたい。

記事原文のurl:https://www.rt.com/news/456366-rafael-correa-facebook-blocked/

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 人気のインターネット・ソーシャル・メディア、実態は、帝国の世界支配の民営組織であることがはからずも証明されているわけだ。登録した記憶はあるが、使った覚えはほとんどない。せいぜい数回。将来も利用予定はない。気味が悪いではないか。

 また事件。米兵事件に「激しい怒り」=女性刺し無理心中-玉城沖縄知事

 今日は、夜もテレビ・スイッチを入れていない。節約が嬉しい。こういう記事の話題、全く知ることができず、個人的に関心皆無な、オリンピック、改元、貨幣紙幣変更その他もろもろ、政府広報だけ聞かされる日本版1984年の世界には、見る意味をほとんど感じない。今後はネットで番組表を見て、まともそうなドキュメンタリーを見ることにしようと考えている。都民ラスト宣伝カーもこの時間はやってこない。

 巨大掲示板のアサンジ逮捕批判記事の転載を見ると、理解不能な誹謗中傷がある。アサンジ逮捕を非難する記事がなぜ、非難されるのだろう。当ブログ記事も勝手に転載され色々コメントが書かれている。Paul Craig Roberts氏が記事「ウィキペディアにおける問題とデジタル革命」で書いておられる現象そのもの。

インターネット前の時代、人々を中傷するのは難しかった。新聞編集者は、事実の間違いを修正したり、事実の集合に対して異なる解釈を提供したりする投書は受け入れたが、中傷は避けた。これは中傷が決して起きなかったことを意味しないが、インターネット時代ほど奔放ではなかったのだ。

多くの人々にとっては金が最高の価値なので、公式説明に異論をさしはさむ人々を中傷するために雇われる人々の供給は無限だ。中傷はコメント欄からを始めることができ、更に、ソーシャル・メディア、更にウェブサイトやウィキペディア上へと広がる。

 当ブログへのコメント、掲示板で見るような理解不能な内容のものなどを避けるべく、恣意的に公開、非公開を決めさせていただいている。外国からの膨大な全く無意味ないやがらせコメントを排除するのに「書き込み禁止アドレス」を使っていたが(放置しておいても、30日で自動的に削除されてはいた)、今回の改装で、そうした外国からの嫌がらせ英語コメントがゼロになった。改装唯一の恩恵だろうか。

2019年3月 9日 (土)

メイン号を忘れるな。ベネズエラでのCIA介入

2019年3月1日
デイビッド・ローゼン
CounterPunch

 1897年1月、旧西部の画で有名な19世紀の画家フレデリック・レミントンは、キューバに対するスペインの残虐行為をウィリアム・ランドルフ・ハーストのニューヨーク・ジャーナルのために描く仕事でハバナに滞在していた。彼はハーストにこう電報を送った。「万事穏やかだ。問題はない。戦争はないだろう。私は帰りたい。」ハーストが答えた。「滞在していて欲しい。君は画を提供し、私は戦争を提供する。」

 一年後の1898年2月15日、戦艦メイン号がハバナ港で謎めいた爆発をした。ウィリアム・マッキンリー大統領はアメリカとスペインの間で高まる緊張を観察するために1月25日に戦艦をハバナに送られるよう命令した。爆発で、乗組員354人のうち、268人が死亡し、アメリカ国民に衝撃を与えた。

 アメリカ報道機関は見出しで「スペインの背信行為!」「戦艦メインの破壊は敵の仕業だ!」と宣言して激怒した。ハーストとジャーナルは「メイン暴挙の犯人発見」のために50,000ドルの賞金を提供した。「メインを忘れるな、スペインにはうんざりだ!」がスローガンになった。

 今日に至るまで、何が爆発を起こしたか誰も知らない。最初の報告は、船は機雷で沈没したと主張した。後の調査、1911年のものと、1974年のものは、炭塵爆発だったという仮説をたてた。それでも、人々は破壊活動だったと信じ、一部の人々は、新聞の読者を増やすためのハーストによる秘密の仕業だったと憶測した。

 マッキンリー大統領がスペインとの平和を維持しようと努める一方、セオドア・ルーズベルト海軍次官が主戦派を率いた。彼は強く主張した「戦争がおきなければならないなら、戦争を起こさせよう。私はむしろ戦争が間もなくおきることを望む。平和派の叫び声は、この国が戦争を必要としていることを私に確信させた。」

 1898年4月21日、アメリカはスペインに戦争を宣言した。アメリカとスペイン間の外交関係破綻を加速した挑発、メイン号沈没が戦前の緊張を頂点に至らせた。戦争は10週続き、アメリカが勝利した。アメリカはキューバ(いまだにグアンタナモ湾を支配しているが)を一時的に支配し、フィリピン(1946年まで)支配と、プエルトリコとグアムの進行中の支配を勝ち取った。挑発は機能し得るのだ。

* * *

 ベネズエラでマドゥロ政権を打倒する作戦で多分CIAが演じた、多分演じ続けるだろう全体的な役割を、アメリカ人は決して知ることはないだろう。(「国家安全保障」という主張が真実を隠すために使われる。)  トランプ政権の悪のトロイカ、マイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペオ国務長官とジョン・ボルトン国家安全保障補佐官は、マドゥロ政府征服をたくらんでいるように思われる。もっと酷いことではななくとも、ベネズエラを不安定にすべく、アメリカ軍産複合体の他の政府機関とともに、CIAがリクルートされていると想定可能だ。そう考えれば、ベネズエラ国内クーデター、あるいはアメリカ軍事介入を合法化するため、もう一つのメイン号沈没のような挑発行為が画策されるのではないかと想像できる。

 1823年に、ジェイムズ・モンロー大統領が「モンロー主義」として知られるようになった声明を出して以来、アメリカは地球全体で数え切れない国の事件に積極的に介入した。1946年の設立以来、特に中南米とカリブ海で、不安定化キャンペーンあるいは徹底的クーデターを通して、アメリカ介入で、CIAは重要な役割を果たしてきた。

 1954年から2002年の間の,一ダース余りのCIA介入を見直しは、ベネズエラで一体何が展開しているかもしれないかの示唆に富んでいる。

 グアテマラ、1954年 - CIAはユナイテッド・フルーツ社を支持し、ハコボ・アルベンス大統領に対し、いわゆるPBSuccess作戦を開始し、グアテマラ市に爆弾を投下した。

 ハイチ、1959年 - CIAは傀儡独裁者フランソワ・デュヴァリエを打倒するための大衆運動を止めるため介入した。ある報告によれば「100,000人以上の人々が殺害された」。

 ブラジル、1964年 - CIAはアメリカ多国籍企業に課税すると脅した民主的に選出されたジョアオ・ゴラール大統領に対するクーデターを支持した。

 ウルグアイ、1969年 - CIA工作員ダン・ミトリオーネはオペレーション・コンドルの一部として治安部隊に拷問を教え込んだ。CIAは軍事独裁政権を据えたフアン・マリア・ボルダベリーが率いたクーデターを後押しした。

 キューバ、1961年 -1959年のキューバ革命のあとの、 CIAに支援された亡命キューバ人による失敗したピッグズ湾侵略を監督した。フィデル・カストロを殺害するCIAの再三の試みが失敗した。

 ボリビア、1971年 - CIAはフアン・ホセ・トレス大将に対するクーデターを画策し、猛烈な独裁を押し付けたウゴ・バンセルを据えた。

 チリ、1973年 - CIAは、サルバドール・アレンデ大統領に対するアウグスト・ピノチェト大将のクーデターを支持し、17年続く独裁を押し付けた。

 アルゼンチン、1976年 - CIAは、ペロン主義者を打倒する汚い戦争の一環として、クーデターで、ホルヘ・ラファエル・ビデーラ大将を就任させた。

 エルサルバドル、1979年 - CIAは、オスカル・ロメロ大司教(1980年2月)と4人のアメリカ人修道女(1980年12月)の暗殺で頂点に達した大衆反乱を恐れて、1979年のクーデターを支持し、1984年、CIAはホセ・ドゥラテ選挙運動の資金を調達した。

 グレナダ、1983年 - CIAは、1981年にマルクス主義政府を不安定にする取り組みを始め、83年、約1,000人のアメリカ人学生を守るという口実で、アメリカ海兵隊員がこの島を侵入するに至った。

 パナマ、1989年 - CIAは長年の工作要員で麻薬密売者マニュエル・ノリエガを打倒するために「大義名分」作戦を計画し、一般人3,500人を殺害した。

 ペルー、1990年 - CIAは、自ら国家情報院局長と命名し直し、議会を解散して、最高裁判所裁判官を閉じ込めたアルベルト・フジモリの大統領選挙を支援した。

 ベネズエラ、2002年 - CIAは、クーデターの企てで、ウゴ・チャベス大統領を短期間退位させた反乱派陸軍士官連中を支持した。

 CIAは同様に、地域で、多数の他の政治、軍事作戦に関係していた。

* * *

 2月15日、アメリカは、メイン号沈没の121周年を迎えた。以来、アメリカは世界中の国々で、多数の軍事、政治干渉に関与した。1947年に創設されて以来、CIAは外国干渉の主要な連邦組織で、ベネズエラ不安定化でも重要な役割を演じている可能性が高い。ベネズエラにおけるCIの役割について情報はほとんど報じられていないが、示唆に富むうわさが広がっている。

 今月早々、ベネズエラのバレンシアで政府当局に差し押さえられたマイアミ国際空港からの21便の空輸貨物機が、反マドゥロ勢力向けの可能性が高い、19丁のライフル銃、望遠鏡つき照準や、無線アンテナや他の物質を輸送していた。航空会社は搭載していたもののすべてを知らなかったと主張した。便をチャーターした企業のGPS-エアは、同社が武器を送ったといういかなる主張もはねつけた。「銃を[マイアミ]空港から送ろうとするのはばか者だけだ」とGP-エアの貨物輸出マネージャー、セザール・メネセスが語ったとマクラッチーが報じた。

 去年、CIAがマドゥロ大統領暗殺未遂に関係していたといううわさが広がった。2018年2月にテレビ放送演説をしていた際、爆発で催しが中断し、マドゥロは後に「私は[コロンビア大統領]フアン・マニュエル・サントスがこの攻撃の黒幕であるのに疑いを持っていない。」と述べ、コロンビアに攻撃の責任があるとした。トランプ補佐官ボルトンは、フォックス・ニュースで「私はこれにはアメリカ政府が関与していないと実にはっきり言うことができる。」と強く主張し、いかなるアメリカの関与も否定した。

 アメリカの軍・諜報機構、特にCIAがベネズエラ政府転覆工作で果たしている役割をアメリカ国民が知ることはありそうにない。キューバやパナマやグレナダのような壮大な古い感覚の直接軍事介入はありそうもないように思える。不幸にして、おそらく悪のトロイカ、ペンスとポンペオとボルトンは、メイン沈没に似た挑発事件をたくらんでいる。

記事原文のurl:https://www.counterpunch.org/2019/03/01/remember-the-maine-cia-intervention-in-venezuela/

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 ベネズエラ大都市で停電。カラカスでは帰宅時の地下鉄が停止し、膨大な人数が歩いて帰宅という。大統領は、アメリカの妨害工作と非難している。

 国営与党洗脳放送局、「ニュース」なるものは極力見ないが、311が近づいて、洗脳「ニュース」とは大分違うドキュメンタリーが放送されている。

 属国の傀儡売国政党も官僚もおぞましいほど劣化しているが、お手本である宗主国の議会も十分ひどい。

 下院で、オマール下院議員のまともなイスラエル批判を封じるための反ユダヤ決議が画策された。数日前のデモクラシーナウの下記インタビューでは、決議案投票が、無期限延期されたと日本語説明にある。  (インタビューは当然英語)

 米議会では長い間 米・イスラエル関係に疑問を呈することが許されなかったが それは変化しつつある。


 決議案強行成立したと別の新記事にある。下記は、ハーレツと、Press TVのもの。

House Passes Resolution Denouncing anti-Semitism Triggered by Ilhan Omar Comments

US House passes broad anti-hate bill after pressure from allies of Muslim congresswoman


 属国「マスコミ」には、それらしい記事、見当たらない。昼の痴呆番組、話題はゴーン釈放と過剰覚醒剤による女性死亡が主要話題。いつもの阿呆連中がはやし立てる。属国の国政崩壊は全く放置して。

2019年1月24日 (木)

ベネズエラ大統領を任命したワシントン

2019年1月23日
Paul Craig Roberts

 2016年以来、一片の証拠もなしに、ロシアによるアメリカ選挙干渉を言い立てるアメリカ売女マスコミを聞かされた後、よもやワシントンが他国の選挙に干渉するだろうとは人は思うまい。

 不幸にも、そうではないのだ。ワシントンは決まったように干渉するのだが、今回、単なる干渉をはるかに超えた。ワシントンは今日(2019年1月23日)、ベネズエラで選出された大統領ニコラス・マドゥロは、もはやベネズエラ大統領ではないと宣言した。ベネズエラ国民ではなく、ワシントンが、誰がベネズエラ大統領かを決めたのだ。選出された政府は「違法」、だと宣言して、トランプ大統領は、絶対的命令により、ベネズエラ人を大統領に選んだのだ。「今日、ベネズエラ国民議会議長フアン・グアイドをベネズエラ暫定大統領として私は公式に認める。」https://www.rt.com/news/449533-trump-recognizes-venezuela-opposition/

 明らかに、グアイドはワシントンの言いなりで、そうでなければワシントンは彼を選ぶまい。

 マドゥロは、前任者チャベスと同様、アメリカの大企業と金融権益ではなく、ベネズエラ国民を代表するという許し難い罪を犯した。ワシントンは、ラテンアメリカの人々の代理を務めるラテンアメリカ政府は認めない。アメリカ海兵隊のスメドレイ・バトラー大将が言った通り、彼と彼の海兵隊員は、ユナイテッド・フルーツ社とアメリカ銀行の投資のために、ラテンアメリカを安全にしたのだ。

 それで今、ベネズエラには、二人大統領がいる。ワシントンによって任命された一人と、国民に選出された一人。ワシントンが、同じことを、ロシアや中国やイランやシリアやトルコやインドにするのは、いつだろう?

 ワシントンは、アルゼンチンで、改革主義者の女性大統領を陥れて権力の座から排除し、右翼のワシントン操り人形に置き換えるのに成功した。

 ワシントンは、ブラジルの改革主義政党の大統領たちを陥れ、権力の座から排除し、投獄し、右翼のワシントン操り人形を据えるのに成功した。

 ワシントンはエクアドルで改革主義政府を処分し、ワシントンの操り人形を据えて、ジュリアン・アサンジに対して、彼を利用することに成功した。

 ワシントンは、排除後そのウソは崩壊したものの、社会主義候補者になる可能性があったドミニク・ストロスカーンを強姦なる嘘の罪状で排除し、フランス選挙に干渉した。

 左翼のアメリカ人は、チリでのアジェンデ政府打倒についてワシントンに責任かあるとしている。これに関しては私の意見は違うが、それでも、これも同じパターンだ。

 ボリビアの改革主義政府は、同様にワシントンの圧力下にある。

 どういうわけか、世界の他の国々は、ワシントンによる他国内政に対する大規模干渉に憤激しない。ロシアのウラジーミル・プーチンさえ、ロシア選挙やウクライナ選挙で、ワシントンの干渉を受け入れている。ワシントンのいじめは、イスラエルのいじめのように、何らかの方法でそれを受け入れなければならないにはあまりにも過度に強力な国にとって受け入れられる。

 ロシアはベネズエラに空軍基地を設置する予定だった。空軍基地を守るという口実で、明らかに反逆者のフアン・グアイドと、ベネズエラではなく、ワシントンに仕える彼の政党全体を逮捕する間、ロシアは精鋭軍隊をマドゥロのために配置できるはずだった。ワシントンに忠実な裏切り者連中に包囲される中、マドゥロは、一体どうして支配することができるだろう?

 中国も同じく、ベネズエラとのつながりがあり、その出資金を守るため精鋭部隊を送ることができたはずなのだ。

 だが何も起きない。

 チャベスが大統領に選ばれた際、ワシントンはチャベスを打倒するため、ベネズエラ・マスコミを依然支配していたワシントン同盟者である古くからのスペイン系ベネズエラ人エリートを利用した。だがワシントンがチャベスを殺せる前に、ベネズエラ軍と国民が介入し、大統領としてのチャベスの解放と復職を強いた。裏切り者連中を逮捕する代わりに、チャベスは彼らを自由にし、今その連中が、チャベス後継者に対して、状況を悪化させている。

 ラテンアメリカ人であれ、どのような改革者であれ、旧体制が残されたままでは、普通の人々にとっての改革も、革命も、進歩もあり得ないと言ったカール・マルクスの正しさを理解し損ねている限り、ラテンアメリカ人ではなく、ワシントンがラテンアメリカを支配するだろう。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/01/23/washington-has-appointed-a-president-for-venezuela/

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 またまた暗澹たる出来事。国民・自由、統一会派結成へ=玉木、小沢氏が合意

 ロシア・ゲートについては、宗主国大本営広報部の虚報を、そのまま、しつこく垂れ流し続ける属国大本営広報部、この暴挙は報じているのだろうか?冷静に考えれば、官邸の主も、実態は日本版フアン・グアイドを宗主国が据えつけてくださっているのでは?

 旧体制が残されたままでは、普通の人々にとっての改革も、革命も、進歩もあり得ないと言ったカール・マルクスの正しさを理解し損ねている限り、日本人ではなく、ワシントンが、日本を支配するだろう。

 属国は他にもある。孫崎享氏の今日のメルマガ題名は下記の通り。

米国がカナダ政府にファーウェイ孟副会長の身柄引き渡し要請でカナダ政府は板挟み。環球時報は社説で、米国へ引き渡した場合には「中国の猛烈な報復に遭うことが予見できる」と報復措置を示唆、中国は米国に次ぐ貿易相手。加大学外国人学生の33%は中国人。

で、

 カナダのフリーランド外相は22日、米メディアのインタビューで「孟氏の拘束はもっぱら刑事司法の問題。政治問題化する考えには、強く反対する」と語った。

という。このカナダ外務大臣については下記記事を翻訳した。『世紀の売却』という分厚い彼女の著書翻訳、15年前購入したが、いまだに読んでおらず、読む予定もない。高価だったので捨てられずにいる。翻訳が出る前に、原書も購入していたが、一ページも読まないまま、最近廃棄した。

クリスティア・フリーランド: 在オタワ・キエフ外務大臣

2018年12月19日 (水)

ベネズエラに対するロシアの肩入れ

2018年12月17日
Paul Craig Roberts

 皆様のウェブサイトをご支援願いたい。私の12月のお願いにお答え願いたい

 ベネズエラに対するロシアの肩入れ

 ロシアのタス通信によれば、ロシアはベネズエラのオルチラ島に戦略的空軍基地を建設している。ロシアのニュースは、この展開は、トランプが中距離ミサイル条約を破棄したことに対するブーメラン効果の一部だと説明している。

http://tass.com/pressreview/1035596

 「ロシアの脅迫」と「ベネズエラの脅迫」の連合が、ワシントンにとって、ワシントンが既に決めている目標である、ベネズエラ政府打倒のためのより多くの理由となることを、ロシアとベネズエラ両政府は理解したのだろう。ロシア空軍基地設置は、ワシントンに対してベネズエラを支援するというロシアの肩入れを示唆している。

 皆様のウェブサイトをご支援願いたい:

 年4回の皆様のご支援のに対する私の呼びかけに対応下さった皆様に深く感謝申し上げる。多くの寄付を戴いたが、反応は12月四半期としては、少ないままだ。

 一つ考えられる解釈は、多くの寄付者が、月払いに変わられたということだ。
もう一つは、私に対する攻撃が、寄付に影響を与えているということだ。
もう一つは、真実が、語ることと同様、受け入れることも、一層難しくなっているということだ。

 真実のコストが増すにつれ、同様に、読者のご支援も増すべきなのだ。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/12/17/russian-commitment-to-venezuela/

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 「辺野古土砂投入…沖縄は人でなし首相と縁を切った方がいい 二極化・格差社会の真相」(日刊ゲンダイ)という斉藤貴男氏記事中の文に驚いた。

中国学者オーエン・ラティモアが戦後まもなく、自らの政治を持たない日本は、米国の工場機能とグルカ兵のような植民地軍隊の役割を併せ持つことになると書いていた。(アジアの情勢)

 The Situation in Asiaは1949年刊。そこで書かれた通り「自らの政治を持たない日本は、米国の工場機能とグルカ兵のような植民地軍隊の役割を併せ持つ」に至ったわけだ。

「ボルトンはボゴタの手助けを得て私の暗殺計画を準備している」マドゥロ大統領

公開日時:2018年12月12日20時58分
編集日時:2018年12月12日21時04分
RT

 ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が、彼を殺す陰謀を準備ているとしてジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官を非難し、ボルトンの共犯者としてコロンビア大統領イバン・ドゥケをも非難した。

 ベネズエラで「ジョン・ボルトンは、暫定政府を導入するための暴力を解き放ち、クーデターを行う計画をもっている」と、彼のフェースブック・ページで生放送された記者会見でマドゥロ大統領は述べた。「ボルトンは私の暗殺計画を準備している。」

 トランプの国家安全保障担当補佐官は、「様々な場所で」ベネズエラに対して使われる傭兵と準軍事部隊の訓練を組織していると彼は述べた。

 730人以上の武装した悪漢がベネズエラで挑発を開始し、軍事基地を攻撃する準備ができているとマドゥロ大統領は主張した。

 ベネズエラ大統領によれば、ボルトンの陰謀は、コロンビアのイバン・ドゥケ大統領が「彼の共犯者」として深く関わって、実行されてつつある。マドゥロ大統領は、ドゥケ大統領を「ボゴタのアメリカ大使から許可がなければ、トイレにさえ行けない」ワシントンの傀儡だと酷評した。

 8月初旬、マドゥロが首都カラカスで軍事パレードに出席した際、爆発が起きた。ベネズエラ当局は、爆弾を搭載した無人飛行機が関与していた大統領に対する暗殺未遂だったと発表した。他の報道は、パニックは、実際は家庭のガス爆発によって起きたことを強く主張した。

 マドゥロ大統領は、記者会見中、その事件に触れ「ドローンが[当時のコロンビア大統領、フアン・マニュエル]サントスの監督下、コロンビアで準備されたが、ホワイトハウスからの直接の命令だったことに疑い」を持っていなかったと述べた。

 マドゥロの非難と、ベネズエラに対して「コロンビアが始めることを計画しているという想像上の戦争に関する、説得力のない、失礼で中傷的な彼の言葉」を「断固否定する」とコロンビア外務省は述べた。

 ドナルド・トランプ大統領政権は、石油に富んだベネズエラで、社会主義大統領が権力の座から追放されるのを見たいという願望を強く主張していた。マドゥロは、反政府派の取り締まりに責任がある「独裁者」だとワシントンは烙印を押した。何人かのアメリカ高官は、ベネズエラに対し、彼らが「人道介入」と呼ぶものさえ考えている。

 去年、アメリカは、石油部門を含め、ベネズエラ当局と経済に対する厳しい制裁を押し付けた。ベネズエラは超インフレ、通貨切り下げと、生活必需品の欠乏により打撃を与えられ、アメリカの圧力は、厳しい社会、経済危機の要因になっている。

 国連によれば、生活水準の崩壊が、今年、300万人もの人々に、ラテンアメリカの他の場所でのより良い生活を探して国を去るよう強いた。

 あなたの友人たちも興味を持つと思われるだろうか? この話をお伝え願いたい!

記事原文のurl:https://www.rt.com/news/446316-maduro-assassination-bolton-venezuela-us/

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 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』をBSで見た。未来編。いじめっこビフの容貌、大統領そっくり。しかも、ビフは不法に手に入れた未来の年鑑をもとに、バクチで当て、大金持ちになっていて、カジノ経営者。現状の予言のような映画だと思えた。

 属国民、それなり現状を理解しているのだろうか。世論調査結果ニュースに驚く。

日本で米国を「信頼している」は30%(前回39%)に下がり、00年以降で最も低くなった。米国で日本を「信頼している」は70%で、前回と並んで高かった。

  ジューナリストという仕事、学生時代、大いにあこがれていた。森友事件で活躍したがゆえに記者の仕事から排除された記者の本『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』を拝読して、自分には、良いジャーナリストになる資質が皆無なのを自覚した。すごすぎる。一人だけで読んでいてはもったいないので、知人にさしあげたら、「読みたいと思っていた」と喜ばれた。大本営広報部が彼の話題を報じることは当然皆無。

【タイムリー再配信 301・IWJ_Youtube Live】20:00~「上層部からの圧力か!?
森友問題でスクープを連発した元NHK記者の『考査室への異動』の真相に迫る!岩上安身による大阪日日新聞論説委員・相澤冬樹氏インタビュー(前編)」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 10月2日に収録した、岩上安身による大阪日日新聞論説委員・相澤冬樹氏インタビュー(前編)を録画配信します。

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/432870

2018年11月29日 (木)

ワシントンのベネズエラ政府転覆戦略

Garry Leech
2018年11月23日
CounterPunch.org

 近年ベネズエラの行方を見守ってきた人たちにとって、この南米の国に対するアメリカ外交政策には、明らかな既視感がある。それは、ベネズエラにおけるワシントンの政権転覆戦略が、第二次世界大戦以来、何度もラテンアメリカで使ってきた手法とまったく同じだからだ。この戦略には、経済封鎖、反政府派に対する強力な支援、軍事クーデター、あるいはアメリカによる軍事介入を正当化するのに十分な人々の苦難や混乱をもたらす不安定化策がある。この戦略は、半世紀以上、アメリカにとって、うまく機能してきたので、アメリカの指導者は、ベネズエラに対し、それを利用するのを当然と考えている。言い換えれば、ワシントンから見れば、ベネズエラに対する政権転覆政策は、ラテンアメリカでのいつもの業務に過ぎないのだ。

 アメリカの主張にもかかわらず、この政権転覆戦略では、その政権が民主的に選出されたものかどうかや、このような介入の人権的な結果は考慮されていない。実際、これまで65年にわたり、アメリカが成功裏に打倒してきたラテンアメリカ政権のほとんど全てが、民主的に選出されたものだった。民主的に選出されていて、打倒された指導者には、チリのサルバドール・アジェンデ(1973年)、グアテマラのハコボ・アルベンス(1954年)、ハイチのジャン・ベルトラン・アリスティド(2004年)や、ホンジュラス(2009年)のマニュエル・セラヤがいる。ワシントンは、軍事解決を正当化するのに必要な経済混乱と人道的危機を作った経済封鎖と不安定化キャンペーンで、これらすべての指導者を狙ったのだ。

 この全ての例での共通要素は、民主主義あるいは人権には関係皆無で、選ばれたそれら政府が、地域におけるアメリカ権益に、大胆にも挑戦した事実だった。ラテンアメリカの政権が、アメリカにとって必要なことではなく、自国民の利益を優先するかもしれない事実は、ワシントンにとって許されないのだ。2002年2月、上院諜報委員会公聴会で、ベネズエラのウゴ・チャベス大統領は「おそらくアメリカ権益を気にかけていない」とジョージ・テネットCIA長官が傲慢に宣言して、この態度が示された。2カ月後、ワシントンは、ベネズエラの指導者打倒を試みた軍事クーデターを支持した。

 失敗した軍事クーデターは、1998年の彼の当選後、アメリカに後援された、チャベス大統領を追い出す最初の主な試みだった。クーデター後も、ワシントンは「アメリカ権益を気にかける」だろうベネズエラ政権を据える取り組みを継続した。ワシントンは、国民を政府に敵対させることを目的にする国におけるUSAID計画用の資金を増やし、反対派に対する支援を強化した。ウィキリークスは、2006年、現地での計画用のUSAID資金が、「彼らをゆっくりチャベス主義から離れさせるようにしし」、共同体の指導者に影響を与えるよう努力すると述べている、在ベネズエラ・アメリカ大使館からワシントンに送られた機密電報を公表した。電報は、大使館のより広範な目的が「国際的にチャベスを隔離する」ことも含んでいると述べていた。

 2015年、オバマ大統領は、ベネズエラがアメリカの「国家安全保障に対する異常な脅威」になったと言うばかげた大統領命令に署名した。この命令は、アメリカ法の下、オバマ政権が制裁を課すために必要だったのだ。2年後、ドナルド・トランプ大統領は、ベネズエラに対する「軍事的オプション」を排除しないと述べた。彼はベネズエラ政府が国の経済危機に対処するのを一層困難にすべく、制裁を強化した。エコノミストのマーク・ワイスブロットによれば

 制裁は、ベネズエラが、アメリカ金融体制で、資産を借りたり、売ったりすることを禁じて、損害を与えている。彼らは同様に、アメリカに本拠をおくベネズエラ政府が所有する石油会社CITGOが、配当あるいは利益を、ベネズエラに送金するのを禁じている。加えて、現在の危機の中、債務元利返済額を減らすため、ベネズエラが負債再編を望んでも、新たな国債を発行することが不可能なので、実行できない。

 制裁が、ベネズエラ国有企業CITGOが利益を国に送金するのを妨げているため、ベネズエラ政府は年間に10億ドルの収入を失っている。ワイスブロットが指摘しているように、制裁は、深刻な不況から国を救い出すため利用可能な政策オプションを制限しており、食料や薬や他の必需品の欠乏を悪化させているので、究極的に、制裁は、ベネズエラ国民に、より大きな苦難を押し付けている。

 今月早々、トランプ大統領は、ベネズエラからの金輸出に制裁を課す政令に署名することで、圧力をさらに強化した。この南米の国は世界最大の金準備保有国の一つで、経済危機に対処する手段として、その金の一部を売ることを始めた。トランプが決定を公表した一週間後、ベネズエラに価値5億5000万ドルの金の延べ棒14トンの引き渡しをイギリスが拒絶して、新しい制裁に従った。この金はベネズエラのものだが、イングランド銀行の金庫にしまわれている。CITGOの利益と同様、ベネズエラは合法的に自分のものを欲しがっているだけなのだ。

 ベネズエラがそれ自身の資産と備蓄資源をどうすることができる・できないかを決める権利をアメリカとイギリスが持っていると感じている事実が、この二国の帝国主義者の横柄さを説明している。最新のアメリカによる制裁と、ベネズエラの金の引き渡しに対するイギリスの拒絶は、経済危機に対処するベネズエラ政府の能力を制約している。

 そして今週早々、トランプ政権がいっそう厳しい制裁さえ自動的に引き起こすはずのテロ支援国リストに、ベネズエラの追加を考えていることが明らかにされた。ベネズエラにテロ支援国であるというレッテルを貼るのは、この国がアメリカ国家安全保障に対する「異常な脅威」だと宣言したオバマと同じぐらいばかばかしい。あるアメリカ当局者が、匿名を条件に、ベネズエラがテロを後援しているという、いかなる証明も提供することも非常に難しいことを認めた。ベネズエラは、そんなことをしていないからだ! だが、アメリカが他の国に介入するため、一度も証明を必要としたことがないのは、イラクと、あるとされた大量破壊兵器が明白な例だ。こうした行動は、自分が決めた規則に従うのを拒否する弱い国を悪者にして、いじめるのを、ワシントンがいとわない様子を十分説明している。

 アメリカ政権転覆政策は、ウゴ・チャベス当選前に、国を動かしていた裕福なエリートで構成されるベネズエラ野党と連携して行われている。チャベス前大統領と現在のニコラス・マドゥロ大統領の社会主義政策は、これら国内エリートや、外国石油企業が享受していた特権を侵害したのだ。これに対応して、経済活動をいまだ独占しているす裕福な反政府派は、生産を縮小し、大いに必要とされている生活必需品を隣国コロンビアに輸出することで、経済を妨害しようと努めている。

 その富と経済権力にもかかわらず、投票箱では勝つことができないので、ベネズエラ野党は世界で最も強力な国の支持を必要としているのだ。1998年以降、次々の選挙で、ベネズエラ国民は、あらゆる投票で、チャベス大統領とマドゥロ大統領を圧倒的に支持した。これらの選挙は国際監視団が監視し、繰り返し、自由で公正だとみなされた。有名な選挙オブザーバーの一人、ジミー・カーター前アメリカ大統領はこう述べた。「実際我々が監視した92の選挙で、私はベネズエラの選挙過程が世界で最も良いと言いたい」。

 ベネズエラに関し、アメリカ主流マスコミは、国民がワシントンの公式言説だけを聞くようにしていて、いつもの重要な宣伝役を演じている。この言説はベネズエラ政府を悪者にしようと努め、繰り返し、チャベスとマドゥロに「非民主的で」、「権威主義で」、とてつもない「独裁者」だというレッテルを貼った。マスコミは、貧困削減教育や住宅や直接参加民主主義における信じ難いほどの社会実績ではなく、ベネズエラ国民が国を去る結果になっている食糧不足や「人道的危機」に集中して注目している。

 一方、隣接するコロンビアで、500万人以上の人々が、過去ニ十年にわたり、暴力的に家から強制退去させられた事実に、主流マスコミはほとんど触れなかった。4,000人以上の先住ワユー族の子供たちが、これまで10年間にわたり、北コロンビアで栄養失調で亡くなった事実もそうだ。好都合にも、主流メディアによって、人権侵害が無視されている多くの他の権威主義の同盟者と同様、コロンビア政府は、アメリカの権益に奉仕する友好的政権なので、こうした人道的危機について、我々は聞くことはない。

 前述の通り、ワシントンのベネズエラ政権転覆戦略は新しいものではない。実際それはラテンアメリカでの、これまでの政権転覆の取り組みそっくりそのままだ。社会主義者候補者サルバドール・アジェンデが1970年に大統領に選ばれた後、一つの典型例がチリで起きた。ニクソン政権の国家安全保障補佐官ヘンリー・キッシンジャーは、選挙についての考えを明らかにした際、何十年も後にテネットCIA部長が示すだろう横柄さを予想させた。「国民の無責任さゆえに、国が共産主義になるのを、なぜ我々がじっと見守る必要があるのか私は理解できない。チリ有権者が自身で判断するのに任せるには、問題はあまりに重要だ。」それで、ニクソン政権は、ある閣僚が述べた通り「チリ経済を絶叫させる」ことを狙う方法で、この国の不安定に取りかかったのだ。

 18カ月間、閉鎖、ストライキさせるため、CIAは秘密裡に、企業や店主やトラック運転手に資金供給し、生活必需品の大量欠乏に苦しませて、チリ国民に困難をもたらし、成功裏に「経済を絶叫させ」た。機密扱いを解除された文書が、アジェンデ大統領を打倒するため、クーデターを計画していたチリ軍将校と協力してCIA要員が働き、反対派に、アメリカが資金と兵器を提供したことを明らかにしている。1973年までには、軍事クーデターを正当化するため、チリは十分に不安定にされていた。権力の座につくと、クーデター指導者アウグスト・ピノチェト陸軍大将は、チリのエリートとアメリカ企業の権益に損害を与えたアジェンデ政策の多くを反転させた。彼は国を人権の惨事に変え、ワシントンの支持で、18年間、独裁者としてチリを支配した。

 2000年に、カトリック司祭ジャン・ベルトラン・アリスティドが大統領に当選した後、よく似た過程がハイチでも展開した。彼の政党「ラヴァラの家族」はハイチで最も人気が高く、議会の過半数を得ていた。半球の最も貧困に陥った国で選出された指導者として、アリスティドは、医療、教育と低廉な住宅の分野で、貧しい人たちに役立つ政策を実行した。彼は最低賃金を2倍にして、同国で活動しているアメリカ、カナダ、そしてフランス企業が得る利益を侵害した。ワシントンとその帝国主義同盟国は、反政府派に資金供給し、ハイチに経済封鎖を課して、対応した。米国国際開発庁USAIDは、反政府派に資金供給し、最低賃金引き上げに、積極的に反対運動をした。アリスティドは、フランスとハイチの経済エリートにより資金を供給された準軍事的グループが行う暴力作戦に直面した。機密扱いが解除された文書が、これら武装グループがアメリカとも関係を維持していたことを明らかにした。

 2004年、3年の経済封鎖と準軍事暴力の後、混乱に陥った国に、アメリカとカナダとフランスが、政府打倒のため、ハイチに兵隊を派遣した。アメリカ海兵隊員が大統領官邸でアリスティド大統領と妻を取り押さえ、彼らをカナダ部隊に確保されていた国際空港に連行した。ハイチ大統領は辞任を強いられ、妻と一緒にアフリカに飛行機で運ばれた。それから、アメリカは、マイアミに住んでいたハイチ人実業家を、選挙で選出されていない新大統領として就任させた。国が外国軍の統治下にある状態で、新大統領はアリスティドに実行された方針の大部分を反転させ、何千人という反対者を投獄し、国で最も人気が高い政党「ラヴァラの家族」の活動を禁止した。

 ベネズエラに対する現在のアメリカ外交政策は、明らかにラテンアメリカで、過去数十年に実行された、政権を成功裏に追い出した政策の繰り返しだ。ある政権が、アメリカ経済と多国籍企業の権益より自国民のニーズを優先したら、その政権の転覆を達成するため、民主的に選出された政権を傷つける政策を実行するのは、ワシントンの観点からすれば完全に理にかなっているのだ。この戦略はチリで機能した。それはハイチでも機能した。そして同様、前述の他のラテンアメリカ諸国で機能した。アメリカは、対象国の民主主義を傷つけ、政権転覆を実現するため、再度、今回はベネズエラ国民を標的に、ラテンアメリカ人に経済的苦難を課すことに不安は持っていない。 結局、ある国の政権が「アメリカ合州国の権益のためを思わなければ」、その国は民主的ではないのだ。

 Garry Leechは独立ジャーナリストで、『Ghost withinn: Journeying Through PTSD』(2019年春、Roseway出版社刊)『How I Became an American Socialist』 (Misfit Books, 2016年), 『Capitalism: A Structural Genocide 』(Zed Books, 2012年); 『The FARC: The Longest Insurgency (Zed Books, 2011年』,  『Beyond Bogota: Diary of a Drug War Journalist in Colombia 』(Beacon Press, 2009年)や『Crude Interventions: The United States Oil and the New World Disorder』 (Zed Books, 2006年)を含め多数の本の著者。彼はカナダ、ノバスコシアのケープ・ブレトン大学で国際政治を教えている。

記事原文のurl:https://www.counterpunch.org/2018/11/23/business-as-usual-washingtons-regime-change-strategy-in-venezuela/

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 LITERAに実に納得できる記事が載っている。昨日あきれて消した洗脳呆導について。あの顔ぶれ、最強?提灯持ち部隊?。人選で、番組を見る前から狙いがわかる。

 入管法強行採決に『ひるおび』田崎史郎、八代英輝らが「野党が悪い」! 安倍が目茶苦茶をしても責任転嫁“ヤトウノセイダーズ”

 売国政権が驚くほど長期間続く理由は、この記事にある、シリアや、ベネズエラの政権が、直線、間接に不安定化攻撃を受けているのと同じ理由。自国民の利益ではなく、アメリカにとって必要なことを優先しているからに他ならない。連中の太鼓持ちぶりを見ていると、壊憲案についての国民投票となれば、投票二週間まで、マスコミが総力をあげて、ヨイショする様子が想像できる。

 属国の政権が、アメリカにとって必要なことではなく、自国民の利益を優先するかもしれない事実は、ワシントンにとって許されないのだ。

 植草一秀の『知られざる真実』の昨日の記事内容と直結する。
 ハゲタカに日本を食い尽くさせる安倍内閣

 それが売国奴の使命であり、その使命を忠実に実行しているがゆえに有用な傀儡として長期間、存続を許されているのに過ぎない。

日刊IWJガイドにあった下記再配信を、また拝見しようと思う。岩上氏には、十分に静養頂きたいものだ。

【国会成立直前!ホントにいいのか水道民営化!シリーズ特集再配信 2・IWJ_Youtube Live】19:00~「ヨーロッパ会計検査院はPPPを凍結勧告!? 自治体に『請願』文書を提出しよう!! 水道法改悪案をみんなで潰そう!!~オールジャパン学習会『私たちの命の源が危ない 水・種子・食の安全を守ろう!』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 10月15日に収録した「オールジャパン学習会『私たちの命の源が危ない 水・種子・食の安全を守ろう!』」を再配信します。これまでIWJが報じてきた水道民営化関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%B0%B4%E9%81%93%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96

 今日の孫崎享氏のメルマガ題名、本当であって欲しい嬉しい内容。沖縄知事選挙が影響したのだろうか?

自民 改憲案、今国会提示断念へ。この点についてはすでに、11月14日産経ニュースは「自民改憲案、今国会の提示は困難」11月21日朝日デジタル、「改憲案提示、今国会は困難に」と報道。今回毎日は「自民 改憲案、今国会提示断念へ 参院選前の発議困難に」

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