東ヨーロッパ・バルト諸国

2019年9月30日 (月)

1986年の核災害にまつわる連続ドラマ HBOの「チェルノブイリ」:スターリン主義の犯罪に代償を払うソ連の労働者階級

2019年6月15日
アンドレア・ピーターズ
wsws.org

 最近公開されたHBO-Sky UKの連続ドラマ「チェルノブイリ」は、1986年4月、ウクライナ-ベラルーシ国境近くのソ連原子力発電所で起きた核災害に関する価値ある物語だ。


チェルノブイリ大惨事

 スウェーデン生まれのヨハン・レンク監督と、作家・脚本家のクレイグ・メイジンは、原発施設の原子炉炉心を破壊して開け、西ソビエト社会主義共和国連邦とヨーロッパの広大な地域に放射性物質を噴出した爆発の恐るべき現実を効果的にとらえている。より大きな歴史の質問に関しては、レンクとメイジンの手には余るが、特に反ロシア・ヒステリーという現在の傾向の中で、概して、ソ連の人々に同情的な映画描写は注目に値する。

 チェルノブイリは、ソ連人科学者バレリー・レガソフ(ジャレッド・ハリス)が自殺の準備をするところから始まる。レガソフが原子炉メルトダウンに近いものへの対応を管理する上で、主導的役割を果たしたことを我々は知らされる。彼は出来事に関する記憶の音声記録を残して、保管預かりにし、核災害二年目の日に首をつる。ソ連秘密警察が彼を見つめている。


チェルノブイリのジャレッド・ハリス

 それから、チェルノブイリは、時間を遡り、1986年4月26日の恐ろしいものから始まって、レガソフの悲劇的終焉に導いた出来事を視聴者に辿らせる。その夜、発電所で、長らく延期されていた不完全に設計された安全性試験が、炉心を爆発させる一連の機能停止を引き起こす。

 要員は発電所で何が起きたのか理解できない。彼らの上司アナトリー・ディアトロフ(ポール・リッター)は傲慢にも愚かにも労働者の死をもたらす命令を出す。消防士は核爆発に対処するという、いかなる警告も、言うまでもなく、いかなる安全装備もなしで招集される。急性放射能障害が、50,000人の人々が暮らす近くのプリピャチ市の住民に打撃を与え始める。病院は圧倒される。当局は起きたことを認めようとしない。状況は制御が効かなくなる瀬戸際だ。


チェルノブイリで展開する大惨事

 出来事の本当の規模を隠そうと努めながらも、最終的に、ソ連幹部は資源を用意する。核放射性降下物が西ヨーロッパに漂流し、何が起こったかという疑念が欧米で生ずる。著名な無機化学者でソビエト社会主義共和国連邦科学アカデミー・メンバーのレガソフや他の人々が露出した炉心から吹き出す、封じ込められていない放射能に対処するため招かれる。広島規模の放射能放出が毎時続いている。何百万という人々を救うため、途方もない英雄的対策が、主に普通の男性と女性によって行われる。当局は事故原因と結果を隠蔽する彼らの取り組みを続ける。嘘といつわりが山盛りだ。チェルノブイリは、単なる大惨事ではなく、犯罪だ。

 連続ドラマを見る人は、現在、アメリカの政治家連中がアメリカ対外政策の必要な結果だと、警告し、約束している核アルマゲドンに対して、誰も軽率な態度をとるまい。この点に関してだけでも、映画製作者は貢献している。この連続ドラマは、核戦争に付随して起こるはずの、ぞっとする現実のいくらかに対して、視聴者を敏感にさせる。

 ノーベル賞受賞者スベトラーナ・アレクシェーヴィッチが出版したドキュメンタリーの記述に大きく依存するチェルノブイリは、核災難と並んで、ソ連生活の様々な局面を効果的に描きだす。集合住宅群と庭と、春を楽しむことだけを願い、未来に期待している住民が暮らすプリピャチ市を見る。彼らの暮らしは破壊される。普通の人間には全く何の関心もない独りよがりの官僚連中が、弱い者いじめや、無関心や、うぬぼれや、視聴者は彼ら自身が招いたことだと感じる大惨事への対処の奮闘を交互に繰り返す。ソ連経済には酷く良くない何かがある。原発爆発は、一部は経費削減策の結果でもあるのだ。大惨事の要因となった設計上の欠陥は何年も前から知られていたが、秘密にされていた。何も世界の舞台で完全に承認されることができない、それで国は外国からの適切な支援を受けとることができない。

 それにも拘わらず、危機に陥ったこの社会は、大規模除染作業遂行になんとか成功する。一晩で何十万トンもの封じ込め材料が急送される。60万人のいわゆる人間「リクビダートル(清算人)」が全員退避した放射性物質降下地域に送られる。完全な核炉心溶融を防ぐため、鉱夫たちがシャベルだけでトンネルを掘り、放射能を受けながら、裸で24時間ぶっ通しで働く。(服を着るにはトンネルは余りに暑い。)新兵が放射線を浴びたペットを殺害する。働く兵士たちが、破壊された発電所の屋根から放射性瓦礫を手で取り去るのは最も恐ろしい光景の一つだ。

 一般に非民主的な政治組織の献身的な犠牲者として彼らが描写しているソ連の人々を、映画製作者は明らかに称賛している。だが連続ドラマには、反共産主義のステレオタイプをもてあそび、発揮する瞬間がある。プリピャチのよろめく老官僚が「レーニン主義」への献身を宣言し、誰も外に出られず、「誤報」を封じ込められるよう、都市封鎖を要求する。兵士たちはロボットのように話し、放射能の大混乱に対処するため、適切な保護なしで急派されながら、ソ連の大義への永遠の献身を宣言する。荒っぽい口調の鉱夫が、彼らの状況が、皇帝下の状況と等しいことを意味する皮肉を言う。避難を強いられた年配の小作農女性が国民迫害の点で等しいとされる過激主義とスターリン主義の類似を言う。


チェルノブイリ住民

 ここでの問題は、歴史的記述によれば、これらエピソードの一部は本当だが、その描き方の信ぴょう性ではない。こうしたものは視聴者に、1917年と1986年が直接つながっているかのような感覚を与える。これは誤っている。チェルノブイリ大惨事は、人による人の搾取から全人類を解放する最初の取り組みで、労働者階級が資本主義と封建制の両方を転覆させた1917年のロシア革命に起源を持っているわけではない。その起源はシステマティックに左翼反対派と、国際社会主義の平等主義の原則に献身した全ての人々を組織的に粛清したヨシフ・スターリンが率いた革命の裏切りにある。

 そのおかげで崩壊するまで、ソ連官僚は、労働者階級を征服し、その寄生虫として暮らし、労働者を食い物にしていた。彼らの寄生生活、特権と自己宣伝は、ソ連経済やインフラや社会的資源に対する巨大な税だった。不可能で反動的な「一国社会主義」構築という国家主義的政策に方向付けられて、スターリン主義者は国家的自給自足を基盤に、資本主義による包囲の圧力下で産業開発を追求した。彼らは国のエネルギー需要を満たす取り組みで、原子力をもてあそんだのだ。

 もちろん、連続ドラマが扱わず、おそらく扱うことができなかったチェルノブイリ大惨事の重要な局面は、その後で、起きたことなのだ。1991年12月末までには、ソ連邦は無くなっていたのだ。連続ドラマが実に根気強く、政治体制を支えようとしているのを見せるスターリン主義官僚とKGB工作員は、嘘と犯罪の重荷の下で崩壊し、ソビエト社会主義共和国連邦を消滅させたのだ。その過程で、多くのものがそうだったのだが、彼らは、確定化されていなかったあらゆるものを盗んだのだ。


チェルノブイリのラルフ・イネソン

 要するに、チェルノブイリの犯罪後、ソ連労働者階級が70年以上にわたって戦いとった全てのものを清算するという大罪が続いたのだ。結果は、大量失業、産業閉鎖、地方の過疎化、アルコール中毒の急増、平均寿命の下落、社会的不均等の大規模増大と広範囲にわたる人間の苦悩だった。労働者階級がその政治的独立を主張し、自身の権益を守ることが可能になる前に、ソ連官僚は、市場を復活させ、彼ら自身、ソ連後の資本主義で、経営者に変身したのだ。

 連続ドラマは、レガソフと同僚科学者のウリヤナ・ホミュク(エミリー・ワトソン)が原子力発電所技師たち(ディアトロフと他の何人かが最終的に刑務所に行った)だけでなく、ソ連体制をも告発する法廷場面で終わる。確かに裁判は行われたが、その内容は監督自身認めているが、連続ドラマでは正確には描かれていない。チェルノブイリ事故に対し、ソ連指導部は最終的に罰を受けておらず、ソ連労働者階級と官僚の間にも政治的対決がなかったはずがない。チェルノブイリに登場する共産党政治局員や諜報部員連中は、多くの場合、資本主義政権の使用人として、現在クレムリンを占拠し続けている。彼らは、1986年4月に起きたことで、脅迫されたように感じ続けている。HBO連続ドラマが大いに注目を集めたので、大惨事の責任を原子力発電所で働いてたアメリカ工作員になすりつけようとするチェルノブイリについてのロシア製連続ドラマ公開計画まであらわれている。


チェルノブイリのステラン・スカルスガルドとエミリー・ワトソン

 映画製作者は、手法として、スターリン主義を暴露する仕事を、二人の個人に委ねようとしたが成功していない。ウリヤナ・ホミュクという人物はこの目的で作られた。原子力研究者のホミュクはソ連当局に反抗し、官僚と対決し、科学の優越を断言し、秘密を暴露する。チェルノブイリ大惨事に対して実際に結集して対応した何百人もの科学者の代役として映画製作者によって作り出されたこの人物による説得力のないプレゼンテーションは、連続ドラマの一つの傷であり、最も弱い要素の一つだ。

 映画は、ワトソンという人物を通して、真実を語り政権に抵抗する個人活動家の物語に後退しているが、チェルノブイリの結果から人類を救うために働いた全ての人々に対して、いささかひどい仕打ちだ。映画で、チェルノブイリへの対処におけるソ連と、国際的な科学界の関与を、映画で描こうとしていたら、極めて困難だろうが、価値あるものになったはずだ。ソビエト社会主義共和国連邦における資本主義復活の結果としてのソ連科学の大規模な破壊を考えれば、失われたものの、ずっと深い感覚を観客に吹き込めたはずだ。

 概して「チェルノブイリ」は、それが獲得している関心と熱狂的支持に値する。

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2019/06/15/cher-j15.html
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 日本でも、今、この連続ドラマが、放送されているようだ。アメリカ出張中に書店で見かけて読んだSF作家フレデリック・ポールの『チェルノブイリ』を思い出す。日本語にも翻訳され、文庫にもなったが絶版。パソコンのそばには、今も高木仁三郎氏の『チェルノブイリ最後の警告』がおいてある。

 重要な登場人物の架空の女性、番組日本語版ではウラナ・ホミュークとなっている。聞いたことが無い名前なので、英語版を見ると、ウリャナ・ホミューク。納得。

 スターリンが指導していた第三インターナショナルに対抗して、トロツキーの呼びかけで結成された第四インターナショナル系団体のサイトwsws記事ゆえ、ソ連、ロシアには極めて辛口。ロシアの視点からのこの映画評価は、たとえば下記RT記事をお読み願いたい。

Gorbachev says he will watch new hit HBO ‘Chernobyl’ show

As Chernobyl nuclear disaster feeds TV drama, is Ukraine looking at a real-life re-run?

Should HBO’s ‘Chernobyl’ have had more actors of color? Twitter suggestion met with ridicule

'Chernobyl' is a blast of a TV series – but don’t call it ‘authentic’

 映画が依拠したアレクシェーヴィッチ女史の本は『チェルノブイリの祈り』を含め、いくつか読んでいる。強烈な反ロシア。今に日本でも放映されている、このシリーズ、有料テレビには加入していないので、見ずに終わりそう。『チェルノブイリの祈り』は講談でも有名。拝聴したような気がする。

 我が身に置き換えれば、「新自由主義売国奴の犯罪に代償を払う日本の労働者階級」 

 2011年4月19日に書いた記事(翻訳にあらず)「O・J・シンプソン-プルトニウムファイル、そしてチェルノブイリ極秘」で触れた『チェルノブイリ極秘』にあるロシア権力者の行動を子細に読めば、日本の与党政治家、官僚、学者専門家と称する連中と、マスコミで構成される「原子力マフィア」の事故以来の行動、ほとんど予測可能。

 ソ連の支配政党、ソ連共産党は事故隠蔽の当事者だが、日本では違う。電源喪失で原発事故が起きると質問主意書で的確に警告したのは元日本共産党衆議院議員吉井英勝氏、それに対し、「外部電源から電力の供給を受けられなくなった場合でも、非常用所内電源からの電力により、停止した原子炉の冷却が可能である。」と答えたのが日本の与党の現総理大臣。答弁本文はこちら。下記記事でも彼のとんでも答弁の一部をコピーした。どちらが正しかったか、明白。

 原子力エンジニア: 福島は“世界史上最悪の産業上の大惨事… 想像出来る限りの地獄のようなもの” - 溶融核燃料は‘行方不明’ - 汚染は何十万年も続く… “いつ終わるのか誰にもわからない” - 政府は隠蔽を継続している(ビデオ)

 洗脳電気パネルで、今日から新番組が始まるという。見る予定なし。司会者と番組名の組み合わせが余りにも皮肉。アメリカ赤狩り旋風の中、果敢に戦った立派なキャスター、エドワード・R・マローを主人公に制作されたアメリカ映画は題名が『グッドナイト&グッドラック』。赤狩りと戦うどころか、傀儡連中の提灯持ちが看板、しゃれにならない。

 2010年4月21日に公開した記事「9/11後のマスコミにおける、現代版赤狩り」もマローに触れられているた。マローについては『やむをえぬ事情により… エドワード・マローと理想を追ったジャーナリストたち』という本もある。

 あきれた連中による、あきれた行為が日刊IWJの見出し。

日刊IWJガイド「ツイッターで『自民党員』を名乗る人物があいちトリエンナーレ事務局に恫喝電話をしていた! 『脅迫を受ける可能性があったのに報告しなかったから』補助金を交付しないとした萩生田光一文科相!自民党員の脅迫で言いがかりをつけ、自民党の大臣が補助金を交付しないと決める犯罪的手口! #自民党のマッチポンプ !?」2019.9.30日号~No.2573号~(2019.9.30 8時00分)

2019年9月28日 (土)

アメリカ副大統領ジョー・バイデンに強制的に辞任させられたという元ウクライナ検事総長ビクトル・ショーキンの宣誓陳述

2019年9月27日
Paul Craig Roberts

 アメリカ副大統領ジョー・バイデンに強制的に辞任させられたという元ウクライナ検事総長ビクトル・ショーキンの宣誓陳述

 ウクライナのポロシェンコ大統領を脅迫し、彼が言う通りにして、バイデンの息子がかなりの権益を持っていた企業の調査を止めた時に、ポロシェンコに10億ドルを渡したのは、狂った民主党がアメリカ大統領として選出を望んでいる悪党、心底腐敗したバイデンだったという完全な証拠があるのだ。

 売女マスコミが、本当の話を葬り去り、金切り声で偽の話を叫んでいることに全てのアメリカ人は恐れるべきだ。我が国に僅かに残されたものの全てが、我々の目の前で盗まれているのだ。

 宣誓陳述は、ここにある:https://www.scribd.com/document/427618359/Shokin-Statement#download

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/09/27/sworn-statement-of-ukraine-presecutor-general-viktor-shokin-that-he-was-forced-out-of-office-by-us-vp-joe-biden/

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 おやっと思うこと

 「連合には、その綱領と名を改め、新自由主義を賛美するファシスト体制を『究極の』目標とする国家像を明らかにし、企業代表の実態を示していただきたいと切望します。

 IWJからメール。これは拝見しなくては。

中継配信決定!! 本日18時半から『司法の歴史に汚点を残す判決だ!』福島原発刑事訴訟 東電元経営陣3名『全員無罪』?! 岩上安身による福島原発告訴団弁護士・海渡雄一氏インタビューを公共性に鑑みフルオープンで中継します!!

 具体的には、

 18時半から「『司法の歴史に汚点を残す判決だ!』福島原発刑事訴訟 東電元経営陣3名『全員無罪』?! 岩上安身による福島原発告訴団弁護士・海渡雄一氏インタビュー」を公共性に鑑みフルオープンで中継します。

【IWJ_Youtube Live】
YouTube視聴URL(フルオープン):https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL(フルオープン): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi


ご視聴よろしくお願いいたします。

2019年8月24日 (土)

小国の無責任さ

2019年8月23日
Paul Craig Roberts

 中距離核戦力条約(INF)に違反したと偽って主張してロシアを非難した後、ワシントンは一方的に条約を否認した。それにより、ロナルド・レーガンとミハイル・ゴルバチョフが実現した冷戦を終わらせた画期的合意を、アメリカ軍安保複合体が廃棄したのだ。

 INF条約は、アメリカの20世紀の大統領たちが実現し、21世紀に、今アメリカ・ネオコン政府により放棄された、あらゆる軍備管理協定の中でも、おそらく最も重要なものだった。条約はヨーロッパに対するロシア・ミサイルの脅威と、ロシアに対するヨーロッパに配備するアメリカ・ミサイルの脅威を除去した。条約の重要性は、偶然の核戦争の可能性を縮小したことにある。警告システムには誤警報の歴史がある。ロシア国境のアメリカ・ミサイルの問題は、誤警報を受けて、モスクワが熟考したり、ワシントンと接触したりする時間的余裕を与えないことだ。クリントン政権以来のアメリカ政府の、ロシアとの緊張を高める上での極端な無責任さを考えると、ロシア国境のミサイルは、警報が鳴ったら、ロシア指導部には、ボタンを押す以外、選択肢がほとんどないのだ。

 今やワシントンが、ロシア国境にミサイルを配備するつもりで、この唯一の目的のためにINF条約から離脱したのは明白だ。条約離脱のわずか二週間後に、ワシントンは、条約の下で、配備だけでなく、研究と開発が禁止されていたミサイルを実験した。もしワシントンが二週間で新しいミサイルを設計し生産したと思われるなら、あなたは当コラムを読むのに十分知的とは言えない。ロシアを非難しながら、条約に違反していたのはワシントンだったのだ。おそらく、この更なる裏切り行為は、ロシア指導部に、何についてであれワシントンを信頼するのは愚かで自滅的だということを教えるだろう。今や全ての国がワシントンとの協定は無意味であることを、とっくに知っていなくてはならない。

 確かにロシア政府は、ワシントンがロシア国境にミサイルを配備するには、理由は二つしかがないことを理解している。 (1)ワシントンが、ロシアに反撃時間を与えない核兵器先制使用ができるようになる、あるいは(2)そのような攻撃で恫喝して、ロシアにワシントンの意志をおしつけるため。明らかに、これらの理由のどちらかが、誤警報で核戦争を引き起こす危険をおかすのに、ワシントンにとっては、十分に重要なのだ。

 軍事アナリストは「合理的な当事者」についていくらでも好きなだけ話をできるが、悪者にされ、国境に敵ミサイルで威嚇されている国が、ゼロに近い応答時間の警告を受けたら、それが誤警報だと期待するのは、もはや合理的ではない。

 レーガンとゴルバチョフが実現した1988年の条約が、この脅威を排除した。このような脅威を復活させて、一体どんな狙いの役にたつのだろう? なぜアメリカ議会は沈黙しているのだろう? なぜヨーロッパは沈黙しているだろう? なぜアメリカとヨーロッパのメディアは沈黙しているのだろう? なぜルーマニアとポーランドは、アメリカ・ミサイルを彼らの領土に配置するのを認めて、この脅威を可能にするのだろう?

 新しいミサイルを製造する数十億ドル契約を望むアメリカ軍安保複合体から、ルーマニアとポーランド政府が大金をもらったのは疑いようもない。ここに我々は小国の極端な無責任を見る。ルーマニアとポーランドの不正な、ばかばかしい政府がなければ、ワシントンはレーガンとゴルバチョフが31年前に埋めた脅威を復活できなかったのだ。

 占領されたアメリカ傀儡国家ドイツさえミサイル配備は拒否した。だが、ルーマニアとポーランドの少数の政治家が数百万ドルを懐に入れるため、世界でも取るに足らない二国が、全世界に核戦争の危険を与えているのだ。

 対応時間を与えないロシア国境のミサイルはロシアにとって重大な問題だ。ルーマニアあるいはポーランドからのミサイル発射の最初の兆しがあり次第、国がすぐに存在を停止するだろうと、モスクワが公式発表するのを私は待ち続けている。それでルーマニアとポーランドの住民が、彼らの腐敗した政府がもたらす脅威に目覚めるかもしれない。

 なぜルーマニアとポーランドの挑発が、ロシアが両国を先制的に占領するのに十分な正当化にならないのだろう? ロシアが二国を占領するほうが、二国がロシアに対して、アメリカ・ミサイルを配備することより挑発的なのだろうか? なぜ前者だけが挑発的で、後者は、そうではないと考えるのだろう?

 たとえ誰にその気があったとしても、誰もルーマニアとポーランドの支援に行くことはできない。NATOは冗談だ。それはロシアとの戦いで、一日ともたないだろう。ルーマニアやポーランドのために、アメリカが自殺すると一体誰が思うだろう?

 ロシアと自国の国境にアメリカ・ミサイルを配備することで、ルーマニアとポーランドが核戦争の恐怖を復活させたことを強く非難する国連決議はどこにあるだろう? 世界丸ごと非常に無頓着で、この狂気の行為のあり得る結果を理解できないのだろうか?

 人類生存の必要条件として、人間の知性は十分でないように思える。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/23/the-irresponsibility-of-small-nations/

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 イージス・アショアも同じこと。

米軍は日本を守ってなどいない! 田岡俊次が在日米軍を詳細分析して分かった実態とは

 カジノで経済活性化などするわけがない。宗主国カジノ都市を見ればわかる。だから、外国で搾り取ろうとするのだ。経済が活性化する産業を、わざわざ外国に出す阿呆がどこにいるだろう。まともな大物がおられるようだ。「カジノでなくF1とディズニーを」"ハマのドン"が激怒。

日刊IWJガイド・土曜版「『泥を塗らせた人がいるということはハッキリわかっている』! 『ハマのドン』藤木幸夫・横浜港運協会会長がカジノ反対の記者会見で林文子市長にIR誘致を表明させた黒幕の存在に言及!」2019.8.24日号~No.2536号~(2019.8.24 8時00分)

2019年5月 8日 (水)

ゼレンスキーがポロシェンコに勝利 - 次に何が起きるだろうか?

2019年4月24日
The Saker

[この分析はUnzレビューのために書かれた]

 皆の予想通り、ポロシェンコは選挙に完敗した。私が以前のコラムに書いたように、ポロシェンコの巨大な広範囲の資源と、対抗者が文字通り、ピエロだった(もし読者がおなら漫画)という事実を考慮すれば、これは驚くべきことだ。同様、彼の敗北は、ほぼ不可避なほど予測可能だった。この人物がウクライナ中で(リボフ地域のナチ変人以外)心から全員に憎まれていたが、彼をいつもより更に一層忌まわしくした致命的大失敗をしたのだ。

 まず、この傑作だ。

 

翻訳:4月21日。 重要な選択!

 今ならポロシェンコに同情できる。単にこの「プーチン、オバケ」は、ウクライナ・ナチ・クーデターの主要スポンサーや、伝統的シオニスト・メディアには驚くほど効果があるように思われただけでなく、大半のウクライナ人は全くこのたわごとを買っていないと、誰もあえてポロシェンコに言わなかったのだ。全ての他の候補者がプーチンの代理人だという示唆も、これに劣らずばかばかしい。(このポスターはポロシェンコ公式選挙運動ではなく「ボランティア」が掲示した)ポロシェンコが考案した関係責任否認の権利とい見せ掛けは失敗し、全員すぐに全てを見破り、ポロシェンコ選挙運動の最初の自業自得になった。

次にこの大惨事だ。

https://youtu.be/TYc63d9SvrM

 またしても、このビデオを制作したのはポロシェンコ公式選挙運動ではなかったが、皆がこれも見破った。ゼレンスキー殺害というほぼ公式の脅迫は、ウクライナでは恐ろしいものとして受けとられ、このPR大惨事はポロシェンコの二度目の自業自得だった。

 そして哀れな人物は「負けた」。私はこの人物が、言い、行った、全ての愚かな、ばかばかしいことを列記するつもりはないが、大いに期待されていたスタジアムでの討論における彼の出来ばえは惨たんたるものだったと言っておこう。

 しばらくの間その兆しはあって、二人の候補者は(ドイツとフランスでは直接対面で、「アメリカを再び偉大にする御仁」とは電話で)彼らのご主人と話をするよう命じられ、いくつかのことを言われていたのだ。

  • ポロシェンコは、戦争を引き起こしたり、ぎりぎり最後の偽旗を画策したり、ゼレンスキーを殺したり、他の何らかの「創造的な選挙運動方法」を行ったりしてはならないとはっきり言われたのだ。
  • ゼレンスキーも、もし彼が選挙に勝ったら、ポロシェンコに触れてはいけないとはっきり言われたのだ。アメリカはポロシェンコに身の安全保障をしたように思われる。

 欧米の計算は単純だ。ポロシェンコを(比喩的、政治的に)生きながらえさせておいて、彼がどれだけ議員を維持できるか見るのだ。さらに、ゼレンスキーは極めて弱い(彼にはいかなる個人的な権力基盤もない)ので、コロモイスキーが、ゼレンスキーは言われた通りのことをするようにさせるが、コロモイスキーは、帝国に、行儀よくしろと言われるはずだ。最終的に、彼の手が(少なくとも、トゥルチノフやアヴァコフのように凶悪犯と比較すれば)血にまみれておらず、クレムリンと一緒に、要注意人物リストに載るような動きをせず、非常に目立たない姿勢を維持した現首相ヴォロディーミル・フロイスマンがいる。フロイスマンも、ユダヤ人(イスラエルとウクライナは、大統領と首相の両方がユダヤ人という世界で二つだけの国だ。ユダヤ人とウクライナ民族主義者間の歴史的愛憎関係を考えると皮肉)だ。彼は帝国にとって、ポロシェンコやゼレンスキーよりずっと有用なウクライナ大管区指導者になるかもしれない。今、フロイスマンは、既にポロシェンコの党を捨て、彼自身の党を作っている。いずれも、無辜の人々の血にまみれていて、支配下の種々のナチ暗殺団を使って、かなりの権力を手放すまいとするだろうアヴァコフやパルービーを忘れずにおこう。最後に、まだその政治的野心を抑制する必要がある、手ごわい(比較的人気が高い)ユリア・ティモシェンコがいる。だから巨大な富とコネがあるポロシェンコは、まだ帝国がウクライナを支配するための有用な手段であり得る。

 欧米の計算は間違っているかもしれない。一つは、ゼレンスキーは、確実に、ウクライナ国民に対して、*何も*意味あるものを、まず繁栄や正直を、与えることができないのだ。かなりすぐ、彼らがゼレンスキーというを「新人」選出した際、ウクライナ国民は、コロモイスキーの「決して新しくない」顔と、その悪名高い名前がもたらすあらゆるもので終わったことを理解して目を覚ますだろう。ゼレンスキーは、スタジアムでの討論の際に、そうすると半ば公約した、ポロシェンコを刑務所に送る以外の選択肢はないかもしれない。ゼレンスキーは、ポロシェンコと話し合うつもりで、何らかの公的資格で、彼を使いさえするかもしれないとも言っている。ウクライナの選挙公約は、それを作るのに要する時間より長期間、決して守られたことはないのだ。最終的に、誰も彼と一緒に没落するのを望んでいないので、ポロシェンコの権力基盤は非常に急速に損なわれつつある。彼が一晩で政治的死体になったので、ポロシェンコは、英米シオニストにとって彼の有用性が尽きた後も生き伸びてしまったと私は考える。だがこれはウクライナなので、あり得ないと決めてかかることはできない。

 最終的に、国会により多くの権限を、大統領により少ない権限を与える、ウクライナ政治制度改革を帝国は要求している。ゼレンスキーが未知の俳優で、(全ての党と派閥の)国会議員が基本的にアメリカに雇われている事実を考えれば、これはつじつまがあう。

 こうした全てに関して、ロシアは一体どうなのだろう?

 ロシア人は極めて用心深く、誰もゼレンスキーに幻想を抱いているようには思われない。実際、当選翌日、既にゼレンスキーは、あらゆる種類の反ロシア発言をしている。実際、ポロシェンコ・ポスター(彼の敗北は、プーチンにとっての勝利を意味する)の論理的なほのめかし以外、ロシアの誰も祝ってなどいない。ウクライナという話題全体についての主要な考え方は、全くの嫌悪感で、我々のいわゆる「兄弟」は、聖書中のケインという意味での兄弟に過ぎないという、緩やかな、苦痛を伴う事実の認識と、キエフには話をするべき誰もいない事の受け入れだ。それで、ロシアは、ウクライナに対して、一方的行動の政策に着手しなければなるまい。これには次のものが含まれる。

  • 選挙結果を認めるかどうか決める。ロシアは、大半のウクライナ人が、ゼレンスキーに投票をしたことを認め、その認識は、それ以上の何も意味しないという事実を認識することが一番ありそうだと私は思う。事実を認めることだ。
  • ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国共和国の国民へのロシア・パスポート発給ペースを加速する。
  • ウクライナ(ロシアはちょうど、ウクライナへのエネルギー源輸出を禁止したところだ - 最終的に、とうとう!)に対し、それ以上の経済封鎖を課す。
  • 何百万人というウクライナ人が投票しなかったのだから、それを宣言しろ(ウクライナ国内、ドネツク人民共和国 / ルガンスク人民共和国、ロシアでそしてミンスク合意が死んでいる(もしまだ法律上じゃないなら、それがデファクトだ)から、ロシアはこの選挙を認めず、代わりに二つの共和国を認める。(ウクライナ国内、ドネツク人民共和国 /ルガンスク人民共和国、ロシアで、何百万人というウクライナ人が投票しておらず、(法律上ではまだでも、事実上)ミンスク合意は死んでいるのだから、ロシアはこの選挙を認めず、代わりに二つの共和国を認めると宣言する。私はノボロシアに対するウクライナ・ナチによる攻撃(その場合、ロシアはサーカシビリによる南オセチア攻撃後にしたことをするだろう)がない限り、クレムリンがそうするだろうとは私は思わない。

 これまでのところ、ロシア報道官は、単に彼らは「ウクライナ国民の投票を尊重し」、「彼の言葉ではなく、彼の行動で」ゼレンスキーを評価するつもりだ述べただけだ。このやり方は、確かにバランスがとれていて、合理的だと私には思われる。

 結論

 コロモイスキーや、ゼレンスキーさえ、誰も次に何が起きるかわからないというのが真実だ。余りに多くの考慮すべきパラメータがあり、この選挙後の本当の力の均衡は、まだそれ自身明らかになっていない。ウクライナ人々の本当の念願と希望は全く無視された。ポロシェンコは、ゼレンスキーというマスクをつけたコロモイスキーに代わられるのだ。到底、大喜びの理由にはならない。

 多数候補者がいたにもかかわらず、ウクライナ国民は有意義な選択を与えられていなかった。それで彼らは、できる唯一のことをしたのだ。彼らはポロシェンコを追い出よう投票をした。それは確かに、とても言い気分だったに違いない。

 だがゼレンスキーは多少まともだということになるのだろうか? 私が間違っていること大いに願うが、私はそれを強く疑っている。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/zelenskii-beat-poroshenko-what-will-happen-next/

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 以下のあとがきを省いて、上記翻訳記事だけを勝手に転載する連中は、憲法破壊推進確信犯だ。

 同じ話題しか流さないので、久しぶりに2015年12月20日放送の新・映像の世紀「第3集 時代は独裁者を求めた」録画を再度見た。権力は悪事を働く際に、ウソを言って正当化する。緊急事態条項というのは、婉曲語法で、実態は「全権委任法」だったことを思い出した。

 2007年8月26日に、下記のナオミ・ウルフ記事を掲載した。その時に「全権委任法」を知ったのだった。劣等の現状、この記事だけで理解できる。このステップが着実に推進されるのを目にしているのだ。改元騒ぎもその一環。

 簡単な10のステップで実現できるファシスト・アメリカ(日本?)

日刊IWJガイド「明日9日の衆議院憲法審査会で、改憲の国民投票のテレビCM規制をめぐって民放連幹部を参考人招致! 本日午後8時より、岩上安身による長谷部恭男・早稲田大学教授インタビューを再配信!」 2019.5.8日号~No.2428号~(2019.5.8 8時00分)

 日刊ゲンダイ・デジタルの斎藤貴男氏記事に驚いた。

 大メディアが黙殺する「倉敷民商弾圧事件」の“異常”さ

彼ら3人を逮捕し、取り調べたのは、なぜか岡山県警の公安部だった。勾留期間も禰屋氏が428日間、他の2人は184日間。あのカルロス・ゴーン氏は2カ月でも国際的な関心を集めたが、倉敷民商事件はマスコミにも黙殺されたまま。

 党名を変えないから支持率があがらない、とたわごとを言う連中、党名を変えれば、こういう冤罪攻撃がなくなると思っているのだろうが?

2019年5月 7日 (火)

The Sakerによるドミトリー・オルロフ・インタビュー

2019年4月16日

[本インタビューは元来Unzレビューのためにおこなわれた]

 「アメリカ帝国はほぼ既に終わっているが、まだいかなる本格的な負荷試験を受けていないので、誰もそれが事実なのを理解していないのだと私は思っている」

 たった一語で現在の国際情勢を描写しなければならないとすれば、「混乱」という単語が(唯一のものでないにせよ)かなり適切な選択だろう。ウクライナでの混乱、ベネズエラでの混乱、帝国がいかなる形においても関与しているあらゆる場所の混乱、そして、もちろん、アメリカ合州国内混乱。だが、タイタニック号船上のオーフストラとほとんど同じ役、つまりを進展する大惨事から、できるだけ長時間、気をそらせる役を演じている、評論家や他の「専門家」の話しか聞いていなければ、それには気がつくまい。

 ソヴィエト社会主義共和国連邦とアメリカ合州国の崩壊に関する非常に論理的な、イデオロギー的でない、比較分析をかねてから尊敬している、社会的、政治的崩壊に関する押しも押されもしない専門家ドミトリー・オルロフに話を聞こうと決めた。彼を中傷する連中は、露骨な、率直に言って愚かな人身攻撃に訴えるしかないという事実が、ドミトリーの意見が広く共有されるべきであることを一層確信させる。有り難いことに、ドミトリーは、いくつかの私の質問に詳細に答えることに実に快く同意してくれた。このインタビューが読者にとっても、私が感じたのと同様に興味深いものであるよう願っている。

The Saker

The Saker:社会的、経済艇、政治的崩壊という点で、ウクライナの現状をどのように評価されますか?

ドミトリー・オルロフ:ウクライナは独立した主権国家としては、一度も生存可能だったことはなく、進行中の崩壊は予想できたはずのものです。崩壊という概念は、崩壊し得る、そこなわれていない独立した組織に適用可能ですが、ウクライナの場合、これは当てはまりません。歴史上、決してそれは、安定した自給自足できる独立組織になれたことはありませんでした。独立を獲得するとすぐに倒れたのです。バルト諸国(エストニア、ラトビア、リトアニア)と同様、ソヴィエト社会主義共和国連邦が崩壊しようとしていた、まさにその時に、この国は経済、社会発展の頂点に達していて、以来ずっと、この国は劣化し、人口を失いつつあります。ですから、それを論じるための適切なモデルは突然の崩壊ではなく、着実な堕落と腐敗です。

 ウクライナの領土は、レーニンに、次にスターリンにより、次にフルシチョフにより、ボリシェビキを優先する人たちに、一つにまとめられたのです。本来ロシアの一部だった東部地域(具体的には、ドネツクとルガンスク)をひとまとめにしたのはレーニンでした。スターリンはそれから、何度もポーランドや、オーストリア・ハンガリーや、ルーマニアだった東部の土地を加えました。最後に、この問題を決定するためにソビエト憲法で必要とされていた国民投票をクリミアで行わず、フルシチョフによる当時ロシアでは違憲だった動きで、クリミアをほうりだしたのです。

 このボリシェビキの取り組み以前は、「ウクライナ」は適切な政治的、地理的表記としては使われていませんでした。この地域はロシアの一部と見なされていて、他から区別するため(小さいという意味の)接頭辞「マロ」をつけ「マロロシア」と呼ばれていました。「ウクライナ」という単語はロシア語単語「オクライナ」(はずれ、辺境)の古風表現です。これが定冠詞"the"が必要な理由なのです。ウクライナは文字通り「ロシアの辺境」です。国連での追加議席獲得に成功するため、ソ連はこの辺境に架空のアイデンティティーを与え、住民の多くに「ウクライナ人」としてその民族性を公式に宣言するよう強いたのです。

 この政治的でっち上げは、それ自身でっち上げであるウクライナという民族的アイデンティティーによって、ばらばらにならないように保持されるはずでした。ウクライナ語は、香り付けに、多少のポーランド語が混じったロシア語南部方言の組み合わせなのです。それにはロシア人が魅惑的と感じる快活な調子があり、民謡にぴったりです。けれどもそれは決して多くの実際的長所を持ってはおらず、ウクライナ人にとって実用的な言語は常にロシア語でした。話題がかなり複雑な場合には、現在ウクライナ人民族主義者でさえロシア語に変えます。宗教的には、国民の大部分が何世紀も、そして今もロシア正教です。

 数年間、多くのウクライナ人とウクライナについて話をして、私は衝撃的な事実を発見しました。ロシア人と異なり、ウクライナ人は民族的結束は全く皆無に思われるのです。彼らを結び付けるものは、ロシア帝国の一部として、更にはソヴィエト社会主義共和国連邦としての歴史上の経験の共通性ですが、この歴史的遺産は積極的に消されつつあります。ソビエトの崩壊とウクライナの独立後、ウクライナで、非ソ連化と非ロシア化キャンペーンが行われ、この共通の歴史遺産をけなし、国民の大部分にとって異質な偽歴史に基づく合成のウクライナ・アイデンティティーで置き換えられたのです。この偽歴史は、ナチ協力者をもてはやし、広範なロシア世界におけるウクライナのかつての非常に積極的な役割のあらゆる記憶を完全に消し去ろうと試みています。

 それで、現状は、人々の大半がロシア語を話す(その一部には訛りがある)か、スルジクと呼ばれるウクライナ語のように聞こえるが、大半がロシア語単語(二つの言語間の重複は非常に大きいので、彼らの間に線引きをすることは困難だ)である一種のウクライナ地方方言を話す、歴史的にほとんどロシア領だった地域があるというわけです。正しいウクライナ語とされるものは、一度もロシア帝国の一部になったことのないウクライナの西部で話されますが、それは他の地域ではほとんど理解できない方言なのです。

 この混乱した言語状況にもかかわらず、ウクライナ語は国全体に、教育用言語として押しつけられました。ウクライナ語教科書とウクライナ語で教える資格を持った教師の欠如が公教育の質を急落させ、本当にウクライナ語を知らず、わずかな正式なロシア語の授業しか受けていない、一種の砕けた半分言語しか話せないウクライナ人世代をいくつか生んでしまいました。より最近、ロシア語の使用をひどく制限する法律が通過しました。例えば、ウクライナ語をひとことも話したことがない人々が、今買い物や、政府の職につくため、それを使うよう強いられています。

 人工的な、つくりもののウクライナ・アイデンティティーは、この国に自己意識や方向感覚を与えるには余り薄弱です。それは全く後ろ向きのアイデンティティーです。ウクライナとは、ロシアではないものなのです。結果として生じた国民意識の穴は、欧州統合という積み荷崇拝を作って、ふさいだのです。ウクライナはロシア世界を離れ、欧州連合とNATOに加入すると発表されました。最近、EUとNATOに加盟する意志が、直接ウクライナ憲法に書き込まれました。EUとNATO加盟のいずれも、全く少しもありそうにないか必要でないことは極めて明確になっています。EUは価値ある代償を何も与えないまま、EU連合協定への署名を強いて、欲しいもの全てをウクライナから得ています。ウクライナ領はNATO軍事演習の舞台になっています。

 「ウクライナ社会」という言葉には実際は、ほとんど基礎がないので、社会的崩壊に関して論じるべきことは本当に多くはないのです。ロシアから分離すれば、ウクライナは存続可能な国だという過大評価をやめた場合、大ロシアの一部としての可能性について何が言えるでしょう。

 本物の帝国と、ソヴィエト社会主義共和国連邦との違いを説明するため、ここで脇道にそれなければなりません。本物の帝国は、大英帝国のように海外か、ロシア帝国の場合のように周辺部分のような帝国の所有地から、富を吸い上げる富のポンプとして機能します。後者はそれに先行したモンゴル帝国の伝統を継承しました。モンゴル語の単語「タムガ」はしばしばロシア帝国が東に拡張するにつれ、新たに征服した種族から集めるべき年度の税金を示すために使われました。(これらの種族の多くが、用語の意味を理解している元モンゴル臣民だった。)

 ここに重要な点があります。ソヴィエト社会主義共和国連邦は、まったく通常の帝国ではありませんでした。周辺から帝国の中心に、ポンプで富を汲み上げる富のポンプとして機能するどころか、中心の資源(ロシア)を利用して、社会主義を構築し、グローバル共産主義革命を助長する狙いを推進するため、周辺に資源を送り出し、革命孵卵器として機能したのです。ボリシェビキの中で、代表の数が平均を遥かに超えていた様々な民族集団は、ロシア内のユダヤ人強制集住地域や白ロシアやウクライナやコーカサスやバルトなど全て周辺地域出身で、彼らは世界革命の祭壇で、母なるロシアを犠牲にするのを全くいとわなかったのです。

 彼らの革命の熱意は、実際的利点が全く欠けていることで妨げられました。これが認識されるようになるにつれ、世界革命の偉大な提唱者レオン・トロツキーが最初に追放され、それから暗殺されました。後に、ロシア人の愛国的感情に訴えずには、ナチス・ドイツに勝利する課題に成功しそうもないことが明確になった際、スターリンはロシア正教会を復活させ、以前は、退歩的で愛国主義的だと非難されたロシアの民族的アイデンティティー復活のため他の取り組みもをしたのです。この過程にはかなりの失敗もありました。1940年代、レニングラードの共産主義指導者集団が、地域協力を通してロシア権益を促進しようと試みました。彼らは粛清され、「レニングラード問題」として知られるようになった政治的抑圧を味あわされました。

 幸いにも、世界共産主義革命のための使い捨て基地としてのロシアという考え方は決して完全には実行されませんでした。けれどもソビエト周辺の利益のためにロシアを利用する傾向は損なわれないままでした。ソヴィエト社会主義共和国連邦の最も重要な指導者、スターリンとフルシチョフとブレジネフはロシア人ではありませんでした。後の二人はウクライナ人でしたが、スターリンはグルジヤ人でした。全ての他のソビエト共和国はモスクワに送り出すべき幹部を生み出す共産党組織がありましたが、他方ロシア自身にはそのような組織はありませんでした。不可避な結果として、他のソビエト共和国の大部分が、ロシア自身より遥かに繁栄し、ロシアから資源を吸い上げることが可能だったのです。

 ですから、典型的な帝国としてのソヴィエト社会主義共和国連邦のイメージは全く正しくありません。ソヴィエト社会主義共和国連邦の正しいイメージは、14匹の太った貪欲な子豚(他のソビエト社会主義共和国)に乳を吸われて、疲労困憊し、やせ衰えた雌豚(ロシア)です。彼にはあらゆる欠点がありますが、ボリス・エリツィンは一つだけ良いことしたのです。(彼のやり方は無能を越え、ほとんど反逆罪だったとは言え)、彼はソヴィエト社会主義共和国連邦を解体したのです。

 なぜロシアが今復活し、ますます繁栄し、極超音速兵器システムや、国民のための近代的インフラに膨大な金額を投資することができるのかについての説明を必要なら、これが答えなのです。14匹の子豚は、自分で食べ物を探すよう追い払われたのです。このちょっとした見方は、ついでながら、ズビグニュー・ブレジンスキーの「巨大なチェス盤」という全くのばからしい話をお釈迦にします。ロシアは帝国になることを望んでいるが、ウクライナなしでは、そうなれないという彼の理論は、ロシアが1世紀以上、帝国でなく、再び帝国になる必要や願望がないという認識に触れた瞬間、粉々になります。

 いずれにせよ、最近、帝国は、いささか復古調で愚かなアメリカ人が、自ら破産させて終わるための方法として以外、全く有用ではありません。ロシアには施し物をやかましく要求する恩知らずの扶養家族ではなく、経済的に自立できる信頼できる取り引き相手が必要なのです。30年間、ウクライナに放置されていたクリミアを、ロシアの現代水準まで引き上げるのは途方もない課題であることが判明しています。それ以外のウクライナに対してそうすることなど、とてものことではありません!

 この視点を得て、我々は現代ロシアの見地から、ウクライナについて何を言うことができるでしょう?

 こっけいな不滅の漫画キャラクターのようなウクライナ人専門家が出演するロシアのトーク番組の内容で証明されるように、何よりもまず第一に、見せ物です。ウクライナを支持する彼らのお笑いぐさの主張が台無しになると、彼らは常に一瞬、黒焦げになって立ちつくし激怒し、自らの体をはたき、新たに次のコーナーに元気はつらつ出演するのです。この見せ物には特定の教訓的長所があります。現代ウクライナを現在そうであるようなひどい混乱にさせたのが欧米の干渉だったのですから、ロシア国民が欧米の偽善に対して強力な免疫抗体を発達させるのに役立ちます。しかしこれはある意味、避けられなかったのです。ソビエトの乳首を奪われて、ウクライナは、これまで30年間、アメリカとEUから乳を吸おうと試み、それがうまくいかないので、自身の腰肉を切り分け、焼いてきたのです。

 第二に、ウクライナは、独立以来、国民の約3分の1を失った、移民の豊富な供給源です。国民の多くがロシア人と見なされます。言語学的、文化的、宗教的に、彼らは完全にロシア国民と共生可能です。ウクライナ人は(ロシア人とタタール族に次いで)既にロシアで3番目に人口が多い民族集団で、ロシアは近年ロシアに逃げたウクライナ人を吸収することが可能でした。ウクライナの人口が減少するにつれ、自然な仕分けが行われています。ロシア世界と最も共生できる人々はロシアに、残りが、ポーランドや他のEU加盟国に移住する傾向があります。

 最後に、ウクライナの話題ついて、ロシアは非常に困憊しています。現在行われている茶番大統領選挙のおかげで、現在議論の主要話題になっていますが、益々多くの人がこの疑問を聞いています。「我々はこれについて話し続けなくてはならないのだろうか?」 ウクライナについては言うべき肯定的なものは何もなく、人々は頭を振って別の局に切り換える傾向があります。それで、ウクライナに対するロシアの見方の最終的な要素は、見るのがつらく、むしろ何か他のものを見たいということなのです。

 ところが、そうは行きません。十分な歴史的理由で、ロシアはウクライナの最大貿易相手国のままなのです。ロシアとウクライナの経済は、一連の計画や規格や規制に基づく一体のものとして構想されました。これらのつながりを断とうというウクライナ指導部による政治的動機による取り組みにもかかわらず、選択肢が欠如しているため、そうしたものの多くが、頑固に、そのまま残りました。一方、ウクライナは欧州連合や世界の他の国々が欲するようなものは極めてわずかしか作っておらず、そのうち極めてわずかしかEUの多くの基準や規制に合っていません。特にEUは、ウクライナ製品にとって全く役立たず、ウクライナを安い労働と資源の供給源として見ています。

 2分の1より遥かに多くのウクライナ電力を供給する老朽化したウクライナの原子力発電所に核燃料を供給しているのはロシアで、他方ロシアの石炭(特に無煙炭)が残りの多くを供給しています。けれども政治的理由で、ウクライナ当局は,ウクライナとロシアを結びつけるへその緒は切断できないという事実を認めるのをひどく嫌っています。例えば、彼らはロシアの天然ガスを直接でなく、EUから仲裁人を通して(彼らがその一部を懐に入れる)利ざやが乗ったものを買っています。書類上、ウクライナはEUからガスを輸入しています。物理的に、ロシアからパイプに送られるメタン分子は決してウクライナ領を離れません。彼らは現地使用のため流用されているだけなのです。

 ソヴィエト社会主義共和国連邦が崩壊する頃までに、ウクライナは最も高度に発展し、おそらく最も裕福な地域で、一部の人々は、ソビエトのくびきを投げ捨てた以上、未来はゴーグルなしで見るには余りに明るいと予想していました。ウクライナには豊富な天然資源(肥沃な土地、石炭)と知的な労働力がありました。ウクライナはジェット航空機や船舶用ディーゼル・エンジン、ヘリコプター・エンジン、世界最良のロケット・エンジンや他に多くのハイテク製品を生産していました。ところが起きたのは、数十年の窃盗や低迷や腐敗でした。今までにウクライナは産業の大部分を失い、多くが崩壊の間際にまで疲れ切っており、ソ連時代のインフラは朽ちました。産業は閉鎖し、かつて雇用されていた専門家は引退するか、ロシアやEUやアメリカで働くために去りました。(どうやら一部のウクライナ人ロケット科学者は北朝鮮に仕事に行き、これが朝鮮民主主義人民共和国の最近のロケット工学における驚くべき成功や、ロケット燃料非対称ジメチルヒドラジンの、ありそうもない風変わりなエキゾチックな選択の説明になる。)

The Saker:ドンバス共和国はどうでしょう? あなたはウクライナで起きていることと、ノボロシアの状況をどのように比較されますか?

ドミトリー・オルロフ:「ノボロシア」(新しいロシア)という用語は、エカチェリーナ2世がクリミアや他の南の領地所を含め、ロシア帝国を拡張した時代にまで数世紀遡ります。レーニンが、ウクライナ・ソビエト連邦に割り当てし直したのは、ドネツクとルガンスク地域というロシア領土でした。

 ほぼ完全にロシアの地域が他にもいくつかあります。とりわけ、ハリコフとオデッサですが、ドネツクとルガンスクも決してウクライナではありません。2014年の政府打倒後、キエフで権力を掌握したウクライナ民族主義者の意図が、国民のロシア部分を圧迫することだったのが明確になった際、この二つの地域がなぜ自立することに決めたかという理由です。ウクライナ民族主義者は、内戦を開始して対応しました。これは正確に5年前に始まり、彼らが敗北しました。面子を保つため、彼らは敗北を「ロシアによる侵略」の結果だと宣言しましたが、いかなる証拠も提出できませんでした。もしロシアが侵入していれば、結果は2008年8月にジョージアにおけるロシアの行動の再演になっていたはずで、それは約1週間続きました。

 ウクライナ人は、ドネツクとルガンスク地域にミサイルを打ち込み続けており、散発的な民間人の犠牲者を出しています。時たま彼らは小規模な小ぜり合いを演じ、犠牲者を出して、撤退します。彼らはこの内戦を「対テロ活動」呼んでいるのですが、大半は、他には説明のつけようがない彼らの敗北の連鎖を説明するために、ことあるごとに架空の「ロシア侵略者」が引き合いに出される、プロパガンダ攻勢に変わっています。

 ある程度ウクライナ人を訓練しようと、NATO教官が、取り組んだのですが、教官は諦めました。どのように戦うべきか教官が全く知らないことが、彼らには明きらかだったので、ウクライナ人が面と向かってばかにしたのです。ウクライナ人は、ゆっくりと、じっとしているNATOにとって、あまりにも狂っているので、ウクライナのNATO加盟「ロードマップ」は棚上げにすべきと決まったのです。そして教官は、NATO軍が決してしようとは考えないはずの、いかに航空援護なしで高強度地上戦を行うべきかについての諜報を集めるだけのCIAタイプの連中に置き換えられました。このような条件下では、NATO軍隊は、自動的に撤退するか、それがうまくいかなければ、降伏するでしょう。

 一方、経済的に大いに発展し、多くの産業がある二つの東部地域は一層しっかりロシア経済に融け込んでいました。現在彼らの大学と研究所はロシア高等教育制度で完全に認められており、通貨はルーブルで、国際的認識では彼らはウクライナの一部ですが、ウクライナが、彼らをそういう風に扱っていないと指摘するのは非常に重要です。

 ウクライナ政府はドネツクとルガンスクの市民を自国民として扱っていません。彼らの年金を支払わず、投票権を認めず、パスポートを発給しません。ウクライナ政府は、そこに居住する人々ではなく、ドネツクとルガンスク地域に対する権利を主張しているのです。今、大量虐殺や民族浄化は、国際社会から、一般にひんしゅくを買いますが、この場合、ロシア嫌悪用に例外が作られているのです。ドネツクとルガンスクに住むロシア人は「親ロシア派」というレッテルを貼られて、合法的な標的なのです。

 ロシアは、この二つの人民共和国を公式に認めることや、公然の軍事支援(志願兵の流入は最近低調とは言え、志願兵や兵器は何の障害もなしで、ロシア側から流れ込んでいる)提供要求に抵抗しています。純粋に身勝手な見地からは、この小さな戦争はロシアにとって有用なのです。もし将来ウクライナが完全に失敗して細かく分裂すれば、それはありそうに思えますが、もし(理論的にはドネツクとルガンスク地域だけでなく、ハリコフやオデッサやドニェプロペトロフスクも含まれるかもしれない)これら分裂した地域のいくつかがロシア加入を強く要求すれば、ロシアは深刻な問題に直面するでしょう。

 ご存じでしょう。これまで30年にわたり、自分たちの国が略奪されてきたのに、大半のウクライナ人は、ビールを飲み、テレビを見て、のんびり過ごすことで満足していました。彼らは、そうするよう金を払われたらデモをし、抗議のために街頭に出るのを問題と思っていませんでした。彼らは金をもらった通りに投票したのです。外国で働いて、国に送金できる限り、彼らはウクライナ産業が閉鎖しつつある問題を取り上げませんでした。彼らは自国が、ほとんど在キエフ・アメリカ大使館に運営されているという事実に激怒したり、当惑したりさえしませんでした。彼らの中で、唯一情熱的だったのは、松明を掲げ、ナチの記章を見せびらかして行進するナチです。要するに、こういう連中は自尊心を持った国が、関係したいと望むような種類の人々ではなく、まして彼ら丸ごと自国民として吸収するなどとんでもありません。そんなことをすれば、本来の国民全員、士気阻喪してしまいます。

 しかし、ドネツクとルガンスクの人々は全くそうではありません。これら炭鉱夫や工員やタクシー運転手たちは、何年もの間、深い溝の中で昼と夜を過ごし、ヨーロッパの大きな軍隊の一つを押しとどめ、自分たちの土地の一寸たりとも譲るまいと戦ってきました。もしウクライナが、いつの日かロシアが受容できると思えるものとして再生するとすれば、それはこうした開拓者魂をもった人々です。彼らは勝たなければならず、彼らはウクライナ軍など虫けらのように押しつぶせるロシア軍の手助けなしで勝たなければなりませんが、そういうことをしている核心は一体何でしょう? 潰れたものから存続可能な新ウクライナを作りだすのはかなり時間を要するプロセスなので、ロシアは人道支援や事業機会や多少の武器や多少の志願兵を提供しながら、期が熟すのを待っているのです。

The Saker:ウクライナ大統領選挙の第1回投票に関するあなたのお考えは?

ドミトリー・オルロフ:選挙の第1回投票は徹底的な不正でした。行為の狙いは、何らかの方法で、ポロシェンコ大統領が第2回投票に進むのに成功させることでした。これは必要な数の投票を偽造して行われました。かなりの数の選挙区で、投票率は、いつもの60%程度ではなく、ぴったり100%で、引っ越ししたり、死んだり、移住したりした人々の票が集計されました。これら全てのニセ票はポロシェンコに入り、第2回投票に滑り込むことを可能にしたのです。

 今はポロシェンコとウォロディミル・ゼレンスキーという名のコメディアンの戦いです。ポロシェンコとゼレンスキー、あるいは投票用紙に載っている他の30人以上の人々全員との唯一の差は、ポロシェンコが既に何十億も盗んだのに対し、競争相手連中は、まだ盗んでいないことなのですが、ウクライナでは大統領なり何らかの選出公職に立候補する唯一の理由は、自分自身を何か大規模窃盗ができる立場に置くためなのです。

 それでポロシェンコよりゼレンスキーを好む客観的理由がありますが、それはポロシェンコが大泥棒なのに対し、ゼレンスキーはまだそうではないことです。けれど、この違いは、ゼレンスキー就任式直後に同じになり始めることを理解しなければなりません。実際キエフのエリートは、ウクライナの土地全てを外国投資家に売るという連中の巧妙な計画(かなりの「手数料」が懐に入るのは確実)に現在全員わなないています。

 30人強の候補全員の綱領は同じでしたが、これは主権を放棄した国においては重要ではありません。外交や戦略的配慮に関して、ウクライナは在キエフ・アメリカ大使館に支配されています。内部機能上、大統領を含め権力を握っている全員の主要特権は盗みです。連中の考えは、分け前にあずかり、全てが吹き飛ぶ前に国から逃げることです。

 選挙の第2回投票が、同様に徹底的な不正なのか、結果として何が起きるかまだわかりません。多くの代案がありますが、いずれも民主主義のいかなる実践にも似つきません。この場合「民主主義」の意味するところは、確実に、単にワシントンの命令を実行する能力です。そうする能力のなさが、ウクライナが「専制政権」か「独裁」となり「政権転覆」にさらされることになるのです。そこまでならなければ全く問題ではありません。

 ウクライナ「民主主義者」の権謀術数は、ドブネズミの性生活と同じぐらい私には興味深いのですが、完全を期すために、フローチャートを書いてご覧に入れましょう。選挙で敗北すれば、ウクライナの政治的食物連鎖中で直ちに捕食動物から獲物に変わってしまうので、ポロシェンコは徹底的な不正で第2回投票に進みました。ところが彼は、決して巧妙ではなく、彼が不正行為をした十分な証明があり、彼が排除した競争相手ユリア・ティモシェンコは、理論的に選挙結果の正当性を裁判で問うて、勝てる可能性があるのです。すると選挙全体が無効となり、次の選挙まで、ポロシェンコが大統領のままということになるでしょう。全く同じことの繰り返しです。

 もう一つの代案は、ポロシェンコが(今回彼は30%以上差をつけられているので、より高圧的な手段で)第2回投票でも当選するよう、不正行為をすることですが、その場合、ゼレンスキーは理論的に、裁判で選挙結果に異議を唱えることができます。これで選挙全体が無効になり、次の選挙まで、ポロシェンコが大統領をつとめることになります。全く同じことの繰り返しです。それでも、ワクワクされるでしょうか?

 我々は二人のどちらがアメリカ国務省のえり抜きかを知らないので、これは全く重要ではありません。えり抜きがどちらか次第で、いかなる選挙や裁判の結果にもかかわらず、巨大な足が空から降りきて、支持していない側の頭を踏みつけるでしょう。もちろん全て見掛けは大いに民主的なふりをするでしょう。EU指導部は、吐き気をこらえながら、形ばかりの拍手を余儀なくされ、世界は進むでしょう。

The Saker:ウクライナは一体どこに向かっていると思われますか? 短期的、中期的未来で起きることについて、あなたによる最良の「当て推量」はどんなものでしょう?

ドミトリー・オルロフ:ある種のことは永久には続くことができず、そうはならないと思いますが、私達とて同じようなものだと思います。一番心配なのは、現在ウクライナで電力の大半を供給しているソ連時代の原子力発電所が耐用年数の終わりに近付いていますが、それを置き換える資金はありません。ですから、やがて、ウクライナの大部分で長期間停電すると予想すべきです。また、ウクライナとEUの多くに、現在ロシア・ガスを供給している天然ガス・パイプラインも老朽化していて、閉鎖の準備ができており、バルト海と黒海を横切って敷設される新パイプラインがそれに取って代わろうとしています。その時点以降、ウクライナはロシア天然ガスへのアクセスも失うでしょう。

 もしウクライナ人が、EU/ NATO加盟という夢物語で自らをなぐさめて、無条件に降伏し続ければ、ウクライナ人口は減り続け、土地は欧米の農業関連産業に売り払われ、NATO部隊に守られた一種の農業緩衝地帯になるでしょう。けれどもその種の円滑な移行を、EUとアメリカが画策するのは難しいかもしれません。ウクライナは、どちらかと言うと大いに軍隊化しており、武器があふれていて、ドンバスで前線を経験して、どのように戦うべきか知っている人で一杯で、彼らはある時点で戦うと決めるかもしれません。ウクライナ人が、これまで30年にわたる腐敗にもかかわらず、まだ幾ばくかのロシアの敢闘精神を持っていて、ロシア人のように、勝利するか、死ぬまで戦うかも知れないことは覚えておかねばなりません。両面価値的性差別のNATO軍の技術者たちは、彼ら邪魔をしようとは思わないでしょう。

 国民を減らされたウクライナを、欧米農業関連産業の遊び場に変えるという夢は、ロシアが欧米のGMOについて非常に懐疑的な見方をしていて、西からロシア国境を越えて、GMOに汚染された花粉が飛んでくるのをいやがっている事実によって、いくぶん妨げられるかもしれません。彼らは確実に、ウクライナにおける欧米農業関連産業の試みの採算性を悪くさせる何らかの最小努力の道を見出すでしょう。古びたウクライナ原子力発電所の一つからの小さめながら大いに喧伝される放射能漏れ計画はおそらく有効でしょう。どちらかと言うと奇妙なのですが、欧米人は自身をグリホサートで毒殺するのは何とも思いませんが、電離放射線のほんの少しさえ死のように恐れますから。

The Saker:EUや、欧州評議会はどうでしょう? EUはどこに向かっているとお考えでしょう?

ドミトリー・オルロフ:EUは多くの重大問題を抱えています。財政的、金融的に健全ではありません。全体的に、あるいは構成諸国として、アメリカに主権を渡してしまって、もはや完全な主権を行使する能力がありません。しかしアメリカはその決定が支離滅裂になるほど、内部対立で困窮しているため、アメリカはもう支配を維持することができません。全体的構造はマトリョーシカ人形のようなものです。アメリカは一種のひび割れた外殻です。その内側にNATOがあり、それはロシア国境まで、ヨーロッパの大部分の占領軍です。それはロシアに対しては役に立たないでしょうが、占領地の住民に対しては確かな暴力の脅威となり得ます。NATOの内部にEUがあり、それは政治的議論をするだけで行動に移さない委員会と、次々と多数の規則や規制を紡ぎだす肥大化した官僚制です。

 この軍事/政治的上部構造は、アメリカ覇権という重要な因子なしでは、実際には全く構造ではありませんから、我々はそれが、うまく機能すると考えるべきではありません。種々の国家政府が主権を取り戻そうと試みる中、議論をするだけで行動に移さない委員会として継続するでしょう。イギリスの国民投票に投票した人々は、確かに彼らの政府をその方向に駆り立てようとしましたが、彼らの政府は、後回しにしたり、死んだふりをしたりと種々の方法を使って実験して対応しており、違う政権が民意を実際に実行しようとするかもしれません。他方、ハンガリーやイタリアの政府は、国民の支持を得て、彼らの主権を再び主張する方向で若干前進しました。

 けれども何もまだ本当に起きていません。どんな国の政治エリート集団でも、国家主権の放棄によって徹底的に骨抜きにされてしまえば、胸毛が元のように伸びて、多国籍企業の権益に対する確かな脅威となり始めるには、しばらく時間を要します。ロシアでさえ、寡頭政治の権力と影響力を排除するのに、ほぼ10年を要しました。帝国が弱体化しており、一部の国が家臣であるのをためらい始めているのは見えますが、まだ決定的なことは何も起きていないのです。

 事態を加速させるかもしれないのは、ヨーロッパが、アメリカとともに景気後退/不景気に向かって進んでいるように思われることです。その一つの効果が、西欧で働いている全ての東ヨーロッパ人労働者が国に帰るよう強いられるだろうことです。もう一つは、最近獲得した東方、特にポーランドとバルト諸国へのEU助成金が大幅に減らされるか、まったく消失する可能性が高いことです。金銭的援助の欠如と、帰国する経済移民の流入の組み合わせは、わずかなロシア憎悪と引き換えに、欧米の金品を享受してきた特定の国家エリート連中の終焉を招く可能性がありそうです。

 西ヨーロッパから排出される人類のこの渦巻く潮流は東へ向かい、ロシアの巨大な壁にザンブとぶつかり、雇用ではなく、ウクライナの武器や、戦争ノウハウや、略奪という興味深い考えを持って、どっと西に逆流することが想像できます。そこで彼らは中東やアフリカからの新入りに対しとことん戦うのですが、現地の人々は最善を願い、性的中立性や他の高貴な大義に関する良いこと思いながらベッドに入ることでしょう。

 これら古いヨーロッパの国々は人口統計に関してのみならず、生来いかなる民族にも割り当てられている最大年齢の上で、全て年をとり過ぎています。Ethnoi(「民族ethnos」の複数形)は一般に、わずか約千年続くだけで、ライフサイクルの終わりには、自ずと現れる特定の傾向を示しがちです。彼らは子供を多く産むのをやめ、性的嗜好も下劣に、一般に退廃的になります。これらの傾向は既に丸見えになっています。ここに特にばかばかしい例があります。フランスの出生証明書には、もはや父親と母親という項目はなく、親1と、親2という項目があるのです。侵入してくる野蛮人はこれを見て、おそらく笑い死ぬでしょう。けれどももし彼らがそうしなかったら、どうでしょう?

 もはや戦いにはほとんど耐えられない、このような枯渇した民族は野蛮人に容易に侵略される傾向があり、その時点で、彼らは慈悲を乞うのです。滅亡したローマ帝国や、中国とペルシャやの似たような歴史の例によれば、彼らに慈悲を与えることは、野蛮人がすることが可能な最も酷い過ちの一つです。その結果、一群の性的に下劣で、一般に退廃的な野蛮人が、次の野蛮人集団に簡単に制圧され、虐殺されることになるのです。

 西ヨーロッパで、一体何が次の民族起源論争をひき起こすか予測するのは不可能ですが、いつかの時点で、自己保存の本能は弱いが、大混乱や栄光や死への癒やされることのない切望を持った狂信者の変異株が現れ、すぐに行動を始めるのは確実です。

The Saker:ノルドストリーム2が完成したら何が起きるでしょう? 特にアメリカ合州国とロシアとの関係で、ヨーロッパは一体どこに向かっているのでしょう?

ドミトリー・オルロフ:バルトと黒海海底の新パイプラインは、サベッタの二番目のLNG設備とともに完成し、ロシアは天然ガスをヨーロッパとアジアに供給し続けるでしょう。私はアメリカの水圧破砕という派手な見せ物は終盤に入っていて、ヨーロッパへのLNG大規模輸出の夢は決して実現しないと思います。

 ヨーロッパ諸国は、ロシアとの関係はほとんど有益で、アメリカとの関係がほとんど有害であることを次第に悟り、ある種の調整をするでしょう。天然ガス・パイプラインが老朽化していて、修理ができない状態のウクライナはヨーロッパから天然ガスを輸入し続けるでしょうが、今度はメタン分子は、ウクライナに、実際東からでなく西からに流れるでしょう。

The Saker:ロシアの政治情勢をあなたはどう見ておられますか? プーチン個人と、クレムリンの外交政策は非常に多くの支持を享受しているが、年金制度改革は本当にプーチンを傷つけたので、今では(CIAから金をもらっている連中と違う)国内の「愛国的反対派」があり、いっそう声高になっていると良く聞きます。本当でしょうか?

ドミトリー・オルロフ:外交政策に関して、ロシア内では多くの議論はないというのが事実です。欧米のどの国家指導者より依然遥かに人気が高いのですが、プーチンの人気は多少衰えました。年金制度改革はいくぶん彼を傷つけましたが、彼は移行を容易にするよう意図した多数の法案を押し進めて回復しました。特に公共交通料金割引や固定資産税減税など、現在、退職者が享受している全ての便益は退職年齢に近付いている人たちのために延長されるでしょう。

 プーチンは内政、国際政治両方でまだ非常に活動的ですが、引退の方向に向かいつつあるのは明かになりつつあります。国内政治での彼の主な狙いは、優先項目を推進する上で、政府内で非常に厳しい自制を維持することのように思われまする。彼がプーチン後時代への移行に、どのような影響をあたえるつもりなのか不明ですが、最近カザフスタンで行われたことが、ある程度、手がかりになるかもしれません。もしそうであれば、我々は、プーチンは、政界の長老として、国政に対する何らかの支配手段を維持して、連続性を強調するだろうと予想できます。

 しかしロシア政治で遥かに重要な変化は、新世代の地域指導者が権力の座につけられたことです。非常に多くの知事職が、国政に進出する可能性がある意欲的な若い管理者たちにに与えられています。彼らは最新の管理技能で、新しい種類の徹底的に専門的なエリート政治家です。一方、幹部の徹底的な洗い出しが行われ、一部の政府高官は汚職のかど服役しています。特に顕著なのは、これら新しい地域指導者の一部は今プーチンと同様か、もっと人気が高いということです。ソビエトの実験を悪い方向に運命づけ、今アメリカの支配体制を苦しめている長老政治ののろいは、もはやロシアを脅やかしていません。

The Saker:最近あなたは、現代アメリカ政治の愚かさのひどさを論じる「愚者のアメリカ艦船は浸水しているのか?」という題名の記事を書かれましたね? 私には単純な質問があります。可能だとすれば、帝国は、どれほど長く、トランプを切り抜けて生き残れるとあなたは思われますか?

ドミトリー・オルロフ:アメリカ帝国は既にほとんど終わっていると私は思いますが、まだ、いかなる本格的負荷試験も受けていないので、誰もそれが事実なのに気がついていないのだと思います。権力中枢が全く侮辱されることになり、この屈辱を容認することができず、やりくりするような出来事が起きるでしょう。政府内部やメディア内部の全員が、問題が存在しないふりをするため最善を尽くすので、事態はそれ以降、悪化するでしょう。金がなくなった途端に、現在世界中に広がっているアメリカ軍人が放棄されてしまうことはないよう願いますが、もしそうなっても、私はあまり驚きません。

The Saker:最後に、似ていますが、基本的に異なる質問です。(帝国と対比して)アメリカ合州国はトランプを切り抜けて生き残れるでしょうか、もしそうならば、どうやってでしょう? 内戦はあるのでしょうか? 軍事クーデターは? 暴動は? ストライキは? アメリカ版黄色いベストは?

ドミトリー・オルロフ:アメリカ合州国は、衰退しつつある一部の人々の権益に奉仕する組織として、かなり長い間、役割を果たし続ける可能性が高いでしょう。疑問はこういうことです。誰がそれに含まれるのか、誰が含まれないのか? 範疇として、退職者が、アメリカ合州国に期待すべきものが何もないことにほとんど疑いはありません。官庁であれ民間であれ、退職者はもう財産を使い尽くしています。既に就業の可能性が低く、ばかばかしい学生ローンで徹底的に絞りとられた若者には期待すべきものが何も持ないことに疑いようはありません。

 しかし私が前にお話したように、アメリカ合州国は、カントリークラブのようなもので、国ではないのです。メンバーには特権がありますが、国に暮らしてはいてもクラブ・メンバーでない人々の生活がどうか、メンバーは気にしません。誰でも入国させるし、国民でない人々にも投票させるという最近の動きは、アメリカ市民権それ自体に何の価値もないことを示しています。アメリカ国民唯一の生得権は、その多くがトランプが野外便所の国」と呼んだ国からの外国人浮浪者に囲まれて、路上浮浪者として暮らすことです。

 大衆や国家公務員が、集団として、約束されていた退職後の生活が、もはや存在しないという認識にどのように反応するのかを見るのは興味深いことです。多分それで体制まるごと機能不全状態になるでしょう。水圧破砕バブルが終わり、国民の更に3分の1が、それがもう国を推進することができないと気が付いた途端、ある種のリセットを強要するかもしれません。けれども軍隊化した警察体制は、どんな種類の反乱も鎮圧するよう設計されており、大半の人々はそれを知っています。特定の死か、歩道で麻薬を使うのかという選択を与えられれば、大半の人々は後者を選ぶでしょう。

 ですから、トランプであろうとなかろうと、ほとんど同じようなことになるでしょう。ピカピカの若いIT専門家連中は、仕事に行く道々、口笛を吹きながらスキップして、死にかけの人々や、排泄物の山を通りすぎます。店の裏では腹をすかせた人々が、ごみ箱の中をあさる中、ボトックス療法を受けた主婦たちは偽物の有機野菜を買っています。憂慮する市民たちは、移民の入国許可を与えるよう要求していますが、そうした移民が、自分たちの芝生の前庭にテントを準備したり、呼び鈴を鳴らして、トイレを使わせて欲しいと頼んだりすると、すぐさま警官を呼ぶのです。裕福な高齢カップルは、どこか熱帯のマングローブが生えた沼地のアメリカ屋敷に移住するのを夢見ていますが、彼らは、そこでなたで切り刻まれ、魚の餌にされてしまいます。彼ら全員、株式市場が実に好況なので、万事順調だと信じているのです。

 この勢いでは、最終的にアメリカ合州国の終わりが来る頃には、大半の人々は気付く立場にないでしょうし、それ以外の人々は、こうした心乱される情報を受け入れることができず、無視することに決めるでしょう。誰もが話の結末を知りたがりますが、その種の情報はおそらく誰の精神衛生にも良くありません。アメリカの精神状況は既に十分に病んでいます。我々はなぜそれを一層悪化しようと望むべきでしょう?

The Saker:オルロフさん、長時間、有り難うございます。実に興味深いインタビューを有り難うございます!

下記ボタンをクリックすれば、ご寄付いただける。

 

記事原文のurl:https://thesaker.is/the-saker-interviews-dmitry-orlov/

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 この機会に『おっぱいとトラクター』を読んだ。英語原題は『ウクライナにおけるトラクター小史』

 イギリスに暮らす84歳の老父が、老妻を亡くした後、50歳年下のウクライナ人の巨乳女性と再婚すると宣言して、娘二人が父親に振り回され、大奮闘するお話。父親は、元エンジニアで、『ウクライナにおけるトラクター小史』を書いており、時々、書き終えた部分を読んで聞かせる。
 イギリスのEU離脱の理由がなんとなく想像できそう。ウクライナ人がなぜ、イギリスに暮らすようになったかという回想で、ウクライナ、ロシアの歴史もちらり読むことができる。ポーランドや、ナチスの関係も。

 キエフとモスクワの関係の部分をよみながらビリントンの『聖像画(イコン)と手斧 ロシア文化史試論』を思い出す。高価だが、是非お読み頂きたい名著。

 他国の文化や将来についての長い対話記事をなぜ訳すのか不思議に思われる方がおられよう。ひとごとと思われないからだ。

 オルロフ氏の言葉。

外交や戦略的配慮に関して、ウクライナは在キエフ・アメリカ大使館に支配されています。内部機能上、大統領を含め権力を握っている全員の主要特権は盗みです。連中の考えは、分け前にあずかり、全てが吹き飛ぶ前に国から逃げることです。

 『株式会社化する日本』内田樹、鳩山友紀夫、木村朗著で、「日本はアメリカ軍に支配される植民地状態」というのが、鼎談をしておられる方々の理解だが、そこで、19、20ページの内田氏の言葉はこうだ。オルロフ氏のものと比較願いたい。

とりあえず、これまで日本を駆動してきた、20年後、30年後の日本はいまよりもっと貧乏になって、いまよりもっと国際社会での地位が低下しているだろうということがわかっている。だから、とりあえず手元に残っている国民資源のうち、自分のふところに掻き集められるだけのものを掻き集めて、泥船が沈みだしたら、真っ先に逃げ出す算段をしている。

 昨日の沖縄タイムス・スクープ記事が、ウクライナ政権どころではない劣等政権の実態を表している。

米海兵隊、本土移転を要望 93年に沖縄から撤退予測 米高官元側近が証言米海兵隊、本土移転を要望 93年に沖縄から撤退予測 米高官元側近が証言

  現実を把握している沖縄と違って、劣等本土の人々の認識は悲惨。ウクライナ政治を馬鹿にできる立場ではない。

日刊IWJガイド「7月4日の公示まであとわずか2ヶ月!参院の争点が『選択的夫婦別姓』!? 立憲民主党・枝野幸男代表の演説にア然! 山尾志桜里議員は憲法記念日に『9条議論避けられない』!?」 2019.5.7日号~No.2427号~(2019.5.7 8時00分)

 

2019年4月10日 (水)

ウクライナ選挙:ポロシェンコは破れても政権は生き残る

ドミトリー・バビッチ
2019年4月3日
Strategic Culture Foundation

 これまでの数日間、欧米マスコミで、ウクライナ大統領選挙を担当している人々全員、面倒な綱渡り芸を演じなければならなかった。2014年、マイダン「革命」における役割のため、大統領はアメリカ、EU両方で英雄と賞賛されたにもかかわらず、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストの信じやすい読者に、期待を裏切るポロシェンコ大統領の終わりを一体どのように説明することができただろう? ポロシェンコは票のわずか15.96%しか得られず、多くの投票者が公然と第2ラウンドにそれを加工するべき彼の能力に関して疑いを表明した。テレビ・コメディアンのヴォロディミル・ゼレンスキーはどのように「ロシアの侵略」に対するポロシェンコの「英雄的」戦争の後、ポロシェンコを、15パーセントも(30.4%)しのぐことができたのだろう? 2012年から2014年まで「親ロシア悪党大統領ビクター・ヤヌコーヴィチに投獄された」ユリア・ティモシェンコが、二年の禁固刑と、彼女が「ロシアの侵略」と呼ぶものに対する東ウクライナでの積極的な戦いの後、わずか13.4%で、大きく水を空けられて、三位で終わってしまったのだろう?

有権者の評決

 ウクライナ選挙の最終結果はまだ公表されていないが、2014年のマイダン・クーデター後、彼らがウクライナで樹立した粗野な国家主義政権の道徳的、政治的、経済的破産は、誰の目にも明らかなのが真実だ。本記事は、欧米マスコミでさえ間接的にこの事実を認めていることを明らかにするつもりだ。2014年、アメリカとEUが公然と支持したキエフ、マイダン広場での暴力的「高潔な革命」の二つの衝撃的な真実を証明するために、欧米とウクライナの情報源だけを用いるつもりだ。

 ここに欧米報道機関が等しく認める事実がある。まず第一に、これまでIMFに率いられた改革の5年間で、ウクライナは(デア・シュピーゲル紙が報じているように)ヨーロッパで最も貧しい国になった。第二に、マイダンは独立国家としてのウクライナの歴史で(ブルームバーグが「高潔な革命」を何年も称賛した後、認めるのを強いられた通り)「最も汚く、最も恥ずかしい」大統領選挙戦をもたらした。実際、欧米自身既にペトロ・ポロシェンコ大統領政権に「有罪」判決を出したのだ。アメリカとEUは、進行中の大惨事に対する彼らの責任を認めることを好まず、ドンバス(マイダン後、初のウクライナ首相アルセニー・ヤツェニュークが、愛情を込めて「人間以下の人」と表現したロシア語話者の地域)におけるロシアの「侵略」について語るのをより好んでいる。欧米マスコミが二番目に好きな話題は(ウクライナでの自治的立場が、2014年に彼らが権力得た直後、マイダン後のウクライナ政府極右メンバーによる剥奪が予定されていた)クリミア「占領」だ。

ヨーロッパ最貧国

 ウクライナの経済崩壊は誰の目にも明白だ。現職大統領ペトロ・ポロシェンコが、選挙運動中、ロシアとの対決に焦点を合わせることを好み、あえて経済の話を持ち出すことをしなかったのは実に明白だ。「[投票者がしなければならない]本当の選択は、私かプーチンかだ」とポロシェンコが選挙運動の頂点で述べて、むしろ当惑する選択を押し出した。「ポロシェンコかプーチンか」 - 何百万という選挙運動ポスター、多数のTV、新聞広告で繰り返されたスローガンだ。ポロシェンコの選択肢は非常にばかばかしかったので、ユーロニュースさえ、反マイダン・ジャーナリストで(マイダン後に追い出され、大いに中傷されたヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領政権中)元ウクライナ議員だったイリーナ・ボンダレンコによるフェースブック・コメントを引用し、「プーチンは、彼が三月に大統領に立候補しているのを知っているだろうか?」という発言を掲載した。だがももちろん、ユーロニュースは、その意見がウクライナに関する欧米の主流伝説に反するボンダレンコにインタビューするのを思いとどまった。モスクワへの短い訪問中に、ボンダレンコは、私にウクライナ経済貧困の理由に関する彼女の見方を語ってくれた。

 「ウクライナの経済は、欧米マスコミのが報じているように汚職のせいだけではなく、キエフが伝統的なロシア市場からの隔離を自ら課したことで破壊されています。この不幸は、ロシアが反撃するずっと前に、キエフが最初に、ロシアは敵対的な国だと宣言し、制裁を課して、自ら課しているものです」とボンダレンコは言った。「ポロシェンコの約束とは反対に、EUとの連合協定は、ウクライナが失ったロシア市場の穴埋めにはならなかった。実際ヤヌコーヴィチが追い出された後、ウクライナのEUへの輸出が最初の年、36%減少しました。」 ボンダレンコによるウクライナ経済状態の厳しい評価は、ウクライナ経済開発省データのみならず、ほかならぬワシントン・ポストに実証されている。マイダンに、かつて大いに熱狂的だった新聞が、(大いに非難されたヤヌコーヴィチの下での)一ドル、8.2フリヴニャが、ポロシェンコの「若き改革者」に、わずか一年ウクライナがさらされた後、25.3フリヴニャになるという、ウクライナ通貨(フリヴニャ)の崩壊を報じた。このフリヴニャ下落は、ウクライナ自身をロシアから無理やり「分離した」後、ロイターが報じているように、ウクライナのGDPが、2014年には、6.8%、2015年には、9.8%も急落し、ウクライナ経済が下落したのを反映している。

若き改革者たちと古き外交政策

 選挙直前、欧米マスコミの一部は、アルセニー・ヤツェニューク政権の(その大部分が、ウクライナ国民ではなく、2015年-2017年に組織的汚職にまつわる争いの後、ポロシェンコに解雇された)「若き改革者たち」を更生させようと必死に試みた。ブルームバーグは、ヤツェニューク時代の経済大臣、リトアニア人銀行家アイヴァラス・ウブロマヴィチュスを閣僚に選んで、極悪な「旧制度」と戦うサインを見せている候補ヴォロディミル・ゼレンスキーの魅力の一部だと吹聴した。ロシア語を話すウクライナ人コメディアン、ゼレンスキーは、世論調査でポロシェンコより先行しており、選挙数週間前に、ワシントンとブリュッセルに完全な忠誠を誓った後、アメリカとEUで好意的に報道され始めた。現在、ゼレンスキー(ポロシェンコと異なり)が人前で、ウクライナ国民36-40%の母国語であるロシア語で話すことを恥ずかしく思わないというだけの理由で、ゼレンスキーは(例えば)ポリティコ紙に、ポロシェンコに代わり得る良い選択肢と見なされている。

 ゼレンスキーが、マイダン後の政権の悲惨な反ロシア外交政策姿勢を変える約束さえしていない事実は、アメリカでもEUでも新聞は一般に見落としている。だが、NATO加盟や他の反ロシア連合に加入するポロシェンコの姿勢から変わらずに、「ドンバスのロシア語を話す地域」として知られているドネツクとルガンスクの反抗的な地域に対するウクライナの5年にわたる軍事行動、「ロシアとの戦争」とキエフが呼ぶものを終わらせるのは不可能だろう。(ロシアはこの軍事行動を、ウクライナとの戦争とは考えず、ウクライナ内戦と呼び、以前、選挙中に、一緒に学校に行っていた、同じ国の国民だった人々の間に大量殺人をもたらし、東西ウクライナ間の政治的分裂をエスカレートさせたとしてマイダン・クーデターを非難している。)だから、ゼレンスキーは本当に「戦争の問題」に対する解決を示唆していない。一方、ウクライナについての戦争で荒廃した地域からの報道でロイターが確認しているように、ドンバスでの戦闘を終わらせることは、ウクライナ有権者の過半数が最も高い優先事項と見ている。だから、平和に対するウクライナ人の希望は候補者ゼレンスキーにも打ち砕かれる可能性が極めて高い。

戦争が法律で大切にされる

 たとえポロシェンコが大統領の座を去ったとしても、彼の遺産が、ウクライナが近いうちに戦争を終わらせるのを阻止するだろう。カウンターパンチ誌が正しく認めている通り、ウクライナ東部での戦争は、1990年代半ば、モスクワの賛同なしに、ワシントンとブリュッセルが開始したNATOの東方拡大の果実だ。EUに向かい、NATOに加盟するというウクライナの進路は、ウクライナのNATO加入は「超えてはならない一線」だというその姿勢をモスクワが隠そうとしないにもかかわらず、ポロシェンコの在任期間に、憲法に銘記にされることとなった。だから、たとえ我々が、実際はウクライナとロシアの間で戦争が行われているという欧米の見解を採用するとしても、ポロシェンコは、その戦争を更に長びかせるためにあらゆることをした。2018年、ポロシェンコ派閥が与党のウクライナ議会は、ドンバス非占領化法律として知られるものを採択したが、それはロシアに「侵略者」という烙印を押して、ポロシェンコとドンバス反抗者の代表者が署名した、2015年2月(「ミンスク合意」と呼ばれるもの)にミンスクで公表された平和協定にウクライナが従うのを不可能にするものだ。その法律を採択した後、ウクライナは、なぜミンスク合意の約束を重んじることができないのだろう?なぜならウクライナの非占領化新法は、恩赦とその特別な地位が、2015年ミンスク合意の中核だったにもかかわらず、反抗者の恩赦と、ドンバスの特別な地位を不可能にするためだ。エコノミスト誌は、非占領化の法律が、ロシアを「激怒させた」ことを指摘した。明らかに、もし何かが、紛争関係者の一方を「激怒させ」た場合、この紛争の仲介者、あるいは善意の立会人だったならで、その人はその「何か」を拒絶するべきだ。エコノミスト誌は、そうではない。同誌は実際「いじめっ子を、いじめっ子と呼んだ」と言って、この法律を称賛しているのだ。

 この特定の出来事は問題を表している。エコノミスト誌や圧倒的多数の欧米マスコミは、善意の立会人ではないのだ。彼らは、まさにマイダン後政権の最初から、キエフ側だった。しかも、彼らがそうしているのは、ウクライナに対する本当の愛からではなく、「プーチンのロシア」と呼ぶ組織、ロシアそのものに対する憎悪からに過ぎない。

 欧米報道:事実は言説と矛盾している

 今、ウクライナ選挙がウクライナの貧困と政治制度の退廃の程度の全貌を引き立たせている中、欧米報道機関によるウクライナ言説に矛盾が出始めている。実際、ウクライナに関する欧米報道の注意深い読者は、マラー報告の結論を読んだ後、「ロシアゲート」信者が経験したと同じような衝撃を感じているかもしれない。アメリカン・コンサーバティブ紙が正確に表現したように、すべて嘘だったのだ。事実(ウクライナの貧困と汚職、汚い、非民主的な大統領選挙、ドンバスの平和実現に対するキエフのやる気のなさ、ロシアに対する挑発的姿勢) - これらの事実は、何らかの方法で、常にロシアに再活性させられている「旧制度」と戦う、素晴らしい若い改革者たちに関して欧米マスコミが広めている支配的言説とは相容れない。

 ウクライナ選挙の第一回投票後、欧米言説の穴は、もはや隠すことは不可能だ。例えば、マイダン後のウクライナ・エリートと、オバマが任命したマリー・ヨヴァノヴィッチ大使が依然率いているアメリカ大使館間の不適当なつながり、それに続くスキャンダルで明らかになったのは、ポロシェンコに対する欧米の「反逆」の恐れだ。政治専門紙ザ・ヒルのインタビューで、ウクライナ検事総長ユーリ・ルツェンコが、個人的会合の際、ヨヴァノヴィッチ大使が、ウクライナ支配体制内の、アメリカによって同盟者として見なされていて、いかなる状況下でも起訴すべきではない個人のリストを彼に渡したことを明らかにした。以下がヒルからの引用だ。

 「不幸にも、キエフ・アメリカ大使との初対面で、[ヨヴァノヴィッチ]は、我々が起訴してはならない人々のリストを私に渡した。それに対する私の回答は、それは承認しがたいということだった。この国の誰も、大統領も議員も大使も、犯罪があるか否かにかかわらず、私が告訴するのを阻止できないと、ルツェンコ検事総長はヒルのインタビューで述べた。

 アメリカ国務省は、手を出してはならない人々のリストを受け取ったというルツェンコの主張を「全くの作りごと」と呼んだが、秘密はばれてしまったのだ。マイダン後の政権にアメリカが与える直接の影響は、長い間、疑われていたが、大半のウクライナ人にとって、ルツェンコの陳述は、広く知られている「秘密」の「天啓」だった。

 だから、ポーランドのシンクタンクNowa Europe Wschodnia(New Eastern Europe「新しい東ヨーロッパ」)が最近号で問うたように、ウクライナが、ヤヌコーヴィチ支配下より貧しく、更に腐敗しているなら、マイダンの目的は一体何だったのだろう? 答えは単純だ。狙いは、ロシアに敵対的な国ウクライナを、隣人との不変の対立状態におき、自国民の大部分と一触即発状態の紛争に巻き込むことだった。この狙いはアメリカ、欧州連合の共同作業とウクライナ人超国家主義者によって実現された。そして今回の選挙は、近いうちに、この情勢を変える希望を与えていない。選挙はこのひどい状態を、欧米マスコミにさえ、さらしたにすぎない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/04/03/ukrainian-election-poroshenko-loses-the-regime-survives.html

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 ウクライナ傀儡ファシスト政権の話で思う。南西諸島の基地の狙いは、隣国に敵対的な国を、隣人との不変の対立状態におき、一触即発状態の紛争に巻き込むことだ。

 『金子文子と朴烈(パクヨル)』という国策反日映画」の記述を週刊誌で読んで驚いた。一方、岩波書店の『世界 5月号』の「メディア批評 第137回」で神保太郎氏は(1)「三・一独立宣言が駆け抜けた100年の孤独」と題して、過去の歴史について、「劣化きわまる日本メディア」を指摘し、「韓国映画が日本メディアを批判する」として『金子文子と朴烈(パクヨル)』を挙げている。いっそEテレかBSで放送してはどうか。と提案されている。大賛成。
 『世界 5月号』では『アベノミクス批判 四本の矢を折る』の著者、伊東光晴京都大学名誉教授の「アベノミクス 病理の淵源 五つの特徴から」を最初に拝読した。

 日刊IWJガイド「自由党共同代表の山本太郎参議院議員が離党し、新党『令和新選組』を立ち上げ!? IWJは山本議員の記者会見を中継予定!」 2019.4.10日号~No.2400号~(2019.4.10 8時00分)

 個人的に、新撰組には違和感はないが、元号が。

 福沢諭吉をお札から無くす運動を知って、本を読んでいたが、これほど早くなくなるとは。渋沢栄一は、韓国がいやがっているようだ。

2019年4月 9日 (火)

ウクライナの国家治安機関幹部、ウクライナがMH-17を撃墜したと発言

2019年3月26日
Paul Craig Roberts

 298人の乗客と乗組員が、対ロシア宣伝攻撃を引き起こすため、ウクライナに殺害された。欧米メディアと政府を構成する悪党連中が、ワシントンの反ロシア宣伝のために真実を隠蔽したのだ。

 国家治安機関幹部は、「事前に事件を知っていたことを示す」「ウクライナ指導部の驚異的に素早い対応」によって、疑念がかきたてられたと言っている。読者の皆様は、当時私が、この事件は、いたる所で、ロシアに対するプロパガンダ非難が、いかなる捜査が行われるずっと前から行われているのと同様、明らかに計画されていたと指摘したのを覚えておられるだろう。実際、ロシアに責任があると示すように仕組むことができなかったので、調査は最初から完全に失敗だった。

 驚いてはいけない。欧米政府とマスコミは、ウソしか言わない。彼らは決して真実を話さない。想起願いたい。ロシアゲート。大量虐殺兵器。イラン原子力発電所。アサドの化学兵器使用。トンキン湾。9/11事件。ウクライナへのロシア侵略。JFK暗殺。MLK暗殺。ボビー・ケネディ暗殺。スクリパル親子にたいする毒ガス攻撃。国民を餓死させているマドゥロ。嘘の果てしないリスト。欧米まるごと、ウソ製造工場以外の何ものでもない。

https://www.fort-russ.com/2019/03/breaking-ukrainian-security-boss-admits-ukraine-shot-down-mh-17-planned-ethnic-genocide-in-donbass/

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/03/26/ukrainian-security-official-says-ukraine-shot-down-mh-17/

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 ロシアを悪者にするのが商売の大本営広報部テレビ番組は、決してこういう話題に触れない。驚いてはいけない。日本政府とマスコミは、ウソしか言わない。彼らは決して真実を話さない。

 もう昼間の洗脳番組を見る(もちろん情報を得るためでなく、洗脳の酷さを自分で確認するため、翻訳しながら時折音声を出すだけなのだが、翻訳を中断して、音声ボタンを頻繁に押すのが面倒で)気力が出ない。パソコンにつけるusb接続足踏みスイッチのようなものがあれば良いのだが。

 植草一秀の『知られざる真実』「キャッシュレス推進下の紙幣図案刷新方針」は鋭いご指摘だ。

2019年4月 3日 (水)

ウクライナ大統領茶番選挙

2019年4月1日
Stephen Lendman

 ウクライナはナチがはびこるファシスト警察国家で、本物ではない、白日夢の民主主義で、基本的自由は抹殺されている。全体主義支配が、それに置き換わっている。

 2014年2月、民主的な国家統治は、オバマ政権による画策で廃止され、抑圧的な政権に対する抵抗は許されない状態だ。

 日曜、茶番大統領選挙の一回目が行われたが、投票用紙上の候補者は39人だった。

 重要なのは三人だった。アメリカに指名されたファシスト億万長者/オリガルヒの超悪者現職ペトロ・ポロシェンコ、有罪宜告された重罪犯ユリア・ティモシェンコと、コメディアン/エンタテイナーのヴォロディミル・ゼレンスキーだ。

 日曜日、候補者の結果は以下の通りだった。月曜早朝、投票の半分以上が集計され、30%の支持を得ているゼレンスキーが先行し、(一桁の支持率にもかかわらず)16.5%を得ているポロシェンコと、13%のティモシェンコが続いている。

 いわゆる「選挙」より数日前の世論調査では、ゼレンスキーが最高の得票で、ティモシェンコが、ポロシェンコを、5ポイント、リードして第2位で、他の候補者の支持はごくわずかということだった。

 日曜投票二日前の疑わしい世論調査では、ポロシェンコが、ティモシェンコに先行して、二位だった。もし最終集計で、彼がゼレンスキーに次いで二位となれば、彼らはティモシェンコや他の候補者が排除される4月21日の決選投票で対戦することになる。

 大統領として、彼は起訴からの免責特権を享受している。もし決勝で負ければ、彼は賄賂や他の犯罪の責任を問われることになるだろう。

 伝えられるところによれば、昨日の投票の前日土曜日、彼はウクライナ治安機関と警察に、「選挙を守る」口実で、道路をパトロールし、投票所を掌握するようを命じた。

 それは、一回目投票での落選を回避する狙いだった可能性が高い。一桁支持なので、それはありそうに見えた。現状では、彼は少なくとも4月21日までは生き残った。

 2013年末/ 2014年早々のオバマ政権が計画したマイダン・クーデターの際、彼はアメリカに支援される反乱派への資金援助に関与するキエフでのワシントン代理人だった。

 「チョコレート王」とあだ名されている彼のロシェン製菓会社は、これら商品で世界第18番位のメーカーだ。

 彼の他の事業権益には自動車、運送業、メディアがある。ウクライナの他の地域のオリガルヒ同様、重窃盗や他のよこしまな手段という昔ながらの手で、彼は富を蓄積した。

 億万長者/メガ泥棒ティモシェンコは、横領と深刻な「公職乱用」のかどで以前投獄されていた。

 罪には、環境プロジェクトのための4億2500万ドルを違法に年金基金に転用したこともある。二件目に、個人使用のための約1億3000万ドル盗用がある。

 彼女はウクライナ統一エネルギーシステム社(UES)を率いた。彼女のいかがわしい商習慣で、「ガスの王女」というあだ名を得た。

 アメリカが画策した2004年オレンジ革命の首相として、司法管轄外で活動して、もし得られれば、更なる職権乱用と汚職ができる地位、大統領への野心を強めながら、経済改革を無視した。

 ゼレンスキーはウクライナのオリガルヒ、イホル・コロモイスキーと親密な絆がある。東ウクライナの知事に任命され、彼は2014年5月2日のオデッサ大虐殺を監督し、多数のクーデター反対派を抹殺した。

 コロモイスキーとポロシェンコは宿敵だ。現職大統領はコロモイスキーのPrivatbankを国営化した政権に「復讐するため」ゼレンスキーを支援したと彼を非難した。

 テレビ番組でウクライナ大統領を演じたゼレンスキーが、今や4月21日の決選投票後に、その地位につくことになる先頭走者だ。

 誰が今月末、ウクライナ大統領に任命されようとも、2014年早々そうだったと同様、旧態依然の汚い仕事が打ち勝つだろう。

 アメリカでも、他のほとんどの西側諸国でも、イスラエルでも、どこでも、ことはそのようにして動いている。強力な既得権益団体が物事を進め、選挙は茶番となる。普通の人々に発言権はない - ウクライナでは確実にそうだ。

 ドンバスで断続的な戦争が続いている。誰がウクライナ大統領に選ばれようと、ワシントンの闇の勢力が、ことを支配するはずで、キエフとのミンスク和平会談での飛躍的進展はありそうにない。

 月曜日、ドネツク人民共和国作戦司令部のエドゥアルド・バスーリン司令官は「ゼレンスキーとの対話はないだろう」と言い、更にこう述べた。

 「彼は、クヴァルタル95とともに紛争地域を訪問し、コンサートを催し、ウクライナ犯罪軍人に、一般人の殺害を奨励したことを想起願いたい。それが彼との対話あり得ない理由だ。ミンスク交渉プロセスも、同様に飛躍的進展はないだろう。」

 バスーリン司令官は、ポロシェンコが、政権に留まれるようにする方法として、4月21日の決選投票に先んじてドンバスで交戦を命令し、戒厳令を宣言する確率が高いと信じている。

 ティモシェンコは、彼女のチームによる開票結果では、彼女が16%の支持で、二位となっていたと主張した - ポロシェンコよりリードしていて。

 彼女は日曜日の選挙プロセスを違法に変更したと言って保安部隊を非難した。ザ・ジッチャ(生活)党候補のユーリー・ボイコも同様な非難をした。

 ウクライナ中央選挙管理委員会は、日曜、深刻な規則違反はなかったと述べた。内務省は2,100件以上の違反報告があり、日曜夜、そのうち39件の捜査を開始すると述べた。

 ウクライナでは、何事も単純ではなく、支配は専制的で、選挙過程には深刻な欠陥がある。モスクワは、ロシア内の最大1000万人の国外居住ウクライナ人が日曜日の投票権を拒否されたと言って、正当性を疑問視した。

 彼らは、ドンバスでの戦争や、徴兵適齢男子の強制徴兵や、経済的苦難や、手に負えない汚職や、独裁的統治ゆえに、国境を越えて逃れたのだ。明らかに、ポロシェンコに敵対的で、それが彼らの投票権を奪った理由なのだ。

 ウクライナの状況の不穏さを考えると、誰が大統領を勤めようとも、ウクライナの一般国民はひどい待遇を受け、搾取され、虐待されることになるだろう。

 私の新ウェブサイトを訪問願いたい。stephenlendman.orgホーム - Stephen Lendman)。 lendmanstephen@sbcglobal.netで連絡できる。


 編集者と寄稿者としての最新本の書名は“Flashpoint in Ukraine: How the US Drive for Hegemony Risks WW III”という題だ。

www.claritypress.com/LendmanIII.html

記事原文のurl:https://stephenlendman.org/2019/04/farcical-ukraine-presidential-election/

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 茶番選挙ひとごとではない。関西の入れ換え選挙を連想する。いずれも宗主国が自由と民主主義を与えてくださった結果がこれ。茶番年号。

 植草一秀の『知られざる真実』で書いておられる。元号騒ぎで統一地方選忘れさせる狙いが明白

ところで、

ゼレンスキーはウクライナのオリガルヒ、イホル・コロモイスキーと親密な絆がある。東ウクライナの知事に任命され、彼は2014年5月2日のオデッサ大虐殺を監督し、多数のクーデター反対派を抹殺した。

 という部分、ほとんどの方には意味をお分かりいただけまい。世界の大本営広報部、決してこの事件に触れないためだ。ロシアゲートのように自分のためのでっち上げは延々報じるが、不都合な事実は隠蔽する。ロシアゲートのインチキを追求しているCatlin Johnstoneさんのサイトを拝見したところ「ロシアゲートは本当だった」という記事におどろいた。ロシアゲートを言い立てる皆様をばかだちょんだと言った私が悪うございましたとあるのだ。記事の中で、あちこちに証拠へのリンクが貼られている。一つ覗いて見ると、小人とラクダの映像が出てきた。証拠どころではない。つまりエープリル・フール記事。


 オデッサ大虐殺当時、衝撃的な報道記事を訳したことがある。なぜか残虐な写真の大半リンク切れになっているが、文章は残っている。

 キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!)

書籍として、この事件に触れている『ウクライナ・ゲート -「ネオコン」の情報操作と野望』は残念ながら絶版のようだ。

 この電撃的行動、自民や異神では、決してみられない。連中が同じことをすれば、議員がいなくなってしまうだろう。

日刊IWJガイド「立憲民主党が、ツイッターにヘイトスピーチを投稿した落合洋司氏の公認を取り消し! 『ヘイトスピーチは許されません』『ヘイト対象とされた方、当該投稿を見た方、党にご期待をいただいている方、すべての皆さんにお詫び申し上げます』と速やかな対応」 2019.4.3日号~No.2393号~(2019.4.3 8時00分)
 

2018年12月11日 (火)

ウクライナやバルト小国や他のどこかをロシアが侵略しない理由

2018年12月6日
The Saker

[この記事はUnz Reviewのために書かれた]

 英米シオニストの宣伝機関は、いつも我々に、ロシアがどこかの国を侵略しようとしていると警告する。侵略候補のリストは長く、ノルウェーからウクライナまで及び、更に西のバルトの小国やポーランドさえ含まれる。もちろん、NATOと合衆国がいて、それを防いでいると言われる。彼らに感謝ということだろうか?

 だが、この物語で際立って欠如しているのは、そのような軍事行動に対して、ロシアのあり得る動機に関する議論だ。いつも、ロシアがクリミアを「併合する」ことで、軍隊をドンバスに送ることで、ヨーロッパの冷戦秩序と境界を壊したと我々は聞かされる。IQを持っている誰もが、室温で、あるいはより高温でも、既に、これらの主張が全くでたらめだと知っている。ユーゴスラビアを分割するため、全く違法に、軍事力を使って、冷戦の国際秩序と国境を実際に破ったのはNATO加盟国だった。クリミア住民は、このような機会を持たなかったコソボ住民と大いに異なり、住民投票で自分たちの未来について投票する機会を持っていた。08年8月8日の戦争では、いやいやながら、最終的にこれを始めたのは、実際、ロシアではなく、サーカシビリだったことに、ヨーロッパ人さえ同意した。

 だが、このすべてを脇に置いて、それが彼らの役に立つなら、ロシア指導者は再び軍事力を使うのをためらわないだろうと想定しよう。ロシア人は悪事を企んでおり、ヨーロッパのどこかで、よその土地を一画かじり取ろうとする可能性が高いと想定しよう。

 このような仮定は、即重要な問題を提起する。ロシア人はなぜそれを望むのか?

 何らかの理由で、この質問は問われることがあっても、ごく稀だ。

 もちろん「プーチンがソ連再建を望んでいる」、あるいは他のタイプの帝国を望んでいると聞かされるが、彼がなぜそう欲するのか、誰も疑問に思わないようだ!

 そこで、このような攻撃について、あり得る根拠を検討しよう:

 理由その1:より多くの土地を獲得するため

 これは全ての中でおそらく最も考えがたい理由だ。ロシアは非常に低い人口密度の、比較的少ない人口(144,526,636人)の巨大な国(17,098,246km2)だ。ロシアは単に広大なだけでなく、領土には膨大な天然資源がある。ロシアにとって、最も思いも寄らない必要品は、より多くの土地だ。

 理由その2:ロシアの人口を増やすため

 ロシアは人口が不足しているのは確かだ。だがそれは、人口増加がロシアにとって、そのまま幸いであることを意味しない。例えば、もし失業者や社会福祉や年金に頼る人々の数が増加すれば、ロシアは一層悪い状態になるだけだろう。ロシアは政治的に敵対的な人口から利益を得るまい。より多くの人口で利益を享受することが可能な、ロシアに必要なのは、より若い十分に教育を受けたロシア人で、失業して、困窮したウクライナ人や、リトアニア人ではない! ついでながら、ウクライナ難民の大規模流入、ウクライナで自分たちが働く産業部門が崩壊するのを目にして、ロシアに引っ越したウクライナ軍産複合体の専門エンジニアは、既に医者を含め、資格を持った専門家増加の要因となっている。ロシアがそれら資格を持った専門家を受け入れるためには、誰も侵略する必要がない。特別な資格が無いウクライナ人は、既にロシアに入っており、ロシアは、彼らがもっと必要だなど全く思っていない(彼らはポーランドかイギリスにトイレ掃除に行ける)。更に、ロシアには既に世界の他地域から多くの移民がおり、さらに多くの移民を得るのは到底良い考えとは言えない。ロシアは資格を持った若いロシア人から恩恵を得るだろうが、他国侵略は、彼らを得る方法ではない。

 理由その3:戦略地政学的理由

 バルトの港町はどうだろう? ウクライナのガスパイプラインはどうだろう? ソビエト時代、バルトの港町、あるいはウクライナ・パイプラインは戦略上の重要な資産だったのが真実だ。しかし彼らが独立して以来、これらの国は彼ら自身を破滅させるのみならず、「ソビエト占領者」から継承したインフラも破壊したが、ロシアは1991年後に失ったインフラと産業を成功裏に置き換えた。こうして、例えば、ロシアはバルト海で自身の商用港を積極的に開発し、今バルト諸国で見られるものより成長した(良い比較図をここで見る)。ウクライナ・パイプラインは、単にひどい状態にあるだけでなく、ロシアは、ウクライナを完全に迂回可能で、頭がおかしいキエフのバンデラ主義暫定政府を相手にする必要がない「北」と「南」ストリームを成功裏に建設した。バルト小国や、ウクライナ・ナチが、自身を非常に貴重な目標だとうぬぼれている間に、ロシアには全く必要性がなくなったというのが単純な真実だ。

 実際、逆が事実だ。まさに今、何十年もの民族主義者によるの支配の後、クリミアで緊急に必要な全ての再建計画の資金調達をロシアがすることは到底できない。将来、ロシアはドンバスの再建も助けなければなるまい。ロシア人がさらにもっと多くの国あるいは領土を救助する余裕があるなと、一体誰が真面目に思うだろう?!

 理由その4:失地回復論という動機

 それはヒラリー・クリントン/ズビグネフ・ブレジンスキーの議論だ。ロシア人は生まれつき拡張主義者、帝国主義者、軍国主義者、失地回復論者で、彼らは誰かを侵略するために動機を必要としない。実に簡単だ。彼らは単に、侵略し、威嚇し、圧迫するのだ。歴史を客観的に瞥見すれば、そのような行動を示したのは常に、ロシアではなく、欧米であることを証明されるだろうが、事実さえ無視できるのだ。ロシアには、ソ連時代の生活の良い思い出を持っている多くの人々もいるが、ソ連の再生や、ソ連ではない別の帝国主義仏復活も要求している国民はいないというのが真実だ。たいていのロシア人は、かなり孤立主義で、戦争や外国侵略に関与するのを望まない。これはアフガニスタン戦争の思い出の、あるいはドイツ、ハンガリーや、チェコスロバキアの介入結果のみならず、いわゆる「正教の兄弟」(一部の国々は、彼らが世界地図上に残ったのは、ロシアのおかげなのだ!)今や完全にロシアに敵対し、進んでNATO -植民地になったという苦い認識の結果でもある(ブルガリアあるいはルーマニアを想像願いたい)。そう、プーチンはソ連崩壊が悲劇だった(客観的に、それは事実で、何百万という人々に巨大な苦しみをもたらした)と言ったが、それは、プーチンか他の誰かが、たとえそれが実行可能だったとしても(そうではないが)実際にソ連を「復活させる」のを望んでいることを全く意味しない。それどころか、それは、純粋にイデオロギー的な理由で東方に影響力を広げることに決め、今常に、ロシア恐怖(「恐怖」は、恐怖症と「憎悪」両方の意味だ)のひっきりなしのキャンペーンに従事しているアメリカとNATOとEUだった。ロシア人は欧米に嫌悪の念を抱いているが、欧米を侵略したがっていることをほとんど意味しない。

 理由その5:誇大妄想

 ロシア人は冷戦で負けたことで腹を立て、再び超大国になることを望んでいるのだろうか? 実際、いや。全然。ロシア人は単に彼らが冷戦で「負けた」と感じないだけではない、彼らはすでに超大国だとさえ感じている。成功裏に帝国に反抗し、全てのヨーロッパ諸国がお互い帝国従僕の称号を競い争っている時に、完全な主権を得ようと努力し続けている。第二次世界大戦後のソ連と同様、欧米に支援された(実際、支配していた)「自由民主主義」が、エリツィン時代、ロシアに押し付けた恐怖から回復するのを阻止するため、あらゆる卑劣な術策企を試みた「統合欧米」の絶え間ない破壊活動とサボタージュにもかかわらず、1990年代の悪夢の後、ロシアは実に見事に再建した。もちろん、ロシア人は自分たちの国が繁栄し、強力であることを願っているが、地球上の全ての紛争に関与するアメリカのような世界覇権者になることを彼らが望むことを意味しない。本当のことを言えば、良くない古いソ連さえ反アメリカではなく、アメリカが持っている類の世界的野心は決して持っていなかった(トロツキー以外は、だがスターリンが狂人連中をお払い箱にして、後に彼らの多くがアメリカに移住し、自身にネオコンというレッテルを貼った)。もちろん、ウラジミール・ジリノフスキーとして知られ、「ジリク」としても知られる永遠のロシア「宮廷道化師」がいる。彼はロシアに隣接する国々に対し(核を含め)あらゆる種類の脅迫をしているが、皆彼はただの宮廷道化師で、言うことが基本的に全くの戯言なのを知っている。

 理由 その6:プーチン「政権」を救うため

 人気がない政権が、自分たちの失敗から目をそらせ、国民を「円陣を固め」「愛国的になり」興味をなくさせるために、戦争を利用するのは本当だ。それは確実に、ポロシェンコが、今していることだ。だがプーチンは、そのよう必要は皆無だ! たとえ年金制度改革で、人気の上で、彼が多くの打撃を受けようとも、彼は欧米の国内(国際的にさえ!)で、どの政治的指導者より遥かに人気が高く、有名な制裁にもかかわらず、ロシア経済はうまくいっている。実際、大半が大西洋統合主義者のメドベジェフ政府は、さほど人気は高くないが、典型的にプーチンや彼のユーラシア主権主義者と一緒の(ショイグあるいはラブロフのような)幹部は、非常に人気が高い。彼がロシアが現在直面しているすべての困難にもかかわらず驚くほど人気が高いので、プーチンには、いかなる「目をそらせる危機」も必要がないのが単純な真実だ。それどころか、目をそらせる戦争を必要としている連中は、プーチンではなく、トランプ一家、マクロン、メイ首相とお仲間だ!

 私は、どこかで、何か一画の土地をロシアが占領したがる、上記より一層こじつけの、根拠がなく、途方もないエセ理由を列記できるが、お分かりいただけただろう。ロシアは軍事介入には興味皆無だ。実際、ロシアが何より必要としているのは、できる限り長期間の平和だ。

さて、現実に戻ろう

 プーチンは、もう一人の偉大なロシア改革者ピョートル・アルカージェヴィッチ・ストルイピンの継続者だ。

 

ピョートル・ストルイピン(1862-1911)

 1906年から1911年まで、ロシア閣僚会議議長で首相だったピョートル・アルカージェヴィッチ・ストルイピンの有名な言葉がある「次の段階は我々の主要課題だ。下層階級の強化だ。彼らの中に我が国の力がある。1億人以上いる我々の国家の基礎は、健康で強くなり、ヨーロッパと、それ以外の世界に対して、ロシア政府の声は、間違いなく、非常に異なって聞こえるようになるはずだ。すべてのロシア人の、我々のモットーは、友好的で、相互信頼に基づく、団結した労働であるべきだ。ロシアに20年の内的、外的平和を与えてくれれば、現在のロシアと見違えるものになる(これは私の自由な翻訳だ。ロシア語原文は下記の通り。На очереди главная наша задача — укрепить низы. В них вся сила
страны. Их более 100 миллионов и будут здоровы и крепки корни у
государства, поверьте — и слова Русского Правительства совсем иначе
зазвучат перед Европой и перед целым миром… Дружная, общая, основанная
на взаимном доверии работа — вот девиз для нас всех, Русских. Дайте
Государству 20 лет покоя, внутреннего и внешнего, и вы не узнаете
нынешней России
).

 もちろん、ストルイピンは、最終的に、ユダヤ人革命家モルデカイ・ゲルシコビチ・ボクロフに暗殺され、ロシアは第一次世界大戦への参戦を強いられた。最終的に、ロシア君主国家は、アレクサンドル・ケレンスキー率いるフリーメーソン陰謀により打倒された。これらの「リベラル派」(すなわち富豪連中)は、まさに、彼らの後継者がエリツィンの下で行い、ロシアをまったくの混乱に陥れたのと同じことをした。8カ月後、ボリシェビキは権力を掌握し、内戦が始まった。20年の平和の代わりに、ロシアは30年の戦争を得た。膨大な犠牲と多くの恐怖の後、第二次世界大戦が終わった後、ロシアはようやく回復に成功したのだ。

 たとえ、結局、ロシアが勝つたろうとしても、ロシアの誰もこの酷い経験を繰り返すことを望んでいない。代償はあまりにも大きいのだ。

 今日、1911年と同様、ロシアは、何よりも、内外平和を必要としている、それはロシアが、何か外国での軍事的冒険に関わって手に入れられるものではない! 実際、3つの核大国含む同盟を攻撃するのは自殺的で、ロシア人は決して自殺はしない。

 ロシアがそれほど切実に平和を必要としているなら、なぜ戦争のうわさか絶えないのだろう?

 それは実に単純だ! そもそもポロシェンコはひどく困っていて、重大な危機以外の、選択肢は完全な不正選挙しかない。「欧米総体」がいつも通りウクライナ・ナチ政権の行動を見て見ぬ振りをしても、国内のポロシェンコ反対派はそうしないかもしれないので、後者の選択肢は慎重を要するかもしれない。その場合、深刻な社会不安や反クーデターさえ現実の可能性となる。だから、ポロシェンコには危機が是非とも必要なのだ。

 画像には千語分の価値があると言う。その考え方で、これをチェック願いたい。


左:戒厳令地域 右:2014年にポロシェンコに反対投票をした地域(ちなみに、これは将来の国境を示唆しているように思われないだろうか?:-)

 以上、証明終わり、そうではないか?

 同様に、特に恥ずかしいもう一つの理由がある。ヒトラーと英米シオニストが、最終的には、お互いに戦ったのは本当だが、様々な意味で、ヒトラーが「統合ヨーロッパ」と「再生した欧米文明」(異教徒とは言え!)の夢を具現化したのは本当だ。ヨーロッパ帝国主義の歴史で、少なくともアメリカが第二次世界大戦後に世界的覇権者としてナチに取って代わるまで、ヒトラーは、ちょっとした絶頂だった。ヒトラーの(何と控え目に約束されたことか)「千年帝国」と、フクヤマの『歴史の終わり』(あるいは、それを言うなら、歴史のエンジンである弁証法的矛盾を解決することで、歴史を終わらせると理解されていた共産主義というマルクス主義の考え)の間には大きな相違はない。心理的レベルで、ヒトラーはローマ法王とナポレオンの継承者だった - 「欧米文明」を東洋の野蛮な下等人間「劣等人種」モンゴロイドの大群にもたらす自称「文化伝達者」だ。だから、ヒトラーは、まず確実に「ろくでなし」だったが、彼は確かに「我々のろくでなし」(だから私が「ウクライナ・ナチ」という単語を使うと、「欧米文明」あるいは「白人文明」の様々な擁護者にやり場のない怒りを引き起こすのだ!)だったのだ。我々はすべて、これらのナチの「文化伝達者」白人優越論者がどのように終わったか知っている。


かくの如く世界の栄光は過ぎ去りぬ

 「統合ヨーロッパ」と「欧米文明社会」のこの価値伝達者たちは、この人々によって打ち破られた。


 この人々が、ナチ軍の80%を破壊し、*本当に* 第二次世界大戦(パットンあるいはマッカーサーではなく!)に勝った人々だ

 こうした思い出が、欧米エリートを本当に怖がらせるのだ。あえて公然と英米シオニスト帝国に反抗するだけでなく、過去既に、それを攻撃した全ての欧米覇権主義大国をあえて破った異なる文明領域の存在が。

 ついでながら、ロシア人は、現在の対立を、欧米のロシア嫌い連中が見ている「精神的座標」と極めて似した見方で見ているが、価値体系が裏返しになっていて、帝国が今ロシアに対して行っている戦争は、第二次世界大戦の結果がルーツだということを、彼らが完全に理解していることを意味している。これは彼ら全員が「欧米文明」と「統合ヨーロッパ」と戦って死んだ何百万人の思い出を大切にしている理由の一つだ。これは全てのロシアの都市で「不死身の連隊」によって最も良く表現される。

 ロシアの人々の鋭い歴史認識の表現としての「不死身の連隊」

 この歴史認識はドネツクでのウクライナ・ナチ戦争捕虜パレードでも見られる。

 

 

 またしても、第二次世界大戦に対する言及は紛れもない。

 私が過去何度も言っているように、ロシアと「欧米総体」の間で、最も重要な相違の一つは、ロシア人は戦争を恐れているが、それでも戦争に対する用意を整えているのに、戦う用意を全く整えずにいるのに、欧米人は戦争を恐れないことだ。本当に「天使が踏み込むのを恐れる場所へ愚者は飛び込む」のだ(ポンペオやマティスや他の連中を想起願いたい)。この外見上明白な無頓着にもかかわらず、彼らは全ての前任者が、どのように最終的にロシアによって打ち破られたか覚えているので、英米シオニスト指導者は、ロシアに対する、ほとんど遺伝学的な恐れと憎悪を抱いている。

 最後に、ベルトルト・ブレヒトが問うた重要な質問を覚えておこう。「ファシズムを生み出す資本主義に対し、誰も反対意見を述べることができないなら、ファシズムについて真実を語ることができるだろうか?」 そう、欧米総体は、言葉で、言葉のみでファシズムと国民社会主義を非難した。だが行為では? いや、全然。これが「彼はろくでなしだが、彼は我々のろくでなしだ」という敬虔なお題目で、ポロシェンコ風ファシスト人間のかすが、常に欧米エリートの支持を得る理由なのだろうか?

[補足:それについて、クリミア戦争の間に推定上で「キリスト教の欧米を心に抱く」ロシアに対して(イスラム教の)オスマン帝国と結び付ける. 革命時代に、アメリカのユダヤ人銀行家が完全にボルシェビキの資金調達をした。第二次世界大戦直前、イギリス人は同じくヒトラーの資金調達をした。第一次世界大戦と第二次世界大戦の間、欧米が、正規のナチを含め、ウクライナの分離主義者を支持した。冷戦の間、欧米がサウジアラビア(いや、MbSは、血に飢えた初めてのサウジアラビア人マニアではない!)で、そしてアフガニスタンで、完全にワッハーブ派の狂人を支持した。欧米は、政治的に可能な限り、長年、アパルトヘイト南アフリカを支援した。ラテンアメリカでは、ロジャー・ウォーターズがラテンアメリカの「食肉加工上流階級」と呼んだもの、すなわち、全員ありふれたファシストの多くの軍事政権をアメリカは喜んで支持した。コソボで、アメリカは以前はコソボ解放軍を危険なテロ組織と考えていたが、アメリカ空軍はコソボ解放軍の空軍になった(セルビア人に対してだったが、ストローブ・タルボットによれば、主目的は、もし抵抗すれば、ロシアに何が起き得るかを示すことだった)。チェチェン戦争中、欧米はタクフィール主義の狂人を全面的に支持した。9/11事件後、公式の作り話で、我々にアルカイダとビンラディンが3000人の人々の死に責任があると信じることを望んでいるにもかかわらず、アメリカはアルカイダと(特にシリアで)最終的に完全に結託した。(米国標準技術局NISTが、WTC7ビルの爆発物による破壊を直接的な暗示によって認めたこと k脚注1 など知ったことではない)。もしサタンが肉体を獲得して、我々の前に現れ、反ロシアか、反正教だと約束する限り、アメリカは完全に彼を支持するだろうことを疑う人がいるだろうか? 公正に言って人類の最悪のクズと呼べる連中と何十年間も同盟することにより、すでに長年、魔王と同盟しているも同様だろう?]

 正直に言って、我々は欧米金権国家の本質に錯覚を持つべきではなく、我々は常に「国家は支配階級の意志を実現する暴力装置だ」と述べたマルクス主義者の自明の理に耳を傾けるべきだ。英米シオニスト帝国の支配階級が、一体誰によって構成されているのか我々全員知っているはずだ。

 欧米の自由民主主義は、実際は、我々の惑星全体をコントロールする目的で資本主義凶悪犯階級によって作られた金権政治だ。これは第二次世界大戦前も本当だった。これは第二次世界大戦中も後も、同様に本当で、ファシズムとナチズムに対する、あらゆる楽天的な非難にもかかわらず、変わらなかった。

 これが意味するのは、生き残るため、我々のすべてに押し付けようとしている新世界秩序を維持するため、戦争を必要としているのは欧米支配層なのだ。ロシアは戦争を必要としていない - ロシアは平和だけを必要としている。

 結論:皆様ご安心を、ロシア人は来ない、私は約束する!

 英米シオニストの妄想共同幻覚にもかかわらず、ロシア人は来ない。そう、もしあなたが彼らを攻撃するほど十分に頭がおかしいのなら、彼らはあなたを壊滅するだろう。彼らは、少なくとも彼ら自身の意志では来ない。アパルトヘイト・ラトビアにいるロシア人少数派や、ナチによって占領されたウクライナのバンデラスタンを自由にするためにであってもやってこない。これらの政権に対する、ロシアの政策は非常に単純だ。自ら倒れさせよ。結局のところ、イデオロギー的妄想が、地理的現実に対して無力であるのと同様、すべて、遅かれ早かれ、最終的にやって来るだろう。

 私自身よりずっと相応しい人に、この記事を締めくくってもらおう。

 これはスティーヴン・コーエン教授が、最近、戦争の危険について言わずにいられなかったことだ:

 彼は本当に「荒野で叫ぶ者の声」だ。

 大惨事を回避するのに十分なだけの人々が、彼に耳をかたむけるだろうか?

 私はわからない。

The Saker

脚注1 (詳細議論のため、私がここで公表したビデオをご確認願いたい)WTC7ビルが自由落下速度で、2,25秒で、崩壊した事実をアメリカ政府は、NISTを通して公式に認めた。この2,25秒は本当に大問題なのだろうか? そうなのだ!! これが意味するのは、WTC7が、その速度を遅くするための、いかなる抵抗もなしに、2,25秒で崩壊したことをアメリカ政府が認め、従って、崩壊している部分の下には何もなかったことを意味するのだ。これは明白な疑問を提起する。崩壊している部分の下に何もなかったことを我々が知っていてる、崩壊の数秒前には、そこに鉄骨ビルがあったことを我々は知っているのだから、2つのイベント間に一体何が起きたのだろう? この疑問に可能な答えは一つしかない。通常、速度を減退させていたはずの建物の鉄骨部分が取り去られていたのだ a)極めて急速に b)組織的に。それができる唯一の技術がある。爆発物だ。上記は意見ではない。事実だ。同様に、それが観察されたような形で、火事がWTC7の部分を消滅させられたはずがないのは事実だ。驚くべきことだが事実だ。NIST自身が、爆発物が使われたことを認めたのだ。

記事原文のurl:https://thesaker.is/why-russia-wont-invade-the-ukraine-the-baltic-statelets-or-anybody-else/

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 大本営広報部の呆導を見るたびに、気が滅入る。見るなといわれればそれまで。しかし、この国の将来を考えるだけで、気が滅入る。これは、考えるなと言われても、停められない。まっとうな意見を言われるごく少数の方々のブログ拝読が、唯一元気の素。

 植草一秀の『知られざる真実』
日本政治刷新実現は市民と心ある政党の連帯で

 街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋
外国人労務者本土移入の件 可決成立  オワコンジャパンを乗り越えて、新たな構想を持とう

 フランスの黄色いベスト運動、大本営広報部は意図的に重要性を隠蔽しているに違いない。余りに不都合なので。同じように、大資本、金持ちのための政策を長年推進している日本で起きないのが不思議。ヨーロッパで長年働いた知人の説、「個人の権利意識や、伝統文化が、彼らには身についている。日本人は、その点全くお粗末。」そのまま。

 現代ビジネスには、現地在住の方の素晴らしい記事がある。フランス全土が怒りに震える「黄色ベストデモ」という“階級闘争”

 日刊IWJガイド「「 岩手県の山間部で民間水道会社が経営悪化で電気料金を滞納!? 住民説明会で利用者に電気料金を要求、払わなければ水道供給停止を通告!?」2018.12.11日号~No.2280号~(2018.12.11 8時00分)」も、この話題に触れている。

 ■<新記事紹介>パリ在住IWJ会員からの現地レポート! 「黄色いベスト運動」はマクロン大統領退陣まで続くのか!? 「抗議しなければ、僕たちはいつまでも羊のままじゃないか!」

 フランスで2018年11月17日に勃発した、エマニュエル・マクロン政権による燃料税増税に反対する大規模なデモが続いています。

 デモの参加者の中心は、地方に住む労働者階級で、ドライバーの安全確保用の黄色い蛍光素材のベストを着て抗議を行うことから、「黄色いベスト運動」と呼ばれています。

 週末ごとにフランス各地で行われる抗議行動は、一部が暴徒化し、シャンゼリゼ通りでは炎上する車やガラスの割られた商店の映像が報じられ、大きなニュースとして報じられました。

 マクロン大統領はパリ時間の12月10日午後8時(日本時間11日午前4時)に、事態の収束のため、国民向けに演説を行うと発表しました。しかし、大統領がフランス国民の支持を取り戻すためには自分の政策の過ちを認める必要があり、この演説が「大統領としての正念場」になるとの見方もあります。

※マクロン仏大統領、起死回生なるか-10日の国民向け演説が正念場に(ブルームバーグ、2018年12月10日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-12-10/PJI20S6JIJUO01

 マクロン大統領の演説直前の12月10日、パリ在住のIWJ会員、村岡和美様が、現地からの貴重なリポートを送ってくださいました。

 日本では伝わりにくい現地からの生々しい情報を掲載しましたので、ぜひ以下の記事を御覧ください。

※パリ在住IWJ会員からの現地レポート! 「黄色いベスト運動」はマクロン大統領退陣まで続くのか!? 「抗議しなければ、僕たちはいつまでも羊のままじゃないか!」
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/437412

2018年12月 8日 (土)

アメリカに奨励され、ウクライナは軍事挑発準備中

Arkady SAVITSKY
2018年12月4日
Strategic Culture Foundation

 心配の種があるが、それは本物で、非常に重大だ。ウクライナは戦争するよう駆り立てられている。キエフは虚勢を張っていない。アメリカ家庭教師に奨励され、危険なゲームで政治目的を追求することを必然的に必要とした。それは制裁、警報、陳述と宣言についてではない 彼らは今、本物の射撃を挑発することを望んでいる。手遅れになる前に、警鐘を鳴らすべき時期だ。

 アルゼンチンでのG20サミットで、ケルチ海峡事件を理由に、プーチン大統領との個別会談を、ドナルド・トランプ大統領が拒否したのは、正確には予想外ではなかった。明らかに、ワシントンはロシア-ウクライナ関係を悪化させることに興味を持っている。ロシアと国境を接する地域での緊急事態、ドンバス地域へのウクライナ部隊の集結開始と、ウクライナ大統領が発表した補充兵召集 - これらすべての動きは臨戦態勢が最高潮にある事実を証言している。ワシントン、ブリュッセルのいずれも、キエフに抑制を見せるよう求めなかった。

 ウクライナは最近年齢16-60歳のロシア人男性の入国を許さない決定を発表した。キエフのこの政策はモスクワのそれと著しい対照だ。グリゴリー・カラシン外務次官によれば、ウラジーミル・プーチン大統領は報復しないことに決めた。いや、まさに反対だ。彼はロシア市民権を求めるウクライナ人向けの手順を単純化するよう命令した。動きは善意を示すのが狙いだ。10月下旬、ロシア大統領は、2019-2025年、ロシア語話者の入国を容易にするロシア連邦州移住政策コンセプトに署名した。

 アメリカ空軍RQ-4グローバルホーク無人機と、アメリカ海軍P-8Aポセイドン哨戒機が黒海と東ウクライナ上空で活動している。ロシアの海上国境を越えた後、ウクライナ保安庁(SBU)情報局員がケルチ海峡で拘留されたウクライナの海軍艦艇に乗船していたことをウクライナ当局が確認した。SBUがアメリカ特殊機関と協力しているのは公然の秘密だ。アメリカは2014年の「マイダン事件」に関係していた。ヴァレンチン・ナリヴァイチェンコ前ウクライナSBU長官がアメリカ特殊機関で働いた実績があると報告された。CIAはウクライナ介入の長い歴史がある。急進党党首で、ウクライナ・ヴェルホブナ・ラダ(国会)議員のオレグ・リャシコよれば、3月、ペトロ・ポロシェンコ大統領はウクライナへのマイク・ポンペオCIA長官の訪問中、彼と密かに会った。

 自称ドネツク人民共和国の「親ロシア派」リーダー、アレクサンドル・ザハルチェンコが8月31日に暗殺された。暗殺翌日、9月1日、ワシル・グリツァクSBU長官は、ロシアからの「ハイブリッドの脅威」に対処する方法を話し合うため、元駐ウクライナ大使ジョン・ヘルプスト率いる、アメリカ議会と大西洋協議会の代表団と会談した。共和国指導部は、欧米政府機関に支援されるSBUが、ザハルチェンコ殺人の黒幕だったと信じている。ケルチ海峡紛争が起きるわずか4日前、11月21日に、大西洋協議会シンクタンクにより刊行された彼の報告書で、アゾフ海から出航したロシアの船がヨーロッパやアメリカの港に入港するのを禁止するよう提案したのは、ほかならぬジョン・ヘルプストだ。文書はワシントンとブリュッセルに「更なるクレムリン侵略を阻止するため、先を見越して制裁する」ことを考えるようしきりに促した。9月下旬、ライアン・ジンキ内務長官が、ロシアに対する海上封鎖は選択肢だったと述べた。彼によれば「アメリカは、我々の海軍により、シーレーンが開いているのを確認し、もし必要であれば、封鎖し、彼らのエネルギーが市場に出ないようにする能力を持っている」。

 確かに、寄港禁止はロシア経済への打撃だろう。だが、その考えは、国際支援を必要とし、アメリカはそれを得る方法を探している。火事に、もっと多くの燃料を注ぐように、ウクライナを挑発するのは、目的にかなっている。

 ポロシェンコ大統領は、ロシアが、ウクライナのベルジャーンシクとマウリポリ市を占拠しようとしていると言いながら、彼の国は戦争のため結集して備えており、エリート部隊をドンバスに送っている。国の東部の部隊には、増援隊を送り、厳戒態勢にある。彼らは平和維持には備えていない。キエフが、ポロシェンコ大統領の支持率を引き上げる方法として見ている軍の冒険主義に陥りやすいことは秘密ではない。「狼が来ると騒ぎながら」、ロシアを指さして、ウクライナはアメリカに促されて、故意の挑発を演出しようとしている。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/12/04/encouraged-by-us-ukraine-prepares-to-stage-military-provocation.html

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 属国は、独自の外交政策も、経済政策も、産業政策も行えない。ファーウェイの機器購入は許されない。ファーウェイの機器には、安全保障上の問題があるが、宗主国の機器は安全なのだろうか?意味がわからない。

 入管法改悪案。平然とウソを言う与党連中のすごさ。人間と思えない。

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安倍内閣を早急に退場させ日本を取り戻そう」で、新刊『国家はいつも嘘をつく−日本国民を欺く9のペテン−』の書評が紹介されている。

【書評】『国家はいつも嘘をつく-日本国民を欺く9のペテン-』植草一秀(祥伝社新書)

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