東ヨーロッパ・バルト諸国

2026年4月12日 (日)

ハンガリーを巡る戦い:RTによるハンガリー選挙決定版ガイド

今年最も重要な欧州選挙で一体何が問われているのか?
公開日:2026年4月10日 12:12 | 更新日:2026年4月10日 13:15
RT

ハンガリーを巡る戦い:RTによるハンガリー選挙決定版ガイド


RT合成画像

 ハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、EU、アメリカ、ウクライナの三者が接戦を繰り広げる今回選挙で、数十年来の権力に対する最も深刻な脅威に直面している。RTは、ハンガリー選挙を左右する関係者と利害関係と不正工作について探る。

 「ハンガリーを巡る戦い」シリーズで選挙について詳しく解説してきたが、今回初めてご覧になる方のために、知っておくべきことを以下にまとめた。

 ハンガリー選挙はいつか?

 ハンガリーでは4月12日(日)、国民議会の全199議員を選出するための選挙が行われる。ハンガリーでは4年ごとに選挙が実施され、投票は1日1回で行われる。結果は通常、投票終了後数時間以内に判明する。

 一体何人投票するだろう?

 ハンガリーでは約820万人の有権者が登録されており、同国の国家選挙管理委員会データによると、2006年から2022年までの投票率は通常61%から69.59%の間で推移した。2022年の前回選挙では、過去最高の69.59%の投票率を記録した。

 約9万1000人のハンガリー国民が海外から投票登録をしており、そのかなりの数がウクライナのザカルパッチャ地方に居住している。

 ハンガリーの選挙に誰が立候補しているのか?

 10以上の政党が候補者を擁立しているが、今回の選挙は実質的にオルバン首相率いるフィデス党とペーター・マジャール首相率いるティサ党の二党による一騎打ちとなる。

 
ヴィクトル・オルバン首相は、2026年3月28日、ハンガリーのペツェルで行われた選挙集会で演説した。© Getty Images; Balint Szentgallay

 オルバンは2010年から政権を握っており5期連続の政権を目指している。彼が所属するフィデス党とキリスト教民主党は、現在国民議会199議席中135議席を占めている。

 オルバンは保守主義で知られ、非ヨーロッパ出身の亡命希望者の受け入れを拒否し、LGBTQの宣伝を禁止したことでEUの怒りを買っている。また「オルバノミクス」として知られる経済ナショナリズム政策や、EUによるウクライナへの財政的・軍事的支援に対する批判でも知られている。オルバンはロシアに対する複数回の制裁措置を阻止し、ハンガリーがロシアからエネルギー購入を継続できる例外措置を確保した後ようやく譲歩した。現在、キーウへの900億ユーロ(1050億ドル)の債務融資パッケージに拒否権を行使している。

 
2026年3月15日、ハンガリーのブダペストで行われたティサ党の集会で演説するペーター・マジャル © Getty Images; バリント・セントガライ

 フィデス党元党員マジャールは、2024年に同党を離党し、4年前に設立されて以来、ほとんど知られていなかったティサ党に入党した。オルバン政権の汚職疑惑について証言した裁判と、元妻で元法務大臣のジュディット・ヴァルガから家庭内暴力で告発された裁判という二つの訴訟に巻き込まれながらも、その年、マジャールは他の6人のティサ党所属欧州議会議員とともに欧州議会議員に選出された。

 マジャールは自身を中道右派と位置づけ、当選すればブダペストとブリュッセルの関係修復を望んでいる。EUとの関係修復は、マジャールの経済政策にとって極めて重要だ。彼の経済政策は、ブリュッセルが凍結されている約200億ユーロの資金を解放することを前提とした野心的な公共支出計画だ。マジャールはEUのウクライナ向け融資について公に支持も反対も表明しておらず、移民問題や社会問題に関する立場も依然曖昧だ

 世論調査の結果はどうなのか?


 政治専門サイト「ポリティコ」がまとめた集計によると、ハンガリーのティサ党は現在、フィデス党を49対39でリードしている。しかし、世論調査機関の政治的立場や資金提供状況により個々の調査結果は大きく異なる。

 例えば、欧州委員会が出資する21リサーチセンターの世論調査では、ティサ党がフィデス党を19ポイントリードしている。野党系のメディアンによる別調査では、マジャール党がオルバン党を23ポイント上回っている。一方、保守系シンクタンクの基本権センターの世論調査では、フィデス党がティサ党を8ポイント上回っている。

 「多くの」EU首脳がオルバン勝利は「あり得る」と密かに考えていると政治専門誌ポリティコは報じた。ハンガリーのヤーノシュ・ボカEU担当大臣は、世論調査と個人の感情の乖離は偶然ではなく、世論調査を歪めることで、マジャールとブリュッセルの支持者たちは「もし選挙に負けたら不正な結果だ」という筋書きを作り上げていると考えている。

 ハンガリー選挙に干渉しているのは一体誰か?

 選挙までの数週間、立証されたものも未立証のものも含め、あらゆる方面から干渉疑惑が持ち上がった。先月、ロシアがオルバンに有利になるよう選挙結果を左右するため「政治技術者」をブダペストに送り込んだと野党系ジャーナリストのサボルチ・パニが非難したが、具体的計画は説明しなかった。この報道は、匿名EUスパイによるものとされ、EUが出資するメディアに掲載されたもので、ブリュッセルはこれをロシアが選挙に干渉する計画を立てていた証拠と受け止め、EU自身の干渉、この場合はハンガリーにおけるオンライン検閲ツール起動を正当化するために利用した。

 パニは、ハンガリーのペテル・シヤルト外相の電話を盗聴するため、EU情報機関員(おそらく彼に「ロシアの干渉」という話を仕込んだのと同じ情報源)と共謀していたことが明らかになり、選挙干渉スキャンダルに巻き込まれた。盗聴により、シヤルトとロシアのセルゲイ・ラブロフ外相との会話が明らかになった。シヤルトは、これらの会話はEUで最も長く外相を務めている自分の仕事の一部で、これら通話で表明された立場(ロシアに対する制裁への反対とブリュッセル官僚に対する軽蔑)は既に周知の事実だと主張した。

 ウクライナも、この状況に介入している。キーウは、ロシア原油をウクライナ経由でハンガリーとスロバキアに輸送するドルージバ・パイプライン再開を拒否し、同パイプラインは1月のロシア空爆で損傷したと主張している。ドルージバ・パイプラインは稼働しており、ウクライナのゼレンスキー大統領がハンガリーのエネルギー価格をつり上げ、自身の再選運動を妨害するために閉鎖しているとオルバン首相は主張している。ハンガリー治安当局によるとマジャール党内で活動するスパイをキーウが訓練したとも言われている。

 ハンガリー選挙は、なぜEUとウクライナにとってそれほど重要なのか?

 EUにとって、今回の選挙は長年の悩みの種を解消し、ロシア・エネルギー輸入からの脱却を加速させ、ウクライナへの巨額資金援助への道を開く機会となる。キーウにとって、後者の懸念は存亡に関わる問題だ。ハンガリーが拒否権を行使した900億ユーロのEU融資パッケージは、2022年以降のEUによるウクライナへの拠出総額のほぼ半分に相当し、今後2年間のウクライナ歳出の3分の2を賄うことになる。

 JDヴァンスはなぜブダペストにいたのか?

 ドナルド・トランプ大統領はオルバン首相の思想的同盟者で、4月7日には副大統領のJD・ヴァンスをハンガリーに派遣し、オルバン首相支持を表明した。ヴァンスはオルバン首相との度重なる公の場での会見で、EUとウクライナによる選挙干渉を激しく非難し、両者の共同行動を「私がこれまで見てきた中で外国による最悪の選挙干渉例の一つ」と呼んだ。

 またヴァンスは、ゼレンスキー大統領に極めて辛辣な批判をして、EU融資パッケージにハンガリーが拒否権を行使したことに対し、オルバン首相の自宅に兵士を派遣するというウクライナ大統領の「とんでもない」脅迫を厳しく非難した。

 注:RT元記事には、ここにヴァンスが語る場面の短い映像があるが、コピーできない。

 だが、ヴァンスはティサとEU当局者から選挙干渉の疑いをかけられた。アメリカ副大統領がオルバンを「エネルギー安全保障と独立問題に関しヨーロッパで唯一卓越した指導者」と評し、再選に向けて「できる限り支援する」と述べた後、欧州委員会はワシントン訪問について「懸念を伝える」と発表した。

 4月8日「バンスがEUによる選挙干渉疑惑について不満を述べているので指摘しておきたいが、アメリカ副大統領は選挙のわずか数日前にハンガリーを訪問した。この事実だけでも、誰が干渉しているかは明白だ」とドイツ政府のセバスチャン・ヒレ報道官が記者団に語った。

 RTインタビューに応じたオーストリア元外相カリン・クナイセルは、今回選挙をワシントンとブリュッセル間の「代理戦争」と表現し、EUはオルバン首相を失脚させるためハンガリーを「麻痺させる」(ゼレンスキー大統領にドルージバ・パイプラインの再開を迫ることを拒否する)のを厭わず、アメリカはオルバンを支援してEUに対する「抵抗を煽っている」と述べた。

記事原文のurl:https://www.rt.com/news/637831-hungary-election-guide-orban/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ヘグセス国防長官はイランの発射機とミサイル枯渇、壊滅的打撃を受け、ほぼ完全に無力化と発言。だが米情報機関分析によると、イランは依然数千発の弾道ミサイルを保有、地下貯蔵施設からの発射機回収で、それらを使用できる可能性がある。

2026年4月11日 (土)

キーウからベオグラード、更にブダペストへ:戦争は拡大しつつあるのか?



ホアキン・フローレス
2026年4月9日
Strategic Culture Foundation

 中欧とバルカン半島における危機は深刻化する兆しを見せており、この問題には十分な注意を払う必要がある。

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 イラン・アメリカ間の不安定な停戦に世界の注目が集まっているが、中欧とバルカン半島の危機が激化しているようで、これにも十分注意を向ける必要がある。キーウ軍事政権がロシアとのより公然とした紛争にヨーロッパ全体を引き込もうとしているのは明らかだ。このような事態を我々は予想していたので、実際起きた時も驚きはしなかった。だが、予想していたからといって、それが最終的に公になった時の反応が落ち着くわけではない。4月5日朝、セルビア北部(バルカン・ストリーム)のトルコ・ストリーム沿いで複数爆発物が発見されたことをセルビア当局が明らかにした。カンジザ市でのこの事件を「ハンガリーの主権に対する攻撃」とブダペストは見なしているとハンガリーのペーテル・シヤルト外相は述べた。ロシア・ガスの大部分はこのパイプラインを通って輸送されているためだ。強力な爆薬を詰め、起爆装置を取り付けた二つのバックパックが重要パイプライン・インフラの影響範囲内に意図的に配置されていたとセルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領は述べた。すると我々はそれを一体どう解釈すれば良いのだろう?

 このテロ未遂事件は、関連性がある複数の動的要素が絡み合っている。
 
  1. EUとNATOの両方に加盟しているにもかかわらず、(どちらにも加盟していない)キーウを絶えず支援しているEUとNATOにブダペストは概して反対している。
  2. ドルージバ石油パイプラインをキーウは遮断している。
  3. 戦争継続のためキーウに900億ユーロの相互債務を贈与することにブダペストは反対している。
  4. 欧州委員会のドルージバ・パイプライン検査官がウクライナで行方不明になっている。
  5. 今年3月にウクライナ軍がロシアのエネルギー施設を攻撃した
  6. ハンガリー選挙を巡り、ブリュッセルとキーウ双方の干渉をオルバン首相は非難している。
  7. クロアチア・アルバニア軍事同盟はセルビアに対抗するために結成された
  8. ベオグラードとブダペスト間の良好な関係の重要性
 「また、戦争と戦争のうわさとを聞くであろう。注意していなさい、あわててはいけない。それは起らねばならないが、まだ終りではない。」 ? マタイによる福音書 24:6

 西ウクライナのポンプ場が「攻撃」されたという話の後、ハンガリーとスロバキアへのドルージバ・パイプライン経由石油輸送が今年1月27日から停止されている。だが予備調査ではパイプラインに損傷は見られなかった。ブダペストの強い要請により、ECは調査員を派遣し、実際の状況を自ら評価させた。本稿執筆時点では、調査員は報告書を提出していない。3月31日までに、キーウが現場への立ち入りを許可していないと調査員は不満を述べた。それ以来、EC代表アンナ=カイサ・イコネンによると、ECはウクライナにいるドルージバ・パイプライン評価調査員との連絡が途絶えているようで、調査員の現在の所在に関する情報はないと伝えざるを得なかった。これは深刻な事態だ。

 阻止されたバルカン・ストリーム破壊計画に関し、爆発物が爆発していたら、ハンガリーとセルビア北部全域のガス供給が途絶えていたはずだとベオグラードのアレクサンダル・ヴチッチ首相は述べ、直ちにブダペストのヴィクトル・オルバン首相に状況を報告したと付け加えた。

 欧州・イギリスの金融利権に支えらるゼレンスキー政権にとって崩壊しつつある権力と失敗に終わった戦争努力から「抜け出す」唯一の方法は、ウクライナ国境を越えて戦争を拡大することなのは誰も否定できない。旧ウクライナ領がロシア領として認められる可能性を示唆するような発言をゼレンスキーがすれば、ロンドン金融街と欧州中央銀行は巨額損失を被ることになる。彼らはこれら損失を帳消しにせざるを得なくなり、彼らのエバーグリーニング(債務の永久化)と再担保化計画が崩壊するためだ。

 ロシアの意思を挫く手段として、またヨーロッパとの長期的エネルギー・経済プロジェクトを断ち切る手段として、ウクライナがテロに益々依存するようになったのは、避けられないだけでなく、既に確立された手法だった。2022年9月26日にノルド・ストリームIIパイプラインを機能停止させたテロ攻撃を見れば、背景にある全てが理解できるはずだ。そして、テロは彼らの武器庫に広く存在していた。ウクライナがケルチ橋を破壊しようとした試みを想起してほしい。もちろん、ベルゴロド、発電所、更にはダリア・ドゥギナ暗殺など攻撃リストは更に長い。この紛争がロシア、ウクライナ(と、その旧領土)領内に限定されている限り、完全な敗北を喫するのは時間の問題だとキーウは理解している。

 
「ウクライナがドルージバ・パイプラインを封鎖している状況で、第二のエネルギー源攻撃はハンガリーにとって壊滅的事態になりかねない。」©RT

 本稿執筆時点では、このトルコ・ストリーム爆破未遂事件の犯人の国籍や組織に関する最終的結論は出ていない。問題のパイプライン区間は、ロシア産ガスをセルビア経由でハンガリーへ輸送するトルコ・ストリームのバルカン・ストリーム延長線の一部だ。ウクライナがハンガリーに対して非常に敵対的な姿勢を取っているのは明らかだ。

 ベオグラード軍事保安庁(VBA)長官のジュロ・ヨヴァニッチによると、週末に発見された爆発物はアメリカで製造されたものだが「製造者が破壊工作の首謀者で、実行者であるという意味では決してない」と彼は強調した。これは妥当な助言であると同時に、事態の複雑で微妙な性質を示している。ベオグラードはトランプ政権下でアメリカと良好な、あるいは友好的関係を築いているが、多数のCIA作戦を政権が統制しているのかどうかについては大きな疑問が残る。CIAは文民政権の交代に関係なく政策の継続性を重視しているように見えるため、いわゆる「ディープステート」の主要部分とみなされることが多い。同時に、アメリカ製爆発物は世界の兵器市場に広く出回っており、実際はどんな人物でも入手できた可能性がある。

 少なくとも現時点で、ヴィクトル・オルバン首相はウクライナを法的に正式に非難しているわけではないが、今回の事件を、ロシアからヨーロッパへのエネルギーの流れを妨害しようとするウクライナの長年の試みと一致するものと捉えている。ハンガリー指導者にとって確かなことは、これが破壊工作の試みだったことだ。犯人が誰なのかは正確にはまだ分からないかもしれないが、既に脅迫行為を行った者、同様のテロ行為や破壊工作を行った者という観点からこの問題に取り組めば、誰もがキーウを直接見据えることになる。結局、いかなる調査も「一体誰が得をするのか?」という問いから始まるべきなのだ。

 これは、以前のウクライナによるトルコ・ストリーム攻撃と関連しているため「時期尚早な」結論を出さずにはいられない。トルコ・ストリームに接続されたエネルギー・インフラが、つい先日の2026年3月11日にも既に空爆またはドローン攻撃を受けていたとガスプロムは述べている。これらは、ロシア南部のインフラ、特にヨーロッパに向かうトルコ・ストリーム海底動脈に天然ガスを供給する重要拠点であるルスカヤ揚水場を標的とした、ウクライナによる失敗に終わった空爆だ。

 ガスプロム自身の発表によると、攻撃のペースは持続的かつエスカレートしており、トルコ・ストリームとブルー・ストリーム両方のシステムに関連する施設がわずか2週間の間に12回も攻撃を受けている。これは、ロシアのガス輸出の重要回廊に対する作戦的攻撃だと結論づけざるを得ない。

 展開中のこの圧力作戦は、石油精製所や物流拠点を含むロシアのエネルギー・インフラへの攻撃を激化させているキーウの広範な方針転換と一致している。緊張はインフラだけに留まらず、人口密集地にも明らかに波及しており、黒海沿岸のリゾート都市ソチのアンドレイ・プロシュニン市長は、今年2月中旬に24時間以上連続して発生した未曾有のドローン攻撃の波について語った。

 こうした状況は全て戦略的に狭まる領域中で起きている。現在、トルコはロシア産ガスをヨーロッパへ輸送する唯一の残された輸送経路となっており、このボトルネックは依存と脆弱性の両方を単一の地理的経路に集中させている。この経路が寸断されれば、影響は近隣地域を遙かに超えて及ぶ。

 これらの数字は、ロシアからヨーロッパへのパイプラインによるガス輸出量が2025年には44%減少し、約180億立方メートルにまで落ち込むという、1970年代半ば以来の低水準となる流れを裏付けている。これは、欧州連合がロシアからのエネルギー供給への依存を段階的に解消し続け、大陸のエネルギー戦略を再構築すると同時に、現在も稼働しているパイプラインを巡る利害関係を強めているためだ。

 脅威にさらされているネットワークの中で、セルビア、ハンガリー、スロバキアといった国々は、トルコとともにトルコ・ストリームを通じて供給されるガスの下流受け入れ国として存続しており、益々争いの的となり、益々危険にさらされ、紛争から隔離されるどころか、紛争に益々引き込まれていく制度の安定性または不安定性に直接結びついている

 そしてモスクワは、ウクライナによるガス輸出ルート全般への攻撃が増加していると既に警告していた。セルビアとハンガリーの国境で最近発生したこの事件は、既存作戦の一環だ

 さて、セルビア諜報機関から多くの情報が伝わってくる。移民で訓練を受けた人物が関与する可能性があるエネルギー・インフラに対する何らかの破壊工作の企みの事前警告をセルビア情報機関が受けていたという主張が報じられている。だが同時に、セルビア当局は、ウクライナや外国の国家主体との関連は確認されておらず、流布している主張の一部は誤報だと明言することには慎重だ。つまり、セルビアは事実上、地政学的なマクロコスモスの縮図とも言える二つの立場を同時に取っているのだ。何らかの事前警告は受けていたものの、国家支援を示す証拠はまだない、というわけだ。実際、これはセルビアの微妙な立場と一致している。一方では、現実の状況を認識しつつ、少なくとも建前上はいつか加盟したいとセルビアが主張する欧州連合との外交において、穏健な姿勢を取る必要があるのだ。

 ウクライナは予想通り関与を真っ向から否定し、これは偽旗作戦か政治的意図に基づくもので、実際、ウクライナの作戦ではないと反論している。

 ハンガリーの野党候補ペーテル・マジャールなどの人物は更に踏み込んで、この事件自体が仕組まれたもの、あるいは誇張されたもので、政治的効果を狙ってハンガリー指導部と外部勢力との間で調整された可能性があると示唆している。これは、同様発言をしたキーウと連携したメッセージとも解釈できる。

 ウクライナの報道はハンガリーだけでなくロンドンの報道とも一致しており、この壮大なゲームにおける本当の地政学的境界線がどこにあるのかを示している。ガーディアンは、この件が選挙前の安全保障上でっち上げ策略である可能性を指摘し、今回の発見が緊急措置の正当化、未決定層の世論操作、あるいはゼレンスキー大統領への批判強化に利用される可能性があると報じている。

 そして最後の部分が重要なのは、タイミングが極めて重要だからだ。これはヴィクトル・オルバン首相が関わるハンガリー総選挙直前に起きているため、多くの解釈が国内の政治的思惑を通して行われている。確かにそうだが、同時にEUがウクライナへの巨額融資を強行しようとしている最中に起きているのだ。ブダペストはこれに抵抗している。したがって、こうしたテロの脅威は、ブダペストが圧力に屈するのを見たいと願うあらゆる勢力から発せられている可能性もある。

 これはロシアのガス・インフラを破壊しようとするウクライナの実際の企ての一環で、以前の警告や攻撃とも一致するとブダペストは主張している。一方、ベオグラードは、これは正体不明の人物による破壊工作の試みで、セルビア情報機関が事前に察知していた可能性があり、国家との関連性は証明されてはいないが、セルビアの広範な地政学的志向を反映したものだと述べている。キーウとロンドンは、ウクライナの主張は根拠がなく、偽情報の一部であり、事件全体がハンガリーの選挙に関連した政治的目的のために仕組まれた可能性があると述べている。

 3月6日金曜日、8200万ドル相当の現金と金をハンガリー当局が押収し、7人を逮捕したとの報道が国際メディアで流れた。逮捕された7人はウクライナ国営オシャドバンク従業員で、オーストリアとウクライナ間で現金と金を運んでいた二台の装甲車に乗っていたところを逮捕された。来月の重要な選挙を前に、ウクライナへの批判を強めつつ、モスクワとの関係を維持しているハンガリーのヴィクトル・オルバン首相は、ハンガリーは今やウクライナを敵対国と見なしていると述べ、4月12日の選挙に影響を与えるためにゼレンスキー大統領がエネルギー危機を引き起こそうとしていると説明した。これは奇妙なことに、セルビアで最近阻止された攻撃を予兆していた。

 背景として、アルバニア、「コソボ」、クロアチアはセルビアに対する軍事協定を結んでいる。ザグレブでは、セルビアとその関連問題に対する対抗勢力を構築するという考え方が繰り返し浮上しており、ティラナやプリシュティナに注目が集まっているように、セルビア側に立っていると見なされる協力者との連携が自然と促されている。当局者はこの解釈を公然と支持することはない。代わりに、彼らは一貫してNATO加盟国であることと、同盟の責任に対する明示的関係を通じて、こうした動きを正当化している。クロアチア、アルバニア、コソボが参加する新たな三国間協定は、2025年3月18日にティラナで署名され、軍事訓練の拡大、共同演習、情報共有、調整を通じて防衛協力を深化させることを目的とした共同宣言で、セルビアとハンガリーに対する露骨な反対姿勢で、ウクライナを支持する姿勢であるように見える。

 これに対し、クロアチア、コソボ、アルバニアの三国間合意を受けて、セルビアとハンガリー、そして場合によってはスロバキアの安全保障同盟に関する憶測が政界で高まっていることを受け、セルビアのマルコ・ジュリッチ外相はハンガリーとの軍事関係強化に前向きな見解を示した。特に、歴史的、イデオロギー的、経済的側面でザグレブとブダペストの間に根強い緊張関係があることを背景に、正式な同盟の可能性について問われたジュリッチ外相は「国際舞台でセルビアが独立して行動する能力を強化するものは全て、セルビアにとって有益だと信じている。 […]我々は、多くの人が反セルビア枢軸と呼ぶ同盟の挑戦に対し、尊厳をもって対応してきた。 […]我々の目標は議論に勝つことではなく、問題を解決することだ」と述べた。

 結論としては、セルビアでのトルコ・ストリームに対するテロ攻撃未遂事件後、国防力強化が、軍拡競争や同盟競争の激化を招くリスクがないのが明らかだ。むしろ、好機を狙う侵略を抑止するための明確な境界線を確立する。セルビアがハンガリーと慎重かつ毅然と連携を取っていることは、挑発的姿勢を避けつつ、同盟国や国民を安心させる点で、この姿勢を体現している。予防的抑止力は、対立を激化させるのではなく、敵対勢力に機会を与えないことで機能し、彼らが限界を試そうとする前に考え直させるようにするものだ。キーウ政権は末期状態にあり、追い詰められた狂犬のようなこの政権の無謀な行動に誰も驚くべきではない。ロンドンとブリュッセルは、ウクライナ傀儡政権の扱い方を再考すべきなのだ。

 ホアキンをフォローするには、Telegramで@NewResistance、またはX/Twitterで@XoaquinFloresをフォローしてください。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/04/09/from-kiev-belgrade-and-budapest-is-the-war-spreading/

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The Chris Hedges Report
America’s Suez Crisis (w/ Alastair Crooke) | The Chris Hedges Report 50:22
Amidst the US-Iran negotiations, Alastair Crooke says, Iran is not incentivized to end the war. Instead, it seeks to upend America's hegemonic dominance of the region — and "break the paradigm."

Chris Hedges
Apr 12, 2026

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ヘグセス国防長官はイランの発射機とミサイル枯渇、壊滅的打撃を受け、ほぼ完全に無力化と発言。だが米情報機関分析によると、イランは依然数千発の弾道ミサイルを保有、地下貯蔵施設からの発射機回収で、それらを使用できる可能性がある。

2026年3月 1日 (日)

政治万華鏡

「二月だ インクをとって泣け!」
クセニア・ムラトシナ
2026年2月25日
New Eastern Outlook

 泣くべきか笑うべきか? ボリス・パステルナークの言葉をどう締めくくるかは、その時の気分次第。このコラムのモットーは「それほど悲しくなければ面白いかもしれない」だ。

 

 カッラス・リストの悲しい運命

 本日のランキング・トップは、カヤ・カッラスと、キーウのナチスを支援するためEUがロシアに対する「要求」リストを作成する計画に関する彼女の発言に関する記事だ。ロシアの反応は、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官により非常に機知に富んだ形で表現された。「彼女の要求リストをどう扱うかは、まだ明らかにしない。軽騎兵ども、黙れ!」と、このロシア外交官は書いている。この点に関し、New Eastern Outlookは、カッラスがこのヒントを理解するのか、それとも問題を起こし続けるのか、読者の皆様のご想像におまかせする。まさに彼女の疑わしい知性を試す試金石になるだろう…。

 

 ジョークで描かれたこれら病状に関してルッテ事務総長がどこまで踏み込んだのか、そして、この欧州政治家に一体どんな診断を下すのかは、よく言われる通り、あなた次第だ…

 そして、犬に話しかける事務総長

 一方、NATO事務総長マルク・ルッテは並外れた想像力を発揮した。ミュンヘン安全保障会議で、キーウの軍指導部の将来について犬と交わした会話について彼は世界に語った。いくつか有名なジョークが思い浮かぶ。

 ある男性が知人が犬とチェスをしているのを見た。

 – わー、なんて賢い犬を飼っているんだ!

 – 「賢いってどういう意味だ? スコアは3対2だぞ。私の勝ちだ!」

***

 あるイギリス人が新聞広告「しゃべる犬販売中」を読んだ。彼はその住所へ行き、その犬を見せられる。彼は尋ねる。「どうやって話せるようになったの?」犬は言う。「若い頃、アルプスで山岳救助隊員として働いていました。その後、イラクで工兵として従軍しました。」驚いたイギリス人は飼い主に尋ねる。「なぜこんなに素晴らしい犬を売るんですか?」飼い主は怒って答える。「だって、この犬はいつも嘘をつくんですよ!!! 一度もイラクに行ったことなんかありません!」

***

 人が猫や犬に話しかければ、急性精神病の兆候だ。ペットの前であまり多くを話すのが怖いなら、妄想症だ。あなたの頭の中で動物が話しかけてくるなら、統合失調症だ。だが、あなたがペットに文句を言っても、ペットが黙って無視し、あなたがそれに耐えられないのなら、それは神経衰弱だ。

***

 ジョークで描かれたこれら病状に関しルッテがどこまで進んでいるのか、そしてこの欧州政治家にどのような診断を下すのかは、よく言われる通り、あなた次第だ…

 またしても危険にさらされるマクロン

 最近、フランスのマクロン大統領が予想外に辛辣な反米発言を繰り返している。最初はダボスで開催された世界経済フォーラムで、関税戦争でアメリカに立ち向かい、グリーンランドを守るよう大統領はEUに訴えた。その後、ル・モンド紙のインタビューで、ドルに代わる通貨の模索に関する自身の見解を表明した。インターネット・ユーザーから、なぜマクロン大統領がこのような発言を始めたのかという疑問が投げかけられている。議論は二分されている。激怒した大統領をブリジット夫人が見守り損ねたことが、この発言の理由だとする声もある。一方、マクロン大統領が目の打撲事件を起こした後、ストレスを解消しようと熱心に取り組んだ結果ではないかと推測する声もある。更に、マクロン大統領を真剣に受け止める人はもはやおらず、大統領は自身の姿勢に影を落とす「エプスタイン・ファイル」スキャンダル情報以外の何かで注目を集めたいだけだと指摘する声もある。一部評論家は、第五共和国のマクロン大統領にルーブルへの切り替えを勧めている。一方、鋭い観察者たちは、このフランス人に警告を発している。もし彼が同じ調子で続ければ彼の顔は再び危険にさらされるかもしれない。次の平手打ちはメラニア夫人からかもしれない。

 

 カナダ総督

 近頃、羨ましくない人物がもう一人いる。カナダのマーク・カーニー首相だ。ダボス会議でカーニー首相がアメリカの政策手法を非難し、NATO憲章第5条を改めて強調した後、アメリカは反撃に出た。ドナルド・トランプはソーシャルメディアに、カナダをアメリカの一部として描いた地図を投稿し、カーニー首相を総督と呼び、中国との協力を理由にカナダに100%関税を課すと脅した。

 そろそろ賭けを始める頃合いだ。カナダに関し、トランプはどんな道を選ぶのか? 購入か? (アルバータ州の分離独立派が真剣に計画しているという報道も考慮して)国民投票か。クーデターか? それとも「小規模な勝利戦争」か? いずれにせよ、どれほど不条理に見えようと、この状況から何も良いことは期待できない。

 スパイ問題

 国際社会は既にアメリカの対カナダ攻撃に慣れきっている。だが欧州最大の中国大使館設置計画を巡るイギリスへの予期しない「弾圧」は異例の事態だ。「開戦理由」は、大規模外交施設で、彼らの主張によれば、スパイの拠点となり、西側諸国で歓迎されることで知られる逃亡中の中国人裏切り者を威嚇する手段になるという。さて、この臆病ながら非常に知的な論争の行方を知るのは実に興味深い。スパイが映画で不朽の名声を博し、様々な国で捕まっているにもかかわらず、アメリカとイギリスが今やこれほど公然と外国スパイを恐れていることは本物の認知的不協和を生み出している。世界は一体どこへ向かっているのだろう?

 キーア・スターマーとキノコ

 この点に関して、最近、イギリスのキア・スターマー首相が幻覚キノコ料理で有名なレストランを訪れたというテレグラフ記事は無視できない。確実に、これは現代イギリス政治について多くのことを説明しているのではあるまいか。

 金を払わずWHO脱退

 ヨーロッパ情勢は常に禁止薬物の痕跡にまみれているが、アメリカでは過剰な物質的利害が渦巻いている。最近アメリカは世界保健機関(WHO)脱退を完了した。厄介なのは、ドナルド・トランプがWHO全体予算への拠出を拒否したため、2億6000万ドルの債務を返済せずに脱退したことだ。「まさか、こんなことが許されるのか?」という疑問に国連が頭を悩ませる一方、他の国々はこの状況を特異な前例と捉えている。WHOの今後について、まだ結論は出ていない。

 「グリンチ号」ハイジャック犯

 これまで議論してきたこと以外にも、ここ数週間、西側諸国は中世型海賊行為の蔓延を目の当たりにし、愚かさにより、それが増幅された。様々な事例がある。まずフランスは「疑念」に基づき、インド人乗組員を乗せたマーシャル諸島のタンカー「グリンチ号」を地中海で拿捕した。その後、エストニア特殊部隊は、エクアドルからロシアへ向かう途中のバハマ船籍のコンテナ船をエストニア領海内で拿捕する独自論理を駆使した。この船は花と果物を積んでいた。最後に、アメリカはインド洋でパナマのタンカーを拿捕し、検査を行った。これら三事例全てにおいて、海賊は何の利益も得ず、国際法と他国に対する厚かましい無視を露呈したに過ぎない。

 トランプによる新ミーム

 国際法に少し触れたい。ネットで広く拡散される人物によるもう一つの発言をリストに加えよう。トランプはノルウェーのストーレ首相に「親愛なるヨナス!」と言って、激しい非難を浴びせた。「貴国が私にノーベル平和賞を授与しない決定を下したことを踏まえれば、私はもはや平和のことだけを考える義務を感じない。アメリカにとって何が正義で利益になるかに集中できる。」これは風刺画やネットの花崗岩に刻み込むのが可能であり、刻まれるべき決めゼリフだ。平和について考えるのは、いわば任意なのだから…。

 テキーラ市長

 そして奇妙なことに、最後の仕上げとして、テキーラに関するニュースが届いた。メキシコのこの都市の警察が、この都市の由来となったテキーラを、少なくとも十社ほどの醸造会社からゆすった容疑で市長を逮捕した。捜査は現在も続いている。とはいえ、何がそんなにおかしいのか? 国際犯罪との戦いが今まさに行われているのに!

 この衝撃的記事で「Political Kaleidoscope」2月分放送はこれにて終了。続報をお待ちください!

 クセニア・ムラトシナは歴史学博士、ロシア科学アカデミー東洋学研究所東南アジア・オーストラリア・オセアニア研究センター上級研究員

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/02/25/political-kaleidoscope-february-to-get-the-ink-and/

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 パステルナークの詩「二月」冒頭のロシア語原文は下記の通り。
 Февраль. Достать чернил и плакать!

 トランプ・アメリカによるイスラエルに成り代わっての全く理不尽なイラン爆撃「三月だ インクをとって泣け!」か?

 The Chris Hedges Report
Going to War, Again, for Israel
 Chris Hedges
 Mar 01, 2026

 クリス・ヘッジズ記事冒頭を複写。
Once again, America is going to war for Israel. Once again, many will die for the Zionist state, including American service members. Once again, we will stumble blindly into a military fiasco. Once again, we will do the bidding of a foreign power whose interests are not our interests, but whose lobbyists have bought up our political class, including Donald Trump. Once again, we will violate the U.N. charter by attacking a country that does not pose an imminent threat.
 Grenn Diesen対談 イスラエルにとってもアメリカにとっても良いこと皆無とジェフリー・サックス教授。
Jeffrey Sachs: US & Israel Attack Iran - War Is Spreading Across the Region 33:24
 東京新聞 二面   
米、出口戦略なき開戦

 対イラン 協議中に不意打ち

 トランプ氏 蜂起呼びかけ
 デモクラシータイムス
高市一強「大政翼賛会」化 驕る平家は久しからず (保坂 展人/小塚 かおる/北丸 雄二) ウィークエンドニュース 20260228 1:50:20

2026年2月21日 (土)

カヤ・カッラス:EUのロシア嫌いの狙いに好都合な不快な人物



ルーカス・レイロス
2026年2月18日
Strategic Culture Foundation

 欧州官僚機構内でカッラスは実際一体どのような役割を担っているのだろう?

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 近年、欧州連合(EU)のカヤ・カッラス外相の動画がソーシャルメディア上で拡散しており、彼女の発言は、根拠の乏しさ、根拠の薄弱さや、示された前提から論理的に導き出せない結論を特徴としている。彼女はまたしても「異例」演説を行い、欧州はロシア軍の規模縮小を要求すると宣言した。この主張は、そのような措置を裏付ける法的、兵站的、あるいは戦略的根拠を一切示さず、彼女の立場の矛盾を露呈している。

 この発言は、欧州外交が地政学的現実から乖離していることを浮き彫りにするだけでなく、国際的に高い知名度を維持している特定人物が持つ象徴的役割も浮き彫りにしている。エストニアにおいて強固な反ロシア的言説により政治的軌跡を確立したカッラスは、イデオロギー的言説の一つになっている。欧州のロシア嫌悪の「番犬」のような役割を彼女は担っており、自身の非合理的な公式発言により「愚か者」と見なされるのを気にしていないようだ。

 この側面に加えて、この力学には実際的機能も存在する。国内では、カッラスはエストニア国内で相当な政治的負担を抱えていた。彼女の親族はロシアとの商業的つながりを維持しており、民族主義的な層からは、彼女の経済政策が国の経済安定を弱めていると批判されていた。この意味で、彼女が欧州外交トップに昇進したことは、都合の良い解決策となった。国内の舞台から疲弊した人物を排除すると同時に、彼女のモスクワに対する「怒り」の姿勢を利用して、大陸レベルで反ロシア論調を維持できるのだ。

 しかし、カッラスのパフォーマンスは戦略的自立性を示すものではない。欧州連合(EU)の外交政策は、ウルズラ・フォン・デア・ライエン率いる欧州委員会議長国に集約されている。この文脈で、カッラスは実質的に、制裁、防衛政策と、NATOやアメリカとの連携を調整するEUの中核機関が定めたガイドラインのスポークスマン兼執行者の役割を担っている。彼女のパフォーマンス的発言と実際の意思決定能力の対比は、政治的プラグマティズムよりも対立的言説を優先する戦略を反映している。

 地政学的な観点から、ロシア軍の兵員を一方的に削減する考え方は非現実的だ。現在の紛争を、NATO拡大を巡る構造的紛争と、西側諸国が推進する戦略的封じ込め政策の一部だとモスクワは解釈している。交渉メカニズムや具体的強制手段を欠いた象徴的圧力や欧州の公式声明は、実質的効果を生み出さず、むしろロシアの防衛的立場を強化し、恒久的敵対関係という認識を強固にする傾向がある。

 更に、カッラスとフォン・デア・ライエン間の最近の緊張関係は、そのことを如実に物語っている。伝えられるところによると、カッラスはフォン・デア・ライエンを欧州委員会における権力集中化の「独裁者」と呼んでいる。まるでEU官僚機構全体が、まさにそのような中央集権化を維持するために設計されているわけではないかのように。フォン・デア・ライエンはヨーロッパを支配する国境を越えたエリート集団を代表しているのに対し、カッラスはこのチェス盤上の使い捨ての駒に過ぎず、EUの意思決定過程で、実質的な意見表明権や参加権を有していないかのようだ。

 結局、カッラスは、彼女自身が想起させるヨーロッパ的な人種差別的視点から見れば、ソ連出身でフィン・ウゴル語を母語とする「周縁的」人物に過ぎない。ロシアを憎むことで、どれほど「ヨーロッパ化」しようと試みても、厳密な意味での「ヨーロッパ人」とは到底言えない。ヨーロッパ人にとって、彼女は居心地の悪い人物ではあるが、それでもなお有益な役割を担っている。ロシアとの緊張を高めることで、フォン・デア・ライエンの「匿名ボス連中」にとって大きな利益になるのだ。

 このシナリオにおいて、カッラスは構造的緊張を体現している。周縁的な出自と攻撃的な姿勢は、対立的言説の代表として彼女を有用にする一方、ヨーロッパの特定政治的決定の浅薄さを露呈する。ヨーロッパ圏は強硬な言説とイデオロギー的動員を維持しているものの、ユーラシアにおける勢力均衡に対処できる現実的戦略を欠いている。ユーラシアにおいて、ヨーロッパは弱体で衰退する極で、カッラスがしばしば主張するような「超大国」ではないのだ。

 EUが本当に戦略的自立を維持し、大陸の安定に貢献する意図を持っているのなら、パフォーマンス的宣言を放棄し、欧州の安全保障の再編はモスクワとの直接交渉、軍事的・地政学的現実の認識と、毅然とした態度と実利主義を融合させた措置の策定にかかっていることを理解する必要がある。ロシア軍の人員削減といった一方的要求は、単なる象徴的言説に過ぎず、紛争の真の力学を変えることはできない。

 この力学は、ヨーロッパ政治の隠れた側面も明らかにしている。つまり、対立の言説を強化する最大主義的言説を具体化するために、しばしば周縁化されたり偏見を持って見られたりする周辺の人物を利用する一方、意思決定は、ネット上で広まって世間の注目を集めるメディアの発言から遠く離れた、少数の権力中枢に集中したままだ。

 ルーカス・レイロスは軍事専門家、BRICSジャーナリスト協会会員、戦略地政学研究センター研究員

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/02/18/kaja-kallas-uncomfortable-figure-useful-eu-russophobic-purposes/

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 The Chris Hedges Report
The Suicidal Folly of a War with Iran
 Chris Hedges
 Feb 21, 2026

 Arc Times
高市首相の施政方針演説の虚構、徹底分析/「成長のスイッチ」のウソ/放漫財政で、生産性、競争力、ガタガタの日本(金子勝❎尾形聡彦)【2/20(金) 19:45~ ライブ】 1:44:41
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ニューヨークタイムズ紙「最高裁判所はトランプ大統領の経済政策に大きな打撃を与えた。ほぼ全ての米国の貿易相手国に関税を課したことは権限の逸脱と判決。あらゆるイデオロギーの判事の支持を得たこの判決は、最高裁がトランプ政策に反論した稀有かつ重要な例。
 東京新聞 朝刊 特報面 本音のコラム 師岡カリーマさん  
 逆戻りする世界
 ヴァンス副大統領珍演説に対する的確な批判。

2026年1月 1日 (木)

欧州のパニック経済:資産凍結と空の兵器庫と静かな敗北の告白

ジェリー・ノーラン
2025年12月24日
Ron Paul Institute for Peace and Prosperity



 「来年はもっとひどい状況になるから休むように」と首相が職員に告げるのは:ただの「絶望的状況で発せられるユーモア」ではない。疲弊した発言でもない。それは内部予測がもはや公式筋書きと一致しなくなった時にリーダーが発する、いわば「仮面を脱ぐ」発言だ。

 ジョルジャ・メローニは有権者に語りかけていたのではない。彼女は国家そのもの、つまり、もはや隠蔽不可能な結果をもたらす決定を下す任務を負う官僚機構の中核に語りかけていたのだ。彼女の言葉は、平凡な仕事量の増加ではなく、制約について、限界についてだった。危機管理から管理された衰退へ移行し、2026年に蓄積された経費負担がついに衝突するのを承知しているヨーロッパについてだった。

 メローニが口を滑らせたのはヨーロッパのエリート連中が既に理解していることだ。ウクライナにおける欧米プロジェクトは物質的現実に真っ向からぶつかっている。ロシア・プロパガンダでも偽情報でもポピュリズムでもない。鉄鋼、軍需品、エネルギー、労働力、時間。そして物質的現実が自らを主張するようになると同時に正当性は失われ始める。

 ヨーロッパには、まかなえない戦争

 ヨーロッパは戦争態勢を整えることはできるが、戦争のための生産はできない。

 激烈な消耗戦が始まって4年、アメリカと欧州は数十年もの間忘れてきた真実に直面している。この種の紛争は、芝居がかった演説や制裁、あるいは外交放棄では持続できない。砲弾、ミサイル、訓練された兵員、修理サイクル、損失を上回る生産率により、しかも何ヶ月も途切れることなく持続的に持続させられるのだ。

 2025年までに、このギャップはもはや理論上のものではなくなっている。

 現在ロシアはNATO加盟国全体の生産量を上回る規模で砲弾を生産しており、欧米諸国当局者自身もその生産量を認めている。ロシア産業界は、集中調達、簡素化されたサプライチェーン、国家主導の生産体制により、戦時体制に近い継続的生産体制(完全動員体制ではないものの)に移行している。推定によると、ロシアの砲弾生産量は年間数百万発に達する。これは生産が約束されているのではなく、既に生産が始まっている段階だ。

 対照的に、2025年を、ヨーロッパは物理的に決して達成不可能な目標を掲げて過ごしてきた。欧州連合(EU)の目玉は依然年間200万発の砲弾発射という公約だが、この目標達成には新たな施設、新たな契約と、新たな労働力の投入が不可欠で、戦争終結の決定的局面までに完全に実現することはないだろう。仮にこの夢の目標を達成できたとしても、ロシアの生産量と肩を並べることはないだろう。アメリカは、緊急増産後、フル稼働が実された場合、年間約100万発の砲弾発射を見込んでいる。机上だけで欧米諸国の生産量を合わせても、ロシアの既存生産量に匹敵するに至らない。まさに張り子の虎だ。

 これは乖離ではなく、速度大きな不一致だ。現在ロシアは、大規模生産を行っている。ヨーロッパは将来的に大規模生産能力を再構築することを夢見ている。

 そして、時間は認めることができない唯一の変数だ。

 欧州の空洞化した能力をアメリカは簡単には補えない。ワシントンも自らの産業上のボトルネックに直面している。パトリオット防空迎撃ミサイルの年間生産台数は数百台程度である一方、需要はウクライナ、イスラエル、台湾と、アメリカの備蓄補充に同時に及ぶ。この不一致は早急には解決できない、あるいは解決できないと国防総省高官も認めている。米海軍の造船業も同様状況にある。潜水艦と水上戦闘艦の計画は、労働力不足、造船所の老朽化、実質的な拡張が2030年代まで延期される経費超過により、計画から何年も遅れている。産業的にアメリカが欧州を支援できるという想定は、もはや現実に即していない。これは欧州だけの問題ではなく、欧米諸国全体の問題だ。

 工場なしの戦時体制

 欧州の指導者連中は「戦時体制」を、あたかも政治的姿勢であるかのように語る。しかし実際は、それは産業的条件で、欧州はそれを満たしていないのだ。

 新たな砲兵製造ラインが安定した生産能力に達するには何年もかかる。防空迎撃ミサイル製造は、大量生産ではなくバッチ生産という長いサイクルで行われる。爆薬のような基本的原材料でさえ依然ボトルネックになっており、数十年前に閉鎖された施設がようやく再開されたばかりで、中には2020年代後半まで生産能力に達しない見込みのものもある。

 日付さえもが自白だ。

 一方、既にロシアは戦時体制に近いペースで活動している。ロシアの国防部門は、毎年数千台の装甲車両、数百機の航空機やヘリコプターと膨大な数のドローンを配備している。

 ヨーロッパの問題は概念的なものではなく、制度的なものだ。ドイツが誇った「ツァイテン・ヴェンデ」は、これを容赦なく露呈させた。数百億ドル規模の予算が承認されたものの、調達のボトルネック、契約の断片化や、サプライヤー基盤の衰退により、納品は建前より何年も遅れてしまった。ヨーロッパで最も有能な兵器生産国としばしば称されるフランスは、より高度なシステムを製造できる。だが消耗戦では数千単位の兵器が必要になるのに対し数十単位という小規模な量しか生産できない。EU自身の弾薬供給加速化構想でさえ、前線では数週間で砲弾が消費される一方、机上の空論で生産能力は拡大した。これらはイデオロギー的失敗ではなく、行政的、産業的失敗で、圧力により悪化していく。

 違いは構造的なものだ。西側諸国の産業は株主の効率性と平時の利益率を最適化してきた。ロシアの産業は、圧力に耐えられるよう再編されてきた。NATOは支援策を発表する。ロシアは納入実績を数える。

 2100億ユーロの幻想

 この世界の現実は、凍結資産問題がなぜそれほど重要だったのか、そしてなぜ失敗したのかを説明している。

 欧州指導部がロシアの凍結資産接収を追求したのは、法的な創造性や道徳的明晰さからではない。時間が必要だったためだ。欧米諸国の産業基盤では戦争を継続できないのを認めたくない時間。生産を財政に置き換える時間。

 12月20日、約2,100億ユーロ相当のロシア資産を差し押さえようとする試みが、法的リスク、市場への影響や、ベルギー主導の抵抗や、全面的没収にイタリア、マルタ、スロバキア、ハンガリーが反対する動きにより頓挫した。欧州は、質の低い代替案、すなわち2026~27年度のウクライナ向け900億ユーロの融資(年利30億ユーロ)に甘んじ、欧州の将来を差に担保にした。これは戦略ではなく、トリアージで、既に弱体化していたEUを更に分裂させた。

 完全没収は、金融の管理者としての欧州の信頼性を一挙に失墜させるはずだった。恒久的資産凍結は爆発は避けられるものの徐々に悪化していく。資産は無期限に凍結されたままで、これは経済戦争の常態で、欧州に保有されている準備金は条件付きで、リスクに見合うものではないというメッセージを世界に送る。欧州は法的決裂より評判低下を選んだ。この選択は強さではなく、恐怖を露呈している。

 バランスシート戦争としてのウクライナ

 より深い真実は、ウクライナはもはや主として戦場の問題でないことだ。支払い能力の問題なのだ。ワシントンはこれを理解している。アメリカは恥辱には耐えられる。しかし、期限のない負債をいつまでも負担できない。出口が模索されているのだ。静かに、不均衡に、修辞的な言い訳を交えて。

 戦争の必要性をヨーロッパは認められない。ヨーロッパは、戦争を、実存的、文明的、道徳的な問題として位置づけ、妥協、宥和、交渉、降伏を宣言した。そうすることで、自らの退路を消し去ってしまったのだ。

 今、その代償は、いかなる論拠も覆すことのできない領域、すなわち欧州予算、欧州エネルギー料金や欧州産業や、州の政治的結束に降りかかっている。900億ユーロ融資は連帯の証しではない。衰退の証券化で、債務を正当化するために必要な生産基盤が侵食され続ける中、債務を繰り延べる行為だ。

 メローニはそれを知っている。だからこそ彼女の口調は反抗的ではなく、むしろ疲れた感じだったのだ。

 パニック管理としての検閲

 物質的制約が強まるにつれ言論統制も強化される。EUデジタル・サービス法の強引な施行は、安全確保のためではない。まさにオーウェル的封じ込め策だ。もはや公開会計に耐えられないエリート層の合意の周囲に情報境界を構築するのだ。市民が冷静に、更に冷静さを失い、容赦なく「これは一体何のためだったのか?」と問い始めると、正当性という幻想は瞬く間に崩れ去る。

 だからこそ、規制圧力は今やヨーロッパ国境を越え、管轄権と言論を巡る大西洋横断摩擦を引き起こしているのだ。自信ある体制は対話を恐れない。脆弱な体制は対話を恐れる。ここでの検閲はイデオロギーではなく、保険だ。

 脱工業化:暗黙の裏切り

 欧州はロシアに制裁を課しただけではない。自分の産業モデルにも制裁を課したのだ。

 2025年までに、欧州産業界はアメリカやロシアの競合相手を遙かに上回るエネルギー費用を支払い続けることになるだろう。その原動力であるドイツでは、エネルギー集約型製造業が継続的に縮小している。化学、鉄鋼、肥料、ガラス生産は停止または移転を余儀なくされた。イタリアや中欧の中小企業は表沙汰になることなく、静かに倒産の危機に瀕している。

 これが、欧州が必要な弾薬供給量を確保できない理由だ。再軍備が、条件ではなく約束のままである理由だ。安価なエネルギーは贅沢品ではなく基盤だった。自滅行為(ノルドストリーム爆破など)により、それを放棄すれば構造は空洞化する。

 こうした状況を見守る中国は、ヨーロッパにとっての悪夢のもう半分を握っている。戦時体制には踏み込まず、世界最深の製造拠点を擁している。ロシアは中国の広大さではなく、背後に控える戦略的奥深さを必要としている。ヨーロッパにはそのどちらもない。

 メローニが本当に恐れていること

 ハードワークでも、多忙なスケジュールでもない。彼女が恐れているのは、2026年にヨーロッパのエリート層が三つのものを同時に失うことだ。

 お金 — ウクライナへの資金提供がEUのバランスシートの問題になり、「ロシアが支払う」という幻想に取って代わる。

 言説 — 検閲が強化されても、大陸中に響き渡る疑問を抑えられず「 これは一体何のためだったのか?」

 同盟の規律。離脱に向けてワシントンが動き出す一方、ヨーロッパは費用とリスクと屈辱を吸収する。

 それがパニックだ。一夜にして戦争に負けるのではなく、エネルギー料金や、閉鎖された工場や、空の兵器庫や、担保にされた先物を通して現実が漏れ出すにつれ徐々に正当性を失いつつある。

 深淵に陥った人類

 これは単なるヨーロッパの危機ではない。文明全体の危機なのだ。生産も補充もできず、真実を語ることもなく、信頼を失わずに撤退することもできない体制は限界に達している。指導者連中が自らの制度を、今後のより困難な時代に向け準備し始める時、彼らは不都合を予測しているのではなく、構造を譲歩しているのだ。

 メローニ発言が重要だったのは、それがパフォーマンスを貫いたからだ。帝国は勝利を声高に宣言する。衰退する体制は静かに、あるいはメローニの場合、声高に期待を低下させている。

 今、欧州指導部が期待を引き下げているのは、倉庫に何が保管されているのか、工場がまだ何を供給できないのか、債務曲線がどのようなものか、国民が既に理解し始めているのを知っているためだ。

 ほとんどのヨーロッパ人にとって、この清算は戦略やサプライチェーンに関する抽象的議論として訪れるものではない。それは遙かに単純な認識として訪れる。これは彼らが決して同意した戦争ではなかった。彼らの故郷や繁栄や未来を守るために戦われたのではない。帝国への貪欲さのために戦われ、彼らの生活水準と産業と子どもたちの未来が犠牲になったのだ。

 それが存在に関わることだと彼らは告げられた。他に選択肢はない、犠牲は美徳だと告げられた。

 だがヨーロッパの人々が望んでいるのは、終わりのない動員や永続的緊縮財政ではない。彼らは平和を求めている。安定を求めている。彼らが求めているのは繁栄という静かな尊厳、手頃な価格のエネルギーと、機能する産業と、彼らが同意していない紛争に縛られることのない未来だ。

 そして真実が明らかになった時、恐怖が薄れ呪縛が解けた時、ヨーロッパ人が問う疑問は技術的なものでも、イデオロギー的なものでも、修辞的なものでもなくなる。

 それは人間的なことだ。なぜ我々は、決して同意したことのない戦争のために全てを犠牲にさせられ、追求する価値のある平和などないと言われたのか? これがメローニを夜も眠れないほど悩ませているのだ。

著者:ジェリー・ノーラン

 ジェリー・ノーランは、地政学、安全保障問題、世界の力の構造的ダイナミクスを専門とする政治評論家、ライター、ストラテジスト。戦争、外交、経済的国家運営、加速する多極化世界への変化を分析する独立メディア・プラットフォーム「The Islander」の創設者兼編集者。

記事原文のurl:https://ronpaulinstitute.org/europes-panic-economy-frozen-assets-empty-arsenals-and-the-quiet-admission-of-defeat/

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 よく行くそばやで、夕方早めに年越しそばを食べた。そのあとで、たまたま店の前を通ったところ15人ほど店の前で並んでいた。中を覗いたところ満員だった。持ち帰り用「年越しそば」を店頭で販売していたが、これも残りわずかだと店主は言っていた。

 地元神社に初詣で出掛けたが、100m以上の待ち行列。あきらめた。

 ≪櫻井ジャーナル≫
ロシアとの戦争で窮地に陥ったヨーロッパは2026年を乗り越えられるのか?

2025年12月19日 (金)

ブリュッセルの権威主義に対する不満の高まりを示すチェコとスロバキアの連携

ルーカス・レイロス
2025年12月18日
Strategic Culture Foundation

 EU内で政治的反対意見が増加している。

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解決策が必要だ

 最近のチェコ議会代表団スロバキア訪問は、中央ヨーロッパにおける主権重視軸の強化に向けた重要な一歩となった。スロバキア政治指導者との高位会談では、歴史的に結びつきの強い両国間の戦略的連携の回復、特にEUが押し付ける政策に対する共通の反対という点に焦点を当てた議論が行われた。この外交的関与は象徴的身振りではなく、EU機関かの圧力が高まる中、政治的連携を再構築するための実践的取り組みとして位置付けられた。

 協議の中心となったのは、EUのグリーンディールへの抵抗、拡大された排出量取り引き制度への反対と、EUの強制移民枠組みの拒否といった国家の自治に直接影響を与える問題だった。チェコ代表団は、経済の安定と憲法上の主権を損なう措置を阻止するため、EU内で共同行動をとる必要性を公然と強調した。一方、スロバキア当局は、二国間協力を可能な限り最高レベルに引き上げる用意があることを示し、イデオロギー的一致ではなく、自国防衛に根ざす利益の一致を、はっきり示した。

 チェコとスロバキア間の政治的連携の強化は、単なる偶然でも二国間外交上の身振りでもない。これは欧州連合(EU)を揺るがす深刻な構造的危機と、ブリュッセルの権威主義的中央集権主義に対する加盟国間の抵抗の高まりを明確に示す兆候だ。EUがイデオロギー的超国家体制への変容を加速させる中、主権を重視する各国政府は、政治的圧力に抵抗するために相互支援を求め始めている。

 中央ヨーロッパは、欧州内部の対立における主要な舞台の一つとなっている。チェコとスロバキアの指導者たちは、欧州委員会の法的、財政的、政治的圧力に直面した際、孤立した抵抗は効果がないことを益々理解している。だからこそ、プラハ・ブラティスラバの緊密な協力は、もはや反対意見を容認しないEU圏における合理的生存戦略と言えるのだ。目指すのはEUを内側から改革することではなく、上から押し付けられる破壊的政策を阻止または無効化するための政治的影響力を創出することだ。

 この協力の形成を巡る問題は、実に示唆に富んでいる。いわゆるグリーンディール、排出量取り引き制度、移民割当制度への反対は、EUの本質を浮き彫りにしている。それは、イデオロギー的教義の名の下に経済の安定と社会の結束を犠牲にする反国家的プロジェクトだ。この文脈における環境保護主義は、エコロジーとは全く無関係で、脱工業化と、経済依存と、社会統制と深く関わっている。中央ヨーロッパ諸国の経済は、ブリュッセルとベルリンで設計されたモデルに適合させるため地域の現実を完全に無視して意図的に弱体化させられている。

 移民政策は、EUの権威主義を更に明確に示す例だ。制裁の脅威下で押し付けられる移民の強制的再分配は、国家主権と民意を公然と侵害するものだ。チェコとスロバキアがこの件で協調を求めている事実は、ブリュッセルの分断統治戦略が失敗し始めていることを示している。各国が協調して抵抗すれば、EUの強制メカニズムは効果を失う。

 この過程は、より広範な地政学的枠組みの中で理解されなければならない。今日、EUはNATOの戦略的利益に従属する手段として機能している。ブリュッセルの攻撃的なロシア嫌い政策は、ヨーロッパの安全保障上の必要性という合理的根拠を欠き、経済崩壊、エネルギー不足と政情不安をもたらしただけだ。この自殺行為とも言える連携に疑問を呈する政府は、即座に「過激派」あるいは「ヨーロッパへの脅威」とレッテルを貼られる。

 国家主権の強化を目的とするスロバキアの憲法改正に対するEUの反応は、EUの権威主義的性格を一層露呈している。ブリュッセルはもはや憲法上の多様性を容認せず、イデオロギーの統一を要求する。国家の権威を再び主張しようとするいかなる試みも「欧州秩序」への脅威とみなされる。実際は、守られているのは民主主義ではなく官僚権力だ。

 チェコとスロバキアの連携は不満を抱える他の加盟諸国にとって前例になる可能性がある。経済状況が悪化し、国民の不満が高まるにつれ、EUは内部分裂の深刻化に直面するだろう。EUの将来の進路は、より深い統合ではなく、主権と超国家的統制間の露骨な対立に向かうだろう。

 結局、チェコとスロバキアの協力は根本的真実を反映している。すなわち欧州連合はもはや自発的な国家連合ではなく、衰退しつつある強制的政治構造だ。抵抗はもはやイデオロギー的なものではなく、実存的なものだ。そして、より多くの国々がこのことに気づけば、ヨーロッパに対するブリュッセルの支配力は必然的に弱まるだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/12/18/czech-slovak-alignment-signals-growing-dissatisfaction-with-brussels-authoritarianism/

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Putin: Even If Europe Launches Nuclear War, We Will Teach Them a Lesson | Larry Johnson 24:22
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
引用「人間は「文字」を発明した。文字により人間はアイデアの集合的記憶を持てるようになり、事実上無限の知識全集を持つこととなった。人類が驚異的な発展をとげたのは、より優れた遺伝子を持ったからではなくて、より優れた、より洗練されたアイデアの蓄積が出来たから」。

2025年9月15日 (月)

緊張の三角関係:ウクライナ戦争で同盟崩壊



ソニア・ファン・デン・エンデ
2025年9月3日
Strategic Culture Foundation

 EUでは不安と革命を伴う激動の時代が我々を待っているとソニア・ファン・デン・エンデは書いている。

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 ウクライナとハンガリーの間で、ここしばらく緊張関係が続いている。ハンガリーがドンバスにおけるロシアに対する欧州の代理戦争の主要反対国なのは周知の事実だ。こうした理由に加え、LGBTQ問題への対応を拒否し、EUが難民と呼ぶ移民の受け入れを拒否するなど、ハンガリーのオルバーン首相はEUの「悪党」と呼ばれている。だが、この代理戦争に抗議しているのはハンガリーだけではない。アメリカはそれを阻止したと主張しているが、この戦争は今や欧州規模の大戦争、あるいは第三次世界大戦に発展する寸前だ。

 ここ数週間、事態はさらに悪化している。ポーランドの極右保守政党「法と正義」(PiS)の指導下、ハンガリーとポーランドの関係は依然比較的良好だった。しかし2023年にポーランドがドナルド・トゥスクを新首相に選出し、右派政党による支配が終焉を迎えたことで状況は一変した。トゥスクは2014年から2019年まで欧州理事会議長、2019年から2022年まで欧州人民党党首を務めた。彼は真の欧州愛好家で、言うまでもなく、ウクライナにおける対ロシア代理戦争の強力な支持者でもある。しかしキーウとワルシャワの関係もかなり冷え込んでいる。だが、まずはポーランドとハンガリーの悪化した関係について触れておきたい。

 現在ポーランドで親欧州派が政権を握っている事実は、ハンガリー・ポーランド関係が冷え込んでいる理由の一つに過ぎない。最近ハンガリーのペーテル・シーヤールトー外相とポーランドのラドスワフ・シコルスキ外相の間で大きな衝突がXで発生した。この衝突の原因は、ハンガリーで起きた破壊工作、というより、むしろテロ攻撃だった。この行為で間接的に民間人が被害を受けたためだ。ドルジバ石油パイプラインへの攻撃によりハンガリーでは電力供給が停止し、ハンガリーへの石油供給が途絶えた。

 ノルドストリーム・パイプラインを巡る論争で、誰が犯人かの判断に至るまで様々な非難が飛び交った。この紛争におけるハンガリーの役割を調査したと、ポーランドのシコルスキ大臣が発言したことで事態は更にエスカレートした。ウクライナではなく、ハンガリーを破壊行為の罪で彼は告発した。シコルスキ大臣はXにこう投稿した。「ところで、ロシアの石油ポンプ場攻撃はハンガリーが実行したようだ。我々の自由と、あなたの自由のために!万歳!」これは明らかに不評で、ウクライナがドルジバ(友好)・パイプラインを破壊したとオルバーン首相は声明で非難した。

 もう一つの問題は、おそらく最大のものではないものの、ハンガリーとポーランド間の多くの問題の背景に影響を及ぼしているPiS党所属の元ポーランド法務副大臣の政治亡命を認める決定だ。刑事犯罪で告発され、最近国際指名手配リストに掲載されたマルチン・ロマノフスキの亡命をハンガリーは認めたのだ。

 ハンガリーとウクライナの対立は目新しいものではない。ハンガリーは対ロシア代理戦争に反対しているが、両国間の対立は激化している。2025年5月初旬、ウクライナとハンガリーは、スパイの嫌疑を受けた報復措置として、それぞれ外交官二名を国外追放した。ウクライナ保安庁(SBU)は、ハンガリー国家スパイ網が防衛情報を収集していたことを明らかにした。この結果、ハンガリー外交官二名が国外追放された。ハンガリーはこれに対し、ウクライナ外交官二名を国外追放し、ウクライナの非難を「プロパガンダ」と断定した。

 ハンガリーによると、もう一つの問題は、ウクライナに住むハンガリー系少数民族の扱いだ。彼らは差別を受け、彼らの言語の権利など多くの権利を否定されているとされている。これはロシア語話者が全く同じ理由で差別され、紛争のきっかけの一つになったドンバス紛争の既視感だ。これは、ウクライナでの欧州代理戦争にハンガリーが反対する理由の一つでもあると考えられる。

 次に、ここ数週間で変化が見られるポーランドとウクライナの関係だ。第二次世界大戦にまで遡る痛みと相違は、もちろん既に存在していた。それらはくすぶっており、ポーランドが対ロシア代理戦争に参加したことで、抑圧されていた。PiS党指導下、ロシアとの関係は、控えめに言っても悪化していた。これは、ロシアによるテロ計画とポーランドが呼んだある出来事が原因だった。

 ロシアのスモレンスクで発生した航空機墜落事故で、ポーランド元大統領レフ・カチンスキと95名が死亡した。2010年4月10日、この航空機は濃霧の中墜落した。テロ容疑ですぐさまロシアが非難され、ウクライナでの対ロシア代理戦争で、ポーランドが極めて熱狂的で、今もなおそうあり続けている主な理由の一つになった可能性が高いと思われる。

 ウクライナでの戦争(ロシアによる侵略、または戦争とヨーロッパは呼んでいる)により、ポーランドは多くのウクライナ難民を受け入れており、その多くは動員から逃れてきた人々だ。ポーランドでは深刻な麻薬問題も発生している。現在最も恐ろしい薬物がポーランドで生産されており、多くのウクライナ人(とおそらくポーランド人も)を中毒に陥れている。例えば「バスソルト」と呼ばれる新薬物がポーランドで大量生産されているのが明らかになり、今やポーランドはオランダに次ぐ合成麻薬カルテルの「メッカ」になっている。

 軍務に就いているウクライナ人男性の多くが(まだ殺されていない場合)難民としてポーランドに滞在している家族を訪ねるためポーランドにやって来る。彼らの多くは「バスソルト」別名クリスタルメス中毒になっており、合成麻薬の生産拠点を擁することで、ポーランドはメスによる収益を得ている。

 だが、ウクライナとポーランドの関係を緊張させているのはそれだけではない。第二次世界大戦中にウクライナ民族主義者が使用したシンボルを禁止する法律改正をポーランド大統領が提案した。これはウクライナ蜂起軍(UPA)とウクライナ民族主義者組織(OUN)のステパン・バンデラ派が使用した赤黒旗に関するものだった。UPAは1943年から1945年にかけてドイツ占領下ポーランドで行われたヴォルィーニ虐殺、つまりポーランド人大量虐殺に関与した。現在のウクライナ西部にあたる地域で約10万人のポーランド人が殺害されたのだ。

 だが、この改正案は、既に緊張状態にあるワルシャワとキーウの関係を更に悪化させる可能性があるだけではない。最近、ポーランドに滞在するウクライナ難民の子どもたちへの支援を拡大する法案が否決された。紛争開始後、約160万人のウクライナ人がポーランドに移住した。ポーランドの社会保障制度を彼らは利用していたが、現在、その費用が手に負えなくなっために、支援が受けられなくなっている。

 ポーランドのこの二つの改正への報復として、青年の出国を認める新たな法律をウクライナが可決した。三年の戦争中、18歳を超える青年の出国をウクライナは禁止しており、10代青年の大量脱出をもたらしていた。今回、ウクライナは年齢を23歳に引き上げる。これには一部、政治的動機もある。若いウクライナ人が大量に国外に逃がれ、ポーランド国境で大規模脱出が発生したのだ。

 三カ国間関係は控えめに言っても複雑だ。ウクライナ紛争や難民受け入れをめぐり、内外ともに多くの問題を抱えている。政治的相違も影響している。ハンガリーとポーランドは、いずれもEU加盟国だ。ポーランドで親欧州派首相を任命させるのにEUは成功したが、ハンガリーはロシアとの和平を望んでおり、これはEUの狙いではないため、依然EUにとって問題になっている。ハンガリーのキリスト教理念と反LGBTQ感情も、EUにとって大問題になっている。

 ここ数ヶ月、ルーマニア、セルビア、ジョージア、モルドバで既に「カラー革命」を目にしている。EUの思い通りに事が運べば、次はハンガリーだ。ハンガリーで親ウクライナ・親戦争派政党と大統領、あるいは首相を誕生させなければならない! こうしてEUは、過去(と現在)アメリカが主導した数々のカラー革命の例に倣うことになるだろう。EUでは、不安と革命を伴う激動の時代が我々を待ち受けている。これはEUの「戦争の思惑」にとって決してプラスにはならないが、EUエリートが過激化しているため、残念ながら、彼らがこの思惑を強化し、あらゆる邪魔者を排除する可能性が高い。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/09/03/a-triangle-of-tension-alliances-crumble-over-ukraine-war/

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 Sabby Sabs
These Are The WAR CRIMES I Saw In Gaza w/Anthony Aguilar 50:51
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ワシントンポスト紙「新研究で、運動で運動はがんの予防に役立つだけでなく、細胞レベルでがんと闘う効果もある可能性が存在。乳がんを克服した女性の再発の可能性を、運動するグループとしないグループに分け追跡。運動によるミオカイン(骨格筋から分泌)が分泌・効果」
 日刊IWJガイド

「インドは米国の高関税に中指を立てた! 本日午後7時より『岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー 第4弾 前編1』を初配信!」2025.9.15号 【目次】

■はじめに~<岩上安身によるインタビュー撮りおろし初配信!!>トランプ米大統領から対露制裁の「2次関税」を課せられたインドのモディ首相が、上海協力機構首脳会議でロシアのプーチン大統領と手をつないで登場! 親米国のはずのインドが「米国に中指を立てた」! 本日と明日午後7時より、「岩上安身によるインタビュー第1206回ゲスト エコノミスト田代秀敏氏 第4弾 前編」を撮りおろし初配信します! 配信終了後、会員向けIWJサイトのアーカイブにアップします! 会員登録をお忘れなく!

■9月になり、IWJの第16期も2ヶ月目に入りました! しかし8月のご寄付・カンパは、月間目標額の16%にとどまり、84%届きませんでした! 9月も12日間でまだ6%にとどまっており、非常に危機的なペースです! あと16日で95%331万6000円の皆様のご支援が必要です! 有料会員登録と、ご寄付・カンパによるご支援を、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします!

■【中継番組表】

■【本日のニュースの連撃! 4連弾!】

■【第1弾! イスラエルによるカタール爆撃を、英国の給油機と米国の偵察機が支援していた! さらに、サウジもヨルダンも、自国の領空をイスラエルに開放してサポートし、カタール自身もイスラエルによる自国の攻撃を知っていた!!】(『i3インスティテュート』、2025年9月12日)

■【第2弾! イスラエルは「危険なならず者国家」!「恒久的な停戦を求めるハマスの交渉担当者を殺害することで、交渉を潰している」と、ジェフリー・サックス教授が指摘!】(『ファイナンシャル・ワイズ』、2025年9月12日)

■【第3弾! イスラエルによるカタール爆撃で、「米国は湾岸諸国、そして世界のほかの同盟国からも、安全保障提供国、真の同盟国としての価値を問われている」! カタールの国際紛争解決の専門家、ドーハ大学のイブラヒム・フライハット教授が、米『CNN』で「米国の裏切り」を指摘!】(『イブラヒム・フライハット』、2025年9月11日)

■【第4弾! 国連総会で、パレスチナ国家樹立による「2国家共存」の実施を求める「ニューヨーク宣言」が、日本を含めた142ヶ国の賛成で採択! 12ヶ国が棄権、パレスチナ国家樹立に反対したのは、イスラエルや米国など10ヶ国!】一方、パレスチナ国家承認をめぐり、米国が日本政府に「承認すれば、日米関係に重要な影響が出る」と脅しともいえる圧力をかけていたことが明らかに!(『日本経済新聞、2025年9月13日)

2025年5月 9日 (金)

全速力で進むヨーロッパの戦争準備:フランス人軍事地図製作者はルーマニアで一体何をしているのか?



Erkin Oncan
2025年4月17日
Strategic Culture Foundation

 トルコが果たす役割は、NATO加盟国としても地域大国としても特に重要だ。

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 ロシアとの紛争の可能性に備えて、フランス軍地図製作者がルーマニアに駐留しているという衝撃的記事をフランス新聞「ル・フィガロ」が掲載した。「ロシアとの緊張が高まる中、NATOの東側陣地にフランス軍の地図製作者が展開」と題されたニコラ・バロテ記者による記事は、ロシア攻撃を想定した新たな軍事準備について詳述している。

 報道によれば、ルーマニアとモルドバ、ウクライナの国境沿い地域地図をフランス軍地図製作者が作成中だという。

 5kmごとに給水塔や鐘楼などの高所を兵士が特定していることが注目される。

 フランス軍兵士によれば、これら建造物は必要に応じて砲撃標的地点として利用される予定だという。

 部隊移動経路と軍の前進軸を含む非常に詳細な地図もフランス軍は作成した。この地図作成の主目的は、衛星信号が途絶えた場合でも地上で方向感覚を確保することだ。
 
地図作製を実施したのは一体誰か?

 地図作成作業は第28地理集団(28e Groupe Geographique)により実施された。

 「28e GG」の略称で知られるこの部隊は、ストラスブール近郊のアグノーに駐屯しており、規模は小さいながらも、フランス陸軍において最も戦略的な部隊の一つだ。28e GGは、陸軍に対し地理情報、地図作成、地形解析支援を提供している。長年にわたり情報司令部の管轄下に置かれていたが、2023年秋、工兵旅団(brigade du genie)に再編された。

 軍事作戦において極めて重要な役割を担うこの部隊は、作戦地域における地図作成、LIDAR(レーザー測位技術)、ドローン、モバイル・データ収集装置などを用いた3D地形地図作成を担当している。軍事標的やインフラへの経路特定、衛星信号が途絶えた場合に備えた基準点決定、標的識別や火力支援計画策定における砲兵支援も行っている。350名の隊員で構成されるこの部隊は、作戦だけでなく計画策定過程にも積極的に参加している。
 
ルーマニアにおけるフランス軍駐留

 一方、フランス軍のルーマニア駐留は目新しいものではない。ロシア・ウクライナ戦争勃発時、NATOによるルーマニア東部防衛強化の一環として、フランスはルーマニア中部のトランシルヴァニア地方にあるチンクに1000人の部隊を派兵した。

 フランス軍兵士は、NATOが設立したルーマニア駐留多国籍戦闘集団も指揮している。
 
なぜルーマニアなのか?

 フィガロ紙によれば、部隊は既にルーマニアで作成した地図をアグノー本部の壁に掲示しているという。

 ルーマニアの地図では、国の地形が3次元で表示されている。第28師団は5kmごとに基準点を設定し、軍の移動経路の地図を作成した。

 この地図は、Googleストリートビューに類似した技術を用いて作成された。28eGGが使用した高解像度カメラとレーザー・センサーを搭載した車両が、この地域を3Dスキャンしたのだ。

 この軍事準備の最も重要な側面はフォクシャニ門だ。
 
フォクシャニ門

 フォクシャニ門(またはフォクシャニ峠)はルーマニア東部に位置し、歴史的、軍事戦略的に非常に重要な地域だ。

 東カルパティア山脈とドナウ川平野の間の狭く平坦な地峡で、モルドバ、トランシルヴァニア、ドナウ川地域を結ぶ回廊として機能している。

 周囲の山岳地帯と異なり、この平坦な地域は防御が難しく、攻撃が容易だ。

 この経路を通ってロシアが攻撃を仕掛ける可能性があるとNATOが想定していることから、フォクシャニを経由するロシア侵攻が成功すれば、その侵攻はルーマニア中心部にまで広がり、コンスタンツァを経由して黒海にまで達する可能性があると予想されている。

 更に、オスマン帝国、ロシア、ドイツ、ソビエト連邦が、フォクシャニを軍事目的で歴史的に利用してきたことは、この地域の戦略的関心に貢献している。
 
フォクシャニ経由でロシアが攻撃したらどうなるか?

 フォクシャニへの重点的取り組みは「ロシア侵攻」という物語の下、ヨーロッパを軍事化しようとする広範な取り組みの一環なのは確実だ。だがNATOの想定が現実のものとなったらどうなるだろう?

 予想通りフォクシャニを経由してロシアが攻撃した場合、最初に遭遇する部隊はルーマニアの第8師団と第2歩兵師団になるだろう。最初の航空攻撃は、フェテシュティ空軍基地とボルチャ空軍基地に駐留するルーマニア軍航空機により行われることになるだろう。

 仮にNATOが第5条を発動し、ロシアと全面対決すると決断すれば、ルーマニアの黒海沿岸にあるミハイル・コガルニセアヌの米空軍基地も関与することになるだろう。

 フォクシャニを経由してロシアが攻撃した場合、バルト地域におけるNATOの強力な存在は主要な影響を与えないだろう。例えば、カルパティア山脈の存在により、ポーランドをはじめとするバルト諸国がモルドバ・ルーマニア軸に直接介入するのは兵站的に困難だろう。これらの国々はせいぜいロシアに対する新たな戦線を北部に展開する陽動作戦を展開する程度だろう。

 このようなシナリオで、NATOのもう一つの主要部隊として思い浮かぶのは、2001年にNATOの即時対応部隊として設立されたNATOイタリア緊急展開軍団だ。
 
トルコの立場

 バランス外交を脇に置き、NATOで二番目に大きな陸軍を有する国としてトルコが同盟義務を履行すると仮定すれば、可能性があるトルコの行動には、72時間以内に部隊をルーマニアに派遣することが含まれるだろう。

 2023年現在、トルコは第66機械化歩兵旅団(イスタンブール)やコマンド旅団など即応性の高い部隊と共に非常に高い即応性を備えた統合任務部隊(VJTF)に加盟している。

 この文脈で、イスタンブールの第66機械化旅団と、シリアでの作戦で経験を積んだコマンド旅団が、ルーマニアに地上支援を提供できる最速部隊だと思われる。

 トルコ海軍は黒海最大のNATO海軍力でもあり、フリゲート艦、高速攻撃艇、掃海艇を駆使して第2常設NATO海洋グループ(SNMG2)と第2常設NATO対機雷グループ(SNMCMG2)に交代で参加している。

 同様に、トルコの空軍力は、ルーマニアのNATO基地に戦闘部隊と弾薬の増援を空輸できる。また無人機や海上哨戒機を活用すれば、偵察・抑止任務を遂行できる。NATOの作戦計画に基づき、上陸能力を備えた水陸両用部隊やSAT/SASコマンド部隊をルーマニア領内に展開させることも可能だ。

 もちろん、このようなシナリオにおいて、トルコが直接軍事介入する可能性は、トルコの伝統的なバランス志向の外交政策の範囲外だと考えられている。

 現在の政治状況下では、このようなシミュレーションが実現する可能性は明らかに低いが、そのためには、ロシアがまずオデーサを占領してモルドバ国境に到達し、次にモルドバ(トランスニストリア)経由でルーマニア侵攻を試みることが必要になる。

 だが今のところトルコが直接戦争に関与する可能性は低いものの、現在の「抑止力」の概念の範囲内でトルコが新たな責任を担う可能性に関し声高に議論されることが増えている。

 特に、欧州をドナルド・トランプ大統領が「見捨てた」と見られ、トルコに注目が集まっている政治情勢において、最近レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がアンタルヤ外交フォーラムで述べた「トルコは欧州の安全保障に責任を負う用意がある」という発言は、トルコが近い将来、欧州の安全保障体制において、より積極的な役割を果たすことをこれまでで最も明確に示している。

 最近、トルコ軍がウクライナに派遣されるという話が多く出ているが、NATOの重要地域であるルーマニアにトルコ軍が派遣されても驚くには当たらない。
 
結論

 東欧に加え、南東欧もロシアの潜在的攻撃ルートとNATOは見なし、それに応じて戦争準備を調整している。トランプ政権下で米欧関係は依然不安定な状況にあるが、現在進行中の準備は、どちら側もアメリカが短期間で欧州から軍を撤退させると本当に信じてはいないことを示唆している。実際、NATOとアメリカの当局者は、既にこの件について「安心感を与える」ための取り組みを開始している。

 一方、NATOはルーマニアをロシア攻撃時の戦略的なルートと見なし、この地域を軍事的に極めて重要な地域と位置付けている。しかし、ルーマニアのような国における反NATOまたは反EUへの傾倒は、現在の戦略に深刻な打撃を与えるのは明らかだ。この事実は、ルーマニア大統領選挙第一回投票からも既に明らかだ…

 現在ルーマニアは、NATOの南東側で重要な役割を果たしているものの、政治的志向の変化の兆候が現れ始めている。2024年ルーマニア大統領選挙第一回投票では、親欧米派および親EU派政党が大きく後退し、一方民族主義とEU懐疑派勢力が勢いを増した。この変化が続けば、この地域におけるNATOの将来計画に深刻な課題をもたらす可能性がある。

 ロシアとの長期的対立を見据え、NATOは東部および南東部の戦線を強化する一方、加盟諸国の政治的変容を注意深く監視する必要がある。国民の不満や国家主義的な言説や極右政治運動の台頭が、同盟の結束力と作戦能力を損なう可能性がある。

 更に、現在の米欧同盟は軍事協定のみに基づいて構築されているわけではないことが明らかになりつつある。この同盟の持続可能性は、加盟諸国における国内の政治的安定と国民の支持にも左右される。こうした文脈で、NATO加盟国として、そして南東欧と黒海流域の発展に影響を与える地域大国として、トルコが果たす役割は特に重要だ。

 ルーマニアにおけるフランス軍による地図作成活動は、一見すると日常的な技術作戦のように見えるかもしれないが、実際は、より広範な戦争準備の一環だ。地図作成場所の選択や詳細度や、フォクシャニ門のような脆弱な回廊への重点的取り組みは、綿密に練られた軍事的緊急事態対応計画を物語っている。

 要するに、ヨーロッパは再び戦争準備を進めているのだ。今回は遠く離れた敵ではなく、強大で核兵器を保有する隣国との戦争だ。そして、こうした断層線の交差点に位置するルーマニアのような国々は、急速に軍事化が進んでいる。これが本物の準備なのか、それとも計算された抑止力なのかはさておき、確かなことが一つある。戦争の地図を描いた連中は既に動き出している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/04/17/full-speed-ahead-for-war-preparations-in-europe-what-are-french-military-cartographers-doing-in-romania/

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 Daniel Davis/Deep Dive  
John Mearsheimer: Why the EU Can't End Russia Ukraine War 52:15
 植草一秀の『知られざる真実』
対米交渉の戦略上の誤り
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
①コルビー米国防次官(政策担当)が英軍に、インド太平洋地域への関与を減らせと発言、②台湾の国防副部長訪問時、台湾の要請する武器供与を拒否は断片的出来事か意味があるか、一つの解釈「バイデン政権の「アジア回帰」から、トランプ政権下「選択と集中」型の戦略へのシフトの可能性

2025年5月 4日 (日)

「ロシアを制裁しなければクラブに入れてやらない」と戦勝記念日を前にセルビアを脅迫するユーロ官僚


イアン・プラウド
2025年4月20日
Strategic Culture Foundation

 ウクライナ戦争で「我々につくのか、ロシアにつくのか」の二者択一をブリュッセルの欧州官僚がセルビアに迫っている。

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 スロバキアをはじめとする中央ヨーロッパ諸国が、ブリュッセルにおける反民主主義的な動きに不満を募らせる中、欧州委員会はEU加盟を目指すセルビアなどの国々に対し、ロシアとの関与を断ち切り、代わりに制裁を課すよう圧力を強めている。これは欧州構想にとって暗い兆しだと言える。

 スロバキアのロベルト・フィツォ首相とセルビアのアレクサンダル・ヴチッチ大統領は、第二次世界大戦終結80周年を記念し、5月9日にモクワで行われる戦勝記念日パレードに出席する予定だ。両者の大きな違いは、スロバキアはEU加盟国である一方、セルビアは将来の加盟を希望している点だ。

 4月14日のEU外相会議後、「ロシアが実際に欧州で本格的戦争を仕掛けていることを考えれば、5月9日にモスクワで行われるパレードや祝賀行事へのいかなる参加も欧州では軽視されない」とEU外務安全保障上級代表カヤ・カラスは述べた。

 ラトビアのバイバ・ブラジェ外務大臣も発言し、「EU加盟国は候補者に対し、EUの価値観にそぐわないとして、5月9日のモスクワでの軍事パレードに参加せず、そのような旅行もしないよう明確に指示しており、制裁措置も含め、CFSPの価値観と整合性に関する議論」を指摘した。

 エストニア外務省のヨナタン・フセリオフ事務総長は、より率直にこう述べた。「セルビアには、特定の決定には代償が伴うことを理解してもらう必要がある。その結果、彼らは欧州連合(EU)に加盟できない。」

 欧州連合(EU)の内部手続きは、脅迫や恐喝が常態化するほど武器化されている。2020年以降、EU加盟プロセスの変更により、加盟国は加盟プロセスのあらゆる段階で加盟候補国を阻止できるようになった。

 セルビアは、加盟プロセスの第3クラスター(競争力と包括的成長)の進展に向けた取り組みを、交渉開始に制度上有利な立場にあるように見えるにもかかわらず、ここ数年行き詰まっている。

 ハンガリーは、クラスター3交渉を2024年12月に開始することで合意を得ようとしたが、いつもの札付き、エストニアとラトビアとセルビアの隣国クロアチアを含むEU7カ国に阻止された。理由として挙げられたのは、セルビアがロシアへの経済制裁を拒否したこと、その「不明確な地政学的方向性」と、コソボとの関係だ。

 セルビアが欧州との関係とロシアとの関係で取ってきたバランスのとれた路線は、ヴチッチ大統領が権力を握っている限り、ブリュッセルにおける大きな争点となるだろう。

 ヴチッチはしばしば対話とウクライナ戦争の平和的解決を訴えてきた。しかし、それは彼がモスクワのあらゆる点に同意しているという意味ではない。彼はクリミアをロシア領として承認していない。これはセルビアがコソボの独立を認めていないのと同じ理由だ。だが、彼が指摘する通り、バルカン半島諸国と旧ソ連圏諸国間の関係は複雑で、特定の分野では大きな相違があるにもかかわらず、対話は極めて重要だ。

 セルビア外交政策のあらゆる側面が親ロシア的だと断言するのは全くの誤りだ。だが、ジョージアの場合と同様、ウクライナ戦争と欧州の継続的な民主主義の行き過ぎが相まって、ブリュッセルの欧州官僚連中はセルビアに二者択一を迫っている。「我々かロシアか」。

 セルビアはロシアとの健全な関係維持に尽力する一方、2009年に初めてEU加盟を申請し、2012年に候補国としての地位を獲得して以来、長年にわたりEU加盟への真摯な姿勢を示してきた。かつては、セルビアが2025年、つまり今年までのEU加盟を目指して奔走しているように見えた時期もあった。政府には欧州統合省が設置されている。2020年のパンデミックによる落ち込みを除けば、セルビアの年間経済成長は力強く、経済開放に向けて大きな前進を遂げている。

 しかし、ヴチッチ大統領は最近、セルビアが2030年より前にEUに加盟する可能性は低いと示唆した。それでもなお、あまりに野心的だと思う。たとえウクライナで和平が実現したとしても、ウルズラ・フォン・デア・ライエンとカヤ・カラスが2029年半ばまでEUの事務総長を務める状況で、ロシアに対するEU制裁が完全に解除されると賭けるのは、楽観的な見方でなければ不可能だ。そして、制裁に関するセルビアの立場は、この期間中、加盟交渉を凍結させるだろう。

 こうした状況にもかかわらず、ヴチッチ大統領は5月9日にモスクワ訪問予定だ。第二次世界大戦で戦死したユーゴスラビアの100万人を追悼するため、セルビア軍部隊は赤の広場で行われる戦勝記念パレードに参加予定だ。

 最近のインタビューで、セルビアのミリツァ・ジュルジェヴィッチ=スタメンコフスキ家族・人口大臣は次のように述べた。「EUがロシアに対する制裁と対決を常に主張し、ウクライナ紛争に関して合理的解決策を避け、自らの機関における民主的正当性の深刻な欠如を認めようとしないこと、これら全てが欧州プロジェクトの権威と魅力を深刻に損なっている。」

 そのため、セルビアのEU加盟への意欲は冷めつつあるのかもしれない。EU加盟国であるクロアチアやエストニアなどのEU加盟国と足並みを揃えない限り、セルビアが欧州に加盟することは決してないだろうという認識が広まりつつあるからだ。

 EUの政治家たちは、3月のセルビア政府の崩壊につながった広範な反政府抗議行動を支持してきた。これは、2024年11月にノヴィ・サド駅で16人が死亡した悲劇を受けて、汚職と過失の疑惑が浮上したことを受けてのことだった。セルビア国内の状況は、新政権樹立により安定しつつあるように見える。

 だがEUとアメリカがトビリシの政権交代を積極的に求め、前大統領の任期終了が近づくにつれジョージアにかけられた大きな圧力が、ここにも反映されているのは憂慮すべきだ。

 スロバキアは既にEU加盟国であるため、益々不満を募らせるロベルト・フィツォ首相は、5月9日のモスクワ訪問に関するブリュッセルからの脅迫への対応上、ヴチッチ首相ほど制約を感じていないようだ。Xへの投稿で彼は次のように述べている。

 カラスの警告は一種の脅迫なのか、それともモスクワから帰国したら処罰されるというシグナルなのか。私には分からない。しかし、1939年ではなく2025年であるのは確かだ。カラスの警告は、EU内で民主主義の本質について議論する必要があることを改めて示している。ルーマニアとフランスで大統領選挙に関連して何が起きたか、ジョージアとセルビアで欧米諸国が組織した「マイダン」について…そして私はEU内でウクライナの平和の必要性を一貫して訴え、この無意味な戦争の継続を支持しない数少ない人物の一人であることを改めてお伝えしたいと思う。カラス氏発言は失礼で、強く抗議する。

 私も全く同感だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/04/20/sanction-russia-or-you-cant-join-our-club-eurocrats-blackmail-serbia-ahead-victory-day/

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 Sabby Sabs Larry C. Johnson、経歴を語る。
Larry C. Johnson: CIA, Ukraine, Trump and More! 1:01:45
 今朝の孫崎享氏のメルマガ題名
日本社会は基本的に米国に隷属していれば①経済は繫栄、②軍事上の安全は保たれると思ってきた。今変化、①石破首相発言(国益冒してまで早期妥結は求めない)、②安全保障に関する世論調査-米国は本気で日本を守らないー。背景に自動車関税。日米主張継続。早期関税合意は不可能。

2025年2月28日 (金)

NATOを追い込むことになるジョルジェスク逮捕



ロレンツォ・マリア・パチーニ
2025年2月27日
Strategic Culture Foundation

 カリン・ジョルジェスクが逮捕された。今ルーマニアには絶好の機会がある。

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どれほど酷い状況でも、何か良い可能性があるものだ。

 2025年2月26日、ルーマニアの2024年選挙で大統領に選出され、その後EUの圧力によりルーマニア国内法に違反して選挙結果を無効にされ罷免されたカリン・ジョルジェスクが、ルーマニア大統領選立候補を表明する途中で逮捕された。彼が乗っていた車は交通渋滞に巻き込まれ、彼は検事総長事務所で尋問を受けた。

 皆様、これがヨーロッパ民主主義のもう一つの典型的逸話だ。民主主義の傲慢さと横柄さ、そして情報戦争だけでは十分でなくなった時、ロンドンやワシントンやテルアビブの取り巻き連中は強引な戦術に訴えるのだ。これは確かに目新しいことではないが、毎回衝撃的なのは、市民の大半が無力なまま傍観する中、このような出来事が全くの無関心で行われることだ。あるいは、そうではないのかも知れない。

 今回は状況が非常に白熱している。選挙では、ジョルジェスクは22.94%の票を獲得し、最有力候補と目されていた元首相マルセル・チョラクと(選挙運動がUSAIDから資金提供を受けた)エレナ・ラスコーニを破った。ルーマニア右派は合計55%の票を獲得した。ブカレストでは群衆が祝っていた。問題は、ジョルジェスクが詐欺やプロパガンダや親ロシア的すぎると非難されたことだ。彼はクレムリンから資金を得て、ソーシャルメディアで選挙プロパガンダをしたと告発者連中は非難した。そのため、彼は欧州連合に弾劾され、選挙結果を恣意的に無効にされるに至った。

 数週間後の12月末、真実が明らかになった。ルーマニア税務当局ANAFは、ルーマニア大統領選挙の第1回投票の無効化の勝者ケリン・ジョルジェスクのTikTok活動は、ルーマニア諜報機関が述べた通りに、ロシアに資金提供されたのではなく(これが第1回投票結果の無効化の正式理由だった)、親欧州派のルーマニア国民自由党に資金提供されたことを突き止めた。税務当局は、ジョルジェスク=ルーゲンのソーシャルメディア活動は国民自由党に資金提供されたと判断した。国民自由党の狙いは、ライバルの社会民主党から有権者を遠ざけることだった。スヌープ調査官による調査後、自由党が雇ったケンジントンの会社は選挙運動がPNLに資金提供されたことを認めたが「国民自由党の指示の下、国民の意識を高めるために」行われたより大規模な活動の一部だったと主張している。

 完璧に小説風の本物の選挙詐欺。

 その瞬間以来、ルーマニア国民がこの状況に抗議し始めた何週間広場や通りがデモ参加者で埋め尽くされた結果、クラウス・ヨハニス大統領は2月12日に辞任し、5月に新たな選挙が行われることが確定した。

 この状況は、EUにとってあまりに危険だ。

 アメリカから届いた奇妙なニュースは、おそらく今後の展開にとって重要になるだろう。ジョルジェスク逮捕についてイーロン・マスクがXで発言し「ルーマニア大統領選挙で最多票を獲得した人物が逮捕された。狂っている。」と書いた。
 
NATO支配下にあるルーマニア

 不幸なことに、ルーマニアはNATOやグローバリスト・エリート連中が長年注目してきた国の一つだ。

 1990年代初頭、ルーマニア共産党の第二階層が権力を掌握し民主主義を宣言した政権交代と呼ばれる政治移行後、エリート層間では国の戦略的方向性を巡る議論が交わされた。中心問題は、ソ連・ロシア影響圏に留まるか、それとも西側に目を向けるかだった。

 結局、西側諸国と統合するという選択が勝利した。ルーマニアは2004年にNATOに加盟し、以来徐々に同盟国との結びつきを強化し、主権と領土管理の一部を徐々に委譲してきた。この過程の重要要素は、領土内軍事基地の拡大で、これによりルーマニアはこの地域におけるNATOの戦略的同盟国としての地位を固めている。

 この軍事協力の重要な例は、コンスタンツァのミハイル・コガルニセアヌ基地拡張で、完成すれば兵士最大一万人を収容できるようになる予定だ。

 ここ数十年、ルーマニアとポーランドはNATO加盟国の中でも最も大西洋主義的な国として際立っており、地理的距離にもかかわらずアメリカと緊密な関係を維持している。2014年以降、欧州の安全保障が高まり、両国はアメリカ企業と共同で野心的軍事近代化計画に乗り出した。だがアメリカとの経済・貿易関係は比較的限定的だ。それにもかかわらず、ルーマニア社会は一般的にワシントンに対し好意的意見を持っており、アメリカとの政治的・軍事的同盟の継続を支持している。

 本検討は、この状況に至った歴史的および政治的過程を分析する。

 ルーマニアは何世紀にもわたる外国支配後の19世紀半ば、1856年に形成され始め、それ以来、主目的は自らの存在を守ることだった。20世紀の変革の間、ルーマニアは戦略的同盟を通じて、地位を強化し、トランシルヴァニアやドブルジャなどの領土的優位性を獲得した。しかし、これら領土を維持し、征服を正当化するために、ルーマニアは常にその立場を正当化する必要があった。ブカレストの外交政策は常に小国の役割を超え、東ヨーロッパの地域大国としての国を確立することを目指してきた。この目標を実現するため、ルーマニアは人口増加、領土拡大、経済的影響力に焦点を当てた。1989年の共産主義政権崩壊後、この戦略は次第に明確になった。

 90年代当初の困難にもかかわらず、冷戦終結はルーマニアとアメリカの関係に大きな変化をもたらした。両国の外交関係は19世紀末にまで遡るが、20世紀の戦争が発展を妨げた。ソ連時代には、東側諸国に対し、ルーマニアはある程度の自治権を維持していた。その明確な例は、60年代にカナダの支援とアメリカ技術を使って現在も稼働している原子炉建設開始の許可をモスクワから得たことだ。更に、ルーマニアは1968年プラハの春鎮圧に参加しなかった唯一のワルシャワ条約機構加盟国で、ソ連がボイコットした1984年ロサンゼルス・オリンピックにも参加した。これらの要素は、ルーマニアの政治および知識エリートが1989年以前から西側に目を向けていたことを示している。

 1975年から1988年にかけてアメリカが「最恵国」の地位を与えたことで、更に確証が得られた。1989年の革命から数か月後の1990年2月、アメリカ国務長官ジェームズ・ベーカーがブカレストを訪れ、新政府および野党と会談した。この訪問は象徴的価値があっただけでなく、既にアメリカに対し好意的傾向を示していたルーマニアを含む新しい共産主義後諸国の可能性を評価するワシントン戦略の一部でもあった。

 1990年代初頭は、ルーマニアにとって国内外ともに不確実な時期だった。新しい政治体制は、外交政策を固め定義するのに時間が必要だった。世界秩序の変化により、国益と地域におけるルーマニアの役割を再定義する必要があったのだ。1990年から1995年までの期間をルーマニアの外交政策の曖昧な時期と表現する人もいるが、この時期に欧州大西洋統合プロセスが始まったのだ。

 ルーマニア最初の戦略策定は、しばしば矛盾していた。1991年にイオン・イリエスク大統領の下で提案された「国家安全保障構想」と、1995年に改訂されたその構想は、内部矛盾と人権および少数派の権利に関するギャップのため議会で承認されなかった。国家安全保障を安定させるため、イリエスクは1991年4月にソ連と条約を締結し、国境の不可侵性と敵対同盟に加わらない相互約束を保証した。だが数か月後の1991年7月4日と5日に、NATO事務総長マンフレート・ヴェルナーがブカレストを訪問し、ルーマニアのNATO加盟に向けた最初の一歩を踏み出した。当時、黒海はNATOの優先事項ではなかったが、ルーマニアは明らかにこの方向に向かっていた。

 1993年、アメリカはルーマニアの最恵国待遇を回復し、1996年には経済移行と二国間関係促進のため議会により強化された。この政策は、1997年にアメリカ大統領ビル・クリントンがブカレストを訪問し、戦略的提携協定が締結されたことで加速した。ルーマニアは欧州大西洋統合への誓約を再確認し、セルビア攻撃中、アメリカに領空と基地の使用を許可し、ワシントンとNATOを支援する意志を示した。

 2005年、NATO加盟翌年、ルーマニアとアメリカは、米軍を恒久的にルーマニアに配備する協力協定に署名した。ロシアにとって、これらの動きは以前の二国間協定に違反するもので、ブカレストとモスクワの戦略的疎遠を証明するものだった。2011年には、ルーマニアとアメリカ間で21世紀の戦略的提携に関する共同宣言が発表され、政治・軍事協力が強化され、経済・エネルギー問題も含まれるようになり、亀裂は更に深まった。

 2015年、ルーマニアはデベセルにイージス・アショア・ミサイル防衛システムを導入した。これは完全にアメリカ軍人に管理されている。ロシアによるクリミア併合後、この基地は欧州の安全保障とアメリカ戦略の中心的要素となった。ポーランド同様、ルーマニアも2008年のロシア・ジョージア戦争や、2014年のクリミア併合や、2022年のウクライナ侵攻などを挙げて、ロシアの脅威を理由に、防衛強化を正当化し続けている。

 モスクワの視点から見ると、ルーマニアがアメリカおよびNATOと和解し、以前の合意を尊重しなかったことは、自国権益を守るためにロシアが対抗措置を取るきっかけになった。包囲されているという感覚と、ある種帝国の誇りが、益々過激な反応を引き起こした。クリミア併合はロシア・ルーマニア関係の転換点となり、ブカレストは黒海における安全保障上の脅威の高まりを認識することになった。

 1989年の革命後、ルーマニア軍は指揮系統再編やソ連軍装備の老朽化など、大きな課題に直面した。2022年、ルーマニア軍の兵力は71,500人で、国防予算は若干減少があったものの、GDPの1.7%を占め、2022年には3,000億ドルにまで増加した。ウクライナ紛争への対応として、ルーマニアは今後数年間で国防予算をGDPの2.5%に増額する計画だ。

 ルーマニアの軍事装備、特に地上部隊の装備は依然大部分が旧式で、T-55AM戦車とTR-85戦車は近代化が必要だ。ルーマニアはピラニア装甲車と重戦車も購入している。空軍はC-130とC-27J輸送機を保有し、米軍装備に約62億ドル投資している。ルーマニア海軍はフリゲート艦2隻と他の艦艇を擁しているが、以前の計画やフランスのナバル・グループとの契約にもかかわらず十分近代化されていない。契約は2023年に撤回される予定だ。

 2023年、ルーマニアは軍強化を決定し、1,000人以上の新兵役職を発表した。95台の統合軽戦術車両(JLTV)と関連兵器購入についてアメリカの承認を得ており、将来的に更に車両34台の購入が計画されている。またルーマニア地上部隊は298台の歩兵戦闘車と5台の自走榴弾砲を取得し、総投資額は36億ユーロとなる。更にルーマニアは54台のM1エイブラムス戦車と32機のF-35戦闘機の購入を目指している。国防省は防空ミサイル41基を購入予定で、総額は42億ユーロだ。歩兵用小火器の国内生産は2024年に開始された。

 ルーマニアの現在の軍事開発計画「アルマタ2040」は、1億ユーロを超える投資を伴う戦略構想だ。この近代化の取り組みは、NATO基準を満たす必要性やアメリカとの協力関係を改善する必要性など、いくつかの主要要因により推進されている。ウクライナで進行中の戦争の近接性や他の世界的課題により、ルーマニアの軍事力を向上させる必要性が浮き彫りになった。アルマタ2040プログラムの主目的は、領土防衛を保証しながら、地域と世界の安定を維持するためのNATOとEUの任務を支援することだ。

 ルーマニアの2024年防衛戦略では、ロシア侵略が最大の脅威とされており、アルマタ2040イニシアチブの下での近代化の取り組みに重点が置かれるようになっている。また、このプロジェクトは、ルーマニアとNATO双方にとって極めて重要な地政学的地域である黒海地域におけるルーマニアの安全保障の強化を目指している。近年、ルーマニアは国際的地位を向上させるために多大な努力をしており、世界防衛フォーラムに積極的に参加し、様々なNATO作戦に貢献している。

 ルーマニアの調達プロジェクトは主にアメリカの防衛機器を優先しており、これはルーマニアがアメリカとの戦略的提携への関心を高めていることを反映している。この選好は、アメリカ兵器と他のNATO加盟諸国が使用する兵器の相互運用性など、いくつかの要因により推進されており、それによりルーマニアの同盟統合が改善される。これら防衛投資は、NATO軍事基準に対するルーマニアの取り組みを示すだけでなく、組織内でのルーマニアの役割拡大という政治的側面を浮き彫りにしている。NATOにおけるルーマニアの政治的影響力は、ミルチャ・ジョアナがNATO副事務総長に任命されたことで更に強化された。またルーマニアのクラウス・ヨハニス大統領は、来る2024年選挙でNATO事務総長に立候補する意向を示しており、その可能性はルーマニアの地政学的立場に重要な象徴的、実際的影響を及ぼすだろう。

 軍事・防衛協力に加え、ルーマニアとアメリカの経済・政治関係も大きく発展した。2020年、ルーマニアとアメリカの貿易額は総額30億ドルに達し、ルーマニアは10億ドル相当の商品を輸入し、20億ドル相当の商品を輸出した。この貿易額はルーマニアの世界貿易総額のほんの一部に過ぎないが、それでも両国間経済関係の拡大を強調している。だがルーマニアと欧州諸国との貿易関係はアメリカとの関係を遙かに上回る。特に、ドイツ、イタリア、フランスとの貿易額は遙かに大きく、それぞれ350億ドル、160億ドル、90億ドルとなっている。中国との貿易も大幅に増加しており、これは主にルーマニアが黒海の港に近い戦略的位置にあるためで、同地域における中国貿易経路でルーマニアは重要当事国になっている。

 ルーマニアとアメリカの貿易は、欧州やアジアの相手国に比べると規模は大きくないが、ルーマニアの幅広い外交政策の重要な要素であり続けている。ルーマニアとアメリカの戦略的提携は、国際機関での協力や共同軍事構想により強化されてきた。だが特にビザ自由化に関しては協力が限定されている分野が依然ある。何度か試みたにもかかわらず、自国民のアメリカへのビザなし渡航をルーマニアはまだ確保できていない。アメリカ当局は、ルーマニアのビザ拒否率が3%を下回ればこれを実現できると示唆しているが、依然10%を超えており、ルーマニア人がアメリカ渡航を完全に享受できない状況になっている。

 1997年にルーマニアとアメリカ間で戦略的提携関係が確立されて以来、ルーマニアはアメリカにおける自国の存在感を高めるよう努めてきた。この取り組みには、政治対話、国際フォーラムでの協力、文化活動への取り組みが重視されている。ルーマニアはアメリカの主要都市で文化的催しを開催するとともに、ルーマニアの複数大学でアメリカ研究を推進し、両国間の文化および教育交流の深化を示してきた。

 要約すると、ルーマニアの軍事開発計画「アルマタ2040」は、特にロシアによる安全保障上の脅威増大に対応する防衛能力の戦略的かつ長期的投資だ。この取り組みは、ルーマニアとアメリカ関係の強化と相まって、ルーマニアをNATO内の主要当事国、アメリカの戦略的パートナーとして位置づけている。貿易不均衡やビザ問題など、いくつかの分野での課題にもかかわらず、ルーマニアとアメリカ協力関係の拡大は、軍事と経済両分野で両国間の連携が拡大する幅広い傾向を反映している。
 
ルーマニア国民は胸を張れる

 この複雑な組織の問題は、徐々にルーマニア国民がもはや耐えられないほどの貧困化に陥っていることだ。

 今やジョルジェスクの逮捕により、NATO覇権に対する集団反乱の可能性が浮上した。これは政治レベルでは極めて有益な機会だ。これに、ロシアと直接衝突したくない、あるいは欧州連合の邪悪な政策に服従し続けたくない国民がいる他のヨーロッパ諸国も巻き込まれる可能性がある。

 あらゆる自由と主権の露骨かつ度重なる侵害は余りにも明白で、社会の怒りは爆発しかねない緊張レベルに達している。

 舞台裏では二つけの提携相手の介入が今や基本だ。それは既に何度もジョルジェスクを支持してきたトランプのアメリカと、ルーマニア選挙を支持したプーチンのロシアだ。

 NATO東部戦線は過熱しつつある。爆弾の熱でないよう祈ろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/02/27/the-arrest-of-georgescu-will-push-against-nato/

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 Alex Christoforou Youtube 冒頭、ジョルジェスク逮捕の話題
Trump trashes EU. Georgescu 60 day media ban. Elensky getting cold feet. Rubio cancels on Kallas 36:07

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