アメリカ軍・軍事産業

2026年2月 9日 (月)

アメリカ・イラン間の最悪シナリオ:地域戦争と世界的衝撃波

セス・フェリス
2026年2月6日
New Eastern Outlook

 アメリカとイランの間で迫りくる軍事衝突は、突然の激化ではなく、大規模な地域的大惨事を引き起こしかねない長期的かつ計画的戦略の結果であるように思われる。

 アメリカ・イラン間の最悪シナリオ:地域戦争と世界的衝撃波

 米海軍の空母機動部隊が、再びイラン攻撃を目的に中東方面へ向かっているのは驚くべきことではない。あらゆる兆候が長らくその兆候を示していたためだ。しかし、メディア報道は、遙かに多くのことを示唆している。大々的宣伝もなく、その日の重要度が遙かに低いニュースが速報として伝えられる。結局、本当の狙いは、この地域における更に大きな地政学的動きを予兆し、国内問題や、ICE(移民税関捜査局)や、欧州やアメリカにおける潜在的金融危機を隠蔽する煙幕にすることだ。

 一方、トルコはイランとの国境で軍を増強しており、イランはホルムズ湾で軍事演習を行うと発表した。世界で起きていることや、アメリカの国内問題や、西側諸国が経済危機に瀕していることを考えれば、これは驚くべきことではない。

 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、限定的作戦ではなく、野火のように急速に広がるより大規模な地域戦争を引き起こすだろう。

 つまり、アメリカがイラン攻撃を開始した場合、最悪の結果は、短期間で抑えられる紛争ではなく、ワシントンの制御が急速に失われる多面的地域戦争になることだ。

 これは本当に悲劇だ。イランの方々には心からお見舞い申し上げる。多くの好戦主義者が気づいていないのは、たとえ勝利宣言が出ても、いかなる行動にも必ず影響が出ることだ。ヨーロッパでも間もなく事態は不安定になるだろう。バルト海で起きていることを見れば一目瞭然だ。

 まだ4~5ヶ月は平和が続くかもしれないが、状況は日に日に悪化している。アルメニアとアゼルバイジャンの間で締結された和平協定や、それに伴う輸送回廊といった大々的に宣伝された和平協定の最新見出し「アゼルバイジャン、イランに対抗してイスラエル支援を検討」を読めば、その「本当の」狙いを証明しているのは驚くべきことではない。

 振り返ってみれば、2025年の共同攻撃がアメリカから派遣された長距離爆撃機に行われたことに誰も驚くことはないだろう。歴史的、外交的、安全保障上の報告書は、アゼルバイジャン・インフラをイランの脅威から守るために、アメリカが沿岸レーダー基地への資金提供や巡視艇提供など、多額の軍事支援を行ってきたことを示している。米イラン間のより広範な緊張関係において、アゼルバイジャンはイランを監視するための戦略拠点として頻繁に言及されてきた。

 アゼルバイジャンがイスラエルにとってこの地域における最も戦略的な協力者なのは周知の事実だ。これは主に、アゼルバイジャンがイスラエルの主要石油供給源で、帳簿上でも、非帳簿上でも、その役割を果たしているためだ。氷山効果 2009年に漏洩されたとされるアメリカ外交電報には、2003年に父の後を継いだアリエフがイスラエルとの関係を「氷山のようで、水面下9分の1ほどだ」と表現したと記されている。

 しかし、イランとの戦争支援は、彼の側近がきっぱりと否定している。アゼルバイジャンとアルメニアの「凍結された」紛争が不安定な要素の一つに過ぎず、トルコ、イラン、ロシアからアメリカ、西欧、そして中国まで大国が影響力を競い合っている地域では、軍事行動からより広範な影響を予測することも困難だろう。

 イスラエルとアゼルバイジャンを巻き込むアメリカ・イラン対立

 いま起きていることは、反射的反応ではない。米イラン対立の新たな激化は、突発的エスカレーションではなく、長年示唆されてきた戦略計画の集大成で、今や恣意的メディア報道により公然と隠蔽されている。報道されている米空母機動部隊の中東移動は、イランの行動への対応というより、戦争へのお決まりの前兆として報じられている。同時に、政情不安、移民税関捜査局(ICE)をめぐる論争や、差し迫る金融不安など、アメリカ内で高まる圧力を覆い隠すものでもある。

 この危機は、米イラン間の直接的枢軸を超えて、バルト海から南コーカサスに至る、より広範かつ益々不安定化する地政学的チェス盤の中に位置づけられている。イランに対するいかなる軍事行動も、ヨーロッパとユーラシアに連鎖的影響を及ぼし、既に緊張状態にある地域を不安定化し、既存の断層線を更に悪化させるのは明らかだ。

 この分析の中心となるのは、アゼルバイジャンの控えめながら戦略的な役割だ。アゼルバイジャンとイスラエルの間で、主に秘密裏に深く協力してきたという長年の報告を改めて検証する必要がある。こうした背景から、イランとの対立で、バクーがイスラエルを支援する可能性を示唆する最近の報道は、例外的事態ではなく、ワシントンが密かに進めてきた長年の軍事援助、情報協力とインフラ支援の論理的な延長として捉えられている。

 イランとの戦争に参加する意図をアゼルバイジャン当局は公式には否定しているが、否定自体がこの取り決めの微妙さを浮き彫りにしている。ナゴルノ・カラバフ紛争をはじめとする近年の紛争に加え、トルコ、ロシア、イラン、アメリカ、更には中国といった利害が対立する地域で、事態のエスカレーションは予測不可能かつ広範囲にわたる結果をもたらすリスクがある。

 最後の審判!

 結局、この記事は、迫り来るアメリカとイランの対決を、最後の審判あるいは、別の戦略的に好都合な気晴らしとして描いている。本当の代償は主役たちが負うことにならないはずだ。

 アメリカは数日以内にイランを攻撃する態勢を整えているようだ。攻撃対象となる可能性のある場所は概ね予測できるものの結果は予測できない。では、もし土壇場でテヘランと合意に至らず、ドナルド・トランプ大統領が米軍に攻撃命令を下した場合、どのような結果が考えられるだろう?

 計画者たちの最良シナリオは、米空軍と海軍がイラン革命防衛隊(IRGC)とIRGC傘下の準軍事組織バシジ部隊の軍事基地、弾道ミサイル発射・保管施設と、核計画を狙う限定的で精密な攻撃を実施し、政府に対する民衆蜂起を引き起こすことだ。

 欧米諸国によるイラクとリビアへの軍事介入が、円滑な民主主義への移行をもたらさなかったことを忘れてはならない。両国とも残忍な独裁政権を終結させたものの、その後、長年にわたる混乱と流血の時代を招いた。2024年にバッシャール・アル=アサド大統領を打倒し、独自の革命を起こしたとされるシリアも状況は同じだ。

 地域的反動

 一方、最悪の結末は、短期間で収束する紛争ではなく、ワシントンの統制を急速に逃れる多方面にわたる地域戦争だ。これはNATO加盟国の一部にとっては好ましい結果ではないだろう。彼らはイランが崩壊すれば、次は自分たちが攻撃されると分かっている。少なくともトルコに関しては、ほぼその通りだとネタニヤフ首相は明言している。

 イランは非対称かつ即座に報復措置を講じる。イラク、シリア、湾岸諸国と、おそらくアゼルバイジャンに展開する米軍基地は、ミサイル攻撃と無人機攻撃の標的となる。ヒズボラはイスラエルに対し、これまでの衝突を遙かに凌駕する北部戦線を全面展開する。イスラエルの都市とインフラは継続的攻撃を受け、レバノン、ガザ、シリアへの大規模報復が始まる。

 ホルムズ海峡が決定的火種となる。イランは機雷、高速艇、ドローン、ミサイルを組み合わせて海峡を封鎖し、世界の石油供給の約5分の1を遮断する。エネルギー価格は一夜にして急騰し、世界的な経済ショックを引き起こす。脆弱な経済、特に欧州は景気後退、あるいはそれ以上の事態に陥り、既存の金融不安を更に悪化させる。

 イラン国内では、政権は崩壊するどころか、むしろ強硬化し、国民は結束を強める。民族主義が国内の反対意見を圧倒する。欧米諸国が望むような民主化への希望は、外国からの攻撃に国民が抵抗する中、たちまち消え去る。民間人犠牲者が増加し、弾圧は激化する。イランは残された核兵器保有制約を正式に放棄し、核兵器化を加速させ、体制の存続は、もはや抑止力にかかっていると結論づける。

 紛争は拡大する

 ロシアと中国が直接介入する必要はないだろうが、情報、武器、外交的援護を提供して、イランはいわば「肉挽き」代理作戦地域と化すだろう。その間、トルコは機を見据えて動き続けるだろう。アゼルバイジャンがイスラエルと静かに連携していることは、イランの北国境沿いの緊張を激化させ、南コーカサスを公然たる紛争に巻き込み、凍結された戦争を再燃させ、アルメニアの不安定化を招く恐れがある。

 一方、アメリカは、明確な出口戦略もなく、莫大な財政赤字を抱え、国内の不安は高まり続け、国際社会からの支持も減少する、またしても終わりの見えない中東戦争に陥る。イランが長らく休眠状態にあったネットワークを活性化させるにつれ、欧米諸国の権益に対するテロ攻撃は世界中で増加する。

 結論

 アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、限定的軍事作戦ではなく、より大規模な地域戦争を引き起こし、野火のように急速に広がり、ホルムズ海峡を封鎖し、世界中に報復攻撃を広げ、主要経済を崩壊させ、核によるハルマゲドンを引き起こすことになる。

 セス・フェリスは調査ジャーナリスト、政治学者、中東問題専門家

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/02/06/us-iran-worst-case-scenario-regional-war-and-global-shockwaves/

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 The Chris Hedges Report
Noam Chomsky, Jeffrey Epstein and the Politics of Betrayal
Chris Hedges
Feb 09, 2026

 植草一秀の『知られざる真実』
ナチス党躍進に類似の自民大勝
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
自民大勝、316で三分の二(憲法改正発議)超え、歴史的な勝利。だが考えて欲しい。歴史的大勝利を得るにふさわしい政策と党首の人物であったのか―裏金問題、統一教会との結びつき、消費税の対応、中国との対応、何故こうした現象が起こったのか。日本人は真剣に問うべきだ

2026年2月 7日 (土)

イランでの抗議行動を意図的に引き起こしているのを平然と認めるアメリカ



木曜日、スコット・ベセント財務長官は、上院銀行委員会で演説し、イラン国内での社会不安を煽る狙いで、アメリカは意図的に金融危機を引き起こしたと明言した。

ケイトリン・ジョンストン
2026年2月6日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 木曜日、アメリカのスコット・ベセント財務長官が上院銀行委員会で演説し、イラン国内で社会不安を煽る狙いで、アメリカは意図的に金融危機を引き起こしたと明言した。

 アヤトラとイランに圧力をかけるために、アメリカは何ができるのかとのケイティ・ブリット上院議員の質問に、財務省はイラン通貨を弱体化させる「戦略」を実行し、それが経済を崩壊させ、全国で見られる暴力的抗議行動を引き起こしたとベセントは説明した。

 「財務省としてできることの一つで、我々が実行したのは、国内でドル不足を作り出すことだ」とベセントは述べた。「3月の経済クラブ講演で、私は戦略の概要を説明した。そして、12月にイラン最大の銀行の一つが破綻した時、それはあっという間に、壮大な結末を迎えたと言える。銀行への取り付け騒ぎが起き、中央銀行は紙幣を刷らざるを得なくなり、イラン通貨は暴落し、インフレが爆発した。そして、その結果、イランの人々が街頭に繰り出すのを我々が目にしたのだ。」

 こうしたことをベセント財務長官が認めたのは今回が初めてではない。先月ダボスで開催された世界経済フォーラムで、財務長官は次のように述べた。  
トランプ大統領は財務省と外国資産管理局(OFAC)に、イランに最大限の圧力をかけるよう指示した。そしてそれは功を奏した。12月にイラン経済が崩壊したのだ。大手銀行が破綻し、中央銀行は紙幣増刷を開始した。ドル不足に陥り、輸入品を入手できなくなったため、人々は街頭に繰り出した。つまり、これは経済的な国家支配策だが、銃撃戦には至らず、事態は非常に前向きに進んでいる。
 これら発言の後、ジェフリー・サックスとシビル・ファレスがCommon Dreamsに下記のように書いた。  
ベセント長官が述べているのは、もちろん伝統的な意味での『経済的国家運営』ではない。経済的手段を用いて遂行される戦争で、経済危機と社会不安を引き起こし、政府を崩壊させることを狙うものだ。これが誇らしげに『経済的国家運営』として称賛されている。
 
「全面戦争と過酷な経済制裁によって引き起こされる人々の苦しみは我々が想像するものとさほど変わらない。経済崩壊は食料、医薬品、燃料不足を引き起こし、貯蓄、年金、賃金と公共サービスも破壊する。意図的な経済崩壊は、全面戦争と同様に、人々を貧困と栄養失調と早死にに追いやる。」

 昨年3月、ニューヨーク経済クラブでこれらの計画をベセントは事前発表し、以下のように述べた。  
「先月、ホワイトハウスは、既に崩壊寸前のイラン経済を崩壊させることを目的とした、最大限の圧力作戦を発表した。イラン経済は混乱状態にあり、公式インフレ率は35%に達し、通貨は過去12ヶ月で60%下落し、エネルギー危機も続いている。私は通貨切り下げについて多少知識を持っているが、もし私がイラン人だったら今すぐ全資金をリアルから引き上げる。
 
「この不安定な状態は、イランの原油輸出量を現在の1日あたり150万~160万バレルからトランプ大統領退任時のわずかな量にまで減らすことを目的とした我々の「最大限圧力」作戦以前から存在している。
 
「イランは、石油、石油化学製品や他の商品を販売して輸出資金を調達し、外貨を獲得するため、幽霊船団を通じて金融仲介業者と闇市場の石油輸送業者からなる複雑な影のネットワークを構築してきた。
 
そのため、我々はこの輸出インフラに対する制裁を強化し、イランの石油サプライチェーンのあらゆる段階を標的にした。これに政府の積極的関与と民間部門への働きかけを組み合わせた。
 
「我々は、イランの収入移転を促進する地域諸国を標的にして、イランによる国際金融体制の利用を遮断する。財務省はこれらの国々と率直な協議を行う用意がある。イランの石油部門とドローン製造能力は停止させる。」
 
「我々には事前に定めた基準と線表がある。イランを再び破綻させることは、我々の新たな制裁政策の始まりだ。今後の展開に注目願いたい。」

 長年にわたり、アメリカは経済的混乱を引き起こし、イラン動乱を煽る計画を画策してきた。2019年、アメリカの対イラン経済戦争の狙いは、イラン国民を極度の困窮状態に陥らせ「政権転覆」を起こさせることだとトランプ政権の元国務長官マイク・ポンペオは公然と認め、アメリカの制裁によりイランが陥った「経済的苦境」を嬉しげに説明した。

 先月イラン全土で騒乱が広がると、「イランの全ての愛国者たち、抗議活動を続け、可能なら政府施設を占拠し、あなたたちを虐待している殺人犯と虐待者の名を記録しなさい」とトランプ大統領は述べ、激化するよう抗議行動参加者を煽動した。更に「彼らに私が言えるのは、助けがすぐそこにあることだけだ」と付け加えた。

 国民を極度に窮地に追い込み、絶望のあまり自国政府を攻撃させるなどして意図的に内戦を煽ろうとするのは想像し得る限り最も邪悪な行為の一つだ。だが欧米諸国の帝国主義体制下で、それは日常茶飯事だ。彼らはイランでそれを行っているだけでなく、アメリカが政権転覆を迫る中、石油の配給制を導入するとキューバ政府が発表したばかりキューバでも内戦を積極的に煽ろうとしている。

 今エプスタイン・ファイルに多くの注目が集まっているが、それは当然だ。だが、そこに書かれている内容は、支配者連中が公然と実行していることほど堕落した虐待的なものでないことは注目に値する。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/02/06/the-us-keeps-openly-admitting-it-deliberately-caused-the-iran-protests/

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 ≪櫻井ジャーナル≫
ネオコンが打ち出した傍若無人な政策を推進するトランプに従う高市首相

2026年2月 3日 (火)

トランプは、いつも尻込みして後退し、交渉を通じてイラン対応をすることに

2026年2月2日
Moon of Alabama

 週末は、アメリカによるイラン攻撃なしに過ぎた。

 短時間勝てる戦争の可能性が十分あれば、トランプは、おそらく攻撃を好んだはずだ。しかし、だが、それは実際、存在しなかった。あらゆる攻撃に対し、イランは激しく報復し、地域に火を放つはずだ。

 早期の急襲は、トランプにとって最大の成功の好機だったはずだ。彼が攻撃を引き延ばす時間が長ければ長いほど、攻撃がおきる可能性は小さくなる。

 今トランプは、イランに対する壮大な恫喝から引き下がる方法を見つけ出さなければならない。交渉の感触を彼は探っているのだ。
複数のチャネルを通じて、合意に向けた協議に応じる用意があるとトランプ政権はイランに伝えたと、アメリカの上級当局者がAxiosに語った。
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トルコ、エジプト、カタールが今週後半アンカラでホワイトハウス特使スティーブ・ウィトコフとイラン高官の会談を組織しようとしていると、ある地域筋がAxiosに語った。
 イヴ・スミスは次のように結論づけている。  
トランプはいつものように尻込みして、攻撃を先延ばしにするだろう。

最も可能性が高いのは、何らかの偽装交渉で、アメリカが当面一歩後退できるようにして、トランプが、交渉の事実を、単なる勝利と、アメリカの支配の証しとして描くことだ。だが、アメリカが譲歩すると期待してはいけない。グレッグ・ストーカーが指摘している通り、先週、イスラエル国防相がワシントンを訪問し、攻撃編成を手渡した。イスラエルはイラン攻撃計画をあきらめていない。タカ派は確実に、あきらめていない。
...
イランを不安定化し、ワシントン・ベルトウェイの戦争当事者間との信頼性を維持するために、イスラエルが、婉曲的には、非対称戦争、より正確には、テロと呼ばれる戦いを続けるのは明らかだと予想できる。今後数か月で、どこまで進展するかが、12日間の戦争による斬首攻撃と、最近の抗議行動エスカレートの後、イランがイランのモサドネット・ワークをどれだけ根絶・破壊できたかを示す指標になる。

トランプは明らかに日々益々常軌を逸しつつある。今や近い将来、イランに対して後退するわけにはいかないほど自らの男としての誇りがかかっているという結論に彼は達するかもしれない。だが、ご覧の通り、彼が自身に、それは一時的なものだと言い聞かせ、後退する方法を見つけようとする多くの理由があるのだ。
 イヴが彼女の記事を発表した直後、我々はイランが交渉に合意したのを知った。
月曜日、イスラム共和国に対する軍事行動を回避する合意をアメリカのドナルド・トランプ大統領が望んでいると述べたことを受け、イランのマスード・ペゼシキアン大統領がアメリカとの核協議の開始を命じたと現地メディアが報じた。
...
月曜日「アメリカとの協議の開始をペゼシキアン大統領が命じた」と匿名政府関係者を引用してファルス通信が報じた。

「イランとアメリカは核に関する協議を行う予定だ」とFarsは報じたが、日程は明言しなかった。この件は政府系新聞のIranと改革派の日刊紙Sharghも報じた。
 会談はトルコで開催される可能性が高い。
先週、イランのアッバス・アラグチ外相はトルコに滞在しており、エジプト、サウジアラビア、トルコの関係者と更に電話会談を行ったとTelegramで述べた。

日曜日に「核兵器はないとトランプ大統領は言っており、我々も全面的に同意する。我々ははそれに全面的に同意する。それは非常に良い合意になり得る」とアラグチ外相はCNNに語った。

「もちろん、その見返りとして、我々は制裁解除を期待している。つまり、そういう合意は可能だ。不可能なことは話さないようにしよう。」
 考えられる結果:トランプは制裁を一部解除せざるを得ず、見返りとしてイランとの限定的核合意を得ることになる。オバマ政権下で署名されたものの、後にトランプに破棄されたJCPOA合意よりも、イランに対して、より柔軟な内容になるだろうと私は推測する。

 トランプを通じてイスラエルが行ったイランに対する他の要求、つまり、濃縮なしや、弾道ミサイル保有数と射程の抑制や、地域における民兵支援の終了は交渉には含まれない。

 これらの点はトランプにとって関心が薄い。彼は国民に売り込める合意を望み、必要としているのだ。合意は、個人的成功をもたらす。彼にとって、細部より、合意が成立した事実のほうが重要なのだ。

 イスラエルはこれを好むまい。可能性ある地域指導国としてのイランが破壊されるのをイスラエルは望んでいるのだ。イランを撃破するにはイスラエル自身は余りに弱すぎる。偽旗攻撃やテロ行為を試みて、最終的には、望んでいることをアメリカに成就させようとするかもしれない。

 だが、もはや30年前と比べて、アメリカはアラブ地域で全能な勢力ではない。そのような武器や軍隊をイランが体系的に増強する一方、弾道ミサイルやドローンによる攻撃から自国艦船や基地を防衛する手段がアメリカには欠如している。

 イランも同盟国を獲得した。最近の街頭での暴徒抑制に利用されたスターリンク・ネットワークが、ロシアと中国の支援によって無効化された。

 中国は、イラン地域における米軍の高解像度衛星画像を公然と公開している
MizarVisionから『グローバル・タイムズ』が入手した新たな外国衛星画像によると、1月25日時点で、アル・ウダイド空軍基地のエプロンに搭載されていたKC-135空中給油機の機数が著しく増加している。

更に、1月25日に撮影された別の衛星画像には、アル・ウデイド空軍基地周辺で新たに配備された施設が写っている。分析の結果、その施設は基地に新しく設置されたパトリオット防空システムの可能性が高いとMizarVision社技術担当者は評価した。
 中国とロシアの衛星画像および、それらから得られた情報分析を、イランは完全に利用できると合理的に想定可能だ。

 新たな海軍演習も予定されている
2月下旬にインド洋北部で開催される演習海上保安ベルト2026において、イランが再び中国とロシアの海軍艦艇を含めるとイラン海軍(ネダジャ)の指揮官シャフラム・イラン海軍少将が発表した。中国とロシアの確認発表はまだ行われていないが、緊張が高まる中、同盟国との同盟関係で安心する必要があり、この年次演習への参加を再び確保するようイランは切望している。

中国部隊は、人民解放軍海軍(PLAN)のジブチを拠点とする第48号小艦隊(Tangshan 唐山052DL型ミサイル駆逐艦唐山Tangshan(D122)、054A型誘導ミサイルフリゲート艦大慶Daqing(F576)、および903A型補給艦太湖Taihu(K889)から構成される見込みだ。

ロシア部隊は、1月19日から20日にかけてカタールのポート・ハマドで開催されたディムデックス2026防衛展に参加し、今も地域にいる、ロシア軍のウダロイ級フリゲート艦RFSシャポシニコフ・シャルフサル(F543)から構成されている可能性が高い。
 ロシアも中国もイランのために戦争を繰り広げることはない。だが彼らは中東での米軍結集を引き続き阻止しながら必要な限りあらゆるものを供給すべく最善を尽くしている。

 対イラン戦争の可能性は今や薄れつつあるが、完全には消えてはいない。米軍はまだ中東に留まっており、短期間で攻撃を行う準備ができている。

 トランプはアメリカで圧力を受けている。彼の評価は低下している。移民法の残酷な執行が彼の支持を依然蝕んでいる。週末にかけて、かつては赤色がかっていた選挙区で共和党は民主党に州上院議席を奪われた
テキサス州の共和党ダン・パトリック副知事は、ここ数週間、北テキサスの選挙は快適さにほど遠い接戦だと警鐘を鳴らしていたが、31ポイントもの左傾は全体的に予想外だった。この敗北は、テキサス州全域の共和党員にとって「警鐘」だと、その後、ソーシャルメディアにパトリックが投稿した。「有権者は、何も当然だと思っていない。」

共和党が上院の過半数維持と、既に僅差の過半数を保つ下院議席を守ろうとしている中、これは悪い兆候だと、元共和党州議会議員で現在は研究団体「テキサス・ヒスパニック政策財団」を率いるジェイソン・ビジャルバは述べた。

「最近、テキサス州のヒスパニック系住民間で共和党がどのような進展を見せていたにせよ、実際は本来の状態に戻り始めている」と彼は述べ、ヒスパニック系住民が多いテキサス州の選挙区で土曜日に起きた変化を指摘した。「テキサス州や全国的に影響が及ぶだろう。」
 トランプには勝利が必要だ。対イラン戦争が勝利をもたらす可能性は低い。ありもしないイラン核兵器を抑制するために締結する新たな合意は、あたかも核兵器を抑制するものであるかのように売り込める。当面、その路線を試すとトランプは決めたようだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/02/trump-tacos-on-iran-through-negotiations.html

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 植草一秀の『知られざる真実』
疑惑逃れ解散の先にある地獄

専制的な政府をアメリカは強制的に排除すべきだという信念の分析



アメリカ合衆国は人道的介入する世界最後の政府だ。文字通り最終走者だ。

ケイトリン・ジョンストン
2026年2月2日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 「X政府は悪いことをしている」と「だからアメリカはX政府を強制的に転覆させるべきだ」は全く別の主張だ。プロパガンダをする人々は、あたかもこれらが同じ主張であるかのように、そして後者の主張が前者の主張に自然に続くかのように振る舞い続け、この操作を何の疑問も持たずに受け入れる人々が余に多く見受けられる。

 これらは同じ主張ではない。全く無関係だ。良い大人に説明する必要はないはずだが、だが我々は、そういう状況だ。

 たとえ、アメリカが標的とする政府の行動がいかに悪質かという主張を全て事実として受け入れたとしても、また、アメリカの一方的な政権転覆戦争が国際法に違反している明白な事実を無視したとしても、ある政府が悪いことをしているからといって、アメリカの政権転覆介入が正当化されると受けとる正当な理由は依然存在しない。

 外国政府が悪事を行ったからといって、別の政府が軍事行動を起こして、その政権を転覆させることが良いことだとは限らない。これはアメリカ合衆国に特有のことだ。アメリカ合衆国は世界で最も独裁的な政府で、政権転覆を目的とする介入は、阻止しようとしていたと支持者が主張する以上に、確実に多くの死や苦しみや虐待を引き起こす。

 アメリカ合衆国は、人道的介入に関与する世界最後の政府だ。文字通り最終走者だ。ワシントンとその同盟国・代理国ネットワークほど、人道的な名目で正当化した壊滅的軍事行動をしてきた政府は他にない。

 ここ数十年にわたり中東で見られる暴力や混乱や不安定さのほとんどは、アメリカ主導の西側諸国による介入の余波だ。既存文明社会の上にユダヤ人国家を築き、傀儡政権を樹立し、軍事基地を設置し、イラクに侵攻し、イエメンでのサウジアラビアによる大量虐殺を支援し、リビアとシリアで意図的に暴力的反乱を扇動し、その他の数え切れないほどの介入のおかげで、中東は第二次世界大戦後、他の地域と同様には、比較的平和で安定した状態に至れなかった。

 「従って、アメリカはX政府を武力で転覆させるべきだ」という主張も、「X政府は悪いことをしている」という主張から自然に導かれるものではない。一般的に悪いことをしている政府を、アメリカは転覆していないからだ。世界の独裁国家の大半は、アメリカによって武装され、支援されている。

 アメリカ帝国の敵ではないために、その虐待行為について、ほとんど耳にすることがない実に多くの専制的政府が世界には存在している。例えば、彼らがアメリカ覇権国家の世界権益と同調しているため、サウジアラビアやUAEや他の専制的湾岸諸国の君主制国家による大量虐殺について欧米メディアや欧米諸国政府が絶えず騒ぎ立てるのを我々は聞かない。

 これは実際は、ある政府の悪事を止めるためにアメリカが、ある国を攻撃したことがないことを示している。それは言い訳にはなるかも知れないが、決して理由にはならない。アメリカが標的にする政府は、西側諸国の自由主義的理想より権威主義的な傾向がある。もし彼らが鉄拳で国を支配していなければ、帝国主義傘下に吸収しようとするアメリカの試みに、とっくの昔に屈していたはずだからだ。しかし、それは決して彼らを標的にする本当の理由ではない。

 本当の理由は世界覇権だ。外国政府が悪いことをしているからアメリカが攻撃するのではない。アメリカに従わず、帝国の指輪にキスしないため攻撃するだけだ。

 従って「X政府は悪いことをしている」という主張が、アメリカがその政府を武力で転覆させるべきだという期待を当然生み出すのは狂気じみていて愚かだ。外国政府が不正を働いたからといって決してアメリカは打倒せず、仮に打倒した場合には、自国の内政に専念していた場合より遙かに大きな混乱、苦難、破壊をもたらすのが常だ。

 プロパガンダをする人々は、繰り返しや、反響室や、情報の支配や、言説の歪曲を駆使して我々の心を操る。だが連中は我々自身の基本的な批判的思考力の欠如にも頼っている。我々が根底に持っている前提をより厳密に検証するだけで大きな成果が得られる。

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 画像はアメリカ戦争省より。(パブリック ドメイン)

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/02/02/dissecting-the-belief-that-the-us-should-forcibly-remove-tyrannical-governments/

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 植草一秀の『知られざる真実』
高市自民消費税減税でウソをつく
 デモクラシータイムス
【横田一の現場直撃 No.357】 ◆逃げた?!高市 ◆裏金壺萩生田 創価票は ◆ 高市 減税もにゃもにゃに 1:00:57
 東京新聞 朝刊 特報面  
 本音のコラム 鎌田慧氏

 戦争反対の一票を

2026年2月 1日 (日)

変化し続ける対イラン戦争の正当化理由



対イラン戦争の正当化理由は絶えず変化している。最初は核兵器、次は通常ミサイル、そして抗議活動、そして今や再び核兵器だ。まるでイランとの戦争自体が目的で、連中はそこに至るための言い訳をでっち上げているだけのように思える。

ケイトリン・ジョンストン
2026年1月29日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 イランとの戦争の正当化理由は絶えず変化している。最初は核兵器、次は通常ミサイル、そして抗議活動、そして今度は再び核兵器だ。まるでイランとの戦争自体が目的で、連中は、そこに至るための言い訳をでっち上げているだけに思える。

 アメリカが中東へ軍隊を移動し、同地域一帯で数日間の軍事演習を行う中、ソーシャルメディアで、核兵器に関する「取り引き」を行うよう警告するイラン政府への脅迫をトランプ大統領と側近連中が投稿している。

 水曜日、トランプのTruth Socialアカウントに下記内容が掲載された。  
巨大な無敵艦隊がイランに向かっている。それは、強大な力と熱意と目的を持って、迅速に動いている。ベネズエラに派遣された艦隊より規模が大きく、偉大な空母エイブラハム・リンカーンを先頭にしている。ベネズエラの場合と同様、必要とあらば迅速かつ暴力的に任務を遂行する準備と意志と能力を備えている。イランが速やかに「交渉の席に着き」、核兵器を開発しないという公正かつ公平な合意を交渉し、全ての当事者にとって有益なものとなることを願っている。時間は刻々と過ぎている。これは本当に重要だ! 以前イランに言ったように、合意を成立させよう! 彼らは合意を成立させず、「ミッドナイト・ハンマー作戦」によって、イランは壊滅的打撃を受けた。次の攻撃は遙かに酷いものになる! 二度とこのような事態を起こさないで欲しい。
ドナルド・J・トランプ大統領

 わずか数週間前まで、抗議活動へのイランによる不当な扱いを理由に、アメリカがイランを爆撃することが極めて重要だと通告していたにもかかわらず、核兵器のためイランを爆撃する必要があるという話題が再び持ち上がっているのは興味深い。今月初め、「イランの愛国者たちよ、抗議を続けろ! 政府機関を占拠しろ!!!… 支援が向かっている」と公然とトランプ大統領は発言し、暴動への暴力的対応を控えるようイラン政府を脅迫していた。その後、大統領はこれら脅迫を撤回した。報道によれば、イスラエルは戦争準備にもっと時間が必要だとネタニヤフ首相に言われたためだという。

 これに先立ち、トランプ大統領は、イランが通常ミサイル計画の拡大を続けるなら爆撃すると述べていた。アメリカとイスラエルが、イランの弾道ミサイル戦力増強と十二日戦争で破壊された防空システム再建を阻止するためイランを攻撃する計画を協議しているという報道について問われて、「イランが再びミサイル戦力を増強しようとしていないように願う。もしそうなら、我々はその増強を速やかに排除せざるを得なくなる」と大統領は記者団に述べた

 十二日戦争中のイランのエネルギー・インフラ空爆を、テヘランが核兵器を開発している懸念を理由にアメリカは正当化した。その後、トランプ大統領は「イランの三核施設は全て完全に破壊されたか消滅した。再稼働には何年もかかる」と自信たっぷりに宣言した

 だが、数ヵ月後、我々は再び核兵器問題に直面し、核兵器に対する差し迫った懸念を理由に、イランとの新たな瀬戸際政策をアメリカ大統領は正当化している。

 みなさん、連中が我々に嘘をついているような気がするのだ。


 誰かが、ある国を爆撃する必要がある理由をあれこれ挙げ、それらが全てバラバラで互いに関連性がなければ、それは理由ではなく言い訳だ。

 ベネズエラでやったことと同じだ。フェンタニルのせいだ! いや、フェンタニルのせいじゃないが、確実にコカインのせいだ!いや、いや、独裁者のせいだ! しかも、これは西半球で起きているんだから、我々が介入しても構わない!

 ベネズエラとイランはどちらも石油資源に恵まれた国だが、アメリカ帝国の意に従わなかった。ベネズエラとイランは、共に、アメリカの世界覇権にとって障害になってきた。問題は核兵器や抗議活動や独裁者や麻薬ではなく、世界支配にある。

 いつもそうなのだ。自分が望むことを得るため連中は議論をすり替えているだけだ。



 トランプ大統領が核兵器を見せびらかしているにもかかわらず、報道によれば、水面下で、アメリカは、通常弾道ミサイル制限にイランを同意しさせようとしている。ニューヨーク・タイムズが指摘している通り、通常弾道ミサイルは「イスラエルによる新たな攻撃に対するイラン最後の抑止力」だ。

 これが意味するのは、アメリカとイスラエルの要求に永遠に従わなければならない無力な主体になるよう、トランプ政権が、イランに同意させようとしていることだ。イランが十分従順ではないと判断された場合、イランは自衛できなくなる。

 これを人道的懸念と核兵器の問題だと連中は見せかけようとしているが、実際は支配の問題だ。従順な属国を得るか、政権転覆戦争を起こすか、どちらかしかない。

 イランとの関係が緊張すればするほど、帝国は我々に嘘をつくことになる。

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 画像はホワイトハウスより。(パブリックドメイン)

記事原文のirl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/01/29/the-justifications-for-war-with-iran-keep-changing/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
日米の政治状況。ローレンス・ブリット:ファシズムの14の特徴:強力かつ持続的なナショナリズム、人権認識の軽視、敵/スケープゴートの特定を結束の動機とする、統制されたマスメディア国家安全保障への執着、企業権力の保護、労働力の抑圧、腐敗、不正選挙

2026年1月31日 (土)

トランプは勝利を望んでいるが、イランはたやすい標的ではない

2026年1月28日
Moon of Alabama

 狂人氏、またしても、いつもの脅し文句を言ったばかりだ。  
ドナルド・J・トランプ @realDonaldTrump – 2026年1月28日 12:12 UTC

 巨大な無敵艦隊がイランに向かっている。それは、強大な力と、熱意と、目的を持って、迅速に動いている。ベネズエラに派遣された艦隊より規模が大きく、偉大な空母エイブラハム・リンカーンが先頭だ。ベネズエラの場合と同様、必要とあらば迅速かつ暴力的に任務を遂行する準備と意志と能力を備えている。イランが速やかに「交渉の席に着き」、核兵器を開発しないという公正かつ公平な合意を交渉し、全ての当事者にとって有益なものとなるよう願っている。時間は刻々と過ぎている。これは本当に重要だ! 以前イランに言ったように、合意を成立させよう! 彼らは合意を成立させず、「ミッドナイト・ハンマー作戦」によりイランは壊滅的打撃を受けた。次の攻撃は遙かに酷いものになる! 二度とこのようなことが起きてはならない。
ドナルド・J・トランプ大統領
 イランが核兵器を保有しようとしていないのは周知の事実だ。そう述べてる宗教的布告さえある。イランはアメリカと核合意を結び、核兵器製造手段を持たないようにしていたのだ。この合意を破棄したのは、一期目のトランプ政権の時だった。

 従って、核問題が本当の問題でないのは明らかだ。問題は、イランの全般的な反植民地主義の姿勢、特にパレスチナにおけるシオニスト占領に対する揺るぎない抵抗にある。

 長年イランが維持してきたイデオロギー的姿勢を武力で変えようとする、あらゆる試みは失敗する可能性が高い。

 過去数ヶ月、米軍は中東における戦力を増強してきた。空母艦隊が配置に就きアーカイブ)、米英の戦闘機飛行隊がヨルダンとカタールに展開し、THAADとパトリオット防空システムが防空体制強化のため配備されている。イスラエル防空体制を支援するため米軍駆逐艦が地中海に展開している。イラン攻撃は、主にイラン領空外から発射される巡航ミサイルによるものになるだろう。また、アメリカから飛来する長距離爆撃機も投入される可能性がある。

 アメリカ軍事演習が進行中だ

 だが、イランも準備を整えている。ミサイル戦力を増強し、中東における米軍拠点とイスラエルに対し、いかなる攻撃への報復としてもミサイルを使用するとイランは誓っている。また、ホルムズ海峡閉鎖も約束している。世界の原油供給の大部分はホルムズ海峡を通過する。例えば中国行きタンカーの通航は許可する選択的な閉鎖も考えられる。だが、たとえ部分的な長期閉鎖でも、世界中の石油とガスの価格が急騰するはずだ。中間選挙で共和党が勝利する可能性も低下するはずだ。

 イランに対するいかなる冒険にも参加するのを中東におけるアラブの主要なアメリカ同盟諸国は拒否している。自国領土から、あるいは自国領土を通過するアメリカによる対イラン作戦は認めないとサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタールは明言している。

 前回のアメリカによるイラン攻撃は、交渉がまだ続いている最中に突然行われたものだった。暗殺作戦と、イランの防空施設を破壊した現地部隊が現地展開された。

 このような奇襲作戦が再び実現する可能性は低い。

 イスラエルからの攻撃に、イランはドローンとミサイルを発射して報復した。最初の数回の斉射では被害は少なかったが、12日間戦争の終盤には、イランのミサイルがイスラエル国内の重要目標を着実に攻撃した。アメリカとイスラエルは防空能力が低下し、紛争を終結する必要があった。

 次回の攻撃に対して、イランは迅速で、的確で、効果的な対応を取るだろう。最初の数日間は、大規模被害を避けるのにアメリカ防空システムが役立つだろう。しかし、1~2週間後には、弾薬供給に対する懸念から、ミサイル迎撃の回数が減少する可能性が高い。脆弱なイスラエルの標的、例えば港湾施設や化学産業などは既知で容易に攻撃可能だ。イランの射程圏内にいる米艦船も同様に危険にさらされる。

 今後おきる紛争は、前回の12日間戦闘ほど短期間で終わる可能性は低い。容易に消耗戦にエスカレートしかねない。イランと異なり、イスラエルは核兵器を保有しており、それを使用するかもしれない。だがイランの国土の広さと人口の多さを考えれば、深刻な被害を受けながらも、最終的には勝者で終わる可能性が高い。

 トランプが望んでいるのは象徴的勝利だ。いつものように彼は壮大な恫喝で始め、僅かな譲歩を得て、やめることを狙っている。何であれトランプの要求にイランが応じるとは思えない。

 つまり、勝てないことで怖じ気づくか、エスカレートして全てと大統領職を賭けるかの選択肢が彼には残されている。

 彼が賢明な選択をするよう願う。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/01/trump-wants-to-win-but-iran-is-no-easy-target.html

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 宗主国トップも属国トップも呼吸をするような虚言癖は一緒。         Arc Times
高市首相、「緊縮財政を転換」のウソを全検証/自民と中道、序盤の情勢は?/高市首相、「消費減税を封印」のブレブレ(金子勝❎尾形聡彦)【1/30(金) 19:40~ ライブ】 1:33:33
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
スターマー英首相北京訪問、英首相は訪問前、英国は米中のどちらかを選ぶ必要はなく、トランプ大統領を怒らせたり、米国との関係悪化なく、北京との経済関係を強化できると述べた。トランプは英国が中国とビジネスを行うことは「非常に危険」と警告」。Tは習と友達とも発言。

2026年1月30日 (金)

イラン攻撃準備を進めるアメリカ

ニコライ・プロトニコフ
2026年1月26日
New Eastern Outlook

 今週は、ワシントンによるイラン攻撃の可能性に備える上で極めて重要な週となった。近い将来、そのような攻撃が発生する可能性があるとイスラエル軍司令官たちは想定している。アメリカがイランを軍事攻撃する可能性は、地域の不安定化を更に促進するとモスクワは主張している。

 

 2025年12月末、イラン・イスラム共和国(IRI)で大規模抗議行動の波が始まり、その後大規模な国内政治危機へと拡大した。

 きっかけは、通貨が1米ドルあたり140万リヤルまで急落し、史上最低水準となったことだった。現代の情報技術の発達を考えれば、これは外部から引き起こされた可能性も十分考えられる。

 危機的状況の主な原因

 当初、抗議行動は主に経済的な性質で、テヘランに集中していた。デモはテヘラン中心部と周辺の通りを占拠した。短期間のうちに、デモの地理的範囲は急速に拡大し、マシュハド、シーラーズ、アラク、ケルマーンシャー、マルヴダシュトにも広がった。

 この手法はキーウのマイダンで試された。双方の犠牲者が増えるほど、大衆の過激化が進む。

 1月8日、抗議活動は国内28州に拡大した。抗議活動の拡大に伴い、イラン当局が従来、騒乱を局所的に鎮圧するために用いてきた手法の有効性は低下し、特に小規模な町や辺境地域における治安機関への負担が増大した。

 CIAとモサドが関与していた

 抗議行動が拡大するにつれ、経済要求はイスラム共和国の諸制度に対する直接的批判に変化した。多くの地域で衝突は激しいものとなり、抗議行動参加者は自動小銃を含む武器を使用した。明らかに、一部勢力はこれを事前に準備していた。過激なクルド人組織の武装集団と、アルバニアに拠点を置く組織「モジャヘディーン・エ・ハルク」(イラン人民モジャヘディーン)が事前にイランに潜入していたと一部の海外専門家は考えている。スィースタン・バルーチスタン州では、分離主義的バルーチ人集団が関与していた。イスラエルの対外情報機関モサドは、クルド人武装勢力と、アメリカCIAは、モジャヘディーン・エ・ハルクと協力し、モサドとCIAは共にバルーチ人と協力した。

 騒乱中、宗教施設を含む民間インフラ施設への標的型攻撃があったとテヘラン市長アリレザ・ザカーニは述べた。彼によると、首都では病院や医療センター、26の銀行、25のモスク、バシジ民兵基地と警察施設が攻撃を受けた。消防設備も標的型攻撃を受け、消防車両48台が焼失し、出動要請に応じた消防士が待ち伏せ攻撃に遭った。これら行為は状況を不安定化し、混沌とした雰囲気を作り出すことを狙ったものだったと市長は考えている。

 イラン国内で、意図的な紛争煽動が行われた。国の経済状況に真摯に抗議するために外出した市民や警察官が、屋上や群衆の中から扇動者によって意図的に銃撃された。この手法は、キーウのマイダンで試された。双方の犠牲者が増えるほど、民衆の過激化が進むのだ。1月10日時点で、イラン治安部隊員が109人死亡し、400人以上負傷した。

 騒乱画策はCIAとモサドの共同作業で、スターリンク衛星インターネットも活用された。武器と同様、端末も、アメリカ政府から購入資金の補助を受けるアメリカNGOの支援を受け事前配備されていた。2026年1月時点で、イランには10万台以上の端末が存在していた。

 ケルマーンシャーやマルヴダシュトを含む多くの都市では、「国王万歳」といった君主主義的スローガンが響き渡り、最高指導者アリー・ハメネイの退陣を求める声が上がった。フーゼスターン州では、2020年にアメリカ軍に殺害されたIRGCのガーセム・ソレイマニ将軍の記念碑が放火された。クフダシュト市では、抗議行動参加者がバフマン広場22番地にある「1979年イスラム革命勝利」記念碑を焼き払った。マシュハドでは、抗議行動参加者が国旗を撤去し、引き裂いた。当局が特定都市や主要交通拠点に対する支配力を失ったという噂が亡命者の間で広まり始めた。

 イランでの反政府行動の外部操作

 欧米諸国やイスラエルや一部のアラブ諸国メディアは、イランにおける出来事の報道を、イラン現体制の信用を失墜させ、街頭で扇動活動を行う連中の犯罪を隠蔽し、打倒されたシャーの息子で国家の救世主を自称するレザー・パフラヴィー支持にのみ向けていた。イランで起きている出来事に対する強力な外部操作が感じられた。イランの経済問題と一般市民の苦難は、特定の影の指導者によって巧みに利用された。

 1月14日時点で、イランにおける抗議活動のピークは鎮静化し始めた。当局は明らかに事態を収拾し始めたようだ。政権の資金は相当なものだと判明した。

 紛争の激化は避けられないのか?

 *ウォール・ストリート・ジャーナル*報道によると、トランプ大統領は軍事攻撃に傾いているようだ。イランとの紛争エスカレーションの可能性に備えて、イスラエル国防軍の戦闘態勢レベルが引き上げられたとイスラエル国防軍ラジオは報じた。2025年の12日間戦争時と同様、イスラエル航空会社の航空機も他国空港への飛行準備を整えている。

 1月26日時点で、アメリカはイランに対する自律的な航空作戦を実施するのに十分な航空インフラ構築を完了した。航空機の再展開の性質、その地理的状況と、時間的順序は、中東において既に準備が整った施設が事前に計画され、段階的に飽和状態にあることを示唆している。

 この体制の中核となるのは、カタールのアル・ウデイド空軍基地を中心とする空中給油ネットワークで、同基地には20機のKC-135Rストラトタンカー給油機が配備されている。この構成により、母国飛行場への依存なしに、攻撃機による長期かつ反復的戦闘出撃が可能となる。同時に、ヨーロッパではKC-135RおよびKC-135Tストラトタンカー20機からなる別の空中給油機集団が編成され、スペインのモロン空軍基地とイギリスのミルデンホール空軍基地に配備されている。この集団は兵站能力を拡大し、アメリカ本土からの航空機移送を含む飛行および作戦支援を可能にする。

 攻撃航空部隊は、ヨルダンのムワッファク・サルティ空軍基地に配備されている31機のF-15Eストライクイーグル戦闘爆撃機によって構成されている。一部は1月に再配備され、他の一部は2025年10月からこの地域に配備されている。このような部隊は、幅広い任務を遂行することが可能だ。

 情報収集・支援は、UAEのアルダフラ空軍基地に配備されているMQ-4Cトライトン戦略無人航空機により行われている。ここ数日、無人航空機は頻繁に偵察飛行をしている。

 兵站部隊は大型軍用輸送機C-17AグローブマスターIIIに支援されている。1月15日から22日にかけて、ラムシュタインを含むヨーロッパの空軍基地とヨルダンのムワッファク・サルティ空軍基地間の飛行に少なくとも10機のC-17Aが参加したことが記録されている。これら飛行は、既に展開されている部隊への補給・ローテーションモデルに合致する。

 地域およびヨーロッパに配備された31機のF-15E航空機、最大40機のKC-135空中給油機(様々な改造型)、3機のMQ-4Cトリトン無人航空機、そして安定した輸送・兵站支援は、中東におけるアメリカの航空インフラが形成され、追加の戦力や資産を配備することなく、イランに対する可能な行動を開始できることを示している。

 航空部隊には、航空母艦「エイブラハム・リンカーン」を筆頭とする米海軍の航空部隊が加わる。同航空母艦には、F/A-18戦闘機3個飛行隊と第5世代戦闘機F-35C戦闘機1個飛行隊が搭載されている。

 事態の進展は時が経てば分かるだろう。サウジアラビア、カタール、オマーンは、地域と世界経済への悪影響を懸念して、アメリカに対しイラン攻撃を控えるよう警告している。アメリカがイランを攻撃するために自国の領空を使用することを許さないと、リヤドは誓約している。

 イラン国民は確かに甚大な経済的困難に直面している。しかし、欧米諸国が本気でイラン国民を支援したいなら、まず45年以上もイラン国民が受けてきた制裁を解除すべきだ。結局、この制裁が、イラン国民が今直面している状況を生み出したのだ。

 ニコライ・プロトニコフは、ロシア科学アカデミー東洋学研究所科学分析情報センター長、政治学博士

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/01/26/the-united-states-is-preparing-to-strike-iran/

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 植草一秀の『知られざる真実』
TM文書「神奈川」は「神奈我良」

嘘は実に退屈だ



嘘の上に築かれ、嘘で作られ、嘘によって支えられている文明に私たちは暮らしている。嘘が止まれば、すべてが崩壊してしまうのだ。

ケイトリン・ジョンストン
2026年1月27日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 嘘は実に退屈だ。

 イラン人は自国が爆撃されることを望んでいる。

 ハマスは40人の乳児の首を切った。

 パレスチナ支持デモがボンダイ虐殺を引き起こした。  どの病院の下にもテロリストの基地がある。

 ニュース・メディアは世界について客観的な事実を報道している。

 あなたは国民投票が政府の行動に影響を与える民主主義国家に暮らしている。

 あらゆる外国紛争において、我々は善玉だ。

 アメリカは時々間違いを犯すが、彼らは善意で行動しており、彼らが世界を支配する方が我々にとって良いことだ。

 金持ちの人々は、他の人よりも賢く、一生懸命働いているから金持ちなのだ。

 資本主義は多かれ少なかれ、誰にとってもうまく機能している。

 世界は学校で教わった通りに動いている。

 利益主導型の技術革新と産業は、利益主導型の技術革新と産業がもたらす生態学的影響から私たちを救ってくれるだろう。

 我々が生物圏を破壊していることは問題ではない。我々は今にも星々を目指して出発し、宇宙を植民地化しようとしているためだ。

 あなたの国の全ての問題は、他の主流派閥のせいで、他の派閥の人々に対して全ての怒りを集中させることで、それら問題を解決できる。

 今は革命的な政治をすべき時ではない。

 自国政府と同盟諸国について国民が言いたいことを何でも言えるようにさせるわけにはいかない。

 成功とは、たくさん金を稼ぎ、たくさん財産を持ち、社会で最大かつ最も影響力のある組織から尊敬を得ることのように思える。

 たくさんの金を稼いだり、たくさんの財産を手に入れたりできない、あるいはその気がないなら、あなたは悪い人間で、自分自身に対して悪い気持ちになるべきだ。

 自尊心は、あなたがどれだけ効果的に産業の歯車を回し、体制があなたに求めているものを正確に提供できるかによって得られるべきだ。

 これらは全て正常なのだ。苦しみ、死、破壊、戦争、混乱、搾取、不正、貧困、虐待。これらは全て正常なのだ。状況を変えようとする人は異常で疑いの目で見るべきだ。

 退屈だ。  嘘、嘘、全て嘘の連続だ。

 嘘の上に築かれ、嘘で作られ、嘘によって支えられている文明に我々は暮らしている。嘘が止まれば、全て崩壊してしまう。

 我々が嘘を学べる年齢に達すると、連中はすぐさま嘘を教え始め、死ぬまで嘘を脳に植え付け続ける。我々が益々惨めになり、機能不全に陥り、狂気に陥るのも無理はない。

 嘘の帝国における精神の主権とは、認知と知覚のあらゆるレベルから悪性な洗脳を全て排除し、自由に考え、澄んだ目で世界を認識できるようになることを意味する。これは長く困難な過程だが、真実に基づく現実との関係を築き、物事をあるがままに見ることを学ぶには不可欠だ。

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 記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/01/27/the-lies-get-so-tedious

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  植草一秀の『知られざる真実』
TM文書「神奈川」は「神奈我良」
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
「まだ支持をする…理解不能ですね」はトランプに対する玉川徹氏の言葉。日経「自民単独過半数の勢い 衆議院選挙の序盤情勢、中道は議席減の可能性」、読売「「自民が単独過半数うかがう、中道は伸び悩み・国民横ばい・参政大幅増…読売序盤情勢調査」、毎日も同様。

2026年1月29日 (木)

トランプを交代させる頃合

2026年1月23日
グレッグ・ジョンソン
CounterCurrent.com

 1月18日(日)、ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相宛てメッセージで、ドナルド・トランプは一線を越えた。このメッセージは、トランプとストーレ首相両人が公表した。トランプのメッセージは、グリーンランドを巡るトランプの圧力で高まった緊張を緩和しようと、ストーレ首相と、フィンランドのアレクサンダー・ストゥッブ大統領が試みたことに対する返答だった。グリーンランドを武力で奪取するとトランプは脅し、トランプのグリーンランド強奪に反対する(ノルウェーとフィンランドを含む)複数欧州諸国にアメリカ関税を課すと警告した。

 メッセージ全文は下記のとおりだ。  
親愛なるジョナス

 八つの戦争以上を阻止したことに対し、私にノーベル平和賞を与えないと貴国が決定したことを考えると、もはや純粋に平和について考える義務を私は感じない。平和は常に優先されるが、今はアメリカ合衆国にとって何が善で適切かを考えている。

 デンマークはロシアや中国から領土を守れないのに、なぜ彼らに「所有権」があるというのか? 文書は残っておらず、数百年前に船がそこに上陸した記録があるだけだ。だが我々の船もそこに上陸していた。

 我々がグリーンランドを完全かつ全面的に支配しない限り、世界は安全ではない。

 大統領DJT
 トランプのメッセージを共有したあるトランプ支持者の言葉に私の反応は要約される。「トランプは狂気だと民主党が言っているのは正しいと思うようになった」。Xを見てみると、他にも多くの人が同じように感じていることがはっきり分かる。左派が同意したのは特筆すべきことではない。連中は時計が止まっているようなものだから。注目すべきは、右派の人々も同じ結論に至っていたことだ。

 なぜトランプのメッセージは非常識、つまり現実から乖離しているように思えるのか?

 まず、ノルウェー政府がノーベル平和賞を授与していない事実を、トランプは知らされているにもかかわらず、理解できていないようだ。

 第二に、ノルウェーの団体が、トランプ大統領にノーベル平和賞を授与しなかったために、もはや純粋に平和についてトランプ大統領が考える必要はない(しかもデンマークとの関係において)という主張は、自己陶酔的な怒りと暴言のように聞こえる。

 どういうわけか、ノーベル平和賞という賄賂がなくとも、ほとんどの人は隣人を攻撃せずに済んでいる。だがドナルド・トランプは違う。残念ながら悪い意味で違う。きらびやかな装飾品で満足させなければ戦争を仕掛けると脅すギャングのように彼は振る舞っている。

 この種の自己中心主義は、甘やかされて育った子供や、第二の子供時代に入りつつある男性にとっては異常なものではない。だが完全に機能している大人にとっては異常だ。それが狂気の沙汰に見えるのは、完全に機能している大人なら、そのような感情を隠すべきだと分かっているはずだからだ。恥ずかしさも、隠す必要性もトランプは感じていない。これは彼が現実離れしている兆候だ。

 デンマークはロシアや中国からグリーンランドを防衛できないので、グリーンランドはアメリカ領土であるべきだというトランプの主張は偽りだ。

 まず第一に、地球上のほぼ全ての国が、中国やロシアと一対一で対決した場合、自国を守れないのだから、これは余りに大げさな主張で、つまり、アメリカは実質的に地球全体を併合する権利を持っていることになる。

 第二に、デンマークはNATO加盟国なので、ロシアと中国との対立は一対一対立にはならず、グリーンランドをロシアと中国から守ることが可能だ。アメリカはNATO創設加盟国なので、既にグリーンランドを防衛する義務を負っている。従ってグリーンランドの安全やアメリカの安全を確保するためにグリーンランドの所有権を変更する必要はない。

 更に、アメリカとデンマークは、第二次世界大戦中の1941年、初めてグリーンランドに米軍を駐留させる二国間協定を締結した。この関係は、2004年に更新された1951年のグリーンランド防衛協定により更に深まった。冷戦のピーク時には、アメリカはグリーンランドに50以上の軍事施設を維持していた。冷戦終結後、それは一つに削減された。従って、現在の協定下で、アメリカはグリーンランドに50以上軍事基地が建設可能だ。

 既に持っているものを手に入れるため、戦争や経済制裁で脅すのは狂気の沙汰に思える。特に、それがヨーロッパ同盟国によそよそしくして、トランプ支持者の士気を低下させ、敵を勢いづかせることになるためだ。

 デンマークのグリーンランド領有権主張は、バイキングが最初にそこに上陸した事実だけに基づいているため根拠がないという考えは、個人的所有権であれ、集団的所有権であれ、拾った者勝ちという所有権の基本原則の一つを覆すものだ。

 「文書がない」という理由でデンマークの領有権には根拠がないという主張は、トランプの新たな低レベルだ。一体どんな文書を考えているのだろう? ルーン文字で書かれた証書か? ルーン石でトランプを騙せるのか? 豪華な羊皮紙に翻訳を書き、石を金に浸し、トランプの暖炉に飾り、マール・ア・ラーゴに送れば良い。危機は回避された。

 更に、グリーンランドに対するデンマークの領有権をアメリカが認めている実際の文書も存在し、最近では「グリーンランド防衛協定」がある。

 トランプの発言「グリーンランドの完全かつ全面的支配権を掌握しない限り、世界は安全ではない」は脅迫的なまでに曖昧だ。一体誰から安全になるというのか? 今のところ、グリーンランドを巡り暴力を脅かしているのはドナルド・トランプだけだ。

 これに対し、ストーレ外相は、グリーンランドに対するデンマークの主権をノルウェーが支持することを再確認し、ノーベル平和賞選定はノルウェー政府から独立していると指摘し、北極の安全保障の問題は領土修正なしにNATOを通じて対処できると強調した。

 グリーンランド獲得の根拠としてトランプが挙げているものは説得力に欠けるため、当然、これは虚栄心から生まれた計画だという結論に至る。アメリカが、今日の衰退した廃墟のような国ではないんく繁栄していた20世紀初頭の帝国主義者として、トランプは、ロールプレイをしたいのだ。この虚栄心という仮説は、トランプがノーベル平和賞を執拗に追求していることや、率直に言って、彼の人柄について我々が知っている、あらゆる事実によって裏付けられる。

 だが、トランプはアメリカを救うために選出されたのだ。彼の政治的資産は限られており、その機会も益々狭まりつつある。虚栄心を満たす彼の計画のために、国を破滅させる危険を冒すことは許されない。

 ストーレ書簡とグリーンランド強奪問題は、トランプ支持者にとって大きな打撃となり、同時に敵対者にとって大きな贈り物になった。トランプは職務を遂行できず、失敗し、ホワイトハウスに狂気の左翼が返り咲く破滅的な道を開いていると多くの支持者は考えている。もちろん、復讐の見通しに、左翼はよだれを垂らしている。

 トランプの精神不安定や認知機能低下の兆候を少しでも察知すると、すぐさま飛びつく同じ体制によって、国民から、ジョー・バイデンの老衰は隠蔽されてきた。民主党が今年後半に下院の過半数を奪還すれば、ほぼ確実にトランプを再び弾劾するだろう。このような振る舞いをトランプが続ければ、共和党上院議員の何人かは有罪判決に賛成票を投じるだろう。

 このニュースは、トランプ大統領の追従者連中の耳には届かなかったようだ。1月21日水曜日、ダボス会議での演説で、グリーンランド奪取を撤回し、アメリカは同領土を武力で奪取するつもりはないとトランプ大統領は強調した。その後、トランプ大統領と、マルク・ルッテNATO事務総長は、面子を保つため曖昧な発言を繰り返した。トランプ大統領は勝利を宣言し、彼の追随者連中や愚かな支持者連中も、それに追随しているものの、デンマークとアメリカの関係は以前の状態に戻っただけのようだ。

 だが、その過程で我々は多くのものを失った。
  1. アメリカはヨーロッパ同盟諸国の信頼と尊敬を失った。
  2. トランプとアメリカは世界中で笑いものになっている。
  3. トランプはヨーロッパの民族主義者を弱め、ヨーロッパのグローバリストを強化した。
 痛みを和らげるには休暇が必要になりそうだ。

 昨年末、今年中にトランプは退任すると私は予測した。トランプには途方もない実に不可能とも言える任務が託されている。最良シナリオでも、アメリカを四年で立て直すのは不可能だ。特に民主党が政権に復帰した場合はなおさらだ。だからこそ我々は常にトランプ以上の存在を必要としていたのだ。トランプのような大統領が次々誕生するのを期待しているのだ。

 トランプが失態を続ければ、J・D・ヴァンスをはじめとする共和党候補の勝利は事実上不可能となり、トランプ自身と彼の関係者全員にとって短期的影響を含め、壊滅的結果をもたらすことになるだろう。そういう状況に陥る前に、トランプは退陣を促され、ヴァンスに事態を収拾する機会を与え、2028年の大統領選で現職の優位性を享受できるようになるだろう。

 グリーンランド・グラブのおかげで、その日は、これまで以上に近づいている。

記事原文のurl:https://counter-currents.com/2026/01/time-to-replace-trump/

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 植草一秀の『知られざる真実』
今回総選挙の最優先課題

帝国の平和:トランプ大統領のガザ計画とパレスチナ人排除

Taut Bataut
2026年1月28日
New Eastern Outlook

 最近の世界経済フォーラム年次総会で、トランプ大統領の平和委員会憲章に多くの国々が署名し、パレスチナ人に相談することなく彼らの将来を決定した。

 

 ガザの人々抜きの平和委員会

 2026年1月22日、ドナルド・トランプ大統領は、世界経済フォーラム年次総会の傍ら、ダボスで:いわゆる平和委員会設立憲章調印式を主催した。サウジアラビア、エジプト、パキスタン、トルコ、インドネシア、ヨルダン、UAE、カタール、バーレーン、イスラエルなどのイスラム諸国を含む35か国の外相や指導者が平和委員会に参加する憲章に署名した。ドナルド・トランプ大統領によれば、このいわゆる平和委員会は、ガザの人々の運命を変えるという。だが、この平和委員会で相談もされず、参加もされていない唯一の人々がガザ先住民だ。驚くべきことに、トランプ政権は、非合法国家イスラエルのパレスチナ人虐殺者とも呼ばれるシオニスト戦争犯罪人ベンヤミン・ネタニヤフ首相を、この平和委員会に含めている。

 ドナルド・トランプ大統領は、平和委員会憲章を通じて国連を欺き、見捨てただけでなく、イスラエルによるガザ占領の可能性を更に強めたのだ。

 ドナルド・トランプ大統領は、20項目からなるガザ和平計画の第二段階として、平和委員会憲章を発表した。トランプ大統領によると、平和委員会はガザ地区の再開発と再建を監督する。委員会委員の任期は三年で、その後は更新が必要になる。常任委員の地位を得るには、アメリカに10億ドルを支払う必要がある。全ての加盟国がこのいわゆる平和委員会を称賛している。国連もトランプ大統領の20項目からなるガザ和平計画を支持する決議を採択した。しかし、平和委員会憲章の正式発表で、トランプ大統領が国連と並行する体制構築を目指していることが明らかになった。

 一人の男が率いる並行権力構造

 更に、このいわゆる平和委員会の公式憲章には、ガザ地区への言及がなく、この地域全体にトランプ大統領が野心的計画を持っていることを示している。ドナルド・トランプ大統領は平和委員会議長に任命され、憲章に基づき委員会の終身会員資格を与えられている。専門家や批評家によれは、トランプ大統領は唯一拒否権を持つため、この委員会で全権を掌握し、最も強力な人物になる。シオニスト・ロビーへのトランプ大統領の傾倒や、娘婿でシオニストでもあるジャレッド・クシュナーの彼への影響力は、いわゆる平和委員会が、この地域におけるシオニスト権益のみに奉仕することを物語っている。

 イスラエル国会(クネセト)での最後の演説で、トランプ大統領は、アメリカによるイスラエル軍事支援を公然と認め、ガザにおけるアメリカ製兵器の有効活用を称賛するとともに、戦争犯罪人のイスラエル・シオニスト首相を称賛した。アメリカとイスラエルはガザを兵器実験場として利用している。ガザで実験された兵器の販売で、イスラエルは巨額収入を得ている。アメリカにおけるシオニスト・ロビー影響力拡大は、ワシントンの国内外に打撃を与えているだけでなく、イスラエルの権益と野心を守るために、アメリカ外交政策を方向付けている。

 パレスチナ人の声を消し去りながらガザを再建する

 ダボス会議において、アメリカはガザ地区全体の再建を目的とする基本計画を発表した。ダボス会議でのアメリカ・プレゼンテーションでは、地中海沿岸に数十棟の高層ビルが立ち並ぶ様子が示された。また、ガザ地区とラファ地区での、約10万戸の住宅建設も計画に盛り込まれている。更には、ガザ地区での新空港建設も盛り込まれている。ガザ地区には既に空港があったが、アメリカが支援するイスラエル・シオニスト軍により破壊された。イスラエル国防軍はガザ地区のほぼ全域を制圧している。7万1000人以上のガザ住民がイスラエル国防軍に殺害され、数千人が瓦礫の下に埋もれているとみられる。2025年10月10日以降、イスラエルは停戦協定に1150回以上違反している。

 こうした暴力行為にもかかわらず、トランプ大統領の和平委員会に、パレスチナ人の意見は一切反映されていない。更に痛ましいのは、委員会憲章に署名した国々から、パレスチナ人との協議や関与の欠如を懸念する声が上がらなかったことだ。だが、スペインは国連決議違反とパレスチナ人との協議不足を懸念し、ガザ和平委員会参加を拒否した。一方、数千人のパレスチナ人を殺害したシオニスト、ネタニヤフ首相が、委員会メンバーに選ばれた。ドナルド・トランプ大統領は、委員会憲章を通じて国連を欺き、見捨てただけでなく、イスラエルによるガザ占領の可能性を更に強化したのだ。しかも憲章は、トランプ政権が、ガザと中東で帝国主義的政策のみを推進することを明らかにしている。

 Taut Batautは南アジアの地政学に関する論文を執筆する研究者、作家。

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/01/28/imperial-peace-trumps-gaza-plan-and-the-exclusion-of-palestinians/

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 Real Scott Ritter
Ritter’s Rant 073: To Be or Not to Be 8:47
The dysfunction of the Trump administration is on display when it comes to the South Korean Nuclear Sub deal.
Scott Ritter
Jan 29, 2026

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