アメリカ軍・基地

2018年9月19日 (水)

ワシントンの『マトリックス』が欧米中で真実を遮断している

2018年9月14日
Paul Craig Roberts

 国民と司法と議会が、行政府が一体何をしているかに関する情報を入手するのを大幅に制限し、それによって、チェイニー/ブッシュとオバマ政権時代の行政府による違法で違憲の行為に対する、司法、立法、選挙による行動を阻止するのに、ディック・チェイニーに、9/11が利用されたことを、私は長年強調してきた。

 最近本棚で、チェイニーと彼の子分、ジョン・ユー、ジェイ・ バイビー、デヴィッド・アディントンとシャナン・コフィンが、秘密司法省メモと、ジョージ・W・ブッシュの大統領命令を利用して、中東での戦争と、国内での警察国家に関するチェイニーの計画にとって邪魔になるあらゆる情報の公表を、いかに阻止したかを描いているチャーリー・サヴェージの素晴らしい本『Takeover』(2007年)を発見した。もしアメリカ人が、韓国からの移民ジョン・ユーが秘密の司法省メモを書いて、権力の分立とアメリカの市民的自由を反故にしたことを理解すれば、我々の建国文書、アメリカ憲法に尽くそうとしない移民への反対は更に高まろう。

 十年後のディヴィッド・レイ・グリフィンによる2017年の著書『Bush and Cheney: How They Ruined America and the World』も、ディック・チェイニーが、一体どのようにして、アメリカ憲法をシュレッダーにかけたかを実証している。

 アメリカ憲法に規定されたものが、アメリカ合州国に何も残っていないことをご理解戴けるよう、この二冊を一緒に書評するつもりだ。政府による代理検閲者としてのアマゾン利用に関するThe Sakerのマイケル・ホフマンとのインタビューで、私はこの二冊に触れようと思ったのだ。私企業が売りたいものを選択するという名目で、アマゾン独占が、政府が憲法修正第1項の「言論の自由」条項を侵害すること無しに、政府が検閲することを可能にしている。

 これをお読み願いたい。http://www.informationclearinghouse.info/50261.htm この本で、シャーマン反トラスト法が施行されないことで、いかにして、ワシントンが、アマゾンのようなワシントンのために、憲法修正第1項の「言論の自由」条項が禁じている汚れ仕事をする私的独占企業を生み出すことを可能にしたかご理解いただけるだろう。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

 記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/09/14/washingtons-matrix-is-closing-down-truth-throughout-the-western-world/

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 ロシア軍機が、シリアのラタキアを攻撃するイスラエルF16戦闘機の巧妙な戦術で、イスラエル戦闘機を狙ったはずのシリア・ミサイルで撃墜されたようだ。イスラエルが、ラタキア爆撃をロシアに通告したのは、そのわずか一分前で、ロシア軍機は退避できなかったという。レーダーから見た面積が広い飛行機で、速度も遅い方が命中はしやすいだろうが、ミサイルシステムには、飛行機の国籍を認識して、誤爆を防ぐ機能はないのだろうか、素朴な疑問を感じる。大本営広報部、シナイ半島駐留多国籍軍・監視団(MFO)への派兵の可能性をたっぷり垂れ流しているが、こちらの事件の報道はどうなのだろう。

ワシントンの『マトリックス』は日本でも真実を遮断している

ところで、思いついて、検索エンジン機能をためしてみた。
「植草」「知られざる真実」どちらでも、「植草一秀の『知られざる真実』」は最初には出てこない。題名そのもの「植草一秀の『知られざる真実』」で検索しても同じ。何とも不思議なことだ。

 「植草一秀の『知られざる真実』」の最新記事は
石破茂氏が明らかにしたアベノミクス大失敗

2018年9月16日 (日)

911から17年後、シリアでアルカイダを支援するアメリカ

Finian CUNNINGHAM
2018年9月12日

 2001年9月11日のテロ事件は、アメリカ領土における最大の攻撃だと言われている。恥知らずにも、ぴったり17年後、アメリカ大統領とペンタゴン軍幹部は、全く同類のテロリストを守るために、シリアで戦争をすると脅している。

 “恥知らずにも”というのは、ここで最も適切な単語ではあるまい。“終始一貫して”の方が、よりふさわしかろう。

 17年前のニューヨーク市での劇的な飛行機衝突無差別攻撃は、公式には、アルカイダ・テロ・ネットワーク所属の19人のアラブ人乗っ取り犯人によるものとされている。

 世界を変えた出来事に関する、この説明は大いに議論され、多数の立派な筆者や組織が、証拠は、アメリカ諜報機関の内部犯行関与を示していると主張している。そして、約3,000人のアメリカ国民の死は、帝国主義的な目的の推進が本当の狙いの、アメリカが海外で一連の戦争をしかける口実として利用されたのだと。

 ともあれ公式説明では、2001年9月11日朝、アルカイダ工作員が四機の旅客機を乗っ取り、それをニューヨークのワールド・トレード・センターのツイン・タワーと、ワシントンのペンタゴン庁舎に突入させたのだ。四機目は、伝えられるところによれば、乗客がテロリストの策謀に抵抗した後、ペンシルヴェニア州の農村地域に墜落した。

 アメリカの一般市民にしでかされた911の残虐行為に対する仕返しという建前で、アフガニスタンとイラクに対して戦争を開始するに至った、当時のジョージ・W・ブッシュ大統領が、サウジアラビアが支援するワッハーブ主義とイデオロギー的つながりを持った、アルカイダ・テロ・ネットワークは、“一番の敵”だと宣言した。

 以来いわゆる“対テロ戦争”は、アメリカ政府と、そのNATO同盟諸国が、世界のどこででも“テロリストを打ち破るべく”次々と戦争をしかけるために濫用される印籠になった。これは、対テロ戦略の名のもとに、欧米諸国による自国民監視能力強化を正当化するのにも利用されている。

 確かに、911公式説明と、それに続くアメリカとNATOによる世界中での軍事的狼藉に対して、懐疑的な人々や批判的な人々が強く反論している。

 公式言説に対する主な主張の一つは、1980年年代、アフガニスタンでの雑多な過激イスラム原理主義集団に対するアメリカによる支援から育ったアルカイダ・テロ組織発展の文書化された記録だ。この秘密策謀は、当時のソ連占領軍に“連中のベトナム”をくれてやるためのものだった。アメリカとイギリスの軍諜報機関と、潤沢なサウジアラビアの資金援助が作り出したイスラム・テロのフランケンシュタイン怪物は変異し、中東全体、さらに世界に広がった。

 だから、911後、テロリスト怪物の創造主たるアメリカ人が、自分が作り出した物から、文明社会を守るだろうという考えかたそのものが、常に極めて疑わしい説だった。

 ソ連のベトナムと見なされているアフガニスタンの時代以来、アメリカが、こうしたテロ集団との結託を決して止めていないのが真実だ。
911の事件は、ある種の“ブローバック”だったかも知れないが、アメリカの戦略的権益を推進すべく、世界に宣戦布告するため、帝国主義立案者連中が大いに待望していた“新たな真珠湾”という白紙委任を手に入れる策謀を、アメリカ諜報機関ハンドラーがたくらんだ可能性のほうが高そうだ。

 そうだとしても、アメリカ社会に対する予期せぬ膨大な財政的、社会的代償や世界の安全保障を損なう全体的な混乱を考えれば、この極悪非道な秘密計画の成功は疑わしい。

 注意深い観察者にとって、イスラム原理主義テロ代理部隊とアメリカ帝国主義国家との間には何か象徴的な関係があることには議論の余地がなさそうに見える。公式な“敵”は、国民に対する圧制的国家権力を正当化するための賜物なのだ。それは、アメリカ資本主義経済の核心たる軍産複合体の肥大した予算のためのポンプとしても機能する。また、この敵は、諸外国での違法な軍事介入 - そうでなければ、実態通り“犯罪的侵略”とみなされるはずの、アメリカによる干渉の射撃演習目標役にもなる。

 更に、代理テロ部隊は、昔のソ連に対するアフガニスタンでの部隊同様に、アメリカ帝国主義のための手先として機能し続けている。アメリカによる直接の大規模軍事関与の代わりに、ワシントンの汚れ仕事をすべく、アルカイダ旅団が配備されているのだ。シリアは、新たなアフガニスタンとして登場しつつある。

 こうしたテロリストとの結託という主張を、ペンタゴンとアメリカ商業マスコミは公式に嘲笑する。“爆撃テロリストを打ち破るためシリアを爆撃する”というのが連中の念仏だ。必要に応じて“シリア”のかわりに、国名は、いくらでも置き換えられる。

 だから、もしこれが正しいのであれば、マイケル・フリンのようなアメリカ軍幹部は、オバマ政権が、シリア国内で、テロ旅団を意図的に養成したことを一体なぜ認めたのだろう? シリア国内で、ありもしない“穏健派反政府軍”形成のために何億ドルも費やされたあげく、結局、アメリカ製兵器が、ヌスラ戦線のようなテロ集団の手に落ちたのは一体なぜだろう?

 アメリカ軍ヘリコプターが、ヌスラ戦線の司令官連中を禍から救い、シリア内の他の安全な地域に空輸しているという説得力ある報道は一体どうなのだろう? 武器の空輸あるいは空中投下などの報道が、911から17年後、ペンタゴンが、いまだに“テロリストと戦っている”アフガニスタンから聞こえて来る。

 アメリカと、その同盟諸国イギリスとフランス、さらに、サウジアラビア、トルコやイスラエルによる犯罪行為の本当の全貌が明らかになるまでには、シリアにおける8年間の戦争という辛い長い時間がかかってしまった。

 しかし今や、振り出しに戻りつつある。ドナルド・トランプ大統領と彼の閣僚は、もしシリア軍と同盟国のロシアとイランが、イドリブ県奪還の為の攻勢を進めれば、シリアを軍事攻撃すると警告している。この北西の州は、反政府戦士の最後に残った拠点だ。これら戦士は、欧米マスコミが長年、大衆をだましてきた、架空の“穏健反政府派”ではない。ヌスラ戦線、アフラール・アル・シャム、「イスラム国」や他のアルカイダ系自称ワッハーブ主義聖戦士が構成する過激派だ。無数の移り気な名称はアメリカの身勝手な隠れ蓑に過ぎない。

 非介入主義者と思われていたトランプ大統領は、アメリカ軍によるシリア攻撃の口実である“化学兵器”使用という、これまでの策謀さえ放棄した。 彼と政権幹部は、単純に、シリア領土の全てを奪還するためのシリア軍によるいかなる攻勢も“受け入れがたいエスカレーション”で、アメリカ軍は反撃すると言っている。

 ワシントンによる、シリアでのそのような軍配備には他に信じられる理論的根拠はあり得ない。欧米マスコミは、いつも通りの虚言癖で政府に相乗りし、シリア軍攻勢は、最も卑しむべきテロ集団を、シリアから根絶することを目指すものだという重要な事実を報道するのではなく、シリア軍攻勢は“人道危機”を引き起こすと主張している。

 911から17年後の今、現在シリアで、アメリカ当局とテロとの本当の関係が公開されている。 アナーキー合州国だ。

 記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/09/12/17-years-after-911-us-backs-al-qaeda-in-syria.html
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 親の七光だけで、政治家をもてはやす呆導、提灯持ち、太鼓持ちでしかない。素人には、七光というより、筋金入りの売国奴にしか見えないのだが?

 今日から、IWJガイドの体裁が変更になったようだ。

■■■ 日刊IWJガイド・日曜版「【タイムリー再配信】「拉致を『政治利用』して総理にまでのぼりつめた男」安倍総理を糾弾! 蓮池透氏に岩上安身が訊く!」2018.9.16日号~No.2194号~ ■■■ (2018.9.16 8時00分)

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~日刊ガイドの体裁を変更しました!
┠■【中継番組表】
┠■【IWJ直撃取材】安倍総理の「無責任」発言に「拉致被害者家族会」元事務局長・蓮池透氏が激白!「『全員帰還』から明らかにトーンダウン!」「任期中にやると言っておいて、3期に任期伸ばし。これでは本末転倒!!」~岩上さんによる蓮池透氏へのインタビューのハイライトを本日午後8時より再配信します!
┠■<お知らせ>
┠―■緊急の呼びかけにご寄付・カンパをくださった皆様、ありがとうございます! 8月からの第9期、ご寄付・カンパの目標達成率はまだ38%…。どうかさらなるご支援をよろしくお願いいたします! https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
┠―■IWJでは現在、テキスト班の新メンバーを1~2名ほど緊急大募集中! 事務・ハドル班、ウェブ動画班はそれぞれ1名ずつ新メンバーを募集しています!https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdbeeE8cGfuFucSge58KaR0vRQF5-uYoc52DeRCENG4u3_1mg/viewform
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2018年9月 9日 (日)

プーチンは何をすべきか?

2018年9月4日
Paul Craig Roberts

 アンドレイ・マルチャノフが http://www.unz.com/article/russia-as-a-cat/ 私の疑問に対応してくれた。https://www.paulcraigroberts.org/2018/08/31/can-war-be-avoided-and-the-planet-saved/ 日本語訳

 私はマルチャノフの意見全てに同意する。だが私の疑問は答えられないままだと思う。

 おそらく私が悪いのだ。たぶん、私が疑問を余り激しく書きすぎたので、プーチンの冷静な政策に対する攻撃のような印象を与えてしまったのだ。それと“ほかの頬を差し出す”という私の表現が、重大な責任に対する、彼の冷静さと、人間味のあるやり方に対する私の称賛というより、プーチンに対する中傷のほのめかしになった可能性もある。

 プーチンの政策を私は理解している。道理にかなう政策はそれしかないというマルチャノフに私は同意する。軍事力の相互関係が、劇的にロシアに有利に変わったというマルチャノフにも同意する。だが別の表現を使えば、茶わんを口に持っていくまでのわずかな間にもしくじりはいくらでもあるのを懸念しているのだ。挑発が過激になり過ぎ、事態の収拾がつかなくなる前に、ワシントンの挑発を止めるために何かがなされる必要があると私は思う。

 歴史的に、挑発は、しばしば手に負えなくなりがちだ。

 次の対シリア・ミサイル攻撃のための口実を得るために、ワシントンが作業中だった偽旗化学兵器攻撃を、事前に暴露することで、シリア国内におけるワシントン代理軍最後のとりでを、シリアが絶滅するのを邪魔するため、ワシントンが考え出した攻撃を、おそらくロシアは防いだのだ。ワシントンが、ロシアを無視し、シリアを再度攻撃するため、実際、明白な偽旗化学兵器攻撃をしようとしたことは、その力が、かつてのものではないのを、ワシントンが理解していることを示してはいない。ワシントンはそれを理解すべきだというマルチャノフに同意するが、ワシントンが理解しているという確信は私にはない。

 ワシントンが、新たな勢力の相対関係を理解していない更なる証拠は、おそらくアメリカ最高のロシア学者、スティーヴン・コーエン教授に対する、政界、学界、マスコミによる扱い方だ。コーエン教授は、私が見ている現在の緊張水準のあらゆる危険を見抜いているのに、公平な分析ゆえに、プーチンの傀儡だと中傷されている。CIA、あるいはジョージ・ソロス、あるいは全米民主主義基金、あるいはイスラエル・ロビーが資金提供するPropOrNotの“ロシア代理人/手先”リストに、私は掲載されている。実際、私が最近批評した、マルチャノフ本人の素晴らしい著書は、ワシントンがその中で暮らしている驚くべき神話を説明している。マルチャノフがそう考えているように見えるような、2014年から、2018年までの間に自分で作った『マトリックス』から、ワシントンが脱出できているとは私は思わない。アメリカのように、連中に満ちた国々は、解決策の無い、本質を突いた、軍事的敗北や経済崩壊無しには、四年間では目が覚めない。実際、マルチャノフは、彼の素晴らしい著書を、1837年のアレクシ・ド・トクビルによるアメリカうぬぼれの分析で始めている。「うぬぼれ」は、アメリカの存在そのものの定義だ。

 あるいは、例えば、これをお考え願いたい。ノヴォロシアの傷口は悪化している。ワシントンは、ウクライナに兵器を注ぎ込んでいる https://russia-insider.com/en/trumps-envoy-kurt-volker-us-eager-drastically-expand-military-aid-ukraine/ri24663。クリミア“併合”とされるものに加えての、更なる“併合”というヨーロッパの恐怖をワシントンのプロパガンダで煽らせたくないがゆえに、プーチンはこの傷口を開いたままにしているのだと私は思う。これはマルチャノフの説明と一致する正しい判断だが、非現実的になる傾向があるとマルチャノフが正しく理解しているネオコンにとっての好機でもある。連中が非現実的になった時が危険なのだ。

 ワシントンは、まだうぬぼれを放棄していないと思う。私がナポレオンとヒトラーに言及するのは、うぬぼれにふけっている連中がやりかねない途方もない過ちの例のつもりだ。普通の人々は、マルチャノフが説明しているアメリカの力の限界を理解することは、おそらくあるまい。彼らが耳にするのは、喧嘩腰のアメリカによる、ロシアに対する非難と威嚇と、ロシアとの和平を望んで、プーチンとの反アメリカ陰謀に関与したかどで弾劾されるべき売国奴としての自国大統領の描写だ。ワシントンのプロパガンダに影響されて物事を考えている、アメリカとヨーロッパの国民は、彼らの政府のロシアに対する喧嘩腰の抑制力としては機能し得ない。軍事的に無能なイギリスのマスコミを読むと、イギリスはロシアとの戦争に備えているというが、軍事力の相互関係の理解は一体どうなっているのだろう? イギリスが、対ロシア戦争に備えるというのは、地方のボーイ・スカウト部隊が対ロシア戦争に備えるようなものだ。これは全く意味をなさないが、この常識の欠如は、大いに懸念される。

 ワシントンの明白な敗北を示すような、何らかの決定的なロシアによる対応が、欧米政府が、ワシントンが勝てるはずのない出来事を挑発して、全員の命を危険にさらしていることへの認識を欧米諸国民にもたらすだろうと私には思える。中東と北アフリカでの、イスラエルのためのワシントンによる戦争からの難民に侵略されつつあることから自分たちを守ることができない、軍事的に無能なヨーロッパ諸国が、ロシア軍事力に対し、何らかのNATO抑制力として機能するという考えは全くばかげている。ジャン・ラスパイユが書いた「The Camp of the Saints」が、我々の目の前で起きている。ヨーロッパは、その存在を終えつつある。既にイギリスのロンドン市長はイスラム教徒だ。

 ロシアの超音速ミサイルに対し、全く防御不可能なアメリカ艦船を沈没させる朝飯前の仕事以外に、プーチンができることは多々ある。アメリカ海軍は、シリアを攻撃する構えだ。シリアは、規律ある国でなく、完全に混乱させるべく、シリアを打倒するためワシントンが送り込んだ“武装反抗勢力”をシリアから一層するため、プーチンがロシア人の命や資金や威信をかけたロシアの同盟国だ。プーチンは、シリアに、S-300および/またはS-400防空システムを装備できたはずだ。ロシア(と中国)は、そうと宣言すること無しの相互防衛協定条項を示唆あるいは暗示するシリアとイランとの同盟関係を結べるはずだ。これは欧米に欠如している警戒感という要素をもたらすことになろう。欧米の警戒感が高まれば高まるほど戦争の危険は減る。もしロシアが、シリアとノボロシア攻撃を傍観したり、容認したりすれば、ロシアは、ワシントンに、何の警戒も不要だと語ることになる。

 戦争で終わるものには、色々あるというのが私の懸念だ。挑発に反発しないことや、傷口に対処しないことは、戦争をもたらす二本の通だ。私が示唆しているのは、こうした可能性についても、考えられるべきだということだ。もし挑発が、意図しない決戦をもたらせば、核兵器によって行われる過ちは、人類最後のあやまちになるはずだ。

 The Sakerは、私の疑問に答えようとしている。彼の意見が聞けるだろう。この議論は、我々が、注意を喚起し、警告し、彼らの無頓着さを浮き彫りにしようとしているので、アメリカの優位を疑っているかどで、我々を“ロシア代理人” で“プーチンの傀儡”と見なされるというリスクが、我々全員にあると言えよう。ロシアを平和キャンペーンで守ろうとしているかどで、我々が非難されるのだ。

 マルチャノフの楽観主義に対する反論として多くを語っていると私が思うのは、のけ者にされているのは、世界で最も能力があり、最善の軍備をした核大国-ロシアに対する危険で無責任な挑発に責任がある狂人連中ではなく、マルチャノフやThe Sakerやスティーブン・コーエンやパット・ブキャナンや私だということだ。狂人連中が、アメリカ国家安全保障会議、国土安全保障省、国家情報会議、CIA、アメリカ国務省、ペンタゴン、アメリカ・マスコミとアメリカ民主党を支配している。ジョン・マケイン共和党上院議員は、彼のロシア憎悪と、戦争支持ゆえに、英雄にされつつある。全米民主主義基金、様々な私的財団、外交問題評議会、NPR、CNN、MSNBC、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト-金のある、アメリカ拡声器連中全体が、ロシアと、ロシアの悪魔化に疑問を抱くあらゆるアメリカ人を悪魔化するために組織されている。アメリカ大統領候補ヒラリー・クリントンが、選挙で選ばれた、どのアメリカ大統領も決して達成できていない多数の得票で選ばれたロシア大統領を“新ヒトラー”と呼ばわるなどと一体誰が想像できただろう。ヒラリーの非難は既知のあらゆる外交儀礼に違反しているが、それでも彼女は責任を問われない。

 対照的に、マルチャノフや、The Sakerやコーエン教授やパット・ブキャナンや私に支配されているものは一体何だろう? おそらく我々は真実に支えられているのだが、真実は広く評価されてはおらず、それに耳を傾ける人はわずかだ。プーチンの戦略は重要な点で、欧米では、その見通しが芳しくない真実と善意の評価に依存している。実際アメリカ合州国政府と、それを支配している既得権益集団はあらゆる事実と真実に耳をかさなかった。

 何世紀もゲルマン民族や他の部族がローマの軍団を攻撃し続けたが、展望はなく、実に長年、打ち負かすのに成功しなかったことに考えを及ぼす必要もある。人は狂ったことをするものだが、アメリカ・ネオコン以上に狂った人間はいない。アメリカ政府を支配しているのは、この狂った連中で、連中の外交政策、連中の政策、連中のマスコミや、全米民主主義基金のような連中の組織は標的にした国々を不安定化するための連中の道具だ。

 勢力の相対関係が何であれ、ロシア政府は実に無頓着で、ワシントンが資金提供するロシア国内のNGOがロシア政府に反対して活動するのを許している。ロシア政府は、ワシントンが資金供与している新聞が、ロシア国内で、プーチンとロシア政府を悪魔のように描くのを許している。ロシア政府は、ロシアのオリガルヒやロシア企業が、没収されかねない海外に金を置いておくことを許し、ロシア政府に対する富の所有者の恨みを買っている。ロシア政府は、ヒトラーがそうだったよりも遥かに危険な現在の敵を“我々のパートナー”と表現し続けている。もしプーチン、および/あるいは、ラブロフが“我々の敵”という言葉を使った場合の、意識を変化させる効果をご想像願いたい。

 マルチャノフは正しい。ロシアは、軍事力の相互関係で優勢になっているのに、それで何をすべきか分かっていないのだ。ロシア政府は、より劣る大国からの攻撃を許しているのだ。危険なのは、これだ。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/09/04/what-should-putin-do/
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 記事にある「The Camp of the Saints」については、2017年8月20日に、同氏による、その題名記事「The Camp of the Saints」を掲載している。

 頻繁に更新される筆者の記事、翻訳がおいつかない。

  アメリカで日本人女性初優勝。30年以上前に買ったラケットが、まだ天袋にある。

 大人が言うべきなのに、言えないことを、子供を使って言わせ、ガス抜きする大本営広報部。見る気になれない。大人が言うべきことを言う方々との連日のIWJ岩上氏インタビュー、拝聴がおいつかない。聞き流すには、重すぎる。昨日ようやく下記を拝聴。緊急事態条項にまったく触れない呆導の現状に岩上氏が怒り心頭なのはごもっとも。

「辺野古基地と尖閣防衛は関係ない!」沖縄を覆うデマに徹底反論!佐喜眞候補の「争点ぼかし」には最大限の警戒!~沖縄国際大学教授 佐藤学氏に岩上安身がインタビュー! 2018.9.6

日刊IWJガイド・日曜版「昨日は、岩上さんによる琉球大学教育学部・島袋純教授インタビューを公共性に鑑み全編フルオープンで配信しました!さらに、岩上さんは沖縄取材を延長して、明日10日午前に島袋教授インタビューの続編を全編フルオープンで配信する予定です!どうか皆様、岩上さんによる渾身の沖縄取材のご支援のほど、よろしくお願いいたします!/<取材報告>安保法制・共謀罪そして2017年の3ヶ月に及ぶ国会招集拒否! 安倍政権による数々の『破憲』行為は白昼のクーデター!? 元参議院議員・平野貞夫氏らが安倍総理を内乱予備罪で刑事告発!/IWJでは現在、テキスト班の新メンバーを1~2名ほど緊急大募集中! 事務・ハドル班、ウェブ動画班はそれぞれ1名ずつ新メンバーを募集しています!/【動画班からお知らせ】地方チャンネルの中継が『ユーストリーム』から『ツイキャス』に替わりました!」2018.9.9日号~No.2187号~

2018年9月 6日 (木)

アメリカ帝国主義は、一体なぜアフガニスタンの泥沼を好むのか

Finian CUNNINGHAM
2018年8月27日

 アフガニスタンの泥沼を意図的に引き延ばすことで、アメリカに一体どのような利益があるのか実に奇妙に見える。国家債務を何兆ドルも増やすのだから、アメリカの政策計画者連中は、戦争を段階的に縮小し、膨大な損失を止めようと躍起になっているだろうと考えたくなる。ところが、そうでないように見える。

 1960年代の古典的な風刺映画『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』と同様、現在、アフガニスタンでの大混乱に執着するのに全く問題がないように見えるアメリカ軍安保機構の集団がある。

 この戦争は、海外でアメリカ軍が戦うものとして、ベトナム戦争 (1964年-75)より6年長く、公式に最長で、今も続いている。

 GWブッシュが、2001年10月に作戦を開始して以来、この戦争は続く三人目の大統領による監督下にある。しかもこれまでで、17年にわたる軍事作戦は、ドナルド・トランプ大統領が、昨年ペンタゴンに行動の管理を任せて、今後数年間、終わる可能性は低い。

 今週、アフガニスタン戦争に関し、アメリカ国家内の強力な連中が、ごく普通の市民のものと比べ、全く違う計算をしていることを示す二つの進展があった。

 第一に、来月予定されている和平サミットに参加するようにというロシアの誘いを、ワシントンが拒否した。モスクワ会議の狙いは、アメリカが支持するアシュラフ・ガニー大統領のアフガニスタン政府や、アメリカ軍事占領に反対して戦っているタリバン戦士を含め、戦争の当事者たちを引き合わせることだ。

 ワシントンと、そのカーブルのアフガニスタン人代理政権は、そのような対話は無駄と思うので、参加するつもりはないと答えた。

 以前、明らかな関心を示しておいての、アメリカによるモスクワ会議出席拒否はロシアから怒りの対応を引き出した。ロシア外務省は“アフガニスタンに関するモスクワ会議参加拒否はワシントンには和平交渉を始める興味が皆無なことを示している”と述べた。

 アメリカが嫌気を示している理由の一つは、シリアへのロシア軍事介入が成功し、シリア和平仲裁で主導的役割を演じるようになって以来、モスクワの国際的立場を強化させたくないのだろうと考えたくなる。

 ようやく先週、アメリカが支援するガニー政権が、イスラム教の宗教的祭日イード・アル=アドハーに合わせて、タリバンに休戦を呼びかけたのは首尾一貫しないように見える。ガニー大統領が過激派に休戦を呼びかけるのが適切だと考えられるなら、モスクワで、彼らと同席して話し合うことに、一体なぜ大反対なのだろう?

 もう一つの、より悪質な進展は、今週、アフガニスタン北部の過激派集団に対する大規模兵器供給を、ロシア外務省が突き止めたという暴露だ。兵器は国籍不明の軍ヘリコプターから投下されたと外務省は述べている。

 しかもヘリコプターが、アメリカ軍部隊とアフガニスタン国軍によって、飛行許可を与えられていたのは明白だ。結論は一つしかあり得ない。彼らが打ち負かそうとしていることになっている武装反抗勢力への武器供与にペンタゴンかCIAが共謀しているのだ。ロシア外務省が、アフガニスタンにおける、アメリカ軍によるそのような秘密の兵器密輸を報告するのは、これが初めてではない。

 シリアにおける同様なテロ組織に対するアメリカ軍の不正な関与も実証されている。

 元アフガニスタン大統領ハミド・カルザイが、アメリカ軍司令官たちには、アフガニスタンで「イスラム国」 (IS、ISIS、あるいはダーイシュ) テロリスト・ネットワークを醸成した責任があると、きっぱり語った昨年末のインタビューも想起願いたい。これら集団はタリバン各派から別れたもののように見える。

 皮肉にも、アメリカ軍司令官たちは最近ロシアをタリバン戦士に兵器を供給していると非難した。モスクワとタリバンはそれぞれ別個にそのようなつながりを否定している。

 ワシントンの主張は、アフガニスタン国内の違法過激派集団に武器を与えている連中自身の策謀の実態を見えにくくするためのペンタゴンによる企みと見た方が辻褄が合う。

 疑問はこうだ。アメリカ軍は、一体なぜ、過激派を支援し、煽り、アメリカの納税者に何兆ドルも負担させている戦争を引き延ばしたがるのだろう? 9月4日に予定されている、紛争に平和的解決解決を見出すことを目指すモスクワが招集するサミットに参加する好機を、ワシントンは一体なぜはねつけるのだろう?

 要するに、この最悪の戦争を引き延ばすことに一体どのようなアメリカの利益があるのだろう?

 アメリカ軍によるアフガニスタン占領は、アメリカの国家経済と、税を負担する国民にとっては重荷で、アメリカの21兆ドルもの借金に、5兆ドルも積みましているが - 兵器メーカーや納入業者にとっては戦争は恩恵だということに留意しなければならない。戦争のおかげで、軍産複合体は超もうかる事業で、好調であり続けられるのだ。議会に対する主要ロビイストの一員であるロッキード・マーチンやレイセオンなどの企業は、冷酷な合理的論理に従って、この戦争を止めたいと思ってはいないのだ。決して。連中の企業権益は、普通のアメリカ国民や現地の歩兵とは全く異なっているのだ。兵器メーカーの幹部と株主が膨大な利益をかき集められるなら、21兆ドルの国の借金などかまうものか。

 何兆ドルものアヘン麻薬密売を推進する上で、CIAがアフガニスタン国内の無法さに頼っていることに関する証拠はたっぷりある。ベトナム戦争中の悪名高い東南アジアのゴールデン・トライアングル同様、CIAは、世界の他の国々でのCIA“秘密作戦”に資金を供給する方法として、国会議員連中による政治的監視から隠したままにしておける資金調達として、世界的な麻薬不正取り引きを利用しているのだ。

 アメリカ帝国主義計画者が、アフガニスタンを混乱状態におき続ける三つ目の動因は、それによって、ロシアとイランをしつこく苦しめる目的で、アメリカが代理軍を動員し、兵器化することが可能になることだ。アフガニスタンは、西でイランと国境を接しており、ロシア南側面に対する先鋒なのだ。アメリカにとって、イランやロシアに侵入し、不安定化するための過激派用の基地を維持することは、決して戦略的損失ではなく、戦略的資産なのだ。イランとロシアが、シリアでアメリカが支援する聖戦戦士の基地を完敗させるのに成功したことを考えればなおさらだ。

 実際、ロシアは既に、無法なアフガニスタンが、ロシアの国益にとって、直接の安全保障上の脅威だという懸念をはっきり表明している。

 だから常識的にどう考えても、アメリカ国民にとっても、もちろん最愛の人、自宅、仕事、暮らしを失い、ひどい貧困の中、辛うじて最低水準の生活を送っている何百万人ものアフガニスタン人にとっても、アフガニスタンは大惨事だ。

 ところが、より邪悪に考え、アフガニスタン人の苦悩と惨状を、継続すべき大いにもうかる戦略的冒険的事業と見なす強力なアメリカ既得権益集団があるのだ。

 アフガニスタンは、苦しむ人々にとっては、煮えたぎる泥沼かも知れない。だがそこは同時に、アメリカ帝国主義者の権益を監督しているごくわずかの連中にとって、膨大な利益を生み出す沼地でもあるのだ。これにより、アフガニスタンの悲劇は一層痛烈なものになる。悪辣なことに、決定的な動機は、戦争を止めることではなく、継続し続けることにあるのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/08/27/why-us-imperialism-loves-afghan-quagmire.html

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 「アサド大統領を暗殺したがった大統領の希望を、周囲が無視した」というのは本当だろうか? 理解力は「5?6年生並み」というのは本当だろうか?日本の神輿並?

 岩上安身による故 翁長雄志・前沖縄県知事の妻 翁長樹子さんへのインタビュー 2018.9.4 を拝聴。これからも、興味深いインタビューが続く。

 一方、田中龍作ジャーナル記事、【沖縄県知事選】「辺野古隠し」フリー排除の “公開” 討論会 にもあるが「フリー排除」という理不尽な行為。「公開」とは羊頭狗肉。IWJも排除され、ガイドでも触れられている。

 まっとうな論議を避けた挙げ句、不都合なメディアは排除する。「担ぎ手はぼろいが、みこしもぼろいと言われるように頑張っている」連中。

日刊IWJガイド「昨日5日、岩上さんが元沖縄タイムス論説委員で『それってどうなの?沖縄の基地の話』共著者・屋良朝博氏にインタビューしました。明日は同書共著者の沖縄国際大学・佐藤学教授にインタビューします!玉城デニー氏への単独インタビューは、9月7日金曜日の午後4時からに決定!!お見逃しなく!!/アナウンスしたルールに従わなければ警察に通報します!? 中継を許可した担当者はいない!? 公益社団法人日本青年会議所 沖縄ブロック協議会(JC)主催の『沖縄県知事選挙立候補予定者による公開討論会 登壇:佐喜真淳氏・玉城デニー氏』の不可解な運営!/『緊急事態条項の必要性が見えない!』西日本豪雨災害の現場取材をふまえ、説得力ある説明を求めたIWJに石破茂氏 『基本的人権を最大限に尊重』?~自民党総裁選・政策発表記者会見で/
国民民主党新代表に玉木雄一郎氏が選出、津村啓介氏にトリプルスコアの大差、来夏参院選は「一人区で勝てる候補者の発掘・擁立を共産党も含め調整」/トランプ政権、国連パレスチナ難民救済機関(UNRWA)への経済支援を停止! 他方、コロンビア大統領がパレスチナ国家を不可逆的に認定!/今週の岩上さんは県知事選を控えた沖縄で関係者や識者に5日連続インタビュー!IWJはこれからも、精力的に幅広い活動を展開して参ります。大手メディアが報じようとしない、公共性、公益性、緊急性のある報道を続けていくためにも、どうか、皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます/【動画班からお知らせ】地方チャンネルの中継が「ユーストリーム」から「ツイキャス」に替わりました!」2018.9.6日号~No.2184号~

IWJ Independent Web Journal - 岩上安身責任編集

2018年9月 5日 (水)

世界ホロコーストを引き起こしかねないワシントンの喧嘩腰

2018年9月4日
Paul Craig Roberts

 最近、ユダヤ人ホロコーストに関する私の意見をという多数のご依頼をいただいている。こうした質問は、経済や法律や現在の外交問題や、シリアにおけるワシントンとロシアの迫り来る決戦に関する私の意見とは無関係な話題なので当惑している。私はあらゆることについて、あらゆることを知っていると読者から思われていることを嬉しく思うべきなのか、それとも、これらの質問は、私のウェブサイトの信用を傷つけ、閉鎖させるのに利用されかねない嫌疑である“ホロコースト否定論者”として私をはめる企みなのか私には分からない。

 私が関心を持っているホロコーストは、ワシントンによる対ロシア攻撃、ヨーロッパが支援している攻撃で、我々の未来を準備しているものだ。これは数百万人のホロコーストではなく、数十億人か、おそらくは、地球丸ごとのホロコーストになるはずだ。私には、第二次世界大戦にまつわるホロコーストを調査する時間とエネルギーがないが、素晴らしい人物で、ユダヤ人で、毎日ご覧頂きたいウェブサイトを維持しているロン・アンスが-http://www.unz.com - 客観的部外者として良く見ており、ここで読める。http://www.unz.com/runz/american-pravda-holocaust-denial/

 彼はこの主題で、以前文章も掲載している。http://www.unz.com/book/arthur_r_butz__the-hoax-of-the-twentieth-century/

 ロシアに対するワシントンの喧嘩腰が世界を核戦争に押しやっており、ワシントンが様々な偽旗事件、2001年9月11日以来、アメリカ憲法を破壊し、アメリカ国民に対するあらゆる権限を、行政府に集中していることを、人々に気がついてもらうことに私は注力している。

 こうした課題で私の時間とエネルギーは使い果たされてしまう。私は、これ以上の問題を抱えることはできない。9/11公式説明に異議を唱えないと多くの人々が非難しているノーム・チョムスキー擁護で私が書いた通り、チョムスキーほど多数の論争を呼ぶ話題に関わっている人物に、更にもう一つのことに関わる余裕はないのだ。

 皆様に真実を語ろうとしている我々は全てお見通しの神ではない。我々は生身の人間で、あつかえる能力、あるいは能力に近いものがある主題の数は限られている。

 情報を処理し、吸収し、分析する能力で、ロン・アンスは人間としては最も神に近いと言えよう。

 勇気について言えば、彼以上勇敢な人はいない。以下が、文字にする勇気がある人はほとんどいるまい四段落だ。

“冷戦末期の昔、ボルシェビキ革命と、ソ連政権の最初の20年間による無辜の一般市民の死亡者数は、ロシア内戦や、政府が引き起こした飢饉や、強制収容所や、処刑の死者を含めると、概して、合計でゆうに何千万人になると計算されている。こうした数字は、おそらく、わずか2000万人程度に相当下方修正されていると聞いている。断固としたソ連擁護派は、そうした非常に大きな数に異議を申したてるかかも知れないが、それは常に欧米で教えられる歴史の標準的言説の一環だった。

“一方、歴史学者全員、ボルシェビキ指導部は圧倒的にユダヤ人で、レーニンが後継者候補として指名した5人のうち3人がユダヤ系だったことを十分知っている。わずか約4%のロシア住民しかユダヤ人でなかったが、数年前ウラジーミル・プーチンが、ユダヤ人が初期ソ連政府のおそらく80-85%を占めていたと述べたが、この推計は、ウィンストン・チャーチル、タイムズ・オブ・ロンドン特派員ロバート・ウィルトンや、アメリカ軍諜報機関幹部らの同時期の主張とぴったり辻褄があう。アレクサンドル・ソルジェーニツィンや、ユーリ・スリョーズキンらの著書も、極めて似た図柄を描いている。第二次世界大戦前、ユダヤ人は、共産党指導部の中で余りに多すぎで、特に強制収容所政権や、恐れられていた内務人民委員部の幹部では支配的だった。

“こうした単純な二つの事実が、私の人生中、アメリカでは広く受け入れられていた。だが、これを第二次世界大戦以前の約1600万人という比較的小さな規模の全世界のユダヤ人と一緒に考えると、一人当たりで言えば、ユダヤ人は20世紀最悪の大量虐殺者で、大差で、ほかのどの国籍の民族もかすりもできないほど不幸な特徴があるというのが避けられない結論だ。しかも過去百年間、驚くべきハリウッド魔術によって、最大の殺人者連中が、どういうわけか最大の犠牲者と見なされるよう変身し、変容は一見余りに信じ難いので、将来の世代が、畏怖し、あえぐだけとなるのは確実だ。

“現在のアメリカ・ネオコンと、百年前、ボリシェビキがそうだったように、圧倒的にユダヤ人が多く、彼らは、この全く奇怪な歴史的現実の反転による政治的免責の恩恵を大いに享受している。連中のマスコミがでっちあげた被害者という立場のおかげも一部あって、彼らはアメリカ政治体制の大半、特にアメリカ外交政策の支配権を掌握することに成功し、過去数年間、核武装したロシアとの全く常軌を逸した戦争を煽ることに全力を尽くしている。もし連中がこの不幸な目的を実現するのに成功すれば、彼らは確実に、彼らの民族的先祖が積み上げた何とも見事な死者数を、おそらく一桁あるいはそれ以上、更新するはずだ。”

 ホロコーストに関心がおありなら、アンスの長いエッセイが、賛成なり反対なり、両方の情報のありかを示してくれている。

 私が関心を持っているのは、過去ではなく現在だ。ドナルド・トランプは、もう一つの核大国と関係を正常化する必要性を強調した、たった一人の大統領候補だった。軍安保複合体は、この公約を自分たちの膨大な予算と権限に対する脅威と見なし、トランプ大統領がロシアとの関係を正常化するのを阻止すべく、“ロシアゲート”を画策したのだ。

 CIA率いる対トランプ大統領攻撃は、ワシントンとロシア間の極端に高い緊張の危険を理解するのに十分な知性がある唯一の政治家を排除するトランプ大統領弾劾を求めて戦っている民主党とリベラル/進歩派/左翼の全面的支援を得ている。

 もし反トランプ・プロパガンダ作戦が成功すれば、誰であれ、彼の後釜になる人物はロシアに敵意を示さない限り、同じ運命に会う。それゆえ現時点では、我々と核のハルマゲドンの間に立ちはだかってくれの人々は、ドナルド・トランプとウラジーミル・プーチンしかいないというのが妥当な結論だ。

 権力に取り付かれた軍安保複合体の強欲は理解できるが、民主党やアメリカ・リベラル/進歩派/左翼の地球自殺願望は、一体どうやって説明できるのだろう? こうした連中は、アイデンティティ政治の盲目的で無知な憎悪によって、呆然としているのだろうか? これほど多数の人々が、ロシアに対する喧嘩腰には、地球上の生命にとって恐ろしい意味合いがあることを全く理解できずにいることが一体なぜあり得るのだろう? 軍安保複合体の膨れ上がった予算と権限を守ることと、民主党大統領をホワイト・ハウスに送り込むことが、ロシアとの和平より重要だなどと信じこむには、人々は一体どれほど愚かで、堕落しているのだろう?

 イタリア人ジャーナリスト、コンスタンティノ・セオルドとの最近のインタビューで、ロシアとの間の危険な緊張に対するヨーロッパの責任を私は強調した。ヨーロッパの政治家連中が、地球上の生命より、ワシントンの喧嘩腰に忠実なのは一体なぜなのだろう?

https://www.youtube.com/watch?v=a9h4lR23DXA

 こちらも参照 http://www.pravdareport.com/opinion/columnists/03-09-2018/141521-paul_craig_roberts-0/

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

 

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/09/04/washingtons-belligerence-can-produce-a-world-holocaust/

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 台風被害と、体操パワハラは、あきるほど繰り返す。緊急事態条項や、種子法などについては、全く触れない大本営広報部に、いつもながらうんざり。

2018年9月 4日 (火)

歴史的に、挑発は戦争にエスカレートしてきた

2018年8月31日
戦争を避けることができ、世界は救われるのだろうか?

Paul Craig Roberts

 ロシアの自立を強いるので、ロシアにとって、とても良いアメリカ経済制裁にではなく、ワシントンによる際限のない侮辱と軍事挑発に対するプーチンのけんか腰でない対応にうんざりしたロシア人愛国者たちから圧力を、ロシア政府とプーチン大統領は、ロシア政府とプーチン大統領は受けている。ロシア人愛国者たちは戦争を望んでいるわけではなく、自分たちの国の名誉を守りたいと思っており、プーチンはこれをやり損ねていると彼らは考えているのだ。彼らの中には、プーチン自身、欧米を敬う大西洋中心統合主義者だと主張しているものもいる。

 このプーチンへの幻滅と、ロシア人新自由主義経済学者が彼に対して仕掛けた罠である年金支給退職年齢引き上げを、プーチンが支持したことで、まさにプーチンがシリアにおいて、再度ワシントンによって試されようとする時期に、彼の支持率を下げている。

 十分ロシア的でないという非難から、多くのコラムで、私はプーチンを擁護してきた。それが核戦争になり、その結果はひどいことになるのを知っているがゆえに、プーチンは戦争を避けたいのだ。アメリカと、軍事的に無能なNATO同盟諸国は、ロシアや中国、まして両国に対し、通常戦争をしかけることができないのを彼は分かっている。プーチンは、経済制裁が、ワシントン傀儡のヨーロッパ諸国を傷つけており、最終的にはヨーロッパ傀儡諸国の自立を強いて、ワシントンの好戦的腰姿勢を抑制するかも知れないことも理解している。おそらくロシアの損害がごくわずかか、皆無なまま、欧米世界を丸ごと破壊する能力をプーチンに与えているであろうロシアの新たな超強力兵器をもってしても、特に結果がわからないので、プーチンは、そうした破壊は無意味と思っているようだ。生命を維持する存在としての地球をだめにする、核の冬か別の結果になりかねないのだ。

 多くのコラムで私が言っているように、プーチンは聡明に振る舞っている。彼は世界を危険な戦争から守りながら、長期的ゲームに取り組んでいる。

 私はプーチンの戦略を支持し、決して感情に引きずられない人物として、彼の冷静さに敬服するが、それでも問題はある。彼が相手をしている欧米の連中は、彼の政治手腕の真価を理解できない阿呆なのだ。結果として、プーチンが、いわばほかの頬を差し出すごとに、侮辱と挑発が強まるのだ。

 シリアを考えよう。わずかな数のロシア空軍の支援を得て、シリア軍は、シリア政府を打倒するためにワシントンが送り込んだ、アメリカがそそのかし、資金提供し、武器を供与した勢力の一つを除いて、シリア全領土から排除した。

 残ったアメリカ代理部隊は絶滅される直前だ。連中を救うため、そして戦争再開を可能にするワシントンの足場を維持するため、ワシントンは、アメリカの売女マスコミと、従順な欧米マスコミが、アサドに罪をなすりつける次の偽旗“化学兵器攻撃”を準備した。トランプ大統領の国家安全保障顧問、狂って、おそらく正気でない、シオニスト・ネオコンは、ロシアに対し、“アサドの自国民”に対する、シリア/ロシアによる化学兵器使用を、ワシントン決して快く思わないと告げた。

 あらゆる化学兵器攻撃が、シリア政府打倒のために、アメリカがシリアに送り込んだ分子を活用して、ワシントンが画策する偽旗攻撃であることをロシアは重々承知している。実際昨日、駐アメリカ・ロシア大使に、全てをアメリカ政府に説明させた。

 駐米大使に、それを画策しているアメリカ幹部に、この画策を説明させ、ワシントンが画策する攻撃を避けたいと、プーチンが願っているのは明らかだ。https://www.zerohedge.com/news/2018-08-30/russian-ambassador-gave-intel-us-officials-showing-planned-chemical-provocation
 この戦略は、アメリカ政府幹部が羞恥心と品位をわきまえていると、プーチンが考えていることを意味する。連中はまず確実に、そうではない。私は連中と25年間過ごした。連中は、こうした単語の意味すらわからないのだ。

 そうではなく、世界に向かって公式に、どこにあろうと、シリア攻撃の責任を負うあらゆる部隊を絶滅するつもりだとプーチンが宣言していたら一体どうなるだろう? 私の見解 https://www.paulcraigroberts.org/2018/08/29/a-book-for-our-time-a-time-that-perhaps-has-run-its-course/  (日本語訳)- とロシア愛国者のボクダサーロフの見解 https://www.fort-russ.com/2018/08/a-russian-response-to-a-new-us-attack-on-syria-should-include-sinking-the-carriers-not-just-shooting-at-their-missiles/ では、そういうことが可能な国の指導者による、そのような最後通告は、ロシア嫌いワシントンの熱気を冷ますはずなのだ。対シリア攻撃は行われるまい。

 ボクダサーロフと私は間違っているかも知れない。超音速ミサイルを備えて、シリア周辺に配備されているロシア軍は、シリア攻撃のために召集されているアメリカ軍部隊の手には負えない。ところが、アメリカのうぬぼれは、実際、事実をしのぎ得る、その場合、プーチンは攻撃の源を破壊しなければなるまい。前もって何かを約束していないプーチンは、柔軟な対応が可能だ。ワシントンによる攻撃は、これまでのシリア攻撃同様、本当の攻撃ではなく、面子のためかも知れない。それにもかかわらず、ロシアは遅かれ早かれ、挑発に対し断固とした対応をとらねばなるまい。

 私はアメリカ人だ。私はロシア人ではなく、ましてロシア民族主義者ではない。アメリカ軍要員に、世界覇権というワシントンの破滅的願望の犠牲者に、まして中東におけるイスラエルの権益のために尽くすワシントンの犠牲者になって欲しいなどとは思わない。ワシントンに対抗する、もっとよい対策がプーチンに必要だと思う理由は、歴史に基づけば、宥和は更なる挑発を招き、降伏するか、戦うかしかない状態に至ってしまうと考えているからだ。その危険な点に至る前に、途中でこの過程を止める方が、ずっと良い。

 最近私がウェブサイトで著書を書評したアンドレイ・マルチャノフが、The Sakerと私が過去にしたように、挑発を前にして、プーチンは余りに受け身だという主張から最近プーチンを擁護した。https://russia-insider.com/en/russia-playing-long-game-no-room-instant-gratification-strategies-super-patriots/ri24561 私も同じような指摘をしているので、マルチャノフとThe Sakerには喝采するしかない。我々が違っている可能性があるのは、侮辱と挑発を果てし無く受け続けると、選択肢が、降伏か戦争かしかなくなるまで、そうしたものの激化を奨励することになるかどうかの認識だ。

 だから、アンドレイ・マルチャノフと、The Sakerと、プーチンとロシア政府に対する疑問はこうだ。ほかの頬を差し出すことが、一体いつまで機能するのか? 対立における自国の優位性を敵が無力化するまで、ほかの頬を差し出し続けるのだろうか? 国の名誉を守り損ねたことで、愛国的な国民の支持を失うまで、ほかの頬を差し出し続けるのだろうか? 最終的に、戦争か降伏か、いずれかを強いられるまで、ほかの頬を差し出し続けるのだろうか? 核戦争という結果になるまで、ほかの頬を差し出し続けるのだろうか?

 マルチャノフとThe Sakerは、私の疑問が正当であることに同意すると思う。二人とも、実に参考になる文章で、勝者の利益のために、お抱え歴史家が戦争の事実を曲げて伝えるものであるのを強調している。これを少し考えてみよう。ナポレオンもヒトラーも絶頂にあり、彼らの成功は、いかなる軍事的敗北によっても緩和されないのだ。そこで、彼らはロシアへと進軍し、完璧に打ち負かされた。連中はなぜこんなことをしたのだろう? 彼らは成功したおかげで途方もなく傲慢になり、ワシントンの覇権への思い込みを封入した危険な言葉“自分たちは例外”を信じ込んだがゆえ、それを実行したのだ。

 ワシントンで支配しているシオニスト・ネオコンは、ナポレオンとヒトラーがしたのと同じ間違いをおかしかねない。ソ連崩壊は歴史がアメリカを将来のモデルとして選んだことを意味する“歴史の終わり”を連中は信じている。連中のうぬぼれは、実際、ナポレオンとヒトラーのそれを超越している。

 そのような思い違いをしたイデオロギー勢力と対決して、ほかの頬を差し出すことに効果があるのだろうか、それとも更なる挑発を誘発するのだろうか?

 それがロシア政府の前に置かれた疑問だ。

 おそらくロシア政府は、ジョン・マケインに対する組織的追悼の意味を理解するだろう。アメリカ上院議員が、特にこれほど取り立てて実績のない人物が、このような形で追悼されるのは正常ではない。褒めたたえられているのは、マケインのロシア憎悪と戦争屋としての実績だ。ワシントンが褒めたたえているのは、連中自身の戦争への献身だ。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/08/31/can-war-be-avoided-and-the-planet-saved/

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 戦争犯罪人勢ぞろいという雰囲気の式。宗主国の価値観、個人的に、対極にある。洗脳報道が属国でも浸透していて、式に参加しないトップを非難する人々がいる。

スポーツ界のパワハラはもちろん問題だろう。一方、国政トップの座を巡る競争が、IWJによれば、とんでもないものであるのに、大本営広報部は決して論じない。つまり大本営広報部はスポーツ界パワハラには反対だが、憲法への緊急事態条項新設支持派なのだ。

安倍総理が『自衛隊の最高指揮官』として改憲への決意を語る!? とにかく改憲を急ぐ安倍総理と、緊急事態条項新設を強調する石破議員という、究極の二択!?

 大本営広報部とは比較にならない活動をするジャーナリズムは、資金的困難に陥る。寄付の呼びかけを拝読するたびに、下記インタビューを思い出す。残念なことにビル・ゲーツではない年金生活者簡単には応じられない。こういう本が翻訳されないをを残念に思う。

ロバート・マクチェズニー『資本主義がインターネットを民主主義の敵にする』について語る

この国は途方もない人数の有能な人があふれています。この国は有能な人に満ちています。ここで不足しているのは、彼らを支える資金です。素晴らしいメディアの仕事をしている沢山の人々がいる事実は嬉しいことですが、彼らがきちんと食べられるようになって欲しいと思います。家族を持てるようになって欲しいものです。彼らの頭上には屋根があって欲しいですし、昼間の別の仕事や家事の残り時間で、ジャナーリズム活動をするというようなことを無くしたいものです。子供達を寝かせ着けた後、家を掃除し、会社での仕事に行くべく目覚めるよう床につく前、夜11:00に作業する人々が、報道や文化を担っていては、自由な社会は築けません。資金の保障がなければいけません。我々に必要な良いもの、文化、ジャーナリズムを生み出すことが出来る人々が、まともな報酬を得られるようにすべきです。

IWJ Independent Web Journal - 岩上安身責任編集

2018年9月 3日 (月)

ワシントンの不快な習慣実演がシリアで計画されつつある

2018年8月30日
Martin Berger
New Eastern Outlook

 ワシントンがシリアに対してしかけている代理戦争は、極端に屈辱的混乱以外の何者でもないように見えるが、それを終わりにするという代わりに、ホワイト・ハウスは、方針転換に忙しい。シリアでの軍事駐留を強化する意図をはっきり示しながら、トルコでは非合法化されているクルド労働者党、PKKを支援し続けながら、今アメリカはずっと追求してきた目標である飛行禁止空域を設置するという任務に取りかかろうとしている。

 この目標を実現するため、ペンタゴンは、北シリアの複数の都市に、トルコ軍が行う作戦を監視するのに使用されると考えられているレーダー・システムを配備した。アンカラとワシントンの関係は、ワシントンがトルコに対してにらみを利かせるということになれば、史上最悪ということになろう。アメリカの政策立案者たちが、シリアのあらゆる部分から、イドリブに呼び集めている多数の過激派戦士の分遣隊を守るため、北シリア上空で防衛の傘をパッと開こうとしているのは明らかに偶然ではなく、この動きの背後の根拠が見て取れる。もし飛行禁止空域計画が実現すれば、ダマスカスをまだ倒すことができるという希望を失っていない、膨大な量の軍事訓練を受けたこの貴重な精神病質者を、ワシントンが無駄にしたくないのは明らかだ。

 アレッポ県北部のコバニと、サリン地域に、既に三つの本格的なレーダー施設と、総計13台の可搬型システムがあり、シリア上空監視に使用される予定だ。シリア国内の飛行禁止空域の急な設置は、シリア・アラブ共和国に対する欧米軍事侵略の新段階となる。このシナリオは、ワシントンは、イラクとリビアで既に実験済みで、これが、アメリカ・シンクタンクが、シリアにおけるこの選択肢を、ほぼ十年にわたって推進している理由だ。

 シリア内の飛行禁止空域が宣言されてしまえば、次は、シリアの飛行場を破壊するため、アメリカが率いる連合が高精度兵器を使用し、シリア国軍から近接航空支援を奪うのだ。この計画が実現するようなことになれば、飛行禁止空域に進入するあらゆる飛行機は探知され、破壊される。2011年の昔、ワシントンは、リビアで全く同じ経緯を辿り、リビア軍施設への攻撃を防ぐことが可能なレーダー施設や、発射台を破壊する前に、まずリビア飛行場を使えなくした。

 とは言え、国連憲章によれば、国際平和と安全保障を維持する権限は、国連安全保障理事会の肩にかかっていることを忘れてはならない。ワシントンもイギリスのような従順な属国にも、もし他の国々の権利が、彼らの行動によって侵害された場合、連中がやりたい放題のことをする特権はないのだ。国際平和と安全保障に対する何らかの脅威が出現した際、行動指針を決定するのは安全保障理事会だ。国連安全保障理事会に、北シリアに飛行禁止空域を設定するよう強制する最後のあがきの企みで、アメリカ合州国と同盟諸国は、またしても、ダマスカスに罪をなすり付ける最後のあがきで、今回はイドリブで、新たな化学兵器による挑発を仕組みつつある。

 著名なレバノン人専門家ニダル・サビの意見によれば、アメリカとフランスとイギリスがシリアに対して言っている恫喝は、正当化として提示されるイドリブでの化学兵器攻撃という形の口実があれば、対シリア武力介入になりかねない。この専門家によれば、この挑発は、今、ホワイト・ヘルメットとして世界的に知られている、様々なテロ集団の共犯者によって仕組まれつつある。

 化学兵器攻撃を行うため、外国人“専門家”がイドリブ県のKafer-Zait村に既に到着している。この地域の本当に自立した情報源によれば、ホワイト・ヘルメットが、化学兵器を、Afs村から、アハラール・アル・シャームとして知られているテロ集団の倉庫に、二台の大型トラックを使って送付した。この致死的な荷物には総計8人のホワイト・ヘルメット代表が付き添い、テロリスト・リーダーに受け入れられた。後にほぼ半分の致死的弾薬兵器が、南イドリブの別の場所に、そこで行う二度目の偽旗攻撃のために移送された。これらの毒物はKafer-Zait村に対して使われると考えられている。そこで現地住民の集団が化学兵器中毒で苦しんでいるふりをし、中東中で主要メディアによって流布される神経を傷つけるような映像撮影のためホワイト・ヘルメットが雄々しく救援に駆けつけられるようにするのだ。

 この偽旗攻撃は、アメリカが率いる連合がしかける、シリア国民に対する全面攻撃の開始となるだろう。主要メディアによれば、アメリカ戦艦が、シリア中の様々な標的に対して、総計56発の巡航ミサイルを発射する準備をしている。更に、この一斉射撃は、カタールにあるアルウデイド・アメリカ空軍基地からのJASSMミサイルを搭載したB-1ランサーによって支援されることになっている。

 挑発から、ヒステリー、報復と政権転覆へと至る、このアメリカ外交政策の欠陥ある行動様式には何ら目新しいものはない。だが、それをシリアで使えば、実質的に、国際法と世界の安全保障の終焉となる。ワシントンは敵を非合法化する企みの背後に隠れ、大胆にも国際法の限界を踏みにじれると思っている。しかもワシントンが、不快な習慣を隠すことができずに、ダマスカスからいかなる承認も得ること無しに、細長いシリア領土を違法占領しているのみならず、シリアに対する、更なる侵略行為をしかけるのに、この事実を利用しようとしているのは実に注目に値する。ところが、シリア空軍が破壊されれば、親ダマスカス部隊は、国際テロ勢力に対して持っている最後の強みを失うことを誰も議論しようとしない。

 しかも、ロシアは、過激派戦士に対する空爆実行に極めて積極的だ。ワシントンは、国連安全保障理事会から禁止区域設定の承認を決して得ることはできず、飛行禁止空域設定の一方的な宣言は、事実上、シリア、ロシア、トルコとイランに対する宣戦布告を意味する。含意は明白だ。ロシア空軍は逃げず、アサドの攻勢の大きな支援になっている爆撃作戦を放棄することはあるまい。

 シリア聖戦士は“二つのシャイタン”がお互い地獄の業火で破壊し合おうとするなら、ひたすら喜ぶだろう。

 しかし、アメリカ合州国とイギリスにとり、そのような可能性は深刻な結果をもたらしうる。アメリカでは、シリアにおける政権転覆に、ワシントンが固執している背後の理由は、一体何なのか疑う人々の数は増加し続けており、トランプ政権が進んで無視している、あらゆるリスクに本当に値するのか気がかりなものになっている。中東至る所で、あらゆる類の過激派戦士を訓練しているアメリカ人教官連中は“次世代のヌスラ戦線”を育てていると冗談を言うが、こうした技術が、EUとアメリカの内部で試されることになるだろうと知っても皮肉を言っていられるだろうか。

 マーティン・バーガーは、フリーランス・ジャーナリスト、地政学評論家。オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/08/30/a-demonstration-of-washingtons-disgusting-habits-is-being-staged-in-syria/

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 様子見だろうか。イスラエルが、ダマスカスをミサイル攻撃したという。

 昨夜の種子法とTPPを正面から扱う報道番組に驚いた。まだ、まっとうな人々がおられるのだ。問題点を指摘する山田正彦元農林水産大臣の意見も紹介された。それに続く、外国人記者番組での、日本の女性差別指摘も立派。ロシア・セボートニャ記者の方は、ロシアでは医師の7割が女性だと説明。パネルにロシアはなかったが、エストニア、リトアニアがそうだった。ただし脳外科では、94%だか、96%だかは男性だという。先進国のふりをしているが、実態は後進国に近いという正論もあった。宗主国が操る同じ売国傀儡連中が70年以上、支配すれば、腐敗は当然。まともな主張は、全て排除される。

2018年9月 2日 (日)

おそらくお決まりの経過を進んでいる今、時宜を得た書籍

2018年8月29日
Paul Craig Roberts

 Clarity Pressから刊行されたばかりの著書『Losing Military Supremacy』でアンドレイ・マルチャノフが書いているが、第二次世界大戦後のアメリカ覇権は、アメリカの自己愛によって破壊されたのだ。https://www.amazon.com/Losing-Military-Supremacy-American-Strategic/dp/0998694754/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1535577199&sr=1-1&keywords=andrei+martyanov

 ずっと待たれていたこの本の中で、アメリカ例外主義という尊大なうぬぼれと、それを支えた神話が、衝撃的分析の対象にされている。マルチャノフは、アメリカ戦略思想家にも、ロシア専門家にも、アメリカ戦争神話にも、ジョージ・S・パットン将軍にも容赦しない。無知な阿呆の大集団をかき集め、国の指揮を任せた国はアメリカ以外にない。

 支配層エリートがその中で暮らしている現実離れしたアメリカの自己イメージの結果が“アメリカの認知能力の極めて危険な衰退”と“外交政策から、経済、戦争、文化に至るまで、アメリカのあらゆる国家活動における健全な論理的思考の完全消失”だ。ネオコンやリベラル介入主義者や騒々しい愛国者が主張し、追求している覇権は、アメリカの支配層エリートの無能さと妄想と整合しない。

 軍事力という単純な例を見よう。最新の製造・産業基盤無しには、国家は、軍事大国としての可能性は皆無だ。アメリカ製造業・産業の雇用のアジア移転を可能にし、中国の実力を構築し、“超大国”とされるものが、ロシアのロケット・エンジンと、航空機製造用のチタンに依存するようなアメリカ合州国の産業空洞化をもたらしたウオール街や、アメリカ産業の大立て者や、政治指導者の頭から、この事実が抜けているのだ。

 ロシアに課した経済制裁化が、ロシアの能力と自給自足を作り上げてしまったことにもアメリカ・エリートは気づいていない。ワシントンの経済制裁が、ロシアをより強力にしたのだ。

 教育を考えてみよう。1953年という昔にハイマン・リッコーヴァー海軍大将も認めているように、最新の軍隊は、ロシア人が常に優れている教科である物理学や高度な数学ができる人を必要としている。プーチン以前のロシアでの、ワシントンの“西欧化”の取り組み、つまりロシア教育の破壊は成功しなかった。だが、それはアメリカでは成功し、差別的でないことが、異なる才能や動機の様々な生徒に同じ成績を要求し、授業内容を骨抜きにしてしまった。全員が同じ評価を得られなければならないが、実際、差異は存在しているのだ。公立高校では、標準化されたテストが、推論能力ではなく、支配的な決まり文句の丸暗記を強いている。実際、アメリカでは“公教育”という言葉は矛盾した表現になってしまった。雇用の海外移転は、アメリカの技術者要員も損なった。アメリカでデジタル関係の仕事に関与している大半の人々は、おそらくインドから就労ビザで来た人々だ。

 ロシアは国家を装っているガソリンスタンドだと言ったジョン・マケインに対する拍手喝采を想起願いたいが、国のエリートが、自分たちは他の国々より上位に有ると考えていると、外交はやめにして、代わりに威嚇や強要、国務省幹部がパキスタン大統領に“言われた通りにしろ。さもないと爆撃で石器時代に戻してやる”と言ったような威嚇に頼りがちになる。

 ワシントンは、道徳的な言葉で真意を隠し、民主主義と人権の擁護者であるかのごとく売り込んでいるが、実際は覇権を追求しており、21世紀になって、7カ国を丸ごと、あるいは一部を破壊し、ロシア国益に対する無責任で無謀な攻撃に至っている。

 ロシアに対処するに当たって、アメリカが、取るに足らない軍事国家扱いしているアメリカの不可解で、壮大な軍事的誤算にマルチャノフは注目している。実際、ロシアが、アメリカ合州国には全く防衛できない能力を持っているのに、アメリカは国家の富を“うつろな軍隊”に投資している。

 2018年3月1日、ロシア連邦議会に対する演説で、ウラジーミル・プーチン大統領が、シリア駐留ロシア軍に一部が現在配備されているこの能力の一端を説明した。問題の核心はこうだ。現在配備されているロシア兵器が、アメリカ海軍丸ごと、すべての空母艦隊、あらゆるものを全く防御できない陳腐なものにしているのだ。シリアという戦場でのロシア優位が余りに全面的で完璧なので、プーチンの許可無く、アメリカはシリアを攻撃できないのだ。

 マルチャノフは、アメリカとイスラエルの影響力によって作り出されたエリート、ロシア・エリート階層の“欧米文明”への心酔に触れている。国家を打ち倒すべく、アメリカが組織し装備させ送り込んだ部隊を領土から一掃するのをロシアが可能にした同盟国シリアに対する次のアメリカ攻撃を、過去そうしたように、今回プーチンが許すのかどうかが問題だ。

 過去にプーチンは、おそらくはアメリカを尊敬するロシア新自由主義者に影響されて、プーチンがウソだと分かっているウソでワシントンが正当化する攻撃、ワシントンの攻撃を許してきた。

 プーチンは、ワシントンをなだめるという永遠の的外れの願望から、またしてもロシアの同盟国に対するワシントンによる攻撃を許すのだろうかというのが問題だ。彼は、この作業のため、戦場に、ロシア側の犠牲皆無で、駐留する全アメリカ部隊を思いのまま殲滅できるロシア軍を派兵したのだろうか、それとも全くの虚構の中で暮らすアメリカ人が、自分たちの無能力を自覚し、譲歩するという見込みのない希望をもち続けて、実行するつもりはない潜在的脅威として派兵したのだろうか?

 ロシアに対する益々激化する絶えない挑発を止める唯一の方法は、ロシアが、シリアに飛来する全てのアメリカ・ミサイルを破壊するだけでなく、あらゆる発射台を破壊することだとボクダサーロフは主張している。https://www.fort-russ.com/2018/08/a-russian-response-to-a-new-us-attack-on-syria-should-include-sinking-the-carriers-not-just-shooting-at-their-missiles/

 ボクダサーロフは正しい。プーチンは、アメリカによるいわれのない攻勢の度を超えさせてしまったのだ。プーチンにとっての選択肢が、ロシアがワシントンに降伏するか、核戦争かしかなくなる前に、今それを止めることが必要だ。

 ロシア軍は、プーチンがロシアをワシントンに降伏させるのを認めるまい。

 核戦争は、地球が存続できるのかどうかという疑問を引き起こす。

 シリアを巡り、もしプーチンが再度引き下がれば核戦争の可能性は劇的に増大する。

 ロシアと人類の命が直面している最も危険な敵は、ワシントンではなく、ロシア国内の欧米に洗脳された、欧米を崇拝する大西洋中心統合主義者連中だ。この全く愚かな連中は、彼らが絶滅されない限り、世界を破壊するだろう。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/08/29/a-book-for-our-time-a-time-that-perhaps-has-run-its-course/
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 文中のハイマン・リッコーヴァー海軍大将は「原子力海軍の父」と称されている。

 2012年8月2日に訳した記事『福島第一: 原子力発電所から核兵器第一へ』にも彼は登場している。

 2012年9月29日に訳した記事『広島から福島へ、1945-2011』にも彼は登場している。

 レスリング、アメリカンフットボール、ボクシング、居合、体操と、続くスポーツ界不祥事を見ていると運動神経劣悪であるのが恥ずかしいことでないように思えてきた。スポーツには全く参加できないので無事だったが、仕事ではしっかりパワハラにあい、徹底的に排除されたのだが。

 カルト集団の正体を研究し分厚い本にまとめておられる学者の迫力あるお話を拝聴した。薩摩を侮辱する短歌?を投稿した人物の祖父も有力な支持者だった。

 文鮮明という「メシヤ」が「再臨した国」韓国に貢がされる「エバ国家」日本!? 自民党に深く浸透する統一教会の「正体」! 岩上安身による北海道大学大学院 櫻井義秀教授インタビュー 2018.8.17

2018年8月30日 (木)

アングロシオニストによる対イラン攻撃の選択肢

2018年8月3日
The Saker

[本分析はUnz Review向けに書いたもの]

 ここ数日、インターネットは、対イラン攻撃準備で、アメリカがオーストラリアの支援をせがんでいるというなんともばかげた噂で溢れている。言うまでもなく、記事はオーストラリアが、一体どのようなアメリカに欠けている能力を持っているのかを説明していないが、それはどうでも良い。とは言え記事は余りに多くの場所で取り上げられており(ここと、ここと、ここ)無視できない。そうした記事の一つで、エリック・マーゴリス は、そのようなアメリカ攻撃はどのようなものになりうるかを説明している。彼の文章は丸々引用に値する。

 アングロシオニストによるあり得る対イラン攻撃の概要

    広大で、山が多く、1980年に始まったイラクとの8年間の戦争で、百万人もの戦争死傷者に耐えた国イランに対する、大規模で高くつく地上戦を、アメリカとイスラエルは確実に避けるだろう。あの陰惨な戦争は、イランの新たな人気あるイスラム政権を打倒するため、アメリカとイギリスとクウェートとサウジアラビアがけしかけたものだ。

    ペンタゴンは、イスラエルとサウジアラビアが参加する可能性が極めて高い強力な対イラン空爆戦争を計画している。計画では、イランの戦略的標的。軍用飛行場や海軍基地、兵器と石油、石油や潤滑油貯蔵庫、通信ノード、レーダー、工場、軍司令部、港湾、給水設備、空港、ミサイル基地や革命防衛隊部隊に対する2,300回以上の空爆が必要だ。

    イランの防空は、貧弱から、全く存在しない、まで多岐にわたっている。アメリカ率いる対イラン軍事、商業禁輸措置で、アメリカが2003年に侵略した際のイラク同様、イランは老朽化し衰弱している。兵器としては、イランの70年年代物戦車は、ゆがんでいて、まっすぐ撃てず、古ぼけたイギリスとソ連のAAミサイルは大半使えず、古びたMiGと中国戦闘機は、博物館行きの状態だ。特に、骨董品のアメリカ製F-14トムキャット、中国がコピーした陳腐化したMiG-21や、ごく少数のかろうじて動いているベトナム戦争時代のF-4ファントム。

    航空戦指揮司令部もお粗末だ。イランが保有するあらゆる電子装置は、アメリカによる攻撃の最初の数時間で、焼かれるか、吹き飛ばされる。イランのちっぽけな海軍最初の攻撃で沈没する。アメリカの対イラン戦後計画次第で、イランの石油産業は破壊されるか、一部残される。

    テヘランがしっぺ返しする唯一の方法は、中東にある何ら決定的価値のないアメリカ軍施設への特殊部隊による孤立した攻撃をしかけること、そして、もちろん、中東石油輸出の三分の二が通る狭いホルムズ海峡の封鎖だ。近くのバーレーンに基地があるアメリカ海軍は、この脅威と戦うべく、何十年も演習してきた。

 この説明には多数の興味深い内容があり、各部毎に検討する価値があると思う。

 第一に、アメリカもイスラエルも、対イラン地上戦は望んでいないことで、マーゴリスに同意せざるを得ない。国が大きすぎ、イランは、しっかり準備しており、そのような作戦に必要な軍隊の規模は、帝国が現在召集できるものを遙かに超えている。

 第二に、イランには、アングロシオニストが固く決めた(ミサイルと航空機)攻撃を阻止する手段がないと、マーゴリスが言うのも全く正しい。イランには多少の近代的防空能力があり、攻撃側も多数の損失をこうむるだろうが、この時点で、規模の相違はあまりに大きく、アングロシオニストは、かなり早く制空権を制圧し、何であれ連中が爆撃したがるものを爆撃する機会を得るだろう(詳細は後ほど)。

    [補足: とは言え、イランの防空を評価するのは、単にミサイルと発射装置の数を数えるだけの話ではなく、他にも色々あるのだ。あるロシアの情報源によれば、イランには4基の長距離対空ミサイル S-300PMU-2システム(48Н6Е2 マッハ6,6の迎撃ミサイル)、29基の対空自己推進ミサイル・コンプレックスTor-M1や、Bavar-373バッシブ電子走査アレイ・レーダー(照射、誘導システムが最新の中国エレクトロニクスを使っているのはほぼ確実だ)のようなかなり先進的な対空ミサイル施設や、ロシアや中国やイラン製のかなりの数の早期警戒レーダー・システムがある。こうしたものの中には、高性能の長距離レーダー探知、標的指定Najm-802レーダー(5120の受信・送信モジュールがあり、デシメートル Sレンジで動き、弾道標的や高精度兵器の小さな物体を探知するよう設計されている)のようなシステムや、固定アレイ・レーダーの先進的な早期警戒制御システムのロシアのメートル波レーダー “Nebo-SVU”や、メートル・レンジの早期警戒レーダー“Ghadir”がある。 最も重要なことは、これらのレーダーは全て、イランのネットワーク化されたミサイル防衛システムに統合されている。例えば“ガディール”レーダーは、アメリカ空軍やサウジ王国空軍やイスラエルの戦術戦闘機のみならず、(約1100 km先の)発射直後の弾道ミサイルも探知できる。その結果、西方向に(ペルシャ湾)マルチバンド・レーダー探知施設でのイランの無線部隊駐留によって、イランは高強度ミサイル攻撃に対して防衛する柔軟な梯形防空を準備することができる。とは言え、イランが防空をどれほど強化しようとも、非常に多くのミサイル(新しい高度なAGM-158 JASSM (統合空対地スタンドオフ・ミサイル)や、B-1B爆撃機から発射されるステルス性のスタンドオフ型空中発射ミサイルを含む)が、イランの防空は必然的に、あらゆる大規模攻撃によって圧倒されることを意味している。]

 だから、私は、イラン石油産業は、アメリカ/イスラエルが固く決心した攻撃から守れないというマーゴリスに同意する。実際、イランのインフラ全て攻撃に弱いのだ。

 とは言え、マーゴリスの最後の段落は、イランには信頼に足りる報復措置がないように聞こえるが、私はこれに大いに反対だ。

 例一: ホルムズ海峡におけるイランの能力

 一例を挙げれば、ホルムズ海峡問題は“アメリカ海軍が長年この脅威と戦うべく訓練したもの”より遥かに複雑だ。この狭い海峡経由で輸送するのを事実上不可能にするための非常に多様な選択肢がイランにあるのが現実だ。その選択肢は、機雷から、高速艇攻撃、対艦船ミサイル、沿岸防衛砲台砲撃他と多岐にわたる。

    [補足: ここには大きな危険がある。イスラエルと、あるいは、アメリカは、ホルムズ海峡内のあらゆる船に対する偽旗攻撃を極めて容易に仕掛け、イランのせいにでき、そこで、あらゆるアングロシオニスト諜報機関が、いつもの“大いにあり得る”というあやしい専門用語を言い立て、御覧じろ、帝国はイラン攻撃の口実を得ることになる。]

 実際、この狭い海峡経由での船舶輸送を脅迫する事実だけで、保険会社に、どの船舶にも、保険適用するのを思い止まらせ、それだけで輸送を停止できる可能性がある。それが不十分な場合には、イランは限られた数の機雷をいつでも敷設でき、それだけで十分なのだ(米海軍は機雷除去作業を行おうとすることは可能だが、イラン沖でそうすれば米海軍掃海挺を極端な攻撃の危険に曝すことになる点に留意願いたい)

 マーゴリスは、これに触れていない。

    イランはアラブ諸国からの石油輸出の一部を阻止し、海上保険料を急騰させられるかも知れないが、サウジアラビアと湾岸諸国の主要石油ターミナルを地上軍で攻撃しない限り、大量の石油輸出を阻止できる可能性は少ない。イラン-イラク戦争中、どちら側も相手の石油輸出を完全に阻止することはできなかった。

 しかしながら、この文脈で、イランの能力をひどく過小評価していると私は思う。一例として、イラン潜水艦戦力を見てみよう。

イラン潜水艦戦力は極めて特化したものだ。2018年版のIISSミリタリー・バランスによれば、イランは現在21隻の潜水艦を配備している。

  • 3隻のタレク級ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦(ロシアのキロ級Project-877EKM)
  • 1隻のファタ級沿岸潜水艦
  • 16隻のガディール級小型潜水艦
  • 1隻のナハンド級小型潜水艦

 “ディーゼル・エレクトリック方式”と聞くと、大半の人々は古いディーゼル・トラックを思い浮かべて、感銘しない。特に、こうした潜水艦を、うわさの“先進的”攻撃型原子力潜水艦と対照した場合。ところが、潜水艦は、それが活動するよう設計されている環境の中でのみ評価できるので、これは非常に誤った意見だ。海の地形は、普通、三つに分類される。ブルーウォーター(外洋)、グリーンウォーター (大陸棚)と、ブラウンウォーター(沿岸地域)だ。攻撃型原子力潜水艦は、自立性、速度、潜行深度、兵器搭載能力、高度なソナーなどが極めて重要なブルーウォーター環境においてのみ優位なのだ。比較すると、ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦は、より遅く、バッテリーを再充電するために浮上する必要があり、典型的により小型で、搭載兵器もより少ないが、グリーンウォーター作戦には、より適している。浅いブラウンウォーターでは、攻撃型原子力潜水艦は決してそのような環境で活動するように設計されていないので、小型潜水艦が君臨する。ホルムズ海峡の環境をざっと見てみよう。

 オマーン湾とアラビア海奥深く入った際のブラウンウォーターとグリーンウォーター型の環境で、極めて浅かったり、浅い海の興味深い組み合わせが典型的だ。これを念頭に置いて、どのような種類の潜水艦部隊をイランが入手/開発したか見よう。

 ブラウンウォーター作戦(ペルシャ湾とホルムズ海峡)用に、イランは比較的大規模で、有力な小型潜水艦艦隊がある。グリーンウォーター作戦(オマーン湾とアラビア海)用に、イランは三隻の手ごわいタレク/キロ級潜水艦がある(自立性、速度、兵器やソナーが、攻撃型原子力潜水艦よりずっと劣るとは言え、限定されたブルーウォーター作戦さえ可能だ)。“ディーゼル・エレクトリック方式”と同様、“小型”潜水艦という言葉で、我々は、おもちやか、良くて、せいぜい麻薬を密輸するのに使える第三世界の原始的ボロ船を思い浮かべる。ところが実際は、イラン“小型潜水艦”は、キロ級と同じ、重量級の魚雷(533 mm)を、より少数ながらも搭載可能だ。これは、つまり同じミサイルや機雷も搭載できることを意味している。実際、イランのガディール級“小型”潜水艦は、ペルシャ湾においては、最新型の攻撃型原子力潜水艦より、遥かに手ごわい脅威なのだと私は言いたい。

    [補足:典型的な(航空母艦を中心とする)外洋海軍を擁する覇権大国として、グリーンウォーター(沿岸)能力は必要ないと考えたため、アメリカは何年も前に、ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦の建造を停止した。他の国々(ロシア、ドイツ、スウェーデン他)は、これらの潜水艦が、ずっと安価で、沿岸防衛作戦に、より適しているのを正しく理解しているので、ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦計画(いわゆる“非大気依存推進” - AIP - のものを含め)を積極的に推進している。ディーゼル・エレクトリック方式潜水艦を放棄したのは、アメリカ軍計画者連中による大失敗の一つだ。この話題のこの記事をお読み願いたい。新しい沿海域戦闘艦(LCS)と、ズムウォルト級誘導ミサイル駆逐艦が、このグリーンと、ブラウン作戦能力の欠如を部分的に緩和するはずだったが、どちらも大失敗となった]

 
ガディール級潜水艦

 ロシアのキロ級潜水艦は、最も静かながら、重武装の潜水艦で、イランに対するアメリカ海軍作戦に対する主要な脅威となり得る。ところが、米海軍は彼らを24時間年中無休で追跡しており、キロ級潜水艦は、あらゆるアングロシオニスト攻撃の最初に第一の標的(港内であれ、洋上であれ)になるはずなのは確実だ。だが米海軍は、ずっと小型(で無数の)イラン小型潜水艦を追跡し続けることが可能だろうか? 私もわからないが、これらの比較的小型の潜水艦は隠れるのが実に容易なので、そうはゆくまいと個人的に思っている。このガディ級潜水艦を写真をご覧になって、それを隠したり、代案として、実物そっくりのデコイを作ったりするのが、いかに容易か想像願いたい。ところが、この小型潜水艦の魚雷は、ペルシャ湾内のあらゆる船を、一発で沈没させられるのだ。

 アメリカは確実に、これらの脅威を見つけ出し、破壊しようとする多数の極めて有力な偵察・諜報能力を保有しているが、イランは何十年もこのシナリオに準備をしており、彼らはロシアの軍事用語でいうマスキロフカの真の達人であることも分かっている。偽装、隠匿、欺瞞と、誤った方向への誘導の組み合わせだ。実際、レバノンのヒズボラにこの術を訓練したのはイランで、イスラエルが、自信満々、軽い足どりで、南レバノンを侵攻した際、イスラエルのあらゆる偵察/諜報能力をもってしても、比較的素朴な(技術的に言って)ヒズボラ・ミサイル能力にさえ対処することができないことを思い知らされたのを我々は良く知っている。散々愛国心を煽りたてようとも、もしイランがホルムズ海峡を封鎖しようと決めれば、アメリカに残された唯一の選択肢は、イランの岸に部隊を上陸させ、限定的ではあっても、依然極めて危険な地上攻撃作戦を行うしかないのが真実だ。この時点で、この狭い隘路で非常に多くの戦闘が行われ、誰もそこを船で通そうと考える人はいるまいから、この反撃が成功かどうかは重要ではない。

 イランが出来ることと言えば“中東のたいした重要性のないアメリカ軍施設に対する、特殊部隊による個別攻撃“をしかけることだろうというマーゴリスも間違っていると思う。一つの現実的なイランの選択肢は、アメリカの標的(中東にはたっぷりある)を様々なミサイルで攻撃することだろう。しかも、イランは、アメリカ同盟諸国(イスラエルやサウジ空軍)や権益 (サウジアラビア油田)に向けて、ミサイルを発射することが可能だ。

 二つ目の例: イランのミサイル能力

 CSISの筆者が言うこと全てを信じるつもりはないが(控え目に言っても、彼らは非常に偏向している)、このページに、現在のイラン・ミサイル能力のかなり良い要約を掲載している。

同じページに、CSISは現在と開発済イラン・ミサイルのより詳細リストを載せている。

(このWikipediaページで、CSISのイラン・ミサイル情報と比較することができる。)

 重要な疑問は、イランに有力なミサイルがあるか否かではなく、一体何発開発されたのかだ。明らかかつ、当然の理由で、イランは意図的に、非常にあいまいにしているので、誰もこれを本当に知ってはいない。だが、ヒズボラの例から判断して、イランは、これらのミサイルも十分大量な数保有しており、極めて信頼できる抑止能力になっているのは確実だ。そのようなミサイル兵器は、強力な戦争抑止力であるのみならず、極めて有用な戦闘用でもあると言いたい。地域のアメリカ基地(特に空軍基地や海軍施設)が断続的なイラン・ミサイル攻撃にさらされたら一体何が起きるか想像できるだろうか? 第一次湾岸戦争中のイスラエルの経験から、更には最近のサウジアラビアのフーシ派ミサイルでの経験から判断して、アメリカのパトリオットは、イラン・ミサイルに対する防衛として、役に立たないのはほぼ確実だ。

 確かに、アメリカが第一次湾岸戦争中に行い、イスラエルが2006年に行ったように、アングロシオニストはイラン・ミサイル基地の大掛かりな捜索を開始するだろうが、最近のあらゆる戦争から判断して、こうした捜索は十分成功することはなく、イランはミサイル攻撃をかなり長期間継続することができるだろう。たとえば、地域のアメリカ基地に対する2-3日に一発のミサイル攻撃が、作戦や士気にどのように影響するかご想像願いたい!

 現実性チェック:アメリカは中東中で攻撃されやすい

 以上、私は二つの具体的な能力(潜水艦とミサイル)だけ挙げたが、イランの小型高速モーターボートの群れや、電子戦争能力や、サイバー戦争についても、同様な分析が可能だろう。しかし、イランの最も手ごわい資産は、“大魔王”の攻撃に何十年にもわたって備えていて、自らと、自国を(おそらく不可避の) アングロシオニスト攻撃に対して守るため様々な非対称的選択肢を開発している極めて教養があり、高度の教育を受けた国民だ。

 中東のアメリカ軍施設を示す少なくとも一枚の地図をおそらくご覧になっているだろう(もしご覧でなければ、ここか、ここか、ここをご覧願いたい)。率直に言って、イランがアメリカ軍と基地に包囲されている事実はイランにとって重大な脅威だ。だがその逆も事実だ。これらアメリカ軍施設全てが標的で、極めて脆弱なことが多いのだ。しかも、こうしたどの標的の攻撃にも、イランは地域の代理部隊/同盟者を利用可能だ。このファクト・シートをダウンロードし、リストにあるそれぞれの施設が、イランによる攻撃の標的になる可能性を考えながら読まれるよう強くお勧めする。

 こうした議論に対して、私が良く聞くいつもの答えは、もしイランが実際に、あえてミサイルを使用したり、地域のアメリカ基地を攻撃したりすれば、アメリカによる報復は実に恐ろしいもののはずだ。ところが、エリック・マーゴリスによれば、アメリカ-イスラエルのイラン攻撃の当初の、そして主目的は“イランのインフラ、通信と輸送(石油を含め)を完全に破壊し、この重要な人口8000万人の国をマヒさせ、革命前の時代に戻すことだ”。ここで簡単な質問をさせて頂きたい。もしマーゴリスが正しければ - 私は個人的に彼は正しいと思っているが - すると、その結果は、イランが反撃した場合、アメリカが計画していると思われる“実に恐ろしい”報復と一体どう違うのだろう?  違う言い方をすれば - もしイランが、アングロシオニストが自分たちの国を荒廃させたがっていることを理解した場合、(たとえば、2006年に、イスラエルがレバノンに対してしたように)、一体どのような更なる可能なエスカレーションが、彼らが使える手段で反撃するのを防げるのだろう?

 この疑問に答えるには、アングロシオニストにとっての“イラン問題”の本質を良く見る必要がある。

 アングロシオニストによるイラン攻撃の本当の目的

 何よりまず、イランに何らかの軍用核計画がある証拠は皆無だ。イスラエルが長年これを世界に向かって叫んできた事実があるとて、真実になるわけではない。イランには、いかなる種類の核兵器を開発する論理的な理由など全くないはずであることを強く示唆する常識も加えたい。この点を議論する時間と余地がない(過去、何度も議論してきた)ので、イランは“核兵器計画を中止し”そのままになっているという国家情報評価の結論に触れるだけにしたい。

    [補足: イランにかつて核兵器計画があったとは思わないが、それは重要ではない。たとえもしあったとしても、そのような能力を開発するため何らかの初期的措置を講じたが、あきらめた他の多くの国と同じ水準になるだけだ。重要なのは、イランには現在、軍事核開発計画がないというのが、アメリカの公式の立場だ。]

 イランの本当の問題は実に単純だ。イランは下記に当てはまる世界で唯一の国なのだ。

  1. イスラム教で、サウジアラビア/ダーイシュ/ISIS/アルカイダ/他のタクフィール主義イデオロギーと、連中が推進するテロに対する戦いを率いている
  2. あからさまな反シオニストで、反帝国主義で、保守的な宗教的価値観と進歩的社会政策を組み合わせている
  3. 政治的、経済的、軍事的に成功していて、地域におけるイスラエルによる権力独占を脅かしている

こうした特徴のいずれも、それ自体、帝国の観点からすれば、その政府と、あえてそういうものを支持する国民を抹殺するという冷酷な決断によって対処されるに十分値する犯罪的思想で、全くの憎悪、恐怖対象のゆゆしき問題なのだ。この三つを組み合わせれば、イランが、アングロシオニストによって、それほど憎悪されているのも不思議ではない。

 イラン核計画に関する作り話丸ごと、嫌がらせと、あり得る対イラン攻撃の口実にすぎない。現実には、アングロシオニストの狙いはイランの武装解除でなく、まさにマーゴリスが言う通りだ。この“反抗的な”国と国民を爆撃して“革命前の時代に戻す”のだ。

 重要なことがある。イランはそれを完全に理解しているのだ。明らかな結論はこうだ。もしアングロシオニスト攻撃の目的が、イランを爆撃し、革命前の時代に戻すことであれば、イランが自制して、できる限り最大限の抵抗をせずにいる理由などあるだろうか?

 アメリカによる報復核攻撃脅威のためだろうか?

 アメリカにる核攻撃の選択肢 - 現実には、たいした選択肢はない

 ここでもまた、核兵器使用は敵に即座に戦闘をあきらめさせ、無条件降伏させるある種魔法の万能薬だと考えるだけでなく、文脈を考える必要がある。これは真実からほど遠いの。

 そもそも核兵器は、引き合う標的に対して使用された際にのみ効果的だ。アメリカが日本でしたように一般国民を殺戮するのは、目的が敵国軍を打ち破ることである場合、全く役にたたない。敵の“貴重な”標的を核攻撃することは、とことん戦うという敵の決意を強めることにしかならない。第一次湾岸戦争の際と同様、アメリカは既に、イラン国内で攻撃したいものの典型的な標的リストを作成していると私は確信している。主要政府庁舎や施設や、多数の軍隊や施設の組み合わせだ。ところが、大半の場合、そうしたものは通常(非核)兵器で破壊可能なのだ。しかもイランは何十年もこのシナリオにそなえて来たのだから(1979年革命以来、アメリカは常にイランに狙いを定めてきた)、あらゆる平時の施設は、戦時に備えて複製されているのはまず確実だ。だから多くの目立つ標的が破壊されても、その戦時用の複製施設が瞬時に受け継ぐだろう。地中深くにある標的を破壊するのに核兵器が使えると人は考えるだろうし、これは部分的には正しいが、一部の標的は(核爆発によってさえ)破壊するには深すぎる場所に建設されており、他の施設は何カ所にも複製されている(たとえば、平時の軍司令部、1箇所に対し、4、5、あるいは6箇所もの隠され、深く埋められたものがあるはずだ)。そのそれぞれを狙うには、更なる核兵器使用が必要となり、それはそのような核攻撃作戦の政治的代償という疑問を提起する。

 政治的意味で、アメリカが、誰であれ敵に核兵器を使用した日、アメリカは、そこから決して覇権が回復できない政治的自殺をすることになるのだ。大多数のアメリカ人は“勝てば官軍”で、“国連などどうでもいい”と考えるかも知れないが、世界の他の国々にとっては、核兵器先制使用(報復の反撃とは対照的に)思いも寄らない、実に不快なもので、犯罪で、特に違法な侵略行為だ(国連安全保障理事会は、決してアメリカのイラン攻撃を認めるまい)。たとえホワイト・ハウスが“核武装したアヤトラ”に対し“世界を守るために”核を使用“せざるを得なかった”と宣言しても、世界の圧倒的多数は、大憤激で対応するだろう(特にイラク大量破壊兵器という作り話の後では!)。しかも、どのようなアメリカ核攻撃も、イランを、悪役から被害者へと、瞬時に変えるだろう。アメリカにとって何の大きな利点ももたらさない標的に核兵器を使用するためだけに、そのような途方もない政治的代償を支払うと、アメリカが一体なぜ決断するだろう? 正常な状況の下であれば、この種の挑発されたわけではない核兵器使用は、全く想像もできず、不合理だと私は思う。ところが、アメリカの現在の政治的文脈では、実際、私を震え上がらせる可能性があるのだ。

 トランプはネオコンにとって“使い捨て大統領”なのか?

 ネオコンはトランプを憎悪しているが、彼を抑え込んでもいる。この種の“抑え込み”の最高の例は、信じがたいほど愚かな行動ながら、イスラエル・ロビーが要求していた大使館をエルサレムに移転するというアメリカの決定だ。アメリカによる包括的共同作業計画の破棄や、さらに言えば、現在のイランに対する一連の威嚇もそうだ。ネオコンには、こんな感じの基本戦略があるように思える。“我々はトランプと、彼が代表するあらゆるものを憎悪しているが、我々は彼を支配してもいる。正気のアメリカ大統領なら決してしないだろう、あらゆる狂ったことをするのに彼を利用し、そうした狂った決定に対するまずい余波を活用して、それをすべてトランプのせいにしてやろう。そうすれば我々は望むこと全てを得ることができ、その過程で、適切な時期にトランプを潰し、“我々のタマ”の一人に置き換える作業に取りかかるのだ”。繰り返すが、イラン攻撃の本当の狙いは、イランを爆撃して、革命以前の時代に戻し、アングロシオニスト帝国に大胆にも反抗する“間違った”政権を支持したかどで、イラン国民を懲罰することのはずだ。ネオコンは、イスラエルの最も重要な政治目標の一つである、イランを廃墟にすることを達成しながら、混乱と政治的大惨事を起こしたかどで非難できる“使い捨て大統領”としてトランプを利用できるだろう。ネオコンにとって、これはどうころんでも有利な状況だ。もしことがうまく行けば(いくらその可能性が低かろうとも)、連中は全てを自分の手柄にして、トランプを操り人形のように支配し続けられるし、もしことがうまくゆかなかったら、イランは廃墟になり、トランプは愚かで狂った戦争のかどで非難され、クリントン集団は、権力の座にもどる容易ができているだろう。

 そういうシナリオで、最大の敗者は、もちろんイラン国民だろう。だがアメリカ軍とて順調というわけに行かない。一例をあげれば、イランを“荒廃させる”だけという計画には、アメリカ軍は長期間紛争を好んでいない(アフガニスタンとイラクは十分酷い)のだが、実行可能な出口戦略、特に短期的なものがない。しかも、アメリカが破壊できる大半のものを破壊してしまえば、主導権はイランの手にわたり、時間もイランに味方する。2006年、イスラエルは、わずか33日後に打ち切らざるを得なかったが、勝利を宣言して、撤退するのに、アメリカにはどれだけ必要だろう? もし戦争が、たとえばサウジアラビアやイラクやシリアに広がったら、アメリカに撤退する選択肢があるのだろうか? イスラエルはどうだろう - ミサイルがイスラエルに命中し始めたら(イラン・ミサイルのみならず、おそらくはレバノンからのヒズボラ・ミサイルも!)彼らに一体どんな選択肢があるのだろう?

 対イラン軍事攻撃は“私が耳にしたものの中で最も愚かしい”と述べた元モサド長官メイール・ダガンは全く正しかった。悲しいかな、ネオコンは決して聡明だったことはなく、連中は愚劣なことをしでかす可能性が極めて高い。アメリカで誰かが連中を止める方法を見つけ出し、人の道に外れた、残虐で無用で、可能性として極めて危険な戦争を回避するよう祈るばかりだ。

The Saker

記事原文のurl:https://thesaker.is/anglozionist-attack-options-against-iran/

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 大本営広報部の昼番組、最近全く見なくなった。(聞かなくなった。)何を扱っているのか全く興味がなくなった。夜も、トップダウンで方針転換と話題の番組も全く見なくなった。洗脳におつきあいする時間はない。

日刊IWJガイド「本日午前10時より、『福島第一原発・汚染水タンク撤去後の放射性物質トリチウムを含む処理水の取扱いに関する説明・公聴会(富岡会場)』をライブ配信!/本日午後5時より『7.28草の実アカデミー「安倍首相・重大スキャンダル~安倍晋三氏は、本当に選挙妨害を暴力団関係者に発注したのか」!? ―講師:山岡俊介氏、寺澤有氏』を再配信! #ケチって火炎瓶/本日午後8時より2016年11月17日収録、岩上さんによる『関東大震災朝鮮人虐殺の記録: 東京地区別1100の証言』著者で『ほうせんか』理事・西崎雅夫氏インタビュー前編を再配信!/今日、メルマガ『岩上安身のIWJ特報!』を発行します!8月号は『「市民レベルの追及はやり尽くした」財務省強制捜査と昭恵総理夫人の証人喚問を!岩上安身による木村真豊中市議インタビュー(後編)』および『イラン核合意から離脱し、エルサレムに大使館を移したトランプ政権の「異常」な中東政策は、キリスト教福音派の預言成就願望とユダヤロビーに答えたもの!? 岩上安身による放送大学 高橋和夫名誉教授インタビュー』です!/米国でリベラル派からも英雄視された共和党のジョン・マケイン上院議員が死去!『アメリカでは人類に対する犯罪に関与すると英雄になれる』!?/佐賀県が地元漁協の頭越しに20年100億円でオスプレイ配備の受け入れ表明! この裏には山口祥義知事再選への思惑か!? IWJは防衛省に直撃取材!/IWJの第9期が始まったばかりですが、さっそくピンチに! 8月29日までのご寄付・カンパが目標額の5分の1どまりと非常に厳しいスタートとなっています! どうか緊急のご支援をよろしくお願いいたします!」2018.8.30日号~No.2177号~

2018年8月28日 (火)

売女マスコミの際限のない偽善

2018年8月27日

Paul Craig Roberts

 リベラル派が戦争屋ジョン・マケインを英雄にしようとしていると、ケイトリン・ジョンストンが警告している。https://caitlinjohnstone.com/2018/08/24/do-not-let-them-make-a-saint-of-this-asshole/

 NPRは、午前中ずっと、ワシントンDCとアリゾナで国葬が行われる戦争屋マケインの追悼番組だ。リベラルのチャールズ・シューマー民主党議員は、リチャード・ラッセルにちなんで命名された上院会館を、軍安保複合体のポン引きで、ソ連やサンディニスタやリビアに対し、ワシントンがけしかけ、攻撃させることができる、あらゆるテロ集団を支持していたマケインにちなんで、名称を変更したがっている。https://consortiumnews.com/2018/08/27/the-other-side-of-john-mccain/

 マケインが北ベトナム捕虜から、英雄になったことには、彼は北ベトナムに協力したと主張する他の捕虜たちが異議を唱えている。

 208人のアメリカ海軍死傷者をもたらしたイスラエルによるアメリカ艦船リバティー号攻撃を隠蔽したのは、ジョン・マケインの父親ジョン・マケイン大将だった。本物のアメリカ海軍大将なら、アメリカ軍人の命を犠牲にして、恥ずべき隠蔽工作に加わる前に辞任しているはずだと、海軍作戦部長および統合参謀本部議長をつとめたトーマス・モーラー大将は私に言った。

 アメリカで、英雄になる方法は、戦争、さらなる戦争を支持して立ち上がることだ。これを足場に、ジョン・マケインは英雄なのだ。

 NPRが今日絶えず繰り返しているもう一つのニュースは、ラカイン州のイスラム教徒の扱い方が人類に対する犯罪で、ミャンマー軍幹部が有罪だという国連報告だ。700,000人のイスラム教徒が、ミャンマーから逃れたとされている。

 この話は真実で、中国との親密な関係でワシントンを怒らせたミャンマー政府に対し画策された、単なるワシントン・プロパガンダではないとしよう。ミャンマーでのイスラム教徒に対する残虐行為が、21世紀に入って、七カ国丸ごと、あるいは一部を破壊し、イスラム教徒を何百万人も強制退去させ、“ヨーロッパ多様化”避難させている、イスラム教徒に対するワシントンの残虐行為と、一体どうして比較されるのだろう?

 ミャンマーによる残虐行為が、一体なぜイスラエルによるパレスチナ人大量虐殺と比較されるのだろう?

 ミャンマーによる残虐行為が、一体なぜサウジアラビアによるイエメン人大量虐殺と比較されるのだろう?

 NPRとBBCは、一体なぜミャンマーに執着し、遥かに酷い残虐行為を無視することができるのだろう?

 アメリカの新英雄、ジョン・マケインは、リビア、イラク、シリア、スーダン、イエメン、パキスタン、アフガニスタンに対するワシントンの残虐行為をせきたて、イスラエルによるパレスチナ人大量虐殺を支持していた。

 アメリカでは人類に対する犯罪に関与すると英雄になれる。ミャンマーで同じことをすると、非難され、国際刑事裁判所での裁判を要求される。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/08/27/there-is-no-limit-to-presstitute-hypocrisy/

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 2時からの下記インタビューを拝見した。

【IWJ_Youtube Live】14:00~「日露戦争で蒔き尽くされた近代日本〈失敗〉の種は今なお増殖を続けている!? 岩上安身による明治大学・山田朗教授インタビュー」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867

 8時からのインタビューも拝見。基地建設推進派与党候補、同じ質問で、同様の明快な回答、できるはずはない。そもそも、インタビューに応じる可能性皆無だろう。

【録画配信・IWJ_Youtube Live】20:00~「IWJ中継市民による玉城デニー衆院議員インタビュー」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

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