マスコミ

2017年9月 4日 (月)

ソーシャル・メディアはCIAの道具: “人々をスパイするのに使われているフェイスブック、グーグルや他のソーシャル・メディア”

Prof Michel Chossudovsky
Global Research
2017年8月28日

2011年に発表された“ソーシャル・メディアはCIAの道具。本当だ”と題するCBSニュース記事はCBSを含む主要マスコミが報じ損ねている“語られることのない真実”を明らかにした。

CIAは“人々をスパイするため、フェイスブック、ツイッター、グーグル(GOOG)や他のソーシャル・メディアを利用している。”

CBSが公表したこの記事は主要マスコミ(とCBS)のウソに反論している。記事はCIAと、検索エンジン、ソーシャル・メディアや巨大広告コングロマリットの陰険な関係を裏付けている。“CIAがフェイスブックやツイッターやグーグル(GOOG)や他のソーシャル・メディアを利用して人々をスパイしていると考えるのに、アルミホイルの帽子をかぶる必要はない。CIAが、報道発表で、技術投資部門In-Q-Tel経由で出資している全てのソーシャル・メディア・ヴェンチャーの便利なリスト[リンクは無効]を公開してくれているのだ。“

報道は“プライバシー”は広告主に脅かされているが、同時にこうした広告主が“ CIAと結託して”アメリカ諜報機関の代わりに、連係して活動していることを認めている。

CBS記事のスクリーン・ショット

スパイの民営化

CIA、NSA、国土安全保障省と契約している私企業にとって、個人をスパイするのは大いに儲かる商売だ。CBS報道は、世界最大の広告代理店の一つが収集した何百万人ものアメリカ人の個人情報が、CIAに販売されていることを歯に衣着せずに示唆している。

Noam SchachtmanによるWired News2010年7月記事によれば:

CIAの投資部門とグーグルは、リアル・タイムでウェブを監視し、その情報を将来予測に使っている企業を支援している。

その会社はRecorded Futureで、人々や組織や現在のものも、まだ起きていないことも含め行動や出来事との関係を見出すため、何万ものウェブサイト、ブログやツイッター・アカウントを徹底的に調査している。白書で、同社は、その経時的分析エンジンは“検索を超えて”“文書間の同じ、あるいは関係する組織や出来事について語っている‘見えないつながり’をも探している。”と述べている。


Wired News記事のスクリーン・ショット

表現の自由

ソーシャル・メディアと検索エンジンは、アメリカ人をスパイするのに利用されている! だがアメリカ人だけではない。個人データ収集は世界中で行われている。

だが、危機に瀕しているのは、“プライバシー”問題だけではない。オンライン検索エンジンは、オンライン・メディア検閲の道具としても機能している。

グーグルは、自立した代替メディアの評価を下げることを狙ったアルゴリズムを導入した。この件に関して、ガーディアンか(2016年12月)“グーグルの検索アルゴリズムが、いかにして右翼偏向のかかった偽情報を広めているか“で報じている。


ガーディアン記事のスクリーン・ショット

自立したオンライン・メディアが標的になっている。インターネットを中心とするニュース・メディアの表現の自由は、グーグルによって常時、脇に追いやられている。

“他のインターネット・ニュース・サイトや検索技術専門家の支援を受けて、World Socialist Web Siteがまとめた新たなデータは、この社会主義、反戦、進歩派ウェブ・サイトが過去三カ月に経験した膨大な読者数の減少はグーグルからのトラフィックが累積45パーセント減少したことでもたらされたことを明らかにした。

下記はCBSニュースの2011年記事の抜粋だ。記事全文を読むにはここをクリック

個人に関する世界最大のデータベース

プライバシーに対する主な脅威の一つは、消費者がウェブ上でするあらゆることを追跡し、オンライン・アカウントで個人情報を集めたがっている広告主だ。だから、CIAと世界最大の広告代理店ネットワーク、WPP (WPPGY)が、少なくとも2009年1月以来、ソーシャル・メディア・データ-マイニング・ベンチャー企業で協力していると知っても驚くにはあたるまい。WPPは現在、購買層、経済、購買や地理的実績歴史を含む世界最大の個人情報データベースを持っていると主張している。WPPのVisible Technologies部門は、2009年秋、In-Q-Telからの投資を受けた。Visible Technologiesは、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャル・メディア・ネットワークをスキャンするツールを開発している。

グーグルとCIA: 古くからのお友達

まだ流れが読めないだろうか? 2004年に同社が、最終的に、グーグル・アースとなったマッピング技術企業Keyholeを買収して以来、グーグル(GOOG)はCIAのパートナーだ。2010年、ウェブを評価し、出来事がどういう方向に向かっているかをと予言する曲線を生成する“経時的分析エンジン”を作り出すマイノリティー・レポート風の目標を持った企業Recorded Futureに、グーグルとIn-Q-Telは共同投資をした

グーグルは既に、政府が歴史を書いたり書き換えたりするのを手伝っている。同社の透明性報告書から、アメリカ政府機関からの要求に基づいて政府に渡したり、ウェブから削除したりしている情報に関する統計データを挙げておこう。

  • 4,601件は、アメリカ政府機関からの“ユーザー・データー“要求
  • グーグルは政府のユーザー・データー要求の94%に答えている。
  • 1,421件の“コンテンツ削除“要求
  • グーグルは、コンテンツ削除要求の87%に答えている。
  • 15件の要求は、 “幹部、警察など”からのもの
  • 1件は国家安全保障上の要請だった。

強調は筆者による。Jim EdwardsによるCBS News記事全文を読むには、ここをクリック

本記事の初出はGlobal Research
Copyright Prof Michel Chossudovsky、Global Research、2017年

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/social-media-is-a-tool-of-the-cia-facebook-google-and-other-social-media-used-to-spy-on-people/5606170

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水爆実験なる報道一辺倒。しつこく繰り返させていただこう。

ハワード・ジン講演。ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る 十年前に翻訳した記事。直接つながる部分を貼り付けておこう。この機会に、全文は長いが、お読みいただければ幸いだ。

ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

私には最後の行が興味深いものでした。「これはどこの国でも同様に機能する。」つまり、ここで、彼らはナチスです。あれはファシスト体制です。アメリカはデモクラシーです。けれども、自分の国を何制度と呼ぼうと、これはどこの国でも同様に機能するのです。自分の国を全体主義国家と呼ぼうと、あるいは自国をデモクラシーと呼ぼうと、同じように機能するのです。つまり、国家指導者達は国民を、丸め込んだり、無理強いしたり、唆したりして戦争をさせることができるのです。国民を脅かし、国民が危険な状態にあると言い、もしも支持しなければ、非愛国的と見なされるぞと国民を脅迫し、無理強いして。そして、これが9/11直後にこの国で本当に起きたことなのです。これがブッシュがイラクの大量破壊兵器という妖怪をよみがえらせた直後に起きて、しばらくの間アメリカ国民がこれを支持するようにさせたわけです。

けれども問題は、どうやって連中がまんまとそれをやりおおせたかです?新聞はどうでしょう?テレビはどうでしょう?政府がしていることを暴くのは新聞の仕事ではありませんか?テレビの仕事ではありませんか?ジャーナリズムの仕事ではありませんか?ジャーナリスト達はI・F・ストーンからは学ばないのでしょうか?「ひとつだけ覚えておくように」と彼はジャーナリズムを勉強している若者に言いました。「ひとつだけ覚えておくように。政府は嘘をつくものです。」ところがマスコミはそれには注意を払わなかったのでしょう。マスコミは支持したのです。彼らは大量破壊兵器というアイデアを喜んで受け入れたのです。

そして、大本営広報部ではない報道団体の記事をコピーさせていただこう。

■■■ 日刊IWJガイド「北朝鮮の核実験で恐怖を煽る官邸とマスコミ! 非常事態時に起きた関東大震災・朝鮮人虐殺を忘れるな!20時より『ほうせんか』理事・西崎雅夫氏インタビューを再配信/ナチス擁護発言の高須克弥氏から『寄付』の申し出!? 岩上安身は『我々に共感したという言葉は真に受けられない』と事実上の謝絶/『島根に落ちても何の意味もない』!? 自民党・竹下亘総務会長が北朝鮮のミサイル通過を受け失言! 島根原発への着弾は念頭にない!? 本日19時から、ミサイル攻撃を想定し高浜原発運転停止の仮処分を求めた河合弘之弁護士による記者会見を再配信!」2017.9.4日号~No.1816号~ ■■■
(2017.9.4 8時00分)

2017年9月 2日 (土)

真実を語るジャーナリズムは禁止されているウクライナ

スティーブン・レンドマン
2017年8月30日

アメリカが据えつけたクーデター参加者連中が違法支配しているウクライナは、ヨーロッパの重要な地域におけるファシスト専制だ。

報道の自由は御法度だi。政権政策批判は逮捕、拷問、投獄、国外追放や死の危険をもたらす。

自国民と戦争し、過激な反ロシアで、人権や公民権を嘆かわしいほど侵害し、連中の違法支配への反対を容赦しない、ワシントンや他の欧米諸国やイスラエルや国連が支持している冷酷なならずもの国家が行っている惨事を、欧米マスコミは握り潰している。

一体何が起きているかを正確に報道するジャーナリストとしての仕事をきちんと行ったがゆえに、ウクライナを“中傷”していると告訴され、拉致されたロシアのチャンネル1テレビ特派員アンナ・クルバトワが、キエフの獰猛さの標的になった最新例だ。

チャンネル1は下記の声明を発表した。

“アンナ・クルバトワはキエフの真ん中で拉致され、我々は彼女と連絡がとれない。わが社の社員が、住まいの近くで、不明な連中が車に押し込まれ連れ去られ、拉致された。我々の情報によれば、(キエフ)治安当局職員たちが彼女を拘留している”。

2014年2月に権力を簒奪して以来、政権はジャーナリストを沈黙させるべく、投獄、殺害してきた。キエフの嘆かわしい政策を正確に報じる人は誰でも同じ運命となる危険がある。

ロシア24によれば 、クルバトワは“彼女によるウクライナ国内の出来事報道を巡って再三脅迫を受けていた。8月26日、彼女は、ロシアでは禁じられているウェブサイト、ミロトヴォレツ(仲裁人)で、要注意人物リストに載せられた。”

彼女は“ウクライナ独立記念日に合わせた軍事パレードについての偏向した報道で告訴された。彼女は、社会的に重要情報を改竄し、反ウクライナ・プロパガンダに参加したとも非難されている”

ファシスト・ウクライナにおいて、“プロパガンダ”とみなされる真実を語ることは禁じられている。拉致される前、クルバトワは、ウクライナ内のジャーナリストに対する圧力、脅迫と脅威に関する報道を準備していた。

政権は反対意見を容認しない。プーチン大統領のドミトリー・ペスコフはこう述べた。“我々は状況を明らかにすべく最大限の努力を払ってうつもりだ。”

ウクライナ保安庁(SBU)広報官は、彼女は“ロシア連邦に強制送還されることになる”と述べてクルバトワの逮捕と拘留を認め、更にこう述べた。

“ウクライナは(非)合法的な国家で、保安局”は他の何物でもなく、自らの規則で活動しており、どういうわけか、国際法は一蹴されている。

“彼女の国外追放用の必要書類を現在準備中だ。これはウクライナを支配するクーデター参加者連中に関する真実を”あえて報道しようとする人なら誰にでも起こり得る。

同じ放送局の特派員アンドレイ・ルデンコによれば、これとは別に、ドンバスのドネツク近くで、あるロシアTVクルーが政権軍に、小火器で、更に重火器で銃撃された。

負傷者は無かった。クルーはすぐさま危険地域から脱出した。三年間、ドンバスに戦争をしかけるのに使われている重火器を、ワシントンはキエフに提供している。

欧米の首都やマスコミは、クーデターによって権力の座についたことも含め、この政権の重罪を無視している。

記事原文のurl:http://stephenlendman.org/2017/08/truth-telling-journalism-banned-ukraine/
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ロシア報道をみると、幸い記者はモスクワに無事帰国、帰国インタビューもみられる。

孫崎享氏の今日のメルマガを拝読して、この話、人ごとではないと痛感。

.9.1産経新聞「首相官邸広報室、東京新聞に注意 菅義偉官房長官会見での社会部記者の質問めぐり」

「 首相官邸報道室は1日、学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画をめぐり、8月25日の菅義偉官房長官の記者会見で、東京新聞記者の質問に不適切な点があったとして書面で東京新聞に注意を喚起した。

北朝鮮ミサイル発射の全社一斉横並びの洗脳報道、許しがたいと思う。
思い出すのは、ハワード・ジン講演。ハワード・ジン「歴史の効用とテロリズムに対する戦争」を語る 十年前に翻訳した記事。直接つながる部分を貼り付けておこう。この機会に、全文は長いが、お読みいただければ幸いだ。

ゲーリングは言っています。「もちろん国民は戦争を望んではいない。なぜ畑にいる貧しいまぬけが、自分の命を戦争にさらそうなどと望むだろう?だが、結局、政策を決定するのは国家指導者だ。国民はいつでも指導者達の命令に従わせることができる。連中に、我々は攻撃されているのだと言って、平和主義者は愛国心に欠けると非難するだけで良いのだ。これはどこの国でも同様に機能する。」

私には最後の行が興味深いものでした。「これはどこの国でも同様に機能する。」つまり、ここで、彼らはナチスです。あれはファシスト体制です。アメリカはデモクラシーです。けれども、自分の国を何制度と呼ぼうと、これはどこの国でも同様に機能するのです。自分の国を全体主義国家と呼ぼうと、あるいは自国をデモクラシーと呼ぼうと、同じように機能するのです。つまり、国家指導者達は国民を、丸め込んだり、無理強いしたり、唆したりして戦争をさせることができるのです。国民を脅かし、国民が危険な状態にあると言い、もしも支持しなければ、非愛国的と見なされるぞと国民を脅迫し、無理強いして。そして、これが9/11直後にこの国で本当に起きたことなのです。これがブッシュがイラクの大量破壊兵器という妖怪をよみがえらせた直後に起きて、しばらくの間アメリカ国民がこれを支持するようにさせたわけです。

けれども問題は、どうやって連中がまんまとそれをやりおおせたかです?新聞はどうでしょう?テレビはどうでしょう?政府がしていることを暴くのは新聞の仕事ではありませんか?テレビの仕事ではありませんか?ジャーナリズムの仕事ではありませんか?ジャーナリスト達はI・F・ストーンからは学ばないのでしょうか?「ひとつだけ覚えておくように」と彼はジャーナリズムを勉強している若者に言いました。「ひとつだけ覚えておくように。政府は嘘をつくものです。」ところがマスコミはそれには注意を払わなかったのでしょう。マスコミは支持したのです。彼らは大量破壊兵器というアイデアを喜んで受け入れたのです。

大本営広報部大政翼賛会電気洗脳装置で話を伺いたい人々をみることはほとんどない。
提灯持ちのたわごとを聞かされるばかり。ほとんどの芸人・タレントには、まっとうな発言は期待できない。基本的に体制宣伝がお仕事。

収入源を分散できるだけ多芸多才ならば、例外的行動も可能なのかも知れない。と下記インタビューを拝見して思う。

安倍総理や小池都知事…現在の政治状況に感じる「違和感」について、多芸多才な松尾貴史氏に岩上安身がインタビュー! 2017.8.28

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/396537

9月7日(木)には服部茂幸氏(同志社大学商学部教授)IWJインタビューが予定されている。新著を拝読したばかりなので楽しみだ。

 ご著書『偽りの経済政策――格差と停滞のアベノミクス』(岩波新書)の内容にそってお聞きします。

以前にも服部茂幸氏にインタビューされていたのを知らずにいた。これも後で拝見予定。

※【大義なき解散総選挙19】「消費の停滞は増税以外の要因もある」 ~安倍政権に不都合な経済データ呈示 『アベノミクスの終焉』著者・服部茂幸氏に岩上安身が聞く 2014.12.5

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/211262

2017年8月30日 (水)

歴史とジャーナリズムの武器化

Paul Craig ROBERTS
2017年8月28日

“非常に不愉快な事実など不要だ”

アメリカ合州国においては、真実の重要な要素、事実は重要ではない。事実はマスコミ、政治、大学、あるいは裁判所においては重要ではない。ワールド・トレード・センター三棟の倒壊に関する事実ではない説明が、公式説明として出されている。事実は政治化され、感情に訴えるよう表現され、武器化され、無視される。トーマス・ディロレンゾや他の“内戦”歴史学者が実証しており、デイビッド・アービングが自らの苦難で示している通り、英米の第二次世界大戦の歴史は、大半が良い気持ちにさせてくれる歴史なのだ。 もちろん勝者のみを、良い気持ちにさせてくれるのだ。そうした感情的な狙いから、不都合な事実は受け入れ難く、無視される。

真実を書くことは作家として成功する方法ではない。ごく僅かな率の読者しか真実に興味がない。大半の人々は、自分の先入観なり、洗脳されたことが正当化されるのを望んでいる。彼らは既に信じていることを読みたいのだ。そういうものは気分が安らぎ、元気づけられる。連中は無知を指摘されると激怒する。作家として成功する方法は、ある集団を選び、その集団の連中が望んでいるものを提供することだ。恋愛小説や国の神話を支持する歴史の市場は常に存在する。インターネットで成功しているサイトは、特定のイデオロギーや特定の感情や特定の利益集団を狙っている。成功の法則は、対象とする読者層が信じているものに真実を限定することだ。

9月に間もなく私からの四半期毎の当ウェブサイトご支援お願いをお読みになる際は、これにご留意願いたい。こういうサイトは少ない。当サイトは、利益集団やイデオロギーやヘイト集団や民族集団や、真実以外のいかなる大義をも代表するものではない。とは言え、当サイトには間違いがないと申しあげているのではない。真実が狙いだと申しあげているに過ぎない。

カール・マルクスは階級的真実しか存在しないと言った。現在は、様々な真実が存在する。フェミニストにとっての真実、黒人、イスラム教徒、ヒスパニック、同性愛者、性転換者にとっての真実、軍安保複合体のために働く外交政策業界にとっての真実、ネオコンにとっての真実、経済を支配する1パーセントにとっての真実、彼らに仕えるエコノミストにとっての真実、“白人至上主義者”にとっての真実という言葉そのものが、彼らに対抗する人々にとっての真実の言葉だ。読者も追加可能だ。こうした“真実”の中の“真実”はそれを主張している集団にとっての我田引水だ。こうしたものと真実との本当の関係は“真実”を信奉している連中にとっては、どうでも良いことなのだ。

誰か、あるいはどれかの集団の真実に賛成しないと大変な目に会う。著名な映画監督オリバー・ストーンでさえも無事ではいられない。最近、“対ロシア偽旗戦争”でストーンが彼のいらだちを明らかにした。二年間にわたる何時間ものインタビューに基づく彼のドキュメンタリー映画『プーチン』に対し、全く無知なマスコミ評論家連中から嘲笑や非難を受けるストーンのいらだちは不思議ではない。プーチンとロシアを悪者として描き、公式談話を裏付けるかわりに、真実をかいま見せたがゆえに、ストーンはやり玉にあげられているのだ。

Veteran Intelligence Professionals for Sanityという組織が、トランプ/ロシアによるアメリカ大統領選挙乗っ取りというぬれぎぬを完璧に論破した報告書を公表した。この報告についての客観的記事を掲載した「ネーション」が、安保複合体と協力して、トランプに対して画策している主張に不利な情報を掲載したかどで攻撃されている。この雑誌の読者は、雑誌には、真実を語る義務ではなく、トランプを引きずり下ろす義務があると感じたのだ。編集者は、記事を撤回するかどうか検討中だと報じられている。

左寄りのオリバー・ストーンや左翼雑誌「ネーション」が、リベラル/進歩派/左翼と、そのお仲間の軍安保複合体が傾倒している我田引水の“真実”に同調しない情報を提供したことで、攻撃されているのだ。

ある国の国民の中に、各集団固有の真実以外の真実が存在していなければ、その国は酷く分裂していて、完全におしまいだ。“もし家分れ爭はば、其の家立つこと能はざるべし”。対立を生むアイデンティティ政治というものの白人リベラル/進歩派/左翼指導者連中は、彼らが率いていると考えている運動が一体どこに向かっているのか、ほとんど理解できていない。現時点では、憎悪は“白人国粋主義者”であり、“白人至上主義者”である“オルタナ右翼”に向けられている。これら“白人至上主義者”は、南部連合国兵士や将軍たちの像で代表されるようになっている。南部の至る所で、もし地方当局が像を撤去しなければ、憎悪のとりこになった暴力的な狂った暴漢連中が実行する。ニューオーリンズでは、誰か金持ちが、外部から暴漢をバスで送り込み、自分たちの歴史がオーウェル風メモリー・ホールへと捨て去られるのに反対する現地の人々と対決させ、明らかに共産主義者の旗に由来するように見える旗を振らせた。

全ての記念碑が無くなったら一体何がおきるだろう? 憎悪は次は一体何に向かうのだろう? かつては非白人は、白人を憎悪するよう教えられ、自己嫌悪している白人さえも安全ではなかった。そうした教え込まれた憎悪が、一体どうして、良い白人と悪い白人を区別できよう? 出来ないし、するはずがない。本来、アイデンティティ政治では、白人、今なら白人異性愛男性は、加害者で、それ以外の全員、犠牲者なのだ。この概念のばかばかしさは明白だが、この概念はばかばかしさで揺るぐことはない。白人異性愛男性だけには割り当て特権がない。彼らだけ、大学入学や雇用や出世で最後にされ、彼らの発言だけが規制される。彼らだけが“性を特定した単語”を使ったかどで、人種を特定した単語を使ったかどで、うっかり、もはや許容できない言葉を使って、どれかの優先される集団のメンバーを不快にさせたかどで解雇されかねないのだ。彼らだけが、人種差別主義者、女性嫌いから始まって、本の中でありとあらゆる名前で呼ばれるが、誰も侮辱のかどで罰されることはないのだ。

長年評論家たちは、アメリカ合州国における言論の自由の分野が縮小しているのを感じてきた。白人男性以外の誰かを不快にさせるあらゆる発言は、懲罰によって、抑制されてしまうのだ。最近、ラザフォード研究所を主催する憲法弁護士ジョン・ホワイトヘッドが、言論の自由を擁護するだけでも危険だと書いた。米国憲法修正第1項「言論の自由」条項に言及するだけでも、非難や暴力の脅しを引き起こすのに十分だ。“物議を醸す”と悪者化されたウェブサイトはどれも、インターネット企業やPayPalがサービスを停止して、言論の自由を終了してしまい、消滅する運命にあるとロン・ウンスは言っている。

最近、一流大学経営学大学院の教授が、マーケティングの議論で「ガールズ」という単語を使ったと言った。若い女性が不快になった。その結果、彼は学部長に油を搾られた。別の教授が、彼の大学では、要注意単語のリストが大きくなっていると教えてくれた。リストが公式なのか、非公式なのかはっきりしなかったが、教授たちは、アイデンティティ政治に遅れないよう、解雇を招きかねない単語を避けるよう努めている。彼らに言わせれば、権限は、本当の犠牲者階級、白人男性以外の場所にあるのだ。

例えば“内戦”のような話題を教えるのは難しいことに違いない。例えば、北軍による南部連合国侵略の前、何十年にもわたり、奴隷制度ではなく、関税を巡る北部/南部の政治対立があったというような実際の事実は、一体どうすれば説明可能になるのだろう?

旧“インディアン”領土から加わるどの新しい州が、“奴隷制”になり、どの州が“自由州”になるかを巡る争いは、議会における保護貿易論者(北部) 対 自由貿易論者 (南部)の勢力のバランスを、駆け出しの工業化北部が関税を押しつけられないようにすべく、均等にしておくことを巡る戦いだった。リンカーン就任演説の二日前、法外な関税が法律として成立した。同日、南部に関税を受け入れさせ、脱退していた一部の南部州や、脱退していなかった一部の州を、合衆国に残らせ、あるいは復帰させるのを狙って、議会は奴隷制度を憲法上で保護するコーウィン修正条項を成立させた。修正条項は、連邦政府が奴隷制度を廃止することを禁じていた。

二日後、南部を意図したように思える就任演説で、リンカーンはこう述べた。“私には、直接的にも間接的にも、奴隷制度が存在する州においてそれに干渉するつもりはない。私は自分にそうする法的権利がないのを知っているし、そうしようとも思っていない。”

南部に対するリンカーンの不満は、奴隷制度や逃亡奴隷法を巡るものではなかった。リンカーンは、脱退を受け入れず、今や法律になった関税を徴収するつもりでいた。憲法のもとで、奴隷制度は、州次第だったが、憲法は連邦政府に関税を徴収する権限を与えていた。関税徴収を巡って“流血や暴力は無用だ”とリンカーンは言った。“関税や賦課金を徴収するために”政府権限のみを行使し、“いかなる場所でも、人々に対し、侵略も武力行使もしない”とリンカーンは言ったのだ。

“大解放者”リンカーンは、輸入品に関税や賦課金を支払いさえすれば、奴隷制度を維持しても良いと南部に言っていたのだ。一体何人のアイデンティティ政治で洗脳された黒人学生や白人学生が現場に座り込み、そうした話を聞き、白人至上主義を正当化する人種差別主義教授に強く抗議しなかったのだろう?

わけがわからなくなった歴史に起きるのは、先入観に合わせるための改造だ。いわゆる“内戦”は、もちろん唯一の例というわけではない。

脱退文書で、サウスカロライナ州は、憲法第4章の誓約を破った一部の北部州によって憲法上の契約が破られたと主張した。これは本当だ。ところが、南部州には“連邦議会は租税、関税、輸入税および賦課金を賦課し、徴収する権限を有す”とある第I章第8条に従うつもりが無かったのも事実だ。だから、関税を受け入れなかった南部も、憲法上、潔白とは言えなかったのだ。

歴史が政治化される前は、歴史学者は、北部が、南部に、北部の産業・製造業発展の負担を負わせるつもりだったことを理解していた。農業地帯の南部は、価格がより安いイギリス商品を好んでいた。南部は、イギリス商品への関税は、輸入品価格を、高価な北部商品の価格より押し上げ、北部の生活水準を上げるため、南部の生活水準を下げることを理解していた。対立は、もっぱら経済的なもので、北部にも存在していた奴隷制度とは何の関係も無かった。実際、北部州の中には、州への黒人移民を禁じる法律を成立させているものがあった。

もし、奴隷解放が北部にとって重要で、関税を避けるのが南部にとって重要だったのであれば、何らかの妥協も考えられたはずだ。例えば、北部は、南部に工場を建設すると約束できていたはずだ。南部が工業化すると、綿の輸出をしていた農業プランテーションから、新たな富の中心が独力で出現する。労働力は経済に適応し、奴隷制度は自由労働に発展していただろう。

残念なことに、短気な連中が余りに多かった。そして現在もそうだ。

アメリカには憎悪以外何もない。アメリカでは、どこを見回しても憎悪しか見えない。プーチンは憎悪される。ロシアは憎悪される。イスラム教徒は憎悪される。ベネズエラは憎悪される。アサドは憎悪される。イランは憎悪される。ジュリアン・アサンジは憎悪される。エドワード・スノーデンは憎悪される。白人異性愛男性は憎悪される。南部連合国記念碑は憎悪される。真実を語る人は憎悪される。“陰謀論者”は憎悪される。憎悪されることから逃れられる人は誰もいない。

我々はお互い憎悪しあっているのに、シオニスト・ネオコンは我々が“必要欠くべからざる、例外的な国民”だと請け合ってくれる。完全に分断された我々国民には、世界を支配し、我々の支配を受け入れないあらゆる国を爆撃して石器時代にする権利があるのだ。

あらゆる世論調査によれば地球上で最も軽蔑され憎悪されている国アメリカを、お返しに世界が憎悪する。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/08/28/weaponization-history-journalism/
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テレビを夕方まで見なかったので、それまでミサイル騒ぎを全く知らなかった。
無意味な洗脳。あらゆる局・紙が一斉に報じるものは決まってうさんくさい。
支持率が下がると発射されるのが、お決まり。
宗主国とこの国の支配者、軍産複合体の力と収益のための茶番。
どんな施設に逃げ込んでも原発を攻撃されればおしまい。

大本営広報部洗脳を受ける暇があれば『渚にて』を読まれた方が意味があろう。
2017年版『渚にて』戦争の手招き

最後の文で、世界で三番目に軽蔑されているだろう国に暮らしていることを思い出した。

選挙に備え、新第二自民党勢力が蠢動しているのを大本営広報部は丁寧に報じる。
「ファシストが準備体制を固めないうちにと、選挙を早める」というわけ説を再三みるが、第二自民党がいくら増えても、自民党も公明党も何も困ることはないはずだ。それは好ましいことでもあるだろう。そこで、
「ファシストがボロをださないうちにと、選挙を早める」のが真実ではないかと想像している。

「AIだから」という不思議発言、Aあたしの Iいちぞんと解釈するのが正解か。

壊憲による宗主国のための「醜の御楯」体制に着実に近づいているようだ。

2017年8月28日 (月)

クリストファー・ノーランの『ダンケルク』: 歴史も政治も抜きの第二次世界大戦勃発

David Walsh
2017年7月26日

“どうしようもない程、目の見えない人々だけが、イギリスとフランスの将軍や提督連中が、ファシズムに対して戦争すると信じることができる!” - レオン・トロツキー、1940年5月

イギリス人監督クリストファー・ノーランの新作映画『ダンケルク』は、1940年5月-6月のイギリスとフランス軍の多数の兵士を北フランスから救出した有名な作戦の話だ。

5月10日に始まった英仏海峡西方へのドイツ軍による素早い進撃の後、イギリス海外派遣軍(BEF)と、その同盟軍が、フランスとベルギー海岸線の細長い地域で遮断され、包囲されることになった。5月26日から6月4日にわたる“ダイナモ作戦”で、約340,000人の兵士がイギリスに脱出した。イギリス南部から英仏海峡を横断し、ベルギー国境から10kmにあるダンケルクの海岸と防波堤から、兵士たちを大型船に運んだり、イギリスの港まで直接運んだりして、救出で、多くの小型船舶が重要な役割を演じた。


『ダンケルク』

ノーランの映画は長さは異なるが(それぞれ一週間、一日、一時間)重複している“陸”“海”と“空”の三部構成だ。

“陸”では、トミー(フィン・ホワイトヘッド)が、ダンケルクの街で見えないドイツ軍に銃撃されるイギリス軍部隊の若い兵士だ。彼だけ生き残り、海岸へと向かうと、何万人もの兵士が立ち往生している。彼は後でフランス人とわかる“ギブソン”(アナイリン・バーナード)とアレックス( ハリー・スタイルズ)と組むことになる。映画のこの部分は彼らを危機から救う船を捜そうとするトミーと仲間の様々な益々必死の努力を描いている。

“海”では、ドーソン(マーク・ライランス)が、脱出作戦の一環として、英国海軍に徴発された小型船を持っている。ところが、彼と息子のピーター(トム・グリン=カーニー)と17歳の甲板員ジョージ( バリー・コーガン)は、海軍船員にやってもらうのでなく、自分たちで英仏海峡横断すると決める。途中で、ドイツのUボートで船が沈没させられ、砲撃でストレス状態になったイギリス人兵士(キリアン・マーフィー)を救いあげる。ドーソンが船を沈没現場から遠くないダンケルクに向けて進めていると知ると兵士が暴れる。

“空”部分は、ダンケルク上空でドイツ戦闘機と交戦する二人の英国空軍パイロット、ファリアー(トム・ハーディ)とコリンズ(ジャック・ロウデン)を追う。ドイツ空軍は比較的自由に行動して、イギリス艦船やボートを攻撃し、海岸にいる兵士たちも爆撃する。ファリアーとコリンズの任務は地上軍を掩護することだ。コリンズは飛行機を不時着水せざるを得なくなり、最善の結果を期待する。ファリアーは戦い続けるが、燃料がわずかだ。


『ダンケルク』のマーク・ライアンス

ノーランの『ダンケルク』には、いくつか視覚的に目を奪われる場面がある。空中戦場面は確かに印象的だ。映画撮影は総じて壮麗で、カメラは自然や人々の詳細を深くとらえている。

ある種劇的な展開(ライランスの抑えた知的な演技も含め)があるので、ドーソン-ライランスの場面が、映画の中で最も印象に残る。ジョージの運命には実に悲劇的なものがある。兵士たちのダンケルク救出支援を志願する若者なのに、自身重傷を負った兵士の一人によって、致命傷を負ってしまうのだ。

それを別とすれば、他にはほとんど何もない。“陸”と“空”での対話は最小限で、ともあれ印象的なものは皆無だ。映画が進むにつれ、“陸”部分は、段々と(しかも、うんざりするほど)登場人物たちが、致命的な結果になりそうな状況を次々と切り抜けるのを強いられる型にはまったパニック映画に見えてくる。

映画の全体的雰囲気は一貫性がない。テレンス・マリックの映画に敬服しているとノーランは語っている。残念なことに、ノーランは、マリックの最高作品、特に『シン・レッド・ライン』(1998年)のいくつかの場面から触発されたのではなく、陰鬱なハイデッガー風宇宙の中を、登場人物があてもなくさまよい歩く、同じアメリカ人映画監督の最新作から触発されたようだ。ノーランの新作映画の一部は、その種の雰囲気を再現している。そこで突如音楽が高まり、イギリス人の“勇気”や勇敢な行動が土壇場で成功をもたらすのだ。どうしても納得が行かない。

『ダンケルク』はいかなる伝統的な意味でも戦争ドラマではないのは、対象となっている1940年の出来事が、戦闘あるいは一連の戦闘というものではなく、歴史的な敗北、壮大な撤退だったがゆえだけではない。


トム・ハーディ

第二次世界大戦に関する無数のアメリカやイギリス映画は、よかれ悪しかれ、概して国民の人種や階級の“代表例”である少規模部隊に焦点を当てている。そうした作品では、最初は身勝手というか個人主義で、恐怖で身をすくませるが、戦闘の過程で、言い換えれば実に運命的な条件の下で、“大義”のために、集団の必要性を優先し、必要とあらば、自己犠牲の必要性を学ぶ登場人物(あるいは複数の登場人物)が多い。戦争中あるいは直後に制作された映画は、“民主主義”や専制への反対を、究極的に、そのために戦って死ぬに値するを主な要因にして、ファシズムや独裁制に対する大衆の圧倒的な反感を考慮しており、多くの場合、共有もしていた。

ノーランは、戦争や、その原因や、正当性などに関する議論を避けて、そうした重荷から逃げている。主人公たちは若いかも知れないが、大恐慌や、他の衝撃的な出来事を生き抜いてきたのだ。彼らには何らかの政治的意見があったはずだ。わずか二十年程前の第一次世界大戦で勝ち誇ったはずのイギリス軍に与えられた大惨事の規模や原因について、登場人物の誰一人、疑問を投じない。実際、誰も意味ある発言をしない。

エルストン・トレヴァーの(1955年)「The Big Pick-Up」を部分的に基にしたレスリー・ノーマンの『激戦ダンケルク』(1958年)は、脱出についての、堅苦しい紋切り型の愛国的映画で、ジョン・ミルズ、リチャード・アッテンボロー、バーナード・リーやロバート・アーカートを含む多数の著名な、頼もしい当時のイギリス人俳優が出演している。とは言え、極度の制約にもかかわらず、ノーマンの映画は、少なくとも、冒頭場面から終始、(映画があからさまに馬鹿にしている当時の政府やマスコミの主張に反して)油断とダンケルク大惨事の規模を指摘する義務を感じている。

最初の『ダンケルク』は別として、1950年代と1960年代の戦争映画(『暁の出撃』、『The Man Who Never Was』、『戦場にかける橋』、『愛欲と戦場』、『攻撃』、『愛する時と死する時』、『若き獅子たち』、『ビスマルク号を撃沈せよ!』、『ナヴァロンの要塞』、『Hell to Eternity』、『史上最大の作戦』、『Merrill ’ s Marauders』、『大脱走』、『シン・レッド・ライン』、『大列車作戦』などの作品)は、成功の度合いこそ異なれ、第二次世界大戦を、政治的、軍事的、心理的に理解しようとつとめていた。

あいにく現代の映画監督たちは、もはや歴史的な出来事を、引用符中に置かれることが多い言葉の一つである“説明する”ような俗事にかかずらうことはしない。連中はほとんど、そうした俗事を超越しているのだ。

1940年5月-6月、イギリス海外派遣軍に対するドイツ軍の勝利と、それに続くフランス第三共和国崩壊と、敵に協力的な連中によるビシー政権樹立は些細なことではない。


フィン・ホワイトヘッド

1939年9月1日、ドイツによるポーランド侵略後、そして二日後のイギリスとフランスによる対ヒトラー政権への宣戦布告後、1940年5月に、ドイツ軍がフランス、ベルギーとオランダを攻撃するまで、ヨーロッパでは、いかなる主要作戦も行われなかった。イギリスとフランスの軍は、八カ月も受動的に待ち続けていた。フランス軍には“敗北主義”がはびこっており、イギリス既成支配体制は分裂でばらばらだった。ナチス“宥和”に最も責任があったはずの人物ネビル・チェンバレンが、1940年5月10日、ウィンストン・チャーチルにとって変わられるまで首相の座に居座り続けた。

一方、1940年春のヒトラー軍隊の勝利は、レオン・トロツキーの言葉によれば“自らの任務という側面でさえの帝国主義民主主義の堕落”を実証していた。イギリスとフランスの支配エリート層は(退位したイギリス国王エドワード8世を含め)ヒトラー主義を、ボルシェビキ思想と社会革命に対する最強の防衛と見なす親ナチス分子だらけだった。

トロツキーは説明していた。フランスの降伏は“単なる軍隊の出来事ではない。ヨーロッパの破滅的状況の一部なのだ。… ヒトラーは事故ではない。彼は我々の文明全てを粉砕する脅威を与えている帝国主義の最も徹底的で、最も凶暴な表現であるにすぎない。”

一方、ドイツの軍事的勝利は、ヨーロッパや世界の労働者階級に対するスターリン主義者による裏切りの悲惨な結果を実証していた。五年間“人民戦線”を宣伝し、様々な“民主主義”の幻想を生み出した後、1939年に、ソ連政権はヒトラー側に転じ、欧米列強の“軍事力を麻痺させた”と、トロツキーは書いていた。“破壊用のあらゆる機構にもかかわらず、精神的要素が、戦争における決定的重要性を保持している。ヨーロッパ大衆の士気を阻喪させ、ヨーロッパにおいてのみならず、ヒトラーに仕えて、スターリンは挑発の手先役を演じたのだ。フランス降伏はそうした政治の結果の一つに過ぎない。”

トロツキーの冷静で正確な論評だけでなく、多少真摯なあらゆる取り組みによって、二度目の、悲惨な帝国主義戦争勃発に関する、大半の今日の作家や監督たちにとっては、決着済みの問題であることは言うまでもない。

歴史的問題に関するノーランの沈黙、あるいは“自制主義”は、ノーランによる取り組みの前進ではなく、複雑な疑問を前にしての無能を現すに過ぎない。

映画監督は『ダンケルク』から歴史と政治を排除し、上述の通り、凡庸な“災害映画”のレベルにおとしめるのが意識的な決断であることを示す様々な発言をしている。

あるフランスの雑誌に、例えば、“これは戦争映画というより、生き残りがテーマのサスペンス。… 登場人物への共感は、彼らの物語とは無関係だ。対話で、登場人物の物語を語りたくはなかった。問題は、彼らが誰であるかではないし、彼らが誰のふりをしているかではないし、彼らがどこから来たかではない。私が興味があった唯一の疑問はこうだ。彼らは脱出できるのだろうか? 防波堤に行こうとする際に、次の爆弾で殺されるのだろうか? それとも海を渡っている間に潜水艦にやられるだろうか?”と語っている。

登場人物への共感は“彼らの話とは無関係だ”ろうか? 問題は“彼らが誰なのかではない”のだろうか? すると人は、パラディやヴォルムートの虐殺をやらかしたばかりで、移送を待っているナチス親衛隊兵士に対しても、大恐慌やイギリス帝国主義の世界的野望の犠牲者である、イギリス人やスコットランド人の青年たちに対して感じるのと同じ状況で、同じように感じるべきなのだろうか? ノーランは“唯一私に興味があった疑問は、 彼らは脱出できるか?”だと言ったのを恥ずかしく感じるべきなのだが、彼はたぶんそう感じるまい。

ジョシュア・レヴィンの『Dunkirk: The History Behind the Major Motion Picture』が、ノーランの映画封切りにあわせて刊行された。助監督のニロ・オテロが“クリス[ノーラン]が歴史の教訓を与えないことを選び、ダンケルク物語を、サバイバル映画として描いた事実が、インパクトを強めている。‘後に歴史になるものの真っ只中にいると、それが歴史だとはわからないものだ。’と考えている”とレヴィンは説明している。

レヴィンはこう書いている。“クリスは、歴史を観客にとっての個人的経験に煎じつめることで、映画がロールシャッハ・テストのようなものになることを期待していた。彼は政治的解釈を観客に押しつけたくはないのだ。彼はそういうことには興味がない … 彼は我々を主人公の視点にたたせる普遍的な映画を作りたいのだ。そうすることによって、‘観客は『ダンケルク』の中で、彼らが見出したいものを見出せるのだ’と彼は言う。 ”本当の『ダンケルク』発見とは一体何だろう?

もちろん、ダンケルクのドラマに参加した人々の多くは、自分たちが何をしているのかを知っていたか、多少は理解していた。 政府と既成支配体制が全体として、危険を軽視する中、普通のイギリス人の多くが、ヒトラーとファシズム脅威に反応していたのだ。結局、1930年代中、自国の支配階級の手によって、ひどく苦しめられ、 栄養失調にさせられたイギリス労働者階級は、反抗的で、敵意を持っていたのだ。

実際、ダンケルクのエピソードに関して決して十分回答されていない一つの疑問は、一体なぜヒトラーは、イギリス軍を絶滅できていた可能性が極めて高い戦車攻撃を、数日間中止するよう命じたのかだ。ロンドンと和解に至る希望を彼がまだ持っており、イギリスにおける社会革命の可能性を彼が恐れていたため、イギリス陸軍を殲滅するのは長期的にはナチスの利益にならないと、ファシスト指導者は感じていたためだと主張するむきもある。

「テレグラフ」で、ノーランはこう語っている。 “現在の観客に直接関係しない、古びたものと片づけられるような映画は作りたくないと思っていた。… まずは、状況の政治にはまりこんでしまうのを即座に排除することだった。室内で、地図上で色々動かしている将軍たちは登場しない。チャーチルは登場しない。敵はおぼろげにしか見えない。”

またしても、驚きで、目をこすらずにはいられない。フランスの戦いは、第二次世界大戦初期の極めて重大な出来事の一つで、二十世紀の重要な政治的出来事だ。戦争に関するもっとも良く知られている格言の一つで、広く公理として受け入れられている、プロイセン王国の将軍カール・フォン・クラウゼヴィッツによる“戦争は別の手段による外交の継続である”がある が、ノーランにとっては、戦争はいかなるものの継続でもなく、別の世界に存在するものなのだ。

歴史に関する真剣さの欠如と知識の欠如が結びつき、現実に対する個々の主観的認識が可能だという理由で、全てが正当化される。

著書の中で、レヴィンはこう書いている。“[ダンケルクで]海岸や防波堤に立っていた、あるいは牛にしがみついて撤退した各個人にとって、異なる現実が存在していた。並べて見ると、こうした現実は、お互いに矛盾することが多い。”ノーランはこう付け加えている。“映画は、客観的現実を規定する個々人の主観的な経験の紛らわしい性格に、大いに基づいていると私は思う。それが私が制作した全ての映画全てを貫く糸だ。全てが個人的経験に関するもので、客観的現実と矛盾する可能性があるので、映画には無限の数の経験とお互いに矛盾するだろう物語りや、様々な形のコメントと思われるものに対する余裕を是非残すようにしている。”

言い換えれば、歴史を語ることは、それぞれ他の全てと矛盾する可能性がある個々の経験、あるいは物語の要約なのだ。それぞれ同様に妥当であり、たぶん、妥当でないのだ。特定時点では、誰一人として、自分が歴史を作っているとは知ることができず、政治的、歴史的に、一体自分が、どういう場に位置しているのかさえも知ることができない。特定のイデオロギーを押しつけることによって、“歴史”は後で形成されるのだ。客観的な歴史を書こうという取り組みは、実際その生活も感情も無視される“普通の人々”に対して意地悪い物となることが多い。もっとも深遠な手法は、個々の経験をできるだけ正確かつ誠実に描いた逸話による歴史なのだ。

“時間を超越する”手法は、必然的に、抽象的であいまいな人々や出来事を生み出す結果になっている。これは、ドラマの概して微温的で、退屈な性格の説明としても役にたつ。あらゆることが失敗し、観客が興味を失うかも知れないと監督が感じる場合には、少なくとも下級兵士における人間不信と暴力に彼は頼っている。一方、ケネス・ブラナー演じる、脱出時に“桟橋長”を務めるボルトン海軍中佐は、終始冷静で落ち着いており、映画の最後の瞬間に、残ったフランス軍兵士の出発を監督する自分の場に居続けると誓約する。

徹底的な月並みだ。当今の主観主義という映画の“革新的”特徴は、実際、極めて体制順応的で国粋主義的な見方と、ぬくぬくと共存している。彼らがあたかもエイリアンで、これがホラー映画であるかのように、ドイツ軍兵士を出さないという決定にさえ及んでいる。

要するに『ダンケルク』は、第二次世界大戦勃発に関して、それからほとんど何も学ぶことができない映画だ。人類が直面している最も深刻な脅威、第三次世界大戦が勃発しかねない途方もない世界的緊張の時期に、これが撮影され、上映されているのだ。これは知的に無責任と思えないだろうか?

グーグルの検閲と戦おう!

グーグルは、World Socialist Web Siteを検索結果掲載を妨害している。

このブラックリスト工作と戦うため:
本記事を友人や職場の仲間と共有しよう。

記事原文のurl:https://www.wsws.org/en/articles/2017/07/26/dunk-j26.html
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この映画、ネットでは絶賛記事だらけだが見てlいない。

米軍が最も恐れた男~その名はカメジロー』を見にゆく予定。

2017年8月12日 (土)

言論の自由を抑圧すると決めたグーグル

2017年8月8日
Paul Craig Roberts

これは今朝の先の投稿記事、http://www.paulcraigroberts.org/2017/08/08/facts-supplanted-propaganda-wherever-look/ (日本語翻訳記事)に対する更新記事だ。

グーグル社内で、事実に基づかないイデオロギー文化に疑問を呈したハーバード博士号を持つエンジニアが突き止められ、解雇された。

グーグルCEOのサンダー・ピチャイは、自分の見解を発表した従業員は、グーグルの行動規範に違反し、“職場で、ジェンダーに関する有害な固定観念を助長し”越えてはならない一線を越えたと述べた。元従業員ジェームス・デイモーは、自分の意見を表明して“ジェンダーに関する固定観念を永続させた”かどで解雇されたことを認めた。

デイモーを解雇したか、グーグルの思想取り締まり責任者、ダニエル・ブラウンが、デイモーを解雇するのを認めたかしておいて、サンダー・ピチャイは偽善茶番を演じた。サンダーは、デイモーに触れてこう言った。“職場で、特に少数派の視点で、自分の考えを安心して言えるのかどうか疑問に思っている同僚たちに触れた。彼らも脅威を感じているが、これは良いことではない。人と異なる意見を自由に言えると、思えなければいけない。”

自分の意見を発表したかどでデイモーを首にしておいて、サンダーはこう確認したのだ。“グーグル社員が自らの意見を表明する権利を強く支持する”。サンダーはこう述べた。“メモの中で挙げられていた多くの点 - グーグルの訓練に対する批判の部分や、職場におけるイデオロギーの役割に対する疑問、女性や、十分な配慮を受けていない集団に対するプログラムが全ての人々に十分開かれているかどうかという論議は重要な話題だ。書いた人物は、こうした話題について、彼らの(原文通り)見解を表現する権利があった - 人々がこういうことをできる環境を我々は奨励しており、こうした議論を引き起こす誰に対しても取り締まらない方針を続けてゆく。”https://www.recode.net/2017/8/7/16110696/firing-google-ceo-employee-penned-controversial-memo-on-women-has-violated-its-code-of-conduct

しかしながら、グーグル社員は、フェミニスト・イデオロギーに疑問を呈してはならないのだ。

グーグルが表現の自由に反対しても、我々は驚くべきではない。報道によれば、グーグルは、あらゆる人々に、あらゆる場所で、違憲なスパイ行為をし、自立した異議を唱える思想や表現を抑圧するため、NSAとCIAに協力して動いている。

例えば、7月31日、World Socialistウェブ・サイトはこう報じた。“4月から6月までの間に、グーグルは、大企業や国が支配するマスコミから自立して活動しているインターネット・ウェブ・サイトへの人々のアクセスを大幅に減少させるよう、検索エンジンの大規模改修を完了した。変更実施以来、多くの左翼、反戦、進歩派ウェブ・サイトは、グーグル検索でもたらされるトラフィックが急激に減少している。World Socialist ウェブ・サイトは、グーグルからのトラフィックが、わずか一月で、70 パーセントも減少した。” https://www.wsws.org/en/articles/2017/07/31/goog-j31.html

Global Researchの記事で、グラハム・ヴァンバーゲンが、グーグルによって、偽ニュース、あるいは陰謀論サイトだと恣意的に烙印を押され、グーグルが、読者数を、19から67 パーセントも減らすのに成功した13のウェブサイトのリストを挙げている。

* wsws.org 67パーセント減
* alternet.org 63パーセント減
* globalresearch.ca 62パーセント減
* consortiumnews.com 47パーセント減
* socialistworker.org 47パーセント減
* mediamatters.org 42パーセント減
* commondreams.org 37パーセント減
* internationalviewpoint.org 36パーセント減
* democracynow.org 36パーセント減
* wikileaks.org 30パーセント減
* truth-out.org 25パーセント減
* counterpunch.org 21パーセント減
* theintercept.com 19パーセント減

こうしたサイトのどれも、偽ニュースやら陰謀論サイトではないことは全く明白だ。こうしたサイトは、人々に与える言説を管理するのに使われている公式のウソに疑問を投じるがゆえに、グーグル検閲の対象になっているのだ。印刷メディアもTVメディアもNPRも支配下に置いたので、今や支配権を握るごく少数の権力者集団は、人々を、がっちり『マトリックス』の世界に閉じ込めておくために使われている公式のウソと異なるあらゆるインターネット言辞を封じようと動いているのだ。

グーグルは独占企業だ。独占主義者連中が、シャーマン法などのアメリカの反トラスト法を死文に変える前だったら、グーグルは解体されていたはずだ。現在グーグルは、反トラスト法の崩壊のおかげのみならず、アメリカ警察国家にとっての有用性によっても守られている。グーグルの積極的な協力無しには、NSAは、全面スパイ・ネットワーク、国防に役立つだけでなく、支配権を握るごく少数の権力者集団の狙いから逸脱する反体制派も抑圧できるネットワークを完成できていなかったはずだ。

グーグルは、その権力を色々な形で濫用している。例えば、ポデスタ電子メール漏洩の中には、グーグルのエリック・シュミットから、クリントンの首席補佐官だったシェリル・ミルズ宛ての、民主党が大統領選挙で勝利するのを支援するため、アメリカ人をスパイするのにグーグルの能力を提供しようというものがあったとウィキリークスは報じている。http://www.zerohedge.com/news/2016-11-01/wikileaks-reveals-googles-strategic-plan-help-democrats-win-election

どうやら、グーグルは、真実の代わりに、ウソとイデオロギーを支持すると固く決めた怪物になるのを選んだようだ。ワシントンに立ち向かう勇気のある他の国が、ライバル検索エンジンを作り出さない限り、真実は地表から消えるだろう。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/08/08/google-committed-suppression-free-speech/
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World Socialist Web Siteが、この話題を最初に扱ったのは、「グーグルの新アルゴリズム、左翼、進歩派ウェブ・サイトへのアクセスを制限」だったと思う。現在も、詳しい記事を続いて掲載している。

筆者のインタビュー記事、PCR’s latest interview with Greg Hunter, USA Watchdogの言葉に座布団十枚。

それによって、残りの人生をずっとテレビの前で過ごしたり、ニューヨーク・タイムズのあらゆる号を読んだりして得られるものより遥かに多くの真実を知ることができよう。

真実を知りたければ、“主要マスコミ”は捨て去ることだ。

ご意見に従って、大本営広報部大政翼賛会は読まず、見ずに、本日は三時からIWJによる孫崎享氏インタビューを拝見予定。以下、日刊IWJガイド・ウィークエンド版の一部を引用させていただこう。

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 さて、3連休の中日となる本日は、15時から岩上さんによるインタビュー「日米開戦の隠された真実!新刊『日米開戦へのスパイ東條英機とゾルゲ事件』著者・孫崎享氏に(元外務省国際情報局長)岩上安身が訊く!」をライブ配信でお届けします。

 「ゾルゲ事件」とは、ロシア系ドイツ人のリヒャルト・ゾルゲを中心とするソ連のスパイ組織が1933年から1941年にかけて日本で諜報活動を行なったとして、その構成員らが逮捕された事件です。同組織の中には、近衛内閣のブレーンであった元朝日新聞記者の尾崎秀実(おざきほつみ)も含まれていました。

 19名に有罪判決が下され、ゾルゲ、尾崎は死刑。5人が獄死、1人が服役中危篤となり、仮釈放後に死亡しています(執行猶予2人、戦後釈放9人)。ゾルゲらの任務は主に日本の対ソ戦略の調査と、対ソ攻撃研究の計画や報告とされ、大戦前夜の日本を揺るがせた「20世紀最大のスパイ事件」とも言われてきました。

 しかし、後世になってこのゾルゲの情報の多くは不正確だったことが明らかとなっています。

 岩上さんが聞き手を務めるIWJのインタビュー番組には幾度となくご出演いただいております元外務省国際情報局長の孫崎享氏は、最新の著書『日米開戦へのスパイ東條英機とゾルゲ事件』の中で、次のような疑問を呈しています。

 「ゾルゲ事件を論じる時、『具体的にいかなる国益が侵されたか』『はたして極刑に値したのか』という論点がほとんど論じられていない」――

 その上で孫崎氏は、「ゾルゲ事件は『関係者を死刑や無期懲役にできるような事件ではなかった』」と断言。「『スパイ』という、ただその言葉だけによってその人を葬るに足るような、ときがたい汚名をきせられた事件」との見方も示しています。

 他方、この事件は「東條英機陸相が近衛文麿首相を追い落とす」ために利用され、「日米開戦の本筋と大きく関わっていた」と強調。「20世紀最大のスパイ事件」の虚像、「ゾルゲ事件」の本質に同書は迫っています。

 2014年、孫崎氏が出版元の祥伝社と相談をしたとき、「日米開戦とゾルゲ」をまず提案。「ゾルゲ事件」は、なんと、孫崎氏が40年間も構想を温めてきたテーマだったそうです。

 しかし、書き始めてみると、どうしても日米開戦を語るには日露戦争からの政治の流れを書く必要があると判断し、まずは『日米開戦の正体』を執筆。同書はベストセラーになりました。同書の発売時には、すぐに岩上さんが2度にわたるロングインタビューを行っています。この時のインタビューは合計8時間にも及んでいます。

※“史上最悪の愚策”真珠湾攻撃を行った当時の日本と似通っている現在の安倍政権~安保法制、TPP、AIIB、中東情勢について、『日中開戦の正体』著者・元外務省国際情報局長・孫崎享氏に岩上安身が聞く―第1弾 2015.6.8
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/248422

※日中の軍事バランスは核兵器を含めて1対100!? 「真珠湾攻撃の時と同様、戦争にはなり得ない」岩上安身のインタビューで孫崎享氏が「日米開戦の正体」を暴く! ―第2弾 2015.8.3
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/256172

 孫崎氏は、「忠臣蔵」の外伝に相当する「日米開戦とゾルゲ」を論じる前に、まずは本編である「忠臣蔵」(つまり『日米開戦の正体』)を書いてから、次に外伝として「日米開戦とゾルゲ」をテーマに本を書こうと考えたそうです。しかし、今回、執筆にあたって勉強してゆく中で、ゾルゲ事件は外伝ではなく、「日米開戦」の本筋と深く関わっていることに気づいたといいます。

 「何としても戦争を回避したい」派の近衛文麿首相から、開戦派の東条英機陸相に内閣が交代した時こそが、「対米戦争開戦」という、日本史上もっとも愚劣な政治決断に日本が舵を切る分岐点でしたが、近衛内閣崩壊の「謀略」として開戦派に利用されたのが、なんと「ゾルゲ事件」だったというのです。今回の新刊『日米開戦へのスパイ東條英機とゾルゲ事件』は、『日米開戦の正体』の「外伝」ではなく、まさに日米開戦を語る上で絶対に外せない「本筋」そのものだったのです。

 現代の若い世代には知る人は多くないかもしれませんが、戦時中に「ゾルゲ事件」という有名な事件が起きました。

 因みにこの事件は、巨匠篠田正浩監督の引退作品『スパイ・ゾルゲ』として映画化。元「シブがき隊のモックン」こと本木雅弘氏が尾崎を、映画『バイオハザード』ではアイザックス博士役だったイアン・グレン氏がゾルゲを演じ、3時間を超える大作として2003年に公開されました。

 本日の岩上さんのインタビューも濃密な3時間になることは必至です。どうぞご期待ください!

 インタビューは下記よりご視聴いただけます。

▽日米開戦の隠された真実!新刊『日米開戦へのスパイ東條英機とゾルゲ事件』著者・孫崎享氏に(元外務省国際情報局長)岩上安身が訊く!
2017年8月12日 15時から18時(予定)

※YouTube Live
https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

※ツイキャスLive
http://ja.twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 孫崎氏の新刊のあとがきには、尾崎が処刑直前に担当弁護士に送ったとされる手紙が紹介されています。その中で尾崎は「私の最後の言葉をもう一度繰り返したい。『大きく眼を開いてこの時代を見よ』」と綴っています。

 新たな視点、視野、視座を与えてくれる同書は、インタビュー後に孫崎氏の自筆サイン入りでIWJ書店にて販売開始予定です。準備ができ次第日刊ガイド等でお知らせ予定ですが、こちらにもご注目ください!

※IWJ書店はこちらから。(『日米開戦へのスパイ東條英機とゾルゲ事件』は著者インタビュー後、孫崎さんにサインを入れていただき、準備が整い次第、販売開始となります)
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=16

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至る所でプロパガンダに取って代わられる真実

2017年8月8日
Paul Craig Roberts

ロシアは、アメリカから経済攻撃とプロパガンダ攻撃を受けている。更に、アメリカはロシアと中国を、軍事基地とミサイル基地で包囲し、両国を、ワシントンは奇襲核攻撃を準備しているという結論に至らしめた。ワシントンによる、二つの核大国に対する高いレベルの威嚇にもかかわらず、英語版ロシア・メディアには、フェミニスト神話の利益ための、男性アメリカ人に対する迫害増大を、我々に警戒する余裕がまだあるようだ。

RTは、グーグル内のある男性エンジニアから送られたメモを報じている。メモは、男性による対女性差別ゆえに、科学技術分野で、女性は男性より給料が低いというフェミニストの主張に異議を申し立てると言う容認できない違反をおかしている。エンジニアは、性差別等々にもかかわらず、かつては明白な真理と理解されていた、“男性と女性の間には、特徴分布に違い”があるという説得力ある主張をしている。彼は男性の特徴と、女性の特徴をリストしているが、女性の特徴は重要度が低いなどとは全く言っておらず、違う分野に特徴があると言っているだけだ。https://www.rt.com/usa/398766-google-memo-viral-women/

フェミニストとアイデンティティ政治が作り出した“罪悪感文化”のせいで、男性と女性の差異に関する真実は、もはや発言できないとエンジニアは言う。証拠が、このイデオロギーを裏付けないので、我々はあらゆる実証的根拠を無視しなければならないのだ。

エンジニアは、まだ特定されておらず、首にされてはいないが、もちろん女性だが、グーグルの多様性、品位、ガバナンス担当新副社長ダニエル・ブラウンに、“ジェンダーに関する間違った仮定”を主張しているかどで非難された。エンジニアの説明の不正確さを裏付ける既知の科学的証拠はなく、そして、たとえ間違っていたにせよ、アメリカ人が間違った意見を持っていても、何ら異常なことではない。ダニエル・ブラウンが言っているのは、我々全員が真実だと知っていることは、フェミニスト・イデオロギーと矛盾しているので、容認できないということだ。

尋ねられておらず、答えられていない疑問が残っている。プロパガンダが事実より優位になった場合、文化というか単に普通の能力が一体どうして生き残ることができようか?

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文の:http://www.paulcraigroberts.org/2017/08/08/facts-supplanted-propaganda-wherever-look/
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「存立危機事態」なるセリフが早速飛び出した。ご主人様に成り代わって成敗だ。北朝鮮国民もびっくりの宗主国への忠誠心。「戦争大臣」と頭の中で、読み替えている。

グアムを狙うミサイルは、島根、広島、高知上空を通過するという。島根には標的にぴったりの原発がある。本気なら、核ミサイルなど不要。防御?システム配備の傀儡茶番。

「豊洲問題の決定はAIによるもので、記録はない。」さすが都民・日本ファシスト両党の事実上の党首のお言葉。AっけらかんとしたIかさま師。こういう党に進んで投票する人を、恥ずかしながら数人知っている。おさななじみ。一年以上会っていない。

男女性差で思い出す本がある。『だれが源氏物語絵巻を描いたのか』。『源氏物語』の作者が女性であることは当然知っているが、『源氏物語絵巻』もそうだとは全く知らなかった。
内容に驚いて、『絵が語る男女の性差』と、『おいつめられる男の子どっちつかずの女の子』も拝読した。この二冊、絶版のようで残念。

2017年8月 8日 (火)

偽ニュースはアメリカ・マスコミのおはこ

2017年8月5日
Paul Craig Roberts

アメリカ・マスコミは偽ニュースが専門だ。実際、クリントン政権以来、アメリカ・マスコミは、偽ニュースしか報じていない。ユーゴスラビアに対する違法なアメリカ爆撃と破壊を覚えておられるだろうか? “バルカン半島の殺りく者”と烙印を押され、ヒラリーが、この肩書きをロシア大統領に付け替えるまで、ヒトラーと比較されていたセルビア大統領、“戦犯”スロボダン・ミロシェヴィッチを覚えておられるだろうか? ビル・クリントンではなく、ミロシェヴィッチが逮捕され、国際戦犯法廷で裁判にかけられた。彼は国際戦犯法廷によって嫌疑を晴らされる前に監獄で亡くなったが、殺されたという人々もいる。http://www.globalresearch.ca/milosevic-and-the-destruction-of-yugoslavia-unpleasant-truths-no-one-wants-to-know/5540873

犯罪人ジョージ・W・ブッシュ政権による真っ赤なウソで知られている、国連兵器査察官が存在しないと検証した兵器、サダム・フセインの“大量破壊兵器”に関する仕立て上げられたプロパガンダで正当化されたイラク破壊を覚えておられるだろうか。イラクは破壊された。何百万人ものイラク人が殺害され、孤児にされ、未亡人にされ、家から追われた。サダム・フセインは、スターリンによるブハーリン裁判よりあからさまな見せしめ裁判にかけられ、後に裁判による処刑という口実で殺害された。

もっぱらワシントンのウソと、CIAが武装させた聖戦士が、ムアマル・カダフィを打倒し、殺害できるよう、NATOによるリビア軍爆撃に転換した、国連飛行禁止区域決議の犯罪的悪用に基づいたリビア破壊を覚えておられるだろうか? 人ごろし女ヒラリーが“来た、見た、彼は死んだ!”と言って悦にいったのを覚えておられるだろうか?

犯罪人オバマ政権が、シリのアアサドについて言ったウソと、イギリス議会とロシア政府に阻止されたアメリカによるシリア侵略計画を覚えておられるだろうか? オバマと人ごろし女が、アメリカ軍兵士が実行するのを妨げられている仕事をするようISISを送り込んだのを覚えておられるだろうか? TVでフリン元中将が、“国防情報局長官としての自分の反対を押し切って、ISISをシリアに送り込むというのは、犯罪的オバマ政権の“意図的な決断”だったと暴露したのを覚えておられるだろうか? 語られたこのわずかな真実が、ワシントンの犯罪人連中に、フリン元中将が憎悪され、トランプの国家安全保障顧問から追い出された理由だ。

ウクライナの民主的に選ばれた政権に対するアメリカ・クーデターとネオナチ政権への置き換えを覚えておられるだろうか? ウクライナ民主主義に対するワシントンの犯罪が“ロシアによる侵略”というぬれぎぬで素早く隠蔽されたのを覚えておられるだろうか?

過去二十年間のアメリカ・ニュースで、何か本当の報道を思いつけるだろうか?

犯罪人のクリントン、ジョージ・W・ブッシュとオバマの政権が言って、何百万人もの死をもたらしたあらゆるウソは明白だった。アメリカ・マスコミは、容易にこれを暴露し、何百万人もの人々の命を救い、七つの国々を丸ごとの、あるいは部分的な破壊から救えたはずなのだ。ところが売女マスコミは、国々や人々のいわれのない犯罪的破壊を応援した。アメリカ最高裁判所判事ロバート・ジャクソンがニュルンベルク裁判で設定した基準の下では、売女マスコミ全員が戦犯だ。

我々は真実の労働統計すら手に入れられない。昨日(8月4日)労働統計局(BLS)が、7月の205,000件の新たな民間部門雇用と失業率が4.3%に減ったと報じた。これは偽ニュースだ。

AP通信のクリストファー・ルゲイバーは偽ニュースを熱心に応援し、多くのエコノミストが“堅調な雇用は何カ月、何年も続くだろう”と考えていると付け加えている。これについて考えてみよう。一般的にエコノミストは、失業率5%を完全雇用と見なしている。雇用状況には摩擦があるので、失業率ゼロというのはあり得ない。例えば、失業したり、仕事を辞めたりして新たな仕事を探している仕事をしていない人々や、おそらくは、子育てや、高齢者や病気の親に時間を使うため、労働人口から抜け、労働人口に再度参入した人々がいる。エコノミストは、失業率が余り下がると、インフレが嵩じるとも信じている。

エコノミストが、一体どういう失業率が完全雇用なのかについての考えを突然変えたわけではないとすると、もし現在の失業率が4.3%なら、既に完全雇用率以下だ。経済が既に完全雇用なのに、何年も失業率が低下し続けられるのだろう? どうやら、AP記者や“多くのエコノミスト”は、こういう疑問を思いつかなかったようだ。

もちろん失業率4.3%というのは偽ニュースだ。何百万人もの求職意欲喪失労働者を含めていないのだ。過去四週間以上職探しをしなかった労働者を含めれば、失業率は22-23%に跳ね上がる。

次に、205,000件の7月新規雇用なるものを検討しよう。こうした雇用のおそらく約半数は、birth-deathモデルによる追加によるもので、残りの半分は季節調整の操作によるものだ。shadowstats.comのジョン・ウィリアムズが説明してくれるだろう。だが実際に雇用があると仮定しよう。労働統計局(BLS)は、どこに雇用があると言っているのだろう?

雇用の89パーセントはサービス業、基本的に国内の海外移転不可能なサービス業だ。

専門、対企業サービスが雇用の49,000件を占め、うち30,000件は行政ゴミ処理(ゴミ収集)で、14,700件は人材派遣サービスだ。

54,000件の雇用は教育と医療サービスで、うち、外来医療サービス、在宅医療サービスと社会的支援が、46,900件を占める。

雇用の62,000件はレジャーとホスピタリティー産業で、うちウエイトレスとバーテンダーが雇用の53,100件を占め、娯楽、賭博とレクリエーションが、5,900件の雇用を占める。

アメリカ雇用のこの構図は約二十年続いている。これは第三世界の労働力の描写だ。輸出産業に雇用はない。中産階級の収入をもたらす高生産性、高付加価値の職業に雇用はない。雇用があるのは、低賃金のパートタイム国内サービス業であることが多い。

そうした雇用は、企業利益を押し上げる、自由に使える支出を可能にする収入をもたらさない。すると一体なぜ株式市場が新高値なのだろう? 答えは、大企業幹部連中が、連邦準備金制度理事会のゼロ金利につけこんで金を借り、それで、連中の報酬の主要部分たるボーナスを増やすべく、自社株を買い戻しているためだ。

ところが、雇用に関するこうした紛れもない事実も、クリストファー・ルゲイバーや他の経済売女マスコミ連中や新聞見出しの作り手や“多くのエコノミスト”が“一体どこまで上がるのか?”と問うのを止めることはない(2017年8月5日、Atlanta Journal-Constitution紙一面)。

ワシントンと、その売女マスコミが、ウソによって、丸ごとあるいは一部を破壊したのはイスラム教国七カ国だけではない。ワシントンのウソは、アメリカ経済とアメリカの労働人口も破壊したのだ。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/08/05/fake-news-us-media-speciality/
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そのまま、日本のマスコミについての記述。ワシントンと、その売女マスコミが、ウソによって、丸ごとあるいは一部を破壊したのはイスラム教国七カ国だけではない。ワシントンのウソは、日本経済と日本の労働人口も破壊したのだ。

「日本ファシスト」登場。新「亜自民党」に関する呆導、聞く気になれない。国会でも、都議選再演を、支配者連中と大本営は狙っているに違いない。

憲法破壊日を決めて行うつもりはないというが、例により呼吸するようにつくウソだろう。

下記インタビューで、矢部宏治氏が指摘しているとおり、歪んだ体制をあらためることこそ先だということを、大本営広報部は決して報じない。

偽ニュースは日本のマスコミのおはこ

日本が「基地」も「原発」もやめられないのは「朝鮮戦争」に起源があった!? 岩上安身による『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』著者・矢部宏治氏インタビュー 2017.8.2
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/394226

一時間、ごらんになった上で、矢部宏治氏のご本をお読み願いたい。目からうろこ、間違いなし。

明日は長崎に原爆が投下された日。以前に訳した記事を一つあげておく。

長崎原爆投下70周年 : 教会と国家にとって歓迎されざる真実

翻訳記事の後で触れた、天主堂を消し去った理不尽な行為について、8月12日午後9:00に、ドキュメンタリーが放送されるようだ。ようやく。

BS1スペシャル「幻の原爆ドーム ナガサキ 戦後13年目の選択

福岡に出張した帰路、長崎に行き、原爆ドームの類がなく、入り口の柱の一部だけが立っているのに驚いた。各国から贈られた碑のなかに、セント・ポール市からのものがあって、何とも不思議に思ったものだ。

藤永茂氏のブログ『私の闇の奥』2017年8月6日の記事冒頭には驚いた。
Paul Craig Roberts

何とも有り難い、もったいないお言葉。

2017年8月 6日 (日)

アメリカ主要‘ニュース’メディアは、いかに政府のウソを浴びせ大衆を欺いているか

Eric ZUESSE
2017年8月4日

シリア政府を打倒し、置き換えるために戦っている聖戦戦士一味への武器提供と訓練を、アメリカ政府が、とうとう公式に終了することとなった。この事実を、シリア政権を打倒し、置き換えるため、アメリカ政府が、聖戦士に武器を与え、訓練するのではなく、アメリカ政府は、シリア内の聖戦士に反対してきたとされている、過去五年間、連中がずっと示し、維持してきた偽りの‘歴史’と矛盾せずに、あるいは乱すことなく、どのようにアメリカ人に伝えるべきかを巡って、ネオコン主要アメリカ‘ニュース’メディアはお互にい争っている。これはかなりあからさまな‘歴史的’ウソだが、連中は、それをずっと五年間維持してきたのだ。そして今連中は(その存在そのものを政府が国民から隠すのを連中が助けてきた)この計画が、今やこれほどあからさまに、しかも突然、終えるよう命じられたので、これを扱うべきか、あるいはいかに対処するべきかを巡って言い争っている。

7月19日、ネオコン民主党新聞ワシントン・ポストは、連中の数多い反トランプ報道記事の一つに“トランプ、シリア国内の反アサド反政府派を武装させる秘密のCIA計画を終わらせる、モスクワが望んでいた動き”という見出しをつけた。‘反政府派’(連中のほぼ全員、実際は聖戦士)を見捨てる(実際は重要で建設的なものなのだが)トランプによるこの行為に対する連中の見方は、この共和党大統領は、(シリア政府を守っている、非宗教的な政府は、これやら、あらゆるアメリカ新聞で条件反射的に、悪者として描かれている)ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を喜ばせるためにこれをしたというもので、WP記事は、計画を終わらせるトランプの動きを批判するネオコン発言を引用している。

8月7日号ofネオコン共和党の雑誌、ウイークリー・スタンダードの“トランプは決着をつけた : シリアでのCIAによる代理戦争を停止”という見出しの記事は、“代理戦争”を開始し、運用したことで、前任の民主党大統領を攻撃せず、それが一体何であったのかはっきりさせず、あるいは、一体なぜそれが仕掛けられたのかも言わず、ロシアとシリアの指導者たちに対して、“プーチンの手は、多くのシリア人民間人の血でまみれている”やらの敵対的なことを言い、シリア政府に対し下記のような非難をしている。

ロシアとシリアの戦闘機は、繰り返し、無差別に民間標的を爆撃している。アサド政権は化学兵器を使用し、トランプ自身は、報復として、シリア飛行場を爆撃するのに反対した。アメリカ合州国は、シリアにおける大量虐殺実行犯と同盟することで、これらの戦争犯罪を承認するわけにはゆかない。

少なくともこうした主張の一部は明らかにいつわりであるという事実に加え、アメリカ合州国政府は、実際(しかも頻繁に)、プロパガンダ記事がロシアとシリアがやったと主張するものごとを実行しているのに、この極右雑誌には、そのことについて何も書いてない。ウイークリー・スタンダードの読者はこの現実への言及さえ目にすることがない。この刊行物は読者に情報を提供するかわりに、読者をだましているのだ。

だが、ここで留意すべきより重要なことは、記事が重要な事実に全く触れていないことだ。ロシア軍は、アメリカが支援している聖戦戦士暴力集団から、シリア政府を守るため、シリアの非宗教政府にシリアに招かれたのだが、アメリカ軍はシリア政府に招かれたわけではなく、政府を打倒しようとして、シリアを侵略しており、シリアの非宗教政府を打倒するため、シリアを侵略しており、ISIS聖戦士を打倒するのを助けようとしているいるだけではないのだ。極めて重要な事実は、オバマ政権が、ロシアはシリアで、シリア内のアルカイダ部隊を爆撃しているのではなく、現地のアルカイダを保護しているのだといしつこく主張していたのが、シリアに関して、ロシアとの合意を実現しようというジョン・ケリー国務長官の取り組みが失敗した主な理由なのだ(合意は実際、彼自身のボス、オバマ大統領に妨害された)、ウイークリー・スタンダードは無視している。(この極右雑誌は、アメリカ政府の手も、ロシア政府なり、他の戦争参加者なりと少なくとも同様に多くの“シリア民間人”ので濡れているのも無視している。雑誌は、いつわりの‘我々’対‘彼ら’偏見を煽り、読者の知性を侮辱しているが、これも、情報を伝えるのではなく、共和党支配層の利益のため読者を操つりたがっている雑誌所有者を含む本当の敵から、だまされた読者の注意を逸らすために行われているのだ。こうした支配層にとって、だまされやすい人々が、だまされたままでいることが必要なのだ。)

これは、民主党前任者の帝国主義的政策を変えようとしている共和党大統領を擁護する共和党‘ニュース’メディアてさえ、アメリカの二大政党両方を告発する - アメリカ支配層の利益になるよう全世界を征服するため(シリア、ロシアを含め)両党が団結しているアメリカ政府そのもの、その最高レベルを告発する本当に醜い歴史については、アメリカ国民をだましつづけるような形にされて行われることを示している。

この極めて重要な真実を報じる代わりに、ウイークリー・スタンダードはこう言っている。

ロシアは、2015年9月、シリアに介入したが、時期は偶然ではなかった。わずか数カ月前の3月、“ファトフ軍”が北西部のイドリブ州を征服していた。この反政府派連合は決して穏健派の一群ではなかった。親密なイスラム主義者や、聖戦戦士パートナーを含み、ヌスラ戦線が率いていた。ファトフ軍は行進し、アサド一家の本拠地、沿岸にあるラタキアを脅かしていた。

雑誌が、保守的なアメリカ人読者に伝えようとしているのは、ロシアは現地で“アサド家”を守っているのであり、(世界最大のエネルギー市場EUに対する主要エネルギー供給者としてのロシアを、アメリカと忠実なアラブの同盟諸国で置き換えるため、石油とガス・パイプラインをシリア経由で建設するのに関心を持っている)アメリカ支配層の要求から、シリア自身の領土に対するシリアの主権やシリア政府の独立を守っているのではないということだ。

これは帝国主義戦争で、アメリカ支配層がこれに勝利する唯一の方法は、軍事的に(および/または、ウクライナでしたようなクーデターで)、(ロシアの石油とガスを含む)ロシア資産支配を掌握するためロシアの同盟国を崩壊させることだが、巨大な政治力を有するひと握りのアメリカ集団は、中国の資産も、イランの資産も、まだアメリカ支配層の傀儡国家(ヨーロッパや日本やアメリカの他の全ての同盟国のような傀儡)でないあらゆる完全武装した政府の資産も狙っているのだ

アメリカ軍徴兵制度を再開し、何万人ものアメリカ兵士を、‘敵’政府打倒、あるいは少なくとも弱体化するために派兵するよりも遥かに安上がりなので、アメリカは(サウド王家や、中東の他の原理主義-スンナ派のアメリカ支配層パートナーの支援を得て)シリアやロシアのような非宗教的政府に対する“地上軍”として、聖戦士を利用している。連中は、アメリカ軍兵士ではなく、こうした代理軍を使って新領土を強奪するための遥かに安上がりな“地上軍”なのだ。

現代、国際的な最重要問題は、国家の主権 - 独立、あるいは自由だ。国際民主主義が、この全てが危機に瀕している。代案は(アメリカ政府が率いる)国際ファシズムだ。単に侵略 (‘国防’省) とクーデター (国務省など)で構成されているわけではない巨大なプログラムだ。

(1990年2月24日以降)アメリカ合州国は、世界征服を固く決めているので、アメリカ合州国内での国際ニュース報道に関しては、アメリカ‘ニュース’メディアでは、国際関係に関して本質的に真実なものは何一つ報道されていない - 全て、アメリカ支配層の両翼、共和党と民主党が、アメリカ政府は世界中で自由と民主主義を支持しており、アメリカ政府が征服しようとしている国々は国際的自由と民主主義を支持していないと言う共通のウソに基づいている。アメリカが言う基準(反対しているのではなく、支持している、世界中の民主主義)は、真実の真逆だ。

例えば: 国連事務総長が、一日に二度も、誰がシリアの次期大統領になるのを認められ、誰が認められないかに関する拒否権を持っているというアメリカ大統領の主張は“全く不当で、理不尽で”そうではなく“アサドの未来は、シリア国民によって決められるべきだ”と述べた際、アメリカ‘ニュース’メディアが一体どれだけ報道しただろう。この発言に対する公表は皆無だった。全くなかったのだ。(アメリカ大統領が“アサドの未来は、シリア国民によって決められるべき”ことを受け入れるのを拒否した)事実は衝撃的だ。だが、それはアメリカ国民には報じられなかったい。アメリカ人は、それについて決して知ることがない。

アメリカ政府が、国連総会で、人種差別、ファシズムと、ホロコーストの否定を非難する決議に反対投票した世界中で、わずか三つの政府の一つだった際、アメリカ‘ニュース’メディアはどれほど報道しただろう? ひとつも無い。全く無い。事実は衝撃的だ。だが、それも報道されなかったのだ。

1990年2月24日夜、アメリカ大統領が秘かに、西ドイツ首相に、ソ連大統領(間もなくロシアだけの大統領になるはずの)ミハイル・ゴルバチョフに対する彼らの発言全て、アメリカと、その同盟諸国は、もしソ連と、その同盟諸国が彼らの側で止めれば、冷戦を自分側でも止めると言うのは単なるウソで、欧米の側は、ロシアそのものが征服されるまで冷戦をしかけ続けると言ったのを、一体何人のアメリカ人が知っているだろう?

政府(とその‘ニュース’メディア)が歴史の最も重要な部分を隠蔽し、代わりに、国民に国際関係に関するウソを送り出す国が一体どうして‘民主主義’でありえるだろう? アメリカ合州国の本当の主権者は誰だろう - 国民なのか、それとも支配層か?

無料で掲載できるよう彼ら全てに送ったこの記事を、一体いくつのアメリカ・マスコミが掲載するだろう? 大量の購読者がいるいずれのマスコミにとっても、掲載すれば、実際、既存の‘歴史’がウソの上に成り立っているのを公式に認めて、アメリカ支配層自身内部で(連中のウソに対する革命)未曾有の革命を促進することになりかねない。だが、もしアメリカで、今この事実が公式に認められなければ、一体いつ、こうしたことに関する真実が掲載を許されるようになるのだろう? あるいは、いつか? それとも決して。

ワシントン・ポストの記事には、“匿名を条件にした現職幹部”は“シリアではプーチンが勝った”と述べたとある。匿名情報源は: “シリアでは、シリア国民が勝った”とは言わなかった。

欧米がスポンサーになったシリア国内での世論調査では、55%のシリア国民が、アサドに大統領に在任して欲しいと思っており、82%のシリア人が、アサドを打倒しようとして、シリアに聖戦士がいるのはアメリカのせいだとしている。

アメリカ‘ニュース’メディアは絶望的で - 救い出す余地はないのだろうか? アメリカ民主主義は救い出す余地はないのだろうか? アメリカは『1984年』の世界に閉じ込められているのだろうか? それは世界の未来にとって何を意味するのだろう?

アメリカと組んでいる国々の‘ニュース’メディアも同様にくず同然だ。例えば、素晴らしいブロガーが、イギリスのロイター‘通信’社の、イエメンでの戦争に関する8月1日の記事を徹底的にこきおろした文章がこれだ。このロイター‘ニュース’報道は、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストに掲載されても不思議ではない代物だ。

今や世界中の‘ニュース’メディアが腐りきっているのかも知れない。だが、アメリカ、あるいは同盟諸国のどの主流‘ニュース’メディアにも、よその国々の‘ニュース’メディアを批判する現実的な基盤はない。それなのに、連中は、そうした国々のマスコミを常に批判している。それも純粋なウソも同然の‘ニュース’メディアによるもう一つのウソに過ぎない。

‘ニュース’を読む際の推論は、それゆえ「連中は本当は一体何を売りこもうとしているのか、そして、一体誰に対して?」であるべきなのだ。ウソに支配されている世界では、実際、何よりも重要なのは動機だ。信頼を根拠に、何事も信じてはならない。国際関係では、あらゆるものが今や戦争状態で、戦争の最初の犠牲者は真実だ。そして、それが現実なのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2017/08/04/how-mainstream-us-news-media-pump-their-government-lies-deceive-public.html
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峠三吉『原爆詩集』を購入した。詩集をもとにしたカンタータ「人間をかえせ」がある。

原爆投下に関する記事には、宗主国から?、スパムが書き込まれることが良くある。

昨日下記IWJインタビューを拝聴。ご本の刊行が待ち遠しい。

日本が「基地」も「原発」もやめられないのは「朝鮮戦争」に起源があった!? 岩上安身による『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』著者・矢部宏治氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/394226

2017年7月29日 (土)

グーグルの新アルゴリズム、左翼、進歩派ウェブ・サイトへのアクセスを制限

Andre Damon and Niles Niemuth
2017年7月27日

インターネット独占企業グーグルが、ユーザーが“偽ニュース”にアクセスできないようにする計画を発表して、三カ月で、様々な左翼、進歩派、反戦・民主的権利擁護団体の世界的なトラフィック順位は大幅に下落した。

2017年4月25日、グーグルは“陰謀論”や“偽ニュース”などのグーグルが“質の低い”情報と呼ぶものに、ユーザーがアクセスしにくくするために、検索サービスに変更を行ったと発表した。

同社はブログ投稿で、同社の検索アルゴリズム変更の主目的は、ガイドラインにより好ましくないとされる記事を識別する上で、巨大検索企業が支配力を強化することだ。同社は“より信頼できる記事を表示させる”ため“評価方法を改良し、アルゴリズムを更新した”と主張している。

グーグルはこう続けている。“先月、評価者が適切にフラグをつけられるよう、質の低いウェブ・ページのより詳細な例を提供するよう、検索品質評価者ガイドラインを更新した。”これら管理担当者は、“ユーザーが、一般とは違った視点のものを探していることを、検索要求が明らかに示して”いない限り、“陰謀論”ページを含め“ユーザーを不快にさせる”ものとフラグをつけるよう指示される。

グーグルは“陰謀論”という言葉が一体何を意味しているか詳細には説明していない。偽ニュースという幅の広い曖昧模糊な範疇を利用したグーグル検索システム変更の狙いは、出来事の内容や解釈が、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの既成支配体制マスコミのものと相容れない代替ウェブ・サイトへのアクセスを制限することだ。

検索結果の最初のページや、二ページ目に出なくなるような形で、特定の内容にフラグをつけることにより、グーグルは効果的に、ユーザーのアクセスを阻止できる。膨大な量のウェブ・トラフィックが検索結果に影響される事実を考えれば、グーグルは、検索ランキングを操作することで、グーグルが反対する記事を、事実上、隠したり、埋めたりすることが可能になる。

先月、欧州委員会は、検索結果を操作し、ユーザーを自社の比較購入サービス、グーグル・ショッピングに不適切に向かわせたかどで、同社に27億ドルの罰金を科した。今、グーグルは、同社が好ましくないと見なす政治的見解に、ユーザーがアクセスするのを阻止するのにこうした犯罪的手法を利用しているように見える。

World Socialist Web Siteは、グーグルの新“評価手法”の標的にされている。2017年4月には、WSWSへの422,460ビジットは、グーグル検索からのものだったのに、今月の推計で、120,000に落ちた。70パーセント以上の下落だ。

“社会主義者”や“社会主義”のような検索用語を使った場合でさえ、グーグル検索で、World Socialist Web Siteを見つけるのが益々困難になりつつあると読者は報告している。
グーグル検索でのWSWSへの参照は、約70パーセント減った。

グーグルのウェブマスター・トゥールズ・サービスによれば、検索で、ユーザーが、World Socialist Webサイトの記事を読む件数は(つまり、グーグル検索で現れるWSWS記事)過去三カ月で、一日467,890から、138,275に減った。一方、検索での記事の平均順位は、同時期に、15.9から37.2に落ちた。

WSWS国際版編集委員会委員長デイヴィド・ノースは、グーグルは政治検閲を行っていると述べている。

彼は言う“World Socialist Web Siteはほぼ20年続いています”“多くの外国読者を獲得しています。今年春、毎月WSWSを訪れる人々は900,000人を超えていました。

“かなりの数の読者は、直接WSWSにアクセスしますが、多くのウェブ・ユーザーは検索エンジン経由でアクセスすることが多く、中でもグーグルが最も良く使われています。文字通り一夜にしての、グーグル検索でやってくる読者数の途方もなく急激な減少に対する正直な説明はありません。

“読者を‘偽ニュース’から守っているというグーグルの主張は政治的な動機のウソです。巨大独占企業のグーグルは、国家機関や、諜報機関と極めて密接なつながりを持っており、検索を誤魔化すシステムによって、WSWSや他の左翼や進歩派のウェブサイトを阻止しているのです。”

グーグルが検索エンジン変更を実施して以来三カ月で、左翼や反戦ニュース・サイトにアクセスする人々は減っている。Alexa analyticsにある情報によれば、ランキングで急激な低下をしている他のサイトには、WikiLeaks、Alternet、Counterpunch、Global Research、Consortium NewsやTruthoutなどがある。アメリカ自由人権協会やアムネスティー・インターナショナルのように著名な民主的権利擁護団体までもが影響を受けている。
様々な左翼、進歩派や反戦サイトが、ここ数カ月、トラフィック・ランキングは落ちている。

グーグル・トレンズによれば 、アメリカ選挙の頃、民主党、既成支配体制マスコミや諜報機関が、ドナルド・トランプがヒラリー・クリントンに対して選挙勝利させた“偽情報”を非難して、“偽ニュース”という言葉の普及度は、11月初めに四倍になった。

11月14日、グーグルとフェースブックが“彼らのサイト上の偽ニュースが大統領選挙結果”に影響した可能性があるという増大する批判に直面し、“偽ニュース”と戦うため対策を講じるつもりだとニューヨーク・タイムズが報じた。

十日後、ワシントン・ポストは“ロシア・ロパガンダの取り組みが選挙中‘偽ニュース’蔓延を支援と専門家は主張”という記事を載せ“ロシア・プロパガンダ”をまき散らす“偽ニュース”サイト・リストを作成したPropOrNotとして知られる匿名集団を引用した。

リストには“左翼”に分類されるいくつかのサイトがあった。重大な事に、World Socialist Web Siteの記事を転載することが良くあるglobalresearch.caも標的にしていた。

反戦、反体制サイトのブラック・リストに過ぎないという広範な批判を受けて、ワシントン・ポストは、こう宣言して撤回を余儀なくされた。“ボストはどのサイトの名もあげておらず、PropOrNotの所見の正当性を保証するものではない。”

4月7日、ブルームバーグ・ニュースが、グーグルは、記事を“事実確認”し、“偽ニュース”を削除するために、直接ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズと作業していると報じた。この後に、グーグルの新検索手法が続いたのだ。

三カ月後、ワシントン・ポストの信用を失ったブラックリストで、“偽ニュース”とされた17サイト中、14が世界的ランキングが下落した。これらサイトの世界的読者数の減少は、平均25パーセント、サイトの中には世界的読者数が60パーセントも減少した。

“グーグルの行為は政治的検閲であり、言論の自由に対するあからさまな攻撃です”とノースは語っている。“既成体制派マスコミに対する大衆の不信が広まっている時に、この巨大企業は 広範なニュースや批判的分析に、大衆がアクセスするのを制限するのに、独占的地位を利用しているのです。”

記事原文のurl:http://www.wsws.org/en/articles/2017/07/27/goog-j27.html
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人ごとではない。Paul Craig Roberts氏のものを含め、PropOrNotがリストにあげたサイトのいくつかの記事をいい加減な翻訳で掲載させて頂いているこのブログも、やはり対象になるだろう。リスト発表以前と比較して、相当アクセスが減っている。

Paul Craig Roberts氏の、この話題に関する最初の記事は 真実に対する欧米の戦争

体制派でない、まともな検索エンジン、できないものだろうか。

これから下記インタビューを拝見予定。

都心湾岸地域の地価がバブル期以上の上昇を見せる裏で、日本全体はアベノミクスの「異次元緩和」で空き家が急増!? 岩上安身による『不動産格差』著者・長嶋修氏インタビュー 2017.7.27

2017年7月22日 (土)

プロパガンダ君臨

2017年7月20日

Paul Craig Roberts

もし真実に見込みがあるとすれば、それはアメリカ以外の国でのことだ。

発明者のユダヤ人広報専門家エドワード・ルイス・ジェームズ・バーネイズから、ナチスの 国民啓蒙・宣伝相パウル・ヨーゼフ・ゲッベルスに至るまで、プロパガンダの達人たちは、ウソは絶えず繰り返すことで、真実に変えられることに同意している。

ウソが純粋であればあるほど、それを真実に変えるのが、より完璧な成功になる。一部事実に基づくウソや、半分だけの事実は、事実によって、疑念をさしはさまれてしまう。宣伝屋にとって、最高のウソは、真実とはわずかの関係さえない自由なウソだ。そのようなウソは実に自明の真実に変えられるので、何の証拠も不要なのだ。ニッキ・ヘイリーとヒラリー・クリントンが言うように“証拠だと! いまいまして証拠など不要だ。ロシアが我々の選挙をハッキングしたのを我々は知っているのだ!”

何も知らない典型的なアメリカ人にとって、元国務長官で“当然のアメリカ大統領”の確信と、ドナルド・トランプ大統領自身の国連大使の確信だけで、ロシアがアメリカ大統領の座をトランプのために盗み取ったというウソを本当と思い込むのに十分なのだ。我々全員がそれを知っている。なぜだろう? 何カ月も果てし無く繰り返されるのを我々全員が聞いているためだ。ある知人はこう言った。“もしそれがウソなら、マスコミが確実に暴露しているはずだ。”こののんきな純朴さは欧米国民の特徴だ。

バーネイズとゲッベルスが知っていた通り、一人の優れた宣伝屋が、性であれ、国民であれ、標的にした集団の意見を支配できるのだ。

バーネイズが最初に標的にした集団は、アメリカの女性だった。アメリカのタバコ会社の宣伝屋とし、“歪曲の父”は女性の喫煙を、フエミニストの自立の印として売り込んだ。彼はタバコを“自由の松明”と呼んだ。彼は、ユナイテッド・フルーツ社が、1954年、アメリカ政府に、選挙で選ばれたグアテマラ政権を打倒させるのを可能にしたプロパガンダも実施した。

ゲッベルスはドイツを第三帝国の従僕に変える業績をあげ、ネオコンはアメリカ合州国においてはまだこれを実現できていないが、今もこのために働いている。

ネオコン、軍安保複合体、イスラエル・ロビーと、アメリカ売女マスコミは、トランプがシリアから撤退するのと、ロシアとの関係を正常化するのを阻止するのに成功している。連中はでっち上げの“ロシア-ゲート”を使って、トランプ大統領を箱に押し込めて、これに成功した。もしトランプが今ロシアとの関係を正常化すれば、売女マスコミによって、世界に対し、欧米民主主義に対するプーチン/トランプの共謀が現実であることの証明だとされよう。もしトランプが関係を正常化し、軍安保複合体予算の権限と利益を正当化する“脅威”を取り除くようなことがあれば、彼はアメリカの逆賊として弾劾される可能性が高い。トランプのツイートは、売女マスコミの猛攻撃に圧倒されるだろう。

アメリカ人やイギリス人やヨーロッパ人やロシア人や中国人やインド人や他のあらゆる人々がロシアに対するワシントンの敵意が、強力な既得権益集団に仕えるためのものであることを理解する必要がある。これらの既得権益集団はアメリカ大統領より強力なのだ。

イスラエルと中東に対する彼らの計画はこれらの強力な既得権益集団の一つだ。海軍作戦部長で、統合参謀本部議長だったトーマス・モーラー大将が言った通り“イスラエルに立ち向かえるアメリカ大統領はいない。”

シオニスト国家イスラエルとアメリカ軍安保複合体に仕えるネオコンは、アメリカ政府を拘束している別の強力な既得権益集団だ。ネオコンがイスラエルと軍安保複合体としっかり提携していることで、連中の権力と影響力が増大している。1961年に、アイゼンハワー大統領が、国民に対する彼の最後の公開演説で、軍産複合体の権力がアメリカ民主主義に対する脅威になっているとアメリカ人に警告した。https://www.bing.com/videos/search?q=Eisenhower%27s+warning+of+the+military%2fsecurity+complex&&view=detail&mid=7E7D9C582D8FB406F8927E7D9C582D8FB406F892&rvsmid=9D891E045120807989A89D891E045120807989A8&fsscr=0&FORM=VDQVAP

アイゼンハワーの警告は56年前のことだった。56年前のアメリカ大統領が軍産複合体に懸念したのだから、何十年もの冷戦の後と“ソ連の脅威”で、この権力がどれほど更に定着したかご想像願いたい。軍安保複合体の権力はワシントンにおける主要勢力なのだ。

アイゼンハワーの演説は、これまでどのアメリカ大統領がしたものの中で最高だ。わずか14分4秒だ。それでも、全てを含んでいる。そこには我々が自分の成功の犠牲者になりかねないという認識があるのだ。彼がアメリカにとっての軍産複合体の脅威をソ連の脅威と比較したので、ネオコン連中は、連中の公的地位が何であれ、アイゼンハワー大統領を夢中に憎悪する以外何もできない。

アメリカ人は、ロシア人や、中国人や、ヨーロッパ人や他の全員同様に、経費と無関係に、ネオコンが一体誰に対して覇権を行使するつもりなのかを気づくことが必要だ。アメリカ軍安保複合体の予算総計は、1.1兆ドルと推計されており、この数値は、ロシアの2017年推計GDPの70%だ。これはメキシコやトルコのGDPより大きい。これはフランスやイギリスのGDPの45%で、ドイツのGDPの32%だ。世界には195の国がある。アメリカ軍安保複合体予算より大きな国内総生産の国は、そのうちわずか14カ国しかない。

中東におけるワシントンの戦争には、パイプラインの位置とエネルギーの流れを支配している世俗の連中などを含め多くの権益が絡んでいる。そこにはイスラエルの権益も絡んでいる。イスラエルは、南レバノンの水資源を占領し、併合する目的で、軍隊を二度、南レバノンに派兵し、二度、民兵ヒズボラがそれを打ち破り、戦闘能力が過大評価されているイスラエル軍を追い出した。ヒズボラは、シリアとイランから財政および軍事支援を受けている。ネオコン同盟者や、プロパガンダで画策されたアメリカ人のイスラム教徒憎悪を利用して、イスラエルは、シリアとイランをイラクやリビアと同じ混乱状態に追い込むのにアメリカ軍を利用するつもりなのだ。外部からの支援を奪えば、イスラエル軍によって、最終的にヒズボラを打ち破れる。シリアとイランが混乱すれば、ロシア嫌いのネオコンは、アメリカ単独覇権主義に対する最大の制約を破壊すべく、聖戦戦士をロシア連邦に送り込める。

大半の国々のGDPより大きなアメリカ軍安保複合体の年間予算、アメリカ世界覇権というイデオロギーのネオコンと、民主党と共和党両党との提携と、アメリカ政府を完全に支配下においていて、それを自慢しているイスラエルなど、こうした既得権益集団の総合的な権力を考えれば、彼が実現するつもりだと言った、ロシアとの関係正常化や、アメリカの中東介入からの撤退を、トランプ大統領が一体どうして実行可能だろう? トランプが成功する見込みはごくわずかだ。

もしロシア政府が、仕切っているのが、トランプ大統領ではないことを理解しそこねれば、ロシアは、アメリカや他の世界の国々共々破壊されるだろう。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/07/20/the-reign-of-propaganda/
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トランプ大統領: 安らかに眠りたまえ」にアイゼンハワー大統領退任演説の一部の翻訳がある。

「残業代ゼロ法案条件付き容認」への抗議デモは労働者の分断!? 不毛なこと!? ネットで発信するから受け止められない!? ~連合神津里季生会長が会見で連合本部前デモを批判!! 2017.7.21

分断を図っているご本人に、反対デモは分断だなどと言われたくないものだ。

ハーネイズの著書では、『プロパガンダ[新版]』という翻訳がある。
プロパガンダ技術の概要を知るには『PR!世論操作の社会史』がお勧め。ただし、かなり高価。プロパガンダ君臨、『マトリックス』世界から抜け出すには必読書。

ポール・クレイグ・ロバーツ氏の前回の記事、「サプライサイド経済学 理論と結果」興味深いのだが、小生の手に負えず翻訳できない。

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