ユダヤ・イスラム・キリスト教

2025年6月24日 (火)

マイク・ハッカビーは狂気のアルマゲドン信者



核兵器と終末論カルト主義は相性が悪い。

ケイトリン・ジョンストン
2025年6月18日

物語マトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 現駐イスラエル・アメリカ大使を務める狂気のキリスト教シオニスト、マイク・ハッカビーから送られてきた文章をトランプ大統領が公開したが、私が今まで見た中で最も不気味なものの一つだ。

 本文は以下の通り。  
「大統領閣下

 神はペンシルベニア州バトラーで、あなたを今世紀、いやおそらく史上最も影響力ある大統領にするために生かした。あなたの肩にかかっている決断を私は他の誰にも下してほしくない。

 あなたに語りかける声はたくさんあるが、重要なのはただ一つだけ、彼の声だ。

 私はこの地であなたに任命された召使で、あなたのためにいつでも対応するが、あなたの本能を信頼しているので、頻繁にあなたの前に現れることはない。

 私の人生で、あなたのような立場の大統領はいない。1945年のトルーマン以来だ。私はあなたを説得するため手を差し伸べているわけではない。ただ、あなたを励ますため。

 あなたは天国からの声を聞くと私は信じている。そしてその声は私や他の誰の声よりもずっと重要だ。

 あなたは私をイスラエルに派遣した。あなたの目となり、耳となり、声となり、大使館の上に国旗が掲げられるようにするためだ。私の仕事は最後に去ることだ。

 私はこの仕事を放棄しない。我々の旗は決して降ろさない! あなたがこの瞬間を求めていたのではない。この瞬間があなたを求めていたのだ!

 あなたに奉仕できることを光栄に思う!

 マイク・ハッカビー
 このメッセージには、奇妙で不気味な点がいくつもある。その強烈さ。宗教的狂信。卑屈で自虐的な追従ぶりは、明らかにトランプの巨大なエゴに訴えかけるよう仕組まれている。だが何より不気味だったのは、1945年のトルーマン大統領への言及だ。国家指導者が敵国に対して核兵器を使用した最後で唯一の事例を示唆しているのだ。

 昨年の暗殺未遂事件を生き延びた後、トランプ大統領は宗教的変容を経験したと主張している。核兵器と終末論的カルトは相性が悪い。これは単なる奇妙な狂人外交で、イランとの直接対決へと突き進む大統領の心の中で実際に起きていることを正確に反映したものではないよう私は心から願う。



 イランの核兵器取得にアメリカとイスラエルが反対するのは、非理性的な独裁者による核攻撃を恐れているからでも、イランがテロ組織に核兵器を渡すことを懸念しているからでもない。連中がイランの核兵器取得に反対するのは、そうなれば連中の政権転覆計画が全て台無しになってしまうためだ。

 これは実際は核兵器問題ではない。テヘラン政権を打倒し、アメリカとイスラエルが中東を支配するのが狙いだ。地域覇権と地政学的支配が狙いで、それ以外何もない。

 イランが核兵器を求めていると信じているか信じていないかに関わらず、連中はイラン政権転覆を推進するだろう。



 イランに関する嘘を信じるなんて、一体どれだけバカなんだ? イラク戦争の嘘を、もっと馬鹿げた、もっと分かりやすくしたものに過ぎない。しかも、もっと馬鹿げた、もっと分かりやすいアメリカ大統領が押し付けている。しかも、過去にも同じようなことが起きるのを目の当たりにしてきた恩恵を享受している。

 少なくともイラク侵攻時は、ブッシュ大統領は一年半にわたり支持率を急上昇させ、悪者からアメリカ国民を守る善玉を装えた。今回は、アメリカが史上初のライブストリーミングによる大量虐殺を支援して一年半経ち、イスラエルは20ヶ月も「我々はヒトラーだ、我々は新しいナチスだ、子どもを殺す」と世界に訴え続けてきた。そして今連中は「これこそがアメリカ兵が戦い命を落とすべき理由だ」と言い張ろうとしているのだろうか?

 おいおい皆。同じ映画だぞ。題名もほとんど変えず、末尾のQをNに替えただけだ。何が起きているのか見抜けないなぞ言い訳にならない。



 Economist/YouGovによる最新世論調査によると、現在、アメリカとイランの戦争を支持するアメリカ人はわずか19%だ。トランプ支持者の大多数を含め、ほとんどのアメリカ人はそのような戦争に反対している。

 イラン政権転覆のための介入主義を主張する人々は、アメリカは民主主義を広めるという名目で自国の有権者の意志を無視する必要があると主張している。



 反戦のトランプ支持者はいない。もしあなたがまだトランプを支持しているなら、あなたは反戦派ではない。反戦の共和党員もいない。もしあなたがまだ共和党員なら、あなたは反戦派ではない。トランプの反戦策略に騙されたのなら、それはそれで構わない。だが、トランプの二期目に、それが詐欺であることを細部まで丁寧に示され、騙され続けながら、いまだにその詐欺に騙されているなら、話は全く別だ。

 もしトランプが反戦派だと思って支持しているなら、今こそ完全に彼との関係を断ち切り、毅然とした態度で彼に反対するべきだ。もし共和党が民主党より好戦的でないと思って支持していたなら、今すぐ離党し、真の反戦運動に参加すべきだ。もしあなたが、これらどちらもしたくないなら、戦争が好きではないふりをするのはもうやめるべきだ。



 トランプの偽反戦キャンペーンに騙された人々に対して、私は他の人たちが抱いているような軽蔑の念を抱かない。理解はするが、私はそうは感じない。我々はプロパガンダと欺瞞に満ちた情報生態系の中で生きており、人々は混乱してしまうのだ。

 騙されるのは恥ではない。騙すのは恥だ。騙されていたと気づいた後も、戦争屋を支持し続けるのは恥だ。だが騙されること自体は犯罪ではない。だからこそ、詐欺事件では加害者が刑務所に行き、被害者が刑務所に行くわけではない。

 マーク・トウェインは「人を騙すのは、騙されたと思わせるより簡単だ」と言っいたが、これはまさにその通りだ。社会的動物である人間は、部族の忠誠心に従う必要性に支配されているため、自分の部族や派閥が間違っていたことを認めるのに心理的障壁を感じてしまう。そして、社会的動物である我々にとって、恥は心理生活において強力な原動力になる。我々は他の人間から欠陥があると見られるのを恐れているためだ。

 だが、騙された人を欠陥があると見なすのは不合理で、何かを間違えたことを恥じるのも不合理だ。私は長年、多くのことを間違えてきた。そして、今も間違っていることがあるはずだ。自分が間違っているのを認めることは、正しい方向に進むための重要な第一歩だ。自分が間違っている可能性を常に受け入れることは、真実に基づいた現実との関係を築くために不可欠だ。

 MAGA詐欺に騙されても大丈夫だ。学んだことを活かして、真実へと向かうための努力を始めて頂きたい。何が偽りかがわかったので、今度は何が真実か見極める努力を始めて頂きたい。そして、それに基づいて新しい世界観を構築し始めて頂きたい。

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 画像はWikimedia Commonsより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/06/18/mike-huckabee-is-a-deranged-armageddon-cultist/

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 The Chris Hedges Report
War With Iran - Read by Eunice Wong
We are opening Pandora's box. The warmongers have learned none of the lessons of the last two decades of warfare in the Middle East.
Chris Hedges and Eunice Wong
Jun 24, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
自民大敗、都民ファースト第一党の選挙結果は参議院選にどう影響するか。都議選の争点は裏金問題、 物価高。この課題は参院選にも継続。従って「このままでは厳しい」状況。「小泉劇場」には限界。都民ファーストの票はどこへ行くか。国民民主、山尾問題からの失速継続中。簡単に国民民主といえぬ。

2025年5月13日 (火)

ベン・グリオンでさえ、パレスチナ人は古代ヘブライ人の子孫だと主張していた。



ブルーナ・フラスコラ
2025年3月28日
Strategic Culture Foundation

 改宗は全てを混乱させる。人口よりも宗教が移住したのだとブルーナ・フラスコラは書いている。

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 ガザでの子殺し再開は、旧イギリス領パレスチナにおけるイスラム教徒とキリスト教徒の存在を残滓にするというシオニズムの歴史的目標の実現にネタニヤフが成功するのではと我々に思わせる。従って、その土地から一掃されつつある人々の歴史を公表するのは時宜を得ている。そのために、歴史家シュロモー・サンドの著書『The Invention of the Jewish People(ユダヤ人の起源 ― 歴史はどのように創作されたのか)』に掲載されている情報を利用する。サンドはイスラエル人で、従軍し、現在フランスに住んでいる。この本は、緊張がそれほど高くなかった2008年に出版された。
 
レバント人はアラビア語を話すが、アラビア出身ではない

 まず、アラブ人とレバント人は異なる歴史を持つ民族だ。アラブ人はアラビア半島に起源を持ち、太古の昔からアラビア語を話してきた。レバント人は先史時代からレバント地方に住んでおり、歴史を通じて言語を変えてきた。レバント地方に住んでいたイエスはヘブライ語やアラビア語ではなく、この地域の死語の一つであるアラム語を話していた。

 母国の考古学を追って、聖書の中に歴史的真実の一端を発見したとサンドは報告している。集落に豚の死骸を残さないことで地元住民と区別されていた遊牧民の羊飼いを、ある時点でカナンの住民は受け入れた。しかし、考古学は、征服とそれに続く虐殺ではなく、以前のカナン人の住民と新しい羊飼いの住民の混交を示しており、その混交が紀元前12世紀から10世紀の間にイスラエル王国とユダ王国を形成した。

 だが、シオニズムの公式歴史学を信じるなら、カナン(現在のイスラエル)に定住したこれら遊牧民は今日のユダヤ人の祖先で、今日のパレスチナ人はアラブ人で、アラビア半島に起源を持つ人々の子孫だ。実際、改宗は全てを混乱させる。人口より宗教の方が移住したのだ。

 ローマ帝国でもレバントの歴史でも、農民人口の入れ替わりは非常に稀だった。ある王国が崩壊し、別の王国が支配権を握ると、反抗的エリート層が追放された。ユダヤ人口全体が脱出したわけではなく、ユダヤの教育を受けた層が脱出したのだ。従って、ユダヤ農民は移住せず、キリスト教に改宗した。後にアラブ人がこの地域を占領し、イスラム教を押し付けたとき、古代ユダヤ(当時パレスチナと呼ばれていた)の人口の大半がイスラム教に改宗した。イスラム教徒は宗教的少数派(この場合はユダヤ人とキリスト教徒)に税金を課した。リベラルな言い方をすれば、イスラム教は改宗の「経済的誘因」を提供したと言える。従って、これはアラブ人の移住ではなく、この地域における別の言語的および宗教的変化だった。彼らの政治と言語はがイタリア半島の部族であるラテン人から始まったイベリア人がラテン人だと言われるのと同じ意味で、レバント人はアラブ人だと言える。
 
ユダヤ教の布教

 一方、実際に追放されたユダヤ人は、集団や部族を改宗させた。3世紀(紀元前2世紀、紀元前1世紀、紀元後1世紀、ハスモン朝からフラウィウス・ヨセフスまで)の間、ユダヤ教は改宗を良いことと見なしていた。この期間中、ユダヤ教の一部はギリシャ化され、特に北アフリカの人々を改宗させようと、熱心に布教し始めた。これは北アフリカ人に対する特別な偏愛のためではなく、エジプトのアレクサンドリアがヘレニズム文化の中心地だったためだ。七十人訳聖書が改宗のために書かれた可能性はある。しかし、七十人訳聖書は、ギリシャ語が母国語であったためにヘブライ語をもはや知らないユダヤ人のために書かれたとシオニストは主張している。一つの説明が他の説明を排除するものではなく、二つ理由がある可能性もある。

 一方、バビロンに移住したユダヤ教の一派、パリサイ派はラビ派ユダヤ教を創始し、紀元4世紀以降、改宗はイスラエルという体の乾癬とみなされるようになった。アレクサンドリアの普遍主義的伝統を持つユダヤ人はローマ帝国を利用して布教活動を拡大し、3世紀に頂点に達した。しかし、普遍主義的ユダヤ教の一派はキリスト教に敗れ、今日のユダヤ教はバビロンの後継者となった。

 少なくとも現在のユダヤ人の民族集団であるセファルディムと北アフリカ人、イエメン人、アシュケナージとロシア人の起源をサンドは扱っている。最初の集団は、おそらく古代にユダヤ教改宗者によって改宗したフェニキア人とベルベル人の子孫だ。紀元前2年のカルタゴの破壊後、フェニキア人がユダヤ教に大きく改宗した証拠がある。従って、改宗した人々は、他のベルベル人とともに北アフリカからイベリア半島に移住したと考えられる。再び、同じ民族集団が異なる宗教と言語に分裂したのだ。その地に残った人々の大多数は、最初はキリスト教徒に、次にアラブ人に服従しイスラム教徒になった。一部のユダヤ人は、ウマイヤ朝とともに北アフリカからイベリア半島に移住し、レコンキスタの間そこに留まった。ここでセファルディム、つまりイベリアのユダヤ人が出現した。
 
諸王国の改宗

 イエメン系ユダヤ人の歴史は紀元前2世紀の独立王国にまで遡る。アラビア半島南部の「ヒムヤル族」と呼ばれるアラブ部族が築いた王国だ。この王国は六世紀まで存続し、イスラム教徒に征服されてイスラム教化された。ヒムヤル族のライバル王国はエチオピアのキリスト教王国で、これもキリスト教国、ビザンチン帝国の影響下にあった。キリスト教の支配者たちは協力して紅海から既知の世界の他地域への出入りを支配しようとした。ヒムヤル族は(今日のフーシ派のように)自分たちで支配しようとした。

 ヒムヤル人はキリスト教の教えに反対したためか、異教を捨てて、当時存在していた唯一の対抗一神教、ユダヤ教を採用した。四世紀末に採用した。住民の大半はイスラム教に改宗したが、一部はユダヤ教に留まり、これがイエメン系ユダヤ人の祖先だ。従って、これが本物のアラブ系ユダヤ人だ。(レバントのユダヤ人は古代ヘブライ人か、ハスモン朝による他のレバント部族の強制改宗の子孫に違いない。)

 似たような話はアシュケナジムにも当てはまる。彼らもまた、対立する一神教の信条を選んだ王国の出身だが、彼らがやって来たのは非常に遅く、イスラム教が既に存在した頃だった。二世紀に統合され始めた東ヨーロッパ、トルコ、フン族の無数の部族から構成されるハザールは、ビザンチン帝国とアッバース朝のライバルだった。ハザールは両者の間に挟まれており、中心地は現在のウクライナ、ヴォルガ川のほとりにあった。8世紀から9世紀にかけて、ハザール人は、ユダヤ教、おそらくはラビの教えに改宗した。

 ハザールに関する歴史的記録は数多くある。最も豊富な資料はアラビア語だが、奴隷を売り、税金を徴収したこの商業帝国の記録が中国にもある。ハザール帝国の衰退の主な原因は、最初のロシア人であるキエフ・ルーシとの戦争だった。

 キエフ・ルーシとビザンチン帝国を拠点とするビザンチン軍は、キリスト教への改宗後、ハザール人を滅ぼすために協力し、11世紀に最も強力な打撃を与えた。ハザール人は散り散りになり、13世紀までには消息が途絶えた。祝祭日(ペサハなど)を個人名として使用する慣習が最初に現れたのはハザール人だったことは、おそらく言及する価値があるだょう。この慣習は、ドイツやポーランドなどからのユダヤ人に維持された。ハザール人から受け継がれたもう一つの習慣は、イディッシュ語など他言語で表記するためにヘブライ文字を使用することだ。ロシアのユダヤ人は、中央ヨーロッパのユダヤ人と同様、信仰を維持したハザール人の子孫なのだ。  
シオニストと真実

 結局、シオニズムは、そこにずっと留まっていた人々の追放を伴う、決して去ってはいなかった人々の帰還なのだ。セファルディム、イエメン、アシュケナジムの祖先は、レバント地方に住んだことはない。約束の地を受け継いだ古代の選ばれた民の子孫は、まさにそこにいるのだ。レバント地方にある約束の地に。

 シオニズムにとって最も重要な二つの歴史的事実、すなわちパレスチナ人のユダヤ的起源と白人ユダヤ人の異教的起源は、20世紀前半のシオニストには十分知られていた。ロシアでは、ユダヤ人学者はハザールの歴史を研究するのを楽しんでおり、自分たちの起源がそこにあるのを理解していた。この趣味は、スターリン政権下でタブーとなるまで、ソ連でも続いた。スターリンはソ連全体に単一のロシア的アインティティを構築しようとしており、かつてのライバル王国の歴史を国家の中に組み込むのは適切ではなかった。

 一方、欧米の物語はより複雑だ。イスラエル国家創設に直接関与したシオニスト過激派は、一般的にアシュケナジム(イディッシュ語話者)またはロシア人だったため、一部の人々は自分たちのハザール起源、つまり非セム系であることを十分認識していた。しかし、アーサー・ルッピン(ドイツ人)などのシオニストは進化論に大きな信頼を寄せており、アシュケナジムはキリスト教徒の迫害を生き延びたため、人種的に高度に進化しており、古代ヘブライ人の現在のどの子孫より進化していると確信していた。従って、彼らはイスラエルにいたアラビア語を話すユダヤ人に喜んで手を差し伸べ、自分たちが世俗化することでアシュケナジムの進化した文化に触れ、向上できると期待していた。だがルッピンは、アシュケナジムと非アシュケナジム(ユダヤ人であろうとなかろうと)の結婚には反対し、人種の純粋さが保たれるようにした。このため彼は他のユダヤ人がイスラエルに移住することに反対していた。

 シオニスト運動創始者のテオドール・ヘルツルが常にアシュケナージ人を白紙の状態に置いておくことを目指していたのは事実だ。だが、19世紀にイスラエル・ベルキンドという人物が率いたパレスチナへのユダヤ人移住運動は以前にもあった。彼はロシア系ユダヤ人で、パレスチナ農民を研究し、彼らは古代ヘブライ人の子孫であるため、アラブ人ではないという結論に達した。したがって、彼らはヨーロッパからのユダヤ人移民と融合すべきなのだ。この考えを採用したのは他ならぬベン・グリオンだった。1918年、ニューヨークでベン・グリオンはベン・ズヴィ(後にイスラエル第二代大統領となる民族学者)と協力し、『過去と現在のエルサレム』という著作を執筆し、3分の2を執筆した。ベルキンドらの先導に従い、ベン・グリオンはパレスチナ農民はヘブライ人の最も純粋な子孫で、従ってイスラエルと一体化すべきであることを証明しようとした。彼らの土地に対する昔からの愛着は称賛に値するとベン・グリオンは考えた。更に、ベン・グリオンとベン・ズヴィは、キリスト教とは違い、イスラム教は民主主義と両立する宗教だと考えていた。だが、ヘブロンの虐殺と1938年のアラブ反乱により彼らは考えを変えた。そして彼らはパレスチナ人はアラブ人で、先住民ではないと言い始めた。そしてベン・グリオンは、数千年ぶりにパレスチナの人々を土地から追放するパレスチナ民族浄化の主要立案者で実行者だった。

 このようにして、ユダヤ人の歴史から集団改宗は抹消された。アシュケナージ系ユダヤ人とロシア系ユダヤ人は古代ヘブライ人ではなく、ハザール人の子孫だという主張は反ユダヤ主義とみなされるようになった。シオニズムは永久に人種を基盤とすると決定したため、立場を維持するには歴史を偽造する必要があるのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/03/28/even-ben-gurion-has-demonstrated-that-the-palestinians-are-descendants-of-the-ancient-hebrews/

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 Judging Freedom
Prof. Jeffrey Sachs : Will Trump Dump Netanyahu? 25:04
 耕助のブログ 帝国の一級プロパガンダ紙、ニューヨーク・タイムズの十八番よいしょ記事
No. 2530 ニューヨーク・タイムズ、トランプを幸運の寵児に変身させる(プロパガンダの傑作)
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米中関税交渉、大幅な関税引き下げで合意。米は対中関税を90日猶予付きながら145%→30%に、中国は125%から10%に。NYT[トランプの攻撃性の限界。痛みに耐える意志のある経済大国と対峙した際、トランプ氏は譲歩を選択、中国が交渉に同意したことを勝利と宣言]
 植草一秀の『知られざる真実』
ルール順守もできない関西万博

2025年3月13日 (木)

シリアで虐殺が激化

ヴァネッサ・セヴィドヴァ
2025年3月10日
New Eastern Outlook

 3月6日と7日に、ラタキアとその周辺での暴力行為を撮影したビデオが公開され、武装した男がピックアップトラックで街をパトロールする様子や、他のより不穏な光景が映し出された。これは、12月のクーデター以来、シリア情勢の最も致命的な激化だ。

 シリアで虐殺が激化



 シリアの最新ニュース

 3月6日以来、シリア沿岸のラタキア、ラタキア県、タルトゥース県で激しい衝突が報告されている。シリア国内外の様々な報道筋によると、木曜日にアラウィー派が軍の拠点やインフラを攻撃し、ダマスカス政府治安部隊と政府支持派の戦闘員が激しい対応をとったと広く報じられている。沿岸地域に通じる道路は封鎖され、反乱鎮圧のため政府軍増援部隊が派遣された。

 アハメド・アル・シャラーの過去を考えれば、シリアにおける少数民族への迫害が続いているのは驚くに当たらない。

 3月8日の戦闘以来初の公式声明として、事前録音された演説の中で、暫定大統領アハメド・アル・シャラーは、政府軍は「崩壊した政権の残党を追跡し続ける」と述べた。アサド支持者らに「手遅れになる前に」武器を捨てるよう彼は求めた。

 ルダウは3月8日、衝突が始まって以来、少なくともアラウィー派340人の現場処刑が既に記録されており、戦闘員の死者は合計120人と報告されていると報告した。しかし、実際の死者数は遙かに多く、1,000人以上と推定されている。

 衝突により、アラウィ派やキリスト教徒を中心に数千人が命の危険を感じて家から逃げた。女性、子ども、高齢者を中心に数百人がロシアのフメイミム軍事基地に避難した。

 アラウィー派イスラム教徒はシリアの現在の人口の約10%を占め、そのほとんどは沿岸地域(主にラタキア県とタルトゥース県)に集中しているが、ダマスカス、ホムス県、ハマ県にも相当数の人々が居住している。特にバッシャール・アル=アサドはラタキア県の山岳地帯にあるアラウィー派が住民の大半を占める町アル=カルダハ出身だ。

 宗派間暴力は驚くべきことではない

 アハメド・アル・シャラー(戦闘名はムハンマド・アル・ジョラニ)の過去と、アルカイダ*から派生したヌスラ戦線*から派生したタハリール・アル・シャム*を考慮すると、シリアにおける少数派(まず第一に、アラウィー派、キリスト教徒、ドルーズ派)への継続的迫害は驚くに当たらない。シリア戦争中(つまり2011年以降)、スンニ派過激派によるキリスト教徒とアラウィー派への大規模迫害が報告され、文書化されており、処刑や拷問や性的奴隷や聖地の破壊などが含まれる。戦争中のこの暴力行為の最も悪名高い加害者はヌスラ戦線*とISIL*だ。シリアの現暫定大統領アハメド・アル・シャラーは以前ヌスラ戦線*指導者(首長)であったことを読者には想起願いたい(彼はアメリカ侵攻前にイラクでアルカイダ*に参加し、2012年頃にアルカイダ*の支援を受けてヌスラ戦線*を創設した)。彼のひげが剃られ軍服がスーツに変わった事実が、この不条理な事実を消し去るものではない。

 クーデター後、シリア国内では宗派間分裂に対する抗議として、物理的にもネット上でも不満の波が何度も押し寄せた。その一例が、クリスマス・ツリーが燃やされる動画だ。この動画はすぐにネット上で広まり、激しい批判や抗議活動の噴出やキリスト教徒や他の少数派迫害の恐れを招いた。それ以来、この事件の真相や実際に何が起きたのかをめぐって議論が続いているが、一つだけ確かなのは、一本の短い動画がシリアにおける少数派迫害や差別への深い恐れをかき立てるのに十分だったことだ。教会が略奪される動画も複数ある。

 アルジャジーラ、ガーディアン、CNNなど多くの情報源が衝突はアサド支持派と政権治安部隊の間で起きていると報じている。これは部分的には真実かもしれないが、一方側の代表者全員を「アサド支持派」と呼ぶのは無理がある。特に、シリア史の顕著な特徴として、集団全体に対する差別や、殺害された若い民間人の数が多いことを考慮するとなおさらだ。シリアではアラウィー派が少数派なのは周知の事実だ。更に、アラウィー派は、かなりの数のアラウィー派を周囲に擁していた父親ハーフィズと息子バシャール・アル・アサドとのつながりを理由に、現在全面的に非難されている。

 また、衝突に参加したのは政権の治安部隊だけでなかった可能性もある。2011年以来シリアで活動している多数の国家および非国家武装勢力を考慮すると、シリア人は時として「自らの手で問題を解決する」ことに慣れてしまっている。多くのスンニ派はアハメド・アル・シャラーを強く支持しており、程度の差こそあれアラウィー派に対する偏見が存在するのは当然だ。

 中東のキリスト教徒:忘れられがちな集団

 シリアや他の中東諸国のキリスト教徒に対する差別、さらには大量移住は、大きな問題であるにもかかわらず、ほとんど報道されていない。キリスト教徒の移住率は、レバントの他の集団と比較して不釣り合いに高く、この傾向は数十年(むしろ一世紀以上)にわたって見られる。これには多くの理由があり、様々な形の迫害(民族浄化を含む)や宗教に基づく差別などがあり、紛争により更に悪化している。現在アメリカ、カナダ、ヨーロッパには、かなりの数のアラブ系キリスト教徒海外居住者が存在している。一例を挙げれば、2011年にシリアで戦闘が勃発する前は、キリスト教徒の推定数は150万~200万人(全人口の約10%)だった。2020年までにキリスト教徒の数は45万人ほどに減少し、そのほとんどは北米やヨーロッパに逃れた。正確な数字を出すのは困難だが、現時点では300,000人程度に減る可能性もある。

 アラウィー派とキリスト教徒に対する現在の虐殺(まさに虐殺だ)を「反体制の破壊工作員を根絶するための勇敢な作戦」と呼ぶのは言語道断だ。

 言うまでもなく、中東はイスラム教より600年以上前に出現したキリスト教発祥の地だ。イスラムの侵略と征服以前は、中東住民(コプト人、アッシリア人、カルデア人、アルメニア人、ヌビア人、アラム人など)の大半はキリスト教徒だった。どういうわけか、この事実は、キリスト教徒の迫害と特定過激派集団の反キリスト教言説的の文脈で忘れられているようだ。中東には、レバノンのように、異なる宗教や宗派が共存している場所がいくつかある。だが、このバランスは非常に脆弱だ。この国の内戦(1975-1990)中に異なる集団がお互いを虐殺したことを思い出すだけで十分だ。このようなことは簡単に忘れられるものではなく、新しい世代を悩ませ続けている。残念ながら、民族・宗派の問題は常にレバントにとって中心的な問題で、(全てをスンニ派とシーア派の対立のせいにする弱い正当化に限定するのでなく)注意深く研究されなければならない。

***

最後に、現状の皮肉を指摘したい。2011年から2012年にかけてのいわゆる「アラブの春」の初めに政府が抗議活動を取り締まる厳しい対応を取ったことを含め、バッシャール・アル・アサド大統領が民間人に対し不当に暴力を振るったことを批判し、非難する機会を逃さなかったシリア新政権は、まさに同じことをしている。偽善は明らかだ。

* ロシア連邦で禁止されている組織

 ヴァネッサ・セヴィドヴァはモスクワ国際関係大学大学院生、中東・アフリカ研究者

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/03/10/massacres-in-syria-escalate/

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 Judging Freedom ナポリターノ氏、モスクワから帰国。
Prof. Jeffrey Sachs : Ceasefire or Surrender? What’s Really Happening in Gaza 29:17
 ≪櫻井ジャーナル≫
アサド政権崩壊後のシリアでは住民の虐殺が拡大、凄惨な状況になっている
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
総合的に、GDPへの影響はマイナスが支配的、報復が加わると度合い増。プラス効果(国内産業保護)は短期的ながら、長期ではコスト増や貿易縮小が上回ると見られる。MRIの試算では、対中60%・他国20%関税の場合、米国GDPはベースライン比で▲1.7%ポイント下押し

2025年1月 5日 (日)

ガザにとまどいて



デクラン・ヘイズ
2024年12月30日
Strategic Culture Foundation

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 イスラエルによるガザ住民の気軽な殺害に抵抗している軍事部隊を見ると、気づくのは、ほとんど全てがイランか代理組織に武装されていることだ。主な例外は、旧シリア・アラブ共和国に本部を置くパレスチナ解放人民戦線(PFLP)とその派生組織で、新支配者連中は、文字通り尻を差し出し、イスラエルの拡張主義計画に便宜を図っている。トルコと属国アゼルバイジャンが、イスラエルへの主要石油供給国であることを考えれば、イスラエルに対するスンニ派の集団的反対は偽善的張り子の虎だと分かる。

 イランやヒズボラやフーシ派に対し、我々は独自の批判を持っているかもしれないが、彼らがパレスチナ人と共に戦い、命を落としているのは事実で、良くも悪くもその事実は彼らから奪えない。

 湾岸諸国の独裁者連中や、彼らが資金提供するトルコのような国には、そのような自由裁量の余地は与えることはできない。連中の狙いは、自分たちの富と権力の蓄積というより、広範なゲームの一部としてガザを利用することで、パレスチナ人などどうでも良いのだ。これはヨルダンなどの国々、特にカタールの対応に見られる。カタールは誠実な仲介者として振る舞っているが、アメリカとイギリスの巨大空軍基地と海軍基地があり、イスラム聖戦主義のカタールや同盟諸国が資金提供するこれら基地は一度も攻撃されていない。

 机上の空論を語る欧米将軍連中が、ガザの人々に命を犠牲にし続けるよう促すのは、ほとんど悪魔的なところがあるが、おそらくもっと酷いのは、同じ親カタール派のムスリム同胞団暗黒勢力による欧米世論操作だ。例えば、ニューヨークやアーマーやダブリンの大聖堂でのカトリック・ミサに対するプロテスタントとユダヤ教狂信者による攻撃や、ニューヨークや他のトルコ以外の都市でのサンタクロースへの攻撃を考えてみよう。これら二面性があるファシスト連中が、ガザに関しサンタクロースに何をしてほしいと思っているのかは誰にもわからないが、これから見る通り、カトリック・ミサ攻撃は彼ら親カタール派の意図を露呈している。

 ナクバの時代から、ガザには少なからぬ数のラテン・カトリック教徒や、遙かに多い正統派信徒がおり、その間終始、両者ともスンニ派隣国と同様な窮乏状態に置かれてきた。2013年にヨルダン川西岸に滞在していた際、キャスト・リードの時代にガザのラテン教区司祭だったマヌエル・ムサラム神父と、彼の生涯の友人でエルサレムのラテン総主教だったミシェル・サッバーに私はインタビューした。サッバーはムサラム神父とともにナクバの生存者で、捏造された民族浄化ではなく本物の民族浄化の生き残りだ。またPFLPのために武器と爆弾を満載した車を密輸していたとイスラエル軍事法廷で判断され、終身刑を宣告された元メルキト派エルサレム総主教、故ヒラリオン・カプッチ大司教とも私は非常に親しかった。

 彼らの証言は私を大いに感動させたが、ニューヨーク州クイーンズ出身の率直なマリストや、ジョー・ローウェンシュタインの証言も同様だ。彼はケニアでは近しい家族や友人しか援助物資を送ってくれなかったケニアでの宣教活動に短期間参加した後、ベツレヘム大学学長を務めていた。

 ベツレヘムについて語る際、孤児院で働く素晴らしいフランス人修道女たちに触れずにはいられない。彼女たちは、そのことで欧米の派手な連中からあらゆる宗派的非難を受けている。彼女たちや何万人もの他のパレスチナ人カトリック教徒は、自分の思惑通りに行動するプロテスタントやユダヤ至上主義者のイスラエルとカタールによる攻撃に直面して、自分たちや教会が何をすべきか説教される必要はない。カタール人がガザでの抵抗を脇道に逸らしたのと同じように、欧米での団結も脇道に逸らした。欧米では、彼らの果てしない行進やサンタクロースやカトリック大聖堂への攻撃は、イスラエルのブラック・ライブズ・マターの危機管理活動家を強化し、他の全員を撃退することだけを目的としている。

 ミサを執り行うアイルランド人やアメリカ人の司祭に対するこれら宗派間攻撃は、ロシアを国際スポーツから完全に追放するという、まったく同じ行為者たちがとった行動と正反対の、価値のない美徳を示す行為だ。彼らはロシアは追放できるのに、イスラエルを戒めるためにできる最善のことは、ガザのため資金集めをしているアメリカ人やアイルランド人司祭たちを殴ることだけなのだろうか。もしこれら親パレスチナ派の抗議行動者たちがイスラエルに圧力をかけることを本気で考えていれば、イスラエルはいかなる国際スポーツにも安全に出場できず、エル・アル航空は飛行禁止になっているはずだ。

 だが、それは個人的犠牲を伴うので、サンタや、ガザのために資金集めをしているアイルランド人とやメリカ人司祭たちを集団で攻撃するほうが遙かに良いのだ。

 私自身、パレスチナ支持デモには一度も参加していないし、また、これら常習的詐欺師やエルドアン支持者がデモを率いている限り、参加するつもりもない。これは、タイベの「善良な」 ローマ・カトリック教や、ギリシャ・カトリック教や、ギリシャ正教信者を見捨てるためではなく、実際はその逆、つまり流れを変えるための計画を練り、シリアの場合のように流れを変える手助けをするためだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/12/30/clueless-in-gaza/

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 この記事の題名、Clueless in Gazaは、オルダス・ハクスリーの小説、Eyeless in Gaza 邦訳題名「ガザに盲いて」のもじりだろう。

 寺島メソッド翻訳NEWS
カザフスタンでアゼルバイジャンの民間航空機が墜落。偶然の悲劇か、それとも恐ろしい挑発か?
http://tmmethod.blog.fc2.com/blog-entry-2895.html

2024年10月28日 (月)

イスラエルの完全な狂気

Ron Unz
2024年10月21日
The Unz Review


イスラエル財務大臣ベザレル・スモトリッチ

 メディアは強力なマインド・コントロールの道具として機能していると私はよく言ってきた。これは古典的SFの筋書きに見られるものとあまり変わらない。何週間も何ヶ月もそのような支配的言説に浸っていると、完全に自由になるどころか、独立した考えを持つことさえ非常に困難になる。ほとんどの人にとって、頭蓋骨の奥のささやきが論理的思考を圧倒し、感情的な反応は、まるでスイッチでオンかオフに切り替わる。

 その完璧な例が、1967年の悪名高いリバティー号事件だ。国際水域を平和的に航行していた我が国の海軍艦艇がイスラエル軍の攻撃を受け、イスラエル空軍と海軍は200人以上の米兵を死傷させたが、生存者を一人残さず沈没させようとする試みは偶然失敗した。これは、第二次世界大戦の大規模戦闘以来、アメリカ海軍にとって最悪の人命損失で、他の国が責任を負っていたとしたら、我が国の迅速かつ圧倒的軍事的報復により、その国の主要都市は爆撃で瓦礫と化し、何千人もの市民が殺害されていたはずだ。おそらく、このいわれのない攻撃を命じた敵の指導者全員を追跡して処刑していたはずだ。

 しかし、アメリカ政府は事件発生当時、事件を完全に隠蔽し、その結果、ユダヤ国家に毎年納める貢納金が着実に増加しただけだった。12年後にようやく事実が明らかになった時でさえ、憤慨したのは国民のごく一部に限られ、その話を聞いた大多数の人々は、「ここには何も見るべきものはない」とメディアが伝えたので、気に留めず、先に進まなければならないと漠然と考えた。通常であれば大規模懲罰戦争を引き起こすと予想される出来事は、不快で肩をすくめる反応しか得られなかった。

 アメリカは、広大な国土と先進的兵器により、1960年代の世界舞台で物理的巨人として立ちはだかっており、他のどの国も我々の力には直接挑戦できなかった。しかし我々を攻撃した国の前で、我々は依然無力だった。なぜなら少数の親イスラエル派ユダヤ人が、メディアによるマインド・コントロール手段を駆使し、我々を目に見えない糸で揺さぶられる無力な操り人形に変えたためだ。

 私は数年前その奇妙な歴史的事件について論じた。

 事件から半世紀以上経過したが、そのうちの大半の期間、メディアによる国民に対するマインド・コントロールの力は依然大きく、着実に極端さを増している。

 ほんの数週間前、イスラエルのモサドがレバノンで何千もの爆弾を仕掛けたポケベルを突然爆発させ、それらの同時爆発により、子どもを含む約500人の民間人が死亡または重傷を負い、何倍もの人が負傷した。これは明らかな戦争犯罪であるだけでなく、攻撃の規模と、国全体で普通の電子機器を致死的爆弾に改造したことによる恐ろしい社会的影響を考えると、おそらく世界史上最悪のテロ攻撃の一つで、アメリカを含む他の国々に対する将来の攻撃の極めて危険な前例となった。もしアメリカ・メディアがこの事件をあるがままに伝えていれば、確実に、憤慨したアメリカ人が、これを実行したテロ国家を地球上から一掃するよう要求したはずだ。ところが、その代わり、メディアが違う物語を報じたため、アメリカ国民はただ肩をすくめるか、時に歓声を上げるかのどちらかだった。

 最近の記事で、寄稿者の一人が:保守的なカトリック教徒の友人との夕食会で遭遇した反応について述べたが、彼の経験談は長々引用する価値があると思う。  
南レバノンで、ポケベルやラジオやソーラー・パネルをイスラエルが攻撃した今や悪名高い事件直後に、現地のカトリック司祭の家で、私は友人や知人のグループと夕食を共にした。食事を終え、お決まりの世間話をした後、会話は自然に政治や中東情勢に及んだ。この一年、この集団とは数回会っていたので、イスラエル/パレスチナ問題や国際的ユダヤ人勢力に関し、出席者の大半が、どのような立場を取っているか良く知っていた。イスラエルはアメリカにとって欠かせない同盟国で、非文明的で野蛮な中東における神聖な「ユダヤ・キリスト教」価値観の擁護者だと彼ら全員考えている。(おそらく、いつの日か、自分たちの主であり救世主であるキリストを、キリスト教徒が拒絶し、その拒絶に基づき、神学的建物全体を築き上げ、中東で同信者を殺害したり傷つけたりしている人々を熱烈に支持する理由を調査する研究が実施されるだろう。)
 最後の点について、これらキリスト教徒たちは、彼らの宗教を伝統的ユダヤ教が忌み嫌っていることにおそらく気付いていない。今年初めベツレヘムのキリスト教牧師へのタッカー・カールソンによる長時間インタビューの、この短い動画で示唆されている通り、聖地からキリスト教を根絶すると、多くのユダヤ教指導者が誓っている。

 同じ夕食会での会話は、現在のガザ紛争と爆発する電子機器の利用に移った。  
会話は、2023年10月7日のハマスによる攻撃に対して自衛し、それに応じた対応をとる権利がイスラエルにはあるという、いつもの空虚な決まり文句の応酬で始まった。権威あるイギリスの医学雑誌「ランセット」によると、イスラエルによる完全に非対称な対応により、既に20万人近くのパレスチナ人が殺害されており、少なくとも夕食会に出席していた信者の一人にとって、十分に強力とは言えなかった。レバノンでのポケベル攻撃の話題になると、ユダヤ人による国際法の甚だしい違反を称賛する声を、司祭を含む数人の男性があげ始めた。このような攻撃の不道徳さと広範囲にわたる影響について、私は長々語り始めたが、わざと鈍感な対話者連中はすぐに私を非難した。10月7日にハマスが犯した大量レイプや他の残虐行為を考えれば、これは実に見事な攻撃で、結局かなり釣り合いが取れていると彼らは私に言った。彼らの議論の明らかな非合理性はさておき、イスラエル諜報機関が、おそらく何年も前にこの作戦を計画し、ハイテク産業への深い浸透を利用して製造段階で爆発装置を仕掛けたという主張を私はすることにした。主要産業へのこのような浸透は世界中の全ての人々に大きなリスクをもたらし、この新しい攻撃は危険な前例となる可能性があると私は彼らに言った。イスラエル諜報機関は消費者向け製品に爆発物を事前に仕掛ける能力を持っているという私の示唆は嘲笑の渦を引き起こし、いわゆるホロコーストに関する短いが同様注目すべき論議の後、会話はより日常的問題に移った。
 こうした酷く歪んだアメリカ人の反応は、決して新しい現象ではない。1941年12月7日、日本軍が我が国の軍に奇襲攻撃を仕掛けた。夕食会に出席していた保守派連中の両親や祖父母は、この攻撃を戦争史上最も恐ろしい攻撃の一つとみなし、日本の悪行の永久的証拠としたに違いない。その後、広島と長崎の民間人を原爆で絶滅させたのは、1941年のこの予期せぬ軍事攻撃に対する正当な報復だと多くのアメリカ人は考えた。

 だが、一世代後、イスラエルがほぼ同じことをした。1967年の奇襲攻撃で、エジプトとシリアの空軍を地上で壊滅させ、イスラエル国防軍が易々と戦争に勝利し、両国から領土を奪取できるようにした。しかし、メディア報道のおかげで、勇敢な小さなイスラエルの輝かしい軍事的成功を当時のアメリカ人のほぼ全員が称賛した。

 第二次世界大戦後、アメリカと同盟諸国は国際法を施行し平和を維持するため国連を設立した。熱烈な親イスラエル派メディアは、1948年のイスラエル建国は国連の初期の最も誇らしい瞬間の一つで、長らく苦しんできたユダヤ人に、この国際機関が国家として祖国を与えたとしばしば報じてきた。

 そして今年初め、国連総会はパレスチナを加盟国として承認すると決議し、それにより長い間苦しんでいたパレスチナの人々に同様の祖国を与え、その結果、激しい復讐心で、イスラエルは国連に反抗した。イスラエル国連大使は、痛烈な演説で、他の加盟諸国の前で、公然と(文字通り!)国連憲章をズタズタに引き裂き、国連を非合法かつ「反ユダヤ主義的」だと非難し、それにより自国の激しい敵意を全世界に宣言したようだった。国連のおかげで存在してきた国による同様光景が国連演壇で起きたことがあったかどうか私にはわからない。



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 今月初め、イスラエルが国連事務総長の入国を禁止する前例のない事態が起きた。その後、ここ1、2週間で、イスラエルによる国連攻撃は、象徴的なものから軍事的なものへとエスカレートし、イスラエル国防軍はレバノンの国連平和維持軍に繰り返し砲弾を発射し、国連平和維持軍駐留を認める長年の安全保障理事会決議にもかかわらず、イスラエルからの撤退を要求した。これらの事件で国連軍兵士数名が負傷しイスラエルによる何らかの化学兵器と思われる攻撃で15名が負傷した。

 過去12か月にわたり、ガザ地区で200人以上の国連援助要員をイスラエルは殺害しており、レバノンの国連平和維持軍にも同様な運命を辿ってほしいと一部著名人は考えている。イスラエルに暮らし学んだユダヤ人の元ホワイトハウス顧問マシュー・ブロツキーは、長年議会や行政府に中東問題について説明してきたが、最近「イスラエルはアイルランド担当地域を絨毯爆撃し、更にナパーム弾を投下すべきだ」と宣言し、国連派遣団を全滅させるようイスラエルに促した。元アメリカ政府高官の態度とは到底思えない。

 イスラエルは国連により創設されたのだが、その法的関係の驚くべき側面が、中東で豊富な経験を持つスイスの元軍人として高く評価されているジャック・ボー大佐の一、二週間前の長時間インタビューで取り上げられた。

 ボーの説明によると、イスラエル建国直後、イスラエル過激派がパレスチナとの紛争を解決するため派遣されていた国連和平交渉官フォルケ・ベルノドッテ伯爵を暗殺し、国連安全保障理事会はこれを非難する決議を出した。このテロの実績を踏まえ、当初、イスラエル国連加盟は、イスラエルが国境を確定すること、逃亡または追放されたパレスチナ人に帰還の権利を与えること、エルサレムを国際化すること、という三条件を付帯するものだった。しかし、これまで、どのイスラエル政府も、これら条件を遵守したことがないため、厳密に法的観点からは、イスラエルは国連から追放され、ならず者国家と宣言されるべきだとボーは指摘した。



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 建国当初から、近隣諸国の併合による大規模領土拡大をイスラエル指導者たちが常に夢見てきたため、国連が要求していた国境確定にイスラエル政府が応じなかったのも、そのためだとボーは強調した。

 数日前に欧州の公共放送局アルテが公開したドキュメンタリーは、ボーの主張を裏付けるとともに、領土拡大の考えが放棄されたわけでないことを示しているようだ。インタビューの一つで、イスラエル国境を徐々に拡大して、全て神からユダヤ人に与えられた土地であるヨルダンやレバノンやエジプトやシリアやイラクやサウジアラビア領を含むようにすべきだとイスラエルのベザレル・スモトリチ財務大臣が宣言した。このような攻撃的発言は、中東の安定や平和に、明らかに、ほとんど寄与しない。

 実際、過去数世代にわたり、近隣諸国全てを征服し、その領土を併合する意図を気軽に発表するトップ政治指導者など私は聞いたことがない。

 このような発言をアドルフ・ヒトラーの発言とみなし、まさにこのような大胆な公的征服計画こそ、ナチス・ドイツを倒し滅ぼした世界同盟の形成を正当化したと洗脳された多くの欧米人は信じているに違いないが、これは全く、たわ言だ。ドイツが弱体化していた時期、95%がドイツ人である都市ダンツィヒをポーランドが違法に支配し、ヒトラーがドイツの他の国境紛争を全て平和的に解決した後、唯一残った要求はダンツィヒをドイツに返還することで、その小さな火種が第二次世界大戦の引き金になったのだ。この重要な歴史は、2011年にドイツの軍事専門家で歴史家のゲルト・シュルツェ・ロンホフが出版した『1939 - The War That Had Many Fathers(1939年 - 多くの父親がいた戦争)』で詳しく論じられている。

 しかし、たとえ我々無知な国民が第二次世界大戦のこのような完全に誤った歴史物語を受け入れたにせよ、ナチス・ドイツを滅ぼすための世界同盟創設は、シオニスト・イスラエルを滅ぼすための同様同盟の完璧な前例になるのは確実だと思われる。だが、メディアのマインド・コントロールの力が、被害者たちが思考上、論理的一貫性を維持するのを阻止している。

 スモトリッチが宣言した中東の大半を征服して大イスラエルを建設する計画は極端に思えるかもしれないが、実際の信念そのものより、公の場での率直さこそ異例に思える。実際、2012年にシュロモ・サンド教授が著した素晴らしい著書『The Invention of the Land of Israel(イスラエルの地の発明)』で述べている通り、そのような考えは常にシオニスト運動の本当の狙いを表してきた。

 同様に、数ヶ月前、200万人のパレスチナ人全員をイスラエルが根絶するのは「正義で道徳的」だとスモトリッチが公言したが、現時点では、世界世論が政府にその重要措置を取らせないようにしているとも率直に語った。またしても、スモトリッチの立場は、イスラエル政府同僚大半の私的見解を代弁したものと思われる。

 長年、世界中で何百万人もの非ユダヤ人を虐殺しようとしているとイスラエル著名人が頻繁に公の場で宣言して悪名を馳せてきた。2018年に、将来の首相アリエル・シャロンが1980年代初頭、イスラエルを代表する文学者の一人アモス・オズから長時間インタビューを受けた際にした劇的発言に私は注目した。その後、オズは匿名を装い、これら発言を1983年の随筆集『In the Land of Israel イスラエルの地にて』の一章として発表した。

 2018年に私が説明した通り、自らを「ユダヤ・ナチ」とシャロンは誇らしげに宣言していた。
 彼が自らをそのような言葉で表現したのは、ほとんど誇張ではない。彼はむしろ、イスラエルの敵数百万人の虐殺や、近隣諸国の征服や、住民追放によるイスラエル領土の大幅拡大や、彼らや他の誰かがそのような取り組みに強く抵抗した場合、核兵器の自由な使用を喜んで主張していたからだ。彼の大胆な意見では、イスラエル人とユダヤ人は、一般的に余りに軟弱で従順なので、おそらく憎まれ、確実に恐れられる征服民族になることで、世界で地位を取り戻す必要があったのだ。彼にとって、サブラとシャティーラでの最近のパレスチナ人女性と子どもの大虐殺は全く重要ではなく、この事件の最も不幸な点は、殺人者がイスラエル兵士自身ではなく、イスラエルのキリスト教ファランヘ党同盟者だったことだ。

 今や政治家の間で、過激な言辞はごく普通に見られ、匿名さえ守られれば、口が滑るのは明らかだ。だがアメリカ人や他の欧米諸国の公人、ましてや政治上層部で活躍する人物が、そんな言葉を口にするなど誰が想像できるだろう。最近では、午前2時にドナルド・トランプがつづりを間違えた下品な侮辱をツイートすることがあり、アメリカ・メディアは恐怖で愕然としている。だが彼の政権は漏れやすいので、何百万人もの人々を虐殺するかもしれないと彼が側近に日常的に自慢していれば、確実に我々はそれを耳にしているはずだ。その点、ジャーナリストが注意深くメモを取っている間はもちろんのこと、個人的にも、元祖ドイツ・ナチスが、そんなふうに話した証拠は些かもないようだ。だがイスラエル「ユダヤ・ナチス」はまた別の話だ。
 スモトリッチとシャロンによる血に飢えた発言は、一般的に中東のイスラム教徒とキリスト教徒に向けられたものだが、ヨーロッパ人も、特に核兵器による破壊標的とされてきたのは確実だ。例えば、2000年代初頭の第二次インティファーダでは、占領下のヨルダン川西岸の解放を求めるパレスチナ過激派による自爆テロが広範に発生し、イスラエル社会は深刻なストレスにさらされた。イスラエルが陥落の危機に瀕すれば、純粋に悪意に満ちた復讐として、ヨーロッパの都市を全て破壊すると、イスラエルで最も尊敬されている軍事史家の一人、マーティン・ファン・クレフェルト教授断言した。  
我々は数百の核弾頭とロケットを保有しており、あらゆる方向の標的に発射できる。ローマにさえ。ヨーロッパの首都のほとんどが我が空軍の標的だ。モシェ・ダヤン将軍の言葉を引用しよう。「イスラエルは狂犬のようなもので、あまりに危険で、手を出すには危険すぎる」。現時点では絶望的だと思う。我々は、可能な限り、事態がそうなるのを防ぐよう努めなければならない。だが我々の軍隊は世界で30番目に強いのではなく、むしろ二番目か三番目だ。我々と共に世界を滅ぼす能力を我々は持っている。そして、イスラエルが陥落する前に、それが実現すると断言できる。
 崩壊しつつあるイスラエルが核兵器を使って世界の大半を破壊するというこの教義は「サムソン・オプション」と呼ばれ、著名調査ジャーナリスト、シーモア・ハーシュによる1991年の同名ベストセラーで広く知られるようになった。しかし、その本は出版当時も、その後数十年も、大きな注目を集めたにもかかわらず、数年前に私が読んだ際、最も驚くべき要素の一つが、メディアで読んだ様々な書評や概要のいずれにも一度も取り上げられていなかったことに気がついた。

 ほとんどの観察者と同様、イスラエルが核兵器を開発したのは、近隣アラブ諸国が通常軍事力で優位に立つ寸前になった場合、その国々に対して使える切り札だと私は考えていた。実際、1973年の戦争で軍事的大打撃を受けた際、イスラエルはまさにその通りのことをした。イスラエルがカイロとダマスカスを核兵器で殲滅すると脅したことで、ニクソン政権は未曾有の軍事装備を供給せざるを得なくなり、テルアビブは戦況を一変させて勝利を収められたのだ。

 しかしハーシュの本は、1980年代にイスラエル核兵器と熱核兵器の主標的が実はソ連だったという驚くべき事実に20ページ近くを割いている。イスラエルが密かにアメリカの諜報情報を入手しており、モスクワやレニングラードや他のソ連の主要都市を効果的に殲滅できると彼は説明した。この核攻撃能力は、イスラエルの直接の敵対国であるアラブ同盟諸国に、ソ連が過剰支援をしないよう強力に抑止するのが狙いだった。当時、ソ連は軍事力の絶頂期にあり世界最多の核兵器を保有していた。イスラエルは地理的に非常に小さいため、世界最大の国を攻撃して破壊するための本格的戦闘計画をイスラエルが立てていたのは非常に衝撃的だった。

 さらに、ハーシュによれば、イスラエルは普通のスーツケースに詰め込める小型核兵器開発にも力を入れており、モサドはそれをソ連や潜在的に敵対的とみなされる他の国に簡単に密輸でき、そのような目立たない運搬方法に対し、防御手段が全くないという。長年、インターネット上の多くの興奮した投稿者連中は、世界中のイスラエル大使館には、おそらく核兵器があり、危機の際、爆破し全ての主要国の首都を破壊できると主張してきたが、私は常にそのような考えを不合理な妄想として退けてきた。しかし、1991年のハーシュ著書の一部を読み返し、最近のポケベルの爆発攻撃を考慮すると、今ではそのことに、あまり確信が持てなくなっている。

 こうした極めて大胆、あるいは極めて愚かな態度は、現在のイスラエル指導者の間でも依然根強く残っているようだ。昨年、ハマス攻撃後、ロシアの支援が不十分だと考えて激怒したイスラエル有力政治家は、RTに出演し、イスラエルがハマスを壊滅させた後、ロシアを標的に厳しい報復を行うと宣言した。これは世界最大の核兵器保有国に対する驚くべき恫喝だった。



 これまで中南米の様々な国とアメリカはしばしば拙い関係を築いてきたが、キューバやベネズエラやニカラグアの指導者がアメリカのテレビに出演し、激怒して口角泡を飛ばす勢いでアメリカを脅すのは聞いたことがない。

 通常の状況なら、近隣諸国全てを征服し、敵対的とみなす何百万人もの民間人を絶滅させ、最終的に核兵器を使ってヨーロッパの全都市を破壊する意図を公言する指導者がいる国は、確実に国際的に多大な懸念をもたれるはずだ。もしそれら恐ろしい言葉が、中東と欧米諸国の指導者に対する何世代にもわたる比類のない暗殺の歴史を含む、同様に恐ろしい行為と頻繁に一致すれば、そのような懸念は明らかに拡大したはずだ。ごく最近では、イスラエルが敵指導者を暗殺しようとして、レバノンの首都ベイルートの1区画全体を80発余りの2,000ポンドのバンカーバスター爆弾で破壊して成功した。また、過去一年、数多くの記事で、連中の恐ろしい戦争犯罪の一部を私は頻繁にまとめてきた。  
実際、イスラエル人はそれらビデオのために、心をつかむコンテンツを雪崩のように作り続けている。イスラエル活動家の暴徒は頻繁に食料トラックの通行を阻止し、数週間以内に、100万人以上のガザ地区の人々が致命的飢餓の危機に瀕すると国連高官が発表した。絶望し飢えたガザ地区の人々が、通行を許された数少ない食料配達車列の1つに群がった際、イスラエル軍兵士が「小麦粉虐殺」で100人以上のガザ地区の人々を射殺し、後に同じことが繰り返された。これらの死や意図的飢餓の恐ろしい光景は全てソーシャル・メディアで世界中に放送され、最悪の例のいくつかは、パレスチナ人の子どもの遺体が飢えた犬に食べられる映像など、大喜びするイスラエル兵の証言によるものだった。別の画像には、イスラエル戦車に生きたまま押しつぶされた縛られたパレスチナ人囚人の遺体が映っていた。ヨーロッパ人権団体によると、イスラエル人は頻繁にブルドーザーで多数のパレスチナ人を生き埋めにしている数カ所の病院近くで集団墓地が見つかったと国連が報告した。犠牲者は縛られ、裸にされ、処刑のように射殺されていた。インターネットの扇動屋アンドリュー・アングリンが指摘している通り、イスラエルのユダヤ人の行為は単に邪悪なのではなく「漫画のように邪悪」で、彼らの露骨な犯罪全てが大げさなプロパガンダ映画の脚本に基づいているようだが、実際、現実に起きているのだ。
 だが、このような極端な事実にもかかわらず、ごく最近まで、イスラエルや現地の政治同盟諸国が展開したほぼ完全なメディアのマインド・コントロールは、大多数の欧米諸国民をイスラエル陣営に留め、イスラエルの行動を強く支持させるのに十分だった。

 しかし、このようなメディアによるマインド・コントロールには情報源のほぼ独占が必要だ。2、3世代にわたり、それはほぼ事実で、精力的な親イスラエル派門番連中が、反対の情報がアメリカ国民の目や耳にほとんど届かないようにしていた。しかし、インターネットの台頭により、伝統的メディアの力は急速に弱まり、特にソーシャル・メディアの効果的な配信チャネルにより、その力は脅かされている。ソーシャル・メディアを従わせるための大きな取り組みがなされてきたが、TikTokやイーロン・マスクのTwitterなど比較的検閲の少ないプラットフォームでは、破壊されたガザの恐ろしい画像が依然広く流布され、アメリカの若者の考え方を大きく変えつつある。

 YouTubeの検閲は遙かに厳しくなっているが、数十年前には考えられなかった重要コンテンツの配信チャネルも提供されている。

 たとえば、カタールが設立し、イラク戦争中に国際的名声を得たグローバル・ニュースネットワーク、アルジャジーラを考えてみよう。その後、全大手ケーブルTV企業が一致団結してブラックリストを作成し、アメリカ家庭で視聴できなくなり、アルジャジーラはアメリカ情報環境の中で目立たない存在に追いやられたように見えた。しかしインターネットの台頭により全てが変わり、最終的にアルジャジーラの強力な専門家たちが制作したコンテンツはCBSやFoxNewsの制作物とほぼ同等の土俵で競争できるようになった。

 一方、グレイゾーンのような小規模メディアも、YouTubeを効果的に利用して動画コンテンツを配信しており、YouTube上で検閲されることもあるが、15年や20年前には誰も彼らの活動に気付くことはなかっただろう。

 10月7日の攻撃から一年経ったのが数週間前で、アルジャジーラとグレイゾーンはそれぞれ過去12か月間の重要な側面を扱った迫力あるドキュメンタリーを発表した。これらは焦点こそ多少異なっていたが、話題の完全に補完的側面を提供している。内容のほとんど全てが主流メディアには完全に無視されていた。これらのドキュメンタリーは合わせて二時間以上あり、放送や印刷物を問わず、これまで主流情報源からしか情報を得ていなかった人々にとって、これらを観れば、かなり衝撃があると思う。

 アルジャジーラの80分間ドキュメンタリーはイスラエル戦争犯罪に焦点を当てており、二週間も経たないうちにYouTubeで100万回以上視聴され、Twitterや他プラットフォームでもおそらく更に数十万回視聴されており、非常に順調なスタートと思われる。



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 太古の昔から軍隊は戦争犯罪を行ってきたが、これほど徹底的に記録されたことはかつてなかった。証拠の多くは、おそらく友人に感心させるため、嬉々として撮影し動画をアップロードしたイスラエル兵士のソーシャルメディア・アカウントから得られたものだ。イスラエルほど自らの犯罪を自慢したがる軍隊は世界中どこにもなかったろう。おそらく、数十年にわたるほぼ完全な政治とメディアの免責が、イスラエル政府や軍隊や国民の傲慢さを、未曾有のレベルにまで高めたためだろう。

 経験豊富な人権問題担当者や退役イギリス軍将軍など、映像を評価するため数人の知識豊富な人物をアルジャジーラは雇ったが、カメラの前でのインタビューで、目の前で目撃した国際法の明らかな違反行為の全てに彼らは完全に愕然としていた。

 捕虜となったパレスチナ人のほとんどは明らかに無辜の民間人だったが、彼らはひどく虐待され、不法に人間の盾として使われ、時には無差別に殺害された。民間家屋や私有財産は略奪され、破壊され、現地の病院や他の民間施設も全て破壊された。ある軍事専門家は、先進国の軍隊がこのような完全に規律のない行動をとれることに驚きを表明した。これは、現代の正規軍というよりも部族民兵や盗賊団に予想される行動だ。

 ドキュメンタリー終盤は、パレスチナ人囚人に対する組織的レイプや性的虐待についても触れており、これはイスラエル最高指導部にも容認されているようで、ユダヤ人国民の大多数が強く支持している政策だ。また多数の欧米人医師による報告で、多数のパレスチナ人の子どもや幼児が、イスラエル人狙撃兵に正確に狙い頭部や胸部を撃たれて殺害されていることも軽く触れられている。

 このドキュメンタリーの内容は非常に陰惨であるにもかかわらず、欧米の専門家たちがイスラエルの違法行為や戦争犯罪の実に長いリストを冷静に列挙するのを聞いて私は不条理を感じた。ティムールや仲間の中央アジア部族が都市を略奪した後、人間の頭蓋骨の巨大な山を喜々として築いているが、そのような行為は、いくつかの国際法の様々な番号付き項の明らかな違反だと数人の国際法専門家が指摘して舌打ちするモンティ・パイソンの寸劇を私は想起した。この欧米からの批判が、イスラエル兵や連中の最高政治指導者に与える影響は、同じ程度だろうと私は思う。例えば、イスラエル国防軍の集団強姦犯首謀者は起訴の脅威を受け、身元が明らかにされた後、即座に国民英雄になった。

 アルジャジーラのドキュメンタリーは、無力なパレスチナ民間人に対するイスラエルの戦争犯罪と残虐行為の証拠を大量に記録したものに80分を費やしたが、この資料のほとんど全てが我が国の主流メディアには完全に無視されている。一方、グレイゾーンの40分ドキュメンタリーは、物語の裏側、つまりハマスによる残虐行為と戦争犯罪に関する欧米メディアの大規模で圧倒的な報道を取り上げており、そのほとんどがプロパガンダの作り話か、少なくとも確固とした裏付けとなる証拠が欠けているようだ。残念ながら、このビデオはYouTubeでは禁止されており、ここには埋め込めない。



 ハマス襲撃の数日後、イスラエル人の赤ん坊40人がハマスに斬首されたと、信じやすい欧米諸国のジャーナリスト連中が報道し始めた。そして、その話が誤りだと証明され撤回された後、同様に捏造された丸焼きにされた赤ん坊の話が即座にそれに取って代わり、その後、残忍な性的切除や集団レイプの話が続いた。これらの主張には証拠がなかったが、バイデン大統領をはじめとする欧米首脳は、これら馬鹿げた捏造に信憑性を与えた。



 残念ながら、ハマスによる様々な残虐行為に関する記事の撤回は、当初の衝撃的見出しほどの注目を集めることはなく、アメリカや欧米諸国の人々の記憶に深く刻み込まれているに違いない。知識がある人は「首を切られた赤ん坊40人」をばかげた残虐行為の作り話とみなすかもしれないが、5倍から10倍のアメリカ人が未だそれら記事は真実だと信じているのではないかと思う。そして感情的になりやすいイスラエル社会では、おそらくその傾向は更に強いだろう。

 これらビデオ・ドキュメンタリーで語られた何気ない発言から判断すると、一般イスラエル人の大多数は、未だこれら残虐行為の物語を信じていると私は思う。ハマス戦闘員は、赤ん坊の首をはねて焼き、少女を輪姦し、身体を切断する男の姿をした悪魔で、彼らを支援しているパレスチナ民間人もほぼ同じ範疇に入るとされている。従って、イスラエル人の少女や女性に対する明らかに架空の輪姦は、捕らえられたパレスチナ人に対しイスラエル人が復讐行為として非常に現実的な輪姦を行う決定的要因になっていると思われる。アルジャジーラ・ドキュメンタリーで紹介された他の残虐行為や拷問や殺人もそうだ。

 ハマスによる架空の残虐行為に関するユダヤ人の奇怪な主張は現実に恐ろしい結果をもたらした。これは私が他のいくつか主要な歴史的出来事で指摘してきたパターンだ。2018年の記事で歴史的反ユダヤ主義に関するアルバート・リンデマン教授の非常に長い研究を参考に、特定の文化的傾向の存在と、それが時に不幸な結果をもたらすことを私は指摘した

 ロシアで急激に増加しているユダヤ人人口と統治当局との間の緊張関係を率直に描写する中で、賄賂や汚職や全般的な不正行為で知られるユダヤ人の悪名にリンデマンは触れずにいられない。法廷で偽証するユダヤ人の顕著な性癖が、司法の有効な運営に深刻な問題を引き起こしていると、あらゆる政治的背景を持つ多くの人物が指摘している。1913年に東欧系ユダヤ人の通常の行動を、非常によく似た言葉でアメリカの著名社会学者 E・A・ロスが表現している。「ユダヤ人の恥知らずな嘘や大げさな誇張の悪名高い傾向は、時として人間に恐ろしい結果をもたらすことがある。」
 欧米メディアは依然厳しい親イスラエル統制下にあるが、世界の人口と経済の中で欧米は小さく、その割合は減少しつつある。

 これらの出来事について異なる視点を提供する数少ない欧米の主要YouTubeチャンネルの一つが、アンドリュー・ナポリターノ判事のチャンネルだ。このチャンネルは、主流メディアから完全に排除されているアメリカの一流学者や国家安全保障専門家やジャーナリストを招いている。彼らは多種多様なイデオロギー的、職業的視点を代表しているが、出来事の基本的現実については全員同意している。現実は、いわゆるメディアで伝えられているものとは大きく異なるのだ。

 常連出演者の一人に著名政治学者ジョン・ミアシャイマー教授がいる。同教授は中国など数カ国への海外旅行から戻ったばかりだ。先週のインタビューで、アメリカや欧米諸国は依然メディア統制下にあるが、他の国々のメディアは、自分や他の出演者が主張する内容と非常に近い全く異なる物語を伝えていると教授は強調した。



 ビデオリンク

 数十年前は、アメリカの世界メディアや強力なマインド・コントロール体制が地球を支配していたが、現在その影響力は急速に縮小しつつある領土の一部となり、イスラエルとガザの紛争に関する極めて不誠実な描写が、残された信頼性を著しく損なっている。

 最後に、トルコのメディア企業が、2040年と、ほぼ全世界が傍観して何もしなかった間に起きたガザ民間人虐殺の25周年記念式典を描写した短いながら感動的映像を公開したことを指摘しておかなければならない。



ビデオリンク

 ローレンス・ウィルカーソン大佐はコリン・パウエル国務長官の首席補佐官を長年勤め、アメリカ政府のトップに近い立場で長年過ごしたが、インタビューでその映像を見せられた際、言葉に詰まり、冷静さを取り戻すのに数分間かかり、それから話を続けた。

 関連記事
Bibliography
記事原文のurl:https://www.unz.com/runz/the-total-madness-of-the-state-of-israel/

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 Alex Christoforou Youtube ドイツ最大兵器企業、ラインメタル、ウクライナで現地生産予定。「グルジアの夢」が選挙で54%獲得したが、ズラビシビリ大統領「選挙結果を認めない」。
SELIDOVO captured. Georgia Dream big election WIN. GERMAN Rheinmetall in Ukraine. Kamala McDs pic? 34:45
 Sabrina Salvatiの正論 CNNエルサレム特派員報告批判。

 イスラエルのイラン攻撃を報じるCNN見出しは偽りだ。
 攻撃はretaliateではなく、escalateだ。
 そもそも紛争を始めたのは、イスラエルだ。
 CNNはアメリカ国務省の拡声器。
Israel ATTACKS Iran! 20:27
 日本のメディアも同じ。

2024年10月15日 (火)

レバノン爆撃で、ヒズボラを更に強化するイスラエル



ルーカス・レイロス
2024年10月9日
Strategic Culture Foundation

 今レバノン社会はヒズボラに加わり、シオニスト占領との戦いに加わり始めている。

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 どうやら、一種の「ガザ 2.0」をレバノンで推進するとイスラエルは決定したようだ。シオニスト政権による最近の残忍な攻撃は、ヒズボラとの進行中の戦争で民間人を殺害するのをイスラエル当局が躊躇しないことを明確に示している。ネタニヤフ政権にとっては、たとえ無実の民間人であってもレバノン人とパレスチナ人全員正当な標的だ。

 ポケベルを使った不当なテロ攻撃や最近のベイルート空爆は、ガザで使ったのと同じ戦略を、レバノンでもテルアビブが利用する用意があることを示している。この戦略は国際法や軍事倫理の基本原則を一切尊重せず、軍・民間両方の標的を攻撃し、無差別に市民を殺害するものだ。

 この種の戦略をイスラエルが頻繁に選択する理由は数多くある。第一の理由は、シオニスト政権の軍事的な弱さによる。欧米諸国のプロパガンダで言われていることに反し、軍事的に、イスラエルは大きな弱点を抱えている。これは当然ながら地理的状況によるものだ。動員能力の低い小国で、地元住民が戦争に備えていない事実も考慮すると、イスラエルは従来の方法では紛争に勝てないことを恐れている。このため、政権は繰り返し無差別攻撃政策を選択し、民間人を全滅させ、敵を社会的、道徳的に不安定化させて、対称的な紛争を回避しようとしている。

 同じ意味で、イスラエルは過激思想に強く動かされる政治エリートが支配する国であることを理解する必要もある。イスラエルを支配する連合は、文字通りイスラエル社会の外にいる人を人間とさえ見なさない狂信者の一派に支えられている。実際は、イスラエルは原理主義狂信者が率いる国家プロジェクトで、たとえばISISが国家樹立に成功した場合に起きることと、さほど変わらない現実だ。これがイスラエルの意思決定者が全てのパレスチナ人とレバノン人(およびイラン人)を正当な標的と見なす理由だ。彼らにとって、アラブ人(とペルシャ人)は人間ですらない。

 結局、ヒズボラとの全面的地上戦を回避するため、あらゆる手を尽くしたいとイスラエルは考えている。この戦争に勝つのは不可能だと、シオニスト連中はわかっている。なぜなら、この地域のほとんどの正規軍より軍事力に優れたシーア派民兵は、この地での戦闘経験があり、2006年より更に屈辱的な敗北をテルアビブに与えるために必要な手段を全て備えているためだ。そのために、イスラエルは多数の兵士を南部に派遣する代わりに、少数の特定部隊だけ派遣し、犠牲者を最小限に抑え、実際の紛争地域外の標的、たとえばベイルートへの爆撃を拡大することに焦点を当てている。

 イスラエルにとって主な問題は、この種の戦略が容易に罠になりかねないことだ。シオニスト政権は、一般レバノン人を殺害し、非シーア派民間人を標的し、ヒズボラの闘争を一層有名にしている。主流メディアに騙される欧米世論とは反対に、レバノンは非常に多文化的な社会で、様々な社会的、宗教的集団があり、政治的立場も異なることが多い。ヒズボラは主に南レバノンのシーア派の政治的利益を代表しており、正統派キリスト教徒の強い支持を受けている。一方、東方典礼カトリック教徒(レバノンでは比較的多数派)とスンニ派イスラム教徒の間では、状況は、さほど似ておらず、歴史的にイスラエルを支持する人が多い。例えば、レバノンのカトリック民兵は過去の戦争でシオニストの利益を守るため自国民を攻撃し、既にイスラエルのために戦ったことがあるのを想起する価値がある。

 最近、ヒズボラはレバノンで益々人気と勢力を増しており、高レベルの政治や国家決定への参加を増している。ヒズボラはレバノン国民の間で人気が高まっており、シーア派政党から、レバノン社会全体を代表する政治勢力へと移行しつつある。一般レバノン人をイスラエルが攻撃すればするほど、レバノン社会はヒズボラを支持し、シオニスト政権に対する武力戦闘政策を支持するようになっている。

 言い換えれば、民間人を殺害することで、ヒズボラが正しいことをイスラエルはレバノン国民全員に明らかにしているのだ。レバノン国民全員が自分たちがイスラエルの標的だとはっきり認識しているため、シオニストの第五列が今後レバノンで影響力を持ち続ける可能性は非常に低い。まもなく、レバノンのキリスト教徒とスンニ派のほぼ全員が、シーア派と同じようにイスラエルを敵とみなすようになるだろう。

 イスラエルはこの措置によって軍事的大成功を収めるどころか、シオニスト計画に対抗してレバノン社会を団結させ過激化させる過程を更に加速させるだけだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/10/09/by-bombing-lebanon-israel-will-further-strengthen-hezbollah/

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 The Chris Hedges Report
Extermination Works. At First.

Israel will continue its mass killing to achieve its immediate goals, but in the long run the blowback from its genocide will doom the Zionist state.
Chris Hedges
Oct 14, 2024
 軍事オタクの国際事情知らず。木を見て森を見ず。
 UIチャンネル 第555回は必見。彼がアメリカに提出した論文の日本版を読みたいもの。
「石破新政権、『アジア版NATO』の支離滅裂!」 高野孟×鳩山友紀夫  1:21:30

2024年10月13日 (日)

ガーセム・ソレイマーニー将軍の勝利:抵抗枢軸の罠にはまったイスラエル



ルーカス・レイロス
2024年10月4日
Strategic Culture Foundation

 シオニスト政権に対する長期戦戦略は、抵抗勢力に好ましい成果を生み出している。

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 2020年、イラクでドローンを使ったテロ攻撃で、イランのガーセム・ソレイマーニー将軍を米軍が暗殺した。この作戦の目的は:歴史上最も偉大な軍事思想家の一人、死後4年を経てイスラエルが陥った罠を作った主な責任者ソレイマーニー排除だけだった。

 ソレイマーニーは単なる軍人ではなく戦略家であり交渉者でもあった。おそらく「戦争外交官」と呼んでも過言ではなかろう。秘密作戦、諜報活動、特殊部隊戦術の専門家、ソレイマーニーは「抵抗枢軸」として知られる反シオニスト組織ネットワークを活性化させた人物だ。

 イスラムと反シオニストのさまざまな運動間の宗教的、民族的、イデオロギー的相違を乗り越え、様々な派閥を統合してイスラエルに対する共同戦略をソレイマーニーは策定した。この戦略は明らかに、イランを中心としており、イスラエル占領とその地域代理勢力との戦いにおいて、イスラム共和国に主導的役割を与えた。しかし枢軸成功の鍵の一つは、まさに大幅に分散化された本質で、連合の全ての行動に対するイランの厳しい管理なしに、メンバーの行動の自主性を保証しているのだ。

 抵抗枢軸はシリアで勝利を収め、ヒズボラとイラン革命防衛隊(IRGC)の支援を受けた複数の民兵組織がISISや他のイスラエル代理組織を打ち破った。当時、ソレイマーニーの軍事外交上の成功は非常に大きく、ISISのようなより危険な集団との対立時、クルド民兵組織(歴史的に欧米諸国の支援を受けている)との対話さえ可能だった。

 ソレイマーニーの存在はイスラエルにとって存在の脅威とみなされ、アメリカのシオニスト・ロビーが標的暗殺作戦を推進するきっかけとなった。だが大きな問題は、明確な戦略を持つイデオロギーの強い集団や国に対して、標的暗殺は、ほとんど効果がないことだ。ソレイマーニーの死は枢軸諸国を解体したわけでなく、むしろイラン周辺の民兵組織を更に結束させた。その中には、歴史的にシーア派とワッハーブ派間で勢力争いに苦しんできたパレスチナのスンニ派民兵組織も含まれる。

 今日パレスチナ抵抗運動に対するイランの大きな影響力を否定できる人はいない。だが、この過程こそ、まさにソレイマーニーが実現した外交同盟の結果だと知る人はほとんどいない。パレスチナ政党の歴史全体を通じてイランに最も近いハマス指導者で、パレスチナの聖戦主義者とシリア政府間の和平に責任を負っていたイスマーイール・ハニーヤを殺害して、枢軸国の不安定化、つまりイランの影響力を低下させ、パレスチナにおけるワッハーブ派ロビーの拡大もイスラエルは望んだが、周知の通り、それは実現しなかった。

 同様に、当時ヒズボラ指導者だったハッサン・ナスララを殺害して、再び枢軸を不安定化し、主要シーア派準軍事組織の指導部を解体し、それにより集団内の組織的危機を煽る可能性をイスラエルは企てた。シオニストの予想に反し、指導者暗殺にヒズボラは何の衝撃も示さず、占領に対する取り組みの上で更に組織化され自信を深めただけだった。

 テルアビブは標的暗殺をやめないだろう。イランの最近の攻撃に対する報復として、他のイラン著名人に対する暗殺が実行される可能性は十分ある。イスラエルのこの手法は、ソレイマーニー将軍が鋭く認識していた、イスラエル政権の特徴、すなわちイスラエルには全面戦争に突入する能力がないことに起因している。

 欧米諸国で広く信じられている「イスラエル無敵」という神話と裏腹に、テルアビブは地理的制約から生来の弱点を抱えているのだ。標的殺害政策は、イスラエルが敵を心理的、組織的に不安定化させ、長期にわたる軍事衝突を回避するために考案された。兵士や資源を継続的に補充する能力がなく、非常に無防備な標的を抱えた実に狭い国イスラエルは、大規模戦争を恐れている。そして、これこそ、まさにソレイマーニーの判断だった。

 抵抗枢軸を創設して、このイラン人将軍はイスラエルを永遠戦争に追いやった。平和はいつまでたっても訪れない。イスラエルがハマスや他のパレスチナ民兵を倒しても、北部にはヒズボラやシリア民兵が残る。海上戦線では、イエメンが占領下パレスチナ全域で船舶を拿捕し、戦略目標を攻撃し続けるだろう。イラクでは、いかなる時も抵抗戦線は作戦を中止するまい。そして結局、これらの敵を全て倒したとしても、依然、中東最大の軍事大国イランとテルアビブは対峙しなければならない。イランはイスラエルと異なり、人口が多く、領土も広大で、資源も豊富で、複雑な山岳地形に守られている。

 言い換えれば、抵抗枢軸の存在はイスラエルにとっての死刑宣告だ。ソレイマーニーの戦略は、長期にわたる戦争を引き起こし、国家構造を回復不能な状態にまでシオニスト政権を弱体化させることに重点が置かれていた。イスラエルが国家として存続できなくなり、非武装かつ非民族国家(ユダヤ人とパレスチナ人の共同体)を創設し、アパルトヘイトを終わらせる交渉条件を受け入れざるを得なくなる時が来るだろう。さもなければ、何年も続く戦争で、イスラエルの全資源が破壊され、取り返しのつかない移民危機が生まれ、何百万人もの国民が中東から永遠に逃げ出すことになるだろう。

 標的暗殺は効果がなく、これら犯罪による影響を克服できるほど抵抗組織が政治的に成熟していることにイスラエルは気づき、イラン攻撃で受けた屈辱の後、ヒズボラが望んだ通り、ついに陸路レバノン侵攻を決定した。最初の報道で、数十人の侵略者をシーア派民兵が待ち伏せ殺害し、まさに戦略的惨事であることが示された。同時に、イエメン人やパレスチナ人や他の抵抗集団による攻撃も続いており、もし彼が反撃すれば、イスラエルは更に激しい攻撃を受け、その結果、政権崩壊につながる可能性があると知りながら、ネタニヤフはイランから圧力を受け続けている。

 イスラエルはソレイマーニーの罠に陥っている。シオニスト政権は永続戦争に突入しており、そこから逃れるには国家としての存在を放棄するしかない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/10/04/general-qassem-soleimani-wins-israel-falls-into-the-trap-of-the-axis-of-resistance/

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 ミアシャイマー教授、著書『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』以降の変化について語る。
Prof. Mearsheimer REVEALS How Israel Exercises Total CONTROL over the US Foreign Policy 32:12
 『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 上・下』は副島隆彦訳、2007年10月17日刊。絶版? 古書は定価の約二倍。

 Dialogue Worksで 下記対談を見た。
Alex Krainer: Is Israel's Economy on the Brink of Collapse? 52:23
  孫崎享氏メルマガ題名
ハマスのイスラエル攻撃から一周年。一年前、学生はイスラエルのガザ侵攻に反対し。野営地設定など各種抗議活動を展開.一周年に際し、デモ等予測し、大学当局は規制を強化。これもあって、一年後の現在、大学は比較的穏やかに推移(POLITICO)

2024年8月 8日 (木)

不快な西洋エリート主義と現実世界からの乖離の象徴、パリ・オリンピック


2024年8月2日
Strategic Culture Foundation
論説

 セーヌ川から排出される悪臭は、おそらく世界最大の開放型下水道で、欧米の二枚舌と虚栄心に嘆き悲しむ現実の吐露だ。

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 パリ夏季オリンピックは先週金曜に開幕し、主催者はドラァグクイーンに囲まれたイエス・キリスト(イスラム教で崇拝されている預言者)の冒涜的描写により、世界中の何十億ものキリスト教徒とイスラム教徒を怒らせたと非難され世界的論争を巻き起こした。

 ダヴィンチの有名な絵画「最後の晩餐」が不道徳に貶められただけではない。第33回オリンピック開会式全体が、安っぽいゲイ・プライド・イベントに成り下がったかのようなキッチュな見世物だった。パリ2024主催者は、テーマは「包括性」と人道的寛容さを伝えるためのものだと主張したが、後に主催者らは、過失があったことを示すかのように、不快な思いをさせたことに対し卑屈な謝罪を行った。

 論争は、このスポーツ大会最初の週も続き、セーヌ川でのトライアスロン水泳競技は当初、汚染レベルが危険だったため中止となり、その後、参加者の安全に対する懸念にもかかわらず実施するよう命じられた。広報上の大失敗でフランス主催者が面目を失うのを避けるため、下水とネズミがはびこる水中を泳ぐよう強制されたと選手たちは不満を述べた。

 この大気汚染の大失敗は、西側諸国のエリート政治家がいかに今日の世界の現実を見失っているかを示す比喩と言えるだろう。どれだけ高級なフランス製香水を使っても、オリンピックの安っぽい政治化の背後にある悪臭を隠すことはできない。

 浄化のため15億ドル以上を費やしたにもかかわらず、セーヌ川は、1世紀前に公衆浴場が禁止されて以来、汚染により有毒なままだ。

 同様に、欧米諸国の政治も自由主義の欺瞞的茶番劇とパロディになっている。西側諸国の首都から発せられる嘘と腐敗の膨大な残骸は、どんなにごまかしても隠すことはできない。一方、政治家たちは民主主義とルールに基づく秩序の崇高な価値について語り、他方で、弾頭に虹色の旗を描いて民間人に爆弾を投下する。あるいはゲイ・プライドのロゴを身につけたウクライナ・ネオナチ殺人犯を支援している。

 スポーツを通じて人類を団結させることは、フランス人ピエール・ド・クーベルタンの構想により1896年にギリシャで初めて開催された近代オリンピックの理念とされている。何十年にもわたり、世界最高峰のスポーツ大会は戦争や地政学的要因により混乱をきたしてきた。特に1980年と1984年にオリンピックがボイコットされた冷戦時代はそうだった。長年にわたる不安定さにもかかわらず国際政治において常に中立の姿勢が保たれていた。

 もはやそうではない。現在のパリオリンピックは、あからさまに政治化されている。欧米が主導する国際オリンピック委員会が「ウクライナとの連帯」を宣言した後、ロシアとベラルーシはウクライナ紛争のため参加禁止となった。

 これはIOCとオリンピックにとって完全なる不名誉だ。偽善はひどいものだ。アメリカとNATO同盟諸国が関与した多くの違法な戦争、イラクやアフガニスタンへの侵略と占領、その他の侵略行為を理由に、彼らを禁止することは一度も検討されなかった。

 ウクライナ戦争は、アメリカとNATO同盟諸国がロシアに対して仕掛けた代理戦争だと言っても過言ではない。紛争の歴史は、欧米諸国の責任と計算された挑発を示している。紛争の原因を「ロシアの侵略」のみと定義するのは、疑わしい政治的立場で、欧米諸国が唱えているが、他の多くの国々はそうは考えていない。

 IOCがウクライナ戦争に関して党派的な立場を取るのは、その資格の濫用だ。

 イスラエルが公式の留保なしに自国代表団をオリンピックに派遣する自由があることを考えると、この二重基準は厚かましい。しかし、イスラエルのガザでの敵対行為は大量虐殺に当たるとの判決を国際司法裁判所は下した。イスラエル人選手が制限なく参加できる一方、同国は過去9か月の容赦ない暴力行為で4万人以上のパレスチナ人、主に女性と子どもを殺害しているのは、みっともない光景だ。欧米諸国の首都は、この大量虐殺を行うためイスラエル政権に外交的保護と重要な軍事支援を与えた。ガザの難民キャンプ爆破や冷酷な家族全員の虐殺など、オリンピックが世界中でテレビ中継される間も、恐ろしい虐殺は止むことなく続いている。

 「多様性と寛容」を掲げるオリンピックの真っ最中に、欧米が許したガザでの蛮行が並置されているのは言葉では言い表せないほど不快で倒錯的だ。実際、ガザでの大量殺戮の忌まわしさを考えれば、パリ・オリンピックは道徳的に堕落していると何の疑いもなく言えるだろう。

 パリ大会主催者が、洗練された包摂と人道主義の見せかけで自分たちの行事を隠そうとしているのは二重に卑猥だ。道徳的退廃は、宗教的信仰に対する冒涜的侮辱に表れている。西洋エリート主義の観念以外に、神聖なものは何もないようだ。批判は、偏見と「トランスフォビア」という不機嫌な非難を招くことなく許されない。

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、パリ大会は「クレイジーなアイデアが現実のものとなった」と自慢している。これをもう一度、完全な軽蔑をもって言うこともできる。

 マクロンや欧米諸国政治指導者連中は、自分たちが「自由民主主義」の崇高な価値観を代表しているという自己中心的考えにとらわれている。

 マクロン大統領と欧米諸国のお仲間は、ウクライナとガザでの虐殺を無謀にも煽りながら、ロシアとベラルーシのオリンピック参加を禁止する厚かましさを見せている。

 オリンピックの啓発的概念は、西洋の美徳の見せかけ推進を目的とした派手なプロパガンダショーに堕落した。

 しかし、現実は、いわゆる寛容と包括性の実証ではなく、むしろ歪んだ西洋エリート・イデオロギーを人類の大多数に押し付けているに過ぎない。

 キリスト教とイスラム教に対する侮辱が、フランスの芸術的自由に対する不幸な誤った解釈であったかどうかについては議論の余地があるかもしれない。

 しかし、議論の余地がないのは、欧米諸国が容認したガザでの大量虐殺と、ウクライナに対するロシアの制裁に関して示された極悪非道な偽善だ。

 世界中の多くの人々が「オリンピック競技大会」への通常の関心を失っているのも不思議ではない。安っぽくて汚い政治化のせいで、パリ大会は地球上の多くの人々から疎んじられている。

 セーヌ川から排出される悪臭は、おそらく世界最大の開放型下水道で、西洋の二枚舌と虚栄心に嘆き悲しむ現実の吐露だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/08/02/paris-olympics-epitomize-toxic-western-elitism-and-disconnect-from-real-world/
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 スコット・リッターが、RT、Sputnikから報酬を貰ってロシア工作員として活動した嫌疑でFBIに家宅捜査された。携帯電話もパソコンも没収された。露骨な濡れ衣。サンクトペテルブルグ経済フォーラムに参加して講演予定のためアメリカを出発しようとした際も、理由無く飛行機を下ろされていた。真摯な政策批判に対する萎縮効果を狙った言論の自由の迫害。

 「kill the messenger」の典型。

 Dialogue Works

Scott Ritter's SHOCKING Day 3:19

  Judging Freedom

Scott Ritter Statement Following FBI Raid on his home 2:35

 この件、アメリカ・メディアも報じている。
 FOX news

FBI raids New York home of ex-UN weapons inspector

 New York Post

FBI raids NY home of ex-UN weapons inspector Scott Ritter

 植草一秀の『知られざる真実』 森永卓郎氏も新刊で主張している。

123便墜落原因再調査不可欠

 日刊IWJガイド

「世界同時株暴落!『円キャリートレード』を維持できないと、いつでも世界同時株暴落が起きる可能性がある!」;

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】;

■【第1弾! 移民2世の少年が英国人の子供を3人刺殺したサウスポート事件を契機として、英全土で右派による移民排斥暴動が勃発! その要因は「フェイクニュース」!?】英国の2022年移民流入数は76万4000人、出生数は60万5479人! 暴動拡大の背景にあるのは「本当の英国人とは何か」という問題!(『BBC』、2024年7月30日ほか)

■【第2弾!「元男性」とのデマで誹謗中傷を浴びる女子ボクシング選手。トランスジェンダーと性分化疾患を混同した言説に批判の声も!「誤解された性分化疾患の人達が自殺するかも」】

2023年12月22日 (金)

2023年のクリスマスが中止されたベツレヘムの暗闇

スティーブン・サヒオニー
2023年12月16日
Strategic Culture Foundation

 今年のクリスマス、ベツレヘムのホテルの部屋は空っぽで、益々戦場の様相を呈している地域にキリスト教徒巡礼者が旅行したがらなかったため地元企業は苦しんでいる。

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 イエス生誕の地ベツレヘムは今年のクリスマスを中止した。現代の祝祭が始まって以来初めて、イエス生誕の地が飼い葉桶広場の木を飾らない。

 最初のクリスマスの物語では、ヨセフとマリヤは宿屋から追い出され、全ての部屋が満室だった。今年のクリスマス、ベツレヘム全ホテルの部屋は空っぽで、ジェニンなどの被占領西岸地区をイスラエル国防軍が絶えず襲撃する中、益々戦場の様相を呈している地域にアメリカやヨーロッパからのキリスト教巡礼者が旅行したがらなかったため、地元企業は苦しんでいる。

 「家では祝えるが、心の中では苦しんでいる」とギリシャ正教の司祭イブラヒム・ダブールは述べた。「クリスマスツリーを飾るにはどうしたら良いでしょう?」

 イスラエル政府は、オリーブ山のキリスト教遺跡を国立公園に変える計画を立てている。イスラエルがキリスト教徒を追い払った後、最終的にそれら全てを金儲けのための観光名所に変えたいと考えているため、古代の教会や聖書の遺跡の将来は不確かだ。

 ガザでの戦争とヨルダン川西岸地区の空襲

その後の逮捕も含め、以前から続いていたが、10月7日のハマスによるイスラエル攻撃で1,000人以上のイスラエル人が死亡した後、被占領ヨルダン川西岸地区でのイスラエル国防軍襲撃と攻撃は激しさを増している。

 エルサレム、被占領ヨルダン川西岸地区、ヨルダンの様々な教会の長たちは、ガザのパレスチナ人の苦しみとイスラエルのガザに対する戦争で現在17,000人を超え日々増加している死者数に連帯して今年のクリスマスを暗いクリスマスにする集団的決定を下した。

 イスラム教徒が大半を占めるヨルダンでは、クリスマスは祝日で、街の広場やショッピングモールの多くが季節の飾り付けで飾られている。しかし全国の集会は、公共ツリーの点灯、クリスマ市場、スカウトパレード、子どもへのプレゼント配布などの伝統的なお祭りを見送る。

 アメリカの福音派シオニスト

 「私たちには、西側諸国の友人たちに語りかける役割があります」とヨルダン・アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教会の理事長兼総監督のデビッド・リハニ氏は述べた。「闇雲に誰かの味方をせよとはイエスは教えませんでした。」

 ガザを「駐車場」に変え、岩のドームを爆破して第三神殿のための場所を作り、イエスの再臨を告げるようテネシー州を拠点とするグレッグ・ロック牧師がイスラエルに呼びかけている有名な映像に彼は言及した。そのようなキリスト教シオニズムと関わるのを聖地現地の福音派は拒否しているとリハニ氏は言った。

 エルサレムのパレスチナ人で、小さなパレスチナ福音主義教会に所属するジョン・ムナイヤーは、キリスト教徒への嫌がらせが特に過去6カ月増加しており、国際的影響を及ぼしていると述べた。

 「国際的キリスト教世界には、イスラエルを熱烈に支持する人々や占領に反対するパレスチナ人の闘争に共感する人々や、その中間にいる人々が大勢います」とムナイヤーは述べた。「国際会議やコミュニティを回っています。暴力的な出来事は目立った変化をもたらし、イスラエルとユダヤ人に対する正しい態度は一体何かという疑問を多くの人々に抱かせます。」

 イスラエル人に攻撃されているパレスチナのキリスト教徒

 2002年4月2日から5月10日にかけて、ヨルダン川西岸地区のベツレヘムにあるキリスト降誕教会がイスラエル国防軍(IDF)に包囲された。2002年4月7日、イスラエルに対し、国際的義務に則り、宗教施設を尊重するようバチカン市国が警告した。2002年4月20日、エルサレムのギリシャ正教会が、来る日曜日を教会の人々と教会自体の「連帯の日」にするよう世界中のキリスト教徒に呼びかけ「人々と教会に対する非人道的措置」と呼ぶものを止めるための即時介入を求めた。

 2018年のクリスマスに先立ちガザ地区に住む少数派キリスト教徒がクリスマスを祝うためヨルダン川西岸地区やエルサレムのキリスト教聖地や教会を訪れるのをイスラエルは禁じた

 イスラエルとパレスチナ解放機構が1994年にオスロ和平協定に署名するまで約5,000人のキリスト教徒(ほとんどがギリシャ正教徒)はガザ地区に住んでいた。しかし、イスラエル人とパレスチナ人の紛争が続いているため、その数は劇的に減少した。

 パレスチナ人200万人が暮らすガザ地区のキリスト教徒は、毎年ヨルダン川西岸地区のベツレヘムとエルサレムを訪れ、そこでパレスチナのキリスト教徒と合流しクリスマスと新年を祝っていた。

 2017年の復活祭に先立ち、エルサレムに入ろうとするキリスト教パレスチナ人はイスラエル国防省占領地政府活動調整官組織(COGAT)調整官による承認が必要だった

 2023年1月26日、エルサレム旧市街にあるタブーン・アンド・ワイン・バーのアルメニア人オーナー、ミラン・クリコリアンは、イスラエル人入植者の暴徒がクリスチャン地区にある彼のバーを襲撃し「アラブ人に死を...キリスト教徒に死を」と叫んでいるという電話を受けた。

 彼が警察に行くと、犯罪を報告して手を煩わせたことを警官が叱った。

 数日後、アルメニア人地区で告別式を終えたアルメニア人が棒を持ったイスラエル人入植者に襲われた。入植者がアルメニア人修道院の壁をよじ登り、十字架が描かれた旗を降ろそうとした際、アルメニア人は唐辛子スプレーを浴びせられた。アルメニア人が彼らを追い払うと、入植者たちは「テロ攻撃だ」と叫び始め、警察はアルメニア人に銃を向け、被害者の一人を殴打して逮捕した。

 エルサレムのキリスト教社会に対するユダヤ人の敵意は根強く、あらゆる宗派に及んでいる。2005年以降、聖週間、特に聖なる火の土曜前後のキリスト教祝祭は、軍のバリケードと兵士やユダヤ人入植者からの過酷な扱いを受け、聖墳墓教会に入場できる礼拝者の数は、聖なる火の儀式中11,000人ほどだったが、昨年からわずか1,800人へと大幅に制限されている。

 イスラエルで現在のユダヤ過激派政権が権力を握って以来、エルサレムのキリスト教徒に対する事件は、より暴力的で日常茶飯事になったと報じられている。今年初め、プロテスタントのシオンの山墓地にあるキリスト教徒の墓が30基冒涜された。

 鞭打ち教会(Flagellation church)では、イエス像をユダヤ人入植者がハンマーで攻撃し、日曜礼拝中、ゲッセマネ教会にイスラエル人がやってきて、鉄棒で司祭を攻撃しようとした。イスラエル人に唾を吐きかけられたり怒鳴られたりするのは、キリスト教徒にとって「日常茶飯事」になっている。攻撃者を捕まえたり罰したりするために警察はほとんど何もしていないと、これら事件の被害者は報告している。

 「私が恐れているのは、これらの加害者が知られているのに、彼らが無処罰を享受していることです」と福音ルーテル教会の名誉司教ムニブ・ユーナンは述べた。「それが、彼らがこういうことをしている理由です」

 フランシスコ会は聖地の隅々にカメラを設置しているが、執拗な攻撃のため一般の人々に対して益々閉ざされつつある。

 イデオロギー的には、キリスト教徒とその聖地を標的にした主な原因は、過激派ユダヤ教集団から来ると共同体や教会の指導者は言っている。

 彼らの心は『メシアニック・シンドローム』に取り憑かれている。彼らは全土を乗っ取ろうとしている」と、ギリシャ正教のエルサレム総主教テオフィロス3世は言った。

 自分たちは法の適用を受けないのをユダヤ人は知っており、銃によってさえキリスト教徒に嫌がらせをし、それで咎められずに済むのを知っている。キリスト教徒を彼らは「異教徒」や「偶像崇拝者」と呼んでいる。」

 「国家安全保障大臣はキリスト教施設などを攻撃する過激派ユダヤ人を弁護していた弁護士だ」と、イタマール・ベン・グヴィルに言及して1月に襲撃されたアルメニア人青年の一人が言った。「最高位の役人が最過激主義者だったら一体何を期待できますか?」

 キリスト教徒に唾を吐きかけるユダヤ人

 10月5日、イスラエルのユダヤ人がキリスト教徒に唾を吐くのは犯罪ではないとイスラエルの犯罪・治安担当大臣イタマール・ベン・グヴィルは述べた。少数派の宗教を信仰する人々に唾を吐くのは、ほとんどの国で憎悪犯罪と見なされるだろうが、イスラエル政府にとって、それは単に「古いユダヤ教の伝統」に過ぎない。

 2023年7月、カトリックのペンテコステ儀式中に、約20人の超正統派ユダヤ教徒がラッパを吹き大声で罵声を浴びせて式典を妨害した。「エルサレム・キリスト教徒の信教の自由を我々は非常に懸念している」と式典に出席したアメリカ国務省代表は述べた。

 最後の晩餐が行われたとされる「二階の広間」は6月のミサの舞台となったが、ユダヤ人が外でスピーカで騒音を流し、催しを台無しにし、その2週間後、ユダヤ人の男が「二階の広間」の窓を割った。

 2023年初頭以降、エルサレム旧市街では「娼婦マリアの子イエス」と書かれた落書きなどキリスト教徒に対するヘイトクライム20件を含む多数の破壊行為が記録されている。

 6月に「なぜユダヤ人は非ユダヤ人に唾を吐くのか」と題する会議が旧市街で開かれたが、イスラエル外務省はボイコットした。

 イスラエルのユダヤ人ツアー・ガイド、ロビー・バーマンは唾吐き事件を二件目撃しており、キリスト教徒に対する嫌がらせの取り締まりがないことに憤慨していると語った。ある土曜の朝、ヤッファ門でギリシャ正教の司祭に唾を吐きかける2人の少年を目撃した後、側に立っていた2人のイスラエル警官に注意したが彼らは行動するのを拒否した。

 バーマン自身、ヴィア・ドロローサでパレスチナ人警備員おしゃべりしていた際、唾吐き攻撃の犠牲者だった。彼らが話していた際、非ユダヤ人に間違えられた。「現代の超正統派の家族が通り過ぎた。父親、母親、若い夫婦、そして子どもが沢山いた。青年は私の足に唾を吐きかけた」とバーマンは言った。

 個々の寄稿者の見解は必ずしもStrategic Culture Foundationのものでない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2023/12/16/darkness-in-bethlehem-as-christmas-2023-is-cancelled/

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 Alex Christoforou YouTube

Yemen, Russian ships can pass. Blinken, no Magic Pot for Ukraine. Macron, D-Day invite to The Putin

 冒頭はアントニー・ブリンケン国務長官。もはやこれまでの水準の支援は不要。
 These levels of support and assistance will no longer be necessary."

 “I am certain the United States of America will not betray us, and that on which we agreed in the United States will be fulfilled completely,”と年末演説でゼレンスキーが言ったばかり。

 「宗主国は我々を裏切らない。」と属国傀儡は思いたがるもの。

 「ベトナムでもイラクでもアフガニスタンでもそうだった。旗色が悪くなると見捨てて撤退する。ウクライナもそうなる。アメリカはそこにあるわけではない。」とマクレガー氏は主張していた。

 デモクラシータイムス

オスプレイ、やっぱり欠陥機?米軍も全機飛行停止【半田滋の眼 NO.92】20231221 43:14

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ヨルダン川西岸は面積は5,660km2、人口約380万人、この地はファタハが支配。イスラエルのガザ侵攻以来、西岸でイスラエル軍は攻撃強化。これと共に西岸でのハマスの人気が急増。平和的であれ、武装したものであれ、抵抗を通じ祖国の完全な解放を求める声が高まっている

 日刊IWJガイド

「ドイツ軍がロシア軍と全面対決へ!? ベラルーシ・ロシアと国境を接するリトアニアにドイツ軍5000人の重装甲第42旅団が展開!」

はじめに~ドイツ軍がロシア軍と全面対決へ!? ベラルーシ・ロシアと国境を接するリトアニアにドイツ軍5000人の重装甲第42旅団が展開! 他方、ドイツ社会は、ロシアからの格安の天然ガス提供が断たれて以来、深刻な経済的苦境が続き、それに乗じて極右政党AfDが旧東ドイツ地域を超えて全国的に急速に躍進! 次にファシズムが再来するときは、反ユダヤ主義ではなく、親米・親イスラエルで、反イスラム主義をベースとするのか!?

【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

【第1弾! ウクライナ支援の米国防総省予算が12月30日に枯渇! 米上院はウクライナ追加支援を含む補正予算は「来年初めまで採決されない」と表明!】しかしウクライナのゼレンスキー大統領は「米国は我々を裏切らないと確信している」と、記者会見で強弁! 米国は「負け戦さ」に無駄に追い銭を投げ込み、財政破綻への道を突き進むのか!? (『ロイター』、2023年12月20日)

【第2弾! 米国モンマス大学の世論調査でバイデン大統領の支持率が就任以来最低の34%に!】インフレ対策と移民問題で、米国人の7割近くが不支持と回答! インフレ率が緩和しているにもかかわらず、生活困窮を訴える米国人は44%に増加!! 米国は他国の戦争に金を注ぎ込んでいる場合か!? (『モンマス大学』、2023年12月18日)

【第3弾! ガザでイスラエル軍に殺害されたパレスチナ人住民が2万人を突破! イスラエル訪問中のオースティン米国防長官は、「作戦規模縮小をイスラエルと協議した」などと、上辺だけ取りつくろいながら「イスラエル最大の友好国」として武器支援継続を表明!】イスラエルのネタニヤフ首相は「ハマスのすべてのテロリストは投降するか、死ぬかのどちらかだ」と豪語! 実際には、先住民であるパレスチナ人の抹殺を図る!!(『時事通信』、2023年12月21日)

2023年12月11日 (月)

ベツレヘムの瓦礫に埋もれたイエス

フィニアン・カニンガム
2023年12月7日
Strategic Culture Foundation

 バイデンやネタニヤフや彼らの欧米支援者全員、2000年前に神の子を殺そうとして幼児を虐殺した現代のヘロデ王だ。

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 今年ベツレヘムの全てのキリスト教会は、いつもの方法でクリスマスを祝うことはしない。宗教的礼拝や祈りはあるが、祭りやイルミネーションはない。

アーメン!

 圧倒的な雰囲気は、欧米が支援するイスラエルによる大量虐殺の暴力に苦しむガザとヨルダン川西岸の人々への哀悼と連帯だ。

 ベツレヘムは、キリスト教徒が神の子と信じているイエスの歴史的な生誕の地だ。「世界の救世主」は、約2000年前、貧困の中、現在の被占領パレスチナ西岸地区の町ベツレヘムの質素な馬小屋で生まれたとキリスト教徒は信じている。

 ローマ帝国の代わりに、アメリカとアメリカが武装させたイスラエル守備隊がいる。

 毎年ベツレヘムではクリスマスを祝う壮大なお祝いが行われ、町の広場に点灯された巨大なクリスマスツリーが立てられ、花火が打ち上げられ、世界中から巡礼者が集まる。

 ところが今年は、甘やかすワシントンのおかげで、西岸地区と、もう一つのパレスチナ自治区であるガザ地区が、完全武装したイスラエルによる、お咎めなしの衝撃的に残忍な軍事暴力に曝されているので、海外からの訪問者はあるまい。

 無防備な民間人に対するイスラエル猛攻は、イスラエルのしかめっ面ベンヤミン・ネタニヤフ首相が宣言し、欧米諸国政府に支持されているが、これは10月7日の過激派組織ハマスによる致命的攻撃に対する報復だ。

 現実には、他の多くの観察者にとって、それはパレスチナとパレスチナ人を地図から消し去るため、この機に便乗した極悪非道な大量虐殺の拡大だ。その目的をイスラエルは、認めている。アメリカとヨーロッパの黙認のもと(和平プロセスを装い、人道支援を届けるという名目で)何十年にもわたり続けてきた緩慢なパレスチナ人大量虐殺は、今や恐ろしいほど加速している。今や何のてらいもない。しかも欧米政府の異議申し立てもなしでの露骨な厚かましさは衝撃的だ。あたかもそれが当たり前で、許されることであるかのように虐殺が毎日テレビ放映される。

 60日以上イスラエル国軍はガザを爆撃しており、西岸のパレスチナ人を組織的に殺害している。死者の合計は16,000人を超え、負傷者は40,000人以上だ。犠牲者の大半は子どもと女性で、何千人もが行方不明で、イスラエルの無差別空爆で瓦礫に埋もれている。

 ガザ住民220万人の80%以上がイスラエル爆撃のおかげで避難させられている。狭い海岸の飛び地のどこも安全ではない。病院や学校やモスクや教会や国連が運営する難民キャンプが攻撃されている。

 いわゆる安全地帯を作ったイスラエルをバイデン政権が褒め称えるのは身勝手で吐き気を催す大量殺戮の隠れ蓑だ。この邪悪な茶番に、アメリカや欧州連合や欧米マスコミ全てが加担している。欧米諸国や連中の手先マスコミの、いかなる真正で意味ある実際的反論もないイスラエルによる毎日の大量虐殺は忌まわしいものだ。反対するどころか、アメリカはイスラエルにバンカーバスター爆弾を送付し、ガザとそこに住む全ての人々を殲滅している。ワシントン政治家連中は大虐殺を応援している。

 イスラエル政権が示している恐ろしい戦争犯罪と野蛮な非人道性を考えると、ベツレヘムのクリスマス行事で通常の祝祭を行わないのは、まさに正しく絶対正しい。今年、キリスト教徒であることは、これまで以上に無辜の人々虐殺の証人となり連帯して立ち上がることを意味する。

 それはアメリカやヨーロッパのいわゆるキリスト教徒たちに自分がしていることを暫し思案させるだろうか? キリスト生誕の地で、とんでもない! これ以上の矛盾があるだろうか?

 聖地の苦しむ人々と連帯してローマ・カトリック教会、ギリシャ正教会、アルメニア教会などベツレヘムの全ての教会は手を携えている。

 ベツレヘムのギリシャ総主教イッサ・ムスレ神父は述べている。「今年は全く違う年になるだろう。明かりもクリスマスツリーもガザで虐殺された人々を悼むことになる。ここには深い悲しみの雰囲気がある。クリスマスにしか礼拝しないと全ての教会が決めた。」

 ムンサー・イスハーク牧師率いるベツレヘム福音ルーテル教会は馬小屋にいる幼子イエス降誕の場面を、コンクリートの瓦礫に埋もれた子供に置き換えようとしている。これは今のパレスチナの劣悪な状況を反映した初のクリスマスの力強い再現だ。

 キリスト教徒にとって、今パレスチナの聖地で瓦礫に埋もれたイエスのこの表現は、単なるはやりの修正主義ではなく、本来の出来事と完全に合致するはずだ。

 イスハーク牧師は述べた。「ガザの人々が大量虐殺を経験している今年クリスマスを祝うのは不可能だ。我々は世界にメッセージを送りたかった。全世界がクリスマスを華やかに祝っているが、我々にとってクリスマスはこういう姿だというメッセージだ。

 この牧師は更に言った。「クリスマスは抑圧されている人々や苦しんでいる人々と神の連帯だ。そして、もしイエスが今年生まれ変わるとしたら、苦しんでいる人々と連帯して、ガザの瓦礫の下で生まれるだろう。

 これは現在キリスト教徒であることの意味に関する脅威的な啓示だ。我々は抑圧される側に立つべきなのか、それとも抑圧する側に立つべきなのか。

 アメリカ合州国と西側同盟諸国大国とされる国々は、明らかに抑圧者のイスラエル側に立っている。彼らは常にそちら側に立ってきた。アメリカ合州国やイギリスや植民勢力は、聖地の先住民を完全に侵害するごまかしと裏切りによって、1948年にシオニスト国家を樹立した。75年にわたる残忍な抑圧、国家テロ、容赦ない収奪を彼らは支援してきた。この同じ大国諸国は、世界全体の前でイスラエルが大量虐殺を犯している中でさえ、そうし続けている。

 民間人殺害をイスラエルは自制する必要があるという身勝手な言葉で共謀を隠蔽しながら、ジョー・バイデン大統領や欧米諸国の手下連中は大量虐殺を許している。

 おそらく、パレスチナ人が理解しているようにクリスマスを理解しない人々は自らをキリスト教徒と呼ぶに値しない。

 これらアメリカ人やヨーロッパ人、特にシオニスト・イスラエルのいわゆる自衛権を支持する人々は、神への歪んだ原理主義的信仰のかどで特に非難されるべきだ。彼らはキリスト教信仰からの逸脱だ。

 今年は全世界が根本的に違うクリスマスを祝う必要がある。イエス誕生は常に記念すべき革命的出来事であるべきだ。毎年、抑圧され、搾取され、虐げられ、奪われている世界の人々との連帯を中心に据えるべきなのだ。だが、この世で誰が本当の犠牲者で、神が誰の側につくか必ずしも常に明らかなわけではない。今年はそれが明らかで衝撃的なほどだ。

 バイデンやネタニヤフや彼らの欧米の支援者全員、2000年前に神の子を殺そうとして幼児を虐殺した現代の反キリストで、ヘロデ王だ。

 彼らは現代史における人類の敵だ。今のガザとパレスチナの恐怖から少しでも希望が湧くとすれば、それは、一体誰が、一体何が(連中の帝国主義体制が)人類の敵かの世界に対する啓示だ。この真理は、人類を自由にする真理だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2023/12/07/jesus-buried-under-rubble-in-bethlehem/

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 Douglas Macgregor最新YouTube

Douglas Macgregor: If Israel does not cease fire in Gaza, Turkey will destroy them w nuclear weapons 25:33

 Alex Christoforou YouTube イーロン・マスク、陰謀論で訴えられて破産したアレックス・ジョーンズのXロックアウトを投票結果に合わせ解除。冒頭画像は、ロシアがガスを止めたと言うショルツ。ドイツには素晴らし医療があるのだから、彼は見て貰うべきだというTweet。

Alex on X. Tucker & Gonzalo. Challenger tanks, A NEW HOPE. Scholz saved Germany from The Putin 25:33

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

随想③ 出会い :ゾルゲ事件は開戦主張のする東条陸相が、開戦反対の近衛首相を追い落とすために仕組んだ事件。多くの関係者が本来的に無罪の罪で処刑ないし獄死した。その中にジャーナリスト・ヴケリッチがいる。『日米開戦のスパイ』出版直後にあまりに偶然にべオグラード在住の息子山崎洋とあう。

 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
 おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし を思い出す状況。

 日刊IWJガイド

「安倍派の実力者6人に『政治資金パーティー収入の裏金疑惑』が浮上! 立民・枝野幸男前代表『リクルート事件以来の大疑獄事件の可能性』!」

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