アメリカ

2018年5月21日 (月)

民主党、拷問者をCIA長官として承認

2018年5月19日
Paul Craig Roberts

 アメリカでも国際刑事裁判所でも、拷問監獄を運営していたかどで被告席につくべき人物が一体どうしてアメリカ中央情報局(CIA)長官に任命されたのだろう? 拷問者が秘密作戦の責任者に任命されるのなら、人権擁護に関するワシントン言説に何の意味があるだろう?

 ワシントンの侵略から自国を守ろうとしたセルビア指導者ミロシェビッチは、ワシントンによって、戦争犯罪法廷、ワシントン侵略の犠牲者だけを裁判する場所に送られた。彼は獄死したが、ワシントンに殺されたという人々もいる。裁判所は、彼をアメリカによるぬれぎぬから無罪にして終わった。だが死者に対しては、ほとんど役に立たない。

 だが今やワシントンは、本物の犯罪人、争う余地のない“人類に対する犯罪”をおかした人物をアメリカ上院で、CIA長官として承認した。これは、ワシントンの政府の偽善、二重基準と、徹底した虚言癖について多くを物語っている。

 共和党議員の一部は最高拷問者に反対票を投じたが、拷問者をCIAのトップに据えたのは民主党議員だった。

 彼らの言い訳を聞こう。

 ウェストバージニア州のジョーマンチンはこう述べた。ハスペルはアメリカの安全を優先事項にしている。彼女は“信じられないほど素晴らしい公僕だ。”

 ノースダコタ州のハイディ・ハイトカンプは、トランプは仕事に最適の長官を選んだとのべた。ハイディは、議会にハスペルの職務をしっかり監督させるつもりだといったが、もし職務がアメリカの慣行として奉じられているように見える拷問であれば曖昧な発言だ。

 インディアナ州のジョー・ドネリー上院議員は、ハスペルは“経験に学んでおり、CIAは彼女の指揮の下で、アメリカが深刻な国際的脅威や挑戦と対決するのを支援できる”と信じていると述べた。
一体何の脅威? 一体どのような挑戦だろう? たわごとだ。ちょっと待っただ。裁判官の前の犯罪人が、こういうのを想像願いたい。“私の過去の犯罪から私は学んだので、アメリカを支援できる立派な市民として、私は適任です。”

 フロリダ州のビル・ネルソンは、道徳的人物としての破綻を ハスペルと直接会って、彼女は職務に適しているという結論に至ってごまかした。

 ニューズウイークによれば この四人のアメリカ民主党上院議員は、困難な再選に直面しており、嘆かわしいトランプ支持者をなだめるために、ハスペル承認に賛成投票したのだ。言い換えれば、この四人の上院議員は、彼がシリアとロシアとの和平に賛成で、アメリカが世界の警察官でいることに反対すると言ったのでトランプに投票した「哀れな連中」が、拷問者をCIA長官として承認させたいと望んでいると考えたのだ。民主党は、トランプ支持者を恐れたがゆえに、拷問者を支持したのだ。もしトランプ支持者が拷問者を職に就けたがっているなら、上院議員は面目にかけてトランプ支持者に反対すべきなのだ。

 ジャンヌ・シャヒーン上院議員(民主党、ニューハンプシャー州)は、ハスペルが二度と拷問しないと信じていると述べた。被告席の殺人者が言う“裁判官”“私は二度と人殺しはしません。plumb警察署長に任命してください。”

 バージニア州のマーク・ウォーナー下院情報問題常設特別調査委員会副委員長は、もしトランプが拷問するように命じたら、彼女は命令を拒否するはずだと請け合って、ハスペル就任を認めた。言い換えれば、ウォーナーは、実際に拷問を行ったハスペルではなく、トランプを拷問と結びつけているのだ。

 アメリカが他の国々を解放するやら、人権を擁護するやら、道徳的良心があるやら、世界に対する光だやらなどと、頼むから、もう言わないで欲しい。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/19/64514/
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 宗主国の異様な人事に、「倒錯した懲罰にとりつかれている欧米」(The West is Obsessed with Perverse Types of Punishment)というAndre Vltchek氏の記事を連想した。

 属国傀儡も異様な人々の集団だが、宗主国では、輪をかけて異様。
RTの米朝首脳会談の見通しに関わる記事をちらりと読むと、コメント欄に、「まずレジーム・チェンジが必要だ」というのがあった。「宗主国幹部全員をまず変えるべきだ」というので納得。

 読売新聞社が18~20日に実施した全国世論調査で、政党支持率は、自民党37%

 毎回ながら絶望的数字。幼なじみ以外、支持者・党員を見たことがないのだが。
大本営広報部電気洗脳箱のバラエティー番組や呆導番組が、この数値に大きく貢献しているのは確実だろう。一日24時間、週7日間の洗脳の効果は絶大だ。とは言え、昨夜もBSで、良い番組を見て驚いたのだが。ネット記事は玉石混淆というが、大本営広報部も。

 昨日は、下記インタビューを拝聴した。

【シリーズ『パレスチナの民族浄化』を読む第3弾!】~『大災厄(ナクバ)』の日70年を目前に米大統領がエルサレムに移転!ガザでは今日もイスラエルが非武装の市民を殺戮している!岩上安身による 東京経済大学 早尾貴紀准教授インタビュー 2018.5.14

 今日もIWJインタビューを拝見予定。

日刊IWJガイド・番組表「『いつでも独裁が可能!? いつまでも独裁が可能!? 憲法で堂々と独裁を肯定!? より危険性が高まった自民党新改憲の緊急事態条項~岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー』本日13時半より生配信!/『5月23日衆院予算委で強行採決!? 『高度プロフェッショナル制度』の異次元の危険性!~岩上安身による上西充子法政大学教授インタビュー』は5月22日15時半から生配信!!/『ナクバ』に米国大使館のエルサレム移転式典をぶつける、トランプの非情! だが、ガザのデモはそれに対する抗議ではない!!~公開講演会『ナクバ70周年』/
祝・パルム・ドール受賞映画『万引き家族』!是枝裕和監督には2016年3月に『放送法』をテーマに岩上さんが独占インタビュー!! この機会にぜひIWJサポート会員になって、動画アーカイブのご視聴を!」2018.5.21日号~No.2075号~

IWJ Independent Web Journal - 岩上安身責任編集

2018年5月20日 (日)

ワシントンのユーラシア地政学を形作るブレジンスキーの亡霊

2018年5月14日
F. William Engdahl

 これまで実に際立っているトランプ大統領の最も顕著な特徴の一つは、ツイートやスキャンダルという意図的な巧妙な煙幕を消し去ると、実際の政策展開が、少なくとも1992年にさかのぼるワシントン地政学の基本戦略に、どれほど正確に従っているかという点だ。イラン核合意離脱の最近の嘆かわしい、全く違法な一方的な決定にもこれは当てはまる。ロシアに対する容赦ない冷戦風悪者化キャンペーンや、陰険な新経済制裁実施もそうだ。トランプ政権が中華人民共和国に対してはじめた迫りくる貿易戦争もそうだ。

 アメリカのトランプ大統領は、衝動だけで行動するとか、予測できないとかいう、広く信じられている考えとは逆に、事実は逆だろうと私は考えている。トランプ政権の戦略的地政学的政策は、大統領本人のものではなく、権力者、実際に支配をしていて、時に陰の政府と呼ばれる恒久的支配体制による対応なのだ。その政策の地政学が、彼らが一体誰を大統領になるのを認めるかを、かなりの程度まで決定しているのだ。

 現在のワシントン外交政策が最初に公式に構築されたのは、父親ブッシュの下で、ディック・チェイニーが国防長官だった1992年のことだ。ソ連が崩壊し、ブッシュは意気揚々と、アメリカは唯一の超大国だと宣言した。チェイニーの国防副長官、ポール・ウォルフォウィッツが、1994年-1999年、防衛戦略ガイダンス策定責任者だった。それは無遠慮なもので、後にテッド・ケネディ上院議員が、帝国主義者と表したほどだ。編集されていないウォルフォウィッツ・ドクトリンの中に、“第一の目的”は“旧ソ連地域であれ、他の地域であれ、かつてソ連がもたらしたようなスケールの脅威をもたらすような[アメリカの一方的行動に対する]新たなライバルの再出現を防ぐことだ…統合的に管理すればグローバル・パワーを生み出すに十分な資源がある地域を、いかなる敵対的勢力にも支配させないよう、我々は尽力しなければならない”とある。ジョージ・W・ブッシュの下で、2002年、イラク戦争の準備段階で、単独覇権主と、予防戦争の行使、アメリカ政策の中心だと宣言して、ウォルフォウィッツ・ドクトリンは、ブッシュ・ドクトリンとして再浮上した。

基本的地政学

 この記事の題名に戻って、現在のトランプの下でのアメリカ外交・国防政策が一体何かを強調するために、故大統領顧問ズビグニュー・ブレジンスキーの1997年の著書、The Grand Chessboard: American Primacy and its Geostrategic Imperatives『ブレジンスキーの世界はこう動く―21世紀の地政戦略ゲーム』から引用しよう。これは、ブッシュ-ウォルフォウィッツ・ドクトリンのブレジンスキーの地政学的挑戦と予防戦争という考え方を、アメリカという唯一の超大国支配に対する抵抗が現在現れているという文脈への適応に他ならない。

 もちろん、ブレジンスキーは、CIAと、サウジアラビア諜報機関と、パキスタンISIが訓練した、ムジャヒディン・イスラム主義テロリストを利用した、ジミー・カーターによる、ソ連軍に対するアフガニスタン戦争の立案者だった。

1997年、“ユーラシアを支配することが可能で、アメリカにも挑戦するユーラシアの挑戦者が決して出現しないようにすることが極めて重要だ”と彼は書いていた。彼は更に、declared、“可能性として、最も危険なシナリオ、イデオロギーではなく、相補う不満で団結した‘反覇権’同盟だ…中国、ロシア、おそらくはイランの大連合…Avertこの不測事態…ユーラシア外周の西と東と、南で、同時に、アメリカの戦略地政学的技能を必要とすることになる”

 これに、ロシアと中国を、アメリカ覇権に対する最大の潜在的脅威と規定する最新のペンタゴン国家防衛戦略文書を加えこれを、2015年に経済制裁を解除して以来、ロシアと中国とイランの間の、特にシリアでのつながりの深まりと組み合わせると、ワシントンが一体何をしているのかが明かになる。私が唯一の覇権国に対するユーラシアの挑戦と呼ぶ、ロシア、中国、イランを粉砕するため、連中は徹底的に取り組んでいるのだ。

 ブレジンスキーが指摘した通り、支配継続というアメリカの目的にとって、ロシアと中国とイランの間に、人種的、宗教的、あるいは他の差異かあることは重要ではない。2001年9月以来、アメリカ外交政策は、こうした差異にもかかわらず、彼らが、国家主権の防衛と考えるもののため、この三国が一層協力することを強いている。

標的ロシア…

 最近の色々な出来事を、1997年のブレジンスキーのユーラシア警告の視点から見てみよう。何の証拠も無しに、ロシアのせいにされたイギリスの、いんちきなスクリパリ毒ガス攻撃事件を、ワシントンは支持していた。ダマスカス郊外での偽化学兵器攻撃は、国連憲章や国際法のあらゆる前例を無視した、違法なアメリカ爆撃急襲の口実に利用された。あれは思い返して見れば、ロシアのあり得る反応を探るための実験以外の何者でもなかった。アメリカ・トマホークや他のミサイルが命中しようと、しまいと、イスラエルや、他のアメリカ同盟国が、シリア国内のイラン攻撃をエスカレートする前例が確立されたのだ。

 更に、世界第二位のアルミ・メーカー、ルサールのデリパスカのような“プーチンのオリガルヒ”に対する新たな壊滅的打撃を与える極悪非道の経済制裁が行われている。ワシントンは、新経済制裁の口実をでっちあげようとさえしていない。連中は、理由は、ロシア政府が“世界中で様々な悪意ある活動”に関与していることだと言っている。

 新経済制裁は、たとえ新経済制裁の前に購入したものであれ、制裁対象のロシア企業の株を保有しているあらゆる欧米の銀行や投資家を罰するのだ。これは、あらゆる点で、戦争より酷くはないにせよ、武力戦争同様、アメリカ財務省による極めて破壊的な新形金融戦争なのだ。911のすぐ後、この手が開発され、以来、経済的グローバリゼーションの下、貿易と、中央銀行の外貨準備の上で、世界が依然圧倒的に、アメリカ・ドルに依存しているという事実を利用する破壊兵器にまで洗練されている。

 ロシア人オリガルヒや企業に対する最新のアメリカ経済制裁では、将来、欧米資本市場で借り入れることが阻止されるだけではない。近年、対象にされたロシア企業に、何十億ドルも投資した非ロシア人投資家は、ロシア資産を保有しているかどで、換金するか、二次的経済制裁の目に会うかで、うろたえることを強いられた。だが一体誰が買うだろう? 既に主要EU証券決済機関の二社、クリアストリームと、ユーロクリアは、制裁対象のロシア証券の決済を拒否するよう強いられている。彼らはロシア株を保有しているかどで、経済制裁にも直面する。たとえば、中国国営銀行が市場からドルを借りていれば、彼らは今や事実上、制裁対象ロシア企業と事業をすることを禁じられている。

標的中国…

 ワシントンは、シリアとウクライナを巡って、プーチンのロシアに対する圧力を強化しながら、同時に、中国との貿易を最初の梃子として利用する、壊滅的経済戦争であることが明かなものの初期段階を開始した。ワシントンは、私が前の記事で指摘したように、中国経済を、今後十年で、主導的ハイテク製造国という立場に押し上げようという戦略を中国に強制して廃棄させることを狙っているのだ。戦略は「中国製造2025」と呼ばれるもので、習近平の戦略目標、一帯一路構想、経済シルク・ロード・プロジェクトの中核だ。

 「中国製造2025」のもとで、ハイテクで世界のリーダーになろうとする中国の動きを標的に、ワシントンが一体何を計画しているかの一端が、中国の主要通信機器メーカー、ZTEと、アップル社に対する有力な挑戦者、華為技術に対する扱いだ。4月、ZTEは通信機器をイランに売ったとされることで、ワシントンによる制裁対象となった。アメリカのサプライヤーは、極めて重要な部品を、中国ハイテク集団に供給することを禁じられている。アメリカから猶予を勝ち取ろうとする中、同社は一時的に操業を中止している。

標的イラン…

 ドイツやフランスや他のEU諸国の猛烈な抗議にもかかわらず、トランプは一方的にイラン核合意を破棄した。狙いが、壊滅的打撃を与える経済制裁を、イランに再度課して、2015年以来、始まった脆弱な進展を破壊させることなのは明らかだ。EUがイランとの合意を破棄するのを拒否している事実も、最終的には、アメリカによるイラン経済制裁は、イランと商売をしているEU企業の経済制裁もすると脅しているので大して意味はない。

 最近のトランプによる、イランとの核合意破棄の一環として、アメリカは、中国や日本やEU諸国など他の国々に イラン石油のあらゆる購入契約をやめる180日間の猶予を与えた。イランからの何十億ドルの航空機購入注文があったエアバスなどのヨーロッパ企業は、キャンセルを強いられた。8月6日、アメリカ・ドル購入、金や他の金属による貿易や、航空や自動車産業は制裁される予定だ。11月4日、アメリカ経済制裁は、イランの金融・石油企業を標的にして、以前、アメリカ財務省経済制裁リスト対象になった個人に対して行った経済制裁を再開した。

 イランの脆弱な経済を危機に陥れるべく、アメリカ財務省による正確に狙った経済制裁という壊滅的新兵器使用が明かな狙いだ。同時に、NSC顧問ジョン・ボルトンは、新たなカラー革命のこころみを開始するため、イランのテロ組織、ムジャヒディーン・ハルク、MEKのを再活性化を主張しているという報道もある。2012年、クリントン国務長官によって、MEKは、アメリカ国務省のテロ・リストから外された。

アメリカ中央軍、CENTCOM

 各国の具体的な詳細や、各国に対するワシントンの行動から一歩下がって見ると、ユーラシアの三大国-ロシア、中国、イランは、体系的に、標的にされており、これまでのところ、程度の差はあれ成功していることが見えてくる。

 2月末、アメリカ中央軍、CENTCOMの司令官ヴォーテル陸軍大将が、DoD Newsのインタビューに応じた。そこで、ロシアと特にロシアのシリア関与や、中国の新一帯一路構想や、ジブチや他の場所の中国軍事基地を例にあげるのに加え、ヴォーテル大将は、両国のイランとの結びつきに触れた。ヴォーテル大将は“ロシアも中国も、イランと多次元のつながりを育てている。包括的共同作業計画のもとでの、国連経済制裁解除が、イランが上海協力機構加盟申請を再開する道を開いた”と述べた。

 皮肉にも、事実上の三正面戦争の同時開始は、現時点では経済戦争のレベルだとは言え、三大国に対して、一層密接に協力するという戦略原則を生み出している。中国はイラン石油の最大購入国だ。ロシアは、軍事備品を供給しており、それ以上のことも交渉中だ。この三国中国、イラン、ロシアいずれにとっても、ワシントンの地政学的三正面戦争を目の前にして、不信や差異がどうであれ、自己保存の目的で、これまでになかった以上に協力する以外良い選択肢はないのだ。

 F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、オンライン誌“New Eastern Outlook”に独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/05/14/brzezinski-s-ghost-shapes-washington-eurasia-geopolitics/

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昨日は、IWJの岩上安身氏による放送大学名誉教授・高橋和夫氏インタビューを拝聴。今日は下記を拝聴予定。

日刊IWJガイド・日曜版「<本日のタイムリー再配信>本日午後8時より「岩上安身による東京大学名誉教授・板垣雄三氏インタビュー(後編)1/2」を再配信!さらに午後7時から【働かせ方改悪を許すな!シリーズ特集】として「5.16『働き方改革虚偽データ疑惑』野党合同ヒアリング/
ボルトン米大統領補佐官が北朝鮮の非核化に『リビア方式』で臨むと発言! 北朝鮮の抗議に対しトランプ大統領自ら火消し役に!/日本大学アメリカンフットボール部監督・常務理事の内田氏『一連のこの問題は、すべて私の責任』と監督辞任を表明するも、大学役職の進退については答えず」も再配信します!」2018.5.20日号~No.2075号~

2018年5月19日 (土)

人が家を建てるとイスラエルが破壊する。人が子供を育てるとイスラエルが殺す。

2018年5月14日
Paul Craig Roberts

“家を建てると、連中が破壊する。子供を育てる、連中が殺害する。”

ジャーナリストは、今や連中のウソを広めるため権益集団に雇われた宣伝屋が占めている職業だが、アメリカ最後の本物ジャーナリスト、クリス・ヘッジズが、イスラエルは、神に選ばれた人々なのか、それとも悪魔の大量虐殺人種差別主義の反社会性人格障害者なのかを考えるための理由を説明してくれている。

イスラエルが、地球上に、これまで存在したもののうち最も悪の政府であることに疑問の余地はない。だが、あらゆるユダヤ人を憎悪する前に、人類に対するイスラエルの犯罪を、これほど正確に描写していると、ヘッジズが書いている映画“Killing Gaza”が、二人のユダヤ人によって作られていることに留意願いたい。極めて高い道徳的良心を持ったユダヤ人もいるが、大半のイスラエル人は、いかなる道徳的良心を持ち合わせていないように見える。道徳的良心を持っているユダヤ人や他の人類に対し、道徳的良心が全く無いイスラエル政府に、トランプ政府は足並みを揃えている。例えば、ネタニヤフに道徳的良心があると信じている人が地球上に誰かいるだろうか?

映画“Killing Gaza”を見て、イスラエル政府に道徳的良心の何らかの片鱗を見いだせるかどうか、お考え願いたい。この映画を支援願いたい。これは、核戦争を防ぐ唯一の要素である人類の道徳的良心にとって、極めて重要だ。

イスラエル政府の明らかな道徳の欠如こそが、第二次世界大戦での対ドイツ・ロシア戦勝記念式典の賓客として、最大の背徳者ネタニヤフをプーチンが招待したことが、一体なぜ、プーチンとロシアの評判に大きな損害を与えたかという理由だ。ロシアは大量虐殺ナチスと戦ったのに、今や、その政策が、対パレスチナ人、対シリア人。対イラン人の大量虐殺である、大量虐殺者ネタニヤフを、大統領招待して、敬意を表している。

http://www.informationclearinghouse.info/49417.htm 日本語翻訳は、こちら

 
トランプは、イスラエルに完全に支配されている。https://www.rt.com/usa/426720-israel-jerusalem-gaza-blumenthal/

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/14/build-house-israel-destroys-raise-child-israel-kills/

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大本営広報部が、野球や将棋の偉業、殺人事件に懸命に注目をそらすなか、TPP11承認が衆院通過。
相撲画面の音声を消して、下記インタビューを拝聴した。
日刊IWJガイド・番組表「<岩上さんのインタビュー報告>『加計ありき』を示唆する新たな文書! 安倍総理の証人喚問は避けられない!?~岩上安身による日本共産党副委員長・田村智子参議院議員インタビュー/ガザ地区で負傷者の手当にあたっていた医療チームの医師らがイスラエル軍により狙撃され、犠牲者まで出る事態に!イスラエルの抑制なき暴力の行使に対し、世界各国から激しい非難の声が上がる!
審議時間3日間で6時間のみで『TPP11』承認案が衆院通過、与党から賛成討論もなし!~農水省は『自家採種・増殖』の原則禁止を検討、『大変なことがこのTPPをもとにして今なされようとしている!!』と、山田正彦元農水相が警鐘を鳴らす!」2018.5.19日号~No.2074号~

2018年5月18日 (金)

エルサレムにアメリカ大使館開設: 出席した国は?

29カ国が、テルアビブから、エルサレムへのアメリカ大使館移転式典に出席した。
2018年5月16日
アル・ジャジーラ

訂正: 12018年5月15日: 本記事旧版で、ナイジェリアとタイとベトナムの外交官がエルサレムのアメリカ大使館開館に出席したと書いた。これは間違っており、下記が正しい。

ガザで死者も出る抗議行動が行われる中、アメリカ合州国はエルサレムで大使館を正式に開館した。

月曜日の動きは、2017年12月のアメリカのドナルド・トランプ大統領による、エルサレムをイスラエルの首都として認め、アメリカの使節団をテルアビブから移転するという決定を受けたもの。

トランプによる物議をかもす決定は国際社会で広く非難され、エルサレムをイスラエルの首都としのアメリカ承認を、国連総会で、圧倒的多数で否決した。

ユダヤ教徒、イスラム教徒とキリスト教徒にとって聖なる都市であるエルサレムの地位は、最終的和平合意で決定されるべきであり、今、大使館を移転するのは早まった判断だと大半の国々が言っている。

イスラエル外務省は、イスラエルに外交使節を置いている86カ国全てを大使館開設に招待し、33カ国が出席を申し込んだと述べている。しかしながら、ナイジェリア、ベトナムと、タイの代表は出席しなかった。

式典に出席した国々のリストは下記の通り。

アルバニア

アンゴラ

オーストリア

カメルーン

コンゴ共和国

コンゴ民主共和国

象牙海岸

チェコ共和国

ドミニカ共和国

エルサルバドル

エチオピア

ジョージア

グアテマラ

ホンジュラス

ハンガリー

ケニヤ

ミャンマー

マケドニア旧ユーゴスラビア共和国

パナマ

パラグアイ

ペルー

フィリピン

ルーマニア

ルワンダ

セルビア

南スーダン

タンザニア

ウクライナ

ザンビア

記事原文のurl:https://www.aljazeera.com/news/2018/05/opens-embassy-jerusalem-countries-attended-180514141915625.html

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国会討論で、彼氏を顔を見るたびに、暗い気持ちになる。

日刊IWJガイド・番組表「本日午後4時30分より『「加計ありき」を示唆する新たな文書! 安倍総理の証人喚問は避けられない!? ~岩上安身による日本共産党副委員長・田村智子参議院議員インタビュー』をお送りします!/<インタビュー報告>イラン核合意から離脱し、エルサレムに大使館を移したトランプ政権の『異常』な中東政策は、キリスト教福音派の預言成就願望とユダヤロビーに答えたもの!? ~ 岩上安身による放送大学・高橋和夫名誉教授インタビュー/NHKが森友学園問題でスクープを発した大阪放送局記者を『左遷』!? 『官邸忖度人事』か!?/
『反則タックル問題』にチームとしての見解もなし?! 日大アメリカンフットボール部からの回答を受けて関西学院大学アメリカンフットボール部『ファイターズ』が日本大学定期戦での反則行為についての記者会見/36時間連続勤務! 月130時間を超える残業! 労働時間の制限を受けない『チームリーダー』『管理監督者』2件の過労死があきらかに! 安倍政権はこれでも『高プロ』導入を強行採決するのか!?」2018.5.18日号~No.2073号~

2018年5月17日 (木)

大量虐殺と占領と、より広範な戦争をもたらすアメリカのエルサレム大使館

Finian Cunningham
2018年5月14日
RT
公開日時: 2018年5月14日 16:13
編集日時: 2018年5月14日 16:13

なんと忌まわしいほど皮肉なことだろう。大使館は、伝統的に、外交と平和の象徴だ。エルサレムのアメリカ大使館開設は、パレスチナ人殺戮という奇怪な洗礼を招き、中東における、より広範な戦争の到来を告げている。

それだけでなく、前世紀の民族浄化と土地や家からの追い立てのもっとも恥ずべき出来事の一つ、1948年のナクバ、パレスチナ人にとって「大災厄の日」のまさに70周年に、アメリカ政府は、あの歴史的暴力の後継者イスラエルの味方にぬけぬけとついている。

トランプは、いかなる羞恥心もかなぐり捨てて、イスラエルによるアラブ人の歴史的権利侵害を是認し、地域紛争を煽動している。

恐怖を表現するのは困難だ。イスラエル狙撃兵が、ガザで非武装パレスチナ人抗議行動参加者を銃撃する中、約100キロ離れたエルサレムでは、アメリカの要人や、福音派の牧師たちが、ワシントンの新大使館開設を '神の仕事'として祝福していた。

アメリカのドナルド・トランプ大統領の中東政策は、もしそれを "政策"と呼べるとすれば、完全な狂気に成り下がっている。大半のヨーロッパ諸国が、新外交センター除幕のアメリカ歓迎レセプションを欠席したのも不思議ではない。

トランプは、パレスチナ-イスラエル和平を無謀に無視して、地域を大虐殺へと陥れた。今週、パレスチナや、より広範なアラブ地域を扇動的に無視した後、イラン核合意へのアメリカの義務を破棄が続いた。この国際条約違反後、もしこの合意が崩壊すれば、中東における更なる不安定と、戦争さえ引き起しかねないので、ヨーロッパ、ロシア、中国とイランの外交官がは合意を救うべく急遽出動した。

12月に、トランプがアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移動すると発表した際は、国連で厳しく非難された。この動きは、エルサレム和平交渉の結果がでるまでは、パレスチナとイスラエルの共有の首都であるべきだという何十年もの国際合意違反だ。

トランプは、彼の決定は単に "現実の反映"にすぎないと述べた。皮肉なことに、アメリカが、イスラエルによる違法なパレスチナ領土占領の黙諾したこと意味する。

公平のために言っておくと、ワシントンによる大使館のエルサレム移転決定は、20年以上前の、1995年に行われた。クリントン、GW ブッシュと、オバマ大統領は、そのような動きは、和平交渉の進展次第だと主張して、実際の行動を、遅らせることを選んでいた。トランプは、今回、既に有効な法律を行動に移したのだ。

しかし彼の宣言は、アメリカが、イスラエルとパレスチナとの間の"公正な調停者"といういかなる装いも投げ捨てたことを意味する。パレスチナ指導部の反感は激しく、現在、アメリカ当局者と会うことさえ拒否している。

更に読む
'偉大な平和の日' に、アメリカがエルサレム大使館を開設する中、何十人ものパレスチナ人が射殺される。

逆説的に、トランプは、状況を明らかにするのに貢献している。アメリカは、イスラエルによるパレスチナ領土征服とパレスチナ人弾圧を公然と支持している。今や、ワシントンは、調停の見せかけに隠れるのではなく、あからさまに犯罪的イスラエル政策に加担している。

今週、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、 "イスラエルを再び偉大した"ことで、トランプを称賛した。いつもの厚かましさで、ネタニヤフは、アメリカ大使館のテルアビブからエルサレムへの移転は、平和を促進すると、ばからしい主張をし、他の国々も後に続くよう強く促した。

既にアメリカ政策で証明されている通り、不条理な論理で、パレスチナとイスラエルとの間のあらゆる和平の機会は、徹底的に破壊されている。

イスラエルの容赦のない占領の下で、パレスチナ人がさらされている地獄のような状況が、イスラエル狙撃兵の銃撃を浴びながら何千人もが並ぶという自暴自棄の行為に彼らを追いやっている。

ガザ住民が "帰還大行進"を開始して以来、過去6週間で、約50人の非武装抗議行動参加者がイスラエルの実弾発射で殺害された。アメリカ大使館開設の日、エルサレムでの式典から数時間のうちに、更に何十人もの一般市民が射殺された。

イスラエル司令官は、射殺戦術を行っていて、兵士はイスラエル占領地域とガザ東国境の分離壁にあえて近づこうとする子供すら標的にしていることをあっさり認めている。

ガザ抗議行動は、残虐な占領と、住民が、エルサレム内も含め、もとの家に帰還するのを阻止していることに対する彼らの絶望的な嘆願を強調すべく、普通のパレスチナ人が組織したものだ。約70パーセントのガザ住民は、1948年の大虐殺と、後の1967年戦争で、イスラエル入植者に家を追われた難民の子孫だ。

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ガザでの大虐殺のさなか、エルサレムでの大使館開設に焦点を当てるアメリカ・メディア

国連が違法と規定しているイスラエルによる包囲のもとで、ガザ住民は、海岸沿いの細長い地域から出ることを阻止されている。約200万人の人々 - その半分が18才未満  - は住めない環境の中で生きている。90パーセント以上のガザの水道は汚染されており、電気は、一日にわずか数時間しか使えず、漁師は生活排水が海に直接流れ込んでいる岸から数マイル以上先に出るのを禁止されている。

アメリカ人歴史学者ノーマン・フィンケルシュタインが指摘している通り、ガザは、軍事占領、非人間的封鎖、イスラエル軍が何のおとがめもなく行う大量虐殺にさいなまれており、子供たちは毒を盛られている。最近の抗議行動で、大量殺害が行われているのは、この文脈だ。

これら抗議行動は、1948年5月14日、イスラエルが建国を宣言した70周年に合わせて、計画された。翌日の5月15日は、パレスチナ人や世界中の支持者たちが、むしろ注目したがっている、ナクバ、「大災厄の日」だ。

今週エルサレムでのアメリカ大使館開設というトランプの決定ほど、挑発的で、常軌を犯罪的に逸したものはない。

これは実際、パレスチナと、より広いアラブ地域に対する70年間の残虐な弾圧をアメリカが支持しているというお話にならぬほど無神経な誇示だ。

エルサレムは、イスラム教徒とキリスト教徒にとっての聖地とみなされている。この都市は、ユダヤ人・イスラエル国家の"分割されない首都" だというイスラエルの宣言へのワシントンによる同意は、何億人もの他の信仰の人々にとって、言語道断の打撃だ。正義と、道徳と、長年苦しむパレスチナ人に対する思いやりの原則に基づく普通の世論に対する破壊的打撃でもある。

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アメリカは、パレスチナ人の死には全く無関心 - 元国連人権委員会職員がRTに語る。

パレスチナ人の窮状に、ヨーロッパは大きな責任がある。2006年に、ハマースが議会選挙で勝利した後、EUもアメリカも、イスラエル国家承認を拒否していることを理由に、ハマース新政府制裁に動いた。トランプの下で、アメリカの方がより厚かましく加担しているように見えるとは言え、EUとアメリカによる加担を得て、イスラエルによるガザ封鎖は行われているのだ。

ヨーロッパ政府は、パレスチナ人の権利や国際法に対するトランプの露骨な軽視に当惑しているのかも知れない。だが彼らは、イスラエル占領を支援し、サウジアラビアのような反動的アラブ傀儡政権を支援し、違法な戦争や政権転覆作戦を煽るワシントン政策に迎合して、中東における現在の荒廃に寄与してきたのだ。

トランプの衝動的な振る舞いや無知が - シェルドン・アデルソンのような裕福なユダヤ系アメリカ人からの何百万ドルもの寄付で励まされているのだろうが - 彼らの権利に対する彼の傲慢な無関心から、アメリカにアラブの大衆と正面から衝突する路線を進ませている。まるで、これ以上燃えやすく、できないかのように、トランプは、核合意妨害で実証されている通り、イスラエル-サウジアラビア独裁者連中と全く同じ、イランに対する敵意というという策略を推進している。

ヨーロッパは余りにも長きにわたり、難破船、つまりアメリカ中東政策に自分の体を縛りつけてきた。もし中東における爆発的な暴力や紛争を避けたいのであれば、確かにヨーロッパ政府はそろそろ気づき、アメリカ難破船を見限り、自立した外交政策の主張を始めるべきなのだ。

長年無視されてきたパレスチナ人の権利を支持する本当の和平プロセスと、イラン核合意を崩壊させようというアメリカの企みを拒絶することが、ヨーロッパ人にとって、手遅れになる前に、多少の正気と尊敬を、徐々に取り戻すための、二つの喫緊の課題だ。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

Finian Cunningham(1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。彼は農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。彼は音楽家で、作詞作曲家でもある。20年以上、ミラーや、アイリッシュ・タイムズや、インデペンデント等の大手マスコミ企業で、彼は編集者、著者として働いた。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/426680-jerusalem-embassy-palestine-violence/
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日刊IWJガイド・番組表「5月15日『ナクバ(大災厄)』の日に、イスラエル軍の攻撃で生後8ヶ月の尊い命が犠牲に…本日午後1時30分から、『トランプ政権の中東政策は選挙対策!? 岩上安身による国際政治学者・高橋和夫・放送大学名誉教授インタビュー』を配信/16日開催予定の南北閣僚級会談が北朝鮮側の通知により突如中止に! 背景に米韓合同空軍演習!? 抑止論に固執する米軍と日本!/その数約13万件!組織的『懲戒請求』で当事者の嶋崎量(ちから)弁護士にIWJが直撃取材! 真摯な謝罪がなければ賠償請求へ!! 発信源は刑事告訴も!?/
<新記事紹介>公有財産をめぐり麻生財務相の周辺でも疑惑が! 麻生グループ傘下企業への不自然な無償貸し付けを福岡県飯塚市議・川上直喜氏が追及!川上市議にIWJが直撃取材!/大学アメフトの名門、日大フェニックス選手が関学大ファイターズのQBに悪質タックル! 関学大の抗議に日大は!? IWJは本日午後1時30分より関学大による記者会見を中継!」2018.5.17日号~No.2072号~

2018年5月16日 (水)

プーチンの戦略がとうとう機能しはじめたのか?

2018年5月14日
Paul Craig Roberts

ロシアは道理をわきまえているが、ワシントンはわきまえておらず、ロシアは、ヨーロッパの利益や主権にとっての脅威ではないが、ワシントンは脅威であることをヨーロッパに伝えようという戦略として、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、欧米の挑発に対し、もう一方の頬を差し出すというキリスト教の教えを実践していると私は説明している。イスラエルの言いなりになって、多国間イラン核不拡散合意から脱退したことで、アメリカのドナルド・トランプ大統領は、プーチン戦略の成功をもたらした可能性がある。

ワシントンの主要ヨーロッパ属国三国、イギリスとフランスとドイツは、トランプの一方的行動に反対している。トランプは、多国間合意は、もっぱらワシントンにかかっているという考えだ。ワシントンが合意を放棄すれば、それで合意は終わりなのだ。他の合意当事者が何を望もうと無関係なのだ。結果的に、トランプは、イランとの事業を認めない過去の経済制裁を再度課し、追加の新たな経済制裁も課すつもりだ。もしイギリスとフランスとドイツが、イランと結んだ事業契約を継続すれば、ワシントンは、これら属国諸国を制裁し、イギリス、フランス、ドイツのアメリカ国内での活動を禁止する。明らかに、ワシントンは、アメリカ国内におけるヨーロッパの利益の方がイランで得られる利益より大きく、属国諸国は過去そうしてきた通り、ワシントンの決定に共同歩調をとるはずだと考えている。

そうなるかも知れなかった。しかし今回は反発された。強い言葉だけでなく、ワシントンと絶好することになるのかは、様子を見てみないとわからない。トランプのネオコン、親イスラエル派国家安全保障担当補佐官のジョン・ボルトンは、ヨーロッパ企業に、イランにおける事業取り引きを破棄するよう命じた。トランプのドイツ大使、リチャード・グレネルは、ドイツ企業に、即座にイラン内の事業を停止するよう命じた。ヨーロッパに対するいじめと、ヨーロッパの利益と主権をアメリカが露骨に無視したことで、ヨーロッパの長年の隷属が、突如あまりに明白な、居心地が悪いものになってしまったのだ。

これまでワシントンの忠実な傀儡だったドイツのアンゲラ・メルケル首相が、ヨーロッパは、もはやワシントンを信じることはできず、“自分たちの運命は自らが決める”べきだと述べた。https://www.msn.com/en-us/news/world/merkel-europe-can-no-longer-rely-on-us-protection/ar-AAx4AwV

欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は、ワシントン指導部は破綻しており、EUが指導的役割を引き継ぎ、“アメリカ合州国に取って代わる”べき時期だと述べている。様々なフランスやドイツやイギリス政府閣僚も、こうした感情を表明している。

ドイツのニュース誌デア・シュピーゲルの特集記事は“さよなら ヨーロッパ”で、表紙は、突き立てた中指がトランプで、ヨーロッパを侮辱している。https://www.rt.com/news/426550-spiegel-trump-cover-iran/ 同誌は“ヨーロッパが、レジスタンスに加わる時期”と主張している。

ヨーロッパ政治家連中は隷属することに対し、たんまり見返りをもらっているとは言え、彼らも今では、これは、それに値しない不愉快な負担だと考えている可能性がある。

挑発に挑発で応えることを拒否しているプーチンの徳は尊敬するが、プーチンが、挑発をそのまま受け入れてしまうことが、戦争か、ロシアの屈伏が唯一の選択肢になるまで、激しさを増す、更なる挑発を促進してしまうが、もしロシア政府が、挑発に対して、より攻撃的な姿勢をとれば、ワシントンに対するその従順さが、挑発を可能にさせていたヨーロッパ人に、挑発の危険と代償をもたらしかねないという懸念を私は言ってきた。今や、どうやら、トランプ本人が、ヨーロッパ人に、この教訓を与えたように見える。

シリア軍が、シリア政府を打倒するために、ワシントンが送り込んだテロリストをシリアから掃討するのを、ロシアはこれまで数年支援してきた。とは言え、ロシア/シリアの同盟にもかかわらず、イスラエルは、シリアに対する違法軍事攻撃を継続している。もしロシアがシリアにS-300防空システムを売っていれば、こうした攻撃は止められたはずだ。

イスラエルは、シリア攻撃を続けたがっており、アメリカは、シリアが攻撃され続けるのを望んでいるので、イスラエルとアメリカは、S-300防空システムを、ロシアがシリアに売るのを望んでいない。そうでなければ、ワシントンはイスラエルに攻撃をふめさせているはずだ。

シリアを攻撃するため、イスラム主義代理部隊をワシントンが送り込む数年前、ロシアは、シリアに最新の防空システムを売ることに同意したが、ワシントンとイスラエルに屈して、防空システムを売っていない。現在、ネタニヤフ・ロシア訪問の直後、再びプーチン側近のウラジーミル・コジンが、ロシアは最新の防空システムをシリアへ提供することを控えると述べている。

ワシントンの侵略政策にヨーロッパを同調するよう引き込むのに利用しかねない口実を、ワシントンに与えないよう、そうしなければならないと、おそらく、プーチンは考えているのだ。とは言え、こういう見方をしない人々にとっては、またしても、ロシアは、弱々しく、同盟国を守るのを嫌がっているように見えてしまう。

シリアやイランとの和平合意を売り込む上で、ネタニヤフに対して何らかの影響力があると、もしプーチンが考えているのであれば、イスラエルや、中東における、ワシントンによる17年間の戦争の意図を、ロシア政府は全く理解していないのだ。

プーチン戦略が機能することを願っている。もし、そうでなければ、彼は姿勢を、挑発の方向に変えなくてはならなくなる。さもないと、連中は戦争を引き起こすだろう。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/14/putins-strategy-finally-beginning-work/
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岸井成格氏が亡くなられた。

アメフットの卑劣な暴行。スポーツは、健全な精神と無縁かも知れないと、運動神経皆無ゆえに妄想してしまう。幸いなことに、知人が入れ込んでいるスポーツでは、不祥事をほとんど聞かない。

「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉、運動能力が欠如していものにはつらい。
正しくは『健全な精神は健全な肉体に宿れかし』だというのを昔読んで安心した。
つまり「健全な精神は健全な肉体に宿るよう願われるべきである。」なのだ。

若い頃、ラテン語原文の前半分を省いて暗記していた。mens sana in corpore sano

ラテン語原文
orandum est ut sit mens sana in corpore sano.

英語訳
You should pray for a healthy mind in a healthy body.

先日の国会討論、田村智子議員の追求が傑出していた。回答のあまりのひどさに、苦笑されていた記憶がある。自眠やら、異神やらのよいしょ茶番は音声を消して、翻訳をしながら、横目で画面を眺めていて、彼女の質問時には、あわてて音声を入れる。精神衛生を維持するのは、なかなか忙しい。

日刊IWJガイド・番組表「イスラエル建国70年という『悲劇』の日、奪われた故郷へ帰りたいという非武装のパレスチナ人の叫びに、イスラエル軍が銃撃で応じるという暴挙! 死者58人、負傷者は2700人以上も/米朝会談の会場はマリーナベイ・サンズが最有力!? オーナーは、イスラエルの極右シオニスト新聞の経営者シェルドン・アデルソン!/【加計学園疑惑】国家戦略特区WGに、都合の悪いものは消し、検証もさせない『暗闇のルール』!? 山本幸三地方創生担当相(当時)が告示の2ヶ月以上前に、京都府に『一校しか認められない』と伝え断念するよう説得! 日本共産党・田村智子議員が当日の面談記録を入手!!/
平和か戦争か!? 運命の前夜の韓国へIWJ記者を特派!十夜配信シリーズ特集・第八夜~ムン・ジェイン政権への失望と希望!キャンドル革命で決定的役割を果たした『民主労総』キム・キョンジャ氏に聞く」2018.5.16日号~No.2071号~

2018年5月13日 (日)

トランプは大災厄

2018年5月11日
Paul Craig Roberts

トランプは、環境に、野生生物に、人間に、災いをもたらす。

トランプは、保護地域内の石油採掘権や鉱業権を、公害企業に引き渡してしまった。採掘が、トランプ以前は守られていた保護地域を破壊し、石油掘削が北極野生生物国家保護区を破壊する。彼は環境汚染者連中を環境保護庁(EPA)幹部に任命し、公害産業の欲しい物リストに応じるため、規則適用を控えた。

トランプは、環境保護庁予算の23パーセント削減と、五大湖とチェサピーク湾復旧計画予算の9パーセント削減をしたがっている。彼は国有地の石油とガス探査を拡大して、国立公園の維持費にあてようとしている。しかし彼は環境年間予算と同じ金額を、シリアに対する戦争犯罪ミサイル攻撃や、イラン攻撃計画にあてるのはためらわない。

トランプが、対イラン戦争賛成論を唱えながら、国有財産を私物化し、ごく少数の環境汚染企業が、国有財産を略奪するのを許しているのは明白だ。

環境破壊は、ディック・チェイニー副大統領時代に始まったが、トランプは極端なまでの国有財産の私的略奪を可能にしたのだ。

アメリカ国民が所有する資産が、ワシントン支配層エリートのごく僅かのお友達や支持者たちに、一体どうして引き渡すことが可能なのか誰も説明してなどいない。コネのあるお友達が略奪できるようにするため、大統領や連邦政府機関のトップが、国有財産を接収する権限が、一体どの法律に書いてあるのだろう?

そういう行為を合法化する共和党が支配する最高裁判所のおかげで、公害企業は、選挙献金で競り合い、保護地域や鳥獣保護地区を略奪し荒廃させる認可を得るというのがアメリカの仕組みだ。大企業がアメリカ政府を買い取ってしまうのを、最高裁判所は、憲法上許される、言論の自由の行使だと裁定した。

既存の法律は環境収奪を阻止するものだが、法律はワシントンにとっては何の意味もない。これまでの21世紀丸々、ワシントンが、国際法に完全に違反し、常に、既存の国際法で、戦犯と規定されるものとして振る舞い続けるのを、我々は経験している。

トランプは、今やワシントンの戦争犯罪行為を強化している。イランの核不拡散を保障する多国間合意から、彼は一方的に離脱し、ボーイングなどのアメリカ企業や、無数のヨーロッパ諸国の大企業を罰することになる更なる違法な一方的経済制裁をイランに課した。トランプの外交政策は、イスラエルに支配されている。トランプは、アメリカの利益や、ヨーロッパ、カナダや、オーストラリアなど、ワシントン属国諸国の利益のために行動することができないのだ。

トランプの愚かな決定が、いつもはワシントンの言いなりで、たんまり金をもらっている傀儡、イギリス、フランスとドイツで反乱を引き起こした。ヨーロッパ人は、ヨーロッパが、ワシントンの利益ではなく、自分たちの利益を代表していた時代は、はるか昔のことだと言っている。https://www.msn.com/en-us/news/world/merkel-europe-can-no-longer-rely-on-us-protection/ar-AAx4AwV

トランプの愚かな決定で見える、希望の兆しは、それでヨーロッパが自立し、ワシントンの戦争犯罪を讃える合唱隊でいるのを止めるようになることだ。本質的にワシントンの売女男娼であるヨーロッパ政治家連中が反乱を起こし、帝国を崩壊させ、ヨーロッパの自立に至るのだろうか?

そのような展開は、プーチンがけじめをつけるのを躊躇しているのが正しいことを証明するだろう。

現状、“有志連合”は、ワシントンとイスラエルだけになった。アメリカ国民の大多数さえもが、トランプによる多国間イラン合意からの離脱を支持しておらず、戦犯ハスペルを、CIA長官に任命したことも支持しておらず、イスラエルが、対シリア戦争を継続し、イランを攻撃するのをトランプが認めていることも支持していない。

だが、あらゆる欧米“民主主義”諸国の国民は無力だ。彼らは正しいことしそうな人物を選出することが全く許されていないのだ。彼らの投票結果は、必ず、彼らや他の国々の国民を食い物にする連中を権力の座につけることになる。これが、世界中の他の人々が、欧米を、欧米諸国民自身を含め、全人類にとっての大厄災だと見なしている理由だ。

トランプが、環境に災厄をもたらすことは予想されていた。シリアから撤退し、ロシアとの関係を正常化するという彼の意図を支持して、リベラル/進歩派/左翼が結集するというのが希望だった。ネオコンと軍安保複合体に反対して、トランプを支持することで、リベラル/進歩派/左翼は、トランプによる環境攻撃を和らげるのに使える手だてを多少得られていたはずだった。

残念ながら、リベラル/進歩派/左翼は、ブレナンのCIA、コミーのFBIとヒラリーの民主党全国委員会と同調し、トランプの信頼性を傷つけ、大統領の座から排除することを狙って、巧妙に仕組まれた“ロシアゲート”疑惑にのめりこんだ。トランプに対し巧妙に仕組まれた“ロシアゲート”陰謀に、環境保護運動が加わるのを見て、私は大いに失望した。

その結果、トランプは、環境保護主義者やリベラル/進歩派/左翼から何の恩恵も受けていない。その帰結で、環境や市民的自由と平和が失われることになっている。

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2018/05/11/trump-is-a-disaster/

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コネのあるお友達が略奪できるようにするため、首相や政府機関のトップが、国有財産を接収する権限が、一体どの法律に書いてあるのだろう?

洗脳作戦が本業の大本営広報部、猟奇的事件やタレント・セクハラに熱中し、TPPや種子法の深刻な問題を完全に隠蔽している。大本営広報部売国与党の共犯者。

日刊IWJガイド・日曜版「<昨日の岩上さんのインタビュー報告>米国はイランをめぐる国際関係で孤立!? 北朝鮮の核開発問題でも中国・ロシアの動きが鍵を握る!? 岩上安身による国際情勢解説者・田中宇氏インタビュー/中東情勢関連インタビューは14日東京経済大学の早尾貴紀准教授、17日放送大学の高橋和夫名誉教授と続きます!/【種子法廃止】日本の食を守れ! 予算の確保や新たな法整備などを求め、62地方議会が国会に意見書を提出!! 野党6党は種子法復活法案を衆院に提出!」2018.5.13日号~No.2068号~

2018年5月12日 (土)

欧米は、なぜロシア人を好まないのか

2018年3月8日
Andre Vltchek
Strategic Culture Foundation

ロシアやソ連の話となると、報道や歴史的説明はぼやけてしまう。欧米で、連中はそうしており、結果的に、その全ての‘属国’でもそうだ。

おとぎ話が現実と混ざり合い、世界中の何十億人もの人々の潜在意識に、作り話が巧妙に吹き込まれる。ロシアは巨大な国で、実際領土の点で地球上最大の国だ。人口密度は極めて低い。ロシアは奥が深く、ある古典に書かれている通りだ。“ロシアを頭で理解することは不可能だ。信じるしかない。”

概して欧米精神は、未知で霊的で複雑なものごとを好まない。‘大昔’から、特に十字軍や、ひどい植民地主義者による世界の隅々への探検以来、西洋人は、略奪された土地土地で行った、自らの“高貴な行い”に関するおとぎ話を聞かされてきた。何事も明快で単純でなければならない。“有徳のヨーロッパ人が野蛮人を啓蒙し、キリスト教を流布し、実際、これらの暗く哀れな原始的な連中を救っていたのだ。”

もちろん、更に何千万人もの人々が手かせ足かせをつけられ“新世界”に奴隷としてつれてこられる過程で、何千万人もの人々が亡くなった。金銀や他の略奪品や、奴隷労働が過去(そして今でも)ヨーロッパのあらゆる宮殿、鉄道、大学や劇場をあがなったのだが、虐殺は大半の場合、何か抽象的で、欧米大衆の神経過敏な目から遙かに離れているので、それは問題にならない。

特に“善と悪”の道徳的定義のような話題となると、西洋人は平易さを好む。たとえ真実が体系的に‘改ざん’されていようとも、たとえ現実が完全にでっち上げられようとも全くかまわないのだ。重要なのは、深い罪の意識も、自己省察もないことだ。欧米の支配者たちと世論形成に影響力がある連中は、国民を - 彼らの‘臣民’ - を知り尽くしており、たいていの場合、支配者連中は国民が要求しているものを与えている。支配者と支配される人々は、概して共生しているのだ。彼らはお互いに文句を言い続けているが、だいたい彼らは同じ目的を共有している。他の人々が、その富で、その労働で、そして、往々にして、その血で、彼らために支払いを強いられているかぎり、裕福に暮らすこと、大いに裕福に暮らすことだ。

文化的には、ヨーロッパと北米の国民の大半は、自分たちの贅沢な生活のつけを払うのをいやがっている。生活が極めて‘贅沢’なことを認めることすら彼らはひどく嫌う。彼らは犠牲者のように感じるのが好きなのだ。彼らは自分たちが‘利用されている’と感じるのが好きなのだ。他の人々の為に自らを犠牲にしていると想像するのが好きなのだ.

それに何よりも彼らは本当の犠牲者を憎悪する。何十年も、何世紀にもわたって、彼らが殺害し、強姦し、略奪し、侮辱してきた人々を。

最近の‘難民危機’は、自分たちの犠牲者に対して、ヨーロッパ人が感じている悪意を明らかにした。彼らを豊かにし、その過程であらゆるものを失った人々が屈辱を与えられ、軽蔑され、侮辱された。アフガニスタン人であれ、アフリカ人であれ、中近東人であれ、南アジア人であれ。あるいは、ロシア人は独自の範疇に入れられるのだが、ロシア人であれ。

*

多くのロシア人は白人に見える。彼らの多くはナイフとフォークで食事し、アルコールを飲み、欧米の古典音楽、詩、文学、科学と哲学に秀でている。

欧米の目から見て、彼らは‘普通’に見えるが、実際には、そうではないのだ。

ロシア人は常に‘何か他のもの’を望んでいる。彼らは欧米のルールで動くことを拒否する。

彼らは頑固に違っていることを、そして孤立することを望んでいる。

対立し、攻撃された際には、彼らは戦う。

先に攻撃することはまれで、ほぼ決して侵略しない。

だが脅された場合、攻撃された場合は、彼らはとてつもない決意と力で戦い、そして彼らは決して負けない。村々や都市は侵略者の墓場に変えられる。祖国を防衛する中で、何百万人も亡くなるが、国は生き残る。しかも、決して教訓を学ばず、この誇り高く、固く決心した並外れた国を征服し、支配するという邪悪な夢を決してあきらめずに、西欧人の大群が何世紀もロシアの土地を攻撃し燃やして、それが何度も何度も起きている。

欧米では、自らを守る人々、彼らに対して戦う人々、そして、とりわけ勝利する人々は好まれない。

*

それはもっと酷いものだ。

ロシアには大変な習慣がある… 自らとその国民を守るのみならず、植民地化され略奪された国々や、不当に攻撃されている国々をも守って、他の人々のためにも戦うのだ。

ソ連は世界をナチズムから救った。2500万人の男性、女性と子供という恐ろしい代償を払いながらも、やりとげたのだ。勇敢に、誇り高く、利他主義で。こうしたこと全て、利己的でなく、自己犠牲的で、常に欧米自身の信念と真っ向から衝突し、それゆえ‘極端に危険なので’この壮大な勝利ゆえに、欧米は決してソ連を許さないのだ。

ロシア国民は立ち上がった。1917年革命で戦い勝利した。完全に平等主義の、階級の無い、人種的に偏見のない社会を作りだそうとしていたので、史上の何よりも欧米を恐れさせた出来事だった。私の最近の本書「The Great October Socialist Revolution Impact on the World and the Birth of Internationalism(大10月社会主義革命: 世界に対する衝撃と国際主義の誕生)」で書いた出来事、国際主義も生み出した。

ソビエト国際主義は、第二次世界大戦勝利の直後、直接、間接に、全ての大陸で、何十もの国々が立ち上がり、ヨーロッパ植民地主義と北アメリカ帝国主義と対決するのを大いに助けた。欧米、特にヨーロッパは、ソ連国民総体が、そして特にロシア人が、自分たちの奴隷解放を助けたことを決して許さない。

そこで、人類史における最大のプロパガンダの波が実際うねり始めたのだ。ロンドンからニューヨーク、パリからトロントまで、反ソ連の精巧に作り上げられた蜘蛛の巣や、密かな反ロシア・ヒステリーが、怪物のように破壊的な力で解き放たれた。何万人もの‘ジャーナリスト’、諜報機関職員、心理学者、歴史学者や学者たちが雇われた。いかなるソ連のものも、いかなるロシアのものも(称賛され‘でっちあげられる’ことが多いロシア 反体制派連中を除いて)許されなかった。

大10月社会主義革命と、第二次世界大戦時代前の残虐行為が組織的にねつ造され、誇張され、更に欧米の歴史教科書やマスコミの言説に深く刻みこまれた。そうした話の中では、若いボルシェビキ国家を破壊することを狙って、欧米によって行われた残忍な侵略や攻撃については何も書かれていない。当然、イギリス、フランス、アメリカ、チェコ、ポーランド、日本、ドイツや他の国々のぞっとするような残虐行為には全く触れられていない。

一枚岩の一方的な欧米プロパガンダ言説中に、ソ連とロシアの見解が入り込むことは全く許されないのだ。

従順な羊同様、欧米大衆は、与えられる虚報を受け入れてきた。最終的に、欧米植民地や‘属国’で暮らす多くの人々も、同じことをした。大変な数の植民地化された人々は、その窮状を、自分たちのせいにするよう教えられてきた。

極めて不条理ながらも、どこか論理的なできことが起きた。ソ連に暮らす多くの男性や女性や子供たちまでが欧米プロパガンダに屈したのだ。不完全ながらも、依然、大いに進歩的な自分たちの国を改革しようとするかわりに、彼らはあきらめ、冷笑的になり、積極的に‘幻滅し’、堕落し、素朴にも、しかし、とことん親欧米派になったのだ。

*

これは、歴史上、ロシアが欧米に打ち破られた最初で、最後である可能性が極めて高い。欺瞞によって、恥知らずのウソによって、欧米プロパガンダによって、それが起きた。

続いて起きたことは、大虐殺とさえ表現できよう。

ソ連は、まずアフガニスタンに誘い込まれ、更に現地での戦争によって、アメリカ合州国との軍拡競争によって、そして様々な敵対的な欧米の国営ラジオ局から文字通り溶岩のように流れ出すプロパガンダの最終段階によって、致命的に傷ついた。もちろん国内の‘反体制派’も重要な役割を演じた。

欧米の‘役に立つ馬鹿’ゴルバチョフのもとで、事態はひどく奇怪なことになった。彼が自分の国を破壊するために雇われていたとは思わないが、彼は国を追い詰めるためのありとあらゆることを実行した。まさにワシントンが彼にして欲しいと望んでいたことを。そして、世界の目の前で、強力で誇り高いソビエト社会主義共和国連邦は突然苦痛に身を震わせ、更に大きな叫び声を放って崩壊した。苦しみながらも、すばやく死んだ。

新しい超資本主義、盗賊、オリガルヒ支持で、当惑するほど親欧米のロシアが生まれた。ワシントン、ロンドンや他の欧米の権力中心から愛され、支持されたアル中のボリス・エリツィンに支配されたロシアだ。

それは全く不自然な、病めるロシア - 身勝手で冷酷な、誰か他の連中のアイデアで作りあげられた - ラジオ・リバティとボイス・オブ・アメリカ、BBC、闇市場、オリガルヒと多国籍企業のロシアだった。

欧米は、ロシア人がワシントンで何かに‘干渉している’と今、大胆不敵に言うのだろうか? 連中は狂ったのだろうか?

ワシントンや他の欧米の首都は‘干渉’しただけではない。彼らはあからさまにソ連をばらばらにし、更に連中は、その時点で半ば死んでいたロシアを蹴飛ばし始めた。これは全て忘れさられたのか、それとも欧米の大衆は、あの暗い日々に起きていたことに、またしても全く‘気がつかなかった’のだろうか?

欧米は、困窮し傷ついた国に唾棄し、国際協定や条約を順守することを拒否した。欧米は何の支援もしなかった。多国籍企業が解き放され、ロシア国営企業の‘民営化’を始め、基本的に、何十年にもわたり、ソ連労働者の汗と血によって築き上げられたものを盗みとっていった。

干渉? 繰り返させて頂きたい。それは直接介入、侵略、資源略奪、恥知らずな窃盗だ! それについて読んだり、書いたりしたいのだが、もはやそれについて多くを聞けなくなっているのではなかろうか?

今、ロシアは被害妄想だ、大統領は被害妄想だと言われている! 欧米は真顔でウソをついている。ロシアを殺そうとしてきたのではない振りをしているのだ。

あの時代… あの親欧米時代、ロシアが欧米の準属国、あるいは半植民地と呼ぼうか、になった時代! 外国からは一切、慈悲も、同情もなかった。多くの阿呆連中 - モスクワや地方の台所インテリたちが - 突然目覚めたが遅すぎた。彼らの多くが突然食べるものが無くなったのだ。彼らは要求するように言われていたものを得た。欧米の‘自由と民主主義’と、欧米風資本主義、要するに、完全崩壊を。

‘当時’がどうだったか良く覚えている。私はロシアに帰国するようになり、モスクワ、トムスク、ノヴォシビルスク、レニングラードで働きながら、不快な目にあった。ノヴォシビルスク郊外のアカデム・ゴロドクから来た学者たちが、酷寒の中で、暗いノヴォシビルスクの地下鉄地下道で蔵書を売っていた… 銀行取り付け… 老いた退職者たちが飢えと寒さで亡くなっていた、コンクリート・ブロックのがっしりしたドアの背後で… 給料が支払われず、飢えた炭鉱夫たち、教師たちが…

最初で、願わくは最後に、ロシアは欧米の死の抱擁を受けたのだ! ロシア人の平均余命は突然、サハラ砂漠以南のアフリカ最貧諸国の水準に落ちた。ロシアは酷い屈辱を与えられ、大変な苦痛を味わった。

*

だがこの悪夢は長くは続かなかった。

ゴルバチョフとエリツィンの下で、しかし何よりも欧米による命令下のあの短いながらも恐ろしい年月に起きたことは、決して忘れられず、 決して許されまい。

ロシア人は、もはや決して望まないものを、はっきり理解している!

ロシアは再び立ち上がった。巨大な、憤って、自分の人生を自分のやり方で生きると固く決意した国が。困窮し、屈辱を受け略奪され、欧米に従属していた国が、わずか数年で自由で独立した国となったロシアは、再び地球上で最も発展した強力な国々に加わった。

そして、ゴルバチョフ以前のように、欧米帝国による、不当で非道な攻撃を受けている国々を、ロシアは再び助けることができるようになった。

このルネサンスを率いている人物、ウラジーミル・プーチン大統領は手強いが、ロシアは大変な脅威を受けており - ひ弱な人物の時期ではない。

プーチン大統領は完璧ではない(実際、完璧な人がいるのだろうか?)が、彼は本物の愛国者で、国際主義者でもあると、あえて言いたい。

現在欧米は、再びロシアと、その指導者の両方を憎悪している。何の不思議もない。ワシントンと、その副官連中にとり、無敗で強く自由なロシアは想像できる限り最悪の敵なのだ。

これは、ロシアではなく、欧米の感じ方だ。これまでロシアに対してなされたあらゆることにも関わらず、何千万人もの命が失われ、破壊されたにもかかわらず、ロシアは常に、妥協し、忘れるのではないにせよ、許しさえする用意ができている。

*

欧米の精神には酷く病的なものがある。欧米は完全無条件服従以外のいかなるものも受け入れることが出来ないのだ。欧米は支配していなければならず、管理していなければならず、あらゆることの頂点でなければならないのだ。自分たちは例外だと感じなければならないのだ。地球全体を殺戮し、破壊する際でさえ、世界の他の国々に対し、自噴たちがより優れていると感じると主張するのだ。

例外主義というこの信念は、もう何十年も、実際には現地でいかなる重要な役割も果たしていないキリスト教以上に、遙かに欧米の本当の宗教なのだ。例外主義は狂信的で、原理主義で、疑問の余地がないものなのだ。

欧米は、自分たちの言説が世界のどこであれ得られる唯一のものだとも主張する。欧米は道徳の指導者、進歩の指針、唯一の資格ある裁判官兼導師と見なされるべきなのだ。

ウソの上にウソが積み重なっている。あらゆる宗教同様、似非現実が不条理であればある程、それを維持するのに使われる手法は益々残酷で過激なものとなる。でっちあげが、ばかばかしければ、ばかばかしい程、真実を抑圧するのに使われる技術は益々強力になる。

現在、何十万人もの‘学者’、教師、ジャーナリスト、芸術家、心理学者や他の高給の専門家が、世界の至るところで、帝国に雇われている、たった二つの目的のために - 欧米の言説を称賛し、その邪魔をするありとあらゆるもの、あえて異議を唱えるものの信頼を損なうために。

ロシアは欧米から最も憎悪されている敵対者で、ロシアの緊密な同盟国中国はほぼ第二位だ。

欧米が仕掛けるプロパガンダ戦争が余りに狂っており、余りに激しいので、ヨーロッパや北米市民の一部の人々さえもが、ワシントンやロンドンや他の場所から発せられる話を疑問視し始めつつある。

どこを見回しても、とんでもないウソ、半ウソ、半真実のちゃんぽんだらけだ。複雑で、先に進みようのない陰謀論の沼だ。アメリカの内政に干渉し、シリアを守っているかどで、無防備で、恫喝されている国々を支持しているかどで、強力なメディアを持っているかどで、運動選手へのドーピングのかどで、依然として共産主義者であるかどで、もはや社会主義ではないかどで、ロシアは攻撃されつつある。要するに、ありとあらゆる想像可能なことや、想像を絶することで。

ロシア批判は実に徹底的に不条理なので、人は極めて正当な疑問を問い始める。“過去はどうなのだろう? 過去のソ連、特に革命後の時期と、二度の世界大戦間の時期に関する欧米の言説は一体どうだったのだろう?”

この現在の欧米の反ロシアと反中国プロパガンダを分析すればするほど、ソ連史に関する欧米の言説について研究し、書きたいという決意が強くなる。将来、この問題を、友人たち、ロシア人とウクライナ人の歴史学者たちと必ず調べることを計画している。

*

欧米の目から見ると、ロシア人は‘反逆者’なのだ。

過去も、現在も、彼らは略奪者に与するのではなく、‘世界の惨めな人々’の側に立ち続けてきた。祖国を売ることを、自国民を奴隷にすることを拒否した。彼らの政府は、ロシアを自給自足の完全に独立した繁栄する誇り高く自由な国にするために、できる限りのあらゆることをしている。

世界の独特な部分では、‘自由’や‘民主主義’や他の多くの言葉が全く違うものを意味することを想起されたい。欧米で起きていることは、ロシアや中国では決して‘自由’とは表現されないし、逆のことも言える。

ヨーロッパや北アメリカの挫折し、崩壊しつつあり、ばらばらになった利己的社会は、もはや自国民すら鼓舞できない。彼らは、毎年何百万人も、アジアや、中南米や、アフリカにまで脱出しつつある。空虚さ、無意味さや、心情的な冷たさから逃れてゆくのだ。だが、彼らに生き方や、良くない生き方を教えるのは、ロシアや中国の仕事ではない!

一方、ロシアや中国のように偉大な文化は、自由とは何かやら、民主主義とは何かなどと、西洋人に教えられる必要もなく、教えられたくもないのだ。

彼らは欧米を攻撃してはおらず、同じ見返りを期待している。

何百もの大虐殺に、あらゆる大陸の、何億人もの殺害された人々に、責任がある国々が、いまだに人に図々しくお説教を垂れているのは実になさけないことだ。

多くの犠牲者たちは、おびえる余り発言できない。

ロシアはそうではない。

優しいながらも、必要とあらば自らを守ると固く決意した人々で構成されている。自分たちも、この美しいながらも、酷く傷つけられた地球上で暮らしている他の多くの人類も。

ロシア文化は壮大だ。詩、文学作品から、音楽、バレー、哲学に至るまで… ロシア人の心は柔らかで、愛と優しさで働きかけられれば容易に溶ける。だが何百万人もの無辜の人々の命が脅かされると、ロシア人の心も筋肉も素早く石と鋼へと変わるのだ。勝利だけが世界を救えるそのような時期、ロシアの拳は固くなるが、ロシア兵器についても同様だ。

加虐的ながら臆病な欧米には、ロシア人の勇気にかなうものはいない。

不可逆的に、希望も未来も東に向かって移動しつつある。

そして、それこそが、ロシアが欧米からしゃにむに憎悪される理由だ。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他に何冊かのの作家。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/03/08/why-the-west-cannot-stomach-russians/
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加藤周一『羊の歌』余聞 には、「一九四〇年の想出」という文章もある。
92~96ページ

一部を引用させていただこう。

 近頃しきりに私は一九四〇年を想い出している.その年の初めに、民政党の代議士斉藤隆夫が帝国議会で日本の中国侵略政策を批判した。その少数意見を抹殺しようとして、議会は議事録から演説を消し、斉藤を除名した。そのとき、社会大衆党は、除名決議に反対した八人の同党代議士を除名し、しばらく後に解党する。

中略

翼賛議会の、外では何が起こったか。第一に組合が解散した。まず日本労働総同盟、つづいて大日本農民組合。第二に、文学芸術の世界でも、批判的な言論は一掃された。新協劇団と新築地劇団の強制的解散がその典型である。第三に、学問の自由が奪われ、津田左右吉の『神代史の研究』は発禁処分となり、著者と出版者は起訴された。そういうことがあって、一九四〇年は「紀元二千六百年」の式典で終わる。

中略

 異なる意見を統一しようとするのは、反民主主義的である。民主主義をまもるためには、意見の相違を尊重し、批判的少数意見の表現の自由を保障しなければならない。多数意見が現在の問題であるとすれば、少数意見は未来の問題である。少数意見が多数意見となる他に、現在と異なる未来はあり得ない。たとえば、一九四〇年の少数意見が多数意見となったときに、戦後日本の民主主義は成りたった。一九九四年現在の批判的な少数意見が多数意見となるとき、またそのときにのみ、なしくずしの軍拡と民主主義の後退という現在の延長ではない日本国の未来がひらけるだろう。
しかし分散した個人や小グループの少数意見は、いつ多数意見になるだろうか。それはわからない。しかしそのための必要条件ー十分条件ではないだろうがーの一つは、分散した批判的市民活動の、少くとも情報の交換という面での、横のつながりをつくりだすことである。同じようなことを考えたり、したりしている人々が、他にもいるということの知識ほど、信念や活動を勇気づけるものはない。そのために「パソコン」は利用することができる。「マス・メディア」も利用することができるだろう。そういう条件は一九四〇年にはなかった。私は昔私が若かったときの軍国日本を想い出しながら、夕陽のなかで、このような妄想を抱くのである。

この文章が書かれたのは、1994年11月21日。
もちろん彼が悪いわけではないが、残念なことに、最後の部分現在大きく劣化している。

そのために「パソコン」は利用することができるが、主要検索エンジンは、アルゴリズムを反対派排除のため徹底的に改悪しており、大手ソーシャル・メディアは監視・情報収集・世論誘導機関と化している。大本営広報化した「マス・メディア」には、洗脳されるばかりだろう。そういう条件は一九四〇年にはなかった。私は経験したことのない軍国日本を想いながら、夕陽のなかで、その予兆のような妄想を抱くのである。

というわけで、いつもの通り、IWJにお世話になる。

日刊IWJガイド・番組表「【本日のインタビュー配信に関するお知らせ】本日午後2時30分開始の岩上安身による国際情勢解説者・田中宇氏インタビューは冒頭のみフルオープンで、途中から会員限定で配信します。ご視聴方法は下記よりご確認ください。/<本日の岩上安身のインタビュー>中東関連インタビュー3連発!第1弾!本日午後2時30分より、『米国はイランをめぐる国際関係で孤立!? 北朝鮮の核開発問題でも中国・ロシアの動きが鍵を握る!?岩上安身による国際情勢解説者・田中宇氏インタビュー』を配信します!/
米朝首脳会談の日時をトランプ米大統領がツイッター上で発表! 支持者へ向け『核戦争勃発なんかフェイクニュースだ!』/見逃した方はぜひ会員登録の上、アーカイブ動画で!~裁量労働制「不適切データ問題」で自民・橋本岳議員が論点をすりかえる圧力!国会での本格審議を前に論戦を牽制か!? 5.11上西充子法政大学教授と労働弁護団有志が緊急記者会見で反論! 」2018.5.12日号~No.2067号~

IWJ Independent Web Journal - 岩上安身責任編集

2018年5月11日 (金)

(‘宥められた’レバノン経由の)イスラエルによる残虐な対シリア攻撃

2018年5月1日
Andre Vltchek

ホムスのシリアT-4空軍基地に対するイスラエル空軍によるきわめて残忍な攻撃で:少なくとも14人が死亡した。

4月9日、イスラエルのF-15戦闘機が、これまで何度もしてきたと同様、国際法を完全に無視してレバノン領空を飛行した。

イスラエルとレバノンは法的には戦争状態にあり、最近の行為は、すぐさま、もう一つの破廉恥な挑発と見なすことが可能だ。どうやら、サウジアラビアやイスラエルなどの欧米の同盟国が、どの様な恐怖を地域中で広めると決めようとも、連中の行動は常に罰されることがないようだ。

踏んだり蹴ったりで、欧米マスコミは、イスラエルを非難するどころか、案の定なさけない奴隷根性で、ダマスカス政府に向かってわめき始め、‘特派員’の中には、アサド大統領を“けもの”呼ばわりするものもいる(The Sun、2018年4月9日)。

過去何度か残虐なイスラエル侵略で苦しめられ、イスラエルが通常‘パレスチナ’と呼んでいるレバノンは、今回の領空侵犯に対し、余り大げさに抗議しないと決めた。シリア攻撃に反対するレバノン外務省声明と並んで、レバノンは国連安全保障理事会に訴えると主張する個別のレバノン政治家による声明がいくつかある。とは言え大半の声明はアラビア語のものしかない。人が期待するような断固とした対応は全くない。

レバノンのベイルートを本拠とする、イラク人教育者で、テレビ司会者のゼイナブ・アル-サッファル女史は、この件について、こう語ってくれた。

“こういうことは今回が初めてではありません。イスラエル軍はレバノンの領空や領土や領海を侵害してきました。[イスラエルによる]レバノン領侵害は、何か‘いつものこと’になっています。彼らはシリア領を攻撃するために、レバノン領空を利用していたのですから、今回起きたことは目に余る侵入であり、おとがめなしで済まされるべきではありません。国連は、報告を書いて、数値を記入すること以上の何かをするべき時だと思います。これは極めて深刻な状況です。第三国を攻撃するために、隣国領空利用は、あからさまな犯罪です。”

*

レバノンの抗議は一体なぜ、もっと大きな反響がないのだろうか?

理由はいくつかある。その一: レバノンは最近、‘パリ会議’で、大半が、欧米から110億ドル以上にのぼる融資で構成される大規模契約を‘手に入れた’のだ。

その二: レバノン‘エリート’のうち、かなりの部分が欧米の指図を受けるのに慣れている。欧米に彼らの別荘があり、親類が暮らし、永住権証明書が発行されている。

遥かに大規模な戦争が近づいているのかも知れない。アメリカもヨーロッパも、シリアを直接攻撃する準備ができている可能性が極めて高い。この重要な時期に、レバノン支配者は日和見的に、誰に忠誠を尽くすかを示している。荒廃した中東の人々にではなく、パリ、ロンドンやワシントンに。

だが最初の点、金に戻ろう。ロイターはこう報じている。

融資パッケージは、102億ドルの融資と、8億6000万ドルの助成金で構成されており、フランスの駐レバノン大使、ブルノ・フーシェは、ツイッターにこう書いた…

融資側は、引き換えに、レバノンには、長いこと停滞していた改革を約束して貰いたい。こうした要求を考慮して、サード・ハリーリー首相は、今後五年間で、GDPの率で、5パーセント予算の赤字を削減すると誓った。

記者会見で、マクロン大統領はハリーリー首相に、支援は、レバノンに新規まき直しの機会を与えることを狙ったものだと語り、これは、レバノン当局にレバノンで、改革を実行し、平和を維持するという“未曾有の責任”を負わせるものだとも述べた。

“今後、改革を継続することが重要だ”とマクロンは述べ、“我々は貴国の味方だ”と言った。

フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は会議で述べた。“… レバノンは、構造的そして分野的な、大規模経済改革が必要だ。”

‘構造改革’が重要な単語だ。レバノンの手を更に縛るだろう、この破廉恥な融資は、レバノンの現状満足を確実にするだろう。欧米が、地域で軍事的猛攻撃の新たな波を始める用意が出来ているまさにその時期の、経済的、政治的服従だ。

レバノンには、ほとんど透明性は無いので、融資が、苦しんでいる国民の生活水準を改善するために使用される保証はほとんどない。レバノンにおける腐敗は蔓延しており - 制度化されていて - もはや‘腐敗’とさえ呼ばれないことが多いくらいだ。

社会事業はほとんど存在していない。ここでの対照は実にすさまじい。フェラーリ やランボルギーニや、法外に高価なヨットが、全くの窮乏と、少なくとも定期的ごみ収集のような社会事業の欠如と並んで共存しているのだ。

多くの欧米諸国のいわゆるテロリスト・リストに載っている組織、ヒズボラは、レバノンで唯一、頼れる社会事業の供給源であることが多い。

今や欧米は、益々多くのネオリベラル‘改革’を要求するだろう。社会目的のものは、ほぼ何も建設されるまい。資金は恥知らずのレバノン人‘エリート’や‘指導者連中’の懐に消えるだろう。レバノンの金持ち連中はほとんど税金を支払わないので、融資の利子を支払うよう期待されているのは、貧しい人々だ。

連中の戦利品と引き替えに、多くのレバノン人政治家は、ワシントンやフランス(レバノンの元宗主国)のシリアや地域の他の国々に対するネオリベラルで、益々新植民地主義的な政策を含め、地域に対する欧米の方針に更に従うことを余儀なくさせられる。

*

そして国境の向こうでは、戦争は依然猛威を振るっている。現在、ワシントンとロンドンは‘懲罰行動'を約束している。この小さいながら、強く誇り高い国への侵略、不安定化、そして最後には破壊を正当化するためだけに、明らかに、ねつ造された/でっちあげられたものに対して‘シリアを叱責するため’。

ベイルートとダマスカスの両方で暮らしている、あるシリア知識人が、この記事のために、彼の分析を聞かせてくれた。ただし、レバノンと欧米双方からの跳ね返りが恐ろしいので、匿名にしておくよう要求された。

攻撃は、シリア軍がダマスカス郊外でテロ集団に対する戦闘で勝利している時に、行われており、攻撃は、こうした勝利に対する、遠回しの答えだとも解釈可能だ。T4空軍基地は、シリア国内のISIS残党に対する戦闘に深く関与しているので、これは危険な動きでもある。この攻撃は主権国家に対する容認しがたい侵略で、国際法違反だ。これは、イスラエルが、シリア領で活動している様々なテロリスト集団を直接、間接に支援していることも示している。

*

ところが、欧米の主要マスコミが広めている注釈は、益々、あらゆる論理を無視している。連中は次第に、人種差別主義者、白人至上主義者になりつつあるのだ。そう、実際、今や連中は、過去何世紀ものヨーロッパによる、次に北アメリカによる植民地主義の間、常にそうであったものになっている。

ガーディアン記事をお読み願いたい - “シリアで、イスラエルは無数の攻撃を行った。目新しいのは、ロシアの対応だ”:

“主に、ゴラン高原でのイランが支援するヒズボラ軍や兵器の増強から国境を守るため、イスラエルは、シリア国内への多数の攻撃を行った。イスラエルは、原則として、シリア国内のアルカイダや「イスラム国」陣地は攻撃していない。

これまでの全ての攻撃で、2015年に、バッシャール・アル・アサド政権を守るため軍隊を派兵して以来、シリア領空を支配しているロシアは見て見ぬ振りをしている。シリア内のイスラエル権益は、主として、シリア南西部でのイランが支援する軍隊の駐留を制限することで、ロシアによって守られるという合意があるのだ。イスラエルの心配は、ゴラン高原のシリア側へのアクセスで、ヒズボラが、イスラエル国内を攻撃するのが可能になることだ。”

少なくとも、ガーディアンは、アサド大統領が自国民を毒ガス攻撃しているという欧米のでっち上げを信じている振りはしていない。

だが、記事は明らかに、独立国家に対する、イスラエルによるテロ攻撃を正当化し、論理を見いだそうとしている。

‘可哀想なイスラエル - ‘ゴラン高原のヒズボラ部隊と兵器’を心配しているのだ。

しかし、ゴラン高原は、国際法上、シリアの不可分の一部だ。繰り返そう。あらゆる国際規範上! 国連安全保障理事会国連決議497を含め。1981年の、いわゆる‘六日戦争’中、ゴラン高原は、イスラエルに攻撃され、占領され、無理矢理(しかも無期限のように見える)併合された。

私はゴラン高原を訪れた。5日ほど前、数日間、密かに、そこで仕事をした。私がそこで見たものは、本物の恐怖だ。古代からの村々は完全に破壊され、元々の住民の大半は自分の土地から追放され、イスラエルが雇ったスパイや工作員が、訪問者に手当たり次第近寄り詮索する。至る所、鉄条網と高いコンクリートの壁で守られた裕福なイスラエル農業企業が散在していた。南アフリカ・アパルトヘイト時代のアンゴラかナンビアで仕事をしているような感じだったが、あるいは、おそらく、それより酷い。分断されたコミュニティー、奪われた土地、電線と、遍在する恐怖と抑圧。

ところが現在‘心配し’‘治安’という名目のもと人々を殺害する権利を持っているのはイスラエルなのだ。欧米の主要定期刊行物が明らかに示唆しているのは、まさにこの調子なのだ。

1981年に、イスラエルは、1000キロ平方以上のシリア領を盗み取り、今や犠牲者を情け容赦なく爆撃しているのだ。レバノン領から、自分の‘安全と治安’を確保するため。イスラエル軍によって何度か侵略された国レバノン領から、イスラエルはこれを行っているのだ。

そして、欧米は喝采している。

*

もちろんイスラエルは、同盟国のアメリカ合州国、イギリスとマクロンのフランスから、支援も激励も享受しているので、全くとがめられることなく行動している。

レバノンはバニックになっている。レバノンの‘エリート連中’は、生き延び、欧米を怒らせないようにしている。

シリアは、鉄の神経を持っているように見えることが良くある。

彼らは懸念しているが、彼らの土地を一インチたりとも侵略者に与えまいと固く決意している。

この記事を投稿するわずか数時間前に、ダマスカスの私の友人がこう書いてきた。

“人々は心配し、絶えずニュースを確認しています。兄が皆で一ヶ月、より安全なサフィタに行こうと言います。我々がそうするかどうかわかりませんが、我々は状況をしっかりモニターしています。”

シリア現地の同僚や同志たちは怒っている。大いに怒っている。彼らは欧米が広めているウソを容易に見破れる。

ベテラン記者のヴァネッサ・ビーリーが、シリア政府が自国民に対して化学兵器を使用しているという非難を、はっきり否定している。私は彼女とその分析を完全に信じている。

イスラエルは勇敢なシリアを爆撃しようとしている。アメリカとヨーロッパも、間もなく、本当に間もなく、この記事が印刷に回る前にさえ、攻撃すると決めるかも知れない。

だが今は2018年で、何のおとがめも無しに、欧米が殺害し、強姦することができた、あの暗黒時代ではない。もし今、攻撃が行われれば、反撃があるだろう。完全に正当化され、断固とした強力なものだ。

そうなれば、ちっぽけなレバノンでさえ、立場を決めなければならなくなるだろう。

アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命的小説『Aurora』や他のを書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/05/01/israels-murderous-strike-on-syria-via-pacified-lebanon/

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彼の記事、どなたか一流の翻訳者によるものを、マスコミで拝読したいと思いながら、ひどい翻訳をお目にかけている。

マレーシアの選挙結果にはびっくり。多少期待はしていたが。

またしても茶番の参考人招致。ウソのオンパレード。
額面通り受け取る人がいれば、正気とは言えまい。

解放された米国人を載せた飛行機は属国の基地で給油。

そして殺人事件。

対照的に、自衛隊幹部が国会議員を罵倒した話題を大きく扱う大本営広報部はない。扱わないのがお仕事だろう。

加藤周一『羊の歌』余聞 ちくま文庫をふと再読し、「それでもお前は日本人か」の内容が相似していることに驚いている。

「それでもお前は日本人か」同書135ページから、139ページ。一部引用させて頂こう。

  昔一九三〇年代の末から四五年まで、日本国では人を罵るのに、「それでもお前は日本人か」と言うことが流行っていた。「それでも」の「それ」は、相手の言葉や行動で、罵る側では「それ」を「日本人」の規格に合わないとみなしたのである。その規格は軍国日本の政府が作ったもので、戦争を行うのに好都合にできていた。<

中略

当時東大法学部の学生であった橋川文三とその同級生の一人が、白井─当時海軍軍令部に勤めていた─に食ってかかり、「きみ、それでも日本人か」と言いだした。そのきっかけはわからないが、白井は落ち着いて、「いや、まず人間だよ」と答えたという。そこで自分たちが、「まず日本人だ」という主張と「まず人間だ」という主張が対立して、問答がおよそ次のように続いた。
「まず人間とは何だい。ぼくたち、まず日本人じゃあないか」
「違うねえ、どこの国民でも、まず人間だよ」
「何て非国民!1まず日本人だぞ」
「馬鹿なことをいうなよ。何よりもさきに、人間なんだよ」
というところで、橋川とその友人の二人が殺気だち、「そんな非国民、たたききってやる」と叫ぶ。同席した友人たちが間に入って暴力の行使には到らなかったが、「これはいつまでも記憶に残って消えませんでした」と宗左近氏は書いている。

中略

今あらためて宗左近氏の本を読み、初めて知ったこの問答は、四五年以前の日本国において、実に典型的であった。「それでも日本人か」は修辞的質問にすぎず、実は「それならば日本人ではない」というのと同義である。すなわち「非国民」。相手を「非国民」と称ぶのはほとんど常に、「まず日本人」主義者であり、「まず人間」主義者ではなかった。また論争から暴力による威嚇または暴力の行使へ飛躍することが早いのも、前者の特徴で、後者の特徴ではなかった。

中略

  「まず日本人」主義者と「まず人間」主義者との多数・少数関係は、四五年八月を境として逆転した─ように見える。しかしほんとうに逆転したのだろうか。もしそのとき日本人が変ったのだとすれば、「それでもお前は日本人か」という科白をこの国で再び聞くことはないだろう。もしその変身が単なる見せかけにすぎなかったとすれば、あの懐しい昔の歌が再び聞こえてくるのも時間の問題だろう。あの懐しい歌!「それでもお前は日本人か」をくり返しながら、軍国日本は多数の外国人を殺し、多数の日本人を犠牲にし、国中を焼土として、崩壊した。その反省から成立したのが日本国憲法である。その憲法は人権を尊重する。人権は「まず人間」に備るので、「まず日本人」に備るのではない。国民の多数が「それでも日本人か」と言う代りに「それでも人間か」と言い出すであろうときに、はじめて、憲法は活かされ、人権は尊重され、この国は平和と民主主義への確かな道を見出すだろう。

スネ夫は、いつでも、ジャイアン様がたより。

日刊IWJガイド・番組表「相談や指示など総理の関与はなく、秘書官の独断で官邸での面会に応じた!? 自治体職員は発言しなかったので記憶に残っていなかった!? 柳瀬唯夫元総理秘書官が国会予算委へ参考人招致/米朝首脳会談に向けた一歩!北朝鮮が拘束していた米国人3人を解放 !トランプ夫妻が出迎え!他国頼みの安倍総理に金正恩委員長『なぜ日本は直接言ってこないのか!?』/<新記事紹介>中朝首脳会談は『外交ショー』!? 経済的な安定が金体制の維持につながる!?  それとも、もうひとつの衝撃のシナリオ、米中合意によるタフト・桂覚書バージョン2の実現で台湾と北朝鮮が『交換』される!?」2018.5.11日号~No.2066号~

2018年5月10日 (木)

ワシントンはアルメニアで実際何をしているのか?

2018年5月3日
F. William Engdahl

旧ソ連邦のアルメニア全土で最近続いている抗議行動は、もう一つのワシントンによるカラー革命不安定化なのか、それともセルジ・サルキシャン首相政権下での酷い腐敗と経済発展の欠如にうんざりした単なる国民の怒りの反乱なのかという憶測が、ここしばらく大きな話題になっている。大規模抗議行動が連日続いた後、4月23日、首相は“ニコル・パシニャンが正しかった。私は間違っていた”と宣言して辞任を強いられた。アルメニアは、ロシアのユーラシア経済連合の重要なメンバーであり、それが親NATO野党の支配下におかれるようなことになれば、モスクワにとって、控えめに言っても、戦略的問題が生じかねない。事態は深刻だ。

皮肉にも、形式上、抗議行動を引き起こしたのは、サルキシャンが、トルコのエルドアンが行ったことの逆を、自分で行った結果なのだ。彼と議会の与党が、大統領府から、儀礼的役割以外のあらゆる権限をはぎ取り、実際の決定権限を、首相に与えることに成功していたのだ。彼自身が首相になる前に、彼はこれをやりおおせていた。これまでの所、ロシアはアルメニア内政に干渉しないという声明の後、続行中の抗議行動に対するモスクワの対応は、明らかに沈黙だ。

現時点では、サルキシャンが、首相を辞任し、5月1日の議会選挙で、パシニャンの対抗候補として出馬していない事実にもかかわらず、パシニャンは首相任命に必要な多数決が得られなかった。この記事を書いている時点で、“平和な市民的不服従”による交通と政府庁舎の完全遮断を、彼は呼びかけた。首相承認投票が失敗したことが発表された後、彼は議会前の群衆にこう語った。“明日はゼネストが宣言される。08:15から、我々は全ての道路、通信、地下鉄、空港を封鎖する。我々の戦いは失敗で終わるわけには行かない。”

カラー革命?

一体どのような証拠が、モスクワにとって戦略上重要な国へのワシントンの直接介入を示しているだろう? 第一に、ジョージ・ソロスのオープン・ソサエティー財団-アルメニアのエレバン事務所という確立された存在があることだ。4月17日、反政府抗議行動の規模が拡大する中、いくつかのNGOが、まず確実に政府が支援している抗議行動妨害者連中を突き止めたと警告し、 平和な抗議行動参加者に対して、彼らを配備しないよう警告する政府に対する公開書簡に署名した。

呼びかけには、ジョージ・ソロスのオープン・ソサエティー財団により、一部の資金供給を受けているヘルシンキ委員会の一環、アルメニア・ヘルシンキ委員会も署名した。呼びかけには、ソロスのオープン・ソサエティー財団 - アルメニアも署名した。

2月に、ソロスのソロスのオープン・ソサエティー財団-アルメニアは、“若者、若い活動家やジャーナリストを引きつけることを目指す。アルメニアの確立した人権擁護活動家と、アルメニア共和国国民の権利を擁護する上で、更なる専門知識を得ることに興味がある若い世代の活動家の架け橋として機能する”よう作られた欧州連合との共同プロジェクトを発表した。

対アルメニア政府警告声明への署名者に、自らを「国境なき権利保護NGO」と称するアルメニアNGOがある。このNGOも、ソロスのOSF-アルメニアのみならず、EUや、私が最新刊、Manifest Destiny: Democracy as Cognitive Dissonanceで、アメリカ政府の政権転覆不安定化カラー革命につながっていることが多いと書いた組織アメリカ国務省USAIDからも資金提供を受けていることが判明している。

オープン・ソサエティー財団-アルメニアや他の組織が、エレバンの街頭で展開している出来事に直接つながるそのような声明に署名している事実は、少なくとも、学術的関心以上のものが、拡大する抗議行動にあることを示唆している。

アルメニア国内における他のアメリカを本拠とするNGOの役割はどうだろう? 1980年代に設立された主要なアメリカの政権転覆NGO、創設者の一人、アラン・ワインステインの言葉によれば、CIAが行っていたことを民間で行うものである全米民主主義基金は、助成金という点で、協力的ではなくなっている。とは言え、いくつかの研究で、NEDも、アルメニアにおける法の支配と政府の説明責任推進から、“EUとの連携で、いかにジョージアが恩恵を得ているか、しかしアルメニアが、いかにユーラシア経済連合からは同様な恩恵を得られないか”を示す2017年のアルメニア人ジャーナリスト向けプログラムに至るまで、アルメニア国内の無数のプログラムに資金提供していることが明らかになっている。2017年、別の寛大な助成金で、NEDは彼らに言わせれば、“質を向上させ、独自のニュースを得られるようにする”資金を供給するため、アルメニア・タイムズ新聞に、窮乏したアルメニア経済では、かなりの金額40,000ドル以上を与えた。

ワシントンが資金提供しているNGOの確固とした存在に、最近の抗議行動中、アメリカ国務省が、野党指導者ニコル・パシニャンと積極的に接触している事実を加えると、我々はワシントンによるカラー革命の変種を目撃している可能性が一層高くなる。4月30日、決定的な議会選挙の前日、A. ウェス・ミッチェル国務次官補(ヨーロッパ・ユーラシア担当)が、野党Civil Contract議員、ニコル・パシニャンとの電話対話を開始したと述べた。彼の公式声明で、ミッチェルはただこう述べていた。“アメリカ政府は、何十年にもわたるアメリカ-アルメニア関係を更に深化させることを目指してアルメニア新政権と緊密に協力することを楽しみにしている。”

ウェス・ミッチェルは、オバマの下で、悪名高いネオコン・ウクライナ・カラー革命煽動者ビクトリア・ヌーランドが占めていた地位にある。彼もヌーランドの続きであるように見える。2017年、ミッチェルは、彼が実際設立し、CEOをつとめていたCenter for European Policy Analysis (CEPA)なるものから移り国務省の職についた。これで、事態は興味深くなる。

アメリカがウクライナのオレンジ革命に深く関与していた頃の2004年に設立された、ワシントンのシンクタンクCEPAは、その任務は“アメリカ合州国との密接かつ永続するつながりによって、経済的に活気あり、戦略的に安定し,政治的に自由な中欧と東欧を推進すること”だとされている。CEPAの主要プログラムは“中欧と東欧の国々でのロシアによる偽情報を監視し、暴露することだ。”

実際、ミッチェル国務次官補は、その資金提供団体が、NATO、アメリカ国防省、全米民主主義基金、ロッキード・マーチン、レイセオン、ボーイング、BAEシステム、ベル・ヘリコプターを含む主要巨大軍事企業であるワシントンの反ロシア・シンクタンク出身者なのだ。 特に、ロシア国営のRTによるCEPAへの資金提供情報記事の後に、連中のウェブサイトの、その部分は、サイバー涅槃へと消滅したように見える。

ロシア嫌いのミッチェルが、野党指導者ニコル・パシニャンとの接触を認めているのに加えて、駐アルメニア・アメリカ大使リチャード・ミルズ、元在イラクアメリカ大使館“首席民主主義顧問”(原文通り) ウクライナ同様に、アルメニアを、ロシアから離脱させ、アメリカ勢力圏に引き込むのを支援するべく、ミルズをエレバンに転勤させたとされるビクトリア・ヌーランドのおかげで、その地位にある。電気料金の16%値上げを巡る失敗した2015年のカラー革命抗議行動を引き起こしたアルメニアのヴォロタン水力発電複合体をアメリカ企業への販売を仲立ちする上で、ミルズは、重要な役割を演じたとされている。アメリカが資金提供するNGOは、電気料金値上がりの主な理由は、ガスプロムがアルメニア・エネルギー市場を支配しているロシアのせいだと主張した。抗議行動は当時ソーシャル・メディアのハッシュ・タグ#ElectricYerevanを使って広められた。

今回は、あらゆることが、遥かに精巧なアメリカ・カラー革命のリメイクを示唆している、今回は、42歳のジャーナリストで、パシニャンの以前の反政府活動で投獄経験もあるつわもの、信頼できそうに見える指導者を用意している。パシニャンは、首相になったら、アルメニアをロシアのユーラシア経済連合から離脱させるつもりはないと慎重に宣言している。5月1日、彼はこう宣言した。“ロシアは戦略的に重要な同盟国と考えており、我々の運動は、これを脅威とは見なさない…[首相として]もし私が選ばれたなら、アルメニアは、ユーラシア経済連合と、集団安全保障条約のメンバーであり続ける。”

現段階で、ニコル・パシニャンの気休めの言葉にもかかわらず、アルメニアでの出来事は、当面直接とれる選択肢は限定されているモスクワにとっては決して良いニュースではないことは明らかだ。

なぜアルメニアなのか?

アルメニアは、1991年のソ連崩壊以来、戦略的に極めて重要なモスクワの同盟国だ。アルメニアは、二つの敵対的国家-アゼルバイジャンとトルコと国境を接している。他の隣国に、イランとジョージアがある。2003年に、アメリカがカラー革命を仕組み、親NATOのミヘイル・サアカシュヴィリを権力の座に据えて以来、ジョージアの状況は不安定で、アルメニアが、主要貿易相手国で投資国であるロシア依存から国を引き離すと固く決めている指導者の影響を受けるようなことになれば、ある種の内戦になりかねない。

既に、アゼルバイジャンでは、大喜びで、そのような結果を期待する声が上がっている。5月1日、アルメニア議会が、パシニャンを首相とする投票を拒否した際、アゼルバイジャン議員Gudrat Hasanguliyevは、アルメニアの状況は内戦になりかねないと警告した。彼は、アゼルバイジャンは、内戦を住民の大多数がアルメニア人である分離主義のナゴルノ・カラバフを奪回する好機として利用する準備をしておくべきだと主張した。

1994年、アメリカが支援するアゼルバイジャン軍と、アルメニアとの間のナゴルノ・カラバフ飛び地をめぐる戦争終結をロシアが仲立ちして以来、停戦は不安定だ。2016年に、アゼルバイジャン軍が、撤退を余儀なくされる前に、ナゴルノ・カラバフ軍事占領を試みて一時、停戦が破られた。

現時点のあらゆる証拠が、アルメニア国内の不満につけこみ、ロシアとユーラシア経済連合を弱体化させようとする、少なくとも、アルメニアに不穏と混乱を生み出すアメリカのNGOと国務省の汚い手が入ってきることを示唆している。もし、そうであれば、間もなく明らかになるだろう。

F. William Engdahlは戦略リスク・コンサルタント、講師で、プリンストン大学の政治学学位を持っており、石油と地政学に関するベストセラー本の著書で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/05/03/what-s-washington-really-doing-in-armenia/
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三国サミット。三人の解放。

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