イラク

2026年7月14日 (火)

ハメネイ師が死後も伝える教訓

彼の死は指導者を殉教者へと変えたが、悲しみ、信仰と反抗が融合したメッセージをアメリカとイスラエルは理解できていない。

公開日:2026年7月10日 18:06 | 更新日:2026年7月10日 19:10
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ムラド・サディグザデ(中東研究センター所長、高等経済学院(モスクワ)客員講師)

ハメネイ師が死後も伝える教訓


2026年7月5日、イランのテヘランで行われた故アヤトラ・アリ・ハメネイ師葬儀で、反トランプのポスターを掲げる弔問者。© Majid Saeedi / Getty Images

 アヤトラ・アリ・ハメネイの死は、イランにとって単なる政治時代の転換点にとどまるものではなかった。それは戦争、宗教、国家的トラウマ、革命の記憶と、古来からのシーア派の喪の文化が同時に衝突する出来事になった。

 イラン最高指導者は、2026年2月28日、アメリカ・イスラエル共同攻撃で殺害された。イランは服喪期間を宣言し、異例の規模の葬儀を準備した。別れは数日間にわたり、通常の国家儀式とはかけ離れたものになった。

 葬儀はイランで始まり、大勢の人々が街路に繰り出した。テヘラン、ゴム、マシュハドをはじめとする各都市は、集団的な悲しみに包まれた一つの舞台と化した。人々はハメネイ師の肖像画や黒旗、宗教的横断幕を掲げ、アメリカとイスラエルに対する抗議のシュプレヒコールを上げた。大規模葬列と別れの儀式は数日間にわたり行われ、首都だけでなく、国内で最も神聖な宗教施設にも及んだ。

 この出来事を更に意義深いものにしたのは、ハメネイ師の棺をイラクに運ぶ決定だった。葬列はまず、シーア派世界の大都市の一つで、初代シーア派イマームで、預言者ムハンマドの従兄弟でもあるイマーム・アリーの墓所があるナジャフを通過した。そこから、喪に服する行進は、第三代シーア派イマームで、預言者ムハンマドの孫、イマーム・フサインの殉教と永遠に結びついた都市カルバラへと続いた。この経路により、最高指導者への別れは国境を越え、共有されたシーア派世界へ広がり、イラク、レバノン、アフガニスタン、パキスタン、バーレーンなどから信者が集まった。

 規模という点では、これら葬儀は現代史における最大規模の追悼行事の一つに数えられる。一人の葬儀に対する参列者数の世界記録に挑戦するものとさえ言われている。公式に認められたギネス記録は、1969年に行われたインドの政治家C・N・アンナドゥライの葬儀のもので、ギネス記録によれば1500万人が参列したとされている。だがハメネイ師追悼のためにイランとイラクで行われた数日間の追悼行事の参列者数を合計した推定値が正式確認されれば、この記録は破られるかもしれない。

 葬儀の規模は、イラン社会の相当部分がハメネイ師の死を単なる国家指導者の死として受け止めなかったことを示している。それは象徴の喪失だった。ある人々にとって、ハメネイ師は宗教的権威で、またある人々にとっては、イスラム共和国そのものを体現する存在だった。更に別の人々にとっては、ハメネイ師はイランが数十年にわたり、アメリカ、イスラエルや、その同盟諸国の圧力に立ち向かう上で支えになった人物だった。ひいては、葬儀自体が、国家の揺るぎない力の証しでもあった。

 革命で形成された人物、シーア派抵抗運動の象徴

 アリー・ハメネイは1939年4月19日、イランで最も重要な宗教都市の一つ、マシュハドで生まれた。この都市にはシーア派の第8代イマームのレザー・イマームの聖廟があり、ハメネイの生涯はまさに宗教生活と深く結びついていた。聖職者の家系に生まれたハメネイは、マシュハドとゴムでイスラム法学と宗教学を学び、伝統的神学教育を受けた。ゴムはイランにおけるシーア派の学問と聖職者政治の中心地で、後にイスラム革命の原動力となった多くの思想が最初に形成された場所でもある。

 ハメネイ師の青年時代はシャー支配下で展開した。当時のイランは、表面的には急速に近代化を進めているように見えたが、実際は権威主義的な君主制国家で、欧米諸国に依存し、反対勢力を容赦なく弾圧していた。宗教界、民族主義者、左派や多くの知識人にとって、シャー政権は不正義と外国支配の象徴となっていた。ハメネイ師はルーホッラー・ホメイニーを支持する人々に加わった。彼は反シャー活動に参加し、何度も逮捕され、長年にわたる政治的圧力に耐え、1979年の革命成功後、新国家指導者の一人になった。

 それ以降、彼の政治生活はイスラム共和国の運命と切り離せないものとなった。彼は国会議員、革命エリートの一員として活躍した後、1981年から1989年までイラン大統領を務めた。1989年にホメイニ師が死去すると、ハメネイ師は最高指導者になった。イランの体制において、この地位は通常の国家元首の役割とは全く異なる。最高指導者は国の中央機関の上に立ち、軍、イスラム革命防衛隊、司法と外交政策と国家イデオロギーの戦略的方向性を決定づける。

 だが、ハメネイ師は何百万人もの支持者にとって、単なる最高権力者以上の存在だった。彼は、革命が人生における決定的な出来事だった世代に属していた。その世代は、権力を独立闘争の延長線上にあるものと捉えていた。彼らの目には、イランは決して欧米諸国の従属的同盟者ではなく、自給自足の文明国家で、反撃し、制裁に耐え、自らの歴史の道を歩み続けられる存在として映っていた。

 ハメネイ師の公的イメージでに、謙虚さは中心的位置を占めていた。彼が贅沢を避け、世俗的な富の崇拝を自らに築こうとせず、見せびらかしを嫌い、質素な宗教的な生き方を貫いてきたことを支持者たちは繰り返し指摘した。彼の話し方、服装、質素な官職、ペルシャ詩への愛着、神学書への絶え間ない回帰、抵抗の歴史への度重なる言及――これら全てが、古き良き革命の精神を受け継ぐ人物というイメージを強化した。イランの宗教的な人々にとって、これは非常に重要な意味を持っていた。シーア派の伝統では、精神的指導者は統治するだけでなく、個人的な自制心を示すことが期待されているためだ。

 イランについて欧米諸国が理解するのを拒否していること

 イラン社会におけるハメネイ師への態度は、もちろん一様ではなかった。大都市の若者、教育を受けた中産階級、そしてより世俗的な層の間では、イデオロギー統制、経済的苦境、制限と国家の硬直性に対する本物の疲弊感が蔓延していた。だが、これらの層が国全体を代表しているかのように扱うのは間違いだ。イラン社会は多層構造だ。大都市、大学、ソーシャルメディアと、世俗文化が根付いたイランがある一方、村や小さな町、宗教的な家庭、モスク、巡礼、戦時中の記憶や聖職者への深い敬意が息づくもう一つのイランも存在している。社会のかなりの部分にとって、ハメネイ師は継続性、信仰と国家抵抗の象徴であり続けた。

 葬儀の規模に対する欧米諸国の反応は、イランの政治文化に対する理解が非常に乏しいことを露呈した。イラン国民がハメネイ師を憎んでいると思い込んでいたため、葬儀でイラン国民が涙を流しているのを見て驚いたとドナルド・トランプ大統領は、Axiosインタビューで認めた。さらに、涙は偽りだった可能性もあると彼は示唆した。これは基本的に、ほとんどの欧米諸国がイランをどのように見ているかを示すもので、抗議活動や不満、亡命者の視点に固執し、イラン社会の大部分に根付く宗教的深みや国民感情には目を向けようとしないのだ。

 シーア派イスラム教は、殉教の記憶と切り離しては理解できない。中心には、680年にカルバラーで殺害されたイマーム・フセインの悲劇がある。シーア派イスラム教徒にとって、これは今なお生き続ける記憶で、真実が暴力に立ち向かい、忠誠心が裏切りに立ち向かい、少数の者が圧倒的な力に立ち向かった物語だ。毎年、ムハッラム月とアシュラの追悼時期には、この記憶が再び呼び起こされる。従って、外部の攻撃により殺害された指導者の死は、シーア派の信仰の中で受け継がれてきた殉教と抵抗の物語に、ごく自然に組み込まれる。

 アメリカとイスラエルへの教訓

 この葬儀は、イランの政治文化が、外部干渉を許容しない点を紛れもなく明確にした。イラン国民は常に自国政府と対立している。政府高官を批判し、経済に憤慨し、社会的制約に苛立ち、腐敗や閉鎖的な政治体制を非難する。だが、外部からの攻撃は、こうした国内のバランスを崩す傾向がある。たとえ鋭い批判精神を持つ国民にさえ、現状を、社会と国家の対立としてではなく、イランと外部の敵との対決として捉え直すよう促すのだ。

 最高指導者攻撃は、おそらく体制の根幹を揺るがすことを意図したものだっただろう。それは、至極単純な戦争目標だ。重要人物を排除し、衝撃を与え、エリート層を分裂させ、社会を恐怖に陥れる。だが葬儀は正反対の効果をもたらした。外部からの攻撃は、イスラム共和国の象徴的基盤を崩壊させることはなかった。むしろ、亡くなった指導者を殉教者へと変え、別れそのものを大規模抵抗の表明に変えてしまった。

 たとえ現在進行中の緊張激化や、アメリカによる攻撃再開があったとしても、この状況を大きく変える可能性は低い。イランは制裁によって弱体化され、インフラに損害を受け、個々の軍事施設が破壊され、政治体制が不安定化に向かうことはあり得るが、軍事力でイランを滅ぼす選択肢はあり得ない。イランの歴史的ルーツはあまりに深く、抵抗の記憶はあまりに強く、外部の圧力から主権を守るという考え方がイラン社会にあまりにも深く根付いているためだ。

 それ以上に、イランとの全面戦争を最も熱心に主張する連中は、テヘランとの和平交渉や核兵器保有阻止といったこと以上の何かを求めていることが益々明らかになりつつある。彼らが、イラン文明の基盤そのものを破壊し、抵抗文化を解体し、イランから歴史的主体性を奪い、独立した権力の中枢から傀儡国家へと変えようとしていることが益々明白になりつつある。

 だからこそ、アメリカとイスラエルによる対イラン戦争が、文明の衝突のように見えるのだ。一方に、圧力と破壊を通じて地域秩序を強制的に再編しようとする企てがある。他方には、国家としてのアイデンティティ、信仰、殉教の記憶と、外部からの命令への抵抗が長らく国民的アイデンティティの一部だった古代文明が存在しているのだ。

記事原文のurl:https://www.rt.com/news/642860-iran-khamenei-death-lesson/

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 彼の強欲ぶりは底無し。

 毎日新聞報道
ホルムズ海峡で米国が「20%の通航料徴収」 トランプ氏表明

2026年6月24日 (水)

アメリカ・イラン間の和平覚書が罠だったら?



ロレンツォ・マリア・パチーニ
2026年6月22日
Strategic Culture Foundation

 ロシアと中国が注視し、抵抗枢軸が危機に瀕する中、ペゼシュキアンの緊張感あふれる署名は「我々は正しいことをしたと信じている」というメッセージを暗示している。

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ワシントン・テヘラン間の影

 今起きていること全てに、どこか奇妙なところがある。中東における新たな秩序は成功する可能性を秘めているが、未解決の疑問があまりに多すぎる。

 アメリカ、イラン両政府内の力学を分析すると、いくつか憂慮すべき影が浮かび上がる。

 アメリカは事実上、イランが望むほぼ全てのものを、彼らの条件で手に入れることを許しており、この合意はイランの勝利で、アメリカの敗北だと評されている。平和協定においては、たとえ覚書の形であれ「勝者」や「敗者」について語るのは厳密には適切ではない。平和は人々にとって最も貴重な善で、それが双方により実現された時には、人々が勝利するためだ。

 専門家に任せる技術的詳細はさておき、安定した合意ではなく、覚書が締結された理由は不明だ。多くの人がこの疑問を抱いている。考えられる答えはこうだ。覚書は罠なのだ。アメリカ政権は、イラン国内の誰かがこの罠にかかるかどうか見極めようとしている。すると、この「誰か」とは一体誰なのか? それは革命防衛隊指導者たちだ。なぜか? アメリカの見解では、そして大統領自身が繰り返し報道陣に述べてきたことと一致するが、問題はイラン自体でも、イラン国民でも、ましてイラン政府でもなく、革命防衛隊にあるからだ。なぜか? 彼らが権力を持ちすぎていること、抵抗枢軸を支配していること、そして、アメリカ人評論家たちが言う通り、彼らが「テロリスト犯罪者」であること、したがって、アメリカにはイスラム過激派テロと戦う義務があるからだ。

 このシナリオは一部の人には信じがたいかもしれないが、我々は起こりうる結果を考慮しなければならない。もしこれが全て真実なら、事態は次のように展開するだろう。アメリカはイラン革命防衛隊が罠にはまり、和平を追求するのではなく、ホルムズ海峡を再び攻撃または封鎖するか、あるいは覚書条項の遵守を拒否するのを待っている。その時点で、アメリカは本格的軍事介入で対応できる。イランは牽制されるが、内戦やイスラエルによる更なる攻撃のリスクも加わる。大惨事になる。

 そうなれば、世界の他のオブザーバーはどのような行動に出るだろう? 答えはロシアと中国にかかっている。両国はペゼシュキアン政権と、平和的解決への意欲を支持し、迅速かつ確実な解決を提唱してきた。バランスのとれた新たな中東秩序の確立は、両超大国にとって理想的シナリオだ。イラン国内の「悪化」は和平過程への信頼を損ない、ロシアと中国にとって、アメリカが妨害を受けずに行動するのを容認することになるかもしれない(実際、100日以上にわたる紛争の間、両国はほぼそうしてきた)。

 イラン国内の実際の状況は不明だ。以前から国内には分裂が存在していたが、ここ数ヶ月の直接衝突の中で、革命防衛隊と正規軍の間で矛盾や意見の相違が表面化した。しかし、マソウド・ペゼシュキアン大統領が覚書に署名した際の表情は明らかだ。緊張した真剣な表情で、交渉に同席していた情報筋によると、大統領は「我々はイランにとって正しいことをしたと願っている」と述べたという。
 
地域への影響

 このようなシナリオが地域レベルでどのような意味を持つのか、想像してみよう。アメリカは既に現地に展開しており、イランに対して迅速に介入できるだけでなく、イスラエルが土壇場で愚かな行動に出た場合の抑止力としても機能する可能性がある。イスラマバード合意に続く電子署名に続き、ジュネーブでの合意署名を注視している全ての人々にとって、紛争の新局面勃発は最大の懸念事項だ。

 多くの観察者は、過去の出来事を過去の視点から捉え、過去の力学が必然的に繰り返されると考える傾向にある。だが本物の地政学は惰性で動くものではない。二つの戦略的敵対国が構造化された対話を開始すれば、その影響は関係する二国の国境を遙かに超えて波及し、中東、ヨーロッパ、アジア大陸全体と、世界経済の微妙なバランスにまで影響を及ぼす。

 他の欧州諸国もこの動きに加わろうと躍起になっており、特にフランスはエマニュエル・マクロン大統領を通じて、G7サミットで復興事業の経済的利益の一部を確保したい意向を表明した。アラブ首長国連邦はG7記者会見でトランプ大統領から直接攻撃を受け、今後他の地域諸国と競合しなければならなくなり、事実上、将来に不利な立場に置かれることになる。既にイランはアラブ首長国連邦に強い疑念を抱いており、パキスタンやサウジアラビアとの緊張も高まっている。一方、イスラエルは広範な論争の中心にあり、和平合意をボイコットし史上最悪の過ちを犯す危険を冒している。緊張は限界点に達している。

 少なくともアメリカ側で明らかになっているのは、アメリカが抵抗枢軸を現状のまま維持するのを望んでいないことで、少なくとも現時点では、革命防衛隊は、このことを容認できないと考えている。抵抗枢軸は、欧米帝国主義に対抗することを可能にし、イランだけでなく、レバノン、パレスチナ、イエメン、イラク、アフガニスタン、そしてシリアの長期にわたる存続を直接保証してきた。枢軸解体を要求することは、イラン革命の核心の半分を引き裂くことを要求するようなものだ。だが枢軸が戦闘態勢にある限り、アメリカと他の全ての西欧諸国は中東で安穏としていられない。だからこそ枢軸の破壊が求められているのだ。

 しかし、これら全てはイラン指導部にとって本当に受け入れられるものか? この和平合意は、これほど抜本的な変化に見合うだけの価値があるのか? 今のところ、その疑問は未解決のままだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/22/what-if-the-peace-memorandum-between-the-u-s-and-iran-were-a-trap/

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 東京新聞 朝刊 一面  
 平和の学び 歩み続ける

 首相あいさつ
 会場からやじ

 「9条守れ」「戦争起こすな」
 東京新聞 朝刊 六面 総合  
 「慰霊の日」 転覆事故影響

 学びの現場 萎縮の兆し

 生きて語る 私の使命
 植草一秀の『知られざる真実』
慰霊の日高市首相へのヤジは順当

2026年5月29日 (金)

岐路に立つイラク:イスラエルと秘密作戦と主権を巡る闘争

アリーナ・イム
2026年5月23日
New Eastern Outlook

 イラクはもはや単なる戦場ではなく、対イランでのイスラエルの隠れ拠点になりつつあり、バグダッドの脆弱な主権と危険な二重戦略を露呈させている。今イラクが外国の秘密工作を阻止できなければ、壊滅的地域戦争の新たな最前線になる危険性がある。

 

 「イラク人は数千年の歴史を持つ文化を受け継いだ国を持っているが、アメリカ人の文化はたった200年の歴史しかない。200年で数千年の歴史を学べるというのか? ああ、アメリカ人よ、イラクをイラク国民に任せてくれ」(ユースフ・アル=カラダーウィー)

 中東におけるイスラエルの拡張主義的野望は、この地域の政治・安全保障情勢を大きく変えた。アメリカがこの地域で行っていることは、全て長年の同盟国イスラエルの目的と権益の促進に直接結びついている。リビア、イラク、シリア、そして今やイランは、アメリカ・イスラエルによる直接攻撃の犠牲になっている。現在も続くアメリカ・イラン間の緊張も再び高まり始めている。トランプ大統領の歴史的中国訪問直後、この地域に再び戦争の脅威が迫っている。

 アメリカ大統領に習近平主席が最大限の敬意を払ったものの、中国はトランプの今後の動きを警戒しており、イラン情勢に関する立場を変えていない。一方、イスラエル治安部隊が中東に深く浸透し、各国で緊張と混乱を引き起こしていることを暴露する諜報報告書が公表されつつある。今回は、イラクが受け入れ国で、イランが標的になった。安全保障侵害か秘密裏の協力かはともかく、イラクは再びアメリカ・イラン戦争の積極的参加者として浮上している。

 変わりゆく安全保障環境

 中東における新たな安全保障環境と形成されつつある同盟関係は、イラクのような国が中立を維持するのを困難にしている。

 2026年5月14日、イスラエルは中東の力学を変えて、同地域のバランスを変えたとイスラエルのネタニヤフ首相は述べた。イスラエルの拡張主義を支持するアメリカは、地域の現状を更に歪めている。イスラエルにとって、それはイランで、アメリカにとって、それは中国だ。中国の平和的台頭と湾岸諸国との協力関係の拡大は、アメリカを大いに懸念させている。実際、現在湾岸諸国はアメリカよりも中国に傾いていると言えるかもしれない。アメリカが加えたあらゆる圧力にもかかわらず、湾岸諸国の大多数は、まだ対イラン直接攻撃を開始していない。

 更に湾岸諸国は、地域情勢からの明確な脱却策となる中国の4項目和平案を受け入れる意向を示しているようだ。興味深いことに、最近サウジアラビアは、対イラン攻撃に利用するための米軍基地使用を拒否した。加えて、フィナンシャル・タイムズによると、サウジアラビア王国は、米イラン紛争終結後の地域緊張に対処するため、イランとの非侵略計画に関して同盟諸国と交渉を行っているという。

 イラク内のイスラエル軍基地

 一方、ウォール・ストリート・ジャーナルは、この地域に関する新たな情報を報じた。同紙によると、イスラエルは対イラン空爆を支援するために、イラクの砂漠に秘密軍事基地を設置し、開戦初期にその基地を発見しかけたイラク軍を攻撃したという。特殊部隊の作戦基地でイスラエル空軍の兵站基地としても機能するこの基地を、イスラエルは開戦直前、アメリカの承認を得て建設した。アメリカの対イラン戦争が始まって以来、沈黙を守ってきた国が一つある。皮肉にも、シーア派イスラム教徒が相当数暮らすイラクだ。

 しかし、この報道はイラクで起きている活動に関し混乱を招いている。イラク国営メディアによると、基地の存在は3月に地元の羊飼いが不審な動きを目撃したことで既に明らかになっていた。イラク軍は直ちに行動を起こし、イスラエル軍の激しい攻撃を受けた。銃撃戦の結果、イラク兵1名が死亡した。その後、イラク政府は対テロ部隊を派遣し、疑惑の地域で捜索作戦を実施した。調査の結果、その地域で外国軍の動きがあったことが明らかになった。

 安全保障の侵害なの か、それともコンプライアンス違反なのか?

 主な疑問は、このイスラエルの秘密裏の存在が、より大きな計画のごく一部なのか、それとも単なる小さな安全保障上の侵害だったのかだ。これを理解するためには、イラクの現在の政治情勢を考慮に入れる必要がある。

 歴史的に、イラクはアメリカの圧力下に置かれており、アメリカはイラクの地理的景観と経済を破壊しただけでなく、政治的にも不安定状態に陥らせた。現在のイラクの統治組織は、シーア派主導の連立政党による調整枠組みで、シーア派イスラム主義政党と他の地方民兵組織で構成されている。2026年、イラク首相アリ・アル=ザイディは、シーア派政党の支援を受けて指導者になった。2003年以降、アメリカはイラク経済に対する支配力を更に強めている。そのため、イラクのどの政権も、アメリカと国内シーア派連立政権の両方と協力せざるを得ない。

 第二に、基地の存在が公表されたタイミングは非常に重要だ。新たに発足したアル・ザイディ政権は、これをアル・スーダニ率いる野党や、治安機関内の彼の同盟者に対する攻撃材料として利用する可能性がある。

 第三に、志を同じくする同盟国と地域における同盟関係をイスラエルは構築しているとイスラエルのネタニヤフ首相は度々述べている。従って、イラクでのイスラエル軍基地設置は、この構想の一歩前進となる可能性がある。イラク指導部の支配が及ばない遠隔地には重大な安全保障上の抜け穴が存在するようで、イラク領空を監視・管理するアメリカとの広範な協力関係のおかげで、イスラエルは、これをうまく利用しているようだ。

 結果

 「我々は、この地域におけるシオニスト国家に関連するあらゆる可能性を排除していない。あらゆる事態を真剣に受け止める必要があり、この問題は重要で、イラクと必ず協議する」とイランのエスマイル・バガイ外務省報道官が述べた。現在イラクはアメリカとイランに挟まれている。過去二か月、この地域にある米軍基地は全てイランの攻撃対象になっている。イラク領土をイスラエルがイランに対して使用すれば同様の結果を招く可能性がある。更に、こうした措置は、アメリカとイランの間で進行中の和平交渉を悪化させ、両国間の既に極めて低い信頼関係を更に損ないかねない。

 結論

 イラクにイスラエル軍基地が存在することは、一方で、衝撃的であり、他方で、地域にとって大惨事になり得る可能性を秘めている。中東における新たな安全保障環境と形成されつつある同盟関係は、イラクのような国が中立を維持するのを困難にしている。これまでイランだけが影響力を持っていた地域で、イスラエルが影響力を強化しつつある。イスラエルがイラク領を利用して、対イラン軍事作戦を開始したのは極めて重大な懸念材料だ。これはイスラエルが好機と見てイラク政府の同意を得ずに秘密裏に作戦を実行した特異な出来事なのか、それともイスラエル常套手段の一つに過ぎないのかという疑問が生じる。

 アリーナ・イムは国際関係と時事問題に関心を持っている研究者、作家。

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/05/23/iraq-at-the-crossroads-israel-covert-operations-and-the-struggle-for-sovereignty/

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"Missile Storm Over Israel" — Col. Doug Macgregor on the Ultimate Escalation 48:34
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
2016年以来トランプ氏の勝利支えてきた大卒資格なしの白人有権者は、今不満増大。この層の54%がトランプ大統領の政権運営を不支持。これは2025年2月の32%、今年2月の45%から大幅に増加。トランプの関税政策、イラン戦争で物価高。 (WP)
 東京新聞 朝刊 一面  
 日比 軍事情報共有

 首脳合意 同盟国に次ぐ

 「対中国包囲網」に危うさ

 改正入管法案 参院委可決 きょう成立

 「外国人いじめ」抗議の声
 東京新聞 朝刊 総合面 六面  
 中国配信大手

 俳優データ活用 AIでドラマ
 登録100人超 ロケも不要

2026年2月27日 (金)

アメリカはイランに民主主義をもたらそうとしていると皆様がお考えなら、現在アメリカがイラクで何をしているかご覧願いたい



これがアメリカが押し付ける「民主主義」の本当の姿だ。つまり、ワシントンの指示に従い、ワシントンが認める指導者を選ぶ自由を、その国の国民に与えるのだ。
ケイトリン・ジョンストン
2026年2月24日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 アメリカはイランに民主主義をもたらそうとしていると皆様が愚かにもお考えなら、現在アメリカがイラクで何をしているかを見るべきだ。

 イラクが前首相ヌーリ・アル・マリキの政権復帰を許めた場合、同国の石油収入を遮断するとトランプ大統領は強く恫喝している。マリキはイランに過度に同情的だとトランプ政権は見ている。

 しかも恫喝は効果を奏しているようだとAntiWarのジェイソン・ディッツが報じている。  
「かつての、そしておそらく将来のイラク首相ヌーリ・アル・マリキ立候補は今週末益々疑わしくなっている。彼の首相復帰を認めないようトランプ大統領が要求したとの報道があり、調整枠組み同盟が彼を首相候補から外す可能性が高まっている。」
 
「昨年のイラク選挙は、いつものように議会が大きく分裂した状態で終わったが、法治国家連合が得票率6%で第4位になったことは、現首相のムハンマド・シヤーウ・スーダーニーが復帰する意思がないことを踏まえれば、マリキに連立政権の指導者の座を与えるのに十分だと一般に考えられていた。」
 
「先月末、トランプ大統領はマリキ首相に指名辞退を要求したが、マリキ首相は、アメリカはイラク内政に介入すべきでないと述べて当時拒否した。マリキ首相は2006年から2014年までイラクの首相を務めていた。」

 イラク侵攻後にイラク経済に課されたアメリカ支配のおかげで、トランプは説得力ある恫喝でイラク政治を動かすせるとディッツは説明している。  
「この状況の根底にあるのは、2003年のアメリカによるイラク侵攻と、占領後、イラクの石油収入が全てニューヨーク連邦準備銀行を通じて米ドルで支払われるよう、この国が再編されたことだ。この収入はイラク政府予算のほぼ全額を占めるため、アメリカは事実上いつでもイラク国庫を差し押さえ、即座に国を破産させられる。」
 これが、アメリカが押し付けた「民主主義」の実際の姿だ。つまり、ワシントンの指示に従い、ワシントンが認める指導者を選ぶ自由を国民に与えることだ。

 2003年にアメリカ連合軍がサダム・フセイン政権を打倒した理由として、イラク国民に自由と民主主義をもたらすことが急務だったのを覚えている方もいるだろう。アメリカはこの侵攻を文字通り「イラク自由作戦」と名付けた。そして100万人殺害し、この地域を長年にわたる混乱と不安定化に陥れ、イラク国民が確実に永遠にアメリカ帝国支配下に置かれるようにした。

 アメリカ帝国がイランに民主主義をもたらそうとしていると良い大人が信じる言い訳は通用しない。アメリカが中東で一貫して独裁政権や君主制を支援しているのは、まさに国民の意思が、これらの国々の政府の行動や政策を決定するのを望まないからだ。この地域の本当に民主的な国家は、国民が投票権を使ってイスラエルとアメリカに敵対する指導者を選び、欧米諸国帝国の権益ではなく、自国民の利益を優先する化石燃料政策を打ち出すのを容認するはずだ。

 だからこそ、アメリカと同盟諸国に極めて友好的な裕福な君主制国家が中東に数多く存在するのだ。これは偶然ではない。欧米諸国は何世代にもわたり中東情勢を積極的に操作してきた。これにはイランも含まれる。CIAは1953年にクーデターを画策し民主的に選出された政府をアメリカ寄りの君主制に置き換えたが、1979年のイラン革命でその君主制は打倒された。


 この計画はイランに民主主義をもたらすことではなく、イランを統一国家として維持することさえ目的としていないという説得力ある主張もある。最近、影響力あるイラン強硬派はバルカン化を望ましい戦略として推進しており、戦争プロパガンダをしている連中は、民族線で分裂させたイランこそ、全ての人にとって最善の利益になる可能性があるという考えを推進している。この戦略は計り知れない紛争と、恐るべき死をもたらす混乱を引き起こすだろうが、イラン政府を転覆して新政府を樹立する面倒な手続きを踏む必要はない。彼らはイランを叩き潰して反抗的地域大国を排除し、残骸をどこにでも放り投げられる。将来、革命が起きて、傀儡政権が、統一された大国に取って代わられるのを恐れる必要はないのだ。

 アメリカが求めているのは民主主義ではなく世界規模支配だ。こうした動きの全てはまさにそれで、それを実現するため、どれだけの人々を傷つける必要があるかなど帝国は気にしていない。

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 画像はAdobe Stockより。

 記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/02/24/if-you-think-the-us-wants-to-bring-democracy-to-iran-watch-what-theyre-currently-doing-to-iraq/

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 The Chris Hedges Report 
冒頭はガザで自動車の中に残され亡くなった六歳の少女Hind Rajabさんのこと。Wikipediaには24言語の記事があるが日本語版はない。

The Voice of Hind Rajab: The Film They Don’t Want You to See
Chris Hedges
Feb 27, 2026

 今朝の孫崎氏は引用文。

 ブルマ氏はバード大学教授。歴史家が証明:
 イアン・ブルマ著:明日は今日より良くはないHistorians Confirm: Tomorrow Won’t Be Better Than Today

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
引用論評 NYT「明日は今日より良くはない」ナチ台頭の時代、幾つかの節目にほとんどの独逸人は目を背け、何も見ていないふり、日常生活を送っていた。この過ちは「これで終わりだ。明日はよくなる」と思い続けてついに敗北。トランプ時代(亜流高市)につながるのでないか

2025年6月24日 (火)

マイク・ハッカビーは狂気のアルマゲドン信者



核兵器と終末論カルト主義は相性が悪い。

ケイトリン・ジョンストン
2025年6月18日

物語マトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 現駐イスラエル・アメリカ大使を務める狂気のキリスト教シオニスト、マイク・ハッカビーから送られてきた文章をトランプ大統領が公開したが、私が今まで見た中で最も不気味なものの一つだ。

 本文は以下の通り。  
「大統領閣下

 神はペンシルベニア州バトラーで、あなたを今世紀、いやおそらく史上最も影響力ある大統領にするために生かした。あなたの肩にかかっている決断を私は他の誰にも下してほしくない。

 あなたに語りかける声はたくさんあるが、重要なのはただ一つだけ、彼の声だ。

 私はこの地であなたに任命された召使で、あなたのためにいつでも対応するが、あなたの本能を信頼しているので、頻繁にあなたの前に現れることはない。

 私の人生で、あなたのような立場の大統領はいない。1945年のトルーマン以来だ。私はあなたを説得するため手を差し伸べているわけではない。ただ、あなたを励ますため。

 あなたは天国からの声を聞くと私は信じている。そしてその声は私や他の誰の声よりもずっと重要だ。

 あなたは私をイスラエルに派遣した。あなたの目となり、耳となり、声となり、大使館の上に国旗が掲げられるようにするためだ。私の仕事は最後に去ることだ。

 私はこの仕事を放棄しない。我々の旗は決して降ろさない! あなたがこの瞬間を求めていたのではない。この瞬間があなたを求めていたのだ!

 あなたに奉仕できることを光栄に思う!

 マイク・ハッカビー
 このメッセージには、奇妙で不気味な点がいくつもある。その強烈さ。宗教的狂信。卑屈で自虐的な追従ぶりは、明らかにトランプの巨大なエゴに訴えかけるよう仕組まれている。だが何より不気味だったのは、1945年のトルーマン大統領への言及だ。国家指導者が敵国に対して核兵器を使用した最後で唯一の事例を示唆しているのだ。

 昨年の暗殺未遂事件を生き延びた後、トランプ大統領は宗教的変容を経験したと主張している。核兵器と終末論的カルトは相性が悪い。これは単なる奇妙な狂人外交で、イランとの直接対決へと突き進む大統領の心の中で実際に起きていることを正確に反映したものではないよう私は心から願う。



 イランの核兵器取得にアメリカとイスラエルが反対するのは、非理性的な独裁者による核攻撃を恐れているからでも、イランがテロ組織に核兵器を渡すことを懸念しているからでもない。連中がイランの核兵器取得に反対するのは、そうなれば連中の政権転覆計画が全て台無しになってしまうためだ。

 これは実際は核兵器問題ではない。テヘラン政権を打倒し、アメリカとイスラエルが中東を支配するのが狙いだ。地域覇権と地政学的支配が狙いで、それ以外何もない。

 イランが核兵器を求めていると信じているか信じていないかに関わらず、連中はイラン政権転覆を推進するだろう。



 イランに関する嘘を信じるなんて、一体どれだけバカなんだ? イラク戦争の嘘を、もっと馬鹿げた、もっと分かりやすくしたものに過ぎない。しかも、もっと馬鹿げた、もっと分かりやすいアメリカ大統領が押し付けている。しかも、過去にも同じようなことが起きるのを目の当たりにしてきた恩恵を享受している。

 少なくともイラク侵攻時は、ブッシュ大統領は一年半にわたり支持率を急上昇させ、悪者からアメリカ国民を守る善玉を装えた。今回は、アメリカが史上初のライブストリーミングによる大量虐殺を支援して一年半経ち、イスラエルは20ヶ月も「我々はヒトラーだ、我々は新しいナチスだ、子どもを殺す」と世界に訴え続けてきた。そして今連中は「これこそがアメリカ兵が戦い命を落とすべき理由だ」と言い張ろうとしているのだろうか?

 おいおい皆。同じ映画だぞ。題名もほとんど変えず、末尾のQをNに替えただけだ。何が起きているのか見抜けないなぞ言い訳にならない。



 Economist/YouGovによる最新世論調査によると、現在、アメリカとイランの戦争を支持するアメリカ人はわずか19%だ。トランプ支持者の大多数を含め、ほとんどのアメリカ人はそのような戦争に反対している。

 イラン政権転覆のための介入主義を主張する人々は、アメリカは民主主義を広めるという名目で自国の有権者の意志を無視する必要があると主張している。



 反戦のトランプ支持者はいない。もしあなたがまだトランプを支持しているなら、あなたは反戦派ではない。反戦の共和党員もいない。もしあなたがまだ共和党員なら、あなたは反戦派ではない。トランプの反戦策略に騙されたのなら、それはそれで構わない。だが、トランプの二期目に、それが詐欺であることを細部まで丁寧に示され、騙され続けながら、いまだにその詐欺に騙されているなら、話は全く別だ。

 もしトランプが反戦派だと思って支持しているなら、今こそ完全に彼との関係を断ち切り、毅然とした態度で彼に反対するべきだ。もし共和党が民主党より好戦的でないと思って支持していたなら、今すぐ離党し、真の反戦運動に参加すべきだ。もしあなたが、これらどちらもしたくないなら、戦争が好きではないふりをするのはもうやめるべきだ。



 トランプの偽反戦キャンペーンに騙された人々に対して、私は他の人たちが抱いているような軽蔑の念を抱かない。理解はするが、私はそうは感じない。我々はプロパガンダと欺瞞に満ちた情報生態系の中で生きており、人々は混乱してしまうのだ。

 騙されるのは恥ではない。騙すのは恥だ。騙されていたと気づいた後も、戦争屋を支持し続けるのは恥だ。だが騙されること自体は犯罪ではない。だからこそ、詐欺事件では加害者が刑務所に行き、被害者が刑務所に行くわけではない。

 マーク・トウェインは「人を騙すのは、騙されたと思わせるより簡単だ」と言っいたが、これはまさにその通りだ。社会的動物である人間は、部族の忠誠心に従う必要性に支配されているため、自分の部族や派閥が間違っていたことを認めるのに心理的障壁を感じてしまう。そして、社会的動物である我々にとって、恥は心理生活において強力な原動力になる。我々は他の人間から欠陥があると見られるのを恐れているためだ。

 だが、騙された人を欠陥があると見なすのは不合理で、何かを間違えたことを恥じるのも不合理だ。私は長年、多くのことを間違えてきた。そして、今も間違っていることがあるはずだ。自分が間違っているのを認めることは、正しい方向に進むための重要な第一歩だ。自分が間違っている可能性を常に受け入れることは、真実に基づいた現実との関係を築くために不可欠だ。

 MAGA詐欺に騙されても大丈夫だ。学んだことを活かして、真実へと向かうための努力を始めて頂きたい。何が偽りかがわかったので、今度は何が真実か見極める努力を始めて頂きたい。そして、それに基づいて新しい世界観を構築し始めて頂きたい。

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 画像はWikimedia Commonsより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/06/18/mike-huckabee-is-a-deranged-armageddon-cultist/

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 The Chris Hedges Report
War With Iran - Read by Eunice Wong
We are opening Pandora's box. The warmongers have learned none of the lessons of the last two decades of warfare in the Middle East.
Chris Hedges and Eunice Wong
Jun 24, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
自民大敗、都民ファースト第一党の選挙結果は参議院選にどう影響するか。都議選の争点は裏金問題、 物価高。この課題は参院選にも継続。従って「このままでは厳しい」状況。「小泉劇場」には限界。都民ファーストの票はどこへ行くか。国民民主、山尾問題からの失速継続中。簡単に国民民主といえぬ。

2025年6月20日 (金)

イラク侵略後、イランに関する戦争の嘘を信じる口実などありえない



「なんてこった 核兵器!」黙れ、阿呆。2025年にもなって、インターネットにアクセスできる良い大人が、こんな馬鹿げた戯言を鵜呑みにするなどバカか邪悪かどちらかだ。

ケイトリン・ジョンストン
2025年6月17日

 物語のマトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。



 我々全員がイラク侵略を見た後、イランに対する戦争プロパガンダを信じる口実など全くありえない。

 「なんてこった 核兵器!」黙れ、阿呆。2025年にもなって、インターネットにアクセスできる良い大人が、こんな馬鹿げた戯言を鵜呑みにするなどバカか邪悪かどちらかだ。



 現在、イランとの停戦を求めたり推進したりする意図はないとドナルド・トランプ大統領は述べ、その代わり、イランの「完全降伏」を求めていると記者団に語った

 「私はあまり交渉したい気分ではない」とトランプは語った。

 今後数日中に米軍がイランの標的となるのを懸念しているかと記者団に問われた大統領は「もし彼らが我が国民に何かしたら我々は厳しく対処する。手加減しない。我々の軍隊に手を出してはいけないことを彼らは知っていると思う」と答えた

 これは愚かで狂った嘘だ。アメリカがイラン領土を攻撃した場合、この地域の米軍基地を攻撃するとイランは明言している。誰かを殴れば、殴り返されるのは当然だ。

  もしトランプ大統領が米軍にイラン爆撃を命令するなら、それは彼が戦争を始めたいと思っていて、それを承知の上で選択したためだ。



 現在イランに関して我々に報じられている最も愚かな言説の一つは、イスラエルはイランの高レベル標的を精密攻撃しているが、イランはイスラエルの至る所で民間人を爆撃しているという主張だ。

 死者数をざっと見れば、これが明らかに誤りであることが分かる。本稿執筆時点での公式発表では、イランによるイスラエル人死者は24人イスラエルによるイラン人死者は224人となっている。大半は民間人だと報じられている。金曜日に連中は住宅棟を爆撃し、子ども20人を含む60人が死亡した。



 月曜日、イランのテレビ局に対するイスラエル国防軍の攻撃についてイスラエルのカッツ国防相はツイッターで胸を張って語り「イラン政権の宣伝扇動放送局は、地域の住民が広範囲に避難した後、イスラエル国防軍の攻撃を受けた」と述べた。

 現在、誰かがプロパガンダだと判断すれば、メディアを爆撃しても構わないというこの新しい規則について、イスラエルの情報権益を推進するために国民を欺いている欧米諸国報道機関は、一体どう感じているのだろう。



 皆、トランプにそんなに厳しく当たるべきではない。もし誰かが、児童に対するあなたの性的虐待ビデオを漏洩すると脅したら、あなただってイランと戦争を始めるはずだ。



 対イラン戦争は、本当は核兵器が狙いなのではない。もし核兵器が狙いなら、当初の意図通り機能している核合意をイランは守っている。ガザでの虐殺は、ハマスや人質が狙いではない。人質が狙いなら、ハマスを標的にするか、人質解放を交渉していたはずだ。

 全部嘘だ。イランに対する戦争は、地域覇権をめぐる争いで、ガザでのジェノサイドは、パレスチナ領土からパレスチナ人を全員排除したいイスラエルの長年の願望が原因だ。これは自衛の問題ではなく、領土と権力の問題で、ずっとそうなのだ。



 ちなみに、ガザに反戦派がこれほど注力している理由の一つは、まさにこれだ。目の前で恐ろしいジェノサイドが起きているだけでなく、イスラエルの欧米同盟諸国を巻き込んだ地域戦争に発展するリスクを常に抱えているためだ。ガザ紛争はヨルダン川西岸、レバノン、イエメン、シリア、そして昨年はイランにも拡大し、今やイスラエルとイランの全面戦争へと発展し、アメリカも参戦する構えだ。

 20ヶ月間、なぜガザ問題にばかり集中し、あれやこれやの紛争や外交政策問題に余り注意を払わないのかと私は人々から問われている。これが理由だ。ガザ問題自体が悪夢だが、同時に、遙かに酷い事態に発展する可能性がある火薬庫でもあるためだ。

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The Chris Hedges Report
War Deja Vu

The lies told to ignite the war with Iraq have been resurrected to ignite a war with Iran. The assessments of intelligence agencies and international bodies are dismissed, replaced by hallucinations.
Chris Hedges
Jun 19, 2025

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプは就任後数ヶ月、イスラエルによるイランの核開発計画への攻撃阻止。圧力後、イスラエル攻撃支持へ変化。ネタニヤフ首相2月訪米。トランプ氏に金メッキのポケベル贈呈。これはイスラエルが秘密裏に爆発物を仕掛け、ヒズボラ工作員に売却した物と同じ物。トランプ、メッセ―ジ理解。

2024年12月 9日 (月)

クレイグ・マレー - 中東における多元主義の終焉

2024年12月7日
Moon of Alabama

クレイグ・マレーcraigmurray.org.ukから転載

 中東では本当に劇的な変化が実に急激に起きているようだ。核心にあるのは悪魔の取引だ。シリアとレバノンのシーア派少数派の絶滅と東アラブ世界へのサラフィー主義の押し付けと引き換えに、パレスチナ国家の絶滅と大イスラエル創設をトルコと湾岸諸国は受け入れている。

 これはまた、レバノンとシリアのキリスト教共同体の終焉を意味するもので、現在アレッポではクリスマスの飾りが全て破壊され、アルコール飲料が全て破壊され、女性にベールが強制的に着用させていることからもそれがわかる。

 昨日、シリア政府の要請でイラクからシリアへ向かっていた増援部隊を米軍のウォートホッグ(イボイノシシ)空対地戦闘機が攻撃し大幅に消耗させた。シリア軍事施設に対するイスラエルの何ヶ月にもわたる毎日の絶え間ない空爆がシリア政府のシリア・アラブ軍の士気低下と戦力低下の大きな要因で、アレッポとハマでシリア・アラブ軍は完全消滅した。

 シリアで情勢が好転するとは到底考えられない。今、シリアの基地を地上部隊で大規模増強するか撤退するかのどちらかをロシアは迫られている。ウクライナの緊急事態に直面して、ロシアは後者を選択する可能性があり、ロシア海軍は既にタルトゥースを出港したと報じられている。

 シリア崩壊の速度には誰もが驚いている。状況が安定しなければ、ISISの進撃の速度と移動距離の短さを考えれば、一週間以内にダマスカスが包囲され、ベカー高原の丘陵地帯にISISが戻ってくる可能性がある。

 そうなれば、サラフィー主義者のベッカー高原侵攻と同時期にイスラエルが南レバノンに新たな攻撃を仕掛けるのは避けられないように思われる。タリバン式のシリア領土を持つ新たな隣国との国境をできるだけ北にしたいとイスラエルは明らかに望んでいるためだ。既に、アメリカが一体誰がそこを得るか画策していない限り、ベイルートを巡る争いになるかもしれない。

 対シリア攻撃がレバノンとイスラエル停戦の日に始まったのは偶然ではない。ヒズボラは、イスラエルから執拗な空爆を受け、イスラエルとの戦いで疲弊しているいるにもかかわらず、ジハード勢力は、イスラエル共に戦っているとは見られたくないのだ。

 イギリス・メディアと異なり、言ってはならないことを言うのに、タイムズ・オブ・イスラエルは何の躊躇もしない。



 実際、イスラエル・メディアは今のところ、シリア反政府勢力についてイギリスやアメリカのメディアより、ずっと多くの真実を伝えている。これはイスラエル・タイムズの別記事だ。  
HTSは2016年に正式にアルカイダから離脱したが戦闘員数万人を擁し、アメリカ、EUや他の国々でテロ組織に指定されているサラフィー主義ジハード組織であり続けている。

 突然の増派によってシリアが占領されればイスラム主義のタリバンのような政権に変貌し、南西国境のイスラエルに影響を及ぼすのではないかという懸念が生じている。だが、この攻勢は、イスラエルにとっては前向きな展開で、地域におけるイラン枢軸への更なる打撃となると見る者もいる。
これを、テレグラフ紙やエクスプレス紙からガーディアン紙に至るイギリス・メディアが、欧米諸国のジャーナリストを含む非スンニ派の大量拷問や処刑に関与した同じ組織だけでなく、同じ人々が、今や甘やかされたリベラル派だという公式見解を広めてきたことと比較しよう。

 このことは、現在欧米メディアで穏健派指導者として持ちあげられているアブ・モハメド・アル・ジョラニ(アル・ジュラニ、アル・ゴラニとも表記される)の場合ほど明白な例はない。彼はISIS副指導者だったが、CIAは実際彼の首に1000万ドルの賞金をかけている! そう彼に資金と装備を提供し、航空支援を与えているのも、まさにCIAだ。

 イスラエルとアメリカの支援を受けていることを、シリア反政府勢力支持者は、いまだに否定しようとしている。しかし、ほぼ10年前に、その時点で5億ドル以上が、シリア反政府勢力支援に費やされ、ジハード主義者に、医療やその他のサービスや効果的航空支援をイスラエルは公然と提供してきたというアメリカ議会の公開証言があった。

 シリアの聖戦集団に対するNATOとイスラエルの共同支援の興味深い結果の一つは、国内法の更なる歪曲だ。イギリスを例に挙げれば、テロ対策法第12条では、禁止された組織を支持する、または、他者にその組織を支持するよう導く可能性がある意見を述べることは違法だ。

 イギリス警察が、この規定を悪用し、禁止されている組織ハマスとヒズボラへの支援を奨励したとしてパレスチナ支持者を迫害しているのは有名で、ほんの少し言及しただけでも逮捕につながっている。サラ・ウィルキンソン、リチャード・メドハースト、アサ・ウィンスタンリー、リチャード・バーナード、そして私自身、いずれも著名な被害者で、この迫害はキール・スターマー首相により大幅に激化している。

 しかし、ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)もイギリスでは禁止されている団体だ。しかし、イギリスの主流メディアやイギリスのイスラム系メディアは、どちらも、一週間にわたりHTSを公然と宣伝し賞賛してきた。率直に言って、イギリスでハマスやヒズボラを支持する人を見たことがある人よりも遙かに公然とだ。そしてイギリス警察に逮捕された人や警告を受けた人は一人もいない。




 それ自体、欧米諸国の治安機関がシリアに対する現在の攻撃を全面的に支援していることを示す最も強力な兆候だ。

 念のため言っておくが、私はこれはひどい法律だと思うし、どちらにせよ、意見を表明したからといって、誰も起訴されるべきではない。しかし、この法律の適用が政治的に偏っていることは否定できない。

 欧米諸国の商業メディアと国営メディア全体が、HTSによりアサド政権の圧政から解放されてシリア国民が大喜びしているという統一した報道を展開し、それに伴うシーア派の拷問や処刑、クリスマスの飾りや聖像破壊については一切言及しないのだから、これがどこから来ているのかは誰の目にも明らかなはずだ。

 しかし、これはイギリス国内でのもう一つの反響だが、イギリスでは相当数のイスラム教徒がHTSとシリア反政府勢力を支持している。これは、サウジやアラブ首長国連邦のサラフィー主義者からイギリスのモスクに資金が注ぎ込まれているためだ。これは承認された宗教指導者に利益をもたらす公的支援プログラムや「シンクタンク」や忌まわしい強制的なPreventプログラム両方を通じて、モスクを通じて行使されるイギリス治安当局の影響力と結びついている。

 ミドル・イースト・アイやファイブ・ピラーズなど、表面上親パレスチナ派のイギリス・イスラム系メディアは、パレスチナ人虐殺への抵抗勢力の壊滅を確実にするイスラエルのシリア同盟国を熱烈に支持している。アルジャジーラは、パレスチナでの恐ろしい虐殺の詳細を伝える記事と、イスラエルと同盟を組んだシリアの統治をシリアにもたらしているシリア反政府勢力を称賛する記事を交互に放送している。

 彼らがこの問題を解決するために採用している手段の一つは、イランからヒズボラへの武器供給を可能にするシリアの重要な役割を認めないことだ。この供給は今やジハード主義者に遮断されており、イスラエルにとって非常に喜ばしいことに、イスラエルとアメリカの空爆と連携して行われている。

 結局、中東と西洋の多くのスンニ派イスラム教徒にとって、パレスチナ国家の最終的破壊を防ぐことよりも、シーア派に対する宗派的憎悪とサラフィー主義の押し付けの方が強いように思われる。

 私はイスラム教徒ではない。イスラム教徒の私の友人は、ほとんどスンニ派だ。千年以上も前の宗教指導者を巡って分裂が続いていることは何の役にや立たず、不必要な憎しみの根源だと私は個人的に考えている。

 だが、何世紀にもわたり、スンニ派とシーア派の分裂を、西洋植民地勢力が意識的に、明示的に利用して分割統治をしてきたことを私は歴史家として知っている。1830年代、シインドにおけるシーア派支配者とスンニ派住民の分裂をイギリス植民地拡大に役立てる方法についてアレクサンダー・バーンズが報告書を書いていた。

 1838年5月12日、アフガニスタンへの最初のイギリス侵攻を開始する決定を述べたシムラーからの手紙の中で、イギリス総督オークランド卿はインドとアフガニスタン両国におけるシーア派とスンニ派の分裂を利用してイギリス軍の攻撃を支援する計画を盛り込んだ。

 何世紀にもわたり、植民地勢力はこれを行っており、イスラム教共同体はそれに騙され続けており、中東の改造を進めるためにイギリスとアメリカは現在これを行っている。

 簡単に言えば、ガザ地区の圧倒的多数を占めるスンニ派住民に対して現在大量虐殺を行っている連中よりもシーア派イスラム教徒を憎むよう、多くのスンニ派イスラム教徒は洗脳されているのだ。

 私がイギリスに言及したのは、ブラックバーンの選挙運動中に、これを直接目撃したからだ。だがイスラム世界全体でも同じことが言える。パレスチナ人の大量虐殺を阻止するために、スンニ派イスラム教徒主導の国々は指一本動かしていない。

 彼らの指導部は、反シーア派宗派主義を利用して、実際抵抗の実際的支援をパレスチナ人に与えようとしている唯一の集団であるイラン、フーシ派、ヒズボラに対抗し、イスラエルとの事実上の同盟に対する国民の支持を維持しようとしている。そして物資供給を容易にしたシリア政府にも対抗している。

 暗黙ながら、非常に現実的な合意は次の通りだ。パレスチナ国家全体の消滅と大イスラエルの形成をスンニ派勢力は受け入れるが、その見返りとして、イスラエルとNATOに支援される軍隊(トルコを含む)がシリアとレバノンのシーア派共同体を絶滅させるのだ。

 もちろん、この大同盟には矛盾もある。イラクにおけるアメリカのクルド人同盟者が、シリアのクルド人集団をトルコが破壊したのを喜ぶ可能性は低い。これは、トルコがシリア打倒で非常に積極的な軍事的役割を果たしたことで、エルドアン大統領が得た利益で、油田に対するトルコの支配を更に拡大したことによるものだ。

 イランに友好的なイラク政府は、自分たちが次の標的だと認識しており、自国の大部分をアメリカが占領し続けるのを受け入れるのは更に困難になるだろう。

 レバノン軍はアメリカ支配下にあり、イスラエルとの悲惨な停戦に合意するには、ヒズボラは大きく弱体化していたに違いない。伝統的にイスラエルと同盟を結んでいたキリスト教ファシスト民兵はベイルート各地で益々目立っているが、彼らが北のジハード主義者と手を組むほど愚かかどうかは疑問かもしれない。だがシリアが完全にジハード主義者の支配下に陥れば ― それはすぐに起きるかもしれない ― レバノンもすぐ、それに追随し、サラフィー主義の大シリアに統合される可能性も否定できない。

 ヨルダンのパレスチナ人がこの悲惨な事態にどう反応するかは定かではない。大イスラエル計画のもと、民族浄化されたヨルダン川西岸のパレスチナ人の行き先として指定されているのは、イギリス傀儡のハシミテ王国だ。

 これら全てが意味するのは、レバントにおける多元主義の終焉と、それが優越主義に置き換わることだ。民族優越主義の大イスラエルと宗教優越主義のサラフィー主義の大シリアだ。

 多くの読者と違い、私はアサド政権のファンだったこともなければ、その人権侵害に目をつぶったこともない。だがアサド政権が確実に成し遂げたのは、スンニ派(多くのスンニ派はアサドを支持している)、シーア派、アラウィー派、初期キリスト教徒の子孫や、イエスの言語であるアラム語話者を含む最も素晴らしい歴史的宗教と共同体の伝統が全て共存できる多元主義国家の維持だ。

 レバノンも同様だ。

 我々が目撃しているのは、その破壊とサウジアラビア式支配の押し付けだ。クリスマスツリーから語学教室、ワイン醸造、ベールを脱ぐ女性まで、多元主義を示すあらゆる小さな文化的物事がアレッポで破壊されたばかりで、ダマスカスからベイルートまで破壊される可能性がある。

 アサド反対派の中には真の自由民主主義者はいないと私は言わない。だが彼らの軍事的重要性は無視できるほど小さく、彼らが新政府に影響力を持つという考えは妄想だ。

 多元主義国家を装っていたイスラエルで、仮面は剥がされている。イスラム教徒の礼拝の呼びかけが禁止されたばかりだ。ネタニヤフ首相と大量虐殺を批判したためクネセト(議会)のアラブ系少数派議員は議員資格を剥奪された。不法占領地域だけでなく「イスラエル国」自体でもアパルトヘイトを強制するための壁や門が日々建設されている。

 告白するが、かつて私はヒズボラ自体、宗教至上主義の組織だという印象を持っていた。指導者の服装やスタイルは神政主義的に見えた。その後、私はここへ来て、数十年ヒズボラが選出した地方政府下にあったティルスなどの場所を訪れ、海岸で水着やアルコールが許可され、ベールが任意な一方、そこには全く妨害されないキリスト教徒共同会があると知った。

 私はもうガザに行くことはないだろうが、ハマスの支配にも同じように驚いたかもしれないと思う。

 中東全域で宗教的過激主義を推進し、欧米の規範に似た社会的多元主義の終焉を推進しているのはアメリカだ。これはもちろん、イスラエルとサウジアラビアという二つの宗教至上主義の中心地とアメリカが同盟を結んでいる直接的な結果だ。

 多元主義を破壊しているのはアメリカで、多元主義を守っているのはイランと同盟諸国だ。ここに来なければ、私はこれをはっきり見ることができなかっただろう。しかし、一度見れば、目もくらむほど明白だ。

ベイルート 2024年12月6日

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 クレイグの活動をご支援願いたい

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2024/12/craig-murray-the-end-of-pluralism-in-the-middle-east-.html#more

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2024年11月30日 (土)

欧米帝国主義は常に嘘の溜まり場だったが、今やメディア・トイレは詰まっている



フィニアン・カニンガム
2024年11月25日
Strategic Culture Foundation

 今や欧米メディアは信頼性も権威も失っている。欧米諸国の汚水溜めは完全に詰まっている。

❗️Telegram Twitter , と VK でご参加願いたい。

お問い合わせ:info@strategic-culture.su

 ウクライナで繰り広げられている、アメリカ主導の帝国主義諸国とロシアとの戦争は、単なる代理戦争ではない。それは、好意的に「欧米」と呼ばれているアメリカ覇権体制の存亡をかけた対決だ。

 この紛争の危険性の高さが、この紛争が第三次世界大戦の核戦争にエスカレートするのではないかという明白な懸念があるほど極度の地政学的緊張を招いている理由を説明している。

 この悲惨な危険に我々が陥ったのは、欧米帝国主義諸国の責任を隠すため、主に欧米が支配しているメディアが、紛争を歪曲し、嘘をついてきたためだ。

 これまで通り、偽りの主張や歪曲された歴史を広め、欧米諸国政権が表面上美徳を装って犯罪行為を行えるようにするためのプロパガンダ装置として欧米メディアは機能してきた。

 ロシアによる「いわれのない侵略」からウクライナの主権と民主主義を守っているとアメリカとNATO同盟諸国の帝国主義仲間は主張している。この主張を、欧米メディアは絶え間なく繰り返し、他の視点を徹底的に排除してきた。

 欧米メディア情報だけに頼っていては紛争原因を理解するのは不可能だ。なぜなら、その「情報」は、本質的に、ロシア国境での挑発的軍事攻勢の許可をアメリカとNATO同盟諸国に与えることを目的とするプロパガンダ言説だからだ。アメリカ元大統領連中が反対を表明しているにもかかわらず、冷戦終結以来、NATOが容赦なく拡大していることに対するロシアの根深い懸念を欧米メディアは軽視している。

 2014年にCIAがキーウでクーデターを起こし、選挙で選ばれた大統領を打倒してネオナチ政権を樹立したことについて欧米メディアは読者に報じようとしていない。欧米メディアはそれを民主化運動と呼んだのだ。その後10年にわたりNATO諸国がキーウ政権を武器化し、ウクライナのロシア語圏の人々に対し低強度侵略戦争を仕掛け、2022年2月にロシアの軍事介入に至ったことについて、欧米メディアは読者に伝えようとはしない。

 ロシアや旧ソ連を不安定化させるための手段として、常にウクライナがアメリカとNATO同盟諸国の陰謀の対象となってきたことを欧米メディアは読者に伝えようとしない。

 ロシアや他の国々の不安定化は、歴史を通じて、特に1945年以降、欧米帝国主義勢力が行ってきたが、そのような外国への干渉は国連憲章や国際法違反だ。第二次世界大戦終結以来、選挙操作や非正規戦による妨害や、代理武力紛争の煽動などを通じて、アメリカが他国を侵略または干渉した事例は少なくとも100件あると故ウィリアム・ブルムなど一部の独立系歴史家は推定している。

 1945年6月に国家の主権を守るための国連憲章が制定されるやいなや、スラブ民族の絶滅でナチスドイツに協力したウクライナ・ファシストをアメリカやイギリスや他の欧米帝国主義諸国は徴募し始めた。第二次世界大戦中、ナチス帝国主義により、ソ連が2,700万人から3,000万人失ったことを想起願いたい。戦時中にソ連とアメリカ、イギリス間で結ばれた一時的同盟は、ワシントンとロンドンにより、すぐさま否定され、冷戦に取って代わられた。ソ連に対する欧米帝国主義者によるナチス残党再配置は驚くべき裏切り行為だった。

 冷戦の数十年間、欧米帝国主義の犯罪行為を隠蔽し、当たり前化するために欧米メディアは重要な役割を果たした。冷戦紛争を「高貴な欧米」対「邪悪な共産主義」の紛争として彼らは描写した。

 朝鮮やベトナムや東南アジア全域、更には中南米やアフリカで欧米帝国主義者連中が大量虐殺戦争を繰り広げていた時でさえ、欧米メディアは何度も同じ役割を果たした。乱暴に言えば、トイレの組織的水洗装置として連中は機能していたのだ。欧米政権の腐敗した汚物と犯罪を連中は忠実に一掃し、欧米国民や他の国々が嘘や、とんでもない虚偽をあまり詳しく調べることができないようにした。

 秘密裏および公然の侵略を通じて、大量虐殺戦争や国連憲章の複数違反で罰を免れられた点で、特にアメリカ帝国主義政権は目覚ましい成果を上げてきた。だが、その限りない騒乱と悪意の全てを経たのに、自国が並外れて高潔で、「自由世界」の指導者で、「不可欠な国家」で、「ルールに基づく世界秩序」の守護者だなどという驚くべきたわ言をアメリカ政治指導者やメディアは、堂々と宣言している。

 どうして連中は、このような嘘や偽りを吐き出せるのだろう? 欧米メディアは、嘘の汚れた汚れと悪臭を一掃する清掃夫なのだ。ガザでの恐ろしい大量虐殺で、ある程度連中の効果は薄れながら、今もこれが起きているのを我々は見ている。イスラエル政権による民間人大量虐殺を欧米諸国が毎日支援し続け、国連安全保障理事会で停戦に5回もアメリカが拒否権を発動し続けることが、どうして可能なのか? ある程度、大量虐殺をあたりまえ化し、イスラエル政権を支援していることに対する非難から欧米諸国政府を守るために欧米メディアは行動してきた。ガザでの大量虐殺は、欧米メディアと欧米帝国主義政権の犯罪行為が致命的に暴露された理由の一つだ。もう一つの重大な暴露は、ウクライナでロシアに対して行われている非常に危険な戦争だ。

 確かに、外交や戦争における自国政府の犯罪や不正行為を欧米諸国メディアが報じることもある。ベトナム戦争における帝国主義的犯罪行為を暴露した1970年代初頭のペンタゴン・ペーパーズ報道を挙げることができる。だが、このような画期的行為も、嘘と偽情報の一枚岩の体制に入った小さなヒビのようなものだ。

 ほとんどの場合、欧米メディアの基本的役割は、自国政府の犯罪をごまかし、謝罪し、隠蔽することだ。そのため、ベトナム人虐殺ではなくベトナムでの「共産主義との戦い」や、中東での欧米による略奪ではなく、イラクでの「大量破壊兵器の根絶」など正当な口実を装って、国民を犯罪に誘導し、帝国主義の犯罪に欧米メディアは加担している。

 ベトナム戦争やイラク戦争のような帝国主義犯罪を可能にした嘘を報道したことで、アメリカやイギリスのメディアが検察から責任を問われたことがあるだろうか?

 数十年にわたり、欧米帝国主義のプロパガンダ機関として欧米メディアは効果的に機能してきた。もちろん国民の中には、嘘や歪曲を見抜く健全な懐疑論者や批判者もいた。だが一般的に「欧米ニュースメディア」として知られるプロパガンダ組織は国民に受け入れられ、信頼を得られる傾向があった。多くの曲を奏でて、それに合わせて人々を歌い踊らせる欧米メディアを、「強力なウーリッツァー・オルガン」とCIAは呼んだ。

 代替ニュースメディアとグローバル情報の時代に、欧米主流メディアは情報操作の独占権を失い、致命的不名誉に陥った。「フェイクニュース」というドナルド・トランプの嘲笑的な言葉は、彼の支持者だけでなく世界中で広く反響を呼んだ。連中が流布する嘘と戦争を煽る正当化のせいで、欧米メディアは軽蔑と嘲笑の対象となった。

 イラク戦争を巡る嘘は大きな暴露となった。より最近では、トランプを巡るロシアゲートのたわ言や、ガザでの虐殺や、ウクライナにおける狂気の対ロシア代理戦争も、欧米帝国主義の戦争と嘘の機構を致命的に弱体化させた。アメリカにおけるトランプ選出は、体制メディアと投票方法に関する連中の指図を拒否したものと見ることができる。

 ウクライナ代理戦争において、アメリカと共犯の帝国主義勢力は歴史的行き詰まりに陥った。彼らは自分の嘘に巻き込まれたのだ。

 あらゆる大陸における戦争犯罪や人道に対する罪を巡り、欧米諸国政権は常に嘘と汚物の溜まり場だった。

 覇権を維持しようと必死の欧米帝国主義諸国は、ロシアとの紛争を核戦争を煽るところまで押し進めている。ロシアは引き下がらない。ロシアには反抗できる軍事力があり、ロシアの政治家は歴史に精通しており、欧米政権には騙されない。欧米政権の嘘はもはや維持できず、彼らの犯罪的侵略はもはや認められない。

 かつて共謀するメディアにより、嘘が忠実に洗浄され、隠蔽されていたため、酷い大虐殺を行っても欧米諸国の政権は罰せられなかった。だが今や、欧米諸国のメディアはもはや信頼性も権威もない。欧米諸国の汚水溜めは詰まっている。

 著者を触発してくれたポール・マッカータンの素晴らしいアイデアに感謝。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/11/25/western-imperialism-has-always-been-a-cesspool-of-lies-but-now-its-media-flush-is-busted/

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 文中の「ウィリアム・ブルム」の著書翻訳『アメリカの国家犯罪全書』なぜか手許にある。

 ウクライナでの敗北の恨みをシリアで返すアメリカ? Rachel Blevins
Russia, Syria Target The West's 'Syrian Rebels' and Their Islamist Offensive Near Aleppo, Idlib 15:09
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ次期大統領のウクライナ新顧問ケロッグ退役中将、ロシアへの領土割譲、ウクライナのNATO加盟を長期間延期を提案すべきだを示唆(.axios.)。米国支援でも、兵力差でロシアを国境線まで追い戻すことはあり得ない。和平しかない。次期トランプ政権がその方向に動くことを示唆

2024年7月20日 (土)

フィクション 歩きながら政治について語る二人のアメリカ人

 死んだ子どもを胸に抱いたヒジャブ姿の女性をまたぎながら「トランプの暗殺事件は本当に恐ろしかったな」とカールは言った。
 
ケイトリン・ジョンストン
2024年7月16日

 この英語記事の朗読を聞く。(ティム・フォーリーの朗読)

 死んだ子どもを胸に抱いたヒジャブ姿の女性をまたぎながら「トランプの暗殺事件は本当に恐ろしかったな」とカールは言った。

 「わかる! 見たものが信じられなかったよ」とスティーブは、大きな血の水たまりを素早く飛び越えながら言った。

  「これで彼は確実に選挙に勝つだろうな?」二人で流血と人間の苦しみの山を抜けて歩道をのんびり歩きながらカールは尋ねた。

 「彼は当選するはずだ!」とスティーブは答えた。「彼が拳を振り上げ、アメリカ国旗の下で顔中血だらけになっているあの壮大な写真を見たか? たとえ努力しても、これより良い選挙広告は作れまい。」

 骸骨のように痩せた少女が両手を広げて彼らに近づき、アラビア語で急いで話しかけてきた。二人は少女を無視して歩き続けた。

 首のない赤ん坊を抱いて叫んでいる男を避けながら「あいつは国を破滅させるぞ」とカールは言った。

 「ああ、目覚めた暴徒が君を襲ったんだ!」野良犬にかじられている腐敗した死体の横を通り過ぎながら鼻をつまんでスティーブは叫んだ。

 機関銃の音と悲痛な叫び声にかき消されながら「何だって? 俺はずっと民主党が好きだったんだ!」とカールは叫んだ。「私は代々続く民主党支持の家系だ!」

 炎上する病院の熱から顔を守りながら「でもトランプはまさに今この国に必要な人だ」とスティーブは反論した。「君の子供はどうする? 図書館でドラッグクイーンからアナルプラグについて学ばせたいのか? 息子にドレスを着せたり女性代名詞を使うよう政府に強制させるつもりか?」

 燃える小さな死体を踏み越えながら「ああ、なんてこった、それはただの馬鹿げた陰謀論だ」とカールは言った。「それにトランプは文字通りロシアのために働く秘密諜報員だ!」

 死んだ女性の腸から足を解きながら「それはただの、ああくそ、それはリベラル・メディアのプロパガンダだ」とスティーブは答えた。「連中はロシアとの戦争を始めようとしている。我々の本当の敵である中国との戦争準備から我々の注意をそらすためだ」

 人体の一部が詰まったビニール袋を二つ抱えて泣いている男の邪魔にならないよう避けながら「プロパガンダに煽られたのは君のようだな」とカールは言った。「君はたぶん、ニュースは全部RTとアレックス・ジョーンズから得ているんだろうな」

 空のボウルを持って近づいてくる衰弱した子どもたちを避けながら「自分で調べるなんて無理だ。ほとんど4chanで調べるよ」とスティーブは言った。

 爆音に耳をふさぎながら「まあ、彼があまりひどい目に遭わないよう願うよ」とカールは言った。「いずれにせよ、これは残酷な大統領選になるだろうな。」

 「同意する!」とスティーブは言った。「くそ、これから数ヶ月、24時間365日、ニュースで取り上げられるのは、これだけになるだろうな。」

 「ああ、でも、どうでもいい」とカール。「別に、世界で特にニュースになるような出来事が起きているわけでもないし。」

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 画像はAdobeより

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/07/16/two-americans-walking-down-the-street-and-talking-about-politics/

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 Alex Christoforou マイクロソフトのクラウド・サーバー・ソフト更新ミスによる世界的被害

CrowdStrike 404 Friday. Elensky wants Putin gone. Obama wants Biden gone. EU Ursula warns China
 32:38

 兵庫県知事記者会見で、まともな質問をする記者の皆様。

 東京都知事記者会見で、まともな質問をする記者皆無。全員速記者

 東京新聞 国際総合面見出しで『アメリカン・ドリームという悪夢』を想起。文庫本化を切望する。

トランプ氏 指名受諾演説

銃規制 言及なし

 特報面

派閥操作で浮上か 堀井学衆院議員事務所に家宅捜査
「自民裏金第二幕」か

 スポーツマン、必ずしも正義ならず。
高校参考書で覚えた格言を思い出した。
元のラテン語は詩の一部切り取り。
A sound mind in a sound body

Mens sana in corpore sano
本来はorandum est ut sit mens sana in corpore sano.「健全なる精神の健全なる身体にあらんことを祈らるるべし 」の意。
 「健全なる身体に健全なる精神が宿る」というのは歪曲。

植草一秀の『知られざる真実』

疫病Xとレプリコンワクチン

 日刊IWJガイド

「オバマ前大統領がバイデン再選はほぼ不可能と表明! 完全勝利に近づく中、トランプ氏はミルウォーキーの共和党大会最終日に指名受諾演説!」

2024年2月16日 (金)

アメリカは「中東で紛争を求めていない」と言いながらに中東に積極的爆弾投下するバイデン

 アメリカは中東での紛争を求めていないと言うのは、カーダシアン一家が注目を浴びようとしないと言うようなものだ。ジェフ・ベゾスが金を求めないと言うようなものだ。ハンバーガーの宣伝キャラクター、ハンバーグラーがハンバーガーを欲しくないと言うようなものだ。それは連中と同類だ。

ケイトリン・ジョンストン

2024年2月3日

 この英語記事の朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読)。

 バイデン政権は中東で最新の爆撃作戦を開始し、金曜日、イラクとシリアの85以上のイランとシーア派民兵標的に125発以上の弾薬を投下したと報じられている。

 主流マスコミは、ヨルダンとシリアの国境にある基地でアメリカ兵三人を殺害した無人機攻撃に対する挑発的反撃として、この攻撃は「報復」だと表現して、あちこちで躍起になっている。この「報復とされるものが、無人機攻撃に関与したと全く判明していないとアメリカ政府自身が認めている国に向けられているのを考えると、いささか奇妙だ。

 攻撃で「イラン・イスラム革命防衛隊(IRGC)コッズ部隊と関連民兵組織」を標的にしたとアメリカ中央軍は述べているが、既にイランが無人機攻撃の背後にいたという証拠はないとアメリカは公式に認めている。月曜、イランが実際に攻撃を命じたり画策したりしたことを示す情報はないとペンタゴンのサブリナ・シン報道官は認め、イランは地域のそのような集団を支援してきたので、攻撃の「責任はイランにある」とだけ述べた。この立場は後にロイド・オースティン国防長官バイデン大統領自身に確認された。

 木曜日、イラク過激派による無人機攻撃について、イランがどの程度事前に知っていたのかとマスコミに問われたオースティンは「分からないが、イランがこれら集団を支援しているのだから、それは実際問題ではない」と答えた

 オースティンはほぼ真実を語っていた。そう、これらアメリカ兵士三人の死にイランが関与したのをアメリカが全く知らないのは事実だし、アメリカにとって、イランが関与したか、しなかったかは問題でないのは事実だ。しかし、それが「問題ではない」本当の理由は、イランが国益に同調する民兵組織を支援していることとは無関係だ。現実に、イランが攻撃の背後にいたかどうか「本当に問題ではない」のは、イランが中東で最も強力な非アメリカ同盟国で、そのために何世代にもわたり、アメリカはこの地域におけるイラン権益を傷つけ破壊するあらゆる機会をとらえてきたからだ。これは、アメリカ帝国が、中東で常にしていることをする、もう一つの好機に過ぎない。

 それゆえ「アメリカ合州国は中東や世界の他の場所で紛争を求めていない」と主張する声明で、アメリカ大統領がこの新たな一連の空爆開始を発表したのは、いささか奇妙だ。中東での紛争は、アメリカ帝国がしていることだ。特に世界覇権を維持するため戦略的支配が必要な資源豊富な地域での終わりのない紛争によって、アメリカ帝国全体が、まとまっているのだ。アメリカ帝国自体が紛争なのだ

 アメリカは中東で紛争を求めていないと言うのは、カーダシアン一家が注目を求めてはいないと言うようなものだ。ジェフ・ベゾスが金を求めないと言うようなものだ。マクドナルドのマスコット・キャラクター、ハンバグラーがハンバーガーを欲しくないと言うようなものだ。それは連中と同類だ。爆撃する連中が犯してもいない攻撃に対する「報復」として、中東に積極的に爆弾の雨を降らせながら、そのようなばかげた主張をするのは、ばかげたケーキ上の余分な砂糖衣にすぎない。

 ガザからイラク、シリア、イラン、イエメンに至るまで、中東での紛争はアメリカ帝国の糧なのだ。地球上最も残忍な権力構造は、自らの虐待に対するあらゆる反発の哀れな小さな犠牲者として、また自らが画策する苦しみの無邪気な受動的目撃者として描き続けているが、これほど多くの暴力行為に関与している連中の誰も平和に関心がない。

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 画像はアドビ・ストックより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/02/03/biden-says-the-us-does-not-seek-conflict-in-the-middle-east-while-actively-dropping-bombs-there/

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 Alex Christoforou YouTube冒頭 モスクワで買い物をしてロシアの生活水準を評価するタッカー・カールソン

Tucker, Moscow grocery shopping. Russia, nukes in space. Five Eyes targeted Trump. Putin picks Biden 41:59

 スコット・リッター、一月チェチェン訪問の様子を報じている。

 Scott Ritter Extra

Scott Ritter and the Russian ‘Path of Redemption’
Part One: The Chechen Miracle
Scott Ritter
2024/02/16

 耕助のブログ

No. 2062 米国によるイムラン・カーンの転覆

 日刊IWJガイド

「プーチン大統領、タッカー・カールソン氏が米政府から『報復』を受ければ、『米国の「自由民主主義独裁」の真の姿を暴露する』と表明!」

はじめに~プーチン大統領が、独占インタビューを行ったタッカー・カールソン氏に対し「感謝をしている」といい、一方、英国で拘束されているウィキリークスの創設者のジュリアン・アサンジ氏を引きあいに出し、「今日の米国はあらゆることが可能だ」と、「報復」の可能性を指摘! カールソン氏の身を案じた! さらに「この種の迫害は、米国の支配層が体現する『自由民主主義独裁』の真の姿を暴露する」と表明! 他方、アムネスティ・インターナショナルは、英国の法廷に引き出されたアサンジ氏が、米国に引き渡されれば「世界の報道の自由も裁判にかけられることになるだろう」と警告!!

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