イラク

2020年6月23日 (火)

イラクで「狩り」を始めたトルコ

2020年6月18日
ウラジミール・プラートフ
New Eastern Outlook

 シリアとリビアで紛争に積極的に関係した後、6月14日、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、シンジャール市や、いくつかの他の入植地や(北イラク)カンディル山地のPKK(クルディスタン労働者党)基地に対し、イラクで、クロー・イーグル作戦を開始した。アナドル通信社(アンカラに本部を持つ国際報道機関)が、トルコ空軍が実行した空襲の結果、20発の爆弾がPKK施設に投下され、戦士の山地退避壕が破壊されたと報じた。これまで、この攻撃による負傷者や死者の人数についての情報はない。

 フルシ・アカル国防相に加えて、ヤシャル・ギュレルトルコ軍参謀本部参謀総長、ウミト・ デュンダル陸軍総司令官、ハサン・キュチュカクユズ空軍総司令官、アドナン・オズバル海軍総司令官が作戦を指揮する事実を考えると、クロー・イーグル作戦は空爆に限定されない可能性がある。

 アンカラによる最近のイラクでの新戦線開始後、アメリカの公式声明はない。加えて、かつて、レバントで、ワシントンが信頼していた同盟者クルド人が、またしても、アメリカに捨てられ、再び攻撃されている事実の言及もなかった。

 レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の最近の発言は、6月8日の、リビアと地域全般に焦点を合わせたドナルド・トランプとの電話会話後、ワシントンとアンカラが、事前に、クロー・イーグル作戦を行う可能性を論じていたことを、ある程度まで示している。国営放送局TRTは、トルコ大統領がこう述べたと報じた。「今晩、我々の電話後、(リビア)プロセスに関し、アメリカとトルコ間に新時代があり得、我々はいくつか合意した」。彼らが、両国が近い将来イラクでとる行動に合意した可能性があり得る。

 この文脈で、イラクから相当な人数のアメリカ軍人撤退の可能性に関する無数の議論が、アメリカ内で、あらゆる形の意見の相違を引き出したことは指摘する価値がある。アメリカ大統領が、一度ならず、イラク駐留アメリカ兵を大幅に減らす彼の計画について話をしたが、最近、アメリカ中央軍(USCENTCOM)司令官のケネス・F・マッケンジー・ジュニアが、来るアメリカ-イラク戦略的対話の際に「イラク政府が、アメリカ軍と連合国軍を維持したい願望を表明すると思っていると述べた。ワシントンが軍人の一部を撤退させるべきかどうか初期的決断ができるようになる前に、残された重要な問題の一つは、一体誰を、イラク「行政長官」として選択し、任命するかだ。

 アメリカ指導部は、NATO同盟諸国もイスラエルも、イラクにおけるアメリカ権益を完全に守ることが可能でないのを理解しているので、当初の計画で、ホワイトハウスは、イラクで行動するより多くの責任をトルコに委ねる可能性を考えていた。4月中旬、明らかにワシントンの暗黙の合意を得て、トルコは初期的処置して、戦闘機と無人機を使ってイラク北部地域(イラク・クルディスタンの一部)で空爆をした。だが、その時、エルビルもバグダッドも、アンカラの行動に抗議しなかったが、それも、クロー・イーグル作戦を計画する際、考慮に入れられたのは確実だ。

 加えて、2007年から、レバントで、CIA(アメリカ中央情報局)が、無人飛行機(UAV)を使って、トルコと共同監視任務を行ったと思われるのを想起するのは重要だ。これら偵察行動は、主に、アメリカ部隊が配置されているアダナ県のインジルリック空軍基地から行われた。これら無人飛行機で得られた情報は、トルコ側に渡された。アメリカが、レバントでのテロ集団に対する戦いで、クルド人と「同盟していたが」、二つのNATO同盟国トルコとアメリカは、主要基地が北イラクにある(トルコとアメリカにテロ組織と指名されている)PKKに関する地理空間諜報情報をトルコ軍に提供することを目指した合同作戦を行って協力していた。

 同時に、クロー・イーグル作戦が、ある程度まで、トルコ、シリア、イラクとイランの領域にまたがるクルド国家の設立に対して、ワシントンとテルアビブに示された支援に対するアンカラの反撃へと変わっている事実も軽視できない。6月1日、トルコのアイドゥンルク紙は、2017年5月初めから、ラッカから約55キロにあるタブカを首都とする国家をクルド人が設立するのを支援するため、アメリカが武器と車両をシリアのクルド地域(主要与党はPYD、クルド民主統一党)に送付し始めたと述べる有名なトルコ人コラムニスト、ドウ・ペリンチェクの記事を掲載した。カナダ、サウジアラビアとクウェートから多くの石油産業労働者が、この都市に到着していたことも報じられた。彼らは、この地域で石油生産を始めることを計画していた。トルコ放送局が、アンカラは、まだ、クルド人、イラクとシリアに関して、ワシントンと合意に達することを望んでいると指摘した。だがトルコがアンカラにとって鍵となる問題に関して、アメリカと全面合意できなかった可能性がある。結果的に、アメリカに追加圧力をかける目的で、レジェップ・タイイップ・エルドアンがイラクでクロー・イーグル作戦を開始した可能性もある。

 いずれにせよ、レバントでの新たな紛争地域の創造は既に困難な地域の状況を更に悪化させるだろう。それ故、国際社会はそこでの全ての進展を注意深く追跡するべきだ。

 ウラジーミル・プラートフは中東専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/06/18/turkey-begins-its-hunt-in-iraq/

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 沖縄戦集結75年 きょう「慰霊の日」

 9月に解散、選挙?

 間もなく、あのスラップ訴訟の控訴審判決の言い渡し。

■はじめに~岩上安身が橋下徹氏から削除済みリツイートに対して不当な損害賠償を求められているスラップ訴訟の控訴審判決の言い渡しが、本日14時から大阪高等裁判所202号法廷(大法廷)で行われます! ネット上での政治的権力者への批判的言論の自由が死守されるかどうかの瀬戸際です! ご注目を!

 

2020年3月16日 (月)

欧米は世界を攻撃。世界はロシアと中国に向かって空中浮揚。

2020年3月13日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 率直に、要するに。最近アメリカは、いくつかの一線を越えて、世界の多くの地域で、残虐行為を犯している。過去、どんな国も、こういうことを、罰せられずに、やり通すことはできなかった。このような状況は、必然的に戦争に至っていたはずだ。

 現在、ワシントンと、そのマフィア風行為を、世界が余りに恐れているがゆえに、戦争が「回避されている」のだ。全ての大陸の国々がワシントンと同盟国の無法状態と暴力行為を受け入れているのだ。苦々しくも受け入れているのだ。もし命令されれば、彼らの多くが、跪いて慈悲を嘆願する。激しく攻撃されても、彼らには反撃する勇気も強さもない。

 国際法の最大の違反者であるアメリカは、制裁されず、通商停止が課されない。アメリカのいじめや攻撃、内密・公然の作戦に対する報復行動はない。国連は物笑いの種で、無力で、無意味で、欧米権益の同義語になった。

 事実は、世界は恐れている。世界は立ちすくんでいるのだ。小さな生物がコブラに直面すると、恐怖にすくんで、動けなくなるのと全く同じように。

 それはこのレベルに至ったのだ。原始的な未曾有の水準に。過去、植民地は独立を目指し反撃した。インドシナは欧米帝国に対して戦い、何百万人も失ったが、勝利した。

 今、ワシントンと同盟諸国は犯罪を行い、犠牲者を前にして、笑いながら言うのだ。「さてどうする? お前はどうするつもりだ? お返しするか? やってみろ。お前の家族を火あぶりし、お前の全ての骨を折ってやる。」

 皆様は私が誇張して言っていると思われるだろうか? いや、とんでもない、そうではない。全然! 欧米の水準が実際ここまで落ちたということだ。ほとんど誰もあえてそれについて話をしない! もちろん、ロシア、中国、イランと他の勇敢な国以外は。

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 だがイランに起きたことをご覧願いたい。ワシントンの対外政策が(それを本当に対外政策と呼べるなら)どれほど悪党的で、どれほど正気でないかの一例に過ぎない:

 イランは誰にも何も悪いことをしていない。少なくとも最近の近現代史では、していない。1953年、欧米が仕組んで、民主的な左寄りのモハンマド・モサッデク首相に対して恐ろしいクーデターを実行した。ワシントンとロンドンは本物のモンスターを王位につけた。レザ・パーレビー皇帝だ。何百万という生命が失われた。人々が拷問にかけられ、強姦され、殺された。そして、1980年、イラクは欧米に武装させられ、再びイランに放たれた。その後、何十万という人々が亡くなった。

 けれども、それだけでは十分ではなかった! 近代的、社会主義、国際主義イランは、欧米と湾岸の同盟諸国に放たれたテロから、全中東を守るのを支援した。テヘランは、ベネズエラを含め、ラテンアメリカのいくつかの左翼諸国が、とりわけ公共住宅、放送局や石油産業を作るのを支援し、協力した。

 そのため、イランは、アメリカとイスラエルの標的になった。トランプ大統領はお互いのためになる協定、包括的共同作業計画(JCPOA)を破棄した。全く何の理由も無しに、イランに対する制裁が再導入された。イラク、シリア、レバノン、イエメンや他のイラン同盟諸国はイスラエル無人機や軍用機や、容赦ないサウジアラビア爆撃で攻撃された。

 それからアメリカは、最も尊敬されているイラン軍人ガーセム・ソレイマーニー司令官殺害をイラク領土で実行した。公式にサウジアラビアと和平策定プロセスを交渉するためソレイマーニー司令官を招待したイランとイラクに対する二重の戦争行為だった。

 そこで、ワシントンの本物の山賊行為が暴露された。

 イランは憤激し、哀悼し、報復すると宣言した。バグダッド空港付近でのアメリカ攻撃で殺された英雄的指揮官と他の人々の殺人に対する復讐だ。トランプと取りまきは即座に対応し、イランが報復すれば、ひどい再報復に直面すると宣言し、イランを恫喝した。

 基本的に、アメリカは、アメリカが必要とするどこでも、その国の国民を殺害でき、もし人々が反撃すれば、アメリカは、人々を壊滅させる権利を留保していると主張する。

 世界は何もしなかった。世界は何もしていない。国際連合は、最大のいじめっ子を止めるための具体的な行動を一つもしていない。

 2020年1月4日、ドナルド・トランプ大統領は、第二次世界大戦中のドイツ占領軍の言葉と、どこか似た三つのメッセージをTwitterに投稿した。

「最近何百というイラン抗議行動参加者を含め、彼が生涯にわたって殺した人々の全員は言うまでもなく、アメリカ人を殺し、酷く傷つけた彼らのテロリスト・リーダーを、我々が世界から排除したことに対し、イランは、復讐として、特定のアメリカ資産を標的にすることについて非常に大胆に語っている。彼は既に我々の大使館を攻撃し、他の場所での追加攻撃準備をしていた。イランは何年にもわたり、問題以外何ものでもなかった。もしイランがアメリカ人やアメリカの資産を攻撃したら、これを警告にしよう。我々は(何年も前に、イランに人質にとられた52人のアメリカ人の代理となる)高官や、イラン政府やイラン文化に重要なものを含む52のイランの場所を標的に定め、非常に速く、非常に激しく攻撃する。アメリカには恫喝は不要だ!」

 アメリカ国民により、彼らの国と世界を率いるよう選ばれた粗野な実業家の法外なウソ、ごまかしだ。(おそらく、彼の国で、それほど多くの国民の間で、それほど人気者になれた理由の一つである)教養皆無の男。

 彼が実際に言っているのは、こういうことだ。「我々はお前たちの政府を打倒し、お前たちに対する戦争を解き放ち、制裁を課し、お前たちが自分の石油を売るのを阻止し、次に、お前の国で二番目に重要な人物を殺す。それは実に結構だ。だがもしお前が自身を守るなら、もしお前に勇気があるなら報復しろ。我々はラオスやカンボジアやベトナムを含め実に多くの他の国々に爆弾を投下して石器時代にしたように、基本的に、お前たちの国に爆弾を投下し石器時代に戻す」。これは全てアメリカと西洋が概して選民から成立していると思い込んでいるからだ。彼らは異なっているのだ。彼らは本質的に正しいのだ。

 そして、友よ、同士よ、それは、ISISが、アルカイダが使ったのと同じ「哲学」なのだ。それは深い、過激主義、宗教的狂信だ。アメリカは、貿易戦争で市場原理主義を使うように、世界の他の国々と交渉する方法でも、原始的な狂信を利用するのだ。

 世界秩序は、ある意味、ISIS占領下、モスルで課された秩序に似ている。

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 ソレイマーニー司令官殺害後、ワシントン同盟国の一部を含め、世界は怒りで爆発した。イスラエルさえ、この特定の件で、アメリカを支持するのを拒否した。

 (国際連合教育科学文化機関UNESCOがパレスチナを承認した後、ワシントンの命令に従うことを拒否した後、脱退した)UNESCOが声明を発表したとRTが報じた。

「ユネスコは、アメリカに、ワシントンに、武力衝突の際、明示的に文化遺産に標的を定めることを禁止する条約の締約国であることを想起させ、イラン文化遺産を避けるように言った。」

 けれどもそれが全てではない。それはイランだけでは終わらなかった。

 イラクは、同盟国イラン人殺人が、自国でおこなわれ、何人かの自国人も攻撃で殺されたことに憤激して、米軍の完全撤退を要求した。

 トランプの返答:

「もし彼らが我々に撤退を要求するなら、我々が非常に友好的な基盤で、そうしないなら、我々は、彼らが今まで決して見たことがないような制裁を要求する。我々はそこに非常に異常に高価な空軍基地がある。それは建設に何十億ドルもかかった。私の任期のずっと前に。彼らが我々に、その代金を返済しなければ、我々は撤退しない。」

 今、何が起きているかお考え願いたい。イラクは飢えさせられ、爆弾を投下され、何十万人もがアメリカ弾頭に使われた劣化ウランの結果、亡くなった。それから2003年、アメリカが侵略した。イラクは徹底的に破壊された。非常に高い人間開発指数(UNDP)だった、かつて誇り高いイラクは事実上崩壊し、こじきになった。しかも、シリアでそうだったように、国内にテロ集団が送り込まれた。

 そして、今や占領している国の大統領が、被害者イラクに、実際に領土に建設された軍事基地に対して、費用を支払うことを要求しているのだ。

 これは、もちろん徹底的に異常でグロテスクだが、誰も公然と吐かないのと同様、誰も笑っていない。

 これらマフィア戦術は、これまで成果をあげてきた。あえて、とうとう立ち上がり、もうたくさんだ、占領くたばれと叫んだ、イラクは後退し始めた。アブドゥル・マハディの事務所は声明を発表した。

「首相は、外国部隊の撤退実行に関するイラク議会の決議に合致して、対米関係の適切な基礎に関して、相互の協力の重要性を強調した。」

 もちろん、アメリカの脅威と、イラク領内でのアメリカ武装は、バグダッドで余りに多くの人々を怖がらせている。

 アメリカ占領軍は、一度も良いものを、被害者にもたらしたことがないのだ。

 最も良い例は、かつて誇り高い社会主義国で、男女同権を享受していたアフガニスタンだ。アメリカ/NATO占領の約20年後、アジア大陸で、この国は最貧、最短平均寿命だ。

 私は何度かそこで働き、アメリカ支配の獣性に衝撃を受けた。ブルカに身を包んだ女性たちが、米軍基地近くの減速用バンプに幼児と座り、施しを請うている。これらの基地はアメリカとイギリスによる支援される栽培と麻薬製造のためのケシ畑に囲まれている。NATO兵士と外国請負業者が、恐ろしい悪意の物語を私と共有した。使われない食物がアメリカ人に燃やされる一方、人々がどう餓死しそうか。一部の古い基地が放棄される時、どのようにダイナマイトで爆破され、ブルドーザーでならされるか。論理は単純だ。「我々が来た時には何もなかった。我々が去った後は何もないだろう!

 だが占領軍基地に支払うというのは新しいものだ。帝国の新概念だ。

 シリア。「我々は石油が欲しい」と最近トランプが宣言した。上品さなし、ごまかしなしだ。米軍は駐留している。何年もの間テロリストを支援してきたトルコ軍も駐留している。アメリカが支持するウイグル・テロリストもイドリブ地域にいる。2月24日という最近、イスラエルがダマスカス郊外に爆弾を投下している。

 そして、この全てが起きることが許されているのだ。白昼。公然と拷問を支持し、更に促進さえする人々によって。BBCが最近「内政不干渉主義者!」だと描写した帝国主義者。要するに、アメリ政権。

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 最近のわずか数カ月で、ワシントンは、香港で、資金供給して、暴動を引き起こし、世界で最も人口ちゅう密な国、中国を脅迫して、アメリカ侵略と、イギリス植民地主義支配への回帰を要求する背信的な幹部の取り締まりへ誘導しようとした。

 中国はコロナウイルスに関係する残忍な欧米プロパガンダ攻撃にも直面している。

 ワシントンはボリビアで、社会主義、民主的、多民族的政府を打倒し、ベネズエラでは、違法な自称右翼傀儡大統領を支持し、何百万という国民を餓死させそうだ。

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 欧米がロシアと中国にしていることは、約30年前だったら戦争になっていたはずだ。

 ロシアと中国が外交を活用すればするほど、アメリカは益々攻撃的になり、益々例外主義を確信するのだ。

 アメリカとのつきあい方の概念全体を、再考すべき頃合いだ。

 アメリカと同盟国が、既にあらゆる一線を越え、世界中の人質にしているためだ。

 多分我々全員が経験していることは、少なくとも言葉の古典的な意味では、戦争ではなく、残忍で、破廉恥な占領だ。およそ100年前、地球のほとんど全部が、ヨーロッパに占領されていた。今世界は、ヨーロッパの子孫であるアメリカに、直接的、間接的に占領されている。それは常に軍事占領ではない、占領だ。世界が人質として抑留される。世界は立ちすくんでいる。それはあえて話さず、夢を見ず、しばしば考えさえしない。

 これは考えられる中で、最も非民主的な世界的な取り決めだ。

 世界は跪いている。どれかの過激派の宗教的儀式のように、自から降伏したのだ。

 世界は打たれても、打ち返さない。世界は略奪されるが、自身と人々を守ることをあえてしない。

 この全て意味をなさない。占領された国や政府が打倒された所は、今や絶対の窮乏、苦痛の中で暮らしている。ほんの一例を挙げれば、イラクやリビア、アフガニスタン、インドネシア、ホンジュラス、ブラジル。

 ほとんど何も生産せず、野蛮と恐怖で世界を支配している約三億人の国民がいる国の軍靴を、全世界は一体どれだけ長い間、舐め続けるのだろう? 彼らはお札を印刷しているだけだ。彼らは人間の論理を侮辱しているだけだ。彼らは地球の上の全てを、人類にとって畏敬に値する全てを俗化させてしまうのだ。

 気付かないことを好んでいる人々に、私は気付かせなければならない。毎年何百万人もの人々が今の「世界のあり方」のせいで、世界中で死んでいるのだ。降伏と服従は、生命を救わない。帝国は決して止まらない。帝国の欲望は無限だ。

 もはや古い智恵など無しだ。恐怖の前で跪いても決して解放や進歩をもたらせない!

 私が訪問する益々多くの国で、全世界で、人々は「ロシアのやり方」と「中国のやり方」を称賛している。読者は欧米マスコミでは決してこれを読むことはないだろうが、まさに、これは起きている。怪我させられ、残忍に取り扱われ、屈辱された国々は、誇らしげに立って、欧米テロに身を任せるのを拒否している、これらの偉大な国々に向かって空中浮揚し始めているのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者、調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China’s Belt and Road Initiative: Connecting Countries Saving Millions of Livesを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/03/13/west-attacks-the-world-the-world-levitates-towards-russia-china/

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 3.11に、朝日の記者が現場をはずされたという記事をみかけた。信じがたい人事。

3.11から9年 朝日新聞“原発記者”が現場を外される異例人事

 昨日の「福島第一原発汚染水の大洋放出は、よりましな悪か」記事翻訳末尾に、よしなしごとを書いたが、肝心なことが抜けていた。

 『地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」』第3章 帰還政策は国防のため に書かれている。核抑止力。

 第5章 「原発いじめ」の真相 第6章 捨てられた避難者たち  には言葉もない。自分の娘を虐待した事件、しつこく報じられるが、「原発いじめ」について、最近ほとんど聞かない不思議。事実が消えたのか、事実報道が消えたのか?

 絶賛好評翼賛映画を見るのは費用と金の無駄。この新書にある真実を知らずに終わるだけ。

 昨日の無観客大相撲、千代丸が高熱で休場。「インフルエンザ検査をする」と聞こえたのは、気のせいだろうか。植草一秀の『知られざる真実』は、指摘しておられる。

相撲協会は発熱力士に直ちにPCR検査を実施せよ

 NATOの大規模演習、コロナ蔓延の中、予定通りおこなわれるのだろうか?Sputnik記事。

過去25年で最大規模 NATOの欧州軍事演習 ロシアは危険視すべきか?

欧米はNATO加盟及びパートナー国18か国から4万人近くの兵士が参加する史上最大規模の多国籍軍事演習「 Defender Europе 2020」を準備している。米国はこれに重量型の軍事機器とともに実に25年ぶりに2万人の兵士を送り込む。

 日本では。

日刊IWJガイド「自衛隊・統合幕僚監部の1等海佐が新型コロナウイルスに感染! 『ウイルス封じ込め』ではなく、『ウイルスと共存』の国家路線で日本の安全保障は大丈夫なのか!?」2020.3.16日号~No.2741号

2020年2月28日 (金)

アメリカの「中東のベトナム」

2020年2月24日
ウラジーミル・プラートフ
New Eastern Outlook

 アメリカは45年前、ベトナム戦争で敗北した。北に対する空襲を実行し、南部にアメリカ兵を派兵し、ワシントンは北ベトナム経済を弱体化しようと望んだ。戦争では人類史上最も激しい爆弾投下攻撃が行われた。1964年から1973年まで、米空軍はインドシナに約770万トンの爆発物や他の弾薬を投下した。当時、米軍から見捨てられた多くの兵士や将校や多数の退役軍人が、いわゆるベトナム症候群を含めて、精神疾患を起こした。彼らの心理的問題に対処することができない元士官が自殺さえすることがあった。その後まもなく、多くがこの戦争のむなしさを理解した。1973年に戦争を終わらせ、ベトナムの平和を復活させることで、パリ協定に署名し、1965年以来、58,000人の兵士を失ったアメリカは、事実上、ベトナム民主共和国に対する敗北を認め、参戦を終わらせ、領土から撤退した。これはアメリカ合州国の歴史上、敗北した最初の戦争だった。

 不幸にも、米軍や政治支配体制は、ベトナムでのこの逸脱行為から教訓を学ばず、この超大国は、世界支配という目標を推進するため、アメリカと意見が違う各国政府を服従させる野心を断念しなかった。現在、アフガニスタンや、イラク、シリアや多くの他の国々でのワシントンの行動で(アメリカの道具として利用される)武力紛争が、飢え、貧困や危機をひき起こし、多くの国々とその人々の破壊をもたらすのみならず、至る所で反米感情に拍車をかけていることは容易に理解できる。ベトナム時代と同様、アフガニスタンやイラクやシリアや多くの他の国で、米軍と政治エリート集団によって行われている戦争のむなしさのため、アメリカ軍人の間で自殺が増加している。米空軍が発表した情報によれば、2019年だけでも、国家警備隊の現役軍人と、予備部隊の自殺率が33%増えた。

 現在、大中東諸国での、アメリカと、アメリカ率いる国際連立部隊による軍事介入を、戦争として描かず、連中の用語で「紛争」をより中立的なものとして描く英語パンフレットによる策略にもかかわらず、アメリカ国内での反戦感情の増大は低下していない。このような表現は、アメリカ軍事行動の規模や地理的な限界には基づいておらず、ワシントンや、特にアメリカ議会が、これらの国々に対し、公式に戦争を宣言していない事実に基づいている。アメリカ国民にとって、法的なものを含め、そうしていることのあらゆる影響には、対応する、いかなる国連決議もないことも含まれる。アメリカ人評論家は、余りにしばしば、これらの戦争は、緊張のエスカレーションから生じ、それから武力紛争に変わったのだと主張する。だがこれは、アメリカと、連合諸国を、かなりあいまいな位置に置くのだ。本質的に、違法な理由で戦闘に参加している全員は、結局、「ベトナムでのアメリカ外交政策と軍事介入を調査、評価した」ラッセル法廷で起きたように、世界共同体から、彼らの行動の責任を負うべきと見なされるかもしれない。

 中東での平和を確立するためにドナルド・トランプ大統領が提案した、いわゆる「世紀の取り引き」は、アメリカの政治指導者の政敵からだけでなく、NATOの中で同盟国からも非難を受けている。例えば、最近トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、中東計画を「占領プロジェクト」と呼んだ。彼は取り引きが平和を実現したり、解決したりせず、代わりに、それはイスラエルの占領を合法化することを目指していると述べた。

 政治的ライバルを物理的に「抹殺」し、彼らを暗殺する(例えば、イラクでのガーセム・ソレイマーニー少将に対するアメリカ作戦)ためワシントンがとった処置は、アメリカに対する反対を増したのみならず、アメリカ国民自身が、より重大な脅威に直面することになっている。ワシントンの野蛮な行動への報復として、イラン政治家たちが、中東から去るのを拒否すれば、アメリカ人に「もう一つのベトナム戦争」を計画する意志を表明した。最近、米軍基地や大使館や領事館へのミサイル攻撃を増やしている地域住民も同じ約束をしている。以前、アメリカ人評論家スコット・ベネットは、ワシントンにとって、イラクは益々、二つ目の「中東のベトナム」に変わりつつあると警告し、この国へのアメリカ侵略は、完全に「違憲で」、とりわけ国連憲章に違反していたと指摘した。彼は、この地域におけるアメリカ駐留は何ら好影響はなく、荒廃と死と破壊をもたらしただけだったと述べた。

 CNN報道によれば、イラクでのアメリカ作戦はワシントンにとって屈辱で終わりかねない。アメリカのドナルド・トランプ大統領は長引く戦争を終わらせるという彼の選挙公約にもかかわらず、イラク領土からアメリカ兵をまだ撤退させていない。今アメリカは、バグダッドで、既に影響力を強化にしているイランにとって大勝利となる、イラクから追い出される可能性に直面している。イラクからのアメリカ排除は、何十億ドルもの(公的資金)費用がかかり、何千人ものアメリカ兵士の死をもたらした、長引いた軍事介入に屈辱的な終わりをもたらしかねない。

 今のところ、イラクは、対ダーイシュ(ロシア連邦で活動を禁止されているテロ集団)のアメリカとの合同作戦を全て停止している。イラク暫定首相はアメリカ軍撤退がイラク国境内に暮らす人々を保護する唯一の手段だと述べた。

 アメリカ侵略に対するシリア国民の反応は、この国に危機の「ベトナム化」を引き起こしている。最近、シリアの村Harbat - Hamo(ハサカ県カーミシュリー町の東10キロ)で、地元のクルド人が数台の車で構成されるアメリカ軍用車隊の通過を拒否して反抗した。ロシア・パトロール部隊がとった行動だけが、シリア人の増大する怒りから米軍人を守るのを助けた。

 ワシントンにより、ほぼ20年の武力紛争に陥れられて、毎年何千人もの一般人が亡くなるアフガニスタンでも、アメリカにとって、うまくいっていない。

 最近、アメリカ内外の多くのマスコミや評論家が、この地域を、自分の構想と一致するよう変えるワシントンの野心を断念する頃合い時間だという認識に至っている。最近の中東のアメリカ施設に対する攻撃や、アメリカが報復措置を行う際に直面する難題が、中東問題へのアメリカ介入が狙っていた目標についての、ワシントンが何年もの間黙殺することに決めているあらゆる問題への疑問を引き起こしている。

 現在の環境で、もしアメリカが地域の当事者でいたいとを望むなら、アメリカには二つしか選択肢がないという意見さえ表明された。一つは、アメリカが、1973年以前のベトナムでと同じ道を辿り、勝つことが不可能な、もう一つの長引く戦争になることを十分過ぎるほど知りながら、この地域のイランに対する戦闘に入ることだ。

 それでも、ワシントンにはもう一つの(1973年後、ベトナムで行われたものに類似する)選択肢がある。すなわち、ドナルド・トランプが選挙運動中に約束したのと同様、前のアメリカ政権に扇動された中東での武力衝突を終わらせることだ。結局、アメリカは、ナパーム弾と爆弾でベトナムを破ることはできなかったが、アメリカは投資と軍事援助でベトナムに復帰したのだ! 二番目の選択肢は、アメリカが富と武力で、もはや圧倒的な優位性がないという現代の環境を考慮に入れた、より現実的な策に従うよう奨励している。アメリカはこの地域で、果てしのない武力紛争に頼るのではなく、外交や合意や提携によって、その権益を守ることを学ぶ必要がある。このような政治の変化は、アメリカにとっても、アメリカの「盾」に守られているという錯覚の下で存在していて、結果的に、彼ら自身の、不安定な政策を推進している他の国々にも役立つだろう。

 ウラジーミル・プラートフは中東エキスパート。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/02/24/usa-s-middle-eastern-vietnam/

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 上級国民を除く、庶民は棄民する。全ての責任と負担は庶民に丸投げ。

 孫崎氏の今日のメルマガ題名:

政府、公演中止、学校休み呼びかけ。だが政府自体どれ位対策しているか。検診体制極めて弱体。各国予算比較、日本?153憶円、米国?2700憶円、シンガポールー5000憶円、台湾?2000憶円、韓国67憶円、増額検討。議員:審議予算案に対策費一円もない。

 日刊ゲンダイDIGITAL

少なすぎる新型コロナ検査数…安倍政権“陽性隠し”の言い訳

 LITERA

安倍首相の独断“休校要請”に非難殺到! 親に負担押し付けの一方、コロナ対策費は足りてると153億円のまま! 韓国は1兆円以上なのに

 赤旗のスクープ! 有罪判決を受けるのは籠池夫妻ではないはず。マルチ商法を幇助して平然。

「桜を見る会」マルチ商法社長の招待は昭恵夫人の事業への資金提供の見返りだった! 30人以上の資金提供者を招待し、税金で接待(リテラ)

 東京新聞の特報面の横の「本音のコラム」で、斎藤美奈子さんが、コロナウイルスの関係で小松左京『復活の日』に触れていた。刊行直後に読んだはずなのだが『日本アパッチ族』と『日本沈没』は読んだ記憶があるが覚えがないので、早速読んだ。小松左京という作家、偉い人だ。。

2020年2月 5日 (水)

中東における帝国主義と解放戦略


 現在、アメリカは中東で覇権を維持するのに大きな困難を味わっている。アメリカ軍は、イラクでも、シリアでも迷惑だと宣言され、アメリカと連中のテロリスト外人部隊の大群は、毎月、領土と陣地を失っている。アメリカは本格的なエスカレーション、より多くの軍隊派兵と、イランに対する絶え間ない恫喝で、これに反撃した。同時に、我々は、レバノンやイラクやイランで強い抗議行動を目にしている。

Pål Steigan

2020年2月1日
InformationClearingHouse

 何百万人ものイラク人が最近、抗議行動をした際、彼らの主要スローガンは≪アメリカは中東から出て行け!≫だった。

 これを、どのように解釈すべきだろう?

 明らかに、中東には多くの社会的緊張がある。階級的、民族的、宗教的、文化的な。この地域は、何百年だけではなく、数千年も遡る対立と緊張の継ぎはぎ細工だ。世界中のどこであれ、常に不正な上流階級に反抗する多くの理由がある。だが個々の国や地域の特定状態の、現実的、徹底的な分析に基づいていなければ、いかなる反乱も成功できない。

 アフリカと同様に、中東の国境は恣意的に引かれている。国境は、人々自身が欲した産物というよりは、帝国主義列強のごまかしの産物だ。

 非植民地化の時代には、統一されたアラブ世界の創出を願う、強力な、非宗教的汎アラブ運動があった。この運動は、当時大衆の強い支持があった民族主義と社会主義の考えに影響されていたを。ヨルダンのアブドゥッラー1世国王が、ヨルダン、パレスチナとシリアから構成される王国を構想していた。エジプトとシリアは、短期間、アラブ連合共和国と呼ばれる連合を設立した。カダフィは、リビア、シリアとエジプトを結び付けたアラブ共和国連邦を望んでいた。1958年に、まもなく解消された同盟、アラブ連盟と呼ばれるものが、ヨルダンとイラク間で設立された。これら全ての努力は一時的だった。結局、残ったのは、国家の連邦でも、同盟でもない、アラブ連盟だ。もちろん、クルド国家や、類似の、何かが複数のクルド極小国家から構成されるものへの要求はある。それでも、第一次世界大戦後の、最も争いの種となった産物は、パレスチナ人の土地へのイスラエル国家設立だった。第一次世界大戦中、イギリスのアーサー・バルフォア外務大臣が、後にバルフォア宣言として知られるようになった≪ユダヤ人がパレスチナの地に国民的郷土を樹立することにつき好意をもって見ることとする»約束をしたのだ。

 だが国を作るこれら全ての試みの基盤は一体何だろう?成否の必要条件は何だろう?

帝国主義列強は、彼らの間の権力関係によって世界を分割する。

 レーニンはこれについて《資本主義の最高の段階としての帝国主義》で最良で最も永続性がある解説をし、帝国主義時代の五つの基本特徴を説明した。

  1. 生産と資本の集中は非常に高い段階に発展し、経済生活上、決定的役職を果たす独占を生み出す。
  2. 金融資本と産業資本の統合と、この「金融資本」を基にした金融寡頭政治の成立
  3. 商品輸出とは異なる資本輸出が、例外的に重要になる。
  4. 彼らの間で世界を分割する独占資本主義者の国際的連合の設立
  5. 最大の資本主義列強間での全世界の地域分割が完了する。

 だがレーニンは、とりわけ、様々な資本主義諸国における生産力の不均等な発展ゆえに、資本主義諸国は不均等に発展すると指摘した。しばらくすると、世界の分割のされ方と、帝国主義列強の相対的な勢力との間に差が生じる。この相違は、最終的に、権力の新しい関係に基づいた世界の再分割を強いることになる。レーニンは、こう述べている

「資本主義の下で、片や生産力の発展と資本蓄積と、片や植民地の分割と金融資本の勢力圏との間の乖離を克服するのに戦争以外あり得るだろうか?というのが問題だ。」

 二つの世界大戦は、帝国主義列強間の力関係の不均衡さゆえに起きた戦争だった。大英帝国は全盛期を過ぎており、イギリス資本主義は競争で遅れていた。アメリカとドイツが最大の産業的、技術的成長をしていた強国で、最終的にこの不均衡は爆発した。一度ならず二度。

 ベルサイユとヤルタ

 第一次世界大戦の勝利者は、敗者を犠牲にして世界を彼ら自身の間で分割した。主な敗者はドイツ、オーストリア・ハンガリー、ロシア(ソ連)とオスマン帝国だった。この分割は、ベルサイユ条約と、それに続く小規模な条約で決められた。


ベルサイユ条約(ウィキペディア)後のヨーロッパ

 この地図はオスマン帝国がどのように分割されたかを示している。

 第二次世界大戦の終わりに、勝利者の列強が、ソ連、クリミア半島のヤルタで会合した。ドイツの差し迫った敗北後、ヨーロッパをどのように分割すべきかについて、ルーズベルトとチャーチルとスターリンが協議した。この地図はそれがどのように構想されたかを示し、その後に現れた二つのブロックが、冷戦の基盤になった。ベルサイユの後、1919年に作られたユーゴスラビアは維持され、《二つのブロック間の》として統合されたことに留意願いたい。だからユーゴスラビアは、ベルサイユとヤルタ合意両方の遺産を維持する国だった。


ソ連が崩壊した際の決定的変化

 帝国主義時代には、種々の列強間の争いが常にあった。戦いは、市場、安い労働力の利用、原材料、エネルギー、輸送路や軍事支配を巡るものだった。帝国主義諸国は、その勢力によって世界を彼らの間で分ける。だが帝国主義列強は不均等に発展する。

 ある大国が崩壊したり、ある地域に対する支配を失ったりすれば、ライバル国が空隙を満たすために競争する。帝国主義列強は、自然哲学で、アリストテレスが、ホロール・ヴァキュアイと呼んだ「自然は真空を嫌悪する」原理に従うのだ。

 ソ連が冷戦に破れた時に、まさにそれが起きたのだ。1991年、ソ連は存在を停止し、まもなく東欧圏も過去のものになった。それで古い秩序を維持していた均衡が破れた。巨大な領域が、再分割可能になったのだ。弱体化したロシアは、少し前まで、ソ連が支配していた地域ではなく、かろうじて自身の領土を保存するのに成功した。

 「これほど広大な地域が、再分割に開放されたことはこれまで決してなかった。あらたに手に入れることが可能になったのは、二つの恐ろしい世界大戦の結果だった。戦争にならざるを得なかった。」(Pål Steigan1999)

 ソ連が崩壊したとき、ヤルタ協定とベルサイユ協定の両方が現実に崩壊し、この地政学的空間を支配するための荒々しい競争への道が開けたのだ。

 これが、巨大なユーラシア大陸の支配確保に全力を注ぐ、アメリカのユーラシア地政学戦略のため土台を築いたのだ。1990年以来、大半の戦争の基礎にあったのは、アメリカ合州国に有利なこの再分配のための取り組みだ。ソマリア、イラク戦争、バルカン戦争、リビア、ウクライナとシリア。

 アメリカは積極的に、この先頭に立っており、東方にNATOを拡大し、いわゆる《カラー革命》の形で政権交代を引き起こすプロセスも、この戦いの一環だった。キエフでのクーデター、ナチ分子を利用した、ウクライナのアメリカ植民地への変換や、ドンバスでの戦争もこの構図の一部だ。ロシアが征服されて、手足をばらばらにされるか、アメリカの攻撃を終わらせるまでは、この戦争は終わるまい。

 そこで要約しよう。世界には、帝国主義列強間で分ける、征服すべき新植民地がもはやないので、諸列強は再分配のために戦うしかないのだ。新たな分割の基盤と可能性を作り出すのは資本主義の不均等な発展だ。経済的、技術的に、より速く発展する列強は、より大きな市場、より多くの原材料、更なる戦略的支配を要求するのだ。

 二つのひどい戦争の結果は、またもや、再分割に対して開かれたのだ。

 第一次世界大戦は、おそらく2000万人の死者と、少なくとも同じぐらい多くの負傷者を、もたらした。第二次世界大戦は、約7200万人の死者をもたらした。これはおおよその数で、正確な数値を巡って、いまだに論争があるが、ともあれ、数値はこの規模だろう。ベルサイユ条約とヤルタ条約で終わった二つの世界大戦は、他の苦しみや信じ難い数の損失と、一億人をわずかに下回る死者をもたらした。1991年以来、低強度《世界大戦》が、《真空》を征服するため、特にアメリカによって戦われている。ドナルド・トランプは最近、アメリカが、ウソに基づいて、8兆ドルと、何百万人の命を失った戦争をしたと述べた。アメリカによる戦利品の新分配は、平和裡には起きなかったのだ。

《サイクス-ピコ協定に対する反乱》

 中東の状況を巡る議論で、左翼的、急進的、反帝国主義に見られたいと願う人々の中には、サイクス-ピコ条約とベルサイユ条約で引いた人為的国境に反対する時期だと言う人々がいる。確かにこれら国境は人工的で帝国主義的だ。だが、左派と反帝国主義者は、今これら国境を、一体どのように修正させるつもりなのだろう?

 現実には、中東再分配のために戦っているのはアメリカとイスラエルだ。これがパレスチナを永久に葬ることを目指すドナルド・トランプの《世紀の取り引き》の根本的基礎であり、イラクを分割するアメリカ新戦略でも、それは露骨に述べられている。

 これは全中東分割を目指すシオニストの、イスラエルの本当の敵がいなくなり、地域全体を支配し、大イスラエルの創生も可能にするイノン計画の最新版に過ぎない。

 1919年以来の帝国主義国境見直しを率いているのは反帝国主義者ではない。帝国主義者だ。これを実現するため、彼らはしばしば、初めは大衆運動や、国民運動を利用するが、それもやがては、より大規模なゲームでの、手先か代理にされてしまう。これは、もはや数えられることができないほど歴史で何度も起きたことだ。ヒトラー・ドイツは、ウスタシャを代理人として使い、クロアチア人の愛国心を利用した。1929年から1945年まで、彼らは何十万というセルビア人やユダヤ人やロマ人を殺した。彼らのイデオロギーの政治的子孫は、1995年、クライナ地域で極めて残忍な民族浄化を実行し、いわゆる「嵐作戦」で200,000人以上のセルビア人を追い出した。ヒトラーも、ステパーン・バンデラのウクライナ民族主義者組織OUNの過激ウクライナ民族主義者を使い、バンデラ死後、CIAはソ連に対し、彼らを第五列として使い続けた。

 1991年の湾岸戦争から2003年のイラク戦争までのアメリカによる低強度イラク戦争は、イラクを飛び領土に分割するのを助けた。イラク・クルディスタンはアメリカ《飛行禁止区域》の助けを借りて、石油豊富な北部で自治を実現した。アメリカは、それでイラクで彼らの道具となる自治区を作り出したのだ。確かに、イラクのクルド人はサダム・フセインの下で虐げられていた。だが確実に(彼らのイラク《クルディスタン》はアメリカの言うなりになる属国になったのだ。ブトロス・ブトロス・ガリ国連事務総長がジョン・ピルジャーとの会話で認めたように、飛行禁止区域が非合法だったことに疑問はない。

 今アメリカ合州国は、イラクを三つに分ける計画で、北イラクのクルド人をいまだに利用している。その目的で、彼らはエルビルに世界最大の領事館を建設している。彼らが計画しているのは、単なる《国づくり》に過ぎない。

 よく知られているように、アメリカは、シリアの27パーセントを占領しておくため、シリアでも、クルド人を口実として使用している。クルド民兵のシリア民主軍SDFやクルド民主統一党PYDが、いくら民主政治やフェミニズムや自治主義を主張しても助けにはならない。彼らはアメリカに北東シリア占領を維持するよう懇願する結果になっている。

 新世界戦争のための準備

 イスラエルとアメリカは対イラン戦争の準備をしている。この戦いで、彼らは人々をだますために必要なだけ大量の《進歩的》言説を開発するはずだ。そこにあって至極当然の、この地域における本物の不満が誇張され、大きく炸裂するだろう。イスラエルが《社会運動》に最新ニュースを用意し、大量の現金の他に、訓練や後方支援というアメリカ《暴動キット》を受け取るだろう。

 1919年の国境を修正する良い理由があるかもしれないが、今日の状況では、そのような動きは直ぐさま大戦争を引き起こすだろう。クルド人には、彼ら自身の国家をもつ権利があるという人々がおり、おそらくそうかも知れない。問題は、究極的に、クルド人以外の、他の人々によって決められるのだ。問題は今日の地政学の状況で、統一クルディスタンを作るには、《それ》がトルコとシリアとイラクとイランを打倒するのを要求することだ。彼らの同盟諸国、特にロシアと中国が紛争に巻き込まれずに、それがどのように起きるかを考えるのは困難だ。そうなれば、我々にとって新たな世界大戦になる。その場合、一億人ではなく、おそらく、その十倍が死亡するか、我々が知っている文明の崩壊になる。クルド問題には、それだけの価値はない。

 これは、社会的てあれ、国家的であれ、圧迫や不正と戦うべきではないことを意味するのではない。確実に、戦うべきだ。だが中東地図を修正するのは非常に危険な計画で、非常に危険な結果になるリスクを冒すのを理解しなければならない。これに代わる選択肢は、アメリカとイスラエルの覇権を弱体化させ、それにより将来の戦いのための、より良い条件を引き出す政治闘争を支持することだ。

 小国が何らかの形の国家独立を実現するため、地政学状況に頼るのは目新しいことではない。これは例えば、私の生国ノルウェーで事実だった。1814年にナポレオン戦争でフランスに敗北し、デンマークが、ノルウェーをスウェーデンに取られたが、同時にそれは別のノルウェー憲法と内部自治の余地を生んだ。皆が、1814年のノルウェー建国始祖たちを讃えるが、これはヨーロッパ戦場で決定されたのだ。そして再び、ほぼ百年後の1905年、スウェーデンとの強制された連合解消のための地政学的土台を築いたのは日露戦争でのロシア敗北だった。(これはごく大雑把な説明で、遥かに多くの細部があるが、ロシアが極東で艦隊の大半を失ったことが、西欧で利用可能な権力の空白を作ったのは確実だ。)

 だから、今すべき最善のことは、各国の分裂を支持するのではなく、アメリカを中東から追い出すための共同戦線の支持だ。バグダッドでの百万人抗議行進が口火を切った。それに続いて更に多くの勢力を強化すべき十分な理由がある。アメリカが撤退した時だけ、この地域の民族と国々は、より良い未来の発展を可能にする、彼らの間での平和協定に達することが可能になるだろう。この文脈で、中国が他の列強よりも気高いからではなく、このプロジェクトが少なくとも現状では、非宗派的で、非排他的で、正真正銘、多国間なので、中国が(一帯一路構想としても知られる)《シルクロード》を開発しているのは良いことだ。ワシントン支配下の世界警察を持ったアメリカによる独占的支配に代わる選択肢は多極世界だ。こうしている間にも、それは成長している。帝国の余命はいくばくもない。これが、20年、あるいは50年後に、どういう姿になっているか、まだわからない。

 Pål Steiganは現在ノルウェーのベテラン・ジャーナリストで活動家、独立ニュースサイトSteigan.noの編集者。テーリエ・マロイによる翻訳。

記事原文のurl:http://www.informationclearinghouse.info/52930.htm

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 「人間としてどうなのか」?と疑っているご本人に言われて驚愕するばかり。ウソつきに言われたくない。

“幼児性全開”安倍首相が立憲・黒岩議員を「嘘つき」呼ばわりするも秒殺!「いま根拠ないこと言った!」と喚いた直後に証拠を突きつけられ

 植草一秀の『知られざる真実』も書いておられる。

「人間としてどうなのかと」は誰のこと? 2020年2月4日

 以前、ライドシェア拡大は危険と指摘した笠井氏、昨日はウーバイーツの使い捨て商法を指摘。今は全く交流がない知人がライドシェアを絶賛したのを良く覚えている。信じがたい宗主国絶賛論者。宗主国の医療制度も絶賛していた。

日刊IWJガイド「本日午後5時半より岩上安身による『人間使い捨て国家』著者・明石順平弁護士インタビュー後編を行います!」2020.2.5日号~No.2701

 一番最初の地図で、昔翻訳した記事を思い出した。

イエメンのミステリーとピーターズ中佐の地図 2015年4月17日掲載

血の国境 より良い中東とはどんな姿なのか 2009年4月15日掲載

2020年2月 4日 (火)

皆がイラクの話題を論じるのに立腹する、イラクを侵略しているネオコン連中

2020年1月30日
ケイトリン・ジョンストン
CaitlinJohnstone.com

 今アメリカ政治では非常に多くのことが進行中なので一体何について書くべきか決めるのは困難だ。大統領選挙や、弾劾や、トランプのエセ・パレスチナ「協定」や、コビー・ブライアントの死や、コロナウイルスの恐怖騒動などの大騒ぎで、放送時間のために競い合うそれほど多くの他の重要な政治問題が、我々は既に情報上の白色雑音飽和の中にいるようなのに、まだ二月にさえななっていない。来月、民主党大統領予備選挙(それには、あらゆる支配体制による操作が必ず伴う)と、ジュリアン・アサンジ引き渡し裁判が始まると、もっと騒々しくなるだろう。

 この騒音の中で、私が生活費を稼ぐため、拾いだせる多くの興味深い進展の一つは、バーニー・サンダースの支持率増加に対する、トランプ時代、民主党との奇妙な新同盟のおかげで復帰したブッシュ時代のネオコンのヒステリックな反応だった。わずか数日間の間に、我々は、主流マスコミで、「トランプは絶対駄目」の敵意に満ちたネオコン連中、ブレット・トコジラミ・スティーブンスや、デイビッド・悪の枢軸・フラム、ジェニファー・ジョン・マケインは余りにハト派・ルービンと、マックス「アメリカ帝国擁護者」ブーツのサンダースに対する悪意に満ちた中傷記事の大洪水を目にしている。

 これは二つの理由で、これまでのところ良い結果になっている。第一にそれは、三年前、ネオコン戦争売女が、トランプに対する民主党内の大量「抵抗者」の大量殺人を促進するため被った進歩主義の仮面をはぎ取った。第二に、それはイラク侵略の悪と、一体誰がそれを促進するのを手伝ったかについて、新世代の若い有権者全員を教育した。

「今の私は信頼できますよ」と私は言った「私は心を入れ変えたから。そうしていない人を信頼してはいけない。」
それで私は何についても決して見解を変えたように思えないバーニー・サンダースを想起する。
. @PostOpinions: https://t.co/xfANCuO9Fv
- マックス・ブート (@MaxBoot) 2020年1月29日、

 あらゆる機会に軍事侵略強化を要求する一群の評論家が、そのことで腹を立てるのは、いつでも良い兆しだが、特に彼のバーニーに対する癇癪が見ていて笑えるので、私はここでマックス・ブートを取り上げたい。

 「バーニー・サンダースは「非常識なほど首尾一貫しているが、それは自慢すべきことではない」という題のワシントン・ポスト記事で、ブートは突飛なことに、色々間違っていたことを認める必要がなかったという事実で、サンダースを攻撃すると決めたのだ。

 「だが私はイラク戦争のような、いくつかの重要事項に関する私の意見を再考し、地球温暖化現象や、銃砲規制や、白人の特権などの、現実が保守的な定説と対立する話題について話し始めたのは本当だ」とブートは書き、彼は今なら信頼できる「なぜなら私は考えを変えたからだと付け加えている。「そうしていない誰も信頼するな。」

 サンダースへの攻撃方針として、ブートが一貫性を選んだのは、彼自身の経歴上驚くほど一貫しているので、興味をそそる。彼は、まさに逆方向で一貫していたのだ。

 イラクからアフガニスタン、リビアからシリア、イランからロシアまで、どこにでも極めて攻撃的な干渉政策を推進している元PNACメンバーのブーツは、いくつかの記憶に残る最も壊滅的で悲惨な軍事介入言説の主要責任者だった。彼は何百万人もの人の生活を破壊した帝国主義政策を推進しただけでなく、首尾一貫して、2001年の傑作「アメリカ帝国の擁護」のような帝国主義支持の悪質な哲学を推進した。

 それこそが、ブートが有名主流外交政策評論家として、まんまと使われ続けている唯一無二の理由だ。彼に取りえになる特徴はない。彼は頭が切れるわけではない。彼は魅力的ではない。彼は、どんなことについても正しかったことはない。彼は高価な軍装備品導入だけ首尾一貫、しっかり支持している。寡頭政治メディアは彼のその点が好きなのだ。

https://twitter.com/MaxBoot/status/1222667748896989184

 弾劾論議で、お仲間のジョン・ボルトンが、彼の側についた興奮で有頂天になって、ブートは、トランプによるベネズエラでの政権転覆干渉、ボリビアでの右翼軍事クーデターの応援団となり、意図的でない自己風刺を閉めた。それを公開した後、ツイッター上で、イラク侵略を彼が強力に推進したのを非難するサンダース選挙運動のデイビッド・シロタの攻撃の的になっているのに気がついた。ブートは泣き言を言い「よー、バーニー」イラクの件は間違っていたと彼が認めているのを受け入れ、全てを忘れてくれと応えた。

 「私は間違っていたのを認めるが、私はそれから学んだ。バーニーもそうすべきだ。彼はいくつかのことで間違っていた。よー、バーニー。あんたは間違ってた。どうして我々があんたに耳をかたむけなければいけないのだ?」とブートはTwitterで書いた。

 「大爆笑。そのとおり」とジェニファー・ルービンが応えた。

 これは、このマスコミ評論家連中が、本当に甘やかされ、隔絶され、誰にも文句を言われない人生に慣れている様子をしっかり物語っている。ウソに基づいて百万人もの人々を死なせる戦争への道を開くのを手伝っておいて、それから何年も後に「そう、私はあれで失敗したよ、やり直しが必要だ」と言えると信じるには、それを、あたかも独善的に、称賛と敬意に値する優れた美徳のように自認するのは言うまでもなく、信じ難いほどの資格や権利が必要だと言える。

 百万人の人を殺害するのを手伝っておきながら、人がそれを持ち出したら憤慨するというわけには行かない。そんなことはあり得ない。自分の非行を認めても、おかした誤りは元に戻らないが、一生結果責任を問われない環境で暮らせる人物しか、そうなると信じることはできない。

弾劾論じるため@CNNTonightに行くところだ。https://t.co/gK47ZicNX2

トランプの弁護士たちが、ボルトンの決定的な証拠が存在しないふりをしているのは特筆すべきだ。それほど多くの共和党上院議員が、まだボルトンから聞く理由がないと主張している。共和党の怒りの欠如に、大いに怒りを感じる。
- マックス・ブート (@MaxBoot) 2020年1月28日

 マックス! ありとあらゆることについて完全に間違っているのが嫌になったのなら、ここに有力情報がある。一群の人々を殺すことが全ての問題に対する理想的解決だという考え方を消し去ることから始めなさい。普通の人々はそうは思わない。それが、あなたがどんな普通の人より頻繁に間違っている理由だ。それは実に単純だ。

 彼らが生きている限り、許すことができないイラク侵略を売り込んだ連中の誰にも、何に関しても耳を傾けてはならない。彼らは主流マスコミのゴールデン・アワーに登場してはならない。彼らは、どこであれマクドナルドより魅力的な仕事を見つけることができてはならない。

 この連中が自身をさらけ出すのは良いことで、益々多くの人々がイラク侵略について学ぶのは良いことだ。マックス・ブートが擁護した多くの他の悲惨な介入の、いずれも言うに及ばず、この一つの恐ろしい行為によって、我々人間に対して行われた計り知れない悪を正すため、今まで何もなされていないのだ。

 全ての軍事大虐殺が実態通りに見られ、マックス・ブートのような戦争売女連中が正体通りに見られて、両方、陳腐化して、永久に消え去るような正気の世界を期待しよう。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2020/01/30/iraq-raping-neocon-upset-that-people-keep-bringing-up-the-iraq-thing/

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  昨日の領収書を示せと要求した辻本質問に続いて、今日の黒岩宇裕議員質問も鋭い。実に酷い議事進行。聞かれていないことを延々述べて時間を潰す森羅万象卑男。横でへらへら笑っている与党幹部。

 LITERA記事

安倍首相が「前夜祭」問題で「私と同じ方式なら問題ない」と脱法行為にお墨付き! 収支報告書不記載も公選法違反もやり放題に

 昨日、所要で近くの郵便局本局に行った。送ろうとした海外向け郵便物、いずれも「時間がかかります」と念を押された。始めての経験。コロナウイルスの影響だろう。局内で、若い中国人が、マスクらしきものを、いくつもの箱につめて送っていた。一度ではたらず、また詰めていた。年配の方は香港向けにマスクらしきものを送っていた。局員とのやりとりを、そばで聞いていたにすぎないが。

 三権癒着の見本。

日刊IWJガイド「枝野立憲代表が批判『首相を逮捕するかもしれない機関に官邸介入』!! 閣議決定の黒川検事長定年延長を野党国会追及!! しかし既に延長の効果!?」2020.2.4日号~No.2700

 植草一秀の『知られざる真実』

京都市長選が示す政治刷新への課題

2020年1月30日 (木)

アメリカは非合法駐留維持を通じて、イラクで一体何を実現しようとしているのか?

2020年1月24日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 2019年に、アメリカがシリアからの軍隊「撤退」を表明した際、私が当時書いていた通り、アメリカは、結局、イランやロシアや中国に対する、地域における米軍陣地確立の主要地域にするイラクに、軍隊を配置転換したに過ぎなかった。これはアメリカがシリア内の事態を、作戦行動し、あやつれる空間が急速に縮小する中、決定された。イラク内から飛来したアメリカ無人機攻撃によるソレイマーニー暗殺は、まさしくイラクでのアメリカ軍事駐留の目的が、イラク軍の「訓練」とイスラム国に対する、いわゆる「対テロ」作戦より、むしろイラン「封じ込め」である事実を強調するだけだ。

 ISISは、もはやイラク領土を支配しておらず、その活動が見られるのは、ごくわずかな地域でしかない事実にもかかわらず、アメリカ軍撤退に関するイラク議会の決議の尊重を、マイク・ポンペオが拒絶したことで、アメリカの本当の狙いに、非常に多くの障害を生じている。そこで、今アメリカは、より従順で、アメリカ権益により敏感な人物をイラクのトップにつけようとしている。

 ダボスでの世界経済フォーラムの際、アメリカ大統領は、イラク指導者たちとの会談に特別な注意を払った。アメリカ大統領は、イラクのサレハ大統領とイラクのクルド自治区政府指導者ネチルバン・バルザニと会談した。バルザニ/イラク・クルド人とアメリカのつながりは、イラクでの終わりのない無限のアメリカ軍事駐留のための懸け橋であるのみならず、中東で益々弱まりつつあるアメリカの立場を安定させる上で、重要な要因なのだ。イラク大統領は彼自身クルド人で、アメリカの手の者というだけでなく、イラクでの長期的軍事駐留にも役立つのだ。

 ソレイマーニーに目標を定めた同じアメリカ攻撃で殺害された、アブ・マハディ・アル・ムハンディスの人民動員隊として知られている約100,000人強の準軍事部隊と対抗する立場を強化するのに使える唯一の支柱なのだから、彼らは当然アメリカ駐留を支持するだろう。人民動員隊は、主に様々なシーア派民兵で構成され、ISISと戦うだけでなく、イラク内にイランの影響力も投射している。人民動員隊が、ソレイマーニー/イランに支持されていた事実は、またもや、なぜ決定的攻撃で、アメリカが、ソレイマーニーとムハンディスの二人に標的を定めたかの説明になる。これら勢力は、アメリカの「イラクでの任務」にとって既に大きな問題で、アメリカを国外に押し出す上で役立ったかもしれない。

 それゆえ、シリアのような敗北を避けるため、対抗勢力の指導部の首を切って、自身の立場と、イラク親米分子の立場の強化は、アメリカにとって常に必須だった。

 だが、アメリカ軍撤退に対するイラク議会決議に留意するのを、アメリカが露骨に拒否した事実は、アメリカが持っていたどんな正当性も既に失ったことを意味している。イラクにおける米軍駐留は、既にイラクでの不法占拠になった。シリア政府がロシア軍隊を承認したのと異なり、アメリカ軍駐留を一度も認可したことがなかった、シリアでのアメリカ駐留の性格に非常に似ている。ポンペオが、アメリカは米軍事駐留の条件を再交渉する準備ができていると言ったが、それでこの駐留の性質が変わることはあるまい。ポンペオが言及した合意は、行政府対行政府の合意であって、実際は、決して議会に批准されない協定だ。イラクにおける米軍駐留の完全な違法性は、イランに対し、ワシントンが一体どこまで拡張できるかを示している。

 アメリカ軍撤退問題に関するアメリカ国務省声明は、アメリカとイラクの行政協定によれば、この駐留の目的は、本来はISISと戦うことだったが、この目的が変化したことを明確にした。声明は「現時点では、イラクに送られるあらゆる派遣団は、中東からの軍隊撤退ではなく、どうすれば再び、我々の戦略的提携に最も良く貢献できるかという、我々の正しい適切な軍事態勢の議論をもっぱら行う予定だ」と述べた。

 アメリカは、明らかにイラクを通して、中東におけるその存在感を強化する方法と手段を検討しているのは明らかだ。言い換えれば、2011年に、イラクがアメリカと交渉した、イラクにおける限定された駐留は、既に、戦略的駐留へと変わったのだ。

 このような駐留は、人民動員隊がアメリカ軍に対する攻撃を開始する道も開くだろうが、アメリカが、反アメリカ分子を打倒して、彼らを親アメリカ党派で置き換えるため、イラクで、スンニ派分子に火をつけることも可能にするだろう。

 言い換えれば、既にイラクは、石油事業支配、クルディスタン支援、イランに対する追い込みを含めアメリカがその権益を投射し守るための新たな発射基地に変わったのだ。

 この駐留と撤退に関する譲歩のない拒絶は、今イラクが、アメリカ中東戦略の目玉であることを示している。ここから、アメリカは、イランとの緩慢な長期戦争を戦うだろう、ここから、アメリカがロシアと中国を監視するだろう。差し迫ったアメリカとタリバーン間協定ゆえに、これはおそらく事実だ。タリバーンとの合意後のアメリカ撤退で、イラクが、アメリカが独断的に、不法にさえ軍隊を維持できる唯一の国として残るだろう。

 Salman Rafi Sheikhは国際関係とパキスタンの外交、国内問題専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/24/what-does-the-us-hope-to-achieve-in-iraq-through-maintaining-its-illegal-presence/

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 櫻井ジャーナルには下記記事がある。

中東和平の動きを潰すために米国はスンニ派とクルドを使う

 アフガニスタンでの米軍機墜落について、Veterans Todayには驚くべき記事がある。素人には真偽全く不明。

 国会中継は、当面、音声を消しておく。

 LITERA記事

新型肺炎で安倍応援団が「桜を見る会追及してる場合か」と野党攻撃も…感染対策おざなりは安倍政権、野党要求を無視し対策本部立てず

2020年1月29日 (水)

アフガニスタンでの航空戦、双方で拡大

2020年1月27日
Moon of Alabama

 トランプ政権下で、アメリカのアフガニスタンでの空爆は急激に増加した。だが今やタリバンは、空爆に反撃する、いくつかの手段を獲得したように思える。

 昨年、アメリカは、アフガニスタンで記録的な数の爆弾を投下し、一般人の間で、益々増加する死傷者をもたらした。

一月末に公開されたCombined Forces Air Component Commander(CFACC)2013-2019 Airpower統計によれば、2019年には、アフガニスタンでの7,423回の飛行ミッションで、爆弾が投下された。最初は2009年に投下され、同年の9月が最大で、記録は948回だったが、2019年は、それ以来の大半の月で、どの対応する月より多くの爆弾投下が行われた。

前年の記録は、2018年、7,362回で、これまでの2年間に、2012年から2017年までを合計した数より、ずっと多くの爆弾がアフガニスタンに投下された。

 一日20回という爆撃は非常に驚くべき数だ。このアメリカ空爆作戦で、多くの民間人が殺害されている。アメリカは、しばしば一体誰を爆撃しているか知らないように思われる。先週のこの報告書は典型的だ。

今月早々、西アフガニスタンで、米軍が実行したどうやらタリバン分派を標的とした無人機攻撃は、3人の女性と3人の子供を含め、少なくとも10人の民間人を殺害したとアフガン当局者と議員が水曜日に述べた。
アフガン軍や米軍からの即座のコメントはなかった。だが、ヘラート地方議員ワキル・アーマド・カロヒが、1月8日の攻撃で、15人の他の過激派戦士とともに、ムラー・ナンギリャアとして知られているタリバン分派の指揮官を殺したと述べた。
指揮官の葬儀は翌日ヘラト州首都グザルガで行われ、多数の過激派戦士が参列した。

この指揮官が、シンダンド地方で、タリバンに対する有用な盾で「他に誰もそうしない時に」反抗分子に対し、彼の戦士と共に武器を取って、地域の一般人に平和をもたらした人物だったので、攻撃は「大きな過ち」だとカロヒは批判した。

 米軍とその同盟国とアフガン代理軍だけが戦っているわけではない。タリバンはヘリコプターと飛行機に反撃が可能で、最近の航空機事件の数から判断して、今や彼らはそうする有効な手段を見いだしたのだ。二日前、彼らはもう一機のヘリコプターを破壊した。

Drexluddin Spiveyzai @ RisboLensky -  2020年1月25日 9:44 UTC

#ヘルマンドのカジャキ地区でミサイルに攻撃されたヘリコプターで、@TOLOnews #アフガニスタン 四人の兵士が負傷した

その#モルドバ旗。ヘリコプターはかなり酷く損傷した。死者がいない本当の奇跡

#タリバンは#アフガニスタン#ヘルマンドで軍用ヘリコプターを撃墜したと主張

これは一月に撃墜された四機目のヘリコプターだ

カジャキからのビデオ

 一カ月に四機のヘリコプター損失は非常に深刻だ。

 今日早々、アフガニスタンの定期便旅客機が墜落したという報告があった。それらは誤りであることが分かった。だが飛行機は、実際、カーブル南のガズニ州で墜落していた。それは軍用機だった。

ハリー・ブーン @towersight - 12時37分 UTC 2020年1月27日

今日アフガニスタンで墜落した飛行機の残骸は、アメリカ空軍ボンバルディア Global6000/E-11A「BACN」(Battlefield Airborne Communications Node 戦場航空通信ノード)のように見える

四機のE-11Aが、第430遠征電子戦飛行隊に配備されており、通常カンダハル空軍基地から運用されている。

 飛行機が燃えているビデオと、燃え尽きたビデオとがある。


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 アフガニスタンの情報提供者は、タリバンが自分たちが飛行機を撃墜したと主張していると言う。他の人々はそれを否定している。だが確かなのは、飛行機が墜落したのはタリバンが支配する地域だった。少なくとも二人の搭乗者が死亡した。


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 「BACN」航空無線中継局は、かなり長い間、アフガニスタンで使用されている。2017年3月の軍報告書には、こうある。

「任務成功のために銃弾と同じぐらい不可欠」と呼ばれており、8年前にアフガニスタンに到着して以来、E-11A戦場航空通信ノードは、2017年2月24日、アフガニスタンのカンダハル飛行場から、10,000回目の出撃飛行をした。

カンダハルで運用している第430遠征電子戦飛行隊は、BACNを搭載したE-11Aを運用する米空軍唯一の部隊だ。それは、アフガニスタン地形が通信の重大な障害となることが判明した際に、共同緊急作戦上の必要性と呼ばれるものを満たすために作られた。

E-11A


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 ボンバルディアGlobal 6000超長距離ビジネスジェットを大規模改造したこの飛行機はわずか4機しかないように思われる。彼らはアフガニスタンでしか使われていない。

 損失は深刻だ。地上部隊が爆撃機を標的に向かわせる際は無線通信がたよりだ。飛行中継局がなければ、彼らはアフガニスタン山岳地帯では、それができない。

 飛行機とヘリコプターを撃墜するのに、タリバーンがどのような新手段を持っているのかは不明だ。2018年、少数のスティンガー対空ミサイルが、いくつかのタリバン急襲の際に発見された。だが、それらは古く、おそらくもはや機能していなかったように思える。ヘリコプターは機関銃や対戦車ミサイル(RPG)でさえ撃墜可能だ。

 だがE-11Aは通常かなりの高度で飛行し、飛行機が墜落したのは空港付近ではない。アメリカ製のスティンガーのような普通の携帯式地対空ミサイル(MANPAD)は、わずか約3.500メートルの最高高度にしか到達できない。

 そこで、タリバンが、より大型のミサイルを新たに入手した可能性があるのだ。そうしたミサイルは、どこから来ているのだろう。

 1月5日、ヒズボラのリーダー、ハッサン・ナスラッラーは「抵抗枢軸」が、アメリカによるイランのソレイマーニー司令官とイラクPMU副司令官アル・ムハンディス殺害にどう対応するか発表した。

ソレイマーニーとアル・ムハンディスの血に対する対応は、地域からの全ての米軍追放でなければならない。

 高空を飛行するアメリカ飛行機でさえ撃墜する有効な手段を使うことは、そうした目的を実現する可能な方法の一つだ。

 だがイランは、このようなミサイルの唯一可能な供給源ではない。中国やロシアも効果的な対空ミサイルを生産しており、パキスタンやタジキスタンの軍はかなりの数、購入している。ミサイルは、自国(民間)航空機も危険にさらす可能性があるので、これら全ての国は、通常、過激派戦士に対空ミサイルを供給するのを控えている。

 だが、アフガニスタンでの一カ月に5機の航空機撃墜は、これが変化したことを意味している可能性が高い。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2020/01/the-air-war-in-afghanistan-expands-on-both-sides.html#more

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 恐るべき国語力! 恐るべき厚顔無恥。

安倍首相の「桜を見る会」言い逃れが無茶苦茶!「幅広く募ったが募集ではない」、今井秘書官の指示か新宿御苑の地図まで黒塗り

 

 

2020年1月27日 (月)

傭兵部隊:アメリカ軍兵士を貸し出して金をもうけようとするトランプ大統領

フィリップ・ジラルディ
2020年1月23日
Strategic Culture Foundation

 最近ホワイトハウスから、何やら奇妙なことが発信されいるというのは、控えめな表現だろう。もしドナルド・トランプ大統領が、歴史についてもう少し良く知っていれば、通常、傭兵として働くよう国軍を貸し出す国は、結局貧乏くじをひくのを理解していたはずだ。(彼のために)「犠牲が多くて引き合わない勝利Pyrrhic victory」という表現が造語された紀元前三世紀、エピラスのピュロス王の例があり、より最近では、アメリカ独立戦争での、30,000人のヘッセン人兵や他のドイツ兵のイギリス傭兵がいた。ヘッセン人連隊は、政府出費を支払うため、彼らの皇子によって、イギリス国王に貸し出されたのだ。イギリスによる傭兵使用は、入植者の主要な不満の一つとされ、トレントンでの初期のわずかな植民地の勝利の一つで、ヘッセン人は敗者となった。

 現在、トランプが、アメリカ軍を、ある種の傭兵、現金を支払える連中にとっての現金持ち帰り制安全保障選択肢と見ているのを示唆する重要な証拠が浮上しつつある。フォックスニュースのローラ・イングラムとの最近のインタビューで、トランプ大統領は「我々はサウジアラビアと非常に良い関係を持っている。私はこう言った。あなた方は非常に金持ちだ。あなたはもっと多くの部隊が必要だろうか? 私はあなたに彼らを送るつもりだが、あなたは我々に支払わなければならない。彼らは我々に支払っている。彼らは既に10億ドルを預金した。」と自慢した

 読者の中には、前にそのような言葉を聞いたような気がする方がいるかもしれないが、そうした人々は、ニューヨークのリトルイタリーで、中小企業や小売り店主から、みかじめ料を取り立てる若いヴィトー・コルレオーネをマーロン・ブランドが演じた映画、ゴッド・ファザーPart IIを思い出しているのだ。コルレオーネは最初に、しょばを乗っ取るため、ブラック・ハンドのゆすり屋ドン・ファヌッチを殺さなければならなかったが、これは現在イラクで起きていることを連想させる。

 世界中で提供している保護に対してアメリカ同盟国がアメリカ合州国に十分支払っていないとトランプは長い間、不平を言っている。彼はイラクと韓国は、アメリカ陸軍と空軍が基地として使用している飛行場や他の防衛設備の建設費を返済すべきだとさえ要求し、同盟諸国にアメリカ軍事駐留に対し支払うよう圧力をかけた。実際驚くことではないが、米軍基地を受け入れながら、補償に対する、いかなるトランプ要求もなしで、その難を逃れている唯一の国はイスラエルで、基地に加え、年間38億ドル以上の援助を得ている。

 サウジアラビアの場合、トランプによるアメリカ兵3,000人再配備に対し、リヤド政府は金を決済した。この動きは、特に9月14日、正体不明者が行なったサウジアラビア主要石油精製所への破壊的攻撃への格別の懸念から、イランやその代理により、あり売る攻撃から王国を守るのに役立つように意図したものだ。だが9月11日以前のサウジアラビアにおけるアメリカ軍隊の「不敬な」駐留こそが、アルカイダがつけこんだ大きな不満で、航空会社ハイジャック・テロリストとされる19人中15人がサウジアラビア人という結果になったのを思い出す向きもあろう。

 この問題に対するトランプの論理は、みかじめ料取り立て屋のために働く会計士の論理だ。彼は複式簿記には記載できない付帯的経費に関係なく、利益を生むよう期待しているのだ。必ずしも経費を負担できるわけではない外国にも、軍隊を派兵すると、海外服務を命じられた兵士の一部が死ぬ事実を見落としているのが現実だ。それは容認できず、それは、アメリカ軍を、マイク・ポンペオ国務長官が言うような「善のための軍隊」どころか、傭兵部隊同然のものにしてしまう。

 The American Conservativeのケリー・ヴラホスは、パトリオットの四部隊、終末段階高高度地域防衛システム、つまりTHAAD防空システムと二つの戦闘機中隊を含め、サウジアラビアの米軍が、「サウジアラビア軍がイラン攻撃から防衛するのを支援するよう設計された資産を、どう配備しているか報じている。彼女は「合意の決め手」「派兵の一つの重要な側面」は、王国中、より多くの場所へのアメリカ軍駐留だと見ている。トランプが、そういう行為が、アメリカの反撃を引き起こすことを明らかにしたという理由もあって、イランは直接的あるいは間接的にアメリカ要員を標的にするのを渋っているのだ。」

 言い換えれば、ヴラホスが考えているように、米軍要員は、あり得るイラン攻撃を阻止するために、サウジアラビアのための人間の盾を演じているのだ。ワシントンで、一体どんなうすのろがそういう案を思いついにせよ、非常に良くない考えに聞こえる。

 もしサウジアラビア事例が十分酷いものでなければ、ワシントンポストは、最近フィリップ・ラッカーとキャロル・レオンニグによる「A Very Stable Genius: Donald J. Trump’s Testing of America」という書名の新刊から引用した記事を掲載したが、それには大統領と幹部との会議の詳細説明がある

 この本は、明らかにトランプに対する中傷本として企画されており、アメリカの世界的役割を無批判で受け入れ、軍と軍幹部を美化する傾向があるが、陸軍将官や海軍総督にトランプが浴びせたののしりの一部は、率直に言って、実に汚らわしい。国防総省の「戦車」と呼ばれる最高警備体制の統合参謀本部会議室で開催された、ある会議が、明らかに関係者の記録と記憶から、あるいは、おそらく録音まで使って、詳細に報告されている。それは、2017年7月20日、トランプ政権開始から6ヶ月目に行われ、マイク・ペンス副大統領、ジョセフ・F・ダンフォード統合参謀大将、ジム・マティス国防長官、国家経済委員会のゲーリー・コーン委員長、レックス・ティラーソン国務長官、パトリック・シャナハン国防総省副長官、スティーブン・ムニューシン財務長官と軍幹部が出席していた。トランプの個人的「戦略家」スティーブ・バノンも出席していた。記事によると、マティスと出席していた他の閣僚が、第二次世界大戦後、ワシントンが作り出した重要な国際同盟諸国に関するトランプの知識不足に恐れを感じて会議を設定した。トランプはアメリカ同盟諸国を常に価値がないと切り捨てていた。

 マティスとコーンとティラーソンは、それならトランプが退屈になるのを防げるだろうと考えて、90分間パワーポイント・プレゼンテーションを使った。図はアメリカ軍がどこに配備されているかを示し、アメリカのグローバル防衛と国家安全保障をもたらす様々な安全保障条約を説明していた。

 トランプは、時折気に入らない言葉を聞くと、はっきり物を言い、アメリカ海外基地は「ばかげていて」「愚かだ」と言った。彼の最大の文句は、アメリカによる防衛に対し、外国は代償を払うべきだという彼の認識に関するものだった。韓国に関して彼は不平を言った。「我々は彼らに賃料を請求すべきだ。彼らに我々の兵士に対して、支払わせるべきだ。我々はあらゆることで金をもうけるべきだ。」

 トランプは、存在理由の欠如のためにではなく、彼らが我々に借りがあることを理由に、NATOは役に立たないと呼んだ。「彼らは滞納している」と彼は叫び、彼の怒りを将官に向ける前に、彼らが賃料支払いを滞納しているかのように身ぶり手ぶりで表現した。「我々には君たちが徴収してこなかった貸し金がある! もし君たちが自身で事業を経営することになれば、君らは完全に倒産する。」

 トランプはそれから、イランを名指しして、具体的になり、彼がまだ離脱していなかったイランとの核合意について語り、「彼らは不正行為をしている。彼らは作っている。我々はそれから離脱する。私は君たちに言い続け、私は君たちに時間を与え続け、君たち先延ばしにしている。私はそれから逃れたい。」 そしてアフガニスタンは?「負け戦だ。君たちは全員敗者だ。君たちは勝ち方を知らない。」

 トランプは、そこで激怒し、ペルシャ湾岸に配備した部隊に対する支払いとして、石油を要求した。「我々は7兆ドル使った。連中は我々にたかっている。石油はどこにある? 私は勝ちたい。我々はどの戦争にも勝っていない。我々は7兆ドルを使い、ほかの皆が石油を得たのに、我々は勝ってない。」部屋中をにらみつけて、結論を出した「私は君らとは戦争に行かない。君らは間抜けな赤ん坊集団だ。」

 トランプの長広舌に、室内でただ一人反論したのはレックス・ティラーソン国務長官だった。「いいえ、それは間違いです。大統領、あなたは全く間違っている。どれも本当ではありません。軍服の男女は金持ちになるために兵役についているのではありません。それは彼らが軍服を身につけ、外国に死に行く理由ではありません。彼らは我々の自由を守るために軍務についているのです。」

 会議が終わり出席者が去る中、頭を振りながらティラーソンが「彼は、とんでもない阿呆だ。」と言ったのは良く知られている。

 12月、続きの会議で、トランプは、西ウイング一階の機密がしっかりした会議室、シチュエーション・ルームに将軍たちと他の幹部職員を集めた。議題、いかにしてアフガニスタンのための新政策を考え出すかだった。トランプは言った。「これら全ての国々は我々が派兵している部隊に対し、支払い始める必要がある。我々は利益を出す必要がある。我々はこれで利益を生み出せるはずだ。我々は我々の金を取り戻す必要がある。」

 またしても、ティラーソンが反論した唯一の人物だった。「私は一度も軍服を着たことがないが知っている。軍服を身につけた人々、この部屋の中の人々は、金儲けのために、そうしているのではない。彼らは国のため、我々を守るために、そうしている。我々が国として、彼らの軍務をどれだけありがたく思っているか全員良く理解して欲しい。」トランプはこの叱責に激怒し、三カ月後、ティラーソンは解雇された。その後マティスは辞任した。

 明らかにヘマをした、アフガニスタンやイラクのような場所で、現在の路線を維持することに対する軍幹部や外交官の正当化の言いわけは、多くの人々がそうするよう割引するとしても、あらゆることを売買の取り引き条件として見る、いじめ大統領には、嘆かわしいものがある。ありもしない、金をもうけるための戦略の一環として、死の落とし穴なりかねないサウジアラビアのような国へのアメリカ兵派兵は犯罪行動を越える。ホワイトハウスの意志決定がまずい場合、双方の人々が死ぬが、その点で、ドナルド・J・トランプより無知なり、酷い大統領はいなかった。

 フィリップ・ジラルディは博士で、Council for the National Interest事務局長。

個々の寄稿者の意見は必ずしもStrategic Culture Foundationのものを意味しない。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2020/01/23/an-army-for-hire-trump-wants-to-make-money-by-renting-out-american-soldiers/

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 徳勝龍優勝。奈良出身者優勝は98年ぶり。幕尻力士優勝は20年ぶり。インタビューで「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」祖父、父の十四光だけで鎮座する御仁と大違い。表彰式では傀儡賞が登場する残念さ。

 A Very Stable Genius: Donald J. Trump’s Testing of Americaという本、巨大書店では、既に30以上の絶賛書評が書き込まれている。個人的には、買う予定皆。

 今拝読中の『アメリカン・ドリームという悪夢』57ページ、黒人差別抗議行進に関する記述をコピーさせて頂こう。

一九六五年の「セルマ」からモンゴメリーまでの行進(Selma to Montgomery marching)は三回試みられた。
─中略─
三月七日(日曜)の最初のマーチには600人が参加し、セルマの町に接するアラバマ川にかかるエドマンド・ペタス橋をわたってモンゴメリーに向かったのだが、橋を渡った所で待ち構えていた州警察と郡警察の警官隊が警棒や牛追い用の長い鞭を振りかざして襲いかかり、参加者の多くが血まみれとなり、重傷者を含む十七人が病院に収容された。

 これを読んで思い出したのが、川俣事件。1900年(明治33年)2月13日、足尾銅山操業停止を訴えるため、二千余名の被害民が、利根川を渡る手前の「川俣」で待ち構えていた二百名以上の警官隊に、大量逮捕検挙された弾圧事件だ。今年は川俣事件120周年。

日刊IWJガイド「米国が外国からの投資を審査する新たな規則を発表! 審査を免除されるのは豪・加・英の一部企業のみ!」2020.1.27日号~No.2692号

 いくら、つくしても決してみとめてはもらえない現実を見たがらない人々の大集団。『アメリカン・ドリームという悪夢』の著者藤永茂氏による『アメリカ・インディアン悲史』の「はじめに」を想起する。ポンコツ兵器を爆買いし、みかじめ料も、喜んで、ふんだくられるだろう。そして、もちろん、傭兵も、進んでさしだすだろう。

北米インディアンの悲史をたどることは、そのまま「アメリカ」の本質を、くもりのない目で見さだめることにほかならぬ。…黄色いアメリカ「日本」は果たして可能かどうかを、未来に向かて自らに問いただしてみることである。

2020年1月21日 (火)

中東をNATO「担当地域」に変えるトランプ

2020年1月20日
ヴァレリー・クリコフ
New Eastern Outlook

 過去数世紀、中東の信じられないほど豊かな歴史に興味を示した文化的、政治的人物に不足はなかった。本質的に、この地域は、我々が知っている経済、世界の三大宗教、ユダヤ教、キリスト教とイスラム教に加え、少数の古代文明を産み出したのだ。

 アメリカ合州国は、当時、海上貿易の20%が中東とのものだった19世紀という早い時期に(レバントに加え、北アフリカ、イランとアフガニスタンを含む)大中東に対する関心を示し始めた。

 だが当時からすれば、世界の問題で中東が果たす役割に対するワシントンによる評価でも、ワシントンがこの地域の個々の国に対処する方法も多くが変化した。

 第二次世界大戦の余波の中、アジアとアフリカの人々の信用を勝ち取ろうとして、ワシントンは大英帝国を維持する試みに反対し、中東からイギリスを追い出した。アメリカが地域に安定性をもたらすだろうと想定して、アラブ人は、ワシントンの平和の意図を額面通り信用する結果になった。だがアメリカ合州国がイスラエルをその意志に服従させ、次に中東諸国の非常に多くに対する社会・経済変化の主要擁護者であるにもかかわらず、ソビエト社会主義共和国連邦をアラブ世界から追いだす取り組みを始めるまで、長くはかからなかった。

 現在、地域には、総計52の米軍基地があり、アメリカ合州国が、現地政府を、そこにあり、唯一の覇権国に、進んで資源を提供する従順な属国として扱う政策を続けようと躍起になっているのは否定しようがない。この決意は、多くの目的を、自国だけでは、ほとんど達成できず、同時に、他方、その全てを確保するという願望は危険な妄想としか言えないことにワシントンが気づく結果となった。これらの狙いは、地域の炭化水素生産の全てに対するアメリカ支配を確保する一方、地域問題で、イランの役割と、イランが享受している影響力を制限し、イスラエルの優位を確保し、地域の裕福な当事諸国によるアメリカ兵器爆買い継続を確保することだ。そこで近頃アラブ人が、次のように言うのを良く聞くのは驚くべきことではない。「アメリカの敵のリストに載るのは危険なことだ。アメリカ友好国リストに載る方が、二倍危険だ。」

 中東が毎年世界の全兵器の35%を購入している世界で、トルコ人ジャーナリストは、これら全ての武器がイスラム教徒に使われている事実に注目する大活躍をしている。

 だから、地域中で混乱を維持することで地域を支配しようと望むワシントンと同盟諸国により、イスラム教徒の間での更なる流血のお膳立てが整ったと言って構うまい。

 実際、最近、地域は大きな戦争の可能性で危険にさらされている。地域平和が脆い糸でつながる危機一髪状態にある時、たった一つの性急な措置が全面的対立を引き起こしかねない。そのような対立は、広範囲の世界的な波及効果を持ち、争いがシリア、イエメン、リビア、イランとペルシャ湾中にひろがることは大いにありそうだ。

 不幸にも、このようなシナリオは、常に中東でのアメリカの軍事的存在を一層強化し、地域の治安維持のため、NATOを中東に引き込む要求をもたらす。イランのガーセム・ソレイマーニー司令官暗殺の後、トランプが、既に北大西洋連合に、その方向に踏み出すよう促していることは注目すべきだ。

 報道されている通り、年頭、トランプは最近の地域におけるイランとのアメリカの緊張を考慮に入れて、中東の国を含めてNATO加盟国を拡張することを提案した。現職アメリカ大統領は、こう述べた。

私はNATOは拡張すべきで、中東を含むべきだと思う。絶対。これは国際問題なのだから。

 ドナルド・トランプが、これまでのところ、中東のどの国をNATOに招待したいと望んでいるか明白にし損ねているが、ロシアの影響力拡大を阻止しようとして冷戦中に作られたこの相互防衛連合は、現在合計29の加盟国があり、当初の元の12加盟国からかなり増えている。だが、これまでのところそれは、部分的にアジアに位置しているトルコ以外、完全に北アメリカとヨーロッパの国で構成されている。

 アメリカがとろうとしている措置に対して、トランプが、NATOME(NATO + 中東)のようなあらゆる種類の子供っぽい名前を考え出しているのは滑稽に思えるかもしれないが、このような措置の結果は、笑いの余地などほとんど無い可能性が高い。実際、トランプは何カ月間も、ヨーロッパ諸国に、イランに対する「最大圧力」というアメリカ作戦に参加するよう依頼していたが、少なくとも今のところ、受け入れ困難な提案だったように思われる。

 米国国務省も、トランプ構想を現実化させるため懸命に働いている。マイク・ポンペオ国務長官は、大半のNATO加盟諸国外務大臣と、この最近の新展開に外国の支持を得るための一連の電話会話を終えた。

 アメリカ国務省とNATO本部が発表した共同声明からわかるように、NATO事務局長イェンス・ストルテンベルグは、NATOが「地域安全保障」と中東全域の「国際テロに対する戦い」に、より大きな貢献をする立場にあることで、ポンペオと既に同意している。

 米軍82空挺師団の約700人の兵士が既に中東に向かって出発し、彼らは最も近未来でさらに3500人の落下傘兵と合流する予定だ。

 ワシントン新計画の最もありそうな結果が何かを言うのは困難だ。このような「取り組みが」がされる場合、正気の人は、更なる確執と流血以外、何も期待しない。

 アメリカが世界中で全ての信頼性を失ったため、中東は、新しい同盟が構成される勢力再編成の段階に入っている。だが、我々の目の前で具体化しているプロセスは、たちまち多くの国を巻き込む大規模な地域紛争がおきそうなことを示唆している。来る戦争の火は、リビアからペルシャ湾まで、どこでおきても不思議ではない。

 それこそが、今日国際社会の主な目標が、この軍国主義の狂気を止め、ワシントンにによって人為的に作られている武力衝突に、平和的解決を求めることである理由だ。

 ヴァレリー・クリコフは政治評論家、オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/20/trump-transforms-the-middle-east-into-nato-s-area-of-responsibility/

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 炎鵬大活躍。昼から相撲を見ているので、昼の呆導白痴番組全く見ない。

 ロシアでは、支持率が高いプーチン大統領でさえ、年金受給年齢を引き上げた後、支持率は大幅に落ちた。だが、25%が信じ込み、50%が棄権する不思議なストックホルム症候群民族、年金受給年齢が75歳になっても喜んで支持する。支持率は上がるかも知れない。

日刊IWJガイド「安倍総理『施政方針演説』で年金受給開始75歳に! 男性平均寿命81.25歳、年金受け取り始めて死ぬまで「たった6年」の「人間使い捨て国家」!」2020.1.21日号~No.2686号

 

2020年1月19日 (日)

アメリカ合州国が自発的にイラクから撤退すると期待するのは夢想

2020年1月14日
ジェームズ・オニール
New Eastern Outlook

 1990年、サダム・フセイン大統領支配下のイラクは、隣国クウェートと論争していた。イラクはイラクの石油埋蔵を枯渇させるような形で、石油を掘削していると言ってクウェートを非難していた。イラクは、彼らが自分たちの資源の盗みだと考えたものに対して立腹し、行動すると決意した。だが、サダム・フセインは、彼が意図する行動に関して、まずアメリカの意見を求め、当時の駐イラク・アメリカ大使から、アメリカ合州国は論争に対して中立だとを知らされた。サダム・フセインは、それを承認と見なして、クウェートを侵略した。

 アメリカ合州国の対応は、サダム・フセインが信じるよう仕向けられていたものとは対照的だった。大規模軍隊が素早く召集され、イラクはクウェートから即座に追い出された。当時のアメリカ合州国大統領ジョージ・H・W・ブッシュは、イラクを占領しなかった。その代わり、大規模制裁が科された。そうした制裁は、女性や子供を含め、少なくとも50万人のイラク民間人の死をもたらした。

 当時のアメリカ国務長官マデレーン・オルブライトは、連合軍イラク封鎖によるこれら民間人犠牲者について質問されると、破廉恥にも、代償は「価値があった」と応えた。

 10年後、アメリカ合州国と同盟国は、サダム・フセインが、欧米とその全てに対する最終的脅威である「大量虐殺兵器」を持っているという明白に偽りの口実で、イラクを侵略した。当初の犯罪的侵略と占領から20年後、アメリカ合州国は同盟諸国とともに、まだそこにいる。

 イラクでの最近の展開を評価する上で、この短い歴史は想起する価値がある。アメリカ大統領ドナルド・トランプは、いつも通り、地域におけるアメリカ合州国の意図について、あいまいな言説を弄している。一部の報道は、トランプがイラクからの米軍撤退を望んでいることを示唆している。そうした報道は、大いに疑ってかからなければならない。アメリカ合州国は、それが占領したどの国からでも、自発的に撤退した歴史的先例は事実上ない。強制された撤退の典型的な例は、1975年のベトナムからだったが、それは何十年もの戦争で何百万人ものベトナム人を殺した後で、45年後の今も、ベトナムの人々のために生物学的な時限爆弾を残し、いまだにベトナムと国民に不幸と障害をもたらしている。

 イラクから引退するという、あらゆるアメリカの意図に対する懐疑心(そして、国際法下で、もう一つの違法占領であるシリアから)は最近の展開によって強まった。イラク政府は最終的に十分勇気をだして、イラク議会は満場一致で、全ての外国軍隊がイラクから撤退すべきだという決議を通過させた。

 国際法の下で、主権国家は、このような要求をする権利がある。駐留はイラク軍隊を「訓練する」ためだと主張するオーストラリア政府(同じ口実がアフガニスタンでも使われている)は彼らを排除するイラクの権利を受け入れるのを拒否した。全てのオーストラリア軍要員が外交パスポートでイラクにいるという事実、オーストラリア・マスコミに、入念に無視された事実が、彼らの駐留に対するイラクの態度について、軍隊を訓練するとい見かけの好意より、遥かに多くを物語っている。どんな場合であれ、オーストラリアが独立して活動していると想定するほど浅はかなことはない。ほとんど全ての外交政策同様、これに関しても、オーストラリア、単にアメリカが望むからそうしているのだ。

 イラクの要求に対するアメリカの対応も教訓的だ。欧米マスコミが無視している、イラク・マスコミの複数の報道によれば、イラクから米軍は撤退して欲しいというイラクの要求に対するアメリカ合州国の対応は、非常に教訓的だ。そもそも、それは単に無視された。それからトランプは、アメリカはイラクに何十億ドルも投資した言う公式演説をした。アメリカ軍兵士が撤退せねばならないのであれば、アメリカはイラクへの「投資」に対する金銭的補償が欲しいと要求したのだ。

 欧米マスコミのどれも、アメリカ合州国のイラク介入の歴史や、まして、もし補償が支払われるべきだとすれば、アメリカ占領の残虐さと、不法行為に対し、アメリカ合州国によるべきであることを指摘し、報じているものは皆無だ。

 あからさまな恐喝に対するイラクの弱みは、彼らがアメリカに何十億ドルも抑えられていることだ。最近のベネズエラの経験が示している通り、アメリカ合州国は、紛争中の相手国の資産を没収することに良心の呵責がないのだ。

 願わくは、イラク資産に対する最近の恫喝が、より多くの国がアメリカの行動のあからさまないじめと違法性を見て、他の国に、早く資産を移動して欲しいものだ。

 イラクによる主権の主張に対するアメリカの対応について、更なる意外な事実が表面化している。一つは、もちろん、アメリカ合州国が、イラク石油生産の50%を、アメリカ合州国が支配するのを要求しており、つまり石油収入の維持だ。トランプはアメリカ合州国が石油は自給自足だと自慢しているのだから、その石油販売は、おそらくイラクには恩恵のない第三国だろう。

 二つ目の事実は、イラク政府が、イラクの更なる発達に投資をしている中国に石油を売ろうとしていることだ。欧米マスコミはこの進展を全く報じず、イラク・マスコミが報じているトランプの対応に対する配慮もほとんどない。イラクのアーディル・アブドゥルマフディー首相によれば、トランプは、中国との合意を進めないようイラクに要求した。

 更に、再びイラクの説明によれば、イラクがトランプの要求に従うのを拒否することで、イラク首相が殺される結果になるという。報じられているアメリカの対応を「拒絶することができない申し出をする」悪名高いマフィア戦術、つまり「言うことを聞かなければ、我々はお前を殺すぞ」と同等扱いしても、決して誇張ではない。

 イラク政府のこうした報告を、欧米マスコミが報じないのは、ほとんど驚きではない。いわゆる「自由世界指導者」がギャング連中のように振る舞うのは驚きではない。しかしながら、欧米マスコミが、読者から隠そうと努めているのは現実だ。

 オーストラリアを含め、どの欧米諸国も、このようなギャング行為と結び付けられることを望んでいる理由は、下記以外に説明がつかない。(a)彼らが、このような行動を認めているか、(b)各国指導者が、どんな反対意見でも、トランプが、イラク首相を殺すと脅したと言われているのと全く同じ方法で、彼らを次の目標にするのを恐れているかだ。いずれの選択も啓発的ではないが、連中の「法による統治」の厳守とされるものやら、他の許し難い行動に対する見え透いた弁解にもかかわらず、多くの欧米諸国の行動の良い説明になる。

 執筆の時点で、既に本質的に、こう着状態になっている。アメリカ合州国は、挑発者に武器を与え、資金供給し、支援し、イラク政府に反対するデモを開始しているが、イラク首相はまだ生きている。

 賞賛に値することに、イラクは、アメリカ合州国の要求に屈するのを拒否し、中国との契約への誓約を守った。この状況で、興味深い潜在的に重要な展開は、中国による、この地域の国々への関与増大だ。

 もしアメリカ合州国が、法規に基づく国際秩序に本当に忠実な国だったら、彼らがその領土を占拠し、資源を盗んでいるイラクの独立政府の願望に従って、荷物をまとめて去っているはずだ。

 だが、上記のとおり、アメリカ合州国は、決して自発的に、どんな国から、特にイラクほど貴重な資源に富んだ国から去っていないことを歴史が示している。この長編歴史物語は完結からはほど遠い。

 ジェームズ・オニールは、オーストラリアを本拠とする法廷弁護士で地政学専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/14/expecting-the-united-states-to-voluntarily-leave-iraq-is-wishful-thinking/

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 この話題で、思うのは、この属国のこと。大本営広報部、この話題も、自国の基地問題も、全く触れないだろう。日本を守るのではなく、諸国侵略のための前哨基地。決して自発的に、どんな国から、特に日本ほど従順な国民と、装備維持の能力に富んだ国から去っていないことを歴史が示している。この長編歴史物語は完結からはほど遠い。

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米国防省報道官「米軍駐留費の負担増を日本に求める」発言

 いくら全体で腐敗が進んでいても、裁判官次第で、まともな判決がでる場合が、ごくまれにある。

 植草一秀の『知られざる真実』

伊方原発差し止め命令が示す裁判所良心のともしび

 来月退官されるという。

日刊IWJガイド・日曜版「広島高裁が運転差し止め判決を下した伊方原発3号機は危険な使用済みMOX燃料を原発内燃料プールに保管し続けるしかない!?」2020.1.19日号~No.2684

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