イラク

2018年12月10日 (月)

イラン:戦争のうわさ。このような攻撃は「暗闇への跳躍」だ

リース・アーリックによる『イラン・アジェンダ・トゥディー:イラン国内の本当の話と、アメリカ政策で間違っていること』書評
Dispatches from the Edge
2018年12月1日

 夜あなたを寝かせない話題を、もう一つ、お望みだろうか?

 長年の中東特派員リース・アーリックと、アメリカ前サウジアラビア大使チャールズ・フリーマン Jrが、現在トランプ政権のイランに向政策を動かしている人々について話し会いる対話をご検討願いたい。ジョン・ボルトン国家安全保障担当大統領補佐官のイラク侵略擁護について、フリーマンはこう言う

    「ネオコン・グループは、彼らの良い考えが、イラクでは完全には実行されなかったと考えていて」、500,000人以上の人々を死なせ、地域全体を不安定にした2003年侵略の教訓は「もし最初に成功できなければ、他のどこかで再び同じことをしろ」なのです。

 その「他のどこか」がイランで、ボルトンは、テヘラン政権と対決し、過酷な制裁を通して「音を上げるまで」イランを締めつけるよう要求する主要な発言者の一人だ。制裁が大きな効果をあげる可能性は低く、北朝鮮には効かなかったし、ロシアにもほとんど効果が無く、キューバでも政権転覆を引き起こし損ねているので、次の論理的な措置は、イランに対する軍事攻撃だ、とアーリックは示唆している。

 このような攻撃は暗闇の中への跳躍だ 我々が戦争に一緒に行くことに疑いがないように思われる国について事実上心得がない状態で、特定の - での彼らの政府がそうである大半のアメリカ人-そして。その暗闇にいささかの光を投げかけるのがアーリックが本を書いた主な理由だ。18年以上、彼は政府の重要人物や普通の人々と話をして、イランについて報道しており、益々、我々の次の小戦争の対象になりそうな国ついての記事を書いている。それが「小さい」どころではないだろうことは除いて。

 戦争のような生死に関わる決定の話になると、歴史が重要だが、不幸にも主流メディアで明白に欠如している一つが、主題に対する興味の欠如だ。もし「ニューヨーク・タイムズ」のような新聞が、アフガニスタンに対し、わざわざラドヤード・キップリングや、イギリスによるイラク占領に対して、T.E.ローレンスを読んでいれば、編集者は、ブッシュ政権による、それらの国への侵略支援に、二の足を踏んでいたかも知れない。もちろん、単に歴史的目くらましをしているだけではない。アーリックが指摘するように、主流メディアは、ほとんど常に、お目付役というより、チアリーダーとして、アメリカの外交政策のあとを追ってついて行く。

罪をイランに転嫁

 だが、もしアメリカ・マスコミが、中央アジアと中東における大惨事から何かを学んでいるとすれば、イランについての報道の話になると、それは外見上明白ではない。ほとんどのアメリカ人が、イランは、アメリカを憎む頭のおかしなムッラーに動かされており、ドナルド・トランプ大統領の言葉で「テロ国家」だと考えている。アメリカ国民は、たまたまそういうイランのイメージを抱いているわけではなく、マスコミが、イランをそのように描いているためだ。

 1953年、アメリカ政府(イギリスの若干の手助けも得て)が民主的に選出されたイラン政府を打倒し、100万以上の死傷者をもたらした、1980年のイランに対するサダム・フセインの攻撃を支持した事実は、記憶穴の中へと消え失せている。

 本の長所の一つは、イランの核インフラ開発などに関し、記録を事実通りに訂正し、アメリカ-イラン関係を注意深く解明していることだ。シャーが権力の座にあった際、ワシントンは、イランが武器開発に向かう可能性があることを知りながら、核燃料濃縮技術を含め、原子力発電所をイランに押しつけた。実際、インドは、まさに、そのようにして、1974年、その最初の核兵器を生産したのだ。

 階級構造からイランの複雑な民族性まで、アーリックは全てを分析し、イスラム共和国がどのように政治的、経済的に機能しているか説明する。アーリックはアメリカ外交政策の長年の批判者だが、イラン政治制度の崇拝者ではない。ワシントンが緊密に連合しているが到底民主主義とは言えないペルシャ湾岸専制君主国よりイランは遥かに民主的だ。

 「イランはそれ自身の国民を圧迫する反動的な独裁的な徒党によって支配されている」、と彼は書いているが「しかしながら、だからといって、イランがアメリカに対する脅威になるわけではない。」テヘランが脅かしているのは「アメリカを支配している政治、軍、企業エリートの権益なのだ」。イランは、何度となくアメリカに講和の打診をしたが、すべてが拒絶された。

 イランは非常に長い歴史を持った国で、たとえ住民の多くが、イランのトップダウン式政治制度が大好きというわけでなく、日常生活に対する聖職者の干渉が好きでないにせよ、人々は強い愛国心を持っている。政府に対する経済制裁や軍事攻撃のせいで、イラン国民が立ち上がり、政府を打倒するだろうという考えは、アーリックによれば、全くの幻想だ。

 『イラン・アジェンダ・トゥディー』は、千年にわたる歴史の過度に詳細な記述にはまりこむことなく、様々な分野をカバーしている。おそらくサウジアラビアとアラブ首長国連邦も巻き込み、イスラエルさえ巻き込む可能性がある対イラン攻撃が、地域の混乱を解き放ち、国際的反響をひきおこすと結論するのに十分な歴史文脈を提供している。

 このような戦争は主に空戦で、トランプ政権でさえ、8000万人もの国民で満ちた巨大な国への地上侵攻を考えるほど、十分ばかげてはいるまいが、確かに巨大な損害を与えるだろう。だが一体何のために? イランは決して降伏しないだろうし、国民は自国防衛に集結するだろう。テヘランは全く型破りな手段を使って反撃が可能だ。石油価格は急騰するだろうし、イランと商売を継続する国々、中国、ロシア、トルコとインドは最初に、成長率が影響を受けることになる。ヨーロッパ諸国はこのような戦争を支持しないだろう。

 もちろん混乱を引き起こすのはトランプ政権のお得意で、さしあたり、イランは重大な損傷を負うだろう。だがテヘランは打撃を切り抜け、アメリカは、今回は、アフガニスタンのパシュトゥーン人、あるいはイラクのジハード戦士よりも手ごわい敵と戦う、もう一つの永久戦争に入ることになる。

 ボルトンとイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相とサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は、彼らが望む戦争を手に入れられるかもしれないが、戦争は非常に不確実な事業だ。近代戦争の創始者の一人、プロイセンのヘルムート・フォン・モルトケ参謀総長がかつて述べた通り

    「いかなる作戦も、いったん敵と遭遇すると役に立たなくなる。」

 ピーボディ賞の受賞者で、5冊の本の著者であるアーリックは、もし我が国が、現在の道を進めば、我々と世界は、長、暗いトンネルに向かうことになるのはなぜかというイランに対するアメリカ外交政策の時宜を得た分析を書いた。

記事原文のurl:https://dispatchesfromtheedgeblog.wordpress.com/2018/12/01/iran-a-rumor-of-war/

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 知人と話をしている中「この国を出て行くしかないのかな」といわれた。残念ながら正解のような気がしてならない。

 空母にF-35を載せて、彼らが望む戦争、中国と戦争をさせられる日も近いのだろうか。

 孫崎享氏の今日のメルマガ、末尾をコピーさせていただこう。

だから、ワシントン・ポスト紙には「事実を曲げてまで」と書かれたのである。米国では政治家に「integrity」(高潔性、誠実性)を求める伝統がある。「事実を曲げてまでへつらう」政治家は侮蔑の対象以外の何物でもない。

安倍首相ひとりが世界の笑いものになっているのであれば、それも一興だろう。しかし、日本にとって事態は深刻だ。トランプに対して「廷臣」を演ずる首相だからこそ、当然、自分の周りにも事実を曲げて媚びへつらう「廷臣」のみを求める。そう思って眺めると、なるほど、今の取り巻きの政治家、官僚、大手マスコミ……の全てが「廷臣」と言っていい。

 廷臣の売国発表があるという。聞くに絶えないウソのてんこもり。政府、官僚、司法、立法、学者、マスコミ、支配層全員廷臣。ウソではない下記のような発言を聞こうと思う。

【安倍政権による「売国政策」シリーズ特集再配信 2・IWJ_Youtube Live】19:00~「『本物の保守』がすべきことは『国を守ること!』米国側の要求に従って日本の農業を売り渡そうとする政府を痛烈に批判! 岩上安身による東京大学大学院農学生命科学研究科・鈴木宣弘教授インタビュー第2弾」

YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/424311

 『澤藤統一郎の憲法日記』最新記事に感動。

あべさんあぶないアイウエオ

「発音練習・エクササイズ」なるものが我が家の壁に貼ってある。
滑舌をよくする訓練のためのもののようだが、これが実によくできていてたのしい。

ありさんあつまれアエイウエオア
かにさんかさこそカケキクケコカ
さかだちさかさまサセシスセソサ
たのしいたこあげタテチツテトタ
ならんでなわとびナネニヌネノナ
はなたばはなびらハヘヒフヘホハ
まえよりまじめにマメミムメモマ
やっぱりやさしいヤエイユエヨヤ
らくだいライオンラレリルレロラ
わんぱくわいわいワエイウエオワ
がまんだがんばれガゲギグゲゴガ
ざわざわざぶざぶザゼジズゼゾザ
だんだんだぶだぶダデヂヅデドダ
ばんごうばらばらバベビブベボバ
パラソルぱらぱらパペピプペポパ

「らくだいライオンラリルレロ」「わんぱくわいわいワイウエオ」など、ステキなフレーズではないか。
最初読んだとき、反射的に「アベさんらくだいラリルレロ」と口を突いて出た。
余り楽しい気分にはならないが、私も「憲法日記」風に真似してみよう。

あべさんあぶないアエイウエオア
かくりょうかねかねカケキクケコカ
さつきはさんざんサセシスセソサ
たろうのたちわるタテチツテトタ
なんくるないさーナネニヌネノナ
はいきだはいろだハヘヒフヘホハ
まじめにまなぼうマメミムメモマ
やとうはやるきだヤエイユエヨヤ
らいねんらくせんラレリルレロラ
わしらはわかいぞワエイウエオワ
がんこにガツンとガゲギグゲゴガ
ざるほうざせつだザゼジズゼゾザ
だんごうだんぱんダデヂヅデドダ
ばんみんばんざいバベビブベボバ
パワーだパンチだパペピプペポパ

もう、一つ。

あべさんあかんよアイウエオ
あべさんかいけんカキクケコ
あべさんさよならサシスセソ
あべさんたいじんタチツテト
あべさんなくなくナニヌネノ
あべさんはんせいハヒフヘホ
あべさんまじめにマミムメモ
あべさんやりすぎヤイユエヨ
あべさんらくだいラリルレロ
あべさんわるずれワイウエオ
あべさんがっかりガギグゲゴ
あべさんざんげをザジズゼゾ
あべさんダウンだダヂヅデド
あべさんばったりバビブベボ
あべさんパンチだパピプペポ

(2018/12/09)

2018年8月16日 (木)

トルコ通貨危機はいかにして起きたのか

2018年8月10日
Moon of Alabama

 トルコのエルドアン大統領は‘外国勢力' (つまりアメリカ)が彼を失脚させたがっていると、しばしば主張する。‘金利ロビー' (つまり(ユダヤ人)銀行家)がトルコに損害を与えたがっていると彼は言う。二つの点で、彼はそれなり正しい。

 先週以来、トルコ・リラは、ひどく下落している。今日だけで価値が約20%減少した。それはトルコ経済も道連れにする可能性が高く、エルドアンは誰かのせいにする必要があるのだ。

 とは言え、外国勢力と銀行は、確かに危機を連中の狙いに利用してはいるが、エルドアンの経済政策こそ、まっさきに責められるべきだ。借りた外貨で彼が作り出した長い好況期が、とうとう破綻しつつあるのだ。

 以下は、いかにして、こういうことになったかの要約だ。

 大局的な政治構図

 アメリカがひきおこした'アラブの春'の際には、アメリカのオバマ大統領は、カタールとトルコと協力して、 中東中にムスリム同胞団の政権を据えようとしていた。ヒラリー・クリントンが国務長官の座を去り、ジョン・ケリーが引き継ぐと、オバマ政権は姿勢を変えた。選挙で選ばれたエジプトのムルシー大統領に対するクーデターを支持したのだが、シリア政府打倒に、アメリカ軍を使う活動は控えた。

 特にシリアに関し、トルコは貧乏くじを引かされた。エルドアンは、アメリカのシリア政府打倒という計画に賭けていた。彼がシリア難民を受け入れ、シリア国内で戦う過激イスラム主義者を支援したことで、膨大な費用がかかり、多数の問題ももたらされた。シリア経由の湾岸諸国へのトルコ貿易経路は閉鎖された。イランとの経済関係もまずくなった。エルドアンとしては、そこから何かを得る必要があったのだ。

 ところが、アメリカ政策が、彼に敵対したのだ。2013年のゲジ抗議行動は、アメリカによるカラー革命の企てのあらゆる様相を帯びていた。彼らはしくじった。2014年、オバマ政権は、東シリアのコバニのクルド労働者党/クルド人民防衛隊を支援しはじめた。クルド労働者党は、トルコ東部と北シリアと北イラクに自分たちの国を作ろうとしているテロ組織だ。アメリカがクルド人と同盟し、武器を与えたことで、クルド労働者党/クルド人民防衛隊という短剣がトルコの急所に突きつけられたのだ。

 2015年中期の、トルコが率いるラタキアとイドリブに対する攻撃に対応して、ロシアは、軍隊をシリアに配備した。後から考えると、その時点で、エルドアンのシリアでのゲームは終わっていたのだ。アメリカは核武装したロシアに対する戦争をしようするはずはなかった。シリアが倒れるはずもない。しかし、エルドアンは、やり続けた。

 2015年11月、トルコ防空部隊が待ち伏せし、ロシア戦闘機を撃墜した。ロシアはトルコとのあらゆる経済関係の全面停止で対応した。これはアメリカがよくやる針でチクリと刺すような経済制裁ではなく、トルコへの何百万人ものロシア人観光客も含む、全ての貿易関係の全面的な突然の停止だった。トルコにとっての経済的損失は膨大だった。エルドアンはロシアに屈せざるを得なかった。プーチンは寛大で、エルドアンが面子を保つのを認めてくれた。ロシア政府は、もうかるパイプラインの取り引きや、他のうまい話をもちかけた。2016年中頃、CIAが、エルドアンに対する武力クーデターを画策したが、ロシア諜報機関がエルドアンに警告して、クーデターは失敗した。トルコは、クーデターをしかけたとトルコが非難しているフェトフッラー・ギュレンを引き渡すようアメリカに要求している。ギュレンは多数の信者を持ったトルコ人説教師で、長年のCIAの手先で、ペンシルヴェニア州で暮らしている。

 トルコを"西"から "東"陣営にひっくり返すことは、ロシアの黒海戦略の一環と見なすことができる。ニコライ1世皇帝の下で行われていた19世紀中期の計画の繰り返しだ。現在の計画は、これまでのところ成功している。だが、これは、次の儲かる冷戦のためにNATOを復活させるというアメリカの計画と衝突する。そこで、現在のアメリカ計画は、トルコ経済問題を、最終的に、エルドアンを失脚させるのに利用することだ。

 大局的な経済構図

 トルコ国外では、エルドアンは、かなり嫌われている。彼の傲慢さと独裁的スタイルは良い印象を残さない。だが、トルコ国内では、彼は大成功をしており、国民の大多数から支持され続けている。この理由は、彼が作り出した長い好景気だ。

 2002年、エルドアンが首相になった際、トルコは不況から回復しつつあった。エルドアンの前任者ケマル・デルビシュが、いくつか本格的な改革を実施していた。エルドアンは、その成果を、自分の手柄にした。彼は更に多数の煩わしい規制を廃棄し、官僚を浄化した。彼は外国からの投資を歓迎した。計画はうまく機能した。経済は急速に成長し、多くのトルコ人が貧困から救い出された。少数の人々は金持ちになった。彼の支配下における初期の経済的成功は良い思い出だ。資金が自由に得られ、経済成長しながらも、インフレは比較的低い率で、おちついていた。しかしながら、エルドアンの拡大主義の経済計画は、トルコを、より脆弱にもした。

 トルコは慢性的に経常収支赤字だ。トルコは、輸出以上に商品とサービスを輸入しており、差額を埋めるために、外貨を借りるしかなかった。エルドアン統治の初期、多くの金がトルコに流れこんだ。だが、それは非生産的な事に投資された。新たな住宅が好景気のイスタンブールを拡張した。新しい素晴らしい橋梁や空港や多数のショッピング・モールや10,000以上の新しいモスクや、エルドアンが使うための1,000部屋の宮殿が建設された。建設業のエルドアンの取り巻き連中は大金持ちになった。

 だが、他国市場に輸出する製品をつくる製造業は、モスク建設よりも難しい。エルドアンは、決してそれを優先事項にはしなかった。 そこでトルコの経常収支赤字は、GDPの1%から、GDPの約6%に拡大した。これは明らかに持続不可能だ。

 好景気の間、トルコ中央銀行の金利は、かつての高さより下がったものの、依然、どこの国の金利よりも高かった。トルコの産業や銀行は、金利がより低いユーロやドルを借りたが、これは彼らが高い為替変動リスクを負うことを意味していた。もしトルコ リラが下落すれば、融資は減価するリラで得た収入から、交換可能な通貨で返済しなければならなくなるのだ。

 通常の条件下であれば、トルコ中央銀行は、16年もの長い好景気の間に、何回かの穏やかな景気後退を仕組んでいるべきだった。累積した不良債権の一部は破棄されていたはずだ。外国製品の消費と経常収支赤字は減少していたはずだ。ところが、エルドアンは経済理論の奇妙な理解をしている。彼は高金利はインフレを引き起こすと思い込んでいる。

 トルコ中央銀行が、インフレを抑制し、リラの下落を止めるために金利を上げる度に、エルドアンは中央銀行に対して厳しい発言をし、その独立を恫喝した。比較的低利の金が流れ続け、エルドアンの好景気が続いたが、構造的問題は悪化した。

 2017年初め以来、トルコのインフレが高まり始めた。以来、8%から、今や15%に上がった。通貨は下落した。1リラの価値は2016年のアメリカ・ドル0.30から、一週間前のアメリカ・ドル0.20に減った。過去数日間でさらに25%下落し、 アメリカ・ドル0.15になった。2016年に、アメリカ・ドルで借りた1,000リラの融資元金の返済に、今や2,000リラ以上必要なのだ。トルコの産業と銀行は外貨で約1500億ドル借りている。製品の大半を交換可能通貨で輸出する企業だけが、借金を返済することが可能だ。他は事実上、破産だ。

 長年の好景気のつけが現れつつあるのだ。トルコ・リラは崩壊しつつある。トルコに更に金を融資しようという外国人は皆無だ。そのように高いリストをとるため、彼らは極端に高い金利を要求する。トルコは、間もなく、輸入の、特にトルコに必要な炭化水素エネルギー代金が支払えなくなるだろう。アメリカ合州国との非友好的な関係のおかげで、国際通貨基金 (IMF) に緊急融資を依頼するのは困難だ。'改革'要求、つまり、エルドアンが支持者たちに与えていた恩恵を止めるといったような極めて厳しい条件がつけられるはずだ。

 現在のエスカレーション

 先週の通貨危機エスカレーションは、アメリカ合州国との小さな紛争のエスカレーションと同時に起きた。

 2016年のクーデター未遂後、トルコは、長年トルコで働いていたアメリカ人牧師アンドリュー・ブランソンを投獄し、彼をテロで告訴した。先週、ブランソンを、イスラエルで、テロ容疑で拘束されているトルコ人と交換する取り引きがまとまった。トルコは、取り引きでより多くを期待していた。トルコは、アメリカの対イラン経済制裁に違反したかどでアメリカが投獄しているトルコ人銀行家、メフメト・ハカン・アッティラを解放させたがっていたのだ。(彼は実際イランとの石油貿易用に金を手配して、違反していた。トルコ、特にエルドアンの近親者が、その取り引きで儲けていた。)

 先週、アメリカ側が、エルドアンが交換取り引きを撤回したと述べた。

   イスラエルで、テロ容疑で投獄されているトルコ国民を、ブランソンの解放と交換するようトランプ本人がまとめたうまい取り引きのはずだった。ところが、水曜日、トルコ裁判所が、牧師を帰国させるのではなく、彼を自宅監禁に変え、彼の裁判を継続すると命じ、合意はどうやら崩壊した。

 トランプと福音派のペンス副大統領は逆上した。

    木曜日朝、エルドアンとの憎悪に満ちた電話会話の後、トランプは反撃した。アメリカ合州国はトルコに“大規模経済制裁を課す”と彼はツイートした。“この無辜の宗教者は即座に解放されるべきだ。”

    ペンス副大統領も、ある宗教会議での演説で、トルコは、今ブランソンを解放すべきで“さもなくば、その行為の結果を覚悟すべきだ”と言って割って入り、マイク・ポンペオ国務長官はアンカラの外務大臣に電話した。

 アメリカは長年のNATO同盟国の閣僚二人を制裁した。ところがエルドアンは屈しなかった。市場は公的な経済制裁に反応し、経済制裁の脅威に答えた。リラは、1ドル、4.80リラから、1ドル、5.20リラに下落し始めた。水曜、トルコ代表団は、ワシントンを訪問し、問題で更に交渉を進めようとしたが交渉は失敗した。リラは更に、1ドル5.50ドルに落ちた。金融市場は不安になった。いさかいの好ましからぬ結果がヨーロッパの銀行に影響を与える懸念がある。

 今朝、エルドアンが演説し、リラ崩壊の恐怖を切って捨てた

“様々な組織的活動が行われている。気にすることはない”とエルドアンは述べた。

“忘れてはいけない。彼らにドルがあるなら、我々には我が国民、我が神がいる。我々は一生懸命働いている。16年前、我々がどうだったか振り返り、今の我々を見よう”と彼は言った。

 エルドアンは"エコノミック・ヒットマン経済には屈し"ないと言った。トルコに莫大な金を融資した銀行は、それをトルコ債務不履行の恫喝と理解した。

 昼、リラは分刻みに、一日20%の率で下落した。最近財務大臣となったエルドアンの娘婿ベラト・アルバイラクが、経済について予定されていた演説を行った。彼は損失に関する何らかの数値を挙げ、リラ問題を終わらせるために、政府がおこなうはずの具体的措置を示すはずだった。しかし、彼はそうするのを差し控えた。彼はトルコ中央銀行は独立していて、必要に応じて行動すると主張して、市場を静めようとした。トルコ中央銀行がエルドアンの承認無しで動けるなどとは誰も信じていない。エルドアンは高金利の敵を自ら公言しており、中央銀行は、緊急に必要なのに、今日は介入しなかった。

 アルバイラク演説の最中、ドナルド・トランプ本人がTwitterで口をはさんだ。

ドナルド・J・トランプ @realDonaldTrump -  - 2018年8月10日 12:47 utc
彼らの通貨トルコ・リラが我々の極めて強いドルに対し急速に下落する中、トルコ鉄鋼とアルミニウムの関税を倍にするのを承認したばかりだ! アルミニウムは今後20%で、鉄鋼は50%だ。現時点で我々のトルコとの関係はよろしくない!

 鉄鋼はトルコ最大の輸出商品の一つだ。アメリカは年間10億ドル以上のトルコ鉄鋼を輸入している。ホワイト・ハウスは後に、この関税は、貿易ではなく、安全保障に関連していると述べた。

一方、エルドアンはロシアのプーチン大統領と電話会話をし"経済的なつながりについて話しあった"。彼は緊急融資を依頼した可能性がある。

一方、リラは対米ドル6.80に下落した。

エルドアンは、そこで、トランプや彼のツイートには触れずに、アメリカの圧力を強く非難する演説をした。

その日の終わりに、リラは、昨日の対米ドル、5.50の後、6.50になった。トルコの株は約2%下落した。一部のトルコ銀行と製鉄メーカーの株は15%下落した。トルコの銀行に何百億ユーロも貸していたスペインとイタリアとフランスの銀行も損をした。ブルームバーグは今日の重要な出来事を、ライブ・ブログで報じ続けた。

今後の行方

 エルドアンには、この問題を顧問たちと話会うための週末がある。月曜日朝までに何の措置もとられなければ、今日の下落は勢いを増すだろう。リラは更に下落するだろう。下落をくい止め、緊急に必要な外貨を引きつけるために中央銀行は利子を30%以上あげねばならない。トルコ経済は深刻な不況になるだろう。多数のトルコ銀行や企業は破産する。失業は増える。

 エルドアンは、下落をアメリカと"金利ロビー" のせいにするだろう。彼の支持者は彼を信じるだろう。エルドアンが、これをうまく切り抜けるだろうという希望は無駄だ。

 だが、トルコの問題は構造的だ。トルコのバブル崩壊は、以前から予想されていた。トルコの外貨収支赤字は持続不可能だ。トルコは輸入を削減し、輸出を増大しなければならない。トルコは莫大な緊急融資が必要だ。

 確かに、アメリカはこの問題をトルコに圧力をかけるのに利用している。しかし、アメリカは、この問題の根本的原因ではない。アメリカは、それをさらけ出したにすぎない。

 アメリカの圧力はトルコ経済が狙いではなく、ブランソン牧師が狙いでもない。今も、2013年以来からも、エルドアンをアメリカの狙いに従って行動させるため、圧力がずっとかけられて来たのだ。彼はロシアとの良好な関係を止めなければならなくなる。彼はロシアのS-400防空システム購入を中止しなければならなくなる。彼はロシア・パイプラインを止めるよう命じられるかも知れない。シリアに関して、アメリカの指示に従わなければならない。彼がそうしない限り、アメリカは、彼を打倒するためにあらゆることをするだろう。

 トルコがアメリカの要求から逃れられる唯一の可能性はロシアと同盟強化だ。プーチンはエルドアンが自分を必要としていることを知っている。彼は圧力を高めるために引き延ばし、そこで自分の要求をするだろう。エルドアンは、シリアに対する彼の計画を完全にあきらめざるを得るまい。トルコや、その代理勢力が保持している全てのシリア領土はシリア政府支配下に返還されなければならない。そうなって初めてトルコの湾岸諸国への貿易経路が再開する。そうなって、初めてロシア(とイラン)は、トルコが危機から脱出するのを助けるだろう。

 月曜日 ロシアのラブロフ外務大臣がトルコを訪問する。

 エルドアンはロシアの要求を受け入れるだろうか、それとも、アメリカ側に戻って、トランプとIMFに降伏するのだろうか?  それとも、彼はこの惨状を脱出する別の方法を見いだすのだろうか?

更新(8月11日 8:45 utc):

 エルドアンは今日のニューヨーク・タイムズに署名記事を寄せた。彼は何十年もの良い関係を思い起こし、最近のアメリカの行動に対する非難を列記し、悪化しつつある関係のせいだとしている。結局、こうなっている。

悪が世界中に潜み続けている時に、何十年もの同盟国トルコに対するアメリカ合州国の一方的行動は、アメリカの利益と安全保障を損ねるだけだ。ワシントンは、手遅れになる前に、我々の関係が非対称的であって良いという誤った考え方を止めトルコには代替案があるという事実を甘受すべきだこの単独行動主義と、敬意欠如の傾向を転換し損ねれば、我々は新たな友人、同盟を探し始めることが必要になるだろう。

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2018/08/how-turkeys-currency-crisis-came-to-pass.html

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 長い記事は翻訳に時間がかかるため、いささか鮮度が失われてしまう。原文には多々、興味深いコメントが書かれている。属国大本営広報部は、リラ下落をどう報じているのだろう?

日刊IWJガイド「<今日の録画配信>午後7時『トランプ政権下の米国は、パックスアメリカーナから撤退するのに軍事力強化!? 自らの血筋を誇るドイツ系米国人大統領の真意とは!? 異例の大統領を徹底研究!! 岩上安身による在米国際コンサルタント トーマス・カトウ氏インタビュー(第三部・後編)』を冒頭のみフルオープンで録画配信! 冒頭、岩上さんによる見どころ生解説付き!/
<今日の再配信・核兵器と戦争を考える>午後3時『いつでも・いつまでも独裁が可能!? 憲法で堂々と独裁を肯定!? より危険性が高まった自民党新改憲の緊急事態条項!~5.21岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー(後編)』を再配信!/他」2018.8.16日号~No.2163号~

2018年7月31日 (火)

ポール・クレーグ・ロバーツ博士:“対テロ戦争は実際はワシントンとイスラエルから自立した外交政策のイスラム教諸国に対する戦争です”

2018年6月27日
American Herald Tribune

 American Herald Tribune: ワシントンとのいかなる協定も信頼することはできないと考えておられますね。この点で、我々にとって歴史の教訓は何でしょう?

 Paul Craig Roberts: こういうTシャツがあります。“確かに政府は信頼できる - インディアンに聞いてみろ。" 政権の中にも、より信頼できるものがあります。例えば、レーガンは、スタグフレーションを終わらせるつもりだと言い、我々は終わらせました。レーガンは冷戦を終わらせたいと言い、我々は終わらせました。アイゼンハワーは我々に軍産複合体による民主主義の危険を警告してくれましたが、我々は無視しました。

 権力者にとって大きな利益を得る好機があり、公言していない狙いを持った連中の手中に政府がある場合、そうした狙いは国民をだますことで押しつけられるようです。例えば、“対テロ戦争”は実際はワシントンとイスラエルから自立した外交政策のイスラム教諸国に対する戦争です。それはアメリカの市民的自由に対する戦争で、イスラエル領土拡大の邪魔になる中東の国々に対する戦争です。ところがワシントンは、それが“民主主義のための戦争”“テロから自由になるための戦争”などのような振りをしています。

 ワシントンのあらゆる協定は無意味だということを、ロシア人は学んだか、学んでいるべきです。ロシアがドイツ再統一に同意した際、NATOは一インチたりとも東進しないとロシアは約束されたのですが、クリントン政権はNATOをロシア国境に配備しました。ブッシュ政権が弾道弾迎撃ミサイル制限条約を水に流し、ロシアは現在、国境の弾道弾迎撃ミサイル施設で脅されています。

 ワシントンの約束が大半の場合、無価値であるのを理解するのに苦労は不要です。

 EU諸国をアメリカ属国諸国と呼ばれるのはなぜでしょう? ヨーロッパにとっての代償は一体何でしょう?

 全ヨーロッパ、カナダ、イギリス、オーストラリア、日本や韓国はワシントンの属国です。彼らは自立した外交政策や経済政策を許されていません。例えば、ヨーロッパは、ロシアとの対立に全く何の利益もありませんが、ワシントンにより、対立するよう強いられています。ソ連消滅以来、もはや何の目標も存在しないNATO、北大西洋条約機構は、中東や、セルビアや、北アフリカでのワシントンによる戦争犯罪の隠れ蓑として機能しています。シャルル・ドゴールを除くヨーロッパ指導者は、自国民ではなく、ワシントンに仕えているのです。ワシントンの傀儡諸国の一つたりとも、主権国家ではありません。例えば、もしフランスが主権国家なら、フランスの銀行がイランと事業をする企業に融資するか否かはフランスが判断するはずです。ところが、フランスは主権国家ではなく、大手フランス銀行はイランと事業をしている企業に融資したかどで、ワシントンに何十億ドルもの支払いを強いられました。もう一つの例は、フランス造船会社がロシアとの契約で、軍艦を建造し、ワシントンがフランス造船会社の引き渡しを阻止したものです。一週間ほど前、ロシアからのノルド 2 ガス・パイプライン建設に参加すれば、ドイツは経済制裁されるとドイツ政府は、ワシントンから通知を受けました。

 こうした例は数えきれません。

 ワシントンに譲歩しようしていると再三ロシアを批判しておられます。ロシアは一体なぜ妥協しようとしていると、お考えですか?

 ワシントンと合意をしようとして、ロシアがもう一方の頬を差し出していることを批判しているわけではありません。ロシアの戦争を避けるための取り組みを私は尊敬しています。この取り組みが、戦争を避けるのか、戦争を招くのかという疑問を私は投じているのです。プーチンが侮辱と挑発にじっと耐えていることが、更なる同じ行動を誘発し、ロシアには戦争以外の選択肢が無くなってしまうのではという懸念を言っているのです。おそらく、ロシアが断固として譲らなければ、ワシントンの攻勢を巡って警戒させるメッセージをヨーロッパに送ることになり、戦争の可能性を減らす自立した対ロシア政策をヨーロッパに採用させることになるだろうと提案したのです。

 シリアで、ロシアはイランとイスラエルの間をうまく綱渡りできるでしょうか?

 もしロシア政府が、ワシントンの中東政策がイスラエルによって決定されていることを理解していなければ、ロシア政府は正気を失っています。この二国が、二度もイスラエルによる南レバノン占領の企みを阻止したレバノン民兵ヒズボラに補給をしているので、イスラエルは、シリアとイランを不安定化したいのです。イスラエルは、そこにある水資源が欲しいのです。もし邪魔な敵を一掃するのに、イスラエルがアメリカ軍を利用できれば、イスラエルは、邪魔されずにことを進めることができます。

 ロシア政府は確かに、ロシアにとって、不安定化されたイランが不安定化されたシリア以上に脅威であることを理解しています。

 あなたのこの言葉は有名です。“ロシアはワシントン覇権に降伏した場合のみ、欧米の一員になれる” これを詳しく説明して頂けますか?

 ローマ同様、アメリカ合州国は、独立した国家に対する寛容がほとんどない帝国です。21世紀のアメリカ外交政策の基本は、1991年、ペンタゴン幹部ポール・ウォルフォウィッツによって公表されました。“ウォルフォウィッツ・ドクトリン”(オンラインで読める)として知られているものは、アメリカ政策の主要目標は、ワシントンの単独覇権主義の抑止役として機能しかねない、いかなる他国の、特にロシアは名前をあげて、勃興を阻止することだと定義しています。ウォルフォウィッツ・ドクトリンは全面的に実行されており、それがオバマが意図したシリア侵略とイラン爆撃をロシアが阻止して以来、ロシアとロシア大統領が実に法外なウソや濡れ衣で悪魔として描かれている理由です。ロシア(中国も)が、世界のあらゆる国の中で、二国だけが、ワシントンの意志に従わずにいられる十分な大国となったことに、ネオコンは激怒したのです。

 アメリカに対処する最善の方法は何でしょう?

 ロシアや中国やイランや北朝鮮にとって、ワシントンに対処する最善の方法は、ワシントンを無視して、それぞれ自分の道を行くことです。彼らはSWIFT決済機構、アメリカを本拠とするインターネット、取り引きでのアメリカ・ドル使用、欧米銀行での金融資産残高、欧米が資金提供する非政府組織の国内承認、外国による自国マスコミ所有の承認、経済への欧米資本や欧米銀行の承認など、彼らを支配するために利用されている欧米の体制から完全に縁を切るべきです。こうしたことの大半がロシアと中国にあてはまります。北朝鮮は閉鎖されていますが、数年前のアメリカが資金供給した“グリーン革命”未遂 で明らかなようにイランは部分的に開放されています。

 真実がわかれば、アメリカ・プロパガンダは、第二次世界大戦以来、世界で最も成功した勢力です。おそらく北朝鮮を除き、あらゆる国に、アメリカ・プロパガンダを信じている国民や政治家がいるのです。彼ら全員、アメリカ・プロパガンダが描いているような成功者になりたいと願っています。

 以前こうお書きになっています“ワシントンにとって、イランの問題は、決してイランの核エネルギー計画ではない。”すると一体何が問題なのでしょう?

 イランは二つの点で、ワシントンにとって問題です。一つはイランは意見がアメリカ政策と違う主権国家だということです。もう一つは、イランがイスラエルの邪魔だということです。イランはヒズボラを支持しており、ヒズボラはイスラエルが南レバノンを併合するのを阻止しています。

 イラン核合意調印の一週間前に、あなたはこうお書きになりました。“人為的な核問題は、イランの独立を打倒するワシントンの狙いの隠れ蓑として機能する。ところがイラン政府とイラン・マスコミは、ワシントンと売女マスコミに追随し、この人為的問題を、実際の問題として受け入れた。もしイランが生き残ることができれば奇跡だ。”イランは合意に署名して間違いをしたと、いまでもお考えですか? 以来何か変わったでしょうか?

 イランが合意に署名して間違いをしたとは言ってはいません。実際、イランには他の選択肢はありませんでした。もしイランが合意に署名しなければ、イランはロシアが与えている保護を犠牲にしなければならなかったでしょう。ワシントンは協定を守らないし、できるだけ早く離脱するだろうと私はイランに警告しただけです。明らかに私は正しかったのです。トランプ大統領が一番初めにしたことの一つは、多数の国が調印したイラン核合意からの撤退で、もし他の合意調印国合意を破棄しなければ、彼らを経済制裁すると脅すことでした

 トランプにとって、イランは、トランプがその掌中にあるイスラエルの問題なのです。世界中の情報に通じた人全員、イランには核兵器計画がないことを知っており、CIAによれば、そのような計画追求を、もう何年も前に放棄したのです。イランは調印した核合意を守っています。協定の遵守を拒否しているのはアメリカです。問題はイギリスとフランスとドイツが合意を遵守するのか、それともワシントンに離脱を強いられるかです。明らかにロシアと中国は、両国政府が突然狂気に見舞われない限り合意を遵守するでしょう。

 アメリカの合意離脱に対処する具体的な措置として、イランに何を提案されますか?

 この質問に対する私の答えは、基本的に6番目の質問と同じです。イランは欧米とは完全に縁を切るべきです。

 イランはロシア-中国同盟との安全保障条約を目指すべきです。イランは石油の富を、自国民の基本的福祉体制や、ロシアや中国への投資や、中国と協力して他のアジア経済に使うべきです。イランは、イランの宗教思想は自国向けのものであり、輸出すべきものではないのを認識すべきで、イランを成功した国家にするよう注力すべきです。ワシントンとイスラエルによる攻撃下にあるイランは、国民の支持が必要で、つまりイランは、アメリカのような形で統治し、金持ちと良い立場にある人々だけが恩恵を受けるような政策をとる余裕はないのです。

 イランはロシア同様、欧米の放蕩に影響されない高潔な国民にしようとしています。

 問題は、ロシアとイランが欧米の放蕩に抵抗し、未来を切り開くことが出来るかどうかです。

 Paul Craig Roberts博士は、元経済政策担当財務省次官補で、元ウオール・ストリート・ジャーナル共同編集者。彼はBusiness Week、Scripps Howard News ServiceやCreators Syndicateのコラムニストだった。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムには世界的に支持者がいる。Roberts氏の最新著書に、「The Failure of Laissez Faire Capitalism」「Economic Dissolution of the West」、「How America Was Lost、「The Neoconservatives Threat to World Order」がある。

記事原文のurl:https://ahtribune.com/world/2317-paul-craig-roberts.html

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 売国カルトに毒されていることをたなにあげ、憲法教という新興宗教に毒されているとのたまう属国の象徴。

 「広島で仮設住宅の建設始まる、今も1042人が避難所生活」という。時々、豪雨被害の様子を伝える呆導を見るが、その原因を深く追求するものを見た記憶皆無。原発村同様、強力なダム村の実情に大本営広報部が触れるはずがない。天災ではなく人災!?という下記インタビュー、目からうろこ。

 日刊IWJガイド「本日午後7時より『問題だらけの治水事業! 西日本豪雨被害は天災ではなく人災!?大都市圏を豪雨が襲うリスクに迫る!岩上安身による拓殖大関良基教授+ジャーナリストまさのあつこ氏インタビュー(その2)』を再配信します!/稲田元政調会長は『法曹界は「憲法教という新興宗教」に毒されている』!? 谷川とむ衆院議員、小林ゆみ杉並区議は『性的指向は「趣味」』! 杉田衆院議員は『自民党思想』の優等生か!?/
IWJの第8期は7月末で期末を迎えますが、皆様からのご支援のおかげで赤字転落を回避できそうです! IWJをご支援いただき、本当にありがとうございます!/他」2018.7.31日号~No.2147号~

2018年6月18日 (月)

イランへの責任転嫁

Mr. Fish / Truthdig
Chris Hedges
2018年6月10日

 ニューヨーク 中東における17年間の戦争で、見るべき成果は一体何だろう? 2003年のアメリカによる侵略と占領の後、イラクはもはや統一国家ではない。かっての近代的インフラは大半破壊され、国民は、いがみ合う居住地に分断された。アメリカは、アフガニスタンでの戦争に負けた。タリバンは、よみがえり、アフガニスタンの70パーセント以上を占めている。リビアは破綻国家だ。三年間の執拗な空爆と封鎖の後、イエメンは世界最悪の人道主義の危機を味わっている。シリアで、アメリカが5億ドルもかけて、資金提供し、武器を与えた500人の“穏健”反政府派は、無法な恐怖支配を推進した後、退却中だ。アメリカのインフラが崩壊し、緊縮政策で、基本的な社会サービスが骨抜きにされ、アメリカ合州国国民の半数が法定貧困レベルに近い暮らしをしている中、軍事的冒険主義には、驚くべき5.6兆ドルもかかっている。中東における果てしない戦争は、アメリカ史上、最大の戦略的大失敗であり、帝国の死の到来を告げるものだ。

 少なくとも200,000人の一般市民を含む何十万人もの死者や、自宅から強制退去させられた何百万人をもたらした大失敗で、誰かをやり玉にあげねばらない。中東全体での過激聖戦戦士集団のまん延、世界的に続いているテロ攻撃、容赦ない空爆による都市や町の大規模な破壊、アメリカやアメリカが支援する部隊が、過激派を鎮圧に惨めに失敗したことで、誰かをやり玉にあげなければならない。それが、決して将軍たちや、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマやヒラリー・クリントンのような政治家、我々に戦争を売り込んだ、ディック・チェイニーやポール・ウォルフォウィッツジョン・ボルトンのような狂信的ネオコン、中央情報局(CIA)、永久戦争で儲ける兵器製造業者や、暴力の応援団役をつとめた放送や新聞の有名評論家ではないのは確実だ。

 “国際法に違反しているアメリカ合州国政策の失敗、あるいは政策の欠如が、中東を全くの混乱に陥れてしまいました”イランのゴラームアリー・ホシュルー国連大使は、ニューヨークで会った際、こう言った。“ アメリカ合州国は、こうした攻撃的で、無謀で、金のかかに政策を隠蔽するため、イランのせいにしているのです。イエメンやイラクやアフガニスタンやシリアやレバノンでの連中の失敗を、イランのせいにしているのです”

 トランプ政権は“中東とイランのことを全く分かっていません”と大使は言った。“威嚇、圧力、経済制裁、介入という言辞しか話せないのです。これらの政策は地域で失敗しました。これらの政策は極めて危険で、費用がかかります。アメリカに、彼らが既に侵略し、攻撃した国々の問題に対処させましょう。アメリカには、中東における建設的な力が欠如しています。アメリカは、イラクやアフガニスタンやイエメンやシリアの村さえ統治できません。アメリカができることと言えば、軍隊と破壊力の行使だけです。このアメリカ政権は、中東と全世界を、自分たちに屈服させたいのです。これは、主権国家、特にアメリカの影響力に抵抗してきた国々との健全な関係を助長する政策ではありません。”

 “シリアの‘穏健’反政府派に武装させる計画は、[シリア大統領]バッシャール・アル・アサド打倒のための隠れ蓑でした” と大使は続けた。“アメリカ人は‘穏健’反政府派などいないことを知っていました。彼らは、こうした兵器が、ダーイシュ [「イスラム国」]や、ヌスラ戦線や、連中の系列のようなテロ集団の手におちるだろうことを知っていたのです。またしても、アメリカ政策は失敗しました。 アメリカは国を破壊するのに成功しました。彼らは大虐殺を引き起こすのに成功しました。彼らは何百万人もの人々を強制退去させるのに成功しました。しかし、彼らは何も得られませんでした。シリアの主権は、日々拡大しています。シリアでの戦略として、トランプ大統領が一体何をしようとしているのか想像するのは困難です。ある日、彼は言います。‘シリアがもう間もなく撤退するつもりだ。すぐに。’翌日、彼は言います。‘もしイランが駐留しているなら、我々は留まる。’アメリカの納税者たちは、一体どれだけの彼らのお金が、イラクやシリアやイエメンで浪費されているのか知っているのだろうかと疑問に思います。”

 イランは合意を遵守していたのに、イラン核合意から離脱するトランプの一方的な決定は、こうした失敗から、目をそらし、イランに向けるための、この取り組みの最初の一斉射撃だった。ボルトン新国家安全保障担当補佐官やマイク・ポンペオ国務長官は、トランプの弁護士ルディー・ジュリアーニとともに、イラン政府打倒を主張しており、先月ジュリアーニは、トランプも“我々[大統領顧問側近集団]同様、政権転覆に全力で取り組んでいる。”と述べた。

 “アメリカに、イラン主権を侵害する意図がないことを請け合うバラク・オバマ大統領のイラン指導部宛の手紙を何通か受け取った後、イラン核合意が可能になりました。”大使ホシュルー said。“アメリカは、対等な立場で、相互利益と関心事で、まじめな対話をしたいのだと言いました。こうした保証で、交渉するに至り、JCPOA [包括的共同作業計画]がまとまりました。しかし最初から、我々とのJCPOA交渉で、アメリカは積極的ではありませんでした。オバマ大統領は、合意の実施を望んでいましたが、全面的な実施は望んでいませんでした。JCPOAが施行される日に、議会はイランと事業をしていたヨーロッパに警告する法律を成立させました。事業目的で、イランに出張したことがあれば、企業のスタッフはアメリカ合州国ビザを申請しなければならないのです。これは初日に始まりました。アメリカ人は必ずしも積極的ではありませんでした。OFAC [米国財務省外国資産管理局]は経済制裁に関して各社が抱いている多くの質問に、曖昧な答えをしましたが、少なくとも、言葉の上で、オバマ政権はJCPOAを支持し、合意を両国のやりとりの基盤と見なしていました。”

 “ところが、トランプ大統領は大統領候補時代から、合意を‘アメリカがこれまで行った中で、最悪の取り引き’と呼んでいました ”と大使は言った。“この合意はアメリカにとって困惑の根源だと彼は言いました。実際、合意ではなく、国連安全保障理事会に支持されている、実際、アメリカ合州国共同提案し起草した合意から離脱するというアメリカの一方的な決定が、アメリカにとっての困惑の根源なのです。イランは完全に遵守しており、アメリカは決してそうではなかったのですから、国際的合意から離脱して、主権国家を威嚇するのが本当の困惑の根源なのです。”

 “2008年、イスラエルは、イランがあとわずか数日で原子爆弾を入手すると世界に告げました”と彼は言った。“イランが核兵器を入手するのを阻止するには軍事攻撃が必要だとイスラエルは言いました。それから何が起きましたか? 過去二年間、イランがJCPOAを完全に遵守していることを明快に確認し、実証する国際原子力機関 [IAEA]による報告書が11件も出されています。イランが原子力施設を軍事目的で使用しているということに関するあらゆる非難は、国際原子力機関にも、ヨーロッパ、ロシア、中国、アジア、中南米、アフリカの多くの他の国々にも反証されています。アメリカ政権は中東でのアメリカ政策が失敗したことを自覚しているので、アメリカは地域におけるイランの影響力を懸念して、イランを封じ込めようとしています。彼ら自身のイランに関する声明は再三それぞれが矛盾しています。ある日には彼らは‘イランは非常に脆弱で、崩壊するだろう’と言い、翌日には連中は‘イランは中東のアラブ諸国いくつかの首都を支配している。’ と言うのです。”

 最近、イランは、もし核合意が、JCPOAのヨーロッパ加盟諸国によって救出されない場合、ウランを濃縮する装置、遠心分離機用の原料を製造する暫定計画があると発表した。トランプの合意離脱の決定にがくぜんとしたヨーロッパ諸国は、国際経済制裁解除と引き換えに、イラン核開発に制限を課する合意の再交渉を試みている。

 アメリカ合州国とともに署名した合意を遵守している国と、一体なぜ戦争をするのだろう? アルカイダや「イスラム国」を含む他の聖戦戦士集団と並んで、アメリカが作り出し、武器を与えた後、アメリカを脅かしているタリバンの不倶戴天の敵である国の政府を一体なぜ攻撃するのだろう? イラクやアフガニスタンにおけるイランとの事実上の同盟を一体どうして破壊するのだろう? 既に危険なほど一触即発の地域を、一体なぜ更に不安定化するのだろう?

 こうした戦争の立案者連中は困難な状況にある。連中は自分たちが、特にイラクで引き起こした不安定と政治的空白が、イランを地域の支配的勢力にするのをどうすることもできずに見つめていた。ワシントンは、本質的に、大敵を強化してしまったのだ。イランを攻撃する他に、自分の失敗を反転できる方法を思いつけないのだ。アメリカでも外国でも、こうした戦争を始めて、推進してきた連中は、イランとの戦争を、連中の外国、そして国内で増大する難問の解決策と見ているのだ。

 例えば、賄賂スキャンダルにはまりこんでいるイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフは、イランとの紛争を助長することで、彼の職権乱用や、イスラエルがパレスチナ人に対して行っている大虐殺や、イスラエルによるパレスチナ人の土地奪取加速への捜査から目を逸らすことかできると願っている。

 “イスラエルでは、最も残虐な政権が権力の座にあります”イラン大使が言った。“国際法や人道法への配慮は皆無です。入植や首都や占領に関する安全保障理事会決議に違反しています。イスラエルが過去30日間にガザでしたことをご覧ください。同じ日に、アメリカは、大使館をエルサレムに不法に移転し、60人の非武装のパレスチナ人抗議行動参加者が、イスラエル狙撃兵に殺害されました。[イスラエル人が]エルサレムで踊っている間に、ガザでは武器を持たないパレスチナ人の血が流れていたのです。トランプ政権、イスラエルを全面的に支持し、全くとがめていません。これはサウジアラビア内の多くの人々を含め中東の多くの人々を憤激させています。イランを、中東における平和の主要な脅威として描くのはシオニストの狙いです。イスラエルは、イランを脅威として描いていますが この政権がおかしている犯罪から注意を逸らそうという取り組みですが、これも逆効果になる破綻した政策です。こうしたものは、弱さを隠蔽すべく練られた政策なのです.”

 サウジアラビア皇太子ムハンマド・ビン・サルマーンは国内不安に直面して、軍事指導者としての自分の資質を強化するための虚栄プロジェクトとして、イエメンでの戦争を始めた。今彼は自分が作り出した泥沼と人道的危機から目をそらすのに躍起になっている。

 “サウジアラビアは、 [イエメン内戦]の一環として、イスラエルとのイランに対する戦術的、戦略的協力をしています”と大使は言った。“しかしサウジアラビア政権は、自国民の感情に逆らっています。そういうことが一体いつまで可能でしょうか? 三年たった今、サウジアラビアは、アメリカ合州国に支援されて、イエメン国民を爆撃し、食料と医薬を含む全面封鎖を課しています。何も解決されていません。またしても、イエメンにおける、サウジアラビアとアメリカ合州国のこの失敗が、イランのせいにされているのです。たとえイランが、イエメン国民を助けたくとも、全面封鎖のおかげで、できません。イエメン国民は、戦争の初日から和平交渉を要求してきた。ところが、サウジアラビアの軍事冒険主義と、軍事的決断を試したいという欲求が、あらゆる平和的解決を不可能にしている。アメリカとイギリスが、サウジアラビアがイエメンで使用するクラスター爆弾を含め、軍事と兵站の支援を行っています。 アラブ首長国連邦はイエメンを爆撃しています。イエメンでは、軍事的解決はあり得ないので、こうした行動の全てが失敗する運命にあります。政治的解決しかないのです。サウジアラビアによるイエメン空爆の標的を見てください。葬儀。結婚式。農場。住宅。一般市民。イエメン国民が自分たちを爆撃する人々をどのよう歓迎するよう、サウジアラビアは期待するのでしょう? 抱擁でしょうか?戦争には大変な費用がかかりますが、トランプは[サウジアラビア]にこう言って答えるのです。‘ああ、あなたにはお金がある。[分かりやすい言い換えで] アメリカの‘素晴らしい兵器’を買ってください。彼らは、かわいい子供たちを、こうした‘素晴らしい’兵器で殺しているのです。これは大惨事です。いたましいことです。”

 そこに、彼の無能さ、彼の政権でまん延する腐敗や、2020年の再選に出馬する際の国際的除け者という彼の立場を隠蔽するために利用できる世界的十字軍が欲しくてたまらないドナルド・トランプ大統領がいるわけだ。

 “もちろん、イランのせいにして、威嚇するのは新しいことではありません”と大使は言った。“これは40年間続いています。イラン国民とイラン政府は、このたわごとに慣れています。アメリカ合州国によるイラン内政への干渉は、アメリカ合州国がサダム・フセインを支持していた [イラン]イラク戦争も含め、ずっと昔にさかのぼります。それから、2003年に、アメリカは、いわゆる‘民主主義と大量破壊兵器廃絶のための介入’でイラクを侵略しました。イランは常にアメリカの威嚇に抵抗してきましたし、常に抵抗するつもりです。”

 “40年前、イランにはアメリカ人がいました”と大使は言った。“アメリカの最も緊密な同盟者の一人シャー統治下のイランには約100,000人のアメリカ人顧問がいました。イラン国民がそうした依存と弾圧に反乱をおこしたため、アメリカは、この政権を権力の座に留めておくことができませんでした。1979年にシャーが打倒されて以来、40年間、アメリカは国際法、特に、1981年にイランと調印したアルジェ合意に違反し続けています。”

 アルジェ合意は、イラン人質事件を解決した、アメリカ合州国とイラン間の一連の合意だ。アルジェリア政府が仲介したものだ。アメリカは、イラン内政への干渉をやめ、対イラン貿易制裁と、イラン資産凍結を解除するアルジェ合意を約束した。

 戦争屋連中には、アフガニスタン、イラク、リビアやシリアで連中が持っていた以上のイラン“政権転覆”計画がありません。彼がイラン核合意から離脱して、トランプが遠ざけたヨーロッパ同盟諸国は、全くワシントンと協力する雰囲気にありません。 ペンタゴンが、たとえそう望んでも、イランを攻撃し占領するのに必要な何十万人の軍隊はありません。それに、ボルトンやジュリアーニのような狂気の非主流派連中が推進している、サダム・フセインとともに、対イラン戦争で戦い、大半のイラン人が、売国奴連中で構成されていると見なしている、取るに足りない、信用を失っているイラン反政府集団ムジャヒディン・ハルク (MEK)が、イラン政府に対して、実現性がある対抗勢力だという考えは、ばかげています。こうしたあらゆる計算式で、8000万人のイラン国民は、アフガニスタン、イラク、リビアやシリアの国民が無視されたと同様に無視されています。おそらく、国民は、アメリカ合州国との戦争を歓迎しないはずです。おそらく、もし攻撃されれば、彼らは抵抗するでしょう。おそらく彼らは占領されたくはないでしょう。おそらく、イランとの戦争は、地域中で、シーア派に対する戦争と解釈されるでしょう。しかし、こうしたものは、戦争の道具について、ほとんど知らず、まして連中が支配しようと狙っている文化や国民について更に知らないイデオローグが理解することが不可能な計算です。”

 “中東は問題山積です。不安感、不安定、水などの天然資源の問題等々が”ホシュルーは言った。“こうした問題全てが、外国の干渉やイスラエルの無法さで悪化しています。パレスチナ問題は、イスラム教徒にとって、中東における混乱の中心です。中東のこうした傷口に対する解決策を見いだすのがこれ以上遅くなると、この地域を、より危険な脅威にさらします。アメリカは、中東から暴力的な過激派がいなくなって欲しいのだと言いますが、それは中東で占領や外国による干渉がなくなってこそ実現します。アメリカは兵器を中東中で売っています。連中は破壊からどれだけ金が稼げるかを計算します。連中は人間などどうでも良いのです。連中は、安全保障にも、民主的過程にも、政治過程にも関心はありません。これは心配です。”

 “中東におけるアメリカ政策の結果はどうでしょう?”彼は質問した。“地域の全てのアメリカ同盟諸国が混乱しています。イランのみが安全で、安定しています。一体どうしてでしょう? 過去40年間、イランが安定していたのは一体なぜでしょう? イランはアメリカと何の関係もないからでしょうか? イランとアメリカの間に、一体なぜ敵意があるのでしょう? アメリカは、イランの安定が、地域にとって重要なことが理解できないのでしょうか? 我々は、パキスタン、アフガニスタン、イラク、シリア、イエメンにかこまれています。イランを不安定化させて、一体どういう良いことがあるのでしょう? それで、アメリカは一体何をえるのでしょう?”

 Poor People’s Campaignを記録するために、Truthdigとして、初めて読者が資金を出すプロジェクトを立ち上げた。寄付によるご支援をお願いしたい

クリス・ヘッジズは、ピューリッツア賞を受賞したジャーナリストで、ニューヨーク・タイムズのベストセラー本著者で、元プリンストン大学教授で、活動家で、叙任された長老派教会牧師。彼には11冊の著書がある。

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/scapegoating-iran/

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昨夜の番組で、在日韓国人ジャーナリストの方が、評論家・タレント・学者連中のいい加減な発言を、ソフトな表現で、うまく批判しておられた。番組名も、お名前も覚えていない。

100%、何であれ宗主国方針についてゆきます。という、自国の狂った姿を棚に上げて、北朝鮮は何度もうらぎったから、信用できないという連中の図々しさ。

宗主国と属国支配層の失敗を、北朝鮮や中国やロシアに責任転嫁するのが、太鼓持ちのお仕事。

日刊IWJガイド「<本日の岩上さんのインタビュー>本日午後2時より、『スクープ! 日銀が発表した英語論文の謎!アベノミクス・黒田バズーカによる副作用の責任を逃れようと裏で金融緩和の出口を模索!?岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー』を配信します!/北朝鮮の非核化費用は韓国と日本が負担!? またしてもトランプ大統領の放言と安倍ポチ政権の盲従! 安倍総理は今このタイミングで『何度もだまされてきた。北朝鮮のだましの手口はわかっている』と言い放つ外交センスのなさ!!/
トランプ米大統領が500億ドルの中国製品への制裁関税を発表!中国政府は翌日同額同率の対米報復関税を発表! 対商品目でトランプ支持層を狙い撃ち!?/G7で各国首脳に噛み付いたトランプ米大統領!? ツイッターで不仲を『フェイク』と反論!?」2018.6.18日号~No.2104号~

2018年5月28日 (月)

アメリカは、シリアとイラクから、アフガニスタン経由で、ISISをロシアに再配置したと、信頼できる報告が主張

Eric ZUESSE
2018年5月26日
Strategic Culture Foundation

 外国による侵略やクーデターから、ロシア主権を擁護することに専念しているシンクタンク、Katehonが、5月15日“特殊部隊エージェント: 対ロシア攻撃が準備されている”という見出しで、こう報じている[カッコ内の編集上の説明やリンクは筆者による追加]:

 ロシアと中国の法執行機関によれば、戦士は、シリアとイラクから、パキスタンの都市カラチのカシム港からペシャワルという経路で海路で脱出し、アフガニスタン東部のナンガルハール州沿いに割り振られている。 …

 

 2017年末以来、「イスラム国」指導部は、シリアとイラクから、アフガニスタンに、20人以上の女性を含む更に500人の外国人戦士の移送に成功した。ロシアの法執行機関のある情報源は語っている。 "彼らはナンガルハール州にもいる。彼らは、スーダン、カザフスタン、チェコ共和国、ウズベキスタン、フランスなどの国民だ。"

 

 戦士の北部への移動は、二方向で行うよう計画されている。過激派は、タジキスタンには、ヌーリスターン州やバダフシャーン州経由で、トルクメニスタンに、ファラー州、ゴール州、サーレポル州やファーリヤーブ州経由で、潜入している。

 

 ナンガルハール州知事グラブ・マンガルは [ウイキペディアは彼についてこう書いてある。"2001年、アメリカ率いる侵略後、彼はパクティヤー州での憲法上のロヤ・ジルガの地域コーディネーターに任命され”]地域の戦闘活動をじきじきに監督している。 …

 

 マンガルには、アメリカ諜報機関との長年の関係がある。特に、彼はソ連のアフガニスタン作戦中、ソ連軍と戦っていた。2001年のアメリカ侵略直後、彼は所属する部族、パシュトゥーン族の地方政府の長に任命された。またマンガルは欧米マスコミに愛されている。アメリカとイギリス主要マスコミの大半の記事には、彼に関する非常に前向きな情報があり、BBCは、彼を、マンガルがかつて首長をつとめた"ヘルマンド州の希望"と呼んだ。

 

 アフガニスタン国防省によれば、近い将来「イスラム国」指導部、さらに1200人の過激派で拡大する計画だという。彼らの大半は、グラブ・マンガルと彼の部下の支配下にある州にも配置される。

 

 アフガニスタン国内の二つの巨大米軍基地が、ナンガルハール州のすぐ近くにあるのは、とうてい偶然とは言えないが、注目に値する。

 

 同時に、専門家のコミュニティーは、タジキスタンとトルクメニスタンに対する圧力は、ロシアに対する新たなハイブリッド攻撃のベクトルの一つに過ぎないと指摘している。政学専門家センターのワレリー・コローヴィン代表[ここに彼に関する詳細がある]は、モスクワは、全ての前線で、地政学的な敵国による大規模攻勢にそなえるべきだと確信している。ウクライナでは、おそらくアルメニア、さらに多数の他のソ連後の国々経由で[コローヴィンはこう述べている]:

 

 "…中央アジアにおける状況を不安定化することで、アメリカと同盟諸国は、いくつかの目標を一気に実現できる。第一に、このようにして、ワシントンは、モスクワとテヘランをシリアへの集中からそらすことができる。第二に、もし作戦が成功すれば、ユーラシアの経済・物流統合を強化すべく設計されている一帯一路プロジェクトの経路沿いに、不安定化の焦点が作りだされるだろう。アフガニスタンは、西でイランとも国境を接しており、テヘランに対する新たな戦線になる。… 新たな経済制裁による経済的圧力から始まり、ソ連後の空間で継続するだろう"カラー革命" と、アメリカ・ネットワークによる直接侵略で終わる。アメリカ合州国が、民主主義と市民社会を構築すべく、現地の軍事独裁政権をあやつって、アフガニスタン占拠したのではないのは明らかだ。これは、それを利用して、イランとロシアに対する攻撃をアメリカが準備するためのテロリスト・ネットワークを作り出すための跳躍台なのだ。"

 もしこれが本当であれば、共産主義とソ連とワルシャワ条約の終焉にもかかわらず、ブッシュの秘密計画が開始される一年前の、1989年に、ソ連がアフガニスタンから撤退したにもかかわらず、ロシアを占領するというジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュが、1990年2月24日夜に開始した計画を、トランプは貫徹しているのだ。

 Strategic Culture Fundationの同僚、Peter Korzunは "連中による最近の逆の主張にもかかわらず、アメリカは長い目で見れば、シリアに本腰を入れている”と主張している。He noted:“先月、アメリカ軍は、南東部のデリゾールのアル・オマール油田に新たな前哨基地を構築しているとも報じられている。アメリカ軍は、コノコとアル・ジャフレ油田周辺の陣地に配備されている。4月7日、デリゾール州の油田周辺の地域は、アメリカ率いるSDFにより、軍事地域と宣言された。この州を支配するための戦いで、この集団は、シリア軍と既に衝突している。”

 2017年6月25日に、私は、2016年12月、"アサドを打倒するためにISISを利用する連中(とサウド王家)の共同計画を完結させるため、オバマとトルコのエルドアンが、ISISをイラクのモスルから、シリアのデリゾールに再配置するための共同の取り組みを開始した”と報じた。またアメリカとサウド王家が、シリア全土からアサドを追い出すのに失敗した場合にそなえ、アメリカが支配する別の国として、シリアの産油地域を分割するため、アルカイダと、時にはシリアのISISさえ支持して、“トランプはオバマの政策を継続している”と報じた。

 おそらく、1991年にソ連側が冷戦を止めた際、明かに満足していなかったアメリカは、ロシアに対する武力に訴える戦争で勝利しようと、とことんやっているのだ。これほど激しく、これほど極端に、これほど長く、ロシアに圧力をかけて、ソ連共産主義が終わった際、実際終わったはずだった冷戦の‘復活’を正当化するため“プーチンはクリミアを盗み取った”というウソや他の同様なウソまで駆使しているので、まもなくロシアは、アメリカの戦争を、実際そうなのだが、ロシア国家主権に対する実存的脅威と受け止め、直接、軍事的な方法で、反撃することが必要になるかも知れないことを示唆している。もう一つの可能性は、ロシアがアメリカに屈することだが、たとえ対アメリカ戦争が地球規模の破壊という必然的な結果になろうとも、これはほとんどありそうにない。ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは何度も述べており、ロシア国民はこの点で彼を圧倒的に支持しているように見える - アメリカが、この方向をさらに押し進めれば、核戦争という結果を招く、だから、アメリカはこの事実を認めるべきなのだ。トランプは、これを認識していないように見える。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/05/26/credible-report-alleges-us-relocates-isis-from-syria-iraq-into-russia-via-afghanistan.html
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集中審議。見る気力がでない。秋田犬を抱いて喜ぶザギトワを見るのは嬉しいが、別の人々が、渡す前のマサルを抱いていた。勝る詐欺とは!

マスコミというものが、実は大本営広報部であることを証明したのが「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」というトップ発言。

国というもの、実は属国であることを証明したのが最近の政治家発言。「宗主国が右と言うことを左と言うわけにはいかない」というだけの右顧左眄で、全く意味不明。

(米朝首脳は)6月12日に会談する予定だったが、トランプ大統領は断った。会談を開くことが重要なのではない。核・ミサイル、拉致問題を前に進めていくことが重要だ。だから安倍晋三首相が、トランプ氏の決断を支持すると言った。たった1カ国です、世界でも。そしたらまた(トランプ氏が米朝会談について)やるかもしれない、良い感じにあるとツイートした。

私たちは選挙の時、日米、日米韓で協力して圧力をかけ、北朝鮮の政策を変えさせると言い続けた。批判もあったが、こうした政策によって、金正恩委員長が体制を保証してくれれば非核化すると言い始めた。
私どもが考えていた方向に物事が回り始めてきている。安倍首相の外交努力によって、トランプ氏を引き込んで、圧力をかけ続けてきた(結果だ)。これからが正念場だ。(自民党栃木県連大会のあいさつで)


堂々と右顧左眄する傀儡はすごいが、それを喜んで支持する人が30%もいるのがすごい。恥ずかしながら、小生の幼なじみ数人もそうだが、数年会っていない。
大本営広報でない下記インタビューを拝聴予定。

日刊IWJガイド・簡易版「<本日の岩上さんのインタビュー>本日午後4時より、『古代史上最大の敗戦「白村江の戦い」と「日本」「天皇」の誕生~「東夷の小帝国」意識の源泉をたどり、現代の嫌韓意識の根を探る! 岩上安身による国際日本文化研究センター教授 倉本一宏氏インタビュー(その4)』を配信します! 冒頭はフルオープンで公開、途中からは会員限定配信に切り替わります。/トランプ米大統領が米朝会談について『6月12日のシンガポールでの開催予定は変えていない』と発表!朝令暮改の米国なれど、右顧左眄の日本はどうする!? 米朝間の平和への対話は南北間ともども進行中!/
加計学園のFAX一枚のコメントに中村時広愛媛県知事が痛烈批判! 『偽りなら謝罪、説明し、責任者が記者会見するのが世の中の常識』/公明党は『自主投票』から一転『支持』へ~新潟県知事選は事実上の与野党激突!」2018.5.28日号~No.2083号~

2018年5月 8日 (火)

帝国の征服への道: 和平と軍縮協定

Prof. James Petras

2018年5月1日

はじめに

近年、アメリカ帝国戦略は独立国家を打ち破り打倒する経費の削減をはかっている。

手段と手法は、かなり単刀直入だ。敵対国を悪者として描く世界的プロパガンダ・キャンペーン。ヨーロッパと地域の同盟諸国(イギリス、フランス、サウジアラビアとイスラエル)の援助・協力獲得。“反政府派”、やら‘民主派’と呼ばれる現地人と外国人傭兵の徴募、雇用契約、訓練と武器供与。国内の社会的緊張や政権の政治的不安定を引き起こすための経済制裁。和解交渉の提案。経済制裁を止める約束、外交的承認や平和的共存と引き替えの戦略的兵器の変更を含む非互恵的譲歩を要求する交渉。

戦略的目標は、打倒、占領、政権転覆を実現し、更にその後の軍事的、政治的介入を促進するための武装解除だ。経済資源の略奪と、軍事基地の確保、アメリカ帝国との国際的提携や、更なる近隣諸国や自立した敵対諸国征服のための軍事的踏み台化を推進するための‘従属政権’の押しつけだ。

特に、北アフリカ (リビア)、中東 (イラク、パレスチナ、シリアとイラン)、アジア(北朝鮮)と中南米(コロンビアのFARC)に焦点を当てて、様々な地域における最近と現在の アメリカの戦術的、戦略的帝国構築の例に、このモデルを当てはめて見たい。

ケース 1: リビア

地方部族や君主制主義武装テロリストや国際経済制裁による、人気の高いムアンマル・カダフィのリビア政府打倒の取り組みに数十年失敗した後、アメリカは、交渉と妥協の政策を提案した。


リビア反政府派とヒラリー・クリントン

アメリカは経済制裁を終わらせる交渉を始め、カダフィが軍を解体し、長距離弾道ミサイルや他の効果的な抑止力を含めリビアの戦略的兵器を放棄するのと引き換えに、外交的承認や‘国際社会’への受け入れを申し出た。アメリカは、トリポリを狙って常時準備が出来ている軍事基地を縮小しなかった。

2003年、カダフィはジョージ・W・ブッシュ政権との協定に調印した。大型のアメリカ・リビア石油協定や、外交的合意が調印された。アメリカ軍の支援が武装したアメリカの子分連中に注ぎこまれる中、アメリカの安全保障顧問コンドリーザ・ライスが、平和と友好の象徴として、カダフィを訪問した。

2011年2月、オバマ大統領ヒラリー・クリントン国務長官が率いるアメリカが、EU同盟諸国(フランス、イギリス . . .)と共に、リビア - インフラ 、港湾、交通のセンター、石油施設、病院や学校を爆撃し… アメリカとEUが支援するテロリスト連中が主要都市の支配権を掌握し、カダフィ大佐を捕獲し、拷問し、殺害した。200万人以上の移民労働者がヨーロッパや中東への逃亡や、中央アフリカへの帰還を強いられた。

ケース 2: イラク

サダム・フセイン支配下のイラクは、イランを攻撃し、侵略するため、ワシントンから武器援助を受けた。この事実上の合意が、民族主義のイラクと帝国主義ワシントンとの協力は、両者共通の政策的狙いを反映するものだとイラク指導者が思い込むよう自信づけた。後にバグダッドは、クウェートとの領土紛争で、自分たちはアメリカによる暗黙の支持を得たと信じるようになった。サダムが侵略した際、アメリカはイラクを爆撃し、荒廃させ、侵略し、占領し、分割した。

アメリカは、クルド人による北部領土占領を支援し、飛行禁止空域を課した。 後に、ウィリアム・クリントン大統領は、何度か爆撃攻撃を行ったが、それで、サダム・フセインを排除することはできなかった。

G. W. ブッシュ大統領の下で、アメリカは、全面戦争をしかけ、侵略し、占領し、数十万人のイラク人を殺害し、イラク丸ごと疎外した。アメリカは、現代的非宗教国家や、その重要な機関を組織的に解体し、シーア派とスンナ派イラク人の間の最も残虐な宗教的、民族的戦争を醸成した。

1980年代、民族主義の隣国イランに対して、ワシントンに協力しようとしたイラクの取り組みが、イラクの侵略、破壊、サダム・フセインを含む何千人もの非宗教的指導者や、非宗教的、科学関係知識人の殺害、イラクの帝国の無力な属国への変身をもたらした。

ケース 3: シリア

カダフィやフセインとは違い、シリアのバッシャール・アサド大統領は、アメリカのレバノン侵攻や、アメリカによる、シリアの主に少数派キリスト教徒や親欧米反政府派支援に妥協しようとしながら、ワシントンの提案から、一定程度の独立を維持した。


2017年8月9日、北シリア、シリア民主軍卒業式の女性訓練生。(出典:Sgt. Mitchell Ryan for US Army)

2011年、アメリカは暗黙の合意を破り、手先である、シリアの地方のイスラム主義者が蜂起するのに兵器提供と財政支援を行い、連中が大半の地方や、ダマスカスの半分を含め主要都市の支配権を掌握した。幸いにも、アサドは、ロシア、イランとレバノンのヒズボラ戦士の支援を得ることができた。その後の7年間、アメリカ、EU、イスラエル、サウジアラビアとトルコからの膨大な軍事、財政、兵站支援にもかかわらず、アメリカ-EUが支援するテロリストは打ち破られ、退却を強いられた。

シリアは生き延び、国の大半を奪還し、リビアとイラクがそうし損ねたが、シリアは戦略的同盟国との武装同盟を形成することができ、国内武装反抗勢力を無力化することに成功した。

ケース 4: FARC (コロンビア革命軍)

FARCは、1960年代初期に、主として農民軍として編成され、主として地方で、200人から、約30,000人の戦士と、何百万人もの支持者にまで成長した。事実上、二重権力体制が主要都市の外部を支配していた。

FARCは、コロンビアの少数独裁政権との和平合意交渉を何度か試みた。1970年代末の、暫定合意でled FARCの一部が武器を放棄し、政党、愛国同盟を形成し、選挙に参加した。選挙で多少議席を得た後、少数独裁者突然合意を破り、テロ作戦を開始し、5,000人の党活動家と、数人の大統領や議員候補者や議員を暗殺した。FARCは武装闘争に戻った。

それに続く、1980年-81年の交渉中、少数独裁者政権は交渉を絶ち、FARC代表暗殺を狙って、会談場所を急襲したが、代表は捕獲を無事免れた。再三の失敗にもかかわらず、2016年、FARCは、2001年-2010年、地方や都市スラムでの殲滅作戦で軍隊を率いていた元国防相フアン・マヌエル・サントス大統領のコロンビア政権と‘和平交渉’に入ることに合意した。ところがFARC内部で大きな政治的変化が起きていたのだ。それまでの十年間で、FARCの歴史的指導者たちが殺害されたり、死亡したりして、再三交渉を阻止し、いわゆる‘和平合意’を取り消してきた信用できない少数支配者政権の万一の場合に備え、兵器を維持しながら、公正に平和を推進する合意を確保する経験にも熱意にも欠ける新世代に置き換えられていた。

やみくもに平和を追求する余り、FARCは革命軍を解体し、武装解除することに同意した。FARCは、土地改革を含む社会-経済改革に対する支配力を確保し損ねた。FARCは、治安維持を、地主、7つのアメリカ軍事基地と、麻薬暗殺部隊とつながる政権の軍隊に任せてしまった。

‘和平合意’はFARCを破壊した。武装解除するやいなや、政権は合意を取り消した。何十人ものFARC戦闘員が暗殺されたり、逃亡を強いられたりした。少数独裁者が、追い立てられた農民に対し、土地、天然資源、公的資金の完全支配を維持し、エリート層が選挙を支配した。FARC指導部や活動家は投獄され、死の恫喝を受け、敵対的な公営、民営マスコミ・プロパガンダによる絶えない集中攻撃にさらされた。

FARCの悲惨な和平合意は内部分裂、分離と孤立化を招いた。2017年末、FARCは崩壊した。各派は我が道を行った。一部は縮小したゲリラ集団に再度加わった。闘争を放棄し、雇用を求めた人々もいた。政権に協力したり、コカ栽培者になったりする機会を求めた人々もいた。

少数独裁者とアメリカは、40年の軍事戦争で実現し損ねていたFARCの降伏と打倒を交渉によって実現したのだ。

ケース 5: イラン: 核合意

2016年、イランは、七つの調印国: アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国、ロシアと欧州連合との和平合意に署名した。合意は、イランが、民生用と軍用のデュアル・ユースが可能な濃縮ウラン製造能力を制限し、 国外搬出するよう規定していた。イランは欧米による核施設査察を認め、テヘランが完全に遵守していることが認められた。

それと引き替えに、アメリカと協力諸国が、経済制裁とイラン資産凍結を停止し、貿易、金融と投資への制限を停止することに同意した。

イランは完全に遵守した。ウラン濃縮施設は製造を停止し、残っていた在庫は国外に搬出されたs。査察では、イラン施設への完全なアクセスが認められた。

対照的に、オバマ政権は完全遵守したわけではない。一部の経済制裁は解除されたが、他の制裁は強化され、イランの金融市場へのアクセスは酷く制限された - 明らかな合意違反。それでも、イランは、自分たちの側の合意内容を守りつづけた。

ドナルド・トランプ当選で、アメリカは合意を否定し(‘それは’これまでで最悪の合意だ’)イスラエルのB. ネタニヤフ首相の軍事的狙いに従って、完全な経済制裁復活と、イランの全国防の解体と、中東において、イランが、アメリカ、イスラエルとサウジアラビアの命令に服従することを要求した。

言い換えれば、トランプ大統領は、ヨーロッパとアジアの全ての主要諸国に反対し、孤立化し、武装解除し、イランを攻撃し、テヘランに傀儡政権を押しつけるというイスラエルの要求に有利なように、合意を放棄したのだ。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、イランの新たな軍事的譲歩を確保するため、イランが(1)地域の同盟者(シリア、イラク、イエメン、パレスチナ、レバノン-ヒズボラとイスラム教大衆運動を放棄)、(2) 大陸間弾道ミサイル防衛システムの解体、終焉(3) アメリカ(イスラエル)による、全ての軍事基地と科学施設の監督と査察受け入れを含む、トランプ要求の一部を盛り込むよう合意を‘修正’(原文通り)しようとしていた。

マクロン大統領の姿勢は、内容を破壊し、‘合意’の形式だけ‘維持’するというものだった。彼はトランプの目標を共有していたが、既存合意の‘修正’に基づく段階的な手法を狙ったのだ。トランプはイスラエル方式を選んだ。もしイランが譲歩を拒否し、ワシントンの要求を受け入れることを拒んだら、軍事攻撃をするというあからさまな威嚇を伴う、真っ向からの合意丸ごとの拒絶だ。

ケース 6: パレスチナ

アメリカは、1967年以前の領土的、歴史的権利に基づく双方が合意した二国解決にのっとって、イスラエルがパレスチナを認め、入植を止め、和平調停を狙うイスラエルとパレスチナ間の和平合意を仲介するふりをした。クリントン大統領下、アメリカ合州国は入植に喝采し、更にイスラエルの現在と将来のありとあらゆる違反を支持するにい至っている。600,000人以上のイスラエル人入植者が土地を占領し、何万人ものパレスチナ人を追放した。イスラエルは年中ヨルダン川西岸を侵略し 何万人ものパレスチナ人を暗殺し、投獄してきた。イスラエルはエルサレムを完全支配している。イスラエルによる段階的民族浄化とパレスチナのユダヤ化を、アメリカは是認し、武器を供与し、財政支援してきた。

ケース 7: 北朝鮮

アメリカは最近、北朝鮮の金正恩が提唱した交渉による合意を支持すると述べている。平壌は、半島の非核化と、韓国内のアメリカ軍部隊維持を含む恒久的平和条約交渉のために核計画と実験を停止すると申し出ている。

トランプ大統領は、経済制裁を強化し、韓国内での継続中の軍事演習を行いながら、交渉を‘支持する’戦略を推進している。交渉の準備段階で、アメリカは何ら互恵的譲歩をしていない。トランプは、もし北朝鮮が、武装解除し、国防を解体するというワシントンの主張に従わなければ、交渉は止めると、公然と威嚇している。

言い換えれば、トランプ大統領は、朝鮮を、アメリカに、イラク、リビアとFARCの侵略と軍事征服と破壊の成功をもたらした政策に従わせたいのだ。

ワシントンの朝鮮平和協定交渉は、最近駄目になったイランとの‘核合意’同じ道をたどるだろう。テヘランの一方的武装解除と、それに続く、合意破棄だ。

この全てのケース・スタディーが実証している通り、アメリカのような帝国建設者にとって、交渉は、弱体化させ、攻撃するべく独立国家を武装解除させるための戦術的陽動作戦なのだ。

結論

我々の研究で、ワシントンが帝国構築を強化するために‘交渉’と‘和平プロセス’を戦術的兵器として、どのように利用しているのかを明らかにした。敵対国の武装解除と動員解除によって、政権転覆のような戦略目標追求を促進するのだ。

帝国建設者が不誠実な敵がと分かっていることが、和平プロセスや交渉を拒否すべきことを意味する訳ではない - そうすれば、ワシントンに、プロパガンダ兵器を与えてしまうので。そうではなく、帝国に敵対する国は、下記指針に従うのが良い。

交渉は、一方的、特に非互恵的な兵器計画の縮小ではなく、互譲的なものにするべきだ。

交渉は、決して、脆弱性を増し、電撃作戦を可能にしてしまう武装解除と国防軍動員解除であってはならない。交渉では、帝国の違反や、特に軍事的・経済的同意の突然の破棄に対して高い代償を課すことができる自国の能力を維持すべきなのだ。帝国の違反者は、人的、国家的代償が高くつき、政治的に不人気な場合、侵略をためらうのだ。

帝国に敵対する諸国は、孤立したままであってはならない。軍事的同盟国を確保すべきだ。シリアの場合が明らかだ。アサドは、ロシア、イランとヒズボラとの連合を構築し、それがアメリカ-EU-イスラエル- トルコとサウジアラビアが支援する テロリスト‘反政府派’に効果的に反撃した。

イランは、核能力を廃棄することには合意したが、イスラエルやアメリカによる奇襲攻撃に報復できるICBM計画は維持している。ほぼ確実に、イスラエルは、テルアビブに有利なよう、アメリカが中東戦争の苦痛を負担するよう主張するだろう。

北朝鮮は、アメリカに対して、既に一方的な非互恵的譲歩をし、韓国に対して、より小規模に譲歩をしている。もし北朝鮮が同盟国(中国とロシアのような )を確保することができずに、核抑止力を止めてしまえば、更なる譲歩への圧力を招く。

経済制裁解除に返礼するのは良いが、戦略的軍事防衛を危うくすることであってはならない。

基本原則は、互恵主義と、戦略的防衛と、戦術的経済的柔軟性だ。永久の同盟国は存在せず、あるのは永久の権益だけだというのが指針となる考え方だ。イラク、リビアやパレスチナの場合で明らかで、またシリアでは致命的に近かったように、欧米帝国主義の高尚な‘価値観’への見当違いな信頼や、帝国権益に関する現実的でない認識can自立した指導者たちにとって致命的、国民にとって破壊的なものになりかねない。最新の例はイランの場合だ。アメリカは、2016年に和平合意に署名し、2017年に破棄した。

北朝鮮はイランの経験から学ぶべきなのだ。

協定を破棄する帝国の時間枠は色々だ。リビアは、アメリカとの武装解除協定に、2003年に署名し、ワシントンは、2011年にリビアを爆撃した。

どの場合も、原則は同じだ。紙片の契約に従って帝国権力が権益を放棄した歴史的な例は存在しない。帝国は、他に選択肢が無い場合にのみ協定を守るのだ。

James Petrasは、ニューヨーク、ビンガムトン大学の社会学のBartle Professor (名誉)教授。

本記事初出はGlobal Research
Copyright Prof. James Petras, Global Research, 2018

記事原文のurl:https://www.globalresearch.ca/imperial-road-to-conquest-peace-and-disarmament-agreements/5638573

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孫崎享氏の今朝のメルマガ題名をコピーさせていただこう。

改憲、原発等重要政策激しく対立の中、足して二を国民は望んでない。マスコミ冷たい反応。産経「支持率0%同士がくっついても0%でしかない」日経「規模を優先、政策は曖昧」朝日「続々不参加」、毎日「変な名前」不参加の遠因?」東京「不参加続出」

下記の不穏な壊憲策動、大本営広報部は報じているのだろうか?

日刊IWJガイド・番組表「自衛隊会議室で退職者と予備自衛官の団体が憲法改正運動!? 繰り返される軍事ファシズム!/進水はしたものの…希望に満ちて民とともに進めるか?国民民主党のこれからの航路は?/『平和か戦争か!? 運命の前夜の韓国へIWJ記者を特派!10夜配信シリーズ特集・第四夜~「米国の軍事主義と韓半島の平和」~パク・インギュ氏(元京郷新聞ワシントン支局長)講演会』を午後6時から配信します!/
<新記事紹介>TPP11と日欧EPAが超危険!! 食料自給率が20%を切る!? 種子法廃止で有機栽培できる土地が消える!? 遺伝子組み換え食品ばかりが食卓に?」2018.5.8日号~No.2063号~

2018年4月23日 (月)

戦争というパンドラの箱

2018年4月15日
TD originals


2017年攻撃: 一年前、シリアのバッシャール・アサド政権に対するトランプ政権のミサイル攻撃で、発射するアメリカのミサイル駆逐艦ポーター。(Mass Communication Specialist 3rd Class フォード・ウィリアムズ /アメリカ海軍)

編集者による注: クリス・ヘッジズの定期コラムは今週末掲載予定。本記事は、バッシャール・アサド大統領政権による化学兵器戦争報道に対して、トランプ大統領が、初めて、ミサイルをシリアに向けて発射して間もなくの2017年4月8日掲載した記事の再掲。金曜日、アメリカ合州国は、アサドの軍が一般市民に対して化学兵器を使用したという報道の後、シリアに対し、再びミサイル攻撃を行った。

戦争は、一度解放されたら、誰にも制御できない悪がつまったパンドラの箱を開ける。アフガニスタン侵略は、アルカイダを打ち破るべく始められ、約16年後、我々は、タリバンとの負け戦の渦中にある。イラクを侵略し、欧米風民主主義を作り出して、地域におけるイランの力を弱めることができると我々は思い込んでいたのだ。お互い戦う各派間でのイラク細分化が、イランを中東における主要イスラム国家にし、統一された国家としてのイラクは破壊された。シリアのバッシャール・アサド大統領を打倒しようとして我々は始めたのだが、彼を打倒しようとしているイスラム武装反抗勢力を爆撃し始めた。地域でのレジスタンスを粉砕しようとする必死の取り組みで、アメリカは“対テロ戦争”を、イエメン、リビアとシリアに拡大した。逆に、我々は、新たな破綻国家や、無法のenclaves我々が打ち破ろうとしている聖戦戦士勢力によって、真空が満たされる。我が国が益々衰え、気候変動が我々を絶滅で脅かす中、我々は、驚異的な4兆7900億ドルを、死、破壊や愚行のために浪費した。こうした大失敗を恒久化することに既得権益がある兵器製造会社は、この集団的帝国主義自殺行為が惨めな終焉を迎えるまで、更に数兆ドルを稼ごうとつとめるだろう。

戦争では、攻撃一つの勢力を攻撃する際には、暗黙のうちよ、別の勢力を支援することになる。そして、アサド政権を攻撃することで、我々が支援していた勢力は、アメリカが皮肉にも、根絶すると固く決意しているヌスラ戦線、アルカイダや他のイスラム過激集団だった。これは、サウジアラビア、カタール、トルコやクウェートとともに、シリア内戦の始めに、大半を作りだし、武器を与え、資金を提供したまさに同じイスラム主義勢力なのだ 。彼らは、アフガニスタン、イラク、リビア、イエメン、ソマリアやパキスタンへの見当違いのアメリカ軍事介入によって引き起こされた混乱に反応した勢力だ。連中は、欧米人捕虜を処刑し、宗教的少数派を大量殺戮し、ヨーロッパやアメリカ合州国で、テロを行い、難民をヨーロッパに密入国させることで何十億ドルも稼ぐ勢力だ。連中は時に、我々の敵で、時に我々の同盟者なのだ。

聖戦士の野蛮さは、我々自身の野蛮さの反映だ。聖戦士は、アメリカの空爆や無人機攻撃s by using 自爆チョッキや簡易仕掛け爆弾を使って反撃しているのだ。彼らは、アブグレイブやグアンタナモなどの国外にあるアメリカ秘密軍事施設や監獄に対して、拉致した捕虜を拷問する地下房で反撃しているのだ。彼らは欧米の世俗主義というイデオロギーに、「イスラム国」で反撃しているのだ。連中は、暴力に、暴力で応じているのだ。

シリア国内のイスラム主義過激派は、2015年9月、彼らに対してロシアが介入した後、6年戦争での、領土、財政収入と支援を失いつつあった。そして、火曜日、反政府派が占領しているハン・シェイフーンで、少なくとも子供30人を含む、86人を殺害した化学兵器攻撃の発射基地とされる、シリアのシャイラート軍用飛行場めがけて、アメリカ合州国が59発のトマホーク巡航ミサイルを、今週発射した際、歓喜したのは連中だ。シリア政府は、アメリカミサイル攻撃で6人が死亡したと述べている。

20年戦争を報道してきて、戦時には真実は極めて曖昧で、簡単に操作されてしまうことを私は知っているが、化学兵器攻撃とされるものを巡る、民主党も共和党も含めたアメリカ合州国のえり好みする道徳的な怒りは、何十万人もの死者や、イラクからの400万人と、シリアからの500万人を含む何百万人もの難民をもたらした大規模虐殺に対するアメリカの一義的な責任を無視している。昨年、アメリカがシリアに投下した12,197発の爆弾を無視している。Itイラクとシリアのイスラム国 (ISIS)を作り出す上でのアメリカの役割と、シリア国内のこれら聖戦士に武器を与え、資金提供する上でのアメリカの役割を無視している。シリア-400,000人が亡くなったが、そのうちの半数は、戦争中、自宅から強制退去させられた人々で、死に方となると、多くの選択肢があることを忘れてはならない。

シリアは化学兵器を保有していたし、依然保有しているかも知れない。シリアは、2013年、ダマスカスの郊外グータで使用した模様で、281人から1,729人が亡くなった。しかしシリアは、攻撃の後、当時のジョン・ケリー国務長官がロシア政府とまとめた国際合意で、化学兵器備蓄をロシアに引き渡すことに同意した。最終的に戦争に勝利しつつあるシリアが、一体なぜ今、化学兵器を使用して、アメリカの報復を招くように危険をおかすのかと我々は問うべきだ。シリアは、反政府派の化学兵器を保管していた倉庫が空爆で攻撃された際に、致死的神経ガスのサリンと、更に塩素ガスも放出されたのだと主張している。

アメリカ人は、一体なぜ、今道徳的に怒っているのだろう? シリア人が毎日のように、樽爆弾、銃弾、飢餓、病気や、ギリシャ沖で溺れて亡くなっているのに我々は一体なぜ傍観しているのだろう? 学校やアパートやモスクや病院が爆撃され、瓦礫と化す中、我々は一体なぜ沈黙しているのだろう?3月17日の連合軍空爆が、200人もの一般市民の命を奪った際、最近モスルで亡くなった人々を含む何千人もの他の子供たちの死についての怒りが何処にあるだろう? 議会や国連の承戦認無しに戦争行為をするトランプ政権の目に余る国内法違反に、我々は一体なぜ激怒しないのだろうか? こうした死を悲しみながら、一体なぜ我々は、シリア戦争難民が、アメリカ合州国に入国するのを阻止しているのだろう? Isアメリカ外交政策は、現実理解を、もっぱらテレビ画面から得ているように見えるドナルド・トランプの変わりやすい感情に左右されるべきなのだろうか? 常に、過激イスラム主義者は、介入し、彼らを復活させてくれる欧米を頼りにできてしまう。ヨルダン人過激派のアブ・ムサブ・アル-ザルカウィは、アフガニスタンの約100人のアルカイダ元戦士で、イラクに、ジャマート・アル-タウヒード・ワル-ジハードを作り出した。彼の狙いは、シーア派との宗派紛争だった。シーア派とスンナ派が、イラク国内でまとまることは、スンナ派聖戦士にとって忌み嫌うべきものだ。2004年、ザルカウィの集団はイラクのアルカイダとなった。彼らは、当初、ザルカウィによるシーア派との戦争呼びかけに反対したオサマ・ビン・ラディンへの忠誠を宣言した。ザルカウィは、2006年に殺害された。

2010年までに、イラク国内のアルカイダは勢いを失った勢力になっていた。そこで、シリア内戦が起きた。アメリカ合州国、クウェート、サウジアラビア、カタールとトルコは、シリア政権を打ち倒すべく、シリア国内の様々な反政府各派に兵器、資金と資源を注ぎこんだ。ザルカウィの組織の指導権を握った、アブ・バクル・アルバクダディが、集団の名前をイラクの「イスラム国」に変えた。彼は間もなく、シリアに逃れた。彼の集団は、シリア内のあらゆる聖戦戦士組織同様、兵器と資源を注ぎ込まれた。バグダディは、彼のエネルギーを、他の聖戦戦士や反政府集団攻撃に集中した。彼は次第にシリアとイラク内で、テキサス州の広さの地域を支配するようになった。シリア国内のアルカイダとつながる集団、ヌスラ戦線が、イラクの「イスラム国」と合併した。新集団は、イラクとシリアのイスラム国、ISISとなった。連中は、うち約4,000が、ヨーロッパ・パスポートの持ち主である推計20,000人の外人戦士を惹きつけた。ウオール・ストリート・ジャーナルが、この集団は、石油輸出で、一日200万ドルを稼ぐと推計している。人身売買業者として、ヨーロッパへと逃れようとしている死に物狂いの難民から、何十億ドルも稼いだ。It宗教的少数派の信者たちを処刑したり、彼らの住み処かから強制的に追い出したりした。新たに形成された自称カリフ制も、マックス・ブルーメンソールとベン・ノートン “トランプは、シリア内のアルカイダの‘心臓部’を救っているのか?“というAlterNetの記事で指摘した通り、宗教的純粋さの名目で、スンナ派を脅迫している。

「イスラム国」の勃興は、アメリカ占領で面目を失っていた多くのスンナ派に誇りと自己強化をもたらした。これが、ワシントンに自らを売り渡した、弱く、腐敗した支配層エリートを暴露した。これは欧米の軍事力が無敵でない証明だ。これらの集団は逆風に苦しむだろうが、消え去るわけではない。

我々がこの地域に作り出した泥沼から抜け出すためのきれいな、あるいは容易な方法は存在しない。地域の武装反抗勢力のどれも、アメリカによる中東占領が終わるまで、兵器を置くつもりはない。我々が始めた戦争は複雑化している。表面下では、アメリカのロシアとの戦争、トルコのクルド人との戦争と、サウジアラビアのイランとの戦争を含め無数の代理戦争が行われているのだ。アフガニスタン、イラク、シリア、リビアとイエメンの一般市民は人間飼料だ。この大虐殺は既にほぼ16年続いている。これは、アメリカ合州国が消耗して、地域から軍隊を撤退するまでは止まらない。そして、そうなる前に、更に、実に多くの無辜の人々が亡くなるだろう。だから涙は取っておかれるように。聖戦士や、我々が戦っているシリアと、アメリカ人は、道徳的に差異はない。彼らは我々自身の実に不快な容貌を反射して見せているのだ。もし我々がこれを止めたいと望んでいれば、そうできていたはずなのだ。

クリス・ヘッジズ
コラムニスト
クリス・ヘッジズは、ピューリッツア賞を受賞したジャーナリストで、ニューヨーク・タイムズのベストセラー本著者で、元プリンストン大学教授で、活動家で、叙任された長老派教会牧師。彼には11冊の著書がある。

記事原文のurl:https://www.truthdig.com/articles/the-pandoras-box-of-war-3/

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「日米首脳会談「評価」が45%」

というたわごとを目にして頭がくらくら。

「長尾たかし」どういう頭の構造なのだろう。

最近ポストに、某与党議員からの郵便物が入っていた。読まずに廃棄。支持者と思われていることが恥ずかしい。

2018年3月13日 (火)

シリア - 二都市の陥落

Moon of Alabama
2018年3月11日

トルコ代理部隊のタクフィル主義者連中が、クルド人が占領している都市アフリンをほぼ包囲した。都市への水道は遮断されている。数日中に、陥落しよう。


シリア内戦地図による地図 - 拡大する

これは、アフリン地域を支配しているYPGクルド人による巨大な誤算の直接の結果だ。シリアとロシアの政府から明確な提案を受けていたのだ。支配権を正当なシリア政府に引き渡せば、シリア軍がやってきて、あなた方の土地を守る。

彼らはこの申し出を何度も拒否した。十分な航空支援と砲撃支援がある、数の上で優勢な敵による攻撃に耐えられると、彼らは考えていたのだ。ヒズボラならそうできるが、クルド人はヒズボラではない。彼らの防衛ネットワークは、空や地上からすぐ見える掩蔽壕(ビデオ)で、水道や他の必需品の供給もない凡庸なものだ。これら中世の要塞は、構築に何年もかかっただろうが、数時間で落ちる。退却するための第二次防衛戦はなさそうだ。YPG クルド人が示してきた戦術的軍事能力はむしろ素人的だ。発表された東シリアからの強化も効果は無かった。今や彼らの '郡'は極めて敵対的な勢力の手に落ちたのだ。奪還は可能だろうか?

一方、アメリカは、クルド人が占領しているマンビジを今にもトルコに引き渡そうとしている。

2016年、クルドPKKが、東トルコ内の '自治'都心を守り通そうとした。トルコ軍はその地域を砲撃し、瓦礫に変えた。そこでの反乱は、クルド戦士の壊滅的損失で終わった。キルクーク油田を盗み取って、イラク内で土地を拡大しようというクルドの取り組みは完敗した。今アフリンも失おうとしている。

クルド人は自身の国を持つに値すると考える人がいるだろうか? 彼らの指導者は腐敗しており、政治的手腕は皆無だ。彼らはまぼろしの目的に固執して、人生の現実を無視しているのだ。いつの日かクルド人は学ぶのだろうか?

シリア・アラブ軍はダマスカスに隣接する東グータを二分しており、間もなく三分する。


Peto Lucemによる地図 - 拡大する

タクフィル主義者が6年間占領していた東グータ地域全体の約70%が現在解放されている。シリア軍は、田舎地方を更に占領し、様々なタクフィル主義者集団が降伏することに同意するか、イドリブ県に移動するまで、発展した地域(ハラスタ、ドゥマ、アルビン、ジョバル)への攻撃を継続するだろう。こうしたサウジアラビアとトルコ代理部隊が、ニセ'革命'権力の座から追われるのは、シリア国民にとって大きな勝利だ。権限委譲交渉は進行中だ。イドリブで、彼らは進行中のトルコが支援する首切り人連中と、アルカイダと連携している絞首刑執行人連中との間の、タクフィル主義者と、タクフィル主義者同士の戦争に参戦できる。

シリア、ロシア、イランと、トルコとの間で、東グータとアフリン'交換'の取り引きが成立するのだろうか? 当事者全員この問題について極めて口が堅いことから、私は何らかのそうしたものが合意されているのではと推測している。

東グータの飛び地問題が無くなれば、この地域を包囲しておくのに必要な多くのシリア軍兵士の手が空くことになる。この軍隊は、都市デラーと、ヨルダン国境に至る全ての土地を解放するため南部に進む可能性が高い。ダマスカス-アンマン道路と国境検問所を解放する十分な経済的理由が存在している。

記事原文のurl:http://www.moonofalabama.org/2018/03/syria-the-fall-of-two-cities.html
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この話題では、藤永茂氏『私の闇の奥』の最新記事二つを拝読している。

アフリンで何が起こっているか(1)

アフリンで何が起こっているか(2)

公文書改竄問題。財務大臣も総理大臣も平然風。

ボオマルシェ作、辰野隆訳『フィガロの結婚』193ページの有名な言葉を思い出す。

貴方は豪勢な殿様というところから、御自分では偉い人物だと思っていらっしゃる! 貴族、財産、勲章、位階、それやこれやで鼻高々と! だが、それほどの宝を獲られるにつけて、貴方はそもそも何をなされた? 生まれるだけの手間をかけただけじゃありませんか。おまけに、人間としても平々凡々。

2018年1月 3日 (水)

シリアとイラクにおける戦争はとうとう終わりつつあるのだろうか?

Patrick COCKBURN
2018年1月1日
CounterPunch

ISISの決定的敗北で終わったイラクのモスルと、シリアのラッカ二つの包囲報道に、昨年、私は注力していた。2017年、権力の絶頂期、更には衰退時にさえ、ISISカリフ国がどれほど危険だったか、人々は既に忘れ始めているが、これは中東で最も重要な出来事だ。さほど遠くない昔、その“首長”が、イギリス規模の西イラクと東シリアの地域を支配し、ISISに触発されたり、組織されたりしたテロリストが、マンチェスターから、カーブル、ベルリンからサハラに至るまで、数カ月毎に、残虐行為をしてニュースを独占していた。過去数週間、シナイ半島やアフガニスタンでの出来事で見られる通り、ISISは、一般市民を殺害する能力を維持してはいるが、連中がそれほどの脅威になっていた強力な中心的に組織された自国はもはや存在しない。

ISISの敗北は、それ自体喜ばしいが、他の前向きな意味合いもある。アメリカとイギリスがサダム・フセインを打倒した、2003年以来、イラクを、バッシャール・アル・アサド大統領に対する暴動が始まった2011年以来、シリアを苦しめてきた戦争のサイクルが終わる兆しなのだ。イラクとシリアの戦場では、実に多くの紛争が絡み合っていた - スンナ派対シーア派、アラブ対クルド、イラン対サウジアラビア、人民対独裁制、アメリカ対様々な反対派 - こうした複数の危機の終わりは決まって厄介だ。しかし、今後数十年間、一体誰がこの地域を形作るのかという勝者と敗者ははっきりしつつある。ISISとアルカイダは、復活したり、新たな同様に極めて危険な形に姿を変えたりするかも知れないという用心しすぎる警告は過去数年に起きた変化の深さを過小評価している。聖戦戦士は地域の支援、スンナ派に対する人々の共感、驚きの要素、勝利への慣性を失い、彼らの敵これまで以上に遥かに強力だ。ISIS国の復活は、事実上不可能だろう。

しかし、心臓部でのISIS敗北も、期待されていたような歓喜をもたらしてはいない。これは人々は蛇が本当に死んだかどうか不安で、断末魔の苦しみで、ISISが多くの人々を殺しかねないと当然恐れているせいでもある。10月と11月、バグダッドに滞在したが、今では2003年以来のどの時点よりも暴力行為は減っている。2006年-7年、スンナ派-シーア派宗派内戦の最高潮時代、首都で一カ月に3,000人を超える人々が吹き飛ばされたり、銃撃されたり、拷問されて亡くなった頃と比較願いたい。当時、イラクの若者たちは、ひどくバラバラにされても誰かわかるよう入れ墨をしていたものだ。わずか18カ月前には、車載爆弾で、バグダッドのカラダ地区で、少なくとも323人が亡くなっており、バクダッド市民が平和を時期尚早に祝う気持ちになれないのも無理はない。

イラクを過去40年間叩きのめしてきた戦争と緊急事態の時期が終わる可能性はかなり高い。外国列強が支援する地元出身の反政府部隊が出現する様子もない。その国境を越えた、イラク、シリアとレバノンに広がる、イランと地中海の間の中東北部は、安定化しつつあるように見える。

現在中東で新たに不安定化している地域は、2017年に騒乱が急速にエスカレートしたアラビア半島南端だ。イエメンでこう着状態にある戦争は今や地域で最も残忍極まる、凄惨なものとなり、サウジアラビア率いる封鎖のために800万人のイエメン人が飢饉に直面している。100万人以上がコレラ罹患を疑われており、現代史におけるこの病気最大の大流行だ。

アラビア半島不安定化の大半は、かつて断固用心深く保守的だったサウジアラビア王国を、地域の“不確定要素”へと変えたムハンマド・ビン・サルマーン(MbS)皇太子の積極的な外交政策と国内政策に由来する。レバノン首相サード・ハリーリーの拘留と辞任強制と報じられていることなど、彼の行動には喜歌劇な面もあるが、より深刻な部分もある。

5月にトランプ大統領がサウジアラビアを訪問した際、MbSは変化の風が自分に有利に吹いていると感じたに違いない。しかし期待通りに展開したものはほとんどない。トランプは、中東におけるあらゆる問題をイランのせいにして、彼をもてなすサウジアラビアを喜ばせたが、これまでの所、反イラン攻撃のアメリカ政策はほとんど口先だけだ。湾岸でサウジアラビアが主導したのは、カタール封鎖だが、カタールをトルコとイラン側に押しやった以外、王国とUAEが得たものはほとんど皆無だ。この対決は、UAEとトルコとの間でのすさまじいやりとりというちょっとした息抜きをもたらし、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、UAE外務大臣にこうツイートした。“我々の先祖がメディナを守っていた間、あなた方生意気連中は一体どこにいた?” サウジアラビアの紅海側では、スーダン、サウジアラビアが支援する連合に多数の地上部隊を派遣しているイエメンからの軍隊撤退を検討している。

アメリカとヨーロッパは、サウジアラビアを発展中の地域覇権国であるかのように扱っている。連中の動機は利己的なもので、王国と他の湾岸同盟諸国に兵器を売り続けたいのは明らかだ。しかし昨年のアラビア半島における出来事は、産油国に関する原則を実証している。連中の金は、ある程度までの権力と影響力を買えるかも知れないが、連中の作戦能力は連中が想像するより遥かに限られている。これはサウジアラビア、カタール、UAE、イラクにも、また新たな石油豊富な首長国になろうと愚かにも熱望したちっぽけなイラク・クルディスタンにもあてはまる。

これら諸国の最近の歴史は、ある原則を例証している。石油やガスや鉱物などあらゆる天然資源による膨大な収入は、傲慢さと自己破壊的野望を生むのだ。リビア国王イドリース1世が、1960年代に、石油会社がリビアで石油を発見したと聞いた際、こう答えたと伝えられている。“あなた方が水を見つけてくれたら良かったのに。水で人は働くようになる。石油で人は夢想するようになる。”話は余りにできすぎだが、過去半世紀に中東と北アフリカで起きたあらゆることが、彼の発言の真実を裏付けている。石油収入では、わずかなことしか実現できない。高価な最新兵器は買えるだろうが、イエメンで目にしている通り、戦争に勝つことはできない。金で同盟国は買えるが、報酬に対し、ごく僅かしか働かず、忠誠心は金が尽きるや否や消失する。

2018年にとって良いニュースは、イラクとシリアでの残忍な戦争がとうとう終わりつつあることだ。この恩恵を受けるのはイラクとシリアと近隣諸国だけではない。2003年のイラク侵略が、アルカイダを大規模運動に変え、最後は悪魔のように残虐な軍事カルトISISを生み出したのを目撃したように、この地域で起きることは、あっと言う間に全世界に波及する。2017年は何が起きたにせよ、ISISカリフ国破壊のおかげで良い年になった。

記事原文のurl:https://www.counterpunch.org/2018/01/01/are-the-wars-in-syria-and-iraq-finally-coming-to-an-end/
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昨日の記事とは少し調子の違う内容。

今日は、大本営広報部洗脳白痴製造箱、スイッチを付けていない。爽快。恐ろしいのは北朝鮮ではない。自国支配層。

日刊IWJガイド年始版「年始は【IWJ重大ニュース振り返り再配信】が目白押し! 本日17時から『山本太郎議員が緊急事態条項の危険性を鋭く指摘! 「これが改憲の本丸。独裁者にとっては一番手に入れたいもの」』/20時からは『自民党改憲草案の緊急事態条項は戦前の国家総動員法の起動スイッチ!? 衆院解散で「ナチスの手口」がいよいよ現実に!? 岩上安身による早稲田大学教授 長谷部恭男氏インタビュー!』 本日の『緊急事態条項特集』振り返り再配信をお見逃しなく!」2018.1.3日号~No.1937号~

2017年12月 8日 (金)

ハルマゲドンに足を踏み入れる

2017年12月5日
Paul Craig Roberts

読者の皆様: もう12月、皆様に四半期毎のサイトご支援をお願いする時期となった。私は皆様のためにこのサイトを書いている。このサイトに、私の利己的な理由は皆無だ。実際、ゆっくりくつろげたはずの退職後の日々を、私は使い尽くしている。

時々、解決策を提示せずに、我々の窮状を書いていると忠告する読者がおられる。あるいは解決策はないのかも知れない。もし解決策があっても、十分な人数のアメリカ人が無頓着から目覚め、『マトリックス』から脱し、懸念をするようになるまでは見つかるまい。お知らせするのが私の仕事だ。以下のコラムでは、“もし我々がこの大惨事を防ぎたいと思うのであれば、国民は起きていることを理解しなければならない。”と述べたウィリアム・ペリー元国防長官を私は引用している。

まずは現状理解。次に解決策だ。我々は十分理解している状態とは程遠く、我々は理解するのを阻止されている可能性がある。クリントン政権が、90パーセントのアメリカ・マスコミを六つの超巨大企業に集中して、支配層エリートに言説に対する支配権を与えたのだ。我々が唯一情報の多様性を得られるのはインターネットだが、インターネット・サイトには、非常に多くの信頼できない情報がある。どのサイトが信用できるかがわかるようになるには、大変な努力と時間が必要だ。

しかも支配層エリートは、インターネット反対で動いている。一つの取り組みは、匿名のPropOrNotサイトをたちあげ、それを、当サイトや他の200サイトを“ロシアの代理人/傀儡”と烙印を押すのに利用することだ。しかし、支配層エリートは、個々のサイトの追求を遥かに超え、インターネット全体を支配する方向で動いている。“ネットの中立性”を破壊するという計画が明らかになりつつある。これが何を意味するか、お分かりでない場合には、お調べ願いたい。連中は、この記事やサイトのような、連中が認めないものを、グーグルで検索するのを困難にしようとしているのだ。もし、サイトを見つけても、その表示はとても遅い。連中はRTなどの正統なニュース・サイトを“外国プロパガンダ”とレッテルを貼って、“外国代理人”として登録することを強いて信頼を傷つけるのだ。彼らは、サイトを恫喝して“主流マスコミの”方向に押しやることができる。連中は、本当の説明を捜すことに固執する読者を恫喝することができる。支配層エリートがインターネットの支配権を掌握してしまえば、彼らは全ての言説を支配することになる。

大半の読者は、当サイは、小生負担で、無償で提供されるべきだとお考えだ。サイトの金銭的支出は最少だ。このようなサイトで、筆者は標的になる。私のコラムを転載しているサイトで、コメント欄があるものは、私を陰謀論者、ロシア代理人、反ユダヤ主義、反米、1パーセントの召し使いであるレーガン支持者だと中傷するために雇われているアラシ屋連中による中傷にさらしている。ソーシャル・メディアも同じ狙いで利用されている。

海岸を可愛らしい女性と散歩をしたり、週末、スポーツカーで走って楽しんだりしていても良いはずの人間が、このサイトのために働くのは、地球上で私に残された時間の楽しい使い方とは言えない。

だから私に苦情を持ち込まぬようお願いする。私がしているより良い仕事がおできになるなら、ご自分のサイトをはじめて頂きたい。支援をこそお願いしたい。ご支援頂ければ、サイトは継続する。

ハルマゲドンに足を踏み入れる

アメリカ国民に、アメリカは敵たちによって脅かされていると説得することでの、ロシア、中国、イランと朝鮮に対する画策された敵意が、軍安保複合体の1兆ドルという年間予算を守ってくれる。それはトランプを大統領の座から排除できるという民主党の希望を生き長らえさせ、トランプ大統領がロシアとの関係を正常化することも妨げている。ロシアに対する、ワシントンによる、いわれのない、攻撃的な行動や、ロシアに対するぬれぎぬの絶えざる集中砲火、アメリカ政府が、ロシアに、ワシントンが軍事攻撃を計画していると確信させたことを私は何度か強調している。核大国に、こちらが、彼らに対する攻撃を準備していると確信させること以上に、無謀で無責任なことはない。

そのような無責任で無謀な振る舞いが、国民は目覚め、マスコミがリスクを報道しても良さそうに思える。ところが、あるのは、沈黙ばかりだ。マスコミにとっては、NFL選手が国歌演奏で起立するかどうかやら、一部の男性政治家が不適切な形で、女性に静的興味を示したことのほうがより重要なのだ。無頓着なアメリカ人は、ハルマゲドンに足を踏み入れつつある。

数日前、ウィリアム・J・ペリー元アメリカ国防長官が、私や危険を理解しているごく少数の人々に加わる主張をしてくれた。ペリーはこう述べた。

“冷戦が終わった際、[核による絶滅]というリスクを負う必要はもうないとのだ信じて、あらゆる私のエネルギーを、冷戦の破壊的な核遺産を解体する取り組みに注ぎ込んだ。90年代の国防長官在任時代、アメリカ合州国と旧ソ連の間で均等に持っていた8,000発の核兵器の解体作業を私は監督していた。そして当時、我々は、この破壊的な実存的脅威から決別する道をうまく進んでいると私は思っていた。しかし、そうはならなかった。現在、実に不可解なことに、我々は冷戦時の地政学的敵意を再現しており、我々は核の危険を再構築している。… これを、いかなる本格的な公的論議や、これらの行動による結果についての本当の理解なしに行っているのだ。我々は新冷戦へと夢中歩行しつつあり、我々がうっかり核戦争に入り込みかねない極めて現実的な危険がある。我々がこの大惨事を防ぐつもりなら、国民は何が起きているのかを理解しなければならない。” http://www.zerohedge.com/news/2017-12-03/former-us-defense-secretary-explains-why-nuclear-holocaust-now-likely

ごく少数の人々が人々に語ることが報道されないので、アメリカ国民は、何も知らず、どうやって理解できようか。実際、軍安保複合体、イスラエル・ロビーとネオコンの中のロビーのアメリカ代理人は、この危険な状況に気がついている人々の信頼を損ねようと、積極的に動いている。

21世紀の二つの主要な戦争挑発者、軍安保複合体とイスラエル・ロビーの権力が、immobilizedアメリカ大統領。トランプ大統領が、核大国との正常な関係を回復するのを阻止するという明確な目的で作り上げられた捏造“ロシアゲートを捜査している”特別検察官を目の前にして、トランプは無力だ。

アメリカ国民に対して利用されることはあるまいと、誤って考えて、NSAのために、強力なスパイ・プログラムを開発したウィリアム・ビニーを含め、専門家たちは、もしロシアゲートが本物で、画策された捏造でないなら、NSAはあらゆる証拠を持っているはずだと公に述べ、特別検察官ロバート・マラーの“捜査”を全く無意味なものにしている。

もしそういうものが存在するのであれば、売女マスコミを構成している連中でさえ、NSAが持っている証拠を見つけ出すことができるはずだろうと考えたくもなる。ところが逆に、売女マスコミは、一年以上にわたって生き続けている偽ニュース記事を作り出して、マラーに協力している。

国民がそれによって判断をし、政府に責任をとらせる正確な情報を得られないので、マスコミが誠実さに欠けている国は民主主義でありえない。アメリカ売女マスコミは、アメリカ合州国を、1パーセントの100分のいくつかに過ぎない僅かな連中のために仕える警察国家に変えつつある強力な既得権益集団の支配のための機関として機能している。

アメリカ国民は、ほとんどあらゆることでウソを聞かされている。ウソは、ずっと昔からのものであるということに私は同意する。このコラムを読みやすい長さにとどめるべく、クリントン政権の多数のウソから始めよう。対戦争セルビアは、ロシアがアメリカの力の前には無力で、同盟国を支援できないことを証明して、ロシアを辱めるために、そして、NATOを、アメリカ軍による侵略の機関と隠れ蓑としての利用を確立するために行われたのだ。

その次が9/11で、その公式説明は、オサマ・ビン・ラディンだけでなく、発言を恐れないあらゆる専門家たちによっても否定されている。

その次は、ソ連にとってそうであったように、アメリカにとって大災厄であるアメリカにるアフガニスタン侵略のインチキな理由だ。少数の軽武装アフガニスタン人が、かつて強力なソ連軍を打ち破ったのと同じように“世界唯一の超大国”を打ち破った。

更に、腐敗したアメリカ売女マスコミによって甚だしく喧伝されたサダム・フセインの“大量破壊兵器”というインチキな非難だ。国連査察官たちに否認されたこの驚くべきウソが、反対の証拠にもかかわらず、イラクを侵略し破壊するのに利用された。このウソは、後に、ジョージ・W・ブッシュ/ディック・チェイニー政権が国連で彼の威信を悪用してもたらされた評判の汚点を後悔しているコリン・パウエル国務長官によって否定された。

次は、ヒラリーが大いに喜んだ、カダフィ殺戮と、アフリカで最も成功した国を破壊するためアメリカが利用した、リビアのカダフィに対するぬれぎぬだ。

ロシアとイギリス議会がシリア侵略のためアメリカ軍を派兵するオバマの計画を阻止した際、ヒラリーとオバマがリビアを破壊するのに利用したISIS傭兵が、シリアを破壊するために送り込まれた。アサドとシリア政府を破壊すべく、ワシントンがISISをシリアに送り込んだのに、ワシントンはISISと戦っているという、ワシントンと売女マスコミによる長年のウソに我々はさらされてきた。

そして、ワシントン/売女マスコミのウソのもうひとつの一括りとしてのソマリア。そして、アルカイダやタリバン支持者であると偽って主張しての部族地域への爆撃によるパキスタン侵害。

更に、ワシントンの傀儡サウジアラビアにより、イエメンが荒廃させられた。

そして“イラン核兵器”やイスラエルに対するイランの好戦的行動という偽ニュース報道。

そして実際はワシントンが、NGOに資金提供することで民主的に選ばれたウクライナ政府を打倒したのに“ロシアがウクライナを侵略した”。

更に今、アメリカ人にあえて真実を語る人々は、“ロシアの代理人”で“偽ニュース流布者”だと語られている。

ある国の政府とマスコミが7日間/24時間ウソをつく以外何もしない場合、一体どうして民主主義が存在できよう。明らかに、存在不可能だ。

トランプ大統領は、保護された土地を、大企業による、略奪、破壊、荒廃に解放するため、二つの国定公園を大統領命令によって廃止するつもりだと環境保護団体が報じている。二つの国定公園はベアーズ・イヤーズと、グランド・ステアケース・エスカランテだ。

もし国定公園を、選挙資金を寄付する大企業に引き渡す権限がトランプにあるのなら、彼は間違いなく、既知の証拠をもとに、司法長官にヒラリー・クリントンの捜査を開始させたり、告訴させたりさえ出来るはずだ。大統領選挙でのロシアによる影響力行使と関係がない告訴でわなにはめられているフリン元中将に、彼は先制的に恩赦を与えることが可能なのだ。実際彼は、司法長官に捜査させたり、 煽動とアメリカ合州国政府打倒の企みのかどで、マラー逮捕させたりできるのだ。これらの非難の方が、マラーのフリンに対する告訴より余程現実的だ。

だがトランプ大統領は一体何をしただろう? 彼はツイッターで“不正なヒラリー・クリントン”が自由に歩き回っていて、フリン中将の人生が破壊されつつあると文句を言っている。https://www.lewrockwell.com/2017/12/no_author/crooked-hillary-walks-free/

トランプは正しいのに、一体なぜ彼はそれについて何かしないのだろう? フリンがしたのは、トランプには正常化できないような、アメリカとロシアの関係悪化を作り出す取り組みで、オバマがロシアに課した新経済制裁に、過剰の反応しないようにという、ロシアへの依頼だ。フリンが行ったことは、全く適切で、ロシアゲートという捏造された話題とは何の関係もない。軍安保複合体がフリン中将を追求している本当の理由は、彼が国防情報局の元局長で、TVのニュース・ショウで、オバマ政権の、シリアを打倒するためにISISを送り込む決定は、彼の勧告に反してなされた“意図的判断”だと述べたのだ。

言い換えれば、フリンは、ISISが独自に作られた組織ではなく、アメリカ政策の道具だと、うっかり秘密をもらしたのだ。

売女マスコミは、もちろんフリン中将発言を無視した。フリン発言の唯一の効果は、自分への報復のお膳立てで、マラーが行っているのは、まさにそれだ。

マラーの行動は実に堕落しているので、彼は実際逮捕され、エジプトに引き渡されるべきだ。

私益と私的狙いがアメリカ政府を支配している。国民には何の支配力もない。ワシントンは、選挙運動資金寄付と引き換えに、権益集団に法律を売ることで機能している。政治家が当選するための資金を提供している私益集団が、自分たちの欲しい法律を手にする。例えば、トランプ大統領は、環境破壊者連中に、二つの保護されたゆうちょ国定公園に与えようとしているが、自分自身や顧問たちを保護する点では無力だ。

権力を握る一握りの支配集団は、将来の大統領候補が決して国民に直接訴えないようにすべく、トランプを見せしめにしているのだ。トランプが、海外移転された雇用をアメリカに戻し、人々の利益のために政治を行うつもりだと言った際、彼はグローバル企業の利潤を攻撃し、ロシアとの関係を正常化するつもりだと言った際、彼は軍安保複合体の権限と利潤を攻撃したのだ。彼は今自分の軽率さへの代償を支払っているのだ。

より大きな問題はこうだ。ロシアとの関係を正常化するトランプの能力に軍安保複合体が加えた制約に対し、アメリカ国民と世界は一体どのような代償を払うことになるのだろうか?

Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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送金方法について:

会社の品格を信じていない、あるいはその政治傾向に反対なので、PayPalを使いたくないという方々は、Stripeを使われるか、私ではなく、Institute for Political Economyを受取人とする小切手を下記宛てにお送り頂ける。
Wells Fargo, 23046 Panama City Beach Parkway, Panama City Beach, FL 32413.

外国の方々で、国際的にStripeがお使いになれない場合には、Institute for Political Economyを受取人とする郵便局の為替証書を、上記銀行住所宛てにお送り頂ける。PayPalを信じないということが、このウェブサイトをご支援されない口実にはなるまい。

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2017/12/05/walking-into-armageddon/

ゆうちょ銀行 住所あて送金

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国名、人名、メディアの名前を変えれば、そのままこの属国。

より大きな問題はこうだ。ロシアとの関係を正常化するトランプの能力に軍安保複合体が加えた制約に対し、アメリカ国民と、最大の属国を含む世界は一体どのような代償を払うことになるのだろうか?

絶望の党、傀儡与党別動隊。第二異神の実態があらわに。

日刊IWJガイド「いよいよ本性むき出し! 参院憲法審査会で希望の党がどの野党よりも『自衛隊明記』に前のめり! 野党共同の共謀罪『廃止』法案にも乗らず、ますます安倍政権の『補完勢力』ぶりを発揮!/朝鮮戦争再開の危機迫る!? しかし『中朝一体神話』はマスコミの作り上げた嘘! 岩上安身による横浜市立大学名誉教授矢吹晋氏インタビュー」2017.12.7号~No.1910号~

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