イラン

2023年3月31日 (金)

シリア人にはアメリカ占領者を攻撃するあらゆる権利がある:物語のマトリックスの端からのメモ

2023年3月25日
ケイトリン・ジョンストン

この記事を英語音声で聞く。

 欧米世界は全く同じ類のマスメディア過誤を繰り返しながら、やみくもにアメリカに従って更に多くの紛争や軍国主義に従事し、厳粛にイラク侵略20周年を記念している。

 もし皆様が、中国がアメリカの世界支配を脅かし始めたまさにその時に、欧米世界が突然 極端に中国の人権実績に興味を持ったのは偶然の一致だと思われるなら、皆様は人前で恥をかかせられるのに値するおべっか使いの馬鹿だ。

 漏洩した2017年国務省メモが、中国やロシアや北朝鮮やイランなどの国々で人権侵害を攻撃しながら、アメリカと連携する国の人権侵害は無視するのはアメリカ政府の政策だとはっきり認めている。こんな演技を受け入れるのはやめなさい。

 中国は中国の内部問題を解決するのに何千年もかけてきた。社会病質的な少数が、戦車隊員がそう言うと考えるからといって、彼らは突然ワシントンやロンドンやキャンベラの1群のもったいぶった白人連中の手助けを必要としない。中国の問題の対処は中国人に任せろ。

 中東に住んでいる人々には駐留に反対する占領軍を攻撃するあらゆる権利を持っており、それら占領軍には報復する正当な権利はない。

 

 それら米軍占領に反対する人々によって殺されたり負傷させられたりした全てのアメリカ人は、アメリカ帝国が彼らを派兵したから殺されたり負傷されたりしたのだ。彼らに起きたことは、敵対的占領に合法的に抵抗する人々の過ちではなく、帝国の過ちだ。

 シリアのアメリカ占領者に対する攻撃がイランに「支援されている」という主張は決してやみくもに信じるべきではないが、はっきり言っておくと、イランがこの紛争に関与するのは完全に合法的だ。イランはシリアの同盟国でシリア政府の許可を得てシリアにいる。これらのいずれもアメリカにはあてはまらない。多分もっと重要なことにイランは中東にあり、従って非常に中東に関与するのに、アメリカより多くの正当性がある。

 たとえアメリカ人評論家や政治家がTikTokについて言っている全てが真実(もちろんそうではない)だとしても、それはアメリカ政府がアメリカのソフトウェアで我々にしていることの恐ろしさよりずっと少なく、ホワイトハウスに大規模な新たな検閲権力を与えるより恐ろしさはずっと少ない。もし皆様がアメリカ帝国の支配下の場所で暮らしておられるなら、アメリカ政府が皆様に対して実際の権力を持っているから、どんな情報収集でも、アメリカ政府が自身のために準備する検閲政策は皆様の生活に本当に関連しているのだ。中国政府はそうではない。これは脳みそがスープではない誰にとっても明らかだ。

 修正第1条が言論の自由あるいは報道の自由を要約して「議会が法律を作るべきじゃない」とはっきり言っているのに、全てのアメリカ人TikTokユーザーに文字通り、まさにそれをする準備を議会がしているのは狂っている。

 シャベルより先進的な技術を理解せず、インターネットが魔法の豆から来ると思っているアメリカ下院議員が全員に影響を与えるオンライン・プラットホームについて決定をしているのも狂っている。

 

 オーストラリアの腐敗したメディアが、中国との戦争でわが国はアメリカに従わなければならないと言っているのは問題ではなく、連中がほぼ確実に正しいのが問題なのだ。これは我々オーストラリア人が直ぐさま、これをもたらすアメリカと我々の同盟を終了するよう要求しなければならないことを意味する。もしアメリカが中国に対する戦争をするなら我々は後に続かなければならないと言う時は連中は不正直ではなく、連中が即座に「よし、それなら我々はどうすれば、これほど非常に支離滅裂な狂気状況から即座に脱出できるのか?」と尋ね損なっているのが連中の不正直さなのだ。

 それがワシントンやアーリントンやラングレーででっち上げられる様々な愚かな狙いを推進するため、主要貿易相手国と我が国が戦わなければならないことに気がついた時の唯一健全な対応なのだから。我々はこの状況から脱出するためにはどうすべきか考えよう。我々は何をする必要があるのか? どんな同盟を廃棄する必要があるのか? 我々は誰の事務所を襲撃する必要があるのか、我々は誰の机の上を叩く必要があるのか? これら質問をし損なうのは職業的怠慢だ。なぜなら中国と戦争すれば我が国は破壊されるから。絶対それを阻止しよう。そんなことは起きようがない

 アメリカが我々を想像できない恐怖の戦争に引きずり込むと我々に言っても、オーストラリア・メディアは犯罪的ではないが、それを受け入れる必要があり、その考え方に慣れろと我々に言うのは、オーストラリア・メディアの犯罪だ。ばか野郎。そうではない。すぐさま、この第三次世界大戦の罠から我々を救出しろ。

 史上まさに今ほどオーストラリアで強力な戦うジャーナリズムが必要なことはなく、史上オーストラリア・メディアは今ほど仕事に相応しくないこともなかった。

 もし皆様が私が通常そうしているように、アメリカの帝国の中枢に焦点を合わせる代わりに、なぜ最近自国についてそれほど多く書いているのかと思われるなら、それが理由だ。彼らがそうすることが最も緊急に重要なのに、我々の無価値なゴマすり報道機関が連中の仕事をきちんとしていないせいだ。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2023/03/25/syrians-have-every-right-to-attack-us-occupiers-notes-from-the-edge-of-the-narrative-matrix/

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 The Jimmy Dore Show 中国人にシリアでのアメリカ兵駐留について問われ、支離滅裂な回答をする国連報道官。「国連」の本質がわかる。そもそも「国連」という翻訳は誤解を招く。第二次世界大戦時の「連合国」の実態は変わっていない。。

UN Spokesman Claims U.S. Soldiers Are Not In Syria – Gets IMMEDIATELY Owned! 6:09

 植草一秀の『知られざる真実』

日本政治を刷新する方法

 日刊IWJガイド

「忘れてはいけない、統一教会の『正体』! 自民党と統一教会との癒着報道が下火になる中、統一地方選が始まる!」

2023年3月29日 (水)

アメリカ・NATOによる攻撃と破壊を生き延びたイラクとシリア

Steven Sahiounie
2023年3月24日
Strategic Culture Foundation

 2003年3月と2011年3月には大いに共通点があるが、それは物語の始まりではないとSteven Sahiounieは言う。

 政権転覆のためのアメリカによる対イラク攻撃20周年記念日は政権転覆のためのアメリカによる対シリア攻撃の12周年記念日と重なる。2003年3月と2011年3月には大いに共通点があるが、それは物語の始まりではない。

 中東で隣接する二国の破壊は1996年に「イラク戦争の設計者」として知られる男が書いた「A Clean Break 決別」と呼ばれる戦略論文から始まった。

 ニューヨーク出身のアメリカ・ユダヤ人リチャード・T・パールが「A Clean Break 決別」の一部を書いている。この話題で、ユダヤ人として生まれたことは最重要ではないが、イスラエル工作員であることは重要だ。機微で極秘のアメリカ計画で働く場合には試験があり、本人の忠誠心が世界のどこかの他国ではなく、アメリカに対するものだという宣誓だ。パールはアメリカ人だったが彼の忠誠心は別の国にある。

 パールはちょうどイスラエル首相に選出されたベンヤミン・ネタニヤフにこの論文を送った。この論文はアメリカがイラクとシリアを攻撃し破壊する理由を提示している。ビル・クリントン大統領の就任後、この論文を実行するよう彼に渡されたが彼は拒否した。だが2001年9/11、ニューヨークWTC爆撃の頃には、この論文の埃を払う機が熟し、パールと仲間はジョージ・W・ブッシュ大統領が熱心な協力者であることに気がついた。

 パールはアメリカが他の国々を攻撃する理由を作り上げる責任を負う防衛政策協議会委員長だった。国防総省は方針は決めず、計画された攻撃が成功裏に実行できるかどうか報告するよう依頼されるだけだ。こういう格言がある「軍人の仕事はなぜか疑わないことだ。軍人の仕事は戦うか死ぬかだ」。アメリカによる戦争や攻撃でペンタゴンを非難するべきではなく、大統領執務室や国務省やCIAや防衛政策協議会をこそ非難するべきだ。

 9/11攻撃はアメリカに何百人もの信奉者がいるムスリム同胞団と同じイデオロギー、過激イスラム政治イデオロギーを奉じるテロ集団アルカイダ指導者であるアフガニスタンに暮らすサウジアラビア国民オサマ・ビンラディンの命令で実行された。

 ブッシュ政権がいかにしてアルカイダをイラク指導者サダム・フセインと結びつけられるかが「ごまかし」だった。CIA長官ジョージ・テネットはブッシュに繰り返し、つながりはないと言った。

 ブッシュ政権の二番目の戦略はサダム・フセインが「大量破壊兵器(WMD)」を持っていることを理由にイラク侵略を正当化することだった。CIAは、いかなる事実にも基づかず、フセインがWMDを持っているかもしれないという考えに基づいてその前提を支持することが可能だった。大量破壊兵器について尋ねられて、テネットは「我々がそこに行けば、それを見つけるだろう。」と答えた。WMDが今までイラクのありとあらゆる場所を捜索した何千人もの大いに熟練した武装アメリカ兵が発見できなかったので、長年の夢想だと判明した。

 するとアメリカ国民や議会は一体どうしてブッシュ政権のウソを信じるようになったのだろう? アメリカの主流メディアが実現したのだ。ブッシュ政権は最も評判が良い放送局の主要ジャーナリストに誤情報を手取り足取り教えたのだ。ジャーナリスト連中は自分ではWMDに関する情報を実証できず、アメリカ政府高官という連中の情報源を開示するのを拒否した。メディアの共犯がなければイラク戦争正当化は決して信じられなかったはずだ。

 バグダッドへの最初の爆撃の日に至る出来事は実に急速に進展したため、疑念の「警告」が見過ごされた。ブッシュが世界にテレビで彼が24時間で爆撃開始を命令すると発表したとき、ハンス・ブリックスはバグダッドのホテルに戻っていた。ブリックスは、ホテル入り口で、顔にマイクを突きつけられて盲点を突かれた。最初彼はブッシュの命令を信じず、フセインはWMDを持っておらず、兵器は既に破壊されたとイラクの多数の場所への訪問結果を繰り返した。

 だがそれは爆撃が時間通りに始まるのを決して阻止しなかった。爆弾がバグダッドじゅうに投下されていた時には、ブリックスはNYCに戻って、ブッシュ攻撃はウソに基づいているという彼の詳細なレポートを国連事務総長潘基文に送っていた。この全てはメディアで報道されたが、戦争機構を止めるには遅すぎた。

 アメリカは孤独ではなかった。イギリスや多くのNATO同盟諸国がブッシュのイラク戦争に参戦した。彼ら全員に何百万人もの命を犠牲にした正当と認められない戦争参戦に責任がある。アメリカ同盟諸国は、参戦決定は彼らがアメリカ諜報情報を信じ、ウソを信じた事実のせいにしている。アメリカの指揮に従うというもう一つの決定要因はアメリカが唯一の「超大国」だという事実だった。国際社会が新しい多極世界を認めるにつれ、それらの日々は終わっている。

 1996年にパールがイスラエル指導者のために「A Clean Break 決別」を書いた時「一つ買えば、もう一つおまけ」という類いの発想で対シリア攻撃も含まれていた。同時にイラクとシリア両方を破壊しろ、そうすればイスラエルはより安全な場所になる。ドナルド・ラムズフェルドが2003年の対イラク攻撃計画に関与した際、彼はシリアを含めないよう勧めた。二国の破壊は達成するにはあまりに大きな目標と分かっていたことに基づいて彼の決定をしたのだ。彼はイラクにのみ破壊の焦点をあてると決めたのだ。

 シリアは攻撃されず、隣国での戦争は国境外にあふれ出なかった。シリアは200万人のイラク難民を受け入れ、2009年にアンジェリナ・ジョリーとブラッド・ピットは彼のイラク難民に対する門戸開放政策のためにダマスカスを訪問し、アサド大統領と会った。

 シリア破壊計画は1996年のパール論文で始まり、2011年3月までに既にオバマ大統領政権が「新中東」を作る計画を始動し、オバマはリビア攻撃、侵略と占領を支援するためNATOを利用した。リビアに対するアメリカ・NATO攻撃は違法とされるムスリム同胞団のシリア人支持者を使い、後にアルカイダ、最終的にISISのような過激イスラムを奉じる国際テロリストに置き換えられた対シリア攻撃の前兆だった。

 現在イラクは破壊されたままだ。一度も再建されたことがない。広い地域に依然水道や電気や医療がない。イラクのインフラは壊れている。イラク憲法は侵略者に立案され、派閥、民族の割当制の議会を設置した。アメリカで宗教や民族に基盤に議員を決めることなど考えられないが、アメリカ侵略者が、人の両親が誰か、どこに住んでいるかに基づく実行不可能な制度で国を腐敗に縛りつけるイラク憲法を起草したのだ。アメリカはイラクの政府形態は議会制だと主張したが、これはアメリカの大統領制と異なり物事を実行できる中核となる指導者がいないため国を混乱に陥れたままにしている。

 シリアはアメリカ・NATO攻撃に抵抗し、国民も抗戦した。12年後の今、シリア国民の未来には、明るい日々の可能性と再建の希望が存在している。イラクでも、一般人に残虐行為を犯した残忍な侵略者の手にかかって彼らが耐えた苦しみも歴史のページのかなたに消え、安全と繁栄の新しい章が始まる希望がある。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2023/03/24/iraq-and-syria-survived-the-u-s-nato-attack-and-the-destruction/

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 Democracy Now 未曾有の大規模全国的抗議行動を報じている。さすがのネタニヤフも司法制度改悪を延期。

Palestinians to Pay the Price as Netanyahu Pauses Judicial Overhaul While Further Empowering Far Right 35:50

 孫崎享氏講演 IWJによる中継! 参加者の方々とのやりとりもかみ合っている。

ライブ配信 【3/28. 19時~】たんぽぽ舎・新ちょぼゼミシリーズ「オルタナティブな日本を目指して」~台湾有事と日米軍事同盟」―登壇:孫崎享氏(元外務省国際情報局長) 2:12:22

 日刊IWJガイド

「本日午後3時半から、岩上安身による経済産業研究所コンサルティングフェロー・藤和彦氏インタビューをフルオープンで生配信します!」

はじめに~<本日の岩上安身によるインタビュー>ノルドストリーム爆破事件の教訓、米国は誠実な同盟国と言えるのか?「自国の国益のためには同盟国の利益をも犠牲にする」国際政治の厳しい現実に日本も目を向けよ!~本日午後3時半から岩上安身による経済産業研究所コンサルティングフェロー・藤和彦氏インタビューをフルオープンで生配信します!

本日【IWJ号外】を発行します! シーモア・ハーシュ氏の続報の第2弾!「隠蔽」を仮訳! 副題は「ノルドストリーム・パイプライン破壊の責任を隠し続けるバイデン政権」! 情報操作が成功するのは、その受け手が、「望ましくない真実を矮小化したり、置き換えたりできるストーリーを必死に求めている場合だけ」! 捏造記事を書いた『ニューヨーク・タイムズ』の記者たちは見事にこの条件にあてはまった!

2023年3月21日 (火)

アメリカを置き去りにする地政学の地響き

2023年3月20日
Moon of Alabama

 先月、我々は驚くべき地政学的発展を見た。

 2月、中国はアメリカ覇権を公に非難し、世界的安全保障構想を発表し、ウクライナ和平計画を提示した

 3月10日、中国はサウジアラビアとイランの国交回復合意を仲介した

 3月15日、モスクワはシリアのバッシャール・アルアサド大統領を盛大に歓迎した

 昨日、アル・アサドと妻アスマはシェイク・モハメッドとの会談のためUAEを訪問した

 また昨日、イランとイラクはCIAが支援するクルド人の対イラン活動を止める安全保障協力協定に署名した。

 また昨日、サウジアラビアのサルマン国王はイラン大統領をリヤド訪問に招待した。

 過去30年アメリカは中東を裏庭と見なしていた。20年前アメリカはイラクを違法に侵略し、10万人の死と数十年の混乱を引き起こした。現在中国は平和的手段により、わずか一か月以内に中東のバランスを変えた。

 本日、中国の習主席はロシアのプーチン大統領との3日間会談のためモスクワに到着した。プーチン大統領による文章が人民日報に掲載され、ロシア・メディアは習主席の署名入り文章を掲載した

 アメリカはウクライナに対する中国の和平提案が確実な地歩を得るのを恐れている。アメリカは停戦和平交渉に公然と反対している。それはウクライナが決めるものだと私は思っていたが?

 プーチンは中国の和平計画を公式に支持する可能性が高いが、アメリカは実際和平が実現するかもしれないと疑心暗鬼だサウジアラビア・イラン合意を破壊したいとすら思っているかもしれない。

 ちなみに中国の人々は世界で最も幸せだ。

 習主席とプーチン氏は現在、多国間グローバル・ショーを展開している。バイデンと彼の周囲の不幸な「一極覇権主義」連中は取り残されている。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/03/geopolitical-rumblings-leave-us-behind.html

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 「簡にして要を得る」の見本。この記事にある中国が発表した覇権主義批判文US Hegemony and Its Perilsを読む予定。ブルームバーグが簡単に報じているだけ。属国大本営広報部は完全無視するのだろうか? 大政翼賛会番組を一ヶ月見るより遙かにためになるだろうに。

2023年3月17日 (金)

イラン-イスラエル「影の戦争」

2023年3月11日
ビクトル・ミーヒン
New Eastern Outlook


 2023年が始まってからわずか2か月しか経っていないが、隠すことなく絶えず間イラン領攻撃準備をしているテルアビブのせいで、いつ何時勃発しかねないイスラエル・イラン間で進行中の潜在的な紛争で、既に波乱に富んでいることが分かっている。

 シリアの首都ダマスカスでのイスラエル空爆で5人死亡し、何棟かのビルが損害を受けたばかりだ。ロイター通信社が引用した欧米の諜報局員二人が、攻撃目標はイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)が運営する物流センターだったと述べた。

 このシリアの首都中心での攻撃は1月の二つの「注目に値する」事件に続くものだ。1月28日夜、イラン中央部の都市イスファハンで無人飛行機が軍事施設を攻撃した。これに翌日夜速くイラクからシリアに入ったイラン軍用トラック車隊に対する別の空爆が続いた。これら全ての機密活動はイスラエルが実行した可能性が高いと専門家は考えている。

 これまで10年間にわたり、IRGCが近代的兵器をレバノン地域の民兵、特にヒズボラに移転するのを阻止するためイスラエルは頻繁に空爆作戦を行ってきた。シリアではIRGCから軍の足場を奪おうとした。実際1月29日のイラクとシリア間のカーイム国境検問所攻撃現場はこのような攻撃を頻繁に受ける地域だ。イスラエルはイランの無人飛行機とミサイル生産施設や核開発計画に対する一連の秘密攻撃と破壊工作の背後にいると見なされている。加えてイスラエルは主要イラン核科学者たち、特に2020年11月テヘラン付近の道路待ち伏せによるモフセン・ファクリザデ殺人容疑者でもある。2023年に盛んになった攻撃が地政学的優先事項を変える時期に、イスラエルがこれら並行作戦を加速強化している兆しかもしれない。

 制裁緩和と引き換えにイランのウラン濃縮制限を目指した公式には包括的共同行動計画として知られる2015年のイラン核合意は、テヘランの最善の努力にもかかわらず事実上機能を失っている。国際原子力機関IAEA長官ラファエル・マリアノ・グロッシによれば、アメリカが挑戦的に合意から撤退した後、テヘランは核開発計画を制限しなかっただけでなく「何発かの」核兵器を製造できるほどウラン濃縮度を高めた。グロッシは濃縮レベルがイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相が2012年に警告したレベルを「とっくの昔に越えた」と指摘した。当時ネタニヤフはイランが核兵器を作れる前にどれだけ高濃縮ウランが必要か例示するため有名な爆弾を描写する漫画ポスターを国連で展示した。イランは核兵器を製造し、今日でなくとも明日イスラエルを破壊しかねないと彼は国連加盟諸国を脅迫した。その時から11年過ぎたがイランは最高指導者のファトワに忠実で核兵器を製造しなかった。誰かが中東で戦争を引き起こしているとすれば、それはまず第一に、ほぼ毎日シリアに爆弾投下し、イラン領に対し、いわれない秘密攻撃をし、毎日文字通りパレスチナのアラブ人を破壊しているイスラエルだ。

 この文脈とネタニヤフが極右有派を擁する不安定な連立政権連合のトップに返り咲いたことを考えると、今後数週間から数か月の間に、イランや、より広い地域でさらなるイスラエル攻撃が行われる可能性が高い。「両方の攻撃はイランがシリアとヒズボラを軍備強化し核兵器獲得を阻止するためのイスラエルの長距離阻止作戦の継続だと思う」とワシントン近東政策研究所」の防衛・安全保障アナリストでアソシエイトフェローのファルジン・ナディミがサウジアラビア・メディア、アラブ・ニュースのインタビューで言った。「タイミングは偶然選ばれたのかもしれない。これは前イスラエル政権の政策で、現在と未来のイスラエル政府の優先事項であり続けるだろう。」

 「イラン政権が将来あらゆる攻撃的抑止力計画を加速するとを予想される」のでこれら攻撃はおそらく「規模と回数」が増加するとナディミは予想する。「いつ何時エスカレーションする危険が常に存在する」にもかかわらず、2023年にイスラエルとイラン間の総力戦があり得るかどうか彼は不確かだ。

 ワシントンを本拠にするニュー・ラインズ研究所の戦略・イノベーション担当専務理事ニコラス・ヘラスはイランが核兵器を生産しようとすれば軍事対決が避けられないと考えている。「イランとイスラエルとアメリカ間の地域規模戦争が起きる前の真夜中に我々は近づいている。」アメリカに支援されているイスラエルは、イランが核兵器を作ると決めれば、イランとの交渉席上、イラン領に対する戦争を始める軍事的選択があるという明確なシグナルを送っていると多くの政治評論家が言う。「ヨルダン川西岸で継続中の不安定とネタニヤフの連立相手がパレスチナ併合を要求する状態で、ネタニヤフはイランに対してイスラエル国内の政治同盟者を再集中しようとしている」とヘラスは述べた。イランとイランの兵器計画、特に人工知能と近代的ミサイルをイスラエルに対する戦略上の脅威とネタニヤフが見なしていると彼は指摘した。換言すれば、テルアビブは科学開発さえ制限し、イランにおける科学的進歩を遅くさせようと努めているのだ。

 この文脈で誰が核兵器を持てるか・持てないかを決定するのは国連ではなくイスラエルだと言える。だがイスラエルは何らかの方法で密かに欧米の助けを借りて国連の許可なしに核兵器を製造したのが自分たちだったのを忘れ今地域で核の指揮棒を振っている。

 イスラエルとイランとシリア空爆作戦が拡大する中、独立した中東評論家カイル・オルトンは最近の攻撃を低レベル戦争の「新しい標準」の一部と見なしている。「イスファハンでのイスラエル作戦は、実際は象徴的なもので、主に国民向けのイスラエル新政府の声明だ」とアラブ・ニュースで彼は言った。オルトンはイスラエルがシリアで取るに足りない効果で、複数回、多くの同じ標的を攻撃したことを指摘し、イスラエルの作戦がイランや代理人に重大な、あるいは永続的損害を与えたかどうか疑問視している。「イスラエル攻撃の焦点は物理的インフラで、時折、核開発計画のIRGC当局者や科学者に対するものなので、イラン政権は容易に失われたものを復活できる」と彼は言う。一方、それがIRGCの外国での活動を無力化し、イラン国内で活動範囲を広げ、イスラエルはイラン情報機関に広範に潜入した。それにもかかわらず「戦略レベルで」負け続けているとオルトンは言う。

 シリアにおけるイランの立場強化だけがイスラエルに対し挑戦している唯一の地域ではない。2月10日、イラン無人機と思われるものがアラビア海でイスラエルに関連する商業タンカーを攻撃した。リベリア国旗を掲げたイスラエル人億万長者エーヤル・オフェルにつながる石油タンカーへの攻撃は軽度の被害をもたらし「影の戦争」の観察者によりイランの攻撃と見なされた。多くの政治アナリストによると、イランはイラク、レバノン、ガザ、イエメンでも優勢を続けており、バーレーン、アフガニスタン、西アフリカでは脅威的なイスラム革命の前哨基地が拡大している。

 レバノンやシリアとガザで、IRGCは代理勢力に供給する兵器システムの量と品質を高めている。たとえば、IRGC は精密弾薬プログラムの一環として、レバノンにあるヒズボラのミサイル巨大兵器庫を強化し、この集団が特定のイスラエル標的を正確に攻撃できるようにしている。オルトンによれば、結果として、これら集団はイラン核開発計画に対する空爆への報復としてイスラエルに「壊滅的損害を与える」ことが可能だ。「どこかの時点で、これはイスラエルがこのような攻撃を考えさえするのを阻止するのに十分な抑止力となる可能性が高い」と彼は言った。

 明らかにイランが核兵器を獲得するのをイスラエルが軍事的に阻止できた瞬間はおそらく既に過ぎたのだ。イランが公式に核兵器の閾値を越えなかったのは技術的な理由ためというより政治的な理由で、つまり彼らは核実験をしていない。

 ビクトル・ミーヒンは、ロシア自然科学アカデミー客員。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/03/11/iran-israel-shadow-war/

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 ひごろ「大本営広報部」と呼ぶ小生の見方が証明されるのは決して喜ばしくない。連中わかっていて見せつけているのだろう。

 日刊ゲンダイDIGITAL

どこまでズブズブ!岸田首相と大メディア上層部が“談合”会食…「放送法解釈変更」炎上中に

 The Jimmy Dore Show IMFさえロシアの経済成長を予測!

Russian Economy SOARS Past Germany & UK! 4:31

 話題のマスコミ支配で味を占めて、連中は学界も屈服させようとしている。

デモクラシータイムス

憲法も黒歴史もものかは なぜいま学術会議法改定 隠岐さや香さん+木村草太さん 池田香代子の世界を変える100人の働き人81人目+α 1:02:55

何に使う?爆買いトマホーク 【半田滋の眼 No74】20230315

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

韓国指導者が12年ぶりに日本訪問、先週韓国は、日本の直接の関与を必要としない補償計画を発表、紛争解決に向け前進。動きは米国主導。米日韓過去 1 年間種々のレベルで 40 以上の 3 カ国会議。去五年間合計より多。中国、北朝鮮を意図

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「ワクチン! 日本はファイザーからぼったくられていた!? シーモア・ハーシュ氏がノルドストリーム爆破事件の『続報』はIWJ『号外』で!」

<岩上安身によるインタビューが決定!>3月23日、岩上安身によるJOGMEC(独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構)調査課長 原田大輔氏インタビューの4回目が決定しました! 4月3日には食料安全保障問題について東京大学農学部鈴木宣弘教授へのインタビューを、4月6日には『ルポ特殊詐欺』著者・神奈川新聞報道部デスク 田崎基氏インタビュー第3回を予定しています!

2023年2月25日 (土)

多極世界の土台を築く中国とイランとロシア

2023年2月17日
ワレリー・クリコフ
New Eastern Outlook

 2022年末に在ウィーン国際機関常駐ロシア代表ミハイル・ウリヤノフが中国とイランとロシアによる国際外交の新たな三国間関係の創造を指摘した後、この政治構成に特別な注意が払われた。この状況に対する関心が12月にウィーンで開催された「相互利益の問題に関する」中国、イランとロシアの生産的な三国間協議後、一層増加した。

 原則的に、自分の「規則」を押しつけて覇権と世界支配を強化するワシントンの試みからから遠ざかる必要性を世界が既に悟り、諸国は現在積極的に多極世界に移行しつつあるので、この統合過程は非常に論理的で不可逆的だ。加えてモスクワと北京とテヘランは、独立国家に対し違法な制裁を通して世界を支配するアメリカ覇権への抵抗から始まり、アフガニスタンで秩序を復活させる必要性に終わる大半の問題に関しお互い緊密な関係を長年維持している。さらにこの協力は言葉だけでなく行動でも示される。そして多くの国が多国間協力を支持するのでこの形の協力は容易に広がる。

 50億人以上の人々(世界住民の70%以上)がユーラシア大陸に暮らしており、そのうち約10億人がアジアにいる。そのため人類の未来が主としてユーラシアの状況に依存するのは非常に明らかで、それがイラン、ロシアと中国がなぜ巨大な大陸の共同開発のため団結すると決めたかの説明だ。

 近年ユーラシアで実行されている大規模プロジェクトが中国とロシアとイランの積極的参加をはっきり示している。特にシルクロード経路、西東輸送回廊と南北輸送回廊創造、ユーラシア経済開発のための商品輸送と基幹インフラの拡大。欧米がロシアとイランの以前からよく知られた西部通商路を切断しようとした後、ユーラシアにおけるこれら輸送陸路の開発は特に重要だ。NATO支配外の新たなユーラシア通商路を作る必要性が明白になった。これらプロジェクトの独自性は彼らにとっての互恵、関係各国が宣言した大きな関心、プロジェクト参加者が所有する必要資源の有効性にある。だからここ数年これら回廊は実際中央アジアにとって本当に緊密な世界生産と貿易システムへの統合の「最後の希望」プロジェクトなのだ。

 完全に長期「国際制裁」を味わっているイランは遅かれ早かれ海上貿易は発展した海軍が必要なのでユーラシアには輸送陸路が必要なことを最初に悟った国の一つだった。そして中国にとって「欧米パートナー」による海路に対する脅威が主に近年本物になったとすればイランは何十年もこの状態で暮らしていたのだ。そのためこれら輸送路の発達は犯罪的なキーウ政権を非ナチ化するモスクワの特別軍事作戦によって引き起こされたアメリカと西洋の攻撃的政策と欧米のヒステリーを背景にした脅迫に対するロシアとイランと中国の直接の反応なのだ。

 だが外圧を及ぼし違法制裁政策を推進するワシントンとその西洋同盟諸国による試みは三国間協力を妨げない。それどころか、それは三国間関係を強化し、相互に有益な協力構築に貢献する。これはこの三国間貿易の成長ではっきり確認される。ロシア・イラン間貿易総取引高は、ほとんど50億ドルに達し、2022年の終わりまでに20%以上増加した。三国の企業には利益がある商品と生産地があり彼らは物流と支払いと決済インフラに磨きをかけている。

 貿易や、経済的、政治的統合に加えて、ロシアと中国とイランはユーラシア、特に中東とペルシャ湾岸の問題を抱えた地域で平和強化の努力をしている。コーカサス、アフガニスタン、パキスタンと中央アジアで紛争の出現を阻止し、テロを絶滅することが強調されているに。ユーラシアの人口や人口増や経済成長を考慮すれば数年のうちに世界経済がここを中心に積極的に発展するのは極めて明らかだ。作られつつある陸路と海路は生産のみならず貿易と消費のリーダーとしてのユーラシアの確立に寄与するだろう。

 中国とロシアとイランは三国間協力の成功している進展のほかにグローバル協力の過程を促進するために必要な努力をしており、今日特にユーラシア外の適切な当事者が彼らのプロジェクトに参加する機会を提供している。この連合は多極世界の基盤で、この過程を阻止するワシントンの試みにもかかわらず西欧は必然的に参加を強いられるだろう。

 「タカ派」のアメリカ政治家だけでなく軍代表も公然と中国とイランとロシア間の協力の発展に関する懸念を表明している。それで2月10日、国際防衛問題担当アメリカ国防次官補セレステ・ウォランダーは、中東諸国にこれに反撃すべきだと直接述べた。2月13日メリカ空軍・宇宙軍協会での講演で、中央空軍(AFCENT)司令官アレクサス・G・グリンケウィッチ中将も中国とロシアとイラン間軍事協力の強化ついての「懸念」を明言し、シリア、そして中東全般で、より大きな「当事諸国の結合」を見るというアメリカの懸念を強調した。

 だがモスクワとテヘランと北京間の和睦を止め国際外交でこの新三国関係に対する世界中の感謝表明を制限しようとするワシントンの試みは完全に徒労だ。これは公然とロシア憎悪で親米のポーランド当局でさえ大半のEU加盟国と異なり、最近駐テヘラン大使マチェイ・ファルコウスキーをイスラム革命44周年記念祝典でイランのエブラーヒーム・ライースィー大統領による公式歓迎会に行かせた事実によっても確認される。ポーランド大使がお辞儀しライースィの手を握り、公式式典でイランのライースィ大統領とホセイン・アミール・アブドラヒアン外務大臣の背後に座る写真をイラン・メディアは公表した。

 ここ数ヶ月の出来事でも分かるように単極世界の存在は終わっている。それはイラン、ロシアと中国間の協力が着実に発達し益々強くなっている多極世界に置き換えられつつある。この鮮やかな確認は中国主席習近平の招待によるイランのエブラーヒーム・ライースィー大統領と大イラン代表団の公式中国訪問だ。

 ワレリー・クリコフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2023/02/17/china-iran-and-russia-lay-the-foundations-for-a-multipolar-world/

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 The Jimmy Dore Show

U.S. Pushes For Ukraine War Escalation Into Crimea! 10:07

 櫻井ジャーナル

ウクライナで劣勢のアメリカはトランスニストリアへ戦線を拡大させる可能性

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

給料上昇は追い付かない。年金受給も追い付かない。日本の多くの人の生活環境は厳しくなる。「1月の消費者物価上昇は4.2%上昇、41年4か月ぶり水準。生鮮食品を含む総合は4.3%。生鮮除く食料7.4%、都市ガス35.2%、電気代20.2%

 日刊IWJガイド

「岩上安身が岸田総理に対して会見で質問! 岸田総理『今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない』!?」

はじめに~岩上安身が岸田総理に対して会見で質問!「ノルドストリームの爆破を行なったのは、米国のバイデン政権とノルウェーというスクープ記事が事実なら、同盟国ドイツへの重大な背信行為! 米国は誠実な同盟国なのか!? 自衛隊の指揮権まで渡していいのか!?」との質問に対し、岸田総理は「多くの国々が関与を明確に否定している」と、独立した国際調査を要求するロシアを無視する一方的な欧米支持! さらに「自衛隊と米軍は独立した指揮系統に従って行動をする」と主張! 本当だろうか!?

2022年12月24日 (土)

帝国が標的にした国の反政府抗議参加者を「支援」するのは本当の支援にならない

2022年12月20日
ケイトリン・ジョンストン

この記事の英語音声を聞く。



 最近Truthoutは「左翼はアメリカ帝国主義のサクラになることなく中国の抗議行動参加者を支援可能だ」という見出し記事、副題「中国人労働者とウイグル人は世界中の左翼の連帯を必要としている」と主張し、この題名の主張のどちらも全く擁護しようとしていない。

 この記事は、ニューヨーク大学のレベッカ・E・カール発言を特集し「異性愛を規範とする家父長制」や「白人権力の覇権的支配」などの左翼的表現に満ちているが、そこにないのは左翼が米国帝国主義のサクラになることなく中国の抗議行動参加者を支援できるという主張や世界中の左翼の連帯が必要だという主張を立証する試みだ。

 これは、それらの主張が全く根拠がないためだ。私はいつもそのような主張に遭遇するとしばしばそれに異議を唱え、アメリカに中央集権化した帝国に政権転覆の標的にされている中国やイランのような国の抗議行動参加者に対する「支持」や「連帯」を示す英語圏左翼が得られるものを論理的かつ首尾一貫して説明できた人は一人もいない。帝国が標的にした政府に対するプロパガンダに利用される物語の背後で、左翼がそれらプロパガンダキャンペーンを支援せずに、そうしたものを支援できるのか私に良い説明をしてくれた人は一人もいない。

 これは、適切な説明が存在しないためだ。

 

 私はこのためにTruthoutだけ糾弾するつもりはない。帝国の標的にされた政府を非難するのを支援するよう左翼を追いやることは欧米左翼と左翼メディアが常に行っている。先月Jacobin誌はイラン抗議行動参加者と「国際左翼は効果的に連帯を表現する方法を策定しなければならない」と主張する記事を掲載し『ショック・ドクトリン』の著者ナオミ・クラインは最近中国の抗議行動参加者についても同じ主張をした。帝国が標的にした国で抗議行動がある時は常に、公式左翼が彼らを応援する主流論争に我々の声を加えなければならないと忠告する。

 そして、それは常に不明確で明確に議論されていない理由による。それは一般的に「連帯」などのような左翼的専門用語で提示され、左翼は本質的に真実と想定すべきものとして組み立てられているが、欧米の連帯表明によって、帝国が標的にした政府に反対する抗議行動参加者にどのような実際の具体的利益がもたらされるのか、またはそれらの利益が、侵略に対する同意を帝国がでっちあげようとしている政府の非難を増幅するのに役立つという否定的欠点をどう上回るかを明確に説明する人は誰もいない。

 彼らは一般的に「連帯」が一体何を意味するかさえ説明しない。おそらく彼らはそれらの国に飛び彼らに直接支援提供することを意味しないか、彼らはそう言ったかも知れないが、彼らはどういう意味だろう? 関連するハッシュタグで皆様の支持をツイートするのだろうか? 皆様の感傷的な部分で連帯感を抱くのだろうか? 人々が自分の声やインターネットで「連帯」を表明し、感傷的な心で連帯感を抱けば何か良いことが起きるという主張だろうか? 起きる良いこととは何だろう? 得られる物的利益とは具体的に何だろう? 彼らは決して言わない。

 十分注目されていない問題に関して話をする場合、こういう議論を見られる。たとえばパレスチナ人の権利は何世代にもわたり無視され、否定的にプロパガンダされてきた問題で、その問題に脚光を当てようとする草の根の努力のおかげでイスラエル・アパルトヘイトが今後それを継続するのに必要な支援を得るのは遙かに困難になっている。

 しかし帝国が標的にしたイランや中国のような政府への抗議について話す時、皆様は既に英語圏の最も強力な全てのメディアや政府機関が最大の報道をしている問題について話しているのだ。これはアメリカが好む国々での抗議行動と比較して、アメリカが好まない国々での抗議行動に対して非常に不釣り合いな報道を欧米マスコミがしているためだ。

 

 これらプロパガンダ・キャンペーンが問題でないかのように行動することはできない。もし皆様がアメリカに中央集権した権力同盟加盟国の一つに暮らしているなら皆様の支持と連帯の表現が、中南米、アジアまたはアフリカの誰かから来るものと同じことを意味するふりをすることはできない。皆様は同じではない。皆様はこれまで存在した中で最強力な帝国の中から話しており、その帝国の世界征服作戦とそれを円滑に進めるためのプロパガンダ作戦と皆様は常に何らかの関係があるのだ。

 そして皆様はその関係に責任を持つ必要がある。もし皆様がアメリカやイギリス、EU、オーストラリアやカナダのような帝国加盟国に暮らしているなら帝国が標的にした国々の抗議行動参加者の大義に声を貸すのは、それら抗議行動に関する帝国プロパガンダ・キャンペーンを促進することなしには不可能だ。それはできない。皆様はこの現実と責任ある関係を持っているか、無責任な関係を持っているかのいずれかだ。

 進行中の帝国プロパガンダ作戦の一部である抗議行動を増幅するのに尽力する欧米左翼は、現実に対して無責任な関係を持っている。連中はそれらの国の人々を実際助けることは何もしていないが、絶対に彼らを傷つける可能性があることをしているのだ。そして彼らが本当に自身に正直なら彼らはそれを知っている。プロパガンダで錯乱した左翼の友人や信奉者の前で見栄えが良いので彼らはとにかくそうしているのだ。

 連中は爆弾を落とす前に物語を落とす。連中はミサイルを発射する前にプロパガンダ・キャンペーンを開始する。制裁を展開する前に認識支配を展開する。もし皆様が彼らのプロパガンダ・キャンペーンに参加し、彼らがこれを実行するのを支援すると決めるなら皆様はそれを実行する軍人と同じように結果に加担していることになる。左翼のように聞こえる正当化が何であれ、皆様はなぜそうしたか自分で話をでっちあげるかもしれない。

 これはとんでもないゲームではない。世界はおしゃれな左翼的「連帯」表現を気取り、いいねやリツイートを獲得するためのファッションショー舞台ではない。皆様が帝国に暮らしているなら皆様はそのプロパガンダとの関係に責任を持つ必要がある。そうでなければ皆様は自身に関してぶりっ子物語を持ったありきたりの帝国主義者にすぎない。

 帝国が標的にした国での蜂起を「支援」する欧米人は、未処理下水にまみれた人物が皆様の家にやって来て皆様の掃除を手伝うようなものだ。あんた手伝うのはやめて自分のクソを洗ってこい。

 「左翼はアメリカ帝国主義のサクラになることなく中国の抗議行動参加者を支援できる。」いや、できない。いい加減にして欲しい。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com/2022/12/20/youre-not-actually-helping-when-you-support-protesters-in-empire-targeted-governments/

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 最近のダグラス・マグレガー氏による解説は、プーチンの戦略転換の簡潔な説明。
 NATOやアメリカと交渉可能と思い込んで周囲が言う全面攻撃を抑えていたが、やっとNATOもアメリカもウソばかりで言ったことを決して守らないことを理解し、論理が通じない相手に理解させるための唯一の方法として本格的実力行使に切り替えたと。

Douglas Macgregor: End this war is for Russia to be forced out of Ukraine!

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

日本の消費者物価、11月3.7%上昇 40年11カ月ぶり水準、・エネルギー13.3%(都市ガス28.9%、電気代20.1%)、・生鮮除く食料6.8%(牛乳9.5%)、・家庭用耐久品10.7%(エアコン12.7%)

 植草一秀の『知られざる真実』

金融大波乱進行と2023年世界情勢

 デモクラシータイムス

 早野透氏が急逝されて2ジジになっていたところに前川氏登場 ジジではなく、レギュラーでもないと固持されている。

爆走トークに前川参戦!【 平野貞夫×佐高信×前川喜平 3ジジ放談】20221223 1:01:49

 日刊IWJガイド

「ゼレンスキー大統領の訪米のタイミングは今しかなかった! なんと米国が供与する自慢のパトリオット・システムはたったの1基!」

2022年11月13日 (日)

ユーラシア再編:パトルーシェフのテヘラン訪問

2022年11月11日
The Saker

 ペペ・エスコバール 初出はThe Cradle、著者の許可を得て公表

 今週二人のユーラシア安全保障幹部の会談はアジアにおける欧米の大きすぎる存在感を掃き捨てるための更なる一歩だ。

 興味をそそる新しい世界地図を背景に快適なテヘランの部屋で二人の男がくつろいでいる。

 ここには見るべきのは何もない? とんでもない。おおいにくつろいだこの二人のユーラシア安全保障の巨人は、他ならぬロシア連邦安全保障会議書記ニコライ・パトルーシェフとイラン国家安全保障最高評議会書記アリ・シャムハニだ。

 そして彼らはなぜそれほどリラックスしているのだろう? なぜなら彼らの会話の主な話題、ロシア-イラン戦略的提携の将来の可能性ほどワクワクするものはありないのだかから。

 これはシャムハニの招待による非常に重大な仕事:公式訪問だった。

 特別軍事行動の全般指揮官のセルゲイ・スロヴィキン大将による推奨の後、ロシア国防大臣セルゲイ・ショイグがヘルソンからのロシア撤退を命令したまさに同じ日にパトルーシェフはテヘランにいた。

 パトルーシェフは何日も前からそれを知っており、彼はテヘランで仕事するために飛行機に乗り込むのに何も問題はなかった。結局、ヘルソンのドラマはサウジアラビアを最終的仲介役として何週間も続いたウクライナを巡るアメリカのジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官とパトルーシェフ交渉の一部なのだ。

 ロシアのタス通信報道によれば、二人はウクライナ以外に「欧米の特殊部隊による両国の内政干渉に対処する措置と情報の安全保障」を話し合った。

 我々が知っている通り両国は欧米情報戦争と破壊工作の特定標的で、イランは現在外国が支援する禁じ手無しの不安定化作戦の一焦点だ。

 パトルーシェフは「独立国家間協力はアメリカと同盟諸国による制裁と不安定化政策に対する最も強力な対応だ。」と単刀直入に要点を述べたイランのエブラーヒーム・ライースィー大統領に公式招待されたのだ。

 パトルーシェフはロシア連邦にとってイランとの戦略的関係はロシアの国家安全保障に不可欠だとライースィー大統領に明言した。

 だからこれはウクライナ戦場で破壊をもたらしているシャヘド136のロシア版いとこであるゼラニウム-2カミカゼ・ドローンを遙かに越えている。これは、ちなみに後でシャムハニによる直接発言を引き出した。「イランはウクライナの平和的解決を歓迎し、モスクワとキーウ間の対話に基づく和平に賛成だ。」

 パトルーシェフとシャムハニはもちろん安全保障問題と良く言われる「国際的な場での協力」を論じた。だが一層重要かもしれないのはロシア随行団にいくつか重要な政府経済機関当局者がいたことだ。

 漏洩情報は皆無だが、ユーラシアの二大被制裁国間の戦略的提携の核心には本格的な経済接続性があることを示唆している。

 議論の鍵は、国家通貨-ルーブルとリアルによる二国間貿易の速い拡大に対するイランの関心だった。それは多極性に向かう上海協力機構(SCO)とBRICSの両方による動きの中心でもある。イランは今アジア戦略上の巨大組織SCOの正式加盟国の一員として唯一の西アジアの国であり、BRICS+への参加申請をするだろう。

 スワップ協定をして、旅行しよう

 シャムハニ・パトルーシェフ会談は以前イランのメフディー・サファリ外務次官が発表した翌月のガスプロムとの驚異的に大きな400億ドルのエネルギー協定調印に先行した。

 イラン国営石油会社(NIOC)は既に最初の65億ドルの合意を確定している。すべて2つのガス田と6つの油田の開発を巡るものだ。天然ガスと石油製品。LNGプロジェクト;そして更に多くのガスパイプライン建設。

 先月ロシアのアレクサンドル・ノヴァク副首相は2022年末までに終わらせる500万トンの石油と100億立方メートルのガスのスワップを発表した。彼は「イラン油田に対するロシア投資の量が増大する」と確認した。

 欧米の金融システムに関連づけられた果てしなく困難を伴う制裁や決済資金問題をモスクワとテヘランが共同で回避するためにバーターはもちろん理想的だ。それに加えてロシアとイランはカスピ海を経由する直接貿易経路に投資することも可能だ。

 カザフスタンのアスタナでのアジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)サミットで、成功する「新しいアジア」のために独立諸国のための内発的モデルを必ず開発しなければならないとライースィーは力強く提案した。

 SCO加盟国として南北輸送回廊(INSTC)でロシアやインドと共に非常に重要な役職を果たす上で、イランを多国主義の重要な鍵とライースィーは見なしている。

 テヘランがSCOに加盟して以来、ロシア・中国両国との協力は予想通り過熱状態だ。パトルーシェフ訪問はその過程の一部だ。テヘランはユーラシアをダイナミックに連結するべく、何十年ものイラン恐怖症や、制裁からカラー革命の企みにわたるアメリカの「最大圧力」のあらゆる可能ないやがらせを振り切っている。

 BRI、SCO、INSTC

 イランは道路と海と列車によってユーラシアを結ぶ中国の素晴らしいインフラ計画、一帯一路構想(BRI)のパートナーだ。並行して、多モードのロシアが率いる多様なINSTCはインド亜大陸と中央アジア間の取引を促進するために不可欠だ。同時に南コーカサスやカスピ海地域におけるロシアの存在感を強化する。

 イランとインドは中央アジア諸国にイランの排他的経済水域にアクセス可能なチャーバハール港の一部を提供すると約束した。

 最近サマルカンドでのSCOサミットで、ロシアと中国両国が特に西側諸国に対し、イランはのけもの国家として扱われないことを明確に示した。

 それで、主としてロシア、中国とインドに設計される新興金融秩序の下、全てのSCO加盟諸国が参加する状態で、イランがビジネス新時代に入っているのは不思議ではない。戦略的提携に関しては、ロシアとインド間の絆(ナレンドラ・モディ大統領はそれを壊せない友情と呼んだ)はロシアと中国の絆と同じぐらい強い。ロシアこそイランが目指しているものだ。

 パトルーシェフ-シャムハニ戦略会談はそれがイラン嫌悪とロシア嫌悪を一挙に完全に打ち壊すから、欧米の過剰反応を目に見えないレベルに上げるだろう。友好同盟国としてのイランは多極に向かう動きでロシアにとって比類ない戦略上の資産だ。

 イランとユーラシア経済連合(EAEU)はロシア石油に関するスワップと並行して既に自由貿易協定(FTA)を交渉している。SWIFT銀行間メッセージング体制への欧米の依存はロシアとイランにはほとんど無関係だ。南の発展途上諸国、特に特に石油が米ドルで通常売買されているイラン近隣諸国は、それをしっかり見ている。

 包括的共同行動計画(JCPOA、イラン核合意)が結局もう重要ではないことは室温以上のIQがある欧米の誰にとっても明確になり始めている。イランの未来は直接BRICSの3つの成功に関係する。ロシアと中国とインド。イランは間もなくBRICS+メンバーになるかもしれない。

 更に色々ある。イランはペルシャ湾岸諸国の役割モデルにさえなりつつある。SCOに加盟を熱望している近隣諸国の長い行列をご覧じろ。トランプの「アブラハム協定」? それは一体何だ? BRICS/SCO/BRIこそが今日西アジアに入る唯一の方法だ。

記事原文のurl:https://thesaker.is/rewiring-eurasia-mr-patrushev-goes-to-tehran/

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 耕助のブログ Pepe Escobar記事翻訳

No. 1618 ベルリン、北京へ行く:真の取引

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

風邪やインフルエンザの季節に免疫システム強化の4提言。運動する。運動が免疫細胞刺激→ウイルス感染細胞を「体をパトロール」し、ウイルス感染細胞を特定し排除。週5 日以上運動する人は、感染症にかかる可能性が 43% 低下(NYT) Hannah Seo

 植草一秀の『知られざる真実』

政権末期様相強める岸田内閣

 SPUTNIK 日本

【解説】「ウクライナには存在しない」はずのネオナチが全世界から一同に 戦死の日本人「義勇兵」は誰と生死を共にしていたか

 日刊IWJガイド

「ウクライナで死亡した日本人義勇兵の『義』はどこに? 米露代理戦争のためにウクライナ人が殺しあう実相をメディアは正確に伝えてきたのか」

はじめに~ウクライナで戦闘中に死亡した初めての日本人義勇兵「ドブレ」、5日前に死亡した台湾人義勇兵を悼み「私は彼の魂と共に終戦まで戦います」とツイートしていた!「ウクライナのために何かしなくては」と義勇兵に志願した元自衛官も! ウクライナ紛争は米国によるロシアの弱体化政策であり、そのために、ウクライナ語話者とロシア語話者のウクライナ国民同士が殺し合って多くの犠牲を出しているという実相を正確に報道していないために起きた悲劇ではないのか!?

2022年10月30日 (日)

頻繁なシリア空爆をエスカレートさせるイスラエル

Steven Sahiounie
2022年10月27日
Strategic Culture Foundation

 中東の政治不安と混乱のすべての根本原因はパレスチナの残忍な軍事支配だ。

 イスラエルは何年もシリア全土に何百回も空爆を実行しているが、最新のものは10月24日まれなダマスカスの日中攻撃だった。イスラエルはイランを国家安全保障の主要脅威と見なしている。イランはパレスチナのイスラエル占領に反対するレジスタンス運動であるレバノンのヘズボラを支持している。シリア「政権転覆」を目指すアメリカ・NATO攻撃が始まった時、イランとヘズボラ両方がシリア政府を支援し、アメリカのオバマ大統領に歩兵として使われた過激派イスラムを奉じるテロリストのみならず、後にはISISとも戦った。イスラエルはシリア全土でほとんど週に1度、イラン武器貯蔵場所と目されるものに対する空爆を継続している。

 10月24日、イスラエルのミサイルがシリアの首都ダマスカス付近の標的に命中し、シリア対空防衛システムが多くのミサイルを撃墜した。情報提供者によれば、午後の襲撃は軍人を負傷させ、一部家屋に損害を与えた。

 ロシアのイスラエルとの衝突回避と空爆反対

 5月19日、ロシアのミハイル・ボグダーノフ外務副大臣はイスラエルとロシア間で機能している関係、シリアでの衝突回避メカニズムを説明した。国際会議であるカザン・サミット2022でボグダーノフは発言した。

 ボグダーノフはこう述べた。「更に我々の軍も活動している。テルアビブのロシア大使館とモスクワのイスラエル大使館に武官事務所がある。それで作業は続いている。」接触は最高レベルで行われ、シリアにおけるイスラエルとのメカニズムは機能し続けると彼は補足した。

 4月28日、ロシアは攻撃は「全く不適切で承認しがたい」と言い、対シリア攻撃を終わらせるようイスラエルに促した。

 シリアに対する若干のイスラエル空爆

 10月21日、イスラエルがダマスカスと南郊外を空爆した。シリアの情報提供者は数発のミサイルがダマスカス付近の軍陣地向けに発射され、シリア対空防衛システムがミサイルの大半を撃墜し、物的損失だけだったと報じた。首都住民は少なくとも三回の爆発を聞き、攻撃はダマスカス国際空港に近かったとSham FMラジオが報じた。

 10月21日のダマスカス空爆はイスラエルからシリアと同盟諸国への政治的メッセージと見なせる。10月19日ハマスや他のパレスチナ・レジスタンス組織がダマスカスで会議中だった。10月21日の空襲は5週間で最初の攻撃で、会議に二日先行してメッセージを伝えたのだ。

 9月17日、シリア・アラブ通信社(SANA)によればダマスカス国際空港と付近に対するイスラエル空爆がシリア兵士5人を殺害した。早朝攻撃はティベリアス湖北東側面から開始された。イスラエルはイラン補給線を混乱させるのを狙ってシリアの空港を狙う攻撃を強化している。6月には、イスラエル空爆のためのロビーと滑走路修理でダマスカス国際空港がほぼ2週間を使用停止になった。

 イスラエルは、国際空港を標的に定めることで、乗客満員の商用航空機を撃墜する重大な危険を冒しており、大量犠牲者を出す可能性がある誤射の危険がある。ダマスカスとアレッポの国際空港はヨーロッパやアジアやアラブ湾岸諸国向けだ。

 2018年9月、イスラエルはラタキア付近でロシア航空機が撃墜され乗員15人全員死亡する事故を起こした。これはイスラエルが使った軍事テクニックで、イスラエル・ジェット機は着陸するロシア飛行機の後ろに隠れ、シリア対空防衛システムが背後のイスラエル・ジェット機に標的を定めながら、それを撃墜ししたのだ。これは「shadow」airテクニックと呼ばれる。

 8月31日、イランからの飛行機が着陸態勢に入ったと同時にイスラエル空爆がアレッポ国際空港に損害を与えた。航空機がダマスカスに着陸しようと試みた時にイスラエルもそこを攻撃したのだ。

 8月25日、そして、イスラエルがタルトゥースとハマ間の地域を攻撃した後、マスヤーフ科学研究センターはひどく損壊した。死者1名と負傷者14人が報告され、近くの森林で火事が起きた。イスラエル攻撃は地中海から開始され、シリア航空防衛システムがミサイルの大部分を撃ち落としたとSANAは報じた。

 2021年12月28日、イスラエルは地中海ラタキアの主要港に空爆を開始した。これは1カ月で二度目の攻撃だった。燃料貯蔵容器が炎上した。

 2021年12月7日、イスラエルは地中海ラタキアの主要港に大規模攻撃を実行した。結果として生じた燃料貯蔵地域の火事は数日間燃えつづけた。五回の爆発で目が覚め揺さぶられた時、住民は眠っていた。

 中東の政治不安と混乱のすべての根本原因はパレスチナの残忍な軍事支配だ。パレスチナの人々が自由に暮らせるまでレジスタンス運動は絶えるまい。イラン補給線を狙うシリア空爆の代わりに、イスラエルは国連決議で国際的支持を得ながらほこりをかぶって休眠状態にある最終二国共存案の詳細を決定する交渉の席につく準備を整えるべきだ。パレスチナ人が人権を取り戻して初めて周辺諸国は平和に繁栄し暮らせるようになるだろう。

記事原文のurl:https://strategic-culture.org/news/2022/10/27/israel-escalates-continual-airstrikes-in-syria/

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 予測でなく計画。

 寺島メソッド翻訳NEWS

英国諜報機関は30年前にウクライナ戦争を予測していた

 わざわざ金を払って大本営広報部プロパガンダを読む人は減るだろう。

 今朝の孫崎享氏メルマガ

新聞、販売部数更に下げ。2022年9月度のABC部数、()内対前年比較。朝日凋落顕著。リベラル色喪失朝日の道、読売:6,677,823(-370,903)、朝日:3,993,803(-626,041)、毎日:1,871,693(-114,646)、日経:1,702,222(-151,434)、産経:1,008,642(-82,424)。

 日本が独立国だった場合の正論は夢想。植草氏は属国状態を指摘するため書いたのだろう。ゴミ兵器は爆買いさせられ自国民のためになる経済政策も外交政策も防衛政策も選択できない宗主国ファーストが属国の現実。宗主国こそ壮大な統一協会。その期間と搾取金額は比較にならない。与党は宗主国傀儡組織。

 植草一秀の『知られざる真実』

政府は1兆ドル米国債を売却せよ

 The Jimmy Dore Show イルハン・オマールもウクライナ戦争支持に変身、やじられる。反戦だっただろ!

Ilhan Omar Latest Squad Member HECKLED Over Ukraine Stance

2022年10月23日 (日)

戦略的ユーラシア・パートナーとしてイスラム諸国を誘うロシア

2022年10月13日
ペペ・エスコバール
Press TV

 改名したカザフの首都アスタナがアジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)の第6回会議を主催して、またもやユーラシア統合の複雑な過程で重要な全てが行われた。

 出席確認はロシアとベラルーシ(ユーラシア経済連合EAEU)、西アジア(アゼルバイジャン、トルコ、イラク、イラン、カタール、パレスチナ)と中央アジア(タジキスタン、ウズベキスタン、キルギスタン)の指導者が主役のユーラシアでの見ものだった。

 中国とベトナム(東と東南アジア)は副大統領レベルが出席した。

 CICAはアジア全体の平和、安全保障と安定に向けた協力に注力する多国フォーラムだが、カザフのトカエフ大統領がこのフォーラムを国際組織に変えるべくCICAが宣言を採択したとを明らかにした。

 CICAは既にユーラシア経済連合(EAEU)との協力を確立している。だから実際は、まもなくSCO、EAEUと、確実にBRICS+とも一緒に機能するだろう。

 特にイランが正式加盟国としてSCOに歓迎された後、ロシア-イラン戦略提携はCICAの目立って優れた特徴となった。

 フォーラムで演説し「覇権国の権益や、国家という地理を越える狙いと影響がある独立国家を不安定化する地域の国の安定性と繁栄に標的を定めることを目指すいかなる企みとも両立しない」新興「新アジア」の「収束と安全保障」という重要な観念をライースィー大統領は強調した。

 テヘランにとって、様々な汎アジア組織の迷路の中で、覇権国が解き放った数十年の「最大圧力」の後、CICA統合のパートナーになるのは不可欠だ。

 更にそれはライースィーが述べた通り、イランが「アジア経済インフラ」から利益を得る機会を広げる。

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は予想通りアスタナ会議のスターだった。CICAに参加する「全ての」国にプーチンが支持されていることを指摘するのは重要だ。

 プーチンとの高位の二国間対話にはカタール首長も含まれる。西アジアで重要な全員が「孤立した」ロシアと話をしたいと望んでいる。

 プーチンは「占領時代にアフガニスタン人にもたらされた損害補償」(混乱とウソと略奪の帝国がそれを拒否するだろうことを我々全員知っている)を要求し、アフガニスタンを発展させるためのSCOの重要な役割を強調した。

 「新たな勢力の中心が益々強くなっている場所であるアジアは多極世界秩序への移行で大きな役割を果たす」と彼は述べた。

 「エネルギーと食料品価格の不安定さを背景に飢饉と大規模な衝撃的出来事の本当の脅威が世界中にある」と彼は警告した。

 彼は更に「他の人々を犠牲にして生きている」「Golden Billion」に奉仕する金融体制の終わりを呼びかけた。(この「Billion」には何の「金」もない。せいぜい、このような富の定義は1000万にしかあてはまらない。)

 更に彼は「平等な不可分の安全保障体制を構築する」ためにロシアはあらゆることをしていると強調した。これは、まさに覇権帝国エリートを完全に凶暴にするものだ。

 「断れない提案」が駄目になった。

 CICAとSCOとEAEUが緊密に並列しているのは、複数の複雑なユーラシアジグソーパズルがどのように集まっているかという更なる例だ。

 理論上、確固とした帝国軍の同盟国であるトルコとサウジアラビアは最近正式加盟国としてイランを歓迎したSCOに加わりたくてむずむずしている。

 帝国によるロシア嫌い兼中国嫌い攻勢を力強く避けるアンカラとリヤドの地政学的選択を説明している。

 サマルカンドでの最近のSCOサミットで、エルドアンはオブザーバーとして、まさにこのメッセージを送った。我々が同じテーブルに座り、BRICS(まもなくBRICS+に拡大される)の中の単なる「RIC」(ロシア、インド、中国)だけでなく、おそらくほぼ確実にイスラム諸国の主要プレーヤー:イラン、パキスタン、トルコ、サウジアラビア、エジプトとカタールも含めて重要な合意決定をするまでに早々SCOはなったのだ。

 重大な課題がないわけではないこの進展する過程は欧米後の多極世界を作り出す上で不可欠な戦略パートナーとしてイスラム諸国をとりこむロシア-中国の動きを証明している。これを多極化のソフトなイスラム化と呼ぼう。

 英米枢軸が完全にぼうぜん自失状態なのは少しも不思議ではない。

 上記の全ての図解、それがエネルギー市場で演じられている様子に取りかかろう。1週間前のウィーンでの既に有名なOPEC+会議だ。

 石油生産を1日200万バレル削減する共同決定には地質構造の地政学的変化が組み込まれている。

 行間を読む用意がある人々には衝撃的な情報がある非常に外交文書をサウジアラビア外務省が出した。

 実際、石油生産削減決定がアメリカ中間選挙前にされた際、ワシントンでテレプロンプターを読む男の背後の連中はリヤド「保護」を止めるというお得意のマフィア脅迫をした。

 ただ今回「断れない提案」は機能しなかった。ロシア、サウジアラビアとUAEに率いられるOPEC+が共同決定をしたのだ。

 プーチンと良く知られているようMBSが付き合った後、ピョートル大帝時代に遡るサンペテルブルグの魅力的なコンスタンチン宮殿でUAEのゼイド首長あるいはMBZ、MBの助言者をホストとしてもてなしたのはプーチだった。

 それは帝国が一世紀支配していた石油地政学での一つの動きで、OPEC+がどのように超大国の戦略上の大失敗を引き起こしたかという一種非公式の祝典だった。

 2003年のイラク爆撃、侵略と占領後、アメリカ・ネオコンがどのように「我々は新たなOPECだ」と自慢したかを全員が覚えている。

 もはやそうではない。そしてこの動きは、誰もが中国代表団がリヤドに降りて、彼らが必要とする全てのエネルギー支払いを元にしたいと要求した日に起きると思っていた時に、ロシアとアメリカのペルシャ湾「同盟国」がしなければならなかったのだ。

 アメリカのお手並み拝見で、OPEC+が超大国を見捨てたのだ。するとアメリカはリヤドとアブダビを「罰する」ために何をしようとしているのだろう? 航空母艦を動員し、政権転覆をしかけるためカタールとバーレーンにCENTCOMを召集するのだろうか?

 確実なのはワシントンの責任者であるレオ・シュトラウス派/ネオコン精神病患者がハイブリッド戦争を強化することだ。

 「不安定を広める」芸術

 サンペテルブルグでMBZに対応した際、消費者や供給元が「落ち着いて、安定して、自信を持てると感じる」よう、ペースを「世界エネルギー市場を安定させる」よう設定し、需要と供給の「バランスをとる」のがロシア、サウジアラビアとUAEが率いるOPEC+であることをプーチンは明らかにした。

 ガス分野で、ロシアのエネルギー週間に、ガスプロムCEOアレクセイ・ミレルが依然ロシアがヨーロッパをエネルギー・ブラックホールから「救える」かもしれないことを明らかにした。

 ノルド・ストリーム(NS)とノルドストリーム2(NS2)は使用可能になるかもしれない。だがパイプライン修繕作業を始める前に全ての政治的障害は取り去られなければならない。

 そして西アジアでは重要なエナジー中枢になるのに熱心なアンカラを大いに喜ばせて、トルコ・ストリームの追加が既に計画されているとミレルは述べた。

 これと平行して、グローバル・エネルギー市場での制裁の武器化と解釈できる石油に上限価格を課すG7窮余の策が勝ち目のない提言であることは絶対に明らかだ。

 一カ月余前にバリでG20を主催したインドネシアのスリ・ムルヤニ・インドラワティ財務大臣はそれを、これ以上明確にできない表現をした。「アメリカが経済手段を使って制裁を課すと、インドネシアだけでなく、他の全ての国々に不安定を広めるあらゆる事の先例になる。」

 一方イスラム教徒が多数派の全ての国々はロシアに非常に綿密な注意を払っている。ロシア-イラン戦略提携は多極化の重要要素としてロシア-サウジアラビア-UAE提携と並んで進んでいる。

 近い将来これら全ての要素が理想的な21世紀ユーラシア統合の主要話題を管理できる超組織に合体するのは確実だ。

 ペペ・エスコバールは経験豊富なジャーナリスト、著者でユーラシアに焦点をあてる独立地政学アナリスト。

(本記事で表明される意見は著者自身のもので必ずしもPress TVのものを反映しない。)

記事原文のurl:https://www.presstv.ir/Detail/2022/10/13/690908/Russia-Eurasian-Muslim-countries-CICA-summit-

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 George Galloway, Gonzaro Liraインタビュー 現地状況についての説明、属国大本営広報部と全く違う。

FULL INTERVIEW: Don’t be fooled that #Russia is losing the war, the worst is yet to come

 デモクラシータイムス 安田浩一氏の怒り。三上智恵氏の論理 1:32:00

岸田(自民党)内閣の徹底検証
崖っぷちの岸田内閣

 日刊IWJガイド

「1ドル=151円まで円が急下落、政府・日銀が追加の為替介入するもその効果はいつまで? 日本は国益優先で対露制裁から身を引くべき!」

ロシアと米国・NATOの総力戦前夜! ロシアメディア『スプートニク』が、プーチン大統領が住民投票によって併合した地域に戒厳令を発令した意味について、軍事専門家・国際アナリストらの分析を紹介!「これは決定的なステップである。ロシアは、残念ながら、西側の侵略がウクライナにとどまらないことを理解している」!

2022年9月29日 (木)

ヨルダンのための戦いを強化するワシントン

2022年9月23日
ウラジーミル Odintsov
New Eastern Outlook

 その多くがワシントンに引き起こされた10年に及ぶ蜂起、反乱、革命や内戦の後、アメリカに不利な構造的政治的変化の影響を受けて、アラブ世界は積極的な再建過程にある。アメリカの命令を聞かずに、リビアや、チュニジア、シリア、イラク、あるいはレバノンでの状況を解決する上で、今日、多くのアラブ諸国が良い統治への移行を始めるあらゆる機会をつかもうとしている。より民主的な形の統治に対するこれら国々の人々の深遠な要求を満たしたり、アメリカ標準やエセ民主主義ではなく、新たな世界リーダーたちに続いたりするのは困難な仕事だ。

 中東と北アフリカ諸国の、アメリカと、特に中国を含む国際環境の新たな中心に対する姿勢の最近のデータが、アメリカ、プリンストン大学のアラブ・バロメーターによって提供された。調査された国の大部分で、回答者の半分以上が、民主主義は強力な経済に貢献しないという発言に同意している。彼らにとって、権力の有効性の方が、その性格より重要なのだ。多くの回答者が強い指導者の方が好きだと言った。アラブ・バロメーターの主任マイケル・ロビンズは「中国が40年間提案してきた経済モデルは、少なくとも収入に関して、人々の福祉を改善する大きな可能性がある。」と述べた。アラブ・バロメーターによれば、調査された国の大半で、アメリカは地域への主要経済的脅威と見られている。

 この条件下で、多数の政府機関が行った調査でも分かるように、最近の反米感情とワシントンの政策に対する批判の増加以外に、中国とロシアとの和睦を増す中東諸国の明確な傾向がある。だが、主にイスラム国の外交政策活動強化のため、この地域において、これら二国の他、イランの影響力も増大し始めている。

 更に地域の歴史的、伝統的なアメリカ同盟諸国、特にヨルダンさえ含め、イランに接近し始めた。この過程は、このようなヨルダン・イラン間の和睦は、ワシントンが首尾一貫して過去数十年にわたり形成してきたアメリカ-イスラエル-スンニ派の連合の未来に問題が生じるので、アメリカ自身とイスラエルで大きな懸念を起こしている。

 このような和睦の一種の兆候は1年前(2021年6月27日)バグダッドでの、ヨルダンのアブドラ2世国王、エジプトのアブデル・ファタ・アル・シーシー大統領とイラクのムスタファ・アル=カーズィミー首相の合同会談だった。その催しで、周知の通り、会談参加者はヨルダンとエジプト領を通過し、地中海を通ってヨーロッパに延長されるイラクからの石油パイプライン建設に合意した。だがテルアビブは、この純粋に経済的合意は、イラクにおけるテヘランの立場を強化するだけでなく、ヨルダンにおけるイランの立場も強化すると見た。彼らの疑いを裏付けるものとして、この合意を通してイランは積極的にヨルダンとの金融協力を促進しているとエルサレム・ポストは指摘した。

 イスラエルで強調されている通り、アンマンとテヘラン間協力が発展する可能性があるもう一つの分野は宗教観光事業だ。アンマンから120キロのシーア派信徒にとって聖地であるビザンティン帝国に対する戦いで死んだ預言者ムハンマドのいとこのジャアファル・イブン・アブ・タリブの墓がある都市カラク訪問だ。ヨルダン当局はテヘランのこの関心に非常に積極的に対応し、イラン人巡礼者を迎え入れるためカラク付近での空港建設を考えている。この点に関し、アブドラ国王顧問Ziyad Nablousiは「イランの宗教的観光事業はヨルダンを活気づける」とさえ指摘した。同時に、テヘランが、イラン軍が安全を保障し、巡礼者を保護するための対策を行うよう要求しており、これはイスラエルでは当然批判的に見られるとイスラエル・メディアは強調している。

 シリア戦争の主な結果として、占領しているゴラン高原のイスラエル国境付近、イラン軍が出現した事実にテルアビブもワシントンも同めて痛々しいほど反応している。結果として、イランは今ヨルダン川に沿う国境に派兵可能なのだ。

 これら条件下で、ワシントンは更なる権益を喚起し、アンマンと他の中東諸国を自身に結び付ける一連の対策をとると決めた。7月13-16日のサウジアラビア、イスラエルとヨルダへの国家指導者としてのジョー・バイデン初の中東歴訪は特にこの狙いに向けられていた。サウジアラビア、ジッダ市での湾岸協力委員会サミットで演説して、バイデン大統領は、アメリカが中東における積極的パートナーであり続け、ロシア、中国やイランが取って代わるのを許さないと述べた。同時に、アメリカ大統領とヨルダンのアブドラ2世国王の協議後、ホワイトハウス声明は「バイデン大統領はアメリカとヨルダン王国の戦略的提携の誓約と安定性に対する支持を再確認した。」と述べている。アメリカ大統領は今後数年アメリカの年間王国支援を12億ドルから15億ドルに増やすヨルダンとの新協定立案を命じたとも述べた。

 ヨルダンのアブドラ2世国王とバイデン大統領協議後の9月16日、アメリカがその下で今後七年にわたりヨルダンへの支援で101.5億ドル提供する基本合意書が署名された。アメリカ国務省が流布した共同声明にはこうある。「アメリカとヨルダン・ハシミテ王国間の戦略的提携の第四次覚書が署名された。外国援助で2023年から2029年まで年間14.5億ドルをアメリカはヨルダンに提供する。」

 同時に、アメリカ国防省がヨルダン向けを含めジャベリン対戦車ミサイルシステム生産供給契約書に署名したことが知られるようになった。「アリゾナ州ツーソンのレイセオン/ロッキード・マーティン・ジャベリンJVはジャベリンの全力生産で311,171,700ドル契約を受注した。この業務は2026年11月30日が予定完了日でアリゾナ州ツーソンで行われる。」製造されたFGM-148ジャベリン対戦車用システムの大部分が、いくつかの種類の対戦車用ミサイルシステムが王国軍隊で既に使用されているヨルダンへの対外有償軍事援助で供給される。これらはFGM-148ジャベリン(少なくとも162セット)とTOW/TOW-2A対戦車用システムだ。

 ウラジーミル・オディンツォフは政治評論家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2022/09/23/washington-intensifies-the-fight-for-jordan/

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 昨日は終日テレビをつけなかった。しかし必要な記事は読む。

 植草一秀の『知られざる真実』

御用読売産経が国葬美化に懸命

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