イラン

2026年3月 9日 (月)

狂ったハルマゲドン・カルト信者に運営されているアメリカ戦争装置



水曜日、ピート・ヘグゼス戦争省長官は、国防総省で彼のお決まりの「私のペニスは小さくない」という激しい主張をし、現在イランの人々に死と破壊の雨を降らせている巨大で強力で男性的な戦争機械についてわめき散らした。

ケイトリン・ジョンストン
2026年3月6日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 水曜日、国防総省でピート・ヘグゼス戦争省長官は彼お決まりの「私のペニスは小さくない」という演説を延延と繰り広げ、現在イランの人々に死と破壊の雨を降らせている巨大で強力な男性的戦争装置についてわめき散らした。

 「我々は昼夜を問わず飛び回り、イラン軍のミサイルと防衛産業基盤を発見し、確定し、壊滅する。彼らの指導者と軍指導者を発見し、確定し、テヘラン上空を飛行し、イラン上空を飛行し、彼らの首都上空を飛行し、IRGC上空を飛行する。イラン指導者たちは毎日毎分空を見上げても、アメリカとイスラエルの空軍力しか見えない、我々がもう終わりだと判断するまで」とヘグゼスは大言壮語し「B-2、B-52、B-1、プレデター無人機、戦闘機が空を制圧し、標的を定め、空から一日中死と破壊をもたらす」と語った。

 「これは決して公平な戦いとして運命づけられておらず、実際、公平な戦いではない。我々は彼らが倒れている時に殴りかかる。それこそ、まさにあるべき姿だ」と戦争省大臣は叫んだ。


 これは、ジョナサン・ラーセンの最近の記事「イランとの戦争は『ハルマゲドン』、イエス再臨のためだと米軍は告げられた」で言及されたピート・ヘグゼスと同じ人物だ。聖書の予言を成就し、世界の終末をもたらすという神からの使命を帯びているとこの米軍司令官がアメリカ兵に告げていると同記事は報じている。

 「ピート・ヘグゼス国防長官は、福音派キリスト教を奉じ、国防総省全土で毎月の祈祷会を米軍最高幹部に放送している」とラーセンは報告し、「昨年、ヘグゼス長官がホワイトハウスで毎週行われる聖書研究会に出席していることを国防総省が私に確認した。その研究会は、神はアメリカにイスラエルを支援するよう命じていると主張する説教師が主導している」と付け加えた。

 軍事宗教自由財団には、米軍の各部門から苦情が殺到しており、その内容は、トランプ大統領は「イランでハルマゲドンを引き起こし、地球への再来を告げる狼煙をあげるためにイエスに任命された」などと指導者から兵士に告げられているだラーセンはいう。

 更に「誤った宗教」によってイラン人は邪悪に導かれていると共和党のマイク・ジョンソン下院議長は主張し、宗教戦争の論理を吐き出している。


 水曜日「最大のテロ支援国家イランと代理勢力は、世界のどのテロ政権よりも多くのアメリカ人を殺害してきた」とジョンソン議員は述べた。「彼らはテロに専念している。これまでもそうだったし、声高に主張している。彼らはイスラエルを地球上から消し去りたいと思っているし、我々のことも同様に滅ぼしたいと思っている。彼らの比喩と誤った宗教において、我々私は偉大な悪魔なのだ。」

 対処すべき問題が十分ではないかのように、世界は核兵器を備えたハルマゲドン・カルトによって支配されていることが判明した。

 アメリカ帝国は、世界で最も邪悪で破壊的で危険な権力構造だ。精神病質者に運営され、狂信的宗教的狂信に導かれている。このような変人連中が子ども向けアニメの悪役として登場するとは到底考えられない。

 彼らは、地球の裏側にある主権国家の指導者を誰が担うべきか決める道徳的権限を持つと主張する人々だ。彼らの選択が人類の未来の進路を決定づける力ある人々なのだ。

 彼らは、イランが非難する通りの人物だ。危険な宗教狂信者だ。彼らが核兵器を保有するほどまで信用はできない。彼らは暴君で、怪物だ。

 これは持続不可能だ。奴らは去らねばならない。アメリカ帝国は崩壊しなければならない。人類はそれにかかっている。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/03/06/the-us-war-machine-is-run-by-deranged-armageddon-cultists/

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The Iran War Just Entered A Dangerous Phase | Col. Douglas Macgregor 32:55
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
王毅外相は8日記者会見。米中首脳会談に関し「「必要なのは、双方が既存の相違点を管理するための好ましい環境を整えるよう、綿密な準備を行うことだ」と米中首脳会談の意義を強調。イラン情勢で政権転換の計画は支持を得られない」とするも直接的な米国批判を避ける。

2026年3月 8日 (日)

この戦争で亡くなるアメリカ人兵士は英雄ではない、他



兵士は高潔な理由で亡くなのではない。金のため、権力のため、そしてイスラエルのために亡くなるのだ。彼らは人生を無駄にし、愚かで不当な理由で亡くなるのだ。そうではないなどと誰にも主張させてはならない。

ケイトリン・ジョンストン
2026年3月7日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。


 イランとの戦争で亡くなるアメリカ兵は英雄ではない。彼らは祖国を守るために亡くなるのではない。アメリカ国民を守るために戦って亡くなるのでもない。彼らは、一般アメリカ国民に何の利益ももたらさない、オリガルヒや帝国主義経営者連中の地政学的戦略を推進するために亡くなるのだ。

 これらの人々を美化しないことが重要なのには理由が二つある。第一に、帝国軍の突撃歩兵の人生を高潔で英雄的なものとして偽って描き、米軍入隊を後押ししてしまうためだ。第二に、彼らが命を落とした戦争を、彼らの祖国に文字通り何の脅威も与えなかった国への侵略戦争ではなく、世界をより良い場所にするための正義の目的として偽って描いてしまうためだ。

 こうしたことは無害な小さな嘘ではない。実在の人間に対する軍による大量虐殺行為を助長する極めて破壊的なプロパガンダだ。

 戦争屋が嘘を広めるのを支援してはいけない。亡くなった兵士への好意を人々に抱かせるために、嘘が真実であるかのように装ってはいけない。亡くなった兵士に対して人々は好意的感情を抱くべきではない。人々は怒り、動揺し、この恐ろしい戦争の時終結を求めるべきだ。

 兵士たちは高潔な理由で亡くなったわけではない。金のため、権力のため、そしてイスラエルのために亡くなったのだ。彼らは人生を無駄にし、愚かで不当な理由で亡くなったのだ。そうではないなどとは誰にも主張させてはならない。



 2月28日、イランとの戦争は「二、三日で」終わる可能性があるとトランプ大統領はアクシオスに語った

 3月1日、戦争は「四週間以内に終わるはずだ」というビデオ・メッセージをトランプ大統領が公開した。

 3月2日、戦争は「四~五週間かかると予測される」とホワイトハウスで述べ、米軍は「それより遙かに長く戦う能力」を持っているとトランプ大統領は付け加えた。

 3月4日、「四週間とも言えるが、六週間かもしれないし、八週間かもしれない」とピート・ヘグゼス戦争省長官は記者団に語った

 3月6日、戦争を9月まで続ける計画を国防総省が立てているとポリティコが報じた

 9月以降に、連中が一体何と言うのか私はいぶかしく思っている。






 イラン戦争に対する左翼の抵抗は、これまでのところ比較的控えめで不十分だ。理由の一つは、政権転覆を支持する多くの意見が親パレスチナ運動に介入し、三年にわたり自らの主張を訴えてきたことにある。

 以前、TikTokやInstagramで親パレスチナ派アカウントをいくつかフォローしていた。彼らがガザについて語る時は素晴らしいが、イランについて語ると途端にリンジー・グラムのように豹変する。少し大げさかも知れないが、彼らは左翼的言葉遣いをするなど、多少の誇張はあるが、実質的に彼らの立場はマルコ・ルビオとさほど変わらない。少数派のネット有名人と大騒ぎする暇はないので、誰かを批判したり具体例を挙げたりはしないが、要するに、彼らは政権転覆を願い、「イランの声」、つまり好戦的なイラン系移民の声を皆で「中心に据える」べきだという考えを広めているのだ。

 これは、親パレスチナ運動全体で、オンライン、オフライン両方で起きており、トランプ大統領の最新の大量虐殺に抵抗することに関する人々の自信を揺るがしている。

 この戦争の道徳性について、イラン系移民の意見に従うべきだという考えは全く正気の沙汰でなく、真剣に受け止めるべきではない。この問題に関し、イラン系戦争屋に脅されて、あまりに多くの左翼が沈黙を強いられてきた。パレスチナ問題に関し、何十年も欧米ユダヤ人に脅されて沈黙を強いられてきたのと全く同じだ。彼らの健全な左翼的感性は、身勝手な策略家連中に利用され、自分たちが疎外されたと認識する集団に好意的に接したいがために、CIAやアメリカ務省と全く同じ外交政策を唱えるまでに至っている。

 これは愚かな行為で、止めなければならない。この戦争の恐ろしさに対する、あなたの直感は正しい。これに反対するなと言う人は、ろくでなしだ。相手の家族の出身地がどこであれ、誰にも怒鳴られたり、黙らされたりしてはいけない。黙れと怒鳴り返そう。あなたは正しく、相手が間違っているのだ。街頭に出て、この戦争への抵抗を始めて頂きたい。




 毎日何百人もの民間人を虐殺している侵略戦争で、アメリカ軍を現地に送り込むのに苦悩する人々の気持ちが理解できない。私にとって、まるで宇宙人のようだ。民間人を爆撃するのは構わないと考え、自分と同国の兵士が多数死ぬような恐ろしい軍事紛争にのみ「恐怖」を感じるような心の持ち主が一体どんな人間なのか私には想像もつかない。



 「テヘラン在住のある人物は戦争を望んでいたが、爆撃で友人が亡くなったことに『打ちのめされた』」と題する記事をCNNが掲載し、次のように報じている。  
金曜日、CNNに語ったテヘラン在住者は、イラン政権を倒す戦争を期待していたが、爆撃で友人が亡くなったことで『打ちのめされた』と語った。
 
「『戦争を待ち望んでいた。切望していた』と彼はCNNに語った。『悲しみと苦しみがあることは分かっていたが、こんなに早く巻き込まれるとは思ってもいなかった』
」  無神経な発言で申し訳ないが、戦争推進派のイラン人たちは「我が国を爆撃してください」という発言が一体何を求めていると考えているのだろう? 彼らはそれが実際どうなると考えているのだろう?

 だからこそ、この戦争を支持する全ての人を軽視する必要があるのだ。イラン系移民でさえ、イラン国内のイラン人でさえ。アメリカとイスラエルに家族の住む場所を爆撃してほしいと願う人は、自分が一体何を求めているのかを本当には理解していないのだ。

 彼らは現実と世界観を結びつけていない。戦争プロパガンダを信じ、幻想を飲み込んでいる。まるで愚かな戦争狂西洋人のように。真実に基づいて現実と向き合っている人なら、こんなことを望むはずがない。

 今、彼らは自ら求めていたものを手に入れた。そしておそらく、アメリカとイスラエルが西アジアに巨大なリビアを作ろうとする中、自国が爆撃され、瓦礫と化し、その後、近い将来、混沌と不安定に陥るのをただ見ているだけだろう。

 彼らの家族がどこの国の出身であろうと、時には、黙って、狂った戦争行為を要求するのをやめるよう彼らに言う必要がある。

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 画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/03/07/the-us-soldiers-killed-in-this-war-were-not-heroes-and-other-notes/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
リチャード・ハース「イランの弾道ミサイル保有数は大幅に減少、核開発計画縮小。宗教指導者、軍関係者抹殺を成果にする。だがホルムズ海峡失室的に閉鎖。イラン政権は健在、支配力を維持。米国の直接的な軍事費は数十億ドル規模。米国世論調査国民の過半数この戦争に反対」

2026年3月 7日 (土)

軍事的「斬首」神話



ルーカス・レイロス
2026年3月5日
Strategic Culture Foundation

イラン・イスラエルとロシア・ウクライナの比較分析

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 最近の中東情勢エスカレーションは、西側諸国の軍事教義で繰り返し取り上げられる概念、いわゆる「斬首攻撃」を戦略的議論の中心に再浮上させた。この考え方は一見単純で、政治的にも魅力的だ。敵国の指導者を排除することで、体制崩壊や軍の混乱や、最終的に政権交代を誘発するというものだ。だが、歴史的現実は、この手法は支持者たちがしばしば思い描く魔法の解決策とは程遠いことを示している。

 アメリカとイスラエルによるイラン爆撃、そしてアリー・ハメネイ師殺害は、明らかにこの論理に基づいて構想されたものだった。イスラム共和国の主要な政治的・宗教的権威を排除することで、体制は完全に崩壊するか、あるいは強制的政権転覆を可能にするほどの国内不安に直面するだろうと予想されていたようだ。同時に、イランの反撃は過去の衝突と同様限定的なものにとどまると想定されていた。

 その計算は誤りだったことが判明した。崩壊どころか内部統合が進んだ。爆撃下でも全国各地で数千人のイラン国民が街頭に繰り出し、イスラム共和国を支持し「アメリカに死を」と叫んだ。更に、イランの意思決定者たちは戦略的麻痺に陥ることなく、即座に中東全域への攻撃で対応した。

 期待と現実のこの乖離は、現代西側諸国の軍事思考の構造的特徴に起因する。脆弱国家への迅速な介入に慣れたワシントンには、圧倒的な初期破壊力と、その後の迅速な撤退を特徴とする短期戦文化を定着している。テルアビブは、その領土規模と人口構成上の制約から、予防的攻撃と敵指導部の迅速な無力化に基づく教義を構築した。しかし、このモデルは、国民的結束力や、強固な制度的枠組みや、動員能力を備えた国家に適用すると、失敗する傾向がある。

 イランは崩壊した国家でもなければ、分裂した部族構造でもない。9000万人以上の人口と1979年以来確立された政治体制を有するこの国は、指揮系統の中に継承と冗長性の仕組みを構築してきた。ハメネイ師の高齢化により、権力移行は既に内政問題になっていた。従って「斬首」の企みはイラン権力の中核を揺るがすものではなかった。むしろ、愛国心を強め、政府への国民の支持を拡大した。

 戦略的教訓は明白だ。複雑な政治体制は、一人の人物にだけ依存しているわけではない。制度が深く根付き、指揮系統が分散している場合、象徴的な人物を排除することは、崩壊ではなく、殉教と結束を生み出す可能性がある。

 この理解は、ウクライナとの紛争において、ロシアがキーウの政治指導者に対する組織的標的暗殺政策を採用しなかった理由をの説明に役立つ。特別軍事作戦開始以来、モスクワは司令部や重要インフラを攻撃する技術的能力を示してきた。それでもなお、ウラジーミル・ゼレンスキー大統領をはじめとするウクライナ政府の中心人物の物理的排除を優先してはいない。

 この選択は、能力不足からではなく、戦略的計算から生じたものだ。第一に、ゼレンスキー解任は、意図とは逆の効果をもたらし、彼を国際的象徴へと変貌させ、キーウへの西側諸国の支持を更に強固なものにする可能性があった。第二に、NATOの強力な支援で支えられているウクライナ国家構造は、一人の指導者だけに依存しているわけではない。紛争のダイナミクスを根本的に変えることなく、速やかに交代が行われる可能性がある。

 更に、ロシアの戦略は、敵の軍事力と兵站能力を徐々に弱体化させることに重点を置いた長期消耗戦を特徴としている。このモデルは、斬首の論理とは正反対だ。組織化された国家間の紛争において、勝利は一撃の劇的打撃によってではなく、敵の物質的条件を体系的に弱体化させることによって達成されるのをモスクワは理解しているようだ。

 斬首という神話が根強く残っているのは「頭」を取り除けば胴体は崩壊するという単純化され政治的に売りこみやすい物語になるためだ。だが近年の経験は、この前提が近代国家の強靭な性質を無視していることを証明している。指導者は交代可能で、制度は強化されていれば存続する傾向がある。

 結局、斬首攻撃への執着は、斬首攻撃を受ける側の脆弱性よりも、それを実行する側の戦略的限界を多く明らかにしている。近年の歴史は、大国間や組織化された国家間戦争は劇的な身振によって決着するのではなく、個々の人物の排除よりも、内部の結束力と産業力の方が重視される長期的過程により決着することを示唆している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/05/the-myth-of-military-decapitation/

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 奇妙なコイン話。魑魅魍魎の登場人物名を見るだけで近づく気力がなえる代物。カモがいることが不思議。

 ≪櫻井ジャーナル≫
ネオコンの計画通りに進まず、神頼みになったトランプ大統領
 植草一秀の『知られざる真実』
エプスタイン・トランプの暴走
 耕助のブログ  Craig Murray: The War for Greater Israel記事翻訳
No. 2832 大イスラエルのための戦争

2026年3月 6日 (金)

欧米人が戦争の本質を理解できたら



戦争はこの世で最悪のものだ。欧米人は、戦争を、まるでビデオゲームのように語る。「ふーん、突撃して目的を達成して勝つだけだ」とでも言うように。だが実際、戦争とは人間の体を粉々に引き裂くことだ。

ケイトリン・ジョンストン
2026年3月3日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 Drop Site Newsがテヘランの人口密集地域へのアメリカ・イスラエル同盟軍の二度にわたる空爆による大虐殺に関する信じられないほど衝撃的な目撃証言を含む新記事を掲載した

 以下は抜粋だ。  
「午後8時から8時半頃、ここに座っていたのですが、突然大きな音と爆発音がしました。我々は立ち上がり、数人逃げました。荷物を取りに振り返ると辺り一面血が飛び散っていました。誰かの手が床に落ち、頭が床に落ちていました」と、カフェにいたという目撃者のシャヒンは語った。彼はファーストネームだけ明かしてくれた。「頭皮が剥がれ、手が切断され、数人が切り刻まれた状態で横たわっていて、二人殉教していました。」

 
「一発命中した時はそれほどひどくなかったのですが二発目が命中した途端突然全て爆発しました。窓ガラスは粉々に砕け散りました。水タバコを持っていた人は皆床に投げ出されました」とシャヒンは言った。「あまりよく知らない友人がここに座っていました。彼は最後の瞬間まで水タバコを握っていました。彼は半分に切断され、半分は横に投げ出されていました。私は彼を元通りにして、元の場所に戻しました。彼の脳の一部が床に投げ出されていました。」

 戦争はこの世で最悪のものだ。欧米人は戦争をまるでビデオゲームのように語る。「ふーん、ただ突撃して目的を達成して勝つだけだ」とでも言うように。だが実際、戦争とは人間の体を粉々に引き裂くことなんだ。

 親の目の前で焼け死ぬ子どもたち。

 自分の命がゆっくり失われていくのを自分の内臓を手で押さえながら耐える人々。

 瓦礫の下に閉じ込められ、窒息や脱水症状で耐え難いほどゆっくり死んでいく人々。

 愛する家族の残骸を拾い集める人々。

 欧米人が戦争に関して、このように隔離されたビデオゲーム的考え方を持てるのは、戦争が自分たちに起きるものではないためだ。我々は近所に爆弾が落とされたことがない。爆発後、地面に落ちた切断された手を見て、それが誰のものか考え込むこともない。爆発後、我が子の引き裂かれた体を見て、ほんの数時間前、その大切な体を学校へ送るため、どれほど丁寧に服を着せてあげたのか思い出すこともない。

 我々は映画を見るだけだ。プロパガンダ戦争ドキュメンタリー。そして、きれいに加工されたニュース報道。

 我々にとって現実ではない。個人的問題でもない。魅力的な善玉が宙返りしたり、邪悪な悪玉を崖から回し蹴りしたりするハリウッドの格好いいイメージに過ぎない。


 これが真実だとあなたは知っている。そうでなければ誰もアメリカの戦争を支持しないだろう。もし欧米人が戦争とは何か、そしてそれが実際何を意味するのかを本当に本能的に理解し、空爆の標的になった人々も自分と同じ人間であることを真に深く理解できれば、同胞にそのような悪夢を植え付けるのを支持することは決してないだろう。

 だからこそ我々の文明のあらゆるものが、その現実を我々から隠そうとしているのだ。戦争は英雄的で華やかに描かれ、中東の人々は狂った劣等な野蛮人として描かれる。西洋の好戦主義がもたらす物理的影響は、可能な限り人々の目から隠される。

 西洋帝国は戦争に依存しているため、彼らはそうする必要があるのだ。戦争は帝国を一つにまとめる接着剤のようなものだ。彼らは大規模流血の継続を必要とし、国民がその流血に抵抗しないことを必要としている。帝国は戦争なしに存在できない。帝国の消滅なしに平和はあり得ない。

 まるで台所のリフォームやパ旅行の計画を語るかのように、眼鏡をかけた評論家や甘やかされた政治家連中が戦争について延々喋るのを見ていると実際に戦争が目の前に現れたら、彼らは文字通り大便を漏らすと容易に想像できる。彼らは決して立ち直れない。ショックとトラウマを抱えたまま残りの人生を過ごすことになる。彼らが見たものは、彼らを心の奥底まで取り返しのつかないほど揺さぶったためだ。

 戦争は世界最悪の出来事であるがゆえに、彼らにこのような影響を与えるのだ。共感中枢が機能し、真実に基づいた世界観を持つ人なら、戦争を阻止するためなら山をを動かすはずだ。だが我々は積極的に戦争を模索する社会病質者連中に支配されている。戦争は世界最悪の出来事だが、我々は世界で最悪の連中に支配されている。

 そんな連中に支配されるの我々が止めない限り世界は決して平和を知ることはできない。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/03/03/if-westerners-could-wrap-their-minds-around-what-war-really-is/

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  アメリカ・イスラエル空爆で亡くなった少女のものと思われる血にまみれたランドセル写真、テレビや新聞という御用呆導機関、報じているのだろうか?

 東京新聞
アメリカ批判できないのにイランには自制求める日本…高市首相は今月訪米でトランプ氏に何を押しつけられる?
 なけなしの虎の子をむしりとられに出掛ける傀儡。

 東京新聞 朝刊 一面  
 米、イラン内陸攻撃拡大へ
 インド洋では軍艦撃沈
 トルコ領空にミサイル
 東京新聞 朝刊 三面 総合  
イスラエル カメラハッキングして監視網掌握

 ハメネイ師行動筒抜け。
 Judge Napolitano - Judging Freedom
Max Blumenthal : Gaza-like Horror in Tehran 28:59
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米国世論調査、:CNN「イランで軍事行動を起こすという米国の決定についてどう思うか? %支持41%、反対59%、ロイター「イランに対する米国の軍事攻撃」に賛成27%、反対43%,未定29%。ワシントンポスト支持39%、反対52%

2026年3月 5日 (木)

この戦争を可能にした全員くそくらえ



 長らく計画していたイラン攻撃をアメリカとイスラエルが開始した。米軍はイラン軍の無力化とイラン政府の打倒を目的とした「大規模戦闘作戦」を実施しているとトランプ大統領が演説で述べた。イランは報復として、イスラエルと米軍基地へのミサイル攻撃を行っていると報じられている…

ケイトリン・ジョンストン
2026年3月1日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 長らく計画していたイラン攻撃をアメリカとイスラエルが開始した。米軍はイラン軍の無力化とイラン政府の打倒を目的とする「大規模戦闘作戦」を実施しているとトランプ大統領は演説で述べた。イランは報復として、イスラエルと周辺地域の米軍基地にミサイル攻撃を行っていると報じられている。

 皆様、これは醜悪なことになりそうだ。


 正直、これについて一体何を書いたら良いのかさえ分からない。

 一体何を言えばいいのだろう?「おいい、みんな、この戦争について連中は我々に嘘をついているぞ」 もう全員知っている。この戦争を支持する連中さえ正当化は全て嘘だと知っている。

 連中はイランが核兵器を製造していないのを知っている。

 連中はイランがアメリカに脅威を与えていないのを知っている。

 連中はイランによる女性の子宮切除何万人もの抗議行動参加者者殺害は証拠がない残虐行為プロパガンダの戯言だと全て知っている。

 誰も私にこれらのことを伝える必要はない。この戦争が、直接的には、攻撃中、間接的には、その後、続く混乱と不安定さの中で、多くの罪のない人々を殺し、人類に計り知れない苦しみをもたらすのを私が伝える必要はない。全員既に知っている。

 全員既にこのことを知っており、いずれにせよそれが起きている。連中は世論や同意など微塵も顧みず、やりたい放題悪事をしているに過ぎない。


 連中は何十年間も、それがもたらすだろう恐ろしい結末を恐れ、さぼり続けてきたが、とうとうテヘランを打倒する軍事作戦を強行しようとしている。

 連中は今まさに包囲戦でキューバの首を絞めている。恐ろしい戦争行為だと歴代大統領が実行を拒否してきた行為だ。

 連中は主権国家の大統領を誘拐したばかりだが、明らかに国際法違反だとして歴代政権も拒否してきた行為だ。

 連中はイスラエルがガザを砂利の駐車場に変えるのを手伝ったばかりで、現在、生き残った人々を監禁するための巨大なディストピア的ハイテク監視収容所を建設中だ。

 国防総省による自律型殺人装置運用とアメリカ国民監視に自社技術を使用する許可をAI企業アンスロピックが拒否したかどで、国防総省は初めて、アメリカ企業を「国家安全保障に対するサプライチェーン・リスク」に指定した。国防総省がAIを使用して自律型殺人装置を運用してアメリカ国民を監視する計画があることを公然と認めたことになる。


 最近、フランク・ザッパの古い言葉が頭に浮かぶことが多くなった。  
「自由という幻想は、その幻想を維持することで利益が得られる限り続く。だが、その幻想を維持するのに費用がかかりすぎると、舞台装置は撤去され、幕は開けられ、テーブルや椅子は移動され、劇場の奥のレンガ壁が見えるようになる。」
 最近レンガをよく見かけるようになった。

 このことに関して私が言えるのはこれだけだ。

 アメリカなんかクソくらえ。

 イスラエルなんかクソくらえ。

 トランプなんかクソくらえ。

 ネタニヤフなんかクソくらえ。

 シオニズムなんかクソくらえ。

 トランプ支持者なんかクソくらえ。

 共和党なんかクソくらえ。

 民主党なんかクソくらえ。

 戦争なんかクソくらえ。

 この戦争を可能にするのに協力した全員くそくらえ。

 西洋マスコミなんかクソくらえ。

 戦争を煽るシンクタンクなんかクソくらえ。

 イスラエル・ロビーなんかクソくらえ。

 軍産複合体なんかクソくらえ。

 欧米諜報カルテルなんかクソくらえ。

 欧米帝国なんかクソくらえ。

 人類にこの悪夢をもたらした全員を私は憎む。あなたがこの無分別なアメリカ・イスラエルの堕落行為を支持するなら、私はあなたを敵とみなす。そして私は、あなたが支持した狂気の計画を決して忘れさせない。

 これはあなたの責任だ。これはあなたのせいだ。永遠にあなたの責任だ。

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  「米有事巡る安野氏回答に落胆」のニュースにびっくり。期待する方が悪い。

 東京新聞 朝刊 三面 総合面
 対イラン攻撃 国際法違反

 ワシントンでトランプ氏と会談したドイツのメルツ首相は、米国とイスラエルによるテロリスト政権の排除を支持すると表明した。
 メルツよ、話が逆だ! テロリスト政権はアメリカ、イスラエルと連中を支持する西欧政権!

 植草一秀の『知られざる真実』
沙羅双樹の花の色

西アジアを震撼させた10時間



ペペ・エスコバル
2026年3月1日
Strategic Culture Foundation

 我々はまさにアメリカ後の西アジア秩序の入り口に到達しつつあるのかもしれない。

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 イランが以下のことするのに要した時間は10時間だ。
  • 混沌と略奪と永続的攻撃の帝国を湾岸全域で包囲した。
  • 27の主要米軍基地を容赦なく爆撃し甚大な被害を与えた。
  • 西アジアにおけるアメリカとイスラエルの全施設と権益を報復の正当標的と判断する。
 ホルムズ海峡を封鎖(その後解除されたが、ロシアと中国の船舶のみ自由通行)。

次は、撤退しなければアメリカ軍艦が沈没する。

 ドラマ全体は予想通り「欺瞞の創造」という形で展開した。この戦争は西アジアの死のカルト指導者、つまり大量虐殺を企む精神病質者に命じられた。彼は後に「シオンの翼」に身を隠し、ベルリンへ逃亡した。彼のアメリカ人相棒、誇大妄想狂のナルキッソスことネオ・カリギュラは、マール・アー・ラーゴからこの戦争を共同で指示した。

 初日、彼らは華々しい成功を収めた。最高指導者アヤトラ・ハメネイ師を斬首殺害した。そして、イラン南部の小学校で、100人以上に上る多数の女子生徒を殺害した。

 予想通り、これはベイルートでのヒズボラのサイード・ナスララ暗殺事件のリミックスでもあった。

 オマーンでの間接的「交渉」中、トランプ2.0チームは、最終的微調整を必要とする提案を明確にするようテヘランに要求した。

 イランが初めて爆弾用の核物質を「決して」蓄積しないこと、濃縮ウラン備蓄をゼロにすること、既存備蓄の濃度を下げることに同意すること、そしてIAEAによる完全検証を認めることに同意し合意したことをオマーンのバドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外相は確認した。

 会合は土曜朝にテヘランで開催され、イラン指導部トップメンバーが集まった。

 エプスタイン・シンジケートは会議を爆撃して、政府高官と最高指導者アヤトラ・ハメネイを殺害した。混沌の帝国は交渉などしない。交渉を武器として利用する。

 だが政権転覆につながるような即時崩壊はなかった。攻撃から30分も経たないうちに、テヘラン指導部は24時間連続で、驚異的な電光石火の速さで、大規模協調反撃を開始した。こうして戦場でのエスカレーションと回復力の優位性が確立された。

 例えば、イランの戦術は12日間戦争当時とは大きく異なる。バーレーンへの第二波攻撃では、大規模弾道ミサイル攻撃により、アメリカ防衛システムが完全に混乱した後、シャヘド136特攻無人機を使用した。その結果、高価な迎撃ミサイルが早期に投入され、無人機が登場したのは後になってからだった。

 イランは初日だけで1,200発以上のミサイルとドローンを発射した。テヘランは数万発のミサイルとドローンを保有している。アメリカの迎撃ミサイルは数日のうちに枯渇しそうだ。THAADは1基あたり1,500万ドル費用がかかる。この計算は明らかに帝国主義的方向に傾斜していない。  
殉教から復讐へ

 イランがドバイのアメリカ資産を狙うのは巧妙な戦略的動きと言えよう。これは米軍関係者やCIA秘密基地の破壊にも繋がる。ドバイのけばけばしい豪華さを象徴するあの安っぽい建物、ブルジュ・ハリファ、ブルジュ・アル・アラブ、パーム・ジュメイラが炎上している。

 ここで正しく論じられている通り、 ドバイ人口の88%は外国人だ。マネーロンダリングの世界的首都であるだけでなく、何より国旗のある特別経済区ドバイは今や銀行取り付け騒ぎの危機に瀕している。

 結局、UAEは製造資本主義のようには何も製造していないのだ。派手な贅沢と安全性(今やもうない)を中心に構築された非課税サービス経済だ。

 ドバイは、ネオ・カリギュラに対し莫大な影響力を持っている。例えば「トランプ・コイン」、個人投資、平和委員会(別名戦争委員会)への寄付などだ。航空産業はドバイのGDPの27%、UAEのGDPの18%を占める。闇に葬られたドバイ空港はまさに惨状だ。エミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空といった巨大航空会社は、巨大空港を擁し、世界の輸送網の重要な輸送手段、結節点となっている。

 闇に埋もれたドバイは、トランプにとって非常に不利な事業提案だ。ムハンマド・ビン・ザイド(MbZ)が既に電話で停戦を懇願しているのは確実だ。更に、テヘランはエネルギー大手シェブロンとエクソンモービルが正当な標的であることも明らかにしている。ネオ・カリギュラが初日にイタリア外交ルートを通じてイランに停戦を要請したのも不思議ではない。

 テルアビブの大量虐殺的狂人が、ネオ・カリギュラの無敵艦隊がまだ準備できていない時に彼を戦争に駆り立てたのかどうかについて様々な憶測が飛び交ったが、ペンタゴンが戦略的主導権を失ったことが事実だ。

 脚本はテヘランで書かれている。それは消耗戦になるだろうが、テヘランはあらゆる可能性があるシナリオを練ってきた。

 一瞬のうちに全てがどう展開したかご説明しよう。斬首攻撃。専門家会議が数分で招集。IRGCは1時間以内に「最大限の力」を行使し、死のカルトと石油ポチ連中に対処した。後継体制は整備済み。指揮系統も整備済み。政権転覆なし。帝国主義的戦略的優位性ゼロ。殉教から復讐へ。

 グローバルサウス全体が注目している。
 
完全な戦略的断絶

 複数のIRGC筋によると、アヤトラ・ハメネイ師は一連の指示を通して、あらゆることを極めて詳細に準備していたという。彼は安全保障会議のアリ・ラリジャニ事務局長と選抜された指導部メンバーに、イランがエプスタイン・シンジケートの攻撃力に抵抗する方法だけでなく、自身を含むあらゆる暗殺の試みについても指示していた。ハメネイ師は、元国家安全保障会議事務局長アリ・シャムハーニとIRGC司令官モハメド・パクプールと共に殺害された。

 ハメネイ師は主要軍司令部と政府役職それぞれに少なくとも四階層の継承者を任命していた。斬首後の重要な決定が全て記録的な速さで行われたのも不思議ではない。

 大量虐殺/殺人を繰り返すアメリカとイスラエル二人組は、これから何が起きるか全く分かっていない。彼らはシーア派世界全体を侮辱するのに成功しただけでなく、何億人ものスンニ派イスラム教徒も侮辱したのだ。

 完全な戦略的断絶という言葉では到底言い表せない。ワシントンとテヘランの関係は、もはや後戻りできない地点に達している。頭の悪い狂信的シオニストだけが抱くような、幼稚な政権転覆という概念ではなく、ハメネイ師殺害は国民的合意を強固なものにし、容赦ない報復を正当化し、湾岸からレバントに至る多方面にわたる対立を解き放つ。

 イランの当面の戦術は極めて明確だ。イスラエルの防空網を飽和させ、大規模な迎撃機危機を引き起こすことだ。そうなれば、イスラエル将軍連中はネオ・カリギュラに停戦を懇願せざるを得なくなるだろう。だがイランはイスラエルのインフラと経済を徹底的に破壊し続けるだろう。おそらく数日中に死のカルトを崩壊させるだろう。

 一方、ロシアと中国は、イラン防衛網が損なわれないよう陰で活動することになるだろう。

西アジアのガスと石油の供給が数日間でも止まれば、世界経済にとって不吉な状況は一変する。イランはあらゆるシナリオを想定しており、圧力をかけたり緩めたりすることも自在だ。

 グローバルサウス諸国は、イラン指導部が帝国という巨人に対し未曾有の複数戦線での戦いを強いられながら、いかに団結と明確な目標を示したかという教訓を、あらゆる角度から学ぶことになろう。しかも、47年間にわたる容赦ない制裁の後だ。こうした抵抗は、それ自体既に奇跡と言える。

 今や西アジア全域における米軍の足跡の終焉に向けて道が開かれるかもしれない。それはソレイマニ、ナスララからハメネイに至る殉教者たちの系譜に思い描かれたことだ。

 我々は、アメリカ後の西アジア秩序の入り口に到達しつつあるのかもしれない。そこで、哀れなほど非寛容な神を奉じる恐ろしい死のカルトが戦略的に泥沼にはまり、抑止力はボロボロになり、パラノイアに蝕まれながら、数々の非対称的圧力と闘うことになる。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/ten-hours-that-shook-west-asia/

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 Alex Christoforou
FEAR grows, Kurds boots on ground. EU faces energy disaster. MERZ betrays Spain, folds to Trump 49:09
メルツ、どらえもんの「ジャイアン」にいびられる「のび太」のように見える?

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名 二件
湾岸諸国の脆弱性。水資源。自然な淡極端に少、海水淡水化プラント極めて強く依存 飲料水(市政用水・家庭用水)に関しては、主要な供給源となっており、多くの国で70-90%。この淡水化プラントがイラン系に攻撃されれば簡単に危機状態へ。別途サウジ、イラン刺激回避を指示
中東識者「イランは備蓄等で二カ月は耐える力を有する。イランはイスラエルだけを攻撃目標にするのではなく、対象を湾岸諸国に拡大。湾岸基地への攻撃、ホルムズ海峡封鎖、イランは湾岸諸国に、米軍基地や軍事資産の受け入れに公然と警告。米国人大半イランとの戦争に反対」

2026年3月 4日 (水)

開戦初日、予想外のイラン反撃で麻痺状態に陥ったアメリカとイスラエル



ルーカス・レイロス
2026年3月1日
Strategic Culture Foundation

 イスラム共和国は過去の意思決定の誤りから学んだことを示している。

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 中東における最近の軍事的エスカレーションは、ワシントンとテルアビブの戦略的誤算を露呈した。アメリカとイスラエルの当局は、イランへの直接攻撃を開始することで、テヘランが過去の紛争で見られたパターン、すなわち初期の抑制と慎重な報復とタイミングの遅延を繰り返すと想定していたようだ。このパターンは、いわゆる十二日戦争時だけでなく、それ以前のイスラエルによるイランの標的および地域同盟諸国への侵攻でも顕著だった。だが今回、その計算が誤っていたことが証明された。

 当初の戦略の中心要素は、最高指導者とその家族と他の高官を標的とした典型的な「斬首」の企みだったようだ。根底にある論理は良く知られている。意思決定権の頂点を失えば、内部の混乱や、後継者争いや、作戦の麻痺が生じるとずだというものだ。この手法は西側諸国の軍事ドクトリンにおいて、特に体制的敵とみなされる国家に対して用いられる際、しばしば繰り返される。

 だが、この種の戦略は、複雑な政治軍事構造を備えた高度に制度化された国家に適用すると失敗する傾向がある。イランは単一司令部に依存する脆弱な国家ではない。イランは、多層的な権力構造、明確な継承の連鎖と、国家機構、正規軍と並行する安全保障機構の深い統合を備えた体制だ。更に、イランは数千年にわたる歴史的連続性を持つ文明で、その現代の政治的アイデンティティはまさに外部の圧力により確立された。たとえ象徴的意味を持つものであれ、個々の指導者排除が、これほどの構造的結束力を持つ国家を自動的に解体するわけではないのだ。

 専門家たちを驚かせたのは、イランの反撃の速さだった。十二日戦争と異なり、今回の報復は即時かつ多面的だった。攻撃から数時間後、イランは中東全域の米軍施設に一連の同時作戦を開始した。米軍が使用している基地は、防衛システムを麻痺させ、迎撃能力を低下させることを狙った協調行動として、ミサイルとドローンによる攻撃を受けた。

 同時に、イスラエルの防衛システムは複数回にわたる強力な攻撃により圧力にさらされた。イラン戦略は象徴的な身振りにとどまらず、敵のリスク認識を変化させ、即時かつ目に見える代償を課す意図的な試みだった。紛争初日を通して作戦のテンポは一定に保たれ、シオニスト政権にとって不確実性が高まる環境が生み出された。

 多様な発射装置、多様な軌道と、同期したタイミングといった多様なベクトルが、ワシントンとテルアビブの軍事計画担当者の混乱を招いた。あらゆる兆候から見て、これほど大胆かつ迅速な行動は予想されていなかった。テヘランが躊躇したり、仲介を求めたり、限定的な対応にとどまるだろうという想定は誤りだった。イランはむしろ、最大限の圧力下における戦略的協調能力を示そうとしたのだ。

 この行動は、イラン当局が近年の紛争から重要な教訓を学んだことを示している。過去の事例で見られた対応の遅れは、敵勢力により戦略的抑制や作戦上の制約の兆候と解釈された。テヘランは即時かつ包括的対応を選択して、交戦規則を再定義し、新たな抑止力の閾値を確立しようとしたのだ。

 心理的影響も過小評価すべきではない。初日を通しての継続的攻撃は、イスラエルとアメリカの一部の意思決定機関に混乱と、ほぼ麻痺状態をもたらしたと報じられている。複数戦線が同時に展開されると、戦略的優先順位付けが遙かに複雑になり、事実上不可能になる場合がある。

 今後数日間でエスカレーションがどう展開するかは未だ不透明だ。イランの最初の対応は当面のバランスを変えたが、行動と反応のサイクルを終わらせたわけではない。ワシントンとテルアビブは、大規模地域紛争のリスクを負って攻勢を拡大するか、それとも間接的封じ込め策を模索するかという典型的ジレンマに直面している。初日は、シナリオが当初の予想を超えて展開したことを如実に示していた。今後新たな動きが現れるたびに、軍事力学だけでなく、中東全体のより広範な安全保障体制が再定義される可能性がある。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/unexpected-iranian-reaction-paralyzed-americans-and-israelis-on-the-first-day-of-war/

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 Judge Napolitano - Judging Freedom
Prof. John Mearsheimer : Is Trump’s War Beyond Control? 35:07
 @niftyニュース
イラン攻撃「不支持」59%「支持」41% CNN調査 60%が「トランプ大統領には事態に対処する明確な計画がない」と回答
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名 二件
ホルムズ海峡閉鎖と中国(AI)非化石エネルギーの割合が急増。電力セクターではクリーンエネルギーの総容量が全体の51-52%、中国石油輸入の40-50%がホルムズ海峡経由。中国は戦略備蓄90-115日分相当。中期(1-2ヶ月)価格上昇と供給競争激化。
米イラン攻撃の日本経済への影響〜資源価格高騰深刻化なら実質GDP▲1.0%程度の下押しも〜(TBS)。エネルギー指標・ブレント原油先物は、ホルムズ海峡の主要回廊の長期封鎖と中東のエネルギーインフラへの攻撃への懸念から7%以上上昇。上昇幅は一部予想よりも小幅。

2026年3月 3日 (火)

トランプの大統領職を潰すハメネイ師殺害



イアン・プラウド
2026年3月1日
Strategic Culture Foundation

 決着がつかないまま軍事行動が長引けば、中間選挙はトランプ大統領にとって悲惨なものになりかねない。

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 合同空爆作戦として西側メディアが報じる作戦で、アヤトラ・セイイェド・アリー・ハメネイ師が殺された。イスラエル空軍がテヘランと、その周辺地域に空爆を実施したとはいえ米軍の支援を受けていたのは明らかだ。従って、アメリカは主権国家の国家元首の暗殺に加担したことになる。

 そして、この一方的な軍事行動は、国連憲章がその価値を失ったことと国連安全保障理事会が機能不全に陥っていることを改めて証明した。

 安全保障理事会の冒頭発言で、アメリカとイスラエルによる軍事攻撃をアントニオ・グテーレス事務総長は非難した。アメリカとイスラエルも国連憲章第2条を引用し、イランの対応を非難した。

 「全ての加盟国は、国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。」

 イランに対する大規模かつ継続的な軍事攻撃は明らかにこの条項に違反するものだ。

 安全保障理事会への回答で、国連憲章第51条を引用し「この憲章のいかなる規定も、国連加盟国に対する武力攻撃が発生した場合は、安全保障理事会が国際の平和と安全の維持に必要な措置をとるまでは、個人または集団の自衛権という固有の権利を害してはならない」と規定しているとイラン代表は述べた。第51条は、国連加盟国による武力行使の一般的禁止を規定する第2条に対するわずか二つの例外のうちの一つだ。

 オマーン政府が仲介役を務めた協議の途中で行われた今回の攻撃は、一層皮肉なものだった。実際、グテーレス事務総長は発言で、この点を示唆し下記のように述べている。

 「アメリカとイスラエルによる攻撃は、オマーンが仲介したアメリカ・イラン間の第三回目間接協議後に行われた。」

 来週ウィーンで技術的協議とそれに続く新たな政治協議の準備が整っていた。

 この外交の機会が無駄になったことを深く遺憾に思う。」

 安全保障理事会のパキスタン代表は、より率直に「これら攻撃は交渉の真っ最中に起きたため、またしても外交は脱線した」と述べた。

 実際、今回の攻撃は、国際の平和と安全を維持するために国連安全保障理事会が必要な措置を講じることが全くできなくなっていることを裏付けた。

 国連創設80周年を記念して、安全保障理事会が行き詰まり、本来の目的を果たせなければ、その正当性が「脆弱」で、世界平和を危険にさらす可能性があるとグテーレス事務総長は警告した。

 昨夜国連安全保障理事会の席に着いた西側諸国は全て、アメリカ軍事力の前に弱気で沈黙していることを示した。

 イランによる湾岸諸国への無謀な攻撃を彼らは一様に批判した。イランの弾道ミサイルはバーレーン、カタール、UAE、クウェートの米軍施設に加え、イスラエルも標的としていた。イランがこれらの国々の米軍施設を標的としていたのは明白だ。実際、バーレーンにある米軍第5艦隊司令部は、少なくとも一発の弾道ミサイルによる攻撃を受けた。しかし、UAEやバーレーンを含む民間施設も攻撃を受けた。

 だが安全保障理事会における西側諸国声明は、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃には一切触れなかった。まるで発言すれば、アメリカの報復を受けると恐れているかのようだ。フランス、ラトビア、デンマーク、ギリシャ、そしてバーレーンさえ、一言も言及せず、イランは自国民を殺害したので、核爆弾保有を許すべきではないとだけ述べた。

 結局、イギリス代表代理ジェームズ・カリウキは、私がこれまで会った中で最も傲慢でうぬぼれたイギリス外交官だと個人的に言えるが、彼は次のように言った。

 「外交への道を取り戻すためにイランは更なる攻撃と酷い行為を控えなければならない。」

 国連安全保障理事会の現議長国イギリス(本日アメリカが議長国に就任)は、アメリカやイスラエルに一言も言及しなかった。会合の招集国として、共通基盤を築き、今後の方向性について何らかの合意を築こうとする試みは見られなかった。

 イギリスの姿勢は、ロシア連邦代表が発言で「被害者を非難している」と表現した通り、イランを責めるだけのものだった。イギリスが2014年に外交を放棄したのは既に知っていたが、これはイギリスが外交国家を装いながら埋めない棺桶に釘を打ち込むようなものに見えた。イギリスは外交国家ではない。今やイギリスは戦うための軍隊を持たない好戦国になっている。

 時に、事実の最終的な確認はまだ行われていなかったものの、イスラエル首相とトランプ大統領は既にハメネイ師殺害の可能性を喜んでいた。「独裁者は去った」とネタニヤフ首相は誇らしげに語った。

 ソーシャルメディア声明で、トランプ大統領は、イラン国民に立ち上がり、自国を支配するよう呼びかけた。

 だが数時間内に、CIA内部の情報筋は、ハメネイ師はIRGCの強硬派に簡単に置き換えられる可能性があるという報告を既に漏らしていた。

 私が以前指摘した通り、イランに対する一方的軍事行動は、革命を煽るどころか、逆効果となり、イランの抵抗を喚起する恐れがある。

 この考えはシカゴ大学のロバート・ペイプ教授が非常に明確に述べている。

 「政権を狙う空爆が連日続くにつれ、それが引き起こす政治力学の制御は失われる」。

 個々の指導者ではなく国家の存続が重要だ。反対意見ではなく抵抗が重要だ。

 外国勢力がワシントンを攻撃し、アメリカ国民に政府転覆を呼びかけたらどうなるか想像願いたい。国民は自国指導者に反旗を翻すのだろうか、それとも外国の攻撃者に反旗を翻すのだろうか?

 イランは人口9200万人、61万人以上の軍隊を擁する国だ。厳格に統制された国家で、一月に見られたように、暴力的手段も含め国内反対勢力を抑圧する能力と準備は万端だ。また、イランには、抵抗なく進攻し、奇跡的に国を掌握できるような準備万端の反体制派が控えているわけでもない。もしそうなら、ピッグス湾事件のような事態に陥るだろう。

 今年、アメリカ合衆国は既に一つの主権国家の国家元首を拉致したのに続き、今度は別の国家元首アヤトラ・ハメネイを殺害した。これでドナルド・トランプが制御できないアメリカと同盟諸国に対する非対称的脅威を解き放つことになる。決着がつかないまま、この軍事行動が長引けば(そうなると私は予想している)中間選挙はトランプにとって壊滅的なものになるだろう。イラン政権はトランプより長く続くと私は予想している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/murdering-khamenei-will-kill-trump-presidency/

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 ≪櫻井ジャーナル≫
イランの最高指導者を殺害しても米軍は報復されないと考えていた米ネット局
 植草一秀の『知られざる真実』
消費税政府よ党ゆ党連絡会議

欺瞞的トランプ外交の終焉



アラステア・クルック
2026年3月2日
Strategic Culture Foundation

 外交の衰退とともに、紛争は戦略的計算と現実主義の領域から、心理的条件付けの領域へ移行した。

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 木曜日(2月26日)の外交交渉は仲介者や交渉担当者による万能の主張にもかかわらず、本質的な行き詰まりを改めて確認した。アメリカがイランに提示した要求は下記通りだった。
  • フォルドゥ、ナタンズ、エスファハーンの核施設の完全解体。
  • 濃縮ウランをアメリカに移送する。
  • 全ての日没条項および永久的制限の終了。
  • 濃縮度ゼロの受け入れ – テヘラン研究炉のみ存続が認められる。
  • 制裁措置軽減は事前は最小限に抑え、完全な遵守が達成された後にのみ更なる軽減が行われる。
 これら要求は、外交的解決を促進するためではなく、むしろ妨害するために策定されたのは明らかだ。これはイランが弱体だという本能的に信じられていた戦略を反映している。アメリカの軍事力誇示に直面したイランは必ず屈服すると確信していたのだ。だが、この仮説は最初から傲慢だった。そして予想通り、テヘランがアメリカの要求を拒否したことで、この仮説が明らかに誤りであることが証明された。
 
  • [イラン]は(NPTに基づく)民生用ウラン濃縮の権利を認めるよう主張した。
  •  
  • 「ゼロ濃縮」を拒否した。
  •  
  • イランの濃縮ウランを自国領土から移送することを拒否した。
  •  
  • いかなる合意にも、イランの核濃縮権の承認と制裁の大幅解除の両方が含まれなければならないと主張した。自国に課される無期限の制限という考え方をイランは拒否する。
 会談終盤の雰囲気は断固明るいものだった。イラン側首席交渉官アラグチ外相は「今日の協議はこれまでの協議の中で最良のものだった。我々は要求を明確に示した」と述べた。イランは国内外の聴衆に(少なくとも)真剣に交渉した姿勢を明確に示そうとした。

 だがアメリカからの報道は、攻撃決定は2025年12月29日に行われたネタニヤフ首相とトランプ大統領間のマール・アー・ラーゴ首脳会談時点で既になされていたと示唆している。

 イラン指導部は、協議においてイランが合理的に提示したいかなる譲歩も、トランプが望むような迅速な政治的「勝利」につながらないことを十分理解していた。ミサイル防衛システムは交渉の余地がないとイランが主張したため、なおさらその認識は強かった。

 ルビオ国務長官は、今回の(最後の)交渉を前に、イラン核開発計画を協議の中心に据えつつも、ワシントンの観点からはイランの弾道ミサイルの脅威は「無視できない根本的要素」だと強調した。

 だがルビオのありそうもない主張は、イスラエルのヘブライ語メディアの報道とも一致している。ネタニヤフ首相が2025年12月にトランプ大統領と会談した後、アメリカがイランの弾道ミサイル能力を攻撃するよう要求したのはネタニヤフ首相で、イラン核施設攻撃よりもイランのミサイル兵器庫攻撃を優先すべきだと主張したと同メディアは報じている。

 同じ(イスラエル)報道によれば、トランプ大統領はネタニヤフ首相の断固たる要求を受け入れたという。

 全体的に見て、イランとの紛争結果がどのようなものであれ、イランの降伏により実現するか軍事力により実現するかに関わらず、個人的に「強い」印象を与え、歴史的「功績」を成し遂げて紛争から脱出しなければならないとトランプは断固主張し続けている。
 
根拠を求める戦争

 このように、外交の衰退に伴い、この紛争は戦略的計算とリアリズムの領域から、心理的条件付けの領域へ移行した。つまり、益々疑念を抱くアメリカ国民に対し、明確な根拠のない戦争を、いかに描写するか、そして中間選挙を前にトランプに適切な心理的優位性を与えるために、いかにして戦争を誘発するのが最善か、という問題だ。

 そのため、トランプはイランがアメリカ本土を攻撃するためのICBM開発を進めているという不条理な主張をしている。この心理的物語では、トランプはイスラエルを救うだけでなく、アメリカを救うのだ!

 こうした心理的条件付けの考慮は、分裂したトランプ陣営を現実から益々遠ざけ、対イラン軍事攻撃を正当化するもっともらしい開戦理由を必死に探し回らせている。ルビオの主張に反して、イランはICBMでアメリカを脅かしてはいない。イランはアメリカにとって全く脅威でなく、核兵器も保有していない。

 ウィル・シュライバーは次のように述べている。  
「これはアメリカが選んだ戦争だ。この戦争、そしてその全ての結果は、アメリカが引き起こすものだ。これはトランプの戦争だ。この戦争は2020年1月3日、ドナルド・トランプの直接命令によって開始された。」
 だが、イラン攻撃はイスラエルの中東覇権を強化するためだとトランプ陣営が大声で主張すれば、犠牲者を嫌い、トランプがイスラエルの利益を優先していることに益々懐疑的になっているアメリカ国民に「もう一つの大きな中東戦争」を喧伝するには受け入れ難い枠組みだと同陣営は考えている。

 戦争の根拠の欠如というジレンマは明らかに非常に深刻になり、アメリカ当局は、イランとの戦争をアメリカ国民にとって、できるだけ「政治的に受け入れやすい」ものにするため、イスラエルが先に攻撃することに同意した。

 先週、アンナ・バースキーがヘブライ語「マーリヴ」紙に寄稿し、イスラエルが「先手を打つ」という示唆は「皮肉から冷酷さが滲み出る。イスラエルが、意識的に、そして意図的に、何よりもまずアメリカに意識的影響をもたらすことを意図した動きの最初の一撃として機能するシナリオを描いているためだ」と主張した。

 当初、トランプ大統領は米軍の増強自体がイランにとって心理的に十分な威圧感になり、降伏は運命づけられていると考えていた。FOXニュースでウィトコフは率直にこう語った。「トランプ大統領は、イラン近海にこれほどの米軍が展開しているにもかかわらず、なぜイランがまだ降伏しないのか困惑し苛立ちを感じていた」

 だが、それ以上に壮大な発言と「信じられないほどのアメリカ軍事力」という約束を掲げるトランプにとって、戦力増強にもかかわらず、アメリカは「イランに対する4~5日間の激しい空襲、あるいは一週間の低強度攻撃を超えて持続する」軍事力を持っていないことが明らかになったことに彼は動揺した。後に、彼は将軍たちの発言を否定した。

 トランプ大統領の将軍連中は遙かに複雑な状況を彼に伝えていた。彼らは政権転覆を保証するつもりはなく、作戦期間にも不確実性があり、テヘランの反応や地域への影響は正確には予測できないといっていたのだ。

 警告にもかかわらず、おそらくトランプは、数日間の短い血みどろの戦争を想像(または期待…)し、その後、広がった瓦礫に対し「勝利」を主張し、メディアの見出しで再び「トランプ平和」を叫んで停戦に向けて動き出すのを期待していたのだろう。

 もちろん、戦争は決して一方だけで決着するものではない。攻撃されれば、イラン国内だけでなく地域全体で全面戦争を引き起こすとイランは警告していた。開戦初日イランはまさにその通りの行動に出た。ペルシャ湾全域の米軍基地を攻撃し、米軍基地炎上し、煙を上げている。これは誰の目にも明らかだ。大手石油会社はホルムズ海峡を通る石油輸送を停止したばかりだ。

 トランプ大統領、いや、より正確にはネタニヤフ首相は、多方面(イラン、イエメン、イラクなど)からイスラエルへの攻撃を伴う多方面戦を引き起こした。短期戦争より長期戦になる可能性が高い。

 トランプは自分に不利な動きしか出来ない状況に陥っている。イランに対し行動を起こさざるを得ない状況にあるが、その行動により自らの立場、つまり「不利な動きしか出来ない状況」を悪化させているのだ。報道によると「アメリカがイランとの大規模紛争に過剰関与し、その結果『素晴らしい』成果を上げられなければ世代を超える大惨事に直面すると国防総省内の多くは考えている」という。

 しかし、ネタニヤフ陣営とアメリカ国内の多様な支援者や援助国から生まれた攻撃へのイデオロギー的勢いは強力なものだった。彼らは、アメリカの攻撃を「一世代に一度あるかないかの好機」と捉え、地政学的戦略図を塗り替え、イスラム過激派と戦う新たな連合で、イスラエルの親西側同盟国にイランを作りかえようとしているのだ。

 こうした感情は、たとえ空想的なものであれ、軽々しく軽視すべきではない。文化や様々な終末論的信仰に深く根付いているためだ。

 戦争の兵站には独自の勢いがある。軍事展開の「バネ」が一度解き放たれると、それを巻き戻すには多大な努力が必要になる。第一次世界大戦勃発当初、ヨーロッパ指導者たちは、鉄道に内在する制約のため、展開の仕組みを逆転させるのが不可能だと分かった。広範な戦争の勢いを止めるには、多大な努力が必要になる。

 トランプ大統領は、このような存亡をかけた世界的力比べを引き起こしたが、クヌート王のように潮の流れを「引き締める」ことはできるまい。彼は世界の地政学的未来を決定づける出来事を起こしたのだ。中国、ロシア、イランの未来は、いずれにせよ危うい状況に陥る。

 経済も危うい状況にある。トランプの債務危機解決策は主に貿易戦争にかかっている。債務負担を軽減するためのトランプ関税の実現可能性はドル覇権にかかっている。そして、ドル覇権は主にアメリカの並外れた軍事力の無敵神話を維持するための機能だ。

 だが、トランプのはったりをイランが事実上見破ったことで、トランプは屈辱的な選択に直面している。TACO(トランプはいつも土壇場でしりごみする)作戦で撤退するか(つまり、12日間戦争の時のように、時期尚早な停戦要請を歪曲して「勝利」を宣言するか)、あるいは戦争が長期化した場合、米軍が張り子の虎とみなされ、その結果が債務市場全体に波及するのを受け入れるかのどちらかだ。

 トランプは本当に熱心なイスラエル支持者だが、イスラエルという岩の上で大統領職に力尽きる寸前だ。

 おそらく彼には選択の余地がなかったのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/02/end-deceptive-trumpian-diplomacy/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
米国のイラン攻撃は正当化できるか 国際法は武力攻撃が行われた時の個別・集団的自衛権は容認。体制変革の為の武力攻撃は容認せず。イスラエルは核兵器保有、その使用に制限を課していない。安全保障上核保有の発想はありうる考え。トランプ国際法に制限されずを実施

2026年3月 2日 (月)

イランが米軍兵士を殺害した場合、責任はもっぱらアメリカとイスラエルに帰せられる



今後の紛争で米軍兵士が死亡した場合、彼らを殺したのはワシントンとテルアビブだ。

ケイトリン・ジョンストン
2026年2月27日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 アメリカ人の戦争意欲を高めるため、イスラエルがイランを挑発して同地域の米軍基地を攻撃させることをホワイトハウス当局者は望んでいると報じられている。

 Politicoは下記の通り報じている。  
進行中の協議に詳しい二人によれば、ドナルド・トランプ大統領の上級顧問らは、アメリカがイラン攻撃を開始する前にイスラエルがイランを攻撃するのを望んでいるという。
 
「イスラエルによる攻撃はイランの報復を誘発し、アメリカによる攻撃への有権者の支持を集めるのに役立つと、トランプ政権の当局者らは非公式に主張している。」
 
「これは政治的な計算だ。アメリカや同盟国が先に攻撃されれば、より多くのアメリカ人がイランとの戦争を受け入れるだろうという計算だ。最近の世論調査では、アメリカ人、特に共和党支持者はイラン政権転覆を支持しているものの、そのためにアメリカ人の犠牲を払うリスクを冒すことは望んでいない。つまりトランプ陣営は、イランの核開発計画といった他の正当化理由に加えて、攻撃がどのように行われるかという世論も考慮している。」
 「イスラエルが単独で先に行動し、イランが報復し、我々が行動を起こす理由がもっとあれば政治的にずっとやりやすいという考えが政権内外にある」と匿名ホワイトハウス関係者がポリティコに語った。


 つまり、この報道によれば、計画はイスラエルに戦争を開始させ、イスラエルと地域の米軍施設に対するイランの攻撃的反応を引き出し、その後、メディアがアメリカの放送電波を殺害された米兵写真で飽和させ、アメリカ人が中東での新たな戦争を支持するようにするのだという。

 国内で戦争支持を高める計画としては、おそらくうまくいくだろう。イスラエルは喜んで新たな戦争を始めるだろう。アメリカ・メディアは喜んでアメリカの報復を支持する。そして多くのアメリカ人は神のご加護を願うばかりだが愚かにもそれを鵜呑みにするだろう。

 9.11以降、アメリカ国民がいかに簡単に説得され、米軍の軍事作戦に同意させられるかを我々は皆目の当たりにしてきた。手順はお馴染みだ。アメリカ人が殺され、帝国プロパガンダ機関がハイパードライブ状態に入り、ワシントンの最も卑劣な沼の怪物連中が考え出したあらゆる戦争計画と国内監視計画が猛スピードで推進されるのだ。

 既にマルコ・ルビオ国務長官は、この物語推進の土台を築いており、水曜日の記者会見で文字通り「彼らがいかに我が国の軍事基地に近づいているかご覧願いたい」というミームを披露した。

 「イランは膨大な数の弾道ミサイルを保有しており、特に短距離弾道ミサイルは米国、この地域の米国基地、そしてこの地域の同盟諸国、そしてUAE、カタール、バーレーンにある全ての米国基地を脅かしている」とルビオは述べた。「また、彼らは船舶を脅かし、米海軍を脅かそうとする海軍資産も保有している。だから私は皆様にこのことを理解して頂きたいのだ。彼らは核開発計画だけでなく、彼らがそうしたfければ、アメリカとアメリカ国民の攻撃のみを目的に設計された通常兵器を保有している。」


 彼らは既にこの件に関してアメリカ国民に露骨な嘘をついている。我々が最近論じた、スティーブ・ウィトコフによるイランが核爆弾製造に必要な物質を「おそらく1週間以内に」入手するという主張や、ニューヨーク・ポストがイランが女性抗議行動参加者の生殖器を切除したという証拠のない残虐行為プロパガンダを掲載したことなどのプロパガンダ言説に加え、火曜日の一般教書演説で、イランは核兵器を開発しないとは決して言わないとトランプ大統領は虚偽主張をした。

 「我々は彼らと交渉中だ。彼らは合意を望んでいるが『我々は決して核兵器を持たない』という秘密の言葉は聞いていない」とトランプ大統領は議会演説で述べた。

 Antiwarのデイブ・デキャンプが指摘している通り、これまでずっと核兵器を開発しないとイランは明言しており、トランプ大統領の演説当日にも文字通りそれを繰り返した。イランのアッバス・アラグチ外相が火曜日にツイートし「我々の根本的信念は極めて明確だ。イランはいかなる状況下でも核兵器を開発することはない」と述べた。

 イランが核兵器開発の意図はないと主張しているのを信じるかどうかは別として、トランプとそのスピーチライター連中が、イランが「我々は決して核兵器を持たない」という言葉を言うのを拒否し、アメリカ国民に厚かましく嘘をついているのは議論の余地ない事実だ。


 彼らがこれほど重大な事柄に露骨に嘘をつくということは、彼らは何についても嘘をつくということで、彼らがイランとその活動について語る内容は何も信用できない。

 デキャンプが説明しているように、トランプは同じ演説中で他にも証拠のない主張をしている。  
「トランプ大統領は、イランが『まもなくアメリカ合衆国に到達できるミサイルの開発に取り組んでいる』とも述べたが、これは何の証拠もない主張で、最近の抗議活動で3万2000人が死亡したという主張を繰り返したが、これは実際の情報源がなく誇張された数字で、イラン政府が認めている3317人を遙かに上回っている。」
 だから、はっきりさせておこう。もし米兵がイランのミサイルで命を落としたとしても、責任はアメリカとイスラエルだけにある。もしイスラエル人がイラン・ミサイルで命を落としたとしても、その責任はアメリカとイスラエルだけにある。イランにではない。

 イランは米軍基地を包囲したわけではない。オバマ政権との核合意を破棄したわけでもない。アメリカが攻撃を計画しない限り、目にすることのないほどの量の米軍兵器をこの地域に大量投入しているわけでもない。アメリカこそがこれらのことを実行したのだ。

 昨年6月にイランのエネルギー・インフラを爆撃したのはアメリカだ。暴力的反乱を扇動する狙いでイラン経済を意図的に破壊したことを公然と認めているのもアメリカだ。またイラン国内の不安を助長するため、全米民主主義基金(NED)がイランにスターリンク端末を密輸したのもアメリカだ。

 もし外国政府がアメリカに対して、このような行為をしたとすれば、アメリカはとっくの昔に地球上から、それらを一掃していたはずだ。イスラエルとアメリカによる極めて攻撃的挑発行為の中、イランは超人的忍耐力を示してきた。もしテヘランが自制策はもはや維持できないと判断し、存続の危機から自国を守るため反撃に出ざるを得なくなった場合、その責任はイランに帰せられるのではなく、もっぱらアメリカとイスラエルに帰せられる。

 今後の紛争で米軍兵士が死亡した場合、彼らを殺したのはワシントンとテルアビブだ。

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 画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/02/27/if-iran-kills-us-troops-the-blame-rests-solely-on-the-us-and-israel/

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 東京新聞 朝刊 二面  
 中東 泥沼化のリスク

 トランプ氏、周到作戦を強調

 長期化なら報復激化も
 東京新聞 朝刊 三面  
 海峡緊張 原油急騰も

 ホルムズ封鎖に懸念

 日本企業 対応急ぐ

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