イラン

2019年2月16日 (土)

マドゥロが勝利し、北朝鮮が核を保持するのを私が願っている理由

ケイトリン・ジョンストン
2019年2月8日

 報道によれば、アメリカと北朝鮮の2度目の首脳会談が、月末ベトナムで行われる予定だ。この交渉がどこに向かっているかについての専門家意見は、本質をついたものから、信じられないほど無知なものまで及ぶが、主流マスコミを鵜呑みにしている人々は、圧倒的に後者だ。トランプ支持者は、大統領が「交渉の妙技」で、平壌を完全に非核化するよう魔法のように説得してくれると信じており、主流民主党員は、トランプは愚かで、邪悪な独裁者の極悪非道な狙いを手助けしていると信じている。最近のアメリカ外交政策問題のほぼ全てで起きているのと同様、この全体像は、トランプに過度に固執するマスコミが完全に曖昧にしている。

 リビアが核開発計画を放棄して間もなくの、アメリカによる政権転覆干渉の直接の結果、ムアマル・カダフィが街頭で殺害される世界で、大きな動機がないのだから、北朝鮮は決して非核化しないだろうと、事情を熟知した人々は言う。欧米による制裁は実に酷いものだが、リビアで起きたことと比べれば何ほどのことでもない。

 文とトランプが、どれほど魅力的、あるいは脅迫的になろうとも、我々が知っている平壌が決して非核化しないだろうと私は思う。二つの朝鮮間に平和は確かにあり得るが、我々が知っている平壌が、簡単に朝鮮民主主義人民共和国の核兵器を断念するというのは、子供たちと愚か者向けのおとぎ話だ。だが「我々が知っている平壌」というのはキーワードだ。近いうちに、北朝鮮が自発的に核兵器を放棄し、制裁が解除され、一極世界秩序により、普通の国として扱われ得る状況がある。だがそれは、我々の誰も望まない状況だ。

    北朝鮮は非核化せず、そうしいられるべきでもない。朝鮮民主主義人民共和国が核兵器を保有しているのは、アメリカ帝国主義の自然の結果に過ぎない。北朝鮮が非核化する唯一の方法は、北朝鮮が脅されて、帝国の塊に参加させられた場合だが、誰もそれを望むべきではない。

      @caitoz

 私が見るところ、可能性は三つしかない。

  1. 北朝鮮は、核兵器を政権転覆干渉に対する有効な抑止力として保持する
  2. アメリカと全てのライバルが核兵器を放棄し、北朝鮮は核兵器を放棄する、または
  3. 北朝鮮が、アメリカに集中している権力同盟に入り、核兵器を放棄する

 北朝鮮が一極世界秩序によって普通に扱われる唯一の方法は、北朝鮮が一極世界秩序に参加することだ。もし北朝鮮が、アメリカに集中した帝国に吸収されるのを認めればだ。もし北朝鮮が非核化すれば、それが起きたことになるが、それは常に北朝鮮にかけられる圧力の最終目的だった。もし金正恩が彼の前任者と十分に違っていて、もし彼がアメと鞭の適切な組み合わせを与えられれば、どうなるかわからない。北朝鮮には10兆ドルの価値に相当する天然資源があるが、制裁のため、採掘したり輸出したりできず、東西両方に、その富を自分の懐に入れようと、平壌の機嫌を伺う有力な人々がいるのは確実だ。おそらく金の支持基盤は、これまでの(私の国ニュージーランドを含め)実に多くの国々同様、朝鮮民主主義人民共和国の主権放棄に同意し、圧力を和らげるため、一極の塊に加わるよう説得される可能性がある。

 だがこれは正確には一体何を意味するのだろう? それは国家主権を強く主張要求しようとしたもう一つの国が、いじめられ、飢えさせられて、生き残るため、アメリカに集中した帝国に加わったことを意味するだろう。帝国にもう一つ国が増え、残る吸収されない多極主義諸国政権が一つ減ることになる。

 アメリカと、帝国として機能する同盟国の緊密なネットワークの一極世界支配に抵抗せずに、本当に反戦あるのは不可能だというのが現実だ。この帝国は、軍事的暴力の恫喝と実行なしでは、最優勢勢力であり続けることは不可能だ。軍事同盟というアメと軍事攻撃という鞭は、帝国がばらばらにならないよう保つ接着剤なのだ。これが続いている限り、世界は決して平和にはなれない。もしアメリカによる世界支配継続を支持するなら、おそらく、いくつかの戦争に、個別に反対だと主張できるが、反戦や介入主義反対だと主張することはできない。

    おそらくベネズエラに関してこれまで最も愚劣な見出し。どの国のどの指導者であれ、侵略軍の兵士を殺すと恫喝するのは確実だ https://t.co/XRFXVntfBBvenezuela

      2019年2月8日、ホィットニー・ウェッブ(@_whitneywebb)

 ベネズエラも、北朝鮮と同じだ。アメリカに集中した権力同盟は、戦略上重要な地域の、言うことを聞かない国を、連中の塊に吸収されることに同意させようと果てしない暴力で脅している。もちろん私は彼らの意志に従って国作りをするベネズエラ国民の主権的権利を完全に支持するが、トランプ政権による政権転覆干渉は、ベネズエラ国民の意志とは全く無関係だ。アメリカが据えつけようと画策しているグアイドの想像上の政府は、ジョン・ボルトンが認めているように、石油権益と大いに関係があり、アメリカに忠実なベネズエラを確保すべく、とことん帝国主義設計者連中が築いたものなのだ。

 もしアメリカが、ベネズエラ軍が姿勢を変え、切羽詰まって、マドゥロを追い出すまで、国民生活を大混乱させるのに成功すれば、制裁は終わるだろうし、多分は一部の(大半より白く、より裕福な)ベネズエラ人のためにはずっと良いだろうが、その究極的結果は、もう一つの主権国家を脅して、主権を放棄させるのに成功した帝国だ。

 イランも同じだ。もしボルトン配下が、テヘランでの政権転覆に成功すれば、主流マスコミ言説は、自由と民主主義やら、女性の髪の露出なのだろうが、アメリカを中心とする帝国が、中東での地域支配を強化し、イスラエルと湾岸同盟諸国を補強するため、もう一つの大産油国の政府打倒と、傀儡政権据えつけの成功が本当の意味なのだ。そうなれば、シリアも同じ運命を経験することになるかもしれない。

 戦争は悪いと思う人々全員が、あらゆる手段で、これに反対すべきだ。一極主義の塊の継続的な拡大は、平和と国家主権の世界から離れ、朝鮮やベトナムやイラクやリビアやシリアに容赦ない恐怖を与えたのと同じ凶悪犯が、邪悪な意志を多くの国々に押しつけようとする果てしない軍事暴力の世界に向かう動きなのだ。

    元アフガニスタン駐留将官が、現在、戦争は敗北しており、取り組みが無意味なのを認めている。https://t.co/cORKlJHCfH

     マイケル・トレーシー(@mtracey)

 北朝鮮との核戦争を防ぐ方法は、北朝鮮をそっとしておき、制裁をやめ、脅迫をやめることだ。ベネズエラ国民を支援する方法は、彼らを飢えさせている制裁を終わらせることだ。イラン国民を支援する方法は、CIAの秘密活動飢餓制裁を終わらせ、イランに決して余計な手出しをしないことだ。シリア国民を支援する方法は、ダマスカスを打倒しようとする過激派民兵に武器を与え、保護するのを止め、制裁を止め、不法占拠を止め、シリアの主権を尊重することだ。平和を推進する方法は、世界中の誰よりも平和を損なってきた組織、つまり、アメリカ帝国に反対することだ。

 もちろん我々は、圧制から全員が自由であるよう望むべきで、もちろん我々は、世界に核兵器がないようを望むべきだ。悲惨な政権転覆干渉の一貫した実績が疑う余地ない勢力による外国政府の打倒を、我々は支援するべきでなく、残虐な扱いを逃れるため、主権を放棄するよう独立国家を脅す勢力を我々は支持するべきではない。それは我々が作り出そうとしている世界ではない。戦争挑発帝国の塊は、大きくなればなるほど、益々強力になる。もし平和と調和に満ちた世界をお望みなら、平和と調和を阻止する上で一番責任がある勢力による悪質活動への反対に注力願いたい。
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記事原文のurl:https://medium.com/@caityjohnstone/why-i-hope-maduro-wins-and-north-korea-keeps-its-nukes-83ce4ec8df1f

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 悪夢の政権支配が続く中、植草一秀の『知られざる真実』の2月14日記事を拝読。
たしかに鳩山内閣は悪夢の民主党政権だった

 孫崎享氏の今日のメルマガ題名にびっくり。類は友を呼ぶ。

エプリル・フール???でないらしい。こんなことが起こってる。ノーベル賞に「安倍氏から推薦」=トランプ米大統領が会見で言及、Tは15日記者会見で、安倍首相からノーベル平和賞選考機関に送ったとされる「推薦状」のコピーを受け取ったと明らかにした。

2019年2月12日 (火)

トランプのシリア「撤退」はイランを狙う攻勢

Finian CUNNINGHAM
2019年2月9日
Strategic Culture Foundation

 今週、再びドナルド・トランプ大統領は、シリアから軍隊を撤退する彼の計画を「勝利の帰郷」と「果てしない戦争の終わり」と描写した。そこでマイク・ポンペオ国務長官がしゃしゃり出て、何が本当に起きているのかを明かにした。イランに照準を定めるための「戦術的変更」だ。

 トランプが自画自賛して吹聴していた撤退と称されるものは、アメリカ軍の中東からの帰国ではない。それは、イランに対する本格的な攻撃力強化のための、特に戦略上肝要な地域におけるアメリカ軍事力の再構成だ。

 今週、議会での一般教書演説で、トランプは、シリアからの「我々の勇敢な兵士に、温かくお帰りなさい」を言うことについて話した。建前上、それはシリアでのISISテロ集団を打ち破る上で、アメリカにとって「なし遂げた任務」だった。

 それらの国々で、内密及び公然の犯罪的なアメリカ軍事介入がなければ、ISISは、シリアやイラクに存在しなかったはずなのだということを指摘しなければならない。

 いずれにせよ、彼は(不法駐留している)2,000人程度の軍隊がシリアを撤退するという12月に与えた彼の命令の続報として、トランプはアメリカが「勝利した」ので、今や頃合いだと主張した。

 全国向け演説の翌日、トランプは、ワシントンDCで行なわれたISIS打倒のための世界連合フォーラムで、輝かしい撤退という主題を繰り返した。これは(サウジアラビアやトルコのような、連合諸国の多くが、密かに支援していた)テロリストを攻撃するという名目で、シリア領を攻撃していた多数のアメリカ同盟国の二日間の会合だった。

 「我々は、兵士を温かく歓迎するのを楽しみにしている」とトランプは、ISISカリフ領が事実上アメリカ軍とパートナーによって破壊されたことを知らせた後、再び代表者たちに語った。

 しかしながら、マイク・ポンペオ国務長官は、アメリカは依然「テロに対する戦いを率いて」おり、シリアからの撤退計画は「戦略」に過ぎないと出席者に請け合った。彼は地域のパートナーがアメリカに代わり、軍事行動をもっと引き受けるのをワシントンは望んでいると述べた。

 12月19日、トランプが最初にシリアからの軍隊撤退を発表した際、ワシントンの国防総省軍人や政治家から即刻抵抗があった。トランプによるアフガニスタンでのアメリカ軍削減提案と共に、大統領は地域からの全面撤退を示唆していると受け取られている。

 トランプによる「驚くべき」発表以後、共和党議員たちは、シリアあるいはアフガニスタンからの、いかなる撤退も阻止するため活動を強化した。今週、アメリカ上院は、トランプの主張に反し、ISISは敗北しておらず、依然、国家安全保障の脅威だと主張して、いかなる突然の撤退も阻止する法律を投票で成立させた。

 もしアメリカ軍が撤退すれば、シリアとイラクのISISが「復活」するとも国防総省は警告していた。今週発表された国防省文書は、ポンペオの言葉を引用した。「2018年12月の、シリアから軍隊を撤退させるという大統領の発表後、マイク・ポンペオ国務長官はISISを破り、イランを阻止するという政策目標は変化していないと述べた。

 換言すれば、国防総省は撤退のためでなく、地域での強化を合理化するのに多忙だ。

 先月の中東9カ国歴訪時、ポンペオはアラブのアメリカ傀儡政権に、シリアからのトランプの撤退は全面撤退ではなく、軍隊再編であることを強調しようと苦心した。歴訪中、最優先項目がイラン封じ込めなので、ポンペオは、この地域に「アラブNATO」を作るワシントンのプロジェクトを再開し、ラジオ・フリー・ヨーロッパによれば、「アメリカはイランに圧力を与える取り組みを強めている」と彼は述べた。

 来週、イランに対する国際的圧力強化に向け、アメリカは、ポーランドで開催される会議を計画している。サミットがテヘランとの緊張をかき立てるので、EUがイランとの核協定を救おうと努力する中、欧州連合幹部が出席しない可能性がある。

 だが、ポーランドでの会議は、イランを国際的に孤立させ、政権転覆するため、イランで不安定を引き起こすというワシントンの取り組みの強化を宣言している。去年、国際的に支持されている核協定をトランプが離脱して以来、ポンペオも、ジョン・ボルトン国家安全保障担当補佐官も、閣僚はイランに対する攻撃的言説を強化している。

 イランと対決するという強迫観念が、トランプのシリアとアフガニスタンからの撤退計画とされるものの重要性を説明している。アメリカ帝国主義にとって、両国とも大失敗だった。トランプがとうとうと語る自画自賛のたわごとにもかかわらず、両国は丸損だ。

 ホワイトハウスは、地域の軍隊を、行き詰まった大義から、イランに対する一層攻撃的な姿勢へと必死に向け直しているように見える。ポンペオの「浄化」はトランプの軍力撤退について起きていることが地域でアメリカ軍事大国が縮小ではなく、再編成であることを明確にしている。

 トランプ自身も、それを示した。最近のCBSインタビューで、トランプは、アメリカ軍は、シリアから、国防総省がいくつか巨大軍事基地を有するイラクに再配備されると言った。イラクのアメリカ軍は「イラン」と、より広範な地域の監視に使われると彼は明示的に述べた。

 ほら吹きトランプは、イラクで、すぐさま窮地に陥った。イラクのバルハム・サリフ大統領は、5,000人程のイラク駐留アメリカ兵は、厳密に、テロとの戦いのために駐留しているのであり、のいかなる隣国との戦いや「イラン監視」を目的としているわけではないと激しく非難した。他のイラク議員はトランプ発言に非常に激怒しており、アメリカ軍駐留を終えるよう要求している。

 だから、シリアとアフガニスタンからのトランプの軍撤退と称されるものに関する国防総省や、ワシントンや若干の超党派戦争政党の懸念はお門違いだ。トランプは、アメリカ帝国主義と、その戦争経済機構を食べさせる「果てしない戦争」を終わらせているわけではないのだ。

 それからはほど遠い。不動産王は、計画している対イラン侵略を、もっと良く見えるようにすべく、国防総省の不動産を、地域の周りで動かしているのだ。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/09/trump-syria-pullout-aimed-at-aggressing-iran.html

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 孫崎享氏の今日のメルマガで、昨日がイラン革命40周年だったと知った。属国の「建国記念日」と重なっているのは皮肉。

イラン、革命40年で記念式典 「反米」で国威発揚図る、イラン国民は大変な親日。イラン革命で占拠した米国大使館を一般公開するが2000年頃第一室は長崎、広島への原爆投下写真、市民にG8中どの国が信頼できるかの世論調査で、トップが日本。

 日刊IWJガイド「IWJの危急存亡の秋、岩上さんは復帰したばかりですが国内外の経済や外交にわたりインタビューを続けます!」 2019.2.12日号~No.2343号~(2019.2.12 8時00分)

そのインタビューは直近では下記が予定されている。

 米中両政府は11日、北京市内で次官級の貿易協議を開催、知財保護や中国の市場開放の行方は如何? 本日の再配信は中国通エコノミストの田代秀敏氏インタビューの米中貿易摩擦パート!13日午後2時半からは新たにインタビューします!

 19日の午後7時から野党ヒアリングで活躍中の明石順平弁護士に岩上安身がインタビューします!

それで明石順平弁護士の新刊、『データが語る日本財政の未来』を読み始めた。並行して、『横田空域 日米合同委員会でつくられた空の壁』も。不動産王が、羽田空港ではなく、マッカーサーのように米軍基地から出入りしていることも書かれている。

日本の空の主権が米軍によって侵害されているのだ。世界的にも異例な、独立国としてあるまじき状態が長年続いている。

とある。「独立国とはいえない植民地状態が長年続いている。」という表現がより適切では?著者の吉田敏浩氏、別のご本に関して、IWJインタビューがある。「横田空域」の話題になると、韓国軍によるレーダー照射なるものでは大騒ぎする「与党・ゆ党、大本営広報部」は、突然、借りてきた猫、あるいはスピッツそのものと化する背景がわかるご本。

「米軍の占領体制は今も継続されている」――謎の権力機関「日米合同委員会」の知られざる実像とは!? 「戦後最大のタブー」について岩上安身がジャーナリスト・吉田敏浩氏に訊く! 2016.12.2

2019年2月 1日 (金)

トルコの基本計画:クルド人を押し潰し、アメリカを無視し、カリフ制を復興

トルコ軍がシリアで領土を占領する中、プーチンとエルドアンはアンカラで協定締結。
Elijah・J・Magnier
2019年1月25日金曜日

 ウラジーミル・プーチンとレジェップ・タイイップ・エルドアン、二人の大統領は彼らの長期戦略-経済関係を論じるため会談している。にもかかわらず、シリアの状況と、占領されているレバント北東からのアメリカ撤退が議論の重要な部分を占めると予想される。両大統領は、重大な状況、特にトルコをロシアに敵対させ、同時にアメリカ同盟者、つまり、ルド人民防衛隊とシリア民主軍のクルド人を台風の目として残すアメリカの狙いに気が付いている。

 アメリカ支配体制にとって、クルド人戦士が負担になっているのは疑いようがない。彼らの同盟者アメリカは、クルド人が運命のままになるのを邪魔しないか、最悪の敵トルコにクルド人を引き渡そうとしている。ダマスカスは、もしクルド人が、それが彼らの生命と存在を救う唯一の方法であると認識さえすれば、放とう息子が中央政府支配下に戻るのを好むだろう。そうではなく、アメリカ軍の利益のため、人間の盾として、クルド人戦士が一歩も引かなければ、ダマスカスにさえ、なくて済むものになってしまうだろう。

 現在、アメリカ支配体制は、ユーフラテスの東にあるアブ・カマルの狭い地域に何千人もISISが残留するのを可能にするため、北東シリアでのアメリカ軍駐留を利用している。アメリカ支配体制は、ロシアはシリアが統合されるようにして、シリア軍に自国領域の支配を取り戻すの可能にすることを目指しているに対して、放棄する地域をトルコ軍に引き渡すと強く主張し、ロシア-トルコ連合を分断しようとしている。これは「政権転覆」計画の完全な失敗にもかかわらず、ワシントンがレバントでの戦争を潔く断念しようとしていないことを示している。実際、アメリカ支配体制は、シリアを再建するシリア政府の計画を妨げるため不安定な状況を維持しようとしているのだ。

 シリアでトルコの野心は疑いようがない。1923年に、スイスのボー・リヴァージュ・ホテルで、オスマン帝国はローザンヌ条約に署名した。ローザンヌ条約は、トルコにとって、以前のセーヴル条約条約より良い条件を与えたが、にもかかわらず、トルコは、シリアとイラクの巨大な領域(モスル)に対する権利を放棄するよう強いられた。

 トルコは条約の秘密条項と主張されているものを基盤に、ローザンヌ条約は、百年後の、2023年に期限が切れると主張している。エルドアンは領海でのエネルギー資源採掘権を主張するだろう。さらに彼は条約の満了を、トルコが隣接する領域を取り戻すのを正当化するのに使うことを計画している。


トルコ帝国へのカウントダウン:条約が満了した瞬間、全てが白紙に戻る。

 シリア戦争当初の数年間、ISISとアルカイダに、トルコ国境を越えてシリアとイラクに侵入するのを許していたアンカラの決定は、国境を引き直す準備だった可能性がある。実際、ISISが2014年にモスルを占拠した際、トルコはイラクの3分の1をISISが占領したのを「スンニ派の革命」と呼んだ国の一つだった。トルコ外交官がモスルの領事館で人質として抑留された際、トルコは彼らの釈放を交渉し、人質ととりこをテロ集団と交換した。現在、トルコ軍兵士が、イラク北部、バシカに駐留しており、バグダッド中央政府が繰り返し要求しているにもかかわらず、撤退を拒否している。

 シリアで、トルコ軍はアフリン、イドリブ、アル・バブとジャラブルスに駐留しており、クルド人民防衛隊/ PKK支配から地域を取り戻すという口実の下、80,000人の兵士がアル・ハサカとラッカ州への侵入準備ができている状態にある。

 アンカラは、北東シリアの13,000平方キロ以上を含め、できる限り多くのシリア領を付け加えようとしている。トルコはロシアと交換交渉をする強い意志を示している。エルドアンはアルカイダ後継集団(タハリール・アル=シャーム)が、サウジアラビアからの金銭的支援を受け始める前、トルコに支援されていたシリア人代理集団ヌレディン・ アル・ジンキを排除するのを許した。巧妙な動きで、トルコ大統領は、アルカイダがアスタナ停戦合意に含まれているイドリブとその郊外を支配するのを許した。そうすることにより、彼はアメリカ支配体制に提案されている「安全地帯」と引き換えに、ロシアにイドリブを引き渡す可能性を、交渉の切り札として作り出したのだ。

 トランプが提案した「緩衝地帯」はアラブ多数派とクルド少数派が暮らす区域、幅490キロ、長さ32キロで、レバノンより広い土地だ。トランプは彼がアンカラ軍のために、この土地から、アメリカ軍を撤退させる準備ができていると主張している。

 アメリカは、すぐには撤退しないかもしれないが、シリア軍より、むしろトルコ軍が、この区域を支配するかもしれない可能性を真剣に受けとめているのをエルドアンは知っている。NATO同盟国トルコにシリアの「緩衝地帯」を引き渡すというアメリカの決定後、アンカラはカショギ殺人事件に関して静かになった。トランプは、プーチンの抱擁からエルドアンを引き離そうとしているのだ。

 アメリカ支配体制はシリア再建への参加や、アラブ連盟にシリアが戻るのを受け入れるのを阻止すべく、アラブ湾岸諸国に対し多大な圧力を行使している。2国間取り引きの増大を止めるべく、アル・タンフでシリアとイラク間の国境を閉鎖している。アメリカ支配体制は石油とガスが豊富な北東シリア支配を保持し、シリア経済の拡大を妨害している。

 これが、もし代償がアル・ハサカ/ラッカ地域とイドリブの交換になるなら、エルドアンが彼の計画について、プーチンに、アメリカをトルコ占領と交換するよう説得するのが非常に難しいわけではないと見ている理由だ。トルコ大統領がこのような取り引きをしたのはこれが最初ではない。彼はアレッポとアル・グータのシリア軍奪還に効果的に貢献した。

 アメリカの撤退がシリアで活動している当事者全員にとって、不確実で、真剣に受けとめられていないにもかかわらず「緩衝地帯」創設は、たやすいことではないのが事実だ。クルド人は領土を守るだろうが、彼らはアフリンでしたように、彼らの村を捨てて、シリア軍に管轄される地域に移住することになるだろう。ある決定をしておいて、一晩寝ると全く異なる決定で目を覚ます、朝令暮改のアメリカ大統領と交渉しているのだから、クルド人戦士は最大の敗者になるだろう。

 アンカラは、トランプ-エルドアン取り引きに不安を抱いているシリア同盟諸国に言える「緩衝地帯」が必要だ。現在このグループは、彼らの運命についての重大な懸念を表明している。エルドアンは彼の代理人が一片の地域を持てるようにするため、最大の敗者、クルド人を犠牲に、農業と石油に富んだシリア北東地域を引き渡すことを計画している。

記事原文のurl:https://russia-insider.com/en/turkish-master-plan-crush-kurds-brush-aside-us-re-claim-caliphate/ri26031

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 ある決定をしておいて、一晩寝ると全く異なる決定で目を覚ます、朝令暮改のアメリカ大統領と交渉しているのだから、 日本は、クルド人を遥かに超える最大敗者になるだろう。

 衆議院代表質問国会中継、志井共産党議員の質問のみ拝聴。怪答は聞いていない。
大本営広報部は、当然、モリもカケも放置し、体制腐敗ではなく、少女と大学生の惨事にエネルギーを注いでいる。実質、宗主国巨大企業の走狗である大本営広報部にとって、一人殺せば殺人、国ごと売り飛ばせば総理。与党・ゆ党の連中すら、形だけは、統計のデタラメにはふれざるを得ない状況。あくまでも形だけ。

 統計不正追求、日刊IWJガイドにもある。

重ねに重ねた嘘が次々と明らかに!大幅な賃金上昇どころか、むしろマイナス!? 『アベノミクスによろしく』著者・明石順平氏が連日参加した、賃金構造基本統計の不正に関する野党合同ヒアリングがノーカットで閲覧できるのはIWJだけです!

 アホノミクスはなから全く信じていない。信じている人が本当にいるのだろうか。壮大なオレオレ詐欺の被害者が。下記のご本をお勧めするが、被害者の皆様読まないだろう。

2019年1月28日 (月)

イスラエル攻撃時シリアS- 300防空システムを停止したかどでイラン議員がロシアを酷評

IFP編集部
2019年1月25日 - 09:07
Iran Front Page

 数週間前に、ロシアのタス通信はシリア・ミサイル隊員がまだ訓練を完了していなかったと主張する情報提供者を引用していた(Iran Front Page)。

 シリア内のイラン陣地だとテルアビブが主張するものに対する最近のイスラエル空爆時に、シリアに配置されたS-300ミサイル防衛システムを停止していたと、有力イラン議員がロシアを強く批判した。

 イラン議会の国家安全保障外交政策委員会のハシュマトッラー・ファラーハトピーシェ委員長は、もしシステムが適切に稼働してれば、イスラエルは、シリアに対する空爆を容易に実行することができなかったはずだと言う。

 国営イラン通信インタビューで、議員はイスラエル空爆時に、シリアでS-300ミサイルシステムの活動を停止するロシアの動議が重大な批判の可能性があると言った。

 「シオニスト政権の空爆とシリアに配置されたロシア防衛システムの停止の間には、ある種の相互関係があるように思われる」と彼は述べた。

 彼は更に、イスラエル空爆後、すぐ攻撃現場に到着し、イスラエルが発表した爆撃についての死傷者に関する報告が全く間違っていることが分かったと指摘した。

 彼は報告は虚勢だと表現し、シオニスト政権が、シリアに対する空爆を行うことを通して、シリアに平和と安定を戻す過程を妨げようと努めていると付け加えた。

 「彼らはシリアで新しい難題を引き起こすため、反撃をするよう、イランを挑発しようとしているのだ」と彼は結論を述べた。 

 月曜日、イスラエルはシリアの南東ダマスカスの空港に目標を定め、多くの人々を殺害し、負傷させた。ロシアは、イスラエル空爆時に、シリア防空システムが、30機以上の巡航ミサイルと誘導爆弾を撃墜したと述べた。

 イスラエルは声明で、攻撃の主目標はイラン軍だったと主張した。声明によれば、イラン軍はシリア内で活動しており、イスラエルに占領されている北部のゴラン高原を狙って、シリア領から地対地ロケットを発射した。

 「攻撃に応えて、夜にイスラエル戦闘機が、シリアの防空システム中隊と、シリア内のイラン革命防衛隊のクッズ部隊を標的にした」と声明は述べている。

 イランはシリア内のイラン軍事駐留はもっぱら助言的なもので、シリア政府が国内で外国に支援されるテロリストを殲滅するのを支援することを目指していると述べている。

記事原文のurl:https://ifpnews.com/exclusive/iran-slams-russia-for-deactivating-s-300-during-israeli-airstrikes-on-syria/

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 学校も近所の人も、いじめられる子供を救わないようだ。児童相談所は児童放置所に見える。児童相談所所長の無責任な会見を見て、テレビにどなった。人間と思えない。

 中学、直接、肉体的に虐待されたわけではないが、遠回しないじめで、学校にゆくのがいやだった。その経験から、大学で教職過程をとる意欲は全くおきなかった。暴力が支配する学校につとめる気力・体力皆無。阿呆なくせに、肉体的に、とんでもなく暴力的な連中を叩き潰す方法を思いつけなかった。

 謝罪せず、ウソしか言わない売国奴がトップの、ごみそのものの国。あらゆる統計もウソだらけ。マスコミ自体『ひょうすべの国』にあるとおりの虚報洗脳機関。

2019年1月26日 (土)

イスラエルは対シリア戦争で弱体化。破壊されたイラン・ヒズボラのシリア武器庫は、わずか5%

Elijah・J・Magnier
2019年1月16日

 「シリア指導部が、7年の戦争後の今ほど強力でなく、経験豊かでなく、進歩したロシア防空システム配備、精巧なイラン・ミサイル供給と製造業者や、イランとヒズボラ顧問の正式駐留がなかった2011年の昔にシリアが戻ることをイスラエルは望んでいる」と諜報筋が語った。

 「イスラエル当局者が、アメリカ側に、イランと同盟国を後に残して、シリア北東から軍隊を撤退させるのは不適当だと言った。(現在、部分的なものと思われている)アメリカ軍撤退は、シリア現地で勢力のバランスを作るべく、少なくとも活動している全ての外国軍隊の撤退以前ではなく、同時に行われるべきだ。また、シリアからのいかなるアメリカ撤退合意の一部として、バッシャール・アル・アサド大統領が、イスラエルに対し、将来、彼の中距離高精度ミサイルを使用するのを思いとどまらなくてはならないことを規定するのが重要だ。情報筋によれば、アメリカは、いかなる譲歩も得ずに、ロシアと「抵抗枢軸」に、レバントを引き渡す、とイスラエルは主張している」ことを、この情報筋は明らかにした。

アメリカ支配体制は、この誇張されたイスラエルの懸念を満足させるのを好んでいないように思われる。テルアビブを訪問しているアメリカ当局者が、現地当局者に「イスラエル軍がそれ自身を防衛するのに十分な軍事力があり、1974年以来、イスラエルは、地域で守勢に立たされていないと述べた。それどころか、イスラエルは、この7年の戦争の間、シリア目標攻撃を率先して、攻撃に出ている」。欧米当局者によれば、アメリカはイスラエルや、地中海や中東の様々な軍事基地に、何千というアメリカ軍兵士を駐留させていることを想起させた。これら軍隊は、イスラエルのため、適切な時にいつでも、迅速な方法で介入が可能だ。だから、イスラエルは自分が敵に損害を与えているのに、必要ではない手助けを求めて叫ぶのはやめるべきだ」。

 イスラエルは、シリアのシリア軍標的と「抵抗の枢軸」に、繰り返し爆弾を投下したと報じられている。2018年にT4空軍基地でイラン当局者を爆撃し、数人のイラン士官を殺害して、イスラエルは超えてはならない一線をさらに押した。2019年、イスラエルは、イラン軍が積み荷を降ろした数時間後、ダマスカス空港の倉庫を爆破した。イスラエル・ミサイルの大部分は撃ち落とされたが、少数が目標に達するのに成功した。にもかかわらず、これら爆撃はイスラエル・ミサイルの威力が遠距離に及ぶことを見せたとは言え、レバノンとシリアで、シリアとヒズボラのミサイル能力に劇的に障害を与える目的に失敗したので、戦略的レベルではほとんど意味がない。最近のカイロ訪問の際、マイク・ポンペオ国務長官は、ヒズボラは現在「130,000発以上のミサイル」を持っていると述べた。

 もしイスラエル参謀総長ガディ・アイゼンコット大将が言うように、イスラエルがレバノンとシリアで、「完全な諜報優越を持っている」のであれば、ポンペオによれば、130,000発のミサイルがヒズボラの手に送付され、届いているのを、彼はどう説明できるだろう。「ヒズボラには小さな、取るに足りないもの以外正確なミサイル能力はない」と言ったアイゼンコット参謀総長はイスラエル人を誤導している。実際、ヒズボラ指導者サイード・ハサン・ナスララがイスラエルに対して「レバノンでの、いかなるイスラエル攻撃に対しても反撃する」と警告した際、イスラエルは彼の警告に耳を傾け、レバノンでは、いかなる標的も攻撃するのを思いとどまった。戦争の間、終始シリアで、イスラエル戦闘機がレバノン領空に侵入し、シリアに爆弾を投下するためレバノン上空を飛んだが、レバントにおける、ヒズボラの軍用トラックと、シリアとイランの目的への攻撃だけに限定して、レバノンにおける、いかなるヒズボラ標的も、あえて攻撃していない。

 ヒズボラは、レバノンへのイスラエル戦争に反撃する準備をして、シリアで任務を達成した。

 訪問中の士官の誕生日(写真JP)に敬意を表し、チョコレートケーキ(アメリカ当局者お気に入りの菓子)を持参して、アメリカ欧州軍司令官カーティス・スカパロッティ陸軍大将を訪問するアイゼンコット大将。

 有力なコネを持った情報筋によれば、イスラエル・ジェット機が、ヒズボラの報復を恐れ、死傷者を避けるため、標的にされたトラックの前に、その標的の破壊に先立って、警告ミサイルを発射した。もし限定されているというヒズボラ軍事力に関するイスラエル諜報情報が正確なら、彼が表現している通り「取るに足らない敵」レバノンの「神の党」軍事力に対する全能の軍事大国とされるもののアイゼンコットの自慢は意味をなさない。

 シリアとレバノンで活動している情報筋は、ネタニヤフ首相の発表通り、イスラエルが何千という爆弾でシリアの様々な標的を爆撃したというイスラエル声明に同意している。にもかかわらず武器供給全体のわずか5%が迎撃され破壊されたと主張している。

    「イスラエルのシリア目標爆撃は、戦略的でも戦術的でもなかった。爆撃はネタニヤフのイメージを高めることを狙った政治的攻撃だった。これらの攻撃はイラン革命近衛連隊部隊(IRGC)もヒズボラも弱体化していない。イスラエルは常に矛盾したことを言っている。例えばイスラエルは言う。ヒズボラは世界中で5番目に最も強力な勢力だが、非常に弱く、限定された力しかない…ヒズボラはイスラエルの国家安全保障に対する深刻な脅威を意味する4つのトンネルを堀っている」と情報筋は言う。

 実際、イスラエルは2006年の戦争以来、ヒズボラに対する挑発も攻撃もしていない。唯一重大な攻撃は、2015年クネイトラで、ジハド・ムグニヤとイランのムハマド・アリ・アラーダーデ大将を殺害した無人飛行機によるものだ。攻撃は計画されたものというより、イスラエル監視所から見える地域で、雪の中で遊んで数時間過ごした3台の四輪駆動車のイラン・ヒズボラ軍用車列に対する隙をついた攻撃だった。イスラエルは誰が目標だったか知らず、イスラム革命防衛隊大将の存在には確実に気付いていなかった。報復として、ヒズボラはシェバー・ファームズのイスラエルのパトロール隊を攻撃し、数人の兵士と1人の担当者を殺害した。イスラエルは見て見ぬふりをし、双方の報復行動は終わった。

 シリアを刺激し、シリアからのアメリカ撤退延期や撤退を避けるため、イスラエルが、シリア主権の侵害に反撃させようとしていると、アサド大統領と同盟者は考えている。この理由で、彼らはアメリカ撤退を期待し、イスラエルの挑発には直接対処しないこと選んでいる。とは言え、国境沿いの約「32キロの緩衝領域」というトランプ大統領の最近の発言は、シリアで若干の兵力を維持し、アメリカ部隊の全面的というより、部分的撤退だけ実行する意図を示している。

 シリア北東部が一段落したら、シリアと同盟諸国はイスラエルによる侵略とアメリカ占領軍に対する戦略を再考する必要があるだろう。これまでのところ、アメリカのシリア占領に関する矛盾した発言から判断して、トランプが何を決めるか確認するのは不可能だ。

 トランプのシリアに対する意図や、気まぐれな撤退計画にもかかわらず、シリアにおける全ての目的でイスラエルは失敗した。シリア政府は、いまも存続しており、軍は再建され、ヒズボラとイランは、やがてイスラエルに立ち向かう決意が強い地元戦士を訓練した。2019年現在、ポンペオが認めたように、ヒズボラは全てのミサイルと、必要な異なる兵器を受け取っている。かつてはレバノン国境にしか駐留していなかったイランが、シリア戦線にも駐留しており、イスラエルとアメリカにとって大きな懸念になっている。それゆえ、イスラエルは、過激なマスコミ表現や、近年シリアで何千もの標的を攻撃したにもかかわらず、現在、2011年にそうだったよりも、ずっと傷つきやすく感じているのだ。

 同じく、イラク戦線も無視できない。イラク人民動員隊アル・ハシド・アル・シャービが、ISISに立ち向かうため、2014年に編成された。現在それは大いに訓練された何万人もの男性で構成されており、ヒズボラとイランに相当する強いイデオロギーを備えている。イランの影響は、レバノンからシリアやイラクまで拡大した。イスラエルの懸念には根拠がある。

 だが、それがすべてではない。フーシ派に対するサウジアラビアの破壊的な戦争で、圧制者に対し、虐げられた人々を支援する独特な機会をイランが得て、イエメンに駐留している。イランは同様、アフガニスタンにも、足場を作ることに成功した。タリバーンのリーダー、ムラー・アフタル・メンサーは高位のタリバーン代表団とともにテヘランに招待された。タリバーンは、マザリ・シャリフで、イラン外交官を10人殺害したが、最終的に、アフガニスタンでアメリカ覇権に対抗するという、より大きな目的のため、タリバーンとの相違の克服に成功し、イランは傷を癒やしたのだ。

 イランとシリアは機が熟すのを待って、力を構築する辛抱強さを示した。1979年の革命後、イラン政府は国際的経験をほとんど持っていなかった。イラン政府は、1982年にヒズボラ支援を始めた。35年後、ヒズボラは多くの中東領域に存在する、組織的な非正規軍になった。イスラエルは、戦術的攻撃やさまざまな目標に対する何千もの砲撃で、シリアを挑発することを享受しているかもしれないが、戦略上の新たな現実からは逃れられない。イランとシリア両国は絶え間ない脅威と戦争を生き抜いて、一層強くなるのに成功した。同時に、中東で最も強い空軍を持っている核保有国イスラエルは、今日まで世界地図ではほとんど見えない小国レバノンの攻撃を思いとどまっている。超大国(アメリカ)から無制限の支援を享受する強力なテルアビブ指導者に対するサイード・ナスララの3つの単語、我々を試すな!でイスラエルは阻止されているのだ。

記事原文のurl:https://ejmagnier.com/2019/01/16/israel-has-been-weakened-by-the-war-on-syria-only-5-of-the-iranian-and-hezbollah-arsenal-has-been-destroyed-in-syria/

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 相撲ますますおもしろくなったが、属国の政治は、ますます八百長じみてきた。素人には、売国奴の野合による大きなかたまりにしかみえない。状況が一変した沖縄の住民投票には興味津々。

 日刊IWJガイド「自由党の森ゆうこ参議院議員が『形にこだわらず「大きなかたまり」』として野党共闘を訴える!」 2019.1.26日号~No.2326号~(2019.1.26 8時00分)

 昨日の「澤藤統一郎の憲法日記」記事をこれから拝読。
船橋秀人君! 君こそ、東洋大学の希望だ。

2018年12月28日 (金)

アメリカのシリア撤退は、イスラエルによる攻撃用のお膳立て

2018年12月25日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook

 何年もシリアを不法占領した後、アメリカは突然、不意にシリアからのアメリカ軍隊撤退を発表した。2011年に紛争が始まって以来、特にユーフラテス川東部に集中する自国資源の油田をダマスカスが利用するのを拒否するアメリカ駐留は、アメリカとパートナーが武装させ支援する過激派組織によるシリア政府打倒を狙っていた。

 アメリカによるシリア占領は、ロシアと中国両国を包囲し封じ込める最終目的と同様、北アフリカや中東や中央アジア全域で、アメリカ覇権を達成し、維持し、拡大するより広範な、数十年にわたる作戦のごく一部だ。

 シリア紛争からの本当の撤退はアメリカ外交政策における劇的変化を示し、アメリカ覇権の不可逆的凋落を示すものとなろう。

 このような劇的変化が、突然起きると信じるのは困難だ。

 これは、アメリカの外交政策や、事実の上からは見出せない変化だ。

 考慮するべきいくつかの重要な可能性がある。

  • アメリカ撤退は、一方的なイスラエル攻撃への道を開く。
  • 同様に、トルコによる大規模侵攻への道を開く。
  • イスラエル、あるいはトルコが引き起こす、あらゆる広範な紛争においても、アメリカ軍は、目標として、現地にいないことになる。
  • アメリカ軍は、協力者イスラエル、あるいはトルコを防衛する新たな口実で、直接ダマスカスと戦うため、戦域に再参入できる。
  • アメリカ軍は、トルコが作りだそうと努めているより良く形成され、守られた形で、戦域に再参入できる.

 上の可能性は推測ではなく、数十年に及ぶアメリカの複数政策文書から引き出される。

 シリアからのアメリカ撤退はエスカレーションの障害を取り除く。平和ではない。

 アメリカ政策当局が中東におけるアメリカ優位に関し、何年もの間計画を作ってきた。大企業・金融業者から資金を供給されたシンクタンク、ブルッキングス研究所によって発表された2009年の政策文書には、イランに対する大規模攻撃を実行するため、イスラエルのようなアメリカ代理人の利用について、独立の章がある。

 だが、この選択肢の唯一の障害は、イスラエル軍用機が、アメリカ同盟国のヨルダン、あるいはアメリカ占領されたイラクの上空を飛ぶ必要性だ。

 報告書の「Bibiに任せろ。イスラエル軍による攻撃を認めるか、奨励せよ」と題する章(.pdf)でこう描いている。(強調は筆者):

イランに対するイスラエル空爆作戦には、アメリカによる作戦とは、多くの非常に重要な相違がある。まず、イスラエル空軍(IAF)には、イスラエルからイランまで領空通過の問題がある。イスラエルは航空母艦を持っていないので、戦闘機はイスラエル空軍基地から離陸しなければならない。イスラエルは、B-1あるいはB-2のような長距離爆撃機、あるいは燃料給油機の巨大編隊を所有しておらず、すべてが、アメリカと異なり、イスラエルは、誰かの領空を通って飛ぶのを避けることができないことを意味する。イスラエルからイランのナタンズ核施設までの最短経路は、ヨルダンとイラク経由で、およそ1,750キロだ。イラク占領軍として、アメリカはイラク領空を防衛する責任がある

 更ににこうもいっている(強調は筆者):

アメリカの見地から、これは過失-から選択-距離を置くもの、アメリカ、のポイント全体を否定する、それは、それで、ワシントンのためにそれを可能な見込みなしにして、イラクでアメリカの努力を危険にさらすことができた。最終的に、ヨルダン領空のイスラエルの違反が、地域でアメリカ(イスラエル)の最も親密なアラブの友人の1人、ヨルダンのアブドラ国王に、多分政治問題を引き起こすだろう。だから、イスラエルが、イラク上空を飛行することをアメリカが許すことは非常にありそうもなく、ワシントンとアンマンに引き起こすであろう問題ゆえに、イスラエルがヨルダン上空を飛ぼうとすることもありそうもない。

 最終的に、ブルッキング論文は(強調は筆者)こう要求している。

イランでのイスラエル攻撃は、アメリカの主要戦略上の権益に直接影響を与えるだろう。もしイスラエルがイラク上空を飛行すれば、イランと世界中の人々の圧倒的多数、攻撃は、アメリカに承認されたのではないにせよ、扇動されたと見なすだろう。たとえイスラエルが、もう一つのルートを使ったとしても、多くのイラン人が、攻撃はアメリカによって支援されている、あるいはアメリカが画策したと考えるだろう。 結局、どんな攻撃でも、戦闘機は、アメリカが製造し、補充し、資金供給しているF-15とF-16なのだ。実際、30億ドルのアメリカ援助が、毎年イスラエル国防軍が、この地域での優位を維持しているのだ。

 だから、イスラエルにイランを攻撃させる2009年のアメリカ計画に関し、アメリカ軍をイラクから撤退させたり、あるいは近い将来のイスラエル攻撃に先んじて、アメリカを責任から遠ざけるため、アメリカ軍をシリアから撤退させたりすることで、平和ではなく、大規模戦争に向かうより大きなエスカレーションに向け、アメリカはこの極めて重要な障害を取り除くことができるのだ。

 アメリカが「一方的な」イスラエル攻撃の後、おそらく何をするかについて - ブルッキングス研究所はその答え(強調は筆者)を持っている。

しかしながら、前章で述べたように、空爆自体は実際、この政策の始まりに過ぎない。再び、イランは疑いもなく彼らの核施設を再建するだろう。イランはおそらくイスラエルに報復するだろう、イランはアメリカにも報復するかもしれない(これは、アメリカによる空爆、あるいは侵略のための口実になるかもしれない。イランが強暴な過激派集団に対する支持、あるいはイスラエル空襲の余波の中、地域の現状をくつがえす努力を終わらせることはありそうもないように思われる。アラブとイスラエルの講和条約に対するイランの反対は、多分倍加するだろう。それ故アメリカは、イスラエルによる空爆完了後、イランに対処する戦術が必要で、アメリカの目標のすべてを達成するためにはずっと長い時間枠が必要だろう。

 シリアという文脈で、シリアの標的に対する、本格的な未曾有のイスラエル攻撃を意味し これまでの一層限定された攻撃からの本格的エスカレーションだが、全面戦争を避けるため、モスクワが報復しないだろうという仮定の下で、ロシアの標的は避けるのだ。

 イスラエルは既に、アメリカ軍撤退後、シリアで「イラン」と対立し続ける意図を明らかにしている。

 実際のものであれ、計画であれ、ダマスカスによるいかなる報復も、直接ダマスカスを攻撃するため、アメリカが再度参戦するための口実に利用されるだろう - 大規模衝突の直後、格好の標的になるアメリカ軍隊が現地にいない利点は大きい。

トルコも?

 同じく考慮に入れるべきなものに、紛争が2011年に始まった時から、シリアに対する代理戦争を容易にする上で、中心的役割を果たした国トルコがある。アメリカ政策当局は何十年間も、トルコをイスラエルと合わせ、ダマスカスに圧力を加える二つのつぼにしてきた。

 元CIA士官グラハム・フラーが署名した「シリアに本物の実力を行使する」と題する1983年の文書(PDF)には、こうある(強調は原文)。

現在、シリアは、レバノンでも湾岸でも、アメリカの権益を、しっかり抑えつけている。イラクのパイプラインを阻止し、[イラン-イラク]戦争をイラクが国際化するのを邪魔している。アメリカは、敵の国境を接する三国、イラク、イスラエルとトルコから、シリアに対し、密かに同時に軍事的脅威を画策することにより、(父親)アサド対する圧力を急激にエスカレートさせることを考えるべきだ。

 報告書は、こうも述べている:

もしイスラエルが、イラクの主導によるシリアに対する緊張を同時に増せば、アサドに対する圧力は急速にエスカレートするだろう。トルコの動きがさらに心理的に彼に圧力を与えるだろう。

 より最近、「シリアを救う:政権転覆に対する選択肢を評価する」(PDF)と題する2012年のブルッキングス研究所文書でアメリカ政策当局は(強調は筆者)こう述べている。

ワシントンとエルサレムの一部が、シリアのエリートにアサドを排除するよう強いるのに、イスラエルが貢献できるかかどうか探っている

 報告は、さらにこう説明している(強調は筆者):

イスラエルは、ゴラン高原近く、あるいは、高原に軍隊を配備して、シリア政府軍が、反政府勢力を弾圧することから逸らせられるかもしれない。特に、もしトルコが国境に同じことをするのをいとわなければ、シリア反政府勢力に、絶えず兵器と訓練を与え続ければ、この状態は、アサド政権に、多面的な戦争という恐怖を呼び起こすかもしれない。このような動員は、多分シリア軍指導部に、自らを守るため、アサドを打倒するよう説得することができよう。

 今実際に起きている出来事で言えば、トルコは既に、ユーフラテスの東から、シリアに入り、より多くのシリアの領域に軍事占領を拡大する意図を示している。

 より広範な戦争発生時に、シリアに侵入するトルコ部隊は、シリア軍に対して、トルコ国境までずっと保護された、トルコ領土奥深い補給線を持った戦線役を演じるだろう。戦域に再参戦するアメリカ部隊は、トルコから入り、東シリアに現在散在するアメリカ基地から切り離されるのを避けることができるのだ。

 トルコと、シリアを不安定にすることにおける、その継続的な役割の間に、ロシアとイランが十分な量の誘因と抑止力を置けたのかどうかは、様子を見てみないとわからない。アンカラとどんな協定をしたのか、どこからシリアに侵入する計画が最適と思っているのかを知ることができるのは、モスクワとテヘランとダマスカスだけだ。

帝国は簡単には消えない

 シリアにおけるアメリカの関与は、常に、まずはイラン、次にロシアに悪影響を及ぼし、包囲し、制圧し、最終的に打倒することを最終的に目指している。

 我々が、そうなっていることを示唆する証拠はないが、アメリカが広範な覇権の野心を断念したと信じない限り、アメリカ自身の有責性を最小化しながら、紛争を危険にエスカレートさせる計画なしで、アメリカが本当にシリアから立ち去ると信じるのは非合理的で無分別だ。

 今アメリカは、冷戦終結時の、争う余地のないグローバル超大国から、益々危険で自暴自棄な衰退つつある覇権国になっている。より弱いように見えれば見えるほど、それだけ行動は一層予想不能で、危険になっている。シリアからの本当の撤退は、アメリカの現在の世界的野心には合っておらず、東ヨーロッパから中東と北アフリカ、中央アジア、東アジアで実行されている益々危険で深刻な政策という最近のパターンにも合っていない。

 アメリカが承認し、すぐさま大規模戦争に向け利用するはずの、代理勢力による挑発に先んじ、シリアからの撤退とされるものによって育成しようとしている一見明白な「善意」を十分利用する余地など、懐疑的な大衆が許すまい。

Tony Cartalucciはバンコクを本拠とする地政学研究者、著者。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/25/us-withdrawal-from-syria-paves-way-for-israeli-strikes/

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 植草一秀の『知られざる真実』の最新記事 既読の本が並んでいてびっくり。再読しよう。
 年末年始にお勧め日本の真実を知る書物
   

2018年12月15日 (土)

国全体を動員して、勝利したシリア

2018年12月11日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 そう、アレッポ近隣の一部ホムス、ダマスカスの郊外には、瓦礫が、実際全くの破壊がある。

 そう、国の一部に、イドリブや、いくつかのより小さな地域に、テロリストや「外国勢力」がいる。

 そう、何十万もの人々が生命を失い、何百万人もが難民にされたり国内難民になったりしている。

 だがシリアの国はしっかり存在している。リビアやイラクがそうなったようには、シリアは崩壊しなかった。シリアは決して降伏しなかった。シリアは降伏を決して選択と考えさえしなかった。シリアは砲火や想像できない痛みで、大変な苦痛を味わったが、結局勝った。シリアはほぼ勝っている。勝利は、2019年に決定的となる可能性が極めて高い。

 比較的小さいにもかかわらず、ゲリラ戦を戦った「小さい国」のような勝利ではない。 それは大きな強い国のように勝っている。すべての予想に反し、公然と正面から誇らしく戦った。公正と自由の名のもと、途方もなく大きい勇気と強さで侵略者と対決した。

 なぜなら唯一の選択肢は奴隷制度と卑屈で、それはここの人々の語彙にないので、シリアは勝っている。彼らが勝つか、さもなくば彼らの国の避けられない終焉と、アラブ全体の祖国という彼らの夢の崩壊に直面せねばならなかったので、シリアの人々は勝った。

 シリアは勝っており、望むらくは、中東で、再び同じことにはなるまい。アラブ人の屈辱の長い数十年は終わりだ。今「近隣の」皆が見守っている。今皆が知っている。欧米とその同盟国とは戦い、止めることができるのだ。彼らは無敵ではない。極めて残忍で無情だが、無敵ではない。同じく、最も邪悪な原理主義の宗教的な植えつけは打ち壊すことができる。私は前にも言ったが、再びここで繰り返そう。アレッポは中東のスターリングラードだった。アレッポとホムスと他の偉大な勇敢なシリアの都市。ここでファシズムと対決し、全力で、そして大きな犠牲で戦われて、最終的に阻止されたのだ。

*

 私はシリアのアフタン・アーマド大将のオフィスに座っている。我々はロシア語で話す。私は既に知っているが、ダマスカスの治安情勢について彼に尋ねる。いくつかの夕方と夜、私は古い都市の狭い曲がりくねった道を横切って歩いた。人類発祥の地の一つ。女性、若い少女たちさえ同様に歩いていた。都市は安全だ。

 「安全だ」と誇らしげに、アフタン・アーマド大将が微笑する。 「あなたは安全であることを知っているだろう?」

 私はうなずく。彼はシリア諜報機関の長官だ。私はさらに多く、はるかに多くを求めるべきだった。より詳細を。だが私は今現在じゃない細部を知ることを望まない。私は繰り返してダマスカスが、私の友人たちから、通行人から、彼から、安全だということを耳にすることを望む。

 「状況は今非常に良い。 夜外に出られる」

 私は彼に既にそうしたと言う。到着したときから、そうしていたことを。

「誰も、もう恐れていない」と彼は続ける。「テロ集団が活動していた場所でさえ、生活が正常に戻っている…、シリア政府が今、水と電気を供給している。人々は解放された地域に戻っている。東グータはほんの5カ月前に解放され、今あなたは、そこで、次々に店が開いているのを見ることができる。」

 私はいくつかの許可証に署名をもらった。私は大将の写真を撮る。私は彼と一緒に写真に撮られる。彼は隠すべき何も持っていない。彼は恐れない。

 私は彼に、2019年1月末、あるいは遅くとも2月、イドリブ、あるいは少なくとも市の郊外に旅行するのを望むんでいると言う。かまわない。私は数日前に彼らに知らせなければならない。パルミラ、結構だ。 アレッポ、問題ない。

 我々は握手する。彼らは私を信頼する。私は彼らを信頼する。それが唯一進むべき道だ これはまだ戦争なのだ。酷く残忍な戦争。ダマスカスが今自由で安全であるにもかかわらず。

*

 大将のオフィス去ってから、我々はダマスカス周辺のジョバルにドライブする。それからアイン・タルマに。

 そこは全くの狂気だ。

 ジョバルは主に工業地帯で、アイン・タルマは住宅地だった。両方の場所は、ほとんど完全に瓦礫と化した。ジョバルで、ラーマン旅団、そして他のグループ、アル・ヌスラ戦線と直接つながる集団やテロリストに使われていたトンネル内で映画を撮影するのを許された。

 現場は不気味だ。以前これらの工場は首都の人々に何万という仕事を与えていた。 今はここでは何も動いていない。 死のような静寂、ただほこりと残骸。

 私が残骸を登り越えるとき、アリ中尉が私に同行した。私は彼に、何がここで行われたか尋ねた。彼は私の通訳を通して答える:

「この場所は、2018年4月に解放されたばかりだ。テロリストから奪還した最後の場所の一つだった。6年間、一部が「反抗者」によって、別の部分が軍によって支配された。敵はトンネルを堀、彼らを打ち破ることは非常に難しかった。彼らは、学校を含め、彼らの手に入れることができたすべての構造を使った。 ここから、一般人の大部分が逃げることに成功した。」

 シリアの友人たちがこの地域に住んでいて、私に彼らの詳細な物語を話してくれたので、私は答えを知っていたが、破壊について彼に尋ねた。アリ中尉が確認した:

「欧米は、これがシリア軍によって起こされた破壊だったと言って世界中で宣伝した。実際、彼らがダマスカスを攻撃した時だけ、シリア軍は反政府派と交戦した。最終的に、反政府派は、ロシアが後援した政府との協議後、ここから撤退した。」

*

 数キロ東、アイン・タルマでは事態は全く異なっている。戦争前、ここは住宅地だった。人々はここで主に多層住宅に住んでいた。ここでテロリストは一般人を激しく攻撃した。数カ月あるいは何年間も、家族はひどい恐怖と貧困の中で、暮らさねばならなかった。

 我々は野菜を売っている質素な店で止まった。ここで年配の婦人に接近し、彼女が同意した後、映画を撮影し始めた。

 彼女は話をし、次に彼女は、カメラに、まっすぐ手を振って叫んだ。

「我々は家畜のようにここで暮らしていました。テロリストは我々を動物のように扱いました。我々は怖くて、空腹で、侮辱されたように感じていました。女性たちを、テロリストが、若い少女と成人女性を強制的にいわゆる結婚に追い込み、4-5人の妻を連れて行きました。我々は何も持ってません。何も残っていません!」

「そして今は?」 私は尋ねた。

「今? ごらんなさい! 我々は再び生きています。我々には未来があります。ありがとう;ありがとう、バッシャール!」

 彼女は大統領を名で呼んでいる。彼女は手の平で心臓を指し、キスした後、再び手を振る。

 尋ねるべきことは本当に何もない。私はただ映画を撮影する。彼女は2分ですべてを語る。

 我々が去るとき、彼女がさほど年がいっていないのに気がついた。決して年寄りではなかった。けれどもここで起きたことが彼女をぽっきり折ったのだ。今彼女は生きている。彼女は生きていて、再び希望を持っている。

 私は運転手にゆっくり走るように頼み、壊れていて、ほこりまみれながらも、トラフィックに満ちている道路を撮影し始める。歩いている人々、穴を切り抜けて通り過ぎる自転車と自動車。 横町で、人々が、再建し、落ちた梁を切断し、瓦礫をきれいにし、懸命に働いている。電気は復活している。ガラスパネルが、傷ついた木製フレームにはまっている。生活。勝利。実に多くが破壊されたので、実に多くの人々が亡くなったのだ。ほろ苦い。けれども、あらゆることにも関わらず、再びの生活だ。 そして希望。たくさんの希望。

*

 私は友人たち、ヤメンとフィダと一緒にハバナと呼ばれるクラシックな古いダマスカスのカフェで座っている。それは古い、本物の場所で、不穏な日々に、バース党メンバーが会合した場所だ。バッシャール・アル・アサド大統領の写真が目立つように置かれている。

 教育者のヤメンは最近の何年かの間に、彼が何度か、どのように、あるアパートから別のアパートへ移動しなければならなかったか思い出す。

「私の家族はジョバルのすぐ隣に住んでいました。あの辺りのすべてが破壊されました。 我々は引っ越さなければなりませんでした。それから新しい場所で、小さい息子と一緒に歩いていると、迫撃砲が我々の近くに落ちました。私は炎に包まれた建築も見ました。私の息子はぞっとして泣いていました。我々の横の女性が炎に飛び込もうとして、わめいていました。「息子が中にいる、私には息子が必要だ、私に息子をおくれ!」過去、我々は危険がどこから来るか、いつか予測できませんでした。私は数人の親類、家族を失いました。 我々は皆そうでした。」

 ヤメンの同僚フィダは、仕事から帰ると、高齢の母親の世話をしている。生活はまだ厳しいが、友人たちは正真正銘の愛国者だ、そしてこれは彼らが毎日の難題に対処するのを助けている。

 濃いアラブ・コーヒーを一杯飲みながら、フィダは説明する:

「あなたは我々が笑って、冗談を言っているのを見ますが、心の奥深くで、我々のほとんどすべてが深刻な心理的トラウマで苦しんでいます。ここで行われたのは厳しいことでした。我々はあらゆるひどいものを見たのです、我々は愛する家族を失いました。このすべては、このあと何年もの間我々の元に留まりまする。シリアにはこの状態に対処するのに十分な専門の心理学者と精神科医がいません。それほど多くの生活が破綻しました。私はまだ怖いです。 毎日。 多くの人々がひどく動揺しています。」

「私は兄の子供たちを気の毒に思います。彼らはこの危機の中に生まれました。我々が迫撃砲攻撃にあった途端に、私の幼い甥は怖がりました。子供たちは本当にひどく影響を受けています! 個人的に、私は殺されることを恐れていません。腕、あるいは脚を失ったり、あるいは、もし彼女が病気になったら、ママを病院に連れて行けないのを恐れています。少なくとも私の先祖の都市サフィタは、紛争の最悪の日々でさえ、常に安全でした。」

 「私のサラミヤじゃない」、ヤメンが悲嘆する:

「サラミヤはひどいものでした。多くの村が避難せざるをえなかった…多くの人々がそこで亡くなりました。市の東にヌスラ戦線の陣地があり、西はISISに占領されていました」。

そう、何十万人ものシリア人が殺されました。戦いとともにやって来る貧困と同様、テロリストと紛争の両方から逃れ、何百万人もが国を去ることを強いられました。何百万人もが国内難民になりました。国全体が動いています。

 前日、アイン・タルマを去った後、我々はザマルカとハラスタの近くでドライブした。 巨大な地域全体、まっ平らになっているか、少なくともひどく損害を被っていた。

 ダマスカス東郊外で、弾の穴が柱に点在している壁も窓もない幽霊ビルを見ると、すべてを見たような気分になる。破壊はそれほど壮大だ。大都市全体が粉々に爆破されたように見える。この不気味な風景が、少なくとも15キロは変わらないと言う。 悪夢は、どんな妨害もなしに続いている。

 それで、すべてを見たと思いがちだが、実際はそうではない。それはアレッポも、ホムスも訪問していなかったからだ。

*

 数年間、私はシリアのために戦っていた。私は周辺で戦っていた。

 私はイスラエルに占領されたゴラン高原に入りこみ、占領について野蛮で身勝手な態度について報道するのに成功した。

 何年もの間、私は難民キャンプ、そして「彼らの周りの」生活を報道した。若干のキャンプは本物だったが、他のものは、後にNATOにより、シリア国内に送り込まれたテロリスト用の訓練要塞として使われていた。かつて私は、トルコのハタイ市(アタキヤ)からほど遠くないアパヤディンに建てられているこのような「施設」の一つを撮影している間に、ほとんど姿を消すところだった。

 私は「ほとんど」姿を消すところだったが、他の人々は実際に死んだ。欧米と同盟国がシリアに何をしていたかを扱うのはシリア内で戦争を報道するのと同じぐらい危険なのだ。

 私はヨルダンで働き、難民に対する、欧米とのヨルダンの身勝手な協力ついて書いた。私はイラクで働き、エルビル近くのキャンプでは、シリアの人々は、もし少なくとも若干の基本的サービスを受けることを望んだ場合、非政府組織と国連スタッフの両方から、アサド大統領を非難するようを強いられていた。そしてもちろん、百万人以上のシリアの人々が、しばしば、差別(多くが今戻っている)と同様、想像も及ばないほどひどい状態に直面して、滞在していたレバノンでも私は働いた。

 そして、とうとう私が最終的にシリアに入った今、全て何か超現実的な感じがしたが、それは正しく思われた。

 シリアは私がそうだと予想していた通りであるように思われた。英雄にふさわしく、勇敢で、決然として、明らかに社会主義で。

*

 ホムス。私がそこに行く前、何ものでも私は驚かないと思った。 私はアフガニスタン、イラク、スリランカ、東ティモール、いたる所で働いた。けれども、私はホムスを訪問する前に、まだ何も見ていなかったことを悟った。

 市の地域のいくつかの破壊は非常に激しいため、何か破滅的なホラー映画の別の惑星の表面、あるいは破片に似ている。

 残骸を登っている人々、かつて自分たちのアパートだったものを訪れている年配のカップル、道路の中央で見たほこりで覆われた少女のくつ。 そこからすべての4つの道路が、恐ろしい残骸に向かっている交差点の真ん中に立っている椅子。

 ホムスは紛争が始まった場所だ。

 私の友人ヤメンは、我々が中心に向かってドライブしていたとき、私に説明した:

「ここでメディアが憎悪に火をつけました。主として欧米マスコミが。けれども湾岸諸国の局もありました。サウジアラビアのテレビやラジオ局やアルジャジーラも。反政府派指導者のアドナン・アル・アルールは、週に2回、人々に、鍋・フライパンをたたいて街に出るように言うテレビ番組に出演していました。政府に反対して戦うために。」

 ホムスは、2011年に反政府反乱が始まったところだ。外国からの反アサド宣伝はまもなく頂点に達した。反政府派はイデオロギー的に、欧米と、その同盟国に支援された。急速に支援は具体的になり、何千というジハードの戦士と同様、武器や弾薬を含んでいた。

 かつて寛大な近代的な市(非宗教的な国で)ホムスが宗教団体の間で分割されて変化を与え始めた。分裂の後、過激化が続いた。

 今シリアとレバノン両方に住んでいる良き友人のシリア人は彼の体験を話してくれた。

「蜂起が始まったとき、私は非常に若かった。我々の若干が、特定の妥当な不満を持っていて、我々は、より良い方向にことが変化することができるのを希望して、抗議し始めました。だが我々の多くが、間もなく我々の抗議が、外国に文字通り乗っ取られたのを悟りまし。我々は一連の積極的な変化を望んだが、シリア国外の若干のリーダーは、我々の政府を打ち倒すことを望んだのです。その結果、私は運動を去りました。」

彼はそれから、最も苦痛を伴う秘密を明かしてくれた。

「かつてホムスは極めて寛大な都市でした。私は穏健なイスラム教徒で、私の婚約者は穏健なキリスト教徒でした。我々は非常に親密でした。だが都市の状況は、2011年の後、急速に変化しました。急進主義が急増したのです。私は繰り返し彼女に、イスラム教の地域を通る際、彼女の髪を覆うように頼みましだ。私は明らかに何が我々の周りに起きていたか見始めていたので、それは恐れからでした。彼女は拒否しました。ある日、彼女は道路の真ん中で撃たれました。彼らは彼女を殺しました。生活は再び決して同じでありませんは。」

 欧米では、都市の破壊に対し、シリア政府が、少なくとも部分的に責任があったとしばしば言う。だが、このような非難の論理は全く間違っている。スターリングラードを想像願いたい。外国侵略;いくつかの敵対的なファシスト勢力によって支持された侵略を想像頂きたい。市は抗戦し、政府は敵の部隊の前進を止めようとする。ひどい戦いと国の生存のための叙事詩的な争いが続く。誰が悪いのだろうか? 侵略者あるいは、自身の祖国を守っている政府軍? ドイツのナチによって攻撃された自分たちの市の道路で戦うソビエトの部隊を誰か訴えることができようか?

 多分欧米宣伝はこのような「分析」が可能だろうが、決して理性的な人間ではない。

 スターリングラードと同じ論理が同じくホムスやアレッポやいくつかの他のシリアの市に当てはまるはずだ。文字通り欧米により火をつけられた世界中の何十もの紛争をカバーして(私の840ページの長い本『Exposing Lies Of The Empire帝国の嘘をあばく』に詳細に書かれた)破壊に対する全責任は侵略者のにあることに私は疑いを持っていない。

*

 私はジュリア・パレスと呼ばれるいにしえのレストランでハヤット・アワド夫人と対面する。ここはテロリストのとりでだった。彼らは古いホムス市の中心にあるこの美しい場所を占拠した。今少なくとも、市のいくつかの地域で、事態はゆっくりと生活に戻っている。古い市場は機能しており、大学は開いていて、いくつかの庁舎とホテルもそうだ。 けれどもハヤット夫人は過去と未来両方で暮らしている。

 ハヤット夫人は戦中、彼女の息子マフモードを失った。彼の肖像画は、彼女が胸の上に身につけているペンダントに彫られ、常に彼女と一緒だ。

「彼はわずか21歳で、まだ学生に過ぎず、シリア軍に入隊することに決めたのです。彼は私にシリアは母親のようだと言いました。彼が私を愛するように、彼は国を愛する。彼はアル・ヌスラ戦線に反対して戦っており、戦いは非常に厳しいものでした。日の終わりに彼は、状況が良くなかったと言うために私に電話しました。彼の最後の電話で、彼は私に彼を許すよう頼みました。彼は言いました。「多分私は戻って来られない。どうか私を許して欲しい。 私はあなたを愛している!"

 ホムスには、彼女のような息子を失った多くの母親がいるのだろうか?

「はい、私は息子を失った多くの女性を知っています。中には一人だけでなく、二人、三人の息子を失った人を。この戦争は我々からすべてを奪いました。我々の子供たちだけではありません。シリアに注入された過激イデオロギーを支持した国々、アメリカやヨーロッパの国々を私は非難します。」

 私が映画を撮影し終わった後、彼女はロシアの支持に対して感謝した。彼女は困難な年の間に、シリアの味方をしたすべての国に感謝している。

 ジュリア・パレスからほど遠からぬ場所で、復興作業が最高潮にある。わずか数歩離れているという場所に、改修されたモスクが再び開いている。人々が、祝って踊っている。預言者ムハンマドの誕生日だ。ホムスの知事は市当局メンバーと一緒に、祝祭の催し物に向かって行進している。彼らの周りには、ほとんど警備担当がいない。

 もし欧米が、この人々に対して、更にもう一つの恐怖のうねりを放出しなければ、ホムスは問題ないはずなのだ。今すぐではなく、そう間もなくではないが、ロシア、中国、イラン、そして他の僚友の決心の固い手助けによって。シリア自身は強く決意している。その同盟国は力強い。

 最も酷い年は終わっていると信じたいと願う。シリアは既に勝利したと信じたいと願う。

 だが私はまだイドリブがあるのを知っている、トルコと欧米の軍隊により占領された同じような地域がある。それはまだ終わっていない。テロリストは完全には打ち破れていない。欧米がミサイルを発射するだろう。イスラエルはシリアを残忍に扱うために空軍を送るだろう。マスコミは、欧米と湾岸諸国から、メディア戦争を戦い、人々を扇動し、シリア国民の特定の部分を混乱させ続けるだろう。

 それでもホムスをさる際、店やブティックさえ瓦礫の真ん中で開いているのを見る。若干の人々が、その強さを、過去を背後に忘れ去り、もう一度普通の生活を送る意志の強さを示すため、再び優雅に着飾っている。

*

 ダマスカスに戻ると、高速道路は完ぺきな状態にあり、同じく、ハッシアの工業地帯は再生され、拡大されている。イランに支援された巨大発電所があると言われた。戦争にもかかわらず、シリアはまだ隣接するレバノンに電気を供給している。

 ヤメンは120km/hで運転し、スピード違反監視所らしきものにおびえた途端、狙撃兵の代わりに、我々が国の状況は劇的に良くなっているのが分かると冗談を言う。

 ロシアの軍用車列がサービスエリアに駐車している。兵士たちがコーヒーを飲んでいる。恐れがない。シリア人は彼らが自国民であるかのように対応している。

 私は、砂漠で、実に壮観な日没を見る。

 それから、もう一度、我々はハラスタを通過する。今回は夜。

 悪態を付きたい。私はそうしない。悪態を付くのはあまりに容易だ。私は早くコンピュータに触る必要がある。私は書いて、働かなければならない。できだけ多く。

*

 シリアでくつろぐのは容易だ。多分ロシア語が私の母国語だから、あるいは、多分人々は、私がここで、常に彼らの国の味方をしたのを知っているから。

 若干の官僚的な妨害は、速やかに解決された。

 私は退任する文部大臣で小説家のハズワン・アル・ワズ博士に会った。我々は彼の『愛と戦争』という彼の最新作について話した。彼は私が革命家小説家として、常に何を知っていたか確認した:

  「戦争中は、すべてが政治的だ、愛さえも。」

 そして、私が決して忘れないであろう言葉。

  「私の文部省は、実際、国防省だった」。

 昨夜ダマスカスで、早朝まで古い都市を歩いた。ある時点で、私は、そのすぐ後ろにサラディンの壮大な廟がある、壮観なウマイヤド・モスク近くに到着した。

 私は入れなかった。深夜の時間、錠がかかっていた。だが私は門の鉄棒を通して容易にそれを見ることができた。

 欧米侵略者、十字軍の巨大な軍と戦い、ほとんど全ての戦闘に勝ったこの勇敢な司令官、指導者は、ダマスカスに、平和と最終の眠りの地を見いだしている。

 私はこの古代の国際主義者に賛辞を捧げ、真夜中、近くの店の濃いコーヒーで思いをめぐらせた。「シリアの国が、外国の野蛮人の大群に対して戦ったこの最近の叙事詩的戦いに、サラディンは参加していたのだろうか?」

 多分彼の魂は参加したのだ。というより、いくつかの戦いがおこなわれた際、彼の名を口にして勝利した可能性が高い。

 「私は帰ってくる」と真夜中数分過ぎ、ホテルに向かって歩きながら口に出した。毛がふさふさした2匹の大きな猫が最初の角までついてきた。「私はもうすぐ帰ってくる」。

 シリアは立っている。それは本当に重要なことだ。シリアは決して屈伏しなかった。シリアは決してそうするまい。我々はシリア陥落を可能にするまい。

 そして、くたばれ帝国主義!

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、Revolutionary Optimism, Western Nihilismを含め多くの本の作家。「New Eastern Outlook」というオンライン誌独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/12/11/in-syria-the-entire-nation-mobilized-and-won/

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 選挙のたびに憂鬱になると何度も書いているが、今やニュースのたびに憂鬱になるほど露骨な植民地状態。

 今日の日刊IWJガイドでは並んで書かれている。辺野古沿岸部で土砂投入、日本郵政、米アフラックに3000億円出資。ゆうつの余り、下手な翻訳を続ける気力、なえつつある。

<ニュース・フラッシュ>
┠―【1】沖縄県民が猛反発する中、政府は辺野古沿岸部でついに土砂投入強行! 民意無視に埋め立て強行で、辺野古の海は原状回復が困難に!?
┠―【2】「日本が植民地であることが、否応無く、目前で展開されている!少しは怒れよ、日本人!」~ 日本郵政、米アフラックに3000億円出資へ

 フランスでは、理不尽なネオリベ政策連続に、国民が反乱を起こした。同じような政治に対する対応の差異、自尊心ある国民と、羊のような属国住民の違いなのだろうか。

 加藤周一 青春と戦争『青春ノート』を読むが刊行された。.没後に発見されたノートをもとに、NHKのETV特集で番組になっていた話題の書籍化。ノートには、真珠湾攻撃の日の記述もある。加藤の留学先はフランスだった。1968年、ザルツブルグ旅行中に、プラハ侵攻を知り『言葉と戦車』を書いた。当時、プラハの地下放送は、独立を訴えていた。東京は、戦車を投入せずとも良い完全属国状態。独立を訴える地下放送はほとんど聞こえない。

2018年10月23日 (火)

対イラン戦争計画のため、トランプとサウジアラビアはカショギ殺害糊塗で協力

Finian CUNNINGHAM
2018年10月21日
Strategic Culture Foundation

 世界の大半がだまし討ちだと疑っている事件からほぼ三週間後、とうとうサウジアラビア政権が、ジャマル・カショギが、トルコの在イスタンブール領事館内で殺害されたことを公式に認めた。サウジアラビアが、これまでのウソを糊塗する最新のウソを発表するやいなや、トランプ大統領は、この粉飾にホワイト・ハウスの威光を差し出した。

 何が起きたかについてのサウジアラビアの遅ればせながらの説明は“信頼できる”とトランプは述べた。彼はサウジアラビアが18人を逮捕し、何人かの高官を首にしたのは“良い第一歩”だと歓迎もした。

 サウジアラビアによるカショギの死についての“説明”は到底信じがたい。サウジアラビアは、彼は領事館内で殴り合いが起きた後、殺害されたと言っている。サウジアラビアは、王国の事実上の支配者、ムハンマド・ビン・サルマーン(MbS)皇太子は、殺人については計画も結果も全く何も知らなかったとも主張している。MbSが、10月5日、ブルームバーグのインタビューで、カショギは、やって来たのと同じ日、領事館から歩いて出て言ったと主張したのを想起願いたい。

 今、皇太子は、彼の父親、老いたサルマーン国王によって、宮廷諜報機関の見直しを監督する委員会を指揮するよう任命されている。諜報機関の元副長官、アフメド・アル・アッシリは首にされ、罪を着せられることになっている側近幹部の一人だ。

 言い換えれば、王位継承者MbSはスキャンダルのあらゆる責任を免除されているのだ。首にされた側近と、カショギを捕らえるためイスタンブールに出かけた15人のチームを含むと考えられている逮捕された連中は、いけにえにされつつある。

 いつものサウジアラビアの裏切りが機能しているのだ。皇太子の護衛を含む15人のチームが、最高支配者が知って、許可すること無しに、カショギ拉致と殺害を実行することなど決してあり得ない。

 アメリカ諜報機関による傍受は、MbSがカショギ悲運の計画に実際に関与していたことを示していると言われている。15人の暗殺部隊が“ならずもの”となり、彼ら自身の発意で殺害を実行したなどというのはばかげている。

 だが、トランプ大統領とマイク・ポンペオ国務長官は、33歳の未来の国王用アリバイ作りで、サウド家に協力しているように見える。

 先週“ならずもの殺人者”が犯人だという考えを持ち出したのはトランプだった。ポンペオが、そこでリヤドに飛び、現地で、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子と、サルマーン王と親しげな写真撮影をした。イスタンブールで起きたことの“透明性のある捜査”へのサウジアラビア“献身”をアメリカのトップ外交官が滑稽にもほめたのだ。

 今や、サウジアラビアが皇太子の関与を否定しながらも、ようやく殺害を認めると、トランプは、そうした真っ赤なうそを“信頼できる”と言ったのだ。

 更に、サウド家内の背信で、カショギに対する策謀を決して口外しないようにすべく、いけにえも殺害する可能性が高い。

 15人の暗殺部隊の一人は、既に先週、リヤドでのうさんくさい交通事故で死亡している。マシャル・サアド・ボスタニサウジアラビア空軍中尉(31)は、トルコ諜報機関によって、領事館でカショギを待ち構えていた集団の中にいることが特定されている。トルコ・マスコミは、サウド家が証拠や証人になりうる人々の破壊を始めたと憶測している。特にイスタンブール元総領事、ムハンマド・アル・オタイビの運命は注目の的だ。

 領事館内で喧嘩になり、カショギの死に至ったというサウジアラビアの考え方は、15人のチームは電動骨のこぎりを持参していたという報道と一致しない。トルコ諜報機関筋は、領事館に入ってすぐ、カショギは即座に攻撃され、最後に斬首されバラバラにされる前に、指切断で拷問されたことを示す録音テープを持っていると主張している。

 サウジアラビアの“説明”を認めるとすれば、カショギの遺体は一体どこにあるのだろう? もし彼の死が何らかの事故であれば、サウジアラビアは彼の遺骸を提示できるはずだ。だが、彼らは提示しようとはしない。遥かに説得力のある説明は、カショギの遺骸が拷問と切断を証明してしまうためだ。

 サウド家、特に新皇太子の下での裏切りの、いつもの性格に留意しよう。2017年に、彼が王位継承者になった際、当時のムハンマド・ビン・ナーイフ皇太子は、だしぬけに脇に追いやられた。それはサウジアラビアの王位継承規則を破る権力奪取だった。当時のビデオ映像は、追放された年上のいとこ、ビン・ナーイフに対し、MbSが謙虚さと悔恨の振る舞いを装っているのを示している。度量の大きさの誇示に見える形で、MbSがひざまずいて、あわれな元皇太子の足にキスする様子が写っている。

 追放から数週間後、ビン・ナーイフはMbSにより武装衛兵付きの自宅監禁に置かれていると報じられた。この動きは反クーデターが決して起きないようにするためのものだ。

 次に新皇太子は、他の一部のサウド家幹部連中の一斉逮捕と拘留を命じた。彼らの一部は拷問され、釈放の代償に何十億ドルも巻き上げられたと報じられている。

 MbSの拉致したがる傾向は海外にまでおよび、彼はレバノンのサード・ハリーリー首相拉致を命じた。ハリーリーは、リヤドに拘留されている間、奇怪なTVインタビューで、“辞任”を発表するよう強制される前に、痛めつけられたと報じられている。MbSと友好的関係にあるフランスのエマニュエル・マクロン大統領が介入して、ハリーリー解放実現に成功したが、レバノンに帰国すると、彼は辞任の意を翻した。

 こうしたものは、自分は何のおとがめもなく行動できると考えている精神病質の専制君主たるサウジアラビア皇太子の性格のわずかな例に過ぎない。“改革者”君主というイメージは、欧米マスコミやマクロンやトランプのような指導者によって作り上げられたのだ。だが、そのイメージは、カショギの残虐な殺害の後、今や欧米マスコミが徐々に認めることを強いられている通り、現実とは全く対立している。

 アメリカ・マスコミや多くの共和党や民主党議員は、カショギの死にかかわる最新のサウジアラビアの“説明”については懐疑的だ。

 他の欧米政府も態度を硬化させているように見え、イギリスとフランスとドイツは、外交関係を絶っている。

 サウジアラビアが領事館内でのカショギの死を認めた後、トランプも“厳しい結果になる”と述べた。しかし、儲かる何十万ドルの武器取り引きは、何らかの経済制裁が課されようとも、トランプにとっては聖域なのだ。

 ホワイト・ハウスの真面目くさった言説も、ばかげたサウジアラビアの対応に“信用できる”とトランプが進んで威厳をつけたことで、ウソなのはあきらかになっている。疑う余地のないカショギ処刑立案者、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の免責は、トランプ政権により、極めて重要な取り繕いを与えられている。

 儲かる武器輸出と、サウド家との長年の不動産事業によるトランプの個人的な儲けは別として、アメリカにとって、もう一つの重要な利益は、イランとの来る戦争のためのサウジアラビアへの依存だ。トランプ自身、サウジアラビアに経済制裁を課さない言い逃れをしようとして、サウジアラビアは“イランに対する重要な対抗勢力”だと述べていた。

 あと数週間で、トランプ政権はイランの原油輸出に対する世界的石油禁輸を課する予定だ。経済戦争を成功させるため、予想されるイランの不足分を穴埋めし、世界市場価格の急騰を防ぐには、石油供給を増やすのに、ワシントンにはサウジアラビア必要なのだ。

 イランに対するトランプによるアメリカ攻勢の重要性上、彼は、もっぱら必要性から、サウド家を支えなければならない。それはつまりspinning皇太子を放免するための糊塗。しかし、カショギ殺害を巡るMbSに対する、のっぴきならぬ証拠が余りに多いので、トランプによるサウジアラビアのためのマスコミ向けの見え透いた言い訳は、崩壊する可能性がある。中東における平和のために、そうなるよう我々も期待していする。

記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/10/21/war-plans-iran-means-trump-saudis-coordinating-cover-up-khashoggi-killing.html

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 大本営広報部は意図して、手痛い敗北に触れずにいるが、さすがに、植草一秀の『知られざる真実』の昨日の記事は、那覇市長選結果から、政党支持率について、詳細に検討されている。

2019参院選前哨戦の沖縄選挙で連戦連勝!

2018年10月 5日 (金)

イランとの貿易を巡り、アメリカを殴ったEU

2018年10月3日
Salman Rafi Sheikh
New Eastern Outlook

 NEOのこのコラム記事で、以前分析した通り、対イラン経済制裁というアメリカ政策は、アメリカの外交的孤立化を招き、第二次世界大戦以来、最も信頼できる同盟者、ヨーロッパを、敵対的な立場に追いやった。この地政学的距離の理由は、トランプ政権が行った、一連の離脱と、政策逆転にあるが、イランが突出しているのは、主にアメリカ中東政策全体が、今やイランに集中していること、つまり、イスラエルとサウド家に有利なように、イランの全面降伏を強いる命令だ。だがEUは、イランの条約違反に関するアメリカ-イスラエルの言説を信じていないためだけでなく、イランとの生産的な関係を維持したいこともあって、アメリカ単独覇権主義の流れを止めようとしているのだ。イラン石油の輸入と、イランの巨大市場を有利に開拓することだ。そこで、EUは貿易を促進し、イランがアメリカ経済制裁を回避するのを支援する新たな法的枠組みを設定すると決定したのだ。

 ニューヨークでの国連年次総会に合わせて、欧州連合外務・安全保障政策上級代表フェデリカ・モゲリーニとイラン外務大臣モハンマド・ジャヴァード・ザリーフが“特別目的事業体”(SPV)を発表して、この画期的進展が起きた。EU代表はSPVについてこう説明した。“実際には、これは、EU加盟諸国が、イランとの合法的な金融取り引きを促進するための法人を設立することを意味し、これでヨーロッパ企業が欧州連合の法律に従って、イランとの貿易を続けることが可能になり、世界の他のパートナーに対しても開放される可能性がある。” 極めて重要なことは、この事業体が、石油を含むイラン輸出に関する支払いを促進することだ”とモゲリーニは述べた。

 言うまでもなく、この仕組みの創設で、JCPOAも損なわれずに維持される。より大規模な地政学的領域で、今やEUは、イランとのあらゆる取り引きや貿易のためのアメリカ経済制裁を回避する必要性に関し、ロシアと中国と完全に一致することになった。ここで、法的な枠組みを実施することで、今やEUが、常にアメリカの脇役を演じる、これまでの立場から変わり、自立した当事者として、グローバル地政学に、しっかり復帰したことはいくら強調してもし過ぎることはない。

 そこで、アメリカ経済制裁政策に対する態度を明確にするということになると、EUはもはや歯に衣を着せない。欧州委員会は、アメリカがヨーロッパ企業に対して課する‘二次的経済制裁’は違法と見なすと既に発言している。2018年8月に施行された新たな規則によれば、ヨーロッパ企業、特にイランと貿易をしていて、アメリカによって制裁されたものは、ヨーロッパの裁判所で、アメリカ経済制裁に異議申し立てし、アメリカ政府やアメリカ企業からの補償を要求する権利があるのだ。障壁規則、EU企業を保護する枠組みが、ここで初めて登場したわけではないことを忘れてはならない。1996年、アメリカが、イランとキューバに対し、二次的経済制裁をした際、この法律が発令された。当時は、この法律の発令だけで、アメリカが経済制裁をやめるよう強いたのだ。イランを制裁し、イラン経済を損なわせるサウジアラビアとイスラエルの圧倒的な圧力からして、トランプ政権に、そのような逆転が期待できるかどうか推測するのは困難ではない。我々が予想できるのは、イランを巡るEU-アメリカ間のはっきり目に見える制度的分裂だ。

 だがSPVによ、この締めつけも、イランを激しく攻撃するのにもはや十分強いものには見えない。これで、イランは、EU市場向けに、少なくとも40%の石油輸出を維持することが可能になり、EUの巨大エネルギー企業はイラン経済に投資できるのだ。インドなどの、イランとの貿易は継続したいが、アメリカの圧力に屈している国々にとっても容易な逃げ道を切り開くことになる。

 同様に重要なのは、SPVが、ベルギーを本拠とするSWIFTシステムを回避し、アメリカの干渉を阻止する可能性と、相応しいと考えられる時期に、最終的に、ドルの威力を失わせる結果になるだろうことだ。

 この制度は、もし十分早く、完全に機能するようになれば、アメリカの影響力や干渉から独立した金融システムの構築を目指しているロシアと中国の施策とぴったり一致する。このシステムの成功は、それゆえ、ロシアと中国をその軌道に誘いこむ可能性が高く、EUと、ロシアや中国や地域の他の消極的な国々との間の金融協調という新時代の下地を作ることになる。一つは、SPVがドルの代わりに、ユーロを主要貿易・準備通貨とすることで、もう一つは、それがユーロがグローバル金融システムにおいて、より積極的な役割を演じる下地を作ることにもなる。EUが、こうして自分たちの通貨を兵器化した以上、通貨戦争は、もはや中国とアメリカ間でのみ演じられるものではなくなろう。

 そう、これはアメリカが、ヨーロッパから予想できたはずのものだ。イランと事業を行うEU企業が経済制裁から免除されるのを、ワシントンが認めるのを拒否した後の全面的反撃だ。この反撃は極めて巨大で、EUのアメリカとの合意や、アメリカの主要競争相手、ロシアや中国を含む他の国々に、EUがどう対処するかを完全に書き換える可能性がある。既に中国との貿易戦争の真っ只中にあるアメリカとEUとの間の‘消耗戦’は反米諸国を結束させるに違いない。

 サルマン・ラフィ・シェイフは国際関係とパキスタンの外交と内政評論家、オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/10/03/eu-punches-the-us-in-the-face-over-trade-with-iran/

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 『日本が売られる』(堤未香著)を読みはじめた。途中で投げ出したくなるような、恐ろしい内容。しかし、恐ろしくとも、読まざるを得ない。

 第一章 日本人の資産が売られる 1 水が売られる の中にある、オウム真理教の死刑でかき消された「水道民営化法案」という見出しに納得。大本営広報部は「オウム真理教の死刑」にのみ集中し、決して「水道民営化法案」には触れなかった。大本営広報部の仕事ぶりは常に完璧。今も、モリカケや市場移転問題ではなく、逃亡犯人やら相撲協会問題に全力を注いでいる。居並ぶ連中、解決ではなく、問題の一部としか思えない。

2018年10月 1日 (月)

アメリカのやり方しか無い。国連安保理事会で世界をアメリカの足台扱いするトランプ

Finian Cunningham
2018年9月27日
RT

 今週、ドナルド・トランプは国連安全保障理事会で議長をつとめ、世界に対し、イランに対するアメリカの命令に従え、さもなくば、ワシントンの命令に従わないかどで報復するぞと、殺し屋のような最後通告をした。
世界の安全保障と平和を維持するための世界最高の場所が、こうして、ずうずうしい犯罪的なアメリカの主張の舞台と化した。

 今週ニューヨークでの第73回国連総会は、頭がクラクラするほどのアメリカによるいじめと傲慢さの見もので、トランプのばかばかしいほど独り善がりの演説のある場面では、各国代表が笑いをこらえられなくなったほどだ。

 総会での演説で、“世界最大のテロ・スポンサー”というイランに対する使い古された非難をトランプは繰り返した。何の新味もないが、このアメリカ大統領がしているのは、降伏しないと暴力的侵略の目に会うぞというイランに対する通告だ。

 トランプの国家安全保障問題担当補佐官ジョン・ボルトンはニューヨークでの別の演説で、ワシントンの根拠のない非難を巡り、イランに“大変な結果になる”と警告した。

 ワシントンは、イランの極めて重要な石油貿易の全面禁輸を課し、アメリカが支配する国際銀行制度からテヘランを遮断すると恫喝を強化した。これは、イランを更なる対立へ押しやる経済戦争行為だと考えられる。

 更に、トランプが安全保障理事会会議議長をつとめた際、もしアメリカ経済制裁に逆らってイランとの貿易を継続すれば“重大な結果”に直面すると諸国に挑発的に警告した。

 一日前、2015年の包括的共同作業計画(JCPOA)として知られている協定の支持を再確認するため、イランとの国際核合意の他の署名国全てが会合した。欧州連合は、ロシアや中国と協力して、アメリカの経済制裁と金融規制を回避する新たな決済機構を設立しようとしている。

 ところが、ここでトランプは各国に“そんなものを試そうとするな!”と言ったのだ。大統領はアメリカのやり方以外ないと言っているのだ。

 同盟諸国とされるものを含め全ての国々に対するワシントン権益の一方的押しつけは、必然的に紛争に至る緊張を引き起こす暴君の振る舞いだ。

 イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣は、アメリカが安全保障理事会を“悪用している”と正しく述べている。トランプはワシントンの独裁的政策を主張する場として利用していた。世界秩序と平和の維持を目指すためのものと考えられている場がアメリカ“指導”の下、アメリカ攻勢の共鳴板として利用されるのは皮肉なことだ。

 今週安全保障理事会の議題は、名目上、核兵器や他の大量破壊兵器の不拡散だった。前日の彼の総会演説をとりとめなく繰り返し、“[弾道] ミサイルを中東中に拡散している”テロリスト政権として、再度イランを悪者扱いするのに、安全保障理事会を利用して、トランプは二時間の委員会を始めた。

 今年5月のイラン核合意からのトランプの一方的離脱は、JCPOAが、決議2231で、安全保障理事会によって批准されていたことからして、国際法違反に当たる。

 ところが、トランプは、イランへの根拠ない非難で正当化して、このアメリカによる国際協定放棄を悪用しようとした。トランプが、イランに向けている“ならずもの国家”というあだ名は、実際、アメリカにこそ相応しい。

 安全保障理事会会議の議長をつとめる大統領は軽い調子で喜劇のようだった。時に、トランプは、まるで彼のリアリティアTV番組、The Apprenticeの再放送をしているかのように、彼の想像上の偉大さを自慢した。

 アメリカ国連大使ニッキー・ヘイリーは、人々の注目を集めるために叩く大統領のおもちゃのように、トランプの前に小槌を置いた。そして会議の途中、おそらく退屈して、大統領は護衛たちとともに歩き去り、ヘイリーに後を任せた。

 国連安全保障理事会の他の全常任理事国フランスとイギリスとロシアと中国は次々にイラン核合意が“ひどいもの”だというアメリカの立場を否定した。それぞれが、それは核兵器の不拡散により、世界をより安全にする持続可能な機能している条約だと述べた。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、代表団は無数の検査で、イランがJCPOAを完全に遵守していることを示していることを指摘し、トランプの協定からの離脱は不当で、間違っており、中東における緊張と不安定さを高めているとした。

 “JCPOAからのアメリカの一方的離脱は国際的不拡散体制にとっての重大な脅威だ”とラブロフは述べた。

 そこで何という逆説か。トランプが、核兵器拡散防止が議題の世界最高の安全保障委員会の議長をつとめたのだ。だが国際的に合意されている見解は、アメリカは安全保障を無責任に危険にさらしているというものだ。

 今週の議事について、世界で孤立しつつあるのは、イランではなくアメリカだと言ったイランのハサン・ロウハーニー大統領に同意せずにいるのは困難だ。

 だが状況は気がかりだ。トランプと彼のタカ派政権幹部は他の国々が何を考えているか全く気にしていない。全員間違いで、アメリカが正しいというのが連中の見解だ。

 イランに関する明白な国際法違反にもかかわらず、アメリカの独善を称賛する好機として、安全保障理事会で議長をつとめるというトランプの臆面もないうぬぼれで、これは十分明らかにされた。

 国連でのアメリカの主張は常に、うぬぼれと虫のいいウソの饗宴だ。だが今年、トランプは、紛れもなく、たくさんの途方もない矛盾を提示した。

 安全保障理事会で、いかに“アメリカが戦争の恐怖を美しい平和の約束で置き換えることが可能か”彼は熱心に説いた。この気の抜けた自慢のわずか数分前、トランプは、イランをの首を絞めろというアメリカの命令に従わないなら、アメリカによる懲罰を覚悟しろと世界に通告していたのだ。

 今回の総会演説で、トランプは彼の世界構想基本における理念として国家“主権”に夢中だった。ところが明らかに、現実世界で、このアメリカ大統領は前任者たち同様、国々がワシントンの命令に、あえて異議を唱えれば、他国の主権を全く軽視するだけだ。

 もう一つの目に余る矛盾は、アメリカは決して、アメリカ法を越える国際的規則によって責任を問われることはないと主張して、トランプが“グローバル官僚”をこきおろすことだ、。彼の“アメリカ・ファースト”論は無法状態の受け入れだ。それが常にアメリカのやり方だ。トランプは、この教義を明確にしているだけなのだ。

 だがトランプはアメリカ主権が抑制されない最高権力であることを望みながら、ワシントンの命令を他国に押しつけるためなら国連の“グローバル官僚”や、多国間主義を利用するのもいとわない。これは勝手な良い所取りだ。

 アメリカは“世界の警察官”だと主張して、その帝国主義を自負してきた。トランプ下のアメリカ権力は“世界の悪党”のようだ。

 アメリカの主張と現実との矛盾はあまりにばかばかしくなっていて、礼儀正しい外交官すら真顔でいるのは困難だ。

 Finian Cunningham(1963年生まれ)は、国際問題について多く書いており、彼の記事は複数言語で刊行されている。北アイルランド、ベルファスト生まれの農芸化学修士で、ジャーナリズムに進むまで、イギリス、ケンブリッジの英国王立化学協会の科学編集者として勤務した。20年以上、ミラーやアイリッシュ・タイムズやインデペンデント等の大手マスコミ企業で、彼は編集者、著者として働いた。現在は、東アフリカを本拠とするフリーランス・ジャーナリストで、RT、スプートニク、Strategic Culture Foundationや、Press TVにコラム記事を書いている。

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 本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-ed/439660-trump-diktat-iran-unsc/

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沖縄知事選挙結果を知ってぐっすり眠れるはずだった。猛烈な風さえなければ。中学英語教科書にあったCan you sleep on windy nights?という文章を思い出しながら強烈な風の音を聞いていた。

沖縄まで宣伝にでかけた知事のおかげで、今も偉い目にあっているので、明日は下記インタビューを拝聴。

10月2日午後2時半から、建築エコノミストの森山高至氏、一級建築士の水谷和子氏、築地女将さん会会長の山口タイ氏、女将さん会の新井眞沙子氏に、岩上さんが大座談会インタビュー!同日夜9時半には、森友スクープを連発した相澤冬樹氏にもインタビューをWヘッダーでおこないます!相澤氏への質問も大募集中!/本日は午後2時から「シンポジウム『築地市場の行方』第二弾 ~築地を守り、豊洲を生かす!」を、午後7時より「『森友学園問題』を考える会主催『モリカケ・カウントダウンフェス』トークライブ」 を、午後8時より「岩上さんによる森山高至氏・水谷和子氏・中澤誠氏へのインタビュー」をタイムリー再配信します!

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