書籍・雑誌

2016年3月 5日 (土)

エコノミック・ヒットマン新版から 「退職者ができる6つのこと」

退職者ができる6つのこと

1. 解雇されることはないのだから声をあげよう。かつては不安に感じていたような活動に参加しよう。“とんでもない”という程まで、自分の意見を恐れずに発言しよう。

2. 行動しよう。自分の心に従って、自分の本心に訴える大義に加わろう。自分の最盛期を終わってしまったとか、世界にとって何か意味のあることをすることができないと思い込む誘惑や、没頭する活動に気を取られてしまうことは避けよう。ゴルフ、トランプ、テニス、帆走、TVなどのレジャーを楽しみながらも、大義のために、人生で学んだことを伝え、将来の世代のための、より良い世界を作り出すことで、より大きな喜びが得られることを理解しよう。

3. 若者を指導しよう。あなた方は人さまに提供できることを大いにお持ちなのだ。大工、教師、医療労働者、庭師、企業幹部、あるいは他の何の職業をしていたのであれ、自分の経験は貴重で、自分より若い人々を支援できることを理解しよう。土着社会では、長老は、伝統的に、その智恵を尊ばれてきた。自らを長老として尊重し、若者に、あらゆる仕事、あらゆる活動で、生命と「生の経済」を育てるように教えよう。

4. 責任ある投資を要求しよう。年金、投資信託や他の基金には、公共の利益のために働き、環境的に維持可能で、資源再生的で、社会的に公正な世界を作り出すことに力を注ぐように主張しよう。基金や株主になっている企業には、彼らには成功して欲しいと思っていて、これが「生の経済」を生み出すことへの参加を意味していることを伝えよう。

5. 政府や政治や企業政策に影響を与えることができるような組織的運動に参加するか、立ち上げるかしよう。立候補するか、そういうことをしている候補者に投票し、消費者運動に参加するか、何らかの民主的過程の本格的参加者になれる道を選ぼう。これは民主主義を本気で擁護するための一環にすぎないというだけではない。大いにやりがいがあり、楽しいことでもある。

6. 自分の経験を共有しよう。他の人々、特に若者に、自分の人生や自分が育った世界について - どのように動いていたのか、どこで失敗したのか、柔軟で、全ての命を大切にする社会を作り出すためには、今何をすべきなのかを語ろう。家族や地域の小さな集まりでも、社会奉仕クラブのような大きな組織でも、こういう活動をし、著述、映画、絵、音楽なりなんなり、あなたにとって最善の手段で実行しよう。自分独自の能力・才能を活用しよう。
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ジョン・パーキンス氏に大変申し訳ないが、『新版エコノミック・ヒットマン』The New Confession of an Economic Hit Man 第47章にある、
「なすべきこと」のリスト 6つ
「我々全員ができる11のこと」
「学生ができる9つのこと」
「退職者ができる6つのこと」
「学生と退職者の間の人々ができる9つのこと」
「企業ができる11のこと(そして、消費者が、企業にそうするよう主張できること)」
「起業家ができる5つのこと」
のうち、「退職者ができる6つのこと」を勝手に翻訳させて頂いた。

「我々全員ができる11のこと」の中から、4番目も追加しておこう。

4. あなたの情熱に最も強く訴える主題を選んで、定期的に支援しよう。これで、モンサント、シェブロンや、ウォルマートなどの企業を変えられるかも知れない。あるいは運動や、ラジオ局、ブロガー、非利益、非政府組織を宣伝しよう。時間やエネルギー(たとえわずか数分でも)あるいはお金という形で、毎日そうしたものに注意を払おう。ソーシャル・メディアを使って、友人全員に自分がしていることを知らせよう。あなたが関わっている主題に関する電子メールやレターを書き、それを頻繁に、ソーシャル・メディアの連絡先に配布し、それを、彼らのソーシャル・メディアの連絡先など全てに配布するよう依頼しよう。

この、できることリストを見て、「TPP: 一体何がめでたいのか?」記事翻訳末尾で触れた加藤周一講演、老青同盟の一節を思い出した。

ポール・クレーグ・ロバーツ氏がこの新版については、コラム記事で詳しく紹介しておられる。 世界を死の経済で支配する悪の帝国

辺野古訴訟、国と沖縄県和解という報道について、電気洗脳箱、与党と仲の良い有名「学者」が、「首相の余裕ですよ」と。

学者先生の自信に満ちた様子から、砂川裁判を思い出して、暗澹とした気分になった。属国では、宗主国と組んだ国が負けるはずはないだろう。移設方針は変わらないのだから、属国裁判所が反対の判決を出すはずがない、と素人は思う。

Futenmaospray1f

普天間基地

Henokogmf

辺野古

2016/03/03 「英語化」と「グローバル化」を警戒せよ! 大切なのは「翻訳」と「土着化」を通じた国づくり~岩上安身による『英語化は愚民化』著者・施光恒氏インタビュー 第2弾(動画)

実に長い!が実にもっとも。大本営広報部電気洗脳箱から自立するのに不可欠な話ばかり。そこで再度、繰り返そう。

4. あなたの情熱に最も強く訴える主題を選んで、定期的に支援しよう。これで、モンサント、シェブロンや、ウォルマートなどの企業を変えられるかも知れない。 あるいは運動や、ラジオ局、ブロガー、非利益、非政府組織を宣伝しよう。時間やエネルギー(たとえわずか数分でも)あるいはお金という形で、毎日そうした ものに注意を払おう。ソーシャル・メディアを使って、友人全員に自分がしていることを知らせよう。あなたが関わっている主題に関する電子メールやレターを 書き、それを頻繁に、ソーシャル・メディアの連絡先に配布し、それを、彼らのソーシャル・メディアの連絡先など全てに配布するよう依頼しよう。

2014年10月14日 (火)

不完全なように見える対エボラ安全手順

Paul Craig Roberts
2014年10月12日

ダラスのエボラ患者を看護していた看護婦が、エボラにかかってしまった。

アメリカ疾病管理予防センターCDCは、CDCが規定した他の服装と共に、看護婦がつけていたマスクを指定していた。マスク着用は、ウイルスは空気感染しないという仮説に基づいている。

おそらく、自らをかばおうとして、CDCのトム・フリーデン医師は、看護婦の感染を“安全手順違反”のせいにしている。実際、問題は、普通のマスクの代わりに、防毒マスクが必要だということなのではあるまいか。

もし、CDCが病気の特性を誤解していて、その誤解に固執すれば、エボラはアメリカ国内で手に負えなくなる可能性がある。

CDC基準通りに防御されていたのに、看護していたエボラ患者から感染した看護婦についての情報はここにある。http://www.weather.com/health/american-nurse-tests-positive-ebola-20141012

現在のエボラ菌は過去のものと違う方法で感染する可能性は十分にあり得る。過ちを認めることができない官僚の無能さが、アメリカでの蔓延をもたらすことになりかねない。

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四半期毎のご寄附のお願い

多くの皆様が御承知の通り、数年前に私が引退しようとした際に、読者の皆様は、それを受けいれてくださらなかった。私は、協賛各紙に同時に掲載され るコラムを降りて、皆様にお別れをつげた。皆様が、何千通もの電子メールで、小生の経験と知識を頼りにしておられ、それが現代の出来事を客観的に理解する のに役立っていると言ってこられたのだ。皆様の御意見には説得力があった。私は引退を止め、このウェブサイトを開設したが、皆様から強固なご指示頂いてい る。

これは皆様のウェブサイトだ。皆様に支持を頂ける限りは継続する。

寄付のためのページ

Paul Craig Robertsは、元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えていた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでい る。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the WestHOW AMERICA WAS LOSTが購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2014/10/12/ebola-safety-protocol-appears-defective-paul-craig-roberts/
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日清・日露戦争で派兵された日本軍兵士の多くが脚気で倒れた事実を数年前に知った。そして、その原因は、森鴎外だったことを。

海軍軍医の高木兼寛は、脚気対策で、先覚的な業績を上げた。
海軍での兵食改革は(洋食+麦飯)だった。
高木兼寛の処方を実践していた間、脚気による患者、死者は劇的に減少した。

ドイツ・コッホ研究所帰りの森林太郎(森鴎外)は、頑固に病原菌説を唱えた。
陸軍での兵食は白米だった。
日清・日露戦役で、3万数千人の脚気による戦病死者を出した。

過ちを認めることができない官僚の無能さが、日本軍での脚気蔓延をもたらした。

『新装版 白い航跡』という吉村昭著の文庫や
『鴎外最大の悲劇』(新潮選書)という本(現在は品切れ)や
『鴎外 森林太郎と脚気紛争』という本まである。

大本営広報部は、台風襲来の報道一色。台風は自然のもので、一過性。
TPPは、宗主国による人為的なのもので、永続的。

大本営広報部、TPPに触れる場合は、「交渉難航の恐れ」ばかり、「TPPそのもの恐ろしさ」には絶対に触れない。

TPP、現代の日本人囲い込み。北米先住民が、移民によって追いやられ、悲惨な境遇に陥ったのと同じ状況に、これから陥る。歴史的蟻地獄。
台風、TPP、どちらが深刻か、わからずに報道していれば、知的に深刻な問題があるだろう。実態をわかっていて、報道をしているのであれば、倫理的に深刻な問題があるだろう。

対エボラ安全手順、不完全なように見えるという。
対TPP報道基準、TPP実現の為、意図的に全く不完全。かくして
「それでも、日本人はTPPを選んだ」
「それでも、日本人は原発再稼働を選んだ」
「それでも、日本人は集団的自衛権を選んだ」ことになり、
猿の惑星のような世界で暮らす後世の日本人、先祖を大いに恨むに違いない。

過ちを認めることをしない大本営そして大本営広報部の無能さが、日本の主権喪失をもたらしている。

ウクライナ・ゲート ネオコンの情報操作と野望』塩原俊彦著 社会評論社 本体2400円+税
報道されない中東の真実』国枝昌樹著 朝日新聞社 本体1700円+税
を読み始めた。大本営広報から離れる為、いずれも必読書。

IWJで、国枝昌樹氏インタビューが見られる。

IWJ Webサイトの記事はこちら→http://iwj.co.jp/wj/open/archives/181134
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2008年10月 7日 (火)

イラク戦争を阻止しようとした内部告発者キャサリン・ガンの物語、ようやく刊行

2008/9/25

ノーマン・ソロモン

もちろん、イギリス諜報機関における仕事の邪魔にならない限り、キャサリン・ガンが良心を持つのは自由だった。当局にとって、事実上、良心は、コンピューター画面上の一画素以下のものとしか思われなくなりがちだ。しかし、あるありきたりな朝、机で電子メールをスクロールしている時、突然、彼女の良心が目覚めたのだ。それはキャサリン・ガンの人生を変え、歴史をも変えた。

この若いイギリス人女性の国籍にもかかわらず、彼女の物語は、大いにアメリカ的だ。アメリカ合州国では、これが国民からほとんど隠されたままだったがゆえに、一層そうなのだ。キャサリン・ガンが、非常に大きな個人的なリスクを覚悟して、アメリカ政府が、上位パートナーとして存在している国連における、違法なスパイ活動を明らかにした際、彼女は、米英の暗部を、白日の下では耐えられないような特別な関係を暴いたのだ。

あの当時、2003年早々、アメリカ大統領は、すぐ背後についてきてくれるイギリス首相の断固たる支援を得て、イラク侵略を開始することを早くから決断していたことは明白だった。ガンの倫理的な懸念は珍しいことではない。彼女は、他の無数のイギリス人やアメリカ人と共に、差し迫った戦争開始への強い反対の意識を持っていた。ところが、運命の単純かつ複雑なねじれのおかげで、彼女は突然、ワシントンとロンドンから、戦争に向かう政治的行進の道をふさぐ、バリケードを投げ込める、稀な立場にいる自分に気がついたのだ。だが、何よりも非凡なものは、目ざましい事実を、世界に明らかにするため、自らを大変な危険にさらそうという彼女の決断だった。

このような機会をうらやみ、原理を貫くこのような勇気に感服することはありえよう。だが、戦争への道に敷石を置くために、服従と沈黙を必要としている機関では、内部告発者が、なぜほとんど現れないかという、十分な、あるいは、少なくとも理解可能な理由があるのだ。そうした理由は、個人の安全、経済的安全性、法律的に有罪になる危険性、社会的一体性や服従という既定の立場といった事柄に関係している。これは、たとえ甚だしく、嘘という基盤に基づいていようとも、なぜ、どのようにして、人々は、好戦国家と折り合って行こうとするのかを説明する助けになろう。

あの運命的な朝、キャサリン・ガンに衝撃を与えた、アメリカ国家安全保障局から電子メールで送られてきたあのメモは、何千人もの占領軍兵士や、何十万人ものイラク国民の死を招く結果となったイラク侵略まで、二カ月もない日付のものだった。現代は誠実さなど信用できない時代だと言われているが、予告もなしに机の上に現れたメモに対するキャサリン・ガンの対応には、誠実さを疑うようなところはほんのわずかもない。慎重な無為のための底無しの理由付けに従って、それを無視する理由など山のようにあった。倫理的関与と、それに対応する行動の基盤は一つしかなかった。

NSAメモの重要性が非常に大きかったため、トニー・ブレア政府を震撼させ、いくつかの大陸で騒ぎをひき起こした。しかし、アメリカ合州国のマスコミにとって、それは些細な話題だった。ニューヨーク・タイムズにとっては、それは話題でさえなかった。

とうとう一冊の新刊書がこの話を物語ってくれた。"The Spy Who Tried to Stop a War"は、強烈なパンチが山盛りだ。個人的、政治的、そして歴史的な意味で、キャサリン・ガンが何をしたのか、イギリスとアメリカの政府がどう対応し、アメリカのマスコミが、何を報じ、また何を報じなかったかを理解することは、彼女の大胆な良心の行動の直後に、イラク侵略へと突進した、軍産マスコミ複合体についてのはっきりとした実情を把握することだ。この複合体は、マーチン・ルーサー・キングJr.が、「軍国主義の狂気」と呼んだものを、依然として推進しつづけている。

政治家たちや、広く尊敬されているジャーナリストたちが、非常に洗練されたように見える姿勢を進んで示そうとする時代にあって、キャサリン・ガンの対応は拍子抜けするくらい単純だった。外交で戦争を避けるようとするのではなく、 戦争が、ペンシルバニア・アベニュー1600番地とダウニング街10番地それぞれの最高指導者たちの優先項目リストで一番上にあるという、明らかな証拠が手に入った時に、彼女は良心を発動させた。彼女は思い出して語る。「当時私が考えつけたことといえば、彼等は侵略を必死に正当化しようとしていて、世界に対して、戦争への合意が実現できたと連中が発表できるよう、腕をねじり上げ、恐らくは代表たちを脅迫するために、この新しい諜報情報を、彼等は喜んで使うだろうことを、私が知っているということでした。」

政府の通信本部で働いていた彼女や同僚達は、後に彼女が語ったように、「国際法に違反する侵略を実現するという究極的な狙いをもった、違法行為に加わることを要求されていた。」

"The Spy Who Tried to Stop a War"の著者マルシアとトーマス・ミッチェルは、そのシナリオを以下のように説明している。「扱いにくい[国連安全保障理事会]代表たちの腕をひねって、広く受け入れられる論理的根拠を提供できる新たな決議の承認を勝ち取ろうとするもの。」キャサリン・ガンが、何が進行中なのかを発見した後、「彼女は、戦争を合法的なものにしてしまうような、必要とされていた二つ目の決議、つまり引き金機構となり得るものを破壊することで、戦争を押しとどめようとしたのだ。」

単なる非難でなく、NSAメモは、証拠になっているのだ。この事実は、なぜアメリカの諜報機関が断固として、マスコミの質問への対応に妨害工作を行ったのかを説明し、なぜアメリカのマスメディアがこの話題を著しく冷淡にあしらったのかを説明する助けにもなろう。このスクープは、アメリカのマスコミという反響室の内部で、大きく鳴り響くことはなかった。なぜなら、それが、しくまれていた主流の話題に溶け込むには、余りに鋭く、多くを物語っていたため。

表向き、歴史の第一草稿を提供するような振りをしながら、アメリカのマスコミはワシントンの崇高な戦争計画立案者たちの主張も論破できるような、極めて重要な情報は取り除いてきた。「ジャーナリストのうち余りに多くの人々が、中には非常に明確に、自分の使命は、戦争準備を支援することだと考えていると語っている」あるアメリカのマスコミ評論家がイラク侵略の準備段階時期に警告した。「もしも自分の使命をそのように定義してしまえば、結局は、重要で、正確ではあっても、戦争準備には役立たないかも知れないようなニュースを差し止めてしまうことになる。」

この話がキャサリン・ガンの漏洩によって世に流れ、イギリスの新聞の一面中に書き立てられ、ようやくアメリカのマスコミにも滴り落ちようかとする前に、ジェフ・コーヘン(私の友人かつ同僚)は、この話を語っている。彼は、プロデューサー兼、時折、生放送に出演する解説者として働いていた、フィル・ドナヒューが司会するMSNBCテレビの番組で、それを発言した。ドナヒューのゴールデン・アワーの番組が、NBC経営陣によって、侵略の三週間前に中止されたのは、偶然にも、NSAメモの暴露がイギリスで極めて大きなマスコミの話題となり、一方、アメリカ合州国では非常に入念に避けるべき話題となったのとほぼ同時期のことだった。

間もなく漏洩されたあるNBCメモが、戦争に突進するのに邪魔になるような見解や情報を遮るべく、放送局がドナヒューの番組を見捨てたのだという疑惑を裏付けた。放送局のメモには、ドナヒューの番組は「戦時において、NBCにとって厄介な番組」だと書いてあった。さらに、「彼は、反戦、反ブッシュで、政権の動機に懐疑的なゲストたちを登場させるのを楽しんでいるように思われる。」中止することで、番組が"競合する他局があらゆる機会をとらえて、戦争への旗振りをしている時に、リベラルで反戦的な話題の基地"になりかねない可能性の危険が回避された。

概して、アメリカのマスコミの編集者たちにとって、キャサリン・ガンの行動と暴露は、とりわけ、それが大問題である間、ごくわずか、あるいは全く、報道には値しなかったのだ。包括的なLexisNexisデータベースを私が調べたところでは、彼女の名がイギリスのマスコミで初めて報道されてからほぼ三カ月間の間、彼女の名に触れるアメリカのニュース記事はほとんど存在しない。

キャサリン・ガン告訴が、とうとうイギリス裁判制度遍歴の旅を終えた際に、著者たちは書いている。結審する裁判に関するアメリカ・ニュース報道の激増は、「なぜ、そもそもの始めに、NSAスパイ活動について知らされなかったのか、人々に疑問を抱かせた。」本書には、私たち自身の勇気と良心を活性化するよう鼓舞してくれるような良心と勇気の物語と、ゾッとするような好対照である、ジャーナリズムの怠慢についての記事もある。

本記事は、マルシアとトーマス・ミッチェルの新刊書"The Spy Who Tried to Stop a War: キャサリン・ガンと、イラク侵略を承認させるための秘密の策略"へのノーマン・ソロモンのまえがきを、書き換えたものである。

記事原文のurl:www.commondreams.org/view/2008/09/25

出版社による書籍情報

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もちろん、日本のマスコミでは、ほとんど報じられていない。

日本のマスコミ、アメリカの傀儡政権たる「日本政府」広報機関なので。

万が一、別の傀儡、民主党政権になろうとも、変わることはありえまい。

記事を読まれる前に、Blog暗いニュースリンクの記事「黙殺されたキャサリン・ガン事件」を参照いただきたい。

2008年10月 3日 (金)

『予期しなかった戦争- カンダハールのカナダ』書評

ジャニス・グロス・スタインおよびユージン・ラング共著

ヴァイキング・カナダ (ペンギン)、トロント、2007刊

Jim Miles

2008年9月24日、

Palestine Chronicle

アフガニスタンは、カナダにとっては、予期しなかった戦争だったのかもしれないが、アメリカ新世紀プロジェクトにまつわるアメリカの期待については十分知っていたことと、カナダ軍が卑屈にも進んでやろうとしている意欲とが結びつけば、この戦争は、起こりそうにないというより、いかにもあり得るはずのものだった。『The Unexpected War(予期しなかった戦争)』で、著者のステインとラングは、二つの主題に、終始注目している。一つ目は、イラク戦争への貢献の欠如と、ミサイル防衛への貢献の欠如を穴埋めするための、カナダ政府によるアメリカに対する妥協の程度だ。二つ目は、大国に、自分たちの力量を誇示したいばかりに、アメリカの相手方に、取り入ろうとするカナダ軍の卑屈な態度だ。

この現在の出来事に関与したすべての政治家と軍関係者が、カナダの国全体として、アメリカに対し、独立した姿勢を実現することができずにいた為に、我々がアフガニスタン戦争に巻き込まれてしまったように見える。あらゆる党派の政治家達は典型的な政治家として行動しており、情報操作を極めて受けやすく、しかも不幸なことに、カナダは、アメリカ合州国に対し、本当に独立した姿勢がとれないことが多すぎるのだ。

表向きは、アフガニスタン政府の原状回復を目指すということだが、アフガニスタンの地政学的地勢をより広く見れば、それは、石油と天然ガス資源の両方を得るためこの領土を支配し、ロシアと中国を孤立化させ、南アジアへの動きを封じ込めるというアメリカの帝国主義的戦いなのだ。これは、国会議員から、政府高官に至るまでのカナダ政府の面々が、明らかに理解してはいなかった複雑な状況なのだ。カナダが、アフガニスタンに巻き込まれてしまったのは、ある面、カナダがアメリカに従属的であることが理由であり、また、ある面では、単なる無知が理由だ。現在の保守派政府のある議員が、全議員に対して私がした多くの具申の一つに反駁しようとして、「アフガニスタンには石油はない」と語った。私はそんなことは言っていないのだが、議員たちと、おそらく他の多くの人々が知らなかったのは、イランやロシアを避けるため、アフガニスタン領土を経由して石油を輸送するという課題があったことだ。更に、アフガニスタン北端のカスピ海には、価値ある天然ガス田が多少ある。

アメリカの本音と、実際の状況と、この地域に内在する複雑な事情に対するこの無知さが、100人が戦闘で死亡するという始めての世紀を迎えようとしており、その解釈と、カナダ国内で派兵に対する国民の支持を得ようという、カナダ軍にとって膨大な問題をもたらしている。カナダ国防省の政策審議官が、「この国について、我々は何も知らない。」と言ったとして引用されている。これらは余りに真実であり、そしてこの無知が、国内における余りの政治的混乱と、アフガニスタンにおいて、カナダ軍が不必要に危険に曝される状況をもたらしたのだ。

著者は、アフガニスタンの状況について、ロシア侵略から始めて、短いかも知れないが、妥当な背景説明をしている。それは、アメリカが、その属国に対して行いがちな支援だ、という言い方もできよう。とはいえそれ以前に、ソ連を引きずり込むような一層不安定な状況を作りだす為、アフガニスタン内でCIAを活動させたことに対するブレジンスキー発言には一切触れていない。パシュトゥーン人領土を横断し、パシュトゥーン人をアフガニスタンとパキスタン二国に分けてしまっている、デュランド・ラインという名の国境線のわざとらしさが、事態進展の上での重要な要素として認識されている。惜しみないCIAの資金供与と軍事補給支援、特に、効果的なスティンガー・ミサイルなどによる、パキスタンISIに対するアメリカの支援にも触れられている。触れられていないもう一つの要素は、この地域全土にわたりムジャヒディン戦闘部隊を育てようとした、アメリカの広範な尽力だ。[1]

アメリカ(そしてつまりはカナダ)が、「安定化と再建」にだけ向き合うのだと考えていたのに対し、著者達の結論は「この判断の上で、無知と傲慢さが効果を発揮していた。」

そこから本書は、カナダの話、つまり、誰が何を誰に言ったのかという典型的な話、あるいは、何を誰に言ったかを彼等がどのように覚えているかになる。アメリカに対して「信用を維持する」というテーマが何度も繰り返される。カナダを、イラクという「困難から抜け出させる」ことには、弾道ミサイル防衛網を懸念し、カナダが「ホワイト・ハウスを離反させてしまう」ことを恐れる、軍部からの「政治家達に対する大変な圧力」があり、そしてまたもや、イラクについての決定を「穴埋めするために、何か目ざましいことを早急にすることが必要だという感覚の再燃」から…アフガニスタンは、手始めとして、道理にかなった場所のように思えた…。「ペンタゴンを感心させるような自らの行動」と、スチーブン・ハーパーのおはこの一つ「世界的に、カナダの刻印を残す」ことが、本書後半で、「ワシントンの友人たちと協同して政策を進めようとした」として、軍部がとがめられる際に、この主題は再び現れるが、「カナダの軍事的任務は、完全にではないにせよ、多くの部分が、『強迫観念』とさえいえるほどの、オタワとアメリカ合州国との関係を基本にして決定されたのだ。

こうした全てに直面すべく、カナダ政府(それぞれ、ほぼ民主党と共和党に対応する、自由党も保守党も)は、これまた政治家たち同様に、本当の状況にうといと思われる典型的に迎合的なマスコミを通して、カナダ国民に対し、かなりの情報操作を行った。アメリカ同様に、部族と村々の統治については、通常カーブル中央政府が関知するところではない地域において、西側がイメージする自由とデモクラシーを打ち立てることが目的だとしたのだ。

カナダは無知ゆえに、どこにいようと、戦闘的なイスラム教徒を打ち破る世界戦争である対テロ・グローバル戦争という、アメリカの路線にも付き従っている。著者たちは、アフガニスタンの立場を、正当に、「現地の不満で激昂した、現地の政治的目標をもった…タリバンや現地の、パシュトゥーンの土壌の息子たち」のイスラム社会として扱っているが、他にも無知な分野があるなかでも、これはほとんどのカナダ政治家が認識しそこねている部分だ。

二大政党いずれもが、カナダがアフガニスタンに派兵している責任を負っているとは言え、それは[ハーパー]政府の未来を決定する」ものとなった。彼のリーダーシップのもと、「アフガニスタンのことをほとんど知らない国会」における論議の為、国会は「悲惨なほど不十分な時間」しか与えられなかった。この表現の裏にあるのは、「ハーパーは、政治的な目的のため、投票を操作しながらも、国会に対する尊敬の欠如を示している 」という見方だ。彼はブッシュ的用語を使っている。「カナダはアフガニスタンからあわてて逃げ出すことはしない」というもので、彼の見解は「9/11に対する報復」をも含んでいた。

最後の章は、将来についての疑問であり、アフガニスタンでの今後の進め方を、カナダがどのように決断するかを問うている。本書が書かれてから、ハーパーは政治的手腕を存分に駆使して、国会を操っており、特にそもそもこれを始めた自由党に、2011年までの延長を支持させている。アフガニスタンの状況は大幅に悪化しており、イスラム教徒との戦線(以前から、そういう状況にはあったが、現在の出来事の歴史は、必ずしもブッシュが感じているようなものではない)に、ブッシュが、新たにパキスタンをも加えたことによって、状況は今後更に悪化しよう。カナダ軍とカナダ政治家の無知に加え、パキスタンの内部事情と、アフガニスタンとインドに対する外交問題という二つの屈折した問題の複雑化について、恐らくは更に無知なことが追い打ちをかける。考慮すべき後の二つの要素は、最後の項で、多くの疑問を受ける部分である、カナダのNATOとの関係、および国際法の問題だ。

ハーパーは、現在、(行われなかった)信任投票の場合を除き、四年ごとの確定日選挙(アメリカの期待に対する、もう一つのハーパーの仕掛け)をするとした法律より早く行われるカナダの選挙戦中だ。このタイミングは、彼の政府を到来する不況に備えさせるとともに、更に、アフガニスタンとパキスタンへの、過去の壊滅的政策の延長であり、危険かつ無知な軍事関与を、アメリカの両党とも強化する予定でいるのだが、新たに授権されるアメリカ政府の到来とともに、更なる海外への介入を議論しなければならなくなることを避けるためだとも言われている。アメリカ軍にへつらおうとするカナダ軍の傾向と、ハーパーの偽装した右翼的好戦性を考えれば、ハーパーが選挙に勝つようなことがあれば、アメリカと並んでカナダが戦争を継続するようになるのも驚くべきことではなかろう。

カナダの有権者に対する課題は、これを「伝統的な平和維持軍」・対・「対ゲリラ」戦士という立場(違う人々たちの用語では、あるいは侵略者または占領者)という概念ではなく、カナダ海外政策の独立・対・世界の多くの場所に死と破壊をもたらしているアメリカの海外政策への卑屈な追従、という問題として考慮すべきだということだ。

しかし、それは本書の第二巻になるのかも知れない。更なる無知、更なる西欧風の傲慢さ、アメリカの欲望に対する更なる追従によって、「予期しなかった戦争」は思ったより長びくだろう。著者達は、アメリカの利害と並んで、カナダがアフガニスタンに関与した現在の出来事の歴史をうまく描き出しており、巻頭における出来事の要約に多少些細な脱落があるとは言え、全体像は明確で、直截で、適切な疑念をはさんでいる。これから五年先に、本書の第二巻が書かれることはないのかもしれない。

[1]この地域の複雑さに関するより詳細情報は、Michael ScheuerのMarching Toward Hell - America and Islam After Iraq、Free Press、New York、2008;  およびAhmed RashidのDescent Into Chaos - The Unites States and the Failure of Nation Building in Pakistan、Afganistan、and Central Asia、Viking (Penguin)、2008を参照のこと。

ジム・マイルズはカナダの教育者で、The Palestine Chronicleの評論記事と書評の常連寄稿者/コラムニスト。マイルズの仕事は、他の非伝統的なウエブ・サイトやニュース媒体によって、世界中で発表されている。

記事原文のurl:www.politicalaffairs.net/article/articleview/7452/

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明日はわがみ。全く人ごととは思われない本、書評だ。

衆議院選挙で、アフガニスタン派兵に反対する野党が大幅に躍進しなければ、日本は周回遅れで、カナダと同じ経験をすることになる。派兵に反対する野党の中には、もちろん民主党は入らない。代表は一貫して、国連至上主義、アフガニスタンISAF派遣を主張しているのだから。

湾岸戦争に、膨大な資金を提供したのは、当時自民党の幹事長だった小沢一郎氏だ。

小沢一郎という政治家が、小選挙区制度導入を推進し、実現した。マスコミはこぞって小選挙区制度導入をあおった。その結果は、どうなっただろう。

小泉政治を、小泉911選挙を、マスコミはこぞって翼賛した。その結果は、どうなっただろう。

そして今、マスコミは政権交代を、こぞってあおっている。その結果は、火を見るよりあきらかだろう。

引退を表明した元首相、国をすっかりアメリカの為に破壊しておいて、アメリカの安保専門家、有名ジャパンハンドラーに預けた次男、日本版サアカシュビリの卵に地盤を譲るという厚かましさ。辞任した中山元国交相のセリフに習えば、「自民党など体制派政治家の子供は頭が悪くても政治家になる。自民党の強い政界はレベルが低い。自民党は日本の癌だ」ろうか。

こりずに、サアカシュビリの卵に投票する市民が多数いる、なんとも不思議な不沈空母基地属国。前回は、天木氏と、羽柴秀吉氏が立候補していた。天木氏の得票、驚くほど少なかった。

マスコミがあおる政権交代、事実は、政権交代ではなく、アメリカ従属を旨とする派閥間交代にすぎまいに。小選挙区制度導入の時から予定されていた遠大なシナリオ。小泉元首相が破壊した日本を、小沢氏が粉砕してくれる。

しかし、人は痛みを実際に感じないと懲りないものなのだろう。もちろん、悲惨な現実を見てから後悔しても遅すぎるのだが。

10/7追記 共同通信で、驚くべき記事が配信されている。

【ワシントン6日共同】米国防総省当局者は6日までに、治安が急速に悪化しているアフガニスタンの国軍増強のための費用として、米政府が少なくとも170億ドル(約1兆7000億円)の負担を日本を含む同盟諸国に要求したことを明らかにした。ロイター通信が同日伝えた。

 ロイターによると、米政府が費用負担を求めたのは、米同盟国のうち、日本やアフガンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)に派兵していない北大西洋条約機構(NATO)加盟国など。

 モレル国防総省報道官はロイターなどに対し、アフガン国軍増強について「少なくとも170億ドルが必要。これは誰かが支払わなければならない」と指摘した上で、「アフガンに軍隊、特に戦闘部隊を派遣することに消極的な国は、財政的な貢献をするべきだ」と述べた。

 同報道官によると、米政府は既に日本に費用負担を要請済みだが、要請は福田前政権に対し行われたため、麻生政権に対してもあらためて要請する方針という。

2008/10/07 00:29   【共同通信】

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こんな大強盗のような国家と、この属国は、本当に同じ価値観を持っているのだろうか?

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2008/10/08追記 MSN産経ニュースに、【ノーベル物理学賞】風呂あがりに浮かんだ「小林・益川理論」 研究秘話というのがある。

研究が始まったのは昭和47年5月。当時、益川さんは教職員組合の書記長も務め、多忙だった。2人は益川さんの時間が空く午前中に議論し、結果を家に持ち帰って熟考。翌朝、また議論する生活を続けた。

辞任した中山元国交相のセリフとは、完全に逆ではないか?

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