Andre Vltchek

2017年1月25日 (水)

アジア再編成の中心となったフィリピン

Andre Vltchek
2017年1月23日
New Eastern Outlook

何十年も、弱々しく、貧しく、無数の病に苦しんできたフィリピンが、今や突然、アジア太平洋全体の組み替えの先頭となって、欧米の帝国主義者連中を追い出しつつある。

アメリカが何の反対も受けずに動き回っていたマニラに、今やロシア戦艦が親善訪問をしている。

2017年1月6日、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、ロシアの対潜水艦駆逐艦アドミラル・トリブツに乗船し、将校たちと会話してから、はっきりと大きな声で言った。“友よ、万歳! これは心からの言葉です。みなさんがより頻繁に戻ってこられるのを願っています。”

明らかに、ロシア人は喜んで戻ってくるだろう!

1月6日、AP通信はこう報じた。

“ドゥテルテ大統領の乗船に同行したデルフィン・ロレンザナ国防長官は、木曜夜に、ロシア海軍幹部と会った際、両国国防組織の“協力関係の始まり”ついて楽観的にみていることを明らかにした。

“地域と世界の平和と安全に対する我々共通の熱意で、全員にとって穏やかで安全な海に向けた協力と調整の良きパートナーに我々はなれるだろう”と、アドミラル・トリブツ船上で、ロレンザナは述べた。

12月始めのロシア訪問時に、ロシアの国防省幹部と合同軍事演習を含む、将来の軍事協力の基礎となる覚え書きをまとめるのに合意したので、ドゥテルテ大統領が予定しているロシア訪問時に、署名が可能だと彼は述べた。

ドゥテルテ大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に公然と敬服している。彼は、4月にモスクワ訪問を予定しており、ロシアがフィリピンの‘同盟国兼保護者’となってくれること期待していることを既に表明している。

フィリピンは中国とも急速に接近している。二国間関係は大いに進展している。南シナ海の紛争した地域を巡る緊張は、次第に和らぎつつあり、マニラは、北京のことを、決して敵ではなく、ますます新たな強力な同盟国、投資国、バートナーとして見なすようになっている。

アメリカやEUや国連(元アメリカ大統領バラク・オバマを“売女のせがれ”と呼び、彼に“地獄に落ちろ!”と言った)を痛烈に非難する一方で、ドゥテルテ大統領は、中国を“最も親切な国”と呼んでいる。

この種の言辞、まして政策など、欧米は決して見過ごさず、許すまい。

一流フィリピン人学者夫妻、エドゥアルドとテレサ・タデムが、フィリピン外交政策の新たな方向をこう説明してくれた。

“傾向は明らかです。欧米離れと、中国とロシアへの接近です。彼[ドゥテルテ]は間もなく、中国と領土問題で合意すると思います。現在、習近平主席は非常に多くの好意を示しています。物事は静かに進められていますが、いくつか大きな譲歩が既に明らかです。わが国の漁民は係争中の地域に入ることが認められています。中国は、支援と投資を約束しており、我が国の鉄道を再度動かすという約束もしています。”

とは言え、一流のフィリピン人歴史学者レイナルド・イレト博士は、彼が地域再編で余りに急に進めた場合のドゥテルテの生命を懸念している。

“彼はアメリカ合州国から余り急に離れられません… 彼は殺されてしまうでしょう。”

マニラで、我々はしばらく良くあるパターンについて議論した。欧米が‘反抗的な’国々や、その政権を扱うやり方だ。ウクライナ、ブラジルや、元フィリピン大統領グロリア・アロヨ。

“アロヨは中国に接近しました”とイレト博士は説明した。“連中は、彼女を賄賂のかどで起訴しました。ドゥテルテだけが彼女を釈放できました。”

中国に敵対し、中国を軍事衝突に挑発さえするのが、少なくともオバマ政権の後半では、アジアにおけるアメリカ外交政策の大黒柱だ。この危険な傾向は継続する可能性が極めて高く、ドナルド・トランプが大統領の座についたので、加速さえしよ。

中国と平和的な合意を実現するというドゥテルテ大統領の断固たる決意ゆえに、彼はまさに欧米帝国の暗殺対象者リストに載る可能性が高い。

フィリピン大学社会科学部のロランド・シンブラン教授は、イレト博士の上記発言を支持している。

“もしドゥテルテが余りに早く動けば、彼は軍によって打倒されるでしょう。彼は部外者です。警察と軍は彼に恨みを抱いています。フィリピン軍の幹部司令官の多くは、アメリカによって訓練されており、アメリカに買収までされていることも多いのです。ドゥテルテの反米、反帝国主義政策は言葉だけのものではありません。それは本物です。彼は対立的で、フィリピンと世界に対するアメリカの外交政策”に反対です。

*

ところがドゥテルテ大統領は自称社会主義者であるのみならず、現実主義者でもある。

彼にとって、現在は、来るドナルド・トランプ政権で引き起こされる混乱と、頻繁な反アジアの噴出に乗じる好機なのだ。

日本の安倍晋三首相は、アジア太平洋、そしてそれを超えた地域での新たな同盟国を求めている。トランプと彼の政策に震え上がって、日本は混迷している。

中国とロシアは、ドゥテルテ大統領にとって、二つの新たな心の友かもれないしが、東京の豊富な資金も完全に無視することはできない。

二日間のフィリピン訪問時、安倍首相は、1兆円(87億ドル)の資金提供と投資を約束した。彼は劣化したインフラへの支援と、フィリピンに海上警備船舶や飛行機を提供するとも約束した。日本は、フィリピンにとって、最大の対外支援国で、送金の重要な源だ。

日本の支援が利他的なものであるはずはない。アメリカ-日本陣営に戻り、フィリピン、中国、ロシアと、おそらくはベトナムとの間で、現在構築されつつある新たな同盟を放棄するようドゥテルテ大統領をまるめこむため、安倍首相が、微妙な外交手腕と、財政的報奨を利用しているのを専門家たちはしっかり理解している。

これは最終的には、戦争、世界的紛争にさえ至る可能性がある複雑で危険なゲームだ。日本が一体どちら側に立っているのかは、全く疑いようがない。

日本もフィリピンも、中国との領土紛争があるが、フィリピンが最近、妥協して、平和的解決を選んでいるのに対し、日本はより対立的な方向を選んでいる。

今年末、フィリピンがASEAN会議を主催し、それゆえ共同宣言の焦点と表現を支配する立場にあることを安倍晋三首相は十分承知している。それが一体なぜ彼がダバオにあるドゥテルテの質素な自宅で、喜んで素朴なケーキを食べ(少なくとも隠喩的に)甘く魅惑的な歌を歌ったのかという理由なのだ。

ドゥテルテ大統領が、数隻の中古沿岸巡視船や更なる対外援助を手に入れるために、北京との協力を縮小する可能性は極めて低い。とは言え、フィリピンが、何十年もしてきたように、東京との密接な関係を維持する可能性は高い。これを強調すべく、安倍晋三首相との会談時に、彼はこう宣言した。

“東京で、フィリピンの様々な友人の中でも、日本はふさわしい立場に値すると申しあげました… 今晩、日本は兄弟よりも身近な友だと繰り返させて頂きます。つまり日本はかけがいのない友人です。”

たぶん、あるいは、そうではないかも。

*

今は、アジアにとって極めて重要な時期だ。中国とロシアが地位を高めつつあり、日本や韓国や台湾を含む、かつて同盟していた欧米諸国は、衰退しつつあるか、苦境にある。フィリピンとベトナムは次の動きを計算している。タイ、マレーシアやインドネシアまでもが、これまでの堅固な親欧米姿勢が突然はっきりしなくなった。

帝国主義‘アジア基軸’の父、バラク・オバマ大統領は退任した。攻撃的で、反アジアの指導者ドナルド・トランプが大統領の座についた。帝国と、そのアジアへの関与と言う点では、事態は「まずい」から「最悪」に変わりつつある。

欧米が、中国大陸においてさえ、北京指導部を容認するつもりがないのは明らかだ。

今やワシントンは完全支配に対する更にもう一つの障害に対処せざるを得なくなっている。かつては完璧に従順で、服従的で、貧しい元アメリカ植民地フィリピンが、突如咆哮し、実力行使し、得られる限り最良の取り引きを独自に交渉し、自らの運命を探し求めている。わずか一年前こうした全てのことは思いも寄らなかったが、今それが起きているのだ。

アジア大陸全体が見つめており、欧米のあらゆる政治、軍、諜報機関もそうしている可能性が非常に高い。

過程は極めて素早く(危険なほど素早いと、マニラでは多くの人々が言っている)、ワシントンは到底変化においつけずにいる。ドゥテルテ大統領は、複雑な国を、わずか六ヶ月しか統治していないが、既に多くの根本的進展がおきている。

ロシア戦艦がマニラを訪れ、将来の共同演習が議論され、計画までされている。中国とフィリピンは、平和、友好、協力や鉄道についてまで話をしている。ベトナムとフィリピンもより緊密化に動いている。突然日本が経済的いじめっ子としてではなく、謙虚な友としてやってきた。

フィリピンにとって、2017年は決定的に重要だ。フィリピンが、アジアにおける変化の主要な契機の一つとしての立場を確立するか、あるいは、外部から、あるいは外部からの相当な‘支援’を得て、内部から崩壊するか、破壊されるか。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他の何冊かの本の作家。彼は特にオンライン誌“New Eastern Outlook”に寄稿している。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/01/21/the-philippines-in-the-center-of-asian-realignment-2/

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国会の映像を見るたびに、このドゥテルテ大統領とは『月とスッポン』と思う。

破壊された原発や、それによる放射能を制御するかわりに、呆導機関を制御して、無理やり目くらましとしてのオリンピックを引き寄せ、とうとう開催のためには、現代版治安維持法が必要だと言い出した。治安維持法導入が必要なオリンピックを辞めれば良い。それを支持する国民がいるというのが、そもそも謎。幼なじみ数人のほかに、今の政治を支持している人、会った記憶がない。次ぎの飲み会であいましょうとソーシャル・メディアで書いてきたが、自民党の集いのようなものには決して参加しない予定だ。

売国条約TPPを、宗主国大統領が発効不可能にした。それを何とか説得するという。とんでもない不平等な条約をなんとか推進してくださいという阿呆。大本営広報部は発効が不可能になったことを惜しむかのような呆導。TPPの本質には絶対に触れない。次は、米韓FTAも遥かに越える苛烈な米日FTA締結になる。いずれにせよ完全属国化は決定済み。

夜の呆導番組の一つをながめていたら、売り出し中の政治学者登場。すぐに音声を消したので何を言ったのか全くわからない。悪いものをみてしまった。書店でもこの人の本を見るとその棚から急いで逃げているのに。

別の番組、台湾の脱原発を報道した。無責任体制日本との違いに驚く。数回、観光で台北にでかけたことがある。食事の美味しさ、気候の良さ、人々のやさしさに感心した。ああいう国に移民したいものと思う。膨大な赤字をだしている原発大企業幹部は白痴なのだろうかと不思議に思う。いまさら原発企業を買収しても、何の利益にもならないことがわからなのだろうか。宗主国や属国支配層に、無理やり買収をしいられたのではないだろうかと思いたくなる。企業も国も、トップは軽くてパーが良い?

シリア、アレッポの戦争の傷跡も報道してくれた。シリア情報省担当者と同行し、許された場面だけを映したというが、ないよりまし。アサド大統領インタビューには驚いた。

2017年1月21日 (土)

世界丸ごと“偽ニュース”

2017年1月6日
Andre Vltchek

帝国主義扇動政治家や熱狂的宗教信者は、彼ら自身の奇怪な現実の中で生きていることが知られている。連中は壮大な砂の城を建設し、マスコットを発明し、自己宣伝の言葉でひっきりなしに大衆を責め続ける。

言説を聞いたり、信じたりするのを拒否する人々や、あえて疑ったり、抵抗したりする人々はかやの外におかれ、餓死させられたり、屈辱を与えられたり、抹殺されたりする。

欧米の宗教、そしてヨーロッパ/北アメリカの残虐な植民地主義の慣行は、文化的に絡み合っている。双方相まって、連中は、何世紀も、全ての大陸で、そして公海でさえ、我々の地球を、隅から隅まで破壊しつつある。

あらゆる征服、あらゆる大虐殺、あらゆる略奪は、永遠に合理化され、念入りに正当化される。壮大な偽物の慈善、‘利他主義’という概念が打ち立てられた。隷属させられた国は、何か高貴な原則の名のもとに、彼ら自身を、彼ら自身から救うために、必ず滅亡させられる。何世紀もの間、欧米は自らを、いけにえの小羊、何らかの神の力で厳選され、絶えず利他的に世界を解放している偉大な文明として描いてきた。

欧米では、支配者や、兵士や一番市民までもが行うあらゆる残虐行為を和らげるべく、三文文士や‘学者’が雇われてきた。

事実と情報による正式教育というカルトが打ち立てられた。公式に認められた無数の組織に身を隠して、学者や認定された扇動政治家、研究者やマスコミ人連中は、お互いに‘研究し’、再利用、引用して、何百万冊もの書籍を、本質的に同じ言説で満たしている。

‘新しい’‘革命的な’学術的発見は大半、いつものお馴染みの結論に至り、to stale知的、道徳的な受け身、臆病さや、軟弱さ。

無数の図書館が、最初は印刷物で、後に電子形式で、無用な本で満たされる。何千万人もの若者や、さほど若くない男女たちは帝国と勝ち誇る文明の為に尽くすにふさわしいことを証明する太鼓判が押された色鮮やかな紙切れ学位を求め人生を浪費するのに多忙だ。

ある時点で、あらゆる主要な哲学や、実存的な話題は、公式学界や、主流マスコミ、映画館、図書館やベストセラーで語られるのを止めた。

誰も注意を払っていない。世界はただ‘前進する’。

‘問題’が消滅したわけではない。大虐殺は‘人として扱われない人々’の世界を略奪するため、欧米によって依然、行われている。

欧米植民地主義は決して本当に止まっても、打ち破られてもいない。

ヒューマニズムに基づく偉大なイデオロギーは、まんまと汚され、人々の潜在意識からさえ消し去られた。無気力な大衆、とりわけ勇気のない知識人は‘態度を示さず’、‘古いレッテル’をまとわず‘いにしえの旗’の下に集まらないのが最善と確信するようになっている。受け身は極端な身勝手さと組み合わさって、最終的に、政権との協力に変質させられた。

環境は着実かつ不可逆的に破壊されつつある。

報道、マスコミは、何も言わないこと、何に対しても取り組まないこと、世界の略奪や、新しい本当に革命的な発想の抑圧に関しては何も批判しないことに熟達している。

教師、弁護士、科学者や官僚の巨大な大群は根本的阿呆に変えられたが、免許、司法試験、特許、契約や他の‘満足感を与えてくれる’美しい紙切れで武装している。

何千万人もの弁護士たちは、テロの帝国に対し、公正のために戦う単一の強力な国際組織さえ立ち上げそこねている。

この見せかけの世界が、今や「現実」を追放し、何十億の男性、女性と子供の心と頭の中でそれ自身が‘現実’となるのに成功している。

本当の現実は、地下に潜った。本当の現実は逃亡者とならざるを得ない。身分証明書のない、無視され、どこにも所属しない難民だ。

本当の現実は、散在している仲間、まだ完全には洗脳されていない、あるいは完全に身売りしていないごく少数の人々を探して地球上をさまよっている。

どこであれ捕まれば、本当の現実は打擲され、真っ裸にされ、辱めを受ける。‘ウソ’と書かれた紙切れが、その首にぶら下げられる。

偉大な思想を擁護し、‘古くからの建前’に忠実に、依然堂々と立っている人々は嘲られる。その下で、何百万人もの人々が、往々にして勝ち誇って前進したいにしえの旗は、今やよごされ、汚物をかけられている。

何であれ、帝国に反するものは、次第に、偽ニュースというレッテルが貼られるのだ。

欧米では誰も気がついていないように見える。法律や規則が変えられ、憲法丸まる侵害されているのに、大規模デモも、警官隊との衝突もない。

圧倒的大多数が、実際には政権に協力しているためだ。

既存の枠組みにとらわれずに物事を考えるのが、突如として、恐ろしいこと、あるいは少なくとも実行不能になってしまったためだ。

この世界には、極めてわずかな知的勇気しか残っていないためだ。

偽ニュース、偽歴史、偽の感情や、偽の理想… 公式言辞を支持しないあらゆるものが、ゆっくりとではあるが、不可逆的に、外観上‘偽’となる。

我々人類が前進でき、生存し続けられる唯一の方法は、少なくとも一つの、極めて聡明な人々の集団が、帝国によって世界に押しつけられた拘束衣から完全に離脱し、公式概念や‘知識’を拒否し、帝国と植民地内の協力者の主要‘知的’大黒としていまだに機能しているあらゆる主要分析手段や、キリスト教と、欧米が至高だというイデオロギーから完全に脱却することだ。

人の思想が独創的で革命的であるためには、帝国の公式プロパガンダ、つまり映画や音楽、あらゆるレベルの学校、本職の手で、巧みにあやつられている言説からほぼ完全に浄化され、隔離されている必要がある。

洗脳機関が発行する卒業証書や免許は、極めて重症の知的食中毒に対するトイレット・ペーパーとして利用して、いわゆる‘事実’と‘ニュース’なる、あらゆる有毒なたわごとと一緒に、すぐさま洗い流されるべきなのだ。

*

‘本当のニュース’報道が、帝国プロパガンダ装置によって、世界中で流布される中、何億人もの‘人間扱いされていない人々’が毎年漫然と亡くなり続けている。

多くの人々は、実際、放送局や新聞によって吹き込まれる一語一句を完全に信じ込んだまま消えている。彼らが真実(欧米では今や‘偽ニュース’として知られている)を教えられるようなことがあれば、彼らは死ぬのを拒み、生存のために戦うことを選ぶ可能性が高い。

誰に対する戦いだろう。帝国に対してだろうか? それは容認することはできない。それゆえ、代替情報源は、即座に抑圧しなければならない。それがノーベル平和賞受賞者オバマ大統領が、大統領の座を退任する前の年末数カ月間、まさに狙ってきたものだ。

代替する考え方や概念という形の抵抗が、今や世界の様々な場所で、特に、英語の(フランスやドイツも)標準化された言論がまだ蔓延していない場所で起きているため、帝国はパニックに陥っている。そうした抵抗は、中国社会科学院や、いくつかのロシアの組織や、多くのフィクション、ノンフィクション作家や、中南米の無数の新しい、あるいは、そう新しくないメディアなどで起きている。

今や、帝国が“真理省”のような何らかのファシスト組織を間もなく導入するだろうと想像するのも容易だ。そうした組織で働く連中は、直ぐに、どのエッセイも書籍も‘事実’を主張する‘しっかり調査されたもの’であることを要求し始める。

著述や哲学は、現代の学界の水準にまで、劣化させられかねない。再利用された考え方だけが受け入れられるのだ。「先週、週に四回雨が降った」というだけでは不十分なのだ。適切な代案は、こうだ。“シグムンド・ブラウン教授によれば先週は週に四回雨が降った。”あるいは、もっと良いのはこうだ。“ブラウン教授もグリーン教授も先週、雨が四回降ったことに同意した”だ。そして他の情報とともに、脚注もつけねばならない。

そうでなければ、偽ニュースと決めつけられかねないのだ。

偽ニュース条項は、例えば、もし誰かがこういうことを書けば、発動されかねない。“現代史で、本当の最も残虐なテロリストは、欧米だ。” あるいは“過去数世紀に、ヨーロッパ帝国により、そしてアメリカ帝国により、数億人の人々が虐殺された。このホロコーストは、アフリカ、アジア、現在は中南米として知られている場所、中東やオセアニア、基本的に至るところで起きた。ソ連や中国を含む、どの他の体制も、欧米が行った蛮行には到底及ばない。”

そのような不敬、そのような冒涜を広める人は誰であれ、逮捕され、告訴され、裁判され、処罰され‘無力化され’かねない。

誰かがこのようなことを書いたとご想像願いたい。“欧米プロパガンダが根拠にしているあらゆる基本的言説は、偽か、少なくとも大幅に歪曲され操作されている。これには、ソ連、中国、植民地主義や反植民地主義闘争、カンボジア、キューバやルワンダに関する全ての言説が含まれる。リストは長大だ。欧米諸国民の無知は、ほぼ完璧だ。”

これが‘偽ニュース’と判定されないはずなどあるだろうか? そのような判断を語るブルー教授はおらず、それに同意するピンク教授もいない。公共図書館にある何百万冊の本に鼻を突っ込み時間を費やした所で、ごくわずかの本しか、それに触れてはいるまい。

だから、それは似非で全てでっちあげなのだ。そういうものは存在せず、禁止され、検閲されるべきなのだ。

もちろん、こうしたこと全て、ハバナ、カラカス、北京、モスクワやヨハネスブルグでは聞くことができる。北京にある普通の巨大国営書店の方が、マンハッタン全島より遥かに多様な政治意見がある。欧米でない場所では、多くの一般市民でさえ物事を良く知り、自由に発言する。しかし‘承認されていない’人を信じることなどできないではないか? 特にそのような厄介な話題に関する場合! 奇妙な言葉を話す外人など信じられない。

実際、何事も、誰も信じることはできない!

偽ニュースは至るところにあり、あらゆる隅から、我々に忍び寄り、待ち伏せしている。もし帝国が、警戒を怠れば、欧米の覇権は、いつの日か崩壊しかねない。それは神の御意思に反する… いや、申し訳ない。これは言い間違いだ! 正しい言い方はこうだ。それは、あらゆる道理、あらゆる論理、あらゆる事実に反する。

オバマ大統領は配慮しており、彼は理解している。

だが今や我々は実に偉大な恩恵によって守られることになる。ドナルド・トランプ登場だ!

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他に何冊かの本の作家。彼はオンライン誌“New Eastern Outlook”に寄稿している。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/01/06/the-entire-world-is-fake-news/

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悪としての世界史』という本を読んでいる。本当に目からうろこ。「世界史のなかのイスラム世界」の208-207ページの興味深い記述を引用させていただこう。

 これにくらべると、西欧文明、とくにアルプス以北のそれは、個人が基本の「市民社会」という建て前はあっても、実際には、汎西欧のごく少数の上層と、その他おおぜいの土民という、ことばや文化までちがうきびしい身分階級構造は、いまにいたるまで健全であるし、異質とみなされるものはとかく「ユダヤ人」などとして切り捨てられるか、敵扱いされる。何百年も、勝手にイスラム文明を敵とすることで自己を形づくってきた後遺症か、西欧文明のそのまたフロンティア文明ともいうべきアメリカ合州国やソ連をふくめて、いつでも敵を設定しておかないとたぶん気が休まらないメンタリティーは、いまだになおらない。
 柔構造のマルチ・カルチャー文明のイスラム文明に対して、西欧文明は剛構造のモノ・カルチャー文明といえようか。

「アメリカ合州国」という表現は著者のもので、小生が勝手に変換したわけではない。

214ページにはこうある。

 何年か前、モロッコの首都ラバートからマラケシュへのバスのなかで、若い学生がきれいなアラビア語であきず語り続けた話は、忘れられない。それは、政治的植民地主義と闘うことはまだやさしい。これからの闘いの中心は経済と、それよりもっと文化的植民地だが、これはぼくたちの心のなかまで入りこんでいるので、これとのたたかいは至難のことだ。しかし、かならずやりぬく、といった趣旨のものであった。

2016年12月10日 (土)

トランプ当選後、ベトナムは中国を受け入れるのだろうか?

Andre Vltchek
2016年12月3日

アメリカ合州国でのドナルド・トランプ当選後、ベトナムは、バニックになっているに違いないと言うのが社会通念だ。

もし‘自由’貿易協定に本当に取り憑かれていれば、確かに、いくつか心配すべき‘客観的’理由はあるだろう。

環太平洋連携協定はもうじき駄目になる可能性が高いが、少なくとも一定程度のベトナム指導部は、経済、特に衣料と農業部門を押し上げることを期待し、協定をあてにしていたのだ。

ところが、ベトナムは過去も今もタフで、国民と多くの政府や党幹部が、実際、更なる経済活動のみならず、より‘強硬な’共産主義路線を要求していたことを示す多くの兆候があった。

今年早々、グエン・フー・チョン・ベトナム共産党書記長は再選されたが、グエン・タン・ズン首相は権力の座を追われた。オーストラリア放送協会(ABC)はこう報じた。

“ズンは、党内では北京非難の最右翼で、アメリカが率いる環太平洋連携協定に、ベトナムが円滑に参加する功績は彼のものだとされていた。”

要するに彼は、ベトナムを、中国と衝突する危険な進路に乗せる親欧米外交、経済政策を主張する主要なベトナム人の一人だったのだ。そして彼は去った…

アメリカ合州国における最近の選挙結果が発表された後、ベトナムは、中国とロシアにより近づく方向に動きだしている。次期大統領ドナルド・トランプの‘例外主義者’的で、頻繁な反アジア言辞は、既に地域中で警戒心を引き起こしている。ハノイからジャカルタ、そして当然マニラから北京に至るまで。

*

ドナルド・トランプは、今や‘環太平洋連携協定’(12カ国の貿易協定)を絞め殺す用意ができている。長年(実用上)オバマ政権と極めて親密な関係を作り上げてきたベトナムは不安げに見守っている。今年早々の第12回共産党全国大会前に(そして特に、2013年に新憲法が採択されて以来)、ベトナムは、欧米の専門家たちから、良かれ悪しかれ‘市場志向の改革’と呼ばれている約100の新法を導入成立させている。

ベトナム指導部の中には、ベトナムは、TPPで恩恵を受ける主な国の一つのはずだったと考えている連中がいたことは確実だ。

ベトナムとアメリカ合州国間の‘戦略的関係強化’に関し、こっそり不平を言うむきさえあったのだ。

欧米、とりわけアメリカ合州国の歓心を買おうとして、ハノイは‘事業環境の改善’や、‘貿易規制緩和や、欧米やアジアの業界や企業からの様々な要求に応じることを続けてきた。

最も不穏だったのは、ベトナムが、滑走路の拡張を始めた後 - そして、ロイターや他の欧米情報によれば - 南シナ海の紛糾している地域内、あるいは近くに、いくつかロケット発射装置配備を始めた後、ハノイの中国に対する挑戦的姿勢が、言動によるものから‘有形’なものへと変わったことだった。

*

‘ベトナムが、日和見的に、突然に基本姿勢を変えた’と言うのは間違いだ。アメリカ選挙の前から、ベトナムは外交政策の‘多様化’を始めていたのだ。

今、ハノイは、中国が提案している協定で、ベトナムと、他の東南アジア諸国連合ASEAN、10カ国、プラス、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドとインドを含む、東アジア地域包括的経済連携と呼ばれる16カ国の協定に希望をかけている。

ハノイと北京との関係は急速に改善しつつある。ベトナムが、フィリピンの手本に倣って、地球上でもっとも人口の多い国との対決路線を永久にやめることが明らかになる可能性がある。重要なのは、最近、ベトナム最高指導部が、率直な物言いをする反帝国主義者のフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領をもてなしたことだ。外交政策ブログのゲリー・サンズを引用するとこうだ。

“…ハノイの前政権は、ハーグで自ら訴訟をするために、マニラに法的助言を求めて、北京を怒らせていたが、クアン主席下の新指導部は、マニラと同様に、北京との対決をやめたように見える。ハノイとマニラとが共同で調整した、あらゆる法的、軍事的取り組みは、隣国の龍を挑発する恐れから今や問題外に見え、我々は希望をもって、平和な二国間交渉の結果を待っている。”

キューバ指導者フィデル・カストロ・ルス逝去後、ベトナム指導部のイデオロギー的姿勢が明らかになった。ベトナムは、服喪の日を宣言し、ベトナム政府と党幹部は、力強く感動的な革命的、国際的演説を行った。

*

重大な問題の一つは、欧米の見方が、ベトナムに関するほぼ全ての言説 - ベトナム国内における、あらゆる大規模、小規模発展が、受け止められ、解釈される仕方を乗っ取るのに成功していることだ。彼らの多くも、実際には膨大な量の欧米プロパガンダを消費しているのだが、これは必ずしも、ベトナム人にはあてはまらない。とはいえ、ベトナム以外の世界が、いかにベトナムを理解(あるいは誤解)するかには、完全にあてはまる。

ドイモイ市場志向改革の減速に、欧米マスコミはほとんど触れない。お隣中国における、いかなる社会的変化についても、ほとんど触れない。ヨーロッパとアメリカでは、両国は、断固、そして幸せに、市場経済の概念を奉じているものと見なされている。

現実は、それとは全くほど遠い。中国でも、ベトナムでも(中国の方が、よりそうなのだが)、国民の大多数は、資本主義的慣行に失望し、愛想さえつかしている。国民は、根本的な社会主義原則の再導入を要求している。中国では、習主席による指導の下、政府は国民の要求に応じている。ベトナムは、北の巨大な隣人に、綿密な注意を払っており、筋金入りの市場志向姿勢を進んで再検討する用意があるように見える。

都市や地方で、ベトナム国民は希望に満ちているかも知れないが、必ずしも満足しているわけではない。現在の生活は二十年前よりは良くなってはいるものの、期待も大いに高まっている。‘ベトナム風社会主義’は大半の国民に歓迎される可能性が高く、すぐにも到来しかねない!

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、映画製作者、調査報道ジャーナリストで作家。最近、新しい小説『オーロラ』を書き終えた。本記事は、オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/12/03/will-vietnam-embrace-china-after-trump-elected/
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TPP批准、参院、自民・公明、日本維新の会、日本のこころを大切にする党の賛成多数で可決・成立。売国者集団が多数という、71年目の植民地・悲しい属国。

電気洗脳白痴製造装置で、お隣の国のデモを不思議な気分で眺める。この属国で、TPP批准反対集会に、一体何人あつまったのだろう。国民主権を、多国籍大企業に差し出す植民地条約、お隣の国のデモと同じ位の人々が国会包囲していて当然のはずと思うのだが。頭の中で、女性の顔を、彼氏の顔に入れ替えて眺めている。もちろん一人が変わっても、三分の二が傀儡なら、本質的にはかわりようはない。

降ってわいたような突然のスキャンダルによる追放劇、TPPを批准して、 米日FTAの基盤にせよ。さもないと、お隣のように、首を飛ばせるぞ。という恫喝でもあったのではないだろうか?とまで、妄想したくなる。お隣は、TPPの前提となるレベルの米韓FTA締結済み。

「巨大資本をしっかり守れる国へ」「地獄への道を強く前へ」進む「希望のつきはてる国」。

今回の記事で、当ブログの記事、2000となったことを追記しておく。数の区切りにとりたてて意味はないが。

大本営広報部のヨイショ報道を見ても人生の無駄。

※2015/04/18 農薬大国・日本の現実 ネオニコチノイド系農薬で、発達障害が急増する!? ~岩上安身による西尾正道氏、黒田洋一郎氏インタビュー
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※2016/10/27 食の安全から「予防原則」は排除され、ISDでは「仲裁ムラ」が暗躍する―政府がひた隠すTPPの真実!国会参考人に選ばれた岩月浩二弁護士と三雲崇正弁護士に岩上安身が緊急インタビュー!
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※2016/10/31 TPP強行採決直前に緊急来日!「TPP協定をやる意味がわからない!」オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が単独インタビュー!!
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※2016/12/2 【国会ハイライト】「自民党は息を吐くようにウソをつく」TPPは現代版の“戦争”だ――西尾正道・北海道がんセンター名誉院長が渾身の訴え!「医療が金儲けの道具になれば国民の健康は守れない」
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2016年10月24日 (月)

“連中”は本当に、ドゥテルテ大統領殺害を試みるだろうか?

2016年10月17日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

歯に衣着せぬフィリピン大統領、ロドリゴ・ドゥテルテは、今頃、帝国の権威ある秘密永久暗殺対象者リストに載った可能性がきわめて高い。

暗殺対象者リストは実に長大だ。ここ数十年、リストはずっと長いままだ。数がわからなくなったり、混乱したりしかねない。一体何人が標的にされ、密かに殺害されたのだろう? 彼らの一体何人が実際に死んだのだろう?

暗殺対象者リストは、まるで輝かしい世界指導者のカタログのようだ。ごく一例をあげればパトリス・ルムンバ(ザイール)から、モハンマド・モサデク(イラン)、ウゴ・チャベス(ベネズエラ)、スカルノ(インドネシア)、ジュベナール・ハビャリマナ(ルワンダ)、サルバドール・アジェンデ(チリ)から、ムアマル・カダフィ(リビア)、オマル・アル=バシール(スーダン)や゛フィデル・カストロ(キューバ)に至るまで。

直接、暗殺された人もあり、打倒された‘だけ’の人々もあり、ごく少数の‘著名’指導者だけが実際生き抜くことに成功し、権力の座に止まっている。

彼らのほぼ全員、良く似たいくつかの大罪をおかしていた。こうした罪には、自分の国と国民のきわめて重要な利益を擁護すること、多国籍企業による抑制なしの天然資源略奪を認めないことや、帝国主義の原則への抵抗が含まれている。帝国を批判するだけでも死罪に値することも多い。

ドゥテルテ大統領は、上記のこれらのあらゆる恐ろしい犯罪をおかしている。彼は‘告発の通り有罪’のように見える。彼は何も否定していない。彼に対し告発されている罪を誇りにしているようにすら見える。

‘彼は人生に飽きたのだろうか?’と疑問を抱くむきもある。‘彼は正気を失っているのだろうか? 彼は死ぬ覚悟ができているのだろうか?’

彼は、英雄、新たなアジアのウゴ・チャベスなのだろうか、それとも、抑制の利かないポピュリストに過ぎないのだろうか?

彼は確かに多くのものを危険にさらしている、あるいは彼は、断固あらゆるものを危険にさらしているのかも知れない。彼は今、欧米政権から見て、最も許し難い罪をおかしているのだ。彼は、帝国とその組織(国連、NATOやEUを含む)を公然と侮辱している。彼は連中を軽蔑さえしている!

‘しかも悪いことに、彼はおしゃべりしているだけではない。彼は断固たる行動をしている! 彼はフィリピンの貧しい人々を助けようとしていて、共産主義者や社会主義者といちゃつき、それに加え、彼は基本的に、中国とロシア両国に支援を求めている。

火花が散っている。時折、オバマや法王や、アメリカやEUや国連のような個人や組織が、くたばれと言われたり、ろくでなしや、売女の息子と命名されたりする!

しかもフィリピン国民は、これを完全に喜んでいる。ドゥテルテは、僅差で選挙に勝ったのだが、彼の最近の支持率は、急上昇し、びっくり仰天の76%だ。もし‘民主主義’というものが、本当に‘人々による支配’(あるいは、少なくとも、人々の意志を反映すべき)ならば、全て、まさに、全てが、今のフィリピンのようにあるべきではないかと主張する人々もいる。

*

(フィリピン大学ディリマン校)のアジア研究講師、エドゥアルド・クリマコ・タデムは、ドゥテルテの‘大統領らしからぬ’演説や、“市民的、政治的人権問題を否定的に評価している”点には批判的ながら、他の面における彼の実績には明らかに感心している。私宛の最近の手紙で、彼はこう書いている。

“他の面で、積極的な構想が進められています。農業改革、社会福祉や開発や、反貧困対策の閣僚に、共産党党員を任命したのは良いことです。他の左翼や進歩派の人々が、他の労働、文部、厚生、科学や、環境の閣僚になっています。より重要なのは、土地配分を前進させ、契約労働を終わらせ、広く手を差し伸べ、キューバの医療制度に学び、巨大採掘企業による環境上破壊的な事業を抑制する積極的な計画が行われていることです。更に、CPPと、MILF/MNLFそれぞれとの和平交渉も復活し、最初の一歩を踏み出したのは良いことです。

独自の外交政策が発表されており、彼以前の大統領連中とは違って、ドゥテルテはもはや、アメリカや欧米列強にぺこぺこしない。彼は中国との関係も修復しており、南シナ海における領土紛争の解決で、違った、それほど喧嘩腰でないやり方をしている…”

ワシントン、ロンドンと東京からすれば、こうしたことは全て‘悪’、極端な悪だ。このような振る舞いは、必ずや人目をひき、処罰なしには済まない!

今回は、ほぼ即座に、帝国の反撃が行われた。

2016年9月20日、インターナショナル・ビジネス・タイムズはこう報じた。

“フィリピン政府は、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領に対するクーデターが画策されていると主張し、政権は画策容疑者を取り締まり中だと述べた。政府の広報担当官は、ニューヨーク在住のフィリピン系アメリカ人の一部が、かんに障る大統領を打倒する計画を立てていると述べた。

策謀の容疑者や計画を明らかにはせずに、フィリピン政府の大統領報道官マーティン・アンダナルは、こう述べた。ドゥテルテに対して陰謀を企んでいるこうした連中は“良く考えるべきだ… ‘アメリカ合州国内の信頼できる筋から、私は情報を得ている。我々は氏名は分かっているが、公表したくない。我々はこれを深刻に受け止めている。我々はこれを調査中だ,’”と、政府職員は述べた。

クーデター、暗殺策謀。Softクーデター、hardクーデター: ブラジル、アルゼンチン、ボリビア、ベネズエラ、シリア、ウクライナ、リビア、パラグアイ、ホンジュラスやスーダン、アフリカの半分… 全てわずか過去数年の間に…そして今、フィリピン? ブラボー、帝国は加速している! 帝国の人殺しの労働倫理は、明らかに進歩している。

*

ドゥテルテ大統領はこの全てを理解している。前述の通り、彼は既に、オバマ大統領を‘ろくでなし’、‘売女の息子’と呼び、最近は‘彼は地獄に堕ちる’と示唆している。

これは“セニョールW”としても知られているジョージ・W・ブッシュについて、ウゴ・チャベス大統領がいつも言っていたことより強烈だ。多くの中南米専門家によれば、チャベス大統領は、彼の率直さ、帝国や帝国主義全般に対する敵意ゆえに、自らの命を支払わされる結果になった。

帝国は、己の醜悪な姿を見せる鏡をつきだす連中を決して許さない。帝国は、不服従や反抗心ほんのわずかな兆しがあれば、容赦なく殺害する。帝国のプロパガンダ機関で右腕のマスコミが、常に適当な説明と正当化をひねり出してくれる。しかも、北アメリカとヨーロッパの国民は全く無頓着で、洗脳されていて、受け身だ。こうした人々は、犠牲者を守らず、自分の狭い利益しか守らない。特に、もし犠牲者が、どこか遙か彼方の‘被差別民’が暮らす国の人であれば。

偉大なインドネシアのスカルノ大統領は (何よりも)公にアメリカ大使に向かってこう叫んだかどで打倒され潰された。“あなた方の支援などまっぴら御免だ!” …そして、もちろん、彼の国民の利益を、帝国から守ったかどで。アフリカ人が、植民地開拓者連中を有り難く思う理由はないと大胆にも言ったがために、パトリス・ルムンバは暗殺された。

ドゥテルテは、それよりすごいことを言っている。彼は辛辣だが、そうなる無数の理由があってのことだ。アメリカ合州国は、百万人以上のフィリピン人を殺害しているが、その大半が、19世紀末と二十世紀始めのことだ。近年の歴史で、アメリカは、かつては誇り高く有望だった国を、アメリカ政府の気まぐれにひたすら頼り、いいようにされる、屈辱を与えられた半植民地に変えた。資本主義で、全くの親米のフィリピンは、インドネシアのような‘破綻国家’、社会的災厄、知的に荒廃した土地となった。

*

ドゥテルテ大統領は、志を同じくする知識人や官僚の固く決心した閣僚を実現することに成功した。

RTは最近こう報じた。

“時として、ボスの発言の火消し役をしている、ドゥテルテの外務大臣、ペルフェクト・ヤサイが、フェースブックに、“アメリカ は我々を失望させた”と題する声明を発表し、その中で、彼は“我々が永遠にアメリカに感謝すべき無数のことがある”が、アメリカは、決して、完全にフィリピンの独立を尊重したことがない。”と述べている。

“1946年7月4日に、独立を宣言して以来、フィリピン人は、自決と統治に対して十分訓練を受けてきたのに、アメリカ合州国は、本当に独立して、自由を得ることができない茶色の舎弟として、依存と服従へと我々を押さえ込む、目に見えない鎖に我々をつないだできた”と外務大臣は声明で述べている。”

ドゥテルテと彼の閣僚が絶えず悪魔化され、笑い物にされる欧米の主流マスコミで、このような発言が、報道されることは実にまれなことだ。

フィリピンに関する最近の記事見出しは下記の通りだ。

‘ プレイボーイの大物アントニー・モイニハンの麻薬売買をしている娘がフィリピンで射殺された’ (デーリー・メール)。

‘生きた男を、クロコダイルの餌にしたかどで、非難されているフィリピン大統領’ (ヤフー・イギリス & アイルランド・ニュースによるJournal.ie )

‘特報 -ドゥテルテの麻薬撲滅戦争で、現地住民が暗殺対象者リスト作成を支援’(ロイター)

‘ドゥテルテは司法職員を殺害したと、殺し屋がフィリピン上院議員に語る’(AFP)

社会的公正のための戦いについては皆無だ! 欧米帝国主義に対する戦いについては皆無だ。

麻薬撲滅戦争…

そう、多くのフィリピン人は‘死体が山積み’なのを心から懸念しており、現政権のやり方は、余りに手荒で、耐えられないほどだと定義することが可能かも知れない。

しかし、状況はさほど単純ではない。ここはヨーロッパではない。ここはアジアwith 独自の文化的力学や問題を抱えた。フィリピンで、犯罪率は、アジア太平洋の他のどの国でもほとんど見られないほどの異様な高さに達している。犯罪の多くが麻薬に関係している。だから人々は本当にうんざりしている。彼らは断固たる行動を要求しているのだ。

長年、ドゥテルテは、ミンダナオ島の都市、ダバオの市長をつとめていた。ダバオは、犯罪と同義語だった。暮らすのには大変な場所で、多くの人が、統治するのはほぼ不可能だと言っている。

ドゥテルテ氏は正直だ。もし彼が‘十戒を守っていたなら’長年、ダバオ市長を勤めることはできなかったことを彼は公然と認めている。おそらく、誰にも無理だったろう。

彼の人権実績に対する批判に対し、彼は実に敏感だ。国連や、EUや、アメリカなど、どこからのものであれ、彼の反応は極めて反抗的で、いつも同じだ。“くたばれ!”

そして、欧米でいつも報じられるのはこのことだ。

しかし、ロドリゴ・ドゥテルテが、いつもこう言って続けることは省かれている。

人権について私にお説教か? 最近のイラクや、リビアやシリアを含め、世界中であなた方が殺害している何百万人もの人々についてはどうなのだ? あなた方が殺害したフィリピン国民はどうなのだ? 毎日、警官に虐殺されているあなた方の自国民、アフリカ系アメリカ人はどうなのだ?

彼は欧米の偽善に対する深い反感を隠そうとはしていない。何世紀も、アメリカ合州国とヨーロッパは、何百万人も殺害し、大陸を丸ごと略奪しておいて、他の国々を評価し、批判し、偉そうに命令する権利を保持している。直接、あるいは国連のような連中が支配している機関を通して。またしても、彼の答えは明らかに、スカルノ風だ: あなた方など御免だ! あなた方の支援など、まっぴら御免だ!!”

だが、ニューヨーク・タイムズやエコノミストでこういう話題を読むことは決してない。‘麻薬撲滅戦争’の話題だけ、‘無辜の犠牲者’と、そしてもちろん‘独裁者’ドゥテルテの話題だけだ。

*

状況は急速に進展している。

最近、ドゥテルテ大統領は、‘フィリピン水陸両用上陸演習’(Phiblex)と呼ばれている軍事演習の中止を命じた。演習は、10月4日に始まり、一週間以上続く予定だった。約1,400人のアメリカ人と、500人のフィリピン人兵士が、南シナ海の紛争になっている島嶼に危険なほど近い海域で、軍事演習に参加した。

数人の主要なフィリピン人知識人によれば、アメリカは、常に中国に敵対し、挑発して、地域における攻撃的な帝国主義的野望に、フィリピンを利用し続けてきた。

ドゥテルテ政権は、欧米離れをし、一層中国寄りにすると決意している。フィリピンと中国が、予見しうる将来に、全ての意見の相違を解決できる可能性は極めて高い。つまり、もしアメリカを外して、よせつけずにいれば。

中国に対する善意を実証するため、また新たな自立の道を示すべく、マニラは、アメリカ合州国との28件の年次軍事演習全てをキャンセルすることも計画している。

ドゥテルテ大統領は、一体何が危機に瀕しているかは十分承知している。大統領の座について、100日を記念して、彼はいくつか激しい演説をし、欧米が彼を大統領の座から排除しようとして、彼を殺害さえする可能性もあることを認めた。

“私を追い出したいのか? CIAを使いたいのか? おやりなさい… どうぞご自由に。どうでも良い! 私が追い出される? 結構。(もしそうなら)それも私の運命だ。運命は余りに多くのものをもたらす。私がもし死んだら、それも私の運命だ。大統領は暗殺さされるものだ。”

そう。大統領たちは暗殺されることが多いのだ。

しかし、最近では世界中の国々が続々と反帝国主義連合に参加しつつある。なんとか克服している国もある。不安定化させられたり(ブラジルのように)、経済的に混乱させられたり(ベネズエラのように)、完全に破壊されたりしている(シリアのように)国もある。ロシアから中国、朝鮮民主主義人民共和国やイランに至るまで、反抗的な国々は、欧米政府プロパガンダとマスコミによって、ことごとく悪魔化されている。

しかし世界はもううんざりしているように見える。帝国は崩壊しつつある。帝国はパニックになっている。帝国は益々多くの人を殺害しているが、勝利してはいない。

フィリピン人も、この同盟に参加しようとしているのだろうか? 大統領に就任して、わずか100日で、ドゥテルテ大統領は覚悟を決めたように見える。もう隷属はしない! 戻ってくるな!

彼は生き残るつもりだろうか? 彼は今の路線を続けるつもりだろうか?

実際、彼は一体どれほど強靱なのだろう? 帝国と対決するには、鋼の神経が必要だ! 無数の複雑な暗殺策謀、巧妙なプロパガンダ作戦や、策略を生き抜くには、人は少なくとも不死身でなければならない。こうしたもの全てに対し、彼は覚悟できているのだろうか? 彼は覚悟しているように見える。

彼の国のエリート連中は、完全に欧米に寝返っている。インドネシアや、かなりの程度、タイやマレーシアの連中同様に。

これは困難な闘いになるだろう。すでにそうなっている。

だが国民の大多数は彼を支持している。現代史で初めて、フィリピン国民が、自らの運命を、自らの手で決める好機を得る可能性があるのだ。

そして、もし欧米が、マニラから溢れ出るものが気に入らなかったら? ドゥテルテ大統領は気にしていない。逆に質問する項目をたっぷり用意したと彼は宣言している。そして、もし、欧米がそれに答えられなかったら。

“もし連中が答えることができないなら、売女の息子よ、うせろ、けだもの。今度は蹴るぞ。私を怒らせるな。連中が私より賢明なはずがない、本当だ!”

十中八九、連中はそうではない。連中は彼より賢明ではない。しかし連中は絶対に遥かに冷酷で、遥かに残忍だ。

連中は彼の何を非難しているのだろう?‘麻薬撲滅戦争’で、約3,000人を殺害したことだろうか?

欧米(最近フィリピンでは、多くの人々が‘売女の息子’連中と呼んでいる)は、第二次世界大戦終結以降、世界中で一体何人の命を奪っただろう? 4000万人、それとも5000万人? 数え方次第だ。‘直接’か‘間接’。

帝国は、ほぼ確実に、ドゥテルテ大統領を殺害しようとするだろう、それも近い内に、ごく近い内に。

生き残る為、前進し続ける為、戦い続ける為、虐待され、搾取されてきた彼の国を守る為に、彼は十戒の全てを永久に絶対に忘れなければなるまい。

アンドレ・ブルチェクは哲学者、小説家、映画制作者で、調査ジャーナリスト、彼は’Vltchek’s Worldの作者で、熱心なツイッター・ユーザー、本記事はオンライン雑誌“New Eastern Outlook”独占。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/10/17/will-they-really-try-to-kill-president-duterte/
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うらやましくて、ため息がでるような政治家。属国化推進しかしない傀儡連中や、連中と一緒に食事することを楽しみ、自慢に思う堕落した売女組織幹部と全く逆。

「志村建世のブログ」最新記事、アメリカに一度は言ってみたい「ドゥテルテ語録」に同感。

「十戒」といえば、知人にすすめられて見た芝居「るつぼ」を思い出す。アメリカの赤狩りを、中世の魔女狩りを舞台に描いたもの。劇中で、十戒を唱える場面もある。重い内容ながら、満員。プログラムには、関連する映画も載っていた。

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』と、ハリウッド・ブラック・リストの歴史

9/11後のマスコミにおける、現代版赤狩り で触れた『グッドナイト&グッドラック』

それにつけても、今、時代錯誤のレッド・パージを推進している「連合」の悪辣さを思う。これについては今日の日刊IWJガイド記事をそのままコピーさせていただく。

■■■ 日刊IWJガイド「衆院補選は東京10区・福岡6区ダブルで自民党系候補が勝利~『連合』の『野党共闘阻止』圧力に従うばかりの民進党に有権者が『NO』!/『土人差別暴言』擁護で、松井一郎大阪府知事、自民府議の『言ったらあかんと諭すべき』との指摘に開き直り!/差別発言で相次ぐ大阪府警の部隊撤退を求める声!500人規模の機動隊投入の黒幕は警察庁!?」2016.10.24日号~No.1501号~ ■■■
(2016.10.24 8時00分)

 2週連続で選挙結果をお伝えします、IWJ記者の城石エマと申します!

 7月の参院選以来初の国政選挙として、昨日、衆院補欠選挙が東京10区と福岡6区で行われました。

 小池百合子氏の都政転出にともなう東京10区では、都知事選で自民党からの「除名覚悟」(?)で小池氏の応援に徹した若狭勝氏が当選確実となりました。若狭氏は、結局除名されることはなく、それどころか自民党公認で出馬し、選挙の全期間を通じて小池知事の応援を最大限に活用。安倍総理も応援に駆けつけ、後ろ盾の強さを見せつけました。

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※安倍総理と小池都知事、「小池グリーン」で仲良く演説! 衆議院東京10区補選、若狭勝候補が池袋東口で演説~安倍総理「朝から青汁を飲んで腹の底から緑になっている」!? 2016.10.16

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/339212

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 そんな若狭氏が選挙中に訴えたことは、小池知事とのつながりを強調して「いかに都政との連携を強めることができるか」。しかし、その他の、TPPや年金問題、改憲問題、安保法に基づく南スーダンでの駆けつけ警護など国政の重要な課題については、言及することがありませんでした。

 鳩山邦夫氏の逝去にともない行われた、福岡6区の補選では、無所属で鳩山氏の次男である鳩山二郎氏が当確。これを受け、自民党は鳩山氏を追加公認しました。

 自民党は、失った2つの議席を取り戻したことになります。

 今回の補選では、東京10区・福岡6区ともに民進党が候補者を立て、共産・社民・自由(旧生活)が独自候補を出すことなく、民進党候補者に譲る形で、事実上の野党候補「一本化」の形となりました。

 しかし、連合に気がねした民進党のやり方は、「一本化」ではあっても、「野党共闘」とは到底呼べないやり方でした。特に東京10区の補選の舞台裏で起きた「事件」を、IWJは詳細に報じてきました。

 投開票の3日前、東京・池袋では、日本共産党の志位和夫委員長や社民党の福島みずほ副党首、自由党の山本太郎共同代表らそうそうたるメンバーが集まって、東京10区で出馬した民進党の鈴木庸介候補を応援する合同街宣を実施しました。

 しかし、応援されている当の鈴木候補本人は、その場に姿を見せず、その後の個人演説会では、IWJの取材に対し「小池さんと若狭さん(が相手)だったら、勝てるわけないんですよ、こっちが今いくら束になっても」と、「野党共闘」を足蹴にするばかりか、自分自身の出馬も選挙戦も勝算のない無意味なものであるかのような言い方をしています。

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※「小池さんと若狭さんが相手では勝てるわけないんです、こっちが今いくら束になっても」もはや諦めモード!? 衆院東京10区補選で「野党共闘」に二の足を踏み続ける民進党に有権者の怒り殺到! 2016.10.20

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/340091

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 鈴木候補は、告示日前に岩上さんのインタビューを受けた際にも、「野党共闘」については、「蓮舫さんがリーダーシップで大きな方向性を示していただいているので、やはりそれについていく」と歯切れの悪い回答をしていました。

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※【衆院東京10区補選】思えばすでに連合の圧力が。自分は「野党共闘」の候補者ではないと不自然に強調する鈴木庸介候補に岩上安身が緊急インタビュー! 涙の場面含めて完全テキスト化! 2016.10.9

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/337458

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 民進党は、あくまで自分たちだけの力で選挙を乗り切ってみせる、という不可解な自信に満ちた姿勢を貫きましたが、結果は大方の予想の通りの惨敗でした。
※「野党共闘」は絶対に実現させないという「圧力」を鈴木庸介候補にかけた連合!~理不尽な「いじめ」にあっている時は、「いじめられている」とSOSを主張すべき! さもなくば身も心ももたなくなる!

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/340799

※「野党統一候補なら応援は控える」という連合の傲慢な姿勢に市民から反発の声!「自分たちの利害で、こんな立派な人の応援をやめるのはどうかと思う」~衆院東京10区補選、鈴木庸介候補街頭演説 2016.10.21

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/340513

 先に行われた新潟県知事選では、民進党と連合新潟抜きの3野党が共闘して応援した米山隆一候補が奇跡的な巻き返しをはかり、最後は民進党も勝ち馬に乗る形で応援した結果、見事、自公推薦候補を破り当選。

 新潟県知事選と今回の補選で明らかになったのは、民進党と連合抜きの野党共闘モデルの方が、与党候補と互角の勝負ができるという事実であり、同時に民進党の「応援団」を自称する「連合」が、「野党共闘」を阻むべく、民進党に圧力をかけまくる実態です。

 IWJは、新潟県知事選直後に連合新潟の事務局長・牧野茂夫氏へインタビューをし、「連合新潟」が米山氏の野党共闘候補としての擁立を抑え込めと民進党に迫っていたことを明らかにしています。

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※【IWJ検証レポート】「米山氏の出馬はしっかり抑えてほしいと民進党新潟県連には申し入れた」~連合新潟事務局長に直撃取材!民進党と連合の間で何が!?今、明かされる「本音」!! 2016.10.17

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/339577

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 そして今回の補選では、野党合同街宣のあと、鈴木候補の選対事務所から運動員を引き上げた「連合東京」が、IWJの取材に対し、野党合同街宣によって「迷惑を被った」などと発言しました。これはIWJのスクープ報道です。

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※スクープ!!衆院補選東京10区の鈴木庸介候補の応援から突如手を引いた連合東京!「結局は『野党共闘』になっている。だから『応援を控えるぞ』」!?連合の本音に迫るべくIWJが直撃取材! 2016.10.22

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/340730

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 衆院補選が2議席とも自民党候補の勝利に終わり、衆院解散総選挙も現実味をますます強めてきました。新潟県知事選での野党共闘候補の勝利と、衆院補選での民進党の、「野党共闘」に対する冷淡な態度が敗北を喫した現実を見て、民進党は本当にこのまま「連合」の言いなりになるだけでよいのか、真剣に考えるべきではないでしょうか?

 もし、民進党が「連合」に引きずられて姿勢を改めないならば、新潟知事選モデルを思い出して、市民自ら、非連合・非民進・非自公の野党候補を押し出して戦う必要があるのではないでしょうか。

■「饗宴」アンケートご回答の御礼~岩上さんの最終決断は、近日中にご報告いたします!

 さて先日、岩上さんから、毎年IWJで開催している年末のシンポジウム「饗宴」の開催に関して、みなさまにアンケートの呼びかけをさせていただきました。

 毎年全国各地からご参加いただき、好評を得ている「饗宴」ですが、実は例年赤字必至で、昨年も会場費や人件費などで50万円の赤字となってしまいました。

 その昨年の決算期は、一時3000万円もの大赤字の危機となり、岩上さんからみなさまにSOSを発信し、みなさまからの温かいご寄付やカンパのお支えで、なんとか乗り切ることができました。今年は昨年のような大赤字の危機を避けようと、岩上さんは会社の支出を減らすべく、日々頭を抱えています。

 そんななかで、今年もやってきた「饗宴」です。会社全体で深夜残業を減らし、配信規模を縮小するなどしている中で、赤字必至のイベントを開催すべきかどうか…。岩上さんからみなさまのご意見をうかがってみようとアンケートを実施したところ、700件以上ものご回答をいただきました。お寄せいただいたみなさま、ありがとうございました。

 これまでと同規模で開催する、規模を縮小して開催する、開催を取りやめる、の3択でお聞きしたところ、たくさんのご意見も同時にお送りいただきました。その一つ一つが、「開催してほしいけれど、一番大事なのはIWJの存続です」「今は無理しなくてもいいのでは」「これまでもずっと続けてきたのだから、やはり今年も開催してほしいです」など、岩上さんもスタッフも読んでいて励まされるものばかりでした。

 私がIWJに来たのは昨年の8月でした。まだIWJ歴1年の私にとって、「饗宴」は私の知らないIWJの歴史の重みを感じる場でもありました。昨年初めて参加したときには、いかに多くの人が、本当にIWJを必要と思い、支えてくださっているのかを思い知り、「みなさんの思いに応えられるように頑張ろう!」と身の引き締まる思いがしたものでした。

 予約していた会場のキャンセル料問題も発生しますので、岩上さんは、近日中にも今年の「饗宴」の開催について、判断を下し、みなさまにきちんとご報告する予定ですので、今しばらくお待ち下さい。

 いかなる形になるとしても、IWJがみなさまに「本当に必要な情報をお届けすること」をモットーに頑張り続けることに変わりはありません。マスコミが大事なことを報じなくなってきている今こそ、どうぞみなさま、IWJの会員にご登録いただき、みなさまの会費でIWJをお支えください。

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 また、支出を切り詰めているとはいえ、現在のIWJの会員数(5759名)では、各地での取材費用、スタッフの人件費、機材費など、すべてをまかなうことができません。再びあの3000万円の赤字の危機に陥るわけにはいかない…と、岩上さんは常に危機感を持っています。どうぞ、IWJがこれからも安定して取材活動を続けていくことができますよう、みなさまのご寄付・カンパでIWJをお支えください。

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2016年9月13日 (火)

ミシェル・テメル大統領下のブラジルは、なぜ 'レバノン化'されるリスクをおかすのか

Andre Vltchek
2016年9月7日
"RT"

ブターボウラは、北レバノン山中にある小さな村だ。村は狭い曲がりくねった道で幹線道路につながっている。この国の他のキリスト教地区と、ほとんど変わらない。白い石づくりの家、オリーブ園、ワイン用ぶどう、裸の丘。

他の場所同様、富は勤労によって支えられているわけではない。主に、海外から送られてくる送金によって支えられている。至る所に、グロテスクなほど豪奢な車が止まっている - アウディ、BMW。大通りには、ウェスタン・ユニオン銀行の事務所がある。全てのドアは閉まっていて、何も動かない。

だがこの村は実際‘独特だ’。地域の他の村とは違っている。村の入り口には新しい公園があり、ブラジルとレバノンの国旗が並んではためいている。

道路の反対側には、青と白のポルトガル語とアラビア語の看板がある。 RUA MICHEL TAMER PRESIDENTE DO BRASIL(ミシェル・テメル大統領通り)。

「大統領」という単語の前に、青いペンキ・スプレーで塗られた部分がある。後で聞いたのだが、ごく数カ月前まで、VICE-PRESIDENTEとなっていたのだが、ミシェル・テメルがブラジルの正当な大統領、ジルマ・ルセフを打倒した際、ブターボウラ村長が、個人的に‘古くなった’と思った「副」という単語を覆ったのだ(2016年8月31、ルセフ弾劾と排除の後、テメルが政権を握った)。

小さな食料品店で尋ね、まもなく“ブラジル大統領’ミシェル・テメルの先祖代々の家を見つけた。彼のいとこ、ニザル・テメルが庭に座っていて、我々に手をふり、招き入れてくれた。

“こちらで座って、おやすみくざたい。イチジクとブドウを召し上がれ。全て地元産です。ミシェルについて、話をしたいと? もちろんです。かまいませんよ。”

まもなく、座る場所は、他の親類や友人たちで一杯になりはじめた。果物が供された。全員がほほえみ、冗談を言い合い、幸せだ。

クーデターを非難する、きりのないツイートをしていて、昨夜は、ほとんど眠らなかったので、頭は重かった。メッセージの長い連鎖を、ディルマに対する無条件の支持の言葉と、古びたブラジル国旗を載せて、こういう文章を書いたツイッターで終えた。“重要なポルトガル語の最初のレッスンはこれだ。FORA テメル! = テメル、出てゆけ!”

"彼らが知っていたら”と私は考えていた。すると、心ならずも、苦い微笑みが私の顔に浮かんだ。

“ええ、我々はいとこです”土木技師のニザールは微笑んだ。“彼の父はブラジルに発ちました、私の父はレバノンに留まりました...”

すぐ隣の別の家を示された。ミシェル・テメルの父親が生まれた家だ。 家は築約200年で、完全に荒廃していた。しかし、‘大統領’を讃えて、まもなく博物館に変えられる可能性があるという噂がある。

“レバノン人はミシェルを大いに誇りにしています”と彼の親戚が説明した。“前回、彼がここに来たのは、2011年か、2012年で、大変なイベントでした。警備員が、およそ100人、ブラジル大使館職員... ミシェルは、我々に、ブラジル経済も、ここの経済も良くすると言っていました。”

テメルが‘大統領になった’時、花火、ベリー・ダンス、伝統音楽入りで村は大宴会を催した...

クーデターや、賄賂については、どうなのだろう? ここの人々は、彼がどのようにして、権力の座についたのか知っているのだろうか?

“ここでは、誰も政治のことを気にしません。彼は今、たぶん何かの問題に直面しているでしょうが、それは彼の問題です。我々はレバノン人で、彼のルーツはレバノンですから、我々は何があろうと彼を支持します。”

イチジクとブドウを食べた。コーヒーがだされた。

何人かの女性、惨めな身なりのシリア難民が、控えめに、おびえて、道路に目を落として道を歩いてゆく。

(大規模抗議デモは)ジルマ・ルセフが上院で演説する二日前のことだ。

    #ForaTemer em Sao Paulo. Bem "inexpressiva" e "mini mini mini"、nao e、golpistas? pic.twitter.com/g5gRrKbGJ8
    - Jean Wyllys (@jeanwyllys_real) 2016年9月4日

(ポルトガル語のツイッターの要旨: テメル、サンパウロから出てゆけの。全く'無表情'で、 'ミニ・ミニ・ミニ ' 、クーデター扇動者ではないだと?)

今、欧米が社会主義南米を破壊するのを手助けしている人物に関する、のんびりした話を聞きながら、もっとゆっくりしていることもできた。だが私は突然吐き気をもよおした。吐きたくなった。明らかに私は限界に達していて、おいとまするしかなかった。

ブラジルは 'レバノン化'されるのだろうか?

レバノンは収拾がつかない状態だ。社会的、あるいは社会主義的な物は一切皆無の崩壊した国だ。金、‘ビジネス’、きらめく富が、ここでは重要だ。

マセラーティや、ポルシェのスポーツカーがベイルートの道路のくぼみを避けて走る中、窮乏と汚物が郊外を飲み込みつつある。ゴミ収集は周期的に止まり、レバノンでは、発電するのに、ディーゼル油を燃やしている(停電と水不足は、風土病のようなものだ)。40パーセント以下の子どもしか公立(国営)学校に通えない。医療は大半、市場経済に放棄されている。事実上、公共交通も、都市計画もなく、公園や緑地もほとんどない。

金をもっている連中は、得意げかつ、下品に、湯水のように金を使う。不快なほど裕福なマリーナがあり、首都のレストランは、少なくとも、パリの二倍はする。

そして、ここには大量の現金がある。西アフリカを略奪している汚らしい鉱業や他の投資から、ベカー渓谷で栽培されている麻薬から、送金される何十億ドルから、そして、もちろん金融(資金洗浄)から。レバノンは、ごくわずかしか生産していない。レバノンは、過度に消費している。

主に人種差別と多くの国民の傲慢さゆえに、中東におけるレバノンの評判はひどいものだ。

逆説的に、宗教や宗派的分裂を越えて存在している唯一の社会勢力は、ヒズボラだ。しかし、ヒズボラは、シリアやイラン政府と密接につながっており、山の中や、国境を越えて、ISISと、更には、イスラエルによる、いくつかのレバノン侵略や襲撃とも戦っている。予想通り、欧米は、ヒズボラをテロリスト・リストに載せた。

テメルや、彼に類する連中に支配されているブラジルについて、私は想像し続けていた。そして、私は恐ろしくなった! 大多数の国民に、一体何がおきるのだろう? 彼らは、ここレバノンのように、またしても全く関係がなくなり、忘れ去られるのだろうか?

ブラジルは、大企業、エリートのためだけに機能するようになるのだろうか? 国の成功は、マリーナの規模や、途方もない高値のレストランやクラブの駐車場に止まっている贅沢な自動車のサイズで判断されるようになるのだろうか?

世界のお手本になる代わりに、ブラジルは、容赦なく、レバノン化されるのだろうか? そもそも、こういう状態にしようと一生懸命だった欧米は確実に、それを望んでいる。

ブラジル国民の為に、腐敗、この致命的な破壊は止められなければならない。

ブターボウラ村を去る前に、車をわずかの間止めた。突然見えたのだ。美しくなつかしいブラジル国旗は風にはためいていなかった。 旗は破れ、汚れ、ボロ布のようだった。公園入り口前では、ゴミが至るところ散らかっていた。

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧 米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと アフリカに住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/358321-brazil-michel-temers-lebanese-ancestral/
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反クーデター・デモについての記事、文中のツイッターとデモのビデオなどは下記で見られる

‘No to coup d’etat!’ Thousands demand Temer’s resignation across Brazil (PHOTOS, VIDEO)

大本営広報部、軍事空港を、民間空港にすることを考えていた、ホンジュラスのセラヤ大統領を追放したクーデターについては、全くといって良いほど触れなかった。十分な情報があるにもかかわらず。下記は当ブログのホンジュラス・クーデター関連記事の一部。

オリンピックや、パラリンピックのメダル獲得を報じても、宗主国のために行われた狡猾なジルマ追放茶番についても、同様に、全くと言って良いほど報じない。舞台裏を全く無視し、競技の大本営広報部洗脳呆導に一喜一憂する方々が多数おられるのを不思議に思う。

「舛添は叩くが、小池は叩かない。甘利元大臣を始め閣僚は放置する。:金子勝氏」

大本営広報部ではない報道機関の記事冒頭をコピーさせていただく。

■■■ 日刊IWJガイド「ヒラリー氏が「肺炎」発覚で揺れる米大統領選!/豊洲新市場「盛り土」問題で築地市場移転「推進派」からも怒りの声!/朝鮮人虐殺「軍・警察の関与」を横浜市が副読本から削除!」2016.9.13日号~No.1460号~ ■■■
(2016.9.13 8時00分)

 おはようございます。IWJの佐々木隼也と申します。

 今日9月13日は、映画「男はつらいよ」「学校」シリーズなどで有名な、山田洋次監督の誕生日です。戦争を体験し、映画を通して戦争を語り継いできた山田監督は、戦後70年の節目である2015年、「母と暮せば」という映画を製作しました。

 この映画は、長崎に投下された原爆によって息子(二宮和也)を失った母(吉永小百合)が、ある日、突然自分の前に現れた息子の「幽霊」と、共に暮らすという作品です。もし自分が死んで幽霊となって母の前に現れたら、驚くよりもまず、こんな風に安堵した表情を見せるんだろうな、という吉永小百合さんの演技に、上映中、何度も泣かされました。

 とにかく多くの人に観ていただきたい映画なのですが、特に注目して欲しいのが、長崎の原爆投下のシーンです。映画やドラマなどでの原爆投下のシーンといえば、大きなキノコ雲や迫り来る衝撃波を思い浮かびますよね?しかし山田監督は、それとはまったく異なる「あっと驚くような」手法で、しかしこれ以上ないほどの原爆の恐怖を、観客に「体験」させてくれました。

 「原爆や戦争のことを僕たち戦争を知っている世代は、くり返し、くり返し語り継がなくてはいけない」―この映画に込めた思いを、山田監督は雑誌のインタビューでこう語りました。

 そして同じインタビューで、主演の吉永小百合さんも、今の日本を取り巻く状況について「戦後ではなく戦前のようなニュースを見て、言葉を失います」と語っていました。

 岩上さんも、IWJスタッフも、同じ危機感で日々、取材をしています。自国が攻撃されてもいないのに他国に武力行使できる集団的自衛権の行使容認、そして安保法制が強行採決され、政府と日本企業は手を組み「武器輸出」という禁断のビジネスに舵を切りはじめ、大学での軍事研究を解禁する「軍学共同」が復活―まさに「戦前」のようなニュースが、いくつも報じられています。

 しかし大手メディアの多くは、「なんとなく不気味ですね…」「なんとなく戦前を思い起こさせますね…」といった雰囲気を醸し出すのが関の山。大手メディア幹部が安倍総理と親密に会食やゴルフを繰り返すなかで、腰の引けた報道に終始しているような気がします。

 いよいよ憲法改正が本格議論される臨時国会を迎え、そうした報道にも「喝!」を入れていかなければなりません。

 7月に1年5カ月ぶりの心臓発作に見舞われ、その後も、めまいや立ちくらみなどが頻発している岩上さんですが、夏のリハビリを乗り越え、今月からインタビューを「復活」させます。

 26日(月)には、『武器輸出と日本企業』『武器輸出大国ニッポンでいいのか(9月23日発売予定)』の著者である望月衣塑子(いそこ)さんにインタビュー。さらに10月3日には、日本会議の実態や、戦前戦中の国体思想に回帰しようとする安倍政権の動きに警鐘を鳴らしている宗教学者の島薗進さんに話をうかがう予定です。

 また、詳細な日程はまだ調整中ですが、戦前の日本人が起こした凄惨なヘイトクライムの「生の目撃証言」を集めた『関東大震災朝鮮人虐殺の記録:東京地区別1100の証言』の著者である西崎雅夫さんや、安倍政権が進める「軍学共同」で大学が軍事研究の「下請け機関になる」と厳しく指摘し、警鐘を鳴らしている名古屋大学名誉教授の池内了さんへのインタビューも予定しています。

 こうした岩上さんのインタビューや、IWJの取材活動は、みなさまのご支援が頼りです。数十兆円規模の「戦争ビジネス」に群がる政治家や企業、投資家、大手メディアという巨大資本の暴走を可視化し、監視し、警告を発し、間違いを指摘するためには、みなさまの日々のご寄付・カンパや、会員のみなさまの会員費が必要不可欠です。

 ぜひこの機会に、そしてこれからも、IWJの活動への継続的なご支援を、よろしくお願いいたします。

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2016年8月27日 (土)

トルコ、まだ祝賀はするまい!

Andre Vltchek
2013年8月19日

非常に多くの人々が、これが起きるのを喜んでいる。トルコが、NATOを離脱し、欧米への、心理的、政治的、経済的依存を断ち切るのを。今やレジェップ・タイイップ・エルドアンと彼の仲間は、アメリカ合州国やEUと言い争っており、トルコが、世界における、その立場を徹底的に見直し、ロシアと中国との結びつきを強化し、シリアのバッシャール・アル・アサド大統領との歴史的友好関係を復活させ、イランとの関係を向上させるという、大きな希望が突然、表れたのだ。

こうしたことが、これほど突然に、思いがけなく本当に起きうるのだろうか? もしトルコがBRICSに参加すれば、もしトルコがNATO離脱を決定し、欧米の死の抱擁から苦闘して脱出すれば、世界が丸ごと変わるのだ!

身の回りの多くの人々は既に祝っている。だが私は彼らには参加しない。私はまだ待っている。私はトルコのことを良く知っている。トルコの人々とは、20年以上、密接に仕事をしてきた。私の著書のうち、5冊はトルコ語に翻訳され、トルコで刊行されており、イスタンブールで、私は数え切れないほどのテレビ・トーク番組に出演している。

しかも正直にいって、トルコのことを知れば知るほど、益々トルコは分からなくなる!

トルコは地球上で最も複雑な国の一つだ。トルコは予測困難で、矛盾に満ちており、同盟相手を頻繁に変える。外観上そう見えるものと同じものは実際何一つない。しかも、表面下でさえ、流れは合流し、分岐し、逆流さえする。

トルコについて書くには、公正かつ、詳しく書くには、地雷原を走り抜けなければならない。結局、いつだって失敗してしまう! 何を言っても、非常に多くのトルコ人を不幸な気分にしてしまう。それは主に、簡単で、客観的真実はないように思えるためだ。しかも、様々な‘派閥’は、根本的、かつ情熱的に、お互い意見が合わない。

それで、何と多くの外国人評論家が、突然大胆にも(奨励することが多いが)トルコにおける最近の出来事についての判断をするようになるかに私は驚いている。彼らがいかに自信を持っているように見えることか!

トルコのことを良く知らない人々の多くは、現在祝っている。彼らにとっては、あらゆることが明らかなように見えるのだ。‘トルコ大統領は、方針を変えて、シリア/トルコ国境近くで、戦闘機を撃墜したことを、ロシアに詫びることに決めた。すると、欧米は、致命的な軍事クーデターを画策した。エルドアンは“もう、うんざりだ”といって、策謀を暴露し、サンクトペテルブルクに出かけ、プーチン大統領と、ロシアを抱擁した。’

ことが、それほど簡単であって欲しいと私は思う。私も今頃祝賀に加われたらと思う!

そうはせず、コンピューターの前に座り、愛しながらも、実に長年理解し損ねている国、トルコについての、この文章を書いている。

***

彼がこのトルコ最大の都市の知事だった時に、イスタンブールで、彼の(当時の)政党Refah Partisi、RPの本部で、私はレジェップ・タイイップ・エルドアンと会った。それは90年代末で、当時、私は‘ユーゴスラビア戦争’を報道しながら、サラエボ、Pale、ベオグラードと前線の間を移動して、殺されずにすむようにするのに忙しかった。同僚ジャーナリストの大半が、休暇をとるのに、列車で、ウィーンまで旅していた(飛行機の便はなく、外国人は運転を許されなかった)が、ブルガリアとエディルネ経由の鈍行列車で行く、イスタンブールをいつも選んでいた。もしバルカン半島を本当に理解したいと思うなら、オスマン帝国について学び、理解する必要があるように私は感じていた。

あの当時、エルドアン知事は、親欧米で、非宗教的な、中流、上流のイスタンブール住民をこわがらせるのに成功していた。常にヨーロッパの方を見ている都市で、彼はイスラム主義の政党に属していた。しかし最後に、彼は徹底的社会改革を行い、ゴミのリサイクル制度から交通にいたるまで、インフラを劇的に改良した。国際連合人間居住計画UN-HABITATは、彼を非常に高く評価した。私は彼の言い分を聞きたくて、彼と話したいと思った。そして彼は同意した。

会ってみると、狂信的信者ではなく、自己中心的な、信念で動いている実務的政治家、ポピュリストだった。

“トルコ語は話せますか?”と、彼は挨拶代わりに、私に尋ねた。

“うまくは話せません。”私は答えた。“ほんの数語だけで。”

“ほらね!”彼は勝ち誇ったように叫んだ。“あなたのトルコ語はうまくないが、あなたは私の党の名前、Refah Partisiを、完璧にアクセントなしで発音できますね! これは、既にして、我々がいかに重要で、必要欠くべからざるものかという証明ではありませんか?”

私にはよく分からなかった… 私は彼の論理を理解しようと努めた。ここイスタンブールで、明らかに自己陶酔している、この高圧的人物と向き合っているよりも、ユーゴスラビアの塹壕にいる方が気楽に思えたことを認めざるを得ない。

しかし、彼は‘言い’続けた。そして、トルコ国民の多くが彼に投票し続け、とうとう、2003年、彼は首相となり、2014年には、トルコ大統領になった。

***

イスラム主義者であろうとあるまいと、2003年以来、エルドアンは、欧米に拒否されたことだがない。彼は事実上、磐石の、堂々とした欧米最強の同盟、NATOのメンバー、トルコの指導者だった。そして、彼は、その絆を断つようなことはしなかった。

トルコは、時折、欧米や、パートナーや、‘お得意先’の国々と、ささいな口論をしてきたが、本当に同盟を脅威にさらすようなことは一切していない。2010年、ガザに向かっていたトルコ船に対する、死者を招いた急襲の後、エルドアンはイスラエルと対決したが、主に口先だけだった。軍事的つながりは絶たなかった。たとえば、トルコは、イスラエル人戦闘機パイロットを、コニヤ郊外の軍用空港で訓練することはやめなかった。

余りに多くの矛盾があったのではないだろうか? 全くその通り!

***

トルコでは、‘人が一体どういう人物か?見分けるのは実際、極めて困難だ。支持する信条も、仕事も変わり続けているからだ。

国務長官としてトルコを訪問したある時、ヒラリー・クリントンが、トルコ政府に、重要な、社会主義で民族主義の新聞アイディンリク・ガゼテシを閉鎖するよう要求したと言われている。何度か、アイディンリク紙は、私にインタビューした。私も同紙編集長や他のスタッフに、インタビューしたことがある。最も多作なトルコ人ドキュメンタリー映画制作者の一人(私の友人の) セルカン・コチュの本拠地である、同紙の系列テレビ局、ウルサル・カナルと緊密に仕事をしたことがある。

南米のテレビ局テレスル用の、ドキュメンタリー撮影中、セルカンと彼の仲間たちが、大いに助けてくれた。2013年、イスタンブールのゲジ公園での反乱や、ISISが、‘難民’キャンプや、ハタイ市近辺のシリアとの国境地域で、訓練を受け支援されている様子だ。

アパイディン難民キャンプや、アダナ市のすぐ郊外にある、悪名高いNATO施設、インジルリク空軍基地で、テロリスト連中が一体どのように訓練されているのか説明してもらった。私はこの両方の施設を、三回、映画と写真におさめることに成功した。しばしば、生命の危険をおかしながら。

筋金入りのトルコ左翼、特に共産主義者に、アイディンリク紙と、 ウルサル・カナル・テレビの両方について質問してみると、彼らの答えは、満場一致とは遙かにほど遠い!

また、アイディンリク紙の人々に、クルド人の窮状や、PKKについて、質問すると、何か軽蔑的な発言か、少なくとも、極端に批判的発言を聞くことになる。

もちろん大半のケマル主義者や、ほとんど全ての民族主義者は、クルド人の独立のための戦いや、ある種の自治にすら反対だ。彼らは、「一つの強力で、非宗教的なトルコ国家があるべきだ。」以上、終わりで、PKKは、単なるテロ集団に過ぎないと思いこんでいる。

一方、多くのトルコ人共産主義者は、クルド人の窮状を認めており、民族主義者たちや、彼らのメディアには、極めて批判的だ。

だが、PKKは、実際、政治的に、一体どのような立場にあるのだろう? それは全て、誰に質問するかによる! あれはクルド民族主義運動で、議論の余地のない‘左翼’だという人々がいる。強く反対する連中もいて、あからさまに‘第五列’だと決めつけ、CIAが埋め込んだものだとまで言う。

だが、トルコ人が誰も同意しないように見える、唯一の問題は、“クルド人問題”だけというわけではない。アルメニア人虐殺について質問すれば、すぐに(既に書いたことだが)地雷原のど真ん中にパラシュート降下したことに気がつくはずだ。大半の左翼トルコ人は、断固として“虐殺”の定義さえ否定する。クルド人とアルメニア人“問題”を会話に持ち出すだけで、わずか一晩にして、友人の大半を失いかねない。

混乱されただろうか? ところが、これだけでは済まない。2014年以前に、イスタンブールから、ヨーロッパ方向に、約80キロ、シリヴリ刑務所に、ドライブしていれば、本物の混乱とは一体何か、ご理解いただけただろう! この非常に厳格に警備された施設には、かつて、何百人ものトルコ軍の高位の将軍や将校や知識人や活動家を収容していた。彼ら全員、2003年の昔にさかのぼる軍の世俗主義者によるクーデター未遂とされる、いわゆる大ハンマー作戦(トルコ語でBalyoz Harekati)がらみで、この刑務所に入れられていたのだ。

しかし、将軍たちは何者で、彼らの逮捕の背後には一体何があったのだろう? 私は彼らの家族と会い証言を撮影した。エルドアンと彼のAKP党に、強く反対している家族もあった。トルコ“ユーラシア主義”を信じている人々もいたが(ごく少数で、必ずしも、あからさまというわけではないが) トルコがNATO加盟国であることに反対する人々もいた。

それが何であったにせよ、政府は、将軍たちと彼らの仲間は‘厄介で’、危険でさえあると見なしたのだ。彼らに対する訴訟はでっち上げだった可能性が極めて高く、国内でも、国外でも厳しく批判された。しかし、訴訟には強力な支援者、外国にいる宗教指導者で、(当時) AKPの親密な同盟者フェトフッラー・ギュレン率いるイスラム主義運動、ジェマート運動がいたのだ!

当然のことながら、2014年に、AKPとギュレンが仲たがいした後、告訴されていた人々は刑務所から釈放され、2015年3月31日、236人の容疑者全員、無罪とされた。

そして、今エルドアン大統領は、フェトフッラー・ギュレンが最近の残虐なクーデター未遂の黒幕だと非難し、アメリカ合州国からトルコへの送還を要求している! この国では、物事は、一体何と素早く、何と根本的に変化するのだろう!

事を一層複雑にするのが、私の左翼トルコ人同僚、調査ジャーナリストたちが、2012年という早い時期に、アフリカ(当時、私が拠点としていた)で、とりわけ、彼らの学校建設と、あらゆる類の危険な過激宗教教義の布教に関するジェマート運動の活動総体と、特にフェトフッラー・ギュレンの調査をするを手伝って欲しいと頼んできたことだ。当時、フェトフッラー・ギュレンは、トルコでは依然、アメリカ合州国とAKP両方の、親密な同盟者と見なされていたのだ!

欧米に関する限り、ある時点で、AKPの‘新オスマン主義’は‘いささか手に負えなくなった’が、欧米と、地域におけるその帝国主義政策を支持して、トルコ全体としては、正しい道を進んでいた。そしてつい最近まで、AKPの主な同盟者(今や宿敵だが)、フェトフッラー・ギュレンは、その‘正しい道’の一部だった。

友人で、キューバで教育を受けた作家、歴史学者で、ジャーナリストのイーイト・ギュナイが、最近のクーデターの数カ月前、こう説明してくれた。

“政策は、新オスマン主義と呼ばれた。この考え方は、AKP政権というか、トルコそのものが、地域における欧米帝国主義の下請け業者として働き、下請け業者として、その地域内で、トルコは自分の勢力範囲を拡張する。当時は、アメリカ合州国を本拠とするギュレン運動もあった。現在、政府と彼らは敵どうしだが、当時は、両者は同盟していた。彼らが秀でている点は、学校や大学の開設だったので、ギュレン運動は、アフリカで特に活動的だった。そして彼らは膨大な金を持っていた。2013年、この運動は、アメリカだけでも、約130校の“チャーター・スクール”を運営しているという記事を読んだことがある。もしチャーター・スクールを運用していれば、何百万ドルものアメリカ納税者の金を支払ってもらえるのだ。連中は実に良く組織されている。彼らには膨大な仲間がいる。 彼らは裕福だ。しかも連中は、この富を、影響力の強化に利用している。

実際、アラブの春が始まった際、現大統領レジェップ・タイイップ・エルドアンと、AKPは極めて懐疑的だった。彼らは実際、アメリカ人が彼らに言うまで、一体何が起きているのか理解していなかったのだ。

“心配無用だ。我々がやっているのだから…”

NATO戦闘機がリビア爆撃を開始した際、エルドアンがこういう趣旨の演説をしたことがあった。“リビア爆撃とは、NATOはなんと馬鹿なことをしているんだ?”そして、二日後、トルコは、この任務の一環となった。アメリカが彼に言ったのだ。“お前は阿呆か? 何が起きているのか分からないのか?”そこで、彼はすぐさま考えを変えた。

こうしたこと全ての背後にある、基本的な考え方はこうだ。アラブの春は、基本的に、AKPに有利なのだ。アラブの春は、地域中での“政権転覆”と呼ばれるものだった。それで生まれた各新政権は、主にイスラム主義なので、AKPには、そうした政権の内部で影響力を得る機会があったのだ。”

私がこれまで、くだくだかいたのは、単にトルコの政治的迷路の複雑さを例証するためだ。

ここには不変のものはほとんど何もない。比喩として一番ふさわしいのは流砂かも知れない。

***

今、トルコは、実際一体どの向きに進んでいるのだろう?

最終的に、東に向く可能性が本当にあるのだろうか?

もちろん、大いに希望はある! もちろん、そうした希望は、少なくとも一部は、もっともだ。だが、用心深い私は、まだ慶賀する状況にない。

欧米は“トルコ喪失”は、地政学的権益、つまり欧米の全体主義的帝国主義構想にとって、強烈な打撃になることを重々承知だ。地球上で、最も戦略的な地理的位置の一つにあるこの巨大な国を、易々と平和裡に離脱させる可能性は、ほとんどあり得ない。

もしトルコ大統領が、欧米に屈伏せず、もし彼が、NATOから、トルコを断固として脱退させ、もし彼がインジルリク空軍基地(50発ほど核弾頭が格納されている)を閉鎖し、そして、特に、もしその後、トルコの軍事施設をロシアと共用すれば、欧米は絶対に、容赦なきまで激しい動きをするだろう。その場合‘メニュー’には一体何があるのだろう。暗殺の企て、次の軍事クーデター、それとも、何か外部から挑発する不穏だろうか? 我々には分からないが、想像はできる。すさまじい流血の惨事になるだろう。

トルコ知識人は、一体どちらの側に付いているのだろう。著名ジャーナリストや芸術家や学者たちは? 彼らは勇敢なことが多い(チョムスキーと私は最近の共著で彼らを、‘地球上で、最も勇気のある人々’と呼んだ)が、彼らの本当の政治的忠誠心は一体何にあるのだろう? 彼らの中には、真の社会主義者や、マルクス主義者さえいるが、決して全員ではない。多くの人々は真っ直ぐ欧米の方をむいている。パリ、ロンドン、ニューヨーク、そして、ベルリン。

トルコで私の本を出版している人の一人で、友人で、今は故人の国際的に著名なトルコ人量子化学者、分子生物学者のオクタイ・シナノール(往々にして“トルコのアインシュタイン”と呼ばれる)は、もっともあけすけな欧米帝国主義批判者の一人だった。しかし彼は長年、イェール大学教授をつとめていたし、しかも晩年、主にフロリダ州にある海岸沿いにある自宅で過ごしていた。彼のトルコに対する愛は、私にしてみれば、余りに‘遠距離”で、余りに“プラトニック”なのだ。

トルコ知識人は、一体どの作家を尊敬したら良いかということにすら合意できない。二人の最も有名な現代トルコ人小説家、ノーベル文学賞受賞者オルハン・パムクと、エリフ・シャファクは、外国の出版社や大衆が期待している通りにトルコを描いて、欧米にすっかり身売りした二人の凡庸な文学者に過ぎないと、多くの人々から見なされている。

近頃、若く教育のあるトルコ人の多くが、新たな革命的な流れや、現地の政府や運動について学ぶため、中南米に出かけている。アジアに旅行する若者もいる。たとえば、イスタンブールを本拠とする知識人は、アテネの、びっくりするほどヨーロッパ中心的で、偏狭な知識人より、ずっとコスモポリタンだ。だが、ヨーロッパの世俗主義と、リベラリズムは、いまだに主要な基準点で、都会に暮らす大半のトルコ人にとって目標でさえある。

彼らは‘NATOに反対’で‘アメリカ外交政策に反対’だが、彼らが実際、一体何に賛成なのか、はっきりしないことが多い。

もし政府がNATOをけ飛ばし、代わりに、ロシアと中国を受け入れると決めた場合、彼らは政府を支持するだろうか? 彼らは、トルコがBRICSに参加して欲しいと思うだろうか?

エルドアン大統領は抜け目のない実務的な政治家だ。彼は、取り引きと‘切り札’を知り尽くしている。欧米と、その帝国主義にとって、そして、それに反対する国々にとって、トルコがどれほど大きな価値があるかを、彼は承知している。

国内における彼の人気は高まっており、ほぼ70%に達している。最近のクーデターを支持したか(あるいは、引き起こしまでした)か、少なくとも、大変な危機の時に、トルコの‘正統な政府’を守るのに何もしなかったことで、欧米を非難する際、彼には明らかな‘道義的権限’がある。

欧米は、今、彼の脅しを、初めて本気で受け止めている!

過去の経験を基にすれば、エルドアンは、ワシントンや、ベルリンや他の欧米の首都と、極めて厳しい交渉を始める可能性が高い。最近の‘東向き転換’は、実に効果的なはったりに過ぎない可能性が高い。

オバマもプーチンもそれは分かっている。それが、トルコに備蓄している核兵器について、アメリカ幹部が本気で‘懸念して’いない理由だ。これが、サンクトペテルブルクでのエルドアンとの会談中、プーチンが実に丁寧に接していた理由だ。丁寧だが、それ以上の何ものでもない。

全員がトルコの次の動きを待っている。エルドアン大統領は実際に動く前に、かなり時間をかける可能性がある。彼には時間が味方をしてくれる。彼は今、帝国主義者と、反帝国主義者の両派を、お互い競わせている可能性がある。役にたつ事ならなんでもありだ!

ロシアと中国(歴史的に正しい側にいることは、さておき)は、実際、様々なものを提供可能だ。‘素晴らしい贈り物の’例をいくつかあげれば、高速鉄道路線を備えた、はるか太平洋からイスタンブールに到る新シルク・ロード、IT回廊、パイプライン、更には、トルコの問題山積なエネルギー部門の徹底的刷新だ。

トルコは、東が提供するものに匹敵し、それを凌ぐ、ずっとずっと多くを、欧米が申し出るのを期待しているはずだ。

不幸にして、こうしたこと全て、イデオロギーとも、あるいは単純な‘善悪’とも無関係で、冷徹な実用主義と、実際的なそろばん勘定計算に過ぎないのだ。

しかし、このエッセイ冒頭に書いた通り、私はまだ、トルコを本当に理解しているとは感じられない! しかも、トルコ人の友人にさえ‘我々にも理解できない!’と私に言ってくる人々がいる。

トルコではあらゆることが変化する。人も変わり得る。現代トルコの実用主義的な生みの親、ムスタファ・ケマル・アタチュルクは本物のトルコ民族主義者だったが、‘非宗教的欧米’に強く影響されていた。しかも、トルコを強力で、団結し、独立させておくため、彼は欧米列強と戦わざるをえず、ソ連から膨大な量の軍事的、経済的支援を受けた。

地域と世界の未来が、トルコ大統領の手中にある。彼は十分承知している。彼は、ペンの一筆で歴史を作れるのだ。

彼が良い判断をした場合のために、良いシャンペンを一瓶、冷蔵庫にいれてある。良く冷えていて、いつでも栓を開けられる態勢にある。コルク栓が天井に当たる機会が間もなく来ることを心から願っている!

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと中東に住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/turkey-let-us-not-celebrate-yet/5541689

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こういう記事、大本営広報部は決して翻訳してくれないだろう。いくら資金や人材があっても。

全く別の記事「海外での戦争と自国の警察国家を促進する"イスラム嫌悪"産業」も、大ハンマー作戦に触れている。

紙媒体を購読していないので、政治上の重要な出来事、もっぱら日刊IWJガイドで読んでいる。とはいえ、その詳細を知るため、電気洗脳白痴製造装置を見ることはない。報道しないのだから。

今日のガイド冒頭をそのまま引用させていただこう。

■■■日刊IWJガイド・ウィークエンド版「GPIFが5.2兆円の赤字を計上!安倍政権は国民の貴重な年金を何だと思っているのか!/大分県警隠しカメラ事件、『軽い処分』で幕引き!県警を直撃取材!/本日19時より岡山大学教授・津田敏秀氏インタビューを再配信!」2016.8.27日号~No.1443号~■■■
(2016.8.27 8時00分)

 おはようございます。IWJで主にテキスト関係の業務を担当している平山と申します。

 国民の貴重な年金を、安倍政権は一体何だと思っているのでしょうか――。

 公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が昨日8月26日、2016年度第1四半期(4月~6月)の運用実績を公表。5兆2342億円の運用損を計上したと発表しました。2015年度第4四半期が5.3兆円の損失を計上したのに続き、2期連続の大幅マイナスとなります。

 つまりこの4ヶ月で、なんと約10兆円もの私たちの貴重な年金資金が、一気に吹き飛んでしまったのです。

 IWJでは、昨日14時から行われたGPIFの報告記者会見をぎぎまき記者が、17時30分から国会内で行われた民進党による「年金運用『5兆円』損失追及チーム」会合を城石裕幸記者兼カメラマンが取材しました。

 GPIFの記者会見では、責任者である高橋則広理事長は姿を見せず、ペーパーでコメントを配布したのみ。ふざけた話です。Brexit(英国のEU離脱決定)にともなう株価下落などを今回の運用損の理由として挙げましたが、記者会見からの「遁走」は、責任逃れと指摘されても仕方がないのではないでしょうか。

※2016/08/26年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)における平成28年度第1四半期運用状況の公表 記者会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327841

 しかし、この巨額損失の最大の責任者は、安倍総理に他なりません。安倍総理は、2014年1月22日のダボス会議での基調講演で「GPIFの資産構成の見直しをはじめ、フォワード・ルッキング(先読み的)な改革を行う」と大見得を切り、GPIFのポートフォリオ(資産運用比率)をよりハイリスクなものに変更していたのです。

 国会内で行われた民進党による追及チームを中継した城石カメラマンは、座長である初鹿明博衆議院議員を直撃取材!初鹿議員は以下のように話し、秋の臨時国会で安倍政権を追及する考えを示しました。

 「我々がずっと問題にしているのは、ポートフォリオを変更して、株での運用比率を高めた結果、損失が出たということ。つまり、(安倍政権は)判断を誤ったのではないか、と。ポートフォリオを変更していなければ、ここまでの損失は出ていなかったはず。これは明らかに政策的な失敗だと思う」

 この日の追及チーム会合の全編と城石カメラマンによる初鹿議員への直撃取材は、IWJ会員にご登録いただければご覧いただけます!この機会にぜひ、IWJの定額会員にご登録ください!

※2016/08/26民進党「年金運用『5兆円』損失追及チーム」会議
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327851

 昨日の日刊IWJガイドでは、佐々木隼也記者より、事件から1ヶ月が経った神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた凄惨な連続殺傷事件についてお伝えしました。そして今日の日刊IWJガイドでは、冒頭でこのようにGPIFによる巨額損失についてお伝えしました。

 大手新聞社であれば、相模原の事件は社会部が、GPIFは経済部が担当するニュースであるだろうと思います。しかし、小所帯であるIWJには、大手新聞社のような政治部、社会部、経済部・・・といったセクション分けはありません。

 例えば、昨日GPIFの記者会見を取材したぎぎまき記者は、21日(日)には、夜明けから強制撤去が始まった経産省前「脱原発テント」に誰よりも早く急行しました。城石記者は、伊方原発3号機が再稼働された8月12日には愛媛入りし、市民による抗議行動をレポートしました。

※2016/08/21「テントが一つ、二つなくなったからといって、脱原発の意志が変更されることはない!」――21日未明、休日を前に寝込みを襲う「脱原発テント」の強制撤去!! IWJは関係者に現場の模様をインタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/326651

※2016/08/12 「あなたたちは嘘ばっかり!『事故は起こさない』なんて、何が信用できるの?子どもの、孫の命をおびやかす根元がここにある!」~紳士協定は破ってもいいと言い切って建設された伊方3号機が約5年ぶりに再稼働
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/325198

 原発、TPP、憲法改正、安保法制、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法、歴史認識、築地市場の豊洲への移転・・・。これまでIWJが取材してきたテーマは、非常に多岐にわたります。IWJのスタッフは、これら一つひとつのテーマを選り好みすることなく、チームワークを駆使して報じてきました。

 岩上さんは常々、スタッフに対して「トータル・フットボール」を心がけるように、と指示を出しています。部門の垣根を超えて、少しでも手のあいている人間が、カバーアップにまわる。IWJはこの「トータル・フットボール」の精神で、日々、活動を行っています。

 そして岩上さんは、この「トータル・フットボール」の監督兼選手兼球団経営者として、日々、膨大な仕事をこなしています。この8月は、決算という時期でもあり、岩上さんは球団経営者としての役割に全力を投球していました。ですが9月からは、IWJという「トータル・フットボール」のプレイヤーとして、インタビューや単独原稿などのかたちで、表舞台にカムバックすることになると思います。

 岩上さんは昨日8月25日、午前10時前から昼過ぎにかけて、六本木―麻布一帯をウォーキング、その模様をインスタグラムとTwitterにポストし続けました。岩上さんは、7月には心臓発作や突然の目まいに襲われ、さらに持病の睡眠障害も悪化し、かかりつけの医師からは「仕事を控えないと本当に死ぬよ!」と強く注意を受けるほど、体調不良に陥っていました。その岩上さんが、長時間にわたってウォーキングができたのです!スタッフも「少しずつ、体調が回復してきているのかな」と、胸をなでおろしているところです。

 この一連の投稿は、「岩上安身のツイ録」としてIWJのサイトに掲載しましたので、ぜひ下記URLよりご覧ください。

※【岩上安身のツイ録】再度の心臓発作と酷いめまいに襲われた7月、リハビリの8月を乗り越え「復活」の「都心ウォーキング」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/327750

 私は記者・編集スタッフですので、細かい数字までは分からないのですが、この間、IWJの経営はピンチの連続でした。昨年後半から今年前半にかけて、ご寄付・カンパの額が低迷し、今年3月の時点では、期末である7月末に3千万円の赤字を計上する見通しとなってしまったのです。

※2016/03/05 【岩上安身のツイ録】IWJの財政が悪化!このままでは7月末には3千万円の大赤字の見通し!皆様、ご寄付・カンパでの緊急のご支援をお願いします!IWJのピンチをお助けください!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/290545

 しかし、参院選、そしてその後の東京都知事選と重要な局面が続き、IWJとして配信規模を縮小するわけにはいきませんでした。そこで岩上さんが懸命に呼びかけをしたところ、ありがたいことにご寄付・カンパをお寄せくださる方が現れ、経営危機をなんとか乗り切ることができました。

 しかし、このように前期はなんとか乗り切ることができましたが、同様の配信規模を維持していれば、今期も赤字の危機に見舞われることは間違いありません。

 現在のIWJで、最大の支出幅となっているのが人件費です。IWJは、2010年12月の会社設立時とは比べものにならないほど大所帯となりました。経営者である岩上さんは現在、毎日のようにスタッフと面談を行いながら、経営上の細かい数字とにらめっこしつつ、支出の削減に取り組んでいます。

 IWJが現在の規模を維持するために会費だけでまかなおうとすると、一般会員が8千人、サポート会員が2千人、あわせて1万人に達する必要があります。最低限でも8千人は安定的な運営のために必要です。

 しかし、8月25日の時点で、会員数は5,933人と、再び6千人を割り込んでしまっています。収入の柱である会費が伸び悩めば、配信規模を縮小せざるを得ません。9月からは岩上さんもインタビューを再開し、独自コンテンツも豊富になること間違いありません!ぜひ、IWJの定額会員にご登録いただき、IWJをお支えください!

※IWJの会員登録はこちらから!
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 また、現実の支出と、会費収入との差額を埋めるために、どうしても皆様からのご寄付・カンパが必要となります。既存大手メディアが権力の顔色ばかりをうかがい、市民が本当に必要とする情報を伝えないなか、手前味噌ながら、独立メディアであるIWJが果たす役割は今後ますます大きくなるものと自負しています。IWJが今後も活動を続けられるよう、ご寄付・カンパによるご支援を、どうかよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパはこちらからよろしくお願いいたします
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2016年8月18日 (木)

ヒラリー・クリントン - 歴史は繰り返すのだろうか?

Andre Vltchek

2016年8月12日
Dissident Voice

昔、ジェームズ・ブキャナンという名の男がいた。彼は民主党員で、国務長官で、更に、アメリカ大統領になった。歴史学者の友人が、彼のことを教えてくれた。

ブキャナンは、国務長官をつとめたとがある最後のアメリカ大統領だ。彼はペンシルバニア生まれで、1857年に、大統領執務室に入った。

150年以上たった今、ヒラリー・クリントンが、彼の足跡に習おうとしている可能性がある。しかも、それが大した足跡だったのだ!

(ジェームズ・K・ポーク大統領政権で)国務長官をつとめるまで、ジェームズ・ブキャナンは民主党の上院議員で、クリントン女史と同じだ。

国務省のトップをつとめた間、未来の大統領は、メキシコとの戦争を挑発したり、キューバやカリブ海諸国に対する、アメリカ政府の植民地主義的政策を決めたりと、実に全くひどいことをした。工業化し、反奴隷制の北と、農業主体で、奴隷制支持の南との間の反目が高まる時期に、大統領に選ばれた彼は、対立する双方の情念を鎮めることができず、危機に対する政治的解決を見いだすことができなかった。彼はいくつか、実にとんでもない失敗をしでかし、今日に至るまで、アメリカ史上最悪の指導者の一人として記憶されており、退任後わずか数ヶ月後に始まった南北戦争の責任があるとされている。大統領を辞任する前の、大惨事を避けるための、ブキャナン唯一の提案は、州の奴隷制度、逃亡奴隷法と、地域の住民主権の合憲性を再確認する“注釈的修正”を発することだった。

当時の主要な反政府派新聞、ナショナル・インテリジェンサーは、ブキャナンの冒険主義と拡張主義に関する痛烈で皮肉な記事を掲載した。

大統領の認可を得た壮大な計画の法外なリストを、我々は縮小しなければならない … 帝国のあらゆる資源を支配していた偉大なナポレオンでさえ、決して、それほど多くの大胆不敵な計画の同時達成を狙おうとはしなかった。キューバ取得 … ; パシフィック鉄道建設 … ; メキシコの保護領化、ヨーロッパ諸列強にもかかわらず、中米における国際的優位;遠く離れた南米諸国を服従させること; … 海軍増強; 常備軍の大幅拡大 … 地球上のいかなる政府とて、大量の新機軸という、あらゆる緊急事態に対応することは出来まい。

どこかで聞いたような気がしないだろうか?

ヒラリー・クリントンも民主党元上院議員で、最も‘効果的なやり方’で国務省時代も活用した。彼女はリビアで戦争をはじめ、シリアで破壊的な内戦を引き起こし  ホンジュラス・クーデターを陰で指揮し、事実上、中南米のあらゆる部分で左翼政府を挑発し、敵対していた。

‘大衆激怒’と表現されることが多い、社会的緊張が増大している時期に、アメリカ大統領選挙に出馬して、クリントン女史は、ブキャナンと同様、現在、状況が破壊的な社会的大惨事に陥るのを防げるような、新たな進歩的で効果的な解決や改革は全く提案していない。彼女は、現状維持の為に戦っており、その過程で、実に権謀術数的な手口で、政敵を殲滅している。

もしヒラリー・クリントンが大統領に選ばれれば、彼女の治世は、わずか150年ほど前、アメリカ合州国 で起きたことと良く似た本当の悲劇を招くだろうと予言している人々は現在多い。

ジェームズ・ブキャナンと違い、彼女は核兵器の山に座りながら、二つの強力で主体的な国家、中国とロシアを敵に回し、挑発するために最善を尽くしている。彼女の政策は、極めて破壊的な国際紛争、あるいは一連の紛争すら容易に招きかねない。だがそれとて、彼女を悩ませることはないように見える。彼女は自己陶酔して、聖戦をしているのだ!

ブキャナンは、歴史によって、不向きで、頑迷で、好戦的な帝国主義者で、至上主義者だとして裁かれたが、クリントン女史は、先輩のこの全ての特徴を共有しながら、特徴には彼女独自の色合いがある。彼女は、あのストレンジラブ博士の、グロテスクで破壊的な“資質”も持ち合わせている。

*

人間は、我々が考えるほど複雑なものではなく、歴史は繰り返すことになりがちだ。

今年のアメリカ大統領候補の二人とも、そう遠くない過去に、二人の分身がいるのは確実だ。ドナルド・トランプの分身は、二十世紀、ドイツとイタリアで生きていたが、ヒラリー・クリントンには自国の先輩がいる。奴隷制と現状を守り、最も重要なこととして、アメリカ合州国を攻撃的帝国主義、新植民地主義大国に変えた人物だ。

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧 米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと アフリカに住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:http://dissidentvoice.org/2016/08/hilary-clinton-history-repeats-itself/

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いつのまにか、戦争? ―話題の新書、3著者が語る 2016.8.17

メダルの数で、庶民の生活、よい方向なり、悪い方向なりに変化する可能性ほとんどない。というわけでセコイ小生、無関心。電気白痴製造装置をつけると話題はそればかり。

TPPや国家戦略特区導入、我が身のみならず、係累の将来まで、甚大な被害を受ける。

ヒラリー・クリントン、TPPを強力に推進していた。世論の動きを見て、反対を主張している。もっと日本に不利な条項を盛り込んでから、推進に転換するのではと、個人的には疑っている。

あるいは、TPPが無くとも、国家戦略特区で、東京や大阪を丸ごと飲み込んでしまえば良いわけで、その体制、大阪も、東京都も、今や完成している。双方の首長や、支持政党が連携するのも当然の流れ。

植草一秀の『知られざる真実』2016年8月17日記事
TPP批准阻止全国共同行動8.20キックオフ

2016年7月28日 (木)

南シナ海: ご注意を。中国という龍は嚙みつくかも!

Andre Vltchek
Global Research
2016年7月25日

中国は怒っている。もういい加減うんざりして、限界に達しつつあるのだ。何十年間も、欧米を宥めようとつとめ、国際法に則って動き、国際社会の良き責任あるパートナーてあろうとしてきた。そして何十年も、他国の内政に決して干渉せず、いかなるクーデターも支援せず、外国領土を攻撃しなかった。

相手プロパガンダへの反撃においてさえ、慎重で、礼儀正しく、穏やかだ。

それだけのことをしてきたのに、中国は称賛も尊敬もされないのだ!

軍事的にも、イデオロギー的にも、中国は常に、敵とされ、挑発され、包囲され続けている。領土からほど遠からぬところには、沖縄の致命的なアメリカ軍事基地(普天間と嘉手納)があり、朝鮮半島にも膨大な基地があり、東南アジア、特にフィリピンで、アメリカ軍駐留は増大している. 沿岸近くでは、常時、陸軍演習や、海軍演習が行われ、つい最近、韓国(ROK)は、アメリカの先進的ミサイル防衛システム(THAAD)の星州郡への配備を認める決定をした.

長崎で、友人のオーストラリア人歴史学者、ジョフリー・ガンが、現状についてこうコメントした。

    “ことの核心は、中国が、この包囲に憤っているということです。中国は、アメリカ政府が日本を支援していること、アメリカ政府 が、尖閣/釣魚台列嶼を巡る日本の非妥協的な政策を進んで支持していることに怒っているのです。ですから、現状は、明らかに憤慨している中国と、いわゆる領土的一体性に関して、基本的に攻撃的な姿勢をとっている日本ということです。そこで、太平洋アジアは、ますます好戦的となり、東アジアはより紛争が起こりやすくなっているのです。”

ヨーロッパと北アメリカにおける反中国プロパガンダは、最高潮に達しつつある。中国は、再び(中国式)社会主義よりになって、ロシアとのつながりを深めており、欧米各国政府や主流マスコミからのイデオロギー攻撃は一層強力になっている。

(南シナ海紛争を巡る)ハーグの‘いかさま’仲裁裁判所による最近の裁定で、とうとう堪忍袋の緒が切れたようだ。

中国という龍が、怒って立ち上がったのだ。パンチを受けるのにうんざりして、力があり強い中国は、欧米に強力なメッセージを送ったのだ。中国は巨大で平和な国だ。だが、もし脅かされれば、もし攻撃されれば、今回中国は断固、決然と動くつもりだ。中国は自らと、その権益を守るのだ。

*

丁度、ハーグの裁判所が裁定の用意ができていたころ、ロシア極東の都市ハバロフスクから南へ、真っ直ぐ、中国国境へと車で向かっていた。

我々の下を流れているのは、二つの大国、中国とロシアを分ける巨大なウスリー川だ。我々が進んでいる現代の橋は出来立てだ。グーグル地図にさえ、まだ載っていないのだ。今やこの橋が、片方の側は、アムール川に、もう一方の側はウスリー川に囲まれた巨大な島、大ウスリー島とロシア本土を結んでいる。

過去、この地域は、大変な緊張に悩まされており、何度か紛争もおきた。だ。この島は明らかに‘係争中の領土’、a‘no go’area、a military zone.

過去の記憶があるので、パスポートや、いくつかの記者証を用意してきたが、運転手のニコライは、私の慎重さをからかった。

“ここは、今はもう全く平和で穏やかですよ”と彼は言った。“今は、ロシアと中国は偉大な友人で同盟国ですよ。ご覧なさい。川岸で、人々は車を停めて、ピクニックを楽しんでいますよ。”

本当なのだが、見回すと、過去の名残が目に入った。放棄された掩蔽壕、軍事的ゴースト・タウンや、禁止されている国境地域に入りつつあることへの頻繁な警告標識板。さほど離れていないところに、中国の塔を見つけた。我々は本当に国境にいるのだ。

男性が馬に乗って行き、道路近くに、集団農場を見つけた。

私は自分が本当にこの場に、トワイライト・ゾーンにいたことが信じられなかった。アンドレイ・タルコフスキーの古い映画を見ているような感覚だった。

だが、現地の人々にとっては、今や全てが‘全くあたりまえ’なのだ。中国人とロシア人は交際し、お互いに知り合い、理解しつつある。観光客や買い物客が、フェリーやバスや飛行機でやってきて、大変な人数が国境を越えている。ウラジオストックとハバロフスクの博物館、コンサート・ホールや、ショッピング・センターは、今や好奇心に満ちた中国観光客で溢れている。

紛争は終わった。2004年に、ウラジーミル・プーチンと胡錦濤が会談し、いずれの指導者も、明快な良い意図を抱いていた。交渉は複雑だったが、双方とも、困難を克服したのだ。二人は、ロシア-中国国境協定の付録に署名し、あらゆる困難な紛争は速やかに解決された。

現在、中国は、繁栄するロシア極東に何百億ドルも投資している。素晴らしいインフラ建設プロジェクトが実現している。確固とした友情が築かれた。反帝国主義同盟ができている。両国、中国もロシアも発展中だ。両国とも将来への楽観と希望に満ちている。

‘やればできる’隣国中国への敬服を表明する何人かの現地の人々とお話した後、私はそう考えている。‘強い意志さえあれば、必ず実現できる!’

*

南に数千キロ、フィリピンの首都マニラを取り巻くひどいスラムの中を私は車で進んでいた。

インドネシア同様、フィリピンは、明らかに‘破綻’国家だが、両国とも、欧米の忠実な同盟国として知られており、それゆえ、両国の支配層エリート連中は、その服従と追従に対する報酬を得続けている。中国を敵に回し、挑発するのは、ワシントンや、ヨーロッパ各首都に忠誠を示すための最も確実な方法の一つだ。

2012年という早い時点に、‘対立’南沙諸島(スプラトリー諸島を巡る記事を、人民日報P(中国で、最も重要な新聞の一つで、共産党の公式刊行物)に書こうと初めて決意していた。何人かの友人、優れたフィリピン人学者と話をした。私のドキュメンタリー映画用の、群島における忌まわしいアメリカ植民地支配の遺物を探して、メトロ・マニラを自動車で走っている時に、彼らの一人、上級研究員で、フィリピン大学の開発研究と公的管理の教授ローランド・G・シンブランが‘紛争’について話してくれた。

    “率直に言って、南沙諸島(スプラトリー諸島)は、我々にとって、さほど重要ではありません。今起きているのは、わが国の政治エリートが、明らかに、アメリカから、中国を挑発するよう奨励されており、わが国の軍に対するし、アメリカ軍の影響も実に大きいということです。フィリピン軍は、その種の‘奨励’には極めて弱いと申しあげておきましょう。ですから、アメリカは、絶えずこうした挑戦的な態度を助長しています。しかし、この種のやり方を継続するのは、わが国にとって悲惨なことになりかねません。基本的に、わが国は、中国に、地理的にも他の点でも非常に近いのです。”

“中国の主張の方が、フィリピンのものより強力です”と、フィリピン大学(UP)のアジア研究教授である、エドゥアルド・C・タデム教授が、二年後、自宅で説明してくれた。

    “我々が諸島について何か知る前から、中国が南沙諸島(スプラトリー諸島)を支配していました。我々の唯一の主張は距離の近さだけです。率直に言って、これは特別有力な主張ではありません。”

エドゥアルド・タデムも、妻のテレサ・S・エンカルナシオン・タデム(フィリピン大学の政治学カレッジ科学・哲学部教授で、UPの‘第三世界研究’元部長)も、南沙諸島(スプラトリー諸島)の天然資源が確実に、一番弱い当事者の手にはいるようにしながら、欧米は中国を挑発し続けているということに同意している。

    “わが国の天然資源採掘の上で、我々は完全に外国企業に依存しています。フィリピンは、採掘されたものの分け前を受け取るだけです。多国籍企業が全ての主要な契約をしている。外国の多国籍企業は、もしフィリピンのように、脆弱で、従属的な国がその所有者となれば、シナ海の天然資源から多大な利益を得ることになる。”

*

ハーグの最終裁定が出た直後2016年7月に、2016年7月18日に、中国で感情が爆発した。ロイターが報じている。

    “中国は、南シナ海における膨大な領有権の主張を無効とするハーグの仲裁法廷の裁定を認めることを拒否し、フィリピンが起こした訴訟手続きには参加していなかった。

    裁定を守るべきだという欧米の諸国や日本の呼びかけに中国は怒りの対応をした。

    中国は、毎年5兆ドル以上の貿易貨物が通過する戦略的航路南シナ海での問題をかき立てていることで、アメリカ合州国を再三非難してきた。

    中国、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾とベトナムは、いずれも拮抗する主張をしているが、中国のものが最大だ。”

中国科学院のアメリカ研究者たちは、こうした的確な観察をしている。“国連海洋法条約を決して批准していないアメリカ政府が、そもそもの始めから、仲裁訴訟を開始するよう、マニラを奨励し、支援したことがわかっている。”

北京や海外の多くの専門家は、裁定は明らかに政治的だったことを指摘しており、しかも5人のうち、4人の裁判官はEU国民で、一人(裁判長)はガーナ人だったが、ヨーロッパに長年在住している。

中国の対応は迅速かつ毅然としていた。政府の公式新聞“中華日報中国”は、7月15日に “木曜日、北京は、もし、いかなる当事者でも、南シナ海に関し一方的に開始した仲裁の制定を、中国の権益を損なうために利用しようとした場合、中国は毅然と対応する”と宣言した。

*

中国の立場は明確だ。中国は、近隣諸国とのいくつかの二国間協定によって拘束され、更に交渉を進める用意がある。しかし、中国や、欧米の命令を受け入れようとしない全ての国々に対して敵対的な、欧米やその機関によって進めることはない。

モンゴルの首都ウランバートルにおける最近の会合中、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、中国の李克強首相と会談し“ベトナムは、二国間交渉を推進し、地域の平和と安定に貢献するため、中国との違いを適切に処理する用意がある”と宣言した。そのようなやり方を、北京は歓迎し、奨励しているのだ。

マニラにおいてでさえ、将来および即座の中国との二国間交渉を呼びかける非常に多くの理性の声が上がり始めている。

*

中国を敵に回すのは誤っているだけでない。それは危険で近視眼的だ。北京は何十年も余りに長期間、譲歩し、妥協してきた。もはや、そうすることはあるまい。中国は公正を要求している。欧米がフィリピンを、自分たちの帝国主義的目標のための代理として利用していることにフィリピンは気づくべきなのだ。

フィリピンがしているように、アジア内の紛争に欧米の裁判所を巻き込めば、状況を悪化させるだけだ。係争水域での中国漁船銃撃(インドネシア海軍が最近行ったように)緊張を高めるだけだ(既に、インドネシアは、中国に関しては、1965年の欧米が支援した残虐なクーデター後、何十年間も、中国語、中国文化、更には中国名の使用さえ禁止した恐るべき実績がある)。

当面、中国は‘様子見’戦略をとるだろう。またしても、中国は外交を活用し、フィリピン、ベトナムや他の国々との二国間交渉を再開するだろう。

だが、もし欧米が引き下がることを拒否し、もし、いくつかの東南アジア諸国が欧米の代理として行動し続ければ、北京は、もっともきつい選択肢を選ぶ可能性が非常に大きい。一つは南シナ海上空に防空識別圏を設定することだ。もう一つは、直接的な軍事的エスカレーションだ。この地域における、より多くの海軍と空軍の駐留だ。

そこで、世界での位置はどうだろう? 欧米プロパガンダが一体なにを宣伝しようと、ごく少数の国、主としてアメリカと、最も緊密な同盟諸国(本記事を書いている時点では、5カ国)は、公式に、フィリピンと、ハーグによる裁定を支持している。70以上の国々が中国を支持しており、紛争は、仲裁ではなく、交渉で解決されるべきだと考えている。それ以外の国々は‘中立’だ。

中国と良い取り引きをすることは可能だ。ただし、中国という龍には、決して敵としてではなく、友人として接近する必要がある。そして、平和の手が正直に差し伸べられなければならない。決して欧米帝国主義の剣を背後に隠し持っていてはならない!

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧 米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『イ ンドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアと アフリカに住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

The original source of this article is Global Research
Copyright c Andre Vltchek、Global Research、2016

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/south-china-sea-watch-out-china-dragon-could-bite/5537790




この話題、一方的というか、さっぱりわけが分からないので全くしらべずにいた。信頼する筆者たちが続けて、この話題で書いたので、始めてまじめに読んでみた。

茶番。この記事でいう英語の「カンガルー裁判」。日本語で「いかさま裁判」裁判官全員が宗主国の息がかかった連中。彼らを選んだ人物を知れば納得。大本営広報部報道をまじめに見聞きしなくてよかったと大いに納得。

大本営広報部、下記の宗主国と傀儡5カ国の「意見」しかたれ流さない。

  • 5カ国は、フィリピンと、ハーグによる裁定を支持している。
  • 70以上の国々が中国を支持し、紛争は、仲裁ではなく、交渉で解決されるべきだと考えている。
  • それ以外の国々は‘中立’だ。

下記の記事を拝読して、やっと様子がわかった。大本営公報を鵜呑みにしてはいけない。

2016年7月11日 (月)

ベネズエラと、人々が“糞を喰らうよう強いられる時代”

Andre Vltchek
CounterPunch
2016年7月8日

コロンビア人作家ガブリエル・ガルシア・マルケスによる強烈な短編小説“大佐に手紙は来ない”(El coronel no tiene quien le escriba)は“暴力の時代”を舞台に、老いた退役大佐が、15年ほど前に、相当な年金を約束してくれた政府から忘れさられ、生きるために苦闘する話だ。国は腐敗し、残虐で過酷な“1000日間戦争”時代に国のために戦った人々のほぼ全員を見捨ててしまった。

だから、誰も大佐には手紙を書かない。手紙も年金の入った封筒も来ない。老人と妻は二人だけで暮らしている。息子は数年前に亡くなった。貯金も、もうない。希望は皆無に見える。

大佐は軍鶏を一羽飼っている。強い軍鶏だ。彼はそれを訓練している。軍鶏は彼の生存の唯一の可能性で、彼は軍鶏以外は無一物で、誇りでもある。物語の最後で、軍鶏を売ってくれないかと声をかけられる。彼は話を断る。武士は喰わねど高楊枝!

妻が彼に近寄り軍鶏を売ったかどうか尋ねる。彼は売らなかったと答える。

彼女は怯えて尋ねる。“でも、私たちは何を食べるの?”

彼は妻にゆっくり、率直に答える。“糞でも喰うさ!”

***

欧米マスコミは、今や飢えをいやすため、腐った果物やゴミまであさっているベネズエラ国民に関する記事で溢れている。

こうした記事の多くは、ひどく誇張されているが、何百万人ものベネズエラ人が苦しんでいるのは事実だ。

またしてもベネズエラは、自国エリート連中に裏切られたのだ。1973年のクーデター前のチリのように、つい最近のブラジルのように。中南米のエリートは、決して自国民ではなく、欧米のハンドラー連中にのみ忠実だ。

資本は逃避し、人為的に作り出された多くの基本的商品、薬品や食料品の品不足がある。アメリカ合州国やヨーロッパが支援する‘反政府派’の狙いは単純明快だ。革命過程の息の根を止め、チャベスの遺産への信頼を損ない、新自由主義の教義を再度導入して、権力を再度奪取するのだ。

だが大多数のベネズエラ国民は‘反政府派’を支持してはいない。もちろん、全員がマドゥロ大統領の政策に同意しているわけではないが、過去の資本主義への回帰を国民が望んでいるわけではない。

そして、それこそが、ベネズエラ国民が糞を喰うよう強いられている理由だ。

***

第二次世界大戦での900日間のレニングラード封鎖中、母方の家族が一体何を食べていたのか私は知らない。

他の縁者のほとんどが亡くなる中を、祖母と母は生き延びた。

レニングラードはドイツの軍隊に包囲された。都市は昼も夜も激しく砲撃された。ラドガ湖を薄い氷が覆う冬の間だけ、食料補給路が開けていた。

都市では大量飢餓が起きた。ところが、あらゆる苦難にもめげず、レニングラードは頑固に降伏を拒否したのだ。

ドイツ人と戦い、塹壕を掘るため、祖母は毎日前線にでかけた。ナチスは不愉快な揶揄に満ちた何百万枚ものビラを播いた。“親愛なる乙女のみなさん、小さな穴を掘るのはやめなさい。あなたがたの穴の上を、間もなく我が軍の戦車が越えてゆく。”

戦車は通過しなかった! 祖母を含め‘乙女たちは’、優雅な風情で、オベラやバレーを鑑賞し、詩を読むロマンチックな人々だったが、芯は、実際きわめて強靱な断固としたロシア女性だった。最後の勝利まで、彼女たちは降伏しようとはせず - 結局、彼女たちは愛する都市、母国と人類を守ったのだ。

レニングラード住民のほぼ半数が殺されたか餓死した。人々は街路の真ん中で倒れた。しかし、レニングラードはしっかりと抵抗し、誇り高く、立ち続けた。無数の劇場や博物館がある都市、地球上で最も美しい町の一つ、洗練された大都市が、突如強くなって、ナチス集団が街路や堤防に侵入するのを防いだのだ。

“人は死体を食べるように強いられたの、おばあちゃん?”彼女の存命中に一度質問したことがある。

“そうよ。”と彼女は答えた。“お前の母さんと私は決して食べなかったけれど、食べた人もいた… そう。ほかに仕方なかったの。私たちは運良く見つけることができた時には、ベニヤや、にかわを食べた。そうでない時は、何も食べなかった…”

前線での並はずれた勇気に対し、祖母は二度勲章を受けた。彼女は‘乙女’としてではなく、ソ連兵(彼女は軍隊の訓練など全く受けたことはなかったが)として勲章を受けた。

とうとう封鎖、包囲は解かれた。その数週前、祖母と幼い母は、ラドガ湖を渡って脱出していた。栄養失調に苦しむ子どもの膨れた巨大なお腹をした母親は、まるで骸骨のようだった。母親は、薬品と食料品に満ちていた救護所に連れて行かれた際、まるで取りつかれたかのように動き始め、手に触れるあらゆるものを掴んで口に押し込もうとしたと私は聞かされた。三人の大人が彼女を抑え、連れ去らなければならなかった。食事の摂取は、徐々に増やすことが必要で、さもなければ、母親は死んでいたはずなのだ。

祖母は一度私に言ったことがある。“どんなことをしたって恥じゃない! 裏切るよりずっとましさ… でも、人々にどんなことでもするように強いるなんて大変な罪だよ!”

この戦争の間、ほぼ同じ時期、私の親のチェコ方の家族は、ソーセージやテンダーロインや、他の食料品が自由に手に入った。チェコ人はナチスに協力しており、その努力に対して、手厚く報われていたのだ。

幼い頃から、私は一体何に忠誠を誓うのかは実にはっきりしていた!

レニングラードとロシアは、常に私の愛の対象で、私そのものであり、私の母国なのだ。いつも遠く、遥か彼方、地平線の先に隠れていることが多いが、それでも母国だ! ロシアと同様、母方の祖母は、おそらく私の人生中で最も重要な女性だ。

私が後に何者になったにせよ、今の私が何者であるにせよ、それは私が生れる十年前に起きたレニングラード封鎖の際、悪に対する断固とした戦いの日々に形成されたのだ。

***

先週私は、ロシア極東のカムチャッカ、ウラジオストックとハバロフスクで仕事をしていた。私はそこから東京に飛び、予定より長居した。私は、ロシアのこの地域が過去十年間になしとげた大変な進展を記録しようとしていた。

2015年、ブラジルに長期間滞在した時と同様、私は知識人や‘エリート’連中とは会うのを避けていた。船員、漁師や、トラックの運転手など、ごく普通の人々と、ロシアと世界について話して過ごした。

ベネズエラは苦しんでいる。私は毎日ニュースを読み、中南米での進展を検索した。

欧米マスコミによる大半冷笑的な報道に私はずっと戸惑っている。

連中は祝っているのだ! 連中は政府を倒すべく、あからさまに侵略を呼びかけているのだ。連中は、カラカスでの‘徹底的な混乱状況’で有頂天になっているのだ。

何とも悲しい記事だった。実際、不快きわまりない。こうした書記官連中は、高邁な原則や義務や犠牲は全く理解できていないのだ。連中はたんまり給料をもらって、一体どういうものを書くように期待されているかを直感的に知っているのだ。連中の‘文化’は実に低劣だ。

もし自分の理想や、愛する国を守るために、そうするのであれば、キャビアではなく、糞食べる方が遥かに名誉なことが、連中には全くわかっていない。

それは、こうした欧米主流マスコミ連中には一片の理想もなく、“愛”や誇りなど全く理解できないためだ。

だが私が話をしたロシア人労働者たちは、ガルシア・マルケスの小説の大佐が理解したであろうように、そして私の祖母なら、まず確実に理解したであろうように、10,000キロ以上離れた、ベネズエラで一体何が起きているかを完璧に理解していた。

ことは実は極めて単純だ。そうした決断がどれほどきつかろうと、自分の主義に忠実であり続けることだ。さもなくば、人生はおしまいで、全く無意味になる。人間としての人生、あるいは社会での人生丸ごとが。

帝国主義、植民地主義者心性や、野蛮な消費中心主義の中心地、欧米では、ヒューマニズムのあらゆる基本的な理想は、全く無意味なのだ。世界中で、ニヒリズム流布におおわらわの公式宣伝屋連中にとって、倫理的原則など、お笑い種だ。それが、人々が混乱していて、人生が実に空虚である理由だ。帝国そのものも、恥知らずにも自国民を裏切り、地表と地下にある、ありとあらゆるものを売り渡し、儲けようとしている‘属’国諸国も、空虚なのだ。

これこそが、この暗い年月に、ガブリエル・ガルシア・マルケスや、マキシム・ゴーリキーのような人々が書いた偉大な書籍を再訪することが極めて重要な理由だ。

糞を喰いたい人間などいない。ベネズエラ国民に糞を喰わせたいなどと願っている人などいない!

しかし、裏切りに対する報酬としてのテンダーロインか、‘普通の’社会において、反逆罪のエリート連中や、間接的外国侵略との戦いのさなか、生きるための腐った野菜か、という選択となった場合、選択肢は明らかだ!

そして、最終的勝利が実現できた暁には、自国の誇り高い愛国者に糞を喰うことを強いた連中に対する寛大な処置も許しも、決してあってはならない。

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の新著は“帝国のウソを暴く”と“欧米帝国主義との戦い”。ノーム・チョムスキーとの討論は『チョムスキー、西側諸国のテロリズムについて語る ヒロシマからなし崩しの戦争まで』。彼の政治革命小説『Point of No Return』は高い評価を得た。『オセアニア』は、南太平洋の欧米帝国主義に関する著書。スハルト後のインドネシアに関する彼の挑発的な本の書名は『インドネシア: 恐怖群島列島』。アンドレは、テレスールや、プレスTV向けに映画を制作している。。長年、中南米とオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在東アジアとアフリカに住み、働いている。彼のウェブか、ツィッターで彼と連絡できる。

記事原文のurl:http://www.counterpunch.org/2016/07/08/venezuela-and-when-people-are-forced-to-eat-shit/

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人ごとではない。同じ運命、この属国民にもやってくる。「あの参議院選挙が分水嶺だったなと」その時に気がついても手遅れ。そういうものだ。

今回の参議院選挙で明らかになったことが一つある。前から明らかだったが。

いわゆる「マスコミ」新聞・テレビの類は、完璧な大本営広報部・大政翼賛会という事実。

これからの反ファシズム、反戦、反原発、反新自由主義、反TPP、何であれ売国傀儡打倒を狙う運動にとって「マスコミ」は敵だという事実から始めなければならないということだ。

「マスコミ」は大本営広報部・大政翼賛会だといい続けて久しいが、メタボ老人のタワゴト、妄想であって欲しい、というのが本意だった。

もう否定しようのない事実。見事に悲惨な参院選の結果をもたらしている。敵はさるもの。

沖縄のように、民意と本当のジャーナリズムが生きて、同期している社会でのみ、まっとうな結果がでる。

品川正治氏が『激突の時代 「人間の眼」vs.「国家の眼」』や、『遺言』で指摘しておられる通り、沖縄と本土におけるマスコミの質の根本的違いが原因だろう、と思いたい。

品川氏は、もちろんTPPにも大反対。
『激突の時代』の連続講座・第4回 第11章 日本のマスコミ から、ごく一部を引用させていただこう。225ページから、226ページ。

国民に怒りを持たせない

  マスコミの現在の姿勢を言で言ってしまえば、とにかく国民に怒りを持たせない、あるいは怒りの的を外してゆこうというものです。そういう役割をご本人たちが意識しておられるかどうかは別として、私はその点を非常に問題視しています。
   私は沖縄で発行されている「琉球新報」と「沖縄タイムス」の二紙をとっていますが、この二紙は、国民の不満を「怒りにまではしない」という報道姿勢は持っていません。そこが日本のマスコミ全体と大きく違うところです。
  もちろん沖縄の問題では、事実関係を報じるものとしては、大手全国紙でもしばしば一面をにぎわせています。非常に大きな紙面形成になってもいます。けれども、沖縄の二紙と本土のマスコミとでは、どこが違うかというと、「怒りを起こさせない」という本土と、「そうではない。本当の事実を知らせないといかん」という沖縄─この違いが大きいでしょう。
  沖縄の新聞を読み始めた頃、本土とどこか違うと感じたのですが、そのことはすぐに分かりました。それ以来、この点を非常に強く意識しています。

占領支配と日本マスコミ

 それではなぜ、日本のマスコミは全体として「怒りを起こさせない」となってしまったのか。その本を正せば、第二次大戦での日本の敗戦と、その後の米軍を中心とする連合国の占領支配に遡ります。

以下略

54-55ページにでは、大略下記のような発言をしておられる。

政府の理不尽な行動に反対の声をあげる官邸前の原発再稼働反対や、オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会があっても、マスコミは触れたがらない。取り上げるにしても、むしろニュースとして、なにか珍奇なものを見るような形でしか報道しない。

そして、56ページで、こう言われている。

   いまの日本の政治の現状を見ると、政治的にはもうある意味で限界に来ているけれども、多くの人は、どの政党に託していいかと思い悩んでいる。そして、選挙を冷めた目でしか見られなくなっています。政党を選択しようと思っても、これからの日本の進むべき方向が自分の考えている方向にはなりっこないと感じ、しかも、どっちもどっちで、「コレラを選ぶかチフスを選ぶか」という程度のものだと捉える人が多くなっています。
   しかし、もう一度言いますが、政治は政局だけ問題ではありません。選挙は大事です。しかし、それだけではない。先ほど述べた様々な運動を含め、それぞれが複合して方向を創り出すのです。

朝から、大本営広報部・大政翼賛会、見ていない。「反吐がでる」思いがつのるばかり。
正直な話、4時半から、相撲だけは見た。

恥ずかしながら、ガブリエル・ガルシア・マルケスや、マキシム・ゴーリキーのような人々が書いた偉大な書籍、全く再訪していない。時間も、お金もない。

書店でみかけた『紅葉する老年 旅人木喰から家出人トルストイまで』つい購入した。理由は単純。ふと開いた、132ページに、田中正造に関する記事があったため。
蛇足ながら、ロシア人作家でも、ドストエフスキー、全く読むことができない。高校生時代『罪と罰』を苦労してよんだ。
最近ロシア正教のお坊様の講演で「ドストエフスキーの宗教観は実に先進的でした。トルストイは無条件に破門にあたいします。」というのを伺って納得。チェーホフも、ドストエフスキーでなく、トルストイに親近感を持っていた。チェーホフなら読める小生、所詮宗教に縁なき衆生。

田中正造を言うなら、『誰がこの国を動かしているのか』木村朗、白井聡、鳩山友紀夫著の50ページ。白井氏の、天皇皇后両陛下の最近のメッセージが意味するもの。に納得。『戦後の「墓銘碑」』でも触れておられる。この点に触れている人物、白井氏以外になさそうなが実に不思議。大本営報道を、かいつまんだだけで、心底驚いた小生、彼の記事を読んで、ようやく、同意見をみて安心したのだったが。

2016年6月28日 (火)

日本のマスコミが、我々が発言するのをいやがる内容

2016年6月22日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

‘日本は新植民地主義徒党の一員だ’と書けば、日本のマスコミが催す公的論議に出席するよう招かれることは二度となくなるだろう。

そして、まさにこの記事は、沖縄を本拠とする有力マスコミに依頼されて、数カ月前に書いたものだ。

沖縄のアメリカ基地に関する私のドキュメンタリー映画が、南米のテレビ局TeleSURによって、スペイン語と英語とで放映された際、この話題に関する私の意見を日本国民に知らせたいという、多少の意欲は少なくともあったようだ。ある時、日本を世界の文脈に置いて、沖縄の窮状についても触れた、1,200語の記事を書くよう依頼された。

私はまさにそれを書いた。書きながら、この記事が決して使われることはないことがわかっていた、日本の新聞社や放送局(過去、私は日本のいくつかの主要マスコミで仕事をしたことがある)は、欧米権益に徹底的にへつらっていて、意気地もなく、骨もない。しかし私は、ともあれ、縄県民のために、そして私の記事が具体的に、一体どのように“潰される”のか見るため、記事を書いた。

回答は数カ月後に来た。編集者が懸念する三つの主な‘問題’があった。第一、沖縄県民が“北朝鮮なみの犠牲者”と見なされて、うれしいはずがあるまい。第二、“日本の自動車メーカーが、インドネシア政府に金を払い、都市が文字通り、自動車やスクーターであふれるようにすべく公共運輸網を建設しないよう賄賂を使っているというのは確証があるのだろうか”。第三、私の記事は、規定の長さより数語多かった。

日本文化のことは良く知っているので、私は何をするよう期待されているのか良くわかっていた。

私はまさに逆のことをした。私は編集者を侮辱し、記事を引き上げ、NEOに渡した。下記がその記事だ。

*

もし、9時間におよぶ小林正樹の名作“人間の条件”を見れば、誰でも、世界における日本立場に関して、幻想を持たなくなるだろう。

中国、韓国や他のアジア諸国は、占領され、略奪され、人々は虐殺され、拷問され、実験材料にされ、強姦された。

日本“擁護のために”言える唯一のことは、ヨーロッパが地球中を残忍に扱った、何世紀、一千年にもわたる残虐と恐怖と比べれば、欧米の同盟諸国と違い、植民地主義の狂乱を経験したのが、比較的短期間だったことだ。

日本は、常にドイツに感服していた。日本は、欧米の医学、芸術と技術に鼓舞された。日本の“エリート”は、ドイツ人の優越感と、例外主義にも、強く影響された。

南西アフリカの植民地で、ドイツが最初のホロコーストをおこなっていた間、日本はじっとそれを見つめていた。現在のナンビアで、ドイツ軍は、約90%パーセントのヘレロ族や他の少数民族を絶滅した。ドイツ人医師たちは、現地の人々に、あからさまに人体実験を行った。アフリカ人が劣等であることを証明するため、多くの人々が首を切られ、彼らの首は、フライブルク大学や、いくつかのベルリンの病院に送られた。まさにその同じ医師たちが、後に第二次世界大戦中、ユダヤ人やジプシーや、他の“劣等人種に”人体実験を行ったメンゲレ医師や、他の虐殺者たちを教えた。

ドイツに益々感銘を受けた日本は、アジアで自分の計画を開発した。しばらく後、日本は中国人に対し、医学実験を開始した。

欧米や日本そのもので明言されることはまずないが、アジアにおける日本帝国主義者の虐殺は、欧米植民地主義と人種差別から、直接影響を受け、思いついたのは言うまでもない。

日本は優秀な学生だ。海外からくるあらゆるものを、というより、より正確性には、欧米からのものを愛している。長年、日本は、師匠とほぼ同じになっている。So much soアパルトヘイト時代に、南アフリカと、その植民地で、日本人は“名誉白人”の立場に“格上げされた”。日本人は、白人少数派のため専用に催される行事に参加することを認められた、唯一の非白人だった。日本人は、支配者向けに用意された住宅に住むことを歓迎された。日本人は、とうとう“受け入れられたのだ”。

日本は、ファシスト同盟国とともに戦争し、人類に対する罪を犯し、敗北した後、ドイツ同様、主に白人で、ヨーロッパ系出自の勝者に即座に屈した。

ドイツ人やイタリア人ではなく、今や日本は、イギリス人、フランス人、オーストラリア人を尊敬しているが、何より北米人だ。

日本のファシスト産業複合体と統治体制は、戦勝諸国により、ほぼ完全に保存された。最悪の戦犯連中が、またしても体制支配を許された。東京裁判はただの茶番だった。

日本は何をやっても、有名な正確さで、うまくこなす。朝鮮戦争時の欧米との協力は完璧で、喜んだ植民地支配者は、それに報いた。略奪され、屈辱を受けた、大半の他の植民地と違い、日本は昇格させてもらえ、豊かになるのを許された。

有頂天になって、日本は、資本主義産業の力を構築し始めた。日本の立ち位置は疑う余地がない。日本は、欧米帝国主義に加わった。最初は、下位パートナーとして、後に、クラブの同じ一員として。日本は、先生たちよりもっと欧米的、もっと資本主義的になるべく全力を尽くし、イデオロギー的には、より教条的、原理主義的になった。

日本は、進歩的なインドネシアの、アフマド・スカルノ大統領を何度も失望させ、最も影響力のあったマレーシア首相、マハティール・ビン・モハマド (1981年から、2003年まで在位)は、日本に“アジア回帰”するよう何度も要請した。

日本は、どこにも戻ろうとはしなかった。“エリート・クラブ”会員と感じられるものこそ、日本にとって居心地が良かったのだ。ヨーロッパ人から学んだ通り、日本は、道徳や、連帯や、人間中心主義より、私利を遥かに優先した。

政治的旋回や、過去と現在に関する情報のマキアベリ的操作は、欧米で行われている情報管理とプロパガンダとほぼ同じものになった。

経済テロには突如国境がなくなった。具体例をあげれば、日本の自動車産業は、直接賄賂をわたして、地球上で四番目に人口の多い国、インドネシアの政府に、公共輸送機関を建設しないよう要求している。結果的に、何億人もの国民が交通渋滞で麻痺させられ、公害に関連した病気で亡くなっている。ジャワ島のインフラはほぼ完全に崩壊している。だが、現地の人びとが、日本車やスクーターを購入するよう強いられている限り、日本は平然としている。

日本は、自らを、アジアのあらゆる国々の、若く意欲的な学生の“洗脳基地”に変身させた。多数の日本の大学が“奨学金”を提供し、貧しく、反乱をおこす潜在的可能性がある国々の、才能ある男女を効果的に洗脳し、“無力化”している。彼らの多くは“通信”、“教育”や“開発”を学ぶ。というより、基本的に、いかにして何も発言しないようにするか、いかにして、どんなことにも反抗しないようにするかを学ぶのだ。彼らは、帝国や残虐な資本主義に対し、反抗しないよう、より正確には、まさに日本がやってきた通り、いかにして“エリートの中に入り、良い生活を楽しみ、哲学や道徳を忘れて!”振る舞うかを根気よく教え込まれている。

日本は、地球上で最悪の軍事基地のいくつかを受け入れている - 沖縄に。

南米のテレビ局TeleSURのために、沖縄で撮影している間、私は直接、日本帝国主義が作動している様子を目にした。偉大な沖縄文化は禁じられ、社会福祉は服従と引き換えに提供され、基地に関するあらゆる倫理的、国際主義的な発言は、押し殺されている。

だが沖縄選民は知っており、多くの人々は起きていることに震え上がっているが、何も変えることができずにいる。

こここそ第三次世界大戦が始まる場所かも知れないのだ! 欧米は、ここから、中国(実際、歴史的に沖縄の古い同盟国)と北朝鮮(今や沖縄と同じ犠牲者)を挑発しているのだ。

何年も前に、中国人外交官に言われたことがある。“もし欧米が我々を攻撃した場合、ワシントンやロンドンに対して、我々が報復する可能性は低い。日本の領土こそ、そうした攻撃がくる場所なのだから、我々は日本に報復するだろう”。逆説的に、報復は、実際に基地を“受け入れている”沖縄の島々に対するものとなる可能性が高いのだ。

多くの沖縄県民は、危険を理解しており、もちろん戦争には絶対反対だ。しかし、東京は、基地を閉鎖するという彼らの要求を無視している。現在の政権は、益々、好戦的、反中国、反朝鮮民主主義人民共和国になりつつあり、恥ずかしくなるほど親欧米だ。

首相は愛国者のふりをしたがっている。だが安倍晋三は実際は協力者であって、愛国者ではない。そして、それは彼が“右翼”だからではない(三島も、その実績がいかに論争を呼ぶものであれ、右翼だったが、疑うべくもなく本物の愛国者だ)。彼は日本の権益ではなく、欧米権益のために、約70年前、日本を打ち負かし、爆撃で瓦礫の山にし、日本を占領した帝国、アジア中で何千万人もの命が失われた原因である帝国に仕えている。

“自衛隊”日本軍兵士の海外派兵を認める最近の法律変更は何ら新しいものではない。日本は既に、いくつかの戦争に資金を出しており、帝国のための軍事技術を生み出し、近隣諸国を挑発している。日本は長年、何十年も、そうしてきた。

第二次世界大戦中と同様、今や日本は、再び大いに信頼され尊敬されるファシスト同盟メンバーになった。日本は完全武装し、平和憲法の改訂まで考えている。主役の顔ぶれは変わっても、本質は全く変わらない。日本は、常に欧米帝国主義協定の一部でありたいという、強烈で内発的な素質を持っているように感じられる。

もちろん“自由”や“民主主義”や“平和”といった、いくつかの高尚な旗印を乱発しながら、あらゆることが自衛の名のもとに行われている。こうした行動の背後にある動因は遥かに陰険だ。仲間たる全てのアジア諸国に対する人種差別、攻撃的な‘例外主義’(ヨーロッパと北アメリカに学び取り入れた)や欧米への従順な服従。そういう世界に、我々は暮らしている。偉大なインド人思想家アルンダティ・ロイの言葉を言い換えれば“今や黒は白と呼ばれ、戦争は平和と呼ばれる”。少なくとも、欧米と日本では、そうだ!

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト、Vltchek’s Worldの制作者、熱心なTwitterユーザーで、これは、オンライン・マガジン“New Eastern Outlook”への寄稿。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/06/22/what-japanese-media-doesnt-want-you-to-say/
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著者、多数の本を出しておられるが、日本語に翻訳されているのは、この一冊だけのよう。

チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで

たまたま新刊の池内了著『科学者と戦争』を読んでいる。
しっかり、宗主国と属国帝国のための軍事技術を生み出していることがわかる。

も ちろん“自由”や“民主主義”や“平和”といった、いくつかの高尚な旗印を乱発しながら、あらゆることが自衛の名のもとに行われている。こうした行動の 背後にある動因は遥かに陰険だ。仲間たる全てのアジア諸国に対する人種差別、攻撃的な‘例外主義’(ヨーロッパと北アメリカに学び取り入れた)や欧米への 従順な服従。そういう世界に、我々は暮らしている。偉大なインド人思想家アルンダティ・ロイの言葉を言い換えれば“今や黒は白と呼ばれ、戦争は平和と呼ば れる”。少なくとも、欧米と日本では、そうだ!

TTP、原発再稼働、戦争法案、緊急事態条項、といった極めて重要な話題はすべて避けて、Brexit、遺体発見しかいわない、大本営広報部洗脳白痴製造業。

ポスターでは、肝心な目的地が省かれているが、告白している内容は全く正しい。

(地獄への)この道を。力強く、前へ

Brexitで、株価が大幅下落しているのだから、投入した年金は大変なことになっているだろうに、それには不思議なほど触れない。ぼうふらのようなものしか、大本営広報部の表面には浮かばない。

というわけで、知りたい情報を、まとめておられる「日刊IWJガイド」の一部を転載させていただく。知りたい情報を伝えていただけるメディア、購読料を払う価値は十分にある。

■「EU離脱による世界経済の成長を阻害するリスクが現実化!?」稲田朋美政調会長が2重のウソ!?

 26日に放送されたNHK「日曜討論」で、自民党・稲田朋美政調会長が憲法改正をめぐり、「自民党改憲草案では、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重はまったく変えておりません」と平然とウソをついたことは、昨日の本ガイドで城石エマ記者がお伝えしました。実はこの日、稲田氏は2重にあてにならない発言を重ねていました。何と言ったのか、引用してみたいと思います。

 「今回のEU離脱、まさしく伊勢志摩サミットG7で総理が提言されて最終合意に至った、まあ、このEU離脱による世界経済の成長を阻害するリスクということが現実化したと思います」

 安倍総理の見立てが正しかったとでも言いたいのでしょうか?

 安倍総理は伊勢志摩サミットで、消費税増税の再延期の理由に「リーマン・ショック」をあげ、批判が集中したことから、のちにこれを撤回。代わりにこじつけたのは、「新興国経済の経済成長の減速」でした。そして今度は、これまで一度も言及したことがなかった「英国のEU離脱」?ですか。。。

 これまで総理が英国の「EU離脱」の可能性に言及したことがあったでしょうか。サミットの場には英国のキャメロン首相もEUに加盟している各国の首脳も同席していたのです。そんな場で、安倍総理が「英国のEU離脱が日本の株価下落の引き金になる」などと言ったというのでしょうか?もちろん、そんな話はひと言も出ていません。今年2月にはすでに国民投票が実施されることは分かっていました。もし、稲田氏が言うように安倍総理が「英国のEU離脱を世界経済の成長を阻害するリスク」としてとらえていたならば、50%も株式に投入している国民の年金積立金の割合をそのまま放置していたはずがない、と思いませんか?

 何度かお伝えしてきていますが、毎年7月上旬にGPIFが公表してきた年金の運用状況を、政府は今年は選挙後の7月末に見送ることを決定。なぜか、って。もちろん、選挙前に安倍政権にとって不都合な情報を出したくないからでしょう。実際のところ、英国のEU離脱の影響よりはるか以前に、株価の下落によって5兆円もの大きな損失が出ている可能性が取り沙汰されてきました。

 民進党の「年金運用『5兆円』損失追及チーム」はこれまで何度もGPIF職員や厚生労働省の役人を呼び、問いただしてきましたが、公表を遅らせた理由を担当者は何と答えたのか。詳しくは、こちらの記事をご覧ください!

※2016/04/08 「国民に判断材料を与えないのは損失よりも悪質だ」~アベノミクスで年金5兆円が消えた!?――民進党・追及チームが安倍政権の情報隠しを批判
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/295629

 IWJは昨日、新たに行われた民進党「年金運用『5兆円』損失追及チーム」を中継。詳しくは、平山茂樹記者が後段で報告しているのでぜひお読みください!

岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

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