Andre Vltchek

2017年8月 2日 (水)

アフガニスタンで、ロシア人は記憶に懐かしく残っている

2017年7月29日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

これは読者が読むとは想像もしていなかったはずの記事だ。アフガニスタンにおける“ソ連時代”のあらゆる記憶は封じ込められ、更には“否定的”やら“有害”だとまでいう烙印が押された。この話題の論議は、少なくとも欧米やアフガニスタン国内の‘上流社会’では許されていない。

ソ連は巧みにアフガニスタンに引きずりこまれ、共産主義超大国は、アフガニスタンで止めを刺された。‘共産主義に対する資本主義の勝利’と欧米公式説明は叫んだ。‘人類に対するあらゆる進歩的代替案の一時的破壊だ’と反撃する向きもあったが、大半小声のささやきだった。

ゴルバチョフ/エリツィンの、恐ろしい残虐で屈辱的な時期、筆舌に尽くし難い苦悶を経験し、ロシアは、地理的にも、人口的にも縮小した。ロシアは大出血していた。欧米が一時的勝利を慶賀し、旧植民地の再征服を思い描いて、世界地図を前に踊っている間、ロシアは自らの排泄物の中に浸かっていた。

だが結局ロシアは生き延び、立場と威厳を取り戻し、再び欧米グローバル帝国主義者の狙いと直接対立する地球上で最も重要な国の一つになった。

アフガニスタンは決して回復していない。1989年、ソ連最後の戦闘部隊がアフガニスタンを去った後、アフガニスタンは長年、残虐な内戦に焼き尽くされて、酷く破壊された。進歩派政権は、オサマ・ビン・ラディンのような連中が聖戦大虐殺を指揮する、欧米やサウジアラビアが支援したムジャヒディーンという途方もない脅威と直面せざるを得なかった。

社会主義者、共産主義者、非宗教主義者や、旧ソ連や東欧圏諸国で教育を受けたほとんど全ての人々は、殺害され、亡命し、あるいは何十年も沈黙させられた。

欧米に定住した人々の大半は裏切ったに過ぎない。欧米の公式言説と教条を受け入れている。

今でも左翼だと自称する人々でさえ、事前承認されているウソをおうむ返しに繰り返して来た。

“おそらくソ連は、ムジャヒディーン、タリバンや、欧米ほど悪くはなかったが、それでも実際十分悪かった。”

ロンドンやほかの場所で、堕落したアフガニスタン人‘エリート’や連中の子供たちが語るこうした話を聞いていた。最初から私は疑っていた。そして私の仕事、アフガニスタンへ、そして国内の旅が始まった。国中の何十人もの人々と話し、思いとどまるように言われたことをした。護衛も防御も無しに、至る所にドライブし、人里離れた村のど真ん中で止まり、麻薬がはびこる命にかかわるような都市スラムに入り、カーブルや、ジャララバードや他の場所で、著名な知識人と接触した。

“どこから来られましたか?”と良く尋ねられた。

“ロシアです”と答えていた。これは極端な単純化だ。私はレニングラード、今のサンクトペテルブルクで生まれたが、私は信じられないほど、中国、ロシア、チェコとオーストリアの血が混じっている。それでも、アフガニスタンの砂漠や深い渓谷の真ん中で、特に生命が危険に晒されていると分かっているような場所で“ロシア”の名が自然に思い浮かぶ。この世で最期の言葉を言えと言われたら、“ロシア”でありたいものだ。

ところが私がそう言うと、アフガニスタン人の表情は思いの外、突然和らぐ。“ようこそ!”私はこれを何度も聞いた。それから質素な家に招待される。休んでゆけ、食事をしてゆけ、水を一杯のんでゆけと言われる。

‘なぜだろう?’と私は不思議に思ったものだ。“なぜですか?”と私はとうとう友達になった運転士兼通訳のアリフに尋ねた。

“この国ではアフガニスタン人はロシア人が好きだからですよ ”彼はこともなげに答えた。

“アフガニスタン人はロシア人が好きですか?”私は疑問に思った。“あなたは?”

“ええ”彼は微笑んで答えた。“私は好きです。アフガニスタン人の大半はそうです.”

*

二日後、装甲UNESCOランド・クルーザー車内に座り、旧ソ連で教習を受けたエンジニア、今ではただの運転手、ワヒード・トーリャライと話していた。彼は実名を出して良いと言った。彼は何も恐れておらず、怒りをため込んでおり、彼はそれを吐き出したがっているのが明らかだった。

“眠る時、今でも時々旧ソ連を夢に見ます。その後は、目覚めてから丸一カ月は幸福です。今でも、あそこで見た全てを私は覚えています…”

‘あそこで’一体何が彼をそれほど幸福にしたのか知りたかった。

ワヒードは躊躇しなかった。

“人ですよ! 皆実に親切で。とても歓迎してくれました… ロシア人、ウクライナ人… あそこでは、私は実にくつろいでいました。彼らの文化は我々のものとそっくりです。ロシア人がアフガニスタンを‘占領した’という連中は身売りしているのです。ロシア人は、アフガニスタンに対し、非常に多くのことをしてくれました。彼らは‘マクロヤン’のような住宅地を建設しました。彼らは工場や、製パン所まで建設しました。カンダハルなどでは、人々はいまでもロシア・パンを食べています…”

ソ連時代、アフガニスタンの質素な田舎の至る所で撮影した水道管や、ジャララバードのような都市の中や周辺の精巧な水路を思い出した。

“反ソ連プロパガンダは実に激しいですから”と私は言った。

“ロシア人を憎んでいるのはムジャヒディーンと欧米人だけです”とワヒードは説明した。“そして、連中に仕えている人々。”

更に、彼はこう続けた。

“貧しいアフガニスタン人のほぼ全員、決してロシア人については悪く言いません。しかし、政府の連中は欧米側です。現在、海外で暮らしているアフガニスタン人エリート連中同様。ロンドンやドバイで不動産を買っている連中、自分の国を売りながら…‘世論を作るべく’金を貰っている連中。”

彼の言葉は滑らかに続いた。彼は言いたいことを良く理解していて、痛烈な内容だったが、彼がどう感じているのかは明らかだった。

“ソ連時代の前とその間、アフガニスタンにはソ連人医師やソ連人教師もいました。アメリカやイギリスから来て、アフガニスタンの地方で働いている医師や教師を一人でも見せてください! ロシア人は至る所にいて、今でも何人か名前を覚えています。リュドミラ・ニコラエヴナ… 今ここで働く欧米人医師なり看護婦を一人でも見せてください。以前はロシア人医師や看護婦が国中で働いていましたし、彼らの給料はとても低かったのです… 彼らはその半分を自分たちの生活費に使い、残り半分を貧しいアフガニスタン人に配ったのです… 今アメリカ人やヨーロッパ人がしていることを見てください。連中全員金儲けにやってくるのです!”

バグラム基地で、アメリカの指揮の下、軍務についているジョージア人戦闘員との最近の出会いを覚えている。彼はとんでもない体験を語ってくれた。

“バグラムの前には、ヘルマンド州のレーザーネック米軍基地で軍務についてしました。アメリカ人が撤退した際、連中は地面からコンクリートまではがすのでした。連中はこう冗談を言いました。“我々がやって来た時、ここには何もなかったのだから、我々が去った後も何もなくするのだ…”彼らは私たちが現地の子供たちに食べ物をあげるのを禁じました。食べきれないものは破棄しなければならず、決して現地人にあげてはいけないのです。私はいまだになぜなのか理解できません。アメリカや西ヨーロッパから来た連中は、アフガニスタン人に対して大変な悪意を示しています!”

何という違い!

ワヒードは、ソ連の遺産がいかに突然根絶させられたかをこう想起している。

“タリバン時代以降、我々は全員貧困です。そして飢餓。我々には何もありませんでした。そこに欧米がやって来て、あらゆる所で金銭を浪費しはじめました。カルザイやエリート連中は“アメリカは良い!”と、おうむ返しにして、連中ができる限りのものもつかみ取り続けました。カルザイ政権で働いた外交官たち、エリートは、連中はアメリカやイギリスに家を建てますが、ソ連で教育を受けた人々は、まともな仕事にはつけませんでした。我々全員ブラックリストに載せられました。教育は欧米が独占したのです。ソ連、チェコスロバキア、東ドイツやブルガリアで教育を受けていた場合、連中は面とむかって言うのです。出てゆけ、共産主義者! 今は少なくとも、我々は何らかの仕事につくことが許されています… 私たちは依然、純粋で、身ぎれいで、決して腐敗いしていません!”

“人々はまだ覚えているでしょうか?”私はいぶかった。

“もちろん、覚えていますよ! 街なり村の市場お行きなさい。連中に“お元気ですか?”とロシア語で言ってごらんなさい。彼らはすぐさまあなたを家に招き、食事を出し、抱きしめますよ…”

数日後、市場の真ん中で試すと… うまくいった。田舎町で試したが、やはり、うまくいった。最後に、カーブルから約60キロの、タリバンが入り込んでいる村で試したが、そこではうまく行かなかった。それでも無事で済ませられた。

*

プレ・チャルヒ村でシャカル・カリミに会った。現地の長老で、かつてはナンガルハール州の首長だった。

現代アフガニスタンに導入されたシステムで何が最善でしたか?と彼に尋ねた。

彼は最初、汗王朝について話したが、それから、タリバンが、1996年に、カーブルに入った後、残虐に拷問され殺害された左翼アフガニスタン指導者に触れた。

“彼らがナジーブッラー医師に平和に統治させていれば、アフガニスタンにとって最善だったでしょう!”

1979年のソ連侵略について、彼に尋ねた。

“間違った情報を与えられて連中はやってきたのです。最初の間違いは、アフガニスタンに侵入したことです。二つ目の、致命的な間違いは、去ったことです。”

“アフガニスタンに関与していた際のロシア人と欧米人の主な差異は何だったのでしょう?”

“ロシア人は、主に、アフガニスタンの為になるよう、支援すべくやって来たのです。ロシア人とアフガニスタン人の関係は、いつも素晴らしいものでした。本物の友情があり、人々は交流し、一緒にパーティーまでし、行き来していました。”

私はそれ以上は彼に聞かなかった。今何が起きているのか尋ねなかった。それは実に明白だ。“巨大な壁と高電圧ワイヤー”が答えだろう。無人飛行船、至る所にある兵器と、信頼の完全な欠如… ごく少数の超大金持ちと、大多数の絶望的に貧しい人々との間の恥ずべき分裂… アジア大陸で最も貧困にあえぐ国。

*

後で、友人のアリフに、これは皆本当かどうか質問した。

“もちろん!”彼は激しく大声で言った。“100%真実です。ロシア人は道路を建設しました。彼らは我々のために家を建設しました。それに彼らは、アフガニスタン人を非常に良く、まるで兄弟のように扱ってくれました。アメリカ人は、アフガニスタンに何もしませんでした、ほとんど何も。連中は自分の利益しか目にはいらないのです。”

“もし‘アフガニスタンはロシアと組むのが良いか、アメリカ合州国と組むのが良いかという単純な質問で、今すぐ国民投票をすれば、大多数は決してアメリカやヨーロッパとでなく、ロシアと組む方に投票するはずです。なぜかわかりますか? 私はアフガニスタン人です。国が良くなれば私は幸せです。もし国が悪ければ、私は苦しみます! アフガニスタンの大半の人々は、欧米人に洗脳されたか、買収されたかしていない限り、ロシアがこの国に何をしたか良く知っているのです。そして彼らは欧米がいかにわが国を傷つけたか知っているのです。”

*

もちろん、これは、ありとあらゆるアフガニスタン人が考えていることではないが、彼らの大半は絶対に、そう考えている。現地に行き、アフガニスタンの、ありとあらゆる場所をドライブして、質問して頂きたい。もちろん、人はそういうことはしないものと思われている。この“無法状態の”国にやってきて、動き回るなど死ぬほど恐ろしいのだと言われる。そして、人は庶民に直接近寄らないものと思われている。その代わり、人は牙の無い、臆病な学者の著作や従順なマスコミ報道を再利用するよう期待されている。もしリベラルであれば、少なくとも“希望も、解決策も、未来も無い”というように期待されている。

ゴガ・マンダ村では、タリバンと政府軍間の戦闘が依然続いている。地域中で、錆びたソ連軍ハードウエアの遺物や、“ソ連時代”の戦闘で破壊された古い家々が目に付く。

タリバンは丘のすぐ裏に陣取っている。タリバン戦士は、アフガニスタン国軍を、少なくとも月に一回攻撃する。

NATOによるアフガニスタン侵略と、それに続く占領のほぼ16年後、この村は、アフガニスタンの他の何千もの村と同様、電気や飲料水は使えない。歩いて行ける距離に、小学校はなく、小さな、設備の乏しい診療所でさえ、ここから遙か彼方、約5キロ離れている。ここでは、平均的な六人の家族は、一月130ドルで生き延びなければならず、それも家族の誰かが町で実際に働いていればの話だ。

近くの町で教師をしていたラフマト・グルに、“ロシア時代”の方が良かったかどうか聞いた。

一分ほどためらってから、曖昧に答えた。

“ロシア人がここにいた頃は発砲が良くありました… 本物の戦争でした… 人々が死にました。聖戦時代、ムジャヒディーンはあそこに陣地を構えていました… 連中はあの丘から銃撃し、ソ連戦車は川沿いにいました。多くの一般市民が激しい攻撃を受けました。”

彼に更に質問をしようとしていると、通訳がパニックになった。

“行きましょう! タリバンがやって来ます。”

彼はいつも落ち着いている。彼が緊張する時は、本当に逃げるべき時だというのがわかる。我々は走った。アクセルを踏んで、すさまじい速度で幹線道路めがけて走った。

*

別れる前、ワヒード・トーリャライは私の手を掴んだ。彼が何か重要なことを言いたがっているのがわかった。彼が考えをまとめるのを待った。すると、長く使わないためさびついてはいるが、うまいロシア語でこう言ったのだ。

“時々非常に傷つき、怒りを感じます。ゴルバチョフは一体なぜ我々を見捨てたのですか? なぜですか? 我々はうまくやっていたのです。彼はなぜ我々を見捨てたのでしょう? もし彼が我々を見捨てなければ、アフガニスタンの暮しは素晴らしかったはずです。国連運転手になる必要はなかったでしょう… 私は300人が働いていた大きなパン工場の副社長でした。我々は愛する国を作り、食べさせていました。プーチンが我々を捨てないよう願っています。”

そこで彼は私の目を真っ直ぐに見つめ、彼の話しを聞きながら私は突然鳥肌がたち、メガネが曇った。

“プーチン大統領に言ってください。私があなたの手を掴んでいるように、我々の手を掴んでください。私の国で見たことを彼に言ってください。我々アフガニスタン人は、あるいは少なくとも、我々の多くは、依然、誠実で、強く、正直な人々だと彼に言ってください。こうしたこと全ては終わります。我々はアメリカ人とヨーロッパ人を追い出します。間もなくそうなります。そうなったら、是非やってきて、我々本物のアフガニスタン愛国者の力になってください! 我々はここにいます。待ち構えています。是非戻って来てください。”

アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命小説『Aurora』や他のを書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/07/29/in-afghanistan-russians-are-now-remembered-with-love/
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アフガン・緑の大地計画―伝統に学ぶ潅漑工法と甦る農業』を書店で見かけた。中村哲氏の新刊。カラー写真満載。

一方、傀儡政府、とんでもないことしかしない。大本営広報部昼の洗脳ワイドショー、こういう話題、扱うのだろうか?余りの愚劣さにあきれ、ここ数日、昼は全くみていない。

孫崎享氏の今日のメルマガ、詳しく書いておられる。、「日報問題の閉会中審査、自民が稲田元防衛大臣の出席拒否の意向。元大臣の出席無しの審査に何の意義があるか。自衛隊が、大臣が関与しないで日報の処理を決定したとすれば、文民統治上深刻な事態。自民党内に「隠蔽」の動き復活。」

目をそらすのがお仕事の大本営広報部、こういう話題、決して扱わない。

※財務省が森友学園に値引き額や分割払い案を提示していた!? 籠池夫妻逮捕の前に財務省職員らの背任容疑の調査を!岩上安身による神戸学院大学教授・上脇博之氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/394082

2017年7月31日 (月)

欧米に支援された‘聖戦’の冷酷な力が反抗的なフィリピンに届く

2017年7月22日
Andre Vltchek

一カ月前、欧米が支援するアジアでのテロの複雑なネットワークを暴露する記事を書いた(“ワシントン聖戦エクスプレス: インドネシア、アフガニスタン、シリアとフィリピン”)。1980年代、東南アジア版の過激反共産主義を吹き込まれたインドネシア人とマレーシア人の聖戦士が、ソ連破壊という究極的目的を持って、カルマルの、次にムハンマド・ナジーブッラーの社会主義政権と戦うべく、アフガニスタンに行ったと私は書いた。鍛えられ、更に洗脳されて、彼らは東南アジアの自国に戻り、いくつかの部族間紛争や虐殺(アンボンやポソでのものを含め)に参加し、更に‘世代間のギャップを埋める’べく、結局、シリアで、最近ではフィリピンでの戦闘に参加しておわる若い世代のテロリスト育成に乗り出した。

私の記事は事実満載で、東南アジアの学者、思想家や現在ジャカルタで暮らす現役の著名‘聖戦戦士’に至るまで様々な証言を盛り込んだ。

インドネシアのバンドン市で(パジャジャラン大学- UNPAD)社会・政治学部のイマン・ソレ教授が、欧米が現在、一体なぜ、フィリピンと、現在の反抗的な政権を不安定化させ、中傷するのにとりつかれているのかに関する彼の解釈を語ってくれた。

“第二次世界大戦以来、アメリカは、いわゆる‘ドミノ効果’を恐れていました。ドゥテルテ大統領の下で、フィリピンで起きていることの中には、政府による多国籍採掘コングロマリットの活動制限があり、欧米はそれが許せないのです。フィリピンは、環境への配慮を、短期的利益より優先しているのです! インドネシア国内と東南アジア中の何百万人もの左翼活動家にとって、ドゥテルテ大統領はお手本です。”

欧米が、そのような‘まずい模範’を残虐かつ断固懲罰するのは誰でも知っている。

ソレ教授はこう続ける。

“こうしたことが起きているのは、フィリピンを‘不安定化’するためだけでなく、フィリピンには‘助長’が可能な紛争地域があるせいでもあると思います。好例は、イスラム教徒が圧倒的多数のミンダナオ島、対 それ以外のカトリック教徒が圧倒的多数の国、フィリピンです。”

聖戦戦士連中は、カリフ領の設立を夢想しており、‘カラー革命’風政治家、いくつかの‘果てしない紛争’、‘活気ある市民社会’や欧米の支払い台帳に載っているNGO。(何十年間も欧米の従順な植民地)フィリピンにはそれが全部揃っている。連中の唯一の目的は、フィリピンを不安定化し、マニラ・マラカニヤン宮殿の現政権を打倒することだ。

*

長たらしく細々と説明した後で、最終的に、いまだに戦争で破壊されたマラウィ市を訪れる許可を得た。

軍の護衛隊を提供されて、前線に急送される前、私はサギランの軍基地に、ほぼ12時間、拘留され、軍内部の親米/反ドゥテルテ派に訊問された。テキスト・メッセージで、マニラの連絡相手から、すぐに知らされた。軍幹部の誰かが、包囲された都市で実際に起きていることを私に目撃されたくなかったのは明白だった。

私がようやくマラウィに到着して、反ドゥテルテ派の人々が私を止めたがった理由がはっきりわかった。現地のほとんどあらゆることが、欧米や、現地の従順なマスコミが大衆に見せたがっていることはまさに正反対だった。

事態は私が予想していたよりも、遥かに、遥かに良かった。

地域に課された戒厳令は‘穏健で’合理的だ。軍幹部からの行政に対する干渉はほとんどなかった。何万人もの国内難民を助ける救援作戦は、良く組織されており、困難な状況を考えれば、きわめて効率的だ。

軍は市の中心部約一平方キロに立てこもったテロリストと戦うのに集中していた。それ以外のマラウィは解放され、ほとんど無傷だ。家の約20-30パーセントが破壊されたか損傷されたというのが私の推測だが、無数の膨大なマスコミ報道は“市全体”あるいは“市の大半”が廃墟と化したと語っている。

私は現地に行き、戦闘の中心部まで見たので、私はこの全てを証言できるし、私がここで主張していることを実証する写真証拠を私は持っている。

何人かの国内難民(IDP)と話し、依然マラウィや周辺地域で暮らしている一般市民とも話した。ラミロ・レイ准将(ラナオ統合任務部隊のトップ)や、ジョー-アル・ヘレラ中佐を含む軍高官と会い、戦場の状況に関する質問責めにした。私は一般の兵士と移動し、病院や救援センターを訪問した。

レイ准将は(現在、戦場の司令部にもなっている)マラウィ市役所での会談で、こう説明してくれた。

“ISISは、ミンダナオ島に彼らの国家を樹立したがっています - イスラム・カリフ領 - まさに、ここ南ラナオ州に。”

”5月23日に、テロリストの隠れ家があるという報告がありました。我が軍が攻撃し、銃撃戦となった際、テロリストが既に地域全体を占領しているのを知って驚きました。後に、証拠を検証し、ビデオを見て、テロリストが、実際、マラウィ全体を、5月26日、ラマダン開始までに占領する計画だったことが分かりました。戦闘は、23日終日続きました。あの日、我々が失敗していれば、状況は遥かに悪くなっていたでしょう。しかし、わが軍はマラウィの大半を解放し、テロリスト部隊はアグス川の東に撤退せざるを得ませんでした。”

戦争は残虐だ。テロリストによる殺人が行われている。国内で退去させられた人々が、ISISが、検問所を設置し、住民をイスラム教徒と異教徒に分けたと言った。非イスラム教徒は即座に殺害されたか、人質にとられ、今も人間の盾として、使われている。

“マラウィの至る所に犠牲者の遺骸があり、焼ける太陽にさらされて腐敗していました”とイマ・ミンバラワグが語ってくれた。“犬に食べられているものもありました。”

5月23日以後、事態は急激に悪化し、何万人もの現地住民が、ミンダナオ島や国内で、安全な避難場所を求めて、家からの脱出を強いられた。

“テロリストは、捕らえた女性たちを性奴隷として使い始めました”と、サギアランの仮設軍事基地の前に立って、マルヴィン・リグタン少佐が説明し、丘を超えて、マラウィ市内のテロリスト陣地に向けて、耳をつんざくような榴弾砲の一斉射撃が行われていた。

マラウィ戦争のあらゆる悲惨さにもかかわらず、様々な現地市民が、明らかに誤算して、紛争が始まる前、ISISとつながるテロリストに対し、本格的な支援をしていたことが分かった後でも、軍は残虐な戦術を使うのを拒否している。

ジョン・マーク・シルヴァ・オニピグ大尉はこう説明してくれた。

“ISISに所属している連中は、テロリストというだけでなく、犯罪人なのです。連中は麻薬を売買しています… しかも、一部の現地人は知っていたのです… 実際、現地人は非常に多く知っていたのです。彼らは、これが始まるずっと前から、地域でのテロリストの存在を知っていたのですが、当局には決して報告しなかったのです。”

“一体どうやって、それだけ多くの兵器を入手したのですか?”私は知りたかった。

“フィリピンでは、金を持っている連中は闇市場で好きなだけ兵器が買えます.”

*

マラウィの戦いに、外国人戦士が関与していることを、何人かの軍幹部が、公表前提、あるいはオフレコで、確認した。

“隠れ家の一つで、インドネシア、マレーシアと、いくつかのアラブ諸国が発行したパスポートを発見しました。”

ミンダナオ島出身の、教育者で、著名なソーシャル・メディア・ジャーナリストで、親ドゥテルテ活動家の、ドレイ・トレド氏は、マレーシアとアメリカ合州国を非難している。

“マレーシアは、ミンダナオ島中に、カリフ領を広げ/復興することで、自らの利益に役立たせることを狙っているのです。マレーシアは、ミンダナオ島を果てしない混乱に陥れるために、1968年以来、不安定化に直接資金を提供しています。それは我々が、石油が豊富なサバ州を取り戻すことが決してできないことを意味しますから、マレーシアは、ミンダナオ島が恒久的な混乱・紛争状態にあることで恩恵を得られるのです。”

“アメリカ合州国にとっての主な関心は、中国の‘一帯一路’(OBOR)体制が間もなく最終的に完成するので、フィリピンと領海の支配を維持することです。フィリピンは最終かつ最も重要な積み替え地点なのです。”

アメリカにとっては、あらゆる手段で、いかなる代償を払っても支配力を維持するのが狙いだ。マレーシアの一部の連中にとっては、ミンダナオ島でのカリフ領樹立だ。無数のインドネシア反共産主義聖戦士にとっては、この地域のあらゆる左翼に対する果てしない戦いだ。

その結果が、マラウィ、実際には、ミンダナオ島至る所での大変な苦難なのだ。何十万人もの男性、女性や子供が家を追われ、何百人もの人々が殺害され、残虐で耐えない貧困に苦しんでいる。

わずか一年少し前に政権を握ったに過ぎないドゥテルテ大統領は、貧者側に立って、大きな変化を実現することに成功した。だが、彼は現在、大変な圧力を受けている。

彼は、初めから、マルクス主義ゲリラや、ミンダナオ島での更なる自治を要求しているイスラム教徒や、そして、もちろん中国との和平合意に達しようとしていた。

この戦争は、彼の善意に対する大きな試練になっている。だが欧米や現地の反政府宣伝屋が何を言おうと、彼が成功裏に切り抜けるのは疑いようもない。

軍トラックの後部に乗っていたので、大人や子供が、何の恐れもなく、手を振り、敬礼しているのを見た。現地の人たちと打ち明けて話したが、 彼ら全員、軍が聖戦士に勝利することを願っていた。

事実上、軍事作戦を担当しているレイ准将は、私にこう説明した。

“この戒厳令と、フェルディナンド・マルコス統治時代に課された戒厳令の違いは、現在、軍隊が主に、実戦に携わり、一般市民を支援している。地方当局幹部の仕事には全く干渉しません。彼らには、これまで通り仕事をするよう奨めており、私の支援が必要な時にだけ、私に連絡するように言っています。私はこの地域を支配してはいませんし、支配するつもりもありません。”

現地当局者たちに確認したが、准将の言葉を裏付けるものだった。

何人かの救援ボランティアにも確認し、マニラは支援のためにできる限りのことをしていると聞いた、支援し損ねている場合は、善意の欠如ではなく、単に資源が足りないためだ。

発射されるものと、飛来するもの、両方の榴弾砲と、空軍による聖戦戦士の陣地への爆撃を目撃したが、いずれも明らかに、標的を狙ったものだった。

これは本物の戦争で、戦争というものは、決して100%パーセント“きれい”ではない。だが、この戦争は、可能な限りきれいだと、世界中のあらゆる場所で何十もの戦争を目撃し、報道した経験から、私は自信をもって言える。

これと逆の主張は、あからさまな反政府プロパガンダを広めるか、無知の印か、その両方だ。だが、プロパガンダこそ、まさに欧米や、親欧米の現地マスコミやNGOがフィリピンと世界中に振りまいているものなのだ。

*

私は、マラウィに入りこめ、戦闘の影響を自分の目で見た極めて稀な外国人の一人だ。ところが、市の近くにさえ行ったことがない何百人もの欧米の記者連中が、状況について、絶えず自分の目で見た報道であるかのように話し、書いている。連中の敵対的な意図は明々白々だ。

現地と外国人の聖戦戦士は、フィリピンという国にも、この都市にも既に大変な損害を与えてしまった。一部の専門家は、マラウィとフィリピンの状況を、外国が火をつけたシリア紛争の初期段階になぞらえている。

だが、マラウィはアレッポではない。ここでは、軍は断固として行動し、過激派は素早く、一つの狭い地区に封じ込められた。

前線近くで、ある軍幹部から、こう聞いた。

“わずか一日で都市奪還は可能ですが、一般市民が、テロリストによって、人間の盾として利用されているので大変な数の一般市民の死傷者がでるでしょう。この地域の家は非常に頑丈です。家々は2-3階建てで、ここでは、’リド’と呼ばれる、何世紀にもわたって続いている残虐な家族間の確執が絶えないので、要塞化されています。”

軍が正面から攻撃すれば、何千人もの一般市民が命を失うことになろう。マニラ内にも、マラウィ現地にも、そのような大虐殺を望んでなどいない。だから、戦争が長引いている。テロリストの陣地は爆撃されている。脱出し、川を渡ることだできた人質たちは素早く避難所に連れて行かれる。テロリストが支配している地域は、完全に封鎖されている。ISISとつながる過激派が、弾薬や食糧や両方が早々に尽きることが希望だ。

マラウィは、その大半、欧米帝国主義が直接あるいは間接に引き起こした残虐な宗教テロ行為という恐怖の既に長大な本の新たな一章に過ぎない。非宗教的な社会主義イスラム政権との戦いの第一波で、欧米は、イラン、エジプトとインドネシアを不安定化した。次がアフガニスタンの‘策略’、更に、イラクとリビアの超残虐的破壊が続いた。次はシリアの番だった。

‘聖戦’は、ロシアや中国や旧中央アジアのソ連共和国に対し、一貫して利用されている。

私の840ページの著書“帝国のウソを暴く”でこうしたことを全て書いたが、欧米が行う犯罪に完全に追いついていられるほど十分素早く書くのは不可能だ。

特にアフガニスタンやシリアのような場所の宗教紛争への欧米の関与を指摘する方が容易なことが多い。フィリピンの場合は、つながりは依然間接的で、うまく隠されているが、確実に存在しているのだ。

欧米の帝国に逆らうのは、常に代償の高い、殺伐たる行為だ。ワシントン、ロンドンやパリが後援するクーデターや、直接の軍事紛争、介入や、全面戦争にさえ至ることが多い。

だが今や、フィリピン国民は‘我慢の限界’なのだ。彼らは従順でいるのには、もううんざりなのだ。沈黙したまま、略奪されるのはもう沢山なのだ。彼らは大統領を支持して集まっている。ドゥテルテの支持率は、いまだに75%付近だ。軍が、鍛えられた現地や外国の聖戦士に対して勝利しつつあるのが明らかだ。救援活動は効果的で、良く組織されている。事態はうまく行っている。

わずか一年で、フィリピンは正反対に変わった。何十年もの中で初めて、大きな希望があらわれている。解放された大衆の意思を挫き、フィリピン国民にんを強制して再び跪かせるのは困難で、たとえ聖戦テロが残虐にしかけられたとて、おそらく、ほぼ不可能だ。

アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命小説『Aurora』や他の本を書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2017/07/22/cold-arm-of-jihad-sponsored-by-the-west-is-reaching-rebellios-philippines/
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植草一秀の『知られざる真実』横浜市長選与党勝利に最大大貢献したゆ党民進党

日刊IWJガイドの一部を引用させて頂こう。

 民進党は自主投票にまわりましたが、7月27日、林候補の選挙カーの上に立つ弁士、山尾志桜里衆議院議員の写真がSNSにアップされると、これを見た人たちは騒然、「山尾ショック!」とも言うべき衝撃が広がりました。

 山尾議員と言えば、国会で「保育園落ちた日本死ね!!!」のブログを取り上げ、待機児童の問題を広く世の中に知らしめた功労者。山尾議員が事務局長を務めた「民進党待機児童対策プロジェクトチーム」では、「隠れ」待機児童数を含めた実態把握に務めるため、全国統一の基準で集計するべきだと政府に訴えてきました。

 横浜市では2010年に待機児童が全国最多の1552人となりましたが、林市長は従来の「待機児童」の定義を変更することで待機児童数「ゼロ」を達成したと発表。この数字の裏には、「育休中」や「求職活動休止中」などの「隠れ」待機児童数を含めると、その数は3259人にまで膨れ上がるという「カラクリ」があることがわかっています。

 山尾議員が、こうした「カラクリ」で市民の目をごまかす林市長の応援に入ったことは、山尾議員に期待を寄せていた若いママさんたち、特に保育園に子供を預けることができない子育て中の親御さんたちに大きなショックを与えたに違いありません。

 「山尾ショック!」の大きさは、待機児童問題だけではありません。林市長は、選挙前までカジノ誘致に積極姿勢を見せ、「育鵬社」の教科書採択を推進、全国的に中学校給食が当たり前になりつつある中、「家庭弁当」を基本とする決定をして、中学校給食の導入には消極的な姿勢を見せてきました。

 横浜市は、安倍政権きってのカジノ推進派である菅義偉官房長官の地元でもあります。その安倍政権が「加計学園」問題で信頼を失墜して、菅官房長官自身がマイクを握れずにいる中、なぜ、民進党の山尾議員が応援に駆けつけたのか、甚だ疑問です。

 IWJは7月29日、横浜駅で演説を行った伊藤候補の選対部長を務める民進党・真山勇一議員を直撃。真山議員は、自身も山尾議員の行動にとてもショックと怒りでいっぱいであるという胸の内を明かし、愛知県出身の山尾議員は、トヨタなど労働組合の関係で連合との関係が強いのが一つの要因ではないかと分析。さらに、「伊藤候補の応援演説を依頼したのに、山尾議員から断られていた」という事実も明かしました。

 真山議員への直撃インタビューは、以下の記事にまとめていますのでぜひ、ご一読ください。

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※横浜市長選で林文子氏の応援に駆けつけた民進・山尾志桜里議員の「山尾ショック!」について伊藤大貴候補選対本部長・真山勇一参議院議員を直撃!~「こんな党じゃ政権なんて取れない」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/393958

2017年7月18日 (火)

ドゥテルテの対ISIS戦闘のさなか、マラウィ入り

Andre Vltchek
2017年7月16日
RT

フィリピン南部ミンダナオ島のマラウィ市での戦闘で、欧米マスコミは、途方もなく誇張された未確認報告や、うわさや、歪曲した‘事実'を報じている。
7月始め、包囲されたマラウィ市内と、その周辺地域に入るのを許されたごく少数の外国人の一人として、私はミンダナオ島を訪れた。

現地の人々、国内避難民、つまり聖戦士に乗っ取られた市から脱出するのに成功した人々と話した。ラミロ・レイ大将やジョ-アル・ハレラ中佐を含む戦闘責任者の軍最高司令官と状況について話し合うこともできた。多くの兵士や公務員や難民救援活動者たちと出会った。


© Andre Vltchek

首都にいる私の連絡相手が、テキスト・メッセージで、明らかにフィリピン軍内の親アメリカ派により、私が“危険人物”とされていると知らせてくれた。そこで、私の現場入りが、マニラによって、最終的に許可される前、私は拘留され、サギアランの臨時軍事基地に留め置かれた。そこで私は軍諜報機関に“ソフトに”訊問された。わずかに離れた場所で、榴弾砲が約10キロ離れたマラウィのISIS陣地に向け、砲弾を発射していた。

“アメリカ合州国は、世界中でテロ広めている責任があると考えているのか”と、一人の将校から夜遅く、単刀直入に質問された。‘舞台裏’の誰かが私の著作をおおわらわで調べているのは明らかだった。

欧米の既存支配体制マスコミや、様々な卑屈なNGO(いくつかの反抗的で、自立心の強い国々で“人権を擁護している”連中を含め)、反帝国主義で、75パーセントの支持率を享受している進歩派指導者であるドゥテルテ大統領を悪者として描き続けている。軍内部には、大統領と、欧米から自立する彼の行動を支持する派と、もう一つの、ワシントンや他の欧米の首都に訓練され、往々にして、毒されてもいる派と、二つの派があることは良く知られている。

親欧米派は、私を追い出し、拘留し、おそらく行方不明にさえしたがっていた。大統領側に立つ人々、私が真実を見るようマラウィ入りを認められるのを望んでいた。


© Andre Vltchek

最終決定は、夜遅くマニラで行われた。私は解放され、包囲された市内で働くことを許された。最高司令官自身がキャンプを呼び出した時でさえ、少なくともしばらくの間は、私を解放するのを嫌がっているのが明らかだった。

マラウィ戦線を訪れての、私の最初の反応は、いきどおりだ。私が目にしたものは、大半の欧米マスコミや、マニラの親欧米現地テレビによって再三報じられているものとは根本的に異なっていた。

マラウィが、報じられているように“完全に破壊”されていないのは明らかだ。大半は依然しっかり建っている。20から30パーセントの家や建物、大半、市の中心部にあるものは、ひどい損害に耐えているのではと想像する。

ISISとつながる聖戦士が5月23日に攻勢を開始した際、彼らの計画は、ラマダンが始まるまでに(5月26日)、市を完全に支配することだったと説明されている。軍が連中の計画を潰した。軍隊が反撃し、他の全ての‘バランガイ(地区)'の支配を、維持あるいは奪還して、テロリストを一地区のみに封じ込めるのに成功している。

テロリストが無差別に残虐に振る舞った後の明白な恐怖感ゆえに、国内避難民の大規模な動きがあり、大規模な損失があったのは確実だ。だが、決して欧米で報じられているように400,000人が地域から逃れたわけではなく、約200,000人(人数は、一時約300,000人にのぼった)だった。


© Andre Vltchek

一般市民の“無差別爆撃”は決してなかった。発射される榴弾砲と、飛来する榴弾砲の両方と、空爆は極めて限定されていたのを目撃した。空爆は全てテロリストの陣地を狙ったものて、大半は命中していた。私がこれまで仕事をしてきた全ての交戦地帯と同様、ヘルメットや防弾チョッキを含め、あらゆる防具を断り、おかげでより動きやすくしていられた。それで、状況に'かなり迫る’ことができた。戦闘と爆撃が、1キロ平方未満の一地区にしっかり封じ込めらているのは明らかだった。

反ドゥテルテNGOや政府はミンダナオ島にかされた戒厳令への‘懸念’を主張している。マラウィ内と周辺(あるいはミンダナオ島のどこであれ)、戒厳令は残虐な結果をもたらしていない。夜間外出禁止令(午後9時-午前5時)さえ実施は手ぬるい。

レイ将軍は、マラウィ市で、私にこう説明してくれた。

“この戒厳令と、フェルディナンド・マルコス統治時代に課された戒厳令の違いは、現在、軍隊が主に、実戦に携わり、一般市民を支援している。地方当局幹部の仕事には全く干渉しません。彼らには、これまで通り仕事をするよう奨めており、私の支援が必要な時にだけ、私に連絡するように言っています。私はこの地域を支配してはいませんし、支配するつもりもありません。”

地域で活動している様々な救援組織やNGOのために働いている現地役所職員やボランティアが、レイ将軍の言葉を裏付けていた。

紛争地帯で仕事をしている間、住民の恐怖は全く感じなかった。軍隊と、一般市民の関係は、明らかに友好的な心からのものだ。軍隊の車列がイリガン市とマラウィ市の間を移動する際、子供も大人も微笑んで、手を振り、兵士を応援している人々もいた。


© Andre Vltchek

国内避難民を収容しているキャンプでは、ほぼ全員共通の見解だった。ミンダナオ島全般、特にマラウィ地域の多くの住民は通常マニラからの更なる自治を歓迎するのだが、この進行中の残虐な紛争の間は、現地住民のほぼ全員、軍と政府の取り組みを支持している。

“聖戦集団のフィリピン人も、外人も早く粉砕されて欲しいものだ”というのが、現地の人々ほぼ異口同音の意見だった。

イリガン市とマラウィ市で、ISISと軍の陣地の位置をはっきり示す詳細な地図を見せてもらった。

ラナオ・キャンプのジュン・アバド中佐と、部隊長のレイ将軍が、私に明快なブリーフィングをしてくれた。7月3日時点では、アグス川が、ISIS占領地と、軍隊が解放し支配している地域の‘境界’だ。

市全域が間もなく、可能性としては7月中に解放されることは疑いようもない。それがまだ実現していない唯一の理由は、テロリストが、キリスト教徒であれイスラム教徒であれ、人質を人間の盾として利用しているためだ。ドゥテルテ大統領、レイ将軍や他の人々は、無用な人命の損失を避けようとしているのだ。

外人戦士が関与しているので状況は極めて微妙だ。6月30日、in サギアラン、マルヴィン・リグタン少佐はためらいがちに、こう認めた。“隠れ家の一軒で、インドネシア、マレーシアや、いくつかのアラブ諸国が発行したパスポートを発見しました。”


© Andre Vltchek

最近インドネシアで“アフガニスタン時代”にまでさかのぼるテロリストの蜘蛛の巣について、私は詳細を説明した。あの時期、欧米は、多くの東南アジア過激派に、アフガニスタンの非宗教的な社会主義政府とソ連に対する戦いで、ムジャヒディーン加わるよう奨励していた。鍛えられた彼らは最後にインドネシアに戻り、アンボンやポソを含む国内でのいくつかの紛争を煽り、シリアや、そして現在、フィリピンに彼らを‘輸出’する前に、新世代聖戦戦士を訓練しはじめた。何人かの学者や専門家が、これを私に請け合った。

社会主義、反帝国主義や、愛国心の強い国々や政府を不安定化するために、欧米は‘聖戦'を、直接的、間接的に頻繁に利用してきた。過去、アフガニスタン、インドネシア(1965年)やシリアなどの国々の破壊に成功してきた。多くの人々が、フィリピンは‘攻撃リスト'への最新の追加だと考えている。

ミンダナオ島出身の著名なフィリピン・ジャーナリストで親ドゥテルテ活動家のドレイ・トレボはこう説明してくれた。

“欧米が、ドゥテルテ大統領に対して敵対的な理由は単純です。彼がワシントンに最大の敵と見なされている国、中国と和平合意をまとめようと懸命に動いているからです。もう一つの‘欧米の敵' ロシアも、ドゥテルテが尊敬し、国民も次第にそうしています。最近、ロシアとフィリピンは防衛条約を調印した。大統領は、キューバとも、特に医療分野で緊密なつながりを作りつつあります。”

事態の重みは誰にも否定できない。

マラウィから逃げて来て、サギアラン市役所の土地に建てられた救援センターで暮らしている人々の疲れ切った様子を私は目にした。

“昨日、二人の幼児が亡くなりました”とミンダナオ国立大学(MSU)の学生ボランティア、アメル・ハッサンに教えられた。

理由は“水の違い、栄養失調と、疲労...”


© Andre Vltchek

私はもっと知りたかったし、アメルは続けた。

“人々は今でも衝撃を受けています... 彼らは今起きていることが信じられないのです。特に家が破壊された人々; 肉親を、全てを失った人々...”

欧米は批判ばかりしているが支援しているだろうか? アメルは肩をすくめるだけだった。

“外国からの支援は皆無です... 我々が得ているものほぼマニラの政府か地方行政機関からのものです。ドゥテルテは懸命に働いて、我々を助けています。”

カマル・ミンバラワグ、妻のイマと、一カ月の赤ん坊モハンマドの三人家族はセンターの狭い空間に押し込まれていた。彼らの記憶は殺伐としていた。イマは、ほとんど機械的に経験を説明してくれた。

“攻撃の第一段階の際、私たちはマラウィにいました。私は妊娠していて、出産が近かったのです。ISISが攻撃した時、私たちは市役所にいました... 彼らは検問所を設け、人々をグループに分けました... 私たちに銃を向けました... 連中はこう質問しました。‘イスラム教徒かどうか?’...そして‘もしイスラム教徒なら‘シャハーダ'を唱えよ。唱えることができなければ、殺されるか人質にとられるかです... 殺害され、太陽の灼熱下で、犬に食べられる亡骸をみました...”

マラウィ市の戦いは荒れ狂っている。ISIS狙撃兵に破壊されたビルの最上階、オーストラリア人記者が二日前に銃撃された場所から、私はそれと向き合った。

ここはアレッポではないが、軍隊による英雄的な反撃がなければ、そうなっていた可能性がある。

約100人の兵士が既に命を失った。私がレイ将軍に出会う一日前、彼の部下六人が負傷した。800人以上の一般市民が亡くなったと言われている。一体何人のテロリストが殺害されたか正確に知っている人はいない。これは本物の戦争だ。あらゆる戦争と同様、厳しく残酷だが、この場合、‘新たに独立した’国は明らかに勝利しつつある。

これは信じがたい光景だ。愛国的で断固とした兵士の中には、いまでもアメリカ国旗が刻まれたヘルメットや、古いイスラエルの防弾チョッキを身につけている人々がいる。だが疑いようもないことがある。これは現実の話、新しい国だ! 全く違うフィリピンとマラウィは、彼らが耐えなければならない、最初で最もきついテストの一つなのだ。

戦争が人々と軍隊を団結させた。欧米や地元の商業マスコミが一体何を書こうと、大半のフィリピン人は知っている。これは彼らの戦いなのだ。彼らの大統領と、彼らの軍隊が、実に異質で、暴力的で、恐ろしいものに対して戦っているのだ。

本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない。

アンドレ・ヴルチェクは、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼は数十ヶ国で、戦争や紛争を報道してきた。彼の最新書籍三冊は、革命的な小説『Aurora』と二冊のベストセラー政治ノンフィクション『帝国の嘘を暴露する』と『欧米帝国主義と闘う』。彼の他の著書をここで見る。アンドレは、teleSURと、Al-Mayadeen向けの映画を制作している。ルワンダとコンゴ民主共和国についての画期的ドキュメンタリー『ルワンダ・ギャンビット』を見る。長年、中南米、アフリカ、オセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在、東アジアと中東で暮らし、世界中で働いている。ウェブサイトかツイッターで連絡できる。

記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/396462-marawi-duterte-isis-war/
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寿司友が常連の呆導、音を消して、つける悲しい癖がぬけない。そこで、

植草一秀の『知られざる真実』「アベノミクスで99%主権者の生活はズタズタだ」に書かれているメディア論に大賛成。

youtube暴露タレントのたわごとをいいおとなが集まって論じる民放いや民呆。いい年をして、金をもらって些事を論じる連中自体冗談そのもの。辺見庸の表現を借用すればクソバエ。音を消し、時折眺めている小生はクソバエ庶民。

全く対照的なのが、IWJのインタビュー。驚くほど、実に長時間だが中身は濃い。

日本で最初の立憲民主主義思想は現行憲法よりリベラルだった!? 幕末の思想家・赤松小三郎の暗殺に見る「明治礼賛」の虚妄! ~岩上安身による拓殖大学関良基准教授インタビュー(その2) 2017.7.11

2017年5月29日 (月)

良い気分になれる映画と、むなしい期待の新たな波を流布する欧米

Andre Vltchek
2017年5月27日
New Eastern Outlook

“南”の大ヒット映画を見ると、世界は実はそれほど絶望的な場所でないと信じ始める可能性が高い。現在の帝国主義者と超資本主義者による世界支配のもとで、事態は常に良くなると確信さえするかも知れない。インド亜大陸やアフリカのどこかの貧民街で暮らしているのであれば、一生懸命頑張れば、“自分を信じて、自分を愛すれば”、“自分の直感に耳を傾ければ”、あらゆることが最後はうまいところに落ち着く。あなたは認められ、報われ、成功という緑の丘を覆う素晴らしい新天地に持ち上げられるかも知れない。

熟考願いたい! というより… 全くお考えにならぬよう - 見て見ないふりをして頂きたい。

欧米の資金提供機関やプロパガンダ機構を喜ばせるためだけに、本や映画が常に生産されている。その過程を、私の最近の政治/革命小説“Aurora”で興味深く描いた。

アフガニスタン-アメリカ作家カーレド・ホッセイニの書いた『君のためなら千回でも』や、サルマン・ラシュディや、エリフ・シャファクのインドやトルコに関する、ほぼもっぱら欧米の読者が狙いで、作家たちの母国では軽蔑されていることが多いあらゆるベストセラーをお考え願いたい。

ラシュディやシャファクの作品は、少なくとも“文学”と見なせよう。だが今や欧米市場も主流マスコミも、、益々多くの貧しい国々の、単純で、美しい ‘前向きで’、多くの貧しい国々の現地の人々を実際には混乱させ、むなしい期待を抱かせる、より多くの‘良い気分にさせる’物語の駄本や映画を求めている。

『スラムドッグ$ミリオネア』をまだ覚えておられるだろうか? シナリオはどれだけ現実的だっただろう? そもそも、インド映画でさえなかった。『トレインスポッティング』も監督したダニー・ボイル監督の2008年のイギリス映画だった。ムンバイのジュフー・スラムが舞台だ。

2011年、映画が制作された同じムンバイのスラムで私も撮影した。多数の人々に、あの不潔で、絶望的な地域で、あのような‘成功談’がどれほどありうるのか聞いてみた。ジュフー・スラムの住民たちは、軽蔑的な身振りで映画まるごとを切って捨てた。貴重な言葉を無駄にする必要などないのだ。

益々、益々多くの絵画が制作されている! 良い気分になれる; 世界のことをとても気分良く感じられる! 映画館を出る際、涙を何滴か流そう。小声でこうつぶやこう。“あらゆることが可能だ。”体制に協力しよう。革命など忘れ、‘前向きに’考え (体制が国民にそう考えて欲しい方向で)、なにより、自分のことを考えよう!

(作品に『炎の二人』や『Water』などがある)インド人監督ミーラー・ナーイルが制作した 実際のウガンダ人チェスプレーヤーのフィオナ・ムテシに関する映画『Queen of Katwe カトウェの女王』は、本物の個人主義大作だ。実際、ウガンダかインドの映画をご覧になっていると思われたなら、完全に間違っている。アフリカ映画のように見えるが、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが制作したアメリカ映画だ。しかも、実際“良い気分にさせる映画”として意図され、誇らしげに宣伝されている。

筋は単純で、予想通りのものだ。少女は、首都カンパラ郊外のアフリカでも最も過酷なスラムの一つ、カトウェで、徹底的な貧困の中で成長する。父親はAIDSで既に死んでおり、母親は家賃が払えず、姉は売春婦として、かつかつの生活をしている。わずか10歳のフィオナは退学を余儀なくされる。

彼女の人生は完全崩壊に近づきつつある。だがそこで突如奇跡が起きる! ハレルヤ!

フィオナは国が主催するチェス棋士養成計画に登録する。彼女は才能に恵まれていた。彼女はどんどん出世し、間もなくスーダンまで飛行機旅行し、数カ月後にはロシアにまで旅する。

これは‘実話’だとされている。確かに、ウガンダのスラムで育った貧しい少女がいた。彼女は決して頂点には至らず、決して金メダルを勝ち取ってはいないが、彼女は才能があった。映画では、彼女はトーナメントで勝利し、大量の賞金を獲得し、一家のために大邸宅を購入する(まるで宮殿のようだ)。

これが、この映画を見た貧しい幼い少女が狙うべきことなのだろうか? そのような夢は現実的だろうか、それともこれは全くの妄想なのだろうか?

悪事をあばくドキュメンタリー『ルワンダ・ギャンビット』のため、私もカトウェで撮影した。子供だった頃、私はいくつかトーナメントや競技に参加し、才能のあるチェス棋士として通っていた。映画『Queen of Katwe カトウェの女王』は、どこか変だ。チェス・チャンピォンになるには、単なる幸運と熱意以上のものが必要だ。コンサートピアニスト同様、チェス棋士が一定のレベルで戦えるようになるには、文字通り自分を殺す長年の厳しい訓練が必要だ。

私の子供時代、科学者だった父親は、私をチャンピォンにしようと夢中だった。率直に言って、長年一生懸命やったとは言え、私はさほど興味はなかった。いくつかメダルを取ったが、それ以上は伸びなかった。飢えて、ほとんど屋根もない家で暮らすフィオナが、わずか数カ月ののんびりしたコーチを受けただけでチェス名人になれただろうか?

そうなっていたら良かったと思う。だがウガンダを知り、スラムを知り、彼らの現実がいかに過酷か十分知り、もちろんチェスも知っている私は、そうはゆくまいと思う。

一体だれがこうした映画の恩恵をえるのだろう? 最も貧しい人々ではないのは確実だし、インド人やアフリカ人ではないのも確実だ!

恩恵を受けるのは、欧米や植民地で現状を維持しようとつとめている連中のように思える。連中は現地の人々に悟って欲しくないのだ。希望などほとんど残されておらず、根本的変革、唯一革命だけが、収奪されている彼らの国で、物事を逆転し良くすることができることを。

革命というのは‘共同参加の’出来事だ。決して個人が突然進歩したり‘救助されたり’‘救われたり’というものではない。ある個人や、ある家族が‘成功する’話ではない。それは国民全員が、その権利のため、進歩のために戦うことであり、全員のための社会的公正の問題なのだ。

ちょっとした‘成功談’は実際むなしい期待を抱かせて、共同社会を分裂させる。

親欧米で、超資本主義的ウガンダのフィオナの物語には、典型的な青年オーケストラや、ケーブルカー、保育所、公共図書館、コミュニティーの学習センターや、無料医療拠点などのベネズエラ・スラムの偉大な共同体プロジェクトとの共通点は皆無だ。

ミーラー・ナーイルの映画撮影技術がいかに‘素晴らしくとも’、クジに当たったり、あちこちで幸運な目にあったりしても、国が丸ごと変わるわけではない。欧米帝国主義の中心地で、これらのささやかな個人主義者の行動や勝利は慶賀され、賛美される理由はまさにこれだ。国内であれ、植民地であれ、本当の変化が起きても、決して歓迎されない。一方、あらゆる利己的な小さな勝利は、神聖なものとして扱われる。状況とは無関係に、人は自分自身のために生きるべきなのだ。

最近一体何本の、大いに‘前向きな考え方’/ 非現実的/‘良い気分になれる’/‘むなしい期待’映画を見ただろう? 沢山。たとえば、2016年オーストラリア/イギリス共同制作の、列車に乗って、故郷の町から離れ迷ってしまい、最後に愛情ある献身的なオーストラリア人家族の養子になる貧しいインドの少年に関する『LION ライオン 25年目のただいま』だ。

同じような映画や本やニュース報道の土砂降りか、なだれのようだ。ある種の‘前向きな考え方’の新たな波、あるいは‘実際、個人的幸運や個人主義によって改めることができないほど酷いものは世界にはないという教条のようだ。そうしたものの大半は、どういうわけか、欧米イデオロギー洗脳の震源地 - 英国(自国民や絶望的な植民地化された国々からやってくる移民、更には様々な遥か離れた場所で、絶望の中に暮らしている人々までの、あらゆる革命への熱望をまんまとそいだ国)とつながっている。

欧米は‘偽の現実’を産み出すのに多忙だ。そして、飢えているチェス棋士、露店商や、スラムの住民など何人かの貧しい個人が突然金持ちになり、成功し、満たされるこの奇怪な似非現実。彼らを取り巻く他の何百万人は苦しみ続ける。しかしなぜか、彼らはたいした問題にならない。

形成されつつある新たな名士集団がある - 彼らを‘魅力的貧乏人’と呼ぼう。この‘例外的な人々’、魅力的貧乏人は、欧米では、理解しやすく、祝いやすい。彼らは素早く、いそいそと、グローバルな‘やり手連中’やナルシスト大金持ちの‘主流’クラブに統合される。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作している。彼は、革命的な小説『Aurora』と他の何冊かの本を書いている。本記事は、オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/05/27/the-west-spreading-new-wave-of-feel-good-movies-and-false-hopes/
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映画と言えば、『この世界の片隅に』いまだに見ていない。

昼の洗脳番組、最近、音声を消すだけでなく、テレビ自体つけなくなった。

一方、IWJのインタビューはしっかり拝聴させていただいている。以下に、今日の日刊IWJガイドの一部を引用させていただこう。共謀罪、たとえば、沖縄の米軍基地反対運動、ぴったりの標的であることがわかる。一般国民こそが対象なのだ。ちなみに、今日の日刊IWJガイド、加計問題についても、詳しい。

 昨日、岩上さんは40年以上にわたりメディア業界に携わり、現在TBSの「報道特集」でキャスターを務める金平茂紀氏にインタビューをしました。

 金平氏は、「共謀罪」について「これまでと全く違う、あまりにも危険な中身で、やり方も拙速」と批判。さらに、「共謀罪が招致するディスユートピアはすでに現実化している」として、沖縄の米軍基地反対運動の山城博治さんが逮捕された際、「警察が通話記録をおさえ、誰と誰が通話し、どういうメールをし、お金がどう動いたかを調べた。山城博治を中心にどういうネットワークができているかを調べた」という、共謀罪の「先取り」が行われている事実をお話くださいました。

 金平氏と岩上さんは、4月27日に行われた記者会見でも一緒に登壇し、「共謀罪」反対を表明しました。

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※【全文文字おこし掲載】「共謀罪は自由な情報発信を殺す」――ジャーナリストら14人が共謀罪に反対する共同声明を発表!岩上安身も呼びかけ人として参加「密告の横行で個人的な人間関係も破壊される」 2017.4.27
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/375780
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 昨日のインタビューは、以下のアーカイブからご視聴いただけます!

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※「『共謀罪』が招致するディスユートピアはすでに現実化している」!? 長年メディアで取材をしてきたTBSキャスターの金平茂紀氏が見た「監視社会の恐ろしさ」~岩上安身がインタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/380791
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 NHKや読売など、巨大な影響力をもつ大マスコミの、見るも無残な劣化と不潔な正体が明らかになった今、政権への「忖度」一切なしに報じるIWJのようなメディアは珍しいと言えます。しかし、残念ながらIWJがこれから先もきちんと「ジャーナリズム」をしていくためには、みなさまの会費やご寄付・カンパでのお支えが不可欠です。

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2017年5月16日 (火)

レバノン:快楽主義と戦争

アンドレ・ヴルチェク
2017年5月10日

対抗する派閥間紛争の結果と、外部からの‘好ましからぬ’影響もあって、国中でパレスチナ難民キャンプが崩壊している。誰もが知る通り、レバノンでは、たとえば、アルカイダとつながる戦士たちが南部に隠れている。

イスラエルが、陸上でも、海上でも、レバノンを侵略している。無人機も、イスラエルからレバノン領空に常習的に侵入し、通過飛行している。

シリアを巡り、イスラエルとヒズボラ間には大変な緊張があるが、それだけではない。

レバノン軍は、主にレバノン北東部、シリア国境の山々で、ダーイシュと戦っている。ヒズボラもダーイシュと戦っているが、‘独自に’だ。

シリアでの戦争が七年目となる中、依然、100万人以上のシリア難民がレバノン領内で暮らしており、中には酷い状態の人々もあり、多くの人々にとって将来は極端に不確実だ。正確な人数は不明だ(ほぼ2年前に、国連難民高等弁務官事務所は、あらゆる新規到来者登録を停止した)が、100万人と、200万人の間で推移していると考えられている。

既に乏しい雇用や公共サービス(水道などの公益事業を含む)を巡って競合する中、シリア人とレバノン人のコミュニティ間で緊張が高まりつつあり、一方、社会的、政治的、経済的権利をほとんど持たないまま、パレスチナ難民がもう何十年もレバノンで立ち往生している。

生産(主にベッカー高原)から、ベイルートでのとどまるところを知らない消費という覚醒剤汚染がある。

機能する政権が2年半以上不在だった後、2016年12月に新政権がようやく造られた。とは言え、首相はスンナ派イスラム教徒で、シリアには、あからさまに敵対的で、最近のアメリカによる隣国攻撃を支持することをあからさまに表明しているサード・ハリーリーだ。2005年2月に父親ラフィーク・ハリーリーを暗殺したとして、ハリーリ首相は、ヒズボラとシリアを長年非難している。ハリーリーは、レバノンと、彼が生まれたサウジアラビア(リヤド)の二重国籍だ。一方、現在、レバノン大統領は、ヒズボラによる、変わることのない支持のおかげで権力の座についている、マロン派キリスト教徒、83歳のミシェル・アウンで、この事実から、彼は首相と反目している。

(レバノンでは概して宗派と同義であることが多い)‘各政党’間で、選挙法、ゴミ処理、国際的政治同盟、外国の軍事支援、性差別、雇用や、あらゆる基本的社会福祉(あるいは、その深刻な欠如)などの様々な問題を巡り、闘いというか行き詰まりが続いている。

*     *     *

レバノンは絶え間ない紛争で、文字通り包囲されている。大変な苦闘の中にあるシリアが、小国レバノンのすぐ‘隣’、北と東にあり、強力で攻撃的なイスラエルが南からレバノンを脅かしている。国連軍が、いわゆる“2000年国連ブルーライン”、レバノンとイスラエル間の事実上の国境を巡回している。実際、UNIFIL(国際連合レバノン暫定駐留軍)が長年レバノン領の広大な部分を‘警備しているのだ’。全く交戦地帯のようだ。

実際、この地域は、破壊的な極めて残忍な力で、再び、いつ何時、爆発しかねない、一連の一時的に休眠状態の紛争で構成されているのだ。

占領され荒廃したゴラン高原も国境のすぐ向こうにある。公式には、ゴラン高原は依然シリアの一部だが、既にイスラエルが住民の大半を追放し、イスラエル国民を定住させている。約4年前の私の訪問時には状況は既に悲惨で、地域には鉄条網が張られ、イスラエル軍駐屯地や車両が至る所にあった。多くの現地の家は‘懲罰’として破壊されていた。地図上の一番端まで行けば、レバノンからゴラン高原が見える。イスラエルも見えるし、堂々としたはげ山のすぐ後ろに、シリアが‘常にある’。

国連平和維持軍兵士は、韓国やインドネシアやヨーロッパを含む世界の至る所からやってくる。都市チレ近くで沿岸高速道路が終わる直前、ドライバーは最後のレバノン検問所を通過する。装甲車と砂袋と監視塔がある国連レバノン暫定駐留軍警備地域が始まる。速度を落とさせる狙いのコンクリート・ブロックには、こう書いてある。

    “レバノンに平和を、韓国に栄えあれ!”

パレスチナ難民キャンプは溢れている。シリア難民(一部は酷い状態にあり)ベッカー高原で奴隷のように働くか、シドンやベイルートで、金を無心するか、万一裕福な場合には、首都の崖道沿いの海に面した豪勢なマンションを貸すかしている。

*     *     *

あらゆる虚勢にもかかわらず、レバノンはおびえている。すくんでいる。

イスラエルがいつ何時再び攻撃してきかねないことを誰もが知っている。既にイスラエルが、レバノンの海底から石油を盗掘していると言われているが、弱く、ほぼ完全に無防備な国は、地球上最も強力な軍隊の一つに対してできることはほぼ皆無だ。

国中に、戦争で荒廃したシリアから溢れ出したISIS(ダーイシュ)や他の過激派戦士集団の‘休眠細胞’が存在している。ISISは‘カリフ制と、海へのアクセス’を夢見ている。レバノンはまさにそこに、‘完璧な位置’にある。

この分裂した不確実な政治情勢の中で活動することには、余り強い興味をもたず、ロシアも中国も目立つ行動を比較的控えている。レバノンでは、永久的な忠誠心は非常に稀にしか残っていない。忠誠心は移ろいやすく、外部‘資金’次第のことが多い。

サウジアラビアとイランは、常に存在しており、欧米もそうだ。ヒズボラ(欧米のいくつかの国々で、テロ組織として‘リスト’されている)が、貧しい人々に対する、少なくとも多少の基本的社会福祉と、イスラエルに対する、断固とした軍事的、イデオロギー的防衛が可能で、進んでそうしようとしている唯一の汎レバノン軍なのだ。

多くの政治評論家たちが、レバノンは完全に崩壊する、しかも間もなくと予言している。それでも、レバノンは、断固、挑戦的に依然存在している。一体どのようにしてなのかは誰も知らない。いつまでかというのは、全くの謎だ!

国連が見回り、難民が溢れるレバノンの夜はきらびやかだ。フェラーリが早朝まで、消音器無しで、街を走り回る。ナイトクラブが、湾岸諸国からの快楽主義の観光客たちを誘っている。映画館は立派で、パリのものより良いくらいだ。AUB医療センターでは、中東最高の外科医たちが、この地域での最も忌まわしい戦傷を治療している。

ここでは、戦争と放縦が共存している。これは、むき出しの冷笑主義に過ぎないと言う人々がいる。違う意見を主張する人々もいる。

“いや、これが生活だ! 21世紀世界の生活だ。露骨で極端だが、ある意味正直な。”

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、何十もの国々における、戦争と紛争を報じてきた。彼の最新書籍三冊は、革命的な小説『Aurora』と二冊のベストセラー政治ノンフィクション『帝国の嘘を暴露する』『欧米帝国主義と闘う』。アンドレは、teleSURと、Al-Mayadeen向けの映画を制作している。長年、中南米、アフリカ、オセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在、東アジアと中東で暮らし、世界中で働いている。ウェブサイトかツイッターで連絡できる。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/05/10/lebanon-hedonism-and-war/
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彼の著作で日本語訳があるのは『チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで』一冊だけのようで残念。

大本営広報部白痴製造部隊、飽きずに連日、北朝鮮ミサイル発射呆導。

「北朝鮮ミサイル発射」は、共謀罪強行採決の煙幕だろう。

東京都の選挙も、自民党、公明党、自分ファーストのからみを面白おかしくあおって話題を独占し、野党勢力を徹底的にそぎ、議席を連中が独占するのが狙いだろう。対決など茶番。神田祭りまで、洗脳宣伝に使われているのに驚いた。
本質ネオコン・ネオリベ「新党」全く期待しない。東京も大阪のようになるだけのこと。
共謀罪や森友土地疑惑や今治の獣医大学の話題は全く抑制されている。

大本営広報部が、特定の話題をしつこく一斉報道する時は、決まって、とんでもない法律が強行採決されていると、記憶している。

WikiLeaksを巡る疑念はてんこもり 2010年12月7日 の翻訳記事の後に書いた蛇足を再度貼り付けよう。

    「一斉報道」、何によらず眉唾ものだと思っている。

    『眉唾』、眉に唾をつけると、キツネなどに化かされないという俗信からだという。たまに現れるキツネなら、眉に唾をつければ化かされずに済んだのかも知れない。

    朝から晩まで色々報じるマスコミに化かされずに済むよう眉に唾を塗っていては、唾が間に合うまい。

    この国の民度に比例したジャーナリズムなるものが、どうでもよい話題を一斉に報じる時期は、なぜか庶民生活の根本に関連する重要な法律の成立前やら、つつかれたくない政府の活動と一致することが多いような気がする。まあ、貧乏人の被害妄想だろう。

    「庶民生活にとって、どうでも良い話題は熱心に報じるが、庶民生活にとって、どうでも良くない話題は報じない」のが彼等(政界・マスコミ・霞が関)の仕事なのだ、という素朴な確信、頭から離れない。

  • 野球関係のおば様と剣劇のおば様の口論?が大いに報道されたのは、1999年3月末
  • そこで、 周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律 1999年5月28日
  • 国際連合平和維持活動などに対する協力に関する法律の一部改正 1999年7月16日
  • 白装束の渦巻きカルト集団の動きが大いに報道されたのは、2003年4月から5月
  • それから、 武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律 2003年6月13日
  • モンゴル人横綱の暴力騒動がかまびすしかったのは、2010年1月
  • そして、 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(日米安全保障条約)署名50周年に当たっての日米安全保障協議委員会の共同発表 2010年1月19日

2017年3月15日 (水)

極秘 - 北京は地球上、最も偉大な都市の一つとなった!

Andre Vltchek
Global Research
2017年2月28日

目と耳とを開いて、ご自分でご覧頂きたい。耳をほってお聞き願いたい。先入観、欧米の教化マスコミが広める無数の洗脳節回しにある、こうした全てのプロパガンダの繰り返し文句を捨てて頂きたい。

何十年間も、偉大さを無視し、北京を中傷するのは、地球上のあらゆる偉大な独立諸国、特に中国に対する文化的反革命戦争で、アメリカとヨーロッパが利用する最も効果的な武器の一つだ。

現実を味わいたい人々にとって最善の助言は、北京を訪れ、仲介者や‘通訳’無しに、北京自らに語らせることだ。しかし、そういうことが可能だろうか? 帝国とその代弁者が作り出した専門的な意図的誤報キャンペーン攻めにあっている世界中多くの人々の心に、偏見は既に余りに深く染み込んでいるのではあるまいか?

“絶望と悲しみで、ほとんど毎晩のように泣いていました”と、生まれ故郷の北京に何年も前に戻ることに決めた現代の偉大なコンサート・ピアニストの一人、Yuan Shengから聞いたことがある。“ニューヨークで暮らしていた際、我が国や我が都市に関するウソを見聞きするたびに、絶望的に感じていました。周囲の誰も誰も耳を傾けようとしないので、真実を説明することができなかったのです。”

昼も夜も、BBC、CNNや他の多くの欧米公式放送で、おなじみの戯言が繰り返されている。出稼ぎ労働者の窮状を描くお涙頂戴物語や、中国の人権実績の陰鬱な描写(全て、中国やアジア文化とは全く相容れない極端に傲慢な欧米の信条に基づく)や、天安門広場事件に関する大勢の解釈や、一部の古い地域の消滅にまつわるやかましい偽善的な嘆きや、言うまでもなく、北京の‘悲惨な’空気汚染と交通渋滞に対する騒々しい一斉攻撃。

貧しい県から北京や他の大都市に来る出稼ぎ労働者を受け入れるために、政府が大奮闘し、同時に、中国の田舎至る所で生活水準が劇的に向上し始めると、そうした話題はひっそり棚上げされた。中国指導部の功績とされることは滅多にない。

1989年天安門事件に関する新たな証拠が現れ始めると、再三、欧米が実際には、いわゆる‘学生の民主化運動’に潜入し、支援していたことが証明されると; こうした‘学生たち’の多くの極めて暴力的な性格に関する事実が疑う余地がなくなると、欧米マスコミは、こぶしを固め、決して記事を撤回せず、‘反対側からの’主張を決して載せようともしなかった。逆に、膨大な単調な宣伝の不協和音を大きくしただけだ。欧米の一般大衆の目には、今に至るまで、天安門広場は、偉大な革命の歴史や驚くほどのてつもない美しさではなく‘弾圧’と同義語だ。


ブライアン・ベッカーは、LiberationNews.orgにこう書いている。

“虐殺”脚色版は、でっちあげに加わり、“訂正”したと言えるよう、なんとか記録を修正したがっている欧米記者によって、後に極小規模に訂正された。しかし、その時点では余りに遅すぎたし、連中も、それを知っていた。一般的認識は作られてしまったのだ。いつわりの説明が支配的言辞になっている。連中は、アメリカ政府の政治的ニーズに合わせて事実をまんまと虐殺してしまった。

“あの晩、私を含む何百人もの外国人ジャーナリストの大半は、北京の他の場所にいた… 近くに居続けようとした人々は、場合によって、学生虐殺の神話を補強する劇的な報告を送っていた”とワシントン・ポストの北京初代支局長ジェイ・マシューズが、1998年に、コロンビア・ジャーナリズム・レビューの記事に書いている。

天安門広場虐殺という言葉を用いたことの告白を含むをマシューズの記事は、事実から9年後のことで、後での訂正はほとんど効果がなかったのを認めている。

一般に、中国全般、特に北京における人権侵害については、たった一つの(欧米の)見方だけが提示される。トム・ズワート(ユトレヒト大学比較文化法・人権教授)が、2017年1月21日、中華日報にこう書いている。

概して、欧米諸国は自分たち自身の方針を推進し、それを、他国を判断する基準に利用することに強いこだわりを感じているようだ… 欧米諸国は、人権に対する姿勢を譲歩しようとしないが、中国は調和の実現に熱心で、それゆえ人権問題にはさほど重きをおいていない。

これは確かにより高貴な取り組み方だが、欧米マスコミや政治家や学界が発する大きな叫び声や単純化や低俗な侮辱は、事実上、世界中で、何十億人を洗脳している。

だが、北京にもどろう。

首都のいくつかの古い胡同(フートン、小路)の取り壊しを、(欧米マスコミは)決してその実態、貧しい人々の生活環境や下水を良くする大規模な取り組みの一環だったとは報じない。逆に、都市の歴史と文化に対する何か非道な犯罪であるかのごとく描く。首都のほとんど全ての重要建造物が実際そうだったように、本当に建築学上貴重な全ての古い地域は、丹念に保存され修復されていることなどどうでも良いのだ。質問されると、大半の胡同住民が実際に、快適な最新の住居を与えられてありがたく思っていることなどどうでも良いのだ。

公害はどうだろう? 北京の公害レベルが危険で、ほとんど殺人的だから、北京には決して足を踏み入れないと誓っている世界中のあらゆる国々の人々に会っている。こうした人々の大半は、欧米‘属’国にあるおかげで、過酷な批判から免れている遙かに汚染した都市に旅行するのはいとわないと答えている。僅かな実例を挙げればジャカルタ、マニラ、プノンペンやバンコクだ。

北京が、何年も何十年も、公害に対する、環境保護の壮大な戦いを続けていることは、少なくとも欧米では、ほとんど触れられない。環境に優しい公共交通の大規模導入(既に17の非常に現代的な地下鉄路線が稼働しており、無数のトロリーバス路線、電気自動車の推奨、広い歩道や、共用自転車の導入、更にいくつか革命的な新たな形の公共交通が間もなく導入される予定だ)。厳しい排気ガス規制が施行されており、スクーターも禁止されている。北京市内でも、周辺でも、緑地帯の大規模拡張が行われており、最近は禁煙も導入された(世界でも最も厳しいひとつだ)。

中国マスコミ(中華日報も含む)は最近こう報じた。

2016年、北京-天津-河北地域では、大気の質が良くなっている … 有害汚染物質PM2.5の平均濃度は、2013年のレベルと比較して、33パーセント減少した。

この事実を主流欧米マスコミで頻繁に報じるのは‘容認できないほど親中国’とは言え、他の多くの指標も向上している。

*

過去二十年間で、北京は世界で最もわくわくする都市になった。

北京の文化生活は、どこにも負けない。

中国国家大劇院(“卵”としても知られている世界最大の歌劇場・劇場)の学芸員の一人からこういう話を聞いたことがある。

ロンドンに暮らしていた頃、これらの偉大な世界一流の音楽家や俳優のことを夢見ていました。今私は、始終、彼らと会い、晩餐をとっています。ほとんど全ての偉大な芸術家たちが、ここで演じるために北京にやってくるおかげです。

地球上最も偉大な(入場無料)博物館の一つ、中国国家博物館は、現在二つの世界一流の展示を行っている。サウジアラビアの考古学的秘宝と、もう一つは、ルーブル美術館所蔵品だ。ここでは、サルバドール・ダリの素晴らしい傑作のいくつがが、中国の革命絵画や反帝国主義宣言と肩を並べている。

だが今や北京中に実際何十もの世界一流の博物館やコンサート・ホールがある。象徴的な“798”(北京郊外にある、数平方キロもの敷地があった古くからの巨大兵器工場)では、文字通り何百もの前衛的画廊が、アンディー・ウォホールやコンデ・ナストのファッション等、欧米の本流美術から、欧米や、資本主義や、中国国内や、政府自体にさえ批判的な、実に‘常軌を逸した’政治的に勇敢で‘過激な’絵画に至るまで、あらゆるものを展示している。実に刺激的だ! 欧米のどこにも、このようなものは存在していない。北京の芸術家たちが、パリ、ロンドンやニューヨークの芸術家よりも、遥かに革新的で、勇敢で、自由であることは全く疑う余地はない。

そして、北京の反対側、いにしえの湖や運河の周辺には、何十ものクラブでは、アフリカや、世界の他の国々から素晴らしいバンドが演奏している。

中国を本拠とする多作な作家、ジェフ・ブラウンが、このエッセイに寄稿してくれた。

北京は、古代史と現代人類に関する世界最大の宝物蔵の一つで、全て北京の中心から車で一時間以内の場所で、何百もの世界的博物館、画廊、公園、寺、広場、聖堂、記念建造物、山、湖や川を誇示している。ともあれ自家用車は不要だ。こうした全ての無数の場所に行くのに、北京には世界最大の地下鉄路線、1,000の公共バス路線と66,000台の認可タクシーがある。

1949年以来、北京は、5億本以上の樹木、灌木や花が咲く生け垣や、南進を止め、北から吹き込む塵のレベルを下げるため、近くのゴビ砂漠の縁沿いに何百万平方キロもの緑地帯を作っている。2050年までに、北京は1000億本の木を北方に植えることになるが、これは中国の土地の10パーセント以上になる。

http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2874368/Will-China-s-Great-GREEN-Wall-save-country-dust-storms-100-billion-tree-project-halt-advancing-Gobi-Desert.html

この緑化計画は、自然への情熱と愛情で続いている。北京では、ロック・スターのように、40,000本の樹齢100年以上の樹木を指定して、大切に育てているが、中には樹齢1,000年以上のものもある。

http://www.fao.org/docrep/u9300e/u9300e04.htm

欧米での絶え間ないプロパガンダと逆に、北京や中国のあらゆる都市で、大気の質は絶えず良くなっており、北京は環境を改良し続けるため、何十億ドルも費やしている。これは1990年代以来から続いており、これは私も個人的に証言できる。

http://www.chinadaily.com.cn/china/2017-01/04/content_27853288.htm

とりわけ、テトヴォ、カイロ、カトマンドゥー、アクラ、マニラ、デリー、ベイルート、ウラーンバートル、バクー、ダッカとサンパウロなどは、全て、2016年の公害指標が、中国の首都より高いのに、北京だけ主流マスコミから攻撃される。

https://www.numbeo.com/pollution/rankings.jsp?title=2016

なぜだろう? 北京は中国共産党(CPC)の拠り所で、NATOに踏みつけられて黙っている傀儡ではなく、欧米資本主義にとって耐えがたい侮辱だからだ。

誇り高く、前向きで、希望と夢一杯の北京は前進する。

明らかに恒久的衰退状態の欧米は、虚無主義と悪意で染めた、有毒ながら無力な矢を、この巨大な国の偉大な首都に向けて放っているが、屈辱と苦難の長く暗い時期の後、北京はとうとう、世界の中でふさわしい場所を取り戻しつつある。*

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。彼の新刊書、三冊には、革命的な小説“オーロラ”と、政治ノンフィクション・ベストラーの二冊 “帝国の嘘を暴く”と“欧米帝国主義と闘う”がある。他の著書は、ここで見ることができる。彼は、テレスールと、Al-Mayadeenに映画を制作している。ルワンダと、コンゴ民主共和国に関する彼の画期的ドキュメンタリー「ルワンダ・ギャンビット」を見る。中南米やオセアニアで暮らした後、ヴルチェクは現在、東アジアと中東に暮らし、世界中で働いている。ウェブサイトツイッターで、彼に連絡ができる。

本記事の初出はGlobal Research。

記事原文のurl:http://www.globalresearch.ca/top-secret-beijing-has-become-one-of-the-greatest-cities-on-earth/5577157

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天安門事件、洗脳報道の最たるものだったようだ。

事実に迫ることの難しさ――ノーベル平和賞の劉暁波氏の証言

爆買いご一行の次の訪問先では、展示会が開催されているというわけ。宗主国には一生行くことはないが、北京やハルビンにはいつか行ってみたいもの。

石油の御国のどうでもよい情報をバラエティー番組で見ているうちに、共謀罪がしくまれ、この属国、北朝鮮並の情報統制国家と化する。TPPにかわるFTAも待っている。一流属国の権力者は何を忘れても、ウソを言っても首にならない。教育勅語には、呼吸するようにウソをつきなさい、と書いてあるのだろうか。

明らかに恒久的衰退状態の宗主国が、虚無主義と悪意で染めた、有毒で強力な矢を、この属国の汚染された首都に向けて放っているので、屈辱と苦難の長く暗い時期の後、東京はとうとう、世界の中でふさわしい場所へと落下しつつある。

2017年3月 6日 (月)

トルコとシリア: 血と涙と壁

2017年2月25日
Andre Vltchek

トルコ人詩人ムスタファ・ギョレンが国境の町カルカムィシの街路の中央に立っている。彼は預言者的に、空に向け人指し指を立て、力強い声で、私に向かって叫んだ。

    “私はシリア侵略には反対だ! これは欧米のもう一つのゲームだろうか? あそこで死んでいるのは我々の子供、我々の息子たちだ。粉々に吹き飛ばされているのは無辜のシリアの子供たちだ。シリア国民は一体なぜヨーロッパに逃れなければならないのだ。理由を教えてくれ? シリア国民は一体なぜ面目を失い苦しんでいるのだろう? シリアはかつては豊かだった。シリアの人々は我々よりも洗練されていた。欧米よりも洗練されていた。一体なぜこの紛争は始まったのだ?”

ムスタファ・ギョレンは、そこで劇的なポーズをとった。突然彼が、怒りに満ちた詩を吐き出す偉大なソ連の詩人マヤコフスキーのように見えてきた。これは単なる詩ではなく、命懸けの弾劾なのだろうか?

彼をあざけるかのように、彼の背後を、既に絶望的なトルコ経済を益々壊滅的にしている紛争の哀れな犠牲者である、ほぼ全ての店が閉店している街路を通り過ぎ、トルコ軍トラックが国境に向かって走って行く。

    “私はヨーロッパに言いたい。あなた方は、今あなた方が飲んでいる水に溺れるだろう。シリアや他の国々で、あなた方がしていることのつけを払うことになるだろう。それは全てあなた方ヨーロッパのあやまちだ! それは全てあなた方欧米のあやまちだ! いつの日か本当の世界指導者たちが現れ、あなた方へガスと石油供給を完全に遮断し、あなた方が世界のこの部分を放り込んだよりひどい状況に、あなた方はおちいるのだ! 暖をとるため、ブランド服や靴を燃やす羽目になるだろう。ヨーロッパよ、あなた方は忘れ去っているが、すぐに思いしらされる。我々は皆人間だ!”

タバコを売っている質素な露店の前でギョレンは暗唱している。露店はケマル・アタチュルクの歴史的写真で飾られている。そこから数メートルのところに、巨大な監視塔が暗い雲のかかった空に向かってそびえている。

高い灰色の陰気なコンクリート壁と、いくつかの監視塔で区切られた国境はすぐそこだ。ゲートのすぐ横には、移動医療部隊と数台の救急車が待機している。彼らはいつでも国境を越え、シリアに入る体勢にあり、トルコ軍は公式にはテロリストと戦っていることになっているが、実際はシリア軍を攻撃しているのだ。作戦は“ユーフラテス川の盾”と呼ばれている。

    “ISISは、このシリアの町ジャラーブルスに、国境の向こうからやってくる”と戦争のおかげで店の半分がからの商人、ブレント・ポラトが説明してくれた。

    “ジャラーブルスはトルコ軍に支配されている。考えてください。トルコ政府は、シリアのアサド大統領が、戦闘機を国境から3キロ以内に飛ばすことを認めないのに、ISISが国境の3メートルもの近くに来るのを認めているのですよ。シリア内政への干渉を決して許してはなりません。そうすれば平和になります!”

ポラトは野党の‘共和人民党党’所属だ。彼はケマル主義者だ。長年、彼は国境の両側で働いた。彼は不快そうに回想する。

    “アサド反対に、人々を動員するため、トルコや欧米が支援する反政府戦士はシリア軍の軍服を着て、一般市民を銃撃し、多数を殺害する。そして連中は言うのだ。‘アサドがやった!’それがシリア中で起きている。”

*

現在、トルコはシリアとの国境を密閉するはずの、延長900キロの壁を建設中だ。イギリスのExpress.co.がトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領発言を引用した。“我々がシリアの土地を徐々に固定すればテロ問題も難民問題も解決されよう。”

国境の両側にいるクルド人たちは、明らかに壁に激怒している。高い醜い建造物は、クルド人社会を分断し、地域に醜い傷のような跡を残す。現在、トルコ軍は、戦車や装甲車で、いつでもシリアに入れるが、シリア人は締め出されている。

国境地帯の撮影は厳しく禁じられている。実際、外国人ジャーナリストは質問をすることすら禁じられている。トルコは戒厳令下にあり、誰もが告訴も説明もなしに、拘留され、何日間も訊問されかねない。

カルカムィシを去って、古い墓地に行き、そこから我々は、壁と、ユーフラテス川の緩やかな流れを撮影した。シリアの町ジャラーブルスは我々の目の前だ。

人々は緊張していた。ある現地の農民はこう回想した。

    “戦士の投入はトルコ領から始まっりました。アサドは防衛的な治安作戦を始めざるを得ませんでした。戦争はこうして始まったのです。”

彼が一体何を言おうとしているのか私には良くわかる。2012年に アンタキヤ周辺で働き、公式には‘難民施設’としてあげられているが、アパイディン・キャンプが、実際は反シリア聖戦戦士のための訓練施設であることを発見していた。アダナ市に近いNATO施設、インジルリク空軍基地は、いくつかの他の集団を訓練しているとされている。2013年、南米テレビ局テレスール向けドキュメンタリー映画制作のためアンタキヤに戻った。地域全体が警戒地区に変わっており、チームは度々停止させられ、脅された。トルコ国内で武装を与えられた戦士を見つけ出すのに成功した。シリアで負傷した戦士はアンタキヤで治療を受ける。

今やガズィアンテプからキリスまで、地域全体が難民に溢れ、経済は破綻している。

ほとんどが粘土作りの家で、その多くが放棄されたイキズカヤなどの村を通り過ぎた。

至る所で、恐れていた。カルカムィシ近くのカルブルサイト村では、シリア難民が、動物と一緒に、そこで四年暮らしていると説明してくれた。

戦争が終わったら、彼は帰国するのだろうか? わからないと彼は答えた。

“この戦争は誰のせいでしょう?”と私が尋ねた。

“わかりません…”と即答された。

“行きましょう”、通訳が言い張った。“この人は茫然自失しています。”

*

全員が恐れているようだった。

ある晩、トルコ共産党の友人に、ガズィアンテプにあるエルシン・アルスラン地区病院の裏口近くに連れて行かれた。夜間、ここに負傷した自由シリア軍や他の戦士が連れてこられるのだ。現地の軽食堂で、お茶を注文し、店員と会話を始めた。突然、外から大きな叫び声が聞こえた。

“アッラーフ・アクバル - バーン!”

カフェの客たちは身を潜めた。我々は何が起きたか調べようと外に出た。あごひげを生やした男で、あきらかなアラビア語話者が、壁にもたれていた。彼の足には二つの銃創があった。傷は膿んでいた。男はあきらかに動転していた。彼は聖戦について何かつぶやいていた。

ガズィアンテプは、戦士や自由シリア軍の募集センターだ。キリスやアンタキヤなどの町や都市もそうだ。

夜、戦士の採用と洗脳が行われているガズィアンテプのモスク近くにあるパン屋に連れて行かれた。

強力な爆弾でばらばらになった遺体の写真を貰った。死んだ子供、霊安室や、全く絶望したような人々の写真を見せられた。

野党のトルコ共産党党員のクタイ・シルキリは、欧米とアンカラ両方を非難した。

    “レジェップ・タイイップ・エルドアンは、いわゆる‘大中東プロジェクト’建国の始祖の一人だ。彼は中東丸ごと政治問題化させようとしている。彼の夢は新オスマン帝国だ。もちろん、もし世界のこの部分で何か新たな変化があれば、かならず欧米が関係している。だが時折エルドアンは率先して行動することがある。そして儲けている。シリア地域からISISが盗んだ石油はトルコ経由で欧米に流れる。彼らはここで精製する。”

*

児童虐待や強姦すらがはびこっている恐ろしい難民キャンプの話を聞かされた。過去に私は、アンタキヤ周辺や、今回は都市ニジプ近くのいくつかを訪れたことがある。ヨーロッパにあるものほど酷くはないように見えるが、表面下に何が隠れているかは誰にもわからない。

シリア難民たちは、現在就労許可を貰えるようになっており、間もなく、言語の試験に受かれば、トルコ国籍を申請できるようになるという話がある。シリア人の子供は一年間の集中トルコ語講座を受けてから、現地の学校に入れる。難民の中には、支援として、トルコの最低賃金と同等のもの、月に1.400リラ(約400ドル)を貰っている人々もいる。

トルコは、大変な同情と、法外な残酷さを、同時に示しているのだ。

歴史家のイット・ギュナイは、イスタンブールで、この矛盾をこう説明した。

    “多くの人々が、この政府には何か一貫した計画があると思い込んでいる。そういうもの、二カ年計画のようなものすらないというのが真実だ。もはや誰も誰のことも信じずに、物事は一晩で変わり続ける。”

*

アンダナにある空港に向かって走っていた時、友人と通訳が突然疲れたように見えた。

    “侵略前にアレッポを訪れた人間として、このいにしえの実にすばらしい都市に起きたことに私は茫然とした… 前に行った時は、アレッポは繁栄する事業の中心地で、信じられないほど美しい考古学的、歴史的遺跡だった。今や復興するのに何十年もかかる都市となり、大半の損傷は取り返しがつかない。地域全体が今や完全な大災難状態だ…”

都市アンダナに入る前、インジルリク空軍基地滑走路の明るい照明が突然闇の中から出現する。この空港はおそらく、世界のこの部分におけるNATO戦争ゲームの最も鮮やかな象徴だ。簡単に通りすぎることはできない。ほとんど全ての車が止められ、調べられる。

恐怖が南東トルコを覆い尽くしている。我々が数時間早く、国境の町エルベイリ(包囲されたシリアの都市アル=バーブへの途上に位置する)に入って目にしたのは、新たな強固な壁や塀とハイテク監視カメラだった。ここからトルコ軍がしばしばシリアを侵略しているのだ。

現地住民と話せるように、ここで髪を刈ることにした。わずか数分後、床屋が私にこうささやいた。“連中があなたを包囲しています。” 警官と私服の公安職員が、我々をガラス越しに注視しており、記録をとり、どこかに電話をしていた。我々は代金を支払い、この陰気な町から全速力で走り去った。

こういう状況には、誰も長くはいられまい。このいたちごっこは偉く疲れるし、実に危険だ。しかしトルコは一体何を隠そうとしているのだろう? トルコが戦士を訓練していて、シリアを侵略しているのは良く知られている事実だ。こうしたこと全て秘密ではない。すると何が秘密なのだろう?

おそらく本当の‘秘密’は、国民の多くが実際には戦争に反対ということだ。そしてシリアだけでなく、ある程度はトルコも、今や苦しみ、血を流している。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他に何冊かの本の作家。彼は特ににオンライン誌“New Eastern Outlook”寄稿している。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/02/25/turkey-and-syria-blood-tears-and-walls/
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売国政権が、売女マスコミが、共謀罪や憲法破壊に必死なのは、無意味な侵略戦争を推進するには、自由な言動が邪魔なので、事前に国民を縛りつけるためだろう。これだけでたらめをしながら、支持率60%というのは、属国民洗脳が完成しているのか、あるいは、大本営広報部のでっち上げか、その両方だろう。

大本営広報部ではないIWJ、購読者や寄付が倍増しても良さそうなものだが、そうはなっていない不思議。

しかし政府や日本会議は一体何を隠そうとしているのだろう? 政府や日本会議が侵略戦争を支持していて、中国や韓国との紛争をあおっているのは良く知られている事実だ。こうしたこと全て秘密ではない。すると何が秘密なのだろう?

本当の‘秘密’は、国民の多くが実際には戦争に反対ということだ。

2017年1月25日 (水)

アジア再編成の中心となったフィリピン

Andre Vltchek
2017年1月23日
New Eastern Outlook

何十年も、弱々しく、貧しく、無数の病に苦しんできたフィリピンが、今や突然、アジア太平洋全体の組み替えの先頭となって、欧米の帝国主義者連中を追い出しつつある。

アメリカが何の反対も受けずに動き回っていたマニラに、今やロシア戦艦が親善訪問をしている。

2017年1月6日、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、ロシアの対潜水艦駆逐艦アドミラル・トリブツに乗船し、将校たちと会話してから、はっきりと大きな声で言った。“友よ、万歳! これは心からの言葉です。みなさんがより頻繁に戻ってこられるのを願っています。”

明らかに、ロシア人は喜んで戻ってくるだろう!

1月6日、AP通信はこう報じた。

“ドゥテルテ大統領の乗船に同行したデルフィン・ロレンザナ国防長官は、木曜夜に、ロシア海軍幹部と会った際、両国国防組織の“協力関係の始まり”ついて楽観的にみていることを明らかにした。

“地域と世界の平和と安全に対する我々共通の熱意で、全員にとって穏やかで安全な海に向けた協力と調整の良きパートナーに我々はなれるだろう”と、アドミラル・トリブツ船上で、ロレンザナは述べた。

12月始めのロシア訪問時に、ロシアの国防省幹部と合同軍事演習を含む、将来の軍事協力の基礎となる覚え書きをまとめるのに合意したので、ドゥテルテ大統領が予定しているロシア訪問時に、署名が可能だと彼は述べた。

ドゥテルテ大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に公然と敬服している。彼は、4月にモスクワ訪問を予定しており、ロシアがフィリピンの‘同盟国兼保護者’となってくれること期待していることを既に表明している。

フィリピンは中国とも急速に接近している。二国間関係は大いに進展している。南シナ海の紛争した地域を巡る緊張は、次第に和らぎつつあり、マニラは、北京のことを、決して敵ではなく、ますます新たな強力な同盟国、投資国、バートナーとして見なすようになっている。

アメリカやEUや国連(元アメリカ大統領バラク・オバマを“売女のせがれ”と呼び、彼に“地獄に落ちろ!”と言った)を痛烈に非難する一方で、ドゥテルテ大統領は、中国を“最も親切な国”と呼んでいる。

この種の言辞、まして政策など、欧米は決して見過ごさず、許すまい。

一流フィリピン人学者夫妻、エドゥアルドとテレサ・タデムが、フィリピン外交政策の新たな方向をこう説明してくれた。

“傾向は明らかです。欧米離れと、中国とロシアへの接近です。彼[ドゥテルテ]は間もなく、中国と領土問題で合意すると思います。現在、習近平主席は非常に多くの好意を示しています。物事は静かに進められていますが、いくつか大きな譲歩が既に明らかです。わが国の漁民は係争中の地域に入ることが認められています。中国は、支援と投資を約束しており、我が国の鉄道を再度動かすという約束もしています。”

とは言え、一流のフィリピン人歴史学者レイナルド・イレト博士は、彼が地域再編で余りに急に進めた場合のドゥテルテの生命を懸念している。

“彼はアメリカ合州国から余り急に離れられません… 彼は殺されてしまうでしょう。”

マニラで、我々はしばらく良くあるパターンについて議論した。欧米が‘反抗的な’国々や、その政権を扱うやり方だ。ウクライナ、ブラジルや、元フィリピン大統領グロリア・アロヨ。

“アロヨは中国に接近しました”とイレト博士は説明した。“連中は、彼女を賄賂のかどで起訴しました。ドゥテルテだけが彼女を釈放できました。”

中国に敵対し、中国を軍事衝突に挑発さえするのが、少なくともオバマ政権の後半では、アジアにおけるアメリカ外交政策の大黒柱だ。この危険な傾向は継続する可能性が極めて高く、ドナルド・トランプが大統領の座についたので、加速さえしよ。

中国と平和的な合意を実現するというドゥテルテ大統領の断固たる決意ゆえに、彼はまさに欧米帝国の暗殺対象者リストに載る可能性が高い。

フィリピン大学社会科学部のロランド・シンブラン教授は、イレト博士の上記発言を支持している。

“もしドゥテルテが余りに早く動けば、彼は軍によって打倒されるでしょう。彼は部外者です。警察と軍は彼に恨みを抱いています。フィリピン軍の幹部司令官の多くは、アメリカによって訓練されており、アメリカに買収までされていることも多いのです。ドゥテルテの反米、反帝国主義政策は言葉だけのものではありません。それは本物です。彼は対立的で、フィリピンと世界に対するアメリカの外交政策”に反対です。

*

ところがドゥテルテ大統領は自称社会主義者であるのみならず、現実主義者でもある。

彼にとって、現在は、来るドナルド・トランプ政権で引き起こされる混乱と、頻繁な反アジアの噴出に乗じる好機なのだ。

日本の安倍晋三首相は、アジア太平洋、そしてそれを超えた地域での新たな同盟国を求めている。トランプと彼の政策に震え上がって、日本は混迷している。

中国とロシアは、ドゥテルテ大統領にとって、二つの新たな心の友かもれないしが、東京の豊富な資金も完全に無視することはできない。

二日間のフィリピン訪問時、安倍首相は、1兆円(87億ドル)の資金提供と投資を約束した。彼は劣化したインフラへの支援と、フィリピンに海上警備船舶や飛行機を提供するとも約束した。日本は、フィリピンにとって、最大の対外支援国で、送金の重要な源だ。

日本の支援が利他的なものであるはずはない。アメリカ-日本陣営に戻り、フィリピン、中国、ロシアと、おそらくはベトナムとの間で、現在構築されつつある新たな同盟を放棄するようドゥテルテ大統領をまるめこむため、安倍首相が、微妙な外交手腕と、財政的報奨を利用しているのを専門家たちはしっかり理解している。

これは最終的には、戦争、世界的紛争にさえ至る可能性がある複雑で危険なゲームだ。日本が一体どちら側に立っているのかは、全く疑いようがない。

日本もフィリピンも、中国との領土紛争があるが、フィリピンが最近、妥協して、平和的解決を選んでいるのに対し、日本はより対立的な方向を選んでいる。

今年末、フィリピンがASEAN会議を主催し、それゆえ共同宣言の焦点と表現を支配する立場にあることを安倍晋三首相は十分承知している。それが一体なぜ彼がダバオにあるドゥテルテの質素な自宅で、喜んで素朴なケーキを食べ(少なくとも隠喩的に)甘く魅惑的な歌を歌ったのかという理由なのだ。

ドゥテルテ大統領が、数隻の中古沿岸巡視船や更なる対外援助を手に入れるために、北京との協力を縮小する可能性は極めて低い。とは言え、フィリピンが、何十年もしてきたように、東京との密接な関係を維持する可能性は高い。これを強調すべく、安倍晋三首相との会談時に、彼はこう宣言した。

“東京で、フィリピンの様々な友人の中でも、日本はふさわしい立場に値すると申しあげました… 今晩、日本は兄弟よりも身近な友だと繰り返させて頂きます。つまり日本はかけがいのない友人です。”

たぶん、あるいは、そうではないかも。

*

今は、アジアにとって極めて重要な時期だ。中国とロシアが地位を高めつつあり、日本や韓国や台湾を含む、かつて同盟していた欧米諸国は、衰退しつつあるか、苦境にある。フィリピンとベトナムは次の動きを計算している。タイ、マレーシアやインドネシアまでもが、これまでの堅固な親欧米姿勢が突然はっきりしなくなった。

帝国主義‘アジア基軸’の父、バラク・オバマ大統領は退任した。攻撃的で、反アジアの指導者ドナルド・トランプが大統領の座についた。帝国と、そのアジアへの関与と言う点では、事態は「まずい」から「最悪」に変わりつつある。

欧米が、中国大陸においてさえ、北京指導部を容認するつもりがないのは明らかだ。

今やワシントンは完全支配に対する更にもう一つの障害に対処せざるを得なくなっている。かつては完璧に従順で、服従的で、貧しい元アメリカ植民地フィリピンが、突如咆哮し、実力行使し、得られる限り最良の取り引きを独自に交渉し、自らの運命を探し求めている。わずか一年前こうした全てのことは思いも寄らなかったが、今それが起きているのだ。

アジア大陸全体が見つめており、欧米のあらゆる政治、軍、諜報機関もそうしている可能性が非常に高い。

過程は極めて素早く(危険なほど素早いと、マニラでは多くの人々が言っている)、ワシントンは到底変化においつけずにいる。ドゥテルテ大統領は、複雑な国を、わずか六ヶ月しか統治していないが、既に多くの根本的進展がおきている。

ロシア戦艦がマニラを訪れ、将来の共同演習が議論され、計画までされている。中国とフィリピンは、平和、友好、協力や鉄道についてまで話をしている。ベトナムとフィリピンもより緊密化に動いている。突然日本が経済的いじめっ子としてではなく、謙虚な友としてやってきた。

フィリピンにとって、2017年は決定的に重要だ。フィリピンが、アジアにおける変化の主要な契機の一つとしての立場を確立するか、あるいは、外部から、あるいは外部からの相当な‘支援’を得て、内部から崩壊するか、破壊されるか。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他の何冊かの本の作家。彼は特にオンライン誌“New Eastern Outlook”に寄稿している。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/01/21/the-philippines-in-the-center-of-asian-realignment-2/

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国会の映像を見るたびに、このドゥテルテ大統領とは『月とスッポン』と思う。

破壊された原発や、それによる放射能を制御するかわりに、呆導機関を制御して、無理やり目くらましとしてのオリンピックを引き寄せ、とうとう開催のためには、現代版治安維持法が必要だと言い出した。治安維持法導入が必要なオリンピックを辞めれば良い。それを支持する国民がいるというのが、そもそも謎。幼なじみ数人のほかに、今の政治を支持している人、会った記憶がない。次ぎの飲み会であいましょうとソーシャル・メディアで書いてきたが、自民党の集いのようなものには決して参加しない予定だ。

売国条約TPPを、宗主国大統領が発効不可能にした。それを何とか説得するという。とんでもない不平等な条約をなんとか推進してくださいという阿呆。大本営広報部は発効が不可能になったことを惜しむかのような呆導。TPPの本質には絶対に触れない。次は、米韓FTAも遥かに越える苛烈な米日FTA締結になる。いずれにせよ完全属国化は決定済み。

夜の呆導番組の一つをながめていたら、売り出し中の政治学者登場。すぐに音声を消したので何を言ったのか全くわからない。悪いものをみてしまった。書店でもこの人の本を見るとその棚から急いで逃げているのに。

別の番組、台湾の脱原発を報道した。無責任体制日本との違いに驚く。数回、観光で台北にでかけたことがある。食事の美味しさ、気候の良さ、人々のやさしさに感心した。ああいう国に移民したいものと思う。膨大な赤字をだしている原発大企業幹部は白痴なのだろうかと不思議に思う。いまさら原発企業を買収しても、何の利益にもならないことがわからなのだろうか。宗主国や属国支配層に、無理やり買収をしいられたのではないだろうかと思いたくなる。企業も国も、トップは軽くてパーが良い?

シリア、アレッポの戦争の傷跡も報道してくれた。シリア情報省担当者と同行し、許された場面だけを映したというが、ないよりまし。アサド大統領インタビューには驚いた。

2017年1月21日 (土)

世界丸ごと“偽ニュース”

2017年1月6日
Andre Vltchek

帝国主義扇動政治家や熱狂的宗教信者は、彼ら自身の奇怪な現実の中で生きていることが知られている。連中は壮大な砂の城を建設し、マスコットを発明し、自己宣伝の言葉でひっきりなしに大衆を責め続ける。

言説を聞いたり、信じたりするのを拒否する人々や、あえて疑ったり、抵抗したりする人々はかやの外におかれ、餓死させられたり、屈辱を与えられたり、抹殺されたりする。

欧米の宗教、そしてヨーロッパ/北アメリカの残虐な植民地主義の慣行は、文化的に絡み合っている。双方相まって、連中は、何世紀も、全ての大陸で、そして公海でさえ、我々の地球を、隅から隅まで破壊しつつある。

あらゆる征服、あらゆる大虐殺、あらゆる略奪は、永遠に合理化され、念入りに正当化される。壮大な偽物の慈善、‘利他主義’という概念が打ち立てられた。隷属させられた国は、何か高貴な原則の名のもとに、彼ら自身を、彼ら自身から救うために、必ず滅亡させられる。何世紀もの間、欧米は自らを、いけにえの小羊、何らかの神の力で厳選され、絶えず利他的に世界を解放している偉大な文明として描いてきた。

欧米では、支配者や、兵士や一番市民までもが行うあらゆる残虐行為を和らげるべく、三文文士や‘学者’が雇われてきた。

事実と情報による正式教育というカルトが打ち立てられた。公式に認められた無数の組織に身を隠して、学者や認定された扇動政治家、研究者やマスコミ人連中は、お互いに‘研究し’、再利用、引用して、何百万冊もの書籍を、本質的に同じ言説で満たしている。

‘新しい’‘革命的な’学術的発見は大半、いつものお馴染みの結論に至り、to stale知的、道徳的な受け身、臆病さや、軟弱さ。

無数の図書館が、最初は印刷物で、後に電子形式で、無用な本で満たされる。何千万人もの若者や、さほど若くない男女たちは帝国と勝ち誇る文明の為に尽くすにふさわしいことを証明する太鼓判が押された色鮮やかな紙切れ学位を求め人生を浪費するのに多忙だ。

ある時点で、あらゆる主要な哲学や、実存的な話題は、公式学界や、主流マスコミ、映画館、図書館やベストセラーで語られるのを止めた。

誰も注意を払っていない。世界はただ‘前進する’。

‘問題’が消滅したわけではない。大虐殺は‘人として扱われない人々’の世界を略奪するため、欧米によって依然、行われている。

欧米植民地主義は決して本当に止まっても、打ち破られてもいない。

ヒューマニズムに基づく偉大なイデオロギーは、まんまと汚され、人々の潜在意識からさえ消し去られた。無気力な大衆、とりわけ勇気のない知識人は‘態度を示さず’、‘古いレッテル’をまとわず‘いにしえの旗’の下に集まらないのが最善と確信するようになっている。受け身は極端な身勝手さと組み合わさって、最終的に、政権との協力に変質させられた。

環境は着実かつ不可逆的に破壊されつつある。

報道、マスコミは、何も言わないこと、何に対しても取り組まないこと、世界の略奪や、新しい本当に革命的な発想の抑圧に関しては何も批判しないことに熟達している。

教師、弁護士、科学者や官僚の巨大な大群は根本的阿呆に変えられたが、免許、司法試験、特許、契約や他の‘満足感を与えてくれる’美しい紙切れで武装している。

何千万人もの弁護士たちは、テロの帝国に対し、公正のために戦う単一の強力な国際組織さえ立ち上げそこねている。

この見せかけの世界が、今や「現実」を追放し、何十億の男性、女性と子供の心と頭の中でそれ自身が‘現実’となるのに成功している。

本当の現実は、地下に潜った。本当の現実は逃亡者とならざるを得ない。身分証明書のない、無視され、どこにも所属しない難民だ。

本当の現実は、散在している仲間、まだ完全には洗脳されていない、あるいは完全に身売りしていないごく少数の人々を探して地球上をさまよっている。

どこであれ捕まれば、本当の現実は打擲され、真っ裸にされ、辱めを受ける。‘ウソ’と書かれた紙切れが、その首にぶら下げられる。

偉大な思想を擁護し、‘古くからの建前’に忠実に、依然堂々と立っている人々は嘲られる。その下で、何百万人もの人々が、往々にして勝ち誇って前進したいにしえの旗は、今やよごされ、汚物をかけられている。

何であれ、帝国に反するものは、次第に、偽ニュースというレッテルが貼られるのだ。

欧米では誰も気がついていないように見える。法律や規則が変えられ、憲法丸まる侵害されているのに、大規模デモも、警官隊との衝突もない。

圧倒的大多数が、実際には政権に協力しているためだ。

既存の枠組みにとらわれずに物事を考えるのが、突如として、恐ろしいこと、あるいは少なくとも実行不能になってしまったためだ。

この世界には、極めてわずかな知的勇気しか残っていないためだ。

偽ニュース、偽歴史、偽の感情や、偽の理想… 公式言辞を支持しないあらゆるものが、ゆっくりとではあるが、不可逆的に、外観上‘偽’となる。

我々人類が前進でき、生存し続けられる唯一の方法は、少なくとも一つの、極めて聡明な人々の集団が、帝国によって世界に押しつけられた拘束衣から完全に離脱し、公式概念や‘知識’を拒否し、帝国と植民地内の協力者の主要‘知的’大黒としていまだに機能しているあらゆる主要分析手段や、キリスト教と、欧米が至高だというイデオロギーから完全に脱却することだ。

人の思想が独創的で革命的であるためには、帝国の公式プロパガンダ、つまり映画や音楽、あらゆるレベルの学校、本職の手で、巧みにあやつられている言説からほぼ完全に浄化され、隔離されている必要がある。

洗脳機関が発行する卒業証書や免許は、極めて重症の知的食中毒に対するトイレット・ペーパーとして利用して、いわゆる‘事実’と‘ニュース’なる、あらゆる有毒なたわごとと一緒に、すぐさま洗い流されるべきなのだ。

*

‘本当のニュース’報道が、帝国プロパガンダ装置によって、世界中で流布される中、何億人もの‘人間扱いされていない人々’が毎年漫然と亡くなり続けている。

多くの人々は、実際、放送局や新聞によって吹き込まれる一語一句を完全に信じ込んだまま消えている。彼らが真実(欧米では今や‘偽ニュース’として知られている)を教えられるようなことがあれば、彼らは死ぬのを拒み、生存のために戦うことを選ぶ可能性が高い。

誰に対する戦いだろう。帝国に対してだろうか? それは容認することはできない。それゆえ、代替情報源は、即座に抑圧しなければならない。それがノーベル平和賞受賞者オバマ大統領が、大統領の座を退任する前の年末数カ月間、まさに狙ってきたものだ。

代替する考え方や概念という形の抵抗が、今や世界の様々な場所で、特に、英語の(フランスやドイツも)標準化された言論がまだ蔓延していない場所で起きているため、帝国はパニックに陥っている。そうした抵抗は、中国社会科学院や、いくつかのロシアの組織や、多くのフィクション、ノンフィクション作家や、中南米の無数の新しい、あるいは、そう新しくないメディアなどで起きている。

今や、帝国が“真理省”のような何らかのファシスト組織を間もなく導入するだろうと想像するのも容易だ。そうした組織で働く連中は、直ぐに、どのエッセイも書籍も‘事実’を主張する‘しっかり調査されたもの’であることを要求し始める。

著述や哲学は、現代の学界の水準にまで、劣化させられかねない。再利用された考え方だけが受け入れられるのだ。「先週、週に四回雨が降った」というだけでは不十分なのだ。適切な代案は、こうだ。“シグムンド・ブラウン教授によれば先週は週に四回雨が降った。”あるいは、もっと良いのはこうだ。“ブラウン教授もグリーン教授も先週、雨が四回降ったことに同意した”だ。そして他の情報とともに、脚注もつけねばならない。

そうでなければ、偽ニュースと決めつけられかねないのだ。

偽ニュース条項は、例えば、もし誰かがこういうことを書けば、発動されかねない。“現代史で、本当の最も残虐なテロリストは、欧米だ。” あるいは“過去数世紀に、ヨーロッパ帝国により、そしてアメリカ帝国により、数億人の人々が虐殺された。このホロコーストは、アフリカ、アジア、現在は中南米として知られている場所、中東やオセアニア、基本的に至るところで起きた。ソ連や中国を含む、どの他の体制も、欧米が行った蛮行には到底及ばない。”

そのような不敬、そのような冒涜を広める人は誰であれ、逮捕され、告訴され、裁判され、処罰され‘無力化され’かねない。

誰かがこのようなことを書いたとご想像願いたい。“欧米プロパガンダが根拠にしているあらゆる基本的言説は、偽か、少なくとも大幅に歪曲され操作されている。これには、ソ連、中国、植民地主義や反植民地主義闘争、カンボジア、キューバやルワンダに関する全ての言説が含まれる。リストは長大だ。欧米諸国民の無知は、ほぼ完璧だ。”

これが‘偽ニュース’と判定されないはずなどあるだろうか? そのような判断を語るブルー教授はおらず、それに同意するピンク教授もいない。公共図書館にある何百万冊の本に鼻を突っ込み時間を費やした所で、ごくわずかの本しか、それに触れてはいるまい。

だから、それは似非で全てでっちあげなのだ。そういうものは存在せず、禁止され、検閲されるべきなのだ。

もちろん、こうしたこと全て、ハバナ、カラカス、北京、モスクワやヨハネスブルグでは聞くことができる。北京にある普通の巨大国営書店の方が、マンハッタン全島より遥かに多様な政治意見がある。欧米でない場所では、多くの一般市民でさえ物事を良く知り、自由に発言する。しかし‘承認されていない’人を信じることなどできないではないか? 特にそのような厄介な話題に関する場合! 奇妙な言葉を話す外人など信じられない。

実際、何事も、誰も信じることはできない!

偽ニュースは至るところにあり、あらゆる隅から、我々に忍び寄り、待ち伏せしている。もし帝国が、警戒を怠れば、欧米の覇権は、いつの日か崩壊しかねない。それは神の御意思に反する… いや、申し訳ない。これは言い間違いだ! 正しい言い方はこうだ。それは、あらゆる道理、あらゆる論理、あらゆる事実に反する。

オバマ大統領は配慮しており、彼は理解している。

だが今や我々は実に偉大な恩恵によって守られることになる。ドナルド・トランプ登場だ!

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他に何冊かの本の作家。彼はオンライン誌“New Eastern Outlook”に寄稿している。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2017/01/06/the-entire-world-is-fake-news/

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悪としての世界史』という本を読んでいる。本当に目からうろこ。「世界史のなかのイスラム世界」の208-207ページの興味深い記述を引用させていただこう。

 これにくらべると、西欧文明、とくにアルプス以北のそれは、個人が基本の「市民社会」という建て前はあっても、実際には、汎西欧のごく少数の上層と、その他おおぜいの土民という、ことばや文化までちがうきびしい身分階級構造は、いまにいたるまで健全であるし、異質とみなされるものはとかく「ユダヤ人」などとして切り捨てられるか、敵扱いされる。何百年も、勝手にイスラム文明を敵とすることで自己を形づくってきた後遺症か、西欧文明のそのまたフロンティア文明ともいうべきアメリカ合州国やソ連をふくめて、いつでも敵を設定しておかないとたぶん気が休まらないメンタリティーは、いまだになおらない。
 柔構造のマルチ・カルチャー文明のイスラム文明に対して、西欧文明は剛構造のモノ・カルチャー文明といえようか。

「アメリカ合州国」という表現は著者のもので、小生が勝手に変換したわけではない。

214ページにはこうある。

 何年か前、モロッコの首都ラバートからマラケシュへのバスのなかで、若い学生がきれいなアラビア語であきず語り続けた話は、忘れられない。それは、政治的植民地主義と闘うことはまだやさしい。これからの闘いの中心は経済と、それよりもっと文化的植民地だが、これはぼくたちの心のなかまで入りこんでいるので、これとのたたかいは至難のことだ。しかし、かならずやりぬく、といった趣旨のものであった。

2016年12月10日 (土)

トランプ当選後、ベトナムは中国を受け入れるのだろうか?

Andre Vltchek
2016年12月3日

アメリカ合州国でのドナルド・トランプ当選後、ベトナムは、バニックになっているに違いないと言うのが社会通念だ。

もし‘自由’貿易協定に本当に取り憑かれていれば、確かに、いくつか心配すべき‘客観的’理由はあるだろう。

環太平洋連携協定はもうじき駄目になる可能性が高いが、少なくとも一定程度のベトナム指導部は、経済、特に衣料と農業部門を押し上げることを期待し、協定をあてにしていたのだ。

ところが、ベトナムは過去も今もタフで、国民と多くの政府や党幹部が、実際、更なる経済活動のみならず、より‘強硬な’共産主義路線を要求していたことを示す多くの兆候があった。

今年早々、グエン・フー・チョン・ベトナム共産党書記長は再選されたが、グエン・タン・ズン首相は権力の座を追われた。オーストラリア放送協会(ABC)はこう報じた。

“ズンは、党内では北京非難の最右翼で、アメリカが率いる環太平洋連携協定に、ベトナムが円滑に参加する功績は彼のものだとされていた。”

要するに彼は、ベトナムを、中国と衝突する危険な進路に乗せる親欧米外交、経済政策を主張する主要なベトナム人の一人だったのだ。そして彼は去った…

アメリカ合州国における最近の選挙結果が発表された後、ベトナムは、中国とロシアにより近づく方向に動きだしている。次期大統領ドナルド・トランプの‘例外主義者’的で、頻繁な反アジア言辞は、既に地域中で警戒心を引き起こしている。ハノイからジャカルタ、そして当然マニラから北京に至るまで。

*

ドナルド・トランプは、今や‘環太平洋連携協定’(12カ国の貿易協定)を絞め殺す用意ができている。長年(実用上)オバマ政権と極めて親密な関係を作り上げてきたベトナムは不安げに見守っている。今年早々の第12回共産党全国大会前に(そして特に、2013年に新憲法が採択されて以来)、ベトナムは、欧米の専門家たちから、良かれ悪しかれ‘市場志向の改革’と呼ばれている約100の新法を導入成立させている。

ベトナム指導部の中には、ベトナムは、TPPで恩恵を受ける主な国の一つのはずだったと考えている連中がいたことは確実だ。

ベトナムとアメリカ合州国間の‘戦略的関係強化’に関し、こっそり不平を言うむきさえあったのだ。

欧米、とりわけアメリカ合州国の歓心を買おうとして、ハノイは‘事業環境の改善’や、‘貿易規制緩和や、欧米やアジアの業界や企業からの様々な要求に応じることを続けてきた。

最も不穏だったのは、ベトナムが、滑走路の拡張を始めた後 - そして、ロイターや他の欧米情報によれば - 南シナ海の紛糾している地域内、あるいは近くに、いくつかロケット発射装置配備を始めた後、ハノイの中国に対する挑戦的姿勢が、言動によるものから‘有形’なものへと変わったことだった。

*

‘ベトナムが、日和見的に、突然に基本姿勢を変えた’と言うのは間違いだ。アメリカ選挙の前から、ベトナムは外交政策の‘多様化’を始めていたのだ。

今、ハノイは、中国が提案している協定で、ベトナムと、他の東南アジア諸国連合ASEAN、10カ国、プラス、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドとインドを含む、東アジア地域包括的経済連携と呼ばれる16カ国の協定に希望をかけている。

ハノイと北京との関係は急速に改善しつつある。ベトナムが、フィリピンの手本に倣って、地球上でもっとも人口の多い国との対決路線を永久にやめることが明らかになる可能性がある。重要なのは、最近、ベトナム最高指導部が、率直な物言いをする反帝国主義者のフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領をもてなしたことだ。外交政策ブログのゲリー・サンズを引用するとこうだ。

“…ハノイの前政権は、ハーグで自ら訴訟をするために、マニラに法的助言を求めて、北京を怒らせていたが、クアン主席下の新指導部は、マニラと同様に、北京との対決をやめたように見える。ハノイとマニラとが共同で調整した、あらゆる法的、軍事的取り組みは、隣国の龍を挑発する恐れから今や問題外に見え、我々は希望をもって、平和な二国間交渉の結果を待っている。”

キューバ指導者フィデル・カストロ・ルス逝去後、ベトナム指導部のイデオロギー的姿勢が明らかになった。ベトナムは、服喪の日を宣言し、ベトナム政府と党幹部は、力強く感動的な革命的、国際的演説を行った。

*

重大な問題の一つは、欧米の見方が、ベトナムに関するほぼ全ての言説 - ベトナム国内における、あらゆる大規模、小規模発展が、受け止められ、解釈される仕方を乗っ取るのに成功していることだ。彼らの多くも、実際には膨大な量の欧米プロパガンダを消費しているのだが、これは必ずしも、ベトナム人にはあてはまらない。とはいえ、ベトナム以外の世界が、いかにベトナムを理解(あるいは誤解)するかには、完全にあてはまる。

ドイモイ市場志向改革の減速に、欧米マスコミはほとんど触れない。お隣中国における、いかなる社会的変化についても、ほとんど触れない。ヨーロッパとアメリカでは、両国は、断固、そして幸せに、市場経済の概念を奉じているものと見なされている。

現実は、それとは全くほど遠い。中国でも、ベトナムでも(中国の方が、よりそうなのだが)、国民の大多数は、資本主義的慣行に失望し、愛想さえつかしている。国民は、根本的な社会主義原則の再導入を要求している。中国では、習主席による指導の下、政府は国民の要求に応じている。ベトナムは、北の巨大な隣人に、綿密な注意を払っており、筋金入りの市場志向姿勢を進んで再検討する用意があるように見える。

都市や地方で、ベトナム国民は希望に満ちているかも知れないが、必ずしも満足しているわけではない。現在の生活は二十年前よりは良くなってはいるものの、期待も大いに高まっている。‘ベトナム風社会主義’は大半の国民に歓迎される可能性が高く、すぐにも到来しかねない!

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、映画製作者、調査報道ジャーナリストで作家。最近、新しい小説『オーロラ』を書き終えた。本記事は、オンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:http://journal-neo.org/2016/12/03/will-vietnam-embrace-china-after-trump-elected/
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TPP批准、参院、自民・公明、日本維新の会、日本のこころを大切にする党の賛成多数で可決・成立。売国者集団が多数という、71年目の植民地・悲しい属国。

電気洗脳白痴製造装置で、お隣の国のデモを不思議な気分で眺める。この属国で、TPP批准反対集会に、一体何人あつまったのだろう。国民主権を、多国籍大企業に差し出す植民地条約、お隣の国のデモと同じ位の人々が国会包囲していて当然のはずと思うのだが。頭の中で、女性の顔を、彼氏の顔に入れ替えて眺めている。もちろん一人が変わっても、三分の二が傀儡なら、本質的にはかわりようはない。

降ってわいたような突然のスキャンダルによる追放劇、TPPを批准して、 米日FTAの基盤にせよ。さもないと、お隣のように、首を飛ばせるぞ。という恫喝でもあったのではないだろうか?とまで、妄想したくなる。お隣は、TPPの前提となるレベルの米韓FTA締結済み。

「巨大資本をしっかり守れる国へ」「地獄への道を強く前へ」進む「希望のつきはてる国」。

今回の記事で、当ブログの記事、2000となったことを追記しておく。数の区切りにとりたてて意味はないが。

大本営広報部のヨイショ報道を見ても人生の無駄。

※2015/04/18 農薬大国・日本の現実 ネオニコチノイド系農薬で、発達障害が急増する!? ~岩上安身による西尾正道氏、黒田洋一郎氏インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/242962

※2016/10/27 食の安全から「予防原則」は排除され、ISDでは「仲裁ムラ」が暗躍する―政府がひた隠すTPPの真実!国会参考人に選ばれた岩月浩二弁護士と三雲崇正弁護士に岩上安身が緊急インタビュー!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341954

※2016/10/31 TPP強行採決直前に緊急来日!「TPP協定をやる意味がわからない!」オークランド大学のジェーン・ケルシー教授に岩上安身が単独インタビュー!!
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342666

※2016/12/2 【国会ハイライト】「自民党は息を吐くようにウソをつく」TPPは現代版の“戦争”だ――西尾正道・北海道がんセンター名誉院長が渾身の訴え!「医療が金儲けの道具になれば国民の健康は守れない」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/350207

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