Andre Vltchek

2018年8月 6日 (月)

欧米は左翼に対する‘哲学的クーデター’を遂行している

2018年8月2日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 かなり長い間起きているが、誰も対して注意を払っていないことがある。欧米学界や主流マスコミや最も名の知れた布教者連中が、 1) イデオロギーは死んだか、少なくとも無意味になった 2) 死んでいない場合、左翼は実際…固唾をのんで頂きたい… 右翼だ!と世界を説得しようしているのだ。

 アジアや中南米で、特に権力の座にある左翼は、ロンドンやパリやワシントンで‘再定義され’つつある。アメリカ合州国やイギリスや他から、たっぷり予算が使えるようになって、欧米プロパガンダ導師連中は、最近どうやら活力を取り戻したようだ。彼らは、特定の国々、とりわけロシアと中国とイランを追求するよう、あからさまに命じられている。

 これは実に複雑だが重要な展開だ。欧米は敗北しつつあるが、資本主義、特に新植民地主義と同義語の帝国主義もそうなのだ。

 世界中の人々はうんざりしている。帝国主義諸国内の一部の集団さえ、うんざりしている。

 一番の問題は、何十年も、骨を抜かれた大学の朽ちつつある大講堂の中に、哲学が閉じ込められ、監禁されていた後、大半の人々は、一体何に実際うんざりしているのかわからなくなってしまった。彼らが一体何に反対していて、彼らが一体何を望んでいるのか。

 哲学や‘世界は一体どの方向に発展すべきか’というような深遠で極めて重要な話題は、トーク番組や‘公的知識人’が少なくとも公然とは討論しないのと同様、もはや国際連合教育科学文化機関UNESCO会合では議論されない。

 軽いポップ音楽、ホラー映画や、利己的で、大抵幼稚な価値観や願望の奨励が、大衆を本当に十分満足させることは決してなく、大衆を傷つけ、人々が自由に考え、分析し、地に足が着いた十分情報を得た結論を出す能力を弱めてしまう。

 ‘-主義’、特に左翼‘-主義’は唾棄される。益々、左翼は中傷され、更に、極右やファシズムとさえ比較される。実際、共産主義とファシズムを一息で言うと、大いに報われるようになっている。欧米では、何千人もの‘思想家’やイデオローグ連中が、ただそれだけをして、良い生活をしている。

*

 このエッセイは、私宛の電子メールで、この刊行物 (NEO - New Eastern Outlook)のことを‘極右ロシア国粋主義刊行物’と呼んだアイルランド人学者とのやりとりに触発されたものだ。

 私は激怒し、NEOは左翼、国際主義の雑誌で、運営している人々は、いかなる右翼とも全く無関係だと明らかにして返信した。だが、間もなく、これは証拠の問題ではなく、全く別の問題であることに気がついたのだ。

 ヨーロッパや北アメリカのどこへ行こうと至る所から、テレビやラジオ局にチャンネルを合わせればいつでも、同様の混乱させるメッセージを聞かされる。何がしか歪曲されたものが四六時中放送されている。政治的現実は極端に曖昧になっている。偉大な左翼政治指導者たちは罵られる。デマゴーグやらポピュリスト、もっとひどく。更に狂った冷戦宣伝屋による、スターリンやヒトラーとのひっきりなしの比較(ヒトラー = チャーチル、ドイツ・ナチス = ヨーロッパ植民地主義などのような論理的な比較は決してされない。)

 最大の問題は、大多数の欧米諸国民がこのプロパガンダに屈していることだ。彼らはこうした問題に関し、もはや疑問に思うことができず、たとえ疑問を調べようと思っても、公式見解を効果的に批判するための情報源を一体どこで探すべきかわからないのだ。

 彼らは洗脳されているのに、自分たちは自由に考えていると思い込んでいる。彼らは、自分たちがしっかり、条件付けされて、洗脳されているのを自覚していないだけではない。彼らは実際、自分たちが教えられてきたことを世界に教えて、他者に説教し、啓蒙する立場にあると思い込んでいる。そこで、連中は話し、書いて、謝礼を得る。連中は国連や‘国際的な文化組織’やNGOや大学に参加し、世界を搾取し、支配するというたった一つの目的のために欧米イデオローグが作り出した、こうしたあらゆる教義を広め続けるのだ。連中は、こうしたでっちあげを、主張としてでなく、事実として提示する。もちろん、連中が説いていることの背後に事実は皆無で、確かな証拠も無いが、一体誰が証拠を探すだろう、しかもどうやって? インターネットでさえも、今やもうそう簡単には動き回ることができず、欧米のどこの書店も、中国やロシアのように多様ではない。

*

 本題に戻ろう。社会主義や共産主義や、今世界中で強化しつつある、あらゆる反帝国主義運動の信用を落とすことが、欧米にとって極めて重要なのだ。

 実際、ロンドンやパリやワシントンの多くの宣伝屋連中は、欧米と、彼らによる世界支配がほぼ終わっていることを、はっきり理解しつつある。この事実を彼らが自覚すればするほど、連中の敵を一層攻撃的に追求するのだ(連中の職業は、そうした支配に依存していることが多く、もちろん彼らの国々の特権もそうなのだ)。

 アジアや中南米で権力の座にいる社会主義者や共産主義者攻撃だけでは、もはや不十分だ。

 今、帝国は国内でも外国でも、悲観主義と敗北主義と暗い虚無主義を広めている、(是非、私の新刊をお読み願いたい。“Revolutionary Optimism, Western Nihilism”)。“すべての人々は同じだ”という。耳障りは良いが、それが意味しているものは実際極めて邪悪だ。“あらゆる人々は、我々のような気違いじみた自己中心主義者で、我々のような大量殺人者で、もちろん、盗人だ!”

 用語と定義が全くごた混ぜになって混乱している。何も正確に定義されていない。

 たとえば、ジャカルタの左翼知事‘アホック’が、世界中で最も汚染した都市の清浄化や、公共交通建設や、貧しい人々への公営住宅の提供を始めると、彼が、超資本主義ジャカルタにある、わずかな歩道を臆面もなく塞いでいたプチ資本家露天商やヤクザを立ち退かせたので、欧米から資金を得ているいくつかのインドネシアNGOや無数の人々が‘アホック”を‘右翼’と呼び始めた。ファシスト、反共独裁制時代に繁盛したヤクザと露天商、は、市や主に貧しい住民を、何十年も脅してきたのだ。ところが連中の主張はこうだ。“知事は普通の人々に反対している”。

 実際この大いに人気ある知事が、ずっと高い地位、国の最高の地位に対してさえ及ぼしうる‘大きな脅威’があったのだ。それは認めるわけには行かず、servile‘都市計画者’や、学者や‘市民社会’団体が、破廉恥にも、彼に反対して団結したのだ。最初に、(右翼と呼ばれて)中傷され、宗教(イスラム教)を侮辱していると非難され、最後に投獄された。本物の社会主義者(共産主義とつながるので、インドネシアでは依然発音することさえ違法な単語)であるかどで、いまだに彼は獄で朽ちている。

 ジャカルタ・シナリオは、もちろん例外ではない。同じことがフィリピンでも起きている。欧米と、その現地のお先棒をかつぎが、ベネズエラ、ブラジルなどの国々や、特に、中国とイランとロシアを、同じ歪曲した‘論理’と熱意で攻撃している。

 中国を実際そうであるものとして、‘共産主義(中国的な特徴の)で、現在、世界で最も成功した国”と呼ぶことは、欧米のいたるところや、その‘属’国諸国では、全く許されない。それは中国の人気を大いに高めるはずだ。一体なぜだろう? 資本主義、帝国主義のけだものの暗い腹部の奥深く、ヨーロッパと北アメリカでさえ、普通の人々は、実際、何か左翼’、何か社会主義、共産主義さえ求めている。彼らは、そういうものを憎悪し、公にけなすよう教えられ、そうしている。しかし、心の奥底で、多くの人々は、依然それに憧れているのだ。

 帝国は心理戦を重々理解している。中国を中傷するため、中国は、実際、資本主義者と呼ばなければならないのだ。あるいは、中国を帝国主義者と呼ぶのだ。中国は‘我々と同じ’だと言う。(“我々と同じ”というのは、もちろんよろしくない。あらゆる国の人々は‘我々’を憎悪しているのだ。) 中国は、インフラや病院や学校を建設して、アフリカの人々を助けているわけではない(アフリカ人に聞けば、それこそ、まさに中国がしていることなのに、 - 欧米ジャーナリスト連中が、わざわざしようとは思いもしないこと)。中国は‘自らの利益を追っており’、事業をしていると言うのだ(またしても、わずかな東南アジアの、どうしようもなく腐敗し卑屈な‘属’国を除いて、最近は禁句だ)。

 ロシアについても全く同じだ。ロシア外交政策は、明らかに反帝国主義だ。多くの点で、それは依然、古き良きソ連外交政策で - 人間尊重主義に基づく、国際主義、平等主義だ。現在のロシア外交官は、優秀で口調の柔らかな哲学者だ。欧米は彼らに到底かなわない。それゆえ、帝国は彼らを、彼らの国、そして、それが表すあらゆるものを中傷するのだ。プーチン大統領は、まるで右翼の絶対的指導者で、狂人で、ロシアは資本主義国家として描かれる。ロシアは多くの点で、緊密な同盟国、中国に益々似てきているので、それは全くの戯言だ。ロシアは社会福祉に大きな重点を置いた混合経済で、欧米新植民地主義によって残忍に扱われている人々を進んで擁護し、保護する国だ。ロシアは、どこも占領しておらず、いかなる政権も打倒していない。ロシアは益々、良い、確固とした、思いやりのある国になりつつあるが、そうなればなるほど一層悪魔扱いされる。良く振る舞えば振る舞うほど、‘資本主義者’や‘右翼’や‘オリガルヒ’と呼ばれて、ますます中傷される。そう、偉大なプロパガンダbarks for sure。欧米のデマゴーグと諜報機関職員は、仕事のこつを知っているのだ。

 シリアは欧米のデマゴーグに一体どのよう定義されていることか? いかに誹謗されていることか!何十年も、実際、そうである通りに、汎アラブ社会主義国と呼ばれることはない。‘政権’だ(私が実際喜んで、彼ら自身、イギリス・ファシストに、陳腐で受動攻撃性の君主国に対して使っている私の好みの軽蔑的な英単語だ)いつも‘専制的’とレッテルを貼られている。‘社会主義者’や‘国際主義者’という表現を皆様が聞くことは決してない。なぜかご存じだろうか? 繰り返させて頂きたいが、これらの言葉は心の奥底で、世界中の人々の耳に、一部の欧米人のに心さえ無意識のうちに共感を呼ぶためだ。

‘社会主義者’、‘人々のために尽くす’ - これを中傷することはできるだろうが、人々はそれを本当は求めており、何十年も何世紀も求めて来たのだ。彼らはそのためにこそ、バリケードで戦い、死んできたのだ。人々の心の中には、いまでも何か本能があるのだ、それとも、マクロンやメイのような連中に支配されるために彼らが自らの命を犠牲にすると思われるだろうか?

 それゆえ社会主義者は、一部のヨーロッパの似非-売国-社会主義者ではなく、本当の社会主義者と共産主義者は、欧米によって、いつも‘ポピュリスト’や、デマゴーグや、往々にして、右翼とさえ、レッテルを貼られる。

 この後ろ向きの、虚無主義の、気のめいるプロパガンダは、いたるところで人々の目をくもらせ、混乱させる。これは白を黒と呼び、黒を白と呼ぶ。共産主義者に、ファシストと烙印を押し、更には、ファシストも共産主義者も同じだと宣言する。

 今、人々、少なくとも欧米マスコミに最もさらされている人々は‘政治党派から革命思想に至るまで、更にはお互いに対してさえ、いかなるものにも本気で取り組むことができない。彼らは‘論点毎’に動き、(何億もの分断化された宇宙の中心で)個人的生活でも政治でも傲慢なほど利己的だ。ロンドンやパリや、言うまでもなくニューヨークでも‘最も教育がある’と思われている人々は、悲しいかな最も条件付けされ、洗脳され、弱々しい。

 ばかげた教育と、安手の‘文化的価値’を注入することで、欧米が東南アジアなどの世界の一部で、欧米風ながら、本当は似ていない実に奇怪な‘上流階級’を作り出すのに成功したのは何とも並外れたことだ (この問題については、近く発表予定のエッセイで扱うつもりだ)。結果は、何も新しい意味のあるものを生み出すことができない、従順で、魂のない国々だ。

*

 こうしたこと全てが、世界がその直感に従うのを防ぐため、社会主義や共産主義を選択するのを防ぐためなのだ。

 欧米政権の課題が途方もないものであることがお分かりだろう。人類の自然反射を破壊し、ゆがめるのだ。世界のどこかで人々が、ある種の社会主義や共産主義に投票し、あるいは、そのために戦う本当の機会を与えられた際にはいつでも。

 基本的に、民主的に左翼政府を選んだ中南米の全ての国々。そして彼らは、欧米と連中の従僕連中に打倒された。それは現在も起きている。何百万人もの人々が、その過程で亡くなっている。

 アフリカでも全く同じだ。それはパトリス・ルムンバと彼の殺害で始まり、決して終わってはいない。統治するため、ファシスト怪物や精神的に病んだ連中が外国から送り込まれ、雇われる。

 アジア? 全くの恐怖だ。1950年代の社会主義イランから、1965年以前の国際主義、共産主義インドネシアまで、人々は共産主義を望み、虐殺され、強姦され、最後は、あらゆるものを奪われた。一体誰によってだろう。欧米と、その官僚や、植民地時代以来の現地スパイ。中国やベトナムのように抵抗して勝利した国々は、他の国々より、ずっと暮らし向きは良い。

 世界中の全員が社会主義を望んでいたのだ。中東も、そうヨーロッパも! 第二次世界大戦後、アメリカとイギリス諜報機関が、フランス、イタリアや西ドイツのヨーロッパ人が、共産主義者に投票するのを妨害したのを忘れるためには、実際大変な規律と絶え間のない洗脳が必要だ。左翼候補者を威嚇し殺害するのに、ナチスが雇われた。次に、連中は南米に送り出されて、‘引退する’か、ファシスト親欧米政権との協力を始めるかした。私はそれを知っている。20年ほど前、強制収容所で略奪した金歯を持って、パラグアイやアルゼンチンやチリに逃れることを許された老いた悪漢連中と話したことがあるのだ。

 ‘立憲君主国’であれ‘誘導されたでっち上げ多党制’であれ、社会主義に対する人々の自然な憧れを破壊するのが欧米政権の主な任務だ。

 結果は完全なグローバル統合失調症だ。本能的に、人は何かを望むものだが、それは間違っていると言われ、更に一体何を望むべきか命じられる(雇用され得ない人物になりたいと思わない限り)。

 愛やセックスと同じだ。我々男性は、我々の体は特定なタイプの女性に憧れるべきだと言われる。女性は、どのような男性にあこがれるべきか教え込まれる。

 職業と同じ、というか、自由な時間を人々がどう過ごすのかと同じだ。携帯電話をたたいて、退廃したビデオ・ゲームをし、政権にとって、将来良い召し使いになることを証明する卒業証書を得るためだけに、大学でばかげたことを学んでいる。

 連中は、人々に実際一体何をしたのだろう? 成人、父親も母親も‘立派な’人々は電話画面上で指を動かし、子どもじみたゲームで遊び、 いたるところで子供のような顔で自取りをしている。ヨーロッパの知的映画も文学も崩壊している。そして全員がばかのようににっこりしている。しかも、ほぼ全員自暴自棄だ。

 これは明らかにクーデター後の状況だ。これは異常だ。

 病的だ。ほぼ誰も幸福ではない。全員が幸福なふりをしている。

 心の底で、人々は、より良い世界について夢を見たがっており、他の人々のために貢献し、あるいは理想や革命のため、自らを犠牲にしたいのだ。

 その大切な資本主義と新植民地主義が世界を支配し続けられるように、欧米が広めたこの狂気は、そう長くは続くまい。

 間もなく、人々は、自分の国を作り上げること、世界中の状態を良くすること、環境をきれいにすること、愛し、その愛に全身を捧げること以上に栄誉あるものがないのに気がつくだろう。

 だがその前に、ウソは暴露されなければならない。白は白で、黒は黒だ。戦争は戦争だ、平和は平和だ。侵略者は侵略者で、犠牲者は犠牲者だ。

 欧米は、世界中、卑劣で気のめいるウソで、人々を動けなくしている。欧米は、小さく貧相なねずみを凝視するコブラのように、人間を凝視しているのだ。

 間もなく、世界は立ち上がり、真実を要求すると私は確信している! 真実によって、心理的な均衡も復活するだろう。人々は、いかにして夢見るかを再び学ぶだろう。夢によって、欧米が広めてきた狂気に対決することになるだろう。帝国主義は叫び、泣きわめくだろう。あらゆる動くものにかみつこうとするだろうが、比較的すぐ、あらゆる力を失い、願わくは、くたばるだろう。私はそれを信じている。何百万人もが今、再び、そのために戦う用意ができている。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『大10月社会主義革命』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/08/02/the-west-has-performed-philosophical-coup-against-the-left/

----------

 昨夜の番組『外国人記者は見た』にはビックリ。話題はカジノ導入。小生が拝読する本の筆者、ほとんど大本営広報部洗脳箱ではお見かけすることはないが、その例外だったので。『カジノ幻想 日本が経済成長するという嘘』の筆者鳥畑与一静岡大学教授がコメンテーターだった。有名なカジノがあるシンガポールの記者は、あえてカジノ推進役を演じたのだろう。他の国の記者からはほとんど肯定的意見はなかった。特に韓国の記者は韓国での問題点、対策を詳しくあげた。あまりにまともな内容に驚いた。著書を読む気にならないゲストの場合は、見ないようにしている。

 『カジノ幻想 日本が経済成長するという嘘』については、「ファシズムと独裁 - 暴露されたアメリカ権力」 2015年4月11日 という翻訳記事のあとの文章でごく短く触れた。

 カジノに関する翻訳記事としては、「ニュージャージー州アトランティック・シティーのカジノ閉鎖、アメリカの悪化する雇用危機の兆候」 2014年7月29日がある。基本的事実は変わらない。

 今日にちなむ記事のなかから、二つあげておきたい。「広島から福島へ」は原文が更新されており、こまかい文章の差異が多々あり、多数の映像のリンクが切れている。それでも、イヤガラセの海外からのゴミ・コメントが非常に多い記事なので、宗主国・属国双方の原子力村には不都合なのだろう。近いうちに、翻訳を更新する予定。「はだしのゲンが見たヒロシマ」は翻訳記事ではない。映画を見て書いたもの。

広島から福島へ、1945-2011 2012年9月29日

はだしのゲンが見たヒロシマ・原発切抜帖・ひろしま・あしたが消える日2011年8月29日

 今日もインタビューを見なければ。

日刊IWJガイド「<本日のインタビュー>午後3時より『「憲政史上最悪の国会」にした、安倍政権「7つの大罪」を斬る! 岩上安身による立憲民主党代表・枝野幸男衆議院議員インタビュー』を全編フルオープンで配信!/<インタビュー報告>【広告連動企画】『嫌だと言っていい、逃げてもいい』大切なのは保養という選択肢があること!原発事故後の保養支援・リフレッシュサポート代表 疋田香澄(ひきた・かすみ)さんに岩上安身がインタビュー!/【お知らせ】8月6日より日々の現場からの中継が『ユーストリーム』から『ツイキャス』に替わります!/他」2018.8.6日号~No.2153号~

2018年7月30日 (月)

北朝鮮ドキュメンター映画を読者に公開

2018年7月27日
Andre Vltchek

 これは北朝鮮に関する私の短編映画だ。映画は長引かせる必要はなく、引き延ばす必要もない。ただ皆様にご覧頂きたい。

 北朝鮮の顔

 これは私が比較的最近訪れた国、朝鮮民主主義人民共和国 (北朝鮮)についての25分の作品だ。訪問し、愛し、感銘を受け、率直に言って、敬服した。

 これを‘ドキュメンタリー’と呼べるかどうか私は本当にわからない。たぶん違う。単純な話だ。平壌のローラースケート場で、私は小さな繊細な少女に会った。あの子はいくつだろう? わからない。おそらく四歳か五歳だ。あの子は最初、母親にすがりついていたが、更に韓国人の鄭己烈(Chung Kiyul)教授、ラムゼイ・クラーク元司法長官にまで。それから、無邪気に手を振り、時折私や私たちを、あるいはただ振り返りながら、あの子はスケートしながら去っていった。

 突然私はあの子のことが心配になった。ほとんど、ある種の身の危険のようなものだった。たぶんパニックのような不合理なものだが、良くわからない。

 彼女には何か悪いことが起きて欲しくはなかった。アメリカの核兵器が彼女の周囲に落下し始めて欲しくはなかった。彼女には、哀れなベトナムや、イラクやアフガニスタンの子供たち、欧米による暴虐の犠牲者のような最期になって欲しくはなかった。化学兵器、劣化ウランやクラスター爆弾。“他者”をただ憎悪する執念深い狂人連中が国連経由で押し通す狂気の経済制裁のおかげで、彼女が飢えて欲しくはなかった。

 そこで北朝鮮で見たものについての短い映画を制作した。平壌のローラースケート場のあの幼い少女のために制作し、捧げる映画だ。

 朝鮮民主主義人民共和国で映像を撮っていた撮影時、欧米や日本や韓国による戦争や攻撃、あり得るし、可能性が高そうだった。

 しばらくしてベイルートで、レバノン人編集者と編集していた時、アメリカのドナルド・トランプ大統領が“北朝鮮を始末する”と威嚇した。彼が意味していることは明らかだ。トランプは‘正直な人物だ’。映画の中で私は彼を‘マネージャー’と呼んでいる。彼はアインシュタインではないかも知れないが、いつも、それぞれの時点で、彼は思っていることを言っている。ヤクザ・スタイルで。

 500年以上の残虐な植民地主義戦争や十字軍の後、欧米を本気で信じてはいないが、今この拙作を公開する時期、シンガポール・サミット後、事態はより明るく見える。‘マネージャー’が金委員長が好きだというのは、おそらく正直なのだろうが、またしても明日にはまた‘正直’になって気が変わり、彼の手をへし折りたいと宣言するかも知れない。

 急ぐべき時だと思う。急いで、北朝鮮がいかに美しく、その国民がどれほどりりしいかをできるだけ多くの人々に見せるべき時だ。

*

 映像を“売ったり”“権利を売ったり”して、私の他の国際プロジェクトのために多少お金を稼げるかも知れないが、そうなると、ずっと時間がかかり、ごく限られた数の人々しか見られなくなるだろう。

 世界の中でも私の好きなメディアの一つ - New Eastern Outlookでこのように公開することで、映画では何も稼げずゼロだが、こういう形で公開するのは私の義務だと思う。作品が多くの人々に見られて、欧米や日本に対する圧力、既に途方もないほど苦しんできた人々を威嚇するのを止めさせる圧力が高まるといいのだが!

 進行中の作品(現在、二本の長編ドキュメンタリーを制作中で、一本は、ほぼ二十年のNATO占領後のアフガニスタン、もう一本は、カリマンタン/ボルネオでの、ほとんど徹底的な環境破壊に関するものだ)を含め、私の映画をどなたかがご支援されるのであれば、ここでできるだろう。だが無理にはお願いしない。この映画や、私が間もなく徐々に公開する他の映画をお楽しみ頂きたい。

*

 その間も、北朝鮮は存続している。

 欧米は次に何をするか計算している。こうしたことに私は良い感じがしていない。私が間違っているよう願う。これが真剣な和平プロセスの始まりであるよう願う。

 だが私は、都市や国々や大陸丸ごとの、余りに多くの廃墟を見てきたような気がする。その大半は、様々な‘和平プロセス’の後、爆撃され、がれきと化した。大半は何らかの妥当な合意に達し、調印した後、爆弾やミサイルが飛び始めたのだ。

 北朝鮮に同じことが起きて欲しくはない。ローラースケート場で出会ったこの少女が消滅して欲しくはない。

 私が今回していることはたいしたことではないが何事かではある。この危険な状態では、ほとんどあらゆることが重要だ。たとえごく些細なことでも全員“何か”をしよう。雨は水滴でできているが大きな火事を止められる。今回は狂気を止めるべくやってみよう。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、『大10月社会主義革命』を含む多数の本の著者でもある。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/07/27/releasing-my-north-korean-documentary-film-to-my-readers/

-----------

 夜のある呆導番組、最近の劣化のひどさにおどろいていたが、リテラの記事で納得。
見ていた番組の司会者たちが、ことごとく下ろされ、提灯持ち連中に交代したのはしばらく前の話。完全な大本営広報部と化したあの呆導番組、もう見ることはない。

 "LGBTは生産性がない"発言を擁護するような御用タレントしか大本営広報部は使わない。

日刊IWJガイド「【ワイルドサイドを行こう!~IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】昨日29日は台風が心配されましたが、無事にIWJファンドレイジングイベントを開催することができました!/<本日の再配信>本日午後8時より、『問題だらけの治水事業! 西日本豪雨被害は天災ではなく人災!? 大都市圏を豪雨が襲うリスクに迫る!岩上安身による拓殖大関良基教授+ジャーナリストまさのあつこ氏インタビュー(その1)』を冒頭のみフルオープンで再配信します!/他」2018.7.30日号~No.2146号~

2018年7月 9日 (月)

トルコ-シリア国境: 混乱と破壊と悲しみ

2018年7月1日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 2017年に初めて会った際、トルコ人詩人のムスタファ・ギョレンは、アンカラの命令で建設された巨大なコンクリート壁の横に、誇らしげに挑むように立っていた。隔壁は、つい最近、同じ文化の二つの町を隔てていた。トルコのカルケミシュとシリアのジャラーブルス。

 詩人は、そこで彼の詩のいくつかを朗読し、アダナ市出身の私の友人で私の本の翻訳者が、何とか追いかけて、通訳してくれた。

 詩は実に並外れた出だしで始まり、ヨーロッパとヨーロッパ人への警告だ。

    “ある日、世界の本当の指導者が現れ、彼らはあなた方へのあらゆるガスと石油供給を遮断し、あなた方は、あなた方がこの地域を陥れた以上の最悪の状況におかれたことに気がつくはずだ! あなた方は、暖をとるために、デザイナーブランドの服や靴を燃やす羽目になる。ヨーロッパよ、あなた方は忘れているが間もなく思い出す。我々全員人間だ!”

 彼は避難するかのよう血右腕を突き上げ、空に向かって叫んでいた。彼は、どこかソ連の革命派詩人ウラジーミル・マヤコフスキーに似ていた。

 詩人は明らかに憤慨していた。それは2017年のことだった。国境のあらゆるものは、まだできたてで、新しく、酷く痛ましかった。あらゆる良いことも、悪いことも、あり得るように思えた。全面的なトルコ・シリア戦争、トルコとロシア間の戦争さえ、あるいはNATOからのトルコ離脱と、反欧米で、ロシアとイランとのより緊密な同盟。

 彼の国の非常に多くの愛国者や思想家と同様、ムスタファ・ギョレンは欧米をひどく嫌っていた。彼は、友人たち、シリアの国民と国に対する心からの支持を彼は表明した。

 シリア戦争を終わらせることが、彼にとって何より重要だった。それは彼の任務だった。彼はチャルシ・マハリシ通りで、タバコを売って生計を立てていた。国境を擁し、今は壁がある通りだ。

 創造し、書き、暗誦する時間がある限り、どのようにして生活するか彼は気にしていなかった。彼は決意と熱意と楽観に満ちていた。

*

 今、一年後、彼と再会してみると、物事は違って見えた。2018年で、違う時代、全く異なるカルケミシュだ。

 壁は依然そこにあり、トルコ軍事作戦もその向こうにあった。詩人はまだカルケミシュで暮らし、苦闘していたが、彼の顔は、敗北し、疲れているように見えた。今彼は小さなカフェで働いていた。彼は金に困っていた。彼の目は、かつての輝きを全く失っていた。

 “トルコは今欧州連合に対して戦っているのです”と彼は言った。だが、どこか説得力がなく聞こえた。

 同志と私は、1キロ、ユーフラテス川に向かって車を走らせた。国境と、シリアの都市、ジャラーブルスがよく見渡せる古い墓地に。

 ここは、この地域で、小用を済ませ、国境を撮影し、シリア内でのトルコの軍事作戦を観察するのに最適の場所だった。

 今回、爆弾の金属片が余りに近くを飛び、爆発音は大きかった。

 お墓を訪れていた、二人のベールをかぶった女性が、我々に気づいた。

 “このさびれた場所で、一体何を探しているの”と一人が尋ねた。彼女は敵対的な、というか、むしろ絶望的な表情を見せた。

    “ここで一体何が見つかると思っているの? 私たちはこの戦争にはうんざりです。この紛争には飽きました。ここから離れたいだけです。遠くに、ずっと遠くに…”

 更なる砲弾が近くを飛ぶ音と、更なる爆発を聞いた。

 女性は止まらなかった。

    “あっちへ行って! 分からないの。どの外国人にもいて欲しくないの。外国人がこの戦争の原因なのだから!”

 共和人民党のケマル主義者ビュレント・ポラト氏を含め、昔の知り合いを探そうと試みた。だが大通りの彼の店はなくなっており、密閉されていた。近くには、装甲車がさりげなく停まっていた。

 カルケミシュで話した全員と同様、ポラトは戦争に強く反対していた。しかも、彼は特に戦争へのトルコの関与に反対していた:

    “国境の向こうで、トルコが何をしているか知っています! アサド反対に、人々を動員するため、トルコや欧米が支援する反政府戦士はシリア軍の軍服を着て、一般市民を銃撃し、多数を殺害します。そして連中は言うのです。‘アサドがやった!’それがシリア中で起きているのです。”

 今や、ポラト氏もいなくなった。

 詩人のムスタファ・ギョレンは、我々全員に、お茶を注文してくれた。そして、質素なテーブルの前に座り、手のひらで頭を抱え、話し始めた。

    “もう誰もここ国境に留まりたがりません。今カルケミシュではトルコ人よりシリア人の方が多いのです。もしシリア人が去れば、ここ一帯ゴーストタウンになります。”

 そこで、彼はあらゆるものをまぜこぜにし始めた。

    “ここでも、シリアでも、トルコはPKKやクルド人テロ集団と戦っているのではありません  - トルコは欧州連合と戦っているのです。これは我々の内政問題で、この戦いで死ななければならないなら、死にます!”

 そのような議論はトルコ中で聞かれる。それは複雑で、大半の外国人には、ついてゆくのは困難だが、それが現実だ。トルコは込み入った過渡期にあるのだ。どこからかは明らかだが、どこに向かってかは、ほぼ誰も知らない。

 “ムスタファ”私は穏やかに聞いた。こうした苦痛、絶望や混乱にもかかわらず、彼は私の同志、仲間の詩人だ。“ロシアはどう?”

 彼の目も、表情全体も和らいだ。

    “ロシア人は決してトルコ人を裏切らない。第一次世界大戦で彼らは欧米に対して我々を助けてくれた。ガリポリの戦い。彼らは正直者だ。我々はロシア人と協力しなければならない”

 彼は爆発音の方向にうなずいた。

 しばらくの間、我々は座って静かに聞いていた。そして抱擁した。別れの時だ。

*

 カルケミシュは人口が減りつつある。憂慮すべきことだが、理解はできる。ここに暮らすのは実に危険になっている。しかも、この地域には何の仕事も残されていないのだ。

 前線地域全体が、かつてはシリアとの貿易に大いに依存していた。国境の両側の個人や家族の間で深い友好が築かれていた。人々はお互い訪問しあい、異人種間で結婚もしていた。商品もサービスも、トルコとシリアの間をほぼ自由に動いていた。

 今や、それが全面停止している。国境は装甲車両、戦車と救急車しか渡れない。車両は兵士を乗せ、負傷者や亡骸まで乗せて帰って行き来している。一般市民は通れない。

 更に西、エルベイリの町は、奇怪なスパイの巣、要塞だ。ここでは、あらゆることが監視されている。それは、ここから、トルコ軍部隊が常にシリア領を侵略するためだ。ここでは、誰もあえて話そうとしない。何か質問すれば、すぐさま電話通報され、逮捕され、尋問される。

 今やエルベイリ周囲の多くの村は半分空だった。薄気味の悪い光景だ。戦争が社会丸ごと破壊したのだ。

 繁盛しているのは建設業だ。インフラではなく、軍事基地や、スパイ・アンテナや、何よりも、壁だ。過去には二つの不可分の地域だったトルコとシリア、二国を分ける、巨大な怪物のような壁が、今やこのいにしえの土地に傷をつけている。約約900キロだといわれている。一体どれほどの資金が、どれだけのコンクリートが注ぎ込まれつつあるだろう、そして一体なぜ?

 更に、都市キリスだ。

 家の破壊した壁を見せられた。“シリア領から、最近ロケットが落ちた”場所。これをトルコ政府が、侵略の正当化のために利用しているのだ。

 現地の人々は皆はっきり理解している。彼らの何人かは公然と口にするが、匿名でだ。

    “トルコ政府と軍が、正当なダマスカス政府と協力して軍事作戦を実行してくれさえすれば!”

 キリスでは状態は厳しい。国境沿いのあらゆる場所同様、商売は廃業している。あるケバブ屋台のオーナーは、一年以上仕事が見つけられず、遥か彼方のジャカルタで運試しをせざるを得なかった。トルコよりずっと貧しいインドネシアで。多少の幸運で彼は帰国し、超国家主義者になった。

 “今や世界はトルコ人の力を見ることができる!”侵略の全面支持を主張して、彼は熱心に宣言した。

 だが、ここ国境では、彼は明らかに少数派だ.

 理髪店“サロン・ハッサン”に、床屋政談をするためだけに何人か集まっている。状況について、最も良くある評価はこうだ。

    “大きな間違いは、トルコ軍がアサド大統領と作戦を調整していないことだ。”

 “地域全体の収容所で暮らしている約8.000人の難民が、今シリアに帰りつつあるといわれた。”

 だがトルコは350万人以上のシリア移民を受け入れている。状況は非常に複雑で、トルコ人とシリア人のコミュニティー間での暴力事件は、 2017年下半期、三倍になった。

 主に、トルコ軍が国境を越えて、活動しているおかげで、非常に多くのシリア難民が、今、帰国しても安全と感じられるのだと、エルドアン大統領は、良く言うことがある。“たわごと”と、大半のシリア国民は、そういう主張に反論する。“シリア軍とアサド大統領と彼の同盟国ロシアとイランのおかげだ! 正当なシリア政府が、今、戦争に勝利しつつある。そのおかげで、シリア国民にとって、ずっと安全になったのだ。”

 “我々はロシア人が好きだ”現地男性が大声で言った。キリス住民の中にはエルドアンが好きな人も、シリアのアサド大統領が好きな人もいる。‘愛が多すぎる?’余りに様々な矛盾する感情? 結局、それがトルコだ。ここでは、何も単純なものはない。

 だがここで、ロシアはこの人々にとって一体何だろう? トルコの多くの場所や中東至る所で、ロシアは、国家というより、果敢な抵抗の象徴、欧米とそのとんでもない狙いに、対決し、止められる証明になっている。

*

 物事は混乱しているように見えるが、トルコでは、いつもそうなのだ。

 このいにしえの美しいが傷ついた土地を走りながら、トルコ人の友人、通訳が自暴自棄に話しだした。

 “エルドアンは次回選挙で敗北する。私は確信している。彼はきっと…”

 “だがNATOやシリアに対するトルコ政策は劇的に変わるだろうか?”私は疑問に思う。

 少しの間、自動車の中が沈黙した。

 “私は希望を望む”友人、同志は最後に言った。

 彼は知らない。もちろん彼は知らない。トルコでは、あらゆることが可能なのだ。

 “トルコが正気に返ってくれるよう願っている。私はこの国を愛している”私は正直に言った。“私は、憎悪するのにもう飽き飽きした。”

 “私もそうだ”彼はうなずいた。

 我々は巨大なコンクリート壁を文字通り、なめていた。背後には、はっきりと見える、美しいシリアがある。

 実際ことは極めて単純だ。そこの人々はテロと欧米帝国主義に対して戦っているのだ。

 トルコでは、人々は、まだ間違った側にいる。だが、彼らは目覚めつつある。彼らの多くは既に分かっている。彼らも間もなく、人類の生存のために戦っている人々に加わるかも知れない。彼らは参加するかもしれない。願わくは参加して欲しいものだ。

 (注記: このエッセイが、公開される中で、トルコ選挙投票が締め切られている。5600万人の有権者が投票することができ、議会と大統領選挙の両方に投票した。中間集計によれば、エルドアン大統領が、余裕のリードを確保した。)

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命小説『Aurora』や他のを書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/07/01/turkish-syrian-border-confusion-destruction-and-grief/

----------

大本営広報部も、あのインチキ組織「シリア人権監視団」の情報を引用して、国民の帰国を報じている。

同じ筆者の一年前の記事も翻訳してある。

トルコとシリア: 血と涙と壁

西日本の知人は、豪雨の中、ご無事だった。

日刊IWJガイド「被害拡大続く西日本豪雨/<本日の再配信>本日は午後7時『公文書偽造で始まった明治維新! 現在も続く「官軍教育」の中で描かれた「偉人」たちの姿は「ウソ」ばかり!? 岩上安身による作家・歴史評論家・原田伊織氏インタビュー(後編)』を、午後10時『日本最大の活断層「中央構造線」が動いた!?「南海トラフ地震」まで残り時間は30年? 関西学院大学災害復興制度研究所客員研究員・青木正美氏が第49回ロックの会で緊急警告!』を再配信!/政府のあまりにも遅い『非常災害対策本部』設置! 安倍総理をはじめ自民党議員ののんきな7月7日!?/
<お知らせ>7月29日(日)【IWJファンドレイジング in Hot Summer 2018】開催まで残り20日! 現在参加ゲストは6名が決定!予約は参加予約受付フォームより、ぜひともお早めにどうぞ!」2018.7.9日号~No.2125号~

2018年6月11日 (月)

“サウジアラビア人が触れようとしない物さえ食べる”インドネシア人イスラム教徒

2018年5月27日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 ワシントン・ポストのインタビューで、ワッハーブ主義を世界の全ての国々に広めるよう彼の国に働きかけたのは、実は欧米だったと、サウジアラビア皇太子が発言した際、欧米のほとんど全てのみならず、エジプトやインドネシアなどの国々のマスコミもじっと沈黙していた。

 声明を読んだ人々は、リヤドからの断固とした非難を予想した。非難はなかった。空は落ちなかった。稲妻は皇太子にもポストにも落ちなかった。

 明らかに、皇太子が言ったこと全てが、ワシントン・ポストに掲載されたわけではなかったが、実際にした事は、インドネシアやマレーシアやブルネイなどの場所の政権全てを打倒するに十分なはずだ。というより、少なくとも‘普通の状況’のもとであれば十分なはずだ。つまり、もし現地の国民が、既にどうしようもないほど徹底的に洗脳されておらず、プログラムされておらず、もしこれらの国々の支配者たちが、最も攻撃的で狂信的で、儀式を重んじる(知的、精神的なものとは対照的な)形の宗教に同意したり、容認したりしていなければ。

 行間を読むと、サウジアラビア皇太子は、実際には、ソ連や他の社会主義国に対する‘イデオロギー戦争’を戦う中で、イスラム教徒が多数派の国々における、ほぼ全ての進歩的、反帝国主義、平等主義的への強い願望を破壊するための同盟者として、欧米が、イスラム教の超伝統的過激派 - ワッハーブ主義を精選したと示唆していたのだ。

 RTは、2018年3月28日ではこう報じている。

“サウジアラビアが資金提供するワッハーブ主義の布教は、冷戦中、欧米の国々が、ソ連に対抗するのを支援して欲しいとリヤドに働きかけた結果始まったと、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子がワシントン・ポストに語った。

同紙に答えて、サウジアラビアの欧米同盟諸国が、イスラム教諸国へのソ連の浸食を阻止する取り組みとして、冷戦中、外国のモスクやマドラサ(学校)に投資するよう、サウジアラビアに促したのだと、ビン・サルマーンは述べた。

皇太子インタビューは、当初‘非公開’とされていた。ところが、サウジアラビア大使館が、後にワシントン・ポストが会談の特定部分を公表することに同意した。”

 ワッハーブ主義の流布が始まって以来、1965年以降のインドネシアや、欧米侵略後のイラクなど各国国民が、(欧米介入以前の時代)に戻り、同時に、そう遠くない昔には彼らの文化にとって非常に自然だったもの - 社会主義や、少なくとも寛容な非宗教主義に向かって前進することを妨げている無知や狂信的熱情や恐怖によって破壊され、次から次に国々がその手に落ちた。

*

 実際は、ワッハーブ主義はイスラム教とさほど関係がない。より正確に言えば、ワッハーブ主義は、世界の平等主義的なあり方や、社会主義に向けた奮闘というイスラムの自然な発展を遮り、頓挫させるのだ。

 イギリス人が、この運動生誕の黒幕だった。イギリス人と、それまでで最も過激で原理主義的で退行的な説教師の一人 - ムハンマド・イブン・アブドゥルワッハーブだ。

 ワッハーブ派/イギリス同盟の本質と教義は、過去も現在も極端に単純だ。“宗教指導者が、人々に、ひどい理不尽な恐怖と、その結果としての服従を強いるのだ。この宗教のいかなる批判も許されない。教義の核心や、特にクルアーンの保守的で古めかしい解釈を疑うようなことはしないのだ。一度そういう形で条件付けされてしまうと、人々は、まずは封建思想の、そして後には、資本主義の圧制を、疑ったり批判したりするのを止める。彼らは、自国や外国のご主人たちによる、自分たちの天然資源の略奪も、まばたきもせず受け入れた。社会主義的で、平等主義的社会を構築しようというあらゆる取り組みは‘イスラムの名において’‘神の名において、容赦なく阻止される’”。

 もちろんその結果、ワッハーブ派と欧米の教理で支配されている国々で、困窮し、だまされている何百万人もの人々を犠牲に、欧米帝国主義者と、現地の卑屈な‘エリート’は、がっぽりもうけて笑いが止まらない。

 うちひしがれ植民地化された国々のごく僅かの人々だけが、ワッハーブ主義が神や人々のために仕えていないことに本当に気がついている。ワッハーブ主義は欧米権益と強欲を手助けしているのだ。

 これこそ、今まさに、インドネシアや、イラクやアフガニスタンを含め欧米に征服された他のいくつかの国々で起きていることだ。

 シリアが犠牲になるようなことになれば、この歴史的に非宗教的で、社会志向の国が同様な恐ろしい方向に向かうよう強いられる。シリアの人々は十分教育を受けているので、これを良く理解している。彼らはリビアやイラクに一体何が起きたかも目にしており、彼らはなんとしても彼らのような羽目になりたくないのだ。欧米と、その従僕のサウジアラビアなどが、シリア国家と国民に対してけしかけたのがワッハーブ派テロ戦士だ。

*

 植民地向けではなく、主として自国内用にでっち上げられた偽善的非宗教的言説にもかかわらず、自分たちの残虐で‘反民衆的’産物、サウジアラビア王国もインドネシアも既に荒廃させ、破壊した概念を、欧米は賛美したり、少なくとも、あからさまに批判したりするのを拒んでいる。実際、欧米は、世界を、この二国が‘正常’で、インドネシアの場合は‘民主的’で‘寛容’だと説得しようとしている。同時に彼らは、シリア(これまでの所)のような圧倒的多数の国民が、イスラム教徒である、ほぼ全ての世俗的、あるいは比較的世俗的な国々や、アフガニスタン、イラン(1953年のクーデター以前)、イラクとリビアなども、これらの国々が徹底的かつ残酷に破壊される前に、常に反感をかっている。

 サウジアラビア王国やインドネシアや現在のアフガニスタンで見られる現状は、欧米による介入と洗脳の直接の結果なのだ。(魚が持ち込まれてから、有料で魚釣りをするアジアの釣り堀と良く似た概念の)いわゆる‘対テロ戦争’のために何兆ドルもの‘国防費’を正当化しながら、吹き込まれたワッハーブ派教義が、この欧米‘プロジェクト’にイスラム教の香味を与えているのだ。

 従順、服従さえもが、欧米が多くの理由で、その‘属’国や新植民地に、そうあって欲しいと願っているものだ。サウジアラビア王国は、石油と地域における戦略的位置ゆえに貴重な戦利品だ。サウジアラビア支配者は、もっとも攻撃的な親欧米外交政策を実施して、ロンドンとワシントンにいる連中のご主人を喜ばせるために尽力することが多い、。アフガニスタンは欧米が、イランとパキスタン両国を威嚇し、最終的には、過激イスラム運動を、中国やロシアや旧ソ連中央アジア共和国に送り込んで侵略することさえ可能にする、その地理的位置ゆえに‘評価’されている。1965年-66年、当初、際限のない(今や急速に減少しつつあるが) 天然資源が、途切れることなく、多くは課税されずに、北米やヨーロッパや日本やオーストラリアなどの場所に流れるようにするのを保障すべく、腐敗した超資本主義徒党を権力の座につけるため、100万人から、300万人のインドネシア人が大虐殺‘されなければならなかった’。

 率直に言って、インドネシアやサウジアラビア王国のような国々には‘普通’なものは皆無だ。少なくとも、ある種、名目的な‘平常’に戻すには、実際何十年もかかろう。何世代もかかる可能性が高い。たとえ、すぐにその過程が始まったとしても、欧米は、それが終わる頃には、これらの国々の天然資源はほとんど全て無くなることを願っている。

 だが、この過程は始まってさえいない。知的停滞と抵抗の欠如の主な理由は明白だ。インドネシアやサウジアラビア王国のような国の国民は、自分たちを取り巻く残酷な現実が見えないように条件付けをされている。彼らは洗脳され‘宣撫されている’。社会主義は、無神論に等しく、無神論は悪で違法で‘罪深い’と彼らは教え込まれている。

 それ故に、イスラム教は欧米とサウジアラビアのデマゴーグによって改変され、進歩と公正と平等主義的な世界のあり方に対する‘戦闘に派兵’されているのだ。

 この変種の宗教は、欧米帝国主義、残酷な資本主義や、インドネシアを含め、それが吹き込まれた国々の知性や想像力の崩壊を悪びれることなく擁護している。欧米は、これと引き換えに、徹底的な腐敗、社会福祉の奇怪な欠如、最初はインドネシア人自身に対し、そして次に、東チモールの人々に対して、そして今日まで、無防備なパプアの男性、女性や子供に対して行われた大虐殺やホロコーストを容認している。欧米は‘寛容’なだけではない - 欧米はこうした虐殺や絶滅作戦に直接参加し、最も卑劣な形のワッハーブ派テロと教義を世界の全ての国々に広めるのにも参加している。それも全て、何千万人ものワッハーブ主義信者が、毎日モスクを満たし、深く考えたり、内省したりせずに、機械的な儀礼を行っている間に。

 ワッハーブ主義は機能する - ロンドンとニューヨークに本社を置く採掘企業や銀行のために機能する。支配者と‘属’国内のインドネシア‘エリート’のためにも非常に効果的に機能する。

*

 パキスタン出身のロンドンを本拠とする優れたイスラム学者ジアウッディン・サルダルは‘イスラム原理主義’が、かなりの程度、欧米帝国主義と植民地主義の結果であることに何の疑問も持っていない。

 我々が数年前にした会話の中で、彼はこう説明した。

“イスラム教徒と欧米との間の信頼関係は実際、破壊されました… 植民地主義は、イスラム諸国や文化の破壊だけでなく、遥かに大きな損害を与えたことを認識しなければなりません。それは、イスラム文化の知識と学習、思想と創造性の弾圧と最終的な消滅の上で、重要な役割を演じたのです。植民地化の出会いは、‘ヨーロッパ・ルネッサンス’と‘啓蒙主義’の基盤となり、この知識と学習を、イスラム社会からも歴史そのものからも根絶することで終わったイスラム知識と学習の横領から始まりました。物理的根絶 - 学びの場を破壊し、閉鎖し、ある種の先住民族の知識を禁じ、自国の思想家や学者を皆殺しにするのと - 欧米文明の歴史に、他の文明のあらゆる些細な歴史が包含されるよう歴史を書き換えの両方で、連中はそうしたのです。”

“その結果、イスラム文化は自分たち自身の歴史から切り離され、多くの深刻な結果を招きました。例えば、イスラム科学に対する植民地的弾圧により、イスラム社会から科学文化が排除されることになりました。全て、宗主国に対する依存と遵守と服従を伝授するように作られた政権、法律、教育や経済の新体制を導入することで行われたのです。イスラム科学と学習の衰退は、イスラム社会の全般的な経済的、政治的腐敗と退廃の一面です。イスラム教は、ダイナミックな文化や全人的な生き方から、ただの言辞に変えられてしまいました。イスラム教教育は袋小路、のけものへの片道切符となりました。これがイスラム文明の概念的な衰退を招いたのです。つまり、イスラム社会を形作り、方向性を与えていた概念が、実際のイスラム教徒の日常生活から切り離され、我々が現代のイスラム社会で見るような一種の知的行き詰まりに至ったと私は言っているのです。欧米の新植民地主義が、この体制を永続させています。”

*

 インドネシアでは、1965年の欧米が支援した軍事クーデター後、インドネシア共産党(PKI)を破壊し、過激な市場本位の親欧米政権を権力の座につけ、事態は恐ろしい予測可能性と一貫性と速度で悪化しつつある。

 1965年以後、欧米が据えたファシスト独裁者スハルトは‘イスラム教には懐疑的’だと言われ、彼は実際彼の群島全ての主要宗教を、極めて正確に、致命的効果をあげて利用した。彼の市場本位専制中、全ての左翼運動や ‘-主義’は禁止され、大半の進歩的な形の芸術や思想も禁じられた。中国語は非合法化された。無神論も禁止された。インドネシアは急速に地球上最も信心深い国の一つとなった。

 PKI党員を含め、少なくとも百万人が残虐に大量虐殺された。二十世紀の最も恐ろしい大虐殺の一つだ。

 PKI党員を含め、スハルト将軍のファシスト独裁は、政治目的のため、イスラム教カードを良く利用していた。John Pilgerの著書“The New Rulers of The World”にはこうある。

“1965年-66年大虐殺で、スハルトの将軍たちは共産主義者や誰であれ邪魔になる人々を攻撃するのにイスラム主義者集団を使うことが多かった。パターはこうだ。軍が政治権力を行使したい時には、宗派抗争のせいにして、軍による避けられない‘弾圧’を正当化するのに、いつでも、イスラム主義者の暴力行為や妨害を利用するのだ”

 残忍な右翼独裁制と過激イスラム教間の協力の‘好例’。

 スハルト辞任後、一神教宗教の奇怪な原理主義的解釈に向かう傾向は続いた。サウジアラビアと欧米が支持し、後援するワッハーブ主義は、益々重要な役割を演じている。過激右翼の共産主義中国元亡命者や連中の子孫が説教するキリスト教もそうだ。主にスラバヤで、しかし他の場所でも。

 インドネシアは、スカルノ大統領指導下の非宗教的で進歩的な国から、次第に益々過激に時代遅れで頑迷なワッハーブ派風/キリスト教ペンテコステ派国家に成り下がった。

 多くの人々が憲法クーデターと考えている時期に、インドネシア大統領として辞任を強いられた進歩的イスラム聖職者で、明らかに隠れ社会主義者の、アブドゥルラフマン・ワヒド(インドネシアでは、あだ名のグス・ドゥールで知られている)が公表を前提に、考え方を聞かせてくれた。

“最近、大半のインドネシア国民は神のことを考えたり気にかけたりしません。彼らは儀式に従っているだけです。もし神が降りてこられ、彼らにそのイスラム解釈は間違っていると言っても、彼らはこの形のイスラム教を守り続け、神を無視するでしょう。”

 ‘グス・ドゥールは、軍と親欧米エリートによるとあらゆるトリックも、しっかり見抜いている。数ある中でも、2003年、ジャカルタのマリオット・ホテル爆撃は、インドネシア治安部隊が組織し、後に、今に至るまで‘複数政党民主主義’に見せかけられている親欧米軍事政権の政治ボスに与えられた命令を実際実行しただけのイスラム主義者のせいにされたものだと彼は教えてくれた。

 インドネシアでは宗教に対する極端な絶対服従がファシスト資本主義体制や欧米帝国主義や、そのプロパガンダへの盲従をもたらしている。創造性と知的多元主義は徹底的に一掃された。

 世界で四番目に人口の多い国インドネシアに、現在国際的立場にある科学者、建築家、哲学者や芸術家は皆無だ。経済は、もっぱら、インドネシアの、スマトラやインドネシア・ボルネオ(カリマンタン)や残虐に占領されたパプア西部などの広大で、かつて原始のままだった部分の天然資源の抑制されない略奪によって支えられている。環境破壊の規模は途方もない。まさにこれを私は二本のドキュメンタリー映画と本にまとめようとしている。

 被害者の間でさえ、事態の認識は最小か、全く存在していない。

 その富、個性、文化や未来が奪われた国では、今や宗教が最も重要な役割を演じている。大多数の人々にとっては他に何も残されていない。虚無主義や冷笑や腐敗や暴行が、敵対するものがないまま支配している。都市には劇場も画廊も映画館も無く、公共交通も歩道さえもなく、緑樹や公園がほとんどない‘市場’に捨て去られた巨大な都心では宗教が難なく空洞を埋める。市場本位志向で強欲で、それ自体後退的なので、結果は容易に予想できる。

 スラバヤで、南米のテレビ局TeleSur向けに制作していた私のドキュメンタリー映画(資本主義に生きたまま食われるスラバヤ)用の場面撮影中、モールで、何千人もの人々が、全くの催眠状態で、叫び、目を天井に向けているプロテスタント・キリスト教徒の巨大な集会に出くわした。女性の説教師がマイクに叫んでいた。

“神は裕福な人々を愛します、それが彼らが裕福な理由です! 神は貧しい人々を嫌います、それが彼らが貧しい理由です!”

 フリードリヒ・ハイエク、フリードマン、ロックフェラー、ワッハブやロイド・ジョージを足し合わせても、彼らの‘理想’をより正確な形で定義できまい。

*

 サウジアラビア皇太子は、ワシントン・ポストの素晴らしい画期的インタビューで、正確には一体何を言ったのだろう? そして、それがインドネシアのような場所に、一体なぜそれほど関係があるのだろう?

 要するに、彼は欧米が、サウジアラビアに、イスラム神学校とモスクを建設して、‘属’国を益々信心深くするよう頼んだと言ったのだ。彼はこうも言った。

“イスラム教は良識があり、イスラム教は単純だと私は思うが、人々がそれを乗っ取ろうとしている。”

 人々? サウジアラビア国民自身? インドネシアのような場所の聖職者? 欧米支配者?

 イランのテヘランで無数の宗教指導者と様々な問題を話し合っていた際、再三こう言われた。

“欧米は全く新しい奇妙な宗教を作り出すのに成功し、それを様々な国々に吹き込んだ。連中はそれをイスラム教と呼ぶが、我々には認められない… あれはイスラム教ではない、全くイスラム教ではない。”

*

 2018年5月、インドネシアで、非合法化されたテロ集団のメンバーが刑務所で暴動を起こし、人質をとり、看守を残虐に殺害した。反乱か鎮圧された後、いくつかの爆発が東ジャワを襲った。教会や警察署が炎に包まれた。人々が亡くなった。

 攻撃を実行するのに、殺人者たちは、自分たちの家族、子供たちまで利用した。犯人連中は実際は、逮捕され、ダマスカスにより、自分たちの巨大で混乱した国に強制送還されたシリアに送り込まれたインドネシア人戦士 - テロリストや殺人者に触発されていた。

 シリア国内で戦った多くのインドネシア人テロリストたちは今や本拠地に戻り、国民同胞を刺激し、‘触発’している。過去 - アフガニスタン親ソ連政府に対して戦ったインドネシア人聖戦幹部が後に帰国し、ポソやアンボンやインドネシアの他場所で、何百人も何千人も殺害した過去と同じ状況だ。

 インドネシア人過激派は、アフガニスタンで、シリアで、フィリピンで、さらに他の場所で欧米の戦争を、外国人部隊兵士として戦って、世界的に有名になりつつある。

 彼らの国内での影響力も増大しつつある。いかなる社会改革、まして社会主義改革など、公に言及することは今や不可能だ。集会は解散させられ、参加者は殴打され、国民の代表(国会議員)さえ、共産主義が依然政権によって禁止されている国で、“共産主義者”だと非難され、脅されている。

 進歩派で非常に人気の高いジャカルタ州知事アホックは、まず選挙で負け、次にあきらかに、でっちあげ容疑の“イスラムを侮辱した”かどで、裁判にかけられ、投獄された。彼の主な罪は - ジャカルタの汚染した河川を清浄化し、公共交通ネットワークを構築し、普通の人々の暮らしを良くしたことだった。少なくとも、ワッハーブ主義や欧米グローバル政権の視点からみて、これは明らかに‘非イスラム’だ。

 過激派インドネシア人イスラム教徒は、今では恐れられている。対抗する相手は皆無だ。ほぼ誰も、あからさまに、あえて批判しようとしないので彼らは勢いを得ている。彼らは間もなく、社会全体を制圧し、抑圧するだろう。

 欧米では‘政治的公正’が利用される。当今では、国民やその‘文化’を‘尊重して’インドネシアやサウジアラビア風の‘イスラム教’を批判するのは‘失礼’なのだ。実際には‘守られている’のは、サウジアラビアやインドネシア国民ではない。守られているのは、欧米と、その帝国主義政策だ。人々と、イスラム教の本質とに対して使われている政策と操作だ。

*

 ワッハーブ派/欧米の教義が益々強くなる中、インドネシアに残された森は燃えつつある。インドネシアは、欧米の多国籍企業や、自国の腐敗したエリートによって、文字通り、略奪されつつあった。

 インドネシアの宗教的ファシスト政権と欧米帝国主義は手を携えて前進している。しかし前進は - どこに向けてなのか? インドネシア国家の完全崩壊に向かう可能性が一番高い。あらゆるものが伐採され採掘され尽くした後、間もなくやってくる窮状に向かって。

 ワッハーブ主義がイギリス帝国主義者や略奪者と協力して行進していた時と変わらない。Exceptサウジアラビアはfound巨大油田、自らを(というか、貧者は依然現地で惨めな生活をしているので、少なくとも彼らのエリートと中流階級を)維持するための豊富な石油と 連中のbizarre、イギリスが着想を与え、資金提供をしているイスラム教解釈。

 この教義の犠牲になったインドネシアや他の国々は現在も未来もそう‘幸運’ではあるまい。

 サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が公式に発言し、状況を明らかにしたのは素晴らしいことだ。だが一体誰が耳を傾けるだろう?

 インドネシア国民にとって、彼の声明は遅すぎた。彼らの多くは、目を開かず、反乱も、革命もおこさない。彼が一体何を言ったのかを理解するためには、少なくとも、インドネシア史、世界史両方の多少の基本的知識が必要で、少なくとも論理的に考える多少の能力も必要だ。破壊的な帝国主義の抱擁によって押しつぶされたことに気がついた国々では、この全てが酷く欠けている。

 元インドネシア大統領アブドゥルラフマン・ワヒドは正しい。“もし神が現れ、語っても… 人々は神に従うまい”

 インドネシアはワッハーブと資本主義教理と‘この全てを手配した’欧米帝国主義に従い続けるだろう。彼らは、この先ずっと、正しいと感じ、沈黙を満たし、周囲で一体何が起きているのか考えないため、疑問を抱かないため、聞き慣れた北米の言説をがなり立て続けるだろう。何の疑問もないだろう。何の変化も、何の覚醒も、何の革命もないだろう。

 最後の木が倒されるまで、最後の川や小川が汚染されるまで、人々に残されたものが何もなくなるまで。完全に、絶対的に服従するまで。あらゆるものが黒と灰色に焼き尽くされるまで。あるいはそうなれば、ごく僅かの小さくささやかな覚醒や抵抗の根が育ち始めるだろう。

 アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命小説『Aurora』や他のを書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/05/27/indonesian-islam-eat-what-even-saudis-would-not-touch-anymore/

-----------

数カ月前、「Aurora」を拝読した。モーツァルトやブレヒトが出てくる不思議な話。舞台は明らかに現代インドネシア。その小説と直結しているこの記事が気になっていた。

インドネシアは、大昔、数日間訪れ、サテとナシゴレンを食べた記憶があるだけ。これを機会に本を読んでみたいと思う。たとえば

グローバル資本にみつぐのに役立つ別のカルト、県知事選挙でも活躍しているだろう。再選の追い風。昨夜、たまたま、大本営広報部で、「ウォーターゲート事件」をちらり見た。官邸での電話録音記録が決めてになった。この国では、不都合な記録は皆消えたり、改竄されたりするが、当事者はおとがめ無しですんでしまう。宗主国にもまともな部分はあったのだ。

今日の孫崎享氏メルマガも、同じ話題!

日本を覆う陰鬱な空気:原発、被災地、憲法、そういう問題を飲み会等の集まりで話す事はタブーだ。先ず会社員等組織で働く男性、大学生。私は主婦等は発言で制裁を受ける訳でなく、話さるのでないだろうかと思ってきたが、話せば白い目。ここも今や話せない。

間もなく昔の職場仲間と実に久しぶりに会う。そういう話題をあえて出して反応をためそうと思っている。いやがり、二度と会わないといわれてもかまわない。そういう相手なら会う必要皆無。

大本営広報部が、決して報じることなく、徹底的に隠蔽しているTPP11の凶暴さ、下記の鈴木宣弘教授のインタビューで拝聴予定。

膨大な数のTPP関連記事を訳してあるが、TPP11については、訳していない。TPP関連記事を読むだけでも、通常のIQがある方なら、恐ろしくなるはずと思うのだが。

日刊IWJガイド「接戦の新潟県知事選~花角英世氏が当選、池田千賀子氏が37102票差と惜敗!!/本日午後2時30分『「食料は武器、標的は日本」TPP11・日米FTA・日欧EPAで日本農業は壊滅!岩上安身による東京大学大学院農学生命科学研究科教授・鈴木宣弘氏インタビュー』配信!/<新記事>5.18にTPP11いよいよ強行採決か!? 種苗の自家増殖『原則禁止』へ種苗法が転換!! 次は水道法改定!?/G7で首脳宣言発表直後、トランプ米大統領が『認めない』とツイート!? 米の一国ワガママ主義の前にG7は崩壊!?/
『公権力とは潔く距離を保つ!』カンヌ国際映画祭で『パルムドール』授賞の是枝裕和監督が林芳正文科相の祝意を辞退!」2018.6.11日号~No.2097号~

2018年5月12日 (土)

欧米は、なぜロシア人を好まないのか

2018年3月8日
Andre Vltchek
Strategic Culture Foundation

ロシアやソ連の話となると、報道や歴史的説明はぼやけてしまう。欧米で、連中はそうしており、結果的に、その全ての‘属国’でもそうだ。

おとぎ話が現実と混ざり合い、世界中の何十億人もの人々の潜在意識に、作り話が巧妙に吹き込まれる。ロシアは巨大な国で、実際領土の点で地球上最大の国だ。人口密度は極めて低い。ロシアは奥が深く、ある古典に書かれている通りだ。“ロシアを頭で理解することは不可能だ。信じるしかない。”

概して欧米精神は、未知で霊的で複雑なものごとを好まない。‘大昔’から、特に十字軍や、ひどい植民地主義者による世界の隅々への探検以来、西洋人は、略奪された土地土地で行った、自らの“高貴な行い”に関するおとぎ話を聞かされてきた。何事も明快で単純でなければならない。“有徳のヨーロッパ人が野蛮人を啓蒙し、キリスト教を流布し、実際、これらの暗く哀れな原始的な連中を救っていたのだ。”

もちろん、更に何千万人もの人々が手かせ足かせをつけられ“新世界”に奴隷としてつれてこられる過程で、何千万人もの人々が亡くなった。金銀や他の略奪品や、奴隷労働が過去(そして今でも)ヨーロッパのあらゆる宮殿、鉄道、大学や劇場をあがなったのだが、虐殺は大半の場合、何か抽象的で、欧米大衆の神経過敏な目から遙かに離れているので、それは問題にならない。

特に“善と悪”の道徳的定義のような話題となると、西洋人は平易さを好む。たとえ真実が体系的に‘改ざん’されていようとも、たとえ現実が完全にでっち上げられようとも全くかまわないのだ。重要なのは、深い罪の意識も、自己省察もないことだ。欧米の支配者たちと世論形成に影響力がある連中は、国民を - 彼らの‘臣民’ - を知り尽くしており、たいていの場合、支配者連中は国民が要求しているものを与えている。支配者と支配される人々は、概して共生しているのだ。彼らはお互いに文句を言い続けているが、だいたい彼らは同じ目的を共有している。他の人々が、その富で、その労働で、そして、往々にして、その血で、彼らために支払いを強いられているかぎり、裕福に暮らすこと、大いに裕福に暮らすことだ。

文化的には、ヨーロッパと北米の国民の大半は、自分たちの贅沢な生活のつけを払うのをいやがっている。生活が極めて‘贅沢’なことを認めることすら彼らはひどく嫌う。彼らは犠牲者のように感じるのが好きなのだ。彼らは自分たちが‘利用されている’と感じるのが好きなのだ。他の人々の為に自らを犠牲にしていると想像するのが好きなのだ.

それに何よりも彼らは本当の犠牲者を憎悪する。何十年も、何世紀にもわたって、彼らが殺害し、強姦し、略奪し、侮辱してきた人々を。

最近の‘難民危機’は、自分たちの犠牲者に対して、ヨーロッパ人が感じている悪意を明らかにした。彼らを豊かにし、その過程であらゆるものを失った人々が屈辱を与えられ、軽蔑され、侮辱された。アフガニスタン人であれ、アフリカ人であれ、中近東人であれ、南アジア人であれ。あるいは、ロシア人は独自の範疇に入れられるのだが、ロシア人であれ。

*

多くのロシア人は白人に見える。彼らの多くはナイフとフォークで食事し、アルコールを飲み、欧米の古典音楽、詩、文学、科学と哲学に秀でている。

欧米の目から見て、彼らは‘普通’に見えるが、実際には、そうではないのだ。

ロシア人は常に‘何か他のもの’を望んでいる。彼らは欧米のルールで動くことを拒否する。

彼らは頑固に違っていることを、そして孤立することを望んでいる。

対立し、攻撃された際には、彼らは戦う。

先に攻撃することはまれで、ほぼ決して侵略しない。

だが脅された場合、攻撃された場合は、彼らはとてつもない決意と力で戦い、そして彼らは決して負けない。村々や都市は侵略者の墓場に変えられる。祖国を防衛する中で、何百万人も亡くなるが、国は生き残る。しかも、決して教訓を学ばず、この誇り高く、固く決心した並外れた国を征服し、支配するという邪悪な夢を決してあきらめずに、西欧人の大群が何世紀もロシアの土地を攻撃し燃やして、それが何度も何度も起きている。

欧米では、自らを守る人々、彼らに対して戦う人々、そして、とりわけ勝利する人々は好まれない。

*

それはもっと酷いものだ。

ロシアには大変な習慣がある… 自らとその国民を守るのみならず、植民地化され略奪された国々や、不当に攻撃されている国々をも守って、他の人々のためにも戦うのだ。

ソ連は世界をナチズムから救った。2500万人の男性、女性と子供という恐ろしい代償を払いながらも、やりとげたのだ。勇敢に、誇り高く、利他主義で。こうしたこと全て、利己的でなく、自己犠牲的で、常に欧米自身の信念と真っ向から衝突し、それゆえ‘極端に危険なので’この壮大な勝利ゆえに、欧米は決してソ連を許さないのだ。

ロシア国民は立ち上がった。1917年革命で戦い勝利した。完全に平等主義の、階級の無い、人種的に偏見のない社会を作りだそうとしていたので、史上の何よりも欧米を恐れさせた出来事だった。私の最近の本書「The Great October Socialist Revolution Impact on the World and the Birth of Internationalism(大10月社会主義革命: 世界に対する衝撃と国際主義の誕生)」で書いた出来事、国際主義も生み出した。

ソビエト国際主義は、第二次世界大戦勝利の直後、直接、間接に、全ての大陸で、何十もの国々が立ち上がり、ヨーロッパ植民地主義と北アメリカ帝国主義と対決するのを大いに助けた。欧米、特にヨーロッパは、ソ連国民総体が、そして特にロシア人が、自分たちの奴隷解放を助けたことを決して許さない。

そこで、人類史における最大のプロパガンダの波が実際うねり始めたのだ。ロンドンからニューヨーク、パリからトロントまで、反ソ連の精巧に作り上げられた蜘蛛の巣や、密かな反ロシア・ヒステリーが、怪物のように破壊的な力で解き放たれた。何万人もの‘ジャーナリスト’、諜報機関職員、心理学者、歴史学者や学者たちが雇われた。いかなるソ連のものも、いかなるロシアのものも(称賛され‘でっちあげられる’ことが多いロシア 反体制派連中を除いて)許されなかった。

大10月社会主義革命と、第二次世界大戦時代前の残虐行為が組織的にねつ造され、誇張され、更に欧米の歴史教科書やマスコミの言説に深く刻みこまれた。そうした話の中では、若いボルシェビキ国家を破壊することを狙って、欧米によって行われた残忍な侵略や攻撃については何も書かれていない。当然、イギリス、フランス、アメリカ、チェコ、ポーランド、日本、ドイツや他の国々のぞっとするような残虐行為には全く触れられていない。

一枚岩の一方的な欧米プロパガンダ言説中に、ソ連とロシアの見解が入り込むことは全く許されないのだ。

従順な羊同様、欧米大衆は、与えられる虚報を受け入れてきた。最終的に、欧米植民地や‘属国’で暮らす多くの人々も、同じことをした。大変な数の植民地化された人々は、その窮状を、自分たちのせいにするよう教えられてきた。

極めて不条理ながらも、どこか論理的なできことが起きた。ソ連に暮らす多くの男性や女性や子供たちまでが欧米プロパガンダに屈したのだ。不完全ながらも、依然、大いに進歩的な自分たちの国を改革しようとするかわりに、彼らはあきらめ、冷笑的になり、積極的に‘幻滅し’、堕落し、素朴にも、しかし、とことん親欧米派になったのだ。

*

これは、歴史上、ロシアが欧米に打ち破られた最初で、最後である可能性が極めて高い。欺瞞によって、恥知らずのウソによって、欧米プロパガンダによって、それが起きた。

続いて起きたことは、大虐殺とさえ表現できよう。

ソ連は、まずアフガニスタンに誘い込まれ、更に現地での戦争によって、アメリカ合州国との軍拡競争によって、そして様々な敵対的な欧米の国営ラジオ局から文字通り溶岩のように流れ出すプロパガンダの最終段階によって、致命的に傷ついた。もちろん国内の‘反体制派’も重要な役割を演じた。

欧米の‘役に立つ馬鹿’ゴルバチョフのもとで、事態はひどく奇怪なことになった。彼が自分の国を破壊するために雇われていたとは思わないが、彼は国を追い詰めるためのありとあらゆることを実行した。まさにワシントンが彼にして欲しいと望んでいたことを。そして、世界の目の前で、強力で誇り高いソビエト社会主義共和国連邦は突然苦痛に身を震わせ、更に大きな叫び声を放って崩壊した。苦しみながらも、すばやく死んだ。

新しい超資本主義、盗賊、オリガルヒ支持で、当惑するほど親欧米のロシアが生まれた。ワシントン、ロンドンや他の欧米の権力中心から愛され、支持されたアル中のボリス・エリツィンに支配されたロシアだ。

それは全く不自然な、病めるロシア - 身勝手で冷酷な、誰か他の連中のアイデアで作りあげられた - ラジオ・リバティとボイス・オブ・アメリカ、BBC、闇市場、オリガルヒと多国籍企業のロシアだった。

欧米は、ロシア人がワシントンで何かに‘干渉している’と今、大胆不敵に言うのだろうか? 連中は狂ったのだろうか?

ワシントンや他の欧米の首都は‘干渉’しただけではない。彼らはあからさまにソ連をばらばらにし、更に連中は、その時点で半ば死んでいたロシアを蹴飛ばし始めた。これは全て忘れさられたのか、それとも欧米の大衆は、あの暗い日々に起きていたことに、またしても全く‘気がつかなかった’のだろうか?

欧米は、困窮し傷ついた国に唾棄し、国際協定や条約を順守することを拒否した。欧米は何の支援もしなかった。多国籍企業が解き放され、ロシア国営企業の‘民営化’を始め、基本的に、何十年にもわたり、ソ連労働者の汗と血によって築き上げられたものを盗みとっていった。

干渉? 繰り返させて頂きたい。それは直接介入、侵略、資源略奪、恥知らずな窃盗だ! それについて読んだり、書いたりしたいのだが、もはやそれについて多くを聞けなくなっているのではなかろうか?

今、ロシアは被害妄想だ、大統領は被害妄想だと言われている! 欧米は真顔でウソをついている。ロシアを殺そうとしてきたのではない振りをしているのだ。

あの時代… あの親欧米時代、ロシアが欧米の準属国、あるいは半植民地と呼ぼうか、になった時代! 外国からは一切、慈悲も、同情もなかった。多くの阿呆連中 - モスクワや地方の台所インテリたちが - 突然目覚めたが遅すぎた。彼らの多くが突然食べるものが無くなったのだ。彼らは要求するように言われていたものを得た。欧米の‘自由と民主主義’と、欧米風資本主義、要するに、完全崩壊を。

‘当時’がどうだったか良く覚えている。私はロシアに帰国するようになり、モスクワ、トムスク、ノヴォシビルスク、レニングラードで働きながら、不快な目にあった。ノヴォシビルスク郊外のアカデム・ゴロドクから来た学者たちが、酷寒の中で、暗いノヴォシビルスクの地下鉄地下道で蔵書を売っていた… 銀行取り付け… 老いた退職者たちが飢えと寒さで亡くなっていた、コンクリート・ブロックのがっしりしたドアの背後で… 給料が支払われず、飢えた炭鉱夫たち、教師たちが…

最初で、願わくは最後に、ロシアは欧米の死の抱擁を受けたのだ! ロシア人の平均余命は突然、サハラ砂漠以南のアフリカ最貧諸国の水準に落ちた。ロシアは酷い屈辱を与えられ、大変な苦痛を味わった。

*

だがこの悪夢は長くは続かなかった。

ゴルバチョフとエリツィンの下で、しかし何よりも欧米による命令下のあの短いながらも恐ろしい年月に起きたことは、決して忘れられず、 決して許されまい。

ロシア人は、もはや決して望まないものを、はっきり理解している!

ロシアは再び立ち上がった。巨大な、憤って、自分の人生を自分のやり方で生きると固く決意した国が。困窮し、屈辱を受け略奪され、欧米に従属していた国が、わずか数年で自由で独立した国となったロシアは、再び地球上で最も発展した強力な国々に加わった。

そして、ゴルバチョフ以前のように、欧米帝国による、不当で非道な攻撃を受けている国々を、ロシアは再び助けることができるようになった。

このルネサンスを率いている人物、ウラジーミル・プーチン大統領は手強いが、ロシアは大変な脅威を受けており - ひ弱な人物の時期ではない。

プーチン大統領は完璧ではない(実際、完璧な人がいるのだろうか?)が、彼は本物の愛国者で、国際主義者でもあると、あえて言いたい。

現在欧米は、再びロシアと、その指導者の両方を憎悪している。何の不思議もない。ワシントンと、その副官連中にとり、無敗で強く自由なロシアは想像できる限り最悪の敵なのだ。

これは、ロシアではなく、欧米の感じ方だ。これまでロシアに対してなされたあらゆることにも関わらず、何千万人もの命が失われ、破壊されたにもかかわらず、ロシアは常に、妥協し、忘れるのではないにせよ、許しさえする用意ができている。

*

欧米の精神には酷く病的なものがある。欧米は完全無条件服従以外のいかなるものも受け入れることが出来ないのだ。欧米は支配していなければならず、管理していなければならず、あらゆることの頂点でなければならないのだ。自分たちは例外だと感じなければならないのだ。地球全体を殺戮し、破壊する際でさえ、世界の他の国々に対し、自噴たちがより優れていると感じると主張するのだ。

例外主義というこの信念は、もう何十年も、実際には現地でいかなる重要な役割も果たしていないキリスト教以上に、遙かに欧米の本当の宗教なのだ。例外主義は狂信的で、原理主義で、疑問の余地がないものなのだ。

欧米は、自分たちの言説が世界のどこであれ得られる唯一のものだとも主張する。欧米は道徳の指導者、進歩の指針、唯一の資格ある裁判官兼導師と見なされるべきなのだ。

ウソの上にウソが積み重なっている。あらゆる宗教同様、似非現実が不条理であればある程、それを維持するのに使われる手法は益々残酷で過激なものとなる。でっちあげが、ばかばかしければ、ばかばかしい程、真実を抑圧するのに使われる技術は益々強力になる。

現在、何十万人もの‘学者’、教師、ジャーナリスト、芸術家、心理学者や他の高給の専門家が、世界の至るところで、帝国に雇われている、たった二つの目的のために - 欧米の言説を称賛し、その邪魔をするありとあらゆるもの、あえて異議を唱えるものの信頼を損なうために。

ロシアは欧米から最も憎悪されている敵対者で、ロシアの緊密な同盟国中国はほぼ第二位だ。

欧米が仕掛けるプロパガンダ戦争が余りに狂っており、余りに激しいので、ヨーロッパや北米市民の一部の人々さえもが、ワシントンやロンドンや他の場所から発せられる話を疑問視し始めつつある。

どこを見回しても、とんでもないウソ、半ウソ、半真実のちゃんぽんだらけだ。複雑で、先に進みようのない陰謀論の沼だ。アメリカの内政に干渉し、シリアを守っているかどで、無防備で、恫喝されている国々を支持しているかどで、強力なメディアを持っているかどで、運動選手へのドーピングのかどで、依然として共産主義者であるかどで、もはや社会主義ではないかどで、ロシアは攻撃されつつある。要するに、ありとあらゆる想像可能なことや、想像を絶することで。

ロシア批判は実に徹底的に不条理なので、人は極めて正当な疑問を問い始める。“過去はどうなのだろう? 過去のソ連、特に革命後の時期と、二度の世界大戦間の時期に関する欧米の言説は一体どうだったのだろう?”

この現在の欧米の反ロシアと反中国プロパガンダを分析すればするほど、ソ連史に関する欧米の言説について研究し、書きたいという決意が強くなる。将来、この問題を、友人たち、ロシア人とウクライナ人の歴史学者たちと必ず調べることを計画している。

*

欧米の目から見ると、ロシア人は‘反逆者’なのだ。

過去も、現在も、彼らは略奪者に与するのではなく、‘世界の惨めな人々’の側に立ち続けてきた。祖国を売ることを、自国民を奴隷にすることを拒否した。彼らの政府は、ロシアを自給自足の完全に独立した繁栄する誇り高く自由な国にするために、できる限りのあらゆることをしている。

世界の独特な部分では、‘自由’や‘民主主義’や他の多くの言葉が全く違うものを意味することを想起されたい。欧米で起きていることは、ロシアや中国では決して‘自由’とは表現されないし、逆のことも言える。

ヨーロッパや北アメリカの挫折し、崩壊しつつあり、ばらばらになった利己的社会は、もはや自国民すら鼓舞できない。彼らは、毎年何百万人も、アジアや、中南米や、アフリカにまで脱出しつつある。空虚さ、無意味さや、心情的な冷たさから逃れてゆくのだ。だが、彼らに生き方や、良くない生き方を教えるのは、ロシアや中国の仕事ではない!

一方、ロシアや中国のように偉大な文化は、自由とは何かやら、民主主義とは何かなどと、西洋人に教えられる必要もなく、教えられたくもないのだ。

彼らは欧米を攻撃してはおらず、同じ見返りを期待している。

何百もの大虐殺に、あらゆる大陸の、何億人もの殺害された人々に、責任がある国々が、いまだに人に図々しくお説教を垂れているのは実になさけないことだ。

多くの犠牲者たちは、おびえる余り発言できない。

ロシアはそうではない。

優しいながらも、必要とあらば自らを守ると固く決意した人々で構成されている。自分たちも、この美しいながらも、酷く傷つけられた地球上で暮らしている他の多くの人類も。

ロシア文化は壮大だ。詩、文学作品から、音楽、バレー、哲学に至るまで… ロシア人の心は柔らかで、愛と優しさで働きかけられれば容易に溶ける。だが何百万人もの無辜の人々の命が脅かされると、ロシア人の心も筋肉も素早く石と鋼へと変わるのだ。勝利だけが世界を救えるそのような時期、ロシアの拳は固くなるが、ロシア兵器についても同様だ。

加虐的ながら臆病な欧米には、ロシア人の勇気にかなうものはいない。

不可逆的に、希望も未来も東に向かって移動しつつある。

そして、それこそが、ロシアが欧米からしゃにむに憎悪される理由だ。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で、調査ジャーナリスト。「Vltchek’s World in Word and Images」の制作者で、革命的小説『オーロラ』や、他に何冊かのの作家。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/03/08/why-the-west-cannot-stomach-russians/
----------

加藤周一『羊の歌』余聞 には、「一九四〇年の想出」という文章もある。
92~96ページ

一部を引用させていただこう。

 近頃しきりに私は一九四〇年を想い出している.その年の初めに、民政党の代議士斉藤隆夫が帝国議会で日本の中国侵略政策を批判した。その少数意見を抹殺しようとして、議会は議事録から演説を消し、斉藤を除名した。そのとき、社会大衆党は、除名決議に反対した八人の同党代議士を除名し、しばらく後に解党する。

中略

翼賛議会の、外では何が起こったか。第一に組合が解散した。まず日本労働総同盟、つづいて大日本農民組合。第二に、文学芸術の世界でも、批判的な言論は一掃された。新協劇団と新築地劇団の強制的解散がその典型である。第三に、学問の自由が奪われ、津田左右吉の『神代史の研究』は発禁処分となり、著者と出版者は起訴された。そういうことがあって、一九四〇年は「紀元二千六百年」の式典で終わる。

中略

 異なる意見を統一しようとするのは、反民主主義的である。民主主義をまもるためには、意見の相違を尊重し、批判的少数意見の表現の自由を保障しなければならない。多数意見が現在の問題であるとすれば、少数意見は未来の問題である。少数意見が多数意見となる他に、現在と異なる未来はあり得ない。たとえば、一九四〇年の少数意見が多数意見となったときに、戦後日本の民主主義は成りたった。一九九四年現在の批判的な少数意見が多数意見となるとき、またそのときにのみ、なしくずしの軍拡と民主主義の後退という現在の延長ではない日本国の未来がひらけるだろう。
しかし分散した個人や小グループの少数意見は、いつ多数意見になるだろうか。それはわからない。しかしそのための必要条件ー十分条件ではないだろうがーの一つは、分散した批判的市民活動の、少くとも情報の交換という面での、横のつながりをつくりだすことである。同じようなことを考えたり、したりしている人々が、他にもいるということの知識ほど、信念や活動を勇気づけるものはない。そのために「パソコン」は利用することができる。「マス・メディア」も利用することができるだろう。そういう条件は一九四〇年にはなかった。私は昔私が若かったときの軍国日本を想い出しながら、夕陽のなかで、このような妄想を抱くのである。

この文章が書かれたのは、1994年11月21日。
もちろん彼が悪いわけではないが、残念なことに、最後の部分現在大きく劣化している。

そのために「パソコン」は利用することができるが、主要検索エンジンは、アルゴリズムを反対派排除のため徹底的に改悪しており、大手ソーシャル・メディアは監視・情報収集・世論誘導機関と化している。大本営広報化した「マス・メディア」には、洗脳されるばかりだろう。そういう条件は一九四〇年にはなかった。私は経験したことのない軍国日本を想いながら、夕陽のなかで、その予兆のような妄想を抱くのである。

というわけで、いつもの通り、IWJにお世話になる。

日刊IWJガイド・番組表「【本日のインタビュー配信に関するお知らせ】本日午後2時30分開始の岩上安身による国際情勢解説者・田中宇氏インタビューは冒頭のみフルオープンで、途中から会員限定で配信します。ご視聴方法は下記よりご確認ください。/<本日の岩上安身のインタビュー>中東関連インタビュー3連発!第1弾!本日午後2時30分より、『米国はイランをめぐる国際関係で孤立!? 北朝鮮の核開発問題でも中国・ロシアの動きが鍵を握る!?岩上安身による国際情勢解説者・田中宇氏インタビュー』を配信します!/
米朝首脳会談の日時をトランプ米大統領がツイッター上で発表! 支持者へ向け『核戦争勃発なんかフェイクニュースだ!』/見逃した方はぜひ会員登録の上、アーカイブ動画で!~裁量労働制「不適切データ問題」で自民・橋本岳議員が論点をすりかえる圧力!国会での本格審議を前に論戦を牽制か!? 5.11上西充子法政大学教授と労働弁護団有志が緊急記者会見で反論! 」2018.5.12日号~No.2067号~

IWJ Independent Web Journal - 岩上安身責任編集

2018年5月11日 (金)

(‘宥められた’レバノン経由の)イスラエルによる残虐な対シリア攻撃

2018年5月1日
Andre Vltchek

ホムスのシリアT-4空軍基地に対するイスラエル空軍によるきわめて残忍な攻撃で:少なくとも14人が死亡した。

4月9日、イスラエルのF-15戦闘機が、これまで何度もしてきたと同様、国際法を完全に無視してレバノン領空を飛行した。

イスラエルとレバノンは法的には戦争状態にあり、最近の行為は、すぐさま、もう一つの破廉恥な挑発と見なすことが可能だ。どうやら、サウジアラビアやイスラエルなどの欧米の同盟国が、どの様な恐怖を地域中で広めると決めようとも、連中の行動は常に罰されることがないようだ。

踏んだり蹴ったりで、欧米マスコミは、イスラエルを非難するどころか、案の定なさけない奴隷根性で、ダマスカス政府に向かってわめき始め、‘特派員’の中には、アサド大統領を“けもの”呼ばわりするものもいる(The Sun、2018年4月9日)。

過去何度か残虐なイスラエル侵略で苦しめられ、イスラエルが通常‘パレスチナ’と呼んでいるレバノンは、今回の領空侵犯に対し、余り大げさに抗議しないと決めた。シリア攻撃に反対するレバノン外務省声明と並んで、レバノンは国連安全保障理事会に訴えると主張する個別のレバノン政治家による声明がいくつかある。とは言え大半の声明はアラビア語のものしかない。人が期待するような断固とした対応は全くない。

レバノンのベイルートを本拠とする、イラク人教育者で、テレビ司会者のゼイナブ・アル-サッファル女史は、この件について、こう語ってくれた。

“こういうことは今回が初めてではありません。イスラエル軍はレバノンの領空や領土や領海を侵害してきました。[イスラエルによる]レバノン領侵害は、何か‘いつものこと’になっています。彼らはシリア領を攻撃するために、レバノン領空を利用していたのですから、今回起きたことは目に余る侵入であり、おとがめなしで済まされるべきではありません。国連は、報告を書いて、数値を記入すること以上の何かをするべき時だと思います。これは極めて深刻な状況です。第三国を攻撃するために、隣国領空利用は、あからさまな犯罪です。”

*

レバノンの抗議は一体なぜ、もっと大きな反響がないのだろうか?

理由はいくつかある。その一: レバノンは最近、‘パリ会議’で、大半が、欧米から110億ドル以上にのぼる融資で構成される大規模契約を‘手に入れた’のだ。

その二: レバノン‘エリート’のうち、かなりの部分が欧米の指図を受けるのに慣れている。欧米に彼らの別荘があり、親類が暮らし、永住権証明書が発行されている。

遥かに大規模な戦争が近づいているのかも知れない。アメリカもヨーロッパも、シリアを直接攻撃する準備ができている可能性が極めて高い。この重要な時期に、レバノン支配者は日和見的に、誰に忠誠を尽くすかを示している。荒廃した中東の人々にではなく、パリ、ロンドンやワシントンに。

だが最初の点、金に戻ろう。ロイターはこう報じている。

融資パッケージは、102億ドルの融資と、8億6000万ドルの助成金で構成されており、フランスの駐レバノン大使、ブルノ・フーシェは、ツイッターにこう書いた…

融資側は、引き換えに、レバノンには、長いこと停滞していた改革を約束して貰いたい。こうした要求を考慮して、サード・ハリーリー首相は、今後五年間で、GDPの率で、5パーセント予算の赤字を削減すると誓った。

記者会見で、マクロン大統領はハリーリー首相に、支援は、レバノンに新規まき直しの機会を与えることを狙ったものだと語り、これは、レバノン当局にレバノンで、改革を実行し、平和を維持するという“未曾有の責任”を負わせるものだとも述べた。

“今後、改革を継続することが重要だ”とマクロンは述べ、“我々は貴国の味方だ”と言った。

フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は会議で述べた。“… レバノンは、構造的そして分野的な、大規模経済改革が必要だ。”

‘構造改革’が重要な単語だ。レバノンの手を更に縛るだろう、この破廉恥な融資は、レバノンの現状満足を確実にするだろう。欧米が、地域で軍事的猛攻撃の新たな波を始める用意が出来ているまさにその時期の、経済的、政治的服従だ。

レバノンには、ほとんど透明性は無いので、融資が、苦しんでいる国民の生活水準を改善するために使用される保証はほとんどない。レバノンにおける腐敗は蔓延しており - 制度化されていて - もはや‘腐敗’とさえ呼ばれないことが多いくらいだ。

社会事業はほとんど存在していない。ここでの対照は実にすさまじい。フェラーリ やランボルギーニや、法外に高価なヨットが、全くの窮乏と、少なくとも定期的ごみ収集のような社会事業の欠如と並んで共存しているのだ。

多くの欧米諸国のいわゆるテロリスト・リストに載っている組織、ヒズボラは、レバノンで唯一、頼れる社会事業の供給源であることが多い。

今や欧米は、益々多くのネオリベラル‘改革’を要求するだろう。社会目的のものは、ほぼ何も建設されるまい。資金は恥知らずのレバノン人‘エリート’や‘指導者連中’の懐に消えるだろう。レバノンの金持ち連中はほとんど税金を支払わないので、融資の利子を支払うよう期待されているのは、貧しい人々だ。

連中の戦利品と引き替えに、多くのレバノン人政治家は、ワシントンやフランス(レバノンの元宗主国)のシリアや地域の他の国々に対するネオリベラルで、益々新植民地主義的な政策を含め、地域に対する欧米の方針に更に従うことを余儀なくさせられる。

*

そして国境の向こうでは、戦争は依然猛威を振るっている。現在、ワシントンとロンドンは‘懲罰行動'を約束している。この小さいながら、強く誇り高い国への侵略、不安定化、そして最後には破壊を正当化するためだけに、明らかに、ねつ造された/でっちあげられたものに対して‘シリアを叱責するため’。

ベイルートとダマスカスの両方で暮らしている、あるシリア知識人が、この記事のために、彼の分析を聞かせてくれた。ただし、レバノンと欧米双方からの跳ね返りが恐ろしいので、匿名にしておくよう要求された。

攻撃は、シリア軍がダマスカス郊外でテロ集団に対する戦闘で勝利している時に、行われており、攻撃は、こうした勝利に対する、遠回しの答えだとも解釈可能だ。T4空軍基地は、シリア国内のISIS残党に対する戦闘に深く関与しているので、これは危険な動きでもある。この攻撃は主権国家に対する容認しがたい侵略で、国際法違反だ。これは、イスラエルが、シリア領で活動している様々なテロリスト集団を直接、間接に支援していることも示している。

*

ところが、欧米の主要マスコミが広めている注釈は、益々、あらゆる論理を無視している。連中は次第に、人種差別主義者、白人至上主義者になりつつあるのだ。そう、実際、今や連中は、過去何世紀ものヨーロッパによる、次に北アメリカによる植民地主義の間、常にそうであったものになっている。

ガーディアン記事をお読み願いたい - “シリアで、イスラエルは無数の攻撃を行った。目新しいのは、ロシアの対応だ”:

“主に、ゴラン高原でのイランが支援するヒズボラ軍や兵器の増強から国境を守るため、イスラエルは、シリア国内への多数の攻撃を行った。イスラエルは、原則として、シリア国内のアルカイダや「イスラム国」陣地は攻撃していない。

これまでの全ての攻撃で、2015年に、バッシャール・アル・アサド政権を守るため軍隊を派兵して以来、シリア領空を支配しているロシアは見て見ぬ振りをしている。シリア内のイスラエル権益は、主として、シリア南西部でのイランが支援する軍隊の駐留を制限することで、ロシアによって守られるという合意があるのだ。イスラエルの心配は、ゴラン高原のシリア側へのアクセスで、ヒズボラが、イスラエル国内を攻撃するのが可能になることだ。”

少なくとも、ガーディアンは、アサド大統領が自国民を毒ガス攻撃しているという欧米のでっち上げを信じている振りはしていない。

だが、記事は明らかに、独立国家に対する、イスラエルによるテロ攻撃を正当化し、論理を見いだそうとしている。

‘可哀想なイスラエル - ‘ゴラン高原のヒズボラ部隊と兵器’を心配しているのだ。

しかし、ゴラン高原は、国際法上、シリアの不可分の一部だ。繰り返そう。あらゆる国際規範上! 国連安全保障理事会国連決議497を含め。1981年の、いわゆる‘六日戦争’中、ゴラン高原は、イスラエルに攻撃され、占領され、無理矢理(しかも無期限のように見える)併合された。

私はゴラン高原を訪れた。5日ほど前、数日間、密かに、そこで仕事をした。私がそこで見たものは、本物の恐怖だ。古代からの村々は完全に破壊され、元々の住民の大半は自分の土地から追放され、イスラエルが雇ったスパイや工作員が、訪問者に手当たり次第近寄り詮索する。至る所、鉄条網と高いコンクリートの壁で守られた裕福なイスラエル農業企業が散在していた。南アフリカ・アパルトヘイト時代のアンゴラかナンビアで仕事をしているような感じだったが、あるいは、おそらく、それより酷い。分断されたコミュニティー、奪われた土地、電線と、遍在する恐怖と抑圧。

ところが現在‘心配し’‘治安’という名目のもと人々を殺害する権利を持っているのはイスラエルなのだ。欧米の主要定期刊行物が明らかに示唆しているのは、まさにこの調子なのだ。

1981年に、イスラエルは、1000キロ平方以上のシリア領を盗み取り、今や犠牲者を情け容赦なく爆撃しているのだ。レバノン領から、自分の‘安全と治安’を確保するため。イスラエル軍によって何度か侵略された国レバノン領から、イスラエルはこれを行っているのだ。

そして、欧米は喝采している。

*

もちろんイスラエルは、同盟国のアメリカ合州国、イギリスとマクロンのフランスから、支援も激励も享受しているので、全くとがめられることなく行動している。

レバノンはバニックになっている。レバノンの‘エリート連中’は、生き延び、欧米を怒らせないようにしている。

シリアは、鉄の神経を持っているように見えることが良くある。

彼らは懸念しているが、彼らの土地を一インチたりとも侵略者に与えまいと固く決意している。

この記事を投稿するわずか数時間前に、ダマスカスの私の友人がこう書いてきた。

“人々は心配し、絶えずニュースを確認しています。兄が皆で一ヶ月、より安全なサフィタに行こうと言います。我々がそうするかどうかわかりませんが、我々は状況をしっかりモニターしています。”

シリア現地の同僚や同志たちは怒っている。大いに怒っている。彼らは欧米が広めているウソを容易に見破れる。

ベテラン記者のヴァネッサ・ビーリーが、シリア政府が自国民に対して化学兵器を使用しているという非難を、はっきり否定している。私は彼女とその分析を完全に信じている。

イスラエルは勇敢なシリアを爆撃しようとしている。アメリカとヨーロッパも、間もなく、本当に間もなく、この記事が印刷に回る前にさえ、攻撃すると決めるかも知れない。

だが今は2018年で、何のおとがめも無しに、欧米が殺害し、強姦することができた、あの暗黒時代ではない。もし今、攻撃が行われれば、反撃があるだろう。完全に正当化され、断固とした強力なものだ。

そうなれば、ちっぽけなレバノンでさえ、立場を決めなければならなくなるだろう。

アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命的小説『Aurora』や他のを書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/05/01/israels-murderous-strike-on-syria-via-pacified-lebanon/

----------

彼の記事、どなたか一流の翻訳者によるものを、マスコミで拝読したいと思いながら、ひどい翻訳をお目にかけている。

マレーシアの選挙結果にはびっくり。多少期待はしていたが。

またしても茶番の参考人招致。ウソのオンパレード。
額面通り受け取る人がいれば、正気とは言えまい。

解放された米国人を載せた飛行機は属国の基地で給油。

そして殺人事件。

対照的に、自衛隊幹部が国会議員を罵倒した話題を大きく扱う大本営広報部はない。扱わないのがお仕事だろう。

加藤周一『羊の歌』余聞 ちくま文庫をふと再読し、「それでもお前は日本人か」の内容が相似していることに驚いている。

「それでもお前は日本人か」同書135ページから、139ページ。一部引用させて頂こう。

  昔一九三〇年代の末から四五年まで、日本国では人を罵るのに、「それでもお前は日本人か」と言うことが流行っていた。「それでも」の「それ」は、相手の言葉や行動で、罵る側では「それ」を「日本人」の規格に合わないとみなしたのである。その規格は軍国日本の政府が作ったもので、戦争を行うのに好都合にできていた。<

中略

当時東大法学部の学生であった橋川文三とその同級生の一人が、白井─当時海軍軍令部に勤めていた─に食ってかかり、「きみ、それでも日本人か」と言いだした。そのきっかけはわからないが、白井は落ち着いて、「いや、まず人間だよ」と答えたという。そこで自分たちが、「まず日本人だ」という主張と「まず人間だ」という主張が対立して、問答がおよそ次のように続いた。
「まず人間とは何だい。ぼくたち、まず日本人じゃあないか」
「違うねえ、どこの国民でも、まず人間だよ」
「何て非国民!1まず日本人だぞ」
「馬鹿なことをいうなよ。何よりもさきに、人間なんだよ」
というところで、橋川とその友人の二人が殺気だち、「そんな非国民、たたききってやる」と叫ぶ。同席した友人たちが間に入って暴力の行使には到らなかったが、「これはいつまでも記憶に残って消えませんでした」と宗左近氏は書いている。

中略

今あらためて宗左近氏の本を読み、初めて知ったこの問答は、四五年以前の日本国において、実に典型的であった。「それでも日本人か」は修辞的質問にすぎず、実は「それならば日本人ではない」というのと同義である。すなわち「非国民」。相手を「非国民」と称ぶのはほとんど常に、「まず日本人」主義者であり、「まず人間」主義者ではなかった。また論争から暴力による威嚇または暴力の行使へ飛躍することが早いのも、前者の特徴で、後者の特徴ではなかった。

中略

  「まず日本人」主義者と「まず人間」主義者との多数・少数関係は、四五年八月を境として逆転した─ように見える。しかしほんとうに逆転したのだろうか。もしそのとき日本人が変ったのだとすれば、「それでもお前は日本人か」という科白をこの国で再び聞くことはないだろう。もしその変身が単なる見せかけにすぎなかったとすれば、あの懐しい昔の歌が再び聞こえてくるのも時間の問題だろう。あの懐しい歌!「それでもお前は日本人か」をくり返しながら、軍国日本は多数の外国人を殺し、多数の日本人を犠牲にし、国中を焼土として、崩壊した。その反省から成立したのが日本国憲法である。その憲法は人権を尊重する。人権は「まず人間」に備るので、「まず日本人」に備るのではない。国民の多数が「それでも日本人か」と言う代りに「それでも人間か」と言い出すであろうときに、はじめて、憲法は活かされ、人権は尊重され、この国は平和と民主主義への確かな道を見出すだろう。

スネ夫は、いつでも、ジャイアン様がたより。

日刊IWJガイド・番組表「相談や指示など総理の関与はなく、秘書官の独断で官邸での面会に応じた!? 自治体職員は発言しなかったので記憶に残っていなかった!? 柳瀬唯夫元総理秘書官が国会予算委へ参考人招致/米朝首脳会談に向けた一歩!北朝鮮が拘束していた米国人3人を解放 !トランプ夫妻が出迎え!他国頼みの安倍総理に金正恩委員長『なぜ日本は直接言ってこないのか!?』/<新記事紹介>中朝首脳会談は『外交ショー』!? 経済的な安定が金体制の維持につながる!?  それとも、もうひとつの衝撃のシナリオ、米中合意によるタフト・桂覚書バージョン2の実現で台湾と北朝鮮が『交換』される!?」2018.5.11日号~No.2066号~

2018年4月20日 (金)

シリア国民の声

Andre Vltchek
2018年4月14日

この誇り高く、自立した国シリアに、攻撃が行われたばかりだ。

他国を裁いたり、懲罰したりする道徳的負託など全く受けていない三国が、既に何世紀にもわたり、全ての大陸で、何億人もの人々の命を失せた責任がある三国が、連中のミサイルを雨あられのようにシリアに撃ちこんだのだ。

連中はシリア人を死ぬほど恐れさせ、決意をくじこうとしたが、失敗した。大半のシリア国民は、誇り高く、政府を支持している。

欧米ミサイル、103発中、71発は撃墜され、それ以外は‘化学兵器の製造や保管’と全く無関係な無人の施設上に落ちた。そもそもシリアには化学兵器計画も、化学兵器工場も、倉庫もなく、存在しないものの上には何も落ちようがなかったのだ。

これもまた国際法の重大な違反だが、欧米は何十年も何世紀も、国際法に違反しbrutalizing地球全体を。だから、誰も驚かない。多くの人々は怒り、激怒している人々さえいるが、驚いている人は皆無だ。

ロシア軍は現在、臨戦態勢になり、大規模な中国艦隊が母港を出港し、台湾付近で、欧米に対する明らかな警告とロシアとシリアへの支持と団結の表現とも見える発砲訓練・演習を実施している。

シリアのバッシャール・ジャファリ国連大使は国連憲章の明らかな違反で、アメリカ、イギリスとフランスを非難した。シリアのSANA通信社報道によれば、大使はこう宣言した。

“私はここで、この三国の歴史は、よその国々を占領し、資源を奪い、その国の政府を武力で変えるため、ウソとでっち上げた話を使って戦争をしかけて作り上げられたことを明らかにしておきたい。”

ロシアは明らかに立腹している。RTはこう報じている。

“アメリカと同盟諸国が発射した巡航ミサイルは一発もロシア防空圏に到達しなかったものの、攻撃はモスクワを激怒させた。

    ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、アメリカが率いた攻撃が、戦争で破壊され“何年にもわたり、テロリストによる侵略を生き延びようとしている国”を攻めたと述べた。Facebookに投稿した声明で、彼女は今回の攻撃を、イラクが大量破壊兵器を開発しているという主張に基づいていた2003年のイラク戦争開始と比較した”

中国は攻撃に反対した。Press TVによれば、中国は国際法の枠組みに戻るよう要求した。

“土曜日、中国外務省の華春瑩報道官は、北京は三国による対シリア空爆後“武力行使に反対”で“国際法の枠組みに回帰するよう要求すると述べた。

我々は国際関係での武力行使に常に反対し、あらゆる国々の主権と独立と領土的一体性の尊重を支持する”と彼女は声明で述べた。”

抗議の声は世界中で高まりつつある。

*

しかし、最も重要なのは、シリア国民の反応だ。途方もない危険に直面しながら、彼らは自らの祖国を守る勇気と決意を現している。

シリア戦争を、ここ数年間、勇敢に報じている21st Century Wireの編集者でベテラン特派員のヴァネッサ・ビーリーはシリア国民に対する賞賛を表明した。本記事のため、彼女はこう述べた。

“シリア国民は、全世界を戦争へ引きずり込もうと脅かしていた戦いでの歴史的な勝利を祝っています。

一基140万ドルもするアメリカやイギリスフランスの‘トマホーク’と比べてごくわずかな値段の旧式機器やミサイルを用いたシリアの勝利です。最も攻撃的で強力なネオコン諸国三国が一致協力した攻撃を彼らは撃退したのです。損害は極めて限定的でした。これは、帝国主義者にとって手痛い失敗で、非対称的な武力を前にした、シリア人の勇敢な反抗の現れです。”

そう、本当に代償は高く(財政的にも、しかし何より道徳的に)ばつの悪い失敗だ!

あらゆる身分の何人かのシリア国民に最近のシリア攻撃について質問した。

ダマスカス出身の女性経済学者、フィダ・バシュール

“目が覚めた時には、おびえましたが、今事態は良くなっています。朝、都市中心部に出かけ、今帰宅したばかりです。事態は実際良好で、そう我々は勝ちます!”

アレッポ出身の女性エンジニア、エッサ・タッハン

“アレッポや他のシリア州の人々は、対シリアアメリカ攻撃を非難しています … アメリカは化学兵器がドゥーマで使用されたと考えていると主張していますが …これはこの攻撃の正当化に過ぎません。今朝この攻撃を非難するため、人々がサーダッラー・ジャブリ広場に集まりました … 彼らは、攻撃に立ち向かっているシリア軍を支持しています。攻撃前に、人々は既に、ふざけて、トランプ大統領に対する冗談を考えだしました。… 例えば、ある大学生はフェイスブックにこう書きました。‘トランプ、明日シリアを攻撃してくれるかい? 大学で、明日試験を受けなければならないので … もし攻撃を計画しているなら、勉強するのは止め、待っている。'”

ヒアム・バシュール医師。彼女はダマスカスで働き、暮らしている医師だ。

“切り抜けなければいけなかった恐怖の夜の後、とても怒っています。七年間、シリアに対するウソが広められた後で、私は激怒しています。あらゆる状況にもかかわらず、シリア国民は立ち直りが早く、国を愛し続け、国のために戦い、国のために団結しています。

状況を笑い飛ばす何万もの戯画があります。ここ三、四日、ソーシャル・メディアや、WhatsAppグループで流れています。これら戯画は明らかに、この戦争の皮肉を反映しています。こうしたことがいかに悲しむべきことかを我々は知っており、理解していますが、これも、この皮肉と悲哀と残虐さに対処するシリア国民の斬新なやり方なのです。”

ダマスカスの理容師、ファディ・ロウフティ氏:

“爆発の非常に大きな音を聞いて、朝4時に目が覚めました。家が酷く揺れました。すぐFaceBookをチェックし、攻撃されているとわかりました。我々を破壊できると考えるなど、トランプは大馬鹿です。彼が何度も我々を攻撃しても、我々は降伏しません。”

ダマスカス在住の二人のシリア人大学生は、政府とシリア国軍支持を表明した。

ダマスカス出身の21歳の女子学生、ラナ。

“昨夜、爆発音を聞いた時には恐ろしかったですが、我々は軍隊と指導部を信じており、シリア軍が大半のミサイルを撃墜したことを皆が知っています。これは我々の勝利だと考えています。そして、これは攻撃側にとっての屈辱だと思っています。“

ホムス出身の男子学生マジドはこう述べた。

“大半のシリア人にとって、今日は休日ですが、軍と政府支持を示すために皆出ています。我々は連中のミサイルを恐れていませんし、飛来したら、撃墜します。シリアは過去七年間、恐ろしい戦争を生き抜いてきましたし、今のこの最新攻撃が、我々の心を打ち砕くことなどあり得ません。”

以下の、論理に基づく、単純ながら強力な分析を、仲の良い友人、匿名希望の若いシリア知識人が語ってくれた。

“フランスもアメリカ合州国も広めるのに忙しい最大のウソの一つは、連中が化学兵器研究施設や、そうした兵器を保存するための倉庫を狙ったというものです。研究施設はダマスカス市内にあり、それが本当に化学兵器製造のための施設であれば、攻撃後、そうした化学物質漏洩のために、多数の人々が亡くなるのを目にしているはずです。ところが、漏洩で誰も亡くなっておらず、欧米がウソをついたことをはっきり示しています。

また、欧米が標的にした倉庫は、ホムス郊外の、やはり人口稠密な地域の真ん中にありますが、漏洩で亡くなった人はいません。ここでも、倉庫が欧米がそうだと主張していたものではなかったことを証明しています。”

*

(欧米が彼らがそうするよう期待していたように)跪くのではなく、攻撃から僅か数時間後、シリア国民は広場や公園や大通りに溢れ出て、街頭で国旗を振り祝って踊っていた。

多くの場所で、シリアとロシアの国旗が並んではためいていた。いまも依然はためいている。そして常にはためき続けるだろう。

シリア! 乞うことを知らない国、勇敢な男性と女性と子供の国。シリアは決して打ち破られず、シリアの勝利は、間もなく欧米の拡張主義と帝国主義の棺に対する最初の釘になるかも知れない。

アンドレ・ヴルチェクは哲学者、作家、映画制作者、調査ジャーナリスト。彼は、Vltchek’s World in Word and Imagesを制作しており、革命小説『Aurora』や他のを書いている。オンライン誌“New Eastern Outlook”への独占寄稿。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/04/14/voices-of-the-syrian-people/

----------

気候は素晴らしく、ツツジ満開なので、名所に行ってきた。

大本営広報部、今回の朝貢も、基本はヨイショ記事のようだ。電気洗脳箱の呆導もこの話題になると音声を消しているので、何を言っているのか、良く知らないのだが。

宗主国・属国関係の更なる強化になったことだけは確実だろう。

この誇りなく、隷属した国に、攻撃が行われたばかりだ。

孫崎享氏の今朝のメルマガ題名を貼り付けさせていただこう。

トランプ、安倍首相への実質的配慮なし!鉄鋼関税は米隣国、EU韓国対象外。日本のシェア5%で対象外にすることはなんでもない事。それせず今後の対日圧力方針を鮮明に。

メルマガ本文中には各紙の見出し?が引用されている。いずれもFTA交渉開始に合意させられたことを強く示唆する内容。

最後っ屁、とてつもなく破壊的なようだ。

与党や話題の省の幹部連中発言を見聞きすると森嶋通夫の予言は正確だったと確信するようになる。購入したばかりの『国体論 菊と星条旗』の327ページ、329、330ページでも『なぜ日本は没落するか』が引用されている。ベストセラーになるのをみこんでか、黒いカバーがついている。天皇とアメリカ。誰も書かなかった日本の深層!とある。著名人四氏が推薦の言葉を書いておられる。もちろん全員、小生でさえ、ご本を拝読している方々。

2011年9月17日 Paul Craig Roberts氏の記事『腰抜けと売女マスコミ』翻訳の後記で、『なぜ日本は没落するか』を引用させて頂いた。

これから、毎日の日課、下記ガイドを拝読。

日刊IWJガイド・番組表「<ご報告>昨日橋下徹氏による岩上さんへの『スラップ訴訟』の第一回口頭弁論と記者会見、報告集会が行われました! 集まってくださった支援者の皆様、ありがとうございます!/<新記事>【#MeToo】矢野康治官房長の謎の答弁!福田事務次官が突然辞任! 深夜のテレビ朝日緊急記者会見! 財務省からテレ朝に働きかけ、謝罪すべきだ!! ~財務省セクハラ疑惑をめぐる2日間/
<再配信>本日20時から『朝鮮戦争が再開すれば核ミサイルの標的は「主権なき緩衝国家=日本」!? 日米地位協定改定で占領状態に終止符を~岩上安身による「主権なき平和国家」共著者 伊勢崎賢治氏・布施祐仁氏インタビュー<エッセンス版 in 106min>』を再配信します!」2018.4.20日号~No.2045号~

2018年4月19日 (木)

欧米マスコミの支配、堕落と原理主義

Andre Vltchek
2018年4月8日

右や左の普通の人々を、悪名高いウソつき連中が、怒鳴りつけ、唾を吐きかけ、侮辱し、真実を語る人々を、テロで脅迫していること以上に悲しく痛ましいことはない。

最近、欧米は明らかに凶暴になった。世界中の何十億人もの人々の頭脳を支配できなくなるのを恐れれば恐れるほど、欧米は益々攻撃的に怒鳴り、蹴りつけ、笑いものになる。

もはや、その意図さえ隠そうとしていない。狙いは明らかだ。ロシアであれ、中国であれ、イランであれ、他のどの愛国心が強い独立志向の国家であれ、あらゆる敵を破壊するのだ。真実を語るあらゆるメディアを沈黙させるためだ。ロンドンやワシントンやパリやベルリンが真実として規定するものではなく、モスクワや、北京やカラカスやテヘランで、そうだと思われている真実だ。欧米帝国の優位を支持するためにでっちあげられる偽もの、似非真実ではなく、人々のためになる真実だ。

現在、主にロンドンとワシントンが発祥の地である恐ろしいプロパガンダ猛攻撃に膨大な資金が割り当てられている。ロシアや中国やアラブや、イランや中南米の人々の声、とうとう‘他の人々に’届くようになった‘南の発展途上国’の惨めな住民、植民地と新植民地の住民; ‘属’国に暮らす現代版の奴隷の声に‘対抗するため’公式に、あからさまに、何百万ポンド、何百万ドルが割り当てられ、使われた。

仮面ははがれ落ち、壊疽にかかった欧米プロパガンダの顔が暴露されつつある。それは、すさまじく、ぞっとするが、少なくとも、それは実態であり、誰にでも見えるのだ。もはや、サスペンスも驚きもない。全く突然に明らかになったのだ。恐ろしいものだが、honest。これが我々の世界なのだ。我々人類はここまで落ちぶれたのだ。これがいわゆる世界秩序、あるいは、より正確には、新植民地主義だ。

*

欧米は、いかにして何百万人も虐殺するかを知っており、大衆をいかにすれば操作できるかを知っている。アメリカ合州国発の場合には、欧米プロパガンダは常に厳しく(しかも、大企業広告や、第二次世界大戦時のファシスト洗脳キャンペーン同様、何千回でも繰り返される)、イギリス発の場合には、あざやかなほど抜け目なく、実に効果的だ。決して忘れまい。何世紀にもわたり、イギリスは、世界中で、何億人もの無辜の人々や、更に多くの高度な人類を殺害し、奴隷にしてきたのだ。大衆を洗脳し、操作する才能のおかげで、イギリスは、無数の大虐殺や強盗行為から見逃され、尊敬されるに値すると世界を説得し、ちゃっかり道徳的負託を得て、国連安全保障理事会で議席も占めている。

欧米の政権は、恥知らずに、手際よく、そして何よりも絶え間なく、いかにしてウソをつくかを知っている。完璧な上流階級の‘教養ある’アクセントで話される何千ものウソが、ウソの山の上に積み上がっている。ソールズベリー、共産主義、ロシア、中国、イラン、ベネズエラ、キューバ、北朝鮮、シリア、ユーゴスラビア、ルワンダ、南アフリカ、リビアや難民に関するウソ。過去、現在、そして、将来に関するウソまである。

イギリスやフランスなどの帝国主義の悪党が、世界中で、自由と人権の両方について、真顔で説教しているのを見ても、誰も笑わない。まだ笑っていない。だが、多くの人々が徐々に憤慨し始めている。

中東、アフリカ、アジアや中南米の人々は、自分たちが、かつがれ、だまされ、ウソをつかれてきたことに気がつき始めている。欧米による、いわゆる‘教育’や‘情報’が、破廉恥な洗脳キャンペーン以外の何物でもないことに。私は長年全ての大陸で働き、帝国主義の犯罪について、また世界の覚醒についての話や証言をまとめ、840ページの著書“Exposing Lies Of The Empire”に‘要約した’。

BBC、DW、CNN、ボイス・オブ・アメリカ、ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーなどのメディアが、冷酷かつ徹底的に、何年も、何十年も彼らをだましてきたか、何百万人もの人々が、今初めて。ロイターやAPやAFPや他のいくつかの欧米報道機関は、世界中至る所の新聞が、ワシントンやロンドンやパリや他の欧米の首都で作りだされる同じでっちあげを掲載するようにして、世界中で画一的言説を作り出すことに成功してきた。ソ連や共産主義や中国のような重要な話題だけでなく、自由や民主主義についても、全くインチキな姿が何十億人もの頭脳に刻みこまれた。

欧米帝国主義に未だに抑圧されている世界の人々の目が開きつつある主な理由は、ロシアを本拠とするNew Eastern Outlook (NEO)、RTとスプートニク、中国を本拠とするCGTN、中国ラジオ・インターナショナルや、China Daily、ベネズエラを本拠とするTeleSur、レバノンのAl-MayadeenやイランのプレスTVなどのメディアによる止むことのない活動のおかげだ。もちろん多くの他の誇り高く、断固とした反帝国主義メディアが、世界の様々な場所に存在するが、上記のものは、自らの自由の為に戦い、欧米によって征服され、植民地化され、節操を売らされ、洗脳されるのを拒否している国々から送りだされる対抗プロパガンダの最も重要な媒体だ。

本当に自立した国々の、一つの強力な反帝国主義連合が形成されつつあり、結束を固めつつある。それは今、より良い、楽観的で、公正な未来を約束して、地球上の至る所で抑圧されている何十億人もの人々を鼓舞し、希望を与えている。多くの前向きな変化や期待の最先端に立っているのは、こうした‘新たなメディア’だ。

そして欧米は恐怖におののいて、絶望して、益々激しく見つめている。‘危険な楽観主義’のこの波と、本当の独立と自由のために頑張る動きを止めるため、欧米は、破壊し、殺害し、粉砕する用意ができている。

*

現在、自由な世界の新しいメディアに対する絶えざる攻撃が行われている。欧米で、RT は、追放すると脅されており、益々人気が高まっている、すばらしいNew Eastern Outlook (NEO)は、つい最近、悪質なサイバー攻撃を、おそらくプロの欧米ハッカーから受けた。TeleSurは、ベネズエラに対し破廉恥にも仕掛けられている経済制裁によって、年中機能不全にされており、同じ強盗連中が、イランのプレスTVを標的にしている。

世界至る所の、何十億人もの人々の人生破壊の責任があるはずの欧米が、いまだに、何の経済制裁にも、何の処罰行為にも会っていないことはご承知の通りだ。一方、ロシア、イラン、中国、キューバ、朝鮮民主主義人民共和国やベネズエラなどの国々は、単に、狂った欧米の世界独裁を受け入れるのを拒否し、自分自身の形式の政府や政治や経済制度を選んだことを理由に、主に、禁輸や経済制裁やプロパガンダや直接の恫喝、更には軍事的ないじめでという形で‘責任を負わなければ’ならないのだ。

欧米は決して反対意見を許容することができないように見える。欧米は完全で無条件な服従、絶対的屈服を要求するのだ。欧米は宗教的原理主義者とグローバル悪党の二役で活動している。しかも事態を一層酷くするのは、欧米諸国民は、余りにしっかり教え込まれているか、余りに無頓着なのか、あるいは、その両方で、自分たちの国々や‘文化’が世界の他の国々に対して一体何をしているかを理解することができないように見えるのだ。

*

インタビューされる際に、こう聞かれることが良くある。 “世界は第三次世界大戦の本当に危険に直面していますか?”

私は常に“はい”と答える。北米もヨーロッパも、世界に、服従と、事実上の奴隷化を強いるのを止めることができないように見えるからだ。連中は、世界に、いかなる合理的で民主的な体制も、受け入れるのを嫌がっているように見える。世界支配を維持するためだけに、連中は百万、何千万、何億人もの人間を犠牲にするだろうか? 間違いなく連中はそうするはずだ! 連中は既に、何度も、ためらうことなく、後悔も容赦もなく実行しているのだ。

欧米原理主義者の大ばくちは、世界の他の国々は、遥かに上品で、全く残虐ではないので、次の戦争や、次の大惨事や、次の大虐殺には耐えることができず、益々必然的に見える欧米による軍事攻撃に対し、戦って、自らを守るのではなくのではなく、服従し、ずっと良い未来へのあらゆる夢をあきらめるだろうというものだ。

*

欧米の狂信者連中のそのような計算や‘希望’は間違っている。現在行く手を阻止され、恫喝されている国々は、もし欧米の狂気と帝国主義計画に屈したら、一体どういうことになるかを十分理解している。

奴隷にされるということが一体どういうことか人々は知っており、覚えているのだ。

エリツィン下でロシアは崩壊し、欧米大企業に略奪され、ヨーロッパと北米政府から顔に唾を吐きかけられた。ロシアの平均余命はサハラ以南のアフリカ諸国並みの水準に落ちた。

中国は、フランスやイギリスやアメリカの侵略者によって、荒らされ、略奪され、分割された“屈辱の時期’の想像を絶する苦しみを生き延びた。

イランは、正統な社会主義政府を奪われ、加虐マニアの欧米傀儡、シャーのもとで暮らさざるを得なかった。

‘ラテン’アメリカ全体が血管を開かれ、文化を破壊され、欧米の宗教を無理やり押しつけられた。民主的に選ばれた、文字通りあらゆる社会主義や共産主義政府や指導者は打倒されたり、直接、殺害されたり、あるいは、少なくとも、ワシントンと、その従僕連中によって、巧みに権力の座から追われたりした。

北朝鮮は、いわゆる朝鮮戦争で、アメリカと同盟諸国が行った自国の一般国民に対する、けだもののような大虐殺の生き残りだ。

フランスによって暴行され、屈辱を与えられ、更にアメリカと、その同盟諸国の爆撃で石器時代にされたベトナムとラオス。

南アフリカ… 東チモール… カンボジア…

欧米による恐ろしい‘解放’を受け入れた後に残された、生ける死骸、腐乱しつつある恐ろしい残骸が存在している。ごく一例をあげれば、リビアやイラク、アフガニスタンやホンジュラス、インドネシアやコンゴ民主共和国。こうしたものは、欧米の‘善意’と公正の精神に依然多少の幻想を抱いている人々にとっての警告として役立つだろう!

シリア… ああシリア! ひざまずき、ワシントンとロンドンの足を舐めることを拒否したこの誇り高く美しい国に欧米が一体何をしたかをご覧願いたい。だが、本当に自分の国を愛する人々が、いかに強く、決意が固いかもご覧願いたい。あらゆる困難にもかかわらず、シリアは立ち上がり、偉大な国際主義同盟に囲まれ、支援され、シリアは外国が支援するテロリストと戦い、勝利した! 欧米はもう一つのリビア作戦を始めたと思っていたが、それどころか鉄の拳、鋼鉄の神経、もう一つのスターリングラードに出くわしたのだ。ファシズムは特定され、対決され、止められた。大変な犠牲を払ったが、止めたのだ!

中東中が見つめている。

世界中が見つめている。

人々は今や、見て、覚えている。彼らは自分たちに一体何が起きたのかをはっきりと思い出し始めている。彼らは理解し始めている。彼らは意気盛んだ。彼らは奴隷となるだけが唯一の生き方でないことをはっきり理解している。

*

反欧米というより、正確には、反帝国主義連合は、今や鋼鉄のように強固だ。それが、強姦とは何か、略奪とは何か、徹底的破壊とは何かを知っている人々、被害者たちのまとまった一つの偉大な連合だからだ。彼らは、自称、自由と民主主義の擁護者、欧米の文化的、経済的原理主義者連中から与えられるものが一体何かを正確に知っているのだ。

自立した、誇り高い国々のこの連合は、自らを守り、お互いに、更に、世界の他の国々を助け合っている。

この連合は決して屈伏せず、後退しない。人々が本音を語り、彼らの指導者に明確な意見を伝えているので。“もう二度とするまい! 降伏してはならない。欧米の威嚇に屈するな。攻撃されたら、戦う。一体いかなるものと、どれほど残虐な勢力と対決しなくてはならなくとも、我々は誇りをもって自立する。同志よ、決して跪いてはならない! テロを広める連中の前で、我々は決して跪かない!”

そして、欧米帝国主義とテロに抵抗している、これら素晴らしい国々のメディアは、無数の楽観的で、勇敢なメッセージを広めている。

そして欧米支配層は、見つめ、震え、ズボンを汚している。

彼らは世界に対する残虐な支配の終わりが近づいているのを知っている。彼らは何のおとがめもなく済む日々が終わりつつあるのを知っている。彼らは彼らが人類に対しておかしてきた何世紀もの犯罪に対し、世界が間もなく欧米を裁くだろうことを知っている。

連中は、メディア戦争で勝つのは‘彼ら’ではなく‘我々’であることを知っている。

戦場は明らかになりつつある。いくつかの素晴らしい例外を除き、欧米や連中のメディアは陣営を固め、ご主人に忠誠を示している。他の何人かの筆者たちと同様、益々、反共産主義、反ロシア、反シリア、反中国化しつつあるアメリカを本拠とする雑誌の一つ、カウンターパンチから、私もだしぬけに追放された。連中の観点からすれば、私はいくつかの‘まずい’雑誌に書いているのだ。連中が私の記事掲載を止めたことを、私は実際誇りに思う。私は今の立場で結構だ。他の発行部数が多い欧米メディアと対立しているのと同様、私は連中とも対立する。

欧米による世界イデオロギー支配の度合いは、腐敗しており、実際倒錯している。欧米のメディアも‘教育’組織も、政権に全面的に奉仕しているのだ。

だが世界は目覚め、この破壊的な文化的、政治的原理主義と対決している。

大イデオロギー戦争が行われている。わくわくする、輝かしい時代だ。奴隷より酷いものはない。鎖は引きちぎられつつある。今後、世界を何世紀も苦しめてきた連中は、責任を問われずには済まなくなるのだ。

連中のウソも、連中の具足も、行く手を阻まれ、止められよう!

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの作者で、革命小説Auroraや、他の書籍数冊の筆者。“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/04/08/degeneracy-and-fundamentalism-of-western-media-control/

宗主国首脳、属国傀儡、北へ圧力維持確認。

マスコミの支配、堕落と原理主義。

新潟県知事辞任、原発再稼働期待で、株価続伸というおぞましい現状。

財務省次官辞任。財務省の対応、大臣発言もひどいもの。彼も海外逃避?

孫崎享氏の今日のメルマガ末尾を引用させていただこう。マスコミそのものもセクハラ体制の一環では女性は救われない。つとめていた会社の阿呆な幹部の一人を思い出した。セクハラとパワハラの見本男が大いばりで歩いていた。

・問題は、セクハラ被害を受けたテレビ朝日が約一年半何等の行動も取らなかったことである。

・それだけでなく、今回のテレビ朝日の記者会見においては、自分達が適切な救済手段をとらなかったことを棚に上げて、「当社社員が取材活動で得た情報を第三者に渡したことは報道機関として不適切な行為であり、遺憾に思っています」との発言はひどすぎるのでないか。セクハラにあった社員を守るのでなく、彼女を攻撃している。

『思うことはあると思う』という発言。世も末。

日刊IWJガイド・番組表「黒川敦彦氏へのインタビュー批判に反論!事実や真意は本人に聞くしかない!人々に重要な情報を伝えるのが仕事であって、相手が善人か悪人か凡人かは問わない。それが、ジャーナリストの仕事――『岩上安身による「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表・黒川敦彦氏、加藤慶二弁護士、岸本英嗣弁護士インタビュー』を本日中にアップいたします。/女性記者へのセクハラ発言が問題となっていた財務省の福田淳一事務次官が辞任!しかし週刊新潮の報道に対しては『裁判で争う』と居直り!その5時間後、19日午前0時にテレ朝が異例の緊急会見!! 被害者が社員と判明!!/
『お前は国民の敵だ』という自衛官にも『思うことはあると思う』と言い切った小野寺五典防衛大臣!今の日本は国家総動員法成立前夜か!?」2018.4.19日号~No.2044号~

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

IWJ Independent Web Journal - 岩上安身責任編集

 

2018年3月23日 (金)

シリア難民が帰国しつつあるのに、攻撃態勢にある欧米

Andre Vltchek
2018年3月16日
New Eastern Outlook

三カ月後にダマスカスに帰国するつもりですと、彼がにこにこしながら言った後、“ベイルートには何年暮らしているの?”と、私は理髪師エヤドに聞いた。

一年前には、そのような会話を始めるのは容易ではなかった。しかし今は、あらゆることが急激に、またそう信じたいのだが、不可逆的に変化しつつある。

本当に不可逆的なものなど何もないとは言え、欧米、特にアメリカ合州国が威嚇的になればなるほど、シリア国内の状況は良くなる。今欧米は、またしても、ロシアや他の国々を壊滅的対決に引きずりこみかねない、シリア軍攻撃の用意ができていると、ダマスカスを威嚇している。戦争だ! 欧米がシリア内での永久戦争に取り憑かれているのは明らかだが、大半のシリア国民は、永続する平和を取り戻すことに情熱的だ。

“6年です”と理髪師は、カミソリを準備しながら答えた。彼の声に悲しみと憤りを私は感じ取った。“6年は長過ぎます!”

“帰国してから、どうするの? ダマスカスで理髪店を開店するつもり?”私は知りたかった。私がこれまで経験した中で最高の理髪師だ。素早く、自信がある、正確な名匠だ。

“いいえ”彼は微笑んだ。“言いませんでしたが、私は機械技師なんです… 理髪師は、祖父から学んだんです。今アラブ世界では、何百万人もの人々が本職でないことをしています… それでも帰国して、祖国再建を支援したいのです。”

エヤドの政治傾向については何も知らない。そういうことを聞くのは失礼だと思っていたのだ。今なら聞けるだろうと感じていたが、聞かなかった。彼は祖国を助けたくて、帰国しようとしている。大切なのはそこだ。

“ダマスカスに会いに来てください。” 別れ際に彼は微笑んだ。“シリアは小さな国ですが、すごい国です!”

*

2017年2月24日、ニューヨーク・タイムズが、膨大な人数のシリア難民を受け入れている国 - レバノンに対して、いつもの辛辣な皮肉を放った。

    “約150万人のシリア人がレバノンに避難しており、当局や救援団体によれば、人口の約四分の一にのぼっており、難民はレバノン経済と社会構造にとって重荷だとレバノンでは広く考えられている。

    難民支援者を自称する社交的な人物、タハン氏は、難民がレバノン経済を損ない、社会福祉の負担になっているという考えを切って捨てた。政府が、国連から、もっと金をせしめようとして、この見方を広めているのだと彼は言った。

    難民は、彼らに電気を供給する発電機運営者から、難民が国連食料引換券を使う店舗経営者、低賃金労働者の恩恵を得る地主まで、レバノンのためになっている。国連が言う、2016年だけでも19億ドルの国際援助は言うまでもなく、国際組織が与える経済刺激で、難民を受け入れる負担はほとんど相殺される言う、国際組織から良く聞かれる主張だ。

    レバノン内戦での経験に基づいて、シリア人は何年にもわたって滞在すると予想しているとタハン氏は言った。”

ニューヨーク・タイムズが、欧州連合での‘難民危機’を報じる際には、そうした調子にでくわすことはまずない。そこでは、何人かの超富豪や、レバノンよりも遙かに人口の多い国々が、この中東のちっぽけな国が受け入れているのとほぼ同じだけの人数を受け入れることはできない振りをしつづけている。

‘難民危機の頂点’と見なされている2015年、150万人よりずっと少ない人々が、庇護を求めて、欧州連合に入った。この150万人の一部は実際はウクライナ、コソボとアルバニアからの‘難民’だ。

レバノン、ヨルダン、トルコでも、難民危機を、またギリシャ(コス島)やフランス (カレー)のいわゆる‘危機’も私は報じた。その時までに、世界の半分、そしてほぼ中東全体を既に不安定化していた欧米は、極端な身勝手さ、残酷な冷淡さ、人種差別や、悔い改め、理解することの断固拒否を実証している。

ニューヨーク・タイムズのタハン氏が誰であれ、彼の真意が何であれ、間違っている。この記事が発行される時点で、ダマスカス政府が、ロシア、イラン、中国、キューバや ヒズボラに支援されて、欧米と、その同盟諸国によって武器を与えられ、支援されているテロ集団に対する戦争に勝利しつつあり、レバノンに暮らすシリア難民の人数は、終始減り続けている。

“シリア国内の状況は依然極めて危険だ”と主張し、シリア人に帰国しないよう“警告している”のは、実際、欧米 - そのNGOや政府機関 -なのだ 。

しかし、そのような警告は、シリアに戻る難民の流れを到底阻止できない。CBS News は、2018年2月2日にこう報じている。

    “… 36歳の人物がアレッポに戻った。彼は昨夏帰国した - 意気消沈し、郷愁を感じて、次の冬を恐れて、彼はドイツの都市ズールでの生活に耐えられなかったのだ。

    彼に言わせれば、ドイツは“退屈で、退屈で、退屈で。”

レバノン領のシリア移民人数は既に100万人以下で、国連難民高等弁務官事務所によれば、2014年以来初めてのことだ。

人々は帰国しつつある。毎週何千人もの人々が帰国しつつある。

彼らはレバノン、ヨルダン、トルコから、どういうわけかそうはならず、地球上で最も古く、最も偉大な歴史と文化を持った国の一つから来た多くの人々を感心させそこねた、かつては想像上の天国だった - ドイツなどのヨーロッパ諸国 - からも帰国しつつある。

*

レバノンのULFで産業扶助を学んでいるムハンマド・カナーンは、こう説明する。

    “シリアにいた頃、機械設計・開発を三年学んでいました… 危機と戦争のため、私は出国を余儀なくされました。その後、更に三年間、勉強を止めざるを得ませんでした。そこで、ユネスコ事業のおかげで、レバノンで学ぶよう受け入れられたのです… 対シリア戦争の後、今勉強している分野を続ける意欲が高まっています。具体的には、インフラ修復が必要ですし、工場も間もなく稼働するでしょうから。シリアは知識のある人を大勢必要としているのです…”

欧米は、シリア難民の、そのような決意を予想していなかった。欧米は、無数の破壊され、不安定化された国々からやって来る移民に慣れっこになっていたのだ。欧米滞在を許される限り、何でも行い、何でも言う人々に。

欧米はシリア人をまさにそうした移民に変えようとしたのだが、失敗したのだ。2014年12月、私はイラクのクルド人自治区からこう報じた。

    “油田からほど遠くない所に、大規模な難民キャンプがある。これはシリア人亡命者用だ。

    中に入る交渉をした後、キャンプの所長 - ハウル・アレフ氏に質問することができた - 「ここでは、何人の難民が保護されていますか? 」「14,000人です」と彼は答えた。「そして、15,000人になったら、この場所は手に負えなくなります。」

    人々にインタビューをする気になれなかったが、シリアの都市シャムから来たアリと彼の家族を含め、ともかく何人かの難民と話すことができた。

    新たにやってきた人々全員が尋問されるのかどうか私は知りたかったのだ。答えは「イエス」だった。バッシャール・アル・アサド大統領支持か、反対かについて、質問されるのですか? “ええ、聞かれます。全員がこうした質問や他の質問をされます…” And if a person - 本当に絶望的で、困窮して、空腹の人が - 彼はバッシャール・アル・アサド政権を支持していて、シリアが欧米によって破壊されつつあるので、ここに来たと答えたら、どうなりますか?」 答えはこうだった。「彼とその家族は、イラク・クルディスタンに留まることを決して認められないでしょう。」

中東至る所で、また様々なヨーロッパ諸国でもシリア難民に出会った。愛する祖国から離れているのを、彼らのほとんど全員が郷愁を感じ、絶望的でさえあった。彼らの大半が帰りたがっていた。帰る機会を待ちきれない人々もいた。

カナダのような国でさえ、ビザをポケットに持っているシリア人を知っていたが、彼らは最後の瞬間、祖国を離れないと決断していた。

シリアは本当に独特な国だ。

欧米は思いもよらなかったのだ。欧米は、生活が破壊された人々の、そうした決意を見たことがなかったのだ。

“私たちは西に向かっています。行かなければなりません”ギリシャ・コス島の市庁舎前で待っていた、子供が二人しがみついているシリア人女性に言われた。“子供たちのためにそうしています。でも聞いてください。私たちの大半は間もなく帰国するつもりです。”

今、彼らは帰国しつつある。しかし欧米はそれが気に入らない。憎悪しているのだ。

欧米は‘あの困窮した集団’にひどく利用されているとぐちをこぼしたがるが、特にシリアのような教育の進んだ国からの移民無しに、欧米は実際やって行けないのだ。

*

欧米が作り出し、訓練し、資金提供し、支援したテロリストの残虐な侵略を打ち破って、シリア国民は勇敢に戦っているだけではない。今や難民は、ヨーロッパやカナダや他の場所における異郷生活の、偽りのそして往々にして屈辱的な快適さに背を向けつつある。

そのような態度は‘罰されなければならない’。そうした勇気のかどで、シリアの諸都市や勝利しているシリア軍は、アメリカ軍や、可能性としては、ヨーロッパの軍隊によっても、間もなく、直接爆撃され、攻撃されるかも知れない。

ベイルートで、この文章を書き終えようとしている所に、一人はアレッポから、そして、もう一人はダマスカスから、友人の二人のシリア人教育者が短時間訪れた。

“またひどくなりつつありますね”と私は言った。

“ええ”彼らは同意した。“私がこの旅行にでる直前、ダマスカスの私の近隣で、テロリストが発砲した銃弾で、子供が二人亡くなりました。”

“アメリカはシリアを直接攻撃するかも知れないと言っています”と私は言った。

“連中はいつも脅しています。”彼らは言った。“我々は恐れていません。我々は我が国を守ると固く決心しています。”

新たな危険にもかかわらず、意気盛んなシリア国民は続々と祖国に戻りつつある。帝国は、彼らをその勇気、愛国心と決意のかどで罰しようとするかも知れない。だが彼らは恐れてはおらず、しかも、彼らは孤立してはいない。ロシアや他の同盟者たちが‘現地で’シリア防衛を支援する用意ができている。中東全てが注目している。

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの作者で、革命小説Auroraや、他の書籍数冊の筆者。“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/03/16/syrian-refugees-are-going-home-the-west-ready-to-attack-2/
-----------
とうとう、ジョン・ボルトン補佐官(国家安全保障問題担当が実現。

最近 この記事の原文があるNew Eastern Outlookウェブ、非常につながりにくい。タイムアウト、ページ読み込みエラーになる。そこで、今回記事は、筆者には申し訳ないが、原文通りのリンクや整形をしないままだ。

東京都迷惑防止条例改悪、平然と進められる恐ろしさ。大本営広報部の側面支援も大きいはずだ。

日刊IWJガイド・番組表「自民党・和田政宗議員が野党に向けて放った牽制球が巨大ブーメランとなって自民党に突き刺さる! 国有地の格安払い下げの日本航空学園で、自民党・赤池誠章議員が校長を務めていた!/国会前のデモも、市民団体による政府監視活動も規制されかねない!? 東京都迷惑防止条例改悪について、岩上安身が立憲民主党・川田龍平参議院議員に訊く!」2018.3.22日号~No.2016号~

2018年3月21日 (水)

NATO空軍はトルコからヨルダンに移動しつつある

2018年3月12日
Andre Vltchek

中東の人々は皮肉に、こう冗談を言っている。

    “トルコのインジルリクから、ヨルダンのアズラクに、愛を込めて。

つまり、もし彼らが世界のこの部分におけるNATO軍の移動に何らかの注意を払っているのであれば。

彼らは注意を払うべきなのだ。

途方もなく破壊的で攻撃的な部隊の、少なくとも、かなりの部分が、‘変わりやすく’欧米によれば、突然‘信頼できない’国(トルコ)から、貧しいながらも従順なヨルダン王国へと逐次移転されつつある。

NATOが、例えて言えば、トルコが一体どの向きに飛行し、最終的に一体どこに着陸するのかわからなくなっているのは明らかだ。NATOはパニックになって、‘万一’の対策、出口戦略を探っているのだ。最も重要な地域大国からの、ほとんど脱出計画を。

欧米は本当にトルコを失いつつあるのだろうか? 誰にわからない。エルドアン大統領を含む、アンカラの誰にもわからない可能性が極めて高い。

だが … エルドアンがロシア寄りになったら、中国寄りにまでなったらどうだろう? トルコとイランとの関係が改善したらどうなるだろう? もしアンカラが、長年、何十年も、欧州連合に屈辱を与えられつづけるのにとうとううんざりしたらどうなるだろう? そして、ワシントンの命令に、トルコがもう従うのがいやになったらどうなるだろう?

これらの‘悪夢のような’シナリオが、ブリュッセル、ワシントンやロンドンの多くの官僚を不眠症に陥らせている可能性が極めて高い。

NATOは、何事も運任せにしたくはないのだ。トルコがだめなら、どこへ? あらゆる核兵器、戦闘機、爆撃機や‘欧米軍事顧問’はどこに行くべきだろう?

トルコの都市アンダナ郊外に位置する巨大空軍基地インジルリクは、かつては完璧な場所だった。インジルリクは、長年にわたり、そこから欧米が地域の様々な標的を威嚇し、直接攻撃してきたし、シリアや他の場所で活動している無数の過激派聖戦要員がそこで訓練を受けたと多数のトルコ専門家が考えている中東で最も重要な破壊的空軍基地だ。

シリアであれ、イラクであれ、あるいは可能性として、イランやレバノンやイエメン、あるいはアフガニスタンであれ、欧米が爆撃したいあらゆるものにとって、完璧なインフラと‘素晴らしい’地理的位置のインジルリクがある。NATOにとって、本当に願ったりかなったりの場所だ! ただ、それも最近まずのことだ。エルドアン大統領支配下の、2016年のクーデター未遂と、その結果の、不可解ながら、本物の‘トルコ反乱’まで。

突然トルコは‘もはや信頼できなくなった’。少なくとも欧米の首都において。

これはトルコと、その将来にとっては、おそらく非常に良いことだが、NATOにとっては、決してそうではない。

*

そこでインジルリクは、本当に一体どこに移動しよう?

ヨルダン王国は最善の候補に見える。好都合にも、ヨルダンははなはだ貧しく、歴史的に欧米ハンドラーに従順だった。ヨルダンは本質的に、主に欧米対外支援に依存しており、ワシントン、ロンドンやベルリンの支配者を喜ばせることならなんでもするだろう。

欧米にとって、最も重要なのは、アンマンが十分圧政的で、本格的な反政府派が皆無なことだ。もし反体制派が遠慮無く主張すれば、メンバーは拉致され、拷問される。

それゆえ、ヨーロッパ人も北米人もヨルダンなら、安全でくつろげると感じて当然だ。2017年、ドイツ国軍は、兵士、パイロットと、トーネード戦闘機、総計200人以上と数十機の航空機を、サウジアラビア国境からわずか約30キロ、シリアからも同じ距離にあるアズラク基地に移動させた。イラクから、わずか200キロだ。

アンゲラ・メルケルと、レジェップ・エルドアンが、お互い一定の(人によっては‘おおきな’)距離を感じているのは明らかだ。NATO諸国が、圧政的で、市場志向で、従順な国々と密接に協力するのを好むのもよく知られた事実だ。

だがヨルダンは?

ドイツ国営テレビ局、ドイチェ・ヴェレ(DW)さえ、同時に状況の真の理解を示しているとは言え、この動きに対して、明らかな冷笑を表している。

“国王アブドゥッラー2世は、欧米が大いに好んでいる指導者だ。アラビア半島の王子たちとは対照的に、彼は通常ダークスーツを着ている。彼はイギリスで軍事教育を受け、オックスフォードとワシントンで学んだ。彼の支配下でヨルダンは、全ての主要な中東紛争で、欧米政治に確実に従っている。

しかも、ハンブルクに本拠を置くドイツ・オリエント研究所で長年働いているウド・ステインバッハによれば、これは変化することはない。

“彼は欧米派でしたし、彼は欧米派ですし、欧米派でいる以外、彼に選択肢はないのです,”ステインバッハは言う。 “ヨルダンは貧しい国で、欧米の支援なしでは、全く生きて行けません。”

*

NATOは主に、シリア領にある無数の標的を違法に爆撃するため、既にアズラクに近い、ムワファク・サルティ空軍基地を長年利用している。

NATOとEU空軍、具体的には、ベルギー (2014年-2015年)、今はオランダとドイツが利用して来たので、ブリュッセルでは、アズラクは、実に‘聞き慣れた名前’だ。アメリカ空軍は、既に何年か、ここから活動してきた。

基地は中東でも陰鬱な場所に位置している。経済的に貧困で、無数の小企業や工場が閉鎖し、今や錆び朽ち、ほぼ完全に干上がった、かつては‘渡り鳥’の保護区’として有名だったオアシスのアズラク湿地帯保護区がある。

オアシスは、かつてはサウジアラビア国境にまではるばる広がっていた。今では‘保護区’の大半の地域が干上がっている。私が沖縄で見たのとさほど変わらない航空機エンジンと、エンジン試験装置の耳をつんざくような轟音にでくわすことになるので、飛ぶ鳥は余り多くない。

ヨルダンのこの一角にやって来る人々は大半“アラビアのローレンス”として知られ、美化されている邪悪なイギリス諜報工作員トーマス・エドワード・ローレンスによって、昔、拠点として使われた近くの城を‘探検’しようという‘冒険好きな’欧米観光客だ。‘野生動物保護区’や、いくつかのちょっとした考古学遺跡を見にやってくる者もいる。

アズラク・ロッジの工芸品店で働いているアリア女史は、こう告白した。

“この場所は空軍基地のすぐ縁にあって、外人観光客用ホテルとしても機能していますから、時々ここがとても怖くなることがあります。誰かがこの場所を攻撃しようと考え得る理由が色々ありますから…”

建物の後ろの駐車場から無数の格納庫や軍用機を見た後で私は尋ねた。しかし、ここは本当に‘観光’ホテルでしょうか。彼女はしばしためらってから、答えた。

“元々ここは環境を配慮したロッジでしたが、今の予約は主に基地です。アメリカ人とドイツ人が宿泊しています。数年前は、ベルギー人でした。将校たちは時に丸一カ月滞在します。訓練や会議で。彼らは基地で働きますが、このホテルで泊まります。”

“アメリカ合衆国国際開発庁”の看板がホテル入り口近くの壁にネジで留められている。無数の地域の歴史的な白黒写真と、かつてのイギリス植民地時代の制服を身に着けた兵士の立像が壁を飾っている。

アズラクの町はほこりっぽく、半分空だ。町は容赦なく乾燥した砂漠に囲まれている。無数の家や商店の残骸が幹線道路沿いに並んでいる。破れたテントの中で惨めに暮らしている人々もいる。

粗末な住宅の集合の近くで私は立ち止まった。黒いドレスを着た老婆が私に向けて脅迫するように杖を振った。

年寄り風の男性が自動車に近寄って来た。彼は私に向かって手を伸ばした。手はしわが寄っていて、固かった。私は握手した。彼が何歳なのか全くわからなかった。それほど老いてはいないようだったが、疲れて、落胆しているように見えた。

“この基地は”私は壁に向かって腕を振った。“これは、町に役立っていますか、少なくともわずかでも?”

男性は数秒私を見つめた。そして、つぶやいた。

“役にたつ? ああ、たぶん… たぶん、そうではない… 良くわからないな.”

不景気に見舞われる僅か数年前まで営業マンをしていた運転者兼通訳がアズラクからゆっくり去りながらこう言った。

“ここの状況はとても酷いのです! 状況は悲劇的です。西アンマンもここも - まるで二つの異なる宇宙が、たった一つの国の中に存在しているかのように。何という対称でしょう! まあ、ご自分でご覧になれますよ。”

この破壊的な空軍基地が、ヨルダンで彼らの地域に拡張するのをヨルダン国民は気にするだろうかと彼に聞いた。結局、その唯一の目的は、無数の無辜の人々を殺害しながら、同胞のアラブ諸国を残忍に扱うことなのだ。

彼は肩をすくめた。

“気にしませんね。ここの人たちの大半は、そういうことを考えません。彼らは食べられて、何とか生きていくのを望んでいます。政府は彼らを欧米と協力すれば生活水準をあげられると説得しています。人々が考えているのはそれが全てです。指導者たちは、湾岸でもこの国でも、腐敗していて、国民は屈辱を与えられています。ここでは、彼らには何の明るい未来も、現状況からの脱出方法もありません…”

首都アンマンまで約70キロのところで、いくつかの検問所や欧米がアフガニスタンで構築しているものに良く似たコンクリートの塀を通り過ぎる際、我々は速度を落とした。運転手は私に伝えようとした。

“ほら、ここがいわゆるシリア反政府派を長年訓練している場所ですよ。”

アンマンに戻ってから、ここで働いている何人かの友人、主に外国人に聞いた。

“ヨルダンでは、既に無数の欧米の空軍基地が稼働している”と彼らの一人は言った。“この話題はここではあからさま議論されることはない。良かれ、あしかれ、どうでもいいのだ。誰も気にしていない。世界のこの部分の背骨は、とっくに折れている。”

*

アズラクは、巨大な空軍基地というだけではない。中東における主要難民キャンプの一つと同義の場所でもある。これは、主に戦争から逃れるシリア人を収容すべく砂漠の真ん中に作られた新たなキャンプだ。

2016年と2017年、私はここで働いた。より正確に言えば、攻撃的な地域の治安部隊によって追い出されるまで、働こうとした。

難民危機、欧米の軍事基地、対外援助と観光がヨルダン王国にとっての主要収入源だ。

邪悪で、現実離れした形で、ここでのあらゆる出来事は、大きく一巡し‘逆の意味でつじつまがあっている’。‘ヨルダンが進んで領土内に受け入れる軍事基地で国丸ごとぺしゃんこにされつつある。もちろん高額な代金で。その結果、何十万人もの絶望的な難民が、この‘中東における安定した島’に殺到し続け、更に何千万、あるいは何億ドルもの対外援助がアンマンの国庫にもたらされるだろう。’産業も製造も骨の折れる仕事も実際不要なのだ。

この計画は‘不道徳’と定義することが可能だろうか? ‘そして、それは重要なのだろうか?’今回、そして、これまでのヨルダン王国訪問時にも、何度か‘誰も気にしない’と言われた。支援’や‘援助’を装う、欧米が後援する教育や、マスコミ洗脳番組やキャンペーンでほぼ全てのイデオロギーが、団結や国際主義の精神とともに、既に破壊されてしまった‘。

今、希望の明滅がまた現れているので‘ほぼ’と言っておこう。まだ全て負けたわけではないのだ。隣国 - シリア - は依然耐えている。シリアは戦い、何十万人もの国民を失ったが、残虐な欧米の介入を打ち破ることにほほ成功している。今は現代アラブ史で最も重要な瞬間なのかも知れない。

中東の人々は注視している。ヨルダン国民は注視している。トルコ国民は注視している。帝国主義者を打ち破る可能性もあるだろう。協力だけが生き残るための唯一の方法ではないだろう。

巨大なNATO空軍基地は、トルコからヨルダンへとゆっくり移動しつつある。

欧米は既にシリアを失った。トルコも失いつつあるのかも知れない。いつの日かヨルダンでさえ目覚めるかも知れない。こう言うむきもある。‘ドミノ効果が始まった。’

アンドレ・ヴルチェクは、哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼はVltchek’s World in Word and Imagesの作者で、革命小説Auroraや、他の書籍数冊の筆者。“New Eastern Outlook”独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/03/12/nato-air-force-is-moving-from-turkey-to-jordan/
----------

緑のタヌキ、都民ファシスト、正体をさらけ出し、デモ規制を強化するとんでもない人物。

“デモ封じ条例”に反対せず 都Fは「都民ファシストの会」か

前川氏の講演を妨害する文盲非科学省のお粗末さ、今に始まったことではない。不道徳教育は無茶苦茶だが、英語政策は支離滅裂。一億総白痴化の処方箋。

TOEIC亡国論』の95-96ページを引用させていただこう。

 志ある良心的な大学の先生方もたくさんいるはずなのだが、何しろ猫の目行政の文科省が大学に対して間違いだらけの「お達し」を連発し、交付金を「人質」にして天下りを止めないものだから、大学としても改革したくても思うようにできないのだ。
 実際、大学院時代の筆者の同級生は何人かが大学の教授になっているが、会うたびに聞かされるのは「猪浦さん、もう今の大学は崩壊しているのですよ」という言葉だ。

ところで、この筆者の翻訳書、『チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで』しかないようで実に残念。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

911事件関連 | Andre Vltchek | Eric Zuesse | Finian Cunningham | GMO・遺伝子組み換え生物 | ISISなるもの | James Petras | John Pilger | Mahdi Darius Nazemroaya | Mike Whitney | Moon of Alabama | NATO | NGO | Pepe Escobar | Peter Koenig | Prof Michel Chossudovsky | Saker | Stephen Lendman | Thierry Meyssan | Tony Cartalucci | TPP・TTIP・TiSA・FTA・ACTA | Wayne Madsen | WikiLeaks | William Engdahl | wsws | アフガニスタン・パキスタン | アメリカ | アメリカ軍・基地 | イスラエル | イラク | イラン | インターネット | インド | ウォール街占拠運動 | オバマ大統領 | オーウェル | カナダ | カラー革命・アラブの春 | ギリシャ | クリス・ヘッジズ | サウジアラビア・湾岸諸国 | シェール・ガス・石油 | ソマリア | ソロス | チベット | チュニジア・エジプト・リビア・シリア・アルジェリア | テロと報道されているものごと | トヨタ問題 | トランプ大統領 | トルコ | ノーベル平和賞 | パソコン関係 | ヒラリー・クリントン | ホンジュラス・クーデター | ポール・クレイグ・ロバーツ | マスコミ | ユダヤ・イスラム・キリスト教 | ロシア | 中南米 | 中国 | 中央アジア | 二大政党という虚構・選挙制度 | 伝染病という便利な話題 | 北朝鮮 | 地球温暖化詐欺 | 地震・津波・原発・核 | 宗教 | 憲法・安保・地位協定 | 授権法・国防権限法・緊急事態条項 | 新冷戦 | 新自由主義 | 日本版NSC・秘密保護法・集団的自衛権・戦争法案・共謀罪 | 旧ユーゴスラビア | 映画 | 書籍・雑誌 | 東ヨーロッパ・バルト諸国 | 東南アジア | 無人殺戮機 | 田中正造 | 英語教育 | 読書 | 通貨 | 選挙投票用装置 | 難民危機 | 麻薬とされるマリファナについて

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

無料ブログはココログ