Andre Vltchek

2019年6月17日 (月)

北アメリカとヨーロッパの大衆:いいかげんに目を覚ませ、まったく!

Andre Vltchek
2019年6月6日
New Eastern Outlook

 毎年、毎月、私は世界の両側を見ている。ますますかけ離れてゆく二つの両極端を。

 シリアのホムスのような偉大な都市がぞっとするほど崩壊されたのを見る。アフガニスタンのカブールやジャララバードが、NATO占領軍と彼らの現地の傀儡を守るのを意図した巨大なコンクリートの壁で分断されているのを見る。インドネシアのボルネオや、金を採掘しているペルーの町や、今やほとんど住めなくなったオセアニアの環礁島諸国のツバルやキリバスやマーシャル諸島で恐ろしい環境破壊を見る。

 公衆衛生設備や清浄な飲料水が欠如しているスラムを見るが、そこでは欧米帝国の長靴が現地文化を打ち壊し、人々を奴隷にして、自然資源を略奪しているのだ。

 私はすべての大陸で働いている。極度の疲労に打ちのめされている時でさえ、ほとんど何の蓄えも残っていない時でさえ、私は決して止めない。私は止めることができない。とうとう行動様式が見えるようになったので、私には止める権利がないのだ。この世界の動き方、欧米が世界の大部分の国を強奪し、洗脳し、奴隷にしに成功していた方法を。私は私の知識をまとめ、「世界への警告」として出版するのだ。

 私はこの「行動様式」についての本を書いた。これまでで私の最も包括的な、厚さ1000ページの「Exposing Lies of The Empire(帝国の嘘をあばく)」だ。

 そして、私は欧米そのものを見る。

 私は「講演」のため、ヨーロッパ同様、カナダやアメリカにも行く。時にはオーストラリアの聴衆に講演するよう依頼される。

 破壊された人々や略奪された大陸と比較すると欧米は法外なほど金持ちなので、まるで地球に属していないかのように思えることが多い。

 のんびりした怠惰な日曜午後のローマのヴィラ・ボルゲーゼ散歩と、ナイロビのマザレ・スラム恐怖の通り抜けは、全く別の二つの現実、二つの異なる銀河系に存在していて不思議はないものだ。

 今も「ヴィラ・ボルゲーゼ」の綴りをちょっと間違っただけで、Macはすぐ正解を教えてくれた。ヴィラ・ボルゲーゼが存在しているからだ。一方、正しく綴った「Mathare」には赤く下線を引かれてしまった。Mathareは「間違い」なのだ。なぜならそれは存在しないから。約百万人の男性と女性と子供がそこに住んでいるにもかかわらず、それは存在しないのだ。欧米で私のマックブックプロによっても、比較的十分教育を受けた読者の大多数によっても認識されないのだ。

 実際、ほとんど世界全体が、ニューヨークやベルリンやパリから見た場合、一つの大きなエラー、非実在のように思われる。

 私は欧米の大衆の前で講演する。そう、頻度は減っているが、時々講演している。

 率直に言って、ヨーロッパや北アメリカの聴衆と対面するのは憂うつで屈辱的に思える。

 それはこういうことだ。「真実を語ること」世界中で目撃したことを語るよう招かれるのだ。

 良く暖房されたり冷房されたりしている家で美味しい夕食を食べた後、快適な自動車で到着したばかりの男性や女性に対面して私は立っている。私は有名な著者で映画製作者かもしれないが、どういうわけか、彼らは私を乞食のように感じさせるのだ。なぜなら私は「乞食」たちのために話をするために来たのだから。

 全てが洗練されて、振り付けられている。私はどんな「流血シーン」も見せないことになっている。私は「公人の名」を出さない。壇上では悪態をつかず、酔わず、視界に入っている人々侮辱しないのだ。

 通常直面するのは、かなり頑固かか、少なくとも「かたくなな」聴衆だ。

 最近、南カリフォルニアで、仲間の哲学者と友人に彼の同僚の小さい集会で話をするよう頼まれた際、私がシリアのイドリブ近くの前線における状況を説明していると、何人かの人々が携帯電話をいじっていた。私の話は彼らの大部分にとって「耳に心地良いBGM」にすぎないと感じた。テレビインタビューで何百万人もの人々に語る際は、少なくとも、大衆には会わずに済む。

 欧米で「講演する」際は、実際、彼らの国が犯している大量殺人や大量虐殺に少なくとも部分的には責任がある男性や女性に語るのだ。他の人々が強奪され、屈辱を受け、しばしば強姦さえされているがゆえに、生活水準が理不尽にも高い男性や女性だ。だが彼らの目は謙虚ではない。彼らは私に詰め寄り、私がするかもしれない間違いを待ち構えていて、こう結論するのだ。「彼はフェイクニュースだ」。彼らにとって私は「存在している」人々と存在しない人々の橋ではない。彼らにとって私は、エンタテイナー、芸人、あるいは多くの場合、厄介ものだ。

 私の聴衆の多くにとって、欧米がくり広げる戦争やテロについてについて学ぶのは、オペラ公演や交響曲コンサートとは違う別の種類の贅沢な、レベルの高いエンターテイメントなのだ。大半はそうしたがらないが、もし必要なら、彼らは代金さえ払えるのだ。刺激的な経験をした後、彼らはいつもの暮らし、保護された優雅な生活に戻る。一方私は、翌日、違う現実、前線に、埃と窮乏へと戻る飛行機に乗っていることが多い。

 彼ら、私の聴衆(現実に直面しよう。読者の大部分でもあるのだ)は彼らがどれほど「偏見がない」か示すためにやって来るのだ。彼らは自分のライフスタイルを損なないようにしながら、私から「学び」「教養を身につける」のだ。彼らの大半は、私のような直接体験なしで、その全てを知っているつもりになり、大学なり劇場なり、どこであれ、彼らの前に私を招き、彼ら自身も無理やりやって来て、私に情け深い恩恵を施しているのだ。彼らは私の戦いに対する支援は言わない。彼らはどんな戦いにも加わらない。彼らは善良な平和主義の勤勉な人々だ。それだけだ。

 1930年代後期のドイツ人のようだ。独善的で勤勉な人々だ。彼らの大部分がペットを愛し、ごみをリサイクルする。そしてスターバックスで後片付けする。

 数日前、我々はベネズエラでクーデターを止めた。私は破壊されたボルネオ島の奥深くにいたが、私はRTやPress TVで何百万人かに向けてインタビューをしていたので、我々という言葉を使った。そこでさえ私は、書くこと、ツイートを決して止めず、必要とあらば、いつでも全てを置いて、カラカスに飛ぶ用意ができていた。

 ベネズエラを守ること、そこで革命を守ることは極めて重要だ。欧米の命令に降伏するのを拒否している他の革命的な勇敢な国々、シリア、キューバ、ロシア、中国、北朝鮮、イラン、ボリビア、南アフリカを守ることは極めて重要だ。

 カラカスにまつわるイデオロギーの戦いが猛威を振るう中、私は考えていた。欧米の大衆を行動させることができるものが、まだ何かがあるのだろうか?

 彼ら、ヨーロッパ人と北アメリカ人は、自身の罪に対して全く無関心になってしまったのだろうか? 彼らは何か感情的な免疫ができてしまったのだろうか? 彼らの状態は、イデオロギー上の問題なのか、それとも病気の問題なのだろうか?

 我々は実に露骨なクーデターのさなかにいたのだ。地球で最も民主的な国の一つを打倒する欧米による企み。それなのに彼らのワシントンやマドリッド政権が行っているテロを止めるため、彼らは何もしなかったのだ! 少なくとも、1965年のインドネシアで、あるいは1973年のチリでは、欧米政権は、見え透いた口実を使ってごまかそうとしていた。少なくとも、ムジャヒドを作り出して、社会主義アフガニスタンと共産主義ソ連を破壊しながら、欧米は少なくとも部分的には自分たち本当の役を隠そうとして、パキスタンを代理に使っていた。少なくとも、イラクで百万人以上の人々を殺しながら、へたな芝居や「大量虐殺兵器」に関する山ほどの嘘をついていた。少なくとも、少なくとも…

 今はもうまったく見え見えだ。シリアで、ベネズエラで。北朝鮮、キューバ、イラン、中国、ロシアに対しても。

 もはやプロパガンダさえ必要でないかのように、欧米政権の計画に対して、欧米の大衆は全く脅威にならず、完全に従順になったかのように。

 あるいは、より正確には、かつて手が込んでいた欧米のプロパガンダが、極端に単純になったのだ。今は嘘を繰り返すだけで、欧米諸国民の大多数は自分たちの政府が世界で何をしているか疑おうとしさえしないのだ。唯一問題になるのは「国内問題」だけなのだ。つまり欧米諸国民の賃金と手当だ。

 ベトナム戦争当時のような暴動はない。今の暴動はヨーロッパ人労働者のより良い福祉のためだけだ。国外での略奪や、非西側諸国に対するNATOによるテロ攻撃や、無数のNATO軍事基地や、侵略やクーデター画策を止めるために、欧米では誰も戦っていない。

 欧米の大衆は、更にどこまで耐えられるのだろう?

 それとも、絶対的に全てに耐えることができるのだろうか?

 彼らはベネズエラやキューバへの、あるいは両国への直接侵略を容認するのだろうか?彼らは、ごく一例をあげれば、既に最近の歴史で欧米が犯したテロ行為、ユーゴスラビア、イラク、アフガニスタン、リビアやシリアへの直接介入や破壊を受け入れている。

 更にどれだけ多くのものを受け入れるのだろう? 対イラン攻撃は受容できるのだろうか? 例えば、200-300万の死者を?

 あるいは、北朝鮮だろうか? 更に数百万人の、死体の新しい山?

 私は尋ねている。修辞疑問ではない。私は本当に知りたいのだ。世界は知らなければならないと私は信じている。

 欧米の大衆はISIS (あるいはIS、あるいはダーイシュ)のレベルに達してしまったのだろうか? それほど独善的に、それほど狂信的に、自身の例外主義を確信していて、もはや、明晰に考え、分析し、判断することができないほどなのだろうか?

 ロシアや中国、あるいは両国を第三次世界大戦に駆り立てることが、バイエルンやサウスカロライナやオンタリオに暮らす人々に受け入れられるのだろうか?

 そして、もしイエスなら、彼らは全員正気を失っているのだろうか?

 もし彼らが正気を失っているのなら、世界が彼らを止めるべきなのだろうか、一体どのようして?

 私は欧米の狂気の限界を知りたいと思う。

 狂気があるのは明白だが、それはどれほど大規模なのだろう?

 私は分かっている。フランス人、アメリカ人、カナダ人、イギリス人やドイツ人が何人についてくそったれに彼らが中東や東南アジアやアフリカや「そのような場所」で何百万人もの罪がない人々を殺すことについて全く気にしていないという怪物のような事実を私は受け入れている。彼らがその植民地の歴史についてほぼ何も知らず、彼らは、サッカー試合が見られ、たくさんの肉と6週間の休暇を異国情緒の海岸で楽しめる限り、何も知りこくはないのを私は受け入れる。欧米が行った恐ろしい犯罪を知っている人々の多数さえもが、決して、決してそれを、彼ら自身のせいではなく、欧米が何世紀にもわたり行ってきた略奪の上に成り立っている自分たちの文化にではなく、中東の前哨基地であるイスラエルではなく、全てロスチャイルドや「シオニスト陰謀」のせいにしたがるのを私は知っている。

 しかし我々の地球の存続と、人類の存続はどうなるのだろう?

 私は私の「戦闘のプレゼンテーション」を聞きに来る人々の目を想像する。私は彼らに真実を話す。私は全てを語る。私は決してはばかることはしない。決して妥協しない。私は彼らに彼らが解き放った戦争の画像を見せる。そう彼らだ。市民は自身の政府に対して責任があるのだから、明らかに集団的犯罪や連帯責任と呼ばれるものがあるのだから!

 あの目、あの顔。そこに私が見るものをお話ししよう。彼らは決して行動するまい。彼らは決して彼らの政権を打倒しようとするまい。彼らが恵まれた生活を送れる限り。彼ら自身がエリートであるシステムが、少なくとも現在の形で生き残る何らかの可能性があると思う限り。彼らは両方の方法でそれを演じる、彼らの一部はそうする。口頭で、彼らはNATOに、欧米帝国主義や野蛮な資本主義に激怒する。実際は、彼らは体制と戦うために、具体的なことは何もしない。

 すると結論は何だろう? もし彼らが行動をしないなら、他の人々がそうしなければならない。そして私は確信している。彼らはそうするはずだ。

 500年以上にわたり、極端に攻撃的な欧米諸国の小さな集団に世界全体が炎に包まれ、略奪され、殺されてきた。これは事実上、絶え間なく続いてきた。

 もはや誰も、それが面白いことだとは思わない。私が働く場所、私が気にかける場所では、誰もこの種類の世界を望んでいない。

 今ベネズエラを破壊しようとしている国々をご覧願いたい。しっかりご覧願いたい! 彼らはアメリカ、カナダ、大多数のヨーロッパと、主にそれらヨーロッパ植民地主義者の子孫が多数派を形成している南米諸国だ!

 我々は更に500年、これを望むのだろうか?

 北アメリカ人とヨーロッパ人は間もなく目覚めなければならない。ナチス・ドイツにおいてさえ、ヒトラーに強い嫌悪の念を抱いて、彼を排除したいとを望んだ兵士がいたのだ。今、欧米には、500年にわたる欧米植民地主義略奪はもうたくさんだ、世界を苦しめるのを止めるべきだ、即座に止めるべきだと信じる有力な政党は一党もない。

 もし、我々の地球が今直面している最大で、おそらく唯一脅迫である欧米帝国主義が、決定的に、しかもすぐに、自身の市民に取り除かれないのであれば、それは外部の力で戦い、阻止されなければなるまい。つまり過去と現在の被害者によって。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/06/06/north-american-european-public-finally-wake-up-damn-it/

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 明石順平著『国家の統計破壊』を読んでいる。最終章の「第8章 どうしてこんなにやりたい放題になるのか」で「大前提を欠いた小選挙区制」として小選挙区制問題が論じられている。石川真澄氏の著書以外ほとんど読んでいないが、小選挙区制問題を指摘される正論に驚いた。小選挙区制度の旗振りをした共犯者である大本営広報部、いわゆる大手商業マスコミに、真面目な論議や反省は全く期待は不可能。ネットを検索すると、石川真澄氏の記事の他にも、五十嵐仁法政大学名誉教授や木村朗鹿児島大教授の記事が読める。新刊書もある!拝読しなくては。

今日、『空洞化と属国化~日本経済グローバル化の顛末』著者・坂本雅子名古屋経済大学名誉教授にインタビュー。別途放送予定とのこと。

日刊IWJガイド「6月30日開催の『IWJファンドレイジングシンポジウム・2019 改憲か否か!? 運命の夏』は、おかげさまで満席となりました!! キャンセル待ちご希望の方を受けつけています!また今期1000万円超の赤字の危機にあるIWJを、ご寄付・カンパでご支援くださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます!」 2019.6.17日号~No.2468号~(2019.6.17 8時00分)

2019年6月 9日 (日)

人々を殺しているのはイスラエル人の無関心だ

2019年5月25日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 過去、私がイスラエルに行った(より正確には「通過した」)のは、いつも何か敵対的な目的のためだった。ガザやヘブロンでのインティファーダ(民衆ほう起)に対する残忍な抑圧について書いたり、ベツレヘム周辺の土地奪取の狂気について発言したり、イスラエルがあらゆるす国際法や国連決議に違反して占拠している、不気味な、過疎化されたゴラン高原から報じたりするためだった。ありとあらゆる場所で私は働いた。ガザのシファ病院やラファ難民キャンプ、「ゴラン」、ヨルダンとの境界、ベツレヘム。

 私はベン・グリオン空港に到着し、テルアビブかエルサレムかハイファで一泊し、あわただしく連絡相手(左翼の友人たち)に会い、朝、「最前線」、というか、いわゆる「ユダヤ人国家」がその「周縁部」として何十年間も維持している「最前線」の一つに向かって急いだものだった。

 だが今回は私は、全く逆のことをしようと決めた。

 イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相が、その全ての自制と羞恥心を失ったことが明白になったから、アメリカが彼の狂気を十分利用するだろうことが明確になったので、アラブ諸国の大半と同様、ヨーロッパは、パレスチナ、シリアあるいはイランを守ることを絶対に何もしないだろうと確信し、たまたま「近く」(エジプト)にいたので、私はわずか48時間「訪問」し、一つの単純な目的のため、テルアビブ行きの切符を買った。イスラエル市民を観察するため、彼らが何をどのように考え、欲しているのか理解するため彼らと話をしてみるために。彼らは世界を一体どのように見ているのか、特に彼らが暮らし、戦い、殺している地域を一体どのように認知しているのか。

 それで、私はカイロからアンマン経由で、イスラエルまで旅した。かつてそこで、2日間、私は真新しい速い優雅な2階建て列車でテルアビブとエルサレム間を通勤した。私は多くの人々と話をし、彼らを挑発して、彼らが存在している条件を説明させた。政治制度と(彼らが常に主張する「民主的」)選挙を通して、彼らの大半が支持し続けているアパルトヘイトを説明させるために。

 

 もちろん、イスラエルが本当に一層「民主的で」あればあるほど、彼らがパレスチナ人や地域全体の他のアラブ人を陥れている状態は、実際、一層恥ずかしい。何百万もの人々キャンプに閉じ込めている政府をイスラエル国民は続けて選んでいる。彼らは中東各国で戦争と軍事衝突に火をつけている連中を選出している。

 当然、もし人が、ベイルートかアレッポに暮らしているなら、この全ての恐怖が、イスラエル国民が全く「邪悪だ」から、起きていると想像するのは容易だ。実際、彼らの北アメリカご主人に、革ひもから放たれた血に飢えた一群のロットワイラー犬がいる。

 だがイスラエル人と交流してみると、すぐ奇怪にも、そうではないのを悟るのだ。

 多くのイスラエル人は少し混乱していて、内気で、内向性のように思われる。

 彼らは「自分の殻に閉じこもっている」。彼らは「周りの世界に関心を持っていない」ように思われる。

 最も衝撃的なのは彼らの野蛮さではなく、超然とした態度、無関心と自己本位だ。

 だがこの全ては「彼らの大部分がユダヤ人だから」ではなく、彼らがヨーロッパ人だからだ。

 実際、イスラエル(元来モロッコやイエメンやエチオピアや他の場所からきた)に住んでいる非ヨーロッパ系ユダヤ人の大部分は、二流市民のように、あるいはもっと悪くさえ扱われている事実はほとんど知られていない。

 イスラエルはヨーロッパの中東「前哨基地」だ。大部分の国民の思考様式は、主にヨーロッパ風だ。テルアビブ、ハイファやベールシェバや、エルサレムのユダヤ人居住区周辺の信心深くない地域で人々と話をしてみて頂きたい。そうすれば同じ結論にする可能性がきわめて高い。

 白人、ヨーロッパ系イスラエル・ユダヤ人の「政治的認識」は、ヨーロッパ人のそれと、まさに同水準にあり、つまりゼロに近い。

 イギリスは、他のどの国より多くの軍事基地と前哨基地を、世界中に保有しているかもしれない。イギリス軍は、いくつかの軍事作戦や外国政府打倒「プロジェクト」に関与している。これらの「プロジェクト」は、毎年、何百万人もの無辜の人々を殺している。だが、ロンドンで、テート・モダン美術館や、コベントガーデン・オペラハウスや、無数のファンキーなナイトクラブの一軒に行き、彼らの国の残忍な歴史に関して、人々を会話に加わらせようとお試し願いたい。彼らは、あなたをあざけり笑うか、対決するか、あなたが何について話をしているのか、なぜなのか理解しないだろう。

 フランスで、同じことをして頂きたい。そうすれば同じ結果になる可能性が極めて高いだろう。フランスはアフリカでの新植民地主義プロジェクトに関与しており、何百万という「より下位の人々」がその過程で破滅させられている。だが何人のフランス人が知っているだろう、もし彼らが知っているとして、彼らのうち一体何人が、それを気にかけたり、まして止めようとしたりするだろう。黄色のベストをご覧願いたい。彼らの一体何人がフランス新植民地に公正を要求しているだろう?

 イスラエル人の思考様式も極めて似ている。

 イスラエル最大の都市、テルアビブを例にとろう。それは北アメリカやイギリスより良いインフラで、地球上最も裕福な場所の一つで、建築家プレストン・スコット・コーエンによる傑作の現代美術館などの文化施設がある。テルアビブの緑地帯や公共地の全ては、地球上の最も住み良い都市の一つとして、ランク付けできよう。

 だが誰にとってか? 奴隷にされ、国を追われ、搾取されているこの地域の人々の、一体どれだけの犠牲で?

 どこかで聞いたように思われるだろうか? ヨーロッパが、コンゴや、インドネシアや、インドや他の国々の人々の骨や死体や窮状の上に建設した全ての博物館、大聖堂、公園、公立病院や大学と同様だ。全てがヨーロッパ人のためながら、「他者」から略奪された資源や、「他者」の奴隷的労働者に贖われているのだ。

 マドリッド、ブリュッセル、ベルリン、パリ、アムステルダム、リスボンあるいはロンドンで、これの全てについて話をして頂きたい。あなたは理解されない可能性が高い。とがめられる可能性が高い。タクシーやパブから放り出され、侮辱されたり、肉体的に攻撃さえされたりする(それは、例えばロンドンで私に起きた)。

 ハイファやテルアビブで、それについて語れば、結果は似たようなものだろう。(イスラエルにはヨーロッパ(より)多数の自己批判的な人々がいるので)もう少し穏やかだが、あなたと意見が違うかもしれない人々は極めて不快で、時々一層暴力的であり得る。

 そして他のあらゆる議論が尽くされた時、ほぼ確実にホロコーストが話題になる。

 

 そしてホロコーストというのは、発音されるや否や、イスラエルにまつわる、あらゆる議論と批判を終わらせる言葉だ。それは全員を黙らせる呪文のようなものだ。

 更に、ホロコーストは、第二次世界大戦終結後のヨーロッパから中東へのユダヤ人大移動と関係している。「何百万というユダヤ人が殺されたので、彼らは中東に移住したり、移住させられたりする完全な権利を持っている」という論理だ。

 それは、イスラエル国民同様、欧米人が、知的に一体どれほど従順で「臆病」になっているかということの奇妙で強力な証拠だ。

 ホロコーストに言及することが「終わり」であってはならない。そこから議論が始まるべきだ!

 ホロコーストは、ヨーロッパ人(ドイツと、同じくその同盟国のいくつか)により、ユダヤ人、ロマと共産党員に対して行われた。何百万という人々が、法外な想像も及ばないほどひどい死を遂げた。

 そしてそれから?

 典型的に身勝手で邪悪なイギリス植民地主義の方法で、加害者は報酬を与えられ、新たな被害者が生み出された。

 ドイツは完全に再建され、一方、パレスチナ人(イギリス人の心の中では非人間)が、ヨーロッパによる犯罪に対し、代償を支払う人々として選び出された。

 なぜユダヤ人にバイエルン全体を与えないのだろう? そこからヒトラーが来たのだ。そこに初期の彼の支援者が住んでいたのだ。そこがいくつか酷い殺害が犯された場所だ。

 ドイツのバイエルンや中央ヨーロッパは、ナチの狂気が始まる前、何百万というユダヤ人がくつろいでいた場所だ。例えば、20世紀の最も偉大な作家、フランツ・カフカは、しばしば、彼自身をドイツ語で書く、ユダヤ系チェコ人だと描いていた。

 状況の重大性と大変な極悪非道さを悟る前、ドイツのユダヤ人の大部分は単に「裏切られたように」感じていた。彼らは、倒錯した奇人アドルフ・ヒトラーやビールをがぶ飲みする彼の仲間同様、ヨーロッパ人だったのだ。

 すると埋め合わせが、なぜバイエルンではないのだろう? なぜパレスチナなのか?

 無言の真実はこういうことだ。イギリスとアメリカが中東の強力な前哨基地を非常に欲していたため、再び彼らが、まさに戦前と戦中と全く同じ強力な工業化されたドイツを欲していたため。

 連合軍諸国は知っていた。怒りに満ちた大変な苦痛で、ヨーロッパのユダヤ人はパレスチナに来て、ほぼ一斉に宣言するだろう。「二度とさせないぞ!」。 「我々は今、ここで、我々の生存のために戦うぞ!」

 だが悲しい現実は、強制収容所でユダヤ人を焼却したのは、パレスチナ人ではなく、アラブ人でもなかった。アラブ人は、異なる恐怖、ヨーロッパ植民地政策の恐怖で苦しんでいる、実際、同じように被害者だった。

 二つの被害者、二つの集団を、ヨーロッパの人種差別、植民地政策と帝国主義への反対で合併するのではなく、イギリス人や他の連中は、彼らを「分割して、支配する」のに成功した。彼らが何世紀もの間、全世界に使ってきた恐ろしい帝国主義戦術だ。

 

 もちろん第二次世界大戦の恐怖の後、多くのユダヤ人が共産主義者や無政府主義者として中東に行った。彼らは新しい世界を築くことを望んでいた。彼らは砂漠を庭園に変え、パレスチナ人や他のアラブ人と一緒に、調和した、素晴らしい、寛大な国に住むことを望んでいた。この夢は決して実現しなかった。イスラエルでは共産主義は打倒され、国際主義もそうだった。

 軍国主義、国家主義と宗教的過激主義(イスラエルの保守的宗教政党は常に政治的な少数派だが、彼らを連合に取り込まずには、政府は組織できないように見える)。

 それからソ連の反共産主義ユダヤ人の津波(そして、ユダヤ人だと主張したが、しばしばそうでない人々)が来た。彼らを受け入れるのは、明らかにイスラエル・エリートの政治的決断だった - 彼らはイスラエルを、右に動かし、「独占的なユダヤ人の権利」のために、アラブ住民の権利に対するイスラエルの争いを「復活させた」」。身勝手に。極めて身勝手だが、それは全て完全にうまく機能した - 国家主義者と保守主義者にとって。

 パレスチナ人にとって、それは更にもう一つの大惨事。全ての希望の終わりだった。

 ヨーロッパや北アメリカと同様、イスラエルの政治状況は完全に極右、右翼、中道右派に決められている。左翼、共産主義者や国際主義者や本物の社会主義者は、ごく少数の前衛芸術劇場や「社会の周辺」でしか見つけられない。

 

 さて、イスラエルの暮らしに戻ろう。2018年度の人間開発指数(HDI)は、フランスや韓国やイタリアを越えて、世界で22番目と高い。悪くはないだろう?

 またしても疑問は、一体誰にとってだ

 興味深いのは、パレスチナ、ゴラン高原、シリア、イランを論じようとした際、私はいつも怒りには出会わないことだった。白人のヨーロッパ・イスラエル人は、パレスチナ人、アラブ人、イラン人を本当に憎んでいるだろうか? 私の結論はこうだ。そうではない。彼らは憎んでいない! なぜならこれらの人々は存在しないから、憎んでいないのだ。人は存在しないものを憎悪することはできないのだ。そうではないだろうか?

 シリア人に対する爆撃、パレスチナ人に対する銃撃 - それは全てビデオゲームのようになった。何の悪気もない、ヨーロッパ・ユダヤ人の特権的地位を維持するため「しなければならない」ことなのだ。入植地建設と同じことだ。

 私が現地にいた時、テルアビブは新しい電動自転車に夢中だったのをご存じだろう。自転車用車線は、それでいっぱいだった。誰がパレスチナ人に関心を持つだろう?

 人々が何時間も行列して最新展示を待つ状態で、博物館は大混雑だった。至るところでのコンサート。最高のもの。シリア? シリアなんか、どうでもいい! ファラフェル・フュージョンは無数のカフェで新たな高みに達していた。クラシック音楽家が、エルサレム新駅で、大衆の前でグランドピアノを練習していた。非常に地下深い駅、誰も、それが豪華なハイテク核シェルターであることを疑わない。

 間もなく、もう一つのより新しい駅が、アメリカ大使館をエルサレムに移動させたことに対する大きな感謝として、「ドナルド・トランプ駅」と呼ばれることになっている。

 イスラエルでは、ほぼ誰も宗教上の教えを実践していないが、それでも安息日には国全体が停止する。それも、無数のパブやバーやクラブが飲んだくれを追いだしてから、朝早い時間まで、わずかの数時間に過ぎない。

 イラン? イスラエル政治家は専門家だ。彼らは欧米が何を望んでいるか知っている。そして彼らは喜ばせるため彼らの方法でやる。ワシントンの偉大な同盟国で、イスラエルの秘密の仲間サウジアラビアと同じだ。

 一日後、全てがとても見慣れているように感じ始めた。私はそう感じざるを得なかった。私は私がヨーロッパにいるように感じた。同じ身勝手な態度、日和見主義、無関心。

 「我々が良い生活ができる限り、我々はそれを維持するため何でもする!もし「他の所にいる」何百万人もが我々の幸せのために命を捧げなければならないなら、誰が気にかけるだろう? 彼らを死なせろ!」

 オペラ公演、最高の公共輸送機関(ドイツ製)、高級車(主にドイツ製)やクラシック音楽(大半が、やはりドイツ産)。地元のぜいたくなブティックのヨーロッパ・トップ・ブランド。公園のキュートな飼い犬。

 パレスチナ人は存在していない。アラブ人は主として厄介ものとして存在している。非ヨーロッパ系ユダヤ人は便所掃除にふさわしい。

 真面目な話、モロッコ系やイエメン系ユダヤ人が、パレスチナ人女性や子供に発砲する命令を与えて大隊を指揮しているのを聞いたことがおありだろうかか? それから質問されたい。それは本当に「ユダヤ人であること」なのか、それともヨーロッパ植民地主義の遺産なのかと?

 実際全くお馴染みではないか? イギリスやフランスとイスラエルの唯一の相違は、ロンドンやパリと、荒廃させられた新植民地との距離が何千キロメートルもあることだ。テルアビブからパレスチナ人の破壊された生活までは、車でわずか数分のことが多い。

 

 ヨーロッパでのホロコースト以前に、ドイツ人は植民地で、彼ら最初のホロコーストを行っていた。今ナミビアと呼ばれる場所、南西アフリカで。彼らは、そこで、ヘレロ族を含め、原住民の85%以上を殺害した。ほとんど誰もそれについて知らない。私は調査するためそこに行き、書き、報告を発表した。

 第二次世界大戦中、強制収容所でユダヤ人を拷問にかけ実験したメンゲレのようなドイツ人医師たちは、以前アフリカの人々を殺し、ひどい拷問にかけた医者に訓練された。

 「ホロコースト否認論者」はこの情報を憎悪している。それは「ホロコーストは起きなかった」、あるいは「第一世界大戦後、不公平な平和で屈辱を受けたドイツが、単に「やり過ぎた」だけだ」という彼らの「発見」を完全に否定するからだ。そうではない、ドイツは、ほぼ全人口を簡単に根絶できることを証明していたのだ。だがアフリカの人々は、ヨーロッパ人にとっては重要ではないのだ。ホロコーストはヨーロッパ大陸で起きたに過ぎない(ジプシー/ロマも、どういうわけか、同様に被害者と認められていない。チェコ共和国では、ロマ絶滅キャンプが、何の記念碑もなしに養豚場に換えられた)。彼ら、非ヨーロッパ人被害者も、同様に、イスラエル人の大部分にとって、重要ではないのだ。

 ヨーロッパでホロコーストが始まったとき、ユダヤ人の大多数は彼らの良き隣人、ドイツ人がこのような残虐行為を行えるとは信じられなかった。明らかに、彼らは自身の歴史を知らなかったのだ。ドイツや他の欧州諸国は、世界中で、ホロコーストを行っている。全ての大陸で。何世紀間も。しかしながら、被害者は白人ではなかったので、彼らは被害者とされる資格がなかったのだ。

 第二次世界大戦が終わり、主としてソ連がドイツ・ナチを破った後、生き残った多くのユダヤ人がパレスチナに向かった。我々が前に言った通り、殺人犯は決して本当に罰せられなかった。ドイツの大量殺害場の報いを受けたのは、無辜のパレスチナ人だった。

 だが最初に到着したユダヤ人は一体誰だったろう? 彼らの大部分は、第二次世界大戦の初めに「ドイツ人が「このような罪を犯すことができる」とは信じることができなかった人々だった。事実を受け入れよう。彼らはヨーロッパ人だった。おそらくフランス人や、イタリア人やオランダ人やチェコ人や、ドイツ人さえ越えるヨーロッパ人だった。

 イスラエルではなく、アメリカにたどり着いたキッシンジャーのように。彼の「ユダヤの血」は全く無関係だ。重要なのは彼の「文化」だ。そして彼の文化は、ヨーロッパ植民地主義者、帝国主義偏屈者のそれなのだ!

 苦しみは別として、ヨーロッパのユダヤ人は第二次世界大戦前に、ヨーロッパで教育を受けた。彼らの文化基準はヨーロッパのものだった。彼らの大部分が1940年代後期にヨーロッパ人がアラブ人を見たのと同じ目でアラブ人を見てい。私はこれ以上多くを言うべきだろうか?

 

 そして今、ドイツ議会崩壊から64年、イスラエルは「欧米文明」の切り離せない一部だ。つまりこうだ。イスラエルは優越感に取りつかれている。イスラエルは完全に、狂信的に、唯一の真実はヨーロッパと北アメリカの真実だと確信しているのだ。イスラエルは、自身の大義を推進するため、欧米人ではない / ユダヤ人ではない何百万人もの生命を犠牲にするのをためらわないのだ。正義は、ヨーロッパ人と北アメリカ人のためと同様、白人ユダヤ人のためにのみ存在しているのだ。

 イスラエルは「ファシスト国家」ではない。だがイスラエルは欧米と同じアパルトヘイト国家で、アパルトヘイト手法で世界全体を扱っている。それが実態だ。アパルトヘイトは自国民のみに素晴らしい生活を保障するのに使われ、他はどうなっても構わないのだ。

 イスラエルは、中東いたる所で、アフリカやカシミールで、フィリピンや世界の多くの他の地域で、欧米のひどい帝国主義冒険と完全に統合されている。

 欧米と同様、イスラエル国民は何も知らず、何も知りたいと望んでおらず、彼ら自身以外の何も気にかけない。

 オーストラリアやタイやメキシコでの休暇? それは延々論じることが可能だ。それが重要だ。だが、征服され植民地化された人々の命は、そうではない。

 イスラエルで見聞したことを私は好きになれなかった。アムステルダムや、ハンブルグやパリやマドリッドで見たり、聞いたりすることが好きになれないように。

 同じひとりよがり、偽善、横柄と野蛮

「我々の要求通りにしなければ、お前の足をへし折るぞ。我々はお前の町に爆弾を投下し、お前の土地を盗むことができるが、お前が我々に反撃すれば、我々はお前を爆撃して石器時代に戻すぞ。なぜか? なぜなら我々は全能の欧米の一部だからだ。なぜならお前は、もしお前が自身を守り始めたら我々に何ができるか知っているから!なぜならお前は恐れおびえて服従するから。そして何より、我々の国民だけが重要なのだから。」

 そうこれは最初ヨーロッパに、次にアメリカに、植民地が支配された方法だ。イスラエルは学んだ。素早く学んだ。被害者は自身を素早く虐待者に換えることができるのだ。

 これについては、どんな国の法律もはっきりしている。自分の家族や親類の多くが残酷に殺されたからといって、全く異なる人々の集団を打ちすえ、強奪し、殺し始める権利は得られないのだ。

 自分が人種差別の被害者だったからといって、他人に対する植民地主義行動は正当化されないのだ。

 そう、いつも通り、私はイスラエルのインフラに感銘を受けたが、それが役立っている人々にではない。アパルトヘイトの間に、南アフリカは世界最大のハイウェーをいくつか建設した。白人のために。他の人々はどん底で暮らすことを強いられた。イスラエルも同じことをしている。

 さらに酷いことに、イスラエル首相は戦争犯罪人のように振る舞っている。しかも彼はその報酬として、彼自身の国民に再選されたのだ。

 私は集団的責任を信じている。自分たちのために、盗みや殺人が行われるのを大目に見る人々の無関心は、それ自身ひどい犯罪だ。

 長い酷い何世紀にもわたって、人種差別的狂信者のヨーロッパ人により、ユダヤ人は拷問にかけられ、屈辱を受け、殺害された。今、国際主義者や進歩的勢力に合流する代わりに、ヨーロッパ出身のイスラエル・ユダヤ人は、彼らの身元を変え、帝国主義圧制者の列に断固加わったのだ。彼らは、かつて彼らを拷問した連中に合流したのだ。

 今彼らが人類に対する罪を犯しているのは、彼らがユダヤ人だからではなく、彼らがヨーロッパ人だからだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/25/it-is-indifference-of-the-israelis-that-is-killing-people/

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 植草一秀の『知られざる真実』6月9日の記事

 自民公約パンフは「日本の明日を切り刻む」の誤記?

 そして日刊IWJガイド

日刊IWJガイド・日曜版「年金への信用が揺らぐ中、国会では与党の抵抗で予算委員会が開かれない異常事態が続く! 衆院ではとうとう100日間も開会せず! 安倍政権の年金問題追及からの逃亡を許すな!」 2019.6.9日号~No.2460号~(2019.6.9 8時00分)

 大本営広報部は、開かれない国会というあくどい手口を攻撃せずに、目くらましの出来事を熱心に報じている(と思う。見ていないので。)

2019年6月 6日 (木)

逆転不可能な腐朽状態にあるヨーロッパ、EU選挙はその証明だ!

2019年5月30日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 「古い」植民地主義大陸ヨーロッパは腐朽し、一部の場所では崩壊さえしている。ヨーロッパは事態がどれほど悪化しているかは察知している。だが決してそれが自分自身のせいだとは考えない。

 北アメリカも同様に腐朽しているが、そこでは、人々は比較することにさえ慣れていない。彼らは「事態がうまくいっていないと感じる」だけだ。もし他のすべてが失敗すれば、彼らは二つ目か三つ目の仕事を得て、何とか生き残ろうとするのだ。

 大西洋の両側で支配体制はパニック状態だ。彼らの世界は危機にあり、「危機」は、中国やロシアやイランを含め、いくつかの主要な国々、更には、南アフリカや、トルコや、ベネズエラや朝鮮民主主義人民共和国やフィリピンが、ワシントンとロンドンとパリで作成した脚本に従って動くことを公然と拒否しているのが主な原因で起きている。これらの国では、欧米国民の幸わせという祭壇で自国民を犠牲にする意欲が突然消滅したのだ。ベネズエラやシリアを含めいくつかの国は独立のために進んで戦おうとさえしている。

 欧米に課された正気でない加虐的通商禁止や制裁にもかかわらず。中国やロシアやイランは現在多くの分野でヨーロッパや北アメリカよりずっとうまくやり、繁栄している。

 もし彼らが更に強要されれば、中国やロシアや彼らの同盟国が一緒になって、粘土造りの経済と、返済不能な負債のアメリカ経済を容易に崩壊できるのだ。軍事的に、国防総省は、決して北京、モスクワ、テヘランさえ破れなかったことも明確になっている。

 長期間世界を威嚇してきた後、欧米は今ほとんど終わっている。道徳的に、経済的に、社会的に、軍事的にさえ。欧米はまだ強奪しているが、世界の状態を改善する計画は持ち合わせていない。欧米は、そのような基準で考えることさえできないのだ。

 欧米は、中国や、革新主義、国際主義計画がある全ての他の国を憎んでいる。欧米は習近平主席と彼の発想、一帯一路構想(BRI)を中傷するが、欧米が世界に提供できる新しい面白いものは皆無だ。そう、もちろん、政権転覆や、クーデター、軍事介入や、天然資源の盗みはあるが、他に何があるだろう? いや、沈黙!

*

 ヨーロッパへの2週間の長い出張中、イタリアやスペインより高いHDI(国連開発計画に定義された人間開発指数)を享受しているチェコ共和国(今チェチアに改名された)で、ホテルの真正面で、数人の若い、きちんとした身なりの男性が食物を探してゴミ箱をあさっているのを見た.

 ドイツで2番目に裕福な市シュツットガルト(メルセデスとポルシェの両方が生産されている場所)で、私は若いヨーロッパ人がひざまずいて施しを請うているのを見た。

 私が訪問したEUの7つの国全てで見たものは混乱と、無関心、極端な自分本位とほとんどグロテスクな怠惰だ。アジアとは実に対照的に、ヨーロッパの人々全員、彼らの「権利」と特権に取りつかれていて、責任については誰もごく僅かな関心も持っていかった。

 コペンハーゲンからの飛行機がシュツットガルトに着陸したとき、雨が降り始めた。それは豪雨ではなかった。ただの雨だ。SASが運行するカナダエア・ジェットは小型機で、ゲートには到着しなかった。ターミナルから数メートルの場所で駐機し、稲光とどしゃ降りのため、地上勤務のスタッフが、バスを運転して来るのを拒否したと機長がアナウンスした。それで、我々は、10分、20分、30分、機内に留まった。稲光は止んだ。霧雨は続いた。40分、バスは来ない。1時間後にバスが現れた。地上勤務スタッフの男が、ゆっくりと、完全にプラスチックに包まれ、雨からしっかり守られた状態で現れた。他方、乗客には、傘さえ提供されなかった。

 私は後に市の中心部で「私は私自身を愛する」という落書きを見た。

 落書きは、市民の意志に反し、数十億ユーロの経費で改造されている中央の駅から遠くなかった。怪物のようなプロジェクトは、途方もなく巨大な掘削に、一目で見える建築作業員がわずか5-6人という怠惰な調子で進行している。

 シュツットガルトは信じられないほど不潔だ。エスカレーターが動いていないことが多く、あらゆるところに飲んだくれがいる、こじきだ。何十年間、誰も都市の外観整備をしないかのようにだ。かつて無料だった博物館は高い入場料を請求し、公共ベンチの大部分が公園や道から消えた。

 腐敗は偏在する。ドイツ鉄道(DB)は事実上崩壊している。「ローカル線」から、かつて称賛されたICE(これらドイツ「新幹線」は実際一部のインドネシア都市間急行と比較してさえ、平均してずっとゆっくり走っている)に至るまでほぼ全ての列車が遅れている。

 フィンランドからイタリアまで、ヨーロッパの至る所のサービス業は、グロテスクなほど酷い。コンビニ、カフェ、ホテル、全て人員不足で、運営はまずく、たいてい横柄だ。人間が、しばしば機能不全な機械に取って代わられている。至るところ、緊張と、悪い雰囲気が偏在している。何であれ、要求することなど考えられない。そんなことをすれば、人はかみつかれ、侮辱され、地獄に行かせられる危険を冒すことになる。

 我々が共産主義の東で育っていた頃、欧米の宣伝が、資本主義国家のサービスをいかに称賛していたか私はまだ覚えている。「お客様は常に神様のように扱われる」。そう、そうなのだ! なんとばかげたことか。

 何世紀にもわたり、「ヨーロッパ労働者」は、世界のあらゆる非白人地域で行われた植民地主義、新植民地主義略奪により「助成金を支給されていた」。彼らは甘やかされ、駄目にされ、福利に浴し、非生産的になった。それはエリートにとっては素晴らしかった。大衆が欧米帝国主義体制に賛成投票し続ける限り。

 「プロレタリアート」は最終的に右翼、帝国主義者、更に快楽主義者になった。

 私は今回は多くを見たので、私はより詳細にそれについて、間もなく書くつもりだ。

 私が目撃しなかったのは、希望、あるいは熱意だった。楽観論はなかった。中国やロシアやベネズエラで、私が実に慣れている、健康で生産的な発想のやり取りや、深遠な討論は皆無だった。ひたすら混乱、至る所での無関心と腐敗。

 そして、人々にとって、より良い、より人間的で、より進歩していて、社会主義の意欲に満ちている国が嫌いなのだ。

*

 イタリアは、いささか違っているように感じた。再び、私はそこの偉大な左翼思索家たち、哲学者、教授、映画製作者、ジャーナリストと会った。私はヨーロッパ最大の大学、ローマ・ラ・サピエンツァ大学で講義した。私はベネズエラと欧米帝国主義について講義した。私はローマのベネズエラ大使館と働いた。その全てが素晴らしく、啓発的だったが、これは本当はイタリアだったのだろうか?

 私がベイルートに向かってローマを出発した翌日、イタリア人は投票所に行った。そして彼らは、極右北部同盟への支持を倍増しながら、私の友人、5つ星運動への支持をやめ、わずか17%を越えただけだった。

 これは事実上ヨーロッパ至る所で起きた。イギリス労働党は負け、他方右翼ブレグジット勢力が際立って増えた。極右、ファシスト党にさえ近いものが隆盛を極めた。

 それは全て「私、私、私」政治だった。「政治的自撮り」の大騒ぎ。私は移民にうんざりだ。私はもっと良い福祉手当が欲しい。私はもっと良い医療、労働時間の短縮が欲しい。等々。

 誰がそれに支払うのか、ヨーロッパの誰も気にかけていないように思われる。私は、アフリカは言うまでもなく、西パプアやボルネオやアマゾンや中東を略奪することについて、いかなるヨーロッパ政治家が嘆き悲しむのを聞いたことがない。

 そして移民は? 最近の数十年で、東南アジアや東アフリカや中南米や亜大陸に押しかけた、何百万人もの違法の多くの厄介もの、ヨーロッパ難民の迷惑について我々は何か聞いたことがあるだろうか? 彼らは、無意味さ、不況、実存主義の空虚さから大群で逃れている。その過程で、連中は、土地、不動産、海岸のすべてを現地人から奪っている。

 「移民は出てゆけ」? 結構だ。それなら、世界の他の国々から、ヨーロッパ人移民もだ! 不公平はもう沢山だ!

 最近のEU選挙は、ヨーロッパが進化しなかったことをはっきり示した。暗い何世紀もの間、ヨーロッパは、快楽のために暮らし、上流社会の生活を維持するため何百万人も殺してきたのだ。

 まさに今、同じことをし続けられるよう、ヨーロッパはその政治、支配制度を改造しようとしているのだ。いっそう効率的に!

 おまけに、不条理にも、給料をもらい過ぎで、働きの悪い、主に右翼で、無気力なヨーロッパ人プロレタリアートを、世界が哀れに思い、その生活水準を上げるため、更に何千万人もの人々を犠牲にするよう期待されているのだ。

 この全て起きるのを許してはならない。もう二度と! それは止めなければならない。

 何十億人もの「他者」の生活を犠牲にして、ヨーロッパがこれまで実現したことは、決してそのために死ぬに値しない。

 ヨーロッパとヨーロッパの人々に用心しよう!その歴史を学ぼう。ヨーロッパが全世界に広めた帝国主義、植民地政策と大量虐殺を学ぼう。

 彼らには、ファシストを選ばせておこう。だが彼らは遠ざけておこう。彼らが全世界に連中の毒を広めるのを阻止しよう。

 彼らは連中の国益を第一にしたいと思っているのだろうか? 結構! 全く同じことをしよう。ロシア国民第一だ! 中国第一だ!アジア、アフリカ、ラテンアメリカ第一だ!

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/30/europe-in-irreversible-decay-eu-elections-are-proof-of-it/

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 昨日、『だいにっほん、おんたこめいわく史』を読み終え、『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』を読んでいる。知人に粗筋を教えて欲しいと言われたが、お断りした。小生には無理。

 『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』52ページを引用させていただこう。

アダム・スミスが見えざる手の力に経済を委ねるのが最良の方法と説いた時には、その自由な経済、個々人の欲望に任せるという事は実は必要悪だった。だが、それは少しずつニュアンスを変えてきた。ネオリベラリズムとは只の欲望ではない。正義面の自己都合なのだ。世界資本の怪物が美徳の仮面をつけているのである。

 『だいにっほん、ろんちくおげれつ記』124ページ には、こういう文がある。

馬鹿で馬鹿で馬鹿で馬鹿でしょうがないからこそ要職に就けるのだ。

 二冊のテーマ、そのまま、本当に、下記日刊IWJガイドの見出しと直結している。

日刊IWJガイド「国有林管理経営法改正案が参議院本会議通過! IWJは林野庁の法案担当官に直撃取材! 植栽は国家が責任をもって行うと明言! ハゲ山になることはないって!? ホントか!? IWJが林野庁に直撃取材! 」 2019.6.6日号~No.2457号~(2019.6.6 8時00分)

 同じ話題、興味深いインタビューがある。

 この問題について、IWJでは拓殖大学政経学部で森林科学が専門の関良基教授に取材しています。ぜひ、合わせてお読みください。

※国民の財産である国有林を丸裸にしてボロ儲け!? しかも植林の義務が事実上なし!? #安倍総理 が議長、#竹中平蔵 氏が議員の「 #未来投資会議 」の提言で #トンデモ改正法案 が今国会で審議中! 通れば日本中の山がハゲ山に!? 2019.5.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/448750

 そして、またしても、沖縄で事故。

※中学校に「ゴム製」落下物、上空でヘリ通過 沖縄・浦添(朝日新聞、2019年6月4日)
https://www.asahi.com/articles/ASM646HJ2M64TPOB003.html

 米軍により著しく主権が制限されている日本側が、事故原因を究明するのは非常に困難といえるでしょう。

 米軍機が日本の上空で日本の法律にとらわれずに好き勝手に訓練を行っている実態について、岩上安身はジャーナリストの吉田敏浩氏にインタビューを行っています。ぜひ、以下のURLよりご覧ください。

※日本の上空に日本の主権がない!「横田空域」は事実上の訓練空域!日米合同委員会でつくられた「空の壁」! ~5.27 岩上安身による ジャーナリスト・吉田敏浩氏インタビュー 2019.5.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/449523

2019年5月28日 (火)

他の湾岸諸国とは一味違うオマーン

2019年5月20日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 このかつての「隠者スルタン国」を訪れる全員が容易に証言することができる。オマーンは中東湾岸地域の他の国と「異なっている」。国民は暖かく、おしゃべりで誇り高い。オマーンはバーレーンやサウジアラビアより貧しいにもかかわらず、極端な不幸がないので、実際により豊かに思われる。国民は明らかに面倒をきちんと見てもらっている。

 ラマダン中、サウジアラビアにいると、法外な食品の浪費や俗悪な富の見せびらかしのお祭り騒ぎが毎日のように行われる。オマーンはその代わりに、隣接するイエメンで子供たちを、静かに救おうとしている。

 空港従業員のムハンマドが私に説明してくれた。

「我が国は隣接するイエメンに、いつも週二便を運行しています。ラマダン中、便数は増えます。我々の飛行機は重傷や重い病気の男性や女性や子供をオマーンに連れて来ます。ここで彼らは一流の無料の医療を受けます。彼らは我々自身の国民であるかのように、我々の医者は彼らの生命を救おうとしています。イエメンの人々は我々の兄弟です。」

 過激なまでに反シーア派のサウジアラビア王国政権が、石器時代に戻そうとして、実際にイエメンの広大な地域に爆弾を投下しており、オーマンの隣国アラブ首長国連邦(UAE)が最も重要なアデン港を含めイエメンの沿岸地域を占拠していることを考えると、これは非常に衝撃的だ。

 オマーンの良い点について、シリアには言うべきことは山ほどある。私はシリアのいたるところで称賛を聞いた。

 逆に、オーマンの人々は概してシリア政府を称賛する。全員ではないが、確実に過半数が。オマーンはダマスカスとの外交関係を常に維持しており、合法的なシリア政権を不安定化したり、打倒しようとしたりする連合には一度も加入したことがない。この全てが、何年にもわたり欧米とイスラエルのため、何百万人ものシリア国民を残忍に扱った様々のテロ組織に資金を注ぎ支援してきた国、カタールやサウジアラビアと実に対照的だ。

*

 オマーン領土には、いかなるアメリカやEUの軍事基地もない。オマーンは基地を必要としていない。オマーンは誰に対しても戦争をしておらず、地域のどの政府も打倒しようとしていない。戦略爆撃機や米海軍艦船や「米中央軍」の受け入れは、オマーン支配者が国の繁栄を保証するために望む方法ではない。

 その代わりに、マスカット海岸近くに壮大なオペラ劇場が、そのすぐ隣に豪勢な公共の芸術殿堂がある。いくつかの豪奢な5つ星ホテルのすぐそばにもかかわらず、砂浜は公共のままだ。見たところオマーン支配者は音楽と芸術が好きだ。芸術や音楽が阻喪させられたり、「ハラーム(禁止)」と見なされて、露骨に禁止されたりするサウジアラビアのような国との衝撃的な対照だ。

 私はオーマンの人々と話をして、彼らはその人生や、彼らの国が進展している方向に満足しているように思われた。

 私はモスクを出て、男性たち(イスラム教スンニ派)の集団を止めて、現在アメリカからの差し迫った脅威に直面しているイランに対する彼らの感情と、スンニ派とシーア派の分裂について尋ねた。

 シーア派は「我々の兄弟だ」と彼らは答えた。

「ここは、シーア派イスラム教徒を殺すサウジアラビアとはまったく違います。人々の大部分がシーア派なのに、酷い悪意で扱われ、しばしば全く不幸に暮らさなければならない、バーレーンとば全く違います。我々は区別せず、シーア派を差別しません。オマーンでは、異宗派間で結婚しますが、大仰なことではありません。時々我々は一緒に断食を終えて、お互いに贈り物をします。我々は隣人が困難に陥れば、お互いに助け合いますが、スンニ派かシーア派かは全く重要ではありません。」

 この国のほとんどの人が、イランとその国民に対する大きな同情を感じている。

 私の運転手は、テヘランとシラーズに九回旅行している。彼はイラン文化や、イランの人々の優しさと決意を称賛している。ワシントンにより課されている非合法な制裁なしに、彼らは自身の生活を送る完全な権利があると、彼は強く信じている。

 礼拝者の団体も、シリアとその政府に、そして今、世界を作り直している二つの国に対して大きな称賛を示した。

「ロシアと中国がなければ、アメリカとその同盟国はとっくに我々全てを飲み込んでいたはずです。」

 パレスチナ人に対する彼らの支持や、イスラエルの行動やアパルトヘイトに対する彼らの怒りは、他の湾岸諸国のような偽善的でも「理論的」でもなく、本物のように思われる。

 前回訪問時さえ、オマーンで常に居心地良く感じるが、常に欧米に広められている世界的な狂気の時代に、今回私はこの広い心を持ち、世界的状況を素晴らしく理解している「忘れられたスルタン国」の智恵と優しさと礼儀正しさ大いに感銘を受けた。

*

 これまで常に、オマーンはこのような優しい思いやり深い国だったわけではない。過去、そのイスラム戦士は、ソマリアから今のケニア、遥か先のタンザニアまで、アフリカ東海岸を植民地化し略奪した。ヨーロッパ人同様、オマーン人は奴隷貿易をしていた。

 けれどもことは変化し、最終的にオマーンは内向性の国に変わり、何十年もの間そういうものであり続けた。それから、オマーンが「世界に開き」始めたとき、オマーンはそれ自身の条件で、外国の利害関係に従属せずに世界に開いたのだ。

 オマーンのドゥクム港は、現在、イギリス艦船に理論的に「開いている」が、オマーンは周囲に位置しているサウジアラビアやカタールのようには、いかなる永久米軍基地も受け入れていない。

 オマーンはイランと非常に親密な関係を維持しており、欧米からの圧力はこの現実を変えるのに成功していない。

 そして今「世界」に対してオマーンは開かれているが、「世界」はもっぱら「欧米」を意味するわけではない。

 もちろん、私の好みでは、まだ余りに多くのAFPや他の欧米報道機関や情報源による現地紙記事がある。オマーンの人々は欧米によって世界のあらゆる場所に注入されている「公式言説」の影響を受けずにはいられない。だがそれは話題のごく一部に過ぎない。オーマンの人々とつきあってみて、彼らが世界に関して、他の湾岸諸国よりよりずっと知識があることを私は悟った。

 特に重要なことは、中国がオマーンの緊密な友好国、同盟者になっているということだ。この互恵関係は根付くだろう。

 私の良い知人で湾岸に駐在している中国外交官が匿名を条件に語ってくれた。

「中国とオマーンは1,200年以上の深い友好関係があります。早くも西暦750年、偉大なオーマン人旅行家アブ・オベイドは中国の広州に旅して、中国・オマーン間の友好的交流と、中国文明社会とアラブ文明社会間交流の嚆矢となりました。」

 驚くことに、それは欧米(ヨーロッパ)が、「周辺地域」の人々と同様、それ自身の人々を略奪し殺していた歴史的時期に起きていた。

 2019年4月30日、オマーン・オブザーバー紙は、記事「一帯一路構築における重要なパートナーのスルタン国」で駐オマーン中国大使李凌冰女史にインタビューした:

李凌冰大使は、古代以来、一帯一路での二国間の伝統的な友好関係と、スルタン国の重要な役割を指摘して、一帯一路構想におけるサルタン国の重要な役割を強調した。

オマーンと中国は去年戦略的提携を発表し、一帯一路協力文書に署名した。オマーンは公式に「一帯一路」の友人の世界に加わったとマスカットの中国大使館で行われた記者会見で彼女は述べた。彼女はスルタン国と中国が長い歴史の伝統を共有しており、オマーンは重要な地理的位置を享受しており、「一帯一路」を構築に参加する上で、自然条件の優位性を持ったドゥクムやサララやソハールのような良い港があると指摘した。

 オマーンは欧米に植民地化され略奪された地域の真ん中にある一つの「健全な」国であるように思える。オマーンの支配者は、ワシントンやロンドンやパリやテルアビブとの恥知らずな協力を通して少数に集まる途方もなく大きな富より自国民の幸福に一層興味を持っている。

 オマーン国民で国連事務所地域責任者のハメド・アルハマミ博士によれば、「オマーンは多くの分裂がある地域では特別な場所です。我々は中立的な公正な役割を果たし、他人のことに干渉せず、自分の職分を守ります。我々はイエメンやシリアのように人道主義的見地からそうできる場合には、困窮している国や人々を支援します。」

 オマーンは誰の植民地でもない。今中国と親しい。イランとも親しい。それは打ちのめされたイエメンの人々に手を貸し、シリアのために、できることをしている。オマーンは欧米とも、湾岸の他の国々とも友好関係を維持しており、誰の命令も受けない。オマーンは何十年間もこのようにして生き残ることに成功したのだ。

 結果として、オマーンは中東の大部分の人々に好まれ、深く尊敬されている。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/20/oman-not-like-the-rest-of-the-gulf/


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 昨年、偶然、興味深いドキュメンタリー番組を見た。『ザ・ノンフィクション』"アラブ王女の叔母"に密着 衝撃の事実が続々

 今になって『興亡の世界史 シルクロードと唐帝国』(講談社学術文庫)を読んでいる。実に興味深い前書き。ところが最大ネット・ショップの星印、シリーズの他の本より少ない。読んでみると「書評」というより「中傷」、日本会議的歴史観を木っ端みじんに粉砕されていることへの鬱憤にしか思えない。映画『主戦場』そっくり。著者は教科書検定で日本の歴史教育が歪められていることを指摘している。日本会議による理不尽な番付など無意味だが、最大書店の評価は有象無象の声が直接反映されるひどい仕組み。著名人による「1431夜」と大違い。海のシルクロードという言葉もある。

 大本営広報部の呆導番組は見ず、『ウラミズモ 奴隷選挙』を読み終えた。繰り返すが、ジャーナリズムのはずのものが虚報洗脳と化している中、フイクション小説が、ジャーナリズム活動をしているのだ。

 次作予告編の中に、ウラミズモでは、過去の犯罪もさかのぼって追求でき、たとえば、TPP不報道罪、TPP不告知罪、TPP不当採決罪、TPP国家転覆罪、TPP国富海外流出罪、不正選挙罪、国会侮辱アホ発言棒読み罪等、がんがん創出した とある。そうあって欲しいもの。

 念のため、巨大ネット書店の「書評」を見ると、想像通り、でたらめ酷評があった。日本語を読めない異常人物のたわごと。このエセ評価のために、全体評価が押し下げられている。著者が「アマゾンやグーグルーに日本で税を払わせる」というのは、実にごもっとも。この謀略巨大企業で、オンライン購入して儲けさせる心理、小生にはわからない。

 これから、日刊IWJガイドを拝読する。

日刊IWJガイド「安倍総理はトランプ大統領に衆参同日選を伝えた!? 公明党が同日選を見据えた動き!? 立憲民主党・枝野幸男代表は『望ましい』!?」 2019.5.28日号~No.2448号~(2019.5.28 8時00分)

 

 

 

2019年5月21日 (火)

今、鉄道に夢中なインドネシアと支援の用意ができている中国BRI

2019年5月9日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 つい最近まで、インドネシア鉄道は全くの大惨事だった。鉄道網はオランダ植民地時代と比較して、1950年には劇的に6,811キロから5,910キロまで、そして最近では、悲惨な3,000kmにまで縮小していた。

 わずか数年前は乗客が錆びて老朽化した客車の屋根によじ登り、落下したり、感電したりしてよく亡くなったものだ。列車は実に酷く老朽化していたので、しばしば屋根が壊れ、人々がその過程で床も壊し、最終的に地上のレール間に落下して終わることがあったのだ。

 スハルト親欧米独裁時代も、その後も、鉄道網は、汚く、資金不足で、原始的な酷い運命のまま放置されていた。国と堕落した当局者は、主に日本の自動車とスクーターを組み立て、売り、何百万ガロンものガソリンを燃やすことに全力を注いでいた。ある時点で、状況は耐えられなくなった。一部の説では、インドネシアには世界で最も「使われている」道路網がある。その意味は、つまり、特に都市での交通は非常に恐ろしいので、それが「完全な永久交通渋滞」に似始めているのだ。

 腐敗した当局者さえ、包括的な鉄道網なしでは、インドネシアは生き延びることができないという事実を認識しなければならなくなった。

 ジョコ・ウィドド大統領は、インドネシア鉄道網全てを改善し、実際には、大修正することを誓っている、自国や外国の顧問に耳を傾け始めた。だが彼の政権の前にさえ、インドネシア鉄道の本物の「英雄」が登場していた。現在インドネシアのエネルギー鉱物資源大臣(1963年6月21日、シンガポール生まれ)イグナシウス・ジョナンだ。前インドネシア運輸大臣として、彼は2009年から2014年まで、国有鉄道、PT Kereta Api Indonesia (PT. KAI)を率いたのだ。

 彼の統治の間に、乗客数は50%増加し、駅と列車のトイレはきれいになり、都市間の列車が、おおよそ時間通りに走り始めた。

 ジャカルタ市は、中古ながら素晴らしい日本の都市周辺の車両を何百輌も購入して、極端に人口過剰な首都を、タンゲランやブカシやデポックのような郊外と、隣接するボゴール市と結び付け、路線と頻度を劇的に増やした。

 不潔で崩壊した危険な駅が全面改修され、今エスカレーター、エレベーターと比較的きれいなプラットホーム設備が整っている。

 伝説によれば、休むため家に帰る時間がなく、ジョナン大臣は列車の中で眠ることが良くあったと言う。彼は多くを達成したが、遥かに多くがなされなければならない。

 ジョナン大臣が別の省に移動した後も、インドネシア鉄道サービス改良の仕事は止まらなかった。

 新しい都市間列車が追加され、ビジネスクラス飛行機のフラットベッドに似た車両を含め若干の革新的なぜいたくなサービスが導入された。だが「エコノミークラス」でさえ快適で、空調が効いている。

 BEKRAF(インドネシア創造経済庁)の幹部ハリ・スンカリ氏が説明してくれた。

「今日PT KAI(インドネシア鉄道)は前よりずっとサービスが良くなっています。最近私は、自分にとって、とても重要な快適さと時間厳守に対してお金を出しています。」

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 線路が最大の問題だ。線路の大部分が旧式の、機関車一輌で牽引する、非電化の狭軌、要するに、1,067ミリ・ゲージだ。

 一部は、ひどく古く、しばしば深い峡谷上をぐるりと回る陸橋を使い、一世紀前に作られている。インドネシアには、ほとんど鉄道トンネルがなく、都市間の急行列車さえ、急カーブで山を通過する際には、ほぼ時速10キロの速度を越えずに、常習的に、這うように進まなければならない。それはジャカルタと、インドネシアで3番目に大きい都市バンドン間の最も頻繁な旅客輸送でさえそうなのだ。

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 ほぼ2億人の住民とジャカルタ、スラバヤ、バンドンやジョクジャカルタのような大きく人口も数百万と多い都市があるジャワは、やはり人口過剰で、同様に長く、中央が山がちで比較的狭い(東京、大阪、名古屋、京都や他の大都市がある場所)日本の島、本州とどこか形が似ている。日本では新幹線が既にほぼ全ての輸送問題の解決に成功した。

 遥かに貧しいインドネシアは新幹線網導入を夢でさえ見ることができなかった。今までは。

 都市と都市間での交通渋滞による損失は実にすさまじいものとなり、年間何百億ドルに及ぶと推計され、インドネシア政府は「大きなこと」を考え始めなければならなかった。港、空港、道路、とりわけ鉄道への莫大な投資が、是が非でも必要だった。

 研究は準備されていた。日本と中国の企業が都市間高速列車回廊の第一段階建設のために競争し始めた。

 日本のシステムも中国のシステムも両方優秀で、弱点より多くの強みを持っている。

 日本の新幹線は最も古く、最も安全で(今までに列車が脱線したことがない)、多分世界で、今までで最も快適なものだ。

 中国はこれまでのところ、世界で最長、最高速の高速鉄道網を構築することに成功したが、その長さを考えれば、驚異的に、安全で、時間通りだ。

 インドネシアとの関係で、日本にはある深刻な問題がある。何年も何十年もの間、自動車とスクーターを生産する日本企業が、石油を大量消費する、極めて旧式の必要最低限の装備モデルの自動車を与えて、インドネシアを組み立てラインとして利用したのだ。実際、日本の自動車企業は、公共輸送機関網を都市に構築せぬよう、インドネシア人官僚に金を渡していたと多くの人が、言っている。

 最近、私はインドネシア政府高官で、元国家開発企画庁の国家財政・金融分析部長シドキ・LP・スイトノ氏から話を伺った。

「インドネシアとの関係で言うと、日本はスハルト独裁時代からずっと利益を享受してきました。インドネシアで自動車産業は日本の自動車の売り手寡占のようなものです。我々は何を得られるでしょう? 我々はまだ国産自動車や自身の国産オートバイ製品のような国産自動車産業がありません。我々は非常に大きな「売り手を選択する余地がない専属市場」なのです。2018年、110万台の自動車と650万台のオートバイがインドネシアで売られました。」

 彼や他の多くのインドネシア人は実際今まで中国の入札を支援していた。

 最終的に中国の入札が落札した。一部は中国プロジェクトが日本より安いからだが、中国が新鉄道を建設する速度に世界の誰もかなわないためだ。

 崩壊したインドネシアのインフラは極めて速い全面改修が必要だ。中国企業は、高速鉄道網も、より控え目な(だが同様に重要な)急行や貨物や地方鉄道も提供できるのだ。

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 インドネシアの過激な資本主義「経済」モデルの悲劇は、政府がインフラのために大きな予算を持っていないことだ。ジャカルタ地下鉄(いまだに、わずか一路線)や都市間の路線が、列島中至る所で、同時にではなく、一歩一歩着実に建設されているが、長期的にはずっと経済的だろう。

 最も論理的な最初の新幹線プロジェクトは、ジャワで2つの最大の都市、お互い約1,000キロに位置するジャカルタとスラバヤを結ぶもののはずだ。東京・大阪間の新幹線がそうしているように、この路線は毎日何百万人も輸送ができる。このような輸送手段は、過度に負担をかけられ、環境上、破壊的な道路網の負担を大いに軽減するだろう。

 だが無数の「研究」と討論の後、インドネシア政府は、最初はジャカルタとバンドン間、お互いわずか道路で138キロ(あるいは一世紀前、オランダが建設した遅い既存の鉄道で180キロ)の二都市の間にの短いストレッチを建設することに決めた。現在、列車の旅は3時間30分かかり、単一機関車牽引では、より多く都市間ダイヤを導入するのは不可能だ。道路は交通渋滞のため(全部で6-7時間)運転は、徐行か平均時速20kmに落ちる。

 既に中国はそうした新幹線路線を建設し始めた、開業予定は西暦2021年末だ。

 バンドン近くの工事現場訪問時、中国人管理者に「全て予定通りです」と言われた。

 もし全てうまく行けば、約2年でジャカルタ・バンドン間の旅が40分に短縮されるはずだ。

 問題は両都市が交通渋滞によって妨げられていることで、特にバンドンの場合、全く不十分な公共輸送機関しかない。超高速列車は、一方の都市の交通渋滞の悪夢から、もう一つの悪夢へと乗客を輸送することになろう。

 もちろん、都市間と、都市レベル両方で、一体どのように問題を解決すべきか中国は完全に知っている。BRIはそのためのものだ。中国の都市は、効率的な生態学的な都市計画の生き証人だ。

 だがインドネシア政府はまだ「どこまでも」やる「意欲」はない。インドネシアはまだ、その場しのぎに固執している。遅い進歩で、フィリピンやベトナムのような国にさえ、後れをとっている。

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 ジョコウィ政権の功績を言えば、鉄道、港、空港とハイウェーなしで、インドネシアに進歩があり得ないのを知っていることだ。彼の計画は本当に「ナポレオン一世だ」。鉄道の話になると、彼は2030年末までに、群島中いたる所で、12,000キロの線路建設を望んでいる。ジャワ、マドラとバリだけで、6,900キロだ。パプアでさえ500km。カリマンタン(ボルネオ)では、1,400キロ、スマトラとバタムで2,900km、スラウェシで500キロだ。

 新路線は重連牽引の予定で、電化で、広軌だ。全てではなく、少なくとも一部は。

 だがここには落とし穴がある。中国が深く関与して、鉄道を建設するか、実に多くのインドネシアの砂の城が既に前に消失したように、夢全体が崩壊するかだ。

 インドネシアはノウハウを持っていない、スタミナも同じだ。中国は持っている。

 1965年にアメリカが計画したクーデター後のインドネシアは、少数の金持ちの、不正な個人の懐を満たし、事実上何も作らず、アジアで最も低開発の国の一つに後戻りし、今までその天然資源を共食いしてきた。

 今BRIはこの全てを変えるかもしれない。共産主義で、大いに熱狂的で、よく働く国際主義の中国は、ひざまずいていたアフリカ全体を立ち上がらせている。もしジャカルタの支配者が、中国がそうするのを許せば、インドネシアでも同じことができるだろう。もし欧米の宣伝と、欧米から金をもらうNGOが、国家インフラ改造を丸ごと脱線させるのに成功しなければ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/05/09/now-indonesia-in-love-with-trains-china-s-bri-ready-to-help/

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 東南アジアの首都に行くたびに、タクシーでゆく空港と首都間の所要時間が読めないことと、街頭に立った時の排気ガスのすごさ、スクーター、オートバイの多さに驚いたものだ。バンコク、クアラルンプール、ジャカルタ。運転ができないので、宗主国に行くたびに、車社会の不便さを痛感した。たまに鉄道にのっても、遅かった。そもそも駅にゆくのに、タクシーを待つのが大変だった。

共産主義で、大いに熱狂的で、よく働く国際主義の中国は、ひざまずいていたアフリカ全体を立ち上がらせている。

 と筆者はおっしゃる。

 翻って、日本。週刊金曜日5月17日号、特集は「公安警察の闇」。共産党が標的にされていることが伺える。党名を変えないから得票が伸びないという主張で「党名を変えれば、捜査対象から、はずされる」証明を読んだことがないのだが。

2019年4月25日 (木)

ジュリアン・アサンジの勝利

2019年4月16日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 歴史を通して、暗黒の反動的権力は、常に主流言説を横取りし、歪曲し、あるいは大衆に恐怖を広め、暴力で、虚偽で、世界を支配しようと試みてきた。

 勇敢で正直な人々が常に嘘を暴き、野蛮や腐敗に向かって立ち上がった。一部の人々は剣や銃を使って、正気でない不正な支配者と戦った。他の人々は言葉を武器に選んだ。

 多くの人々が打倒された。彼らの大部分が打倒された。新しい同志が立ち上がった。抵抗の新しい旗が発表された。

 抵抗することはより良い世界を夢見ることだ。そして夢を見ることは生きることだ。

 最も勇敢な勇士は決して彼らの国と文化のためだけに戦ったわけではない。彼らは人類全体のために戦った。過去、彼らは「直観的国際主義者」と我々が容易に定義できる人々だったし、今もそうだ。

 オーストラリア人コンピュータ専門家、思想家でヒューマニストのジュリアン・アサンジが、新しい、ほとんど試されたことのない形の戦闘を選んだ。彼は欧米帝国に対し、文字と言葉の大隊丸ごと、何十万もの文書を解き放った。彼は欧米が何十年もの間行ってきた最も多くの凶悪犯罪の証拠を保存していたデータベースに侵入した。ひどい秘密がさらされた。真実が明らかにされた。沈黙して苦しんでいた人々に面目と威厳とが最終的に戻った。

 ジュリアン・アサンジは、献身的な専門家と活動家の小さなチームの「指揮官」だった。私は彼らの何人かと会い大いに感銘を受けた。だがいかに数が少なくとも、このチームは世界を変えたり、少なくとも欧米の大衆に知り、その結果行動する機会を与えたりするのに成功している。

 ウィキリークス後、ニューヨークやベルリンやロンドンやパリの誰も「我々は知らなかった」と言う権利を持っていない。もし彼らが今知らないなら、それは彼らが日和見主義で、身勝手に知らないことに決めたからなのだ。

 ジュリアン・アサンジと彼の同志は、欧米が、アフガニスタンの人々や、中東やアフリカやアジアやラテンアメリカのいたる所で新植民地主義と帝国主義で苦しむ人々にしている全てを公表した。

 ウィキリークスを批判する人々は、アサンジの何を悪く思っているのだろう? 欧米帝国の密告者や工作員が「暴かれた」ことだろうか? 世界が彼らのことを哀れむと予想されることだろうか? 何千万という被害者が忘れられ、欧米諜報機関のメンバーや連中のご機嫌取りが安全で、保護されているよう感じられるためにだろうか?

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 この記事を公開用に回す数日前、ジュリアン・アサンジは、かつて社会主義政権に支配されていて、彼に政治亡命と市民権を認めた国に、身勝手にも、その両方を裏切られた。現在の支配者レニン・モレノは、歴史によって極めて厳しく評価されるだろう。彼はエクアドル社会主義の成果を解体し、真実と地球の存続のために、既に自分の命より多くを犠牲にした人物を、文字通り(曲がったことをするイギリスとアメリカ司法制度に)売った男として記憶されるだろう。

 ロンドン警視庁がジュリアン・アサンジをロンドンのエクアドル大使館から引きずりだし、バンに押し込んだ時、世界中が欧米支配体制のむき出しの本質をかいま見ることができた。圧制的で、壊疽にかかった、残忍な執念深い活動中の支配体制を。

 だが我々は忘れるべきではない。支配体制は確信があって強いから、そうしてるのではない。支配体制は実際はおびえている。支配体制はパニック状態だ。支配体制は敗北しつつある。支配体制が自分が「脆弱」と思う所、つまり世界至る所で人を殺している。

 なぜだろう? なぜなら、もし他のどのような方法もないなら、何百万人もが、全ての大陸で、それと戦う準備ができている欧米の恐怖に直面する準備ができていて、目覚めているから。

 それは彼らが今真実を知っているからだ。それは現実が隠されることができないからだ;欧米のグローバルな命令の野蛮は誰ももう否定することができない何かだ。欧米の影響から自身を解放することに成功した国々の新しいマスコミに感謝する。ジュリアン・アサンジと彼の僚友のような英雄にもちろん感謝する。

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 ジュリアン・アサンジは倒れていない。彼は刺され、裏切られた。だが彼は生きていて、彼を支援し、称賛し、彼の誠実さや勇気や品位を感謝している何百万人もの人々と共にいる。

 彼は帝国丸ごとと対決していたのだ。地球上最も強力で、悪で、破壊的で残忍な勢力と直面してた。そして彼は、秘密の組織に損害を与えるのに成功し、その結果、一部の計画を駄目にし、生命を救ったのだ。

 このすべては勝利だと見なせる。最後の勝利ではないが、ともあれ勝利だ。

 アサンジを逮捕することにより、帝国はその弱さを示した。彼を大使館から警察のバンに引きずり込んで、帝国は既に自分の死に装束を縫い始めたことを認めたのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/04/16/julian-assange-s-victory/

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 大本営広報部による改元・代替わり狂騒曲の中、宇都宮健児氏の『天皇制ってなんだろう?』を購入。一方的洗脳呆導で病んだ頭への効果的栄養剤。元号や天皇制についての真摯な議論こそ必要だ。
 徳川幕府の偉人に関する小説『覚悟の人 小栗上野介忠順伝』を読んでいる。おもしろいのだが、なかなか進まない。尊皇派の理不尽な行動や、徳川側の煮え切らない対応、列強の悪辣さを読むと本を閉じたくなるのだ。尊皇攘夷派が勝利し、直ぐさま開国に寝返ったクーデター、天皇制がなくても可能だったのだろうか。クーデターなしに、欧米に頭をさげながら、クーデターのイデオローグ吉田松陰の主張通りの近隣諸国侵略政策、推進されたのだろうか? 個人的に、維新150年をめでたいと思ったことはない。現在の狂騒曲、下記にあるような明治クーデター戦略焼き直しに思えてくる。今回は、宗主国に命じられての随所での侵略戦争なのだが。

 NEWS ポストセブン記事から一部を引用させていただこう。天皇は「玉」 明治維新志士は天皇をいかに利用するか考えた

秦:天皇は単なる「玉」にすぎないというのが本音なんです。明治維新の志士のほとんどが、戦略的に天皇をいかに利用するかだけを考えていた。極端な例が、戊辰戦争における錦の御旗の偽造ですよ。「私製」の旗を見て「賊軍になった」と思い込んだ徳川が揺らいでしまったのですから、明治維新は一大虚構の上に成り立っていたともいえます。

 徳川幕府を暴力的に打倒しようとする連中に断固立ち向かった小栗忠順は、横須賀製鉄所・造船所も企画したが、幕府崩壊後、隠居していた高崎倉淵村で捕縛され斬首された。明治45年、東郷平八郎は小栗の遺族を自宅に招き「日本海海戦で完全勝利を得ることができたのは、小栗が横須賀造船所を作ってくれたおかげ」と礼を述べたという。

 『天皇制ってなんだろう?』に下記の記述がある。現在のソウル市長、パク・ウォンスン氏のことばだ。「自分のことばかりを考えるのではなく、社会と共同体のために活動する人たちはどこの社会でも『変わり者』である。そうした変わり者が多い社会ほど良い社会である」

 このパク・ウォンスン氏のことばを読んでいると、今日のIWJガイドにあるジム・ロジャーズ氏の講演、一層わかりやすく思える。

日刊IWJガイド「『消費減税』にいち早く反応したのは安倍政権!? 『ゆ』党の姿をかなぐり捨てた改憲勢力・維新と、緊急事態条項含む改憲のかかった衆参W選の可能性に最大限の警戒を!」 2019.4.25日号~No.2415号~(2019.4.25 8時00分)

 是非、IWJガイドをお読みの上で、寄付なり、加入なりしていただきたいが、一部をコピーさせていただこう。

 ウォーレン・バフェット氏やジョージ・ソロス氏とともに、世界3大投資家に挙げられるジム・ロジャーズ氏が、22日に韓国の釜山大学で開かれた「朝鮮半島の統一と未来」というテーマの特別講演で「韓国は世界で最も興味深い国になるだろう」と述べました。

※ ジム・ロジャーズ氏「統一韓国は機会の地…日本に行った若者は韓国に戻るべき」(ハンギョレ、2019年4月23日)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/33302.html?fbclid=IwAR0Mh_UFf42exM71eR1NHHK7PdUvJVCAcqknHOEPyV9lqMT7X-NmfiJlnaA

 そのロジャーズ氏が、「韓国にも、もうすぐ38度線がなくなり、8千万人口と北朝鮮の資源が伴うだろう」と講演の中で南北統一をはっきりと予言しているのです。

 講演の中では、「ビジネスチャンスをつかむためには、可能性のある場所を確保しなければならない。(南北が統一すれば)釜山からロンドンまで車で行けるなど、朝鮮半島のすべてのインフラが変わる。11歳と6歳の娘たちに中国語(北京語)を教えてきたが、これからは韓国語を覚えさせるつもりだ」とも述べ、朝鮮半島統一とその後のビジネスチャンスを見通しています。

 また、「統一が実現し、境界線がなくなれば、韓国の国際的地位も変わるだろう。韓国の歴史や食べ物、建物、美しい風景を、世界の人々が楽しむだろう。日本にいる韓国の若者たちは韓国に戻って機会をつかむべきだ」とも述べており、いまだに、日米安保条約の冷戦構造の思考から自由になれず、偏狭な嫌韓感情に囚われた安倍政権下の日本の可能性は、今後の統一朝鮮の可能性よりも、ビジネスチャンスの点で、大きく劣ると判断しているのです。

2019年4月22日 (月)

グッチやプラダについて言うのは止めなさい!中国人もロシア人も好きなように生きたいのだ

2019年4月9日
Andre Vltchek

 欧米で講演する際、私はいつも繰り返し聞かされる。

「中国の共産主義は一体どういうものだろう? あらゆる大都市の全ての一流デパートにプラダとグッチの店がある。」

 欧米左翼はこの話題に取りつかれている。彼らはその議論が実際どれぐらいばかばかしく、どれぐらい人種差別的か分かっていない!

 約6,000年の歴史、人口13億人、世界で二番目に大きな経済の中国は、都市や地方の極端な貧困をほぼ絶滅させた。近代史で初めて、人々が都心から地方に移動している。生態文明の素晴らしい取り組みは、どのように環境と惑星を救うべきかを世界に示している。中国はその「中国の特徴を持った共産主義」の素晴らしいモデルでしっかり復活している。外交政策はますます国際主義だ。

 だが中国がいっそう進歩的で、独立志向で、国民に優しくなると、それだけ益々欧米に攻撃され、反感を買うのだ。共産党モデルは一層子細に調べられる。

 右翼や人種差別主義者や帝国主義者にそうされるのは当然だが、左翼によってというのは?

 問題は、欧米左翼が右翼と同じぐらい例外主義に賛同していることだ。

 左翼は中国やロシアのような国には、純粋さや多大な犠牲や質素な生活を要求するのだ。

 既に「Revolutionary Optimism」を含め多くのエッセイや本で説明したように、ロンドンやパリには実際ほとんど何も残っていない。ほぼ誰にも何かイデオロギー的なもの、特に革命闘争に身を捧げるつもりは皆無だ。彼らがどのような政治的立場にあるかにかかわらず、犠牲や質素な生活はヨーロッパ人や北アメリカ人には全く無関係だ。

 だが中国人とロシア人は聖人のように振る舞うよう期待されるのだ。

 実際、世界全体が消費をやめ、高価な自動車を運転するのをやめ、ブランドものの靴やバッグを身につけるのをやめ、もし可能なら旅行もやめるよう期待されている。

 これらすべての特権は、欧米人と属国エリートだけにとっておかれるのだ。

 決して一気呵成に、そう言われることはない。だがそれが、欧米の左翼知識人が、連中の古びた、世界中から否定されている「アナルコ -サンディカリズム論理」で、全ての非欧米人に無理やり押し付けようと願っているものなのだ。

 私は言いたい。このようなひねくれた論理は侮辱的で汚らわしくさえある。

 欧米は何世紀も世界の至る場所で強奪し、略奪した。

 イギリスとフランスの「紳士」はブランド・ブーツで「非人間」の股や尻をけったものだ。北アメリカやヨーロッパで、第一、第二世代の洗練された婦人がブランドの服を身につける一方、先住民は根絶され、プランテーションで奴隷が働いて、強姦されていたのだ。

 欧米人がファッションやら、誰に「それを着る」権利があるかを語るのを私は好まない。ヨーロッパ人と北アメリカ人には、人を判断したり、世界中のどこであれ、どのように生きるべきか、何を身につけ、食べるべきかについて、人々に「助言したりする」権利など決してないと私は心から信じている。

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 ロシア人同様、中国人は実に一生懸命働く。彼らはドイツやフランスの大半の人たちよりずっと一生懸命働く。西洋人と異なり彼らは略奪しない。彼らは誰も搾取しない。

 もし彼らが金を稼ぎ、好きなようにそれを使いたいと望むなら、欧米の偽善者が文句を言うのは余計なお世話だ。

 ヨーロッパ人や北アメリカ人が(彼らのトイレの電灯を消したり、トイレでタンク半分の水を使ったりして)どれほど気乗りのしない「緊縮」措置をとろうと、彼らの国が犯し続けている略奪と、彼らの社会全体が享受する特権は圧倒的で未曾有だ。そして、ヨーロッパ人は数枚の紙を再利用しているが、彼らの多国籍企業は南米で帯水層を丸ごと奪い、民営化している。

 ひどい欧米帝国主義から世界と環境を救うために、既に中国とロシアは、できる限りのことをしている。彼らがそのために働くなら、国民には最新の携帯電話や優雅な靴を買う権利は十分ある。もし彼らが休暇でタイやトルコ旅行を望むなら、全く結構だ。それで彼らは、今以上あるいは以下の共産党員や国際主義者になるわけでもない。

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 だが欧米の人々は、そうは考えない。

 フランスやアメリカやイギリスの「同志」は実際、一体何が左翼か、何がそうでないか、あるいは、共産党員とは何か、資本主義者とは何かについて、全員が連中の定義を聞くよう要求するのだ。

 中国やロシアの偉大な文化が、どのように自身を定義するか決めるのが信頼できないのだ。定義は、ロンドンのソファーで、あるいはニューヨークのバーや、ヨーロッパ中心主義の大学で解説されなければならないのだ。全面的に承認し、「野蛮人」に対して彼らが本当は誰かと言うのは「伝統的マルクス主義者」かアナルコ-サンディカリストでなければならないのだ。

 欧米は「政治的配慮」に取りつかれているのかもしれないが、それは今まで同様人種差別的だ。人種差別的で、原理主義でもあるとつけ加えねばならない。

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 私に提案がある。中国とロシアの国民が適切な自動車を運転し、優雅な服を着るのを望んでいることについて、欧米がそれほど気にするのなら、彼らは、そもそも自分たちの国々で、そうした製品の製造停止を要求しないのだろう。フランスやイタリアやアメリカで。彼らの国は何百万という仕事を失うだろうが、彼らにそれほど確固たる信念があるなら、そうすれば良いだろうに? 自分自身ぼろを着れば良いではないか?

 真面目な話、彼らはなぜ自身「本物の純粋な」共産主義を作ろうとしないのだろう?

 これまで、彼ら欧米「左翼」がしたことと言えば、カメレオンのように色を変えただけだ。彼らは社会主義も共産主義も裏切り、全く何もせず、戦うかわりに、実際により良い世界を築くことで忙しい他の人々を絶えず批判しているのだ。

 我々は彼らに家庭教師をされ、助言されるのはもう嫌なのだ。私は北アメリカとヨーロッパのぜいたくな別荘で、豪華な椅子とソファーに座って、高価な酒をのみながら、中国人やロシア人とベトナム人は最新携帯電話やブランドの服をやめるべきであるかを聞くのにうんざりしている。どこかニューイングランドの贅沢なマリーナの邸宅に住むアナルコ・サンジカリストが「少数の億万長者がいるから、中国は本当は共産党ではない」という類の奇異な発言など聞きたくない。

 私の映画の封切りや私の新刊刊行の折りに講演のため欧米を定期的に訪れる。夜は「高尚な抽象的道徳の場」に招待される。アフリカやアジアの新植民地化された国の国民よりも犬が良い暮らしをしている場所に。それは常に同じ事の繰り返しだ。

 そして今回、私は本当にうんざりしている。

 有り難いが、我々に助言は不要だ。我々は、ありのままの自分を知り、明確にするのに十分な頭を持っている。

 欧米の「左翼」は自身の問題を処理するべきだ。彼らは自国で、自身の大陸で負けたのだ。現在彼らは世界を引き起こすことができる人物が一人もいない。彼らができる全てと言えば、正真正銘の革命家や共産主義と社会主義両方が、しっかり政権を握っている国に吠えることだ。彼らが言うことに重要なものが何もないから吠えるのだ。彼らは戦う勇気を持っていないから吠えるのだ。彼らは決して選ばれないから吠え、実際に支配する力は持っていない。彼らは実際、正真正銘の共産主義者や社会主義者が全く好きではないから彼らは吠えるのだと私は信じている。本物の世界で本物の問題と本物の敵に直面している人々を。

 共産主義と社会主義は、至る所、アジアやラテンアメリカのいくつかの国や中東でさえ勝利した。そこの人々は勇敢に戦った。欧米左翼のおかげではなく、欧米左翼にもかかわらず、彼らは勝利したのだ。

 既に我々は、欧米の尊大な自己中心的な例外主義は宗教的狂信に類似していると判断した。欧米左翼も例外ではない。

 彼らは我々が単に「純粋な」だけでは満足せず、貧しく、屈辱を受けた、従順な我々を必要としている。彼らは我々を哀れに思い、いつも彼らが我々自身のためではなく、彼ら自身のもので)我々を救おうとしているふりをすることができる。

 彼らにとって不幸なことに、我々は彼らの慈愛を必要としていない。我々は勝利しつつある。目の見えない人以外誰でも、中国とロシアが堂々と前進しているのが明らかに見える。そして他の独立志向の国々も同様に勝利しつつあるのだ。

 我々は自分が誰か正確に知っている。助言は無用だ。我々の女性や男性がブランドものの服を着たり良い自動車を運転したりしても我々が脅かされるわけではない。実際そうではないと主張するのはあきれるほどの上から目線の態度だ。人種差別のたわごとだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/04/09/stop-that-gucci-and-prada-talk-chinese-and-russians-people-want-to-live-too/

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 鶴岡八幡宮にでかけたが、まるで昔経験した朝の通勤ラッシュの混雑のよう。アレックス・カー氏の『観光亡国論』 (中公新書ラクレ)を実感。山の手線は不具合で、東海道線は事故で不規則運行だった。中国語や韓国語が聞こえた。英語やスペイン語やフランス語も。ロシア語は聞かなかった。

日刊IWJガイド「衆院補選沖縄3区は『オール沖縄』屋良朝博氏が当選確実! 大阪12区は自民・公明を攻撃しながら『改憲が悲願』と訴える改憲勢力の一角・維新の藤田文武氏が当選確実!」 2019.4.22日号~No.2412号~(2019.4.22 8時00分)

 映画『主戦場』が描きだしているように、日本会議の活動は実に強力だ。それに対抗すべき野党共闘の現実が、どの程度か示されたわけだろう。論戦を見れば、どちらに理があるかあきらかだが、政治的現実は、悪の側の圧倒的勝利状態。消費税増税を延期にしてのダブル選挙の結果も、想像できそうだ。映画『主戦場』の監督の懸念が実現する可能性は益々高くなっている。

 『主戦場』の中で、LGBTに対する暴言で悪名高い議員、韓国や中国が日本のようなハイテク製品を作れないくやしさが、慰安婦問題をあおる原因の一つであるかのようなことを平然と語っていた。韓国や中国のハイテク企業と、日本企業、どちらにより勢いがあるかについて、小生の認識と全く異なっているので、驚いた。こういう人々は、まともな産業政策を本気で考えるわけがない。

 昨日、たまたま金子勝氏と高橋洋一氏の討論番組をちらり見た。日本の産業の未来を懸念する金子勝氏に対し、雇用があればいいではないですかという高橋洋一氏に唖然。今、金子勝氏の『平成経済 衰退の本質』を拝読中。

2019年4月21日 (日)

メキシコからスペインとバチカンへ。あなた方の罪を謝罪せよ

2019年3月31日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

ローマ法王

 数年前、我々が共著『チョムスキーが語る戦争のからくり: ヒロシマからドローン兵器の時代まで』に取り組んでいた時に、有名な言語学者で思索家のノーム・チョムスキーが単刀直入に私に聞いた。

「ヨーロッパ人の大半が、彼らの国々が全世界に対して犯した罪について本当に知らないことがあり得ると君は思うか?」

 「彼らは知らない。彼らは知りたくない。彼らは決して知らないでいようとしている」と私は答えた。

 ヨーロッパと北アメリカが、ジョージ・オーウェルが「アンパーソン」と呼んだ何億人もの死体の上に作り上げられたのは確立した証明されている事実だ。だがどういうわけか、それは今我々が欧米と呼ぶ場所で暮らす白色人種のみならず、中南米からアフリカやアジアに至るまで「征服された」世界の多くの地域の人々の潜在意識にも決して入らなかった。

 ケンブリッジやオックスフォードやソルボンヌ大学のような組織で取り上げられる際は、過去の恐怖は衝撃を吸収する学術用語で慎重に和らげられる。あるいはヨーロッパのパブでは軽視されるか、大歓声やらジョッキをカチンと合わせ、はねつけられさえする。

 「上流社会」では、直接言及されることはない。

 それにも拘わらず、この話題は、ひどい世界史にだけ関係するわけではない。

 今世界中で、我々が経験している全てが、ある程度この過去と関係があるのだ。戦争から天然資源の略奪まで。恥知らずな「政権転覆」から、ロシア、中国とイランに対する欧米の大胆不敵な挑発まで。

 人々が読むものや、考え方さえ、植民地政策、ホロコーストや奴隷制度が起源だ。

 この話題への言及して多くの勇敢な男性や女性の人生が犠牲になった。植民地政策を非難したパトリス・ルムンバはイギリスとアメリカに、はばかるところなく殺された。スカルノ大統領は打倒され、死ぬまで軟禁状態におかれた。他の多くの人々もそうだった。

 植民地主義と、欧米の王や軍隊や宗教や普通の市民が行った人類に対する犯罪を非難するのは危険な行為で、しばしば死によって「罰せられる」。

 それでも罪が実に怪物のようだったため、偉大で勇敢な人々が頻繁に立ち上がり、ヨーロッパや、アメリカや南米や他の国々のヨーロッパ系エリートを批判し続けている。

*

 最近メキシコの左翼的大統領アンドレス・マニュエル・ロペス・オブラドール(AMLO)もそうして、スペイン王フェリペ6世とフランシスコ法王に「メキシコ征服中に行われた虐待」の謝罪を求める書簡を書いた。彼はタバスコ州の古代ピラミッド前で宣言した。

「殺害や負担強制があった。いわゆる征服は剣と十字架で行われた。」

 オブラドール大統領は国内と国外で、文字通り嵐を引き起こした。メキシコ知識人や学者や有名人や普通の人々の間で激しい国家的議論が勃発した。

 ペドロ・サンチェスのスペイン政権は書簡を「断固」拒絶した。明らかに今どきの「ヨーロッパ社会主義者」は国際主義者の戦いとはほとんど無関係のようだ。

 スペイン右翼は更に激しい悪意で語っている。ニューヨーク・タイムズによればこうだ。

「来月の総選挙に先立つ選挙運動で、保守的な国民党の党首パブロ・カサドはメキシコの要求をスペイン人に対する侮辱だと述べた。スペインは逆に「誇りを持って」メキシコにおける歴史的な役割「偉大な国がしたやり方、他の人々の発見に貢献したことを祝うべきだと彼は述べた。」

 もちろん、侮辱だが、そううなると予測できたものだ。

 「我々は残ったものを保存し、新しい文化を作ったが、大量虐殺があったことは認知されなければならない」とメキシコ国立自治大学の学者ジョン・アッカーマンは言う。

 「それは不相応ではない」とヘスス・ラミレス大統領報道官、がメキシコの新聞ラ・ラソンに述べた。「彼ら(スペイン)は、1492年のユダヤ人追放に対して許しを乞うた、ドイツは、ホロコーストに対して、同じことをした。」

 スペインは公式の謝罪をするつもりがないことを明確に示し、即座に、コロンビアなどの、欧米の揺るぎない支持者、大勢の親欧米派(で欧米から金をもらっている)知識人が救いの手を差し伸べた。

 スペインが、征服の際、現在のメキシコ領で、スペイン自身よりずっと進んだ文明を享受していた何百万という原住民を殺したにもかかわらず。無数の強姦、無制限な略奪、拷問や宗教的頑迷による出来事があったにもかかわらず、マドリッドには何の反省の色もないように見える。

 優越という根深い固定観念は、またして、明らかにヨーロッパ人の行動様式を支配している。スペインの回答は全体的に、大げさで横柄で冷淡だ。

 スペイン政権の品のなさや横柄さは、新しい何か意外なこととして見られるべきではない。これは、インドやパキスタンやアフリカのどこかの国が大量虐殺や奴隷貿易や無理やり引き起こした飢饉に対して責任を問うて訴訟を起こそうとする時のイギリスの答え方だ。これはアフリカやアジアやカリブ海で、人類に対する犯罪の罪で、フランスが告発される時の行動の仕方だ。あるいは、国王レオポルド2世統治の間に、現在のコンゴでの少なくとも900万人の死に対して責任があると言われる時の、ベルギー。あるいは、それが現在のナミビア領に対して犯したホロコーストに対しての、ドイツ。ヨーロッパ諸国による犯罪リストは果てし無く、知られてもおらず、延々と続く。

 スペインは例外ではない。ただ過去に、途方もなく大きい、飲み込むことができないほどのパイをつかんだのだ。それが。王国はあまりにも奇異で、奇怪なほど狂信的で、原始的で、余りに宗教的で貪欲だった。スペインは植民地を本当にうまく支配できず、人々にキリスト教を強制し、略奪し、殺しながら、ある時点で、スペイン「遠征」に「投資して」いただけの他のヨーロッパ諸国に、その「利益」を取られていたのだ。

 メキシコは、特にスペイン征服でひどく苦しんだが、それだけではなかった。フランスやアメリカや他の国々にも血を流させられた。だがスペインが攻撃を始めたのだから、論理的に、スペインは大いに謝る最初の国であるべきなのだ。

*

 スペインの皆がAMLOの要求に「憤慨している」わけではない。一部の人々は過去は葬られるべきではなく、実際に極めて今日的な意味を帯びていることを認めている。

 「ロペス・オブラドールは品位ある大統領だ。彼が征服中の残虐な行為のかどで、王に謝罪を要求するのはと正しい」とスペインの政党ポデモスのイオネ・ベララ議員が主張した。

 AMLOは、人口がスペインの約3倍、今地球上で最も人口ちゅう密なスペイン語国を支配している。彼の言葉は重要だ。メキシコの立場は重要だ。それは、マドリッドやバチカンやブリュッセルが、無視するわけにはゆかないのだ。

 メキシコは極めて複雑な分裂した国だ。以前植民地化されたほとんど全ての国と同様に。ヨーロッパのエリートが、メキシコやインドや他の何十もの国々に移住した。彼らが直接、永久に移住しなかったインドネシアやマレーシアでは、地元の人が厳選され、外国で「教養を身につけ」て、欧米、特にヨーロッパに仕えるように国に戻された。

*

 プエブラ市に近い大学町チョルラで、スペイン人は(容量上)世界最大のトラチウアルテペトルのピラミッド頂上に彼らの教会を押しつけた。それは悪びれることなく、まだそこにい座っている。ピラミッド上の教会。地方自治体は、存在を誇りにさえ思って「主要観光地」として売り込んでいる。いつの日か、ユネスコが文化的破壊行為の象徴として「人類の記憶」リストに載せるよう願っている。

 私は、学芸員の一人、エリカ女史に、この狂気について尋ねた。AMLOが大統領として宣誓する前、わずか数週間のことだった。彼女は根気よく説明してくれた。

「過去の野蛮については話さないよう私達はきつく指示されています。自国の歴史に対するメキシコの態度は本当に支離滅裂です。一方では我々はフランスに、次にアメリカによって略奪され、強姦され、スペインの入植者に虐待されたのを知っています。けれども我々学者や教師や学芸員は文字通り、それを無視するよう「前向きになるよう」我々にされたことや我々が受け継いだことの「良いものを探す」よう命じられています。」

 最近この全てが変化しつつある。今は需要に応えて、話をしたり、過去を思い出したりすることは可能だ。

 インドや中東やアフリカで、人々は、メキシコでの展開をじっと見守っている。

 彼らはヨーロッパや北アメリカの状況も研究している。欧米の両地域は、何百もの謝罪期限が切れているのだ。率直に言って、彼らは何億という人間を殺したかどで、そして複数の大陸全体を破壊したかどで、何百兆ドルも世界に借りがあるのだ。

*

 フランシスコ法王は、スペイン政権よりずっと前向きな可能性がある。

 「このローマ法王は、カトリック教徒や、キリスト教徒全般にとっての、新しい初まりになり得る」と有名な左翼神学者で哲学者のジョン・カブが最近私に言った。

 2015年、ボリビアで、既にフランシスコ法王は、罪の許しを請うよう言われて、農民やごみ収集人や先住民に語った。

「私は遺憾に思い、申し上げる。神の名において、アメリカ先住民に対し、多くの重大な罪が行われた。教会そのものの犯罪のためのみならず、いわゆるアメリカ征服の間に、先住民族に対して行われた犯罪について、私は謙虚に許しを請う。」

 アルゼンチン人のフランシスコ法王は、隠れ社会主義者だと多くの人が確信している。AMLOはスペイン政府からではなく、彼から謝罪を受け取るかもしれない。

 だが議論は続いている。 国全体が、その過去を議論している。

 ブエノスアイレスからメキシコシティーまで9時間30分の長いアエロメヒコ便機内で、このエッセイを書きながら、私は乗組員の半分を討論に巻き込むのに成功した。

 私のエッセイの一部を読んだ後「これは私には何の関係もない」と年配のスチュワードが宣言した。

 「だが私は私の国の過去を知りたいと願う」と若いスチュワーデスが抗議した。「それはすべて我々の現在と未来に関係しています。」

 「AMLOはメキシコのために戦っている!」というのが一般的な意見だった。

 彼は戦っている。欧米帝国は抵抗している。だが正義のためのイデオロギーの戦いは進む。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/31/mexico-to-spain-and-vatican-apologize-for-your-crimes/

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 歴史的な犯罪ということで、映画『主戦場』を思い出す。今、シアター・イメージフォーラムで上映中。必見。日系アメリカ人監督による初めての映画だという。映画の終わりに監督は語る。「憲法を破壊すれば、私達の国、アメリカが行う戦争に日本も加わることになるのです。」

日刊IWJガイド・日曜版「本日21日は衆院大阪12区・沖縄3区補選の投開票日!『日本の歴史を分ける重大な戦い』につながる大事な選挙です! ぜひ、有権者は投票をお願いします!」 2019.4.21日号~No.2411号~(2019.4.21 8時00分)

 

2019年4月14日 (日)

中国とロシアは、この不協和の世界で生き残ることが可能だろうか?

2019年3月12日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 「善である」ことはひきあうのだろうか? 略奪者に支配された、この狂った世界で、k規則に従って公正に勝負することが、まだ可能なのだろうか?

 世界中の国々によって、規則が定められ、批准されるのに、(軍事的に)最も強い国々の小集団が、法律を最も奇妙な形で再解釈するためにプロの宣伝屋雇って、それを全く無視したらどうだろう?

 世界のことを書きながら、私はしばしば小学校時代に戻ったように感じる。

 子供時代、私は不幸にも人種差別主義チェコスロバキアで育った。ソ連で生まれて、半分ロシア、半分アジアの母親がいる私は、7歳から、どのクラスでも、袋叩きにされていた。私はロシア人であることに対し、「アジアの母親」を持っていることに対し、「アジアの耳」を持っていることに対し、少年の一団に組織的に恥をかかせられ、攻撃され、殴られた。冬の間、私の靴は厳寒にさらされ、小便を注がれた。尿は氷に変わった。唯一の慰めは「少なくとも」私がロシア人で中国人であることだった。もし私がジプシー(ロマ)少年だったら、少なくとも片目を潰されるか手を折られずにはすまなかったはずだ。

 私は礼儀正しくしようとしていた。私は「ルールに従ってフェアに勝負」するよう最善を尽くしていた。最初私は本腰を入れずに反撃していた。

 隣に住んでいた子が空気銃を発砲して、私の目をわずかの差で外れた日までは。ただ突然、あの瞬間、彼はするべきことが他に何もなく、私がロシア人でアジア人だったというだけの理由で。彼はチェコ人で、ヨーロッパ人であることを誇りに思っていたので。私が彼らの言う通りにせず、彼らの「優越」を受け入れず、彼らの前で、私自身に自尊心を傷つけるのを拒否したために。母も私もチェコスロバキアでは惨めで、二人ともレニングラードを夢見ていた。彼女は個人的な失敗をして、「ヨーロッパに戻って」何世紀も世界を支配し圧迫していた国々の一員に再びなるのを望んでいる敵対的な大言壮語の地方社会の中で、我々は立ち往生していた。

 空気銃で、すんでの所で目が潰れそうになったことで堪忍袋の緒が切れた。10歳で体重がほぼ100キロあるのが罪だった友人カレルと組んだ。彼の欠陥ではなく、遺伝子の問題だったのだが、子供たちは彼をいじめられ役にして、ちょう笑した。彼は音楽とSF小説が好きな優しい善良な子だった。我々は友達だった。我々は一緒に遠い銀河に向かって宇宙旅行を計画したものだ。だがその時点で、我々は「もう我慢できない」と言ったのだ! 我々は激しく反撃した。二年か三年苦しんだ後、我々に、そして実際「違っていたり」、少なくとも弱く無防備だったりした我々の周囲の全員に対し連中が行っていたのと同じ暴力と野蛮さで、悪がきと戦い始めた。

 そして我々は勝った。理屈によってではなく、勇気と力で。戦わずに済んだらよかったと思うが、我々に選択肢はなかった。まもなく自分たちがどれほど強いのか我々は気がついた。一度始めた以上、生き残る唯一の方法は戦いに勝つことだった。そして我々は勝った。我々をひどく悩ませた子供たちは実は臆病者だった。我々が勝って、多少の敬意を勝ち取った途端、我々は、同じように攻撃に悩まされていた「他の連中」、主に同じ学校の弱い少年少女を、「普通の」白人チェコ人の一団から保護し、守り始めた。

*

 自称世界支配者が存在している。ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドとイスラエル。そして他の2つの集団がある。(インドネシア、タイ、日本、サウジアラビア、ヨルダン、韓国、コロンビアあるいはウガンダのような)欧米に完全協力している国と、欧米の命令を受け入れるのを断固拒否しているロシア、中国、朝鮮民主主義人民共和国、シリア、エリトリア、イラン、南アフリカ、ベネズエラ、キューバやボリビアのような国。

 最初の集団は、世界を変えるようなことはほとんど何もしない。時流に従っている。いじめっ子の規則を受け入れている。協力して、そうしながら、ほとんどいつも失敗するのだが、少なくとも多少特典を得ようとする。

 二番目の集団は、世界のみじめな状態を十分に意識している。彼らはうまく立ち回り、抵抗し、時々自らの生存、あるいは他の人々の生存のために戦う。彼らは、かつて「普遍的価値」と呼ばれた原則に固執している。

 だが彼らは、対決せずに本当に生き残ることができるのだろうか?

 欧米は、いかなる反対派も許容しない。何世紀にもわたり、欧米文化は極端に攻撃的で、好戦的で、過激だった。「お前は我々の側、つまり「手下」か、我々の敵だ。もし我々に反対すれば、お前は押しつぶされ、手かせをはめられ、強奪され、強姦され、打ちすえられ、結局何であれ、我々が命じることをするよう強いられるのだ。」

 ロシアはおそらく、何千万人もの国民という想像もできない代償を払って、何世紀にもわたり征服されずに生き残った国だ。ロシアは、スカンジナビア、フランス、イギリス、ドイツ、そしてチェコにさえ繰り返し侵略された。奇異な言説に正当化された攻撃が頻繁に起きた。「ロシアは強い」あるいは「ロシアは弱い」。「素晴らしい10月社会主義革命ゆえに」あるいは単に共産主義だったというだけの理由で攻撃された。欧米にとって、いかなる奇怪な「正当化」でもかまわないのだ。ただ抵抗したがゆえに、自立し、自由であるがゆえに、ロシアは侵略され、略奪され、ひどく傷つけられなければならなかった。

 偉大な中国さえ欧米による攻撃に耐えることができなかった。中国は打ち負かされ、分断され、屈辱を受けた。首都がフランスとイギリスに略奪された。

 欧米の攻撃からは誰も誰も生き残ることができなかった。結局、誇り高く決然としたアフガニスタンでさえ。

*

 中国人学者李?が「中国人的生活哲学」でこう書いている。

「調和」は伝統的な中国文化の考え方の重要な範疇だ。概念の起源は哲学だが、安定して統合された社会生活を意味している。それは中国人の考え方や世の中への対処の仕方に直接影響を与える。中国の古典では「調和」は、本質的に円満であることと理解される。古代の人々は、宇宙と自然環境の調和、人と自然の調和、なにより人々の間の調和を強調した。伝統的な中国人は、この原理を生き方として捕らえて、友好的な仲の良い関係を維持するために最善を尽くす。「調和」に達するため、人々は誠実、我慢と愛でお互いを扱い、他人に干渉しない。格言が言う通り「井戸水は河川に侵入しない」

 絶えざる干渉と、征服と支配の必要に基づく欧米文化の哲学から、これ以上かけ離れたものがあり得るだろうか?

 中国やイランやロシアのような国が、攻撃的なヨーロッパ、北アメリカの教義に支配されている世界で、本当に生き残ることができるのだろうか?

 あるいはより正確に言えば、彼らは血まみれの対決に引きずり込まれずに、平和に生き残ることができるのだろうか?

*

 21世紀の始まりは「穏やかな抵抗」は、残忍な欧米の攻撃に対して、明らかに逆効果であることを示している。

 国際連合のような場で平和を嘆願しても何の成果もなかった。次から次へと国々が崩壊し、公正に扱われ、国際法に守られる機会はない:ユーゴスラビア、イラク、リビア。

 欧米と、サウジアラビアやイスラエルのような同盟国は、常に法を超越する。あるいはより正確に言えば、彼らが法律だ。どんな方法であれ、彼らは法律をねじ曲げ、修正する。彼らの政治的、あるいはビジネス利害関係に合わせて。

 調和? いや、連中は絶対に調和のようなことには関心がない。たとえ中国のような巨大な国が関心を持っていても、その国は弱いと見なされ、すぐにつけこまれる。

 もし諸国の集団があらゆる規則に全く反して動くなら、細心の注意を払って国際的な法規制に従おうとする世界は生き残ることができるだろうか?

 生き残ることは可能だが、我々の世界が実際既にそうなっているように、全くひねくれた、全く変質的な世界になるだろう。それは片や全くおとがめ無しの世界、片や恐れと奴隷制度と盲従の世界だ。

 圧制者は常に益々多くを欲するので、とにかく「平和な世界」ではあるまい。惑星全体を絶対的に支配するまで、連中は満足するまい。

 専制を受け入れる選選択肢はない。

 すると、一体何だろう? それを口にするのは余りにも恐ろしいだろうか?

 もし国が攻撃されたら、自身を守って、戦うべきだ。

 ロシアが何度もしたように。シリアが今しているように、大変な犠牲で、だが堂々と。ベネズエラが、もし襲撃されたら、するだろうし、そうすべきであるように。

 中国とロシアは、ある程度欧米に影響された二つの偉大な文化だ。私が「影響された」と言うのは、無理やり「侵入され」押し入られ、残酷に侵害されたことを意味する。その暴力的行為の間、欧米文化の若干の肯定的要素は、その被害者の脳に吸収された。音楽、食物、都市計画さえ。だが全体的影響は極めて否定的で、中国とロシア両国が苦しんだし、大いに苦しんでいる。

 何十年間も、欧米は、両方の国を「封じ込め」彼らの核心にまで壊滅的打撃を与えるため、宣伝と破壊的な力を解き放ってきた。ソ連はアフガニスタンと、財政的に持続不可能な軍備競争へと誘導され、文字通りにバラバラに破壊された。何年かの暗い年月の間、ロシアは屈辱と知的、道義的混乱と社会的混沌に直面していた。中国は極端な「市場原理」で突き刺され、高等教育機関は、ヨーロッパと北アメリカからの反共産主義「知的」戦士の軍団に潜入された。

 結果は衝撃的だった。中国とロシアの両国は事実上、攻撃下にあり、生き残りのために戦うことを強いられた。

 両国が対応策を特定するのに成功した。彼らは反撃し、再編成し、耐えしのんだ。彼らの文化と彼らのアイデンティティは生き残った。

 中国は習近平主席の指導体制下、今自信ある強力な国だ。ウラジーミル・プーチン大統領の下の現代ロシアは知性面、科学的、軍事的のみならず道徳的にも地球上の最強国の一つだ。

 これはまさに欧米が「許す」ことができないものだ。中国が、素晴らしい電気自動車を生産するたびに、村々がいわゆる「生態文明」を奉じると、欧米はパニックを起こし、中国を中傷し、不快な状態として描写する。ロシアが益々国際主義化し、シリアであれ、ベネズエラであれ、欧米に破壊された国々を守ろうとすると、欧米は益々その大統領と国民を攻撃するのだ。

 建設的である限りは中国もロシアもが外交を駆使しているが、今回、力と対決させられる時には、彼らは自身を守るために力を使うという彼らの自発的意志を示している。

 彼らは、これが生き残る唯一の方法だという事実を十分意識している。

 中国にとって調和は基本だ。ロシアは同じく国際主義の原則に基づいて世界調和というそれ自身の概念を発展させている。中国とロシアの指導体制の下、我々の世界が直面している最も深遠な問題に取り組むことが可能なことには、ほとんど何の疑いもない。

 だが調和が実施できるのは、善意か、少なくとも世界を救おうという決定的献身がある場合に限られる。

 もし強力な国の集団が、利益、支配と略奪に取りつかれただけでいるなら、もしそれが何世紀かの間、凶悪犯のように振る舞うなら、人は行動し、世界を守らなければならない。もし他に選択肢がないなら、力によって!

 勝利後にのみ、本当の調和を目指すことが可能になる。

 このエッセイの初めに、私は、象徴的と思える子供時代の話をした。

 人は妥協することができ、外交的であり得るが、決して自分の尊厳と自由が危険な状態にある場合にではない。世界中の何十億という人間を飢えさせ、奴隷にしている連中と無期限に交渉することは決してできない。

 ベネズエラ、シリア、アフガニスタンや実に多くの国々が今血を流している。間もなく、イランも試練を受けるかも知れない。そしてニカラグア。そして、おそらく中国とロシア自身も、もう一つの欧米による侵略に直面する可能性がある。

 「調和した世界」がやがて築かれなければならない。確かにいつの日か、だがもう少し後だ。

 まずは、我々人類が生き残り、欧米ファシズムが、更に何百万もの無辜の人の命を消費することができないことを確認しなければならない。

 旧チェコスロバキアの小学校で、私や子供時代の大柄な友だち、カレルのように、ロシアと中国は、再び立ち上がり「不協和の残酷さ」に直面しなければならないかもしれない。彼らは、より大きな大惨事を防ぐために戦わなければならないかもしれない。

 彼らはそうすることを望まない。彼らは戦争を防ぐためにあらゆる手段を尽くすだろう。だが戦争は既に荒れ狂っている。欧米植民地政策は戻っている。北アメリカやヨーロッパ諸国の残忍なギャング連中は道路をふさいで、こぶしを固く握り締め、あえて顔を上げて、彼らの視線を受け止める全員に発砲する。「お前には勇気があるか?」と彼らの目が語っている。

 「ある、我々はそうするつもりだ!」が唯一正しい答えだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書いている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/12/can-china-and-russia-survive-in-this-unharmonious-world/

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 LITERAの下記記事を読んで、大本営広報部洗脳番組を見るのにあきた理由を再確認。
テレビなるものを見るのは、花ではないサクラ連中を見るのと同義なのだ。

 安倍首相が「桜を見る会」に『虎ノ門ニュース』ご一行を堂々招待! 百田尚樹、有本香、ケントらネトウヨ文化人に囲まれご満悦

 今日のIWJガイド・日曜版、恐ろしい記事が載っている。策略は悪夢であって欲しいが、成功する可能性の方が高いだろう。

 日刊IWJガイド・日曜版「衝撃!! 某記者クラブに所属する現役新聞記者よりIWJへ、永田町の闇の底からのディープレポートを寄せていただきました!」 2019.4.14日号~No.2404号~(2019.4.14 8時00分)

 

2019年4月 8日 (月)

リビアやシリア同様、ベネズエラは「石油だけが問題」なのではない

2019年3月27日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 最近の研究で、ベネズエラは非常に天然資源に富んでおり、独力で全世界の石油需要を30年以上満たすことができることが確認された。ベネズエラは、オリノコ盆地や他の地域で、石油以外にも多くのものを提供可能だ。

 けれどもそれは決して単に「石油の問題ではない」。実際、それからはほど遠い。

 全世界で欧米テロを広めているのは、一部の「事業権益」と伝説的な欧米の強欲だと信じている人々は、私からすれば的外れだ。

 このような評論家たちが、実際「資本主義が全ての原因」で、それが被害者も、虐待する側も人質にする暴力文化を生み出していると考えているのに私は気が付いた。

 世界のあらゆる場所で働いた後、今私は実際は、資本主義が、拡張主義に基づく欧米文化、例外主義と侵略の結果なのだと強く確信するようになった。それは支配し、命令するという根深い願望の上に築かれている。金融/金融の強欲は、その優越性を、宗教あるいは、宗教的原理主義だとさえ定義されるものに高めた、この文化の副産物に過ぎない。

 あるいは言い換えれば、自身の優越に対する信念は、ヨーロッパと北アメリカで、実際、今主要な宗教なのだ。

*

 なぜリビアやシリアやベネズエラでのシナリオが良く似ているのだろう? 欧米はなぜ、一見非常に異なる三国を意地悪く攻撃し破壊しようと熱心に望んでいるのだろう?

 欧米では、少なくとも公的には、しばしば口にされることはないが、答えは単純だ。

 「三国全てが「汎アフリカ主義」「汎アラブ主義」や本質的に中南米の独立と団結のためのパトリア・グランデのような概念への決意を推進し戦う先導に立っていたのだ。」

 カダフィとアサドとチャベスは、地域的にも国際的にも、人々を鼓舞し、何億という人々に希望を与える、反帝国主義戦士と見なされていたのだ。

 カダフィは殺され、チャベスも殺された可能性が極めて高く、アサドと彼の国は、文字通り長い年月、生き残りのために戦っている。

 ボリバール革命の理想に断固忠実な、ベネズエラのマドゥロ大統領は既に少なくとも一つの暗殺未遂から生き残り、今欧米による直接のマフィア風恫喝に直面している。 彼の国は、いつ何時、直接あるいは中南米の欧米「属国」を通して攻撃されかねない。

 アフリカ、中東とラテンアメリカが、何世紀にもわたり、植民地として見なされ、扱われたためだ。いつでも、人々が立ち上がると、ほとんど即座に欧米帝国主義の鉄拳でバラバラに打ち壊されたためだ。そして、何らかの神の意図によって、自分たちが世界を支配していると思っている連中が、決して、事態の変化を望んでいないためだ。

 ヨーロッパと北アメリカは他の人を支配することに取りつかれており、支配するためには、彼らの植民地や新植民地で、あらゆる反対派を確実に根絶しなければならないと感じているのだ。

 それが欧米の本当の精神状態だ。私が以前の記事で、サディスティック人格障害(SPD)と定義した状態だ。

 全体像を把握するには、1965年に文字通り清算された非同盟の進歩的な国インドネシアを想起しなければならない。(非同盟運動の父で、PKI、インドネシア共産党の親密な同盟者で)国際主義者スカルノ大統領が、(欧米に)精選された、超資本主義とインドネシア天然資源の無制限の略奪に扉を開いた、知性的、道徳的に気が狂った反逆者、スハルト大将に打倒された。全アジアの独立闘争の手本となっていた国インドネシアは、アメリカ/イギリス/オーストラリアが画策した極端な大量虐殺後、欧米によりロボトミー手術をされた赤貧の「属国」にすぎないものとなった。

 欧米は、正真正銘の地域の独立指導者を識別する信じ難い能力を持っている。彼らを中傷し、いわゆる「現地の反対派」を作り出し、支持して脆弱にし、更に彼らを、そして、彼らと共に、彼らの国や地域全体さえ粛清する。

 イラン(1953)、イラク、あるいはニカラグアで、そうだったように、欧米は時に、特定の国を攻撃する。だが大抵は、リビア、インドネシア、シリア、そして今ベネズエラのように、「重要人物」、現地の反帝国主義指導者を直接攻撃する。

 多くの反抗的な人物が文字通りに既に殺されている。ごくわずかな例を挙げれば、カダフィ、フセイン、ルムンバとチャベス。

 そしてもちろん、何をするにせよ、欧米は、反欧米、反帝国主義連合の最も偉大なリーダーを破滅させようとしている。ロシアと中国だ。

*

 石油や利益だけが狙いであることから全くほど遠い。

 欧米は支配する必要がある。自らが優越し例外的だと感じて、欧米は世界支配に取りつかれている。それはゲーム、命取りのゲームだ。欧米は何世紀にもわたって原理主義宗教狂信者のように振る舞っているが、欧米の人々は、彼らの世界観が例外主義、文化的優越と同義語になっていることに一度も気付いたことさえない。それが、欧米が、世界のほとんど全ての部分で、あらゆる名の過激宗派活動を引き起こし、送り込むのに大成功している理由だ。オセアニアからアジアまで、アフリカから中南米まで、もちろん中国までも。欧米指導部は、キリスト教、イスラム教や更には仏教の過激論者と「と親しい」のだ。

*

 だがシリアは生き残ることに成功し、今日まで持ちこたえている。政府軍がテロリスト最後の要塞イドリブを奪取しない唯一の理由は、戦闘中に一般住民が途方もなく大きい損失をこうむるからだ。

 同様ベネズエラも、ひざまずき降伏するのを拒否している。もし欧米と同盟国があえて攻撃すれば、レジスタンスで何百万という人々が村や田舎のために戦い、必要とあらばジャングルに退き、占拠者と背信的エリートにゲリラ解放戦争をするのは明きらかだ。

 ワシントン、ロンドン、パリとマドリッドは明白に極めて旧式の戦略を使っている。リビアに対しては機能したが、シリアでは、はっきり失敗した戦略だ。

 最近シリア、イドリブの前線近くで、二人の最高指揮官が「シリアのためだけではなく、ベネズエラを含め、虐げられた世界全てのために」戦っていると私に言った。彼らは、欧米が、ダマスカスに対して使おうとしたのとまさに同じ戦略を、明らかにカラカスに対して使用しているのを感じ取っている。

 今、ベネズエラは同様に苦しんで、虐げられた世界全てのために戦っている。

 シリアが降伏する権利がなかったと同様、ベネズエラには「失敗する権利」はない。

 リビアの破壊は、既にアフリカに壮大な悪影響をもたらした。それはフランスによる新たな無制限のアフリカ大陸略奪に扉を開いた。即座にイギリスとアメリカ合州国がフランスに続いた。

 シリアは中東最後の要塞だ。シリアは欧米による中東全体の支配に抵抗し、今存在している唯一の国だ。シリアとイラン。だが、イランはしばしば今にも前線になりそうに思われるが、まだ「前線」ではない。

 ベネズエラは同じ理由で崩壊することができない。それは南米大陸の北の頂点にある。その下には、何十年も何世紀も、ヨーロッパと北アメリカに脅されてきた、残忍に扱われ、略奪され、拷問にかけられた大陸全体がある。キリスト教への改宗を強いられ、全てを奪われ、奇異な欧米の政治、経済モデルに従うよう命じられ、何千万人もが動物のように根絶させられた南米が。

 ブラジルで、労働者党の進歩的な社会主義政府はすでに打ち倒された。

 もしベネズエラが崩壊すれば、多分全てが何十年間も何世紀も失われるだろう。

 だからベネズエラは戦うだろう。いまだに「西半球」で耐えているごく少数の国々と共に。ワシントン D.C.の独裁者が公然と「自分たちの裏庭」と描写する国々と。

 カラカスは立ち上がり、ブラジル貧民街のため、ブラジルの民営化された帯水層や殺された雨林のため、パラグアイ、ペルーの巨大スラム、貧窮した何百万人のために戦う。

 シリアが、パレスチナ、イエメンのために、サウジアラビアとバーレーンの貧窮した少数派のために、NATOにほとんど全てを奪われた二つの国イラクとアフガニスタンのために戦っているように。

 ロシアは既に、アラブの兄弟のために何をすることができるかを示し、今もう一つの友好同盟国ベネズエラ支援する自発的意志を実証している。

 中国は急速に反帝国主義戦士連合に加入しているが、南アフリカもそうだ。

*

 いや、ベネズエラは石油だけが問題なのではない。

 それは欧米が、中国船舶のパナマ運河利用を不可能にできることに関係している。

 それは全世界の支配だ。イデオロギー的、政治的、経済的、社会的な。西半球における全ての反対派の粛清だ。

 もしベネズエラが落ちれば、欧米は、ニカラグア、次に社会主義で国際主義の要塞キューバを攻撃するかもしれない。

 それが、ベネズエラが決して陥落されるべきではない理由だ。

 ベネズエラのための戦いは、イデオロギー的なものを含め、全ての領域で、今すでに荒れ狂っている。そこで我々は、単にカラカス、マラカイボあるいはシウダ・ボリバルのために戦っているわけではない。我々がダマスカス、アレッポ、ホムスやイドリブでそうしているように、虐げられた全ての世界のために戦っているが、まもなく、世界中で他の都市でもそうしなければならないかもしれない。欧米帝国主義が生きている限り、それが惑星全体を支配し、破壊するという夢を断念しない限り、ずっと長い間、我々は休むことができず、警戒を緩めることはできず、世界のどの地域においても、最後の勝利を祝うことはできない。

 だから「石油だけが問題」からはほど遠い。我々の惑星の存続問題なのだ。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、China and Ecological Civilizationを含め、多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/03/27/like-libya-and-syria-venezuela-is-not-just-about-oil/

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 数日前、知人宅で朝刊を読んだ際、一面の新刊広告で知った本『加藤周一、米原万里と行くチェコの旅 中欧から見た世界と日本』(小森陽一、金平茂紀、辛淑玉)を読み終えた。

 プラハの春がソ連戦車で粉砕されたすぐ後、加藤周一の『言葉と戦車』を読んだ。米原万里がプラハ体験を基に書いた『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』『オリガ・モリソヴナの反語法』も読んでいるので、この二人を知るお二人の旅行対談は見逃せない。期待どおりの本。

 ちなみに本記事筆者の父親はチェコ人核物理学者。ご本人、チェコスロバキアで育っている。母親はロシア人だが、中国系だという。それゆえ、チェコの小学校では差別されてつらかったと書いておられる

 小森教授、父親の仕事の関係で、プラハ生活をはじめた際、ロシア学校で、ロシア語ができずに苦労したという。子供の昔話の本を沢山よむよう、米原に言われて従ったという。教師が、クラスの一番できる女の子に、「今度きたヨウイチ・コモリはロシア語をまったくしゃべれないから、ちゃんと教えてあげて」を命じ、実際、その女の子が毎日、宿題の答えを暗記させて、助けてくれた」という。小学校六年生で日本に帰ってきた時に、先に帰国していた米原に、「陽ちゃん気をつけなよ、日本の学校はひどいよ」と言われたという。ヴルチェク氏が通ったのは、普通のチェコの学校だったのに対して、二人が通ったのがプラハ駐在エリート・ロシア人の師弟が行く小学校だったことは、幸いだったのでは?辛淑玉氏は、朝鮮学校から日本の学校に転校した時は、まったく日本語ができないので、できる子に数学の問題をどういう意味か教えてもらおうとしたが、誰も教えてくれなかったという。その後のテストで、その子供たちは満点をとったという。自分さえよければ良い文化。
 それで、芝居『つながりのレシピ』を思い出した。池袋に実在する「あさやけベーカリー」「TENOHASHI」「べてぶくろ」から題材をとった芝居。自宅でパン工房を営んでいた妻が亡くなった後、元企業幹部だった夫が、パン焼き装置の中に妻が残したパン造りレシピを見つけ、娘に応援されて、自宅でパンを焼きはじめるお話。パンは一人で焼くのではなく、元ホームレスだった男性や、覚醒剤中毒だった女性や、ひきこもりの若い女性と一緒だ。焼いたパンは、妻の頃と同様、夜の焚き出しで配布する。童話のようなお話だが、そういう組織が本当に存在しているのだ。夕方、サンシャイン横の公園で、焚き出しを見たような記憶がある。

 豚が屠殺業者に投票する国の現実は厳しい。とんでもない裁判の記事を読んで、我が目を疑った。裁判官、気は確かだろうか?

日刊IWJガイド「愛知と静岡で父親による娘への強姦、準強制性交で、どちらも無罪判決!? 岩上安身は『倫理は、鬼畜レベル』とツイート!」 2019.4.8日号~No.2398号~(2019.4.8 8時00分)

 植草一秀の『知られざる真実』の「やはりプロレス興行だった大阪ダブル選」に納得。

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