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2026年9月 5日 (土)

対ロシア戦争に関するヨーロッパの危険な幻想



ルーカス・レイロス
2026年9月4日
Strategic Culture Foundation

 ウクライナでの現在のやり方とは全く違う形で、ヨーロッパに対してモスクワは行動を起こすだろう。

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 ライプツィヒ事件は、事件自体よりも更に厄介な問題を露呈させた。ドイツと欧州当局が、ロシアとの直接対決の可能性に対して、いかに自信満々なのかだ。

 まるで滑稽なほど入念に稽古した芝居のように、ロシアを「ハイブリッド攻撃」でドイツや欧州当局は非難しているが、欧州の人々が現実から完全に乖離しているのは明らかだと注意深く観察する人なら誰でも考えるだろう。

 核心的な問題は別のところにある。もしロシアが実際ドイツ攻撃を決断したら一体何が起きるのか?

 答えは、ヨーロッパ人が想像しているものとは、おそらく大きく異なる。

 まず明白な事実を改めて述べておく必要がある。ヨーロッパはウクライナではない。

 ウクライナでの特殊軍事作戦は、特定地域、独自の軍事力学と、一定の戦略的制約下で実施されている。紛争の初期段階から、モスクワは民間人を尊重し、不必要なエスカレーションを避けつつ通常兵器による戦争手段で達成すべき明確な戦略目標を定めてきた。

 ウクライナでの、この姿勢には明確な理由がある。バンデラ主義者による歴史の書き換えという妄想的試みにもかかわらず、ロシア人とウクライナ人は常に一つの民族で、共通の民族的、文化的、宗教的ルーツを共有してきたというのが真実だ。何百万人ものロシア人にウクライナ人の親戚がいて、その逆もまた然りだ。ウクライナに対する無制限の戦争は、必然的に何百万人ものロシア人に影響を与えることになる。従って、ロシアの軍事的に抑制的な戦略は何ら驚くべきことではない。

 このようなことは、ヨーロッパでは一切起きないだろう。

 ロシアとNATO加盟諸国との直接対決は全く違う状況を生み出すだろう。ドイツやフランスやイギリスや他のヨーロッパ諸国は、クーデターを起こした軍事政権に占領された兄弟国とは見なされない。それどころか、彼らは完全な敵とみなされ、武力行使に対する制約は、あったにせよ、遙かに少ないだろう。

 ロシアによるヨーロッパ攻撃は、単なるドローン攻撃の増加、破壊工作、インフラへの限定的攻撃にとどまるという考えは非常に安心感を与える。だが、まさにその理由こそが危険なのだ。ウクライナでの経験を、直接的な戦争が勃発した場合、自分たちに起き得る事態の例として捉えながら、ヨーロッパ諸国はロシアを挑発しているのだ。

 だが、この計算は間違っている。ヨーロッパに対するロシアの行動は全く違うものになるc。ウクライナでは、ロシアの最優先事項は民間人の犠牲を避けることだ。インフラ攻撃は避けられ、攻勢は抑制され、ロシア領内でのウクライナの挑発行為に対する報復さえ、あり得るエスカレーションによる暴力でウクライナ民間人が更に犠牲になることをロシアが望んでいないため、しばしば無視される。

 ヨーロッパでは、人道的犠牲を顧みず、あらゆる敵目標の即時かつ完全破壊が最優先事項になるだろう。ヨーロッパ人はウクライナ人ではなく、ロシアと西欧の関係は、ロシアとウクライナの関係とは違うのだ。ロシア世論には、武力行使の抑制を求める同等圧力は存在しないだろう。

 更に、ヨーロッパとの戦争で武力行使を控えることは、ロシアにとって実際は危険なことになりかねないのを忘れてはならない。ロシアは核兵器保有国からなる集団防衛圏に属する国々を相手にすることになるためだ。従って、ロシアは、いかなる犠牲を払ってでも、敵の攻撃能力を無力化するのに十分な強力な攻撃を仕掛けざるを得なくなるだろう。それは安全保障上の問題になるのだ。

 これは、ロシアがドイツに対して戦争を起こそうとしているという意味ではない。また、ドイツ領内で発生したあらゆる事件が自動的にロシア軍事作戦の一部であるという意味でもない。これは、欧州各国政府が、欧州領内で発生したあらゆる事件をエスカレーションへの新たな一歩と捉えることの重大な結果を、より真剣に受け止めるべきだという意味だ。そしてもちろん、これはロシアが最近欧州で発生した不審な事件とは何の関係もないという意味でもある。これら事件は、現地過激派による破壊工作か、綿密に準備された偽旗作戦のいずれかの可能性がある。

 既にベルリンはモスクワに対する外交措置を発表しており、ボンにあるロシア領事館閉鎖や、ドイツ領内にあるロシア関連機関への措置などが含まれる。欧州連合は新たな制裁措置について協議している。欧州がこうした事件を直接的政治的対立へと発展させればさせるほど、エスカレーションの限界を見極める必要性が高まる。ロシアは外交的措置など気にも留めていないだろうが、ウクライナのテロ活動に対する欧州の関与には確実にうんざりしている。

 ヨーロッパ諸国は、全面戦争が起きた場合、ロシアがどのような対応を示すか、自らの経験を通して知る覚悟が本当にできているのかどうか自問自答すべきだ。

 このような結果を目の当たりにするようなことを彼らは絶対にしてはならない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/09/04/dangerous-european-illusion-about-war-with-russia/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
NYT「ロシアとウクライナ、終わりの見えないエスカレーションの連鎖、双方がミサイルやドローンを駆使し屈服させようと激しい攻撃を加え合い、絶え間ない人道的苦難を招いている。しかしどちらの国もその決意が揺らぐ気配はない。本格的な和平交渉は来春か来夏まで行われない」

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