もし私たちが全てを見られるなら、私たち全員瞬時に過激化してしまうはずだ

オリガルヒや帝国支配者連中の首が、かろうじて繋がっているのは、人間の知覚に限界があるおかげに他ならない。
ケイトリン・ジョンストン
2026年8月13日
ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。
帝国主義の現状の虐待性を理解するのは困難だ。私たちがこれまでずっと、それしか知らなかったという理由もあるし、あまりに規模が大きすぎて一度に全てを把握できないという理由もある。
統計データだけでは、人々の本当の苦しみは伝わらない。個人的話題は、それぞれの人生で苦しんでいる人々のほんの一端を映し出しているにすぎない。生きるために必要な果てしない労働に押しつぶされそうになって、車の中で泣いているシングルマザーのTikTok動画。コンゴ民主共和国のコバルト鉱山での児童労働に関するニュース。ガザ地区で、娘の遺体が入っていると告げられたビニール袋を抱える父親のInstagram。
こうした話は個々に聞けば胸が張り裂けそうになるほど悲しく憤りを覚える。だが、これらは単なる個々の人々の個人的話題ではない。こうした出来事は、世界中で、毎日、刻一刻繰り広げられており、何十億人もの人々の生活に、様々な形で、程度の差こそあれ影響を及ぼしている。
もし私たちが全てを見られなら私たち全員瞬時に過激化してしまうはずだ。
だが、私たちは全てを見通すことはできない。世界中の無辜の人々に、あらゆる形で降りかかっている苦しみを、私たちは到底全てを把握することはできない。
支配者連中が持つ最も強力な武器は、ホモ・サピエンスが全てを一度に認識できない事実だ。もし、権力者連中の決定がもたらすあらゆる結果を、誰でも深い経験レベルで認識できるとしたら、人類の大多数が立ち上がり、既存体制を覆そうとして、既存体制を守ろうとする者はほとんどいなくなるはずだ。
オリガルヒや帝国支配者連中の首が、かろうじて繫がっているのは、人間の知覚の限界があるからに他ならない。
もちろん、だからこそ連中は人間の知覚の限界を維持するために懸命に努力しているのだ。資本主義帝国が生み出すあらゆるプロパガンダ、インターネット検閲、AIによる不正行為、アルゴリズム操作と政府の秘密主義は、私たちが真実を見過ぎないようにするためのものだ。純粋な真実は精神に過激化をもたらす傾向があるためだ。
だからこそ連中は、警察ドローン、AIによる大規模監視、自律型兵器導入に奔走し、同時に情報や洞察を得るのを遅らせるため、あらゆる手段を講じているのだ。これは、人類が不都合な事実や考えを共有する未曾有の能力により、私たちの集合意識が革命的な時代精神を呼び覚ますのに十分な情報が得られる前に、軍事化されたロボットに監視される資本主義ディストピアに私たちを完全に閉じ込めるための競争なのだ。
そういう意味では、光と闇の世界的闘争が確かに存在していると言える。宗教的な意味合いではなく、物事を見極め、知ろうとする意志と、物事を隠蔽しようとする意志との間には、直接的で継続的な対立が存在するという意味でだ。人類のより高次の衝動は、物事を意識の光の下に引き出そうとする一方、私たちの低次の本性は、物事を無知と混乱の闇の中に隠そうとする。
最終的にどちらが勝つかは分からない。善意のある人なら誰でも、帝国の横暴をできるだけ多くの人々の目に留まるようにするために、できる限りの時間とエネルギーを注ぐことが理にかなっていると私は確信している。
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/08/13/if-we-could-see-everything-it-would-radicalize-us-all-instantly/
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