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2026年7月 8日 (水)

イランとアメリカの和平交渉は本当に行われているのか?



2026年7月4日
Strategic Culture Foundation

フィリップ・ジラルディ

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 それとも、新たな戦争のための時間稼ぎなのだろうか?

 ワシントンでは、トランプ主義、つまり大統領が憲法に基づく共和国を、彼自身が最近述べたように「私」を称え、賛美するトランプ・ワールドに変えたい願望を表明しない週はない。トランプの傲慢さは、アーリントンの凱旋門、ケネディ・センターの改名、平和研究所の乗っ取り、コロンビア特別区の公営ゴルフ場の接収や、二週間前の、自身に議会名誉勲章を授与することを検討し続けているという宣言などにも表れている。徴兵忌避者が一体どうやってそのような提案を思いついたのかは謎のままだ。なぜなら、受章資格を得るにはアメリカ合衆国軍に勤務しなければならないからだ。

 先週、ドナルド・トランプがいかにして政府の通常の機能を自己顕示の手段に変えられるかを示す奇妙な事例が二件あった。まず、リンカーン記念堂の反射池の惨事だ。大統領は、競争入札を経ずに政治的取り巻きを違法に雇い、水路の水を抜き、再塗装して、自分の選んだUSAブルーの色に塗り替えさせた。案の定、工事は失敗に終わり、費用も見積もりを大幅に超過した。すぐに塗料が剥がれて水面に浮かび上がり、仕上げに使われた処理剤が漏れ、藻が大量発生していることが判明した。その結果、水面に降り立ったアヒルが死んでしまうほど有毒な状態になった。新しい仕上げはナイフでも切れないほど丈夫だと語っていたトランプは、早速刃物を持った破壊者を標的にしたが、そのような人物は存在しなかった。「存在していた」のは、トランプが、他の同様の車両を伴った、重量オーバーの公用リムジンに乗って、水が張られていないプールを覆う新しい表面が乾く前に、プールの中を走行している写真だった。そのため、実際に損害を引き起こしたのは大統領と彼の頭の悪いお仲間連中だという妥当な推測が生まれた。

 もう一つの気まずい出来事は、アメリカ建国250周年を記念して発行された新しいアメリカ・パスポートの内側に、拳を握りしめて所持者を睨みつけるドナルド・トランプの写真が掲載されていることだ。確かに、現職大統領が名目上は共和制で立憲主義の政府が発行するパスポートに自分の顔を掲載しようとしたことはこれまで一度もないが、批判する人々はすぐに、この文書のプレビューでは見えなかった別の点に飛びついた。どうやら、パスポートの内側には「ようこそ、だが行儀よく!」という注意書きも掲載されるらしい。これは、ドナルド・トランプか、国務省で彼に助言している誰かが、アメリカ・パスポートはアメリカに入国するためにこの文書を使用する外国人にも発行できると考えていることを示唆している。行儀よくするようにという注意書きは、もちろん、この文書の性質と目的を完全に誤解している。この文書は、既にアメリカ市民で、アメリカに再入国するためにこの文書を使用する人にのみ発行されるもので、その行動はパスポート上の注意の対象となるべきではない。トランプは全員を逮捕したいのかもしれないし、警告は「相当な理由」を示すものなのかもしれない。

 最後に、トランプ大統領が独立記念日を1日早く、ラシュモア山での記念式典で祝うことを考えると、更なる展開が期待される。彼は、既に記念碑として作られている他の彫像に加えて、自身の彫像も追加することを発表するに違いない。

 だが先週の最大の出来事は、イスラエルが引き起こしたイランとの悲惨な戦争を終結させることができれば、実際に良い結果につながるかもしれない覚書(MOU)の交渉段階に入ったことだ。残念ながら、中東地域ではユダヤ国家による殺戮が続いており、アメリカとイラン双方による報復攻撃も続いている。イスラエルは、和平合意に向けた本物の動きを妨害し、混乱させようとほぼ確実に計画している。MOUを構成する14項目には、アメリカとイラン双方の多くの超えてはならない一線が含まれており、プロセス全体を頓挫させる恐れがある。停戦と戦闘の一時停止からの最も可能性の高い結果は、イスラエルとアメリカが再編成と再軍備を行った後の新たな戦争だとアメリカ、欧州、中東の多くの観察者は考えている。

 覚書の中で批判者が悪用可能で、必然的に問題を引き起こすだろう点について考えてみよう。交渉は戦争終結を目的としているが、先週、戦争終結を求める決議が僅差で議会を通過したにもかかわらず、議員の相当数とシオニストが支配するアメリカの主流メディアは、イスラエル・ロビー勢力と連携しており、戦争終結にも継続にも熱意がほとんどなく、交渉を遅らせたり、頓挫させたりするための口実が見つかるだろう。これら議員のほとんどは実際は戦争の継続を望んでおり、テルアビブのベンヤミン・ネタニヤフ首相から直接指示を受けて協議を妨害している。いわゆる「イスラエル第一主義者」は、特にイランの「凍結」資金数十億ドルをイランに返還する合意など、彼らにとって特に否定的な文書の問題に焦点を当てることを選んでいる。覚書第11項には「アメリカは、本覚書の履行に伴い、イラン・イスラム共和国の凍結または制限された資金および資産を完全に利用可能にすることを約束する。アメリカとイラン・イスラム共和国は、交渉中にこれら資金の解放に関する手続きについて相互に合意する」と規定されている。

 また、ウラン濃縮計画の解体を求めるアメリカの要求にイランが意図的に抵抗し続けているという主張もあるが、これは民生目的での濃縮継続の権利を主張している点に限って言えば、部分的にしか真実ではない。査察過程がどのようなものになるかについても意見の相違がある。覚書の第8項には「イラン・イスラム共和国は核兵器を調達または開発しないことを再確認する」と明記されており、イランもこれに同意している。イランに対するアメリカ制裁の完全解除も、ワシントン、特にイランを継続的脅威と見なし、テロ支援国と表現するイスラエルの人々の間で議論の的になっている問題として浮上しているが、イランはそうではない。中東およびそれ以外の地域におけるテロと政治的不安定の主原因はイスラエルだ。

 そのため、MOUの14項目中、とりわけ第1項が、関係諸国の政府トップ層に極めて強い不快感を与えている。この項目は「レバノンを含むあらゆる戦線での軍事作戦を恒久的に停止し、今後互いに戦争や軍事作戦を開始せず、互いに対する武力による威嚇や武力行使を控え、レバノンの領土保全と主権を確保する」ことを要求している。イスラエルがレバノンに関する部分を受け入れるはずがないのは明らかで、ネタニヤフ首相と強硬派チームはそれをはっきり表明している。トランプ大統領とJD・ヴァンス副大統領によるイスラエル抑制の試みは失敗に終わった。問題は、彼らがこの過程を妨害するために一体何をするのかで、それにはイランの仕業に偽装する偽旗作戦で、中東基地に駐留する米兵を殺害するためにイスラエルが実行するようなことも含まれる可能性がある。

 問題を引き起こしているもう一つの点は、基本的に商業航行妨害のないホルムズ海峡再開を求める第5項だ。イランは、海峡の半分を占める自国領海内でこの過程を監督すると明言しており、残りの半分はオマーンが管理している。イランは既に管理経費を賄うための通行料を要求しているが、アメリカはこれを拒否している。ホルムズ海峡の支配権を巡って、既に双方から銃撃事件が複数発生しており、第三国の商船に対するドローン攻撃、アメリカによるイラン防衛施設への攻撃や、米軍が多数駐留するバーレーンとクウェートへの報復ドローン攻撃などが含まれる。

 ポイント6は、もう一つの潜在的な問題点だ。これは、アメリカ合衆国に対し「イラン・イスラム共和国の復興と経済発展のために、少なくとも3000億ドルを投じる地域パートナーとの合意に基づく明確な計画を策定する」よう求めている。イラン復興資金は、アメリカ議会やアメリカの主要メディアにとって特に厄介な問題で、彼らはこの資金提供をテロ国家への「報酬」だと捉えている。

 度重なる暴力、イスラエルとワシントンの同盟国による合意妨害の意図や、14項目の覚書に盛り込まれた明白なその他の合意破棄の超えてはならない一線を考慮すると、スイスで再開される協議が実際行われたとしても、45日程度で和平合意に至ると考えるのは楽観的すぎるかもしれない。実際、この試みが成功する可能性は低いと多くの外交専門家は予測しているが、彼らの予測が間違っているのを願うばかりだ。そもそも戦うべきではなかった無益な戦争の終結は、たとえ協議の決裂を避けるため、いくつかの問題を巧みに調整する必要があるにせよ、関係者全員にとって望ましい結果になるだろう。全ての当事者が傲慢さを捨て、実際に正しい行動を取り、経済的・政治的大惨事に直面している世界と人々が恩恵を受けるよう願うばかりだ。

元記事:www.unz.com

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/07/04/are-there-really-iran-u-s-peace-talks/

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