« デジタル・ホルムズ:海底ケーブルをアメリカとイスラエルに対する切り札に変えるイラン | トップページ | 対イラン戦争:アメリカによる更なるエスカレーション挑発 »

2026年6月10日 (水)

地球の裏側で戦争を始めておいて「自衛」と主張するアメリカ



地球の裏側で何の挑発もされずに侵略戦争を始めておきながら、そこで「自衛のために攻撃」をしているとアメリカが主張するのに私はいつもを驚かされる。

ケイトリン・ジョンストン
2026年6月10日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 紛争再燃に伴い、ホルムズ海峡上空でアメリカの攻撃ヘリコプターが撃墜されたことを受け、アメリカは再びイラン爆撃を開始した

 アメリカ中央軍は空爆に関する声明で次のように述べている。  
「米中央軍(CENTCOM)は本日午後5時(米国東部時間)、最高司令官の指示に基づき、イランに対する自衛攻撃を開始した。これは昨日発生した米陸軍アパッチ・ヘリコプター撃墜に対する報復措置だ。今回の作戦は、イランの不当な侵略行為に対する相応の対応だ。」
 地球の裏側で、何のいわれも受けない侵略戦争をアメリカが始めておきながら、そこで「自衛のための攻撃」をしていると主張するのに、私はいつも驚かされる。

 これら軍隊はアメリカ合衆国から遠く離れた場所にいる。アメリカが始めた戦争に対して自衛している国に、アメリカが「自衛」を主張するのはばかげている。ヘリコプターがイランにより意図的に標的にされたのか、また攻撃を受けた時点で国際水域上空にいたのか否かは議論があるが、正直なところ、そんなことはどうでもいい。そもそも、そこにいるべきではなかったのだ。


 これらの奇人変人連中は地球丸ごと自分たちの所有物だという前提で行動しており、彼らの所有権を尊重しない行為全てを侵略行為とみなすのだ。

 つまり一体誰がこの発言をしているのかご覧願いたい。アメリカ「中央軍」は中東における軍事作戦を担当する統合戦闘司令部だ。米軍は世界のあらゆる地域にそれぞれ独立した統合戦闘司令部を持っている。

・中東地域を担当する中央軍(CENTCOM)。

・アフリカ軍(AFRICOM)はアフリカ地域を担当する。

・アジア、太平洋諸島、オーストラリア、南極を管轄するインド太平洋軍(INDOPACOM)。

・欧州を担当する欧州軍(EUCOM)。

・南米を担当する南方軍(SOUTHCOM)。

・北米を担当する北部軍(NORTHCOM)。


 世界の他のどの国もこのようなことはしていない。地球上の全大陸にまたがる責任範囲に軍事力を配備している国は他にない。通常、軍隊は所属する国の防衛に用いられるのに対し、アメリカ軍は地球を丸ごと支配するために用いられるためだ。

 そういう意味で、アメリカ「国防総省」が「戦争省」に名称を変更したのは、実に理にかなっていると言える。アメリカ軍は、アメリカ合衆国という実際の国家を守るために使われることは決してなく、ひたすら自らが支配する世界規模の帝国主義的権力構造を支えるために使われるだけなのだ。

 これは異常事態だ。歴史上前例のない異常事態だ。アメリカ帝国が解体されるまで、世界に平和は訪れないだろう。

______________

 私の記事は完全に読者の皆様のご協力で成り立っている。もしこの記事を気に入っていただけたら、寄付箱に少しお金を投じられる方法がいくつか、ここにあるメーリングリストや、ソーシャルメディアや、書籍や、グッズや、各記事のオーディオ/ビデオ版へのリンクはこちらをクリックしてください。私の記事は全て、海賊版制作や再出版や翻訳やグッズへの使用など、あらゆる方法で自由にご利用いただける。全ての記事は夫のティム・フォーリーとの共著。

 ビットコイン寄付: 1Ac7PCQXoQoLA9Sh8fhAgiU3PHA2EX5Zm2

 記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/06/10/the-us-starts-wars-on-the-other-side-of-the-planet-and-then-claims-self-defense/

----------

 東京新聞 6月10日 夕刊 一面  
 イラン、米ヘリ「撃墜」

 ホルムズ上空 米軍は報復「自衛」

« デジタル・ホルムズ:海底ケーブルをアメリカとイスラエルに対する切り札に変えるイラン | トップページ | 対イラン戦争:アメリカによる更なるエスカレーション挑発 »

イラン」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

Caitlin Johnstone」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« デジタル・ホルムズ:海底ケーブルをアメリカとイスラエルに対する切り札に変えるイラン | トップページ | 対イラン戦争:アメリカによる更なるエスカレーション挑発 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ