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2026年6月26日 (金)

ワシントンにとうとう苛立った中東諸国



マーティン・ジェイ
2026年6月25日
Strategic Culture Foundation

 トルコはイスラエルの新たな敵国だ。その動きは、しばらく前から始まっている。

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 トランプのイラン合意の意図せざる結果は数えきれないほどある。中でも最も深刻なのは、トランプ自身の愚行により、これまで夢にも思わなかったほどの資金と権力がイラン政権に注入されたことだ。しかし「無条件降伏」合意は、おそらくオイルダラーを崩壊させ、かつて「超大国」、あるいは時には「唯一の超大国」と呼ばれたアメリカの衰退を加速させることになろう。トランプの「無条件降伏」という愚かな発言は、もちろんこの大失敗全体の最大の皮肉だ。ホルムズ海峡を開放するためと、世界の原油価格を下げるためだけに、トランプ自身がひざまずいて、イランに多くのものを譲り渡したのだから。

 だが今この地域で、イスラエルとGCC諸国の両方に何が起きているのか? イスラエルに関しては、国民はショック状態にあり、前夜のパーティーから目覚めて、事態が少し手に負えなくなっていたのに気づいて、ある種の浄化と修復過程が必要になるまでには、しばらく時間がかかるとアラスター・クルックなどの多くの有力評論家たちは主張している。更に踏み込んで、イスラエルはもはや「大イスラエル」という妄想的概念、つまり国境を越えた地域覇権の野望に浸り続けることはできず、レバノンのヒズボラとの戦争に勝利していないことを認めることから始めて、目標を再調整する必要があるとクルックらは考えている。対イラン戦争に敗北したこと、アメリカが軍事的約束を果たせなかったこと、イスラエル国防軍でさえヒズボラに太刀打ちできないことについて、ほとんどのイスラエル人がショック状態にあるという点で専門家たちは概ね意見が一致している。政治的にも軍事的にもイスラエルが無理をしすぎたことや、実際深い穴に落ち込んでおり、解決策はこれ以上深みにはまるのを止めることかもしれないと彼らが理解するには時間がかかるだろう。

 だがネタニヤフ首相が考えているのは陰鬱で穏やかな時期などからはほど遠く、レバノンでの戦闘を止めさせようとしているトランプ大統領にとって、彼は今や静かな敵になる可能性が高い。ワシントン・イスラエル関係も緊張をはらみ、新たな局面を迎えることになる。イスラエルへの資金援助を停止する決議をアメリカ議会が採択し、(かつてホワイトハウスでネタニヤフ首相が記者会見に出席した際、ビル・クリントン大統領が述べた言葉を借りれば)ネタニヤフ首相と連立政権の同盟者連中に、本当の超大国は一体誰かを思い知らせる事態を新たにもたらす可能性もある。

 おそらく、もっと懸念されるのは、この地域と、今どのようにアメリカが撤退しているかだ。この国々のエリートがウォール街に資金を流し続けることは到底あり得ないので、米軍が湾岸地域の十数カ所の軍事基地に戻るとは到底考えられない。実際、もはや両国の経済への資金の流れがなくなり、ドバイのホテル稼働率が僅か10%程度に低下したため、アメリカのAI部門向けにサウジアラビアとアラブ首長国連邦が確保していた3兆ドルの資金は実現するまい。トランプの戦争が文字通り、これら新興経済諸国にミサイルを撃ち込んだのだから、この資金がアメリカに入らないのをトランプは今さら嘆けない。

 だが驚くべきことに、トランプは依然夢を見ているのだ。彼は自分が何者なのか、現在のアメリカが一体どんな国なのか、未だに妄想を抱いており、2026年ではなく1970年代のような考えに囚われているようだ。中東で我々が目撃しているのは、終焉の始まりだ。オイルダラーと、すぐ手に入れられる現金をGCC諸国が喪失したことは、古い帝国で、最初のドミノが倒れるようなものだ。一方、トランプは、細部にこだわり、深夜にソーシャルメディアに投稿するのに時間を費やしている。ローマ帝国末期、皇帝は「ローマ」について心配していたと言われているが、これは崩壊しつつある文明のことではなく、彼のペットの同名ニワトリのことだった。小柄なジョルジャ・メローニとトランプ間の幼稚で子供じみた論叢を見ると、この「ローマ」の既視感を覚える。メローニが数日間続けているX上の論争は、アメリカとEUが奈落の底に転落しつつある大局的状況と不釣り合いに見えるかもしれない。EUは、もはやめちゃくちゃ状態で、世論調査では大多数のイギリス人がブレグジット失敗を認めているにもかかわらず、破産状態にあるイギリスでさえ、今となってはEU再加盟を望まないほどだ。

 最近のサウジアラビア外相発言は、アメリカを完全に回避する全く別の防衛体制をサウジアラビアとアラブ首長国連邦が模索しているのを示唆している可能性がある。トルコ、パキスタン、エジプトなどの国々は、反イスラエル主義を掲げながら、この課題に独自に取り組んでいる。最近、トルコの強硬な発言について、ネタニヤフ首相がトランプ大統領に不満を漏らした噂があるが、NATO加盟国のトルコ攻撃など考えないでほしい、イスラエルには到底無理だという旨の発言をトランプ大統領がしたと伝えられている。だがトルコはイスラエルの新たな敵だ。その動きは、しばらく前から始まっている。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/25/middle-east-wringing-its-hands-of-washington-finally/

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 植草一秀の『知られざる真実』
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