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2026年6月27日 (土)

ロシアに敵対的なイギリスの背景にあるブレグジット惨事



フィニアン・カニンガム
2026年6月26日
Strategic Culture Foundation

 裏切り者イギリスが、またもや卑劣な策略を企んでいる。

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 ブレグジット10周年は、欧州連合離脱の影響を検証する絶好の機会だ。

 今週で、2016年7月に行われた歴史的国民投票から10年だ。この投票で、イギリス国民は52対48の賛成多数で、約40年間加盟していたEUからの離脱を決定した。

 政治的・経済的影響については多くの報道がなされてきた。イギリスは「離脱」派と「残留」派の有権者で二分された。

 ブリュッセルの官僚主義から解放され、かつての栄光をイギリスが取り戻すという郷愁的な考えは実現しなかった。「主権を取り戻す」はブレグジットの標語だった。だが最近の世論調査によると、国境管理や移民問題という点で、ほとんどのイギリス人はこの問題がより深刻になったと感じている。

 政治的に見ると、この10年間、イギリスはかつてないほど不安定な状態にある。6人の首相が辞任に追い込まれた。わずか二年で首相の座を追われた不運なキア・スターマーの後任として、アンディ・バーナムが七人目の首相に就任する可能性が高い。保守党と労働党という二大政党の政治的混乱と支持率低下は、主にブレグジットの影響によるものだ。主権を取り戻すなど、もはや夢物語だ。

 経済面では、ブレグジットはイギリスにとって完全な災難だった。イギリスがEUに残留していた場合の成長率と比較すると、過去10年間で経済は6~8%も落ち込んだと報じられている。投資と生産性は急落し、国債は膨れ上がっている。イギリス貿易の半分以上はEUとの貿易だった。世界最大の単一市場からの離脱は、イギリス企業に大打撃を与えた。新型コロナウイルス・パンデミックや、イギリスとEUがロシアの石油・ガス供給を断ったことによるエネルギー費用の高騰や、トランプ政権のイラン戦争の失敗など、他にも要因はある。だが、ブレグジットが経済的自傷行為だったことは疑いようもなく、デービッド・キャメロン元首相はかつてこう述べている。

 だが話はそれだけではない。ブレグジットには、これまであまり注目されてこなかった、更に深刻で悪質な結果がもう一つある。ロンドンは、政治的・経済的損失の埋め合わせとして、ロシアに対してより攻撃的姿勢をとっている。この暗黙の戦略が、ヨーロッパ大陸の他の国々を戦争に駆り立てているのだ。

 2016年以降、EUを離脱したイギリスは、当初の期待とは裏腹に、国際社会における役割を大きく縮小せざるを得なくなった。イギリスはアメリカをはじめとする各国と新たな貿易協定を締結できると期待されていたが、EU離脱後、アメリカ、インド、韓国とEUと締結した自由貿易協定はわずか4件にとどまった。EUは依然、イギリスにとって最大の貿易市場ではあるものの、イギリスがEU加盟国だった頃よりも遙かに不利な条件になっている。イギリスが期待していたような譲歩を、アメリカは一切しなかった。

 つまり、レイチェル・リーブス財務相が認めたように、EUは依然イギリスにとって「最大の目標」なのだ。退任するキア・スターマー首相が欧州との関係再構築を政権の最優先事項としたのも、そのためだ。後任と目されるアンディ・バーナムも、イギリスのEU復帰を強く主張している。

 アメリカをはじめとする各国が適切な貿易協定の締結に踏み切らないため、ロンドンは欧州との関係強化に舵を切った。

 これが、ウクライナにおけるロシアに対する代理戦争を支援する上で、イギリスがこれほど主導的な役割を果たしてきた理由を説明している。

 キール研究所によると、 2022年に戦争が勃発して以来、イギリスはドイツに次いで2番目にウクライナへの軍事援助額が多い欧州の国になっている。自らを欧州の戦争司令部だとロンドンは位置づけている

 ダウニング街は、他のヨーロッパ諸国にとっての戦争計画の中心地と化している。例えば、6月7日、スターマー首相はドイツのフリードリヒ・メルツ首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とキーウ政権の傀儡大統領ヴォロディミル・ゼレンスキーを招いて会談をした。この戦争会議後に発表された共同声明は、ロシアに対する最後通牒のような内容だった。

 「有志連合」の結成においてイギリスは主導的役割を果たし、平和維持活動を装ってNATO軍をウクライナに派遣しようとしている。

 その他多くの点において、イギリスはウクライナ支援の点で「ヨーロッパの指導者」としての地位を確立しようと努めてきた。ウクライナへの戦車派遣というタブーを破った最初の国で、それがきっかけとなってドイツとフランスも追随することになった。

 同様に、ロンドンはキーウ政権への巡航ミサイル、特に英国製のストームシャドウの主要供給国でもあり、これらミサイルはロシアの奥深くまで攻撃し、民間人を殺害するために使用されている。フランスはSCALP巡航ミサイルを供給しており、ドイツはタウラス・ミサイルの供給を迫られているが、これらは全てロンドンが更なる火力増強を求めているためだ。

 またイギリス軍情報部MI6が、ロシアを侵略者として中傷するキーウ政権の偽旗作戦の黒幕になっているとも考えられている。例えば、2022年のブチャ虐殺事件や、ロシア空爆のせいにされたキーウの大聖堂爆撃事件などが挙げられる。しかし、スティーブン・カルガノヴィッチが報じた通り、航空写真からは、被害は建物内部からの放火によるものである可能性が高いことが明確に示されている。

 また、2022年4月にキーウとモスクワ間で成立しつつあったイスタンブール和平合意を妨害するため介入したのが、当時のイギリス首相ボリス・ジョンソンだったことも想起願いたい。これによって、戦争は更に四年続き、数百万人の犠牲者が出ることになった。

 EU非加盟国のイギリスが、欧州経済と社会に極めて有害なウクライナ戦争政策において、これほど大きな影響力を持つに至ったことは非常に注目に値する。

 もちろん、イギリスは持ち前のマキャベリ的計算で、ロシア恐怖症というゲームを巧みに利用している。ロンドンは、モスクワに対する好戦的姿勢と代理戦争終結が、ロシア打倒に執着するベルリン、パリ、ブリュッセルや他のヨーロッパの首都から支持を得る確実な方法だとを知っているのだ。

 2025年1月、イギリスはウクライナと100年防衛協定を締結し、イギリス納税者は毎年30億ポンド(35億ユーロ)をウクライナに拠出すると約束した。ドイツもこれに続き、2026年4月にウクライナと同様の協定を締結した。

 イギリスのEU離脱決定は、政治的にも経済的にも大惨事だった。それは過去の帝国の栄光を取り戻そうとする偽主張とイギリスの傲慢さに基づいて自ら招いた大失敗だった。

 甚大な損害を補償するためロンドンはヨーロッパにおける対ロシア戦争を煽る上で重要な役割を果たしてきた。イギリスは自国の政治的・経済的混乱を打開するための「リセット」で有利な立場や譲歩を引き出すべくヨーロッパの反ロシア勢力を巧みに操っている。

 これは典型的なイギリス・パターンだ。歴史的に見ても、ロンドンは第一次世界大戦と第二次世界大戦を煽る上で、陰険かつ悪質な役割を果たしてきた。いずれの場合も、イギリスが帝国の影響力と優位性を確保しようと画策していたことが背景にある。

 裏切り者のイギリスが、またもや卑劣な策略を企んでいるのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/06/26/brexit-disaster-behind-britain-belligerence-towards-russia/

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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
高市発言の犠牲者。中国遼寧省大連で日本人2人が中国の税関当局に拘束される。中国はレアアースの輸出 規制強化。「複数の関係者によると、中国側は、「レアアース磁石」を製品に組み込んで中国から輸出し、日本国内で取り出したとの疑いで社員2人を拘束したという。「(毎日等)

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