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2026年5月30日 (土)

良い終わりは迎えらないだろうインドとイスラエルとUAEの準同盟関係



2026年5月16日
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 メディア界の天才連中たちと同様、何か「独創的な」貢献ができる人物や人物を的確に見つけ出す並外れた才能を、タッカー・カールソンは持っている。2月下旬に彼がイスラエル駐在アメリカ大使のマイク・ハッカビー(元バプテスト派牧師で、共和党内ではドナルド・トランプの忠実な支持者)にしたインタビューは、 まさにそうした素晴らしい出会いの一つだった

 とりわけ「イスラエル・アメリカ特使」とみなされることが多いハッカビー大使は、ガザ戦争で、イスラエル軍に数千人のパレスチナ人の子どが殺害されたことを率直かつ何気なく認め「だから何だ?」と言い放ち、旧約聖書が予言したとされる線に沿ってアラビア半島の境界線をユダヤ人が引き直して、大イスラエルを建国しようとするのは「正当な」ことだと述べた。こききカールソン・インタビューは政治的嵐を巻き起こした。

 従って、イランとの戦争中に、ペルシャ湾岸の君主国を守るために、アイアンドームミサイル防衛システムと、それを運用する高度な訓練を受けた特殊部隊をイスラエルがアラブ首長国連邦に秘密裏に配備していたことをハッカビーが月曜日に明らかにした際、それはメディア関係者が言う「進行中の話題」だと、ほぼ確信を持って言えた。実際その通りだった。

 水曜日、衝動を抑えきれないハッカビーが口にした内容を、ベンヤミン・ネタニヤフ首相事務所は声明で認め、イスラエル軍の派遣と時を同じくして、ネタニヤフ首相がアラブ首長国連邦を秘密裏に訪問し、ムハンマド・ビン・ザイード大統領と会談したことを付け加えた。

 ネタニヤフ首相の今回訪問が「イスラエルとアラブ首長国連邦の関係における歴史的突破口を開いた」とイスラエル声明は主張した。

 だがこれほど大規模な「グラスノスチ」にアブダビは慣れておらず、すぐさま回避行動をとった。UAEとイスラエルの関係は「秘密主義や秘密裏の取り決めに基づくものではない」と外務省は主張して話をそらした。

 一方、戦争中、イラン・インフラや軍事施設に、UAEが秘密裏に複数攻撃を実行していたとウォール・ストリート・ジャーナルが報じて更に憶測を呼んだ。その中には、トランプ大統領がイランとの停戦と交渉を発表した頃の4月初旬、イランのラバン島にある製油所を攻撃した件も含まれる。UAEによる攻撃はイスラエルと連携して行われたと報じられており、モサド長官デビッド・バルネアがUAEを秘密裏に訪問した直後に行われた。

 確かに、対イラン攻撃、ましてやバルネアとネタニヤフの秘密訪問について、UAEは、まだ責任を認めていない。アメリカやイスラエルがイラン攻撃のために自国領空を使用することを決して許さない姿勢をアブダビは崩していない。

 だが開戦初日、ミナブの小学校を爆撃し、160人以上の児童を殺害した米軍機は、アブダビのアル・ダフラ空軍基地から離陸したとイランは主張している。イランはこれに対し、アル・ダフラ空軍基地とドバイのジェベル・アリ港にある米軍施設を攻撃して報復した。

 こうした一連の展開により、ペルシャ湾戦争は、文字通りアラビア海へと舞台を移し、南アジア地域の海岸線を洗う海域へと広がった。  
腰で繋がっている三人組

 言うまでもなく、ペルシャ湾戦争の渦は、今後、核兵器を保有する4つの「沿岸諸国」すなわちアメリカ、イスラエル、インド、パキスタンに挟まれることになる。イギリスがタイフーン戦闘機と自律型機雷探知ドローンとホルムズ海峡の「安全確保」を目的として設計されたとされる45型防空駆逐艦HMSドラゴンを配備して、湾岸地域における軍事的存在感を強化し、核保有国クラブは更に拡大する。

 デリーの視点から見れば、この状況に魅力を添えているのは、イスラエルとUAEを含むトロイカの協力関係で、これはトランプ政権下で「I2U2」(インド、イスラエル、UAE、アメリカ)と呼ばれ、一般に「西アジア・クアッド」または「インド・アブラハム同盟」と呼ばれる枠組みが突然崩壊した後の地域における孤立をある程度緩和するものだ。

 アメリカ参加がなくなったことで、I2U2は深い眠りについており、イスラエル・UAE・インドの三者同盟はまるで首のない鶏のように慌てふためいているが、後者は確かに一定の存続力を維持している。それぞれの国家戦略において、国内および地域における政治的イスラム主義との戦い(「テロ対策」)を最優先事項として、共通利益で緊密に結びついているためだ。パレスチナ問題がイスラエルを悩ませる亡霊だとすれば、UAEにとっては、ムスリム同胞団、南アジアにとっては、ヒンドゥー教徒とイスラム教徒の敵意がそれにあたる。

 だがイスラエルやUAEと異なり、これまでインドは沈黙を守ってきた。だが地域紛争が激化した場合、インドは沈黙を貫くのだろうか? イスラエルとUAEが公然と手を組み、戦争を煽り、あらゆる和平努力を妨害し、イランの破壊と地政学的舞台からの排除という彼らの夢の計画を推進している今、亀裂が生じ始めているのは確実だ。  
「涙の湾」バブ・エル・マンデブ海峡

 とはいえ、イスラエル特殊部隊がホルムズ海峡に到着したことは、まさに転換点と言える。またアラブ首長国連邦とイスラエルの対立が深まっている地域的背景もあり、サウジアラビアがアブラハム合意への参加を頑なに拒否していることも事態を複雑化させている。

 代理戦争から手を引き、アラブ諸国の反イスラエル感情に敏感になっているこの時期に、ユダヤ至上主義者連中がシオニズム計画をイスラム圏中東に押し付けようとしていることに対し、聖地の守護者サウジアラビア王国は、存亡に関わる懸念を抱いている。

 UAEのOPEC脱退はさておき、5月4日、紅海にあるUAE・イスラエル共同基地からUAE艦艇の支援を受けて発射されたドローンによるポートスーダン攻撃は、サウジアラビアに圧力をかけるための挑発行為だとリヤドは見抜いている。UAEが武器や高度な兵器やUAEとイスラエルの支援を受けてスーダン軍と戦う即応支援部隊に、ドローンを提供しているとスーダンは正式に非難している。

 アラブ首長国連邦による攻撃は、4月20日、ジェッダでサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と、スーダンのアブデル・ファタハ・アル・ブルハン軍司令官が会談した後に発生した。サウジアラビア発表によると、会談では「スーダンの安全と安定を確保することの重要性」と「スーダンの主権、統一、領土保全を維持すること」が強調され、スーダンの最新情勢についても話し合われた。

 ここで問題となっているのは、バブ・エル・マンデブ海峡(「涙の門」)の戦略的支配権だ。この海峡は、一方で、紅海とアデン湾(およびアラビア海)を結び、他方で、イスラエル潜水艦にサウジアラビア沿岸(ヨルダン国境からイエメンまで約1,760~2,600km)をまたぐ海域を通ってインド洋への「航行の自由」を許している。

 パキスタン登場。まずインド人戦略家たちは、サウジアラビア・パキスタン防衛協定の枠組みの中で最近行われたパキスタン軍のサウジアラビア初配備を正しく理解する必要がある。様々な要因が絡み合っており、西アジア全体で最も多くの在外インド人が暮らすサウジアラビア王国を刺激する正当な理由は何もないため、デリーは慎重に行動すべきだ。天使も踏むを恐れるところに愚者は飛び込む、というではないか。

 総じて言えば、我々の時代は,19世紀の存在論的絶望と宗教的信仰の衰退を反映して1867年に書かれたマシュー・アーノルドの有名な詩「ドーバー海岸」を彷彿とさせる。

 おいで この窓辺に 夜の大気は甘美だ!
 ただ あの長い飛沫の線から
 海が月に照らされた陸地と出会うところから
 聞くんだ! 聞こえるだろう きしむ音が
 波が引き戻し 放り出す小石の
 それが戻って来る時 高い岸辺の上で
 始まり 止み そして再び始まる
 震えるような律動で ゆっくりともたらす
 悲しみの永遠の響きを

 率直に言って、4月12日、内戦の最中に、S・ジャイシャンカル外務大臣がアブダビへ赴き、シェイフと一対一で会談する必要があったのだろうか? あるいは、アジット・ドバル国家安全保障顧問が4月26日にフォローアップする必要があったのか? あるいは、ナレンドラ・モディ首相が明日フォローアップする必要があったのか? 簡単な答えはない。

元記事:Indian Punchline

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/16/indias-quasi-alliance-with-israel-and-uae-wont-have-happy-ending/

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 植草一秀の『知られざる真実』
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コメント

 戦争は地域を荒廃させますが、日本は別に戦争しなくても、新自由主義のせいで、どんどん、落ちぶれていきます。
 昨日、数年ぶりに数十キロ離れた地方都市へ行ったのですが、駅前の商店街は、シャッターを降ろした店ばかりで、ひどく荒んでいました。
 そんな中、唯一、真新しく、輝いているものがありました。
 それは、超保守系政治家の、新しい、たくさんのポスターでした。
 その情景は、まるで、この街を滅ぼした征服者が、自らの記念写真を掲げて、凱旋パレードをしているようでした。

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