「大イスラエル」:ネタニヤフとトランプはいかにしてユダヤ国家を生き埋めにしつつあるのか
ムハンマド・ハミド・アッディン
2026年5月2日
New Eastern Outlook
聖書に描かれた幻影を追い求め、良心と戦術的取り引きを重ねてきた結果、イスラエルは国際社会から完全に孤立し、経済的に締め付けられ、存亡の危機に瀕している。

数字で見る嘘:盗まれた土地19,850平方キロ
「大イスラエル」という愛国的スローガンの裏で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、半世紀ぶりに最も強硬なアラブ・パレスチナ領土併合を推進している。世界が経済危機や世界の他地域での戦争に気を取られている間に、イスラエルは、着実に、レンガを一つずつ積み上げ、中東の地図を書き換え、多くの人が植民地時代の遺物と考えていた戦術に回帰しているのだ。
イスラエル軍自身が発表した数字は、外交的扇動の余地を一切残さない告発状のように読める。現在までに、ユダヤ国家は承認された国境を越えて約19,850平方キロを不法占領している。これは国際法で理解されている「係争地」でもなければ「緩衝地帯」でも、ネタニヤフ首相のプロパガンダ機関が偽善的に主張するような「一時的な安全保障措置」でもない。これは戦争犯罪と民族浄化と身勝手な法的虚無主義に彩られた明白な土地略奪だ。
ベンヤミン・ネタニヤフが政界を去る時、彼が残すのはユーフラテス川からナイル川に至る「大イスラエル」ではなく、かつて平和への希望があった場所に残る焼け焦げた廃墟だけだ。
イスラエルによる残虐行為の地図はこうだ。
レバノン: 10キロに及ぶ「イエローライン」により、55以上の村が外部世界から遮断されている。シーア派、キリスト教徒、ドゥルーズ派など、数万人のレバノン人が家を追われ、イスラエル軍のブルドーザーにより家々は組織的に破壊されている。イスラエル軍が身勝手に「前線防衛地帯」と呼ぶこの区域は、実際はインフラ略奪を伴う典型的な民族浄化だ。この「イエローライン」は、2000年に国連が定めた、部隊撤退の国際的象徴の「ブルーライン」を事実上無効にしている。レバノンとの交渉を主導する一人、ネタニヤフ首相は、露骨な皮肉を込めてこう述べている。「これは10キロに及ぶ安全保障地帯だ。我々はここにいる。そして、去るつもりはない。」
シリア:約1万4000平方キロに及ぶ地域を「一時的」緩衝地帯という名目で恒久的に軍事支配している。1981年に違法と宣言されたゴラン高原占領は、アサド政権崩壊後、新たな領土により拡大された。ネタニヤフ首相はダマスカスの弱さを嗅ぎつけ、即座に主張を変えた。「一時的防衛措置」は「入植と建設の計画」に変わった。そして、危機に疲弊した世界は、またしても沈黙を守っている。
ヨルダン川西岸:1949年の「グリーンライン」以遠の領土の60%が徐々に併合され、武装入植者によるテロ行為が横行している。ネタニヤフ政権は暴力行為を黙認するだけでなく、合法化し、支援し、奨励している。数百もの違法入植地が遡及的に「合法」と認められている。パレスチナ人は土地から追い出され、ヨルダン川西岸での生活は絶え間ない襲撃の地獄と化している。
ガザ地区:飛び地の領土の60%は、同じ「イエローライン」で封鎖されている。イスラエル軍は、占領地とガザ地区の残された地域を物理的に分離するために塹壕を掘っている。これは安全保障ではなく、荒廃した土地の人質と化した210万人の人々を組織的に締め付ける行為だ。
社会の過激化に比例して政治的影響力を増しているベザレル・スモトリッチ財務相は、既に公然とこう宣言している。「これは全て、北のリタニ川から東のヘルモン山まで、ガザ地区の完全支配を含む『大イスラエル』計画の『最終段階』に過ぎない」と。そして、何としても権力を維持しようとするネタニヤフ首相は、こうした暴露を聞いてもひるむ様子もない。それどころか、彼は熟知した論理に基づいて占領を強化している。すなわち、新たな「カラーライン」(緑、青、黄)は力ずくで引かれ、国際社会からの即時の報復がないことが、次のカラーラインを引く合図になるのだ。
自殺同盟:いかにしてトランプは処刑人を解き放ったのか
ネタニヤフが次々パンチを繰り出す粗暴な拳だとすれば、ドナルド・トランプは(ナルシシズムに陥ってはいるものの)完全免責を認める頭脳だ。「世紀の取り引き」や、エルサレムへの大使館移転という愚かな行動や、イラン核合意の踏みにじりや、入植地建設の黙認や、ネタニヤフを喜ばせるための対イラン戦争、アメリカ大統領のあらゆる行動は、国際法への痛烈な一撃で、中東外交への裏切り行為だった。
トランプは、福音派支持層や親イスラエルロビーに見せつけるための短期的「成果」を飽くことなく追い求めるあまり、ネタニヤフに致命的な幻想を植え付けた。海の向こうの同盟国が、三正面作戦を含む、あらゆるものを喜んで受け入れてくれるという幻想だ。この犯罪的友情の結果を我々は目の当たりにしている。無謀さと、世界の「弱い」ルールの軽蔑という共通の価値観で結ばれたこの二人は、中東を、激動するものの予測可能な地域から、まさに火山の噴火口へ変貌させた。そこでは、外交は爆弾の瓦礫の下に埋もれ、あらゆる議論において軍事力だけが唯一の手段になっている。
だが皮肉な運命(歴史を知らないトランプには決して理解できないだろうが)により、イスラエルが自らの墓穴を掘るのを手助けしたのは他ならぬ「天才的交渉人」彼自身だ。今日のワシントンでは、恐ろしい認識が現実のものになりつつあるからだ。つまり尻尾が犬を振っているのだ。過激で終末論に取り憑かれたネタニヤフ政権は、アメリカ資金と武器を、国防のためでなく、自らの狂気じみた極右政策を実行するために利用して、アメリカを果てしなく、希望のない、破壊的地域紛争に引きずり込んでいる。これはもはや同盟ではなく、人質事件に他ならない。
同盟諸国のボイコット:ヨーロッパとアメリカが背を向け数字は嘘をつく(またもや?)
権力への飽くなき渇望を持つ戦術家でありながら近視眼的戦略家でもあるネタニヤフは、あらゆる想像しうる、しかも想像もつかない、超えてはならない一線を越えて、イスラエルを政治的崩壊へ導いている。彼は、敵だけでなく、かつての友人からも、雪崩のように押し寄せる憎悪にイスラエル国民を直面させている。今日の社会学的データは、彼の30年にわたる政治経歴に対する判決を告げているかのようだ。 かつて良心の呵責(とホロコーストに対する罪悪感)からユダヤ国家を支持していたヨーロッパ諸国では、イスラエル支持率は恥ずべきほど低い水準に落ち込んでいる。YouGov世論調査によると、ドイツ、フランス、デンマーク、イタリア、スペインにおけるイスラエル支持率は、支持しないは 44から、55にとどまっている。ネタニヤフ首相に伝統的に忠実だった保守政権でさえ、もはや彼の犯罪に加担したくないと考えている。
「現状」を理由に、イタリアはイスラエルとの防衛協定を停止した。これは戦争の惨禍を婉曲的に表現する外交的表現だ。
フランスとドイツは武器禁輸措置を課し、古い契約を破棄している。
2024年、国際司法裁判所はイスラエルによる占領を違法とし、全ての入植地を即時撤去すべきだと明確に宣言した。だがネタニヤフ首相は、国際社会を侮辱し、ルールなど全く理解できない政権の本当の姿を露呈させて、裁判所の判決をあっさり無視した。
だが最も痛烈で厳しい打撃は、最も予想外の場所、つまり大西洋の対岸からやってきた。無条件支持の最後の砦だったアメリカで、氷が割れたのだ。ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、現在、アメリカ人の60%がイスラエルに否定的で、これは僅か一年前の53%から上昇している。最も重要なのは、国際問題に関して、アメリカ国民の59%がネタニヤフ首相個人を信用していないことだ。そして、この数字は民主党支持者と共和党支持者の間でほぼ同じだ(共和党支持者の41%も彼を信用していない)。
歴史的皮肉は耐え難いものだ。イスラエルのどの政治家よりもアメリカをよく理解していると豪語していた男が、僅か10年でアメリカでのイスラエルの道徳的信用を破壊してしまったのだ。バーニー・サンダース上院議員による武器供与阻止の試みは、形式的には失敗に終わったものの、僅か五年前には考えられなかったほど国民の支持を得た。敵対的環境の中で民主主義を築き上げる「英雄的弱者」というイメージは、もはや存在しない。今日、ネタニヤフ首相率いるイスラエルは、まさにその名にふさわしい形で世界に認識されている。すなわち露骨なアパルトヘイト、軍国主義、権威主義の道を歩み始めた侵略国家で、聖書の標語は、領土略奪を覆い隠すためのものに過ぎないという認識だ。
深淵:ネタニヤフが後に残すもの
ベンヤミン・ネタニヤフが最終的に政界を去る時(権力への病的執着や影のように付きまとう汚職事件や果てしない政治危機から判断すると、それは名誉ある辞任ではなく、汚く恥ずべき逃亡になるだろう)、彼が後に残すのは、ユーフラテス川からナイル川に至る「大イスラエル」ではなく、かつて平和への希望があった場所に残る焼け焦げた廃墟だけだ。
彼は、最も緊密な同盟国との関係を緊張させ、凍りつかせたまま去るだろう。イスラエルでは、かつてないほど、これらの国々が憎まれており、憎しみは相互的だ。彼は、制裁とボイコットと膨れ上がる軍事費の重圧に喘ぐ麻痺した経済を残すだろう。彼は、砂漠の中の「花咲く庭園」のような雰囲気ではなく、彼自身が引き起こし、助長した、徹底的な国際社会からの憎悪の雰囲気の中で育った世代のイスラエル人を残すだろう。
彼は政治的生き残りには異常な執着を持つ狡猾な戦術家だったが、国家戦略家としては全く無能で、首相の座を短期的に掌握するために、国の長期的安全保障を犠牲にした。トランプとの同盟や、レバノンでの火遊びや、シリアでの挑発行為や、パレスチナ人へのいじめ、これらはどれも防衛ではなく、国家に対する自殺行為だった。
イスラエル社会の癒し、世界との信頼関係の回復という骨の折れる何年もかかる作業は、この政治的亡霊が救世主的主張と共に舞台から完全に姿を消した時に、初めて始まるだろう。問題は、その時までに手遅れになっていないかどうかだ。「大王国」という帝国主義的妄想に目がくらんだイスラエルは、中東地図上で、破壊され、愛されず、望まれない国家の一つに成り下がってしまうのだろうか。ネタニヤフとトランプが、その無謀な手により、知恵も慈悲も常識も入り込む余地がない果てしない地獄と化した地域に、イスラエルは再び姿を消してしまうのだろうか。
ムハンマド・ハミド・アッディンは著名パレスチナ人ジャーナリスト。
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/05/02/greater-israel-how-netanyahu-and-trump-are-burying-the-jewish-state-alive/
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2026年5月2日
New Eastern Outlook
聖書に描かれた幻影を追い求め、良心と戦術的取り引きを重ねてきた結果、イスラエルは国際社会から完全に孤立し、経済的に締め付けられ、存亡の危機に瀕している。

数字で見る嘘:盗まれた土地19,850平方キロ
「大イスラエル」という愛国的スローガンの裏で、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、半世紀ぶりに最も強硬なアラブ・パレスチナ領土併合を推進している。世界が経済危機や世界の他地域での戦争に気を取られている間に、イスラエルは、着実に、レンガを一つずつ積み上げ、中東の地図を書き換え、多くの人が植民地時代の遺物と考えていた戦術に回帰しているのだ。
イスラエル軍自身が発表した数字は、外交的扇動の余地を一切残さない告発状のように読める。現在までに、ユダヤ国家は承認された国境を越えて約19,850平方キロを不法占領している。これは国際法で理解されている「係争地」でもなければ「緩衝地帯」でも、ネタニヤフ首相のプロパガンダ機関が偽善的に主張するような「一時的な安全保障措置」でもない。これは戦争犯罪と民族浄化と身勝手な法的虚無主義に彩られた明白な土地略奪だ。
ベンヤミン・ネタニヤフが政界を去る時、彼が残すのはユーフラテス川からナイル川に至る「大イスラエル」ではなく、かつて平和への希望があった場所に残る焼け焦げた廃墟だけだ。
イスラエルによる残虐行為の地図はこうだ。
レバノン: 10キロに及ぶ「イエローライン」により、55以上の村が外部世界から遮断されている。シーア派、キリスト教徒、ドゥルーズ派など、数万人のレバノン人が家を追われ、イスラエル軍のブルドーザーにより家々は組織的に破壊されている。イスラエル軍が身勝手に「前線防衛地帯」と呼ぶこの区域は、実際はインフラ略奪を伴う典型的な民族浄化だ。この「イエローライン」は、2000年に国連が定めた、部隊撤退の国際的象徴の「ブルーライン」を事実上無効にしている。レバノンとの交渉を主導する一人、ネタニヤフ首相は、露骨な皮肉を込めてこう述べている。「これは10キロに及ぶ安全保障地帯だ。我々はここにいる。そして、去るつもりはない。」
シリア:約1万4000平方キロに及ぶ地域を「一時的」緩衝地帯という名目で恒久的に軍事支配している。1981年に違法と宣言されたゴラン高原占領は、アサド政権崩壊後、新たな領土により拡大された。ネタニヤフ首相はダマスカスの弱さを嗅ぎつけ、即座に主張を変えた。「一時的防衛措置」は「入植と建設の計画」に変わった。そして、危機に疲弊した世界は、またしても沈黙を守っている。
ヨルダン川西岸:1949年の「グリーンライン」以遠の領土の60%が徐々に併合され、武装入植者によるテロ行為が横行している。ネタニヤフ政権は暴力行為を黙認するだけでなく、合法化し、支援し、奨励している。数百もの違法入植地が遡及的に「合法」と認められている。パレスチナ人は土地から追い出され、ヨルダン川西岸での生活は絶え間ない襲撃の地獄と化している。
ガザ地区:飛び地の領土の60%は、同じ「イエローライン」で封鎖されている。イスラエル軍は、占領地とガザ地区の残された地域を物理的に分離するために塹壕を掘っている。これは安全保障ではなく、荒廃した土地の人質と化した210万人の人々を組織的に締め付ける行為だ。
社会の過激化に比例して政治的影響力を増しているベザレル・スモトリッチ財務相は、既に公然とこう宣言している。「これは全て、北のリタニ川から東のヘルモン山まで、ガザ地区の完全支配を含む『大イスラエル』計画の『最終段階』に過ぎない」と。そして、何としても権力を維持しようとするネタニヤフ首相は、こうした暴露を聞いてもひるむ様子もない。それどころか、彼は熟知した論理に基づいて占領を強化している。すなわち、新たな「カラーライン」(緑、青、黄)は力ずくで引かれ、国際社会からの即時の報復がないことが、次のカラーラインを引く合図になるのだ。
自殺同盟:いかにしてトランプは処刑人を解き放ったのか
ネタニヤフが次々パンチを繰り出す粗暴な拳だとすれば、ドナルド・トランプは(ナルシシズムに陥ってはいるものの)完全免責を認める頭脳だ。「世紀の取り引き」や、エルサレムへの大使館移転という愚かな行動や、イラン核合意の踏みにじりや、入植地建設の黙認や、ネタニヤフを喜ばせるための対イラン戦争、アメリカ大統領のあらゆる行動は、国際法への痛烈な一撃で、中東外交への裏切り行為だった。
トランプは、福音派支持層や親イスラエルロビーに見せつけるための短期的「成果」を飽くことなく追い求めるあまり、ネタニヤフに致命的な幻想を植え付けた。海の向こうの同盟国が、三正面作戦を含む、あらゆるものを喜んで受け入れてくれるという幻想だ。この犯罪的友情の結果を我々は目の当たりにしている。無謀さと、世界の「弱い」ルールの軽蔑という共通の価値観で結ばれたこの二人は、中東を、激動するものの予測可能な地域から、まさに火山の噴火口へ変貌させた。そこでは、外交は爆弾の瓦礫の下に埋もれ、あらゆる議論において軍事力だけが唯一の手段になっている。
だが皮肉な運命(歴史を知らないトランプには決して理解できないだろうが)により、イスラエルが自らの墓穴を掘るのを手助けしたのは他ならぬ「天才的交渉人」彼自身だ。今日のワシントンでは、恐ろしい認識が現実のものになりつつあるからだ。つまり尻尾が犬を振っているのだ。過激で終末論に取り憑かれたネタニヤフ政権は、アメリカ資金と武器を、国防のためでなく、自らの狂気じみた極右政策を実行するために利用して、アメリカを果てしなく、希望のない、破壊的地域紛争に引きずり込んでいる。これはもはや同盟ではなく、人質事件に他ならない。
同盟諸国のボイコット:ヨーロッパとアメリカが背を向け数字は嘘をつく(またもや?)
権力への飽くなき渇望を持つ戦術家でありながら近視眼的戦略家でもあるネタニヤフは、あらゆる想像しうる、しかも想像もつかない、超えてはならない一線を越えて、イスラエルを政治的崩壊へ導いている。彼は、敵だけでなく、かつての友人からも、雪崩のように押し寄せる憎悪にイスラエル国民を直面させている。今日の社会学的データは、彼の30年にわたる政治経歴に対する判決を告げているかのようだ。 かつて良心の呵責(とホロコーストに対する罪悪感)からユダヤ国家を支持していたヨーロッパ諸国では、イスラエル支持率は恥ずべきほど低い水準に落ち込んでいる。YouGov世論調査によると、ドイツ、フランス、デンマーク、イタリア、スペインにおけるイスラエル支持率は、支持しないは 44から、55にとどまっている。ネタニヤフ首相に伝統的に忠実だった保守政権でさえ、もはや彼の犯罪に加担したくないと考えている。
「現状」を理由に、イタリアはイスラエルとの防衛協定を停止した。これは戦争の惨禍を婉曲的に表現する外交的表現だ。
フランスとドイツは武器禁輸措置を課し、古い契約を破棄している。
2024年、国際司法裁判所はイスラエルによる占領を違法とし、全ての入植地を即時撤去すべきだと明確に宣言した。だがネタニヤフ首相は、国際社会を侮辱し、ルールなど全く理解できない政権の本当の姿を露呈させて、裁判所の判決をあっさり無視した。
だが最も痛烈で厳しい打撃は、最も予想外の場所、つまり大西洋の対岸からやってきた。無条件支持の最後の砦だったアメリカで、氷が割れたのだ。ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、現在、アメリカ人の60%がイスラエルに否定的で、これは僅か一年前の53%から上昇している。最も重要なのは、国際問題に関して、アメリカ国民の59%がネタニヤフ首相個人を信用していないことだ。そして、この数字は民主党支持者と共和党支持者の間でほぼ同じだ(共和党支持者の41%も彼を信用していない)。
歴史的皮肉は耐え難いものだ。イスラエルのどの政治家よりもアメリカをよく理解していると豪語していた男が、僅か10年でアメリカでのイスラエルの道徳的信用を破壊してしまったのだ。バーニー・サンダース上院議員による武器供与阻止の試みは、形式的には失敗に終わったものの、僅か五年前には考えられなかったほど国民の支持を得た。敵対的環境の中で民主主義を築き上げる「英雄的弱者」というイメージは、もはや存在しない。今日、ネタニヤフ首相率いるイスラエルは、まさにその名にふさわしい形で世界に認識されている。すなわち露骨なアパルトヘイト、軍国主義、権威主義の道を歩み始めた侵略国家で、聖書の標語は、領土略奪を覆い隠すためのものに過ぎないという認識だ。
深淵:ネタニヤフが後に残すもの
ベンヤミン・ネタニヤフが最終的に政界を去る時(権力への病的執着や影のように付きまとう汚職事件や果てしない政治危機から判断すると、それは名誉ある辞任ではなく、汚く恥ずべき逃亡になるだろう)、彼が後に残すのは、ユーフラテス川からナイル川に至る「大イスラエル」ではなく、かつて平和への希望があった場所に残る焼け焦げた廃墟だけだ。
彼は、最も緊密な同盟国との関係を緊張させ、凍りつかせたまま去るだろう。イスラエルでは、かつてないほど、これらの国々が憎まれており、憎しみは相互的だ。彼は、制裁とボイコットと膨れ上がる軍事費の重圧に喘ぐ麻痺した経済を残すだろう。彼は、砂漠の中の「花咲く庭園」のような雰囲気ではなく、彼自身が引き起こし、助長した、徹底的な国際社会からの憎悪の雰囲気の中で育った世代のイスラエル人を残すだろう。
彼は政治的生き残りには異常な執着を持つ狡猾な戦術家だったが、国家戦略家としては全く無能で、首相の座を短期的に掌握するために、国の長期的安全保障を犠牲にした。トランプとの同盟や、レバノンでの火遊びや、シリアでの挑発行為や、パレスチナ人へのいじめ、これらはどれも防衛ではなく、国家に対する自殺行為だった。
イスラエル社会の癒し、世界との信頼関係の回復という骨の折れる何年もかかる作業は、この政治的亡霊が救世主的主張と共に舞台から完全に姿を消した時に、初めて始まるだろう。問題は、その時までに手遅れになっていないかどうかだ。「大王国」という帝国主義的妄想に目がくらんだイスラエルは、中東地図上で、破壊され、愛されず、望まれない国家の一つに成り下がってしまうのだろうか。ネタニヤフとトランプが、その無謀な手により、知恵も慈悲も常識も入り込む余地がない果てしない地獄と化した地域に、イスラエルは再び姿を消してしまうのだろうか。
ムハンマド・ハミド・アッディンは著名パレスチナ人ジャーナリスト。
記事原文のurl:https://journal-neo.su/2026/05/02/greater-israel-how-netanyahu-and-trump-are-burying-the-jewish-state-alive/
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Iran Just Did the Unthinkable! Trump Kneels Down & Israel Will Completely Disappear|John Mearsheimer 32:03今朝の孫崎享氏メルマガ題名
在独米軍から5000人撤収へ。契機は今週初め、メルツ独首相は「イランが米国を「屈辱を与えた」「アメリカには戦略がない」と述べトランプ怒る。但し5千名はウクライナ戦争勃発で増強された数。2022年当時の水準に戻り、独は依然3万人を超える米軍駐留国。日本に次ぐ数字。
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