対イラン戦争への対応は、GCC諸国を永久に分裂させてしまったのか?

マーティン・ジェイ
2026年5月7日
Strategic Culture Foundation
サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、どちらも戦争の大きな犠牲者だが、トランプ政権とイランの合意が維持された場合、両国はそれぞれ全く異なる解決策を見出すための姿勢を取っている。
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サウジアラビアとアラブ首長国連邦は、どちらも戦争の大きな犠牲者だが、トランプ政権とイランの合意が維持された場合、両国はそれぞれ全く異なる解決策を見出すための姿勢を取っている。
トランプの壊滅的なイラン戦略の結果の一つは、GCC諸国とワシントンの関係を、おそらく永久に破壊してしまったことだ。ジョー・バイデンの大統領在任中、サウジアラビアとアメリカの関係は、バイデンが選挙運動中に、サウジアラビアを侮辱したのを謝罪しなかったことで悪化した。その後、バイデンがサウジアラビアを訪問した際に、石油生産国がアメリカのガソリン価格にどれほどの影響力を持つかを皇太子はバイデンにまざまざと見せつけた。ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と拳を突き合わせる瞬間は多くのことを物語っていたが、その瞬間から、サウジアラビアや他のGCC諸国がロシアと中国の両方と新たな武器取り引きについて協議しているという報道が流れた。
今日、状況は遙かに悪化している。当時は、武器調達を多様化して、ロシアと中国を交渉材料として利用することが構想されていた。対イラン戦争によりGCC諸国の石油輸出が滞り、経済が圧迫される中、アメリカとの合意、つまり大規模軍事駐留と巨額のアメリカ製兵器購入が、ついに決定的局面を迎え、究極の試練に失敗したと一部の指導者たちは考えている。「この地域で、アメリカは自国さえ守れないのに、どうして我々を守ってくれると期待できるだろう」とあるサウジアラビア大臣は述べた。
だが、これまでイランによる石油インフラへの普遍的脅威と考えられていたものは、GCCとイスラエルの関係を理由に、今やUAEだけを標的にしているように見える。UAEは依然イスラエルとの関係修復を望んでおり、その点がUAEを特別な存在にしていると言える。そのため、トランプ大統領が(石油タンカーをホルムズ海峡で護衛することを目的とする)笑ってはいけない「プロジェクト・フリーダム」という奇妙な名前の計画を進めようとした際、UAEの石油インフラがミサイル攻撃標的リストの筆頭に挙げられるのは必然だった。イランはアメリカとイスラエル両国に対して、テヘランは石油インフラと、この地域でのイスラエル最大の同盟国を攻撃するという非常に明確なメッセージを送ったのだ。
こうしてフジャイラ石油精製所が攻撃を受けたが、ここは単なる港ではなく、UAEの長い石油パイプラインの終点でもあることを忘れてはならない。ハブシャン・フジャイラ石油パイプラインはUAEの戦略的生命線で、ホルムズ海峡を迂回するよう設計された全長380~406kmのパイプラインだが、UAEがそれを実現できる可能性は今や完全に消え去った。現在の輸送能力は日量150万バレル(180万バレルまで拡張可能)で、アブダビはハブシャン油田から原油や石油製品を、脆弱な海峡の要衝を迂回してオマーン湾のフジャイラ・ターミナルに直接輸出できたはずだった。少なくとも、それが計画だった。
では、イランはなぜサウジアラビアの石油インフラも攻撃しなかったのか? 答えは、地政学的駆け引きをサウジアラビアが巧みに操り、イランに対して、敵でないだけでなく、イスラエルからこれまで以上に遠ざかっているのを示したためだ。サウジアラビアは外交ルートを駆使して、リヤドがGCC(湾岸協力会議)において、イスラエルに対する見解や地理的近さという点で、GCCを真っ二つに分裂させる上で重要な役割を果たせるとイランを説得してきた。必要とあらば、フーシ派に圧力をかけて紅海を封鎖させることも厭わない。現在、サウジアラビアは80年代、90年代に持っていた地域における影響力をいくらか取り戻しつつあり、UAE(アラブ首長国連邦)の敵国になりつつある。今やサウジアラビアは、イランと同盟関係にはならずとも、平和的な隣国になるための新たな代替モデルを提示している。リヤドによるこの妥協案は、まさに天才的な一手で、原油価格の安定化と、対イラン戦争の沈静化と、トランプ大統領が切実に必要としている出口への道を開く解決策となるかもしれない。トランプ大統領は、サウジアラビアが主導したこの動きを自らの功績として主張し、再び戦争の勝利者となれるからだ。
本記事執筆時点で、トランプ大統領は彼のソーシャルメディアでイランとの合意が成立したと発表した。もしこれが事実で、この合意が維持されるなら、イスラエルとの軍事協力強化に向けたUAEの動きは、イスラエルを問題の原因と見なし、解決策を求める相手と考えていない他のGCC加盟国にとって容易に忘れ去られるものではあるまい。サウジアラビアはアブラハム合意とイスラエルによるガザ爆撃を最も強く批判している国だ。
確かに、サウジアラビアのような地域大国はイランとの連携を強化する役割を担えるかもしれないが、アメリカ人ジャーナリストにトランプ大統領が何度も「アメリカは勝った」と語っていることを考えれば、トランプ大統領が実際勝者でないことを否定しているため、これまでそれは常に困難だった。ホルムズ海峡を恒久的に支配することになった今、GCCがイランに対し、より現実的な姿勢を取るべきだという主張はかつてないほど強まっている。合意に署名することと、それを尊重することは別物で、トランプ大統領が5月6日水曜日に署名すると言っている「合意」は、一週間も持たないのではないかと多くの人が疑っている。
ソーシャルメディアで、ECOSOC国際連合経済社会理事会のモハマド・サファが的確に表現した。「8回も破壊されたイラン海軍が再びホルムズ海峡を封鎖したのは、アメリカが7度目の(戦争ではなかった)戦争に勝利したためだ。だからアメリカは、戦争以前に開いていたホルムズ海峡を再び開けるのだ」と皮肉を込めて彼は述べた。
だが冗談はさておき、外交が成功する見込みがあるとすれば、GCC内の分裂が深まることで、こうした合意が加速する可能性がある。イランはおそらく、この組織に亀裂を生じさせるつもりはなかっただろうが、UAEが分別をわきまえ、イスラエルから距離を置き、サウジアラビアとより緊密に協力して、将来的に紅海パイプライン利用に関する合意を結ぶとしたら、アブラハム合意は一体どれくらいの期間存続できるのかという疑問を真剣に問わざるを得ない。一般の人々にとって、これは当然のように思えるが、もちろん見た目以上に複雑な事情がある。だが近年、イスラエルと、その地域的野望を性急に受け入れるのにサウジアラビアが抵抗してきたことは、主要石油ターミナルの破壊を受け、アブダビのエリート層が現実を直視するようになるにつれ、アブダビにとっての悩みの種であり続けるだろう。GCC諸国指導者たちは、互いにいがみ合ったり、点数を競い合ったりするのをやめ、団結する必要がある。サウジアラビアとアラブ首長国連邦が対立する現状の地域分裂は、イランの利益を更に助長するだけだからだ。トランプ大統領が自ら招いたこの問題を解決できないことを、これらアラブ諸国エリートたちは認識する必要がある。イランの核兵器製造能力を棚上げするとされる合意があろうとなかろうと、合意を確実に履行させるためにはトランプ大統領はあらゆる支援が必要だろう。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/05/07/has-the-handling-of-the-iran-war-divided-the-gcc-permanently/
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60% Of Israel Wiped Out: The Entire System Is Collapsing Faster Than Expected. | Jeffrey Sachs 31:52東京新聞 朝刊 一面
イラン回答 トランプ氏拒否今朝の孫崎享氏メルマガ題名
交渉平行線、核で隔たりか
引用「「ナフサショック」で今夏にも倒産急増か…ナフサ不足に伴う「調達リスク」に直面する可能性ある4万6741社(製造業の3割)を襲う「調達危機」の深刻度、仕入れコストが上昇、価格転嫁が追いつかず収益性が悪化、今夏頃から企業倒産が急増する懸念」
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