« 地政学専門家たちが探ったトランプの脳内パターン | トップページ | 良いシオニストなどありえない、他 »

2026年4月 7日 (火)

醜い本性を隠す能力さえ失いつつある帝国



「全てが明らかになりますように」というのは長年世界のために私が祈ってきた言葉だ。その切なる願いが今叶えられようとしているが、真実は予想通り実に醜悪だ。

ケイトリン・ジョンストン
2026年4月2日

 ティム・フォーリーによる英文記事朗読を聞く。

 かつてアメリカ帝国の堕落ぶりを欧米人に理解させるのは大変だった。だが今や生々しい虐殺映像や経済に直接的影響を及ぼす狂気じみた悪質な戦争行為が誰の目にも明らかになっている。

 NATOの侵略が、ウクライナ戦争を積極的に引き起こしたこと、欧米諸国の介入がシリアの暴力や混乱に大きな役割を果たしたこと、あるいはアメリカの経済戦争がキューバ人やベネズエラ人の苦しみの大きな原因だったことを平均的な欧米諸国の人々に理解させるには多大な労力が必要だった。帝国の残虐非道な行為は幾重にも隠蔽されており、欧米諸国の権力構造を外国政権の虐待行為を傍観するだけの受動的な存在としてプロパガンダ担当者連中は描けたのだ。

 今やプロパガンダ担当者連中が使える材料はほとんどなくなり、そうしたごまかしはもはや不可能だ。アメリカ軍による二連空爆で子どもたちが爆殺された学校を、ありのままの姿以外に言い訳する術はない。欧米諸国が支援する虐殺が世界の目の前で何年も繰り広げられる生々しい映像に対して一体どれだけ言説を操作できるだろう。燃料や食料品に、もっと金を払いたいと欧米諸国の人々に思わせるプロパガンダなどもはやありえない。

 トランプの行為のおかげで、アメリカ帝国に関して、これまでずっと左派が正しかったように見えてしまうと元欧州議会議員ルイス・ガリカノがツイッターで不満を言っているのを見た。「我々リベラルなヨーロッパ人の多くは、ヨーロッパ極左が描くアメリカの風刺画(石油、帝国主義、他者を犠牲にして金儲けするだけの世界)に何十年も抵抗してきたのに、愚かな政権が現れて、風刺画を完璧に演じてしまった」と彼は言う。


 ガリカノの世界観丸ごと明白な事実、つまり、いわゆる「極左」が常に正しく、彼が崇拝する帝国が常に邪悪だった事実を認めない彼の能力に依存している。帝国が隠そうとしてきた、まさにその邪悪さゆえ真の姿を隠し通すのが益々困難になっているだけだ。

 あらゆる事実が益々明らかになり、透明性が高まりつつある。かつては内部告発者、調査報道記者、活動家、反体制派メディアだけがしていたことを今や帝国自身がしているのだ。これほど悪質な真実を、いつまでも隠し通せるわけがないからだ。嘘と腐敗と、果てしない殺戮によって成立している帝国が、人目に触れずにいられるはずがない。世界を支配するために必要な残虐行為は、いずれ白日の下に晒される運命にあったのだ。

 「全てが明らかになりますように」は長年この世界のために私が祈ってきた言葉だ。その切なる願いが今叶えられようとしているが真実は予想通り実に醜悪だ。

 全てが明らかにされるよう願っている。隠されていた全てが見えるようになるよう願っている。帝国について。我々の政府について。我々の文化について。我々の共同体について。我々の人間関係について。そして我々自身について。

 あらゆる虐待行為は、究極的に物事を正しく見抜く力の欠如に帰着する。政府が人々を虐待できるのは、腐敗や専制政治の力学が国民に明確に認識されていないせいだ。指導者連中が、自分たちや世界に一体何をしているのかを国民が本当に理解すれば、激しい反乱を起こすはずだ。家庭内暴力や家族内性的虐待は、加害者の行為を社会の他の人々が認識せず理解しない限り継続する。我々自身の虐待的な傾向も、トラウマ反応や不適応な対処メカニズムが潜在意識の奥底に隠されている限り持続する。


 我々自身や世界で実際に起きていることを益々意識するようになるにつれ、こうした機能不全な力関係は持続力を失ってゆく。今物事が醜く見えるのは真実が醜いからだが、真実が明らかになることによってのみ、我々は種として健全さと調和に向かえる。

 あなたに、これまで自分の心理を深く掘り下げた経験があるなら、このことが、あなた自身の経験の中でどう表れているかを実感しているはずだ。勇気を振り絞って自分の心の闇に踏み込み、人生を通して避けてきた不快な現実と真正面から向き合えれば心の傷を癒やせる。だが、あなたが、それらのことを無意識のうちに抱え込んできたのには理由がある。それらは恐ろしいもので、苦痛で、恥ずべきものだからだ。それらに向き合うのは、まるで世界の終わりのように感じられるかも知れない。だが意識の光の中に、それらを誘い出すことによってのみ、それらを完全に理解し、和解し、癒やされる。

 世界全体がそういう状態だ。はっきり認識し理解できない問題は、集団としての人類は解決できない。支配者連中は、報道機関のプロパガンダやハリウッドの心理作戦やシリコンバレーのアルゴリズム操作や政府の秘密主義といった影響力工作に膨大なエネルギーを注ぎ込み、物事に対する我々のしっかりした認識と理解を阻害している。

 だが今や全てが白日の下に晒されつつある。益々多くのことが明らかになりつつある。

 嘘とごまかしが次々暴かれ真実が明らかになるよう私は願っている。

_________________

 私の記事は完全に読者の皆様のご協力で成り立っている。もしこの記事を気に入っていただけたら、寄付箱に少しお金を投じられる方法がいくつか、ここにあるメーリングリストや、ソーシャルメディアや、書籍や、グッズや、各記事のオーディオ/ビデオ版へのリンクはこちらをクリックしてください。私の記事は全て、海賊版制作や再出版や翻訳やグッズへの使用など、あらゆる方法で自由にご利用いただける。全ての記事は夫のティム・フォーリーとの共著。

 ビットコイン寄付: 1Ac7PCQXoQoLA9Sh8fhAgiU3PHA2EX5Zm2

 画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2026/04/02/the-empire-is-losing-its-ability-to-hide-its-ugly-nature/

----------

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
[長期金利上昇、一時2.425% 「運用部ショック」以来27年ぶり。国債の利子率が高くなり、将来の利払い費が確実に増。日本は公的債務残高がGDP比で200%超と世界最大級、金利上昇は財政を直接圧迫→社会保障費・公共投資・防衛費などの他の支出を圧縮。増税の議論が活発化

« 地政学専門家たちが探ったトランプの脳内パターン | トップページ | 良いシオニストなどありえない、他 »

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

Caitlin Johnstone」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 地政学専門家たちが探ったトランプの脳内パターン | トップページ | 良いシオニストなどありえない、他 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ